行政監視委員会 第4号
- 発言数
- 138 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2003/05/12
会議録
○委員長(白浜一良君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る九日、田名部匡省君が委員を辞任され、その補欠として大江康弘君が選任されました。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長春田謙君、総務大臣官房総括審議官伊藤祐一郎君、総務省行政評価局長田村政志君、総務省自治財政局長林省吾君、外務省経済協力局長古田肇君、財務省主計局次長杉本和行君、文部科学大臣官房審議官金森越哉君、文部科学省高等教育局私学部長加茂川幸夫君、厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、厚生労働省保険局長真野章君、厚生労働省政策統括官水田邦雄君、林野庁長官加藤鐵夫君、資源エネルギー庁長官岡本巖君、資源エネルギー庁原子力安全・保安院長佐々木宜彦君、国土交通省道路局長佐藤信秋君及び国土交通省住宅局長松野仁君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に日本道路公団総裁藤井治芳君、日本道路公団理事奥山裕司君、首都高速道路公団理事渡辺勝君及び国際協力銀行理事河野善彦君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(白浜一良君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(白浜一良君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、大阪府及び兵庫県における実情調査に関する件、政府開発援助に対する検査状況に関する件、政策評価の現状等に関する件、行政評価等プログラムに関する件及び行政評価・監視活動実績の概要に関する件について質疑を行うことといたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森元恒雄君 自民党の森元でございます。数点にわたりまして質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、政策評価そのものについてお聞きしたいと思いますが、行政機関が行う政策の評価に関する法律が施行されましてちょうど一年が経過いたしました。この政策評価の目的でございますけれども、効率的で質の高い行政、そしてまた成果重視の行政を実現していこうと、その手段として導入されたわけでございますけれども、一年やってみた結果、これを今後どういうふうに政策に、それこそ予算あるいは法律改正等に生かそうとしておられるのか、その点の取組方針についてまずお聞きしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 委員御指摘の政策評価の制度は平成十四年、去年の四月から施行いたしまして、今、二年度目に至りました。最初の平成十四年度では、この政策評価は約一万一千件実施されまして、その内容等についてすべて国民に公開させていただいているところでございます。 この政策評価でありますが、この一年強の経験を踏まえて、特に予算への反映、これ大変重要な目的でもあるこの政策評価でありますが、いよいよ十六年度の概算要求、これが行われるわけでありまして、その十六年度予算に政策評価の結果を反映するためには、できれば六月までに、また遅くとも八月までに各府省からの政策評価、政策評価書を作成していただきたいと、また公表していただきたいと、そのお願いを、先月でありますが、四月の十七日、副大臣会議でその旨各副大臣に徹底させていただいたところでございまして、そのような早期の政策評価書を出していただき、是非とも平成十六年度にはこの評価結果というものを予算に反映していきたい、そのように決意しているところでございます。
○森元恒雄君 今お答えのように、時期も一つ重要なポイントかとは思いますが、同時に、やはりこの政策評価を本当の意味で国民から信頼されるに足りるものにするためには評価の質ということが極めて大事じゃないかと、どの範囲で、何を対象にして、何を基準として評価するのかということが問われているかと思います。 第一義的には事務事業を所管している省庁自らが実施すると、そしてまた第二義的にも、政府の一員であります総務省がそれを総合的に調整し、再度審査すると、こういう仕掛けになっているわけですけれども、いずれにしても、当事者自らのチェックであることに変わりないわけでございまして、それだけに評価の仕方そのものについての工夫というものが非常に大事じゃないかなと思いますが、その点の考え方についてお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 今、森元委員の御質問は、この評価制度の質をいかに高めていくかと、そういう御質問かと思うんですが、正に委員御指摘のこの政策評価の内容、質を高めることは大変重要な課題と認識しておりまして、かつ、御存じのように、今度政策評価を取り入れたニュー・パブリック・マネジメント、これも大変広く伝わってきた新しい行政手法ということで、そこにはこの政策評価はなくてはならない制度であると、このようにも認識しております。 そのために、この行政評価法に基づきます各府省の政策評価の実施でありますが、これにつきましては、今まで三点にわたりましてその質向上のために取り組んできたところでございます。 まず一点目は、政策の特性に応じた合理的な手法を用いてできる限り定量的に政策効果を把握する、いわゆる数値化して分かりやすい政策評価というものをしていきたいと。二点目は、政策の特性に応じていわゆる学識経験を有する者の知見を活用するということで、いわゆる様々な国民の知恵を結集していい政策評価をしてまいりたいと。三点目は、その評価書の公表義務付けですね、これを行いまして、さらに、外部検証性を確保する、いわゆる国民の幅広い監視をいただくと。こういったことから、政府全体ですね、この評価手法の更なる開発、また職員の研修充実、こういったことに努めながら、その取組をしているところでございます。 さらに、総務省はあくまでも、各府省が行う政策評価についての客観性のいわゆる担保と私ども言っておりますが、客観性の達成水準等をしっかりと第三者的な立場で行っておりまして、そのような、今後とも、政策評価の現在の各府省連絡会議、このような場も行っておりまして、今後とも各府省をしっかり指導しながら、政策評価の政府の質の全体の向上を図ってまいりたいと考えております。
○森元恒雄君 ただいまのお話ですと、数値化あるいは有識者のチェック、そしてまた公表という三点をポイントに進めていくというお話でございました。 政策評価を一義的に完璧なものにするというのはなかなかあり得ないんじゃないかなという気もしますし、政策形成というのは正に政治過程そのものでございますので、様々な声を聞きながら、そしてまた今のお話のように、公表を通じて国民の目というものを通してより良いものにしていくと、不断の努力が必要じゃないかなというふうに思いますので、その点、今後とも御尽力をいただければと思います。 具体的な点で厚労省に一点だけちょっとお聞きしておきたいと思いますが、先ほどの副大臣のお答えにもありましたように、一つは時期も確かに大事であります。政策評価の結果をできれば次年度の施策に反映させていくということが必要だと思いますが、そのためにはなるべく概算要求ぐらいまでには作業が終わっているというのが一番望ましいと思うんですね。 去年の評価の結果を見せていただきますと、厚労省の場合には残念ながら十一月末ごろに終わったというふうに聞いておりますけれども、なぜ若干遅れちゃったのかということと、今年度からどういう方針で臨もうとされるのか、その点をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(水田邦雄君) ただいま先生が御指摘のとおり、厚生労働省の平成十三年度の施策の実績の評価を公表いたしましたのが平成十四年の十一月二十一日でございました。 ただ、実績評価そのものにつきましては、昨年六月末から実績が明らかになった段階で順次実施しておりまして、それなりに十五年度概算要求にその内容を反映したところでございますが、ただ、実績評価に必要な追加業績データ等でそろわないものが実はございまして、全体の評価書につきまして取りまとめを行って公表したのが十一月となったものでございます。 ただ、今後は、先ほど来御指摘ありましたとおり、公表時期も大変重要でございますので、この時期も含めてより迅速、的確に政策評価を実施していきたいと、このように考えてございます。
○森元恒雄君 是非御尽力いただきたいと思います、その点につきましては。 それじゃ、行政評価局長さん、政策統括官、ありがとうございます。 それでは次に、林野行政について二点お聞きしたいと思います。 森林は、単に木材を生産するという機能に限りませんで、多面的な様々な機能を持っておるわけでございますが、その中でも最近特に注目されていますのは、CO2の吸収源としての役割ではないかなというふうに思います。京都議定書で六%削減しないといけない、そのうちの三・九%は森林が受け持つと、こういうふうになっておるわけでございますけれども、日本の今の林業の実態からしますと、木材価格の低迷等から余り経営の方に資金なり人手が投入されていない。 それで果たしてその三・九%というのが達成できるんだろうかと、いささか危惧するわけでございますが、この点について、林野庁、農水省としてどういうふうに具体的に進めていこうとされるのか。特に、事業を行う場合には財源が不可欠でありますけれども、その点についてどう考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今先生お話がございましたとおり、現状程度の水準で森林整備が推移した場合には、確保できる吸収量は三・九%を大幅に下回るおそれがあるというふうに考えているところでございまして、三・九%を確保していくためには森林の整備・保全等を強力に推進する必要があるというふうに思っているところでございます。 このため、地球温暖化対策推進大綱に基づきまして、昨年十二月に地球温暖化防止森林吸収源十カ年対策というものを策定したところでございまして、健全な森林の整備、保安林等の適切な管理・保全、国民参加の森づくり、木材及び木質バイオマスの利用の推進、報告・検証体制の整備というものを五つの柱といたしまして取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。 特に、取組といたしましては、第一約束期間終了までの十か年を三つのステップに区分をいたしまして、ステップごとにその進捗状況について評価、見直しを行うステップ・バイ・ステップの考え方に基づいて総合的に対策を推進してまいりたいというふうに考えているところでございますが、平成十五年度につきましては、平成十四年度補正予算と併せまして予算の確保ということに努めてきたところでございまして、森林整備・保全の重点的な実施、緑の雇用対策による担い手の育成、木質バイオマス施設の整備、吸収量の報告・検証体制の整備というようなことについて、その推進体制の整備に特に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 今後とも、地球温暖化の防止を始めといたしまして、国土の保全、水源の涵養などの多面的機能が持続的に発揮されるよう、多様で健全な森林の育成に向けて必要な財源の確保に努めるとともに、コスト縮減等を図り、森林吸収源対策の着実な推進を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○森元恒雄君 一般論としては今のようなお答えになるのかと思いますが、十四年から十五年にかけては補正予算もありましたので、ある程度事業費が確保できたかと思いますが、これからはなかなか事業費そのものを国の予算としても確保していくのは難しいんじゃないか。 そうしますと、私も先ほど申し上げたように、財源をやっぱり具体的に林野庁としても考えていかないと予算の枠そのものが厳しいんじゃないかなという思いもいたしますので、議論に上がっています炭素税とか水源開発税とか、そういうようなもろもろのことについても幅広くかつ具体的に御検討をこれは是非いただきたいなというふうに思います。お願いをしておきたいと思います。 二点目に、林業の関係で林業公社についてお聞きしたいと思います。 全国には四十二の林業公社があって、いわゆる分収方式で地域の山を育て守る、あるいは地域おこしをしていくというようなことで各県が努力をされておりますけれども、しかし、昨今の木材価格のやっぱり低迷から、どの林業公社も大変経営に苦労しておられる、苦慮しておられます。借金の残高は全国全部足しますと一兆円に達するというような状況でもあるわけでございまして、今のような状況では更に追加投資をしていくというのが至難の業ではないかなと。加えて、過去の債務の償還さえ、これという収入源がありませんので、借換えでしのぐしかないというようなことで、非常に行き詰まった状態にあるんじゃないかなと、こういうふうに思うわけです。 そういう中で、分収方式でやっているものですから、分収契約がもうかなり以前の時点で結んだのがずっとそのまま継続されている。昔はある程度そういう、その時点ではそういう決め方でも経営が成り立ったのかもしれませんけれども、昨今のように大きな状況変化がありますと、なかなか公社としては、今申し上げたようなことで、引き続き、せっかく今まで育てた山を更に手を加えてより良いものにしていく、そしてまた収益が上がる、確保できるものにしていくというのが難しくなっているんじゃないか。 私は、やはり林野庁としても、地方団体がやっている事業ではありますけれども、国の森林をあるいは林業をどう育てていくのかという観点から、分収契約について見直しをするとか、あるいは育成についての措置をやっぱり国としてもバックアップしていくとか、そういう根本的な方策を考える時期に来ているんじゃないかなというふうに思います。林野庁としてのお考えをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 先ほどの地球温暖化防止の関連でございますけれども、一般財源の確保ということはもとよりといたしまして、我々としましても、先生からお話ございましたように、今、温暖化対策税というのが話題、課題になっているわけでございまして、そういうものにつきましては林野庁としても積極的に対応していきたいというふうに考えているところでございます。 それから、林業公社の問題でございますが、この林業公社というのは、都道府県などの出資によりまして設立された公益法人でございまして、森林所有者自らによる整備が期待し難い森林において分収方式による森林造成を行っていくということでございます。 今まで既に全国で四十三万ヘクタールの分収林が造成されておりますけれども、その多くは三十五年生以下の森林でございまして、当面まとまった収入が期待されないというような状況にあるわけでございまして、そういう点で、森林造成を借入金に依存して行ってきたということで、債務残高が言われましたように一兆円ということになってきているところでございます。 このような状況を踏まえまして、林野庁といたしましても、高率な、森林整備に関する高率な助成水準の適用をするとか、あるいは補助残につきまして農林漁業金融公庫による低利資金の融通をすると。今の段階でいきますと、もう実質金利〇・〇七%以下というような低利資金の融通をしているところでございますが、そういった措置のほか、これまで植えてきたところにつきましてもそういった形で施業を長伐期化していただき、複層林化をするとか長伐期化するというような格好でやっていただくときには低利の資金を融通するというような施策も取ってきたところでございます。 お話がございました分収林の分収割合の変更ということでございますけれども、このことにつきましては、契約当事者間の合意があれば可能ということでございますので、実際にそれに取り組まれている都道府県もあるところでございまして、ただ、逆に言えば、当事者間全員の合意が要るというようなところがございますので、我々としても、都道府県でそれぞれ取り組んでいただければ有り難いというふうに思っているところでございます。 今言われましたように、債務がそういう状況になっているということにつきましては我々も十分認識をしているところでございまして、都道府県とも連携を図りながら、今後とも安定的な事業展開が必要な条件整備につきまして国として何ができるかということについては取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○森元恒雄君 是非、じゃそういう方向でよろしくお願いをしたいと思います。林野庁長官、ありがとうございます。 次に、国保の改革について数点お聞きしたいと思います。 医療保険制度の体系については、平成二十年度に向けて改革を目指すということで今作業が進められておるところでございまして、その基本方針がこの三月に閣議決定されたことは御存じのとおりでございますが、その中で保険者の再編統合というのが一つのテーマ、課題になっております。 被用者保険、国保とも都道府県を単位として再編統合していくという方向がその中で打ち出されておるわけでございますが、まず最初にちょっとお聞きしておきたいのは、いわゆる組合保険のほかに政管健保と国保という両建てに現在の制度はなっておりますけれども、なぜそういう両建てになったのか。私は、中小企業に従事される方が政管健保の扱いになっているんであれば国保の現在対象になっている方も一緒でもよかったんじゃないかと、なぜ両建てにしないといけなかったのかなというのがかねがねよく分からないなという思いでございましたので、改めてその辺のいきさつなり当時の考え方をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 現在、健康保険制度と国民健康保険制度ということになっているわけでございますが、元々健康保険制度は、被用者といいますか、そういう事業所において働いている方々の疾病に対する保障ということでスタートをいたしました。 その当時、既に企業におきまして共済制度としてそういうような制度を持っておられた事業所もございまして、言わばそれが健康保険組合という形で現在にも続いておりますし、そういう事業所におきまして共済制度がなかった事業所の被用者に対して健康を守る制度として健康保険制度が実施をされたと。したがいまして、事業所において言わば使われている方々を対象に制度がスタートしたと。その当時の農業従事者でございますとか自営業者の方々に対してはその制度が及ばなかったということでございます。 それに、状況に対しまして、昭和初期に大変な不況がございまして、農山村漁村民や都市部の自営業者の病気によります窮乏化の防止、それから劣悪な健康状態の改善を目指すということで、昭和十三年に国民健康保険制度が創設をされました。言わば地域住民の連帯感を基礎とした、相扶共済と当時言っておりますが、そういう制度としてスタートをしたということでございまして、被用者という形で事業所をとらえた制度かそれ以外の制度ということで、当初からそういう格好でスタートが分かれていたということでございます。
○森元恒雄君 二つの制度を作ったということの説明としては今のようなお話になるんだと思いますが、今の説明だけだと、一緒にじゃできなかったのかということに対しては、必ずしもそういう根拠とまでは言えないんじゃないかなと。要するに、今、二つに分けましたよと言うんならそのとおりでありますけれども、一つにしましたよと言うなら一つにしたという説明も成り立つような今の理由付けじゃないかなというふうに思うんですけれども。 どうしても一本化できないと、もう一歩踏み込んだお答えがいただけるなら、是非お願いしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、事業所単位で適用を考えるかどうかというところが大きく分かれているわけでございますが、そのほかにも、被用者ということでありますと給与所得という、保険料を賦課をいたします対象範囲が言わば給与と。それに対しまして、自営業の方々の場合にはなかなかその所得把握が非常に難しいというようなこともございまして、事業所をつかまえ、しかも賦課範囲が非常にはっきりしている被用者のグループと、それ以外の、なかなか把握が難しく、そして賦課対象も非常に把握しにくいグループということから、どうしても国民健康保険という形で地域でのグルーピングということが制度としてもやむを得なかったということでございます。
○森元恒雄君 もう一点、国民年金の方は国が直接管理運営しておられるわけです。これも以前は市町村が徴収に当たって一定の役割を果たしておったわけですけれども、それも今は国の方に完全に一元化されたというようなこととの兼ね合いで考えましても、国保を仮に政管健保と別の仕組みに切り分けたとしても国保そのものも国が管理運営するという方式だって十分あり得たし、今もあり得るんじゃないかというように思いますが、その点についてもしお答えいただけるならお願いしたい。
○政府参考人(真野章君) 国民年金との対比の議論でございますが、年金制度の場合には、言わば大数の法則といいますか、保険集団が大きければ大きいほど安定をするということでございまして、国民皆年金の方向といたしましてもできるだけその保険集団を大きくしていこうというふうな方向に動いております。そしてそれは、年金の場合には給付が言わば現金給付でございまして、特に国民年金の場合には単一保険料でございますので保険料を納めた期間に応じて給付が決まると。厚生年金の場合には保険料が所得比例でございまして、納めた保険料の額が反映される報酬比例部分もございますが、しかし、給付そのものは画一的に決まるということで、保険集団が大きければ大きいほど安定するということでございます。 ただ、医療保険の場合には、そういう一定の保険集団の規模、財政的な安定を求められることができる規模が要るということは同じような議論でございますが、一方では、給付そのものが疾病に対する給付ということでございますので、被保険者管理といいますか、被保険者指導ということが一方では求められるといいますか、被保険者の健康状態を良くしていくことが給付を適正化していくというようなこともございまして、大きさと適正規模、被保険者管理が可能な適正規模と、この二つの面の要請があろうかと思います。 そういう意味で、国民年金の場合には国という一番大きい単位で制度を考えるということでございますが、医療保険の場合にはある程度の、適正規模の集団で保険を運営していただくということがいいんではないかということでございます。
○森元恒雄君 今お話しのような規模の点については、現在のような市町村単位の国保ではなかなか保険財政が難しいというようなことから、先ほど冒頭で申し上げたように、都道府県単位で再編統合しようという方向を打ち出しておられるわけですが、そうなりますと具体的にどういう主体を作ってということになるわけですけれども、その点はまだ話が詰まっていないようではありますが、議論の過程で都道府県に一定の役割を求められるような動きがありまして、知事会の方からは懸念が実際に出されておるかと思います。 各都道府県がそれに一種の警戒を持って臨んでいるのは、私の思うところ、やはり、政管健保については厚生労働省は財政が厳しくなりますとすぐさま制度の見直し等に着手してこられたわけですけれども、国保の方は、今現在でも四、五千億の赤字を抱えておる、そういう状況にありますが、いま一つ、緊急に、即座に手を差し伸べてこられなかったと。そういう背景から、もし都道府県が一定の役割を求められたらその赤字の実質的に一部を負担させられるんじゃないか、そういう懸念があっての動きじゃないかなというふうに私なりに思うんですけれども、そういうことも踏まえた上で、都道府県単位に国保を再編するときに、今後、市町村と都道府県とのその辺の関係をどう仕組もうとしておられるのか、今の時点でお答えいただけることがあればお願いをしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 私ども、昨年、この基本方針を決めますに当たりまして、御議論をいただこうということで、厚生労働省試案というものを発表させていただきました。そのときには、都道府県単位に国民健康保険を再編統合していこうと。そういう場合に、保険者には都道府県又は都道府県を単位とする公法人にお願いをしたいという考えをお示しをいたしました。 その後、先生今御指摘のように関係団体と御議論をいたしましたけれども、また、大臣が直接地方公共団体、地方団体の方々から御意見をお伺いするというようなことも行いましたけれども、意見の調整が閣議決定までには、基本方針策定までには調整を終えることができませんで、現在、私どもといたしましては、保険者の再編統合を計画的に進め、広域連合等の活用により、都道府県においてより安定した保険運営を目指すということを考えております。 これにつきましては、関係団体、都道府県、市町村又はそれらの地方団体の関係者とも御議論をいたしまして、これからその内容を詰めていきたいというふうに思っております。
○森元恒雄君 具体的な案を詰めるに当たっては、やっぱり相当これは国としても腹を据えて、国の役割、責任というものを十分に果たしていくということを基本に据えて対応していただかないと、なかなか関係団体間の意見の調整といいますか、合意というのが難しいんじゃないかと私は思います。 特に思いますのは、先ほどのお答えの中にもちらっとありましたけれども、医療保険の場合には、医療の面についてその地域でかかわっていく部分があるということが一つの理由に挙げられましたけれども、確かにそういう部分はないわけではありませんが、同時に、保険財政を左右する要素として、年齢構成とか所得構成とか就労形態とか、様々そういうような面もあるわけでございまして、そちらの方は、市町村にしても都道府県にしても、自分の力で、権限でどうこうできるという部分がほとんどないわけであります。 そういう客観的に決まってくる部分が財政構造に影響を及ぼすという面がどうしてもあるわけですので、その点はやはり国が直接乗り出す以外に調整する方法はないんじゃないかと私は思うんですけれども、そういうことも含めて、国として今後この国保財政にどういう責任を果たしていこうとされているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 国民健康保険には現在でも給付費の五〇%を国庫補助をいたしておりますし、また、国民健康保険が低所得者が多いと、また小さく保険者が分裂をしているというようなことに対しまして、財政基盤安定制度でありますとか、その中に低所得者をたくさん抱えておられる保険者の支援制度、また、保険者が分かれていることによる対応といたしましては、高額医療費の言わば再保険制度というような対応を取ってきておりまして、国としても、これは国保の保険者の支援ということを念頭に置いて施策を進めてきておると考えております。 今回、基本方針でもそういう格好をお示しをいたしましたが、確かに、おっしゃられるとおり、年齢構成、所得というのは地域格差がございます。元々、被用者保険と国保との関係につきましてもそういう非常に大きな問題がございまして、これに対しましては私ども、高齢者医療保険制度を創設するということによりまして、その被用者保険と国保との関係についての言わば不均衡の是正を図りたいと思っております。 しかし、それを行いましても、先生御指摘のとおり、国保の中でも年齢構成、所得の差というのは、これはかなりあるわけでございまして、そういうことに対応いたしましては、財政調整交付金の配分方法を見直す、そういうようなことも行いまして、言わば地域がなかなか自らの努力では是正が困難な状況と、そういうものに対しては国、都道府県、市町村、それぞれ議論をいたしまして、そういう保険者の言わば責めに帰せないような、そういう格差というものに対しては、配分方法の見直しその他の手段を講じまして調整をしていきたいというふうに考えております。 今回、基本方針をお示しをいたしまして、その間でもいろいろ地方団体の方々から御意見をお伺いをいたしました。したがいまして、そういう地方団体の方々の御意見をこれから具体的な制度設計をするに当たりまして十分お聞かせをいただいて、制度設計に当たりたいというふうに考えております。
○森元恒雄君 じゃ、今のお答えのように、是非そういう方向で進めていただきたいと思います。とにかく、いずれにしても関係者が納得できるような案でないと制度がうまく動かないというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 それじゃ、保険局長さん、どうもありがとうございました。 次に、幼保一元化についてお聞きしたいと思います。 幼保一元化の問題は、今の構造改革特区構想の中で地方団体からも要望が多く出されている案件の一つでありますし、また、厚生労働省、文部科学省、両省におかれては、かなり今までの対応から比べますと、そういう地方の声を聞いて一歩二歩前進されたということは、私としても大いに評価をさせていただきたいと思います。 ただ、今回取りあえず認められた、認めることとした措置では、まだ本来の一元化という観点に立った場合に不十分な気がいたしますので、お聞きしたいわけでございますが、確かに幼稚園と保育所は制度の成り立ちあるいは目的そのものが違うということは分かりますが、子供さんの立場に立って考えますと、余りその違いというものはよく理解できない、されないんじゃないかなという気がするわけです。 中でも、ゼロ歳から二歳までは専ら保育所の対象になっておりますので、両方の制度が併存するという形はありませんのでこれは置いておくとして、三歳から特に五歳までの子供さんは、あるお子さんは保育所に、あるお子さんは幼稚園にと、近所、隣同士に住んでいても行くところは別だと。行った先で学ぶことといいますか、いろいろお世話されることは余りそう変わらないというのが今の状況じゃないかなというふうに思うんですね。 それと、また同時に、地方では子供の数がだんだん減ってきておりまして、保育所、幼稚園、両方とも定数が充足されないと、そういう中で、できるだけコストを少なくしていこうと、行財政改革をしようといっても、制度が別なものですから一体にできないのは、まあ非常に現場ではつらいというのが地方団体の声の背景にあるんじゃないかなと、こんなふうに思うわけです。 したがいまして、制度は今の時点で完全に一元化するというのは難しいとしても、仮に制度を、二つあったとしても現場ではこれを一体的に運営するというようなことについてもう一段の工夫ができないものかなというふうに思います。 具体的に言えば、例えば保育所ですと午前中は幼稚園と同じような教育をすると、そしてまた幼稚園の方は、今、午後は預かり保育というような仕組みもありますけれども、午後も保育が必要な方は、これはむしろ厚生労働省の保育所の仕組みの中で措置をしていくと、そういうような両制度を現場ではうまく組み合わせるような形というのが取れないんだろうか。そしてまた、それを前提として、幼稚園と保育所を地域によっては一体のものとして設置、運営をするという形が取れないんだろうかと。更に申し上げれば、保育所の場合には家庭の事情で受け入れる、受け入れないを決めておるわけでございますので、そういう家庭の事情に応じて保育料負担についても差を付けると、こういう今の考え方はそのまま残すと。要するに、制度は残すけれども現場では一体というような仕組みを是非考えられないかというふうに思うんですけれども、この点について両省のお考えをお聞かせいただければと思います。
○副大臣(河村建夫君) 森元委員御指摘の幼保一元化の問題、これから大きな課題に私はなってくるというふうに思っております。 御指摘の点、いろいろ問題点があるわけでございますが、幼稚園の場合の方から考えますと、教育時間を一応四時間を標準という形で行っておるわけでございまして、これに対して保育所は八時間ということが基準になっておるわけでございますが、今しかし、地域あるいは保護者の方からも、幼児期から充実した教育を幼稚園でやってもらいたい、あるいは幼稚園でもやっぱりちゃんと預かってもらえないかというような要望もございまして、これにこたえなきゃならぬということで、幼稚園としても今その正規のいわゆる教育、幼児教育の時間を超えて、そして預かり保育ということで、希望する園児に対してはこれを行っておるわけでございます。もう既に全幼稚園の六一%がそれをやっている現状がありまして、もう既にそういう意味で言えば幼保園化していると言っても過言ではないと思っているわけでございます。 しかし、これはそれを超えてやるわけでありますから、それに対する支援をしなきゃならぬということで、私学助成も特別補助をやる、あるいは公立については交付税措置をお願いするというような形で支援をやっておるようなわけでございます。 また、地方公共団体も各市町村においても、保護者が預かり保育を受けられやすいようにというようなことも考えてもらいまして、私立幼稚園が行う預かり保育へ更に助成をしていただくとか、公立幼稚園での適正な預かり保育料を設定するとか、こういう努力行われておるわけでございまして、私は、非常に重要な観点は、森元委員も御指摘のように、やっぱり児童、幼児の立場に立ってどうあったらいいかということをやっぱり真剣に今考えるときに来ておると思いますので、地域、保護者のニーズにいかにこたえるかということで、幼稚園側としてもその対応をしなきゃならぬと、こう思っておりますし、保育所側もそういう点についてはお考えをいただきたいものだと、このように思っているところであります。
○副大臣(鴨下一郎君) 今、河村副大臣のお話がありましたように、ある意味で今多様な子育てニーズというものがあるわけでありまして、そういう意味におきましては、保育所と幼稚園が地域の実情に応じて相互の連携をより密接にしていくというようなことは極めて重要なことであると思いますし、委員おっしゃるような点で、これから更にそれを進めていくというようなことについては誠にそのとおりだと思います。 今、保育所と幼稚園につきましては、従来より施設の共用化だとか資格の相互取得を容易にしようと、こういうようなことをして連携を進めていくと、こういうようなことでありますけれども、さらに、少子化の進行等の実情に合わせまして、ある地域に限定してでありますけれども、構造改革特区において、保育所において保育所児と幼稚園児を合同で保育すると、こういうようなことをしようじゃないかという道を開いたところであります。ただ、保育所はやはり、例えば親の就労等によって家庭で保育がなかなか難しいと、こういうようなお子さんに対しまして家庭に代わって保育を行うと、こういうようなところでありますし、幼稚園はある意味で親の希望に応じて教育を行うと、こういうような施設であって、やはりその根本的なところは異なる部分があるんだろうというふうに思っております。 ただ、それにしても、やはり今までの状況から随分世の中変わってきているわけでありますので、そういう意味で、今回の特区の実施状況を踏まえつつ、子育ての多様なニーズにどういうふうにこたえていくかというようなことが一つと、さらに、子供が健やかに育っていくというような観点から、子供中心に考えたときにどういった施設の連携が必要なのかということを含めて地域の弾力的な設置、運営が可能となるようなことを考えてまいりたいと、かように考えております。
○森元恒雄君 今、両副大臣からお答えいただきましたように、子供さんの立場に立って是非、この問題どうあるべきか、どうあることが望ましいのかということを、是非お考えを更に進めていただきたいなというふうに思います。何しろ特区でそういう試みが始まるわけでございますので、そういう実績を十分踏まえて更なる改善について御尽力をいただきたいというふうに思います。お願いをしておきたいと思います。 次に、教育、特に私学教育について二、三、お聞きしたいと思いますが、私はいろんな問題があるかと思いますが、今日は公私間格差に絞ってお聞きをしたいと思います。 厚生労働省が所管しておられる医療とか福祉の分野は、施設の設置者が国公立であろうと私人であろうと取扱いにさほど大きな差を設けておられないというふうに承知しておりますが、どういうわけか文部科学省が所管している教育の分野は、従来から国公立と私立の間で、特に財政上の措置について大きな差がございます。この点も私、かねがねなぜなのかなと自分なりにも考えたり、いろんな方にお聞きもしてきましたけれども、必ずしもどうも納得、自分自身納得のいくような答えが見いだせない状況でございます。 なぜ、教育の分野では歴然とした公私間格差というものが設けられているのかということについてお聞かせいただければ有り難いなと思う次第でございます。
○副大臣(河村建夫君) 私も、当初、同じ教育をやっていて、私学に行くと何倍も掛かって、公立に行けばその何分の一で済むと、同じ教育ではないかということで。 今、私学側からも同じ条件を求める声も高まっているわけでありますが、元々、学校教育というのはその設置者の責任と判断によって自ら費用を負担をするという仕組み、運営の仕組みを持っておるわけでございまして、法的にそういう形になっておる。 国公立の学校は設置者が国であり地方自治体、公費によって運営する。それから、私学については、それぞれの建学の精神に基づいて設置される私立の学校法人、いわゆる私学については学校法人がやるという、その言わば経費を負担をすると。こうなっておるわけでございまして、そのために、例えば幼稚園の場合でも、公立幼稚園と私立幼稚園ではその設置主体が違うために公費の負担に差が出ておるというわけでございまして、そのために私学に対しては今度は私学助成という形で、私立幼稚園に対しては経常費助成に対する補助事業をやるとか、それから保護者の所得に応じた保育料減免を行う就園奨励費という、そういう形で事業を行っておるわけでございまして、厳しい状況ではございますが、できるだけ公私の格差の是正という意味もあって、今回の平成十五年度の予算で見ましても、文部科学省予算はマイナスでございますけれども、こうした幼稚園についての私に対する、私学に対する助成は二・八八伸ばしたというような形で努力はいたしておるわけでございますが、この差というのが、元々そうした設置者の責任と判断によってやっていただくという大方針の下にそれぞれの公私の設立がなされておるものでありますから、そういった格差が今生じておると。しかし、この格差是正については施策を着実に充実することによって縮めてまいりたいということで取り組んでおるところでございます。
○森元恒雄君 今、河村副大臣の方からは、そういう設置者のやっぱり位置付けが違うというようなお答えだったかと思いますが、幼保一元化で正にこの議論がなされている保育所の方は、先ほども申し上げたように、公私間の格差というのが設けていないわけですね。設けていないのはなぜですかとお聞きするのも変なんですけれども、文部科学省の方にお聞きする参考の意味でも、厚労省としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 幼稚園の場合は利用者が施設と直接契約をするという仕組みになっているというふうに思いますが、保育所につきましては、児童福祉法の中で、保育に欠ける児童があった場合にはその児童を保育所において保育しなければならないという責務を市町村の責務として規定をいたしております。そういう責務を負った市町村が親と契約をいたしまして親の希望した保育所で保育の実施ができるようにしているという、こういう仕組みでございます。 そして、保育所の運営費の国庫負担については、市町村による保育の実施について児童福祉、児童福祉施設最低基準、保育所についても最低基準というのがございますけれども、この最低基準を維持するために必要な費用に対して国が一部負担するという、こういう規定になっております。 そういう考えに基づきまして最低基準は公私区別なく適用されるものでございますので、その結果として運営費に対する国庫負担も公私同一の取扱いにしているというふうに理解しております。
○森元恒雄君 私学の中で、私は、小中学校は義務教育であり、公立に行きたいと言えば全員が公立で受け入れてもらえる体制も整っていますから、その中で私学を選択される方があったとしてもその扱いは少しほかの学校と違う考え方になるのかなという気もいたしますが、例えば高校の場合ですと、もう現在既に一〇〇%近く、九六、七%の進学率というところまで来ておるわけでございまして、そういう状況の中で私立に通っておられる方はどういう人かということを見ますと、積極的に進んで私立という方もそれはもちろんおられるわけですけれども、やっぱりやむなくという方もかなりおられるんじゃないか。 これは大阪府の教育委員会でしたか、調査した結果が出ていますが、私学、公立に通っておられる生徒さんあるいは父兄の方に、もし入学金、授業料が公私間で同じだとしたらあなたはどちらの学校を選びましたかという問い掛けをしますと、かなり多くの方、圧倒的と言ってもいいぐらいの方々は私学に行ったと、こういう答えを出している。これは大阪の事情ということもあるのかもしれませんが。そういうことから見ましても、やっぱり授業料、入学金の差が余りにも大きい、実際三、四倍かと思いますが、それだけ開いているということが選択の幅をもう狭めておりますし、また私学に行っている諸君にとってはやむなくという部分がかなりあるような気がいたします。 そういう状況の中で、先ほど副大臣としても役所としても努力しているというお話でございますけれども、私もそれは評価いたしますが、しかし毎年のわずかずつの予算の積み上げで幾らこれは努力をしていただいてもこの三、四倍の差というのはなかなか埋まらないんじゃないかなと、やっぱりここは考え方をどこかの時点で変えない限りは縮小、解消しないんじゃないかと、こういう気がいたしますので、改めてその辺についてお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(加茂川幸夫君) 私立高等学校についてのお尋ねでございます。 高等学校を含めまして、御指摘のように我が国の私立学校はそれぞれの建学の精神に基づきまして魅力のある教育を積極的に展開をしておるところでございまして、アンケートのお話もございましたが、我が国の公教育において公立学校とともに重要な役割を果たしておるわけでございます。 ただ、事実といたしましては、授業料等保護者の負担面におきまして公立学校として御指摘のような差が、授業料等が高額でございまして格差が生じているのも事実でございます。 私立学校が果たしております重要な役割にかんがみまして、私どもといたしましては、従来から、都道府県がいわゆる経常費補助を行っておることに対しまする国庫補助を行いまして、教育条件の維持向上でありますとか修学上の経済的負担の軽減等を図っておるところでございます。また、私立学校に対しましても、授業料等納付金の値上げについて一層の経営努力を行って極力抑制していただけるよう要請も行っておるわけでございます。 財政状況厳しいものではございますけれども、私学助成の充実にますます意を用いまして父母負担の軽減に努めてまいりたいというのが私どもの基本的な立場でございます。よろしくお願いをいたします。
○森元恒雄君 大学につきましても、日本の場合、国立あるいは公立と私立との間で同じような差が生じておるわけですね。 大学の中で私立の占める割合がこういうふうに高いのは、日本と、主要国の中ではアメリカぐらいかと思うんです。アメリカの場合も、もちろん連邦立大学はありませんけれども、州立を含めても公私間というのは余り差がなくて、アメリカの場合には私立大学にも相当多額の国費が投入されているというふうにも聞いております。加えて、税制上も手厚い措置がなされておるわけですが。 今回、国立大学が法人化するに当たって、特に私学の関係者からはイコールフッティングを求める声が強く出されている。設置者が私立は多少趣旨が違うようなお話伺いましたけれども、やっぱり私は、勝手に国の認可を得ずに私立法人が勝手に大学を設置し運営しているんならそういう考え方も成り立つのかと思いますが、やはり国として一定の基準を満たしているかどうか、要件を満たしているかどうかということを十分に審査した上でこれは必要だということで認可しておられるわけですので、やっぱりいったん認可するということは国として認知するわけで、そこが国公立だろうが私立だろうが、その後は余り取扱いに差があるべきはずではないんじゃないかと、あってはおかしいんじゃないかなという気がするんですけれども、そういう認可とのかかわりで、国公立大学と私立との差が今あるということについて何かお考えがあればお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(加茂川幸夫君) お答えをいたします。 国公私立の大学が、設置者の違いなどに基づきまして、適切な役割分担の下にそれぞれ特性を生かしつつ公正に競争できる環境の下に整備充実が図られることは大変重要だと思っております。その際、特に公正な競争環境を充実していく上でいわゆるイコールフッティングの考え方を取り入れることも大変重要な視点だろうと私ども思っておるわけでございます。 こういった観点に立ちまして、私どもとしましては、これまでも私立大学に係る税制上の優遇措置、この改善要望を進めてまいりましたし、先ほど高校で申し上げましたけれども、私学助成の充実等に努めてきたところでございまして、基本的には、繰り返しになりますけれども、それぞれの特色を生かしながら、役割分担の下で国公私立大学がそれぞれ充実発展することが望ましいと考えておるものでございます。
○森元恒雄君 これはなかなか、相当の規模の予算も必要とする話でございますので、いきなり抜本的に改善を求めても実現するというのは容易でないということは十分承知をしております。是非、格差の是正に向けて御尽力をお願いしたいと思います。 あわせて、総務省の方に一点お聞きしたいと思いますが、特に高校の財政措置については、国費もさることながら、交付税で措置している部分が相当多いわけでございます。交付税そのものも、今の計算の仕方では私学と公立で相当差が付くような形になっております。そのことが、例えば生徒が減少期の中で定数をどちらでどう減らすかというような話があったときに、各県の財政サイドからすれば、できるだけ負担が重い公立よりも私立の方を少しでも増やしてというか残して公立の方を減らしていくというのが、本来財政的なサイドから考えればそういうインセンティブが働くはずなんですけれども、実際なかなかそうならないのはなぜかと考えてみますと、やっぱり交付税の仕組みが影響しているんじゃないかなと私は思うんですけれども、一般財源、地方の一般財源であるという交付税の本来の性格からしても、各団体が交付税措置に縛られて政策を左右されるというようなものはなるべく少ない方がいいんじゃないかと。 そういう意味で、総務省としてこの公私間格差に対してどう、対応するおつもりがあるのかないのか、その点のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 私立学校と公立学校に対する交付税措置についてのお尋ねでございますが、御指摘のように、現在公私立間で生徒一人当たりの交付税の措置額というのはかなり大きく異なった実態になっております。この点につきましては、先ほど来御議論がございますように、公立学校は地方団体が設置者になっているとか、あるいは私立学校の場合は建学の精神にのっとった設置者の責任でこう運営されているとか、こういう建前もあるわけでありますが、特に義務教育の小中学校におきましては、国庫負担制度であるとかあるいは設置者あるいは経費の負担者が異なるような制度が制度設計されていると、こういう事情もございまして、現在の措置の実態については、私どもとしてはやむを得ない点があるのではないかと考えているわけであります。 しかしながら、この点につきましては、先ほど来御議論がありますように、地域の実態に合わせて児童生徒中心の、また教育の内容を更に充実させるためにはどのような方法がいいのかというようなことも踏まえて今後議論する必要があると思っているわけでありますが、例えば将来は特に幼稚園教育を始めといたしまして地域の行政サービスの提供方法は地方団体に任せることとして一定の包括的な財源措置をするということで、地方団体に自由な政策選択をさせることができるような条件が整いましたような場合におきましては、交付税を始め国による財源措置も大幅に簡素化しながら公私の別なく算定することも検討対象と十分なり得るものではないだろうかと、私どももそういう基本的な考え方を持ってこの問題に臨んでいきたいと考えているところでございます。
○森元恒雄君 じゃ、厚労省の副大臣、局長さん、ありがとうございました。それからまた、自治財政局長さんもありがとうございました。 新学習指導要領について何点かお聞きしようと思っておりましたけれども、少し時間が足りなくなってまいりましたので、一、二点だけお聞きしたいと思います。 昨年、新学習指導要領が実施されまして、これは従来の過度な受験勉強から子供たちを解放して、知識詰め込み型の教育からより実践的な力を身に付けさせる、いわゆる自ら考え自ら学ぶと、生きる力を身に付けさせるための教育を実施していこうというふうな趣旨で改訂されたというふうに承知しておりますけれども、この新学習指導要領がねらっております生きる力あるいはゆとりというようなものが果たして本当にねらいどおりにこれが現場でそういう趣旨が生かされてくるだろうかと、私としてはいささかこう疑問に思うわけでございます。 まず、その生きる力を身に付けさせるためには、やっぱり考えるための力をまず身に付けないといけない。そのためには、基礎的な知識、そういうようなものがありませんとそもそも考えられない。無から何も有は出てこないわけであります。そのためには、やっぱり少々一方的に与える教育であってもまずベースをしっかりと築かなければいけないんじゃないかなと、その点が少し視点としてどうなのかなという気がするのが一点と、例えばゆとりというのは確かに趣旨としては結構ですけれども、ゆとりを与えるためには教育の内容を減らし、そしてまた時間数も減らすんじゃなくて、逆に、特に時間の方は増やさないといけないんじゃないか。ゆっくりと時間を十分取って、その中でいろいろ何回も繰り返し練習をするとかいろんな角度から考えてみるとか、いろいろ議論を重ねるとか経験を積むとか、要するに、いずれにしても時間が十分ないとゆとりなんというのは本来生まれてこないんじゃないかなと。少し目的と手法がこう、ずれているんじゃないかなという気もするわけでございまして、この点について文部科学省としてはどうお考えか、そしてまた今後どうしていくのか、その点の方針等をお聞かせいただけたらというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) 私も森元委員の言われるとおりだと思っております。何かこうゆとり教育が何か教育の緩みというふうに誤解された面もあるやに感じがいたしておりまして、その点残念に思っておるわけでございますが、これからの非常に変化の厳しい時代を生き抜く子供たちが自ら物を考え、自ら行動し、自立していく、そういうことが非常に必要でございます。 やっぱりそのためには、森元委員も御指摘のようにまずその基礎、基本のところをしっかりやらせなきゃいかぬと、こういうことでありまして、基本的な知識とか技能をきちっとして理解を深めて、その上で学ぶ意欲を持って考え、判断し、表現力を豊かに付ける。これは確かな学力と、こういう言い方を、表現をいたしておりますが、そういう観点に立って今の新学習指導要領が、やっぱり全員が共通に学ぶ点を厳選をしながら、そして個々に応じたきめ細やかな指導を充実させなきゃいかぬと、その上に更に体験的な学習とか問題解決的な学習といいますか、いわゆる総合学習の時間も設けたりいたしておりまして、非常にもう自由な発想の中で自らの考えをまとめていく、そういう取組を正にしようとしておるわけでございます。 それを文部科学省においては、その小中学生に対しては学力向上フロンティア事業というのを銘打って取組をしておりますし、また高校なんかでは特にスーパーサイエンススクールなんという今、特に理科、科学技術に対する関心を高めるためにそうしたモデル校を作るとか、そういう政策を今実施をいたしておるわけでございまして、何といっても個々の個性がございますから個々に応じた指導を充実させなきゃいかぬ。 それから、学力をいかに向上させるかという観点をやっぱり御指摘のように失ってはならぬと、こう思っておりまして、そうしたことが学習指導要領にあるんだということをやっぱり適切に理解をされるように、そして、教育現場において子供たちにとって今申し上げたような確かな学力といいますか、いわゆる子供には子供なりの実力といいますか、そういうものが付くように、これからも更に施策を実施してまいりたいと、このように考えておるところであります。
○森元恒雄君 教育の分野こそやっぱりこの政策評価に一番なじむ分野じゃないかと思うんですね。その具体的ないろんな施策がどういうふうに形となって表れているのか、そういう実証的な検証を十分積み重ねながら、やっぱり状況に応じて適切な手を打っていただく、そのためには方針の変更をいとわず、恐れず、果敢に対応していただきたいなと、こういう思いがいたします。よろしくお願いしたいと思います。 幾つか予定をいたしておりましたけれども、時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。
○小川勝也君 民主党の小川勝也でございます。 元来欲張りな性格なもので、五十分の時間をいただいたんですけれども、ちょっと質問し切れないぐらいの通告をいたしまして、たくさんの方においでをいただいたり御迷惑をお掛けしたんじゃないかなというふうに思いますが、時間切れになりましたときは御容赦いただきたいなというふうに思います。 まず、薬の問題でお伺いをしたいと思います。 薬の問題というのもたくさんの難しい問題がはらんでいます。新薬の研究、承認まで大変大きなお金が掛かるということ、あるいは医療費の中で占める薬の額の割合が高いということなど、たくさんの問題があるわけであります。 そんな中で、日本では承認されてない薬が使えればもっと楽になるのになと、こういう患者さんの話を伺うことがありました。具体的には、リウマチに悩んでおられる患者さんの皆さんでございます。様々な外国の薬をどう認可していくのか、いろんな観点からきちっと行政の仕組みにのっとって御承認をいただいているものだというふうに信じておりますけれども、そんな中で四月十六日に御承認をされたというレフルノマイド、それから五月九日に審議会の部会が開催をされましたインフリキシマブ、この二つの薬についての現状の段階、どんなことになっているのか。そして、患者さんが直接その恩恵に浴すことができる日はいつごろになるのか、お答えをいただければと思います。
○政府参考人(鶴田康則君) お答え申し上げたいと思います。 リューマチに用いる新薬につきましては、今、先生お話ありましたように、本年の四月十六日にレフルノミドを承認したところでございます。これは、アベンティスファーマの会社のものでございますが。 また、インフリキシマブにつきましても、本年五月九日に開催された薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会で、承認して差し支えないという結論をいただき、承認に向けて必要な手続を進めているところでございます。可能な限り迅速にこのインフリキシマブにつきましても承認に向けて対応してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○小川勝也君 事、薬にかかわることですので、健康とか生命とか非常に慎重な判断が求められている分野だと思いますけれども、当然厳粛なる手続にのっとって使用できるようになるはずでありますけれども、それぞれどのぐらいの時期に使えるぐらいになるめどが立っているのか、お答えいただけないでしょうか。
○政府参考人(鶴田康則君) このレフルノミド及びこのインフリキシマブ、これにつきまして承認した後、実際には医療保険で使われますので、医療保険における薬価収載と、これを待って、多分保険収載、保険領域で、医療の現場で使われると、こういうふうになると思いますが、この時期につきましてはちょっと私、御存じございませんので、ちょっとお答えできませんが、申し訳ございません。
○小川勝也君 それに続きまして、患者さんの団体の方、あるいは患者さんが求めておられるエタネルセプトという薬があります。これについてはどんな状況でしょうか。
○政府参考人(鶴田康則君) エタネルセプトにつきましては、現在承認申請中、承認審査中ということになっております。 しかし、この審査状況につきましては、この申請者の権利とか、それから競争上の地位等に影響を与えるおそれがあるということで、この具体的な審査状況につきましてはお答えを控えさせていただきたいと思いますが。
○小川勝也君 今、私が回答を求めましたこの薬はそれぞれ外国製であります。日本も様々な分野で海外の中でも枢要な地位を占めている分野たくさんあるわけであります。薬の分野でも、世界一とは言わないまでも、いろんな実績あるいは外国から評価されている分野もあるやに伺っています。 このリューマチ関係の薬で、国産の新しい薬も開発中だということでありますけれども、今までの中でどんな状況把握をされておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(鶴田康則君) 現在承認されている主なリューマチの医薬品につきましては、例えばステロイド性の抗炎症薬とか、または非ステロイドの抗炎症薬とか、それから疾患修飾性の抗リューマチ薬と、こういうものが承認されております。そのほかに、二品目が現在申請中でございますが、承認申請中でございますが、これにつきましては当該会社で品名等につきまして公開していないということで、この品名等につきましてはちょっとお答えできないことを御了承願いたいと思いますが。
○小川勝也君 今お答えがありましたように、この新薬の開発というのはその薬の会社が命運を懸けるぐらいの巨大な投資をされまして、しのぎを削っておられる分野でありますので、ナーバスな問題であることは承知しています。 今、お答えがありましたように、海外で作られた薬でも日本の国内の患者さんがどうしても使いたい、そして日本国内の基準に合致すればそれを承認して患者さんの利益にしなければならないという今私は申し上げた点があります。しかしながら、先ほど申し上げましたように、国産の製薬メーカーも新薬を開発するためにしのぎを削っているし、もしその日本の薬がもう少しでできそうなときに、例えば海外からの輸入薬品にマーケットを取られてしまうと、その開発した元手が回収できないなどという問題もあろうかと思います。その患者さんの利益をどう守っていくのかということと、国産の会社、国内メーカーをどう守っていくのかというのは、これ大変難しい問題であろうというふうに思います。 例えば、今日のテーマは行政評価ということであります。しかしながら、総務省の中の行政評価という仕組みの中で、この薬事行政とか薬務行政という言葉を評価するとすれば非常に難しい、哲学的な問題について評価することは非常に難しいだろうというふうに思います。国際競争力という言葉もあります。日本の国内メーカーが海外で競争力を付けるためにも、これは厚生労働省としては全く無関係な分野でもありません。そして、先ほど申し上げましたように、外国産の薬を求めておられる患者さんのことも理解しなきゃいけない、非常に難しい問題だろうというふうに思いますけれども、その辺の方針といいますか、考え方について御表明をいただきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 先生御指摘のとおりでございまして、医薬品産業の国際競争力を高めていくということは非常に大事なことだというふうに認識をいたしております。 そこで、昨年八月に医薬品産業ビジョンというのを私どもの方でまとめました。そして、個々の企業自身の戦略的な経営展開、これを前提とした上でのことでございますが、そうした企業の取組を促すために、今後五年間をイノベーションの促進のための集中期間と私どもで位置付けをいたしまして、国の具体的な支援策を示した、お示ししたところでございます。 具体的に申し上げますと、まず、疾患関連たんぱく質解析プロジェクトの推進を考えておりまして、たんぱく質、いろいろ発見あるいは同定がされてきておりますけれども、今後は疾患ごとのあるいは患者さんごとの必要なたんぱく質を解明して医療あるいは薬の開発をするという、そういう時代がもうすぐだというふうに言われておりますので、このたんぱく質解析プロジェクトを推進しなければいけない、このためのいろいろな助成策、そしてまた、薬の基盤になります医薬基盤技術研究施設、これは仮称でございますけれども、それを設置すべく今準備をしているところでございます。また、技術移転あるいは産学官連携の推進も図るようにしたいというふうに思っております。 それから、薬を開発するためには治験というのが必要でございますけれども、大規模治験ネットワークの構築をしたいというふうに思っておりまして、治験の空洞化が言われておりますけれども、それを食い止めるためにこういう大規模なネットワークの構築を進めていきたいというふうに思っておりまして、こういうような様々なアクションプランを実行することによりまして、我が国医薬品産業の国際競争力の強化に努めて、そして優れた医薬品がより早く国民の手に入るようにしたいと、このように考えております。
○小川勝也君 その海外からの問題と国内産の薬の問題というのもありますけれども、どちらかというと、私は否定も肯定もできませんけれども、日本の製薬関係の行政の考え方というのは、やはり新薬を開発するインセンティブを削らないようにしたいという部分に重点を置いてきているんだろうというふうに思います。 仄聞するところによりますと、数十億円から数百億円掛かるものもあるというふうに聞いていますので、もし新しい薬が開発されなくなったときに我々の生命とか健康に大きな影響を及ぼすということでそんな方向性が保たれてきたんだろうというふうに評価をいたしますが、昨今、先ほども申し上げましたように、医療費の中に占める薬価の割合が非常に高いということから、本当に新薬をめぐるインセンティブを守りながら、あるいは広範な一般医療の中における医薬品の価格を下げていこうというこの分野も行政の中としては非常に重大な分野だろうというふうに思います。とりわけジェネリックと呼ばれております生産方法、製造方法が開示されている医薬品につきましては、これは相関する、あるいは利害の一致しない二つの問題、価格を下げるということと新薬開発のインセンティブを下げないということを、これを満足させるということで非常に難しい問題だろうというふうに思いますけれども、昨今のそういった情勢も考え合わせて、あるいは国内の壁というのがだんだん低くなってきておりますので、そういうジェネリック医薬品をもっと分野を限定しながらどんどん汎用できるようにしていくのも一つの考え方だろうというふうに私は思っています。その行政の考え方につきまして、お答えをいただければと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のことでございますが、これも今申し上げました昨年八月のビジョンの中で申し上げていることでございますけれども、御指摘のジェネリック、後発医薬品、これは先発医薬品からパテントが切れたものを後発医薬品として使用するわけでございますが、その使用の促進を図っていかなければならないというふうに考えております。 それには、先発品と同等の、溶質性試験と申しまして、溶け出すという意味でございますが、溶質性を確認するなどの品質再評価の実施、そしてこれを結果を公表する、同じ成分で全く効能、効果は同じですよということを公表していく。それから、後発品を処方した場合の処方せん料に関して診療報酬上の評価を与える。つまり、後発品を使った場合には診療報酬上高い点数を付けるということでございますが。それからまた、調剤をした場合にもその調剤報酬の方でもメリットを与える。こういうことをこの十四年度の診療報酬の改定から行っております。また、後発医薬品の安定供給、これも非常に大事なことでございますので、安定供給を確保するためにその後発品のメーカーに、その製薬企業に是非それをきちっと安定的に供給するようにお願いをしている。 このような取組をしながら、後発医薬品のジェネリックの使用促進に努めてまいりたいと考えております。
○小川勝也君 薬の問題というのは、どちらかというと、行政一般の中で見ますと専門性が非常に高い分野です。素人は黙っていろみたいな部分も昔はなかったとは言えない、そんな分野だというふうに思いますけれども、時代認識というのも大きく変わってまいりますし、特に、一定の専門家集団だけでその行政的な方向性を決めていくという時代から、やはり国民の意見を求めるという、こういう時代になってきているんだろうというふうに思います。すべての問題に共通する分野でありますけれども、情報を正しく国民に公開しながら本当に未来にふさわしい政策選択をしていかなければならない、そんなことを考えさせていただきました。 厚生労働省の方にお伺いするのは以上でございますので、お引き取りいただいて結構でございます。 次に、高速道路の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。 ハイウエーカードの三万円、五万円が偽造されやすいということで廃止になるんだそうであります。少しプレミアが付きますので、利用していた利用者としてはちょっと残念な思いがいたします。高額のカードはほかの分野ではまだ使われている分野もあろうかと思いますけれども、本当にその偽造が心配だという目的だけで高額のハイカがなくなるのか、お答えをいただきたいと思います。
○参考人(奥山裕司君) お答えいたします。 先生御指摘のハイウエーカードでございますが、昭和六十年に導入して以来、ハイウエーカードは大変御愛用いただいて、感謝申し上げている次第でございますけれども、平成十一年の五月に初めて偽造のハイウエーカードが発見されました。それ以来、ポスターとかホームページでとかいろんなところに皆さん方に注意の喚起をさせていただきました。関係機関にも情報提供を行ってきたところでございます。 私どもJHといたしましては、偽造防止という、カードの面での偽造防止という点では、平成十一年の八月以来いろいろな対策を講じてまいりました。ホログラムを入れる、あるいは透かしの印刷をする、あるいは彩文の細かい模様の図柄を入れる等々、新しい形のハイウエーカードに切り替えてきたところでございます。他方、料金所でのチェックにつきましても、偽造のハイウエーカードが出ました場合に機械的にチェックをする、利用停止する措置を順次強化してまいりました。 こういうようなことをやってまいりましたけれども、できる限りの考え得る対策を講じてまいりましたが、高額のハイウエーカードについては新たな偽造のハイウエーカードが後を絶たないというような状況でございます。当公団のチェックしているところでだけでも、発見されたものだけでも偽造のハイウエーカードが約二万枚で、十一億円の金額に偽造のカードが上るというふうに思われます。一般のお客様にも大変、偽造のハイウエーカードをお買いになって被害に遭われるケースもたくさんありまして、社会問題化してきているというところでございます。 他方で、国の方におかれましても、社会資本整備審議会で、偽造が社会問題化しているハイウエーカードは廃止して、割引策をETCによるものに集約すべきであるというような答申も出されたことも踏まえまして、さらに、国土交通省の方からも、偽造の対象となっている五万円、三万円のハイウエーカードについて廃止するように御指示もいただきましたことを受けまして、今回の措置に至ったものでございます。 冒頭、六十二年と、ハイウエーカードの導入は、正確に申し上げませんでしたけれども、昭和六十二年の導入以来ということで、ちょっと訂正させていただきます。 以上です。
○小川勝也君 これは冗談と言ったら委員会の場で怒られるんですけれども、ETCがなかなか普及しないのでカードをなくしてETCの設置車を増やそうという、そんな裏の目的があるのかなというふうにいろんな人たちとお話をしているわけでありますけれども。 ETCを導入してから、そのもくろみといいますか進捗、何年でどのぐらいの台数に設置してもらおうという計画があったと思うんですけれども、現在のところ、進捗といいますか、目標達成率はいかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤信秋君) 済みません。じゃ、共通の話でございますので、私の方からお答え申し上げたいと思います。 まず、ETCの導入の目的と申しますか、につきまして申し上げたいと思います。 高速道路における渋滞の三割が料金所で発生しております。これで多分、年間三千億円ぐらいの損害が、渋滞損失が発生している。ETCの利用率が五〇%ぐらいに達しますと、この渋滞がおおむね解消できる、さらに料金所周辺で発生しますCO2も約二割ぐらいは削減できるであろう、こういうことから、国土交通省と四つの公団でできるだけ普及を図っていこうと、こういうことにしたものであります。 そもそも整備が実は問題でございまして、道路側の整備、路側機の設備ですが、これにつきまして平成十四年度末までに全国で約九百か所の料金所でサービスができるようになりました。これを実は十五年度中にすべての料金所で、四つの公団のすべての料金所でお使いいただけると、こういう形にしようということにしたわけでございます。 実は、ETCとハイウエーカードの関係から申し上げますと、私どもが、これまで十四年度の初めぐらいは、実はこれを、非常に費用も掛かるものですから、千三百か所すべてに通用し得るというものをあと三年ぐらいと実はそう考えておったわけであります。しかしながら、ETCの普及を急ぐということとそれこそ逆に、ETCをどこでもお使いいただけるようにして早く、社会資本整備審議会でも御指摘はいただいているんですが、ハイウエーカードの偽造問題といったことをまた対応すると、こういうことを考えますと、このETCの設備を全国でどこでもお使いいただける、これを大急ぎでやろうということで、実は三年を一年に前倒しして十五年度中に全部設備しよう、設置しようと、こういうことにしたわけでございます。 おかげさまで、この三月、四月、いろんな努力のおかげで月に九万台ぐらい、こうした普及実績になっておりまして、全体でも九十万台を超えてきている、こういう状態でございます。さらに、車載器の販売価格であるとか、それから、カード発行に要する期間とか、メーカー、販売店、カード会社など、関連の業界も随分とお力を入れていただくようになりまして、そういう意味での普及競争みたいな形で随分お使いいただけるようになってきつつある、こういうことでございます。 この四月現在で、累計の実績といいますか、四月の月間の最新の実績といたしましては、全国で高速道路をお使いいただいている約六%がETCでお使いいただいている、特にこの連休中は、例えばアクアラインなんかですと平均で一六%ぐらいETCでお使いいただいている、こういう状況になっておりますので、先ほど申し上げました五〇%ETCが普及すれば渋滞がなくなる、この目標を実は私ども自身はこの十五年度も含めてあと五年ぐらいで何とか達成したい、そういう目標でやっておるところでございます。
○小川勝也君 今、六%というお答えをいただきました。例えば、首都圏で考えた場合、首都高速公団、これは乗用車というか普通車に乗りますと七百円ですね。ところが、例えば金券ショップで回数券を買いますと、五百六十円から五百八十円ぐらいで買える。それで、ETCに関していうと割引率もないわけじゃありません。ただし、例えば外環に乗れば五百円払う、アクアラインに乗れば幾ら払う、それぞれETCを設置しても回数券の方が安い区間というのが生じるわけですよね。ということを考え併せますと、その回数券の分野を何とかしないとETCのインセンティブがなかなか付かないんだろうと私は考えたんですが、局長はどうですか、思いは。
○政府参考人(佐藤信秋君) いろんな検討をしたいと実は思っておりまして、例えば都市高速なんかは均一料金でお願い申し上げておるわけでございますが、短い距離でも同じ七百円と、こういうことがございます。今の設備の形態ですと、インターチェンジの形態ですと、出口で料金をお返しするというような形は、これは、なかなかスペースもございませんし、これをやり始めたらまた大変で渋滞する、こういう問題もありまして、しかしながら、短区間の例えば割引とかいうのは問題だなと、前からそういう考え方もございました。そういう意味では、ETCをお使いいただくと、出口のオーバーヘッドの設備を付けますと、これが短い距離ならお安くできる、こういうような問題もございます。 そういうことも含めて、今、先生御指摘の回数券とその力関係といいますか、サービスのレベルを考えなきゃいけないじゃないかと、こういうお話も含めて、ETCでよりお使いいただきやすくと、こういう点についていろんな角度から検討をしておるところでございます。
○小川勝也君 こういうことに関連した質問を申し上げようと思っていましたら、通告をしました次の朝、道路公団の接待の記事が出まして、それで、このことも追加で通告をして休みに入ったんですけれども、そうしましたら、今度は土曜日には総裁に関する記事も出まして、それで、せっかくの機会だから今日、総裁にお見えいただいた方がいいのではないかというふうに公団側に伝えましたら、総裁、お見えになられました。 例えば、猪瀬直樹さんなんていう人は、高速道路の問題にずっと取り組んでまいりましたし、国民の間にも道路公団や道路をめぐる問題を身近にしてくれました。テレビでもやっていますし、週刊誌にも連載をしていますし、例えば週刊ポストなんかにも、これは別の人が書いた記事だろうというふうに思いますけれども、道路公団の何と非常電話は一台二千万円だとかいう、これは二〇〇二年の記事です。 たくさんの記事が出ますし、テレビでもやられますし、そして今回は読売新聞が取材をされたということで、総裁はこういうのは全部、関心を持って御自身でチェックされていますか。
○参考人(藤井治芳君) 当然、私が、そういうことについては絶えず神経細やかにするのが私の義務だと思っております。
○小川勝也君 まず、金曜日のこの部分から行きましょうか。 料亭で高速道路推進、道路族ら十一議員接待と。この記事の内容は総裁の御認識と、余り長い時間掛けていただいても後で困るわけですけれども、大体合っているのか、それとも違うのか、お答えをいただければと思います。
○参考人(藤井治芳君) ちょっと若干、事実関係については理事に答えていただきますが、いわゆる料亭で接待と、こういうようなイメージの会合を開いたという認識ではございません。 我々、絶えず仕事をする際にいろいろな方々、それは地域の大学の先生だとか、マスコミの方々だとか、環境に熱心な方々だとかいう方々とも会合を持ちますし、当然その地域の代表である国会議員の先生方とも可能な限りお会いすると、こういう立場でいろいろな情報を交換し、またその地域、東北なら東北、四国なら四国、その地域に応じたいろいろな対応の仕方ということも考えていきませんと、とかく役所はグローバルに一つの基準を作ればその基準どおり全部やっていくという癖がございますから、そうじゃなくて、これからはコスト縮減という、経費縮減というのが非常に大きなポイントでございますので、そういう地域ごとに、四国は四国なりの道路の造り方あるいは利用の仕方というようなこともやるために、ハイウェイ懇談会ということで、道路の利用者の、例えば観光バスの方々とかいろんな旅館とか、そういう利用者、いろんな意味の、トラック協会とか、いろんな意味の方々との、一緒になって御意見をいただき、また議論をさせていただく場を持つ、そういう一連の大きな情報交換、あるいはそれを通じての我々の判断をより密着した地に着いたものにするための延長としていろいろとやらせていただいてきております。 しかし、このような実態につきましてこういう視点から御指摘を受けたことは、我々、大いに反省しなければいけない点だと思っております。 ただ、詳細についてお聞きいただきますとお分かりいただけるかと思いますが、こういう、何しろ縮減ということでございますので、私ども本社では一切そのような会議費の支出というものをしておりません。ただ、審議会というようなものを持っておりますので、そういう人たちとお話をする会合を持ったり、あるいは本社のハイウェイ懇談会、本社の、例えば財投機関債のための会計監査法人の先生方とかそういう方々のお知恵をいただく会、あるいは料金問題を検討する会、こういったようなものの支出はやらせていただいておりますが、そういうことで、若干担当理事から詳細の説明をさせていただきたいと思います。 ただ、我々は、すべてにおいて、そういういろんな角度からの御指摘に対しては十分反省し、また、よりそれをそういうふうに国民の目に映らないようにやっていくということが私どもの責務だと思っております。
○小川勝也君 今、総裁から経費縮減というお言葉が出ました。これは料亭じゃないと、それは総裁がもしおっしゃられても、例えば何人で支出額幾らと、この文字を見たときに、多分、高速道路利用者の理解は得られないと思いますよ。 資料によりますと、公団には接待費というのがありながら会議費という名目で支出がなされている。そして、ある会合におきましては、会議ですよね、会議に酒が二十本、ビールが十一本、支出が十四万三千円と。これで会議に本当になるのかどうか。そして、これが経費縮減のための会議をするための費用なんだということで本当に国民が納得できるのかどうなのか。私は、今の総裁のお言葉ですけれども、ちょっと国民に理解が得られないんじゃないかなと思います。
○参考人(藤井治芳君) したがって、私、新聞では戻入という言葉で扱われておりますけれども、ある会合に出たときに、これはいかがかなと私自身が感じました。そこで、これは私、そういうオフィシャルな、議論はオフィシャルな議論はしたわけですけれども、形態としては私自身が負担した方がいいんではないかという判断を即座にいたしまして、そういう処理をしたのがこのような形になったわけでございます。 ただ、これは私個人がそのときにそういうふうに感じて処理をしたわけでございますが、全体を通じて今先生がおっしゃるように常識に沿ってといいますか、国民の目から見てもおかしくないように、こういう会議等々の運営をしていかなきゃいけないのは当然のことだと思っております。 一例、一点だけ詳細の点を申し上げますと、十三年度、例えば国会議員に関連する会議の開催状況は全国で十八件でございました。これは全国約十以上の機関が、支社とか管理局とか局がございます。これが約十以上ありますが、それが約、その中で十三年度は十三件、百三十九万円を支出させていただいておりました。それが十四年度、私どもそういうことを含めて内部で厳しく、なるべくそういうことにならないようにということで十四年度は四件、二十七万円の支出ということになっております。結果ででございます。十五年度は更に一層こういうものをもっとうまく工夫し、そして我々自身が襟を正すべく今後とも厳正に対処してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○小川勝也君 料亭ではないけれども必要な会議をしたんだと、で、そんなに悪くはないんだというふうに私は聞こえたわけですけれども、なぜその戻入という措置を取ったのか、ちょっと疑問であります。 まず、公団側の出席者が多いので誤解を招かないように自分で負担をすると、これは公団会計課の説明です。この事実は間違いないですか。
○参考人(藤井治芳君) そのとおりでございます。
○小川勝也君 これは一つ一つお聞きすると時間がなくなってしまうんで、私が思ったことをちょっとまとめて言わせていただきます。 一つは、総裁だけ戻入する、あるいは総裁が同席した会合だけ支社長に戻入させる。ほかの会議はどうなんですか、ほかの会議は全く問題ないんですか。その辺、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(藤井治芳君) 私は、私が出た段階でそのように感じましたので、私が処置をしたわけでございます。で、同じようなことが東北の支社長が支社長としてそのような措置をした例がございます。それぞれそのときの会合の責任者に相当する者がその状況を判断して処置したものと私は理解しております。
○小川勝也君 じゃ、戻ってですね、この料亭で接待というこの記事に例えば土本筑波大の名誉教授が、政治家、出た政治家の方も道義的な責任は免れないだろうと、こういうふうに書かれております。 で、例えば政治家をいろんな話を聞きたいから呼んで、そして総裁は、これはちょっとやばいと思って自分だけ戻入措置を取る、で、公団の支社のお金で飲み食いをした政治家は問題ないと考えるのか、それとも土本先生が言うように政治家も、自分が返したぐらいだから政治家もごちそうになっておかしいんじゃないかと思うのか、どっちですか。
○参考人(藤井治芳君) 二つに分けさせていただきたいと思います。 会合においていろいろと情報交換をし、いろいろとまた御助言やお教えをいただいたりする、そのいわゆる議論の、こういう会合を持つという仕事の内容そのものは、これは当然いろいろな各界の先生方、特に国民を代表する国会議員の先生方はその地域の方々を代表する方でございますから、当然私どもそういうお話を聞きます。 そのことと、今度は、そういう場をどういう形式で、どういう形でやるのか、やってそれがどうなのかということはちょっと別だと思います。 ただ、私はそういうことにいたしまして先生方に御迷惑をお掛けしたなと、私どもの都合でお話をお伺いしたりするので、した結果がこのようなことになって御迷惑を掛けたなと思っておりましたが、数人の先生がやはり自分たちもこの際負担を公団に自分たちでするから、ひとつ公団に戻入するからというお申出がございまして、そのような措置をなさった先生はおられます。
○小川勝也君 じゃ、戻入なんというのは今までやったことないんですね、だれも。それで、まあ一蓮託生と呼ばれなければいけない。そのまあ利用者のポケットや財布から出たお金で飲み食いをして、総裁はやばいぞと思って戻入をしている。一部の政治家も戻入をした。 それで、戻入をいつしたのかというと、特殊法人に対する情報公開制度がスタートしたのは昨年十月一日、そして戻入の手続を実際に始めたのは昨年の十月十六日。で、日本道路公団というのも脈々と続いてきましたし、総裁御自身が総裁になられてからも相当な時期を過ごされています。そして、私が断言するに、今のように政治家と公団、あるいは政治家と役所が飯を食って問題になるというのはどんどん厳しくなってきているわけです。前は全然厳しくなかった。それなのに、今ここで初めて戻入をする、情報公開制度が始まったときに戻入を始めたというのは、これは情報公開が来たからやばいぞということで戻入したんじゃないんですか。
○参考人(藤井治芳君) 私が東北支社長に、同席しておりました東北支社長に申し上げたのは、その会合が終わった後で、今日の会合は内容は良かったけれども、この形態は少し誤解を招くんではないかということで、といってその会がおかしくなる、おかしいものだという認識ではございません、しかし、そういうことからこれは僕が負担するからそのように処置してくださいということを申し上げました。 で、ただ、そういうふうに申し上げたことが私はすぐそういうふうになるんだろうと思っておりましたら、いろんなことがあったと思いますけれども、結果としてまず多分東北支社がお払いになっちゃったんだろうと思うんです、現場が。そこで払ったということになれば、それを、私が今まで言っていたのにそれと相反するわけでございますから、それを直すためには行政的な会計法上の措置としては戻入という形で、いう措置を取る以外にございませんので、私のところに会計課長とか出納責任者来てもらいまして、私の部屋でお払い申し上げて領収書を私がいただいた、このような形で具体的には処理をした、こういうことでございます。
○小川勝也君 今、その金子支社長に誤解を招くといけないのでと、こういうお話だったそうであります。例えば誤解を受けるというのはどういうふうに誤解を受ける意味ですか。どういうふうに誤解を受けたらやばいと思ってそういう措置を取ったんですか。
○参考人(藤井治芳君) まず私が非常に感じましたのは、本来講義を受けるという場合は、それは当然人数が、聞く方がたくさんいるのは当然かもしれませんけれども、そういういわゆる会合の形態を取りながら、当方の道路公団の職員が非常に多かったと、極めて多かったと。それから、お昼、午後だったと思いますけれども、昼過ぎの午後だったとは思いますが、約一時間ぐらいだったんじゃなかったかと、正確には覚えておりませんが、飛行機に乗る前の時間帯ですからそんなに時間はほとんどありませんでしたけれども、先生が御指摘になりましたように若干のアルコール等が出ましたので、こういうものはやはり誤解をされるおそれもなきにしもあらずということから、私が負担して、私的な意見交換会としてこれを処理しようというふうに判断したわけでございます。
○小川勝也君 総裁が出席したその会においてはそういう御判断をされたようでありますけれども、この金曜日の朝刊に出ている、ほかの支社が開催しています戻入していない会合については、現在、どのような御認識を持たれていますか。
○参考人(藤井治芳君) それぞれの立場でそれぞれの必要な情報交換や御指導やら御説明やら、いろいろなことをなさった会合というふうに思っておりまして、公的、私どものそういう会議の立場として、その目的にそぐわないものではないというふうに理解をいたしております。
○小川勝也君 そうしたら、総裁はそんな自分だけ戻入という措置を取らずに、あるいはこういうふうになったということだったら、例えばこれをさかのぼって、来てくれた国会議員にもお願いをして、全部会費制に、今から時計の針を逆戻ししてやろうじゃないかと、そのぐらいのことをやってくれればよかったんですけれども、総裁は御自身だけ戻入をされて逃れられたというふうな、嫌な印象も与えたかもしれない、そんなふうに思います。 じゃ、一応目を通されているということでありますので、「選択」五月号なんというのも目を通されていますでしょうか。
○参考人(藤井治芳君) さらっと見たかもしれませんけれども、あんまり読んでおりません。
○小川勝也君 「道路公団総裁の「仰天」謀議」と書いてあるんですね。それで、結論から申し上げると、ある関係者が、公団関係者が海外に飛ばされるという話ですね。それで、記事によりますと片桐さんという方です。民営化推進委員会事務局次長だった片桐さんが海外に飛ばされるぞという記事であります。私は取材もしていませんし、どういう意図の記事か分かりませんけれども、そういった公団内の人事というのはあるんでしょうか。
○参考人(藤井治芳君) 人事については、私どもはそのときにならなければ一切公表いたしませんけれども、飛ばすとか飛ばさないとか、そのような言葉で人事をやるものではございません。
○小川勝也君 それでは、この記事の中に書かれていました四月の会合、これはショウシ会館で四月十六日に行われたと書いてあるんですけれども、尚友会館ですか、四月十六日に開かれたと書いてあるんですけれども、これは出席をされたというか、開かれたという御認識はありますか。
○参考人(藤井治芳君) 今の雑誌につきましては私ども十分認識しておりませんから、コメントは差し控えます。 一々それについてお答えすることはできませんけれども、私どもは、尚友会館にかかわらず、いろいろな、東海倶楽部であるとか、いろんな場所が安くでお借りできるところはお借りしまして、しょっちゅうそういう情報、勉強会をやっております。そういうものの一連として御理解いただければよろしいのではないかと思います。
○小川勝也君 安く借りられる場所があったら、政治家と懇談するときもそういう場所でやったらいいんじゃないかなというふうに思うわけですけれども、総裁に対しては以上で質問を終わらせていただきたいと思います。 時間も半端になりましたので、おいでいただきました住宅局長に一点だけお伺いをしたいと思います。 最近、私が非常に心配していることがあります。それは、近年もたくさんの新しいビルディングが東京に建ちまして、観光名所にもなったりしています。しかし、すべての建物がいつか耐用年数が来るわけであります。そのときに、価値がなくなったりその場所自身が寂れていたりして、その建築主が所有権を放棄したいような経済状況になったときに、これだけ建っている建物を、だれがだれのお金で、だれの責任で壊すことになるのか、このことに非常に心配をしています。そんなことについての研究をなされているということがあるのかないのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。 ビルが建って時間を経過してある程度古くなったと。例えば空きビルになったというようなことで、これを除却するというような制度的なものがあるかというお尋ねでございますが、建築基準法の観点は、そのビルがよほど古くなって使うことに危険性があるというようなときに除却命令を出すとか、そういうことはございますが、ただ単に幽霊ビルになったとか空いたとかということでそれに対する行政的な処分をするというようなことはございません。 ただ、基準法以外の助成措置で、ある程度古くなったビルを建て替えるという前提で、再開発的な制度によって除却を、補助をして、新しいビルに対してまた別の観点から補助をするということはございますが、ただ単に除却をするだけの制度というのは、今現在、私どもの住宅局にもそういう制度はございません。
○小川勝也君 今回の行政評価制度でリゾートの在り方を今御検討いただきました。各所に視察に行きますと、いいときに建てて、本当に幽霊ビルになっていて、だれのお金で除去するのか皆目見当が付かないという建物が全国に残っています。これはリゾートにかかわらず、経済的な価値を失ったときには、壊さなきゃいけないビルを持っていてもしようがありませんので、所有権を移転して責任逃れをするということは経済活動の中で大いに考えられることですので、この研究、御検討を開始していただきますようにお願いを申し上げたいというふうに申し上げて、私の質問を終わります。
○続訓弘君 公明党の続でございます。私は政策評価に関連をしてまず三点ほど伺います。 政策評価は平成十三年から全政府的に導入され、十四年度からは法律に基づいた制度として実施されております。前回の当委員会において総務省から説明を聴取いたしましたが、それによりますと、十四年度は全体で一万一千件の政策評価が実施されたとのことであります。政策評価の目的は、改めて申し上げるまでもなく、国民の皆様の貴重な税金を国民生活のために真に必要とする政策課題に適切に反映させ、効果的で効率的な行政を推進することにあります。そのためには予算要求の時点で評価結果が出されていなければなりません。 今回、全体としてその提出状況はどのようになっているか、まず総務省にお答えください。
○副大臣(若松謙維君) 提出状況の御質問でございますでしょうか。これは、この政策評価でございますが、これは何といっても続委員にこの場をおかりして総務省としても深く感謝を申し上げたいのでありますが、続委員が総務庁長官のときにこの法律を自らお作りになったと、こういうことでありまして、この政策評価の実施、導入以降、ニューパブリックマネジメント議論、そういったものが出てきて、今、大きく行政を変えようということでありまして、その多大な御貢献に重ね重ね御礼を申し上げる次第でございます。 そこで、先ほど一万一千件ということでございますが、十四年度、いわゆる法律に基づいたこの十四年度の期間におきましての事前事後の評価実施件数でございますが、各府省合計一万七百七十二件ということでございます。初年度であるがゆえに、いわゆる翌年度の概算要求後の九月以降に出たものもかなりございます。それにつきましては、私自身が先月四月十七日の副大臣会議で各副大臣に、是非とも、これは早ければ六月中、遅くても八月までに各府省からこの行政評価の報告書を出していただき、それを是非十六年度の予算に反映したいというお願いをいたしました。 そういうことで、諸外国に比べますと我が国の行政評価の導入というのは遅れた面があるわけでありますが、今、行政評価局を中心として、また各府省の御協力もいただきながら、今、世界に先駆けた高度な質の高い行政評価の実施、定着のために今頑張っているところでございます。
○続訓弘君 続いて、財務省に伺います。 今回の政策評価が予算編成の段階でどのように活用されたのでしょうか。また、財務省としては、予算編成に当たり政策評価をどのように位置付けておられるのか、お答えください。
○政府参考人(杉本和行君) 先生御指摘のとおり、政策評価、これを予算編成に反映させていくというのは非常に重要な課題だと私どもも認識しております。政策評価の結果を適切に反映しまして、税金の使い道を効果的にし、また効率的な政府を作っていくというのは不可欠の課題だと考えているところでございます。 このため、十五年度予算編成におきましては、各府省が行いました政策評価の結果、これを適切に予算に反映、活用するという観点から、概算要求に当たりまして政策評価調書といったものの提出をお願いいたしました。この提出を求めましたことに対応いたしまして、各府省からは約二千五百の政策評価調書、これが出されましたので、これを参考といたしまして、予算の査定段階に当たりまして、要求、要望の中身の精査、優先性の判断、こういうものを行いまして歳出の重点化、効率化に努めたところでございます。 ただ、各府省庁の政策評価の内容については、今後に向けての課題も残されておるものと考えております。例えば、定性的な評価にとどまっているものもかなり多うございましたので、可能な限り定量的な分析、こういったものを行っていただきまして政策評価の精度を上げること、それから、それぞれの自己評価でございます政策評価、これの客観性を高めていくということも必要じゃないかと思っております。 こうした取組を通じまして、政策評価の所管省庁でございます総務省とも連携を図っていって、予算編成へ更に政策評価を活用してまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
○続訓弘君 政策評価は緒に就いたばかりであり、今後、試行錯誤をしながら質の高い政策評価を求めていくことになります。しかし、各府省が行う政策評価はどうしても甘くなりがちです。このため、評価専担組織としての総務省の役割はますます重要になります。すなわち、政策評価法は、各府省の政策評価の客観的かつ厳格な実施を担保するため、各府省で実施した政策評価の再評価を行うことができることになっており、国民の皆様は総務省が法に基づく厳正で的確な審査を行うことを期待しております。 そこで伺います。このような国民の皆様の期待にこたえるため、総務省の政策評価に対する基本姿勢についてお答えください。
○副大臣(若松謙維君) 総務省におきましては、各府省とは異なるいわゆる評価専担組織という機能を大事にしながら、各府省が行い得ない、あるいは各府省による政策評価だけでは十分に達成できない評価、こういったものに対して効果的かつ効率的に行う観点から評価活動を実施しているところでございます。 具体的には、平成十五年度から十七年までの三年間に実施する予定の政策評価テーマ等を盛り込んで、行政評価等プログラム、これが内外に公表されておりまして、これに基づきまして、二点ございまして、一点目としては、政府としての重要課題に関しまして、その統一性又は総合性を確保するための評価を計画的に実施しております。二点目としましては、各府省の行いました政策評価につきまして、その客観的かつ厳格な実施を担保するための評価活動を行っております。 そして、この客観性担保評価活動についてでございますが、各府省が実施しました政策評価のうち、改めて評価が行われるべきものにつきましての考え方を整理して公表するなどの取組をしているところでございます。 四月の十五日に発表させていただきましたリゾート地域の開発・整備に関する政策評価書、我が省としましては、やはりはっきり申し上げまして、関係省があるわけでありますが、非常に国民が求めるレベルの政策評価には達していないと、そのような判断から、この基本構想、リゾート地域、これに関する基本構想の徹底した見直しを行う必要があるという大変厳しい判断をさせていただきました。 そのような、まず総務省の行政評価局、我が省がまず自ら律して、各府省のいわゆる甘くなりがちな政策評価に対してはやはり断固として国民の期待にすべく、また税金を無駄にせずやっぱりしっかりとやらなければいけないと思っておりまして、そのような活動を通して国民への説明責任を徹底してまいりたいと考えております。
○続訓弘君 政策評価法が予定をしている、あるいは期待をしている評価は、即、財務省が予算編成にいちゃもんを付けないでスムーズにそれが合格できるというような、そういう理想が私は政策評価の言わば最終の目的だと思います。そういう意味では、是非、総務省がそういう言わば国民の期待にのっとったような最終的な政策評価をしていただいて、それが予算編成にスムーズに反映できるようにお願い申し上げたいと存じます。 そこで、総務省と財務省は結構でございます。 続きまして、私は、平沼大臣にわざわざおいでいただいて大変恐縮でございます。この委員会で二回にわたり原子力発電の事故に関して質問をしてまいりました。本日は、そのことと、今年の夏季に電力需給が非常に逼迫をしているという状況を踏まえまして、以下数点伺わせていただきます。 昨年の八月以降に発覚をしました東京電力のトラブル隠しにより十七基の全原子力プラントが停止いたしましたが、この七日に柏崎刈羽原発六号機の運転再開について地元の容認が得られました。東京電力では、発電電力量の四四%が原子力発電で占められていることから、今夏の電力の需給状況は深刻な問題であります。このため、運転休止していた火力発電所の活用、他社からの応援融通、受電、新設火力発電所の運転開始時期の繰上げなどにより対応していこうと考えているようでございます。 東京電力のつい最近発表されました説明によりますと、今後六千四百五十万キロワットと予想される今夏の最大電力需要量に対し、追加対策で六千十万キロワットを確保できる見通しで、四百四十万キロワットが不足するということです。緊急時には、需給調整契約の活用や他の電力会社からの融通及び試験運転電力の活用などにより、原発の運転再開がなくとも計算上はほぼ電力を賄えることになったとのことでありますが、経済産業省として、今夏の電力需給をどう予想しておられるのか、お答えください。
○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。 夏に向けての最ピーク電力の需要としましては、私どもも六千四百五十ぐらいというふうに見ております。他方で、東京電力が、先生今御指摘になられましたように、原子力以外の火力、水力それから他社からの受電融通というものについて極力追加供給力の確保をということで努力をされてきて、今現在確実なものは五千五百万、それに追加供給対策ということで、正に他社からの緊急融通の受電でありますとか、試運転中の火力発電所から電気を供給するとか、自家発の余剰電力をかき集めるとか、そういうことで約四百万キロワットを目指して今積み上げの最終段階に来ております。それに加えまして、柏崎刈羽の六号が運転再開になりましたので、百三十五万強というものが投入されますので、供給力は約六千ということに見ております。 この差分は約四百五十万キロワットでございますが、今申し上げましたように、供給力の方が相当無理をしてつま先立ちをした状況にありますので、こういう状況下で、例えば発電プラントが一基トラブルを起こすとか、あるいは東京電力の場合に、夏におきましては平均気温が一度上がりますと需要が百七十万キロワットそれだけで増えるというのが過去の実績でございます。したがいまして、夏に向けてもやっぱりある程度の供給予備力というのを持っておくことが必要でございますので、したがいまして、私どもは今の状況のままいきました場合には数百万キロワットの需給ギャップが生ずるということで大変厳しい状況にあると認識をしております。 そういう状況の中で、今のままいきますと追加的な原子力発電所の運転再開がなければ六月三十日の週にも需給ギャップが生ずる可能性があるということで、夏に向けての需給ということについては大臣を始めとする本部の先般の議論でも、関係者一同、大変厳しい状況にあるという認識を持って各般の取組を強めてまいりたいと考えているところでございます。
○続訓弘君 日本エネルギー研究所の試算では、首都圏で三日間停電すれば経済的損失は一兆八千億に上るとされており、暮らしや経済活動への影響は必至であります。また、停電による医療現場や交通機関等への影響から、国民の生命と安全確保にも赤信号がともります。さらに、日本の首都が停電で機能麻痺に陥れば、国際的に我が国の信用を失墜させ、国際経済に対しても大きな痛手を与えます。何としても停電という事態は回避しなければなりません。 柏崎刈羽原発六号機の運転再開について、地元は国の安全宣言を条件にしておりました。また、福島県の地元四町で作る原子力発電所所在地協議会でも、国の安全宣言を条件に運転再開を容認するとしております。このように、地元では国からの安全のお墨付きを求めております。東京電力が修理、交換を終えた後、国が安全宣言を出すまで、通常どの程度の期間が掛かるのでしょうか。安全宣言までの流れを御説明ください。 また、その際、今夏という時間的な制約はありますが、地元の理解を得られるよう情報公開や説明を十分に行っていただき、国に対する地元の信頼を確実にしながら安全宣言を出していただきたいと思いますが、経済産業省の御所見を伺います。
○政府参考人(佐々木宜彦君) 東京電力の原子炉のうち、炉心シュラウドや再循環系配管の点検でひび割れが見付かったものについては、国の健全性評価小委員会の検討を踏まえた設備の健全性の確認を行います。事業者は、その結果を踏まえて、そのまま運転するか設備を補修又は取替えを行うかを判断して、法令に基づく許認可の申請や届出など所定の手続を取ることになります。 補修あるいは取替え工事を行う場合、電気事業法に基づき工事計画の届出を要する工事については、工事に先立ち届出が行われ、国がその内容を審査いたします。さらに、工事終了後は、同法に基づき国の使用前検査を行い、工事が計画どおり実施され安全上問題がないかということを国が確認することになります。その後、事業者は燃料の装荷、圧力容器の復旧、格納容器の復旧など所定の準備作業を行うとともに、それぞれの段階に応じまして設備の機能確認など必要な点検を行います。東京電力が停止期間中に補修工事を行う原子炉は、国のまた定期検査の対象ともなっておりまして、国といたしましては、事業者の作業の進捗に応じまして格納容器漏えい率検査など所定の定期検査の項目について検査を行い、安全確認を行います。 したがいまして、補修又は取替え工事が終了してから起動前に必要な作業を終了し、国の検査の安全確認が終了するまでの期間につきましては、一般的には数十日、三十日から五十日程度と幅があると思っておりますけれども、各原子炉ごとの事業者の工程管理や作業の進捗状況などによって変わるものでございまして、国としては検査を通じ一つ一つ確実に安全確認を行っているものでございますので、所要期間について一義的に確定的なことは申し上げることができません。 それから、規制当局といたしまして、現在停止している原子炉を一つ一つ安全確認に万全を期して、委員御指摘のとおりでございますが、私ども自らの取組について地元に対して情報公開や説明を行ってその理解を得るよう努めることは重要でございます。そのような観点から、先日、柏崎刈羽六号機につきまして、格納容器漏えい率検査などを通じて安全を確認いたしましたことを、私が新潟県知事、柏崎市長、刈羽村長のところにお伺いいたしまして、直接御説明をさせていただきました。 また、これまでの当初の取組につきましては、三月には私から住民の皆様に直接御説明をさせていただきました。また、その説明会でお答えし切れなかった代表的な質問にお答えするために冊子を作成いたしまして、立地地域において配付させていただき、また、すべての質問についての回答につきましても、私ども保安院のホームページに掲載させていただくなど、積極的に説明責任を果たすよう努めてまいりました。 今後とも、予断を持つことなく一つ一つの原子炉につきまして安全確認を着実に実施していくとともに、地元の関係の皆様に対して、安全確認の取組について明確な説明に努め、地元の御理解を得るよう努力してまいりたいと考えております。
○続訓弘君 平沼大臣は、このような今夏の電力需給、逼迫した電力需要に対応するために直ちに、去る八日関東圏電力需給対策本部を設置され、自ら本部長になられて指揮を取っておられます。このことについては敬意を表させていただきます。 そこで、電力需給を改善するために今一日も早い原発の再開が求められますが、地元住民の方々は新潟県、福島県とも東北電力であり、東京電力の電気を使用しておりません。そのため、度重なる東京電力の原発の不祥事などから、なぜ他府県民のために自分たちが迷惑を被るかという感情があることと思います。 今後、原発の再開をするためには、地元住民の理解と信頼を得ることが大変重要であると思います。その際、私は原子力安全・保安院だけでなく、大臣自らが行動を起こされる必要があるんじゃないかと、こう思います。そしてまた、八日の本部長会議の冒頭のあいさつに大臣自身がこう述べておられます。「私自身としても、諸般の情勢や地元関係者の御意見等も踏まえながら、時期を見計らった上で、地元にも伺い、御理解を得る努力をする所存です。」と、こんなふうに決意を述べられておりますけれども、これに対する、改めて大臣の所見を伺って質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(平沼赳夫君) 続先生にお答えをさせていただきます。 今回の一連の東京電力によるこの不正問題というのは、大変国民の皆様方に御心配をお掛けしておりますし、また、特に立地の地域の皆様方の信用を大変失墜したと、こういうことで私どもは遺憾に存じているところでございますし、また、役所自身も反省をしなければならない面が多々あると思っております。 そして、五月八日に、先生御指摘のように、この関東圏の需給の対策本部、これを作らせていただきまして、翌九日の閣議でも、私から関係閣僚にも御要請をいたしました。そして、懇談会の席上で総理からも、関東圏の電力需給というのは特に大切な問題である、したがって、関係閣僚連携を密にして、そして電力の断絶が起こらないように最大限の努力をしてほしいと、こういうことがございました。 そういうことで私は、これから全力を尽くしてまいりたいと思っておりまして、昨年来、私ども、この不祥事が出てから地元の皆様方との連携も密にいたしまして、私自身も、それぞれの立地地域の知事あるいは議会の方々、あるいは地域の住民の方々、十回お会いをいたしまして、そして私からも御説明をさせていただき、皆様方の御要望も聞かしていただきました。 そして、御指摘のように、やはりこの夏場のピークを乗り切るためには、もちろん安全性をしっかりと確認した上でありますけれども、一基でも多く原子力発電所を立ち上げることでございまして、私も、この対策本部を作りましたときに自らの決意として、時期が来て、その必要があれば、いつでもちゅうちょなく現地にお伺いをさせていただいて、そして、地域の住民の皆様方や、そして知事さんを始め議会関係者の皆様方にも御説明をさせていただいて、そして納得をしていただく、そういう努力を続けていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。
○続訓弘君 エネルギー担当大臣としての平沼大臣のせっかくの御努力をお願い申し上げます。 今日はありがとうございました。ありがとうございます。
○岩佐恵美君 私は、日本の円借款で行われたインドネシアのコタパンジャン・ダム水力発電事業について質問いたします。 この事業は、スマトラ島中部の西スマトラ州とリアウ州にかかるカンパル川に、高さ五十八メーター、幅二百五十七・五メーターの多目的ダムを建設して、百十四メガワットの発電所と百五十三キロメートルの送電線を整備をするものです。エンジニアリング・サービスに十一億五千万円、本体の一期、二期事業に三百億二千五百万円の借款を承諾をして、一九九六年に完成をしました。 最終的な融資額は二百三十七億九千二百万円だったということですが、ダム、発電所、送電線、道路整備など、具体的な工事種別の内訳を教えていただきたいと思います。
○参考人(河野善彦君) お答えいたします。 コタパンジャン・ダム本体事業への本行貸付け実行額は、第一期、二期合わせまして約二百三十億円でございます。その内訳でございますが、ダム工事が、土木工事が約八十八億円、ダムの機材調達が約五十七億円、コンサルティングサービスが約三十三億円、道路整備が約三十億円、そして送変電設備等が約二十三億円でございます。
○岩佐恵美君 ダムの発電量は計画の九割との報告をインドネシア国営電力公社、PLNから受けているということですが、現地を調査した民間団体によりますと、乾期は水不足で余り発電できていないという指摘がされています。また、一度水没した村が水位の低下で再び現れて、移転した住民がそこに戻って生活をしている、そういう報道もあります。反対に、移転対象でなかったタンジュン村で四十五戸が水没して三百五十世帯が一時冠水するなど、計画がかなりずさんだったのではないかと疑われます。 国際協力銀行、JBICは、二〇〇二年一月、コタパンジャン・ダム事業の事後評価ミッションを現地に派遣をして第三者委員会に評価を求めているということですが、ミッションのメンバー、第三者評価委員会のメンバー、評価項目について教えていただきたいと思います。
○参考人(河野善彦君) お答えいたします。 現地調査ミッションにつきましては、本行評価担当職員及び第三者評価者がチームとなって調査を実施しております。第三者評価は現在実施中でございまして、当該評価者の氏名は、評価作業完了後、事後評価報告書の中で公表することとなります。 以上でございます。
○岩佐恵美君 評価項目。
○参考人(河野善彦君) 失礼しました。 評価項目でございますが、これは国際的に五つのポイントについて評価することになってございます。計画の妥当性、それから実施の効率性、効果、持続性、それにインパクト、こういうことでございます。
○岩佐恵美君 この評価ミッションにはJBICの職員のほかにインドネシアの国家開発庁の職員二名、電力公社、PLN職員三名などが加わったということです。PLN職員の一人はコタパンジャン・プロジェクトの技師長として総指揮を執った人だということですが、このような構成で私は客観的な事業評価が行われるというふうには到底考えられないのです。 第三者委員会のメンバーについて、今公表できないということですが、是非この事後報告のときに公開するということですので、きちんと公開するよう求めたいと思います。 当委員会では、一九九九年の八月に政府開発援助についての決議を行いました。二〇〇〇年三月には、国会法に基づいて、参議院議長を経由して会計検査院にODAの検査を要請しました。その結果、一九九九年度から二〇〇一年度の三年間で十四件について問題ありとの検査結果が報告されています。 私は、こういう点から、コタパンジャン・ダム事業については様々な問題点が指摘をされておりますので、会計検査院が検査を実施すべきだというふうに思いますが、その点いかがでしょうか。
○説明員(石野秀世君) 会計検査院では、外務省あるいは国際協力銀行、国際協力事業団といった我が国の援助実施機関に対します検査を実施いたしまして、必要に応じまして被援助国に職員を派遣して調査をするということをしてございます。 今お尋ねのインドネシアのコトパンジャン・ダムについてでございますが、これにつきましても会計検査院といたしましては、国際協力銀行の本店検査の際に、その円借款で供与させた今の施設あるいは機材等が有効に利用されているのかどうか、あるいは発電実績は計画と比較してどういう形に、どのようになっているのかという点につきまして、国際協力銀行が持っている情報、これを聴取するなどいたしまして事実関係の把握に努めていきたいというふうに思っております。
○岩佐恵美君 コタパンジャン・ダム事業は、ずさんなダム建設の問題と同時に、現地住民犠牲という点でも重大な問題があります。 昨年の九月と今年三月に、合わせて移転対象住民一万六千九百五十四人の半数に上る八千三百九十六人が、日本政府とJICA、JBIC、東電設計を相手取って裁判を起こしました。裁判では、日本政府に対して、インドネシア政府とインドネシア電力公社に対して原状回復を勧告すること、被害住民に総額二百二十六億円を支払うということを求めています。ODA事業では初めての裁判です。現地の住民が日本政府を相手に日本で裁判を起こすというのは私はよほどのことだと思うんですね。 なぜこんなことになったのかということについて、時間が限られていますので、簡単に御説明いただきたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) ただいま岩佐委員からの御指摘のこの事業でありますけれども、外務省としましての考えでありますけれども、ダムの建設、九年に完成をしまして、現在、中部スマトラ地域の電力の約二割を供給しているというふうなことで、電力供給及び電化率向上に大変貢献をしていると考えております。 ただいま、インドネシアの地域住民の方々から訴訟が起きたという御指摘でありますけれども、我が方としては、この問題については、インドネシア政府に対しても、住民移転、環境保護等、適切な対応を取るように従来から求めつつ、本件事業に対する円借款の供与を決定をさせていただいた経緯がございます。ですから、この件については、改めて申し上げますけれども、インドネシア政府と移転住民との間で解決すべき問題だと、基本的にそう考えております。 なお、一部でありますけれども、移転住民の生活の改善を要すべきゴム園やら移転先の上下水道の整備等々残っていることは認識しておりまして、住民の意見や参加を踏まえて対応策を取るようにインドネシア側にも随時働き掛けをさせていただいているのが現状であります。
○岩佐恵美君 私は、今度のこういう訴訟が起きているというのは本当に重大なことだと思いますし、その点、外務省の反省が足りないというふうに思っています。それは今後の対応に掛かってくると思うんですが、ちょっと事実関係について幾つか伺いたいと思います。 九一年の事業の採択に当たって、当時の外務省の石橋有償資金課長は、住民の反対や世論の批判を抑える、そのために、移住地整備にセクター・プログラム・ローン、SPLを流用するよう、これを使うようにということで、インドネシアの当局者に再三再四提案をしています。このSPLというのは、外務省の資料によりますと、九一年度六百七十五億二千万円、九二年度六百六十一億七千万円、九三年度三百四十億五千六百万円あったということですが、このうちコタパンジャン・ダム事業の住民対策として何に幾ら使われたのでしょうか。
○政府参考人(古田肇君) 御指摘のセクター・プログラム・ローンでございますが、国際収支の支援ということで、一般物資の輸入決済に要する資金を貸し付けるものであるわけでございますが、その過程で発生する現地通貨、いわゆる見返り資金は、インドネシア政府の国家予算に組み込まれるということで、我が国と合意したセクターの開発事業に使用されることになっているわけでございます。 御指摘のありました当時の石橋有償資金協力課長の発言の趣旨でございますが、インドネシア政府に対しましてこの見返り資金を原資とした国家予算を本件住民移転対策費用に用いてはどうかという提案でございます。具体的には、農地造成、アクセス道路、水道施設、住宅、橋、村道等に支出されております。
○岩佐恵美君 幾らですか。
○政府参考人(古田肇君) 九一年度、九二年度、九三年度、合計いたしまして約二十二億円でございます。
○岩佐恵美君 また、現地を見た人の報告によりますと、移転地に造られた井戸にOECF援助資金で造られたという表示があったということです。これはどういう援助資金から幾ら使われたんですか。
○参考人(河野善彦君) お答えいたします。 コタパンジャン水力発電事業の移転対象地における井戸の整備には、九八年一月に承諾いたしました地方インフラ整備事業、これ第二期でございますが、この資金が充てられてございます。 この地方インフラ整備事業と申しますものは、ジャワ島、バリ島以外の貧困地域におきます多数の村落を対象に、貧困削減を目的といたしまして各種基礎インフラを整備するものでございます。同事業の下で、コタパンジャン水力発電事業にかかわる移転村の一部におきまして、簡易浄水施設である浅井戸、雨水集水施設、ポンプ、衛生関連施設である村の共同井戸、沐浴場、公共トイレ、さらには米保管施設等が建設されてございます。こういった移転対象地域におきます諸施設整備のために使われた貸付金額といいますのは約六百万円でございます。
○岩佐恵美君 事業に伴う住民の移転補償などは円借款の対象ではないということだったはずですね。しかも、円借款で造られた井戸がずさんな工事で、とても飲めない水で利用されていないということです。 今、井戸の問題とかいろいろ指摘しましたけれども、コタパンジャン事業の住民移転対策に使われた円借款の全容について資料を明らかにしていただきたいと思います。 委員長、この点については後でまとめて申し上げたいと思いますが、資料請求をさせていただきたいと思います。 続けて、ダム上流のスマトラ中部森林造成事業の調査検討に四億二千六百万円のES借款を供与しています。この事業については、先ほど紹介した有償資金課長、石橋課長が、自然破壊の事業という批判に対して有効だということで大変持ち上げていたようです。その後、森林造成の本体事業、これは実施をされたのでしょうか。
○政府参考人(古田肇君) 御指摘のスマトラ中部植林造成事業でございますが、一九九二年にES借款という、いわゆるエンジニアリング・サービス借款というものを供与いたしておりまして、その借款を用いまして、コタパンジャン・ダムの上流域約三十三万ヘクタールを対象に、環境改善と森林資源の育成を目的といたしまして緑化あるいは森林の復旧、造林等を実施するということで詳細設計等を行ったわけでございます。 その後、本体事業そのものにつきましてはインドネシア政府からの要請はございませんで、その後の事業について円借款を供与した事実はございません。
○岩佐恵美君 エンジニアリング・サービスをしただけでダム事業が始まってしまうと、もう本体の植林についてはいいのかということのようですけれども、結局、世論対策として森林造成もやりますよという宣伝をするためにそういう調査をしようということで宣伝をしたということだと思うんですね。セクター・プログラム・ローンだとかOECF援助資金による井戸の建設だとか、あるいは森林造成の今のことについてきちんと、何がどうなったのか、それが適切だったのかどうか、そういう問題について、これも会計検査院に、先ほどの問題と併せてきちっと検査をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○説明員(石野秀世君) 今、委員御指摘の円借款につきましても、国際協力銀行本店検査の際に、そういった円借款の対象がどういったものであり、また事業が計画どおり進められているのかといった点に関しまして関係資料あるいは説明を受けるということでその把握をしてまいりたいというふうに思っております。
○岩佐恵美君 JBICは現地住民が日本で裁判を起こそうとしている事業に対して、二〇〇一年、専門家を派遣して、現地政府と住民との間を取り持ってゴム園の修復あるいは上水道施設の設置などの行動計画をまとめています。この専門家の派遣、これはどこに委託をしたのでしょうか。
○参考人(河野善彦君) 委託先は日本工営株式会社でございます。
○岩佐恵美君 日本工営はムネオハウスの工事で入札を不調に終わらせて、鈴木氏の後援会長の建設会社との随意契約に持ち込んだ偽計業務妨害罪で社員が有罪判決を受けたところです。外務省の海外支援事業に食い込んでいる利権企業です。そういうところに事業の失敗の後処理を委託する、私はそういうところにやはりこの外務省を始めとするODA事業の本質が現れているというふうに思うんですね。 今日の質疑では、必要性や効果を疑われる現地の住民に重大な被害を与えているODA事業に巨額の税金が投入されているにもかかわらず、かなり今日質疑でやり取りするということで数字が出てきている部分もあるのですけれども、本邦初公開の数字が随分出てきいるところあるんですけれども、まだまだ実態が明らかにされていない部分がたくさんあります。インドネシアの円借款の残高というのは二兆一千七百四億円にも上っています。このうち三千五百億円は返済繰延べをしています。コタパンジャン・ダム関係では、まだ一円も返済されていません。こういうずさんな状態で私は国民の税金が使われるということは、絶対に許されないと思います。 今日要求した資料すべて、当委員会に早急に提出をするよう委員長のお取り計らいをお願いをしたいと思います。
○委員長(白浜一良君) 協議いたします。
○岩佐恵美君 終わります。
○大江康弘君 国会改革連絡会(自由党)大江康弘でございます。通称国連といいます。本家の国連はイラク戦争前後から余り機能しておりませんけれども、参議院の国連はしっかりと機能しておりますので、今日は石原大臣、若松副大臣、お忙しい中、本当にありがとうございます。 いろいろと先ほど来から議論を聞かせていただいたわけですけれども、この政策評価、昨年から政策評価法となって一年であります。二年前の省庁再編成の中でそれぞればらばらにやったものが一元化をしてこういう評価法ということになったわけでありますけれども、今朝ほど新聞を見ておりますと、今度は都立の高校で生徒が今度先生を評価をするという、こういうような記事も出ておりまして、先生にとってみたら大変な緊張感だろうなと、そんなことも思うわけでありますけれども、いずれにしても、バブル時代のこの潤沢に予算があった時代に比べて、こういう一つの財政改革、いろんな行政改革が求められる中で政策評価をするということは、私は一つの国民に対して説明責任を果たすという意味では大変いいことだというふうに思います。 しかし、私は多少地方の議員の経験として二十二年間、地方の役人を見てきたときに、役人の一番悪いところというのは、これは地方ですよ、国じゃないです、責任を取らないんですね。そして、なかなか誤りを素直に認めない。その中で、お互いが身内をすごくかばうという、ある種の日本人の一つの民族性のいい部分か悪い部分か分かりませんが、そういうこともあるわけですけれども。 ただ、国がこうした政策評価法の中で、やはりお互いがそれぞれの省庁の中で、先ほど副大臣も、やはり若干の、リゾート法なんかを見ておりますと、国土交通省の見方と又は総務省の距離を置いた見方とという、そういう意味では総務省のしっかりとした距離を少しばかり置いた見方という、そういう評価も大事であると思いますけれども、しかしやはり今私が申し上げましたこの法律という裏付けだけではなかなかいかない部分があると。 そういうことを、先ほど言った身内意識だとかなかなか誤りを認めないというこの体質、いわゆるお役所かたぎといいますか、こういうことのやっぱり限界をどう超えていくのかということを、まだ一年ですから、これはまあそんなに評価はすぐ出ないものであると思いますけれども、やはり法律のその部分と、あとはやはりそういうものを、今申し上げました法律とまた別な部分でこの施策を、どうしっかりと別な部分で法律以外で評価をしていくか、改めていくか、それを翌年度の予算に生かしていくかということ、やっぱりこういうことを、副大臣にちょっと御意見があれば、考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 実は、この政策評価制度、いわゆる行政評価制度でございますが、これは一度入ったら、入学式はあるけれども卒業式がないと。これはどういうことかというと、いわゆる継続的に改善をしなければいけない大変厳しい制度なんです。 そういう意味で、十四年度から法的に始まったということで、遅れた分、我が国の導入が遅れた分、私どもはとにかく世界に冠たるレベルに到達しようということで一生懸命頑張っているわけでありますが、そういう意味合いで、とにかく毎年毎年、去年よりも良くなっている、成果が出ている、さらに予算にも反映していると、このような形を今努力しているところでございます。
○大江康弘君 そこで、それぞれ仕事というのはこれは職務権限でやっておるわけですね。それだけに、命令をする者される者、お互いやっぱり、そこで一つの行政課題を進めていく上で、やはりそういう一つの命令系統というものは非常に僕は大事だというふうに思います。 ただ、これからやっぱり公務員、国は百十万、大ざっぱに言えば地方は三百三十万といいますから、これ合わせて四百四十万といえば、町歩いていて三十人に一人がこれ公務員というような計算になってくるかと思うんですけれども。そういう中で、それぞれが国あるいは市町村の地方自治体の仕事をしている中で、私はやっぱり、その職務権限を超えたお互いの人間関係の中でどう仕事をしていくか、どうやはり国民の負託にこたえていくかということになったときに、私は実は昨年十二月末にILOに行きまして、今この公務員制度改革大綱に基づいて進められていこうとされておるこの法案等が一体どうなっていくのかなということを大変注視をしておりますし、これからやはり国民の本当に仕事にどうこたえていくかということを考えたときに、やっぱりそういう信頼関係を構築をしていく、お互いが省庁の中で人間関係を超えて信頼関係の上に立って、職務権限を超えた仕事をどうやっていくということになったときに、私はやはり今出されようとしておるこの公務員改革制度の、制度改革のこの法案というのは、非常にやっぱりお互いの人間関係に非常に水を差すというか、何か時代と逆行しておるというふうに思うんですけれども。 昨年十一月にILOから出された勧告、二千百七十七号ですけれども、これに対して総務省はこの見解を出されておるわけですけれども、内政干渉だから余りそんなことを言うなというような意味のこともあります。純粋に国内問題であり、政府の方針に対し再考すべきとしたことについては不適切なものであると、こういうようなことを総務省の見解として出されておるんですけれども、私は、個人からいえば、これだけ内政干渉だとILOに強く言うんだったら、靖国神社に参拝するのはけしからぬという中国にももっと内政干渉だと言ってほしいぐらいですけれども。 この、私は、総務省の見解というのはその後変わっておられないのか、ちょっと副大臣、お聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 私ども、今、委員御指摘の総務省見解というものを出させていただきましたけれども、これは御存じの今公務員制度改革が引き続き行われておりますので、幅広い意見交換等進めながら今取り組んでいる状況でございまして、具体的にこうだというものは現在のところはございません。
○大江康弘君 当初、この方向が出されたときには、政府の中でも非常に強い抵抗があったように思います。そういう中で、最近、閣僚の皆さんの中でも少し考え方も変わってきたかなと。特に坂口厚生労働大臣なんかは、余り性急にそういうようなことを進めるべきではないんじゃないかということを四月の二十二日の記者会見で述べられて、やっぱり労働組合間でよく話をしろと。それで五月の一日のメーデーのときには、やはり労働者側とのよく話合いの結果をILOに報告をして、意見を聴いて政府の意思決定をするのが重要だとか、あるいはまた福田官房長官は、先般私もお会いをしたわけですけれども、ILOの労働者側の理事でありますミスター・トロットマン、彼が来られまして、先月、政府の関係の皆さんにもお会いをさせていただいて、ILOの考えを述べられたというふうに思うわけですけれども、こういう一つの、政府の中でそういう意見が出てきておるという、こういうことは副大臣、尊重していただけますか、この空気というものは。
○副大臣(若松謙維君) 実は、おととしの十二月二十五日だと思うんですけれども、私も与党におりまして、この公務員制度改革大綱の作成者の一人でございました。それだけに大変関心を持って、今総務副大臣になった際にもこの動きについて見ているわけでありますが、やはり日本のいわゆる公務員制度の在り方、これは非常に代償措置、また基本権の問題、またスト権の問題と、非常にこれは相互に関係しておりますので、今回結社の自由委員会の中間報告についてございましたが、やはり私どもは日本の事情も事情として理解していただかなければいけないところもあると。 そういう意味で、中間報告としてまず賜りながらも省関係者とのやはりしっかりと議論も詰めなければいけない。そういう意味で、私ども引き続きいろんな意見交換をさせていただいているところでございます。
○大江康弘君 そこで、石原大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。 私は、そんなに大臣とも年齢も違わないし、ある意味では育った環境、時代からすればそんなに価値観も違わないなと、そんなふうに思うわけでありますけれども、大変やはりこれからの日本の政界を支えて、政治を支えていただく私は一人であるというふうに思っておりますので、期待を申し上げておるわけであります。 それだけに、私は非常に残念なのは、大臣がこの労働者の基本的な人権の一つである労働基本権のことに関してあるいはILOに関して、何か答弁を聞かせていただいておりますと、三十年、四十年前でもう時計の針がぴたっと止まっておるというか、そういうことを非常に残念に思うわけでありますけれども、私はやっぱりこのILOへ行ってきて思ったのは、日本の公務員の労働基本権の状況というものは全く先進国としてスタンダードではないと、そんなふうに思ったわけであります。 それだけに、大臣、ILOというのを国際の一機関だということを大臣は簡単に言われておりますけれども、やはり日本がアメリカに次ぐ負担率でお金を出しておって、やはり世界の労働者の一つの大きないろんなことの基準として今日までやってきた経過から見ると、そんなに国際機関の一つだ、ただの一つだという、外国の、国際機関の一つだというふうに断言するのは私はどうかと思うんですけれども、その後ILOに対しての見方というのは、大臣、どうですか、変わりましたか。
○国務大臣(石原伸晃君) 何をもって変わったかということと、その一つの機関であるというのは、事実を客観的に言うと一つの機関であるという意味で、深い意味はございません。 また、答弁の中でも、一九四六年にできた国際連合の専門機関の一つとして今も継続しているというところにこの機関としての存在意義なりこれまでの活動というものの成果、評価というものがあるからこそ、そのときと同じような形で存在しているというような答弁をさせていただいたところでございますし、我が国は、百七十五か国でございますか、現在の加盟国のうちチャーターメンバーの四十二か国の一つであるということも認識しております。
○大江康弘君 そういう身近で大臣の答弁を聞かせていただいたら、それなりに評価をされておられるのだなと思うんですけれども、労働基本権の流れの中で大臣がお答えになった、外国の一機関がどういうことを言おうがという、これは言葉じりをとらえれば、そうなって失礼なわけでありますけれども。しかし、今のお答えを聞けば、それなりに尊重されておる。 しかし、大臣、やっぱりこの労働基本権というのは、私はこのことを言うのは非常に説得力があるんですね。何で説得力があるかと言われたら、私は連合の皆さんから推薦もいただいておらなければ、自治労の皆さんからも推薦もいただいておらないわけですから、これは非常にそういう意味では説得力あるんですね。 ですから、そういう意味で聞いていただきたいんですけれども、やっぱりこれだけの時代の流れから見てみて、本来やっぱり人間として与えてもらわなければいけない権利、そういうものというものを、私は、これは使う使わないというのはその人たちのやっぱりその時代、その時々の判断だというふうに思うんですね。 しかし、これだけILOという国際機関が、おかしいんじゃないか、これはやっぱり改めるべきじゃないかということを言われておる中で、大臣は非常に昭和五十年の国鉄のストのことをよく出されますけれども、大臣、五十年といえば三十年ほど前ですね。大臣がお幾つだったか分かりませんが、私は二十歳のときです。それだけにあれから大臣もうすごく時代が流れているんですよね。 さきのイラクの戦争を見ても、イラク戦争の武力行使は、アメリカを支持したのはEUでも元々社会主義や共産主義国のEUが支持したわけですね。それだけに、──いや、支持したんです、EUの加盟国の中で元々社会主義や共産主義の。だから、それだけに私は何を大臣が心配されて基本権を与えない、おかしいと言われておるのか、国鉄のストを出してですね。思想的な対立というのはこれはもう冷戦後私はそんなに多くはなくなったというふうに、もう全くなくなったというふうに思っていいと思うんですけれども、一部残っておりますが。それだけに、私はそういう政治闘争なんというのは労働者の皆さんはもうそんなことをやらないんじゃないか。 そうすれば、今後、この基本的な労働権をやっぱりしっかり与えて、その持てるものの中で判断をして、お互いが信頼関係の中で労使関係を築き上げてやっていくという、やっぱりこのことが私は今求められておることだと思うんですけれども、大臣、やっぱりこの労働基本権というのは難しいですか。
○国務大臣(石原伸晃君) スト権についてのお話だと思うんですが、数年前に東京都でも賃金をカットするということでストが行われて、私それを拝見したんですけれども、少なくとも私の周りで、民間がこれだけ苦しんでいて、賃カツあるいはこういうような厳しい状況の中で、公務員だからといって給与は上がっていくんだというようなことは好ましくないという意見が残念ながら私の周りでは一〇〇%でありましたし、私もストを行っている景色をテレビですけれども見まして、いびつなものに感じました。 すなわち、国民の方々がどう思うかということも考えていかなければならないという意味でスト権ストの話を例に出させていただいたところでございます。
○大江康弘君 もう時間がありませんので。 私はもう一つ気になるのはこの人事院、これはやはり政治というものを、ルソーがかつて政治は政治なきを理想とするということを喝破されて、やはりそれは政治というものは人がやるものだから、そこにはいろんな人間の煩悩、欲望が出ておる、それをどう調整していくか、だからやっぱり必要なんだということの意味だと思うんですけれども。そういう意味で、私は、戦後この公務員の労使間の関係の中でやはり人事院が果たしてきた役割というのは大変大きい、それが今後これ縮小されたり、その権限が取られたりということで、やはりここに非常に私はその危機感を覚える一人であります。 それだけに、人事院だとか会計検査院だとか、あるいはまた公正取引委員会だとかというものは、これは正に業界や政治とは無縁なところでありまして、やっぱりそういうものが一つの安全弁となって今日まで、私は、政治に求められる、行政に求められる公平、公正、平等というものを、少なくともその振り子を戻してきたというふうに感じる一人でありますけれども、そういう中で人事院が今回、こういう公務員制度改革の方向の中で政治の方に力が行く、内閣の方に力が行く。やはり権力とか政治力のあるところというのは、これはいろんな危険が付き物であります。それだけに、せっかくいい知恵で作り上げてきた人事院というものをなぜ今になって時代逆行みたいなことをされるのか、そういう方向になっていっておるのか。 これはもう本当に残念に思う一人でありますけれども、大臣、ここのところは人事院にもう一度そういう一つの権限をしっかりと持たして、中立、公正、平等、やっぱりこういう一つの安全弁の役目を果たすという、こういうことにはなっていきませんか。
○国務大臣(石原伸晃君) 今回の公務員制度の基本は、やはり公務の世界も、先ほど大江委員が昭和五十年のスト権ストのときと時代が大きく変わったというお話をされたように、昭和二十三年にこの人事院制度ができてから抜本改革を行わず、人事院の下に採用試験が行われ公務員の方々が選抜されてきたわけでございます。 そんな中で、冷戦等々が終わりまして、グローバルな経済環境の中で、国際社会をまたいだ競争、これは役所に関係するところでも、WTOの問題を取ってみても、あるいは様々な分野を取ってみても顕著でありますけれども、そういうものに適応できる人材の確保というものが難しくなってきてしまった。その一つの例を出させていただきますと、採用試験につきましても有名大学を卒業しただけでは試験に受からない。採用された方々にアンケート調査をすると、九割近くが予備校に通われる。こんな中で適切なこの時代にマッチした人間が確保、公務の世界で確保しづらくなってきた、こういうものの根幹にどういう問題があるのか、こんなことも考えたわけでございます。 その一方で、委員御指摘のとおり、公務員の人事行政について人事院に大きく依存してきたわけですけれども、この人事行政の中立性、公正性というものは、委員御指摘のとおり、これからも確保をしていかなければなりませんが、行政運営全般について国民に、あるいは国民に対して責任を持っているのは内閣でありますし、各府省の行政運営に責任を持っているのは大臣であるということは言うまでもございません。その行政を支える公務員の人事行政について、主体的に責任を取って取り組んでいく枠組みというものをこれからどういうふうに作っていくのかということを原点に、今回の公務員制度改革というものを仕組ませていただいたわけでございます。 そんな中で、先ほど若松副大臣が御答弁させていただきました一昨年の大綱の中では、労働基本権制約、いわゆる三権については制約を維持することについて、これに代わる相応の措置を確保していく必要がある、すなわち人事院の中立性あるいは公正性というものは十分に確保し、どんな制度に変わろうとも、人事院が中立的に、内閣が、広い意味では政府がおかしなことを言えばしっかりと意見を具申していただくという、そういう中でこの人事院の中立性そして公正性というものは十分に担保していくという、そういう制度設計になっていると御理解をいただきたいと思います。
○委員長(白浜一良君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五分散会