文教科学委員会 第7号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2002/12/03
会議録
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送大学学園法案、日本私立学校振興・共済事業団法の一部を改正する法律案、独立行政法人日本スポーツ振興センター法案、独立行政法人日本芸術文化振興会法案、独立行政法人科学技術振興機構法案、独立行政法人日本学術振興会法案、独立行政法人理化学研究所法案及び独立行政法人宇宙航空研究開発機構法案の審査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房長結城章夫君、文部科学省生涯学習政策局長近藤信司君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、文部科学省高等教育局私学部長玉井日出夫君、文部科学省研究開発局長白川哲久君、文部科学省スポーツ・青少年局長遠藤純一郎君及び文化庁次長銭谷眞美君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大野つや子君) 放送大学学園法案、日本私立学校振興・共済事業団法の一部を改正する法律案、独立行政法人日本スポーツ振興センター法案、独立行政法人日本芸術文化振興会法案、独立行政法人科学技術振興機構法案、独立行政法人日本学術振興会法案、独立行政法人理化学研究所法案及び独立行政法人宇宙航空研究開発機構法案の八案を一括して議題といたします。 各案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○仲道俊哉君 おはようございます。自由民主党の仲道でありますが、今回の特殊法人改革関連法案について質問させていただきますが、まず、トップバッターでありますので、基本的な考え方や一般的な疑問点について質問をさせていただきます。 まず、特殊法人等改革の基本理念でありますが、特殊法人改革が叫ばれる理由に、時代の変遷に伴う役割の低下であるとか事業運営の非効率性、硬直性の顕在化や経営内容の不透明等の三点が挙げられているわけですが、そういうのが一般的に考えられておるんですが、私は、特殊法人に対する国民の不信感や批判は、むしろ民間の不況やリストラ風をしり目に、幾つもの法人を渡り歩く高級官僚の天下りと役員の法外な報酬や退職金にあるのではないかというふうに思います。 そもそも、多くの特殊法人がなぜ多大な累積赤字を抱えるに至ったのかといえば、それは特殊法人の役員の多くが役人出身で、役人的な発想をそのまま事業の運営に持ち込み、採算性や効率性を余り考えなかったからではないかというふうに思います。 そこで、まず初めに大臣に、特殊法人改革はどうあるべきなのか、改革の理念について確認をしておきたいというふうに思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 特殊法人改革は、官から民へ、それから国から地方へという流れの中で、肥大化しました公的部門を抜本的に縮小して、簡素、効率的、透明な政府を実現するために不可欠な改革であると考えております。 経緯といたしましては、昨年十二月に閣議決定いたしました特殊法人等整理合理化計画に基づいて政府全体で改革を推進いたしております。この計画では、各特殊法人について、まずその事業の徹底した見直しを行う、そして、その結果、廃止あるいは民営化できない事業のうち、国の関与の必要性が高い事業について独立行政法人化するということとされているわけでございます。 我が省といたしましても、今回お願いいたしております法律案は、そうした思想を徹底をし、特殊法人のこれまで抱えておりましたいろんな問題を克服して、より自律性の高い、また効率性のある、透明性も持った、そういった法人にしていくと、それによって国民の期待あるいは社会の変化に十分対応していこうということで今回取り組んでいるところでございます。
○仲道俊哉君 今、一般的な特殊法人と独立行政法人についての相違点が若干述べられたわけですけれども、今回の特殊法人の独立行政法人化については、単に看板を書き換えただけとの批判も実は少なくありません。 そこで、特殊法人と独立行政法人とは一体どう違うのか、どこがどう変わるのか、一番大きく変わるのはどういう点なのか、できるだけ分かりやすく説明をしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 独立行政法人制度は、特殊法人が持っております弊害を克服するという制度として設計されたものでございます。 その業務運営の特徴として、幾つか挙げられるわけでございますが、一つは、目標を明確にして管理をしっかりやっていくという点でございます。そのために中期目標あるいは中期計画というものを策定するというのが一点でございます。 二つ目には、それがうまく実施されているかどうかということについて第三者機関による業績評価を実施するということでございまして、これはこれまで制度化されたものでないわけでございまして、新たな視点であろうかと思います。 それからもう一つは、評価結果を踏まえた定期的な組織、事業の見直しというものが行われるわけでございまして、それは、それの結果によっては廃止も含めて見直すということでございまして、かなり厳格な評価が行われるということになろうかと思います。 また、それぞれの役員につきましては、業績を反映した報酬を実施するということ、また、業績が低い役員については解任など人事への、業績を反映していくというようなことが挙げられているわけでございます。 こうしたことを通じて、これまで、委員も御指摘のような、運営責任の不明確性あるいは自律性がないということで批判されていた点、あるいは業務運営が非効率的であったという点、それから組織、業務の自己増殖的な色彩が濃かった、そういったいろんな弊害が克服されていくものだと考えております。
○仲道俊哉君 多少ダブるかも分かりませんが、特殊法人を独立法人化することについての効果ですけれども、国民から、先ほど言いましたように、単に看板を替えただけと言われないためには、独立行政法人化することによって一体どのようなまず効果があるのか、果たしてこれまでの国民の不信感や批判は払拭できるのかどうかということについて説明する必要があろうというふうに思いますし、そこで、独立法人化することによるまず効果、そして特にメリットについて説明をしていただきたいというふうに思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 誠にごもっともな御質問だと思います。 独立行政法人化によりまして、法人の長に思い切った裁量を与えるということによって事前関与を極力廃し、そして法人の業務運営にかかわります自主性が確保されて、業務が効率的、効果的に行われる、これが抽象的な目標でございますが、今まで一年半も前に独立行政法人化した幾つかの法人があるわけでございますが、それらの推移を見ながら私としては三つの点が非常に大事だと思っています。 一つは、法人化することによって国民へのサービスが目に見える形で増加するという点であろうかと思います。このような点で申し上げますと、例えば国立美術館、これは独立行政法人になったわけでございますけれども、入場者の数が当初の予定、約百四十万人予定していたものを二十三万人オーバーいたしましたし、国立博物館におきましては入場者数が当初の予定百三十六万人を約二十九万人それぞれ上回っているということは、やはりサービス精神に満ちた企画がなされ、また運営がなされたということではないかと思っております。 それから二番目には、やはりできるだけ経費を切り詰めて簡素、効率的な運営をやるということが大事だと思っておりますが、その例といたしましては、例えば文化財研究所におきましては初年度二・九二%の経費の節減が行われまして、財務の運営に努力の跡が見られたわけでございます。これまで、どちらかといいますと国に頼って予算を獲得してむしろ肥大化するというような傾向がある法人もあったようでございますけれども、そういった努力がなされているというのが第二点でございます。 それから、非常に大事なことは、私は、それぞれの法人が抱えておりますいろんな業務自体が活性化をし、成果を挙げていくことが大事だと思っておりますが、その点で申し上げますと、我が省の関連では、例えば放射線医学総合研究所におきましては、重粒子線がん治療臨床試験につきまして年度計画に沿った成果が十分に得られておりまして、これによって高度先進医療の承認申請を行える状況になった。ややちょっと専門的なことでございますけれども、我が省の関連の法人におきましては研究あるいは研究開発というものも行っているわけでございますが、そのこと自体が非常に活性化していって効果が上がりつつある、これまでより私はやはり職員の意識が大きく変化しつつあるというふうに見ております。 今回お願いいたしました八つの法人化によりまして、こういったメリットをそれぞれの法人の特色に応じて十分発揮していってもらいたいと思っておりますし、私どもとしても、そういう方向になるようにいろいろ支援をしたり指導をしたりというふうなことが大事だと考えております。
○仲道俊哉君 今、例を出していただきましたが、国立美術館については、先般この委員会でも視察をいたしまして、現場の声等を率直に聞きましたし、官庁の方からも今、大臣がおっしゃったようなことについてのメリットの話もお聞きしました。私も質問の中で職員の意識がどう変わったかということについても質問をさせていただいたところでもございます。 確かに、今挙げられたことにつきまして、私も現場の方からそういうようなお話をお聞きをしております。しっかり意識改革をしながら、今おっしゃったようなことのメリットがあるように努力をしなければならないというふうに考えております。 次に、副大臣の方にお聞きをいたしたいと思いますが、特殊法人への天下りの実態について、国民をして特殊法人に不信感を抱かせる大きな理由の一つに、監督官庁の高級官僚の天下りが先ほども言いましたがあるわけですね。 そこで、今回の審議の対象となる八つの法人に対して文部科学省OBは全部で一体何名天下っているのか、そして各法人ごとの人数と役員総数に対する文部科学省のOB役員の占める割合はどのくらいなのか、お教えいただきたいというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) 御指摘の点についてお答え申し上げますが、今回の法案提出いたしております文部科学省の八特殊法人でございます。文部科学省出身の常勤役員は、平成十二年十二月一日現在で二十人ということでございまして、全体五十二人でございますので三八・五ということになっております。これが現時点での数字でございます。
○仲道俊哉君 よく分かりました。 次に、八つの法人のトップ、理事長とか会長ですか、の出身官庁及び官庁での最終ポストをお教え願いたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 現時点で八法人のうち文部科学省出身者のトップが三名おるわけでございます。最終ポストは日本体育・学校健康センターが局長、それから学術振興事業団が審議官、それから放送大学学園は事務次官ということになっております。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 次に、特殊法人には不要な役員ポストが多過ぎるとの指摘がこれまであるわけですが、今回の独立法人化によって八つの法人の役員数は削減されますかどうか、そこの点についてお聞きします。
○副大臣(河村建夫君) 特殊法人を独立行政法人化することによって当然そういうこともなされなきゃいかぬと思って私も数字を聞いたわけでございますが、放送大学学園については、これは特別な学校法人化するということになっておりますのでちょっと異質でございますが、残る七法人につきましては理事の数が六十四から、監事を除きますが、六十四から四十二に削減するということになっております。
○仲道俊哉君 特殊法人が独立法人化されても、従来のような天下り体質が保存されては法人の非効率性は少しも改善されないわけですね。 そこで、独立法人化によって官僚の天下りは少なくなるのか、独立法人化することが実効ある天下り防止策になるのかどうか、文部科学省の見解をまずお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 特殊法人につきましての役員の選任に当たっては、正にこれは法人の設立目標といいますか、そういうものに併せて適材適所を貫く、ふさわしい人材の起用を図るという観点でやってきたところでございまして、今後、独立行政法人化されてもこの基本認識というのは保持されるべきものであろうと私も思っております。 ただ、いわゆるOB人事の一環、回しのためのということは、先ほど大臣もお答えになりました、御質問もありましたように、独立行政法人のよって立つこれからの経営方針とか、いわゆる対外的な評価とか、そして民間的な経営方針を取り入れるとか、いろんなことを考えますと、今までの官僚だけではできない部分がたくさんある。そうすると、やっぱり民間人を登用してそういうものを取り入れていくと、私はそういうことが非常に大事なことだと思いますし、さきの閣議においてもそういうことがきちっと指摘をされておりますし、また退職金の問題等もここにも触れてありますから、そういうことで国民の厳しい批判というものをやっぱり真摯に受け止めながら対応を図っていくということで、私は、実効ある天下り防止策の方向というのは一つの流れとしてできてまいると、このように確信をいたしております。
○仲道俊哉君 今、御答弁もありましたけれども、今回の改定について担当の石原大臣等官邸筋では、独立行政法人のトップは民間出身が望ましいという意向が強いと、こう聞いておりますし、民間の知恵をかりる時代に来ているというふうにも思われるわけですね。 そこで、効率性や、今、副大臣の御答弁にもありましたが、採算性を重視する、民間人を法人のトップに据えるということについて文部科学省のいま一度のお考えを、しっかりとしたお考えをお聞きいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 先ほど、私、先走って一部そういう気持ちで申し上げたつもりでございますが、当然これからの独立行政法人を運営していくということに当たっては、可能な限り民間の法人の弾力性とか効率性を取り入れるということが一つの大きなねらいになっておりますから、こういうことを考えますと、法人に一定の裁量を認めながら、第三者機関である独立行政法人評価委員会というものがあって、それが厳格な事後評価もやるということであります。 このようなことを考えながらやってまいりますと、もちろん基本には適材適所ということがありますけれども、官民を問わず広い分野から起用していくことは非常に重要であるというふうに考えておりまして、民間登用ということを考えながらこの人材適用を図っていくということ、これは当然の一つの大きな流れでありますし、そのことを踏まえていかなきゃいかぬと、このように思っております。
○仲道俊哉君 次に、ちょっと具体的に突っ込んだ質問になりますが、その特殊法人の役員報酬と退職金の実態について、天下りと並ぶ特殊法人の弊害に法外な役員報酬と退職金があると言われております。なぜ特殊法人の役員が法外な報酬や退職金を受け取れるのか、納得のいく説明がなければ国民は容易に賛同しないであろうというふうに思います。 そこで、議論の前提として、対象八法人のトップの直近の報酬の最高額と最低額、八法人の役員全体の平均報酬額、それぞれ月額ですが、についてお教え願いたいというふうに思います。
○政府参考人(結城章夫君) 特殊法人の役員の給与でございますが、今年の三月十五日の閣議決定によりまして、四月から平均で約一〇%の引下げを行ったところでございます。 その結果、今現在、本年の十一月現在ですが、対象の八つの法人のトップの給与でございますけれども、最高が百二十六万八千円、月額でございます。これは宇宙開発事業団の理事長でございます。また、最低は百五万六千円、これは日本体育・学校健康センター理事長ほかでございます。また、この八つの法人の常勤役員全体の平均の報酬月額ということになりますと九十四万円ということになっております。 なお、付け加えさせていただきますが、この十二月一日から、特殊法人の役員の報酬につきましても、一般職の国家公務員と同様に約二・一%の引下げ改定を行うことにいたしておるところでございます。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 それで次に、官僚出身の特殊法人の役員には、極めて短い期間のうちに幾つもの法人を渡り歩き、その都度法外な退職金をもらう者が多いというふうに聞いております。 そこで、対象八法人の役員の平均在職年数をお教え願いたいというふうに思います。
○政府参考人(結城章夫君) 今年の十二月一日現在、在職しております常勤の役員、この対象の八法人の平均でございますけれども、これは比較的最近着任した者もございますのでいろいろでございますが、今在職しておる者の在職年数を申し上げますと、平均で二年ゼロ月ということになっております。
○仲道俊哉君 特殊法人の理事長などの役員が、なぜ短期間の在任期間にもかかわらず、伝えられるようなそういう法外な退職金をもらえるのか、国民はだれしもその算出根拠に疑問を実は持っております。 そこで、特殊法人の役員退職金の算出根拠をお教え願いたいというふうに思います。
○政府参考人(結城章夫君) 特殊法人役員の退職金の計算式でございます。その退職時の給与月額に在任しました月数を掛けまして、更にそれに百分の二十八を掛けるという計算式になっております。これが退職金の額の計算でございます。 なお、今の百分の二十八という係数でございますが、これは今年の四月一日引き下げたものでございまして、それ以前は百分の三十六でございました。百分の三十六を百分の二十八に引き下げたものでございます。
○仲道俊哉君 たとえ独立法人化されても、役員の報酬や退職金が従来どおりでは法人の非効率や不採算性は少しも改善されないわけですね。 そこで、独立行政法人によって役員報酬や退職金の問題は、今も説明されましたが、今後どのように改善されようとしておるのか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 独立行政法人の役員の報酬あるいは退職金でございますが、これは支給の基準を定めて、主務大臣に届け出て公表すると、こうなっておるわけでございます。また、主務大臣はその支給の基準をいわゆる部外の有識者から成る独立行政法人評価委員会に通知するということになっておりまして、評価委員会が、この通知のされた給与支給の基準が社会一般の情勢に適合したものであるかどうか、これは主務大臣に意見を申し出ると、こういうふうな仕組みになっておるわけでございます。 そこで、この役員の給与とか退職金につきましては、今年の三月十五日の閣議決定において、評価委員会の評価結果を報酬に反映させることとし、評価結果によって役員給与、退職金の大幅カットを行うなど厳格に運用するとされておるところでございまして、本省といたしましても、これに基づいて適正に対応していくということになっておるわけでございまして、そのような国民の意識といいますか、そういうものを十分認識をして改善を図っていくという方向でございます。
○仲道俊哉君 せっかく改革をされるわけですので、今御答弁ありましたように、国民から批判のされないような、そういう一つの、役員報酬とか退職金についての、是非今までのものを改善をしていっていただきたいと思います。 次に、役職員の意識改革の必要性について、先ほど大臣の方もこの意識改革について御説明ございましたが、従来の特殊法人の事業運営がとかく非効率で採算性が良くない原因の一つに、役職員全体に蔓延する、どんなずさんな仕事のやり方をしようが法律で保護されているという、絶対つぶれないという、俗に言う親方日の丸ですね、そういうような意識があるのではないかというふうに思います。 今回の法改正によって名称を付け替えても、こうした役職員の意識が変わらなければ何もならないわけでありますが、役職員の意識改革こそが私は今回の法改正を実効あるものにする不可欠の条件だというふうに思っております。 そこで、文部科学省として、管轄下の独立行政法人に対して今後どのようにして役職員の意識改革を促していくつもりなのか、その点についてのお考えをお聞きいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 総理が国会において、これから特殊法人等の役員、今後の独立行政法人も含めての考えでありますが、ともかく改革意識の強い人を優先的に採用しろということを強く言われたというのは、正に仲道委員御指摘の点にあるというふうに思います。 できるだけ改革意識を持ってリーダーシップを発揮できるような意識改革をしていく、当然そうした人材を求めるということがそうでございますが、そういう方々にそのような意識を持ってもらうための研修といいますか、あるいは一般企業のセミナーとか、私はそういうものにも参加していただいて、いわゆる今の非常にしのぎを削っている企業の経営者がどういう思いでやっているかというようなことも含めて意識改革をやっていくということをしっかり取り入れながら、今後の役職員の意識改革をしっかり図っていく、文部科学省としてもそのことに十分意を配してまいらなきゃいかぬと、このように思っております。
○仲道俊哉君 一つ、具体的な質問をいたしたいと思いますが、放送大学学園についてであります。 放送大学学園は、独立行政法人ではなくて、また、私立学校法第三条に規定する学校法人、しかも他の学校法人とは幾つもの点で異なる特別な学校法人とされております。 そこで、特別な学校法人とすることによるメリットは何なのか、その点についてお答え願いたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) この放送大学学園、放送大学でございますが、もちろん教育機関として、生涯教育機関の、国の一番根幹としてあるわけでございまして、これがやっぱり適用される場合には、特別な学校法人とするということによって、役員、学長の任命、認可の問題、あるいは予算、資金計画の認可、それから監督命令の廃止等、財務面、人事面における制度的な規制というものが減少させることができるというふうに考えておりまして、それによって自主的といいますか、自律的に一体的な運営をしていただけることが可能になると、こう思っておるわけでございます。 それから同時に、民間のいわゆる私学等が取っているような効率的な運営をやっていただこうということでありますし、国民の多様なニーズをしっかりと受け止めることができるということでいわゆる学校法人の形を取って、しかもこれは放送事業でございますからそれとの関連もございますので、こういう形を取らせていただくことが一番いいのではないかということで放送大学学園を特別な学校法人にしたわけでございます。
○仲道俊哉君 その放送大学学園が、今御答弁がありましたが、一般の学校法人と違う理由の一つに、私立大学等の経常的経費の二分の一以内を国が補助することができるとする私立学校振興助成法の第四条が実は適用されない点があるわけですね、そうしますと。 そうしますと、その条項を適用除外とした理由は何なのか、また本法案が新学園の業務に要する経費について、日本私立学校振興・共済事業団等を経由せず国が直接補助できるとした理由は何なのか、併せて御答弁願いたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) この放送大学学園、放送大学というものが生涯学習の一つの大きな根幹として国民に広く、広範な皆さんの要請にこたえていこうということでございまして、特に一般の大学と違うのは、放送局を持っておるということ、それで自ら放送を行うということが一つございます。それから、ただそれも単なる一方的な放送だけじゃなくて、さらにそれをきちっと受け止める全国五十か所に学習センターをして面接指導もやるという機能を持っているということでございます。 このようなことを運営するための経費の問題がございまして、いわゆる私学振興助成法で二分の一までということになりますと、事実的にこれは運営できなくなるという問題もございますので、これを適用除外して、そして当初予算におきましても全体の五五%を補助するという方向に今なっておるわけでございまして、この適用を除外することによってこの放送大学を運営していかなきゃいかぬという現実があるわけでございます。放送局はそのセンターを維持するということがあるということでございますので、国が直接補助できるようにということで、この共済事業団等を経由せずに直接補助するという形を取らせていただいておるわけでございます。
○仲道俊哉君 あと一分しかもうありませんので、最後の質問をいたします。 宇宙航空研究開発機構についてですが、これは直接旧文部関係じゃなくて科学技術の関係であって、この次の有馬先生の質問に多少ダブると思いますけれども、今回の法改正で宇宙三機関を統合することによってどのような効果があるのか、また統合は産学官の連携にどのように寄与するのかということで、多少、私、内閣府の担当の政務官をしておったものですから、この点についてちょっとお答え願いたいというふうに思いますが。
○大臣政務官(大野松茂君) お答えいたします。 宇宙三機関の統合によりまして基礎的な科学研究から実用的な研究開発まで一貫して実施する組織となりますことから、宇宙開発を一層効率的、効果的に推進できるようになることが一番大きな統合の効果であります。 具体的には、第一に、プロジェクトの実施に当たりまして横断的に多様、強力なチーム編成が可能になりますこと、第二に、ロケットの開発、打ち上げ、追跡管制について一元化して効率的、効果的に実施できること、第三に、各々の機関が持っていた大学、産業界とのネットワークを合わせることによりまして我が国全体にわたって幅広い人材や能力の活用が可能となりますこと、第四に、事業を重点化、試験施設等を整理合理化いたしまして効率的な事務管理、経営管理体制を構築できること、これらの点が期待できるわけであります。 また、産学官の連携につきましては、機構が産業界との円滑な連携協力を推進いたしまして、産業界との間に強い信頼関係を構築すべきであるとの考え方に基づきまして、我が省といたしましては、機構の設置に当たって産学官連携の方針策定、環境整備を実施し、調整する組織を設置いたしますとともに、大学、企業が資源を持ち寄って先端的技術の研究また製造、開発を行い、新たな宇宙開発利用の可能性を拡大するオープンラボ共同研究、これを新たに立ち上げることを平成十五年度の概算要求において盛り込んでおります。 さらに、我が省では本年三月に宇宙三機関、産業界等と宇宙開発利用推進会議を設置いたしまして、産業界や関係省庁の御意見をお伺いしながら新機関の組織設計や事業の在り方の具体的検討を進めているところでございます。 今後も新機関において産学官の連携協力が強力に進められるよう努力してまいりますので、引き続き御支援を賜りますようお願いいたします。
○仲道俊哉君 これで終わります。ちょっと時間が延びまして、終わります。
○江本孟紀君 民主党の江本でございます。よろしくお願いいたします。 私は、放送大学学園法案と日本スポーツ振興センター、二法案について御質問をさせていただきます。 まず、放送大学学園法案というところからちょっと簡単に御説明をいただきたいと思います。 今、私もちょっと聞こうかなと思っていた特別な学校法人というのはどういう形態なのかというのは今お話大体いただきましたので、そのあと二つ、二点お聞きしたいと思います。 これは、働きながら放送を通じて学び、資格試験の一次免除がこの放送学園の中ではなされるということでございますけれども、卒業後の進路、実際働きながら行っていますから卒業後というのも変ですけれども、そういったことによって進路などがある程度これが生かされて、具体的な例があるとすればどんなものがあるか、お聞かせ願いたいと思います。 それからもう一点、二点続けて質問させていただきますが、財政事情をかんがみてみますと、百億円ですね、約、国庫補助がなされるということですが、これについてはやはりこれからどういうような経営努力をされるのかということについて簡単にお答え願いたいと思います。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 まず第一点の問題でございますが、先生御指摘のように、放送大学の卒業生の累計が約二万三千人でございますけれども、多くは放送大学への入学前から就職をしておりました会社員あるいは公務員、あるいは生きがいを求めて学習をしております高齢者や専業主婦の方々でございまして、放送大学を卒業し、そのキャリアを新たな就職先で生かすというケースは比較的少ないのでありますけれども、例えば教員が学校図書館司書教諭の資格を取得をするとか、一定の単位の修得等によりまして、司法試験、公認会計士等の試験等にチャレンジをしこうした資格を取得したという方がいらっしゃると、こういうことは承知をいたしております。 ただ、こういった方々は、必ずしも私ども、卒業生のそういった追跡調査をしておりませんので正確な数字を把握をしていないのでありますけれども、そういった方々がいらっしゃるということは承知をいたしております。 また、今年度から高度専門職業人の養成のために大学院文化科学研究科の学生受入れが始まったわけでございまして、臨床心理士の計画的な養成というものが更に進むということもございます。さらに、今後、キャリアアップのための放送大学の役割が一層重要になってくるものと考えております。 それから、後段の御質問でございますが、御指摘のように、放送大学学園に対します国からの補助金は平成十四年度当初予算におきまして約百一億円でございます。新法人は学校法人に転換されるわけでございますので、一定の収益事業を行い、その収益を本来業務の経費に充てるということが可能になるわけでございますし、財務面、人事面の規制もこれまでより少なくなるわけでありますから、民間的な発想、手法による一層効率的な運営、こういうものもまた期待をいたしておるところでございます。 こうした学校法人のメリットを生かしまして学生数の一層の増加を更に図っていただく、あるいは各種印刷物への広告の掲載などによります自己収入の増加でありますとか、インターネット、電子メールといったものを一層活用することによりまして経費の節減を更に図っていただくと、こんなことを通じまして新法人における経費の節減、こういった経営努力が更に進むように私どもも促してまいりたいと、かように考えております。
○江本孟紀君 私はこの法案については賛成の立場でございますので、次に移りたいと思います。 次の日本スポーツ振興センター法案についても、私は賛成の立場で御質問をさせていただきます。 元々、特殊法人日本体育・学校健康センターと、これは一発で本当に覚えるの大変ですが、これ自体が一体何をする団体なのかというのは非常に分かりにくい団体でございました。私もここへ入って初めて分かったんですが、そんなことで、しかし今回、スポーツ振興のためにこの特殊法人も整理されて一つの法人を作る、一本化されたということは大変すばらしいことだというふうに思っております。 そこで、まず、このセンターにどのような役割を期待をしておられるのか、それからまた、文部大臣の、失礼しました、文部科学大臣としてスポーツ振興についてどのようにお考えなのかをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 今お願いいたしております独立行政法人日本スポーツ振興センター、何をやるのかということでございますが、条文上はいろいろ書いてございますが、分かりやすく申し上げますと、一つはスポーツ科学センターの設置、運営、それから日本の競技力の向上を図る事業としてスポーツ振興基金による選手強化合宿などへの助成を行ったり、あるいはスポーツ振興投票、totoの収益を活用いたしまして総合型の地域スポーツクラブの育成などの生涯スポーツの振興のための事業も実施していくということでございます。 この法案では、法人の目的としてはスポーツの振興を掲げておりまして、私はもちろん体育という側面、体力を付けるということも非常に大事な視点だと思いますけれども、スポーツの振興というのはやはり国民に夢を与えるわけでございます。今年は特にワールドカップサッカーの大、何といいますか、フィーバーが起きまして、日本国民があんなに急にサッカーファン、私も含めてですね、なったというのは、一大イベントでございました。 そういうふうに大きなスポーツの大会があったり、あるいは催しがあったり、あるいはスポーツ選手の、一流のスポーツ選手が活躍してくれるというのを目の当たりにするということは、国民にとって自分自身はそれほどできなくても選手の動きを見、あるいはいい成績を上げてもらえば、それをともに喜ぶ、そういうことを通じて国民が本当に元気になっていくわけでございまして、私は、我が文部科学省はスポーツも担当しているわけでございます。その意味でスポーツの振興、特にトップアスリートがしっかりやっていただくような、そういうふうなことというのは大変大事な仕事と考えておりまして、様々な仕事ございますけれども、スポーツの振興というのも大変大きな柱の一つというふうに考えているところでございます。
○江本孟紀君 大臣のスポーツ振興に対するお考えは、十分とは言いませんけれども、お気持ちは十分分かりました。 そこで、今度のセンターの中に今お話出ました国立スポーツ科学トレーニングセンターというのが創設されておりますけれども、この視察に先日、二十八日に文教科学委員会として行ってまいりまして、私もすばらしい施設を見させていただきました。 このセンターの目的というのがいろいろ書かれておったんですけれども、私は、もう一つこのセンターの重要な役割は、このスポーツトレーニングセンターを、科学トレーニングセンターをもっと生かして、最終的に目標設定みたいなものを作らなきゃいけないんじゃないか。 例えば、トップアスリートの養成のためにということはやっているんですけれども、じゃ、ただオリンピック出るとかアジア大会出るとかというだけで、実際に金メダルを何個取るとか世界のスポーツのトップの選手たちを作るんだとかというようなことをもっとこの国立スポーツ科学トレーニングセンターには目標設定をしてもいいんじゃないかと。目的の中に、単にスポーツ振興のための施設の運営とか、そういったことは書かれておるんですけれども、私はその目標設定を当然すべきじゃないかと。 なぜそれを言うかといいますと、最近、日本のスポーツの世界も、確かにトレーニングの重要性、特に科学トレーニングの重要性というのは言われておるんです。しかし、えてしてトレーニングおたくみたいなのが出てきて、とにかく朝から晩までトレーニングしていると。効果はさほどないなみたいなことが多いケースもよくあるんですね。 私が出身の野球の世界なんかも科学トレーニング科学トレーニングと、科学という言葉に弱いわけです、スポーツ選手は。そうすると、妄信して、何かそのトレーニングを必死になってやるんですけれども、結果的に合わないスポーツもあるわけです、科学トレーニングと言われているものがですね。合う合わないもあるし、いろんな活用の仕方なんかもきちっとやらないと本当の効果は出ないわけですね。 だから、そういうおたくが増えないように、実はやっぱり目標が、結果的にオリンピックに金何個取ったとか、そういうような最終的に出てこないとこの効果が現れないわけですから、そういったものも含めて、是非とも、国立スポーツ科学トレーニングセンターというのは是非とも目的の中に、目標設定というものもこれは組み入れてほしいなというふうに先日いろいろ見させていただいて感じました。これはお答えはよろしいです、私の思いでございますから。 そこで、本案の重要なポイントであります中にスポーツ振興投票、通称totoという部分が入っております。これは我が党内でもこの振興くじだけは別にすべきじゃないかというような反対論も結構あったんですけれども、私は今までの学校体育、この特殊法人のセンターからそのまま日本スポーツ振興センターに移行すべきではないかという考えでおりまして、一応我が党でもそれがいいんじゃないかということになりました。 そこで、日本スポーツ振興センターというのはこのスポーツ振興くじの業務をそっくり引き継ぐわけですが、残念ながらワールドカップの大成功の後にスポーツ振興くじは売上げが大幅に落ち込んだ、落ち込んでいるということでございます。これは結構深刻に受け止めなければいけないなと。そこで、センターとしてスポーツ振興くじをもう少しいい形で発展させるためにはやはり今までのやり方でどうだったかなとか、もう一度考え直すべきではないかなと思います。 そこで、売上げが減っているのは何が原因かということをよく考えてみますと、当初やはり心配された、この法案ができるときにいろいろ心配されたことがやはり出てきているわけですね。それは、やはり一つは換金方法、それからその販売所、こういったものがどうも分かりにくいとか、それからもう一つ買いにくいとかいうような部分もあるのではないかというふうに思います。 そこで、私は、コンビニ、この法案ができるときにコンビニで売る売らないで随分もめたんですけれども、私は本来コンビニも入れて売るべきだというふうに思っておりましたので、このサッカーくじが当時青少年の教育に悪いとかなんとか勝手に決め付けて反対された方が一杯いて、我が党でも半分の議員が反対したという情けない思いをしておるんですけれども、実際、しかし、そういったところで悪い影響を与えているものは一つもないわけですね、実際には。だから、私は、またそういうコンビニなどで売るのもいいんじゃないかということも検討されたり、それから換金も、買った場所で換金しないとこれはなかなか、何というんですか、便利性からいっても、私はそういうところも、すぐ換金ができるような場所でやるべきではないかというふうに思っております。 それ以外に何かいいアイデアがあるんであればそのお話をしていただきたいと思いますし、それから、今年その売上げの中からスポーツ振興に拠出した実績と、一年でありますけれども、それから来年の収益見通しですね、これはどういうことなのかという点、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(遠藤純一郎君) スポーツ振興くじの売上げでございますが、御指摘のように、昨年度は約六百四十億円の売上げ、一回当たりの平均でいいますと二十億円ということでございました。本年は、実施回数が増えてはおるんですけれども、一回当たりの平均が、年間通してでございますが、約十億円ということにとどまっておると。現在のところその総額も三百四十億強と、こういったような状況になっておるわけでございます。 売上げが減少している原因、今いろいろ御指摘ございましたように、私どももいろいろ考えておるわけでございますが、一つは、やはりワールドカップで二か月Jリーグがストップしてしまったということで、言わばくじの方の販売期間もその分中断をしたわけでございますが、そこで、例えば販売店が近くにないといったようないろんなくじに対する不満の要因がここで現れて、その購入意欲が減退してしまったんじゃないかということで、ワールドカップ以前は大体平均十四、五億円ぐらいのあれだったんですけれども、以後は大体八億前後と、こんなような状況になっておるわけでございます。 それから、原因としては、やはり広報、宣伝をもう少しということもございますし、それから、これも先ほど、二か月中断ということでJリーグ自体の日程が過密になりまして、それまでは大体土日で試合をする、販売の方も金曜日が最終日というリズムで来ておったんですけれども、それがJリーグが週の途中でやるといったような重複等もございまして、何か、それに伴ってくじの方も販売期間の重複あるいは同一試合を複数回指定する、こういったようなこともいろいろやった結果、何かどうも分かりにくくなった、やめたということもあるやにも聞いております。 それから、二年目に入りまして若干目新しさという点でそういう購買意欲というのも減ってきたのかなということも考えておる、いろんな原因があるんじゃないかと、こう思っております。 こういう状況でございますので、その実施主体の日本体育・学校健康センター、こちらの方では、テレビあるいはラジオコマーシャル、新聞広告、電車内の中づりといったような宣伝広告を更に追加をするとか、販売店の数も逐次増やすようにという努力もしておりますし、先ほど換金のお話がございましたけれども、三等なんかで、やっぱり一杯当たると少額になって、それを一々信用金庫へ行って百円、二百円を換えてくださいというのも何かなかなかということで、できれば売っているところでそういうのも換えてほしいという声も大変強いわけでございます。 ただ、これにもいろいろやっぱり配慮すべき点も多々ございますものですから、いきなり全部とはいきませんが、今、現在、それでも今年の八月、夏からですが、約四十店舗でそういった少額の当せん金についての換金も始めておりますので、そういったようなことが広がるような努力もしたいと、こう思っております。 それから、先日発表がございましたけれども、新しいタイプのスポーツ振興くじ、totoGOALということで、五試合十チームの得点を予想するくじを来年の春から、二〇〇三年のシーズンでございますけれども、始めたいということも打ち出しておるわけでございます。 今、多々質問ございましたけれども、それからその収益についての使い道でございますけれども、助成、例えば総合型のスポーツクラブの創設といったような生涯スポーツの振興などを中心としまして約千七百件、六十一億円が内定をし、助成をしたと、こういう状況になってございます。 それからもう一つ、じゃ来年いろんな努力の結果どのぐらいの売上げを見込むんだと、こういうお話がございましたけれども、新しいくじといったようなこと等々もございますので、今、ただこれもなかなか、これまでも、去年六百四十億、今年三百、もう少しあるだろうという見通しを持ちながら頑張ってきたんですけれども、まあ的確に予想できなかったということもございます。来年もなかなかこうだと言うことは難しいんですけれども、目標としては、新しいくじもやりながら、昨年の、約六百四十億ありましたけれども、そこまで、少なくともそのぐらいの売上げにしたいということで実施主体のセンターの方では頑張っていると、こう聞いておるわけでございます。
○江本孟紀君 スポーツ振興くじ、totoというのは、このいろんな独立行政法人の中でも自ら収益を上げて運営できるという、中では非常に特殊な部門だと思うんですけれども、いろんな工夫をして是非とも振興させていただきたいと。そのことによってスポーツ関連の補助に大変大きな役割を果たしているということでございますので、この法案ができたときのことを思えば、本当によくやっているなと。収益は確かに少ないですけれども、当初は二千億だの言っていた時代もあったんですけれども、ちょっと夢のような話ですが、是非ともいい形で運営をしていただきたいと思っております。 そこで、今年ですか、スポーツ振興くじが有効に活用を初めてされたわけですけれども、遠山大臣は静岡の御出身だそうでございますが、間違いないですね。 この静岡にもサッカーくじが、一応調べてまいりましたが、約四千六百万円がスポーツ振興のために拠出をされております。ひとつ、これは大臣も先頭に立って、一度駅頭とか販売所の前で宣伝活動をしていただきたいなと思っておりますし、それから当時totoに大変元気よく反対された先生方も、自分の地元にも随分配分をされてスポーツ団体から大変喜ばれておるわけですから、是非とも心を入れ替えて賛成に回っていただきたいなと思っております。この制度というのは本当に私はすばらしい制度だというふうに思っております。 そこで、ひとつこのtotoの助成金の問題についてちょっとお聞きしたいと思いますけれども、今年の場合は、ただ助成を受けられる団体というか、全国でこの制度を本当に理解している人たちが非常に少なくて、応募をした人が非常に少なかったわけですね、最初は。逆に言えば、その応募をした人たちはほとんどもう無条件に助成金を受けられたというふうに聞いております。これを考えますと、徐々にこういう制度があるよということが浸透してきましたので、今後どんどん応募する人たちが増えてくるだろうというふうに思います。 しかし、これから、ちょっと下降線をたどっていますから、これに対しての今度非常に競争が激しくなるわけですね。申請者に対しての配分の問題が非常にこれから出てくるんじゃないかということで、今年の配分した人たちの、ここにある、私もちょっと資料を持っているんですけれども、いろんな団体の人を見たら、法人でなくても何か同好会みたいな団体とかいろんな団体の名前を付けた方たちが申請すると、もうほとんど精査もなく、どんな中身であるかもさほど精査をせずに申請した人にはどんどん配分していると。そうすると、中には多少いかがわしいところもあって、お金もあるのに、これは申請しておけばくれるんだよみたいなことでもらっているような団体も見受けられるんですね。こういう、言い方は悪いですけれども、ばらまきみたいな助成の仕方というのはやっぱり良くないんではないか。だから、やはりきちっとした、申請者をちゃんと精査するとか、それからある程度使い道もこれからは精査しなければいけないんじゃないか。ただもうお金さえ出せばいいんだというようなことでは、これは悪用する連中がやっぱり当然出てきますから、こういったことのないように是非ともきちっとそういう体制を取っていただきたいなと思います。 そういうもし不正のようなことが起きた場合にペナルティーをどうするかとか、そういった問題も出てくると思いますので、その点についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 助成につきましては、これ一応、基本方針、助成の基本方針というものを中央教育審議会のスポーツ・青少年分科会の小委員会みたいなものを設けまして、そこでいろいろ議論をしていただいて、基本方針を定め、そして実施主体の日本体育・学校健康センターの方で交付要綱を作りまして、それに合うかどうか、合っているかどうかということを審査をしていただいていると。その審査も、そのセンターの中にスポーツ振興投票助成審査委員会と、上坂冬子先生が委員長をやっていらっしゃいますけれども、そういうところでチェックをしていただいているということでございます。 したがいまして、かなり今年は申請に対して、採択率はもちろんそういうことで高かったんですけれども、やっぱりこれはちょっと趣旨じゃないというやつはお断りもかなりしております。 それから、その結果どうも変なところで変な使われ方をしている場合はどうするんだと、こういうことでございますけれども、やはり適正な執行と、こういうことで一応実績報告書を出していただくということにしております。そして、どうもこれは本当におかしいじゃないかというときには立入調査などもできると、こういう仕掛けにはなっておるわけでございます。そして、目的外に使用されたということが分かりましたら、延滞金、加算金というものを足しまして、そして助成金の返還と、こういうシステムも一応用意をしております。
○江本孟紀君 それは是非ともそういう方向でやっていただきたいと思います。 スポーツ振興くじの助成金というのは、いろんなところで私もお聞きしますけれども、大変喜ばれております。本当に、例えば百万とかそれぐらいあればもう何とか、この今の自分たちがやっていることに大変な効果があるんだというようなところも一杯ありますし、それから額はどんどん多ければ多いほどいいんですけれども、もう本当にちょっとでもいいんだという人たちも大勢いまして、そういう人たちからも私は随分喜ばれる話をお聞きしましたので、是非とも公平で透明性があっていい助成の仕方をしていただきたいと思っております。 さて、ちょっと離れるかもしれませんけれども、私は今の日本のスポーツの現状に非常に憂える部分もございますので、その点についてちょっとこの機会にお聞きをしたいと思います。 さっきもちょっと言いましたけれども、一九八四年に行われましたオリンピックのロサンゼルス大会で三百八名の選手団を送って金メダルが十個というような程度で終わりました。アトランタでは今度は四百九十九名の選手団を送っています。そうすると、今度は金メダルが三個になったんですね。それから、シドニーの大会でも四百三十九名の選手団で金メダルはわずか五個というふうに、大選手団を送りながらも成績はどんどん悪くなっていくと。三個、五個といったら悪い部類なんですね。今年、釜山で、韓国で行われたアジア大会でも史上最低の金メダル二個ということで終わっているわけですね。それを考えますと、やっぱり日本のスポーツというのはちょっと大丈夫かいなというような心配がございます。 そういう底辺のスポーツ振興をちょっと考えた場合に、日本の場合はその底辺になっているものが、例えば国体というのがございますね。今年の国体は私のふるさとの高知県で行われたんですけれども、これは、今まで国体は皆さん御存じのように開催県が必ず優勝するというような非常に摩訶不思議な現象をずっと行ってきたわけですね。そこで初めて高知県は、今、必ず優勝するという不思議な現象から解き放たれて、全く普通の実力どおりの成績で終わってしまったということで、私はこの高知県の成績は非常にすばらしかったと、逆に。これで良かったんだと。今までスポーツ界の慣習からいえば、必ず主催県が、開催県が優勝して、そしてしなかったらとんでもないんだ、みっともないんだというようなことで、何かその県にほとんど住んだこともないような選手たちをかき集めて優勝させて形だけ作っていくというような、そういう国体をやっていたということは、これはもういい加減に反省しなきゃいかぬ。こんなやり方をしていたのではちっとも本来のスポーツの目的から違っている方向に行っているんじゃないかということでいえば、今年はすばらしい国体だったのじゃないかなと思います。 一つは、スポーツというのはそういうオリンピックに象徴されるようなトップアスリートを養成するというようなことも非常に大事だと思うんですね、スポーツ振興のためには。しかし、そのためにはやっぱり金メダルを取って、メダルの数によってある程度よくやっているというような評価になるんですけれども、どうも最近は、オリンピックなんかに行っている選手団見ても、本当に選手が行っているのかどうか。何か運動には関係ないようなちょっと太りぎみのおじさんが帽子かぶって一杯入場行進に出てきたり、半分以上は要らない人たちじゃないかなというのがよく見受けられるんですね。そういったところも、余りスポーツの結果ということでいえば金や銀が取れるような体制になっていない象徴的な出来事じゃないかなと、そういうシーンを見ても。 だから、そういうところも少しちょっと整理して、本当にすばらしいスポーツの選手たちを育てるような体制作りというのを、そういうところを見直しながらやっぱり作っていくべきではないかというふうに私は思っておりまして。 そこで、国体にもう一回返りますが、国体の見直しということについてどのようなお考えを持っておるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 国体も二巡目に入ってもう大分たつわけでございまして、簡素化ということでいろんな意見が出ております。これを実際に開催しております日本体育協会の方で平成十二年の十一月に、「今後の国体の簡素化に関する基本的方向」と、こういうことで、その中で、既存施設の活用、新設は極力抑えるといったようなこと等々、いろんな簡素化のことにつきまして提言をしておるということがございます。 それに加えまして、現在もう第二弾ということで、国体改革案策定プロジェクトというものを設置をしておりまして、例えば大会参加者数、これを削減しようと。今、大体三万人が国体に参加をしておりますけれども、そのうち一五%ぐらいを削減してはどうかといったような議論。それから、都道府県、先ほど優勝開催県ということで、選手をそのためにいろいろ、いろんな理由で自分の県にということがございますけれども、そして終わったらその選手はどこかまた次の県に行くということがよく行われておるわけでございますけれども、こういった移動選手の出場制限、今は翌年は駄目よということになっておるんですけれども、二年間は駄目と、もう一年それを、駄目な期間を延ばそうというようなこと等々、いろんな第二弾の改革案を検討しておると聞いておりまして、今年度中にそれがまとまるというふうに聞いておるところでございます。
○江本孟紀君 そういうことも含めて、日本のスポーツ振興のためにはこのスポーツ振興センターという役割が非常に、スポーツ振興くじ、それからスポーツ振興基金、それから国立スポーツ科学センター、こういったものが大変非常に重要になってくるということで、それを踏まえて国体の在り方、また日本のスポーツの在り方というものを是非ともリードしていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。 質問を終わります。ありがとうございました。
○神本美恵子君 おはようございます。民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。 今日、私は二つの法案について具体的にお聞きしたいんですけれども、その前に、まず今回出されております八法案の全体にかかわることで二点。 一つは、文部科学省が関係する独立行政法人のコスト削減の在り方についてお聞きしたいと思います。 特殊法人改革の目的ということで、先ほどからその事業の見直しをやっていく、効率化、合理化、それから透明性の確保といったような観点からやっていかなければいけないということなんですけれども、既に先行の独立行政法人においては初めての評価が行われているわけですけれども、その初めての評価委員会が開催されて、それを受けて総務省に置かれている政策評価・独立行政法人評価委員会というところから第一次意見が出されたというふうにお聞きしております。 その中では、一つには、独立行政法人制度について、経営戦略が法人のミッションに照らして適切かつ明確であり、業務がそれに基づき適切かつ効果的に運営されているかということ、それから二つ目には、財務内容が健全である、三つ目には、業務運営の効率化等のコスト削減努力が着実に行われることが重要というふうに出されております。 特殊法人を独立行政法人化することによってコスト削減ということが期待されていることはよく理解するんですけれども、しかしコスト削減によって必要な事業の削減につながるようでは本末転倒ではないかというふうに思います。特に文部科学省所管の法人においては、事業内容として、今スポーツ振興のことをずっと議論されておりましたけれども、スポーツ振興や文化振興というふうに単純に効率化のみでは測れない、評価できない分野が文部科学省所管のところで多いのではないかというふうに考えます。 そこで、教育、文化、スポーツ、学術、科学技術というような、こういった文部科学省所管の独立行政法人等のコスト削減というのは、経済効率だけではなく、どのように行うべきというふうに考えていらっしゃるのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 確かに、委員御指摘のように、我が省の関連の特殊法人、今後は独立行政法人になっていくと思うわけでございますけれども、それらの業務は、教育、科学技術、文化、スポーツということでございまして、いずれも採算性になじむというふうには考えないところでございます。どの分野につきましても、国民の生活あるいは経済社会の発展にとって性格的に重要なものであるわけでございます。したがいまして、そういう法人が実施をしている、あるいは実施しようとしている業務そのもの、あるいは対象分野を助成するとすればその助成の業務そのものは、これは私は採算という角度から削減していったりというふうなことはなじまないと考えております。 ただ、法人の運営にかかわる様々な経費も要るわけでございますが、そういったことについては、できるだけコスト削減ができるものはやっていこうということでございまして、先ほど仲道委員の御質問にお答えいたしました例でも挙げましたように、法人業務の運営の在り方そのものの見直しからくる必要な合理化というものはやっていこうという姿勢でございます。 したがいまして、それぞれの法人が任務とする、芸術への助成でありますとか、あるいはスポーツ振興でありますとか、そういったものの基本を揺るがして採算を取ろうというようなことであるとは考えておりません。
○神本美恵子君 是非そういった観点で、すべて経済効率や採算性というだけではない評価の在り方をこれから研究していただきたいと思います。 次に、これも先ほど議論になっておりましたが、役員の任用についてでございます。 この独立行政法人の役員の任用は、理事長は主務大臣が任命し、理事等のその他の役員については法人の長である理事長が任命するというふうになっていて、高度な専門的知識、経験を有する適材を広く内外から登用することを本旨としていると思います。 先ほども適材適所というお話がありましたけれども、今回の特殊法人改革の背景には、先ほどありましたように、天下りの問題が背景にあると思います。一部の高級官僚がそこに行くという、役員に任用されるということに対しては、大変国民もそれに対する批判を持っております。 では、民間から適材を、そこに有効に民間人を採用、任用するという、それだけではなくて、例えばその法人の中で、ずっとそこに入職して経験を積み、知識を積み、キャリアを積んできた、そういう人たちを、その人材も積極的に活用する、今全く皆無ではないと思いますけれども、もっと積極的に活用するというような観点も必要ではないかと思いますが、それについての見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 独立行政法人の役員には、おっしゃるように、事務あるいは事業の運営に高度な知識それから経験というものが求められると考えております。これまでも、私どもといたしましては、特殊法人にかかわります人事につきましてはできるだけふさわしい人材をということでやってまいりましたけれども、独法化後におきましても、当然ながら、役員の人選につきましては、本当に法人の目的に照らしてふさわしい人材かどうかというのを十分判断してやらなくてはいけないと思っております。 これは、民間人も、もちろん人によって実力があればお願いする場合もございましょうし、それから、実務上それぞれの法人の関連の仕事をやってきたようなそういう経歴を持つ人においても、本当にふさわしい人材であればこれは登用するということでございまして、官民を問わず本当に適材を適所に任命していくというのが一番大事なことであろうかと考えております。
○神本美恵子君 次に、具体的な法案についてですけれども、まず、日本私立学校振興・共済事業団の一部改正案について質問したいと思います。 この事業団は、既に一九九五年、それまで別々であった助成業務をやっている振興事業団と、それから共済業務をやっていたところが一緒になった、ごめんなさい、九八年に統合されたというふうに聞いております。その統合されたものを、今回は、この独立行政法人にするに当たって、共済業務を一緒にやっているために独立行政法人化できないということで、今回の整理合理化計画では共済組合類型の法人として整理をした、そして助成業務には独立行政法人に準じた管理手法を導入するというふうにされております。これによって、事業団の業務である助成業務と、それから共済業務はそれぞれ別の管理手法が取られることになると思います。 このことによって、助成業務の方は教育という公的な役割を持った学校法人の業務をやっておるわけですけれども、その学校法人の役割が損なわれることはないのかということが一点と、それから、一方の共済業務の方についてはどのような管理手法になるのか、これまでと変更がないのかという、その二点についてまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 事業団の設立の経緯、正に御指摘のとおりでございます。若干申し上げますと、私立学校の振興をより一体的に行うという観点で両法人を統合して、今その効果を上げつつ運営がなされておるところでございます。 今回の改正は、このうちの主たる業務の一つであります助成業務につきまして、事業運営の効率化等を図るために独立行政法人に準じた管理手法を導入することが適当と判断をしたわけでございます。これによって助成業務がより効率的、効果的に実施されると。したがって、補助金交付の迅速化やあるいは健全な貸付事業の推進ということでの業務の質的な向上が一層図れるのではないかと、かように思っております。したがって、今回の改正というのは助成業務の目的を変えるものではなくて、私立学校の振興を総合的に行うという、そういう私学事業団の目的、責任はいささかも変わりがないわけでございます。 それから、もう一つの主要な業務でございます共済事業でございますけれども、この共済事業は、これは他の共済組合の業務と同様に国の社会保障制度の一環として運営されるものでございます。したがって、若干その手法がやはり異なってくるということでございます。 したがって、今回のその共済業務につきましては、この共済法、私立学校教職員共済法がございますので、その法に基づく掛金の徴収あるいは年金、医療給付等が確実かつ適正に行われるように、現在と同様に文部科学大臣が共済規程やあるいは事業計画、予算の認可、財務諸表の承認等の権限を有するほか、広く一般的監督権を有するということでございまして、従来と同様の手法によって管理をしていくということになります。
○神本美恵子君 次に、その助成業務の実績に対する評価の基準についてお尋ねをしたいと思います。 助成業務の主なものは、私立大学等の経常費補助金の配分、それから施設整備資金の融資等ですけれども、そこに独立行政法人の管理手法を導入することによって、事務の効率化等は考えられるけれども、基本的には助成業務に関して事業団の裁量の余地はないものと思われるんですね。 また、私学助成が事業団によって恣意的に行われるようなことがあってはならないというふうに思うんですが、このような性格を持つ助成業務に対する評価というのはどのような基準で行われるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(玉井日出夫君) 事業団のその助成業務は、今、委員御指摘のとおり、独立行政法人に準じた管理手法を導入するということでございますので、基本的には法人の達成すべき中期目標というものを定めまして、それに従って具体的な業務を行う、それが事後的にその達成状況がいかがであるかということでの評価する仕組みと、こういうものが評価を受けていくわけでございます。 このねらいというのは、助成業務の目的であります私立学校の教育の充実向上、そしてその経営の安定を図るためのものでございまして、したがって各種の事業が効率的、効果的に行われるということであって、私立学校の振興に資しているかどうかという観点も当然のことながら行われるわけでございます。 具体的には、補助事業についての補助金交付の迅速化だとか、あるいは制度の内容がより適切なものかどうか、あるいは貸付事業についての迅速化等々が目標と定められ、それがどのように達成されたかが評価される。この具体的な内容は今後独立行政法人評価委員会において検討していくこととなりますけれども、私立学校の振興という基本的な目的、内容についてはいささかも変わっていないわけであります。
○神本美恵子君 ということは、私立学校の教育の充実なり振興に資しているかどうかということになりますと、その分配された補助金が正しくその当該の学校で、それぞれの学校で使われているのかどうかとか、それが公正に、あるいは透明性というような観点からの評価の在り方も今後研究していくというふうに受け止めていいんでしょうか。
○政府参考人(玉井日出夫君) 今でも、現在でも事業団は、正しく御指摘の正に趣旨から私立大学等に対します経常費助成の配分を行い、また融資を行っているわけでございます。したがって、今でも私どもとしてはきちんとなされていると思いますけれども、それが独立行政法人に準じた手法が導入されることによってより適切なものになっていくというふうに考えております。
○神本美恵子君 当然それはなされなければいけない、国民の税金を助成金として渡すわけですから。ところが、帝京大学とか酒田短大の問題とかありまして、本当にその助成金が正しく使われているかということについては、これまで以上にきちんとした評価の基準を持って公正性、透明性といったようなことを確保していく必要がより重要ではないかというふうに思います。 それから次ですけれども、今回の経常費補助等の私学助成ということについては、私学の自主性を尊重するとともに、補助金が、今の繰り返しになりますけれども、本当に教育研究の向上に役立つような適切な配分が行われているかどうかということについてはきっちりしていかなければいけないというふうに思います。 今回の改正案では、事業団を経由した方が合理的、効率的であることが明らかな場合を除き、最終交付先へ国から直接交付するというふうになっております。これは、既に二〇〇二年度からは文部科学省の直接執行分として私立大学教育研究高度化推進特別補助が創設されて、国から直接交付が一部で行われていることは承知しております。その事務処理は事業団が行っているというふうに聞いているんですが、私学助成における国と事業団との役割分担というものをどのように考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(玉井日出夫君) 委員御指摘のとおり、私立学校の自主性を尊重しながら、そしてその公共性を担保する、こういうことは私学助成の基本だろうと、かように思っております。 そういう意味におきまして、事業団を通じて適切な助成業務が行われるわけでございますが、その際はやはり基本的な、基盤的なものについて事業団を通じて助成が行われる。さらには、国の方は特別な助成の必要のあるものについて、よりそれぞれの特色を発揮していただく。そういう観点からのものについて、国が直接行うということでの役割分担を考えながら、トータルとして私学の振興が図られるようにというふうに考えているわけでございます。
○神本美恵子君 私は、私学助成そのものの在り方、これからは第三者機関であるこの私学振興事業団ではなくて、直接交付を増やしていくという方向性が今回も出されているんですけれども、私学助成そのものを見直す時期に来ているのではないかというふうに思います。 そういう、大学に対して行う機関補助という、それと学生本人に補助をする個人補助といいますか、機関助成と個人助成ということを組み合わせるとか、あるいは個人助成の比重を高めていくというような方向性を本当は今回のこの改正に当たって抜本的に考えるべきではなかったかというふうに思います。そうでないと、今回のこの改正案は看板の、今一般的に看板の書換えだけだと言われる中で、この法案に対しては看板の書換えすら行われないというようなものですから、私学助成そのものの在り方を抜本的に考え直すということを今後是非やっていただきたいなというふうに思います。 次に、私学の情報公開ということについてお聞きしたいんですが、先ほども言いましたような私立大学の不祥事といいますか、様々な問題が相次いで発生したことを一つの背景として、先日も学校教育法が、改正されて、可決成立したんですが、こういった法令違反の状態の大学に対して改善勧告、変更命令などが整備されましたが、私学の自主性を尊重しつつ、しかもこのような問題を防止する最も有効な方法は私は情報公開であるというふうに思います。 ただ、私学側には情報公開に対して消極的というふうなことも言われているんですが、補助金を受ける私学は、大学の公共性ということももちろんですけれども、国民に対して積極的に経理状況でありますとか資産状況、あるいはその大学を卒業してどういった就職状況にあるかというような、そういったことを国民に積極的に情報公開を行う責務があるというふうに考えますけれども、文科省の見解としてはいかがでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 非常に重要な御指摘だと私も受け止めさせていただきました。 私学が非常に高い公共性を持っている。特に大学においてはその八割が私学だという現実もございます。そういうことで、大学自らが財務状況を始めとしたいろんな情報を積極的に公開していくことが必要だと考えます。 これまでもそういうことで指導は文部科学省としてもしてきておるわけでございますが、現実に私立大学の財務状況については現在約八五%の大学が公開をいたしております。私立大学の財政が学生の納付金に掛かっている、あるいは補助金、さらに寄附ということもございますが、そういうことで、国民や保護者等の理解を得るためにも私は必要なことだと、こう思っております。 委員も御指摘なさいましたが、私学の自主性といいますか、そういうものにも勘案しながら、さらに財務状況が明らかになるように、公開されるようにという、その促進については、どういう形でどこまでやればいいかというようなことについても更に検討を進めてまいりたいと、このように考えております。 ─────────────
○委員長(大野つや子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、岩本司君が委員を辞任され、その補欠として堀利和君が選任されました。 ─────────────
○神本美恵子君 是非、この情報公開ということについては検討を早急に進めながらやっていただきたいというふうに思います。 それから、ちょっと観点が変わるんですけれども、今回の提出された法案で、この私学振興・共済事業団ではないほかの法案、独法化となる法人については、附則の中で、その一切の権利及び義務は承継するというふうになっております。この法案ではそのことは書かれていないんですけれども、独法の手法が取り入れられた振興・共済事業団の中でもその一切の権利義務は承継するということが適用されるのか。そのことによって、そこで働いている職員の方たちの雇用や労働条件の承継も変わりなく含まれるのかどうかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(玉井日出夫君) 今回御提案申し上げ、御審議いただいているものの中で、この事業団は、法律の一部改正ということでございますので、すなわち法人としては続く。しかしながら、その中に独立行政法人に準じた管理手法を入れることによってより業務の質的な向上を図っていくという、そういう法律でございます。法人としてはそのまま基本的には続いていくということでございます。 御指摘の職員の雇用条件の問題でございますけれども、共済業務を担当する職員、いずれにせよ、従来から事業団の業務というのは適正かつ効率的な執行を確保するということが当然でございますので、したがって、助成業務を担当する職員のみならず、共済業務を担当する職員につきましても、勤務成績や業務の実績を反映した給与等の支給基準とすることはやっぱり必要でございます。ただ、このことは、実はこのような、既に現行の給与規程におきましても特別昇給だとかあるいは特別手当に勤務成績を参酌することがそもそもが規定されてございますので、したがって基本的に大きな変化があるということではないと、かように思っておりますけれども。 ただ、いずれにせよ、こういう一部改正をお願いし、より質の向上を図るというわけでございますので、それぞれについてより適切な業務執行を行い、それをきちんと業績評価を行って、そしてより良い事業団の運営がなされるというふうに考えているわけでございます。
○神本美恵子君 次に、芸術文化振興会の方について一つだけお伺いしたいんですが、この整理合理化計画においては、文化芸術活動に対する助成事業について国が明確な政策目標を定めるとともに、助成実施後の外部評価を行うというふうにされております。 文化芸術活動は、本来は国によるものではなくて、各人の自由な発意、創意によるものであると思います。国が行うべきことは、国民が文化芸術を享受したり、あるいは日本に伝統的な芸術や芸能、そういったものを守り育てていったり、外国の優れた文化に国民が慣れ親しんだり触れることができるという、それをするための条件整備を行うことが国の役割だというふうに思うんですが、この助成事業に関する政策目標をどのように定めて、また助成実施後の外部評価をどのように行われるのか、一番最初の質問と重なるところもあると思いますけれども、お願いします。
○政府参考人(銭谷眞美君) 日本芸術文化振興会についてのお尋ねでございました。 日本芸術文化振興会が独立行政法人になりますと、法人として中期計画を定め、その事業の実施状況について第三者によるいわゆる外部評価が行われるということになるわけでございます。 日本芸術文化振興会について申しますと、ただいまお尋ねのございました芸術文化振興基金による助成事業のほかに、国立劇場、新国立劇場の管理運営、あるいは芸術家の研修、芸術文化に関する調査研究事業等、いろいろな事業を持っているわけでございますが、それぞれの事業ごとに中期計画を立てまして、それについて評価をするということになります。それは、あくまでもその業務の活性化あるいは業務運営の効率化、国民に対する行政サービスの向上という観点からなされるべきことと考えております。 したがいまして、助成事業につきましても、法人としての助成事業の在り方等についてきちんとこれは評価をしていく必要があると思いますけれども、ただいまお話がございましたように、文化芸術活動そのものは個々人の自由な発想に基づく活動でございますので、その内容にわたるような評価ということにはならないというふうに思っております。
○神本美恵子君 これは最後に、質問ではないんですけれども、今回の、特に私学の方の事業団の改正に当たっては、私学助成に対する社会的要請はますます強くなっていると思います。ですから、その助成業務自体はしっかりと存続をされていかなければいけないと思いますけれども、その在り方については、一方で奨学金の拡充にシフトしていくとか、また機関補助を個人補助に転換するといったような抜本的な改革が必要だと考えるんですけれども、今回の改正案はそこまでもいっていないということで、大変私は不十分であるというふうに感じております。 その意見を述べまして、少し早いですけれども、質問を終わらせていただきます。
○委員長(大野つや子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午前十一時四十分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として川橋幸子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大野つや子君) 休憩前に引き続き、放送大学学園法案外七案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 午前中の質問におきまして特殊法人改革の重立ったところは押さえていただきましたので、具体的なところをお伺いしていきたいと思っております。 先日、この文教科学委員会で日本体育・学校健康センターと、大臣がいらっしゃいました国立美術館の方に視察に行かせていただきました。 国立美術館は、独立行政法人化したことによって職員の意識が引き締まってサービスが良くなったとお伺いしました。事実、現場ではもうちょっといたいな、もう一回足を運んでみたいなと思わせるような努力をしていらっしゃるなというのを感じました。 他方、もう一つの日本体育・学校健康センター、ここは、余剰米を安く買って学校給食用に下ろす日本学校給食会と、学校での事故の見舞金を支払う日本学校安全会、さらに国立競技場という三つの法人が統合したものでありまして、今回の改革ではそのうちの学校給食用物資供給が廃止ということなんですが、何かこれはもう既定、お決まり路線でありまして、真剣に廃止とか民営化について協議したという感じを受けないんですけれども、実際このセンターの独立行政法人化についてどういった議論がなされてきたのか。単に法人の廃止を防ぎたい、改革したように見せているのではないというところを是非とも御説明していただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 先般、文教科学委員会の皆様におかれましては、日本体育・学校健康センターや美術館お訪ねいただきまして、御理解を深めていただきまして、大変うれしく思っております。 今御質問の点でございますが、日本体育・学校健康センターは、実は以前、昭和三十年代にできました日本学校給食会、それから日本学校安全会、そして国立競技場といったようなものが、それぞれ時代の経緯を経まして、今回新たに独立行政法人として再出発させていただこうということでございます。 これらの統合の経緯を若干御説明させていただきますと、昭和五十七年に日本学校給食会と日本学校安全会とが統合して日本学校健康会が設立されて、そして昭和六十一年に国立競技場と統合して日本体育・学校健康センターができ上がったわけでございますが、それらはその時々の要請と、それからより事業を充実したものにしようという理念の下に統合が図られてまいったわけでございます。 これまでの日本体育・学校健康センターですか、これが昭和六十一年に設立されたわけでございますが、そのときは、昭和五十八年に出されました臨時行政調査会の行政改革に関する第五次答申におきまして特殊法人の整理合理化の一環として統合することが答申されたわけでございます。そのときには、広く国民の体力の向上あるいは健康の保持増進の面でより目的を達成するというために日本体育・学校健康センターが設立されてきたわけでございますが、その後、大型業務が幾つか追加されてまいりまして、一つはスポーツ振興基金業務が追加され、今申し上げたのは平成二年でございますが、そして平成十年にはtotoの業務が追加され、そして平成十三年には国立スポーツ科学センター業務が追加されてきたというような経緯がございます。 今回は、そうした一連の業務をもう一回見直しまして、そして本当に国がやらざるを得ないというものに絞って新たに合理化をして、そして独立行政法人の日本スポーツ振興センターとして発足しようというものでございます。 既定路線で、そのまま法人の種類を変えるだけではないかというふうなニュアンスの御質問でございましたけれども、私どもといたしましては、今回は名称も改め、そして目的も法案の中に盛り込まれておりますような明確な目的と、そして整理された業務を行っていくということによってスポーツ振興なり様々な必要な業務をやっていこうということでございます。 そうした業務の整理と、そして合理化、効率化を図りながら日本のスポーツ振興なり必要な体育関係の業務をしっかりやっていこうという理念の下に、今回、独立行政法人としての出発をお認めいただくべくお願いしているところでございます。
○山本香苗君 継ぎはぎではなく、きちっと顔の見えるような業務をしていただけるようなセンターにしていただきたいと思います。 次に、日本芸術文化振興会のことについてお伺いしたいと思うんですが、文化芸術振興基本法の成立は、とかく文化をおろそかにしてきた日本の過去に対する清算であると同時に、二十一世紀を豊かに切り開いていくためのかぎとなるものと、これは、劇作家で東亜大学の学長の山崎正和さんが昨年、我が党の機関紙であります公明新聞に寄せてくださったコメントであります。 正に文化芸術の振興は、これまでの日本の政治、社会の中で見落とされてきた文化芸術という最も人間性にあふれたものを取り戻す闘いであり、人々の創造性を開き、多様性を尊重する二十一世紀型社会を構築していく世紀の一大事業でございます。 我が党は、こうした認識に立ちまして、昨年、文化芸術振興基本法を成立させました。この基本法の制定は、文化芸術大国構築に向けての大いなる出発点でありまして、これからも心豊かな二十一世紀の日本を作るための闘いに全力で取り組んでいきたいと思っているわけでございますが、そこで大臣にお伺いしたいと思っております。 この日本芸術文化振興会の独立行政法人化は、単なる十把一からげの改革じゃない、我が国の文化振興の流れを後退させるようなものでもない、あくまでも我が国は文化立国で行くんだという姿勢は変わらないといったことをはっきりと御答弁していただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 日本の国家の存立にとって教育なり科学技術なりというものも大事でございますし、またスポーツの振興も大事でございますが、やはり社会の基盤として文化の振興というものは極めて大事だと私は考えております。 そのような背景の下に、委員の先生方の御努力によりまして、昨年の十一月に文化芸術振興基本法を成立させていただきました。これを踏まえて目下様々な振興策に取り組んでいるところでございます。 もちろん、豊かな芸術が振興され、そして国民が様々な文化活動に携わるということによって文化の国としてしっかり歩んでいきますためには、国民一人一人の努力というものが大事だと思いますし、芸術家が優れた芸術活動を通じてそういう文化の質を高めていくというような御努力も大変大事だと思います。 しかしながら、芸術文化につきましては、これは必ずしもそう経済力に結び付くわけでございませんし、また採算の取れるものではないという、そういう性格を持っておりますところから、やはり国としては芸術文化振興ということは極めて大事な役割だと、役割を持っていると私は考えております。その意味におきまして、日本芸術文化振興会はそうした国が支えるべき芸術文化についての必要な施策を具体的に展開していくための組織であるというふうに考えております。 先生御存じのように、これまでも幾つかの機能を果たしてまいっておりますが、一つは伝統芸能の保存、振興ということでございまして、能楽、文楽、歌舞伎など、そうした日本が古来蓄積をしてまいったそういう伝統芸能をしっかり支えていくための機能を一つ果たしておりますし、またオペラ、バレエ、演劇などの現代舞台芸術の振興、普及もやっているわけでございます。 さらに、そうした国立劇場を使ってやる事業だけではなくて、幅広い芸術文化活動への助成事業をやっておりまして、これが日本の文化について非常に重要な役割を持っているトップクラスの芸術家たちの活動を支えるのと同時に、すそ野を広くしていくという角度からいろんな地域の芸術文化活動に対する助成も行っているということで、これら三つの機能を今後ともしっかりとやっていく必要があると思っております。 それは、現在特殊法人でありますものを独立行政法人にしていくことによって、むしろ新たな法人化による業務の効率化ないし活性化というふうなことを図ることによってメリットを生かしていくということでありまして、決して後退ではなく、むしろ今後正に日本にとって重要な芸術文化振興の拠点としてしっかりと仕事をやっていくべき、そういう組織であるというふうに考えております。
○山本香苗君 ありがとうございます。 独立行政法人化しますと中期目標、中期計画を策定しなくてはいけないわけなんですが、この日本芸術文化振興会が独立行政法人化したときに、具体的にどういった目標を置くことを想定されていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 独立行政法人の中期目標については主務大臣が定めるわけでございますけれども、独立行政法人通則法におきましては、中期目標の事項として、中期目標の期間、業務運営の効率化に関する事項、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項などを定めることとされております。 ちなみに、先生も尋ねていただきました先行独立行政法人でございます国立美術館では、中期目標の期間は五年として、長期的な計画による業務運営の効率化を図るとともに、特に国民に提供するサービスの向上を図る事項につきましては、作品の収集・保管、展示、調査研究、教育普及といった事業ごとに取り組むべき目標を記載をしているところでございます。 日本芸術文化振興会の中期目標につきましても、日本芸術文化振興会の行う事業、すなわち国立劇場、新国立劇場の管理運営、芸術文化振興基金の運営、芸術家の研修、調査研究事業等のそれぞれの事項ごとに目指すべきところを記述することになろうかと思っております。 その場合、芸術その他の文化の向上に寄与するという法人の目的にかんがみまして、例えば単純に入場者数などの数値に着目をした目標だけではなくて、芸術文化活動の特性を考慮しながら、助成事業や劇場運営事業の内容に正確に対応した目標というものを考えていきたいというふうに思っております。
○山本香苗君 新国立劇場の運営業務については厳格な外部評価が課され、それによって国費助成が見直されるというふうになっておりますけれども、この厳格な外部評価というのは具体的に何になりますでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 独立行政法人は事前の規制を行うというよりは、先ほど申し上げました中期目標、それから法人が作ります中期計画による目標管理というものを基本といたしまして、事後的に業績評価を行う仕組みとなっております。この事後評価は第三者機関である独立行政法人評価委員会が行うわけでございますけれども、現在、文部科学省所管の独立行政法人については文部科学省独立行政法人評価委員会、ここが評価を行っているところでございます。 日本芸術文化振興会及びその管理下にございます新国立劇場につきましても、今後、先行する独立行政法人と同様に文部科学省独立行政法人評価委員会において評価が行われるということになろうかと思っております。 この独立行政法人の評価につきましては、まず各事業年度ごとに、先ほど申し上げました中期計画の実施状況の調査分析、その中にはお見えになりましたお客様に対するアンケート調査の結果なども踏まえまして、当該事業年度における業務の実績の全体についてこの評価委員会で総合的な評定をするということになろうかと思っております。 このような評価の実施に当たりましては、文化芸術活動を実施をし、支援を図るという日本芸術文化振興会の事業の特性に配慮をした適切なものになるように考えてまいりたいと思っております。
○山本香苗君 今、歌舞伎俳優の二七%が国立劇場の養成所から出ているそうです。つまりは、四人に一人が国立劇場の養成所で養成されていると。文楽だともう四二%が国立劇場での出身者と。つまり、国立劇場がなければ文楽は半分の人数でやらなくちゃいけなくなるから、文楽の人形は手は動くけど足が動かなくなっちゃうということはないとは思うんですけれども、それぐらい国立劇場というのは文化の伝承者の養成に頑張っているというふうにお伺いしております。 こうした伝統芸能の伝承者養成、舞台芸術の実演家への研修が独立行政法人化によって影響を受けることはありますでしょうか。
○政府参考人(銭谷眞美君) 歌舞伎、文楽関係の伝統芸能の後継者の養成につきましては、国立劇場が中心となりまして実施をしているわけでございます。今後とも、独立行政法人になりましても歌舞伎、文楽の関係者の養成事業ということは実施をしてまいりたいと考えておりますけれども、その内容につきましては、例えば後継者の、何といいますか、育成状況といいましょうか、全体の事業規模に対するそういう担い手の数の割合でございますとか、そういった諸要素を勘案しながら、本当に必要な後継者の養成は十分行えるように配慮をしてまいりたいと、かように考えております。
○山本香苗君 国立劇場では高校生のための歌舞伎教室とか、新国立劇場では高校生のためのオペラ教室が低料金で行われているというふうにお伺いしております。こうしたものは商業ベースに乗りにくいものでありますが、是非とも続けていっていただきたいなと思っているんですが。 演出家であり、劇団四季の会長である浅利慶太さんが新国立劇場につきましていろんな意見を述べていらっしゃるわけなんですけれども、新国立劇場はだれのものか、国費投入にあぐらをかく一部演劇人に猛省を促すとか、小泉総理よ、文化界の抵抗勢力にも大なたをといったことを言っていらっしゃって、すごく大まかに要約すれば、国民の血税である税金を投入している限り、文化芸術といった分野においても不透明な無駄遣いは見直さなくちゃいけないと。特に新国立劇場は経費の支出が不明瞭だというようなことを言っていらっしゃるわけなんですが、こうした点は今後独立行政法人化することによってきちっと改めていくべきだと思います。 と同時に、新国立劇場が全国に展開する演劇運動の、各演劇の発信地、全国への、地方にまで発信していくような拠点としての役割を担っていく上での活動を支障ないようにするための国費助成というものはきちっと行っていただきたいと思っております。 ところで、ちょっと話ががらっと変わるわけなんですが、今月から「明日の風に向かって」というあるアニメ映画が流される、全国放映がされるそうなんですけれども、この映画の主人公は筋ジストロフィーの山田さんという方で、同じ病気のお兄さん二人とともに真夏のキャンプをしたり、映画の自主制作など活動をして、ついに民間初の障害のある人たちのための福祉ホームを実現するという、実話に基づいたアニメだそうです。 突然何でこんな話をしたかと申しますと、この映画の制作費がこの日本芸術文化振興会の助成となっているわけでございまして、こうした映画というのは大変大事だけれども、なかなかコマーシャルベースにはならない、助成に頼る部分が大半だと思うんですが、独立行政法人化することによってこういった映画に対する助成が影響を受けることはないのか、また映画制作の助成事業というのは他にはどういった形でなされているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(銭谷眞美君) お話のございました芸術文化振興基金は、政府と民間双方の出資によりまして平成元年に創設をされました。現在、総額六百四十二億円の基金を持っておりまして、これを元に日本芸術文化振興会が運営し、多様な分野の芸術文化活動に対しまして助成を行っております。 この基金による助成は、今日まで映画につきましてでもかなり助成を行っておりまして、関係者にとっては非常にいい制度として定着をして、基金による助成を前提として意欲的な芸術創作活動が展開をされているものと考えております。 昨年成立をいたしました文化芸術振興基本法におきましても、映画についてはメディア芸術の代表格として、その「製作、上映等への支援その他必要な施策を講ずるもの」と定められておりまして、独立行政法人化後の芸術文化振興基金による助成は引き続き実施をしていくことが重要であると考えております。 なお、芸術文化振興基金以外にも、映画制作の支援につきましては、基本法の趣旨を踏まえながら、最近、文化庁におきましても幾つかの施策を実施をいたしております。例えば、地域に着目した映画制作への支援でございますとか、日本のトップレベルの映画制作団体に対する重点支援といったようなものを開始をして、年々充実を図っているところでございます。 なお、平成十五年度の概算要求におきましても、映画制作支援等につきましては、本年度に比べまして二・二倍増の要求を行っているという状況にございます。 加えまして、今年五月から、日本映画の制作支援の充実策などを幅広い観点から検討するための映画関係者及び有識者から成る映画振興に関する懇談会を文化庁で立ち上げております。経済産業省など関係府省の協力も得て検討を進めておりまして、文化庁といたしましては、この懇談会の御意見も聴きながら、今後とも映画の振興に努めてまいりたいと考えております。
○山本香苗君 ありがとうございました。 次に、放送大学学園についてお伺いしたいんですが、大学共同利用機関メディア教育開発センター、ここはインターネットを活用した教材の開発や衛星通信による大学間ネットワークの整備などをテーマに研究開発に取り組んでいらっしゃるとお伺いしたんですけれども、こことこの放送大学との統合というものが文部科学省内で検討されているということなんですが、この検討状況というのはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(工藤智規君) メディア教育開発センターは国公私の大学の共同利用機関でございます。御指摘のような事業を行っているわけでございますが、この前身の放送教育開発センター以来、放送大学とは極めて密接な連携の下にいろんな事業を展開してございます。 ただ、御承知のように、今の大学共同利用機関というのは大学の仲間でございまして、国立大学、それから国立大学共同利用機関ともども法人化について今検討中でございますが、その検討の中で、このメディア教育開発センターの特性を踏まえ、さらに放送大学学園との統合も選択肢の一つとして視野に入れながら、今後更に検討してまいりたいと思っております。
○山本香苗君 この検討が始まったときにちょっと報道で読みましたところ、大変期待が高かったような感じのことが書いてありまして、利用機関が蓄積したノウハウや研究成果とか、ITを組み合わせると英語による講義の海外発信などもできるというふうなことが書いてあって、私はすごいなと思っていたわけなんですけれども、是非とも、こういった選択肢の一つとしてということでございましたけれども、また検討を進めていっていただきたいと思っております。 この放送大学におきます学生・卒業生の声というのがインターネット上に載せられておりまして、そのメッセージを読みますと、普通の大学に通っている大学生には余り感じられないような学ぶ喜びというものが感じられます。仕事との両立の中でも学んでいきたい、また仕事を更にうまく進めるために知識を身に付けたい、大学に行きたいという若いころの夢をかなえたい、そういった声がございました。 現在の放送大学はこうした様々な要望にこたえるためのいろんな科目が用意されているわけでございますけれども、特別な法人という形になることによりまして、例えば採算性の取れる科目だけが残ってしまってその他がなくなってしまうようなことはございますでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 委員御指摘のように、放送大学で学ぶというのは大変私は学ぶ意欲の高い方々だろうと思います。そういう方々にできるだけ広くこたえていく、これは放送、公共の電波を利用する、高等教育の機会を提供するという大きな役割があるわけですから、そういう面で今の御指摘を踏まえて、今度独立行政法人化になるので、採算性ばかり考えるというわけにはいかない面があると思いますね。 御案内のように放送大学には教養学部があって、生活科学、産業・社会、それから人文・自然と三つのコースがあって、非常に広い範囲で、二百九十三科目あるんですね。今、大学院も含めますと十万人を超える方々がここに入っておられるわけでございまして、そういうことを考えますと、もちろん独立行政法人でありますから経費の節減等々、特別な学校法人としての担うことの重要性といいますか、そういうものを意識して経営、運営をしていただく、これはもう当然のことでありますけれども、単なる収入増等々を図るというだけじゃなくて、皆さんの気持ちをしっかり踏まえた適切な運営をしていただくという観点からいうと、御指摘のように民営化によって採算性のものだけが残るということはないようにしなきゃいかぬと思います。 ただ、皆さんの要望でございますから、せっかくあってもこれ一人も受講者がなくなったというようなことになれば見直さなきゃいけませんし、また、新しい科目の要求が来ればそれを入れるとか、いろんな努力はしてもらわなきゃいけませんが、採算性が先走るということのないようには、やっぱり公益性、大学の持つ公益性を十分踏まえた運営をしていただく、当然のことだろうというふうに思っております。
○山本香苗君 今御答弁いただきましたとおりに、本当に柔軟ないろんな形のニーズに合わせて、また設立の目的、理念というものをしっかりと踏まえた教育ができるような放送大学にしていただきたいと思っております。 ちょっと早いですけれども、これで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。 まず最初に、独立行政法人日本スポーツ振興センター法案について伺います。 今回の法案で言われている日本スポーツ振興センターが、今後サッカーくじ中心の言わば日本スポーツ振興くじセンターになっていくのではないかと、こういう懸念の声が寄せられているわけです。くじの売上げを伸ばすためにコンビニ販売などになりふり構わず突き進んでいくというようなことになれば、この委員会でも国会でも議論してきた青少年への影響を始め重大な問題が生まれることになると。その点では、もう既にセンターの理事などがコンビニでの推進ということを言い始める、また、それに答えて、十一月二十七日のこれは衆議院ですが、局長がコンビニ販売の今後大変大きな検討課題であるというふうに言われると。これは、こういうことが進んでいきますと、正に冒頭申し上げたような懸念する方向になっていく、これは正に国会審議は何だったのかということになるわけですね。 それで、そもそもこのサッカーくじをめぐってはもう本当に国会で慎重な議論がされてきたわけです。当初、九七年に衆議院を通過するときにも、本会議では、七十人の反乱と言われるように、推進していた政党の中でも、元首相やあるいは後の首相や、あるいは代表や党首の方たちが出ない、退席する、反対する、こういう状況の中で衆議院を通ったものの、この参議院では本当に長い間議論をされて、そして附帯決議が当院からもされて、十九歳未満への販売禁止措置などを含めてうたわれてきたわけです。 そういう点では、参議院の附帯決議では、「青少年に悪影響を及ぼさないよう販売方法等について十分留意すること。」とされましたし、また衆議院では、その後差し戻したわけですが、附帯決議として、「十九歳未満の者に対する購入等の禁止が徹底されるよう販売場所、販売方法等について青少年が入手し難い方策を講じるなど適切な配慮をすること。」と、こういう経過があったわけです。 そして、このサッカーくじの実施という段になりまして私は国会に送っていただいたわけですが、ここでも、この委員会にもいらっしゃる前文部大臣ともいろいろと議論をさせていただいたわけです。 例えば、一九九八年の十月十五日につきましては、委員会の審議当時の町村文部大臣が、「昨今の状況で、コンビニというのは非常に未成年者がたくさん出入りする場所でもありますので、こういう場所が本当にいいのかな、率直にそう思っております」という御答弁を引いて当時の大臣にお伺いしたところ、コンビニの問題に関しましても私も大変憂慮をしていることでありますと当時の有馬大臣から御答弁をいただきました。 また、一九九九年の十一月二十五日のこの委員会でも私はこの問題を質問いたしまして、くじの購入に伴い、非行を誘発するのではないかとか、あるいは社会的に未熟な青少年が勤労を経ずして金銭を得ることはいかがなものか、そのような意見があったということで、実施に向けてはセンターを指導していると、これは中曽根大臣でございました。こういう議論をずっとやってきたわけですね。 それで、そのときに、なぜコンビニエンスストアは当面発売場所の対象としないのかという私の質問に対して、当時の局長は、保体審において、コンビニエンスストア、これについては青少年が多数出入りしている、かつ、そこが言わば青少年のたまり場になっている、十九歳未満の者が販売に多くかかわっている、十九歳未満の者だけが販売にかかわっている時間帯がある、こういう点で懸念が表明されてそうなったと。本当に長い議論を真剣に行ってきたわけなんですね。 そうした国会の議論を本当に軽く扱うようなことを、正にセンターが変わっていけば、もうくじでとにかく収入を得るんだと、そういう方向に青少年の影響なんかそっちのけで行くという危惧が出るのは当然だと思うわけです。 ですから、私は、これはきちっと文部科学大臣としてのこのコンビニ問題について御見解をただしておきたいと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) スポーツ振興くじでございますが、豊かなスポーツ環境を作り、我が国のスポーツの振興を図るため大きな役割を担っておりまして、その収益を活用しまして、本年度から、総合型スポーツクラブへの支援とかスポーツ大会の開催、指導者の養成の支援等に役立てさせていただいていると、大変有り難い状況にあるわけでございます。 それで、収益が上がりませんとこういう助成ができないということで、収益について、これもいろいろ議論がございますが、大変心配な状況にある、こういうことでございまして、この実施主体の日本体育・学校健康センターでは、宣伝広報の追加とか販売店の数を増加するといったようなこと、さらには新しいタイプのくじを実施するといったような種々の改善を加えまして、このくじが国民に親しまれ、たくさん売れ、そしてその収益がスポーツ振興に充てられるようということで種々知恵を絞っておるわけでございます。 御指摘のように、コンビニエンスストアの販売につきましては、平成十年当時の保健体育審議会におきまして、青少年健全育成の観点から、発売当初はより慎重な対応をすることと、いわゆるコンビニエンスストアについては当面発売場所の対象としないと、こういうことでございまして、このスポーツ振興くじ、二年たちますが、コンビニエンスストアでの発売は現在行っていないと、こういう状況でございます。 ただ、購入者の方といいますか、スポーツ振興くじについてのアンケートを日本学校健康センターの方で行いますと、やはりこのスポーツ振興くじ、totoに対する何か不満を感じる点はどこだと、こう聞きますと、コンビニで販売していないことというのがやっぱり一番大きな不満を感じる点というアンケート調査の結果もございますし、さらには、どこでtotoを買いたいかということについてのアンケートをしますと、回答者の七割がコンビニエンスストアで是非売って、購入しやすいようにと、こういうアンケートも出ておるというような状況もございます。 御指摘のように、やはりくじ、青少年の健全育成という点に十分配慮する必要があるわけでございまして、それやこれやございますので、私も前回、衆議院の委員会におきまして、お尋ねに、こういう状況を説明した上で今後の大きな検討課題であると、こう答えさせていただいたような次第でございます。
○畑野君枝君 大きな検討課題というのは進めるというニュアンスを含んでいるじゃないですか。そこを私は問題だというふうに言っていて、先ほど、午前中の同僚委員の質問で、コンビニどうするんですかと言ったら、今日は何もおっしゃらない。後退したんですかというふうにも思うわけでしょう。だから、そういういい加減なことでは駄目なんですよ。青少年健全の問題を言いながら、しかしコンビニは促進するみたいな答弁じゃ、この間の国会議論は本当にないがしろにされているということですよ。だって、あなたが挙げた理由というのは、たかがそれぐらいの七割のアンケートだということしか言えないじゃないですか。 ちょっと私は、九八年の十二月八日の衆議院の委員会で、これは有馬大臣が当時お答えになっているんですけれども、コンビニで売らないと減るんじゃないかという委員の質問に対して、購入意欲の調査をしましたところ、別にコンビニで売るということを具体的に考えて調査したわけではなくて、したがって、私どもは、コンビニエンスストアを仮に販売場所としなくても、先ほど御指摘の売上額は小さくならないと考えている次第ですと、こういうふうに実施に当たっても言ってきているんです。 ですから、私は、文部科学省は、やはりもっと抑制的に、青少年の悪影響の問題を本当に起こさないという附帯決議にこたえて指導されているのかということが一番問題になるわけですよ。それがセンターと同じようにほいほい乗っているようなことを言っているんじゃ困る。どうなんですか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) いろんな御意見もあるわけでございまして、そういう意味で大きな検討課題と、こういうことでお答えさせていただいているということでございます。
○畑野君枝君 じゃ、反対の意見、青少年の影響を懸念する意見、そういうのも十分聞いていくということでいいですか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) そういうことも含めまして大きな検討課題だというふうに考えております。
○畑野君枝君 推進ではないという立場を堅持していただきたい。そうでないと、文部科学省、役割が本当に問われるというふうに私は言わなくてはなりません。 それで、その点につきまして、私は今度の法案の中での文部科学大臣の役割は大変大きいというふうに思うわけです。文部科学大臣の監督責任も、この法案の中では言われている命令、そういったことが書かれているわけです。ですから、この点につきましても、青少年への影響という問題で、もうどんどんこういうことを、コンビニも解禁だというふうにならないようにしていただきたい、指導をきちっとしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 青少年の健全育成というのは、これはもう当然、第一の前提でございます。同時に、スポーツ振興もやらなくてはいけない、totoの役割もいろいろあると。そういうふうなことを総合的に勘案して考えていくと担当局長も申しているわけでございまして、私どもの使命というものは極めて守備範囲が広いわけでございまして、根底において青少年の健全育成あり、しかし様々な課題もありという現状の中で、常に私はいろんな問題について総合的な見地から考えていくということが大事だというふうに考えております。
○畑野君枝君 私は、やはり総合的な見地で考えていくというのであれば、本当に国がきちっと公的な予算をこのスポーツ振興のために充てていくという方向に転換しないと、やはり二年間やってみて、くじの売上げが激減するという状況があるわけですよ。やっぱりこの方向で未来があるのか、そういう角度で点検し直す必要が私はあるんじゃないかと。これがやっぱり国民の支持を受けていないということであれば、これはもうやめていくという方向に持っていくのだって、これは一つの私は見識だというふうに思います。 文部大臣は、このサッカーくじの法律の中でも、「スポーツ振興投票の実施が児童、生徒等の教育に重大な悪影響を及ぼしていると認めるときは、センターに対し、スポーツ振興投票の実施の停止を命ずることができる。」というふうにきちっと書いてあるわけですから、これは本当に大事なことでありまして、その立場できちっとやっていただくように強く求めておきたいと思います。 totoGOALの話なども今言われておりますけれども、結局三等賞をなくしていく、当せんの確率を良くしていく、こういうことですから、イタリアで既にtotoGOALなどは一九九四年からやられておりますけれども、九七年をピークに売上げの減少が続いていて、二〇〇〇年は九七年の四四%までイタリアで落ち込んでいるんです。だから、サッカーくじには未来ないんです。そういう点を含めて、きちっとした対応を求めておきたいと思います。 次に、この法案に関連して、国立競技場の問題について伺います。 特殊法人等整理合理化計画では、国立競技場と国立スポーツ科学センター事業について、全面的な民間委託の導入を推進し、より効率的、効果的な実施方法で管理し、国費投入の縮減を図るというふうにしております。 そもそも国立競技場は、その公共的な性格から、運営費は国庫補助で賄うということで出発をしたものでありますけれども、全面的な民間委託で国庫補助金を縮減していくというふうになると運営を不安定にしたものにするのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 特殊法人等整理合理化計画におきまして、「国立競技場の管理運営については、全面的な民間委託の導入を推進するなどにより国費投入の縮減を図る。」と、こうされております。 ただ、スポーツ科学センターにつきましてはこの点触れられておりませんで、全面的な民間委託の導入という指摘はなされていないというふうに私どもは理解をしております。 そこで、国立競技場でございますけれども、その設置目的でございますスポーツ振興の観点から、アマチュアのスポーツ団体等に対しましては安い価格で施設を提供するということなどを行っておるところでございまして、国費を投入せずに利用収入のみでその運営に掛かる経費をすべて賄う、いわゆる独立採算制を取るということは私どもはちょっと不可能ではないかと、こう考えておる次第でございます。 このため、整理合理化計画におきましても、民営化ということではなくて、その管理運営について民間委託を進める、そして効率化を図っていくという御指摘を受けたと、こういうことであると認識をしている次第でございます。
○畑野君枝君 国庫補助の削減ではなくてやはりきちっと国庫補助で手当てをすべきだというふうに思うんですけれども、実際、今の経済不況の中で、あるいはスポーツ界が抱えている財政の逼迫という点からいうと、今後、規模が大きくて使用料の高い国立競技場の利用状況が好転していくと、そういうことは展望を含めてあるんでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 国立競技場の利用状況でございますが、現在でもそもそも競技場、芝生がございますけれども、芝生の養生ということである程度の日数使用しないで置いておかないと芝生がうまくならないと、こういう状況もあるということでございまして、そういった芝生の養生等の管理上必要な日数等を除きますと、ほぼ可能な限り使用されている状態にあるのではないかと、こう考えておる次第でございまして、そういう使用日数という点に関しましては、独立行政法人化された後もその利用状況に大きな変化は生じないというふうに思っております。
○畑野君枝君 そこで、国立の霞ケ丘競技場をめぐって、先に決まっていた全国高校定時制通信制陸上大会の日程がプロ格闘技のために空けてほしいとセンターが要請をして変更をさせるというような問題が起きていると。これは重大問題だと思うんですけれども、この点についていかがですか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 今御指摘の点でございますけれども、事実関係で申しますと、全国高等学校定時制通信制陸上競技大会の開催が決まっていた、決まって利用許可をしておったと、その後に後日プロの格闘技のイベントのための使用の申込みがなされたということがございまして、センターで両者の日程を調整するということもございまして、全国高等学校定時制通信制陸上競技大会の日程の変更について検討をお願いしたところ、了承を得たということで利用の許可の変更を一度行ったというふうに聞いておるわけでございます。 ただ、その後、また今度プロの格闘技のイベントについて、その日じゃなくてもいいという申出があったということがございまして、また陸上競技大会の方にそういう旨をお伝えをし調整をしていただいた結果、当初に予定した日程でその陸上競技大会が行われるというような状況になったというふうに聞いておるわけでございます。 私どもとしては、やはり陸上競技大会の開催日が、二か月前とはいえ、いろいろ揺れ動いたということについては事実でございまして、今後、センターにおきまして利用調整を行うに当たっては、大会の実施に混乱を来さないよう十分な配慮を行うよう指導したところでございます。
○畑野君枝君 本当に大問題だったと思うわけですね。つまり、働きながら苦労して学んでいる生徒の年一回の大会よりも、より収益の上がるそういうプロのものを優先するようなことがあってはならないということですから、この点はもうきちっとそういうことのないようにしていただく。大体十倍ぐらいの差があるということで、収益を上げるようになるともうそういう方向になるんじゃないかという懸念も出されてきたわけです。 そこで伺いたいんですけれども、独立行政法人になって、全面的な民間委託にとどまらないで、例えば採算が取れない、効率が良くないということで将来国立競技場がどこかに売られてしまうのではないかとか、廃止されるのではないかと、こういう心配も出されているわけなんです。そこで、やはり国立競技場というのは公共的スポーツ施設として将来にわたって必要な施設だと、しっかり充実させるということが求められていると思うんですが、その点についていかがですか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 日本体育・学校健康センターでございますが、スポーツの振興等を図るため、その設置するスポーツ施設の適切かつ効率的な運営を目的の一つに掲げている法人でございまして、独立行政法人化をした後であってもその目的に変更はないと、こう考えておる次第でございます。 したがいまして、国立競技場は、我が国の主要なスポーツ施設として、国際競技大会や全国的な各種スポーツ大会に対しまして高レベルの施設設備を整えた競技施設を提供するなど、我が国のスポーツ振興に重要な役割を果たしてきたものでございまして、引き続きスポーツの振興にその重要な役割を果たしていくことが期待されているものでございます。 国立競技場は、先ほども申しましたように、アマチュアのスポーツ団体等に対して安い価格で施設が提供できるようにしておるところもございまして、そもそも採算が取れるというようなことは考えておりません。したがいまして、採算が取れないと、そういう理由で売却することは考えていないということでございます。
○畑野君枝君 独立行政法人化になっていろいろな懸念があるということを、私、申し上げてまいりました。そして、特にセンターの変質、あるいは本当に収益を上げるために正に青少年の健全育成あるいはスポーツの役割そのものをないがしろにされるということがあってはもう絶対ならないわけであります。私、先ほど文部科学大臣から明確な御答弁はありませんでしたが、青少年の健全育成については御留意される、それは当然のことですというふうにおっしゃっております。 私、センターの現在理事をされていらっしゃる方が先ほどのサッカーくじのコンビニの問題で発言をされているんですけれども、例えばこの方は二〇〇一年まで文化庁の次官ですよね。つまり、国会のいろいろな、本省の、文部科学省の議論をずっと見守ってきた方たちがセンターに天下れば、もうそんなことは忘れてしまって、とにかく売上げを伸ばすためにはというような発想、発言をされるというのは本当に大問題だというふうに思うんです。 ですから、こういう問題を含めて、私は今後も引き続きこうした問題を国会でも議論していく必要がある、また必要な報告を是非求めていきたいというふうに思っております。 さて、最後に私学にかかわっての質問をさせていただきます。 今回の私学共済事業団の法案でございますけれども、やはり、一般補助が抑制されながら、一方で特別補助に重点化をしていくと、こういうような方向が進みますと、私学の自主性あるいは自律性、建学の精神に基づいて行われている、そうしたものが損なわれることになるのではないか、こういう懸念の声が上がっております。私は、やはりそれぞれの私学の自主性を尊重しながら私学助成を充実させるということが今本当に求められているというふうに思うわけです。 これは、私学で学ぶ学生さんもこの間国会に来られまして、私学助成を含めて充実を求められております。あるいは、全国私教連の調査でも、やはり授業料が払えないということで中途退学者が増えているというのはこの委員会でも申し上げましたし、あるいは各地域での補助制度に本当に希望が殺到する。修学旅行を本当に泣く泣くやめなくてはいけない、そういう生徒さんがたくさんいるわけですね。正にその命綱になっているこの私学助成を伸ばしていくことこそ必要ではないか。そういう点で、私の持っている懸念に対してどのように考えていらっしゃるか、伺います。
○政府参考人(工藤智規君) 私学助成は、昭和五十年の私学振興助成法制定以来、私学の振興のために我々も汗をかいてきているわけでございます。 法の精神は、この助成を通じまして、私学の教育研究条件の改善、それからそこに学びます学生のための家計負担の軽減等のために一般補助、特別補助という形でやられておるところでございますが、いずれにしても私学の独自性あるいは特色を減じることではございませんで、それぞれの私学の御努力に応じた補助金の充実を図ってきているつもりでございます。 現に、例えば特別補助といいましても、いろいろ、御存じだと思いますけれども、例えば社会人の受入れの状況でございますとか、少人数教育のようなきめ細かい教育体制でございますとか、あるいは障害者の受入れ、教養教育の充実、国際交流の推進、あるいは学術研究面での高度化でございますとか大学院面での充実などなど、教育研究面の国民なり学生の望んでおる要素について、努力したところにより多くのお金を差し上げましょうという仕組みで特別補助の制度を作ってございまして、限られた財源状況の中で、私ども、苦慮しながらではございますけれども、一般補助と特別補助のバランスを考えながらその充実に努めているところでございます。 実際に、来年度概算要求、今折衝中でございますけれども、一般補助二千二百二十五億円余りに対しまして特別補助千七十二億円の概算要求をしているところでございますが、いずれにしましても今後ともその充実に努めて、かつそれぞれの私学の御努力に報いるような形での充実を図ってまいりたいと思います。
○畑野君枝君 そういう点では、この参議院の文教委員会の附帯決議で、一九七五年の七月にですけれども、附帯決議を掲げて、私立大学に対する国の補助はできるだけ速やかに二分の一にするように努めるというふうに言われてきたわけですね。それに比べますと、本当にまだまだ遅れた状況であります。 そして、やはり国の姿勢として、お金は出すけれども口は出さない、やはりこういうスタンスでやっていかないと、国が求めている方向にやっているところは多く付けていくというふうになりますと、本当に私学の独自性、それが損なわれるというふうに私は思います。 ですから、私学の自主性、これを本当に尊重すべき中身として進めるべきじゃないかと思いますけれども、その点はいかがですか。
○政府参考人(工藤智規君) 先ほど申しましたように、この私学助成は私学のそれぞれの特色ある教育研究活動をバックアップする、しかも一般補助は学生数、教職員数等に応じまして、ある程度傾斜配分はございますけれども、基盤的な助成をするということでございまして、いずれにしてもそれぞれの私学の御努力の状況に応じまして私どももその充実に努めてまいりたいと思います。
○畑野君枝君 そういう点で、一般補助もなかなか増えないという状況がありますが、それを本当に是非増やしていただくということを求めまして、私の質問を終わります。
○委員長(大野つや子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時二十七分散会