法務委員会 第8号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/11/21
会議録
○委員長(魚住裕一郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十九日、江本孟紀君が委員を辞任され、その補欠として鈴木寛君が選任されました。 また、昨二十日、松山政司君が委員を辞任され、その補欠として青木幹雄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案及び司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十六日、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(魚住裕一郎君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(魚住裕一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案及び司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に司法制度改革推進本部事務局長山崎潮君、法務大臣官房司法法制部長寺田逸郎君、法務省入国管理局長増田暢也君、公安調査庁長官町田幸雄君、財務省主計局次長勝栄二郎君及び文部科学省高等教育局長工藤智規君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(魚住裕一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(魚住裕一郎君) 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案及び司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○千葉景子君 おはようございます。民主党・新緑風会の千葉景子でございます。 今日からロースクール関連法案につきましての審議をさせていただくということになりました。冒頭まずこのロースクール関連法案、司法制度改革を進めるに当たっての言わば冒頭の法案ということにもなろうかというふうに思います。この法科大学院のこれからの進展いかんというものが司法制度改革にも大変大きな影響を及ぼすものだというふうに私も受け止めているところでもございまして、是非審議を通じまして、この司法制度改革の言わば先陣をいかにうまく切っていくかと、こんな観点も含めて是非よろしくお願いをする次第でございます。 さて、この司法制度改革、常々言われておりますように、やはりこの改革が二十一世紀、日本の本当に民主主義の、そして新しい市民が政治やあるいは司法、行政、様々な面で主体的な自立した行動をもって責任を取っていくような社会になれるかどうかと、こういう大変大きなやはり日本の今の時代の取組ではないかというふうに思います。 そういう意味では、この司法制度改革、これからいかに進展をさせていくのかということが重要になってこようかというふうに思いますので、まず最初に司法制度改革全体の動き、進捗状況といいましょうか、その辺りについてお尋ねをしておきたいというふうに思っております。 この法案がまず第一弾ということになりますけれども、今後の法案の取りまとめの見通し等も含めて、司法制度改革の進捗状況について、概括的な御報告をまずいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(山崎潮君) ただいま私どもが検討している状況につきまして御報告を申し上げます。 司法制度改革推進本部の事務局でございますけれども、現在、三月十九日に閣議決定されました司法制度改革推進計画、これに基づきまして十一の検討会を開催をしておりまして作業を進めているところでございます。 ただいま委員が御指摘のように、この御審議いただく法案が第一号になるわけでございます。 それで、今後の計画でございますけれども、来年の通常国会の予定でございますけれども、中心は民事系の法案を中心に考えているということでございます。例えば、例を出しますと、民事訴訟の充実・迅速化、専門的知見を要する事件への対応強化など、あるいは仲裁法制の整備、簡易裁判所の事物管轄の拡大等、弁護士制度の改革、外国法事務弁護士制度の見直し、こういうようなもの、これ以外にもございますけれども、かなり多数の改革の法案を提出する予定ということで、今鋭意検討を続けているところでございます。 それからもう一つ、最近マスコミ等でも取り上げられておりますし、あるいは私どもの顧問会議でも議題になったものでございますけれども、第一審の判決の結果が二年以内に出るようにするためのその出発点となる法的措置についても、来年の通常国会に所要の法案を提出するということを目指して現在検討中でございます。 それから、平成十六年の通常国会の提出予定法案でございますけれども、大きなテーマは刑事関係の法案でございまして、裁判員制度あるいは公的弁護の関係とか、それから行政事件の関係とか、そういうものの大きなテーマが十六年に控えているということでございます。 いずれにしましても、我々としてこの重要性というものをしっかり認識して着実に作業を進めてまいりたいと考えております。
○千葉景子君 今御報告をいただきましたように、これから当分の間、この法務委員会も含めまして、やはり政治の大きな取組課題として司法制度改革というのが進んでいくということが言えようかというふうに思います。是非、この進み具合も見ながら、また時折御報告もいただきたいというふうに思っております。 さて、今順次検討が進められているということでございますけれども、私は司法制度改革を進めるに当たりまして、最終的な結論ですね、結論がどういうものが出てくるのかというのも大切ですけれども、この改革のやっぱり意味は、このプロセスもやはり民主主義の新しい手法といいましょうか、新しい展開というふうに受け止めているものでもございます。 そういう意味で、やはり司法制度改革を進めるに当たっては、公開性といいましょうか、それからやはりこれから司法を国民が担っていくのだと、こういう自覚を持っていただくということも含めながら、やはりそこに市民の意思やあるいは様々な意見がきちっと盛り込まれる、こういうプロセスが司法制度改革を進めていくに当たって大変重要なことであろうというふうに思っております。 その意味で、この委員会でも、司法制度改革を進めるに当たりまして、検討会等はできるだけリアルタイムでその情報を公開をしながら、そしてそこに多くの皆さんの意見を盛り込み、そして国民こぞってこの改革に取り組んでいくんだと、こういう姿勢が大事だという指摘もさせていただき、附帯決議などもさせていただいたところでもございます。 その意味で、この検討のプロセスにおいて、公開性あるいは国民のやっぱり議論への参加、こういう面について十分これは御認識をいただいているものというふうに思っておりますけれども、検討会におけるリアルタイムでの公開等を含めて実情はどうなっておるでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) ただいまの御指摘の点でございますけれども、まず私ども検討会等のその公開、十分に努めているつもりでございます。 まず、報道機関には会議で直接傍聴をいただいているということでございます。そのほか、議事録あるいは議事概要、これはインターネット上で全部公開をさせていただいております。また、各種その検討会では意見募集をしておりまして、例えば裁判員制度の意見募集に関しましては何千という意見をいただいているところでございます。こういう形でその意見を広く取り入れるという工夫をしております。 多分、委員の御指摘は、検討会の議事録の名前を顕名にするか非顕名かという点だろうというふうに推察されるわけでございますが、この点につきましては、私ども当初立ち上げの段階では検討会十ございました。これは、それぞれの検討会の特徴を生かしながらということで検討会に判断をゆだねているということでございましたが、名前を出すところが五、出さないところが五と真っ二つに分かれたわけでございます。 その後、十月の二十三日に知的財産訴訟検討会、これが新たに設けられることになりまして、これは十一番目の検討会でございますけれども、これに関しましては顕名でいくという決定になりました。 それから、去る七日でございますが、仲裁検討会が開かれまして、ここの点についても再度皆様で協議をお願いしまして、これも顕名に変えていくということでございまして、今、七つ顕名、四つが非顕名という状況でございます。 他の検討会、すなわち四つの検討会はどうかということでございますけれども、これもそれぞれの検討会の特徴はいろいろございます、進捗状況もございますので、その進捗状況を踏まえまして適宜な時期に改めて顕名、非顕名の点について協議をされるという予定でございます。もうしばらくお時間をちょうだいをして温かく見守っていただきたいと思います。
○千葉景子君 顕名、非顕名というところに象徴されるということでもございますけれども、考えてみますと報道関係には傍聴を認めていると、それから、可能な限り一般の方でも傍聴したりあるいはその議事録がすぐ見れるというようなことであれば、ある意味では顕名、非顕名というのは非常に何をそれほど恐れておられるのかなという感はいたします。しかし、順次、皆さんがやっぱりオープンな議論をという方向にはあるように見受けられますので、是非これから更に国民に大変関連の深い、そしてこれからの権利義務関係やあるいは司法に対する国民の責任というものも問われるような議論が続いていくわけですので、是非、そういう意味では決して恥ずかしいことも恐れることもなく、是非オープンに更なる議論を続けていただくことを求めておきたいというふうに思います。 さて、こういう全体像の中でこの法科大学院、ロースクールに関連する今回は取りまとめがされたということでございます。司法制度改革の大きな理念等を念頭に置きながら、この法科大学院の言わば制度設計といいましょうか、在り方、これはどんなふうに大臣としてはお考えになってこの取りまとめをなさったのでしょうか。まず、その基本的な法科大学院の理念、大きな司法制度改革の中の位置付け、こういうものについてどう御認識をされているのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 御指摘のように、司法制度改革の先駆けとなる非常に重要な法科大学院の構想でございます。 規制緩和が一層進展しておりまして、内外の社会経済情勢が大きく変化しつつございますが、より自由でかつ公正な社会の形成を図る上で司法の果たす役割というものは更に一層重要になっていくということは明らかでございます。その中で、国民に身近で頼りがいのある司法制度を構築するためには、高度の専門的能力及び優れた資質を有する多数の法曹を養成する必要があるということもまた論をまたないところでございます。 一方、現行の司法試験につきましては、それなりの役目を果たしてまいりまして、立派な法曹をたくさん生んできた制度ではございますけれども、今日、ややもすれば受験生の受験技術優先という傾向が強まったように見受けられまして、そういう中で質を維持しながら大幅な合格者の数を増やすということは大変難しいというふうに考えましたことから、多様かつ広範な国民の要請にこたえ得る質、量ともに豊かな法曹を養成するためには法曹養成制度を改革しなければならないと考えました。 そのような観点から、法曹養成のための中核的な教育機関といたしまして法科大学院を設置いたしまして、法科大学院における教育と司法試験及び司法修習とを有機的に連携させると、そのような新たな法曹養成制度を整備することにしたものでございます。
○千葉景子君 今、大臣の御認識をいただきました。これは司法制度改革審議会の意見書でも、大きくは大臣の今申された取りまとめと位置付けされていると言ってよろしいかというふうに思っております。 こういう基本的な理念といいましょうか、それに基づいて法科大学院を制度設計をするということになりますと、今回、法科大学院の設置の形態というのは、専門職大学院というものを構想して、その一つとして位置付けたということになりました。これがその法科大学院の言わば元来の目的あるいは趣旨、こういうものと一体合致しているのか、そもそも。それとも、何かどうもちょっと違うのではないかと、私も非常にそこいらが悩むところでもございます。 例えば、いろいろな意見がありました。司法というところに特化して、例えば最高裁を頂点とするような、その仕組みの中に法科大学院を位置付ける、こういうやり方もあるのではないかと、こういう意見もこの間出された経過もございます。 そういう中で、今回は専門職大学院という一般的なまず構造を構想して、その一つにこの法科大学院もその一つだとして位置付けたという理由はどういうところにあるのでしょうか。 法務省それから文科省、それぞれの考え方をお聞かせいただきたいというふうに思っています。
○政府参考人(山崎潮君) 司法制度改革審議会におきまして、この点十分な議論がされたわけでございます。ただいま委員が御指摘のような考え方も当然あるわけでございます。 そういう中でこのような選択をしたということでございますが、まず、これからの法曹にまず理論的教育をきっちりした上で、それに実務の基礎的素養とかあるいは幅広い視野、こういうものを身に付けさせるということでございまして、やはりベースには理論的教育はあるということでございます。そこに実務が加わっていくと、こういう形でございますので、そうなりますと、やはり学校教育法上の大学院という位置付けになってくる。 それから、世界的な傾向を見ましても、法曹養成の機関は大学であるという、こういうような理由がございますけれども、そういう関係から審議会におきましても法科大学院は学校教育法上の大学院とすべきであるとされたわけでございます。 そういう関係から、今回改正されます学校教育法の規定による専門職大学院の一つとして位置付けをしたということでございます。
○政府参考人(工藤智規君) ただいま御答弁もありましたように、司法制度改革審議会の最終意見の御提言を受けまして、しっかりした法曹養成プロセスとして行うために、学校教育法上の大学院として位置付けるべしという御要請だったわけでございます。それを受けまして、私どもの中央教育審議会の方で、法曹関係者も含めて専門的にかつ御熱心な御議論をいただきまして、御指摘のように専門職大学院という形で制度設計しようということになったのでございます。 それといいますのも、私ども大学院につきましては、修士課程と博士課程というのが従来からあるわけでございますが、昭和四十九年の大学院についての設置基準制定以来、修士課程の一部については高度の専門職業人養成という役割も必要であるという位置付けでこれまでまいってきております。既にその延長線上で、さらに制度的に専門大学院という仕組みを作りまして、例えば、横文字で恐縮でございますけれども、ビジネススクールでございますとかパブリックヘルス、公衆衛生の分野での高度の専門家養成を現在のところ六つの大学で行われているような状況もございます。 今回御要請にありましたプロセスをしっかりしたものにするために、従来の修士課程を活用した既存の枠組みだけでは必ずしもうまく位置付けられない部分もあるわけでございます。修業年限が二年では足りないではないかということでございますとか、あるいは既存の大学院の仕組みは、伝統的には研究者養成に主眼を置いた仕組みになってございますので、例えば修士論文、博士論文の作成などが一応念頭に置かれているのでございますが、やはりこれは法科大学院は、しっかりしたコースワーク、充実した教育を中心にして行う必要があるということからいたしますと、そういう要件ももう少し弾力化しながら、しかも各分野のいろんな高度専門職業人養成のニーズが高まっているわけでございますので、将来にわたる各方面からの要請にもおこたえできるような制度設計をする必要があるんではないかという御議論の結果、こういう専門職大学院といいますか、片仮名語にしますと、日本版のプロフェッショナルスクールを法律の上でもしっかり位置付けていこうではないかということになった次第でございます。
○千葉景子君 どうもお聞きしただけだとなぜこうなったのかといま一つ分からないのですけれども、ちょっとこればかりやっているとあれなので、また機会がありましたらちょっともう少しお聞きをしたいというふうに思いますが。 法科大学院のそもそもの理念、設置の目的等を考えますと、これも常々言われているところですけれども、やはり全国に適正に法科大学院が設置をされると、こういうことの必要性が言われてまいりました。これについてはどうお考えでしょうか。 適正配置が必要であると、それはどうして適正に全国に配置をされなければいけないというふうにお考えになっておられるのか。その基本的な認識いかんによって、またこの法科大学のでき方が変わってくるかというふうに思いますけれども、この適正配置についてどのように考えておられるのか、それぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(寺田逸郎君) 御指摘のように、この司法制度改革審議会のそもそも御意見の中に、この法科大学院の適正配置ということが強くうたわれているわけでございます。 それで、その理由でございますが、まず直接的に申し上げますと、やはり全国どこにおいでになる、将来司法を志す、法曹を志す方々にも勉学しやすいそういう環境を整えるというのが何といっても第一の目的であろうというふうに考えております。身近にそういう法科大学院がないと、なかなか経済的にも法科大学院に行きにくい状況になるということをやはり避けたいということでございます。 もう一つあえて申し上げるなら、これはかねてからいろいろ御指摘のあるところでございますけれども、そもそも法曹人口が非常に少ないということもありまして、法曹の偏在がございます。 今回の司法制度改革については、先ほど事務局長の方からいろいろ御答弁ございましたように、非常に多岐にわたる施策が用意されているわけでございますが、基本的な考え方といたしまして、やはり利用者本位の司法というものを、つまり国民にとって身近な司法というものを実現していこうというところに非常に大きな哲学的な理念があるわけでございますので、そういうことを考えますと、この司法の過疎、身近に弁護士さんがおいでにならないということを一日も早くできるだけ多くの範囲で解消したいということがございます。 そういう目的のためには、これは間接的ではございますけれども、法科大学院というものを地方にあまねく存在させると、適正配置を行うということも非常に重要な一つのポイントになろうかと、このように考えております。
○政府参考人(工藤智規君) 私どもも、法科大学院の適正配置の必要性について、今の寺田部長の答弁と同様の理解をしてございます。現に今、各大学から、まだ法制度ができてございませんけれども、こういう法科大学院制度の発足を前にしていろんな検討の動きがございまして、私ども、現に北は北海道から沖縄まで、いろいろ全国的な広がりの中で各大学が準備、検討をしていると承知してございます。 そのために、私どももそういう全国的な適正配置に十分留意しながら、各大学の自主的な努力を御支援しつつ、その適正配置が図られますように配慮してまいりたいと思ってございます。
○千葉景子君 今、就学の機会をきちっと確保する。しかし、やはり大きく考えれば、国民のための司法、そして司法に対するアクセス、こういうものをやっぱりあまねく皆さんが持てるような、そういう基盤作りということに私は大きくつながっていくものだというふうに思っております。 現状は、弁護士が大変偏在をしているというようなこともあったりして、実情どうでしょうか、最近それをできるだけまず解消しようということで公設事務所の設置なども取り組まれておりますが、簡単で結構ですけれども、ちょっと今の現状というのはどんなものであるか、簡単に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(寺田逸郎君) まず現状でございますけれども、弁護士さんがおいでにならない地域、あるいはおいでになっても一人しかおいでにならないような地域、これは弁護士さんをお願いするにも、両当事者がいるという構造からいたしますと、非常に不便な地域と、こういうことになるわけでございますが、それがそれぞれ二十五、三十六ございます。全体は、地方裁判所管轄二百五十三、支部を合わせますとございますので、かなりの割合になるわけでございます。 また、弁護士会の方では全体として十人以下の弁護士さんしかおいでにならない地域を過疎地域というように呼んでおられますが、その過疎地域も、先ほどの基準で申しますと百を超える地域が存在するわけでございます。 こういう地域をできるだけ少なくしようということはかねてから認識をされていたわけでございますが、最近、弁護士会もこのことについて非常に強く御認識いただいておりまして、先ほど委員からも一部御指摘ございましたように、いわゆる公設事務所、ひまわり基金事務所というように弁護士会では呼んでおられますが、そういうものを今の弁護士さんが非常に少ない地域に重点的に設けようということで、今日これは約十二、既に十二ですね、十二の数の事務所が設けられております。このほかにも、法律相談所を設けましたり、あるいは今申し上げたひまわり基金をサポートするような弁護士事務所をどんどん増やしたりというような取組に弁護士会も非常に力を入れておられます。
○千葉景子君 そういう努力は続けられておりますけれども、やはり法科大学院を設置をするということを契機に、やはり全国いろんなところで司法アクセスがスムーズにできるようになっていくということを期待をするところでもございます。 どうなんでしょうか、具体的には、この適正配置、一体どういう、具体的に大体こう設置をされればおおよそ適正と考えておられるのか、そして、現状推測をされるところ、大体そういう適正配置ができるというふうに考えておられるのでしょうか。 ちょっと漏れ聞くところによりますと、例えば四国とかあるいは沖縄とか、そういう部分ではなかなかやはりこの法科大学院設置に向けた動き、あるいは具体化というのが困難な状況にもあるやにも聞いておりますけれども、その辺り、一体適正な配置というのは具体的にどの程度のことを考えておられ、そして一体それが実現されると見通しておられるのか、その辺いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 大変難しい御質問でございます。 法科大学院につきましては、関係者の自発的創意ですか、これを基本としながら設置基準を満たしたものを認可すると、こういう考えにできておりまして、広く参入を認めるということにされております。現段階で、その適正配置の在り方について具体的にお答えすることは非常に難しいという状況でございます。 ただ、若干推測をされる数字ですか、これについてちょっと申し上げたいというふうに思います。私どものところの事務局で昨年アンケート調査をいたしました。その中で、法科大学院の設置の予定があるという回答を寄せられた大学は七十三ございます。それから、検討中であるという大学は二十五ございます。それから、設置の予定なしというのは十九大学と、こういうような回答状況でございました。その後、またいろいろな状況で動いていることは当然あるわけでございますけれども、ブロック的にちょっと統計を取っておりますけれども、私どもが承知している範囲では、全ブロック管内で、ここで設置の予定があるという回答をいただいているところでございます。 先ほど沖縄の話が出ましたけれども、一応設置の動きがあるということは私どもも承知はしておりますが、具体的なところは承知はしておりません。 いずれにしましても、今後、法科大学院の適正配置、この実現を支援するためにいろいろな取組、必要な取組はきちっとやってまいりたいと考えております。
○千葉景子君 やはりこの適正配置を具体化していくためには、今お話あったように、いろんな支援策というものがやはり必要であろうというふうに思うんですね。 この法科大学院による人材育成というのがこれからの司法制度改革、そして新しい司法の最も根幹になっていくわけですので、こういう部分にやはりきちっとした支援、自発性を待つということは私は評価をするところですけれども、その自発性を促し、そして今ある格差、法曹の偏在、こういうものを是正をしていくというようなことを考えれば、そして、大きな司法制度改革という取組の基本だということを考えるのであれば、国もやはりきちっとした財政支援等を含めて取り組んでいく必要があるのではないかというふうに思いますが、この法科大学院に対する財政的な支援策、こういうものは検討されておられるんでしょうか、そして、財務省もそういうことに対してはどの程度のやはり覚悟を持って、そして財政規模をもってやっていこうという御準備を覚悟をしておられるのか、その点についてお聞かせいただきたい。
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。 今般の司法制度改革におきましては、法科大学院、法曹養成のための中核的な教育機関として位置付けることとされております。このような新たな法曹の養成のための施策を実施するため、今後具体化されます制度改革の実情を踏まえつつ、関係機関と相談しながら必要な財政上の措置を検討してまいりたいと考えております。
○千葉景子君 何か、何のお答えにもなっておらないわけでして、やはり今申し上げましたように、この司法制度改革が本当に日本の民主主義、そして社会の大改革だ、そしてその基本を成すのがこの法科大学院の設置ということになるわけですね。それをできるだけ全国に適切に配置をして、そこから社会を担い、そして司法を担う人材を出していこうということですから、それにはこの程度は財務省としてはきちっとした準備をもって支援をしていく、このくらいの予定といいますか、そういう準備、そういうものがあってしかるべきではないかというふうに思うんですね。 今のでは、いろいろ検討させていただいてというだけでは、本当に、過疎というとあれですけれども、弁護士過疎みたいな地域で新しく法科大学院を作って新たな人材を生み出そうと、そういう意欲のある人もなかなかそれは財政的な制約もあったりしてそれに踏み出せない、こういうことにだってなりかねないわけですね。 財務省として、司法制度改革、そして法科大学院にこれだけ支援をする覚悟があるぞと、こういう姿勢を示せばこそ、全国で意欲を持って自発的にこの法科大学院設立に向けて頑張ろうと、こういう意欲も出てくるんじゃないかと思うんですけれども、おおよそこの程度の規模は大丈夫です、任せておいてくださいぐらい言えないんですか。
○政府参考人(工藤智規君) 法科大学院の具体的な立ち上げは、今回の制度改正を経まして、来年、具体的に設置の申請を受けながらある程度確定していくわけでございます。そのために、どのような支援を行うかということにつきましても、来年夏の概算要求に向けまして、私どもも含めて、関係機関と相談しながら詰めていく必要があると思ってございます。 その場合に、今回御審議いただいてございます連携法の上でも、国の責務として財政的な措置についても規定されている、うたわれているわけでございますので、私どもとして、例えば私学に対して私学助成の中でどういう支援が可能であるか、その時々の財政事情等もあるわけでございますけれども、今回の司法制度改革の大きな一翼を担う法科大学院でございますから、しっかりした立ち上げの努力を、各大学の努力を私どもとしても可能な限りの支援をしなきゃいけないと思ってございますし、私どもの案だけではなくて、財政当局とも更に御相談しながら、そういう各大学の要望あるいは私どもの姿勢を財政当局でもしっかり受け止めていただけるものと期待しているところでございます。
○千葉景子君 この問題ばかりではなくて、今日はちょっと時間的に難しいかもしれませんけれども、ロースクールに就学をしようとする人への財政支援の問題などもこれから少し細かくまた機会を見て御質問させていただきたいというふうに思うんですけれども。 法務大臣、是非これは法務省、法務大臣からも、この改革が大変大きな取組であり、そしてこの法科大学院はその基礎になるものだと、それに対する財政措置のようなものはやっぱり十分に行ってもらいたいという、そういうことを法務大臣の方からも積極的に働き掛ける、この程度は財務省はちゃんと準備して出しなさいと、それぐらい掛け合っていただかないと、やっぱりこの改革というのは本当になかなか進んでいかない、そして十分なものにならないというふうに思いますけれども、大臣いかがですか。少し掛け合って、このくらいは財務省しっかり準備せいと、そのくらい言って頑張っていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(森山眞弓君) 今御説明ありましたように、来年度になってから申請を受け付けて検討する、来年度になってから具体的に始まるということでございますので、実際にこの法科大学院が発足するのは更にまたもう少し先でございます。 ですから、時間的にもある程度ございますので、私もその進捗状況に応じまして財政当局に対し強く御配慮をお願いしたいというふうに思っております。
○千葉景子君 発足するまでのところがなかなか大変なわけですから、そういうときに財政支援があるぞと、そういうサポートをしてもらえると、そういうことが背景にあればこそやっぱり改革の意欲というものも出てくるわけですから、まだ時間がございますなぞと言っていませんで、やっぱりきちっとした財政措置というものを今から確立をしていくということを心掛けていただきたいと、まず今日は要望しておきたいと思います。 次に、ちょっと予備試験のことについて聞かせていただきたいというふうに思います。 法科大学院を設置をして、そこを卒業して、そこでの修学を経て、そして法曹の道を目指すということがこの法科大学院設置の目的でもございます。しかし、確かに、それだけでじゃすべていいか。 どうしても法科大学院に就学できないとか、あるいは社会的な蓄積を、もう既に研さんを積んでいた、そういう意味では法科大学院というところを通らなくても法曹の道を開けておこうと、これは分からないわけではございません。そういう意味で確かに予備試験というものも設けられているんだろうというふうに思うんですけれども、今回の法案ですと、審議会の意見書ではそういう趣旨が明確に出ておりました。今回の法案を見ますと、どうもいささかこの予備試験の設けた理由、位置付け、これがいま一つ何か不明確になっている。 ロースクールを経由する道とそれから予備試験の道と並列に並べて、まあどっちでもいいですよと、こういうどうも制度設計になってしまっているのではないかと思われる節があるんですけれども、予備試験を今回設けた理由、そして、その制度設計というのは一体どういうことになっているのでしょうか、その点について御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 先生がおっしゃいましたような理由で予備試験という道も設けたわけでございますが、あくまでも今回の構想の中では法科大学院というのが中核であると。しかし、その法科大学院に行く機会が得られなかった方の中にも人材がいられるでしょうと。そういう方々にチャンスを与えて、是非、法曹の世界に入ってもらえる道を作っていこうということが考え方でありますので、あくまでも法科大学院の教育が中核である、そして予備試験もその法科大学院の教育内容、教育を受けた人と同じ実力と教養があるかどうかということを見るということにしておりますので、その辺はあいまいということはないと思います。
○千葉景子君 しかし、法科大学院のコースとそして言わばだれでも予備試験から行けますよという構造になりますと、やっぱり法科大学院はたくさんの多分授業料といいましょうか費用も掛かる、それだったらば、そこへ行かなくて予備試験を受けてそっちのルートから行こうということに結果的にはなりかねないのではないか。そうすると、結局、今の司法試験制度の欠陥というようなものがまたそのまま存続をされる、片方にロースクールがある、こういういびつな構造になってしまいかねないのではないかというふうに思うんですけれども。 そういう意味で、やっぱりこの予備試験については、一定の条件というんでしょうか、そこを明確にしておくべきではないかと、予備試験を。受験資格といいましょうか、少し厳密にしておく必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、そこはいかがですか。
○政府参考人(山崎潮君) ただいま二つの御指摘があったかと思いますが、まず予備試験ルートの方に受験生が流れ込むんではないかと、そういう懸念が一つでございます。 その点につきましては、法科大学院、これは司法試験に合格するためだけのものではないということでございます。この理念につきましては、もちろん理論的な基礎をきっちり学んでいただいて実務の導入部分も加えて教育をするわけでございますが、この科目を利用いたしまして、これから高度複雑化する社会、こういうものにどうやって専門性を持って対応できるかという部分も徹底して教えるという理念でできているわけでございます。 したがいまして、自分の将来というものを長い目で見たときには、やはりきっちりした力とそれから人間の幅と倫理、こういうものを備えて出ていくということがいかに自分にとって大切かということは、私は賢明な受験生なら十分お分かりいただけるだろうと思います。また、そういう魅力のあるものにしなければならないということでございまして、この運用に関しましては、実務家の方からも教員に行きましてきっちりした教育をしていくということでございまして、私は、そういう将来のことを考えれば予備ルートの予備試験ルート、こちらへ流れ込むということはないと考えております。 それから、もう一つの御指摘は、受験資格として構築すべきではないかということでございます。 確かに、この改革審議会の意見書でも、経済的事情や実社会での十分な経験を積んでいる者云々と書かれておりますけれども、この事由につきましては、法科大学院を経由しない事情というのはそれぞれの受験者によって様々でございます。これを逐一全部拾い上げられるかということ、そういう点を考えますと、やはり試験制度の公平性の観点等から考えまして、予備試験の受験資格を一定の事由のみに限定するということが極めて困難またかつ相当ではないというふうに私ども判断したわけでございます。 仮に、経済的事情ともし言われたときに、それについてどういうことが起こるかということでございますが、じゃ果たしてその当時本当に経済的事情で受けられなかったのかどうか、これをどうやって、何によって証明するかということにもなります。場合によっては家族の収入等、そういう点も全部証明をしていただかなければならない、場合によってはプライバシーにも入り込むという状況が出てくるわけでございます。こういう点を考えると、本当にいいのかどうかということが一つ障害としてあったということでございます。 それから、社会での活躍、これもいろんな分野がございますので、これを特定できるかという問題がございます。それから、大量に今いろいろ受験されてくる方、そういう方に、個人について逐一全部それをチェックできるかどうか、短時間のうちにできるかどうかという問題。あるいは、あなたは受験資格がないと判定をしたときに、それに対して不服申立てをどうするか、多分裁判だろうと思います。そうすると、受験が始まる前にそういう裁判という問題も抱えなければならない。そういうことが果たして適当かどうか、相当かどうかということも十分に考えた上の選択でございます。
○千葉景子君 時間ですので、私は、だからこそ逆にロースクールにだれもが本当に予備試験回らずに入れるような、やっぱりそこを何とかしなければ今の司法試験と、また二の舞になりそうな気がいたしますが、その点については改めた機会がございましたら質問させていただきます。 時間ですので、終わらせていただきます。
○荒木清寛君 今回、いよいよ司法制度改革の具体的な第一歩といたしまして法科大学院関連の三法案、文科省の分も、学校教育法も入れまして三法案が提案をされたわけであります。 やはり、この司法制度改革は、まず人的なインフラの質、量ともの拡大というところから始まったわけでありまして、そのことは私は大変正しい方向性であろうと思います。したがいまして、大事なのは、今回の関連法案の中で法曹養成の基本理念をどう規定をしているかというところが一つポイントではないかと思います。 この点、司法制度改革審議会の意見書では、司法制度改革の理念として法の支配の貫徹ということを強調しております。例えば、「司法の役割」というところを見ますと、「法の支配の理念に基づき、すべての当事者を対等の地位に置き、公平な第三者が適正かつ透明な手続により公正な法的ルール・原理に基づいて判断を示す」ということで、法の支配ということを敷衍して述べているわけですね。 ところが、今回の法案を見ますと、このいわゆる連携法案の第二条に、「法曹養成の基本理念」というところを見ますと、いきなり「国の規制の撤廃又は緩和」という話で、何か経済界の要求にこたえるような話から書きぶりが始まっておりまして、ちょっとどうなのかなと思ったわけでございます。 したがいまして、まず法務大臣に、今回提案をされております法案の中におきましてこの根本的な法の支配という理念はどのような形で反映をされているのか、御説明を願います。
○国務大臣(森山眞弓君) このたびの司法制度改革は、政府が総力を挙げて取り組んでおります構造改革の基盤を成すものといたしまして、それらいろいろな改革を法の支配の理念の下に有機的に結び合わせる役割を有すると考えております。 そして、今御審議いただいておりますいわゆる連携法案の第二条は法曹養成の基本理念を定めまして、その中で、「より自由かつ公正な社会の形成を図る上で法及び司法の果たすべき役割がより重要なものとなり、」などと書いてございまして、法の支配の重要性について規定いたしました上でその担い手である法曹の養成の在り方を規定しているものでございまして、法の支配について十分な表現がされているというふうに私は考えます。
○荒木清寛君 次に、司法試験法改正案につきましてお尋ねをいたします。 端的に大臣に、この新しい司法試験、平成十八年から始まります新しい司法試験は現行の司法試験とどこが違うのか、どこが変わるのかということをお聞きしたいんです。 平成十八年から二十二年に掛けましては、五年間ですか、現行司法試験と新司法試験が併存するわけですね。何か法曹にAとBがあるような感じもしますし、いっそのこと一緒にしてもう平成十八年から一緒の一本の新司法試験にしてもよかったんではないかと思いますけれども、この法案にも試験の項目等が書いてあるわけでございますけれども、分かりやすく、新しい司法試験というのはどこが変わっていくのか、御説明を願います。
○国務大臣(森山眞弓君) 新しい法曹養成制度におきましては、司法試験は法科大学院における教育との有機的連携の下に行うということになっておりまして、法科大学院修了者に司法試験の受験資格を認めることがまず違いますし、その試験内容についても法科大学院における教育内容を踏まえるなど、現在の司法試験とは異なったものとなっております。 具体的には、試験科目につきまして、公法系科目、民事系科目及び刑事系科目とすることによりまして実体法と訴訟法の融合的な出題をも可能とするなど、法科大学院における教育内容を踏まえたものといたしまして、また法曹としての専門性を高めることを考慮いたしまして論文式試験において選択科目を設けることにいたしております。 なお、新司法試験におきましては、法科大学院における密度の高い教育によって口頭表現能力が養われるということを前提といたしまして口述試験は実施しないということにいたしております。 新旧両方の試験をしばらく併存するという点は、今までの仕組みの司法試験を志して長年一生懸命勉強してこられた方も多数いらっしゃることでありますし、激変を緩和するという意味で五年間は併存させるというふうに考えたものでございます。
○荒木清寛君 少し細かいことになりますけれども、その新しい司法試験というのは何月に実施をしまして何月に合格が発表されるんでしょうか。これは法務省にお聞きします。
○政府参考人(寺田逸郎君) この新しい司法試験法でございますが、二段階の改正になっておりまして、まず平成十六年に司法試験委員会ができます。その後、新しい司法試験が実施されると、こういうことになっておりますけれども、新しい司法試験を実際どのようなタイミングで行うかということについては、基本的にはこの司法試験委員会が決めるという仕組みになっております。 ただ、概略を申し上げますと、先ほどからも御議論になっておりますように、受験資格は基本的には法科大学院修了ということでございますので、本試験の方は法科大学院の修了がなされた、卒業なされた後、しかるべきタイミングで論文式、これは短答式と併せて行われるわけでございますけれども、ほぼ同時期に行うということにいたしております。 また、予備試験でございますが、これは本試験を受ける資格を与えるための試験でございますので、先ほどのような時間的な制約はございません。非常に科目も多い試験で、短答、論文、口述、幾つかの段階に分かれておりますので、ほぼ現行の司法試験と同じようなステップを踏んで行われるというふうに考えております。
○荒木清寛君 特に新司法試験の合格発表、これはどうするんですか。なるべく無駄──今はスピードの時代ですし、次へのいろんな準備もありますから、今のようなことでなくて、なるべく早く合否を発表すべきだと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(寺田逸郎君) おっしゃるとおり、現在と異なりまして、基本的に多くの受験生は法科大学院を卒業してそれから試験を受けるわけでございますので、できるだけ早い機会に司法修習の方に向かわせるような考慮が必要だろうというふうに考えております。 また、全体といたしましても、非常に法曹の養成に要する期間が長くなります。法学部がどうなるかにもよりますけれども、そういうことも考慮いたしますと、私どもといたしましては、できるだけ早く合否の判定をする、それから司法修習に入っていただくと、このように考えております。
○荒木清寛君 新しい司法試験につきましては、五年間に三回という受験回数制限が定められております。このような回数制限はどういう理由に基づくのか、お聞きをしたいと思います。 ちなみに、私もホームページを運営をしておりますけれども、書き込みがありまして、このちょっと概略を紹介させていただきますと、「ロースクール法案について要望があります。受験回数制限については、ぜひとも法案から削除していただきたいのです。受験生の滞留を防ぐことが理由の一つのようですが、そんな理由で職業選択の自由を侵害してもいいのでしょうか。三回で合格できなかった人間は、価値ある法的サービスを提供できないとでも言うのでしょうか。もし、一回落選したら、二度と議員に立候補できないという法案が出来たとしたら、誰もがおかしいと思うのではないでしょうか。それと同じ事だと思います。これからの日本は、失敗してもやる気さえあればまたチャンスがあるという、懐の深い許容性を持った社会にしていかなければならないと思います。」と。匿名の方ですけれども、そういう志している方かなと思うんですよね。 したがいまして、どういう理由に基づく制限であって、指摘をされているようなそういう職業選択の自由との関係で問題がないのか、合理的なのかどうか。これは推進本部の方にお尋ねいたします。
○政府参考人(山崎潮君) 現行の司法試験が、大量でかつ長期間に滞留しているということによる種々の弊害というものが指摘されております。 大きな指摘は二つございまして、一つは、やっぱり長年受験勉強ばかりに青春を費やすということになると、やっぱり人間的な成長がなかなかうまくいかないと。要するに、受験技術のみに走ってしまう、こういう人格的なものの弊害。それから、やはり長年そこへ集中する、受験生が司法試験浪人となるわけでございますので、社会的損失が大きいということ。それから、人生の選択をあるところでした方がいいのではないかというような、そういうようないろいろな論点が挙げられております。 そこで、私どもは、このような弊害がそのまま新司法試験に受け継がれるという場合には、法科大学院修了後もまた長期間にわたって受験予備校に通学するというような事態が生じてしまうおそれがあります。こういう事態はやはり避けなければならない、新しい法曹養成制度の趣旨が損なわれるおそれがあるということから導入をしたものでございます。 これは、改革審の意見書でも、三回程度の受験回数制限を課すべきであるという結論でございましたけれども、私どもは、その辺を、受験者の諸般の事情を考えまして、隔年受験ですね、毎年受けなくとも、そういう余地も残すということから、五年の間に三回ということを設けたわけでございます。 先ほど、メールの書き込みがあったということでございますけれども、それでは、じゃ、そこで、五年で三回のパスを失ったら一切もうチャレンジができないのかというと、そうではございません。そうなりますと、そこで全部一切できないということになると、やっぱりかなりいろんな疑義が生じてくる可能性がございます。 そこで、私どもの法案では、その五年後に新しい受験資格を取って受ける場合には、例えば新しい受験資格というのは、もう一度別のロースクールに行って卒業するというのもあるかもしれませんし、予備試験に合格して受験資格を得るという二つのルートがございますけれども、その場合には、またそこから五年の間に三回というチャレンジを認めているわけでございまして、そういう意味では私どもは合理性があるというふうに考えておりまして、いったんそこで切るのは、そこでやはり自分が本当にこれに向いているのかどうかということを冷静に考えてもらう、そういう機会にするということでございます。
○荒木清寛君 私はというより、公明党はというふうに言ってもいいかと思いますけれども、この法科大学院構想にもろ手を挙げて賛成というわけではないんですね。改革審の審議の中でこの法科大学院構想が出てきまして、この話を聞きましたときは、党内の大勢は、そういうものはもうつぶした方がいいというぐらいの意見でありました。 しかしながら、この現行の司法試験についてはもういろいろな弊害があると。特に、この一発勝負型の試験の弊害ということで、今の受験生というのはいわゆる基本書というのも読まないで合格をしてくるという話を聞いて、本当にびっくりをいたしました。要するに、受験予備校を中心とするいわゆる受験参考書、マニュアルを暗記をして試験を受けるんであって、答案を見るとどこの予備校で勉強したか分かるというような話だったんですね。そんな話聞きまして、じゃ、もっと司法試験を工夫をしまして、暗記力じゃなくて、思考力であるとか応用力であるとか、そういうものを試すような試験にすればいいではないかというふうに申しましたら、そうはいっても一発勝負型ですから、試験である以上はもう限界がありますと。いずれ、そういうこともまた予備校がフォローアップをして、みんなそれで勉強するようになるんですと。私は何も、予備校を何か悪玉扱いするつもりは全然ありませんし、今の学部教育の魅力のない部分を補ってきたということは評価しなければいけないと思うんですね。ただし、そういう形で一発勝負型の試験というのはもう限界がある、プロセスを中心とした法曹養成に移行せざるを得ないという話を聞きまして、我々も、そうであれば推進をしようということになったという経緯なんです。 ところが、また後ほどいわゆる予備試験というのが何か出てきたわけですね。正に、これはもう一発勝負型の試験でありまして、最初否定したはずのものがまた出てきまして、最初の話はどうなっているんだというふうに私も思ったわけでございます。 そこで、我々も与党として、この法案作成につきましては、強く与党三党でプロジェクトチームも組んで議論をして申入れをいたしまして、この法科大学院があくまでも法曹養成の中核的な教育機関であるという位置付けをこの法案ではっきりさせてもらったわけでございます。 しかしながら、まだ懸念が消えたわけではございませんし、またこれは、運用のいかんによっては、正にこのプロセスとしての法曹養成という理念を没却するようなことにもなりかねないわけでありまして、それが、我々がもろ手を挙げて賛成というわけではないというふうにあえて言う理由なのでございます。 したがいまして、予備試験の位置付けについてまず大臣にお尋ねをいたしますが、新たな法曹養成制度では法科大学院を中核的な教育機関と位置付けるという法律の法案になっております。この趣旨は、この予備試験との関係でどのように達成されるんでしょうか。お伺いをいたします。
○国務大臣(森山眞弓君) 予備試験は、法科大学院修了者と同等の知識、能力及び法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかということを判定することを目的にして実施するものでございます。法科大学院を中核的な教育機関とする新たな法曹養成制度の理念に沿った制度設計としているわけでございます。 具体的には、まず、短答式試験におきまして法律基礎、基本科目及び一般教養科目を試し、次いで、論文式試験におきましてこれに加えて法律実務の基礎科目を試し、さらに、口述試験におきまして法律実務基礎科目を試すということになっております。これらはいずれも法科大学院の入学者選抜において考慮され、又はその後の法科大学院における教育において涵養される学識、能力等に関する科目でございまして、法科大学院修了者と同等の学識、能力を有するかどうかというものを判定するわけでございます。
○荒木清寛君 推進本部にお尋ねをいたしますけれども、それでは、今、大臣からもお話がございましたけれども、予備試験というのは、更に具体的にどのように実施をするのか、御説明を願いたいと思います。 特に、先ほど私が指摘をしましたように、受験予備校だけで勉強した者が一発試験で合格をするというような試験になってしまっては新たな法曹養成制度の理念が損なわれてしまうわけであります。そうならないために、予備試験をどのようにして実施するという制度設計になっているのか、さらに今の大臣のお答えを踏まえて推進本部からお答えを願います。
○政府参考人(山崎潮君) 予備試験の位置付けにつきましては先ほど大臣から答弁があったとおりでございまして、法科大学院を中核として司法試験それから司法修習、これをプロセスとして教育をしていくというものでございます。そのでき上がりのチェックをするのがまず司法試験だという位置付けでございます。 その予備ルートでございますけれども、予備試験ルートはやはりその中核である法科大学院の修了者と同等の能力等を持っているかどうかをテストするわけでございます。具体的には、かなりの相当な期間を掛けまして短答式試験、論文式試験、それから口述試験と、これを段階的に実施するわけでございます。 試験科目でございますけれども、まず短答式でございますけれども、法律基本科目、これで七科目ございます。いわゆる六法といっておりますが、六法プラス一でございます。プラス一が行政法になるわけでございますけれども、現在の司法試験の科目プラス一という基本科目になるわけでございます。これに加えまして、一般教養が入ってまいります。これは、法科大学院に入るときに試されるようなものでございますので、この両方をまずテストをするということは、入るときの能力、出るときの能力、この両方を見るというシステムになっているわけでございます。 これに加えまして、論文式におきましては法律実務基礎科目、これが加わります。それもテストをするという、要するに、いろいろな論理的思考、社会の事象にどのように対応できるかとか、そういうものを試すものでございます。 それを全部クリアいたしますと、最後に口述試験でございますけれども、これについてはその実務基礎科目一つでやることになりますが、これは時間を掛けていろんな議論をして、人格的なものも備えているかどうかとか、そういうものをオールラウンドにテストをするわけでございます。 これだけ全部、本当に人間すべての面を見るという試験になっているわけでございまして、これはいわゆる受験技術のみでクリアできるかということでございますが、それはかなり難しいんではないかと私は考えております。
○荒木清寛君 それでは、同じことを法務省に実際どういう運用をするのかということをお聞きをしたいんですね。 くどいようですけれども、この中核は法科大学院であるんだというその趣旨を踏まえた運用をしなければいけません。今も、口述試験も随分時間を掛けてということですから、今のような、今は十分ぐらいでやるんでしょうかね。そういうものじゃないというふうに私は推論をしたんでありますけれども、そうしたことも踏まえて、どういう運用において工夫をするつもりなのか。工夫というのは、この法科大学院の中核性を担保するような工夫をするつもりなのか、法務省にお尋ねをいたします。
○政府参考人(寺田逸郎君) ただいま推進本部事務局長からお答え申し上げましたように、基本的には法科大学院を卒業した、修了したのと同等の能力を試すわけでございます。 特に、特徴的なことを申し上げますと、例えば口述試験でございますが、これは法科大学院において、先ほど口頭表現能力というふうにおっしゃいましたが、要するに法律家の能力といたしまして自分の言いたいことを的確に相手に分からせる、あるいは相手からうまく話を引き出すというようなことが必要でございまして、そういうことを法科大学院の方で勉強していただくということに大体は予定をされているわけでございます。 そういうことをまたこの口述試験で試すような仕組みにしたい、このように考えておりまして、具体的には、これは先ほど申し上げましたように司法試験委員会がいろいろお決めになることでございますが、私どもとしてはそういうような方向で、十分にこの中核としての法科大学院というものを意識した予備試験の在り方というものに御配慮いただけるだろうというふうに考えております。
○荒木清寛君 今のお二人の答弁を聞けば、受験生もかなりこれは予備ルートというのは難しいなというふうに思うかと思うんですね。したがいまして、私は受験生が正しい判断、安易に予備試験ルートに行かないような正しい判断ができるために、予備試験に関する情報がよく開示をされるということが不可欠だというふうに思うんですね。 そこで、例えば予備試験の合格ラインだとか採点基準だとか、あるいはそこから新司法試験に最終合格した割合等々のデータは、十分にこれは公表して試験を運用すべきだと思いますが、法務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(寺田逸郎君) おっしゃるように、試験についての情報でございますが、現在の司法試験におきましても、最近は合格率あるいは合格基準、採点基準のようなものを公表いたしているところでございます。 おっしゃるとおり、今後、新しい司法試験あるいは予備試験について、いろいろ受験生の方々が制度の違いもありましてお迷いになることもあろうかと思いますが、試験そのものの在り方についても十分周知徹底を図りたいと思いますし、またおっしゃられたような合格点あるいは採点基準のようなものも十分に公表して周知徹底に努めたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 改革審の意見書によりますと、予備試験というのは、「経済的事情や既に実社会で十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者」のための措置であるというふうにされております。 この意見書の理念を維持して今度の予備試験制度を作ったのか、あるいはこれと異なる考えの下に予備試験を制度設計したのか、いずれかでございましょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 確かに改革審で、意見書につきまして、経済的事情や実社会での「十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者にも、法曹資格取得のための適切な途を確保」するというふうにうたわれておりまして、私ども確保しているという面ではその意見書の趣旨に沿っているというふうに理解をしております。 それが受験資格なのか、その試験ということによって登竜門を通るかというその違いはございますけれども、これは先ほど私も答弁させていただきましたけれども、なかなか受験資格にして制度を構えるということが極めて困難、また相当でないという点も多々出てくるということから、これを試験という質の方に置き換えて登竜門を設けたということでございます。
○荒木清寛君 それは、受験資格を意見書の記述のように限定できないという理由は先ほども聞きまして分かりましたが、それにしましても、例えば医師国家試験にも予備試験がありますけれども、この受験資格は海外で医師資格を有している等、極めて例外的な場合に限定をしているわけですね。 同じ専門職を養成する試験であるのに、医者の場合にはここまで限定していて、法曹については何の歯止めもないというのはちょっとこれはルーズではないんでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 御指摘のとおり、医師の国家試験につきまして予備試験というものが設けられていると承知しております。この場合は、医師の場合は外国の学校、医者の学校を卒業し、又は外国で医師免許を取得した者のうち、厚生労働大臣が適当と認定した者に限られると、こういう規定がされているわけでございます。極めてそういう意味では狭いというふうに思われます。 これは、私、やっぱり医学と法学の、法律の違いだろうというふうに理解をしております。医者になるについては、ただ座学だけで勉強するだけではなくて、解剖等かなりのものを経ないと実際の技術は学べないわけでございます。これは、じゃ、学校以外に学べるかということは極めて難しいところでございます。そういう特徴を持っていると。じゃ、法律はどうかということでございますけれども、法律に関する実務が社会の幅広い分野に及んでいるわけでございまして、そういう意味では絶対に、じゃ、この法律的な感覚、知識、これはほかでは学べないかといったらそうではないだろうと。法律というのも社会の決まりを定めている、当たり前のことでございますけれども、そういう中できちっと生活していれば得ることもできる、そういう違いがあるんだろうと私は考えております。
○荒木清寛君 途中でありますけれども、時間が参りましたので今日は終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 司法制度改革の審議会の意見書は、制度を生かすもの、それは間違いなく人と、こう指摘をしました。今回の法曹を養成をする制度は司法制度改革の土台でありますし、土台がゆがみますと建物もゆがむと、こうなってまいります。大変重要なことだと思っております。 これまでの一発試験方式の弊害というのは近年強く指摘をされてきたわけで、その弊害を正してプロセスによる法曹養成を目指すと、この法科大学院には私ども基本的に賛成であります。しかし、予備試験によるバイパスルートというものが太くなってしまいますと、やはり審議会意見書が示した法科大学院と新しい司法試験の趣旨から外れたものになるという懸念が大変強くあります。あくまでも法科大学の大学院での教育が本筋であって、この制度設計を適切に行うということが法曹養成制度の改革と法科大学院を軌道に乗せる上で必要だと思っております。 そこで、まず大臣にお聞きをするわけですが、法案では、この法科大学院を法曹養成のための中核的教育機関としております。要するに、法科大学院と予備試験という二つの柱があるということではなくて、あくまでも法科大学院が本筋であって、予備試験によるバイパスルートは例外だということだと思うんですが、この運用面、今後試験の内容であるとかいろんなことがあるわけですが、運用面においてもこの中核的教育機関という原則を貫くんだと、こういうことを確認をできますでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 法科大学院を中核的な教育機関とする新たな法曹養成制度の理念にかんがみまして、予備試験におきましては法科大学院修了者と同等の学識能力等を有するかどうかを判定するということにしております。新たな法曹養成制度の趣旨を損なわないような制度設計になっていると考えます。 また、その実施面におきましても、新たな法曹養成の基本理念にのっとりましたものになりますように工夫を重ねながら運用にも当たっていきたいというふうに思っております。
○井上哲士君 意見書は、予備試験について、先ほどもありましたけれども、「経済的事情や既に実社会で十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者にも、法曹資格取得のための適切な途を確保すべき」と、こう述べました。検討会の意見の整理を見ましても、この今読み上げた部分を改めて引用して、この観点から具体的制度設計を行うと、こうしたわけであります。 先ほどの同僚議員の質問にもありましたけれども、予備試験というのはあくまでもこの理念に、意見書のこの部分に述べられた理念に沿ったものだと、ここをちょっと改めて確認をお願いします。
○政府参考人(山崎潮君) 私は、意見書の理念には沿っているというふうに考えております。要するに、この意見書は、いろいろな事情はあると言うんですが、などの事情ということですね。これだけと言っているわけではないわけでございまして、趣旨は、法科大学院を経由しない者にも法曹資格を取得する道を開くべきであると、こういうことになるわけでございますので、それは十分にここに投影させていただいている、反映させていただいているということでございます。
○井上哲士君 審議会の意見は、あくまでもやっぱりプロセスでの養成が中心で、こういう経済的事情などのやむを得ない問題について言わば予備的に道を開くという趣旨だと思うんですね。ところが、実際出てきました法案を見ますと、その条文からはなかなかこの観点が読めないと思うんです。そのためにバイパスルートがどんどん拡大をしていくんじゃないかという懸念が衆議院の参考人の質疑でもかなり出されました。 先ほど、学生が自分の将来を考えればそういうものは受けなくなっていくんじゃないか、そういう賢明な学生が増えていくんじゃないかと、こういう御答弁もあったわけでありますが、残念ながら今、やはり早くどう受かるかという目先のことで大量の学生が予備校に行っているという現実があるわけです。制度が変わったからといって学生のそれが変わるということにはすぐにはならないわけでありますから、バイパスルートが拡大することによってこの予備試験受ける人が多数になって法科大学院が成り立たなくなるのではないかと、こういう指摘もあるわけでありますが、その点はどうでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 法科大学院、先ほどもちょっと答弁させていただきましたけれども、司法試験合格のためだけの学校ではないということを私ども考えて設計をしているつもりでございます。 もちろん法律の基礎的な知識、それから倫理、人格、いろいろ学んでいただくわけでございますが、それに加えまして、プロになったときにどういう仕事の分野に行けるかというその基礎を学んでいただくと。この法科大学院の中には必修科目がございますが、それ以外に選択科目がございます。これの中で、例えば知的財産に特化した授業を幾つか用意をして、そこで専門性の基礎を学んでいただく、あるいはビジネス論とか、それからいろんな分野があろうかと思いますけれども、そういうこともすべて学べるということでございます。もちろん実務的な教育の中には倫理の教育もいたすわけでございます。そういう意味においてはオールラウンドに鍛えてもらえる、そういうところでございます。 言わば受験の予備校ですか、私、行ったことないからちょっと分かりませんけれども、その授業をいろいろ取るんでしょうけれども、それは単品で取ることになるんだろうと思うんですけれども、法科大学院は総合でございまして、全部メニューとしてでき上がって、その中でやっていくわけでございまして、そういう意味では総合力が大いに付くだろうというふうに考えられます。 それともう一つ、従来余り議論はされていないんですが、学校教育法で、法科大学院を卒業いたしますと外国でいうJD、いわゆるドクターの称号でございますけれども、法務博士と言っておりますけれども、これが授与されるということになるわけでございまして、これはやっぱり一つの大きな資格でございますし、これを持つことによって世界の国際機関、あるいは世界のいろんな仕事の場所があるかと思いますけれども、そういうところで十分に働いていただけると。外国ではそういうものを持っていないとなかなか認めてもらえないということもあるわけでございまして、そういうことを総合すれば大いに魅力のある学校であると。是非来ていただきたいし、我々もできる限りの努力をして、魅力のある学校にしていきたいと思っております。
○井上哲士君 もちろん私どももそういう魅力のある法科大学院になることを望んでいるわけでありますが、ただ、今でも学生時代にそういう幅広い教養を身に付けようとかいろんな経験を積もうという方はいらっしゃるわけですね。そういう人が、しかしなかなか実際には司法試験に通らないという、そして予備校で受験技術を身に付けた人が通ってしまうという、こういうことがあるわけですから、やはり予備試験受ける人が多数になるのではないかという懸念は払拭できないわけです。 そうしますと、意見書の観点を生かすためには何らかの形でやはりバイパスルートを絞るという制度設計が私は必要だと思うんですね。合格者数を絞るというやり方、予備試験の内容の工夫、受験資格を絞る、それは総合的にいろいろあろうかと思います。 まず、合格者数の問題ですが、衆議院の答弁では、予備試験の合格者数を決めること自体は憲法違反ではないと、こういう御答弁でありました。それならば、あくまでも例外のルートなんだということで合格者数を予備試験の場合あらかじめ明らかにしておくと、これが理念に沿った運営ではないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 予備試験の位置付け、先ほど来申し上げておりますけれども、法科大学院を修了した者と同等の能力があるかどうかを判定するものということでございますので、あらかじめ人数を決めるとかそういうことをしますと、非常に多く優秀な方がたまたまおられてもそこでカットされてしまうということになりますし、仮に枠が一杯ですと、本当は水準に達していないのにその枠一杯採らなきゃいかぬという事態も生じるわけでございまして、それはやはり同等の能力をチェックするというにはふさわしくないというふうに私どもは考えておりまして、その年々のいろいろの受験生の能力、いろいろ差はあるかと思いますけれども、まあこれならば同等だろうというラインで合否を決めていくと、これが正しい姿だというふうに思いまして、ちょっと数では決められないということでございます。
○井上哲士君 上限を決めるとかそういうやり方も含めて、私は可能ではないかと思うんですね。そういうやり方も含めて、やはり透明性を持たせていくことが必要ではないかということは述べておきます。 次に、予備試験の中身にかかわる問題ですが、法科大学院の修了者と同等の学識、能力及び法曹の実務に関する基礎的素養を有するかどうかを判定するものと、こういうことが言われておりますが、大変難しいことだと思うんですね。先ほども御答弁がありましたけれども、端的にどういう工夫なのか。これ、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) この法案に書いてある試験の内容、これが全部が工夫でございまして、先ほど申し上げましたように、基礎的な知識、これを全部確かめる。これに加えまして一般教養というものも確かめるわけでございまして、例えば英語だとか作文だとかいろんな問題あろうかと思いますけれども、こういう点ではかなり幅広いチェックができるということになります。 それからまた、実務基礎科目というものも設けられておりまして、これは社会に起こるいろんな事象を、これをどういうふうに整理してどういうふうに解決をしていくかという、そういう能力でございますね。それの基礎を問うものでございます。また、最後には口述試験もございまして、今は全科目について割合短い時間で行っておりますけれども、そういう方式ではなくて一科目に投影して、具体的ないろんな事例を見ながら、どういうふうに主張を整理し、それを相手に伝えて説得をしていくかと、そういうような人格的なところを全部見るわけでございます。 そうなりますと、もうすべての面についてテストができるということで、この中に工夫が施されているということでございます。あとは問題等の提出をどういうふうに工夫をするかということになろうかと思います。
○井上哲士君 実務についての科目ということなどがもう一つの大きな工夫の柱だと思うんですが、何事も今ノウハウ本もありそれを教えるというのがすぐできていきますと、例えばこれに対応して司法試験予備校などでそういうことのテクニックを教えるというようなことがまた出てくるんではないかということも思うんですが、その点はどうでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 私、この作業をしていて、試験である限り予備校はなくならないというふうに思っております。主をどちらにするかというその主客が変わってくることにはなろうかと思いますけれども、そこは私はなくならないというふうに思っております。 ただ、予備校で学ぶことだけではなくて、そこの技術だけではなくて、質問の仕方、問題の出し方によっては、なかなかただ受験技術を磨くだけでは答えられないような問題、こういうふうな工夫をして、どれだけ人格的なものが備わっているかということを見ていくということは可能であるというふうに思っております。
○井上哲士君 これはちょっと逆の方向になるんですが、経済的理由で法科大学院に行けないという方、今でもいろんな仕事を持ちながら司法試験を目指す方がいらっしゃるわけですが、その人のために予備試験ルートを残しましたけれども、例えば、そういう実務に関する基礎的な素養というものを仕事を持ちながら身に付けるというのはかなり難しいことがあろうかと思うんですね。そうしますと、結果的には、例えば今企業法務をやっていらっしゃる方などが手っ取り早く法曹資格を得る、そういうルートのみになってしまうんじゃないか、こういう懸念もあるんですが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 実務といっても、これは社会に起こる事象を広く指しているわけでございますので、別に企業法務だけが力を磨く分野かということではございませんで、それ以外の仕事をしていたり、社会でいろいろな活動をされている方、そういうものもすべていろいろ法律に守られながら行動をしているわけでございまして、その中に起こる事象を一つ一つ、例えば仕事の中で解決していくと、そういうことだって十分に力が付くものでございますので、決して企業法務に長くいたから有利になるというものではないと理解をしております。
○井上哲士君 いろいろ御答弁をいただいたわけでありますが、やはり一発試験の弊害があるからプロセスで養成をしようと言っておいて、そしてそのプロセスと同等の力があるかどうかを一発試験で判定をするという、ここにどう考えても私は大きな矛盾があるし、困難と御苦労があると思うんですね。だから、予備試験の内容でこの観点を生かすという点での非常に大きな困難を考えますと、やはり受験資格を絞るべきではないのかということがあると思うんです。 例えば、経済的事情につきましては、今の民事法律扶助で行っている収入審査などで十分可能であると思いますし、社会経験なども、社会人入試を各大学で今行っていることからいえば盛り込むことも可能かと思うんですね。そういう点で、いわゆる立法技術的には受験資格を絞り込むということは可能だという、このことはいいわけですね。
○政府参考人(山崎潮君) ぎりぎり詰めれば不可能とは言えないと思います。ただ、私は、相当ではないし、困難であるというふうに考えております。 要は、法律扶助の場合の審査というのはあるかもしれませんけれども、この場合は、同じような問題を抱えるかもしれませんけれども、それいかんによって受験できるかできないかが決まるわけですね。これはすごく大きな問題でございまして、また、そのことによって法科大学院に行けなかったかどうかをどうやって証明するのかと。それは別の理由かもしれない。現在お金がありませんから扶助をしてくださいというのは、これは証明できる可能性はありますけれども、その当時行かれなかったと、これをどういうふうに本当に証明するのかというのは、かなりプライバシーに立ち入って調査をしなければ難しいだろうということでございますし、それ以外の理由も、じゃそれに類したものというのを全部並べ上げなきゃいかぬということになるわけでございまして、これが本当にそんなに簡単なことかといったら、極めて困難であるというふうに考えております。
○井上哲士君 かなり手間の掛かることであろうということは私も認識をいたしますが、しかし、やはりあの司法審の意見で言われたその理念を生かすという点でいえば、苦労をいとわずそのことはやっていくべきではないかと思うんです。そういう点では、やはり法案の中からあのことが落ちたということは大変遺憾なことだと思っているんですね。なぜかと。法科大学院の制度設計について検討会が議論をしている一方で、自民党内、与党内でのいろんな議論も詳しくかなり新聞等で報道もされております。 例えば、八月二日付け朝日、「三月に始まった自民党司法制度調査会の小委員会。毎週の会合では、政府が「最大限の尊重」を約束した意見書への批判が相次いだ。」「背景には経済人らでつくる「司法改革フォーラム」の働きかけがあった。」「この団体には、司法試験受験予備校の経営者もかつて名を連ねていた。」、こういう報道がありました。 それから、八月二十五日付けの読売、「法科大学院構想曲折」というタイトルでありますが、与党合意では予備試験をだれでも利用できることにした。自民党の一部から「噴出した「予備試験ルートを法科大学院ルートと対等にすべきだ」という意見を受けたものだった。」、こう述べまして、予備試験受験者に受験条件を付けるのを外したのはこういう自民党の一部の議論を受けたものだったと、こういう報道もされているわけであります。 立法技術的には可能であるのに、こういう議論や圧力でもし法案から落とされたということになりますと、審議会の意見書の趣旨がゆがめられたということになろうかと思うんです。こういう報道に書かれているこういう経過は事実でしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 予備試験の関係につきましては様々な御意見がございましたし、物すごく熱心に御討議をいただきました。私どももずっとそれは全部拝聴をしております。 その問題はその問題としてございますけれども、私どもが今回のような予備試験というルートを設けたのは、もう検討会の方でもいろいろ検討はいたしましたけれども、やはり法技術的に不可能ではないということは言えますけれども、それを盛り込むことはやっぱり相当でないという判断がされたからでございまして、決して政党の議論がそうであったからこの道を選んだというわけではないということは自信を持って言えます。
○井上哲士君 肯定はされないとは思うんですが、しかしいろんな報道が更にされております。例えば、八月十八日付けの京都新聞でありますが、「推進本部の法曹養成検討会は、七月中にも原案をまとめる方向で急ピッチの作業を進めていたが、自民党内の反発を横目ににらみ、足踏み状態になった。」、こう述べた上で、「「法科大学院はできないのではないか」「改革審会長だった佐藤幸治・推進本部顧問会議座長が、抗議の意味で辞職しそうだ」などといった観測が流れた。」とまで報道をしております。 今回のこの法案は、最初にも申しましたように、司法制度改革の第一歩として位置付けられるものであり、この法科大学院を軌道に乗せられるかどうか、法曹養成制度改革をどう実効あるものにするかどうかは、司法制度改革全体の成否を担うものだと思います。 予備試験によるこのバイパスルートの拡大というのは、先ほどの報道にもありますように、受験予備校の強い意向もありますし、企業法務の関係者を多数合格させたいという大手企業の思惑もあります。そうした意を受けてもしこの意見書の趣旨をゆがめるというようなことがまかり通りますと、これが第一歩の法案なだけに、今後のやはりあらゆる検討会の議論にも悪影響を私は及ぼしかねないと思うんですね。検討会がどんなにこの意見をまとめても、自民党の一部などからの圧力が掛かりそうになるということで、事実上の自主規制みたいな議論にもなりかねないと思います。 報道では、自民党内には「「こんな意見書をだれが作ったんだ」と言い出す議員もいた。」と、こういうことが言われております。審議会から営々とした国民的な議論を積み重ねてきたことが、この法案化の最後の段階でゆがめるようなことはこれは絶対あってはならないと思うんです。 そういう点で、そういう自民党などの圧力も排して、やはりこの意見書が最大限の尊重をもって実施をされていくという点での法務大臣としての御決意をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 各党いずれも非常にこの問題については御熱心に議論していただきまして、もちろん与党の中にも法曹御出身の方もたくさんいらっしゃいますし、そういう方々は御自分自身の経験も考え合わせて大変に熱心な御意見が開陳されたところでございます。 今、事務局長が御説明申し上げましたようなことで、事務局といたしましてそれらの御意見を十分拝聴しながら、かつこの審議会の意見書の趣旨というものを尊重し、そしてどのように設計したらいいかということで、大変苦労いたしましてこのような御提案申し上げているような内容になって今御審議いただいているわけでございますが、決してどなたがどうおっしゃったからとか、どの党がどういう御意見だからとかいうようなことで左右されたものではございません。 今後もそのようなことがないように十分留意していかなければならないと思っております。
○井上哲士君 この審議会の意見書が本当に最大限尊重されるという点で、大臣の御努力を改めて求めておきたいと思います。 次に、新しい司法試験についてお伺いをいたしますが、二〇一〇年まで、現行司法試験と予備試験の合格者数の問題ですが、両試験の合格者の割合を決めておくのは適当でないと、こう言われておりますが、現実には、修習などの関係もありまして合格者数の総枠というものはあると思うんですね。法科大学院が中核だということを運用面でも貫くということになりますと、この現行司法試験の合格者数というのはどういうふうに考えるんでしょうか。
○政府参考人(寺田逸郎君) この点については再三事務局の方からお答え申し上げておりますように、基本的には現段階で何とも申し上げられないわけでございます。例えば、法科大学院が一体幾つできて何人卒業するのかということも、現時点では全く分かっていないわけでございます。また、予備試験というもののレベルは法科大学院卒業と同等のレベルでございますが、法科大学院と同等のレベルというのも一体どの程度のものなのかということも、現時点では全く分からないわけでございます。 いずれにいたしましてもこの点につきましては、先ほど申しました司法試験委員会が最終的に、今申し上げたようないろんな事情を総合して最終的にお決めになるというふうに理解をいたしております。
○井上哲士君 あくまでも法科大学院が中核ということに基づいた運営を改めて求めておきたいと思います。 じゃ、その現行司法試験の合格者数と将来の予備試験の合格者数の関係というのはどういうふうになるんでしょうか。その枠が移行するとか、そういうことではないということですか。
○政府参考人(寺田逸郎君) 現行試験の合格者数は、移行時期の五年間におきましても、基本的には現在の水準というものを前提に合否の判定がなされます。これに対しまして予備試験でございますが、これは先ほども申し上げましたように、法科大学院の修了と同等の程度を本当に有しているかどうかというレベルの判定でございますので、その二つには関係は全くございません。
○井上哲士君 じゃ、その新しい司法試験の内容でありますけれども、この法科大学院を中核とするという観点から、端的にどういう工夫がされるのか、これもお願いします。
○政府参考人(山崎潮君) 一つは、試験科目が公法系、民事系、刑事系と大きく三つに分けられることになります。この公法系の中には憲法と行政法を含みます。民事系の中には民法、商法、民事訴訟法を含む、刑事系が刑法、刑事訴訟法、これを含むものでございます。 これは、ある例えば一つの社会事象がございまして、それについては実体法規の適用も問題になるし、裁判に行ったらどういうことが問題になるか、そのすべてがいろんな点で問題になるわけでございますので、それを今までは別々に試験で聞いているわけでございますが、これを融合したような問題、これによってすべての事件について解決能力があるかどうかということを問うような工夫をするということでございます。 これは、法科大学院の中でも基本的な科目はちゃんとそれぞれで教えていただきますが、今度それを融合したようなそういう講座も作っていただいて、そこの解決能力を磨くという教育をしていただきます。それを受けた試験という工夫をしているわけでございます。 それからもう一点、これは工夫というよりも役割分担でございますけれども、口述試験につきましては、これは法科大学院で双方向的な教育、少人数で徹底した議論による教育をしていくわけでございますので、そこで単位を取り修了認定を受ける、これは厳しくやるということは連携法等にも書かれておりますので、そういうところを通過しているという者については能力が備わっているというふうに見まして、ここでは、司法試験では試験を行わないというような連携を行うというようなところに特徴があるということでございます。
○平野貞夫君 今日は一回目でございまして、総括的な意味で基本問題についてお尋ねをしたいと思います。 朝から各先生方がるる御指摘されているように、この法科大学院設置関連法案の一番の問題は、司法制度改革審議会の意見書、それから政府で決定されました司法制度改革推進計画、この二つの基本的な姿勢からかなり逸脱しているといいますか、離れているといいますか、そういう趣旨でこの法案が作られているということを指摘せざるを得ません。 そのためにいろいろ逸脱している部分の問題を細かなところからちょっとお聞きしたいと思うんですが、まず法科大学院の方の法律の名称はこれはこれでいいと思うんですが、同時に出されております、これは二つの法案を一つにしておりますが、司法試験法及び裁判所法の一部改正案という名称ですが、これを提出した官庁というのは法務省じゃないですね。
○政府参考人(山崎潮君) 私どもですから、内閣でございます。
○平野貞夫君 その司法制度改革推進本部というのは、内閣のどこにあるんですか。
○政府参考人(山崎潮君) 内閣そのものでございます、本部長が総理大臣でございますので。
○平野貞夫君 そうしますと、事務局の位置付けというのは内閣官房の中にあるというふうに理解していいですか。
○政府参考人(山崎潮君) 官房というか、この司法制度改革推進本部という組織ができておりますので、そこの事務局という位置付けでございます。
○平野貞夫君 そうしますと、普通の法律案なんかとは違って、最高責任者は総理大臣ということでございますね、この法案の提出の。
○政府参考人(山崎潮君) 総理大臣でございます。 それで、国会等の対応につきましては、総理大臣から御発言もございまして、副本部長でございます森山法務大臣にお願いをする、こういう形を取らせていただいております。
○平野貞夫君 私、法務大臣が法務省として提案される場合には、司法試験法あるいは裁判所法の改正案という名前でいいと思うんですが、少なくとも内閣総理大臣が司法制度を抜本的に変えようという意図で出されるなら、答弁なさるのは法務大臣で結構なんですが、少なくとも、例えば司法制度改革に伴いとか、あるいはもうちょっと譲ったとしても法科大学院の設置に伴いとか、そういうまくら言葉をもって内閣から提案すべき形を取るべきであったと。 私、三十年ぐらい衆議院の事務局にいたものですから、これは衆議院からもう来ていますから法案の名前の修正要求はしませんが、そういう姿勢が、そういう内閣に司法制度の審議会の意見書、その誠意を持って実現するために法案を出すというんだったら、法律の名前の付け方から、僕はもうちょっと誠意というか熱意があってしかるべきじゃなかったかという意見を申し上げておきます。これはもう答弁求めませんから。 そこで、私は素朴な質問をいたしますが、これは意見書のころからの問題だったと思うんですが、法科大学院という法科という言葉ですね。これはかなり古いですね。明治時代に東京法科大学というような名前がありましたね。この法科大学院という法科という名前を採用した理由といいますか、例えば法曹大学院でもよかったと思うんですよ。それから、法学大学院じゃちょっとおかしいですかね。この法科という言葉を採用した理由というか根拠を。
○政府参考人(山崎潮君) 突然の御質問で、ちょっと私もそこのネーミングについては、私がこの任に就いたときにはもう法科大学院ということで、これは意見書も全部そういう形になっていると思いますけれども、決まっておりまして、ちょっとそこは調べておりません。また後刻、分かりましたら御説明に参りたいというふうに思います。
○平野貞夫君 分かりました。私も、別に法科で悪いと言っているわけじゃないですけれども、ちょっと時代がかっているなという印象を持っています。もっといい名前があったんじゃないかという、そういう考えを持っていますから、それを申し上げておきます。 さて、大臣、この法科大学院の法律案の提案理由とか法案の最後の理由書とか、それから法曹養成の基本理念の冒頭に、国の規制の撤廃又は緩和の一層の進展云々といういわゆる規制撤廃又は緩和という一つの考え方を冒頭に持ってきておるんですが、これには何か理由はありますか。
○国務大臣(森山眞弓君) 特に理由ということは御説明がしにくいんでございますけれども、この内外の社会経済情勢の変化の典型的なものといたしまして、国の規制の撤廃又は緩和の一層の進展ということを挙げたわけでございます。
○平野貞夫君 大臣、この審議会の意見書と法案の一番の違いはそこなんですよ。そもそも、私たちが認識していた法科大学院の設置、それから司法制度の抜本改革というのは、規制撤廃とか緩和のためじゃないんですよ。それを冒頭に出しているところに、さっき井上委員が指摘した、経済の何か一つの規制撤廃、緩和に伴う様々な用事が一杯できるからこういう制度を作るんだという非常に軽いものになるんですよ。 ここは、意見書の理念の中にはいいこと書いているんですよ。我が国は、直面する困難な状況の中にあって、第一、政治改革、行政改革、地方分権推進、その後に規制緩和等の経済構造改革、もろもろの改革に取り組んできた、こういう認識ですよ。だから、私は、法曹養成の基本理念というのはもっと自由で公正な社会の構築とか、そういう本来、法の正義を貫く諸制度に今欠陥があるわけですから、規制緩和だとかこんなことは一種の社会状況ですから、ロースクールを作る理由のトップに挙げることじゃないと思うんですよ。もちろんそれも関係あることは認めますが。 やっぱり司法制度の抜本改革という、それは法社会の正義と公正をより一層適切、正確なものにしようということで改革が起こっておるわけですから、それを冒頭に持ってくるべきじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(森山眞弓君) 大変ごもっともなお説だとは思いますけれども、この文章は必ずしも名文とは思いませんが、そのような気持ちを表したつもりなんでございます。 先ほども申し上げましたように、内外の社会経済情勢の変化の典型的なものといたしまして、国の規制の撤廃又は緩和の一層の進展というのを挙げまして、これはですから主なる部分は内外の社会経済情勢の変化というところにあるわけでございます。 そして、いわゆる事前規制型社会から事後監視型社会への転換等の社会経済情勢の変化に伴いまして、法の支配の理念に照らして、より自由かつ公正な社会の形成を図る上で法及び司法の果たすべき役割が一層重要なものになることから、新たな法曹養成制度を整備することにしたということでございまして、おっしゃる気持ちとそう違わないと存じます。
○平野貞夫君 いや、私は大分違うと思うんですよ。といいますのは、アメリカン・グローバルスタンダードの一つの影響を受けてこういう流れになっておるわけなんですが、レーガン大統領とかサッチャー首相がやった規制緩和なり撤廃は今評価が様々な評価になっているんですよ。決してプラス評価だけじゃないんですよ。 そういう意味で、例えば、どうも司法改革そのものがそういうアメリカン・グローバルスタンダードの流れの影響を受けてやられていると。それは会社法とかそういう部分ではやむを得ない部分があると思いますが、これから出てくる会社更生法なんかはまた最たるいろんな議論があると思いますが、ここ数年やっている商法改正なんか議員立法も含めて良かったか悪かったか分からぬ。相当見直し、チェックせないかぬ、今すぐもう来ていると思いますよ。そもそもアメリカで規制緩和、規制撤廃してできたエンロンとかああいう会社が問題を起こしているでしょう、今。しかも、根本的な会計監査、会計責任の問題で、アメリカの資本主義というのは決してまともなものじゃなかったということが証明されている。 だから、そういう流れの中の言葉というものは、僕はそれはやっぱり、法律の詳しいことを知らないからこういう言葉にこだわって言うわけじゃないですけれども、やっぱり理念という場合の用語の並べ方、使い方というのは物すごく大事だと思っているんですよ。少数会派ですから修正要求する数がないから議論するだけですけれども、本当はここの「法曹養成の基本理念」の文章は書き換えしなきゃ駄目ですよ。我々は、司法制度の改革というのは、こんな経済の動向の都合によって日本の司法制度を変えるということが、一つの理由ではあるんですけれども、基本的な理由とは思ってなかったんですよ。 さすが、三月の閣議決定した司法制度改革推進計画の中にもそんなこと書いてないんですよ、規制緩和だとか撤廃だということ。「高度の専門的な法律知識、幅広い教養、豊かな人間性及び職業倫理を備えた多数の法曹の養成及び確保」、このために法科大学院が要るということを書いているでしょう。そこまでは健全だったんですよ。そこから法案を作る間に不健全になったんですよ。これはやっぱり大事なことなんですよ。 抽象論ばかり言ってもしようがないですけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(森山眞弓君) 今おっしゃいました文言は、法科大学院教育と司法試験等との連携等に関する法律の第二条に、「多様かつ広範な国民の要請にこたえることができる高度の専門的な法律知識、幅広い教養、国際的な素養、豊かな人間性及び職業倫理を備えた多数の法曹が求められていることにかんがみ、」というふうにそっくりそのまま使わせていただいておりまして、気持ちは全く変わらないというふうに私は思っております。
○平野貞夫君 気持ちが変わらないということで、妥協するわけじゃないですけれども、この話はこれで収めますが。 山崎さん、山崎さんと言ったらいけませんね、山崎政府参考人、法科大学院で何を教えようとするのか。法科大学院の目的といいますか、それを説明してください。
○政府参考人(山崎潮君) 法科大学院、まず将来のプロを育てるということが大きな目的でございます。そのプロを育てるためには、まずどうしても法律が手段になるわけでございますので、その理論的な、基礎的なところをまずきちっと理解をしてもらう。そこで応用能力をきちっと付けてもらうということでございます。基本が理解できれば応用力も付いてくるわけでございますけれども、そういうようなことがまず第一でございます。 それに加えまして、今、これから仕事をやるわけですから、実務で行われているようなことも、試験を受かって今教育しているところを前に少し持ってきて、そこでも教えようと。そこで教える内容として、きちっとした法曹倫理とか、そういうような人格的な厚みを増すような教育もその中でやっていきましょうということでございます。 それとともに、プロになったときに、このような高度、複雑な社会でございますので、それぞれのかなり専門家が育っていかないと国民のためにならないということでございますので、その専門性を十分に付けてもらう、こういうような多様な目的のために法科大学院を設けたと、こういうことでございます。
○平野貞夫君 そうすると、やはり今の説明ですと、司法試験を受けるために作った大学院ですね。
○政府参考人(山崎潮君) ここを卒業すれば受験資格が出ますので、そういうところではつながっておりますけれども、それだけではないということでございます。受かった後にどういう専門性のある分野で活躍できるか、その基礎も学んでおこうと。そういうような、例えば知的財産権、こういうものについて学んだと。そしてそれが、司法試験の中でも選択科目がございます。選択科目、幾つかこれから決めることになりますけれども、そういう中であるいはそこへ科目として置いて、そうなれば一生懸命勉強もすると思いますけれども、そういうようなことで、出た後のところまで基礎を磨こう、こういうことでございます。
○平野貞夫君 今朝から何回か、別に法科大学院というのは司法試験を受けるための、司法試験のためだけの大学院ではないという答弁をなさっておるんですが、しかし、この仕組みはもうそうなり切っているんじゃないですか。例えば、司法試験予備試験を受ける。予備試験の目標というのが、法科大学院を修了したと同じ能力があるかどうかをテストするのが予備試験だと、こう書いていますね。これは平成十七年から始まるんですか。 何とおっしゃっても、司法試験のためなんじゃないですか、この法科大学院というのは。法律の仕組みが。
○政府参考人(山崎潮君) まず、予備試験は平成二十三年から始まるということになります。 確かに御指摘のとおり、そこを卒業すれば受験資格ということになりますので、直接的にはそこに結び付いていることは間違いございません。ただ、それだけの目的ではないということでございます。
○平野貞夫君 ちょっと別の角度からお聞きしますが、経済的な事情とかいろいろな事情で法科大学院に行けない、別のルートで司法試験を受けて法曹人になろうという人だっていると思います。そのために予備試験という制度があると思うんですが。どうもそういう人たちの登用が極めて狭くなる可能性があるという、この仕組みで、それを懸念をします。 あれは大正時代でしたか、滝の白糸という話がありましたね。水芸人が学費を出して、検事さんになって、私は子供のころ無声映画か何かで見たことがあるんですが、で、裁かれるという。しかし、ああいう苦労をした法曹人が本当の幅広い人間味と世の中の苦労を知っているんですよね。どうもこのシステム、私はもちろん反対はしませんけれども、この大学院システムというのはそういう人生の本当に苦労した人を育てられるかどうかというのを疑問に思っておりますが。 質問として言いたいことは、放送大学というのがございますね、放送大学では法科大学院というのは理論的に設けられるんですか、理論的に設けられないんですか。
○政府参考人(山崎潮君) 現在、例えば通信制の法科大学院というものだとそういう可能性はあるということでございます。これはいわゆる普通の大学院、普通というか、毎日通うような大学院以外にも通信制とかいろんな多様な目的で考えられているものでございます。
○平野貞夫君 理論的には放送とか通信による大学でもって法科大学を作ろうと思えば作られないことはないという、そういうコースは残されているというふうに理解していいですか。
○政府参考人(山崎潮君) ちょっと不正確だったかもしれません。今検討中ということでございます。
○平野貞夫君 是非そういうことができるような方向をひとつ残しておいていただきたいと思います。 広い意味で今までの議論に関連すると思いますが、ちょっと公安調査庁の長官にお尋ねしたいと思います。 昨日、衆議院で、衆議院の外交防衛委員会で、外務委員会と言うんですか、衆議院は。いわゆる脱北者、北朝鮮から脱したと言われる青山さんと言われる人を参考人に招致して、公文書を出して、その日になって断ったという、議会の手続ではもう大不祥事が起こっておるんですが、その後、民主党でヒアリングをやったと聞いて、報道があるんですが、かなり個人のこともお話しし、証言されているようですが。ちょっと私、気になっていますのは、その青山さんが、現在も日本で北朝鮮の工作員が諜報活動をしていると、こういう見方をしたという報道があります。 公安調査庁として、この見方に対してどういう御見解をお持ちか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(町田幸雄君) 青山さんという人物、それからその発言内容の信頼性というんでしょうか、そういったものを私ども確認できておりません段階なので、その発言内容それ自体については私どもコメントできないわけであります。 ただ、私どもは、御指摘の北朝鮮の工作員等が諜報活動を行っているかどうかを含めまして、北朝鮮側の動向につきましては、従来どおり今後とも十分調査を行ってまいりたいと考えております。
○平野貞夫君 青山さんの見解に対してコメントをするのは、それは長官として私も無理だと思いますが、青山さんは、現在でもいわゆる平壌宣言が行われた後でも諜報活動を北朝鮮の工作員は行っていると、こういう認識です。 今の長官の答弁は、諜報活動を行っているとかなんとかということではなくて、調査の対象にしているという、こういうお話ですね。となると、これは活動を行っている可能性があるという前提で理解してよろしいですか。
○政府参考人(町田幸雄君) 私どもといたしましては、先ほど申しましたように、そういうことを含めた北朝鮮側の動向につきまして従前から関心を持っているわけですが、今後ともその関心を持っていきたいと、こういうことをお答えしております。
○平野貞夫君 はい、分かりました。 入管局にお尋ねしますが、青山さん自身が御自分で話されているわけなんですが、中国籍であるということ、それから偽造戸籍で取得した旅券を使って日本に入国している、現在は中国人として首都圏に住んでいると、こういうことを青山さん自身が著書とかそういうところで発表されているわけですが、入管局としては、本人のこう言っていることを確認されていますか。
○政府参考人(増田暢也君) ただいまお尋ねの人物については、お答えは差し控えさせていただきますが、御本人だけでなしに関係者のプライバシー等がございますので、この点についてはお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○平野貞夫君 なるほど。それじゃ、いわゆる脱北者と言われる人で、日本国籍を持っているかどうかはともかくとして、日本に関係して日本に現在住まわれている、これは個別に人の名前を言えとかなんとかということじゃございませんよ。そういう状況は、青山さんのような状況、複数現在日本に存在していますか。これは答えられませんか。
○政府参考人(増田暢也君) ただいま御質問の、仮にいわゆる脱北者と呼ぶにして、先般、約四十人ぐらい我が国に帰国あるいは入国しているというような報道がなされたことは承知しておりますけれども、その実態につきましては入国管理局としては承知しておりません。
○平野貞夫君 これは、入国するときにやっぱり入国管理を通ってきているはずなんですけれども、これ管理局としてシステムとして掌握できないものなんですか。できないはずはないと思いますがね。じゃ、どういう、密入国ですか、彼らは。
○政府参考人(増田暢也君) どのような形で我が国に入国をしたのかを承知しておりませんので正確に申し上げることはできませんが、一般論としてお答えいたしますと、北朝鮮に帰還した方々がその後我が国に入国される場合、何らかの渡航文書を所持して入国されることが考えられます。その場合には、その所持されている渡航文書の記載内容とか身分関係を確認いたしまして、その方々の具体的な事情に応じまして、入管法の定めております在留資格、例えば日本人の配偶者であるとか、あるいは定住者であるとか、あるいは短期滞在とか、それらの在留資格を付与することが一般的には考えられます。
○平野貞夫君 時間の関係もありますので、余りそのことをしつこく聞きませんが、要するに報道では、四十人ぐらいのいわゆる脱北者という人が日本に現在いるだろうと報道は伝えられていると。その人たちの入国については、今御説明の、一般論として今御説明したような形で何らかの形で文書を持ってきて、それに基づいて日本に住まわれているだろうと、これ一般論として。そういうことが確認をできましたということで質問を終わりますが、法科大学院関係の質問については、また後日取り上げたいと思います。 終わります。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 衆議院の議事録を見ますと学費についての質問がありますし、今日も午前中、奨学金についての質問も出ております。 ロースクールの学費について、これは衆議院でかなり議論になっているのですが、学費についての見通しについて教えてください。
○政府参考人(工藤智規君) それぞれの大学の授業料につきましては、それぞれの設置者が御判断いただくことでございますし、まだ法科大学院、立ち上がってございませんので、未定でございます。 ただ、昨年、推進本部の方で御調査されて、公私立大学の状況について寄せられた回答によりますと、回答が得られたその四十七大学のうち、百万円、年間でございますけれども、年額で百万円以下の授業料を検討中という大学が五大学、百万から二百万の間が二十六大学、二百万から三百万の間の授業料を検討中が十六大学と、いろいろ多様でございます。 ただ、いずれにしましても、しっかりした教育を行うために若干コストが掛かることが見込まれますので、若干高額の検討がなされていると承知してございますが、実際には、開学いたしますとそれぞれの大学間の競争関係も働きましょうし、更に合理的な授業料設定がなされることを期待しているところでございます。
○福島瑞穂君 授業料については、国公立とそれから私立で差異は出てくるのでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) これは、先ほども申し上げましたように、それぞれの設置者の御判断でございますので、すべての大学が同じということはなかなか想定しにくいかと思います。
○福島瑞穂君 そうしますと、今の時点でも三百万、一年間の授業料が三百万と、三百万ぐらいになるだろうと答えたところもあるわけですが、このロースクールは大体三年ということでよろしいですか。 二年というのと三年、三年が原則で短縮できるというのがあるんですが、この文章を見ますと、原則三年という書き方があるんですが、三年ということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) これは、既に御承知のとおり、別に法学部を出る出ないにかかわらず、つまり法学的な基礎を有しているかどうかではなくて、三年間みっちり勉強していただいて、しっかりした法曹人を養成しようということが提言されてございますので、三年間の標準修業年限が予定されています。 ただ、一部、法学部卒業者だけじゃなくて、法学的な基礎を有する方については一年以下の短縮があり得るという制度設計になっております。
○福島瑞穂君 済みません、短縮される場合について、もうちょっと説明してください。
○政府参考人(工藤智規君) 多様な法曹人の養成ということで、法科大学院に入学するに当たりましては、法学の専門知識を問う試験ということではなくて、法曹人としてあるいは法科大学院で修得するのに必要な基礎的な素養といいますか、分析力とか判断力とかいろいろございますが、そういう素養を試す試験をまず全国共通で行おうではないかというのが一つあります。 それから、それを経て各個別の大学ごとに個別の試験があるわけでございますが、そこにおきましても単に法律の知識を問う専門試験だけではなくて、面接あるいは小論文等によりまして、それまでの法学部以外も含めた学部レベルでのいろんな学業成績でございますとか、あるいは実社会等での体験等を問いながら総合的に判定して入学していただこうという制度設計でございます。 そういう中で、他方で、実は法科大学院で予定しているカリキュラムのうち、一部の授業科目について既に勉強していると。それは法学部出身者だけではなくて、自学自習もございましょうし、ほかの学部でも法学部の授業を受けて一定の授業をする場合がございますので、そういう方々については、法律、どれぐらいのレベルの知識、能力があるか更に個別の試験をいたしまして、その結果、三年間の予定している修業年限のうち一年以下の部分については単位を修得したものと見なすことによって単位も軽減され、修業年限も一年以下短縮されるという制度設計でございます。
○福島瑞穂君 じゃ、また確認しますが、ロースクールで今の話だと全国的、統一的なロースクールに入る際の試験をやる、その後個別的にというふうにおっしゃったんですが、そうしますと共通一次試験のような形で全国の、例えば、ロースクールが何校になるか分かりませんが、百校ロースクールで統一試験を行うと、第一次試験ということになるんですか。
○政府参考人(工藤智規君) 法科大学院については外国、特にアメリカで大変長い間の歴史の中で定着しているわけでございますが、アメリカの仕組みなども参考にしながら、専門家の御検討を経てきたものでございます。そういう中で、アメリカでは御承知のようにLSATという共通試験が行われておりまして、それに似た仕組みを導入することによって多様な人材を確保できるのではないかということが検討されております。 したがいまして、それは個別の大学ごとに適性試験というのも、大変労力もかさみますし全体の統一性ということからも問題がございますので、現在のところ、法科大学院の準備を進めております大学関係者で法科大学院協会の準備会のようなものを任意にお作りになっていらっしゃいまして、そこが中心になってみんなで協力してこの適性試験をやろうじゃないかということが検討されている段階でございます。
○福島瑞穂君 ロースクールの学費で百万ぐらいから二百万、三百万というお答えなんですが、三年間行くとしたら九百万掛かります。そうしますと、例えば、私は実は父親はサラリーマンだったんですが、サラリーマンの家庭だと医学部に行こうとはやっぱり思わないわけですね。国公立がすごく難しいので、その実力はないと。私立に行くとしたら、私立の医学部に行くお金はちょっとうちは無理かなと子供心に思うわけですよね。そうしますと、九百万、三年間払える家庭というのは非常に限定するんじゃないか。 現に衆議院の中の議論でもありますが、うちは余りお金が、そんなに、今の例えば大学院ですと六十五万円大学院は掛かりますが、それに比べてもうんとロースクールは高いわけですね。そうしますと、衆議院の議事録でもありますが、自分のところは三百万とか九百万親に負担はさせられない。そうしますと、別の予備試験、自分はロースクールに行かないと、ロースクールに行くお金は親に負担させられないから、今は不況もありますしリストラもありますから、そうしますと予備試験を受けようということの話が出てきます。そういう意味では非常にある意味で、ある程度裕福でない限り行けない大学になってしまうんではないか。 それから、もっとちょっと言いますと、将来いろんな問題が起きてくるんではないか。例えば、ロースクールのレベルの維持を、非常に良くして、少人数のクラスでやろうとすると、いい教授を呼び、ある程度の年収を保障しなくちゃいけない。つまり、いい授業をやろうとすればするほど大学側はお金が掛かるわけです。そうしますとそれが学費に跳ね上がると。つまり、安く上げようとするといい授業が提供できない。このジレンマで、結局大学院に行く人がお金を払うということになれば、非常にこれはいいロースクールを作ろうと思えば思うほど学費が高くなってしまう、このジレンマがあると思います。 そうしますと、結局、今司法試験を受けるためには受験料を何千円か払うだけで済むわけですが、司法試験に行き着くまでに物すごくお金が掛かってしまう。これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) 経済的理由で法科大学院に進むことを断念せざるを得ないということはあってはならないことでございまして、今回御審議いただいてございます連携法の上でも、国として財政上の措置も含めて適切な措置を講じるべきということがうたわれているところでございます。 私ども、所管のところでいいますと、学生に対する奨学金としまして育英会を通じた奨学金の充実に年々努力しているところでございますが、私どもとしても今の育英会の貸出しの水準でよろしいかどうか、来年の夏が一応正念場だと思っておりますけれども、それに向けて更に検討する必要があると思っておりますし、さらに、奨学金につきましては、民法法人でございますとか、あるいはアメリカほどではないんですけれども、各大学が個別に奨学金を出しているケースもございますし、さらに、政府系金融機関や民間等を含めまして、各種の教育ローンの制度もあるわけでございます。それらも含めて、多元的な支援の在り方を総合的に検討していかなきゃいけないと思ってございます。 それから、念のため申しますと、確かに今の司法試験の仕組みと大きく変わるわけでございますが、衆議院での参考人質疑の中で参考人からも述べられていたことでは、現在でも司法試験、必ずしも一回では通らない方が多いわけでございますので、何回もチャレンジする中で途中途中随分予備校にも通っているではないかと。平均合格年齢も随分高くなっているわけでございますが、予備校に払うお金を考えれば、法科大学院はそんなに高く、かなりコスト負担ということではないんではないかという御意見も述べられておりましたけれども、それにもかかわらず、おっしゃいましたように、経済的に困難な学生でも、どなたでも教育の機会が与えられますように、私どもも最大限の努力に努めてまいりたいと思っております。
○福島瑞穂君 予備校は確かにお金は掛かりますが、でも三年間で九百万ということは掛からないわけですよね。それプラス、授業料が三百万であれば生活費その他のお金も掛かるわけで、やはりかなり親の年収が高くなければ、要するに授業料で三百万であれば、生活費が掛かるわけですから、あるいは本代やいろんなもの掛かるわけですから、やはり経済的な負担は非常にあるというふうに思います。その点については、補助の問題になるのか分かりませんが、広くいろんな人から法曹を養成していくためによろしくお願いします。 レベルの維持をどうやって行うのか、一クラスの学生数はどうなるのか、教員の確保に関してはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) 私ども、残念なんですけれども、大学が大変今増えてございまして、四年制と短大を含めますと千三百校近い学校がございます。多いとするか少ないとするかなんでございますが、その中でしっかりした大学等ももちろんございますし、あるいはどうかと言われている大学もあるのは大変残念なことでございます。 特に、今回の法科大学院というのは、正にプロセスの養成としてしっかりした中身の濃い教育を行うことが期待されているわけでございます。そのため、司法制度改革審議会の最終意見を受けまして、私ども中央教育審議会の方でも大変熱心な御議論をいただきました。この法案が成立いたしますと、それを受けまして法科大学院の設置基準を制定し、あるいは別途、学校教育法の改正でお願いしていますように、第三者評価制度の位置付けもすることにしてございます。 私ども、大学院設置基準の中に、やはり教育レベルの一定の、フレームワークとして、大枠として一定水準を確保する、これまでせっかく審議会で御議論いただいた趣旨が没却されませんように、設置段階でまずケアをするというのが一つございますし、設置後は、第三者評価を通じましてその水準が低下しないように、しかも、万が一にでも低下するようなことがありましたら今度は改善勧告などをいたしまして、言わばほったらかしにしないと言うと言葉は悪いんでございますけれども、あくまでも今回いただいております司法制度改革の趣旨に沿った運用を努めるような制度設計になっているわけでございます。
○福島瑞穂君 制度上、非常にジレンマがあると思います。今まで、大学院、大学であれば、それほど中身について一定の水準を維持しているかどうか、医学部だってそんなことをやっていないわけですよね。今の段階で、医学部に対して一定の水準を維持しているかどうかということはやっていらっしゃらないわけですよね。そうだとしますと、このロースクールができることで、水準を維持するということで介入をする、介入と言うと言葉が悪いですが、評価をしていく。かといって、ほったらかしにしておくとどういうロースクールができるか分からないという非常にジレンマがあると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) 今や大学といいますか、高等教育の水準というのは国際競争にさらされてございます。そういう中で、アメリカでは既に大学評価の歴史が一世紀以上もあるわけでございますが、ヨーロッパ諸国、それからお隣でいえば中国、韓国もここ二十年ほど大変大学評価の仕組みを整備して、力を入れてきてございます。 そのために、私ども文教の方で御審議いただいてございますけれども、学校教育法を改正いたしまして第三者評価という仕組みを法制化しようとしてございます。 これは、国が監視し、介入して大学の質をということではございませんで、仕組みとしまして、大学の設置認可、国の関与として設置前の設置認可という関与があるわけでございますが、これをできるだけ緩やかにしながら、かつ一定の水準以上を確保した形での設置認可を専門家の方々による審議会でお願いして、設置後のアフターケアにつきましては、大学関係者等によりまして作られる第三者評価機関によりまして、大学自らの責務として水準の維持向上を図っていくような仕組みにしようじゃないかと。これは諸外国の例にも倣いまして、真剣な議論の結果、こういう制度にしようじゃないかという御提案を申し上げて、国公私の大学関係者からも御賛同を得ながら準備を進めているところでございます。 それから、先ほど御質問あった中で答弁漏れがございましたが、授業を行う学生数についても、しっかりした法科大学院教育ということで、できるだけ少人数で、多方向、双方向での密度の濃い授業が行われるものである必要がございますとか、あるいは実務家教員等の確保につきましても、今、法曹三者と大学関係者で準備、検討のための懇談会なども行われておりまして、法曹三者の方々が法科大学院に参画しやすいように、私どもも設置基準の規定の上で弾力的な取扱いを予定してございますし、さらには、これからの法改正でまた御審議いただくんでございましょうけれども、弁護士の兼職・兼業の制限の緩和でございますとか、いろんな手だてなども講じながら、実のあるものにしてまいりたいと思っております。
○福島瑞穂君 以前もここで質問しましたが、司法試験という制度は余り、問題点もあるとは思うのですが、基本的に、学歴、年齢、性別、国籍ですね、差別が基本的にないと。女性差別がない試験ですし、年齢制限も基本的にない試験ですし、学歴差別もないと。要するに、中学校卒業でももちろん試験を受けられるという試験です。 それが、今回、とにかくロースクールに基本的に行くことを前提とするわけですから、例えば、今不登校やそれから高校中退の子供たちが多いという現状で、このロースクールが非常に実は公平、多様性ということを非常に阻んでしまうのではないか。ちょっと変な言い方なんですが、ロースクールに行こうと思うと、学部時代、本当に優を取って、教授の御覚えめでたく、きちっとやらなくちゃとかというふうなことはないでしょうか。 あるいは、選抜をするわけですから、企業の就職の採用がそうですが、差別はしてはいけないと、これは森山大臣がずっとやってこられたことですが、実は、何か面接やそういうことでやると、実は差別がその中に入ってしまう。むしろ、恨みっこなしの試験の方がずっと公平だというふうに思う面もあるのですが、その点についての配慮はどうでしょうか。あるいは、女子学生が行きたいと思って、教授がセクシュアルハラスメントをするとか、何かそういうことはないでしょうか。
○国務大臣(森山眞弓君) 御指摘のとおり、現在の司法試験というのは、だれでも受けることができるという意味で、開かれたものでございます。新しい法曹養成制度の下におきましても、法科大学院において公平な入学者選抜がまず行われるように、そしてその教育や修了認定について差別的な取扱いがなされてはならないというのは当然のことでございます。 また、法科大学院を経由しない者にも法曹資格を取得する道を開くために予備試験の制度を設けるということにしておりますが、予備試験については、新たな法曹養成制度の理念を尊重しながら、現在の司法試験の開放性をも考慮して、受験資格は設けないことにしているわけでございます。 私の個人的な感じでは、このようなシステムの方が女性の合格者が増えるんではないかという感じさえいたしまして、そういう意味では全く公平な差別のない仕組みでなければならないし、そうありたいと考えております。
○福島瑞穂君 予備試験とロースクールのことはほかの同僚委員も何人か質問されています。 私が思うには、今、十五、十六、十七、十八、あるいは大学生の人たちが自分は将来どうしようかと。ロースクールに行けばある程度受かるかもしれないが、授業料が高いと。予備試験に行くと授業料は掛からないけれども、予備試験の枠が非常に狭くなってしまって、受けていると実は本当に困難な、今の司法試験よりももっと困難になるかもしれない。 つまり、制度の変革のときには仕方ないかもしれませんが、制度設計をどうするか、そのロースクールと予備試験の関係をどうするか、人数をどうするかということが今の段階では分からないわけですね。にもかかわらず、子供たちには進路を選択せよとやるわけで、随分これはしんどいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 確かに、御指摘のとおり、法科大学院修了者と予備試験ルート、これの数で決めるということは現段階では難しいということでございます。 本当に力があればどちらのルートでも受かるということになるわけでございますけれども、それでは受験生もいろいろ不安があるということになろうかと思います。それで、もう少し受験者の動向、それから能力水準等見極めながら、やっぱり受ける方が迷わないような何かの実務上の工夫、これは司法試験委員会等にもお願いをするわけでございますけれども、そういう手だては将来的には講ぜざるを得ないだろうと、講ずることを考えるというふうに思っております。現段階ではそこまでは知恵はないということでございます。
○福島瑞穂君 もちろん、実力があれば何でもできるとは思うのですが、ただ、ちょっと、私が学費についてちょっと食い下がって申し訳ないんですが、検察官、裁判官も給与引下げが行われますし、公務員や裁判官の子供は実はロースクールに行けなくなる事態も、今、裁判官の子供なども多いですけれども、なるんじゃないかと実は思っていると。ですから、奨学金の問題やロースクールの中身については是非お願いします。 それで、司法修習も行われるわけですよね。私がちょっと分からないのは、ロースクールでどうも八割ぐらい受かる、試験には受かるとなっているけれども、じゃ、まず第一の質問は、受からなかった二割の人たちはじゃどこへ行くのか。九百万払ってなれないというと、金返せじゃないですが、一体その人たちは一体どうなるのかということが一点。ではまず、それについてお聞きをします。ロースクールで受からない人はどこへ行くんでしょうか。
○政府参考人(山崎潮君) 試験ですから、やっぱり受からない方というのは当然おられるわけで、それは現在も同じ問題だろうと思うんですね。 それは、法科大学院行って、九百万と先ほどお話が出ておりますが、予備校に行ったってある種の金は掛かるわけですね。そういう中で進路をどうするかというのはそれぞれ個人の選択の問題でございまして、そこを私どもの方で、それはこうすべきだ、ああすべきだと言うことはできない性質のものだろうというふうに思います。 ただ、この法科大学院は、先ほどちょっと答弁させていただきましたが、JDという、法務博士という学位をもらえるわけでございます。この学位を持って他のところに就職をしていくということは、今後の社会の在り方としてそういう傾向になっていくというふうに、それは法科大学院がどれだけ実力を持つかによるわけですけれども、そういう生かし方はあるんではないかと考えております。
○福島瑞穂君 ロースクールと医学部とは同じではないでしょうが、よく、帝京大学の医学部入学における口利き疑惑などが報道されましたが、例えば私立大学と寄附金をめぐる問題。多額のお金がロースクールの運営には掛かるわけですから、私が学校の経営者だったらやはり寄附金が欲しいなというふうに思いかねないというふうには思うんですが、私立大学と寄附金をめぐる危険性は増大しないでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) 寄附金の問題につきましては、かねてから、寄附金というのは任意性と透明性が大事ですということで御指導申し上げてございまして、それとともに、入試の合否に絡んでの寄附金募集についての禁止通知を出しているところでございます。 先般、お騒がせしました件がございましたものですから、このたび改めまして、これまで寄附金等の募集時期を入学手続終了時以降としていたんでございますけれども、四月なら四月の入学時以降、つまり合格が決まって、入学が決まってから募集することによってより任意性がはっきりするということでございますとか、あるいは募集要項等でそういう入学前の寄附金は行わないというのを明記しながら、ブローカーと言うのがいいのかどうかですが、大学以外の第三者が間を取って動き回るようなことがないようにそれを周知徹底するようなことも含めて、改めての通知をしたところでございます。 ただ、今回は、先ほど申しましたように、国の関与としてこういう通知だけで法令的な根拠とするのはなかなか難しいものですから、大学の質の向上という観点から、全体としてこれまでの大学設置基準等も見直しながら整理しなきゃいけないと思っておりますが、これまで、入試に係る縛りといいますか規則が制定されてございませんので、適切な入試を行うべき旨を省令レベルで少なくとも規定いたしまして、それにもとるような行為がありますと法令違反ということになりますので、改善勧告あるいは場合によってはその組織の廃止まで含めた行政措置が取られることを予定されてございますし、あわせて、私ども、国の関与だけではなくて、第三者評価によりましてそれがフォローされ、公にされることによって大学の信望にかかわることになるというような制度設計を予定しているところでございます。
○福島瑞穂君 入学後であれば寄附金ということはあり得るということで、もちろん透明性、公平性は必要なんですが、世の中のお父さん、お母さんは、私立学校で任意だと言われても払わないというのはなかなか難しいんではないかと。三百万授業料があり、任意だと言われながら寄附金を払わないということはなかなか実は難しいんではないかと。とすると、ますますお金が掛かると。その辺について、是非、変な運用がされないようによろしくお願いします。 ところで、ロースクールで国際人権条約やジェンダーやそういう人権教育ということはきちっと行われるのでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) ちょっと今手元に具体の資料持っていなかったんですが、これまで司法制度改革審議会での御論議、それから、それを受けまして、中央教育審議会で法科大学院のカリキュラムの在り方などにつきましても御検討をいただきました。 そういう中で、もちろん基本的な法律科目についての授業は必要なわけでございますが、そのほか、それぞれの法科大学院が特色を持って、例えば知財に強い、あるいは国際関係に強いとかいうような持ち味を生かしたカリキュラム編成をすることが予定されているわけでございます。 その一環として、今お話がありました法曹倫理といいますか、法曹人の倫理的側面についても必要だということが議論されまして、現に大学にアンケートを取りましたところ、かなりの大学がそういう、それに関連いたしました授業科目を設定することを予定していると承知してございます。実際にはそれぞれの大学がカリキュラムを自主的にお決めになるわけでございますから、来年どういう申請がなされるかによりますけれども、各大学における検討段階ではかなりの大学が積極的に取り組んでいると承知してございます。
○福島瑞穂君 司法修習と、それからロースクールの授業はどのように違うんでしょうか。つまり、私のイメージだと、ロースクールはかなり実務に寄ることもやっていくと。実務修習というのも、司法修習というのもあるわけですよね。ですから、その関係はどうなるのでしょうか。
○委員長(魚住裕一郎君) 山崎局長、簡便に。
○政府参考人(山崎潮君) 今回の法科大学院におきましては実務の本当に基礎を教えるということでございまして、それは法科大学院に持っていきますけれども、それ以外はそのまま残ります。残りますからきちっと修習はあるということでございます。 ただ、現在かなり専門的なことを物すごく教えている面もございますので、その辺のところはオン・ザ・ジョブ・トレーニングの方に移行をすると。両方に、前と後ろに移行しまして、残ったところが一年半から一年という形でやるわけでございます。実務修習も当然ございます。
○福島瑞穂君 以上です。
○委員長(魚住裕一郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時五十一分散会