文教科学委員会 第2号
- 発言数
- 214 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/11/07
会議録
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十月二十九日、小林元君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君が選任されました。 また、去る十一月一日、一名欠員となっておりました本委員会の委員として椎名一保君が選任されました。 また、去る五日、椎名一保君が委員を辞任され、その補欠として北岡秀二君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大野つや子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に総務省自治財政局長林省吾君、消防庁次長北里敏明君、文部科学大臣官房長結城章夫君、文部科学大臣官房文教施設部長萩原久和君、文部科学省生涯学習政策局長近藤信司君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、文部科学省高等教育局私学部長玉井日出夫君及び文部科学省研究振興局長石川明君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大野つや子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大野つや子君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○仲道俊哉君 おはようございます。自由民主党の仲道俊哉でございます。 当面の問題について、大臣、副大臣、政務官にお尋ねをいたしたいと思います。 近ごろ何かと暗い話題が多いわけですが、まず初めに明るい、おめでたい出来事について質問をいたしたいと思います。 遠山大臣もさきの所信で述べられましたが、小柴昌俊氏の物理学賞、また田中耕一氏の化学賞というノーベル賞のダブル受賞は、とかく子供たちの理科離れが進む我が国の教育にとりまして、正に朗報だったというふうに思います。 特に、博士でも修士でもない学士で、しかも大学など研究機関の研究員でない民間企業技術者の田中氏の偉業は、ごく普通のサラリーマンでも努力次第で世界最高水準の研究成果が上げられることを実証してくれたものとして、子供たちに大きな自信と誇りを与えてくれるものでありますが、この田中氏の偉業は、これまでの大学院を中心とした研究者養成制度の大きな反省材料となるものではないかというふうに思うんですが、大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 正に仲道委員の御指摘のとおり、先般のお二人のノーベル賞受賞は、日本国民にとって大変大きな誇りと自信を与えてくれたものでしたし、また、日本の研究水準あるいは技術力の高さということを世界に証明できたすばらしい内容であったと思っております。 特に、物理学の小柴先生の方は、従来からいつおもらいになるかと思っていたくらいでございまして、正に真理探求の学術研究の最前線を切り開かれたということでございますが、結果であると思いますけれども、田中さんの方は、今御指摘のように民間企業の技術者で、そして特に御専門でもない分野で、しかしその高い技術力、発想力ということでお作りになったたんぱく質の質量分析の装置というものが、その後のライフサイエンスの研究に大きく裨益されたという点で受賞されたと思います。そのことに焦点を当てたノーベル賞の選考委員会の方々に私は深く敬意を表したいと思っております。 同時に、今回の朗報は、日本の研究者にとってあるいは技術者にとって大変な励みになるのと同時に、何らかこのことを契機に考えることがあるとすれば、私は二つ、三つあると思います。 一つは、反省といいますよりは、私は研究の最前線を行く方は、大学であってもあるいは研究所であっても、あるいは民間企業であっても、それぞれの研究者が自らの発想ないし独創性というものが十分に発揮できる環境を作っていくということは大変大事だと思います。田中さんの場合も島津製作所の中で、かなり自由な雰囲気の中で突っ込んで研究することができたということがベースになっていると思います。それから同時に、そういう優れた才能をできるだけその周辺の人ないしその学会の人たちが見抜いて芽のあるものをしっかり育てていく、そのような風土を作っていくことも大事だと思っております。 したがいまして、今回の御受賞を契機にいろんなところで、独自性を発揮すること、創造的であること、そういったことがいかに大事だということが認識されて、日本の研究の環境なり風土なりというものがより改善されていくというのが大変大事ではないかというふうに考えます。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 次に、教育基本法の改正をめぐる問題について質問いたしたいと思いますが、私はこの教育基本法の改正を私自身の政治上のライフワークにしておりまして、さきの通常国会の大臣所信に対する質疑も行ったところでもございます。 さて、去る十月十六日の中教審が、教育の基本理念として伝統、文化の尊重、国や郷土を愛する心といった日本人としてのアイデンティティーや新たな公共の意識の重要性などを盛り込んだ教育基本法の全面的な見直しを提言する中間報告案を明らかにしました。同案は十月の三十日の中教審の総会で大筋で了承されたと聞いているわけですが、文部科学大臣としてこの提言内容をどのように評価し、今後の改正案作りにどのように反映させていくつもりなのか、お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 中央教育審議会に対しまして昨年十一月に私から諮問をいたしました。それ以来、新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方について幅広い角度から見直しの検討を行っていただいております。十月十六日それから十月三十日にも御議論ございましたけれども、中間報告そのものは十一月中ごろにお取りまとめをいただくというふうに承知いたしております。 これまでの御審議の内容について私も折々にフォローさせていただいておりますけれども、審議会におきまして大変自由な御意見、しかも非常に熱心で、またしっかりとした御議論が続いていると私は思っております。そのそれぞれの項目について私が今コメントを申し上げるのはいささかふさわしくないと思いますけれども、私は、そうしたしっかりした御議論を受けて、またその後に中間報告が発表されましたら、一日中央教育審議会、公聴会でございますが、そういったものを各地で開催いたしまして、国民各層からの御意見を伺いながら更に議論を深めて、そして答申を取りまとめていただければ有り難いというふうに考えているところでございます。
○仲道俊哉君 今、大臣の御答弁にもございましたが、また一部報道に、文部科学省は年内の最終答申を受けて来年の通常国会に教育基本法改正案を提出する見通しとの観測があるわけでありますが、我々もそういう認識でよいのかどうか、この立法府としての確認を求めたいというように思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 先ほど申しましたように、中央教育審議会において十一月中旬に中間報告をおまとめいただくというふうに聞いておりまして、その取りまとめの後に、一日中央教育審議会の開催など国民各層から幅広く御意見を伺って、年内にも、そのヒアリングといいますか御意見をベースにしながらまた審議を再開していただきまして、そして答申の取りまとめ時期は、これは審議会自身でお決めになることではございますけれども、今後の審議の進捗状況に照らしながら、私といたしましては、来年のできるだけ早い時期に答申を取りまとめていただければと考えているところでございます。その後に、我が省といたしまして、答申を踏まえてその見直しにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 改正法案の国会への提出時期等につきましては、またこれは与党の皆様方とも御相談したりというようなことも必要と思いますし、今後検討してまいりたいと思いますが、いまだ中間報告がまとまっていない段階でございまして、私としては、見通しとしては今申し上げたところまでが現段階でお話しできることであろうかと思います。
○仲道俊哉君 それ以上言ってもあれでしょうし、立場上もございましょうが、私といたしましてはもう少し突っ込んだ御答弁がというのを内々期待はいたしていたわけでございますけれども、この問題については、来年の通常国会でもございますし、またこの問題は先送りをしておきたいというふうに思います。 次に、教育特区をめぐる問題について、これは副大臣の方にお聞きをいたしたいと思うんですが、経済活性化のための切り札として小泉内閣が打ち出した構造改革特区の構想の一つの領域に教育特区があるわけですが、この教育特区を認めるには学校教育法などに特例を設ける必要があるわけで、今回、十四本の法律はまとめて内閣委員会の方で審議をするということで、当委員会には付託をされていない、付託されないと、こう聞いておるわけです。 しかし、文部科学行政を主な調査事項とする当委員会としてもこの教育特区の問題は大きな関心事でありますので、参考のため、特例を認める法案の内容について概要を説明をしていただきたいというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) お答え申し上げます。 御案内のように、先般、閣議決定をされまして、構造改革特別区域法案が出ておるわけでございます。これは、地域公共団体の自発性を非常に尊重して、そして構造改革特別区域を設定して、その地域においては規制の特例措置を講じながら、そこで教育あるいは物流、研究開発、農業、社会福祉等々、広い分野において構造改革が推進され、地域の活性化につなげていこうと、こういう趣旨の下で法案が出されておるものでございます。 この中で、御指摘がございましたように、文部科学省の関連する法案といたしましては、全部の十四ある中の三つほどが特に関係をいたしておりまして、その中で、市町村の教育委員会が独自に小中学校の教職員を自らの負担によって任用できるようにするという市町村立学校職員給与負担法、この特例を認めるという改正が一つございます。第二点は、学校教育法の特例で、幼稚園でございますが、今、幼稚園、保育園の一体化の問題等々も盛んに地域においても議論をされておるところでございますが、これにこういうことも絡んでおるのでございますが、特に幼稚園において、三歳からということになると、これまで満三歳から幼稚園に入るということになっておりましたが、その新しい年度が来て四月から、四月の時点ではまだ二歳だけれども、その年度の中に三歳になる方にはそれを認めようという学校教育法の特例。もう一点は、国立大学の試験研究施設とかあるいは敷地の民間企業によって安くそれを使用できるようにこの条件を緩和する研究交流促進法という法律がございますが、この特例。この三つの特例措置を認める改正をしようといたしておるところでございます。
○仲道俊哉君 特例を認める法案には、特区の選定には所管庁の同意が必要であると、事実上の教育権が付与されているわけであります。省庁の権益保護のために地方自治体などが知恵を絞ったアイデアを安易に拒否するということは、経済活性化の切り札としてのこの特区構想に水を差すものであると思いますし、マスコミ報道等によりましても、一部そういうことが報道を実はされているわけです。 法案の第四条九項は、要件に適合していれば原則どおりの方向を打ち出しているわけですから、文部科学省の特区認定申請に対する同意の運用についての考え方を確認しておきたいというように思います。
○副大臣(河村建夫君) 仲道委員御指摘のとおりでございまして、せっかく特区を作って、特例を作ってその上また規制を掛けたんじゃ意味がないわけでございます。そういう意味で、文部科学省においても、この特区認定については極めてその趣旨に沿ってやらなきゃいかぬと、こう思っておるわけでございます。 もう既に御指摘のとおり、いわゆる構造改革特区の基本方針に適合すればいい、さらに、適切な経済的、社会的効果がある、それから、もちろん円滑かつ確実に実施されなきゃいかぬと、こういうこともございますが、そういうものについてはもう認定するという、条件に合いさえすればもう認定するということでございます。これは総理大臣が最終的な認定を行うわけで、その際に関係行政機関の長の同意を得ろと、こうなっておるわけでございます。 文部科学省としても、この計画申請が出てまいりましたら、基本的なことはもちろん条件になっておりますから考慮をいたすわけでございますが、その特区によって教育的効果とかあるいは任用、採用等々において非常に経済的効果があるというものが出されてくるというふうに期待をいたしておりますので、同意の運用については規制の上に規制を掛けるというような、こういうことにならないように、柔軟にといいますか前向きにとらえて、その運用をしっかり図っていただくように前向きにとらえてまいりたいと、このように考えております。
○仲道俊哉君 是非そういうことでよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、株式会社参入の件でありますが、小泉総理の強い実現要請にもかかわらず、文部科学省が参入の拒否をしたということでございますが、その理由と、それから、それに対するところの文部科学省の考え方をお聞きしておきたいというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) 学校そのものに、株式会社が学校を作るということ、表だけ見ますと、どんなところが学校を作ったってうまくやってくれればいいわけだと、私も実はそう思うんでありますが、しかし、どうしても株式会社ということになりますとやっぱり利潤を追求して、そしてやっぱり株主に配当を出すといいますか、そういう一つの大きな使命があるわけであります。 そういう観点で、利潤を追求した形で学校運営するとどういう問題が起きるだろうかと。あるいは、我々考えたのは、そのことによってうまくいっているときはそれでいいかもしれないけれども、うまくいかなくなって利潤をどんどん追求、求めていかれる、あるいはサービスが十分でなくなるということも十分考えられるわけでありまして、やっぱり直接やってもらうということは、教育の公共性の高さからいって、株式会社の直接参入というのはやっぱり問題ありというふうに考えておるわけでございまして、学校法人によって運営をしていただくというのがこれまでの考え方になっておりますから、学校法人を作るのに手間暇掛かって大変だという意見もあるようでありますから、できるだけそれは緩和して作りやすくする。 現に今、有名な企業、大企業辺りでも学校を持っておられます。それは、企業が後ろに付いて学校法人を作って、そしておやりになっている。だから、株式会社がもし傾いたことがあっても学校法人は生き残ることができるという仕組みでやっぱり教育の公共性を保ってまいりましたので、そのことは是非ひとつこれからもお願いをいたしたいということで、今回の構造改革でこの問題、構造特区の問題が出てまいりましたが、文部科学省としては、学校法人の設立の緩和をするという方向でこの問題を対応してきたところでございます。
○仲道俊哉君 私も今の河村副大臣の御答弁の考え方に大賛成でございまして、私自身の基本的な考え方とも一致するわけでございまして、是非今後ともそういう考え方の下で行政を進めていただきたいというように思います。 最近、どうかしますと、教育の本論を外れて財政論だけでの論議が、教育の論議がされておるようでございまして、このことについてはまた後の質問でも触れさしていただきたいというように思います。 次に、四四制導入をめぐる問題ということでございますが、埼玉県のある学校法人に小中高の六三三制を四学年ごとに区切る四四四制を導入する計画があることが最近話題になっております。子供たちの発達具合も昔と今とでは大きく異なっておりますので、昔の子供の発達段階を基準にした六三三制のままでいいのかどうかは議論のあるところでもあります。現代の子供たちの発達段階を考えますと、むしろ四四制の方が理想的との意見もあるわけですが、この四四制に対するところの文部科学省の見解をお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 私もこの新聞報道を見まして、私学ですから、小中高一貫でやっていただく中でそういう仕切りをしながらやっていただくというのも一つの方法であろうというふうに考えました。確かに、小学校六年間の間には、四年生までと五、六年とかなり成長度も違って、最近の子供たちの成長を考えますと、そういう問題も確かにあるようでございます。しかし、これ、学校制度を変えるという大きな課題になってまいりますので、このことについてはやっぱり中長期的な観点で見ていかなきゃなりません。 今の公立でいいますと、そこの埼玉はどういう形にされるにしても、四年生でもう小学校終えたんだから卒業証書を出すというわけにはちょっと今の時点ではいかないわけでございます。しかし、これは四四四でもしおやりになれば、一応六年の段階で一つの小学校の課程を終えたというふうにみなしながら一貫教育をおやりいただくということは一つの実験でもございますし、それがうまくいくかどうか、我々としても、おやりになるならば注視をいたしたいと思いますが、四年を小学校、あとの四年を中学校、そして高校という形でのものは現実には難しいんでは、難しいというふうに思っておるところでございまして、私どもとしては、今の六三三四、取っております六三三制の問題も含めながら長期的な観点でこれは考えていく課題であろうと、このように考えております。
○仲道俊哉君 今のお答えで大体考え方は分かったわけですが、一応これからの特区構想等もあるわけで、実際に戦後教育を反省をする中で、そういう考え方を含めながら、今のこの例は私立なんですが、公立学校においてももっと柔軟な対応が認められてもよいんじゃないかなというような考えも持っておるわけで、そういう意味では、文部科学省として将来もこの六三三制を堅持するつもりなのかどうか、柔軟に考えるような要素もあるのかどうか、そこの点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 文部科学副大臣として、文部科学省のこれまでの基本的な認識からいいますと、当面今すぐこれを変えるという考え方はないわけであります。私は少なくともこの省で、今日は幹部も来ておりますが、議論の中ではそういうことでありますが、しかし時代は変わっていくわけでございます。私自身も党内でいろんな勉強会等も通じて、今の六年制、小学校六年間がずっと続いてそれでいいのか、さっきもちょっと申し上げましたが、子供たちの成長の度合いとかいろいろ考えますと、やっぱりこれ見直す必要も私はあると思いますね。 だから、長期的な展望にもちろん立たなきゃいけませんし、社会や長期的な、国民、大きな影響もありますから、これは内部で我々、これからこの問題についてどういうふうに取っていこうかということは考える必要があろう。それから、中高、今一貫はやっておりますが、小中の連携、あるいは小中高の連携とかいうことも考えながら、この問題に私は柔軟に対応していく必要があろうというふうに考えております。
○仲道俊哉君 おっしゃるとおりで、戦後教育を反省しながら教育改革を、これから二十一世紀に向けて新しく育っていく子供たちについて、この教育制度そのものも教育改革の一環として私は柔軟に考えることが必要であろうと思いますし、今、副大臣のそのお考えを是非ひとつ、どちらかといいますと今まで、過去の文部省は非常に固い頭を持っていたわけでございますが、文部科学省として今のそういう柔軟な考え方、柔軟な姿勢でこれから教育改革に取り組んでいただきますことを大いに御期待を申し上げたいというように思います。 次に、二十一世紀のCOE、センター・オブ・エクセレンス、すなわち旧称のトップ30構想ですね。これは、以前、遠山プランとしてこの施策が考え出されたというように聞いておりますが、この問題についてお尋ねをいたしたいと思うんですが。 去る九月三十日の日に、文部科学省は、世界最高水準の研究教育拠点を学問ごとに形成するために、国公私立を問わず、優れた研究に国の予算、研究拠点形成費補助金を重点配分する二十一世紀COEプログラムの審査結果を発表されました。非常にこの結果を私も興味を持って見ておったわけですが、採択が旧帝大系や早慶に、早稲田、慶応ですね、というように集中する反面、多くの一般私学や地方大学が採択漏れになるなど、いわゆる、偶然か必然か分かりませんが、有名大学に有利な審査結果と実はなっているわけです、結果的に見てですね。国立大学の法人化や少子化による受験生の減少でますます大学経営が厳しくなりつつある今、百八十二億円にも及ぶ競争原理による補助金の配分は万人が納得する公平なものでなければならないと思います。 そこで、今回のCOEプログラム審査に当たりまして、審査基準の公平性はどのように担保されたのかということをお伺いをいたしたいと思います。先ほどちょっと結果も言いましたが、東大と京大が十一件で同数なんですね。早稲田と慶応が五件で同数なんですね。いかにもバランスを取ったような形跡も見受けられるわけですから、あえてこの点について質問をいたします。
○大臣政務官(池坊保子君) 今、仲道議員がおっしゃいましたように、二十一世紀COEプログラムは、我が国の大学が世界のトップレベルの大学と伍して教育及び研究において水準の向上を図るように、また世界をリードしていく人材を育成しなければいけない、そのような観点から、第三者評価に基づいて、競争原理により、国公私立大学を通じて世界的研究教育拠点の形成を重点的に支援することを目的といたしております。学問分野を十分野に選定いたしまして、本年度はそのうちの五分野について、各大学から申請を受け、選定、検査を行いました。 今おっしゃいましたように、検査が、審査が公平であるということは大前提だというふうに思っております。そのために、私どもは、文部省外における専門家、有識者から成る二十一世紀COEプログラム委員会というのを作っておりまして、それは日本学術振興会を中心として運営し、また委員長には江崎玲於奈先生をお願いいたしております。その中において学術的、専門的な観点から具体的な審査方法や審査基準等を定め、これを大学に示して公募し、実施されたものでございます。 審査の基準としては、各分野で異なる面ももちろんございますけれども、研究論文の発表状況、競争的研究資金の獲得状況、教員の流動性、大学院学生の教育の状況などの具体的なデータを参考として、これまでの実績や将来性がどうなのか、あるいはまた拠点形成のための計画や大学としての戦略はどのようなものであるのか、あるいはまた若手の研究者の育成や独創的、画期的な成果が期待できるのかどうか、そのようなことを考えて審査をいたしました。 また、審査に当たっては、産業界関係者や企業家の研究者も含めて幅広い専門的な、あるいは各分野ごとの部会でより具体的に専門的な中身についてのレフェリーによる審査も参考にして様々な点においての審査を行いましたので、これはそういうような点で公平性を担保していったのではないかというふうに考えております。
○仲道俊哉君 今、公平性についてかなり政務官の方から具体的なお話もあったわけですけれども、私は、審査基準の公平性を担保する最良の方法は選択過程やそれから評価基準を情報公開することであるというふうに思います。 落選大学とか識者からは、今回の場合、情報公開がなく選考が不明に見えるなどという情報公開を求める声も高いわけですね。不満や不信を払拭するためにも、文部科学省として情報公開をする考えはないのかどうか、仮にないとしたら、情報公開をしない理由は何か、その点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○大臣政務官(池坊保子君) 審査の具体的な進め方はCOEプログラム委員会自身が決定しておりますけれども、審査そのものを公開にいたしますことは、大学からの申請案件について個別審査という性格がございますので困難なので非公開というふうにいたしました。また、個々の大学名などを一律に公開いたしますことも、これは公表を望まない大学等がございますので差し控えました。 ですけれども、審査の終了後は、各分野ごとの専門委員会のメンバーも公表いたしております。どのようなメンバーによって審査をされたのか、それから選定の過程をできるだけ説明するようにいたしております。これは十一月を目途にその内容について整理いたしまして、きちんとその大学には通知をするようにいたしております。
○仲道俊哉君 そうしますと、落ちた大学についてはなぜ落ちたのかという納得できる理由を説明する説明責任があると思うんですが、それにつきましては、今の御答弁ではそういう落ちた大学についてのそういう理由等を説明をしたということでしょうか、再度お尋ねいたします。
○大臣政務官(池坊保子君) 今のところ、整理、準備をしているところでございます。ですから、きちんと整理をされましたら、どのような点というようなことはその大学に通知ができるというふうに考えております。 それからまた、このCOEプログラムは今年度が最初でございます。ですから、例えば今、議員がおっしゃいましたような情報公開を含めまして、今後の運営については、更に検討しながらよりいいものにしていきたいというふうに考えております。
○仲道俊哉君 国立と私立の格差の点について、ちょっとこの点の具体的なことで質問をいたしたいんですが、従来から国費による補助金制度として科学研究費補助金制度というのがございまして、本年度の配分割合は国立大学が六割強で、しかも旧七帝大系が上位を占めている、実施を実はされている実態があります。そういう状況下において、私立大学と旧帝国大学系と同じ土俵に上げるにはそもそもスタートラインが違い過ぎるんではないかという、そういう大学間の批判も実は声を聞くわけですね。 ですから、この点を、今後、審査の点を踏まえて、スタートラインが違うところからの同じレベルの審査、そこのところの差をある程度考えられた審査にするのか。この公立、私立とのスタートラインの違いについての文科省の見解をお聞きいたしたいというふうに思います。
○大臣政務官(池坊保子君) 今、議員がおっしゃいましたように、国立大学と私立大学は制度的な位置付けなども違います。そして、財政支援や形態にも差異がございますけれども、今、私立大学においては様々な分野で特色ある優れた研究を行っているところもたくさんございます。これはあくまでも国公立を通じて学問分野でお互いが競い合うということが大切であり、それがやはり研究の水準を向上させていくのではないかと思っておりますので、私立だからどうのこうのというようなことはございません。 私立大学からもたくさんの申請がございました。これは国公立とか私立とかいうことの区別なく、また大学名などにとらわれることなく、内容いかんによって世界的研究教育拠点としてふさわしいかということを考えながら選んだものでございますし、今後もそのような方向でやっていくのではないかと思っております。
○仲道俊哉君 いずれにいたしましても、そういうことで、今回のCOEプログラムというのは、遠山大臣になりまして、遠山プランとして非常に私自身もこの施策については高く評価をいたしておりまして、今までの最高学府に競争原理を導入するという施策というのは、これまでどちらかといいますと横並び意識又は護送船団方式でいっておった大学関係者にとってはかなりショックを与えたと思いますし、非常にそういう意味では競争的な意識が出てくると思うわけですね。 ですから、本年度は初年度でしたけれども、今までの、本年度の問題点等を整理して積極的に推進をしていただきたいというふうに希望をいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) 仲道委員が本当に今の件の最後のところでおっしゃいましたように、私どもといたしましては、これからの日本の大学というのはもっと国際的な視野の中で、グローバルな視点で国際的な競争力を持つ大学にしていかないと私は日本の将来はないと思っております。その意味で、遠山プランという名前だけは私は勘弁していただきたいのでございますけれども、固有名詞を付けるようなのは私の趣味でございませんのであれでございますけれども、それは別といたしまして、今回のCOEプログラムは、そういう私立とか国立とか公立とかということを離れて、日本の中で本当に優れた拠点を幾つか作っていかないと駄目だという視点からでき上がっているものでございます。 そして、審査も非常に公平にやってくれまして、今、国立大学が何%とおっしゃいましたけれども、そういう視点ではなくて、むしろ、国公私立の割合でいいますと申請の数が大体そういう数でございまして、それに比しては私学も随分頑張っていただいた結果になっております。その点が一点と。 それから、五つの分野、しかもそれぞれの分野は全然違うわけですね。したがいまして、私は足し算をして何大学が何件というのは今回のCOEについては当たらないと思うんですね。それより、あれを見ていただきますと、ああ、こんなにいろんな大学で優れた研究をやっていてくれるのか、これからも大いに伸びてほしいというふうに、私はすべての分野について縦に見て、感心しながら見たところでございます。 そのような趣旨でございますので、往々にして日本では、委員御自身もおっしゃいましたように、評価をすることとかあるいは競争的な環境にするということについての反発なり批判が起きるわけでございますが、このCOEプログラムにつきまして私は何人もの大学の総長なり理事長から聞いた話がございます。 それは、選に漏れたところもそうなんですが、今回のプログラムへいかに応募していくかということで学内が初めて、大学としてどのようなものに力を入れて、どういう形で自分たちの魅力を発信していくか、どういう点に研究の焦点を置いていくかということについて初めて学内で分野を超えて議論ができたというふうなお話も承っておりまして、その意味で、プラスの面も是非御勘案の上、この問題について更に御支援をいただけたらと思っております。
○仲道俊哉君 私自身も、今、大臣が御答弁なさいましたように、このプランを是非前向きに考え良くしていただきたいというふうに思う気持ちは同じで、ですからあえて問題点だけを取り上げましたけれども、結果的に見ますと、地方大学の秋田や群馬や金沢や鳥取大学等々かなり優れた研究が採用されているわけでございまして、非常にそういう意味では地方大学のユニークな研究が採択されていることもありますが、あえてそのことは今日は申し上げなかったわけでございますけれども、是非そういう意味でこのプランを、プログラムをひとつ有効に使っていただく、今、大臣のお答えで十分分かりましたので、ひとつよろしくお願いをいたしたいというふうに思います。 次に、ゆとり教育と発展的学習をめぐる問題についてでございますが、学習内容を大幅に削減した新学習指導要領が本年四月から実施をされましたが、マスコミ等の調査によりますと、算数や理科を中心に四五%の小中学校がいわゆる発展的学習、すなわち教科書の範囲を超える学習を導入していると、こう言われております。学力の低下を恐れた教育現場の言わば苦肉の策であろうと思うんですが、これでは新学習指導要領は実効性に乏しくて教育現場に混乱を招くだけの代物になりつつあるわけです。 こうした実態に対する文部科学省の見解を是非この場でお聞きしておきたいというふうに思います。
○副大臣(河村建夫君) 仲道委員御指摘のように、四五%の小中学校が発展的な学習を実施しているという報告が、調査結果が公表されたところ、私も承知をいたしております。 この四月から小中学校で新しい学習指導要領において児童生徒が基礎・基本を確実に身に付ける、そして自ら学び自ら考えていく、これを確かな学力という表現を取っておりますが、これをはぐくむということをねらいとした新学習指導要領が出ておるわけでございます。この新学習指導要領を、ここで今申し上げた確かな学力を付けるというこの方向のためには、やっぱり児童生徒一人一人のきめの細かいといいますか理解、習熟の度合いに応じた指導がどうしても大事になってくるわけでございます。 そういう意味で、学習指導要領に示す内容の理解が十分に理解できていないといいますか、その理解が十分でない児童生徒に対しては、これは繰り返し学ばせるというような補充的な学習に取り組ませなきゃならぬわけでございます。一方、どんどん理解する子供もおるわけでございます。そういう子供にはやっぱり先を学ばせる、やっぱり知識を吸収することの喜びといいますか、そういうものをしっかり味わわなきゃなりません。そうした補充的な学習に加えて、発展的な学習に取り組ませる。そうした両面から新しい学習指導要領を活用していただかなきゃならぬということで、新しい指導要領が出たときに学力低下のことが大きな話題になりまして、マスコミにも取り上げられた。御父兄の方々もそのことを大変心配される。 本来のねらいは、学習指導要領を一つの基準として、学ぶ人はしっかり学んでもらいたいし、後れている人たちもその水準に上げるようにということで出たものでございますが、特に学力低下ということが強くうたわれたものでありますから、大臣が今年早々に「学びのすすめ」ということもうたいまして、決してゆとり教育というのは教育を緩みを求めている教育じゃありませんよということを強調しながら「学びのすすめ」を出して、それに基づいて各学校ではそのお取組をされた結果、そうした発展的な学習もやろうということでお取組をいただいているということは、私はこれは大変結構なことだというふうに思っております。 各学校がいわゆる補充的な学習、また発展的な学習、これを実施する際に参考になるように、さらにその指導上の工夫のポイントといいますか、そういうものを解説した教師用の個に応じた指導に関する指導要領というものも取りまとめまして、この八月から文部科学省ではホームページによって公開もいたしておりまして、順次各学校にも配布していく方向でございまして、引き続いて各学校が正に個に応じたきめの細かい指導の充実を図っていただく、そのことを是非お願いをいたしたい。それが今回、発展的学習という形で教科書の範囲を超える学習もやろうという取組ができたことに対しての、それがもっとうまくいくようにという思いも込めてそうした指導要領も、指導資料も取り上げて取組の支援を行っておるわけでございます。
○仲道俊哉君 ゆとり教育そのものについては実は私は大賛成なんです。 というのは、旧学習指導要領で私はこれまで現場で教育をしてきた経験からいきますと、私が取り組んだ当時はもう詰め込み教育で、もう人間性も無視して、もう夜遅くまで、実際に私辺りも七時八時まで、暗くなるまで補習をしまして、そして詰め込み教育をやって、いかにいい高校からいい大学に行かせるかということでもう死に物狂いでやりました。ただし、その結果、大学に行った学生が本当に休学をする子が多くて、生徒自身のゆとりがないし、人間性の教育というのもやはりどちらかというと私は欠けていたというように思います。 その当時に詰め込み教育に対して反対ということで、随分その当時はゆとり教育を教育学者辺りも論じていた、その教育学者が今度は反対にこのような施策をしますと批判をまたしておると。教育学者というのはろくなやつはいないですね。そういう意味では本当に私は、現場を知らない、机上のプランだけで反対をしておるというか批判をしておる人が、大分、全部ではありませんけれども、今、ろくなやつというのは取り消します。 かなりそういう意味では、私自身の経験からいきましてもこのゆとり教育については大賛成なんですが、しっかりこのことは、私は一番大事なことは、教師が先ほど副大臣が申しました個性教育、個に応じた教育ということでの最低限の学力を付けた上での個性教育ということを、そのためにはやはり教師がしっかりそのことを理解し勉強しなきゃならないと思いますし、あわせて、親の教育ですね、御父兄、お父さん、お母さんがそのことについてやはり理解をしなければならない。そういう意味ではまだまだそういう方面の突っ込みが今の段階ではまだやや劣っておるんじゃないかというような気がいたしておりますので、今後はそういう方面にもひとつ力を入れてPRをしていただきたいというふうにも思います。 次に、文部科学省は二〇〇三年度の次回の教科書検定から検定基準を緩和して、一割を上限にいわゆる発展的学習を認める方針と聞いておりますが、それは事実でしょうか。
○副大臣(河村建夫君) 仲道委員も御存じのように、教科書というのはすべての児童生徒共通に使用するという教材でございますから、これまでの記述というのは学習指導要領の中に示された内容に限定をしてきたというところでございますが、新しい学習指導要領を作りながら、その中でこれまで以上にやっぱり、さっき御指摘のように、個に応じたといいますか、その理解度、習熟度、これの程度に応じた教育を行う必要があるということが強く今求められておりますし、また教育団体、関係団体などからも、教科書についても学習指導要領の内容以外も記述を認めることが適当ではないかと、やっぱり指導要領にもっと柔軟性を持たせてもらいたいという御意見も強く出てきたところでございます。 こうした状況を踏まえて、教科書図書検定調査審議会、ここにおいて検定制度の改善について御検討をいただいたわけでございますが、その結果、学習指導要領の各教科等の内容に示されていないいわゆる発展的な、教科書の範囲を超えた発展的な学習内容については、本文以外の記述とすること、あるいは一定の割合以下の適切な分量とすること等の条件はありますが、教科書に記述すると、囲みでちょっと書くとかいうような形だろうと思いますが、そういうことを取り上げて勉強ができるようにすることを可能にしようということで、多様な教科書を求めていく上で適当であるとの検討結果が出てきてまいりましたので、これ七月にそのことが取りまとめられました。 文部科学省といたしましても、この審議会の検討の結果を踏まえて、八月に発展的な学習内容の記述が可能になるような教科書検定基準の改正をいたしたところでございますので、来年度から、新しい検定基準に基づいて、そういうことを踏まえた適切な検定を実施してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○仲道俊哉君 そうしますと、発展的記述を認めますと、同じ検定教科書でありながら内容の水準に違いが出てくるわけですね。使用する教科書によって学校間に格差が生じて、入試にも影響が出てくるんじゃないかなということで、現場のそういう心配する声もあるわけです。この点についてはどのように考えますか。
○副大臣(河村建夫君) 一番親御さんといいますか御父兄の皆さんは、そうするとたくさん学んだ人、教科書を超えてしっかりやった方が入試に有利になるんだからそっちの方へまたどっと行く、正にまた偏差値教育をどんどん進める結果になる心配があるという御指摘、私もよく分かるわけでございますが、これについては、これから入試、入学者選抜について、特に高校入試でございますが、各都道府県の教育委員会に対しては学習指導要領に示していない内容を出題対象としないということで、これを求めておるわけでございます。 このことは、先ほど申し上げた審議会においても検討された結果、発展的な学習は、どんどんやりたい、伸ばす人にはやっていいんだが、学力検査の出題対象としないように十分留意する必要があるということが指摘をされておりますので、その趣旨の徹底を図っていくということで、それを前提として、発展的な学習、さらには一方ではその補充的な学習、両方うまくやっていただいていわゆる指導を充実させていただきたいと、このように考えておるわけでございます。
○仲道俊哉君 やや苦しい答弁のように思いますけれども。 視点を変えまして、経済力にかかわらず同じ水準の教育が受けられるということが義務教育の本質ですね。ゆとり教育の結果、塾へ通った子と通わなかった子に大きな学力の差が生じます。その結果、親の経済力の差がそのまま子供の学力の差につながるとの指摘もあるわけですが、この点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(河村建夫君) たくさん勉強をした人がいい成績を取る。これはやっぱり時間を掛けてしっかりやった人がそれだけ成績が出るというのは、これは自然の努力の成果としてあるわけですけれども、塾に行くにはお金が掛かりますから、お金持ちがどんどん塾に行けばそれだけ成果が上がるではないかということ、そのことを逆に考えますと、学校の中でちゃんと学んでおけば本当は、これはずっと言われ続けてきていることでありますが、塾に行かなくたって十分それに対応できるというものでなければならぬと私は考えておるのでございます。 そういう意味で、これからの学習指導要領の中では、共通に学ぶ学習内容を非常に厳選をしながら子供一人一人の理解とか習熟の度合いにおいてはきめ細かい指導をして、子供たちが、生徒たちが基礎・基本というものをしっかり学んで、そして私は、どうしても親はすぐ入試に結び付けたがるのでありますが、その方にも、単なる知識の量だけじゃなくて、基礎の上に立って、問題に対して考える力とか、あるいは自らを発表する力とか、そういうものも加味した、そうしたいわゆる確かな学力といいますか、そういうものが育成されなきゃならぬと思っておるわけでございます。 そういう意味で、これはやっぱり公立学校においては教員、教諭に大きな責任が掛かってくる。そういうことで、できるだけ教員も、教諭数も確保しなきゃいかぬということで、新たな教職員定数改善計画もございます。これはきちっと確保しながら、チームティーチングとかあるいは少人数学級とか、そういうことできめ細かい学習をさせて、それで子供たちに学校教育の中で自信を持って臨める、入試に対しても臨めるというような形に持っていかなきゃいかぬと、こう思っておりますから、そういうことがきちっとできているということになれば、何というんですか、経済状態のいかんにかかわらず、塾に行かなきゃ身に付かないんだということじゃなくて、学校できちっとやれば確かな学力といいますかそういうものが付くんだということを、またそれは学校、それぞれの学校が自信を持ってそういうことをやれるような方向へどんどん持っていかなきゃいかぬと考えておるわけでございまして、要するに子供の学力の差が経済力で出るんだということがあってはならぬと、このように考えております。
○仲道俊哉君 正にそのとおりだというように思います。 そこで、総合的な学習について一点お聞きをしたいんですが、人生経験の豊富な外部講師の話を聞くことは総合的学習にとって大変有意義なことでありますが、講師を招聘するための予算措置がなされていないんですね。ボランティアに頼らざるを得ないという現実が教育現場から指摘をされております。この辺りの予算措置について文部科学省としてはどのように考えておるのか、お聞きいたします。
○大臣政務官(池坊保子君) 新学習指導要領の中で総合的な学習の時間というのは、私、大変期待いたしておりまして、やはり基礎・基本はしっかりと身に付けながら、それを実生活の中でどのように創意工夫をしながら生かしていくかということが大切だと思っております。そういう観点から、やはり人生経験豊かな先生に来ていただきますことは、子供たちに大きな刺激を与えるのではないかと思っております。 特別非常勤講師制度というのを導入いたしておりまして、これには十四年度三億円計上いたしております。三億というのは本当に少ないなという気はいたしますけれども、これはきちんといろんな学校に行っていただいておりますし、また平成十三年度の補正予算の中の緊急地域雇用創出特別交付金の中の学校いきいきプランというのは三年間で五万人雇用をお願いしようということで、十四年度では三万人の方にお願いいたしております。そして、これは三百四十七億円予算措置をいたしておりまして、これは交付金事業の全体の二五%になっております。これは十六年度まででございますから、十七年度からはまた新しいいろんなプランを考えなければいけないと思いますけれども、更に予算措置ができるようにやっていきたいというふうに考えております。
○仲道俊哉君 ありがとうございました。 次に、絶対評価をめぐる問題についてですが、子供の指導要領の評価法がこれまでの相対評価から絶対評価に変更されました。絶対評価の客観性、公平性を疑う声も決して少なくはないわけですが、文部科学省として絶対評価の客観性を担保するためにはどのような措置を講じたのかをお伺いいたします。
○副大臣(河村建夫君) 委員御指摘のように、この絶対評価にとっては、やっぱり客観性といいますか、それから客観性がきちっと担保されて、その結果、御父兄からも信頼をされるということがやっぱり最大の前提だろうと、こう思います。 そういう意味で、この評価にいよいよ絶対評価という形で取って、単なるいわゆるテストの結果だけで横並びにずっと並べるんじゃなくて、正に個々の学力を見るといいますか、あるいは人間を見るといいますか、そうした絶対評価にこれからなってきたわけでございます。 そこで、各学校において評価規準の作成等の参考になるように、今年二月、国立教育政策研究所の教育課程研究センターが評価規準の作成、評価方法の工夫改善のための参考資料を公表いたしたところでございます。これは、各都道府県教育委員会にこれを送付いたしたところでございまして、さらに現在、その具体的な事例を含めた解説書を作成をいたしておりますし、またあわせて、教育委員会の指導主事の方々あるいは小中学校の教員等、まず一回目は二千名でございますが、二千名を対象にして、目標に準拠した評価といいますか、いわゆるある目標があってそれにどれだけ到達したかということが絶対評価の基本になるわけでございますが、それをどういうふうに見るかという研修会を独立行政法人の教員研修センターにおいても実施をいたしました。これはもう、これからもっと進めていかなきゃならぬことだと思います。 ただ、絶対評価も、これもまた県によったり地域によったりばらつきが出るようなことが、これはまたそういうことも想定されますが、そういうことにならないようにするということになりますと、かなりいろんな事例も入れて、そして先生方も、いろいろ研修の機会を利用するとかお互いに情報交換するとか、いろいろ御努力をいただく面が多分にあろうと思いますが、文部科学省といたしましては、各都道府県の教育委員会と連携をしっかり取って、各学校における評価の客観性あるいは信頼性の確保、これに全力を挙げて取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○仲道俊哉君 客観性を担保ということについてはよく分かりましたが、来春の高校入試で使う調査書、すなわち内申書を絶対評価でする自治体が調査によりますと六割にとどまるとの調査結果が実は出ております。絶対評価の客観性に疑問を抱く自治体が少なくないということの証明だと思いますが、このことについて文部科学省はどのように考えますか。
○副大臣(河村建夫君) 高校入試の調査書の記載内容、取扱い、これは基本的に各都道府県の教育委員会が判断されておるところでございますが、これは生徒指導要録の改善の趣旨も踏まえて絶対評価にすることと、この努力を大いに期待をいたしておりますし、また各都道府県もそれについてお取り組みをいただいておるというふうに思っておるところでございますが。 今、仲道委員御指摘のように、文部科学省の調査によりますと、絶対評価によって評定するという都道府県が三十三都道府県、ですから七〇%、七〇・二%ございますか。当面は来年度の入試では相対評価としたいというふうに考えている県が十二府県、二五・五あるわけでございますし、また独自でやりたいという県も二県あるわけでございます。 しかし、七〇%の都道府県がこの方向でやると言われたことは、やっぱり絶対評価に対するいわゆる評価がされておるというふうに考えておりますが、更に客観性を高めることによって、この絶対評価によってすべてのいわゆる入試といいますか、そういうものが行われることが望ましいと考えております。 そのために、先ほど申し上げましたが、評価規準の作成、評価方法の工夫改善を求めるための参考資料であるとか、またさらに、全国の高校入試の担当者に招集をいただいて、絶対評価の導入の趣旨、これを十分御理解をいただけるようなシンポジウム等々を持って、各都道府県で行われている絶対評価の客観性あるいは信頼性、これを高めておるためにどんな努力をしているかという具体例等々も紹介をしながら、また既にその都道府県でこれでやるんだと言われている県からの情報を、こういう形で取り組んでおられるというようなことで情報を差し上げながら、これからの入試というものが絶対評価を基にした入試で行われるようにということで、これは各都道府県がしっかりひとつお取り組みいただくように文部科学省としてもその支援をやってまいりたいと、このように考えておるところであります。
○仲道俊哉君 よく分かりました。 次に、今問題になっております義務教育費の国庫負担金制度をめぐる問題についてですが、地方分権改革推進会議が去る六月の十七日に、現行の義務教育国庫負担金制度を見直し、例えば何らかの客観的な指標に着目した交付金制度への移行等について検討すべきとの提言を行っておりますし、小泉総理もまた七月十九日の閣僚懇談会において、義務教育に関する国庫負担金制度の見直しを遠山大臣に指示されたというふうに聞いております。 文部科学省は、これを受けて、退職金、退職手当の約二千四百億円、共済長期給付負担金の約二千二百億円、給与水準の調整費を約二百五十億円など約五千億円の削減策を打ち出しておるわけですが、義務教育において一定の教育水準を無償で提供するということは国の責務であります。自治体の財政力によって教育水準にばらつきが出ないためにも制度自体は絶対堅持すべきと考えますし、昨日の全国知事会においてもこれについては反対の意見が出ております。 大臣も、先日の所信で、「制度の根幹を今後とも堅持した上で、」と述べられて制度の堅持の方向を打ち出しておりますが、地方交付税を所管する総務省などの綱引きが、総務省などによって一般財源化を求める声が強くて、今後両省間で綱引きが予想されるわけです。 そこで、遠山大臣においては改めて制度堅持を当委員会において約束されたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 正に義務教育といいますものは、憲法の要請によりまして、国民として必要な基礎的な資質を培いますために、すべての国民に一定水準の教育を無償で提供するというのは私は国の責務であると考えております。義務教育費国庫負担制度はそういう国の責務を現実化するために国による最低保障の制度だというふうに考えておりまして、その意味で義務教育費国庫負担制度というものの根幹は、これはきっちりと守るべきだというふうに考えております。 確かに、地方分権改革推進会議でありますとか経済財政諮問会議でありますとか、義務教育費国庫負担制度の見直しということで、これを一般財源化に向けての様々な御議論があったことは確かでございます。しかしながら、例えば地方分権の改革推進会議におきましては私はメンバーではございません。要するに、教育について責任を持って考えることのできる者がメンバーでないということで、様々な私どもとしてもそのことについてフォローをしたりいたしましたけれども、結果におきまして、先般出されました分権会議からの御意見と御提案という中には、私どもが、むしろそういう一般財源化ということではなくて、国が負担すべきものは当然国が負担すべき給与費に限るということで、提案いたしました五千億ということでよろしいという趣旨の御提言もございました。 先般の経済財政諮問会議におきましても、私といたしましては、今、仲道議員がおっしゃいましたような、義務教育についてこれをしっかりと守っていくために、国としての最低保障のための義務教育費国庫負担制度というものはしっかり守るということを主張いたしまして、今後の展開につきましては、ややまだ見通しの明らかでない点もございますけれども、私といたしましては、この点について、しっかりとこれを堅持し、日本の義務教育の水準の維持向上に力を尽くしたいというふうに考えております。
○仲道俊哉君 今、大臣もおっしゃいましたが、実際に素人ばかりで議論をしているわけで、特にまた、財源論ばかりが先行をして、義務教育はどうあるべきかという教育の基本を見据えた議論が忘れられているんではないかということを非常に残念に思うわけです。 是非大臣にも頑張っていただきたいというふうにも思いますが、社会に有為な人材を育成するという教育の基本からいって、財源論をもってのみ云々するというのはどうかというふうに思いますが、今、大臣のお考えもございましたが、この点についての大臣の所見をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 正にそうでございまして、財源論の角度から論ずるべき問題ではないというふうに思います。先般の経済財政諮問会議におきましても私はそのことを明言いたしました。特に国庫補助負担金の二十兆近くあるお金の中で三兆円についての義務教育費国庫負担金、これを一般財源化して、それによって財源を得ようとするという動きの中で取り上げられておりますが、正にそれは財源論として取り扱われるとしか私には思えないわけでございまして、これは義務教育についてはなすべきものではないということを明言いたしました。 これは、私は、幾つかの視点がございますけれども、例えば諸外国におきましても日本の義務教育制度というのは正に一つのモデルともなるべき、あるいはうらやまれるような制度になっているわけでございまして、そういう前提から見ますと、むしろ諸外国の方が国が教育についてもっと責任を持つようにしようということで様々な動きがございます。そういったグローバルな視点も持っていただきたいと思いますし、何よりも日本国にとって、義務教育については国がしっかりと責任を負うということにおいて国民が安心できる、そういう制度というのはしっかり維持したいと思っておりまして、単なる財源論でこの問題について議論されるということについては、教育行政の結果責任を負う私どもとしましても決してそれは許されないことだというふうに思っております。
○仲道俊哉君 大臣は十月三十一日の経済財政諮問会議で、自治体の裁量を広げるため、生徒数など客観的な指標に基づき教員の定数や給与水準を決められる補助金の定額化を検討することを提案されたと聞いております。 昭和十五年に義務教育費国庫負担法によって従来からの定額負担を定率負担に改めた経緯があるわけですね。そういうことから考えて、何ゆえに元に戻そうとするのか、その理由を説明願いたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) ちょっと言葉が独り歩きしておりまして、端的に申し上げれば、かつてあった定額化とは全く違うものを考えておりますが、ちょっと御説明させていただきますけれども、義務教育費国庫負担制度は大正七年に初めて制度化されまして、そのときの仕組みは、国があらかじめ一定の総額を予算化して、それを各市町村に一定の方式で配分するという定額負担であったわけでございます。したがいまして、国庫負担額というのは、教職員給与費の総額を見るということではなくて、あくまでもその一部を持つと、部分的な負担にとどまっていたわけでございます。これがもたらす様々な問題があったということから、昭和十五年にこれを見直しまして、都道府県が支出する教職員給与費総額に対する二分の一の定率負担に改めたところでございます。現在も基本的にその仕組みを継承しております。 今回、地方分権改革推進会議の方から非常に強く義務教育費国庫負担について、五千億のことは分かると、しかしそれ以外の本体についても定額化、交付金化あるいは一般財源化をということで見直せという強い提言がございまして、私どもといたしましては、交付金あるいは一般財源化というのはこれは認められない。しかし、定額化というのは、先ほどの意味ではなくて、むしろ二分の一という定率負担の原則は堅持しながら、今は個々、一人一人の給与の実額を足してそれの二分の一を負担するという大変複雑な手続になっております。それを、事務の簡素化という視点もございますし、それから更に言えば、今はかなり細かくいろんな経費費目についても国が決めているわけでございますが、むしろそれを定額といいますか、給与諸手当の内容は各都道府県の裁量にゆだねるなどのことも考えておりまして、それによって裁量の幅を拡大しようという観点から考えております。それは、決してそれぞれの都道府県で必要とする総額に対する二分の一の率を減らしたり、実額の二分の一に相当する額の減を目標としているものではございませんで、裁量の拡大とそれから事務の簡素化といったようなことも要素に入れて、そしてこれから検討していこうということでございます。 これにつきましては、私どもとしましても、そのより良い方策について慎重に考えていきたいというふうに考えているところでございます。
○仲道俊哉君 最後に、削減した約五千億円のこの負担金を税源移譲や地方交付税の上乗せなど何らかの形で補てんしないと、小泉総理の掲げる三位一体の改革の理念に反するとの自治体側の指摘もあるわけですね。文部科学省としては、削減した約五千億円の補てんについてどのような手当てを考えておるのか、お願いいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 削減に伴う財源についての手当てでございますが、この点につきましては、提言をなされました地方分権改革推進会議の報告におきまして、対象経費の見直しに際しまして、その財源手当てについて次のように提言をいたしております。すなわち、基本方針二〇〇二に示されたとおり三位一体で検討を行うこととしており、当面、その具体的な措置については、地方分権の観点を視野に入れて関係者間で十分に協議、調整が行われるべきものと考えると、こういうふうに提言がなされているところでございます。 私どもといたしましても、削減に伴う地方財源の手当てへの配慮につきましては、私どももその必要性を認識いたしているところでございまして、先ほどの分権会議の報告にございますように、国庫補助金負担金、そして地方交付税、さらに財源移譲を含む税源配分の在り方に関するこの三者、三位一体の検討の中で、地方分権の観点を視野に入れて政府全体として検討、調整がなされていかなければならない、そういう課題であるというふうに認識をいたしているところでございます。
○仲道俊哉君 終わります。
○佐藤泰介君 民主党の佐藤泰介でございます。 私は、今日は、義務教育国庫負担制度の見直し問題を中心に質問をさせていただくつもりでございました。今、仲道委員の方からもかなり出されましたので、若干重複するかもしれませんけれども、よろしくお願いをしたいというふうに思います。 この義務教育国庫負担制度の見直しについては、五月以降、経済財政諮問会議で議論され、ここには文部科学大臣も臨時議員として出席して意見を述べられていると思います。また、十月三十日の地方分権推進会議の報告は今お話のあったとおりでございますけれども、私も、この制度は全国の義務教育諸学校で必要な教職員を確保し、各都道府県、市町村の経済的な格差によって教職員配置や給与水準に不均衡を生じさせないような、国が保障し教育の機会均等と教育水準の維持向上を図ってきた制度であると認識をいたしております。教育に対する国の責任を果たして、すべての子供たちが安心して義務教育を受けるようにする上では、私はこの制度は極めて重要な役割を果たしていると思いますし、これからも果たしていくんだろうというふうに思います。 義務教育国庫負担制度の、改めて聞きますけれども、政府参考人からで結構でございますけれども、基本的な考え方について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 先ほども大臣から御説明申し上げましたけれども、義務教育は憲法の要請により国民として必要な基礎的資質を培うため、すべての国民に一定水準の教育を無償で提供するものでございます。義務教育費国庫負担制度は憲法の要請を受けて義務教育の水準を確保するための国による最低保障の制度であるわけでございまして、そういう意味で、国と地方がともに協力して義務教育に責任を負う制度というふうに私どもは理解をいたしているところでございます。 具体的には、教職員の給与費につきまして、国がその二分の一を負担することにより、全国的な観点から教育の機会均等あるいは教育水準の維持向上を図るという、そういう国の責任を果たしていると、そういう意味での国の責任を果たしているものというふうに理解をいたしているところでございます。
○佐藤泰介君 今の答弁のとおりだとすると、非常によく理解ができるわけでございますけれども、国の責務を果たしていく、憲法に従って国の責務を果たしていくこの義務教育国庫負担制度の見直しが新たに提起をされてきた、じゃ、背景は一体何なのか。仲道委員の質問も堅持をせよというようなニュアンスだったと思いますが、とするならば、様々な形でこの見直しが今提起をされてくるその背景をどのように文科省としては受け止めておみえでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 経緯を少し御説明申し上げますと、地方分権の立場から一つの大きなテーマとなっておりますのは、地方の税財源をどうするかというところが一つの、地方分権を考える一つの観点として大きな課題になっているわけでございます。そういう中で、今回、地方分権推進会議、地方分権改革会議においての議論がなされてございますし、国庫補助金、負担金の合理化、削減問題というものも併せてその際における議論の対象になったわけでございます。 そうした地方分権での観点、さらには国庫補助金あるいは負担金の削減といったような、そういう広い意味で、広い意味での財源の立場から今回はこの義務教育費国庫負担金の見直しが提案され、具体的には、地方分権改革会議あるいは経済財政諮問会議で議論をされて今日に至っているというふうに私どもは受け止めているところでございます。
○佐藤泰介君 ということは、憲法で保障された義務教育を財源的に国が保障するというそのところを見直すというわけでしょう。ということは、分権というのは国の関与を緩めていくということでしょう。 そこで、教育分野において義務教育国庫負担、憲法に基づいてそれが制度化されている、そして分権、教育の分権化を進めていく、これがあることによって国の関与が強過ぎるという部分の、そういう背景はあるんですか、ないんですか。
○政府参考人(矢野重典君) 直接的な分権会議における議論は、先ほど申し上げましたように地方分権の立場から、例えば負担対象経費の見直しといったようなこと、更には定額化、交付金化の検討、そして更に言いますれば一般財源化の問題といったようなことでございますが、財源の立場からのそういう見直しの視点があるわけでございますが、一方、おっしゃいますように、これは地方分権という立場からの検討でございますから、国の関与、国の関与をより緩めて、そして地方の裁量をより広げるという観点も含めながら、そういう観点も含めながらの検討の要請であるというふうに私どもは受け止めているところでございます。
○佐藤泰介君 ということは、文科省としては教育に対して国の関与が強過ぎると思っているわけですか。
○政府参考人(矢野重典君) 私どもがどうということではなくて、分権会議の検討の視点というんでしょうか、方向性がそうだということでございますので、そういう中で私どもも見直すべきものについては、地方分権、国の責任を果たしながら地方にゆだねる、地方の裁量にゆだねることが適当であるというものについてはそういう方向で見直すということについては、そういう方向で、そういう姿勢でこの問題についても見直しを進めてきているところでございます。(発言する者あり)
○佐藤泰介君 米百俵のことを言おうと思ったらそこから出ましたので。冒頭の小泉発言、内閣が誕生したときのあの発言が一体どこへ行っちゃったのかなというのが、最近ほとんど聞かれなくなりましたけれども。 ということは、財源論から強力に、確かに額が大きいから、目立つからという部分もあるのかなとは思いますけれども、財源論からきている、そのことは今、仲道委員も言われましたけれども、やはり教育的観点からの議論がこれから進められていくと同時に、国の関与の部分でいえば、教育、この文科省の姿勢もこれから、地方の自主性なり学校の創意工夫といったところにも教育改革に力を入れていると思っておりますので、そんなところをも力説をしながら、やっぱりこの問題、相当文科省も含めて、今、仲道委員も私と同じような御意見でしたので、私も含めて相当努力をしていかないと押されぎみではないかというような感じを受けないでもありませんが。 確かに、先ほど、一度この制度をやめてかなり地方に格差が生じて、再びまたこの義務教育国庫制度が復活をしたという過去の経緯等々大臣から話がありましたけれども、私も、やっぱりこれが仮に一般財源化されていけばナショナルミニマムとしての確保が図られなくなるばかりでなく、義務教育に対する国としての責任の放棄につながっていくのではないかと私自身も考えております。 今の基本的な考え方、あるいは財源論からきている等々理解をいたしましたけれども、改めてもう一度文部科学大臣のこの件に関する所見を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 先ほど来の議論で明らかになりましたように、義務教育費国庫負担制度というのは、その義務教育をしっかり水準を保ち、無償ですべての国民がその義務教育を享受できるようにするための国としての最低保障の制度であるということで、単にそれは負担金として財政的な援助をしているというだけのことではございませんで、そこに象徴される意味もございますし、また国の教育政策を実際に実現していくための誘導策にもなっているわけでございます。 これを一般財源化いたしますと、私はそのお金がどこに使われるか、それをフォローすることもできなくなるわけでございまして、教員を雇うよりはダムに、橋にということにもなりかねないわけでございます。そのような例は幾つかあるわけですね。一般財源化した図書費がそうでございますし、あるいは高校につきましては標準法ということで定数の標準は国で決めているわけでございますが、それに満たない都道府県が半分はあるというような状況でございまして、義務教育についてはそのような国費の使い方というのは許されないのではないかというふうに考えております。 国の責務といいますときに、文部科学省としては、義務教育については特にその枠組みの設定でありますとか、あるいは指導、助言等様々な責任を負っているわけでございますが、近時は、委員も今御指摘のように、様々な形でそれぞれの地域なり実情に合わせて工夫ができるように、地方分権の角度からいろんな権限を各地に下ろしているわけでございます。例えば、学級編制の弾力化を行ったり、あるいは学校への外部人材の登用をできるようにしたり、あるいは今回の改正の中でも、公立学校教員の給与制度につきましてそれぞれの都道府県でも考えられるようにするとか、様々な地方分権についての配慮も行いながら、しかし国として守るべき根幹は守っていきたいというのが私の考えでございます。
○佐藤泰介君 是非頑張っていただきたいと思います。やはりこれは何度も出ました国による最低保障、その制度であって、それを保障しながら、時にして教育の問題にかかわってはより強い文部省の管理があったんではないかということも言われてきましたし、事実そういうこともあったと私は思っておりますが、今、大臣が言われたように、かなり地方の自主性なりあるいは学校の創造性を生かした形での教育改革を進行させようとしているし、そういう方向を今の文科省は、持ち上げるわけではありませんが、打ち出していると思っておりますので。 しかし、やっぱり根幹となるべく最低保障のこの義務教育国庫負担制度は、最低のものとして、そしてその上にやはり様々な地方裁量で、あるいは学校裁量でできることを拡大をしていくというのが私はこれからの方向性ではないかと。その義務教育の根幹を取ってしまうとやはり地方格差が出たり、いろんなこと、安心して義務教育が実施をされていけない状況が生じてくることは、図書費の問題を挙げられましたけれども、様々今まで国庫負担を外れていったものがどのように使われていったかということを見ればこれはもう明らかなんで、これが外されることということはやはり義務教育の根幹が私も崩れていくと、このように思いますので、是非今の立場で進めていっていただきたいと思います。 次に、これも仲道先生が言われたものの確認をもう一度させていただきますが、経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二年では、国庫補助負担金、交付税、財源移譲を含む税源配分の在り方を三位一体で検討すると、このようにされていましたけれども、今回の地方分権推進会議の報告では、具体的な整備措置については地方分権の観点を視野に入れて関係者間で十分に協議し調整が行われるべきであると、その段階でとどまっております。義務教育国庫負担の対象経費の見直しに伴う財源措置については、先ほどこれからだと言われ、具体的に全く示されませんでした。 財源の在り方に関する全体像が見えない中で、負担金制度の廃止だけを先行させた場合、これまで申し上げてきたように、義務教育の根幹を揺るがすとの懸念が様々私は指摘されていると思いますし、地方への負担転嫁の懸念も出されています。また、報道によると、財源については地方自治体の経費削減で補ってほしいと財務大臣の発言もありました。 義務教育国庫負担金のうち退職手当、共済手当等々を含めて、先ほどお話がありました約五千億円が提言されていますが、この五千億円の提言はどのような考え方で行われたのかと、そしてこれを文科省としてはどのように受け止めているのか。また、知事会や教育長会、地方の方々にも説明されたと思いますけれども、地方自治体はどんな反応であったと認識をしてみえるのか。その地方自治体の皆さんの意見を踏まえて、これからこの五千億の財源措置についてはどのように考えていこうとされているのか。もう少し報告書に書かれていることでない部分での決意を聞かないとちょっと心配でございますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(矢野重典君) 地方分権改革推進会議から、国庫負担の対象から外すものとして共済長期給付等五千億の提案がなされているわけでございますが、この提言の考え方といたしましては、レポートからうかがう、あるいはその審議、これまでの分権会議の審議等を踏まえて考えますに、基本的には、まず、負担対象経費につきまして、国庫負担対象経費につきまして、国として真に負担すべきものに限定して検討すべきであるというのが分権会議の基本的な考え方でございました。そういう考え方を中間まとめの段階で私どもにお示しになりまして、それについて文部科学省として、そういう義務教育国庫負担金の中で国として真に負担すべきものについて限定する方向で検討してほしいとして要請がございました。 その要請を受けて、私どもとしては、先ほど来申し上げておりますように、義務教育についての国の責任をぎりぎり果たす、そういう前提で、どこまでならば国庫負担の対象として外しても国としての責任を果たすことができるだろうかという観点で検討いたしまして、基本的には、教員の在職給与費以外の経費については、これを国庫負担の対象から外しても義務教育についての国の責任はきちんと果たすことができるだろうと、そういう判断の下に共済長期給付あるいは退職手当等について国庫負担の対象から外すことは考えられるという提案を逆に提案したわけでございます。それを受けて分権会議において御議論をいただいて、結論として私どもの提案を了とされるような形で、今回分権会議のおまとめとして、まとめとして整理をされて総理に出されたわけでございますので、そういう背景なり考え方に基づいて今回の一つの提言があろうかというふうに理解をいたしているところでございます。 この提言につきまして地方公共団体等の受け止め方でございますけれども、私どもが承知しておりますことを申し上げますと、中間まとめ、分権会議の中間まとめ以後、全国知事会等が義務教育国庫負担金等についてのアンケート調査をいたしてございまして、その中で、義務教育費国庫負担制度の負担対象経費の見直し、今私が申し上げた点でございますが、これについては知事会等は、慎重に検討すべき、あるいは現状を維持すべきとの意見が多数を占めているというふうに、そういうアンケート調査結果があるというふうに私どもは承知いたしておりますし、また先般の分権会議の報告、十月三十日の報告に対しまして、全国知事会等地方六団体から、義務教育国庫負担についてでございますけれども、財源措置が明確に示されていないといったことなどを理由として批判的な、分権会議の報告について批判的な内容の談話がなされているというふうに承知をいたしているところでございます。 そこで、この地方六団体からの批判にもございます、御指摘にもございます国庫負担金の削減に伴う地方財源への手当ての問題でございますが、これは、先ほど来申し上げておりますように、分権会議自体におきましても、基本的には三位一体の在り方の中で検討を行うこととしており、当面はその具体的な措置について関係者間で十分な協議、調整が行われるべきであるというふうに指摘をされているわけでございます。 私どもも、そういう意味で、基本的には地方財源の手当て、これは必要であるというふうに認識をいたしているところでございますし、また政府全体の方針がございます。先ほど来、繰り返し申し上げてございますが、三位一体の検討の中で政府全体として調整をする、あるいは検討をする必要があるというそういう政府の方針がございますので、その中で必要な適切な調整がなされる必要があろうと考えているところでございます。
○佐藤泰介君 ということは、五千億というのは逆に提案していったということですね、文科省の方から。
○政府参考人(矢野重典君) 分権会議における審議の経緯、その中における各省の意見を聴くという機会もございました。そういう中での経緯を申し上げますとそういうことでございますが、最終的には分権会議の御判断としてこれが適切であるという結論がなされたというふうに、そういう性格のものでございます。
○佐藤泰介君 ということは、かなり追い詰められていき、五千億。じゃ、今までその五千億分は根幹にかかわらなんだものを、逆な言い方をすれば、国庫負担にしていたのかということにもなるわけですが、この間の審議の経過をずっと報道等で見ると、もうこれがぎりぎりの線での文科省の態度であったのかなということでも、多少は理解をさせていただきます。 当初からそれを望んでいたんでないんだろうとは思いますが、まあ削減をせざるを得ないという、そういう今日的な状況の中で、五千億というものについて削減をしても根幹は守っていけるという判断の下でのこういう提言がされたというふうに理解をさせていただきますが、それの財源手当てについては協議をしていきますということでは私は地方もちょっと納得できぬのではないかというふうに思いますが、その協議における文科省の、こういう姿勢で協議に臨んでいくんだという強い御意思を表明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど来申し上げておりますように、今回、国庫負担の対象から外す経費につきましては、これは国庫負担の対象から外しましても、都道府県は当然のことながらこの経費を負担しなきゃならない経費であるわけでございます。そういう意味で、私どもといたしましても、国庫負担の対象から外しても、それについての、削減分についての地方財源の手当ては必要であるというふうに考えているわけでございます。 そういう意味で、私どもとしては、今後政府全体の中で調整がなされるわけでございますが、必要であるという立場において、私どもの立場においてお願いをしてまいりたいと思っておるところでございます。
○佐藤泰介君 地方も非常に今財政的に厳しい状況にあり、都道府県の教員も賃金ストップをされたり、一時的にカットをされたりしているのが現状だというふうに私は理解をいたしております。多くの県で、公務員自体もそうですし、教員の給与も抑制をされたり、あるいはカットをされたりしているし、来年に向けても都道府県等でもそういう提起が職員組合や教員組合にされているという現状が一方であることは理解していただいていると思います。 そうした中で、またこの五千億を県で負担していけということは、およそ私は不可能に近いと、このように思っておりますので、是非この五千億は、まあ根幹は崩れないということで逆提起をし、それで理解をされたというようなこともありましたけれども、必ず何らかの補てんをされていかないと私は地方がやっぱり大変苦しむ。地方が苦しむということは、現場の教員が苦しむ。現場の教員が苦しむということは、現場の教員がやりがいがなくなる。やりがいがなくなれば、子供たちの教育に当たる姿勢が変わってくる。やっぱり教育は人だと思いますので、やっぱり人がやる気をなくするということがやはり一番私は、どのような、いろんな形での教育改革があると思いますけれども、やっぱり教師、あるいは人ですから、人が安心あるいは安全、やりがいを持てる、そういう状況を作らないと、様々な教育改革を進めようとも私は十分な成果を上げ得ないと、こう思っておりますので、財源だけの形で、これでいえば様々な給与の問題だろうと思いますけれども、お金もらうために働くんだ、それは大きな私、一つは、当然給料削減等々が行われていけば若干、忙しい中に削減され多忙とすればやっぱりやる気をうしていくというような、そういう憂うつな気持ちになっていくだろうと思いますので、是非この五千億、もろ手を挙げて了解はいたしませんけれども、まあやむを得ない形でこのような提言がされたと。しかし、何らかの措置は講じていただくように強く要望をしておきたいというふうに思います。 それから、先ほど負担金の二分の一の定額化とか交付金化という話が出ましたが、これは、大臣の先ほどの説明によると、金額的には二分の一の負担とほぼ変わらないというのが定額化という意味に理解していいですか。
○政府参考人(矢野重典君) 今回の分権会議からの定額化、交付金化の提言があるわけでございますが、その場合の定額化について私ども検討するということを申し上げておりますのは、これは先ほど大臣からお話を申し上げましたけれども、今回検討しておることといたしております定額化というのは、現在の実質支出額、実額をベースに二分の一負担というそういう原則の考え方から、都道府県ごとに客観的な基準によりあらかじめ算定された定額を原則にして二分の一を負担すると、そういう考え方に改めることを意味するものでございますが、その際、国庫負担金の定額化に当たりましては、国庫負担の対象となる定数、標準法に基づく定数あるいは給与水準がございます。実際、給与水準があるわけでございます。そういう定数、人数と給与水準を踏まえまして、義務教育水準の確保に必要な経費、これを定額化として定めることを検討しているわけでございますので、先ほど御質問がございました昭和十五年以前の定額というのは、これはそうした義務教育水準の確保に必要な経費といったような意味合いでの定額ではなくて、予算で総額に必要な部分的な額を定額として定めるというような方式でございましたが、そういう意味での定額とは実質的には全く違う定額として考えているわけでございます。 実質的には、今の制度、つまり、実額を原則としておきながら特別な事情がある場合には上限を定めることができるというそういう今の制度があるわけでございますが、実質的には、今の上限を定めることができるという性格をベースにしたような、イメージといたしましては、それをベースにしたような定額化ということがまたこの定額化を検討する場合には必要なことになろうかと思っております。
○佐藤泰介君 よく分からない。分かりますかね、皆さん、今の説明。 現状と、金額的にでいいです、じゃ金額的に変わるのか変わらないのか。それから、定額化とか交付金化といいますけれども、これは同じ意味なのか。そして今、二分の一という今の制度で負担されている額と、提案された定額化とか、定額化と交付金化、これは一緒に理解してもいいのかということが一つ。そして、実質的に今の制度と、定額化した場合、国から地方へ行く金額が同じなのか、上回るはずはないと思いますので、下回るのかということで、実質的なことを、ちょっとその辺の上限があってこうあってこうあってというのはちょっと勉強不足で理解していませんので、結論的に教えていただければと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 私の説明が不十分で誠に申し訳ございません。 まず、定額化と交付金化でございますが、これは定額化と交付金化というのは全く別のものでございます。分権会議が言っております定額化、交付金化というのは、定額化をしてそれを交付金化する、そういうセットのものとして提言をされているわけでございます。 具体的なイメージといたしましては、これはそういう報告の中に出ておりませんけれども、議論の過程の中で、例えば客観的な指標ということで児童生徒数といったような、そういう客観的な指標をベースにしながら一定の単価を掛けてそれを定額として、それを国庫負担金ではなくて交付金という形でやるということについて検討してほしいというのが分権会議の提言であるわけでございます。そういう意味で、この場合の問題は、定額化ということではなく、定額の中身ではなくて、そうした一定の指標を定額化して交付金化という提言が実質的な意味があるわけでございます。 その交付金化ということにつきましては、これは国庫負担金と違いまして、国庫負担金のような地方負担の裏打ちがないわけでございます、交付金というのは。三兆円なら三兆円を交付してそれでおしまいというわけでございます。国庫負担金の場合は、六兆円を都道府県が負担します、その六兆円についてその二分の一を、三兆円負担するというのが国庫負担金の制度であるわけでございますが、この交付金というのは、仮に三兆円といたしましても、地方の裏打ちがない三兆円という形の交付金になるわけでございます。 そういう意味で、私どもとしては、全額交付金というのは義務教育水準の維持向上を図るという意味での国庫負担金が持っている機能、そういう機能を大きく損なうことになるという意味で交付金化というところについては適当ではない、妥当ではないということを主張しているわけでございます。それが一つでございます。 それからもう一つ、私どもが検討しております定額化というのは、児童生徒数といったようなものを指標にして一定の単価を掛けるというようなものではなくて、先ほど来申し上げておりますように、義務教育水準を確保するために必要な経費であって、具体的には人数は標準法できちんとあるでしょう、それを確保しますよと、そしてそれに見合う給与費というのを確保いたしますよと、それを一つの定額として負担するという考え方でございますから、そういう意味でのあれでございます。そういう意味で、基本的には今の国庫負担金の水準は維持しなきゃならないと思っております。 ただ、この際ちょっと申し上げておきますけれども、私ども、平成十六年度から教員の給与につきましては、国立学校が独立法人化することに伴いまして、教員の給与が国立学校の教員をベースにするというそういう根拠がなくなるものでございますから、十六年度からは、教員の給与については地方公共団体に給与水準の決定をお任せすることになるわけでございます。そういう意味で、今回の定額化も、今までは国の準拠でございましたが、これからは地方公共団体が独自に給与水準を決めることになります。 したがって、勢い今までのような実額というのはなかなか取りづらくなるわけでございます。一定のやっぱり水準をベースにしながら国庫負担の基準を決めるということになるわけでございまして、そういう意味での今とは若干事情は変わってくるという背景はございますが、基本的な考え方としては、先ほど来繰り返し申し上げておりますように、これは義務教育水準の確保に必要な経費を負担するんだという考え方である以上、基本的には今の水準を維持するということになろうかと思っております。
○佐藤泰介君 そこだけ聞けば、維持するということですね。そこがはっきりすればいいわけです。 ちょっと時間もなくなってきたので、ちょっと大臣に決意を伺いたいと思いますが、この義務教育国庫負担制度の見直しに関して、昭和六十年に旅費、教材費の一般財源化、平成五年度に退職年金等の一般財源化が実施されてきました。今回は、今話に出ているような五千億の一般財源化が提起をされている、提案されている、検討されている。これまで対象職員について、長年、事務職員や学校栄養職員を国庫負担から外す外さないという問題の議論がここ何年来続いてきておりますけれども、この対象職員、事務職員、学校栄養職員についてはこの対象に、定額になるのかどうなるのか分かりませんけれども、教員と同じ対象職員に扱うというその決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 事務職員、それから学校栄養職員につきましては、従来から教員あるいは養護教員とともに学校の基幹的職員と認識しております。これらの職員につきましては、いわゆる義務標準法によって配置の基準が規定されておりまして、それに要する経費については義務教育費国庫負担法により国庫負担の対象といたしております。 我が省といたしましては、今後とも事務職員、それから学校栄養職員について国庫負担の対象としていく、そういう所存でございます。
○佐藤泰介君 ありがとうございました。是非その決意でこれからも頑張っていただきたいと思いますが。 ちょっと先ほど忘れましたけれども、多分これはいろんな形での誤解があるんだろうと思いますが、定額化に関して、私は、あくまでこれは新聞報道ですけれども、片山総務大臣は地方の超過負担となり地方は受け入れないとして反対の意向を表明した、表せられていたという、そんな記事を読みましたが、大体現行が維持できるというところとはちょっと矛盾する発言だというふうに思いますが、これは時間がもう来ましたので、またの機会があれば聞かせていただきたいと思いますが、何かそのことについてコメントがあればお願いします。
○政府参考人(矢野重典君) 私どもの定額化の基本的な考え方というのを、恐らくあの場ではきちんと御説明するような時間的なあるいは余裕がなかったと思います。そういう意味で、定額化というときには、例えば、先ほど来ございますように、水準維持のために必要な経費とは関係なく、つかみ金で、あるいは部分的な経費として交付されるということになれば相当持ち出しが多くなるというふうに誤解、受け止められたのではなかろうかと考えるところでございます。そういう意味で、私どもの定額化の考え方をきちんと御説明することができれば御理解をいただけるものというふうに思っております。
○佐藤泰介君 あと教員の給与で聞きたいことがありましたが、ちょっと長くなります、時間になりましたのでこれで終わります。また機会があれば聞かせていただきます。 どうもありがとうございました。
○委員長(大野つや子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(大野つや子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本でございます。よろしくお願いします。 今日は、午前中もちょっと議論になりましたけれども、教育基本法の問題と、それから特区のことを中心にやらせていただきたいと思います。 教育基本法についてですけれども、現在、中教審で議論がなされております。この教育基本法と憲法との関係について、まずお尋ねをしたいと思います。 御承知のように、学力テスト旭川事件の最高裁判決では、教育基本法と憲法の関係について次のように言っております。教育基本法は、憲法において教育の在り方を定めることに代えて、我が国の教育及び教育制度全体を通じる基本理念と基本原理を宣明することを目的として制定されたものであって、教育の根本的改革を目途として制定された諸立法の中で中心的地位を占める法律であるというふうに述べております。また、様々な教育学者の論文の中でも、教育基本法が憲法の補完法であることや準憲法としての性格を持つと言っております。 さらに、教育基本法制定に当たって、当時の文部大臣の提案理由、あるいは当時文部省大臣官房審議室参事を兼務していた田中二郎氏の著書などによりますと、教育勅語に代わるべき教育宣言的な意味と教育憲法的な意味を兼ね有するものというふうに位置付けられております。 この教育基本法と憲法との関係について、改めてということになるかもしれませんけれども、遠山大臣はどのように承知されているのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 教育基本法は、日本国憲法の制定を受けまして、教育の基本原則を明示して憲法の精神を広めるとともに教育の目的を達成することを目的として、昭和二十二年に制定されたものと承知しております。その意味において、憲法とかかわりの深いものと認識しております。 制定以来、半世紀を経過いたしまして、今日は当時とは社会が大きく変化しております中で、教育全般についても様々な問題が生じております。このために、教育の根本にさかのぼった改革を進めて各般の施策を推進する必要があるということから、先般、新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方について中央教育審議会に諮問をいたし、現在、熱心な議論を行っていただいているところでございます。
○神本美恵子君 今、大臣もおっしゃいましたように、憲法の理想を実現する、そのために教育基本法が制定された、大変憲法とかかわり深い法律であるということを表明されたと思うんですが、憲法との関係が非常に重要である法律、その中教審での今の審議の経過を見ると、憲法にかかわる、憲法とかかわった問題が非常に多く含まれているように私は見受けられます。憲法の枠内で議論するというふうになっていますけれども、どこまでが枠内であるかというその憲法との整合性についてはどのような議論がなされているのか。これは直接担当の方でも結構ですけれども、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 中央教育審議会におきましては、この教育基本法の見直しの基本的な考え方といたしまして、当然現行憲法を前提として見直すことと、こういうふうにして議論を進めておるわけでございまして、実際の審議におきましても、常に憲法の関係条文を資料として配付をし、それを横でにらみながら、例えば、教育基本法に書いてございます教育の機会均等でありますとか義務教育などについての審議におきましては憲法二十六条、この規定を参照し、あるいは宗教に関する教育に関する審議におきましては憲法二十条の信教の自由、政教分離の原則と、こういった規定、つまり憲法との整合性に十分留意をした審議が行われていると、このように承知をいたしております。
○神本美恵子君 資料を横に置きながら、すり合わせをしながら議論したということですけれども、今回出されました中間報告案に盛り込まれている例えば国を愛する心とか規範意識、公共心などといったような人間の内面にかかわる事柄については、例えば憲法十九条、二十条、思想、良心の自由や信教の自由というような内面の、内心の自由を規定した憲法の条文に抵触するのではないかというふうに私は考えるんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 中央教育審議会では、まずその基本的な考え方といたしまして、教育基本法につきまして、現行法で規定をされております普遍的な理念というものは大事にしながらも、新しい教育基本法、二十一世紀にふさわしい教育基本法はどうあるべきかと、こういう観点から幅広く見直しの検討をいただいているところでありまして、現在中間報告の取りまとめを進めていただいていると。 その中におきまして、今、委員から御指摘がございました例えば教育の理念について、公共に主体的に参画する意識や態度の涵養でありますとか、郷土や国を愛する心の大切さと、こういったものが指摘をされているわけでございます。現在、まだこれは中間報告に向けて審議の途上でございますから、詳細については申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、例えば現行教育基本法の第一条におきましても、国民として備えるべき資質として、平和的な国家及び社会の形成者でありますとか、心身ともに健康な国民の育成ということが書いてあるわけでございまして、これは中間報告において指摘されております公共への主体的な参画の精神に通じるものがあるんだと、こういうふうに考えております。 また、国を愛する心についての御指摘がございましたが、確かに偏狭なナショナリズムになってはならないということは当然ではありますけれども、自らの国に愛着を感じるという、こういった感情は自然なものでありまして、また極めて大切なものであると、こういうふうに考えております。 こういったことから、もう既に委員御案内のとおりでありますけれども、学習指導要領におきましても、国を愛する心について国語や社会あるいは道徳の指導内容として明記されているわけでありまして、各学校におきましてもこれに基づき指導が行われていると、こういうことでございますから、御指摘の中央教育審議会における審議内容が直ちに憲法に抵触するものであると、こういうふうには考えていないところでございます。
○神本美恵子君 審議内容が憲法に抵触するというか、審議されていることが、教育基本法をそういった形で変えるべきだというような審議がなされていると思うんですね。 ですから、今答弁にありましたように、学習指導要領などに書かれている、既にもう書かれてなされていることなのでそれはいいんだというのではなくて、憲法と密接不可分なこの教育基本法をそういうふうに書き直すといいますか、改正するというようなことについては、私は全然違うのではないかというふうに思います。指導要領は法律ではありませんし、そういったところで書いて奨励するのと、法律を変えて、国を愛する心、あるいはそういう公共に尽くすというようなことをこの法律の中に書くということとは全然違うことだと思いますので、そこは押さえておきたいと思います。 今の教育基本法の十条では、戦前の国家主義や軍国主義の教育への深い反省に基づいて、十条が国家が教育内容に立ち入ることを戒めております。先ほどおっしゃいました既に現行の教育基本法一条の教育の目的の中にも幾つか教育内容にかかわることが書かれておりますけれども、これも、制定過程の議論をずっと聞いてみますと、最低限に抑えて書かれている、できるだけ内面に立ち入らないということで、そういった議論の末に作られた第一条であるというふうに私は承知しているんですけれども、この十条では「不当な支配に服することなく」というふうに書かれています。その原則は教育の基本理念として今後とも大切にしていく必要があるというふうに思いますが、憲法や教育基本法の理念を事実上否定する内容になっているのではないか、そういった内容が、今私は一つだけ例を出しましたけれども、議論の中であちこちに憲法に抵触するのではないかと思われる内容が散見されますので、そのことを指摘しておきたいと思います。 憲法と密接不可分な教育基本法の見直しについての議論ですけれども、御承知のように、憲法改正に関しては、憲法調査会が今、国会、衆参に設置されて、そこで慎重な議論がなされております。この教育基本法の議論も、当然憲法調査会に匹敵する委員会あるいは国会での慎重な検討が必要であるというふうに私は考えます。これを中教審に今ゆだねられて議論されているわけですけれども、中教審ではその権能を超えているのではないかというふうに私は考えます。 そこで質問ですけれども、中教審の設置にかかわる根拠法令、またその法令の中で規定された中教審の審議事項についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 中央教育審議会は、文部科学省組織令第八十六条の規定によりまして、その所掌事務が書いてあるわけでございますけれども、教育の振興及び生涯学習の推進を中核とした豊かな人間性を備えた創造的な人材の育成に関する重要事項等につき文部科学大臣の諮問に応じて調査審議することなどをつかさどるものとされておるわけでございます。 この規定に基づきまして、昨年、平成十三年の十一月に、文部科学大臣から中央教育審議会に対しまして、教育振興基本計画の策定についてと新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方について諮問をし、現在審議がなされておると、こういうことでございまして、私どもは中央教育審議会で審議するに最もふさわしい課題ではないかと、このように考えております。
○神本美恵子君 確かに、中教審では法令に沿った内容の審議をなされていると思いますけれども、しかし先ほどから繰り返し申していますように、教育基本法というのは、その制定過程の中でも確認されておりますが、教育に関し憲法にうたってよいような事項をうたう、あるいは憲法にうたわれている教育の原則を一段と具体化する、他の教育法令を導き出す根拠を示す、基本法の中に軍国主義、国家主義教育の反省と平和を盛り込むなどの方針に基づいて、これは教育刷新委員会、当時の刷新委員会から提案されて制定されている。このことからも明らかなように憲法と密接不可分なものを、解放とは言いませんけれども、中教審というところで議論をして、そして結論を出して見直しをしていくということについて、私は憲法との関係においてこれは権能を超えているというふうに考えております。 しかも、昨年の十一月に諮問されて議論が進められているわけですけれども、また憲法と常に対比しながらされているといいますが、先ほど言いましたようにその中では抵触しているのではないかと危惧される部分が散見される、そういう審議の結果をもって拙速に基本法見直しというようなまとめが出されることについては、私は将来に禍根を残すのではないかというふうに考えております。 そこで、大臣は所信の中で、また今朝もおっしゃいましたけれども、今後、一日中教審の開催などを通じて国民の各層から広く意見を聴くというふうに述べられております。ところが、一般には、この教育基本法というのは十一条の本当に短い法律ですけれども、一般には知られていないのが現状です。特に教育を受ける当事者である子供たちやその保護者であるPTAの方々、教育関係者の間でどのくらい認知されているのか、もし調査があればお伺いしたいし、こちらで把握しているのでは、日本PTA全国協議会が調査した中では八四%のPTA会員の方々が知らない、あるいはほとんど知らない、この教育基本法の中身を、というふうに答えています。 これは、本当に国民全体にかかわる教育の基本理念を示す、その基本法を知らないというような中で中教審で議論され、一日中教審などを通して国民の各層から広く意見を聴くというふうにおっしゃっていますが、なかなか国民的な議論にはなり得ていないのではないか、本当に教育の問題は幅広い社会的な合意を形成していく必要があるのではないかと思いますが、一日中教審、ほかのいろんな審議会の公聴会などを見ますと、何人かの各層からの代表が来られて、十分程度の意見陳述をされて、それで各層から幅広く意見を聴いたということにはならないのではないかというふうに私は思うんですが、もっと幅広い国民的な議論にするための手だてが必要ではないかと思いますが、その点についてお願いします。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 委員、拙速ではないかという御指摘でございますが、この問題につきましては、平成十二年の三月に教育改革国民会議が発足をいたしまして、一年近くかけ慎重な御議論がなされ、平成十二年の十二月には教育改革国民会議の報告として教育基本法の見直しについても御指摘があったわけでございます。その後省内でも一年近くかけ慎重な検討を行い、昨年の十一月に諮問をし、この十一月の中旬を目途に中間報告が取りまとめられようとしていると、そういうことでございまして、必ずしも拙速ではない、十分な御議論をいただいていると思いますし、また、今後とも今御指摘になりましたようなこの十一月末から十二月の中旬にかけまして全国の五会場で一日中央教育審議会、公聴会を開催をいたしまして御意見を幅広く伺いたいと思っておりますし、また、中間報告をいただいた後に国民の皆様からパブリックコメントというような形で幅広く御意見を募集いたしたいと思っておりますし、また、中央教育審議会そのものも関係団体あるいは有識者の方々からヒアリングを実施をしたいと思っておりますし、また、全国各地で教育改革関係のフォーラム等も実施をされているわけでございます。そういった場には文部科学省の関係者も積極的に参りまして、更にこういった問題についての国民的な議論を深めていただく、そういう努力を精一杯してまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 本当に幅広い国民的な議論になり、それが社会的な合意になるというような手だてを精一杯講じていただきたいと思うんですが、何しろ、先ほど紹介しましたように、一番直接、一番教育に深いPTAの方たちが最近の調査でもってしても八割以上の方がよく知らないと、この基本法そのものをですね。そういった現状をしっかりと踏まえた上での、十分慎重な議論をしてきたとおっしゃいましたけれども、十分ではないという認識が私は必要ではないかと思います。 それで、最後に大臣にこの基本法についてお聞きしたいんですが、新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方を諮問されておりますけれども、では、今まで時代の進展に伴う新しい課題、その課題が教育基本法があるために対応できなかったというような事例があれば、それは基本法を見直さなきゃいけないと思うんですが、何かそういう事例ございますでしょうか。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 教育基本法は、先生御説明になりましたように、教育の基本理念でありますとか基本原則について規定をいたしておる教育の根本法であります。ある事項が教育基本法に規定をされていないからといってその施策に取り組むことができないと、そういう性格のものではないと考えてはおりますけれども、昭和二十二年に制定をされた教育基本法、当時と現在では五十五年を経過し時代や社会が大きく変わっているわけでありますし、教育を取り巻く状況も大変な変化があるわけでございまして、そういう時代の進展や社会の要請に教育がどういうふうに対応していくのかと、そういう視点から現在の教育基本法をもう一度根本にさかのぼって見直し、更にこの時代にふさわしい新たに追加をすべき理念なり規定なりこういうものはないんであろうかと、そういう観点から今中央教育審議会で大変熱心な御議論がいただいていると。 私どもは、そういう議論を踏まえて、教育改革の推進に全力を挙げて対応してまいりたいと思っております。
○神本美恵子君 制定から五十数年たってということで、五十年たってということで教育の根本理念、基本理念である教育基本法を改めて読み直そうと。見直すというのは最初から改正ありきというふうに聞こえて、どうしてもそう聞こえてしまうんですね。そうではなくて、ここでうたわれている平和的で民主的な国家建設、そのために教育が何をなすべきかということで、この中にうたわれている理念が本当に実現されてきたのか、こなかったのはなぜなのかということを改めて今見直してみましょうという、そういった議論がまずは必要ではないかというふうに思うんですね。しかも、それが文科省の中とか審議会の中だけではなくて、国民的な議論としてなされる必要があるのではないかというふうに私は思います。 私自身も学校現場で、例えば新しい課題といえば、男女共同参画あるいは平等社会実現に向けてどういった教育が必要かということを実際にやってまいりました。これについては国としても男女共同参画社会基本法ができておりますし、あるいは国際的な女性差別撤廃条約を批准して、そのために国内法をきちんと整備して、もし教育基本法がこれに抵触しているんであればその時点で見直されているはずなんですが、今の教育基本法で十分女性差別撤廃条約が要求している教育の中身を教育基本法は満たしているからここで改正がなかったんだというふうに私はとらえているんですけれども、むしろ新たな課題と言われている男女平等あるいは生涯学習あるいは環境の問題とか、そういった問題については別の法律が、既にもう基本法ができておりますし、その基本法に基づく様々な施策、教育が進められている。 ただ、それが本当に十分かどうかという点については、私は大変に不十分であると思っておりますので推進しなければいけないと思っていますけれども、社会の発展、進展あるいは変化に伴って進めなければいけない課題が教育基本法を見直さないとできないという立場を取られることについては、私は強く懸念をしながら、そうではなくて、むしろ基本法にうたわれている中身を生かしていく教育改革を進めていただくように、ちょっと力が入りましたが、要請をしておきたいと思います。 それから次に、構造改革特区についてですけれども、これについても先ほどから何度か御議論になっておりますが、地方の自主性、自発性を尊重しながら地域の活性化につなげていくというようなこの特区の趣旨については私も賛同するところでございます。 また、この提案の中に、株式会社による学校参入、学校経営参入という提案があったようですけれども、それについては文科省としてこれはやはり受け入れられないというような判断をされたことについても、私は本当にそのとおりだなと思います。何といっても営利目的、株式会社というのはそうですから、利潤追求をしなければならない。そのことと、今朝ほど副大臣からも御答弁ございましたように、公共性の強い教育が相入れない部分があるという、これはアメリカのエジソン・スクールでそういった例があるということを私も資料をいただいて読ませていただいたんですけれども、教育の安定性、継続性といったような観点からこの特区の提案の中身を吟味していくということは非常に重要ではないかなというふうに思います。 ところで、今回の特区の提案が文科省にかかわる要望事項の総数で百三十三件というふうに大変多かったというふうに聞いております。ただ、その提案の中で現行法で実施できる項目が五十七項目もあったと。ということは、簡単に言えば、これまでの文部科学省の指導の在り方といいますか、それが非常に規制が強過ぎて現行法でもできることを地方がやってこなかったんではないかというふうにも、うがった見方かもしれませんけれども、そういうふうにも感じます。 これからその特区が進められていくわけですけれども、その特区実施によって格差が生まれるのではないかというような危惧も一方では持ちます。例えば、市町村の財政力によって特区を実施したいけれどもできないというようなことが出てきたとすれば、そういう格差があっていいのかということを一方で思うわけですけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 今回の特区の構想といいますものは、全国的な水準の確保といったような国が定めた制度を前提とした上で、経済社会の構造改革の推進あるいは地域の活性化を図るために、地方公共団体の自らの発意と責任において行う取組というものを地域を限った規制緩和によって実施しようとするものでございます。 したがいまして、その特区でやろうとしていることがほかのところではやらないという意味においては差ができるわけでございますけれども、制度のねらいというものが格差とかそういう角度ではなくて、より活性化したいろんな地方の取組をサポートしようということでございますので、元々そういう違いが出てくるのが当然ということから特区の構想が立てられているわけでございます。 ですから、国はその水準の維持ということをきちんとやりながら、それ以外にそれぞれの地域の努力で更にプラスをして良くなろうとするものまで規制するということはしないで、それぞれが工夫をしてやってもらうということを可能にしようということでございます。 したがいまして、格差のためにやるというよりは、各地域における取組の独自性なりあるいは発想なりを大事にしていくというのが私はこの特区の構想の基本であるというふうに考えております。
○神本美恵子君 私も今、大臣がおっしゃったように、一定の水準を確保しながらそれに上乗せする形で地域の独自性、違いが出てきて、それはもう大いに賛成でございます、私も。 ところで、じゃ、その一定の水準というところについて、ナショナルミニマムと申しましょうか、最低これだけは確保したいというその最低水準についてですけれども、今多くの地域であるいは学校で三十人以下の少人数学級編制が導入されております。これについての、今導入できていないけれどもしたい、財政状況が許せばしたいという市町村も多いし、学校現場もそういうふうに願っているというふうな調査も出ております。ところが、これが財政の問題で断念している。 あるいは、先日、私もある学校に行ったんですけれども、市として低学年、小学校一、二年生の三十五人以下学級を実施しているけれども、そのための教員増の確保ができていないんですね。ですから、今現にいる、学校にいる教職員の中でやりくりをしている。例えば、加配された教職員、高学年の専科として今の定数、義務標準法の中で配置されている教職員の専科として今までやっていた人をその三十五人学級のための担任として使っている。それで学校の中は大変窮屈になっているというふうなことも聞いておりますけれども、それでもやっぱり少人数学級が必要だということでそういうことが実施されております。 これだけ要望の多い少人数学級、三十人なり三十五人以下の学級という、これはもう私は最低の要求、最低基準として全国的にこのことをやるべきではないかというふうに思うわけですけれども、特区と直接は関係ありませんが、最低基準を全国的にここに持っていくべきではないかと思いますが、これについての現状での文科省の御見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 先生御案内のように、昨年国会で様々な議論の末に新しい定数改善計画をどうあるべきかという、そういうことについて各方面から議論をいただきまして、そして一つのコンセンサスとして第七次の定数改善計画が国会の承認をいただいてスタートしているわけでございます。 その中におきましては、基本的には四十人を標準とする、それを基本の基準にいたしながら、教科の特性等に応じてよりきめ細やかな指導を行うことができるように、そういう観点から五か年計画で二万六千九百人の定数改善計画をスタートすることになったわけでございます。 ただ、その際に併せて、国の標準は四十人でございますけれども、都道府県の判断で特別の事情がある場合には四十人以下のそういう学級を作ることができると、そういう一つの特例を作ったわけでございます。 そういう意味では、この定数改善計画の、先ほど先生お話ございましたが、ナショナルミニマムというお話でございましたが、計画の基本的な枠組みこそ正に私どもとしては国全体として必要なナショナルミニマムの基準をねらうものだと思ってございますし、その上で新しい弾力的な制度を作りましたが、それこそ正にナショナルミニマムの上に立って各県の必要性なり独自性なりを考える、そういう言わば各県の、何というんでしょうか、創意工夫あるいは努力ができる、そういう代物として制度化されたというふうな、そういうふうに考えておるわけでございますので、そういう意味のものとして新しい定数改善計画を御理解いただければと思うわけでございます。
○神本美恵子君 そこでちょっと意見が、昨年の審議の結果、今の定数改善計画になっておりますので、それはそれでもう完全実施を是非ともやっていただきたいと思う一方で、これだけ三十人以下学級が各自治体で実施されているという、そこへ最低ミニマム、ナショナルミニマムを持ってくるべきではないかということを再度申し上げたいと思います。 ただ、そうはいっても、先ほどから議論になっております義務教育費国庫負担という本体そのものが揺るがされているときに何だというようなこともあるかもしれませんけれども、大臣、是非、もう今朝からの御決意を何度もお伺いしながら、もう是非頑張ってほしいという再度のエールを私も送りますが、ただ守るだけではなくて、それこそ職を賭してでも打って出るというぐらいのお気持ちで、財源論ではない教育論から、これは頑張っていくとおっしゃっていますので、是非ともこのナショナルミニマムを今以上に引き上げるという、打って出る立場で是非とも頑張っていただきたい。エールと、また御決意も、最後でいいですけれども、聞かせていただきたいと思います。 もう一つ、この定数改善計画についてなんですけれども、先日の経済財政諮問会議の中で、来年度予算についての財務省の主計局長の発言の中に、定数改善計画の見直しもというような発言があったということなんですが、教職員定数改善計画までも見直し対象として、見直しを含め施策の優先順位を改めて明確にし重点化を図ることが必要だというような発言があったというふうに聞いておりますけれども、これについては文科省としてはどのような御見解をお持ちでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 私は実はその議事録を知らなかったんでございますが、先生の御指摘を受けて確認をいたしましたところ、確かに、これは十月の十一日でございますけれども、経済財政諮問会議において林財務省主計局長が、平成十五年度予算編成に関して、教職員の定数改善計画の見直しも含めて重点化を図ることが必要であると、そういう御発言をなされていることを承知したわけでございますけれども、これはもう先ほど来申し上げてございますように、第七次の定数改善計画、これは、児童生徒一人一人の基礎学力の向上を図るためには大変きめ細かな指導が必要である、そういう観点から、大変厳しい財政状況の中ではございますけれども、国会の御理解をいただいて議決をし、昨年度からスタートしている計画でございます。 この定数改善計画のこれまでの成果といたしましては、例えば児童生徒の学習意欲が向上したこととか、あるいは基礎・基本の確実な定着が図られたこと、さらには教員間の連携協力体制が深まったといったような、その成果としていろんなものが報告されているわけでございますので、私どもといたしましては、厳しい財政事情の下ではございますけれども、この改善計画の着実な推進に努めてまいる、かように考えておるところでございます。
○神本美恵子君 是非そういった観点で頑張っていただきたいと思います。 それから、これはずっと私この委員会で毎回毎回取り上げさせていただいていますが、公立学校の耐震化の問題です。 これについて、先日、新聞記事で見たんですけれども、文科省で専門家調査会議というんですか、そういったものを立ち上げて、耐震化促進のためにその優先順位等を決める基準を作る会議を立ち上げたというふうに出ておりましたけれども、それについて、具体的にどのようなメンバーで、いつごろまでにどのような議論がされるのかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(萩原久和君) 調査研究についてお答えいたします。 文部科学省におきましては、阪神・淡路大震災における学校施設等の被害を踏まえまして、これまでも個々の学校施設の耐震構造に関する調査研究を行ってまいりました。そして、耐震計画、設計上の留意点を提示してきたところでございますが、一方、最近、文部科学省等の実施した調査におきまして、学校施設の耐震化が進んでいないという結果が出ております。 そこで、文部科学省では、都道府県、市町村の設置者等の所管する学校施設全体の耐震化を合理的かつ効果的に推進するための指針の策定に関する調査研究を本年十月に実施したところでございます。第一回目が先月の二十八日でございましたので議論はこれからでございますが、調査研究の検討内容といたしましては、既存学校施設の耐震診断の具体的な進め方、あるいはその診断結果の活用方法、それから個々の耐震化事業の優先順位を決定するやり方や、あるいは年次計画の策定方法、そういったものについて今後御議論いただきたいと思っているわけでございます。 調査研究は、今年度を目途にいたしまして報告書を取りまとめ、各設置者の方に提示したいと考えているところであります。 それから、委員の先生方についての御質問でありますけれども、耐震化の推進を総合的に実施していくという観点から、幅広く各分野の先生方、専門家にお集まりいただいています。例えば、建築構造の専門家、あるいは地震研究の専門家、あるいは地方自治体の学校施設担当者や実際設計を実務でやっている方々、こういった方々にお集まりいただいて調査研究をスタートしたところでございます。
○神本美恵子君 是非この耐震化は一日も早く耐震補強なりができるように進めていただきたいと思います。 それを実際にやっていくためには、来年度の予算においてもこの公立学校施設整備費というのは非常に重要だと思いますが、今年度予算が二百億減らされたということで私は何度も追及したんですけれども、来年度予算減らされることがないように、是非とも公立学校施設整備予算、最重点項目として確保していただきたいと思います。 それについての見解も含めて、最後に大臣に先ほどのことをまたお願いしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 大臣からということでございますが、今、大臣が私に同じ気持ちで決意を述べろと、こうおっしゃっておりますので、私から答弁申し上げます。 御指摘のとおり、学校施設というのはいざというときの非常に公共の皆さんがお集まりになる大事なところでもございますし、これを急がなければならぬと、こう思っておりまして、学校施設の耐震化の推進を最重要課題としてとらえておりまして、市町村等が耐震上問題のある建物の改築や補強事業が円滑にできるようにという思いで計画事業量を確保して、十五年度予算編成、なかなか厳しい状況下にあることは承知いたしておりますが、必要な予算の確保には全力を尽くすという思いでございます。 平成十五年度に対しましては千七百億を要求いたしておりまして、これは十四年度に対しましては約三百億の増でございますが、この増というのは耐震を主とした予算の取組でございまして、これを満額確保するように我々も最大努力いたしますが、どうぞ委員各位においても御支援をお願いしたいと、このように思います。
○神本美恵子君 終わります。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。よろしくお願いいたします。 先ほど耐震化の話出ましたが、先週イタリアで地震があって、学校が崩壊して子供や教師が下敷きになって死傷したというニュースがございました。これを見てもうぞっとしたわけなんですけれども、我が国においては、文部科学省の調査によって公立小中学校の施設の約四三%が耐震性に問題があることが明らかになっております。授業中に地震があったらと思うと、本当、他人事じゃないなと思っておりますが、そこで、まず最初に大臣にこの取組が遅れております公立小中学校施設の耐震化についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 誠に先般のイタリーの出来事は、私も大変人ごとでなくあのニュースを見ていたところでございます。殊に日本もイタリアと同じでございますけれども地震国でございまして、安全であるべき学校であのようなことが起きたら本当に大変なことになるなと思っております。その意味で、学校施設の様々な問題がございますけれども、耐震化の問題は最も重要な問題ではなかろうかと思っております。 こういう観点から、これまでそれぞれの地域で耐震の診断をして、問題になったときに直ちに手を打てないとどうなるかというようなこともあって、診断自体も滞ってきたというような実態があるように聞いておりますけれども、これでは駄目でございまして、やはり計画を持って耐震診断をまずやり、それをどう解決していくかということについても計画的に進めていくべき段階だと思っております。 そういう地域の取組を我が省としてもしっかりと支えていく、そういうことで、先ほども河村副大臣の方からお答えいたしましたように、予算要求も、この大変厳しい財政事情の中ではございますけれども要求しておりまして、それについて是非とも、私どもも今後の日本の学校の耐震化が進みますように力を尽くしていきたいと思っております。
○山本香苗君 学校施設の耐震化を図ることが大変重要な課題であるというふうに御認識されていると思います。全くそのとおりであると思うんですが、学校というのは子供が大半を過ごす場所であって、安全でなくてはいけない。また、学校は地域の防災拠点で、約八割は避難所として指定されております。阪神大震災の際、発生一時間後には被災地の小中学校の大半が被災者で埋まったそうです。避難所に指定されているされていないにかかわらず、被災者のほとんどが校区の学校を日ごろから避難場所ととらえていたからだと思いますが、公共施設の中でも特にこの公立小中学校の耐震化を進めることは地域の防災計画を強化することにもつながります。この点から早急に学校施設の耐震化を推進しなければならないと思っておりまして、我が党といたしましても、現在、耐震化を推進する法案を提出すべく鋭意作業を進めているところでございます。 そこで、まずお伺いいたしたいんですが、現行法上、この耐震事業のうち改築については国が負担するというふうになっておりますけれども、補強については補助するという形になっております。なぜ補強は補助なんでしょうか。負担とすべきではありませんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘のように、公立小中学校等の改築につきましては、これは新築、増築と同様に、義務教育の機会均等を確保する、そういう意味で不可欠の事業でございまして、またこれに要する経費が市町村の財政に占める割合も相当高いということもございまして、そういうことから、従来からその経費の一部につきましては補助ではなくて国庫負担ということで、国の負担についての義務性が大変高いものとして位置付けて国庫負担をしているところでございます。 また、耐震補強につきましては、これは現行制度上、基本的には設置者でございます市町村におきまして実施すべき事業でございますが、国としても耐震化に要する経費について必要な国庫補助を行うなどして市町村の取組を強力に支援する、そういう立場において国庫補助を行ってきているところでございます。 そこで、そういう意味での国庫負担と国庫補助の位置付けの違いがあるわけでございますけれども、耐震補強について新たに負担金とすべきではないかと、そういう御提案であろうかと思いますけれども、公立学校施設の耐震性の向上を図る上では大変意義のある御提案であろうかと思うわけでございますけれども、文部科学省といたしましては、今申し上げましたような各般の取組を通じまして、公立学校施設の耐震化を積極的にまたきちんと進めてまいりたいと思うわけでございます。
○山本香苗君 午前中にはもっと大きな話で、義務教育費国庫負担制度という話も出ておりましたけれども、ここも是非とも負担化していただけるようによろしくお願いいたします。検討のほどよろしくお願いいたします。 さて、先ほど大臣からもちょっと出ておりましたけれども、今回の調査で出てきた驚くべきもう一つの点というのは、診断がなされていなかった、一九八一年以前の旧耐震基準で建てられた公立小中学校の約七割が耐震診断を実施していなかったことでありますけれども、これを受けられて文部科学省が初めて各自治体に対して三年以内にすべての診断を行うことを要請する通知を出されたと伺っております。 この通知を受けての各自治体での反応はどうであったんでしょうか。診断を三年以内で行わないと言ってきた自治体はあるんでしょうか。また、その重立った理由を教えてください。
○政府参考人(矢野重典君) 今年の五月に実施いたしました公立学校の耐震改修状況調査におきまして、昭和五十六年、すなわち新しい耐震基準が実施された年でございますが、その昭和五十六年以前の建物におきまして耐震診断実施率が約三割という状況でございました。このような状況にかんがみまして、今年の七月に都道府県教育委員会を通じまして、設置者に対し、昭和五十六年、古い基準以前に建築された耐震診断未実施の建物について、平成十五年度、来年度を初年度とする耐震診断三か年計画の策定を依頼をいたしまして、その結果がこの十月にまとまったところでございます。 この計画の策定結果につきましては、以下、少し具体的、細かい資料で恐縮でございますが、状況を御報告申し上げますと、公立小中学校、特殊教育諸学校及び高等学校で、昭和五十六年以前の建築で耐震診断未実施の建物、これが約七万五千棟ございました。この七万五千棟のうち、近々改築や統廃合を行う建物を除いた約六万二千棟につきまして、先ほど申し上げましたように、平成十五年度を初年度とする三か年計画で耐震診断を終了する計画が策定されたところでございます。 この耐震診断三か年計画に計上していない建物棟数は約一万二千棟あるわけでございまして、うち今後五年以内に改築や統廃合を行う約九千棟の建物については、原則、計画の策定の対象外にしてきたところでございます。しかしながら、五年以内に改築等を行わない学校で診断を実施していないのが約三千棟残っているわけでございます。全体の中で三千棟残っているわけでございます。この三千棟について計画を策定しない理由を調べましたところ、その多くは財政的な理由が問題であるということを、ネックであるということを計画策定をできない理由として挙げている、そういう状況でございました。
○山本香苗君 三千棟、財政上の理由を挙げたところがたくさんあるということなんですけれども、実態を早急に把握することが必要なんではないでしょうか。 そこで、診断費だけでも国が持つことはできないのかということで、過去に交付税措置をされてきたことがあるとお伺いしました。今、文部科学省として、このことについてどういった取組をなされていらっしゃるんでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 今、矢野局長から答弁いたしましたように、三か年の耐震診断の計画をまとめながらそれが出てこないというのは、これは財政上の問題で、これがネックとなっております。ですから、私どもは、先ほど委員がおっしゃいましたように、やっぱり安全に子供たちが勉強できるように、それから、地域の拠点です、やはり安心の、私は地域の防災の拠点としても地震に耐えられる施設を作っていかなければならないと思っておりますので、総務省に対して特別交付税措置を要望しているところでございます。 ちなみに、一校に対して診断費は大体平均して二十万円、体育館など百八十万円掛かるということですけれども、これで将来的な計画が立てられるとしたら、やはりすべての学校においてこれはなされなければいけないと思います。それらの趣旨を総務省もきっとよく御理解いただいて御協力いただけるものと思っております。
○山本香苗君 今、政務官から大変前向きな御答弁いただいたんですが、総務省の方ではどういった御検討をされていらっしゃいますでしょうか。お願いいたします。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。 私ども総務省といたしましても、文教施設の耐震診断あるいは耐震事業は大変重要な課題だと認識をいたしていることをまず申し上げておきたいと思います。 そのため、私どもといたしましては、御承知かもしれませんが、過去におきまして、阪神・淡路大震災の教訓にかんがみまして、またこれは文部省、当時の文部省の方からの御要請もあったわけでございますが、御相談の上で平成八年度から十一年度までの三か年間で集中してそういう診断ができるようにする必要があると考えたわけでありまして、その間それまでの普通交付税の措置の抜本的な充実を図ることといたしまして、全国の地方公共団体におきまして耐震診断の早急な実施が可能となるよう、特に耐震診断が必要な施設については診断がすべて可能となるような所要の措置をその間に講じさせていただいたところでございまして、そこを御理解いただきたいと思います。 また、その後におきましても、文部科学省におかれましては、耐震化のための改築事業と一体のものとして耐震診断費も国庫補助の対象としておられるとお聞きもいたしておりまして、私ども総務省といたしましても、重要な課題と認識しながら、この耐震診断の促進を地方公共団体に働き掛けるなどいたしまして、関係省庁とともに必要と考えられる措置を検討してまいらなければならない、こういうふうに考えているところであります。
○山本香苗君 是非とも前向きな御検討をしていただきたいと思っているんですが、この耐震化につきましていろんな地方の自治体の関係者の方々とお話ししました。特に関西地域の方々とお話ししたんですが、そうしますと、いや、やらにゃあかんけれども、診断して耐震性がないと分かったら耐震校にせにゃあかんからなとなって、結局、その後出てくるのは、診断する限りは耐震工事に掛かる経費を何とかしてくれと、そういったお話に落ち着くわけなんですけれども。 どうにか地方の負担を軽くするために補助率をかさ上げするということも考えてもいいのかなと思うんですが、文部科学省としては今この点につきましてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。財政当局との兼ね合いもありますけれども、文部科学省としてどのようにお考えになっているのか、お伺いします。
○政府参考人(矢野重典君) 公立学校施設の整備に要する経費につきましては、これは国と地方の役割分担、経費分担の観点から、一定の割合について国庫補助、国庫負担を行っているところでございます。地域の振興や地震防災対策など特に必要と認められる事業につきましては、この国庫負担あるいは補助率が法令等によりかさ上げされておりまして、例えば一定の公立小中学校の校舎の補強につきましては、通例でございますと三分の一でございますが、それが二分の一にかさ上げされているケースもあるわけでございます。 そこで、国庫負担あるいは国庫補助率のかさ上げについてのお尋ねでございますけれども、かさ上げが行われますればそれは相当の予算が増額されて、そして地方財政の負担を減少させることができて、ひいては市町村等における整備が格段に進むことが期待されるわけでございますが、他方、国の予算額が一定である場合、例えば来年度予算編成のように公共事業が五%減までに抑えられるといったような、そういうふうに国の予算が一定である場合には、結果的には執行可能といいましょうか事業可能な事業量の減少を招くといったような、そういう心配も他方にあるわけでございます。 私どもとしては、そういう意味で国庫負担あるいは補助のかさ上げについて一概にどうだということは申し上げづらいということは御理解をいただきたく存じます。
○山本香苗君 全体の額を増やさないでかさ上げしてしまうと事業量が減ってしまうというのはよく分かるんですけれども、地方自治体にやる気を起こさせるためにはこれぐらい必要なんじゃないかなと思います。 特に体育館、体育館ですね。阪神・淡路大震災からもうすぐ八年になるんですが、この未曾有の犠牲者を出した震災の全記録を残します人と防災未来センターというのが兵庫のHAT神戸に今年の四月にオープンいたしました。早速足を運んでみたんですけれども、その当時の震災の、当時の映像が本当に生々しく迫ってきて、本当に当時のことが思い出されて非常に怖くなって涙が出てきそうになったんですが、展示会場ではたくさん写真がありまして、その中に体育館にすし詰めになって寝ていらっしゃる方々の写真がありました。震災のときには、校舎も確かに大事ですけれども、体育館というところがよく使われるんだなということを思い出しまして。 しかし、体育館の現在の補助率というのはどの特措法でもかさ上げになっておりません。三分の一のままです。これは絶対にかさ上げした方がいいんじゃないかと思いますが、この点についてはどうお考えになりますでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 御指摘のように、校舎本体と体育館につきましては、改築あるいは改造等々におきまして補助率の扱い、また特別措置法等においてもでございますけれども、補助率の扱いについて違いがあるわけでございます。 その主な理由としては、考えられるのは、そういう現下の厳しい財政状況等の理由から、まずは優先的に校舎をということで、体育館が補助率のかさ上げの対象から外されているのではないかと、そういうふうに思うわけでございます。 しかしながら、体育館は、これは御指摘のように災害時に地域住民の応急避難所になることも多いわけでございまして、耐震化を促進するためにも補助率のかさ上げ措置の財政的配慮を望む声は私どものところにも来ているわけでございますけれども、そういう意味で国が体育館についてもより責任を持って対応していくべきだと、そういう御指摘は私ども大変意義のある御指摘としてしっかり受け止めさせていただきたいと思います。
○山本香苗君 是非ともよろしくお願いします。 ただ、補助率をかさ上げしたことによって、やりますと自治体が手を挙げたとしても、国がその自治体の申請に対してこたえられなくては困りますので、きちんとそのための財源を確保しなければなりません。 先ほど副大臣も述べていらっしゃいましたけれども、再度ですが、文部科学省として耐震化を進めていくための予算、これを省内においても最重点化していく御覚悟、その御決意のほどをお伺いしたいと思います。
○副大臣(河村建夫君) 先ほども御答弁申し上げましたが、この耐震性の問題、私もこれだけの重要な問題がこんなに残っておったのかという思いもございまして、急がなきゃいかぬと思っております。 そこで、予算をしっかり取らなきゃなりませんので、今回三百億乗せておりますが、これはこの耐震性を重視して、できるだけもうぎりぎりの千七百億ということで要求をしたところでございますので、是非、我々も頑張ってまいりますが、どうぞひとつ山本委員を始め文教科学委員会の先生方にもしっかり応援をいただいて、この問題の重要性を財務当局にも訴えていただく必要があろうかと、こちらからお願いするような次第でございますが、我々としては予算編成、文部省の、文部科学省の重要な予算項目としてやってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○山本香苗君 我々も頑張りますが、文部科学省が及び腰であってはもう進みませんので、是非ともよろしくお願いいたします。 そこで、例えば子どもの読書推進法や文化芸術振興基本法のように、国が耐震化にかかわります基本的な事項や必要事項を基本方針として定めて、十年の年限を区切って補助率をかさ上げして、自治体に十か年計画を作成させて計画的に耐震化を推進したらどうかという声もあるんですが、これについて文部科学省としてはどのようにお考えになられますでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 公立学校施設の耐震化につきましては、基本的には、市町村等の設置者におきまして耐震性に問題のある建物の改築あるいは補強を円滑に進めていくことが重要であるわけでございまして、文部科学省といたしましては、そうした市町村の行う計画的な整備に支障を来すことのないように必要な予算を確保するということが私どもとしての最も優先されるべき課題であると考えているわけでございます。 また、国といたしましては、各種会議や通知等におきまして、各都道府県等を通じて設置者に対して防災機能の充実、整備につきまして早急な実施を指導するなどいたしまして耐震化の促進に取り組んでいるところでございます。 市町村が学校施設の改築や補強を円滑に進めることができるようにするためには、まずは市町村が年次計画を作成するなどして計画的に事業を進めることが大変有効かつ必要であろうかと考えているわけでございまして、文部科学省といたしましても、都道府県等を通じてそうした市町村の取組をきちんと指導を今後ともしてまいりたいと考えているところでございます。
○山本香苗君 ちょっと今御答弁がよく分からなかったんですが、こういった基本方針とか基本計画を作ることに対してはどうお考えなんですか。
○政府参考人(矢野重典君) その計画の作り方なんでございますけれども、先ほど申しましたように、この事業というのは設置者が判断をして、そして設置者が計画的に実施するということが何よりも必要であるわけでございます。そういう意味で、その計画の作り方、例えばだれが作るか、国が作るのか、あるいはどういう作り方をするのかといったような、今申し上げたように、そういう設置者が計画を作ってやることが基本でございますし、それが必要であるわけでございますが、それをどういうんでしょうか、きちんと円滑にできるようなそういう計画ということであるならば、私は有意義かつ大変意味のある計画ではなかろうかと思っております。
○山本香苗君 分かりました。 次に、学校の耐震化をどう進めていくかということで、我が党内にも女性委員会の学校施設改善プロジェクトチームというのがありまして、そこの地方議員の方々とすごい長く話合いをしたんですが、そのときに出てきた話はいろいろあったんですけれども、もう一つ、ちょっとこれは非常に難しい話だと思うんですが、大変地方の財政が厳しいと、だから本体自体を地方交付税措置してほしいという声も出てきたんですけれども、これについては総務省さんになると思うんですが、御答弁お願いいたします。
○政府参考人(林省吾君) 交付税措置についてのお尋ねでございますが、御案内のように、現在、公立小中学校の非木造校舎の補強事業につきましては、先ほど御答弁の中でもありましたように、二分の一の補助率が適用されておりますが、その地方負担分につきましては、実は地方債の充当を認めるという形の地方財政措置を講じているところであります。 ただ、お尋ねの交付税措置につきましては、現在、それらの元利償還金等についての補正措置等は講ずることといたしておらないわけでありますが、交付税、現在、特別会計におきましても多額の借入金残高を抱えているという状況にもございますし、また、いろいろな補正措置につきましても、政府の方針といたしまして事業費補正等につきましては仕組みを縮小していくと、こういう方針が取られているところでございまして、その拡充については慎重に対応していかざるを得ない状況にあるということを御理解いただきたいと思います。
○山本香苗君 国も厳しい、地方も厳しいという状況なんですが、地方が財政的に厳しいということはいろいろなところで聞いておりまして理解できたんですが、いろいろと話を伺っていきますと、地方の方では、財政が厳しいと反論することで、もうそこで思考停止に陥っている感がございます。お金がないといってそこから先の議論に進んでいないと。やっぱり、そうなってくると文部科学省が先頭に立って何か工夫をする必要があるんじゃないかなと思います。 例えば、自治体関係者の方々に、耐震化が静岡が大変よく進んでいると聞いたんですが、そこへの視察を促すとかセミナーを開催することを奨励するとか、自治体からの個別の相談に対してその窓口を設置して情報提供を積極的に行うとか、また、先ほどもちょっと出てきておりましたけれども、先月末に地方自治体が耐震化を進めていくための専門家会議が行われたとお伺いしましたけれども、そうしたところでこういった点も話合いながら進めていっていただきたいと思っておりますが、この専門家会議、ここにおきまして、先ほどこういった趣旨でというのはお伺いしましたので、具体的にはどういった議論が一回目に、一回目ですけれどもどういった議論があったのか、またその議論を今後どういうふうな形で生かしていこうと思われていらっしゃるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(萩原久和君) 委員御指摘のとおり、地方財政が厳しい中でいろんな工夫をしながら学校施設の耐震化を積極的に進めていくことが大事だと考えております。 そこで、先ほど御説明した調査研究協力者会議を開催したわけでございますが、第一回目を開催したばかりで議論はこれからなんですけれども、中身につきましては、先ほど御説明しましたように、耐震診断の進め方や、あるいは実際事業をどう優先的、優先順位を付けて効率的に限られた貴重な財源を使っていくかということを検討することにしております。 その中で、議員御指摘のように、先進的な地方自治体の実例の研究もしていこうという話が出ました。それからさらに、学校施設の耐震化の推進方策についても検討することになっておりますが、その中で、御指摘の相談窓口やセミナーの開催、こういったことも議論していこう、これから議論していこうということになっております。 来年三月を目途にしておりますので、時間的にはかなり限りがあるわけでございますが、協力者会議の委員の先生の御努力によりましてなるべく早く報告書をまとめて、設置者の方へ通知していきたいと考えているところでございます。
○山本香苗君 ちょっと視点を変えまして、本当に地域の住民の方々にどう訴えるかというところも考えた方がいいんじゃないかということを御指摘したいと思います。 地域の学校の耐震化の遅れを公表して、どういう補強をしてどういう改修をすれば震度六強にも耐えられる施設になるかということを御説明すれば、その地域の住民の方々というのも関心を持たれるんじゃないかと思います。そして、地域の住民の方々に対する啓発が地方の議会を動かして耐震化予算を獲得せざるを得なくなるという状況を作り出すんではないかとも思います。 是非そういった意味で地域住民に対する啓発ということも考えていただきたいと思いますが、学校に通う生徒だけではなくて、その父兄も含め、災害が起きれば学校は本当に先ほど申しましたように住民の拠点でありまして、いざというときにそうした拠点が大丈夫かどうかというのは精神的な安心感にもかかわってくる大変大事な問題だと思います。 地域の住民をどう啓発するかという点も併せて、今後是非ともこの専門会議で検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(萩原久和君) 学校施設につきましては、先ほどから出ていますように、災害時におきまして地域住民の方々の避難場所になることも多いわけでございます。その点からも耐震性向上を積極的に図っていくということは地域住民の方々にとっても大変重要な課題だと思いますし、学校の耐震化を進める上においても地域住民の方々の理解が不可欠だと考えております。 今回開催しました会議におきましても、学校施設の耐震化推進方策の一環としまして、その普及啓蒙活動の重要性や具体的な手法等について議論していくことにしております。 さらに、来年度でございますが、この調査研究の報告書ができ上がりましたら、これを基にいたしましてパイロットモデル事業を動かしたいと思っております。学校施設の耐震化推進に関するパイロットモデルでございます。これは個々具体に実際行われる市町村等の事業についてその事例研究をしていくところでございますが、その事業におきましても、地域の人々を対象としましたセミナーの開催や学校施設の耐震化に関する普及啓蒙を積極的に行っていきたいと予定しております。
○山本香苗君 今まで公立の小中学校のことについてお伺いしてきたんですが、ちょっと私立の学校の耐震状況というのはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。 実際、阪神大震災の際にも私立学校も避難所となったわけなんですが、この耐震状況について調査がなされているのかなされていないのか、なされていないのだったら調査すべきではないでしょうか。また、現在、私立学校の耐震工事についてどういった補助が行われているのかも併せてお伺いいたします。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答え申し上げます。 私立学校施設につきましても、耐震化、大変重要だと認識をしております。このため、既に私立小中学校施設の耐震補強に対する補助につきまして、私立学校施設整備費補助金の中で防災機能強化施設整備事業として平成八年度から開始し、耐震補強の促進を図ってきているところでございまして、今年度予算におきましても九億円を計上しておりますので、今後ともその充実を図ってまいりたいと思っております。 なお、このように促進を図ってまいっておりますけれども、その現状について十分な把握というのは残念ながらなされておりませんので、したがいまして、この問題の重要性にかんがみまして、速やかに調査を行って現状を把握したいと、かように考えております。
○山本香苗君 その調査はいつ行われるんですか。
○政府参考人(玉井日出夫君) できるだけ速やかにと思っておりまして、今年度中には調査をし、そして現状を取りまとめたいと、かように考えております。
○山本香苗君 是非とも速やかに、今年度中にやっていただいて、是非ともその分公表していただきたいと思います。 次に、高校なんですけれども、全日制の公立高校の耐震化に対する補助制度が平成十年度に廃止されているんですが、この理由についてお伺いいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 公立高等学校の危険建物の改築でございますが、その国庫補助事業、昭和三十年からこれは臨時的な措置として行ってまいってきていたわけでございます。しかしながら、以下申し上げるような事情がございまして、平成十年度をもって廃止したわけでございます。 その理由といたしましては、一つには、生徒数の減少等に伴いましてそれぞれの地方公共団体におきましては高等学校の多様化あるいは再編整備等が求められていたということがございますし、また、この事業の半数がもうその時点におきまして地方単独事業として実施されていたということもございます。さらには、この事業の当初からの目的でございました老朽木造建物の改築が相当進められていたといったようなことがあったわけでございます。 こういう状況を踏まえまして、高等学校の全日制課程の危険建物改築事業につきましては、先ほど申し上げましたように、平成十年度をもって廃止をすることといたしまして、平成十一年度から一般財源化を図ることにいたしたところでございます。
○山本香苗君 でも、高校も一応、昔はされていらっしゃって、平成十年度に制度が廃止されてから耐震化が進んできていないという現状があるというふうにお伺いしました。これについてはまたお伺いしようと思うんですが、あと、中高一貫教育を行うところが今後増えていくというふうな形になった場合、その中高一貫教育を行う建物についてはどういった形の補助がなされるんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 公立の中高一貫教育に対する施設の国庫補助でございますが、これは中学校相当部分でございます前期課程につきましては義務教育諸学校施設費国庫負担法に基づきまして中学校と同様の措置を行っているところでございます。 具体的には、校舎、屋内運動場等の新築、増築に要する経費の二分の一を国庫負担いたしますほか、これらの改築にかかわります経費につきましては三分の一を国庫負担をいたしているところでございます。また、既存の建物を改造して中高一貫学校を設置すると、そういう場合につきましては、その改造に要する経費の三分の一を補助いたしているところでございます。 次に、中高一貫の高等学校相当部分でございますが、その高等学校相当部分である後期課程につきましては、これは併設型の高等学校の建物についてでございますが、平成十一年度から十五年度までの時限措置といたしまして、後期課程の校舎、屋内運動場、また寄宿舎の新築、増築、それに改造に要する経費の三分の一を予算補助をいたしているところでございます。 そういう意味で、私どもとしては、希望する生徒が中高一貫教育を実質的に選択できますように、高等学校の通学範囲に少なくとも一校整備されることを目標といたしているところでございますので、こうした補助制度を活用しながら、今後、一層積極的な各自治体の中高一貫学校の取組を促してまいりたいと考えているところでございます。
○山本香苗君 学校の耐震化を進める法案を我が党内で検討しているということが新聞に載ったときに、阪神大震災で大変御苦労された御年配の方から、あってからじゃ遅いから頑張ってなというふうな声をいただきました。また、お子さんを現在学校に通わせていらっしゃるお母様方とのお話合いの中でも、是非とも進めていただきたいというお声をたくさんちょうだいいたしました。 今後、具体的に法律を提出する予定でございますが、その際には是非ともここにいらっしゃる委員の方々の御協力をいただきながら、速やかに成立させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 最後に、ちょっと時間がありますのでお伺いしたいんですけれども、大臣の所信的あいさつの中では一言も触れられていなくて残念だなと思ったんですが、高校生の就職難についてちょっと最後にお伺いさせていただきたいと思います。 今年は求人倍率が〇・五倍で、二人に一人しか就職ができない、もう超氷河期ということが言われている中で、文部科学省として、一体、具体的にどういった手を打っていらっしゃるのかということをお伺いしたいと思います。是非とも勇気が出るような御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) 私は、高校生を始めとする働く意欲を持つ人が職を得るには、基本的には、日本の経済状況が好転していって雇用機会が増えないとこれは何ともならない問題だと思います。しかしながら、高校生は、特にこれからの人生を船出していく第一歩において職を得られないということはその人の人生にとっても大変な大きな問題でございますし、最初からのつまずきがその生涯にとって大きな禍根を残すことのないように、何らかの援助をそれぞれのところでやっていくべきだと思っております。 そのようなことで、私どものその努力にはもちろん限りがあるのかもしれませんけれども、幾つか今手を打っておりまして、九月五日付けで関係経済団体百五団体に対しまして、新規高等学校卒業者の求人枠の確保、拡大等について文書で要請を行いました。また、就職面接会、就職準備講習の前倒し実施とそれへの参加の促進について、厚生労働省と連携して教育委員会等に促しております。また、十月二十三日には、文部科学省、厚生労働省、主要経済団体、全国高等学校長会の四者による会議を開催いたしまして、高校生の就職に関する意見交換あるいは経済団体に対する高校生の求人枠の確保、拡大の要請を行いました。 さらに、就職希望生徒に対する就職相談、求人開拓などを行うためのジョブ・サポート・ティーチャー、高等学校就職支援教員と呼んでおりますが、それの配置を行いまして、今全国三十三道府県、八十一名配置いたしておりますが、これはそれぞれの学校にいる教員が親身になって就職活動をサポートするために大変有益な制度だと思っておりますから、それの配置を進めていること。あるいは学校いきいきプランによって、産業界の動向あるいは企業の人事等に精通した外部人材をキャリアアドバイザーとして配置しようとしております。 それから、高校生が、仮に職を得てもすぐに辞めてしまう、あるいはフリーターのようなものをむしろ夢見てしまう、そのような状況をこれから変えていかなくてはならない。そのようなことから、高校におけるキャリア教育の充実ということも大事だと思っておりますし、また就職に関する一社一人制でありますとか、それから指定校制のようなこともどんどん改めていって、できるだけ子供たちの、高校生たちの希望に応じた会社が選べるようにしていって、またそれを、その職を得られるように、大人社会といいますか、教員を含めた社会全体が配慮できるような形で、できるだけのことを今やっていきたいと思っているところでございます。 これは厚生労働省、特に厚生労働大臣とも手を組んで、この問題についてできる限りのことをやっていきたいという心構えでございます。
○山本香苗君 ありがとうございました。
○林紀子君 日本共産党の林紀子でございます。 私は、五月二十三日の本委員会で、この四月からの新学習指導要領の実施に伴って小中学校の教員が本当に大変な忙しさだという実態をお示しいたしました。そういたしましたら、教員の持ち時間数を今までより増やさないという、そういう趣旨があるから、そういう趣旨、念のためにきちんと伝わっているかどうかチェックをすると、そういうお答えを矢野局長の方からいただきました。 大分日にちがたってしまいましたけれども、そのチェックというのはしていただけたのか、そしてその結果はどうだったのかというのをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 五月二十三日の当委員会での私の答弁につきましては、これは、少人数指導の加配を受けるためには教員の持ち時間数を今までよりも増やさなきゃならないという指導を各県に行っているのではないかとの、そういう委員の御指摘に対しまして、私どもの計画の様式でございましたけれども、その様式で示していることはそのような趣旨ではないことをもう既に各機関の教育委員会に説明した旨を御説明をいたしたところでございますが、その際に、委員からそのことが分かるよう文書で通知すべきではないかという御指摘もございましたことから、私どもの趣旨、今申し上げたような趣旨が全県に正確に受け止められているかどうかをチェックいたしましょうと、そういう趣旨で私は答弁を申し上げたわけでございます。 そのことにつきましては、本年の六月に、各都道府県教育委員会に平成十四年度の公立義務教育諸学校教職員定数を報告いただいた際に、我が省の先ほど申し上げたような趣旨が各都道府県に正確に受け止められているかどうかということを全県に確認をいたしましたところ、私どもの趣旨がきちんと受け止められていることを確認をできたところでございます。
○林紀子君 きちんと受け止められているというお話があったんですけれども、実は私も方々を回っておりまして、二学期が始まってから島根県に行きました。そのとき、教員の皆さんに実情は今どうかというのを伺ったんですけれども、そのときには、時間割が組めない、打合せが不可能だ、教材研究ができない、これは一学期から続く忙しさだということを口々におっしゃっていたんですね。 実態を本当に学校の現場までつかんでいただけたのかどうか、教育委員会に確かにそう言っていただいたというのはいいんですけれども、それで本当に大丈夫だよという、今おっしゃったわけですが、本当にそういうふうに変わっているんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 私が申し上げたそのチェックというのは、少人数指導の加配を受けるためには教員の持ち時間数を今までより増やさなきゃならないというふうに受け止められているということであれば、それは今回の加配の趣旨ではありませんよということを、そのことが条件でなければ加配を受けられないんですよということではありませんということの、そういう我が方の趣旨を各都道府県に確認したところ、各都道府県においては私どもの趣旨をきちんと正確に理解していたということを確認したわけでございます。
○林紀子君 その趣旨ということなんですけれども、その趣旨が貫徹されれば本当は忙しくなくなるという結果が現れるんだと思うんですが、その結果が現れていないということで、ちゃんと実態をつかんでいただきたいということをそれでは改めて申し上げたいと思います。 そこで、お聞きしたいんですけれども、学校五日制が始まって、この間の子供の状況など、学校がどのように変化したと認識をなさっているのかどうか、そこをお聞かせください。
○政府参考人(矢野重典君) 御案内のように、この四月から完全学校週五日制が導入されましたし、同時に、小中学校におきましては新しい学習指導要領が全面実施されたところでございます。 現在、それぞれの学校におきましては、学習指導要領につきましては、これは二年間にわたる移行期間というのがあったわけでございますが、そうした移行期間中の取組を踏まえながら、また完全学校週五日制につきましては、これは御案内のように、平成四年の九月から月一回の試行をやってございますし、平成七年からは月二回の学校五日制を実施したわけでございます。 そうした経験を踏まえながら、新しい教育課程の円滑な実施に努めているその最中でございます。まだ始まったばかりでございますが、そういう状況の中で、文部科学省としては、今、現時点における児童生徒の状況等につきましてはきちんとした調査という形では把握いたしておりませんが、今後、これはある程度一定の時間というんでしょうか、期間が経過することが調査をする上では必要かと思うわけでございますけれども、そうした一定の期間を経過した後に児童生徒や教員などを対象とした意識調査を、これは全国的な意味での調査を実施をいたしたいと考えているところでございます。
○林紀子君 一定の期間が必要だということは確かなんですけれども、これだけ先生たちが忙しいともう本当に授業も成り立たないんじゃないかということで、十一月一日には、全日本教職員組合が学校五日制・新学習指導要領の全国アンケートというのを行ったその結果を発表いたしました。 新聞やラジオなどでも取り上げられましたけれども、全国一万六千二百三十九人の小中学校の教員から答えを回収したということですから、かなりこの母数が大きいわけですから正確に現在の小中学校の学校の現場、その様子が分かるんじゃないかと思うんですね。子供の学校生活のゆとりはという問いに対して、とても忙しくなったというのが五五・四%、これは子供の生活ですね。そして、少し忙しくなったが三一・五%。合わせて八六・九%が、子供の学校生活は忙しくなった、こういうふうに答えているわけですね。 一定の期間と言いますが、もう一学期は過ぎまして二学期も半ばになっているわけですが、これでゆとりの教育と言えるとお思いになりますでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 改めて申し上げますと、完全学校週五日制の下での新しい教育課程の基準である学校指導要領、これは子供たちに基礎・基本を確実に身に付けさせ、それを基に、自ら学び自ら考える力などの確かな学力を育成することをねらいとしているわけでございます。 このために、新しい学習指導要領では、授業時数の縮減以上に教育の内容を厳選し、それによって生じた時間的、精神的な余裕を活用して子供一人一人の理解や、また習熟の程度に応じたきめ細かな指導を行うことができるようにしているわけでございます。 そういう学習指導要領のねらいの下に、そのねらいを実現するべく、今と申しますか、これまで二年間の準備を経てきて、そういう試行等の準備を経て、今全国の学校ではそうした学習指導要領のねらいを実現するべくすべての教職員が日夜御努力をいただいているというふうに考えているところでございまして、私どもとしては、そうした教職員の努力を都道府県教育委員会また市町村教育委員会共々、様々な形で応援をしてまいりたい、かように考えているところでございます。
○林紀子君 随分努力をしていると思うんですが、その努力というのも人間の体ですから限界があるわけですよね。 先生が忙しくなったというのはこの前お伝えしたんですが、今度は子供が忙しくなっているという今アンケートの結果をお伝えしたんですが、これは労働組合が調査したアンケートだけではなくて、県の教育委員会が調査したアンケート、これは長野県の例なんですが、五日制の気掛かりな点は何だという問いに対して、児童生徒の学校生活が忙しくなった、ここが一番気掛かりだと、そういう先生の答えというのが小学校では四七%、中学校では四五%、高校では四三%、非常に多くなっているんですね。 ですから、基礎・基本というお話もありましたけれども、子供たちが忙し過ぎる、この点についてはどういうふうにお考えになりますでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) そういう個々の具体的なケースについては私はコメントできる立場にはないわけでございますが、先ほど申し上げておりますように、新しい学習指導要領というのは教育の内容を厳選したわけでございます。そして、厳選することによって時間的、精神的ゆとりが生じるわけでございます。そういう余裕を活用してきめ細かな指導ができるようにというのが正に新しい学習指導要領のねらいとするわけでございます。 そういうねらいを持った学習指導要領がスタートしたばかりでございますので、ある意味では若干これまでと違った内容についての戸惑いなり、あるいはまだまだ工夫というんでしょうか、工夫の余地があるというところがあるかもしれませんけれども、そこは是非、今申し上げましたようなねらいの下、ねらいを実現するべく様々な工夫や努力をしていただきながら、この趣旨、このねらいがきちんと趣旨どおりに、ねらいどおり実現できるように私どもとしては御努力をしていただきたいと思うわけでございますし、またそのために、先ほど来申し上げていますように、様々な形で行政としても応援をしていく必要があろうかと思っております。
○林紀子君 どうも話がかみ合わないような気がするんですけれども、それは、やっぱりきちんと現場のところを押さえていないというところが一番の問題なんじゃないかと思うんですね。 大臣にお聞きしたいんですけれども、今、やり取り何だかちっとも私もかみ合わない話だなと思っているんですけれども、このアンケートの自由記載のところにはこういう声があるんです。 基礎・基本を大切にと言っていながら、じっくり時間を掛けて基礎・基本の力を育てる時間が取りにくいというのは矛盾を感じます。指導要領が現場の声や研究者、国民の声がもっと反映された内容になることを望みます。それ以外にも、学校五日制が悪いのではなくて、それに対応できていない学習指導要領や、態度を二変三変させる文部科学省、そして定数など条件整備の不十分さで現場の多忙感が高まっている、五日制の意義を見失わずに、よりよく生かす環境整備が必要だ。 自由記載、何でも書いてくださいというところで、多忙ということ、自分たちの多忙、子供たちの多忙。そして、その理由は、この学習指導要領が五日制に対応できていないでかえってゆとりが奪われている、こういう一番根本的な実態というのが示されている、そういうことなんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 私も、つくづく物事の実際というものをつかむことというのは本当に難しいと思いますね。いろんな意見が出るものなんです。それは教育に限らず、日本の現状についても、いろんな社会の問題についてもいろんな意見があるものでございます。殊に教育に関しては、あるいは学校で起きていることについてはいろんな意見、いろんな見方があるというのは確かでございます。しかし、私としても、できるだけ現場といいますか、各学校で取り組んでおられる状況でありますとか、そしてそこでどんな意見を持っているか、特に子供たちがどのような状況にあるのかというのをしっかり見詰めながらやっていくというのは教育行政の基本だと思っております。 そのようなことで、私自身もできるだけ学校現場に行ってと思いますが、本当にもう忙しい中で、私こそ忙しいと思っておりますけれども、何ともならない実態の中で、しかし耳を澄まし、心を澄まし、それぞれの専門家たちが寄せてくれる状況を分析したりしながら、現場の意見というものをできるだけ取り入れてやっていくというのが私のスタンスでございます。 今のお話でございますが、この学校週五日制にしましても、あるいは新しい学習指導要領にしましても、別に今年の四月から始まったということではなくて、実に長い準備期間があってやってまいったわけでございます。そして、その新しい学習指導要領の基本的な考え方の検討に際しましては、これは教育課程審議会等におきまして、学校関係者あるいはPTA関係者、企業・マスコミ関係者、文化関係者など幅広い方々に御審議をいただいておりますし、また公聴会、教職員団体など学校関係者からも御意見をいただいたと承知しております。また、パブリックコメントの形で広く御意見もいただいているわけでございます。 立案の際にも、しっかりと意見を聴いているはずでございますし、またその新しい学習指導要領について、平成十年の告示以来、本年の四月の実施に至るまで、その趣旨の普及あるいは移行措置などによる実践取組を積み重ねてきたところでございます。 大きな制度の変換にはどうしてもかなりの努力を要するということは事実でございます。しかし、私は、今の新しい学習指導要領がねらっている基礎・基本をしっかりと身に付けた上で、自分で考える力、自分で行動できる、自分で決断できる、あるいは自分で課題を見付けてそれに取り組む、そういうことを大事にしようよというこの考え方は、二十一世紀を生きる子供たちにとって極めて適切な方向性であると思っております。 今、移行期間で大変その準備には御苦労いただいていると思いますが、そういう高い理想の下に今みんなが努力をしているということを十分御理解いただいて、各学校なり教員なり、殊に保護者の方々にも、そういう大きな、本物の力を付けていくために今大きな転換をやっているんだという自覚の下にこの時期を乗り越えてもらいたいと思っております。 また、私どもとしましては、機会を得るようにしてそのねらいというものを徹底していく、あるいはまたそれを実現に移すに必要ないろんな諸施策がもし必要であればそれをやっていくということが我々の任務であろうかと思っております。 それからまた、今後、学習指導要領について何か考えていくという際には、是非とも私は、実証的なデータでありますとか、教育現場の問題意識を十分踏まえることはもとより大事だと考えておりまして、殊に国民の皆様が、新しい学習指導要領によって学力低下が起きるのではないかというような御懸念もございますが、いささか過剰な御懸念でもあろうかという気もしないではないわけでございますが、その辺もしっかりしたデータを積み上げていって、そして本当に日本の子供たちにとって優れた教育が展開できるようにしていく、それが非常に大事だと思っておりまして、今後とも私どもとしてはそういった現場の状況というものを十分踏まえて取り組んでいきたいと思っております。
○林紀子君 学習指導要領の問題などはたくさん質問したいところもあるわけですが、時間が限られておりますので、それは次の機会にということで、今、先生たちの御努力をという話が局長の方からも大臣の方からもありましたが、今回のアンケートで、こんなに忙しくていつまで体がもつか心配だ、こういう声が出ているんですね。 私がおります広島県では、九月末には、修学旅行の説明をしていた五十四歳の男性の教員が倒れてそのまま亡くなってしまう、こういう状況があったわけです。広島県の教育委員会が調べたところでは、広島県では、教職員百人に一人強の一・二二%が病気で休職中。国家公務員全体どうなっているかというのを調べましたら、この割合が〇・二%に満たないというんですね。そうしますと、広島県の先生たちの休職中の方というのは何と国家公務員全体の六倍にもなるんです。極めて異常な数字ではないかと思うんですね。 そこで、もう余り時間ないんですけれどもお聞きしたいんですけれども、厚生労働省は今年の二月に過重労働による健康障害防止のための総合対策という通知を出しました。この内容が生かされていたら広島のような事態というのは防げたんじゃないかと思うともう本当に残念なんですけれども、文部科学省はこの通知を県の教育委員会に徹底しているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 教員が心身ともに健康を維持して教育に携わることは大変重要な課題であると私どもも考えているところでございます。 御指摘の厚生労働省通知でございますが、これは、総務省からの通知によりまして教育委員会も含めた各都道府県及び指定都市に周知されているというふうに理解をいたしているところでございます。したがいまして、各教育委員会におきましても、通知を踏まえて適切な対応が取られているというふうに考えているわけでございますけれども、私どもとしては、重ねて我が省からそれぞれの教育委員会等に対して本通知の趣旨を各種の会議等におきまして周知するということをやりたいと考えているところでございます。
○林紀子君 時間になりましたけれども、会議で徹底するというのは駄目なんですよね。やっぱりきちんとこの通知そのものを出していただきたい。 総務省を通してと言いますけれども、広島県なんかは、総務省からちゃんとペーパーだけはもらったけれども、しかし文部科学省からちゃんと直接にこういう通知が来ないので残業チェックの対応が難しい、文部科学省から直接来ればもっとずっとやりやすくなると言っているんですね。総務省は、厚生労働省が出した通知ですけれども、ちゃんとかがみというんですか、前文を付けて出しているわけですから。そんなことできるでしょう、簡単に。そういうことを是非やってください。 そして、昨年の四月には労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準、こういう通知も出されましたけれども、これだってちゃんと出していないわけですから、これは絶対やってくださいということをお願いします。一言で返事してください。
○政府参考人(矢野重典君) 広島のことは承知しておりませんけれども、こういう通知は一般的には総務省を通じて教育委員会も含めて周知されるものでございます。そういう意味で、改めて私どもから出すつもりはございませんが、先ほど申し上げましたように大事な問題でございますので、会議等においてこの趣旨を徹底してまいりたいと思っております。
○林紀子君 本当に、働いている先生たち、努力だけ押し付けて、自分たちの方はやれることはやるとさっき大臣言ったのに、こんなことさえしてくれないんですか。してくれるように重ねてお願いして、私の質問を終わります。
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。 今朝の新聞で一斉に報道されましたように、昨日、帝京大学が入試試験合格発表前に多額の寄附金を集めた問題にかかわって、口利き料約三億一千万円を隠し、約一億四千万円を脱税したとして、東京地検は冲永前総長の実弟で学校法人帝京学園元会長の冲永嘉計容疑者を逮捕いたしました。この点について伺います。 文部科学省は入学試験合格については合格点の高い順に合格させていると、このようにおっしゃってまいりましたけれども、今回容疑となっております口利きで入学させたというふうになるとこれは話が違うわけであります。 文部科学省としても、冲永嘉計容疑者との関係を含めて、帝京大学について今後しっかりと調査をすることを求めたいと思いますが、この点について責任のある御答弁を求めます。
○政府参考人(工藤智規君) 帝京大学の件につきましては、私どもとして許される限りの調査を尽くしまして、先ほどお知らせしてございますように、一応のけじめを付けさせていただいたつもりでございます。 今回の前帝京大学総長の実弟の方の逮捕でございますが、帝京大学とは一応関係ない方ではございますけれども、逮捕の具体的な事実関係等については私ども承知する立場にはないのでございます。今後、司法当局における厳正な捜査の結果新たな事実が解明されますと、私どもそれに基づいて厳正に対応してまいりたいと思っております。
○畑野君枝君 実際、二〇〇〇年までの四年間で、医学部や法学部、経済学部の受験生八人の保護者から寄附金を総額五億数千万円もらって、その口利き料が約一億一千万円だということですから、これはもう帝京大学の入試にかかわってのことなわけですね。 ですから、許される限りの調査をしたと言うけれども、東京地検の方はもっと踏み込んだ中身があるわけですから、そういう点では、許される限りのものが本当に十分だったのかどうかということも含めて、更に突っ込んだ調査をしていただきたいと思いますが、重ねて伺います。
○政府参考人(工藤智規君) 私ども、現に大学に立ち入り、現地調査もいたし、あるいは残されております書類の精査、さらには関係者からの事情聴取等を尽くしたわけでございますけれども、御指摘の今回の逮捕関係は、私ども新聞等で報じられているのを承知している限りでございますけれども、本件容疑者の脱税に関しての逮捕と聞いてございますが、その具体的な事実関係、これから更に明らかになるに従って私どもに関係する事実が更に解明されますと、それに応じまして私どもも厳正に、更なる調査が必要であれば徹底的に調査を尽くしてまいりたいと思っております。
○畑野君枝君 遠山大臣、是非そういう点できちっと必要な調査があればしていただきたいと思いますが。
○国務大臣(遠山敦子君) 今回の問題は、私どもとしても、報道以来、私どもに与えられた権限の限りを用いましていろいろ誠心誠意調査をしたり、あるいはその結果を前提として改善措置を取ってもらったり、いろいろやってまいりました。今回報道されたようなことが事実であれば、本当に遺憾なことだと思っております。検察当局のこれからの結果というものを注視しながら、必要に応じて必要な対応をしていきたいと思います。
○畑野君枝君 やはり文部科学省そのものが問われることだと思いますので、しっかりとした対応をお願いいたします。 続きまして、学校の震災対策、耐震化の問題について伺います。 お話がありましたように、イタリアでも地震がありまして、十月三十一日に、イタリア南部の地震では死者二十九人のうち二十六人が幼稚園の園児だったと。人口一千二百人の村で、全壊した幼稚園の下敷きになったということでございます。そこでは、イタリアの場合は、学校の耐震対策の遅れ、これが指摘されてきたのに遅れていたと、こういうことだというふうにも伺っております。 そこで、最初に消防庁に伺いますけれども、今年初めに、「防災拠点となる公共施設等の耐震改修整備の推進について」ということで、二月の報告書に基づいて三月二十九日に通達が出されております。 この点では、私も神奈川におりますけれども、例えば、今回、文部科学省の方では公立小学校、中学校ということが主に言われているわけですが、それでは高校はどうなるのだというようないろいろな心配の声も出されております。 それで、この消防庁担当の整備の推進ということでいいますと、高校についての対策はどうなるのか、この点についてまず伺いたいと思います。
○政府参考人(北里敏明君) お答えをいたします。 公立高校の校舎等についてでございますが、大規模地震発生時等では住民の避難場所として活用されるということもございまして、公共施設等耐震化事業の対象として財政措置を行っているところでございます。 その内容といたしましては、地域防災計画の中で避難場所に指定されている校舎等を耐震改修をいたします場合には、その事業費に対しまして地方債を九〇%充当いたしまして、その元利償還を五〇%、後年度で交付税措置をする、こういう措置を講じているところでございます。
○畑野君枝君 そうしますと、体育館も入るわけですね。
○政府参考人(北里敏明君) 体育館も対象でございます。
○畑野君枝君 この予算はどのように事業化されておりますか。
○政府参考人(北里敏明君) 十三年度でございますが、耐震改修事業費約百四十四億四百万でございますが、そのうち地方債百十七億七千八百万を充当しているところでございます。
○畑野君枝君 この間、二〇〇二年度事業費として六千億円が計上されているというふうに伺っているんですが、これ実際どのような状況かというのはお分かりになりますか、実際の利用の状況。
○政府参考人(北里敏明君) 今おっしゃった六千億というのは公共施設……
○畑野君枝君 六百億です。失礼しました。全体ですね。
○政府参考人(北里敏明君) 今年度につきましては現在、去年が百四十四億の措置でございますが、その半分ぐらいが見込まれているというところでございます。
○畑野君枝君 是非、来年度含めてしていただきたいと思いますし、これは今年度の分については追加ということは考えていらっしゃるんですか。
○政府参考人(北里敏明君) 私ども、地方債の仕組みは、地方債計画で資金を用意しておりまして、各都道府県なりが対応いたす額に応じまして措置をしてまいりますので、今のところ計画で間に合うものというふうに考えております。
○畑野君枝君 分かりました。是非、拠点となる公立施設、学校を含めて支援を進めていただきたい、来年度以降も強力に進めていただきたいということをお願いしておきます。 さて、文部科学省に伺いますけれども、公立学校施設の耐震診断実施計画というのが十月二十二日に発表になりました。 それで、今回気になる点なんですけれども、この間、耐震診断を行ったのが三割、そして公立学校施設全体では耐震性に問題がある建物は約四割と推計されている。体育館も含めて、まだ全国で耐震診断未実施が七万四千七百棟あるということなんです。これはもう本当に今後、診断だけでなく、その後の耐震化、補強あるいは改修含めて進んでいかなくちゃいけないというふうに思うんですが、まず耐震診断を行うということなんですけれども、今回、この全国調査を始めた理由。それから、今、相当の数がまだ診断でも未実施、それから耐震性そのものに問題があるものも四割と推計されていると。本当に遅れている状況を進めなくちゃいけないと思うんですが、なぜこのような到達になっているのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) これはもう率直に申し上げますと、先ほど消防庁の方から御説明ございましたが、今年の四月に消防庁が作成いたしました防災拠点となる公共施設等の耐震化推進検討報告書によると、公立文教施設の耐震診断を行っていない状況が約三〇%であって、そして耐震性に問題のあるのは、問題があると推計されるのは四三%だと、こういう結果が出されたわけでございまして、そういう意味では、私ども、率直に申し上げて後ればせではございますけれども、これを受けて、我が省といたしましても事態の深刻さを私ども自ら確認する必要があるということで、今年五月に全国の学校施設の耐震改修状況について緊急に調査をいたしたわけでございます。 その結果、出た結果自体といたしましては消防庁の結果とほぼ同じような結果を確認できたわけでございまして、それによりますると、全国十三万三千棟のうち、昭和五十六年以前の建物が約六五%であって、そのうち診断、最終診断を行ったものは約三割と。そして、学校施設全体で、こういうことをベースに、学校施設全体で耐震性に問題がある建物は四三%というふうに推計されるという結果を私どもとして確認をできたところでございます。
○畑野君枝君 こういう遅れている状況、深刻に受け止められたということなんですが、その主に自治体の実情というんですかね、理由というのは分かりますか。
○政府参考人(矢野重典君) 先ほどの山本委員の御質問にもお答え申し上げましたけれども、例えば耐震診断について向こう三か年で計画を作ってほしいという私どもの要望を申し上げたわけでございますが、その結果として、耐震診断を実施できないというところがあったわけでございまして、その主な理由といたしましては、やはり一番多いのが財政上の理由を挙げているところがあるわけでございます。 そういうことからおもんぱかってみますと、推定いたしますと、耐震事業そのものが遅れているという事情もやはりその辺にあるのかなというふうに考えられるところでございます。
○畑野君枝君 そうした診断を進めて、その結果、問題ありとなれば耐震化のための取組、進まなくちゃいけないと思うんですね。例えば、文部科学省さんにいただいた資料でも、既に耐震診断を進めている、六〇%以上の県は、東京、神奈川、岐阜、静岡などあるわけですね。ですから、それは診断、もちろん残りもやるけれども、更に進まなくちゃいけないと、耐震化に進まなくちゃいけないということですけれども、大体四割問題あるというふうになると、大体どれぐらいの規模のものになると推計されますか、具体的な棟数としては。
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど申し上げましたように、私どもの調査結果に基づく推計によりますれば、耐震性に問題がある建物は四三%でございますが、これを棟数に換算いたしますと約五万七千棟というふうに推計されるところでございます。
○畑野君枝君 それぞれの状況が違ってくるでしょうからすぐには出ないと思います。相当の額になると思うんですね。 私、遠山大臣に御決意を伺いたいと思うんですけれども、これから調査をして、やはりその先に進まなくちゃいけない、耐震化に進まなくちゃいけないと。そういう点で、もう是非それを文部科学省としても、他省庁との連携もあるでしょうけれども、是非進めていただきたいというふうに思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 先ほどもお答えいたしましたように、この問題は本当に大事な問題でございまして、私どもとしてもできるだけの努力をしていきたいという心づもりでございます。
○畑野君枝君 今から相当な決意を持って私たちも取り組まなくちゃいけない問題だというふうに自覚をしております。 それで、今回の調査以外の幼稚園や高校、私学の問題、大学の問題ですけれども、財政的な確保あるいは補助制度の見直し等必要になってくると思いますが、今検討していることを教えてください。
○政府参考人(萩原久和君) 公立学校以外の学校施設の耐震化の状況についてお答えいたします。 まずは国立の学校でございます。 国立学校施設につきましては、今年五月一日現在の調査がございまして、保有面積が二千四百三十四万平米でございます。大学の場合は一棟大きい建物、一万を超えるようなものがあるものですから、小中学校のように棟数じゃなくて平米数でカウントしているんですけれども、二千四百三十四万平米ありまして、そのうちの五八%に当たる千四百十四万平米が耐震性があるということが分かっております。逆に言いますと、約四二%の一千二十万平米が耐震性について何らかの問題があると推計されております。また、昭和五十六年以前に建設した施設が約一千四百二十四万平米ありますが、このうち耐震診断を実施したものについては五六%の七百九十一万平米となっております。 それから次に、私立学校及び幼稚園でございますが、これについては今年度調査を行って、その結果を取りまとめる予定でございます。 それから、予算措置でございますが、公立学校及び私立学校につきましては、耐震補強については御案内のように国庫補助を行っているものであります。それから、国立学校については、緊急整備五か年計画に基づいて計画的に耐震事業を推進しているところでございます。 平成十五年度の概算要求でありますけれども、いずれも今年度を上回る額を計上しているところでございます。学校施設の耐震化について、今後とも一層推進に努力してまいりたいと考えております。
○畑野君枝君 十月十八日に調査研究も行うということが発表されましたので、是非そのことも含めて推進を図っていただきたいと思います。 残り、時間が参りましたので、育英奨学金の問題について一言だけ伺います。 中間取りまとめが出されました、十月七日に。それで、この問題点は、学生と、今後、独立行政法人化にしていくという法案はまだ今出ておりませんけれども、今後の方向としては、その間に民間の債務保証機関を介在させるということなんですね。まだ法律案も出ていないという状況なんですが、実際はこの十月からそうした民間の企業が学生に督促をしていると。十月から突然そうなったので、訳の分からない人から来たと、これは本当にそういう人なんだろうかと、いろんな不安があるんです。だから、こういうことはもう是非ないようにしていただきたいというのが一点。 それから、この中間取りまとめの中には教育・研究職を目指す人の返還免除ですね、これを廃止するということが言われている。これはもう大変な問題になる、こういうことはやめるべきだというふうに考えているんですが、その点について一言伺って、終わります。
○政府参考人(工藤智規君) 育英会がどう改組されるか、また御審議いただくことでございますけれども、奨学金の原資といたしまして、私ども政府からの貸付金あるいは財投機関債といいますか債券の他に、奨学生からの回収、返還金を大きな原資として後世の後に続く学生たちにやっているのでございます。そのために、育英会の回収業務を、職員ではできない、より合理化、効率化を図る観点から、外部のサービサーに業務委託して電話照会しているというものでございます。 それから、大学院生の返還免除職の廃止ですが、これはかねてから問題視されてございまして、一部不公平ではないかとか、人材誘導効果が薄れているのではないかということもございまして、ただ廃止するだけでなくて、これに代わる新たな措置を考えながら、より育英奨学事業の充実を図っていこうという方向でございますので、御理解賜りたいと思います。
○畑野君枝君 終わります。
○西岡武夫君 私は、国会改革連絡会を代表して今日御質問申し上げるわけでございますが、特に私が所属をいたします自由党の立場を中心といたしまして大臣に御質問を申し上げます。 昨日、私の所属する自由党の党首の小沢党首が小泉総理に対して、今回不幸にして起こったモスクワの劇場における人質の事件、これは多くの犠牲者を出すという不幸な形で終息したわけでございますけれども、このことについて総理はどういうふうに考えるのか、単なるこれはテロというふうに、例えば昨年の九月の十一日に起こったニューヨークでのあのような無残なテロ行為と同じように考えるのかという趣旨の質問を小沢党首はしたわけでございますが、結局、ここに議事録がございますけれども、小泉総理はほとんどこれに対して御自分の考え方を述べておられません。 私は、どうも小泉政権というのは、基本的な考え方というのをいつもうやむやにして、そして断固として柔軟にやるということだけで今日まで、なぜそれが国民から支持されているのかと、私はよくその理由に苦しむわけでございますけれども、そういう形で来ております。 後から述べます具体的な教育の問題につきましても、皆様方また国民の皆さん方も一番印象に残っているのは、小泉政権が誕生したときの初めての所信表明の中で、米百俵という表現で教育の重要性ということを特に説かれたわけでございますが、その後のいろいろ拝見をしておりますと、全然教育の重要性をお分かりでないというふうにしか私には思えないわけでございますが。 私がなぜ今日文部大臣にチェチェン問題について質問申し上げるかといいますと、まず国務大臣として、そしてまた、大臣はトルコ大使を体験された非常に国際的な御経験も豊かな大臣でございます。したがって、そういうお立場も踏まえて、もしこういう問題について、小学校では生徒が、先生、このチェチェンとロシアとの問題はという質問はまずないのではないかと思いますけれども、少なくとも中学校、高等学校ではそういう質問が学校の現場で私はないとは限らないと思うんです。高等学校などの生徒が先生に、これは一体テロなんですか、それとも民族独立のための抵抗運動としてとらえるんですかと。そうすると、どういうふうに教師は答えたらいいんだろうか。一国の国民全体の生命と財産に責任を持っている総理大臣がきちっとした姿勢を示さない中で、学校の現場でそういう、本当に子供たち、生徒の質問があった場合に、文部省としてはどう学校現場で答えたらいいとお考えになるか。 遠山文部科学大臣のこれまでの豊かな御経験、そして国務大臣という内閣の共同責任を持っておられるお立場を踏まえて御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 私も昨日の党首討論、拝聴いたしておりました。私は、その際における総理の答弁は、一見何げなくお答えになっているようでございますけれども、大変配慮のあるといいますか、十分考えられたお言葉で述べられたように思うわけでございます。 つまり、あのチェチェンの問題についてはいろんな見方があると。独立運動であり、あるいは内政問題である、テロ攻撃である、抵抗運動である、いろいろな見方がありますと。しかし、御自分とされては、この問題についてはやはりロシアとチェチェンの問題に日本が深入りして発言するということではなくて、やはり状況について、ロシア側の行き方というものについて、その方向で考えていくべきではないかとおっしゃっているわけでございます。正にこのようなことは党首討論にふさわしいことでございまして、国務大臣としていかんということでございますし、もちろんこれまでの経験を通じてチェチェンという国を構成している人々の宗教観とか様々なことに思いを及ぼすということもできるわけでございますが、しかし、この国会の委員会の場という公的な場において発言できる、発言するという内容については、私は、これは十分に考えた上のものでなくてはならないと思っております。その意味で申し上げれば、やはりチェチェン問題につきましては、政府としては基本的にロシアの国内問題であると認識しておりまして、それ以上これがどういうことであるかということについての深入りしたコメントは差し控えたいと思っているところでございます。 学校現場でどのように取り扱われるかということについては、私は、こういう問題、非常に難しいだろうなと思います。しかし、罪のない一般市民を巻き込んで、その方法について、非常に残酷な方法をもって目的を達成しようとしたあの状況についてはやはり一種のテロということで断ぜざるを得ない面もあるわけでございまして、そうした問題についてどのように取り組んでいくかというのは、それぞれの取組方において違うとは思います。 しかし、今大事なことは、そういったケースを通じて、人間として、ああいうテロ行為、特に罪のない一般市民を巻き込んだ非常に危険な状況というものを、その問題性というものを十分理解させていくということは大変大事だと思っております。
○西岡武夫君 遠山大臣も、小泉総理、小泉内閣の中に入られてから表現が総理に似てこられたようでございますけれども、結局、昨日総理大臣が答えられたのは、日本の国としてどう考えるんだというその立場を明確にしない答弁をされたわけです。 ごまかすのがうまいといえばそれまででございますけれども、全く、日本はどう考えるのか、どう対応すべきなのか。私は、やはり根っこは民族自決という、このチェチェンの皆さん方のそういう意思というものを尊重するという、そういうことが最終的には求められる問題であると私は考えていますけれども、そういうことになれば、むしろ日本はロシアに対してそのことをきちっと主張すべきだろうと。 起こったことは、今、大臣おっしゃったように、確かに正にあのような非道なことが行われてはならないわけでありますから、これはもう何の余地もないわけですけれども、しかしこれを、一般的に今言われている国際的なテロと断固戦うんだという、そういう範疇の中に入れていいのか。これはもう大臣も十分御承知のイスラエルとパレスチナとの対立、対決という問題についても同じようなことが言えるわけで、こうした問題、日本がどういう立場を取るんだということをやはり政府としては明確にすべきだと思うんです。 明確にしないままに、それじゃ子供たちにどういう、そういう質問が、本当に純粋な質問が学校現場であった場合に教師はどう対応していいか分からないじゃないですか。それを私はお尋ねしているんです。
○国務大臣(遠山敦子君) 子供たちにどう教えるかということについて文部科学大臣がこうあるべしと答えること自体は、私はそのような任にあるというふうには思わないところでございますが、むしろ政府の立場をこの際明確にお話ししたらいいのではないかと思います。 政府の立場としては、現在チェチェンにおいて生起している状況というものを人道的な観点から懸念をし、大きな関心を持って注視していると。そして、日本はロシア側に対して、あの件は基本的に国内問題との認識を伝えてきて、他方、あの件につきましてはロシア政府の適切な対応によって早期に政治的に解決されるべしということを明確にしてまいりました。 あの一般市民を巻き込んだ今回のテロ行為というものは、いかなる理由をもっても正当化することができなくて、これは断じて許されないことであって、国際の平和と安全への脅威として非難されるべきものと考えている、これが政府の正式なこの問題についての立場でございます。したがいまして、それ以上に私の立場からここで申し上げるというのは任を超えておりますので、お許しをいただきたい。
○西岡武夫君 それじゃ、こういう重要な問題、私は二十一世紀というのは非常に国際関係が複雑な状況になっていくと思うんですけれども、そういう中にあって高等学校、中学校でもそうだと思うんですけれども、本当に純粋な子供たちが、これだけ情報が発達しているときですから、いろんな問題を映像で見、また耳で聞き、そしていろんな知識を持って、これはどういうことなんだというふうに考えることはたくさん出てくると思うんです。それを学校の現場で、高等学校の場合になると特に生徒が質問をする、政府は全く方針がはっきりしていない、その中でどういうふうに先生としては、教師としては答えたらいいのか分からない。 政府、総理大臣自身が明確な方針を示していないという中で、そういうことについてある学校ではAということを言い、ある学校ではBという答えを出す。そういうような教育というのは、こういう問題についてはあっていいんでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 私は、こういう現実に起こっている問題について子供たちが、たとえ高校生であれ関心を持つということは、それ自体意味のあることだと思います。しかし、それについて一つの考え方を回答として与えていくというのがいいのかどうかというのもございます。そして同時に、私は、政府として、日本政府としてはこういう場合にこういうスタンスを取っているということは明確に教えてやってもいいのではないかと思います。 同時に、子供たちの中でいろんな議論をする、その中で自己表現の能力も鍛えられましょうし、いろんな考え方もあり得るということでございまして、私は、そういうものがもし教材の一つとして取り上げられるようなことがあれば、そこは良識を持った教員がそれをうまく活用して、いろんな国際問題にも興味を持たせ、かつまた政府の立場も教えながらそうしたことについての議論を発展させていく、これは正に教師の力量に懸かっているとは思います。しかし、なかなか難しい課題であろうかなというふうに思うところでございます。
○西岡武夫君 教育の現場では確かに難しい問題だと思います。私もそれはそのように考えます。 ただ、今、大臣がおっしゃった、政府の考えは明確にすべきだけれどもというお話ありましたけれども、政府の考えは明確じゃないじゃないですか。昨日の小泉総理の、ここにありますよ。全然明確じゃないですよ、答弁は。それをどうお考えですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 是非、西岡委員も党首とおなりになってあの場で御議論をいただければ有り難いと思うわけでございますが、先ほど申しましたように、政府の立場といいますものは、こうした問題について基本的に国内問題と考えていて、それ以上に日本は踏み込むということはしないということだと思いますし、一方で、あの行為については問題であるという立場で、私はこれ明確でなくて、更にどういうふうに考えるべきという御所感なのか、むしろお述べいただいて私としては勉強したいと思います。
○西岡武夫君 私、先ほど申し上げたように、私は、先般のモスクワ劇場におけるあのような行為というものは許すべからざる行為であって、無辜の国民の皆さん方を巻き込んで、たとえ民族独立という、そういう大義があったとしてもこれは許されてはならない行為であると、こういうふうに考えておりますけれども、私が申し上げているのは、一般的なテロ、今世界を挙げてテロと立ち向かう、その中に日本もその一員として一緒になってそれに対応していこうと、これは小泉さんはっきりおっしゃっているわけですから。そうしたら、個々の問題について、それをその背景等々も十分承知した上でどういうふうに日本は考えるのか、どういう立場に立つのか、それをはっきりしてくれということを昨日、小沢一郎党首は質問したんですけれども、いろんな見方がありますということでごまかしたわけです。 私は、あれは許されざることであって、テロというふうに言われてもしようがない。しかし、その背景にはやっぱり民族自決という問題がチェチェンの皆さん方には大きな問題としてあるじゃないかと。長い歴史があると。それならば、独立をするようにロシアに対して働き掛けをしていくというのも、日本がそういう立場を取るならばそういう行動が出てくるわけですね。それがないから私はこういう質問をしているわけです。 しかし、ですから私は、自分の考えは今申し上げているわけで、そういう政府の考えが大臣がおっしゃるように明確に示されているならば、私は、教育の現場でもいろいろな教師の皆さん方は対応の仕方があるだろうと、そう考えてこういう質問をあえてさせていただきました。 次に、これも先般、総理と私、予算委員会でのやり取りの中で独立行政法人の議論をいたしまして、その中で、私は、総理がどこまで、米百俵なんということをおっしゃっているけれども、どうもそれを実行しておられるようには見えませんので、どこまで御存じかよく私も認識しておりませんので、総理にだけ御質問をするということを申し上げて、大臣には大変失礼をいたしましたけれども、そのときに大臣があえて御発言になりましたのは、独立行政法人ではなくて、大学の本質に絡んで国立大学法人ということで今考えているという答弁をなさったんです。独立行政法人じゃないんですか。
○国務大臣(遠山敦子君) 大きな枠組みとして独立行政法人の枠組みではございますけれども、その制度を活用した中で、国立大学によりふさわしい国立大学法人というものを今構想中であるという意味でございます。
○西岡武夫君 それでは、大臣が今おっしゃった国立大学法人、これは仮称でございましょうけれども、その構想は、その構成員は国家公務員ですか。
○国務大臣(遠山敦子君) これにつきましては様々な御議論があり、御審議を経た上で、これについての調査会の取りまとめの中で、現在の国家公務員ということではなくて非公務員型、非公務員というのは私は民間とは違うと思っておりますけれども、非公務員型でいこうということで、現在その方向で進めております。
○西岡武夫君 非公務員というのはどういう意味か分かりませんが、私はこの前も委員会でちょっと申し上げたんですけれども、かつて人事院と大分やり取りをいたしまして、教職にある皆さん方と研究に携わっている方々を一つの、国家公務員でもない、純粋の民間企業の民間人でもない第三の身分というものを考えたらどうだろうかということを大分提案したんでございますけれども、教育研究職というようなことを公務員制度の中で考えられないかと。給与体系も別にすべきではないかと。 その前段として、ちょっと話は飛びますけれども、俗に言われております人確法というものも私が考え、発想して、当時官房副長官だった、後藤田正晴先生が副長官でおられました、と御相談をして、あの法律は多くの反対の中でようやく成立をしたわけでございますけれども、人確法という法律は。そのときに、将来、教育研究職というのは、特に教育研究というのは、今言われる、公共事業がいろいろ批判の的になっておりますけれども、これもいろいろ教育施設や何かのことを考えますと、一概にああいう議論がまかり通るということは私はおかしな傾向であるというふうに考えておりますが、教育のやはり一番中心は人材だと思うんですね。それで私はその人確法という法律を構想して、たった四条、四つの条文でしかできていない短い法律ですけれども、それを作ったんですけれども、その後、どんどんどんどん人事院勧告の中でいじられまして、実際にはその目的をほとんど果たしていないというのが今の現状だと思うんです。 この議論はまた別途、別の機会にいたしますけれども、今の大臣のお話ですと、新しく考えておられる国立大学の形というのはやっぱり独立法人ではあるんでしょう。そこのところはっきり分からないんですね。
○政府参考人(工藤智規君) この三月に有識者のレポートをまとめまして、先生の方にもごらんおきいただいたところでございますが、大きな意味では、既に発足してございます独立行政法人の仕組みを使いながら、国立大学をよりふさわしい仕組みにしようというものでございまして、先ほど御懸念ございました国家公務員かどうかということにつきましても、少なくとも国の国家公務員法をそのまま適用するのではなくて、より教育研究、先ほど、以前の御提案、私も記憶にあるんでございますけれども、現行の公務員制度の中でなかなか不自由なところがございます。 そのために、かねてから御心配いただいているわけでございますが、私どもこの国立大学の法人化の制度設計に当たりましても、先行しております独立行政法人制度の中では、公務員型、非公務員型という二つの類型がございます。それは、公務員型といいますのは、基本的に国家公務員法の基本的な部分を適用する型。それから、非公務員型といいますのは、民間人になるということじゃなくて、国家公務員法の枠組みを適用しない、より自由な制度設計の型でございます。特に大学の教育研究者の勤務内容等を考えますと、より自由な制度設計がいいんではないかという結論から非公務員型という型を選択しているところでございます。
○西岡武夫君 やっぱり独立行政法人という考え方の中の枠にあることはあるということですね。
○政府参考人(工藤智規君) 大きな意味では、三月のレポートにありますようにそのとおりでございますが、独立行政法人、先行しております独立行政法人の制度そのままではない、新しい国立大学にふさわしい制度設計にしようということで今検討しているところでございます。
○西岡武夫君 そこがちょっと私にはよく分からないので、文科省が何とか独立行政法人という、そういう網の中から逃れ出そうというふうに努力されているお気持ちは分かるのでございますけれども、小泉総理は国立大学の数が多過ぎる、そんなに九十幾つも要らないと。これは実は私にも大きな責任がございまして、今統合が進んでいるという学校の幾つかの名前は、ちょうど大学紛争のいろいろな後遺症がある中で、たまたま敗戦後初めて医学部を新設するということが当時の厚生省から医師養成の要請があって、これを当時文部省が受けて、私が政務次官のときにこの問題が大きな問題となって各地に国立の単科の医科大学を作ったという経緯がありました。 これは大学紛争の終局場面ではございましたけれども、まだまだそういう混乱した状態がございましたので、そういう混乱した中に新しい学部を作るのはいかがなものかということも頭の中には正直に申し上げてございまして、これを単科の医科大学にしたと。したがって、今の状況の中でこれを本当の意味での総合的な大学、ユニバーシティーにするという大学統合については、私はそれは一つの考え方で結構だろうと思います。 ただ、小泉総理はこの前の予算委員会でおっしゃった、大体国立大学が多過ぎると思っていると。それで、片や石原行革担当の大臣がおっしゃったことは、独立行政法人は三年から五年で見直すんだ、つぶす場合もあると。今までの特殊法人のようにどんどんどんどん事業を拡大していって野方図になっていくということはないようにちゃんとします、三年から五年ごとにこれを見直して、要らないものはなくしていくと、そんなことができるかどうか分かりませんけれども、そういう答弁を正式にされたわけです、ここに答弁の議事録がございますけれども。 ところが、今の御答弁によると、何とか文部科学省としては、国立大学を独立行政法人という全体の網の中ではあるけれども、ちょっと網の目の粗いところを見付けて外に半分出掛かったような組織を作ろうと努力されているようですけれども、それはちょっと私には、それでああそうでございますかというわけにいかないですね。どうなんでしょう。
○副大臣(河村建夫君) ちょっと私もその議論の中に入れさせていただきたいと思うんですが、今の行革の視点から大学を行政法人というんじゃなくて、これはもう釈迦に説法だと思うのでありますが、今の大学の現状を見たときに、いわゆる世界の競争、世界に発信できる大学、もっと活性化しなきゃいかぬという強い要請があったと思うんですね。大学改革の視点が私はまず先にあって、その結果として今の統合のような問題も出てくる。私はこの統合の問題というのは、これはそれぞれの地域性がありますから、地域でそれを必要だと思われればそれは一つの考え方、埼玉大学と群馬大学のように話合いが進んでいるようなところもございますが。 したがって、私は、石原大臣が五年後見直せば廃止するところもあるだろうと言われた、これもいわゆる行革の見方と、それから同時に、使命を果たした、特殊法人や何かの使命を果たしたものは、これまた使命を果たしておりながらまた新しい仕事を作ってどんどん生き長らえていくようなやり方というのは問題だと私は思いますから。しかし、大学というのは、その使命を果たしたかどうか、これで簡単に廃止という考え方でいくべき筋のものではないだろうと、こう思っております。 したがって、文部科学省がそういうことを考えて、いわゆる独立行政法人の大きな考え方の中の一角として大学法人。その大学法人の名前を付けたとき、我々自民党でいろんな勉強会をやったときに、やっぱり独立行政法人の一環かということだったんですが、いわゆる教育というのは行政じゃないじゃないかと、もっと別の考え方があるはずだということからこういう名前にしていったという経緯もあることは私は承知をいたしております。
○西岡武夫君 そうすると、先般の予算委員会で遠山大臣が御答弁になった独立行政法人という名前は付かないんですね。それは確定しているんですか。
○政府参考人(工藤智規君) まだ法案御審議いただいてございません。そういう方向で今検討してございまして、近々更に御検討の機会があろうかと思っております。
○西岡武夫君 それは行革の方の担当の石原大臣とも十分、石原大臣も御承知で国立大学は別であるということを十分御認識しておられるんですか。 どうもこの間、私が特殊法人の問題は全体の問題としても申し上げたんですけれども、特に国立大学の特殊法人化については問題があるという趣旨で質問をしたんですけれども、どうもそういう感じを受けなかったわけですけれども、石原大臣はそれは御了承なっているんですか。
○政府参考人(工藤智規君) これまでの経緯で、内閣はそれぞれ替わっているのでございますけれども、一応継続性を考えますと、国立大学につきましてはそれにふさわしい制度設計で平成十六年四月の発足を目指して準備をすべきことということになってございまして、今政府部内で検討中でございますが、石原大臣に個別に本件についてまだ御説明しているわけじゃございませんが、内閣全体の中でそういう方向であることについては御認識いただいているのではないかと思ってございます。
○西岡武夫君 今の御答弁は全然答弁になっていないですよ。担当大臣とはよく話していないけれども内閣としてはそういう方向になっている、そんなあやふやなことでこの問題がどんどん進んでいくというのは、これは国立大学の将来にとって私は非常に不安を覚えます。 それと、これは遠山大臣御記憶だと思いますけれども、これも私が、大分昔ですけれども、文部省が直接学校を設置する場合に、むしろ文部省の中に、そのときはもう文化省という名前にしたらどうだという議論もあったのでございますけれども、その中に国立学校庁というものを作って、そこが国立の大学その他国立の学校を所管する、それを監督するのが今で言う文部科学省の中の高等教育局長の担当だ、そういう形にひっくり返すべきじゃないか、そうすれば私学に対する監督も同じようにできるじゃないかと、そういうふうに私は提案したことがあったんですけれども、これもそのままになってしまいました、残念ながら。議論が深まりませんでした。 こうしたことも踏まえてどうされるんですか、これ。本当にこれで大丈夫ですか。
○国務大臣(遠山敦子君) これは、担当の私といたしましてこれは明快に新しい国立大学法人を作るということは昨年の経済財政諮問会議でも明言いたしまして、その内容について閣議の中でも了解を得ているわけでございます。これはむしろどの大臣の了解を取るということよりも、内閣としてこれは国立大学法人でいくということについて、これは方向性として明確でございますし、担当の私としまして、それはそういう形で今進めていることについて内閣として責任を持って進めているところでございます。 目下、制度設計中でございまして、しかもこれは大変大きな改革になるわけでございまして、今様々な準備を整えております。それをしっかりと進めていくと。そして、河村副大臣からも答弁してくれましたように、これは日本の大学というものを活力に富んだ国際競争力を持つものとしてやっていく、国公私それぞれに目標を持って改革をしていく、その一つの在り方として国立大学については国立大学法人ということで早期に移行するという方針で今進めているところでございます。 しかも、これは行革の流れというのももちろん並行してあったわけでございますけれども、しかし、むしろ大学改革をどのように進めていくかというその哲学というものを前提にしながら様々な会議、委員会等での議論を重ねて今日まで来ているところでございます。これは、歴代の大臣もそれぞれにお考えいただきまして、その方向を誤ることなく慎重に進めて今日まで来ているところでございます。
○西岡武夫君 ちょうどもう時間でございますから。 大学は、私は通常の企業と、企業という考え方で、もちろん企業的な能力というものもこれから求められていくんでしょうけれども、しかし、学問というものが、やっぱり学問と教育、基礎研究と教育というのが中心ですから、経営的手腕が物すごく優れている人が学問的に優れて、両方優れているというのはなかなか希有の存在だろうと私は思うんですけれども、そういうことを考えると、今の方向で果たしていいのかなと、私自身はいまだにこの問題についてはどうも胸にすとんと落ちません。 この問題については、本当にこれから十年、二十年、三十年とたちませんと、あのときあんなことしてだれがやったんだということになるわけですから、よく国会でのこういう事前の議論も十分していただいて、これは委員長にお願いでございますけれども、私はこういう、何といいましょうか、速記が入って公式の議論じゃなくても、本当に国立大学そんなことしちゃっていいのというようなざっくばらんな話合いの場を是非持っていただきたいということを前、委員長にお願いしたことがあるんですけれども、なかなか時間、皆様の時間等のこともあって実現しませんでしたけれども。 どうも、非常に言いにくいんですが、今の小泉政権はどうも政党政治からちょっと外れているようなところもありまして、いろんな諮問会議とか変なものがいろいろ出てきますから、自民党の、今、副大臣、文教部会長も御経験で、部会できちっとした議論はしておられるんだろうと思うんですけれども、与党の皆さんだけにお任せして、法案が出てきてからそれを我々が審議するというのでは手後れになるのではないかという心配もございますので、十分この議論を事前に法案ができる前に深めていただきたいと、これは委員長へお願いでございますけれども、お願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(大野つや子君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四十四分散会