環境委員会 第10号
- 発言数
- 170 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/05/08
会議録
○委員長(海野徹君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 環境及び公害問題に関する調査のうち、G8環境大臣会合に関する件を議題といたします。 本件について鈴木環境大臣から報告を聴取いたします。鈴木環境大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) おはようございます。 G8環境大臣会合が、四月二十五日から二十七日までフランスのパリで開催されました。我が国からは、国会のお許しを得て、私が出席をいたしました。 本会合は、主要先進国の環境担当大臣らが一堂に会し、国際社会が直面する様々な問題につき意見交換を行うもので、今回の会合では、持続可能な生産・消費、国際環境ガバナンス、アフリカなどについて議論を行うことが目的でありました。私は、この会議に出席するとともに、この機会を利用して、気候変動問題について、ロシア、欧州委員会の閣僚等と意見交換を行いました。 本日は、これらの結果について、簡潔に御報告をいたします。 まず、G8環境大臣会合においては、持続可能な生産・消費、国際環境ガバナンス及びアフリカの各分野において活発な議論が行われ、その成果をコミュニケとして採択いたしました。 このうち持続可能な生産・消費に関しましては、その確立に向けた具体的な取組についての合意が得られました。私からは、本年三月に閣議決定された循環型社会形成推進基本計画をアピールしてまいりました。同計画は、ヨハネスブルグ・サミット実施計画のフォローアップとして、資源利用の効率性を示す指標である資源生産性に関する数値目標などを盛り込んだものであります。私からは、さらに、資源生産性についての各国共通の目標を設定することを目指しつつ、まず物質フロー会計に関して共通手法の確立を検討するための国際共同プロジェクトを開始することを提案し、各国から歓迎されました。 また、国際環境ガバナンスに関しては、国際的な環境問題に対処するための体制の強化に向け、国際機関の運営の効率化や国際機関間の連携の推進の重要性について合意されたほか、海上安全についても触れられました。さらに、アフリカに関しては、アフリカの持続可能な開発に向けた取組を支援するために本年九月に我が国において開催されるアフリカ開発会議などが閣僚宣言に盛り込まれました。 このほか、水問題についての議論もございましたが、私からは本年三月に我が国において開催された第三回世界水フォーラムの概要について説明するとともに、閣僚級国際会議へのG8各国の御協力についてお礼を申し上げました。 コミュニケは、議長国のフランスのバシュロ・エコロジー・持続可能開発大臣から、本年六月にフランスのエビアンで開催予定のG8サミットの議長であるシラク大統領に報告される予定となっております。 次に、気候変動問題についての各国等との意見交換について御報告申し上げます。 私は、ロシアと会談し、京都議定書の早期批准を強く働き掛けました。さらに、欧州委員会とも会談し、ロシアに対する働き掛けについて意見交換を行いました。 私は、今後とも、できるだけ多くの国の参加を得て、京都議定書が早期に発効するよう、関係国に対して、一層働き掛けを行ってまいりたいと考えております。
○委員長(海野徹君) 以上で報告の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(海野徹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人環境再生保全機構法案及び日本環境安全事業株式会社法案の両案の審査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房文教施設部長萩原久和君、経済産業大臣官房審議官市川祐三君、国土交通大臣官房審議官松原文雄君、環境大臣官房長松本省藏君、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君、環境省総合環境政策局長炭谷茂君、環境省総合環境政策局環境保健部長南川秀樹君及び環境省自然環境局長岩尾總一郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(海野徹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(海野徹君) 独立行政法人環境再生保全機構法案及び日本環境安全事業株式会社法案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小泉顕雄君 おはようございます。自由民主党の小泉でございます。 大まかな事項につきまして何点か質問をさせていただきたいと思いますけれども、この法案の質疑に入ります前に若干お尋ねをさせていただきたいことがあります。 それは、今や国民の中のアイドルと言ってもいいように思うんですけれども、タマちゃんの問題であります。タマちゃんの右目の上に釣針が刺さっているという悲しいニュースがあるわけでありますけれども、この釣針でありますとか、あるいは釣り糸というのが足に絡みまして指を失ったりあるいは足の一部を失った野鳥の姿を見ることもよくあるわけでありますけれども、いずれにしてもこれは釣り人の方々のモラルの向上ということが求められるということはもう言うまでもありません。 このタマちゃんの件につきまして、一昨日でしたか、環境大臣は、対応については非常に難しい問題があるという御見解を示されて、当日の午後でしたか、専門家の方々を招かれて御意見をお聞きになるというお話でありました。 つきましては、今回のこのタマちゃんの件につきましての環境大臣の御見解と、さらには専門家の御意見を聞かれたその内容、さらにはそのことを基にして今後考えられる対策といったことについて御見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) タマちゃんの問題でありますが、以前にも当委員会でも御質問をいただいたところであります。 タマちゃんにつきましては、そのアゴヒゲアザラシが、だれかがペットとして飼っていたようなものを飼い切れなくなって放してしまったとか、どこかの動物園、水族館から逃げ出したものとか、そういう人為的なものではないわけでありまして、タマちゃんの存在そのものが自然現象の一つであるわけでございますので、これを温かく見守っていくという立場をお話をさせていただいたところであります。そういう立場で温かく見守ってきたわけでありますが、けがをしたということで大変残念に思っているところであります。 先生から御指摘がございましたとおり、一昨日、アザラシの連絡会議というものが開かれました。これは、環境省が主催というのではなしに埼玉県が招集をしたわけでありますけれども、そこには環境省の出先の職員も参画をさせていただいたところであります。 そこでの会議での議論というものを私も聞いたわけでありますけれども、専門家の御意見によりますと、この釣針が引っ掛かっている傷は当面命に別状のあるものではない、むしろそれを取るために捕獲をするということになりますと、それがアゴヒゲアザラシにとって一つの大きなストレスにもなって、かえってそちらの方のリスクの方が大きい、当面はこのまま見守るべきであるという専門家の御意見であったわけであります。 環境省としても、そういうような専門家の御意見でございますので、当面は今のまま見守ってまいりたいと思っておりますが、今後とも必要に応じてそうした会議にも参画をし、いろいろな助言でありますとかあるいは調整、そういうものも環境省としてしっかりやってまいりたいと考えているところであります。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 いろいろな考え方の方がおられていろいろな対応をしておられるわけでありますけれども、よろしくどうぞ、本当に調整なり助言をしていただきたいというふうに思います。 それでは、法案の方の質疑に移りたいと思いますが、環境事業団は現在まだ継続中の事業もたくさん持っておられるようでありますし、さらには非常に巨額に上る債権も抱えておられると、非常に課題が多い現状であろうかと思います。 特殊法人を整理合理化をしていこうとか、あるいは民間にできることは民間に任せていこうという方向は十分これは理解ができるわけでありますし、また環境事業団と公害健康被害補償予防協会という二つの特殊法人を新たに独立行政法人と特殊会社という形に変えて立ち上げていくということが、現在抱えておる多くの問題、例えば事業の推進を加速するであるとか、あるいは債権の処理を有効に進めることができるということがあるとすれば、これは大変結構なことだというふうに思うわけでありますけれども。 そこで、まず最初に、今なぜ新たにこの二つの新しい法人を立ち上げていこうとするのかと、現在抱えておられる問題にかかわりながら、その意義というものをお伺いをしたいと思います。それと同時に、そういう新しい二つのものが発足をしたときに、これまでの事業の継続性とかあるいは一貫性というものは確実に保証されていくのかどうか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 特殊法人につきましては、簡素、効率的、また透明な政府の実現を図るという見地から、平成九年の行政改革会議の最終報告におきまして、その組織及び事業について、事業の目的の達成の程度、民間との役割分担、事業の便益と費用等の観点から、抜本的な合理化を図るということがされたわけでございます。これに基づきまして検討が行われ、平成十三年の十二月に特殊法人等の整理合理化計画が定められ、再編の在り方が定められたところでございます。環境省所管の二法人につきましても、検討の結果、公害健康被害の補償、予防、民間団体による環境保全活動の支援業務等を行う独立行政法人と、PCB処理事業を行う特殊会社の二つの法人に再編することといたしたものでございます。 なぜ今の時期かということでございますけれども、再編の時期につきましては、特殊法人整理合理化計画におきまして、原則として平成十四年度中に法制上の措置その他必要な措置を講じ、十五年度には具体化を図るというふうに定められていたわけでございますけれども、環境省の二法人につきましては、その移行についてかなりの事務が要するということで今国会に法案を提出させていただき、来年の四月一日に新組織への移行というふうに考えているわけでございます。現在の特殊法人の二法人から、日本環境安全事業株式会社、また独立行政法人環境保全再生機構への業務の移管につきましては、先生御指摘のように、その継続性、一貫性というものを持って適切に実施しなければならないものと考えております。 個別に御説明させていただきますと、環境事業団において新法人発足時に未完成と見込まれます建設譲渡事業、これすべて緩衝緑地でございますけれども、五事業ございます。これにつきましては、引き続き独立行政法人において事業を継続し、平成十八年度までにはすべての事業を完成させて終了することと予定しております。 二つ目には、処理施設の建設中でございます新法人が発足することとなるPCBの処理事業につきましては、建設中の施設などを特殊会社に引き継ぎ、特殊会社において効率的な事業運営を目指すということを予定いたしております。 三番目には、債権の管理回収業務につきましては、建設譲渡事業と同様に独立行政法人に業務を引き継ぐことを予定しております。そのため、破産状態にある事業者の債権については、これを放置することは連帯債務を負う組合、企業の、企業からの経営を苦しくするなどの悪影響を及ぼすということから、独立法人への債権の引継ぎまでに環境事業団において迅速に処理を行うということにしております。その他の債権につきましては、独立行政法人において適切な処理を進めるという方針でございます。このような方針で延滞債権の円滑な処理を図ってまいりたいというふうに考えているわけでございます。 いずれにいたしましても、新しい組織の立ち上げに当たりましては、業務の円滑かつ適切な引継ぎが行われ、業務が停滞することのないよう万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○小泉顕雄君 適切というのは非常にいい言葉だなと思いますが、いずれにしましても、これまでに行われてきました、あるいは現在も行われている事業につきまして十分に検証をしていただきながら、何のためにこういう二つの新しい法人を作ったのかということがきちんと理解ができるようにしていただくとともに、さらには、そういう道を取ったことが正解であったというふうに後世から評価をいただけるように私は期待をしておきたいというふうに思います。 次に、再生保全機構が大気汚染による健康被害対策の諸事業を引き継いでいくということになるわけでありますけれども、一部ではこの低金利時代の下で基金の運用益が非常に減少するという悪条件がある中で、保全機構の発足とともにこれまでの被害補償というものが後退をするようなことがないのではないだろうかというような心配の声もあるわけでありますけれども、これにつきましての御見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) これまで公健協会が行ってまいりました公害健康被害に係る補償事業あるいは予防事業、これらにつきましては、新たな独立行政法人におきましても主な業務になるものというふうに考えております。 三月に行われました公健法の改正につきましての本委員会でも御審議いただきましたけれども、その中でも、公害健康被害の補償をきちっと行うべきだということは強く御指摘いただいたところでございます。また、予防事業につきましても、基金の運用益、大変厳しいものがございますけれども、とにかく住民の方の身近なところから運用益を使って仕事をしていることがきちんと評価されるようにしていきたいというふうに考えております。 そういった意味で、これらの業務を引き継ぎます独法再生環境保全機構におきましても確実に実施されるように、私どもとしても十分な指導をしてまいりたいと考えております。
○小泉顕雄君 どうぞよろしく、後退のすることがないようによろしくお願いをしておきたいと思います。 次に、PCBの関連につきまして質問をさせていただきますが、現在は事業団の業務の一つでありますPCBの処理、これだけに限定をして特殊会社を新たに立ち上げようとしておるわけですけれども、このPCB処理というのは、三十九戦三十九敗という有名な言葉があるわけでありますけれども、これまでことごとくうまくいかなかった、遅々として進まなかったという非常に難しい問題を抱えております。 本来は経済産業省にお尋ねをするべきなのかもしれませんけれども、環境省としては、このPCB処理というものがなぜこのように進まなかったのか、なぜ三十九戦三十九敗という不名誉な結果になったのか、さらには特殊会社の発足に伴ってこういった状況というものは克服できるというふうにお考えなのかどうかをお伺いをしたいと思います。 さらには、非常に多くの毒性が指摘をされ、加えて非常に分解がしにくいと言われるPCBの処理ですけれども、これを特殊会社に任せていくことが本当に大丈夫なのか、それにつきまして責任のある御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) 先生御指摘になりましたように、PCB廃棄物の処理につきましては、当時の通商産業省が主導いたしまして、財団法人電気絶縁物処理協会が中心となって処理体制を作るということで取組を進めてきたところでございますが、施設の立地予定地の地域の住民の方々の御理解、御協力が得られないというのが主な理由でございまして、結果的に処理体制の整備は実現できませんでした。三十年間の長期にわたり処分が行われなかったということでございます。 我が国では、こういったPCB廃棄物の処理体制の整備がほかの欧米諸国に比べまして著しく停滞しておりまして、その中で紛失とか不明とか、そういったものが発生いたしまして、PCBによる環境汚染が懸念される状況がございました。また、国際的にはPOPs、残留性有機汚染物質条約、これが採択されるなど、非常に国際的な観点からもPCB廃棄物の処理体制を速やかに構築することが必要ということで、一昨年、平成十三年の国会におきまして、PCB廃棄物処理特別措置法を制定していただきまして、現在、環境事業団を中心として処理体制の整備の準備を進めているところでございます。 今般の特殊法人改革に際しまして、まず、環境事業団が行っているPCB廃棄物処理事業でございますが、これを民間との役割分担やあるいは効率的な事業実施の観点から再検討したところでございます。 二つポイントがございまして、一つは、冒頭に申し上げましたように、財団法人の電気絶縁物処理協会が施設立地を試みたところ、地元の理解が得られないで立地に至らなかったということで、これは特別措置法に基づいて計画的に、十五年間という期間でございますが、すべてのPCB廃棄物を処理しなければならないと、こういう事業を法定していただいたわけでございまして、国の指導監督の下で安全確実な処理を行う体制が必要、これが一つでございます。 片や、この事業というのはPCB廃棄物の処理という事業でございますので、事業収入を得て業務を実施するという、こういう性格もございます。今回、会社組織へ改組するということによりまして、民間の経営手法も取り入れた効率的な業務の運営、こういった観点も必要ではないかと。 国が指導監督して安全確実な処理を行うということと民間の効率的な業務運営、こういったノウハウも必要ではないかというのがこの検討結果でございまして、この両者のことを併せた結果、株式会社の形態を取りますが国が必要な監督を行い得る、そういう特殊会社としての日本環境安全事業株式会社にこの業務を引き継がせることとしたいと思っているところでございます。 この特殊会社法案におきましては、この会社がPCB廃棄物処理の事業を経営する間は、政府が会社の総株主の議決権の過半数を保有することを法定しておりまして、会社は資金の長期借入れや毎年の事業計画の策定につきましては環境大臣認可を受けなければならないということで、国が会社の事業についてしっかりと指導監督を行うことにしております。 また、安全性の確保のお尋ねがございましたが、安全性につきましては、現在、環境事業団では、もちろん廃棄物処理法に基づくいろいろな構造や維持管理基準は当然のこととして、維持管理の記録の情報公開の義務を遵守するとか、あるいは学識経験者などの第三者委員会を設置いたしまして、具体的な技術の選定、施設の設計、運転管理、それぞれに及びます安全性の評価を実施しているところでございまして、安全性の確保には万全を期しております。 環境事業団を引き継ぐこの特殊会社におきましても、当然この環境事業団と同様の安全性評価を行い、事業の安全性の確保もきちっと図っていこうというふうに思っているところでございます。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 本題からちょっとそれるのかもしれませんけれども、先日も神戸のある建物から、PCBを含んだ製品が使用されているというような事実が報道されましたけれども、そういう建築物の中にもPCBが入り込んでおるということが明らかになったわけですが、柱上トランスですか、トランスであるとかコンデンサーであるとか、そういうようなものではなしに、これまでに使用されたいろいろな製品の中に含まれておるPCB、そういったものに対する施策というのはどのようなものがあるのか、お教えいただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) 先生今御指摘になりましたような新聞報道もございましたが、PCBの大部分は高圧トランスあるいは高圧コンデンサーに絶縁油等として使用されたわけでございますが、一部につきましては塗料とかそれから今御指摘ございましたシーリング材など開放系用途に使われております。 このようなPCBが具体的にいつごろのどの製品に含まれてどのように使われたかというのは情報を把握する必要があるわけでございますが、様々な使用形態を踏まえまして、その情報に基づきまして、安全、効率的な回収方法、処分方法を早急に検討しなければならないと思っております。 環境省では、今年度予算におきまして、シーリング材を含めまして、PCBが使用されていた製品等の特定、保管の状況、あるいは性状等を調査する予算及びそれに基づきましてPCB汚染物の適正な保管管理、安全、効率的な収集運搬、処分方法について検討したいということで今年度予算に調査費等を計上しているところでございまして、この検討結果を踏まえまして適切に速やかに対応策を策定することとしております。
○小泉顕雄君 いずれにしましても、PCBにつきましては非常に不安の多い物質でもありますので万全の対策をお願いをしておきたいというふうに思います。 次に、地球環境基金のことにつきまして若干質問をさせていただきたいと思います。 海外に出てみますと、国際協力ということで我が国からの資金援助によって建造された施設でありますとかあるいは購入された物品というものが、これが残念ながら十分に活用をされていないというような事例が多いということを聞いたことがありますし、私自身も、ある国に行きましてその事実をつぶさに見て大変悲しい思いをした経験があるわけですけれども、それだけに、本当に海外に対して援助されたものが有効に活用されているのかどうかについて非常に大きな心配を持つわけであります。 つきましては、地球環境基金、これは国の内外での事業があるようでありますけれども、特に海外につきまして、これまでの運用の実績、あるいは特に高く評価をすることができるというような、自信を持っておられるような事業があれば御紹介をいただきたいと思います。さらには、この事業が保全機構に移っても確実に実施をされていくのか、さらには無駄のないように実施されていくのかどうか、その辺についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 地球環境基金につきましては、地球サミットを一つの、リオで行われました地球サミットを一つの契機にいたしまして、平成五年に、国内外の民間団体が国内又は開発途上地域で行う環境保全活動に対して助成等の支援を行うという目的で設立されたものでございます。平成十四年度までの十年間、ちょうど十年間に当たりますけれども、延べ千九百六十六件、総額七十億円の助成という多額に上っているわけでございます。 この助成は非常にNGOにとって大変高く評価され、よく利用されているというふうに私ども思っておりますけれども、開発途上地域における活動助成につきまして、この活動助成の状況につきましては、事業団の方から相当分厚い実績報告書というものを出しまして社会に公開しているところでございますけれども、その中には、例えばインドやネパールなどにおける森林保全活動、またアジアにおける環境教育といったような活動が活発に行われ、四十二か国を対象として延べ九百五十七件の助成を行っております。 そこで、この事業が例えば経理上適切に対処されているかどうかということが心配されるわけでございますけれども、この地球環境基金につきましては、支出につきましては、すべてまず事業の進捗において領収書に基づいて支払うというやり方をしております。したがいまして、事業が行ってあったという形で、会計の面については大変厳格に適正に行われているというふうに考えております。 このような地球環境基金の事業につきまして、これまでも開発途上地域を含め適正な実施が図られてきたところでございますけれども、独立行政法人環境再生保全機構に移管されました後におきましても、環境省として同機構に対して十分な指導等を行い、この事業が引き続き適正に、また効率的に効果的に実施されるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○小泉顕雄君 どうもいろいろありがとうございました。 いささかしつこい風邪を引いておりまして、大変お聞き苦しいことがあったかと思いますが、お許しをいただきまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○小林元君 民主党・新緑風会の小林元です。 先日も化審法の連合審査の際に茨城県の神栖町の砒素の問題、大臣にお尋ねをしたんですが、たまたま私が質問をする日に、あのときもその日に新聞にマスコミが取り上げまして、本日も、これは県版でございますが、今日お持ちしているのは読売でございますが、県で調査をしました結果、旧軍の毒ガス成分に由来するジフェニルアルシン化合物ということで、砒素化合物であるというふうなことで、二人のお子さんの発育障害というようなことも出ているという調査でございまして、大変残念といいますか、遺憾な状態でございます。 そういうことで、環境省の方にどのような県から、あのときも連合審査が終わってから大臣に茨城県の知事が陳情といいますか要請に上がったと思いますが、その後といいますか、このようなことを踏まえて今後どのように対応するのか、お聞かせをいただきたいと思います。通告していなくて恐縮でございますが。
○国務大臣(鈴木俊一君) さきの化審法の連合審査のときに先生からこの重要性、御指摘をいただいたところであります。 神栖町の飲用の井戸が砒素に汚染をされたということで、これは例えば神奈川県の寒川町の道路建設中に出てきたもののように、瓶に例えばびらん剤とか催涙剤そのものが出てきたというわけではないわけでございますけれども、しかしその井戸の地歴を調べてみますと旧軍の飛行場跡であったり、また出てきた物質を見てみますと大変そうした旧軍の毒ガスにかかわりが非常に深い、濃厚であると、そういうふうに思っているところであります。 その後、内閣官房からも御指示がございまして、それに対して環境省が中心に調査をするということになっております。早速、環境省の職員それから国立環境研究所の専門家の方も現地に参ったところであります。 そして、今後調査をするわけでありますが、どういう調査内容にしたらいいかということが大切でございまして、来週、専門家も入っていただく会議を招集することにいたしております。そこで今後の調査内容というものをしっかり検討いたしまして、それに沿った調査というものをまずやって、因果関係、原因、そういうものの究明に当たってまいりたいと考えております。
○小林元君 県の方でも全力を挙げて健康影響調査等々これからも続けていくと思いますので、どうぞ国、県連携をして早急な住民の不安解消をお願いしたいということでございます。よろしくお願いいたします。 次に、今回の二法案の問題でございますが、まず、いわゆる環境事業団の中で今度保全機構の方へ行くというふうに予定されている事業について若干お尋ねをしたいと思います。 環境事業団が公害防止事業団の発足以来、建設事業、融資事業についてずっとやってきておりまして、二兆円弱に上る融資といいますか事業をやってきたということでございますが、現在、その融資残高といいますか債権残高、それからそのうち不良債権あるいはその割合についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 環境事業団は昭和四十年以来、主として中小企業の零細事業者を対象に公害対策をやってまいりました。 環境事業団の平成十三年度末の現在の債権残高でございますけれども、三千二百五十四億円となっております。このうち、弁済期限を六か月以上経過して延滞しているという延滞債権は二百二十二億円、先ほどの債権残高の六・八%でございます。 そのほか、弁済期限を経過している債権、これは六か月未満ということになるわけでございますけれども、それが二百三十五億円、債権残高の七・一%に当たるわけでございます。 また、元本の償還を猶予している債権でございますけれども、四百五十億円となっている状態でございます。
○小林元君 そうしますと、その二百二十二億円、六か月以上の延滞、それから三か月延滞分を含めますと四百四十一億ですね。更に四百五十億あるということですか、今の御答弁は。
○政府参考人(炭谷茂君) 先ほど御説明いたしました四百五十億円は、言わば償還を猶予しているという企業でございます。その償還を猶予している理由は、いずれ企業によって努力をすれば再び再建の可能性があるのではないかというような状況を審査の上、償還を猶予し、その健全化を待っていると。中にはどうしても倒れるというものもあろうかと思いますけれども、中小企業、零細ということからかんがみてそのような措置を取り、健全化の行方を見守っているという債権でございます。
○小林元君 そうしますと、三千二百五十四億円のうち問題があるというのが八百九十億円ですか。八百九十一億円、大変な割合になりますね。そういうふうに理解してよろしいんですね。
○政府参考人(炭谷茂君) 今、先生の合計されました数字は、ちょっと四捨五入がありますので、足しますと多分九百二億円というような形になろうかと思いますけれども、この九百二億円がすべて不良債権化するというものではございません。 現在の、例えば償還を猶予している先ほど申しました四百五十億円というものにつきましては、企業の自主的な努力というものを待って再び経営が軌道に乗ってくるということも期待されるわけでございます。ですから、あえてどの部分が危ないのかなといえば、やはり六か月以上の延滞債権というもの、つまり、先ほど申しました二百二十一億円というものがやはり大変注意して見ていかなければいけないというものだろうというふうに思っております。
○小林元君 これは、今言いました三つの種類の不良債権というか債権ですね。というのは、いわゆる金融庁で一般金融機関に対して不良債権と、こう言っていますね。それで、その不良債権について早急に処理をしなさいというふうに言っておりますが、これは特殊法人だから別なんだと言わずに、金融庁と同じ基準でいけば、この環境事業団という金融業をやっている、貸付事業をやっている事業団として、金融庁で言う不良債権というのはそのうちどのぐらいというふうに考えておりますか。
○政府参考人(炭谷茂君) 環境事業団におきましても平成九年度から、今、先生が指摘されましたような通常の金融機関が不良債権額としているという同じような基準でその会計基準に沿いまして不良債権、民間企業ではリスク管理債権というふうに呼んでおりますけれども、それも併せて公表いたしております。 この民間金融機関が採用しておりますリスク管理債権という分類におきましても、先ほど私が御説明しました環境事業団の債権の分類とそう大きな大差はございません。民間のいわゆるリスク管理債権の分類を申しますと、六か月以上の延滞債権、それから三か月以上の延滞債権、それから貸出し条件緩和債権、これは先ほど私が申しました元本の猶予をしているというものだけではなくて、順位の変更、言わば償還してくる金銭の充当順位の変更というものも含めておりますので、やや範囲が広うございます。それから破綻先債権という、四つに分類しております。仮にこの分類によりますと、十三年度末の現在の不良債権額というものは八百一億円というふうな数字になります。 ただ、いずれにいたしましても、このリスク管理債権と先ほど御説明しました九百二億円の対応関係でございますけれども、一部分は広くて一部分は狭いというところがございます。分かりやすい例で申しますと、民間企業の金融機関のリスク管理債権は三か月以上の延滞債権についてのみやっておりますけれども、環境事業団の方は一日でも延滞したものにつきましてはこれを計上しているということとか、一方、広いもので申しますと、貸出し条件緩和債権、これは元本の償還猶予だけではなくて償還の充当の順位の変更も含めておりますのでむしろ広いということになりますけれども、考え方においてはそう大きな違いはないのではないのかなというふうに考えております。
○小林元君 いわゆるその不良債権以外に、貸出し先が倒産をしたとかというようなことで入ってくるべき元本以外に、その利子とか、延滞利子とか損害金というのかよく分かりませんが、そういうたぐいのものはこの中には入っていないんですね。いわゆる不良債権以外だと、それは。
○政府参考人(炭谷茂君) 先ほど申しました延滞債権額は、言わば元本に相当するものだと思います。問題は、入ってくるべき利子若しくは延滞利子というものもやはり事業団の損失という形になってくると。その部分についてはまた別途計算をし、これは計算をして、回収不能見込額という形でまた計算をいたしております。
○小林元君 その額はどのぐらいになっているんでしょうか。分かったら教えてください。
○政府参考人(炭谷茂君) 現在、民間の基準に基づきまして、利子を含めた回収がどの程度できないのかというものについて計算をいたしております。それにつきますと、十三年度末現在の回収不能見込額というものにつきましては約四百四十一億円程度になるのではないかというふうに計算をいたしております。
○小林元君 これは大変な額ですね。表向き、どうも先ほどの二百二十二億円、あるいは三か月含めて四百四十一億円というのは普通の認識なんですけれども、いろいろどうも調べてみますと大変非常に多いと。これは取れそうにもない。しかし、そういう中で今度は環境事業団から今度の環境再生保全機構、これ、どういうふうに引き継ぐ、あるいはこういう問題を発生させた、これはバブルで仕方がないんだと、こういう言い方もあるかもしれませんが、一体どういう責任というか、どういうふうにしたらいいのか、どういうふうに考えるのかですね、その辺についてお考えをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(望月義夫君) お答えさしていただきます。 時代的背景、今お話ございましたけれども、中小零細企業が、町中に工場があって、当時ですね、いろんな問題が起きて、建設譲渡事業と、これ聞こえがちょっと難しいんですけれども、企業団地を造ってそちらに移転をさしたと。そういった時代的な背景があって、そしてまたその後、バブルがはじけるような大変苦しい立場の中での債権の回収、不良債権の回収というようなことになってくるわけでございますけれども、この中小零細事業者の工場移転で発生した不良債権に関しましては、現在は、競売の法的手段あるいはまた民間機関への回収委託などを通して、回収強化にはもう全力を現在不良債権についてはしているところでございます。それから、今後、十五年以降も不良債権の回収には全力を尽くして、迅速かつ適切に進めることとしております。 破産状態にある事業者の債権につきましてでございますけれども、これにつきましては、これを放置するということになりますと、中小企業の皆さんでございますので、これは大変残念というんですか問題があるのは、お互いに連帯保証をしておりますので、これによって組合員のその団地の企業が経営を、大変苦しくなってしまう、悪影響を及ぼすというようなことになっております。そこで、独立行政法人への債権の引継ぎまでに環境事業団においては迅速にこれを処理をしていきたいと、そういうことでございます。 それから、その他の債権ということになりますけれども、その他の債権につきましては、健全な企業向けの債権を経営の苦しいところからこれはもう分離しないと、先ほどお話ございましたように連鎖倒産をしてしまうということでございますので、これにつきましては独立行政法人において適切な処理を進めていきたいと、そういうような形になってまいります。 どちらにいたしましても、独立行政法人環境再生保全機構において皆様方に業務計画の中でこれしっかりとした明示をしていきたい、そしてまた透明性のある処理を進めていくと、こういうようなことで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○小林元君 はっきりちょっと理解できないんですけれども、完全に破産、倒産したというふうなところについては、もうこれ、いわゆる不良債権処理というものをして新しい事業団には引き継がないと、環境事業団の方で責任を持って処理をするというようなことというふうに理解してよろしいですか。──そういうことで、新機構が発足するまで、これまだ、まだというか一年近くあるわけでございますので、その辺の方針をきちっとして、ずるずると問題を先送りするというふうなことはやめていただきたい、そういうふうに思っております。 今日は触れませんでしたけれども、これは大口の倒産というか立ち往生しているというような、王子アルカディアホテルですか、五十数億円というようなこともあるようでございますけれども、きちんと整理をして新たな発足をするということをお願いしたいと思います。 それから次は、地球環境基金の事業でございますけれども、法律、現在の法律でも新しい法律でも、NGOに対して、国内外のNGOが、国内の場合は途上国ではありませんが、途上地域、外国の場合は途上国ということで、途上地域で、それから国内のNGOも開発途上地域で活躍をするというようなことなんですが、外国のNGOに助成をすると。格好はいいんですけれども、これは情報をどうやって集めてどうやって選択するのか、だれか有力者の推薦で勝手に決めちゃうのか、そういうことはないと思うんですけれども、そういう外国のNGOに対する支援というのはどういう情報を集めてどういうふうに選定しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 地球環境基金、十年間の経験があるわけでございますけれども、外国のNGO、これは様々あろうかと思います。 これについての募集でございますけれども、私どもといたしましては、まず、どういう方向で助成金を交付するのかというような要綱又は募集要項というものを出しているわけでございます。これに基づきまして海外のNGOが提案をしてくるわけでございますけれども、その場合、私どもとしては、必ず国内にその団体との、よく知る代理人という方にまず通じていただくという形にしております。 それとともに、やはり海外の事情ですから国内だけでは分かりませんので、外務省の御協力を得まして、外務省にそれらの現地での情報をチェックしていただくということを必ずやっております。また、治安上の問題、またほかの、日本も他の助成もございますので、それとの重複状況があるかどうかといったような問題につきましても外務省でチェックをしていただくという形になっております。 そのようなところから、当該団体、しっかりとした事業ができるかどうかというものについて厳格な調査をし、その選定に当たっているわけでございます。
○小林元君 今もお話ありましたが、日本に代理人がいるようなNGO、これは非常に少ないんじゃないかと思うんですよね。 日本は金があるからどこかから金が出そうだというのでNGOの代表が日本に来て金集めをやる、たまたま環境省の地球環境事業というのがありそうだ、出してみようというようなことでは、これは何か選定基準というか、本当に大事な、自然保護運動でも何でもいいんですけれども、そういうものに対してうまく支援ができているのかというと、大変疑問を感ずるんですが、そういうことはありませんかね。
○政府参考人(炭谷茂君) これまで多数の海外のNGOに対する助成というものをやってまいりました。その助成につきましては、すべて実績評価書という、報告書というものを出していただいております。 そして、この助成は原則三年間継続をするということになっておりますけれども、それを一年度ごとにしっかりと、海外の事情に通じた学識経験者、また海外の事情に通じたNGOという方々にも入っていただき、その年度ごとにしっかりと行われているかどうかというチェックも行っております。 したがいまして、私どもとしては、この海外のNGOの活動というのはかなり評価され、またかなりの実績を上げているというふうに思っております。 それぞれにつきまして、どのような効果を上げているか、またどのような活動をやっているかということにつきましては、環境事業団の方から一般の人たちに知っていただくために報告書を公表して御理解を得ているということでございます。 それから、先ほども御答弁させていただきましたけれども、お金の支払につきましても厳格に行う。必ず領収書に基づいて後で、先に前払をするのではなくて、実績に基づいてお支払をするという形で会計経理上も厳格な手続を経ているところでございます。
○小林元君 時間がないので先へ行きたいと思います。 開発途上地域といいながら、中国やロシアのNGOにお金を出していると。ブラジルなんかも途上国と言うのかどうか、私分からないんですけれども、どうもこれは趣旨と違っているのではないかと思うんですが、どういうことで出されたんでしょうかね。
○政府参考人(炭谷茂君) 地球環境基金を創設する際に、この対象地域として、事業団法上、開発途上にある海外の地域ということに定められております。一般的に、OECDの開発援助委員会が定めております開発途上国、国という単位におきましては、先生今御指摘されましたようにロシアは入っておらないということでございますが、地球環境基金を作りました際、言わば旧ソ連は開発途上国ではありませんけれども、移行国というふうに位置付けられておりますけれども、環境問題のいろいろな様々な重要な課題がある、例えば日本に影響のある酸性雨などの問題があるというようなことから、旧ソ連を含めた東欧諸国についてもその対象という形にいたしております。 しかし、先生御指摘されましたように、今年の、第三者を入れた選定する際の委員会がございます、その席でも、どうも中国が、中国は現在、実は現在でも開発途上国という扱いになっておるんですけれども、現在の国の力から見ると、中国はそんなに力を入れなくてもいいんじゃないかという学識経験者の方々からの御議論がございまして、中国については新規のものはできるだけ抑制して認めないで、継続的な、継続のものはこれを行っていくけれども、新規については抑制していこうじゃないかという方針が今年度から取られております。
○小林元君 中国はODAでも外そうと、こういう方向になっていると思いますし、私、たまたま去年ですね、スリランカへ行かせていただきました。そのときにスリランカに、何というんですか、スリランカ・中国友好会館というのか、集会施設ですね、でかい、そういうのがあるんですよ。つまり、開発途上国に中国は援助しているんですよね。 ですから、そういうところに、確かに酸性雨でいろいろ問題があるから、日本としては影響が受けそうだからお金を出そうというのは、それはそれで理由はありますけれども、この法律上決めたことをやっぱりきちんと守ってもらわないと、その時々の理由であちらへやるこちらへやるということになりますと、これは法律は要らないと、要綱も要らないということになってしまいますので、十分検討され、法律に、どうしても駄目だと、やりたい、援助をしたいというときには法律を直していただきたい、そうでなければ法律にのっとった適正な執行をしていただきたい、こういうふうに思っています。 それから、都市緑地保全法とか自然公園法、今回のは自然再生事業法ですね。NPOが協定に基づいて維持管理をするというようなことについて、この地球環境基金事業ですかが援助できると思うんですけれども、それ以外に、国土交通省とかあるいは自治体等でもいろいろそういう維持管理についてボランティアといいますかNPOに助成をしているようなんですが、その辺、承知しておりましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(岩尾總一郎君) お答えいたします。 NPOが実施いたします自然再生への取組で、地球環境基金からは、例えば先生の地元でございます茨城県の霞ケ浦で行っているアサザプロジェクトなどに平成十四年度で約三百万の助成を行っているというような支援を私ども聞いております。 〔委員長退席、理事小川勝也君着席〕 今後とも、この地球環境基金により自然再生に携わるNPOの支援というのが積極的に行われるものと思っております。 それから、先生の御指摘の自然再生推進法、昨年の臨時国会で成立いたしましたが、この十条で、維持管理に係る協定ということが第十条にございますが、これは、維持管理を行う実施者が土地所有者等と協定を結ぶことを想定しておりますものですけれども、この法律を根拠として特段の助成措置というものは設けられていないというふうに承知しております。
○小林元君 いわゆるNPOのボランティア活動で助成をして当てにすると、いわゆる補助事業を執行するということでないことは承知しておりますが、できるだけ支援をしていただきたいというふうに考えております。 それから、これまでお尋ねした部分は環境再生保全機構という機構の仕事ということになるわけでございますが、この頭の、今までは環境事業と。今度は環境再生保全機構と、こう言うんですね。再生というのを入れたんで、何かこれ意味があるのかなと思ったんですが、法文をずっと読んでみても再生という言葉は出てこないんですね。良好な自然を創出するということは書いてありますが、どうして再生を入れたのか、何か深い深い理由があるのかなとも思ったんですが、その辺はどういうふうに考えているんでしょうか。
○政府参考人(炭谷茂君) 今回の新独立法人の名称を付ける際、いろいろと検討したわけでございますけれども、まず今回の独立行政法人の業務といたしまして、公害健康被害の補償、またそれにさらに予防を図るという面がございます。また、新たに地球環境基金による民間の行うより良い環境の創出に向けた活動への助成ということも新たに加わってまいりますし、またPCB処理への助成という問題、また最終処分場の維持管理積立金の管理といったような業務が新たに加わってきます。非常に環境保全に関する幅広い業務が行うことになるということで、これらを包含する名称という形で検討をしたわけでございます。 〔理事小川勝也君退席、委員長着席〕 そこで、公害健康被害の補償、予防、また民間団体の活動の助成といった面には、損なわれた環境等の回復及び良好な環境の創出を目的とするという業務が法人の業務の中心になるということに着目をいたしまして、新独立行政法人が行う業務の性格を的確に表現するものとしまして、環境再生と保全の用語を用いて法人の名称としたわけでございます。
○小林元君 自然というのはどういうふうに解釈するかという問題だと思うんですね。自然を再生する。要するに再生をしたのはやっぱり再生自然、人工自然でありまして、本当に自然かどうかというのは少しおこがましいんではないかというふうにも考えて、言ってもおかしくはないと思うんですね。ですから、素直に環境保全機構でよかったんじゃないのかなと。 前回法案が通りました自然再生事業推進法ですか、こういうものをこれからこの事業団の中核的な事業にしようというようなことはないんだと思うんですが、今のような趣旨で踏みとどまっている限りは、また建設譲渡事業とか融資事業とか、要するに事業というものをどんどん新しい機構でやろうかということはないだろうと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(炭谷茂君) 先生の今御懸念されている点でございますけれども、私どもといたしましては、これまで環境事業団のやってまいりました建設譲渡事業につきましては、今日においてはもはや独立行政法人なり古い特殊法人で行う必要はなくなってきているという形で、今回廃止をするということにしたわけでございます。 将来ともその方針というものは堅持され、再び建設譲渡事業が新しい独立行政法人の中で実施されるということはないというふうに確信を持ってお話しすることができるんではないかというふうに思います。
○小林元君 いや、実は私も昭和四十七年に、第二号の建設譲渡事業だと思うんですけれども、鹿島地区に緩衝緑地事業というのを計画をしてやらせていただきました。今行きますと、もう三十年たつわけです。すごい木になって、本当に鹿島行っても、工業団地全部ではありませんけれども、すばらしい緩衝緑地といいますか、できまして、大変私自身はよかったなと思うし、その当時の公害防止事業団あってよかったなというふうにも思っています。そのおかげで鹿島の工業団地と二〇%の緑化協定も取り交わすことができました。工場の方には随分恨まれたんです。せっかく高い金出して用地買ったのに二割も緑地にするのかというようなことがございましたが、そういう意味では模範的な工業団地ができたんじゃないかと今でも思っております。余計なことでありますが。 それから次に、時間ももうなくなりますが、PCBのことでございます。 今回、特殊会社、いわゆる株式会社といいますか、国が出資をすると、二分の一以上。当初は一〇〇%出資をする、いわゆる国策会社という言い方はまずいかもしれませんが、そういうことでありますが、民間ではどうしてもできなかったと、先ほども冒頭に御質問がございました。その辺、努力に努力をしたと。それから、これは二年前にこのPCB法の処理法ができたときにも、なかなかできないんだというふうにずっと、確かにそのとおり、そのとおりと言うのはおかしいんですが、努力しても努力してもできなかったということなんですが、その辺の民営化といいますか、のお考えについて、大臣からお聞かせをいただきたいと思いますが。
○国務大臣(鈴木俊一君) なぜ民間でできないのか、また国の関与する特殊会社で事業を行う必要があるのかと、こういうことであろうかと思います。 先生からも冒頭同じ答えがあったということでございますけれども、このPCB廃棄物処理業でありますけれども、これは他の産業廃棄物と同様に、廃棄物処理法においては民間事業者が参入するということは、これは認められているところであります。 しかし、実態を考えてみますと、先ほど小泉先生にも御答弁をしたわけでありますけれども、かつてPCBに係るメーカー等から成ります民間団体、これは財団法人電気絶縁物処理協会でございますが、ここが中心になりまして、全国三十九か所でこの処理施設の立地というものを試みたわけであります。しかしながら、地元住民の方々の理解を得ることができなかったということで、結果においてこれは一つのこれが実現をいたしませんでした。そしてまた、今日に至るまで民間処理業者によります立地というものが具体化をしていないという、そういう現実がございます。 一方において、PCB廃棄物、これはもう計画的にかつ確実に処理を進めていかなければならないということを考えますと、これから先もそうした民間事業者が出てくるのを待って、そしてそれに処理を行わせるということでは、とてもそうした早期にかつ確実に計画的に処理をするという要請にこたえられないということでございますので、国の関与いたします日本環境安全事業株式会社による事業の実施が必要であると、そういう判断をしているところでございます。
○小林元君 ちょっと時間がなくなってきましたので、また時間がありましたらお尋ねしたいと思いますが、途中ちょっと省略をいたしまして、今回のPCB処理プラントにつきまして、事業団で五か所建設中というようなことでございます。事業団の書類、資料を見せていただいたんですが、このPCBの処理方式というのは、高温焼却というんですか、という方法と、それから化学処理と。高温処理というのはどうも駄目だと。焼却は駄目というんですけれども、コスト的には焼却が非常に安いですよね。例えば、標準的な高圧トランスでいえば、片や七十万、化学処理は、高温焼却をすれば二十万と。 しかし、海外を調べてみますと、アメリカもカナダもEUもフランスもイギリスも、ほとんどの国で高温焼却やっているんですよ。日本だけが駄目だと。なぜ、科学的な根拠があって高温焼却ができると、毅然たる態度として、その辺のいい加減な焼却炉でいい加減に燃やしてダイオキシンを発生させたと、そういうことはありましたけれども、これはやっぱりちゃんと毅然たる態度で大丈夫なんだというふうに言えないものなんですかね。その辺の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) PCBの処理技術につきましては、先生御指摘のように、高温焼却法も規則で定められておりますし、そのほか化学分解による処理方法、これは幾つか種類がございますけれども、脱塩素化分解とか水熱酸化分解とか還元熱・化学分解とか光分解とか、こういった化学分解の方法を定めているところでございます。 コストの観点からは、先生御指摘になりましたように、化学処理法に比べて高温焼却法の方が安くなるという経験を持っているわけでございますけれども、先ほどお話ありました三十九戦三十九敗の経緯を見ましても、当時は高温焼却方法を中心とした施設の立地を進めていたわけでございますが、地元の住民の方々から、煙突から排ガスが出るということで、運転中に万一事故が生じた場合に、もう出ちゃった後ということでPCBの排出を抑止できないのではないかという、こういう御意見が非常に強くて、住民また地元の自治体の御理解も得られなかったわけでございます。唯一、鐘淵化学というPCBを製造したところで、地震などによってそれが散逸し瀬戸内海を汚してはいけないという、こういう問題もございまして、保管した分だけは自社処分した例がございますが、そのほかはすべて失敗に終わったわけでございます。 それに比べまして、化学分解技術というのは、コストは高うございますけれども、処理工程といたしましては、密閉容器の中で工程ごとに安全性を確認して、安全性を確認されたものを次の工程に移行させると、こういう方式でございますので、ある意味では安全性については非常に注意が払われている方法でございまして、住民の方々に御説明したときも御理解が得られやすいということでございます。 我が国におけるそういう経緯もございまして、高温焼却処理が行われてこなかった、化学分解法で住民の方々の御理解、安全性に対する御理解をいただいているというところでございます。
○小林元君 端的にお尋ねをしますが、民間でも自社処理プラントがございますよね。これで、PCB換算で一トン当たりどれぐらいのコストになっているのか。それから今、環境事業団が計画をしております五か所のプラントについて、一トン当たりどれぐらいの処理コストになるんですか、お伺いしたいと思うんですが。
○政府参考人(飯島孝君) これまで民間で十数か所、化学分解によって、全部化学分解ですが、自社で保管しているPCB廃棄物を処理した、処理中のものも含めまして、そういう経験がございます。 ただし、それらはすべて自社のPCB保管廃棄物を処理するという計画でございますので、外からの運搬とかそういったものは全く計画に入ってございませんので、その民間の化学処理施設を活用して行うというのは難しいのではないかというふうに思っております。 処理コストでございますが、処理コストは、当然、設備の整備、建設費用のほか、薬剤とか光熱水費あるいは人件費、そういったものから構成されるわけでございまして、民間の自社処理コストにつきましては、これは公にされておりません。それぞれが公表をしておりません。これは企業秘密にかかわる部分があるためということだと思いますけれども、環境省としてはこれまでこのコストについては把握をしておりません。 環境事業団がどうなるかということなんでございますが、環境事業団は、実はその五か所、既に北九州、それから東京、豊田が動いておりまして、さらに大阪、室蘭といったものが今準備中でございますが、ここにおきます処理方法ですが、先ほど化学処理方法と申し上げましたが、それぞれのブロックにおきまして、拠点的処理施設におきまして最善の安全かつコスト的にも最善のものを第三者委員会等のアドバイスをいただいて審査をしているわけでございますので、必ずしも同じものになるわけではないと思っております。 処理料金がどうなるかにつきましては、まだ北九州一期事業の事業費が見えてきたという段階でございまして、間もなく東京や豊田事業についても見えてまいりますので、全体事業費を積算した中で処理料金を算定していく予定でございますが、十六年度の概算要求までにはその調査を終えて公に数字を、一応の数字でございますが、公にしていきたいというふうに考えているところでございます。
○小林元君 どうも腑に落ちないんですけれども、プラントを建設をする、設計をして、発注をして、投資が幾ら掛かって、その設計によれば、運転要員はどれぐらい要って、どういう材料を使って、どれぐらい光熱水費が掛かるとか、そうすれば処理コストというものは出て、一トン幾らぐらいになりますよと、そういう計算はしていないんですか。
○政府参考人(飯島孝君) 一つ一つの施設整備、そこで使われる運転管理費、人件費、そういう計算は当然できます。 ですから、申し上げましたように、北九州の一期事業については今数字が現れてきておりますので、北九州の一期事業で計算をすればどれだけのコストになるかという計算は出ますが、これはそれぞれの施設、それぞれのブロックによって、そこでの計算結果を料金として徴収するのか、あるいは全国統一した料金にすべきではないかと、こういった議論がございます。 というのは、個々の施設によって料金が違いますと、せっかくPCBの廃棄物処理計画を各県に作っていただいて、ここの地域のPCB保管廃棄物は北九州で処理をするということを決めても、隣に行った方が安いということでブロック間を移動してしまいますと非常に計画的なPCBの処理というのは難しくなりますので、ここは頭の悩ましいところなんですが、一つの料金にすると、じゃ例えば土地を取得するために、施設建設のための土地を取得するために費用が掛かればそれは高くなりますから、どうしてその高くなったところの値段も入れて計算しなければいけないかという、こういうなかなか悩ましい問題がありますけれども、そういった検討を現在事業団で、いろいろな事業が北九州の一期事業のほか出てまいりますので、それらを計算した上で、その辺についての検討も加えて、来年度の概算要求前までにはお示しをしたいと思っているところでございます。
○小林元君 北九州は出る、ただ、統一料金の問題があるから軽々に発表するとそれが独り歩きして困ると。そこは分かります。 ただ、今まで北九州、東京、北海道、大阪、豊田、全部これは発注しているんですよね。えっ、全部は発注していない。発注したのは幾つあるんですか。
○政府参考人(飯島孝君) 環境事業団から事業の申請がございまして、それについての大臣認可というのをしているわけですが、実際の事業の発注は北九州の一期事業が行われただけでございまして、ほかの事業については準備段階で、これから入札、公平な仕組みでの入札等の制度、手続に入っていくところでございます。
○小林元君 失礼をしました。 いずれにしましても、例えば北九州は総事業費で四百十億円、それからその他経費というのはよく分からないんですけれども、これは運転経費なのか年間の経費なのか。要するに、コストですよね、問題は。つまり、その辺が、まあこれは環境省で認可をしたわけですから、大体どれぐらいになるというのは発表できないんですかね、およそ。
○政府参考人(飯島孝君) 個々の処理料金が幾らになるかということは、先生も先ほど御指摘になりましたように、軽々にその計算結果だけ申し上げるとそれが独り歩きをして余計な影響を与える可能性もございます。 ただ、先生御指摘のように、全く数字を持っていないのはおかしいのではないかというのは、そのとおりでございまして、現在ある事業、現在進めている事業の計算、仮の計算を前提といたしまして全国のPCB廃棄物を処理しよう、十五年間で処理しようということでございますので、全体経費がどのぐらいになるかという見積りは持っております。 簡単に申し上げますと、施設の建設費で二千億円、そして運転管理費で二千億円、合計四千億円ぐらいの経費が掛かるだろうというのと、それから大企業、中小企業の問題がありますが、それは恐らく半々ぐらいだろうと。要するに、中小企業には支援をする仕組みがございますけれども、大企業分と中小企業分は高圧トランス・コンデンサーを中心とした計算でございますが、半々ではないかという、そういった見積りは持っているところでございます。
○小林元君 先ほどもこの民間の自社プラントのコストというのはよく分からぬ、いろいろ秘密にも属するんだろうと。まあ確かにそうだと思うんですけれども。環境省の中で、あるいは通産、経済産業省ですか、と一緒になって、専門家でどういう処理をしたらいいかとか、いろいろ議論をしたと思うんですよね。ですから、そういう中でおよその処理コスト、どれぐらいになるだろうかというのは恐らく検討したんだろうと思うんですよね。過去にも高圧トランスで七十万だとか六十万だとか、焼却だと二十万と、こう数字が出ていますよね。だけれども、そういう何といいますか、これは今度は事業団ではないんですよね。特殊会社でありますが株式会社と。 ちょっと時間超過をしておりますが、小川議員の時間を少しいただきました。よろしくお願いします。 株式会社ということですから、やっぱり収入、料金が幾らにして、どれぐらいの収入にして、コストがこれぐらい掛かる、それに見合う料金設定をして、利益は出さなくてもいいけれども会社が倒れないようにやっていくんだと。そのために、じゃ七十万ではとても中小企業の人はやり切れないだろうから、国として、この環境再生機構がですよ、再生保全機構がどれぐらい助成をするか。そういう大きなというか大ざっぱかもしれませんけれども、考え方を詰めずに、とにかく十五年間で処理しなけりゃ駄目なんだといって突っ走って、幾ら掛かっても仕方がないんだというのは、ちょっといささか、まあそういう考えはないと思うんですがね。 やっぱり株式会社、特殊会社ではありますが、そういうことになるわけですから、そこは厳密に詰めてやるという姿勢がなければ、これはもう特殊会社でも何でもないと。親方日の丸でとにかくやりゃいいんだということしか見えてこないんですが、その辺いかがでしょうかね。
○政府参考人(飯島孝君) 先生御指摘のとおりでございまして、今度特殊会社でこのPCB処理事業を引き継いでいただくための大きな考え方は二つございます。 一つは、国の指揮監督の下でしっかりと計画的に処理をしなければいけないんだというのと、もう一つは民間の経営手法も入れた形で効率的な、コストの面からも含めまして効率的な経営をしなければいけない、この両方を併せ持つ形態として特殊会社の形にしたわけでございます。 なお、環境事業団におきましては、設計、施工の段階から公募型のプロポーザル方式で専門グループの提案をいただきまして、コストを含めて技術的な提案をしていただきまして、競争原理によってコスト削減が図られるようにしているわけでございまして、幾ら掛かるかというお話なんですが、PCB特別措置法が制定していただけました平成十三年のときに、確かに先生御指摘のように、化学分解法が七十万、標準的なトランス、高圧トランス一台七十万円ぐらい、高温焼却法なら二十万円という答弁をさせていただいておりますが、それは当時の知識の中でお答えしたものでございまして、その七十万円よりも高くなるのかあるいは安くなるのか、これについては全体的な全国統一料金ということも考えていかなきゃいけないと思いますので、大まかな数字としては、そのオーダーはそのぐらいの数字だということは間違いないと思いますけれども、そこはきちっと精査をさせていただきたいと思っているわけでございます。
○小林元君 最後にしますが、大変、この会社、特殊会社ではありますが、経営的に非常に難しいんではないかと予想されます。住民への理解を得ながらプラントを建設をしていく、そして経営面では、会社ですから効率的な経営をして低料金にする、あるいは赤字を出さないと、そしてPCBを処理する、無害化する、安全にこれはやらなくちゃいけない。そして、そういう中で、中小企業の皆さんが苦しい経営の中で、喜んでといいますか、喜んでまではいかないかもしれませんが、このPCBの処理に協力をしてくれるというような体制作りをしなくてはいけないと。 こういうことですから、今度の新会社の役員さんは大変苦労する、職員の方もそうだと思いますが、苦労される、そういうふうに思っておりますが、その辺、本当にこれはそのような大変難しいかじ取りを迫られる社長以下役員の皆さん、どういう方をお選びになりますか、大臣、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 新会社の役員でございますけれども、これは基本的には株主が人選をするということでございます。しかし、発足当初は全株これは国が持っているということでございますから、環境省としても、この特殊会社の使命、そういうことをしっかりと考えて、一言で言えば適材適所、その任にふさわしい方をしっかりと選任されるような、そういうような努力をしてまいりたいと思います。 これは、特殊法人等整理合理化計画というものにもそうした点が指摘されておりますので、そういう点も踏まえまして、またしっかりした経営をするという点におきまして民間人の登用ということもこれは大切なことであると、そのように思っておりますので、そうしたことも含めて積極的な対応に努めてまいりたいと思います。
○小林元君 全株政府が所有するということですから何でもできると、だれでも選べるんでしょうけれども、今、大臣がお話がありましたように、優秀な民間人を選びたいということでございますので、大変重大な特殊会社でございますので、それにふさわしい立派な方を、民間人を選んでいただければ大変有り難いというふうに思っております。 大変時間を超過しましたけれども、小川議員に感謝を申し上げながら、終わります。 以上です。
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川勝也です。 小林委員に引き続きまして、何点かの質問をさせていただきたいと思います。 先ほど小林委員の方からも思い出を込めて語られました環境事業団が、これ昭和四十年に公害防止事業団というところからスタートをして、環境事業団としての役割を終えることになります。そのことについて、三十七年ですか、いろいろなことがあったんだろうというふうに思います。工場の移転とか、あるいは先ほどお話ありました緩衝緑地の問題、あるいは様々公害や環境に関する事業を行ってまいりました。そして、その三十七年間の間にはバブル経済というのが私たちの国を襲ったり、あるいはバブルが崩壊して今に至って、大変不況、不景気という中で特殊法人に対する見方も大変厳しくなって今日に至るわけでありますけれども、その長い間の事業団の総括を今大臣のお口から聞いてみたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 小川先生からただいま御指摘がございましたとおり、環境事業団、昭和四十年にできたわけでありますが、当時、高度経済成長に伴う様々な産業公害、これに対処しなければならない、しかし、なかなか中小零細企業で資金力等でそうしたものが自主的に行えない、こういうものに支援をしていこうということで設立をされたわけであります。 具体的には、大気汚染が問題になっている地域等におきまして所在しております中小零細企業、これが組合単位で移転をしまして工業団地を造成する事業、あるいは中小企業が汚水処理施設、大気汚染防止施設、これらを設置する費用に対する貸付事業、こういうことを始めました。こういうことを始め、環境問題の態様に応じてそれぞれの課題に取り組んできたところでございます。 これは、確かに一定の成果も上げてきたと、私はそういう積極的な面の評価もできると思っております。例えば、住宅と事業場が混在する地域に立地をしていると、そういう際、振動、騒音の原因となっている企業約四千社が適地に移転をすることができました。また、貸付事業におきましては、昭和四十六年から平成十年の間に民間公害防止投資額の約六%の資金を提供するということでありまして、かつての深刻な産業公害の克服に一定の貢献をしてきたと、そういう評価もしなければならないと思います。 しかし、また一方におきまして、造成事業それから貸付事業におきましては、相手先である中小零細企業の一部に、長期に続きます景気の低迷などによりまして経営が苦しいところが出てきております。このため、近年において環境事業団に不良債権が増加をしたところでございます。結果といたしまして、平成十三年度末の全債権残高三千二百五十四億円のうち六か月以上の延滞債権の残高は二百二十二億円というふうになっているわけであります。 先ほど申し上げましたとおり、この事業団が果たした、果たしてまいりましたこうしたプラスの面とこうした不良債権が発生したというこのマイナスの面、あるわけでございますが、この不良債権が発生したこと、これは重く受け止める必要があると思っております。事業団における最大限の経費削減策を図るとともに、独立行政法人移行後も迅速かつ適切な処理を進める必要があると、そのように考えているところであります。
○小川勝也君 大臣から率直に御答弁をいただきました。私は福山委員のように意地悪ではありませんので、功罪しっかりと把握をされておられますとおり、果たしてきた役割も大きかったというふうにしっかりと認めていいのだろうというふうに思います。 そんな中で、今回、環境事業団が当該の二つの組織に生まれ変わります。これは、今、小林委員の方からもありましたように、何で再生が付くのかという環境再生保全機構と、もう一つは、衆議院での議論も少し見てみましたけれども、どうも納得がいかない形の日本環境安全事業株式会社、これはしっくり、ああこういう形で環境事業団が生まれ変わるんだなというふうに思っている人はほとんどいないんだろうというふうに思います。 私は、これ、実は法案を作成をされた役所の皆さんの中にも、こんな形になってしまったのかというふうに思っておられる方もいるんじゃないかなというふうに思います。特殊法人の見直しというのは大変難しい問題ですので、それぞれの省庁の壁があります。省庁の皆さんに自分たちの関係している特殊法人の悪い点を見直して持ってきなさいといっても、なかなか持ってくるものではありません。だから、現在の法案になっているように、一律というか一括して見直しをしろという形で何かを出させるという手法も、あながちすべて否定できるものではないというふうには思いますけれども、今回の形というのはどうにも納得がいかない、いきにくいということだろうというふうに思います。 いわゆる特殊法人改革という流れ、そして環境省に課せられた課題、そしてこの二つの法案を提出するに至った、そんな過程を含めて官房長に率直な御感想をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松本省藏君) 特殊法人につきましては、まず平成九年の十二月に行政改革会議で最終報告というのが出まして、それ以降、その組織と事業につきまして抜本的な合理化を図るという方向で検討が政府全体で進められてきたわけでございまして、それを受けて、さらに平成十三年の十二月に特殊法人等整理合理化計画、これが定められまして、その中で各特殊法人についての再編の在り方が定められた、こういうことでございます。 この特殊法人等整理合理化計画におきましては、私ども環境省が所管をしております二つの特殊法人、環境事業団と公害健康被害補償予防協会でございますけれども、この二つの法人につきまして、一つは公害健康被害の補償予防業務と民間団体によります環境保全活動の支援業務、こういう業務を中心とした独立行政法人に一つはする、それからもう一つはPCB処理事業を行う特殊会社にする、こういう独立行政法人と特殊会社という二つの法人に再編をするということになったわけでございます。 具体的に今回の再編につきましては、今申しました二法人の業務、組織について、事業の目的の達成の程度、あるいは民間との役割分担、あるいは事業の便益と費用等の観点から、それぞれ検討して抜本的な見直しを図っていくということで行ったものでございまして、私ども環境省としても簡素、効率的そして透明な政府の実現という行政改革の要請にこたえるという一方で、刻々と変化をしてきております環境問題の態様の変化に対応したいろいろな課題に効率的、効果的に対応できる体制が整備されたものと考えております。 もちろん、こういう大改革でございますから、いろいろな方がいろいろな見解を持つというのは当然だろうと思いますが、環境省といたしましては、今回の所管二法人の具体的な再編の方向、内容については適切、妥当なもの、あるいは望ましいものというふうに考えているところでございます。
○小川勝也君 引き続き、その環境事業団に関してお伺いをしたいと思います。 一つは、先ほども小林委員の方から債権の問題についてのお話がありました。ここに内訳表があるんですけれども、国立・国定公園施設、これは王子アルカディアのことだろうというふうに思います。ほかの事業については、例えば工場移転、それは住宅地から工場が移転するということで、そこに、例えばそこの住民の皆さんに環境を提供したということでいうと、債権がもし万が一不良になったとしても得るものがあったということで、少しは見逃したいというふうに私は思いますけれども、これだけは特別に反省をする必要があろうかと思います。一言、どなたかに締めていただきたいと思いますが。
○政府参考人(松本省藏君) 先ほど大臣が冒頭、今までの環境事業団の経緯などを御説明申し上げましたけれども、環境事業団、これまで建設譲渡事業とかあるいは貸付事業等の適切な実施をやってきて、それなりの成果を上げてきたということでございます。 その中で、大きな傾向として申しますと、これらの事業の対象は主として中小零細事業者であるということから、長引く景気の低迷などによる業績悪化、あるいは担保となっている土地建物の価値の下落に伴って、あるいは償還能力が低下してきているということで、近年において環境事業団に不良債権が増大をしてきている、これが大きな構図だろうと思います。 その中で一つ、王子アルカディア問題という個別の案件についても大きな不良債権が生じてしまったということであろうと思います。それ以外の個々のケース、それぞれの事情があると思いますけれども、全体として不良債権が増大をしてきたということについては、こういう事態に至ったということについて私どもも大変遺憾なことであると。そして、このような事態を招いたことを大変重く受け止める必要があるというふうに考えております。 今回の法案におきましては、建設譲渡事業につきまして、現在実施中、継続中の事業を除いて完全に廃止をするということと、さらに、不良債権の処理を迅速かつ適切に進めていくということにしておりますし、それからさらに、環境事業団としましても、これまで役員あるいは職員のボーナスの削減とか昇給昇格の原則中止、更には一般経費についても可能な限りの節減に努めて、事業団としての最大限の自助努力をやっておるというような状況にあることを是非御理解をいただきたいと思います。
○小川勝也君 過去は過去でいろいろあるわけですけれども、例えばほかの省庁にも関連の特殊法人があって、そこがずさんな経営をして税金を使って穴を空けてしまったという例も多々ありました。あるいは、省庁の関係の特殊法人が自分たちの天下り先だというふうに勘違いをしてどんどん肥大化させてきたという傾向もあったかと思います。特殊法人改革というのはそういった点を戒める意味もありますので、これは新しい時代に向かって税金の使い道、あるいは経営という言葉がありますけれども、これは私が決め付けるのかもしれませんけれども、役所あるいは役人の方々は経営が下手だ、あるいは商売は下手だという前提でこれからはいてほしいなというふうに思っているところであります。 それで、心配な点が、PCB会社の点でもお伺いしたいんですけれども、ちょっと時間がありませんので、先ほどの建設譲渡事業の中の工場団地の問題について一点だけお伺いをしておきたいというふうに思います。 それは、一つは、これは難しい言い回しになるわけですけれども、一つは、貸した金はできるだけ返してもらわなければいけないというのが一点。これは先ほども指摘がありましたとおり大きな額であります。それともう一点は、これから将来に向けて元気のある会社になるべく迷惑を掛けないで回収をしてほしいということであります。その辺の御答弁を一点いただいておきたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 現在、環境事業団が建設譲渡事業、また融資事業に基づいて不良債権が生じているわけでございます。六か月以上の延滞債権もあるわけでございますけれども、私どもといたしましては、再生機構、特に独立行政法人の移行前に、つまり今年度中に、破綻している債権については今年度中に環境事業団で処理をするという方針で臨んでいるわけでございますけれども、ただ、その処理に当たっては、先生御指摘のように、現在の融資は組合単位で行っているというものが多いわけで、建設譲渡事業に対しましては組合単位で行っているというものが多うございます。 そのような場合、組合が五社、十社とあった場合、その中の二、三社のために残りの七社が、七、八社がつぶれるということは避けなければいけないというふうに私どもも思っております。そのために、そのような場合の処理に当たりましては債権を分割いたしまして、それぞれ健全な企業の債権はこれまでどおりの償還のスケジュールどおりに返していただくという方式を取りまして、その健全な中小企業についてはこれからも安心して経営をしていただくという方式を活用していくという方向で現在臨んでいきたいというふうに考えております。
○小川勝也君 その方向性をひとつよろしくお願いをしたいと思います。 納得いかないのが、やはりこの特殊会社のどんな形になるかということであります。PCB会社、これは特殊法人改革の流れでいきますと、例えば環境保全機構の中でこのPCB処理の仕事をするということがなぜ不可能だったのか、まず御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 今回の検討におきましては、言わば行政改革の方針というものがございます。民間でできるものはできるだけ民間へという方向でございます。したがいまして、私ども、現在、特殊法人の抱えている業務を分析していったわけでございます。そのような場合、PCBの処理事業につきましては、料金収入をもって経営を行うことができる、言わば民間的な企業経営が適切な事業であろうと。しかし一方、これまでのPCB処理の事業の経験から、国の一定の関与もまた必要であるというような折り合いで特殊会社という方向を取ったわけでございます。 先生の御指摘の、独立行政法人ではなぜできなかったのかということにつきましては、やはり独立行政法人というものにつきましては収益性というものには少しなじまないんじゃないのかなと。むしろ、積極的に株式会社の経営をもって、コスト意識を持って経営をしていただくという方が適切であろうということで今回の方式を取ってきたわけでございます。
○小川勝也君 二〇一六年までにPCBの処理を終わらせるという計画であります。先ほどもコストの問題がありました。高い処理価格になるだろうということであります。そして、二〇一六年までの間にいわゆるPCBを保持、保有している会社が当該PCBを処理する新会社にコンスタントに事業をゆだねる、処理をゆだねるという保障はどこにあるのか、私は疑問です。その辺に対する答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) PCB廃棄物の処理に関する御質問でございますけれども、特別措置法におきましては、二十八年七月、平成二十八年七月までに保管事業者に対し処分を実施することを義務付けているところでございます。 今回の法案の附則におきましても、政府は、特殊法人等整理合理化計画に基づき、平成二十八年三月三十一日までの間に、PCB廃棄物処理の状況等を勘案しつつ、会社の在り方について見直しを行うものとするという規定が設けられているわけでございます。 いずれにいたしましても、中小企業、特に中小企業が保管しているPCBの処理が大きな問題になるわけでございますが、それに対しては基金を作って、そして支援をしていくと、これが非常に重要なポイントになるのではないかというふうに考えているところでございます。
○小川勝也君 先ほど小林委員が指摘した高温処理の方がコストが安く済むということであります。これから将来にわたって民間の会社が例えば臨海部などで、地域住民の理解が得られる場所で高温処理の施設を造って、いわゆる価格競争力を持って事業を開始するという可能性は私はゼロじゃないと思います。こういったことは想定されているでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 廃棄物処理法上、民間の企業が高温焼却のPCB処理方法を用いて、手続をきちんと取っていただいて処理を実施することは可能でございます。 実際の経験といたしましては、三十九戦三十九敗というお話がございましたが、自社保管分ではございますけれども、PCBの製造を行った鐘淵化学におきまして高温焼却処理をして、モニタリングをした結果、無害化がきちんと行われたという実績もございますので、先生御指摘のとおり、その可能性はゼロではないと。 ただ、これまでのところ実現をしていないということでございまして、そういって手をこまねいているわけにはいかないということで、一昨年の国会におきまして、この特別措置法によって、拠点的処理施設で中小企業のものも含めてきちんと処理をしていくという特別措置法を制定していただいたところと理解しております。
○委員長(海野徹君) 時間が来ております。簡潔に。
○小川勝也君 この新しい特殊会社については心配な点がたくさんありまして、これからたくさんお尋ねしようと思ったんですけれども、時間切れになりましたので、午後の質問者の皆さん、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(海野徹君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(海野徹君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、独立行政法人環境再生保全機構法案及び日本環境安全事業株式会社法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福本潤一君 公明党、福本潤一でございます。 今回、新しく特殊法人日本環境安全事業株式会社できますけれども、PCB廃棄物処理事業を主たる事業ということで、最初にPCBの関係の話を聞かせていただこうと思いますけれども、西暦二〇〇〇年の十二月十日に、学校施設、PCBを使用した蛍光灯が破損して子供が被爆するということもございましたので、私、あの年の十一月二十二日の予算委員会で、児童生徒の安全確保の観点から当時の文部大臣に質問して、これ全部改修すべきではないかと、平成十三年度中にどうかということを言いましたら、十三年度中にすべて改修いたしますという明確な答弁ありました。 それ以後、この改修の結果、どういうふうになったか。平成十三年度中にはどうなったか、またそれ以後本日までどうなったかということもお伺いさせていただこうと思います。
○政府参考人(萩原久和君) 学校施設におけますPCB使用の蛍光灯の取替え状況についてお答え申し上げます。 先生御指摘のように、文部科学省におきましては、平成十二年十一月の閣議了解に基づきまして、地方公共団体等の学校の設置者に対しまして、原則として平成十三年度末までにその交換を終えるなどの安全対策を講じるよう要請を出しております。 その結果、各設置者におきましては、PCB使用の照明器具の交換が行われておりまして、平成十三年二月時点で約九十万台のPCB使用の蛍光灯が使用されていたのでありますが、そのうち約九六%の八十六万台の交換が平成十四年三月までに、すなわち平成十三年度末までに完了しております。さらに、公立学校におきましては、平成十五年の三月、今年の三月でございますが、使用台数のほぼ一〇〇%、ほぼ一〇〇%といいますのは十五校ほど残っているわけですが、これは十五年度に取り壊したり大規模の改修を行うということで、そのときに交換するということで例外的に残っておりますが、ほぼ一〇〇%完了しております。 文部科学省といたしましては、今後ともこの幾つか残余のPCB使用の器具の早期交換につきまして、またあるいは取り外した安定器の適切な保管につきまして、諸会議を通じまして設置者に周知徹底を図っていきたいと考えております。
○福本潤一君 ほとんど一〇〇%に近い形で進行をしたということで、これ順調に進んだようでございますが、取り外した蛍光灯、安定器を含んでこれ保管されておるようでございます。 私も広島県の中高、巡ってみましたら、やはり金庫に入れて保管していたり、完全、安全に保管しているようではございますけれども、これ各校ごとにやっているようなところが多いようでございまして、これは特管物でございますし、これが不法投棄されるというようなことが今までもかなりトランス含めてありましたので、これ学校単位のところをまた一か所にしたり、今後、処理工場やっと着手した、昨日の新聞に、弘友副大臣、北九州の第一号機の工場のスタートに当たってごあいさつされておられましたけれども、これ十年以上まだ掛かるんではなかろうかと思われますので、この紛失等々も含めて管理、指導、これはどういうふうにしておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(萩原久和君) 撤去して外したPCB蛍光灯の保管状況でございますが、文部科学省で昨年調査を行いました。 取り外されましたPCB使用の安定器でございますが、当該学校の内部で保管しているという数ですが、学校数でいきますと、平成十四年三月末現在でございますが、四千七百九十一校ございました。これは全学校数の割合でいいますと、約八%でございます。それで、残りのPCB使用の安定器につきましては、各設置者が一括するなりして保管しているというふうに認識しております。 この取り外したPCB使用安定器につきましては、廃棄物処理及び清掃に関する法律やポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正処理の推進に関する特別措置法において、各事業者が適切に保管するということが決められていると認識しております。 文部科学省といたしましては、この外されたPCB安定器の保管場所の選定等につきまして、地方自治体の学校の設置者において個々の学校の状況を踏まえ適切に保管するよう、今後とも設置者にその徹底周知を図っていきたいと考えております。
○福本潤一君 使用した後の処理が大事でございまして、これがトランスのときはかなり、河川工事しますと、河川工事の地下から白いトランスから出たPCBも含めて見付かったりしておりますので、今後この対応、会社が順調にやる間、完全な管理をお願いしたいと思います。 もう一つ、科学的な問題で、これも環境省に直接関係ある話とは言えないにしても、大きく今後対応を迫られる問題、午前中もございましたけれども、神奈川県の寒川町の毒ガス、旧日本軍が作っていたんではないかと言われておりますけれども、イペリオットが発見されました。この対策に、国土交通省を中心に関係省庁の連絡会議が先月作られたということでございます。これの議長を環境省がやるということで、この責任、重くなると思いますけれども、この公害問題、ある意味では今までの二十世紀の負の遺産、これをきちっとした対応を取るときに環境省が取りまとめ役を担ったという経緯また理由を具体的にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) さがみ縦貫道の工事現場におきまして、昨年の秋でございます、国交省の方で工事をしてまいりましたら、寒川地域で旧軍による毒ガスが発見されて、労働者が数人被災をいたしております。また、これまでにこの地域では二十数本のビール瓶に入った毒ガスが出ておるということでございます。 その道路敷地自身につきましては国交省道路局の方で対応されておりますけれども、その周辺からも毒ガスが検知されておる、あるいはビール瓶が出てきたということもございまして、周辺の住民からは非常に環境汚染の問題として不安が高まったという事情があったようでございます。 こうした中で協議を重ねてまいりましたが、今年の三月でございますけれども、内閣官房の方から指示がございまして、環境保全という立場から、その周辺地域について環境省が中心になって取り組むようにという御指示があったところでございます。 早速でございますが、その後、四月の八日でございます、その会合、政府内の会合を行いまして、環境省の環境保健部長、私でございますが、議長となりまして、内閣官房、警察、防衛庁、外務省、文部省、経産省、国交省から成ります政府内の連絡会議というものを作りまして、これからの具体的な対応を進めていくということになった次第でございます。
○福本潤一君 そういう意味では重要な責務を担っているわけでございますし、先ごろの委員会の質疑でも、未然防止か予防原則かというような話までございました。今後、未然防止という意味で取り扱ってもらいたい問題、いろいろ出てきています。 旧日本軍の毒ガスということで、広島、大久野島で有名でございますけれども、今回茨城県の神栖町で飲料用井戸の水から砒素が検出されたということがございます。この砒素の問題に関しましても、この水を飲んでいた人から、これは今日の読売新聞にも出ていますけれども、「幼児二人ヒ素障害」と。飲み水になってきますともう即座に健康に悪影響、また子孫にも影響するんではないかという疑いもある結果が報道されております。例えば、六歳以上の二十七人のうち、バランス良く歩けない協調運動障害者が十人、立ち上がって真っすぐ歩けない起立歩行障害五人、手などの細かな震えやけいれんが八人見付かったと。ある意味では砒素の症状のような障害がもう既に出てきております。 こういう問題に関しましても、環境省、今後どのように取り組んでいかれるかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 神栖町の問題につきましては、実は十二年ごろからその井戸の水を使っている方に手足の震えとか目まいとかふらつきとか、そういった症状が見られたというふうに最近でございますが聞いております。 特に今年の三月の終わりに異常に水質基準の四百五十倍というレベルの砒素が発見されまして、それを専門のところで分析しました結果、旧日本陸軍が使っておったジフェニルアルシン化合物が検出されたということもございまして、大変深刻な問題として地元で受け止められたわけでございます。 そして、四月になりまして十六日に知事さんが上京されまして、官房長官あるいは環境大臣にお会いになられました。その中で、非常に健康被害も起きておるということで地元も大変不安を呼んでおるので、環境省が中心になって国で対応してもらいたいというお話があったわけでございます。 内閣官房からも寒川と同じように環境省中心になって対応されたいということでございまして、私ども、これにつきましても国の中でまとめ役、推進役として対応をしたいと思っております。特に、具体的に井戸水を飲んだ方に健康被害が出ているということで、大変深刻に受け止めております。 ただ、難しい点もございまして、この神栖町における井戸水汚染につきましては、化学物質は発見されておるんですけれども、まだ例えばビール瓶なりあるいは弾に入った毒ガスが発見されたということでもございませんで、必ずしも汚染原因が現時点では特定されておりません。そういうことでございますので、汚染原因の究明をすぐしたい、早くしたいというふうに考えております。 実は、四月十六日に陳情がございましてから、早速週明けの二十一日月曜日には我が方のスタッフあるいは研究所の専門家を茨城県に派遣いたしまして現地を見ていただいたところでありますし、また来週にも専門家にお集まりいただいて具体的な対応を検討を開始したいと思っております。 いずれにしましても、大変深刻な問題でございます。早めに対応したいと思っております。
○福本潤一君 早急な対応ということで、因果関係また不明という形でこの原因究明が遅れることがないように対応していただければと思いますし、当面しなければいけないのは、健康被害を未然に防ぐという意味でも全国規模の調査、これは必要ではないかと思うんですね。 といいますのは、旧日本軍の毒ガス製造、これ広島、大久野島で大々的にやっていたことがございます。国際的にも今BC兵器問題かなり大きな問題でございますけれども、当時GHQの命令で青森県陸奥湾、千葉県沖、神奈川県相模沖、静岡県浜名湖、広島県大久野島、高知県の沖、山口、福岡両県中の周防灘、大分県別府湾、こういうところにその処理のために海洋投棄されたということまで今回残っておりますので、こういう調査を大々的に国内でやっておかなければ、散発的にある一か所で出てきたというところだけがニュースになってということになると思いますので、この全国調査に関する環境省の今後の対応、どういうふうに考えられているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) この調査につきましても、昭和四十八年に関係省庁によりまして旧軍毒ガス弾などの全国調査が行われておりますけれども、今回また内閣官房から御指示がございまして、これにつきましても環境省が中心となってそのフォローアップをして、より詳細なデータを集め、なおかつ存命の当時の関係者の方からも話を聞くなりしてきちんとした情報としてまとめるようにということで今作業を始めたところでございます。 具体的には、四十八年の調査におきましては、終戦時における旧軍毒ガス弾などの保有、廃棄の状況、それから戦後における旧軍毒ガス弾などの発見、被災及び掃海処理の状況、こういったことについて調査をいたしておりますけれども、今回もそのフォローアップをする中で可能な限りの情報を集めたいと思っております。 当時、米軍の指示もあって処理したようなこともございますから、そういった情報もきちんと集めたいというふうに考えております。これにつきましても、関係省あるいは自治体にも協力が必要でございます。そういった協力を得ながら私ども中心となってまとめまして、できたら秋には公表できるような形で作業を急ぎたいと考えております。
○福本潤一君 秋に半年後公表できるように頑張っていただくということでございますが、こういう問題、アメリカの基地の中のPCBの問題とかなかなか調査もし切れないような問題、場所の問題と同時に、予算とか定員の問題、あと科学的知見の問題、さらに今の体制でそれだけのカバーできる調査体制できるのかというような問題を私ども心配しています。公害問題ではないとはいいながら、公害の、ある意味では戦後処理のような形も環境省担っていく必要が出てくると思いますので、この問題の体制、十分なのかどうか、これもお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま福本先生から御指摘をいただきました、旧日本軍の毒ガスから起因するいろいろな事案が最近三件出てまいりまして、実際に働く方が被災をされたり、また飲用井戸の砒素の汚染ということで健康被害も出ているということで、私といたしましても、この問題、大変重大な問題であると、そのように認識をしているところであります。 ただいま環境保健部長から、環境省としての対応、これについてはお話をさせていただいたところでありますが、これを今後きちんと環境省としても進めてまいりたいと思っております。 それを進めるに当たっての人の人員的な対応、予算、そういうものが十分かと、こういうことでございますが、まず環境省の省内として人の体制をしっかりと整えてまいりたいと、そういうふうに思っております。それから、当然、関係省庁あるいは地方自治体との関係、協力、こういうものが極めて重要でございますので、こういうものについてもしっかりと協力関係が取れるようにお願いをしてまいりたいと思います。さらに、予算、定員につきましても関係省庁とよく相談をしてまいりたいと思います。 いずれにいたしましても、重大な問題でございますので、今後の環境調査等がしっかりできるように環境省としても万全の対応を取ってまいりたいと思っております。
○福本潤一君 他省庁にも環境予算、かなり入ってきておるようでございますが、環境省も省になった段階で体制整備、我々も応援したいと思いますので、今後、対応、取組ができるような体制の整備に向けて邁進していただければと思います。 これも環境省に即座にということではございませんけれども、PCBといいますと、近ごろ事件が更に展開を見せたカネミ油症問題というのがございます。これはイタリアのセベソより大変なある意味ではダイオキシン被害だということが最近認知されて、口を経た健康に与えた影響が甚大な被害を及ぼしているということが認知されてきております。 これは、当時もPCDF、フランの影響だということは言っておられましたけれども、最近、ダイオキシン類、PCDFの一つの結果で出てきた障害だということで、我々も農水省、さらには厚生労働省に行ってこの問題に対する対応、展開を見ておりますけれども、この関係省庁連絡会議も先ごろ出てきたということで、この連絡会議のこれは議長ではございませんけれども、環境省もメンバーになっているというふうに聞いております。 このカネミ油症問題、環境省、直接に関係ないとはいいながら、ある意味ではPCB、今後処理していく、さらにはPCBから発生したダイオキシン、これに対する対応もしていかなければいけないということでございますので、このカネミ油症についてもやはり科学的知見等も含めて今後取り組んでいかれる必要があると思いますけれども、環境大臣のこのカネミ油症に対する見解をやはりお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) カネミ油症の問題につきまして先生から御指摘をいただきました。 所掌の問題について言いますと、公害と申しますのは、いろいろな危険物質がいったん環境中に放出をされて、それによって健康被害が受けるということでございます。例えば、水俣病のような問題は、有機水銀が海という環境中に放出をされて魚経由で人体に入って著しい健康被害が出た、大気汚染なんかもそうであろうかと思うわけであります。このカネミ油症の問題につきましては、食品の製造過程において直接その食品が汚染をされたということで、そういう意味でいえば公害ということには当てはまらないわけで、これは直接環境省の所掌ではないわけでございます。 しかし、環境省にもいろいろなこのダイオキシンについての知見というものがあるわけでありまして、関係省庁との協議の場もできたわけであります。今後、様々な、例えば被害者の判断基準、そういうものを決めていくというようなことが例としてあるとするならば、環境省にも通常人の被曝のデータ、その他データがございますので、そういうものを活用していただくように、環境省としてもそういう科学的知見を提供するという観点から協力をしてまいりたいと考えております。
○福本潤一君 これは、やはりPCBから、PCBの苦しみだというふうに思っていた人たちがダイオキシン類による被害であったということで、被害者の方々はかなり昔から国際会議や何かにも出られて訴えられていたようでございますし、具体的なダイオキシンの被害となりますと、先ほどの砒素のある意味では五千倍の致死量、五千倍の危険度あるというふうに言われておるわけでございますし、焼却炉由来のダイオキシンに対しましては具体的に九五%は削減したとはいいながら、農薬由来のダイオキシンも含めてまた健康被害に対する懸念もございますので、今言われたように本格的にこの問題に関しましても、カネミ油症ということで管掌外と言わずに、対応含めて取り組んでいただければと思います。 さらに、今回の法案の具体的な中身との絡みで具体的に質問させていただきますけれども、地球環境基金事業という事業を環境省行っておられるようでございます。今回、独立行政法人に移管されるわけでございますが、この基金、具体的に中身がどれだけあるのか、積立金の内訳とこれまでの助成実績、これを具体的にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) 地球環境基金は、平成五年の創設から平成十四年までの十年間に総額百三十六億円を積み立てております。その内訳は、政府出資金が九十四億円、民間などからの出資金が四十二億円となっております。 助成実績でございますけれども、平成五年から平成十四年までの十年間で延べ千九百六十六件、総額約七十億円の助成を行っております。内訳は、国内民間団体による開発途上地域の活動が七百七十一件、海外民間団体による開発途上地域の活動が百八十六件、国内民間団体による国内の活動が千九件でございます。 活動対象国は四十二か国に上っており、我が国のみならず、開発途上地域における民間団体の環境保全活動を支援する上で大きな役割を果たしているというふうに考えております。
○福本潤一君 これが民間に移行後、助成対象の見直しで有効活用を図れるような状態、体制、どういうふうに考えておられるか、これをお伺いしておきます。
○政府参考人(炭谷茂君) 確かに、この地球環境基金は言わば積立ての運用利子、運用利息という形で運用いたしております。昨今の厳しい金利情勢から考えますと基金の運用益を多くを望むことができませんので、より効率的な活用ということが望まれるわけでございます。 このために、今回、新たな独立行政法人移管後の基金事業の運営に当たりましても第三者による評価を実施いたしまして、効果が低いと考えられる分野に対しましては支援を削減すると。一方、例えば、近々の課題でございます地球温暖化防止に関する活動とか、また水フォーラムに関する水問題の取組とか、また、地域で申しますと、やはり日本の近辺のアジア太平洋地域といったような活動に対して重点的、効率的な支援というものが図られるよう新たな独立行政法人に対する監督というものをしてまいりたいというふうに考えております。
○福本潤一君 環境大臣、これ、ある意味では、第三者機関による評価、実地はするという独立行政法人に移管されるわけですので、引き続き、NGOとかNPOですね、民間、環境保全活動する団体、こういう必要性は今後も続くんだと思います。この積極的な対応も必要になると思いますけれども、地球環境基金事業の推進ということで、環境大臣、具体的な決意をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 自然と共生する持続可能な社会を構築していくということはこれからの重要な課題であると思います。その際、行政でありますとか企業でありますとかそういった取組のほかに、NGO、NPO、そうした民間の環境保全上の取組ということは、これは不可欠である、重要であると思っております。しかし、一方におきまして、そうした民間の団体の財政基盤というものはなかなか十分ではないということでございまして、地球環境基金の果たす役割というものは大変大きいし、またこれに寄せられる期待というものも大きいと思っております。 今回、新たに地球環境基金、独立行政法人に移管をされるわけでございますけれども、その後におきましても基金事業の効果的、効率的な運営を図りまして、民間団体の活動に対する支援、こういうものに引き続き努めてまいりたいと思っております。
○福本潤一君 投げていた質問、時間内入りませんので、午前中の質問であった中で私も関心持っていた環境事業団の延滞債権の問題、やはりこの法案通るに当たって聞かせておいていただきますけれども。 午前中に炭谷政府参考人言っておられたのは、具体的に不良債権と言われる二百二十二億円、また四百四十一億円と、これが新しい企業会計原則でやると認められると。これをたしか年内、事業団のうちに債権を処理する、その決意であるということを伺いましたけれども、もうあと遠からずのときに、一年半のうちにこの事業団移行するわけですけれども、事業団のうちにこの債権を処理すると言われたその根拠を具体的にお伺いしたいと思いますし、大臣には決意もお伺いしたいと思います。
○政府参考人(炭谷茂君) まず、現在抱えております環境事業団の延滞債権、先生今御指摘されましたように二百二十二億円、上っているわけでございますが、そのうち環境事業団の存続期間、つまり今年度中に処理をする、優先的に処理を必ずするというものは、破綻している企業の部分について行うというふうに考えております。これは現在の行政改革の方針でもそのような取扱いをしろということになっておりますので、既に破綻をしている企業について今年度中に行うということにしております。残りの部分につきましては、独立行政法人の方に債権を移管しまして、計画的にまた適正に債権回収を図っていただくというふうに段取りで考えているわけでございます。
○国務大臣(鈴木俊一君) 環境事業団でございますが、先ほども申し上げましたけれども、これは一定の大きな政策的効果、これを挙げたという、そういう、功罪でいえば功の部分、これはきちんと評価をしたいと思っております。 しかし、一方におきまして、結果として不良債権が発生した、こういう事実はこれを重く受け止めなければならないと、そのように思っております。事業団の人件費に踏み込んだ最大限の経費削減策を前提といたしまして、独立行政法人移行の後も、業務計画等で透明性のある処理計画を明らかにし、迅速かつ適切に処理を進める必要があると認識をいたしております。 環境省といたしましても、業務計画の達成状況等を注意深く見守り、指導監督に遺漏なきを期してまいりたいと考えております。
○岩佐恵美君 まず、PCBの処理の問題について質問をしたいと思います。 PCBは、国として一九七二年に製造、使用の禁止をしているわけですけれども、その後三十年の間に使用済みのPCB機器の紛失が大きな問題になって、二〇〇一年にPCBの処理法が制定をされました。その審議の際に、PCBが適切に処理されるまでの間に新たな不明、紛失の発生を防止をするために、PCB製造業者やPCB使用機器の製造業者にPCB廃棄物の引取り、保管を行わせるべきと指摘をいたしました。当時、環境庁は、大変コストが掛かり、製造事業者の責任を問うのは困難であり、まず実態の把握が重要だという姿勢でありました。その後、新たな不明あるいは紛失は発生していないのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) PCB廃棄物の実態の把握に関する御質問でございますが、平成十年度の調査におきましてPCB廃棄物の保管量を行いまして、その後、平成十二年七月には都道府県に対しまして、未報告あるいは未確認の事業者に対します再調査、また保管事業者に対する適正保管の指導徹底をするよう依頼したところでございます。 先生御指摘ございました、一昨年、平成十三年にPCB廃棄物処理特別措置法を制定していただきまして、その届出制度によりまして、十年度の調査も参考としながら、PCB廃棄物の保管、処分の状況についてはより体系的な把握が可能になったところでございます。 十三年の届出では、十年のときの調査と比べまして、確認されているPCB廃棄物、高圧トランス等の台数が四千台ほど増加をしておりますが、この届出結果を踏まえまして、昨年十月に都道府県に対しまして、更にPCB廃棄物が適切に保管され、紛失、行方不明が生じないよう事業者を監視、指導するよう依頼いたしました。さらに、届出制度の周知徹底を行いまして、更なる把握に努めるよう要請をいたしたところでございます。
○岩佐恵美君 PCBの国内使用量、五万四千トンの七割近くは電気機器用です。特に高圧トランス、高圧コンデンサーが大部分を占めますが、PCB処理法に基づくその報告の集計では、二〇〇一年七月の十五日現在で、高圧トランス・コンデンサーは、保管が二十三万七千台、使用中が三万二千台で、合計二十六万九千台となっています。しかし、PCBを使用した高圧トランス・コンデンサーは約三十九万台あるわけで、旧厚生省の調査では九八年度には三十七万四千台が保管、使用中となっていたわけです。二〇〇一年度調査の保管、使用中二十六万九千台との差十万五千台、これは一体どうなったのでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 平成十年度の調査、厚生省が行った調査と、それから今度のPCBの特別措置法に基づく届出によって得た調査結果との数字のずれについてでございますが、十年度調査におきましては、PCBを含む電気機器の使用状況、廃棄物になって保管しているだけじゃなくて使用状況についても調査を行ったところなんですが、先生御指摘のありましたように、そのうち六万台、約六万台につきましてはその使用中が確認できたわけでございますけれども、残り使用されているはずの約九万台については確認ができておりません。 したがって、十年度調査において確認できた台数は、先ほど三十七万四千台という御指摘がございました厚生省調査結果、それに対しまして確認できた台数は二十六万五千台となりますので、元の数からいうと十万台どこかへ行ってしまっているわけですが、逆に言うと、確認できた数としては十三年七月の集計数二十六万九千台ということで、先ほど申し上げましたように四千台多くなっているわけでございます。
○岩佐恵美君 数字のとらえ方の問題なんですけれども、結局約十二万台ですね。つまり、その使用していた高圧トランス・コンデンサーは約三十九万台あったと、そして確認されたものが二十七万台ですから、そうすると十二万台はどうなっているか分からないということなわけですね。確かに、分からないものをいろいろ追跡していったら四千台は増加したよと言うけれども、元々の十二万台については分からないということですね。結局相当部分が紛失しているんじゃないかと思われます。その四千台がどれだけ増えるかということはあると思いますけれども、なかなか、そうそれが増えるというふうには考えにくい。 九八年度の試算では、PCB使用量五万四千トンのうち、三十九万台の高圧トランス・コンデンサーで約三万四千七百トン使用したと推計をしています。一台平均九十キロ、十万台で九千トン、全使用量の一七%に相当いたします。ですから、無視できない量だと思います。 PCB処理法についての当委員会の附帯決議では、不明、紛失しているPCB廃棄物について早急に実態調査を行い、公表するよう、そういうふうに求めているわけですけれども、やっていますということになるんでしょうけれども、とにかく実態を引き続き究明すべきだと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) これらの把握、PCB廃棄物の把握につきましては、先ほど廃棄物・リサイクル部長から申し上げたところでございますけれども、平成十三年七月のPCB特別措置法に基づく届出状況を踏まえまして、平成十四年十月に都道府県に対しまして届出された保管等の状況を基に、PCB廃棄物が適正に保管され、紛失、行方不明等が生じないよう事業者を監視、指導するとともに、PCB特措法に基づく届出制度の周知徹底を行って、PCB廃棄物の保管等の状況について更なる把握に努めるよう要請をしたところでございます。 それから、使用中のPCBというものもあるわけでございますけれども、これを含むトランス等があることから、経済産業省と連携しながら、使用中も含め、保管、処分の状況について把握することとしております。これらによりまして、保管量や使用量、それから処分量、不明・紛失量の実態、これを明らかにしてまいりたいと思いますし、これにつきましてはきちんと公表をしてまいりたいと考えております。
○岩佐恵美君 今申し上げましたように、十二万台行方不明になっているという実態で、PCB換算でいえば九千トンがどこか分からないわけですから、これは非常に量としても無視できない実態にあるんで、やっています、四千台増えましたと言うけれども、十二万台のうちの四千台というのは非常に量としては少ないわけですから、真剣に各省庁とも連絡を取ってやっていただきたいということを再度要望しておきたいと思います。 それで、午前中の質疑でも出ましたけれども、PCBの用途について、いろいろなものに使われていたというのは、当時はいろいろなことがあった、分かっていたんだと思いますけれども、年月がたつうちにいろいろこれはよく分からなくなってしまったということがあるようです。 兵庫県の健康環境科学研究センターの調査でビルの壁面や窓枠の継ぎ目に使われているシーリング材の一部にPCBが使用されていたということが分かったわけですけれども、このことについて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) ただいま先生御指摘になりました兵庫県の研究センターが平成十一年にダイオキシンの環境調査結果を実施しております。そのときに伊丹市の庁舎と龍野市の庁舎におきましてコプラナPCBの濃度がほかに比べて高かったということで追跡調査を行い、その追跡調査の結果が今般報道されたものと承知しております。 結果でございますが、伊丹市庁舎の室内では十一から百九十五ナノグラム・パー・立方メートル、龍野市庁舎の室内では四十七から九百六十八ナノグラム・パー・立方メートルの濃度のコプラナPCBが検出されております。 汚染源につきましては、この研究センターの研究によりますと、調査の結果、ポリサルファイド系と呼ばれる合成樹脂系のシーリング材、窓枠の継ぎ目などに使用されるわけでございますが、これらが昭和四十三年から四十七年ぐらいに製造されたものから揮発していることが判明したというふうに聞いております。
○岩佐恵美君 兵庫県の調査では、PCBを含むシーリング材が使用された時期に建設された八十の県有施設のうち六施設からPCBを含むシーリング材が見付かったということです。PCBの含有率は最高で一九・一%、ですからかなり高率です、高い率ですね。兵庫県以外でも使用されている可能性があると思いますので、全国の実態調査をするべきだと思います。 そのほか、染料等PCB使用の可能性のあるものについて費用を計上して調査をするという午前中の質疑での答弁がありましたけれども、どのようなスケジュールで行うのか教えていただきたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) 御指摘ございましたように、今年度予算におきまして、こういったシーリング材に使われるものも含めて、これまで分かっていなかったようなPCB汚染物の特定のための調査、あるいは処理の方策についての検討をするための予算を計上しているところでございまして、現在その予算の執行につきまして、こういった兵庫県の研究センターの発表もございましたので、取り急ぎ計画を策定しているところでございます。 今年度の調査費でございますので、できれば今年度中に調査を終了させ、速やかに対応策を検討していきたいと思っております。
○岩佐恵美君 そこで、ちょっと気になりますのがシーリング材を使った建設材を解体をするときの問題です。ビルの解体時に知らないで処分をしたりとか、あるいは新たな、知らないで処理してどこか放置したり、あるいは適切でない不適切な処理をしたりということになると、新たなPCB汚染を招く危険があると思います。 建設物の解体業者は建設リサイクル法で登録制度になっています。解体業者への周知を図るとともに、ビル所有者の責任で解体時の検査、分別、保管、適正処理を、これをきちんと行わせるようにすべきだと思いますが、国交省、いかがでしょう。
○政府参考人(松原文雄君) 先生御指摘のとおりでございまして、建物の解体につきましては建設リサイクル法によって適切な処理を行うということになっておるところでございます。 この建設リサイクル法、昨年の五月から完全実施と、完全施行ということになっておりますけれども、基本的にはコンクリート塊ですとかそういったものをきっちり分別をしてトータルの建設物の廃材を減らすというところに眼目があるわけでございますが、併せまして、今御指摘の有害な物質等につきましても一定の基準に従って処理をするようにということでございます。 具体的に申し上げますと、まず解体に先立ちまして事前に調査をしっかりと行うということが第一点でございまして、二つ目に、そういったところで、段階で有害物が確認できました場合には、それをきっちりと除去をするということが二点目でございます。当然のことながら、この除去をされた有害物につきましては、廃棄物処理法ですとかあるいはPCB特措法によって適切に処理をしていくということになっておるわけでございます。 今回の報道されました事案につきましては、まだ新しい事案でございまして、解体業界でも必ずしも十分に浸透していないというふうに私ども認識しておりまして、早急に解体業界に情報提供、周知をいたしまして、環境省とも連携をいたしまして適切な調査あるいは処理につきまして指導をしていきたいと、このように考えておるところでございます。
○岩佐恵美君 PCB廃棄物の保管についてはPCB処理法で報告が義務付けられているんですけれども、判明していない用途に使われているもの、これについては報告をされていないのです。 私、兵庫県のPCB使用シーリング材の件を、これは新聞報道で読ませていただいて非常に驚いたのは、シーリング材にPCBが含まれているであろうということで調べてそれが分かったということではなくて、先ほど説明があったように、屋上で測っていたらコプラナPCBの濃度が高かったということで、その後シーリング材に使用されているということが分かったわけですよね。 ですから、そういう点ではPCBをどこでどういう形で使っているのかというのを一番よく知っているのは製造メーカーだし、あるいは物を作っている、それをPCBを使って物を作っている使用メーカーであるわけですし、あるいはそういう関連の業界であろうというふうに思うんですね。ですから、今大事なのは、環境省が、あるいは都道府県が下からずっとたどっていくということもあるんでしょうけれども、やはり元から作った人は知っているわけですから、あるいは使った人は知っているわけですから、そういうところからずっとたどっていくというのが一番合理的であろうと思います。 ですから、そういう意味では経産省としてメーカーから聞き取り調査を行う、あるいは流通業界からも聞き取り調査を行う、そして大体どういうところに使われ、どういうものが残っている可能性があるということを調査していただいて、それで環境省と連携取って対応していただきたいというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(市川祐三君) お答え申し上げます。 PCBの使用製品につきましては、これが廃棄物になりました際に廃棄物処理法に基づきまして適正に処理されるということが非常に重要なことであるというふうに認識してございます。この観点から、経済産業省といたしましてはこれまでも、今御議論のございましたような様々な調査につきましても旧厚生省あるいは環境省の皆さん方と協力いたしまして、PCBの廃棄物の実態調査に努めてまいったところでございます。 それから、今回の議題になっております御指摘のシーリング材の問題につきましても、やはりシーリング材として使われている可能性があるものはどういうものであるかなど、言わば広く情報提供がなされることが必要であるというふうに判断いたしまして、日本シーリング材工業会に対しましてPCB含有シーリング材を判別する方法につきまして、できるだけ早く情報を提供するようにということを指導いたしました。 その結果、既に工業会のホームページにおきまして、例えば建物の年数でいえば何年前に、何年ぐらいに建てられたものであるかとか、あるいは先ほどございましたポリサルファイドを使われている可能性があるかどうかということについて確認するにはどういう専門家がいるかと、そのような様々な情報提供をホームページにおいて開始したところでございます。 そのほか、先ほどのお話のございました流通の問題でございますけれども、流通全体についてその当時どうであったかということについてはなかなか現時点において情報を集めるということは難しい面もございますけれども、過去に製造されましたPCB含有シーリング材の商品名とか、あるいはシーリング材のメーカーの主な取引先などにつきましては現状におきましてもできる限りの情報提供はできるというふうに考えておりますので、先ほどお話のありました環境省さんの実態調査などに全面的な協力をしたいというふうに考えております。
○岩佐恵美君 そこで、大臣、特殊会社の問題で私が非常に引っ掛かっているというか問題だと思っているのは、PCB処理というのは本来PCBの製造事業者やPCBの使用機器の製造事業者、あるいは使用事業者の責任で行うべきものだと思うんですね。それを国の一〇〇%出資会社が処理をするということになると、事業者責任というのがこれはあいまいになってしまうわけですね。高圧トランス・コンデンサーの約半分は大企業が使っていたもの、それなのに自ら処理するのは〇・一%程度にしかすぎないんですね。ほとんど特殊会社に処理をしてもらうということになります。 私は、その国の丸抱えの処理計画、これを進める前にやっぱり事業者責任できちんと処理をさせるという、そういうことを徹底すべきだと思うんですけれども、その点いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) PCB廃棄物、これは産業廃棄物であるわけでございまして、排出事業者でありますPCBの使用事業者がその処理責任を負うものであるということでございます。これが、その使用事業者が環境事業団、それからその組織の後継組織でございます日本環境安全事業株式会社、これが処理を行う場合であっても、その使用事業者に対して新しくできます株式会社が処理費用の負担を求めるわけでございますから、決してその責任を減ずるものではないと、そういうふうに考えております。 それからもう一つ、PCBを製造した事業者、それからPCBを使用した製品を製造した事業者、これらの事業者に対しましては、過去に難分解の性状を有するPCB、それからその使用製品を製造した者であることから、PCB特措法に定められておりますとおり、PCB廃棄物の処理が円滑に進むよう協力をする社会的な責任を、これを有しているわけでありまして、基金への出捐など必要な協力を求めることといたしております。 PCB使用事業者の処理責任の下で、PCB製造者、PCB使用製品製造者の協力を求めながら、国が関与した処理主体でございます環境事業団、それからその後継組織であります日本環境安全事業株式会社によります処理、これを円滑に進めることが適切であると、そのように考えております。
○岩佐恵美君 先ほどの議論の中で、環境省として、民間でできるものは民間でやるというのがそういう流れなんだと。PCB処理について経営的に成り立つということなんでしょうかね。そういうふうに考えて、だけれども、一方、国の関与が必要だということでそういう特殊会社に処理をしてもらうということにしたんだと。経営的に成り立つというのは処理費用をもらうからということだろうと思うし、一方、国が関与するというのは、もしかしたら非常に住民とのあつれきもあるし、あるいは安全性について国が関与すれば安心だということで、その辺がクリアできるということで考えたのかもしれないのですけれども、私、どうもそこのところが納得がいかないんですね。 一つ、北九州の例ですね。北九州が一番早いものですから、この間行ってまいりましたけれども。これまで新日鉄などの大企業や国が、廃掃法の整備以前から北九州では、きちんとした有害物質の対策もしないで産業廃棄物などを大量に投棄をして広大な面積を埋め立てて、響灘の豊かな海の環境を壊してきたという特殊性があります。さらに、そのエコタウンという、静脈産業を集中させているということで、現地では、今まで有害物を引き受けてその上にまた廃棄物産業が集中する、そしてその上にまたPCBが来る、もうこれは我慢も限界なんだ、それが地元の率直な気持ちなんだというふうに、切実な気持ちなんだということで訴えられました。 そして、国は、二〇〇〇年八月に、住民には何の相談もないままに突然PCB処理の第一号施設の設置を北九州市に要請をしたと。住民はその年の暮れになって厚生省予算の報道で初めて知ったということです。しかも十七県のPCBを集中させるという計画で、住民は大変びっくりしたし、同時に怒っているわけですね。 住民はPCBの処理自体には反対していない、そう言っているんです。北九州市内のPCBを無害化するということであるならばまだ我慢できるけれども、何で十七県のPCBを集中させる広域処理を北九州市で行うのかということで反対をしておられます。 国の、私、そういう意味でいうと、広域処理計画というのはかえってPCBの処理を困難にしているんじゃないか、そう思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 広域に処理する体制が困難にしているかどうかということにも関連すると思いますけれども、今、先生がおっしゃられたPCB処理施設、しかも広域的に集めてやるわけでございますが、その処理施設の周辺に住む方々がその処理に対する安全性、これに対して疑問やそれから不安があるということであれば、それを払拭するということが、これは事業を円滑に推進する上からも極めてこれは大切なことであると、そういうふうに思います。そして、そのためにはやはり事業者の積極的な努力というものが必要であると、そういうふうに思うわけでありまして、施設周辺の住民に対しまして、事業の内容でありますとかあるいは事業の安全性確保の措置、こういうものを十分に説明して理解を求めるということが私は大切なことであると、そういうふうに思っているところであります。 具体的には、処理を行う者は、処理の計画、処理の状況、施設の維持管理の状況等につきまして、これはもう廃棄物処理法に基づく維持管理に関する記録の開示というのにとどまらずに、処理施設の公開等による積極的な情報公開を行って、地域住民への十分な説明等に努めなければならないと考えておりまして、その旨の指導、要請、こういうものはしっかりとやってまいりたいと思っております。 とりわけ、国民の不安感を払拭するに足る十分な情報が不足していたということが我が国におけますPCB廃棄物の処理、これを長年にわたって滞らせてきた一因であるわけでございますので、環境省といたしましても、地方公共団体とともに、PCB廃棄物の処理に関する正しい情報を広く提供して、国民の理解を増進してまいりたいと思っております。 先生、北九州市の例を挙げられたわけでありますけれども、その北九州事業所におきましては、北九州市が学識経験者それから地域住民の代表者によって構成されます北九州市PCB処理監視委員会というものを設置をされておられまして、施設の計画、建設、操業、この各段階を通じまして監視を行っているところでありますけれども、このような機会も活用しながら、今後とも、環境事業団から地域住民に対して事業の十分な説明等を行うように、そしてそうした不安、疑問、こういうものを払拭できるように指導をしてまいりたいと考えております。
○岩佐恵美君 私が申し上げているのは、結局、最初の第一期計画、北九州の場合、毎日五百キロなわけですよね、〇・五トンになるわけですけれども、これじゃ結局、何というか、採算が取れないのではないかと、そういうことで、日産、十七県から集めて六トンぐらいになるんでしょうか、とにかく膨大な量を処理をしていかなきゃいけないという、結局そういう十七県から集めなきゃいけない、要は処理をたくさんしなければいけないという効率から出発しているという気がするんですね。 だから、今情報公開だとか住民への説明だとか、そういうことはもう当然のことなんですけれども、住民とすれば、幾ら安全だ、幾ら情報公開していると言われても、自分の出たところのものというのは大した量じゃないじゃないですかと、それを地元でやるのは構わないんだけれども、効率的でないということであちこちから集めて採算取ろうという、そういうやり方は納得できないんだ、これが住民の私は気持ちだと思うんですね。そこはどうも擦れ違っているというふうに思いますけれども。現地で聞いてみると、北九州市内の高圧トランス・コンデンサーの多くはJRと新日鉄グループが保管、使用しているものなんですね。高圧コンデンサーというのは新日鉄の分が一番多いんだそうですけれども、当然自ら処理をする責任があると思います。 でも、国の計画は、PPPの原則どころか、北九州市では新日鉄の焼結工場の跡地、これが遊休地になっていたんですが、それを事業団が買い取って、新日鉄をメーンとする企業体に施設の建設を発注しました。入札に参加したのは新日鉄が主体となった一企業体だけで、競争入札といっても名ばかりでした。一日の処理量〇・五トンの一期計画だけで建設費は百五十六億円。そのうち建物二十五億、前処理施設が五十三億、PCB油の処理施設が二十九億。集中管理システムや真空加熱処理施設、電気工事など、新日鉄が直接担当する部分だけでも四十九億円。二期工事まで入れると八百十二億円になる。これはもうちょっと減るとかという話もありますが、とにかく相当な大事業ですね。 本来、私は、自らの責任で処理をしなければいけない、そういう新日鉄が、遊休地は買ってもらう、あるいは施設建設を受注して利益を得る、そういう構図になっている。このことに地元はおかしいじゃないのという批判の声が上がっているんですね。その点、どうですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) PCB廃棄物の保管者、それと新日鉄の工事をした等との関係ということであろうかと思いますけれども、PCB廃棄物について処理責任を有する保管事業者につきましては、処理費用の負担、これはもちろんのこと、PCB特措法によりまして一定期間内に処分をしなければならないという、そういう義務強化を行った上で事業を行うものでありまして、先生御指摘の汚染者負担の原則、これを損なうものではないと、そのように考えております。 それから、新日鉄は公正な受注手続を経まして北九州の第一期事業のPCB廃棄物処理施設の設計、施工を受注した共同企業体の代表者であるわけでございますけれども、このように個別の企業が建設工事を受注すること自体は廃棄物処理施設などの施設の建設事業におきまして通常行われている契約行為でございまして、汚染者負担原則とは関係はなくて、問題はないものと考えております。
○岩佐恵美君 そうはいっても、特殊会社というのは全額国の出資ですよね。施設整備費の約半分が国庫補助、残りの借入金も政府保証、処理対象は決まっているから競争原理も働かない、そういう構図になっているんですよね。 PCB処理法の審議の際の参考人質疑で、立川参考人は、コスト的には化学処理は金が掛かる、様々なPCB廃棄物の本格的な化学処理は国内では実績がない、こういう技術を実用化するとき当初見積りよりも増えるということは常識だと思った方がいい、化学処理というのは多分実施途中でいろんなトラブルを起こす可能性が高いと思う、未完成の開発段階の技術でコストも時間も掛かる、そう指摘をされました。 結局、こういうリスクはすべて特殊会社が受けるんですね。つまり、国の負担だし、私たち国民の税金負担になる。自ら処理すべきPCB製造会社ないしは使用会社というのはそのリスクをすべて免れるということになるわけですね。だから、処理費用を負担するからいいんだと言われても、こういうシステムの在り方というのはどうも始まる前からおかしい、そうはならない、うまくいかないんじゃないかと、そういうふうに思えて仕方がないんですね。その点、再度、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) これは、何といいますか、一つの仕組みの作り方であります。私、先ほど申し上げましたとおり、確かに保管事業者ではあるという立場もございますけれども、しかしまた一方、公正な手続等を経ましてそうした建設の事業主体の一方になっているということでございますので、これは私としては大きな問題がそこにあると、そのようには考えていないところであります。
○岩佐恵美君 北九州で採用する脱塩処理でどんな廃棄物がどのぐらい出るんでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 先生御指摘の脱塩素化処理、北九州の一期事業で採用される処理技術でございます。これは、例えば五百キロのPCBを分解処理いたしますと、固形残渣が二千七百四十キロ、それから処理済油が五千二百四十キロ生じます。これ、なぜかと申しますと、PCBを安全に分解するためにはナトリウムを加えて反応させるわけでございまして、反応を安定させるために絶縁油を使用すると、こういうことから、元のPCBよりも大分多くの処理済物が生じることになります。 なお、使用済油五キロ以上と申し上げましたが、これはPCBの基準以下になりますので、通常のA重油と同じような油燃料として利用することが可能でございます。
○岩佐恵美君 私、現地に行って本当に説明を伺って驚いたんですけれども、今答弁があったように、五百キロのPCBを処理するのに油四千七百五十キロ使う、分解用薬剤二千三百五十キロ使う、処理後に処理済みの油五千四百二十キロ、固形物の残渣が二千七百四十キロ出るということです。固形残渣はビフェニルの重合物、ポリマーや石油類、塩、苛性ソーダ、水が混ざったもので、処理したPCBの五倍になる。油は再利用するとしても、残渣はPCBを処理したものの五倍出るんですね。これはびっくりしましたね。 処理済み、この固形残渣はどうするんでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 固形の残渣でございますが、今、先生からも御紹介ございましたが、塩化ナトリウム、ナトリウムと反応して脱塩素いたしますので、塩化ナトリウムが二〇%含まれておりますので、その塩の処理に実績のあるということで、北九州の産廃処理業者、許可を得ております光和精鉱というところで処理する計画と聞いております。その処理した後、また処理の残渣が出ます。これはセメントの原料として有効利用する予定だというふうに聞いております。
○岩佐恵美君 残渣については新日鉄八幡製鉄所の中にある関連会社光和精鉱が処理をするということになっているわけですね。それは新日鉄の遊休地に新日鉄が主体の企業体が施設を建設をする、そして新日鉄などが保管しているPCBを新日鉄を主体とする企業体が処理をし、残渣も新日鉄の関連会社が処理をするという、こういう構図になるんですね。 それなら初めから新日鉄に自ら処理させればいいのにというふうに思うんですけれども、膨大な税金と政府保証の借入金を注ぎ込んで、新しい事業のリスク、これは国と国一〇〇%出資の特殊会社が負って処理をしなければいけない。全くPPPの原則に反するというふうに思えます。もうそれ以外の何物でもないというふうに思うんですね。 そこで、ちょっと伺いたいんですが、北九州の第一期事業で処理コストは一体幾らぐらいになるんでしょうか。第一期事業で掛かった経費を全額第一期事業の処理料金として回収するのでしょうか。午前中その辺りの質疑があって、少しダブるかもしれませんけれども、改めて伺いたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) 北九州の事業では、先生御指摘になりましたように、一期と二期の二段階で施設整備を行う計画でございまして、一期で整備する施設は二期で整備した施設と合わせまして、全体として合理的な処理を行うような計画となっております。共通するものは管理棟など一期事業で整備するものは二期でも使えると、こういうものについては共用いたします。そういう意味で、一期分のみの処理コストを取り出して算定するというのは、これはかえってミスリーディングになるんじゃないかと思っておりますので、一期の計算はできますけれども、具体的な数字を発表する段階にはないと思っております。 いずれにいたしましても、午前中お話、御答弁いたしましたように、北九州の一期に加えまして、東京とか豊田とか、現在その事業費の算定を行っておりますので、これらを踏まえまして算定、処理料金を算定していきたいと思いますし、全国一律にするのかとか個別に差を付けるのかとか、あるいは計画的な処理のインセンティブを与えるように処理料金を十年間の間でどういうふうに変えていくかとか、そういった検討課題がございますので、それらを踏まえまして、来年度の概算要求の段階では一定の仮定の下の数字がオープンにできるように努力をしてまいりたいと思います。
○岩佐恵美君 そこで伺いたいんですが、PCBの処理基金は一体幾らになっているんでしょうか。そのうち、民間の出捐金というのは幾らなんでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 昨年度までのPCB廃棄物処理基金の総額でございますが、合計八十四億八千万円。内訳は、国が四十億円、都道府県が四十億円、民間が四億八千万円でございます。
○岩佐恵美君 この四億八千万円というのは、電気絶縁協会が自ら処理をするということで、積み立てていた資金を使わないで済んだのでそれをそのまま処理基金に出したということなんですね。 だから、これでは製造事業者の責任を果たしたと言えないと思うんです。国とか地方自治体は随分出しているのに、民間の出捐金、いやに少ないというふうに思うんですけれども、その点、どうですか。
○政府参考人(飯島孝君) ただいま御指摘ございました四億八千万円でございますが、これは正確に申しますと、財団法人電気絶縁物処理協会が解散するときの基本財産、これがそのまま拠出されたということでございまして、この出捐自体につきましては特別措置法に定められているPCB製造者責任に即した協力であると言えると思います。 なお、PCB製造者等に対しましては、基金への更なる出捐を求めることも予定しておりますし、それから処理が、解散に際して処理を、これは特別措置法上の規定でございますが、処理を円滑に進める上で有用となる情報の提供などを幅広く協力をいただくと、こういう予定としております。
○岩佐恵美君 PCB処理基金は、中小業者の過重な処理費用負担を軽減して処理を円滑に進めるためのものです。二〇〇一年四月三日の衆議院の環境委員会の附帯決議では、この部分について、PCB廃棄物の処理を促進するため、その処理費用について助成を行うためのPCB廃棄物処理基金の設置、運営に関しては、PCB製造者及びPCB使用製品製造者に対してもこれらに見合った協力が得られるように努めることと明記をしています。この参議院の委員会でもほぼ同様の決議をしています。 ところが、実際にはPCB処理法の制定後、環境省令で民間出捐金は中小業者の負担軽減には使わないということにしてしまったわけですね。負担軽減は税金だけで行う、民間出捐金は監視や測定、評価、研修や研究、住民理解の推進などにしか使わない。だから、そういうことでいえば少額で済むということになってしまうわけですね。これは私は、国会の附帯決議の趣旨に反すると思います。 今、部長は、産業界にももっと出捐金を出すように求めていくというふうに答えておられましたけれども、大臣、やっぱり産業界にも国とか自治体とかと同じようなきちんとした責任を果たさせるべきだ、金額の面でも、そう思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) PCB製造者等からのこの基金への出捐につきましては、今、先生からお話がございましたとおりに、その廃棄物の処理に際しての周辺環境の状況の把握のための監視及び測定や安全性確保のための研修及び研究に係る費用の一部として充当するということにしているわけであります。 先生からは、これを中小企業の負担軽減の方にも使うべきだというような御指摘もただいまあったわけでございますけれども、このPCB製造者等にとってみますと、これは大企業であろうが中小企業であろうが、それにかかわりなくPCB製品の使用によって利益を受けたことには変わりはないということから、中小企業が本来負担すべき費用を代わりに負担するということについてなかなか理解が得られないということがございます。しかし、製造者等は円滑にPCB廃棄物処理を進めていくために協力する責務があるわけでございますから、中小企業の肩代わりをするということではなくて、より幅広く周辺環境のモニタリングでありますとか安全性の確保のための研修等の費用に出捐金を充てるということについて理解を得て、御協力をいただいているところであります。 いずれにいたしましても、全国のPCB廃棄物処理事業の今後の展開、こういうものを見通しをいたしまして、これらに要する費用を精査した上で所要額を確定し、新たな出捐につきましてもPCB製造者等に対して協力は求めてまいりたいと思っております。
○岩佐恵美君 私、午前中の質疑から午後の質疑に掛けて伺っていて、やっぱり特殊会社の設立というのは、PCB処理に関していえばこれはもう本来からいえばPPPの原則でちゃんと企業者に、企業にやらせるというのが筋だと思うんですね。それを特殊会社が肩代わりするということであると、結局、環境事業団の延命を図るものと考えざるを得ないんですね。そうならないように気を付けたいと思います、そう言われていますので、そうならないようにしたいと思いますという現場での説明もありますけれども、本当にその点、やっぱりそういう疑いを非常に強く持つわけですね。 そこで、特殊法人というのは、役員の天下りや高額の退職金などが問題となってきました。環境事業団も、歴代理事長は環境省の事務次官の指定席となっているんですね、天下りの。現理事長は一九九九年十月に就任していて、任期を四年とすると、事業団からの役員報酬、退職金は合わせて一億一千二百六十一万円になります。三人の理事も全員天下りです。一人は、元総理府社会保障制度審議会の事務局長、二〇〇一年七月に就任して、任期二年で役員報酬、退職金合わせて四千百六十五万円、二人目が元財務省の大臣官房審議官、昨年七月に就任され、役員報酬、退職金は任期二年とすると三千九百四十三万円、もう一人は元環境省大臣官房審議官で二〇〇一年八月に就任され、役員報酬、退職金は二年任期で四千百四十六万円。昨年、特殊法人役員の給与、退職金が多少引き下げられましたけれども、それでも実態は国民感覚からすれば相当懸け離れたものです。 新たに作る二つのその法人の役員については、組織を立ち上げる際に決めるということだそうですけれども、天下り指定席あるいは高額な役員報酬、この仕組みが温存されることがないようにすべきだと思いますけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 環境事業団の役員でありますけれども、これはその業務を適切に運営する知識ですとか経験のあるふさわしい方を選ぶというのが原則であるわけでございます。 そして、現に監事の方につきましては民間出身の方に御就任をしていただいているところでございます。また、理事長につきましては、この広範な事業団の事業がございますので、これを統括をして適切な運営が図ることができるような、これまた豊かな知識と経験を有する方を任命をしてきていることでありまして、先生が御心配をされているような、その事業団は再就職の安易な受皿にはなっていない、そういうふうに思うわけであります。 それから、給与についてお話がございました。 これが一般の方々から見て高いか低いかという、そういうことについての私の論評はちょっと避けたいと思いますけれども、しかし事業団が他の特殊法人に比べてどうかということについてだけ言わせていただきますと、この給与につきましては、平成十年に閣議決定をされました「特殊法人の役員の給与について」というのがございます。これに基づきまして、公務員それから民間企業の役員給与を勘案した適切な水準に定めるという、そういう閣議決定がございまして、それに基づいているということが一つでございます。 それから、平成十四年三月に閣議決定をされました「特殊法人等の役員の給与・退職金等について」という閣議決定がございますけれども、これに基づきまして、給与、退職金のそれぞれ平均一割程度を削減し、また十四年度人事院勧告を踏まえて給与の削減を行っているところでございます。特に、環境事業団におきましては、厳しい財務状況を踏まえて更なる給与や賞与の削減を行っているところでございまして、他の特殊法人と比べればこれは同等以下であると思っております。 ただ、高いか低いか、国民感情にということについては確かにいろいろ議論があろうかと思います。これは、環境事業団というよりも特殊法人全体の在り方の中でこれは私も考えるべきところはあるのではないか、そのように感じております。
○岩佐恵美君 時間ですので終わります。
○高橋紀世子君 高橋紀世子でございます。 小泉総理の行政改革の一つとして、特殊法人改革の一環として、このたび二法案、独立行政法人環境再生保全機構法案、日本環境安全事業株式会社法案は提出されたと思います。 民間でできることは民間でという意向なのだと思うんですけれども、公害による被害の補償予防業務やポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業を行う主体者が民間であったり独立行政法人である必要はないように思うんです。この法案は、見方によっては、公害を作り出した責任を負う立場にもある国がその責任を投げ出す姿勢を明確にしたもののように受け取れます。 また、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理についても、本来は、拡大生産者責任の考え方をベースとした方法で行うべきだと考えるんです。営利を目的とする株式会社としての組織が主体となって廃棄物処理の業務に当たるべきではないと思うんですけれども、様々、環境大臣、いかがにお思いになるでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先生の御質問、前段と後段、二つに触れられておられると、そういうふうに理解をいたしました。 まず一つは、公害健康被害の補償予防業務とかポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業の実施主体は独立行政法人とか民間会社である必要はないのではないかと、こういう一つの御質問だったと思うわけであります。 〔委員長退席、理事小川勝也君着席〕 この点につきましては、本日もいろいろ答弁をさせていただいたところでございますが、公害健康被害補償予防協会が行っております公害健康被害の補償予防業務につきましては、これは公健法という一つの法律に基づきまして、汚染原因者負担の考え方に沿って、そして公害による健康被害者への補償のための費用を事業者から徴収し、関係地方公共団体を通じまして補償等を行うなど、極めてこれは公的な性格が強く、しかも事業収益にもより難い、さらに、かつ公正中立に行われるべきものでございますので、これらの業務を行うにふさわしい組織形態として独立行政法人に行わせることにしたわけでございます。 国といたしましては、その新たな独立行政法人に対し十分な指導を行いまして、業務が確実に実施されるように努めてまいりたいと思っております。 また、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業についてでございますが、これも繰り返しの答弁になりまして恐縮でございますけれども、これまでに財団法人電気絶縁物処理協会という民間団体が中心になりまして、全国で三十九か所、処理施設の立地を試みたわけでありますけれども、地元の協力が得られないということで、立地にこれは至らなかったという経過がございます。そしてまた、最近に至りましても、民間処理業者によります施設の立地というものの具体化が進んでいないというのが、これが実情であります。 こうした経緯がございましたので、国の指導監督の下でPCB廃棄物の処理を行う組織を設立をして、全国の処理体制を整備する必要があるという判断がなされまして、平成十三年にPCB特措法というものが制定をされて、そして環境事業団法の改正によりまして、国が関与して処理体制を整備すべく、環境事業団にPCB廃棄物処理事業を行わせることとしたものであります。今般の特殊法人等改革に伴いまして、これを特殊会社に引き継がせることとするものであります。このように引き続き国の責任の下で、PCB廃棄物処理事業が特殊会社により実施されるものでございます。 〔理事小川勝也君退席、委員長着席〕 それからもう一つ、後段の先生の御質問でございますけれども、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理についても、本来は拡大生産者責任の考え方をベースとした方法で行うべきではないかという御質問でございます。 PCB、それからそれを使用する製品といいますのは昭和四十七年に製造が中止をされておりまして、既に製造されなくなってから三十年以上が経過をいたしております。そのために、仮にPCB製造者等の生産者が一定の責任を負うにいたしましても、拡大生産者責任の目的とされております廃棄物の発生抑制とか、より環境に優しい製品の設計でありますとか、あるいは資源の有効利用等の生産者における取組を促進するということは、これはもうできないという現実がございます。そしてまた、相当の過去の時点で製造が行われなくなったものでございますから、拡大生産者責任の効果とされておりますところの廃棄物処理に関するコストを生産者によって製品の価格に転嫁をする、内部化するということも、これもできないわけでございます。 このようなことから、PCBの廃棄物処理につきましては拡大生産者責任の考え方はなじまないと、そのように考えているところでございます。 拡大生産者責任とは別に、以上のような理由から平成十三年に制定されましたPCB廃棄物特別措置法では、PCBの製造者及びPCB使用製品の製造者が過去に難分解の性状を有するPCB製品を製造した者であることを踏まえまして、製造者等の責務といたしまして、PCB廃棄物の処理が円滑に進むように協力する社会的な責任を明確にするとともに、環境大臣は、基金への資金の出捐、その他必要な協力を求めることとされているところでございます。
○高橋紀世子君 やはり、この環境問題というのはどう考えても大きな問題だったと思いますし、それを、公害を作り出した責任のある国がその責任を投げ出すようなことは実際にあってはならないと思いますので、またどうぞよろしくお願いします。
○田英夫君 私は、環境委員会で今日初めて質問をさせていただきますので、委員長のお許しを得て、本日議題になっております二つの法案を離れまして、言わば環境問題の基本とでもいいましょうか、環境省の役割といいますか、そういう問題について議論をさせていただきたいと思います。 環境庁と実は私は同い年でありまして、環境庁は昭和四十六年の七月一日に発足したかと思いますが、その七月に私、初めて国会に出てまいりました。そういう意味では同い年であります。それだけに、環境問題のこの三十数年間の変化というのは本当に改めて考えるところであります。 環境庁ができました当時は、本当に環境問題ということに対する国民の皆さんあるいは世界の皆さんの理解というのはまだまだ浅かったんだろうと思います。三木武夫さんが初めて環境庁長官になられたときの庁内の訓示の中で、環境庁は政府の中の野党でなければならないということを言われたと、実は御本人から私は伺ったことがあります。そのことは、大変含蓄の深いお言葉だろうと思います。 当時はまだそれでなければならなかったと思いますが、今現在、環境省の責任者である大臣はその三木さんのお言葉をどういうふうに受け取られておられるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) 私にとりましては、もう私など足下にも及ばない三木武夫先生のお言葉でございますから、それに対して論評するというのも僣越でございますが、私なりに考えてみますと、環境庁ができました昭和四十六年七月、当時は高度経済成長の中でもう全国にわたって産業公害がたくさん起こって、その公害対策というものが発足した環境庁に課せられたまず一番の大きな問題だったと思います。 世の中も、とにかく経済至上主義、経済発展というものにすべて一番の価値が置かれるような、そういう時代の中で、こうした公害を防いでいく、環境保全を図っていくというものは、そういう、その当時の世相の中で考えますと、正に、何か全体の流れからいえば、もう逆を、別の立場で頑張っていかなければならない、そういうような時代であったと思います。そういうような時代背景を今、想起いたしますと、正に三木武夫先生のおっしゃった言葉というのはもう先生の実感であったと、そういうふうに思うわけであります。 そしてまた、今日に至りましても、環境行政、これを進めようといたしますと、もうあらゆる省庁との関係に立ち至るということを私もこの間強く感じてまいりました。地球温暖化の問題を取りましても、これは経済産業省、エネルギーの問題は不可欠でございますし、また温室効果ガスの固定ということになりますと農林水産省とのかかわりも出てまいります。こうしたいろいろな環境省の抱えている課題、一つ一つ他省庁とのかかわりがあるわけでありますけれども、その中で、事は環境保全の問題でございますから、環境省がリーダーシップを発揮をして、政府内においてもこの環境問題については先頭に立ってやっていくんだと、そういう姿勢が必要であると思います。 あの三木先生のそういう言葉、実は私もそういうお言葉を発せられておられたということを今まで知りませんでしたけれども、そういうお話を伺いましたので、大先輩のそういう気持ちというものも胸に置きながら仕事をさせていただきたいと思っております。
○田英夫君 全く私も同感で、この時代の変化の中で、最近は全く、むしろ環境省、省になったことが示すように、大きな責任と役割があるんだろうと思います。 ちょうど環境庁が十年たったときの十周年記念のときに、当時の環境庁長官であった鯨岡兵輔さんが、残念ながら先日亡くなられましたが、庁内の訓示の中でこういうことを言っておられます。近時、世論の一部に経済の発展や開発を急ぐ余り公害や自然破壊を軽視する傾向のあることを私は指摘したい、これをかつての苦い経験を忘れ経済至上主義的な思想であると私は批判したいと、こういう意味のことを言い、また、この十年、諸君は、緊急の公害防止にとどまることなく、汚染の未然防止から更に進んで、より良い環境の創造に心掛けというようなことを言っておられまして、この十年の間の変化と同時に、まだこの時代ではやはり経済至上主義というようなことが一般的になっていたというか、それに対して環境庁はそれではいけないぞということを言われたんだと思います。 しかし、考えてみると、世界の方は既に環境庁発足以前から、自然を守るとか公害とか、そういう問題について議論を始めていたと。 思いますのは、私自身の経験ですけれども、一九五六年、昭和三十一年に日本が初めて南極観測隊を送りました。実は、私自身がその隊員でありました、報道担当隊員であったんですけれども。これは国際地球観測年という国際的な国連を中心とした行事で、その一環として、未知の世界である、地球上の中の未知の世界である南極大陸をもっと解明しようということで、日本も、まだ戦争終わって十一年という段階でありましたが、参加をしたと。 これは様々な成果を得ているわけですが、この中で、その一つとして南極条約というものがその後結ばれておりますが、一番最初に地球観測年で南極観測に参加をした十一か国が中心になって結んだ条約、今はもう世界の百数十か国が参加をしておりますが、これは一種のある意味では環境省の、あるいは環境問題の理想郷を描いたのではないかと。つまり、南極大陸というどこの国の領土でもない地球上の一つの大陸、しかも人類は後発で、後で入っていったんであって、ペンギンやアザラシが先住民だという、そういう状況の中で、本当に理想郷を造ることができた、理想を一つの条約にすることができたと言ってもいいかもしれません。 そこでは、一切の自然を破壊してはならない、生物は捕獲してもいけない、殺すことはもちろん。実は、日本の南極観測隊は一番最初でしたから、第一回でしたから、私も目の前でアザラシを一頭殺しました。それに至るまでは、団の中で、観測隊の中で大激論をいたしました。結局、一頭だけ殺したんですが、それは、もし観測隊が遭難をするような事態になって犬の食料がなくなったときに犬はアザラシの肉を食べるだろうかということをその担当者たちは考えた。一方で、やはり自然保護を主張する隊員はこれに反対をしたと。そういう議論をわずか五十人の隊の中でやったような経過がありました。結局、条約がその後できたときには、一切の生物の命を奪ってはならない、捕獲することもいけないということに明記されることになりましたね。これはもう一つの大きな示唆をしたんじゃないかと思いますが。 もう一つ、ついでに申し上げると、非常に大きな示唆は、この条約の中で、南極大陸は一切軍事利用してはならないと、軍事基地を造ることはならない、軍事利用はいけないということを明記しております。実は、あの丸い地球の一角ですから、南極大陸にミサイルを配置すればどこへでも大陸間弾道ミサイルを撃つことができるという、そういう意味でいえば軍事的利用価値は非常に高いのですが、それを一切禁じて今日に至っている。これも本当に示唆に富んだことだと思いますが。 そういう時代に実はもうなってきていたわけですね、環境庁が発足したときには。そういうことで、世界でいえばもう今や京都議定書ができる、アメリカが守らないと言っているのは誠に残念でありますけれども、そういう時代に変わってきたと思います。これからはむしろ、一切のことと言っては強いかもしれませんが、経済至上主義の逆さまになって、環境を守るということが一番優先をして、そしてそれに背くようなことはしてはならないと、人間は、そういう方向を目指すべきだということがこの南極条約なんかも示唆しているんじゃないかと私は思っております。余りにも理想主義的かもしれませんが、それが人類の目指すべき道だということを教えてくれているんじゃないかと思います。 そういうことを考えながら国内を見ますと、今日、正に議論を皆さんされたような問題が具体的にはたくさん存在していると、目の前にあるというふうに思いますが、鯨岡さんの言葉で言われた経済至上主義、中心主義というものについてさえまだまだ議論が、賛否が分かれるんじゃないだろうか。 しかし、考えてみると、二十世紀というのは戦争の世紀だったわけですね。同時に、人類の進歩の世紀だった、科学の進歩の世紀だったと。じゃ、二十一世紀はどうかというと、残念ながら入った途端に戦争が続発しております。しかし、それは違うと。二十一世紀こそ、本当に先ほどから申し上げたような理想の姿を実現する世紀でなければならないんじゃないかと私は願っているんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいまの田先生のお話を伺いながら、二点ばかり頭に浮かんだことがございます。その一つは、南極のお話をなされたわけでありますけれども、今日、そうした地球環境問題というものが本当に大きな比重をこれから環境行政の中でも占めてくると、そういうふうに思っております。 思えば、その当時、環境庁が発足した当時の公害というものについて言えば、一地域、広くても日本国内の中である意味では完結をすることができた、そういうことであると思いますが、今日のこの温暖化の問題等を取ってみますと、これはもう日本一国だけが一生懸命努力してもこれは何ら解決にならない、国全体が、世界全体の国々が協力をしてグローバルな取組をしていかなければこうした温暖化対策というものは効果を上げないという、そういう現実がございます。 正に南極でその条約ができたというその思想は、そうした環境というものをすべての国々で守っていこうという、そういう基本的な考えというものがあったんだと思うわけでありまして、そうしたものが今日、いまだに世界各国にその考えが普遍的に広がらずに、こうした気候変動問題についてもなかなか世界全体との枠組みがまだできないということについて、まだまだ、時間は経過しているけれども、そうした努力が足りないんだなと、足りなかったんだなというような思いがしたところであります。 それから、鯨岡先生のお話でございますけれども、私は思うのでありますけれども、恐らく人類というものがこの世に存在する限り、人類というものは存在する限り、常に成長、発展というものをもうこれは本能的に望む、そういう生き物であると、こういうふうに思うのであります。しかし、今日、環境上の制約がある温暖化問題にとりましても、自らの人類の生存基盤を壊すようなそういうような経済発展というものはもう望むべくもないし、そういうことはもうできないというそういう二十一世紀の時代に今突入していると思います。 したがいまして、実は、私、環境大臣を拝命いたしましたときに、総理から、これからは経済と環境、これはもう両立をするということを前提に環境政策を考えるようにという、そういう指示もあったところでございます。 振り返ってみますと、かつては経済産業、高度発展をするという中で、もう環境は無視されてどんどん壊されて公害というものが全国で起こったわけでありますが、今日に至りまして、経済活動をしてもそれほど環境が壊されない、幾分は壊されますけれども、相当配慮した経済活動が行われるところに来ました。しかし、もうちょっとこれを頑張って、経済が発展しても環境は一切壊されない、さらにその先には、経済活動の中に環境配慮のシステムというものが取り込まれて、経済活動をすればするほど環境保全というものもどんどん一緒に進んでいくと、そういうような時代と申しますか、そういうような社会経済システムの在り方、そういうものをこの二十一世紀、人類としてやはり求めていくべきではないかと、そんなふうに考えたところであります。
○田英夫君 そういう意味で、国内のことを見てみますと、これも私の経験でありますが、例えば沖縄の石垣島に海を埋め立てて飛行場を造ろうという計画がありました。三十年ほど前だと思います。白保という地域の非常にサンゴの豊かな海、それを埋め立ててしまおうというそういう計画があったときに、地元の住民の皆さんが、漁民の皆さんが中心ですが、大変反対をされたと。 現地へ行ってみました。余り潜れないんですが、潜って海の底も見てみました。また、参議院の沖縄北方特別委員会も視察に参りました。私もメンバーだったんですが、結局、この飛行場は御存じのとおり中止に、建設をすることをやめました。それは取りも直さず、サンゴを守るため世界じゅうの注目を集めたと言ってもいい、外国の専門家や関心を持った方々が現地を視察され、そうした声が沸き起こった中で結局中止になって、現在もできていません。これは一つのやはり示唆に富んだことではないかと。自然を守るためにはあそこに大きな飛行場を、ジャンボが着陸できるような飛行場を造ろうとしたわけですが、それをあきらめるという、人間の方が折れるという、そういうことだったと思っていますが、一方で、私が行って残念ながら敗北をした方の一つの例は、長良川の河口堰の建設の問題であります。 これは、建設省と水資源公団が造ったものでありますけれども、初めはこれは利水のためだと、つまり四日市などの工業地帯に対して工業用水を提供することが主たる目的であったと、こういうふうになっていたんですが、実際にできてきた段階では、もう工業用水が必要なくなってきている状況の中で、それでは治水だと言い換えられました。結局、何のためにどういう治水の役割があるのかといったら、そこに河口堰を造ることによって水害を防ぐという。 ところが、これは私自身の体験ですが、伊勢湾台風のときに私は新聞記者で現地に行きました。ところが、その正に河口堰ができているところの長良川の河口で大被害が両岸にわたって、桑名の方と対岸の長島町というところで水害が出ているんですが、それがどうして起こったかというと、ちょうど満潮時と重なって、海から吹き付ける風と満潮が高潮を生んで、それで物すごい勢いで水が逆流して国道一号線の鉄橋にぶつかって、そこで目撃者の話を聞くと、水の壁ができてそれが両側に広がって決壊をして大災害になったという。 したがって、そこにもう一つ、国道一号線よりももっと大きな河口堰を造れば、そのような同じようなことがあれば更に大きな大災害になると私どもは主張したんですが、結局造られてしまいました。そして今日に至っています。 結果として、これも自然の不思議さに本当に教えられるものがあったんですが、アマゴとサツキマスという魚の関係を、これは御存じでしょうか。 アマゴという魚は十センチぐらいのヤマメのような川の魚です。それが、長良川の上流で生まれて育っていけばそのままアマゴで一生を終わるんです。ところが、その中の一部が海に下って、そして数年たってサケと同じように遡上をしてきたときには三十センチ近いサツキマスという姿になって、元は一緒なのに、川の中へ残ったものは小さいまま、海に行ったものは大きくなって帰ってくると、全く姿が違ってしまうという、一体それは、おれは海に行くぞ、おれは川に残るぞというのはどうやって決めるんだろうという話までしたくらい不思議な現象なんですが、河口堰ができたために、恐らく調査をしてみれば、アユも減っているでしょうが、このサツキマスが海へ行って帰ってくることができないのではないかと、そういう問題も生じていると思います。そうなればこれは自然破壊ですね。人間の余り役に立っていない河口堰のために自然が壊されていいんだろうかと。 もう一つは、これは最近の例ですけれども、御存じのとおり、沖縄で普天間飛行場を名護市沖に移転するという、そこにジュゴンがすんでいると。この問題は未解決の問題ですから、これは是非大臣にも御意見を伺いたいところですが。 環境省の立場からすればジュゴンを守らなければならないと。一方はアメリカ軍の基地を移すという、こういう政治判断を今、日本政府は迫られているわけでありますが、工事は着々と進めようとしておられる。もうくいを打てば恐らくジュゴンはすめなくなるという状況に来ています。 先に私の意見を申し上げれば、これからは一切、軍事はもちろんのこと、経済であれ何であれ、自然を守ることを最優先するという哲学を持つべきではないか。それに背くもとは抑えると。経済至上主義の逆さまになるわけですけれども、自然優先主義といいますか、むしろそうあるべきではないかと思っているんですけれども、このジュゴンの問題についてはどう思われますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) ジュゴンの問題に関連して、そこに至るまで、先生からいろいろお話を伺いました。地域開発と環境保全の問題というのは、これはもう長い間の大きな課題であると思っております。 それで、かつて石垣空港を中止になったというお話もございましたが、そのときから思えば多分、環境保全のための環境影響評価の制度とかそういうような制度は整ってはきているわけでありますけれども、しかし、今日なおそうした開発とそれから環境保全の問題というのがいまだに大きな課題になっているということを改めて感じたところでございます。 こうしたいろいろな開発が行われる、それに対して環境保全も同時に行わなければいけないということで、環境省としては、これはやはり何といっても環境保全を守っていくということが一番の立場でございます。しかし、そういう中で、私も実感をしておりますのは、いろいろな権限が、ある意味ではこれは行政の中での権限でありますけれども、環境省の及ばないところもこれはあるわけであります。 何か超法規的に、法律を超えて環境省として環境保全を守らせるということは、これは超法規的なことは行政としてはできないわけでありますが、しかし、与えられている法的な立場の中で、御指摘のございました普天間の問題、それから泡瀬干潟の問題、こういう問題につきましても与えられた権限の中ではこれまでも環境配慮をきちんとやってもらわなければ困る。特に泡瀬の場合におきましては、事業認可の前提としてそういうようなアセスメントで環境保全措置というものが決められているわけでありますから、それがきちっと確実に守られることが前提だということで、これは環境省の立場は折々に触れてそれは主張をさせていただいているところであります。 権限と権限の及ばないところとありますが、これからも、ジュゴンの問題を含めて、与えられた法律的な権限の中で環境保全を第一に、最大限その中でどういうことができるかということを考えながら行政を進めてまいりたいと考えております。
○田英夫君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(海野徹君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(海野徹君) 委員の異動について御報告いたします。 本日、井上吉夫君が委員を辞任され、その補欠として田村耕太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(海野徹君) これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○岩佐恵美君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人環境再生保全機構法案及び日本環境安全事業株式会社法案に対する反対の討論を行います。 まず、環境再生保全機構法案の問題です。 本法案により、公害健康被害者への補償や予防事業が新機構に移されますが、公害被害者の救済や公害予防は本来国が責任を持って行うべきものです。効率化を追求する独立行政法人への移管は、国の責任をあいまいにし、事業の縮小、後退を招くおそれがあります。また、建設譲渡事業の債権回収事業も、不況の下で苦しむ中小業者の実態に応じた柔軟な対応が必要です。しかし、独立行政法人の下で効率性を中心とした事業評価が行われれば、機械的な回収を強めることになりかねません。このような問題を招くおそれがある独立行政法人化には反対です。 次に、日本環境安全事業株式会社法案は、製造・使用事業者のPCB廃棄物処理責任を国一〇〇%出資の特殊会社が肩代わりするものです。処理施設整備費も初めての事業に伴うリスクも事実上国が負担するというのは、原因者責任の原則に反するものです。 また、一方的に地域割りをし、広域処理を押し付ける住民無視のやり方は許せません。環境省の使命は、製造・使用事業者の責任でPCB廃棄物処理を行わせ、それが国民に被害を及ぼすことのないよう、きちんと指導、監視、監督することです。 環境省の天下り組織を温存し、巨額な利権に関与することになる本法案には反対であることを表明して、両法案に反対する反対討論を終わります。
○委員長(海野徹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、独立行政法人環境再生保全機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(海野徹君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 小川勝也君から発言を求められておりますので、これを許します。小川勝也君。
○小川勝也君 私は、ただいま可決されました独立行政法人環境再生保全機構法案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人環境再生保全機構法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、公害健康被害補償予防協会及び環境事業団の環境再生保全機構への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が十分発揮されるよう、本法の趣旨を徹底し、その運用に万全を期すこと。 二、環境再生保全機構への移行後においても、事務・事業や組織の見直しを行い、法人運営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。また、同機構に引き継がれる環境事業団の延滞債権については、透明性を確保しつつ、迅速な回収・処理に全力を挙げること。 三、環境再生保全機構の業務の実績に関する評価が、専門性及び実践的な知見を踏まえ、客観的かつ中立公正に行われるようにするため、中期目標の設定、評価基準の作成、評価委員会の委員の選任等に十分配慮するとともに、環境省設置の評価委員会と総務省設置の政策評価・独立行政法人評価委員会の連携の強化に努めること。 四、環境再生保全機構の理事長その他の役員の選任においては、当該分野に識見を有する適切な人材を広く内外から起用するよう十分配慮すること。 五、環境再生保全機構の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人及び役員の業務の実績を的確かつ厳格に反映させること。また、環境大臣は、同機構の役員の報酬及び退職手当の水準を国家公務員及び他の独立行政法人の役員と比較できる形で分かりやすく公表し、国民の理解を得るよう努めること。 六、環境再生保全機構への移行に当たっては、これまで維持されてきた特殊法人の職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に配慮するとともに、移行後の法人運営に当たっては職員が安心して業務に邁進できるよう努めること。 七、公害健康被害予防事業については、地域のニーズ、被認定者の要望等を踏まえた上で、適切かつ効率的な実施に努めること。 八、地球環境基金事業については、環境NGO等の極めて重要な活動基盤となっていることから、引き続き同基金の確保・拡充に努めること。また、環境再生保全機構による助成計画や事業の評価基準の策定においては、NGO等の代表者の参加を得た第三者機関を設置し、助成を受けるNGO等の意見を十分反映できるようなものとすること。 九、PCB廃棄物の確実な処理に必要な費用を確保するため、PCB廃棄物処理基金の着実な造成に向けて、PCB製造業者等に対する出えん要請を引き続き行っていくこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(海野徹君) ただいま小川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(海野徹君) 多数と認めます。よって、小川君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、鈴木環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鈴木環境大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(海野徹君) 次に、日本環境安全事業株式会社法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(海野徹君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 小川勝也君から発言を求められておりますので、これを許します。小川勝也君。
○小川勝也君 私は、ただいま可決されました日本環境安全事業株式会社法案に対し、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 日本環境安全事業株式会社法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一、日本環境安全事業株式会社の経営に当たっては、環境事業団がこれまで行ってきた事業の内容やその効果について十分に検証を行い、国からの財政支援に頼らずとも健全経営が可能となるよう、将来の民営化をも見据えた事業の展開に努めること。 二、日本環境安全事業株式会社の役員については、業務内容に応じた適切な人材を配する観点から、民間人を積極的に登用するよう努めること。 三、日本環境安全事業株式会社に対する国の監督責任を明確にした上で、PCB廃棄物の処理の必要性、安全性等について、広く啓発普及を行うとともに、処理施設の運転状況や周辺環境への影響等に関する情報の公開を徹底的に行うことにより、国民の信頼を確保するよう努めること。 四、PCB廃棄物処理事業の実施に当たっては、安全性の確保に万全を期した上で、処理コストの低減に努めつつ、期間内処理が確実に達成されるよう努めること。 五、PCB廃棄物処理施設の円滑な整備を図るため、関係機関が協力して輸送インフラの整備、周辺環境整備等の関連事業も一体的に行うよう努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(海野徹君) ただいま小川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(海野徹君) 多数と認めます。よって、小川君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、鈴木環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。鈴木環境大臣。
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま御決議のございました附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして努力する所存でございます。
○委員長(海野徹君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(海野徹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十分散会