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156回国会参議院2003/03/18

環境委員会 第1号

発言数
17
登壇者
6
会派数
4
開催日
2003/03/18

会議録

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  議事に先立ち、一言ごあいさつを申し上げます。  去る十四日の本会議におきまして環境委員長に選任されました海野徹でございます。  私は常々、次世代、発展途上国、動植物という三つの弱者の視点に立ち、自然環境だけではなく、歴史や文化をも包含する総合的な環境の質の創造という観点から環境問題を考えてまいりました。  このたびの委員長就任に当たっては、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じますので、委員の皆様方の御指導、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)     ─────────────

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 委員の異動について御報告いたします。  去る十四日、小宮山洋子君が委員を辞任され、その補欠として私、海野徹が選任されました。     ─────────────

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に段本幸男君を指名いたします。

段本幸男自由民主党・保守新党

○段本幸男君 海野委員長の下、精一杯頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)     ─────────────

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、環境及び公害問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。  まず、環境行政の基本施策について、鈴木環境大臣から所信を聴取いたします。鈴木環境大臣。

鈴木俊一自由民主党環境大臣

○国務大臣(鈴木俊一君) 第百五十六回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。  私は、昨年九月に環境大臣に就任して以来、地球温暖化問題、廃棄物問題など広範にわたる環境問題に取り組んでまいりました。その間、環境行政が他の多くの行政分野と深くかかわっているということを改めて実感いたしました。そして、こうした様々な行政分野とのかかわりの中で、環境省がいかにイニシアチブを発揮していくかが重要であるという思いを強くいたしております。私は、環境行政に責任を持つ者として、環境の保全という見地から、言うべきことははっきりと言うという強い姿勢で積極的に施策を展開していきたいと考えております。  今日の環境問題を突き詰めていきますと、国民の日常生活や通常の事業活動から生じる環境負荷が余りに大きくなっており、それが原因で問題が生じているということに行き着きます。したがって、その解決のためには、昨年ヨハネスブルク・サミットにおいても確認されたように、私たちのライフスタイルや事業活動の在り方を根本から見直し、社会の在り方そのものを持続可能なものへと変革していかなければなりません。  とりわけ、私は環境の保全と経済の活性化とを一体化させるための取組を進めることが持続可能な社会を構築する上で不可欠と考えます。現下の厳しい経済情勢の中、環境対策は経済に悪影響を及ぼすとの考え方もいまだ根強くあります。しかしながら、我が国には、自動車排出ガスの規制強化が自動車メーカーの技術革新を促し、世界市場における日本製自動車の躍進の一因となり、経済にプラスの影響をもたらしたという実績もあります。こうした積極的な環境対策こそが新たな技術や産業を生み出す力となり、環境保全と経済発展が同時に実現する道を開くと言えます。そして、現に、日々の活動の中で環境を強く意識して行動しようという萌芽は至る所に現れており、環境と経済の統合に向けた下地は整いつつあると感じております。  私は、昨年末より環境と経済活動に関する懇談会を開催し、経済界を中心とする有識者と意見の交換を行っております。今後、こうした場を重ねることで、環境と経済の統合をどう進めていくかという壮大なテーマに真正面から取り組み、きちんとした考え方を整理し、取組の具体化を進めていきたいと考えております。  以上のような基本姿勢の下、次の施策に重点的に取り組んでまいります。  まず、人類の存続にかかわる重大な課題である地球温暖化対策の推進であります。  昨年六月に締結いたしました京都議定書の六%削減約束を確実に達成するため、温室効果ガス排出抑制のための取組を積極的に進めてまいります。とりわけ、石油特別会計に関し、環境省と経済産業省が連携、協力して二酸化炭素の排出抑制対策を進める新しい枠組みにより、真に実効ある対策を推進してまいりたいと考えています。さらに、温暖化対策上必要とされた場合には二〇〇五年以降早期に温暖化対策税を導入することができるよう、具体的な制度の案について検討を進めてまいります。  また、各界の有識者から成る環の国くらし会議などを通じ、国民一人一人の生活の見直しに向け、理解と行動を呼び掛けてまいります。  さらに、京都議定書については、その早期発効に向けて未締結国に強く働き掛けていくとともに、二〇一二年までの第一約束期間の後も視野に入れて、米国や途上国を含むすべての国が参加する共通のルールを構築するための政策対話を積極的に進めてまいります。  次に、国内に目を向けますと、大量の廃棄物の排出、最終処分場の逼迫、不法投棄の多発など廃棄物問題は依然として深刻であり、循環型社会の形成が喫緊の課題となっております。  このため、資源の効率的利用の度合いを総合的に表す資源生産性などの具体的な数値目標を盛り込んだ循環型社会形成推進基本計画を半年前倒しして本年三月に策定し、循環型社会の形成に向けた確固たる道筋を明らかにいたします。  また、廃棄物処理に係る規制の合理化、不適正処理に対処するための調査権限の強化等の措置を盛り込んだ廃棄物処理法の改正案を今国会に提出し、リサイクルの推進と不適正処理の防止に向け強い姿勢で取り組んでまいります。加えて、過去に行われた不法投棄事案について、原状回復を計画的に推進していくための法案を提出いたしております。  また、以上のような対策の基盤となるものとして、グリーン購入の推進等による環境ビジネスの活性化や環境会計などの普及促進による環境に配慮した企業行動の促進を図るとともに、環境技術の環境保全効果等についての客観的な実証を行うモデル事業、環境分野での応用が期待されるナノテクノロジーを活用した環境技術の開発等による環境研究・環境技術開発の推進を図ってまいります。  自然と共生する社会の実現も重要な課題であります。  まず、さきの臨時国会において成立した自然再生推進法に基づき、失われた自然を積極的に回復していく自然再生の取組を強力に推進してまいります。  また、生物多様性条約カルタヘナ議定書の締結に向け、遺伝子組換え生物による生態系影響を防止するための国内措置を定める法案を今国会に提出するとともに、生態系を長期的にモニタリングする観測点の設置に着手するなど、生態系保全の取組を強化いたします。  さらに、新たに動植物への影響に着目した化学物質の審査及び規制の枠組みを設けるための制度改正を図ります。  地域環境の安全性と国民の安心の確保も重要な課題です。  大都市における自動車交通に起因する大気汚染の改善に向け、平成十七年からディーゼル自動車について世界で最も厳しい自動車排出ガス規制を実施するとともに、自動車NOx・PM法に基づく施策の総合的な推進、燃料電池車などの低公害車の普及の一層の促進を図ります。  健全な水循環の確保に向け、浄化槽の整備を推進するとともに、本年三月に開催される第三回世界水フォーラムの成果を踏まえ、総合的な水環境施策の推進を図ります。  また、化学物質による環境リスクの低減及びリスクコミュニケーションを一層推進してまいります。  さらに、公害健康被害の補償等の財源を確保するための、公害健康被害の補償等に関する法律の改正案を今国会に提出し、公害健康被害の補償と予防の着実な実施を図るとともに、大気汚染の健康影響に係る調査研究を一層推進してまいります。  地域における自発的、積極的な環境保全活動を活性化させることも持続可能な社会を構築する上で欠かすことのできないものであります。このため、国民一人一人の環境保全活動の促進と、そのための土台となる環境教育、環境学習の充実に向けて、人材育成、資金援助、環境NPO等の各主体の連携等を促進するための仕組み作りについて検討を行ってまいります。  加えて、環境事業団、公害健康被害補償予防協会の特殊会社、独立行政法人への改組のための法案を今国会に提出するとともに、公益法人に係る指定法人制度を登録制度に改める法案を提出いたします。  このほかにも環境省として取り組むべき課題は山積しております。こうした課題に的確に対応していくため、環境省の組織の充実強化を図ってまいります。  二十一世紀は環境とともに生きる環境の世紀と言われておりますが、これを現実のものとするためにはなお相当の努力を要します。その中で、環境省が果たすべき役割、そして国民の皆様からの期待の大きさを考えると、正に身の引き締まる思いがいたします。難問が山積する環境問題ではありますが、私は、我が国の大いなる潜在力を信じ、希望を持ってその解決に全力で取り組む決意です。  委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げます。

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 次に、平成十五年度環境省予算及び環境保全経費等の概要について説明を聴取いたします。弘友環境副大臣。

弘友和夫公明党環境副大臣

○副大臣(弘友和夫君) 平成十五年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。  まず、一般会計予算では総額二千六百二十二億七千七百万円を計上しております。  次に、特別会計予算につきましては、石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計に一般会計から六十億円の繰入れを行い、歳入歳出予算を計上しております。  以下、その主要施策について御説明申し上げます。  第一に、廃棄物・リサイクル対策については、廃棄物の適正処理・不法投棄対策の強化、各種リサイクルの推進等を図ることとし、これらに必要な経費として七十二億三千五百万円を計上しております。  次に、廃棄物処理施設整備事業については、市町村のごみ焼却施設に対して引き続き財政支援を行うとともに、健全な水循環に資する浄化槽の整備等を一層進めていくこととし、これらに必要な経費として一千四百七十三億五百万円を計上しております。  第二に、総合環境政策については、脱温暖化社会、循環型社会を迅速に構築し、同時に、経済の活性化を図るため、環境ビジネスの活性化を積極的に進め、経済のグリーン化の進展を図ることとしております。また、環境教育、環境学習の充実など、環境行政の基盤となる施策の一層の展開を図ることとし、これらに必要な経費として四十六億三千九百万円を計上しております。  第三に、地球環境保全対策については、京都議定書の温室効果ガス六%削減約束の達成に向けてエネルギー起源の二酸化炭素の排出を抑制する省エネ・代エネ対策を強力に推進するなど、地球温暖化対策に取り組んでまいります。併せて、温暖化対策税の具体的な制度の在り方について引き続き検討を進めてまいります。また、ヨハネスブルグ・サミットの成果を踏まえて、我が国に関係の深いアジア太平洋地域を中心に持続可能な開発を強力に推進するための人づくりを進めるなど、戦略的な国際協力の展開に積極的に取り組むほか、オゾン層の保護・フロン等対策や黄砂対策などの取組を一層推進することとし、これらに必要な経費として八十六億四千七百万円を計上しております。  第四に、大気汚染等の防止については、燃料電池車を始めとする低公害車の普及促進や使用過程車の窒素酸化物・粒子状物質排出状況の実態調査、二次粒子対策などを含めた総合対策の実施など、大気汚染物質の排出量削減を進めることとし、これらに必要な経費として二十五億六千九百万円を計上しております。  第五に、水質汚濁の防止については、有明海を始めとする内湾や湖沼における水質汚濁防止の推進、有機汚濁に関する規制の在り方に関する調査研究を進めるとともに、水生生物への影響に留意した環境基準等の水質目標の検討を進めるための経費として二十三億三千百万円を計上し、また、土壌汚染対策法の円滑な施行に向け、土壌汚染対策の着実な推進等に必要な経費として二十五億三百万円を計上しております。  第六に、環境対策の現場における取組の支援を行う環境事業団については、PCB廃棄物処理事業、民間の自発的な環境保全活動への支援のための地球環境基金事業等の推進を図ることとし、同事業団の諸事業に対する助成等に必要な経費として七十八億三千五百万円を計上しております。  第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発のための経費については、ナノテクノロジーを活用した環境技術を開発するとともに、中小企業やベンチャー企業等が開発した環境技術の市場への普及促進を図るため、環境技術の環境保全効果等についての客観的な実証を行う事業を試行実施するほか、廃棄物の適正な処理、地球環境の保全等に関する調査研究、技術開発を進めることとし、百十億八千六百万円を計上しております。  第八に、自然環境の保全対策については、昨年三月に改訂された新生物多様性国家戦略に基づく各種の施策を着実に実施するとともに、遺伝子組換え生物による生態系影響を防止するための国内措置を早急に確立するほか、生物の量的情報や生態系の機能、構造について長期的、継続的にきめ細かな自然環境情報の収集、モニタリングを行うこととし、これらに必要な経費として三十六億五千二百万円を計上しております。  次に、自然公園等の整備事業については、関係省庁と連携し、地方公共団体やNPO等の参加も得ながら、失われた自然環境の再生、修復を行うほか、地球温暖化防止の視点も踏まえ、国立・国定公園等の整備を進めるために必要な経費として百四十二億七千八百万円を計上しております。  第九に、独立行政法人国立環境研究所において地球環境問題を始め環境全般にわたる研究を推進するために必要な経費として九十八億千百万円を計上しております。  第十に、公害による健康被害者の救済等については、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、環境保健に関する各種調査研究を推進することとし、これらに必要な経費として百七十六億六千二百万円を計上するとともに、水俣病対策に係る熊本県の地方債償還に必要な経費として七十億二千万円を計上しております。  以上が、平成十五年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。  次に、各府省の平成十五年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。  まず、環境保全経費につきましては、平成十二年十二月に閣議決定をいたしました環境基本計画に盛り込まれた施策の効果的な実施に資する観点から、環境基本計画に示された施策の体系に沿って取りまとめております。  平成十五年度における環境保全経費の総額は二兆七千四百二十三億円であり、前年度の当初予算に比べ千六百七十六億円、五・八%の減となっております。  これらを事項別に見ますと、地球環境の保全に七千二百十一億円、大気環境の保全のために二千三百七十一億円、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために一兆千一億円、廃棄物・リサイクル対策のために千八百五十五億円、化学物質対策のために百三十八億円、自然環境の保全と自然との触れ合いの推進のために三千八百七十二億円、各種施策の基盤となる施策等のために九百七十四億円が計上されております。  次に、財政投融資計画における環境保全関係経費については、主なものとして、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理施設等の事業を推進するため、地方債計画において二兆八百七億円を予定しているほか、日本政策投資銀行等において地球環境対策、循環型社会形成推進対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。  以上、平成十五年度の各府省の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。よろしくお願いします。

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。加藤公害等調整委員会委員長。

加藤和夫公害等調整委員会委員長

○政府特別補佐人(加藤和夫君) 公害等調整委員会が平成十四年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  まず、公害紛争の処理に関する業務について申し上げます。  第一に、平成十四年に当委員会に係属した公害紛争事件は、兵庫県尼崎市の住民から国を相手方として申請のあった尼崎市大気汚染被害防止あっせん事件、岐阜県外十五都県の住民から国を相手方として申請のあった核融合科学研究所重水素実験中止調停事件、熊本県の住民から国等を相手方として申請のあった九州新幹線騒音被害防止等調停事件、東京都の住民等から東京都を相手方として申請のあった杉並区における不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定事件など合計十五件であり、これらのうち、平成十四年中に終結した事件は、昨年六月に申請の一部を認容する裁定を行った杉並区における不燃ごみ中継施設健康被害原因裁定事件など三件であります。  なお、佐伯市における養殖真珠被害責任裁定事件につきましては、本年一月に一部認容の裁定を行い、終結しております。  以上のほか、水俣病損害賠償調停事件の調停成立後に申請人の症状に変化が生じたとして慰謝料額等の変更を求める事件が二件あり、すべてが平成十四年中に終結しております。  第二に、平成十四年に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は八十件であり、工場・事業所、道路及び廃棄物処理場に係る事件が多くなっております。これらのうち、平成十四年中に終結した事件は二十六件であります。  公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会はそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとされておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決のため、審査会との間に緊密な連携を図っているところであります。  第三に、平成十三年度における全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられました公害苦情は調査開始以来最高の約九万五千件に上っております。これを苦情の種類別に見ますと、いわゆる典型七公害に関する苦情は約六万八千件で、それ以外の苦情は約二万七千件であります。  公害苦情につきましては、都道府県及び市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、この事務を担当する職員の研修、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。  続きまして、平成十四年中に行った鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  第一に、鉱区禁止地域の指定に関する事務について申し上げます。  当委員会は、主務大臣又は都道府県知事の請求に基づき、鉱物を掘採することが一般公益又は農業、林業その他の産業と対比して適当でないと認める地域を鉱区禁止地域として指定するものとされております。  平成十四年に当委員会に係属した事件は二件であります。これらのうち、徳山ダム関係地域の指定請求事件は、昨年一月に指定公示を行い、終結いたしました。また、渡良瀬遊水池関係地域の指定請求事件につきましては、今後の事業の進捗状況等を考慮して審理手続を進めることといたしております。  第二に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する事務について申し上げます。  鉱物の掘採、岩石、砂利の採取の許認可処分等については、当委員会に対して不服の裁定を申請することができるものとされております。  平成十四年に当委員会に係属した事件は三件であります。これらのうち、三重県開発行為許可処分等取消裁定事件二件につきましては、平成十四年中に終結しております。  第三に、土地収用法に基づく意見の申出等に関する事務について申し上げます。  当委員会は、土地収用法、鉱業法等に基づき主務大臣が裁決等を行う場合には、意見の申出、承認等を行うものとされております。  平成十四年に当委員会に係属した事案は、土地収用法に基づく意見の申出が二十四件であり、これらのうち平成十四年中に処理した事案は二十二件であります。  以上が平成十四年における公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要であります。  続きまして、平成十五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。  当委員会の歳出予算要求額は六億四千二百万円であり、これを前年度の当初予算額六億四千五百万円と比較いたしますと、〇・四%、すなわち三百万円の減額となっております。  次に、その内訳でありますが、第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として六億円を計上し、第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員及び担当職員との連絡協議のための経費等として四千二百万円を計上しております。  以上が平成十五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要であります。  公害等調整委員会といたしましては、今後ともこれらの事務を迅速かつ適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。  本件に関する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 次に、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。小川勝也君。

小川勝也民主党・新緑風会

○小川勝也君 御報告いたします。  去る一月十四日及び十五日の二日間、三重県における環境保全及び公害対策等に関する実情調査のため、小宮山前委員長、清水理事、高橋紀世子理事、小泉委員、山東委員、山下委員、福山委員、岩佐委員及び私、小川の九名で調査に行ってまいりました。なお、高橋千秋議員が現地参加されております。  今回の調査は、ごみの固形燃料化とその焼却熱による発電所、ガス化溶融処理施設、バードサンクチュアリー、風力発電施設を視察した後に、三重県の環境行政について説明を聴取することといたしました。  三重県では、市町村等の廃棄物焼却施設の老朽化やダイオキシン問題への対応などから新たな廃棄物処理技術としてごみ固形燃料、RDFを利用し、それを熱エネルギーとして活用するRDF化構想が進められております。この構想には二十六市町村が参加し、RDF化施設が七か所、RDF焼却・発電施設が一か所整備されております。  今回視察した桑名広域清掃事業組合RDF化施設はその一つで、昨年十二月から稼働を開始し、桑名市及び隣接五町村が参画しており、一日に二百三十トンを処理する能力を持ち、県内で最も規模の大きなものとのことです。なお、同事業組合からごみ焼却施設解体撤去工事に係る国庫補助制度の創設を要望されました。  同じ敷地内に三重ごみ固形燃料発電所があり、県内のRDFの受皿として昨年十二月から稼働を開始し、一日最大二百トンのRDFが焼却され、年間約七千万キロワット時の電力の供給が見込めるとのことでしたが、当日は稼働しておりませんでした。  次に、三重県環境保全事業団廃棄物処理センターでガス化溶融処理施設を視察いたしました。同施設は、市町村から排出される焼却残渣を無害、安定化して資源化するとともに、有機性汚泥や廃プラスチック類など産業廃棄物も受け入れ、そのエネルギーを有効活用しながら処理するもので、高温での溶融処理のためダイオキシン対策にも大きな役割を果たし、溶融物は土木用の資材に活用するとのことでした。処理能力一日二百四十トンで、四十市町村及び約八十の企業が参加し、視察の途中、現場説明を受けた産業廃棄物の不法投棄等の問題にも対応しようとしております。  また、味の素東海事業所内のバードサンクチュアリーは、同事業所内で遊休化していた自然の池及びその周辺を野鳥の保護区域として、従業員のボランティア中心で整備され、昨年四月に開設されたとのことであり、野鳥の生態を観察小屋から観察いたしました。翌十五日朝の井上四日市市長との懇談では、このようなかつての公害企業の環境への取組とともに、大気汚染の総量規制や緑地規制の強化等により、移転した工場跡地への工場立地が進まず、税収も激減している実情が述べられました。  久居榊原風力発電所は、平成十一年五月に完成し、七百五十キロワットの風車が四基で、自治体直営では国内最大級のものであります。年間予測総発電量は約八百万キロワット時で、久居市の全世帯の一六%、約二千四百世帯分を賄えるとのことでした。  市役所で説明を受けた後、視察した現地は標高八百四十二メートルの笠取山の頂上付近、若狭湾からの風の通り道に当たり、年間平均風速七・六メートル、更に資材運搬用の県道が整備されており、送電には近くに特別高圧線が設置済みという風力発電にとって好立地条件を備えておりますが、一帯は室生赤目青山国定公園にも属しております。  なお、第三セクター青山高原ウインドファームによる二十基の風車が近々完成する予定であり、これにより二十四基の風力発電で久居市の家庭用電力をほぼ賄え、更に十基増設の計画があるとのことでした。  以上の視察を踏まえ、最後に三重県の環境部から説明を聴取し、北川三重県知事との懇談をいたしました。  環境部からの説明では、二十一世紀を環境と経済を同軸でとらえた環境経営の理念の下、情報公開、情報発信、協働と連携を実施手法の軸として体系的に取り組んでいるとのことでありました。  まず、県組織自ら率先実行の取組として、県庁内の約二千個のごみ箱撤去と植木鉢への転用、グリーン購入、ISO一四〇〇一を取得し、県内のISO認証取得支援を進め、平成十四年度末で五十七市町村の取得が見込まれ、三百七十九事業所が取得しているとのことです。  続いて、各県に先駆けた産業廃棄物税の導入状況、リサイクル製品利用推進条例の制定、企業間ネットワークで取り組む産業廃棄物の再資源化、日本環境経営大賞の創設、温室効果ガス国内排出量取引制度のモデル事業、企業誘致に当たってのライフサイクルアセスメントによる地域環境負荷低減を目指した協定締結などのほか、産業廃棄物の不法投棄に対して警察官十名、県職員十名の二十人体制で監視体制を取っているとの説明がありました。  さらに、自然環境保全等では、環境県民運動の展開、環境NPOの活動の支援、里地里山の保全計画、希少種の保護や移入種への対応を図るために三重県自然環境保全条例の改正の検討などが進められているほか、森林GISに基づく環境林と生産林のゾーニングと環境林に対する森林環境創造事業、それを雇用に結び付ける緑の雇用事業などの説明を受けました。  なお、産業廃棄物税収入が予想の四億円から一億円程度になった理由として、事業者が税金を払うよりごみの減量化に努力した結果で、最終処分場の延命にもつながったこと、排出量千トンの足切りの理由や派遣警察官の人件費などの質疑応答がありました。  次いで、北川知事との懇談では、産業廃棄物税について予想を上回るごみの減量効果があったこと、同県の環境先進性は、施策を公開して各県と競争し、学者やNPOとの議論によって鍛えられたこと、ISO一四〇〇一の認証取得に当たっての企業の抵抗や環境障壁を上げることが産業空洞化につながることの懸念については、中小企業向けの認証制度の創設や情報公開を挙げ、今後の方向性として、規制や罰則から自主的な取組を進めることがグリーン化につながるシステム、例えば環境経営大賞などの導入とそれを広めていくことが必要との質疑応答がありました。  最後に、今回の派遣に当たってお世話になった三重県を始め関係者の方々に心からお礼を申し上げて、報告を終わります。

海野徹民主党・新緑風会

○委員長(海野徹君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十九分散会

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