決算委員会 第3号
- 発言数
- 215 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/03/31
会議録
○委員長(中原爽君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、舛添要一君、又市征治君及び広野ただし君が委員を辞任され、その補欠として荒井正吾君、福島瑞穂君及び大江康弘君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中原爽君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中原爽君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に八田ひろ子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(中原爽君) 平成十三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、法務省、厚生労働省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(中原爽君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明の聴取は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中原爽君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(中原爽君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(中原爽君) それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。 本日は、ただいま議題となっております平成十三年度の決算に関しまして、特に厚生労働省の決算内容につきまして御質問させていただきたいと存じます。 お示しいただきました平成十三年度決算に関する会計検査院の検査報告、じっくり読ませていただきました。会計検査院の指摘した不当事項の件数というのは二百四十八件、金額は百三十七億九千五百十七万円ということなんですね。これを、内訳を見ますと、厚生労働省、この関係が百五十件で約六割、金額では九十六億五千五百五十五万ですか、約七割。これは厚生労働省の所管に係るものですね。他省庁と比べてもう極めて大きな件数であり、金額であるわけでございます。 このような結果、これによってどうこうということではありませんけれども、このような結果になった理由につきまして会計検査院から御説明いただきたいと存じます。
○説明員(増田峯明君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、私どもの平成十三年度決算検査報告におきましては、厚生労働省に対する不当事項の指摘が多くなっております。 私ども、その理由として考えられますのは、厚生労働省の施策が、医療、年金、介護、福祉、雇用など社会保障関係の各分野を中心に多岐にわたっておりまして、しかもその予算額も大きいということ、それから保険料の徴収や医療費等の保険給付の支払、それからまた交付金、補助金、負担金等国庫助成金の交付など各施策における事業の実施に当たりまして対象者が多数に上るということもありまして、制度の理解が十分でなかったり、あるいはまた当局における調査確認、指導が十分行き届いていなかったりしているということ、私ども検査院といたしましても、こうした状況にかんがみまして重点的に検査を実施しているということなどが考えられるところでございます。
○藤井基之君 先週、医療制度改革の基本方針が閣議了解されたわけでございます。高齢化でありますとか医療技術の高度化等、医療費問題、誠に大変な時期になっておるわけですね。 厚生労働省、大臣を始め御当局の方々、医療費適正化とか合理化のために非常に御尽力をいただいているわけでございますが、この決算の検査報告、実地調査の内容を見ますと、医療費に係るもので不適切に支払われた医療費というものがどの程度あるかというのを見ますと、これが、三十六万三千七百四十五件、金額で二十一億二千八百九十三万円ですか、そして、これに該当する医療機関等というのが三百七十五施設だと、こういうことなんですね。これは十三年度だけの問題かと見ますと、過去を見ますと、十一年度は二十四億三千五十三万円、三百八医療機関、平成十二年度は三十一億九千三百七十二万円、三百五十一機関だというんですね。この三年間で金額的にも余り変化が見えない、また、指摘されている医療機関の数を見ますと、これはどうも増えているんじゃないかというふうに思います。 厚生労働省に伺いたいんですけれども、この会計検査院の毎年の指摘を受けて、厚労省としては一体どのような対応を取られていたんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 厚生労働省といたしましては、会計検査院の検査結果を踏まえまして、社会保険事務局及び都道府県に対しまして、保険医療機関等に対する指導の実施に当たりまして、指摘された内容について一層の適正を期すこと、特に不適正な算定の原因の多くが医療従事者に係ります要件を満たしていないということによるものであることから、医療監視情報を迅速に入手し有効活用に努めるなど衛生主管部局との連携を強化すること、問題のあった保険医療機関には必要に応じて個別指導を実施するなどの指導を行っております。 また、審査支払機関及び保険者に対しましても、指摘事項の周知に努めておるところでございます。
○藤井基之君 対応を取っていただいているわけですけれども、その一環で、本年の一月の十四日に厚労省の医療指導監査室長から発出されたこういう指導文書を見ますと、これは、十三年度に実は保険薬局が初めて不正事項の指摘を受けたことも受けてのことと思うんですけれども、保険薬局の指導管理費の算定要件となる指導内容とか保険薬局の薬剤服用歴の記載が不十分ですよと、こういう指摘をしているわけですね。 これについて、いろいろ聞いてみますと、患者に対する指導内容とか、薬歴というかお薬の履歴への記載の状況、これはやっぱり患者さんの病状等によってかなり異なってくるものなんですね。患者の状況に合わせて一応薬局の薬剤師とかあるいは医療機関においても適切に指導して、また記載していても、これは不適切と言われることがある。 それは、聞いてみますと、一つには、一つにはですが、厚労省の御指導がどうも画一的な指導になっているんじゃないだろうかと、そういうふうにも言われているわけですね。ですから、現場においては、指導に対してなかなか疑問に感じるとかあるいは戸惑いを覚えるんだと、そういったケースも多々あるというふうに言われているんです。 それで、お尋ねしたいんですけれども、この地方社会保険事務局に、こうしたお薬の問題の記録とか服用の指導とか情報提供とかの在り方について、これを指導し監査するような専門知識を持った職員というような方は現在どの程度の人数が配置されているんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 現在、保険医療機関等に対します指導監査及び保険診療に関します指導助言を行います指導医療官、これは各都道府県の社会保険事務局に九十八名配置をいたしております。 先生御指摘の、最近では、医薬分業がかなり進展をするということで、保険薬局に対します指導監査が重要になってきているということから、昨年四月に保険指導医等設置要綱を設けまして、その中で、薬剤師の資格を有する方を保険指導薬剤師として置くよう社会保険事務局に対し指導したところでございまして、現在、保険指導薬剤師は三十六の社会保険事務局に置かれておりますけれども、今後、全社会保険事務局に配置されるよう指導を徹底してまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 是非よろしくお願いしたいと思います。 特に、十三年度の診療種類別の医療費、これはもう局長御存じのとおりでございますけれども、調剤報酬金額、非常に伸びているんですね。金額としてはもう三兆円を超えている。歯科の診療費よりももう大きくなっているわけですね。現在、医療指導官というのは、いわゆる歯科の方々で専門の方が四十二名もう既に正規の職員として配属されているわけですね。 ですから、そういったことで、やっぱり時代とともに検査をどういったポイントで、どういった点重視してやるかということというのは非常に必要なことだと思うんですよね。一応、定数配置の問題、なかなか厳しい状況等あろうと思いますけれども、適材適所の配置をお願いしたいと思います。 続いて、この算定の問題全体についてのことなんですが、この保険医療の診療報酬点数表というのは、よく大臣もおっしゃられているんですけれども、項目数だけでもこれ数千項目あるわけですよ。様々な算定要件が課されていますね。そして、加えて、例えば出来高払の点数であるとか包括点数とかというのがあると。これ非常に複雑になってきているわけです。 ですから、この会計検査院の先ほど御指摘もありましたけれども、算定要件の解釈の違い等の問題、これは一つには診療報酬が余りにも複雑なこと、余りにも分かりにくく構成されているんじゃないか、そんなような要件によることも多々あるんではないかと思うんですね。これは、医療費の適正化という観点からしても、厚生労働省は、算定基準の一層の明確化とかいわゆる診療報酬点数の簡素化、そして保険医療機関とか保険医に対する診療報酬、調剤報酬に係る説明あるいは指導の充実を図る必要があると思うんですけれども、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたとおり、この診療報酬体系が非常に複雑になっております。いわゆる厚い電話帳のような状況になってきている。これがあらゆる方面に実は影響をいたしております。 したがいまして、今お話しいただきますように、この診療報酬体系というのはもう少し簡潔明瞭なものにやはりしていかないといけないんだろうというふうに思います。現在のように複雑になっておりますことは、まあよく解釈をすれば非常にすべての面に配慮をして行き届いた制度を作り上げているということもあるんだというふうに思いますけれども、それがかえってあだになっているといった面がそこここに出ているわけでございます。 今回の抜本改革の中で、診療報酬体系の基本の見直しを提案をいたしまして、そして基準になります項目、三項目ないし四項目、それを明確にして、それに基づきまして科学的根拠に基づく診療報酬体系の確立というものをしていかないといけないというふうに思っております。そうした中で、もっと単純明快化させることによって、皆さん方、この医療に携わる皆さん方にも分かりやすくし、そして患者さんの皆さん方にも御理解を得やすいものにしていくことが大事だというふうに思っております。 全体といたしまして、会計検査院から非常に多くの御指摘を受けておりますことを非常に私たちも遺憾に思っておりまして、少しでもこの毎年毎年の御指摘に対応していかなきゃいけないというふうに思っておりますが、そこが何回御指摘をいただきましても対応できにくい。そこには保険料の徴収の不足でありますとか過払いでありますとか、そうした問題も確かにございます。昔に比べましていろいろの方が勤め先を変わられるというようなことによって保険がすぐ変化をするといったようなこともございますので、そうしたこともありますけれども、しかしそうはいいますものの、この制度そのものも複雑であることだけは間違いがございません。その点につきまして改革に取り組みたいと思っているところでございます。
○藤井基之君 今、私も大臣のおっしゃられるとおりだと思うんですね。是非、大臣のそういった御意向、方向で行政対応をしていただきたいと存じます。 医療制度改革基本方針が閣議決定されて、これから具体的な議論に入っていくと思うんですね。新聞報道等を見ましても、非常に大変な時期、大変な決断をしなければいけない状況になろうかと思うんです。私ども、こちらの方に座っておりまして、いつも行政側に文句ばっかり言っておりますけれども、御一緒に議論して、医療制度を立派なものにしていきたいと思っておるんですよ。 この医療制度改革の課題の一つに、医療従事者の方々の資質の向上といいましょうか、そういった問題というのもあると思うんですね。その関係でお尋ねしたいんですが、薬剤師の養成問題についてです。 現在、厚生労働省では薬剤師養成問題検討会という委員会、また文部科学省では学校教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議という委員会が検討されていると。これらの委員会におきましては非常に幅広い観点から薬剤師養成問題等についての御議論をなさっているというふうに伺っているわけですが、この修学年限の問題に限りますと、今の非常に高度化する薬学教育の内容を見たら四年間で教育するのはなかなか無理があるんじゃないかということで、ほぼ議論として、両省庁の検討会ともに一応六年というような教育期間を考えたらどうかと、そういった方向に意見集約が見られているというふうに伺っているわけです。 この薬剤師の教育の修学年限、修業年限六年制の問題、これはもう古い話ですが、平成六年に当時の厚生省が薬剤師養成問題検討委員会というのを設置されて、そこが答申されている。今世紀中に、つまりその当時ですから二十世紀です、二十世紀中には新しい受験資格が適用されるようにすべきだと、こう提言した。それから既にもう九年がたっています。薬剤師の資質向上問題は、今、医療安全対策上も、また医療制度改革の上でも、これ、近々の課題になっていると私は思っております。 去る二月二十七日の衆議院の予算委員会第四分科会におきまして、この問題に関しまして、文部科学省の、今日も御出席いただいておりますが、河村副大臣が、この件については種々手続があるけれども、来年の国会には文部科学省として必要な法案出せるんじゃないかと、そういったお見通しの御答弁をなさっていただきました。 改めてお伺いします。文部科学省のこのお考え、現在においてはどのような状況か、もう一度副大臣の口から御発言をいただきたいと存じます。
○副大臣(河村建夫君) 藤井委員御指摘のとおり、これ、薬学教育の高度化というのは非常に大事な問題だと私も思っておるわけでございます。 協力者会議の方でございますが、もう既に昨年十月から七回開催をいたしておりまして、これまでの薬学教育のカリキュラムの問題あるいは実務実習の問題、さらに教育の制度設計の問題、あらゆる問題についてひとわたりの議論が進んでおるわけでございます。さらに、これまでの議論を通じて、これから薬学教育をトータルとして六年にしようという方向付けは私はもうこの議論で大体できたと、こう思っておりまして、共通の認識になっております。さらに、この教育制度をどういうふうに設計するかということについては、次回からもうちょっと議論をしていただくということになろうと思います。 協力者会議では、一年をめどにして最終的な意見の取りまとめをいただくことになっておりますが、夏までには中間報告もいただくというふうになっております。この議論は公開でもやっておりますので、更にその過程は明らかになっていくと思いますが、先ほど委員御指摘ございましたように、私もさきの予算委員会の分科会でもお答えを申し上げておりますけれども、この調子でといいますか、この会議の在り方から進めていけば、文部科学省としてはその最終的な報告を待って、これは大学教育のことにもかかわる問題でありますから、法律改正ということになりますと、中教審、中央教育審議会の意見もお聞きするわけでございますが、それを聞いた上で来年の国会には法案が提出できるように努力をしていきたいと、このように思っているところであります。
○藤井基之君 御期待申し上げております。よろしくお願いします。 閣議決定の中の基本方針にこの診療報酬に関する基本方針という部分がございますですね、ここにおきまして、掛かり付け医、掛かり付け歯科医、掛かり付け薬剤師の機能を重視した見直しを進めると、そういうふうに書かれているわけです。 薬剤師というのは物としての医薬品に関する知識、それだけにとどまらない、医療に関する一層の知識の取得とあるいは資質の向上、これが求められているというふうに思うんですね。昨年の通常国会におきまして薬事法改正案が審議されました。その際、衆議院におきまして、厚生労働委員会において、保健医療の重要な担い手として必要な資質を有する薬剤師の養成のため、薬剤師国家試験の受験資格の見直し、生涯教育の充実等を検討し、所要の措置を講ずるものとするという決議がなされております。 昨年四月には、続発する医療機関等における医療事故防止対策を検討するために、厚生労働大臣が医療安全対策検討会議というのを設置されました。そして、そこでは、医療安全対策推進総合対策、いわゆる推進総合対策というのをまとめられて、その中で特に医療従事者の卒業前、卒業後の教育研修の強化が強く取り上げられておりました。厚生労働省は本年二月、薬剤師の国家試験受験資格の改正を目的として薬剤師法の改正を御検討なさったと、このように伺っております。 本件につきましては、先ほど文部科学省からも御答弁いただきましたけれども、文部科学省、厚生労働省が協力して早期の実現を目指していただきたいと存じますが、厚生労働大臣のお考えをお尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘の薬剤師養成教育の年限延長でございますが、これにつきましては、厚生労働省といたしましては、昨年六月に第一回の薬剤師問題検討会を設置し、検討を続けてきたわけでございます。その中では、やはり薬剤師養成としての薬学教育は六か月以上の長期の実務実習を含む六年間の教育期間が必要であり、薬剤師の養成は医療人としての一貫した内容の教育課程とするべきであるというふうな意見が集約するところでございまして、今後、更に幅広い観点から詰めを行いまして、文部科学省とも鋭意協力をいたしまして、この薬剤師六年制の実現に向けて、厚生労働省としては引き続き努力、検討してまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 おっしゃるとおり、私もそこのところまでは知っているつもりなんですが、お尋ねしましたのは、法律改正までを準備されたというところまであったわけですね、ディスプレーして。今、委員会の話をされても、法案を用意までされていたのがどうなるかということが実は尋ねたかったのでして、方向は分かりましたので、文部省との協力を是非お願いしたいと存じます。 この少子化が進みまして、近い将来、十八歳人口、いわゆる受験世代人口は減少してまいります。今後の私学経営というのは非常に大変な時代になるんではないかと、こういうふうに言われているわけです。そのような中で、本年四月から二つの大学で薬学部が新設されるそうですね。それ以外にも、最近、薬科大学で薬学部の新設計画が非常に多く出てきているという状況になっているとかと。 平成十年に厚生労働省は医師の需給に関する検討会というのを作られて、医師の需給の将来予測というものをおまとめになられたんですね。そして、その中で、当時の段階で、全体として過剰とはまだ言えないけれども、平成二十九年ごろからは供給過剰になるんだと、こういう指摘をされて、平成三十二年までには新規参入者を一〇%削減するんだと、こういうふうにその検討会言われたわけですね。 そして、それを受けまして、平成十一年、翌年ですが、文部科学省の二十一世紀医学・医療懇談会第四次報告において、この平成十年の厚生省の報告を評価できるものとされまして、国公私立大の全体で入学定員、医学定員を削減して対応すべきだと、そういう決定をなさった。そして、具体的にそういった対応が進められたわけです。これが医学教育に対する対応だったわけですね。 それで、お伺いしたいんです。厚生労働省は薬剤師の需給予測に対しても調査研究をなさっておりますですね。たしか昨年、この報告書出たと思うんですが、この薬剤師の需給の報告によりますと、将来、薬剤師も大幅な供給過剰になるという、そういった結論であったというふうに伺っておるんですが、調査結果について概要を御説明いただきたいと存じます。
○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘のように、昨年に、先ほど申し上げました薬剤師問題検討会において薬剤師の需給についての検討も行いました。その検討結果におきましては、医薬分業が毎年五%進展したとしても、今後、薬剤師が不足することはなく、また、医薬分業が定常状態、一定の状態に達した後は薬剤師供給数と薬剤師需要数との差が単調に増加していくという報告がなされております。 厚生労働省といたしましては、地域的に薬剤師不足が生じる可能性はあるものの、全国的に見ますと、需要を満たすだけの薬剤師は既に存在していると考えており、将来的にも更にこの薬剤師不足が生じることはないというふうに考えております。
○藤井基之君 先ほど申し上げました医師の需給に関する検討会の予測は、当時、平成三十二年に医師は約六千人の医師が過剰になると、こういうふうに予測したんですね。そして、平成三十七年には約一万四千人の医師がこのままの状況で供給すると過剰になるんだと、こういうふうに指摘したんですよ。 今、厚生省の調査研究班の出している薬剤師の予測というのは、もう単位が一つ違うんですよね。もっともっとたくさんの人が供給過剰になるよと、人数的に、こういうような内容なんですね。私はそのことはやっぱり重視しなきゃいけないんだろうと、こう思っているんですね。 大学の新増設ということについては、これは大学設置・学校法人審議会ですか、文部科学省のそちらにおいて、今まで大学設置分科会長決定による大学設置に関する審査の取扱い方針、これによって審査されてきたわけです。これはたしかこの四月からこれを文部科学省の告示による審査基準に格上げするんだというふうに伺っている。たしか今日付けで告示が出るんでしょうか。これによると、医師、歯科医師、獣医師、教員及び船舶職員の養成に係る大学等の設置や定員増は認めないと、これまでの取扱いをそのまま引き継いで審査基準にすると、こう言っているんです。 薬剤師の教育にとって今必要なのは、薬剤師の数の増加ではないはずなんです。社会の要請に対応した薬剤師の資質を一層向上させることなんです。薬科大学や薬学部の新設に対して、医学部や歯学部や獣医学部と同様な指導を行ってもいいんじゃないかと私は考えているんです。大学設置・学校審議会、これに対して薬剤師養成に関する大学等の設置問題というものを一度その審議会にお諮りをいただけないかというふうに私は思うんですけれども、河村副大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(河村建夫君) 今、藤井委員御指摘の点、私もお聞きしている部分でございます。 ただ、今、医学部、歯学部の削減の問題については、これまでも力を入れてきて努力をいたしておるところでございますが、薬剤師の需給の問題が、確かに今厚生省の検討会が御検討いただいたわけでございます、検討報告をいただいておるわけでございますが、薬学部の卒業生の在り方というものが医学部、歯学部の卒業生とは違うわけですね。違うというのは、医学部、歯学部の卒業生はそのまま全部医師になり、歯科になっていかれる。しかし、薬剤師の皆さんの場合には、いわゆる薬剤師としての本来の職務以外にも、大学の研究者、企業の研究者、技術者と、非常に多様になっている点がございまして、平成十四年度の薬学、薬科大学の卒業生の就職状況を見ますと、進学が約二六%、それから薬局が二五%弱、それから病院、診療所に行かれる方が一六%弱ということで、大体四割、五割弱の方が薬剤師としてそのまま行かれますが、残りの方はそれ以外のところへ行かれると。 こういうこともございまして、これはいろんな意見があるんでございます。地域格差の問題、国民にとって適正配置になっているかどうかというような問題、それから供給者がたくさんある中で更に資質の高い薬剤師が能力を発揮してもらいたいというような意見、それから政府全体では、今、規制緩和、構造改革、大学の学部の設置、入学定員の許可については事前の規制はできるだけ緩やかにして、事後評価によって質の保障を図るべきだと、このような問題も御指摘がございまして、今、厚生省側の御意見、それを踏まえて、今、委員おっしゃるように広い、この問題についてはそういう御意見を踏まえまして慎重に検討していく課題であると、このように思っておるところでございます。
○藤井基之君 私も時間がありましたらもう少し先生と御議論させていただきたいと思うんですけれども、何分にも限られた時間でございますので、今の副大臣の御検討、これからも是非続けていただけるというお約束だと信じまして、次のテーマに入らさせていただきたいと思います。 今日は内閣府から米田副大臣に来ていただきました。ありがとうございました、お忙しいところ。 総合規制改革会議のことについてお伺いをしたいと思っております。 総合規制改革会議アクションプラン実行ワーキンググループ、ここが重点検討事項というものをお定めになられたわけですが、この中に厚生労働省の施策に関係するテーマが幾つか入っております。今日、その中で二つに絞りましてお尋ねしたいと思います。一つは株式会社による医療機関経営の解禁という問題、もう一つは医薬品の一般小売店における販売でございます。 前者の方について、これに関係して二月の二十七日に構造改革特区の第二次提案に対する政府の対処方針、対応方針がまとめられました。その中で、株式会社による医療機関経営、これにつきましては自由診療に限って、自由診療に限定することを条件に認めるんだと、そういうようなことに特区対応はなったわけでございます。 我が国では、企業がその社員であるとかあるいはその家族の福利厚生を目的とされて企業が病院を設立して、その後、地域からの要望等を受けて一般市民にもオープン化していったと、そして保険医療機関になったいわゆる企業立の医療機関というのが現在でも全国にたしか六十二病院あるというふうに聞いております。 この中に、実は幾つかの病院というのが、実はNTTの病院がございます。平成十三年度の会計検査院の決算報告、この分厚い資料なんですけれども、いただいておりますが、この中に東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社における病院等の経営についてという、そういった検査報告がございます。これは、日本電信電話公社時代に設立した病院を民営化以降も株式会社NTTがそのまま継承して経営している病院について検査したものなんです。 会計検査院にお尋ねしたいんです。この検査を行った目的、理由というのは一体何かということ、そして、この検査の結果として企業の経営する医療機関、NTTの経営するこの医療機関等に対して会計検査院は所見を出されていますが、この内容について説明してください。
○説明員(円谷智彦君) お答えいたします。 NTTの東西の地域会社では、地域医療の一端を担いながら社員等の診療等のために十四の病院、診療所等を企業立病院として運営しておりますが、両会社の経営環境が大変厳しくなってきておりまして、病院等におきましても収支の均衡を取るということがますます重要になってきておりますことや、昨年四月に診療報酬のマイナス改定がなされるなど病院をめぐる環境も厳しくなってきておりますことなどから、その運営状況について検査を実施したところでございます。 検査の結果、両会社では、これまでにも様々な収支改善施策を講じてきてはいるんですけれども、各病院とも依然として費用超過の状況からは脱却ができていないと。十三年度におきます費用超過額は、NTT東の五つの病院で百二十五億余円、NTT西の九つの病院、診療所等で五十七億余円となっておりました。また、企業立病院としての社員等の利用率も低下をしてきている状況となっておりました。 したがいまして、両会社におきましては、引き続き各種の収益増加施策を講じたり費用の一層の削減に努めたりするとともに、精度を高めた診療科別収支の分析等を行い、診療体制を整備するなどして収支の改善を図ることが望まれますことと、さらに、病院運営をめぐる環境の変化に即応した収支計画等の見直しを行うとともに、中長期的な収支計画の策定や必要に応じた修正を行いまして、これらの計画に基づきまして、関係機関等との調整を図りつつ病院等の在り方を幅広く検討するなど総合的な施策を講ずることが望まれると考えまして、特定検査状況として検査報告に掲記したものであります。
○藤井基之君 ありがとうございました。 このNTTの経営病院に対する会計検査院の所見というのを一言で言いますと、中に文章あるんですけれども、中長期的に収支相償が認められない病院等については、地域医療への影響に十分配慮しながら、運営形態の抜本的な見直しを含めてその在り方を検討する、そういう言い方をしているんですよね。非常に分かりづらい表現でありまして、先ほどの答弁も非常に分かりづらいんですが、ただ、じゃ何をやったかと見ますと、この中に書いてあるとおり、東日本NTTは採算の合わない三病院の三診療科を廃止していますよね。また、西日本NTTは収支相償が見込めない病院については廃止を含めてその在り方を検討することというふうに報告している。 企業立病院といっても、地域住民にこれは開放している病院ですよ。地域に不可欠な医療機関としての役割を果たしているんです。だから、企業という立場から採算が合わないから、あるいは収支が大変だからということで廃止せざるを得ないんだと、こう言われたって、医療の公共性とかそういったことを考えたら、そんなことでやめていいんですかということが私はあると思うんですよね。 やはりその収益を上げること、これが社会的責任である株式会社による医療機関経営というのは、これは本当に適当なのかどうかということ、妥当なのかどうか、これは慎重に検討しなきゃいけないと思うんです。内閣府副大臣、御所見を伺いたいと存じます。
○副大臣(米田建三君) お答えをいたします。 総合規制改革会議におきましては、昨年度から、御承知のとおり、この医療分野への株式会社の参入問題について精力的な検討を行っていただいてまいりました。政府といたしましては、あくまでもこの立脚点は患者本位の医療サービス、これをどうしたら実現することができるだろうかと、こういう観点から御議論をいただいているわけであります。 医療分野の株式会社の参入につきましては、三月の二十八日に閣議決定されました規制改革推進三か年計画、ここではこのように基本的な考え方が述べられております。すなわち、直接金融からの調達などによる資金調達の多様化や企業経営ノウハウの導入などを含め、経営の近代化、効率化を図るため、利用者本位の医療サービスの向上を図っていくことが必要である。このため、今後、民間企業経営方式などを含めた医療機関経営の在り方を検討すると、こういうふうになっておるわけであります。 しからば、今後、具体的な検討の方法というのはどうなのかと、こういうことでございますが、総合規制改革会議の規制改革推進のためのアクションプランにおける十二の検討重要事項の一つと位置付けられておりまして、六月の答申に向けて検討が開始されていくと、このように承知をしております。 政府といたしましては、総合規制改革会議によるこうした検討結果も踏まえた上で、慎重かつ多様な観点から国民本位の医療サービスの実現に向けた規制改革の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。 なお、先生御指摘のように、やはりこのセーフティーネットというものをどのように構築できるのか、どのように構築すべきなのか、この辺をやはりしっかりと詰めねばならないと、このように私は認識をしております。
○藤井基之君 ありがとうございました。 今、副大臣から御指摘がございましたが、いわゆる第二答申を踏まえて決まった推進計画再改定の閣議決定、三月になされたわけでございますが、三月といっても先週でございますが、二十八日だったか、この中で、もう一つお尋ねをさせていただきたいテーマがございます。 一般用医薬品、いわゆるお薬の販売規制についての問題でございます。これにつきましては、平成十四年度に専門家による検討を開始して平成十五年度末を目途に結論を出すと、こういうことにされている。そして、それを受けて、厚生労働省は先日、新指定医薬部外品検討会という委員会を作られたというふうに伺っておるんですね。 この医薬品の一般小売店における販売規制の緩和の問題、これにつきましては、過去、平成十一年にお薬のうちに作用緩和なもの、これらについては医薬部外品というものに移行して、そして販売を自由にすると、そういった措置が取られました。そして、その際、一般で使われているお薬につきまして専門家会議を招集されて、精査、検討されて、全部の医薬品のうち十五の薬効群、十五の製品群が医薬部外品に移行するという、そういった手続が取られたわけでございます。 それから、それ以降、十一年から本日に至るまで、この作用が緩和なお薬というものがこの市場に増えたとは私は聞いていません。つまり、十一年に検討なされたことと今の状況というのは科学的知見は変わっていないんだろうと思うんですね。私は、大方の理解というのは、この問題についてだけいえばそういう、その変遷はないんだろうと思うんです。それにもかかわらず、また新しくこの検討会を厚生労働省お作りになったというんですけれども、この検討会の設置の趣旨はどういうことかお尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(小島比登志君) 今、先生御指摘のように、この三月十八日に専門家等によります第一回新指定医薬部外品検討会というものを設置をしたところでございます。 この趣旨は、今年の、今年度の三月十八日、失礼いたしました、昨年のその閣議決定によりまして、総合規制会議の方で、今後とも、一定の基準に合致し、かつ保健衛生上危険が少ない等の専門家の評価を受けた医薬品については、一般小売店において販売できるよう、平成十四年度中に専門家による検討を開始し、平成十五年度を目途に結論を得るようにすべきであるというふうな提言を受けまして、それに基づいて検討会を設置しておりまして、その検討内容といたしましては、前回、一般用医薬品から医薬部外品に移行する際に用いた判定基準の見直しの必要性等々、既に十五年度末で医薬部外品への移行から五年が経過することもございまして、その移行後の状況についてまた検証すると、その上で、保健衛生上明らかに問題がないという専門家等の評価が得られた製品群があった場合には医薬部外品への移行について検討を行うという趣旨の検討会を今開催しているところでございます。
○藤井基之君 私は、この三年間にその科学的な知見が変わったとは思えないんですね。ですから、確かに基準が新しく時代に沿ったものにされるというのは確かに結構なことなので検討していただくのは結構でございますけれども、例えば人体に対する作用が緩和になるというようなことというのは、これはドラスティックな変化ですよ。そんなことがこの三年間に起こったと思えないんですね。私は、三年前の繰り返しの検討をすれば当然同じ結論になると思っております。識者の検討を待ちたいと思います。 最近、こんな話を伺ったんですね。薬局に三歳の子供さんを連れてお母さんが処方せんを持って来局されたそうなんですね。その赤ん坊というか、要は幼児ですけれども、二日ほど前から下痢が続いていると言うんです。一日に三十分置きぐらいに下痢すると言うんですね。便がもう完全な液状便になっているという、まあ下痢ですね。それで、下痢の原因がどうしても思い当たらないんだということでお医者さんへ行って、お薬をもらうために処方せんを持ってきたと。理由が分からなかった。 そうしたら、その次の日にお父さんから電話があって、実は子供にのどあめをあげたんだよと言うんだね。ノンシュガーというやつで体にいいからいいんだろうと、おやつとして与えたんです。どうもそれが原因じゃないだろうかと、こういうことだったんです。それで、お父さんはそのパッケージを見たんだそうですね、そのあめの。そうすると、なぜかといったら、子供がおやつのときに一杯食べていたからと、こういう心配があったと言うんですね。それで、パッケージを見たら、一度に大量に取ると体質によってはおなかが緩くなることがありますよと、ただこれは一過性のものなので安心してお召し上がりくださいと、こう書いてあったと、こう言うんですよ。 それで、薬局はその話を伺ってあめの原材料を調べた。そうしたら、これ、あめには還元パラチノースというものが使われていて、消化、吸収がされにくい糖質なんですね。だから、当然、一度にたくさん取ればこれは下痢を起こすことが考えられる、このあめが原因じゃないかということで、その処方したお医者さんにそのことを伝えたんだそうですね。それで、あめを取りあえずやめたらどうですかと、こういうアドバイスをした。そうすると、お薬を飲む前に下痢が止まったんだそうですよ。ある意味で当たり前と言えば当たり前の話なんで。 食品のあめでもこんな事例というのは幾つか散見されるわけですね。昨年も、私は記憶が新しいんですね、中国産の健康食品、いわゆるダイエット食品によって死亡例まで発生して大きな社会問題になった。食品でも安全性等に対しては消費者に対して適切な指導あるいは情報提供というのがもう必要な時代になっている。食品でそうですから、まして体にとって本質的異物であります薬の場合というのは、これは当然十分な注意されなければ、国民の安全性を確保する観点から見ても、その販売をある程度規制下に置くということは当然自然なことだと思うんです。 総合規制改革ワーキンググループの考え方として、風邪薬などをコンビニ等で販売することが利便性からいいんだと、こう言われている。しかし、この風邪薬などの一般薬、これが今、副作用の問題が指摘されているスティーブンス・ジョンソン・シンドロームのような非常に重い副作用発生するんだということも、これももう多くの報告があるんです。販売を担当している薬剤師会では、このスティーブンス・ジョンソン・シンドロームに対して、消費者に対して注意喚起しなきゃいかぬということでキャンペーンを行っています、今。 風邪薬とかこの解熱鎮痛薬というもの、これを一般販売店で販売を認めることが国民のために本当に必要なことなのかどうなのか、私は疑問に思うんですけれども、内閣府副大臣、いかがお考えでしょうか。
○副大臣(米田建三君) 藤井先生の御指摘、御懸念は誠にごもっともであると思います。しかし、一定の基準に合格をし、合致して、一定の基準に合致をし、かつ保健衛生上、比較的危険が少ない等の専門家の評価をちょうだいをした医薬品については、一般小売店においても販売できる余地があるのではないかと考えられるところでありまして、総合規制改革会議でもこうした考え方を前提に検討が進められているというふうに考えております。 なお、このワーキンググループへの提出資料等によりますと、今申し上げたような消費者の利便性の向上の観点から、効果や副作用の比較的緩やかな一部の医薬品についても、これにつきましても、例えば薬剤師との連絡体制の整備、これらの担保措置を講じた上で一般小売店での販売を認めるべきと、こういう議論がなされているわけでありまして、御懸念のような課題を私はしっかり踏まえた上での議論が展開をしておるというふうに認識をしております。
○藤井基之君 私も副大臣のおっしゃること、重々理解できるところでございますけれども、是非これについては、こういったものを御担当なさっている厚生労働省の御意見等も踏まえて、政府としてのしかるべき決定をお願いしたいと存じます。 最近、ある製薬会社が、薬事法で受けていた、認められた製造方法と異なる作り方で薬を作っちゃった。それも一杯作った。たくさんの薬を作った。それも多くは大衆薬だそうですよ。それで、中にはこれは問題がある成分のものもできているということで、これは不良品だ、販売停止して回収を指導しなきゃいかぬと、そういうことで回収の指導がなされたというふうに伺っております。厚生労働省は、いわゆる販売許可制度があると、薬局、薬店を特定できたんですよね。そして、配置された薬についても消費者特定ができている。だから、これの自主的な回収措置の指導が可能だし、現に回収をなされているんです。 昨年、BSE問題が起こりました。食品の安全性にかかわる問題が発生した、その対策としてどういう施策があるのかということにいろいろ議論があった。その一つに、こういった安全性の問題が出た食品については、その流通のトレーサビリティーの問題ですね、追跡調査が可能かどうか、それがあれば問題が起こったときの対応が速やかにできるんじゃないかというふうに言われている。薬は食品と違って体に本質的に異物なんですね。不良品とか安全性に問題がある商品が出た場合に、流通末端までその回収等を早急に対応しなきゃいけない問題が出てくる。正に、トレーサビリティーの問題が非常に重要な問題になってまいります。私は、この販売が非常に野放しの状況になったときに、こういったトレーサビリティーの担保というのがなくなってしまうんじゃないかというふうに心配するんです。 日本のお薬のこの販売の制度というもの、これ当然のことながら、薬事法という法律で規定されております。有効性と安全性を確保するために、そのために許可制度というものが置かれているわけです。ただ同時に、国民がいつでもどこでも比較的自由に購入できるように、そのために店舗販売だけじゃない、薬局だけじゃない、薬種商販売業という歴史のあるそういった伝統的な店舗も認めてきている、そして日本独特の置き薬という制度、江戸時代から伝わっているその制度も活用するということで、多くの販売形態を制度として持って、そしてこういった消費者のニーズに対応しようという制度を作った。 私は、この販売を自由化して競争を喚起して、その結果、結果として不幸にしてもしも医薬品の過剰販売だとか過剰使用というようなことを招いたり副作用問題を起こしてしまったら、これは元も子もないんですよ。医薬品の販売というのは、医薬品の本質を理解した上で、例えば患者がこの薬を欲しいと言っても、それによって副作用問題が大きく懸念される場合その販売を自粛もしなきゃいけないような、そういった性格のものだというふうに私は理解しております。販売業者が増えれば風邪の患者が増えて市場が活性化されるかといったら、そんなことじゃないと思うんですね。 私は、このような医薬品販売制度の緩和というもので経済活性が図れるとはとても思えないんですね。米田副大臣、もう一度お伺いします。いかがでございましょう。
○副大臣(米田建三君) 御承知のように、流通の経路をちゃんとたどることができるのかという課題は重要な課題だと思っております。それにつきましては、私どもの直接の所管ではありませんが、医薬品についてはちゃんとメーカーによりまして製造段階で製造番号等が付されるものというふうに承知をしておりますので、いわゆるトレーサビリティーは確保されるのではないかというふうに一つは考えております。 なお、藤井先生の御指摘、一つ一つ重要な課題ばかりでございますが、現在の実際の医薬品販売の実態がどうなっておるのかというふうに考えたときに、いわゆる過疎地の特例販売というような制度があります、御専門なので御承知かと思いますが。全国で、この特例販売というものは、いわゆる一般の小売店で医薬品の販売がオーケーになっていると、基本的にそういう店舗でありますが、全国で一般販売業を行う店舗数が一万二千七百九十四であります。これに対しまして、この特例販売、すなわち過疎地等の特例で一般の小売店でも医薬品販売がオーケーとなっているこの数は、実に九千九百四十七に上っているわけであります。また、この統計を都道府県で見ますと、店舗数で一般を特例が上回っている地方公共団体が実に二十五にも上るわけでありまして、御懸念の様々な御指摘をしっかり踏まえさせていただくのは当然でございますが、一方で、実態としてこういう消費者の利便性を考えた形にもまたなっておるというこの事実もやはり認識せねばならないのかなというふうに考えておるわけであります。 しかしながら、言うまでもなく、利便性だけでなく、あくまでも国民の健康、生命の維持、これに対する視点をおろそかにしてはならない。このことはしっかりと認識をしておるつもりでございます。
○藤井基之君 もう時間になりましたので最後になりますが、この分野、本当に厚生労働大臣がいろいろと御苦労いただいているわけでございますけれども、安全性の担保もしなきゃいけない、経済活性の問題もある。政府の中でもいろいろな御意見をお持ちの方もいらっしゃるわけですね。 その中で、最後、やっぱり国民が安全性の問題を、そのぎりぎりのところに行ったとき、どなたにお願いする、どの省庁に頼んでそこを担保してもらうんだといったら、これは私はやっぱり厚生労働省、厚生労働大臣のところに行かざるを得ないんだろうと思うんですね。 今日、今いろいろなお話をさせていただきました。厚生労働省、大変なお仕事をしているというのは私もよく存じております。 厚生大臣に最後にお伺いします。 厚生大臣の、いろいろな多くの問題で、厚生省、いろいろな問題、難題を抱えている。この中におきまして、これからも安全対策、安全性の確保のために厚生省として頑張る、大臣、御健闘するという、その御決意を伺わさせていただいて、質問を終わりたいと思います。大臣、お願いします。
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働省としてやらなければならない仕事は非常に多いわけでございますが、その中でやはり国民の健康を守るということ、あるいはまた患者さんの健康により留意をするということが一番大事なことでございます。 そうした観点から、守るべきところはしっかり守っていかなければならない。全体の、経済全体の規制改革等の問題もあることも十分に心得ております。しかし、薬等は直接健康に影響を与えるものでございますから、御指摘のように守るべきところはしっかり守っていくという決意でやっていきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 ありがとうございました。
○佐々木知子君 自民党の佐々木知子でございます。 通告をしていない省庁については御退席いただいて結構でございますので。 まず、今朝の日経新聞ですけれども、こういう記事がございました。全国の刑務所と拘置所の収容者数が三月、約四十三年ぶりに七万人の大台を超えたことが分かった。収容定員を約七%上回り、過剰収容が深刻さを増している。一方、名古屋刑務所の受刑者死傷事件の影響もあり刑務官の士気が低下しているとも言われ、所内の受刑者の生活環境や管理体制の悪化を懸念する声も高まっている。全国の刑務所と拘置所、計百八十九施設の収容人数は七万七十一人。一九九九年末時点と比べ約二五%増えたということでございます。 刑務所と拘置所は二〇〇一年八月から定員オーバーの状態に突入ということは、これはつとに言われていることでございますけれども、私の理解しているところでは、日本の矯正処遇というのはきめ細かな分類処遇等諸外国に例を見ない誇るべきシステムでございまして、分類処遇によって作業適性も診断し、各人に合った刑務作業を選ぶものだと考えておりました。 刑務作業に係る収支というのはどのようになっているのか、これをまず法務当局に伺いたいと思います。
○政府参考人(中井憲治君) 刑務作業の収入でありますものは、これは刑務所作業収入でございますけれども、これに対応する支出をどうとらえるかということでございます。例えば、刑務作業に直接関連いたします刑務所作業費のほかに、これに従事する職員の諸経費、あるいは被収容者の生活関連経費等をどうとらえるかと、これによるわけでございまして、正直申し上げて、とらえ方がなかなか難しいところであるという具合に認識しております。 そこで、刑務作業に直接関連いたします予算について取りあえず申し上げますと、平成十三年度の決算額では、歳入は、項・矯正官署作業収入、目・刑務所作業収入が約九十一億七千四百万円となっております。 歳出についてでございますけれども、刑務作業の実施のための機械器具等整備に要した組織・矯正官署、項・刑務所作業費が約四十億一千八百万円、刑務作業に就業いたしました被収容者に対し国が支給する項・矯正収容費、目・被収容者作業賞与金が約十六億二千六百万円、同年度限りの経費でございました函館少年刑務所における船舶職員化職業訓練の実習船の建造に要した項・船舶建造費が約二億八千万円となっており、これらを合わせた歳出決算額は約五十九億二千七百万円となっているところでございます。
○佐々木知子君 平成十三年度の収納済歳入額が九十一億円余ということで、歳入予算額は九十七億円余ございました。五億八千万近く不足しているわけですけれども、この理由は不況により作業が減ったというふうに考えてよろしいでしょうか。 ちなみに、不況の中で私は作業受注確保するのは非常に難しいと考えているものですが、その確保はどのように行われているか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(中井憲治君) 委員御指摘のとおり、刑務作業につきましては受注を安定的に確保するということが非常に大切なことでありまして、刑務所におきましては、受注を確保いたしますために、市場に受け入れられる新製品開発でありますとか既存製品の改良等を日々実施しております。 また、これとともに作業関係の職員が直接企業を訪問し受注活動を実施しているなどしておりますけれども、このほかにも、各地で開催しております言わば矯正展の会場におきまして刑務作業の意義や内容も含めた矯正行政に関する広報を行いまして、あるいは当局におきましても、インターネット上に刑務作業に係るホームページを開設いたしまして、ホームページ上で直接作業の照会や依頼を受け付けますとともに、これら照会、依頼を受け付けた場合には、その情報を速やかに企業が希望する刑務所に流す体制を取っております。 また、各施設において照会を受けた作業に関する情報を他施設にも提供いたしまして、他施設が当該作業を導入できるようにするため、当局で運用しているネットワークシステム上に掲示すると、こういった努力をしているわけでございますけれども、今後とも更に工夫を重ねまして作業量確保にこれ努めてまいりたいと考えております。
○佐々木知子君 非常に私は御苦労なことだと思います。 各受刑者の適性や能力に合った刑務作業をさせるということなのですが、例えば外国人受刑者などの場合は日本語も通用しないということもございますし、作業させるというのは非常に難しいことだと思いますが、どのような御苦労がありますでしょうか。
○政府参考人(中井憲治君) 受刑者を刑務作業に就かせる場合には、外国人であれ日本人であれ、その受刑者の刑を執行する刑務所におきまして所長が分類審査会を開催いたします。そして、作業業種その他、受刑者に対する処遇方針を審議することとされておりまして、この審議の結果に基づき、作業に就かせているところでございます。 委員御指摘の外国人受刑者の場合、その際、考慮する事項と申しますのは、当然のことながら、日本語の理解の程度でありますとか、刑期、健康状態、職業歴、技能、将来の生計等というようなことがあるという具合に聞いているところでございます。 これらの外国人受刑者が就いている作業はその結果様々となりますけれども、外国人受刑者を収容する代表的な施設を見ますと、ミシンを使用いたしましたところの縫製でありますとか、金属製品や部品の組立て、木工製品の組立て、パソコンの解体、紙細工等の作業に就業していると聞いているところであります。
○佐々木知子君 作業賞与金は作業によってもちろん違ってくるわけですけれども、大体平均月四千円というふうに理解しているものですが、この額はどのようにしてお決めになるのでしょうか。
○政府参考人(中井憲治君) 作業賞与金につきましては、受刑者の技能の程度に応じまして見習工から一等工までの十等級に分類してあります。これら作業等級ごとに基準額を定めまして、これに月当たりの就業時間を乗じまして基本月額を算定することとされておりますけれども、刑務所長におきまして、当該受刑者の作業成績の良否等によりまして、基本月額の最高十割までの加算、あるいは八割までの減額を行うほか、特に困難な作業の場合につきましては、これに加えまして更に最高十割までの加算を行った上、金額を決定していると承知しております。
○佐々木知子君 非常に財政難の中でございますし、刑務所の収容人員というのは増加の一途をたどっております。例えば、平成十三年度の作業賞与金を見ましても、歳出予算額が十五億円余に対し、支出済歳出額が十六億円余ということで、八千七百八十万円余の流用がございます。これは当然支給対象者が多くなったためというふうに考えられるわけですけれども、今後、過剰収容ということで受刑者も増えるということでありますと、作業賞与金も増えてくるだろう、予算も当然増やさないといけないということになるでしょうけれども、今後はどういうふうにその予算を考えておられるのか、これも伺いたいと思います。平成十三年度以降では十四年度、十五年度も出ていると思いますので、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(中井憲治君) 委員御指摘のとおり刑務所の収容人員というものが増加の一途をたどっているわけでございまして、これに伴う必要予算、これも増やしていかなきゃならない、こういうことになるわけでございますけれども、この作業賞与金というものは、基本的に刑務作業に積極的に取り組んでもらうと、また加えまして釈放時における当座の生活維持、あるいは就職準備等のための資金として役立たせるということから、言わば刑事政策的な配慮の一環として支給されているものでございます。 したがいまして、このような作業賞与金の刑事政策的意義というものを踏まえつつ、今後とも適正な支給がなされるよう予算確保に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木知子君 それはよく分かるんですけれども、例えば外国人受刑者、特に発展途上国から来た受刑者にとりましては、月四千円、年五万円の収入があることは非常に喜ばしいことということで、捕まっても刑務所に入って金は稼げるしということだってあるわけでございまして、一概には言えないのではないかなというふうに思いますけれども、諸外国の作業賞与金というのはどのようになっているものか、もし分かればお答え願いたいと思います。
○政府参考人(中井憲治君) 矯正局といたしましては、近時の諸外国の作業賞与金の制度というものにつきまして公式の網羅的な資料を持ち合わせておりません。したがいまして、お尋ねについて正確にお答えできないところでございますけれども、私どもが聞いております範囲では、例えばイギリスでありますとかイタリア等では、賃金の性格を有する報酬として支給されているようでございます。
○佐々木知子君 では次に、人権啓発活動関係費に移りたいと思います。 これは平成十二年に人権に関する新しい法律ができた関係で人権啓発活動等委託費というのが設けられております。歳出予算額を平成十三年度で見ますと二十六億円余ということで、歳出額も同じになっております。 この法律に基づく計画によって、地方自治体、財団法人人権啓発センターに人権啓発活動を委託しているわけですけれども、これはどういう内容の委託になっておりますでしょうか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(吉戒修一君) お答え申し上げます。 人権啓発活動等委託費でございますが、これは委員御指摘のとおり、法務省が人権啓発活動の一環といたしまして実施しております委託事業に係る経費でございます。委託先は、これは今御指摘のとおり、地方公共団体、これは都道府県と政令指定都市でございます。それから、財団法人の人権教育啓発推進センターでございます。 これらの委託によりましてどういう事業をやっておるかといいますと、各種講演会の開催、ポスター、資料の作成、人権啓発フェスティバルというものの開催などの、こういうふうな人権啓発活動を実施しているところでございます。
○佐々木知子君 ちなみに、人権啓発活動等補助金ということで四千六百六十四万円計上されているんですが、この内容についてはいかがですか。
○政府参考人(吉戒修一君) ちょっと名前が似ておりますけれども、人権啓発活動等補助金でございますが、これ、今申し上げました財団法人の人権教育啓発推進センターでございまして、これ、民間の団体といたしまして、その特質を生かして人権の教育・啓発活動を総合的に行ういわゆるナショナルセンターとして位置付けておりますが、このセンターに対する補助金でございまして、内容的には、その運営を支援する観点から、運営費などの補助として交付いたしておるところでございます。
○佐々木知子君 こういったところに委託して人権啓発活動をやっているということですけれども、その効果というのはどのように評価されますでしょうか。
○政府参考人(吉戒修一君) まず、地方公共団体、都道府県及び政令指定都市でございますが、これらのものに対する委託費の交付によりまして、全国的な啓発水準をまず確保するということとともに、さらに地域の実情に応じた効果的な啓発活動が実施されているというふうに考えております。 また、財団法人人権教育啓発推進センターへの委託費、それから補助金でございますが、これらの交付によりまして総合的かつ効果的な啓発活動が推進されていると考えております。 具体的に申し上げますと、平成十三年度におきましては、地方公共団体への委託によりまして、各人権課題、これは例えば女性でありますとか子供でありますとかあるいは障害者あるいは高齢者、そういうふうな人権課題ございますが、これらに関する講演会あるいはシンポジウムを開催いたしましたし、それから様々な人権課題に基づきますポスター、パンフレットなども作成いたしました。それに加えて、テレビ、ラジオ、あるいは新聞等、マスメディアを活用した啓発活動などを展開いたしております。 また、財団法人人権教育啓発推進センターへの委託によりまして、人権啓発フェスティバル、これ、全国三か所で毎年やっておりますけれども、そういうふうなものの開催、それから人権の啓発に関する教材、資料などの作成、それから地方公共団体の担当者を対象にいたしました人権啓発指導者養成研修、こういうふうなものを実施したところでございます。 こういうふうなことで、効果的な人権啓発活動が展開されているものと考えております。
○佐々木知子君 ちなみに、十四年度、十五年度の予算というのはどのようになっておりますか。
○政府参考人(吉戒修一君) 人権啓発活動等委託費でございますが、これ、当初予算額でございますけれども、平成十四年度が約二十八億七千五百万円、それから次年度、平成十五年度が約二十八億七百万円でございます。それから、人権啓発活動等補助金でございますが、この予算額が平成十四年度が約四千七百万円、それから平成十五年度が約四千四百万円ということでございます。
○佐々木知子君 続きまして、調査活動費の方に移りたいと思います。 まず、検察庁にお伺いしたいんですが、いわゆる調査活動費、いろんな意味で問題になりましたけれども、この額がどのように推移しているのか、また一般的にどのようなものに使っていると考えてよいのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(樋渡利秋君) お答えいたします。 まず、予算額の推移についてでございますが、検察庁の調査活動費の当初予算額は、平成十年度五億九千七百万円、平成十一年度三億四千八百万円、平成十二年度が二億四千四百万円、平成十三年度が一億七千百万円、平成十四年度が八千五百万円と推移しておりまして、平成十五年度は八千四百万円となってございます。 次に、一般的にどのようなものに使われているかということでございますが、検察庁の調査活動費は、検察庁における事件の調査、情報の収集などの調査活動に要する経費でございまして、具体的には、調査活動における協力者に対する対価としての謝金や内偵調査における調査実費等でございます。しかし、その具体的な使途につきましては、調査活動の秘密にかかわることでございますので御説明できないことを御理解いただければと思います。
○佐々木知子君 しかし、本当にドラスチックに下がっているんですよね、十年度の五億五千万円から十五年度は八千四百万円ということで。調査の必要というのはそれほどきっと下がっているはずはないと思いますし、何かコンピューター化云々ということも前に理由にされておられましたけれども、国民の税金ですから、是非適正に、効率良くお使いいただきたいというふうに思っております。 対公安調査庁ですが、調査活動費の額の推移、やはり同じようにお答え願えますか。
○政府参考人(栃木庄太郎君) 議員御指摘の公安調査官調査活動費の予算額につきましては、当初予算で、平成十年度が二十億五千五百万円、十一年度が二十億五千七百万円、平成十二年度が二十億五千八百万円、平成十三年度が二十億八千六百万円、平成十四年度が十九億二千六百万円と推移しておりまして、平成十五年度は十九億一千四百万円というふうになっております。
○佐々木知子君 公安調査庁についてはそれほど変わっていないと考えているわけですけれども、これもまた一般的で結構ですが、どのようなことにお使いでしょうか。
○政府参考人(栃木庄太郎君) この委員御指摘の公安調査官調査活動費につきましては、公安調査官が破壊活動防止法と無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律、通常、団体規制法と申しておりますが、この法律に基づいて行う調査活動に必要な経費でございまして、その主な使途につきましては、情報提供者に支払う実費を含む報酬、調査官が自ら行う調査に要する経費、情報提供者の発見と獲得のために要する経費などでございます。
○佐々木知子君 九月十一日以降、日本はアフガニスタンの攻撃を支援いたしましたし、それから今回はイラク攻撃も支援しております。そうなりますと、オサマ・ビンラディンを始めとするテログループの日本もまた標的になるというふうに考えてよろしいわけで、テロを防止するというのは日本の今喫緊の課題になっております。 そしてまた、テロ防止には何よりも情報確保が不可欠でございますのは公安調査庁も当然お分かりのとおりでございまして、今申し上げた中にはその情報をどのように確保するかということが当然含まれていると考えているわけですけれども、その実効性は上がっているというふうに考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(栃木庄太郎君) 公安調査庁におきましては、先ほど申しましたように、公安調査官調査活動費を活用いたしまして、まず人的情報を中心としました各種情報の収集を行っております。その中で、特に我が国の公共の安全や政府の施策に重大な影響を及ぼす北朝鮮、朝鮮総連の動向、あるいは我が国の安全、国民の生命、財産に重大かつ深刻な脅威となっております国際テロなどに関する情報につきましては、全力を挙げて調査しているところでございます。 このようにして得られました情報を整理分析いたしまして、我が国の安全を脅かす団体の活動拠点や活動方針を的確に把握して危険な行為の予防に努めますとともに、対象団体に対する規制処分の請求にも備えているところであります。 また、こうした情報のうちで特に重要なものにつきましては、内閣総理大臣や内閣官房長官等の皆様に直接御報告申し上げているほか、適宜、関係機関にも提供いたしまして、また政府関係会議等の場を通じて御報告いたしますことにより、我が国の公共の安全の確保に寄与しているというふうに考えております。
○佐々木知子君 では、続きまして出入国審査費の方に移りたいと思います。 出入国審査費ですが、平成十三年度の決算はどのようになっていますか。お答え願えますか。
○政府参考人(増田暢也君) 平成十三年度は十七億二千四百万円でございます。
○佐々木知子君 私の把握では、歳出予算額が十六億円余ということで、支出済歳出額が十七億円余と。流用額が一億二千三十二万八千円あるんですね。 この内容ですけれども、これは多分、入管体制の充実強化に伴う出入国審査機器の購入等をしたのではないかというふうに考えているわけですけれども、この内容についてお答え願えますか。
○政府参考人(増田暢也君) 今お尋ねの偽変造文書対策のうちでの文書鑑識機器でございますけれども、これは我が国への不法入国を企図する事案等への水際での確実な阻止、これを図るために、平成十三年度、成田空港を始めとしまして、全国の主要空海港に最新鋭の偽変造文書鑑識機四十四台を配備しております。これに充てたのが五億七千万円でございまして、これにより偽変造文書鑑識体制の充実強化を行ったところでございます。
○佐々木知子君 出入国を適正にやるためには水際でいかに偽変造を発見するかということが喫緊の課題になるわけですが、そのために機器を整備するということは必要不可欠なことなんですが、残念ながらこれはイタチごっこということにいつもなりかねないわけで、整備すると今度はもっといいパスポート、偽変造が分かりにくいのが出てくるということでございますけれども、機器等としては今のところはこれで一応十分というふうに考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(増田暢也君) この機器につきましては、平成十五年度におきましても、全国の空海港の上陸審査ブースに、ブース型の鑑識機器、これ百六十台を導入することを予定しております。 現在、国際社会で脅威となっているテロリストを始めとするその不法入国を企てる者に対しましては、より精巧あるいは高度な偽変造旅券を行使して入国を企ててくるであろうということが当然予測されるわけで、私どもといたしましては、より確実な水際での阻止が必要であり、これまで整備してきた機器を、あるいは今後、今年度、平成十五年度整備を予定している機器をとにかく最大限活用するとともに、入国審査官の研修を充実することなどを通じて、今後とも偽変造文書鑑識体制の充実強化に努めてまいりたいと考えております。
○佐々木知子君 ありがとうございます。 では、犯罪被害給付金の方に移りたいというふうに思いますが、平成十三年度の決算額を見ますと、歳出予算額が九億円余、支出済歳出額が十五億円余ということで、何と流用額が六億円余という額に上っています。 この内容についてお聞きしたいわけですけれども、犯罪被害者給付支給法というのは昭和五十五年にできたわけですが、その後に対象犯罪というのも随分変わってきているというふうに思います。今どのような犯罪が給付金の対象になっているのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(吉村博人君) 委員御承知のとおり、犯罪被害給付制度における犯罪被害とは、法律の第二条、つまり犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律の第二条の第一項によりまして、人の生命又は身体を害する罪に当たる行為による死亡、重傷病又は障害をいうとされておるわけでありまして、当該犯罪行為で亡くなった方の遺族、あるいは重傷病を負ったり障害が残った方に対して給付金を支給する仕組みとなっております。 したがいまして、例えば昨年、平成十四年の申請、全国における申請を見ますと、申請に係る被害者の数は三百九十三人になっておりまして、この中で被害者が死亡されたケースが二百五十二人、被害者死亡には至らないけれども、今申しました重傷病あるいは障害が残ったという方が百四十一名であります。 したがって、対象犯罪というのは、当該犯罪行為によって今申しましたような障害が残ったり死亡された方ということでありますから、必然的に、殺人罪でありますとかあるいは傷害罪でありますとか、この種の犯罪になってこようかと思います。 当然、これも御承知のとおり、殺人につきましては、例えば平成四年と平成十四年、十年前を比較いたしますと、殺人は千二百二十七件が千三百九十六件の認知でありますのに対して、例えば傷害罪は一万八千八百五十四件が昨年は三万六千三百二十四件の認知というふうに、この数字を見ますと増えているという状況はうかがえるところであります。
○佐々木知子君 今、凶悪犯罪が非常に増えているというふうに言われております。殺人の数自体はそれほど増えていないと今もお話にありましたけれども、傷害は非常に増えていると。そういうことになりますと、やはり給付金の対象になる犯罪も増えてくるということでございまして、またそうなりますと、当然、申請数も増加傾向になるということになろうかと思います。 これにつきましては、損害賠償請求権というのが八条にございます。国が立て替えてある意味では払ったわけですから、当然、犯罪者なりそういう人に請求していかないといけないわけですけれども、これの行使状況についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 今お話がございましたとおり、この法律の八条二項におきまして、「国は、犯罪被害者等給付金を支給したときは、その額の限度において、当該犯罪被害者等給付金の支給を受けた者が有する損害賠償請求権を取得する。」と規定をされております。 過去にこの種の求償権を行使いたしました例は二例ございまして、一例は、オウム真理教関連で松本サリン事件あるいは地下鉄サリン事件等四つの事件の被害者あるいは遺族の方二十二名に対しまして総額約六千六百万円の給付金を支給したことに関しまして、オウム真理教の破産管財人に対して債権の届出をした例があります。 ただ、これは、これも御承知のとおり、国の債権に係る特例法によりまして、国の債権は劣後化されているところであります。この一例と、もう一つは昭和六十三年に発生をいたしました殺人事件に関して給付金を支給したケースについて求償権を行使した例が一例ございます。 少ないかというあるいは御意見もあろうかと思いますが、少ないではないかという御意見もあろうかと思いますが、いずれにせよ、これは犯罪被害者に対して加害者からの損害賠償との調整ということでありますので、なかなか加害者に対して求償をしても、通常は普通もはや支払を期待できる資力が残っていないというケースも多いために、今申し上げましたような状況になっておるところであります。
○佐々木知子君 犯罪被害者等給付金が支給されますよというような広報はどのように行われているんでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 二つございまして、一つは、一般的に犯罪被害給付制度に関しましてパンフレットあるいはポスター、インターネット上のホームページ等でこの制度の周知に努めているということが一つございます。 いま一つは、具体的にその種の事案が発生をした場合、警察の担当者が、被害者あるいは御遺族に対して、このような犯罪被害給付制度が存在をしているということで、その制度の概要を盛り込みました被害者の手引、パンフレット等を直接交付をしてお教えしているということでございます。
○佐々木知子君 私は、以前、法務総合研究所にいたときに、この犯罪被害者給付金等について調べたことがございますけれども、先進諸国と比べても決して見劣りのしない内容であり、また額であるということがよく分かっておりますので、是非とも以後もこれの充実を願っておるとともに、できるだけ国としては求償をしていただきたいなと、国庫に戻していただきたいなというふうに思っております。 大分早いですけれども、予定を終わりましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(中原爽君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(中原爽君) 速記を起こしてください。
○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。 質問に入ります前に、坂口、森山両大臣に一言御要望申し上げます。 坂口大臣、厚生労働大臣には、日ごろ厚生労働委員会で大変お世話になっておりまして、率直かつ前向きな御答弁をいただいておりまして、感謝申し上げたいと思います。また、森山法務大臣にも、私の地元栃木県の政治の道の大先輩として大変御指導いただいておりまして、重ねて厚くお礼申し上げたいと思っております。 今日、そういうことはございますけれども、緩やかな球ではありますけれども、変化球を交えず、真っすぐな球で質問の球を投げてまいりますので、しっかり受け止めていただいて、打ち返していただきたいと、このように御要望申し上げます。 まず、厚生労働省所管の質問でございますが、今回は年金問題一本に絞ってお聞きしたいと思っています。 まず一つは、年金資金の運用の問題でございます。約百五十兆円と言われているこの年金資金の運用については、財投改革に基づいて全額自主運用すると、こういうふうになっておりますが、この財源は将来の給付財源として大変重要な意味を持っているというふうに思っています。このことは、年金資金運用基金法第一条にもそのことが触れられておりまして、これはもう言うまでもないことであり、安全かつ確実に運用するという、これが原則だと思っております。 しかしながら、平成十三年度末の市場運用分を見ますと、約三兆円の累積欠損が出ているということでありまして、これは正に株式運用というのはハイリターンであると同時にハイリスクを伴う極めて難しい危険性の伴う運用だと、こういうことを示していると思います。 そして、つい先ごろ、社会保障審議会の年金資金運用分科会から報告書が出ておりまして、この報告書を見ますと、引き続いてこの株式運用をしていくと、こういうことがそこに盛られております。 株価が二万円の時代、平成十二年のころに一二%のいわゆる市場運用割合ということで設定しているわけでありますけれども、こうした株価が非常に低迷していく中で、この割合の見直しを含めて今後どのように対応されようとしているか、大臣の御答弁をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 谷議員には厚生労働委員会で大変お世話になっておりまして、ありがとうございます。褒めていただきますとあとは危ないというのが世の習いでございますが、今日は、株式のお話を、株式運用のお話をいただきました。私たちも、今ここを真剣に考え直さなきゃならないと実は思っているところでございます。 百五十兆という大変な額の積立金でございますし、これから年金制度をどういうふうに改革をするにいたしましても非常に貴重なこれは財源だというふうに思っておるところでございます。 今まで株式を運用してまいりましたが、御承知のとおり、今まではいわゆる財投資金の中に一度入りまして、そこから一部だけ借受けをして運用をしていたと、こういうことでございますが、これからは直接にこれを運用をしていかなければならないということになるわけでございます。最終的に、平成二十年にはすべて財投ではなくて我々の方で運用しなければならないということになってまいります。 そこで、今議論を始めておりますのは、その年金資金を運用する運用の機関と申しますか、どういう機関でこれを運用をしていくかということをもう一度これは検討をしなきゃいけないだろうと。現在の資金運用部の形のままでいくのか、それとも、そうではなくて、もう少し厚生省とは距離を置いた受皿を作ってそこでやっていくのか、あるいは政府全体がこれをもう管理をしていくのか、いろいろ方法はあるだろうというふうに思っておりますが、私個人の考え方といたしましては、今のままではなくて、少し距離を置いた形か、あるいは政府全体でこれを受け持っていただくか、そのいずれかの方法が望ましいというふうに思っている次第でございます。 いずれにいたしましても、この運用をいたしますときに、その運用に、運用ですから、それは一時的な局面を見ますと上がったり下がったりということは株式を運用します以上あり得るというふうに思いますが、しかし、いずれにいたしましても貴重な財源でございますから、元本がうまく保証される方法はないかということで今いろいろの議論をしているところでございます。早く議論をさせていただいて、そして安心をしていただける体制に持っていきたいというふうに思っているところでございます。 これは厚生労働省だけで議論をしておりましてはいけませんので、財務大臣にもこれはお話をさせていただいておりますし、経済財政諮問会議におきましても議論を開始をしていただいたところでございます。先般もそのことをお話を申し上げ、明日もまた経済財政諮問会議で年金のお話が出ますので、そこにおきましても、この問題、優先的に議論をしてもらいたいというふうに思っているところでございます。
○谷博之君 今の大臣の御答弁は、三月十日のこの決算委員会でも何名かの委員からの質問があって、いずれにしてもどういう形でも、やっぱりそういう、どういう形にしても責任を取るという、責任を取るというシステムを作らなきゃいけないということを大臣は答弁されておられますね。しかも、これは喫緊の課題であるということを言っているわけですが。 ただ、私が思いますのは、いわゆる株式の運用にかかわる人たちのいわゆる注意義務とか義務違反とかそういうことによって、いわゆる受託者責任としての責任の取り方というのは、これは私は免職を含む制裁というものもあるんだろうというふうに思うんですが、要は、運用の結果、損失を出した、そのことについての責任の取り方というのは、今おっしゃるように上がり下がりがあって時には欠損が出るよという、そういうことで見ておられるということになると、私は、普通の企業でこういうことを考えると、こういうことというのは私は余り許されないんじゃないかというふうに思うんですね。 そして、先ほど申し上げましたけれども、いわゆる社会保障審議会の年金資金運用分科会というのがあります。ここにこのメンバーがあるわけですけれども、こういうところでも、当然私は、この年金の百五十兆というのは営々として被保険者が保険料を積み立てて財源として確保してきた大きいお金ですね。こういうふうな分科会にもその被保険者の代表がたった一人しか入っていない、十一名中。こういうところにも、私は、当事者の声が反映されないところでこの年金資金の運用が行われているというふうに見ざるを得ないというふうに思うんですね。 したがって、このメンバーを少し見ますと、十一名のうち一名は御案内の福井俊彦さん、日本銀行総裁になられた方ですから、この方はそちらの方に行かれて一名欠員になっています。そして、いわゆる被保険者代表としては連合の生活福祉部長がここに入っておりますけれども、福祉局長ですか、せめてこの財源の一方の関係者である国民年金の被保険者の代表というのがこの空いたところに入れて、そういう人たちの声をしっかり聞くということをやっぱり考えるべきだと思うんですが、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(坂口力君) 現在の体制の中で今後も進めていくか、それとも先ほど申しましたように新しい受皿を作って、そしてそこでやっていくかという根幹にかかわるところをまず決めなきゃいけないんだろうというふうに思っております。 それまでの間、経過的措置といたしまして、今までの受皿の中で審議会等でも御議論をいただいておりますが、その新しい受皿ができるといたしましても、そのできるまでの間は今の継続の中でやっていかなければならない、それはもう御指摘のとおりでございます。 そこへいろいろの立場の皆さん方にお入りをいただくということは、それは私も大事なことだというふうに思っております。今、小島さんでしたかね、お入りをいただいていますよね、非常に活発に御意見をいただいておりまして、大変活発な御意見だと私も拝聴をいたしております。決して人数にこだわっておりません。そういう立派な方がおみえであれば、それはお入りをいただいて御議論をいただくのがよろしいのではないかというふうに思っている次第でございます。 いずれにいたしましても、この審議会委員の皆さん方の御意見としては、百五十兆円に上りますこの積立金をある特定のところに集めて運用をするというのは非常に危険が大きいと。したがって、これは幾つかの分野に分散をして運用することが一番危険性が少ないということをトータルとしては御主張になっているというふうに承っております。小島さん等が、いや、そうは言うけれども、そういう形ではなくて、もっとより安定というものを中心に考えていくべきだという御主張をしておみえになることもよく存じております。 私は、その運用方法という、確かにこれ議論をしていかなければなりませんが、その運用方法を決める前に、どこが受皿になってそれをやっていくかということを決めることの方が私は先だというふうに実は思っているわけでございます。 しかし、これ、毎日これは運用をしていくわけでございますから、株式に投入をいたしております以上、そのときそのときの株価によってこれは上がり下がりがあることは事実でございます。ですから、いわゆる経済の状況によって、株の上下によって上がった下がったということの責任を言うのであれば、それはもう初めからこの株式の運用はやめておくというふうにせざるを得ないと思うんです。そうしなければ、そのときそのときに経済の状況によりまして多少上がったり下がったりということを、ある、それによってその責任を云々ということもなかなか私は難しい。その経済状況の中でよく頑張っていただいているんだけれども、しかし全体としてはマイナスになったということは起こり得るというふうに思いますから、そうしたことも問題になるのであれば、最初からそれはそういう株式にはもう回さないという方針でいかざるを得ないと私は思います。 しかし、さりとて、それじゃ国債を全部買っておけば安定かといえばそうでもなくて、これは国債を買っておけば、国債の金利がこれで上がればそれによってマイナス面というのは非常にたくさん出るわけでございますから、そうもなかなかいかないんだろう。 これらの点を総合的に考えて、一体どうしていくかということを考えなければいけないというふうに思っている次第でございまして、財務大臣とも今懸命に、いろいろの方法がないか、現在の法律の中でなければ、新しい法律を作ったらどういう法律を作ればそれがいいのか、そんなことも含めて今議論をさせていただいている最中でございます。
○谷博之君 大臣、御答弁本当に御丁寧で有り難いんですが、一球目からすぐ打っていただいて、短い答弁でひとつよろしくお願いしたいと思っています、時間がございませんので。 それで、実はこの問題については議論は深めようと思えばいろいろ議論があるんですが、結論から申し上げますと、この年金資金の運用の活用については、これは各政党それぞれそういうところで議論をしていることだろうと思います。我々の党の中でもこの運用等についてはいろんなアイデアというか考え方を持っております。基本的には、次世代の、次の若い人たちにその年金が生きるような形で、なおかつそれが運用されるということが基本だと思っておりまして、株の運用云々以外にも、私は、例えば子供たちの、学校に通っている子供たちの例えば教育関係に、そういうふうな奨学金とか教育ローンで貸与して、それをまた後で無利息で貸して返していただくというような制度等々も、いろんなそういう考え方あるのかなと思いますが、こういうことは是非これからしっかり議論をしていきたいというふうに思っております。 それから、年金の、次は空洞化の問題なんですが、これはもう言うまでもありません。大変、今、未加入、未納の人たちが増えております。その増えている、数字は時間がありませんから割愛しますけれども、その未加入、未納者が増えているかなりの部分がやっぱり若年者なんですね。この人たちは、特に国民年金の場合は、その制度の理解が不足しているとか、あるいは将来への不信感というのがやっぱり根強くあるんだろうと思うんですね。こういうふうなことが一つある。 それからもう一つは、厚生年金もしかりでありまして、最近の現象としてよく言われておりますのは、景気の低迷を受けて事業主がその保険料負担分を避けんがために違法で脱退するという、こういうケースが増えております。なかなかこのことは厚生労働省は認めようとはしないところもあるように聞いておりますけれども、現実にはそういうことがたくさんある。結果としてそれがどういうことになるかというと、従業員が無年金状態になったりして、いわゆる将来もらう年金が減ってくるというようなこと、あるいはもっと大きく言えば、厚生年金全体の財源が、少子化社会にますます進んでいく中でパイがだんだんだんだんますます小さくなってくるという、こういうふうな結果を生んでいると思うんですが、大臣、この辺についてどういうふうに御認識しておられますか。
○国務大臣(坂口力君) 手短に申し上げますが、これは一に掛かりまして、年金の制度改革にも掛かってきているというふうに思っております。今年一年掛けて新しい年金制度を作り上げていきたいというふうに思います。 その中で、やはりお若い皆さん方が、なるほどこれならばおれたちも参加ができるというふうに思っていただく案を作る以外にないというふうに思っている次第でございます。それは、やはり給付と負担の考え方が現在の若い人にだけしわ寄せを行くような方法ではいけない、若い人のことも十分に配慮したことを考えていかなければならないというふうに思っております。
○谷博之君 是非そういう方向で検討していただきたいと思っております。 それでは、この辺の問題については、平成十二年、十三年のそれぞれ決算検査報告にも指摘をされておりまして、その結果、社会保険庁としては、そういうふうな問題、つまり空洞化問題について検討しようということ、特に厚生年金のいわゆる全喪届といいますか、そういうものを虚偽に出すというふうなことについてのペナルティーを含めてどうするかということを検討してまいりました。四月一日、実はあしたから、そういう虚偽の全喪届を出した場合には十万円以下の過料に処するというか、過料を適用する、こういうふうなことが省令改正されたというふうに聞いています。 この問題は、既に今までもそうですけれども、いわゆる同時に提出されたいわゆる被保険者資格喪失届というのがありますね。これを虚偽に出した場合に既に六か月の懲罰かあるいは二十万円以下の過料ということが適用されるということを言われておりまして、そういうふうな意味で、同時並行的にそれを羅列して対照して比較するわけにいきませんけれども、今度の四月からのいわゆる罰則というのはこの空洞化、そしてこうした言うならば虚偽のそういうふうな対応に対して余りにもちょっと罰則が軽過ぎるような気がするんですが、この点はどうお考えでございましょうかね。
○政府参考人(吉武民樹君) 全喪届を仮に例えば虚偽で届出されたりした場合には、そのこと自体は先生おっしゃいますとおりいわゆる行政罰の対象となるわけでございますが、同時に厚生年金の場合で申し上げますと、被保険者の資格の取得と喪失、それから保険給付に結び付きますので、標準報酬月額ですね、月給、それから四月からは総合報酬制に移行していますので、賞与額、これにつきましては、法律に直接の根拠がございまして、事業主が届出をしていただくという形になっています。 こちらの方は法律で構成要件を直接規定をいたしておりますので、相当厳しい罰則が適用されるという形でございますが、全喪届を虚偽に出された場合には、通常で申し上げますと、この被保険者の資格喪失届についても虚偽で出されているというケースでございますので、非常にその事案につきましては、全喪届の喪失という面だけではなくて、資格喪失届の虚偽の届出ということも総合的に判断されるという形になるだろうというふうに考えております。
○谷博之君 詳しい話まで再度お聞きしたいところなんですけれども、ちょっと時間がございませんので、これに関連してもう一点お伺いしたいんですけれども、実は、こうした厚生年金のある意味じゃ偽装脱退ですね、事業を続けていても、いわゆるそういう社会保険料を負担を軽くするためにということで脱退をする。しかし、それは、従業員は要するにある意味じゃ雇われの身ですから、事業主にその身をゆだねるというか、任せるような格好になって、結局いろんなトラブルが起きてくる。こういうふうないわゆる相談案件が私たち、これは栃木県の連合栃木という労働センターにもたくさん相談が寄せられています。 そこで問題なのは、こういうことを実はその事業主と関係のある社会保険労務士が指導をしているというケースが結構あるんですね。つまり、その会社を存続をさせるために、こういう形は要するに偽装であっても取らざるを得ない、やむを得ないというふうなことを指導しているというふうな話も聞いておりまして、これでは私はその資格が泣くんじゃないかというふうな気がしているんですけれども、この辺はどのように御認識されておられますか。
○政府参考人(磯部文雄君) 社会保険労務士法におきましては、社会保険労務士が労働社会保険諸法令に違反する行為について指示等をすることが禁じられておりまして、違反につきましては、労務士会において勧告すること、あるいは行政による懲戒処分を行うこと、また罰則を科することがそれぞれできることとなっております。 お尋ねのような事例につきましては、そのようなことが起こらないように研修会等で注意を喚起するとともに、万が一そのような事実が生じましたときには、社会保険労務士法違反になることが考えられますので、地方社会保険事務局等に御連絡をいただければ個別に適切な対応をしていきたいと考えております。
○谷博之君 そういうことで対応させていただきたいと思いますが、特に社会保険労務士の業務というのは、さきの臨時国会でも法改正がありましたけれども、非常に労使の紛争にも介入することができるような状況になってきていますので、そういう点では更にそういう社会的責任も大きくなると思うんですね。是非、だから、そういう意味では、そういう分野での注意をひとつこれから図っていっていただきたいと思っております。 それからもう一点、昨年の四月からいわゆる保険徴収の事務が、従来の市町村から社会保険事務所にこの取扱いが変更になりました。まだ今日は三月三十一日ですから、年度末の日ですから、この一年度、一年間やってみてどういうふうな空洞化に対する歯止めが掛かったか、このことの結果を聞きたいわけでありますが、まだ正式な数字は出ていないと思いますが、大体のその傾向がどういうふうになっているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(磯部文雄君) 十四年度の国民年金保険料の納付につきましては、三月分の保険料の納付期限は実は四月末でございまして、それ以降、できるだけ速やかに取りまとめまして、分析を行って公表したいと考えております。
○谷博之君 後ほど市町村と社会保険事務所との関係で一点、質問をしたいと思っておりますけれども、そういう中で次に移りたいと思いますが、大規模年金保養基地である、いわゆるグリーンピアの問題です。 この問題については、もう既にやはり質問がされております。端的に申し上げますと、過去の平成十二年度の決算検査報告でも指摘されておりますし、従来の経過からしますと、土地の取得も含めて現在一千九百億円の実は資金運用部からの借入れによってこれが賄われている。そして、償還の利息分も含めますと約二千四百億という巨費ですね、これが実は年金特会とか国からの交付金によって行われてきているということでありまして、これは非常に今後のこの施設の処分も含めて大きな問題になってくると思っておりますが、そこで一つお聞きしたいんでありますけれども、現在までのこのグリーンピアに係る年金資金からの負担額、そしてこれからの施設を処分するに当たってどのぐらいの欠損額が見込まれているか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉武民樹君) 昭和四十九年度から平成十三年度まで、グリーンピアの施設整備が中心でございますが、固定資産税の負担等もございまして、若干の維持管理の費用につきまして年金財務から支出をいたしておりますが、その金額を申し上げますと、借入金の返済に二千六百十一億円でございます。これは施設の維持管理費等に二百十七億円の合計二千八百二十八億円の支出となってございます。 それから、先生お尋ねの建設費と施設譲渡価格との差額についてでございますが、これまでのところ譲渡いたしましたのは、高知にございますグリーンピアの土佐横浪の一部でございまして、ほかの施設につきましては、基本的には地元の都道府県、市町村とまず協議をさせていただきまして、地元でできるだけ活用していただくような形でということで進めておりまので、そういう状態でございまして、トータルの見通しを現在お答えできる状態になってございませんが、土佐横浪の件で申し上げますと、建設費が二十七億四千三百万円でございます。建物が減価をいたしておりますので、減価償却をいたしました後の帳簿価額が十九億三千六百万円でございますが、譲渡時点での時価評価で申し上げますと、将来の収益を基本にいたしまして時価評価をするという、そういう方式になっておりますので、時価評価額は九億六千三百万円でございます。 それで、この土佐横浪につきましては、学校法人の明徳義塾に、地元の都道府県、市町村の推薦もございまして、明徳義塾高校の国際学科の開設のために利用していただくという形で譲渡をいたしておりまして、国有財産の処分の例によりまして、学校法人、地方自治体、それから社会福祉法人、医療法人の場合には半額で譲渡を行うということでございまして、譲渡価格は四億八千二百万円でございます。建設費と譲渡価格の差額は二十二億六千百万円となってございます。
○谷博之君 大臣、実は、今細かい説明ありましたけれども、四月一日から例の年金の物価スライドの問題が決定しましたですね。これは国民が大変そういう意味ではやっぱり痛みとして感じる、そういう動きになっていると思うんですね。これは先ほどの空洞化の問題もそうですし、それからこのグリーンピアの問題もそうでありますけれども、一方ではそういうふうな多額の欠損を出しながら、一方では、いわゆる年金の一番今まで積立ての担い手であった人たちの給付額が減らされてくるということは、やっぱりこれは国民からすると正に矛盾を感ずる問題ではないかなというふうに思っておりまして、いわゆるこういう施設を造った責任はどうだったんだと、あるいは今日までどういうふうな対応してきたんだということについて、さかのぼって我々は責任を追及したいわけなんですけれども、ここら辺について、大臣、どういうふうにお考えになっておられますか。
○国務大臣(坂口力君) こうした施設のことをさかのぼって考えてみますと、それぞれの時代、昭和四十年代あるいは五十年代といったときには、かなりそれぞれの都道府県や市町村からそうした要望というのは非常に強かったというふうに思っております。そうしたことにおこたえをする意味で造られた。とりわけ、この年金の場合などは、大きい企業はそれぞれの建物等を持っておりますけれども、中小企業等の皆さん方に対してそれをどうするかというようなことから、中小企業の皆さん方が御活用をいただけるようなものを造ろうといったようなことがその時代時代にはあったというふうに私、記憶をいたしております。 しかし、それは右肩上がりのときの話でございまして、現在のような状況になってまいりますと、それはもう許されない。したがいまして、年金の資金は年金だけに使う、以外のものは一切使わないという大原則の下にやはり整理をしていかなければいけないというふうに思っております。 それを今後も持ち続けるということになりますと、更に多くのそこに財源を投入しなければならないという事態でありますこともこれは事実でございます。
○谷博之君 この問題については、議論を深めていくということが必要でありまして、次期の機会ある厚生労働委員会でもまた質問させていただきたいと思っています。 続きまして、法務省の所管の質問をさせていただきたいと思っておりますが、まず、決算審査の事項に触れる前に、やっぱりこれは今触れておかなきゃならぬ問題、名古屋刑務所のいわゆる受刑者の死亡事件の問題でございますが、経過と現状についてはすべてもう御認識だと思いますので、触れることは割愛をいたします。 問題は、今年の二月に関係者の十一名の処分が発表され、三月二十四日に矯正局長を始め多くの関係者、十二名の処分が発表された。しかも、振り返ると、昨年の十一月に最初の逮捕者が出て現在に至っているということでありますが、大臣にお伺いしますが、この処分の時期と処分の内容について、私どもはちょっと時期は遅くて内容がもう一つのような気がするんですが、その辺はどういうふうに御認識でしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 栃木県の谷先生から御質問いただきまして、大いに緊張しているところでございます。 御心配いただきました一連の名古屋刑務所の関係者の処分につきましては、御存じのように、平成十四年五月事案と九月の事案につきましてこの二月二十八日に処分をいたしました。事件発生当時の同刑務所長以下の監督者のほか、名古屋矯正管区及び本省の幹部職員に対しまして停職を含む処分を行ったわけでございます。 次いで、平成十三年十二月の事案について、今月二十四日、事件発生当時の同刑務所長以下の監督者のほか、名古屋矯正管区及び法務省の幹部職員に対しまして停職を含む処分を行うとともに、国会等に対して死亡帳について誤った説明を行っていた事案につきまして、法務省の関係職員に対して減給を含む処分を行ったわけでございます。 これらの処分は、関係職員の地位、職務上の義務違反や職務懈怠の内容などを総合的に勘案した結果でございまして、適正な処分であったと考えております。 お尋ねの中に、処分までに相当の時間を要したのではないかという御指摘がございましたが、法務省といたしましては、名古屋刑務所における一連の事件が明らかになった後、処分すべき者はなるべく早期に、かつ厳正に処分するという立場から、捜査及び調査の結果等を踏まえまして、まずは事実確定をきちんと行うということに力を注いできたところでございまして、一連の事件の関係者が多数に上りました上に、新たに平成十三年十二月事案につきまして刑事事件の捜査が並行して行われるということになったようなことから、相当の時間が掛かったということでございます。
○谷博之君 これは、私どもの党の法務NC、ネクスト大臣千葉景子さんから、党の一つの談話を発表しております。 三月二十五日に発表したんですが、その中で、ちょっと簡単に触れますと、さらに、刑務所内での不審死事案が二百件以上とも報道されている中で、矯正局長の更迭、事務次官の懲戒処分といった事態に陥り、法務大臣も責任を免れるものではないと、こういうふうに我々は公式発表しているわけなんですが、大臣は、聞くところによると、六か月の給料というんですか、それを献納するというようなことで発表されておりますが、その程度のあれですか、自分では、処分で、処分といいますか、責任でいいというふうにお考えなんでしょうかね。
○国務大臣(森山眞弓君) 私自身も、法務行政の最高責任者といたしまして責任を痛感いたしております。 先ごろ、今申し上げたような処分を行いましたときに、私の閣僚給与三か月分の自主返納、更に加えて、十二月の事案について更に三か月分の自主返納ということをいたしまして、私自身の気持ちを表したつもりでございますが、これですべてではもちろんないと思っております。 ただ、本当に大臣として責任を取るという意味では、そのようなことだけではなくて、むしろこの機会に、新たな矯正の在り方、新たな行刑の方向についてこの機会に大きく方向転換をしながら、また国民の皆様の御意見をよく承って、そして大胆な方針を打ち出していかなければいけないということを強く考えております。 その一環といたしまして、これまでに直ちに実行できることはすぐにやろうと考えまして、例えば情願を全部自分で読むようにいたしましたり、そのほか、情願の結果の処置につきまして、矯正局ではない、必要であれば人権擁護局にも調査を依頼してその処置をするというようなこともやりまして、いろいろな方法を早速し始めておりますが、省内に行刑運営に関する調査検討委員会というのを設けまして、そこで関係者にもいろいろと考えてもらいました。例えば革手錠はなかなか廃止するのは難しいというような意見であったんでございますが、私の希望を聞いてもらいまして、何とかこれを廃止する方向に持っていってもらいたいと言いまして、代わりになるものを六か月以内に考えて、その結果、革手錠を廃止してもらいたいということに決まりましたし、そのほか様々なことは決めましてこれから実行に移していくところでございます。 さらに、今日は、民間の皆様のお知恵を拝借する行刑改革会議とでも申しますものを今日の夕方決めまして発表したいと考えておりますし、その皆様のお知恵を拝借しながら、新たな気持ちで新しい行刑の在り方というものを道を付けていくということが私自身の責任であるというふうに考えております。
○谷博之君 大臣、その最後のところ、後で聞くことになっていたことなんですが、先にお答えいただきまして誠に恐縮しておりますけれども。 法務省は、この事件を契機にして、過去三年さかのぼって再調査をするというようなことも発表しておりますし、私どもの認識でも、過去十年間にさかのぼってみると四百八十四人の変死と思われる事案もあるというようなことも聞いておりまして、これは、今おっしゃった民間の有識者による行刑改革会議、あるいは既に設置されておりますけれども行刑運営に関する調査検討委員会、こういうところでひとつ十分その調査をしたり今後の対応についても検討していっていただきたいと、このように考えております。 そして、決算に関係することとして二つほど簡単にお聞きしておきますが、先ほど佐々木委員からもお話ありましたけれども、刑務所の過剰収容の問題ですね。これは数字を後でちょっと教えていただこうと思ったんですが、時間ございませんから端的に申し上げますと、昨年七月末でこの収容率が一一四・五%に上っているというふうに私どもにデータが、数字が来ているんですが、この数字が正確であるかどうかはちょっと置いておくにしても、いずれにしても、先ほどの日経新聞の報道もありましたけれども、少なくとも収容率が大変高くなっているということは、もうこれは御承知のとおりですね。 この中で、平均大体八〇%か九〇%ぐらいがその収容のいわゆる基準の限界かなというふうに思っているんですが、それを超えているがゆえに、いわゆるその収容者同士のトラブルとか、あるいは刑務官とその収容者との緊張感というのはやっぱりどうしても出てくるんですね。これを解消するためには、結局新たな刑務所を造るか、何らかの方法をこれは講じなきゃいけないと思っているんですね。私たちは、何か報道を聞いていますと、全国でも四十を超える市町村がその刑務所を誘致したいというふうな声も上がっております。そういうことから、今後この中長期的なこの増加する傾向をどのようにとらえておられて、その対策を新しい刑務所の新設も含めてどのように考えておられるか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) おっしゃるとおり、大変残念なことでございますが、刑務所に入らなければならない受刑者の数というのがどんどん増える一方でございまして、この数年前からとても今の能力では応じ切れないような数になりつつありまして、非常に私たちも悩んでおります。 建物が足りないだけではなくて、受刑者の負担、刑務官の負担が非常に大きくなりまして、ろくにお休みも取れないというような状況でありますので、そのストレス、また受刑者自身も混雑したところへ入らなければならないということでいろいろな問題が起こってきているということでございますので、いろんな対策は考えられますけれども、基本の一番大事なこととして、この施設や人員の増強ということが大変に重要だということは私も痛感いたしておりますので、平成十五年の予算におきましては、財務省その他の御協力をいただきまして、幾らか今までよりは多めに見ていただいた次第でございますが、それでもまだ十分ではございませんし、これからもまだ増えていく傾向が続いていくとしますと、しばらくの間その努力を続けていかなければならないだろうと考えておりまして、その方面で、その方向で努力していこうというふうに考えております。
○谷博之君 重ねてお伺いしますが、法務省では今年度中に、平成十五年ですか、平成十五年度中に刑務所を一、二か所新設するというふうな考え方があるというふうに聞いておるんですが、その辺は事実はどうなんでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 新設と申しますか、新設いたしますには土地を何とかしなければいけないということで、先ほど御指摘のように、何か所かの市町村から是非うちへというお話もないことはないんでございますが、差し当たって今すぐというわけにはなかなかいきませんものですから、今回、十五年度の予算につきましては、少し余地のたくさんあります、例えば福島に刑務所が既にあるんですが、その周辺に非常にたくさんの余地がございますので、そこに増築をするということを今考えております。 そのほか、そのようなやり方で今後もまず考えてまいりまして、いずれは新しくそのような新しい刑務所を造っていくということができれば有り難いなというふうに考えています。
○谷博之君 それでは、続きまして、いわゆる矯正収容費の問題ですね。これは先ほども触れられましたけれども、この予算も非常に増えてきていると、こういうことであります。 結論から申し上げますと、刑務作業でこれにかかわる受刑者に対して作業賞与金というのを払いますね、平成十三年度はこのいわゆる決算でもう不足しちゃったわけですよ。平成十三年度の決算では八千七百八十一万円、この不足、なったわけですね。結局どうしたかというと、いわゆる作業死傷手当というのがあります、そこから約八百万円流用しているんですよ。つまり、他の、他会計からその不足分を流用するという形が起きておりますね。 つまり、それだけ収容者が増えているし、この予算が足らないような状況になっているということでありますから、私は、本来はこういうものはしっかり増加する傾向をつかんで的確にその予算というのは計上すべきだと思うんですが、こういう事例が非常に特に作業死傷手当等々に見受けられるような気がするんですが、この点はどうなんでしょうか。
○政府参考人(中井憲治君) いろいろなお尋ねでございますけれども、まず、矯正収容費関係で申しますと、矯正施設の被収容者は平成六年度以降増加しております。その後、傾向や犯罪の発生件数等を勘案して確実に見込まれるであろう収容人員を推計いたしまして予算を増額してきているところでございますけれども、その被収容者の増加実績というのは、ここ数年度、近年にない増加を記録しているところでございます。 この矯正施設の被収容者の増減と申しますのは、社会情勢の変化でありますとか犯罪発生動向の変動などのいわゆる他動的な要因に左右されます。これらを的確に予測することは正直申し上げて困難であると言わざるを得ないわけでございますけれども、矯正収容費は、このような経費の性質から、予備費の使用について柔軟な取扱いをする経費、いわゆる補充費途経費と申しておりますけれども、これに指定されているところでございまして、被収容者の増加を踏まえた必要な予算措置を図っていきたいと、かように考えているところであります。 その他もろもろ、こういった事柄につきましては、今後ともその状況の変化に応じて適切に対応していきたいと、かように考えております。
○谷博之君 もう一つお伺いしますが、先ほど佐々木委員からも触れられましたけれども、刑務所作業費の問題ですね。 実は、刑務作業製品はその全体の六割が家具を中心とする木工製品と言われていまして、これは民間の企業からの受注、これが主力だと言われています。そして、この受注量が減ると同時に受注単価も減ってきたということで、おっしゃったように、平成十三年度は九十一億円、四年前の平成九年と比べると二五%もこの金額が減ってきているわけです。 そういうふうな一つのルートと、もう一つはやはり矯正協会を通じて展示即売会をする、そういうところで全体の収益の七%ぐらいを上げているというふうに言われています。森山大臣も御存じだと思うんですが、栃木県で都賀町というところで篤志家の方が今年の一月から「のぞみの店」というのを作りまして、民間の人たちが刑務所の刑務作業製品を常設で販売するという、そういうお店を作ってくれたという、これは大変有り難いことだと思うんですね。そういうふうなものが実はありつつも、全体としては受注量も減るし、したがってその製品もなかなかルートを通じて売れないという、こういう現状があるわけですね。 そういう中で、この刑務作業費を見てみますと、平成十三年度の決算、この刑務作業費というのは、御案内のとおり、光熱費とか機械購入費とかという、そういうふうな予算ですけれども、これが平成十三年度は四十億、端数は切ります、平成十四年度が三十六億に減っているんですね。少なくともいわゆる全体が縮小傾向の中でこの作業費、刑務所作業費もぐっと減っているということ、平成十五年は三十八億にちょっと戻しておりますけれども、こういうことで予算が減ることによってこの刑務作業というものが支障を来すことがないのかどうか、この点についてお伺いして、私の質問を終わりといたしたいと思います。
○政府参考人(中井憲治君) 御指摘のとおり、刑務作業費は、十三年度決算額が約四十億一千八百万円でありましたものが、十四年度の予算額は約三十六億七千百万円、平成十五年度は約三十八億八千六百万円となっているところでございます。 このように平成十四年度に予算額が減少した理由につきましては、作業用プラントや農耕畜産作業などを見直しまして歳出削減をしたことによるものでございますけれども、他方、工場の新設や職業訓練などの充実すべき経費については所要の増額が図られたことから、実質的には刑務作業運営上の影響は生じなかったものと我々は認識しているところでございます。 また、平成十五年度予算額につきましては、現下の刑務作業の置かれている厳しい諸状況、委員御案内のとおりでございまして、これを勘案いたしまして、平成十四年度に比べて約二億一千五百万円ほどの増額となっておりまして、刑務作業の運営につきましては、今後、不測の状況が招来しない限り支障はないのではないかと、かように受け止めている次第でございます。
○谷博之君 終わります。
○山根隆治君 御通告をしております三点について順次お尋ねをしておきたいと思います。 まず、人工乳房の問題でございます。 現在までこの人工乳房の問題ということについて、平成十三年度にいろいろな要望書を厚生労働省にも各団体の方が出されてもおられるわけでもございますが、そういう経過の中でこの決算の中で取り上げさせていただくわけでありますけれども、乳がんの手術を受けられた方あるいは乳房を摘出された方々というのはどれぐらいおられるのか、年間、御承知になっている範囲でお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 患者数でございますが、厚生労働省が三年に一度実施しております患者調査の平成十一年によりますと、全国の医療施設を利用した乳房の悪性新生物の総患者数は十六万九千名と推計されております。
○山根隆治君 約十七万名の方ということになります。 平成十三年の実は六月の二十二日に埼玉県所沢市こぶし町の乳癌体験者所沢こぶし虹の会というところから、実は議会に、国会に請願書が出されました。実際の扱いとしては審議未了ということになったわけでございますけれども、実はそれに先立ちます平成十三年の五月の二十四日に厚生労働省の方にこれは要望書という形で提出をされております。 その内容というのは、現在の医療制度の中では、保険制度の中では人工乳房については保険が適用されないということで、保険の適用方の要請、要望、そしていま一つは補助制度の要請ということでの内容になっているわけでありますけれども、これらの扱いについてはどのように扱いになっておられたかお尋ねをいたします。
○政府参考人(真野章君) 乳がんで手術した患者さんの場合でございますが、乳房の再建や乳頭の形成のための手術料が設けられておりまして、自己の組織を用いた乳房再建等は保険の適用となっております。これは平成十二年の改定からそのような適用となっております。 しかしながら、今御指摘のシリコン製等の人工乳房を埋め込む場合には、安全性に問題があるとの指摘もあることから、保険適用には慎重な判断が必要ではないかというふうに考えております。 引き続き、関係団体の御意見も詳しくお聞きしながら、更に検討してまいりたいというふうに考えております。
○山根隆治君 今お話ございましたように、自分の体の部位、腹部であるとかおしりの肉を移植する方法については確かに保険の適用になっているわけでございますけれども、シリコンや食塩水を埋め込むような方法についてはこれは適用外ということになっております。 それで、アメリカの場合を例に取りますと、これは一気で行う。つまり、摘出をして、その場で、その日のうちに新たに再建の手術を行うということが通例になっておりますけれども、我が国ではそうした方法、ほとんど余り普及しておらないで、五%か一〇%ぐらいの比率でしか実はないということになっております。それはなぜかということを考えてみると、まだまだ啓蒙が盛んでないということで別々に行われているということもあろうかと思いますけれども、これについては、人工乳房でも保険の適用というものが行われないということで、これはなかなか普及が遅いというふうなことになっているかと思うんです。 それでは、義手とか義足については保険の適用になっておりますけれども、もう一つ、義眼ですね、これも保険の適用に実はなっているわけです。厚生労働省の資料を見てみますと、眼球の摘出のための義眼については治療材料の範囲として療養費を支給することになっておりますし、またこれが一つ寿命を終えたときでも、さらに本人の故意による破損、紛失等の場合を除いて再度給付して差し支えないということで、義眼についてはかなり手厚いというか、手厚いというか当然なことでありますけれども、保険の適用になっているということから考えると、この辺の整合性ということは少し取れないんじゃないかという気がいたしますけれども、人工乳房の場合とこの義眼の場合、どこが根本的な違いがあるのかお尋ねします。
○政府参考人(真野章君) 義眼の場合も、眼球摘出後の眼窩保護のために装用した場合に認められるということでございます。 先ほど申し上げましたように、自己の組織を用いた乳房再建は保険適用となっておりますが、シリコン製等の人工乳房につきましては、先生も御案内のとおり安全性に問題があるというような御指摘もありまして、また私どもの知っている限りでは、薬事法上の治療用具としての承認を日本の場合に受けていないんではないかということもございます。 そういうようなことも勘案いたしまして、慎重に検討したいというふうに思っております。
○山根隆治君 シリコンについて、一時マスコミ等でも報道され、アメリカでも問題になったことがございまして、これはむしろいろいろな害があるのではないかということで報道もされたことがございました。しかし、その後、アメリカのいろいろな研究機関でこれは人体に全く問題ないということで、アメリカにおいては普及がしてきているという実態がございます。 シリコン、薬事法上適用がされないということについて、この面についての検討も私は改めてしておいて、シリコンの安全性というものについて確認をしていく必要があるかと思いますけれども、この点についてはどうですか。
○政府参考人(真野章君) シリコンそのものの安全性は、今申し上げましたように薬事法上の問題かと存じますので、医薬局の方にその旨申し伝えますが、私どもとしては、やはり保険の採用ということになりますと、薬事法上の承認を受けて、流通可能な状態という状況でいろんな検討を行うというふうに考えております。
○山根隆治君 実は、平成五年の十月に、福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律というものが施行をされました。この法律は、福祉用具の研究開発と普及の促進を図る上で必要な基盤整備を進めるために、厚生省と通産省、当時ですね、共同提案したものだということで、この普及促進を進めるべしということでございまして、研究、国のいろいろなリハビリセンター等の機関もございますけれども、こういうところで新製品の開発あるいは普及に積極的に取り組め、こういうものだろうと思います。 そこで、お尋ねをさせていただきたいと思いますのは、この人工乳房について、非常にその開発についてはもう既にある一定の段階には達しておりますけれども、非常に細やかなところでの製造ということで、私は日本人の技術あるいは知恵というものに非常に合った開発になるんじゃないかというふうに思っております。そういう意味では、積極的に私はこの人工乳房の開発というものももっと日本独自のものでも開発していく必要がある、それを全面的に国としてもバックアップする必要があるというふうに思うわけです。 今、既に開発されている製品を見ても、本当に、例えば右の胸が摘出された場合に、左の胸と全く同様なものが作れる、見た目では全く分からないようなものになっているわけでありますけれども、さらにそれがぬくみだとか、そういった面でも私は、日本人の手になる研究の開発ということで進めていけば、かなりこれは普及促進ということになるかと思いますけれども、この面についての国としての考え方についてお尋ねします。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の人工乳房の開発助成についてでございますけれども、先ほど来保険局長からも申し上げましたように、乳房の再建術ですとか、あるいは形成術などというものは非常に大きな研究課題というふうに認識をいたしております。 ただ、今御指摘のことにつきましては、直接その診断ですとか、あるいは治療に結び付くものではございませんけれども、今後専門家の御意見も聞きながら、その人工乳房の研究助成の必要性について検討していきたいというふうに思っております。
○山根隆治君 今後、研究、検討したいということですが、時期的な設定というのはされていますか。見通しはいかがですか。
○政府参考人(篠崎英夫君) 専門家の御意見を聞いてからということでございますので、今のところ、先生が御指摘のように、見通しとか時期というようなものは定めてはおりません。
○山根隆治君 それでは、保険の適用はさておくとしまして、その検討にゆだねざるを得ませんけれども、その間のつなぎとしての助成制度というものは考えられませんか。
○国務大臣(坂口力君) だれも答えぬようでございますから私から答えさせていただきたいというふうに思いますが、やはりがんのできる場所にもよりますけれども、最近は乳房を残す手術もかなり進んでまいりました。しかし、過去におきましてはそうしたことは余り考慮をせずに手術が行われてきたことも事実でございます。今いろいろ御指摘をいただきましたように、がんを摘出することを非常に重視をする余り、摘出をしました後のことを十分に配慮した医療が行われてきたかどうかといえば、それはやはり今から考えれば問題なしとしないだろうというふうに、率直にそう思っております。 いろいろ御指摘をいただきましたことも踏まえて、よくその皆さん方の状況というものも一度調査をさせていただいて、そしてそれに対して対応をさせていただきたいというふうに思います。
○山根隆治君 ありがとうございました。さすが人情派の大臣のお答えだというふうにも思いました。 今日、その会の皆さんも傍聴に来ておられますので、非常にうれしい思いで聞かれたと思います。また次の機会の答弁ではもっと前向きに、いつから適用しますよと、こういう答弁を期待したいと思いますが。 やはり、非常に今はどこでもなるべく乳房を生かすという考え方で、手術もいろいろな手術が行われているということは私も承知しておりますけれども、もう既に摘出してしまったものはもう人工乳房で代えていくしかないということが実はございます。いろいろ胸の大きさ等もありますけれども、特に乳房の大きかった方については、非常に体のバランスが取れなくなって、肩凝りだとか腰痛を引き起こしたりという問題等も実は起きていますね。そういう健康上の問題もあるので、単なる美容上の観点からこの保険の適用の問題を考えるのではなくて、もうちょっと幅広く私は是非考えていただきたいと思います。 それと、これは保険の適用の理由には直接ならないかも分かりませんけれども、非常に精神的な負担というものがございまして、中には自殺をされた方も随分これもおられますね。それはなかなか統計上では出てきませんけれども、夫婦関係がおかしくなったり、それからお孫さんをおふろに入れていたときに、子供というのはある意味では残酷な部分がありますから、子供の発する言葉で傷付いたりしたというふうなこと等がございまして、なかなか深刻な問題。しかも、これは同じ乳房を取った方でも、患者同士でもなかなか話ができない、御近所にも内緒にしているということ等があって、非常にいわく言い難い苦しみというものがかなりあるんだろうというふうに思いますね。 ですから、したがって、大臣の今の段階でのお答えとしては精一杯お答えいただいたかと思いますけれども、単なる美容整形ということではないんだということを是非御理解いただいて、前向きにこの問題について、御研究というよりも御検討を是非お願いしたいと思います。 谷さんは栃木県でしたが、私も埼玉県でございますけれども、北関東ばっかりあれですけれども、私の父親は栃木県出身ですから栃木県も関係がありますし、増田さんが、副大臣がかつて新進党で埼玉県で代表されていて、最後の新進党の代表が中野政務官だったりと。いろんな御縁もある方ばっかりいらっしゃいますので是非、法務省と直接は関係ありませんけれども、併せて何か関係が出たら御支援をいただければありがたいと思います。是非、この点については大臣のひとつすばらしい判断を期待をしておきたいと思います。 それでは、続きましてサービス残業についてお尋ねをさせていただきたいと思います。 サービス残業というのは公式な言葉ということではございませんけれども、マスコミに再三登場する言葉ですからイメージは出ていると思います。つまり、残業の、給料には出ない、給料は出ないけれども、残業手当出ないけれども仕事をしていると、こういうことで、サービスしているという意味での残業、サービス残業ということでございますが、これも平成十三年の四月六日付けで、厚生労働省もやはりサービス残業はなくしていかなくてはいけないという考えから、厚生労働省の労働基準局長通達というのを出されているわけでございますね。 これは、労働時間の適切な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準ということで出されているんですけれども、この基準を出したことによってサービス残業というのは減少はされているのかどうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) 御指摘のいわゆるサービス残業でございますけれども、これは労働基準法に照らしますと賃金不払残業ということで基準法に違反するものでございます。したがって、これはあってはならないものということで、これを解消することは私どもの最大の課題であるというふうに認識しております。 それで、御指摘のように、十三年四月に労働時間の把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準というものを策定いたしまして、その後、個別の監督指導でございますとか、また集団指導等、いろんな場を通じましてその周知徹底を図ってきております。 具体的には、この通達を出しました直後、平成十三年の四月から九月まで半年間を使いまして、全国で約四千回の集団指導、延べ三十万事業所に対して集団指導を行い、またその後におきましても、この通達の周知徹底、周知の状況というもの、こういったものを把握するために一斉監督を実施するといったようなことをしております。 その結果、発表いたしました、平成十三年の四月から十四年の九月まで一年半にわたりますこの監督指導の状況を発表させていただいたところでございますけれども、これによりますと、大口のところでございますけれども、百万円以上いわゆる未払賃金を支払った企業は六百十三、またその割増し賃金を受け取った労働者は七万人強、また総額は約八十一億円という状況でございまして、こういう実績も上げておるところでございます。 しかしながら、これでもって今現在いわゆるサービス残業というものが一掃されたということは残念ながら申し上げられない状況でございまして、今後とも、私どもといたしましては、こういった措置を通じまして改善が図られつつあるところでありますので、更に一層この監督指導等をきちんと実施するということによりまして、いわゆるサービス残業の解消というものに努めていきたいというふうに考えております。
○山根隆治君 国の調査によっても、これは二月に入ってから新聞でも報道されていたわけでございますけれども、全国の三千の事業所調べたところが、かなりの事業所が依然としてサービス残業が行われているということが実は発見がされたということでございます。対象の約二割の事業所で全く賃金を払っていないところがあったという報道が実はございます。 これ、連合の方でも調査独自にいたしましたけれども、これはもっと厳しい実態というものが明らかになっておりますけれども、つまり、サービス残業をしているところは、サラリーマンの半数が経験をしたということでございます。しかも、この平均時間が月に二十九・六時間だというふうな実態が明らかになってきたわけでございます。 今、何とか努力をというふうなお話もございましたけれども、今後、実際に今の陣容の中で果たしてどれほどのことができるのかというちょっと不安もあるわけでございますけれども、今後どのような対策を取ってこのサービス残業というものをなくされていくおつもりなのか、お尋ねします。
○政府参考人(松崎朗君) まず、繰り返しになるかもしれませんけれども、いわゆるサービス残業の解消につきましては、まず第一といたしましては、使用者が、先ほど御指摘ございました通達にございますように、使用者が個々の労働者一人一人につきまして労働時間管理をきちんと行わなければならないということを自覚していただき、実行していただくということが第一でございます。 そこで、こればっかりでなかなかできませんわけでして、これに加えまして、特に、サービス残業といいますか、その前提であります残業を、残業というものを労働基準法上、適法に行うためには二つ条件ございまして、一つは労使の協定によります、いわゆる三六協定といっておりますけれども、時間外労働の協定を結んで、その範囲内で初めて行えるというのが一点でございます。さらには、基準法で定められております以上の割増し賃金を払うと、二つ条件ございます。 したがいまして、各事業場の中で行われておりますいわゆるサービス残業につきましても、その前提になります残業協定、こういうものがあるわけでございますので、時間外労働協定の遵守状況、こういったものにつきましても、協定の当事者であります使用者はもちろんでございますけれども、労働組合等の方々にも、やはりそうやってきちんとその都度その都度ある程度把握をしていただくと。さらには、時間外労働協定の範囲内できちんと行われているということと、もう一つそれに伴います先ほど申し上げたちゃんと時間外労働の手当というものを払われているということを、やはりまずは事業場の中できちんと確認していただくということにも是非御努力いただきたいと思っております。 こういった労使の取組というものが相まって初めて労働環境といいますか職場環境というものが、サービス残業のない環境というものにいっていくんじゃないかというふうに私ども考えておりまして、今後、使用者に対します指導はもちろんでございますけれども、今後はやはり、今も申し上げましたように、労働組合等の役割にも非常に大きな期待をしているところでございます。
○山根隆治君 警察庁の統計にも実は出ているんですけれども、非常に悲惨な状況がたくさんございます。 自殺者が三万人という話、よく聞かれているかと思いますけれども、このうちに、労働の勤務時間等の問題で自殺した人が千七百五十六人だという統計、これは警察庁の発表でございます。それから、過労死をされた方、これ循環器系の疾患による死者が年間三十万人ですけれども、仕事からの原因では数万人が推計されるというふうなことが実はございまして、本当に対策がこれはもう急がれるわけでございます。サービス残業もそうですし、残業そのものの問題というのも実はあるわけですね。 連合の方では、実は駅頭活動として全国で展開していて、労働問題のいろんな緊急一一〇番というのを窓口を設けて、ビラを配っています。そこに寄せられる意見というのは本当に、意見なり報告というのは悲惨なものがたくさんありまして、月に百時間労働するという方がかなりの数に実は上っています。 御本人からのお電話もありますし、実は特徴的なのは、御家族の方が非常に心配して電話してくるということでございます。例えば、奥さんから電話があって、うちの主人は毎日夜十二時、一時の帰宅になってもうへとへとになっているけれども、大丈夫なんだろうかということ等の御相談多いわけですね。 そうすると、日本、欧米と違って、まだまだ労使が一緒に企業を守り立てていこうという、そういう感覚が強いですし、そういうものに乗じた経営者もかなりまだまだ後を絶たないということで、本人からはなかなか会社に言いにくい、言ってしまったら雇用の問題に、直接リストラに遭うんじゃないかと、そういう不安もあって本人は言えないけれども、家族が心配して電話してくるという状況が非常にあるわけですね。 これはある統計、シミュレーションしますと、そのサービス残業をもし雇用創出ということで考えてみるとどれぐらいカウントできるかというと、九十万人の雇用創出が可能だろう、それから残業時間をゼロにした場合には百七十万人の雇用が創出されるというぐらいにすさまじいいわゆるサービス残業あるいは残業という実態があるわけでございまして、非常に対策がこれは急がれるわけでございますけれども、こうした統計というか試算というのは労働省、厚生労働省の方にはございますか。なければないで結構ですが。
○政府参考人(松崎朗君) 正直申しまして、そういう試算はしておりません。
○国務大臣(坂口力君) 今いろいろサービス残業につきましてのお話ございました。大変憂うべき状況になりつつあるというふうに私も認識をいたしております。経済が非常に厳しい状況でございますが、その厳しい中で企業もそれなりにどう乗り切ろうかというふうにしておることは私もよく理解ができるわけでございますけれども、しかし少ない人数で、そしてその人たちに長時間の労働を強いるという形にそれが余りなり切ってしまいますと、これは問題が生じるわけでございます。 今お話しのように、ましてやサービス残業という形でそれが行われるということになりますと、これは法律違反でございますから、ここはまず直さなければならない。サービス残業をまず直して、そしてその一人一人の労働者の時間数がいかにそれが大きいかということになりますと、それは限界があるわけでございますから、それ以上のことが行われないようにどう対応をするかということになってくるというふうに思っております。 まずは、そうした意味で、これは労使もよくお話合いをいただきたいし、私たちも頑張らなければいけませんが、労使の方もよくお話をいただいて、これはサービス残業がなくなるようにどうするかということを御努力もいただきたいというふうに思っているところでございます。そして、その上で、この問題に私たちも更に積極的に取り組みたいというふうに思っております。
○山根隆治君 先ほどの連合の調査によりますと、これはある自動車部品の販売店の方から寄せられたお話でしたけれども、これは月百時間ぐらいの残業をしているけれども十六時間の手当しか支給されないということで、労働組合の方に訴えて、労働組合の方で腰を上げてくれるとしばらくはいいんだけれども、すぐまた元の状態に戻っちゃうというふうな実態もあるわけですね。労働組合があるところですらこういうふうな実態があるわけですから、組合のない職場というのはかなり悲惨な状況があるということは是非御承知おき、御認識いただきたいと思います。 私は、こういうことが長く続いていくと、日本の雇用形態というものもどんどんもう変わってきて、日本経済に深刻な私は影響を及ぼしてくるんじゃないかというふうに思っております。つまり、フリーターがいいか悪いかということはともかくとして、フリーターの数がどんどん増えてきているということも確かですし、終身雇用制度というのがリストラでかなり崩れてきているし、労使の信頼関係というのもかなり失われてきている。こういう環境がある中で、なお会社のためにと思ってサービス残業まで余儀なくされて耐えている労働者、サラリーマンが、いつまでもこんな状態が続いていたらもたない。つまり、日本の雇用関係というのはがたがたと音を立てて私は崩れていくような気がして仕方がないわけですね。 労働の形態というのは、ヨーロッパのようになっていくのか、あるいは日本型の変形のものになっていくのか、予測も付かないところありますけれども、このままの状況というものをいつまでも放置しないという姿勢というのは、今、大臣のお答え等で出ていますけれども、実際に日本のこの雇用形態というものの展望についてはどのようにお考えになりますか、大臣の方から。
○国務大臣(坂口力君) 雇用の今後につきましては、これは全体の状況によりましてうんと変わってくるというふうに思いますが、現在のこの状況、日本が現在のこの経済状況の中から脱却をしていきますためには、これは労働生産性を上げる以外にない、それは私はそのとおりだというふうに思っております。しかし、労働生産性を上げることと、それから、一方におきまして労働者の労働時間を延長することとは、それは両立してはならない話だと私は思っております。 一方におきましてやはり労働時間というものは抑制をする、そして一方において労働性を上げなければならない、この二つのことを同時に日本は求められているというふうに思っております。それを実現するためにどう私たちは対応したらいいか、より具体的に今対応しなければならない、職員にもそうしたことを申し述べまして、そしてそれに対応できる体制をどう作るか。今までの考え方の延長線上ではなかなかいかない状況になってきているということを言っているところでございます。
○山根隆治君 本来、更に募集を掛けて従業員を増やしていかなくてはいけない、そういう会社が、将来への不安からそこまで人を雇うところまで踏み切れないということで、現在の従業員にいろんな負担を課しているということが実態であると思います。まず、経済をどう活性化するかという大きな問題もございますけれども、それと同時に、やはりそこに残業、極度の残業だとかサービス残業を強いられている人たちも、雇用の不安から私はそうしたものに甘んじているんだろうと思います。 雇用対策については、政府も今まで、例えば平成十年は雇用創出の目標というのを百万人設定いたしましたけれども、実績としてはもう六十五万人で終わっていますし、平成十一年についても七十万人の目標に対してこれも四十万人ということでとどまっているということがございます。 民主党はさきに、もう既にマスコミでも発表させていただいておりますけれども、今の八十一兆の予算、一般会計予算の中で我が国の予算編成というのを民主党だったらこうやってやるということで提案したものの中で、もう雇用が百万人これは確保できるという具体的な数字も出しているわけでございまして、政権が替わればこんな苦労しないで済むのになと思っておるんですけれども、いずれにしても、この民主党のまた雇用創出の提案について、是非また別の機会に勉強していただければ有り難いというふうに思います。 それでは、続きまして、外国人犯罪の問題についてお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。 非常に、平成十三年のいろいろな資料も読ませていただきましたけれども、外国人の犯罪というのが非常に増えております。来日外国人の国籍別の刑法犯罪の検挙件数というものを見ても、ワーストスリーの中で中国が一番多く、ブラジル、そして韓国・朝鮮ということで統計上数値が表れているわけでございますけれども、特に中国の国籍を持つ人たちの犯罪というのはもうずば抜けているわけで、五〇%を占めるような数字が出ているわけでございますけれども、この中国人による日本での犯罪についてどのような御認識を持っていらっしゃるか。あるいはまた、中国政府に対して私は強くいろいろな要請等をすべきだというふうに思いますが、今日までどのように中国とは交渉されているかお尋ねします。
○政府参考人(小田村初男君) 来日外国人の犯罪の中で中国人の占める割合というのは、先生御指摘のとおり大変高くなっております。平成十三年の数字も挙げられましたけれども、平成十四年につきましても検挙人員で四〇%、また検挙件数でも三六・五%は中国人による犯罪ということになっております。そして、こうした外国人の犯罪に対する対策の中で、そうしたそれぞれの国の外国の治安当局との協力体制の構築というものは大変重要でありますので、そうした構築、連携の強化に努めているところであります。 例えば、中国との間では昨年七月にも日中治安当局間会合というものを開催いたしまして、日中関係全体における治安当局間協議の重要性等を双方が確認いたしますとともに、不法出入国、薬物、銃器及び捜査共助などの各分野における緊密な連携の在り方などについて協議をいたしたところであります。
○山根隆治君 中国人の国内における、日本国内における犯罪は、出身別の統計というのはあるんですか。
○政府参考人(小田村初男君) 出身別といいますのは、地域ごとですか。特に、中国の中の地域ごとには取っておりません。
○山根隆治君 これは、いろいろなマスコミ報道等を見ますと、福建省とか広東省が非常に多いという報道がなされています。 中国は、共産主義国家ではございますけれども、もう何というんでしょうかね、地方の力が強くて、中央が統制し切れないような状態があろうかと思います。これは中国へ行かれた方はどなたも、皆さん行っていらっしゃるでしょうけれども、お分かりかと思いますけれども、地方の力が非常に強いわけで、北京とだけ交渉していても恐らくは余り影響がないというか、いい意味での影響が少ないんじゃないかというふうに思います。ですから、私は、直接、ある部分では政府にもちろん話ししなくてはいけませんけれども、北京の方にお話ししなくてはいけませんけれども、やっぱり各省に私は交渉すべき事柄も多々あるかと思いますけれども、この点についてはどうでしょうか。
○政府参考人(小田村初男君) もちろん、それぞれ各地方ごとに、各省あるいは特別市、そういうところに公安局、公安庁というものがございます。国と国との関係でありますので中国政府の公安部との交渉というのは大変重要でありますけれども、同時に、各個別の事件の捜査につきましては各省の公安庁あるいは上海市、北京市等の市の公安局、そういうところとの連携協力というものが重要になってまいっております。 そうしたそれぞれの当局との間でも協議を重ね、具体的個別の事件についての協力を行っているところであります。
○山根隆治君 党派は違いますけれども、佐々木先生の私は予算委員会での御発言もちょっと読ませていただいたりして、その反響が非常にあったということで、佐々木先生も御発言なさっていらっしゃいましたけれども、今は統一地方選挙で、候補者の方々で治安問題を挙げられる方がかなり出てきているんですね。つまり、直接、地方議員や候補者の方にもそうした要請が非常に強いわけです。 私も埼玉県出身ですけれども、埼玉県は一番人口の割合に警察官が少ないところで、犯罪も多くて、もう本当に追っ付かなくて、留守交番が多いし、OBの方に協力してもらったりということをしていますけれども、これは埼玉県が一番ちょっと地元だから一番ひどい状態だということは本当は言いたいんですけれども、まあそれはさておくとしまして、日本全体で見ても警察官の数が非常に不足していると。もうこれは慢性的なものになっている、犯罪の件数からすると。 しかし、財政上の問題等があって、これいきなり増やすことができないということであれば、私はもっと民間の力とか、そういうものをやっぱりかりて、凶悪犯とか外国人犯罪について力をやっぱり入れていくべきじゃないかというふうに思います。 例えば、交通安全、交通違反等の問題については、民間に告発権を認めたりということもありましょうし、考えられますし、それから警備保障会社もかなり発達、日本でもしてきていますから、これらにもそうした一定の権限を与えるとか、なかなかそれ役所の権限って放したがらないのは分かるけれども、しかしぎりぎりのところに私はもう来ているというふうに思うんですね。そういうことを検討する余地はありませんか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今おっしゃいましたとおり、犯罪が大変増えてきておりまして、それでやはりそれに対応していく人的な充実ということも私は極めて大きなウエートを占めると思います。 その点に関しましては、地方警察官を三年間で一万人増員するという計画を立てまして、去年が四千五百人、今年度は四千人お願いをしているところでございますが、こういう行革の時代に三年間で一万人というのは、私どもまだこの一万人で十二分だというふうに申し上げるつもりはありませんけれども、こういう財政状況厳しい中で一万人をとにかくやっていこうと政府を挙げて取り組んでいただいていることは非常に有り難いことだと思っております。それだけに、増やしていただいたらその人材の有効な使い方というものを考えていかなければならないわけでございまして、一つは、やはりきちっとその警察官を教育していくということが大事だろうと思いますし、それから、やはり重点的な使い方をしていくということも大事だろうと思います。 そういう中で、今、委員がおっしゃった民間、民間と申しますか、警察だけでできないんだったら、もっといろいろ協力関係を結んだり、あるいは権限を渡していくことも必要じゃないかという御指摘がございました。確かに、今、駐車違反なんかの問題では、そういう方向を考えたらどうかということで今具体的な施策の検討に入っております。ただ、一般的に言いますと、犯罪の捜査を民間人に渡していくというのはなかなか日本の法体系でできないところがございますので、場合によっては、むしろ非犯罪化をすることによって民間の取締り、民間の、つまり非犯罪化してもいいところは非犯罪化して、駐車違反なんかをむしろ民間の力でやっていただくことはできないか。そうして、むしろ犯罪面として警察が徹底的に当たるべきところに力を重点に入れていくということも一つ考え得る。その辺はまだ具体的にはなっておりませんので、今研究をしているところでございます。 それともう一つ、権限を移していくということだけではありませんが、民間との協力関係がなければできないことが幾らもございます。例えば自動車窃盗、自動車を盗むというのは随分ございまして、外国なんかに売られていく。これは民間と随分協力いたしまして、かぎの、簡単に盗まれて、かぎで動かせないような車を開発して、そういうかぎを付けたものには例えば保険を安くしていく。こういうのは民間との協力関係がなければできません。 それからもう一つ取り組んでおりますのは、やっぱり犯罪に強い町づくりというのをしなきゃならないと。例えば公園なんかでも、あるいは池田小学校なんかでもそうでございますが、死角の多いような建物、公園の在り方ではなかなかできないじゃないかと。こういうような町づくりから民間あるいは自治体と協力しながらやっていこうということで、今努力をしているところでございます。
○山根隆治君 是非、これはお役人ではなくて、長官の言われるように、やはりもっと根本的に発想を変えてやっていかなきゃ、法体系に問題があっても法体系そのものをどうやって見直していくかというところまで私はもう来ているんだろうと思いますね。非常に必死な思いしています。 暴対法ができて日本の暴力団をかなり抑制してきているということはありますけれども、昨年でしたか新宿の風林会館で発砲事件が起きて、これを発砲したのは中国人ということで、非常に日本の暴力団がメンツつぶされたということで犯人を追っ掛けているとかということがございますよね。ですから、こういうふうなことを知るにつけびっくり、それで無法地帯にどんどんなっていくような不安を覚えるわけですよね。 今、国内の暴力団と中国人のいろんなマフィア組織ができつつあるようでございますけれども、そういうものとの抗争が出てくるだろうし、もっと最悪の場合には、その二つの暴力団組織が提携するというふうなこともやっぱり起きてくる可能性もあるわけで、今のうち、早いうちに芽が出たところでつぶしていくということを本格的にやっぱり考えないと、治安というのはもう守るのはどうにもならぬ、ある一定のところへ行っちゃうと。ですから、是非、そこのところは思い切った措置を是非取っていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 ちょっと、法務大臣にちょっと出番がなくなって申し訳なかったんですが、法務大臣のお立場から何か御感想あれば聞かせてください。それで終わります。
○国務大臣(森山眞弓君) 先生のおっしゃるとおりでございまして、警察のお力をおかりし、また法務省としてもできる協力をさせていただきまして、治安のいい安心して暮らせる社会をできるだけ早くまた取り戻したいというふうに考えております。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 まず、警察庁の方に北朝鮮の拉致問題について若干お伺いをしたいと思いますけれども、現在、警察庁としては北朝鮮の拉致被害者、何名の方を認定ではなくて判断、判定されているのか。以前ちょっと聞いたら、認定は総理大臣しかできないということで、警察庁の方は判断をしているというふうに伺いましたけれども、判断をしているのか。 また、これはなかなか答えにくいかもしれませんけれども、政府によって認定をされていないケースで拉致の疑いがあるということで捜査をしているものは大体幾つぐらいあるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 北朝鮮による日本人の拉致容疑事案については、国民の生命、身体に危険を及ぼす治安上極めて重要な案件であるというふうに認識しております。 そこで、今までどれだけあると判断しているのかということでありますが、一連の捜査の結果、北朝鮮による日本人拉致容疑事案というのは十件十五名というふうに判断しているわけであります。これはもちろん、この十件十五名については公表もさせていただいている。 他方、それ以外にどれだけ今あると見て捜査をしているのかということになるわけですが、私どもは率直に申し上げて北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるというふうに見ておりまして、現在、所要の調査やあるいは捜査を進めているところ、全国の都道府県県警に指示しましてそういうのを進めているところでございますけれども、率直に申し上げていろんな段階のものがあるわけでございます。 したがって、その人数、件数を申し上げることは事案の究明に言わば予断を与えることになりますので、何件何名というのは実は非常に申し上げにくい。我々としてきちっとこれは法と証拠に基づいて判断できれば、いつでもそれは態勢を取っていく。今、しかしそれだけに限らないと見てやっていると、こういうことだけ申し上げておきたいと存じます。
○遠山清彦君 分かりました。 それで、大臣、私、先日新潟に参りまして、新潟の地元の議員の方から、この拉致問題に対する認識で東京と新潟でも温度差があるということを地元の方がおっしゃるんですね。具体的に何をおっしゃったかというと、新潟県民の多くは拉致被害者というのは警察が言っている以上に多くいると感じているということなんですね。特に、新潟ですから新潟県内でも過去に非常に不審な形で失踪した方々について警察としてきちんと再捜査をしてほしい、対応してほしいという声がありまして、私、直接聞きました。 これは全く余談ですけれども、私の両親も今、兄弟も新潟に住んでおりまして、実はごくごくプライベートな私の周りの中の話でも、私の弟の友人になりますけれども、ある高校生が非常に不審な形で失踪した、家族も家出したとは思えないというようなことがあったりなんかして、私、再度確認したいのは、警察としてこういった過去の不審な失踪事案について徹底して再調査をしていただきたいと。それで一説には、過去の話ですから刑法上時効であるとか、あるいは余り捜査すると何であのときもっと徹底してやらなかったんだという警察の過去の失態をまた自ら暴いてしまうから隠したいとか、そういった理由でやらないということがないように大臣のリーダーシップを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、遠山委員、新潟の方々のお感じをお話しになったわけですが、私も京都選出というと祇園みたいなところで選挙しているとお思いかもしれませんが、私の選挙区は日本海側でございまして、要するに小浜湾に面しているところでございまして、かつてやはりいろいろな北朝鮮の、要するに、何というか、不適正な活動があったと思われるところを抱えておりますので、今新潟のお感じをおっしゃったことはよく分かるわけであります。 私ども、やっぱりもっとたくさんあるんじゃないか、十件十五名なんというのは少し及び腰じゃないかと、こういうお感じをお持ちになる向きもあって、それはそれで分からないわけではないんですが、この拉致が起こりましたときは、拉致が起こって連れていかれてしまいますと、その被害者の所在がもう分からなくなってしまうと。それから、もう多くの場合は事案発生の時点で目撃者もないと。それから、証拠もほとんど残されていないというのが大部分であるというわけで、担当者の表現をかりますと、砂をかむような思いの捜査を続けて何とかここにたどり着いたということを言っております。私は、そういう苦心もあったんだということも申し上げたいと思います。 しかしながら、私どもの下にも、特に五名の方がお帰りになってからいろんなやっぱりこういう機運が出てまいりますと、今まで必ずしも警察にそういういろんな悩みをおっしゃらなかった御家族の方からも、これはひょっとして北朝鮮じゃないかというような今までになかったような情報と申しますか、お申出がある場合もございまして、そういうものを基に今徹底的にやらせていただいているわけでございます。 具体的に言えば、その御家族やその他の関係者からの事情聴取をもう一回やる、それから付近の聞き込み等の裏付け捜査を行う、それから内外の関係各機関との情報交換、こういうようなことを地道に積み上げていかなければならないなと思っておりまして、私としても引き続き警察当局を督励してまいりたいと、このように思っております。
○遠山清彦君 大臣、是非今おっしゃったような方向性で頑張っていただきたいと思います。 ちょっと時間の関係で、内閣官房の政府参考人の方来ていらっしゃると思いますが、要望だけ申し上げて答弁はあれなんですけれども。 私、この決算委員会で昨年の十月に安倍官房副長官とこの問題で議論しまして、その際、私はいろんな刑法の学説とか出しながら、今回の拉致事案、この北朝鮮による拉致事案というのは時効に当たらないんではないかというような議論を展開いたしまして、副長官から、私の議論を受けて、再捜査について、当時は専門幹事会というのが官房にあったということで、そこでもう一度すべての案件を洗うように、当事者と思われる者がいれば事情聴取等するようにという指示をしたというような御答弁をいただいておりますので、是非官邸の方も、今この拉致問題の特別な対応の機関もあるということですので、是非しっかりやっていただきたいと思います。 それで、今度厚生労働省の方に質問させていただきたいと思います。 私、厚生労働関係は非常に素人でございまして、基本的な間違いも質問の中であるかもしれませんけれども御容赦をいただいて、まず最初に、レセプトの問題についていろいろと質問させていただきたいというふうに思います。 現在、国民の医療費というのは三十兆円あるわけでありまして、社会保険診療においては年間約二十万の保険医療機関と一万三千余りの保険者等の間において約七億六千万件、金額ベースでは十三兆円の診療報酬の請求と支払が行われていると。これに関して会計検査院が行った平成十三年度の決算報告によりますと、この医療費の分野で国の負担が不当と認められるものということで数字が挙げられているわけでありますけれども、ちょっと申し上げますと、不適切に支払われた医療費の件数は三十六万三千七百四十五件、不適切に支払われた医療費の総額は、この検査で見付かったのは二十一億二千八百九十三万三千四百七十三円、不当と見られる国の負担額は十一億七千二百四十万円余りというふうになっているんですね。ただ、これは氷山の、大臣御存じのとおり氷山の一角でありまして、なぜならば、会計検査院が行った医療機関の数は、全国二十万あるうちのたった三百五十だけでございます。三百五十の医療機関と薬局二十五調べて二十一億の不適切な医療費の額が出てきたということでございます。 そこで、最初に伺いたいのは、医療機関から審査支払機関、そして保険者に行くわけですけれども、年間、間違いのレセプトというものはどれぐらいの件数が全体であって、その金額というのはどれぐらいあるのか、厚生労働省が把握している規模をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 平成十三年度におきまして保険医療機関から提出されましたレセプト、若干、調剤報酬の部分を除いておりますので先生が御指摘になられた数字とは異なっておりますが、十一億枚、支払いました診療報酬が約二十七兆円でございますが、そのうち支払基金なり国保連合会という審査支払機関におきまして減額査定された件数は約二千百万件、その金額は約一千億円ということになっております。
○遠山清彦君 分かりました。そうすると、大体全体で二千百万件のいわゆる審査されて減額を査定されたものがあって、その額は一千億という大きな規模になっていることを確認したいと思います。 そこで、この間違いレセプトの問題ですけれども、総務省が出しております平成十三年度の行政評価年報によりますと、この保険者からの再審査請求ですね、これに対する支払基金の、審査支払基金の、この場合は社会保険診療報酬支払基金に限っておりますけれども、平成十年、十一年度の容認実績から単純に類推すると、全体としてこの支払基金による減額実績の約一・五倍になるというふうに指摘をされております。さらに、この間違いレセプトの容認実績では、保険者、つまり政管保険とか国保とかでその容認実績に大きな開きがあるというふうに言われております。 この総務省の行政評価年報の中では、政管健保の場合は支払基金による減額実績の二〇%弱であるけれども、健保組合の場合はこれが減額実績とほぼ同程度、一〇〇%に近いということになっているんですけれども、これは、なぜこの保険者によってこのような開きがあるんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 支払基金の再審査の容認実績でございますが、これは、各保険者におきますレセプト点検の結果、保険者から支払基金に対しまして再審査請求が行われ、支払基金が減額査定に応じたものを指しておりまして、言わば支払基金におきます原審査といいますか、最初の審査の精度を示すとともに、保険者におきますレセプト点検の結果を反映するものだというふうに考えております。 その差でございますが、健保組合の中には従来からレセプト点検に大変熱心に取り組んでおられるところもございまして、結果としてそのような実績になっているのはそのとおりでございますが、最近では、政府管掌健康保険におきましても平成十年から、従来社会保険事務所ごとに行っておりましたレセプト点検業務を都道府県単位にレセプト点検事務センターを設置をいたしまして、言わば非常に専門的な部分でございますので一括集中処理をしてその効率を上げると。また、保険給付審査医師等の委嘱を平成十一年からお願いをいたしまして、言わば専門的に内容を見ていただくということで、より効率的かつ効果的なレセプト点検の充実に努めてきているところでございます。
○遠山清彦君 今の御答弁は、やっぱりこれから恐らく坂口大臣中心にやっていく医療制度改革の大きなポイントの一つだと思うんですけれども、結局、私たち被保険者が診療を受けて、その診療の後に医療機関がこのレセプトを出すわけですけれども、それが最初に審査支払機関を通してその後保険者に行くという、二回チェックをする中で、非常に審査のコストが掛かっていたり、また今おっしゃった、御答弁いただいたとおり、保険者によって熱心にレセプトを点検するところとそうじゃないところがあって、減額査定の結果にもそれが反映をしていると。ですから、一部では、医療制度改革の中で、真ん中の審査支払機関というものを飛ばして、医療機関から直接この保険者の方にレセプトをやり取りすべきじゃないかという議論もあるわけですけれども。 そこで具体的に、今、レセプトをチェックしてもなかなかそれがうまく結果として出てこない一つの原因というのは、私も、もう皆さんよく御存じなことだと思いますけれども、この支払基金の審査事務共助というところで職員一人が一日当たり千三百件のレセプトをチェックをしている。そうすると、一件、一枚のレセプトを十九秒でチェックをしなければいけないということで、十九秒でチェックするとなると非常に難しいということがあるわけですが、他方で、職員を増やすとなるとコストが上がってしまうというジレンマがあるわけですけれども。これは、もう厚生労働省さんの方でも計画を立ててやっておられることだとは思いますけれども、やはりこれを、この問題を解決していく大きな方法はレセプトの電算処理システムを導入していくことだと。 私、調べましたら、ちょっと古いデータなんですけれども、今この支払基金の方でもレセプト電算処理システムを導入しているわけなんですが、平成十三年五月現在の医療機関の参加状況はわずか二百七十三の機関である、全レセプト数に対してこの電算システムによっての請求の割合というのは〇・四%という実態なわけですけれども。日本と同じ出来高払でやっている隣の韓国は、現在、八〇%以上が電子レセプトによる請求という形になっているわけで、どうして日本で電子レセプトのシステムの導入がなかなか進展しないのか、その原因は何なのか、大臣ですか、お答えいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど挙げられました数字は若干は改善されておりますけれども、現在、まだなおかつ八百九十九医療機関でありまして、一・八%という状況にございます。 これ、なぜ遅れているのか。 私は、理由は二つあるというふうに思っておりますが、一つは、電子化への移行が非常に日本は遅れた、IT化へのそのものの遅れが一つはあるというふうに思いますが、これは遅れでありますから、回復しようとすればすぐに回復できるはずでございます。しかし、もう一つは、これは診療報酬体系が非常に複雑になっている。韓国に比較をいたしまして、先輩であるがゆえに誠に複雑になってしまった、向こうの方が単純明快であるということでございます。 ここは、私は、先ほども御議論ございましたとおり、少し改善をしなきゃいけない。余りにも複雑になり過ぎておりますから、ここをひとつもう少し明確に、単純明快にというふうに言うと言い過ぎになりますけれども、IT化が進められるようなところまではどうしてももう少し明快な診療報酬体系にしないといけないというふうに思っております。これは、そういうふうにしたいと思いまして、今回の大きな抜本改革の中の一つの柱にしているわけでございます。 それから、高度化を進めていく上で、診療報酬項目といいまして、疾病ごとの項目が今まで日本はちゃんと決まっていなかった。病気の名前も、診療機関によって同じものでありながら別々の名前が付いているとか、そういうこともあったわけでございますが、ようやくここは整理ができました。もうできたところでございます。 さらに、したがいまして電算化に乗りやすい体制になってきたことは事実でございますが、含めて、これは今申しましたような診療報酬体系の見直しを行って、双方から進めて、早くこの日本も一〇〇%電算化ができるようにしたいというふうに思っております。かなりこれはもう急いでやらないといけないというふうに思っております。
○遠山清彦君 是非急いでいただきたいと思います。 厚生労働白書、平成十四年度の、これ、私、今、百二十一ページ見ておりますけれども、「医療提供体制の改革スケジュール」というものがございまして、今の話題に関係するところで言いますと、平成十八年度までに病院レセプトの七割以上をこの電算処理で処理できるようにしようということになっているわけですけれども、なるべく早くということで、特に白書にも出ているスケジュールから遅れることがないよう求めていきたいというふうに思います。 それから、大臣、ちょっと今の御答弁と関係があるので、通告した質問の順序がちょっと変わっちゃうんですが、私、今のお話に関係あることとしては、やはり医療の標準化、いわゆるEBM、エビデンス・ベースド・メディシンと言われることが日本で後れていることもまた大きな医療改革の問題なんではないかというふうに思っております。 大臣はもう当然御存じのとおり、このEBMというのは日本以外の国で、いわゆる医療の質を向上させながら、医療全般削るのではなく、過剰な投薬、過剰な検査、過剰な入院というものを、無駄を削っていく。また、国民の側、患者の側が医療に対して信頼をできるように、このそれぞれの病気に関して標準的な治療のガイドラインというものを公表して、もし、例えば自分がある病気にかかって、病院に行ったときにそれと違う治療をされる場合は、お医者さんに説明を求めると。これがまあ、いわゆる医療の標準化と言われるものでありますけれども、例えば米国や英国などでは大変に活用されていて、最近は八〇%から九〇%このEBMというものが進んでいるというふうに言われております。 厚生労働省の方も、このEBM、医療の標準化を推進していくという立場を言われているわけでありますけれども、大臣のこの医療の標準化の促進についての御決意もちょっとお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今お話がございましたEBMの問題も、今、真剣に進めているところでございまして、この平成十五年度中に二十項目できるわけでございまして、二十項目でえらい少な過ぎるじゃないかというお話あると思うんですけれども、しかし、非常にポピュラーな病気を中心にやっておりますので、これで全体の三分の一はカバーできるというふうに思っております。 半分行こうというふうに思いますと、やはり八十項目ぐらいないといけないということでございますから、これから先、もう少しこれをどう広げていくか、これはなかなかお金もたくさん掛かる、一項目に千数百万だったと思いますけれども、掛かるわけでございますし、かなりお金も要るものでございます。 したがいまして、国がやるだけではなくて、それぞれの例えば医学会がございます。例えば肝臓学会でありますとか肺がん学会でありますとか、様々な病気の学会がございますが、そうした学会等にもお願いをいたしまして、それぞれ専門にしておみえになるところのその病気のEBMをひとつお願いをしていくといったようなことも大変大事なことだというふうに思っていまして、民間にも御協力をいただいて、この分野をできるだけ早く、より大きく広げていきたいというふうに思っているところでございます。
○遠山清彦君 是非お願いいたします。 先日も、私が大変お世話になったおじいちゃんが胃がんで、最終的に今もう亡くなってしまったんですけれども、胃がんで胃を切除した後に、化学療法を日本の病院では、これは雑誌に書いてあったんですけれども、大体七割の病院で行っていたと。ところが、胃を切除した後に再発しないようにと化学療法をやると、大変食事がもうまずくなって、体の調子が悪くなって大変だということで、私の知り合いのこのおじいちゃんも、化学療法をやらなきゃいけないのか、やめたい、だけれどもお医者さんはやれと言う、それですごく揺れた時期に私もお見舞いに行って悩んだんですけれども、後で雑誌で見たら、海外では全く根拠がないというような話が実はあって驚いたんですけれども、こういったことも、この医療の標準化を導入する中で、患者さんにとってもあるいは病院のお医者さんにとっても何を基準に治療を考えるかというところが分かることによって、無用なトラブルとか無駄もなくしていけるんではないかというふうに思います。 それから最後に、この医療関係で質問させていただきたいのは、ちょっとまた間違いレセプトの話に戻りますけれども、このレセプトで過剰請求とか不正請求が指摘されて減額査定された場合は、患者が窓口で払った一部負担金が払い過ぎている場合があって、これを被保険者に通知をすることになっているわけでありますけれども、私が厚生労働省からいただいた資料では、例えば国保の場合は、二〇〇一年ですけれども、全国の三千二百三十五市町村のうち通知をしていたのは千七百七十二市町村ということで五四・七%、健保組合の場合も千六百九十五組合のうち五百九十六組合、実に三五・二%しか実施をしていなかったと。 これは当然一万円以上の減額になった場合に限ってやっているということですが、私はこの一万円という上限自体ももうちょっと下げるべきではないのかなという立場ではあるんですけれども、このいわゆる減額査定がされた後、患者が払い過ぎているということに関して保険者が通知をちゃんとしていないという問題について、厚生労働省としてはどう考えるのか。 また、一万円という上限が高過ぎるんじゃないかと。九千九百八十円の、これは意地悪な質問ですけれども、場合はやっぱり一万円切っていますから通知されないということですけれども、これの是非も含めて御答弁いただければと思います。
○副大臣(木村義雄君) 先生御指摘の減額査定の件でございますけれども、この減額査定につきましては、やっぱり保険者の事務量を勘案しなきゃいけないわけでございまして、先ほど質問に答えておりますように、二千万件とかそういう件数に最終的にはなるわけでございまして、その辺のことを考えまして、各保険者団体の取決めにより一万円以上ということで決めさせていただいているわけであります。 それで、先生が今言ったように、五五%とか三五%とか、それぞれの団体によってあるわけでありますけれども、例えば政管健保の場合にはこれ一〇〇%通知を行っております、一〇〇%。ですから、この点はやはり、まずは各保険者におきましてこの取決めの趣旨を徹底をさせていただくと、こういうことが大変重要であるのではないかなと、このように思っているような次第でございます。 それから、一万円以下はどうしろというお話がありましたように、ゼロにしちゃうと二千万件ということで、これはもう正に膨大な事務量になるわけでありますけれども、まず取りあえずはこの一万円のラインをどうやって実現をしていただくか。先ほどの数字が、これ上がるかどうかというのはやはりそれぞれの保険者でまずは努力をしていただくということに尽きるのではないかなと、このように思っているような次第でございます。 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○遠山清彦君 努力は当然強化してやっていただきたいわけですが、一点だけ指摘させていただきたいのは、ある大学の先生がどこかの雑誌に書いてありましたけれども、医療、日本の医療政策というのは一番国民不在になりがちだと。 その一つは、正に国民が診療を受けて、その診療報酬というか、請求が非常に過剰なものであったり、場合によっては、ひどい場合は架空の請求をされたというケースももう一杯あるわけですね。それに対して、全然手元に戻ってこないというか、保険者の側も損するわけですけれども、そういったところを、今、正にこういう不景気になってきたからこそ、そういうところは厳しくやっていただかないと今後の国民の医療に対する信頼感というのは高まっていかないんではないかというふうな点だけを指摘させていただきたいと思います。 次に、もう時間余りありませんけれども、若者の雇用、若年雇用の問題について二、三質問をさせていただきたいというふうに思います。 私が言うまでもなく、この若者の失業問題というのはますます深刻な状況になっております。全国でも十五府県で若年者の完全失業率が一〇%を超えていると。私がよく行きます沖縄では二〇%超えるという事態になっているわけです。 それで、厚生労働省の方も全く何もやっていないわけじゃなくて、例えば、若年者トライアル雇用というものが平成十三年度の補正予算から始まっておりますし、また若者向けの職業紹介所というか安定所というか、ヤングワークプラザというものが現在五か所まで開設をされていると。また、私、今日手元に持ってきましたけれども、今年、今月から携帯電話のインターネットでこのしごと情報ネットにアクセスできるようになったと。私の秘書が、仕事探していないんですけれども、試しに、私が落ちれば仕事探さなきゃいけないわけですが、予行練習でこれをやってみたら大変にすばらしいということで、三月七日、十三日、十八日と各社携帯電話使えるようになったわけでありまして、こういった努力を坂口大臣のリーダーシップの下やられているということに関しては、大変にうれしく思っております。 そこで、今日一つお聞きをしたいのは、実は先ほど私が申し上げた沖縄なんですけれども、私も今年の一月にハローワーク那覇に行きましていろいろと伺ったんですが、その後なんですけれども、トライアル雇用が沖縄では毎月十五人までしか予算がないというような話があって、どうもこの沖縄の労働局もそういう見解だったと。ところが、私が今回この質問をするということで調べていただいたら、それはどこかの段階での間違いで、十五名しかトライアル雇用で予算使えないということではないということだったと思うんですね。 私は、こういうことが起こると、せっかくトライアル雇用というすばらしい制度を厚生労働省さんが用意して、七万人を対象に予算を取ってやっているんだけれども、今年の二月の時点でまだ三万二千八百六名しか使っていない、予算の四八・九六%しか消化していないという段階で、現場で厚生労働省側の手違いで制約が掛かってしまったというのは、私はこれは大きな問題であると思っておりまして、是非もう一度、再度厚生労働省さんの方で全国の都道府県の労働局に対して、この若年者のトライアル雇用というものは非常にすばらしい制度だから、とにかくどんどん使えと、使ってほしいと、使ってもらえるように啓蒙しろということをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 委員御指摘のとおり、若年者トライアル雇用につきまして、これを平成十三年の補正予算で初めて取り組んだということもありまして、地方に対する指示がやや混乱していたということは事実であります。通達をちょっと改めて点検しましたら、別途指示する件数の範囲内でという通達が出ていまして、実は別途指示する件数の範囲内の通達でなくて、むしろ目標値としてどうも指示をしたようで、その辺りに大分取り違えがあったようであります。 若年者トライアル雇用については、今御指摘いただいたような問題始め、通常の形で就職できる若年者の方についてトライアル雇用をやるんじゃなくて、通常の形ではなかなか就職困難な人にトライアル雇用と、こういうふうなことで運用いたしておりまして、その辺りも含めてハローワークの窓口で若干の混乱が見られるのも事実であります。 そういったことで、その辺りを改善しようということで、あしたから、実はホームレスの方とかあるいは中高年齢者の方にもトライアル雇用を新たに始めるということでありますので、これを機にその辺り、今御指摘の点も含めて地方が混乱しないようにきちっと指示をしたいというふうに思っています。
○遠山清彦君 これね、本当にちゃんとやってくださいよ。せっかくいい制度があるのに、もう担当者が、現場の担当者が勘違いしていましたとか、あるいは対象になるはずの若い人たち、私も今ここにちゃんとビラも持っていますけれども、対象になる人がやっぱり使えなかったら、何のためにこういう制度を作ったのか分かんなくなりますから、是非やっていただきたいというふうに思います。 最後に坂口大臣、質問させていただきたいのは、先ほどちょっと言及いたしました若者向けのヤングワークプラザ、これは今まで東京、横浜、大阪、兵庫と四か所あって、補正で愛知にヤングワークプラザあいちが今年の二月二十八日にできたと。これは私の耳に入っている限りで非常にきめ細かいサービスを若い求職者にできているということで、大変高い評価を受けておりますし、評判であります。 私が今、公明党の青年局長をやっているんですけれども、各地の公明党の青年局もこのヤングワークプラザを増設してほしいという話が、要望があるんですけれども、今後、若年失業率の高い地域とかあるいは地方の中心都市、まだ仙台とか札幌とか福岡とか、そういう地方の中心都市でもヤングワークプラザがないところもありますので、そういったところに増設をしていただけないか、検討していただけないかと思っておりますけれども、御見解をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ヤングワークプラザにつきまして、各地域からいろいろの御要望をいただいておりまして、大変皆さん方が熱心におやりをいただいておりますことに敬意を表したいというふうに思っておりますが。なかなか、一か所作るにしましても一億円ぐらい掛かるんだそうでありまして、そんなになぜ掛かるのと私言うんですけれども、いい場所を借り、若い人たちが寄りやすい場所を借りて人を置いてということになりますと、どうしてもそのぐらいの予算を組んでいかなきゃならないというようなことがございまして、思っておりますほどなかなか増えていきにくいという環境もあるわけでございますが、しかし、できる限り今後も増やしていきたいというふうに思っております。 先ほど出ました沖縄辺りは、これはもう二割から若者でございますから、ハローワークそのものがもう若者向けに動いているところでございますし、やはりそうしたことも中心に、これからハローワークそのものの動き方もやはり考えていかなきゃならないというふうに思っております。ちなみに、沖縄におきましては、沖縄若年者雇用開発助成金というのを特別に沖縄には付けておりまして、そうしたものもお使いをいただいているということもお伝えをしておきたいというふうに思います。 御希望の段は私たちも十分に受け止めていきたいというふうに思っております。
○大沢辰美君 日本共産党の大沢辰美でございます。 私は、特殊法人改革の問題について質問したいと思います。 具体的には雇用・能力開発機構が保有している勤労者福祉施設の問題なんです。特に、この中の宿泊施設を持った大型施設などに対する厳しい批判が、この決算委員会でもありましたし、また予算委員会でも出されております。これらの施設の建設費や維持費が雇用保険財政をもう本当に圧迫していると、悪影響を与えているようなことは絶対あってはならないということだと思います。 そこで、勤労者福祉施設は全体で幾つあって、その中に宿泊施設を備えたものは幾つあるのでしょうか、まずお聞きします。
○政府参考人(戸苅利和君) 雇用・能力開発機構の勤労者福祉施設の施設数でありますが、全体で二千七十でございます。そのうち宿泊機能を備えました勤労者福祉施設は六十九施設でございます。これは現在、いろいろ各方面に譲渡の手続を取り、あるいは譲渡の取組をしていると、こういう状況になっております。
○大沢辰美君 二〇〇一年の十二月の閣議決定で特殊法人等整理合理化計画、二〇〇五年度末までにすべての施設を廃止することが決められていることになっていますが、宿泊施設機能の付いていない施設ですね、この今発表されました日付で二千六か所あると思います。その中に千百九十一か所の体育施設がありますね。このすべての施設を一律に廃止するという理由はどういうことなんでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 勤労者福祉施設につきましては、沿革的には、個々の中小企業では勤労者の福利厚生を十分図ることが困難であると、こういう考え方から雇用保険の三事業、事業主だけの負担で行っておりますが、事業主の方々に保険料を負担していただいて、事業主の共同連帯で中小企業等の勤労者の福祉の向上に図ろうと、こういうことでこれまで二千七十建設を進めてきたところでございます。 そういう状況でございますが、現在におきましては地方公共団体等の施設も充実してきているということで、国の特殊法人がこれらの施設を直接所有している必要性も低くなったということで、今、委員御指摘の平成十三年十二月の閣議決定であります特殊法人等整理合理化計画におきまして平成十七年度末までに譲渡等をするということにされたところでございます。
○大沢辰美君 やはり、私は福祉施設の向上を目指して作られたこの施設が今そういう形で廃止されようとしている。 私はちょっと具体的にお伺いしたいんですが、兵庫県に高砂市というところに高砂勤労者体育センターという施設があります。ところが、この閣議決定で決めた一律廃止の方針のために、今、市民の間に大きな問題が起こっています。それは、雇用・能力開発機構と高砂市の間で、市への、高砂市への譲渡を進めていましたけれども、この三月議会で施設の購入予算を議会が否決したんです。機構の方は、市が購入してくれなければ廃止しかないというわけですから、利用者はその存続を求めて今署名運動をされているんです。この体育施設は年間の総利用人員が非常に多くて、年間三万七千人超えています。毎月の申請者も多数に上っていますし、この三月の四日には、朝申込みに百五十人の人が列を作ったと言われています。 この要望書の中でこういうふうに書いています。私たちはいつまでも健康に働き、そして輝いて生きていきたいと願っています。体育センターはこれまで市民の多くが地域の方々との交流の場としてスポーツを通じて親しみ、コミュニケーションを培ってきました。今この体育センターの存続が危ぶまれているとお聞きし、スポーツを何よりも親しんでいる市民にとって、体育センターの存続を強く求めてやみませんと言っています。 厚生労働省とこの雇用・能力開発機構はこういう事態にどのような方針で、これからどのように対応されようとしているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この勤労者の福祉施設につきましては、今、委員もお話しになりましたとおり、それぞれの地域の高い御要請もあって、そして作ったものが多いわけでございます。 現在、それを譲渡しますときに、余りにも安く譲渡し過ぎではないかといって大変なおしかり受けているわけでございますが、できました理由にはそれなりの大きな理由があったというふうに私は思っているわけでございます。そして、譲渡をいたしますときにも、その譲渡をするときの、できるだけそれは高くお買いをいただくということも大事でございますが、それよりもこれを、施設を作りました趣旨というものがやはり今後とも生かされていくということが一番大事ではないかというふうに思っております。 そうした意味で、趣旨を生かしていただいて、そしてできれば地域でそれをお持ちをいただきたい。大体、市町村の土地の上に建てさせていただいているものが多いわけでございますから、他の施設にそれを売るということもなかなか不可能なわけであります。したがいまして、お買いをいただくということになればそれぞれの市町村にお持ちをいただくことが一番大事ではないかというふうに思います。 それぞれの市町村におきましては、今後の経費の問題等もあるために、いろいろの御議論が恐らくあるんだろうというふうに思っておりますが、そこはひとつ、本来のその趣旨を十分に御理解をいただいて、そして我々の二〇〇五年末までにそれをけじめを付けなきゃならないというこの方針、これにも御理解をいただいて、御協力をお願いをしたい、そういうふうに思っている次第でございます。
○大沢辰美君 私も、大臣がおっしゃるように、本当にこの施設は本来の趣旨が生かされるように今後も使ってもらえるのが一番望ましいと言われました。そのとおりだと思うんです。 だけれども、こういう形でいったん議会が否決した、これからどういうふうに具体的にこの問題を、いやもう駄目だからつぶしてしまおうと厚生労働省と雇用開発機構は言われるのか、いややっぱりこの趣旨に従って、これをつぶさずに市民の皆さんに使っていただくことが本来の生かされる道であるというように考えていらっしゃるのか、そこをちょっと具体的にお伺いしたいと思いますが。
○国務大臣(坂口力君) 議会で一度否決されたということは大変重い決定だとは私思いますけれども、これは四月には選挙もあるのでございましょうか、ここはないのでございましょうか、私には分かりませんけれども、しかしその辺のところをよく御理解をいただいて、もう一度いろいろお考えをいただくことができないだろうかというのが率直な私たちの気持ちでございます。 再度、御検討をいただければ有り難いというふうに思っております。
○大沢辰美君 私もそのように感じました。本当に協議を続けていって、市民の人たちが本来の目的のスポーツセンターとして生かされるように努力をしていくということが厚生労働省の意見として受け止めてよろしいでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今日は珍しく大沢さんと意見が一致いたしまして大変光栄に思いますけれども、我々も努力をしたいと思っております。
○大沢辰美君 いいことは一致するわけです。 でも、やっぱり問題点をはっきりして、この問題については、本当に何回も繰り返しますけれども、利用者が後も使えるように細心の努力をしていただきたいということをお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。 次は、交通安全の問題なんですけれども、警察庁の交通安全施設整備予算の決算についてお聞きしたいと思います。 国土交通省が実施している道路施設の安全対策と並んで安全上重要な役割を私は果たしているのが信号設備のことだと、信号設備だと思います。その整備状況について、二〇〇一年度の決算、二〇〇二年、新しい予算になりますけれども、その事業規模と予算額の状況について説明をまずいただけますか。
○政府参考人(属憲夫君) 信号機の整備につきましては、既存の信号機の更新、改良と新たに設置する新設の二種類がございます。 まず、平成十二年度から平成十五年度までの信号機の更新、改良の基数と、これに必要な予算の推移について、更新、改良を含めた特定事業の予算現額を事業費ベースでまず申し上げたいと思います。 平成十二年度中は七千百七基で約三百九十六億円、平成十三年度中は七千百六十一基で約三百四十一億円、平成十四年度中は八千二百七十五基で、平成十三年度第二次補正予算の繰越額約百六十七億円を含む約五百八億円となっております。また、平成十五年度の整備予定基数につきましては、現時点では未確定でありますけれども、おおむね七千三百基程度と見込まれ、特定事業の予算現額は事業費ベースで約三百八億円となっております。 続いて、信号機の新設の方について申し上げますと、信号機の新設の基数、そしてこの信号機の新設につきましては原則として地方単独事業でやっておりますので、この信号機の新設を含めた地方単独事業の予算現額を申し上げたいと思います。 平成十二年度中は三千九十二基で約七百六十億円、平成十三年度中は三千八十五基で約七百五十二億円、平成十四年度中は千八百十九基で約六百六十二億円、これに加えまして平成十三年度第二次補正予算により四千二百八基を整備しましたので、合計六千二十七基となっております。 平成十五年度の整備予定基数につきましては、平成十四年度補正予算を繰り越して整備する百八十五基を除き、現時点では未確定であります。また、平成十五年度は骨格予算の段階にある道県もありまして、地方単独事業の確定的な予算現額については承知をしておりません。 なお、国においては信号機の新設等への財政支援のために、事業費ベースで平成十三年度第二次補正予算に約百六十七億円、平成十四年度補正予算に約三十億円をそれぞれ確保したところであります。
○大沢辰美君 数字が非常にたくさん並びましたので分かりにくかったと思うんですけれども、やはり年度によって地方が担当している部署と国が改良している部分と非常に開きがあるんですけれども、予算の関係だと思うんですが。 そこで、最後に一点、大臣にお聞きしたい、公安委員長にお尋ねしたいんですけれども、今信号機の大量更新時代を迎えているということが警察庁のパンフレットで出ておりましたが、そうなりますと私は、今数字を並べていただいたその箇所と予算では間に合わないというのが実態だと思うんです。非常に、十七年ぐらいたったらもう古くなってさびているという実態もあるわけですが、これらはやっぱり安全性も含めて、本当に子供たちの学校通学路だとか、今お年寄りの皆さんがもう国道を渡るのも大変だという事態の中で死亡事故も発生して、なかなか信号機を十年掛かっても付けてくれないという実態があるわけですが、そういう点について本当に、予算の裏付けとこれからの目標というんですか、そのことを大臣に一言お聞きして、私の方の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員がおっしゃいましたとおり、例えば歩車分離式の信号にしても、現在、都道府県警察から約三千か所欲しいという要望がありまして、これはいずれもそれぞれの地域の方々からの御要望を踏まえたものだろうと思うんですね。 国民のための警察と言えるからには、やはりこういう御要望は真剣に受け止めなきゃならない。我々としては、そういう国民の御要望をどう吸い取っていくかということも工夫しなければならないと思っております。警察署協議会であるとか、あるいは警察本部や警察署の相談窓口、あるいはホームページなどをいろいろ利用しているわけでありますが、そういった御要望と実際にその交通事故の発生状況等を勘案しながら、危険性の高い箇所から順次実施していきたいと。 その際、特に平成十五年度以降は、新たな施策として、こういう人身事故が多発している特に危険な住居系あるいは商業系地域に安心歩行エリアという指定をしまして、このエリア内の信号機に関しては、従来は地方単独事業ということでありましたけれども、国が特別に財政支援をしようという制度も設けたところでございまして、今後ともこういう御要望を受けながら予算も一生懸命獲得させていただいて交通安全施設の整備事業を積極的に進めていきたいと、こう思っております。
○大沢辰美君 以上です。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。 今日は障害児保育の問題を御質問したいというふうに思いますが、二〇〇一年度の障害児保育事業の実績、これは六千三百六十九か所の保育園で入所児童は九千六百七十四名、こういうふうに聞いております。 この障害児保育の事業なんですが、来年度からは一般財源化するとされています。一般財源化しますと、その時点の全国的な到達点が基準、標準になって地方交付税に算定されるということですが、そうしますと、その到達点、現在の到達点ですね、去年までの、これが標準としてふさわしいところまで来ているのかどうか、これが問われるわけでありますが、今の障害児保育事業対象児童のおおむねを網羅しているのか、そういう御認識なのかどうかというのをまず伺いたいと思います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) この障害児保育事業につきましては、昭和四十九年度に創設されまして、それ以来相当の年数が経過いたしております。直近の状況は、今、委員がおっしゃったとおりでございますけれども、全国の保育所の約三割、六千を超える保育所で一万人程度の障害児のお子さんをお預かりいたしております。 必要がある市町村では原則として障害児を受け入れていただいているという状況にまで各市町村の取組が定着をしているというふうに認識をいたしております。
○八田ひろ子君 これ、保育所の待機児童をゼロにするというのが二〇〇一年度の施策なんですが、当然障害児も入っているというふうに認識していいんでしょうか。この事業が始まって相当今もう定着していると言われておりますが、この十年間でも二倍になっている。毎年毎年、補助金があるので、箇所数も、また障害児を受け入れる児童数も非常に増えているんですけれども、そういう問題ではどうなんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 待機児童ゼロ作戦は平成十四年度から始まりまして、三年間で十五万人の児童の受入れ増を図り、もって保育所の待機児童の減少を目指す取組でございます。もちろん、この待機児童ゼロ作戦の対象として、保育に欠ける障害をお持ちのお子さんも含まれることは当然でございます。 待機児童がいる市町村で具体的にどういう入所の順番を決めているかということですけれども、市町村の優先順位の決め方、各市町村ごとにお決めいただいておりますけれども、それを幾つか拝見いたしますと、子供さんが置かれた状況を点数化して、点数の高い方から保育の必要性の緊要度が高いということで優先的に入れておられるようですけれども、障害を持ったお子さんについては障害の加点ということをしておられる自治体が多いというふうに認識いたしております。 したがいまして、待機児童の対策の中でも、障害を持っているお子さんには配慮がされて対応されているというふうに考えております。
○八田ひろ子君 現実には、先日も私のところに愛知県の保育団体連絡協議会の皆さんがおいでになりまして、障害児に関してはなかなか入れてもらえない、あるいは受入れを充実していただけないと障害児を持った親が働けないと。途中で障害児になる方も、病気とか熱が出てとか、そういうのがあるわけですね。だから、そういう切実な声をいただいているわけなんです。 最近も私のところにメールが来まして、この方はヌーナン症候群の子供さんを、今二歳なんですけれども、お持ちで、働いていらっしゃる方で、地域の保育園に入りたいということなんですが、なかなか難しい。ここの自治体は統合保育をやっていない自治体ということもあるんです。地域の同年代の子供さんとやっぱり交流をさせたい、何より健常児と触れ合うことで生き生きと、それまでは大人の働き掛けには余り反応しなくても、子供同士ですと自然と反応をして発達が促されるというのを間近に見て、何とかならないんだろうかという切実な声がありました。これは当然の思いだというふうに思いますし、そのために今まで補助金を作って促進をされてきたと思います。保育者の確保と保育者のレベルの向上を充実させることがこれからも必要だと思うんですね。 そこで大臣に伺いたいと思うんですけれども、障害児保育の補助金は来年度から一般財源化になります。今日、これは総務省の参考資料を皆さんのところにお届けをしたんですけれども、この左側にあります一般財源化影響額、こうなっているところなんですが、義務教育と福祉が一般財源化になりまして、この下の福祉の欄のところに障害児保育のための三十三億円があったんですけれども、国から支給された補助金が廃止されて地方交付税に切り替えられる。右の欄に行くわけですね。半分は地方交付税として、またもう半分が地方の特例交付金という形で行きます。ですから、交付税を受けている交付団体は両方とも入ってくるんですけれども、不交付団体ですとちょうど半分になってしまうという中身があるわけです。 愛知県の例でいいますと、愛知県はこの補助金に上乗せをしている部分があるんですけれども、今回、その上乗せ分をやめようかと、やめるという予算になったわけなんですね。ですから、一般財源化で地方の施策が後退してはならないというふうに思うんですけれども、今の水準を基本とする交付税の制度となりますと、今以上に前進をさせるためには、これからはその分は全部地方の生の負担ということになるんではないかという心配が持たれています。 こうした中で、地方自治体で障害児の保育を一層充実、推進するためには、国の側からのインセンティブとか助言とか、そういうものが必要ではないかと思いますが、国はどう役割を担っていかれるのか。今後の問題ですが、大臣の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 障害児の問題につきましては、今までから都道府県あるいはまた市町村によりまして、非常に熱心にお取組をいただいたところとそうでないところとの格差がかなりございました。熱心におやりいただくところの数が今まで少なかったものですから、いわゆる補助金の形で奨励をしてきたと申しますか、多くの市町村にできる限り障害者の問題を取り上げてほしいということを要請をしてきたところでございます。 しかし、かなりなもう年月がここに経過をいたしましたし、そして今回は、もう障害者の問題をどの市町村とも差別なく取り上げていただく、どの市町村とも今後はおやりをいただくということになったわけでございまして、そういう中で一般財源化がここにされたところでございます。この問題もその中の一つだというふうに思っております。 しかし、私たち、この障害者の問題、国の方はそれじゃもう市町村に任せてしまって、そして全然私たちは関与しないんだというようなことは決して思っておりません。今まで同様に、国といたしましても状況というものを十分に把握をする、そして要請をすべきところは要請をしていきたいというふうに思っております。 そういう心構えでこれからも対応したいというふうに考えているところでございます。
○八田ひろ子君 現状が、今、五割程度の自治体でしか統合保育ができていないんです。ですから、その上に一般財源化というのは、何に使ってもいいお金ということですので、障害児保育に使えるかどうか。交付税を受け取っていない自治体は、それがなくなるということで、都道府県さんでも補助金をやめる部分が出てくるので、心掛けていただきたいですけれども、心だけでなく、やはり推進できるような行動を十分に把握、また要請もするというふうにおっしゃっておりますけれども、障害児保育、まだまだ遅れている分野で、公的責任が大きいということで、是非お願いをして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。 今日は何点か質問させていただきますけれども、まず、今国会、大変参議院の決算委員会が重視されておりまして、そのとおりまた先般は、総理大臣以下各閣僚の皆さんが御出席になって全体的質疑をやられたと。順調に進んでいるわけでございまして、その席でも総理は、今後の予算編成に生かしておくことが政府の責任だとはっきり言われたわけで、大変閣僚の皆さんの御理解もあり、さらには、委員、委員長始めとする決算委員会委員の皆さんの御理解があって順調に進んでいると思っておるわけでございます。 そういう意味では順調なんですが、私自身としては、もう一つ何か物足りないといいますか、この参議院の決算重視というものに、予算に、後年度予算に反映するという以外に、やはりもう少し国民の皆さんに関心を持ってもらえるためには、決算に対する責任問題といいますか、これも今までいろんなところで議論されているわけでございますけれども、その辺をもう少し詰められないかなと。全くアイデアがなくてこんなことを言っているんで大変申し訳ないんですけれども、私、そういうものに関して素人なものですから、なかなかそういう案も出ない、したがって、どなたかにすがらなきゃいけないような気分で実はこの質問に立っているわけですけれども。 過去において、いろいろ経緯を調べさせてもらいましたけれども、決算が承認されなかった場合の解釈といいますか、これは多分に、いわゆる法律的な問題じゃなくて政治的な問題だというように理解されてきたというふうに私は理解しておるわけですが、過去のケースからいきますと、一つは、昭和二十一年に衆議院の帝国憲法改正委員会で、金森国務大臣が、国会において決算書を厳重に批判されますれば、結局国会の監督権が政府に影響いたしまして、政府はそれに対する責任をその程度に応じて取らなければならず、究極におきましては総辞職というような場合にまで及ぶこともまた考えられるのでありまして云々と、こう述べておられるわけであります。 これを受けたんだろうと思いますが、度々国会の場でもいろいろ例として挙げられておりますけれども、佐藤総理ですか、四十四年だったですか、佐藤総理が、国会の承認が得られないようなずさんな決算や行政は行っておりませんが、万一そのような事態があったとすれば、その場合の方策としては、総辞職だけでなく国会の解散ということも当然あり得るというような御答弁をされておるわけです。 これが、面白いことと言っちゃおかしいんですけれども、実際に否決され始めたんですね。百十六回国会で昭和六十一年度決算、それから百二十回国会で六十二年度、百二十三回国会で六十三年度と平成元年度、それから百二十七回国会で平成二年度決算で本会議で、参議院の本会議で否決されている。それと同時に、総理大臣の御答弁もちょっと趣が変わってまいりまして、百十六回の国会ですか、海部大臣が、政府といたしましては、国会の御審議、御指摘を踏まえ、今後とも予算の適正かつ効率的な執行に努めて国会の御理解をいただけるように適切に処理してまいりたいと考えておりますと。解散とか総辞職とか、それはすっ飛んじゃったわけですね。これはまた宮澤大臣も、これは百二十三回の国会ですか、それで同じようなことを言われて、最近はちょっと変わってきちゃっていまして、こういう面からもこの決算の重みというのはちょっと何かあいまいになったような気がするんですが、私は、総辞職とか国会解散とか、そこまではいかがかという気もあるんです。 といいますのは、今のような参議院議員の先生方の構成を見ていますと、いわゆる与野党の数でどちらにも動いちゃうと。やっぱり決算というのはそういうものでない。本当にいいものだったか悪かったものだったかということで責任を取ってもらうということが必要なんじゃないかなというように思っているんですが、その辺で、じゃどういう責任の取り方があるか。 私は、皆さん、内閣法制局辺りに御意見聞くのが一番いいんじゃないかというようなお話もございまして、度々それをお伺いしているんですけれども、なかなか御答弁いただけない。先日こういうことを質問すると言ったら、事務方の方がお見えになって、法制局というのはどうもそういうことをするところじゃないみたいな御意見もあったんですが、がっかりしまして、それならそれで結構なんですけれども、そうであればやっぱり我々国会議員が考えなきゃいけないのかなというような感じを持ったんですが。 その辺、非常にあいまいな質問で申し訳ないんですけれども、そういうことについて、何かこういう、取組方で結構ですけれども、何か御示唆いただけるようなことが言っていただけるのかどうか、その辺まずお願いいたします。
○政府参考人(宮崎礼壹君) 余り目新しいことを申し上げられそうにございませんで申し訳ありませんのですが、御指摘のとおり、決算が非常に重要なものでありますことは言うまでもないわけでございます。しかしながら、決算は予算と異なりまして、御案内のとおりでございますけれども、過去の事実についての計数的なものを整理して記録したものという性格のものでございます。憲法につきましても、予算については議決という言葉を使っておりますのに対して、決算につきましては提出という言葉を使っているにとどまるということもございまして、決算につきましては、それ自体法規範性を有するものではないというふうに考えざるを得ないところでございます。 したがいまして、仮に各議院において決算が是認されなかった場合におきましても、内閣の政治的な責任というものが生じ得ることは別といたしまして、既になされた収入や支出の効力に何らかの影響を及ぼすことはないというふうに考えられるわけでございます。 そこで、お尋ねの、国会において決算が是認されない場合に、政治的な責任を超えて内閣に対して何らかの法的な責任を追及する制度が設けられないかということにつきましてでございますが、そういうことになりますると、それは憲法を含めました法律改正あるいは立法政策いかんの問題になるというふうに考える次第でございます。
○岩本荘太君 立法政策ということは、結局議員立法みたいな格好で出すというふうに理解されるわけですか。
○政府参考人(宮崎礼壹君) 議員立法のことも考えられますし、政府でまた工夫ができまして、具体案ができれば政府ということもございますでしょうけれども、内閣法制局といたしましては、直接的には法律案の審査なり現行法律の各体系の整合性といったことについて担当しておりますので、どういうふうに責任を取らせるような工夫をするかということについて、政策的な立案をするところではないということを御理解いただきたいと思います。
○岩本荘太君 内閣がもし提出するとすれば、やっぱり内閣に対して、所掌事務を見ますと、いわゆる意見具申という項目もございますので、今の、あえてこれ以上言いませんけれども、ちょっと今のお話で私思いますのは、一般の人の理解、このように財政が厳しいときに、民間会社でありゃ、失敗すりゃもう首脳の責任になるわけですよね。それが国だったらもういいのかと、そういうことじゃなくて、もうこれは使っちゃったんだからしようがないんだというのが一般の人に非常に理解しづらいわけですね。これは法制局を責めるわけじゃないんですけれども。 したがって、私はもう委員の皆様に申し上げたいんですけれども、何らかの格好でこういうものを、今のお話でどうも、内閣とか、内閣じゃない、法制局という関係でなく、我々が考えなきゃいかぬ問題のようですから、これで私の質問をやめますけれども、そういうような問題としてもう一歩、我々の努力でここまで決算委員会が前向きにいったもんですから、もう一歩踏み込んでいきたいなということをちょっと皆さん方に御要望させていただいて、これは、この質問はこれまでにしたいと思います。 次に、これも決算ではないんですけれども、本日法務大臣お見えなんで、私、法務大臣に質問したことはないもんで、今回初めてでございまして、私、法律の専門家じゃないもんですから、いろいろそういう質問をする機会がなかったんですが、これ、法務大臣に御質問するのは失礼かもしれませんけれども、いわゆる内閣の一員であるということと、法律を扱っておられる主管の、つかさどる省のトップであるということから、個人的でも結構ですから御見解をお話しいただきたいんですけれども。 といいますのは、先日来、金と政治なんかの国会審議を見ていますと、小泉総理大臣がよく、法律があるのにそれを守れないからだと、こういう問題が起こるのはですね。何か個人の問題に転嫁するような印象を私は受けるんですけれども、これは非常に、やっぱりこれも一般の人から見ると分かりづらい。 じゃ、法治国家だから確かにそうなんでしょうけれども、やっぱり法律があって、それを守るか守らないかだけでやっていくのかと。守るような法律を作るといいますか、守るような環境、社会環境を作るというのも、これも政治の責任であるというような感じがするんですね。 いい例かどうか分かりませんけれども、例えば規則を厳しくした例で最近では、国家公安委員長おられますけれども、酒飲み運転、酒気帯び運転、あれはちょっと厳しくしたんですかね、激減したですね。私も地元なんかにおって、例えばゴルフのコンペなんかあって、昔は一ふろ浴びれば大丈夫じゃないかというのが今完全になくなって、もう酒が全然出ない状況ですから、これはなくなるの当たり前だと。 これは厳しくした例なんでしょうけれども、いろんな面でいろんな物の考え方があると思うんですね。法律を厳しくするとか、そういう社会教育をするとか、そういうものがあって、単に法律を破る人間あるからというのがちょっと納得できない。これは変な、変なというか、別に総理大臣を私は批判しているわけじゃないんですけれども、一般人として、こういう物の考え方がやはり蔓延といいますか、あるとちょっとまずいんじゃないかなという、私はそういう印象を持つものですけれども、その辺、大臣の御所見をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 私も法律の専門家というわけではないんでございますが、今このような立場をいただいておりまして、毎日悪戦苦闘しているわけでございます。 法律は、もちろん破らせるためにあるんではなくて守ってもらわなければならない、そう思って国会で御審議をいただいて、そしていろいろ問題がないということで、これは国民に守ってもらうべきものであるということに決定された結果、法律ができるわけでございますので、国民の総意を反映した国会において決められた法律であるということで、普通の常識のある国民であれば当然守るべきものであるという前提で決まっているものだと思います。 しかし、どんな法律でも、今、酒酔い運転の話をされましたけれども、それでもなおかつ破る人がございまして、数が前よりは少なくなったかもしれませんけれども、そういうケースも残念ながらあるわけでございまして、その場合はやっぱりしかるべき処罰をしなければいけないということでありますので、そのような現実の話を小泉総理もそのような言い方で言われたんではなかろうかと思います。
○岩本荘太君 酒飲み運転の話にしても、そういうふうに変えたわけですよね。変えたことによって効果があったというわけですから、単に今ある法律があってそれは守るから、国会でやっても世の中どんどん変わっていくわけですから、その時々に合ったふうにやっぱり国会は憲法に違反しない限り法律は幾らでも変えられるわけですから、そういうことでなければいけないなと。 御感想ということですのでこれ以上のお話は聞きませんけれども、やっぱり国民の皆さんは何となく私は納得していないなというような感じを持っていることを申し上げておきたいと思います。 それと、警察の方はもっと犯罪的な要素がありますから、これは犯罪を犯したから罰する以外に、犯罪予防といいますか、そういう取組は随分やっておられるんじゃないかなと思うんですけれども、その辺の取組の状況とか、言うなればこれからのお取組の方針等ございましたら、御説明を願いたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、岩本委員がおっしゃいましたように、いったん犯罪が起こってしまったら、これは警察としては断固取り締まらなければいけないわけでございますが、これは捜査機関として当然の責務だろうと思います。 しかし、今非常に犯罪も残念ながら増えてきておりまして、事後的な捜査活動をやっているだけではこの増えていく犯罪に対処することができない。それは、要するに悪い言い方をすれば、検挙しても検挙しても起こってくるということも、その検挙に犯罪が、犯罪に検挙が追っ付かないという面もないわけではございませんが、やはり予防、抑止、こういうものをしなければ、結局、市民生活の安心と申しますか、安全、平穏と申しますか、そういうものも確保できないということがあろうかと思います。そこで、犯罪の発生を予防、抑止するということを今警察としても重要な事項としてやっているわけでございます。 具体例を挙げますと、最近、非常に体感治安も悪くなっていると、こういうふうに言われておりますが、こう体感治安が悪くなっているというのには大きく言って二つあると思います。一つは、路上でひったくりとか、こういう街頭犯罪が非常に増えているということがございます。それからもう一つは、家に帰れば、かぎを閉めれば安心だと思っていたのに、家の中に押し込んでくる押し込み強盗や押し込み窃盗というものが、侵入盗ですね、こういうものが増えてくる。 そうすると、これはやっぱり予防しなきゃいかぬ、治安を回復することは予防であると、こういうことになるわけですが、警察庁では、昨年の十一月に街頭犯罪等抑止総合対策室というのを設置いたしまして、それから各都道府県におきましても、今年の一月から、地域の犯罪実態に応じまして、その対象とする地域や犯罪類型に重点を絞って、街頭犯罪等抑止計画というのを作りまして対策を行っているところであります。 それと同時に、先ほどもちょっと御答弁の中で申し上げたんですが、警察だけでできることは限界がございます。やはり民間や地域社会との協力というものが不可欠でございます。 一つの例としては、先ほども申し上げました自動車盗でありますけれども、あれはかぎを掛けておいても電線をつないだりしてエンジンを掛けられてしまうと。そうすると、そういうふうに起こりにくい自動車のキーを開発して、それでそういうものを設置した人に対してはいわゆる保険も安くするとか、これは保険会社も入っていただかなければなりませんし、自動車メーカーも入っていただかなきゃならないし、そういうことで、大量に行われている自動車盗というのを官民の協力で実を上げていこうというのをやっております。 それから、町づくりとかこういうのも非常に大事でございまして、あの池田小学校で非常に凄惨な事件が起きましたけれども、あれを機に学校建築の在り方というものが今までの考え方でいいのかと。やっぱり先生方にも目が届き、犯罪が起きにくい構造というものがあるじゃないかというような議論が起きてまいりました。 また、公園なんかでも、非常に治安の悪いところでは、公園の中の暗がりに引きずり込んで、あるいはその公衆便所等に引きずり込んで人が見えないところで犯罪が起こるということがございますので、やはり公園の設計というようなことも犯罪に強い設計というものがあるだろうと。それは同じく町づくりや何かにもみんなあるんだろうと思います。そういうのにはもちろん行政、自治体との協力も必要でございますし、民間のいろんな方々との協力も必要であろうと思いますが、そういういろんな取組を行いながら犯罪の抑止、抑圧、事前予防というようなものを推し進めていくことが大事だと思って今やっております。
○岩本荘太君 ありがとうございました。 私は、それともう一つ、人間の気持ちじゃないかと、抑止するのは。やはりもう少し性善説といいますか、人間が、そういう人が増えればなくなる、それが今どうも逆に行っているんじゃないのかなというような感じがいたしますし、それと同時に、やっぱり医療なんか見ても、病気になったらお医者さん金がもらえるけれども予防してもらえるというのは余りないという、そういう社会環境といいますか、そういう社会であるということもちょっと何か一つ残念な問題かなというような感じがいたします。 それと、今日は警察ということで、交通警察といいますか、交通警察というよりも、警察、交通に関係されているということで、むしろ質問、国土交通省的な問題についてちょっと質問させていただきたいんですが、最近、やっぱり公共事業の批判がいろいろ出ておりますし、ましてや道路予算について云々されているわけですけれども、私なんかは地元からよく道路の陳情なんか見えます。 そのときに、要するに、今現実に、私は石川県ですけれども、地方なんか、田園地帯なんかに行くと、本当にコンクリートジャングルのすごい、ただ走る、一車線というか、一路線があるだけならいいんですけれども、交差したりしますと物すごい状況になるんですね。風景が一変するような状況になるんですね。そういうときに、陳情に見えた方に、あなた方はこういうのを望むんですかと言いますと、ちょっと言葉を詰まらせちゃうようなところがございまして。 そんなことと、それとやっぱり道路というのは利便性があって快適であればいいわけでして、私などもよく、たまには遠出するんですけれども、必ずしも、そういうコンクリートで専用道路を造る以外に、利便性と快適性を確保するにはほかの方法もあるような感じがしますというか、私がいわゆる主要地方道などを通りますと、時間的なそんな問題もないし、非常にスムーズな、信号も少ないですね。そういうのがあることに気が付きまして、そういう方にもっとシフトするのも一つの方法じゃないのかなと。最近、環境問題もいろいろ言われておりますし。 そういうようなことをちょっと申し上げると、必ずしも全員の方が賛成するわけじゃないですけれども、そういう考えを持たれる方もありますし、たしか去年、建設省、十二月の予算時期に、それに近いような、地方によってやっぱり整備基準といいますか、そういうものを変えたらどうかというような発想がちょっと新聞に報道されたことがありました。私はそれはいいことだなというような感じを持ったんですが、それが今消えちゃっているような感じですけれども。 そこで、そういう専用の道路じゃない主要な地方道で割と快適な道路がある。私、建設省の基準知りませんけれども、そういうのがあると思うんですけれども、そういう道路というのは大体どんな規格でどのぐらいあるものか、ちょっと御答弁を願います。
○政府参考人(佐藤信秋君) 先生のお話は、御質問、二点お答えすべきかなと思います。 一点目は、高速道路なんかで大々的な構造物の場合に、コンクリートジャングルといいますか、そういうようなことでは景観も阻害されるし大変なんじゃないかと。それからもう一点は、利便性、快適性と、こういう面から、主要な地方道であるとか、あるいはそれの造り方の基準の問題であるとかいう点に工夫をすべきではないかと、こういうことかと思います。 一点目の、高速道路が大きな構造物を伴って田園風景を一変させる、あるいは緑を、森林を削っていくと、こういうような御議論につきましては、私どももできるだけ自然の邪魔をしないといいますか、自然に沿うような、そぐうような、できるだけそういう工夫をこれから特にしていこうと。インターチェンジなんかも簡易な構造、コンパクトな構造に、ETCなんかを使ってやっていこう、こういうふうに考えているところでございます。 それから二点目の、主要な地方道で利便性、快適性、こういうものをしっかりと確保する、こういうことが大事なことではないか、その場合に基本的な造り方というような面についてもいろんな基準を考えるべきだろう、こういうお話でございました。 まず、主要な地方道と、こういう面で申し上げますと、全国百十七万キロの全体のネットワークの中で主要地方道ということで指定されておりますのが、延長といたしましては七万九千キロぐらいございます。これを効率よく使っていただく、こういうことが大事なことだと私どもも思っております。 その場合に、先生御指摘のように、造るときに何でもかんでも立派な道路で、主要な地方道まで国道とペアになりながら補完する、こういう形のものであるわけでございますが、立派な道路で四車線の堂々とした道路でなきゃいかぬ、あるいは二車線のきちっとした道路でなきゃいかぬということで必ずしもない場合もありますということだと思います。 そういう意味で、十五年度よりローカルルールと申し上げておりますが、要はそれぞれの地域の特性に応じて、その地域の特性を生かすようなルールで、例えばどうしても両側に一車線ずつ、二車線の余裕のある対向をできるような道路というだけではなくて、場合によりましてはある一定の間隔でその非常帯といいますか待避所が設けられて、一・五車線的なと申し上げておりますが、そういうような造り方の工夫、使い方の工夫、こういったことも大事なことだということで、十五年度よりそのローカルルールのそれぞれの地域における推進というものを支援してまいろう、こういうことにしているところでございます。 そんな工夫をしながら、快適で利便性のあるネットワーク作りということに取り組んでまいりたいと思っております。
○岩本荘太君 質疑時間が参りましたので、実は、あとスピードの問題とか構造の問題とかいろいろ御質問したかったんですが、質疑時間が参りましたので、また別の機会にやらせていただくことにしまして、質問を終わります。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 男女の賃金格差についてお尋ねをいたします。 昭和シェル石油の元社員の野崎さんが、昇格や昇給で男女差別を受けたと主張して損害賠償を求めた訴訟で、東京地方裁判所は二〇〇三年一月二十九日、会社に四千五百三十六万円の賠償命令を出しました。結局、同じように働いていても、女性は四千五百三十六万円、五千万近く損を受けているという、そういう判決です。 これは非常に画期的な判決で、賃金格差を認めただけではなく、それが、賃金が低く算定されていますから、受け取る年金の金額にもそれが跳ね返って、賃金格差があるために原告が受ける公的年金の金額も低いと、それも加算をして会社に賠償命令を出しました。 このような判決を厚生労働省としてはどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) この判決はただいま控訴中というふうに伺っておりますので、個別の判決に対してコメントするのは難しいというふうに思いますけれども、一般論で申し上げますと、やはり制度的には一見男女同一賃金が保障されるようであっても、その賃金制度の運用その他雇用管理によって大変大きい男女間の格差が生ずることがある。そのことの是正のために私どもも取り組むべきであるというふうに考えております。
○福島瑞穂君 実は、私も賃金差別の裁判をやったことが、代理人としてやったことがあるのですが、なかなかデータが集まらない。このケースも判決が出るまで十年掛かる、しかも会社側は控訴をしていると。それから企業が賃金に関するデータを提出してきたのは裁判が六年目になり、かつ裁判所の文書提出命令があって初めて出してきたと。 つまり、女性が賃金格差の裁判争うことそのものが非常に難しく、このような企業側の態度がいたずらに判決を延ばす原因になる、救済が非常に困難であると。このような現状について、あるいは企業の立証責任等についてどうお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 企業の立証問題についてはそういった御議論があるということは承知いたしておりますけれども、労働法体系全体の問題でありますので、大変難しいまた課題ではあるというふうに思っております。 行政といたしましては、しかしながら、男女同一労働といいましょうか、同一労働同一賃金の原則をしっかり遵守をしていただきたいというふうに思っておりましたので、実は研究会を設置いたしまして、これは学者だけの研究会だったわけですけれども、多分、行政といたしまして、旧労働省時代から男女間賃金格差の問題に初めて真正面から取り組んだ研究会であったというふうに思います。 その研究会から、昨年の十一月に報告書が出されまして、賃金制度の問題、そして広く雇用管理全体の問題として幾つか問題点の提起がございましたので、それらを踏まえて今ガイドラインを作成中でございまして、早急にそれを取りまとめまして労使にお示しし、是非企業の中でまず労使が点検をしていただいて、制度の面、そしてその運用面も含めた点検をしっかりしていただきたい、そのことを行政としても促進してまいりたいと思っております。
○福島瑞穂君 データを集めなければならないという様々な問題点について、是非厚生労働省が、これは裁判の問題でもありますが、積極的に今後取り組んでくださるようにお願いします。 現状では、たくさんの男女差別賃金あるけれども、裁判を起こせる人そのものも非常に少ないですし、それから裁判を起こして十年たち、かつ控訴をされ、なかなか一審が四千五百三十六万払えと言われても確定しないという中で、女性に対する救済が非常にできないという問題もありますので、積極的に取り組んでいただきたいと思います。 大臣、こういう男女差別の賃金格差の問題に厚生労働省として取り組んでくださるようどうお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 男女同一価値同一賃金の原則というのは大変大事な原則だというふうに思っておりますし、この方向に向けてあらゆる努力をしなきゃならないと思っております。
○福島瑞穂君 先ほど局長の方から研究会報告のことがありました。この報告の中には、同一価値労働同一賃金原則の実現が可能であると書いてあります。 この問題とパートタイマーの同一価値労働同一賃金はちょっとレベルが違う話ですが、正社員の中の男女格差をなくすことは当然として、女性は多く不安定雇用が多いですから、そことの同一価値労働同一賃金も非常に課題だと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 御存じのように、パートタイマーが大変増えております。従来、正社員が従事していた職もパートタイマーが代替をしていくというような姿も見られます。 そういった中で、平均賃金を比べますと、パートタイマーの時間当たりの賃金と正社員の時間当たり賃金はむしろ拡大する傾向にございまして、このまま放置するわけにはいかないというふうに考えております。 そこで、この問題につきましては、学識者によります研究会を経て、昨年の九月から労働政策審議会雇用均等分科会、三者構成の審議会でございますけれども、そこでパートタイム労働者と正社員との間の処遇の均衡問題について議論をしていただきました。先日、報告の取りまとめがなされまして、労使、大変意見の対立する難しい問題でございまして、その報告書も必ずしも全会一致で、この方向でやれという報告書ではなかったわけでございますけれども、報告書を出していただきましたので、今検討いたしておりますのは、何が均衡処遇か、どういう状況であれば処遇の均衡を図らないといけないかということについての具体的な判断基準を、大臣がパートタイム労働法に基づく指針として、厚生労働大臣の告示という形式になるわけですけれども、それで示すことができるよう、これまた関係審議会に諮問をし、答申をしてという手続が要りますけれども、指針の改正で何が均衡かということを示し、それを遵守していただけないようなケースについては必要であれば助言、指導、勧告を行政としていくような、そういう対策を進めたいというふうに考えております。
○福島瑞穂君 是非、基準作りや取組を本当によろしくお願いします。 ちょっとこれは質問通告していないんですが、していなくて、答えにくかったらごめんなさい。公共事業を受注する企業は、男女平等を実現している企業あるいは男性の育児休業の取得率がちゃんとある企業、障害者をきちっと雇用している企業、そういう企業にしか公共事業を受注させないとか、それぐらいやればかなり会社が変わるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。大臣、どうですか。
○国務大臣(坂口力君) 突然のお話でございますし、なかなか上手にこれはお答えすることができ得ないわけでございますが、しかし企業というのは、やはり今おっしゃったいろいろのそういう社会的なところ、社会的な問題をやはりやり遂げるような企業でなけりゃいけないと思うんですね。そういう企業がこれから評価をされる、そういう企業がやはりすばらしい企業だというふうに私もなってくるというふうに思っております。 国の方がそれを選んでそういうふうにするということよりも、そういう企業がやはり社会全体の中で評価をされるという方向にやはり向いていかないといけないというふうに私も思っている次第でございます。
○福島瑞穂君 条例の中には、公共事業を受注する、させる場合に、女性をどれぐらい活用しているかの報告書を添付させるところも出てきています。 ですから、そういう書類を添付させるということを例えば国土交通省と厚生労働省で進めていくというふうなことはいかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 実は、内閣府に置かれております男女共同参画会議で、正に女性のチャレンジを支援するために国や地方自治体何ができるかということを今議論をされておりまして、近々その報告書が取りまとめられるというふうに聞いております。 その中で、今、委員がおっしゃられました公的な契約と女性のチャレンジ支援をどういう形で融合できるかということについても議論がなされているというふうに聞いておりますので、その議論の結果なども踏まえまして、厚生労働省もよく内閣府と御相談しながら取り組んでまいりたいと思います。
○福島瑞穂君 厚生労働省は職場における男女平等の実現のために本当に頑張ってください。 この昭和シェル石油の裁判、判決が極めて画期的なのは、公的年金の損害もはっきり認めたことです。公的年金、女性が低い賃金で抑えられている限り、もらう年金の金額も絶対に当然低くなるわけで、女性の老後の方が生活が、男性も大変ですが、女性の老後の生活が極めて不安定です。女性の年金権の確立について、厚生労働省はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今年一年掛けまして年金制度の改正に取り組まなきゃならないわけでございますが、その中の大きな柱の一つは女性と年金と思います。どういう年金制度を作るにいたしましても、その中で女性と年金問題をどう位置付けるかということがやはり見逃すことのできない問題だというふうに思っております。 この報告書の中にもございますが、「女性自身の貢献がみのる年金制度」というのが出ておりますけれども、そういう言葉でもう言えるようなやはり年金制度というふうにしないといけない。 これは女性だけの問題ではないんですね。男性にとりましても、自分が死んだ後どうなるのかなと心配しなきゃならないわけでありますから、そうしたことを含めますと、男女をやはり同じような年金制度にしていくということは、これはもうこの次の年金では避けて通れない問題だと思っております。
○福島瑞穂君 よろしくお願いします。 次に、JALにおける育児休業の規定に伴う深夜業免除の問題についてお聞きします。 JALの客室乗務員で育児休業法の規定に伴い深夜業免除を受けている人が、会社から七十五人に削減すると、抽せんで決めるということについて、抽せんというのは余りにやっぱりひどいんじゃないかということで回避はできたのですが、会社は依然として対象者を七十五人に削減することに譲らないというふうになっています。 そうしますと、それから漏れた何十人かの人たちは実際育児のために会社を辞めざるを得ないという問題が生じています。何とかローテーションを組めば百何十人組めるのではないかという意見もあるんですが、厚生労働省、いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) JALの深夜業の制限についての問題ですけれども、私どもの東京労働局の方に労働者の方から御相談がありまして、東京労働局では相当回数企業から事情をお伺いしました上で、三月の六日に幾つかの点を指導いたしました。 その中に、深夜業の制限を適用する労働者の枠を拡大するよう一層の努力をするということも指導内容に入っておりますので、当面は会社の対応を見守るということにいたしておりますけれども、また必要があれば必要な助言や指導を会社に対して行ってまいりたいと思っております。
○福島瑞穂君 深夜業の免除が受けられないと実際はやっぱり子育てのために辞めざるを得ないので、こういうことが一般化すると本当に働く人たちが大変ですので、是非、指導等、よろしくお願いします。 次に、シングルマザーの就労支援についてお聞きします。 児童扶養手当の削減があったわけですが、シングルマザーの平均年収は、児童扶養手当と年金を入れて二百十六万円という数字もあります。児童扶養手当の支給要件が激しくなった代わりとして就労支援を打ち出しておりますが、自治体への強制力がないためなかなか取り組むところも少ないと聞いています。 今後、シングルマザーの就労支援にどう取り組んでいかれるのでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母子寡婦福祉法の改正を昨年の臨時国会でしていただきまして、この四月一日から施行になります。 施行に先立ちまして、厚生労働省といたしましては、母子家庭対策の基本的な方向、国が講ずべき措置、そして地方自治体が講ずべき措置について基本方針という形で先日策定をいたしました。この基本方針に基づきまして、都道府県や市などにおいて母子家庭の自立促進計画を策定をしていただくということになっておりますので、まず自治体にやっていただきたいというふうに思いますのは、この自立促進計画を策定をするということでございます。この自立促進計画の中に母子家庭の母親の就業促進策を盛り込んでいただきたいというふうに考えております。国といたしましても、こういった自治体の就業支援策をプッシュするといいましょうか、更にそれを支援するための補助金を十五年度の予算に盛り込んだところでございます。 幾つか御紹介させていただきたいと思いますが、まず第一にお願いしたいと思っておりますのは、すべての都道府県、そして指定市、中核市までこの事業はお願いしたいと思っているわけですが、母子家庭等就業・自立支援センター事業というものを始めていただきたいというふうに思っております。これは就業相談から始まりまして、職業講習、そして実際の就職情報の提供など、最後の就職に結び付くまでの一貫した一連の事業を一ところでやっていただくという事業でございまして、まずこれを核にお願いしたいというふうに思っております。 二つ目は、母子家庭の母親の職業能力を高めるということがより良い、より多い収入が得られる仕事に就けるということになると思いますので、母子家庭の母親の職業能力開発のための努力を支援するための補助金でございまして、職業能力開発のための講座を受講した場合に受講料の一定額を支給する支給金ですとか、介護福祉士など、就職に有利な資格ではあるけれども、その資格取得に相当の年数が掛かるような、そういった資格取得のための勉強をなさっているような場合に経済的な支援を行うといったようなことも予算に盛り込んだところでございます。 そして三つ目には、企業に母子家庭の母親を実際に採用していただく、あるいはパートではなくて正社員として登用していただく、そのことを促進をしなければなりませんので、そのために、例えばトライアル雇用と言っておりますけれども、試行雇用ですが、まず母子家庭の母親を試行雇用として雇っていただいて、そして実践的な能力を仕事を通じて身に付けていただいて、いい結果が出ればそれを本格的な雇用に結び付けるといったような奨励金ですとか、あるいはまずパートとして雇用して、その後オン・ザ・ジョブ・トレーニングを通じて能力の向上を図りまして、その後で正社員に転換する、そのことを奨励するような助成金なども用意したところでございます。 委員がおっしゃいますように、母子家庭の母親が安定した職業に就いて、そしてしっかり自立できるだけの収入をその仕事を通じて得られるといった、そういう就業の機会の確保が母子家庭対策の中でも何より重要だというふうに思っておりますので、地方公共団体、自治体とよく連携しながら進めてまいりたいというふうに強く思っております。
○福島瑞穂君 是非、自治体への指導をよろしくお願いします。 ホームレスの全国調査が行われました。二万五千人余りいるホームレスのうち、直前まで正社員だった人が四割に上っています。ホームレスを生まない雇用環境づくりということについてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) これはなかなか難しいお話だというふうに思いますが、第一回目のこの実態調査、ようやく出たわけでございます。この中には本当にそうであったかというふうに思えるようなこともたくさんございますし、今お話ありましたように、ホームレスになる前、四割の皆さんは正社員であったとか、あるいは建設業に従事しておみえになりました方が四割でございましたでしょうか、六割ですね、全体の六割が建設業であるというようなことが、私たちも今までそこまで分からなかったわけでございますけれども、今後の対策として非常に重要な点だというふうに思っております。そこからこのホームレスを生まないための対策をどうするかということも出てくるのではないかというふうに思います。 私は、今回得ました今回のこの調査の結果、もう少しやはり私は内容をより細かく調査する必要のある点も率直にあると思っております。それは、会社の倒産、失業、仕事の減少が全体の七割を占めているわけでございますが、ここはもう少し具体的に私は聞く必要があるのではないか。こういう方はほかにもたくさんおみえになるわけですけれども、その中でこの人たちがなぜホームレスになられたのかというのにはまだこれ以外の事情もあるようにも思うわけでございまして、そうしたことをもう少しやはり聞いていきたい、対策を急ぎたいと思っております。
○福島瑞穂君 私も実は直前まで正社員だった人が四割というのはショックを受けまして、やはりホームレスにならない、生まない環境づくりが必要だと思います。 里親制度の充実について、厚生労働省が里親制度の充実に取り組み始められたことは大変評価し、里親の養育相談など、どのように取り組んでいるか聞かせていただきたかったんですが、時間になりましたので、是非その里親制度の充実、養育相談などを充実させてくださるよう要望して、私の質問を終わります。
○委員長(中原爽君) 他に御発言もないようですから、法務省、厚生労働省、警察庁及び裁判所の決算についての審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十五分散会