国土交通委員会 第8号
- 発言数
- 44 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2003/03/14
会議録
○河合委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案並びに第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案の各案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長安富正文君、総合政策局長三沢真君、道路局長佐藤信秋君及び財務省主計局次長牧野治郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○河合委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。玉置一弥君。
○玉置委員 おはようございます。 きょうは、この法案の最後の質疑ということになるわけでございますが、きょう一日というよりも一時間弱でございますが、よろしくお願い申し上げます。 この間から、参考人の方のいろいろなお話を聞きました。また、私ども民主党としても、公共事業に関する考え方を提示しながら、その問題点を指摘して、新たな法律を提出した次第でございます。 今までの日本の公共事業のあり方につきまして、この間の参考人の中でもお話がございましたように、国土復興のためには戦後の大変な推進力にはなったわけでありますけれども、いつの間にか公共事業そのものが既得権化して、また、財政的な面から見ると、財政状態にかかわらず、また景気動向にかかわらず、公共事業が長期計画の中でかなり上積みをされて事業化されてきたということがございます。 このことが、今の日本の財政悪化、あるいは、公共事業が余りにも膨張し過ぎていたために、いざというときの景気対策として影響力がなくなってしまったという感じを私は持っております。そういう観点からして、今回の社会資本整備重点計画法案そのものがどういう目的でつくられたのかということが非常に不明確であるというふうに思うんですね。 これはなぜかと申しますと、今の財政状態の中でどうしていくのかということと、それからもう一つは、社会資本整備そのものが、どういう目的でどこまでやるのか。また、その時間的な経過ですね、どのぐらいの時間をかけてということ。それから、例えば今の社会資本整備そのものにかけている費用でございますが、今の国債発行残高とか地方債の残高とかを見ていきますと、もうそんなに多く建設国債やあるいは赤字国債を発行して対応するということではないはずなんですけれども、国土交通省から出されましたこの社会資本整備計画の法案の目的に、そういうことが全然書かれていないということがございます。 それから、この法案の問題点として今まで指摘をされておりますのは、国全体の公共事業の中で国土交通省だけがこの法案を出されたということでございまして、その観点からいきますと、他省庁との連携というものができていない、いわゆる内閣として統一された考えのもとに公共事業のあり方について述べられたものではないということでございまして、この辺についてまずお伺いをしたいと思います。 簡単に申しますと、国土交通省に対しましては、社会資本整備重点計画で、国土交通以外の森林、漁港、土地改良等、内閣として公共事業全般についての整合性を求めていく場合に、この法律とのかかわりをまず御説明いただきたいというふうに思います。
○扇国務大臣 おはようございます。 今、玉置委員から、政府全体として他省庁との連携ができていないのではないか、そういうお話がございましたけれども、今回の、長期計画、これを一本化しようというとき、最初は一本化ではございません、とにかく何本かを整理したいということから始まったんですけれども、これはみんなが知恵を絞って一本化まで持っていってくれたわけです。 これは、国土交通省の所管ではない、今おっしゃいました長期計画、あるいは森林ですとか、あるいは漁港、漁場ですね、そしてまた土地改良、廃棄物の処理、整備、これとの連携ができていないではないかという御指摘がございましたけれども、これらの計画を所管します農林水産省あるいは環境省等々といろいろと相談して今日まで参りました。 そして、その結果、これらの計画につきましては、例えば森林の整備は、林業の担い手の確保などいわゆるソフトの政策、そういうものが一体的に行われる必要があるということ、これが一つでございます。また、廃棄物処理の施設の整備に関しましては、廃棄物の減量等のソフト、それぞれの御家庭からも努力するという、そういうソフトがありまして、これを、一体的に行われる必要があるので、ハードだけではない、ソフトと一体にしなきゃいけないという理由で、私たちもそれぞれの法体系の中でそれを位置づけるということで、これは一緒にしなかったというのが現実でございます。 ただ、一方、国土交通省関連の計画は、多くの国民の生活でございますとか、あるいは産業の活動の基盤を形成します社会資本の整備、そういうものに関するものであることで共通しているということで、従来の九本の計画を一本化するということにしたわけでございます。 そのために、今までの緊急措置法というものは原則廃止ということになっておりまして、これは、緊急措置法の原則廃止は、他省庁の所管する事業についても緊急措置法は廃止するということを内容とした見直しが各省ともに一緒に行うということになっております。 政府全体としては整合性のある改革を進めてきたと思っておりますし、また、今後もしっかりと連携して、農林水産省、環境省との連携についても十分確保し、そして対応してまいりたいと思っております。
○玉置委員 農水省からも来ていただいておりますが、熊谷政務官、今お話がございましたように、国土交通省ではこういう社会資本整備についての一つの長期的な方針というものが法律として今出ておりますが、農水省も、昔は構造改善局を中心に公共事業がいろいろ行われてまいりました。今は構造改善局そのものはなくなったわけですけれども、しかし、新農村とかあるいは土地改良の関係とか、まだまだいろいろなものが残っておりますし、あるいは林道とか、そういう公共事業、それから特に費用のかかる港湾というか漁港、そういう面でまだまだ農水省所管の公共事業がたくさんあるわけでございます。 農水省として、国土交通で出されたような社会資本の整備についてのいろいろな方針あるいは計画があるのか、あるいはまた、今回国土交通省が出されましたこの法案についてどういうお話し合いがあったのか、その辺をお聞きしたいと思います。
○熊谷大臣政務官 お答えをさせていただきます。 基本的な考え方としては今扇大臣が話されたとおりでありますけれども、農水省としては、命、循環、共生という国民生活の基本を支える政策目的として、主要な分野ごとに、食料・農業・農村基本法あるいは森林・林業基本法、水産基本法、こういうものを定めているわけでありまして、この基本法の理念のもとで政策展開というものを図っているところでございます。 こうした中で、農林水産公共事業は、農、林、水、各基本法の理念に基づきまして、農林水産業の発展あるいは農山漁村の振興、そういった国民生活の基盤をつくるものとして、他の農林水産施策、こういうものと一体的に実施される必要がある、こう考えております。 したがいまして、農林水産業公共事業にかかわる長期計画というものは、農林水産大臣が主体的に責任を持って策定をしていくということが適当であるというふうに考えております。 なお、海岸事業などにつきましては、従来から国土交通省所管の事業と一体として策定をしてきた経緯がありますので、社会資本整備重点計画に参画をしている、こういうことにさせていただきました。 同時に、農林水産公共事業につきましては、社会資本整備という面では、社会資本整備事業と関連する部分があることから、より効果的、効率的な社会資本の整備というものを実現していくということで、相互の施策連携というものに積極的に取り組んでいくこととしております。 具体的には、今いろいろ挙げて御指摘をいただきました土地改良長期計画であるとか、あるいは社会資本整備重点計画等におきまして、相互に他の省庁の所管の事業と連携を図っていくことを明記しております。 これらを実践するために、連携体制というものの強化を図りながら、施策連携というものを強めて対応してまいりたい、このように考えております。
○玉置委員 構造改善事業も、水田面積とかあるいは転作とか、あるいはいわゆる良質な田畑といいますか、それの確保とかという目的でやられておりましても、なかなか、片方、減反政策とかあるわけですね。それから、土地改良も、各土地改良区の事務所が非常に豪華なものがありまして、ああいうものがいわゆる既得権益化して、あるいはそれにまつわる業者の方ということで、その人たちの生活を守るために事業を組まなきゃいけない、そういうことがあるのではないかという心配をちょっとしているわけです。 それから、土地改良区そのものが日本全国の中で本当にきめ細かくネットワークされていまして、それが自民党の支持基盤でもあるわけですけれども、そのことそのものがこれからの農業の中で本当に必要かどうかということから考えると、私は、余り必要がないような感じがするわけで、ある程度まとめて整理していかなきゃいけない、そういう時期に来ているかと思うんです。 この辺についてはいかがでしょうか。
○熊谷大臣政務官 確かに、おっしゃるように、いろいろ改善を加えるという現実というもの、そういう問題が存在しております。 ただ、やはり農地というのは、これは農業の基盤である、国民の命というものを支えていく大事な役割、機能というものを発揮していくという必要性があるわけでありまして、土地改良事業というのはまだまだ進捗率からしても不備な点がたくさんあります。 これらを補って、土地改良組合というか事業、そういうものが成り立っているわけでありますが、おっしゃるように、改善、統合をするという面もあるわけでありますから、組織の統合とか、経営、運営の合理化とか、そういう改善点などにも力点を置いて指導を現在しているところでもございます。
○玉置委員 財務省から来ていただいておりますが、財務省でいつも予算化のときに、公共事業の査定とかいろいろされているわけであります。 今回の状況を見て、国土交通省では、こういう法案ができて、全体を長期的に計画をし、やっていこう。今までは、長期計画をまず金額的に表示して、その金額に見合う事業をあてがってきたという手法でございましたけれども、今回は、金額は一応ぼかして、ぼかしてと言うと怒られますけれども、あいまいにして、もっと悪いかな、事業本位で組み立てをして長期計画を組むということだそうでございます。 しかし、道路計画なんかを見ましても、これからの五カ年計画で三十八兆円とかいうような数字が出ておりまして、ほぼ現在と同額ということになっておりますが、財務省としては、国全体の公共事業のあり方という面と財政的な面から見て、こういう長期計画にどういうふうに携わっておられるのか、また、それをまた単年度事業ごとに見た場合に、どういうことをなさっていくつもりなのか、その辺についてお聞きしたいと思います。
○牧野政府参考人 お答えをさせていただきます。 計画がこれからつくられるわけでございますが、その際に、その実行に当たって、その時々の財政事情あるいは経済事情、こういったものに配慮してやっていただくというのは当然のことだろうと思っております。 具体的には、国といたしましては、公共投資について、平成十四年一月に閣議決定いたしました「改革と展望」におきまして、二〇〇二年度から二〇〇六年度までの対象期間、これを通じまして、景気対策のための大幅な追加が行われた以前の水準を目安に、その重点化、効率化を図っていくということで、具体的に申し上げますと、バブル崩壊後、最初の景気対策が平成四年でございますので、それ以前の水準、平成二、三年の公共投資の水準を目指して、これから公共投資予算を編成していきたい、そのように考えております。
○玉置委員 財政状態から見て、ずっと今までの投資の総額なんかを見ておりますと、GDPの伸び率というよりも、逆に、財政的にはやはり税収だと思うんですけれども、税収が落ち込んでいても、伸び率、公共事業総額が抑えられてきたのは、しばらくたってからなんですね。ということで、国も地方も、財政の穴埋めを公債によってやってきたということなので、これが今の財政の悪化を招いてきたというふうに思うんですね。 ですから、景気対策とかかわらず、これにかかわらず公債発行が行われ、公共事業が拡大をされてきた。そして、ここ数年ようやくにして、総額の低減というか、いわゆる引き締めというものをやってきたということなんですが、このタイムラグは何で起きたのかということをぜひお教えいただきたいと思います。
○牧野政府参考人 お答えをさせていただきます。 なぜタイムラグが生じたかということでございますが、基本的に、むしろ、景気が悪くなり税収が落ちている段階で、その場合に、やはり公共投資で景気の浮揚を図れという声が非常に強かったということで、バブル崩壊後、そのために多額の建設国債を発行しながら、公共事業は、直ちに税収ではなく、建設国債を発行することがこれは財政法上認められておりますから、公共事業によって景気の浮揚を図るという政策を続けてきたわけでございます。 ただ、先生おっしゃられますように、その間、多額の公債の発行が続きまして、財政の対応力が限界に来ております。そういうことで、この二年ほど、平成十四年には、公共投資につきまして、当初予算でございますが、一〇%マイナス、それから十五年度につきましては三%マイナスということで、削減を図っているところでございます。
○玉置委員 農水省そして財務省も、質問、まだ細かく本当はしたいんですが、ほかとの関係がありますので、一応関係につきましてこれで終わりますので、御退席ください。ありがとうございました。 扇大臣、今お話の中でありましたように、私たちは、この法案の重点化というよりも、逆に、目標値を数字的にはっきり出した方がいいんじゃないかというふうに思うわけです。 例えば、公共事業全体で七%減でずっと来ておられますが、では、将来の形として何をどこまでやるのかという見直しをやはり一回やらなければいけない。それから、量的な面で、業者を食べさせていくために事業をやるのか、あるいは国の財政を守るためにやるのかということを選択しなければいけないということがあると思います。 そういう面では非常に中途半端であって、重点化とか効率化というのは、こんなのは法律をつくらなくたって当たり前の話なので、何でこんなものがわざわざつくられたのか、そして縮減目標が数字的に明確化されないのはなぜなのか、その辺についてお聞きしたいと思います。
○三沢政府参考人 公共投資についての量的な縮減目標についてのお尋ねでございます。 基本的な認識で申し上げますと、我が国の社会資本の整備水準がどうかということでございますけれども、整備水準は相当向上してきたといいながらも、例えば国際競争力の確保とか都市再生、環境問題、少子高齢化への対応など、取り組むべき課題はまだ相当あるのではないかということで、やはり社会資本整備そのものは、引き続き重点化、効率化を図りながらも、計画的に進めていく必要があろうという認識でございます。こういう意味からいいますと、やはり必要な公共投資の確保というのも大事な視野、視点ではないかという認識がございます。 それから、先ほど財務省からお話ございましたように、「改革と展望」が閣議決定されておりまして、そこでは、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安に、重点化、効率化を図っていくとされているところでございます。 それとともに、同じ「改革と展望」の中でも、「景気が極めて厳しい状況の下では、柔軟かつ大胆な政策運営を行う。」というような記述もございます。 したがいまして、この「改革と展望」に示された中期的な姿を念頭に置きながら、その時点時点での経済財政動向等を踏まえて柔軟な対応をしていくということが必要なのではないかというふうに考えております。 今回の重点計画法は、従来事業費ということに重点があったために、ややもすれば、これがむしろ硬直的な運用につながる面があったのではないかという指摘もございます。そういう観点からいたしますと、むしろ、こういう重点計画法という形でアウトカム目標を中心にいたしまして、その上で、具体の予算については国会の予算審議を通じて御判断いただくという機動的な対応をしていくということが必要というふうに認識しているところでございます。
○玉置委員 この間の参考人質疑の中でも問題になりましたように、政府の公共事業に対する投資額全体が、諸外国のGDP対比と比較をいたしますと、大変大きいという数字が出ております。そして、この大きい中でも、バブル崩壊以降特に大きくなってしまっているということと、経過的には五%前後というのがずっと続いてきているわけですね。ほかの国でいきますと、それこそ二%とか、高くて三%という状況なんですけれども、財政的な面から見て、余りにも公共事業、いわゆる国に頼られて社会資本整備が進んできたという感じがするわけでございまして、この辺の考え方を変えていかない限り、日本の財政破綻というのはもう目に見えているというふうに思うんですね。 少なくとも、私たちが、バブルの前に、日本は外国に比べて非常に財政的にはいいんだということで、しかし、それでも昭和六十年に公債発行をやめて、赤字国債の発行をやめて、新たな時代を乗り切ろうということでやったのがあったわけですが、それからさらに悪化しているというのは、これはどういうことなんだ。一つは、やはり財政が悪くなっても、なおかつ政府の物の考え方が変わっていないんじゃないか。このGDP対比を見るとそういう感じがするわけです。 ですから、それから十数年たっているわけですが、これからの対GDPに対してどういうふうな考え方で進めていかれるのかということもちょっとお聞きしたいと思います。
○扇国務大臣 今玉置委員がおっしゃいました、外国の社会資本整備、GDP比に対する社会資本整備が高過ぎるのではないかということ、先日も、私、ここでお答えしたかもしれませんけれども、経済財政諮問会議でもそのお話が出ました。先進国ではGDP比三%なのに、日本が高過ぎるのではないか。五から六%だということを指摘されて、公共事業の投資は欧米先進国並みの対GDP比率にすべきである、いわゆる三%ぐらいに抑えるべきではないかということが論議されました。 そのときに私が申しましたことは、それで国民の皆さんが今の社会資本整備で十分ですよというお答えが出ればこれはまた別ですけれども、やはり、政府として考えますと、今の場合、公共事業の投資のGDP比は今大体五%でございますけれども、なぜ五%になっているかというのも、私は、欧米先進国よりも社会資本整備の投資がもう百年おくれているというのは、玉置委員御存じのとおりでございます。 忠臣蔵が討ち入りしたときには、パリの地下道、環状、下水道、全部できていたわけですから。そういう意味で、スタート自体が百年おくれて、なおかつ今でも、欧米よりも全体的に見ても、我が国の社会資本整備は、百年おくれてスタートしたからいまだに百年おくれているというのも、これも残念な話なんですけれども、現実的にも百年おくれています。 そしてまた、昨今の国際情勢、近隣諸国を見ましても、全く格差ができてしまった。これだけ投資しているにもかかわらず、諸外国が余りにも発達してきたということで、国際的に日本がおくれをとっているということも事実でございます。 それと、欧米先進国と違うところは、日本じゅうが、台風がありましたり、あるいは水害がありましたり、そういう災害が欧米と大きく異なっている、災害列島であるということも私はぜひ理解していただきたいと思います。 また、整備の途上にある、いわゆる韓国だとか中国だとか、社会資本整備と言われますけれども、これは今も、私、経済財政諮問会議で、欧米先進国三%とおっしゃったんですけれども、公共投資というのは、イギリスでも、現在はGDP比一・三%なんです。けれども、一九七四年はイギリスでも五・二%だったんですね。ですから、それぞれみんな必要なときには必要な投資をしてきたから国際競争力を保っている。また、先ほど言いかけました韓国、中国というものも、今、少なくとも韓国が五・五%、中国は一八・五%です。それくらい近隣諸国が公共工事に占めている。高速道路もこの間二十年で一万八千キロ、もう一万九千キロ中国はつくっている、日本は今日までまだ七千キロだという話もしました。 そういう意味で、国の公共投資というものは、景気対策として民間の需要等の後退を補完して、内需を下支えしてきたということも事実ですけれども、今回、皆さん方に御論議いただいて、今玉置委員が金額を明示しないのはむしろごまかしだとかなんとかとおっしゃいましたけれども、今回、実効あるコストの縮減、これは九本を一本にしたので、新たに重点計画をしよう、重点目標を立てよう、必要なところに必要なものを投資して、短期に完成させて、スピードアップをしてコスト縮減を図ろうということで、具体的には、十五年度から五年間で公共工事のコストを一五%縮減という数値目標が立っているんです。 今までの計画の中で縮減目標というのを立てたことは過去一度もありません。けれども、これは、九本を一本にするからこそ一五%のコスト縮減を図るということも明記できるわけでございまして、そういう意味では、私は、欧米先進国の比からすればまだ高い部分はあるかもしれませんけれども、日本の現状を考えれば、少なくとも九本を一本にする効果というのは今後じわじわと、皆さん方に御理解いただき、なお、国際競争力に勝てる社会資本整備が緊急を要しているということも、ぜひ御理解いただけると思っています。
○玉置委員 私は、今までの公共事業のあり方から見て、九本が一本になっても、それぞれは縦割りでやっているわけですから、そんなに大して効果はないだろう。 それから、例えば同じ距離を舗装するにしても、あるいは道路をつくるにしても、道路の仕様そのものの見直しとかそういうものがなくて、逆にどんどん豪華になっているわけですね。そういう物の考え方でやられると、要するに、今高速道路が例えば七千数百キロで、あと一万一千までやらなきゃいかぬとかいう話になってくると、高速道路そのもののあり方自身が非常に問題だろう。むしろ、では、できるだけ無料化して、いわゆる国道として使えるようなものにさえすれば、高速道路という名称があっても有料とは限らないわけですから、もっと簡単にできるんですよ。 例えば外国なんかは、土盛りだけして、それから道路幅から外を若干とって環境対策をするとか、お金をかけないでやっているんですね。だから、日本の道路を見ると、高速道路に外壁をつくって外を見えなくして、これは防音効果なんですけれども、逆に、カーブなんかを見ると非常に危険なんですね。片方ではそういうことが平気で行われている。というようなので、もうすごく高いものにつくようにつくようにしているわけですね。この辺の物の考え方が非常に問題じゃないかというふうに思うんです。 おっしゃるように、先ほどのハブ空港とかハブ港湾とか、対外的に競争しているところもあります。そういうところは整備しなきゃいけないというのはわかるんですが、どうも仕様上、設計仕様が非常に高いというような感じを受けます。だから、見直す、要するに、自分たちは今財政難だという意識が全然ないという感じがするんですね。その辺についてはどうでしょうか。いろいろなやり方はあります。もっと安い方法がいっぱいあるわけですね。何でそういうものが採用されないのかというふうに思います。いかがでしょうか。
○扇国務大臣 私は、玉置委員がおっしゃるとおりだと思います。 なぜ日本がコストが高いのか。それは、もちろん中国とは比になりませんけれども、ただ、日本の場合は、少なくとも、地価が高騰しているということ。また、残念ながら、一番、外環の千葉県とつなぐところでは、キロ一千億という、もう外国人が聞いたらひっくり返るような社会資本整備の投入の高額であるということ、それもおくれればおくれるほど高くなっているということ。 日本の場合は、これは農林水産省、お帰りになっちゃったか、農林水産省ともよく話し合うんですけれども、地方で高速道路をつくるというと、いや、この農道はトンネルにしてくれるか何かにして通れるようにしてくれないと、高速道路でこの農道をふさがれたら困るんだというような話し合いになって、しようがないから土盛りをして、その土盛りをしたところには、農道のところはトンネルをつくる、そういう地元の要望に応じた工事をするために諸外国と比べて高くなっているということ。 それから、トンネルとかあるいは橋とか、外国の平たんなところを一直線にストレートで走れるというのではなくて、やはり三%しか平地がないという国の条件からすれば、万やむなく高額な金額が必要になっている。 本来は、国がお金がなかったから世銀から借りて第一号をつくった高速道路ですけれども、道路とかあるいは港湾とか空港とか、国際的に日本の根幹の社会資本整備は、すべて一般財源で、国がいただいた税金で皆さんの生活を保障するというのは、私は大原則だと思います。 ところが、お金がなかったからこういう利益者負担という知恵も、これは政治家が出した知恵ですけれども、今玉置委員がおっしゃるように、そろそろ二十一世紀だから見直しなさいよ、取った料金は、その保全と新たな福祉に、あるいは環境に使うべきだよという転換が議論されるのは、私は国会の中では当然あるべきことだと思っていますので、本来のあり方と今後どうするかということは、私たちも、今玉置委員がおっしゃったような意見をもとにして今後の長期計画も考えていく。 長期計画は縦割りだから、みんな今後も縦割りだと玉置委員はおっしゃいましたけれども、私は、そうではないために一本化したということだけはぜひ御理解いただきたいし、今までの建設省あるいは旧運輸省で立てた長期計画をそのまま踏襲すればいい、九本に分かれておけばいいということの方が縦割りを助長することだと思っています。
○玉置委員 今までの長期計画は、金額を決めて、それをいかに実行していくかということだったんですね。これが、逆に言えば、時間管理概念、経済社会の変化に対応できない一つの原因でもあった、それから財政の硬直化を生んできたということだと思うのです。 この辺についての反省が当然なされていると思うのですが、時間管理概念は日本の行政にはない。どんなに長く計画があって実行できなくても、まだ平気でその計画は残されている。京都なんか特に多いんですね、本当に恥ずかしい話ですが。これがやはり、土地は買ったけれども道路はできないとか、あるいは一部が残ってしまった、供用開始ができない、こういうことにつながってきたと思うんですね。 その辺について、これからどうなさっていくのか。時間管理概念をやはり行政の中に導入して、ある一定時間の中に再評価して、これによってどう取り扱っていくかというのを決めていかなければいけない、そういうことなんですが、これについてはいかがでございましょうか。
○扇国務大臣 これは、細かいことになれば局長がまたお答えするかもしれませんけれども、少なくとも私は、今までのやり方では二十一世紀は通じないんだという観念が必要だと思いますし、今までの九本を一本化するというときに、今玉置委員がおっしゃった、いわゆる予算をとるために長期計画をして、毎年同じ金額が確保できるという、予算の硬直化ということももちろんこの原点にございます。 ただ、私は、九本を一本化することによって公共工事というものの集中ができる。例えば、今おっしゃいましたけれども、京都の話を例にとられましたけれども、東京が一番すごいんですね。昭和二十一年につくられた都市計画というものが、今日に至ってまだ五五%しか達成できていないのです。都市計画がですよ。私は、それほど待っていられない。そして、特区をつくるとかあるいは都市再生といっても、この都市計画さえできない。 では、その原点はもっと何かというと、地籍調査すら日本は完全にできていない。こういう、追っていけば追っていくほど欠陥が出てくるものですから、それを特に、今回の九本によって、予算も十五年度は四部門に重点配分しようということで、今までのようなものではなくて、都市計画ですとか、あるいは三大都市の重点空港でありますとか、あるいは国際港湾が、御存じのように、神戸一つとってみても世界三位の荷物動き量が今二十五位という、近隣諸国に全部とられている。 そういうものを回避するために、何としても集中的に投資するということは、私はやはり、この九本がなければ、縦割りになって、今までと同じような予算要求で、いつまでたってもできていないなということになりますので、今回は、集中投資するということによって、今までの法案と全く違う形が、よりスピードアップできると思いますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。 もしありましたら、局長にどうぞ。
○三沢政府参考人 今大臣の方からお話がありましたような趣旨で、一つは、再評価をきちっとやっていくということが時間管理概念で大変大事でございます。そういう意味では、採択後五年経過して未着工、あるいは採択後十年経過してもまだ継続中の事業、これはもう全部見直しの対象にするということで、再評価というシステムも既に導入しているところでございます。 それから、当然、その再評価以前に、事業そのものをできるだけスピードアップしていくということが必要でございますので、これにつきましても、用地買収の段階から工事の段階、いろいろな段階で総合的な点検も含めましてこれをやっていくということでございますが、特にその中で、やはり構想の段階できちっと住民の方々の御意見も聞きながら合意を得てやっていくということが結果的にはスピードアップにつながるということで、これも本委員会でもいろいろ御議論いただきましたけれども、構想段階での住民参加ということについても積極的に推進していきたいと思っております。 以上のようなことも、この重点計画の中にその趣旨をきちっと明記して、積極的に推進していきたいというふうに考えております。
○玉置委員 今までは、長期計画はまず金額を決めてスタートしていったということなんですが、事業本位にこれから移っていくということでございます。 そういう意味では、その長期計画の事業そのものを、やはり国会承認という形で、国会に提出をしていただいて中身の論議をするということが必要ではないかというふうに思いますし、また、その計画そのものがある時系列の変化で評価を受けるというときに、再評価をどういうところ、だれがやるのかということも問題になってくる。 この間の参考人の皆さん方の意見の中では、直接担当された部署が中身をよく知っているから、その方たちがやるのも一考であるということで、多分政府もそのつもりでおられると思うのですが、これはまた第三者機関にかけて、やはり国民の前にその中身をオープンにする、なぜだめなのか、なぜいいのかということを明確にする必要があるかというふうに思います。 私ども、修正の中でもいろいろ注文をつけさせていただいた中の、やはり国会承認ということがこれから非常に大事になってくるのではないかというふうに思うのですが、もう時間がないので提案だけにして終わりますけれども、この国会承認ということをぜひ個別事業の中の長期計画でやっていただきたい。それから、内閣府に公共事業調査委員会等を設けて、再評価ということで徹底的に国も地方も進めていただきたい。これだけ申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○河合委員長 これにて各案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○河合委員長 この際、第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案に対し、佐藤謙一郎君外三名から、民主党・無所属クラブ提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。阿久津幸彦君。 ————————————— 公共事業基本法案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○阿久津委員 公共事業基本法案に対する修正案について、その趣旨を御説明いたします。 民主党では、公共事業基本法案を平成十三年六月に国会に提出いたしましたが、今国会に至るまで審議されることなく継続審査となっておりました。それに伴って、修正すべき部分が発生いたしましたので、ここに修正案を提出させていただきました。 以下、その内容を申し述べます。 第一に、沿岸漁場整備開発法及び漁港法の改正に伴い、所要の規定の整備を行います。 第二に、この法律の施行期日を平成十五年四月一日といたします。 よろしくお願い申し上げます。
○河合委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 この際、第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。国土交通大臣扇千景君。
○扇国務大臣 ただいま委員長がおっしゃいました、前原誠司議員外三名から提出されました公共事業基本法案に関しましては、政府としては反対でございます。 —————————————
○河合委員長 これより各案及び修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。今田保典君。
○今田委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、社会資本整備重点計画法案並びに関係法律整備法案に対して、反対の立場から討論を行うものであります。 以下、反対の理由を申し上げます。 まず、公共事業は、国や地方公共団体が中心となって行う社会資本整備のための事業であって、そこから生み出されるサービスが、国民の健康で文化的な生活を充足させるために重要な役割を果たすもので、政府は、すべて国民がそのような生活が享受できるよう、効率的な社会資本を整備することが求められております。 ところで、国と地方の借金が総額六百八十八兆円に達する今日の危機的な財政事情の中で、具体的に言えば、諫早干拓事業あるいは川辺川ダム事業など、全く効果がないばかりか、自然環境を破壊し、地域の生活をも破壊し、公共事業が延々と続けられております。現在でも、公共事業費は、財政再建が至上命題とされる中で、景気対策の名のもとに延々と続けられております。このままでは、自然や地域の生活は破壊され、日本の財政は破綻し、将来の世代に大きなツケを残すことになります。 今回、政府もようやくその問題に対応すべく、社会資本整備重点計画法案を提出しておりますが、一本化されている事業のほとんどが国土交通省所管の事業で、相変わらず縦割りの中央官僚独占の計画であります。省庁縦割りの計画では、効率的な社会資本整備は実現できません。このような中途半端な改正では、むだな公共事業が延々と続けられることになってしまうでしょう。 次に、公共事業関係の長期計画の問題点は、国会のコントロールが及ばないところにありました。 民主党は、以前より、公共事業長期計画の国会承認を主張してまいりました。国会が政治的判断として大きな方向性を示すこと、これこそが政治家の役割であります。今回の政府案は、根本的に欠けているところがこの点であります。国の形を決める社会資本整備の計画に関しての国会承認がなければ、これまでの官僚主導の公共事業システムを変えることはできません。 さらに、今回も道路特定財源の問題は、結局微修正に終わっているところであります。社会資本整備の硬直化を招いている最大の原因の一つが特定財源の制度であります。 その中でも最大が道路特定財源にあり、この一般財源化なくして公共事業改革はあり得ません。どのような分野の社会資本整備を重点的に行うべきかについては、その時々の政府が判断するべきであります。道路が足りないのであれば、その予算をその時々に応じて確保すればよいのであって、法律で固定すべきものではありません。 加えて、地方分権の観点が極めて乏しく、中央集権的な計画策定が続けられております。価値観が多様化した現在においては、社会資本整備のあり方についても地方に大幅に権限をゆだねるべきであります。国が行うべき社会資本整備を限定し、権限と財源を大幅に地方に移譲することがないまま、計画を一本化すれば、ますます中央のコントロールは強まります。計画については国会のコントロールのないまま、中央官僚のコントロールのみを強化するような法案に賛成することはできません。 以上のように、社会資本整備重点計画法案並びに関係法律整備法案について、縦割り行政の弊害を排することができないばかりか、既存の問題点に対して何らの対策も施さず、官僚支配をむしろ強化することになり、到底賛成することはできません。国会議員として、このような国会軽視の法案に賛成することは、みずからの職責を放棄することになります。多くの皆さんがこの法案に反対していただけるものと確信をして、私の討論といたします。 以上です。(拍手)
○河合委員長 次に、赤羽一嘉君。
○赤羽委員 私は、自由民主党、保守新党並びに公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました内閣提出の社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の二法案について、賛成の立場から討論を行います。 バブル経済崩壊後の長引く景気低迷、雇用不安、財政赤字の拡大等を背景として、近年、公共事業に対しては、事業の重点化、効率化が図られていない等の批判や、また、事業分野別の長期計画についても、公共事業予算の分野別配分が硬直的で社会経済の変化に柔軟に対応できないといった課題が指摘されているところであります。社会資本整備をより重点的かつ効率的に実施していく観点からの公共事業改革が求められております。 こうした改革の一環として、社会資本整備重点計画法案においては、従来の事業分野別の緊急措置法に基づく長期計画を一本化した計画として、社会資本整備重点計画を策定することとしています。 これは、省庁統合の実を最大限発揮するために、横断的政策テーマを設定した上での一本化した計画として、所管社会資本整備の重点化、集中化のための計画に転換することを目指しております。 また、事業横断的な重点目標を設定することで、事業間の連携の強化を図るとともに、計画策定の重点を事業分野別の事業量から達成される成果へと転換することとしております。 あわせて、地域住民の理解の確保、コスト縮減、入札契約の改善など、事業の効率的かつ効果的な実施のための措置として社会資本整備の改革の方針を定めることとしております。 また、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、従来の長期計画の根拠法であった緊急措置法について、各長期計画を社会資本整備重点計画へ一本化することに伴い、廃止その他の見直しを行うものであります。 特に、道路事業については、道路整備五カ年計画を廃止するとともに、道路特定財源の使途について、従来からの道路の建設等に加え、密接に関連する環境対策事業等を追加するなど、五十年ぶりの改革を行うこととしております。 このたびの二法案により、国際競争力の向上、都市再生、環境への配慮、バリアフリー化の整備など、社会資本整備において、今後、重点的に取り組むべき二十一世紀型の課題に対応し、真に必要な事業への重点化が図られるとともに、効果的かつ効率的な社会資本整備が推進されるものと確信しております。 以上、内閣提出の二法案に対する賛成の理由を申し述べました。 最後に、民主党提出の公共事業基本法案に対する修正案及び修正部分を除く原案には反対することを表明いたしまして、与党三党を代表しての賛成討論を終わります。 以上です。(拍手)
○河合委員長 次に、大森猛君。
○大森委員 私は、日本共産党を代表して、政府提出の社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案に反対、民主党提出の公共事業基本法案に賛成の討論を行います。 今回の法案は、六百三十兆円に及ぶ公共投資基本計画を初め、全国総合開発計画、二十一世紀の国土のグランドデザインや各種の長期計画などに基づいて進められてきた数十兆円にも上る公共事業のむだや浪費が、国、地方の深刻な財政破綻、環境破壊を引き起こしていることへの国民的批判の高まりなどを背景に出されてきたものであります。 しかるに、今回の法案は、こうした公共事業をめぐる国民の批判に正面からこたえるものとなっていないのであります。 以下、法案ごとに反対の理由を申し上げます。 まず、社会資本整備重点計画法についてであります。 反対の第一の理由は、今回の改正によってもなお、実際のむだと浪費を改める仕組みがないことであります。長期計画の一本化など、改革が強調されていますが、首都圏移転構想や幾つもの巨大海峡道路構想などを含む全国総合計画との整合性を引き続き求めるなど、不要不急の超大型公共事業の推進方式にメスが入れられておりません。これでは、むだと浪費を改めるものにはつながりません。 第二は、重点計画の基本理念に掲げられている国際競争力の強化などの強調は、結局都市再生への公共投資の重点化など、大企業、財界の要求にに沿った公共事業の再編をやりやすくするものだからであります。 第三に、重点計画の策定に当たり、従来同様に国会承認を必要とせず、加えて五年ごとの延長の必要がなくなるなど、計画内容のチェックが困難になることは極めて重大であります。 次に、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案についてであります。 本法案で改正される法案の中で、特に問題なのは、道路特定財源の根拠法である道路整備緊急措置法の改正です。そもそも、社会資本整備重点計画では、従来のように事業量を目標としないとしつつ、一方で、実質的に道路特定財源を使って行われる道路事業の事業を定める仕組みを残すことで、浪費を生む仕組みを温存していることであります。 最後に、民主党提出の公共事業基本法案は、従来の事業費総額明示方式になっていますが、政府案に比し、今日の公共事業にかかわる問題点に対応するものになっており、我が党議員への答弁の中でも、ダムの見直しや公共事業費縮減を予定していること、また、関空二期工事、中部国際空港についても中止をも含む再評価の仕組みがあることを明確にしていることを考慮し、賛成するものです。 以上をもって、討論を終わります。(拍手)
○河合委員長 次に、原陽子君。
○原委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、内閣提出、社会資本整備重点計画法案及び社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について反対、民主党提出、公共事業基本法案について賛成の討論を行います。 審議の中で感じたことは、この国の公共事業は、やめられない、とまらない、むだだらけであるということです。ダム一つとっても、農業用水の必要性はなくなっているのにつくり続けていたり、住民の声に耳を傾けず、治水の面でより安く効果的な選択肢があるのにダムにこだわっていたり、縦割り行政の弊害により工業用水が余っているのに有効利用しないで、飲み水が足りないといってダムをつくり続けていたりしています。 こうしたむだをなくそうというのが今回の法案であるはずです。 しかし、政府案は、縦割り事業、硬直化予算をやめようと言いながら、国土交通省内だけの一本化であり、緊急という言葉を重点という言葉に変えるだけで、特定財源、特別会計には手をつけない、事業量ではなくアウトカム指標であらわすと言いながら、道路については五年間で三十八兆円を確保するという法案です。 この期に及んで、国会が行政に計画づくりを丸投げすることしかできず、公共事業費の四割にも及ぶ道路事業への予算配分を変えることもできないで、何が改革と言えるのでしょうか。運輸省と建設省が国土交通省として一体となったことの記念碑であり、経済財政諮問会議で扇大臣がいみじくも言うところの象徴でしかありません。言いっ放しで結果を出せない小泉改革の一例がまたふえたにすぎないと考えます。 道路、ダム、下水道、空港、港湾など、本来、国民生活や経済基盤の向上につながるためのスキームが、いつの間にか事業をすること自体が目的となり、公共事業受注と政治献金と選挙応援と役人天下りの連鎖を生み出してきました。構造改革というのであれば、政、業の相互扶助をエンジンとして、官がハンドルを握って推進という構造自体を断ち切らねばならないと思います。 看板の書きかえではなく、不要になった公共事業を即刻とめられるようにすること、自治体に権限と財源をきちんと保障し、必要な仕事をどこまでやるか決められるようにすること、公共事業のための合意形成のルールや徹底した情報公開と住民参加、司法を通じた国民によるコントロールの仕組みづくりが大切です。公共事業、社会資本が政官業のためのものでなく、本当に公共性のある、社会のためのものになることを期待し、討論を終わります。(拍手)
○河合委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○河合委員長 これより各案について順次採決に入ります。 初めに、第百五十一回国会、前原誠司君外三名提出、公共事業基本法案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、佐藤謙一郎君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○河合委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○河合委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、社会資本整備重点計画法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○河合委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、社会資本整備重点計画法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○河合委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○河合委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時十五分散会