決算委員会 第7号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/05/12
会議録
○委員長(中原爽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、大田昌秀君及び小泉親司君が委員を辞任され、その補欠として又市征治君及び大沢辰美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中原爽君) 平成十三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、国会、会計検査院、総務省、財務省、文部科学省、国民生活金融公庫、公営企業金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(中原爽君) この際、お諮りをいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明の聴取は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中原爽君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(中原爽君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(中原爽君) それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○常田享詳君 自民党の常田享詳でございます。 私は、塩川大臣そして片山大臣と同じ西日本の出身議員であります。その関係で、時々陸路で大阪や岡山経由で地元鳥取に帰ります。そこでよく聞くのが、景気が悪い、何とかしてくれ。とりわけ、日本の台所と言われ、中小零細企業で支えられている関西圏での実態は深刻であります。どんどんデフレ不況が進行しているのが実感であります。ただ一つ明るい材料は阪神タイガースの大活躍であります。 ところが、小泉総理は、幾ら金をつぎ込んでも良くならないものは良くならないと、相変わらず議論のすり替えをやっておられるのは残念であります。五月九日の小泉総理と総理経験者との会談では、宮澤元総理から、あなたが景気がどうなってもいいんだと言えば皆心配する、景気の行方を心配しているという姿勢を示してほしいと注文が出たと報道されています。 塩川大臣も片山大臣も柔道の達人であります。そういうことでお二人は御存じかもしれませんけれども、先般、サラリーマン川柳入選作を見ておりましたら、「丸投げはどんな技かと子に聞かれ」というのがありました。私も柔道を高校、大学でやっておりましたが、私は未熟でありますのでこの技は知りません。 小泉総理は、八日の経済財政諮問会議において、株価対策については今までの必要ないから検討へ姿勢を変えたとのことであります。また、財務大臣は、先日のテレビインタビューで拝見いたしますと、株価対策について聞かれ、直していくところはきちんと直していくと答えておられましたので、これは学者さんへの丸投げではないなと安心した次第であります。 そこで、本日もこのことで関係閣僚会議が予定されているようでありますが、また開かれたのかもしれませんが、株価のこの危機的状況の中で、財務大臣、テレビでおっしゃっていたようにどこをどうきちんと直していかれるおつもりなのか、お伺いいたします。
○国務大臣(塩川正十郎君) おっしゃる趣旨の関係閣僚会議、今日、朝十時から行いました。十時から行いましたのは、各省担当の範囲内においていろいろと決定したこと、あるいはこれからやるということを申しました。しかし、これはただ関係省庁の問題じゃなくして、やっぱり政府全体が取り組んでいかなきゃならぬ、もう非常に言わばシステマティックに取り組んでいかなければ構造改革は進まないと、株価に関しては、と思っております。 ついては、それを水曜日にやろうとしておるのでございますが、問題は、各省役所の中で役人がみんながんじがらめに法律に準拠している、権限を主張しておりますから、これとの関係をどうするかということが一つあります。そして、その中で、今まで仕組まれてきたいろんな諸制度、これをある程度踏み切って変えていくというこの政府の姿勢を出すということが一つ大事だと思っております。 それからもう一つは、議員立法でおやりになったことがございますが、この問題については議員立法の趣旨を踏んまえて、議員の言わば国会側と政府とが話をきちっとする必要があると思っております。 三番目は、政府だとかあるいは他人任せのことではなくして、これは国民あるいは企業全体の問題でございますから、国民総挙げてやっぱり証券対策というものに真剣に取り組んでもらわなきゃいけないと思います。 そこで、私はかねてから思うんですが、現在の金融機関なり証券会社が、余りにも証券行政というよりも証券対策に対して何か自分の利益の擁護のみを言っておって、やっぱり国民に関係の深い証券業界全体としての考え方、証券の在り方というものについてもっと反省してもらうところが必要ではないかと思っておりまして、そういう点についても提案していきたいと思っております。
○常田享詳君 ここは予算委員会ではありませんのでこれくらいにさせていただきますが、この株価の問題はいずれ税収にも大きな影響を及ぼしてくる大変重要な問題でありますので、財務大臣、丸投げしないで、是非とも前面に出て取り組んでいただきたいというふうに思っております。 それでは、税収見積りの精度向上の必要性についてお尋ねをいたします。 予算の編成に際しましては、正確な税収の見積りというものが極めて重要であることは論をまたないところであります。平成十三年度の決算を見ますと、当初予算に対して二兆七千七百八十八億円の減収、補正後に対しても一兆六千七百六十八億円の減収となっております。つまり、税収不足による歳入欠陥が生じているわけであります。 その上、本年七月に確定する平成十四年度決算でも、税収不足が発生することが確実だと言われております。平成十四年度の税収については、昨年十一月の補正予算編成時に、当初予算に対して二兆五千四百億円も減額したばかりであります。再度の減額修正ということになれば、財務省のその責任は重大であります。 なぜならば、政府の税収見通しというものは、いかに経済の動向を予測するのが難しいとはいっても、学者やエコノミストの気楽な予測とは本質的に異なるものであります。税収は国家と国民の活動を根本で支えるものである以上、予測はできる限り慎重に行い、その誤差は最小限にしなければならないのは当然のことであります。 私は、今後も財務省が税収見積りを誤ることが続けば、長期にわたって国民生活に重大な影響を及ぼすだけではなく、我が国の経済財政運営の前提そのものが崩壊することになりかねないと強く危惧するものであります。 そこで伺いますが、財務省が税収見積りを誤り、その結果、いわゆる歳入欠陥という状態が頻繁に生じている原因と責任についてどのように考えておられるのか。これまでも、税収見積りの精度向上については、当参議院で警告決議もされております。しかし、その都度、最大限に努力していると答弁を繰り返しておられますが、本当に改善の余地はあるのか、あるとすれば、どの部分に問題があり、どのように改善が可能なのか、以上、二点についてお伺いいたします。
○副大臣(小林興起君) 先生の御指摘、ごもっともでございまして、財務省としてもその責任を深く感じているところではございます。 ただ、税収見積りは、御承知のとおり、見積もる時点で、もちろん過去の実績、そういうものを踏まえて、丁寧なヒアリングも行いながら予想するわけでございますが、その予想の一番大きなベースとなるのは、何といってもやっぱりそれから先の税収でございますから、実は経済の予測でございます、経済成長がどうなるかと。したがいまして、経済成長率予測がぴったりと予想どおり合っているにもかかわらず税制が予想どおりいかなかったというのはどういうことなんだというふうに言われた場合、言葉もないわけでございますが、肝心の経済予測が違った場合に、それは当然税収はそれに応じて違ってくるわけでございますので、やはり一番大事なことは経済予測をきちっとするということだろうと思うわけでございます。 特に、この平成十三年の場合はアメリカのテロ事件等がありまして、アメリカ政府もそうでございますけれども、物すごい経済に影響が来て、アメリカでも予想した税収が上がりませんでした。人のことは別といたしまして、我が国でも、思い掛けずそういうことがありまして、経済予測が当初プラス一というふうに思っていたものがマイナスに転じたわけでございますから、その大きな差の中で税収も思ったように、その見積りが違ったということでございます。 そういう外的な要因もありましてなかなか難しいわけでございますが、しかし普通にやる場合、国内の予測で外国から大きな変化がないなんというときに税収予測が狂うことでは話になりませんので、そういう意味ではやはり、まず立てた、政府全体として出した経済予測というものを、今の株価対策の話ではありませんけれども、それが景気に大きな影響を与えるようであれば、政府として総力を挙げて、経済予測したようなところに成長率を持っていくという努力の上に、税収見積りが結果としてぴたっと一致してくるというように総合的に努力すべきだと思っております。 さはさりながら、我が省としてできることは全力を挙げてやっていきたいと思っております。 以上です。
○常田享詳君 今の御答弁ですと、従来の答弁の域を何も脱していないわけでありますね。 それで、経済予測が大事なんだと。だから、経済予測によって見積りが変わってくるのは仕方ないじゃないかみたいなところがあるわけですが、実は一九九〇年から二〇〇二年まで、この十三年間で当初見積額を年度途中で減額修正したのが十回あるんですね、十回。しかも、そのうち五回は最終的税収が減額修正後の見積りすら下回っているというような状態がずっと続いてきているわけです。だから、今、副大臣が御答弁いただいたようなここ二、三年の問題だけではないわけでありまして、どうでしょうか、最後、財務大臣、もう一回このことについてお答えいただけますか、税収見積りの問題について。──まあいいですよ。じゃ、再度お願いします。
○副大臣(小林興起君) 見ていただけばお調べでございましょうからお分かりでしょうけれども、もちろん予想したよりも経済が、運営がうまくいったときは、つまり成長したときは逆に税収は予想したよりも多く出るときがあるわけでございます。そういうときは余り問題にされないわけですが、しかしその回数が今非常に減ってきているというのは、御承知のとおり、常に予測したよりも経済が下向き、それこそ今の資産デフレの大きな特色を成しているわけでございますが、そういう状況が大変残念なことにここのところ日本経済は続いておりますので、予測したよりも税収が、経済が落ち込み税収が落ち込むということになるわけでございまして、今申し上げましたように、ヒアリングとか何かですね、一生懸命更に一層我が省としては努力するというところで答弁をとどめればいいのかもしれませんけれども、ちょっと余計かもしれませんが、一政治家、財務省に籍を置いている者としては、やっぱり何としても予想した経済成長率を達成するように政府としては全力を挙げたいという思いを述べさせていただいたところでございます。
○常田享詳君 今の答弁を信じて期待して、次に移りたいと思います。 次に、予算執行調査についてであります。 昨年度から、塩川財務大臣の指示の下、主計局内に予算執行評価会議が設置され、いわゆるプラン・ドゥー・シーのシーを充実させ、フィードバック的チェックの充実による歳出の効率化実現に努力されていると聞いております。現在の厳しい財政事情を考えれば、予算の執行監視の強化は大いに進めていただきたいと思いますが、その一方で、調査に当たっては透明性や公正性の確保というものが大前提としてなければならないと私は考えるわけであります。財務省がコスト削減というにしきの御旗を掲げて、財務省が予算を削りたい事業を言わば恣意的にねらい撃ちをするということで、特定の事業が一方的に不採算、非効率の烙印を押されるのではないかと危惧する声が聞こえてまいります。 そこでお尋ねいたしますが、平成十四年度は四十三事業について予算執行調査が行われていると聞いておりますが、どのような基準で評価対象の選定を行われたのか、そして、その調査結果は具体的にどのような方針で次年度以降の予算に反映させているのか。次に、予算執行評価会議については屋上屋を架しているとの批判もあるわけであります。総務省の行政評価や会計検査院の検査とどのように調整し、連携を取っておられるのか。 以上二点、お尋ねをしておきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) まず、行政評価の問題でございますけれども、お尋ねの中の、三つございましたが、その一番最後の方で屋上屋を重ねておるんじゃないかということでございますが、これはやはり政府として制度的にきちっと整理しなきゃいけないと思っております。 私は、このためには会計検査院の仕組みも権限も変えなけりゃいけないんじゃないかと思っておりまして、会計検査院がただ法令のとおり執行しているかどうかであって、行政の効果というところまでなかなか踏み込んでやっていく権限が付けられておらないところに問題もあると思いますし、また総務省等に置いてございますところの行政管理局とかございます、評価局もございますが、これと予算の言わば査定の仕事との間に緊密な有機的な連携があるかといったら必ずしもそうではないと、こういう状態でございます。 そこで、現在、私の方で、主計局の中で主計局自身が、主計官自身が、自分が査定した予算がどのように執行されておるかということを、それを監察し評価して、それを次年度の査定に生かしていくということの考え方を取ったらどうだというのが私が指示した行政評価の動きなのでございます。けれども、この評価は、確かにおっしゃるようにきちっと政府内のいろんなそういう組織がございますから、そしてそれぞれの組織が機能を持っておりますが、この機能と融合した一体のものにしなければ、私、本当の効果は出てこないと思っておりまして、これからの改革、言わばプラン・ドゥー・シーのシーの面、政府は全く手薄でございましたので、ここを強化する方向で努力したいと思っております。 それじゃ、この二年間でいろいろと予算執行の評価を見てどうだということでございますけれども、言わば行政経費というものがほとんどが法令あるいは省令に基づいて、政令に基づいて執行されておるということでございますから、法的に相当制約されておることがございますので、それだけに、予算の執行の仕方の中でどれだけのものが無駄であって、どれだけのものが法制上、いわゆる制度上張り付けられておるものかということのその査定がなかなか難しいところもございますが、しかし一応は個々の事業について、五十一事業であったかと思っておりますけれども、査定をいたしたようなことでございまして、その点につきましては十五年度予算の編成の際に確実に反映さすようにいたしました。 けれども、なかなか、実は、これは役所の仕事でございますから、前例が、あるいはまた法令がということといろんな絡んでおりますので、だから一挙に改革は進みにくいと思っておりますけれども、冒頭に申し上げましたように、政府の中でシーの機構というものをどうするかということとの間のこの整合性を取ってきちっとしたシステムを作っていくならば、私は必ずこの予算執行の言わば査定というものが非常に有効なものになってくると思っておりまして、鋭意努力をしていきたいと思っております。
○常田享詳君 先ほども申し上げましたように、屋上屋をという問題と併せて、恣意的に財務省がねらい撃ちをして、これはやめさせたい、本当は非常に重要な、省庁から見れば重要なことでも、また国民のニーズの高いことでも、財政上の理由だけで恣意的にねらい撃ちをするというようなことがあってはならないというふうに思います。どうかくれぐれも、総務省、会計検査院とのきちんとした連携を構築していただきたい、そして有効に機能するようにしていただきたいと思います。 次に、国の決算への企業会計手法の導入についてであります。 財務省は国の会計の在り方について財政制度審議会の商会計基本小委員会で検討を続けられ、従来の単年度ベースの予算書や決算書に加え、一般会計や特別会計に企業会計手法を取り入れる方針を決められたということで、先般、新聞にも大きく報道をされておりました。 近年、行財政改革が進められる中で非常に厳しい財政事情を背景とした財政の効率的運用が必要とされ、公会計の在り方について活発な議論が行われてきたことは私も承知いたしております。私は、企業会計手法を導入することは、ミクロ的分析や経営学的ツールを活用することにより資源配分の効率化に資するものであると評価をしております。 そこで、大臣、塩川大臣にお尋ねいたしますが、公会計制度を既に導入している代表的な国として、私もよく知っているわけではありませんが、イギリスとアメリカがその代表例として挙げられるようであります。そして、イギリス型は業績の測定と改善、アメリカ型は財務状況の開示を主眼としていると聞いております。我が国は今回の企業会計的手法の導入によりどのような公会計制度を実現し、それによってどのような説明責任を国民に対して果たそうとなされておられるのか、お尋ねをいたします。 また次に、私は、企業会計手法の導入により国の財政状況に関する網羅的、体系的なフロー、ストック情報を把握することで、これまで欠如していた決算と予算の関連性というものを再構築し、決算で得られた財務情報及び業績情報を予算の編成、配分のプロセスに十分反映させることが不可欠であるというふうに考えているわけであります。このことは当委員会でも以前にも指摘されているところでありますが、このたびの企業会計手法を取り入れると大きく踏み出されたことに併せて、再度お尋ねをしておきたいと思います。
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。 御案内のように、国の会計につきましては、現在、財政制度審議会の下にございます公会計基本小委員会で検討されております。それで、今年の六月にその公会計に関する基本的考え方を取りまとめる予定でございます。 そして、今具体的には次のような議論が行われまして、大きく言いますと三点ございます。 一つは、その公会計の意義、目的。従来は、公会計の意義、目的としましては、議会による予算統制に資するということでございましたけれども、そのほか、先ほどおっしゃいましたように、行政のアカウンタビリティーの問題がございます。また、さらに財政活動の効率化という問題がございまして、それに資する財務情報を開示するというのが一つ目でございます。 二つ目は、公会計の対象とすべき範囲でございます。これは、一般会計とか特会はもちろんですけれども、特殊法人とか独法も含まれるでしょうと。そのほか、補助金を受け取っていますいろんな公益法人とか、また地方公共団体まで広げるべきかどうか、また可能かどうかという議論が二つ目でございます。 三つ目は、公会計として開示すべき情報、すなわち貸借対照表とか損益計算書、また行政コストの財務計算、いろんな書類ですね、そういうものまでも含めるべきかどうかということを今議論しております。 いずれにしましても、財務省としても、こういう公会計制度の充実を図るため積極的に今後も検討してまいりたいと思っています。 また、もう一つのお尋ねは、決算の反映でございます。 御存じのように、企業会計は営利企業の経営の成績や財務状況を開示するものでございます。したがいまして、営利を目的としない、また事前の予算統制の下にあります公的部門にそのまま当てはめるのも非常に難しいところもございますけれども、他方で、企業会計的手法、これは、先ほど申し上げましたように、事業の実質的コストの把握とか資産、負債の実態の把握、そういうものに資しますので、そういうものを活用できないかということで今検討させていただいております。
○常田享詳君 今日の朝刊を見まして、予想、想像はしていたところでありますけれども、「「地方へ税源」先送り 分権会議意見書骨格 交付税、大幅削減」と、大きな記事が出ております。これを読ませていただきますと、要するに、国から地方への支出を大幅に抑制し、税源移譲を事実上先送りするという内容だというふうに書かれております。 このことについては、私も地方議会に十二年おりましたので、いろいろお聞きしたいところでありますけれども、時間がありませんので二点だけに絞ってお尋ねをしてみたいと思っております。 一つは、地方交付税の見直しについてであります。 私は、今、小泉総理がおっしゃっている三位一体の改革を進められる際には、地方分権の本筋に沿って、地方の実情を踏まえ、国庫補助金の廃止、縮減のみを先行させるのではなくて、税源移譲と地方交付税による税財源措置をセットで行うべきだというふうに信じております。 そこで、地方交付税の財源保障機能についてでありますが、昨年十一月に、財政制度等審議会により、平成十五年度予算の編成等に関する建議が出されております。その内容を見ますと、地方交付税の現状について、地方交付税はモラルハザードを招いているとか、財政調整機能に限定すべきだとか、地方財政計画の規模の抑制が必要だといった点が指摘されております。私は、この指摘に疑問を持たざるを得ません。 例えば、財源保障機能は、国が定める様々な基準、規制を地方公共団体が達成するために必要な機能であります。仮にその機能を見直すのであれば、国による様々な基準、規制を見直すことが先決でなければならないと思うからであります。あわせて、国、地方の歳出の現状に合った税財源の移譲を行うことが先決でなければならないと私は思います。また、モラルハザードの問題も、地方交付税の財源保障機能によって生じているものではありません。本来は国の責任で実施すべき景気対策について度々地方も巻き込んだ形で実施させたために、その所要経費が後年度の地方交付税で措置するという国のスキームから生じているということを忘れてはならない、国も十分このことを承知していただかなければならないと思います。 そこで、塩川大臣、片山大臣にお伺いいたします。 私は、地方交付税の財政調整機能と財源保障機能は不可分の関係にあり、財源保障機能を廃止するのは交付税制度に関する明らかに誤った認識ではないかと思うんでありますけれども、それぞれ御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 御質問の中にある報道によればというお話がございまして、今日の朝刊に何かそんな報道が出ておりましたですね、ある大新聞でございますが。私はこういうのが、センスがちょっと狂っておったと私は思っております。 経済諮問会議等で議論しておりますのは、確かに意見の、いろいろございますけれども、一致しておることがもうすべてきちっとしておるわけでございまして、それは三位一体、いわゆる地方税源とそれから補助金の財源とそれから交付税と一体となって解決するということ、そしてこの一体となって解決するについて、趣旨は、国から地方へ行政の権限を、ウエートを移していくというこの趣旨、この方向に沿って三位一体で解決していくという、この方向性に狂いはございません。ですから、あれいろんなこと書いてございますけれども、基本は間違いはございません。 そこで私が強く主張しておるのは、その財源だけの問題ではなくして、権限と仕事ですね、役割ですね、役割。国と地方の役割分担、これはすなわち仕事、つまり権限も結び付いておるんでございますが、これと財源の、三位一体の財源と一体となって解決してほしいという趣旨なんです。ところが、地方団体等はまず財源の充実があってその上で権限の移行をしてほしいと、こういうこと。同じことを言っておるんだけれども、言い方によって違ってくるという、ここを、このすき間をいろいろとマスコミ等が取り上げて言っておるということでございまして、趣旨はちっとも変わっておりませんで、三位一体でやってまいります。 それじゃ、その三位一体の税源と財源とそれから地方交付税、これは正に一体のものでございますから、これは一体で解決しなければ、地方交付税の財政調整機能だけはこのまま手を付けないで置いておくんだと。調整機能とそれから保障機能と、これとまたどう考えるかということ等も、やっぱり地方交付税の中できちっとそういう議論をしてもらわな困ると実は思っております。 私たちは、地方交付税が全くこれ意味ない、これはもう廃止すべきだと、そんなこと一言も言っておりません。私どもはそれは言っていません。けれども、問題は、現在の地方交付税が財源保障機能を持っておるから私たちは異議を申しておるんでありまして、財源を、地方自治体間におけるところの財源の調整機能として地方交付税を機能さしていくような方法をもしお考えになるとするならば、もちろんこれは当然必要だろうと。国土の中にある程度均衡ある発展を図るということ、あるいは国民の生活水準をある程度均等なレベルに保っていくということにおきましては財源の調整は必要であるよ、けれどもそれが全面的に国が地方財源を保障するという機能は、これは考え直さないかぬと。ここを言っておるのでございまして、いろいろと本質をもついた問題で議論をしていただかないと、表層的な議論だけでやられたら私は非常に迷惑だと思っております。 いずれ国会の先生方と相談しなきゃならぬことがございますので、その事態については十分に説明いたしたいと思っております。
○国務大臣(片山虎之助君) 何点か、今、常田さんからの御指摘の中にあるんですよ。一つは、今朝の新聞の地方分権改革推進会議ですか、あれは原案の原案ですからね。しかし、もう全く火も煙も何にもないものが出たわけじゃなくて、ああいう考え方も中にはあるかもしれないですよ。あれは、今、塩川大臣も言われましたけれども、間違いですよ。三位一体というのは三つ一緒にやるから三位一体なんですよ。税源移譲と、国から地方への、それから国の補助金、負担金の整理合理化と交付税の見直しと。ただ、取っ掛かりは、一番分かりやすいのは国の補助金、負担金の整理合理化から入っていこうと。しかし、やるのは三つ一緒にやるんですよ。税源の先送りなんかするんなら三位一体なんかやらぬ方がいいんですよ。まあ時々、分権改革会議もおかしい人が少しおりますからね、妙なことを言うおそれがあるんで、私はそれは十分今後とも監視していかにゃいかぬと、こういうふうに思っております。 それから、塩川大臣が、権限移譲がまずあると。権限移譲は一遍やったんですよ。平成十二年の四月から地方分権一括推進法というのができまして、権限移譲だとか、機関委任事務を廃止して自治事務と法定受託事務にするとか、国の関与を減らすとか、全部やったんですよ。やったときに税財源が全くなかったから、地方が文句を言っているんですよ。だから、いまだに六対四で、地方が六十何%もやりながら四割しか税源をもらっていないことを文句言っているんで。 これから権限移譲を更にやるのは結構ですよ、私は。結構だけれども、今から議論したら一年も二年も掛かる。まず、十二年四月から始まったものをきっちりけじめを付けて、それから新しい権限移譲をやったら更に税財源の移譲をやりゃいいんで、残っているものをきちっとやると今言っているんです。だから、是非そこは誤解がないようにお願いいたしたい。 それから、地方交付税というのはこういうことなんですよ。簡単に言うと、財源保障と財政調整というのは一体なんですよ。地方に今いろんな仕事をやらせているんです。国が法令や補助金やその他で、通達や。だから、それについてはトータルでは財源を保障せにゃいかぬと。ところが、地方は経済力はばらばらですから、税の入り方がばらばらなんですよ。たくさん入る東京みたいなところもあれば、申し訳ないけれども鳥取県なんか少ない。しかし、一定の仕事は全部やらにゃいかぬ。だから、足りないものを、地方税で足りないものを交付税で補てんしているんですよ。だから、足りないものを補てんしているのが財源保障なんですよ。鳥取県はたくさん補てんしていますよ、比率からいうと。税の多いところは少なく補てんしていますよ。これが財政調整なんですよ。保障の額が大きいか少ないかを調整するのが財政調整なんです。 だから、財政調整だけというのは、全部税源を地方に与えているだけ。地方の多い少ないの中を水平的に調整するんなら、財源調整だけでいいんです。そうじゃないんですよ。今、地方税は四割しかもらっていないんだから、仕事は六十何%やりながら。だから、それを補てんするのが財源保障なんで、保障の枠の多寡が調整なんですよ。だから、これを分けるといって、何かのゲームの話なら別ですよ、頭の体操なら。今のままで税源を完全に与えない限り、財源保障と財政調整は一体なんですよ。そんなことは、財政審の人がよく分かっていないんだよ。交付税というものをよく知っていない。私、そういうふうに思いますので、これについても十分議論してまいります。
○常田享詳君 いや、非常によく分かりました。やっぱり立ち技ですよ、そうやってね。すぐ、財務大臣が言われたことを総務大臣がそれは間違いだとおっしゃっていただいて。そうだと思う。だから、そういうことの中で、こういう決算委員会とか予算委員会、他の委員会の意味もあるわけでありまして、余り寝技でなく立ち技で今のようにやっていただきたい。お見事だと思います。期待をしておきたいと思います。 もう一点、三位一体改革についてもう一点だけお尋ねをどうしてもしておきたいと思います。それは、義務教育費国庫負担制度の見直しについてであります。 私は、義務教育国庫負担金の議論について、必要不可欠なのは国が改革の全体像を明確に示すこと、そしてナショナルミニマムとしての義務教育を担保する具体的な財源の在り方を地方自治体が納得できる形で提示することだと思います。 言うまでもないことでありますけれども、日本国憲法二十六条はすべての国民はひとしく教育を受ける権利を有すると定めております。また、義務教育国庫負担法一条は、義務教育について、義務教育無償の原則にのっとり、国民のすべてに対しその妥当な規模と内容を保障するため、国が必要な経費を負担することにより、教育の機会均等とその水準の維持向上を図ることを目的とすると定めているわけであります。 そこで、塩川大臣、片山大臣、遠山大臣、いいときにおそろいいただきました。三大臣にお伺いいたします。 昨年来、義務教育国庫負担金の見直しについて地方分権推進会議を中心に三省で激論が交わされているということは、事の重大性から見て当然のことだと思います。が、ということは、各省それぞれが義務教育の将来の在り方について明確なビジョンをお持ちになっていることの現れだというふうに思うわけであります。 そこで、将来的に地方自治体がどのような形で教育制度を担うことが理想と考えておられるのか、三大臣のお考えをお尋ねしたい。また、とりわけ教育財源の負担の在り方について、現在の厳しい地方財政の状況を踏まえた上で、最終的に国と地方がどのような形で財政負担することが必要であると考えておられるのか。以上二点について三大臣に、短くて結構ですので、明快にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 先輩大臣が先にやれということでございます。これは後の方がいいのではないかと思っていたんでございますが。 義務教育につきましては、私は憲法上の要請で、国民の一人一人が知徳体の調和ある発展を遂げ、そして国民共通の必要な基礎的知識を養うのに一番重要な国家の基盤的な作用であるというふうに考えております。これは、私は、そのことの国民の、先ほど申しましたような、力の一定水準を確保するには国は最終的な責務を負っていると考えております。ただ、実際の実施に当たりましては、もちろん設置者は市町村であり、そして都道府県は教員の県費負担をしており、また広域的な人事をしているわけでございますが、したがいまして、それぞれが役割分担をしてしっかりとやっていくというのが義務教育の在り方だと考えております。 日本が今日ここまで発展してきたのも、世界各国がうらやむしっかりした制度の下に義務教育をやってきたからだと考えております。その意味で、では国はその財政的な面で何をしたらいいかということでございますが、実は私は、義務教育といいますものは、国がしっかりと基盤を整えた上でそれぞれの地域がいろんな発想により自由濶達にその上に家を構築してくれる、正に国は基盤を整える、そういう役割があると思っております。 その意味におきまして、私は、国としましては、全体的な国としての義務教育についての枠取りをどうするか、あるいは全国的な基準をどうするかということに始まりまして、財政面では、教育は人なりでございますから、教育を担う、義務教育を担う教員について二分の一を国庫負担し、あるいは施設費等につきましても若干のものを持つということで、これは基盤をしっかりと国が責任を持って、その上で各地域、地方がそれぞれの能力なりあるいは創意工夫によっていろんな花を咲かせていただくというふうに考えております。 今後とも地方の自由度を拡大をして、特色ある学校づくりに向けた努力をしてまいりたいと思いますが、今、実は大変な教育改革をやっております。画一と受け身から自立と創造に向けてしっかりした教育改革をやっておりまして、そこにおきましては、国は最低限のものはしっかりとやるけれども、その上に各地域の自主性を、正に地方分権をしっかりと与えながらやっていくというつもりで取り組んでおります。 義務教育制度につきましては、更に根本的な議論もしていただくということで、中央教育審議会に、負担金の在り方自体につきましても様々な議論がありましたから、しっかりと議論をしていただいて、私どもとしてはあくまでも国としての必要な責務を果たしていきたい、それが日本の将来を決めるというふうに考えております。
○国務大臣(片山虎之助君) 基本的には余り変わらないんですよ、遠山大臣と。遠山、片山ですからね、山山でございまして。 やっぱり義務教育というのは国が責任を持つというのは正しいんですよ。制度の根幹を決める、水準の在り方を決める、国がやるべきで、しかも国がそれだけ決めるんなら財源は国が責任を持つべきなんです。 ただ、問題は、それを国の負担金でやるのか、一般的な、一般財源保障の交付税でやるのか、あるいは税でやるのか。税というと、これは国との関係がちょっと薄くなるから、やっぱり特定財源である負担金でやるのか交付税でやるのかという議論は残るんですよね。それから、かつて短い期間ですけれども、交付税の前身で義務教育国庫負担金みたいな、義務教育の先生方の給与ですよね、簡単に言うと、それを見た時代もあるんです。ただ、国の責任をもっとはっきりさせようということで、二十九年だったと思いますけれども、昭和の、今の負担金になったんですよ。問題はそこなんですよ。国が制度の根幹を決める、水準をきちっと決める、いろんなことを決める。ただ大きなことを決めればいいんで、もう細かいところまでがんじがらめに縛ることはないんですよ。 問題はそこなんです。今は、遠山大臣には悪いんだけれども、そこを全部決めているんですよ。制度でかなり縛った上に、国の負担金、補助金で更に縛っているんですよ。だから、私は、そこはもう少し自由を与えたらいいんですよ。例えば、学級の編制をどうやるか、四十人を三十五人でやりたいところはやらせてもいいし、四十二人の方がいいというところはやらせてもいいんですよ。だが、しかし、基本は四十なら四十と、こういうことで、バリエーションは認めてやる。学校の先生の配置だって、これは加配というのがありますよね、教職員の。その在り方も、ある程度基本はぴしっと示さにゃいかぬけれども、地域の実情があるんだからある程度認めてやりゃいいんですよ。そういうことは一方でお願いしているんです。 それからもう一つ、負担金が全部これを負担金で二分の一持たにゃいかぬかどうかなんです。幾らどう持つのか。私は持たにゃいかぬと思いますよ。国の負担金、補助金で持つのか、交付税で持つのか、国の補助金を負担金で持つとすればどの程度持つのか、どういう持ち方をするのか、これは大いに議論していかにゃいかぬ。 そこで、私は私の本当の言い分があるんだけれども、三大臣の覚書ありますから、あれに沿って義務教育ということの制度的な位置付けをしながら、その中で国と地方の関係あるいは今の義務教育負担金の在り方の関係、これは議論をして結論を出していきたいと、基本は私はそう思っているんです。余り違っていない、ちょっと違っている、こういうことであります。
○国務大臣(塩川正十郎君) 両大臣が言っております大体その方向なんですけれども、私はこの際いい機会だと思いますことは、一体この戦後、教育のイニシアチブはどこにあるのかということを一回しっかりと考えるべきだと思うんですね。 教育の責任は国にあるということは憲法に書いてあるからこれは当然でございますけれども、しかしイニシアチブを取っておるのはどこなんでしょうか。地方の教育委員会、市町村か府県なのか、権限ばらばら。先生の行政一つ見ても、採用は府県でやっておって、そして任用は府県でやっておるけれども、市町村の教育委員会の趣旨によって。しかも、市町村の教育委員会というのは全部組合推薦でしょう。労働組合、教職員組合でノーと言ったら教頭にもなれぬというようなところがあるということを聞いていますわな。こんなことで果たしていいのか、こういうこともありますわね。それから、教科書の採用一つにしてもてんでんばらばらじゃないですか、これも。そういう教育の言わば責任とイニシアチブというのをしっかりどうなのかと。 先ほど、総務大臣の話で出た、どこがきちっと基準を決める、私はこの基準が大事なんだと。基準がひとつ、採用の、先生の採用の基準、教えていく教科内容の基準、こういう、学校の校舎の施設の基準、こういうものが大事で、これはやっぱり国が決めるけれども、実施は地方自治体やれというんだったら地方自治体に任すと。こういうことをこれからきちっと決めなきゃいかぬ、責任の所在をきちっと決めなきゃいかぬと思うんですよ。 そこが抜けておって、いや、もう皆取り込みなんだと、文部省全部取り込んでもうて、おれのところはずっと決めるんだということであるから全部細かいことまで決めてしまって、財源付けろと、こうやる。国の責任でやるということは間違いないんだから。しかし、この国でするについて、この分担はここでやりなさい、この責任はここでやりなさいということは国が決めたらいいでしょう。そうしたら、それにも伴うところの財源はそれぞれのところに、部署に所属した配分をすればいいんであって、全部、皆さんからいただいた国の税金で一般会計で全部賄っていかなきゃならぬと、こんなことないでしょう。そこらをどう配分するかということの問題なんです。 ところが、私はPTAのこの前も会合出ましたが、どこで教育されているのか知りませんけれども、学校教育の、義務教育が国の責任じゃなくなるところで地方でやれと、こうおっしゃると。そんなことしたらお金はどこから持ってくるんですかと、こういう質問するんだな。これは気の毒な質問やなと思って、あなた、ちょっと勉強しなさいと私は言った。そこで、責任は国がちゃんと持つんです。しかし、配分はどうするか。そうしたら、配分したら財源は国がきっちり付けなきゃ駄目なんですよ。執行できないじゃないですか。そういうことはやるから心配ないと。あなたら学校は、これから外国の貿易で稼いでその利益でやれとか、あるいは外国から献金もらえとか、そんなこと言っているんじゃない。国の責任でやると言っているんです。それが、地方に権限委任したら財源なくなると思って、学校だれが金出してくれるんですかと、こういうことを言っている。 これが一般世間でこういう認識でされて義務教育の問題を議論されたら私は大変だと実は思うておりまして、是非先生方から、ひとつ正確に義務教育の在り方、そしてその基本問題をこれまで考えると、何で公立学校からどんどん私立学校へ行くんでしょうか。このごろ小学校を見てごらんなさい。義務教育だとか、中学は義務教育だと言いながら、どんどんと私立学校に流れていくじゃないですか。この根本原因は何にあるのかということ等もやっぱり考えていかないかぬと思う。私はこれはいい潮どきだと思っておるんです。 だから、そういう教育論と、それから財政論、それから施設論、そういうものを一体となってこれから考えてもらいたいと思っておりまして、一方的に考えるべきじゃないと思っております。
○常田享詳君 いよいよ熱っぽい三大臣の教育論をありがとうございました。三大臣ともそれぞれ教育に対して非常に、特に今、教育基本法の問題等、日本の百年の大計である教育の問題、本当に先ほど来、地方分権でも権限、財源の問題が出ますけれども、私は、やっぱり従来から言われるように、権限と財源と人間が一体となって初めて地方分権もなる、なし得ると思っております。 最後に、もう要望にとどめたいと思います、時間がありません。 私は幸いにも最後の郵政政務次官としてIT基本法の成立に関与をさしていただきました。その後、政府は大変、二〇〇一年からIT戦略本部を設けられ、e―Japan戦略を策定し、我が国を二〇〇五年までに世界最先端のIT国家とするということで、特に情報ハイウエーの基盤整備、また通信料金の低廉化等、大きな成果を挙げてこられたということで、是非とも今日までの成果を踏まえて第二ステップに、それが多くの方々に利用されるような第二ステップに進んでいただきたいと思います。 文部大臣、お話し中ですけれども、一点お願いがございます。 実は、これだけ人が就職できない就職できないと言っている状況の中で、一部上場企業百三十五社からの回答の結果、四社に一社がIT関係の人材を求めている、それもかなり高レベルの人材を求めている。 ですから、リテラシーとしての国民の方々とかそういった方々にITを使っていただく、それをちゃんとやっていくということも大事ですが、やはり日本の将来のためには、今求められている高度なIT技術者というものを育てる。そのためには、縦割り行政を排除して、もう一度そういう、どうやってITの優秀な高度の技術者を育てるかということについてリーダーシップを取っていただきたい、見直していただきたい、このことをお願いを申し上げまして私の質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○月原茂皓君 自由民主党の月原です。まだそろっていないかな。ちょっと休んで。
○委員長(中原爽君) どうぞ。
○月原茂皓君 自由民主党の月原ですが、今日は情報収集衛星を中心にお尋ねしたいと思います。 というのは、本来ならば、これは内閣官房はこの決算の対象にはなっていないわけであります、今日の。しかし、経産省も違いますね。文科省それから総務省、そういうものも関連しております。そんなことで、官房にも来ていただいたわけですが。 私がこれからお尋ねしようとするのは、日本は科学技術が大切だと言いながら、どういう政策で科学技術に取り組んでいるんだと、予算をどのように付けていっているんだと、会計検査院はどういう観点からそれを審査しているんだと、こういうような基本的なことについて、私は科学技術が聖域になり過ぎているんじゃないか。日本の科学技術は後れておるから予算はどんどん取る、そんなことだけで済む話じゃない、国民の税金を使っておるわけですから。 そういう観点から、私は、枠組み、そういうことについて、情報収集衛星を中心として物の考え方、そういうことについてお尋ねしたいと、こう思っているわけであります。 そこで、第一世代の衛星開発の予算、平成十年、これは補正予算だったんでしょう。それで、十四年度と言うが、今年度の夏に、三月二十八日に続いて情報収集衛星を上げられますが、それまでの予算について、どういうふうなものであるか、総額を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小林武仁君) お答え申し上げます。 平成十年度から平成十四年度までに、いわゆる第一世代衛星の開発に要した費用は総額で約二千三十七億円であります。
○月原茂皓君 この予算は一括してまず内閣官房に計上されているわけでありますが、支出委任という形で関連のところに配賦されておりますが、委任されておりますが、それぞれの省庁にどのくらいの額が、今おっしゃった二千三十七億ですか、そのほか施設があれば、これは五百億あるわけですが、これは今除いておるわけですが、二千三十七億がどう配分されておるか、委任されておるか。
○政府参考人(小林武仁君) その内訳について申し上げます。 平成十四年度分が現時点では決算額として確定してございませんが、内閣官房が担当いたします地上設備の開発に約三百七十七億円、文部科学省が担当する衛星の取りまとめ、光学センサー、ロケット等に約一千百七十六億円、総務省が担当する直接伝送系に約九十八億円、経済産業省が担当するレーダーセンサーに約三百八十五億円となっております。
○月原茂皓君 今の金額を更に詳細にこの間、説明していただいたんですが、それを分けると、システム設計、製作等は三菱電機が担当して千六百九十二億円、それからHⅡロケット製作費等が百六十八億円、合わせて千八百六十億円になるわけですが、全体経費との差額を計算すると百七十七億ということ、これは小学生でもできる計算でありますが、となるわけであります。 その内訳を見ますと、プロジェクト等管理費が四十二億円、そして、経産省の配下であるJAROSのシステム設計等に六億円を含めて百三十五億円と、こうなっているわけであります。 各省庁のプロジェクト等管理費の積算内訳はどういうものであるか。当面、この今日の決算委員会の対象である文科省のNASDA、そして総務省に関係するCRL、これについて積算根拠を、そしてどういうものであるかということを御説明願いたいと思います。
○政府参考人(白川哲久君) お答えいたします。 先ほど内閣官房の方からも御説明ございましたように、この情報収集衛星の開発体制におきます私ども文部科学省の担当業務でございますけれども、衛星の本体、我々は衛星のバスと呼んでおりますが、衛星の本体と、それから光学衛星に積載をしております光学センサーの開発、それから打ち上げ用のHⅡAロケット、このロケットの製作と打ち上げの仕事、さらには追跡管制設備の整備、こういうものを担当しておりまして、内閣官房の方から予算の移替えを受けまして、宇宙開発事業団の方に委託をいたしまして仕事を実施をしております。 それの全体の開発費につきましては、先ほど内閣官房の方からお話ございましたように、平成十年度から十四年度までで我々一千百七十六億の開発費をいただいたわけでございますが、その中で、今、先生御質問のプロジェクト等管理費でございますが、これは宇宙開発事業団のプロジェクト等管理費として十九億円を支出をしてございます。 この宇宙開発事業団のプロジェクト等管理費でございますけれども、今申し上げましたように、平成十年度から十四年度、この五か年度でおよそ十九億円でございますけれども、その内訳は、人件費が約九億円、事務所等の借料が約七億円、出張等の旅費でございますが、それが約一億円、事務消耗品等が約二億円と、こういう内訳になっております。
○政府参考人(石原秀昭君) 総務省関係、お答え申し上げます。 総務省では情報収集衛星の直接伝送系の開発を分担をしておりまして、衛星通信システムの研究開発についての能力、実績を有します独立行政法人通信総合研究所にその開発を委託をしているところでございます。 総務省の情報収集衛星直接伝送系の開発費につきましては、平成十四年度までで約九十七億五千万円でございます。このうち、通信総合研究所のプロジェクト等管理に要しました経費は約四億二千万円でございます。その内訳は、人件費が約一千七百万円、出張旅費約二百万円、資材購入等で約四億百万円となっております。
○月原茂皓君 今御説明願いましたが、NASDAにしてもCRLにしても、これは結局、九百五億円が三菱電機に行っているわけですね、実態の仕事は。それからCRLについても九十三億円が行っておる。 私は、個々のこの組織体がどういうことではなくて、トータルとしてお尋ねしたいんですが、これは官房になるんですが、内閣の方で、次期衛星二の開発に当たっては、その効率化に努める観点等から、内閣官房から開発実施機関に対して直接委託を原則とする、こういう方向で動きたいと、こういうふうに言っているわけですね。 もちろん、この北朝鮮のテポドン問題があって、非常に緊急な事態として、国家の安全保障としてこの問題を取り上げる、そしてそれぞれの省庁の能力を結集する意味でそれぞれ委託したということは分かるわけです。 しかし、この計画を見てみると、第一世代の、平成十三年度から十五年度打ち上げになりますが、次期衛星の一、二というのがあって、一のところを見ると、研究段階は十四年で終わるんだと、これは線表が正しければの話ですが、そしてその後開発段階だと、こういうふうになっているわけですが、私は、この現在の、今積算の内訳を教えていただいたんですが、そういうものを会計検査院等も眺めて、私は、理想的には直接委託を原則とすると、こういう方向を打ち出している以上、何か区切りのときに、衛星第二まで待たぬと、第一の研究段階終わったんだから、開発段階だというところの区切りの十五年度、これまだ執行されているわけでないんですよ、予算、これこの間成立したばかりですから。そういうことも、国家の高い見地からそういう方向にも検討する必要があるんでないかと、私はそのように思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林武仁君) この情報収集衛星本体の開発につきましては、大変高度な新技術の研究開発が必要でございます。このプロジェクトが立ち上がりました平成十年当時、当内閣官房の組織体制は極めて不十分でございまして、加えて、極めて短期間で開発の具体化を図らなければならない。御承知のように、このプロジェクト、情報収集衛星については平成十四年度を目途にということで四年間のタイムスケジュールが課せられたわけであります。そういったことで、先生御指摘のように、各省庁において既に蓄積されておりました技術開発の経験と実績の総力を結集する必要がございました。 具体的には、地上設備を担当する当内閣官房のほかに、総務省、文部科学省及び経済産業省を主要な開発省庁といたします四省庁体制というものが取られたわけであります。 御指摘の平成十七年、八年度を目途に打ち上げを予定しています次期衛星一につきまして、これは開発については直ちに直接執行したらいいんじゃないかという御指摘でございますが、この次期衛星一というのは、今挙げました四機の、いわゆる第一世代衛星の言わば予備機的な性格を有するものでございます。また、若干の変更はあるものの、基本的な設計というものは変わりがないものでございます。こういったことから、開発効率を考えてまいりますとこれまでの開発体制をそのまま維持することが妥当ではないか、こう判断したわけでございます。 それから、しかしこれからの、例えば次期二と申します平成二十年度に打ち上げを予定しています次期衛星につきましては、相当な性能向上というものをやっぱり時代とともに図らにゃいけませんので、こういったことが一つ。それから、平成十三年四月に内閣官房に設置されました当内閣衛星情報センターにおきまして、蓄積しつつある知識、経験を踏まえましてその研究段階から取り組むことといたしまして、先生の御指摘のとおり、これまでの体制を変更いたしまして開発実施機関への直接委託を原則としてまいりたいと、こう考えておるものであります。
○月原茂皓君 責任者の方がそういうことで進んでいくと言うので、私は了解というか、よく分かりましたが。 しかし、皆さん御承知のように、ちまたの雑誌等を見ると、「日の丸衛星 天下り機関に流れる五〇〇億円の怪」、これは大分数字がインチキなんですけれども、それとか、スパイ衛星、利権にたかった、こういうような見出しで、ちまたの人たちはこういう雑誌を読んでこれを信ずるわけですよ。そして、見てみると、いかにもたくさんにばらまいているな、そしてそれぞれの機関が関係しているなと、そういうふうにしか見ないわけですね。そして、理想的に言えば、衛星二のときにはちゃんと直接委託するように、直轄してやるんだと、こういうふうなことを書いておる。 私が今申し上げたように、収まりは全部三菱電機に入っていっておるわけですよね。だから、この記事の「天下り機関に流れる五〇〇億円の怪」なんて書いておるのは、単純に二千三十七から三菱電機に行った千六百九十二差っ引いただけの数字で、中身は全然分からぬと書いておるわけですから、間違っているんですよ。それはロケットの百六十八億だってこの中へ入っていないわけですね。だから、おかしいことは間違いないんですが、こういうふうにばらまかれておって、どうも役所が勝手に虫食い状態になっておるんじゃないかというふうに取られるから、私はできるだけそうならぬようにせぬといかぬ、そしてそれぞれのものが意義があるように検査院なんかも指導してもらいたいなと、こういうふうに私は思うからあえてここの問題を質問しているわけであります。 しかし、お話しのように、方針どおり蓄積もできて、衛星第二のところからはそういう方向でいきたいということなので、是非国民のそういう誤解を招かないように私はお願いしたい。できるんなら開発のときやってもらいたい。しかし、それができないんなら、こういう批判が起こらないような実質的な体制を築いていただきたい、そのことを私はお願いしておきたいと思います。 そこで次に、文部科学省の方にお尋ねしたいんですが、この中に、第一世代開発費用の中にHⅡAロケットが入っておる。今申し上げた百六十八億ですか、たしか入っておるんですよね。計上されておる。 その契約方式というのは、確定契約なのか、あるいは概算契約なのか、その点についてはいかがでしょう。
○政府参考人(白川哲久君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、この第一世代の情報収集衛星打ち上げ用のHⅡAロケット、これは二機分でございますけれども、二機分といたしまして百六十八億円が計上されたわけでございまして、その契約方式につきましては確定契約方式、これを採用しております。
○月原茂皓君 科学技術関係の頭脳を集めた方々の結論として、このロケットについて、今度はNASDAから離れて、一つの民間企業に打ち上げの方も含めてお願いするという方向に動いておるようですね。 そこで、じゃ、確定契約の場合に、これは、衛星を上げるについて国産のロケットを使うんだという前提にまず立っておるわけですね。そうすると、この確定契約という場合に、逃げを許さない、これは百円ですよと、まあ百円と言ったらいかぬ、これ半分あったら百六十八を単純に割ってもいいんでしょうけれども、設備の費用なんかもあるんでしょうが、例えば、その金額が正しいかどうかというのはどういうふうにして判定するんですか。というのは、私は、これしかありませんよ、これだけ掛かりましたといったらその確定契約しかできなくなるから、やはりこれはそれなりのコスト、判断基準がないといかぬと思うんですが、どうでしょうか。
○政府参考人(白川哲久君) 先ほど御答弁申し上げましたように、HⅡAロケット二機分、百六十八億円につきましては確定契約方式とさせていただいたわけでございますが、一般論でございますけれども、契約の締結をいたします際に、契約金額を確定をして、契約条件に変更がない限り契約金額の変更を行わない契約、これが確定契約でございまして、そういうことが可能な場合は、私どもはなるべくこの確定契約を採用をするように指導をしておるところでございますが、HⅡAにつきましては、私ども、我が国の一番中核を成します基幹ロケットといたしましてこれまで開発を進めてまいりまして、特に、国際場裏において打ち上げのビジネスという観点からの競争を考えますと、値段を下げることが非常に重要なポイントでございました。 そういうことを念頭に置きながら開発を進めてまいりましたその結果といたしまして、今、先生御質問になっております情報収集衛星の打ち上げ、三月の二十八日でございましたが、それまで五機連続してHⅡAは成功をしておりますし、当初我々が考えておりました八十五億円程度の製作費で打ち上げができるような、そういう状況に近づいておるわけでございます。 したがいまして、先ほどの一般論で申し上げましたように、開発が終わりまして契約をいたします際に必要な原価計算等がきちんとできる場合、そういう場合はこの確定契約に基づいて契約を行うという方法がいいんではないかというふうに考えております。
○月原茂皓君 局長は技術者であろうからよく分かっておると思いますが、積算する場合、私が言っておるのは、競争がない、国際競争、このHⅡロケットを基準にして、よその国の衛星も打ち上げるという競争が非常に激しくなれば、このコストというものについての正当性は出てくると思う。ただ単に積み上げましたということだけでは、私は、適正なコストが出てくるのかということを私は心配しておるわけですよ。例えばランニングカーブというのがあるでしょう。一回目は高い、何回かするたびにカーブが下がってくる、このようなのは技術者のイロハでしょう。 だから、そういうふうな意味を含めて、私はこの国産のロケットが悪いとか高いとか言っておるんじゃないんですよ。やはり科学というものは聖域ということに今まで慣れ過ぎておるから、だから私は適正なコストをするための努力というものが必要なんだと。もちろん余り努力し過ぎて、この前、HⅡが、今、連続してうまく上がったのは喜ばしいことでありますが、その前はなかなかうまいこといかなんだということは私も十分承知しておるわけです。 しかし、そういう意味で、このHⅡロケットそのものの適正な価格を算定するについて、単に工数掛けるレートだ、材料費だというようなことではなくて、やはり国際競争にさらされてでも勝てるんだというコストでなければ国民に対して申し訳ないわけですよ。だから、そういう意味の考え方でやっていただきたいなという私は要望しておるんです。その点について、どうですか。
○政府参考人(白川哲久君) 先ほど御答弁いたしましたように、確定契約を取っておりますけれども、先生も正に今御指摘になりましたように、世界のマーケットにおきまして、ロケットによります打ち上げサービスというのは大変激しい競争にさらされておりまして、最終的に私どもは、日本の国産のロケットが世界の衛星の市場におきまして外国の衛星を打ち上げるという、そういう状況になってほしいというふうに願っておるわけでございますが、したがいまして、先ほど申し上げましたこのHⅡAの製作費につきましても、そういう非常に厳しい国際競争の中で少しでも値段を下げるべくメーカーの方も努力をしておるところでございますし、先ほど先生御指摘のような点を含めまして、更により効率的な予算の使用ができるように私どもも指導してまいりたいというふうに思っております。
○月原茂皓君 簡単な質問なんであえてあらかじめお話し申し上げていなかったんですが、これはもう抽象的な話なんでお答え願いたいと思うんですが、昔、私は、科学技術庁長官、今、参議院議員の自民党の会長をされておる竹山さんが科学技術庁長官のときに、情報収集衛星というのは初めてやるんだけれども、うまいこと上がるんですかと、そういう性能をどうやって、国産としての自信持っておるんですかと私は聞いたことがある。そのときに答えられたのは、ALOSを上げますと。ALOSで一つの技術を蓄えて、それからもう一つ情報収集衛星に上がっていくんだと、こう言うた。もっともな話だと、こう思っておったら、線表見たら今度逆になっておるんだね。情報収集衛星の方が先になっておる。ALOSの方が後だと。私は、そのころはそう考えておって、変更になったことを別に追及しておるわけじゃないですよ。 しかし、私は、日本の国の技術というものはいろいろな衛星を、ロケットもそうだし衛星もそうだし、いろいろなものを蓄積しながら一歩一歩上がっていくわけですよね。そうすると、そういう衛星をどういう系列で上げた方が日本の国にとって技術を集結できるんだというような、そういうことを考えるところはどこが考えるんですか。おれは情報収集衛星欲しいんだ、こっちは何ですか、穀物なんかの状態を見たいんで赤外線の衛星が欲しいんだと、いろいろな衛星言ってきますよね。しかし、これは世界の競争力じゃなくて、国内でやはりこういう技術を持ちたいということでやるわけですから、やっぱり手順を踏んで、どういうやつを先にやったらここでこういう技術が得られる、そうしたらその後これをやった方がいいんだなと、こういうふうなことを考えるところがあるんだろうか。 それからもう一つは、ロケットにしたって、大きいロケットがいいのか小さいロケットがいいのか、どういうふうにして効率的にその経費に合うように持っていったらいいんだというようなことの頭脳ですね、そういうことを考える組織というのは、今ないんなら、こういうふうに作りたいと思う、そういう答えでも結構ですが、どうでしょうか。
○政府参考人(白川哲久君) 二点お答えをしたいと思うわけでございますけれども、まず先生の方から、情報収集衛星導入当時に、当時の竹山科学技術庁長官と御議論されたというお話ございました。 確かに、ALOSという衛星を実は十六年度に打ち上げる予定でございまして、それよりも先に情報収集衛星の二機の打ち上げが来たわけでございますが、ALOSを開発いたします過程でのいろんな技術、それは我が国のメーカーの技術的な蓄積としても残っておりますし、それからALOSのタイプではない、これは地球観測の衛星といたしましては、この情報収集衛星を打ち上げましたその前の四号機でADEOSという衛星を打ち上げております。そういう経験、そういった技術的な蓄積の下に今回の情報収集衛星の二機の打ち上げが行われたということをまず御報告をしたいというふうに思います。 それから、そういった衛星あるいはそれを打ち上げますロケットを含めまして、その辺の全体としての大きな考え方と申しますか、政策と申しますか、そういうことはどこが考えておるのかという御質問でございますけれども、これにつきましては先生も御案内かというふうに思いますけれども、文部科学省の中に宇宙開発委員会という組織がございまして、宇宙開発委員会の方では宇宙開発事業団が行いますいろいろな衛星の開発やその衛星を打ち上げますためのロケット、それをどういう戦略で、どういった手順で、どういった技術基盤を確立をしながら進めていくべきかということにつきまして常時御議論をいただいておりますので、私どもは、そういうところの有識者の先生方の御議論なんかを踏まえながら政策を展開をさせていただいておると、こういうことでございます。
○月原茂皓君 この宇宙開発委員会ですか、今おっしゃった、そのメンバーはそういう、例えば情報収集衛星のような国家の最高の軍事の問題ですね、それから警察もあれば公安調査庁もある、外務省もある、そういうふうなことについて、恐らくこれから先はどういうことになっていくかといったら、私は情報収集衛星、これ五年が寿命ですか、大体。そうすると、継続してずっと日本の国は上げていくし、また進歩せぬといかぬ。今、日本の国は、これ一メートルだと言っておるけれども、外国の優秀なやつだったら数十センチだと、こう言っておる。商業衛星でも、今一メートルのが次は五十センチぐらいのを来年か再来年出そうかと言っておる。 そういうふうなことを考えたときに、そういうことに対しての情報も持ち判断能力を持った委員が、経歴で分かると思うんですよね、そこらは。私は、個々の委員がええとか悪いとかいう話じゃないんですよ。時に応じて何が主力なんだと。何々大学教授、名誉教授だ、そんな肩書は関係ないんで、しっかりした見識を持って諸外国のことを見ながら言えるような委員構成が私は必要でないか。これはちょっと、全然、決算委員会で質問する範囲を超えておると思うんですが、委員を選ぶ場合も、それは選ぶ任命権者は総理大臣か文部科学大臣か、それ知りませんけれども、原案作るのはそこの局長が最大の権限を持っておるわけですから、そういう点は十分私は配慮しなければ世界に後れるなと、こういうふうに思うわけです。そのことを要望しておきます。 この情報収集衛星について、決算委員会というような、決算という意味でなしに、ちょっと私が感じたことを言いますと、この間、私はアメリカに行ったんですよ。そうすると、コーエンさんという前の国防長官ですね、この方が言われたのに、日本はどうも独立志向が強うなってきておると、こういう、そういう言葉ではなかったが、そういうことを言った。その代表選手に挙げたのはこの情報収集衛星のことでしたね。だから、私は、諸外国からなかなか協力も得られる分野ではない。最初のころは手助けしてくれるかしれないけれども、これからはそうはいかぬ。そうなってくると、やはり日本の国の総力を挙げて取り組まぬといかぬ問題だ。だから、それなりに、今言ったように、いろいろな順番とか考え方を決めるのが委員会ならば、委員の選考というのは相当考えぬといかぬなと私は思ったわけであります。 次に話を行きます。 衛星というのは、できたらこれ国産だと、国産衛星だと。これはもう前から言われておるんですが、そうすると、自主開発を目標とするわけですが、国産化のスケジュールというのは普通は、よく言われるんですよ、国産化のスケジュールというのを作るんですよ。そして、それが国産して余りにも高いものだとか技術的に困難だったらそれはやめるんですよ。しかし、一応、目標としては国産化率というものを上げていく努力をするわけですね。そのためにはやはり研究開発機構というものがしっかりしておかぬといかぬ、それについて。 ということですが、この我が国の情報収集衛星に関して申し上げると、自主開発である、国産化率は今後どのように進めていくのか、そして開発体制をどういうふうに考えておるのか、そのことをお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(小林武仁君) 情報収集衛星は、外交・防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理という大きな目標がございまして、これの必要な情報の収集を主な目的としており、かつ先ほど申し上げましたように、早期導入を図るという観点から、当初よりその開発に当たりましては、一つは、先生御指摘の自主開発を基本として進めていくこと、二つ目に、経費と調達期間の面等から判断して一部については外国からの輸入品を活用していくこと、こうしたことでこれまでの開発を実施しているところであります。 この第一世代衛星四機でございますが、これに用いられている部品の多くは実はもう既に国産化部品であります。一部、米国等からの輸入品が用いられているのでありますが、次期衛星につきましては、一、二も含めまして更に国産化を進めるべく、当情報収集衛星推進委員会の下に設置されております、専門家の皆様に集まっていただきまして専門技術委員会というものを実は設置しておるわけでありますが、こうした識者の意見を参考にしながら、国内の科学技術の基盤というものを参考にしながら一層の自主開発に向けての研究を実施しているところであります。 今後とも、国産化に向けた技術開発の推進及び、と同時に予算の経済的、効率的な執行という観点等に留意しつつ、これからの衛星プロジェクトに一層反映させてまいる所存であります。
○月原茂皓君 ここで、私は会計検査院的に言うと難しいなと思うのは、開発の相当緻密な積算をしておかないと、よくあるのは、ぼんやり予算が付くんですよ。そして、その予算で安くしようと思ったら輸入したら一番早いと、何ぼでもできるんですよ。 しかし、これ我が国としては、それは部品止められたら困るから、とらの子の衛星ですから、だからちゃんとした国産化を進めておかぬといかぬと、こうなってくると、その中で研究開発しようかなということになって、予算の積み上げがなかなか、何というかな、大ざっぱになることがある。開発費も一緒ですなんて言うと、そうですかといってすぐ通り過ぎてしまう。だから、私はあえて開発機構はどうしておるんだと、こう聞いたのは、今までの積算はこうですよと、しかし開発するための予算はこういうものを持っておりますといって分けておかぬといかぬのじゃないかなと、そういうふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(小林武仁君) 先生御指摘のように、詳しく予算を分けておるというわけではありませんが、少なくともそのうちの研究費は何%であるかと、そのような分け方にはしておるところであります。
○月原茂皓君 是非そういう点、特に開発が必要な場合は、ただ単なる過去におけるパーセントではなくて、そのぐらいのことはちゃんと考えてやっておられると思うんですが、やっていただきたいと、こう思うんです。そうしないと、昨日、おとついぐらいに、これは防衛庁の話なんですが、日飛で積算が大変甘かってだれもなかなか役所の方は気が付かなかったというのは、そういう丸い金で積んでおるとそういうことがよく起こるんで、まして、この国産は今スタートしたばかりだし、できるだけ多くのものを国産化して、諸外国から、もうそんな部品やらぬぞなんと言われたらもう飛ばぬようになったというんでは困るわけですから、開発は十分すべきだと。しかし、その場合に、開発費というのは十分積んでおくということをお願いしたいと思います。 そこで次に、ロケットの打ち上げを行う場合には、漁業補償というのを、これ漁業補償という言葉は使わないんですが、いわゆる漁業補償のようなものがあるわけですね、何でもそうですが。そこで、今回は三月二十八日に打ち上げるんだと、こういうふうになったんですが、まず最初にお尋ねしたいのは、漁業補償というか、いわゆる漁業補償の仕組みというんですか、期間とそれから、何ですか、打ち上げる回数、そういうものをどういうふうに、どういうことをその積算の基礎にしておるのか教えていただきたい、仕組みを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(白川哲久君) お答えいたします。 先生、今御指摘のロケット打ち上げ時の漁業補償と申しますか、漁業関係の調整の状況でございますけれども、御案内のように、ロケットを打ち上げますと第一段ロケットや補助ロケットがどうしても海の方に落下をするわけでございまして、ロケットの射場付近の漁業者の方々に対しましては一定の水域への立入りの制限をお願いしております。 これは、今話題になっております情報収集衛星の打ち上げを行っております宇宙開発事業団の種子島の宇宙センター、ここからのロケットの打ち上げだけではございませんで、先週金曜日に宇宙科学研究所が鹿児島県の内之浦からミューⅤロケットで科学衛星を打ち上げました。 それにつきましても同様な事情があるわけでございますので、ロケット打ち上げに伴います直接的な漁業補償ではございませんですけれども、漁業者の方々には、年間百九十日の特定の期間の間に十七機までのロケットの打ち上げに御協力をいただくと。その一方で、国の方は関係五県、これは具体的には鹿児島県、宮崎県、大分県、高知県及び愛媛県でございますけれども、この関係五県が行います漁業者の共同利用施設の設置事業等につきまして助成をする仕組みを作っておりまして、種子島周辺漁業対策事業と申しておりますが、この漁業対策事業を実施いたしますとともに、打ち上げを実際に行います宇宙開発事業団、それから先ほど申し上げました宇宙科学研究所、こういうところは、漁業者の方々の打ち上げに伴う通報連絡等の協力、これに対しまして謝金の支払をしておる、こういう仕組みでございます。
○月原茂皓君 それでは、聞くところによると、今度、情報収集衛星は三月の終わりですね、三月二十八日だったですか、打ち上げられたわけですが、その場合に、今お話しの百九十日、十七機、これは年度からいうたら、前年度の、三月だから前年度だけれども、その中に入っておるのか入らぬか。 何か、聞くところによると、二月に打つ予定だったんだと。三月になったから、私は金額を聞いておるんじゃないんですよ、こういうシステムから外れたものとしての手当てをしたのかどうかということをお尋ねしたい。
○政府参考人(白川哲久君) お答え申し上げます。 先ほど御説明いたしましたように、漁業者の方々とは年間百九十日という期間でお約束をしておるわけでございますが、これは具体的な打ち上げの期間の指定がございまして、ちょっと概略御説明いたしますと、まず通常の打ち上げ期間として七月二十二日から九月三十日、それと一月一日から二月二十八日の間、これで百三十日になるわけでございますが、この百三十日に加えまして、特別な事情による打ち上げ期間といたしまして、六月の二十六日から七月の十五日、それから十一月から十二月の間、このうちの六十日間ということでございますけれども、両方合わせまして百九十日間の打ち上げのウインドーと申しますか、期間が認められておるわけでございます。 そこで、今回の情報収集衛星一号機の打ち上げでございますけれども、先生御指摘のように、私どもは、先ほど御説明いたしました、当初、漁業者の方々との合意に基づきます期間、すなわち二月末でございますが、二月末までの打ち上げを目指して開発を進めてきたところでございますけれども、何分にも日本が初めて打ち上げます情報収集衛星でございまして、衛星製作の過程におきまして追加の調整作業等が必要になりましたので、また大変慎重に仕事を進めていく必要もございますので、万全を期しまして打ち上げを平成十四年の三月二十八日に延期をして実施をいたしました。 しかし、この情報収集衛星につきましては、先ほど次長の方からも御答弁がございましたが、大変重要な衛星であるというふうに認識をしておりまして、できる限り早く打ち上げるという要請も大変強いものがあったわけでございます。そこで、私どもは、漁業者の方々と改めて協議を行いまして、お約束をしております百九十日の期間外ではございますけれども、三月の打ち上げについて御了解いただきまして、打ち上げを実施をいたしました。 この三月の下旬という時期は、この種子島の周辺の漁場ではマグロやカツオの漁業等にとりまして非常に重要な時期であるというふうな事情もございまして、先ほど申し上げました関係五県の漁業者の方々に対しましては、この衛星の打ち上げのために先ほど申し上げました宇宙開発事業団等が謝金を払っておりますけれども、若干の謝金を追加をしてお支払をしたところでございます。
○月原茂皓君 重要なこと、衛星であるので地元の方々の御協力も得てやったということ、そして謝金も払ったということ、これはもう当然の、当然というか、協力は有り難いことだし、私は別にどうという話はありませんが、しかしなぜ遅れたんだという理由ですね。重要だから年度内に上げぬといかぬということはこれは分かるんだけれども、なぜ遅れたかということについては、局長、どうなんですか。
○政府参考人(白川哲久君) 一般に、こういう衛星を打ち上げをいたします際には、衛星の製作の過程におきまして各種の試験をたくさん行うわけでございます。 例示を申し上げますと、熱真空試験あるいは機械環境試験、電気性能試験、こういった試験を段階を経て行いまして、それぞれの試験でもし仮に調整すべきような事項が生じました場合には、若干手間取りがございましても、それをきちんと調整をすると。衛星の場合は宇宙へ打ち上げてしまいますと、その後修理をするということができませんので、さらにこの衛星の重要性にかんがみまして、従来以上に私どもは先ほど申し上げました各種試験、それを慎重に実施をしたわけでございます。 その過程で、先ほど申し上げましたように若干の追加の試験調整作業が必要となりましたので、そういう事情から一か月程度打ち上げが遅れたと、こういう事情でございます。
○月原茂皓君 私が要望したいのは、とにかくそれは百点のもので上げなけりゃならぬのは当たり前の話。しかし、この漁業補償というのもばかにならぬですよ。だから、私は、特に科学者の人々はとにかく立派なものを上げる、それは国民もそれを要望しておるわけですけれども、しかしその期間内に上げるということもこれ大切なんですね、外れたら、これ漁業補償せぬといかぬわけですから。だから、それは最初から分かっておる話です。 だから、今回のことをとやかく言っておるんじゃなくて、やはりトータルとして、いかに国民の税金を効率的に使っていくんだという頭がないといかぬ。だから、こういう期間を決めたときには、その中で、万一、今度のことを教訓として、ちょっと遅れてでもその中にちゃんと入るように、そういうような私は努力をしていただきたいな、こういうふうに思うわけであります。 今日は内閣官房には特に予定日でないのに申し訳なかったんですが、重要な、私たちにとっても国家の安全に最も大切なことだし、世界各国、もう注目を浴びておる。そして、これからそれを非常に効率的に国民のために使うための、またいろいろなほかの要員養成から始まって大変なことがあるわけですから努力していただきたいと思いますが、しかし、別の国民の観点からいえば、いかにして効率的にこれを実施していくんだということ。ここに、繰り返しますが、何か五百億円どこかへ消えたとか、つかみ取りだとか、そんな批判を受けないような組織、そして諸外国からも注目を浴びておるだけに立派なものにしていきたいと、私はそういう観点から今日はお尋ねしたわけであります。 皆さんの今後の御努力を期待して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山本孝史君 民主党・新緑風会の山本孝史でございます。どうぞよろしくお願いをします。 今国会はこの決算審査を通常国会内に終えるということが至上命題になっておりまして、あおりで行政監視委員会が開かれないなと思っておりましたら、今日、隣の委員会室で初めて今国会開いております。三時間ということだそうでございますが、次回は未定ということでございまして、是非この決算と行政監視委員会、前も申し上げましたけれども、一体化をすることを検討いただきたいというふうに思います。 同時に、今、新聞等を見ておりましても、防衛庁調達本部を舞台にしました不正請求事件が出てまいりましたし、あるいは国会の衆議院の議員宿舎をPFIで建てるかどうかというのもまた議論を呼んでいるようでございまして、そういう意味では世の中に決算やあるいは行政監視の種は尽きまじという感じがしますので、臨時国会においても精力的にこの決算委員会は開かれるべきだというふうに私が思っておりますことをまず申し上げておきたいと思います。 今日はいろいろと質問を用意させていただいておりますが、財務省の予算執行調査については先ほど常田議員もお触れになりました。意図はと、こう私もお聞きをしようと思いましたら、塩川大臣、先ほど常田議員の質問に、予算執行調査を行った意図として、会計検査院は政策あるいは行政評価まで立ち入れない、総務省も予算にまで立ち入ることができない、だったら主計官が両方やったらいいんではないか、こういう思いで両方やったんですと、こういう御説明がございました。 私は、いろんな立場でいろんな方が私たちの税金がどう使われているかを適正に検査をするということは非常に重要なことだと思っています。 そこで、二つ目の御質問に移らせていただきたいんですが、十四年度は四十三事業が選定されて調査結果が公表されました。各省庁のこの予算執行調査に対する反応というのはいかがだったんでしょうか。こんな要らぬことをしてくれるなと言うのか、あるいはやってくれてありがとうと言うのか、どんな感じで各省庁は受け止められたんでしょうか。
○副大臣(小林興起君) やってくれてありがとうというふうに言ったかどうかは分かりませんけれども、こういう時代でございます、国民の期待にこたえて各省庁も一生懸命努力していかなきゃいけないというところの中に、やはり組織というものは往々にして、チェックございませんと自分ではいいと思っていても自分の判断ということで判断が偏ることもあるわけでございますので、そういう意味では、各省庁も財務省と一緒になって自分の、自分ではいいと思っているプロジェクトについて意見を聞くということはかえって国民の見地から見ればいいものになると、そういうような判断をしておりますので、そういう意味ではこの調査を行うことはいいことであるという反応でございます。
○山本孝史君 そうすると、各省庁とも、自分たちの、これが予算として欲しいんだと言ってくることに対して、それが減額をされたり、あるいはこの事業が要らないんではないかということを財務省から指摘をされたときもおおむね理解を示された、あるいは協力的であった、こう理解をさせていただいていいわけですね。 そうすると、先ほど常田委員がもう一つ質問をされたわけですが、恣意的なねらい撃ちをするのは駄目ですよと、こういうお話をされました。そのことについての先ほど御答弁がなかったと思っておりますので、どのような基準でこの十四年度の四十三事業を選ばれたのか、あるいは、十五年度も引き続き行われると承知をしておりますけれども、どのような事業をどのような基準で本年度は選んでおられるのか、そのことについての御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(小林興起君) やっぱり国民の意見ということになりますと国会でございますので、国会で審議されたような項目であるとか、やはりまた政府の、同じ政府でございますから、チェックされた、例えば会計検査院からどうこう言われた、総務省から言われたということも政府の指摘でございますので、そういうような項目を最優先してやはり上げてくるということでございますし、それからまた、予算項目そのものが、やはり事業の効果というのがどうであろうかとか、あるいは進捗状況どうであろうかとか、またコストについてどうであろうかという意識に立って決まってきたのが、今言われた、指摘、やろうとしております事業でございます。
○山本孝史君 十五年度、本年度はどのような事業を俎上にのせておられるのでしょうか。
○副大臣(小林興起君) 平成十五年度予算執行調査五十一事業でございますね、これの事業一覧表がございまして、内閣府であれば特別自由貿易地域振興事業であるとか、総務省であれば情報通信人材研修事業支援等と、こうなっておりまして、必要でございましょうから、後ほどこの五十一事業を御提出させていただきたいと思います。
○山本孝史君 私はずっと厚生労働委員会に所属しておりますので、厚生労働関係ではどのような事業を俎上に上げておられますか。
○副大臣(小林興起君) ちょっと、御専門でございましょうから、ぱっと項目だけ言わせていただければお分かりいただけるかと思いますが、生活保護費補助金、うち生活保護適正実施事業であるとか、電子カルテシステムの導入事業であるとか、厚生保険特別会計における福祉施設であるとか、医療機器の整備、また国民年金特別会計における福祉施設、また地域求職活動援助事業、また公共職業訓練委託事業、うち特にIT訓練、そういうものを厚生労働省関係としては五十一事業の中に入れさせていただいているところでございます。
○山本孝史君 私、先ほど申し上げましたように、会計検査院であれ、あるいは総務省であれ、あるいは財務の予算執行調査であれ、それぞれが自らの立場で税金の使い道をチェックをするということは大変重要なことだと思っています。 ただ、今、厚生労働でそうやってお話を聞かせていただきますと、やはり世間的にいろいろと批判を受けていること、あるいは大変に金目の大きいものであることといったようなところがねらい撃ちをされていると言ったら変ですが、そこに焦点を当てておられる。言わば、そこにメスを入れれば金目としてぐっと出てくるのではないかと。十四年度も保育所の問題で取り上げておられたと思いますけれども、そういうことも必要かもしれませんが、やはり国民側から見て理解のできる説明をしていただきたい。なぜ、これがこう減っていかなければいけないのかと。 減らなければいけないということについては、当然、減らされる側の省庁としては、必要があって要求しているのだから減らされることは困ると、こうおっしゃるはずであって、先ほど小林副大臣がおっしゃったような、さほどに協力的に、あるいはすぐに理解を示されるということはないはずだと。ただ、私たちはそこのところが知りたいわけですね。役所同士でやっておられることではなくて、それをやはり表舞台に示していただくということが大変重要なことではないかと思っています。 今日、会計検査院の機能の問題についてもお聞きをしたいと思いますが、したがって、今、十五年度の俎上に上げておられるものもお聞きをすれば、多分世の中出回ってくるものだったと思うんですが、是非、後で配っていただきたい、そういうものを公表してやっていただきたいと思いますので、いただきたいと思います。 会計検査院の問題なんですけれども、先ほど塩川大臣は、これも常田委員の質問に対して、会計検査院は機能としては十分でないところがあると、こういう御指摘をされました。 私も実は同様に思っておりまして、これは平成十四年十月十一日に開催をされた第二十九回経済財政諮問会議で、杉浦会計検査院長は検査院の機能等を説明されたのに対して、民間委員であります本間委員が、会計検査院長のお話では、合規性が主で、規則に合っているかどうかということが主であって、経済的な合理性、有効性については必ずしもフィードバックされて予算編成に反映されていないので、そうしたメカニズム設定も含めて是非検討をお願いしたいと、このように指摘されたと聞いております。 私、全く同感でございますが、検査院として、こう指摘をされた検査院としての御所見をお聞かせをいただきたいと思います。
○会計検査院長(杉浦力君) 御指摘をされました当事者でありますので、御説明申し上げたいと思います。 私ども、若干、ちょっと誤解があるんだろうと思いますが、会計検査院の業務には、合規性とかいうものだけではなくて、経済性、効率性あるいはその有効性、こういったものをも検査をして、そして提言をするという機能がございます。具体的に申し上げますと、つい二、三年前ですか、会計検査院法を改正していただきまして、有効性をもきちんと検査するという法律改正がされたほどでございます。 私ども、こういった観点に沿って検査をしておるところでございますが、従来からまず一番問題になりますのは、制度に合うか、あるいは法律上の問題がないかという点の合規性についてはきちんとやっておりましたし、今後もやっていくつもりでおります。そのほか、特に近年におきましては社会情勢どんどん変わっておりまして、事業がそろそろ終わっておるのにもかかわらずまだやっているとか、いろいろな経済性、効率性の問題からの意見が、よく見ろというのが出てまいりました。したがって、そういった要望性を踏まえた経済性、効率性の観点についても、十分事業に、検査に着手しておるところでございます。 例えば、お手元にお配りいたしております今年の検査報告の中にも、合規性のほかに、例えば経済性の関連では、トンネル工事をするときの資材を調達するときにちゃんとした資材調査をしなかったために割高になっていますよというような事例だとか、あるいは小規模事業者への貸付金を各都道府県とかこういったところに実はプールしておるわけでありますが、使う相手がだんだん減りましたにもかかわらず基金がずっと滞留しておるとか、これ非常にもったいないですという点で、有効的な、有効性の観点からも問題がございますよというような指摘等をいたしておるところでございます。 これまでも有効性、経済性の問題をやっておりましたんですが、今後とも、もっともっとこの点の議論もさせていただき、報告もしたいと思っております。 そして、先ほどからの予算への反映の議論がちょっと出ておりましたんですが、私ども、検査をいたしました結果、あるいは検査をしている過程、こういったところでいろいろな情報をつかまえますが、財務省の予算担当の方とも定期的な連絡を持ちまして情報交換をいたしております。何分最も一番効果があると思いますのは、こういう国会の場で議論していただきますと、先ほど財務省の方からございましたように、予算調査に反映されるとかいろいろなメリットがあるかと思いますんですが、今後ともこの国会での御議論もお願い申し上げたいと思っております。 以上です。
○山本孝史君 今御説明ございましたけれども、会計検査院としては、やはり制度があって、あるいは予算が組み立てられて、それが執行される中で、例えば高い物を買っているよとか、あるいは無駄をしているよ、使わないお金を持っているんだったら返しなさいよ、こういうような御指摘はされるんでしょうが、先ほど塩川大臣が、それぞればらばらで、それぞれ立場があるよと、こうおっしゃったのは、そもそもその事業は必要なのか、そこにお金を付けることが必要だったのかどうかということについては、会計検査院はやはりそこまでは口出しをするところではないのだろうと私も思います。しかしながら、それぞれお立場があるわけで、それぞれがやっぱり機能的に力を合わせて活動していただかないと困る、こう思っているわけですね。 そうしますと、やはり国会でと、こう今も杉浦院長おっしゃいました。この国会で、冒頭申し上げましたように、予算の編成前に決算の審査を終えるということが大変重要だという認識でこういうふうに流れているわけですけれども、そのためには、やはり何人もの方が聞いておられますけれども、決算の早期提出が求められるわけでございます。 財政法四十条が、歳入歳出決算を翌年度開会の常会に国会に提出するとしていますけれども、常会以前に提出することを妨げるものではないと政府は答弁をしておられます。現状では、しかし、決算は内閣から検査院に九月末に送付をされて、十一月末には決算検査報告を内閣に送っておられると承知をしておりますけれども、これを一か月前倒しをすることはできないのか。すなわち、内閣から検査院に八月末に決算を送ることはできるのでしょうか。この点をお聞かせください。
○委員長(中原爽君) 杉浦会計検査院長。
○山本孝史君 財務省。財務省がまず検査院に送れるかどうか。
○副大臣(小林興起君) 先生のおっしゃることが我々としても理想だというふうに考えておりますが、この点に関しましては、実際に実務を担当しております事務当局に問い掛けているわけでございますけれども、主計官、皆さんの反応は、なかなかそういうところまで事務当局としては対応できない、申し訳ないということでございます。
○山本孝史君 事務当局答弁でいいですから、そう今言われるけれども、国会の側から言われればそれは対応しなければいけないんだ、対応しますという答えができますか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 私は理財局長でございまして、主計局長、ただいま参っておりませんので……
○山本孝史君 大臣でいい。塩川先生そこまで立ち上がられたんだから、塩川大臣でいいんです。
○国務大臣(塩川正十郎君) 要するに、決算の締切りの時期なんですね、これ。五月にきちっと各省が決算を終えてくれましたならば、それはある程度そこを早めていけると思うのでございますが、現在七月がやっとの状態で、そこから各省の査定に入りまして、九月にやっとまとまってくるという状況で、会計検査院に渡しますのがその時期でございますから、どうしても会計検査院が急いでも十一月になってしまうというところに時間的な制約が起こってきておると私は承知しております。 そこで、できるだけ五月に出納閉鎖をきちっとやってということにした方がいいと思っております、税の方の捕捉もその方がいいわけでございますので。努力をしてまいりたいと思っております。
○山本孝史君 政府の中でそのようになるように、できるだけ早くそれぞれが出せるようにその取組方御検討いただいて、また実際に取組をしていただきたいと思います。 私は、先ほど塩川財務大臣がいみじくもおっしゃいました、やはり財務省の予算執行調査、あるいは会計検査院の検査、総務省の政策評価、行政評価と、それぞればらばらにやっておられますもの、ばらばらではないとおっしゃるんでしょうが、こちらから見ておりますとばらばらにやっておられるように見えますものを是非一体化していくことが要るんではないだろうか。民主党は、かねてから、アメリカの会計検査院、いわゆるGAOでございますね、のようなものを作って、政策目標の達成度に重点を置いた事後評価をする日本版GAOの設置を提案しております。各党ともにいろいろ思いはあるんだと思いますけれども、是非真剣に御議論をいただければと思います。 あわせて、会計検査院の肩を若干持ってあげれば、平成十五年の二月二十一日の本院本会議で、山下栄一委員の質問に対して小泉総理大臣が、「会計検査院の検査活動が円滑かつ厳正に行われ、その機能が十分発揮できるよう、必要な人員や予算の確保などに引き続き十分配慮するとともに、その検査活動に対して最大限協力していきたい」、このように御答弁をされておられますので、この答弁が実際のものになりますように、財務省においても人員やあるいは予算などの増額、増員に御配慮をいただければと思っております。 その次の質問に行かしていただきたいと思います。 小林副大臣にもう一問、先ほどの常田委員とのやり取りを聞いておりまして、税収見積りの精度向上ということを常田委員がおっしゃいました。そのことに対して副大臣は、予想した経済成長率を達成することが前提になるというと、こうおっしゃいました。 税収が見積りを大きく下回っている現状というのは、そうしますと、経済成長率を達成しようとする努力が足りないのか、あるいはそもそも経済成長率の目標が高過ぎるのか、どちらなんでしょうか。
○副大臣(小林興起君) 先ほど典型的な例として平成十三年の話がございましたが、ああいう世界じゅうが思ってもみない米国のテロと、米国において行われましたテロ事件、米国の経済もめちゃくちゃに下がったわけでございますが、世界経済の不況という中で、日本も大きく予測した成長率を下げたと。こういう事例はどうしようもないといいますか、頑張ってもということがあるわけでございますが、しかし、余り世界経済の要因がないようなときに、我が国で目標を立ててそれが実行できないということでありますと、やはりそれはもう政府としても当然世間から非難もされるところでございますので、そこにつきましては、やはり政府としては一定の理由、理論があって経済成長率を予測しているわけでございますが、ですから、それに向けて政府として全力を挙げてその経済成長率を達成するということをしていくのは当然だと思うところでございます。
○山本孝史君 不測の事態はあるけれども、一定の前提に基づいて経済成長率を置いているので、ということは、達成できないということは皆さんの努力が足りないということですね。
○副大臣(小林興起君) 政府だけで努力して経済成長率が達成できるわけでございませんが、政府と民間との、日本全体でということになるわけでございますが、しかし、もちろん政策当局者としては、途中で今の経済状況はどうだどうだということが分かっていく中に緊急経済対策とか打つというのは、やはり最初に想定した経済成長率に向けて頑張っていくと、いっていると、そういうことでございます。
○山本孝史君 不測の事態に合わせて経済対策を打たれるのは、それは理解をします。それが補正予算なんだと思いますが、しかし不測の事態が実は予測されなくても、元々達成できないような経済成長率を置いて税収見込みを立てておられる、そのことが問題ではないですかというのが先ほどからこの委員会での指摘なわけですね。 なぜ私そのように申し上げるかと申し上げますと、今日は資料をお配りをさせていただいております。ごらんをいただければと思います。済みません。出典を書くのをちょっとうちの事務所で忘れてしまいまして、この補正予算(義務的経費)に現われた社会保障関係予算の見込み違いという表でございますが、決算の調査室並びに厚生労働委員会の調査室の皆さんに御協力をいただいて、元々は政府が提出をされておられます予算書の中から数字を拾い上げたものでございます。私が勝手に作った数字ではございません。 そこで、社会保障関係費を当初予算と補正額の予算額で比較をしております。平成十三年度と十四年度でございます。ごらんいただきまして分かりますように、生活保護費や国保の助成費、あるいは児童扶養手当給付費などの義務的な経費が補正予算で大幅に増加をされております。生活保護費は二一%当初予算よりも積み増しということになります。 この問題については厚生労働委員会で指摘をしまして、担当の社会・援護局長が次のように御答弁されました。保護費の動向を適正に見込むのは困難である、しかしながら、ここから大切なんです。「この厳しい財政事情の下で、このシーリング下における厚生省全体の予算編成をどうするかという問題も当然あるわけでございます。」。これは私、厚生労働省の担当局長の本音だと思います。財務省からシーリングを求められて、その中に押し込めなければいけない、押し込まなければいけないとすれば、当初予算で大きなものを取ってしまうとほかの予算の編成ができない。したがって、このように補正予算で義務的経費を大きく積み増していくことにならざるを得ないのだと。 生活保護費の動向というのは、そのときの失業状況ですとか経済状況に大きく反映をされますので、生活保護費が当初予算よりも、の中で収まるといいましょうか、当初の見積りの中で収まるはずはないんですね、今のようなやり方でやりますと。 もう一つの問題、今日は指摘しておきたいのは、実は国保の、国民健康保険助成費でございます。表の真ん中ぐらいにございます。十三年度予算三兆六千百十一億円、当初予算で、補正予算三千三百四億円、十四年度予算三兆八千三百十一億円で、補正予算二千二百五十六億円、生活保護費ほどの割合の増加ではありませんけれども、金目としましては三千余億前後の大変大きなお金になっています。 なぜこのような大きなお金を補正予算で組まなければいけなくなるのか。その原因の一つが被保険者数、すなわち国保にどれだけの人が加入するかということの見込み方によるんですね。国保の被保険者数をどのように推計するかは予算額算定の大前提なんですが、その次のページを見てください。ちょっと見にくくなっておりますが、真ん中の実線で伸びておりますのが平均被保険者数の実数であります。四角の折れ線で一番下のラインを引いておりますのが、これが予算措置におかれましたところの平均被保険者数でございます。平成九年度まではほぼこのラインは平行線をたどっておりますが、平成十年に大きく下に折れております。平成十一年も大変大きな乖離をしておりまして、十二年、十三年度は元に戻っておりません。 なぜこのような状態になっているのかも御承知というかお気付きのとおりに、当時の橋本行政改革等々の中でこうした予算編成をしないことには、すなわち国保の被保険者数をそれまでの実績の動きとは違う大きく懸け離れたところで算定しませんと当初予算が組めなかったという事態でございます。 前年度の精査不足額あるいは当該年度の不足額を合計して補正予算に計上する、このことは私はやはり当初予算の見込み違いだったと思っております。こんな見込み違いは、本来は当初予算に計上すべきなのに、先ほど申し上げましたシーリング等々もあって補正予算に先送りをしているもので、しかも意図的でして、なおかつ恒常化をしております。この結果、当初予算や予算関連法案、更にはそれら予算案に対する政府の説明に対する信頼は著しく損なわれているのではないかと思っております。 そこで、財務大臣にお尋ねをしたいのですが、こうした国保の被保険者数の過小の見積り、あるいは義務的経費を補正予算で大幅に追加をしなければいけなくなることについての財務省の御見解を伺わせていただきたいと思います。
○副大臣(小林興起君) これは御承知のとおり、正に義務的経費でございますので、こういう事態が発生すれば必ず予算が必要であるということになるわけでございます。 その母数、基の数につきましてこの分野の担当官庁が、政府としては専門でございますから、そこからこういう数字ですと言われれば、我々としてはその数字に基づいて予算を作るわけでございまして、去年も過小だったから今年大丈夫なのかなという問い掛けはまあできますけれども、今年はこういう数字でございますと言われれば、そういう予算を付けざるを得ないということになろうかと思いますが。 確かに、おっしゃるとおり、こういうものを見ておりますと、なぜ毎年こんなにというふうに御疑問を抱かれることもあろうかと思いますので、よくここは私どもはその数字を出してまいります厚生労働省と話をしていくことになるのかなと、そんなふうに今思っております。
○山本孝史君 じゃ、なぜ査定をしているのですか、なぜ予算執行調査をやっているのですかと。出してきたものの数字が正しいかどうかは、それは財務省の担当者がちゃんと見て、それが正しいかどうかという話を考えなければいけない。 私、たまさか厚生労働省の例をこれ挙げただけでございまして、多分、各省庁ともに同じことをやっているんだろうと思うんですね。要は、予算の範囲内で、三十兆円枠ではありませんけれども、予算の総枠が決められた中で、いかにして義務的経費を込みにした予算編成をするかと言われたときに、そこでばさっと取ってしまうとほかの予算が組めなくなるんですよ。 厚生労働省の担当者はいみじくもこうおっしゃいました。先生おっしゃるとおりに、国保にしても、生活保護費に対しても、最初からちゃんと取ったらいいに決まっている。そのとき必要なもの分かるから、それだけ取ればいい。取ればいいけれども、そうしますと厚生省の予算が組めない、あるいは厚生省ばっかりお金を持っていくのでほかの省庁がそれでは納得しない。したがって、補正予算を組む義務的経費は先送りをしているんですという、こういう実態だと思うんです。これは決していいことではないと思っています。 したがって、今年度の予算編成をされるに当たっては、こうした補正予算を組まなくてもいいような、あるいは組まなくなったとしても義務的経費がそこに大きく出てくるような補正予算の組み方は是非考え直していただきたい、やめていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) ちょっと、山本さんのおっしゃること、私、全面的に否定はいたしません。おっしゃるとおり、一部その理由は確かにあると思うんですけれども。 しかし、この国民健康保険のことに関しましてちょっと私、申し上げますと、ちょうど十年、十一年、十二年と、ここらはもう大企業のリストラが物すごい起こったときなんです。特に十一年、十二年ごろですね。このリストラによりまして、言わば健康保険から、政府管掌から国民健康保険へ移行していったというのがこれは相当数私は出てきておると思っておりまして、その影響は多分に出てきたと、私はそう主計当局から聞いております。 ですから、ある程度の見積りは、私は、やっぱりしておったんでしょうけれども、しかしそれは抑えることは抑えたと。私は、先ほども言っていますように、全面的にそれを、おっしゃることは、山本さんおっしゃることは否定しておりません。けれども、それが全部の原因であったということではないということも承知しておいてもらいたいと。
○山本孝史君 別の機会に議論させていただきます。 統計上に見て、ちゃんとこうした傾向があるところは傾向があると線を引けるはずであって、それが違うのはいかに理由を付けてもおかしな話だと思います。 次の問題に行きます。 チーズ、バターはどこに消えたんですかというのが随分本として話題になりましたけれども、今日は、二千円札はどこに消えたかという話を是非聞かせていただきたいと思います。 平成十一年の十月に、平成十二年が二〇〇〇年、ミレニアムになるということで、当時の小渕総理が発行を指示されて、沖縄サミットに合わせて鳴り物入りで発行されました。平成十二年の七月十九日に発行を開始されたわけですけれども、国民の利便性が向上することも発行の趣旨というふうに言われました。大変に便利なものなんだよと絶賛の声はあちらこちらにあったかと思います。絶賛の声は絶えて久しくなりぬれど、しかし名こそ流れてついに姿を見せずというふうに私は思っておりますが、今日は委員の皆さんに御協力をいただいて、これが二千円札でございますが、今年に入って二千円札を使ったことがあるという人はお手を挙げていただけませんか。──お二人だけしかおられません。私は、少なくとも今年になって、財務省の方は多分お給料は二千円札でもらっておられるんでしょうから使っておられるかもしれませんが、私はついぞ使ったことがない、一度タクシーの運転手に支払をしただけ。両隣の委員は今年に入って一回も見たことがないと、こうおっしゃっておられます。 まずは数字の部分で、財務省、ちょっと数字の通告をしていなかった、ごめんなさい、よかったら教えてください。発行枚数は当初は一億枚程度でございました。平成十二年度中に十億枚を製造する予定とされておりましたれども、その後、七億七千枚に修正をされたと理解をしております。今までに二千円札は一体幾ら作られたのか。で、今現在どれだけのものが流通をしているのか。この二つの数字を教えてください。
○副大臣(小林興起君) 細かくは今事務当局が数字を出すと思いますけれども、私どもが承知しておりますのは、とにかく、当初、決めてから実際に発行するのが期間が短かったために、自動販売機で使えないという形がございまして、それが普及を著しく遅らせたと聞いておりますが、今は自動販売機の対応も進んでまいりましたので、徐々にそういう遅れを取り戻してまいりまして、現在ではこの発行残高といいますか発行高ですね、発行高、毎年の発行高は、実は皆様方が必ず使っていらっしゃいます五千円札と同じ四億枚というところに回復してきているわけでございます。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 御質問の、二千円券を幾ら製造したか、納入したかということにつきましては、御指摘のとおり、七億七千枚製造をしております。
○山本孝史君 皆、この辺でええっと言っているわけですね。五千円札はふだんの生活の中で見るけれども、それほど二千円札は見ない。多分みんな自分たちのたんすの中か引き出しの奥にしまっていて、これは言わば財務省がぼろもうけをしたんだと、記念切手と同じだなと私は思っておりますけれども。 しかしながら、今、発券機、自動券売機等々使えるようになったと、こうおっしゃいますけれども、実際のところそんなふうにはなっていないですね。銀行や郵便局のATMあるいはJR、私鉄の自販機、飲料水の自販機に至っては全く対応ができませんし、要はやはり銀行でお金を引き下ろしたときに二千円札が出てこないとみんなの手元には行かないんじゃないかと私は思います。あれ、一万円でも引き出しをして、両替しますか両替しませんかというと、両替するというと千円札がだだっと出てくるわけですが、そこに二千円札を入れていいですかどうかという次のチョイスがないといけないんで、大変だと思いますけれども、そうでないと、無理やりですよ、無理やり流通させようとすると、それしかないんだろうな、私はそんなことは無駄だなと実は思っています。一台四百五十万円、現金自動支払機はするんだそうです。今、体力のない今の銀行に改良を期待するのは全く無理だと思いますので、恐らくこれは出ていかないんだろうと。十億枚作ったら幾ら掛かりますかと聞いたときは百六十二億だとおっしゃいました。七億七千枚で止まっているのでもう少し少ない金額かもしれませんが、いずれにしても、鳴り物入りで作られた割には全く出てこない、そして、ほとんど市民が使わない。この際、発券はやめたらどうだというのが私の思いでございますが、そのようなお考えはございませんか。
○副大臣(小林興起君) 日本銀行としても、日銀等でも別にやめようという動きもないようでございまして、財務省としては、日銀とも連携しながら、一応、とにかく四億枚もう今年も出してきているわけでございますから、先生の御意見も踏まえながら、検討はいたしますけれども、すぐにと言われても大変困るというのが実態でございます。
○山本孝史君 実際のところ、無理に流通をさせようと思っても、使わないんですね。やはり国民の心をちゃんと考えた上でこういうものを発券しないと、鳴り物入りでお作りになって、もう皆さん図柄も忘れておられるのかもしれませんが、見たことない、そもそも来たら邪魔になる、千円札と間違えても困るから早く使ってしまおう、あるいは使わないでおこうというような二千円札は、私は、アメリカで生活をしているときの二ドル札あるいは二十ドル札という感覚と日本の二千円札は全く違うだろうと。あのときもそういう理屈付けをされましたけれども、私は無駄なお金が流れていったなと思っています。その意味で、この際、発行の見直しをされたらどうだろうと思います。 次の質問に移りたいと思います。 平成十二年度の会計検査院の決算報告で、特に取り上げをされて指摘をされました公益法人等に補助金を交付して設置を、造成をさせているという問題でございます。 資金が会計検査院の御指摘では八府省、五十六法人、九十四資金あって、その総額は平成十二年度末で一兆二千六百六十八億円、国庫補助金相当額一兆六百八十四億円に上ると指摘をされました。 あわせて、会計検査院はこれはいいことを言われたんです。事業の終期が明確でなく、目的達成度を判定する仕組みが組み込まれていない、これに対してはサンセット方式を導入すべきであること。二つ目には、必要額を超える資金を早期に国に返納させる取扱いが明確にされていない、これに対しては、事業継続期間中でも、将来使用見込みのない資金は国に返納する取扱いを明確にすること。三つ目に、そもそも事業ニーズの事前調査が十分でない、必要性が十分に認められるとの前提で事業を実施しているため、事業存続の必要性や資金保有水準の妥当性が検証されにくい。こういう御指摘をされまして、その後で、その後の措置については、ここからなんですよ、資金制度を運営する所管省及び実施主体である公益法人で早期に見直しの方向で検討し、必要な措置を講ずるべきであると述べるにとどまっているんです。 こういう実態がありますよ、一兆何ぼのお金が滞留したままになっていますよ、それをどうしなさいということになると、それは所管省庁であれ各法人それぞれが対応していくことですと、こうなるわけです。ここまでが会計検査院の役割なんですね。 そうすると、その後なんですよ。指摘を受けた基金について、平成十三年度末にどうなっていますかということの現状を、これは済みません、これも抜け落ちをしてしまいました、今日お配りをしました資料の三枚目からですが、「国が公益法人等に設置造成させている資金の状況」。会計検査院ではなく、これも当委員会の調査室に、平成十二年度こうやって会計検査院は指摘した、その後、平成十三年度末はどうなりましたかということを調べていただきました。「事業後も資金を保有していたり期間の経過に伴い資金の事業目的が変化していたりして、事業終了後直ちに資金を返納させるなどの措置を執る必要がある」と会計検査院が指摘をしましたこの全国商店街振興組合連合会、五十億円の基金はそのまま残っております。「事業の実績が全くない又は継続的に少ない状況となっていたり、ピーク時と比べて低調となったりなどしていて事業の在り方を総合的に見直す必要があるもの」と指摘をされましたこの②以下の事業につきましても、ほとんどのものが継続をしている。若干減額をされているものがあるけれども、ほとんどその割合は少ないという現状でございます。 むしろ、これは人間の常というか法人の当然の姿だと思うんですが、一遍もらったお金はそれを返せと言われても返さないと。返せと言うなら、違う事業に充てて使っていきましょうということになりまして、ここの、この次のページの農水省のところで中央果実生産出荷安定基金協会というのがございます。三億二千万円持っていたお金は、同じ農水省の果実等緊急対策資金というのがほかにございまして、これを両方合体しまして果実特別対策資金ということで引き続き農水省の関係の基金として保留をして、留保しているわけですね。だから、返せと言われても返さない、返せと言うんなら違う事業にやるよ、こういう話になる。 あるいは、もっとひどい話になりますと、漁業安定基金というのがございます。三枚目の②の三つ目のところですけれども、失礼、魚価安定基金ですね。これは、損失貸付事業をやっているわけですけれども、必要計画額を確保しつつ、買取り資金貸付事業の制約要因になっていた事務手続型の弾力化を図ったところ、十四年度の本資金の貸付実績は大幅に増加をしたんだと。平成十三年度は三億五千九百万円、実行率一二%だったんだけれども、言われて事務手続の弾力化を図りました結果、平成十四年度は四十八億七千三百万円で七六%の実行をさせていただきましたと、こうなるんですね。 要は、指摘をされたら使ってしまえとなるか、指摘をされたら違う資金にしてそのまま抱き抱えていようとするかという話であって、なかなかここは実効性の上がることになっていません。 会計検査院は、そこまでの権限は持っておりません、各省庁だと、こう言っておりますので、ここは無理やりの話で総務省で失礼でございますが、公益法人改革は進んでおりますけれども、総務省としてはやっぱり公益法人の在り方についてのお言葉があってしかるべきだろう。こういう政府の関係する公益法人で多額の資金が滞留しているという問題についての総務大臣としての御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しの十二年度の会計検査院の検査、決算検査報告でこういう指摘があったということは承知しております。まあ言われてもっともなことも多々ありますね。 ただ、しかしこれはこういうことなんですね。やっぱり所管省と当該公益法人の問題なんですね。したがって、その所管省がやっぱりしっかり認識を変えてもらって、公益法人をしっかり指導監督してもらわなきゃいかぬ。 総務省は、私は、御質問があるものですから、どういう各省庁に対する調整権ですか、がやれるんだというのは、指導監督についての調整をやるというだけなんです。だから、こういうもの個別についてどうしろとかという権限はないんですね。恐らく会計検査院にもないと思いますよ、指摘だけで。だから、各所管省をここに呼んでいただいて、一々委員が厳しく言ったらいいんですよ、答えを出せと言って。 それからもう一つは、やっぱり財務省がお付けになったんですから、予算は、それについてのフォローをやるということも必要ですし、我々は我々で行政評価その他で政策評価なんかのことをやるようになっておりますから、そういう意味では指摘していきます。 ただ、去年の三月にこういう公益法人の改革実施計画を作りまして、例えばこういう補助金の実態をインターネットに流せと、それから立入検査をやれと、立入検査をやったときは個別に行けと、あるいは大きいものについては外部監査を導入しろと、こういうことを一応決めておりまして、そこは我々の責任で徹底しておりますので、御指摘は十分分かりますから、関係のところと相談しながら進めてまいります。
○山本孝史君 外部監査の話も実は独立行政法人の法案審議のときに若松副大臣に、内部監査の在り方あるいは外部監査の在り方、是非考えなきゃいけないねと、こう私も御指摘を申し上げました。今、総務大臣の方から一つ一つ呼び出してきてやりゃいいじゃないか、私もそう思います。だから、担当の方あるいはこの当該法人の理事長の方に来ていただいて、あなたたちの仕事は一体何なんですかと、要らないお金なら即刻国に返してくださいというお話を私もさせていただきたい。 これ、少ない、低利率であっても、ここから果実が生まれてきて、その果実は自分たちの方で勝手に使っているわけですよね。そういうことはやっぱり許されないわけで、しっかりとした私は対応をさせていただきたいと思っています。 残り時間少なくなりましたので、もう一問、是非これは塩川大臣に直接お答えをいただきたいと思っております。 たばこの問題でございます。いろいろと指摘をさせていただかなければいけないんですが、時間が短いので若干はしょらせていただきますけれども。 国産の葉たばこ問題が解決するまでは、すなわち国際価格の三倍もしている国内産の葉たばこ問題が解決する、すなわち価格の競争力が付くまでは、国産葉たばこは全量買取りが規定をされておりまして、その結果、完全民営化が困難になっている。 しかしながら、今度三十三万株、市場の状況が悪いので売出しを先送りをされたようでありますが、今後も政府による百三十三万株の保有が続くというのであれば、私、JTの株式というのは国民の財産ですから、政府としてもその株式の価値が高まるような指導をすべきだと思うんですが、経営には口出しをしないと、こうおっしゃっておられるわけです。 そこで、大臣にお尋ねをしたいんですけれども、御承知のとおり、JTが平成十一年五月にRJRナビスコを買収をしまして、海外戦略を大変に強めていったわけですけれども、経営戦略上からは妥当な判断だったかというふうに思いますが、一方で、御承知のとおり、今世界全体でたばこの健康被害に対する訴訟が起きていて、その意味では多額の賠償責任をJTが背負い込むということにもなるわけですね。JTが背負い込むということは、大株主である国が背負い込む、あるいは国民がそのリスクを背負い込むということになるわけですけれども。 さて、御質問ですが、今のこの国際的潮流の中で、JTが今後多額の賠償責任を提起をされる、そのリスクはどの程度あるとお考えになっておられるでしょうか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 事実関係をまず私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 一般的に申し上げまして、喫煙と健康の問題に関しまして、たばこ事業をめぐるこれまでの訴訟の状況を踏まえますと、JTがたばこ事業を営む上で、内外において喫煙と健康に関する訴訟が提起されておりますので、今後損害賠償を負うリスクは十分あると考えております。 ただ、事実関係だけ申し上げますと、JTはRJRナビスコ社を買収いたしましたけれども、JTが取得いたしましたのはアメリカ以外のたばこ事業でございます。したがいまして、JTによりますと、JTとRJRナビスコ社の契約に基づきましてアメリカ国内の事業に起因する訴訟は免責されるということでございまして、アメリカ以外の地域の事業に起因する訴訟をJTが対応することとなるということでございます。
○山本孝史君 アメリカでの販売はやらないのでアメリカ国内におけるリスクは背負わないと、こうおっしゃるんだろうけれども、東欧圏であれあるいはヨーロッパ圏であれ、オランダでマイルドセブンを売り出していきたいという思いでは、ヨーロッパにおけるリスクは背負い込むんですね、あるいはアメリカ以外の国においては。 そこで、財務大臣にお伺いするんですが、たばこの規制の枠組み条約がございまして、マイルドあるいはライトといった商品名規制は禁止を免れたことにはなっております。しかしながら、マイルドという表示が健康被害の小ささをイメージさせるのは明らかだと思うんですね。財務省の御答弁は、マイルドは吸い味を指していることであって、害が少ないという意味ではないとおっしゃっておられるんですが、私にはへ理屈にしか聞こえない。 大臣の御認識をお伺いしたいんですけれども、マイルドという表示は、やっぱり健康の被害が小さいんですよ、少ないんですよというイメージに受け止めませんか。それが普通の受け止め方だと思うんですが、大臣の御認識はいかがでございますか。
○副大臣(小林興起君) 専門家でございませんので、一般的な印象でございますが、必ずしもマイルドというのは、我々にとっては味がマイルドだと、柔らかいと。辛いとか厳しいとか、そういう感じではないということで、これが健康ということを指していないのが私は日本でのむしろ常識だというふうに思っております。 そういうふうに思っていたところに外国の方から、いや、それは健康に対するダメージが小さいんじゃないかという意味になっているんじゃないのというような御議論が出てまいりまして、驚きながらそういう考え方もあるのかということでございますので、これからもWHO総会等において話合いをしていきたいと、そんなふうに思っております。
○山本孝史君 この点も日本の常識はやっぱり非常識なんですね。世界的にはこの理屈は通用しない。マイルドですとかライトですとかというのは、やはり軽い、健康の被害が少ない、こう受け止めるのが普通なわけです。 しかし、今のJTの中でマイルドあるいはライトという商標の付くたばこが主力製品ですから、なかなか厳しいんだと思いますが、しかしながら、今おっしゃいました、アメリカでは売らないからいいんだと。しかし、EUはこの十月秋からこうしたマイルドあるいはライトという表記を禁止することになっていると私は承知をしております。そうしますと、今後、JTにとっては大変大きな市場、マイルド、ライトを売っていくところのこのヨーロッパの市場での売行きは非常に難しくなるのではないかと。この点についてはどういう御認識なんでしょうか。
○副大臣(小林興起君) 確かに、マイルドの用語が禁止された場合には、当該地域でのJT製品全体の売上げが落ちるということは考えられますけれども、ただ、財務省といたしましては、これはJTの経営問題でありまして、とにかく経営問題については口出さないということになっておりますので、JTの方で十分、何といいますか、事業家、経営者でございますから、そういうことは多分十分に考えてきちっと販売戦略を立てていただいているんじゃないかなと、そういうふうに思っております。
○山本孝史君 質問時間が来たので終わりますが、先ほど申し上げましたように、葉たばこ、国内葉たばこの保護のためにたばこ事業法をやめることはできない、したがって完全民営化はできないんだと、これが今のJTですが、JTの本音はやはり民営化してほしいわけですね、自分たちでやっていきたいので。ところが、国にとってはやはり百三十三万株は大変に大きな国の資産ですから、今、一番高く売れる売れどきを考えながら保有をしているという状態で、JTの経営戦略だからJTに任せているんですと言いながら、片方でJTの手足は、株式を持って、あるいはいろんな手だてで縛っているわけですね。 これは、やはり私はおかしいと思うんです。完全民営化すれば、リスクをしょい込んでも、それは民間企業の問題ですからそこで話は済みますけれども、一番の大株主が国であって、したがって国民であるという状態の中で、この今のたばこ規制にかかわる世界の潮流と違う動きを日本がしていくことは大変に大きなリスクがあるだろうと思っていますということを御指摘を申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○神本美恵子君 民主党の神本美恵子でございます。 私は、まず最初に文部科学省に初任者研修制度についてお伺いをしたいと思います。 この初任者研修制度といいますのは、一九八八年に教育公務員特例法の一部改正によって導入をされました。この制度の目的は、当時の議事録によりますと、趣旨説明によれば、「現下の教育課題を解決し、また教育の質的向上を図るため、教員には、従来にも増して教育者としての使命感、幼児、児童生徒に対する教育的愛情、教科等に関する専門的知識、そしてこれらを基盤とした実践的指導力などが求められております。」ということで、組織的、計画的、継続的な研修制度が導入されたわけですけれども、そのための予算として、これは年度によって採用人数が変化しますので一概にその予算額では比較できないと思うんですが、単純に計算しますと、初任者に対する研修を行うために指導教員とそれから後補充のための補充教員が配置されるわけですけれども、その人件費だけを計算してみますと、一人の初任者に対し大体、これ二〇〇一年度予算においては約百六十四万五千円というふうに私の計算ではなりました。 これだけの予算を付けて実施されてきたわけですけれども、制度導入から十五年がたって、この当初の制度の趣旨は生かされて、その効果がきちんと上がってきたのか、文部科学省の御見解、大臣の見解をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 今、委員御指摘のとおりに、初任者研修といいますものは、大学で教員の養成というのを受けてきた人が、実地に教壇に立つという場合の非常に大事な時期におきまして、自立して教育活動が行えるようにすると、その素地を作りますために採用後一年間にわたって研修をするというものでございます。その一年間の研修によりまして、実践的な指導力を身に付けたり、あるいは幅広い視野を持ったりというようなことができるわけでございます。 十五年たちましてどうだという御質問でございますが、私どもも教育委員会からその成果につきまして常に情報を集めているわけでございますけれども、その多くの初任者自身も含めまして教育委員会から受けております初任者研修についての評価でございますが、いい面が幾つかあるわけでございます。 一つは、教員にとりまして使命感や自覚を教員として実地に教育する当初に持つことができたという点で大変良かったという点。それから、授業の展開の仕方、あるいは学級経営の在り方、それから子供との接し方、そういったものについて学ぶことができたという点。そして、校外研修なども入っているものでございますから、幅広い視野を養うことができたという点も挙げられております。それらを通じまして、教育委員会としても、やはり新任の教員たちがすべての事柄について意欲的、自主的に取り組む自信とそれから知識、技術を身に付けることができているというふうな評価を得ているわけでございまして、これらにつきましては所期の目的を達成しつつあるということでございますが、私どもとしましても初任者研修の重要性にかんがみまして、今後ともその成果がきちっと上がっていくように十分努力してまいりたいというふうに考えております。
○神本美恵子君 私も元、小学校に勤めておりまして、私が入職したころはこの初任者研修制度というのはもちろんなくて、今おっしゃったような、例えば、学級経営の在り方とかそれから子供の接し方、また幅広い視野。幅広い視野という点については、校外で研修もっと充実して、安心して学校を出て研修ができたらよかったなというような部分はありますけれども、その他の研修については校内で同僚等と一緒に学ぶというようなことがそれまでやられてきたわけですが、今回、この初任者研修制度がこの二〇〇三年度から運用の見直しが行われているというふうに聞いております。その一つとして、これまでは一つの学校に初任者が二、三人入ると一人の指導教員を配置されていた、それを拠点校方式という形で、初任者四人に一人の指導教員というふうに拠点校方式が導入されたということですね。 これは要するに、考えてみれば、単純に予算削減ではないかなと思います。先ほどの単純な計算でこれも計算してみますと、二〇〇一年度の分は百六十四万円、二〇〇三年度、この拠点校方式が三分の一だけ導入されたということですけれども、それを単純に計算しますと百四十一万で、初任者一人に対して二十三万円の予算が、コスト削減といいますか、できているというのか、されたわけですね。こういうふうにコストを見直すということは大変重要なことだとは思うんですけれども、そのことによって、じゃこの初任者研修制度の先ほど大臣おっしゃられたその意義が、今、意義や必要性がもう低くなったのかというと、そうではないというふうに思うんですね。 ですから、初任者研修のやっぱり質をきちっと、コスト削減しながらも質は確保するという取組が非常に重要だと思うんですけれども、単純に考えますと、指導教員がこれまでは一つの学校で二人ないし三人の初任者をきめ細かに教えていたのが四人に一人になりますから、幾つかの学校を掛け持ちをするというような場合も出てくると思います。そうしますと、きめ細かな指導がこれまでのようにできるのかというような質の低下が懸念されるわけですけれども、そういうところについてはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 委員御指摘のように、平成十五年度から初任者研修の実施方法につきまして、これまでの、初任教員四人に対しまして一人の指導教員が指導する拠点校方式を導入する等の見直しを行ったところでございます。 この場合、従来の指導教員は授業を持ちながら初任者への指導を行っておりましたのに対しまして、今回の拠点校指導教員は授業を持たないで専ら初任者の指導を行うこととしているところでございます。また、その指導力を一定水準に保つために指導者用の研修を新たに行うことといたしているところでございます。さらに、拠点校指導教員の人選に当たりましては、学校任せにしないで、服務監督者たる各教育委員会で責任を持って力量ある教員を選んでもらうことといたしているところでございます。そして、拠点校指導員のほかに校内でも教務主任等が指導者となって、拠点校指導教員と連携をしながら、学校全体で初任者の指導に当たってもらうことといたしているところでございます。 このような、今私が申し上げたようなこのような見直しによりまして、委員御指摘の初任者研修の質という点につきまして、私どもといたしましては十分な確保がなされるものというふうに考えているところでございます。
○神本美恵子君 質の確保ということで、専任の指導教員という形にしたというお話でした。 私は、この指導教員の在り方についてなんですけれども、幾つかの学校現場での実態をお聞きしますと、指導教員と初任者との一対一の研修を、研修時間、初任者の研修としてカウントして、それが今、学校全体でやっぱり初任者を受け入れて研修をみんなで考えていくということをおっしゃいましたけれども、私も全くそれは賛成なんですが、学校現場の運用においては、指導教員と一対一でやった研修だけが初任者研修、校内の週七時間というふうに決められているそのカウントされて、例えば初任者が自分の授業をみんなに見てもらうための指導案を書いたり教材研究したりという、それはもちろん同じ学年のほかの先生方と相談して一緒にやるということは大変有意義なことだと思うんですね。ところが、そういう同学年でやっていることとか、中学であれば教科部会で授業研究の準備をするというようなのは、指導教員がやっていないということでカウントしないというような運用がされていると。そのために変なひずみが出てきているというような事例も聞くんですね。 例えば、ある小学校ですけれども、新学期になりますと、子供の登校、集団登校集団下校、安全のための登校班づくりがどの学校でもあるんですが、それはもう全校で一斉にやらないと、縦割り集団をつくりますのでやらないといけないんですが、登校班づくりの時間が設定されているその日に初任者研修がその学校では組まれていて、登校班づくりに初任者と指導教員は参加しないで初任者研修が行われているというような事例とか、同じ学校なんですが、二学期に運動会が予定されているけれども、諸行事の関係で運動会のための練習の時間が十日ほどしか取れないのに、そこにも初任者研修が一杯はめ込まれていて、本当に初任者が担任として子供と一緒に運動会に参加きちっとできるのかという心配をしている同僚の声なんかも聞いたんですが、このような硬直したやり方ではなくて、それぞれの学校のやり方で、先ほどおっしゃられたその初任者に対する計画的な研修がそれぞれの学校や地域に応じてやられるということが私は本当に研修の質の確保充実につながると思うんですけれども、その運用の在り方についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 今、委員がお引きになりました例で申し上げますれば、例えば学校行事を含めた特別活動があるわけでございますが、こうした特別活動は重要な学校教育の一環でございまして、それぞれの都道府県の教育委員会におきましては、初任者の研修項目の一つに位置付けられているところでございます。実際、多くの都道府県や学校等におきましては、適切な年間指導計画を作成して、初任者が学校行事を通じた児童生徒の指導方法について学ぶことができるように配慮されているわけでございます。 そういう意味で、初任者研修の指導についての制度そのものにつきましては、特に補助授業の在り方につきましては、例えば、今御紹介になりましたように、これまででございますと週二日指導を受けるといったようなことがあるわけでございますけれども、そうした中に、今私が申し上げたようなケースを考えますれば、学校行事等への参加も研修として、当然、運用の問題として位置付けることは可能であると思っております。そういう意味での現場における弾力的な運用というのは可能であるというふうに考えております。 なお、申し上げますれば、この際申し上げますれば、従来は校内研修を週に二日以上と日で示してまいっておりましたが、今回の見直しによりまして週十時間以上と時間でお示しをいたしまして、各学校等の判断で週の中で研修時間をより自由に設定できるように改めたところでございます。このことによりまして、学校行事やあるいはその準備に必要な時間を避けて初任者研修の時間を確保することも容易になって、さらに各学校の実態に応じて、実態に応じて工夫をいただけることがより可能になろうかと考えております。
○神本美恵子君 次に、今度は指導教員とは別に後補充として非常勤講師が確保されると思うんですけれども、これは各県によっては後補充としての非常勤講師の確保に大変苦労していると、教育委員会がですね、というようなお話も聞きます。 特に、今度のこの拠点校方式、方式が変わりまして、週一日七時間だけ後補充の非常勤講師が来るというふうになりますので、そうすると、その後補充に来る非常勤講師の条件として、週に一日しか働く場がないということにもなるわけですから、非常に働きにくいと。それから、子供たちとのかかわりも週一日だけというようなことで、学校現場からは、もう少しこの非常勤の雇い方といいますか、使い方を弾力的に考えていけないだろうか、そういう雇用の仕方を各県で工夫するということを認めていただきたいというふうな要望も出ているんですけれども、後補充の時間の使い方については弾力的な運用はできるのでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 非常勤講師の確保方策についてのお尋ねでございますが、これまで都道府県等の初任者研修の担当者を集めて開催をいたしました協議会におきまして、そのための方策を例示するなどいたしまして、地域の実情に応じて、地域の実情に応じ工夫をしていただくように働き掛けてまいってきているところでございますが、その中で、市町村が既に任用している非常勤講師を初任者研修のための非常勤講師としても活用することなどの、そうした弾力的運用について一つの例示としてお示しをしているところでございまして、そうした工夫によりましてそれぞれの都道府県とも非常勤講師の確保について努力をいただきたいと考えているところでございまして、文部科学省といたしましてもそうした各都道府県の取組を支援してまいりたいと思っているところでございます。
○神本美恵子君 コスト削減が質の低下につながらないためには、今幾つかお聞きしましたような各学校現場や地域に応じた弾力的な運用によって、工夫によって本当に初任者研修の趣旨、目的が生かされるような在り方を、是非とも、今後ともそういうやり方を努力していただきたいと思いますが、そのためにはそういう各学校現場や教育委員会の声を十分に聞くと。今度、特に方式が変わりますので、変わったことによる様々な改善点や問題点などを調査していただきたいというふうに思いますが、それについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 初任者研修の実施状況でございますとか、あるいは課題につきましては、これまでも毎年度調査を行っているところでございまして、本年度もこの秋には全国の実施状況を調査することといたしているところでございます。この調査結果につきましては、各都道府県、指定都市の初任者研修の担当者を集めて開催しております協議会、これは毎年行っているわけでございますが、その協議会におきましてその結果をフィードバックをいたしますとともに、工夫をされた事例の紹介でございますとか、あるいは課題や問題等について情報や意見交換をいたしまして、各都道府県等における初任者研修の取組の改善に資するようにいたしてまいりたいと思っているところでございます。
○神本美恵子君 これは要望なんですけれども、私が生まれ育った小学校の事例なんですが、こう言えば学校名が分かってしまいますけれども、二十七学級の小学校で、職員が、教職員が三十人いる学校だそうです。そのうち講師、定数内講師、非常勤講師、定数内講師だと思いますが、八人。三十人のうち講師が八人だそうです。しかも、そのうちの五人が新規採用、新卒、大学卒業したばかりの方です。で、初任者というのは、これとは別にあと二人、その初任者がこの研修対象者なんですが、幸いこのお二人は講師経験を何年かされた方なので本当に救われていますと、その学校の先生からお聞きしました。 定数内講師が、結局講師ですから一年間という期限付だと思いますが、八人もいて、そのうち大学卒業したばかりの方が五人で学級担任をしているわけですね。その方たちは初任者研修の対象にはならないわけです、講師ですから。初任者は別に二人いて、きめ細かな指導を受けていると。 私は、学校現場を考えたときに、ちょっと何か矛盾を感じます。本当に学校を出たばかりで子供の名簿の作り方も分からない、判この押し方も分からないところからやるわけですから、きめ細かな指導が本当に、周りからのサポートも大切だと思うんですが、それが必要な人に本当に行き届いているのかと。初任者にはきめ細かなのが行われているけれども、その人たちは既に、講師経験でそういうのは一定の経験を積んできている。 講師経験を何年かした人は、この初任者研修を一定免除するというか軽減して、その分、そういう大学卒業したばかりの新卒の人にその分の指導が行くといいなというようなことをちょっと感じておりますので、要望として御意見申し上げておきたいと思います。 次に、政策評価についてお伺いをしたいと思います。 二〇〇一年の一月の中央省庁改革に伴って政策評価制度が導入されてから二年が経過しております。総務省は昨年十二月と今年四月に「各府省が実施した政策評価についての審査の状況」というのを公表していますけれども、二〇〇一年以降の政策評価の実施状況とその成果、また総務省の審査によって明らかになった問題点、今後の改善策について総務大臣のまず総括的な所見をお伺いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、この政策評価はやり出してから二年なんですよ。法律が通りましてから、法律が施行してから一年なんです。やっぱりまだ一年や二年じゃ、ややトライアル的なんですけれども、そろそろやっぱり政策評価の本来の効用発揮をこれから考えにゃいかぬなと、こう思っておりまして、私どもの方は法律の所管であると同時に、ほかの省と並びの部分と、並びだけじゃなくて、専担組織と言うんだそうですが、難しく言うと評価専担組織、センは専門の専、タンは担当の担、組織、まあ役所というのはこれだけの分からぬ言葉を使うんですけれども。だから、並びの部分とまとめる部分と、こういうことをやるんです。 それで、そのまとめる部分は何をやるかというと、一つは、各省庁にまたがるものについては私どもの方でやると。例えばこれまで、地域輸入促進、容器包装のリサイクルの促進、リゾート地域の開発整備、障害者の就業等に関して、これは各省にまたがりますから、こういうものをやりまして、これはこう直すべきだということを指摘しました。 特に、リゾート地域の開発整備はあのバブルのときにやれやれやれという話で、ほとんどうまくいっていないんですよ、簡単に言うと。だから、これは抜本的に見直すべきだと。それはそれぞれいろんな事情もありますから、それを踏まえながら改善策を是非考えろと、こういう指摘をしまして、これは新聞やテレビでも一部取り上げられました。それが一つなんですね。総合、各省にまたがるやつやると。 それから、各省がやったものの二次評価というんでしょうか、客観性担保のために一次評価したものをもう一遍我々の方で見せてもらうと、こういうことをやっておりまして、これはもう一杯あるものですから、こういうふうにした方がいいよということを各省には申し上げておりますが、ただ、必ずしも今までの政策評価は成果につながらないんですよ。一番大きいのはやっぱりこれ以降の予算編成に生かされるとか、これ以降の例えば組織や定数の査定に生かされるというようなことがなきゃ、まあ行政そのものを直すということはいいですよ。しかし、それだけじゃ私は不十分じゃなかろうかと。 そういう意味では、財務省その他関係のところと十分な連携を取って、政策評価の成果がもっともっと生きるようなことを考えていくことが必要ではなかろうかと。そういう意味で、各省も相当前よりは認識を改めてもらいまして、私は明るい展望があるなと、こういうふうに思っております。
○神本美恵子君 私も、今の総務大臣のお話聞きながら、本当にせっかくすごい労力を使って、トライアル的なものとおっしゃいましたけれども、その段階だとはいえ、せっかくのこの政策評価が予算編成に是非生かされるべきだなというふうに、この機会に勉強させていただいて思っております。 そこで、財務大臣にお伺いしたいんですが、最近の経済財政諮問会議の議論においても、この政策評価を予算編成へ反映させることの重要性が指摘されております。三月十日のこの同会議では、民間議員から予算編成の在り方の改革について、財務省による事前統制が中心だったこれまでの編成方法を、政策評価を活用した事後評価重視の方向に変えるということが提言されておりますが、各府省の裁量性の拡大、厳格な事後評価といったこの提言に対する御所見、それから今後の予算編成の在り方について、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) これはもう私はかねてから非常に強く主張していることでございまして、今まで私も長いこと国会議員やっていますけれども、予算は予算、後はもう親方日の丸で付けっ放しというようなんでございましたけれども、これからはきちっと評価していきたい、それを生かしていきたいと思っております。 そこで、ついてはこの事後評価を、これをどういう具合に予算に編成、査定に結び付けていくかという、これは相当システマチックにやらないと、ただ主計局の判断だけでこれをやったらこれはもう大変なことでございますから、だから、それを政府の中でどういう具合に組み立ててやっていくかということは、これから研究していかなきゃならぬと思っております。今、理念が出てきたところでございまして、これから実のあることを付けて具体化していかなきゃならぬと思っております。
○神本美恵子君 この経済財政諮問会議での提言を予算編成に生かすということでは、本当に現在の政策評価は基本的には各府省にゆだねられていて、私も新聞記事をちょっと見たんですが、「政策評価 お手盛りの域を出ていない」ということで、先ほど総務大臣おっしゃったリゾート地の、リゾート法の問題もここに出されているんですが、本当に、きっちりとした厳格な政策評価実施が本当に担保できるのかという点では、非常に私はこの制度は注目はするんですけれども、本当に実効性を担保できるのかということではもう少し工夫が必要なんではないかなというふうに思います。 それで、政策評価に関する法律、私、勉強したところによりますと、政策評価の在り方として、政策評価の客観的かつ厳格な実施の確保を図るためには当該政策の特性に応じた合理的な手法を用い、できるだけ定量的に行うことというふうにされています。したがって、この政策評価の目的である評価結果を政策に適切に反映させることや、あるいは効率かつ効果的な行政の推進に資するという評価を行う、当然そのことは予算編成にも反映されるべきであり、先ほど大臣、塩川大臣はシステマチックにどういうふうに反映させていくのかという研究が必要だというふうにおっしゃいましたけれども、この政策評価が国民にも分かりやすくて、そして予算編成にもこういうふうに反映をされた、されるというような政策評価にしていくためには、総務省としてはどのように今後なされていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(田村政志君) 政策評価の質の向上といった問題は、評価の有効性を確保し、そして国民から信頼される評価となるために大変重要な課題だと認識をしております。 このため、行政機関が行う政策の評価に関する法律においては、各府省が政策評価を行うに当たって三点を定めてございます。 ただいま委員御指摘のように、政策の特性に応じた合理的な手法を用いて、できる限り定量的に政策効果を把握すべきこと、二番目に、政策の特性に応じて学識経験を有する者の知見の活用を図ること、三番目に、評価書の公表義務付けにより外部検証性を確保することといったような措置を定めてございます。また、政府全体として、評価手法の開発や評価に携わる職員の研修の充実に努めるといったようなことも規定されておりまして、その取組を進めておるところでございます。 さらに、総務省におきましては、この法律に基づきまして各府省が実施をいたしました政策評価につきまして、更に私どもの方としてその客観性の担保のための評価を行うということ、審査を行うということになっておりますので、その審査を通じまして政策評価の定着と評価の質の向上に資するよう、各府省に対していろいろな課題について連絡を申し上げ、改善を図るようにしていただくようにしております。 今後とも、このような取組を積極的に推進するとともに、政策評価の各府省の連絡会議の場などを活用しまして各府省と協力し、あるいは場合によっては私どもの方から強力に要請するなどして政策評価の質の向上に努めてまいりたいと思っております。
○神本美恵子君 そこで、一つ具体的な事例で私、お伺いしながら考えてみたいと思うんですけれども、個別の政策評価ということで、先ほど大臣おっしゃっていただいた障害者雇用就業の問題ですね。そういう府省横断的な問題については、特に政策評価が予算編成に反映する事例として考えやすいのではないかということもありまして、お伺いしたいんですけれども、四月十五日に総務省から出された障害者の就業等に関する政策評価書において、養護学校の高等部は現場実習をより積極的に実施することとの意見が付されています。盲・聾・養護学校の教育現場の教員にとっては、この現場実習というのは、重要性は分かるけれども大変に負担が大きいというふうに聞いております。 というのは、今、この多分不況の中でだと思いますが、障害を持った子供さんを企業の現場実習に受け入れる受入先が非常に限られて、ほとんど断られるというような現状があるそうです。その確保に走り回らなきゃいけないということと、それからいったん受け入れていただくと、そこに子供さんによっては毎日あるいは週に一回というふうな巡回指導に行かなきゃいけない、さらにその実習先ができれば就業に結び付くような職場を開拓しなければいけないということで、そういう現状があるわけですけれども、この総務省が出された意見の中では、より積極的に実施することというふうにあります。それを実施するには、公共職業安定所とのより緊密な連携によって実習受入先の開拓を進めたり、あるいは学校現場もそういう進路指導なり現場実習を担当してくださる先生の人員確保というようなことを、増員も含めて検討しなければ、本当にこの障害者の就業について充実したものにならないんではないかというふうに思いますけれども、この総務省からの意見を受けて、文科省としてはどのように改善を検討されるのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 養護学校の高等部の生徒のような障害を持つ子供たちにとって、言わばきちんとした就職の機会が得られるということは大変大事でございまして、私どもとしましても、今回の評価の結果で二つあると思います。一つは、関係機関がよく連携をしろということでございますし、もう一つは現場の実習というものを充実しようと。これは誠に、先ほど申しましたような観点から見て、私どもも非常に大事なことだと思っております。 どうするかということでございますが、近年、我が省と厚生労働省、いろんな意味で協力連携を保っておりまして、例えば高校生の就学の問題、あるいは大学病院の改革等を含めた医療制度等の改革との関連等々、様々に連携を保っておりますが、こうした問題につきましても今後とも是非とも連携をしていきたいと思っております。 それで、更に我が省としまして、今おっしゃったような角度で事柄を進めますために、平成十三年度に全国特殊学校長会に委嘱いたしまして、一人一人の生徒の就業に向けた個別の支援計画についての研究を行いました。そして、こうした成果を踏まえまして、更に平成十四、十五年度にわたりまして五つの都県に委嘱をいたしまして、養護学校とそれから公共職業安定所あるいは地域障害者職業センターなどの関係機関、あるいは企業等が連携した継続的な就業支援の組織あるいは体制づくりなどについての実践的な研究を今行っております。 また、現場実習につきましては、これは非常に重要ということで、新たに今年度から実施されております高等部の学習指導要領におきましては、現場実習を含む就業体験を一層充実するようにということで明記をいたしておりました。また、今月末には全国の担当者を集めました会議を持とうと思っております。 これによりまして、今回の政策評価の指摘も十分踏まえながらいろんな討議を通じてモデルを示したりということで、その報告結果ができるだけ実践に移されるように努力をしていきたいというふうに対応いたしております。
○神本美恵子君 普通の子供さんでも、もう高校卒、大学卒業して就職が非常に困難な状況が今あるわけですけれども、その中で障害を持っている子供さんはもっと困難であるという意味で、今、文科と厚労が本当に連携して、そこの学校生活から職業生活への移行の部分をきっちり連携してやっていただこうとしているということは、大変私は重要なことだと思って期待をしております。 ただ、そのときにもう一つ、障害を持っている子供さんは、すべて養護学校ではなくて、普通の地域の中学校に行っている子供さん、高校に行っている子供さんもいらっしゃいますが、そこはどうしてもやっぱり学校だけの、あるいは保護者だけの、任せになっているというふうな実態も聞きますので、ある意味では死角になっているんではないかと思います。地域の中学校を卒業した障害を持った子供さんの職業生活への移行ということも是非ともその取組の中に入れていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 それから、今度は、卒業して、受入れ側の厚労省の取組としてジョブコーチ事業というのが創設されているというふうにお聞きしています。私は、このジョブコーチというのは大変すばらしい事業だなというふうに思っております。ところが、障害を持った子供さんが現場実習やあるいは企業に就職をして、そこにジョブコーチが付いて、仕事、技術を個人的に個別に教えたり、あるいは人間関係の間を理解を促進されるようにしたりしてくれるらしいんですけれども、一応このジョブコーチ事業では六か月という期間が決められているようですけれども、現実には一、二か月でジョブコーチは去っていってしまうというような現場の話を聞いております。 是非これは、六か月というか、もう本当に必要な、その子が定着するまできめ細かに本当に支援をしていただきたいし、離職した場合はまた再就職ができるように定着支援を是非行っていただきたいと思いますけれども、厚労省としては、この政策評価を受けて、緊密な連携とジョブコーチ事業の充実という点ではどのように取り組まれるんでしょうか。
○政府参考人(三沢孝君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のジョブコーチ事業でございますけれども、これは昭和、十四年度、昨年度から実施している事業でございまして、障害を持たれた方々の就職、あるいは就職後の職場への適応上のいろいろな問題、こういう問題に対処するために設けたものでございます。 その支援期間でございますけれども、ただいま先生から一、二か月というふうな御質問があったわけでございますけれども、私どもの制度では、この実施期間につきましては、個々の障害者の状況に応じまして、障害を持たれる方、いろいろ状況が違いますものですから、その状況を勘案しながら、障害者御本人と事業主の同意を得た上で設定しているところでございまして、最長八か月、標準的には三、四か月、こういう状況でございます。 御指摘のような短期間の事例について、私ども必ずしも十分実態を把握しておりませんので今直ちにお答えを申し上げることはできませんけれども、一般論で申し上げますと、ジョブコーチ事業の実施に当たりましては、その内容につき、先ほど申しましたように、あらかじめ支援対象者あるいは事業主の方々に計画を御説明し、了解を得て実施しているということでございます。 したがいまして、私どもとしましても、この事業、行政評価の対象になっていることでございまして、効果的な実施が可能になるよう努めていきたい、こう思っておりますので、具体的に先生の方から具体事例をお教えいただければ、この制度の枠内で必要な対応を検討していきたいと思っております。
○神本美恵子君 障害者の雇用促進といいますか、就業確保の事業について、今度は財務省と総務省の両方にお伺いしたいんですけれども。 今、例に挙げたような問題については二つの省にまたがっての事業になると思うんですね。そこの緊密な連携が、本当にこの事業といいますか、政策の効果を上げるというふうに思うんですが、例えばジョブコーチをもっと増やしたいとか、養護学校や普通の学校における障害児の進路を確保するための増員をしたいというような改善要求としてそういうものがそれぞれから出てきたときに、総務省としては、その改善要求にこたえるものとして総合的な支援をするためにはこれだけの予算が必要だとかいうのが出てきたときに、総務省は、政策評価を基に、財務省の次の予算査定のときに、そのことを是非生かしてやっていく必要があるのかどうかということを総務省として財務省にどのように意見が言えるのか、あるいは連携ができるのかということをお聞きしたいのと、それから、財務省はそういう場合にどういうふうにするか、両方の御意見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) まあ、そこまでやるかやらぬか、ちょっと議論があるところですね。やっぱりどこまでどうやるか、個別の政策の実現は各省のこれは権限と責任ですから、我々は連携が不十分なら連携をしっかりやれと、あるいは進路指導もやってくれと、あるいは受入れについても、今、委員が言われるようなことも考えてくれと、それは各省なら各省の判断でいろいろ検討していただいて効果を私は出していただければいいんで、しかし、物によっては私どもの方も各省と一緒になって財務省にいろいろ要請するということはあると思いますけれども、しかし、基本的にはこういうことも、委員、一つは自立という観点が要るんですね。おんぶにだっこに肩車みたいのはいかぬものですから、どこまでどうやるか、それからどこまで自立でやってもらうか、それをどこまで行政は応援するか、この辺の限度は、これは大いに各省の判断で研究してもらいたいと、こう思っておりますから、物によると私は思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 財務省としては、政策評価の問題を提案してやっておりますが、どうも国会で政策評価の問題になるとみんな陳情なんです。最後は、神本さん言うように、これをよろしく頼む、増やしてくれ、予算を増やせ、人を増やせ、結局陳情になっちゃうんですね。 私は、それはそれで必要だと思います。ですけれども、増えるばかりが評価じゃございませんで、増やすばかりが評価じゃございませんで、削るべきものも随分あるんです。ですから、そういうようなものを総合的にやらなきゃならぬ。それはやっぱりその担当所管の役所との間でいろいろ話合いをしていってやっていきたいと思っておりまして、真に、本当に社会的ニーズ、また政治的ニーズのものに重点的に評価してやっていくのは、これは当然でございまして、その代わり、一方においてはそれを評価して削減していくべきものは削減していく。それをやろうとするのならばやっぱり省庁と、所管しておる省庁との話になってくるということでございますので、さっきの陳情なんか、省庁の方でしっかりとやっておいていただけたら結構だと思います。
○神本美恵子君 ちょっと何か受け止め方が違うような気がするんですけれども、私は、今具体的な事例を挙げました。 それで、もちろん、障害者の自立に関して、おんぶにだっこに肩車は駄目だと、私もそれはもちろん分かった上で言っています。障害者が自立と、それから社会参画していくのにどれだけ今困難かと。その困難さを克服するのに、学校と社会、福祉の部分とがいかに連携をして、連携すれば、進路指導とジョブコーチが力を合わせれば一人で済むかもしれないんです、それは。ジョブコーチが学校のことも十分に理解すれば、進路指導の先生が駆け回らなくていい、そうしたらもっと効率的にやれるかもしれないというようなことを、私はこの政策評価で府省横断的な政策を評価することによって、そういうことを考えていただきたいと。もし増やす必要があれば増やすし、要らなければ減らすと。 先ほどの初任者研修だって、必要のないところは単価を、コスト削減をするとか、そういうことだってあるわけですから、私は、何も陳情で増やせ増やせというばっかりを言ってきたつもりではもちろんございませんので、そこは是非、なぜ政策評価をやるのかということの意義をきちっと踏まえて、予算編成に反映をさせていただきたいということを重ねて申し上げたいと思います。 それから、もう時間がない、ちょっと時間が来ましたけれども、一つだけ、済みません。 DVの問題ですけれども、これはこの前本会議でもちょっと総務大臣お答えになりましたが、DV加害者が被害者の住民基本台帳の閲覧を禁止するという、各自治体に配慮をするようにというふうにおっしゃいましたけれども、それでは本当に、生き死ににかかわることですので、是非もう一歩進んだ、例えば各自治体が閲覧できないようにする取組をするようにという指導をするというようなことを是非検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。 DV被害者の保護と住民票の閲覧の関係についての御質問でございますが、具体的に各市町村がどういう取組をしているか例を申し上げますと、例えば東京都のある区でございますが、住民基本台帳基本条例というのを定めまして、ストーカー被害者とともにドメスティック・バイオレンスによる被害者、DV被害者に対する保護を図っているところでございます。 具体的には、付きまとい等行為又は暴力行為による被害があった旨の申出がありますと、例えば警察署に確認するとか、支援センターに確認するとかいうことをいたしまして、その住民票の写しの閲覧とか写しの交付請求を拒否するという措置を講ずる旨を定めているものでございます。 総務省といたしましては、関係機関、それから地方公共団体の意見も聞きながら、必要によりしかるべく検討してまいる所存でございます。
○神本美恵子君 終わります。 ありがとうございました。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。 私、二月にこの十三年度会計検査院の決算検査報告に基づく本会議質疑で質問させていただいたわけですけれども、そのときに個別のやり取りが当然できませんでしたので、総理、また財務大臣等、質問させていただいたんですけれども、一方通行になっております。 その中で、特に会計検査院が指摘した、例えば各省庁の不当事項ですね、特に職員の不正行為また法令違反の支出、不適正な措置等があった場合に各省庁で懲戒処分を行う場合があるわけです。この会計検査院の指摘に基づいて懲戒処分を行う場合、現実が非常に不明瞭、不徹底になっているということを本会議でも申し上げました。 例えば、予算執行職員等の責任に関する法律というのが、財務省所管の法律でございます。昭和たしか二十年代の法律だと思いますけれども、予算執行職員等の責任に関する法律では、会計検査院が、検査、調査の中で不正な行為、法令違反等があった場合、検査院の方から懲戒要求ができるという規定があるということですけれども、最近これが実行された例、会計検査院にお聞きしたいと思います。
○説明員(白石博之君) 今、委員御指摘のございました予責法第六条の規定におきまして、予算執行職員が故意又は過失により法令違反の支出等を行い国に損害を与えたというような場合には、会計検査院は当該職員の任命権者に対し懲戒処分を要求することができるということとなっているのは御指摘のとおりでございます。 この規定に基づき懲戒処分の要求を行った者につきましては、昭和二十年代に五件ございますが、近年では懲戒処分を要求した実績はございません。この点について付言して申し上げますと、懲戒処分につきましては、基本的には人事権、人事管理を行う当局が判断し、行うものということでございます。 なお、私ども会計検査院といたしましても、会計上の非違事項があれば予責法第六条の規定に基づき懲戒処分の要求の適否を検討を行っているというところでございますが、結果的に要求を行っていない、近年は行っていないということにつきましては、既に関連当局におきまして、私ども会計検査院からの要求をまつまでもなく既に相応の処分を行っているものということでございます。
○山下栄一君 特に国家公務員を所管の総務大臣にちょっとこれは、この会計検査院の指摘に基づく懲戒の在り方というのを是非、場合によっては国家公務員法の改正も含めて検討いただきたいと思っておりますが、会計検査院が懲戒要求できるけれども、現実は今おっしゃったように昭和二十年代に五件があっただけで、もう最近そんなのやったことないと。どうなっているかというと、指摘を受けたところで主体的に、自主的にもう処分しているということになるわけです。 なるんですけれども、それは各省ばらばらでやっているわけで、だから基本的には、その前に、会計検査院の要求に基づかないで、だけれども発端が会計検査院の指摘によって懲戒処分を行った場合、これは財務省が掌握しているはずなんですけれども、会計検査院はそれ掌握していませんよね。掌握する仕組みになっていないですね、自主的にやった場合。検査院に聞きます、まず。
○説明員(白石博之君) 委員の今御質問にございました、各関係省庁等におきまして自主的に懲戒処分を行われたというような場合、その他処分を行われたような場合につきまして、現在の法的な制度の枠組みとして、特に私どもの方に御報告をいただくという制度はございません。 ただ、私どもが会計上の非違事項を各省の長から通知をいただく、非違事項がありました場合には通知をいただくという仕組みがございますが、その仕組みの中で、処分が行われていればその旨の記述があるというのが通例でございます。
○山下栄一君 法的には、だからそういう仕組みになっていないわけです。会計検査院が指摘したことによって各省庁が処分した場合、自主的に処分した場合は別に報告せいとも何も書いていないから。ただ、それは財務省は掌握しているはずなんですけれども、それはどうでしょうか、掌握しているんでしょうか。
○副大臣(小林興起君) 懲戒処分はすべて人事でございますので、むしろ人事院はすべて承知しているわけでございます。
○山下栄一君 財務大臣ね、これ財務省は掌握しているんですよ。でたらめ言ったら駄目だよ、あんな。副大臣も御存じないかも分からぬ、後ろの人よ。それで、財務省は掌握しているんですね、現実はね。 人事院は掌握される、掌握する仕組みになっているんですか。総裁にちょっとお聞きします。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 事前に掌握する仕組みにはなっておりません。事後に私たちの方が問い合わせて把握するように努めておるということでございます。
○山下栄一君 財務大臣、あります、何か。塩川財務大臣、よろしいか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 個々の省庁ではそれは掌握しておらないと思っています。
○山下栄一君 いやいや、指摘を受けた各省庁は処分するわけですから掌握しているんですけれどもね。それを人事院に報告、一応されていますねん。されていますねんけど、なぜそういう処置になったのか、妥当性等は、とにかく処分しましたという報告は来ていると思います、人事院には。 私、これ、こういうことをかかわっていて思ったのは、やっぱり身内やから、指摘を受けたところは不正事項ですから処分するんですよ。外務省のプール金問題もそうだし、郵便局の、総務省所管の郵便局の職員の公金横領も全部処分しているんですよ。処分しているし、懲戒免職もしているし、刑事告発もしていますねん、総務省は。 ところが、ばらばらなんですわ。同じような公金横領があった場合でも、例えば外務省のプール金問題でも、これは本会議でも指摘しましたように、懲戒免職はしたと、五百万以上の方は。それは、だけれども、総務省の郵政職員については懲戒免職もしているけれども刑事告発もしているんです。ところが、外務省の職員の場合は、同じような金額、公金横領していても刑事告発していない、懲戒免職はしたと。さらに、あのときも塩川大臣にも聞いていただいたと思いますけれども、本会議で申し上げたことは、同じ公金横領なのに、金額少ない場合は減給にしたり、そういうことをやっていると。 だから、身内の方の処分やから、任命権者がやるんですけれども、任命権者が、大臣が責任を持って処分するんやけれども、それは外務省に典型的に表れているように、指摘を受けて、主体的にやる場合はそれぞれやっているんだと。やっているけれども、省庁によってばらばらになっているわけです。そういうことなんですよ。そういう事態は私はもうこれはおかしいなというふうに思うんですね。 報告だけは人事院にやっていると、こうしましたよ、処分はと。その処分の妥当性なんてだれもチェックしようがないと。だから、僕は、身内にどうしても甘くなるから、それは、私が思うのは、会計検査院が指摘したことについては受けたところが主体的にやるというのは聞こえがいいけれども、内々でやってしまって、非常に国民から見たらよく分からない。なぜこういうふうな処分になったのか。ある役所では懲戒免職になり、ある役所で同じ公金横領でも金額が少ないから減給になっていると。省庁に任せたらそうなってしまう。それは、そのために僕は人事院があるように思うんですね、本来。 中立公正であるべき人事院というのは、憲法上保障された、第十五条に基づく処置なんだけれども、公務員というのは全体の奉仕者で、国民から見たらもう客観性、そして公正にやってもらいたい、処分も公正にやれと、こう、国家公務員法十七条でしたか、書いてあるわけですよ。現実はどこで担保されているのか。担保されていないと。 僕は、これちょっと提案ですけれども、平成十二年に国家公務員倫理法ができました。倫理に基づく処分については非常に厳格になっていまして、それぞれ勝手に省庁はできないわけです。人事院の下にある公務員倫理審査会に一々御報告し、承認を得ないと処分もできない、こういう仕組みになっているけれども、倫理以外のことについては、今申し上げたようなことが典型的ですけれども、それぞれがやっていると。 だから、僕は、この国家公務員法を改正して、懲戒権者が懲戒処分を行うんですけれども、そのときには、平成十二年、国家公務員倫理法ができたときに人事院は懲戒の指針を出しているわけですね。指針出しているけれども、それは単なる指針だからばらばらに相変わらずなっているわけで、その指針を法律に明記し、指針に基づいてやるようにしなさいとか、そういうふうな法改正をやったらどうだと、このように思うんです。 国家公務員倫理法と同じような感じで倫理以外のことについても、特に会計検査院が指摘して、受けたようなことについては税金の無駄遣いその他にかかわることですから、国民の政治不信につながることですから、会計検査院が指摘したようなことについては勝手に処分しないで、人事院と相談してやるとか会計検査院に連携取ってやるとか、そういうふうな規定を例えば予責法の中に書くとか国家公務員法に書くとかいう形にしないと、それぞれの役所に任していたんでは内輪の処分で非常にばらばらになり、あいまいになり、国民から見たら分からないと。せっかく会計検査院が指摘して不正行為なのに処分がばらばらな状態になってしまうと、これはどう考えてもおかしいというふうに思います。 そういう公正中立の懲戒手続に関して責任を持っておられる人事院総裁にまずお聞きします。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 質問の通告をいただきまして、二月二十一日でしたか、本会議で質問なさった内容、それに対する総理大臣の答弁というのを読まさせていただきました。 総理大臣の答弁からいたしますと、ああいう答弁がございましたので、ごく普通の感覚からいいますと、それをフォローする何らかの措置というのを我々下々の者は取ることになるんでしょう、そこでそういうような御質問になるんだというふうに思いますが、どういう措置を取るかということにつきましては、一つは、今、先生がおっしゃるように、国家公務員法を改正して倫理法と同じような仕組みを導入しろという議論になると。もう一つは、先生が指摘されました予算執行上の問題だから、予算執行職員等の責任に関する法律というのがありますから、それを改正して疑念が持たれないような仕組みにしていくということだと思います。 したがいまして、そのいずれの方法を取って総理大臣の答弁をフォローするかということにつきましては、財務大臣、総務大臣とよく相談してまいりたいというふうに思います。
○山下栄一君 総務大臣にお聞きする前に、私の質問に対して総理大臣、こうお答えになっているんですわ。会計検査院が指摘した不正行為、法令違反等によって、懲戒処分がばらばらになっているという私の指摘に対しまして、総理は、懲戒処分については、第一義的には任命権者である各府省において行われるものでありますけれども、国民の批判を招かぬよう、人事院や会計検査院とも十分連携を取りながら対処すべきものと考えますと、このように総理はおっしゃったわけです。 現実は、人事院とか会計検査院、連携取っていないわけです、事後報告じゃ連携じゃ私はないと思いますので。人事院には確かに事後報告やっているんでしょうけれども、会計検査院に一切報告されていないという現実があるわけですね。 処分の妥当性も含めて、例えば公務員倫理法の場合は倫理審査会の承認を得ないと処分できない、勝手に処分しちゃ駄目ですよ、甘い処分したら駄目ですよということだと思うんで、調査権まで倫理審査会に与えているわけですから。 こういう総理の御答弁もございますので、私は、この八十四条でしたか、国家公務員法八十四条に懲戒権者は任命権者と書いてあるんですけれども、第二項には人事院が調査してそういう処分もできるというふうなこと書いてあるけれども、これ発動されたことないらしいんですけれども、私は、せっかく平成十二年に公務員倫理法ができたときに人事院が懲戒に関する指針を作っているから、指針に基づいて懲戒するとか、少なくとも会計検査院が指摘した不正、不当事項に、法令違反にかかわるようなことについての処分については、人事院と連携取って、その処分の妥当性も含めて、処分するとか、そういう意味のことを書き込むような、そんな法改正を是非検討すべきだと、このように国家公務員を所管の総務大臣に強く要請するものですけれども、ちょっと、お願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 今のあれは任命権者が懲戒権者なんですよ。これはこれで筋が通っているんです。それで、懲戒をやる場合には公正にやれと書いてある、法律に。それは懲戒権者が一番事情が分かっているんですよ。それから、任命もしたし権限と責任があるので、その懲戒権者がやるのは当たり前なんですよ。しかも、それは懲戒処分というのは行政処分なんですから、特別権力関係の中の。国の秩序に関することは刑事処分があるんですから、別に刑事関係法があって。だから、それは任命権者である懲戒権者がやるのは私は当たり前の話だと思う。 ただ、人事院は、これは専門的なそういう組織ですから、意見を聴くのはいいですよ。国家公務員倫理法の方が私は少しおかしいんじゃないかと思っている、審査会の意見聴かないかぬというのは。これはこれで評判が悪いんですよ、今正直言いまして。(発言する者あり)いやいやいや、それは公務員からもあろうし、国民の側からもいろんな議論があるんで、これは国会でお決めになったんだから、私はいいと思いますよ。だから、これはこれで尊重してまいるんですけれども、懲戒権の発動というのは私はそういうことだと思っているんですよ。それが不服なら、山下委員、審査請求できるんですよ、職員は審査請求、人事院に。さらに、訴訟が起こせるんですよ。そういう担保もありますし、行政処分をやるのは、権限がある懲戒権者がやるのは私は当たり前だと。 ただ、人事院が指針を出していますからね。指針は尊重せないかぬ、指針は。しかし、あらゆるケースが指針どおりいきませんよ。郵政、郵便局の職員と税務署の職員と、幾らの金をどう取ったか、事情が全部違うんだから。それは事情をよく調べて、その事情と取った金と、それにバランスのある懲戒処分をやると。懲戒処分は四種類ですけれどもね。それ以外に、例えば刑法に引っ掛かるようなことがあったら、全部そっちへいくんですから、横領だとか何かは。 そういうことでございますので、是非、お気持ちはよく分かりますし、人事院や会計検査院との連携は十分取ってまいりますけれども、法律の基本はひとつ御理解賜りたいと思います。
○山下栄一君 審査請求の要求できるんですけれども、甘い処分を受けた公務員がもっと厳しくしてくれなんて絶対言うはずないわけでね。そういうこと、いずれにしても、ちょっと今の総務大臣の答弁は全然納得、私、いつも大体納得するんだけれども、全然すっきりしない、これは。 いずれにしても、すべての懲戒処分を全部人事院の承認がなきゃできないと言っているわけじゃなくて、会計検査院が指摘したことについては会計検査院が懲戒要求できるけれども、現実は要求する前に全部処分してしまうわけですからね。そういうことになってしまっているわけだから、そういう第三者的な機関である会計検査院が指摘したということについて、大臣がやる場合は、懲戒権者がやることについて厳正に私はできないと思います、内輪だから。それが外務省の問題になって起きているわけですからね。 だから、僕は、特に会計検査院が指摘したことについて懲戒やる場合は、その妥当性も含めて会計検査院そして人事院、連携を取ることをやりますけれどもとおっしゃいましたけれども、連携を取るときに、妥当性も含めて、処分の結果こうやりましたという連携じゃなくて妥当性も含めてきちっとやらないと、それは内輪の甘い処分になりがちだと。片山大臣のような大臣だったらそれは厳正にやるかも分からぬけれども。確かに総務省の郵政局員の不正については、単に懲戒処分、免職だけじゃなくて、金額がどうであろうと処分もしているし、刑事告発もやっているんですよ。勝手に警察来ませんからね。告発やっているんですよ、総務省は。だけれども、外務省はやっていないんですからね、処分は免職にしたけれども。 そういうことで、ばらばらになっているわけですよ。だから、うなずいておられますけれども、重く受け止めていただいて、総理大臣の言葉を、連携を取るということの中身を。事後報告だけじゃなくて、妥当性も含めて第三者機関に妥当性を仰ぐということを是非。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほど申し上げましたが、山下委員の言われるお気持ちは十分分かるんですよ。だから、連携の仕方を、会計検査院や人事院との連携の仕方を、これは現状を見た上で、改善の余地があれば改善していく必要があるのかなと思います。現在、人事院は直接懲戒処分もできる、現行法で。会計検査院が指摘したときは人事院に通知することになっている、今の仕組みでも、それがしっかりと行われているかどうか。 それから、今の連携を、総理の答弁が連携と言われたんですが、どこまでどういう連携をするか、これは十分、総理が言われたんですから、我々としても研究してまいります。
○山下栄一君 人事院総裁、八十四条二項に、任命権者が懲戒やることになっているけれども、第二項では自らも調査して、書いてあるね。それをもうちょっと積極的にやったらどうですか、遠慮せぬと。
○政府特別補佐人(中島忠能君) その規定の運用につきましては、実は最高裁判所の判断がございまして、やはり懲戒権者というものが第一次的にはそれぞれの大臣、いわゆる任命権者であると。それは、先ほど来御説明が総務大臣からありましたけれども、やはり直接の職務上の指揮監督であり、したがって服務についても責任者であると。その大臣が懲戒処分をするというのが筋だろうと。そして、大臣がやらないとき、そういうようなときには二項の規定によって人事院が乗り出すべきだという判断がございますので、今は結果的に国民から批判されるような懲戒処分はございますけれども、今は各大臣がおやりになっていると。 したがいまして、二項を発動して人事院が乗り出すというような状態ではないということがこのところずっと続いておるというふうに私たちは認識しております。
○山下栄一君 国家公務員法改正問題、公務員改革の人事院の在り方が問われておるわけですけれども、そのときにまた議論やりたいと思いますけれども。 財務大臣、──ああ、総務大臣、もう結構ですよ。何かお仕事、違いましたか。(「これがお仕事」と呼ぶ者あり)ああ、これがお仕事か。 済みません、質問、総務大臣は終わりましたので財務大臣に、これも本会議で申し上げたことなんですけれども、これも十三年度検査報告にあるんです。普通財産の貸付けに当たり、貸付料の改定等に伴う債権管理事務が適切に行われていないという指摘がありまして、財務省所管のいろいろ地方部局も含めて、物納財産が多いそうですけれども、普通財産、国有財産、普通財産で債務者への通知等が非常に不十分だったために、結局、国が要求すべき国の債権ですね、これが放置されると、もう時効期限を過ぎていると、債権が消滅してしまうという事態になる金額が一億円を超えるという指摘がございました。ちょっともう時間がございませんので、これは僕は、非常に責任大きいと。財務大臣も、この前本会議でも少し御答弁いただいたんですけれども、消滅時効の期間を経過して取立てが不能と見込まれる事態を招いているわけです。 その背景は、ちょっと説明いただいたら時間なくなってしまいますので、その責任についてどう考えるかと。今後しっかりしますだけじゃなくて、僕はそういう、結果的に国民に、本来国家に入ってくるべき一億円以上のお金がそういう事務手続のきちっとした手続が行われなかったために、債務者への通知等です、結局、債権消滅してしまうという事態になっているということを、その責任をどうするんだと、どう考えているかということをちょっと大臣にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 大臣が御答弁されます前に事実関係を簡単に申し上げますと、検査院の指摘を受けました事案と申しますのは、おっしゃるように物納財産で、借地権者ないしは借家権者がいる財産でございますが、これを国が物納で引き受けますと、国が従来からの使用者と賃貸借契約を締結することになります。この場合に、借受人が死亡して相続人が未確定であって借受人が特定できない場合、また借受人が生活困窮者等である場合、また境界が未確定であっていろいろ新たな借料を、貸付料を改定することが困難な場合という場合がございまして、この場合に国が借受人の合意を得ないまま一方的に貸付料を通知いたしますと信頼関係を損なうというような問題もございまして、請求を留保せざるを得ないケースがございます。検査院は、こういったケースについて、その中に長期にわたって借受人に消滅事項を援用されるおそれがある事案もあるという御指摘があったわけでございます。 これにつきましては……
○山下栄一君 質問したことに答えてよ。時間がないんです。
○政府参考人(寺澤辰麿君) はい。長期の貸付料の改定未済ということについて、契約担当者が契約期間終了までに借受人との間で新たな貸付料を確定いたしまして、これを徴収担当に対して債権発生通知を行うと、徴収担当がこれに基づいて納入告知を行うということを内容といたしました通達を出しました。また、借受人との間で新たな貸付料について合意が得られない場合には、調停や貸付契約の解除等、法的措置を講ずるということにいたしまして、これもそういった通達を出しました。これによりまして、既に法的措置を講ずることとしたもの以外はすべて納入告知を行ったところでございます。 御指摘の責任の問題でございますけれども、こういう形で新たにやりましたので……
○委員長(中原爽君) 答弁は簡潔にお願いをいたします。
○政府参考人(寺澤辰麿君) はい。十五年度の財務省におきます政策評価実施計画におきまして、今後、改定未済事案等の解消及び発生防止を目標といたしまして明記しているところでございまして、事後評価も適切に行っていくということとしたところでございます。
○山下栄一君 だから、この会計検査院の指摘を受けてからいろいろ対応したことは分かっているんですよ。対応したことをできなかったわけだから、できなかった結果、一億円を超える、そういう時効消滅になってしまうような事態になってしまったということの責任をやはりあいまいにしてはいけないというふうに僕は申し上げているわけですよ。今後、事案、きちんとやりますということでは済まされないと。 要するに、きちっと債務を持っている方々に仕事を、本来の役割を法的手続も含めてやっておれば時効に至らなかったわけです。片一方では、役所の対応というよりも、債務者の方が非常に苦しんで、いまだに国から追い掛けられて払う行為を追及されているようなカネミ油症の問題もございましてね。国民が債務を受けていることについてとことん追及するけれども、自分たちの私は過ちだと思いますけれどもね、これは。きちっと、職務怠慢行為でなくてきちっとやっておれば、一億円を超える時効消滅に追い込まれなかった。そのことについては今後しっかりやりますじゃ、これはおかしいと。 この八十二条の、懲戒の場合の中にあります。私は、今回、この一億円を超える国民に損害を与えるような事態になってしまった。債務者が主張すれば、もう時効ですよと主張すれば取り立てられないわけだから、そのお金が一億円を超えている。八十二条一項二号、職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合は懲戒対象となっているんですよ。懲戒の中身まで言いませんけれども、少なくともこれはきちっと、何でこんなことになってしまったのかということを検証して、今後しっかりしますだけじゃ済まされないと私は思います。 第八十二条の一項二号も含めて、この責任のことについてきちっと対応してもらいたい。財務大臣、どうですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 御趣旨はよく分かりましたので、今後とも、そういう債権管理につきましてはコンピューターの導入もいたしておりますしいたしますので、十分に注意をして万全を期していきたいと思っております。 時効の中断等も、しょっちゅうやっぱり注意してやっていかなければそういうようなものも起こってくると思っておりまして、十分に注意させます。
○山下栄一君 カネミ油症の問題は、ちょっと財務大臣もお聞き、御存じだとは思うんですけれども、これ、同じく債権管理法の問題なんですね。 それで、ちょっと時間がございませんけれども、簡潔にお話しさせていただきます。農水省、来られていますね。 一九六八年、PCBに汚染されたライスオイルを食した患者が大量に発生し、その第一陣訴訟において、一九八四年、福岡地裁において判決で国の責任が認定されたと。国、農水省から被害者に対し一人平均約三百万円の仮払金が支給されたが、その後の裁判の経過によって原告の国に対する敗訴が確定的となり、原告が訴えを取り下げたことによって裁判が終結したと。だけれども、第一審で国が敗北、敗訴したので、仮払金を約二十七億円、患者総数八百二十九名払っていたと。だけれども、合意に基づいて取り下げたので患者側に仮払金の返還義務が生じ、国の債権となっていたと。 ところが、いろんな経過があるんですけれども、いまだにそれでもう追い掛けられているわけですね。これは対応した弁護団も私は非常にいい加減だったと思いますけれども、弁護士に任せてやっているものだから、ちょっと農水省、この債権管理法の第十五条、時効が迫る、これ時効十年、九年間この強制履行の手続をやっておらなかったと。それは弁護士と相談していたからだというお答えなんでしょうけれども、十五条に基づいて九年間、御本人たちには、八百人を超える患者には一切接触しないで、代表の患者、弁護士と対応していたそうなんですけれども、九年たってから強制履行に入ったと。 僕はこの九年間の国の対応はおかしいなと思うんですね。なぜ個別の患者の資金力とかまた健康状態とかいうことをほとんど不問に付して、弁護士と相談しながら九年間、そして時効直前になって各患者に突然強制履行を迫ったのかということを非常に理解できません。御答弁お願いします。
○政府参考人(松原謙一君) お答え申し上げます。 カネミ油症のこの仮払金の返還につきましての債権管理についての御質問でございますが、昭和六十二年の六月二十五日にこの取下げがございまして、債権管理法に基づき仮払金の返還を求めていくということを畜産局長談話ということで発表するとともに、納入告知書を送付をいたしまして、またその後毎年、この旧原告に対しましては督促状を送付させていただいてきておるわけでございますが、これと併せまして、原告側を束ねておられました弁護団と国の間でこの返還に係る協議をおよそ平成八年まで約八十回程度ずっと続けてきておりまして、継続してこの仮払金の返還をお願いを求めてきたところでございます。 こうした対応を継続してきました結果、この平成七年からは、具体的なこの返還方法といたしまして、債権、債務者双方の合意に基づきます民事調停手続を進めまして、八年から十一年にかけまして調停対象者全員につきましてのこの調停による返還方法の合意、繰延べでございますとか延べ払いでございますとか、そういったような合意が成立したところでございまして、国としてもできる限りの対応を行ってきたというふうなことで御理解を賜りたいと考えてございます。
○山下栄一君 国に返還金を返さなきゃならないということなんですけれども、今おっしゃったように代表交渉しかやってこなかったと。私はこの交渉の在り方が非常に患者さんにとっては、もちろん督促状は送っていたんでしょうけれども、弁護士は十年たったら国もやいやい言わないと、十年たったらなくなるんですよというふうに言っているというふうな、言っていた文書も残っておるんですけれども、このカネミ油症弁護団の新聞なんかに書いてあるわけですけれども、そういうふうにして、余りこういう事情をよく分からない、福岡県、長崎、長崎の特に五島列島の島々に住んでおられる方々ですからよく分からないわけですよ。 そんな中で突然その強制履行をやるということについては、非常に不親切だと思いますし、途中において個別、個々の患者さんに対して、健康状態とかそれから資力などをじゃ把握しておったのかと。もちろん委任状を取り付けて弁護士は交渉していたかも分からないけれども、国の方は、本来、債務者は個々の患者さんなわけですから、その辺を一切接触しないでやっていたところについては国の方にも責任があるのではないかと。 資力や健康状態は把握されておったのかということを確認したいと思います。
○政府参考人(松原謙一君) カネミ油症の患者の方々におかれましては、現在もなお筆舌に尽くし難い苦しみを受けておられるということと思っておりまして大変お気の毒に思っておるわけでございますが、御承知のように、この仮払金の返済につきましては、既に一度、民事調停ということをいたしておるわけでございますが、その調停の後における所得でございますとか健康状態などの生活諸条件の変化、そういったことで、やむを得ない理由によりまして調停の合意どおり、内容どおりに履行できないという、そういう特別な債務者につきましては債務者のその状況に応じて再調停を行うというふうにいたしておるわけでございまして、そのために今それぞれの患者の方々の再調停についての理解を深めていただくための現地説明会、そういったことを開催をさせていただいてございますし、また農林水産省の担当官が直接あるいは電話相談窓口というようなところを通じまして債務者の方々の個別の相談に応じるというふうなこともいたしてございまして、きめ細かい対応に今後とも努力をしてまいりたいというふうに思ってございます。
○山下栄一君 時間が来ているんですが。 御本人だけじゃなくて、相続放棄していないものだから、子供も孫も親戚まで分散して追及されてきているわけですね。説明ないままに亡くなった御本人、突然お金払いなさいと来るというふうなこともいまだに続いておるわけです。 それで、私は財務大臣にも知っていただきたいので、これPCBというふうになっていたんですけれども、最近、最近いうても平成十三年十二月ですけれども、ダイオキシンの健康被害だということが新たに分かりまして、そういう事態にもなって、新しく診断基準の見直しも今始まっておるわけです。 私は、債権管理法、先ほど財務省の職員の皆さんの責任、申し上げましたけれども、今度は反対の方で、国民の側でそういう悲惨な実態になってしまっている。免除の規定もあります。これ柔軟に解釈できないのかと。少なくとも御本人、御本人から、そのまた亡くなった場合、それ以降も続いていくというようなことについては、柔軟な解釈も含めて是非検討していただきたいと思います。 厚生労働省、農水省、そして環境省、三省の連絡会議も始まりましたけれども、ここに財務省もかんでいただいて、仮払金の返還問題、極めて深刻な問題で、日本のダイオキシン類健康被害の、人的被害であったということも分かってきているわけですから、そういう新しい事態も含めまして、この債権管理法の運用の、情けのあるというか対応をお願いしたい、是非御検討していただきたいというふうに財務大臣に求めます。
○国務大臣(塩川正十郎君) 御趣旨はお聞きしましたので、相談いたします。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 私は、大きく二点ほど質問したいと思いますが、最初にいわゆる少人数学級、三十人以下の学級について質問したいと思います。 もちろん多くの皆さんがこれまでも質問があったわけですけれども、やはり子供たちに行き届いた教育をするためには少人数学級、それを実施してほしいと、とても国民の強い願いが大きく広がって、特に毎年ですけれども、父母や学校の先生方が二千万人もの署名を国会に届ける運動が続いております。本当に国民的な要求になっていると思うんですね。 このような運動の広がりの中で、少人数学級については、二〇〇一年の義務標準法の改正によって、学級編制、そしてクラスの規模については四十人を標準としつつも、都道府県が必要であると判断した場合は四十人以下の学級編制ができるようになりました。このことは一定の評価ができると思うんですが、これによって既に多くの県が少人数学級が実施されています。 この三月現在ですが、私たちの調査では二十九道県、二政令都市がスタートしていると聞いておりますが、その実態、そしてその状況はどうなっているか、まず教えていただけますか。
○政府参考人(矢野重典君) 学級編制につきましては、先ほど委員御指摘ございましたように、平成十三年のいわゆる義務標準法の改正によりまして、四十人を標準とする一般的な基準が定められることを前提にして、その上で児童生徒の実態を考慮して、特に必要があると認める場合には都道府県教育委員会の判断によって少人数の学級編制基準を特例的に定めることを可能としたところでございまして、平成十四年度について見ますれば、二十二都道府県におきまして、そういう意味での学級編制の弾力化を実施しているところでございます。 なお、十五年度の都道府県における少人数学級の実施状況につきましては、その他の事項も含めて現在調査中でございます。
○大沢辰美君 そこで、既に少人数学級に踏み出した自治体があるということで今報告があったわけですが、それは本当に保護者、教職員を含めて子供たちにも歓迎される声が広がっていることは事実だと思うんですが、例えば実施されている山形県の教育委員会ですね。今年一月に発表したアンケート調査がもう出ているんですけれども、少人数学級になって、学習面では七五%の子供たちが毎日の学習が楽しくなったと答えているわけですね。六七%は先生の指導が丁寧になったと実感している結果が出ています。学級生活の面でも、友達が増えたという子供たちが八九%、学級が楽しくなったというのが七二%に上っていますね。 だから、このように少人数学級が、今まだ全国で半分ぐらいの県しかやられていないけれども、一様に学習面、そして学校生活において大きな教育成果が広がっているという実態があって歓迎されているわけですが、この点について、大臣はどのように認識をされていますか。
○国務大臣(遠山敦子君) 学級編制の基準につきましては、標準という形で逐次改善を図ってまいっております。今日、大変厳しい財政状況の下ではございますけれども、第七次の教職員定数改定の計画が進んでおります。この第七次の教職員定数の改善計画の中では、一律にクラスのサイズを一気に減らすということよりは、むしろ児童生徒の興味、関心あるいは習熟の別に学習集団というものを分けまして、そして少人数の授業が可能になるように、あるいはチームティーチングができるように、そして更には習熟度別の学級編制ができるようにということで、様々な取組を今しているところでございます。 学校には、子供たちがいろいろな個性、あるいは能力を持った子供たちが集まってきて、そして相互に研さんし合いながら成長していく生活集団としての役割と、そして一人一人がその能力、適性に応じて成長を図っていくのを助ける学習集団としての役割があろうと思いますけれども、この学習集団の効果を上げるためにどういうことがいいかということで現在進めているのが、習熟度別の学級編制であり、そしてチームティーチング、あるいは先ほど申したような少人数指導ということで進めているわけでございます。 さはさりながら、我が方といたしましては、我が省といたしましては、今、これまでのように固く標準の数を決めるということではなくて、各地域における取組ができるだけ弾力的に行われるようにということで進めているわけでございます。 ただ、基本としては、この標準で示した学級編制というものを守りながら、国としては先ほど申しましたような考え方で進めていくというスタンスでございます。
○大沢辰美君 様々な取組はされているという中の一つにこういう山形県の例が出てきたわけですが、その県はこういう形でやられて私はすばらしいことだと思う。だけれども、やられていない県の子供たちはどういう状況になるかということにもなるわけですから、私は、様々な取組の中でのその基礎、土台ということを、先ほどの質問の中にも国が責任を持ってやるんだということをはっきりと述べられましたが、私は、その土台が少人数学級の基礎、四十人学級じゃなくて三十人学級だということを私たちは思っていますけれども。 やられていない県のもう一例なんですが、実は阪神・淡路大震災の経験、これは少人数学級の必要性が私は教訓となった例ではないかと思うんですが、もちろんこれは大震災という特例でありますけれども、やはり学級担任の大きな仕事は、非常に大変だった、安否の確認だとか子供たちの避難先に訪ねていかないといけない。そういう状況の中では、四十人の子供では担任の先生が対応することができないということで、この間、一定の期間ですけれども、復興担当教員としての国の責任を果たして措置をしてくださった経緯がございます。 こういう災害のような非常事態の中で、その効果を本当にはっきりと、こういう特別な措置が効果があったわけですが、通常時も私、子供たちの思いを受け止める、私は、子供たちに耳を傾けられる、そういう適切な授業や指導ができるためにはやはり少人数学級に改善することが望ましいと。ですから、阪神・淡路大震災を経験した多くの教師の皆さんもこれが教訓であると、共通の認識とも私たちはなりました。 こうした経験からも、少人数学級を各県に任すことによって、二十二今都道府県と言われましたけれども、そういうところでは実施されるけれども、そうでないところは実施されないという状況ではやはり国の責任は果たせないと思うんですよね。そういう点では、国が財政的な措置、いわゆる少人数学級を進める自治体に対しては支援を検討することが大事であるということを私は提案したいと思いますが、全国どこでもやはり子供たちがひとしく教育が受けられる、その基礎的な教育内容の条件を保障することが今、国に求められていると思いますが、その点についてはいかがでしょうか。大臣に。
○政府参考人(矢野重典君) 学級編制につきましては、先ほど申しましたように、全国的に教育水準を保障するため、いわゆる標準法によって標準とすべき一学級の児童生徒、これは四十人でございますが、それを定めますとともに、義務教育国庫負担制度によりまして、この数に基づき算定されました教職員に係る給与費を国庫負担しておるということでございます。すなわち国は、こうした経費負担を行うことによりまして言わば国としてナショナルミニマムを確保する、そういう責任を財政的に果たしているところでございます。 そこで、各自治体が実施しております、先ほど来お話ございました各自治体が実施しております特例的な少人数学級は、そうした国の基準をクリアした上で、それぞれの地域の事情に応じて、各地域の正に責任と判断によって国の基準を上回る措置を講じようとするものでございまして、そういうものでございますから、その場合、追加的に必要となる教員というのが出てくるわけでございますが、その教員の費用につきましては、基本的には国と地方の費用負担の在り方といたしましては、これは基本的には都道府県の負担とすべきものというふうに考えているところでございます。
○大沢辰美君 結局、費用を国庫負担になるか県の負担になるかというところが大きな問題になるんではないかと思うんですが、この山形県の例で、私は、知事が、教育長もそうですが、その県の中での事業で、公共事業を一つ、橋を一つや二つ節約してでも子供たちの教育予算に回したいという決意の下でやられたということを聞きました。本当にすばらしいことだと思うんですが、私、国にあってもそういう、今日は決算の委員会でございますので、そういうお金の使い方をすれば財源は見いだすことができるし、国庫負担も賄うことができるという点を一つ提案をしたいと思うんですが。 先日、私は国土交通委員会で、本四公団の会計の、これまでの長い間の収支決算で赤字がなっていると。その中で、一兆三千億円税金を繰入れしないといけないという法案を採決したわけですけれども、これはもう橋が造られてしまったわけですからその対策としてやられたんですけれども、やはりこういう見直しをやりながら財源を見いだして国庫の財政負担をしっかりと教育の予算に回すということが大事ではないかということを、この決算の委員会において文教科学大臣に要請をして、今後の、四十人学級が基礎だと言うけれども、やはり基準は三十人学級にすべきだということを強く申し上げまして、この点については、そこの点について、大臣、もし一言がありましたら述べていただけますか。
○国務大臣(遠山敦子君) 国としましては、非常に厳しい財政状況の中で最大限効果を上げるべく、今、定数改善に努めているところでございます。 山形県の場合は小学校の一年生から三年生まで学級編制の基準を下げてやるということで、私はそういう各地の取組というものを大変評価をしたいと思っております。大いに、そういう教育に情熱を掛けてしっかりやろうというところは是非ともしっかりやっていただきたい。 国としては、やっぱり最低限といいますか、本当の土台のところはしっかり支えて、その上にいろいろな形で花を咲かせてもらいたいというふうに思うわけでございまして、大きく、国の行財政で何を重点にしていくかということを、私はやはり国家としてのあるいは政府としての在り方が問われていると思っておりまして、私どもとしましては、今後ともその条件整備については最大限努力をしていきたいというふうな考え方でいるところでございます。
○大沢辰美君 評価をしているということはそのことをすばらしいと認めていらっしゃることだと思いますので、このことを全国に広げるのはやはり国の責任であると、そしてその基礎は四十人でなく三十人ではないかということを強く申し上げて、次の養護教諭の問題について質問をしたいと思います。 養護教諭の定数改善ですけれども、今、学校教育の中で本当に様々な問題を抱えて子供たちは通学をしているわけですけれども、学校に行けない、行かない、不登校の子供たちも年々増加している。それが小中学生合わせて今、約十四万人と言われているでしょうか。学校内の暴力行為の発生件数も、中学校では一九九四年ごろまでは四千件だったのが現在では二万六千件に上っていると。 今、資料を皆様にお配りさせていただいておりますが、この一、二に資料として一応付けさせていただきました。 こういう学校の現状を文部科学省はどのように受け止めていらっしゃるか、まずお尋ねいたします。
○政府参考人(田中壮一郎君) 今、委員御指摘くださいましたように、平成十三年度の日本学校保健会の調査によりますと、過去一年間に保健室登校の児童生徒がいた学校の割合というのは、小学校で二九・一%、中学校では六三・四%、高等学校では四八・五%ということでございまして、平成八年度の調査と比べますと、小学校では若干減少しておりますが、中学校及び高等学校では増加しておるところでございまして、養護教諭の役割と申しますか保健室の役割というのが高まっているというふうに認識しております。
○大沢辰美君 統計上こういう数字が出ているわけですが、そういう学校が増えている、子供たちが増えているという中での養護教員のこの問題に対する取組、もう第一線で対応していらっしゃるわけですが、大臣は養護教員の役割についてどのように認識されていますか。
○政府参考人(田中壮一郎君) 役割に関しまして事務的にまずお答えさせていただきたいと思いますけれども、養護教諭は、専門的知識を持って児童生徒の健康管理を行うとともに児童生徒の心身の健康に関する指導に当たる教育職員でございまして、児童生徒のけがの手当てあるいは心や体の悩みの相談に乗るなど、その果たす役割は極めて重要でございまして、特に近年、生活様式や社会環境の急激な変化に伴いまして精神的ストレスが増大する、あるいは生活習慣病の兆候が出る子供がいるというようなことで、児童生徒の心身の健康の問題が多様化、複雑化しておるところでございまして、養護教諭の果たさなければならない役割はますます増大していると認識いたしております。
○大沢辰美君 大臣にもその役割について認識をお伺いしたいんですが、事務の方でもう一度、養護教員の配置基準について後で教えていただけますか。大臣に先にお願いします。
○国務大臣(遠山敦子君) 私は、学校の教職員、事務職員を含めましてすべての学校の教育に関係する職員の人たちは心を込めて子供たちの一人一人の状況を見詰め、そしてその学力を伸ばすだけではなく、健やかな体にし、また精神的にもしっかりした子供を作っていくということは極めて大事だと思っております。そのようなことで、養護教諭もその一環を担う重要な役割を持っているということは確かでございます。 ただ、すべての子供にかかわるいろんな問題を養護教諭だけがやるという考え方はどうかなという気もいたしますね。すべての教諭がそれぞれの立場において最善を尽くしていく。その中で、今、局長が申しましたような専門的なことについては養護教諭が中心的にやっていくということではないかと思います。その意味で、養護教諭の役割というのは大変大事だという点では局長から答弁をしたとおりでございます。
○政府参考人(矢野重典君) 養護教諭の配置基準の現状でございますけれども、養護教諭定数につきましてはこれまで計画的に改善を図ってまいってきているところでございまして、現行の義務標準法では三学級以上の小中学校に一人算定されますほか、その上に複数配置分といたしまして、児童数が八百五十一人以上の小学校、これはクラス数でいいますと二十四学級から二十七学級に相当する学校でありますが、そうした小学校、また生徒数が八百一人以上の中学校、これは学級数でいいますと、二十二学級から二十五学級に相当する学校でございますが、そうした小中学校に更に一人の定数が算定されることとなっているところでございます。 このほか、二学級以下の小中学校の場合におきましても、医療機関のない市町村でございますとか離島地域には特別に一名加算されることとなっております。
○大沢辰美君 やはり専門的ではあるんですけれども、実態は本当に多くのことを、役割を持ってくださっているんですよね。 第七次定数改善計画に基づいて複数配置も進められているんですけれども、私、先日、兵庫県の四百五十名規模の中学校の養護教員のお話を聞くために学校に行ってきたんですけれども、もう一人ではとても対応し切れないと、このようにおっしゃる。で、中身を聞きましたら、やはりその学校では授業に入れない生徒が二十名近くいらっしゃるそうですね。そういうことは担任の先生がやるんだということで今大臣はちょっとこう言われたわけですけれども、でも、そこのその子供たちは屋上に上がったり、けがをして今救急車で病院行ってきたんですよ、今帰ってきたところですよと言われましたけれども、本当にもうかかわりが、すべての子供にということが言える事態が発生しています。 四月のある日ですけれども、けが、そして病気などで相談に来られた生徒が一日に保健室に八十人も来られたというんですね。どの生徒を優先して対応したらいいのか、もう叫びたくなる状況だということを言っておりましたけれども、こういう子供たちに対して本当に一人一人じっくりと話を聞いてやり、処置もしてやりたい、だけれどもこれだけの人数ではどうしようもできないんだと。せめて、今、八百一人という基準を中学校で述べられましたけれども、せめて半分、四百人以上の学校に二人配置してほしいという要望をされていました。 こういう状況の中で、今、困難な学校、そしてそれに対して特別措置ですか、特例措置で加配があるということも聞いたんですけれども、そういう特別配置をされている学校は何件ぐらいあって、何人いらっしゃって、そしてそういう要望ですね、学校から、どれぐらいの加配の要望が来ているのか、その点について教えていただけますか。
○政府参考人(矢野重典君) 委員が御指摘になりましたように、第七次の定数改善計画では、新たに大規模な自然災害や事件、事故発生後などにおいて児童生徒の心身の健康に関する特別な指導が行われる場合に、通常の定数措置に加えまして特例的に養護教諭定数を加算する、そういう措置を新たに第七次の定数改善計画に盛り込んだところでございます。このような加配の趣旨を踏まえまして、平成十五年度におきましては百十人の加配を行ったところでございます。 確かに、要望といたしましてはこれを上回る要望がございました。二百人余りの要望があったところでございますけれども、予算の制約もあり、また申請内容、申請の中身につきましても私どもよく精査をさせていただきました。その上で、今回できる限りの措置を講じたところでございます。
○大沢辰美君 私は、二百人余りの要望があったと、でも精査して半分ぐらいになってしまったという予算措置の内容が明らかになったわけですけれども、もうその精査が私、今紹介した一例を取っても複数配置が必要だということを思ったわけですが、もう一度やはりそういう特例措置の内容の精査というんですか、こたえる予算措置も含めて検討を重ねていただきたいということを強く申し上げたいと思います。 この件は中学生なんですが、小学校の例として、私は三枚目の資料で皆様にお配りをさせていただいているんですけれども、ここも今、生徒数が小学校で八百二十四人です、現在。今、局長が言われた、小学校の定数の二人以上は八百五十一人ですと言われたが、言わばわずか二十五、六人が減るだけで、去年は二人だったけれども、今、新年度一人になってしまったこの小学校の実態なんですけれども、見れば本当に五月、十月というのは大変だなと。十月、これはやっぱり、そうですね、夏休みの後とかいろいろあるんでしょうね、けがが一か月に八百二十三人来られていると、昨年。これを今年は一人の養護教諭が見ないといけないという実態になるわけですね。ですから、私は、こういう、激変緩和といいますか、極端に、八百何人が二十四人か五人減っただけで二人から一人になるという、こういうやり方というのは余りにも竹を割ったようなやり方で、相手の学校の実態を把握していない結果だと思いますので、こういう点についての改善。 ですから、これから定数改善計画があると思いますけれども、こういう改善の仕方を、本当にわずかの数字の生徒数の減によって二人から一人になるというような極端なやり方じゃなくて、実態を見た配置改善をすることを求めたいと思いますが、最後、そのことを御答弁いただいて終わりたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 今御指摘の件でございますが、これは私ども、先ほど申し上げました基準によりまして当該都道府県に配置することができる養護教諭の総数を算定している、その基準でございます。 したがいまして、その具体的な配置につきましては、各都道府県の判断でそれぞれの事情に応じて、これらの定数、その県に配当されます定数をそういう事情を踏まえながら有効に活用することができるわけでございますし、また、場合によっては兼務発令等のような工夫によりまして適切に対応できるわけでございますので、そうした制度の運用をきちんと活用していただければ、今の御指摘のような点についても適切な対応が可能と思っております。
○大沢辰美君 終わります。
○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。 私も、まず塩川財務大臣からの質問から始めさせていただきたいと思いますけれども、どうも今日の決算委員会、一番やっぱり出番が多いのは財務大臣だったような気がいたしますが、私、そういう細かなことは取り立てて言うつもりございませんので、一般人としてのお考えを、御判断をお聞かせ願いたいと思うんですが。 まず、私、実は今年のこの決算審議の冒頭、本会議の代表質問ですね、二月の二十一日にやらせていただきました。そのときの質問に関連してちょっと質問をお願いし、御回答をお願いしたいんですが、まず、そのときは小泉大臣、総理大臣が主に御答弁いただきまして、財務大臣は横でお聞きいただけたとは思うんですけれども、そのことで、そのときのことで御質問をさせていただきたい。 まず、いわゆる赤字国債といいますか、赤字国債、小泉総理は、平成十三年ですね、三十兆円枠で抑えるということで大変な喝采を受けて出られたわけですけれども、御存じのとおり、それが崩れてきていると。それを数字的に見ますと、実は、今お手元にお配りさせていただいているかな、財政の中期展望、これは財務省が予算を出したときに公表されるやつでございますが、大臣もごらんいただければよろしいかと思いますが、その歳入の公債費のところで、下から、計の上の歳入の公債費のところで、十二年度は三十二・六兆円、それで平成十三年度は二十八・三兆円と、その後は三十三・三、三十五・四と、十六年度は別にいいんですが、こういうような数字で、これは事務方が試算されている数字でありまして、この下に書いてありますとおり、実質経済成長率二%仮定、消費者物価上昇率ゼロ、名目経済成長率二%と、こういう条件付でございますから、予算総額としては必ずしもこのとおりいっていなくて、これより抑えられていると思うんですけれども。 これを見ていまして、確かに平成十三年度は三十兆円割っているわけです。これは最終的な決算でも、たしかぎりぎりのところで三十兆円割っていると、補正予算を組んだ後でも。一応約束を果たされたと、これは確かにそうなんですが、その後の経緯を見ますと、平成十四年度は補正後が三十四・九兆円になっているんですね。それから平成十五年度は、これは今年ですけれども、予算時で三十六・四兆円になっているわけですね。これ、この数字と非常に似ている。これを更にオーバーしている。要するに、事務方、財務省の事務方の方がいわゆる事務的に計算された数字そのままにいっていると。 私は、こういう展望をされることは非常にいいことだと思うんです、どうなのかと。ただ、これを見ていて、これは大変だからということで、もろもろの施策を立てていろいろ修正していくのが政治といいますか、政府の仕事ではないかと思うんですが、これを見る限り、全然そういう努力がやられたようには見えないんですね、非常に残念ながら。 そういうことで、要するにこれを見ている限り、小泉総理の財政改革というのは本当はなかったんじゃないかというような気がしてならないんです。その辺、財務大臣はどんなふうに御所見を持っているか、まず御回答をお願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) この財政の中期展望というのは、これは正に財務省が出したものでございます。ここで問題は、十六年度はこれはちょっと先生別にしておいていただかぬと、これがこうなるということだったら改革も進んでいないということになります。しかし、この十三年、十四年、十五年を見ていただいたら、ここでどんと狂ってきたのはどこかといったら十四年なんですね。十四年度がもう狂ってきたということなんですが、このときに実は大きい減税を、いや減税じゃない、減収ですね、税の減収を、実は三十兆円枠を堅持するために、正直に言うて、減税の見込みというものを出さないで後年度へ送っていったということ、これが十四年度でずっと出てきたということですね。そこがございますので、十三年度から十四年度にかかってですけれども、大きい誤差が出てきておると。そこが出てきておる。 そうすると、それは構造改革じゃないじゃないかと、こうおっしゃるのが一つの大きい要点ではないだろうと思うんですが、その間におきまして、実は当然増というものをどう吸収したかということをやっぱり見ていただきたいと思っておりまして、その分を結局吸収した分は、改革を進めていった分に相当する大きい部分ではないかと思っております。 確かに、構造改革は目立って大きゅう進展しておるということはございません。それは何といったって予算はほとんど法律で制度的に組まれておりますから、制度が根本的に変わっておらない以上は予算の組み方もそんなに大きく変わるものじゃございませんけれども、しかし十三年、十四年、十五年度を通じて見ました場合に、例えば公共事業については原則として三%削減するという原則を貫いてまいりましたし、選択的な助成については二%削減するという、そういう枠組みは一つは付けてきたということ、これは私は一つの改革に評価していただいてもいいんじゃなかと思っております。 したがいまして、年度別の当初予算を見てまいりましたら、十三年度、十四年度、十五年度、そんなに大きく当然増は跳ね上がっておらないということ、つまり予算の枠というものを厳しく、補正で若干は変わってきておりますけれども、しかし当初予算はそれぞれ三年度にわたりまして厳しく査定して抑えてきておるということは、これは御承知していただけると思いまして、その分は歳出削減という格好で出てまいります。 歳出削減はそれじゃ構造改革なのかという疑問はございましょうけれども、歳出カットすることによって構造改革の言わば表面的な成果というものをそれによって取っていっておる。これから、実は今後において制度的な改正とかあるいは予算のいわゆる仕組みを変えていくという方向に入ってくるという段階でございますので、ちょっと話、くどい話でございましたが、これからが本当、構造改革の実を出していくという段階です。
○岩本荘太君 苦しい答弁といいますか、分からないでもないんですけれども、この表を見ましても、細かい数字言いたくないですけれども、確かに平成十四年度、五・六%の予算増、歳出増じゃない、その点は御努力はあったろうと思います。 しかし、要するに赤字国債は増えているんですよね、赤字国債というのは、公債費依存度が。これはやっぱり、現実に公共事業を抑えるとかそういう話とは別に、国の借金がどんどん雪だるま式に増えていくということに対して、国民の意識に与える影響というのは計り知れないものがあると思うんですよね。だから、個々のものをやっていかれるのと同時に、やっぱり全体としてどういう方向なのか、むしろ全体としてどういう方向に進んでいくかという方が私は国民の皆さんに対する説得力というのはあるんじゃないかというような気がするんですね。だから、その辺、この数字を見ている限り、どんどんどんどん増えていくと。この辺が非常にやりきれない思いがするんです。 それで、今まで私は随分、じゃどうするのか、いつになったらどうなるのかという質問をさせてもらいましたけれども、明確なお話出てまいりませんけれども、今、大臣言われたお話ですと、あれですわね、当面制度に基づいてやるから三十兆円で抑えるといってもそうなかなかいくものじゃないと、だけれども歳出削減によってだんだんそういう方向に持っていくんだというような御決意、それも一つだろうと思うんですけれども、当時、時の、あれですね、余り複雑な質問はしたくないんですけれども、私の質問に対して小泉総理は、二〇〇六年度までの政府の支出規模の対GDP比は二〇〇二年度の水準を上回らない程度とすることを目指すと、それによって二〇一〇年代初頭にはプライマリーバランスを黒字化すると、こういうことを言っておられる。総理が言ったんですから、これは絶対やるんだろうと思うんですけれども。 今の方向が、私が言いました、確かに努力はされている、歳出削減の努力はされているけれども、赤字、累積赤字が雪だるま式に膨らんでいく、それとこういう今引用しました総理のこのお言葉とは整合するんですか。その辺のお話を財務大臣からお聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 総理の言っていますのは、要するに方向性は言っておると思っておりまして、現実そこへ行くかどうかということの努力がこれから実は大変だと思っております。しかし、こういうことをちょっと御理解していただきたいと思います。 私、ずっと国際会議、二、三個続けて出ておりまして、EUは大変なことになってまいりまして、マーストリヒト条約によって三%というのは、これはもう維持できなくなってきている状態になっている。それはなぜかといったら、低成長なんですね。いずれの国も低成長。日本はもう言わばデフレになってまいりましたので。その分が、予算の当然増は出てくる、そして経済、GDPは伸びない、そのギャップを当然増でカバーしていくということ、これを予算で削減でカバーしていくというのは大変なことだと思っておりまして、私たちも、確かに対前年度上がらない、二〇〇六年までは、対前年度を上回らない当初予算を組んでいこうということを心得ております。これは非常に、歳出削減無理だろうと。 というのは、高齢化社会で当然増が今年だけでも一兆七千億円あったわけでございまして、その当然増を吸収していくだけで、もう予算の抑え込みというものも大変な状態であるということを理解していただきたいと。それを更に削り込んでプライマリーバランスを改善していくということは容易ならぬことだと思っておりますけれども、しかし、私は今、増減税やりまして、言わば五年間の間で減税を先行させました。その分の後の余力というものは平成十七年か八年ごろからじっと効いてきて、それは少しは助けてくれるんじゃないかなという希望を持っておるところです。
○岩本荘太君 私、最近読んだ本で、何か国際経済というのは、今の国際経済の一番の問題は行き先がだれにも分からないことだというようなことを書かれておりまして、確かにそうかもしれません。新しい局面に来たから、局面に入ってなかなか難しいかもしれませんけれども、それならそれで、何かやっぱり国民に納得して、政府と一体になって、赤字でも将来こうなるからいいんだ、そういうことが景気につながるようなふうな工夫をしてもらいたいな、こう思っております。 これ以上聞いても、なかなかかみ合わないと思いますので、やめておきますが。 それともう一つ、これ、そのときの代表質問でお聞きしたんですけれども、これは正直言いまして、今年の正月、私の地元の山手に行きまして、実際の行政やっている人間から盛んに聞いて、そういうことを言われて、代表質問でお聞きしたんですけれども、いわゆる寒冷積雪地帯では、要するに春まで雪が降っていて、それで四月に予算が決まりますと、その準備期間、天気が良くていいんだけれども、準備期間があって、そこでは仕事ができない、したがって、その後、それは仕事ができるときに仕事をすると、今後は雪が降ってきちゃう。だから、これを暦年にしてくれないかというようなお話があったわけです。 これを質問しましたときに総理は、いわゆる国庫債務負担行為及び繰越しの活用等、これでやってくれないか。国庫債務負担行為は私は分からぬでもないんですけれども、こういうことを盛んに認めていただければそれはそれでいいと思うんですけれども、繰越しの方はどうも理解し得ないんですけれども。大体、予算は年度主義だと思うんですよね。だから、もう繰越し覚悟の予算、これを国庫債務負担行為に切り替えるならいいんですけれども、繰越しでやるというのは、実際に今の会計制度上なじまないんじゃないかと思うんですけれども、こういうことをやっていいのかどうか。もしこれやっていいんなら、私地元へ行って言いたいと思うんですけれども、これは勝次長ですかね、ちょっとその辺。大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私たちは、あれは昭和六十年ごろじゃなかったかと思いますけれども、一部、大型の公共事業について通年度計算でやったことがあるんです。例えばダム、一つ具体的にはダムですが、ダムは四年計画のプロジェクト、四年で予算を認める、その代わりに執行は要するに一年でもうやってしまう、二年でやってしまっても結構だと。雪の国なんか皆そうですから、やってしまって結構だと。その代わり、支払は各年度ごとでやるんだぞという、そういう制度を一回だけ適用したことがあるんです。これは財政法上違反だということで摘発を受けて、随分苦しみましたけれども、今度、経済財政諮問会議に、これは正に復活してきておるんです、この議論が。 ですから、これは私は、通年度予算というものは考えていいんじゃないかと思っておりまして、ただしそれには、財政秩序を守るために厳しい、対象を絞っていかなきゃならぬ、もちろん法律事項でやらなきゃいかぬと思いますけれども。おっしゃるように、大型の公共事業なんていうのはこれやった方が安う付いて、プロジェクトごとで計算したらいいんですから。そうすると、業者はそれに合うように、採算に合うようにやっていきますから。私は、その方法はいいと。 特に雪国なんかそうですね。もう掘り起こしたら雪降ってくる、また閉めてしまわにゃならぬ、解けてからまた掘り起こしておる、それはもう非常に不経済だと。 これは、是非ひとつ私たちも頑張るように、頑張って議論にのせるようにします。
○岩本荘太君 ありがとうございます。 切実なそういう雪国寒冷地帯の気持ちでございますので、これは必ずしもそんな狭い範囲じゃないですよね、日本全体から見ても。相当なシェアを占めていると思いますので、ひとつよろしく御検討の方をお願いいたしたいと思います。 それで、次に、文部科学大臣お見えになっておられますので、これは前回、決算委員会のときにもちょっとお聞きしたんですけれども、私は、今の寒冷地帯の予算とも関連して、中山間地域をどうしようかと、しっかり、国土政策としてしっかりと守らなきゃいけないんじゃないかということで、実は、それは今、農林水産省辺りがいわゆる所得補償みたいなことを、制度を取り入れておりますけれども、そればかりじゃない、中山間地域を健全に維持するには、やっぱり文部省といいますか、教育の面あるいは医療の面、そういう面からもアプローチしないとどんどん減っていっちゃうということで、例えば教育の面で、やっぱりあれですね、中山間地というのは数が少ない、人の数が現実に少ないですし、いわゆる少人数学級というのは現実に成り立つわけですね。それで、片や環境もいいと。そんな都会の喧騒に巻き込まれることがないと。そういう環境のいいところを、これを、そういう利点を使って文部科学省の方からアプローチすることによっていわゆる日本の全体の国土政策というものをいい方向に持っていけるんじゃないかと、こういうような気持ちでお聞きしたんですが、大臣も思いは同じだというようなお答えをいただきました。 そういうようなことで、そういういい環境であるから、そういうところにはやはり、何といいますか、へき地に片手間で教育に行くということでなくて、やっぱり熱意を持った人が行って、そこでしっかり教育することによってそういう地域の教育というのがいいことだというふうに見られることが、結局そこが人が増えてくるということになるんじゃないかということなわけですが、大臣からは肯定的なお伺いいたしたんですが、その肯定的なお話をお伺いしただけで実態がどうかちょっと分からなかったんですけれども、どうなのか、局長お見えですので、ひとつお願いします。
○政府参考人(矢野重典君) これからの学校におきましては、その学校の在り方として、地域の実情に応じた特色ある教育活動を実施して魅力ある学校作りを進めますとともに、地域コミュニティーの拠点としての重要な役割を果たすということが求められているというふうに私どもは考えております。 特に、御指摘の中山間地域におきましては、これは豊かな自然環境を取り入れた特色ある教育活動を教科の学習や体験活動に取り入れるといったこと、さらには開かれた学校作りという、そういう観点に立って地域コミュニティーの活動の拠点としても学校施設を活用するということが重要であると考えているわけでございます。 また、このような取組を進めるためには、委員先ほど御指摘がございましたが、優秀な教員を配置することが不可欠であるわけでございまして、現在、多くの都道府県におきましては、県費負担教職員制度の趣旨に従いまして、全県的な人事異動を基本方針の一つとして定めて、中山間地域等においても優秀な教員を配置するように努力をいたしているところでございます。 この全国的な実績は、へき地、離島への異動ということを必ず一定期間経験することをしている県が、へき地や離島を持っていない県も含めて、五十七都道府県のうち十一の県におきましてそうした人事異動上の配慮をしている県があるわけでございます。 我が省といたしましては、今後とも、中山間地域におきましても魅力ある学校作りが進められますように、特色ある教育活動の展開でございますとか、あるいは先ほど申しました優秀な教員の配置等について各都道府県教育委員会に対して指導してまいりたいと考えております。
○岩本荘太君 ありがとうございました。 そこで、ちょっとこれ、私の今思い付いた質問で、通告していなかったんですけれども、大臣のお考えというか、一般的な一国民としてのお考えでも結構ですけれども、こういう環境のいいところは、何も小中学校とかそういうものじゃなくて、むしろ例えば高等教育、特に大学なんかがそういうところに集中する方が人口の分散の面から見てもよりいいんじゃないかというような感じがちょっとするんです。 まあいろんな問題があると思いますよ。それは、そこで教える先生や生徒の生活の利便性とかなんかありますけれども、生活の利便性というのは教育環境とは必ずしもそれほどぴったりするところじゃないですし、そうやって分散していくことによって、いわゆるこの中山間地問題といいますか、いわゆる国土のバランスある活用といいますか、そういうものに資すると。 また、大学生の方がそういう親離れがしやすいわけですから、そういうところで教育を受ける環境に親しみやすい、親しみというか入り込みやすいというような感じがするんですが、大臣、こういう考え方、どう思いますか。
○国務大臣(遠山敦子君) お気持ちは大変よく分かるわけでございますが、これからどんどん大学ができていく時代ならそのことは可能かと思いますけれども、今本当に子供の数が減りつつございまして、国立大学についても統合・再編を図らざるを得なくなってきている。それから、私立学校の場合、私立大学の場合は特に、やはり学生たちが集まりやすい、あるいは魅力を感ずるようなところということになりますと、むしろ都心回帰のようなことも起こっているわけでございまして、これは必ずしも日本の均衡ある国土発展にとっていいかどうかということは考えるわけでございますが、なかなか文部科学省が指導してできるようなものではないことも確かでございます。 ただ、他方で、例えばある県でございますけれども、中高一貫校を作りまして、そこを全寮制にして山の中でやっていて大変成功している例もございます。むしろ、それぞれの地域におきましていろんな工夫をしていただけば、それに対するいろんな施設面あるいは教員面等での援助をしていくという、そういう関係でやっていくのかなというふうに思います。
○岩本荘太君 ありがとうございました。 私は、思い付きでしゃべったもので、何もあれがないものですけれども、もう少しいろいろと勉強させて、また機会がありましたらいろいろと質問させてもらいたいと思います。 それと、本当は私は時間があったら財務大臣に、一般論として景気とは何だろうかということを私より二十年も人生経験の深い方にお聞きしたいと。時間、よろしいですか。 要するに、大臣、言いたいのは、金、金で景気を判断しないで、景気というのはもっとやる気を起こさせることが景気だと思うんですね。そっちの方に景気というものをシフトすべきじゃないかなという感じがするんですが、もし時間が許すのであれば。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は中小企業の経営やっていまして、今でもやっておるんですけれども、景気ということは、つまりもうかるということなんです。もうかるときは景気がいいんです。もうからぬときは景気が悪いと。もうかるかもうからぬかが、企業の判断でやっているということで、今はもうからないんです。もうからないのは何でかいうたら、デフレでもうからないんです。ですから景気が悪いということなんです。
○岩本荘太君 もう終わりますけれども、今のお話ですと、私は中小企業を経営していませんから何とも言えませんけれども、ちょっとまた議論させていただきたいと思いますので、今日はこれで終わりにしたいと思います。 どうもありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。 今日は、たまたま今朝の朝日新聞のトップ記事にもなっております産業投資特別会計の問題について質問をしたいと思います。 会計検査院が国の出資金が毀損するぞと警告をしていたところ、今年の三月三十一日、それが現実のものになった基盤技術研究促進センターの問題ですけれども、国の損失は約二千七百七十億円にも上る、こういうことであります。ただ、政府のこの出資事業中止という問題については、この報道は二〇〇〇年十二月からあったんですけれども、損失規模が二〇〇一年三月の基盤技術法改正の審議で明らかになっておりました。会計検査院も同年十一月に公表した十二年度の検査報告で、二〇〇〇年度末時点で二千三百八十億円、こういうふうに指摘されておったわけですね。ところが、昨年十一月の十三年度決算報告では、一般論として、機関の解散などにより国の出資が毀損する可能性がある、こういうふうに抽象的な指摘になって、ちょっと私は後退した印象を持つわけです。 そこで、検査院に伺うわけですが、対象とする年次は十三年度であっても、この間に事態は進んで国民の被害が明らかになっているんですから、その後の推移も述べて実態に踏み込んだ報告書にすべきではなかったかと思うんですが、いかがでしょうか。
○会計検査院長(杉浦力君) お答え申し上げます。 先生御指摘の話と私どもの検査の視点の在り方が若干違うというところからの御疑問だろうと思っております。 十二年度に報告申し上げました中身につきましては、基盤技術研究促進センターの出資事業において出資金の回収が困難となっている状況を掲記したものであります。一つのセンターの状況について分析して報告したものであります。そして、十三年度の決算報告は、逆に産投会計全般の分析をしたと。そして、その中でセンターも一つの対象として入っておるということでございます。 そして、中身についてちょっと申し上げますと、十三年度の産投会計全般のものにつきましては、出資先二十七機関、三十五勘定につきまして共通の尺度でもって分析しようということで整理をいたしました。その結果が十三年度の報告でございます。そして、十二年度の検査報告は、先ほど申し上げましたんですが、基盤センターそのものを取り上げたと。そして、その出資先の会社、出資先の会社の経営や財務状況をも調べたわけであります。そして、その結果を問題点として指摘したわけでございます。 したがって、その十三年度の全般を分析した中身と若干その記述の内容が違っておるという点でございまして、他意があったわけではございません。お願い申し上げます。
○又市征治君 我々も参議院改革で決算重視ということに取り組んでいるわけでありますが、過年度の批判、反省をすぐに生かせるように、そういう意味では今の説明は了解いたしましたが、決算報告も時点を現在にできるだけ引き寄せて、そういう内容にやっぱりしていただくようにお願いをしておきたいと思うんです。 次に、配付をしました資料を参照いただきたいと思いますが、この十一月の検査報告では、産投特会が出資するすべての財投機関の欠損額の合計で、通常の貸借対照表、略してBSと言わせていただきますが、これでいいますと二千八百七十五億円。そこには民間BSと書きましたけれども、企業としてのBSを適用すればその二倍強の六千百九十五億円とあるわけですね。これは会計検査院が出された資料から出しました。 基盤センターについても、検査院は同様に二通りの金額を書いておられるわけですが、今回経済産業省が、この真ん中の欄ですけれども、二千六百八十四億九千四百万円、ここのところを、時点のとらえ方で違いがありまして二千七百七十億円だというふうにお認めになりましたから、そういう意味では、この数字で見てまいりますと、民間BSの方が実態を反映をしていると、こういうことなんだろうと思いますね。 だから、政府も、今後はこれでやっぱり評価すべきだろうと思うんです。つまり、全体の欠損可能性は、その上の欄、見ていただくと分かるとおり、約六千二百億円、こういう数字が実態なんだろうと思うんです。 これについて、検査院はどう見られますか。
○説明員(石野秀世君) 今お話しの通常BSといいますのは、毎年度、特殊法人等の設置法等の規定により作成されておるというものでございまして、その作成に当たっての会計処理は、昭和六十二年に制定された特殊法人等会計処理基準によるということになってございます。 この中では、例えば、出資により取得した資産というものは取得価格で計上するというふうなことになってございます。これに対しまして、我々も記述いたしましたが、民間BSといいますのは、特殊法人等の業務運営に係る国民負担がどれだけあるのかということを明確にするため、特殊法人等が民間企業と同様の活動を行っているというふうに仮定して、企業会計原則等に従って作成するということとなりました行政コスト計算書の中の一つであります、添付資料の一つであります民間企業仮定貸借対照表と言われるものでございます。 これによりますと、例えば今の出資により取得した資産といいますのは、原則は当期取得価格ということでございますが、その後のその出資企業の財務内容が例えば著しく悪化したといった場合には、その当該企業の実質価格について相当の減額を行うというふうな処理を行って計上するということになってございまして、それぞれ通常BSとは取扱いが異なっているというふうに考えるところでございます。
○又市征治君 いや、そんなことを聞いたんじゃなくて、現実は六千二百億円という数字を使っていく方がいいんじゃないですかということを申し上げたんです。そういう、今これは財務省、答弁要りませんが、財務省通達では民間BSを参照せよという通達を出されていますから、そういう方向に進んでいるんだろうと思います。 そこで、財務大臣にお伺いをいたしますが、塩川大臣、今お聞きのとおり、大臣お預かりになっているお金が二千七百七十億円、あなたの目の前で雲散霧消したわけであります。総務省や経済産業省は、これは特許権が陳腐化をして特許利用料を稼げなかったとか技術が蓄積されたからいいんだとかという、こういう弁明があるようですけれども、国民の資産を預かる財務当局としてはそれでは済まないんじゃないですか。 第一に、出資金は補助金とは明確に区分をされるわけでありまして、配当を期待できるから出資しているわけですね。その出資金が二千七百億円消えたと。このことについて、財政秩序の上から一体全体どのようにこのことについては認識されているのかというのが一つ。 二つ目に、民間企業なら親会社が子会社をつぶす前に善かれあしかれ一円でもがめつく損失を取り戻してから撤退をする、これは資本主義のしゃばですから当然なんですね。しかし、今回の基盤センターの解散に当たっては、産投特会、つまり財務省は何も苦心をされた形跡は私には見当たらない。どうせ税金だし、法改正は済んで、出資はなかったものにされた、出資はなかったことにされたんですね、これ、現実に。で、責任は問われない。こういう無責任さは私は国民から大変指弾されると思うんですよ。その経営陣の一体全体責任というのはどういうふうになされたのか。 この二つ、大臣からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) この種の産業振興とかあるいは技術研修とかいうのは出資金の形とそれから基金という格好でやっておるのもございますしいたしますが、要するにこの出資金というのは、民間で言いますところの資本金という、配当を期待した資本金という、そういう感覚とちょっと違うのでございまして、要するに、これ極端な言い方で恐縮でございますけれども、出資金、基金というのは、要するにその金を必要があれば使ってやったらよろしいよという、そういう意味のお金なんでございまして、ですから、技術開発とかいうのは、その起こってくるところのその成果というものが国民に還元されていけばいいという性質のものでございますから、そこから配当を期待するということはなかなか難しい。ですから、最近におきましては、総合科学技術会議等におきまして言われておりますところの競争的研究資金とございますね、そういう方向にだんだんとこれから切り替えていくべきではないかと思っておりまして、その意味において、この出資金あるいは基金というものの在り方を検討する時期に来ておると私は思っております。 現に、経産省関係になるのであろうと思いますけれども、技術関係で、もうほとんど出資金食ってしまって、マイナスのところがたくさんある。けれども、それじゃ、そのセンターなり技術研究所は何にも国民に寄与していないのかと言えば、いや、そうじゃない。大変な寄与をしておるものがあって、その技術は民間企業に波及しておって、それがために国際競争力に役立っておるものたくさんあるんです。しかし、いわゆる、おっしゃるように、BS勘定だということで見たら、これはもうマイナスでどうにもならぬとありまして、個々の名前を私は挙げませんけれども、そういうところがあるということは事実です。 ですから、おっしゃるように、私は一つの、注目して見るべき一つの課題であるということは思いますけれども、だからといって出資金はけしからぬ、基金はけしからぬということには一概にはならないと実は思って検討しておるところです。
○又市征治君 大臣、それはおかしいんで、設立の趣旨が出資をして配当が返ってきますよ、特許を売りますよと、こうおっしゃって、それこそその当時の国会議員に諮って作ったわけですよ。そうでなくなったら、いやこれは中身は性格がちょっと違うんでという話されてもこれは困るので、いずれにしても、一体全体、この問題反省をして、一体この特会運営をどうするのかというのが問われていると思うんですね。 会計検査院も、これは検査報告の中で、そのまとめの中で、特殊法人等に対する国の出資は抜本的に見直すこととされていると駄目を押しているわけですね。利益を上げないところには出資は駄目ですよ、こういう指摘ですけれども、ちょっと大臣の今おっしゃったような格好じゃこれは守られませんよ、これでは。産投特会が出資している二十七機関、三十五勘定のうち大多数が回収不能のおそれの強い不良債権になっているのは、これは検査院の指摘されているとおりなんです。 財務不良の団体には追加出資をしないなど抑制すべきではないか。また、そもそも配当回収見込みのない団体に出資をしない。みんなには、国民には、いやこれはこれだけの金出すけれども、NTTの売却益をここに持っていくけれども、実はそれは配当で返ってくるんですよ、特許を売ってどんどん入ってくるんですよと、こう言ったんですよ。ここのところを、こういう回収見込みのない団体には出資をしないというのが筋じゃないのか。改革の方向としてそのことが一つ。 二つ目に、財源の問題として、三兆八千六百億円の資産がこの特会にはあるわけですね。そのうち四五%、一兆七千三百億円が一般会計から実は来ている、大変な話なんですよ。しかし、財投特会自体は毎年黒字で、二〇〇一年度も八百、約八百三十億円の利益を上げて積立てを増やしているわけです。一般会計が財政厳しき折、それこそ、財務大臣、この間あなたがおっしゃった、母屋はおかゆをすすっとるのに離れではすき焼き食っておるやないかと、こうあなたはおっしゃって、こういうところをみんな見直さなきゃいかぬとこうおっしゃった。 問題、少なくとも検査院が指摘をされているように、最近の一般会計からの繰入れ、これ五千九百八十億円、これは取りやめて、特会を縮小して古くからの資金の枠内でやる努力をすべきじゃないですか。この二点をお聞きをします。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。 産業投資特別会計は、政策的な必要性に基づきまして、リターンが期待できる一方、民間だけでは十分リスクを取れない政策分野に対しまして、出資という形で政策の実施を行っているところでございます。現時点において、その大部分が収益を納付していないということはそのとおりでございますが、現在政策目的に沿った事業は実施されているということでございます。 なお、出資金額全体について見ますと、十三年度末で御指摘のように三兆七千八百六十四億円の出資金残高がございますが、出資先から国庫納付金等の利益還元額は一兆六千五百四十九億円、出資金残高の四三・七%に及んでいるところでございます。 財務省といたしましては、各機関及び所管省庁に対しまして、出資の実行や決算など様々な機会をとらえまして事業実施についてモニタリングを行い、政策目的に沿った運営が行われるよう要請してきているところでございます。 また、一般会計からの繰入れでございますが、一般会計から、御指摘のように一兆七千三百二十八億円繰入れを行っておりますが、昭和五十五年度までの繰入れ、これが一兆一千三百四十八億円でございます。それから、平成四年度以降の繰入れは、緊急経済対策等に伴う資金需要を対応するためのものでございまして、これが約六千億円弱ございます。また一方、産業投資特別会計におきまして、これまで一般会計に繰入れを、繰り戻すといいますか、行っておりまして、その累計額は七千二百六十八億円になっております。 いずれにいたしましても、産業投資特別会計は投資収益を再び投資に充てるという仕組みとなっておりますので、一般会計に返済することがいいかどうかにつきましては、投資という形での政策推進の必要性と一般会計の状況等を総合的に勘案しながら判断されるべき問題であると考えております。
○又市征治君 この基盤技術研究促進センター、この三月三十一日で解散をして、残務の一部は総務省所管の通信・放送機構が継承したわけですね。ところが、見てみますと、そこにも、皆さんの資料にもございますように、通信・放送機構だって産投特会から一〇〇%出資を受けて、三つの勘定科目で合計二百五十八億円の出資を受けて、しかし、欠損が二〇〇一年度決算ベースで七十八億円ないし八十五億円出ているわけですね。出資金を経常経費に食いつぶして辛うじて生き延びている欠損団体ですよ、これも。 そこで、財務省にもう一遍お聞きをしますが、言わば禁治産者である法人が自分より大きな禁治産者の負債を相続する、こんなことあるんですか。こんな問題やっていて、何か訳の分からぬ説明なさっている。これは説明つきませんよ、国民には。また、二〇〇三年度予算では、今まで基盤センターに出資した前述の二百六十億円を、何の反省も改革もなくまた同じに通信・放送機構その他の機関に出資して分配しようとされている。こうして何年か後にはまた産投特会はですね、再び出資、回収ができなくなる、こういうことになるんじゃないですか。この点、もう一遍改めて説明してください。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 御指摘のように、基盤技術研究促進センターの業務により形成された資産で、解散時におきまして整理が終了しなかったもの、これはきちっと管理をしなければいけないということで、基盤センターと類似した業務を行っている通信・放送機構や新エネルギー・産業技術総合開発機構にその資産を承継させて、回収の最大化を図るということとしたものでございます。これは、それぞれの機関に勘定区分を設けまして、適正に管理をする、管理、回収をするということになっているところでございます。 また、新たにこの二法人に出資しているのではないかということでございますが、それぞれの言わば応用研究に至るまでの基盤技術といいますか基礎研究と応用研究の中間辺りの、非常にリスクはあるけれども国民経済的に見て非常に重要な研究は引き続き推し進めていく必要があるということで、この二法人において研究を進めているわけでございますが、従来の基盤センターとは異なりまして、この二法人におきましては研究事業の選定に当たって提案公募制を採用する、またその支援方法として、従来の出資方式を改めまして委託方式、いわゆるバイ・ドール方式を採用するといったような、民間の創意、活力を最大限引き出すことによりまして、研究の効率性を確保し、成果の積極的な活用を図ることとしているところでございます。
○又市征治君 会計検査院からも指摘を受けている、例えば昨年の八月の行革の中の特殊法人見直しの中でも、通信・放送機構に対しては、産投特会からの出資受け入れであるとか一般会計からの出資受け入れであるとか、それと機構から他への孫出資をいずれも廃止せよ、こう注文されているわけですね。しかし、今おっしゃるような一般論で、何一つ改めるような話になっていないじゃないですか。これはやっぱり国策だと、私、産業投資会計そのものを全部要らぬなんてそんなこと言っているんじゃないんですよ。少なくとも、やっぱり大臣もおっしゃったように、こうした特別会計だとかこういうものはしっかり見直さなきゃいかぬとこうおっしゃっているけれども、現実にこの問題になったら何にもそんなことが出てこぬじゃないですか。国策とか産業投資の名の下においてNTTの株の売却益であるとか、あるいは税金をこんな格好で放漫な貸出しをするというのは問題だ、抜本的にこれは見直しをしてくださいと、こう言っているわけですよ。 そのことを強く求めまして、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(中原爽君) 他に御発言もないようですから、国会、会計検査院、総務省、財務省、文部科学省、国民生活金融公庫、公営企業金融公庫、日本政策投資銀行及び国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十分散会