外交防衛委員会 第17号
- 発言数
- 388 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2003/07/17
会議録
○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官増田好平君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁運用局長西川徹矢君、外務省総合外交政策局長西田恒夫君、外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官天野之弥君、外務省アジア大洋州局長薮中三十二君、外務省中東アフリカ局長安藤裕康君、外務省経済協力局長古田肇君及び資源エネルギー庁長官岡本巖君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法案を議題といたします。 前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舛添要一君 おはようございます。 イラクの状況について、まず内閣及び外務省にお伺いしたいと思います。 御承知のように、七月の十三日に統治評議会が発足いたしました。ただ、これで新しいイラクの政権がすぐできるかというと、いろんな問題があると思います。 まず、外務省として、統治評議会、この発足についてどういう評価をしているか、そして、いろんな問題点があると思いますけれども、そういうことについて、外務大臣の方からお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 七月十三日に、おっしゃられますようにイラクにおいて政治評議会が発足をいたしました。今まで発足をさせると言われていたスケジュールに沿って一歩前に進んだということでございまして、これを受けて、イラクの国内の治安や復興が一層進展をするということを外務省としては、あるいは日本政府としては期待をいたしております。
○舛添要一君 ただ、二十五人の構成メンバーの中身を見ますと、イスラム教のシーア派が十三人、スンニ派が五人、それからクルド人が五人、キリスト教徒一人、トルクメン人一人というような、宗教、宗派別、民族別構成になっていますけれども、確かに反サダム・フセインという色彩はあるんですが、しかし、これは完全にイラクの宗派、民族構成を反映したものではないと思います。 そういう意味では、いろんな不満がその後出てきて、果たしてこの政治評議会、統治評議会、ポリティカルカウンシルをどういうふうに訳しても構いませんが、そういう問題点についてはどういうようにお考えですか。
○国務大臣(川口順子君) この構成でございますけれども、私もその民族の構成とのギャップがどれぐらいあるかということでちょっとチェックをいたしてみましたけれども、おおむねほぼ民族の構成の比率に合っているというふうに言って差し支えはないのではないかというふうに思います。シーア派六〇%、クルド一六%、スンニ二〇%という比率で国内の構成があるわけで、ほぼそれに比例をしているかなと思っております。 それで、おっしゃるように今後の過程については、いろいろなイラクの国内でその政治評議会あるいは統治評議会に対しての批判等は当然にあると思います。それはあって当然であるということだと思います。今後、決して道が平たんであるというふうには思っておりません。決して楽観視はできないと思いますけれども、これに基づいて、これがどんどん権限を持っていって、そして一四八三に基づく政治のプロセスが前に推進をされていくということが重要であると思います。 当面、そのスケジュールであるところの新憲法に基づいて選挙が行われて、それで新しい政府が発足をするまでの間にはまだまだ幾つかのステップがある、相当な時間は必要であると思います。ただ、これで一歩出た、前に出たということで、これが国連の決議の一四八三にのっとった形で物事を進めていく第一歩であります。これのきちんとそういった形で今後動いていくということを我が国としては期待をいたしております。
○舛添要一君 日本が第二次世界大戦で敗れた後、マッカーサーを中心として占領軍が来た。結局、新憲法制定まで二、三年掛かる。それから、占領軍がいなくなって独立するまでに七年掛かっていますね。例えば、マッカーサーの指令なんというものは、それはまあ例えば吉田茂という受皿があったにせよ、かなり威厳を持って、つまりレジティマシーを持って日本国民に受け入れられたと思います。 だけれども、このCPA、ブレマー長官とも直接お話ししましたけれども、つまり、権力の分担ということで、その統治評議会、イラク人によるものがだんだんこれ力を持っていかないといけないんですけれども、最終権力をアメリカを中心とする、英米軍を中心としたCPAが持っている、ブレマーさんが持っている、ある意味ではマッカーサーに当たるわけですけれども。これに対してイラク国民の信頼というかそのレジティマシー、正統性を認めようとしない態度が強くなれば、権力の二重構造になってしまう。だから、アメリカの一部には日本に対する占領政策を参考にしてという意見もあるようですけれども、全く違うと思います。 だから、ちょっと私もブレマーさんと直接話していて、ちょっと楽観的過ぎるんじゃないかなという感を現地ではいたしましたけれども、外務大臣ないし官房長官、こういう点について、日本との比較も入れながら、御所見があればお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 私もアメリカの政府の一部に日本の占領時期と比べて考える人がいるということは聞いたことがありますけれども、おっしゃるように、いろいろすぐに全くパラレルかというとそうでない部分もあると思います。 ブレマー行政官は非常にはっきりおっしゃっていらっしゃいまして、これは、イラクの統治評議会の設立後、イラクの新憲法を起草するプロセスが開始され新憲法が承認をされた時点で、イラクの新政府がイラクの初めての民主的、自由かつ公正な選挙により選ばれることとなり、その時点でコアリションの仕事は終わることになるということをはっきりおっしゃっていらっしゃるわけでございます。 委員がおっしゃるように、これから様々な動きはあるというふうに思いますし、必ずしも楽観視はしていないわけですけれども、我が国としては同時に、この十月に国際会議が開かれて、支援国会合、こういったことを成功させていくというようなことにもかかわっておりまして、そういった国際社会の関与、これがより強い状況で今後なっていくと思いますし、それから新しい統治評議会に権限がどのように移っていくか、これも徐々に移っていくことになると思います。 具体的に今どのような関係に、権力という面で関係になっているかは今いろいろ調査をして調べておりますけれども、そういったことを踏まえながら、少しやはりいろいろ、その日その日、あるいはその月その月で紆余曲折はあるということは考えながら極力の支援をしていき、一日も早くそういった新しい政府ができることを支援をしていきたいというふうに思います。
○舛添要一君 日本の例を私出しましたのは、マッカーサーの指令がありますと、例えば吉田内閣でそれを実行します。けしからぬじゃないか、親米的な内閣でという形で例えば吉田茂を暗殺しようとか、そういうことは起こりませんでした、少なくとも。しかし今、昨日もそうですけれども、バグダッド北西二百四十キロのハディーサというところで非常にアメリカに協力的な市長さんが殺されている。こういうことが起こっているわけですね。 ですから、そういう状況で、占領というのはそういうものだとも思いますけれども、官房長官ちょっと、官房長官としてこの点についての所見、あればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 我が国の終戦直後の状況と比較を委員がしておられましたけれども、私は、イラクも官僚組織というのは割合しっかりしているというような話を聞いておりますので、その人たちがまたきちんとした所定の位置に戻ってくるということがあれば、復興は着実にいく可能性は高いんではないかというふうに思っております。 我が国の場合は、これはまた官僚組織もしっかりしておったし、また大きな政治的ないわゆる暴動が起こるとかいったような、そういうようなこともなかったわけですね。終戦というやっぱり本当に大きなショックがあって、ショックから立ち上がれなかったというようなこともあったのかもしれませんけれども、いずれにしても、幸いなことに、政治もまあいろいろあったけれども、しかし何とか体制は維持できた、そしてその上に官僚組織ががっちりとそれを支えてきたということ、これは我が国の特筆すべきことであったと思います。 実は私の父親も役人をやっておりましたので、それを日々見ておりましたけれども、終戦の日はどうだったか分かりませんが、もう一日も休むことなく本来の職務に精励をしておったあの姿を見ていますと、官僚組織はそういうこととは、政治とは関係なしにきちんと動いていたという、そういうふうな感じしますね。 そのところは今のイラクにはないかもしれません。そのないところをブレマー氏始めCPAの人たちがいかにしてサポートしていくかということになるんじゃなかろうかというふうに思っておりますので、もう少し治安が安定するということがまず第一条件でございますので、その安定を図ることに全力を今米軍を中心に行っているということでありますから、その活動には期待をしたいというふうに思います。 しかし、自分の足で歩けるようになるために我が国もどういう支援が必要なのかということでこの法案もお願いしているわけでございますが、極力イラクの独立のためにいろいろなことを、できる限りのことを我が国もしていきたいと、こんなふうに考えているところでございます。
○舛添要一君 現地を見まして、アメリカ軍とイギリス軍の違い、例えばバグダッド、バスラ、かなり旧官僚機構をイギリスは登用している、したがって比較的安定しているという面が言えると思います。サダム・フセインの体制は社会主義体制で、全就業者の七割ぐらいが軍隊とか警察とかいわゆる公務員であるわけですから、この人たちを復職させる、そういう手だてが必要だと思うんですね。 今御尊父の福田元総理のお話も出ましたけれども、一部の政治指導者は戦犯として巣鴨に入ったりしましたけれども、官僚機構は基本的に日本の場合おっしゃるように無傷であった。したがって、それが一九四〇年体制というので残っているので、それをたたきつぶそうというのが小泉改革のねらいだと思いますよ。ですから、福田官房長官の御尊父のその体制が残っているのを、今、官僚としてですよ、四〇年体制を倒そうとしている、そういうふうに私は位置付けておりますけれども。 日本のアメリカに、アメリカというかCPAに対する政策として、例えば今言ったようなことを早く、官僚機構、本当に統治能力があるのはいませんからね、警察官の養成だって今一生懸命米軍のMPがやっているんですね。その警察官がまた襲撃されるというようなことが起こっているので、治安の維持だってそれは現地の警察官がやらないといけない。ファルージャなんというところは、これは一番サダムの残党が残っているところですけれども、結局もうイラク人に任せるしかないというので、アメリカが一歩引いてイラクに任せるというこういうことを、苦肉の策だと思いますけれども、やっていると思いますので、この対CPAに対して日本としてこれから人も出す、この法律が通れば、それからいろんな意味で既に、ほかの意味での人的とか金銭的な支援もしていくということですから、ある程度はっきり申し上げられることは言うべきだと思いますが、その点、政府、いかがですか。どちらでも。
○国務大臣(川口順子君) 姿勢としては、これはおっしゃるとおりだと思います。 我が国が今後、もっと人が、イラクに我が国からの人が配置され、そして現状についてのもっとはっきりした情報が入手をすることが、もっと、例えばこれイラクというのは、国によって場所によって非常にまだら模様であるというふうに思います。ですから、そういったところについてもはっきり把握をし、そうした上で国の政治のあるいは行政の進め方として、我が国は何といっても復興の経験が自らあるわけですから、そういった経験に基づいて、言うべきことについてはもう当然に言っていくということだと思います。 調整は、いずれにしてもCPAとの間では常に、既に取っておりますし、今後もっともっと、これは人の配置ができるにつれ我が国の方からももっと働き掛けができるようになるというふうに思います。
○舛添要一君 実は、今問題にしました治安状況で、これ官房長官もおっしゃいましたけれども、いわゆる主要な戦闘は確かに終わっています。しかし、散発的なゲリラ戦のようなことを旧サダム陣営が今でもやっていると。 そこで、バグダッド市内でも昨日そういうことが起こっている、それからファルージャ、ラマーディ、要するに各地で起こっているわけですし、これは戦死者の数と、昨日の段階で、たしか事故まで含めて戦後亡くなった兵隊さん、アメリカ、イギリス兵、これを入れると九十人近くになっているので、全体で百五十人近くになると。 そうすると、戦後の死者の数と戦死者を合わせた数が湾岸戦争と変わらないぐらいになってきているというような、こんな感じもしますけれども、この現在の治安状況について、外務省、どういうふうに各地域ごと把握していますか。
○政府参考人(安藤裕康君) お答え申し上げます。 現時点におきますイラク国内の情勢でございますけれども、治安情勢は、地域的なばらつきというものはございますけれども、全体として見ますと、引き続き十分注意を要する状況が継続しているというふうに私ども認識しております。 具体的に申し上げますと、地域ごとに申し上げますと、フセイン政権の残党による散発的、局地的な抵抗活動が見られます西部、先ほどお話のありましたファルージャやラマーディ等が入りますけれども、この西部、あるいはティクリート等の中部、それからクルド人地区を除きます北部、こういったような地域では依然として状況は不安定であるということでございます。 それから、バグダッドにつきましても、バグダッドとその近郊でアメリカ兵に対する攻撃が相次いでおりまして、昨日十六日もバグダッド西の高速道路上で走行中の米軍車両近くで爆発がありまして新たに一名の死者が出ておりますし、そのほかにも昨日は幾つか事件が起きております。 他方、バグダッド以南、バスラ等を含みますけれども、この地域では散発的な事件は発生しておりますけれども、治安が改善されつつありまして、中には多くの店舗が再開するなど、市民生活が正常に戻りまして治安が大幅に改善された地域もございます。 それから、ただいまの米軍の死者数でございますけれども、五月と六月はそれぞれ三十七人、二十八人と。七月の十六日現在でございますけれども全体で十八人ということになっております。
○舛添要一君 やっぱり極めてこの死者の数が多いことを留意しないと、危険だから民間人じゃなくて自衛隊員が行くというそういう論理ですけれども、相当派遣隊員の安全確保を考えないといけない。 それで、防衛庁長官、私は陸上輸送については反対というか必要もないという立場です、基本的に。つまり、米軍の武器弾薬を日本が運ぶ、米軍の戦闘要員を運ぶと、こういうことを米軍や英軍も求めてはいないし、そんなものは、あなた、軽装備のトラックに私がアメリカの兵隊さんだったら乗りたくないですよ、重装備の、死にたくないから。そうでしょう。だから、C130による航空輸送ということを安全のことも考えて御提案申し上げたわけです、我々としては、与党としては。しかし、昨日我々が参りましたバグダッドの国際空港、ここは途中に占領軍のヘッドクオーターズが置かれていますけれども、ここ着陸しようとしたらC130がロケット弾でねらわれて、幸いに当たりませんでした。 ということは、まずお伺いしますけれども、我が国が持っているC130、チャフ、ちゃんと装着しています、装備していますか、していませんか。これ質問通告なかったので済みませんけれども、昨日の話なので。
○政府参考人(守屋武昌君) お答えいたします。 C130につきましては、そういうミサイルを撃たれたときの、ミサイルが航空機にロックオンされないようにさせるためのチャフという金属片をまく装置でございますが、現在三機にこれを配備いたしているところでございます。
○舛添要一君 今、ヨルダンに行っている二機ですか、これはちゃんと付いていますか、付いていませんか。
○政府参考人(守屋武昌君) その航空機には付いていないという、付いていないものを今ヨルダンに出しているところでございます。
○舛添要一君 じゃ、今度イラクに行くときは付いているやつと替えるんですか。
○政府参考人(守屋武昌君) 当然、イラクの我々が任務をする飛行場の治安状況とか運用環境とかというものを調査した上で、最適の航空機を送りたいと考えているところでございます。
○舛添要一君 石破長官ね、こういうふうに個々新しい事件というのが起こると、相当な武器が残っているんですね、イラクに。刀狩りやっていますけれども、そんなにうまくいっていないと私は判断しています。したがって今のような問題が出てくる。 そこで、しかし三機しかなくて、三機、イージス艦のインド洋の話じゃないけれども、三機しかなくて、三機全部ヨルダン、イラク方面に持っていっていいのかどうなのか。ローテーションの問題もあると思います。ですから、そこは相当厳しいチェックをしていただきたい。 それで、自爆テロでこっちに向かってやってくる、私はどうしても無反動砲持っていけ、装甲車も必要だと、そういうふうに思っていますけれども、長官、それぐらいの重装備をやる覚悟はあるんですか。いつも答弁は、総理含めて、答弁は、そのときの状況に応じてだけれども、それじゃ分からないんで、持っていってくださいよ。向こうからばっと来たときに無反動砲もなきゃ装甲車もなくたって、守れませんよ、自衛隊員の生命を。 ですから、それはもう具体的な、これぐらいのことは、今ロケット弾の話をしたんですから、C130に対する。そうしたら、チャフがあるやつを持っていくというのを守屋局長お答えになったわけですから、ですから防衛庁長官としても、これぐらいの武器を持っていくということをちゃんと言ってもらわないと。 それは十一月になるのか十二月になるのか分かりませんけれども、派遣する時期になったらもう非常に治安安定していて要らないということも言えると思いますけれども、もし今、あした出ていけと言ったら何持っていきますか。
○国務大臣(石破茂君) これは幾つかの観点から考える必要あるだろうと思っています。 一つは、第十七条をどうやって読むかということです。生命又は身体を防衛するためにやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、基本計画に定める装備である武器を使用することができると、こう書いてあるわけですね。これは何なんだということだと思っています。 一つ考えなきゃいけないのは、自分を守るために必要なということは、昔、機関銃一丁とか二丁とか不思議な議論がございましたが、そういう議論はもうとっくに克服したと私は思っているのですけれども、やはり向こうが何を持ってきたかに合わせて、持っているか予想するかに合わせて持っていくということは必要なのだろうと思っています。 それからもう一つ、委員が御指摘のように、向こうを撃つということではなくて、装甲車であるとか例えば今のチャフ、フレアであるとか、そういうふうに純粋に防御的なもので何を持っていくべきなのかということも考えなければいけません。 もう一つはローテーションの問題でございます。そういうものを装備したものをみんなイラクに持っていってしまったということになると、イージス艦ではありませんが、じゃ国内の体制はいいのかということになります。このことも判断が必要です。 更に考えなければいけないのは、これもっと前に戻る問題ですが、例えば戦車とか戦闘機とかいうものになった場合には、もうそこは非戦闘地域ではないのだろうということが考えられます。戦車とか戦闘機を、野盗のたぐいですとか強盗のたぐいですとか、そういうのが戦車とか戦闘機を操れるということはなかなか考えにくいことでございます。一概に論ずることはできませんが、非戦闘地域ではなくなるということもあると思います。 そういうことを総合的に勘案しながら、例えば今御指摘のチャフ、フレアにしても、三機というふうに今、防衛局長が申し上げました。じゃ、そのほかのものに装着するにはどれぐらいの時間が掛かりどれぐらいの費用が掛かりということも併せて検討しながら、自衛官の身を守る、安全に任務を遂行するということ、そして国内の、日本の防衛体制がきちんとしておる、それを両立させなければいけないということで、今徹底した議論を行っております。万全を期します。
○舛添要一君 いや、だから十七条の解釈で言うと、その安全守るわけでしょう。そうすると、危機管理の原則ですけれども、戦車持っていって戦争するためにやるんじゃなくて、戦車があれば、一段上の兵器を持っていれば物すごい抑止効果が利いて相手が来ないんですよ。そういう発想を入れないで、国会での答弁で野党に突かれて困るからっていうそういう発想ばっかりだから、法律の面だって、特別法、特別法で来る。これは官房長官も総理も恒久法やると言った。 じゃ、兵力構成の問題にしたって、何で三機だけしかチャフ付けないんですか。だって輸送機やられちゃいますよ。別に戦闘機だけやるわけじゃなくて、兵たんを全部つぶしたら戦争できませんから、輸送機全部落とせばいいじゃないですか。そうしたら、最初からそんな予算けちらないでチャフをちゃんと付けているということをやっておけば、ローテーションの苦しみもないわけですよ。今までの防衛論議というのはそんなくだらぬ国会での議論の上に成り立っているから駄目なんですよ。 だから、それは自信を持って、政府がちゃんと国会議員を説得するというぐらいの自信を持って、これこれの費用対効果ありますよと。だから抑止ということを考えないと。私が自衛隊員だったら、装甲車もない、無反動胞もないといって、行けといったら行きませんね、死にますから。どうですか。
○国務大臣(石破茂君) 先生のおっしゃることは基本的にそうだと思っています。 チャフとフレアにつきましては、三機だけでいいとは思っておりません。現在、順次整備中でございますし、その取得が早くなるようであれば、どういう手段を使ってできるかということも今ぎりぎり追求をいたしております。チャフ、フレアについてはそういうことです。 もう一つは、確かに向こうが持っているものを上回るものを持っていけば抑止力はございます。しかしながら、私どもとしてどういう地域を実施区域にするかということを考えてみますと、非戦闘地域という憲法上のニーズを満たした上で、なおかつ比較的という言葉を使いますが、安全な地域、すなわちそれはもう本当に何も恐ろしいことがないという意味ではなくて、自衛官が持っていく装備、自衛官が持っていく権限、自衛官が達しておる訓練の練度、それに合わせて安全な地域という意味でございますが、そこを設定するということになっております。それを勘案しましたときに、何を持っていくべきかということであります。 抑止という点は私も十分に認識をしておりますが、そういう観点で実施区域を選定いたします以上、それはそこにおいて必要なものということで判断をすることになります。委員御指摘のそのような考え方は私も十分に持っておるつもりでございますけれども、そのどこを実施区域にするかということの兼ね合いも検討しなければいけないと思います。
○舛添要一君 守屋局長ね、今日実施命令が出てチャフ、フレア全C130に付けろと言ったら、二か月ぐらいでできますか。金は別ですよ。金はどこからか持ってくればいいんで。やれと言われたら。
○政府参考人(守屋武昌君) C130用のチャフ、フレアというのは米国からFMSで購入いたしております。それで、先ほど私、今三機に装備いたしておると申しましたけれども、今予算が付いていまして整備中のものが三機ございます。それが体制が整うのは、アメリカからFMSで購入するものでございますから、今年度中にその体制を取るということは難しいわけでございますが、来年のなるべく早い時期に六機体制を整えたいと思っているところでございます。
○舛添要一君 じゃ、十一月に間に合わないということですね。 そうすると、官房長官、例えばこういう問題についてアメリカ政府と日本政府で交渉して、あなたたちの協力に対して行くんだから前倒しでパーチェスさせてくれというようなことが言えるだろうし、それから千人も隊員やって、あの中たしか六十人か七十人乗りますよ、兵員だけ運ぶんだったら。全部死んじゃったらどうするんですか。 だから、予算はそれは外務省だって機密費あって、それいろんな使い道文句言われているわけでしょう。政府の機密費だって、その機密費のことを言うつもりはないけれども、そういうことの予算執行ぐらいはもっとフレキシブルに国会でもやりますよ。ですから、何でもかんでもアメリカの言うことを聞くんじゃなくて、あんたがそう言うんだからそれ出せぐらいのこと言えないんですか。
○国務大臣(福田康夫君) チャフのお話ございましたけれども、そのことだけではないのでありまして、必要ならばそれは装備をするとかいったようなことはやっていかなければいけない。特にこれ、イラクの支援ということであれば、イラクの復興支援だということであれば、防衛庁の予算だけで考えるかどうか、金額にもよるわけですけれども。ですから、その辺は弾力的に、政府として全体として考えていくべき問題だというように考えております。 今、年度内難しいという防衛庁のお話ございましたけれども、これは米国との話合いによってそれを早めるという、この可能性は十分にあると思います。ですから、その必要度に応じまして十分協議をして、目的を達成できるようにしたいというふうに思っております。
○舛添要一君 法律では事後承認になっていますけれども、防衛庁長官、今日のような話で、こういう計画でいきますよということは、例えばこの委員会でちゃんと御説明していただけますね。
○国務大臣(石破茂君) それは、国会に対しまして適時適切な情報の提供ということはいたします。
○舛添要一君 だから、軍事機密に当たるところは、それはもう隠さないといけないかもしれませんが、こういう大事なことについては、どういう武器を持っていく、どういう装備をしていく、ただ陸上自衛隊のトラック持っていきゃいい話じゃなくて、それに対する警護ということを考えておかないといけない。水を作るといったって、水作っているところを撃ってきたらどうするんですか、全部警備はアメリカさん頼みですかと、こういうことではいけないんで、これは是非、我々は国権の最高機関の国会の場として、ちゃんとそういうことは知って、必要なコントロールをやることを国民に負託されていますから、是非そこは怠りないようにやっていただくことをここの場でお約束いただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは、委員の御指摘のように、国会におきまして実施の可否について事後的に御承認をいただくことになっております。しかし、その場合においても、必要な情報というものは国権の最高機関であります国会に対しまして適時適切に御説明を申し上げるということは、機密の部分を除きましてでございますけれども、これは政府としての義務であるというふうに考えておりますし、その旨、衆議院でも答弁を申し上げております。 この場で、参議院におきましてもそれは同様の考えであることを申し上げさせていただきたいと存じます。
○舛添要一君 私は、基本的にいろんな、今の事件は報道に基づいて申し上げましたけれども、政府として、向こうにCPAがありますが、例えばバグダッドの空港で昨日起こったようなC130に対するロケット弾による攻撃、具体的にどうだったのか、どういう兵器を相手が使ってきたのか、どういうふうにしてC130はその攻撃を回避したのかと、そういうことをつまびらかに一つ一つ情報を蓄積していくことが自衛隊を安全に送る方法だと思いますが、そういうチャンネルはちゃんと持っておられるんですか。いかがですか、官房長官ないし防衛庁長官。
○国務大臣(石破茂君) それは、アメリカと緊密な連携、これはもう言葉だけで言ってもしようがありませんので、まさしく委員が御指摘のように、どういう状況でどういうものが何を使って攻撃を仕掛けてきたのかということをきちんと把握をしませんと、私どもも何を持っていっていいのかということに相なります。どこでやればいいのかということに相なります。 それは、やはりプロの自衛官、実際にそれの兵器に身をゆだねる自衛官が、プロ対プロというか、ミリタリー・ツー・ミリタリーと申しますか、そこできちんとした意見交換をする、そこできちんとした情報把握をする。そのために、例えて言いますと、イラクに日本大使館といいますか、まだ大使館という名称は使っていないのかもしれませんが、そこに自衛官を駐在させる等々、その辺は外務省ともよく連携をしながら、政府全体できちんとした情報の把握をするのは当然の義務であるというふうに考えております。
○舛添要一君 ちょっと、話題を少し全世界的な規模に変えたいと思いますけれども、九・一一のテロ以来、何もかも国際政治というのはテロとの戦い、アメリカの方針で動いているような感じがしてならない。そして、その悪の枢軸という話をして、イラク、イラン、北朝鮮ですね、今度イランの核開発疑惑ということが持ち上がってきている。 だから、日本外交の基本は、安全の基本も日米安全保障条約であるし日米同盟であることは、これはもう自明の理でありますけれども、しかし、その中で同盟国として言うべきことはしっかり言う、そのことがアメリカのためにもなるんですよと。それから、同盟国であるにしても、日本の国益とアメリカの国益は必ずしも一〇〇%一致はしません。そういうことのさめた認識で外交をやっていただかないといけないんですが。 そこで、イラクはまあ戦争は終わった状況で、今度イランの核疑惑についてアメリカが問題にしている。その中で、我が国が開発に参画しているイランのアザデガンの油田について、今日ちょっとこの話題を取り上げたいと思いますけれども、基本的にアメリカが核の疑惑があるのでストップしてくれと。じゃ、日本はどうするかと。今夏休み入りというようなことで、ちょっと頭を冷やす冷却期間は置いているように見ていますけれども、まずは資源エネルギー庁、このアザデガン油田の開発の現状について簡単に説明をしていただいて、ほしいと思います。お願いします。
○政府参考人(岡本巖君) 御説明申し上げます。 アザデガンの油田は九九年に発見されたものでございますが、二〇〇〇年十一月にハタミ大統領が来日をされて、首脳会談が行われ、その中で日本に優先交渉権を与えるということで合意がされたものでございます。 優先交渉権を取得するというのは、事実上、その権益についてのコミットが行われたということでございまして、以後、日本側のコンソーシアムがイラン側の石油省あるいはNIOCとの間で交渉を二年半近くにわたって続けてまいっておりまして、優先交渉権自体は六月末までが期限でございましたが、なお詰めるべき論点というのが残っておりますので、イラン側も、六月末を経過した後においても、ここまで積み上げてきた交渉でございますので、日本との間の交渉を続けたいということで、今粛々と交渉は続行されているところでございます。
○舛添要一君 交渉もそうなんですけれども、この油田の開発で契約方式、バイバック方式の問題点であるとか操業期間の長短、それぞれプラス、マイナスあると思います。こういう点については、資源エネルギー庁はどういう判断、つまり、アメリカとの圧力というようなのはちょっと横に置いておいて、純粋に操業してもうかるのかどうなのか、カントリーリスク含めて。そういう点についての細かいアセスはどうなっているんですか。
○政府参考人(岡本巖君) アザデガンの油田の前に、まず、イランは日本にとって三番目に多い輸入相手国、日本の原油輸入約四百万バレルのうちの一三%に相当する五十一万バレルぐらいを輸入している大事な輸入先でございます。 その上で、アザデガンというのは、日本のコンソーシアムが操業、オペレーターシップという操業権を持ってやるという、かつ、その規模において少なくともカフジの油田に匹敵するぐらいの生産が見込まれる大きな油田でございます。したがいまして、これをやることの石油の安定供給上の意義というのは大変大きいものがあると私ども考えております。 御指摘の契約条項のバイバックというのは、イランで九〇年代後半、ヨーロッパ、アジアを中心に十五ぐらいのプロジェクトが現に開発され、あるいは探鉱が行われておりますが、すべてバイバックで行われておりまして、バイバックの契約方式であるから投資採算性が悪いということではありませんで、バイバックの下でもいわゆる国際的にほかの地域で行われている開発案件に比して遜色のないようなROR、投資収益率というものが確保できるように、日本側のコンソーシアムはイランとの間で鋭意今折衝をしているというふうに報告を受けております。
○舛添要一君 操業期間の長短は。
○政府参考人(岡本巖君) 操業期間ということは、実は、操業期間の長さということと、それから投資額、プロジェクト総額、そこからはじき出される投資収益率というものを幾らに設定するかというところが正に交渉の一つの大きなポイントでございまして、まだ先方との間でその辺を中心に交渉しているところでございます。
○舛添要一君 資源エネルギー庁、つまり政府としては、この油田について引き続き交渉して、続けていくという決意ですね。
○政府参考人(岡本巖君) 先生御指摘の、一方で核疑惑の問題があって、外務省あるいは官房長官を始めとする官邸とも御相談申し上げております。私どもは、この石油の安定供給という観点から、あるいは三番目の大きな輸入相手国というイランとの関係ということをにらみながら、アザデガンの案件については交渉を粛々と続けていくべきと考えて、そのような立場で政府の中で今調整をしているところでございます。
○舛添要一君 外務大臣、外務省としてはどういう要請がアメリカから来ているのか、そしてIAEA含めてイランの核査察の問題は現状どうなっているのか、御説明願いたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) イランとの関係では二つの政策の課題があるというふうに考えまして、一つが核疑惑の問題であります。 これについては、IAEAが六月十九日に理事会をいたしまして、そこで議長総括というものを出しました。この議長総括には、イランが過去に行った保障措置協定上の申告漏れに対しての事務局長の懸念、そしてイランに対して即時に保障措置上の問題を是正するように求めるということが書いてあるわけです。現在、IAEAがエルバラダイ事務局長がイランに行ったりいたしまして、イランとの間で調整を行っております。 我が国としては、その推移、これについて注目をして見ていっているということです。当然、我が国は唯一の核の被爆国であるわけでして、核の問題については、ほかの、我が国の国民は非常に懸念をしているところが大きいと思います。我が国としては、イランをめぐる核の開発の疑惑に対する国際社会の懸念を共有をしているということでございます。そして、イランに対してIAEAに対して完全に協力をするということ、それとともに追加議定書を早期かつ無条件にこれを締結をし、そして完全履行をする、それを通じて国際社会が持っている懸念を払拭をするようにということを求めてきております。それが核の問題でございます。 それから、エネルギーの資源については、今、岡本長官がお話をしたように、原油自主開発の推進という課題であります。それでお尋ねの米国との間のやり取りでございますけれども、これはやり取りがあるということは事実でありますけれども、相手国との関係もありまして、そのやり取りの具体的な内容については、ここで発言をさせていただくのは控えたいというふうに思います。 いずれにしても、この二つが、両方が重要な課題であるということでございます。そういう認識に基づいてしっかりと対応をしていく、それとともに米国を始めとする関係国との間で緊密に協議をしていきたいという考え方でおります。
○舛添要一君 官房長官はお時間がおありでしょうから、お立ちになる前に、今、外務大臣、しっかりと対応していくとおっしゃいましたが、どうしっかり政府はやるんですか。その幾つかの要求、これを首相官邸としてどうまとめていかれるんですか。
○国務大臣(福田康夫君) 今、資源エネルギー庁と外務省の状況報告させていただきましたけれども、確かに問題が、難しい問題がございます。 一つはエネルギーの問題である、もう一つは核疑惑問題、イランの核疑惑問題と、こういうことでございます。その問題両方うまく解決できれば一番いいんですけれども、うまく解決できるように、今イラン政府とも、それからまた米国とも協議をする、そしてまた、関係諸国との協議といったようなこともございますが、そういうような今作業をしている最中でございます。しっかりとその辺は問題点の大きさというものを把握しながら協議を継続していきたい、そのように思っております。
○舛添要一君 官房長官、どうぞ御退席ください。 通告していませんけれども、防衛庁長官、防衛担当者として見て、まあ後ほど北朝鮮の問題はお話ししますけれども、世界全体の核拡散というふうなことを考えたときに、非常に今アメリカがイランを懸念していますけれども、日本の防衛当局としてはどういう情報を持ち、どういう判断をしているのか、差し支えない限りでイランの核疑惑について何かお答え願えますか。──政府委員でも構いませんが。突然ですが。 必ず、私は、だから、外交担当者の話も聞かないといけないけれども、軍事の専門家として、そういう質問があったときにやっぱり常に答えられるだけの情報を持っておく必要があると思うんです。どういう判断ですか、軍の方は、防衛当局はと言われたときに、これは意地悪で言っているんではなくて、必ずアメリカの議会にしても、CIAもあるけれどもDIAもある、いろんな情報機関あるわけですから、やっぱりこれは日本の安全と防衛ということを担当する省庁としては、役所としては常にそういうことにも興味を持っておく必要があると思いますので、これは急な質問ですから、御無理であれば結構ですけれども、感想でも構いません。
○国務大臣(石破茂君) この核の問題は、私はその運搬手段である弾道ミサイルと併せて考えていかねばならない、我が国の防衛というものを考えますときに。そしてまた、外交的にどういう状況なのかということも併せて考えていかねばならないと思っております。 そういう意味で、イランの核の問題につきましては、私どもも重大な関心は持っております。そして、米側ともいろんな議論をしながら情勢の把握に努めております。ただ、それが大量破壊兵器、そして運搬手段、それから地政学的、外交的にどうなのかといいますと、これは北朝鮮とやはり違うのだろうというふうに思っております。かといって無関心というわけではございません。 その点が我が国の防衛政策上どのような意味があるかという点も含めまして、今後とも関心を持って見てまいりたいと思っております。
○舛添要一君 アメリカの政策ということを私、冒頭に申し上げましたけれども、悪の枢軸、イラクときて、イランときて、北朝鮮。当然、イラクの背後にはビンラディン含めてのその九・一一のテロ対策はあるわけですけれども、同時に中東和平の問題もあります。どうもイラン、イラク、北朝鮮に対する政策は私は首尾一貫していないというふうに見ています。 さあそこで、北朝鮮、我々にとって最も深刻な頭痛の種であります北朝鮮ですけれども、この数日大きな動きがあっていますが、まず使用済みの核燃料棒の再処理やったという説もある、やらないという説もある。この問題について、外務当局としてはどういう情報を得て、どういう御判断をなさっていますか。
○国務大臣(川口順子君) アメリカが、ニューヨークでのアメリカと北朝鮮との非公式の接触の際に、北朝鮮、これは国連の関係者ですけれども、北朝鮮が使用済燃料の再処理を完了したと言ったということを十五日にアメリカが明らかにしているわけです。 そして、この件については、我が国といたしましてもアメリカ側からしかるべく情報の提供は受けております。そして、アメリカ自身が、北朝鮮のこの発言の真偽、果たしてそうかどうかということについて更なる分析、検討をしているというふうにしているわけでございます。 我が国も含めて、北朝鮮が使用済核燃料の再処理をしたと、再処理を完了したということを確認する情報は持っておりません。この発言についても、したがいまして、確たることを申し上げられる状況ではないということです。
○舛添要一君 非常に危険な瀬戸際外交ゲームを北朝鮮はやっているというふうに私は判断しています。 そして、今までの北朝鮮の外交交渉タイプというのをずっと分析していくと、結局、対外的な窓口をアメリカに限定したいということをやってきているわけですね。つまり、我々は隣国であって大きな関心を持っている。韓国は同じ民族であって、隣国である。そういう中で、中国とロシアがどれだけ北朝鮮に対する抑止能力を持っているかということもございます。そういうことを見たときに、中国と北朝鮮の会談が開かれた。非常に北朝鮮は渡りに船だったような形でこれを受け入れましたけれども、この中朝会談、そしてそこで出された結論、これをどういうふうに外務省分析しておられますか。マルチ協議か対米単独協議かという関連も含めてお答え願いたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 中朝の協議が行われて、それについて中国側の発表としては、今回の訪問は非常に重要かつ有益なものであったということを言っています。それから北朝鮮側も、双方は、朝米間の核問題と相互の関心事となる国際問題について深みのある意見を交わしたというふうに言っております。我が国としても、中国の努力は有益であり、そして重要であったと思います。そして、中国の努力について、我が国としては多としております。 この協議の内容について、中国側から説明を受けておりますけれども、これは関係国との関係もあって、内容を明らかにするということは差し控えさせていただきたいと思います。 それで、いずれにしても、我が国の考え方として、北朝鮮に関するいろいろな問題があります。この包括的な解決、これのためには、日韓が参加をした形での対話プロセスの継続が不可欠であると考えております。関係国と引き続き緊密に連携をして、北朝鮮側に対して前向きな対応をしていくように働き掛けるということを考えております。
○舛添要一君 韓国の盧武鉉政権の対北朝鮮アプローチと、若干我が国のアプローチはニュアンスの違いがあると思いますけれども、その点はいかがですか。そして、もしあるとすれば、どう調整しますか。
○国務大臣(川口順子君) 韓国の盧武鉉大統領と小泉総理とこの前東京でお話をして、発表させていただいたようなステートメントを出させていただきました。あそこに書いてあることというのが日韓両方の首脳が合意をしたということであります。 韓国は、北朝鮮と地続きの国である、それから同じ民族である、過去においても戦乱の経験を持っている。それから、ソウルの場所からして、非常に北朝鮮から影響を受けやすい場所に首都がある国であります。我が国は、北朝鮮との関係では、海一つ隔てて、韓国の、当然に場所が、地理的な場所も違いますし、そこからくる考え方の違いがあって、これは当然であると思います。 そういった違いがどれぐらい実際に政策を立てていく上で大きいかということですけれども、我が国は、アメリカも交えてですが、日米韓、それからまた日韓も非常に強い連携を持っております。日常ベースでコンタクトをしていて、意思疎通は大変によくできる関係にあります。そういった土壌がありますので、具体的に何かあったときにそれに対して対応が違うことになるかどうかということが問題であるわけでして、それぞれの状況において十分に、そういった共同歩調が必要なときには、共同歩調を取ることができるような合意ができる、そういう協調関係に我が国と韓国とはあるというふうに私は考えています。
○舛添要一君 防衛庁長官にちょっと軍事的な側面についてお伺いしますけれども、このここ数週間のいろんな発表や北朝鮮のステートメントを聞いていますと、具体的にどれぐらいの核爆弾を持っているのか。それから、ウラン濃縮型の、いわゆる広島型の爆弾をやっているということを言ったんですけれども、当然これは、再処理ということならプルトニウム型やっているということでしょうし、それは元々我々が、私なんかは三つから五つぐらい持っているんじゃないかと十年ぐらい前から申し上げておりました。それはプルトニウム型を念頭に置いているわけですけれども、最近また、弾道ミサイル、核弾頭の小型化、特にプルトニウムだと思いますけれども、そういうことも報じられている。 具体的にどれぐらいの能力を、核ミサイルを、核弾頭を装てんして日本に対してミサイル攻撃するときには本当にどれぐらいの能力を持っておるのか、そういうアセスメントの上に防衛政策を立案しないといけないと思いますけれども、それらの点について防衛庁としてはどういうふうに把握、判断なさっていますか。
○国務大臣(石破茂君) 情報の細部といいますか、細かいことにつきましては防衛局長から答弁をいたさせますが。 私は、排除できないという言い方をしております。つまり、持ってないんだと。それは、小型化したかどうか、ミサイルに積めるほど小型化したかどうかということについて、本当に確証はありません、正直申し上げて。だれも見たわけじゃないから分からないというのが本当のことだと思います。 ただ、ないと思って政策を組み立てて、実はありましたでは、これはもうどうにもこうにもなりません。あると思ってありませんでしたであれば、それはまだよいのですけれども、ないと思って実はありましたということではどうにもならない。それは、あるというふうな断言はできません。しかし、その可能性が排除できないという以上、例えばミサイル防衛にいたしましても、国民保護法制にいたしましても、そういうような観点から政府の中でも議論をしていかねばなりませんし、防衛庁としても政策を立案する責任があると、かように考えております。 情報につきましては、防衛局長からお答えを申し上げます。
○政府参考人(守屋武昌君) 北朝鮮の弾道ミサイルとか核開発の状況についてでございますが、各国ともこの情報の収集、分析に一生懸命やっているところでございますが、御承知のとおり、この国は極めて閉鎖的な体制を取っておりますので、世界各国の軍事分析家としまして、断定的なことを申し上げることはできないというのが現状でございます。 しかしながら、一連の北朝鮮の発言や行動を考えれば、核兵器計画が相当に進んでいる可能性を排除することができない、それから弾道ミサイルに搭載する努力もしていることも排除できないと考えておりまして、防衛庁としては重大な関心を持ってその動向を注目していると、こういう現状でございます。
○舛添要一君 そこで、今のような軍事情勢も含めた上で、外務大臣、最後に、日本の今後の対応、今もう既におっしゃいましたけれども、一つは、国連の安保理をどういうふうに絡ませるのかと、このことについて日本外務省としてはどういうふうにお考えか。それから、先ほど私申し上げましたけれども、最後は要するに北朝鮮はもうアメリカしか相手にしない、これまでもそうだった。だけど、そこを中国、我が国、韓国、できればロシア、こういうことを入れて五か国、六か国の協議というマルチの場に持っていくという、もう一つの場の設定があると思います。これは、早ければ来月にでもそういうことができればいいなと思っていますけれども。 国連安保理との関係、これはプラス、マイナスあると思います。それから、バイかマルチか、そういう面について、今後、対北朝鮮政策においてこういうような日本外交を川口外務大臣としては展開していくんだという、展開していくんだという、その方針を示していただければ有り難いと思います。
○国務大臣(川口順子君) 我が国の北朝鮮に対する政策の基本的な考え方につきましては、これは前からも申し上げておりますように、日朝平壌宣言に従って核問題あるいは拉致問題を含む諸懸案を解決をして国交正常化を実現をしていく、これが北朝鮮にとって利益であるということを北朝鮮に理解をさせるということが重要であるというふうに考えております。北朝鮮の言動、いろいろございますけれども、それに対しては冷静に対応をしていくことが重要であると考えています。 それで、安保理の話と多国間協議の話と二つおっしゃられましたけれども、多国間協議の話について言えば、中国の、中朝の会談がありまして、今の時点で、次回いつ協議が開かれるかということについて具体的に申し上げるということは困難であります。それから安保理については、これは安保理が正に決めることでありますけれども、今、多国間の協議をやっていくためにいろいろな外交努力が行われているわけであります。どのような対応を安保理としてするということになるか、これはよく分かりませんけれども、慎重にやっていくという、タイミングという意味では慎重にやっていくことが重要であると考えます。
○舛添要一君 これから秋に向けて非常に重要な外交日程がメジロ押しでありますし、特に平壌宣言から一周年を迎える九月十七日、しかし、その三日後には自民党総裁選というような予定も入ってきそうですし、外交というのは、国内の政局がどうであれ、というのは世界はそんなことに関係なく動いていますから、粛々とちゃんと外交の継続性を守ってやっていただくこと、それから防衛庁に対してはしっかりした情報を取っていただくこと、これはイラク含めてそうですけれども、そういうことで誤りないようにこの国を導いていただきたいと、そういうことを要望しまして、終わります。 ありがとうございました。
○齋藤勁君 民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。 ただいまの議員の質問の中でも、ある意味ではリアルタイムの情報が、念頭に置きながらの質疑だったと思います。私も関連して幾つかたださしていただきたいと思いますが。 最初に、北朝鮮の問題やるつもりじゃなかったんですけれども、今、舛添委員も北朝鮮で締めくくられましたので、複数の韓国のいわゆる報道によりますと、今朝、いわゆる非武装地帯で銃撃戦があったというふうに韓国の複数の報道から見ているわけですけれども、これはあれですか、両大臣、御存じのことなんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) その報道は承知をいたしております。韓国軍当局者が、死傷者はなかったというふうに述べているというふうに聞いています。 今、事実関係について、韓国側に対して情報を収集をしているところです。
○齋藤勁君 それ、政府レベルでの、報道は報道で御存じだというふうに今述べられましたけれども、政府間レベルでそういう確認されているということですか。
○国務大臣(川口順子君) そういうことがあったということについては政府間レベルで確認をしております。
○齋藤勁君 大変様々な流れの中で、いわゆる分断後、これまでもいわゆる三十八度線またいだ中でのいろんな衝突事故があったわけですけれども、近年ないですね、近年、こういった。そして、私も報道を見る限り、死傷者とかけが人はないということでありますけれども、大変重要な問題ではないかと思いまして、是非情報入手を積極的にしていただいて、不測の事態が起きないようなこれは対応をしていただきたいというふうに思います。 私もそれ以上情報はありませんので、その程度にとどめさしていただきます。 ちょっと、理事会の方にお願いしたんで、私、資料配付をお願いしたんですが、もう持っていますか。これはまた後ほど、桜井新議員の地元の新潟県の加茂市長さんから皆さん方のお手元に届いている、先週届いている要請書でございますが、要望書ですけれども、これもお読みになっていると思いますし、政府もごらんになっているんではないかと思いますが、後ほどさしていただきたいと思います。 官房長官が記者会見で、戻られるのは半ごろだということなんですが、どういうふうに組み立てようかなというふうに頭はありますけれども。 防衛庁長官、石破防衛庁長官、自衛隊の隊員の方々の派遣を前提に訓練をされていると思うんですけれども、どういう内容、どういう訓練をされていますか、今。
○国務大臣(石破茂君) まだこれは法案が御審議をいただいておる最中でございます。私どもとして、イラクを想定して訓練をするということは、これは具体的なことは申し上げることはできませんが、政府といたしましては、この派遣の根拠となります法案について誠心誠意御説明をして、そしてまた法案の成立を期すということがまず肝要であると思っております。 ただ、これは、実際に、武器使用権限でありますとかそういう条文の書き方は基本的にPKO法と軌を一にいたしております。テロ特措法もそうでございます。そういたしますと、そういうことに対する訓練というものは日々、海外派遣というものを行います自衛官は行っておるということでございます。
○齋藤勁君 一般的にお答えいただかない方がいいんじゃないですかね。これはもうずっと質疑の中で、今回、参議院に送付されてきてからも、どういうところへ派遣されるんだということで、戦闘状況か戦闘状況じゃないかというその法解釈は別に私もこれはまたやりますけれども、まず、気象、天候状況がどうとかということについて、酷暑であるということ、砂漠地帯であるということ等、話をずっと出ているわけなんで、これ、じゃ、日本国内でどういうような私はこれから訓練を考えてされていくのかということについて真剣に考えられているんじゃないんですか。
○国務大臣(石破茂君) もちろん、いろんなシミュレーションは行っております。ただ、私どもとしては、まずこの派遣の前提といいますか根拠となります法律を国会で今御審議をいただいておるところでございます。派遣を前提としていろんな訓練を実際に行っているということは、これは国会に対しても大変失礼なことであるというふうに私は思っております。 しかしながら、他方、これ仮に国会でお認めをいただきましたときにどうなるかということについて、それから考えるなぞというような、そういうこともまた無責任であるというふうに思っております。 委員御指摘のように、温度が四十度、五十度ということになります。実際に行った方にお話を聞きますと、例えで言えば、顔の前にヘアドライヤー四つ並べて温風をスイッチオンにしているような、そんな感じだというようなお話がございました。そして、砂漠といっても、例えば鳥取砂丘とは訳が違うわけでありまして、要するに、そこにある砂というのは本当にパウダー状のものであるということでございます。 じゃ、そういうときに装備はどうなのだと、あるいは実際に隊員の疲労度はどうなのだというようなことは、それはいろんな検討を事前に予備的に行っておるということはございます。しかしながら、政府といたしましては、先ほど来申し上げているように、国会の御理解をいただくために誠心誠意という立場に変わりはございません。
○齋藤勁君 装備調達、隊員訓練、準備に三か月という、そういう報道はあったんです。ああ、こういう期間が必要なのかなというふうに一般的に思われるのかなと私も認識せざるを得ないような気がしますが、これはそういったような期間を想定されているんですか。
○国務大臣(石破茂君) これは、一つは注文してすぐ届くわけではないということがございます。仮に国会で法律をお認めをいただきましたとして、それでは、私どもの装備というのはこの日本に適したように基本的には整えられております。少なくとも砂漠地帯の陸地においてやるということを基本的に想定をいたしておりません。 そうしますと、飛行機にいたしましても自動車にいたしましてもフィルターを付けということになります。あるいは、先ほどのチャフ、フレアのようなお話もございます。また、その財政的な手当てをどうするか、調達をどのように行うかということもございます。もちろん、早ければ早いにこしたことはございませんし、今、仮に法律をお認めいただいたとするならば、どうやって早くそれができるかということは議論はいたしておりますけれども、やはり物によっては三か月から四か月を要することがございます。これはこのイラクに特有のものではございません。PKOの場合におきましても、そういうような装備を調達いたしますのに数か月を要するということは間々あることでございます。
○齋藤勁君 これも今朝の報道なんですけれども、既に政府の方がいろいろ協議をされていますから、今日報道出たんだなという認識かも分かりませんけれども、先月末から今月二日まで、日本政府の実務者が訪米して、アメリカと自衛隊活動について調整をしてきたと。日本側は、これまで法案の説明の中でも、バグダッド国際空港で浄水・給水を構想を提示をしたと。バグダッド国際空港で浄水・給水を構想を提示をしたけれども、これは、ローレス国防副次官補がこれを肯定した上で、浄水・給水活動の詳細は、中央軍司令部とイラクの連合軍統合タスクフォース、CJTFの調整にゆだねる考えを示した。その結果、その結果、中央軍司令部はバグダッド国際空港よりバラドで水の需要が高いということで、先週後半に日本政府へ外交ルートで伝達をしたと。我が国はバグダッド国際空港で浄水とか給水という構想を示したけれども、これは政府が今国会で私たちに説明していることですけれども、その結果、先週後半に、いやそれよりバラドでやってほしいよと、こういう話でありますけれども、これはそういうことなんですか、まず。
○国務大臣(石破茂君) 今朝ほど来そのような報道があることは私も存じておるところでございます。 日米間におきまして調整の過程で、イラクへの自衛隊の派遣の問題に関しまして、自衛隊が仮に本法案をお認めいただき活動を行うことになった場合におけるあり得べき活動場所を含めまして、幅広く意見交換を行っておるところでございます。今、委員からバラドという具体的な御指摘がございましたが、この内容につきましてはアメリカとの関係もございまして、現在いろんな意見交換を行っているというところでございます。 したがいまして、具体的なことにつきましてはここで申し上げることはお許しをいただきたいと存じますが、バラドであれ何であれ、私どもとして仮にこの法案がお認めをいただきましたときに、後ほど委員から御指摘があろうかと思いますが、我々はそこは非戦闘地域でなければいけないということがまず大前提でございます。非戦闘地域において行われなければいけないということでございまして、また現地の状況というものをよく勘案をし、そしてアメリカとも調整の上で具体的に検討するということになります。 どこの地域ということであれ、それはもうとにかくこの法案の趣旨にかなったもの、そして国会におきまして私どもが委員の皆様方と議論をしておる際に明らかにしましたこととそごを来すものでないようにすること、それは私ども当然の責任だと思っております。
○齋藤勁君 今、大臣から答弁あったとおりだと思うんですね。その戦闘地域に該当するおそれが強いというところについては、今度の法律というのはこれは想定していないわけですから、また私も現地は分かりませんが、米側が打診したのはこのバラド近郊にある兵たん支援区域だと、米軍の武器弾薬や物資が集積をされていると、こういう地域であって、なお米軍は同時に自衛隊は自ら隊員を警備するよう求めているということで、これは政府難色という見出しが付いていますから、さらにはこの新聞社側で付けた見出しは、イラク最危険地帯というふうに書いてありますから、これは拒否というのに話がもう全くないのは当然ではないかと思うし、先ほどそれは前議員のお話のとおり、これはまたバグダッド国際空港でミサイルがC130、アメリカのC130を攻撃をしたと、これは幸いに当たらなかったと。これは組織的なゲリラ、ゲリラと、ゲリラのたしかこれはニュースだと、アビザイド司令官、これは組織的抵抗であるということで認めたということで、これ司令官発表していますよ。 これは、私はこれからいろいろこの加茂市長の書いてあることを、これ別に法律がどうこうということは別にして、もはや日本の、今これは、私が今ここで審議をしていること自体が現状、もうイラクの現状から見て整合性取れていない、元々今回の法律は「対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」と、「武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」と。先ほど抑止だとかいうことでいろいろ戦車を持っていく、何を持っていく、無反動を持っていく、それはそれで僕はそういう議論はあると、成り立つ議論としてあるんだと思うんですね。そもそもこの基本原則、その法律が対応措置の実施や武力による威嚇といったらこれは抑止だ威嚇だという言葉のやり取りがあるかも分かりませんが、そういうことじゃないんですよということになっているわけですよ。 それから、また、「活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において」ということでずっとこれ書いてありますけれども、アメリカ自体がこれはもう組織的というような対応をして、今、米軍の占領軍というのは、米英軍戦っているわけでしょう。 官房長官、今のこういうバグダッド国際空港とか、(「防衛庁長官」と呼ぶ者あり)ごめんなさい、ごめんなさい、防衛庁長官、石破さん、このバグダッド国際空港でしょう。これはもう湾岸戦争と同じですよ、死者の数が。湾岸戦争と同じ米軍の死者の数になり、これはアメリカ国内もこれから大変なことになるし、後ほどお話させていただくかも分かりませんが、時間の関係で、戦費も、当初の予想から見て米側の戦費もどんどんどんどんウナギ登りに増えていって、一年、二年、三年、四年になっていくと。これは大変な状況の中で、大規模な戦闘行為が終わった、これはずっと衆参、国会であれは武力行使、戦闘行為という、いろいろ議論ありますが、じゃ、今のイラク国内で行われているああいう殺傷行為ですね、殺傷行為はあれはあるいは戦闘行為なんですか、戦闘行為じゃないんですか。
○国務大臣(石破茂君) これは何度も議論があることでございますが、戦闘行為とは何かといえば、もうこれは何回も同じことを申し上げて恐縮です、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し、物を破壊する行為、これが我が国における戦闘行為というものでございます。 これ、何でそんな概念を作って同じことを何度も言うのだというおしかりをいただきますが、それは憲法第九条一項に定められた武力の行使というのは我が国は行ってはいけないということを制度的に確認する、あるいは担保をする、そういうためにこの戦闘行為というものを定義を付けて議論をしておるわけでございます。ですから、この法律に書いてありますのは、イラクを、はい、ここは非戦闘地域ですよ、はい、ここは戦闘地域ですよというふうに分けるということを申し上げているわけではなくて、非戦闘地域でやらなきゃいけないんですよということを申し上げているということを前提にして申し上げます。 そこにおいて、今イラクで行われているようなことは、じゃ、この法律に言うがところの戦闘行為なのかということでございますが、私としては国際的な武力紛争の一環としてというように評価をされるような、そういうような戦闘行為がある場所も、それはあるかもしれない、しかしながら、再三答弁を申し上げておりますように、強盗のたぐい、長い間給料が払われない、職がない、食べるものもない、そのために略奪のたぐいを働く、そういうようなものは、起こっておる行為は一見同じに見えましても、それは国際的な武力紛争の一環としての武力の行使というふうには評価されないというふうに考えております。それは、個々具体的に議論をされることになる、私はそのように考えております。 したがいまして、戦闘行為の場合もそれはあるかもしれない、しかし戦闘行為でない場合というものも当然私はあるというふうに思っております。
○齋藤勁君 長官、これもう私はやめた方がいいと思いますよ、この法律、法律そのもの、法案。法案を撤回して、現行法の中でイラク復興支援については国民も皆賛同しているし、我が党だってこういう復興支援の在り方がいいって、私も若林議員だって、皆さん方も代表行かれたかも分かりませんが、復興支援そのものについては私たちは否定していませんよ。別に、法律、法律、法律なんということを別に頭の中に入れていたって、何ができるんだろうかということについてやっていこうというときに、これは私が加茂市長の要望書を例に取るまでもなく、我が国の自衛隊は確かにPKOをやってきました。今度のイラクに関しては、これはもう私は大変な我が国の間違い、大間違い、百歩、千歩、一万歩譲って、皆さん方、野党の、与党の皆さん方は多数でこれ押し切るかも分からないけれども、この自衛隊派遣に関してはもう空自の方はヨルダンの方に行っていますけれども、陸自の方はこれは派遣をしないというぐらい明言した方がいいんじゃないですか。 どういうふうにこれから、じゃ、イラクの治安状況を見ていくつもりなんですか。イラクの治安状況をどういうふうに見ていくつもりですか。
○国務大臣(石破茂君) これも何度もお答えをいたしておりますが、この法律案は枠組み法でございます。メニューを提示をいたしております。その中で、何が現地のニーズに合うものなのか、どこでやるべきなのか、そしてどのような装備を持っていくのか、どこでやるのか、そういうことを基本計画において定めることになりますけれども、あくまでこの法律は枠組み法なのでございます。ですから、委員が御指摘のように、陸上自衛隊を送らないことを明言したらどうですかというようなことはこの法律の予定しておるところではございません。 いろいろなことができる、安全確保活動支援もできます、そしてまた人道支援もできます、そういうものをメニューとして提示をしながら、現地においていろんな調査を行い、当然憲法の枠組みの中で、そしてこの法律の枠組みの中で何を行うべきかということを決することになります。それは閣議決定を行ったり、あるいは総理の承認をいただいたり、実施の可否において国会の御承認をいただく、そういうような仕組みになっておるわけでございまして、今この時点において、これはやる、これはやらないということを申し上げることが適当だと私は思いません。実際に現地において調査をいたし、何が一番よろしいのかということを判断することになるのでございます。
○齋藤勁君 この間の質疑聞いても、我が国は独自の調査能力とか情報網ないんですよ。アメリカ軍から聞いて、アメリカから聞いて、それぞれそれでどうするかという判断をしている状況じゃないんですか。 それから、これは衆議院のいろんな我が党とのやり取りあったかも分かりませんが、今、これから自衛隊の部隊はどういう部隊を送るか、どういう装備だとか、いろんなことを検討されているということだと思いますけれども、そういったことに関して国会で審議をするなんということはないんですよ。最初からこの法案、いや、これは法案出したら民主党がそういった点については修正をしてくるだろうと、のりしろの部分だったんだよなんていうのが本音なのかも分からないけれども。そういうことに関して、最初からそういうのは当たり前のことじゃないですか、どういうような装備をしてどういうふうに計画を出そうかということについてこの立法府の国会の中で議論をするなんということについては。先ほど、そういう法律だけれども、いろんな内容についてはこれから議会に出しますねと言ったら、法律はそうだけれどもそうじゃないというのを言われましたが、法律そのものがそうじゃなきゃおかしいんですよ、基本的には。基本的にはですよ。 それから、イラク、これは別に今日はお説教で質疑しているわけじゃないんで、私はやめてほしいということを首尾一貫して言うつもりでございますけれども、イラク駐留の長期化の見通し、私は、これは我が党の中でもいろいろな様々な議論がありますけれども、今のこの状況になってくると、イラクの駐留の米英軍の占領軍の長期化というのは十分見通しが立つ状況じゃないんだろうかというふうに思いますけれども、こういう見通しについては、じゃ我が国政府、防衛庁長官、どういうふうに思いますか。
○国務大臣(石破茂君) これはあるいは外務大臣からお答えになるのが適当かもしれませんが、御指名でございますのでお答えをいたします。 私の個人的な考えかもしれません。先ほど舛添委員から日本の占領のお話がございました。日本においてもそれぐらいの時間が掛かったということですが、要はイラク人によるイラク人のための政府というものがどの時点できちんとできるかということに懸かっているのだろうと思います。どの国だって長い間故国を離れて占領したいはずはございません。それは、イラク人によるイラク人のためのイラク人の政府というものができれば速やかに引きたいということをアメリカも言っておるわけでございまして、私どもはいたずらに長期化をするとは思っておりません。どうやってそのような政府がきちんとできるか、そしてまた、委員は先ほど来、自衛隊が行く必要はないんだというふうな御指摘ですが、しかし今の戦争が終わった後の、電気はない、水道はない、下水もない、医療も十分できない、そういうような中でどうやって秩序を回復するためにだれが何ができるのか。世界じゅうが国連の要請にこたえて支援をしている、それはすべて軍隊をメーンにするものである、もちろんNGOもございますけれども、そういう中において我が国はどうするのか。自己完結的なものはそれは自衛隊であるということだと思います。 私はそれがいたずらに長期化をするということは考えておりません。それはイラクの政府がどのように確立をされるか、自衛隊が、あるいは軍のような自己完結的な組織が行かなくても済む状況というものがいつできるかということに懸かっておると思っています。
○齋藤勁君 米英側というのは、これは直接兵員、兵隊出しまして戦闘行為をやっていますから、これは当然私は真剣で、どの国も真剣だと思いますが、これはずっと私もこの委員会で議論をしているんですが、非常に、何というんですか、現実的じゃない議論が政府とやっていて感じるのがしょっちゅうなんですね。現実的な議論ではないということで。先ほどたまたまリアルタイムでいろんな情報の話していますけれども、もっと現実的な議論をすべきだというふうに思いますよ。 たまたま、私は全文読みませんけれども、加茂市長の、これ前の自衛隊の、防衛庁、ごめんなさい、防衛庁の教育訓練局長ですよ、この方は、小池さんという方は。「イラク特措法案を廃案とすることを求める要望書」、参議院議員各位、衆参、各大臣。これは全部が全部、一〇〇%私はこの方のいろんな見方について、ああと思いますが、大方僕は一致しますね、大方。「イラク全土は、常にロケット弾攻撃、自爆テロ、仕掛爆弾攻撃等の危険が存在する地域であり、戦闘行為が行われている地域であります。このことは、米国による戦闘終結宣言によって左右されるものではありません。」ということからずっと始まっていますよ。これは、あと、「「戦闘行為」を」ということで、特措法の、ずっと防衛庁長官が言われたのは詭弁だと、戦闘行為に当たらないなんというのは詭弁だというところから、イラクは全土において前線も後方もないんではないかということとか、憲法九条に対する一つの見解も出されております。 多分、この方自身は教育訓練局長をずっと長く携わられて、今、この特措法が審議をされているということについて、自分はこの教育をする立場で、こういうようなことで自衛隊に携わってきた思いはないですよということを書き、長年の間、募集難の話もされていますよ。不況下の中での募集難は解消しておるけれども、今著しい、今度のイラクの派遣というのは戦場への派遣だと、犠牲者が出るのではないかと。こういう実は危惧をなされていますね。 それから、ずっと衆参の、この議論をしています、今日もまた報道で出ています、今日の報道で、毎日このイラク関係出てきますけれども、賞じゅつ金とか、万が一のために自衛隊員のためにいろいろ対応されているでしょう。これも、万が一あったらいけないというのは、常に万が一があっちゃいけませんけれども、より危険度が高いからこそそういうことを対応するわけであって、むしろそれを排除する、除外する考え方に立つということがもう一つは為政者の立場としてあってもいいんではないかというふうに思います。 そこで、先ほど防衛庁長官、部隊の、軍隊等の派遣についてお話ありましたけれども、至近な例の政府の私は態度として、インド政府が過日十四日、これは外務大臣、防衛庁長官、併せてお尋ねいたしますが、特に外務大臣になるんでしょうか、インド政府はイラク派兵拒否を決定、民生分野は協力ということで、これは明確な国連決議の下でなければ派兵できない、長期的な国益、これインドの、イラクやそして湾岸諸国、米国との関係を考慮した結果だということで拒否を、理由を説明をされています。インドは教育や医療など民生分野のイラク支援を積極的に実施をしようではないかという、こういった政府決定をしておりますけれども、これはインド政府も非常に内部のいろんな議論をされたと思いますけれども。 外務大臣、これは、私はこのインド政府のこの対応というのは、非常に大いに我が国の政府の対応として、見習うなんというのは失礼な言い方かも分からないけれども、これは大いに傾聴といいましょうか、参考にすべきではないかというふうに思いますが、どういうふうな見解をお持ちですか。
○国務大臣(川口順子君) お答えを、その質問にお答えをする前に、先ほど委員から御質問のあった韓国のDMZのところでの銃撃戦についてですけれども、これは十七日の午前六時十分ごろに、中部前線、場所からいいますと、ソウルをほぼ真北にしたところのDMZでございますけれども、そこの中部前線の非武装地帯内で、北朝鮮側の哨所より、歩哨所ですね、韓国側の哨所に向け四発の銃撃があった。これに対して韓国側は十七発程度の応射をすると同時に警告放送を行ったが、その後、北朝鮮側からの反応はなかったということでございます。それで、先ほど申しましたように、負傷者は韓国側にはいませんでした。韓国軍では、北朝鮮側の意図的な挑発であるのかどうかを分析中であるということです。それで、非武装地帯内での銃撃戦は二〇〇一年の十一月の二十七日にあったそうで、それ以来のことであるということです。北朝鮮側の報道機関はこれについては何も触れていないと。そのようなことが分かっております。 それから、今のお尋ねのインドの件ですけれども、これは十四日にインド政府が声明を出しまして、今、委員がおっしゃったような、そういうことを言っているということでございます。そして、その中で、明示的な国連のマンデートがあればイラクへのインド軍の展開を検討することができるということを言っているということであります。 これについてどう思うかということでございますけれども、基本的に、主体的に各国の政府は判断をしてイラクの復興のためにどのようなことをするかということを決めているわけでございまして、我が国の考え方というのは今まで基本的に申し上げたことで尽きているかと思います。
○齋藤勁君 結論からいうと、インド政府はインド政府、日本政府は日本政府、これはどの国もそうだと思うんですね。 先ほど長官が、どの国も今、イラク復興支援に対して、今の様々な国情、イラク国内の状況を見て、どうも今の法案が我が国の政府にとっての対応がベストであるという判断で閣議で今提案をしていますよということだから、いや、私は、こういうインド政府という対応というのを私は我が国の政府でもこういった対応を取るべきではないんだろうかという気持ちで私は言わせていただいたが、どうも見解が違うような状況ですね。ですから、いろいろ国にはあるんですよ。当たり前の話で、これは武力行使に対しても、カナダあるいはメキシコでも我が国と違いますよね。近隣の、アメリカ合衆国とすぐ近い、地続きのカナダでさえも、そして今なおヨーロッパ、EU諸国でもそうだと思いますよ。ドイツもそうだしフランスもそうだし。 それから、米軍はどうもこれから長期化、長期化すると占拠が大変だということでNATOに支援を申入れをするという、そういった声明を出していますけれども、NATOがどういうふうな今あれですか、アメリカに対して対応しようというふうに受け止められているか分かりますか。
○国務大臣(川口順子君) NATOにつきましては、今NATOの中で議論をしているところと承知をしていますし、今の時点ではまだ決めていないということですけれども、一般的な雰囲気としましては、ヨーロッパ、いろいろな今までの経緯がございますので、NATOとしてはどちらかといえば消極的な雰囲気の方が多いというように聞いております。
○齋藤勁君 今、大臣が言われたことだと思うんですね。 私も、これはNATOのロバートソン事務総長が、これ十六日ですよ、昨日ですね、そういう見解を出していますよ。イラクへの更なる関与を検討する段階じゃないんだということで、NATOの役割を強化を求める、アメリカ議会からですね、これはアメリカ議会から言われても消極的な姿勢を示したということで、様々なんですよ、様々な各国それぞれの対応があるわけですね。非常にこれ、我が国は我が国の独自の対応をすればいいわけで、その点ではさっきの舛添さんと私も、我が国は我が国の対応をすればいいわけで、そういう主体的な情報収集と、次は政府と議会と議論をして決めていくわけで。 これは、私は別に、これ公の場ですから、そう思いませんよ。でも、報道に書いてあるとそうなのかなと思うときがあるんだけれども、日本はアメリカのポチじゃないかと。ポチじゃないかって。ポチ、ポチと、隣家の番犬じゃないけれども、ポチと言うと、ああいうふうにしっぽを振ってそばに来るということで、これは私が言ったわけでもありませんし、報道で書いてあるだけで、こんなことを言われるのはもう甚だ心外だし、本当に怒り心頭に思います。 官房長官戻られまして、約三十分間の質疑を聞いていない上でまた御参加いただくわけですが、共通して三人の方にお伺いしたいのは、たまたまこうやって私、要望書出していただいた小池加茂市長さんのを読まれて、これは御感想を三人の方々にお尋ねするのも失礼かなと思いますけれども、どなたか代表して、この要望書、各大臣にというふうに出ていますから、ここで公式的にお答えいただくと私も伝えやすいんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) この要望書ございました。要望と申しますか、意見書とかいろいろございます。個々のこういう御意見、御要望についての見解、これは差し控えさせていただきたいと思います。 政府として、イラクの復興に対して我が国にふさわしい貢献を行うためにこの法案を早急に成立させることが不可欠であると、こういうふうに考えておるわけでございまして、この法案の趣旨、目的、また自衛隊等の派遣の必要性等について国民の理解が広く得られるように、引き続き国会審議等、こういう委員会等の場を通じて積極的に説明をしてまいりたいというように考えております。
○齋藤勁君 立場がそう言わせるのか、今ここへ来て、まさかここが廃案としますというから廃案にしますなんて大臣は言えないかも分からないし、それにしても、国民の生命とか、我が国の国民の生命、財産のみならず、人の命とか、様々な行動に関し、これ真剣に、この方の人生、ずっと携わってきた中で真剣に言われていることについて、これ多分、議事録を、元防衛庁教育訓練局長であり、三期目当選された小池さんですよね。私まだお目に掛かって、私がもうこちらへ来たときは訓練局長、もうやられてなかったんではないかなという、そんな経歴の方じゃないかと思いますが、大変私は残念がるんじゃないかというふうに思いますね。 インドの政府についての対応につきましても、それはインド政府はインド政府、他山の石として、私はこの今の法案について、とりわけ自衛隊を目の敵に私はしているつもりはありません、私は。隊員の方の命とか、PKOで御苦労されているものはあるわけですから、そういったことを逆に思えば思うほど、私はむしろ、法案を出したけれども、ちゅうちょしたり、ためらいがあったっていいじゃないですか、逡巡したって、人間なんですから。これから灼熱の下に行くのに三か月も訓練して、装備は不安だと。もっと、装備が不安だったら、大きな装備にならなきゃならないんでしょう、不安を解消するためには。抑止だ、威嚇だ。威嚇となったら、この法律そのものがおかしくなるんですよ。「対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。」ということになるんですよ。これはもう真っ向からこの法律はもう修正しなきゃならないんです、これからいろいろ。 それから、長官がさっきの話で、十七条を、十七条か、いろいろ脱線してあれですけれども、十七条についてはどう読み取るかですか。どう読み取るかって、十年、二十年前の法律ではなくて法案なんで、読み取るなんというやり取りされちゃ困っちゃうんですね、自信持って言ってもらわないと。読み取るなんて、どう読み取るかって、私たちが今これ議論しているんですよ。余り私ばっかりしゃべって、どうです、どういうふうに思いますか、それ。
○国務大臣(石破茂君) ちょっと幾つかお答えをさせていただきたいと思います。 この加茂市長さんのことについて個々にコメントをすることは差し控えたいと存じますし、今は新潟の加茂市民によって選ばれた市長さんでございます。確かに、元当庁の教育訓練局長であったということはございますが、今は新潟市、加茂市民を代表される方でございますので、当庁におられたこと云々ということで申し上げることは、私は適当ではないと考えております。 その上であえて申し上げれば、先ほど来委員も御指摘ですし、この加茂市長さんもおっしゃっておられますが、例えば非戦闘地域は詭弁だというふうにおっしゃいますが、私は、これは詭弁だと言われるのは私は極めて心外でございます。それは、非戦闘地域でなければ我々は活動してはいけないという憲法の要請を満たすためにこの概念を申し上げておるわけであって、非戦闘地域イコール安全な地域だ、そんな地域はないのだ、だから詭弁なのだと、こういうロジックだと思いますが、それはそれこそ詭弁なのではないかと私は思っています。 非戦闘地域ということがすなわち一〇〇%危険でない地域を指すということではありませんということは何度も答弁を申し上げているとおりでございます。それは、非戦闘地域というのは法的な概念でございまして、それは憲法をきちんと担保するものでなければいけない、この法律はそういうものですよと、海外において武力の行使はしない、海外派兵はしない、従来から政府はそのように申し上げておりますし、そのことをきちんと条文において確認をしなければいけないということで設けておる規定でございます。したがいまして、これは安全である、そうではないという概念とぴったり重なるものではないというふうに申し上げておるのはそういう意味でございます。 したがいまして、そういうような論理を使われまして詭弁だとおっしゃいますのは、私は、それは政府としてはその御批判にはなかなか賛同し得るといいますか、そのとおりでございますというふうに申し上げることはできないということでございます。 その上で、おまえはどう思うかという御指摘でありますけれども、そういう地域においてほかにだれが活動できるんだということ。そして、日本にとって中東地域、石油の九七%を依存しておる中東地域、そこの安定ということは日本の国益にとってどうなのだろう。そして、治安も回復しました、秩序も回復しました、そのときに行けばいいということなのかどうなのか。今行く、今必要とされているものは何なのか、それに対応できる組織は日本の国の中で何があるのか、自衛隊が出る場合に、どうして憲法に違反しないように、憲法に反することがないように行動できるかということだと思っています。 十七条をどう読むかと言ったのは法案を提出した者として不適当な言い方でございました。これは撤回をさせていただきたいと思います。 この十七条に書かれている意味というもの、それはPKO法におきましても、あるいは周辺事態法におきましてもこういう書き方をしておりますが、ここに書かれておる趣旨で、これを超えるようなものを当然行使することはあってはならないということでございます。 しかしながら、拡大解釈ということをすることもしてはいけませんが、縮小、極度に縮小解釈するということもあってはならないと思います。この十七条に書かれている文言で、つまり自己の身を守るために、あるいは管理の下にある者を守るためにということが書いてあるわけですが、何ならば持っていけるかということを条文の趣旨に決して反することがないように、かつ隊員の安全を確保することができるように装備を整え、そしてまたROEを定めということだと私は思っております。
○齋藤勁君 長官が言われているのが詭弁なんですよ、実は。大部分が、これはアメリカ自身がイラク全土はまだ、大規模な戦闘状況は終わったけれども、組織的な戦闘状況、ゲリラ戦闘状況だということを司令官が言い、そしてなお一年、二年、三年、四年ぐらいになるかも分からないというそういう治安状況を言い、それで、湾岸戦争以上の死傷者が今出て、そして、例えば毎日新聞のインタビューに応じたゲリラ攻撃を、武装集団のうち最大級とされる組織の幹部、二十八歳、よく年齢を尋ねたなと思いますが、二十八歳、親フセイン意識からではなく、米軍の占領に対する抗議だと語り、日本の自衛隊がイラクに来てから米軍に協力すれば、占領軍とみなし攻撃対象にすると、こういうことで、これは、幹部はイラク最大の部族のドレイミ族が組織的に加わっていますよということで、実行委員会、実行メンバーは約百名で、志願者はどんどんどんどん増えているんだと、こういうことを例えば報道でこれは明らかになっているのを、これを今どうですかとは言いません。 こういうことを見るわけでしょう、日々。見たり聞いたりしているわけですよ、日本国民、全国民も。そういう中で今そういうことを言われているということについては、どういうふうに言ったってもう詭弁なんですよ、それは。どういうふうに言われても、何を言われようが、それはもう。いや、そんなのだって、じゃ自衛隊の隊員が行くところだけ、そのときにだけスポットライトを浴びて、非戦闘区域になって、それは戦闘地域じゃないんですと、こういう説明になっているんです、今あなたの説明というのは。自衛隊の行くところはどこもいつも戦闘区域じゃないんだと、安全なんだと、そういうことなんですよ。
○国務大臣(石破茂君) いや、それは委員、誤解です。そのような、何といいますかね、天動説みたいなことを私は申し上げているわけではないのでありまして、自衛隊が活動するところはすべて非戦闘地域だなぞという天動説を申し上げているわけじゃないんです。 自衛隊が活動する地域はすべからく非戦闘地域でなければいけないという憲法上の要請といいますか、憲法の趣旨を担保するために言っているのであって、日本国政府がもし不誠実な政府であって、憲法なんかどうでもいいんだと、なし崩し的にやるんだと、一部の方の御批判にあるように憲法をなし崩し的に解釈で変えてしまうと、そういうなのであれば、こんな条文を作るということはあるいはしなかったのかもしれません。やはり日本国政府としては、憲法九条の趣旨をきちんと守るんだということにおいて非戦闘地域でなければいけないんだということを書いているのであって、これは私は極めて憲法に誠実な姿勢だというふうに思っています。 委員が思っておられますように、あるいは私の御説明の仕方が悪いのだろうと思いますけれども、自衛隊がやるところはどこだって非戦闘地域だよというようなことを我が政府として勝手に決めてやっていいということではなくて、何度もお答えをしておりますように、そこが本当に非戦闘地域でないとするならば、そこで自衛隊は活動してはいけないんだということだと私は思っています。そうあるべきものだと思います。それは安全とか安全じゃないとかいうことよりも前に、憲法上の国際的な武力紛争の一環としての武力の行使をしてはいけないということをきちんと守らなければいけないからでございます。
○齋藤勁君 長官は、延長になる前にこの復興支援の在り方ということでも、これは報道を見る限りですけれども、私はためらいがあってちゅうちょをされていたと思いますね。私は今その一つの解釈の仕方というのがあると思うんです。 そういうことであるならば、現実的に、今これから訓練とか、私、一部は冒頭やりましたけれども、今の現状からこれからの将来、見通し、イラクの治安状況を見て、いや、これはどうも今の時宜に応じたこの法案ではなかったなと、やっぱり。なぜならば、大変だ大変だということについての装備、準備をしなきゃならないということになり、今幾ら憲法上のことを言われてもそうじゃない方向に行くわけですよ、実行としては。 だれもが今イラク全土、すべて全土とは申しませんよ、すべて全土とは申しませんけれども、山の中とかそんなことは申しません。通常、人がいるとか生活をしている様々なところに関しては、これはもうほぼ大規模な戦闘状況じゃなくても、引き続き戦闘状況が、ゲリラ戦があり、死傷事件がありということをだれもが思っているわけです。ああ、これは法律を作って、これやっぱり長官、さっき私が申しましたように、法案を撤回するなんということは政府・与党の立場じゃないにしても、仮に多数で採決して通しても、これは憲法の要請するところの派遣ではないということで、当分の間、長期間中断をする、そのぐらい明言してもいいんじゃないですか、最も治安がいいときに。 それで、私が再三言っているのは、インド政府の例を出すほどのことは別にないんですよ。我が国は我が国にできる復興支援を民生分野なり医療分野とか様々なことをアラブ世界と一緒になってやっていくということについて実行していけばいいわけで、何も治安が良くなったら何かをしましょうなんということじゃないわけですから。 これは防衛庁長官にずっとやり取りを聞いていますけれども、官房長官、福田官房長官、提案をして審議している立場から、今からこの法案を撤回するなんということは今まで前代未聞でこれないと思うんですけれども、少なくとも今のこの私は状況を見て、イラクの状況を見て、むしろそのぐらいな気持ちを持ってこの法案に対する政府の、今の小泉政府の姿勢というのを示すべきだと思いますよ、国民に対して、あるいは世界に対しても。
○国務大臣(福田康夫君) 確かに、現在のイラクの治安情勢、これは私どもが期待したほど改善はされていないということはあります。しかしながら、先ほども外務大臣から報告いたしましたが、これは全土が全部悪いとかそういう話ではなくて、悪いところもあるけれども、しかし治安はかなり回復されて一般の市民生活も平常に戻っておると、こういう地域もあるんです。 今回、防衛庁長官、今答弁していますけれども、戦闘地域、非戦闘地域というように分けた、分けるというそういう概念を導入したのも、それもやはりこういう地域的にいろいろな状況があるんだと、こういうことを踏まえて、我が国として今の段階で、今の段階と申しましてもこの法案が通ってからの話ですけれども、それからまた準備等時間が掛かりますから、まだ大分時間が掛かりますけれども、我が国としてできることはしていこう、そしてイラクの復興に協力をしていこうと、これはもう国際社会、みんなやっているわけであります。 我が国だって、もう既にNGOも行っていますし、また政府職員もCPAに派遣するというようなこともしておるわけでございまして、それはそれなりに今現在でも、今現在でもそれぞれの能力を活用して、そして支援活動をしているんですよ。そういうことはできているわけですからね。ですから、そういうことを見て見ぬふりをして、我が国は危ないから何もしないということでよろしいのかどうかということはあろうかと思います。 しかし、安全上の問題について、これは極めて大事なことですから、これは十分に配慮をしてまいらなきゃいけないというふうに考えております。 したがいまして、防衛庁長官の答弁にありますように、非戦闘地域という憲法上の概念というものはまずありますけれども、しかしそれだけでなくて、安全な地域を選択していく、自衛隊が十分な活動できるような安全な地域、安全な地域でなければ自衛隊も行ったけれども活動できないと、こういうことになりますから、そうでない地域、安全に活動して、そしてそれが人道復興支援につながり、そしてまた平和と安定のための支援活動につながるということであれば、我々としてはやはり積極的に行動すべきときであるというように考えております。 民主党でもそうでしょう。自衛隊の活動は反対されていらっしゃいますが、そうでない部分の活動というのはこれは、これは賛成していらっしゃるわけですからね。じゃ、そういう方々が活動できるんだったらば、自衛隊が行ってなぜできないのかという疑問も私どもからは生ずるわけでございます。 そういうことを考えましても、やっぱりできることはやるべきであるということでないでしょうか。そういうために、自衛隊が危険にさらされるとかいうことのないように、これは十分にこれから調査をし、そして判断をしてまいりたいというように考えているところでございます。
○齋藤勁君 一致しているところはあるんですよ。ですから、国内的にも世論的にも一致しているところはあるんですから、一致したところで政府は私は対応すべきだということを言っているわけでですね。 度々、防衛庁が、自衛官が公務中に死亡した場合の遺族に対する功労金の最高額とか、いろいろいわゆる給付関係についての、ここの委員会でもやり取りされていますが、死亡給付最高一億円にと、七千万から引き上げると。これは方針決定されたんですか。
○副長官(赤城徳彦君) イラク人道復興支援のこの法律において手当とかが定められているところがございますけれども、これは今後その法律をお認めいただいて具体的にそれを決定していくということになります。 例えば、イラク人道復興支援等手当については政令で定めるということになっておりますので、今後、勤務環境とか対応措置の特質を考慮して政府部内で検討すると、こういうことになります。 また、万が一のことがあってはならないわけでございますけれども、この対応措置に従事する隊員が、一身の危険を顧みることなく職務を遂行し、そのために亡くなった場合などにおいては、この功労の程度に応じて賞じゅつ金を授与するということについては検討を行っておりますが、具体的にその額について方針を固めたということでは、事実はございません。
○齋藤勁君 法九条に「配慮事項」というのがありまして、内閣総理大臣及び防衛庁長官は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、イラク復興支援職員及び自衛隊員の部隊等の安全の確保に配慮しなきゃならないと、こういう第九条がございます。 これはかつてPKO法とか私はなかった条文ではないかなというふうに思いますが、これは明確に政府として対応措置の実施に当たってすべて全責任を負いますよという、こういう九条ですね、これ、この条文は。そういう意味で書かれているわけですか。
○国務大臣(石破茂君) これは確かにPKO法あるいはその他の法律に書いてあるものではございません。この条文に新しく出てきたものでございます。 ただ、PKOにおきましても、あるいはテロ特措法にいたしましても、安全に配慮しなければならないのは当然のことでございます。そのことを確認的にこのイラク特措法において書かせていただいたと、こういう趣旨でございます。
○齋藤勁君 最後の、ちょっともう一回。申し訳ございません。
○国務大臣(石破茂君) これは、部隊等の安全の確保に配慮しなければならないという規定は、これは政府としての、これは書き方は内閣総理大臣、防衛庁長官が主語になっておりますけれども、内閣総理大臣、そして防衛庁長官の当然の責務というものを確認的に書かせていただいた規定と理解をしております。
○齋藤勁君 私は、この九条という、加えたということとか、今検討されています政令でということでしょうけれども、今、副長官から答えられましたけれども、いわゆる給付等についての議論、これは、やっぱりPKO派遣と違って、これはもう、長官でいえば、戦場じゃない、戦場に極めて近い地域だということになるかも分からないけれども、これは相対的にはこれ私はもう戦場だろうと思います、総合的には。要は、それほどまでして、それほどまでして今検討をいろいろ苦労されているということなんですよ。 それから、情報とおっしゃるけれども、先ほどのいろいろやり取りも、今これ、やり取りと言っていますが、主体的に、じゃ我が国が現地の調査とか何かというのは、すべてやっぱり米軍、米英軍でなく、米軍の情報とか調査とかいうのを頼りにするわけでしょう。これは指揮の問題、また指揮系統に入ってきますけれども、我が国が主体的にということできるんですか、調査とかして判断ということについて。
○国務大臣(石破茂君) できる部分が必ずあると私は思っています。 それは指揮命令系統に入るものではないということは、もう累次お答えをしているとおりでございます。そのことは、今、齋藤委員が御指摘のことは、実は庁内でも相当の議論をいたしておることでございます。 しかしながら、私どもとして、本当に自衛隊と米軍は違うわけですから、装備も違えば、私ども、パワープロジェクションということを考えて作っておる組織ではございません。組織も違えば装備も違えば、いろんなことが違うわけです。 そこで、本当に我々がアメリカから何を言われようがここでできるのかということ、そしてまた憲法に反しない、もうこれはまたおしかりを受けるかもしれませんが、非戦闘地域なのかということは、これは主体的に判断をしなくてはならないものなのです。できるできないの問題ではなくて、主体的に判断をしなければ、それは我が国の行動にならないのです。主体的に判断をするものです。 もちろん、米軍の情報あるいは米軍のいろいろな知見、そういうものを受けなければ判断できないということもありますが、あくまでその判断は主体的に行うものでございます。
○齋藤勁君 法制局、お見えでございまして、お待たせしましたけれども、何か別にこれを議論を原点に返ってというつもりはないんですけれども、いわゆる米英の占領、決議一四八三によって正当化されたということを政府は取られていると思うんですが、いずれにしても占領にこれは変わりないわけですね、今の状況というのは。我が国自身が交戦権を行使をすることはなくても、そもそもこれに参加するということは交戦権が、行使をすることがなくても、占領行政に参加をする、協力をする、武力の行使との一体化なんかと同様に、交戦権の行使、交戦権の行使と一体化するという評価、こういうことになりませんか。
○政府特別補佐人(秋山收君) この交戦権の議論、過去に何回かお答えしてございますけれども、憲法九条二項において否認されております交戦権とは、いわゆる占領行政を含む、交戦国が国際法上有する種々の権利の総称を意味するものであります。したがいまして、過去においてはもちろん、将来においても武力の行使に当たる行為を行うことがなく、国際法上のいわゆる交戦国に該当しない国が交戦権の行使としての占領行政を行うということは法論理上はあり得ないことでございます。したがいまして、こういう法論理からいいましても、我が国が今回の法案によって行う支援活動は、我が国が交戦国として交戦権の一内容である占領行政を行うものではございません。 また、今回の法案について申し上げますと、現在、米英がイラクにおいて暫定的な施政を行っているのでございますが、これは、安保理決議一四八三が、米英の統合された司令部、いわゆる当局の下にある占領国としての権限、責任及び義務を認識するとともに、当局に対して領土の実効的な施政を通じたイラク国民に対する福祉の増進に関する権限などを付与しているところでございまして、我が国は今回の法案によりまして、このような当局と協力しながら安保理決議一四八三に基づきまして法案に定める対応措置を実施し、イラクの復興に貢献することになりますが、これはあくまでも同決議に基づきまして国際社会の取組に我が国として主体的、積極的に寄与するために武力の行使に当たることのない活動をするものであって、我が国が米英軍の指揮下に入るものでもございません。 したがって、我が国が今回の法案によって行う支援活動は、我が国が交戦国として交戦権の一内容である占領行政を行うというものではない。また、当局がイラクにおいて行っている統治的行為と一体化するようなものでもございませんし、当局との関係において実質上その統治的行為の一部を分担したりするというような性格のものではなく、御指摘のような心配は当たらないものと考えております。
○齋藤勁君 いや、心配しているからずっと言っているんですよ。心配しているから。別に法律がどうこうとか、法律違反だけじゃなくて、現実に人の命が奪われたり奪ったりするわけでしょう、戦闘状況というのは。そんな言葉のやり取りじゃない、実際、生の状況だからそういうふうに言っている。毎日毎日殺されたり殺し合ったりしているわけだから。そういうことに私たちは加わらない方がいいんじゃないですかと。私たちが別に逃げるとか──それから、官房長官が言っているのは、私たちはイラク復興支援は本当に積極的にすべきだと。我が国のできる限りのことをということでやっていますから、これはもう私たちは見解は一致しています。 それで、今のはやっぱり、それはもう法制局長官、それは通用しない話で、先ほどの、あるゲリラが日本も米英軍と同じようにしますよと言っている。これはあれでしょう、石破防衛庁長官、我が国はこれ別に国連旗じゃないでしょう、日の丸でしょう。日の丸で参加していくわけでしょう、自衛隊の人たちは。
○国務大臣(石破茂君) 国連旗ではございません。
○齋藤勁君 そうですね。 自らは武力行使は行っていないと。直接武力の行使は行っていないけれども、他国の武力行使に、補給とか様々な物資の輸送に協力する、これは武力の行使とみなされる、あるいは一緒に一体だということに評価されるということじゃないんですか。こういう一体化ということについて、憲法の九条というのは許されるんですか。法制局でいいですよ。
○政府特別補佐人(秋山收君) この法案で定めております我が国の支援活動、これは、まず我が国の活動は医療、輸送、保管など、それ自体は武力の行使には該当いたしませんし、それから、実施する地域が法案の二条で定めておりますいわゆる非戦闘地域、我が国領域並びに現に戦闘行為が行われておらず、かつこれが実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる外国の領域、公海及びその上空で行うと。それから、実施地域がこのような法律の要件を満たさないようなものとなった場合には区域の変更あるいは活動の中断などの措置を取るという、この範囲内で行うものでございますので、我が国が憲法九条で禁じております武力の行使をするという法的評価を受けることはないものと考えております。
○齋藤勁君 評価を受けるんですよ。自分たちがそう思っているだけで、あなたが言っているだけの話であって、法制局というのはそんな余りべったりべったり、政府がこうだと思ったからこうだというような法解釈しちゃ駄目ですよ、そんなの、きちんとした。法律家が隣にいらっしゃるから、私が言うと、何かおまえ違うじゃないかと後で言われるかも分かりませんが、法律家は法律家の専門家としてここへ来られているんだから、きちんと言ってくださいよ。 アフガンの、いろいろありました、テロ特措法の、これから延長問題、今議論になっていますが、これは一つの公海上でしたよね、公海上。これもオイルの輸送でいろいろ、イラクに使っているんではないか、使っていないんだ、これまた議論がありますけれども、今度は陸上ですよ、陸上。そして武力行使、もうだれもがみんな今イラクの状況分かっているのに、武力行使と一体じゃないとかなんとかということの議論をここで、机上でやっていること自体が私はもうばかげている議論ですよ。全くばかげた議論です。 武装グループが自衛隊を攻撃をしてきました。このときに、じゃ、長官の言葉で言うと、国際性、組織性、計画性、継続性、これがあるのか否か判断というのは本当に可能なんですか。国際性、組織性、計画性、外見上判断できないじゃないですか。一回目はともかくとして、二回目はどうするんだ、判断できない。情報収集能力というのは限定されていますよ。アメリカとかイギリス軍だって撃たれるんですから、情報収集限られているんじゃないですか。 じゃ、もっと言えば、アメリカとイギリス軍が情報収集あるというならば、今まで起きている様々なゲリラでも何でも、そんなの全部把握できて未然に防げることができるんじゃないですか。米英軍の被害者というのはもっと少なくて済んだんじゃないんですかということですよ。既にそういう組織は掃討しているんじゃないんですかと。大規模な戦闘は終わった、こんな二か月にも三か月にもわたってどんどんどんどん殺されるという状況は、どういう情報収集状況なのかということですよ。戦闘行為の判断は、幾ら長官、言葉でいろいろやったって、実際はそんなの無理な話なんですよ。ここでやっている話ですよ。 法制局は、今私が言った後段の方は長官にお答えいただくようになるのかも分かりませんが、最初、法律の立場、法の立場をきちんと判断する立場として言ってほしいというふうに言いましたけれども、今私が幾ら言ったって、そういう、そこに書いてあることは変わらないんでしょう。変わるんなら変えてくださいよ。大変なことなんですよ、今、これから本当に。
○政府特別補佐人(秋山收君) 論理の問題としては、正に英米軍などの実力行使の相手方が国に準ずる組織でないと、あるいは国に準ずる組織であるかどうかということが、戦闘行為、この法律に書いてあります戦闘行為に該当するかどうかの基準になるわけでございますが、とっさの場合にそのようなことは分からないのではないかということをこの間、小泉委員からも御質問いただきました。 その点につきましては、そのようなとっさの判断の見極めが付かない場合には、やはり法案八条五項の考え方に沿って、その見極めが付くまでの間は取りあえずその活動を一時休止するなどして、活動の継続を差し控えて状況を判断するということがあるべき姿なのではないかと申し上げた次第でございます。
○国務大臣(石破茂君) 今、法制局長官から政府の見解を述べていただきましたが、要は、今もありましたように、八条の第五項というものをどう見るかということです。それは、もしもし、あなたは組織性を持っていますか、計画性を持っていますかなんということは聞けるわけはないのでありまして、そのようなことはいたしません。 八条にはどのように書いてあるかというと、「当該活動を実施している場所の近傍において、戦闘行為が行われるに至った場合又は付近の状況等に照らして戦闘行為が行われることが予測される場合には、当該活動の実施を一時休止し又は避難するなどして当該戦闘行為による危険を回避しつつ、前項の規定」、すなわち防衛庁長官が実施区域を変更するというものでございますが、あるいは中断するというものですが、この「措置を待つものとする。」というふうに書いてあるわけです。 これは、近傍において行われるに至った場合、あるいは付近の状況に照らして国際的な武力の行使というようなことが行われることが予測される場合には、それは一時休止し避難しなさいというふうに書いてあるわけでございまして、それで近傍じゃなくて実際にぶつかっちゃったという場合にはどうなるかと申すと、この趣旨をそのまま体現をすることになります。それは極めて抑制的に行われるものであって、これはその場で判断できるかといえば、それはできないことが多い、それはそうだと思います。その場合には、いずれにせよ正当防衛、緊急避難で、武器の使用はできますが、しかし一時的に引くということになるわけでございます。それはその場できちんきちんとすべての確認を現場の司令官ができるか、指揮官ができるかといえば、そういうことではございません。それは、外形で見てそういうようなことの危険性が、蓋然性が高いということが多い場合には、それはやはり引くことになるというのはこの条文の趣旨でございます。
○委員長(松村龍二君) 時間が参りましたので、おまとめいただきたいと思います。
○齋藤勁君 八条の近傍付近とかいっても、どのぐらいの距離があるのかどうか、尺度についてあるんですよ、議論が。 それから、これ私、質問というより意見で終わりますけれども、そもそもこのイラクの武力行使そのものは、これは正当性がない、大義がない。それはその後の大量破壊兵器の今の査察状況を見て、査察じゃない、捜索状況を見ても分かるとおりです。 前回の委員会で、実は外務大臣と官房長官の質疑で、私の同僚議員が質問した際に、実は官房長官の私は議事録を見ていたら、これから査察、これから大量破壊兵器を実は捜査をするんだみたいなどうも表現の答弁をされていましたけれども、そんなことはなくて、現状ではもはや千三百人とか大量に出したと、大量。その後、もうだんだんなくなる、もう捜査するところがなくなっていくぐらいな状況だということが一つ。 それから、ブッシュさんにしてもブレアさんにしても今大変ですよ、今この大量破壊兵器の有無の問題についてということが一つ。 それから、自衛隊の隊員の今の問題、長官がいろいろいろいろ説明されても、多分このことをリアルタイムに隊員の方々は聞いていないかも分からない。これから長官はどうも、いわゆる何というんでしょうか、セミナーじゃなくて、行かれますよね、閣僚の方々がタウンミーティング、タウンミーティングでどうも北海道へ行かれたり、これからも行かれるんじゃないかと思って、多分そのときにはこういう北海道の自衛隊の部隊を対象に私は説明をするのかなと、そのときにはですね、一緒に。タウンミーティングはタウンミーティングで、自衛隊は隊員。先ほどの訓練の話じゃない、灼熱の下に行く。多分、陸上自衛隊の大部分というのは北海道にいる方が結構いるんではないかと。もう日ごろ全体、状況が違いますよ、認識が。長官の気持ちというのは、私は現状の国民の気持ち、隊員の気持ちといって入っていかない、すとんと入っていかないですよ。だからこそ、危険なところだというからああいう賞じゅつ金とか何かということをしながら、今度の法律の中で今までなかった九条なんということについても明確にしていく。 今からでも遅くないんですよ、官房長官、この法律は私は撤回をすべきだと思うし、撤回をするなんてことは言えない、言えなくてもこれはまだ遅くないですよ。遅くないから、我が国の政府は、これから十分議論していただいて、本当に後世に誤りのないようなことをしてほしい。このことを申し上げて、終わります。
○委員長(松村龍二君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、河本英典君が委員を辞任され、その補欠として後藤博子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 休憩前に引き続き、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉でございます。 前半の齋藤委員に続きまして、関係大臣に質問をしたいというふうに思います。 まず冒頭、資料の方を配付させていただいたんですけれども、先ほど齋藤委員からインドのお話がございました。この昭和二十九年、一九四九年十月二日の新聞に、インドゾウのインディラがインドからネール首相によって贈られ、吉田首相がその贈呈式に立ち会って、戦後の非常に暗い日本に、子供たちにとりわけ希望と夢と笑顔を与えたという記事でございます。他界した私の父が当時十歳、母が七歳だったわけですけれども、以前この話を私は両親から聞いたことがありました。たまたま先日、ある方からも同じ話を聞きまして、改めてこの新聞を取り出してみました。 インドが今回イラク派兵に反対をし明確な態度を国際社会に示したというのは、私はインドの品格であり国としての哲学だろうというふうに思います。先ほど大臣たちが御答弁されたように、確かにインドはインド、日本は日本だろうというふうに思います。しかし、日本が一九五一年、サンフランシスコ講和条約を結んだとき、インドはこれに反対をいたしました。米軍が将来日本から撤退することを約束しない限り、インドはこのサンフランシスコ講和条約に賛成することはできないという立場から反対をし、翌年の五二年、一九五二年に単独のインド・日本の講和条約をネール首相が結びました。言うまでもなく、このインドの日印条約によって、後のアジア・アフリカ会議に日本が国際デビューするきっかけとなった。非常にインドが日本に対して、あの東京裁判のパル判事もそうですけれども、国としての品性をしっかりとアジアの中の位置付けという観点からも示したと。 私は、日本の取るべき態度は、こういった日本の歴史とそして自分が今いる立場をしっかり認識をして、品格のある、品性のある政治を内外に示していくことなんだろうというふうに思います。これは私の所感ですので、また是非皆さん、新聞記事に目を通していただきたいというふうに思います。インドの問題は齋藤委員がお触れになりましたので、私はこれ以上お話をいたしません。 先日、日本・エジプト合同調査団がイラクにおいて事故に遭遇をし、現地のイラク人を傷付けたという報道がございました。外務省が出されたマスコミ用のプレスリリースを私は拝読をいたしました。ナジャフからバスラに向かうところで二十名ほどのイラク人が言い争いになっている様子だった、そのうち十名のイラク人が調査団の走行車両に飛び出し車列を阻止しようとしたと、これが暴行、略奪に巻き込まれる可能性が高いと判断して逃げようとしたが、現地のイラク人と接触をし、そのままその車両は、この調査団の車両は走行を継続してその場から立ち去ったと。 英軍の警察、そして現地のイラク警察を通じて更に詳細な調査を行うということですが、その後の調査はどのようになりましたか、大臣。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 御指摘の事故は、そのプレス用の、今お話のあった記事のとおりでございますが、その場を離れた後、バスラで運転手及び同乗した者が残りまして、現地を管轄する英軍の軍警察、それからバスラ警察署長、さらにはバスラ中央裁判所の裁判官の調査に対応してきております。事故の翌々日、十五日でございますが、これについて再度裁判官の聴取がございまして、その結果として、事故の被害者が確認されないということで本件は立件されないということの判断で終わっております。
○榛葉賀津也君 岡本行夫さん始めJICAのメンバーや様々なメンバーがこのミッションに加わっているということですけれども、防衛庁長官、ちょっと通告していないんですけれども、この事件は多分長官も御存じだろうというふうに思います。断片的な情報ですけれども、この話を聞いて、この二十名若しくは近寄ってきた十名は国又は国に準ずる者でしょうか、それとも野盗、盗賊のたぐいでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) これは、私も報道に接しておるだけでございますから、断定することは適切を欠くものと思います。 ただ、見た範囲で申しますと、国際的な武力紛争の一環としての武力行使ということがそこの場において行われる、あるいは彼らがその主体たり得る者ではないのではないかという印象は持っています。ただ、子細に現状を掌握しておるわけではございませんので、断定的なことを申し上げることは差し控えます。
○榛葉賀津也君 この議論はまた後ほどさせていただきたいというふうに思います。 川口大臣、イラクにとりまして七月という月は大変特別な月でございまして、一九五八年のあのカーセムの自由将校軍のクーデターが起こったのは実は七月でございます。そして、一九六八年のあのバース党のクーデターも実は七月に起こりました。これは実は決して偶然の一致ではないと私は思っています。本日の新聞で、親米市長のハディーサ市の市長が、運転中、武装集団に銃撃をされ殺されました。また、ヘラルド・トリビューンの記事ですけれども、九歳の少女がイラク人によってレイプをされたという記事、これはただ一個人の九歳の少女がレイプをされたということだけではなくて、このような犯罪が今イラクで非常に多くなっている。そして今、市長が殺され、レイプや強盗が続発しているのも七月なんですね。 これ、なぜ七月にこのような問題が多いかと。簡単なんですね、暑いんですよ、めちゃくちゃ暑いんです。気温が四十五度から五十度。イラクというのは非常に暑い国ですから、もう五十年ぐらい前からエアコンが普及されていたというふうに言われています。しかし、現在の電力不足、水不足、様々な問題で暑さを耐え切れないと。言葉が適切ではないかもしれませんが、この七月をイラク人が狂う月というふうに言うそうです。正に地獄の月なんですね。 この中で、今イラクの民は、夜も寝れない、昼間は何もできない、暑さでもううだるような、頭の中がもう麻痺する寸前なんですね。その中で、真夜中に、アメリカ軍のことやイラクの将来や自分の将来や、そして今度来る日本のことも、様々なことを悶々とした面持ちで、気持ちで考えている、それがイラクの、今の現場のイラク人のメンタリティーだということを、これからイラクに軍隊を派遣しよう、自衛隊を派遣しようという我々はしっかりと認識をしなければならないと思うんです。 私、委員長に提案したいと思うんですけれども、会期末まであと十日あります。是非、地方公聴会を開いていただきたい。この地方公聴会はバグダッドでやっていただきたいと思っています。そして、この法案を英語とアラビア語に訳して、イラクの代表者、そしてアメリカ軍の代表者、そして現地にいる日本の代表者を呼んで、我々、イラクの五十度の中で地方公聴会やりましょうよ。そして、アラビア語で読んだイラク人がどう思うか、英語で読んだ米軍兵がどう思うか、そして現場で働いているNGOや日本の法人が何を思うか。私は、十日ありますから、これ、きっちりできると思っています。 加えて、この委員会が終わった後ですね、私は、現地にこの参議院で是非視察をした方が、私、いいんだろうというふうに思います。 この二つを、委員長、提案したいと思いますけれども。
○委員長(松村龍二君) 大変ダイナミックな御提案でございまして、後ほど理事会において協議いたします。
○榛葉賀津也君 引き続き防衛庁長官にお伺いしたいんですけれども、そもそもこのゲームが、ゲームと言ったらちょっとあれですけれども、この議論の一番は、午前中も議論があったように戦闘地域、非戦闘地域でした。ただ、この法案の審議の最初の方は、イラクの地図をしっかり区分けをして、この地域が戦闘地域ですよ、この地域が非戦闘地域ですよというふうに区分けをするような答弁がありましたが、審議が続くに従って、だんだん先ほどの議論のように、いや、憲法九条を担保するために、自衛隊が行くところは必ず、必ず非戦闘地域なんですよと、それでなければ法の担保が取れませんよという議論に変わってきた。 私は、カードで言ったらジョーカーがだんだん変わってきている。このジョーカーが、今や相手が、野盗、盗賊か、若しくは国又は国に準ずる者かという議論にだんだんシフトしてきているというのが実はポイントなんだろうというふうに思うんです。すなわち、自衛隊が行くところは非戦闘地域である、しかし、実際は非戦闘地域ではない場合、もし攻撃をされてもそれが国又は国に準ずる者でなければ武力の行使をできるということですよね。 そこで、長官にお伺いしたい、確認をしたいんですけれども、攻撃を仕掛けてくる相手全員が野盗や盗賊というたぐいだったらば、これは戦闘行為になる心配がないということですね。
○国務大臣(石破茂君) これは本当に前提をいろいろ正確にこの場合、この場合といたしませんとかえって誤解を招きますので、断定的なことを申し上げられない。というのは、別に逃げで申し上げているわけではございません。ただ、活字に残しますと、あのときああ言ったじゃないか、こう言ったじゃないかということになりますので、そういう意味で、断定的なことは申し上げられないということを最初にお断りいたします。 仮にそれが、全員給料が遅配である、あるいは委員御指摘のように物すごく暑い、非常にこう精神的に不安定になって、食べ物、日々の糧を得るために集まって攻撃を仕掛けたとするならば、それは、国際的な武力紛争というものに発展する、それ自体もそうですし、その後発展をするという可能性は乏しいものと考えます。
○榛葉賀津也君 昨今、イラクで行われている米軍への攻撃にアルカイーダが犯行声明を出し、アルカイーダがこの武力攻撃に、米軍攻撃に関係をしているという主張があちこちで出始めました。このアルカイーダは国又は国に準ずる者ですか。
○国務大臣(石破茂君) 国又は国に準ずる者である、国ではございません、国ではございませんが、国に準ずる者というふうに見られる可能性はあると思っています。 それはただ、恐らく委員が一番、イスラエルでもお学びですから、御案内のとおり、いろんな情報は本当に精査をしてみなければいけません。いろんな情報が流され、それによっていろんな心理的な動揺なり、そういうものを誘うということもかの地においては行われておるというふうに承知をいたしております。 加えて申し上げますが、何度も議論が出ておりますように、法案第九条におきまして、内閣総理大臣及び防衛庁長官は部隊等の安全の確保に配慮しなければいけないという安全配慮義務というものもございます。ですから、どういう地域でどのようなことをやるかということは、非戦闘地域であるかないかという判断と、そしてまたこの安全確保義務、この二つを念頭に置いて御議論をいただいているものというふうに私は思っております。
○榛葉賀津也君 では、その相手の見極めの判断基準は、ずっと議論のあるように、国際性、計画性、組織性そして継続性の四つの基準があるということですけれども、この判断は、これは防衛庁長官が最終的に、これが国又は国に準ずる者という判断は防衛庁長官が最終的にはなさるという認識でよろしいわけですね。
○国務大臣(石破茂君) それは、法案第八条の第四号にございますように、防衛庁長官は、実施区域の全部又は一部がこの法律又は基本計画に定められた要件を満たさないものとなった場合には、速やかに、その指定を変更し、又はそこで実施される活動の中断を命じなければならない、こう書いてございます。最終的にという言葉が何を指すのかということにもよりますが、実施区域の変更、すなわち基本計画、法律に定められた要件を満たさないという判断をする者は防衛庁長官でございます。 そういう意味で、この法律の要件を満たさないということは、要するにそこは非戦闘地域でないということですから、最終的に判断をするのは防衛庁長官という御指摘で間違いないものと考えます。
○榛葉賀津也君 では、想定される相手、これは武力攻撃を仕掛けてくる相手なんですけれども、これが国又は国に準ずる者でなければ、その他は盗賊のたぐいというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 強盗、盗賊のたぐいと申しますか、要は国又は国に準ずる者ではないものであります。ですから、それが強盗なのかもしれません。盗賊なのかもしれません。あるいは暑さで精神に障害を来してそういうような挙に出た人なのかもしれません。少なくとも国又は国に準ずる者ではないということに相なります。
○榛葉賀津也君 それでは、国又は国に準ずる者でないという判断はだれがするんですか。
○国務大臣(石破茂君) 最終的には、先ほど申し上げましたように防衛庁長官でございます。 それは、見てもいない者が何でそんな判断ができるのかねということになるだろうと思います。この話はずっとPKOのときからある議論でもございますけれども、同時に、先ほど第九条のことを申し上げましたのは、国又は国に準ずる者でなくても、安全が保たれないという場合には、やはりこの第八条の規定に従いまして実施区域を変更するということはございます。それが国又は国に準ずる者であるからして実施区域を変更するということもございますし、そのようなことが本当に頻発をして安全がとても保たれない、自分の身を守るために必要な権限あるいは装備を有していたとしても、それは安全が確保されないという判断になるとするならば、やはりこの八条の要件を満たすことになります。 したがいまして、実際に見てもいないのに分かるのかということでございますが、それは、いろいろな情報、すなわち、このような者たちであった、あるいは、私たちが取った情報、外国から取った情報、その場の状況等々を、国又は国に準ずる者であるのかないのかと同時に、第九条に掲げてあることを満たすのか満たさないのか、そういうことを勘案して判断することになります。
○榛葉賀津也君 これ、野盗、盗賊のたぐいがアルカイーダとコンタクトを取る可能性は十分にある。そして、大臣は今、アルカイーダは国又は国に準ずる者であるというふうにおっしゃった。これは極めて、加えて、今言った国又は国に準ずる者でないという判断は、これは現場の自衛官がやるわけですよね。これ、まず一点は、非常に私、これ、文民統制の点で大きな問題があるということを指摘をしたいと思います。 そしてもう一点、これが国又は国に準ずる者か野盗、盗賊のたぐいか云々という議論をやっているのは日本だけなんですよ。そして、先ほども言っているように、我々は情報をアメリカからも取る、イギリスからも取る。しかし、イギリスやアメリカがそのような判断を自分たちは全くする必要もないわけですから、非常に情報が恣意的になる可能性があるというふうに思うんですよ。それはそうでしょう。一緒に行動している自衛隊に法を犯すようなことはさせたくない。結局、すべてが野盗、盗賊である、国又は国に準ずる者でないということが担保できれば何でもできるわけですから。どうですか、長官。
○国務大臣(石破茂君) ここは議論を整理する必要があるのだろうと思っています。 まず、文民統制に反するか反しないかというお尋ねでございますが、これは反するものではございません。午前中、齋藤委員の御質問にもお答えをしたことでございますが、そういう場合には極めて抑制的に判断をすることになります。 それは分からない、分からない場合はどちらか、どちらの判断をするかということになりますと、これはもう国に準ずる者ではないかもしれない、だけれども、それはいいんだ、ないんだという判断をするというよりも、法の八条の、先ほど中断あるいは危険を回避しつつ規定による措置を待つものとなるという法制局長官の答弁もございましたが、その趣旨を踏まえまして、やはりいったん回避をするということになります。そして、それが国又は国に準ずる者であれ、なかれ、使える武器使用の権限は一緒なのです。 つまり、自己を守るために正当防衛、緊急避難を危害許容要件といたしまして、正当行為として行うことができる。相手が国又は国に準ずる者であろうが、あるいは野盗、盗賊のたぐいであろうが、使える武器使用の権限は一緒です。何が違うかと申しますと、それが国、国に準ずる者であれば、それはいったん危険を回避をし、退避をして防衛庁長官による措置を待つという点が違うわけでございます。したがいまして、文民統制に反するものだというふうには私は考えておりません。
○榛葉賀津也君 この相手の見極めの問題というのは、テロ特措法のときもやりました、有事法制のときもやりました、そして今回もやっている。これ非常に情報によって左右されるもろい組立てになっていると思うんですよ。そして極めて情報によって、恣意的な情報によって結果が左右されがちだと。非常に国民にとっては心配もし、分かりづらいところなんですね。 じゃ、是非、このようなもろい組立ての法案、分かりにくい法律、齋藤委員の午前中の主張ではないですけれども、やはり私はしっかりもう一度原点に返って見直す必要があるんだろうというふうに思っています。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど、イギリスもアメリカも国又は国に準ずる者なんということは考えないぞという御指摘がありました。そのとおりです。 これは、齋藤委員の御質問にもお答えをしましたが、我が日本政府として本当に憲法というものに忠実に、憲法九条の趣旨というものを生かしていかなければいけない。自衛隊が海外において武力の行使をしたというふうに判断をされないとするための歯止めとしてこのようなものを設けておるわけでございます。 委員御指摘のように、そういうような机上の空論とかあるいは詭弁とかいうふうなおしかりをいただくこともございますが、それをなくしてこの法案を書くということが本当にできるのかという作業です。これは私も自分の頭の中でそういう法律が書けるのかということを考えてみたことはございます。しかし、私どもが一番重要視しなければならないのは、いやしくも日本が海外で武力の行使をしたというふうな評価を受けない、そのことの担保はきちんとしておく、私はそれは政府として誠実な姿勢だと自分では思っています。
○榛葉賀津也君 イラクの問題がずっと起こってから、私は実は二つのことを頭の中でずっと考えていました。 一つは、日本の中東外交がどうしてもいまだにゼロサムゲームでこの問題を見ようとする。アラブの敵はイスラエル、イスラムの敵はユダヤ、アラブの敵はアメリカと、すべてをゼロサムゲームで判断しようとしている。私はもうそういう時代じゃないんだろうと思っています。アラブも中東も非常に複雑に入り組んできている。アラブの中はスンニー派とシーア派、ほとんどが実は無党派なんですね、ほとんが無党派。そして、アラブの中にはもうイスラエルを敵視して常に地中海に沈めるんだというような非現実的な話をする国も減ってきている。もう少しこの中東問題を、私はフレッシュでシャープな見方でもう一度考え直す必要があるんだろうというふうに思っています。 そしてもう一つは、イラクに対しまして、当然日米関係というものは重要でしょう。しかし、今のイラク人の気持ちを分かってあげられるのは私は日本なんだろうというふうに思っています。よく日本における戦後の復興がこのイラクとダブらせてアメリカで議論され、また日本を、日本の戦後を例にしてバグダッドを復興させるんだというような議論もアメリカの新聞、雑誌に出ておりますけれども、私は非常に胸くそ悪くなる思いでございます。少なくとも私は、先ほどのインドの例ではないですけれども、同じアジアの仲間としてイラクの市民の立場に立って物事を考えることのできる、そういった歴史観や地域観、アイデンティティーを我々日本の政治が忘れてはいけないんだろうというふうに思っています。 そして、この二つの観点から私は、一体日本が何ができるのかというふうに悩んでいたときに、ちょうど出た新聞が朝日新聞の「イラク人・米軍深まる溝」という見出しでございました。私はこれだと思いました。日本がやらなければいけないことはアメリカ対イラクとかどちらを応援するんだではなくて、この溝を埋めることだと思うんですね。イラク人とアメリカの溝を埋める努力を日本がやる。そして、これは日本しかできないというふうに思っているんです。そして、正に岡本行夫ミッションでエジプトと合同に医療調査団を派遣した。これは正に溝を埋める第一歩である。自衛隊が現地に行かなくてもできることは一杯あると思うんです。 川口大臣、様々な事故等もあったようですけれども、十四日までの六日間、エジプト、政府合同の医療調査団が現地に行かれました。この報告を現時点で何かお受けになっている点はあるでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 調査団でございますけれども、これは幾つかエジプトといろいろ話をし、またイラクの現場を見た上で、まず日本とエジプトが合同をして、今後イラクにおいて医療に関する協力を行っていくに当たって、バグダッド大学病院、これをその拠点の一つとして候補がそこにできたと、候補がそれであるという報告を受けております。 それから、バグダッドにおいてセミナー、それからエジプトにおいてイラク人の看護師あるいは医師、その研修を行うのをどうやってやったらいいかということについて具体策の実施の検討というのはこれからあるわけで、それは今後具体的にやっていきます、検討していきますけれども、そういったことを話し合ってきたという報告を受けております。 それで、幾つかの新聞に、イラクの医療水準とエジプトの医療水準を比較してイラクの方が潜在的に高いので、エジプトにおいてそういった協力を受けることについて必ずしも適切ではないのではないかというような報道がありましたので、そういったことについて聞いてみましたところ、そういうことではない、イラクは過去ずっと最新のイラクの医療の技術から遮断をされてきたわけで、今イラクの医師、看護師は最新の医療技術情報を得ることを渇望しているということでございました。
○榛葉賀津也君 医療以外に日本がほかのアラブやアジアの国々と共同してできることがたくさんあると思うんですけれども、大臣は具体的に医療以外のどのような分野でこのような支援体制が可能だと思いますか。
○国務大臣(川口順子君) まず、イラクにおける我が国の援助の方針としては、医療とか電力とか教育とかそういった生活基盤分野ということがあるわけですけれども、エジプトとの間で何を医療以外に具体的にやっていくことが適切かということについては、これはエジプトの意向も聞かないといけませんが、そういったやっていくことについての意義、効果、エジプトの考え方、これを踏まえて、今後引き続き検討していきたいと考えています。
○榛葉賀津也君 私は、是非、エジプトに加えてその他のアラブ、イスラム諸国、そしてアジアの国々と共同してこういう問題に関与していくということが重要なんだろうと思います。 今、支援を表明しているアジアの国だけでも、中国、韓国、バングラデシュ、タイ、シンガポール、インドネシア、フィリピン、インドと、中東の国々においては、ヨルダン、サウジ、エジプト、クウェート、バーレーン、カタール、トルコ、そしてUAEと、非常に多くの国が復興しようという意思を示しています。私は、この扇のかなめに川口大臣が中心になって日本が取る必要があるということを述べたいというふうに思います。 加えまして、この調査ミッションは是非継続していただきたい。そして、この中に、外務省やJICAやNGOの専門調査員だけではなくて、是非商社の方々がもし了解を得られるならば私は入っていただくと、非常に具体的な私は調査ができるんだろうと思います。 私はよく中東調査会の講演に行くんですけれども、非常に多くの商社の方々が極めて具体的で現実的な質問をなされます。我々政治家はどうしても理論や政治的な質問、歴史的な質問になりがちですけれども、商社の方々は非常に具体的な、現場の安全がどうだという議論をなさいます。是非そういった調査団の検討もしていただきたいというふうに思います。 アメリカとイラクの溝を埋めるそのもう一つの役割が、正に私は水の問題だろうというふうに思っています。 官房長官にお伺いするんですけれども、先日、与党調査団がイラクに行かれました。舛添委員も同行されたということですけれども、この報告は、与党団の報告は、これは政府の認識と同じと、政府の認識は与党の調査団の認識と同じという解釈でよろしいでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 先般の与党調査団は、報告を委員会でもいただきましたけれども、それはあの時点においてそういう状況はあるということ。 ただ、限られた日数ですから何から何までというようなことではなかったんだろうというように思いますけれども、あの時点における状況ということについては、私どもも、ずっとこの調査というのは引き続き行われていますから、そういう流れの中で妥当な調査報告だったろうというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 これ是非、後ほどで結構ですから私の方に教えていただきたいんですけれども、七月一日の参考人の答弁で、政府・与党の調査団の杉浦議員がこう言っているんです。国連も自衛隊の浄化能力は高く評価されていますから、日本が水を作ってくると国連も有り難いというふうにおっしゃっているんですけれども、是非国連のどなたがこういう発言をされたのか、また後ほどで結構ですから教えていただきたいということを要望しておきます。 日本は、これまでにカンボジアとルワンダで水事業に、水の浄化活動に実績があるということなんですね。ただ、砂漠での給水活動の実績はありません。これは極めて、先ほど防衛庁長官もおっしゃったように、鳥取砂丘じゃないですから、非常に砂がパウダー状ということで、私は特殊なこれ技術が必要なんだろうと思うんですけれども、その問題はないんですか。官房長官でも防衛庁長官でも。
○副長官(赤城徳彦君) これは、自衛隊にその浄化、浄水設備がありますけれども、聞いたところによりますと、砂漠とかあるいは高温であるとか砂の問題とか、そういうことについては十分これは堪え得るというふうに聞いております。
○榛葉賀津也君 では、自衛隊がやるこの水の活動というのは、ペットボトルに水を詰め込んで皆さんに配給するようなことを考えているのか、それとももっと包括的なニュージーランドやカザフスタンがやっている、現在イラクでやっているような包括的な水問題を根本的に考えるようなアプローチをしようとしているのか、どちらですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、水のニーズがあるということについては、政府あるいは与党の調査団の報告でニーズがあるということでございますが、具体的にそれに対してどういうふうにこたえていくのか、対応していくのかというのは、更に詳細な調査もし、こちらの装備なり対応能力なりも勘案しながら詰めていかなければならないことでございますので、御指摘のようにペットボトルで運ぶかとか、どういう形で供給するのかということについては今後検討をする課題でございます。
○榛葉賀津也君 まだ決まっていないということだと思います。 では、この水の浄化、補給、供給という問題は、米英軍若しくは自衛隊のためにやるのか、それともイラクの国民のためにやるのですか、どちらですか。
○副長官(赤城徳彦君) これは、まだ具体的にこれをやるという決定はしたわけではないということを前提にお答えさせていただきたいと思うんですけれども、こういうイラク国内で水を浄化、補給、配給するという、こういう業務が想定されるわけですけれども、これはそのニーズに応じて人道復興支援としても、また米英軍等に対する支援としても実施可能だというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 私、川口大臣始め内閣の皆さんに提案をしたいんですけれども、この水の問題、とりわけ砂漠地域での水の問題、中東に行きますと水効率という言葉をよく使います。いかに効率よく水を使うかということですね。 イスラエル等の農場には水は散布することはしません。地中の中にパイプを張り巡らせて、そのパイプにミクロン状の穴を空け、根毛に一滴一滴水をやって、水を無駄にせずに作物を収穫するという技術が発達をいたしております。実は、この技術が一番発達しているのがイスラエルなんですね。そして、井戸を掘ったり、砂漠地域においてのインフラ整備、水問題のインフラ整備、進んでいるのもイスラエルでございます。 先ほど、今中東問題はもはやゼロサムゲームではないと私言いましたけれども、是非、イスラエル人が無論バグダッドに行くことはできないでしょう。しかし、テルアビブであるとか若しくはラマラでもいいでしょう、アンマンでもいいでしょう。パレスチナ人とイスラエル人と日本人と、そして現地のイラク人が一緒になって、この水問題を考えていく共同プロジェクトチームを作り、水問題を正に考えていく。アメリカとイラクの溝を埋めると同時に、ロードマップが今大変山場になっていますけれども、イスラエルとアラブの溝も一緒に埋めていく。 この水を是非活用して、川口大臣、中東問題の大変今注目を浴びている政治家ですので、大臣ですので、是非この問題を私は検討していただきたいというふうに提案をしたいと思います。 続いて、このイラクとアメリカの溝の最大の理由がやっぱり大量破壊兵器なんですね、戦争の根本が大量破壊兵器があると。しかし、その大量破壊兵器が見付からないんですから。 ニジェールからのウラン購入計画問題が、もう子供だましのような単純なうそだということが分かってしまった。パウエル長官がパネルを持ってきたり、電話を盗聴までして国連で大々的に大量破壊兵器がある、そして脅威がもう差し迫っているんだと。脅威が差し迫っているから我々は、日本はアメリカの攻撃を支持してしまったんですよね。 ところが、パウエルが衛星写真をスライドで披露して、千二百キロ以上の長射ミサイル用でイラクが完成した最大級のものとしていたエンジン実験台、テストスタンド、これは全くできていないと、使用することもできないものだということがすぐ分かった。移動式の生物化学兵器の研究施設、これもどこを探しても見付からない。地下に隠されているとしていた研究施設、これもどこにもない。そして、五百キロ以上飛行可能な無人偵察機、UAVですね、これも見付からない。そして、化学薬品もバイオケミカルも見付からないんですよ。これ、全くアメリカが言っていた、若しくは日本政府が認めていた差し迫った脅威なんというのは実はどこにもなかったと。 そうすると小泉総理は、いや、査察に協力しないやつが悪いんだと言うんですよね。しかし、相手は政府、政治やっているわけですよね、国として。当然、様々な外交手段として自分たちの国を守ろうとするのは当然ですから、国連の査察をやっているにもかかわらず、これをあのような、もう過去の議論をぶり返すことはしませんが、非常に私は安易にアメリカが、そして日本がこのイラク攻撃を認めてしまった。そして、これが最大の溝ですよ。しかし、もう起こってしまったんですからこの溝を埋めなきゃいけない。 それには、茂木副大臣が先日、十五日、宮城県の講演でおっしゃったそうです、国連の査察が必要だというふうにおっしゃっているんですね。これ副大臣のコメントですから、これは政府の見解と判断してよろしいですね、川口大臣。
○国務大臣(川口順子君) 今後の査察についての我が国の立場ということですけれども、これは今後大量破壊兵器についての査察が可能な状態になれば、少なくとも最終的には国連等の国際機関の関与、これが重要であるというのが我が国の考え方であります。 それで、今はどういうふうになっているかといいますと、これは安保理の決議の一四八三に書いてございますけれども、英米両国に対して査察といいますか武装解除ですね、武装解除の確認についての自らの活動について安保理に報告をするように慫慂している。そして、UNMOVIC及びIAEAの権限を再検討する安保理の意思というのを強調しているわけです。したがいまして、イラクにおいて今後国連の査察が、査察団の活動が再開をされるかどうかということは、今後の安保理における検討の結果によるということになります。 我が国としては、これを今後引き続きフォローをしてまいりますし、先ほど申しましたように、最終的な確認の段階では何らかの国際的な関与、国連等の国際的な関与が重要だというふうに考えているということです。
○榛葉賀津也君 それでは、具体的に、大臣はアメリカ若しくは国連にどのように具体的に一日も早く国連の査察を再開するように呼び掛けるお考えですか。
○国務大臣(川口順子君) 私は、現実的に考えた場合に、現在、アメリカ、イギリス、豪州等が捜索を行っているという状況にあります。そして、この動向についてどういう状況に今なっているかということについては、機会があるたびに極力私自身も聞くことにいたしておりますし、今後引き続きこの状況を注目をしたいと思います。 今の段階で直ちに国連において査察団を入れるということを言うということは、例えばいろいろな観点から見て直ちにそれを行うことが現実的かどうかというふうには思っております。
○榛葉賀津也君 UNMOVIC、IAEAは一刻も早く国連による査察を再開するべきだということをあちこちでブリクス元委員長も言っていますよ。 これは一日も早く、私は大量破壊兵器がイラクになかったなんて考えていませんよ。あったんでしょう。しかし、恐らく攻撃の前にイラクによってこれはほとんどが廃棄されたということが現実なんだろうと思います。ですから、探しても恐らくわずかなものしか見付からない可能性が高い。それが現実なんですよ、だと思います。 しかし、大事なのは、アメリカだけではなくて国連がその事実を一刻も早く突き詰めること。あいまいになっているから余計疑心暗鬼が出る、溝が埋まらない。なかったらなかった。しかし、元々あったけれども、このような状況でイラクが、サダム・フセインがその前に破棄をしてしまったんだという明確な事実を早く突き詰めることなんだろうと思います。 そして、アメリカだけでこの査察をやった場合、アラブ諸国から信頼されていないんですから、現在。たとえアメリカが事実を言っても、その事実報告が疑いの目で見られる可能性がある。そういうことがあっては絶対にいけない。だからこそ、その公平性やアピール性を担保するためにも、アメリカだけではなくて、国連、UNMOVICが一緒になって査察をするということが極めて大事で、先ほど同様、このことをきっちりとアピールできるのは私は日本しかないと思うんですよ。どうですか、大臣。
○国務大臣(川口順子君) 委員が今おっしゃった考え方というのは一つの筋の通った考え方であるというふうに思っています。 それで、日本の政府として言っている、少なくとも最終的には、最終的な検証には国連等の国際機関の関与が重要だと言っている趣旨の背景にはそういうことがございます。それで、そのような考え方については、これは今もう既に日本からも言って、アメリカに対しては言っているということであって、先ほど申しましたのは、他方で、今査察団が入っていくためには、先ほど申し上げた一四八三の経緯にかんがみまして、安保理において今後どういう検討が行われるか、その検討の結果次第であると、そういうことであると思います。
○榛葉賀津也君 大量破壊兵器同様にイラク人とアメリカの溝が埋まらないもう一つの要因は、私は劣化ウランだと思っています。この劣化ウランの問題はきっちりと日本が明確に真相究明をしていく必要があると思うんですね。川口大臣は九日の連合審査で、米軍の劣化ウラン弾の使用の有無について同僚委員の質問に対しましてこういうふうに言っているんですね。政府として今問い合わせをしているという答弁をいただきました。その問い合わせの結果は、大臣、どうなったでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 米軍の劣化ウランの使用状況については、政府として今、委員がおっしゃってくださいましたように改めて確認中でございまして、まだその結果には接していません。
○榛葉賀津也君 ちょっと待ってくださいよ。今日は十七日ですから、もう一週間以上たっていますよね。この照会は、じゃ、いつ、だれにされましたか。
○国務大臣(川口順子君) 外交ルートでワシントンで聞いております。今ワシントンのだれがだれにということについては情報を持っておりません。
○榛葉賀津也君 外交ルートはもうごまんとあるんですけれども。 では、アメリカは、大臣、劣化ウラン弾を使用したということを公表していませんよね。使ったか使わなかったかも言っていない。使っていなかったから使っていませんと言えばいいんですけれども、公表しないと言うんですね。これ、なぜ公表しないんでしょうか。若しくはアメリカに報告する義務はないとお考えですか。
○国務大臣(川口順子君) アメリカ軍が何でこれを公表しないかということの理由を私は推測することはできません。イギリス軍は使用量については発表している。アメリカ軍が発表しないということについては何か理由はあるであろうというふうに思いますが、それについては今私は承知をしておりません。
○榛葉賀津也君 いや、もう一点、報告する義務はあると思いませんか。
○国務大臣(川口順子君) 法的にこれを公表しなければいけないということは全くないと思います。これが何らかの形で問題が、国際法上問題があるとされているわけではないということであります。あとはイギリス軍のように何をどこで使ったか、どこというのは言わなかったかと思いますが、どれぐらい使ったか、劣化ウラン弾をどれぐらい使ったかということについて発表する、しない、これはその国のいろいろな判断であると思います。
○榛葉賀津也君 先ほど様々な外交ルートを使ってワシントンに問い合わせたという答弁ですけれども、では、いつ問い合わせました。日にちだけ言ってください。
○政府参考人(安藤裕康君) 先日、委員会で委員御指摘のとおり御議論がございまして、それを踏まえまして直ちにワシントンの大使館に対しまして訓令を出しまして、改めて問い合わせをした、直ちにやったわけでございますけれども、その後、十日の日に先方の国務省の方から、まだその点については調査中であるのでもう少し待ってほしいということを言ってきております。
○榛葉賀津也君 もう少し待ってほしいということは、もう少し待てば答えが出るということですね。
○政府参考人(安藤裕康君) 先方の言い方は、国防省及び統合参謀本部に照会中であり、追って連絡をしたいということでございました。
○榛葉賀津也君 では、追っての連絡を待ちましょう。 私がこの問題を言うのは、決して重箱の隅をつっつくために言っているんじゃないんです。一つは人道上の理由。我が国は広島、長崎で被爆をし、極めて特有の歴史観を持っているはずです。そして、先ほども言った我が国の品性として、我が日本の哲学として、こういった問題をきっちりと、あいまいにしてはいけないということです。 そして、二点目の理由は、自衛官がここに行くわけですよね。汚染された土壌、汚染された水、そして汚染された食糧がある可能性がある。我々が日本人を現地に送る以上、その地域がウランによって汚染をされていないという担保をきっちりと取らなければいけない。極めて今、あの湾岸戦争のときも障害を持ったお子さんやがんが多発している、それが劣化ウランと何らかの因果関係があるんではないかという論文発表がたくさん出ている。しかし、真相は分からない。そして、このイラクも同じでございます。 防衛庁長官、自衛官を派遣される責任者の長として、この問題は明確に、使ったのか使わないのか、もし使ったのならどこなのかということを追及する必要があると思いませんか。
○国務大臣(石破茂君) 劣化ウラン弾の状況につきましては、先ほどから外務大臣がお答えになっておるとおりでございます。 いずれにいたしましても、防衛庁長官として隊員の安全確保に配慮しなければいけないということに私どもきちんと留意をしなければなりません。ただ、劣化ウラン弾につきまして、それが人体に与える影響については様々な議論がございます。これは何が正しいということを私が言うだけの知見を今持っておりません。アメリカはアメリカとして、湾岸戦争で使われた劣化ウランと人体に対する影響の間についての因果関係について肯定的なことは言っているとは承知をいたしておりません。我が国としてそれをどのように判断をするか。委員おっしゃるように被爆国でございます。そういうものに対する認識もあります。 いずれにいたしましても、私どもとして、隊員の安全確保に万全を尽くさなければいけない。その中において、その地域がどういう地域であるかということも考慮の中には入るわけでございます。
○榛葉賀津也君 今、長官御指摘のとおり、アメリカはまた違った見解をされています。しかし、極めて多くの研究者や極めて多くの国がその因果関係を示唆する論文なり発表をしている。であるならば、我々は、少なくとも安全を担保するためにそちらのサイドに立ってこの問題を吟味する必要があるのは明確だと思うんですね。 加えて、イラク攻撃の理由ですよ、アメリカの。これが、何とイラクが積極的に大量破壊兵器を持っていないということを情報を出さなかったということが理由なんでしょう。だったらアメリカだって劣化ウラン弾を使っていないという理由をしっかり出すべきだと思うんですけれども、川口大臣、どうですか。
○国務大臣(川口順子君) イラクの問題とそれからアメリカの問題とは異なると思います。 これ、ここでまた繰り返しませんけれども、イラクの場合は十年にわたる安保理の決議に対して違反をしてきたということが背景にあるわけです。それで、劣化ウラン弾、これについての評価は、今国際的にはそれは健康上問題がないというのがUNEP、WHO等々の判断であります。そして、それについて国際的な条約で禁止されているわけではないということでありまして、アメリカはそれを出さないとすれば、出さないその理由としてはいろいろあるだろうと思いますけれども、イラクの問題とそれからアメリカの問題、これは同じ机上で論ずることはできないと思います。
○榛葉賀津也君 論じられると思いますよ、これは筋の問題ですから。やったやらないをはっきり言わない、隠しているんじゃないか、シロだということを言わない、それが悪いと言うんでしょう。同じですよね。 確かにシチュエーションは違いますよ。これ、アメリカだって積極的にこの問題を公表していく義務が私は当然あると思いますよ。そしてアメリカは、私は使ったなら使った、使ったことも問題があるかもしれない。しかし、もし本当に使ったならばアメリカが積極的に土壌を浄化していく、この問題を考えていく、溶融問題を考えていく、そういった姿勢をイラク人に示すことが、私はイラクとアメリカの溝を埋めることだと、アメリカの民主主義、アメリカの正義、そしてアメリカの品性というものをイラクの人たちにしっかりと見せる。これは、私はピンチをチャンスに変えるチャンスだと思うんですよ。是非これは、今報告を待っているということですから、もしアメリカから報告がありましたら御報告をいただきたいというふうにお願いをいたしたいというふうに思います。 今、イラクにおいて大変困っている方々がいる。それは、アメリカに留学経験があったりアメリカのサイドに立ってイラクを変えていこうと言っていたいわゆる親アメリカ派のイラク人、これアメリカンラバーズと言うんですけれども、彼たちが非常に今苦しい立場にいるんですね。 私は、日本政府が、こういった現地でアメリカのサイドに立って、若しくは新しいイラクをつくっていこうというサイドに立って真剣に考えているイラク人たちや、そういったイラクの運動を応援していく必要があると思うんですね。様々なNGOだとか運動が今起こりつつイラクの地でありますけれども、日本としてそういった方々に何か支援を考えているんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) イラクの復興について、切れ目なくオールジャパンでという話をしております。それで、NGOの方々もイラクの復興に当たっては非常に重要な役割を果たすと思います。 そのNGOはもちろん日本のNGOもありますし、例えばヨルダンのNGOに対して我が国は支援をしているわけですけれども、そういった意味で、先ほど来委員がおっしゃっていらっしゃるアラブの国々のNGOというのも、その他の国際NGOもあると思います。そして、いずれイラクの国内で、これ今アフガニスタンでもそういうことでやっていますが、イラク人のNGOが立ち上がっていくというような状況になると思いますけれども、そういった段階ではそこも視野に入れて我が国としては考えていきたいと思います。
○榛葉賀津也君 私は、イラクの復興のかぎはいかにしてイラクの市民をこの復興の運動に巻き込むかということなんだろうと思います。一部のサダム・フセインをいまだ支持しているゲリラ、そして片や米英軍による解放によって歓喜しているイラク人、実はこの両方は極めて私は少ないと思っているんです。この真ん中にいる脱力感と無力感にさいなまれている無党派の絶対多数のイラク人をいかに復興に向けて日本がやる気を出させるか、この活動をやっていく必要があると思うんですね。 大臣の主導で、五月の十九日からイスラエルとパレスチナの信頼醸成会議を東京で行いましたね。そのときに、大臣、エマラさんというパレスチナ人の方がいらっしゃったということを思い出していると、記憶しているというふうに思います。彼女は、第二次インティファーダの始まったパレスチナにおいて、子供たちに石を投げるんじゃなくて勉強をしようと、実は日本から出発した生涯教育論理をパレスチナにおいて実践をして、石を投げる子供たちに石を投げるんじゃなくて勉強をしようという運動をずっとされている。 私は、冒頭に言いましたが、アメリカとイラクの人間の溝を埋める積極的な活動を是非大臣がイニシアティブを取ってやっていただきたい。そして、冒頭、新聞記事を配付いたしましたが、インドのネールが日本の子供たちに象のインディラを贈り大きな希望を与えたように、今、正に我々日本がアジアに恩返しをする番だと、そういったメッセージをしっかり送っていただきたいというふうに思います。 残りが九分になってしまいましたが、最後、今、このイラク復興で一番今後活躍が期待されるのが現地で汗を流している方々、そして若しくは今後現地で汗を流す可能性のある方々、とりわけODAを実施していくJICAの方々の活動がこれから注目をされるというふうに思います。先日もODA大綱の見直しが発表をされ、このODAの在り方、そしてこれを行使するJICAのこれからの在り方がどうなっていくんだということが注目をされています。 十月一日からJICAが独立法人化されることは言うまでもございませんが、今注目されているのが、そのやはり総裁人事だと思います。大臣は、以前の私の質問に対しまして、オールジャパンで適材適所を見付けていきたいと。川口大臣が田中眞紀子前外務大臣から引き継いで今のポジションにいらっしゃる一つの大きな理由は、外務省改革ですよね。これに尽きると思います。そして、独立法人化でJICAが新たなニューJICAとして第一歩を歩もうとしている。その注目された総裁人事が、私は、かつてのように外務省からの、言葉は悪いかもしれませんが、天下りという形では絶対いけないと思うんです。新しいJICAを引っ張っていく人材を持ってこなければいけないと思っています。 今、大臣はどのようにこの人事についてお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) この前申し上げたオールジャパンで適材適所をという考え方に基づきまして、今いろいろ検討をいたしております。 私は、JICAという組織について、これはシリアにこの前行ったときにもシリアの外務大臣の夫人に言われましたけれども、我が国がやっている支援の中で、人が現に現地に行って、そして目に見える形で協力をしているという意味で、JICAというのは日本の外交の実施をしているという意味で、非常に大きな組織である、重要な組織である、JICAさえあればという雰囲気のおっしゃりようで、非常に高い評価をしていらっしゃいました。JICAの組織も、そういう意味で今その改革を一生懸命にやり、JICAに課せられた使命をきちんと認識をして動こうとしているというふうに私は思っています。 こういった組織の長を任命するという責任は非常に大きな責任であると思います。今、JICAについて、どういう組織であるべきなのか、あるいは現状どうなのか、どういう考え方があるのかという観点で、いろいろいろんな方にお話を伺いながら私は今勉強を重ね、推考を、考え方についての推考をいたしております。この前申し上げたオールジャパンで適材適所ということは変わっておりません。
○榛葉賀津也君 その大臣の答弁を聞いて安心をいたしました。 五月七日の決算委員会の質問において、山本一太委員がJICAの理事長は外部から登用したらどうだという質問に際して、大臣が、今おっしゃったオールジャパンを舞台に適材適所で考えたいということをおっしゃいました。 私は、冒頭言いました、大臣の今一番大事な任務はやはり外務省を変えていく。この議論をいたしますと、JICA対外務省というような構図で物を語る方々もいます。私は決してそうじゃないと思っているんです。JICAが変われば、必ずいい影響が私は外務省にも行くと思うんです。そして、少なくともそのためには、現場のプロパーの職員のモチベーションや、独法化した新しいJICAの、そして新しいODAの在り方を考えた場合、やはり経営感覚と国際感覚のあるトップをプロパーか若しくは外部からきっちりと据えていく、そういったアプローチが大事なんだろうと思います。少なくとも、従来の天下り型の人事はこの川口大臣のときでやめるしかない、今しか私は変えることができないと思っています。大変難しい、若しくは苦しい決断が大臣に迫られるのかもしれません。しかし、これからの開発支援や復興支援そして新しいODAの在り方を考えている良識ある与党、野党問わず、多くの国民は大臣の英断を私は絶対に支持をするというふうに考えています。 是非、現場の分かる、そして国際感覚のある方をJICAの総裁に据えていただいて、これからの新しいODAの在り方そして新しい日本の開発援助の在り方を考えていきたいということを私は強く要望をして、私の質問を終わりたいと思います。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今度の法案の審議の中で、小泉総理を中心に、どう考えてもこれはおかしい、首をかしげざるを得ないような、そういう答弁が続いています。 私たちは、本法案はこれは米軍のイラク占領を支援するという内容で憲法違反であり廃案にするべきだというふうに考えておりますけれども、これ、たとえ本法案に賛成をするという立場であっても、この自衛隊員を戦場に送るという重大な法案の審議に当たっては、やはり慎重で正確な議論を行っていくということは、これは私は与野党を超えて共通の認識であるべきだというふうに思うわけです。そういう点で、これまでの審議でなされた、どう考えてもちょっと納得いかない、首をかしげざるを得ないような、そういう国会、政府答弁についてただしたいというふうに思っているんですが。 まず最初に取り上げたいのは、小泉総理の例のフセイン大統領が見付からないからフセイン大統領はいなかったと言えるのかと、例のあの発言であります。最初にこの発言があったのは六月十一日の党首討論のときでした。我が党の志位和夫委員長が、なぜイラクが大量破壊兵器を保有していると断定したのかと、その根拠を問いただしたときにこう答えたわけです。この際は、だれもがもうこれは答えられないので支離滅裂な言い訳を言ったというふうに国民は受け取ったと思いますし、マスコミもそう書いておりました。しかし、その後、総理は二度にわたって、何か昨日もオーストラリアの首相の歓迎会でも同じことを言ったというふうに報道されている。だから、思わず言ったんじゃなくて確信犯的に言っているとすれば、これは極めて重大だと私は思うんです。 そこで、官房長官にお伺いをしたいと思うんですが、小泉総理が発行している、官邸で発行しているメールマガジンがございます。これ、戦争開始一週間前の三月十三日付けではこう書いてあるんです。この問題は「全世界対大量破壊兵器を持っているイラク」と断定をしているわけですね、の問題だと書いています。戦争開始日の二十日付けではこう書いてある。「問題は、大量破壊兵器を保有するイラクの脅威に私たちがどう対峙するかです。」と、これも断定している。そして、戦争開始から一週間たった二十七日付けでも「この問題の核心は、イラクが自ら保有する大量破壊兵器、生物兵器、化学兵器を廃棄しようとしないこと、」、疑いという言い方ではなくて、いずれも断定をされている。 官房長官、確認の意味で、これはまああくまで確認としてお聞きしますが、総理はイラク戦争の開戦前後にはイラクが大量破壊兵器を保有していると断言していたと、これは事実としてお認めになりますね。
○国務大臣(福田康夫君) イラクには多くの大量破壊兵器に関する疑惑があると、そしてまた関連安保理決議違反をしておるということにつきましては、これはもう安保理決議もございましたし、それから国連の査察団による何回もした報告にも明らかになっております。これは国際社会の一致した認識であると、こう思います。 総理のメールマガジン、御指摘の、それで発言していますけれども、そういうような国際社会の一致した認識を分かりやすい形で端的に表現したと、こういうように考えております。 フセイン大統領が見付からないのに云々という話ございましたけれども、それは一つのこれもイラクの大量破壊兵器の捜査を実施している今最中でございましてね、そしてあの広大なイラクにおいて現在発見されていないということでありますけれども、そのことがイラクに大量破壊兵器は存在していなかったということにはならないという趣旨を述べているんであります。
○小池晃君 分かりやすい形で端的にというふうにおっしゃったんですが、疑惑があるということと保有しているということは、これ全然違うわけですよ。これ、メールマガジンは何か大分読者減ったとはいえ、百八十万人流れているわけですね。そういうメールマガジンで三回連続ですよ。これ、明らかに表現として疑惑とは言っていないんです。断定されています、総理は。 もう一度言いますよ。「大量破壊兵器を持っているイラク」、これ三月十三日付けです。それから二十日付けは、「大量破壊兵器を保有するイラクの脅威」と言っているんです。それから二十七日付けでは、イラクが自ら保有する大量破壊兵器を廃棄しようとしないと言っている。あの疑惑という言葉は一度も使っておられないんだ。こういうふうに断定したその根拠、これ分かりやすい表現だなんという、そういうごまかし利きませんよ。これ説明すべきだと思います。
○国務大臣(福田康夫君) イラクが自己申告した生産量などの報告もあるわけですね。そういうものが、そういうものが行方不明であるといったような、そういうUNMOVICの報告もあったわけでございまして、そういうような、あの当時の状況から考えて持っているものだというふうに、イラクがそういうものを持っているものだというような、そういう何というんですか、疑惑と申しますか、そういう認識と申しますか、そういうものはあったんだろうと思いますよ。ですから、そういうことを端的に表現をしたと、こういうことであります。 当時の状況から考えれば、そういう表現が仮にあったとしても絶対的に間違いであるというわけではなかったんだろうというふうに思います。
○小池晃君 疑惑の段階であったにもかかわらず断定したことが誤りでないというのは重大じゃないですか。これ、疑惑なら疑惑というふうにはっきり言うべきですよ。それを断定する言い方を国民に向けて三回行ったわけですから、これ極めて重大じゃないですか。 それ疑惑であったんですね、じゃ、その時点は。じゃ、疑惑であったにもかかわらず断定したと。これ極めて責任重大じゃないですか。
○国務大臣(福田康夫君) これ、そうおっしゃるけれども、見付からなきゃ、それは事実は確認できないんですよ。そうでしょう。見付かれば、話は簡単な話なんですよ。
○小池晃君 いや、それはすり替えですよ。私は、保有していると。なかったというふうに私一言も言っていなんです。保有しているというふうに断定しているわけです。保有していると断定するのであれば、それにふさわしい客観的な根拠があるべきでしょう。それがないのに断定したということであれば重大じゃないですか。 それでは、官房長官、お聞きしますが、ここで保有しているというふうに断定するからにはそれだけの客観的な根拠があったはずですよ。それは一体何だったんですか。その時点での大量破壊兵器の保有を断定する客観的な根拠は何だったんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 国連の報告でもいろいろあります。例えば、この問題の核心は、イラクが自ら保有する大量破壊兵器、生物兵器、化学兵器を廃棄しようとしないことと、こういう記述もあるんですよ。それは、所有しているということを前提にした報告だというふうに私どもは思います。 我々としては、やはり日本国政府が調べるというわけではない、国際機関において調査をするわけですね。そして、その国際機関が報告を発表するということでありますから、我々政府として判断する場合に、それを信用するというほかに方法はあるわけでないんですね。ですから、そういうような、そのときの状況を見て、総理の発言、メールマガジンにおける発言があるとしても、これは不思議ではないというふうに思います。
○小池晃君 委員長、委員会成立していないようですから、ちょっと止めていただけますか。
○委員長(松村龍二君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(松村龍二君) 速記を起こしてください。 質問お願いします。
○小池晃君 大量破壊兵器をイラクが保有しているということを断定したという根拠になる資料は何なのかということにお答えいただいていないんですが、それがあるのであれば、何というふうに示していただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 今、それを証明する、私、資料持っておりません。ですから、お答えできません。
○小池晃君 私は、小泉総理のメールマガジンで核兵器の保有を断定している根拠を聞きますというふうに通告してあるはずです。お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 小泉総理がメールマガジンで、「全世界対大量破壊兵器を持っているイラク」と、こういう表現使っておりますけれども、その前段でもって、「このイラクの大量破壊兵器が世界の平和に対する重大な脅威になっている」と、こういうような言い方をしておりますし、その上でのそういう発言でありますし、またほかのメールマガジンでも、「問題は、大量破壊兵器を保有するイラクの脅威に私たちがどう対峙するか」と、こういう言い方もしているんですね。そしてまた、「国連の決議を無視し、大量破壊兵器の破棄をしてこなかった」という「フセイン政権がこれらの兵器を廃棄する意思がない」ということを言っているんですよ。 ですから、そういうのを見れば何が問題点なのかということはおのずから明らかだというふうに思うんです。
○小池晃君 今、官房長官が挙げられたくだりは、すべて大量破壊兵器の保有を、疑惑とは言っていませんよ、すべて保有しているという表現になっていますよ。ですから、私は聞いているんです。 疑惑の段階だという、疑惑があるというふうに書かれているのであれば、それは今の御説明も成り立つかもしれません。しかし、今の御説明、今、官房長官が読まれたメールマガジンのくだりは、すべて大量破壊兵器の保有を断定しているわけであります。ですから、断定しているのであれば、それにふさわしい客観的な根拠を示すべきだと申し上げているんです。
○国務大臣(福田康夫君) それはちょっと違うんじゃないですかね。 それは、大量破壊兵器の脅威と、重大な脅威ということを言って、それがあるかないかと。なきゃ、こんな問題にならないんですよね、そもそもが。そうじゃないですか。ですから、それはあるんだという前提でそういうUNMOVICなどの査察も行われ、国連の、国際機関の報告も行われている。また、安保理決議もそれを認めたんじゃないですか。すべての安保理加盟国、国連の決議ですよ。
○小池晃君 いや、全く答弁になっていないですよ。私が言っていることに全然答えていないんです。 大量破壊兵器の保有を、疑惑でなくて保有しているというふうに書いた根拠は一切示せないわけですよ、結局。そんなこと言っていませんから、どこでも、国際社会でも国連でも。そういうふうに断定していたのは、言わばアメリカ、イギリスだけであります。結局、アメリカなんかの言いなりだったということなんだ。しかも、アメリカもその断定を今否定し始めているわけですね。 ブッシュ大統領は六月二十一日のラジオ演説で、大量破壊兵器を保有という従来の言い方を、大量破壊兵器計画があったという言い方に変えております。 それから、ラムズフェルド国防長官は九日の上院軍事委員会公聴会でこう言っているんです。開戦前にイラクの大量破壊兵器についての新たな証拠は持っていなかった、我々は同時多発テロの経験というプリズムを通して、新たな観点から既にある証拠を見たんだと。要するに、新しい証拠が劇的に出てきたわけじゃないんだと、今まで持っていたものをその同時多発テロという色眼鏡を通して見たらこういうふうに見えてきたと、そういう話なんです。 外務大臣、ブッシュ大統領、ラムズフェルド国防長官、このような発言をされているという事実は間違いございませんね。
○国務大臣(川口順子君) ブッシュ大統領は、まず、六月の二十一日のラジオ演説で、サダム・フセインの歴史を知る者はすべて、彼が化学兵器及び生物兵器を保有し、彼が過去に化学兵器を使用したことについて合意している、多数の国の情報機関がサダム・フセインが違法な兵器を保有していると結論付けたとおっしゃり、それから引き続いて、我々は、いかに長期間掛かろうとも、サダム・フセインの兵器計画の真の範囲を明らかにする決意であるというふうに言っていらっしゃるということでして、その保有及びその計画、両方について触れていると思います。 それから、ラムズフェルド国防長官ですけれども、これは九日の上院の軍事委員会公聴会で証言をして、そして、連合は、コアリションですね、は、イラクによる大量破壊兵器計画の劇的な新証拠を発見したからイラクへの行動に出たわけではない、行動に出たのは、先ほど委員がおっしゃった九月、九・一一というプリズムを通じ、既存の証拠を新しい視点で見たからであるというふうに言ったということです。 ただ、同時に、ラムズフェルド国防長官は、フセインが武装解除していれば戦争は避けられていただろうと、しかし、彼は欺瞞を続け、査察団を妨害し続けた、論理的な結論は、フセインが大量破壊兵器を保持し続けたかったからであり、今後更に十二年間も国際社会を欺き続けられると信じたからであるというものであるというふうに言っているということです。
○小池晃君 アメリカも大量破壊兵器の保有という断定、表現を変え始めているわけであります。アメリカでもイギリスでも、もちろん日本でも、大量破壊兵器の存在を口実とした戦争への大義への疑問が大きく広がってきています。アメリカ政府すら、この保有の断定ということについて証拠なかったということを認めてきている。 こういうときに、日本の総理大臣は国民に対してどう答えているかというと、なぜ大量破壊兵器の保有を断定したのかという疑問に対して、フセイン大統領が見付からないからフセイン大統領はいなかったと言えるのかという、完全なすり替えであります。 官房長官は、これは分かりやすい例示だというふうに当委員会で十日におっしゃいました。フセイン大統領が見付からないからフセイン大統領はいなかったと言えるのかという、こういう説明は分かりやすい例示だというふうにおっしゃっていますね。これは本当にそう思っていらっしゃるんですか。私は例示としても完全に的外れだというふうに思いますが、この説明が適切なものだったというのが官房長官の見解ですか。
○国務大臣(福田康夫君) 例え話というのはぴったりということじゃないことは往々にしてありますよね。しかし、分かりやすいことは分かりやすいですよ。昨日のオーストラリアのハワード首相も、それは面白い話だというので、私もそれ使わせてもらえないかなというふうに言ったくらいですから、分かりやすいですよ。 ただ、今の段階で、じゃ大量破壊兵器が全くないと断言できるんですか。
○小池晃君 私は、イラクが大量破壊兵器を保有していなかったと断定など一言もしていません。フセインが今見付からないからフセインがそもそもいなかったと言えるのかと、これは言えませんよ。これは、現在見付からない、一生懸命捜しても見付からないということは、それはそもそもなかったということにはなりませんよというだけの話でしょう。それは当たり前なんですよ。だから、我々も、私ももちろんイラクが大量破壊兵器を持っていなかったなどと断定するつもりはありません。 問題は、何の証拠もなしに保有を断定し、そのことを理由に戦争を行ったわけでしょう。それで支持したわけでしょう、日本は。そのことの責任なんですよ。だから、総理の発言はそのことに対する説明には全くなっていないじゃないですか。そこを私は指摘をしているんです。そういう点を踏まえても適切だとなおおっしゃるんですか。
○国務大臣(福田康夫君) こういうやり取りというのは意義があるのかどうか分かりませんけれども。 今、大量破壊兵器も捜しているんですよ、あるかないかね。これ、捜すの大変だと思います、実際問題言って。本気であの大量破壊兵器、持っているものを隠そうと思えば、あの広大なる砂漠にばらまいちゃったら、もう見付けるの大変でしょう。砂あらしで一日で消えちゃうですよ。そのうちにまた現れてくるかもしれぬけれども。そういうことを本気でやったならば、これを見付けるのはもう容易なことじゃないと思いますよね。しかし、それに比べたらフセイン大統領を見付けるのは、これ、もし生きているという、存在しているということを前提にすれば、これはその方がよっぽど見付けやすいんじゃないかなというように私は思います。これはもう、何というんですか、私の想像の中の話ですからね。 そのぐらい、ですから、例えとしては、フセイン大統領ですら見付かっていないと。ましてや、隠そうと思った大量破壊兵器をこの砂漠の中で見付けるなんて、これは大変なことだろうという例えでもあろうかと思います。
○小池晃君 ですから、それでは説明、私の質問に答えになっていないと言っているんです。 私は、これは経過で言いますと、党首討論でも志位委員長は、なぜ保有を断定したのですかと、そういう質問をしたんですよ。それに対して、フセインが今見付からないからフセインがそもそもいなかったと言えるのかと答えたんですから、これでは断定したことの説明にはなっていないではないですかと言っているんです。そのことには今も一言も触れていらっしゃらない。 そもそも、フセインが今見付からない、だからフセインがそもそもいなかったなんという人は、これは世界じゅうだれもいないと思いますよ。フセインというのはいたんだし、声だってこの間、何か出てきたじゃないですか。CIAはこれは本人だというようなことを言っているわけですよ。 しかし、大量破壊兵器はどうかというと、これは違いますよ。大量破壊兵器は開戦前から今に至るまで存在が確認されたということはないわけですよ。だから、なかったと断言はできないですけれども、全くなかったという可能性は排除できないじゃないですか。官房長官、聞いていてくださいよ。全くなかったという可能性を排除できないでしょう。そもそもが、フセインはそもそもいなかったということは、これはあり得ないけれども、大量破壊兵器は結局なかったという可能性だって否定できないじゃないですか。そのことはどうですか。その可能性だってあるでしょう。これだけ捜して、最終的にはなかったという可能性は、これは否定できないんじゃないですか。
○国務大臣(福田康夫君) 残念ながら、それはあったんでしょう。イラク自身が自己申告、かつて、あったんです。それが開戦時にあったかどうかは分かりません、分かりません。そのあるという疑念が強かったから、結局、開戦になったんじゃないですか。
○小池晃君 いや、私の質問に答えていないんですよ。私は、今お聞きしたのは、なかったという可能性も否定できないじゃないかと。そういうことはどうなんですか。結局、捜したけれどもなかったという可能性は私は一〇〇%排除できないと思いますよ。その点について官房長官はどのようにお考えですか。
○国務大臣(福田康夫君) 一四四一国連決議もありますね。何もなきゃ国連であんなに大騒ぎして、全世界が大騒ぎしてということではないでしょう。それは、ある可能性は極めて強かった、若しくはあったということなんじゃないでしょうか。
○小池晃君 なかったという可能性を否定できないというのであれば、あったという、これは根拠、あったと断定したという根拠を示すべきですよ、あるという断定した根拠を。結局、そこに戻ってくるんですよ。そこのところをあいまいにしたまま議論されているわけですよ。あったというふうに断言しておいて、その後、こういう形でごまかして、そして、なかったという可能性もあるじゃないかと言ったらば、いや、ある可能性が高いんだというふうにまた戻っていくわけです。だったら、しっかりとした、国民が納得し得る、日本政府としてはこれこれこういう根拠を基にイラクの大量破壊兵器についてあるというふうに考えましたという根拠を示すべきですよ。それを一切示さないじゃないですか。いかがなんですか。
○国務大臣(福田康夫君) それは国際社会がそういうように認めたことなんですよ。我が国だけでどうこうできる話ではないでしょう。余りむちゃなことを言わないでください。
○小池晃君 国際社会が認めたというふうに簡単におっしゃるけれども、一体、国際社会のどの機関がどこで正式にイラクの大量破壊兵器の保有を断定をしたんですか。そういう事実はないはずです。 しかも、大量破壊兵器の保有については、そもそも最初から偽造だったという疑いが今急速に出てきているわけであります。これは御承知のとおりです。 英国政府の昨年九月の報告書には、四十五分でイラクが生物化学兵器を配備できると、これは全く根拠のない記述だったと。そして、二月の報告書は学生の論文を盗用したことが問題化しているわけです。そして、アメリカの国防情報局は、昨年秋の段階で化学兵器が存在する信頼できる情報はないと、そういう報告を出している。そして、十一日にはCIA長官が自らの情報の誤りも認めている。これは結局、アメリカ、イギリスは、大量破壊兵器についての情報を自分に都合のいいように操作をして世界を欺いてイラク戦争へ突き進んだんじゃないかと、こういう疑問が今沸き起こってきているわけですよ。 官房長官、こういうときに、こういうときに小泉総理はあんな、フセイン大統領見付からないからフセイン大統領はいなかったと言えるのかと、こんな説明で国民の疑惑に答えることができるのかと私はそう聞いているんですよ。こんな言い方で国民の疑問、解消されると官房長官はお考えですか。そこはいかがなんですか。
○国務大臣(福田康夫君) ちょっと、いつ総理が発言したのか見てお答えします。
○小池晃君 いつ総理って、ちょっと待って。
○国務大臣(福田康夫君) いつの発言かね。
○小池晃君 いつ総理って、これ党首討論でやり、そしてテレビ中継されているときの連合審査会でやり、そして参議院の予算委員会でやったんですよ、総理は。ちょっと時間稼ぎしないでください。 私が言っているのは、総理のあのような説明では、大量破壊兵器の疑惑というのは最初からなかったんじゃないかという国民の疑惑には、私は説明にはなってないんじゃないかと、そういうふうにお聞きしているんですよ。官房長官として率直な御見解を示していただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 率直に申し上げて、あの発言を総理がされたころ、もう一か月以上前でしょう、恐らく。そのころ大量破壊兵器はなかったんじゃなかろうかといったような、そういう国際世論はなかったと思いますよ。今でもそれは全くないというような、そういう世論というのはないんだろうと思いますね。 いずれにしても、あるかないかという議論を今の段階で幾らしたって余り利益はないと思いますよ。それよりも、しっかりと捜査、査察をすべきだと、こういうことじゃないでしょうか。そして、その事実を見て判断をすればいいことだと思います。
○小池晃君 私は、あるかないかという議論をしているんじゃないんです。あるというふうに断言したことの根拠を聞いているんです。その責任を問うているんです。そのことについて全く説明がないわけですよ。そして、あのような形でフセイン大統領が見付からないからフセイン大統領はいなかったと言えるのかと、こんなでたらめな答弁で国民が納得するかと。 しかも、官房長官はあの時点はとおっしゃいましたが、あのとき党首討論で一回だけであれば私もこんなにしつこく追及はしないです。その後二回、国会でやっているんです。そして、更に昨日、オーストラリアの首相に対して歓迎会でも言っているんです。だから私は言っているんです。そんな、こんなでたらめな答弁、私は断じて許せない。 官房長官、答えてください。あのような言い方で国民の疑問に答えることができると考えているんですか。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほども申し上げましたけれども、総理は、断言と言っていいのかどうか、そういう、例えば全世界対大量破壊兵器を持っているイラクと、こういうように言っていますが、その前に、これはさっきも言ったことですけれども、イラクの大量破壊兵器は世界の平和に対する重大な脅威になっているというような表現とか、また別のメールマガジンで、大量破壊兵器を保有するイラクの脅威にどう対峙するか、また国連の決議を無視して大量破壊兵器の破棄をしてこなかった、フセイン政権がこれらの兵器を廃棄する意思がないことが明らかになったといったような表現でもって、力点はそういうところにあるんですよ。 ですから、その後で言っている、大量破壊兵器を持っているイラク、これは断定しているじゃないかと、これはやっぱり言葉じりをとらえた表現というふうに言うしかないですね。
○小池晃君 なぜ、そのような前置きがあったから断言しなかったと言えるんですか。今の御説明では全く、断言してないという説得的な説明にはなっていないと思いますよ。だって表現としては、今お読みになったもの、すべて断言しているわけじゃないですか。 疑惑という言い方をしているのであれば私もこういう言い方はいたしません。しかし、メールマガジンの中で疑惑という言い方は一切していないわけです。そして、すべて、保有していると、今言ったの全部、だって断言しているじゃないですか。大量破壊兵器を持っているイラク、大量破壊兵器を保有するイラク、こういうのを普通は断言と言うんです。 ですから、こういうふうに言った、こういうふうに言ったことを根拠を示しなさいと、示してくださいと言っているんです。
○国務大臣(福田康夫君) 総理は、小泉総理は、断言とは言っていません。断言するとは言っていません。だからちょっと、あなたの表現もちょっときつ過ぎるんですよ。もう少し全体を見て総合的に判断してください。
○小池晃君 私は一切、断言するというふうに、小泉総理が断言するというふうにメールマガジンで言ったというふうには私は申し上げておりません。こういうふうに、保有するというふうに言っているのは、普通は日本語ではこれは断言と言うんです。疑惑ではありません、これは。だから、こういう言い方をした根拠は何かと。結局答えられないということだと私は思う。 もう一ついい加減な答弁。九日の連合審査会で我が党の緒方議員の質問に対して、あのときテレビ中継までされていたんですが、総理、こう言っているんですね。「現に四十数か国も軍隊派遣してイラクに行っている」というふうに言ったわけです。これは明確にこう言っています。 外務大臣は、いつもならば、これは事実関係というと指名もしないのに外務大臣出てくること多いんですが、このときは事実関係なのに、事実関係なのに、このときはテレビ放映までされているのに訂正されなかったんですね。 ということは、これは四十数か国、現に四十数か国、軍隊派遣しているというのは間違いのない答弁だったということなんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) それ、総理のそのときの答弁、具体的に私、今ちょっと記憶ははっきりいたしておりませんので、今そういうことを総理が言われたかどうかということについてははっきり申し上げられませんけれども、私がそのときに出ませんでしたのは、何回か今まで出て共産党の方に指名していないといって怒られたものですから御遠慮申し上げたということです。
○小池晃君 間違った答弁したら、ちゃんと訂正してほしいんですよ。 これは重大な問題ですよ、事実関係としても。これ、テレビ見ていたんですから、NHKテレビで中継されていたんですよ。そういうときに、現に四十数か国も軍隊を派遣してなんというのが、これ流れていいんですか。 これ、事実関係お伺いしますよ。四十数か国、現に軍隊派遣されているんですか。
○国務大臣(川口順子君) 既に派遣を行った国、これは十六か国、アメリカ、イギリスを含んで十六か国です。それから、派遣を決定した国、これは十八か国でございます。 したがいまして、足しますと三十四か国ということになると思います。
○小池晃君 現に派遣しているのはアメリカ、イギリスのほか十四か国であります。合わせて十六か国。予定も含めても四十数か国なんという数字は全く出てこないわけですね。インドは派兵を中止をしているわけであります。これ、明らかな誤りだというふうに思うんです。 さらに、軍隊を送っている国のうち、いわゆる国連安保理決議一四八三で言う、安全で安定した状態の回復、このための支援活動をやっている軍隊を送っている国というのは何か国なんですか。
○国務大臣(川口順子君) これはすべての国についてあなたが派遣をしている根拠は何ですかという形で把握をしているわけではありませんので漏れている部分があるかと思いますけれども、私どもが把握をしている範囲では、派遣をしているか、あるいは派遣決定済みの国々のうち、十一か国が一四八三に基づいて貢献を行うということを明言しているということであります。 明言をしていないところでもそう考えているところがないという可能性を排除することはできませんし、それから、いずれにいたしましても、各国が軍隊を派遣をしている、あるいは派遣をすると決定をした、その場合に、その判断の根拠というのはそれぞれが主体的に判断をして実施をすると、そういうことであります。
○小池晃君 一四八三に基づくといっても、それが安全、安定確保の活動なのか、あるいは人道復興支援なのかというのはありますよ。韓国とかサウジアラビアとかアラブ首長国連邦なんかは、これ人道支援だと思うんです。安全で安定した状態の回復のための活動、いわゆる占領軍支援を行っているという国は私はもっともっと少ないということだと思うんです。先ほどから議論があるように、インドは派兵、撤回したと。私は、憲法九条を持つ日本こそこういうものは撤回すべきだというふうにここでも申し上げたいんですが。 問題は、安全及び安定を回復する活動の中身であります。 今回の法案の最大の目的というのは、これは自衛隊をイラクに派遣をし、米英占領軍への協力を行うということだと思います。これは法案では、自衛隊が人道復興支援活動と安全確保支援活動を行うというふうにしている。 安全確保支援活動について、法案の第三条の二では、国連加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動を支援するというふうにしているわけですが、このイラクの国内における安全及び安定を回復する活動というのは具体的には、具体的には実際今イラクで行われている活動の中でどういう活動をこれは指すのか、これをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) イラクの国内において安全及び安定を回復する活動というのは二つあると考えています。一つは犯罪等の防止によってイラク国民の生命、身体の安全、ひいては社会全体の安全を確保するということです。もう一つは、イラク国民の生活を安定させることによって社会秩序を回復するための活動、これを指すというふうに考えております。
○小池晃君 それじゃ全くちょっと分かんないんですよ。具体的なイメージを持てないと実際にこれ、この活動を支援するというのであればもっと明確に示すべきだと、もっと具体的に国民に対して説明する私は責任があると思うんです。 具体的にお聞きしますが、米英占領軍がこの間行ってきた掃討作戦、半島攻撃作戦、続いて砂漠のサソリ作戦、砂漠のガラガラヘビ作戦、現在はツタの蛇作戦だと。昨日の中央軍のプレスリリースによればソーダマウンテン作戦というのもやっているようであります。こうした掃討作戦ですね、一連の。これは法案に言う国連加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動と、法案で言っている、法案で言っている国連加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動に該当するわけですか、いかがですか。これは法案の中身だから内閣なんですか、いかがでしょう、官房長官、あるいは防衛庁長官でも結構です。
○国務大臣(福田康夫君) じゃ、原則的なことを申し上げますけれども。
○小池晃君 原則はさっき聞いたから。
○国務大臣(福田康夫君) 個別の作戦については私は承知しておりませんからね、原則的な話。それでは防衛庁長官から答弁……。
○国務大臣(石破茂君) もう一度申し上げますけれども、本法案に基づいて我が国の支援の対象となりますイラクにおける安全及び安定を回復する活動とは具体的にはということで外務大臣から答弁がございましたが、犯罪の抑止等によってイラク国民の生命、身体の安全、ひいては社会全体の安全を確保するとともに、イラク国民の生活を安定させることによって社会秩序を回復する、こういうことでございます。ですから、ガラガラヘビであろうが、ツタの蛇であろうが、サソリであろうが、それがこの二つの要件と申しますか、それが明確に峻別できるわけではありませんが、そうであれば、これはイラクにおける安全及び安定を回復する活動ということになるのであります。 我が国がやってはいけないのは、午前中からずっと御答弁を申し上げておりますとおり、国際的な武力紛争の一環として行われるような、そういうことを我が国はやってはいけないということなのでありまして、アメリカが何をやっているか、それが我が国の活動がどう評価されるかということを総合的に勘案することになります。
○小池晃君 その安全、安定のための活動であれば、それに当てはまるのであれば、ここで言う安全、安定を回復する活動だという御答弁だと。 ということはですね、こういうふうにアメリカは説明しているんですよね。ラムズフェルド国防長官とマイヤーズ統合参謀本部の司令官は、これ六月三十日の記者会見でガラガラヘビについてこう説明しています。ガラガラヘビ作戦は親衛部隊を破壊し、拘束することによって安全で安定的な環境を確立することを目的として開始されたというふうに当事者がおっしゃっているわけですね。当事者が安全で安定的な環境を確立することを目的としてやっている作戦だと言っているんだから、これ少なくともガラガラヘビ作戦については、じゃ明白ですね。 で、もう一度聞くと、要するに安全及び安定を回復する活動にガラガラヘビ作戦が当てはまるのであれば、これが法の第三条二に言う国連加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動に該当するということであれば、すなわちガラガラヘビ作戦は取りあえずこの第三条の二の国連加盟国が行う安全及び安定を回復する活動になると、その一つだということでよろしいですね。
○国務大臣(石破茂君) それは否定をされるものではありません。
○小池晃君 これ、ほかのことでお聞きをしたいんですが、そうすると、このガラガラヘビ作戦というのは安全及び安定を回復する活動だということ、それから先ほど私申し上げたこの一番新しく出てきている、今、オペレーション・アイビー・サーペント、ツタの蛇作戦やっているわけですが、それを支えるソーダマウンテン作戦というのもやっているんですが、これもこう言っているんです。アメリカ中央軍の昨日付けのニュースリリースでは、安全な環境をイラクにおいて創出するために行っていると。 ということは、これもやはりこの安全、安定を回復する活動ということの一つになりますね。
○国務大臣(石破茂君) 全面的に否定をされるものではありません。
○小池晃君 そうすると、こういうのはどうなんでしょうか。 六月十八日にアメリカの第四歩兵師団のオディエルノ司令官はバグダッドで記者会見やっています。これも国防総省のホームページで公開をされておるわけなんですが、これによりますと、こう言っているんですね。攻撃を打破し、この地域の安全と安定を回復するために旧政権メンバーの捕縛、捜索と攻撃任務、巡回と武装解除のための襲撃、敵の部隊を打ち破る任務を行っていると。ここでも司令官はこの地域の安全と安定を回復するために行うと言っているんですが、こうした活動も、もちろん国連加盟国が行うイラク国内における安全及び安定を回復する活動ということになるんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) それは全面的に否定をされるものではありません。 それは、先ほど来何か持って回った答弁をしているなというふうにお思いだと思いますが、そのことが、相手がだれであるのか、組織的、計画的、国際性云々かんぬんということを勘案をいたしまして、ガラガラヘビであろうが、サソリであろうが、ツタの蛇であろうが、相手が何者であるかということによってそれが国際的な武力紛争の一環としてとらえられるかとらえられないか、そういうようなことの判断とはまた別なのでございます。そのことが安定を確保するような活動なのかと言われれば全面的に否定できないと申し上げましたのは、そういう意味で申し上げておるところでございます。
○小池晃君 しかし、ガラガラヘビとかツタの蛇というのは野盗対策じゃないんですよ。野盗ですよ、野党じゃないですよ。野盗対策じゃないんですよ、これは。これはフセイン残党の掃討作戦でしょう。ということは、今の御説明でいけばこれは安全、安定回復活動に合致するということでよろしいんじゃないですか。
○国務大臣(石破茂君) それは一致をする場合があります。ただ、それがすべてぴったり重なるかどうかということは、それぞれのガラガラヘビであろうが、ツタの蛇であろうが、サソリであろうが、その作戦というものの詳細を私は存じ上げておるわけではございません。一〇〇%一致するということかどうかは分かりません。 要するに、その内容、範囲、対象、目的などにつきまして、当該活動を行う国、つまりこの場合にはアメリカでございますが、説明を受けました上で我が国として主体的に判断をし、関連安保理決議を踏まえて、問題なのはこのような活動を我が国が支援をするための措置を行うことが是か非かということなのでございます。私どもがそれに対する支援を行うことがこの法案に沿ったものであるのか、その根底にある憲法の趣旨にかなったものであるのかということは、そういうことをすべて踏まえまして我が国が主体的に判断をすることになるわけでございます。
○小池晃君 ほかの実例についても聞きたいんですが、アメリカ中央軍の六月十八日のニュースリリースでは、こう言っているんです。 米軍はCPAの前で行ったイラク人のデモに対して発砲し、イラク人が二人死亡したとされていると。このデモは、中央軍の発表によれば、仕事が不足していることへの抗議のために行ったデモだったということなんですね。これは中央軍のニュースです。これは、要するに大変失業者が増えていて抗議行動が起こっていると。これに対して発砲していると。デモの鎮圧のために発砲をした。 こうしたこともこの国連が行う、国連加盟国が行うイラク国内における安全及び安定を回復する活動ということになってくるんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) これも先ほど来お答えをしているように、白なのか黒なのか、どっちだと、こういうふうに言われますと、それがどういうものであったのかを正確に把握をしておりません以上、白だとか黒だとかいうお答えは申し訳ございませんがいたしかねます。それは安定化に資する活動と言える場合もあるというふうな答弁しか申し上げられないのは、それがどういうことであるか正確に把握をしておらないがゆえでございます。
○小池晃君 ブッシュ政権に影響がある外交問題評議会、ここが出している米軍への抵抗という報告書があります。六月三十日に出ている。ここではこう言っているんですね。イラクのレジスタンスは日増しに組織化され拡大している多くの兆候を示しているというふうに言っています。この報告書の中では、だれが米軍を攻撃するのかという設問に対してこう言っているんですね。多くはバース党などのサダム親衛防衛隊員、他国からのイスラム部隊、第三のタイプは貧乏で米軍を攻撃することでもうけようという素朴なイラク人だと。そして、バスラ周辺で起こった暴動のように、攻撃者はしばしばイラクにおける連合軍の存在と行動に怒った普通のイラク人を含んでいるように見えるというふうに外交問題評議会の報告書は書いているんです。今、こういう状況が生まれているんだろうと思うんです。普通のイラク人がアメリカ占領軍に対する抗議、抵抗を強めていると。 詳細に細かく把握しなければ分からないという部分はもちろんあるでしょう。しかし、一般論として言って、こういうものは、こうした行動を鎮圧するというような活動もこのイラクにおける安全と安定を回復する活動の中にこれ含まれるカテゴリーになるのかどうか、これはお答えいただきたいと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(石破茂君) 全面的に否定はされません。ただ、外国が、先生がおっしゃるように外国の議会がこう言っている、あるいはメディアがこう言っている、あるいはそういうようなグループのリーダーがこう言っている、いろんなことはございます。しかしながら、我々は、国連決議一四八三、あるいはただいま御審議いただいております法律、それに従いまして現地で行動をするわけでございます、仮にお認めをいただいたとするならば。だとすれば、その判断は我が国が主体的に行うことになるわけでございます。それは我が国の法律に適合したものなのかどうなのか、そういうことは主体的に我々が判断することでございまして、現地において、私どもはそういう現場に遭遇をいたしておりません。実際に現地に行きましてどういう状況なのかということを見なければ判断はできないものでございます。
○小池晃君 我が国の判断という問題でちょっとごまかしていらっしゃると思うんですが、私が聞いているのは純粋に法律の解釈の問題で、第三条の二で言っている、ここで言っている国際連合の加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動に合致するのかどうか。それを支援するのかどうかとか、そういう議論をしているんじゃないんです。この第三条の二の定義にかかわる問題としてお聞きをしているんです。 そういう点でいえば、今私がるる申し上げてきたような、これは盗賊に対する行動ではないですよ。一定の国又は国に準ずる集団に対する掃討作戦という一連のもの、あるいは占領軍に対する抗議行動、これは物取りのためにやっているわけじゃないですよね。こういうもの、こういったものに対する鎮圧活動というのは、この法で言っている、第三条の二の安全及び安定を回復する活動に合致するものであると。すべてがそうだとは言いませんが、そういうカテゴリーの中に含まれるということはお認めになりますね。
○国務大臣(石破茂君) ですから、私も別にすり替えているつもりはございませんで、国際連合加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動とは何なのか、その活動の相手方が、先生御指摘のように野盗ではなく、強盗でもなく、そういうような組織的な集団であったとしたらどうなのだということだろうと思います。仮に相手がそのような組織的な集団であったとしても、それが全くイラクの国内における安全及び安定を回復する活動ではないというふうに全面的に否定をされるということにはならないということを申し上げているわけでございます。
○小池晃君 更にお聞きをしたいんですけれども、自衛隊の支援する活動の中身についてであります。 外務省、防衛庁、それから陸上自衛隊の幕僚監部の実務者十名が訪米をして、六月三十日から七月二日まで国防総省、国務省、米軍の幹部と会談した、そういう報道がありますけれども、これは事実でしょうか。外務省及び防衛庁にお聞きします。
○国務大臣(川口順子君) そういう会談を持ったということは事実です。
○国務大臣(石破茂君) 意見交換を行ったということは事実でございます。
○小池晃君 報道によれば、日本が想定していたC130による輸送と給水については、それだけでは不十分だということで、武器弾薬について大型輸送ヘリによるイラク国内拠点間の空輸、陸上輸送が要請されたといいますが、これは事実でしょうか。
○国務大臣(石破茂君) いろいろな意見交換は行っております。その中で、いろいろなニーズあるいは我々の能力についての意見の交換もいたしております。ただ、具体的な輸送ヘリでありますとか空輸でありますとか、そういうようなことにつきましては、お答えはアメリカ側との関係もございますので差し控えさせていただきたいと思います。 それは調整の過程において、ディスカッションの中で、当然いろんなニーズがございましょう、我々が持っているいろんな能力もございましょう、その中で意見交換は行われております。具体的なことにつきましては申し上げることをお許しをいただきたいと存じます。
○小池晃君 十三日の新聞報道では、防衛庁は米軍向けの武器弾薬の空輸を行うというふうにされていますが、そういう方針決めたと報道されていますけれども、こうした米軍からの要請に基づくということになるんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) そのような事実はございません。意見交換を現在行っておることでございまして、それは法案をお認めをいただかない段階において確定的、断定的なことが決められないのは当然のことでございます。
○小池晃君 イラク国内拠点間の空輸、大型ヘリによる空輸、これは行わないということなんですか。武器弾薬の空輸というのは行わないということなんですか。その点について、完全に否定されるんであれば否定していただきたい。
○国務大臣(石破茂君) 完全に否定はいたしません。
○小池晃君 完全に否定しないということであります。 武器弾薬の輸送というのは周辺事態法でも一応除外されていました。テロ特措法のときも、最後の修正で陸上輸送は除外しました。はっきり言えば、兵たん支援は、我々は水であろうと食糧であろうと武器であろうとこれは戦争の一部だというふうに思っております、程度の違いでしかないと。しかし、武器弾薬の空輸ということも否定しない。これは本当に幾ら何でも戦争と一体のものだということになってくるだろうと。 しかも、バグダッド国際空港ではC130に地対空ミサイルが撃たれたという報道もある中で、いよいよこの米軍支援、これが相手側からすれば攻撃対象となってくるのではないか、非常に危険な事態になるのではないかということを大変危惧するわけでありますが、イラクの現状をどう見るかということであります。一層混沌としている。 ブッシュ大統領が五月一日に大規模な戦闘を終結したと宣言してからの被害について、これはラムズフェルド国防長官が十三日に発表していますが、それによれば米兵の死者は少なくとも七十九名、負傷者は四百名以上だと。それから、七月十日にはアメリカ中央軍のトミー・フランクス前司令官がイラクにおける米軍への攻撃は一日十回から二十五回に上るというふうに報告されています。十四日には二か所でロケットによる攻撃が行われた。それから、十六日にも爆発が起こって米兵一名が死亡した。米兵の死者はついに湾岸戦争時に並んだわけであります。 先ほども議論ありましたが、政府は今の事態について、イラクでの米兵への襲撃というのは、これは非常に増加しているというふうに認識されているのかどうか、この点についてお答え願いたいと思います。官房長官でしょうか。よろしくお願いします。
○国務大臣(川口順子君) イラクにおける米軍の亡くなった方の数ですけれども、五月と六月が三十七、二十八、七月が十六日現在で十八ということになっているわけです。それで、七月は、特に昨日、割に多かったわけですけれども、これは十六日、十七日がそれぞれバース党関連の記念日に当たっているというようなことも一因としてあったかというふうに思います。 いずれにしても、いろいろな状況はその日その日でございますけれども、また地域的にもばらつきがあるということであります。全体として引き続き十分に注意をしなければいけない状況が続いていると思いますが、基本的な判断、戦闘が基本的に終了しているということは変えていない、治安確保は現在の当面の課題となっているというふうに考えています。
○小池晃君 ちょっと、官房長官のさっきの答弁とちょっと違うような気がするんですけれども、官房長官は、予想に、期待に反して余り良くなっていないとおっしゃいました。 私は、率直に見て、今、資料もお配りしました。これ、アメリカ中央軍のプレスリリースだけから、これは全部事故は除きました。銃撃等の、交通事故などはすべて除きました。除いて見てみると、私は、これはどう見てもアメリカ兵に対する攻撃というのは急増していると。見てください、官房長官、これ、六月の後半から急増しているわけですよ、六月下旬以降七月に掛けて。銃撃や手りゅう弾による攻撃が連日のようにやられているんです。与党代表団の現地調査というのはこれは実質二十三日までですから、与党の皆さん行った後ぐらいから、これは本当に立て続けに私は米兵に対する襲撃事件、激増していると。 官房長官、今の現状について、アメリカ兵に対する攻撃は急激に増えてきているんだという認識をお持ちかどうか、官房長官、お答え願いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど私が期待に反してという表現を使いました。これは私は、もっと治安が早急に改善されるという期待を持っていたものですからそういう表現になったわけでありまして、状況は変わっていないということなんだろうと思います、全般的に見ましてね。 ただ、地域的に限られているのかどうか、地域性があるのかどうか。一般情勢報告としてはそういうように見ておりますけれども、その辺よく精査しなければいけない、そういう問題だと思います。 それから、ちょっと余計かもしれませんけれども、米軍はたくさん死者も出ている、イギリスも一回六人ということがございましたけれども、主としてというか、もうほとんど米軍に限られているわけですね。その辺が、どういうことでそうなのか、それだけまた危険な地域に米軍がいるのかといったような推測もできるわけでありますけれども、実は治安維持についてはほかの国も従事しているようでございます。例えばイタリア、デンマーク、リトアニア、ポーランドというのは治安確保というような観点でイラク国内で作業しているというように報告を受けておりますけれども、しかし、今、そういう国々で死者が出たというそういう報道はない、こういうこともございますので、そういうことも含めて、いろいろ考えていかなければいけないと思っております。
○小池晃君 それは、アメリカ十四万行っていてイギリス一万ですから差が出るのは当然なんですよ。 私がお聞きしているのは、これ見てくださいよ。これを見て、増えていないとは言えないでしょう、さすがに。私は、最初のころは結構事故が多いんですよ、プレスリリースを見ても、中央軍の。ただ、最近になってきて、やはり銃撃あるいは待ち伏せ攻撃、手りゅう弾、ロケット推進式りゅう弾、こうした攻撃が最近になってやはり増えてきていると。そして、ラムズフェルド国防長官もこう言っているわけじゃないですか、テレビのインタビューで。これから夏に掛けてフセイン支持勢力にとっての記念日が続くので、これから攻撃は増えるだろうというふうに、官房長官、アメリカ当局もこれから増えるというふうに言っているわけですよ。 私、これ見てください、地域によってという、そんな問題じゃないと思いますよ。全体として米兵に対する襲撃、多発傾向にあると。これは当然そういう認識でないと私は困ると思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 米軍が襲撃を受けているというこういう事実は、これはそのとおりだと思います。これが今後どうなるかということであります。こういうような状況を踏まえて、米軍としてもどういう対応措置をするかというそういう観点でラムズフェルド国防長官も発言をしたんだというふうに思っております。
○小池晃君 先ほど議論したように、安全、安定を回復する活動というのは、単にフセイン政権の残党狩りということではなくて、抵抗闘争に対する、占領軍の抵抗闘争に対する鎮圧のようなものも含まれてきている。停戦合意なされていないイラクで占領軍が反米デモなどを武力で鎮圧するということをやっているわけです。こういう中で日本の自衛隊がこれ支援に行く、米軍支援を行うということになると、私はこれ、普通のイラクの人々からも自衛隊、抵抗を受ける危険性あるというふうに思うんです。 例えば、こんなことを言われています。朝雲の今年の六月五日付けで、防衛研究所の小塚郁也さんというんでしょうか、主任研究官はこう言っているんです。たとえ輸送支援を行うにしても、輸送支援だとしても、こう言っているんですね、現地で護衛任務を他国の歩兵部隊などに要請することは実際のところできないだろうと。そうすると、輸送部隊に加えて、護衛の陸自普通科部隊と装甲車などの装備品も送り込まなければならなくなる。普通科部隊は戦闘部隊であり、現地では治安維持部隊と一体化して見られるおそれがある。ねらわれる可能性も高まる。住民からは自衛隊も占領軍と同様に見られて、宿営地の性格なども従来のPKOと違ってくる。最悪の場合は自爆テロの目標にさえなり得る。これ官房長官、防衛研究所の主任研究官の発言です。大変ねらわれる危険が高まるのではないかというこの指摘は私は十分にうなずけるものだと思うんですが、官房長官、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 安全に十分な配慮をするということは当然でございます。ですから、そういう懸念というものを持ち続けながら、防衛庁も実際のその行動計画を作っていかなければいけないと思っております。 しかし、先ほどちょっと申し上げましたように、米英以外の治安維持活動をしている国々もあるわけでございまして、そういう国々からは死亡という報告がまだない。また、これから派遣を決定して派遣しようというそういう国々もございますけれども、その中でも安定化部隊ですが、治安維持、治安維持というような方面の仕事をしようという国が一、二、三、四、私が持っている分でも四か国あると、こういうことでございますから、それはやっぱり、先ほど申しましたように米軍は本当に危険な最前線に立っているんだということだと思います。そしてまた、そういうおかげと言っては言葉は適当かもしれませんけれども、ほかの国々が安定した仕事ができると、こういう部分もあるんじゃないでしょうか。
○小池晃君 イラクの国民の抵抗、これからどんどんどんどん高まる可能性があると思うんです。その中で自衛隊が占領軍と一体だというふうに見られればどうなるか。 これは、朝雲のインタビューではさっきの防衛研究所の方はこう言っているんです。先に行った国がそれぞれ安全で容易な仕事といったいいとこ取りしてしまって、後から行った日本が条件の悪い仕事を押し付けられるといったことも十分にあり得ると、こんなことまで言われているんですね。自衛隊は米英占領軍と同じ占領軍だと見なされる、かつ米英軍と違って実戦経験もない。なおかつ条件の悪い仕事がもしかしたら回されるのかもしれない。こういう中で、私は自衛隊は非常にねらわれやすくなる、攻撃対象になってくるという危険というのはこれは極めて高いんじゃないか。 非戦闘地域で活動、そんなこと言うけれども、私はこれ、非戦闘地域か戦闘地域、区分けなんか本当にできないと思うんですよ。そういう中で、結局自衛隊員が行ったら自衛隊員がねらわれる。自衛隊員が行ったところがこれは一番戦闘地域ということにどんどんどんどんなっていくということになるんじゃないかと。私は大変そういう危険を感じるんですが、官房長官はそういう危険は感じられませんか。
○国務大臣(福田康夫君) そういうことはないようにということでこの法案は作っておるわけでございまして、この法案を忠実に実行に移すということが大事だと思っております。
○小池晃君 私が言ったのは、そういうことがないようにという仕組みというのが正に成り立たないのではないですかと言っているんです。正にそういったところがねらわれるということになるじゃないかと。私が聞いているのは、自衛隊員が非常に全体の部隊の中でもうねらわれる、ねらわれやすい存在になる危険性は私は否定できないと思いますが、官房長官、どうですか。そういう危険は感じていらっしゃいませんか。
○国務大臣(福田康夫君) もしそういう懸念があるんであれば、その懸念の原因を排除しながら工夫をしていくということになると思います。
○小池晃君 私が聞いているのは、その前のところなんです。懸念を、危険を感じないのかというふうに言っているんですが、一切答えない。 さらに、危険にさらされるだけじゃないわけです。もしそういった場面になって攻撃に遭遇したらどうなるか。そうすると、これは自衛隊が安全確保支援活動を行っている際に何者からか攻撃を受けた場合、対応として二つあるわけですよね。一つは、いわゆる活動を休止し、回避し、そして中断するということですよ。それからもう一つは、正当防衛、緊急避難の場合において、範囲において武器を使うと。このいずれかの対応していくということに、あるいは二つ、両方かもしれません。そういうことになる。これは間違いないですね、防衛庁長官。
○国務大臣(石破茂君) おっしゃるとおりです。
○小池晃君 そうすると、例えば自衛隊が占領軍の支援をしているときに、相手、国又は国に準ずる者、例えばフセインの残党、これ攻撃してきたら武器を取って応戦することもあり得るということですね。
○国務大臣(石破茂君) それは、応戦という言葉が何を指すのか、ここの定義にもよりますが、十七条の範囲において武器を使うことはあり得ることでございます。しかし、それは、累次答弁を申し上げておりますように、正当防衛、緊急避難を危害許容要件として正当業務行為としてこれを行うということになっているわけでございまして、応戦をして、それが戦闘行為に発展をするということはないようにこの法律は組み立てられております。
○小池晃君 正当防衛、緊急避難だと言うんですが、フセイン残党による、今、組織的、計画的な国及び国、国又は国に準ずる組織による攻撃が頻発しているわけですよ。地対空ミサイルまで撃たれたという報道もあるわけですね。NBCテレビでラムズフェルド国防長官はイラクはまだ戦争中だというふうに言っています。治安が悪いという水準じゃないと思うんです、まだ法的にもこれ戦争中ですわね、継続しているわけですね。防衛庁長官うなずかれました。 そういう中で自衛隊が、これは正当防衛なんだというふうに言ったとして武器を使用したとしても、これはどう見たって攻撃を仕掛けてきている国及び国に準じる組織と交戦していると実態としては、見た目は全く変わらないと思うんですが、これいかがですか。
○国務大臣(石破茂君) 法的には戦争中だと申し上げましたのは、これはどこかでも答弁を申し上げたことがあるかと思いますが、要は、停戦条約とかあるいは降伏文書の調印とか、そういうことが行われていないという意味で申し上げておるわけでございます。それは、主要な戦闘は終了したがというふうに言っている、そういう意味なのでございます。 見た目はそう見えるだろうがというふうにおっしゃいますが、それは、正当防衛、緊急避難として、自己又は自己とともに所在する者ですとか自己の管理の下に入った者ですとか、そういう者を守るために使える限度というものはあるわけですよ、必要にして合理的な範囲というものはですね。それを応戦というふうには言わないし、ましてやそれは戦闘行為とは言わない。それは、外見から見たところで、自分を守るために必要なものを使っておるというものと応戦をしてできるだけ勢力を盛り返すというものとは本質的に異なるものでございます。
○小池晃君 いやいや、どう異なるんですか。例えば、具体的に言いますよ。自衛隊が米軍のために軍事物質を輸送しているというふうにします。そこにイラクの国に準じる組織から組織的に襲撃があったとします。自衛隊は正当防衛と称する武器使用を、これは部隊の指揮官の判断で部隊全員が行うと。それに対して相手がまた攻撃してくるといったら、また正当防衛だということで武器使用を行うと。これ、こういうことがあり得るわけですよね、今度のこの仕組みでいけば。これも正当防衛だと、違うんだというふうにどうして言えるんですか。 全くこれは、例えば、その横に、じゃ米兵がいたとします。米兵も同じように反撃をしたとします。これは、米兵がやったらばこれは武力行使だ、自衛隊員がやったら武器使用なんだ、正当防衛なんだと。どこにその違いがあるんですか。外見的には全く同じということもあり得るということではないですか。
○国務大臣(石破茂君) それは、一つ、そういうシチュエーションは極めて想像しにくい話でございまして……
○小池晃君 駄目ですよ、そんなの……
○国務大臣(石破茂君) いやいや、委員、それはですね、自衛隊と米軍が一緒に物を運んでいて、ともに応戦するというようなことは、実際問題そういうような軍事オペレーションというのは非常に考えにくいことでございます。 それを前提に置いて申し上げますが、要は、十七条にあります、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、生命又は身体を防衛するためにやむを得ない必要があると認められる相当の理由がある場合にと、こういうふうに法律はなっているわけですね。この範囲で使える武器の使用というものと武力の行使というふうに評価されるものは、それは本質的に違うものです。見た目もそれは明らかに違うはずです。武力の行使というのは、国際的な武力紛争の一環として人を殺傷し又は物を破壊する行為ですから。武器の使用というのは、ここにございますように、自分の身を守るために必要な範囲において行うものですから、それは態様は違います。 それは、こちらの方が守勢であればどこかで攻勢に転じ、相手を、せん滅という言い方が正しいかどうかは知りませんが、勝ったか負けたかの世界がそれは武力の行使でございましょう。そしてまた、武器の使用の場合に、あくまで自分の身を守る、あるいは現場に所在する者あるいは管理の下にいる者、そういう者を守るために必要な範囲においてということですから、それは元々本質的に違うものです。
○小池晃君 もう私には今の説明は全く理解できませんね。 今の、防衛庁長官、今のような説明が国際的に通用するというふうにお考えですか。要するに、自衛隊が行っている武器使用は、これはあくまでも、相手がですよ、外国ですよ、場所は。そして相手は、外国の盗賊、山賊ではないですよ、国又は国に準ずる組織ですよ。組織的、計画的な攻撃があった場合にですよ。それに対して、外国の地で自衛隊が武器を使用していて、今のような理屈で、それは正当防衛なんだ、正当防衛の範囲の武器使用で、応戦ではない、武力行使ではないんだということが国際的な理解を得られるというふうにお考えですか。
○国務大臣(石破茂君) 委員のお説に従いますと、それはもう憲法九条というものの意味がなくなってしまいます。それはもう国際的に理解されるかどうなのかということも必要です。しかし、同時に我々は、日本の憲法九条、その中で日本の国は武力の行使を行わないということになっておるわけです。それがまた、我が国が専守防衛であり平和国家である、海外において武力の行使は行わないということを担保をすることも必要です。そのためにこの法律にはそういうことを書いてあるわけです。 もちろん、国際的に理解を得ることは必要ですが、国内的にそういう整理をきちんといたしませんと、それは武器の使用だか武力の行使だか、何が何だか分からないじゃないかと、そんなことを現場においてやるわけにはまいりません。それは政府としても、これは武器の使用、これは武力の行使、きちんきちんと分けたふうにやっていくことは当然のことでございます。
○小池晃君 全く今のでは国際的な理解なんというのは得られないだろうというふうに思います。 憲法九条があるから、だからそういう下でこんなことができないわけですよ。だから、今みたいなでたらめな説明になるんです。憲法九条の下で、外国にまで行って、そして事実上の武力行使を行うような、そういうことをやろうとするから今みたいなでたらめな説明になるんですよ。 しかも、総理はこんなことを言っているんです。襲われたら戦うというのは、これは人間本来の活動だと。やっぱり自分の身は防がなきゃならない、自分の命は守らなきゃならないという場合に、殺されるかもしれないといったら相手殺す。 官房長官、もう最後に聞きますけれども、日本国憲法というのはこういう考え方を根本から否定した憲法なんじゃないですか。憲法前文で何と言っているか。「人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する」、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」、これが日本国憲法ですよ。それに対して、殺されたら相手殺すんだ、これが人間本来の活動だ、こんな発言をテレビの前で国民に向かって総理行ったわけですよ。私は、日本国憲法というのは、このような殺し合いの原理によって支配される世界を否定したものだというふうに思います。総理の答弁は全くこういう憲法を踏みにじる発言だと私思いますが、官房長官、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 憲法のことですかね。緊急避難、自己防衛、そういう話を総理はされたんじゃないですか。そこでは憲法の話ということではなかったと私は思いますよ。突然襲われて、そして自己を守る、自己防衛、それは当然の権利だというように思っていますので、刑法上もそれは許されていることであります。
○小池晃君 もう質問しませんけれども、これは正当防衛の話じゃないですよ、総理が言っているのは。殺されるかもしれないと思ったら、言ったら、相手殺すかもしれないと言ったんですよ。これがどうして正当防衛なんですか。 私は、本当に国際法違反のイラク攻撃を正当化するこの法案については、もう正に憲法違反そのものだと、廃案以外に道はないというふうに申し上げて、私、質問終わります。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 今日は、官房長官がこれから記者会見の御予定があると伺っておりますので、許された時間の範囲内で、まず、官房長官にお聞きすべきことを先に聞かさせていただきたいと思います。 本法案をめぐってこれまでの議論を聞いておりますと、自衛隊がどういう活動をすべきか否かという点に議論が集中しているように思われます。 〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕 しかし、本法というのは自衛隊の活動だけを決めているわけではありません。本法一条、二条、目的や基本原則のところには、政府はイラクの国家の再建を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に努める、資する、こういうことが規定をされているわけであります。 ですから、私は、このイラクの国家の再建、そして国際社会の平和と安定、こういう大きな目標の中で我が国がどういう支援をなすべきか。これは自衛隊のみならず様々な部門の支援も含めて活動が予定されているわけでありますから、こういった大きな展望の上でそれぞれ復興過程にはプロセスというものがある、ある時期、初期の段階ではここを重視する、そして次はどうする、そして最終はこうだというような段階的な支援の在り方ということも考えなければならないと思います。 これからのイラク復興に向けて、我が国の取組を大きく展望して、この支援の在り方をどう位置付けるか、これをまず官房長官に伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御発言のとおり、この法案というのは、自衛隊を海外に出すことを目的とするというようなとらえ方をされる方がいらっしゃるので大変迷惑をいたしておりますけれども、そういうことじゃ決してない。あくまでもイラクの独立、そして国際社会で平和と安定を求める勢力になってほしいという、そういう思いを持って協力をするということが目的なんでありまして、そのために我が国が何かお手伝いすることがないのかどうかということでもっていろいろ考えた結果、この法案に記載しておりますとおり、自衛隊とか、またその他の自衛隊以外の国家公務員、地方公務員、またいろいろな分野で活躍される専門の知識をお持ちの方々にも参加をしていただこうという、そういう枠組みでございますので、そのところを間違いますと議論もかみ合わないということになります。 これまでも我が国はイラクに対して人道復興支援を八千六百万ドルという金額のものをいたしてまいりましたけれども、このような支援を引き続き行っていきます。また、現地のニーズを踏まえまして、この法案に基づいて、これからの人道復興支援、安全確保支援のための自衛隊及びイラク復興支援職員を現地派遣すると、こういうことを考えております。 我が国は、何よりもイラク国民のイラク国民によるイラク国民のための政府が構築されること、これが何よりも重要であると考えておることは先ほどの、申し上げたとおりでございますが、そのような観点から、十三日、今月十三日のイラク統治評議会の発足をこれは歓迎いたしております。憲法の制定などをめぐりまして、今後の動向、決して楽観視はいたしておりませんけれども、我が国は、このような政治プロセスが早期に推進されまして、新たなイラク正統政府が樹立されますことを期待いたしております。 また、十月に開催予定のイラク復興支援国会合、これが国際協調によりまして成功することを願っておりますが、そのために我が国も力を尽くしたいと思っておりますし、また国際社会でイラク国民によるイラク再建の努力を支えることが重要であるということを考えているわけでございます。
○山口那津男君 この問題に関して、各政党がイラク現地に調査団を出しまして様々な観点から調査をされてこられました。これは、もうそれぞれがいろんな困難な状況の中で努力をされたということは大きく私は評価をしたいと思います。しかし、また政党はそれぞれの物の見方というものがありますので、えてして、それを裏付けるための調査、これは限られた時間、いろんな制約の中でやるわけでありますから、すべてあまねく調査をし尽くすということは難しいだろうと思います。そうした意味で、十全の調査というものはなかなかできなかったと、こういううらみがあるわけであります。 そこで、私は、これから日本がこのイラクの支援を、今、官房長官おっしゃったような大きな観点から支援していく、短期間では済まないことだと思います。でありますから、国会として、この参議院あるいは衆議院として現地を調査をする、そして今後の議論に資すると、こういうことを検討すべきであるということを御提案したいと思っております。 〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕 さて、そこで、午前中の質疑の中で外務大臣に、イラク人から成る統治評議会をどう評価されますかと、こういう御質問がありました。今、官房長官からもこれについての言及がちょっとあったところでありますが、このイラク人で構成された政治判断をする組織ができたということは、これは一つの画期だろうと思っております。しかし、これがいずれイラクの統治機構にどう結び付いていくかということはまだ予断を許さない。特に、イラクを構成する様々な宗教や部族の違いをすべてうまく調和的に反映したものではないと、こういう批判もある中での発足でありますから、これから憲法の制定あるいは民主的な選挙へ至るまでの過程というのは予断を許さないものもあると思います。 そうした意味で、この統治評議会の果たす役割、意義について、官房長官としてどのように評価をされるかを改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 我が国は、先ほど申しましたように、このイラク統治評議会の発足、これは歓迎をいたしております。これが順調に進展していくこと、これが大変大事なんだろうというふうに思っておりますが、イラクの統治評議会やイラクの各政治勢力の今後の動向と、こういうものは決して楽観視することはできないということは先ほど申し上げたわけでございますが、我が国も安保理決議一四八三に基づく政治プロセスが早期に推進されるということを期待をいたしております。 また、今後、イラク国民のイラク国民によるイラク国民のための政府が構築されまして、隣国と友好裏に共存するイラクが再建されることが何より重要であるというふうに考えております。
○山口那津男君 そうしますと、単にこの評議会の行く末を観察するということではなくて、我が国が支援をする過程でこれが最終目的にうまくつながるように言わば育てるというか、こういう面も関与するというか、そういう取組というのは日本として考えていいだろうと思っております。 それはそれとして、次に、本法で支援をするに当たって、その内容でありますけれども、大きく分けて人道復興支援とそれから安全確保支援と二つの支援の枠を作ったわけでありますけれども、これは人道復興支援だけでいいではないかと、こういう主張もあるわけですね。しかし、その大きな目的に向けて何ゆえ安全確保支援も我が国がやらなければならないのか、やるべきなのかというところを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 国連決議一四八三は、イラクの国民に対して医療その他の人道支援とか、それからイラクの復興支援を行うこと、またイラクの国内における安全及び安定を回復するために貢献するということを各国に要請をいたしておるわけであります。この決議に基づきます各国の具体的な貢献の役割、内容、役割の内容ですね、活動内容につきましては、これは各国が主体的に判断することでございます。 我が国政府は、その治安の確保は統治機構の再構築、また諸外国、国際機関による支援を行うに当たりまして不可欠なものであるというように考えておりまして、その考えに基づきまして我が国としても最も貢献できる分野について検討した結果、人道復興支援活動を加えました。今後、国連加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動に対する支援活動を行うということが、これが適切なものというように判断をしたわけでございます。
○山口那津男君 そこで、この安全確保を含めた復興プロセス、このプロセスへの国連の関与を考えた場合に、従来ではPKO活動というのが一つの在り方だったと思いますが、今回このPKO活動は行われておりません。したがって、我が国のPKO協力法の適用もできないわけであります。しかし、その支援の活動実態を見てみますと、これは文民と軍事組織の複合的な活動が行われるわけでありまして、その点では国連のPKO活動と類似している側面もあると私は思います。しかし、このたびのイラクの場合は、そのPKO活動とどのように違う点があって本法を作るに至ったのか、この辺を分かりやすく説明していただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど申しました決議一四八三、ここでもって国連加盟国に人道復興支援等のその実施を要請しておることを踏まえまして、現在、国際社会において、関係国及び国際機関によってイラクの復興それから安定の確保に向けて種々努力は行われておるわけでございます。そういうような現状もございまして、国連の場においてイラクにPKOの展開を求めるという動きは現在のところはございません。近い将来、イラクにPKO活動をするという、そういうこともない見通しでございます。 そういう状況におきまして、我が国としては、国家の再建に向けたイラク国民の努力を支援する国際社会の取組に対して我が国としてふさわしい貢献を行っていくべきであるというように考えまして、国連PKOへの参加を主眼としたPKO法に基づく協力としてではなくて、人道復興支援活動や、そしてこのような活動としてPKO法では規定されていない安全確保支援活動を、これを主体的かつ積極的に行う仕組みを構築するためにこの法律を提案をいたしておるわけであります。 要するに、この安全確保支援活動ですね、これがPKO法では規定されていないと、こういうこともあるわけでございます。
○山口那津男君 本法は四年間の時限規定を設けました。 この復興過程を見た場合に、インフラが破壊されている、あるいは治安がすこぶる悪い、また過酷な自然の状況もある、そうした中でこの初期の段階で自衛隊を使う必然性は私はあると思います。特に、治安の混乱に対して自力で守る力があるということ、そして厳しい環境の中で自己完結的に活動を継続することができると、ここが特にこの自衛隊を派遣する大きな理由だろうと思っております。 しかし、これが後々、治安が安定し、またインフラも徐々に整っていくとすれば、おのずとやっぱり自衛隊の活動というのには時間的な限界といいますか、期間というのがおのずと予想されると思うんですね。本法は四年の期間を置きましたけれども、これは、そういう活動の言わば時間的限界というものもおのずからあるんだということを予想したものであるかどうかという点をお聞きしたいと思います。 それで、この四年と置いたのは、何も四年間に限るという趣旨では毛頭ないと思いますが、何ゆえ四年という期間を一応置いたのかということも含めて、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) まず前提として、この法案は特別措置法であるということであります。そしてまた、この法案の有効期間について、イラクの復興にはある程度の期間は掛かるだろうという、そういう見通しでございます。 そしてまた、我が国による国際協力の観点から余り短い期間は適当でないということ、また現行のテロ対策特措法と同様の二年、二年というように限定するのでは短過ぎるというように考えたわけでございます。他方、余りに長い有効期間を設定するということは、特別措置法という観点からも適当ではないのではないかというように考えました。 ただし、現時点では、我が国の対応は四年で終了するか否か、四年を超える場合、どの程度の期間に及ぶのかといった点は、これは不明でございます。これは状況を見て判断するべきことでありまして、そういうことから、念のために、別に法律で定めるところによりまして四年以内の延長を認めるという文言を、これを規定いたしております。
○山口那津男君 これまで自衛隊を含めての海外の支援の活動というのは、様々な法律を個別に作ってまいりました。例えば、PKO協力法も一つ、国際緊急援助隊法もその一つ、そしてまたこのたびの法案と、それから昨年作りましたテロ特措法であります。 このテロ特措法とこのイラク支援のための特措法、これは特別措置法というタイプであるわけですね、恒久法ではありません。そして、これを二つ重ねた、この法案を比べてみますと、共通する規定の仕方、類似する点というのは多々あるわけであります。しかしまた、何ゆえ特別措置かといえば、やっぱり緊急性とか国連決議の事態の個別性とか、そんなことを考慮してあることもまた事実だろうと思います。 しかし、これから一応の経験を踏まえた上で、私はその都度個別の特別措置法を作るというよりも、その一般的なもの、共通するもの、これをまず規定をし、そして個々に決めてきたものであっても、それをそのときに応じてもう少し簡潔にこれを特定をしてやれると、そういう一般的な法律を考えていいだろう、検討していいだろうと、このように思っているわけですね。 その中で一つ大きな問題点といたしまして、自衛隊が活動する場合、これは自衛隊法の基本でありますけれども、シビリアンコントロールの観点から国会の事前承認ということを原則としていると私は思います。しかし、特別措置法はこの二つのタイプ、いずれも事前の承認というものは規定しませんでした。 これは、特別措置なるがゆえに、しかも事態、場所、活動もある程度接近した時期に内容もかなり分かっている、そういう点で法案の審議そのものが私は国会の事前承認に類似する部分もあるだろう、そういう点で実質的なシビリアンコントロールの意味は果たしている、そうもとらえることができる、したがって国会の事前承認ということは厳格に求める必要はないと、こうも考えてきたわけです。しかし、一般法をこれから検討するとした場合には、やはりこの国会の事前承認ということは私は必要な原則だろうと思っております。 この点について、基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 国際貢献、国際協力と申しますか、そのための一般法の整備につきましては、国際平和協力懇談会報告書、いわゆる明石レポートにおいても提言されておりまして、今後、国民的な議論を踏まえながら、その中では、憲法前文及び憲法九条との整合性を図りながら、将来の課題としてどのような要素を盛り込んでいくかということが適当なのかということを含めて検討すべき問題であると考えております。 また、シビリアンコントロールの確保という観点の御指摘ございましたけれども、これ、その点についても国会の関与がどうあるべきかということについても検討をしていかなければいけない、その際には。そういうように考えております。
○山口那津男君 この点の、何ゆえ特措法で事前の国会承認を設けなかったかという理由がいろいろと語られる場合があるんですが、これは多分に運用上の不都合の点を指摘するものがほとんどでありまして、私はこれはシビリアンコントロールの観点から、どうあるべきかということはもっと掘り下げて検討する必要があると思います。特に、自衛隊の活動において、一般法はほとんどすべてこの国会の事前承認ということを原則にしているということも踏まえて今後の一般法の在り方について深い議論が必要だと、こう思っておりますので、是非御検討いただきたいと思います。 さて、じゃ、官房長官、御都合があるでしょうから、どうぞ御退席いただいて結構でございます。 次に、外務大臣にお聞きしたいと思います。 自衛隊が海外で支援のために中長期的に滞在をするという場合には、地位協定を結ぶべきか否かという問題点があると思います。 従来、PKO活動による長期滞在の場合は国連との関係で考えられてきました。しかし、また、過去の経験から、ザイールに自衛隊の部隊を一定期間派遣したことがありました。これは国連の活動そのものではありません。我が国の独自の派遣であったわけであります。そして、今後、イラクであり得る自衛隊の中長期的な活動に対しても、また周辺国からの支援の在り方に対しても、私は自衛隊員の安定的な地位を確保するためにも基本的に地位協定を結んでいくべきだろうと思うのであります。 この過去の活動と対比しながら、地位協定の是非についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) この法案に基づきまして外国の領域に自衛隊を派遣する場合には、おっしゃったように、これは任務が円滑に行われるということを確保するために、受入先との関係で自衛隊員の法的な地位を確保する必要があると考えています。 それで、それでは具体的にどのような内容あるいはどのような形式でそれを行うかということですけれども、これについては、その受入先の意向ですとか、あるいは期間の長さですとか、そういったことにもよりますので、一概にこの形式とかこういう内容ということを申し上げることはできないと思います。今後、どこに送るか、派遣先を決めていく、そういった過程で、この点についても併せて検討をしていきたいというふうに考えます。 それで、おっしゃった今までのザイール等の関係ですけれども、今まで国際平和協力法に基づいて派遣をされる場合には、そのときの自衛隊の法的な地位、これは国連と受入国との間で締結をされた地位協定によって確保されているわけです。それで、我が国が派遣をした場合とおっしゃったその例ですけれども、ザイールの例があります。これは、ルワンダ難民救援活動への参加ということで、受入れ国はザイールであった。この場合は口上書を交換をしたという形でやっております。ということですので、地位協定という形式でない形でこれは法的な地位の適切な確保ということを今までやってきました。 それで、今後については、先ほど申しましたように検討をしてまいりますけれども、いずれにしても法的な地位を適切な形で確保するように努めてまいりたいと思います。
○山口那津男君 我が国は、日米安保条約に伴う日米地位協定に基づいて、米軍を受け入れる立場での経験というものを持っているわけであります。これはいろんな評価が可能だと思いますが、この経験に照らして、我が国の自衛隊員が心配することなく外地で活動できるような、そういう地位協定の内容を是非御検討いただきたいと思います。 さてそこで、本法に基づいてイラクで自衛隊が支援活動をする場合には、二条三項一号に「イラクにおいて施政を行う機関の同意」というものが定められております。これは受入れの同意と考えられるわけでありますが、これ以外にイラク側と何らかの地位協定を結ぶ必要があると、このようにも考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、まず、受入れの同意ということで、当局、具体的にはCPAですけれども、そこから同意を得るということが必要であると思っています。 その同意に加えて、さらに自衛隊員の法的な地位を確保するということに当たっても、当局、具体的にはCPAですけれども、そことの間で恐らく調整をするということになると思いますが、地位に関しての何らかの同意ということを考えております。具体的にどのような内容とか形式とかいうことについては、先ほど申しましたように、これは今後協議をする必要がありまして、今の時点で確かなことを申し上げることはできないわけです。 それから、イラク統治評議会というのが今回発足をしたわけですけれども、そこでどのような権限があるかということを、そことどうかということについては、その評議会がどのような権限を持っているかということについて今まだ詳細に分かっておりませんので、そういうことを確認をしたいというふうに考えております。
○山口那津男君 そのイラク統治評議会の同意ということも、私は、その地位に関する合意とは別にして、この「施政を行う機関の同意」という中に、その統治評議会というイラク側の合議機関の同意というものも取り付けるべきだと私は思います。なぜならば、先ほど申し上げましたように、これからのイラクの国家の再建に当たって、この合議機関というものが一定の役割を果たすわけであります。したがいまして、イラク人側の合意を取り付けながら我が国が活動していくということは、イラクの一般の人たちに日本の支援の在り方を理解してもらう上でも重要なことだと思っております。 この点、念のためもう一度、統治評議会の同意、あるいは地位協定に類する同意の在り方について、外務大臣のお考えをもう一度お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) イラクの統治評議会がどのような権限を持っているかということについて、CPAのホームページ、これで見ますと、四つ書いてございまして、一つは、各省庁の大臣を指名する、そして二番目に、統治評議会のメンバーはイラクを国際的に代表できる、三番目に、予算を承認する、四番目に、憲法プロセスの発足を支援するというふうに書いてございます。これが具体的に何を意味するのかということについてはよく分からないので、現在、詳細を確認中であるということであります。 そして、したがいまして、それの確認ができておりませんので、今の時点でこことの間でどのような、自衛隊員の法的な地位の確定、確保についてどのような関係を持つかということについては今はっきりしたことは申し上げられないわけですけれども、いずれにしても、イラクにイラク人によって施政を行う機関が発足をして、そして権限が恐らく段階的にCPAからそこに移されていくということになると思います。そういう場合には、その機関がどのような権限を持つかということをきちんと見極めて、そして適切な方法で自衛隊員が法的な地位を確保するということを考えていくということでございます。
○山口那津男君 この統治評議会というのは、フセイン政権時代の戦争犯罪について特別な法廷を設けると、こういうことを決定しているわけですね、既に。この地位協定をめぐっての問題の一つは、例えば刑事犯罪の関係者になった場合に、逮捕するとかあるいは訴追されるとか、こういうことをどこが行うかという点で非常に問題になる場合が多いわけであります。 そうすると、この統治評議会がそういう特別法廷を作るというようなことをもう既に決定しているわけでありますから、これとの関係で、これから外国の軍人あるいは自衛隊員の起こした刑事犯罪についてどういう刑事的な意思決定をするかということも関心を持たなければならないだろうと思います。そういう点で、私の提案を是非御理解いただいて、特に、このイラク側の民主的な政治過程というものが進展するに従って、その段階段階に応じた合意の取り方というものを是非御検討いただきたいと、こう思います。 さて、続いて、日本はイラクに対して、かつて昭和五十年代を中心に建設、土木の関係でかなりインフラ整備に大きな役割を果たしてまいりました。しかしながら、一九八四年辺りから、ちょうどフセイン政権が発足して支配を確立していく時代に当たるわけでありますが、ほとんど仕事ができなかったわけで、その後、今日に至っているわけであります。この間を失われた二十年と言う人もいるわけでありますけれども、イラン・イラク戦争、あるいは湾岸戦争、あるいはその後の経済制裁の下で関与できなかったということは事実であります。 しかし、このインフラ整備に日本が過去大きな役割を果たしたということを考えますと、イラクの国家の再建に当たってやっぱり日本のできることというのは、技術の面でも、また経験の面でも非常に役立つところはあると思うんですね。ですから、この点は是非これから積極的に考えていただきたいと思います。 それとともに、先ほどの統治評議会も含めて、イラク側との協議の体制を作りながら、合意を作り出しながら、イラク側の意向に沿ったものを作っていくと、同時にもちろんCPAの了解も得ながらということですが、この点で努力すべきであろうと思っていますが、基本的な姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) この点については、今、山口委員がおっしゃったとおりだと思います。 過去、日本はイラクとの間で、特にイラクのインフラ形成については日本の企業を中心として大きな役割を果たしてきています。そして、前に茂木副大臣が調査に行きましたときの感想としても、イラクの今の問題というのは、八〇年代から戦争が多かったわけで、そのころからそういった日本の行ったインフラ整備についてのメンテナンスも十分でないという問題もありますということでございました。 我が国の考え方として、切れ目ないオールジャパンのイラク復興への関与ということを言っております。それで、オールジャパンという意味は、もちろんNGOも含みますし、それから過去の蓄積がある日本の企業ということも含んでいます。それから、イラクのサイドについても、おっしゃったように、統治評議会を中心として、イラク人が何を希望しているかということについてきちんと情報を把握し、情報交換をしていくということも大事だと思っています。もちろんCPAも大事ですけれども。そういうことを行いながら、日本としてオールジャパンで切れ目なくイラク復興の支援に貢献をしていきたいと考えています。
○山口那津男君 このイラクに対する国際社会の支援というのは、その根拠を求めれば、これは国連決議の一四八三に基づくだろうと思うんであります。本法では決議の六七八や六八七、一四四一も引用はしておりますが、これは支援の根拠として書かれたものではないと思います。 この点、念のため、支援の根拠は私は一四八三のみで足りると考えておりますが、外務大臣、どう考えますか。
○国務大臣(川口順子君) 支援の根拠という意味ではそういうことだと思います。
○山口那津男君 そこで、アメリカやイギリスの武力行使に当時反対をしながら、この一四八三の決議が行われた後に支援を決めた国々というのはどういう国があるか。これは安保理メンバー国がどうか、あるいはそれ以外の国々も含めて合計でどれぐらいの国々があるかということをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) まず、イギリス、アメリカ等の武力行使に反対、あるいは消極的な立場を表明しながら、現在イラクに支援を行っている国ということで挙げますと、スウェーデン、オーストリア、スイスなど多数ございます。そして、この中にはフランス、ロシア、中国といった国も含まれています。 これらの個別個別の事情というのはよく分かりませんけれども、これについては一四八三が極めて大きな役割を果たしているというふうに考えています。
○山口那津男君 では、今挙げた国々の中で、軍隊を出して支援をすると、現にやっている、あるいはそれを決定する、した、決定済みである、そういう国々はどれぐらいありますか。
○国務大臣(川口順子君) 軍隊を出す、派遣をもって支援を行っている国という意味では、サウジアラビア、ヨルダンの軍関係者がイラク国内で野戦病院を設置をするための活動を行っているということを聞いています。それから、ノルウェーが施設部隊の派遣を決定をして、先遣隊を派遣しているというふうに承知をいたしております。 それから、先ほどちょっと言い落としましたけれども、ベルギー、これは三月二十日にベルギーの首相が武力行使には消極的で、先ほどの質問との関連ですが、武力行使に消極的であるという立場を表明しましたけれども、軍用機を派遣して人道支援を実施をしたというふうに承知をしています。
○山口那津男君 今、武力行使に反対ないしは消極的であったにもかかわらず、その後、国連決議に基づいて軍隊を出して支援している国々も相当数あるというお答えでありました。そして、その支援の内容も、外国の軍隊を支援するというばかりではなくて、イラク国民に対する人道的な支援も行っている軍隊もあるだろうというふうに私は思います。 そうした意味で、今本当にイラクに求められていることは、この戦争が正当であったかどうかという議論はさておいて、この全会一致でなされた国連決議に基づいてイラクにふさわしい支援を様々な能力を駆使して行うということがやはり国際社会に求められているものであろうと思います。我が国は、その線に沿って、是非迅速な、効果的な支援をこれからやるべきであるということを申し添えたいと思います。 さてそこで、我が国は外国の領域で武力行使は原則的に認められておりません。そのような能力も現に持ってはおりません。防衛力というのは、この日本の防衛力は専守防衛のために作られた、そういう基本的な構造を持っておりまして、これを容易に作り替えるということは、資金の面でも人的な面でも、また法律の面でも非常に難しいだろうと思います。このことをもう少し国民に分かりやすく私は説明をする必要があるだろうと思うんですね。 まず、自衛隊の組織や装備の面からこれを説明するとどういうことになるでしょうか。
○政府参考人(守屋武昌君) お答えいたします。 我が国は、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢であります専守防衛を我が国の防衛の基本的な方針としていると、これは先生の御指摘のとおりでございます。 これがどういうことかと申しますと、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使すると。それから、その態様も自衛のための必要最小限度にとどまると。それから、日ごろ保持する防衛力も自衛のための必要最小限度のものに限られるとしているところでございます。 かかる方針に関して、我が国が保持する防衛力、すなわち自衛隊の組織と装備の面から申し上げれば、自衛隊は、性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のために用いられる兵器、例えばICBM、長距離戦略爆撃機あるいは攻撃型空母は保有しておりませんし、かかる装備を運用するための組織も有していないと、こういうことでございます。
○山口那津男君 それでは、憲法や法令という規範の面からこれがどのように裏付けられているか、個々の法令を引用するというよりも、基本的な規範面の考え方、これを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(守屋武昌君) これは、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使するということでございますが、自衛隊が海外においてその種々の活動を行う場合にも、憲法の下で当該活動が適切なものとなるよう法律で規定されているところでございます。 具体的には、国際平和協力法に基づく国際平和協力業務や、テロ対策特措法及び周辺事態安全確保法に基づく活動につきましては、我が国の活動が憲法が禁止する武力による威嚇又は武力の行使に当たることがないよう、それから他国の武力の行使と一体化しないよう、それぞれの法律により、いわゆる参加五原則を遵守することや、現に戦闘行為が行われておらず、かつそこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められるとの要件を満たす地域において活動が行われること、それから、万一近傍において戦闘行為が行われるに至った場合等においては、活動の一時休止等の措置を取るということなどの仕組みが設けられているものでございます。
○山口那津男君 それでは、外務大臣に伺いますが、これらの日本の専守防衛の基本的な在り方に対して、アメリカあるいは中国、韓国など諸外国がどのように見ているか、この態度をどう認識されているかということを伺いたいと思うんです。 端的に言えば、この日本の取ってきた政策、現状を容認しているのか、それとも変化を望んでいるのか、この点についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 今おっしゃったようなアメリカ、中国、韓国といった国は、もう長い間我が国の安全保障についての考え方については非常によく理解をして、関係を持ってきていますので非常によく理解をしていると思います。 それで、容認をしているかあるいは変えたいと思っているかという御質問に対しては、これらの国々の中で我が国に対してそれを変えてほしいと思っている国はないというふうに考えます。
○山口那津男君 それと関連して、集団的自衛権について様々な議論が最近とみに盛んになってきております。そして、その核心は、国際法上保有しているけれども憲法上行使は認められないという政府の見解に対する批判が最近強くなっているわけであります。さあこれをどう考えていくべきかということについて、幾つか法制局にお尋ねしたいと思います。 まず、異なる国内法体系を主権国家というのはそれぞれ持っているわけであります。そして、その主権国家が合意や慣習によって国際法を形成してきていると思います。そうでありますから、この国際法と憲法を始めとする国内法、両者が抵触するようなことは当然あり得るわけでありまして、通常、憲法が優位するという考え方が取られていると思っております。 その憲法の下で我が国が国連に加盟する以上、この二つの法秩序を矛盾なく論理的に説明する必要が出てまいります。政府見解はその当然の帰結といってよいと私は思っているわけであります。この国際法上と国内法上という二元的な法秩序が厳然と存在するわけでありますから、この両者の区別とその関係というものは常に意識しながら考えていく必要があると思います。 時折、持っているけれども使えないのはおかしいと、こういう論調があるわけでありますが、これはその両者を意識的にか無意識的にか混同している言い分と私には思われます。 一般に、この権利あるいは任務が法律上存在するけれども、持っているけれども実際の行使あるいはその実施はしない、そういう立法例は国際法上も国内法上も私は多々あるだろうと思っております。その例を挙げていただきたいと思います。法制局お願いいたします。
○政府特別補佐人(秋山收君) まず、集団的自衛権の問題でありますけれども、るる答弁してまいりましたように、我が国が国際法上主権国家として集団的自衛権を有することはもちろんでございますが、国家が国際法上どのような権利を有するか、すなわち国際法上何を適法に成し得るかということと、このような国際法上の権利の行使を国内法においてどのように制約をするかどうかということとは別の問題でありまして、一般に国家が国際法上の権利を行使するか否かは各国の判断に、これは権利の問題でございます、判断にゆだねられており、主権者である国民の意思により制定された憲法その他の国内法によって国際法上与えられた特定の権利の行使を制限したとしましても、これは国際法上の義務を国内法において履行しない場合とは違いまして、国際法と国内法との間の矛盾抵触の問題が生ずるわけではございません。逆に義務を履行しないということになりますと、条約と法律、あるいは条約と憲法の優位関係、抵触の問題が生ずるわけでございますが、権利の制約については基本的にはそういう問題が生じないと考えております。したがいまして、法的に特段の問題が生ずるものではないと。 このように国際法上保有している権利を国内法で行使しないこととしている例につきましては、正に我が憲法第九条第二項で、例えば交戦権につきましての、国際法上基本的には容認されていると考えられますが、我が国においては九条二項の規定によりこれを認めないとしているところであります。また、同じく同じ条文で、国際法上は各国の保有する軍隊の規模などについて基本的には制約がないものと考えられますが、我が国は九条二項で自衛のための必要最小限度を超える実力の保持は認められないと解釈しているところでございます。 それ以外の例といたしまして、例えば海洋法に関する国際連合条約三条で、いずれの国も、途中省略いたしますが、基線から測定して十二海里を超えない範囲でその領海の幅を決める権利を有すると規定しておりますが、シンガポール等幾つかの国ではこれを伝統的な三海里に限定しているというようなことが外務省からいただいた資料に掲載してあるところでございます。このようなものが権利を、国際法上の権利を国内法で行使を制約している例として挙げられると存じます。
○山口那津男君 国連憲章、これは個別的自衛権、集団的自衛権を文言上区別しております。それから、保有と行使を区別しているかどうか、これは必ずしもはっきりしないわけでありますが、少なくとも「固有の権利を害するものではない。」と言いながら、その次に、「この自衛権の行使に当つて」と、わざわざ行使という言葉を使っております。英語の表現ではエクササイズという言葉になるわけであります。 そして、日米安保条約、この旧安保条約はこれを引用いたしまして、国連憲章は「すべての国が個別的及び集団的自衛の固有の権利を有することを承認している。」と。次に、「これらの権利の行使として、」というふうに、保有するということと行使をするということを旧安保条約は区別して文言を使っているということであります。 さらに、今の日米安保条約、これは「両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、」と、この権利を有するということは明記しているわけでありますが、行使という言葉はあえて使っておりません。これは我が国が憲法を制定し、国連加盟をして以後の我が国の考え方を踏まえた条約の規定だと私は理解をしておりまして、我が国としては、この国連憲章においても、そして我が国の結んだ条約においてもやはり行使と保有ということは意識をしながら規定をしてきていると、こう理解できるわけでありまして、今後の議論についてもこの行使と保有ということはやはり分けながら考えていくということはあり得てしかるべきと思っております。 そこで、法制局にもう一度伺いますが、日米安保条約との関係で、在日米軍に対する攻撃に対して我が国が対応する、武力をもって対応する、そういう場合を集団的自衛権の行使として説明しようという論者がいるわけでありますが、私はこのような場合に原則的には個別的自衛権ですべて対応できるのではないかと、こう思っているわけであります。強いて集団的自衛権を持ち出さなければ果たして自衛の実を上げられないものなのかどうか、この点についてどうお考えでしょうか。
○政府特別補佐人(秋山收君) お尋ねは在日米軍基地が外国から攻撃を受けた場合にということであろうと思いますが、一般に、我が国の領土、領空又は領海を侵犯することなくしてそのような攻撃が行われることはあり得ないのでございます。その攻撃が我が国に対する武力攻撃にほかならないということになります。 したがいまして、我が国は、これを排除するために他に適当な手段がなく、その行使の対応が必要最小限度のものにとどまる限り、憲法第九条の下におきましても否定されておりません自衛のための実力行使として、在日米軍基地に対するこの攻撃を排除することができる。すなわちこのような場合には、いわゆる個別的自衛権、憲法の下で認められている個別的自衛権によって対処することができると考えております。
○山口那津男君 今御答弁がありましたように、我が国の領域、領土、領空、領海、この中にある在日米軍に対して攻撃が加えられた場合には、我が国の領域を侵すことなしにはできないわけでありますから、我が国に対する個別的自衛権、我が国に対する攻撃と見て、個別的自衛権で対応するということで私は十分対処できると思います。 問題は、この領域外の公海上などで事が起きた場合にどうするかという点については議論を深めなければならないと思っておりますが、今日はいたしません。 さて、もう一つある議論として、武力行使と一体化する行為はできない、これも法理論上当然の考え方だろうと思います。それと集団的自衛権を行使しないという政府の考え方、これを混同して議論される場合があるわけでありますが、私はそれぞれの禁止というのは別な根拠から出ているものだと、こう思います。時に一致する場合もあるかと思いますが、この点の異同についてもう少し分かりやすく御説明いただきたいと思います。
○政府特別補佐人(秋山收君) お尋ねの他国の武力行使との一体化の考え方でございますが、これは、仮に自らは直接武力の行使をしていないとしても、ほかの者が行う、ほかの国が行う武力の行使への関与の密接性などから、我が国も武力の行使をしているという法的評価を受ける場合があり得るとするものであります。 それで、すなわちこの考え方と申しますものは、他国の行う武力の行使に対し我が国が協力支援を行う場合に、どの範囲の活動であれば憲法の禁ずる武力の行使に当たるという評価を受けないかということを判断する場合の基準でありまして、自国が武力攻撃を受けていないにもかかわらず他国に対する武力攻撃を排除する権利であります集団的自衛権の行使とは同じ概念ではございません。 それで、他国の武力の行使と一体化するような協力支援の活動が我が国の集団的自衛権の行使に当たるかどうかという問題は、その支援等の対象となる他国の武力の行使が自衛権の行使としてなされているかどうかによることになると考えられます。すなわち、他国が自衛、その国の自衛権の行使として武力の行使を行っております場合に、これと一体化するような形で協力支援を行う場合に我が国が集団的自衛権の行使に当たると評価されることがあり得ると、そういう関係であろうと考えます。
○山口那津男君 今までのような議論をしておりますと、傍聴人の方も眠くなってしまう、つまり神学論争と言われるゆえんであります。私は、この集団的自衛権の議論はもうちょっと違う観点でも議論する必要があると思うのであります。 外務大臣に伺いますが、この日本が集団的自衛権を行使しないという見解を長年取ってきた、このことは我が国の国益に果たして寄与してきたんでしょうか。それとも国益を損なってきた面があるのでしょうか。この点はどう御判断されますでしょうか。 特に、外務大臣は通産省での仕事の御経験もおありかと思いますが、そうした経験も踏まえて、どのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) とても難しい、お答えするには難しい御質問だと思いますけれども、その国益を、私は総じて国益に沿っているというふうに申し上げていいと思っています。もし国益に反するようなことであれば、それは当然にその過去ウン十年の間に、五十年の間に我が国としてはそういうことを当然変えたであろう。そういう判断をしなかったわけですから、それはその国益に合っているというふうに全体として考えたということであろうかと思います。 もちろん、個人個人、いろいろのお立場はあるし、いろいろな考え方はあると思います。
○山口那津男君 この点については、私はやっぱり政治家の議論というのはもっともっとなされるべきだろうと思っております。 ちなみに、政治家の御出身でいらっしゃる防衛庁長官はどのようにお考えになられるでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 出身といいますか、今でも政治家のつもりで一応おります。 これは、集団的自衛権の行使は必要最小限を超えるので、憲法上、失礼、日本国として行使できないという政府の立場に変わりはございません。 委員御指摘の国益にかなっているかどうかということは、少なくとも今日に至りますまで日本国は、集団的自衛権が行使できない、しない以前にできないということで明確に国益を損なってきたということはなかったと思っております。我が国の平和と独立が集団的自衛権が行使できないということによって損なわれてきたということは、今日に至りますまでそれはなかったと思います。 それが、今後、ポスト冷戦あるいはポスト・セプテンバー・イレブンと言われる時代にあってどうなのかという議論は、委員御指摘のように、政治の場においていろんな観点からなされるべきものと思っておりますが、冒頭申し上げましたように、政府の立場は変わりはございません。
○山口那津男君 先ほど外務大臣から、専守防衛の基本的な構造に対して諸外国は変化を望んでいないと基本的に認識していると、このような御答弁でありました。 この集団的自衛権を行使しないという我が国の基本姿勢、これは五十年にも及ぶ長い一貫した態度だったと思っております。この考え方に対して、今日これを変更しなければならないというような内外の変化というものが起きているとお考えでしょうか、この点どうでしょう。
○国務大臣(川口順子君) 政府のこの点に、集団的自衛権についての考え方はあるわけでございまして、それはすなわち、過去五十年余にわたる国会での議論の積み重ねがあるので、その解釈の変更については十分に慎重でなければならないというふうに言っているわけです。 それで、他方で、これについては世の中の変化も踏まえつつ幅広い議論が行われることは重要であり、集団的自衛権の問題について様々な角度から研究してもいいのではないかというふうに政府としては申し上げているわけです。 それで、このことは、いろいろな現実問題として私は世界に変化が起こってきているということは、五十年の歴史の中であるというふうに思います。したがって、日本国内でも様々な意見があり、そしてその研究をしてもいいのではないかという政府の考え方になっているわけですけれども、ですから、変化はあるけれども、じゃ、それを変更するほどに大きな変化かといえば、政府としては今そういうふうには申し上げていないと、そういうことだと思います。
○山口那津男君 さて、大量破壊兵器の問題について伺いたいと思うんですが、本委員会でも、捜したけれども出てこない、だから持っていなかったんではないかと、こういう議論が盛んになされるわけであります。しかし、私はちょっと見方を変える必要があると思うんです。 かつて、フセイン時代のイラクは、化学兵器を例に取れば、これを製造、保有して現実に使っていた、そして国連の査察団が入ってからもこれを持っていることが確認されている、そして査察団の下で廃棄処分が一部なされている、こういう経過をたどっているわけですね。そして今、その残っていたはずのものがどこへ行っちゃったか分からない、これが現状なんですよ。 そうしますと、これから国際社会が目指すべきは、捜すこともさることながら、今後、イラクにこれを製造、保有、使用させないということが私は大事なことだろうと思います。捜索活動を続けている間、この使用あるいは横流しが行われないという結果を得られれば、それはそれで一つの好ましい結果だと私は思うわけであります。その観点をまず持つことが必要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 大事な観点だと思います。
○山口那津男君 そこで、今申し上げましたように、作った、使った、持っていた、これがもう確認されているわけですね。イラクは自ら、化学兵器を例に取れば、化学兵器爆弾をこれこれ持っていますと、そしてUNSCOMという査察機関がこれを廃棄等にかかわったわけでありますが、しかしなお行方不明のものがあると、こういうふうに数まで確認されているわけですね。 いったん中断をいたしました。そして、その後活動したUNMOVICという機関の報告によっても、やはり三百個から三百五十個のR400という爆弾が未発見であり行方不明であると、こういうことも明確に指摘されているわけですね。そのほかにも、マスタード、サリン、タブンあるいはVX、そういう物質についても、その都度、あったものが今行方不明であるという趣旨の報告がなされているわけであります。 つまり、フセイン時代のイラク政府そのものがこの製造、保有というものを認めてきているわけでありますね。それが行方不明になっているんでありますから、普通であれば、まだどこかに残っていると考えるのが普通だろうと思います。ですから、ないことを前提に、見付からないからないんじゃないかと言っている主張というのは、私にはどうしても理解できないんですね。 そして、通常、じゃ、それをだれがどう証明するかということを考えた場合には、やはりその大量破壊兵器に最も近い人、最も事実をよく知る人が証明する責任を負うべきだと考えます。そうしますと、本当に廃棄をしたとするんであれば、この廃棄に携わった人がいるはずなんですね。これは単に人が簡単にできるものではありません。廃棄するための装置というものを作らなければならない大掛かりな作業なんです。ですから、実際にこれをやったというんであれば、必ずそれにかかわった人がいるわけであります。しかし、そういう人になかなかアクセスできないというのがこれまでの国際社会の現実だったんではないでしょうか。 ですから、存在しないことを、これから国際社会がないことを証明するというのは極めて困難、論理的に不可能なことでありまして、あるものをなくしたという側が証明する、なくしたプロセスを証明する、これが本来の在り方だと思うんですね。この点では、実質的に証明責任はイラク側にあると、こう思うのでありますが、外務大臣、どう御認識されますか。
○国務大臣(川口順子君) 一言一句たがわず同じ意見でございます。
○山口那津男君 そこで、イラクがこの国際機関の査察に対してどう対応してきたかといえば、これは査察を様々妨害をしてまいりました。特に一九九八年に、この前身であるUNSCOMの査察団を追い出しまして一時中断したわけですね。そして、何年かの空白の後、また査察が再開されたということがあります。それから、先ほど、製造や廃棄に携わったと思われる科学者に対するインタビューを何度も試みました。しかし、これは長らく拒否をしてきた。国際社会の圧力が強まったときに、イラク政府側の人間が立会いの上、わずかな人だけのインタビューを認めたと、こういうことでありまして、非協力的な姿勢であることは間違いありません。 戦争が終わった後、製造に携わった科学者が何人か身柄を拘束されました。しかし、これは作ったときの科学者でありまして、廃棄したときの人たちというのは別にいるわけですね。ここがまだはっきりしていないわけであります。 私は、こういう廃棄に携わったという人物を次々と捜し出して、この人たちに、自由な環境で証言ができる、そういう場を作り出して、是非インタビューを試みるべきであると、こう思うんですね。 こんなイラクの態度からすれば、アメリカやイギリスに対して化学兵器や大量破壊兵器を使わなかったのは持っていないからだと、こう主張する人も中にはいるわけでありますけれども、これはおかしなことだと思います。こういう流れからしたら、もし少しでも使えば、持っていたことを直ちに国際社会に証明する、自白するようなものでありまして、それこそ国際社会から袋だたきに遭うはずでありますから、仮に持っていたとしても使えなかったというのが正しい見方だろうと思います。 さて、もう一つ指摘したいことがあります。 化学兵器禁止条約というのが結ばれているわけでありますが、これは一九九三年にパリで作成されまして、一九九七年に発効をいたしております。そして、この化学兵器禁止条約はイラクはいまだに加盟をいたしておりません。そして、第一次の査察グループを追い出したのは一九九八年でありますから、この条約が発効した以後ということになるわけですね。したがいまして、イラクはこの条約に加盟していない。それは加盟することが不都合であるということを、そういう意思を示していると、こう見ざるを得ないわけであります。 そして、現実的な国際社会への対応の上でイラクに同情的な余地があるかどうかという点で見ますと、かつて戦争をやった隣のイラン、ここはもう既に加盟をしているわけです。そして、イスラエル、ここも、加盟までは至りませんけれども、署名は既にしているわけでありますね。 そういう点から考えて、現在既に百五十か国を超える国々が加盟するこの化学兵器禁止条約、これに入ろうとしない、しなかった。この事実もまた半面、化学兵器、大量破壊兵器の保有を裏付ける一つの間接的な事実だと思うわけでありますが、この点どうお考えでしょうか。
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。 イラクが化学兵器禁止条約になぜ未加入であったのかということについて、具体的にこうであるということをはっきり承知しているわけではございませんけれども、化学兵器禁止条約に入りますと、保有する化学兵器の検証を伴いながら廃棄するということを義務付けられるわけでございます。また、化学兵器の生産にも使用し得る化学物質についても申告し、査察を受け入れるという義務を負うことになります。イラクとしてはこのような義務を受ける準備ができていなかったのではないかと推測しております。 今後につきましては、我が国といたしましては、イラクにおいて国際社会によって承認された新しい政府ができた暁には、イラクが締約国となっていない化学兵器禁止条約等の国際的枠組みに取り組んでいくことが極めて重要であると考えております。
○山口那津男君 この化学兵器禁止条約というのは比較的新しい条約でありますから、今後の運用の仕方についてはまだいろいろと議論の余地はあるかもしれません。しかし、発効から五年たったということで、これの運用状況を検討して検証制度をより効果的にするための勧告というのが今年ハーグで行われた会議で確認をされているわけであります。 我が国は、この条約に基づいて度重なる査察を受け入れてきました。つまり、査察を受けた経験が豊富であります。また、中国では遺棄化学兵器、第二次大戦中の遺棄化学兵器を廃棄処分するために、かなり大きな協力を今、お金も人も費やして行っているわけであります。 こういう我が国の経験に照らして、今後、イラクで国家再建に当たりまして、是非ともこの化学兵器禁止条約に加盟をさせて、そして国際社会のきちんとした査察を受けさせると。そこに至ることが初めてこの大量破壊兵器の化学兵器に関する解決につながるものだと私は展望しております。この点についても御意見を伺いたいと思います。
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。 我が国といたしましては、昨年十月の化学兵器禁止機関締約国会議、本年四月末から五月にかけて行われました化学兵器禁止条約運用検討会議などの機会をとらえまして、我が国として、非締約国に対して化学兵器禁止条約の締約促進を呼び掛けてまいりました。今後とも、このような努力を是非続けていきたいと思っております。
○山口那津男君 ちなみに、この化学兵器禁止条約に加盟していないもう一つの重要な国があります。それは北朝鮮であります。この点も考え合わせて、これからの日本の政策の在り方を検討していただきたいと思います。 さて、時間も残り少なくなりました。我が国が行うべき人道支援の在り方の一つとして、地雷除去支援というのを、これは我が党も私自身も推進をしてまいったわけであります。 今回、イラクにおいてこの地雷除去支援を行っている国があるわけですね。先ほど挙げられた例の中の軍隊も一部これを行っているわけであります。このイラクの現実を考えた上で、将来、日本がイラクにおいて地雷除去支援を考えてもよいのではないか。これは何も自衛隊がやるべきだという趣旨ではありません。民間のNGOや、あるいは日本の優れた機材を用いてこれを支援することは十分に私は可能だと思っておりますが、この点について、やるべきだと思いますが、お考えいかがですか。
○政府参考人(安藤裕康君) 我が国は従来から、普遍的かつ実効的な対人地雷の禁止、地雷回避教育、地雷除去及び犠牲者の支援と、こういったような分野で非常に精力的に取り組んできておりまして、アフガニスタンあるいはカンボジア等で実績を上げてきております。 そこで、イラクでございますけれども、現在、イランとの国境地帯や北部地域等を中心に、合計で約一千万個の地雷が埋設されているというふうに言われております。 したがいまして、我が国といたしましては、今申し上げたような過去の実績にもかんがみまして、今後、現地における実情あるいは需要、それから国際機関等の取組状況、そういったようなことを総合的に勘案しながら、いかなる貢献が可能か、検討してまいりたいというふうに思っております。
○山口那津男君 また、イラク国内では、報道にもありますように、一般市民に至るまで、様々な小型武器というものを保有している実態があるようであります。これを野放しにしていては、いつまでもやっぱり治安の安定というものは確立できないと懸念も持っているわけであります。 イラクでこの小型武器をどうするかはひとまずおいて、我が国がこの小型武器規制に対して国際社会でどう取り組んできたか。最近、猪口軍縮大使が議長を務めて、この小型武器の規制についての国際会議で活躍をしたという実態もあっただろうと思います。この小型武器の規制に関する国際社会での日本の取組について、まずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。 我が国は、小型武器問題は、紛争終了後の人道支援、復興支援の前提として解決すべきである問題と考えまして、この問題で国際社会を文字どおりリードしてまいりました。 この問題が提起されました一九九九年以来、ほぼ毎年、国連総会に小型武器決議を提出し、二〇〇一年の国連小型武器会議、今年の七月に開かれました国連小型武器中間会合の開催に導いてまいりました。特に、本年の七月七日から十一日まで開かれました国連小型武器中間会合では、我が国が議長を務め、具体的には猪口邦子軍縮代表部大使が議長を務めましたが、これは我が国がこの分野で従来貢献してきたことの成果であるというふうに考えております。
○山口那津男君 この地雷除去支援についても、小型武器の規制についても、いずれもやっぱり日本が国際的に人道支援をしていく上で重要な柱の一つだと私は思います。 かつてこの地雷除去支援に関して、経協局が担当したり、あるいは軍縮部門が担当したり、ばらばらにやっていたものをもっと政策的に、統合的に考える必要があるのではないかと私は御提案したことがあります。それを契機に通常兵器室という新たな部門ができまして、ここで現在スタッフが活躍中であります。 ここが地雷除去支援も小型武器の規制も行っているわけでありますが、しかし、いかにも人数が少な過ぎる。例えば、トップの室長さんは外国出張でそれぞれ追われている、その間、政策面で責任を持って担当できる人が十分にはいないと、これが実態でありまして、私はもっとこの部門は人的な面でも強化をする必要がある。それからまた、予算を直接預かっていないものですから、政策決定してもそれを効果的に使うという決定まで十分にできない。ODAを利用しましょう、あるいは違う予算を利用しましょう、ばらばらになってしまいます。 私は、そういう意味でも、この政策を全体的に考えるところと予算を執行するところはもうちょっと近づけて、トータルで組織化を図るべきだと、こう思うんでありますが、この体制の強化について、外務大臣の是非前向きな御決意をお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 委員に御質問いただきましたような小型武器、地雷といった問題は、我が国として国際社会において貢献をしていくべき重要な分野、分野であると私は思っております。 委員の御示唆もいただいて、今おっしゃっていただいたような体制、通常兵器室というのを作りました。作りましたが、おっしゃっていただいたような定員の状況であるということも残念ながら事実でございます。 今後、まだ外務省をめぐる定員の状況というのは非常に厳しいものがございますけれども、体制面も含めて、通常兵器分野での外務省としての取組、これを是非強化をしたいというふうに思っております。いろいろな方の御理解をいただき、そして御支援をいただければ大変幸いに存じます。
○山口那津男君 外務省改革が叫ばれて、いろんな作業が行われている過程だと思っております。私はその定員の総枠を広げろと言っているわけではありません。この重要度あるいは今後の政策の在り方をよく見た上で、強化を図る、あるいは少し緩やかにする、いろんなやり方は可能だろうと思います。 是非、この外務省改革の一環として、今御指摘をした問題について大きな結果を出していただきたいと、こう御希望いたしまして、質問を終わります。
○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。 今回のこのイラク戦争で、国連の役割といいますか、なかなか頼りにならないといいますか、その国連の欠陥ということを非常に大きく言われているわけなんですけれども、しかし、国連は私はなかなか、十分ではないけれども、人道支援等でなかなかのことをやっていると、こういうふうに評価をいたしております。 実際、この国連の緊急統一アピールというのを今年の三月二十八日に既に出して人道支援等のことを言っております。そしてまた、六月の二十三日、先月ですが、それの改訂版というものを出して、全体的には二千五百億円ぐらいですか、あるいは二千五、六百億円になるかもしれませんが、国連関係機関の人道支援あるいは復興支援についての、経済復興支援についての、あるいは教育ですとか等々についての緊急統一アピールというのを出しているわけです。それに対して、全体的には、今年の四月から十二月まで二億六千万ドル足りないと、大体三百億円ぐらい足りないということであります。この人道支援あるいは経済復興支援、なかなかやはり大変なことで、これに対して日本も大体八千六百万ドルですか、約百億円支援をコミットしているということです。 これを詳細に見ますと、なかなかいいことをやっていまして、ユニセフ、国連児童基金、あるいはUNDP、あるいはWHO、世界保健機関ですね、あるいはWFP、これが大宗を占めるわけですが、世界食糧計画、ここが十五億ドルですか、ですから、千七、八百億円はここの協力、食糧援助等になるわけですけれども、そういうものをやっているわけですね。 日本はそれに対して、国連経由で、国連関係機関経由で八千万ドルですか、それとNGO経由、これはジャパン・プラットフォームですとかピースウィンズ・ジャパンですとか医療プロジェクトですとか、そういう等、そういうものに対して協力支援の資金のコミットをしていると、こういうことです。 そしてまた、ユニセフに対しては、これはイラク初等教育再生計画、私はこれは非常に大切なことだと思っております。総理が言うような米百俵の精神。こういう子供たちが、日本でも敗戦国のときには子供たちが浮浪者となってそこいらに走り回っておったと。そういうものをしっかりと教育をする、学校の修復ですとかあるいは教員の研修ですとか、やるべきこと、教材の支援ですとか、そういうものはもうやるべきことは一杯あるわけで、それは現にユニセフを支援してやっていると。アフガンのときも黒柳徹子さんがユニセフ親善大使として行かれたし、またアグネス・チャンが日本のユニセフ日本大使というような形で頑張っておられるということなんですね。 こういうイラクへの人道支援あるいは経済復興支援というものでは評価されないというふうに政府はお思いなのかどうか、その点についてまず官房長官に伺います。
○国務大臣(福田康夫君) これからこの法案に基づいて我が国がいろいろ活動をするわけでありますが、その前にも、今現在、我が国はイラクに対してどういうことをすべきかと。法律なくして何ができるのかということはいろんなことを考えておるわけでありまして、そういう中でもう既に、今、委員も御指摘ありましたけれども、活動も含めて資金援助又は物資の援助とかいうようなことをしてきておるわけでございます。そういうことが余計なことだと、要らないんだということではないんじゃないでしょうか。 私は、私と申しますか、政府としては、ほかにもそういう困った国があって、そして支援をするということは我が国もし、また国際社会もそういうことはしておるわけですね。そういう観点から、我が国として国際的に何らかのお役に立つようなことをするということが、ひいてはその地域の安定とか、それがまた平和につながってくるということであれば、積極的にそういう活動をすべきであるというのは基本的な考え方であります。 我が国は、やはり世界が安定し、平和でないと我が国の存亡も危うくなるということもあります。ですから、そういう紛争の種、平和安定を乱すような要因というものはこれは一つ一つ丁寧につぶしていかなければいけない。そのためのいろいろな活動が、これはもう本当に山ほど世界じゅうにあるんだろうと思います。 そういう中において、イラクにおいて非常に緊迫した状況の中で我が国のニーズ、我が国の、何というんですか、その支援を必要としているという、そういうニーズ、それが数多くあるんだろうというふうに思っております。 このことは、何度も調査団も行っておりますし、そういう調査団、先般の与党調査団でも、ニーズは幾らでもあると、こういう報告をしておりますけれども、私はそれは現実はそういうことだと思います。 私どもは、政府としてやれることはやっていくと。やれないことをやれと言ったってこれは無理な話ですけれども、やれることはやるんだと、こういう考え方でもってこれからも積極的な関与をすべきであるというふうに考えております。
○広野ただし君 そこで、陸上自衛隊をイラクに派遣をするということではなくて、この人道支援ですとか経済復興支援に限定をしてイラクに協力をすると、そういう考え方はないんですか。
○国務大臣(福田康夫君) 人道復興支援もいいんです。また、イラクで今求められているのは平和と安定を確保しなければいけないという、そういうためにほかの国々もいろいろな活動をしているわけですね。そういうことであるならば、そういう国に対する支援ということもあってもいいのではないかというように考えます。 人道復興支援は、これは自衛隊だけでない、民間の方もこれもできるわけですね。しかし、自衛隊が活動することによって、その活動する規模もまた違うだろうし、また、困難な仕事も自衛隊だからできるということもあるわけです。そういう経験は、今までPKOで何度も経験をしているわけであります。極めて優秀なる国際平和協力活動をしてきた自衛隊が出ていくということは、正にこういうときではないかというように考えております。
○広野ただし君 先ほどからいろいろと議論がありました。陸上自衛隊を出すために非常にすき間のような、迷路のようなところを法律を作っているというふうにしか見えないんですよね。例えば、戦闘地域の問題がありましたでしょう。非戦闘地域に出しますと、戦闘行為はしないんですと、国の交戦権は発動しないんだ、国際紛争の解決には使わないんだと。正にこれは憲法のあれでやっているわけですが、戦闘行為といっても、やっぱりそれは、いざ現地に行くとどういうことが起こるか分からない、それを全部正当防衛論の範囲でやるんだと、こういうことをおっしゃっているわけですね。そういう誠にすき間を、迷路のようなすき間を縫った法律をここで作るということになっているんですよ。 ですから、そういうことをやるよりは、本当に人道支援と経済復興支援、そういうものに限ってやることによって日本のイラクに対する協力というものは大いにやれるんではないかと私は思うんです。実際、今、例えば、二億何千万、何億ドルですか、二億何千億ドル足りないと、こう国連はアピールを、緊急アピール出しているわけですね。そういうことについて各国に話をして、どうやってその不足分を補うかというような話ですとか、それはユニセフですとか本当にユネスコですとか、これは文化財の保護ですとかそういうこともあるわけで、そういうことにやるべきことは一杯あるんではないかと、こう思うんです。官房長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 今、迷路のような仕組みでこの活動をするのではないかというそういう御発言ございましたけれども、これ別に迷路は、もし迷路と言うんであれば、この迷路は今に限ったことじゃないんです。もう国際平和協力活動もそういう仕組みの中でやっているんです。先般のテロ対策特別措置法もそうなんですね。今回もそうなんです。基本的な枠組みはそういう枠組みなんです。迷路じゃなくて、迷路の道を作っているんじゃなくて枠組みを作っているということでございまして、これは幾多の経験を経て、そして今回もそういう枠組みの中で実行は可能であろうという判断をしているわけでございます。 それから、人道復興支援だけやればいいのではないかという、その方が安全だというお話でございますけれども、これ……
○広野ただし君 安全とは言っていません。
○国務大臣(福田康夫君) ああ、そうですか。
○広野ただし君 それで十分評価できるじゃないかと言っているんです。
○国務大臣(福田康夫君) 人道復興支援もすべて安全というわけではないんだろうというように思います。ですから、今回の法律では安全に十分配慮するということになっておりますから、危険というものと抱き合わせで考えることはないんだろうと思います。万が一ということはありますけれども、万が一のときにはどうするかということも法案できちんと書いてございますし、人道復興支援がすべて安全と、だから何もなしで丸腰で行ってもいいんだと、こういう話ではないんだろうというふうに思っております。
○広野ただし君 例えば、医療協力でも自衛隊の医務官を出すということだってあるわけですね。ですから、何も丸腰で行けとかそういうことを言っているわけではないんで、要するに、イラクに対する協力の仕方は非常に多岐にわたるし、そういう面で今度の政府の案は、まずアメリカからの、英米からの要請にこたえて、まず陸上自衛隊を出すんだと、それがまずあって、そのためにイラク特措法というものを作ると、こういうことになっているんじゃないかと思うんですね。 イラク国民の立場に立ってこのイラクをどうしたら最も復興するだろうかと、そういう考え方じゃなくて、まず英米に対する協力と、こういうものがあって陸上自衛隊派遣ありと、このことから出ているんではないかと、こう思うんですが、官房長官、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) そういう取られ方をしたくないんですね、実際そうじゃないんですから。それは、もしそういうようにおっしゃるんだったらば、それは誤解であるというようにまず申し上げておきます。我が国は我が国が存続するために何をなすべきかということなんですよ、要するに。そのことが一番大事なんだろうというふうに思います。 我が国は経済的にも世界第二位という、そういう立場にございますね。その国が国際社会の中では何も、例えば国際社会が困難に直面したというときに傍観をしているという国であっていいのかどうか。少なくとも、その紛争に飛び込むということはしないけれども、その復興とかそれから人道的なことについてはこれは十分にやっていこうと、そういうことによって国際社会との調和というものを考えていかなければいけないと。これが日本の、我が国の立場であるというふうに思っておりますので、自衛隊まずありき、米英ありきということではないということです。 ただ、米英は情報もありますし、また今回はイラクにおいて中心的な立場で今活動しているわけですから、情報交換も当然するだろうし、協議もするだろうし、そういうことはあり得ますけれども、それをもって米英のためにと言うのは、これは言い過ぎではないかというように思っております。
○広野ただし君 やはり日本は敗戦の経験があり、敗戦の歴史の教訓を生かして私はやっていくということじゃないかと思うんですね。 ですから、これは人道支援と経済復興支援、これはもう大変な協力にやっぱりなるんですね。何も陸上自衛隊を出して、アメリカ、イギリス等に協力をして、治安あるいは安全のための協力をしなければならないと、こういうことはないんじゃないかと。十分日本の、例えば極東裁判なんかを取りましても、これは本当に占領軍が正に裁いた、国際法に基づいてやっているんじゃなくて戦勝国が裁いたと、こういうことだって今言われているわけですね。ですから、占領軍に協力をするということになりますと、これはやはりイラク国民から大変な反発を買う。私たちはやはり日本のこの歴史を考えますと、イラク国民の立場に立って協力をしていくということが根本であって、何かまず陸上自衛隊を出して治安のために協力をすると、そうしないと経済第二位の、世界第二の経済大国としてメンツが立たぬとか、そんなことではないと思うんですね。 十分人道支援と経済復興に協力をすることによって私は日本の国際貢献というのは大いに評価されるんではないかと思いますが、官房長官、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) 確かに人道支援、復興支援ということで済ますという、それは考え方としてないわけじゃないと思いますよ。しかし、我が国としては我が国の持てる力を十分に発揮するのが我が国としての取るべき道だと、こういうことです。そういう意味においては、国際平和協力活動において十分なる経験を有している自衛隊がこの際活躍するのが一番適していることじゃないかなというように考えているんです。見解の相違ですかね、私どもはそう思っております。
○広野ただし君 見解の相違じゃありません。 日本のそういう陸上自衛隊を出す場合は、国連の要請を受けて、国連の旗の下に出ていくと。しかも、明確な役割を持たせて、そして国際的なスタンダードの下に、国際標準の装備の下に出ていくということでないと、何かすき間を縫ったような、もう迷路のようなところの任務を陸上自衛隊に与えてやっていくというのは、私はもう本当に心配でたまりませんし、それがまた現実から極めて遊離した議論をやっているんだと思うんですね。 この日本の戦時中のことを回顧して、「失敗の本質」という本がありますね。日本の参謀本部は具体論から非常に離れて、そしてまず陸海、これがもう縦割りで正に縄張争いをしています。そういう縄張争いの中でもう一つ現実から離れて精神論が先行して、そして何回も何回も失敗を繰り返すというのが日本の戦時中の反省に立った失敗の本質ということでありますけれども、そういうものに全く学ばないで架空の現実から誠に離れた論をもってイラクのところに陸上自衛隊を出す、そして非戦闘地域だからと、こういうような話を、先ほどから伺っていますと、ずっとやっておられるわけですね。 現実は、非戦闘地域がいつ何どき戦闘地域になるか分かりませんし、実際今のテロもアザー・ザン・ウオーで正に新しい形態の戦争なわけですから、そういうことではなくて、組織的かどうかということを見極めてやるんですよ、ですから国際紛争に当たりませんよと、こういう論法をずっとやっておられるわけですね。持っていくものは軽装備のものであって、ですから武力行使には当たりませんというようなことを言って、現実と全く懸け離れた、現実ではどういうことが起こるか分からないんですよ。そういうことをずっと言っておられるというふうに私は受け止めておりますが、官房長官、どうでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 私の御説明の仕方が悪いのだと思いますが、軽装備だから武力紛争に当たらないということは一度も申し上げておりません。 それは、武器の使用と武力の行使という定義は、武器がどの程度であるかということと本質的に連関をするものではございません。私の言い方が間違っていたら訂正をさせていただきますが、軽装備なので武力紛争に当たらないという答弁は一度もしたことはございません。 それから、迷路のようなという御指摘でございますが、これはもう本当に何度も同じ答弁をして恐縮ですが、非戦闘地域でなければいけないという、そういうような法的な担保がきちんと必要であるということを申し上げているだけのことでございまして、それは何も迷路に入っているわけではございません。これは、官房長官からお答えがございましたように、本法に、この法律に特有のものではございません。PKO法におきましてもテロ特措法におきましても、この法律は同じ構成を基本的に持っている部分がございます。 また、「失敗の本質」の御指摘がございました。それは、確かに戦前は、帝国陸軍は、世界有数のと言うのか最強のと言うのか、ソビエト連邦を仮想敵国としておりましたし、帝国海軍は世界一の海軍国のアメリカを仮想敵国としておったわけで、それと、もちろんソ連は一番最後に参戦をしてくるわけですが、仮想敵国がそもそも陸軍と海軍で違うなぞという、そんなばかなことはあり得ない話でございまして、それでやったわけですからああいう悲惨な結果になるという点も失敗の本質の一つでございます。 それはもう、陸海空いろんな自衛隊が現実から遊離した議論をしているということはございません。私どもは法治国家でございますから、憲法に従って、憲法に外れないように法律を作り、これでどうやって作戦を展開をするのか、どうやって任務を達成し、どうやって隊員が安全に任務を遂行できるかということは、それぞれの観点からかんかんがくがくの議論をしておるわけでございまして、現実に遊離したことをする、そのようなことは私ども防衛庁、自衛隊におきましてはいたしておらないわけでございます。
○広野ただし君 それは、石破長官は、現実から遊離していないと、こうおっしゃいますが、実際、陸上自衛隊がイラクに入っていって、炎天下の世界で、しかもサソリは出てくる、いろんなところで、いや、実際、ゴラン高原へ私も行きましたけれども、サソリとの戦いなんですよ、実際ね。そういうこともあるわけです。 ですから、そういう中で、戦闘地域じゃないところへ出します、そして向こう、イラクの例えば攻撃を受けた、そういう場合は組織的なものか組織的じゃないものかを見極めてと、こういうことでしょう。しかも、やる範囲は正当防衛論の範囲なんですね。それを上回って反撃に出ますと、これは武力の行使に当たるわけでしょう。ですから私は迷路だと言っているんで、相手はどういうことをやってくるか分からないのが現実なんですよ。でしょう。ですから、その現実に対応できないんですよ。それは正に、例えばガダルカナル島で全く精神論だけでやっているのと、あの参謀本部と現場とが物すごく違うのと一緒だと私は言っているんですよ。 ですから、それは本当に、現実から離れた何か法理論の迷路みたいなところに合わせた枠組み、枠組み法だとおっしゃいますけれども、これはPKO法はそういう性格があると思います。周辺事態法もそういうところがあると思います。ところが、このテロ特措法と今回のイラク特措法は正に時限立法でしょう。軸足がしっかりしていないんですよ。だからこそ枠組み法なんというものじゃないんですね。 だから、私たちは、この間自民党の中からも出ましたけれども、きちっとした基本法に基づいて、私たちからいいますと、国連中心主義なんですから、国連中心主義をきちっと入れた安全保障基本法、私どもは提出しております、これは集団自衛権というものもきちっと明確に入れたものでありますけれども。そういう国連中心主義のものを掲げてやるんならいいですよ。 ですから、UNの旗の下にやっていくと。日本の旗の下にやりますと、やはり私は国権の発動という点が非常に出てくるんじゃないか。例えば国権の発動たる武力の威嚇、ちゃんとした装備で出ていくと武力の威嚇に取られるおそれがあるわけでしょう、国権の発動たる。そこで、憲法の違反を逃れるために軽装備で出ていくというようなことをやっているとしか思えないんですよ、これは。 全く、そういうことで無原則な法律であるということをまず申し述べたいと思います。そのことについては特に答弁を求めませんが。──じゃ、まあちょっとどうぞ。
○国務大臣(石破茂君) それは、申し訳ありませんが、答弁要らないという御指摘ですが、お許しください。それは誤解です。それは違います。 まず、特措法と枠組み法というのは別に関係あるお話ではございません。仮に恒久法にいたしたとしても枠組み法ということはあり得ることでございます。これは、何ができるかというメニューを示しまして、それで実態に何が合っているのかということをチョイスする、それで基本計画というような仕組みになるわけでございますが、何も枠組み法と特別措置法というのはそのままイコールというわけではございません。その点は恐らく誤解ではないかというふうに思っております。 それから、国権の発動ということなのかどうなのかという御指摘でございますが、これは、そもそも戦争というものは違法なのでございます。もう戦争というのは違法というふうに国連憲章でもそのように定められておることでございまして、国権の発動たる戦争ということにしてはならないというのは、これは当然のことでございます。それは、国権の発動としての戦争というふうな一つのフレーズでこれは読むべきものだというふうに思っております。 したがいまして、私どもがあれこれあれこれいじりまして、先ほどの装備のお話もそうでございますが、それは国権の発動としての戦争とか武力による威嚇とかそういうことに触れないように軽装備でというようなことは一切考えたことはございません。そういう偽装的な行為でこの法律を作っておるつもりは全くございません。それは、日本国憲法の精神からいたしまして、趣旨からいたしまして、これは自分を守るための、ある意味の自己保存的な権利として、正当防衛、緊急避難、危害許容要件として正当行為として行う。これは日本国憲法の趣旨からしてそれがぎりぎり一杯でございます。 委員御指摘のように、それでは国連旗の下で、UNとしてやればいいではないかということですが、今回のように一四八三という決議がございますけれども、国連PKOの要件を満たさない場合は、それでは諸外国は、まさしく戦争が、戦闘が終わったばっかりで、暑くて、インフラは破壊をされておって、お医者さんもいなくて、でも秩序を回復しなきゃいけないということで各国が軍隊を送っている。でも、日本はそれには参加しません。 やっぱり、文民の活動、NGOの活動、喜ばれるような活動というのは、地域的には可能なのかもしれませんが、基本的にはだれかがしんどい目して、つらい目して秩序の回復をしないと、それは実は実を結ばないのではないか。私どもは、憲法の範囲内でそれを法に基づいて行いたい、それを行っている米英軍を可能なことがあれば支援をするということも許されるのではないかと考えております。
○広野ただし君 陸上自衛隊を海外に派遣をするということは、やはり普通の装備で出しますと、これはしかも国連の旗の下でなければ、これは相手国に対する国権の、武力の威嚇というふうに受け止められるおそれがあるわけですよ。ですから、逃れるためにやっているわけでしょう。 ですから、もう誠にいびつな形で、国際的な標準じゃない装備の下に出して、これは武力の威嚇にもなりません、武力行使にもなりません、非戦闘地域に出すんですと、こういう論法をやっておるわけで、これはもう非現実的なことをやっておることで、昔の参謀本部と同じような間違いを犯すおそれがあるという指摘にとどめて、私も時間がありますから、何回もそこのところをやるわけにはいきません。また別の機会にお話をしていただきたいと思います。 ところで、この間の別の委員会でも私お話をしたんですが、スリランカでタミールのトラとその仏教徒の戦いがあって、これがある程度収まってきて、スリランカの復興支援会議、これは日本も非常に貢献をして、明石さんも何回もスリランカに入られて、ここのところは私は非常によかったと思っております。 まして、スリランカは、この間も申し上げましたけれども、ジャヤワルダナさんが日本が敗戦になりましたときに賠償請求権を放棄した最初の国なんですね。ですから、それに対して日本はしっかりと、またある意味で恩返しをすると、こういうことは非常に大切で、スリランカがタミールのトラとの紛争がある程度収まってきて、そのことについてやっていく。これは本当に大切なことだと思うんですね。 ジャヤワルダナさんの言葉は、憎しみは憎しみによってやまず愛によってやむ、平和は愛によって訪れると、こういう仏陀の言葉を引いて言っておられるわけで、その方が最初の、スリランカ初代大統領になった人なわけですね。ですから、例えば、イラク国民の立場に立てば、私はいろんな協力の仕方があると思うんです。 そこで、まずイラクに対する日本の債権、これが最大の債権国だと、ロシアに次いでですかね、というふうに言われておりますが、ここのところについてちょっと全体どうなっているか、外務大臣にお伺いします。
○国務大臣(川口順子君) パリ・クラブの債権国の会合というのが、パリ・クラブ会合が七月の十日に行われましたけれども、そのときにプレスリリースがございまして、その中で公表されております債権額は全体で二百十億ドル、そして日本が約、そのうち四十一億ドル、これはパリ・クラブ債権国で最大であるということでございます。
○広野ただし君 大体、全体的に二兆五千億からというところで、日本が五千億円ぐらい債権がある。さらに、延滞金等の金利を入れると八千億円ぐらいになるんだというふうに、現在算定中だとは思いますけれども、そういうことだと思うんですね。 そういうときに、パリ・クラブというのは確かに横並び的なことがあるんですが、私はイラク国民の立場に立てば、これはやはり復興に対して何らかの債権なり賠償なりというものに対して特別の配慮をしていくと。そういうものを日本が最初に言い出しますと、これは私は日本が昔、敗戦から立ち直るときでもそういうことがあるわけで、大いにイラク国民から感謝される道というのはあるんだと思うんですね。 ですから、横並び論で債権放棄をしますと、これは各国から言われますからとか、各国の出方を見てやらなければならないとか、こういうことはまず考えないで、本当にイラク国民にとって将来イラクの発展のためにはどうしたらいいんだということを考えてこのパリ・クラブに臨んでいくという考え方が必要なんではないかと思いますが、官房長官と外務大臣の見解を伺います。
○国務大臣(川口順子君) 今、債権の放棄というふうにおっしゃいましたけれども、今の時点でパリ・クラブの会合でもそれが決まったわけではございません。 この間のパリ・クラブでは、二〇〇四年末まではイラクがパリ・クラブ債権国に支払を再開する状況になるということは期待しないという認識が共有されたというふうになっておりまして、今年の五月にあったG8の財務大臣会合でも同じ認識が持たれたというふうに承知をしています。 それで、今後の処理、これは広野委員がおっしゃるような考え方もあるかと思いますが、政府として考えていますのは、この債権問題の処理というのは、今後、パリ・クラブの会合等の国際的な枠組みの中で議論をしていくことになるわけでして、その際に、イラクの本格的な政権への展望、債務の全体像、中長期的な経済状況、石油収入の見通し、こういった点を考慮して、返済能力等も踏まえて検討していきたいと、そういうことであります。
○広野ただし君 やはり日本のイラクに対する支援とか、イラクに対する貢献というものは、日本の考え方の下にやるということが大事なことで、今日、同僚議員からも相当そういう話があったと思うんです。 ですから、各国政府が治安あるいは安全維持のために協力をする、英米からもそういう協力が内々にあるんでしょう、協力依頼があるんでしょう。そういうことから、それにだけくっ付いていくと、もう正に金魚のふんのようにくっ付いていくということではなくて、やはり日本は人道支援と経済復興というものに力を入れて、あるいはユニセフのような教育の点、児童の教育のところに、将来のことを考えて、それこそ小泉総理の米百俵の精神ですよね、それを世界的に持ち込んでやるんだとか、あるいは、日本の敗戦の経験に照らして債権の一部放棄ですとか、そういうことによってイラクに対して協力をするとか、日本独自の貢献の仕方というのは必ずあると思うんですね。 それを、単なる横並び論でやっていますと、結局だれからも感謝されないと、こういうことになるんではないかと、こう思います。官房長官の見解を伺いまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 我が国は我が国としてできることをしていくということで、決して他国と横並びではないと思います。 その我が国の活動が国際社会からも理解され、そしてイラクの支援に本当に役に立つという、そういう、イラク国民が考えてくれるようなそういう支援を今後していくべきだというように考えております。
○広野ただし君 口ではそういうふうにおっしゃっていますが、結局は、この法律は正に迷路のようなすき間を縫った法律を作って、もう危なくてしようがないんですよ。 そして、これでもってまたどんな事態が起こるか分からない。これは本当に、日本の自衛隊に犠牲が出たり被害が出たり、あるいは誤解の下に、イラク国民に被害を与えたり、イラク国民に犠牲を与えたりと、そういうときの責任は正に政府にあるんだということをお話ししまして、終わりたいと思います。
○大田昌秀君 官房長官、そのほかの政府の皆さん、長時間にわたって大変御苦労さまです。お疲れでしょうが、最後ですから、ひとつ御辛抱いただきたいと思います。 去る六月三十日付けの新聞記事によりますと、石破防衛庁長官は、 わが国の人道復興支援活動や安全確保支援活動は「海外において武力の行使は行わない」という憲法の趣旨を制度的に担保するため、非戦闘地域に限定して行われるものである。加えて非戦闘地域の中でも治安が比較的良好な地域を予定しているが、治安が今なお万全ではなく、危険に遭遇する可能性は全く排除されるものではない。武器の携行・使用が一定の要件の下に認められ、他国の部隊やイラクの住民に依存することなく自己完結的に活動できる自衛隊のみが国際社会から与えられた責任を果たすことができるのである。 と述べておられます。 そして、先ほどの他の委員の質問に対し、長官は、エネルギーの九七%ですか、それを中東地域から入れているので国益上も自衛隊を派遣することが大事だという趣旨のことをおっしゃったわけですが、国内には、自衛隊の派遣がむしろ国益に反することであると、つまりこれまで長年にわたって営々と中東諸国の間で培ってきた日本への信頼感というものが逆に損なわれるおそれがあるという意見もあるわけなんですが、改めて、簡潔でよろしゅうございますけれども、自衛隊の派遣が日本の国益にどう結び付くかということについて御説明いただけたらと思います。 防衛庁長官、お願いいたします。
○国務大臣(石破茂君) 今、まさしく委員がおっしゃっていただいたとおりなのでございますが、本当に戦闘が終わったばかりで、非常に暑く、水も出ず、電気も来ず、衛生状態も悪く、治安も良くないと。しかし、そこで、例えば水が必要である、電力が必要である、インフラの応急的な整備が必要である、それができる組織は自衛隊しかないと私は思っております。衣食住も自分で賄うことができます。そして、訓練、法律によって与えられる権限、装備によって一般の人であれば回避できない危険も回避できるという自衛隊でございます。 石油の話をいたしました。それは私からお答えすることではないのかもしれませんが、イラクの安定、中東の安定ということは我が国の国益にこれは死活的に重要なものであると、私はそのように考えておるところでございます。
○大田昌秀君 この質問は通告してありませんで恐縮ですが、大変重要だと思われますのでお許しいただきたいと思います。 先ほども同僚委員から御紹介がありましたけれども、恐らくすべての国会議員の方々に送られてきたと思いますが、新潟県の加茂市長の小池清彦氏から「イラク特措法案を廃案とすることを求める要望書」というのが私のところにも送られてきておりますが、その中でこういうことが言われております。「イラクは、全土において、前線も後方もありません。イラク全土がいまだ戦場なのであります。 このような地域へ自衛隊を派遣することは、明確な海外派兵であり、明らかに憲法第九条に違反する行為であります。イラク特措法が定めるような海外派兵さえも、憲法第九条の下で許されるとするならば、憲法第九条の下でできないことは、ほとんど何もないということになります。」と。 さらに、この要請書の末尾の方で、「防衛政策の中核である防衛力整備をおろそかにして、海外派兵のことばかり考えることは、大きな誤りであります。国土が侵略されたとき、現在の自衛隊の防衛力は、独力でどの程度まで祖国を防衛することができるのですか。極めて不十分な防衛力ではありませんか。この程度の防衛努力しかできない国が、イラク派兵に狂奔するなど、「生兵法大怪我のもと」であります。今こそ日本は、海外派兵重視の防衛政策から防衛力整備重視の防衛政策に転換すべき時であります。名刀は鍛えぬいて、されどしっかりと鞘の中に収めておくのが剣の道であり、兵法の極意であります。」。 これは単なる一市民の言葉ではなくて、以前に防衛庁で教育訓練局長をしていた方の言葉でございますので、軽視したりあるいは無視したりすることはできないと私は考えます。と申しますのは、すぐれて日本の安全保障政策そのものにじかにかかわっているからでありますが、このような見解というのは元防衛庁の官房長官をしておられた竹岡勝美さんも似たような見解を、懸念を示しておられるわけですが、この点について、もしこの説が間違っているとすれば、これまでの防衛庁における教育訓練そのものが問われるわけでございますので、その点についてどうお考えですか。
○国務大臣(石破茂君) この小池さんは、先ほども御答弁申し上げましたが、かつて防衛庁に籍を置かれた方ではありますけれども、今は加茂市の市民によって市長に御就任の方であります。ですから、これはかつてそうであった方がということについてのコメントは差し控えるべきだと思いますし、教育訓練局長をしておられたときもこのような説を展開しておられたのかどうか私は存じません。教育訓練局長をなさっておられたときもこのような考え方、つまり、この方が御退職なられましたのは平成四年のことでございます。平成四年でございますからもう十年以上前のことに相なりますが、そのころどのような説を展開しておられたのか、私詳細には承知をしておりませんので、そのことに対しますコメントはお許しをいただきたいと存じます。 その上で、これを拝読いたしましたところで思いますのは、この法律そのものが憲法九条に違反をするというような、あたかも違反するというような書き方ですが、何度も御答弁を申し上げておりますように、いかにして憲法九条に合致した法律にするかということで細心の注意を払っておる法律でございます。これは、非戦闘地域という概念もそうでございますし、近傍で戦闘が行われている、若しくは予測される場合の対応もそうでございます。これはもういかにして九条と合致した法律にするかということで作っておりますわけで、これでは憲法九条をないがしろにするものではないかという御指摘は全く当たらないと考えます。 そして、イラク全体が戦闘地域ではないかということですが、仮にもしそれがイラク全体が戦闘地域であるとするならば、憲法に言うがところの武力行使に当たるとするならば、それはそんなところで自衛隊は活動はできないのです。実際に自衛官たちが行き、そして、シビリアンコントロールの本旨として、総理の御承認の下に防衛庁長官が実施区域を定める。そのときに全土が戦闘地域であるとすれば、そんなところで活動ができるわけはない、その仕組みを担保しておるのがこの法律でございまして、御批判は当たらないものと考えます。 そしてまた、大田先生が御指摘の一番の最後の、防衛力整備をおろそかにして海外派兵のことばかり考えている、大きな誤りだということですが、この方が御在任中はそんなことがあったのかもしれません。私は存じませんけれども。今、そのようなことは一切いたしておりません。 それは、独力でどの程度まで祖国防衛できるか。私どもは、確かに国土の防衛のために防衛力整備を行っております。しかし、同時に日米安全保障体制というものも基軸といたしておるわけでございまして、独力でどこまでできるかということも重要でございましょうけれども、例えば北朝鮮に対する打撃力の行使のように、日米安全保障体制をどうやって効果的に運用するか。それによって周辺事態法もあるわけでございまして、このような御指摘には私はやや違和感を覚えざるを得ません。
○大田昌秀君 次に、米英の対イラク戦争に対する我が国の支援の正当性に関連してお伺いいたします。 既に、先ほど来他の委員からも御指摘がありましたけれども、去る七月九日、ラムズフェルド米国防長官は、米上院軍事委員会の公聴会でイラクの大量破壊兵器について新たな証拠を持っていなかったなどと証言しています。同長官は対イラク攻撃について、米英軍が行動を起こしたのはイラクによる大量破壊兵器開発の追求を示す劇的かつ新たな証拠を見付けたからではなく、同時テロの経験を通して既存の証拠を新たな視点から、新たな観点から見直したのだと開戦の理由を説明したと報じられています。 この点と関連して、去る七月十一日付の読売新聞は、イラク戦争の実質的終結から二か月以上も経過した現在も米英両軍は大量破壊兵器を発見できていない、このためイラク戦争は差し迫った脅威に対する攻撃だったとする米政権の主張そのものを改めて問題にする声も強まっているとコメントしています。ちなみに、米政府は七月八日、イラクのニジェールからのウラン購入計画も偽情報だったと釈明したばかりです。 このような米英軍の対イラク戦争は戦争の大義と申しますか、口実と申しますか、それが当初のテロへの先制攻撃から大量破壊兵器の廃棄、フセイン政権の打倒、自由と民主主義の普遍化といった具合に変わってきたように思われます。 元々、アメリカの良識派の人々の間では、当初から対イラク戦争には何らの大義もないと主張する人たちも少なからずおりました。アメリカ上院のロバート・C・バイド議員は、人口の過半数が十五歳以下の子供たちで占めている国に対して武力攻撃を行うことには何らの大義もないということを主張していたわけでございます。 そこで、外務大臣にお伺いしますが、政府が米英軍の対イラク攻撃を公然と支持する旨明言されたのは、今挙げました大義名分のうち、特にどの点を根拠にされて支持に踏み切ったのでしょうか。関連して、その判断は今でも間違っていなかったとお考えですか。もしそうだとしたら、その根拠を簡潔に御説明ください。
○国務大臣(川口順子君) まず、二つの御質問のうちの二番目の方、判断は今も間違っていなかったかと考えているかということのお答えの方が簡単ですので、そちらを先にお答えをします。判断は間違っていないというふうに今でも政府としては考えております。 それで、その理由というのが、最初に、いかなる理由によって武力行使を支援したかというのと同じ理由ですので、それを次に申し上げさせていただきたいというふうに思います。 まず、これは何回も繰り返していることでありますけれども、イラクには多くの大量破壊兵器に関する疑惑がある。これは、例えばUNSCOM、UNMOVICという査察団が入ってずっと査察を行っておりますけれども、イラクは幾つかの、二十九ございますけれども、疑惑について、自分で持っているという申請をしているわけですね。例を挙げますと、例えば生物化学兵器用の特殊弾頭は七十五発保有をしている。それから、化学剤、マスタード、サリン、タブン、これらについては三千八百六十トン、VXは三・九トン、炭疽菌は八千四百リットル等々ということをイラクは申告をしています。それから、それに加えて、クルドあるいはイランに対して使ったということも事実であるわけです。 それで、国連の査察団、UNSCOM、UNMOVICがずっと入って、それを廃棄をするのに立ち会ったりしているわけですけれども、それについて、幾つかの点について非常に疑惑が残っているということを言っています。例えば、VX三・九トンということが、生産をしたということはイラクが自己申告をしていますけれども、そのうち一・五トン、イラクは廃棄をしたということを、これは自己申告、検証がないわけですが、しています。イラクの申告に従ったとしても、引き続き二・四トン以上が未確認である。しかも、一・五トンを廃棄をしたという申告については検証はできていないわけです。それから、炭疽菌についていいますと、イラクは八千四百リットル作ったということを自己申告をしているわけです。そして、廃棄を八千四百リットル以上したというふうにイラクは言っていますけれども、これの裏付けがなく、これはUNSCOMの報告によりますと、申告の裏付けがなく、かつ申告量の三倍は生産をしたと考えているということで言っております。そして、UNMOVICは、これは武力行使の直前の段階での話ですけれども、約一万リットルの炭疽菌が廃棄されずに残っていると考えられるということを言っています。これはたくさんあと挙げられますけれども、一部だけ申し上げるとそういうことであります。 ということで、大量破壊兵器について、いまだ持っているか、あるいは隠匿をしたか、あるいはそれについて査察団が分からないところで廃棄をしたか、どっちにしてもそういうことであるわけで、したがってイラクが全く持っていない、あるいは全部廃棄をしたという状況ではなかったということであります。 それで、そういった査察への非協力を始めとして、イラクが関連安保理の決議に重大なる違反を継続的に犯していた、これは一四四一によって国際社会が一致して決定をしているわけですね。ここはもう全会一致ですから、疑いの余地なく決定をしているということであります。 そして、度重なる国際社会のイラクに対する慫慂にもかかわらず、そして一四四一で自分が潔白であるということをイラクは証明をする最後の機会を与えられたわけですが、この機会もイラクは使おうとしなかったということがございまして、また一四四一は、それについて虚偽の報告をしたり、あるいは報告を省略したり、そういうことをした場合にはこれは更なる違反を構成するということも一四四一は決定をしているわけです。 そういったことの後、イラクに対して武力行使なしには大量破壊兵器の脅威を除去し得ないという状況に至って、この大量破壊兵器の脅威というのは我が国にとっても、国際社会全体にとってもこれは大きな脅威であるわけでして、我が国としては国益に照らして、同盟国である米国等の関連安保理決議に基づく行動を支持したということであります。 この判断について、引き続き、間違っていなかったというふうに政府としては考えております。
○大田昌秀君 同じく外務大臣にお伺いします。 ただいま申し上げましたように、米英軍の対イラク戦争の大義それ自体の正当性が疑われているだけでなくて、日本政府が武力行使の正当性の根拠とした国連安保理決議についての解釈にも疑問があります。 ちなみに、ブッシュ大統領は、イラクへの武力攻撃に先立ち、去る三月十七日の米国民向けの演説で、決議第一四四一によってあたかも武力行使が容認されているかのような発言をされています。しかし、それには疑問があります。 そこで、お伺いしますが、去る三月二十日、米英軍が安保理決議第六七八、第六八七、第一一四一を根拠にしてイラクに対する武力行使をやったわけでございますが、それらの国連決議のどういう文言が武力攻撃を求めて、認めているか、簡潔に御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったように、六七八、六八七、一四四一ということであります。 六七八というのは、イラクに対して一九九〇年に武力容認行使決議をしたということでございます。イラクに対してその必要な措置を取るということができる。六八七については、これは停戦の決議であります。ちょっと私、今、手元に、どういう文言がという御質問ですが、文言は持っておりませんので、後で総政局長の方から御説明をいたしますけれども、六八七はそういう意味で武力、停戦決議。その一四四一によって、簡単に言ってしまえば、一四四一によって六八七に違反をしているということが決定をされた。そして、その六八七の根拠が崩れたわけですので、六七八、この文言は、あらゆる必要な手段を取る権限を加盟国に対して与えているということでありまして、そこに戻って武力行使が行われたということであります。
○大田昌秀君 あらゆる手段を取るという文言があるとおっしゃるわけですが、武力攻撃を容認するという文言がありますか、具体的に。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 今、大臣からお答えをいたしましたように、一四四一、これはイラクに対して最後の機会を与えたわけでございますが、それから累次の国連の監視団等の報告の結果としましても、イラクが十全な協力をできなかったということが明らかになったということで、元々六八七でもって停戦の条件となっております大量破壊兵器の廃棄等についてのイラク側の約束ができていないということでございますから、六七八でそもそも想定をしておりましたすべての措置を取るということ、これは武力行使を含んでいるという理解でございますが、それが発動されたということでございます。
○大田昌秀君 すべての行動を取るということは、じかに武力行使という文言は使われていないけれども、そのように解釈するという意味でございますか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 御案内のように、国連憲章は第七章の下におきまして、四十一条、四十二条等々でもって国際社会の平和と安定のために国連が加盟国に対してしかるべき措置を取ると。それには要するに武力行使も含んでいるという仕組みになっているということは御案内のとおりでございますが、遺憾ながら、今の時点においてはいわゆる国連憲章がそのままの形で想定をしておりました国連軍というものはできておりません。 したがいまして、そのような状況を踏まえまして、これまでの間、国連及びその加盟国は、その間どういう形で平和と安定を守るのかということでるる苦労してまいってきたわけでございますが、そのような蓄積の中で、今申し上げました必要な措置を加盟国に取ることを要請するという形でもって武力行使を含むという国際慣行ができ上がってきたという理解でございます。
○大田昌秀君 国連憲章の第四十一条では、国連憲章等国際法に違反する行為をした国に対する非軍事的措置を定め、その措置でも十分でないと国連安保理が判断した場合は、第四十二条で軍事的措置、つまり武力行使を取ることができると規定しています。 そこで伺いますが、今回のイラク攻撃に当たって、この第四十二条の措置についての決議はなされたのですか。もし決議がなされていないとすれば、今回のイラク攻撃は国連決議なしの武力行使となり、国連憲章第四十二条違反になるのではありませんか。また、国連憲章第二条四項には、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対しても武力の威嚇又は武力の行使をしてはならないと規定されています。 国連決議なしの今回の攻撃はこの条項にも違反するのではないかと思われますが、この件について御認識をお伺いします。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 若干重なるところもあろうかと思いますが、先ほど御説明しましたように、この四十一条、四十二条で想定しております、特にいわゆる国連軍というものはできていないという状況でございますが、御指摘のとおり、国連憲章は、そもそも第二条四項におきまして、すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使をいかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも慎まなければならないと規定をしておりますが、他方、御案内のとおり、自衛権の行使に当たる場合、それから安保理の所要の決定がある場合はそれを認めると、例外となっているという組立てになっているところでございます。 今回の米英を中心とします武力行使につきましては、我が国政府としましては、これは関連安保理決議、それは大臣からお答えをしたとおりでございますが、それに合致をしておりまして、国連憲章第二条四項に反するものではないという立場でございます。 他方、今御指摘のように、では四十二条と、あるいは四十一条と今回のいわゆる安保理決議との関係はいかがかと御質問であろうかというふうに理解をいたしましたけれども、御指摘のとおり、今回のやつは具体的に四十一条あるいは四十二条によるそういうような当初想定されていた強制措置にはなっておりませんが、他方、国連憲章第七章の下で、国際の平和と安全を維持するために関連の安保理決議に基づき武力行使を含めた形で対処するという形で、それぞれ先ほど申し上げました六七八、六八七、それから一四四一、すべてこの憲章第七章というものをあえて明確に言及する形でその位置付けというものを明確にしているというふうに理解をいたしております。
○大田昌秀君 次に、官房長官にお願いいたします。 国際法が御専門の東京大学の大沼保昭教授は、現在、イギリスのケンブリッジ大学で客員研究員をなさっておられるようですが、去る七月十三日付け朝日新聞への投稿記事の中で、米英によるイラク攻撃が国際法違反であることについては世界じゅうの専門家の間で広い一致が見られたことであり、イラク攻撃を支持した国の政策担当者にしても、その正当性が法的に説得力のある議論でないことは十分意識していたと思うという趣旨のことを述べておられます。 周知のとおり、日本では一部に現在のアメリカの強大な軍事的指導力を重視して、あるいは日米安保条約を根拠にして、ひいては北朝鮮の脅威論を唱えて、アメリカに付いていくしかないとか、国益を図る立場からアメリカを支援するほかはないなどと言って、アメリカ主導のバスに乗り遅れるなといった具合に、国際法違反の疑いがあってもアメリカの近代兵器によるイラク攻撃を支持したわけであります。 マスコミ報道によると、政府は千人ほどの自衛隊をいまだ戦闘が続いている米英軍占領下の危険なイラクへ派遣しようとしているようですが、このような政府の対応については国民の間にも随分と反対する声が強まってきております。 ちなみに、七月四日にTBSが七万人の視聴者を対象にした調査によると、自衛隊のイラク派遣に賛成する者が二三%、反対が七七%に上っています。また、米英が示したイラク攻撃の理由を信じる者が一五%、信じないという者が八五%に及んでいます。 この点と関連して、大沼教授は、米軍の軍事的強大さに幻惑され、バスに乗り遅れるなといって半世紀前にナチス・ドイツに付いていったことが日本を破局に導いたのではなかったかと我々の注意を喚起しておられますが、私も同感であります。 このような考え方について官房長官はどのようにお考えになるのか、御見解をお聞かせください。
○国務大臣(福田康夫君) 今回の一連のことについていろんな論評がありますね。その朝日新聞のこの記事も承知をいたしております。 しかし、政府は、今回の米英等によるイラクに対する武力行使、これは国際の平和と安全を回復するという、これはもう明確な目的のために、武力行使を認める国連憲章第七章の下で採択された決議六七八、それから六八七、一四四一を含む関連安保理決議に合致して国連憲章にのっとったものだ、こういう考え方をいたしております。 大量破壊兵器の脅威というものは、これはもう国際社会全体の問題でございまして、我が国を取り巻くアジア地域ともこれは全く無縁な話ではないんです。武力行使なしに大量破壊兵器の脅威を除去し得ないという状況がありましたものですから、我が国としては国益に照らして主体的に判断をして、そして同盟国である米国などの行動を支持したと、こういう経緯がございまして、米国追随であると、こういう御指摘は、これは妥当なものでないというのが私どもの考え方でございます。バスに決して乗り遅れるとかそういったようなことでない、あくまでも国際社会の中で我が国がどうあるべきかということを考えた結果の判断であるということを申し上げたいと思います。 いずれにしましても、この法案は、安保理決議一四八三を踏まえて国際協調の下で我が国としてイラクの国家再建に貢献をすると、そういうためのものでございます。
○大田昌秀君 今、国内では、戦後日本が平和を、安全と平和を維持することができたのは日米安保条約があるおかげだという説と、いや違うと、平和憲法があったからこそ今日まで平和を維持できたんだという見解が分かれておりますけれども、外務大臣はその二つの見解のうち、どちらを支持なさいますか。
○国務大臣(川口順子君) なぜAかBかという問題提起になるのか、私としてはよく理解をできないところでございまして、両方相まって我が国の今日の状況を作り出したというふうに思います。
○大田昌秀君 去る九日の連合審査のときに、官房長官は、憲法第九条二項で禁止されている交戦権とは相手国の占領、そこにおける占領行政等が含まれるという従来の政府見解は今も変わりはないと答弁なさいました。 この政府見解と今回の自衛隊のイラク派遣との関連について、官房長官は、我が国はイラクに武力行使していない非交戦国であり、かつ我が国が米英軍の指揮下に入るわけではないから、自衛隊を今回派遣しても、そのことが我が国が交戦権を行使することにはならないとおっしゃいました。 そこで、改めて確認させていただきたいのは、我が国がイラクに自衛隊を派遣して復興支援や安全確保支援活動をさせる根拠として、国連決議一四八三の内容はいかなるものであったかということであります。 つまり、この決議は人道復興支援の内容と受け取られがちですが、厳密には国連及び加盟国がイラクへの経済制裁を解除する旨の点が重要視されていると私は考えます。イラクに派遣された自衛隊が、水にしろ燃料にしろ米英軍の後方支援に当たるということになれば、米英占領軍への支援だと当然受け取られますから、そうなりますと、こちらが占領軍とは関係がないと言っても、イラクでゲリラ戦を展開している旧イラク兵士たちからは自衛隊も占領軍同様と見られるおそれがありますけれども、つまり、そうなりますと、非交戦国であった我が国が自衛隊の占領軍支援によって結果的には交戦当事国になるおそれさえあります。 イラク戦争では停戦協定や和平協定が、先ほど来お話がありましたようにまだ協定されたわけではなく、したがって戦争はまだ終わっているとは言えません。そのようなところへ自衛隊を投入することは非常に危険だと思いますが、その点について、その危険の、防衛庁長官も先ほど来危険なところには派遣しないんだということをおっしゃっていますが、結果的に危険になるおそれというのは多分にあると思いますが、その点どういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘のように、憲法九条の、我が国は、「国の交戦権は、これを認めない。」ということになっております。その中に占領行政を含むということになっております。私ども日本の国が占領行政を行うわけではございません。したがいまして、憲法九条に触れるものではないというのが政府の立場でございます。そのような立場に立ちようがないということであります。 さて、それで、それと危険がどう結び付くのかということでございます。 これは憲法九条とは離れたお話だというふうに整理をしませんと、これは議論が錯綜いたしますので、便宜分けさせて議論をさせていただきたいと思いますが、アメリカと一緒にやっている、あるいはイギリスと一緒にやっておる、したがってねらわれやすいではないかということが、それは事実としてあるのかないのかということでございます。 それは私ども、今までアメリカと一緒に活動したこともございません、イギリスと一緒に活動したこともございません。これは憲法論、非戦闘地域でやらなければいけないということとは別個に、どういう形で内閣総理大臣あるいは防衛庁長官の安全配慮義務をきちんと果たすかという問題だと私は思っております。その地域において自衛隊が活動いたしますことが、持っておる権限あるいは武器でもって、一般の方々にとってということではなくて、自衛隊員、自衛官にとっての安全を確保するに足るものであるのかどうか。その場合のいろんな考慮要素の中の一つに、どういう地域でどのような活動をするか、そのときにおいて勘案される事項であると思います。
○大田昌秀君 外務大臣にお伺いします。 去る七月十三日、イラクではイラク人による統治に向けたイラク統治評議会が設置されました。先ほど他の委員からも御質問がありましたけれども、イラクの現状は依然として米軍の占領下にあって、米軍は評議会の決定を覆すことができる拒否権を要求しているようですが、これは戦後沖縄における高等弁務官制に似ています。高等弁務官はオールマイティーと言われるほど最高の権限を持っておりまして、三権の長を罷免することも勝手にできたわけです。ですから、被占領下の人々が主体性を発揮することなどは到底占領下ではできないと考えます。 それだけに、統治評議会の前途は極めて多難だと思われますが、政府は統治評議会の役割及び成り行きについてどのような見通しを持っておられますか。また、統治評議会は具体的にどのような権限を持ち得るとお考えなのか、お聞かせください。
○政府参考人(安藤裕康君) イラク統治評議会でございますけれども、まず最後の方に御質問のありました権限でございますけれども、私ども承知しておりますところでは、各省庁の大臣の指名、予算の承認、憲法プロセス発足の支援、あるいは外交使節の長の任命といったような権限があるというふうに承知しておりますけれども、現在、その詳細については確認をしているところでございます。 それから、CPA、いわゆる連合暫定施政当局との関係でございますけれども、これについてもまだつまびらかではございませんので、同じように確認をしているところでございますので、確たることは申し上げられない段階でございます。 それから、今後の見通しでございますけれども、このイラク統治評議会の発足を受けましてイラク国内の治安の回復及び復興が一層進展することを期待しておりますし、また、安保理決議一四八三に基づく政治プロセスが早期に推進されることを希望しておりますけれども、いずれにいたしましても、同評議会が具体的にいかなる役割を果たすことになるのか、そういうことについて日本政府としても引き続き情報収集をしていきたいというふうに考えております。
○大田昌秀君 イラク占領を続ける約十五万近い米軍の駐留費用は毎月三十九億ドル、日本円にして約四千六百億円に上り、アフガニスタンの現状の月額七億ドルに比べて五倍に及びます。事前の見通しの倍近くなっていると報道されております。しかも、フランクス前米中央軍司令官によりますと、大規模戦闘は終結したが戦闘自体が終わったわけではないとして、米軍の駐留は今後二年になるか四年になるか分からないと述べて、イラク駐留が長期化する見通しを語っています。そのため、米軍は支援諸国からの派兵規模を拡大したいともくろんでいるようです。日本からの自衛隊の派遣を米軍が歓迎するのもこうした事情が絡んでいるとも報じられています。 そこで、外務大臣にお伺いしますが、政府は、米軍を支援するため、自衛隊の派遣に加えて米軍のイラク駐留経費も支援するおつもりですか。もしそうだとすれば、財政面でどれくらいの負担を見積もっておられるか、御説明ください。
○国務大臣(川口順子君) 駐留経費を負担することは考えておりません。
○大田昌秀君 官房長官にお伺いしますが、国に準じるものというのは一体どういう、具体的にどういうものですか。
○国務大臣(石破茂君) 例えて言えば、組織性、国際性、継続性等々から考えまして、例えばフセインの政権の再興を企図したバース党の残党が組織的、計画的に継続性を持って行動しているような場合は、国に準ずるものというふうに評価をされることがございます。
○大田昌秀君 本法案では、国連安保理決議第一四八三号を踏まえ、人道復興支援活動及び安全確保支援活動を行うとして自衛隊を派遣することになっていますが、そこで官房長官にお伺いします。 自衛隊はこれまでPKOとかテロ対策特別措置法によって海外派遣されていますが、本法案によるイラクへの派遣がこれまでの海外派遣と基本的に違う点はどういうことなのか。先ほどもお話が若干ありましたが、改めて分かりやすく御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) これまでの国際平和協力活動との違いと、こういうことになりますね。 基本的には私は違わないんだろうと思います。それは、この法律に書いてございますように、憲法との関係とかそれから武力の行使の問題とか、そういうことについてほかの法律の考え方と変わっておりません。ですから、その観点からは同じものであるというふうに思います。要するに、憲法の範囲内で我が国として国際平和に貢献するということでございます。趣旨も変わっておらないところでございます。 PKO法と違うところはあるのかということになりますれば、これは安全確保支援活動、これがPKO法では規定をされていないということでありまして、それが、国連決議一四八三に基づいて、今回この法律ができれば活動するということになるわけでございます。
○大田昌秀君 ありがとうございました。 終わります。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として遠山清彦君が選任されました。 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十分散会