農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/26
会議録
○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告申し上げます。 去る二十二日、富樫練三君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。 また、昨二十五日、福島啓史郎君が委員を辞任され、その補欠として舛添要一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人農畜産業振興機構法案外五案の審査のため、本日の委員会に農林水産大臣官房長田原文夫君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産省経営局長川村秀三郎君、農林水産省農村振興局長太田信介君、農林水産技術会議事務局長岩元睦夫君、林野庁長官加藤鐵夫君及び水産庁長官木下寛之君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人農畜産業振興機構法案外五案の審査のため、本日の委員会に独立行政法人水産総合研究センター理事長畑中寛君、緑資源公団理事長伴次雄君、農畜産業振興事業団理事長山本徹君及び農業者年金基金理事長鎭西迪雄君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 独立行政法人農畜産業振興機構法案、独立行政法人農業者年金基金法案、独立行政法人農林漁業信用基金法案、独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律案、独立行政法人緑資源機構法案及び独立行政法人水産総合研究センター法の一部を改正する法律案、以上六案を一括して議題といたします。 六案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田中直紀君 おはようございます。 自由民主党の田中直紀でございます。 独立行政法人農畜産業振興機構法案外五法案、五法律案の提出理由につきましては、先般、大島大臣からお話がございました。 今日はその質疑でございますが、独立行政法人の四つの、これから独立行政法人になりますが、現理事長の皆さん方に御出席をいただいた次第でございます。わざわざお出掛けをいただきまして、ありがとうございます。 これからの問題でございますけれども、今、最高責任者として理事長として仕事に遂行されておるわけでございますから、平成十五年度あるいはこれから中長期の対策を作られるわけでありますけれども、引き続きその任にあって御指導をいただくという立場もあろうかと思いますので、御出席をいただいて各法律案について御質問を申し上げたいと思っております。 まず、独立行政法人の農畜産業振興機構でありますが、主管省庁の農林水産省が行政改革推進事務局から指摘をされました種々の問題について検討をしてきたというふうに伺っております。今回、組織が新しい法律によって独立行政法人となるわけでありますが、農畜産業振興事業団につきましては種々の見直しを行ってきておるというふうに報道でも伺っているわけでありますが、大体は現状の事業を引き継いでいくということになったということでありますが、これは当然、民営化の問題、そしてまた廃止をしていくというような方針の中にあって、国の重要な施策であるということでありますから、なかなか、国の事業としてそれぞれの重要性というものをかんがみていく、独立行政法人が引き続きその任に当たると、こういう結論だというふうに理解をいたしておりますが、しかし、長年やってきておる業務でありますから、そしてまた事業の中身においては大変地域経済において重要であるという問題もあるわけでございまして、まず、蚕糸業の振興の助成あるいは砂糖生産振興事業でございますけれども、蚕糸については残念ながら我が国の生産県というのは大変限られてきておりますし、また、砂糖におきましても北海道のてん菜あるいは沖縄のサトウキビというような大変地域性の強い問題になってきております。 この助成のスキームは長年の経験から培って決められてきておるわけでありますし、しかし、その都度毎年毎年関係県は御心配をされて東京まで来られて、その動向、推移を大変注目を持って見られておるわけでありますが、私は、それぞれの地方自治体、今回見直しでなかなかその対応が、引き続きやっていくというような事業の中では、地方色の強いものは、国が支えるとしても、地方自治体にゆだねて、その仕組みを地域の皆さん方と話をして、そして対処していくということが大変効率的といいますか合理的ではないかという事業も含まれておるんではないかというふうに思っておるわけでありますし、まず、山本理事長にどう今後考えていくかということについてお伺いをいたしたいと思います。
○参考人(山本徹君) 先生の御指摘の業種については、まず蚕糸でございますけれども、現在、群馬県、福島県を始め、現在でも三十県において中山間地域等を中心に生産されておりますし、また、この蚕糸業は日本の伝統産業でございます、伝統文化でございます和装文化、絹織物文化を支えております。 このような蚕糸業の現状にかんがみまして、WTO協定上は事業団は国家貿易企業としての位置付けを認められておりまして、輸入される生糸に対して調整金をいただいておりまして、この調整金によって農家の繭代の補てん等を行っております。最近では、農家の方々も、繭代の手取りが安定しておるというような御評価もいただいているところでございます。 また、砂糖でございますけれども、原料でございます北海道のてん菜は、北海道の畑作地帯の輪作作物の重要な柱の一つでございますし、また、サトウキビは、沖縄県の島々と鹿児島の南西諸島の農地の半分はこのサトウキビが生産されております。この理由は、これらの島々は、風速五十メートルになるような台風の常襲地帯であるという非常に過酷な自然条件を持っておりますが、このような厳しい自然条件に耐える作物という評価がされているわけでございます。 同時に、砂糖は国民の食生活に欠くことのできない食材でございまして、国としても自給率の確保というのが政策課題となっております。このため、やはりWTO協定上、輸入粗糖から調整金をいただいておりまして、これによって国内の生産費の補てん等の振興対策を行っているところでございまして、これからも法律や国際協定に認められたところによりまして、地域の非常に、中山間地域等の重要な作物である蚕糸、また、地域にとってもまた消費者にとっても重要な砂糖関係の業務を全国的な観点から行ってまいりたいと考えております。
○田中直紀君 事業についての重要性は理解をしているわけでありますが、地方自治体、地方の経済の対策に非常に移ってきておるということでありますので、国が支えながらも地方自治体が毎年毎年心配をしてやっていくというようなことよりも、もう少し自治体に任せるという分野があるんではないかということを指摘をさせていただいておりまして、その点はいかがなものでしょう。
○参考人(山本徹君) 御指摘のとおり、蚕糸、砂糖につきましては、毎年、支持価格の決定という作業がございますので、そのときに自治体あるいは地域の団体等、御上京いただきまして、政府あるいは国会等への御要請あるいは関連対策についての御提案等々していただいております。 私ども、先生の御指摘のように、国として重要な作物であるとともに地域にとっても地域の活性化のための特色ある作物でございますので、各地方自治体の創意工夫を生かしていただいて、それに対して私ども支援するという形の事業も逐次充実強化させていただきたいと思っております。
○田中直紀君 更なる御努力をお願いをしたいと思います。 事業団につきましては、大変広範な事業を引き継ぐという状況になっているわけでありますが、畜産関係につきましては、長年、価格の安定、そしてまた産業の振興というようなことで大変御努力をいただいてきているわけでございます。その中で、牛肉の自由化のときに、国内の産業というものを強化していかなきゃいけないということで、財源ということにつきましては、輸入牛肉等の関税収入というものが中心になりまして、一般会計を加えて、農畜産業の振興という問題についてそれぞれの分野で対策をしてきておるということを理解をいたしております。 その中で、肉用の子牛生産者の補助金等について、あるいは食肉買入れ、調整保管、情報収集という予算があるわけでありますが、一昨年、BSE、狂牛病の発生に伴って助成対策というものを二千億、事業団が行ったわけでありますが、当然農林水産省が主導いたしまして種々の対策を講じてきているわけでありますけれども、助成事業についてはこの事業団の財源を活用してといいますか、逆に言えば事業団においては調整資金残といいますか、事業団としての使える、保有していた資金というものが図らずもといいますか、このBSEの発生において緊急性があったということもあろうかと思いますけれども、事業団でいろいろ対策を打って、将来の計画をしておったというふうに思うのでありますけれども、緊急性も含めて、大変な、事業団の活用できるといいますか使用できるという財源をはたいたというとおかしいですが、そういう状況になっているわけですね。 しかし、今度独立行政法人という状況になって、じゃ、この事業を、これから何年掛かりますか、BSE対策というのは御存じのとおり五年、十年、恐らく大変な時間を要する対策でありますから、私は、事業団としてこの事業を本当に引き継いでいくといいますか対策をやっていくんだというふうなことなのかどうか。これは農林水産省の方で考える問題だといえば考えでありますけれども、しかし、この際、事業団としてどういう役割をまず果たしたかと、農家の皆さん方にどれだけ安心を持ってもらったかというような、事業団独自の役割というものがどういうところにあったのか。 そしてまた、これからそういう事業を事業団が自らやっていくということになれば、それだけの大きな予算というものを賄ってもらってやっていくわけでありますから、この際、私は、理事長の責任範囲というのは大変いろいろ今あるかと思いますが、明確なやはり姿勢を持って臨まないと、事業団が実際にこの対策をやっていくことが妥当なのかどうかということ、自ら農林水産省がやはりやってもらわなきゃ困るという考え方もあるでしょうし、またほかの方法もあろうかと思いますが、その辺、どういうふうにお考えか伺いたいと思います。
○参考人(山本徹君) 事業団の業務というのは、BSEのような緊急事態に対して機動的、弾力的に事業が実施できるという特色がございます。 昨年九月のBSEの発生に伴いまして、私ども、この事業団の特色を生かしながら緊急かつ迅速に様々なBSEの対策を講じさせていただいたところでございまして、現在では牛肉の消費や価格は回復しつつあるものと考えております。 また、これからのBSE対策でございますけれども、これまで一年間は非常に価格が低迷し、価格の補てん、また肉骨粉対策を始め様々な対策のための施設整備等々にも随分予算を使ったわけでございますが、これからは、BSEの完全な克服あるいは再発の防止のために、BSE対策特別措置法の計画にも沿いまして、国の基本方針の下で、事業団としても交付金やまた調整財源を活用させていただきながら、国の認可をいただく中で事業団としてもその役割を国と分担しながら適切に発揮してまいりたいと考えております。
○田中直紀君 そうしますと、今回の独立行政法人としての事業の中に、当然BSE関連対策といいますか、そういう項目が実際に入っているかどうか、広義に言えば食肉対策ということになるわけでありますが、事業団が全面的に引き続き対策をしていく主体になっていくんだということの事業団としての考え方というものを持ってこれからも臨まれるということでよろしいわけですね。
○参考人(山本徹君) 私どもとしては、国の御指導をいただきながら、BSEに全く心配のない牛肉生産を目指してこれから一層努力してまいりたいと考えております。
○田中直紀君 そうしますと、今までの、どちらかというと、まだこれは関税が三八・五%で推移いたしておりますから、そういう面では、事業団としての財源ということから考えれば余裕があるという面もあろうかと思いますが、関税もだんだん下がってくるわけでありますから、将来的に言えば、これは事業団と農林水産省との関係でありますが、そういう経営者感覚を求めてこれからやっていかなきゃいかぬということでありますし、ほかの事業もいろいろ、酪農関係、加工原料乳生産者の補助というのもありますが、こちらの方はこちらの方でそれなりの財源を見込んで対策をやっておる、こちらまで手付けられちゃ困るよと、事業団の中で予算の分捕りということになりかねない向きがあるわけでありますから。 私は、そういう柱を立てるということであれば、中長期的計画、これから新しくなってから立てられるわけでありますが、実際に万全の中長期対策を立てて、そして農家の皆さん方に不安のなきように対処をするということではないかと思いますし、一番これから大変、不安が消えつつある、牛肉の価格も回復をしてきておるということでありますが、分野は違いますけれども、感染源の特定がまだできていないというような状況もあります。ほかの連携も出てくると思いますので、更なる努力をしていただきたいと思いますし、この収入源についても将来不安がないのかということについてもう一言お願いいたします。
○参考人(山本徹君) ただいま先生御指摘のとおり、牛肉の関税水準も下がってまいりましたし、また昨年来のBSE対策で調整資金残高も枯渇してまいっておりますので、財政事情、事業団としても大変厳しくなっておりますけれども、日本の畜産振興のために果たす課題はますます多くなっておりますので、納税者、消費者の視点にも立ちながら、限られた予算を最も効率的に使うべく、農林省の御指導をいただきながら事業団としても中で十分な議論を行い、適正な予算配分と、また効率的な予算執行に更に努力してまいりたいと考えております。
○田中直紀君 あと、農畜産業振興機構におきましては、新しく発足した契約指定野菜安定供給制度という大きな、野菜関係、それぞれの事業があるわけでありますが、新しくこの事業を輸入野菜対策、価格安定対策というようなことで発足をしたわけでございます。 この実施状況、そしてまた今後の適切な業務運営につきましてどう考えておられるか、お伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 昨年の中国とのセーフガード問題に端を発しまして野菜の構造改革が強く求められまして、その中の大きな柱として、契約取引を推進するということで契約野菜安定供給制度を発足させたわけでございます。 そのまず実施状況でございます。今年の十月二十日に出荷団体からの制度加入の申込みを受け付けたわけでございます。まだ制度の趣旨がよく普及をしていないというようなこともございまして、現在、この十月二十日を期日とする申込みにおいては愛知県と高知県と二つの出荷団体が加入をしただけでございます。来年の二月二十日を期日とする次回の申込みがございます。それまでの間に、この制度の普及浸透を図るため、説明会等あるいはパンフレットの配付等によりまして加入促進を努めていきたいというふうに考えております。 そして、今後どうするかというお話でございます。 私どもとしては、この制度、国際競争にも耐え得る体質の強い国内産地作りという観点から非常に重要であるというふうに思っております。消費者の立場に立ちましても、生鮮でおいしい野菜を安定的に供給するということで、消費者のためにもなる制度でございます。引き続き、独立行政法人化いたしましても引き継いでいきたいというふうに思っています。 特に、独立行政法人化いたしますと、厳しい業務実績評価あるいは情報公開というようなものが求められてきますので、一層業務の効率化というものに努めていく必要があろうかというふうに思っている次第でございます。
○田中直紀君 新しい制度の導入もございますし、野菜の安定供給という問題につきましては引き続き大変重要な分野であるわけでありますので、独立行政法人として引き継ぐ中にあって、しっかりした目標を設定をしていただいて御努力をいただきたいというふうに御要請を申し上げたいと思います。 では、独立行政法人の農業者年金基金について御質問させていただきます。 鎭西理事長、お出掛けでどうもありがとうございます。 平成十四年の一月に新制度が発足をいたしました。旧制度におきましては、政策年金と言いつつも、加入者の頭打ちということもありまして大変厳しい運営に立ち至ったという中にあって、ひとまず新しい制度に移行しつつ、旧制度の給付を下げたわけでありますけれどもお支払いをする、こういう事態になったわけでありますが、その中で、新制度は、加入要件を緩和する、あるいは任意加入制にするということで移行をしてきたわけでありますが、今回の制度については、担い手農業を次世代でしっかりと受け継いでもらう、そのための年間所得の中でこの制度が生かされた形を取っていこう、意欲ある農業者の確保というのが大きな目標と考えて導入されたわけでありますが、最近の加入状況、そしてまた今後の展開というものはどういうふうになっておられるか、伺いたいと思います。
○参考人(鎭西迪雄君) まず最初に、昨年の通常国会におきまして、本院におきましても大変真剣な御検討、御審議の上、農業者年金制度が新しい政策年金として再構築されたということに対して、心から敬意を表する次第でございます。 ただいま田中委員の御質問にございましたとおり、新しい制度は本年一月からスタートしているわけでございますが、その目的には、ただいまのお話のように、農業者の老後生活の安定、福祉の向上という、一つは社会政策上の目的、それからもう一つは、他産業並みの生涯所得を実現する上で重要な要素を成しております老後所得を充実させるということを通じまして新しい基本法が目指します農業者の確保を図ると、こういった農政上の目的を有した政策年金として位置付けられているとおりでございます。 将来的には、農林水産省が平成十二年に作成されました「農業構造の展望」で示されておりますような望ましい農業構造の下におきまして、我が国農業を担う効率的かつ安定的な農業経営を営む者が農業者年金に加入いたしまして、現役時代の所得とリタイア後の所得を合わせまして他産業並みの生涯所得を実現する姿、これを目指しているところでございますが、このような望ましい姿の実現のためには加入資格のある者ができるだけ多く新しい制度に加入するということが必要でございまして、そういう意味におきましても、新制度におきます加入推進を図るということは極めて重要な課題であると認識しているところでございます。 なお、ただいまのお話に、新制度におきまして、このような農業経営を目指して努力するこの意欲ある担い手に対しまして保険料負担を軽減する政策支援というものを国庫がやっていただくということになっておりまして、農業経営の改善に農業者が専念できる、こういうことになっているところでございます。 加入者の状況についての御質問でございますが、一月から発足いたしましてまだ間もないところでございまして、現時点の姿をつかまえまして即断的に評価するということは必ずしも適当ではないと考えておりますが、現在、加入者七万四千人のうち半分強の四万人が政策支援を受けているという状況にございまして、将来的にはこうした者を中心に意欲ある農業者の確保につながるものと考えているところでございます。
○田中直紀君 制度が導入して間もないというお話でありますが、いろいろなこの利点というものをよくPRをしていただいて、旧制度が大変運営が厳しくなったという環境があるわけでありますので、今回は積立方式ということでありますが、将来どの程度の加入者に利益をもたらすかという、いわゆる運営があるわけでありますけれども、しかし、加入者が今三十万人という目標を掲げてスタートをしているわけでありますから、初年度と言いつつも七万四千人というのは余りにも少な過ぎるという印象は否めないわけであります。 その辺、どのようなPRをされておるのか、引き続き御質問申し上げます。
○参考人(鎭西迪雄君) ただいまの御指摘のように、新しい制度におきます加入者の状況が当初の関係者の見通しというものと必ずしも一致しておりませんで、率直に申しましてこれをかなり下回っているという状況であるわけでございますが、この背景といたしまして、これはいろんな方からも言われておるところでございますが、一つは、農業者年金制度の抜本改革の検討過程におきます現場におきます不安、動揺というものが率直に申しましてまだ完全には払拭されておらず、農年制度に対します不信感というものがいまだに解消されていないという側面。 それから、これはもう申すまでもございませんが、農産物価格の低迷等、農業経営をめぐります厳しい状況が続いている中で、旧制度の加入者の大宗が新制度に移行していただけるんではないかというように考えたところもあるわけでございますけれども、結果的には、農業経営の維持なり負債整理等の現実的な問題に対処するために脱退一時金、特例脱退一時金という制度を新しく作ったわけでございますが、これの給付を選択されたという問題。 それから、ただいまのお話にもございましたが、新制度の持つ、国庫による政策支援、あるいは税制措置、あるいは将来的な財政運営上の安定性といった新しい制度が持つメリットにつきまして、法成立前後からまだ周知期間がそれほどないという、そういう制約もございまして、これは自省を込めて申し上げたいと思いますが、農業者への普及、周知というものがいまだ十分に進んでいないということの影響が大きいんではないかなと、このように考えているところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、新しい農業者年金制度については、ただいまのお話のように、加入対象者の拡大だとか、あるいは財政方式として将来的にも安定的な積立方式になったとか、意欲ある担い手に対して国庫助成があるとか、こういうようないろんな制度の改善が図られているところでございますので、これから私ども加入推進に当たりましては、このような新制度の特性なりメリット等を農業者の方々に十分御理解いただくことが必要であると考えておりまして、広報誌、パンフレットの活用、あるいは農村現場におきます地区別説明会等々を行っているところでございます。 今後とも、こういう形で、政策年金としての効果を一層高めるためにも、農林水産省あるいは都道府県、市町村の農政推進部門の御支援も受けつつ、我々、農業委員会系統、JA系統組織と連携の下にいろんな形でのPR活動を実施してまいりたいと、このように考えているところでございます。
○田中直紀君 実態は理事長のお話のとおりだというふうに思います。 大臣、副大臣も御出席を、まあ質問の予定はしておらなかったのでありますが、農業者年金基金の新制度の導入ということは大変妥当な状況だったというふうに理解をいたしておりますが、新しい制度を生かすということを、やはり今、理事長が率直にお話しになったように、見込み違いという面が非常に、制度の中で若干あるように今お話を伺っておりました。 それが一番如実に現われるのはやはり新規加入者の数字だというふうに思います。一年たって、三十万人の目標が、初年度が七万四千人だからあと五年掛ければ三十万人になるかというのは、これは保証があるわけではありませんし、そういう面では前回の轍を踏まないというようなことも考えて、資金の運用をしてやはり加入者にフィードバック、有利なフィードバックをしていくという制度もあるわけでありますし、女性が加入できる、農業者のですね、ということも大きな利点だと、こう聞いておるわけでありますが、せっかくの機会でありますので、農業者年金制度に対する大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) 今、田中委員と理事長のやり取りを伺いながら、まず第一に、見込み違いであったということよりは、非常にこの状態に対してある意味では危機感を持たなきゃならぬところから出発しなきゃならぬと思っております。 私は、いきなり三十万ということを初め予想したわけですが、現実的な目標をしっかり持ってもらって、そしてそのためにやっぱり全力を尽くして理解をいただき加入者を増やしていただくということがこの事業団として今最も大事な姿勢だと思います。 確定拠出的年金制度に変わったとしても、ある一定のボリュームがないと、田中委員おっしゃるように運用という意味でいけないわけでございますので、問題は、だれが責任を持ってだれがこういう宣伝をし加入を促進するかという本当に主体的責任感を持ってもらって、そのような方向で努力していただかなきゃいかぬ。パンフレットぐらいで、これ渡したから加入されるという問題じゃないと思うんです。ましてや、金融の自由化がどんどんどんどん進んで様々な商品が生まれてくる。 したがって、私どもとしては、現実的なまず目標を定めて、そこに向かって全力を尽くしてもらいたい、こういう思いでおるところでございます。
○田中直紀君 独立行政法人化の機会をとらえて、この制度の最大限の効果を、目標を立てて対処していただきたいと要望いたしておきます。 それから、独立行政法人の緑資源公団について伺いたいと思います。伴理事長、お出掛けいただきましてありがとうございました。 今回の法人化によって、ほとんどの事業を継続するというような状況にあるんだと思います。平成十三年の七月に森林・林業基本法が施行されました。当然、木材の生産、販売という重要な分野でありますけれども、森林のいわゆる多面的な機能というものを発揮していく、整備していくということが大きな森林・林業整備という中に位置付けられたわけであります。 したがいまして、国もそれ相応の財政というものの裏付けを持ってそれぞれの機能を強化していくという、事業を展開していくという新たな国としての施策のスタートだというふうに思っておりますが、今までの事業団での事業について、一部環境破壊じゃないかというようなことも言われますし、その辺もう少し、私は、今の時代、今まで培ってきたものがいよいよ生かされてくる時代になっているんじゃないかということでありますから、この機会にもう少し積極的に、今までの大規模林道の整備状況、あるいはこれからの、今の利用状況もありますが、これからどういうふうに利用されていくんだ、そしてまたこれは維持管理していくことが必要なんだというようなことを、象徴的にちょっとありましたらひとつお述べをいただきたいと。理事長からお願いいたします。
○参考人(伴次雄君) 今、先生から指摘あったとおりでありまして、森林・林業基本法が改正があったわけでございまして、森林のいろいろな面での多面的な整備が必要だということが政策の中心に据えられた次第でございます。 そういう意味では、当公団の実施しております水源林なり林道事業というものも、森林の整備なり保全という意味では極めて重要な事業でありまして、しかも、一般の民有林の非常に収支が悪いということから、公的な造林というものが今後非常に必要になってくるというふうな認識をしている次第でございます。 それで、今後、いわゆる独法化して新しい方向にどう行くんだというような質問じゃないかというふうに思っております。一言で言いますと、今後はやはり効率性と透明性というものを明確にしながら、皆さんにはっきりお示しをしながらきちっと事業をやっていくことが重要だと私は考えております。 そういう意味では、今後は中期計画というものを作ることになっておりまして、それの成果につきまして国の評価をいただくような仕組みも必要でございますし、また、当然でありますが、費用対効果によって事業の効果というものも明確にしていく必要があると思っておりますし、また財務の運営では企業会計制度というものを導入をしてすっきりした手法で透明性に寄与すると同時に、財源につきましても、従来はいわゆる財投一辺倒であったわけでございますけれども、公団債ということで自ら資金も調達するというような効率的な仕事をしていきたいと思っております。 それから、環境問題も今あったわけでございますが、環境問題はやはり公共事業を進める上で非常に重要な問題であると私は考えております。現在も環境影響評価法に基づくいろいろな調査等もしておりますし、また環境と調和する保全工法等の導入も進めておる次第でありますし、森林の整備も従来の杉、ヒノキ一辺倒じゃなくて広葉樹を入れた環境にふさわしい森林造成というものを進めておるところでございますが、これもまだ実は始まって日が浅いわけでありまして、今後、こういうものを一層定着化し広めていきまして、環境に配慮した事業の実行に一層邁進してまいりたいと思っておるところでございます。
○田中直紀君 どうもありがとうございました。 水産総合研究センターの畑中理事長にお出掛けいただいて、ありがとうございました。 先日、当委員会でも視察をさせていただきました。水産総合研究センターの扱う分野がますます広がってきておるわけでありますが、実際に視察をさせていただいて、特に魚のゲノムは日本が最初に解析をしたという、それだけの実績というものをちょっと聞かせていただいて、もっともっと世界に先駆けてそれだけ御努力をいただいていることを我々も理解して大いに広げていきたいと、こういうふうに思っておりますし、また有明海のノリの問題についても既に研究センターで、海水温の即時、敏速にそのデータが入ってくる、こういう大変感心した状況でありますが、独立行政法人の中で、私は、研究分野というのは大いに独自性を出して、得意な分野といいますか、特許も取られて、大いに可能性を追求できる体制になったというふうに思っておりますし、期待をするわけでありますが、理事長からその抱負についてお聞かせをいただければ有り難いと思います。
○参考人(畑中寛君) 先日は、私どものところに委員長始め大勢の先生方がおいでくださいまして、誠にありがとうございました。 お尋ねの件でございますけれども、ただいま御審議中の法案が成立しましたならば、私どもは、海洋水産資源開発センターと日本栽培漁業協会という二つの機関と統合することとなっております。この二つの機関は水産業に直結する技術開発を担っている機関でございます。そういうことで、私どもは、これから水産に関する基礎的な調査研究から生産現場に直結するような技術開発に至る幅広いところを一貫して扱う体制を作ることとなります。 例えば、私どもは、今まで水産魚介類に対する生態学的な知見を蓄積してまいりましたし、資源評価等を多くの魚種について実施してまいりました。このような知見と海洋水産資源開発センターが培ってまいりました生産現場にかかわるような技術開発、特に漁労技術の実証化等のところと組み合わせることによりまして、例えば私どもが、漁業者がねらいとする魚種だけを選択的に漁獲したり、あるいは小型魚は漁獲しないといった選択的漁法の開発等が期待されるところでございます。 それからまた、私どもは、水産魚介類に対する生理学的な知見ですとか遺伝学的な知見を蓄積してまいりましたけれども、日本栽培漁業協会が持っております種苗の大量生産技術ですとか、放流実証化判定技術等を組み合わせることによりまして、低水準にあります水産資源を効果的に回復するように向けた放流技術の開発ですとか、あるいは魚介類の疾病防除のための薬剤の投与技術ですとか、それからまた養殖環境をクリーンに保つための環境制御技術といったものの開発が期待されるところでございます。 このような統合を契機にいたしまして、私どもは、水産業の健全な発展に貢献できるよう、研究業務を効率化し、内容を充実していきたいと考えているところでございます。 ありがとうございました。
○田中直紀君 どうもありがとうございました。
○羽田雄一郎君 民主党・新緑風会の羽田雄一郎でございます。大島大臣出席の下での私の質問は初めてでございますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 今回当委員会に付託されました六法律案についてお伺いをさせていただきますが、まず最初に、今回審議されている法案、これは二十一世紀の日本農業にとってどのような意味を持つものであり、将来像をどのように描いているのか。やはり、この法律というのは将来に向けてのビジョンでなければならないと思っておりますので、大島大臣にまずお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) この独立法人の法案と日本の農業の将来について、まずその将来についてどう思うかという羽田委員の御質問だったと思います。私が当選した辺りに、羽田委員の御尊父に、元総理に自民党の農林部会で様々な御指導をいただいたことを今思い出しながら、感慨深く質問を承っておりました。 その当時から日本の農業を取り巻く環境は本当に変わりました。まず第一に、国際社会の中で生きていかなければならないという宿題をまず一ついただいております。第二に、日本は非常に豊かになりまして、私どもは消費者重点のということを言いますが、その消費者の皆様方の選択が、言わば豊かさゆえの多様な選択をしていただく時代になりました。 そういう変化の中にあっても、日本農業というのは、私は、まず第一に、命にかかわる政策であるということ。食というものは命にかかわる政策であるということ。第二点は、その農という分野においての現場を見ますと、循環というものをしっかりと担わなければならないということ。そして、第三点として、今様々なことを言われておりますが、改めて農村及び集落というのは日本にとって宝であろうと。美しい農村をきちっと作っておくことが日本人の、日本国家の私はなさなければならないことであるという三点の視点に立って農政を進めてまいりたいと、こう言っております。 そして、財政事情、御承知のように非常に厳しい環境であると同時に、政府・行政に対する国民の意識の鋭い目というのは、やはりそこに責任感を主体的に持った姿で今申し上げたような政策をしっかり実行していきなさいということだとするならば、やはり私どもがかかわる特殊法人を独立行政法人にして、先ほど来田中委員からも御指摘いただいたように、もっともっとその法人の主体的責任と効率性を求めながら、その目標に向かって努力していく姿、つまり責任、効率というものを強くしていくという視点に立ってこの独立法人の意義があるものと、このように思っております。
○羽田雄一郎君 是非、今大臣が言われた視点というものを大切にしていただき、私としては、今回出された六法案について、この特殊法人の抜本的改革というのは小泉内閣の目玉の一つであると思いますし、また総理は例のごとく髪を振り乱されながら、原則廃止であると、民営化、また民間でやれることは民間でということを言っておりますし、透明性また効率性についても言及されているわけでございます。 徹底した事務事業の見直し、業務の効率化のための検討を進めていたはずだったわけですけれども、まだまだしかし独立行政法人へと看板の掛け替え、権限を残すべく改革逃れの駆け込み寺というふうに言われているというのが実情であると指摘せざるを得ないと私は思っております。 今回の改革、農林水産省による過度の規制と関与の反省の上に立ったものになっているのかどうか、独立性、自律性確立に向けて何が今までと変わっているのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) ただいまの先生の御指摘でございますけれども、確かに既存の特殊法人でございますとか認可法人、こういったものにつきましては主務大臣が包括的に監督権限、こういったものを行使するということで、業務運営等につきまして、俗っぽい言い方で言いますと、がちがちな格好でせざるを得ないと。したがいまして、独自の経営責任の明確性ですとか自律性の向上、こういった面についていろいろと問題があるという等の指摘がなされてきたということはこれは率直なところ事実ではないかと、かように考えている次第でございます。 昨年、この特殊法人等整理合理化計画、これが取りまとめられましたわけでございますけれども、私どもといたしましては、こうした特殊法人等の組織形態、それと事業の徹底的な見直しということを行い、今回この独立行政法人関係の六法案ということで御審議をお願いしている次第でございます。 具体的には、こうした特殊法人あるいは認可法人が独立行政法人化するということによりまして、例えば客観的な業務、業績の実績評価が行われまして業務運営の改善にも資するようなシステムができるということでございますとか、組織あるいは人事管理等につきましても従来の特殊法人等と比べますと自律性が高い運営をやっていただけるということですとか、あるいは財務運営につきましても弾力的な運営、さらには情報公開の点におきましても従来よりは進んだ格好でできると、こういった点等がございまして、今後私どもとしては、効率的でかつ透明性が高い業務運営、こういったものが確保できるということを独立行政法人に期待しているところでございます。
○羽田雄一郎君 是非そのことを究めていただきたいと思いますし、ますます努力をしていただきたいなと思っております。 民間会社では当たり前のように、自らの事業、業務の見直しはサービス向上に向けた効率的な業務の執行を図るためにもふだんから行われるべきと考えておりますが、大島大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(大島理森君) まず、今、委員がおっしゃったように、見直しというものを絶えずしながら、改革、改善をしながらその存在を計っていくということは、もう大変大事なポイントだと思います。 特殊法人から独立法人になったときに、私は意識改革というものが一番大事だと思うんです。それは、先ほど来申し上げておきましたように、独立法人にすることによって、一層国民の目それからその結果というものが問われていくという認識が強くなる仕組みになるはずでございます。したがって、その点において自らがそういう意識を持つことというものが大事だと思いますし、厳格な事後評価を受けるという前提の下で法人の自主性、自律性が重んじられていくべきだと、こう思っております。 したがって、私どもも五年後このまた在り方というものを議論しなきゃなりません。五年たちますと大体独立法人のやってきた成果が現れその姿が見えてくるものだと思いますので、そのときにも厳しく見ながら、先ほど言われたようなことからの視点を持って臨んでまいりたいと、こう思っております。
○羽田雄一郎君 我々としても、そういう国民の目が厳しくなってくる、また評価を常にしていかなければならない、そのためにも民間企業が当たり前のように行っている労使間の協議等々を実現していくことが必要ではないかということを考えております。 次に、天下りの問題について質問をさせていただきます。 このことにはいつも付きまとってくる問題であり、退職金の二重、三重取りではないかなどと天下りに対しての批判が多く聞かれているわけであります。そのことに対応するような改革に今回のことがなっているのかどうか、改善策等は考えられているのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) お答え申し上げます。 特殊法人等に対します公務員からの再就職の問題でございますけれども、退職金が高いという問題でございますとか、いわゆる渡りの問題でございますとか、いろんな、様々な厳しい批判があるということで昨年十二月に公務員制度改革大綱というものが閣議決定されておりまして、こうした再就職に係りますルール化と申しますか、そういったものが定められたところでございます。 このうち、具体的には、本年の四月からでございますが、特殊法人等の役員の給与それから退職金につきまして、給与は平均一割、それから退職金は平均三割削減するということで、既に実施はされているところでございます。 また、今後に向けてということでございますが、内閣におきまして、法人の子会社等への再就職を含めまして再就職の状況等に関します情報公開を徹底したいということ、あるいは役員の人事、処遇の在り方につきまして透明で客観的なルールを定めて公表するというふうなことが検討されているところでありまして、こういったことを実行に移していくということでございます。 こうした措置につきましては、ただ現在の特殊法人あるいは認可法人といったものだけではなく、今後の独立行政法人にも同様の措置を講ずるというふうにされておりまして、私どもといたしましても、こうした閣議決定等のルールに基づきまして広く適材適所の観点から適切に対応していきたいと、かように考えている次第でございます。
○羽田雄一郎君 我々の同僚議員も衆議院の質問の中で、国民の批判は、法外な退職金をもらって次のところに移って、三年ぐらいしてまた退職金をもらってと、また別のところに移動するというような国民に分かりにくいことがまかり通っているということだと言っております。私もそう思いますが、年金のことを考えれば六十五歳まで働かなければならないということは私たちも理解しております。JICAとかジェトロなどに現職のまま出向しているということもあります。出向などの活用によって、辞めるとき、六十五歳のときに一回の退職金ということもアイデアとして考えられていかなければならないんじゃないかなということを考えている、我々も考えているということをお伝えをさせていただきたいと思っております。 先行して発足した独立行政法人の役員、九七%が官僚出身者で占められております。新独立行政法人の役員、特に理事長などは民間人の積極的な登用のため門戸が開かれているのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(太田豊秋君) 独立行政法人制度につきましては、法人の長につきましては、これは主務大臣が指名するというふうなこと、任命するということになっておりますし、また理事につきましては法人の長がこれを任命するということとされておるわけでありまして、そういった中で、独立行政法人は法人の長に相当の権限と、またそういった裁量を与えておるわけでありまして、法人の長及び長を補佐する役員は極めて重い責任を担うこととともに、その業務内容にも精通をしていることが求められておるわけでございます。 このため、役員の任命に当たりましては、現在、委員、羽田委員からも御指摘がございましたが、現在は九七%というふうなことで、独立行政法人のこれが発足間もないというふうなこともございましてこういったことに、大部分が官僚出身者というふうなことにもなっておるわけでありますが、本年九月に農業生物資源研究所の理事長につきましては大学の教授で岩渕さんという教授、京都大学の教授をここに就任をしていただきまして、そういった考え方で、今後とも適材適所の観点から、民間人も含めまして広い分野から法人の役員としてふさわしい人材を求めてまいりたいと、このように考えております。
○羽田雄一郎君 総理も、衆議院での質問において、法人の長について公募によって広く人材を集め、民間人の積極的な登用を図るべきとの考え方に前向きな姿勢を見せていたこともここで披露をさせていただきたいと思います。 また、透明性、効率性が高く、国民に理解される法人確立に向けては、法人運営の基本問題等を客観的に審議していけるような、第三者も参加するような、仮に言えば法人運営委員会のようなものを設置するようなことが必要ではないかということも提言をさせていただきたいと思います。 今まで述べてきたように、改革は待ったなしで必要であります。が、今ここで働いている方たちには、厳しい経済状況の中で雇用の不安また生活不安を抱え、我々にも直接訴え掛けられているところであります。そのことを払拭するような具体的な対策は考えられているのか、そのことについてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) お答えいたします。 この独立行政法人のもとになっております現在の特殊法人あるいは認可法人、こういったものは、先ほど大臣からも冒頭、農林水産行政の遂行上欠くべからざる存在であるというふうなことで、我が国の農林水産業の発展のために一生懸命やっていただいているというものでございます。 そういった重要な業務を担っていらっしゃるということで、その円滑な業務運営を確保していくためには、当然のことながら、職員の方々の雇用の安定ということも不可欠ではないかと私どもも認識している次第でございます。 この特殊法人等の職員の方々の雇用問題、これに関しましては、この特殊法人等整理合理化計画、これにおきましても、「特殊法人等で現在働いている職員の雇用の安定にも配慮しつつ必要な対策を検討する必要がある。」というふうにされているところでございます。また、個々の法律におきましても、それぞれの今回御提案申し上げております独立行政法人法におきましては、職員の雇用契約を含む一切の権利及び義務は独立行政法人が承継する旨の規定がございます。 こういったこと等ということで、個々の独立行政法人化に当たりましては、こうした規定により雇用の安定にも留意してまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○羽田雄一郎君 改革を成功させるためにも、働く人が不安を感じずに、生き生きと意欲を持って協力する姿が不可欠であるということを付け加えさせていただきたいと思います。 あとの残りの時間を個々の法案に触れていきたいと思います。 まず、農畜産業振興事業団、野菜供給安定基金については、統合の上、独立行政法人農畜産業振興機構に法人化するとされております。 農畜産物価格は国家の統制によらず市場原理を基本に据えるべきということが食料・農業・農村基本計画の精神の中でうたわれておりますが、その精神に逆行するのではないかということ、このことについてお答えしていただきたいと思います。
○副大臣(太田豊秋君) 委員既に御承知のように、今回の食料・農業・農村基本計画につきましては、「農産物の価格が需給事情及び品質評価を適切に反映して形成されるよう、」「必要な施策を講ずる。」とされております。またその一方で、「農産物の価格の著しい変動が育成すべき農業経営に及ぼす影響を緩和するために必要な施策を講ずる。」とされておるところでございまして、今回の農畜産振興事業団及び野菜供給安定基金の統合、独立行政法人化に当たりましては、従来、両法人が行ってきた業務の全般につきまして廃止することができないのか、あるいは民間にこれをゆだねることができないのかなどの観点から徹底的な見直しなどを行ってきたところでございます。 しかし、両法人は、関係者から徴収した調整金など、あるいは国家貿易機関として行ってきた業務により得られた売買差益などを財源として、農畜産物の価格変動による経営への影響の緩和を図るための交付金交付業務や補助業務を実施しておるところでございまして、このため、これらの業務については民間にゆだねることはせずに新法人に行わせることとしたものでございまして、前述の食料・農業・農村基本計画の趣旨に合致するものであると考えておるところでございます。
○羽田雄一郎君 次に、農業者年金基金、これは単独で独立行政法人化されるということでございます。 本年一月から新制度での年金制度へと移り変わったところでありますが、農水省として今後の見通しというものを、これをお答えいただければと思います。
○政府参考人(川村秀三郎君) お答えいたします。 農業者年金の関係でございます。この農業者年金につきましては、本年の一月から新たな制度がスタートをいたしました。この新制度につきましては、正に新しい基本法に基づきます意欲ある担い手というものを育てていく、その生涯所得の老後所得の部分をカバーしていくといったような考え方でございますので、この意欲ある担い手に対しましては保険料の負担を軽減するという政策支援を講じております。 ただ、現時点で加入者は、平成十四年九月末時点でございますが、まだ七万四千人ということで、非常にまだ残念な状況でございます。今、申し上げましたような政策支援をやっておりますので、こういった政策支援の仕組みがあるということをよく徹底をしなくちゃいけないとも思っておりますし、また、今度の新しい制度では加入対象者の資格を、これを拡大もしております。 また、財政方式としまして、従来は賦課方式ということで世代間扶養という方式でございましたけれども、これを安定的な積立方式に変えたということ、これは自己の保険料とその運用益によりまして、将来自分が受給する年金の原資を賄うということを基本とする方式でございます。 こういった、今申し上げましたような新制度の特性、メリット、こういうものをよく末端の農家の方々に周知徹底をする必要があるだろうと思っております。そして、昨年は三十万という目標を掲げましたけれども、今、農閑期になりまして、集中促進月間ということでも努力をしておりますので、そういうことの評価もした上で、より現実的な目標設定を行いまして、その達成に向けた加入促進ということを図っていきたいということで努力をしていきたいと思っております。
○羽田雄一郎君 新制度の定着を図りつつ合理化に取り組んでいかれると、農業年金基金のホームページにも書かれているようですので、これからもしっかりと注視していく必要があると思っております。 次に、農林漁業信用基金、これは単独で独立法人化されるということですが、収支が悪化しており、改善策を講ずる必要があると考えられます。どのような方策を講じようとしているのか、そして独立行政法人化によってどのような変化があると認識されているのか、お聞かせください。
○政府参考人(川村秀三郎君) 農林漁業信用基金の関係でございます。 まず、収支の状況を申し上げますと、平成十三年度決算でございますが、まず農業信用保険業務、それから漁業信用保険業務におきましては当期利益ということが出ているわけでございますけれども、林野分野、林業信用保証業務では当期損失ということでなっております。 そして、農業信用保険業務でございますけれども、これにつきましても、昨年のBSEの問題がございまして、つなぎ融資などを行っております。こういうことをしておりますので、今後、収支環境の悪化も想定されますし、また代位弁済事故の発生抑制、また適切な保険料水準の設定等も十分留意していく必要があると考えております。 林業信用保証業務でございますけれども、これまでも債務保証の引受審査の充実でありますとか求償権の回収促進の指導を行ってきております。今後もこの改善を一層図っていかなくちゃいけないわけでございまして、特に経費の削減でございますとか保険料率の見直し等の改善策について指導をしていくという考えでございます。 また、漁業の関係でございますが、漁業信用保険業務、これにつきましては、平成十二年度におきまして保険料率の見直し等の改善策を図っております。今後更に長期的な収支均衡が図られるように、保険料率の見直しの検討も現在行っておるところでございます。 今般、この農林漁業信用基金の独立行政法人化が行われますと、正に業務運営の自主性、それから透明性が確保されるということでございますので、そういう計画性、そしてまたその事後評価といったことを的確に行いまして、収支の均衡も含めた業務運営の適正化、効率化に一層努めてまいりたいということで考えております。
○羽田雄一郎君 続きまして、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構と独立行政法人水産総合研究センターは、役職員の身分が国家公務員となっているようです。特殊法人等整理合理化計画では原則として非国家公務員とする方針のはずですが、なぜ今回、非国家公務員型の独立行政法人にならなかったのか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(岩元睦夫君) 私の方からは、生物系特定産業技術研究推進機構と独立行政法人農業技術研究機構の統合によりまして新たに設立されます農業・生物系特定産業技術研究機構についてお答えを申し上げたいと思います。 新たに設立されます役職員の身分についてでございますが、新たな法人の中では、既存の農業技術研究機構の業務が大宗を占めること、また職員の数におきましても、現在国家公務員であります既存の農業技術研究機構の職員が九六%という大宗を占めるというようなことから、引き続き国家公務員型とすることとしたわけでございます。 なお、独立行政法人通則法第三十五条の規定におきまして、中期目標期間終了時におきまして、組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとされているわけでございます。その中で役職員の身分についても検討を行うこととしてございます。したがいまして、この際の検討に当たりましては、農業・生物系特定産業技術研究機構、新たに設立される法人でございますが、その業務運営の性格、業務実績の評価等を踏まえて対処してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○政府参考人(木下寛之君) 独立行政法人水産総合研究センターと海洋水産資源開発センター、それから日本栽培漁業協会との統合後の法人におきます役職員の身分につきまして御説明を申し上げます。 既存の水研センターに統合するわけでございますけれども、センターが実施している基礎的業務が引き続き大宗を占めるということが一点。もう一点は、職員数につきましても既存の国家公務員でございます水研センターの職員が八割強ということで、大部分を占めることから引き続き公務員型というふうにしているわけでございます。 独立行政法人通則法三十五条の規定におきましては、中期目標終了時、平成十八年三月でございますけれども、組織なり業務の全般にわたる検討を行うということとされているわけでございます。その結果に基づきまして所要の措置を講ずるとされていることから、その中で役職員の身分につきましても検討を行うこととしているところでございます。 いずれにいたしましても、統合後の水研センターの業務運営の性格、それから実績の評価等を踏まえて対処していきたいというふうに考えているところでございます。
○羽田雄一郎君 今両方の答えをお聞かせ願ったわけですけれども、原則として、そして改革をしていくというのに、理由が、九割だから八割だからとか、そんなのは全然理由にならないわけでして、これはもう改革が後退しているとしか思えないんですね。このことについてはしっかりと大臣もお聞き願ったと思いますが、今の答弁というのではなかなか納得できないと言わざるを得ないと思っておりますので、是非そのことをしっかりと考えていっていただきたいと思っております。 次に、独立行政法人緑資源機構について、地方分権の観点から、事業を都道府県に移管して都道府県に国が財源を移譲していく形で行っていけばよいのではないかということを我々は訴えてまいりました。なぜ見直し後もほぼ同じような事業の継続に至ったのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 独立行政法人緑資源機構が実施する事業でございますけれども、水源林造成事業は、奥地水源地域の水源涵養保安林を整備する事業でございまして、その受益は河川水系の上流から下流まで広範囲にわたるものであることから、国の施策の下で行うことが必要であるというふうに考えているところでございます。 また、大規模林業圏開発林道事業は、路線計画が複数県にまたがり広域的な視点からの調整を図る必要があることや、施工難度が高く自然環境の保全の面からの環境アセスメントあるいは環境保全工法などの高度かつ特殊な技術が求められることなど、いずれも都道府県において実施することは困難なものであるというふうに考えております。 緑資源公団の事業につきましては、昨年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画を取りまとめる中で、大規模林業圏開発林道事業については第三者委員会において補助林道事業との仕分等今後の在り方について検討する、必要な事業について徹底的な見直しを行うということで、独立行政法人緑資源機構に承継し実施することになったわけでございまして、そういったものを踏まえて適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○羽田雄一郎君 私どもも、森を守る、また環境を守るという視点から事業の大切さというのは理解しているつもりであります。独立行政法人化するからには、ますます、その森を守る、環境を守る視点を大切にしていってもらいたいなということを指摘させていただきたいと思います。 以上、質問をさせていただいてきたわけですけれども、私ども民主党としては、地方分権、地域主権を確立するには、中央から地方へ、そして官から民へと財源そして権限そして中央に今いる優秀な人間、この三ゲンを地方へ移譲していく、国をスリム化させていくことが必要であるという考えを持って賛否を考え、答えを出していることを申し上げさせていただきたいと思います。 今まで、これで質問を終わるわけですけれども、答弁を聞かれて、大臣、もし御感想等あれば、御発言をいただければと思っております。
○国務大臣(大島理森君) 様々に羽田委員から御質問をいただき、なぜ独立行政法人化するのか、それから地方に権限あるいはまた財源、人間というんでしょうか、この三ゲンをむしろ移譲した方がいいのではないのか、あるいは一方、そこに働く人たちの雇用不安、そういうものも大事にしろと、様々な視点から御意見をちょうだいいたしました。 そこで、ひとつ改めてお答えをさせていただき、決意とさせていただきたいことは、独立法人化したその目的は、やっぱり国民の目から見て効率の良い、その趣旨に沿って効率の良い運営を行うことだということをまず一点は強く感じました。 第二点は、そういう観点からしますと、広く人材を登用して、そして民の知恵も民の経験も生かすような形でやることに更に私ども勇気を持っていかなきゃならぬなと、こう思いました。 三点目は、そういう視点に立って、この中間見直しにおきまして、そして我々が目標としているそのことから照らし合わせまして、やはりその中間見直しのときに、更に私どもの方でしっかりとその基本の出発、原点を忘れずに見直すというまた決意も持たなきゃならぬなということ等々から努力していかなきゃならぬという思いで質問を聞かせていただき、それに対する所感を述べさせていただきます。
○羽田雄一郎君 終わります。
○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。 まず、総論的に何点かお伺いをしたいと思います。 〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕 特殊法人等の業務をそのまま独立行政法人に引き継ぐものもございます。実質的には独立行政法人の温存ではないかと、このようにも言われている点もございます。例えば、緑資源公団は緑資源機構というふうに名前が変わるわけですし、農業者年金基金は独立行政法人農業者年金基金と名前が変わるだけですし、農林漁業信用基金も同じでございます。名のみ変わって、名前のみ変わって実態は変わらないのではないかと、こういうふうな一部批判もございますが。 そこで、このように独立行政法人化にする何かメリットがあるのか、それも国民の側に立ってどういうメリットがあってこういうふうに名のみ変わって実態が変わらないというふうな独立行政法人化にされるのかと、これについてまずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) 日笠委員にお答えしますが、独立法人化することによってまず第一に自律性が高まっていくことだと思います。そして、第二にその業務運営における実績に対して第三者である評価委員会における客観的な評価が行われることだと思います。 先ほど来、各委員からの御質問がございました。今我々としては精査をしながらも独立法人に業務をかなりの部分そのまま動かしたわけでございますが、いよいよこれからが、もし個々の法案を通させていただいて独立法人にしたときに、正にその二点が大きく変わり、さらに国民の目から見ても透明性等々から厳しい評価の対象になっていくというところが今までと違うと思っておりますし、そしてそういう中にあって、中期見直しの時点において、私どももそういう視点に立って、その独立法人のそれぞれの評価もまた考えて、議会の皆さん方とも議論しながら考えていかなきゃならぬという意味で、本当に自己責任というものが強くなっていくと、このように思っております。
○日笠勝之君 正に大臣のおっしゃった方向でしっかり管理監督をしながら所期の目的が達せるように、更なる御尽力をお願いしたいと思います。まさか、独立行政法人化になって焼け太りになった、役員が増えた、給料も大幅に増えちゃったとか、そういうことにならないように、国民が注視しておる点でございますので、この点もよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。 それから二点目は、資産評価なんでございます。 資産評価については、独立行政法人の場合は通則法によりまして企業会計原則が採用されることが義務付けられておるわけでございます。ところが、今回の、私たちが今審議する法案の中にもございます緑資源公団の立木、立ち木、この評価は原価主義が採用されておると聞いております。すなわち、植林とか育林は投入した価格が資産計上されておると。そうなりますと、企業会計原則となりますと時価評価採用ということになるんだろうと思いますが、法人によっては何か収支のバランスが崩れてくると、こういうこともあるんじゃなかろうかなと、こういう心配もしておるわけでございます。 各法人の資産、殊に事業用資産にどのような適切な評価方法を採用するのか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) 専門の日笠先生にお答えするのもちょっとあれでございますけれども、今回の独立行政法人化ということで、御指摘のように特殊法人等の、現在の特殊法人等の資産、負債を時価評価して新法人に継承するということになっておりまして、原則として企業会計の原則にのっとって行うようにと、かように独立行政法人通則法三十七条で規定されているわけでございます。 率直なところ申し上げまして、来年の設立時点におきますそういった評価でございますので、現時点におきまして財務諸表等々にどの程度どういうふうに影響があるのかという点につきましてつまびらかにはできないわけでございますけれども、私どもといたしましては、今回の改革に係ります独立行政法人に対しましては、業務が適切に運営できるようにということで運営交付金等を、財源措置を要求しているところでございまして、そういったものによってまず対応していくということを考えているところでございます。
○日笠勝之君 これからのことだと思いますが、本年の十月十八日に特殊法人等改革推進本部決定ということで、「特殊法人等の廃止・民営化等及び独立行政法人の設立等に当たっての基本方針について」というのが既に発表されております。その中の四番目に、「新独立行政法人への資産・負債の承継」というところがございます。先ほど申し上げましたように、特殊法人の資産、負債を時価評価した上で新しい法人に承継することになるわけでございます。その際、欠損金がもし出ておった場合は、承継することになるわけでございますが、この基本方針では、安易な国費投入は行わず、主務大臣が、新しい独立行政法人が、その業務を確実に実施するために必要な財産的基盤の確保を図る観点から、欠損金の処理計画など具体的な処理方策を策定し、これを着実に実行することをもって対応すると、このように既に十月に発表されております。 今度の独立行政法人に移行する特殊法人がどれだけの欠損金があるかということはつまびらかに私は今現在はしておりませんけれども、もしこの欠損金があった場合は具体的にどのように対応しようとされておるのか。既に、十七法人でしたかね、独立行政法人になっておりますね、それはどうされたのか、併せてお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) 独立行政法人を設立するに当たりましては、特殊法人等の資産、負債を時価評価した上で新法人に継承すると、ただいま先生の御指摘のとおりでございます。 具体的に、現在の特殊法人あるいは認可法人を独立行政法人に移行させる場合の時価評価を行いまして欠損金が生じる場合でございますけれども、基本的には既存の出資金でございますとかこういったものを減資する、そういったことによりまして処理するというふうなことで具体的に処理方策を策定し、取り組むべきではないかと、かように考えている次第でございます。 それから、先行の、既存の試験場でございますとか昨年の四月一日に独立行政法人化いたしました十七法人の問題でございますけれども、これは国の機関がそのまま独立行政法人ということで移行しておりますので、具体的な欠損金等はなかったということでございます。 以上でございます。
○日笠勝之君 減資ということになるんだろうとは思っておりましたけれども、安易な国費投入にならないようにというきちっとした基本方針がございますから、この点を踏まえつつ対応方をお願いを、もし出ればですけれども、お願いを申し上げておきたいと思います。 さて、時価評価ということになりますと、これから精査をされるんだと思いますけれども、たまたま私はこの農水委員会の前に参議院の法務委員会に所属しておりまして、さきの国会で司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律を、これは成立させました。その際の参議院法務委員会における附帯決議の中にこういう五番目に一文がございます。「公共嘱託登記制度については、その目的に照らし、行政部局の独立行政法人への移行等も踏まえ、当該制度の対象となる官公署等の範囲を随時見直すこと。」と。これは、参議院法務委員会におきまして全会一致で附帯決議として採択をしていただいたものでございます。 公共嘱託登記土地家屋調査士協会というのがございまして、これは、土地家屋調査士法第十七条の六に規定するところによりますと、一時的集中、大量の処理を必要とする官庁、公署その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者による不動産の表示に関する登記に必要な調査若しくは測量又はその登記の嘱託若しくは申請の適切かつ迅速な実施に寄与することを目的とする公益法人として、法律を根拠として設立されているものでございます。今日まで、公嘱協会といいますけれども、適切なそれらの事業を進めて処理を進めてきておることは御承知のとおりだと思います。 そこで、このたびこのように独立行政法人化になる法人、特殊法人があるわけでございますが、土地建物の名義変更とか、独立行政法人化後の事業執行に必要となる登記申請手続などにつきまして、先ほど申し上げました公嘱協会を活用すると、参議院の法務委員会の附帯決議どおり活用するということはお考えかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(田原文夫君) ただいまの独立行政法人の土地等の不動産の登記等の問題でございます。 まず、昨年の四月に発足いたしました先行独立行政法人、十七法人でございますけれども、これらは国の機関が移行したということでございまして、土地建物等の登記の状況、これを見てまいりますと、まず土地につきましては、ほぼすべてのものが登記済みという状況になっております。ただ、建物につきましては、ほとんどのところが登記等を行っていないということがほとんどでございまして、そういう実態にございます。 どうして建物について登記していないかということを調べましたところ、土地の登記を行えば必然的にその上に存在します建物においては独立行政法人が継続して使用するということで、第三者との間では所有権等のトラブルは起きないというふうなことで登記を行っていない場合が多いというふうに私ども承知している次第でございます。 〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕 こういった建物についても登記を行うかどうかということにつきましては、基本的には、これも行うかどうかということ自体がまず独立行政法人自体で判断していただくという問題でございますけれども、私どもといたしましては、こうした登記をめぐる問題等が生ずることのないように、必要に応じましては助言といいますか、指導とか厳しいことはできないわけでございますけれども、アドバイスのようなもの、こういったものは行ってまいりたいと思っておりますし、それから、今後独立行政法人化します今回の六法人等につきましても、そういった状況につきましては、状況を見ながらまた対応等は考えていきたいと、かように考えている次第でございます。
○日笠勝之君 是非、参議院の法務委員会の附帯決議で採択されているわけでございますから、これは法務委員会で、農水委員会、農水委員会といいましょうか農水省は関係ないというわけにはいかぬと思いますので、その点重々ひとつよろしく対応方、お願い申し上げておきたいと思います。 さて、あと個別の法人につきまして何点かお伺いをしたいと思います。 これは通告していないかと思いますが、失礼の段があったらお許しいただきたいと思います。 最近、この半年と言っていいでしょうか、会計検査院の方もいろいろ検査をピッチを上げてされておる関係上、新聞報道で目立つだろうと。特に私の読む新聞には、何か農畜産業振興事業団に関する会計検査院の指摘が多いような気がいたしますね。 例えば、七月には、全頭検査前の解体牛肉の冷凍保管事業で、冷凍による品質劣化を補てんするための補助金、これが不要とするものが五六・八%ですか、サンプル検査だそうでございますが、あったと指摘をされております。推計、助成金四十六億円のうち二十六億円が不要ではなかったのか、これは会計検査院がそう指摘したという報道でございます。 それから、十月になりますと、同じく農畜産振興事業団に関係もあることでございますが、家畜のふん尿処理施設から汚水漏れ続出と、国の補助金三億円が有効に使われていないと二法人が指摘されたと、二法人。そのうちの一つが農畜産振興事業団だと、こういうふうな指摘もございます。 それからさらに、十一月になってきますと、牛の耳に、耳標ですか、耳の何か黄色だとか赤のいろいろ数字が入ったものを付けていますね、牛が。その耳標を取り付ける、牛のまあ総背番号制というんでしょうか、トレーサビリティーのことかもしれませんが、のための事業が、耳標装着器の半数が不必要であったことが、すなわち過大調達であったことが不当と指摘をされた、九千万円の返還を求めると、こういうふうに新聞に出ておりました。 さらに、同じく国産牛肉を市場から隔離して冷凍保管する事業で、事業団を通じて支出された国の補助金が業者に渡っているかどうかの確認システムがないと、一部が業界団体に滞っている可能性があると同じく指摘をしたと。 さらに、このような報道もございます。BSE対策で経営難に陥った畜産農家に、飼料ですね、えさ、飼料費補てんの国の補助金が、対象でない死んだ牛などまで含んで交付しておったと。これは金額は小さかったんですが、五百万円の不当支出だということで返納を求めている。 どうなんですかね。次から次に何かねらい撃ちみたいに、農畜産業振興事業団がこのように会計検査院から不当支出だとか返納を求めるとか、また改善方を求められるとか、このようなことが新聞報道されて国民の多く知るところとなっておるわけでございます。 その農畜産業振興事業団が今度独立行政法人で機構という名前に変わるわけでございますけれども、さあ大臣、このようないろんな指摘をされておる事業団、ここで新しく独立行政法人化になるには、中身をきちっと精査をした上で、きれいな形で機構に渡さないと国民に申し訳ないと思うんですよ。ただし、職員数も、本年四月一日現在でも百六十九人、突然のBSE、去年の八月でしたかね、騒動で職員の方も本当に大変な事業量、仕事ということでは私も理解をしているつもりでございますが、しかし、事これは国民の税金だという、血税だという、こういうことを考えますと、是非ひとつこの際きちっとこの対応方をした上で新しく独立行政法人化へ向けていくと、こういうふうに大臣がこれは指揮監督をまずすべきではなかろうかと、このように思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(大島理森君) 今、日笠委員が会計検査院の指摘として挙げられた例示を伺い、そのことに対して私どもは深く受け止めて、そしてそういうことがあってはならじという姿によって独立法人化させることが大変大事なことだと思っております。 また、日笠委員もお話しされましたように、本当にBSEの対応というのは、緊急性を持ったそういうふうな場面と、また緊急性ということの膨大な事業量であったことも御指摘であり、また御理解いただくところだと思いますが、だからといってそういうことがエクスキューズされるものではないという認識を持って、今御指摘いただいたことも踏まえてしっかりとした体制で独立法人化するよう指導していかなきゃならぬと、このように思っております。
○日笠勝之君 私、かつて参議院のどこかの委員会で、日本の会計検査院は、いわゆる仕事がどうなのか、中身はということを指摘したことがございます。 それは、職員の方が、大体指摘事項が職員数掛ける八百万円ぐらい。ということは、大体自分の給料分ぐらいを毎年毎年不当だとか改善だということで指摘をしていると。それじゃ全くあってもなくたっても一緒じゃないかと。自分の給料分ぐらいしか指摘しないんですからね。そういうことで、もっと頑張れと言った途端にこれ続々続々と、こう出てき出したということで、会計検査院としての使命を、ますます目的を持ってやっていただいていることには敬意を表しますが、それかといって、農水省関係のところの補助金だ補給金だ助成金に対して不当だとか改善しなさいとか、こういうことがあったんではいかぬわけでございますから、しっかりとガードを固めて国民の信頼を得るように更なる大臣の指揮監督を期待をしているところでございます。 さらに、次の質問に移りたいと思います。 水産総合研究センター、先日、私どもも委員長を筆頭に視察に行かせていただきまして、大変に勉強させていただきました。 そこで、細かいお話で恐縮でございますが、実は地元の方から是非これを今日聞いてくれということで特段の要請がありましたので、お聞きしたいと思います。 それは、社団法人の日本栽培漁業協会が、今回、法律によりますと、独立行政法人水産総合研究センターに統合されるということになっておるわけでございます。その際、業務の整理合理化の一環として、北は北海道の厚岸の事業所から南は沖縄県の八重山事業所まで、全国十六か所ございます栽培漁業センターの事業所の統廃合が検討されていると、このように聞いておるわけでございますが、私の住んでおります岡山県には、瀬戸内海でございますが、玉野事業所があるわけでございますが、どうもこれが統廃合の対象になるんじゃないかと、こういう心配の声が知事さんから寄せられておりますが、一体全体この玉野事業所はどうなりますか、簡単明瞭にお答え願えればと思います。存続と言えば、もうそれで結構です。
○政府参考人(木下寛之君) 今回の統合に当たりまして、全国十六か所ございます栽培センターが水研センターに統合されるわけでございます。 私ども、統合後の業務につきましては、現場の実態に即して今後とも見直していく必要があるというふうに考えておりまして、当然のことながら、事業場の配置につきましても、技術開発の達成状況なり施設の配置状況等を検討しながら見直していく必要があるだろうというふうに考えております。いずれにいたしましても、今後の水研センターが中心となって検討していく課題でございますけれども、現在のところ、どの事業場をどうするということは決定している段階ではございません。 いずれにいたしましても、今後の技術開発の達成状況なり施設の配置状況等々を勘案して決定すべき課題だろうというふうに考えております。
○日笠勝之君 お説は全くそのとおりでございまして、私の方から特段の要請、陳情をしておくということで、この件についてはよろしくお願い申し上げておきたいと思います。 続きまして、先ほどから他の同僚委員からも御質問がありました農業者年金基金の件でございます。 加入者の促進といいましょうか、今、一生懸命PR等もしていただいていると、こういうことでございますが、最終的にはいつごろまで、どれぐらいの加入者を目標としておられるのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(川村秀三郎君) 現状は、先ほどもお答えいたしたとおり、九月末現在で加入者が七万四千人ということでございます。非常にまだ残念な低い水準でございます。 我々としましては、せっかくこの担い手を育成するための政策年金として構築をいただいたわけでございますので、これを有効に活用するような、担い手育成に有効に機能するようにということでPR等をやっていかなくちゃいけないと思っております。 具体的なその取組につきましては、正により現実的な目標設定を行ってその達成に向けた加入促進を展開していく必要があると考えておりますが、現在、加入促進月間ということで、現場の農協でありますとか、それから農業委員会でありますとか、そういうところが一生懸命になってその普及活動を今やっているところでございますし、そういうことも十分今回踏まえまして、より現実的な目標設定ということで設定を行い、加入促進ということで更なる努力をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
○日笠勝之君 では、年次計画みたいなものはあるんですか、いつごろまでに幾ら、いつごろまでに幾らという。
○政府参考人(川村秀三郎君) 端的に申し上げまして、現時点ではございません。
○日笠勝之君 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、日本の電波、電波、いわゆる周波数ですね、非常に混雑しておりますので、BSデジタル化ということで、ワールドカップサッカー大会もございましたのを機縁に千日で一千万台のBSデジタル受像機を、CATVであれ、新しいコンバーターであれ、とにかく進めていこうと、こういうふうに音頭を取って総務省はやったわけでございますが、現在まで恐らく三分の一程度、三百七十万台ぐらいかな、CATVを入れて。ということは、もう過大な評価をして、かねや太鼓でやるんですが、現実はその程度。 それからまた、いろんな高速道路の見積りにしたって、もう過大な見積りをする。本当は私、言いたくなかったんですが、私の岡山県と四国に架かっている何とかいう橋がございます。これについては、通行量はいわゆる見積りと現実とは三分の一ぐらいの落差がある。 こういうことでございまして、本当に農業者年金も年次計画はないんだそうですが三十万人程度の加入が見込まれると、このように前谷津大臣も去年の三月の、これは衆議院の農水委員会でそういう発言をされております。 本当に三十万人行くのかなということで、どうも今国民は、政府なり特殊法人の目標というのはどうも過大なんじゃないか、本当に精査をしているのか、こういうふうな、道路一本のこの費用対効果を見ても、考えて思っておられるんじゃなかろうかと思いますが、大臣、これ本当三十万人加入、断じてやると。だったら年次計画があってもよさそうなものでございますが、いかがですか。
○国務大臣(大島理森君) 先ほど年金基金の理事長もここにおられたときに、先ほどの質問の中で、私は、現実的な目標をまず彼ら自身と協議、協議というか話し合ってまず作ると、そして、その現実的な目標に向かってどういうふうにあなたたちは努力していくんだと、そういうふうなことからいきませんといけないことだと思っております。 日笠委員がお話しされましたように、いきなり三十万人にならなくても、あのときに法案、私も国対委員長として、あの法案、いろいろ二年間も掛けられて御議論いただいたのを承知しておりますが、そのときの想定の三十万という数字が、今の現状と考えますと乖離があり過ぎるという現実を認めた上で、どうするかということをいたしませんと、これは私は駄目だと思っております。 したがって、先ほど来申し上げましたように、これからでございますが、まず現実的な目標を第一段階どうするか、そして第二段階どうするか。今、日笠委員が言ったようなそういうふうな計画をどう考えているか、農水省として年金の方にしかと議論しながら、着実な歩みができるように、そして自分たちでしっかり自主的な努力がするような責任感を持ってやるようにしてまいりたいと、このように思います。
○日笠勝之君 終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今回、六法案それぞれ重要な法案ですけれども、私は緑資源開発機構について質問をしたいと思います。 この緑資源開発機構の事業の中で、重要な柱の一つであります大規模林道事業、これ一九六九年の新全総、新全国総合開発計画をベースにして大規模林道圏開発構想ということでそれをそのまま引き継いで、現在まで進められています。 北海道では、北海道開発庁とそれから林野庁と北海道が一体になって、第三期北海道総合開発計画と、一九七〇年の七月ですけれども、この先導的開発事業ということで取り組まれました。自然保護団体や、あるいは林業の専門家などの反対運動や、その後オイルショックなどもあって、その後の情勢の下でこの大規模林道圏開発計画そのものが問題になって、一九七八年の六月に、北海道として長期構想検討調査報告書というのを発表、公表しました。それで、五路線から三路線に縮小いたしました。それで、その後も中止や休止をしながらも、この林道だけは続いてきているということです。 そこでなんですけれども、この当初の大規模林業圏開発計画そのものは、そもそもどういう計画であったのか。そしてまた、現在までのこの大規模林道事業の国全体と北海道の進捗状況について御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 大規模林業圏開発計画でございますが、今、先生お話ございましたとおり、昭和四十四年に閣議決定された新全国総合開発計画において、大規模開発プロジェクトの一つとして大規模森林地帯の総合的開発が提案されたということを受けまして、昭和四十八年度に林野庁が関係道県の協力の下でまとめたものでございます。 計画といたしましては、過疎化等厳しい状況下にある条件の不利な森林・山村地域を七つの大規模林業圏に区分をいたしまして、木材需要への対応及び森林の公益的機能の高度発揮というような観点から、当該地域の森林の整備や山村振興を中心とする総合的な開発に取り組むということでございまして、緑資源公団の前身であります森林開発公団法に基づく林道の路線ごとの基本計画の策定の資料になったものでございます。 今、大規模林業圏開発林道の国及び北海道における進捗状況ということでございましたが、十三年度末現在におきまして国全体では計画延長二千百六十七キロに対しまして、千百七十一キロが完成をしているということでございまして、進捗率で五四%ということでございます。また、北海道につきましては、計画延長二百十九キロに対しまして、七十九キロが完成をしているということでございまして、進捗率は三六%となっております。
○紙智子君 今お答えをいただきましたように、大規模林道開発でスタートをして、この林業の生産もそれから他の分野の産業振興も大きく状況が変わったわけですけれども、それにもかかわらず、大規模林道について造る基本は変わらないでいるということだと思うんです。 それで、今後何年間で完成する見込みなのか、その予算総額がどれぐらいになるのか、それから当初の計画から変更した事業の概要ですね、この辺についてお答え願います。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今お話し申し上げましたように、五四%の進捗率になっているということでございまして、逆に残りは四六%、延長で申し上げまして九百九十六キロメーターが残っているということでございます。 これらにつきましては、今回の特殊法人等整理合理化計画に基づきまして、既着工区間については事業評価システムによる徹底的な見直しを引き続き行うということでございますし、建設予定区間については、第三者委員会を設置をいたしまして、補助林道等の仕分も含め今後の整備の在り方を検討するということにいたしているところでございます。 そういう点で、今後どういうふうになっていくのかということについては変わる点が出てくるわけでございますけれども、現行の林道事業実施計画によりますと、すべての路線を完成するまでの期間ということで申し上げますと、おおむね十七年、事業費といたしましては約四千九百億円というものを予定をいたしております。 ただ、今申し上げましたように、今後、全事業の完成までに要する年数であるとか事業費につきましては、これらの見直しなどによって変化するものというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 普通、林道というふうに言ったときに思い浮かべるのは、やはり森林の手入れですとか伐採したり、そういうために必要な道路と。ですから、尾根まで行ったらそれで行き止まりという、こういうのが林道だというふうに思うわけですけれども、この大規模林道は、元々大規模林業圏開発林道事業ということでもって、幅員については七メートルと非常に広い幅で、そしてコンクリートやアスファルトで固めて、側溝も付いて、沢筋から尾根まで一気に駆け上がって山越えをする大型の道路です。それで、自然破壊の道路だということで、当然のことですけれども、各地でこの事業に対しての大きな批判がありました。 北海道では、その後、大きな反対運動で大幅な見直しをしながらも工事は進められて、現在、北海道全体で、さっきお話しありましたけれども、三路線で三六%とおっしゃいましたね、そこまで進んできていると。 現場では、今までやってきた工事というのは比較的、地形的に言えば平地といいますか、やりやすいところだったんじゃないかと。これから進めるところはだんだん山の険しいところに入っていって、それで、土質も土砂崩れがしやすい場所で、工事するんだけれども、また崩れてきて、また工事して、また崩れるというような、こういうことがかなり出てきているわけです。 それで、更にのり面を含めた道路のためにつぶされていく森林というのもかなりのスペースがある、面積があるということが専門家からも指摘されているわけですけれども、果たしてこういう状態で、さっきどのぐらいの予定かということも変わっていくという話もしましたけれども、できるのか、技術も含めて本当にできるのかと、可能なのかという心配の声が上がっているんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 大規模林業圏開発林道自体は、国道でありますとか地方道を結びましてネットワークをできるだけ作っていこうというような考え方を持っているわけでございますが、そういう中で、先ほどから話が出ておりますように、当初計画につきましては、それぞれの森林の状況の変化等々を踏まえまして見直しをしてきたところでございます。 延長を短縮したものもありますし、幅員を縮小したというようなものもあるわけでございまして、要は、そういったそれぞれの地域の実情に応じて技術的な調査もしながらどういう開設の仕方をしていくのかということを検討してきたところでございまして、我々、実施計画を作成する段階からそういった検討をしながら進めていくということで考えているわけでございまして、そういう点ではできるだけの技術的な配慮をしながら進めるということで思っているわけでございます。
○紙智子君 技術的には何とかやればできるんだという話もあるわけですけれども、そもそも、やっぱり大規模に森林を伐採をして林道を造るというのは矛盾しているんじゃないかというふうに思うことと、それから、産業に役立てようとか、住民の生活にも役立つんだとか、自然環境も配慮しているんだということもあるわけですけれども、しかし、もし仮に今この道路ができたとして、北海道だけじゃなく雪の降るところはみんなそうですけれども、雪が降ればやっぱり除雪しなきゃいけないと。それで、実際にできて移管された場合に、自治体が補修や修繕や維持管理というのをやらなきゃいけないと。それで、積雪の地帯では、結局、雪が降っている間というのは除雪もできないというようなことで通行止めになったりするわけですけれども、そういう意味では必ずしも生活道路として役立っているわけでもないという実態があるというふうに思うんです。 それで、やはり山村が活性化してということもいろいろ説明の中で言われているんですけれども、大規模林業圏の開発林道事業の効果ということで言われるんですけれども、現実には、やっぱり山村の過疎化やあるいは林業の衰退の歯止めというふうになっていると言えるのかというのは、相変わらずやっぱり疑問点というのは出されてきているわけです。やはりそういう大きな道路は必要ないんじゃないかというのが率直な声として上がっていて、むしろ森林の健全な造成にこそもっとお金を掛けるべきじゃないかと、こういう声が上がっています。 それで、今回この特殊法人等合理化計画に基づいて設置をされた大規模林道検討委員会、これについてお聞きしたいと思うんですけれども、従来も林野庁は、自然保護の反対に、ずっと出てくると、それに対して一時的に休止をしたり、あるいは公団としては、動物がどうするんだという話になれば、小動物の保護のためのスロープ付きの側溝の工事などをPRしたりして、それも実際には本当に短い区間だけなんですけれども、そういうやり方でこれまでしのいできたと。その都度確かに評価委員会や第三者委員会で検討して見直しし、中止や休止ということでやってきているわけですけれども、しかし、環境破壊があって、林野庁がようやく、決めたものを追認して終わるという状況になっていると思うんです。 大規模林道事業の整備のあり方検討委員会も、その実施体制でいいますと、検討は林野庁長官が行う、そして森林利用学などの学識経験者等の第三者の意見を聴くというふうにしていますね。六名の委員がおられるということで、六人の中には肝心の林業のことで携わっている方や、林業者ですね、それから全国的なネットワークの取組を熱心にやっている専門家の方も入っていないし、道路が完成した場合に移管される自治体の代表の方も一人も入っていないと。これは私はやっぱりちょっと問題じゃないかというふうに思います。是非そういう人も入れる必要があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今お話しございました大規模林道事業の整備のあり方検討委員会というものにつきましては、これからの建設予定区間について今後の在り方を検討するために設けたものでございまして、今お話がございましたとおり六名の委員の方々を選定させていただいているわけでございます。 森林経理学であるとか森林利用学というような林学関係者はもとより、地域政策であるとか自然保護問題等に対する有識者であるとか、あるいはジャーナリストであるとかというような方々を委員として選ばせていただいているところでございまして、幅広い見地から議論が行われるということを期待をいたしているところでございます。 ただ、今、地方公共団体であるとか地元の方々ということでございますけれども、実は建設予定区間については、今回取り上げるのは二十区間にわたっておりまして全国に散らばっているわけでございまして、委員会における検討に当たりまして、地方公共団体であるとか地元受益者の方々であるとか、あるいは自然保護団体などの御意見を聞くというような形で、そういった様々な立場からの意見を踏まえた検討を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 そのやっぱりメンバーの中に含めたらいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、これからそういうふうに検討する計画はありませんか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今申し上げましたように全国二十区間について検討するということでございますから、やはりそれぞれの場所場所でお話をお伺いするということの方がそれぞれの立場の御意見を把握できるんではないかということもあろうかなというふうに思います。 そういう点で、今申し上げましたようなことで、地方公共団体、地元受益者、自然保護団体等々の意見をそれぞれの場所でお聞きしたいというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 やっぱり検討会自身が本当に公平にいろんな人たちにいろんな角度から反映されるものになるのかというのは、やっぱり心配があるわけですよね。 それで、例えば林野庁でお出しになっている資料なんかも、公団の負担はないからそういう費用の問題なんかも問題がないという説明なんかが書いてあるわけですけれども、確かに公団としてはでき上がった道路は自治体に移管して身軽になるわけですけれども、やっぱり維持管理は地元の自治体がずっと、いったんできたものはもうずっとやらなきゃならないということでは、非常にやっぱり財政も厳しい中で大変なものがあると思うんですね。 かつては、地元でもそのことによって土木の仕事ができるだとか、自治体の負担割合もそのときは少ないのでやむを得ないということでもあったわけですけれども、今でいいますと、やっぱりそれだけの余裕ない実態があるということなんですね。それで、やはりそういうところを本当にきちっと押さえて、ちゃんと反映して中身をはっきりさせていくということが必要ではないかというふうに思うんですよ。 それと、この大規模林道事業に係っての法案の中身なんですけれども、緑資源機構の目的についてこの法案の中で、ちょっと長いんですけれども、目的のところでは、この「農林業の生産条件、森林資源及び農業資源の状況等からみてこれらの資源の保全及び利用を図ることが必要と認められる地域において、豊富な森林資源を開発するために必要な林道の開設、改良等の事業を行うとともに、水源をかん養するために必要な森林の造成に係る事業及びこれと一体として農用地、土地改良施設等を整備する事業等を行い、もって農林業の振興と森林及び農用地の有する公益的機能の維持増進に資することを目的とする。」というふうに書いていますね。 それで、その後、一方で、この目的達成のための「業務の範囲」について、大規模林道事業を規定して、第十一条のところなんですけれども、ちょっと全部読むと長いんで途中省略しますけれども、「当該地域の林道網の」云々ということで、「かつ、その事業の施行が当該地域における林業以外の産業の振興の見地から相当であると認められるものを施行すること。」というふうになっているんですね。 それで、法制局の担当者の方は、この「林業以外の産業の振興の見地から相当であると認められるものを施行すること。」というのは、その前段の部分の範囲を限定するというふうに説明しているわけです。 この条項は結局のところ、この大規模林道事業の仕組みを維持するということにあるんじゃないのかなと。だから、実際にはもう本当に必要なのかなということが議論になっていて、やっぱり無駄じゃないかと言われているにもかかわらず、それをやっぱり引き続き手直しをして、あくまで推進するということで、そのために付いている条項なんじゃないのかと、これは削減していいんじゃないかということも思うわけですけれども。 ここはやっぱりとにかく推進ということではなくて、真剣に検討が求められているというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今十一条のお話があったところでございますけれども、この大規模林業圏開発林道自体は地域の中核になる林道でございまして、その林道の利用というのは、林業的な者が利用するということだけではなくて、やはり農業者も見えますし地域のそれぞれの方々もおるわけでございまして、そういったことも振興の見地から配慮をしていくということで、この「林業以外の産業の振興の見地から相当である」ということを記述をしているところでございまして、今回の見直しでこれを入れたということでは実はなくて、今までの大規模林業圏開発林道そのものをそういった考え方の中で進めてきているということだというふうに思っております。
○紙智子君 林業以外のというか、生活も含めてということを言われるんですけれども、例えば生活道路であれば実際には道路予算でやっていけばいいことだというように思うんです。 それで、しかも高知県の橋本知事が言われているんですけれども、地元に役立つ規格でいいんじゃないかと。つまり、道路が細いので車が擦れ違えないというときには、そこの擦れ違うところについてはちょっと膨らませて造る規格だとか。だから、最初から太い道路でずっと上まで行かなくても、そういう形で地元の身丈に合うといいますか、そういう形でやればいいんじゃないかというふうに言われていますけれども、そのとおりだと思うんですよね。 それで、今やっぱり大事なことは、思い切って発想も変えて、例えばそういうところの事業に使うお金があるんであれば、本当に生物の遺伝子、資源の保存など、森林の多面的機能を維持するために、例えば国有林自ら、今民間でモデル的にやっておられると思いますけれども、認証森林ですね、こういうところに求められているような林業経営を目指して、森林の資源を丸ごと活用できるバイオマスエネルギーの利用を全国に広げるために普及するようにするですとか、それから、これもずっと言われていますけれども、国産材活用の抜本的な対策のためにもっと予算を回すとか、各地でやっぱり今努力、実践されているわけです。 そういうことで、やっぱり作業道なんかも、もっと簡便な作業道を普及して、ずっと奥地まで入れるような、林業の手入れができるような、そういうことのために役立てるとか、やっぱり何よりも国民の林業や森林に期待している自然環境の維持など、将来を見据えた二十一世紀にふさわしい施策にこそ予算を回すべきじゃないかというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、先生が御指摘になりましたような事業については、我々も森林・林業・木材産業が振興されていくということのためにこれ大変重要な事項だろうと。バイオマスの問題もしかりでございますし、木材利用の問題もしかりでございまして、そういったことについては我々も施策の充実を図っていかなければいけないというふうに考えているところでございますが。 一方で、森林の管理・経営をきちっとやっていくということで考えますと、何といいましても今の状況の中でやはり道が要る、道路が要るということが実態ではないかというふうに思っております。また、その道路も、作業道だけがあればいいということではなくて、やはり幹線的にある程度円滑に走れる道があり、そこから作業道が出ていくというような路網を形成していくということが必要でございまして、そういう点では、大規模林道、大規模林業圏開発林道につきましても、やはりそういう森林の管理・経営のために大変大事な林道ではないかというふうに思っているところでございます。 ただ、事業実行に当たりましては、先ほどから話をさせていただいておりますし、また地域の実情によっては幅員が何も二車線でなくていいではないかというお話も今いただいたところでございまして、我々もそういった形で、例えば七メーター道路ではなくて五メーター道路を造るというような、地域の実情に合わせてそういった見直しはしていくということで考えているところでございまして、我々としてはそういう方向で進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○紙智子君 五メーターにしたからいいんじゃないかという話なんですけれども、やっぱりそこはもっと縮小していいということも実際出ているわけで、やっぱりそこを合理的にするということで直してきているということなんだけれども、思い切った、やっぱりもっと思い切った見直しということをやって必要なところに回すというふうにしていただきたいというふうに思うんです。 それで、次に、緑資源機構法案以外の法案にも共通する問題ですけれども、この役員の問題についてお聞きしたいと思います。 独立行政法人の通則法で、農水大臣が理事長と監事を指名すると。それから、設立委員を命じて独立法人の設立に関する事務を処理させる。組織的には、新組織ができて人事も新任されるということでこれは間違いないですね。大臣にお願いします。
○国務大臣(大島理森君) 手続の問題でございますか。そういう手続に間違いはないかという御質問ですか。
○紙智子君 そうです。
○国務大臣(大島理森君) そのとおりだと思います。
○紙智子君 それで、また大臣にお聞きしますけれども、中には優秀な人に残ってもらうという判断も場合によってはあるだろうと。しかし、やはり過去にも度々特定の幹部の職員の天下りや渡り鳥や渡りということが問題にされてきました。 例えば、ある元農蚕園芸局長について言いますと、一九八六年に退官をして、八九年までは水資源開発公団の副総裁をやって、その次に八九年から九四年までは緑公団に統合する前の旧農用地整備公団理事長をやって、その次に九四年から九八年まで日本食肉流通センターの理事長をやられて、その後、今度九八年から現在まで日本食肉協議会会長と。特殊法人を二つ、その後、農林水産の関連の事業を行う公益法人を二つ渡っているわけですけれども、今回、こういう点というのは改善されるんでしょうか。これ、大臣にお聞きします。
○国務大臣(大島理森君) 今の事例を伺いまして、なかなか渡り歩いているなという感じはいたしました。 そこで、私は、やっぱりいわゆるたらい回し、内々のたらい回しとか、そういうことについては本当に厳しく、本当にやむを得ないもの、そういうふうなことに限る、そしてそういう場合でも一回とする、そういう方針で、これはもう閣議決定でございますが、しなきゃならぬと、このように思っております。 いずれにしても、先ほど各委員の皆様方から、特殊法人から独立法人にしたけれども、逆にそのことが非効率を生んだり、あるいは膨れたり、あるいは今御指摘あったようなことがあったりしてはならぬよという厳しい委員の先生方からの御指摘というのは、私どももしっかり受け止めて独立法人の所期の目的を遂行させるようにしなきゃならぬと、このように思っております。
○紙智子君 特定の幹部が渡り歩きで高額の役員給与や退職金を得るということも問題だと思うんですけれども、やっぱり基本の構造が問題だというふうに思うんですね。 それで、改善しているというふうにいっても、退職金については報酬月額掛ける在職月数掛ける三六%と、これは変わっていないですよね。緑公団の理事長が月額で百何十万、十三万ですか、報酬、賞与も含む年収でいうと二千万超えていると。これはごく一般の国民から見ると非常にやっぱり高過ぎるという、常識から懸け離れているというふうに思うんですけれども、これはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(大島理森君) 特殊法人の現状の理事長の月収、年収一覧を私、見ました。それぞれの今までの経過からあって、それなりに決まってきたことだと思います。 人間というのは、人の月給が高いか低いかということを考えるときに、いろんな判断をされる方があると思いますが、国会議員と比べてどうだろうかとか、あるいはいろんな考え方があると思いますが、なかなか頑張っている給料だなという感じは持ちました。しかし、そういうことも含めて、仕事に見合った、逆に言うと、その給料に見合った仕事をしてくだされば国民の皆さんが御理解いただけるものと私は思いますし、また私どももそうだと思います。 要は、独立法人化して、その法人の目的に理事長並びに役員が率先垂範をし、そして全力を尽くして働いていただく、そういうふうな方向に向けていくことが私は今大事なのではないかなと、このように思っております。
○紙智子君 仕事に見合ってやればという話がありましたけれども、一九九九年当時、同じ時期の比較のためにですけれども、九九年当時の総務庁の行政監察局の調査報告で見ますと、九七年度の森林開発公団の理事長の給与月額が百三十三万九千円と。ところが、職員は平均勤続で二十・五年、これでもって五十三万八千円なんですね、半分以下なんです。だから、仕事の中身としては本当に変わらないわけですけれども、大変大きな差があるというふうに思いますし、そういうところはやっぱりちゃんと是正すべきじゃないかというふうに思うんですね。 それで、やはり民間への天下りということについても規制しても、公益法人については今何ら規制がないと。それで、これでは公益法人に一時天下りをして、工事や調査研究など国や公団の仕事を実施する企業にまた天下りをして、そこに発注のお土産を持っていくという構図は変わらなくなってしまうと。これを変えるためには、やっぱり国の機関と密接に関係する営利企業や業者団体や特殊法人、認可法人、外郭団体、こういうところへの高級官僚の天下りをやっぱり無期限に禁止しなければならないんじゃないかと。そのことは、その気になればできることだというふうにも思うんですね。 我が党は天下り禁止法案を提出しているんですけれども、このことについて大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(大島理森君) 共産党さんが提案している天下り禁止法案は、原則としていわゆる幹部の方は天下りしちゃいかぬと、そうじゃない人は割と自由な形になっているという内容であったと承知しております。 私は、問題は、公務員の方々も退職した後の職業へ就く自由というものがあるんだろうと思うんです。また、あらゆる組織が広く人材を求めて、そして登用するということは自由ではないかと基本的には思うんでございます。ですから、公務員の皆様方の再就職のルールを決めるときは、私はある意味では慎重に考えてやらなければならないことではないかと思いますけれども、今、紙委員から御指摘されたような、そういうふうなことを国民が思わないようにルールを作ることが大事なのではないでしょうか。したがって、そういう観点から、私どもも昨年十二月に閣議決定された公務員制度改革大綱において言わばルールを定めたところでございますし、そのルールに従ってしっかりやっていただくことが大事だと思います。 改めて申し上げますが、公務員の皆様方全体についても、再就職の道というものに対しての規制というものはある意味では本当に慎重に考えてやらないといけないという思いの中での、しかし国民から指摘されるようなことがないようにするルールを作ってやる、また環境を作ってやるということが大事だと思っております。
○紙智子君 時間になりましたが、いずれにしても、やっぱり看板だけの書換えというふうにならないようにしていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、舛添要一君が委員を辞任され、その補欠として福島啓史郎君が選任されました。 ─────────────
○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。 今日は独立行政法人にかかわる法案の審議でございますが、先ほど来から大分審議が進んでおりますので、私はちょっと角度を変えてといいますか、直接独立行政法人についてではございませんけれども、この審議に先立つ現地調査ということで、先ほどもちょっと出ましたが、委員長が先頭になりまして、横浜の水産研究センターあるいは農林省の動物、植物の検疫所ですか、防疫所を視察させていただきましたときにちょっと、問題といえばおかしいですけれども、ちょっと気になることをやっておられるのを見掛けましたので、そのことについてちょっと質問をさせていただきたい。 というのは、動物検疫所なんですが、そこで精密検査というのを見せていただきました。皆さん一生懸命やっておられる。その中身を聞きますと、高病原性鳥インフルエンザというんですか、何か昨日ちょっと担当者にお話聞きましたら、通称家禽ペストとかというお話でございましたけれども、この検査をされておりました。 私も初めて聞く名前の病名ですけれども、日本では何か大正時代にもう発生例を見ないというような病気だそうでございます。ところが、非常に日本と近い香港では一九九七年に発生しているようでして、そのときに人にも感染してしまって、十八人感染した中で六人が亡くなると。非常に危ない病気かなというような気がいたしまして、こういうことを農水省が、検疫所が水際でいろいろやって防護していただいているということは非常に有り難いことだとは思ったんですが。 それは、その香港でだろうと思うんですけれども、まださらに二〇〇一年、昨年ですか、それから今年の春も何かそんな発生があると。それがどうも疫学的に、香港というのは小さい土地ですからそこでどれだけ養鶏ができるかどうか分かりませんけれども、どうもこういう席で言っていいかどうか分かりませんが、試験所のときにちょっとお聞きしたら、中国が何かそういうところと関係しているんじゃないかというようなお話を伺いまして、中国だとすれば、相当な量を日本でも肉の輸入をしていると。別に中国を悪人と言うわけじゃないんですけれども、やはり衛生は衛生の問題ですのでしっかりと確認しなきゃいけないと思うんですけれども。 この試験を、精密検査をやっておられるその背景と今の状況、現状についてちょっと皆さんに御説明願えればと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 家禽ペスト、先生おっしゃるように鳥インフルエンザの中で大変病原性の強いもの、高病原性のものを指すわけでございます。例えば八羽のヒヨコのうち六羽が死ぬような、そういう病原性の高いものでございまして、まれに人にも感染するというふうなことでございます。そして我が国では、家畜伝染病でございますので、この家禽ペストの発生国からは鶏肉等の輸入は禁止するという措置を取っているわけでございます。 正に先生おっしゃいましたように、昨年の六月に韓国におきまして中国産のアヒル肉、この中から家禽ペストの病原体が検出されたということを踏まえまして、そのとき以降、緊急的、暫定的に中国産の家禽肉の輸入を一時停止をしたということでございます。その後、我が国専門家によりまして現地調査を行いまして、鶏肉と七面鳥の肉と家禽卵、家禽の卵でございますけれども、について清浄性が確認をされたということで、昨年の八月この三つについては輸入禁止措置を解除したということでございます。 しかしながら、この解除に当たりまして、念には念を入れた措置ということで、輸入検査時に、動物検疫の輸入の検査時に無作為に材料を採取をいたしまして、精密検査、これはそこからウイルスの分離と同定をやっているわけでございますけれども、を実施しているという状況でございます。昨年は三百五ロット、本年は十一月までに二百三十四ロットからサンプルを採取をいたしまして精密検査を行っておりますけれども、家禽ペストのような高病原性のものは現在までのところ検出はされていないということでございます。 なお、低病原性の鳥インフルエンザウイルス、これまでその精密検査の結果、十四例検出をされておりまして、それを含みますロットはいずれも廃棄又は返送処分ということをさせていただいているわけでございます。
○岩本荘太君 大変な御苦労をされていると思いますけれども、今のお話でもありましたが、要するに中国は必ずしもそういうものを輸出しているとは認めていないわけですよね。ところが、入ってくる可能性もなきにしもあらずと。先ほどの死亡率といいますか、そんなのから見るとBSEの比じゃないなというような感じもするわけで、こういうことはきちっと事前にしっかりと予防というか防護しなきゃいけない。相手がどう言おうと、日本の国の事情でしっかりやらなきゃいかぬ。そのために予算措置も十分必要でないかと。 こんなことを言っちゃあれですけれども、やはり人間、肉食といいますか、それと魚食、草食ですかね、そういう人というのは何か腸の長さも違うとか人間的な構造も違うわけですから、肉食のところでいいものでも我が国に来たらいいかどうかということもあるわけですから、その辺のことを十分考えなきゃいけないと思うんですけれども。 この検査については、予算的な措置とかそういうものについて、今後どんなふうに推移されるように予想されておりますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 全国に家畜防疫官が二百八十名余おるわけでございます。現在、それらの人員によりまして家禽ペストの病原体の精密検査を行っております。 先ほども申し上げましたように、現在までのところ検出をされていないということでございまして、本年、二年目でございますけれども、モニタリング検査、これ年間に約三百ロット検査することを目標にしておりますけれども、それが終了しました段階でそれまでの検査結果をもう一回点検、整理をいたしまして、継続の必要性についてその時点で判断をしたいというふうに考えているところでございます。
○岩本荘太君 中国を悪人呼ばわりするわけじゃないですけれども、ちなみにこれ、中国からの輸入量というのはどのぐらいで、国内消費量のシェアがどのぐらいになっているか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、我が国におきます鶏肉の需要が全体で年間約百七十五万トンございます。百七十五万トンのうち、国産が約百二十万トン、輸入が約五十五万トンでございます。一人当たりの消費量、年間で十・二キロということでございまして、豚肉に接近をしつつある状況でございます。 そのうちの輸入でございます。我が国は主として中国、タイ、ブラジル、米国といったところから輸入をしておりまして、中国産の鶏肉は空揚げでございますとか焼き鳥でございますとか総菜、そういう加工向けが中心でございます。 これまでの中国からの輸入状況と我が国の消費に占める割合でございます。十一年度が二十二万トン、消費に占める割合が一二%。十二年度が二十四万トン、消費に占める割合が一三%。十三年度は十六万トンでございまして、同じく九%でございます。やはり十三年度は六月から八月まで輸入の一時停止があったということで輸入実績が低くなっている、こういう状況でございます。
○岩本荘太君 今日は独立行政法人の審議ということで、試験場なんか前にもう既にそうなったと思うんですけれども、この機関は独立行政法人ではないとは思いますけれども、いわゆる独立行政法人化ということは、先ほどちょっと大臣の御答弁にもありましたか、自律性といいますか、そういうものを高めると。確かにそういうものはいいんでしょうけれども、やはり経済性のないものでもやらなきゃいけないというものがあると思うんですね。そういうものはしっかりとやっぱり、今の十把一からげにして一律経済性ということでなくて、しっかり考えていかなきゃいけないと思います。 これは、だからしたがって、行政法人になっておりませんから、しっかりとこういう面の予算付けも考えていただきたいなと思いますし、私は元々、やっぱり一次産業の試験研究というのは、本当に独立行政法人といいますか、そういうものに任せていいのかなという感じがいたしまして。ということは、採算性が合わないけれどもやらなきゃいけない、食にかかわるものですからね、ということが随分あるんじゃないかなというような感じがいたしますので、その辺は今後いろんな予算措置とかそういうもので農林省も十分考えていただきたいなと思うんですが。 元の問題へ戻りまして、これは何も今の鶏肉に限らず、こういう危険といいますか、何が入ってくるか分からぬというようなことは十分心配されると思うんですけれども、その辺で何か世界的な取組もあるというようなお話も伺っておりますので、こういうことに対してどのような取組をされているか、ちょっと御答弁をお願いします。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 現在、世界的な取組といたしまして、BSEのときに出てきましたけれども、OIE、国際獣疫事務局というのがございます。ここがその鳥インフルエンザ、高病原性のいわゆる家禽ペストを含みます怖い病気といいますか、リストA疾病というのをリストアップをしておりまして、どこかの国で発生をいたしましたら二十四時間以内にこのOIEに通知をする、OIEから例えば我が国へすぐ通知が来る、それでその国からの輸入はストップできると、こういう体制になっているわけでございます。もっと厳密に言いますれば、日本へ通知が来る、それで何月何日に発生したということになりますれば、潜伏期間をさかのぼりましてその日からの輸入をストップすると、こういう対応をしているわけでございます。 そういうことで、このOIEや関係国から伝染病の発生状況に関する情報収集体制を整備をいたしまして、情報に基づきまして迅速にそういう輸入禁止あるいは消毒といったような措置を講じていくことが必要であるというふうに考えております。 そういう観点に立って、また新しい病気もございますので、科学的知見に立って専門家の意見を伺いながらその輸入検疫措置というものを的確にしていきたいというふうに考えているところでございます。
○岩本荘太君 時間もあと一分ございますので、ちょっと大臣、通告していませんでしたけれども、今のこの問答といいますか質疑をお聞きになって、やっぱり食を扱う、これはほかの検査とか試験とは違うと思うんですね。そういうことを全部所管されている大臣といたしまして、このような検疫所とか試験所に対するお考えなりを、もしありましたら御披露ください。
○国務大臣(大島理森君) 今日、政策論をお話ししたり議論するときに市場性とか競争原理とかということが言われます。しかし、政治の現場、パブリックで扱うものは、市場では解決できない問題をしかと受け止めるということが大事だと思います。その範疇の中に、安全でありますとか安心でありますとか、また研究という分野が正にそういう分野にあるのではないか、そこのところはしっかりと押さえていくと。また、市場論理、競争論理だけでそのものを判断してはいけない分野であるという認識は、全く同感でございます。
○岩本荘太君 時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○中村敦夫君 緑資源機構法案について質問します。 緑資源公団の前身である森林開発公団というのは一九五六年に設置された特殊法人ですね。これは奥地林開発を目的に設置されたわけです。法律には、増大する木材需要に対処するため、手付かずに残されている奥地未利用林を開発するための林道を整備することとされていました。これによって、奈良、和歌山、三重の三県にわたります熊野地域と徳島県の剣山地域の林道整備が行われたわけですね。これは一九六〇年に事業が終了したんです。ですから、本来この時点で森林開発公団というのは廃止されるべきものだったわけなんですが、その後、次々と新たな林道建設事業を目的に加えていって、農用地整備公団を吸収して緑資源公団と名前を変えて生き延びてきているという組織ですね。一九七三年には、公団法を改正せずに政令だけを改正して、大規模林業圏開発林道事業というものを目的にしたわけです。いわゆるこれで大規模林道というものが建設が始まるわけですけれども、これが森林開発公団から緑資源公団に受け継がれてきた主力事業になってきたということなんですね。 それで、大臣、これはちょっとイエス、ノーだけで簡単で結構ですけれども、一般の林道と大規模林道の根本的な違いというものを御存じでしょうか。
○国務大臣(大島理森君) 青森県も山だらけでございまして、言わば集落あるいは市町村、あるいは市町村と市町村、そういうふうなところで自己完結したり、あるいはその山並みだけで自己完結したりするのが林道ではないかなと。大規模林道となりますと、県をまたがって広域的に行われると、そういう意味でとらえております。
○中村敦夫君 基本的にまあそういうことなんですが、本当のその目的についてなぜこうなっているのかということを御存じない人はかなり多い。まず知っている人の方が少ないんじゃないかなというふうに思っております。 私は、これまでも大規模林道というものは見てきました。そして、先週の土曜日に広島に行きまして、十方山というところで建設されている大規模林道の現場というものを林業とか地質学とか生物学とかの専門家と一緒に視察してまいりました。 それで、まず、一般の林道というものは切り出した木材の搬出や林地での作業を目的としているわけですね。ですから、国道なり県道なりから山の中へずっと突っ込んでいくということで、大体四トントラックぐらいの車一台分の幅、三、四メートルですか、一級林道、二級林道と言われるものですけれども、そういうもので、大体行き止まり型になっているわけですね。いわゆる突っ込み林道ということになっています。これは要するに林業そのもののためにありますから、普通の人は使わない道ですよ。私は時代劇をやっていましたので、山の中の道でチャンバラやるときはそういうのを利用させていただいたわけですから。これは自然の道に見えるわけですね。これを拡幅してコンクリートでやったりなんかすると、大体使う車がありませんから非常に無駄ですし、大変経費が掛かってこれは合わないんですから、これは未舗装だというのがこれは条件になっているわけです。仕事が終わってしまえばそこはもうそのままにしておくとまた自然が再生するという形で、まあ余り自然に負荷掛けないで残っていく。これが一般的な林道なんですね。 ところが、この大規模林道というのは全く、全然違ったもので、幅が七メートルあるんですよ、それで二車線、大型観光バスが擦れ違っても平気だというようなところがありますが。これは舗装道路で、山地というか山脈といいますか、山沿いの非常に標高の高いところを尾根伝いにずっと長距離でつながっていくと、時々下りたりもしますけれども。基本的にはそういうのが大規模林道というものの形ですね。これは全国で七路線、北海道から九州までありまして、それぞれ非常に長い距離で、総計を測りますと全長二千キロに及ぶという大道路脈なんですね。今まで一千キロ造ってきたと。あと一千キロ残っていますが、これまでもう五千億円近くをつぎ込んできたと。ですから、トータルでいえば一兆円規模の予算が必要だというような大変な事業になっています。 問題は、これまでほとんど利用されていなかった広葉樹林地帯というのは、要するに標高の高いところですけれども、地力というものも非常に低いんですね。ですから余り利用されないと。当然、杉やヒノキの人工林を造成しても高生産性の林地には転換できないという特徴があるんですよ。余り林業としては適当でないそういう場所に大規模林道というものが造られているわけですね。これはもう山奥ですから、人里離れた山奥を通っているわけですから、やっぱり利用率がほとんどないと。しかも、冬は積雪のためにもう利用できないということなんですね。ですから、住民の生活道路というような主張もあるようですけれども、本当に役立っているというような現実はないわけです。つまり、ほとんどふだん車が通っていない道路なんです。 私の知り合いの環境ルポライターが、ちなみに一日その大規模林道で寝ていたそうですよ、ひかれるかどうか。そうしたら、三台しか通らなかったと。それも、林業の車は全然来なくて、たまたま近くのおばちゃんがキノコ採りにやってきたというような、そういう車があるというようなのが全体的な状況になっているということがありますね。 地域の振興にそれじゃ役立っているのかというけれども、そうやってつながっている道路ですから、例えばだれかが通っていったって通り過ぎていってしまうと。具体的にそれぞれの地域に何にも、産業的利益の効果もないし、一体これ何のためにあるんだというような、そういう存在なんですよね。 つまり、ですから、一般の林道とは大規模林道というものは全く異質なものですよ、同じ林道という言葉が使われているんで誤解されやすいんですけれども。それが大規模林道と一般林道の基本的な違いだということがあります。 そして、要するに、あのような七メートルの大道路を山頂の近くにずっと尾根伝いにつなげていくわけですから、事実上林業できないですね。例えば、下の方の山腹を作業場にしようとしたら、またそこから林道を造らなきゃならない。そして、切った木を上へ持ち上げるなんというのは、これはもうばかげた話でして、この動力だとか費用を考えたら全く話にならないわけですね。上で切った木を下へ下ろすというのが、これ林業の基本なんですよ。しかも、ガードレールが付いているというような話でしょう。だから、元々それはやる気がない。 それじゃ、上の方はどうなのか。上の方はそもそも林業に向かないようなもう山のてっぺんの地域です。そして、しかも岩盤が非常に、日本の山脈、全部弱いんですね。ですから、その側面をコンクリートで固めて工事していけば、入るといったって入れないというのが現状ですよね。だから、これ林業と全く無縁の存在だというのが基本的にあると思います。 そこで、林野庁にお聞きしますけれども、紙委員が聞いた質問と大分ダブりますので、法案を中心にお聞きしようと思います。 法案の第十一条、緑資源機構の業務として、地勢等の地理的条件が極めて悪く、かつ豊富な森林資源の開発が行われていない地域において大規模林道を建設するというふうになっていますけれども、地勢等の地理的条件が極めて悪い地域というのは、それだけ加工地だとか消費地からのアクセスが困難な場所だということになっていますね。それから、国産材の需要の高かった高度経済成長期においても豊富な森林資源の開発が行われなかった地域なんですから、国産材需要の低迷している現在では開発の意義が薄い地域ということになってしまうんですよ。 したがって、これから莫大な投資をしてこんな大規模林道というのを建設して、地勢等の地理的条件が極めて悪く、かつ豊富な森林資源の開発が行われていない地域において森林を開発する意義なんというのは全然成立しないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 今、法文をお引きになってお話があったところでございますけれども、そういった広大な森林資源を有する地域をどういうふうに利用、管理をしていくのかということでございまして、その後、例えば人工林化ということも進められてきたわけでございまして、今そういったものをきちっと管理をしていくということが必要になるわけでございます。 特に、今、林業状況大変厳しいわけでございまして、そういった森林の整備が十分行われないというような状況が来ているわけでございまして、そういう点では間伐をやっていく、あるいは保育をきちっとやっていくということのためにはどうしても基盤となる道路が必要になるわけでございまして、そういったものを整備をしていくということはこれからも必要ではないかというふうに考えております。
○中村敦夫君 森林の整備がずさんだったということは、つまりやらなかったからずさんだっただけの話なんですね。この大規模林道とは全く関係ないんですよ。植林だって相当な高いところへ、今までの一般的な林道を使ってやれるわけですね。ですから、その答えというのは全く大規模林道建設とは関係のない話で、実際に間伐やなんかに予算を使って、きちっと一般的な林道を使ってやっていけば十分にできる話だというのが正当な考え方だと私は思います。 次の質問は、これは大臣にお聞きします。法案の第十一条第三項なんですが、大規模林道を建設するに当たって、環境の保全に配慮しなければならないというふうに定められていますね。一方で、同条の第四項を見ますと、農林水産大臣が基本計画を定める際、財務大臣、総務大臣、国土交通大臣の同意を必要としているとなっているんですけれども、環境大臣の同意を必要としていないんですよ。これは誠におかしな話だなと思うんですが、なぜなんでしょうか。
○国務大臣(大島理森君) 平成九年度の制定で、環境影響評価法に基づくという、環境影響評価法の視点の方からの一応規制がございます。幅員六・五メートルとか、こうあるわけでございます。率直に申し上げまして、これに対応できるような大規模林道というのはそんなにあるものではないでしょうと。だとすれば、平成七年でございますが、規模が環境影響評価法の規模要件以下の区域について緑資源公団が独自に環境保全調査を実施しているということになっております。この環境保全調査の段階において環境庁との意見交換等々をしていくということに努力をしていかなきゃいかぬと、こう思っております。 総務相や財務相と相談するように環境相とも相談したらどうか、当然そこはもう要件にしたらどうかという先生の御指摘であったろうと思いますが、今後、新規の大規模林道は当面凍結をするということにも相なっております、新規でということについては。また、環境に対してこの大規模林道が本当にある意味ではいろんな問題を起こす可能性があるということも私ども最大限に配慮しながらこの問題に取り組んでいかなきゃならぬ、こう思っております。
○中村敦夫君 もう時間がなくなりましたのでやめますが、環境大臣が外れているというのはどうも意図的な感じが私はして仕方がないんですね。 私の考え方としては、基本的に、結局この大規模林道の本当のねらいというのは観光バスの通行できる観光道路建設だというふうに思っているんですね。これは林業振興には直接関係がないばかりか、山林の生態系をもう著しくこれ破壊するんですね。しかも、自治体も負担金と維持費をしょい込むことになってしまうということで、結局、林業振興に必要なのは一般の林道と林業政策なんですね。大規模林道ではないんです。 したがって、私は、大規模林道建設を主業務とする緑資源公団は不要であり、今回の緑資源機構法案は廃案にするべきだという意見を申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、松山政司君が委員を辞任され、その補欠として大仁田厚君が選任されました。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 他に発言もないようですから、六案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより六案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人農畜産業振興機構法法案等六法案に反対の討論を行います。 いずれの法案にも反対する最大の理由は、今回の特殊法人改革が看板の付け替えにすぎず、改革の名に値しない内容だからです。国民が期待する特殊法人改革は、無駄な事業や放漫経営を総点検して削減し、国民生活に必要な部門は拡充すること、特権官僚の天下りをなくして利権と癒着構造に徹底的にメスを入れることです。 次に、各法案の反対理由です。 独立行政法人緑資源機構法案は、自然破壊や真の林業再生には役立たず、多大な浪費を生み出している大規模林道事業がそのまま引き継がれています。 一方、独立行政法人農畜産振興機構法案は、農畜産事業団と野菜供給安定基金が担ってきた生産者補給金交付、価格安定等の業務を独立行政法人に移行するものですが、本来、これらの業務は国が直接実施すべきものであり、独立行政法人化すべきではありません。 今後の年金制度の在り方として、他の年金制度の変質をもたらしかねない独立行政法人農業者年金基金法案。今後、採算性重視で任意保険料の引上げや事業の撤退も予想される農林漁業信用基金法案。また、農業技術研究機構は、二〇〇一年に農水省の試験研究機関が特定独立行政法人化されたときに、横並びで各地の農水省の農業試験場をまとめて特定独立行政法人化したものです。今回の一部改正法案で、二〇〇五年以降、非国家公務員化を打ち出していることは決して認められません。水産総合研究センター法も同様の問題を抱えており、いずれも賛成できません。 また、国民の大きな批判が集中している特権官僚の天下りに何らの規制が掛けられていないことも重大です。 日本共産党は、国民の期待する真の特殊法人改革に向けて今後も全力を尽くすことを表明し、反対討論を終わります。
○委員長(三浦一水君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより順次六案の採決に入ります。 独立行政法人農畜産業振興機構法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人農業者年金基金法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人農林漁業信用基金法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人農業技術研究機構法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人緑資源機構法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人水産総合研究センター法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、和田君から発言を求められておりますので、これを許します。和田ひろ子君。
○和田ひろ子君 私は、ただいま可決されました独立行政法人農畜産業振興機構法案外五案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人農畜産業振興機構法案等六法律案に対する附帯決議(案) 政府は、右各法律の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 特殊法人等の独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が充分発揮されるよう、本法の趣旨を徹底し、その運用に万全を期すること。 二 独立行政法人への移行後においても、民間に委ねられるものは民間に委ねるなど、事務・事業や組織の見直しを行い、法人運営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。 三 独立行政法人の長の選任においては、当該分野に造詣の深い適切な人材を広く内外から起用するよう充分配慮すること。その他の役員の選任についても、同様とすること。 四 独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人及び役員の業務の実績を的確かつ厳格に反映させること。また、主務大臣は、独立行政法人の役職員の報酬及び退職手当の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役員と比較ができる形で分かりやすく公表し、国民の理解を得るよう努めること。 五 独立行政法人が所期の成果を挙げるためには、的確で厳正な業績評価が重要である。このため、明確かつ具体的な中期目標や評価基準を設定することとし、また、公正で客観性のある厳格な評価を確保するよう、評価者の人事及び評価の方法には細心の配慮を払うこと。 六 独立行政法人等への移行に当たっては、これまで維持されてきた当該特殊法人等の職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に配慮すること。 右決議する。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(三浦一水君) ただいま和田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三浦一水君) 多数と認めます。よって、和田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、大島農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。大島農林水産大臣。
○国務大臣(大島理森君) ただいま法案を御可決いただき、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、今後最善の努力をいたしてまいります。
○委員長(三浦一水君) なお、六案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三浦一水君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(三浦一水君) 農水産業協同組合貯金保険法及び農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。大島農林水産大臣。
○国務大臣(大島理森君) 農水産業協同組合貯金保険法及び農水産業協同組合の再生手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 農漁協系統の信用事業のセーフティーネットにつきましては、従来から他の金融機関のセーフティーネットである預金保険制度と同様の農水産業協同組合貯金保険制度を設けているところであります。今後とも農漁協系統の信用事業が我が国金融システムの一員として適切な運営を行っていくためには、そのセーフティーネットについて他の金融機関と同様の整備を図ることが必要であります。 このため、預金保険制度の見直しに合わせて、農水産業協同組合貯金保険制度についてこれと同様の見直しを行うこととし、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な内容を御説明申し上げます。 第一に、為替取引等に用いられ、かつ要求払い・無利息である貯金については、決済用貯金として農水産業協同組合の破綻時にその全額を保護することとしております。 第二に、農水産業協同組合が破綻前に依頼を受けた振り込み等の仕掛かり中の決済の結了を可能とするため、仕掛かり中の決済債務を全額保護することとしております。また、農水産業協同組合貯金保険機構が経営困難農水産業協同組合に対して決済債務の弁済のための資金を貸し付けることを可能とし、併せて決済債務の弁済や相殺を可能としております。 なお、流動性貯金は平成十七年三月末まで全額保護することとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(三浦一水君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十二分散会