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156回国会参議院2003/03/25

外交防衛委員会 第3号

発言数
184
登壇者
19
会派数
6
開催日
2003/03/25

会議録

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。川口外務大臣。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ただいま議題となりました在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について説明いたします。  改正の第一は、在チェンマイ日本国総領事館の新設を行うことであります。  改正の第二は、在バンコック日本国総領事館及び在ラス・パルマス日本国総領事館の廃止を行うことであります。  改正の第三は、新設公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を定めるとともに、既設の在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定することであります。  改正の第四は、その他の在勤手当について支給額の見直し等を行うことであります。  改正の第五は、同法の別表に記載される在外公館名、国名、地名を慣用として相当程度定着した表記に改めることであります。  以上の改正内容のうち、在勤基本手当の基準額等の改定については、平成十五年度予算案と一致させて行うため、四月一日から実施する必要があります。  以上がこの法律案の提案理由及びその概要であります。  何とぞよろしく御審議をお願いいたします。

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ─────────────

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官増田好平君、内閣府沖縄振興局長武田宗高君、警察庁警備局長奥村萬壽雄君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁運用局長西川徹矢君、防衛施設庁建設部長生澤守君、外務省アジア大洋州局長薮中三十二君、外務省中東アフリカ局長安藤裕康君、資源エネルギー庁長官岡本巖君及び海上保安庁次長津野田元直君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 まず、イラク情勢についてお伺いいたしますけれども、この戦争の現状につきましてはあらゆるマスコミが時々刻々報道しているところでございますけれども、外務省にお伺いしたいんですけれども、サダム・フセイン大統領の処遇をどうするかということについて、今でもまだ亡命の可能性を探る動きが外交努力で、例えばロシア経由であるとかフランスの仲介とか、そういうことで行われているのかどうなのか。  現状はいろいろ報道されているんで既に分かっていますけれども、できれば、メディアに報道されていないようなところで外務大臣としてこういうところは注目して今後の展開を図るために見ていた方がいいというような点がありましたら、今申し上げましたそのサダム・フセインの亡命の可能性云々というようなことなんかが例えばそういう点ですけれども、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 亡命を探る動きについては外務省として、いろいろ報道はされておりますけれども、そういったことについて、それを確認をする情報は持っておりません。引き続きそういった努力はいろいろなところで行われているんであろうと推測はいたしております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 外務大臣として、そのほか今後の展開について判断するポイントとしてこういう点はどうだというのは、外交当局として何かお考えあればお述べいただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 既に、例えば戦争において、戦いにおいて今後二日ぐらいが山になるとか、いろいろな情報はもうマスコミで十分に出ておりますので、それに加えて更に外務省として、こういう点に気を付けたらいいとか、こういう点が押さえるべき点であるとか、そういう意味で申し上げるということはございません。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 防衛庁長官にも今の点を改めて再確認のつもりでお伺いしますけれども、防衛庁として何か今後の軍事情勢の展開を探る上で把握なさっていることで、しかもこういう場で説明して構わないことがございますでしょうか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは基本的に、委員も御指摘のように、その米英軍の発表以外のものというものにも私どももそれなりに接していないわけではありませんが、これはもう本当に作戦の機密を要することでございますのでそれ以上のことは申し上げられない、委員もよく御案内のとおりでございます。  ただ、最近の報道を見ておりまして感じますのは、当初言われておったように、もちろんブッシュ大統領は長引くかもしれないということは言っておられるわけでありますけれども、当初から。イラク軍の抵抗というものは、もちろんこれは織り込み済みなことでございますが、大方の人があるいは予想したように、本当に全く何も抵抗なく行ったというものではないということ。そしてもう一つは、生物兵器のようなもの、いわゆる大量破壊兵器のようなもの、そういうものを間違っても使わないようにというふうに米軍の方は言っておるわけでございますけれども、その懸念は依然として消えていない。あるいはどこかの場面でそれが使われることというのはもちろん懸念をされることであろうというふうには考えておる次第でございます。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 次に、日本の対応についてお伺いしたいと思います。  先般、三月二十日にイラク問題に対する対処方針という閣議決定がございますけれども、まず第一にテロ対策についてお伺いしたいんですけれども、閣議決定の第二に、国内重要施設、在日米軍施設、各国公館の警戒警備等、国内における警戒態勢の強化・徹底を図るということですけれども、警察庁にお伺いいたしたいと思いますが、テロというのはどこで起こるか分からないと。ニューヨークのあのビルに普通の旅客機が突っ込むと思っていなかったでしょうから、当然米軍基地やアメリカ大使館その他は警備を強化しているんですけれども、言わば盲点というか、そういう点についての警備というのはちゃんとやって日本国民に対して安心を確保する対策をお取りになっているのかどうなのか、やっているとすればどういうことをやっているのかということをお答え願いたいと思います。

奥村萬壽雄警察庁警備局長

○政府参考人(奥村萬壽雄君) 今回のイラクに対する武力行使の開始に伴いまして、国内治安維持に当たる警察といたしましてはテロの未然防止に万全を期してまいりたいと考えております。既に、警察庁に緊急テロ対策本部、全都道府県警察に警備対策本部を設置いたしまして警戒態勢を強化しているところでありまして、テロリストを国内に入れない、拠点を作らせない、テロを起こさせないという三つの観点からあらゆる対策を推進しているところでございます。  具体的には、まず警戒警備でありますけれども、総理官邸等の我が国の重要施設、それから米軍基地を含むアメリカ、その支援国の関連施設、あるいは公共交通機関などにつきまして約六百五十か所、これはイラク攻撃が始まる前に比べまして数にして約二倍でございますけれども、この六百五十か所につきまして警戒警備を現在行っているところであります。とりわけ原子力関連施設につきましては、ライフル、サブマシンガン等を装備しております銃器対策部隊、これによりまして二十四時間体制での警戒をこれまで実施をしてきておりますけれども、今回その体制を更に強化したところであります。  また、今お話がありましたようないわゆるソフトターゲットといいますか、昨年バリでディスコ爆破事件がありましたけれども、そういうソフトターゲットがねらわれる傾向にあるということで、こうした人が多数集まる場所につきましても管理者に自主警備の強化を要請いたしましたほか、警察におきましても必要に応じまして警戒を行っております。  それから、NBCテロも心配されるわけでありますけれども、これにつきましてもいろんな情報収集を行いましてその未然防止に努めておりますし、万が一この種のテロが敢行されました場合には、NBCテロ対応専門部隊というものを主要都道府県警察に設置をしております。また、全都道府県警察の機動隊にも生化学の防護服とかあるいは生物・化学剤の検知器等を配備しておりまして、これらを機動的に運用して対処をしてまいりたいと考えております。  また、天然痘のテロというものもありますので、これに備えまして、天然痘が発生する可能性がある場合には、初動措置に当たる警察官に天然痘のワクチンを接種するという準備も既に整えております。  さらに、テロリストを入れないということで水際対策というものも大事でありますが、これにつきましては、入国管理局等の関係機関との連携、あるいは沿岸警戒を強化いたしまして、テロリストが入ってこないような潜入防止に努めているところであります。  それから、情報収集も非常に大事な柱であります。国内でのテロ関連情報の収集、それから各国の治安機関との情報交換などの情報収集活動も強化いたしまして、テロ情報の早期把握に努めております。  あと、いろいろ沿岸警備とかテロ資金対策、ハイジャック対策等いろんな対策を強化しておりますけれども、いずれにしましても、警察といたしましては、今後とも関係機関との緊密な連携を保ちながら、情勢に応じて更に警戒を強化するなどいたしまして、国内でテロが起きないように万全を期してまいりたいと考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 是非ほかの省庁との関連というのはしっかりやってテロ対策やっていただきたいと思いますけれども、このイラクの問題は、イラクのミサイルが日本に届くわけではないんで、基本的にはそれに関連するテロということを最も警戒しないといけない。特に戦争が長期化すればその可能性は高まると思いますけれども、防衛庁としてはこのテロ対策をどういうふうにおやりになっているのか、お伺いしたいと思います。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) お答えいたします。  防衛庁では、平成十三年九月十一日に発生いたしました米国における同時多発テロを踏まえまして、その九・一一の日に防衛庁長官から警備強化が指示されており、今日に至るまで所要の警備諸対策を講じてきたところでございます。  しかし、先般、三月二十日に政府として示されました対処方針の中で、先生先ほど御指摘の国内重要施設、在日米軍施設、各国公館の警戒警備等国内における警戒警備の強化、徹底を図るという、こういう項目がございましたので、これを受けまして、三月同日、防衛庁長官を本部長といたしますイラク関連事案等緊急対策本部、これを設置いたしまして、第一回会議をその日開催いたしました。  その席上、防衛庁長官から、全国の自衛隊施設の警備の強化を改めて指示いただき、全国の自衛隊施設等の警備強化を実施してきたところでございます。具体的には、全自衛隊施設、特に在日米軍施設と共同使用している施設ですね、こういうものに留意をした形での態勢の強化等、所要の警備諸対策を講じております。  なお、国内においてテロが発生した場合には、これまた先生お話がございました、第一次的には警察が対応というふうになっておりますが、その事態が一般の警察力をもっては治安を維持することができない緊急事態と、こういうふうに認められましたときには、治安出動により自衛隊が警察機関とも緊密に連携して対処し、例えばテロリストの発見、鎮圧、重要施設の警備等を行うと、こういうことになっております。  また、治安出動の要件に該当しないという、こういうふうな場合でありましても、必要に応じまして警察庁から依頼を受けて警察の人員あるいは装備等の緊急輸送支援あるいは化学防護機材等の貸与等を行ったりする。あるいは、テロによって引き起こされました災害、この災害に対しまして、災害派遣により救助・救援活動などを実施する。先ほどございましたNBCテロの場合には、自衛隊の化学防護部隊あるいは衛生部隊、こういうものが中心となりまして被害状況の情報収集あるいは除染活動、傷病者の搬送、医療活動等を行うと、こういうことになって、こういうことが考えられております。  なお、現在、災害派遣におきます即応態勢の強化を図っておりまして、全国の部隊で常時二千七百人規模の要員、部隊をもって二十四時間体制の災害対応態勢を維持しておるところでございます。  防衛庁といたしましては、引き続き対応に遺漏なきを期してまいりたいと、このように考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 地下鉄サリン事件のときも私は現場にいたんですけれども、化学防護隊が来るのが遅い、それから阪神の大震災のときも緊急車両動けない、サイレンも赤ランプも付いていない、こういう状況をずっとこれまで指摘してまいりましたけれども、少しは改善されましたか。  国民が、そのVXガスなんというのは、サダム・フセインが持っているのは、地下鉄サリン事件を十万回起こすぐらいの回数持っているわけですから、赤信号止まりながら化学防護隊来るんじゃ命救えませんけれども、それは改善されましたか。

西川徹矢防衛庁運用局長

○政府参考人(西川徹矢君) 先ほどサリンのときの御教訓のお話がございましたが、それに対しまして我々の方も緊急自動車ですね、そういうものの体制を数量的に強化してまいっておりますし、現在も既に発生いたしました場合には即時緊急状態で、独自の自衛隊の緊急自動車指定によって大体、大体といいますか、おおむねそこに行ける形になっておりまして、当時に比べたら大分進んだと、このように我々は考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 三月二十日の閣議決定では原油の安定供給ということをうたっていますけれども、先にこの安定供給について経済産業省、資源エネルギー庁の方にお伺いいたしますけれども、国民生活にとって一番の心配はちゃんと石油が供給されるんだろうかと。それから、既にこの数か月、例えばガソリンの値段がじわじわと上がってきています。こういう点について、備蓄の問題を含めて簡単に御説明願いたいと思います。

岡本巖資源エネルギー庁長官

○政府参考人(岡本巖君) お答え申し上げます。  私ども、攻撃に先立つ十八日の日に、ブッシュ大統領の四十八時間通告の演説が行われた日でございますが、平沼大臣からOPECの議長でありますアティーヤ・カタールのエネルギー大臣、それからサウジアラビアのナイミ石油大臣にそれぞれ電話で増産要請を行いまして、お二方とも消費国に対する石油供給の不安はいささかも起こさせないということで明確な保証をいただいたところでございます。実際に二十日の日に、OPECの議長は、今の情勢に対応するために生産上限枠にとらわれることなく生産能力をOPECとして活用していくということを表明をしていただいております。  それから、世界の石油の需給の状況ですけれども、ベネズエラが去年ストで十二月には五十万バレルぐらいまで生産が落ちたんですけれども、今二百四、五十万バレルまで戻ってきております。それから、世界全体の需要が、四月から第二クオーターということで、需要が百六十万バレルぐらい春に向かいますので減っていくという、そういう時期にもありまして、世界の石油の需給のファンダメンタルズという点ではバランスをしているというふうに考えております。  それに加えまして、今先生御指摘にありました備蓄という点で、私ども日本で、国家備蓄で九十二日分、それから民間で七十九日分、合わせますと百七十一日分の備蓄を持っております。それに加えまして、実際、ペルシャ湾等に積みに行ってこっちに向かっているタンカーというのが原油で七十一隻ございまして、その数量というのは二十四日分の日本の消費量に相当する油が現に船積みされてこっちに向かっているというところでございますので、需給についてはよほどのことがない限り支障は生じないというふうに私ども考えております。  引き続き、需給の面それから価格の面につきましても、私ども、毎週六百余のサンプルで、それから毎月三千を超えるサンプルで末端価格の動向を調査をいたしておりまして、そういうことを通じていやしくも便乗値上げのようなことがないように十分に注視をしてまいりたいと考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 戦争が半年近くまで長引いたら、バレル当たり八十ドルというような数字もいろんな研究機関で出ていますけれども、資源エネルギー庁長官としては、ちょっとそういう数字というのはやっぱり誇張されているとお思いですか。

岡本巖資源エネルギー庁長官

○政府参考人(岡本巖君) 油のスポット価格というのはWTI、ニューヨークのマーカンタイルのWTIとか、北海のブレンドとか、我々アジアでいえば中東のドバイが指標価格になるんですが、一番よく引用されますのはWTIですけれども、戦争が起こります前にはバレル三十七ドル、八ドルというところまで上昇していたものが、攻撃が開始された後においては二十六ドル台まで下がりました。若干昨日戻って二十八ドル台にありますけれども、基本的に世界の原油の需給というもののファンダメンタルズの面がバランスをされておりますので、今、先生の御指摘にありましたように、よほど長期化するとか、あるいは周辺のサウジ、クウェートのような油田、積出し施設に累が及ぶというようなことがない限り、原油価格というのは私はリーズナブルなレベルで安定していくものというふうに考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 この原油の安定供給にも大きくかかわりますのは、今タンカー七十一隻こちらに向かっているということですけれども、これが仮にテロリストを含めて攻撃を受ければその分喪失されるわけですので、閣議決定、三月二十日の閣議決定には、我が国関係船舶の航行の安全を確保するため所要の措置を講じるということになっていますけれども、これは第一義的に海上保安庁の仕事だと思いますが、タンカーも含めて船舶の安全確保、具体的にどういうふうにおやりになる、なっているのか、どういう措置を取ったのか、お尋ねしたいと思います。

津野田元直海上保安庁次長

○政府参考人(津野田元直君) 海上保安庁におきましては、現在、日本関係船舶の航行安全の確保を図るための数次にわたる航行警報の発出ですとか、あるいは船位通報の奨励などによりまして船舶の安全確保に努めているところでございます。  それから、タンカーなどの船舶の護衛につきましては、現時点においては巡視船派遣の要請等もありませんけれども、今後のテロ発生の蓋然性ですとか、あるいは船社の意向、国内における警備勢力等を考慮しまして、政府全体の意向を踏まえながら検討してまいりたいというふうに考えております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 非常に、ペルシャ湾、インド洋、要するに中東地域から日本におけるシーレーン非常に長いわけですけれども、例えばペルシャ湾を航行中の船舶が非常に危険にさらされたんで護衛してくれと海上保安庁に要請がありましたら、海上保安庁の船はそこまで行くんですか。

津野田元直海上保安庁次長

○政府参考人(津野田元直君) 海上保安庁におきましては、これまでも東南アジア周辺海域におきまして海賊ですとかテロ哨戒などを行ってきた実績がございます。それで、一方で、北朝鮮情勢などを考えますと、国内の体制を保持していくということも非常に重要ですので、船社の意向ですとか、あるいは国内の勢力がどういうふうになるのかというようなことを勘案しながら、テロ脅威のレベルなども考えた上で具体的に決定していくことになると思います。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 ということはまだシナリオがないということなんですけれども、石破防衛庁長官、海上自衛隊含めての、要するに自衛隊は今の船舶の護衛が法的に可能なのか、また能力的に可能なのか、お答え願いたいと思います。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これをお答えすれば、法的にも能力的にも可能だというお答えになろうかと思います。ただ、それは今、海上保安庁から答弁がございましたように、第一義的にはこれは海上保安庁ということになるわけであります。  私どもが護衛をやるとしますと、これは自衛隊法第八十二条を使うことになると考えております。つまり、八十二条は、防衛庁長官は、「海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる。」と。これは実際に使いましたのは四年前の能登半島沖事案だけでございますが、先生御指摘のように、ペルシャ湾等々で、あるいはその洋上、地域を特定をするわけではございませんが、我が国の船舶を護衛をする特別な必要というものが生じた場合、つまり特別な必要とは何かといえば、第一義的に対応する海上保安庁が、質的にこれはもう相手の脅威が海上保安庁をもってしてはこれは対応できないというような場合を指すと思っております。あるいは、長期間非常に行動が及ぶというような場合だろうと思っています。そういうような質的にあるいは量的に困難であるような場合、それを特別な必要のある場合というふうに言うのだというふうに考えております。内閣総理大臣の承認をいただいた場合には、これは海上警備行動、自衛隊法第八十二条というものによって対応することになるというふうに考えておる次第でございます。  当然のことでございますが、この第八十二条の条文からいたしまして、これは公海にもこれは及ぶというふうに考えておるところでございます。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 具体的なシナリオとして、ペルシャ湾、インド洋近海でそういう危険に遭遇するという可能性があったときに、今テロ特措法に基づいてインド洋上で補給をしている船がいる、日本の自衛隊。それを護衛している護衛艦がいる。この護衛艦をそういう場合、緊急に振り向けると、タンカー護衛のために。これは私は、内閣総理大臣そして防衛庁長官の命令があれば何の問題もないと思いますが、いかがですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは、実際そういう必要があり、先生御指摘のように内閣総理大臣の承認を得ればそれは法的に不可能なことだとは思っていません。もちろん、今テロ特措法に基づいてテロ特措法の目的に従って行っておるわけでありますから、そのまま何も命令なしに出れる、護衛ができるというふうには考えておりません。やはり海上警備行動を下令することが必要だというふうに思います。  ただ、問題は、以前も議論させていただいたことでございますが、今私どもがテロ特措法に基づいて行っております活動、そしてその安全を確保するために出ております護衛艦、能力一杯やらせていただいておると思っております。それが、もちろん必要性の問題ということもございましょうけれども、現在その能力というものを、私どもがやっておりますテロ特措法に基づく活動を安全ならしめるために、ぎりぎり一杯のものを今使っておりまして、その分、能力的にタンカー護衛というものは可能になるかというふうな御指摘をいただいた場合には、かなり能力的には難しい部分があるのではないかと思っております。  いずれにいたしましても、テロ特措法に基づく活動を安全にするということも重要であります。仮にそういうような日本船舶に対する危険が生じた場合に、私どもがやらねばならない事態が生じたとするならば、それも当然行わねばならないことでございます。その場合に能力的にどうか、ニーズがどうかということはまたよく検討していかねばならない、このように考えておるわけでございます。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 次に、戦後復興についてお伺いします。  なるべく早く戦争が終結することを祈っていますけれども、まず、日本は戦争には参加しない、後方支援含めてそれはやらない。しかし、戦後復興に力を発揮するということを既に何度も総理、外務大臣はおっしゃっていますけれども、新たな国連の新決議がそのために必要なのかどうなのか。そして、そういう支援を行うに当たってどういう法的な裏付けで行うのか。ないしは新たな法律が必要なのか、そういう点についてお答え願いたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 復興の過程で我が国がそれなりの役割を果たしていくということは重要だと考えています。それで、具体的にどのようなことが我が国としてできるかということについては、正に今後、戦争がどのように展開をしていって、その結果としてどの程度の復旧、復興が必要になるかということによりますので、今の時点では確たることは言えないということでございますけれども、我が国が今考えていることとして、復興の過程では国際的な協調、国連が関与する形で国際的な協調があって、その中で復旧、復興が行われるということが望ましいというふうに考えています。そういった、その中で我が国としてどういう措置が可能かということを考えていくということだと思います。  今、新法というふうにおっしゃられましたけれども、新法を作るかどうかということについて、先ほど申し上げたような理由で我が国としては今の時点ではまだ決めていないということです。新法がなくても今の状況で我が国としてやり得ることというのもたくさんあると思いますし、その後のことは正に戦争がどのような展開を取り、どのような終わり方をするかということによると思います。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 正にその戦況の状況次第なんですけれども、私はカンボジア和平のときのUNTAC、これはかなりうまくいったと思っていますし、国連軍に参加する形で自衛隊も活動して大変感謝されたと。  そこで、防衛庁長官にお伺いいたしたいんですが、UNTACのような形で出れれば一番いいんでしょうが、なかなか国連でまとまらないというようなことがあった場合にそれでも自衛隊が参加するのか、人的な貢献策として戦後の復興について。参加するとすればどういう法律に基づいて行うのか、これは新法の可能性を探るという意見がいろいろ出てきているものですから、防衛庁としてはどういうようにお考えか、お伺いしたいと思います。

赤城徳彦自由民主党防衛庁副長官

○副長官(赤城徳彦君) ただいま外務大臣からお答えしましたように、戦後復興については今後の推移、状況を見なければならないわけでございますけれども、さきの我が国の対応策においても、この措置について、防衛庁として、失礼しました、さきの対応策について、イラクの復興、復旧支援や人道援助について検討すべき旨、示されております。防衛庁としても、この分野においていかなる形で協力していくことができるか、今後、一層具体的に検討をしてまいりたいと思います。  そういう状況ですので、具体的なお答えというのはなかなかしかねるわけではございますけれども、委員御指摘のように、これまで自衛隊が十年間にわたって様々な国際的な分野、PKOにおいて活動してまいりました。特に、施設、輸送、補給、医療、こういう自衛隊の有する様々な能力、これがこれまで有効に活用され、受入れ国においても、また世界からも高い評価を受けております。  今後、どういう形で戦闘が終わるかとか、現地の治安がどうであるとか、復興、人道活動の主体がだれになるのか、そういうことを、状況をよく踏まえながらでありますし、また、その状況いかんによって今の法律で対応できるかどうかとか、そういうこともかかわってくるかと思います。そういうことを見ながら、今お話ししましたような自衛隊の能力、また法的な可能性も含めて、国際社会における応分の責任を果たすと、こういう観点から政府全体として検討を進めていく中で適切に判断してまいりたいと思います。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 我々もいろんなケースを想定して検討を、どういう立法ができるかを検討いたしますけれども、是非、外務省、防衛庁、政府におかれましてもいろんなシナリオライティングをやって、間際になって慌てないでできるようにシナリオA、B、Cぐらいは作っておやりになっていただきたいと思います。  そこで、これまたどういう終わり方にするかに懸かるんですけれども、外務大臣、どれぐらい復興費用が掛かると思っていますかということと、私は恐らく十兆から十五兆ぐらい掛かるんじゃないかというぐらいに大きく見れば思っているんですが、そうすると、国連分担金との割合で日本政府としては二割を負担するということは政府方針で決まっているんですか、それとも一部の政治家が言っているだけの話なんですか。全体の費用は、これは分かりません、戦争の終わり方次第ですけれども。ただ、いろんな数字が挙がっています。日本のシェアが二割というのは動きませんか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 委員が正におっしゃったように、どれぐらい掛かるかというのは分からないわけですけれども、いろいろな機関でスペキュレーションといいますか推測はやっているわけですけれども、例えば二百五十億ドルからとか千億ドルとか、いろいろな数字がございます。それで、先ほどの、我が国が国連分担金と見合う、二割かどうかということについては、そういう話は一切ございません。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 次に、北朝鮮との関連についてお伺いしたいというふうに思います。  これはもう政府もつかんでおられるように、北朝鮮、金正日総書記は、次は自分の、サダム・フセインの次は自分の番だということで非常に警戒をしているということで、昨日、外務省報道官、北朝鮮は、アメリカはイラクを攻撃したのみならず朝鮮半島への軍事攻撃の準備を整えている、我々はこれに対してどのように自衛すべきか検討を余儀なくされていると、こういう発言がありますけれども。  まず、これちょっと最初に防衛庁にお伺いしたいんですが、今月上旬にノドン用と見られる燃料の搬出が確認されていますけれども、ノドンミサイルの発射準備、これはイージス艦「みょうこう」なんかがちゃんと警戒していると思いますが、それから核開発の動き、どういう情報をつかんでどういうふうに防衛庁として対応していますか。

守屋武昌防衛庁防衛局長

○政府参考人(守屋武昌君) 先生、今御指摘がございましたように、北朝鮮の軍事的な動向につきましては私ども大変関心を持っておりまして、警戒・監視態勢を強めますとともに、情報収集体制の強化を現在行っているところでございます。  そういう中で、北朝鮮の動向について今の現在で何か特段変わったことがあるかということでございますが、現時点において大きな変化は、私どもそういう兆候には接していないという認識を持っております。  それで、元々、北朝鮮という国は極めて閉鎖的な体制を取っておりまして、その行動というものやその状況というのを外側から見なければならないということでございまして、断定的に申し上げることは極めて困難な状況にございます。  ただ、言えますことは、北朝鮮は、テレビとかでも報道されておりますけれども、経済が大変困難な状況にあるわけでございますけれども、軍事面にその資源を重点的に配備しているという大きな特色がございます。  それから、経済が厳しいわけでございますが、各種の軍事訓練、軍隊の能力を維持するために訓練が必要なわけですが、これは大変お金が掛かるわけでございますけれども、これも例年に比して減っているとか、そういうものはございません。  それから、御承知のとおり、核兵器開発問題でなく、生物化学兵器などの大量破壊兵器の運搬手段となり得る弾道ミサイルの開発、配備を継続しているということもございます。  それから、これは北朝鮮軍の大きな特色でございますけれども、通常の陸海空の兵力のほかに約十万人に達すると言われる大規模な特殊部隊を保持しているということも大きな特色でございます。  それから、北朝鮮の軍の配備というのは大変特色がございまして、北朝鮮の地上軍が約百十万、それから韓国の地上軍が四十万ですが、これをDMZという軍事境界線を挟んでおりまして、そこに北朝鮮の地上軍の三分の二を配備しているという極めて、その軍事境界線沿いには韓国の首都ソウルがあるわけでございますが、ソウルを四十キロの地点に置いたところに北朝鮮の地上軍の三分の二を置いているという状況がございまして、韓半島における軍事的な対峙の状況は現在も変化していないと、こういう状況でございます。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 外務大臣にお伺いいたしますけれども、金正日総書記、今までに例がない四十日間動静が分からないということでありますし、先ほどのサダム・フセインの次は自分だと恐らく思っているんだと思いますけれども、それとともに、やっぱり拉致問題を含めての日朝交渉が再開されないと国民としては非常にいらいらして見ていると思いますけれども、北朝鮮情勢について、一言で構いませんので外務大臣の御所見をお願いしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 北朝鮮の状況については引き続き注視をしていくということです。  それで、拉致問題につきましては、我が方としては五人の家族を日本に戻す、それから事実の解明をきちんとしてほしいということを言っておりますし、北朝鮮側は五人を北朝鮮に戻すということを言っておりまして、非常に隔たりがあるという状況で、残念ながら正常化交渉については進展するという状況にはないということです。  引き続き、日朝平壌宣言、これに従うという、これを守ってといいますか、これを大事にして、政治的な文書ですから、我が国としては北朝鮮との間で話をするということの糸口をつかんでいきたいというふうに考えております。北朝鮮にとってそれが利益だということを分からせるということが大事だと考えています。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 特に、北朝鮮は正に今そこにある危機なんで、非常に私は心配しているわけですけれども。  内閣にお伺いいたしますけれども、そういう意味からも、国民の生命と財産を守るために有事法制というのを一日も早く制定して国民に安心感与える必要があると思いますけれども、これは我々立法府の仕事ですが、内閣としてもその決意というか、その体制は変わっていませんか。

増田好平内閣官房内閣審議官

○政府参考人(増田好平君) お答えいたします。  御指摘の有事関連三法案でございますけれども、御承知のように、衆議院で継続審査となっておりますが、これらの法案は、武力攻撃事態に政府全体として整合の取れた対処を行い得る体制を整備することによりまして、国及び国民の安全を確保するためのものでございます。  今、先生から御指摘のような情勢をも踏まえますと、我々としてもできるだけ早期にこのような体制が整備されることが肝要だと思っております。そういった観点から、国民の幅広い理解を得まして、今国会において是非とも成立させていただけるよう、我々としても努力してまいりたいと思っております。

舛添要一自由民主党・保守新党

○舛添要一君 今後のイラクでの戦局がどう動いていくかによりけりで、まだ非常に未確定な部分がありますけれども、それに伴うテロ、これをどう対処するか、それから、特に北朝鮮、これについて政府が全力を挙げて抜かりないように対応していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 民主党の広中でございます。  イラク問題をめぐりまして、過去数か月、そして特に最近のこの数週間というもの、外務大臣、防衛庁長官、官邸、そしてスタッフの皆様、昼夜を分かたない情報収集とか分析、そしてまた決断をなさらなければならなかったと、そういうことに対して心からのねぎらいの気持ちを表させていただきたいと思います。  しかしながら、戦争は残念ながら三月二十一日に始まってしまいました。民主党はこの戦争に反対でございます。参議院本会議で民主党・新緑風会を代表して、一日も早い停戦を求め、私は総理に対して質問を行いました。川口大臣に対しても、また防衛庁長官に対しましても同じ思いであることを最初に申し述べさせていただきたいと思います。  戦争が始まったもうその直後に、日本としてはアメリカへの支持を表明なさいました。しかし、アメリカへの支持というのは、日本としてはいつごろお決めになったんでございましょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) いつごろ決めたかということでございますけれども、これは、総理もどこかでおっしゃっていらっしゃいましたが、ブッシュ大統領が、戦争自体への支持ですね、それはブッシュ大統領が戦争をするその開戦のスピーチをなさったということ、そのころでございます。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 しかし、日本はアメリカに対してアンコンディショナルな支持をもう最初から決めていらっしゃったんじゃないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この問題について、これは私も、それから総理も国会等でお話をしていましたように、我が国としては、平和的に、そして国際協調の下で解決をされるということが重要であるというふうに考えておりまして、そういう旨の働き掛けを随所に行ってまいりました。  それで、十八日の日だったかと思いますけれども、ブッシュ大統領が演説をして、サダム・フセインに対して四十八時間の時間を与えてという演説がございましたけれども、総理もどこかでおっしゃっていらっしゃいましたけれども、それが終わった、それを聞いた後、引き続き日本としてはまだ平和的に四十八時間以内にサダム・フセインが国を出れば平和的に解決をする可能性はあるというふうに思っておりましたけれども、万が一それが実らなかった場合、そういうことにならなかった場合には米国がそこで武力行使をその後するということであれば、それはその支持をすることになるだろうというふうに考えたということでございます。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 民主党だけではなくて、ほかの野党も含めまして、政府に非常に厳しい質問をし続けていたわけです。つまり、何というんでしょうか、ブッシュ政権のイラクへの攻撃まずありきといったようなものが見え見えでございましたから、いろいろな形で質問をいたしましたところ、少なくとも川口大臣に関して言えば、圧力というのは一致協力して乱れなく与えなければならないと、そして本気でそうした圧力を掛けなければ譲歩を引き出すことはないというような形で、まず譲歩を求めていらしたわけですよね。そして、戦争を避けたいというふうに思っていらした。ですから、私たちは、少なくとも私は、そういうこともあるんだろうということで見守ってきたわけです。そして、多分、圧力が効いたこともあって、イラクのフセインは、大統領は、査察を、どのような評価をするかは別といたしまして、査察を従容として受け入れながらこういうふうに進展してきたはずじゃございませんか。  それなのに、もう既に国連の場におきまして原口国連大使が、日本はアメリカを支持すると、正にアンコンディショナルな、無条件な支持を表明なさっている、これは原口国連大使の要するに独断専行なんですか、伺います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 原口大使は二回演説をしていますけれども、二回とも独断専行ではございませんで、これは日本政府からの訓令に基づいて演説をしています。  それで、一回目の演説は新しい決議が必要だと考えるということでございますけれども、これは今、広中委員がおっしゃってくださったように、我が国として国際社会が一丸となって毅然とした態度でイラクに迫るということがイラクが査察に積極的に協力をしていくということのために是非必要であるというふうに考えておりまして、そういうことを国会でも私は言ってまいりました。それで、それを受けて、そのために何をするかということで、その一環として原口大使がそれを演説で言ったということでございます。  二回目の演説についても全く同じようなことでして、その演説の中身については国会で言ってきた以上のことを、その時点で新しいことを初めて言ったということは全くない。そこは十分に注意をして指示を国連本部に、代表部に出しております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 ということは、川口大臣も、そして総理も、日本国政府としても、新しい国会決議に基づいて、そしてどうしても攻撃というのが必要であれば賛成すると、そういう条件付きであったはずですよね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 新しい国連決議が必要であるということは、正に国際社会が毅然として一体となって圧力を掛けるということが必要であって、それを表すために決議があった方がいいというふうに考えたということです。  私、日本政府として、例えば茂木副大臣を総理特使として三月の始めにバグダッドに派遣をいたしました。それから、私自身もここで、在京の大使、臨時代理大使、シャーキル大使とお話をしました。  そこで、強く感じましたのは、国際社会が二つに分かれていた、国連安保理での議論で分かれていたということがいかにイラクに対して間違ったメッセージを送っているかということです。イラクは、自分が積極的に対応を、プロアクティブにと英語では言いますけれども、しなくても時間はまだまだあるというふうに感じていたということは私どもも、私も、それから茂木副大臣もそれを言葉の端々から感じていたわけで、それではイラクが前向きに対応をしない。イラクが前向きに対応することが平和的に解決をするための一番大事なかぎであるというふうに日本政府としては思っていましたし、その旨をイラクに伝えて、前向きに対応をするように、査察に協力をして、自ら武装解除をするようにということを言っていたということです。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 湾岸戦争のときに、一九九二年でしたか一年でしたか、あのときにかなりの武力、イラクの兵器はたたかれたわけですよね。そして、その後、査察、国連の査察官が入り、途中で中断はいたしましたけれども、その八割が破壊されたというふうに伺っております。そしてさらに、今回の査察であと数か月続ければ所期の目的は達することができたんではないかと、そのようにお思いになりませんか。お伺いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ブリックス委員長が、三月の初めだったでしょうか、国連で発言をしたことの中に、イラクについて二つの条件、すなわち、一つはイラクが自ら情報開示をするということをやるプロアクティブな態度がある。それからもう一つは、圧力が十分にイラクに対して掛けられる。二つのことがあって、それでもまだ数か月掛かるということを言っていて、そのときに、二十九項目にわたってまだイラクが積極的に対応していないデータを出しているわけですね。  この二つの条件が果たして満たされるかどうか。イラクが積極的に対応しているかどうかということは、これはすべての国連の安保理の理事国が合意をしているように、やっていない。ブリックスもエルバラダイも十分ではないと言っているわけですね。  それから、圧力の存在。これは米国の二十何万の軍隊が周りにいて、それでもまだ小出しにしか出さないで、そういう状況であって、数か月間そういった圧力を掛け続けるということが現実的かどうかという観点から考えないといけないと思います。  それから、三月十九日の時点で、イラク問題についての安保理の公開会合で、これはブリックス委員長が言っていることですけれども、どのよううなアプローチが取られようとも、結果はイラクによる実質面での能動的協力次第である。ブリックスは、その能動的協力が得られているとは言っていないんですね。  それから、前回の安保理報告以降、イラクは未解決の問題に関する数通の書簡を更に提出をした。イラクによるこれらの努力は認められなければならないが、情報の価値は冷静に判断されなければならない。UNMOVICの分析官は、残された問題の解決に資する実質面での新たな情報はこれまでのところ限られている、リミテッドであるとしているということを言っているわけです。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 私は、今日、昨日も今日もテレビを見ました。大臣もごらんになったと思います。そしてまた、ある都心の建物のかなり高いところから、窓の外から町を見ていたわけですけれども、イラクのあのバグダッドにもし私がいたらという想像をせざるを得ません。本当にすごい破壊です。もう少し外交的な努力を続けることができたとしたら避けられた戦争であるんではないんですか。人道的な立場から、本当に私は怒りに胸がたぎる思いがいたします。  昨年のことでございましたけれども、名前は言いませんけれども、アメリカの議員に会いました。もう既にアメリカは兵力を現地に派遣している、そして三月までに戦争を始めなければ、それ以降の戦争というのは、地上戦というのは不可能であると。それは多分、天候の具合、砂嵐とそれから熱射だろうと思います。  そういうようなことで、いったん進めた兵をおめおめと引き返せないという状況にアメリカは置いた。これは一つのプレッシャーだと考えればそれで受け止められるわけですけれども、そのプレッシャーを、その兵力を戦わずにして引き揚げるということは、アメリカのブッシュ大統領にとっては正にメンツがつぶれるというのか、そういうことになるんではないか。だから、初めからアメリカは戦争する気でやっていたんではないか。  それに対して、そうした想像力を働かせていらしてあえてアメリカを支持していたのか、それとも想像力を働かせなかったのか分かりませんけれども、私は余りにも情けない日本の対応だと思います。そして、アメリカ人というのは、言うことを唯々諾々として聞く人を決して尊敬しません。やはり言うべきことはきっちり言ってこなければならなかったはずですけれども、川口大臣はあるいは総理はどのようなことをアメリカに対して言っていらしたのかお伺いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 二つのことをおっしゃったんですけれども、最初の方の御質問というか御意見について、私の感想でございますが申し上げれば、だれも戦争はやりたくない、私だって戦争というのは見ていられないと思います。それでありながら、それを止めることができたのはサダム・フセインだけであったということだと思います。サダム・フセインが大量破壊兵器について武装解除をするということが平和的に解決ができるかぎであった。このままあとしばらく外交努力をしたときに、それでサダム・フセインが果たして武装解除をしただろうか。日本としてできることを全部、かなりしたつもりです。それは、総理特使までバグダッドに送って副首相と二時間話をして、その結果、それでも全面的に武装解除をしますということは引き出すことができなかった。イラクは協力をしていますと言って全く協力を実際はしていないと、そういう状況であった。これをあと数か月やっていて、外交努力が実るような形になったか。これは私はそうではなかったというふうに思います。  戦争をしたくないという気持ちは、私は、アメリカ、ブッシュ大統領を始めみんなが持っていると思うんですね。この問題を戦争をするかしないかということの次元で議論をしてしまっては、問題の本質を忘れることになるんではないだろうかと。問題の本質は、大量破壊兵器があって、それが今後テロリストあるいはほかの国に伝わって、拡散して、全く罪のない私があるいは広中委員があるいはほかのだれかが、突然に、罪もないのにどこかで殺されてしまうことになるかもしれないということを、どうやって芽を摘んでおくかということであるかと思うんですね。  戦争はだれもしたくないです。それで、それを止めることができたのはサダム・フセイン。それを、私は、できなかったということについては、すべての原因はサダム・フセインにあると思います。  それから、アメリカの態度について、アメリカに非常に詳しくていらっしゃる広中委員のおっしゃっていることは私も事実だと思います。日本が言うべきことを言ったか。これはもう昨年の段階から言ってきました。国際協調が非常に重要である。それから、この問題はサダム・フセイン、イラク対アメリカではない。大量破壊兵器を持ったイラクと国際社会の問題であるということで、アメリカにはかなりを言ってきまして、その結果として、アメリカの様々な国連を舞台とする努力につながっていったと私は考えております。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 お伺いします。  それでは、これまでのところ、イラクは大量破壊兵器のたぐい、核・化学・生物兵器を使用していますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今回の戦争が始まって今までの間、六日間ですけれども、の間には使用していません。  ただ、八〇年代においてイランに対して、そしてクルド人に対して使って、両方合わせて三万数千人の人を死傷させたという実績は持っているということです。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 そういう悪いイラクであるんだったら、もし、化学、生物、そして核兵器を持っていたんだったら当然今度の戦争にも使いますよね。そういうふうにお思いになりますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私たちは、使わない、使うべきではないということをイラクに対しては言っているということです。  これは、私は、今日、昼に報道ベースで見たことですので、きちんと確認をしないでこういうことを申し上げるといけないかと思いますけれども、イラクの兵士の残していったものの中に防毒面、ガスマスクがあったという報道がございましたけれども、これは、BBCだったかCNNだったか忘れましたけれども、報道ベースでございますから、だからといって、それがそうであるというふうには必ずしも言い切れないと思いますが、そういう報道はありました。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 ここに、過去において悪いことをした少年がいるとします。かなり悪いことをした。しかし、ともかくこのまま放置しておけば更に悪いことをするだろうということで、裁判にも掛けずにいきなり首を絞め殺してしまうと、そういうようなことは法治国家として許されませんよね。何か、今度の戦争を見ておりますと、国際正義というのがどこにあるのかなと。やっぱり法と、国際法に基づいて秩序ある裁きというものがされなければならないんじゃないんでしょうか。  ともかく、もうそれこそ、今のイラクをたたくということは赤子の手をひねるようなものじゃないんですか。それでも、それでもですよ、彼らが抵抗するとしたら、最後の抵抗をするとしたら、彼らの愛国心であり、自分たちの国土、文化を守りたいという気持ちじゃないですか。そうしたら、ベトナム戦争みたいな長期化するような心配はないんですか。  そして、私は、アメリカが始めた戦争ではありますけれども、あそこに参加する兵士たち、とらわれた人たち、本当にかわいそうだと思います。やはり、日本としては平和に向けてもっともっと強力に発言、少なくとも世界に向かって発言しておくべきだったんじゃないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 広中委員のお気持ちはよく分かります。よく分かりますけれども、私は、最初に挙げられた例というのは、これの例としては正しくないだろうと思います。  十二年の間、その少年に行動を正しくしなさいということを国際社会は言ってきたわけですね。それから、昨年の十一月に一四四一で最後の機会を与えたということは、イラクが今までの国連決議に対して違反な状態があるということを是正をする機会を与えているわけですね、国際社会が。それをイラクは使わなかった。  それから更に言えば、イギリスが最後の段階で出したノンペーパー、これは決して難しい条件ではないわけです。これは、大量破壊兵器を差し出し始めれば、イズ・イールディングという進行形になっているわけですから、それをし始めれば、そしてサダム・フセイン大統領がアラビア語で国民に向かって大量破壊兵器を廃棄しますということを演説をすれば、イラクは今までの国連決議を守ってきたと認めてあげますということなんですね。これは大ざっぱに言うとそういうことなんですけれども、それをイラクは拒否をしたということでして、国際社会はイラクに対して今までその是正をする機会を私は十分に与えてきたと思います。それをイラクは生かさなかったということが問題であるというふうに考えます。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 それなら、フランスやドイツやロシアや中国など、なぜ反対してきたのかと。ただ、もうこれ以上この問題については御質問を続けることはやめます。  今回の戦争で明らかに国連の権威が失われ、そして機能の低下というのが心配されるわけです。日本は、日米関係というのを非常に大切には考えておりますけれども、それと同時に、国連を中心とした外交というんでしょうか、それも非常にこれまで重視してきたわけです。日本は、そういった観点からも、国連の機能の回復というんでしょうか、権威の回復に向けてどのようなイニシアチブを取ろうとなさっているか、お伺いいたします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 現実問題として、国連の安保理のメンバーが、今、その考え方が、イラクに対して二つに分かれている状態にあるということはそうだと思います。  今度のことが国連の権威を落としたのか、あるいは逆なのかということについては、私は、全く異なった見方があると思います。  委員のお考えのように、安保理としてまとまった行動ができなかったから国連の権威、特に安保理の権威が落ちたという考え方をする人も非常に多いわけですけれども、私は、むしろ逆に、米国の意志の徹底ということが国連の権威を救ったのではないかというふうに思っています。  それはどういうことかといいますと、一四四一によって最後の機会を与えた、それで、フセイン大統領がそれに従わなかったという状態のままで国連は何もしないでいるということに対しては、ことになりますと、それは国連の権威がなくなるということですね。今後もし同じような国があって、その国に対して国連が最後の機会を与えても、イラクに何もしていなければ、何もしていないじゃないかということになって効き目がなくなるということになりかねませんので、そういう意味では、国連の権威を救ったという見方は私はあると思いますし、私はそうだと思います。  ということですけれども、日本としては、やはり国連の安保理が今後いろいろな状況で結束をして話をしていかなければいけない、そういう状態になるということが重要だと思います。これは、中長期的には、私は、国連の改革をやるということだろうと思っています。  国連が実際のところ一番うまく機能するというのは、拒否権を持っている国が合意があるというときに安保理は機能をよくできるというふうに作られているわけですから、その国連の安保理の姿が現在の国際社会を反映するようなそういう形で改革をされるということが重要で、日本は、今、一生懸命に改革をやっているということです。  短期的には、国連としてイラクの幾つかの、今、イラクをめぐる幾つかのことについて引き続き議論をしていかなければいけないということになると思います。例えば、戦争が終われば引き続き査察を続けるということも必要になるわけです。ですから、そういう観点で、メンバーでは今年はありませんけれども、日本として周りからそういった努力をしていきたいと考えています。

広中和歌子民主党・新緑風会

○広中和歌子君 EUという巨大な連合体ができたことは大変良かったことですけれども、それにも増してアメリカ一国の力というのが非常に巨大になっている。そういう中で、国連をバイパスして様々なことが、戦争を始めとして行われるようなことがないように、是非国連の、何というんでしょうか、機能回復を本当にやっていくことが必要ではなかろうかと思います。  そういう意味で、少なくとも復興支援、私は、壊しておいて、そしてそれを復興するために多大なお金、エネルギーを掛けるというのは、もう本当に愚かしいことだと思いますけれども、しかし、しなくちゃならない復興支援であるんだったら是非国連の枠組みを通してやっていただきたいと心からお願いして、私のここまでの質問を終わらせていただきます。

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) それでは、答弁をお願いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 復興支援、復旧復興支援については日本としてしかるべき役割を果たすべきだと考えておりまして、それに際しては国連が関与する形で国際社会が協調をして行うことが重要であると考えております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。  冒頭、外務大臣、今日までのイラク戦争の人的被害の状況について、何人死亡し、どのくらいの負傷者が出ているのか、人的被害の状況についてお伺いしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これについて情報がいろいろ錯綜しているところがありますので、一遍になかなか分からないんですけれども、連合軍側、米軍、英軍等でございますが、そちら側は、累計としては死者が三十五名、これは今日の朝の時点ですけれども三十五名、行方不明者は少なくとも十六名というふうになっていると思います。  それから、イラク側については、それぞれの地域で何人という被害があるということが出ていますけれども、基本的に民間人であるのか軍人であるのかよく分からない点があるということでして、これはちょっと前、二十二日の時点ですけれども、バグダッドの二つの病院で赤十字が約二百名の負傷者を確認をいたしております。ただし、これが民間人か軍人かということについては不明だということです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 イラク側の状況については分かっておりますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 非常によく分かりにくいんですけれども、例えば二十四日の数字で言いますと、これはサハフ情報相の報道ですけれども、民間人の死者は六十二人ということが出ておりまして、軍人についてはこれはよく分からないということです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 先ほどの同僚の広中委員の質問を聞いておりまして、私はあるユダヤのことわざを思い出しました。ユダヤのことわざに、悪い平和はいかなる善い戦争よりも勝るという言葉でございます、少々情緒的ではございますけれども。この戦争の一刻も早い終結。戦争で御主人を亡くし、また親を亡くした子供たちは、戦争が終わりましてもその戦争は終わりません。是非、日本の外交努力として一日も早い終結に御尽力賜りますようにお願いをしたいと思います。  これまで日本の国連中心主義の外交から基軸を少しアメリカ中心の外交にシフト、とりわけ今度の戦争は、したと言っても過言ではないと思います。無論、我が国にとりまして日米同盟も大事ですし、そしてイラクを中心とする中東諸国との関係もこれまた大事でございます。しかし、この二つと同様に、私は、今非常に大事にしなければならない外交関係というのは、この戦争に否定的な態度を取っておったフランス、ドイツ、中国そしてロシア等の大国と言われる国々との関係が非常に大事になってくると思うんですけれども、二十日の空爆以降、外務大臣はこれらの外相とどのような会談をされてきましたか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 二十日の空爆以降は話はいたしておりません。  ただ、その前の時点でも、それから今、私は直接には話をしていませんが、日本の大使がそれぞれ現地でコンタクトは引き続き密接に取っておりまして、今回のことについて日本の立場の説明をそれぞれしていますけれども、今回のその日本の立場、あるいはフランスとかドイツの立場、これが二国間の関係に影響を与えるというような関係ではないということを、要するにもっと深い関係であるということについてはお互いに確認をし合っているということでございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 開戦前にアメリカから要請をされて、中国を始めとする各国の外相と電話会談を外務大臣は行ったということを承知をいたしておりますけれども、やはり開戦以降、これらの外相とどのような情報交換をし、そしてこの戦後復興も含めたポスト・イラクの状況を考えても、正にこれらの国々との連携を今強化しておくということは極めて重要だと思いますので、是非ともこれらの、イギリス、済みません、フランス、ドイツ、中国、ロシアといった国々との外相会談を御努力いただきたいというふうに思います。  九・一一のニューヨーク同時多発テロ以降、非常にイスラム人口の多いこのアラブ、アジアの国々そして中近東の国々においても反テロの機運が高まってまいりました。テロとイスラム教は違うんだという声がイスラム教徒の中から沸き起こって、反テロのブームが非常にいい雰囲気で私は浸透してきたと思います。ところが、残念ながら今回の一連のイラクの問題で、こういったイスラム諸国の方々が、こういったテロの過激派の行動を容認してしまう、やっぱりしようがないんだというシンパシーを感じてきていることに、私大変危惧をいたしております。  そして、このためにも、しっかりとした法的根拠そして政治的根拠、そしてその根拠に伴う説明責任ということが私は一番大事だと思うんですけれども、先日の日経新聞の世論調査では、六七%の有権者が説明不足だと、日本の対応を説明不足だというふうに答えております。私は、反対もあれば賛成もあると思うんです。しかし、反対が何%、賛成が何%ということではなくて、説明が足りない、説明不足だという人が七割近くいたということは大変大きな問題だと思うんですけれども、主体的な外交であるとか政府の説明責任ということを日ごろおっしゃられる外務大臣、この問題についていかにお考えでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず、フランスとかドイツとか中国とかロシアとか、連絡をするということがいいことであるという御示唆については非常に有り難いと思います。  それから、説明責任ですけれども、これは私はそれなりにしてきたつもりでありますけれども、十分でないという御意見が多いということは承知をしています。説明責任というのは大変に重要なことだと思っておりますので、今後これについては引き続き努力をしたいと思っています。  それから、ちょっとおっしゃられましたけれども、この問題はイスラム世界と米国の対立ではない、ましてやイスラム世界と日本の対立でもないということは明らかであるわけですが、そういう点について誤解があってはいけませんので、私の名前で、中東和平が重要だということと、それからイスラム世界との対話が重要だということについては過日、談話を出させていただきましたし、今日この国会が終わった後で在京のイスラム世界の大使の方々とはお話をする予定にしております。それから、先般、これは開戦後ですけれども、ヨルダンとそれからパレスチナの外務大臣には直接電話でお話をしております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 次の質問に移りたいと思います。イラクとの国交停止についてお伺いをしたいと思います。  アメリカからイラクとの国交を停止してほしいというような要請があったということで、昨日の予算委員会では大臣は、実はそういう要請があったと、そういう話があったと初めて事実関係を認められました。私は、どんな要請があったにせよ、これは日本の国が主権として決めていく問題ですから毅然と対応すればいいと思っているんです。様々な点で今言ったように説明責任が問われている。説明した、しないということではなくて、受ける国民が説明が足りないと思うこと自体に問題が実はあるわけでございまして、この点からも、さきの記者会見では大臣はノーコメントと、こう一蹴されたわけでありますけれども、私は是非こういった点も、事実関係ははっきりとおっしゃった方がよろしいと思います。そして、その中においても、日本はアメリカとの関係もあるけれどもイラクとの関係も大事にしているんですと、はっきり私はメッセージを送ることこそが大事だというふうに思っておりますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) このことについては、米国がどういう理由でどういう意図を持って、とのことについて確認をまずする必要があるというふうに考えて、確認中でございました。そういうことをやってはっきりするまでは外に対してお話をすべきではないということで、一昨日でしたか、コメントはできないということを申し上げた、いろいろな具体的なやり取りについては申し上げられないということを言ったわけです。それで、このことを受けて日本としてどういう対応をするかということですけれども、これは慎重に検討をしないといけないと思っています。これは日本が自ら考えて主体的に、委員がおっしゃるように主体的に判断をする話であると思います。  外交に関することですから、言える段階で言えることは申し上げるつもりがありますけれども、その過程の細かい段階について申し上げる時期が来るまでは申し上げないということでまず対応をさせていただいているわけでして、なかなか外交ということが、ほかの分野の話と違って相手がいたりということがあるのでなかなか言いにくい部分があるということを常に感じながら、それでもその説明責任が重要だという御指摘については、それは私自身もそのように思っておりますので、引き続き努力をしたいと思っています。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣が外務省の役所の一職員であるならそれは結構だと思いますけれども、他国がもう既に早々と、そんなことは断じて許されない、若しくはヨルダンやフィリピンのようにその指示に従ったところもあります。それらの報道が新聞紙上若しくはテレビを通じていち早く我々のところに届いてくる、それに対して日本のカウンターが少し遅れると、ここに恐らく国民や我々野党のフラストレーションがたまってくるところだというふうに思いますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。  また、このときにアメリカ政府がイラク政府関係の銀行口座を凍結するように要請したという報道がありましたけれども、そのような要請は日本にはあったんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 資産の凍結を求めるという話はありました。  それで、これについては平成二年の時点で閣議了解がありまして、安保理の決議の六六一というのがありますが、これを履行するために、イラク政府、政府関係機関が日本に有する預金、これについて、これの引き出しについて許可制になっています。それで、実質的にはイラク政府の資産が凍結をされているという状況に現在あります。これは許可制ということでして、イラクの、米国に対してはこういうことをしているということは既に説明済みです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 マネーロンダリングやテロの関係で口座を凍結するということなら分かるんですけれども、フセイン大統領の口座がテロと関係しているという証拠があるんでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) テロと関係しているかどうかは知りませんけれども、この平成二年というのは、六六一というのは、前回のイラクがクウェートに侵攻したとき、そのときの国連決議に従って取った措置です。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 お答えになっていても多分お分かりでしょうけれども、やはりこれクウェートのときの六六一でございますから、いつもこの話に戻るんですけれども、やはり様々なカウンターが、法的根拠が非常に弱くなってきているというのが事実だと思います。この話はもうこれ以上しません。  次に、政府の周辺諸国への支援策についてお伺いをしたいと思います。  イラクから無償オイルに、イラクからの無償オイルに依存しているヨルダンへの支援というのは大変よく分かるんですけれども、今回パレスチナへの支援も入っておりますけれども、これはどういう理由からパレスチナに支援されるんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これにつきましては二つありまして、一つは経済社会構造上の脆弱性ということです。イラクの影響を、戦争の影響を被りやすい、パレスチナについても同じことがあると思います。それから、パレスチナは最近首相が決まりまして、そしてその行政府改革が進展をしている、これは日本はずっと前から応援をしているわけですけれども、そういったことを勘案して、是非引き続きこういう状況にもかかわらず行政改革、改革を進めてほしいと、そういうことで支援をしています。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 パレスチナだけではなくて、各国、このイラクの影響を経済的にも財政的にも受けているわけでございまして、加えてパレスチナの改革問題というのは、これは直接今のイラク問題には関係ないと思うんですね。私は決してパレスチナに支援をするなと言っているわけではございませんで、であるならば先に、プライオリティーの高い順とすると、パレスチナ以外に、先日同僚議員からも話がありましたが、更なる周辺国にまず優先的に支援するということが先だと思うんですけれども、その辺の議論はどのようになっているんでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 優先度という意味でパレスチナを選んでおりますけれども、パレスチナは御案内のようにずっとイスラエルとの間で衝突があって、そして経済的には大きな打撃を受けていて、貧困層の食糧不足、あるいは人道的な意味での支援が必要、これずっとそういうことである。そういう意味で、今回のことで更にいろいろな問題が生ずるということで支援をしているということと、それからその改革支援、二つあるわけですね。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 パレスチナ自治区内の厳しさというのは、これはもうずっと続いているわけでございまして、とりわけ二〇〇〇年九月からのインティファーダで更にそれが逼迫化しているというのは事実でございますけれども、イラクの問題とこのパレスチナをくっ付けるというのは、私は少し支援の面においても無理があるんじゃないかなというふうに実は思っております。  御承知のとおり、九三年から約六億九千万ドルの支援、ODA支援を日本は続けているわけでございますけれども、実はこのパレスチナへのODAがヨーロッパのそれと非常に対照的であると。ヨーロッパ各国はPLO内でのテロ行為に非常に危惧をして、PLOがテロをやめない限りODAはやらないという厳しい態度を取っております。  ところが、日本は、当然日本特有の両国関係、両者の関係があるからというのは無論でございますけれども、テロ撲滅に向けた、テロ撲滅に向けた外交戦略、ODA戦略というのが非常に希薄であるということがよくヨーロッパで、そして各国で言われるわけでございますけれども、日本はテロがあっても気前よくODAぽんぽん出すというような、言葉は悪いですけれどもなめられているんじゃないかというような声が、そしてこの日本のODAが実はテロ撲滅の抑止になっていない、むしろテロを助長してしまっているんじゃないかというような厳しい批判もあるわけですけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。といいますのは、このイラクの問題もそもそも大きくテロとかかわっておりますので、その点も含めて御答弁いただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今回のパレスチナについての支援は食糧援助でございますけれども、したがって貧困層の食糧支援ということですが、私はテロとの関係で二つのことを申し上げたいと思いますが、一つはパレスチナのテロ、それからイスラエルの侵攻、両方に対して日本政府はずっと、両方に対してそれをやめるべきであるということを言い続けてきています。これは引き続き言い続けていくということを考えています。  それから、食糧支援というふうに申しましたけれども、長い目で見たときに、貧困層の撲滅、これはもうパレスチナだけじゃなくて世界的にそうだと思いますが、貧困層というのが往々にしてテロの温床になりやすいということがあると思います。それで、それが我が国のODAが貧困層の撲滅ということに注意をしているということの意味であるというふうに私は考えております。  テロの撲滅ということについては、日本もはっきりとした態度を取っているつもりです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 現在、パレスチナ全土にイラク支持のデモが繰り広げられているという現実ですけれども、大臣はこれについてどのように御認識ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) アラブ外相会議でそのようなことについて、決議というのか、ステートメント、声明というのか、ちょっと正式な名称は分かりませんが、発表されたということは承知をしています。クウェートが棄権をしたというふうに聞いています。  これについてはきちんと受け止めなければいけないと思いますし、我が国としてどういう考え方に基づいて今アメリカを支持しているかということについては、今日の夕方、これが終わった後で大使の方々とお会いして説明をしたいと思っています。  中もいろいろな意見が、アラブ世界も分かれているというふうには聞いております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣は、このイラクとパレスチナの関係というのはどのように御認識でしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 直接に私が、多分これは委員にお教えをいただきたいと思いますが、私が一つすぐそうおっしゃられて思い当たるのは、テロリストを国内に置いていたことがあると、あるいは今も引き続きそういう可能性があると、そういうことです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 大臣御承知だと思うんですけれども、対イスラエルの自爆テロ犯に対して、イラクはALFという組織を使って資金提供しているという事実がございます。例えば、自爆テロの実行犯には二万五千ドルを支給している、イスラエル軍による負傷者や家屋の破損に対しましてもその状況、ダメージの大きさによって金額を変えて支給していると。ここ、インティファーダが始まった二〇〇〇年からここ数年で四十億ドルがイラクからALF、パレスチナ解放戦線ですけれども、使って流れているという情報があるんですけれども、こういったパレスチナとイラク、そしてイラクが自爆テロを助長している事実、それがもう在日米国大使館のホームページにもイラクとPLOとのかかわりというものがずらずらと書いてございます。  私は、決して今、大臣がおっしゃったように、緊急支援の必要性、そして経済援助、そして貧困層への援助という問題は大事だと思いますけれども、こういった関係から間違ったメッセージがアラブ諸国や、そして世界に行ってはいけないと思います。そして、パレスチナODAの重要性が誤解を生んでもいけないと思いますので、そういったことをしっかりと、こういう事実認識も踏まえて、それでも必要なんだということを説明していく必要が重要かと思いますけれども、大臣はいかがお考えですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 事実関係についてはきちんと勉強をしたいと思っていますけれども、我が国が二回にわたって周辺国に総理特使を送ってアラブの世界の方々とお話をしました。それから、中東和平を担当していらっしゃる有馬特使も頻繁にあの地域に行っていらっしゃいます。  そういったお話を総合して考えますと、やはり我が国にとって非常に大事な中東の地域の平和と安定、これの一番要になる問題というのは中東和平であるというふうに思います。これは、パレスチナとイスラエルと両方に関係があるわけでして、そういう意味で、中東和平を前に進めるということが我が国にとって重要であり、かつパレスチナを支援するということについてはイスラエルも支持をしているというふうに理解をしております。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 我々は今、イラクと戦争するアメリカ、イギリスの支持をした。ところが、緊急ODAではイラクと密接な関係のあるパレスチナ、PLOを援助すると。非常に分かりづらい構図になりつつあると思うんです。  ですから、こういった説明をきちんとしていくこと。そして、こういった極めて、イギリス、アメリカからの要請も無論あるんだろうと思いますけれども、こういった極めて政治性の高い支援よりも、今は緊急的に、人道的に直接どういう支援が今困っている難民であるとか避難民であるとかそういった問題、医療、福祉、水の問題、こういう直接的なODAに私はこの時点は限定していく必要があるんじゃないか。そして、パレスチナの問題はこの後の問題としてやはりしっかりと考えていく必要があるんじゃないか。さもないと、このパレスチナ支援というのが見せ掛けのバランス取りに映りかねないと思いますので、是非、大臣、このパレスチナODAの問題はまた引き続き議論をしていきたいというふうに思います。  これは新聞報道ですけれども、今後の日本の支援国の一つとしてイエメンという具体的な名前が挙がっておりますけれども、イエメンに対しての支援も御検討なんでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今、新たにイエメンに対して新しく考えるということではありませんけれども、従来からずっと懸案、検討している案件というのはございます。  イエメンは北朝鮮との関係でいろいろな御議論がありましたけれども、イエメン、ミサイルとの関係で言えば、北朝鮮はそれを拡散させ、イエメンは拡散させない。これは、この契約はイエメンの東西に、南北に分かれていたときの時代からの契約であって、今後、北朝鮮から買うことはしないということをイエメン政府は言っている。それから、テロとの戦いにおいてイエメン政府が果たしている積極的な役割、これを我が国としては評価をしております。  それから、一般的にこのイラクの戦争に絡んで、今、委員が御指摘になられた難民あるいは周辺国支援ですけれども、近いうちに国連、国際機関からの緊急アピールが出るというふうに思います。そのアピールが出ました時点で、我が国として更に何ができるかということの検討をしたいと思いますし、今後、事態の進展に応じてほかの国等で何か問題があるということであれば、それは当然検討をしてまいります。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 五十五年の日本の外交の歴史の中で、今年はODA四十年目の大変節目の年だというふうに私自身は位置付けているんですけれども、このODAというのを是非戦略的に、またテロというものに厳しく、そしてイエメンもそうですけれども、様々なテロ支援国との関係も厳しくチェックしながら日本のODAを使っていただきたいというふうに思います。  次に支援の中で、人道支援で我が国が、ODAを使って、NGOを使って支援をするというものがございました。二億円をヨルダンのイラク国境地帯のUNHCRが設置予定をしている難民キャンプにて救急医療行為をすると。そして、残りの二億円がピースウィンズ・ジャパンを通じてクルド人地区での医療活動と越冬物資の配給に充てるということでございますけれども、このNGOなんですけれども、正にNGOというのは多様性が私は武器だと思っているんですね。そして、様々な多様性を持ったNGOが多様なニーズに対応していくために活動すると。ここにNGOを利用しての支援の意味があるわけでございますけれども、いつも特定のNGOが出てくるように思うんですけれども、今回、様々なNGOの活動というものをどのように大臣は予算措置していくお考えなんでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) NGOについては、NGO支援室というものを外務省の中に置きまして、そしてNGOの担当大使も任命しまして、今、外務省とNGOの関係は非常に強化されつつあると思います。NGOの方がアフガニスタンにしてもどこにしても援助をやっていく上で、おっしゃったような意味で非常に役割は重要だと思います。  NGOの方、その団体について、特定の団体に偏るということを外務省としてはすべきではないと思っていまして、できるだけ幅広く、NGOも団体によっていろいろな特色がありますから、そういった特色を生かすような形でNGOの方々を、おこがましい言い方かもしれませんが、育てていきたいというふうに外務省としては思っています。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 今回の緊急支援の案件というのは、元々あったものを充てているというよりも、全く新しいものを緊急支援として執行されているというふうに理解しているんですけれども、この財源措置というのは湾岸のときと同じような対応をされるんでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ちょっとその御質問の意味がよく分かりませんけれども……

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 財源。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 財源はODAで、草の根無償でございます。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 私の聞き方が、済みませんでした。  湾岸のときに緊急支援を行いました。その財源措置として、政府は、法人臨時特別税であるとか、石油に掛ける臨時特別税であるとか、たばこに対しての、時限を切って、一年間の期限を切って財源を確保したという経緯がありますけれども、今回様々な支援をされる中で、無論コストが掛かってくるわけでございますけれども、その財源というものは、今後どのようにお考えなんですかということです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 湾岸戦争のときにかなり金額が多かったのは、我が国として戦費の負担をしたということでございます。今回については、戦費を負担するということは全く考えていないわけです。  我が国として考えているのは、その周辺国支援や難民支援や、そして復興の段階になったときの支援。これを全体としてどれぐらいの支援が必要になるかということについては、今はっきり見えていないということで、今の時点で何か具体的にこのために財源措置をするということは、特に考えていないということです。

榛葉賀津也民主党・新緑風会

○榛葉賀津也君 終わります。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 公明党の遠山でございます。  まず、外務大臣の方に、昨日予算委員会の集中審議でもいろいろと質問をさせていただきましたけれども、それと重なる部分もございますが、継続してイラク問題、特に私の場合は、人道、日本の人道支援あるいは難民支援ということに関連をして幾つか質問をさせていただきたいと思います。  まず、外務大臣、最初の質問は、今回のイラク攻撃、六日目に今なっているわけでありますけれども、現状で、この人道的被害あるいは発生した難民の状況について、外務省としてはどのように把握をされているのか、お示しをいただければというふうに思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) なかなかその数字がつかみにくいんですけれども、発生をした被害という意味でいいますと、これは確認をできたという意味では、イラクで、バグダッドで国際赤十字が病院を回って二百名の負傷者を確認をしたというのが二十二日の時点で確認をされています。その後、そういう意味で確認、客観的に確認ができたということではありませんけれども、イラク側の発表として、民間人死者が六十二名ということが出ております。六十二名ですね。それから、あと二十三日の空爆で、更に合計しますと、二、三百の数字が出ているというふうに承知をしています。  それから、難民の状況ですけれども、これも二十三日の数字ですけれども、UNHCRの数字として、シリアの国境にイラク難民が十四名到着をしたということは情報として入っております。  それ以上の新しい情報はありません。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 難民については、私も報道を見ておりまして、例えばヨルダンに、イラク人というよりもアフリカ系の方でイラク領内にいた人がヨルダンの側に国境を超えて今回逃げてきたとか、イランでも同じように、スーダン人の避難民が来たとか、そういった報道がありますけれども、全体としては多くの大規模な難民流出が起こっているという状況ではないというふうに私も理解をしております。この件に関しては、突然難民が増えることもあり得ますので、外務省としてはしっかりと情報収集をしてモニターをしていただきたいと思います。  そこで、昨日も予算委員会の方で聞かせていただきましたし、また、先ほども榛葉委員の方に対して外務大臣おっしゃっていましたけれども、外務省として、人道支援をこれから実施していく国際機関、国連機関等に対して財政支援などを検討しているということなんですけれども、国連の緊急アピールが出たときに検討するということなんですけれども、私は昨日も質問させていただきましたけれども、やはり迅速性が非常に大事だと。  国連難民高等弁務官のルベルスさんとお会いをしたときも、具体的におっしゃっていたのは、例えばコソボの難民の事件について言及をしておられまして、何とおっしゃっていたかというと、コソボの難民が発生する前にUNHCRとしては非常に準備が不足をしていたと、これは事実だと。しかし、それは実は資金不足によるところが大きかったと言うんですね。ところが、実際にコソボで大規模に難民が発生をいたしまして周辺国に流出をしたときに、かなり国際社会から批判をされたと。ところが、実際には、難民が発生してからお金をいただいて準備をしてもすぐさま国連機関として対応できるわけじゃないというようなお話がありまして、他方で、難民が出ていないのにまた各国政府がお金を出すということもなかなかできないことも一方であるわけですから、これは難しい問題ではあるんですけれども。  そこで、今ちょっとお聞きをしたいのは、国連の緊急アピールが出て日本政府に、外務省に正式に要請が来てから実際拠出されるまでどれぐらいの期間でそれを行うことができるのか、外務大臣、御存じでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) そのことについては、答えは私、分かりませんので調べて御連絡をさせていただきたいと思いますが、恐らく難民、国連のアピールというのは、私どもはずっと前から、出るということと、いつごろ出るかということについては情報を取ってきております。それで、当初予定されていたよりは若干遅れるかもしれないけれども、恐らく今の情報では、日本時間で言うと今週末ぐらいに出るのではないかというふうに考えています。  それで、今回の様々な既に発表させていただいた幾つかの支援、これについては我が国として、平和的な努力をするという傍らで、万が一ということを考えて、これについての検討はしてまいりました結果、湾岸戦争のときよりは早く、はるかに早く対応をすることができたんではないかと思っています。  そういう意味で、緊急アピールについての対応もそんなに時間が掛からないでできるのではないかというふうに思っていますが、ちょっと具体的にどこまで準備ができているかということについては情報を持っておりませんので、それはまた御連絡を申し上げたいと思います。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 外務大臣、済みません。今のはちょっと通告をしっかりしていない質問でしたので、申し訳ございません。ただ、連絡は待っております。  それで、日本の財政支援の規模なんですけれども、一部の、今までに外務大臣が具体的にユニセフとかUNHCRとかの機関に対して具体的な拠出金額を挙げて明示されたものもあるんですが、これから当然国連の緊急アピール、今週末出るかもしれないというお話ですけれども、出てくると思うんですけれども、この規模について、たしか日経新聞だったかと思いますけれども、既に一億ドル程度、百二十億円程度の支援は政府は検討しているのではないかというような報道もあったわけでありますけれども、私も現実に今も難民がどれぐらい出るか分からない状況ですので、規模の話をするのは適当ではないかもしれませんが、しかし、私がジュネーブなんかに行っていろいろ話を聞いてきたことも含めて考えますと、また日本が国連の中で置かれている立場等を考えますと、やはり一億ドルぐらいは目指してやっていただきたいと思いますけれども、外務大臣、何かこのことについてコメントあるでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今の段階で、いろいろ調整中であると思いますので、具体的に何か申し上げることはできないということです。  それから、先ほど榛葉委員の御質問のときに私、前回湾岸のときに戦費の負担をしたと申しましたけれども、あの負担は戦費ではないということで、ちょっと訂正をさせていただきます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 分かりました。その一億ドルというのは私の個人的な希望として言っておきますし、当然戦費ではないと。湾岸戦争のときもそうですけれども、今回も戦費ではなくて人道支援ということで。  ただ、こういう日本が今、財政厳しき折ですから余り言ってはいけないのかもしれませんけれども、人道支援とは別に、後々復旧・復興支援というものはまた別枠で来ると思いますので、このことについても政府内でいろんな要素を勘案しながら考えていただければというふうに思います。  続きまして、防衛庁の方にちょっと移らせていただきたいんですが、石破長官、通告していた質問をする前に一点だけ、今日の朝刊に出ていたことで、難民支援に航空自衛隊が運用する政府専用機を派遣する方向で最終調整に入ったという報道があるんですが、これは確認できますか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは、先生御案内のとおり、UNHCR等の国際機関からの要請を日本政府として受けまして、それが外務大臣のところへ参ります。それから、それが国際平和協力本部長たる内閣総理大臣に参りまして、そこからの命令を受けて、私どもの方として政府専用機、これ自衛隊機でございますが、これを飛ばす、こういう段取りになっておるわけでございます。  したがいまして、いろんな状況を勘案しながら、御指示があれば飛べるというような状態にはするべく今努力をしておるところでございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 それでは続きまして、テロ対策を中心にお話聞きたいと思うんですが、まず、今回のイラク攻撃に関連して、政府としてもテロ対策の強化に取り組んでいるということで、当然、国内におけるテロ事案というのは第一義的には警察機関が対応するということだというふうに思うんですけれども、他方、九・一一以後、不審船の問題もありますし、またテロの脅威というものも増してきたという国際情勢の中で、防衛庁としても万が一という場合には対応するということで来ていると思うんですけれども、現在、イラク攻撃が始まったという事態を受けてどのような態勢を取っていらっしゃるのか、御説明願いたいと思います。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは第一に、先ほど舛添委員の御質問に運用局長がお答えしたことと重なれば恐縮でございますが、全国の自衛隊施設の警備の強化というものを改めて指示をいたしておるわけでございます。特に、在日米軍と共同使用しております施設につきまして留意をいたしておるところでございます。  もう一つは、これテロと直接関係があるわけではございません。しかしながら、これいろんな情勢がございます。テロがどこから来るか分からないということもございまして、従来からP3Cは飛ばしておるわけでございますけれども、艦艇、航空機によります警戒態勢、警戒監視態勢、これも強化を指示をいたしておるところでございます。  もう一つは、全国の部隊で二千七百人の規模をもちまして二十四時間体制の災害対応態勢を維持をしておるわけでございますけれども、関係機関から要請がありました場合等々にきちんと即応ができますように、そのような機関との緊密な協力の下、適切な対応ができますように、そういう態勢も維持強化を実施してまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 これに関連してちょっとお聞きしたいんですが、長官、平成十三年十一月の法改正で創設された警護出動というのがございますけれども、これはどのような状況になった場合に発動されるんでしょうか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 警護出動は、先生御指摘のように、我が国における米軍施設及び区域等に対する警護に万全を期するためということで警護出動というものを新設をさせていただきました。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 それは、じゃ米軍からの要請があれば発動されるんですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは米軍からの要請というものは要件とはなっておりません。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 分かりました。  それで次にちょっと、防衛庁は、これはテロ対策の関連、文脈でちょっと聞きたいんですけれども、国家行政組織法第二条などに基づいて警察機関から要請があった場合には所定の協力をすることになっているということですね、現行法上は。  ただ、今までいろんな有識者、専門家の間から、警察と自衛隊の連携の不備あるいは意思疎通の欠如、あるいはセクショナリズム的な弊害などが指摘をされてきているというふうに私も思っておりまして、ただ、自衛隊と警察の連携の改善については、例えば平成十二年から治安出動に関する自衛隊と警察の協定改正が行われた。また、昨年の十一月には北海道の方で自衛隊の北部方面総監部と北海道警察の間で共同図上訓練が実施されたというような努力が行われてきて、私なりの印象で言いますと、緊急事態の際の自衛隊と警察の連携というものは改善されてきたのではないかと思いますけれども、長官はどのように評価をされているか、お聞きをしたいと思います。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のように、今まで必ずしもその連携が極めて密であったというふうに評価いただけない面があっただろうというふうには反省をいたしておるわけでございます。  例えば、今御指摘がありましたように、法改正というものも行いました。情報収集出動というようなものも新設をいたしました。そしてまた協定というものも、防衛庁と国家公安委員会というものの協定というものはあったわけでございますけれども、これは相当古かったわけであります。これを昨年の五月までに四十七都道府県警察と陸上自衛隊の師団との間でそれぞれの現地協定というものも作りました。ただ紙で書いただけでもこれは仕方がないお話でありまして、それでも全国から四十七都道府県に下りただけでもこれは相当前進は前進なわけでございますが、それが定期的に協議ができるようにというような、そういう連絡会議も設置をいたしております。  加えて、これは実際に共同で訓練をしてみないと分からない場面がたくさんございます。問題点が分からないこともあります。そういうような共同図上訓練のようなものも随時行ってきておるところであります。  ですから、警察と自衛隊との連携というものは、私はここ一、二年で相当に進んだのではないかというふうに考えておるところでございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 今の防衛庁長官のお話で、警察と防衛庁、自衛隊の連携の在り方というものが改善をされたということで、それは多としたいんですけれども、テロ対策で一つ気になるのが、要は、第一義的には、第一義的にはですよ、警察機関が対処するということになっているわけですが、しかし仮定の話で恐縮なんですけれども、仮に日本に潜伏をしている武装工作員が何らかの破壊活動を行った、あるいは他国から秘密裏に侵入をしてきた特殊部隊のような部隊が日本のある地域で活動したと。これはちょっと、防衛庁長官お詳しいんでお示しいただきたいと思いますけれども、例えば他国の特殊部隊が来た場合なんかは、これはある意味、外からの武力攻撃とみなせないこともないわけでして、その場合はたとえ小規模であっても自衛隊が防衛出動をして対処するべきものであるのかなと。しかし、規模が小さいので、最初の形態は国内のテロ事件だということで警察機関となってしまう。  そうすると、私の疑問点というのは、実はこの話で幾つかあるんですが、その大きなものの一つというのは、今、自衛隊と警察の連携は改善されたと。だから、情報の意思の疎通というのは前より良くなったと。ところが、実際にあることが起こったときに、これに対処するのは警察なのか自衛隊なのか。それもすごく限られた時間の中で正確に、なるべくですよ、判断しなきゃいけないという事態が想定され得るわけで、今、これはまとめて聞いちゃいますけれども、自衛隊は来年度に特殊作戦群という特殊部隊を新編すると。これは防衛庁からいただいた紙に書いてありますけれども、武装工作員や他国の特殊部隊の侵入に対処するための部隊という位置付けなわけですね。  だから、私の質問をまとめますと、一体、こういう状況起こったときに、警察と自衛隊がちゃんと連携して対応できるのか。それから、だれがどういう手続で、ある事案に対してどこが対処するということを判断して決めるのか。ちょっと複合的な質問ですけれども、防衛庁長官の見識を伺いたいと思います。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 御指摘のことは本当によく考えてみなきゃいかぬことだと思っています。  これはもう委員御案内のとおり、例えば治安出動というものを下令したといたしますね。一般の警察力をもってしては対処し得ないということであったとして、治安出動を下令したといたします。これも警察権には違いがない。自衛権を使うわけではございません。ですから、対外的に考えてみましたときに、警察力で対応するのか自衛隊が対応するのかの違いはあるにしても、これは国内的な作用たる警察権の行使なんだというふうに私は思っているわけでございます。  治安出動も、そうかといって自衛隊が出るわけです。実力集団たる自衛隊が出る。警察とは違って格段に、戦車でありあるいは機関銃でありというものを持っておる自衛隊が出るわけですから、それは軽々に治安出動は下令されてはいけないのであって、それはもう厳格な下令要件があるわけです。内閣総理大臣が下令するということもございます。  問題は、たとえ少人数であったとしても、それが組織的、計画的な我が国に対する武力の行使であった場合はどうなんだいということで、実はこれは私もずっと悩んでおることではあるのです。  つまり、全く仮定の話ですよ、全く仮定の話ですが、警察力をもっても十分に対応できるような規模の我が国に対する組織的、計画的な武力の行使という概念が概念上あり得るわけですよね。その場合には、私は理屈からいうと、それはやはり防衛出動なんだろうと思っています。仮に警察で対応できるとしても、それが対内的な作用であるがところの警察権で対応するということは、それはおかしなことなのだろう。やっぱりそれが我が国に対する組織的、計画的な武力の行使である以上、それが仮に能力的に警察権で対応できるものであったとしても、それは対外的な作用になるわけですから、これは理屈の上からは防衛出動ということになる。それに警察権を使ってはいけないのだろうというふうに思っております。  そういう判断は、私は、もう一つ委員が御指摘になりましたテロリストなるものが、テロリストなるものが本当に外国の対外勢力の組織的、計画的な武力の行使みたいな形で行われるとするならば、それはやはり治安出動ではなくて防衛出動をもって対応すべきものなんだろうというふうに考えておるわけでございます。ここの整理は、警察権というものと自衛権、つまり、治安出動までに使われる警察権というものと、あくまで自衛権によるがところの防衛出動、そこはきちんと峻別をするということが、場合分け必要なものだろうというふうに思っております。  もう一つ、これはもう委員も御指摘だったかと思いますが、警察が全然対処できなくなって、小説なんかにございますように、警察官に多数の犠牲が出たと、あるいは海上保安庁に相当の犠牲が出たと。それからおもむろに自衛隊がやってくるということであってはならぬのだろうと。信号が黄色から赤に変わるように、はい、ここまでは警察権、ごめんなさい、ここまでは警察、はい、ここから先は自衛隊というようなことではなくて、本当にそこはどうやってスムーズにスイッチできるかということも私どもはよく警察、海上保安庁と協議しながら、密接に連携をし、空白が生じないようにしたいと思っております。  特殊作戦群のお尋ねでございますが、現在、特殊作戦群というものにつきまして計画、訓練をいたしておるところでございます。つまり、今までSAT、警察のSATというものが出ることになっておったわけでございますが、SAT等と適切に連携を取りながら対処することが、事態の鎮圧の観点だけではなくて防衛力整備の観点からも最も効率的であるというふうに私どもは考えておるわけでございます。  今はまだ特殊作戦群というのは仮称の段階でございますが、ただいまやっております中期防におきまして、ゲリラや特殊部隊による攻撃等各種の攻撃形態の対処能力の向上を図るということを計画の方針として掲げておるわけでございまして、そのような専門部隊を新編すべく、平成十五年、来年度予算案に計上しておるわけでございます。これを作りますことによって、治安出動が下令されましたときに、自衛隊によりますテロ対処能力、その向上に相当に資することになるというふうに考えておる次第でございます。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 大変に御丁寧な説明ありがとうございました。  防衛庁長官、石破長官は大変にいろいろな要素を考えられているなということで、一面安心をしたんですが、実際に、理論上整理するのも大変な議論なんですけれども、これまた運用上反映していくとなると大変難しいことだと私も実は思っておりまして、正に警察のみで対処する場合、当然警察機関の中でもいろんな部隊がありますから、どれをもって対処させるかという話も一つあると。  それから、治安出動の場合の自衛隊の動きの、限られた範囲ですね、そこから防衛出動という自衛権に基づいた場合、また防衛出動の場合でも、普通科連隊を出すのか特殊作戦群出すのか、どこを出すのかという、この難しい判断も当然出てくるわけでありまして、当然こういうことを考えなくていい事態、考えなければいけないような事態が起こらないことが大事ではあるんですけれども、起こったときに、こういった指揮系統というか判断系統の混乱が、起きていったときに混乱が起こらないように是非体制を防衛庁長官のリーダーシップの下に作っていただきたいと思います。  時間の関係でもう最後の質問になってしまうかと思いますが、ちょっとミサイル防衛のことについてお聞きをしたいと思います。  現在、日本は米国のミサイル防衛の主要プログラムに参加をして、具体的にはミッドコース段階の迎撃システムについて日米共同技術研究を実施していると。これについて平成十年に官房長官の談話があって、そこでは、これは技術研究の段階であって、開発段階あるいは配備段階への移行については別途判断する性格のものであるという談話があるわけでありますけれども、今の技術研究の段階から開発あるいは配備の段階に行くタイミングというのは、これは恐らくアメリカの方では、今やっている研究を大体これぐらいをめどにけりを付けるというか結果を出そうというのがあると思うんですけれども、現在進行中の技術研究に一つのめどが付く時期というのはいつごろなのか。つまり、その時期辺りには日本政府としても開発段階へ移行するのかどうか、配備まで移行するのかどうか、これは真剣に検討しなきゃいけないと思うんですが、この点についてお伺いいたします。

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 持ち時間が迫っておりますので、簡潔に御答弁をお願いします。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは、一つ申し上げておきたいのですが、委員御指摘のように、正しくミッドコースの部分をやっておるわけですね。ターミナルフェーズとそしてミッドコースとファイナルフェーズとこう三つあるわけ、ターミナルフェーズと三つあるわけですが、日米でやっておりますのは、本当にそのミサイル防衛計画という大きなものの中のごく一部のものであります。  ですから、日米共同研究だけでMDというものが成り立っておるわけではございません。そこの一部分で、例えばノーズコーンでありますとかキネティック弾頭でありますとか赤外線シーカーでありますとか二段目ロケットモーターでありますとか、そういうものの技術は非常に重要なものでありますし、このミサイル防衛のミッドコース段階でも極めて重要な要素を占めるものであります。これの研究成果というもの、技術のことでありますから、これいつまでに必ずできるというものではございません。  しかし、もう何年も何年も先ということではございませんで、可能な限りその技術研究というものの成果が上がるべく、私どももアメリカと努力をしてまいりたいと思っております。何年も先ということではございません、確たることは申し上げられませんが。  しかし、もう一度申し上げますけれども、そのこと、日米共同研究のみがミサイル防衛のすべてではないと。アメリカ合衆国が発表しておりますところのイージス艦、そしてまた固定型、そして移動型、この三つのものと、この日米共同研究というものが必ずしも一体ではない。むしろ、これはまた、また別のものとして議論をされることもあるということでございます。  いずれにいたしましても、この技術研究というものが早く明らかになる、それによってミサイル防衛というものが、より精度の高いものとして研究成果としての結実を見るということが必要なことだと思っております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 終わります。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私も、引き続きイラク問題について質問をさせていただきたいと思います。  川口外務大臣は、私のこの前の質問に対して、今回のアメリカのイラク攻撃がフセイン政権の転覆にあるんじゃないかという質問に対して、目的は武装解除だが、結果としてフセイン政権の転覆があるということを答弁されました。  しかし、二十四日にフランクス中央司令軍、司令官が記者会見したところによりますと、我々の第一の目的はフセイン政権の転覆であるということを明確にした。その点で私は、今回の問題は、結果としてそうなるんじゃなくて、正にフセイン政権の転覆が目的であると。これは、国連憲章上も、国連決議上も全く反する私は軍事行動であるということ、武力攻撃であるということをまず指摘をさせていただきたいと思います。  そこで、私、国防総省の、三月五日に、攻撃目標と付随的処置という報告書を、もう既に国防総省が三月五日に出しておられる。  この報告書の中でどのように言っているかというと、我々が戦闘すると必ず非戦闘員を死傷することになるし、非戦闘施設を損傷し破壊することになるんだと。それは兵器の、ウエポンシステムの失敗それから人的なミス、さらには、戦争が更に混沌とすればそれは非常に大きくなるということをもう既に国防総省が指摘している。もう戦争の始まる前からこうした非戦闘員への攻撃目標、こういうことを当然視しているという点は、私はこれは国際的な、戦時的な法律に照らしても、人道的な問題に照らしても、私は非常にこれは重大な問題があるというふうに思いますが、大臣はいかがまずお考えでございますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) アメリカは今回の戦争を始めるに当たって、民間人の殺傷をできるだけ少なくしたいということを、ブッシュ大統領は、あるいはほかの人もそうですが、繰り返し繰り返し言っています。  それで、例えばそのアフガニスタンのときと比べまして、精密誘導兵器の使い方という意味では比率が相当に上がっている。たしかアフガニスタンのときには二割であったのが、今回は使うものの八割がそういうものであるという数字を、これちょっと記憶でございますので──そうですね、精密誘導弾は湾岸戦争時は二割程度であったが、今次作戦においては約七割程度が精密誘導弾であるということを言っていまして、精密誘導弾ではない爆弾は基本的にオープンエアスペースで使用をする。なお、精密誘導弾の場合、目標から約七メートルの範囲に着弾しない確率は七から一〇%であるということを言っております。  このほか、これはアメリカの中央軍がバックグラウンドブリーフィングとして行ったものですけれども、民間人が受ける人的、物的被害を避けるためにどのような努力を行っているかということを事細かに説明をしています。  もちろん、そうは言いながら、これを全くゼロにするということは難しいということはやむを得ないこととしてあると思いますけれども、これを民間の人、あるいは物的な、民間人の持っている物的な財産、これを壊したり、殺傷したりするということを目的としてやっているのではないということは当然のことでございまして、アメリカ軍は十分にそれについて気を付けてやるというふうに考えております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、こういうことは事実もう既に、戦争がまだ五日の段階でも誤爆、誤射が繰り返されているということから見ても、精密誘導弾が二割から七割になるからこれは大丈夫なんだと外務大臣言われたけれども、それはいささか、私は重要な発言じゃないかというふうに思います。  そこで、私、この戦争を小泉総理がどういうふうに支持したのかと、その問題について少しお聞きしたいんですが、小泉総理はアメリカの武力攻撃を支持する理由について、大量破壊兵器がテロリストに渡ることになるんだと、だからやむを得ず私は支持したんだということを言われている。例えば今後、危険な大量破壊兵器が危険な独裁者の手に渡ったらどのような危険な目に遭うか、危険な兵器を危険な独裁者に渡したら、我々は大きな危険に直面するということをすべての人々が今感じているというふうに思いますと。これはどのように防ぐか、これは全世界の関心事であると言った上で、私はそういうことから今度の方針を支持すると言っておられる。  ということは、小泉内閣が今度の武力攻撃を支持した理由というのの一つには、そうしたいわゆるテロ対策という問題も、これ含まれているということなんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 小泉総理が一貫としておっしゃっていらっしゃるのは、大量破壊兵器の脅威ということであります。今おっしゃった記者会見での小泉総理の御発言も、私はそばで聞いていましたけれども、大量破壊兵器の脅威からどうやって無辜の民を守るかということに関心があるということでして、この大量破壊兵器はテロリストの手に渡るかもしれないし、あるいは違う国に拡散をするかもしれない。そういうことを含めておっしゃっていらっしゃると。テロリストのことも言っていらっしゃいますし、危険な独裁者の手に渡るということもおっしゃられたと思います。  ですから、そういういろいろな拡散の仕方があるということで、その結果として危険が、脅威が生ずるわけですが、大量破壊兵器が問題なんだということを言っていらっしゃると思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、今の外務大臣のお言葉ですと、大量破壊兵器の存在そのものが問題なんじゃなくて、それがテロリストに渡ったり拡散したりするんだと、これも問題なんだという意味なんですか。そういうふうなことが今回の支持する理由に挙がっているということなんですね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 大量破壊兵器の拡散について総理はおっしゃっていらっしゃいますけれども、もちろん我が国の立場としては基本的にはそれだけではなくて、究極的な、例えば核の廃絶を目指して毎年国連総会で決議を出しているわけですから、究極的に廃絶をするということは当然我が国の政策目標の一つであります。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 これは、小泉総理の記者会見でも明確に言っているのは、大量破壊兵器の存在ばかりじゃなくて、それがテロリストに渡るんだと。そういうことは、国連、例えばあなた方が今度の武力行使の一つの決議の理由に挙げている一四四一、この一四四一でもそこが問題なんだというふうに決議が言っておるんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 一四四一についてちょっと御質問を取り違えているかもしれませんが、一四四一が一貫として言っているのは、イラクの武装解除であります。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 そうじゃないんですよ。私が言っているのは、小泉総理は大量破壊兵器の存在、保有しているということばかりじゃなくて、それがテロリストに渡ることがあるんだという仮定に基づいて今度のものを支持すると明確に、あなたが後ろに立っていたことはテレビに映っておりましたから私も知っておりますが、あなただって聞いておるじゃないですか。そういうふうに説明された。  それは、国連の安保理の、例えば一四四一、これはあなた方が武力行使の根拠に挙げているものですが、その一四四一の中に、そうしたテロリストの手に渡る危険があるから、いいですか、危険があるからこれは武力行使をするんだと、それを支持するんだと言っているんだけれども、そういうことが国連決議の中に含まれているのかと私は聞いているんですよ。おかしいじゃないですか、それだったら。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 一四四一で言っていることは、これは、六八七に戻って大量破壊兵器の武装解除が重要だということを言っているということです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、そんなことを聞いているんじゃないんですよ。問題をずらしちゃ駄目ですよ。  六七八とか六八七とか、あなたのいわゆる一連の口上は全部私は知っております。知った上で、あなたが言っておるのは、一四四一、小泉総理大臣は、テロリストの手に渡るから武力行使を、攻撃を支持するんだと明確に言っているじゃないですか。そういうことが国連決議のどの決議に入っているんだと聞いているんです。どこに書いてあるんですか、そういう理由が。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 一四四一で、例えば前文で言っていることは、イラクによる同理事会決議の、安保理ですが、不履行及び、不履行並びにですね、大量破壊兵器及び長距離ミサイルの拡散が国際の平和及び安全に与える脅威を認識しというふうに書いてあるわけです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 テロリストのものに、手に渡るということは国連決議にはないということを外務大臣が証明されていると思いますが、そんなことを理由にして私は武力攻撃をするというのは、極めて仮定の問題に基づいてこれは武力行使を支持しているということを言わざるを得ないと思います。  この論理は、あなたがお書きになった、この「論座」ですか、「論座」の論文の中にも全く同じくだりで書かれているんですよ。正にあなたがここで、「論座」で書かれている論文を小泉総理が代読しているように書いてある。そのことで私お尋ねしますが、あなたは、「殺傷力・破壊力が極めて大きい核兵器や生物・化学兵器といった大量破壊兵器がテロ支援国家に保有されたり、テロリストの手に渡るのを防ぐことが最優先の課題となりました。」と言っておる。世界の最優先の課題です。となりましたと言っている。  そこで私お尋ねしますが、テロ支援国家というのはどこの国家ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これは、私の個人の意見として「論座」に書いておりますので、テロ支援国家、これは潜在的にいろいろな国家があり得ると思っております。これは、むしろ二十一世紀というか、今世紀の脅威としてそのように私としてはとらえている、そういうことです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私、個人論文といっても、外務大臣が書いた論文で、テロ支援国家というのは、私は、日本の政府でテロ支援国家ということを明確に言った方はいない。しかも、外務大臣がほかの国々に対してテロ支援国家と、これは名指しで言うということは、私はいかに個人論文であっても重大な問題だと思いますよ。(発言する者あり)  だって、それだったらテロ支援国家というのは、あなた、そうじゃないと自民党がおっしゃるんであれば、テロ支援国家って何ですか、どこの国家ですか。明確に言ってください。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 具体的に特定の国家を頭に置いて言っているということではなくて、考え方として申し上げています。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 テロ支援国家というのは、アメリカがこれは支援国家というものを挙げているんです、これは。それとはあなたが違うと言っているけれども、あなたが言っているのは、テロ支援国家ってアメリカの言っていることを意のままにあなたがテロ支援国家と言っただけの話で、実際に日本政府でテロ支援国家なんて名指しで言っていることなんか、どの文章見たって一つもないですよ。政府方針の中にはないということを、あなた、個人論文だと言っていることは、あなた自身がそういうふうに証明しているんじゃないかと思うんですが、私はこういうテロ支援国家云々かんぬんということを理由にして今回の大量破壊兵器のいわゆる廃棄を、このことを目的とした、つまり理由としてアメリカの武力攻撃を私は支持するというのは、この点で私は非常に仮定の問題を理由にして武力行使を踏み出したものだということを、外務大臣、私は、認めたものだというふうに私は思います。  次に……

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 川口外務大臣。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ちょっと待ってください、私の質問なんだから。次に、日本の──私の質問なんですよ、委員長。  次に、日本の支援策の問題について幾つかお尋ねしますが、外務大臣は予算委員会で日本の支援策について触れまして、復興とか周辺国の支援というのがあるけれども、自衛隊の派遣については考えていないんだというふうに述べられましたが、現在、攻撃が終わった時点でも同様のお考えなんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 二つのことをおっしゃいましたけれども、まず、今回の武力行使は、テロ支援国家という抽象的な概念で小泉総理は説明をしていらっしゃるわけではなくて、一四四一、六七八、六八七と申し上げているのは、これは一四四一に具体的に、イラクによる、先ほど読みました文章ですが、不履行及び大量破壊兵器云々ということを言っているわけで、具体的な国家における大量破壊兵器の武装解除の話が根拠であるわけです。  それから二番目の、自衛隊の派遣を考えていないと私が言ったということでございますけれども、私はちょっとそこについては、武力行使をしないということは申し上げたかもしれませんけれども、ほかのコンテクストで自衛隊の派遣をしませんということは申し上げたつもりはございません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 政府は、支援策の一つにテロ特措法による継続・強化ということを挙げました。私、強化ということをあえてここへ書き込んだというのが私は非常に重大な内容を持っているというふうに思いますが、私はこれまで自衛隊の補給支援、給油支援の問題について防衛庁長官に質問をしてまいりましたが、私、今までの事態とイラクでの攻撃が始まった時点、この時点というのは、私は明確に質的に異なっているというふうに思いまして、もう一つはっきりさせていきたいと思いますが、実際に自衛隊がインド洋で米英艦を始め、八か国の軍艦に燃料の補給を行っておりますが、これがイラクの戦争とは全く関係ないんだというふうな保証は一体どこに、防衛庁長官、おありになるんですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これは再三お答えをしておりますが、テロ特措法の目的というものがございます。それぞれ私どもが給油をいたします相手方の国と日本国との間で交換公文を結びまして、そこに私どもが、テロ特措法に従ってこういう活動を行っておるということをお互いが確認をし、国家としてそれに署名をしておるわけですね。  国と国とが、いやしくも国と国とが交換公文を結び、署名をしておる、それを信じるということが私は保証だと思います。そんなものは信じられないというふうに委員がおっしゃれば、それはそういうことなのかもしれませんが。私どもは、国と国が私どもの立場をそのように申し上げ、補給を受ける国がそれを理解をしておる。その署名というものは、私は国と国との信用であり、それが保証だというふうに考えております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 具体的な問題についてお聞きしますが、横須賀を母港としますキティーホーク、これは通常型空母でございます。この空母が現在イラク戦争に参戦しております。三月十九日のアメリカ海軍のニュースを見ますと、キティーホークはサザンウオッチ作戦と、つまりイラクの作戦と、それからアフガニスタンのいわゆるエンデュアリング、不朽の自由作戦、この二つの任務を併せ持ってやっているというふうにホームページには出ております。  このキティーホークには、日本は燃料給油ができるんですか、できないんですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 現在キティーホークに、現在までのところ私どもの補給艦がキティーホークに行ったという事実はありません。そしてまた、私どもはテロ特措法に従いまして補給活動を行っておるわけであります。それに合致をするものであれば補給は可能でありましょうし、その目的を逸脱するようなものであれば補給はできない、そういうことです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 防衛庁長官ね、お互いこの問題は議論した話ですから、ちょっと、元へ戻さないで、つまり、自衛隊の補給艦が直接空母にやっていないなんというのは知っている話なんですよ。あなただって知っているじゃないですか。知っていて直接給油しないって、そんなことは当たり前なんです。私が言っているのは、自衛隊が米軍の補給艦に対して補給をする、その米艦が、米軍の補給艦が空母に補給しているんです。  あなたは、米軍の補給艦から空母にやるものは、アメリカを信用しているから我々は確かめないと言っておられる。これは予算委員会までの到達点なんです。戦争をやってなかったんです、このときには。ところが今度は戦争が始まった。実際に、それじゃあなたは、キティーホーク、この空母に対して、あなた自身は、今私が指摘しましたように三月十九日の時点では、これは二つの任務を持ってやっているけれども、これには燃料給油を、米艦の補給艦を通してもそれはやれることができるんですか、できないんですか。そこをはっきりさせてください。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 委員がおっしゃいますように、戦争が始まったということはございます。しかし、サウザンウオッチにいたしましてもノーザンウオッチにいたしましてもそうなんですが、それはテロ特措法というものとは違う世界だと私は思っています。  そういうことに対して、つまりそういうようなテロ特措法の目的とは違う、九・一一そしてまた国連決議、それに基づいて行動をしているところのアメリカ、イギリス等の軍隊に対しまして私どもは補給を行うということが法律の趣旨なわけですね。  つまり、そこで行動をしておる、被補給船といいますか補給を受ける船、それはもうそういうものにしか従事をしないということになっておるわけであって、その趣旨を交換公文で交わしておるわけです。そこは、本当に両国の信頼というものはそういうものであるというふうに考えておりますので、それがお答えになろうかと存じます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや長官、長官はごまかされておられる。どこをごまかされているかというと、私が言っているのは、一つの船がアフガニスタンの報復戦争とイラクの戦争を同時に任務を持って遂行しているんですよ。あなた、それが、これはテロ特措法で認められるってあなたが主観的に言ったって、それはその艦が二つの任務を持っていたときどうするんですか。それが、もしあなた方の油がアメリカの補給艦を通じてイラクの戦争に使われても、じゃいいんだというお考えなんですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) 別に私どもの油ではございませんで、日本国の油であるわけでございますが。それがいいとか悪いとかいうお話ではございませんで、それが、法律の目的に従って私どもは行動しておる、そして日本国と合衆国との間にそのような交換公文が交わされており、それに従ってアメリカも法の趣旨を理解をし補給を受けておるということでございます。  さすれば、それが、例えば今、キティーのお話をなさいました。キティーホークのお話をなさいました。それがアフガニスタンとそしてまたイラク攻撃と同時にやっておるということがあるとするならば、それは法の目的というものを外れる部分というのが出てくるわけだと思います。これは、あなたはその確証がありますか、それを確かめましたか、行って一々見ましたかと言われれば、それはやっていないというふうに申し上げます。それは、両国の信頼というのはそういうものだということを申し上げておるわけです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 あなた、船が、一隻の船が二つの任務を持っていて、こっちは外れる部分だ、こっちは合法的な部分だと、そんなことが存在するわけないじゃないですか、あなた。そんなへ理屈を言ったって駄目なんですよ。  もう一つ私は今度のイラク戦争の問題を調べましたけれども、アフガニスタンの、もうお手元に皆さんの資料を配付しておりますけれども、アフガニスタンの報復戦争のコンバットゾーン、戦闘区域と、現在のイラク戦争のコンバットゾーン、戦闘区域は完全に一致しているんです。このイラク戦争のコンバットゾーンは、これ湾岸戦争のときのコンバットゾーンだったですから、つまり一九九一年の大統領命令で下されているもの。アフガニスタンのものは、ここにも表示しておりますように、二〇〇一年の段階で、二〇〇一年の十一月六日の段階で大統領の執行命令、エグゼクティブオーダーで命令されているもの。  このイラクのコンバットゾーンの中でも、自衛隊がこういう給油支援はできるんですか。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これはテロ特措法を作りましたときから委員に御指摘をいただいていることとかなり似通った部分があろうかと思っておりますが、要はそのコンバットゾーンって何ですかということになるんだろうと思います。  コンバットゾーンというのは何かといえば、それはもう何度も国会において答弁がなされておりますが、コンバットゾーンを指定をすることによりアメリカの軍人は免税や月単位での戦闘手当を受けるという、この福利厚生が受けられるような地域ということで、このコンバットゾーンというのは米軍が指定をしておるわけでございます。  米軍がそのような観点に基づきまして指定をした区域というものと、私どもの艦船が行動できる区域というものが、それは論理的な連関を持って論ぜられるものだと私は考えておりません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、防衛庁は一貫してコンバットゾーン、戦闘区域を福利厚生施設だと、福利厚生的な区域だと、こう言っているんですよ。  ところが、小泉総理の方はもっと進んでおりまして、率直に明快に言っておられる。何と言っているかといいますと、このコンバットゾーン、「当分戦闘行為が行われないな、戦場にはならないなという範囲はコンバットゾーンでもあり得るんですよ。そういうところには当然、物資協力なりいろんな支援活動ができる」。小泉総理の見解というのは、アフガニスタンの戦争のときは、あれはミサイルが飛んでこないからコンバットゾーンでも自衛隊がこれは協力支援活動ができるんだという見解だったんです。  そうなったら、アフガニスタンのコンバットゾーンとイラクのコンバットゾーンが完全に一致しているということになったら、イラクのコンバットゾーンでも自衛隊がこれを、物資協力の支援活動が可能だと。それは、自分が主観的にアフガニスタンをやっているつもりが、いつの間にかイラク戦争に現実になっているということになるじゃないですか、これ。  あなた、福利厚生施設って、もう中谷防衛長官時代から一貫して防衛庁がでたらめな話を言っているんですが、そういうことじゃなくて真剣に考えなさいよ、あなた、そこの戦闘区域の問題については。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) これはお言葉を返して恐縮ですが、でたらめを申し上げておるわけではございません。この場において委員が国民を代表して、党を代表しておっしゃっておられるわけですから、それに対してでたらめを答えておるような防衛庁では、従来から終始一貫して、ないつもりでございます。  私どもが申し上げておりますのは、これはアメリカの国防省に確認をして得た結果といたしまして申し上げております。すなわち、米軍人の福利厚生の見地からなされたもので、この指定により各米軍人はというふうに、先ほど私が答弁を申し上げたとおりでございます。  小泉総理がそのようにお答えになっておられるのは、これも一昨年の御議論かと思いますけれども、地域によってこれはコンバットゾーンと言うけれども、ここでは国と国との戦いじゃないわけですから、当分戦闘行為が行われないな、戦場にはならないなという範囲はコンバットゾーンでもあり得るということで、そういうところには当然物資協力なりいろんな支援活動ができる、でき得るということで、コンバットゾーンに指定をされたから全部それは軒並み駄目ですよということにはなりませんねということであって、私が先ほど、論理的に連関しませんねと申し上げたのは、その総理の答弁と趣旨は一緒でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 一言だけ。  主観的にアフガニスタンのコンバットゾーンに入って自分がやっていると言っているのが、いつの間にかイラクの、いわゆるイラク戦争に対するコンバットゾーンの中で自衛隊が事実上給油支援などをやっているというのは、私は重大な問題ですので、この点についてはやはり当然のこととして自衛隊が直ちに撤退すべきだと、私は戦争も直ちにやめるべきだということを要求して、私の質問を終わります。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣にお伺いいたします。  去る三月二十三日付けの共同通信の記事によりますと、アフガニスタン北東部のラグマン州で、同日、イラク戦争に反対する千人以上の市民のデモがあり、星条旗と英国旗のほか日の丸が焼かれたとあります。  諸外国における一連の反戦デモで日の丸が標的になったのは初めてだと思われますが、日本の米国支持に対する事態に強い反発を買った結果と思われますが、外務大臣はそのような事態をどのように受け止めておられますか。お聞かせください。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今度の武力行使に関しまして、中東諸国からは我が国に対し、我が国の立場に対しては特に直接にこれといった反応はないというふうに聞いております。今日、この後、私は東京にいる中東地域の大使の方とお会いしてお話をさせていただくつもりです。そこで、我が国の考え方なり立場については説明をしていきたいと思っています。  それから、いろいろな抗議行動が行われているということは承知をしていますけれども、アフガニスタンのその具体的なケースについては、私としては確認していませんけれども、それから、我が国への抗議を中心にした抗議行動というのはあったという話は聞いておりませんが、いずれにしても、事態の進展は我が国としてもきちんと注視をしていかなければいけないというふうに思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 改めてお伺いしますけれども、一昨年九月十一日の米国同時多発テロ事件で犠牲になった人々の数は幾らですか。また、米国によるその報復戦争とも言えるアフガニスタン戦争での民間人の犠牲者の数はどれくらいになっておりますか。政府が把握している程度で教えてください。

安藤裕康外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(安藤裕康君) 米国同時多発テロ事件の犠牲者の数でございますけれども、まだ確定はしていないというふうに承知しておりますが、ニューヨークの世界貿易センター、国防省及びペンシルベニア州近郊を合わせ、その犠牲者の数は約三千名というふうに承知しております。  それから、アフガニスタンでのテロ掃討作戦での民間人の犠牲者数並びに負傷者数でございますけれども、これはアフガニスタン政府等からこれまでの集計した犠牲者数に関する正式な発表はございません。アフガニスタン政府や国際人権団体も、現時点での信頼のおける調査は不可能ということを言っているというふうに承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 これは通告はしておりませんが、関連して、イラクに対するこれまでの経済制裁による直接的、間接的な結果による犠牲者の数というのは一体どれくらいになっているか、御存じですか。

安藤裕康外務省中東アフリカ局長

○政府参考人(安藤裕康君) 経済制裁による犠牲者とおっしゃいましたけれども、その場合の犠牲者ということの定義が必ずしもよく分かりませんけれども、御案内のように、イラクに対しては湾岸戦争後経済制裁が科されたわけでございまして、それによっていろいろな経済的な被害が生じていることは事実でございます。その結果、イラク国民の一般の生活も非常に苦しくなっているということで、その結果、いろいろ飢えた方等の数があるいは出ている可能性はございます。  今、手持ちにそれ、手持ちの資料として具体的な数は持っておりませんけれども、そういうイラクの国内における人道状況に対応するために国連はオイル・フォー・フード計画というのを作りまして、石油の売却代金をそういうような人道的な状況に対する救済措置に使うということで、九〇年代の半ば以来ずっと措置を講じてきているというふうに承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 この種の犠牲者の数というものは、今回の対イラク戦争を考える上でも非常に大事だと思いますし、私はイラク戦争で、米国はできるだけ民間人には犠牲を被らせないように努力するということをやっていると先ほど外務大臣はお答えにありましたけれども、一たび戦争が始まったらいや応なしに民間人の犠牲者の数が正規の軍人の数よりも増えるということは、これまでの戦争の歴史を振り返ってみればはっきり分かることです。  ちょっと失礼ですが、外務大臣は去る沖縄戦で軍人と民間人が犠牲になったその比率を御存じですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 比率自体は存じていませんが、民間人の犠牲の方が多かったということは知っています。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 ほぼ、どれくらい大きいとお考えですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ええとですね、二十……

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 結構です。  ただ、ここで申し上げたいことは、私はこれまで調べたことがありまして、一たび戦争になると、軍部がどのような対応策を講じようとも、不可避的に民間人の犠牲者の数がはるかに大きくなるということですね。これを申し上げて、一刻も早く今の戦争をやめさせるように、我が政府が積極的に主体的に働き掛けることをお願いしたいと思います。  さて、次に防衛庁にお伺いしたいと思いますが、平成十五年度の防衛予算案の基礎となる業務計画の基本方針には、中期防衛力整備計画の第三年度目として六項目の重点事項が列挙されています。これを前年度と比較してみますと、前年度の基本方針の第三項めにありました「国際平和に貢献する、世界からより尊敬される自衛隊を目指す。」という項目が消えておりますが、どうしてこれ消えたんでしょうか。もう既に世界から信頼されているとお考えですか。これ、ちょっと通告にありませんが、常識的に。

石破茂自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(石破茂君) それは申し訳ありません。通告がございませんでしたというのは何の言い訳にもなりませんが、御指摘のように、世界から尊敬されるようになったので消えたというような不遜な考えは持っておりません。それは恐らくほかの事業に代える形で生きておるのだろうというふうに考えておりますが、即刻調べまして、御報告は申し上げます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いま一つ、防衛庁、防衛施設庁でも結構ですが、お伺いしますが、せんだっての委員会でSACOの問題と関連して、普天間の代替施設について用地造成の費用は約三千三百億というお答えをいただきました。これはあくまでも滑走路建設などの埋立ての予算だと思うんですが、上物を含めて全体として、後年度負担なんかもお考えいただいて、トータルとしてどれくらい見積もっておられるか、お聞かせください。

生澤守防衛施設庁建設部長

○政府参考人(生澤守君) 昨年七月に開催されました第九回代替施設協議会におきまして、建設費については約三千三百億円と示したところでございます。なお、この建設費の積算の対象となっているのは、護岸、埋立て及び連絡橋等でありまして、いわゆる上物工事である建物や滑走路等については含んでおりません。  全体の建設費用でありますが、施設配置の検討等を踏まえまして算出する必要があることから、現時点では見積もっていない状況でございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 一つの大きなプロジェクトを計画される場合、トータルの予算のある程度の見積りもしないでやるということはあるんですか。

生澤守防衛施設庁建設部長

○政府参考人(生澤守君) これは埋立てでやるか、杭式桟橋でやるかという検討から始めましたので、その基礎となる土台といいますか、そういうものがどのような経費になるかというところの見積りをしたという段階でございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 ずっと前から問題にしておりますけれども、外務大臣も防衛庁長官もSACOの最終報告を忠実に実行することが基地の整理縮小につながるとおっしゃっているわけですが、SACOの最終報告のトータルの建設費はどれだけ見積もられておりますか──御存じなければ結構です。これは調べておいていただきたいと思います。  次に、内閣府にお願いいたします。  三月二十五日付けの沖縄の地元の新聞で、県のリゾート局観光振興課によりますと、三月二十四日までに既に沖縄への修学旅行をキャンセルした学校は十八校に上っておりまして、三千八百十一人がキャンセルをしております。また、一般団体客は二十団体、合計千五百八十九人、修学旅行生と合わせますと合計四千六百七十人が旅行をキャンセルしておりますが、イラク戦争の影響がこの間の湾岸戦争の影響のように非常に沖縄の経済にある意味で致命的な打撃を与えるおそれがありますが、その問題についてどうお考えですか。ちなみに、今年の一月から十二月にかけての予約は修学旅行で千七百校、そして団体客を合わせますと三十三万人が予定されておりますけれども、この戦争がこのまま続くとなると今申し上げたように基地経済に大きな打撃を与えると思いますが、どういうふうに御理解しておられますか。

武田宗高内閣府沖縄振興局長

○政府参考人(武田宗高君) イラク攻撃が開始されておりまして、沖縄への修学旅行のキャンセルが生じてきております。数字につきましては今、委員御指摘のとおりでございます。  このような中、内閣府といたしましては、これまで沖縄県と緊密に連絡を取りながら、それぞれの役割分担の下で的確な対応に努めてまいっております。  まず、沖縄県におきましては、最近の厳しい国際情勢が報道される中で、まず各都道府県等の教育長あてに二月二十五日付けで、県民生活や観光の現状など沖縄県の状況について正確に理解してもらうための文書、また旅行会社に対しましても三月十日付けで文書を発出したところでございます。また、イラク攻撃が開始されたのを受けまして、更に各都道府県知事等に対しまして、再度、沖縄県の現状について正確に理解してもらうための文書を三月二十四日に発出するなどの対応を取っておるところでございます。また、観光業界等からの情報収集や修学旅行予定校への情報発信ということを強化するために、観光リゾート局内に緊急対策班を設置しておるところでございます。  内閣府といたしましても、既に現在推進中でございます観光強化キャンペーンという、こういうものの実施、これに加えまして、特別調整費を機動的に活用して沖縄の観光をアピールすべく、中学校、高等学校等約二千校に修学旅行のしおり、あるいはビデオテープ等を作成して発送する、修学旅行生確保緊急対策事業を今般新たに実施することとするなど、県とも連携しながら対応を図ってきているところでございます。  今後とも、沖縄県とも十分連携協力しながら、情勢の変化に的確にまた機動的に対応してまいる所存でございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 最後に、同じく内閣府にお伺いします。

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 時間が過ぎておりますので簡潔にお願いします。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 仮称の沖縄科学技術大学院大学の構想についてですが、この大学の性格は国立ですか、公立ですか、私立ですか、どういう性格を持っているんですか。

武田宗高内閣府沖縄振興局長

○政府参考人(武田宗高君) ここで構想されております大学院大学につきましては、国際的かつ可能な限り柔軟な運営を行うことを目指すことにしておりまして、それにふさわしい設置形態ということで、具体的には今後設置されます評議会において議論を行うこととしておりますが、基本的には国が支援する国設民営型の私立大学を現在のところ念頭に置いて検討を進めておるところでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 あと一つだけ簡単な質問、お伺いします。  あの大学の建設費はどれくらい掛かりますか。それから運営費はどれくらい掛かると見積もっておられますか。

武田宗高内閣府沖縄振興局長

○政府参考人(武田宗高君) 現在のところのアウトラインと申しますか、そういう中では、建設費八百、それから運営費二百億という数字が出されておりますが、具体的には今後先ほど申しました評議会における構想検討の中で詰めを行っていくということになろうかと思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 ありがとうございました。終わります。

松村龍二自由民主党・保守新党

○委員長(松村龍二君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十五分散会

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