内閣委員会 第7号
- 発言数
- 157 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/11/26
会議録
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国民生活センター法案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣官房内閣参事官井上進君、内閣府大臣官房長江利川毅君、同産業再生機構(仮称)設立準備室次長小手川大助君、同国民生活局長永谷安賢君、警察庁警備局長奥村萬壽雄君、外務省アジア大洋州局長田中均君、財務大臣官房審議官加藤治彦君、文部科学大臣官房審議官金森越哉君、厚生労働大臣官房審議官井口直樹君及び同新島良夫君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 独立行政法人国民生活センター法案を議題とし、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○亀井郁夫君 自由民主党の亀井でございます。 国民生活センター法の改正につきまして御質問を申し上げたいと思います。 BSE事件を契機にいたしまして、最近、消費者問題が非常に大きな問題になっておるわけでありますけれども、特に、生産者サイドに従来シフトしておった行政が、やはりもっと消費者サイドにシフトすべきだという形での動きが多いわけでございますけれども、そういう中で特に国民生活センターの果たす役割は大きいものがあるわけでございます。非常に地味ではありますけれども、消費者との接点として消費者行政に果たしてきた役割はそれなりに大きいものがあろうかと私は思うわけでございます。そういう観点から何点かお尋ねしたいと思うわけでございます。 まず最初に、国民生活センターの役割なり実情なりについてお尋ねしたいと思うんですけれども、特に最近、食品の表示問題あるいは迷惑メール問題等、いろんな問題が起こっておるわけでございまして、こうした消費者からの苦情というものが消費生活センターを通じて出されてきて、これが国民生活センターで集約されるというような形になっておるわけでございますけれども、その実情はどうなっているのか、第一点お尋ねしたい。 特にまた、こうした形で集められた情報というものをどのように処理していくか、対応していくかということもこれまた大事な問題でございます。特に、上がった情報を関係省庁に回していったり、あるいはまた消費者に戻していったり、いろんなことがあるわけでございますが、そうしたことについてどのような形で国民生活センターは役割を果たしているのか、局長の方から御説明願いたいと思います。
○政府参考人(永谷安賢君) 国民生活センターの正に基本的な機能でありますけれども、これは今、亀井先生おっしゃっておられましたように、全国四百六十三か所、都道府県、市町村でありますけれども、そこの消費生活センターとオンラインネットワークで結んである。それから全国二十か所の協力病院と連携してある。そういう形で消費生活に関する問題についての苦情相談あるいは危害情報等を収集する。その収集した情報について、いろんな分析でありますとか商品テストを行った上で、その結果を広く一般に情報提供するというのが基本的な役割であります。 その活動の一端について申し上げますと、まず消費者からの苦情相談でありますけれども、平成十三年度で消費者から寄せられました苦情相談件数というのは全体で六十二万五千件弱という形になっております。この件数自体はこの十年間で三・七倍に増加しているという実情になっております。 それから、苦情相談の中身につきまして簡単に申し上げますと、当然のことながら、商品でありますとかサービス自体が非常に高度化しておりまして、それに伴いまして相談苦情の中身も複雑多様化しているということであります。平成十三年度の実績で見ますと、一番多かったのが携帯電話のいわゆるワン切り、それから携帯電話に伴う不当請求などのいわゆる電話情報サービスに関するものが五万件強、それから多重債務とか金利、利息などのサラ金あるいはフリーローンに関するものが四万四千件強、それから、いわゆる資格士商法みたいなものが世上問題になっておりますけれども、そういう資格士講座についての電話勧誘でありますとか虚偽説明などの苦情が多くなっていると、これが二万一千件強であります。 そういう集めた情報をどういうふうに提供するかという情報の提供の仕方でありますけれども、正に消費者被害の未然防止でありますとかあるいは拡大防止の観点から、報道機関、それから定期的な出版物、それからインターネット等を媒介にしまして、消費者に対して、消費者被害の多発している販売方法でありますとか取引方法、それから商品、サービスの安全性とか危害事項、それから商品テストの結果等について情報提供を行っております。 それから、最後になりますけれども、関係省庁に対しましては、関係省庁からの求めに応じまして今申し上げましたような各種の情報を提供するということと、それから、より悪質な事業者等にかかわる苦情相談情報につきましては、関係省庁からの求めがあるなしにかかわらず、業務停止等の行政処分などの適切な措置を講ずるように関係省庁に対して言っていますし、それから情報提供を行っている、そういう実態にございます。
○亀井郁夫君 よく分かりました。 そういう意味では、国民生活センターは国民生活局と一体になって消費者問題に取り組んでいるというふうに言えるのではないか、非常に大事なセンターだと私は思います。そういう意味で、ここでの中枢的な機能というものを更にまた強めていく必要があるのではないかと思うわけであります。 そこの中で、私は特に大事だと思うのは教育の問題だと思うんですね。地方公共団体及びまた消費生活団体、いろんな団体がありますけれども、そういうところに対する教育だとか、あるいはまた消費生活センターの相談員のレベルの問題だとか、いろいろあります。 この前、仙台の消費生活センターへ参りまして女性の相談員ともいろいろ懇談いたしましたけれども、そういう人たちのレベルが結局一番問題になってくるということで、この人たちの教育の問題も非常に大事だなと思ったわけでございます。 ところが、国民生活センターの担当業務のところを読んでみますと、教育という言葉がどこにも出てこないわけであって、情報の収集だとか分析、研究という言葉はありますけれども、教育という言葉がないわけでありまして、そういう意味ではちょっとおかしいなと思うわけでございますが、なぜこの教育という言葉がこれまで落ちてきておったのか、そのことに対して不便を感じなかったのかどうか。そういう意味では実際の現場で苦労しておられる局長の方から、教育の問題についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(永谷安賢君) 教育の問題でありますけれども、先生御指摘のとおり、そこの重要性というのは私どもも全く認識を同じにしております。 それで、センター法の中で教育というのが位置付けられていないじゃないかという御指摘ございましたけれども、一応私ども、センターの情報提供という業務をメーンにやっているんですけれども、それに付随する業務という形で、今おっしゃった教育でありますとか研修事業を読んでいるということであります。そういう位置付け、センター法上の位置付けはそういうふうになっているということであります。 具体的に、じゃ教育研修事業ということで国民生活センターが何をやっているかということを申し上げますと、都道府県あるいは市町村の消費者問題担当の職員あるいは消費生活相談員に対して総合的、体系的な教育研修をやるとか、あるいは地方公共団体が消費者教育の講師を養成するんですけれども、それをセンターが地方公共団体に代わって講師の養成講座みたいなこともやるというようなことをやってきております。 これから独立行政法人化されるわけですけれども、その後におきまして主務大臣が独立行政法人が達成すべき業務運営に関する中期目標を定めるということになっておりますけれども、今、亀井先生がおっしゃいました視点等も踏まえて、正に全国の消費生活センターの中核センターとしての教育研修機能というのを適切に果たしていけるような形でその内容等についても考えていきたいというふうに思っております。
○亀井郁夫君 分かりました。これから、今、中期目標を掲げる中で教育問題を大事にしていきたいという局長のお話でございましたけれども、是非とも教育の問題を大事にしていきたいと思います。 次に、独立行政法人化に伴うところに絡んでどのように変わってくるのかということについてお尋ねしたいと思うんですけれども、そういう意味では、これからもどうあろうとも中枢機関として、また消費者との接点の窓口としての国民生活センターの役割は大きいわけでございますけれども、昨年の十二月の閣議決定では、相談活動については直接相談からだんだん経由相談、要するに間接的な相談の方に重点を移していくべきだということが書かれておるわけでありますけれども、これを余りやり過ぎますと国民生活センターが消費者から遠いところになってしまいやしないかということを懸念するわけでありまして、そういう意味では常に消費者との関係を緊密な連携を取りながらやっていくことが大事だと思いますので、この点についてどのように考えておられるのか。特に、いろいろな相談事の中で相談に来る人はその問題の解決をやはり求めてくるわけでありますから、それに対して話を聞くだけではなしに何かアクションを起こしてやらなきゃならないということがやはり大事なことだろうと私は思うわけであります。 そういう意味では、消費者保護の立場から、やはり裁判に行く前にいろいろとアクションを起こしてやる、言うなれば調停だとかあっせんだとか、調停委ということになるんでしょうかね、そういうような形で法的なことまで行かなくても事実上そうしたあっせんなり調停の仕事をして問題解決していくということをしないと、相談事があったら、文句があったら裁判を起こしなさいよと言ってそちらに振ってしまうんでは、私は、国民生活センターの役割というのは違うんではないかと思うわけでありますし、そういう意味で、あっせん、調停に似たような仕事を事実上やっていくべきだと私は思うんですけれども、そういうことについてどのようにお考えか、政務官の方にお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(木村隆秀君) ただいま先生御指摘いただきましたように、昨年の特殊法人等の整理合理化計画の中で、国民生活センターについて直接相談から経由相談にしていくということが決められたわけであります。 その中で、やはり先生御指摘、御懸念お持ちのように、消費者からの距離が遠くなってしまうのではないか、そういうものに対応するためにこの四月から消費者トラブルメール箱というものをインターネットを利用いたしまして設置をしたところでございます。既に二千件以上の情報が提供されておりまして、直接消費者からの情報を提供することも努力をいたしておりますし、先ほど局長が御答弁申し上げましたように、全国四百六十三あります消費生活センターからのいろんな情報も的確に把握しながら、国民のそのような相談に対応できていけるように情報収集を図っていきたいというふうに思っているところでございます。 それと、今あっせん、調停等々ももっと積極的にこれからこなしていくべきではないかということでございまして、いろいろと苦情内容も複雑、高度化しております。今、先生御懸念のいろんな研修機能を高めて、消費者の相談に的確に対応できるような研修も進めていかなきゃいかぬわけでありますけれども、それと同時に、やはり司法制度改革、今検討されておりますけれども、それと並行してあっせん、調停機能ができるようなことも行えないか、そんなことも併せて私ども検討してまいりたいと思っております。
○亀井郁夫君 是非ともこのあっせん、調停機能については真剣に取り組んでいただきたいと思います。ただ、簡単に弁護士さんに頼めばいいよと、こういうことになりますと金も掛かるということで、日本の場合はなかなかそれになじんでおりませんので、そういう意味で、裁判ということになる前に、実態上解決する手だてというものを考えていく。例えば、そういう情報を直接メーカー等に伝えていって、メーカー自身がこの問題に具体的に当たって処理していくというふうな形に指導していくということも大事だと私は思いますので、そういう形で是非とも中期目標の中にもそういう形を織り込んで指導していただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。 次には、国民生活センターの今後の財源の問題や人事の問題についてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、今度は独立行政法人化しますと、そこで独立してやりなさいという独立採算制の性格が強くなってくるだろうと思うんですけれども、しかし国民生活センターの場合にはなかなか独立採算でできない、やはり国の支援がなければできないだろうと私は思うんですね。教育の問題につきましても、高い授業料を取れば、教授料を取ればなかなか地方公共団体も受けに来てくれませんし、そういう意味ではなかなか簡単にはいかない点があろうかと思います。それでも高い金出しても来るような内容の教育をしなきゃいけないということはそうだと思いますけれども、一概には言いにくい点があるので、そういう意味では、財源措置について是非ともこれまで以上の力を入れていただかないといけないんじゃないかということが第一点。 それから、第二点は人事の問題ですけれども、今度、理事が五名から三名に減る、これはいいと思いますけれども、その三名の理事の構成ですけれども、今の理事の中には役所関係から来られた方やらあるいはマスコミ関係等の方がおられて、そしてプロパーの人が一人しかいないと聞いておりますけれども、数が減りましても、逆に国民生活センターの人たちが生きがいを持って、目標を持ってしっかり頑張っていくには、やはり将来は理事になれるんだという思いもやっぱりなきゃいけないと私は思います。そういう意味では、天下りと言ってはいけませんが、天下りで役所から来る人も必要かもしれませんけれども、しかしそれはできるだけ抑えていって、プロパーの人たちがどんどん希望を持って働けるような人事構成もしていただきたいなと思うんです。 そういう意味では、これについても十分な配慮が必要と思いますけれども、こうした財政面、人事面については、その元締である大臣にひとつお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 亀井委員から財源措置と役員の構成についてのお尋ねがありました。正にこれは金と人の問題でありまして、組織を運営するに当たっての根幹にかかわる極めて重要な問題であるというふうに思います。 言うまでもありませんけれども、独立行政法人としては独立して採算性を考えて、金、コストの無駄を省くという努力を大いにしてもらわなければいけない。しかしながら、これは明らかに採算性がすべてという組織ではあり得ないわけでありまして、だからこそ株式会社ではない形になっているわけであります。必ずしも採算性だけで動くものではない。政府は、独立行政法人の業務の財源に充てるために必要な金額を交付する旨がしたがってその通則法にも明確に書かれているわけであります。これは言わば政策的重要性をどのように認識するかという問題でありますので、我々としては、引き続き必要な財源を是非講じていきたいと、財源措置を講じていきたいというふうに考えている次第であります。 また、その役員についてでありますけれども、これは委員御承知のように、理事長についてはこれは主務大臣、この場合は内閣総理大臣でありますが、理事長については主務大臣が任命いたします。 理事については、理事長がそれぞれその独立行政法人に関して高度な知識、経験を有する者の中から任命するということになっている。独立行政法人においては、言わばそのトップの自由裁量といいますか、自由な裁量権を与えることによってきちっとした経営メカニズムを働かせようということでありますから、理事の任命に関しては理事長に正に適材適所で適切な人材を登用していただくというのがやはり重要な基本になっていこうかと思います。 ただ、正に委員御指摘のように、一般論としては、そこで働いている人たちが頑張って頑張って働いて、それによって更に上のポジションに就けるようになるという、そういう働くインセンティブというのは私は大変重要だと思いますので、これは事前に想定されるものではありませんが、結果的にそういう人たちの努力が報われてプロパーの役員が誕生してくるというのは、これは私は好ましいことであると思っております。是非そのような形に運営されていくことを期待している次第でございます。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 大臣、是非とも財政面、人事面について十分な配慮をしていただきまして、やはり消費者との接点としての役割を国民生活センターが果たしていけるようにお願いしたいと思います。 この次にお尋ねしたいのは消費者保護基本法の問題でありますけれども、最近の消費生活そのものがIT等でいろいろ複雑になってきておりまして、先ほど話がありましたように、局長から話がございましたように、たくさんの問題が生じておるわけでございまして、そういう意味では、消費者保護基本法ができたのが四十年前でございますから、四十年前の状況をちょっと振り返ってみますと、そういう意味では今のようなことは全く想像もできなかったような状況でございます。 そういう意味では、ここで消費者保護基本法を見直すべきではないかということが議論され始めたわけでございまして、国民生活審議会でもこのことが議論されておりまして、早期に直してほしいという要望も出ておるわけでございます。 その中で、これまでは消費者というのは弱い立場だという観点で、基本法も保護基本法という格好ですね。消費者を守ろう、守ってやろうという基本法なんですが、これからは必ずしもそういう立場ではなしに、消費者に正しい情報をたくさん提供し、そして妥当な、全うな判断を消費者がして、そして経済活動に参画していくということで、消費者が大きな役割を担っているということだと私は思うわけでございます。 景気についても、今は非常に竹中大臣御苦労しておられますけれども、やはり一般の消費動向が大きな問題でありまして、個人消費がどんどん出てくればもう本当に景気なんかすぐ良くなるんですけれども、みんな使わないで、貯金、貯金で使わないから非常に問題なので、そういう意味では消費者問題についてちゃんと取り組んでいく必要があると思うんですね。 そういう意味で、消費者のそうした権利なり、また責任なり、そういうものを明確にする形でこの基本法というものを考えていく必要があると私は思いますけれども、こうした問題に対する担当大臣としてのお考えをお聞かせ願えれば有り難いと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 亀井委員御指摘のように、消費者保護基本法の改正は日本の経済社会の今後の在り方を考える上でも極めて重要な政策的な問題、イシューであるというふうに思っております。 今年の十二月にこれ国民生活審議会で中間取りまとめを正に行うことになっておりまして、来年五月には最終取りまとめを行いたい。正に昭和四十三年に制定されて以来三十五年たっているわけでありますが、その間の時代変化を織り込んだ非常にきちっとしたものにしていかなければいけないという強い問題意識を持っております。 何よりもやはり、我々の所得水準が上がって私たちの消費が多様化していく、しかし多様化していけばいくほどその消費に対する専門的な知識が必要になって、売手と買手の間で圧倒的な、何といいますか情報量の格差が生じてくる。そういう中では、やはり消費者の立場というのはしっかりと保護されなければいけないんですが、しかし、単にこれは保護される主体ということではもう解決できない問題になっていて、消費者自身が非常に能動的に行動して自立的なといいますか、正に一般論で言えば賢く行動できる消費者になっていけるような環境、これを政府として作っていかなければいけないということだと思います。 この状況は、私はかねがね思っているんですが、消費者の問題というのは、ちょっとオーバーに聞こえるかもしれませんが、民主主義の問題と私はほとんど同じ問題なんだと思います。国民が十分な情報を与えられていて、その中で自由に選択することによって民主主義政治というのは活力を生んでいくし、同じように、経済、消費生活についても同じようなことが言えるのではないかというふうに思います。能動的にかつ主体的に行動できる消費者、それが正に消費者の権利であり、同時に求められる社会的役割であるというふうに思っております。 そうした観点から、先ほど申し上げましたように、国民生活審議会において、この消費者保護基本法の今中間取りまとめの重要な状況、それで半年足らずで最終取りまとめになりますので、御指摘のような問題意識、正に明確化するような形でこの法案の見直しを進めたいというふうに思っております。
○亀井郁夫君 是非とも来年のまとめまでにしっかり検討していただきまして、いい消費者保護基本法を作っていただくようにお願いしたいと思います。 いろいろとお尋ねしてまいりましたけれども、消費について、サービスについては供給するサイドとそれから受けるサイドとの情報量というのはやっぱり差があるわけでございまして、そういう意味ではいろいろな問題が起きてきておる実態でありまして、そういう意味では、その間を埋めていくのも消費者政策の大事な課題だろうと私は思うし、その役割をしているのが国民生活センターだろうと思います。 今、大臣がおっしゃったように、消費者が賢い消費者としてどんどん積極的に活動してくれるということになると日本の経済もどんどん活性化してくるだろうと思うわけでありまして、そういう意味では景気対策の大きな一環としてこういった問題も取り上げていただきたいと思うわけでございますけれども、そういう意味で、国民生活センターの果たす役割、これまで質問させていただきましたけれども、情報の問題、分析の問題あるいは教育の問題等あるわけでありますけれども、これについて、最後に大臣の国民生活センターの育成についての基本的な考えなり方針なりをお聞かせ願いたいと思うわけであります。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほども申し上げましたが、本当に消費生活のありようはこの数十年で、特にこの数年の間でも様変わりになってきていると思います。 我々は、やはり消費者としてだれもが快適な消費生活を送りたいと、そのために一生懸命働いてもいるわけでありますけれども、その中で、商品の選択そのものが、実はある意味でぜいたくな選択をしているように見えて大変難しい選択をしなければならない状況になっている。そういう多様化、複雑化の中で情報格差が拡大する中で、この国民生活センターが果たさなければならない役割というのはますます重要になってきているというふうに感じるわけであります。 先ほど局長からも答弁がありましたように、この消費生活センター、全国の消費生活センターでありますけれども、寄せられる苦情相談は十年間に何と三・七倍になった。これを受けて今我々はこの国民生活センターの独法化を行おうとしているわけでありますから、この新しい独立行政法人がこういう非常に激変する環境の中で更に新しい積極的な役割を担えるように、是非ともその環境を整備していきたいというふうに思っております。 消費者被害の未然防止、拡大防止の観点から、消費者に様々な情報提供を行うこと、さらに全国の消費生活センターの中核機関として消費者からの苦情相談の適切な処理を図ること、そういった大きな、非常に重要な役割を担っているというふうに思います。 このような観点から、その機能が十分に発揮されるように適切な対処を是非してまいりたいというふうに思っております。
○亀井郁夫君 ありがとうございました。 最後になりますけれども、一言お願いして終わりにしたいと思いますけれども、国民生活局を中心にして、国民生活審議会等で、例えば今問題になりました消費者問題あるいは企業の自主行動基準の問題、あるいはまた食の安全問題等、我々の生活に非常に密接した問題を取り上げて頑張っていただいていることは私も承知しておるわけでございますけれども、大臣も経済財政さらには金融問題と、大変忙しくて大変だろうと思いますけれども、こうした国民生活に密着した問題についても、できるだけ時間を割いてやっていただいて相談に乗ってやっていただきたいと思いますし、また、優秀な政務官もおられますから、政務官もしっかり活用してもらって、よろしくお願いしたいと思います。 これをもって終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として岩佐恵美さんが選任されました。 ─────────────
○川橋幸子君 民主党・新緑風会の川橋幸子でございます。 まず、国民生活センター法案についてお伺いいたします。基本的には、民主党はこの法案について賛成でございます。独立行政法人化をしてそれが消費者行政の進展に寄与するならばという、こういう条件付でございます。 過日、本会議で私のお隣に座っておられる同僚議員の岡崎トミ子さんが、特殊法人改革をやって独立行政法人を作って、その後に独立行政法人改革をしなければならないというような笑えない笑い話にならないようにと質問させていただきましたが、その言葉が象徴的に民主党の立場を表しているかと思っております。単なる看板掛け替えに終わってもらっては困るというのが私どもの認識でございます。 さて、それで質問に移らせていただきますが、もうトップバッターに立たれました同僚の亀井議員の質問とかなり重複するかも分かりませんけれども、改めて民主党としても伺わせていただきます。 今回、法律の仕組みはそう変わらないわけですね。業務の内容も変わらない。実際に運用面でどのように改善といいますか、改革していくかということが去年の十二月の閣議決定の整理合理化計画の中でうたわれたわけでございます。直接相談を段階的に縮小していく、そして国民生活センターはむしろ各地の消費生活センターの扱った相談の経由相談をより高度に専門的に解決していくんだというようなことがうたわれているわけでございます。 まず、直接相談を段階的に縮小して経由相談の方に重点化していくというお話でございますが、相談実績を拝見しますと、なかなかそのような状況にはなっていないのではないかと考えるわけでございます。でも、整理合理化計画の中ではそのような府としての姿勢を示されたわけでございますけれども、そうした経由相談への現段階における特化の是非と、それから、それはそう急ぐことではないにしても段階的に縮小したいという、そういう方針のようでいらっしゃいますので、その段階的に縮小するというテンポについてお伺いさせていただきます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のとおり、その相談業務というのは大変重要な消費者行政の中でもものであるというふうに私も思っております。 国民生活センターでは、消費者から直接苦情相談を受け、その処理をしたがって行ってきたわけでありますけれども、その一方で消費者からの苦情相談の大半は現実に住民に身近な行政主体である市町村や都道府県の消費生活センターにおいて受付と処理が行われているというのが実態でもございます。 行政改革のやはり基本的な考え方としては重複行政を避けるということ、それとそれぞれの比較優位にやはり特化していくということが大変重要だと思っております。生活に身近なところでの相談はできるだけ身近な市町村や都道府県の消費生活センターにおいて受けていただいて、一方でさらに、例えば最近でありますとインターネット関連の苦情でありますとか、さらには非常に特殊な金融関連のものでありますとか、やはり相当専門的な知識を要するものがこれは増えていますので、そういうものについては、これは経由相談等々の形でここの国民生活センターが専門家を育てながらやはり特化していくというのが正に求められている形なのではないかというふうに思います。 その意味で、その経由相談への特化、それと段階的な移行というのを掲げているわけでありますが、川橋委員お尋ねの、その段階的というのは一体どの程度なのかということに関しては、これは実態を見ながらやはり慎重にやっていく必要があるのではないかというふうに思っております。 この平成十四年度におきましては、直接相談の処理件数を八千件から四千件に半減するというめどでいろんな業務を行っておりますけれども、最終的にその後どのように直接相談を縮小、廃止していくのかというようなことにつきましては、各地の消費生活センターの相談処理に与える影響等々も見極めながら、これはやはり現実的に判断をしていく必要があるというふうに思っております。 今申し上げましたいわゆる役割分担の明確化という意味での方向性の問題、これはしっかりと見極めたい、しかしそのテンポについては非常に現実的に状況を見極めながら行っていきたいというふうに考えております。
○川橋幸子君 今年の実績の数字を四月から九月末までの受付分ということで伺いましたら、確かに去年、二〇〇一年までの様子と直接相談、経由相談のウエートががらっと変わっているわけですね、直接相談が六割で、経由相談が四割。しかし、その前までは四分の三が直接相談で、四分の一だけが経由相談と。これはやっぱりそのように指導されたのでしょうか。つまり、直接相談を断られるということをしていらっしゃるんでしょうか。 〔委員長退席、理事長谷川清君着席〕
○政府参考人(永谷安賢君) まず、受け付けされた件数、全体で先ほど私、平成十三年度で六十二万件強あるという言い方をしましたけれども、そのうち国民生活センターが受け付けている相談件数というのが平成十三年度で九千二百九十九件ございます。その九千二百九十九件のうち、経由相談が四分の一の二千三百十二件、残りが直接相談ということになっております。 直接相談を減らすようにセンターに対して指導をしてきているかというお尋ねでありましたけれども、先ほど大臣からも答弁しましたように、平成十四年度については、予算上、それまで想定していた、前年度までに想定していた直接相談件数をほぼ半減するような形で想定していると、そういう事実はあります。 ただ、これは相談をされる方の側から立ちますと、消費生活センターであろうがあるいは国民生活センターであろうが、どこでも答えが返ってくればいいわけですよね。したがって、国民生活センターに問い合わせがあったやつについて、私どもそれ、もう業務半減することになりましたからといって地方の方にたらい回しするというようなわけにもなかなかいけないものですから、厳密な意味でそういう直接相談を減らせという指導をやっているかといったら、そこはある種非常にあいまいな世界ではないかな、それが実態に近いんじゃないかなというふうに思います。
○川橋幸子君 私も、そのようなあいまいといいますか、むしろ消費者のニーズに合わせてセンターが仕事をしてくださるということであれば、無理にお断りすることはない。 次の質問とも絡みますけれども、やはりその地方の消費生活センターが一体どのぐらい整備されてきているのか、あるいはもしNPOにこの役割を期待すると、中長期の課題があるとしても現実NPOが消費生活のこの分野においてどのぐらい成熟したNPOが育ってきているのか、それから、地方と国とのネットワーク、あるいはNPO、NGO入れた全体的なネットワーク、こういうネットワーキングがどれだけできているかによって状況は違うと思うんですね。 そういう状況が整うようにやっていくのが消費者行政の国の役割だとすると、直接相談ですからお受けできません、あなたはここに電話してくださいというのは全然適当ではない、不適当だと思うわけでございます。そこのところは段階的に、まず相談ニーズに的確に適合するというそちらの姿勢を優先していただきたいと思いますが。 さてそれで、今申し上げたようなことで次の質問に関連いたしますので入りますが、移ってまいりますけれども、まず、地方の消費生活センターというのがどれぐらい整備されているのでしょうか。まずここだけお伺いします。
○政府参考人(永谷安賢君) これ、先ほども亀井先生のお問い合わせに対してお答えしましたけれども、都道府県それから市町村、これ政令指定都市とかを含みますけれども、が設置しております消費生活センターの設置数でありますけれども、平成十四年四月一日現在で四百六十三か所であります。この数を五年前の平成九年、これは平成九年当時四百九か所だったんですけれども、それと比べまして、五十四か所、一三・二%、率にしますと一三・二%の増加ということになっております。
○川橋幸子君 五年前に比べて一二%というのは、どの程度評価するのかという一つ私はあると思います。 四百六十三か所、都道府県は漏れなく、複数置いてある県があると。政令指定都市も財政力からいって置けるでしょう。しかし、市町村になりますと二百八十というこういう数字が報告されているわけですね。今、市町村合併が進んでいますから自治体の数は減っているのかも分かりませんけれども、全国、大臣幾つあると思われますか。三千を超える自治体があるわけでございます。ですから、地方の消費生活センターが整備されたと言われるような状況には私はまだ立ち至っていないんじゃないかと思います。 さらに、加えまして都道府県の消費者行政の関係の予算というのが年々削減の状況にあるわけですね。相談件数は伸びているけれども予算が減ってきていると。これは内閣府で調査なさった結果ですので、御紹介しなくてももちろんお分かり、大臣も御存じのことだろうと思います。 去年のちょうど今ごろですか、日経新聞の記事によりますと、大阪府は消費生活センターの相談業務をNPOに委託した、神奈川県は消費生活センターの統廃合を行ったということで、大都市といえども、この不況の中で地方自治体の財政が厳しくなってくると、切りやすいところはこういうところということになるわけでございます。内閣府国民生活局の職員の方のコメントとして、消費者行政は逆風にさらされているというコメントがこの日経新聞で紹介されています。私もそういうことだろうなと思うわけでございます。痛みではないかと思うわけでございます。 一つ、そうした消費者センターの相談業務をNPOに委託というその大阪のやり方という、トライアルというのが今後いい方向に行くのかどうかということはあると思います。 まず、NPOが担う役割ということは、衆議院の特別委員会の議論の中でも竹中大臣は期待するということをお答えになっていらっしゃると思いますが、NPOというのはどれだけ現状においてこうした消費者行政の分野において力を付けていて、また、これがどうこれから発展していくのか。思い切った画期的なNPO税制でも実現いたしますとよろしいかと思いますが、大臣はどんな御認識でいらっしゃいますか。
○政府参考人(永谷安賢君) もうこれ、先生よく御案内のとおり、NPOについて、非常に財政的な基盤が弱いものですから、そこを少しでも側面からサポートするということで、今税制改正要求等もさせていただいているところであります。 先生がおっしゃるように、その大阪府の方式、NPOに業務を委託する。たまたま大阪の場合には委託できるほどのNPOがあったという要因も多分あるんだろうと思います。私どもは別途NPOの方の実務をさせていただいておりますけれども、これももう先生よく御案内のとおり、今、日本全国で八千を超える法人格を取ったNPO法人というのが存在しているという状況にあります。そういう中にはこの種の消費者問題とか何かに対応するというNPOもございます。 ただ、これもどこがどうという具体的な話じゃなくて一般論として申し上げますと、さすがにやっぱりこれぐらい数が増えてきますと、私、いつもこういう場で申し上げているんですけれども、質的にはかなり劣化してきているNPOも見受けられるという状況にあります。そこいらを、政府が余り余計な口出しをするんじゃなくて、NPO自体の競争の中である種の均衡状態みたいなのが作られて、いわゆるいいNPOというのがたくさん出てくる。これは、NPO法の法改正の中でも、この種の業務を一つ新しく追加するということが今、議員立法で検討されているようですけれども、そこもある種の側面支援の材料にはなるんだろうと思いますけれども、そういう形で、ある種のいいNPOがたくさん出てくるというのがとっても必要なんじゃないかなという気がしております。
○川橋幸子君 そういう意味で、もう何回も大臣に同じことを申し上げていますので耳たこかも分かりませんけれども、やはり事業委託よりもむしろ体力のある、それから本当に、何というんでしょうか、自主的、自発的に市民参加でもって伸びていくNPO、それが伸びる基盤を整備することが今回の税制改革だと思いますが、それでは、もう手を挙げていらっしゃいますので、大臣の御決意をもう一度お願いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 以前もこの場でお話をさせていただいたと思いますが、その意味では思いは本当に同じでございます。 私自身、海外で住んだ、アメリカで住んだときに非常に印象に残ったものとしてコンシューマーズレポートというのがありました。これの発行主体はちょっと、正確にはどのような主体なのかはともかく、広い意味でのいわゆる民間非営利の団体がやっていると。それがもうアメリカの消費生活の中に圧倒的な存在感を持っていて、これは苦情に当たるものから非常に細かな商品の比較に至るまで非常に幅広い活動をそこが行っていると。そういうものがどうして、やはりこれは成熟した市民社会の私は重要なインフラだと思うんですが、どうして日本にないのかということについては、いろいろ私もそれ以来考えております。 やはり、御指摘のように、重要な一つのポイントは税制であるというふうに思います。我々内閣府としては、これは要求する立場から、このNPO税制の改革について非常に思い切った改革をずっと要求をし続けておりまして、この点については、言わば内閣の基本方針である骨太の方針等々でもこの重要性というのは指摘しておりますので、是非とも力を入れてこの改革を続けていきたいと思います。 先ほどから委員御懸念の、やはりその特化はある程度必要かもしれないけれども、国民生活センターがやはり果たしている役割は大きくて、まだ地方のセンターとかNPOとかは十分に育っていないではないかと、もうそれが正に委員の御指摘なのだと思います。 〔理事長谷川清君退席、委員長着席〕 我々としては、これ、今やはり、これから何年か、数年掛けて非常に大きな全体としての仕組みの作り替えをしなければいけないのだと思います。 例えばですけれども、国から地方への税源移譲というようなものに本格的に取り組みます。この税源移譲の中で、やはり納税者に身近な消費者センターのようなものにもっとお金を使おうというような意識が当然のことながら地方で私は出てくるというふうに思う。だから、それは一見時間が掛かるけれども、やはりそういうことの合わせ技でやっていかなければいけない。それと、認定NPO法人の税制の改革、そういうものを総合的にやっていく。 先ほど、全体の様子を見ながら例えば段階的に縮小というふうに申し上げましたけれども、その地方の財政基盤の確立でありますとかNPO税制とか、そういうものも含めて是非トータルで、これは正に内閣府がやっているというのはそういう意味で非常に大きなメリットだと思っております。是非ともそういう総合的な観点の中で、全体としての消費者行政といいますか、その消費者の厚生が高まるような措置に結び付けていきたいというふうに思っています。
○川橋幸子君 ありがとうございました。 そのような哲学、方針というのが私は地域の活性化にもなり、あるいはデフレ対策にもなる、このような認識を持っております。 さて、それでもう一問伺いたいのですが、やはり国と地方、公の部分ですね、それとNPOなどの民間というのがネットワーキングされて情報を共有する、先ほど、教えるんじゃなくて、むしろそれぞれの消費者に的確な情報が届くことによって自己責任が全うできる、そういう環境を作ることが必要だとおっしゃったわけでございますから、そういうものは、このインターネットの時代にはネットワーキングということを心掛けるということがいい戦略ではないかと思うわけでございます。 そこで、六十二万件の、PIO—NETというんですか、これは質問を取りに来られました事務方の方に聞きましたら、一般からアクセスできるものではないというようなことが伺えました、相談者のプライバシーもあるしということで。プライバシーの点はそれは保護して、大変重要な、留意を、注意をしなければいけないんですが、情報を共有するということでしたら、むしろこれはだれもがアクセスできるような、NPOもアクセスできる、あるいは一個人も意識のある方々だったらアクセスできる、そして危険情報を早く発見できる、そのセンサーの役割を果たすということであったら、このPIO—NETというのは公の部分だけで独占するものではないような感じがいたしますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) 消費者の方が地方のセンター、地方の消費生活センターに苦情とかを持ち込むわけですね。そうしますと、そこで地方の消費生活センターの職員の方がそれを受け付けられて、調査票みたいなものに記入して、それをセンターの本部に置いてあるホストコンピューターに送信する、取りあえずはそういうシステムなわけですね。そこの蓄積した情報を公的に独占するんじゃなくて、だれもが使えるようにすべきじゃないかという御指摘であります。そこはある種、一般論としては御指摘のとおりなんだろうと思います。 ただ、いずれにしましても、もうこれは御案内のとおり、ある種、個人のプライバシーにかかわるような情報とかいうのもありますし、それから場合によっては、事業者にとってはそれでもって市場から淘汰されちゃうみたいな、そういう情報が含まれる場合もあるということであります。これは、地方の消費生活センターというのは地方自治体の行政機関なわけですね。地方自治体で集めた情報を国が勝手に独断的に使うことはできない。 したがいまして、私どもは、今、国民生活センターとも御相談し、国センから、地方の消費生活センターとも相談しながら、そうやって蓄積した情報の開示というのをどこまでできるかというのを今検討させていただいているということであります。 ただ、先ほども申し上げましたように、いずれにしても、基本的な方向としては、極力みんなで、特に危害情報とか、そういうものはシェアして被害の未然防止とかいうようなことを図っていかなきゃいけないというふうに認識しております。
○川橋幸子君 ある種、国民生活センターは、そうした個別情報のプライバシーの部分あるいは企業秘密の部分、これは留意するにしても、一般化、抽象化したシンクタンク機能を持つべきだと思いますので、そちらの方に力を注いでいただきたいという要望をさせていただきます。 先ほども質問がございましたが、次の質問に移りますが、予算、職員数はどうなるのかということでございます。こういう状況でございますので、予算、職員数、減らすことはなく、むしろ伸ばしてほしいと、それぐらいの状況ではないかと思いますが、余り具体的に数字がどうこうという話でもございませんので、大臣から一言で、今後の行政の推進について、これはもう人員と予算が、これが何よりのリソースでございますので、その確保についての決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 財源措置につきましては、先ほど申し上げましたけれども、通則法の四十六条で業務の財源に充てるために必要な金額を交付するということになっているわけであります。もちろん国民生活センターについても引き続きこうした必要な財源措置を講じていく、これは当然のことであります。我々としては、もちろん政策的な重要性にかんがみて、可能な限りこれはしっかりとやっていきたいという決意を持っております。 職員数でありますけれども、平成十四年度末の定員は百二十七名ということになっておりますけれども、これをどうするかというのは、正にこれは新しい長の裁量にゆだねられる問題である、これは独立行政法人の基本原則であると思います。 ただ、設立時においては特殊法人の職員数を独立行政法人に継承するということを予定しておりまして、そこを出発点として、できるだけ人を効率的に配備しながら最大の成果を上げるというように是非新しい長には努めていただきたいというふうに思っております。
○川橋幸子君 それでは、今度は役員の問題でございますが、理事長、理事含めて、これは会長が一人減になって理事が二名減になってということでございますね。 そこで、まず非常に大きなかぎを握る理事長ポストでございますが、従来、国の特殊法人の中で、会長といいますかトップに女性がおられるというのは非常に少ないんですよね。現在、有馬真喜子さん、この方は地方の、神奈川でもって地方の行政も知り、なお、NGOとして大変、横浜女性フォーラムというような、パイオニア的な役割を持つセンターも経験され、地方の経験、民間の経験、おありの方が会長職にいらっしゃるわけですね。 私の記憶が間違っていなければ、有賀美智子さん、かつてこのセンターに携わっていらっしゃいませんでしたでしょうか。違いますか。
○政府参考人(永谷安賢君) 有馬会長でありますか。
○川橋幸子君 有賀美智子さん。違いますでしょうか。──済みません、結構です。 記憶の不確かなことを申し上げて恐縮ですが、このポストは女性でねばならぬということはございませんけれども、今の消費者行政の人材、消費者問題に対する知識、経験を、ノウハウを持っているのはむしろ女性だと思います。理事長は女性がふさわしいのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 長は、これは主務大臣が任命する、内閣総理大臣が任命するということでありまして、私に任命権があるわけではないのでありますけれども、言うまでもありませんけれども、消費に、こうした問題に関して、あくまで一般論で申し上げれば、女性の方々の中にそういう優れた人材がいらっしゃるというのは私もそのとおりであると思います。 もちろんこれは適材適所でありますから、様々な要因を考慮して内閣総理大臣が任命されることになると思いますけれども、結果として、これは今後ずっとこの行政が続いていく中で、女性が非常に高い地位で、こういうところで活躍されるということを私自身は個人的には非常に強く期待をしております。
○川橋幸子君 それから、先ほどもお話がございましたけれども、天下りというんでしょうか、役人の方の第二の就職先という、そういうポスト確保のための人事というのは減らすべきだと思いますので、多分そのように努力してくださると思いますので要望だけにとどめまして、次の役員報酬についてお伺いさせていただきたいと思います。 もう内閣府所管の独立行政法人、先行二法人ですか、あるわけでございますけれども、今回、この国民生活センターの場合の役員報酬というのはどんなお考えになるのでしょうか。横並びになるのでございますか。考え方を教えてください。
○政府参考人(永谷安賢君) これ、先生御案内のとおりでありまして、通則法でその独法化法人の役員の報酬とか退職金というのは決められております。 ここでちょっとおさらいだけしておきますと、まず役員の業績を考慮するというのが一つの原則であります。それから二つ目には、その支給の基準を定めて公表するということであります。それから三つ目には、その支給の基準が社会一般の情勢に適合しているかどうかについて評価委員会が意見を述べるというのが三つ目の原則であります。 こういう一般的な原則を踏まえて、国民生活センターの役員の給与でありますとか退職金についても適正な水準にしていくつもりであります。
○川橋幸子君 資料によりますと、国立公文書館と駐留軍等労働者労務管理機構、この先行二法人の理事長さんのお給料は、これは月額ですね、月額百十万六千円という全く同額になっているんですよ。 今の考え方で、当初は横並びでも仕方がないとしても、これ一つアイデアでございますけれども、各法人によって随分これ業務内容が違うわけですね。例えば、例がおかしいですけれども、今、私ども国会議員は秘書給与の問題で様々な指摘が、国民の側から非難もございます。ところが、議員の個人の活動というのは、こういう消費者問題に熱心な人、それから別の、防衛、安保に熱心な人等々あるとすると、秘書も適材適所の人を雇って総額制にすればいいじゃないかという、こういう話があるわけでございますけれども、こういう国民生活センターなんというのは、本当に得意分野、どうもその役所のマネジメントだけの横並びで決まっていくものとはちょっと違うんじゃないかという気がしますが、一つのアイデアとして、大臣のお考えを伺いたいと思いますが、どうでしょうか。 余りこんな質問を、通告していなかったんですけれども、流れでございますので、大臣から伺いたいと思いますが。
○委員長(小川敏夫君) じゃ、局長、答弁して、その後、大臣、一言。
○政府参考人(永谷安賢君) これも先生御案内のとおり、独立行政法人の役員とか職員の給与とか退職金とかいうのは、そのほかの独立行政法人と比較できる形で公表するということ、そういう原則がありますから、みんな一律で横並びでどうこうとか、そういうことも、これからなかなかそういうこともできない状況になっていくんじゃないかなというふうに思います。 それから、御参考までに申し上げますと、今、国の特殊法人というのを五段階ぐらいに分けて考えてみますと、今の国民生活センターの理事長の給与というのは下から二番目のランクに入ると、そういうような仕分になっております。
○川橋幸子君 流れで。
○国務大臣(竹中平蔵君) 流れで。基本的には、こういう独立行政法人のトップの給与水準というのは、どういう水準になったら国民の皆さんも納得するだろうし、それで一方でいい人材が集まるだろうかという、やっぱりその根本問題なんだと思うんですね。 例えば、これは、この政策は今の日本国政府にとってこの分野の政策、例えば消費者行政は極めて重要であるという大きな政治決定があって、そのためにはどうしてもこの人に来ていただきたい。しかし、この人に来ていただくためには、この方というのは恐らくいろんなところにオファーがあって、非常に給与が高いかもしれない。そういうときにはある程度の柔軟性を持てるようにするというのはやっぱりこれは必要であって、それが独立行政法人としての一つのメリットなのだと思います。 結果的に、委員御指摘のは、そういった点も踏まえて総額管理のようなものができないかということだと思うんですが、私は、人件費の総額管理ということではありませんが、必要な財政措置を講じるという中で、これはやはりバジェット、予算でありますから、結果としてその総額の管理というものが私はある程度、事後的には行われてくるのではないのかなというふうに思っております。総額で管理するということを決めてしまうと、またそのデメリットもあるように思われますし、そこは主務大臣が任命して、ルールを適正に作ってやはり柔軟にやっていくという余地を残すのも私は一つの賢いやり方なのではないかと思います。
○川橋幸子君 少し本筋から離れたかもしれませんけれども、将来の独立行政法人の自由度、裁量度というのを考えて、特に私はこの国民生活センターについては、従来、会長は非常勤で月額わずか十五万六千円で随分シンボリックな役割を果たしていただいて、PR効果も果たしていただいて貢献されたんだと思うんですね。そういう役割が今度、理事長になって、横並びでもってマネジメントの行政評価ということになっていくと、逆に言うと、国民生活センターのいいところ、特徴点が失われているようなことが危惧されたものですから、そういうところの自由度、裁量度というのはこれからの問題としてお考えいただきたいなということを一言申し上げたのでございます。 さて、その次に、独立行政法人につきましては、今度は評価委員会が事後評価をするということになっていくわけでございますが、既に先行二法人があるものですから、内閣府の中でも評価委員会が設けられ、それぞれの独立行政法人を担当する分科会というのがあるわけでございます。しかし、これを拝見いたしますと、評価委員会本委員会の七名中、女性の方はたった一人なんですよね。男女共同参画会議が女性の登用について国としての努力義務目標を掲げておられて、近いうちに三割達成というようなことが言われているわけでございますけれども、おひざ元の内閣府の独立行政法人の評価委員会ではこの目的が、目標が達成されていないということでございます。 今後を含めまして、この国民生活センターの評価委員会ができることも含めまして、女性の登用についての政府目標を達成していただきたいということでございますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(江利川毅君) 御指摘のとおり、現在七名の委員のうち女性一人でございます。内閣府では、この国会に独立行政法人を二つ今審議をしていただいております。これが成立いたしますと、この新しく追加されます法人の評価も含めまして、新たに委員を追加するということを検討しておりまして、その際には先生御指摘のように女性委員の登用を積極的に考えてまいりたいと思っております。
○川橋幸子君 それでは、そこのところはよろしくお願いいたします。 さて、今回、特殊法人でなく独立行政法人になることによりまして、主務大臣とこの法人との関係が変わってくるわけでございます。そこで新たに設けられた規定に、緊急時の指示ということが規定されております。この緊急時の指示というのはどのような性格のものであって、それはどのような場合に発動されるのかというのが不明でございますので、その辺を明確にお答えいただきたいと思います。 国の関与を少なくするというのが今回の独立行政法人化の趣旨でございますけれども、そうした中で指示、指示ですからこれは守らねばならない、かなり拘束度の高いものですね。そういうものはどのような事態で効果的に発動されることになるのでしょうか。お伺いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 委員よく御承知のように、今回の独立行政法人というのは、中期的な目標を設定して、あとは任せます、しっかりやってくださいと、自由裁量にゆだねるところに大きな利点があるわけであります。しかしながら、御指摘の緊急時の指示規定というのがありまして、中期目標を今から変更することができない、そういう時間はない、そういうような場合には、緊急時において主務大臣としての内閣総理大臣が国民生活センターの業務に関して必要な措置を取るよう要求できるということを定めています。これは正にセンターに対する主務大臣、内閣総理大臣の特例的な関与ということになります。 しからば、それは緊急時というのはどういうものが想定されているのかということでありますが、一般に考えられるものとしては、国民の生命、身体等に重大な危害を及ぼす商品等がある場合、これは食品安全なんかも入るかもしれませんが、これは大変だから国民生活センターで緊急に何かやってくださいというような場合、経済事情の急激な変動が生じた場合、これは、かつての例としてもあるんですけれども、円高差益還元対策のような、為替レートが急に下がったと、その円高差益の還元のようなことについて何かいろんな情報提供をしてほしいというような場合、それと、大災害が発生したような場合、これは御想像いただけると思いますが。 このような場合には、必要に応じて時期を逸せず、国民に対する情報提供に関する適切な対応を求めという、そういうことを想定してこの規定が置かれたということであります。
○川橋幸子君 例えばの話ですが、昨年、大変BSE対策で騒然といたしましたけれども、あのような時期には、この指示を発動されて消費者の心理を安定させて、政府の措置もちゃんとさせると、関係省庁の措置もちゃんとさせると、そのような指示というのはなされ得るのですか。この指示に関連してお伺いします。
○政府参考人(永谷安賢君) 既に、BSEに関連して、国民生活センターでいろんな情報を収集して提供するということはやっておりますけれども、これから先、ある種、今回のBSEみたいな問題というのはほとんど想定していなかった状態なわけですよね。そういう状態がその中期目標の中に何ら書かれてなくて、突発的に起こってきた場合には、当然のことながら、この法令の規定で、センターに対してこういうことをやってくれという指示をしていくということであります。
○川橋幸子君 限定的であるということは、限定であるべきだろうと私も考えますけれども、むしろこうした指示は的確に発動していただきたいというのがもう一つの国民の期待ではないかと思います。 組織図を拝見しておりましたら、ちょっとすぐ手元に出てまいりませんけれども、国際機関との消費者問題の重要政策についての連携も内閣府は持たれるわけでございますので、そうした場合に手足となるところが国民生活センターであるとすれば、そうした指示をはっきり機動的に効果的に発動していただきたいと。独立行政法人になるからといって、国の関与が弱まる部分と、むしろ効果的に強める部分と、二律相反するようなことを要望して恐縮でございますが、そのような運営をお心掛けいただきたいと思います。一言やっぱりお返事ちょうだいしてよろしいですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これはもう委員御指摘のとおりであろうかと思います。 原則としてはもちろん、自由裁量にゆだねることによって正に活力を発揮してほしいということなんでありますけれども、一方で、緊急時に象徴されるように、そこはやはり正に行政のめり張りであろうかというふうに思います。 例えばですけれども、この国民生活センターが、当然のことながら、委員御指摘のように例えば食品の危険の問題等々が生じた場合は、この国民生活センターは独自で当然のことながら対応はしてくれる、するはずだと思います。しかし、そこに総理大臣のそういった指示等々が重なることによって、国民生活センターは、例えばですけれども、ほかの省庁の協力も得やすくなるでしょう。そういう意味では、こういうトップダウンの指示というようなものを、正にめり張りを付けて活用することによって立体的な行政が私は可能になるのだと思います。 国際機関等の連携につきましても、これはネットワークとして内閣府が重要な役割を果たしていかなけりゃいけないと思っておりますので、原則を大事にしながらも、そこは是々非々で柔軟に取り組みたいと思います。
○川橋幸子君 ありがとうございました。 以上で国民生活センター法案につきましての質問を終わらせていただきまして、残りの時間を経済財政問題について、竹中大臣がこの委員会にお見えくださる機会というのは非常に少なくなるかと思いますので、お伺いさせていただきたいと思います。 前回といいましても、大臣、御記憶ですかどうですか、十一月五日というときに私この内閣委員会で質問させていただきました。ちょうど金融担当相を兼務された直後のあの時期の御登場でいらしたわけでございます。そのとき私が要望を含めた質問をさせていただいたのは、経済財政担当大臣としてのデフレ対策についての質問でございました。セーフティーネットについて、特に雇用について伺わせていただいたわけでございます。 もう一回繰り返させていただきますと、今こそワークシェアリングというような基本的な対策が必要ではないかとか、公共事業型社会保障から雇用、教育、環境など、そうした総合的な社会保障ビジョンを描くことが、それこそがセーフティーネットになるのではないかと。大臣の周りには大勢のブレーンが集まられることでしょうから、そうした金融担当相としてのお仕事も大変だろうとは思いますけれども、経済担当大臣としてのお仕事の方もしっかりお願いしたいと。この意味の質問をさせていただいて、大体御同感というようなお答えをちょうだいしたことを覚えております。 今日はいささか細かいお話に移らせていただきます。質問を取りに来られた方は、大臣にそんな細かいことを聞いてくれるなということでございましたけれども、ですけれども、問題意識はそう細かい話じゃございません。セーフティーネットの在り方に関連して聞かせていただきたいと思います。 かねて私は男女共同参画会議の方の仕事についても官房長官に繰り返し質問をしておりますが、セーフティーネットの整備の際に関して私が今回期待させていただきましたのは、その整備の中で性中立的な、ジェンダーフリーという英語はないというお話がこの間ありましたけれども、まあフリーが悪いならジェンダーニュートラルでも結構でございますけれども、そういう国の税制、社会保障、そして雇用システム、こういうものが政策セットになって反映されていくことを願って、官房長官がおいでのときにはこのような質問をしているわけでございます。 こういう観点から、質問を以下三点ぐらいさせていただきます。 まず一つは、政府税調の答申が出たわけでございます。配偶者特別控除の廃止が出されたようでございますが、これは性中立的な税制改正の方向にあるのかどうか、単純な聞き方ですけれども、伺わせていただきます。
○政府参考人(加藤治彦君) お答えいたします。 政府税調の平成十五年度の税制改革の答申におきまして、配偶者特別控除につきましては、「配偶者控除に上乗せして、言わば「二つ目」の特別控除を設けている現行制度は、納税者本人や他の扶養親族に対する配慮と比べ、配偶者に過度な配慮を行う結果となっている。したがって、当調査会としては、配偶者特別控除は廃止すべきであると考える。」と指摘されております。 配偶者特別控除が創設された経緯として、当時、当時の標準世帯として、主に専業主婦がいらっしゃる夫婦、子二人の世帯を中心に税負担を軽減すると、これを念頭に置いておったわけでございますが、その後の経済社会情勢の変化から、男女の社会における活動の選択に対して中立的でないという指摘も多くなってきたところでございます。 こういう状況を踏まえまして、政府税調におきましても、経済社会の中で行われる個々人の自由な選択に介入しないような中立的な税制を構築するとの観点から、人的控除の見直しについて考え方が示されておりまして、その意味で、配偶者特別控除の見直しというのは、配偶者の職業選択に主体的、中立的な税制とすると。 これは、配偶者ということですので、必ずしも女性という、制度的には女性に限っておるわけじゃありませんが、実態として特に女性の方が専業主婦という場合が多いものですから、そういうことで、この中立的な税制にするということは、結果として男女共同参画社会の形成にも資するものというふうに考えております。
○川橋幸子君 そこで、大臣、心配なので伺いたいのですが、百二万円までの部分については特別配偶者控除は廃止すると。でも、それを超える部分の年収があるような人は一挙に逆転現象を起こさないように、収入が減少しないように、なだらかに斜めの線を引っ張って、この部分は残っているわけですよね。 何となく、今までは二重に配偶者控除をもらって、もう随分おまけしてあげたんだから、今度は先行減税の財源として増税に、まあこの部分は返してくださいよというぐらいの印象しかないのでございますが、これはやっぱり性中立的な税制の方に向いている改正なんでしょうか。大臣に伺っているんです。もう次の質問に移りますので。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的な役割分担として、我々、経済財政諮問会議で基本的な方向を議論して、制度設計は政府税調でということでの議論が今進行しているところであります。 基本的な考え方としては、もう言うまでもありませんけれども、正にジェンダーニュートラルというか、個人のライフスタイルに対してやはり影響を与えないような税制でなければいけないということで様々な議論が積み重ねられてきている。現実には、しかし、政府税調での議論は、一方でやはり税収を確保して国庫の基礎を築かなければいけないというより現実に近いところでの制約の中での議論でありますので、様々な制約は出てくるのだと思います。 この点は諮問会議と政府税調の間ではいろんな意見の相違もございまして、御承知のように、ある委員が、政府税調の議論は志が低いのではないかという批判をして話題になったこともございますが、これは、原則を大事にしながらも現実の中で実現可能な税制にしていこうという今までの議論の進捗であろうかと思います。 我々としては、もちろんより幅広くニュートラルになるように、個人のライフスタイルに影響を与えないような税制を構築していくということでありますが、重要なのは、これから数年掛けて本格的な税制改革をしていくわけで、来年度はその初年度であるという点も踏まえて評価をしていく必要があるというふうに思っております。
○川橋幸子君 何か、先の将来展望まで考えられた上でまあ取りあえずここまでというのなら分かるのですけれども、激変緩和措置も入れてここまでというのは分かるんですけれども、何かここまで現在の特別配偶者控除の一定限度の廃止というものをジェンダーの方に引っ掛けて言われますと、随分都合の良いところだけつまみ食いされたというそういう印象が強いものですから、是非、将来展望まで含めてしっかりとしたものを考えていただければ、女性も払うものは払うというそういう態度になるかと思います。 二点目は、今度は社会保険の適用緩和の問題。 これは厚生労働省の方に関係するんだろうと思いますが、これだけパートが増えると、正規社員が減ってパート労働者等が増えると、これも財源がもたないためにというような印象が非常に強く受けてしまうのですが、適用条件を緩和して、週二十時間ぐらい、それから年収六十五万くらい、ここぐらいまで下げれば性中立的な制度になってパートの方々にも社会保険が適用できるというような、こういう話が伝わってくるのですが、現実を見ますと、むしろ社会保険の適用は事業主の方がコストアップになるために避ける嫌いがある。従来は女性の方が就業調整すると言われたんですけれども、このごろは、女性よりもむしろ企業の雇用管理の方で、細切れ、掛け持ちというのをパートの方々の一つ非常にシンボリックな物の言い方になってきています。 労働市場がそこまで細切れ、掛け持ちに分断されていくというような状況で、これもまた性中立的な制度改正の方向と言えるのかというのが非常に疑問なのでございますが、まず、厚生労働省になりますか。
○政府参考人(井口直樹君) 御指摘の短時間労働者等の厚生年金等の社会保険の拡大問題でございますけれども、この問題につきましては、現在、平成十六年に年金改革を控えておりますので、社会保障審議会等におきましても一つの大きな問題として積極的な御議論をいただいておるところでございます。その中で、厚生年金等の社会保険の適用基準につきまして、先生から御指摘ございましたとおり、週二十時間以上あるいは年収六十五万以上としてはどうかというような御提案も行われております。 ただ、いずれにいたしましても、就業形態が多様化している中で、短時間労働者等に対しましても、被用者にふさわしい年金保障の充実を図るということは大切だというふうに考えておりまして、なるべく今後は適用拡大を図る方向で検討していく必要があるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。 ただ、その際に、短時間労働者に係ります給付と負担の在り方、あるいは労使の保険料負担、あるいは年金財政への影響等の課題がございます。これらの課題とともに、今、先生の御指摘のございましたような就業調整といいましょうか、そういうような問題につきましても、そういうような可能性がないかどうか、これから十分検討していかなきゃいかぬというふうに考えておりまして、今後は年金制度改正を考える中で、国民的な議論を進める中で検討してまいりたい、かように考えておるところでございます。
○川橋幸子君 時間が短いので、今日はもう一問用意したのですが、これ中途半端に終わることを避けまして、またの機会を待ちたいと思いますので、むしろ物の考え方として基本的なことを竹中大臣の方に伺いたいと思います。ある種、情報提供の意味もございます。 現在、非常に、先ほど申し上げましたように、かつては内部労働市場と外部労働市場があって、内部労働市場は基幹労働者、外部労働市場は非常に単純な労働を担う縁辺労働と言われていたのが、釈迦に説法でございますが、内部労働市場の中に多様な就業形態としてパート等が基幹的に入ってきているという、こういう大きな変化があるわけですね。 それで、大臣、一番よくお分かりなのは、大学の中をごらんいただきたいと思うのです。次回に譲りたいと申し上げましたのは、首都圏大学非常勤講師組合という方々がいらっしゃいます。国公立だけじゃなくて私学を含めて今非常に大学の中もリストラといいましょうか、合理化といいましょうか、そういうところで正規の教授の方々の割合が減って、講座の半分ぐらいは非常勤講師が持っているのではないかという、こういうお話もあるわけですね。それを受け持っている方々の実態を言うと、お一人の方が一つの大学だけではなくて六大学ぐらいにまたがって週に何こまかを担当される。合算すれば就労時間は優に上がっている。講座の時間だけではなくて、下調べの時間とか大学間を移動する通勤時間を入れればもっとになると思いますけれども、それだけの正規の労働者性を持ちながら、これは細切れだからといって社会保険の適用がない、こういう状況があるわけでございます。 そこで、私は、これを雇用形態の多様化という以上に多就業型の就労の時代に入っていると、こういう言い方をする方が多うございます。かつてレーガン政権の時代に、アメリカの規制緩和に対して、アメリカは雇用機会が増えたと大統領が威張って言ったら、その目の前にいらっしゃる女性の方が、それはそうでしょうよ、私は三つ掛け持ちやっていますと言ったという、これは非常にシンボリックな話として伝えられているわけでございます。 そういうことから考えますと、セーフティーネットの在り方というのは、やっぱり平等な機会均等があるべきだ。セーフティーネットを享受する方も、もちろん保険料も負担するでしょうけれども、そうしたセーフティーネットの在り方についても対象者の中での機会均等というものが図られなければいけないと思いますが、こういう問題について次回聞きますけれども、単純なもう本当に当たり前のことを聞いているつもりでございますが、大臣のお考えを聞いて、終わりたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 例として御指摘くださいました大学の非常勤講師のもの、立場というのは、これは実は正式の大学の教授、助教授になるには物すごい競争社会がありまして、その中でなかなか社会的にしっかりとした位置付けが与えられていない、大変大きな問題を抱えている分野だと思います。 この分野が、今、委員御指摘のように、ある意味で象徴だと思うんですが、要するにもう我々が想定しているようなこれまでの何かステレオタイプの就業パターンでは割り切れないように労働市場が多様化している。労働市場が多様化しているということを当たり前の前提とした今の年金、社会・雇用保険のシステムにしていかなければいけないということ、もうこれに尽きているのだと思います。 実は、そういう観点から、先般も経済財政諮問会議に坂口大臣においでをいただきまして、坂口大臣としては、この年金の問題についても雇用の問題についても、包括的な見方、ビジョンのようなものを総理に提示して、来年一年間ぐらい掛けてじっくりとこの抜本的な改革を議論したいというふうにおっしゃっておられる。これは大変重要なことだと思います。一年というのは年金改正、先ほど言った年金改正に合わせてという意味もあるのでありますけれども、そうした観点で、やっぱり多様性を認めたことによって、それに合わせた年金制度、雇用保険の制度等々を作ることによって、例えばオランダ等々は労働の問題を片付けたという一つの実績もある。そこは学ぶべきところは学んで、やはり真剣に御指摘のような問題に、多様性を前提とした仕組みの構築に取り組みたいというふうに思います。
○川橋幸子君 それでは是非その方向で、坂口大臣とお二人で二人三脚でセーフティーネットの在り方に大臣にも取り組んでいただきたいということを申し上げて、私、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。 国民生活センターに関する質問に先立ちまして、内閣府に置かれております北朝鮮の拉致被害者支援室というのがございます。この支援の在り方について今新たな立法をしようということも検討されておるようでありますが、これらの点について幾つか伺いたいと思います。 まず、今、日本に帰国されている拉致被害者がいらっしゃるわけであります。こうした方々がいずれ家族も含めて永住を決意されるというときが来るかと思います。そのときはまた確定的な永住の方向に向けての支援というものが必要でありますけれども、まずそういう決意に至るまで当面日本に滞在をしなければならないわけであります。そうした生活基盤を支えるためには、毎月の言わば滞在の支援金というような考え方が今回の法案の検討には含まれているようでありますが、このこととは別にして、全く生活基盤を持たずに、しかも二十三年以上拉致されていた期間があったわけでありますから、当面の日本における滞在の出発時に当たって私はある程度まとまった一時金のような支援措置が必要であると、このように考えているわけでありますが、是非この点についての御検討をお願いしたいと思うわけです。この点についての考え方、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上進君) 政府といたしましても、被害者本人やその御家族の方々が安心して生活できる環境というのを整えるということが急務であると考えておりまして、このような観点から、現在、拉致被害者の方々のための総合的な支援策につきましては、被害者や御家族の方々の要望や関係地方自治体との連携を踏まえつつ、内閣官房が中心となって鋭意検討を進めております。 政府といたしましても、総合的かつきめの細かい支援策を早急に取りまとめたいと考えておりまして、またその中で、現行の法制下では措置できない施策の実現を図る場合には法律上の手当てが必要であると考えておりまして、現在、立法化に向けて与党におかれて種々の議論を行っていただいていると、こういうふうに承知いたしております。
○山口那津男君 与党の検討はともかくも、これからの検討課題から漏れそうなこの一時金の支給についても、かつて三宅島から避難を余儀なくされた人々の当面の避難先での基盤を作るためにいろいろ制度を工夫しながら一時金を出したと、こういう例もございます。是非これに倣って、拉致という言わば自分の意思にかかわらずに身柄を連れ去られた、こういう特殊性にかんがみて、是非この一時金の検討を今後お願いしたいと要望いたします。 次に、この被害者の方々の年金についても検討がされております。拉致期間中の保険料支払は免除するというような措置を取って、現行の年金制度の枠組みに乗せるということは一つの方法であります。しかし、また、これがもし拉致期間日本にいて通常に働いていたとすれば、年金の制度の適用はもちろん受けられると同時に、何がしかの蓄えや、あるいは住宅その他の生活基盤というのを取得できたはずであります。ですから、平均的なそういう数値に基づいて、私は年金以外にも、このような得られるはずであったろう経済的利益、これらについても配慮する必要があると思うんです。現行の年金制度に乗っけてあげるというだけでもこれは一つの大きな支援ではありますけれども、是非この点の配慮についても御検討をお願いしたいと思うわけでありますが、この点、厚生労働省、いかがですか。
○政府参考人(井口直樹君) 年金制度におきましては、今御指摘ございましたとおり、今現在関係の先生方の中で具体的な支援策を検討していただいておるところでございますけれども、その中で、拉致により国外に居住することを余儀なくされたという極めて特殊な事情にかんがみまして、拉致期間を国民年金の被保険者期間とみなしまして、国がその期間に掛かります保険料に相当する費用を負担する等の措置が検討されているというふうに聞いておるところでございます。 いずれにしましても、その結果を待ちまして、厚生労働省といたしましても所要の措置を講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○山口那津男君 今、私が申し上げましたことは、必ずしも年金という制度にはまってこない考え方かもしれません。ですから、こういう配慮をすべきだということを私は是非とも申し上げたいわけでありますが、年金とはまた別な観点からこれを検討する余地もあろうかと思うんです。この点について、内閣府支援室としてはどのようにお考えになるでしょうか。
○政府参考人(井上進君) 年金制度の特例措置につきましては、今回の支援策全体の中で、与党を中心として拉致被害者の置かれた特殊性にかんがみた特例の措置を検討されていると承知しております。他方、法律で定められた年金給付の内容を超えた措置を年金制度の枠組みで講じるということは若干難しい問題があると考えております。
○山口那津男君 難しいからこそ別な観点からの検討が必要だと、それはやっぱりそれぞれの省庁の所管にとらわれないで、内閣府という大きな視点から、広い視点から検討を要する問題だということを指摘しまして、是非お考えいただきたいと思います。 次に、日朝国交正常化交渉につきまして、先般田中アジア大洋州局長が訪中したと報道されております。そして、この点については第一回のというか先般の交渉では、十一月中にもう一度交渉の機会を持つと北朝鮮側からの申出もあったわけでありますが、この拉致問題を前提とする正常化交渉の本交渉のトラックと、あともう一つ、別途検討を予定されておりました安全保障協議、この別なトラックと、それぞれについて今後の進展の見通し、あるいは折衝の経過についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(田中均君) 委員御指摘のとおり、北朝鮮との間で種々のルートを通じまして、そういう交渉をやっていないときも折衝をしてきているわけでございます。とりわけ、日本にとって最優先の課題として拉致の問題、なかんずく今帰国されている五人の被害者の御家族の日本への帰国の問題並びに核の問題、この問題について日本としての基本的な考え方を説明をし、問題解決に努めてきているという状況でございますが、この双方の問題について、北朝鮮との間の立場の相違というのは非常にいまだに大きなものがあるというのが現在の状況でございまして、北朝鮮側は、このような環境の中で正常化交渉及び安全保障協議その双方について近々開催をするという環境は整っていないということを言ってきている次第であります。 他方、北朝鮮側も、日朝平壌宣言に従って正常化交渉を行っていく、あるいは安全保障協議を行っていく、あるいは懸案問題を解決をしていく、こういう原則について反対をしているわけではないということでございます。 したがって、例えば十一月中に正常化交渉あるいは安保協議を行う見通しには現在はないということでございますが、引き続き、種々のルートを通じて問題解決に努めてまいりたいと、かように考えるわけでございます。
○山口那津男君 警察庁に伺いますが、現在判明している拉致被害者は十件十五名に上るわけでありますが、これ以外に、これらの方々以外に拉致の疑いのある事案が数十件に上ると、こういう主張もございます。 そういう中で、警察庁はこれらの疑惑についてどのように取り組んでいかれるか、また現にいらっしゃるか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(奥村萬壽雄君) 警察庁といたしましては、この拉致容疑事案につきまして、これまでの捜査の結果、現時点で十件十五名と判断しております。ただ、この十件十五名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があると見ておりまして、現在、鋭意所要の捜査あるいは調査を行っているところであります。 いずれにしましても、私どもといたしましては、今後とも、全容解明のため、こうした捜査等を最大限の努力をもって進めてまいりたいと考えております。
○山口那津男君 今のお答えを前提にいたしますと、この十件十五名及びその家族以外にも、将来、拉致の被害者と認定され得る人がいる可能性ありと私は判断をいたします。 そうしました場合に、現在のこの支援の在り方というものが、数が増えることあるいは様々な状況があり得ることが予想される中で、新たな検討や変更を迫られることもあろうかと思います。そうしたことを見通した場合に、私は、その状況に応じてこの支援の在り方を大胆かつ柔軟に検討する必要があると思うわけでありますが、今後の見通しについて支援室はいかがお考えになりますか。
○政府参考人(井上進君) 現在拉致認定されている方のみならず、もし今後拉致認定される方というのが出てきました場合には、そういった方々も支援の対象として考えていくべきではないかと、こういうふうに考えております。
○山口那津男君 また、拉致とは別に、帰還事業によって北朝鮮に赴いたいわゆる日本人妻あるいは日本人夫あるいはその子供たち、こういった人々がおります。また、そういう日本との関係は別にしても、いわゆる脱北者と言われる人たちが日本に難民として入国を希望するということも出てくるかもしれません。また、一部には、ひそかにこういった経緯で日本に入国して生活等に困窮しているという報道も見られるわけであります。実態は定かではありませんけれども、こういう人々の存在というものが将来確定をした場合にはやはり支援の手を差し伸べるべきであると、こう考えるわけであります。 この点について、将来のことではありますけれども、外務省として支援の在り方をどのようにお考えになられるでしょうか。
○政府参考人(田中均君) 委員御指摘の日本人妻、あるいはいわゆる脱北者の中に邦人であるとかそれ以外の方もおられるという御指摘がございましたけれども、私どもとしても、邦人保護の観点あるいは人道上の観点から最大限の支援をしながらやっていきたいというふうに考えておりますが、こういう事案につきましては、個々の事案については、御本人の安全の問題とか種々配慮しなければいけない点があるということだろうと思いますので、個別具体的なケースについてのコメントは差し控えさせていただきたいとは思いますけれども、今後の帰国者の受入れあるいは支援の問題については、今後、総合的な観点から関係省庁とも真剣に検討を重ねさせていただきたいと、かように考えるわけでございます。
○山口那津男君 是非、検討課題として念頭に置いていただきたいと思います。 次に、この被害者の支援について、現実に日本で生活をしていくためには、まずやっぱり職業を得るということが優先課題だと思います。しかし、一般の就職支援とは異なりまして、この拉致されていた方々は、二十三年以上の期間、日本の社会に適応、順応するチャンスを得られませんでした。したがいまして、その間の様々な社会状況の変化に対応できる能力を補い、かつ、現実に職を得るというところまでやはり特別な配慮をしてあげる必要があると思います。 厚生労働省、今の滞在している方々に対する就職支援を具体的にどうしていかれるおつもりか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(新島良夫君) 拉致被害者の方々に対します就労支援でございますけれども、地元の公共職業安定所の所長を長といたしました支援チームを設置いたしまして、個別に拉致被害者の方々の希望をお伺いし、求人情報の収集、提供あるいは求人開拓、職業相談等を行っていきたいというふうに考えております。 また、教育訓練の機会の確保でございますけれども、公共職業安定所におきまして求職登録あるいは受講あっせんを行うことによりまして無料で公共職業訓練を提供しようということにしております。 さらに、訓練受講中の生活の安定等を図るための手当てでございますが、雇用対策法に基づきます職業転換給付金制度を適用することによりまして訓練手当等を支給できるようにしたいというふうに考えているところでございます。 今後、個々の拉致被害者の方々の希望あるいは状況に応じましてきめ細やかな支援を行うことによりまして確実な就職に結び付けていきたいというふうに考えております。
○山口那津男君 また、将来、この滞在者の御家族、特に子供さんが日本に来られた場合のことを考えますと、こういう子供さんは、日本語はもちろん、義務教育課程の情報すら得られていないわけでありまして、これを授けることがやっぱり憲法の趣旨に沿うものであろうと思います。しかも、これを通常の年数ではなくて、短期間にそういった情報の獲得及び何らかの資格の付与、これも考えなければならないと思います。 この点について、文科省としてどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。 義務教育年齢の子供につきましては、帰国された子供の日本語の習得状況等にも十分配慮しつつ、小学校、中学校の相当学年に就学することとなるものと考えておりますが、義務教育年齢を超過した方に対する教育支援につきましては、御本人の御希望を踏まえつつ、高等学校や大学等において入学者選抜における配慮等により円滑な受入れが行われますとともに、当該学校において、必要に応じ適切な補講を行うなどの対応がなされることを期待しているところでございます。 また、義務教育年齢を超過した方でございましても、仮に公立中学校への就学を希望される場合には、関係自治体の判断により受け入れることが可能でございますことから、文部科学省といたしましても、当該自治体と協議しつつ、その実現に努めてまいりたいと考えております。 なお、その際、日本語指導のための教員定数の加配や朝鮮語の分かる相談員の派遣といった点につきましても、地方公共団体の要請も踏まえ、支援策を考えてまいりたいと存じます。
○山口那津男君 続いて、国民生活センターに関連してお伺いをいたします。 今回の独立行政法人化に伴いまして、国民生活センターの業務というものが新たな見直しを目指しているわけであります。そして、内閣府のこれまでの消費者行政の在り方と、それから自治体の行政の在り方、これらを総合しますと、果たしてこれが、この消費者行政が進展していくのかどうか、場合によっては、これは後退と見られる部分もあるのではないか。 例えば、相談件数はずっと増えてきているわけであります。経由相談は、国民生活センターにおける経由相談はもちろんどんどん増える状況でありますし、また、直接相談というものも決して減っているわけではありません。片や、自治体の消費者センター等に関する都道府県の予算あるいは政令都市の予算は漸減している傾向にもあるわけであります。 こうした全体の動向を踏まえた場合、国の消費者行政ということが後退しはしないかという不安も指摘される中でどのように取り組まれるおつもりでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) いずれにしましても、消費者行政の後退と言われることがないように私ども一生懸命やっていかなきゃいけないということなんですけれども、先生、こういうふうに考えていただいたらと。 先ほど来、大臣以下、いろんな説明を申し上げているんですけれども、こういうふうに考えてみていただいたらどうでしょうか。 つまり、私どもが持っている一次情報というのは、消費者が直接地方のセンターなりあるいは国民生活センターに持ち込んだ情報なんですね。それが共通のデータベースになっている。それをベースにいろんなテストとか何かをやって、そういうものを使って相談業務というのもやっているわけですね。それを、これまでは地方の消費生活センターでも相談業務、直接的な相談業務をやり、それから国の国民生活センターも直接的な相談業務を二重に重複してやっていたということなんですね。 今回、そこの部分を、いろんな財政的な制約とか何かもこれあり、そこの部分を若干なりとも整理し、合理化し、段階的に国がやるべき相談業務というのは、例えば非常に高度複雑な問題に特化してやるとか、あるいは複数の市町村、都道府県にまたがるような広域的な広がりを持つ案件に特化してやるとか、正にそういうことで、国としてはそっちの方をやりながら、一次的な日常的な消費者相談とか苦情というのは地方のセンターでやってもらったらどうかということで、取りあえず試行的にやり始めているというふうに御理解いただければと思います。 ただ、いずれにしましても、先生がおっしゃいますように、予算面でありますとかそういうところで地方の自治体、非常に制約が大きくて、そこの部分を切っていくというような動きも見られますので、私どもの方からも自治体等にいろんな要請をさせていただいておりまして、一次的なそういう相談業務とかなんとかというような責務は市町村の自治体が持っているんだということを常々要請させていただいているということであります。
○山口那津男君 この消費者センターあるいは国民生活センターに持ち込まれる相談件数は非常に増える傾向にあります。しかも、その八割が契約に関するトラブルであるとも言われるわけであります。私も弁護士業務を長らくやってまいりましたが、やはり現実に相談を受けるのはこういう契約に関するトラブルというのが非常に多いわけであります。 こうしたことをなくしていくために、私はひとつ、国民生活センターあるいは消費者行政の中で消費者教育をするというのももちろんでありますけれども、学校教育の中で、本当にごく基本的な社会人として最低限必要な法律知識といいますか、あるいは解決の方法論といいますか、こういうことについても情報を与える必要があるんではないかと思うんです。例えば、実印とは何かとか、署名するとどういうことになるのか、印鑑証明はどういう場でどういう機能を持っているか、また、仮にトラブルに巻き込まれた場合にどういう解決手段があるか、こういったことについての基礎的教育というものを学校教育の課程の中に取り入れる必要がある、こう思うわけでありますが、文科省、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。 学校教育におきまして、児童生徒が消費者として主体的に判断し、行動できるようにすることは重要なことでございますので、小中高等学校を通じまして、家庭科や技術家庭科を中心として、児童生徒の発達段階に応じて適切な指導を行っているところでございます。 新しい学習指導要領におきましても、例えば小学校では、身の回りのものや金銭の計画的な使い方を考え、適切に買い物ができるようにすること、中学校では、販売方法の特徴や消費者保護について知り、生活に必要な物資やサービスの適切な選択、購入及び活用ができるようにすること、高等学校では、売買契約を中心に、契約の成立要件や契約の効力、解約などについて理解させるなど、消費者の権利と責任について具体的に理解し、消費者として主体的に判断し、責任を持って行動できるようにすることなどを指導することとしているところでございます。 また、消費生活にかかわる法律につきましては、例えば中学校の技術家庭科の教科書におきましては、売買契約の成立によってどのような権利や義務が生じるかといったことや、不用意な契約をしないよう、うかつに印鑑を押したりサインをしたりしないといったこと、クーリングオフの仕方などが記述されているところでございます。 文部科学省といたしましては、今後とも、児童生徒が消費者として主体的な判断や行動ができるようにする指導が各学校において適切に行われるよう努めてまいりたいと存じます。
○山口那津男君 そういう教育の内容についても時代の進展に従って是非検討を続けて、それを反映していただきたい、このように要望します。 続いて、トラブル解決を当事者でできないことも多いわけでありまして、一つは司法的な手続を通じて解決するという道もあるわけですが、これはコストあるいは時間等の制約もあるわけであります。むしろ簡易迅速に解決できるような制度というものを私は別途作る必要もあるのではないかと考えますが、このような紛争解決機能、あるいはそういう制度化についてどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) 先ほども申し上げましたように、毎年六十万件以上の相談件数とか何かが上がってきております。基本的には少額なものが非常に多数あるというような、ある種、消費者問題に特有なケースが一般的であるということで、こういうのが通常の裁判制度になじむのかどうかという問題、正に先生御指摘のとおり、きちんと考えていかなきゃいけないというふうに認識しております。 これも先生御案内のとおり、現在、司法制度改革の観点から、国民にとって利用しやすい裁判制度、裁判外紛争解決、通常ADRというふうに申していますけれども、そういうものの在り方について現在検討が進められているという状況にあります。私どもの国民生活審議会の消費者政策部会の方でも、先ほどもございましたけれども、要は、消費者政策全体の見直しの中でこういう消費者トラブルをめぐる紛争解決機能の在り方というのをどういうふうに変えていくことができるかという議論を今させていただいているところであります。 これも先ほどお答えしておりましたけれども、来年の五月ぐらいを目途に全体としての報告書を取りまとめて、その後、しかるべき必要な法制化の作業に入っていきたいというふうに思っております。
○山口那津男君 また、最近、公益通報者保護制度というものが検討されている、こう伺っております。消費者団体の中にもこういった情報を提供できる人を保護すべきだ、促すべきである、こういう主張がかなり強いわけであります。これらの制度化について今どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) 非常に不幸なことでありますけれども、最近の一連の不祥事というのは、ほとんどが企業内部の従業員等からの通報というのが契機になって明るみに出ているという状況にあります。そういう状況の中で、私ども、善意の通報者が通報したということをもって何らかの不利益を受けるようなことがあってはいけないんじゃないかということで、そういう意味での、私ども公益通報者保護制度と申していますけれども、そういう制度の構築というのが非常に重要であると。 これは別に通報することを奨励するということではなくて、常にそういう形でもって、企業の経営に対して、従業員も含めてみんなの目が注がれているんだよという、そういう体制を作って、正にそれでもって抑止力を働かせるという意味で非常に重要なんじゃないかなというふうに認識しております。 これは実は、要は、だれがだれに対して、どういう場合に通報して、その結果どういう保護が受けられるのか、そこを詰めていかなきゃいけないということでありますけれども、非常に率直に申し上げますと、難しゅうございます。 例えば、どういうような情報を通報すればいいのかということで、ふと思うのは、人の健康とかそういうところに重大な危害を及ぼすおそれがあるような場合というのは当然入ってくるんだろうと思うんですけれども、私どもで例えばそれをやるとしますと、そこから更に進んで、消費者利益の増進に著しく反するようなケースというのも当然入ってくるでしょう。もっとじゃ広げて、法令一般に対する違反行為というものを通報することができるようにするのかとか、そういうような問題もありますし、だれに対して通報するのかというのも非常に難しゅうございます。一義的には企業の内部でそういう通報をして、そこの内部で解決を図る、それでもってらちが明かない場合に外部に対して通報するというのが、例えばイギリスなんかの制度というのが一般的なんですけれども、その際に外部というのをどの範囲までにするのかとか、非常にいろんな難しい問題があるということであります。 今、私どもの国生審の場でこの問題も議論をさせていただいておりまして、先ほど来、全体の消費者保護基本法の見直しというのは来年の五月に報告書を出すというふうに言っておりますけれども、この問題の緊急性にかんがみまして、少し前倒ししてこの十二月中に中間報告を出すことになっているんですけれども、その中で多少なりとも方向性が出せればというふうに思っております。その方向性を出していただいた上で、必要があればその法制化ということに取り組んでいくというふうに思っております。
○山口那津男君 国民生活センターはこれまで様々な分野で非課税措置を受けてまいりました。これが独立行政法人化することでその要請というのは変わるものではないと私は考えます。引き続いてこのような非課税措置を存続させる必要があると思っておるわけでありますが、財務省としてはこの点についていかがお考えでしょうか。
○政府参考人(加藤治彦君) お答えいたします。 現行の法人税法におきましては、法人の出資関係等、その組織形態に着目いたしまして、公共法人、公益法人等や普通法人という区分をしまして、これらに対して課税の区別をしております。 現在、法人税が非課税とされております公共法人かどうか、この判断の基準でございますが、具体的に申し上げますと、特別法に基づいて設立される法人で、国又は地方公共団体が全額出資すること、それから利益処分は国又は地方公共団体に納付するか積立金として留保すること、それから残余財産は国又は地方公共団体に帰属すること等の諸条件を満たす場合には、現行法上の公共法人と同様の組織形態という認定をいたしまして、法人税法上も同様に非課税の取扱いになるというふうに考えております。 事務的に、私ども、現在審議されております国民センター法案によりますと、独立行政法人化後の国民センターは上記の要件を満たしているものと考えております。 ただ、いずれにいたしましても、この税制上の国民生活センターの取扱いにつきましては、現在、平成十五年度税制改正作業のプロセスで検討をされるものでございまして、その中で適切に対応されるものと考えております。
○山口那津男君 時間が参りましたので、終わります。
○委員長(小川敏夫君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、独立行政法人国民生活センター法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○岩佐恵美君 国民生活センターは、一九七〇年に国民生活研究所法を廃止して新たに国民生活センター法を制定して発足したものです。 当時、六〇年代の政府の高度経済成長政策の下で企業利益最優先、売らんかな攻勢、これが一気に激しくなって消費者の被害が激増しました。各種の公害や森永砒素ミルク中毒事件、サリドマイド薬害事件など、食品、薬品による被害、有害な添加物の使用、電気製品等の欠陥商品による事故、偽牛缶詰等の不当表示や、便乗値上げなどによる消費者被害、健康被害が広がりました。 こういう状況の下で消費者行政の必要性が強調されるようになって、都道府県レベルで消費生活センターが開設されていって、国としても七〇年に国民生活センターを発足させた、こういう歴史があると思います。ちょうど私も消費者運動に参加をしたのが一九七〇年でしたので、その辺りの状況というのは非常に渦中にあって実感をしているところです。 ところが、今日でも、やはり消費者行政の役割と責任、それはBSE問題に象徴されますように決して前よりも良くなったということではなくて、先ほどからも議論されていますけれども、非常に複雑化していっている、消費者被害が深刻化しているという点でいうと、この消費者行政に対する行政の責任と役割ますます重要になってきていると思います。その点について、まず基本的に大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 岩佐委員は正にこの消費者問題の御専門家でいらっしゃって、七〇年にこの消費者運動と接点を持ったというお話でございました。 今から振り返りますと、ちょうどそのころというのは正しく日本の所得水準からいってもいわゆる先進国の仲間入りをした時期でございます。私自身は、ちょうどまだ地方都市でおりまして、東京に出てくるころでありますけれども、地方がどんどん豊かになっていくというその高度成長の実感というのは私自身少年ながら感じましたし、その一方でしかし、様々な公害の問題、様々な薬品等々の問題を耳にするにつけ非常に世の中が複雑に変わっていったということを感じた時代でございます。 それに対して、七〇年代以降本当に成熟した市民社会に向かってきた日本が今どのような問題に直面しているのかと。委員は消費者行政の役割はますます重要になっているという点に関しては私は全くそのとおりであろうかと思います。 さらにしかし申し上げるとするならば、やはり先ほどから申し上げていますように、非常に多様な消費者ニーズに対応するための対応策が必要になってきて、政府だけではむしろ対応できないほど大変になってきたというのが現状なのではないかと思います。 そのためには、多様なやはりネットワークを活用して、その中には地方も入って、国だけではなくて地方が入ってきますし、NPOが入ってきますし、併せて消費者一人一人が能動的になっていただかなければいけない、そういう総合的な体制を、成熟した社会にふさわしい体制を作っていかなければいけない極めて重要な時期であろうかと思います。その大枠の作成者としての国の役割というのは明らかに重要で引き続きありまして、その大枠をしっかりと示しながら、社会全体の資源を活用しながらネットワーク型の有機的な消費者行政といいますか、消費者を守る仕組みを作っていくことが重要であるという、そういう時代認識を持っております。
○岩佐恵美君 BSE問題に端を発した偽表示が次々と発覚をする。これなどはもう本当に企業のモラルハザードのひどさというのを明らかにしたと思います。 また、経済グローバル化の下で世界じゅうから商品が輸入されて、日本の法整備が非常に不十分である、欠陥があるということの下で中国の農薬汚染野菜や日本で認められていない遺伝子組み換え食品が市場に出回るなどの新たな問題が発生をしています。 また、IT化によって消費者にとって製品のブラックボックス化も進行するなど、かつて考えられなかったような企業と消費者の情報格差がますます拡大をしていると思います。それにもかかわらず、政府の規制緩和政策の下で、企業と消費者の情報等の格差、不平等は私は広がる一方ではないかと思っています。 消費者からの情報の収集あるいは消費者への的確な情報の提供、これが今ますます重要になっているはずですけれども、内閣府として、国民生活センター事業の意義について昨年九月四日の報告で評価をしているわけですけれども、その内容について局長から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(永谷安賢君) 去年の八月でありますけれども、行革の事務局から各府省に対しまして、その所管している特殊法人等の廃止、民営化等についてゼロベースからの検討の依頼がありました。それを受けまして、私ども九月に、センターについて廃止なりあるいは民営化というのはできないという形で回答を行っております。 今、先生も御指摘されていましたように、いわゆる消費者問題というのは非常に高度化して多様化するということで、消費者と事業者の間の情報ギャップというのが非常に大きくなるという状況であります。そういう状況の中で、私どもこの国民生活センターというのは、消費者問題についての情報を一般の消費者の方に提示して、それでもってトラブルの未然防止でありますとか、あるいはトラブル自体が拡大するのを防止するということをやっておりますものですから、これを一遍に廃止するというようなことをやったら、ますますそうした意味での消費者問題というのは広がるじゃないかというようなこと等を理由として掲げております。 それから、民営化ということでありますけれども、これそもそもこの手の業務というのを、これ料金を徴収して情報を提供するというようなたぐいの事業にはどうもなじまないんじゃないかと、そういうふうな理由を掲げさせていただきまして、民営化するというのも適当じゃないんじゃないかというようなお答えをしたということであります。
○岩佐恵美君 ちょっと局長は何か外形的にいろいろ言われましたけれども、当時の文書があります。それは私は非常に簡潔に書かれていると思いますが、「規制緩和が進み消費者の自己責任が一層求められる中で豊かな社会を形成していくためには、その前提として公的部門が消費者と事業者の情報力、交渉力の格差を是正することが必要不可欠であり、国民生活センターの事業の意義はますます高まっている。」、その一言だと思うんですね。私はそこに着目をしています、それで先ほどから言っているわけです。 消費者被害の実態を敏速に把握をする、そしてその被害の拡大を未然に防止する、これはもう国民の消費生活の安全、安定にとって欠かせないことです。そのための消費者への情報提供や消費者からの情報収集、分析などの仕事は非常に重要です。 そのための広範囲な情報を持って、そして事業者に情報の提供を求めることができる、その上で消費者被害防止のために事業者の事業活動に制限を加える措置を取る必要があると判断してそれを実行できる、これは行政だけなんですね。そこが非常に重要なんです。消費者の安全、安心を確保できる環境を作る仕事は、私は本来国や自治体が自ら行うべきものだと考えています。 日弁連の特殊法人国民生活センターの改革の在り方についてという意見書では、国民生活センターが行う事業は本質的に国及び地方公共団体が行うべき消費者行政機能そのものであり、本来であれば公正取引委員会のような独立委員会として位置付けられるべき機関とまで言っているわけですね。 私は、そういう意味で、消費者行政について国が責任を持つべきである、そういう認識について、先ほど大臣は国だけがという言い方をされましたけれども、私は、国が基本的にすべてきちっと基本を押さえて責任を持った体制をどれだけ取るかということが、それ以外のところに輪を広げていくということになると思うんですけれども、国本来のやるべきことをきちっと押さえないで、それで国だけではやれないし、またやるべきでなくて、アメリカの例などのようにいろいろNPOが参加してとかという、そういうことを否定はしませんけれども、私は、国の本来的な役割というのはきちっと踏まえていくべきだと思うんですが、その点、再度、御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国民の生命と財産を守るというのは、これは政府の根幹にかかわる重要な部分であると私も思います。その意味では、消費者の行政に関しても、そういった部分について国の役割というのは極めて大きいものがあると思いますし、それはしっかりとやっていかなければいけない。したがって、内閣府の中に国民生活局があり、さらには今回、BSE等々の問題に端を発した新しい仕組み等々を必要に応じて作ってきているのであろうと思います。 私が先ほど申し上げましたのは、情報が余りに多様化している中で、国だけではとてもできないほどこの問題が多様で大きな問題になってきたと。それに対しては、その時代にふさわしいやはり仕組みは作っていかなければいけないのではないのだろうか。そういう点で、ネットワーク型で、やはりネットワーク型を活用しなければいけないということを申し上げたつもりでございます。 その意味では、国民生活センターの重要性がますます高まるという点は我々も十分に認識しておりまして、今回の独法化と併せて、生活局は生活局で更にその基本法制の見直し等々も含めて対応していくことになりますし、そこら辺は政府としてしっかりと行政をしていく必要があると思っております。
○岩佐恵美君 それから、国民生活センターの運営について伺いたいと思うんですが、消費者の苦情相談や消費者への情報提供などを通じて、消費者被害の防止、救済に求めることが仕事ですけれども、これは当然消費者の立場に立った運営が求められると思います。 国民生活センターの基本方針や事業計画は毎年度運営協議会の意見を聴かなければならないとなっているんですけれども、実際には、毎年一回、三月に開いて、センターの事業概況報告と事業計画案を了承しているだけにとどまっている。運営協議会はセンターの会長に意見を述べることができるというふうになっていますけれども、実はその二十九人の委員のうち消費者団体の代表、例えば大きな消費者団体、地婦連とか主婦連とか、そういうところ、消団連とか生協連というところを数えていくと四人ぐらいなのかなと。あとは消費者代表という方もいらっしゃるのかもしれませんけれども、とにかく消費者団体の代表は四人だけで、あと各府省の事務次官など行政関係者、数えてみたら十人いらっしゃるんですね。 実際に、やはりこういう協議会に消費者の要望を反映させるという場合に、その数のバランスというのもあるわけですよね。行政の代表がたくさん占めているということではなかなか消費者としても意見が言いにくいし、またそういう運営にもなりにくいということがあるような気がいたします。 そこで大臣に、一般的に、こういう運営に関する部署について、消費者の意見を反映できるそういう仕組みをきちんと確保していくべきだと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 組織の運営に当たっては、非常に一見相矛盾する問題を同時に解決していかなければいけないという点があるのだと思います。 それは、やはり正にリーダーシップの発揮といいますか、責任のある立場の人がその人の責任と権限において速やかに意思決定して、それを強力に推進していくというそのリーダーシップの側面と、しかしその一方で、できるだけ幅広い意見を吸収して社会全体に対してきちっと貢献ができるような、正に内容を伴った意思決定をしていかなければいけない。これをやはり同時に実現していくことが言うまでもなく大変重要であるというふうに考えるわけでございます。 国民生活センターにおいては、今、御承知のように運営協議会というその仕組みを使ってできるだけ幅広い意見を吸収しようというふうに努めているのだというふうに理解をしておりますが、今、委員御指摘のように、もっともっとこれをきちっとしたものに、有効なものにしていかなければいけないというその努力は必要なのだと思います。 恐らく、その際にむしろ大変難しくなるのは、消費者団体の意見という場合も、消費者自身が非常に多様化していて、かつてのように日本を代表する少数の消費者団体ですべての意見が吸収できるというような状況ではなくなってきているのではないかという点も、これまた大変重要なポイントであろうかと思います。これはもう言わずもがなで委員はよく御承知のことかと思いますが、そうした点での幅広い意見吸収の仕組みを、これは作っていかなければいけない。同時に、これはやはり行政だけに偏るということがないようにしなければいけない。 今回、独立行政法人になることによって、先ほど申し上げました長が正にその運営そのものに非常に大きな責任を負うわけでございますから、きちっと意見の吸収できないようなリーダーは、やはり評価されないということに当然相なります。そういった点も含めて、今、委員御指摘のような点がきちっと反映される、そういうリーダーシップが発揮されていくということを私たちとしても期待しているところでございます。
○岩佐恵美君 今度の独立行政法人化で、法人の自由が、自主性が強まるとされているわけですけれども、実際にはこれまでの不十分な運営協議会さえ廃止をするというふうに聞いております。そうなると、全く消費者の意見反映の場が奪われる、センターがますます消費者からは懸け離れたものになると危惧をされます。 独立行政法人としての国民生活センターですけれども、これは大臣が定める目標、枠組みの下で、これまで以上に運営が役員会に任されるということになります。今言われたように、理事長がリーダーシップを持ってきちんとやれるかどうかに懸かっているということになるわけですけれども、その場合、現在、センターの役員は理事長を始めとして常勤役員五人中三人が天下りなんですね。旧経済企画庁、役所の指定ポストになっているわけですね。 そこで伺いたいんですが、独立行政法人化で天下りはなくなるのでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 天下りに関する御質問でありますが、その前に運営協議会が廃止されるという御指摘がございましたけれども、今回の法律の枠組みというのは、法人の長の裁量によってそういった仕組みを決めるということになっているものですから、法令によってはそういうことを原則として設置するということは認めないという形になっているわけで、現実問題としてはその長が責任を負って運営していくことになると思いますと、この協議会的なやはり幅広い意見を吸収する場というのは、私はごく自然の形として、当然のことながらできてくるのではないかというふうに思っております。 さて、天下りの問題でありますけれども、現在、国民生活センターの役員九名のうち、国家公務員出身者は御指摘のとおり三名でございます。今度、役員の数は減るわけでありますけれども、この役員については、理事長と監事については主務大臣である内閣総理大臣が、理事については法人の長がそれぞれ新たに任命するということになっておりますので、これは本当にその場その場で適材適所ということになろうかと思います。 しかし、一般的な傾向としては、これだけ多様なニーズに対応して消費者行政を行っていくということでありますから、やはりその人材の登用に当たっても、これをどんどん多様化して、こうした新しい時代を担えるような、時代の行政を担えるような人材を幅広く登用していくということが、これは自然の流れとして生まれてくることを期待をしている次第です。
○岩佐恵美君 特殊法人等整理合理化計画では、独立行政法人の役員に関して、国家公務員出身者の就任については役員出向の道を開くということで、天下りを認めた上に更に役員への出向の道も開く、というか、それを指定して用意をするということなんですね。私は、自主的運営だといいますけれども、その天下りをそのまま認めていたのでは、依然としてがんじがらめの官僚支配に終わって、終始してしまうのではないかということを非常に危惧するんですね。 私も、実は消費者団体の代表として幾つかのそういう協議会といいますか専門委員会といいますか、そういうところに参加をしたことがありますけれども、やはり官僚の方々の言われることとかにはすごくやっぱり違うなというふうに思ったし、そういう方が責任者を務めておられると、その会は途端におもしろくなくなって、みんな参加しにくくなるというのは、もう実感を持っているんですね。 ですから、そういう点で、がんじがらめの官僚支配になっちゃったら、これ消費者の要求、意見をちゃんと反映させた国民生活センターでなければいけないというところから本当に転げ落ちてしまうような気がするので、その点、大臣、きちっと目配りをされていくということで、役員について、天下りについてそういう弊害がないような対処をしていただきたい。天下りが役員に就くみたいなそういうことというのは、私はやめてほしいというふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、独立行政法人等への役員の出向につきましては、昨年十二月の公務員制度改革大綱においてその導入が決定されたところであります。 法人役員への出向に当たっては、法人から各府省へ復帰した後、役員期間を通算して退職手当を支給するということで、退職金目当てにといいますか、退職金を期待してそういうことが起こることがむしろないように、通算でという趣旨になっているということだと思います。 正に御指摘のように、官僚支配になってしまったら、これはもう何のためにやっているか分からないわけで、特にこの消費者行政の場合、消費者行政だけではありませんけれども、それはあってはならないことだと思います。 やはり大変重要なポイントは、独立行政法人においては、そのリーダーの、長の結果責任が問われるということだと思います。この点がやはり一番重要なんだと思います。そういう腰掛けだけでやってくるような役人の人がいるとしたら、そこはいい結果が出ないことはもう明らかなわけで、そのときにその長は結果責任を問われることになるわけでありますから、その結果責任を厳しく問うということで、そういう観点から、我々の評価の委員会をしっかりと機能させて、厳しく結果責任を問う。その中で、御指摘のように、いわゆる役人の出向者が支配するというようなことを排除していく、そういう運営が大変重要であるというふうに思っています。
○岩佐恵美君 今、渡りの話がありましたけれども、私、渡りをずっとやって最後に退職金一括してという考え方というのは渡りを奨励するんじゃないだろうかと、逆に言うと。この間、公務員制度改革の場ではそういう議論もしました。渡りどころか天下りをやめればいいことなので、何で渡りを認めるようなことをするのという考え方もあるわけです。そこはもう、私は天下りやめるべきだということですので、それ以上議論はしませんけれども。 そこで、独立行政法人制度の中心的な特徴というのは、法人が達成すべき目標を大臣が定めて、先ほども言いましたけれども、そして、あと、各府省の評価委員会が業務の実績を評価をして、それに基づいて業務の継続や組織の在り方を再検討する仕組みになっているわけですね。 センターが本来の役割を果たしているかどうかについて一番重要なのは、私は消費者の評価だと思います。ところが、独立法人制度では、午前中の質疑でも出ましたけれども、業務の目標も実績の評価も大臣や各府省の評価委員会が行う。消費者の意見を反映するという仕組みが全くないわけですね。結局、大臣が定めた目標を効率的に実施することだけが中心となって、消費者の役に立つ仕事をするという、そういう評価にはならない危険が大きいと思います。 私は、そういう意味から、評価機関は、当然、消費者及び消費者代表が、一人二人じゃなくて多数参加をして専門家や有識者とともに構成する、そういう機関にすべきだと思います。午前中は女性ということで出ましたけれども、女性も消費者代表ということで私は考えたいと思いますし、それから、あと、女性だけでなく消費者代表というような方がおられれば、とにかく多数、一人二人というのは押されちゃうわけですから、官僚の皆さんがたくさんおられるようなところで、一人二人ではなくてちゃんと消費者の意向が反映されるような、そういう仕組みにこの評価委員会そのものをすべきだと思いますが、その点いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、独立行政法人の長の結果責任とこの評価委員会の機能というのは、正に表裏一体を成してこのシステムを動かすものでありますから、御指摘の点は、もう極めて重要であるというふうに認識をしています。その目標に対して一体どのようなパフォーマンスをその期間、経営陣は取ったのかと。 それに当たっては、今朝ほども少し議論になりましたけれども、内閣府の独立行政法人評価委員会が既にあるわけでありますが、国民生活センターの独法化に当たって、国民生活センターの分科会のようなものを設置するということが当然に必要になってこようかと思っております。その中には、御指摘のように、やはり本当の意味でのチェック・アンド・バランスが働くような人選がこれはどうしても必要になってくる。その人選をこれから行うわけでありますけれども、消費者の意見を代表できるような委員を任命することも含めまして、その人選については、非常に慎重に、かつ、ある意味では積極的に検討をしていきたいというふうに思っています。
○岩佐恵美君 実は、消費者を排除して官僚主導で事を進めると、制度改革、事業の見直しが消費者の願っている方向に進まないのではないか、そういう具体的な問題点がもう既に現れているような、私はそういう認識をしております。 特殊法人等合理化計画では、国民生活センターについて、先ほどから議論になっています直接相談業務を段階的に縮小して廃止をするということと、商品比較テストの廃止を決めたんですね。この二つは、非常に私は重大だというふうに思っています。 特に、商品比較テストですけれども、国民生活センターはこれまで、ハイオクガソリンのテストだとか紫外線カット化粧品の効果、これは、紫外線カット化粧品って、大臣、御存じでしょうか。ちまたに一杯あふれているんですね。私なんかも、ちょっと現地調査なんかで海に行くときに紫外線カットの化粧品買おうかと思ったり、いろいろ、帽子だとかいろんなものあるんですけれども、本当に判断に苦しむわけですよね。 そういうものの効果をちゃんとテストをするとか、あるいはチャイルドシートの安全比較だとか浄水器の性能比較だとか生ごみ処理機の効果比較など、約五百件の比較テストを実施をしているんです。その結果を商品テスト誌、月刊「たしかな目」に事業者名を伏せずに発表してきているんですね。私は、ここが非常に重要だと思っているんです。 例えば、BSE事件に端を発した偽装表示事件でも、なかなかメーカー名が出てこない、業者名が出てこないというのがあるわけですね。なかなかやっぱり事業者にとっては、こういう名前を出されるというのはどうも好まないようなわけですね。 二〇〇一年度も、この国民生活センター、DVD、デジカメ、洗濯機など十一件の性能比較テストを行っています。このセンターの比較テストというのは、商品比較テストは、消費者の製品選択に役立つとともに、価格の低下あるいは品質の向上、これを促すんですね。企業にやっぱり緊張感を持たせるということになりますので、経済の発展にも貢献するという効果があったと思います。ただ、この商品比較テストが、まだ法律も成立していないのに先取り的に、もうやめる、やめてしまった、全廃されてしまったと。 私は、本来ならこういう仕事こそ大幅に拡充強化しなければならないときに全く逆行するものだと思うんですね。一体、消費者はほかにどこでこういう商品比較テストの豊富なデータを今得ることができるのだろうか。その点について、どう大臣お考えでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) これ、先生もう御案内かと思いますけれども、いわゆる商品テストと言っているものの類型の中には二つの範疇があるというふうに私ども理解しております。 一つの範疇が、センターへの苦情相談の解決でありますとか、あるいは製品に関連した事故の原因を究明するためのテストというのも行っている。それが一つの類型であります。それからもう一つの商品テストがいわゆる比較商品テストと称するやつで、消費者の関心が高い商品について、正に消費者の合理的な選択とか使用のため必要な品質、機能などに関するテストをやるということであります。 今、先生おっしゃいましたように、後者の比較テストの方は十一件であります。それに対しまして、平成十三年度の実績でありますが、原因究明とか苦情処理テストの方は四十五件やっているということであります。 これから比較テストを全廃するというふうにおっしゃいましたけれども、そういう中でも、人の生命に重大な危害を及ぼすおそれがあるような商品についての商品テストみたいなことは行っていくということであります。 仮に、国センでやっている商品比較テストがなくなったときに消費者はどういうふうにその情報を入手するのかというお話でありますが、これは実は地方自治体でもこの種の比較テストをやっております。 ちなみに申し上げれば、平成十三年度で都道府県とか政令指定都市で合計百三十八件の比較テストというのをやっている。それから、消費者関連の団体、例えば財団法人の日本消費者協会というようなところが、これは経済産業省の所管の財団法人でありますが、こういうところでも商品の比較テストをやっておりまして、今回、比較テスト、非常に重大な被害をもたらすような商品の方に特化してやっていくということになっていくわけですけれども、それでもって全然その種の情報が消費者に入らなくなるということはないんじゃないかというふうに思います。
○岩佐恵美君 例えば、生命に影響があるとかということになると、紫外線カット化粧品というのはなくなるし、チャイルドシートの安全、これは生命に関係するかもしれませんね。あと、浄水器の性能比較、生ごみ処理機なんというのもなくなりますよね。 それで今、地方自治体のことが言われましたけれども、例えば地方自治体で比較テストをやっている件数が、一九九五年の二百九十一件から二〇〇一年は百六十八件、百二十三件減って四二%減っているんですね。テスト機関数も九十から六十三、二十七か所減って三〇%減少しているんですね。全体としてこういう状況がある。都道府県で見ると、比較テストをやっているところは少ないんですね。九か所がやっていない。あるいは政令都市も七か所がやっていないし、市区町センターでもそんなにやっていないということで、やっぱり比較テストというのはなかなかやりにくいテストだと思うんですね。 内閣府自身、比較テストについて、商品比較テストは、消費者の立場に立った商品チェック機能によって消費者サイドに立った商品開発や改善に結び付いてきている。今後、ITや環境対応等の新しい技術を活用したタイプの商品等が続々と登場する中で、これらについての単なる購入者の利便向上の情報ではなく、消費者全体の立場から安全性や社会的な適合性など、市場では供給が困難な情報を提供し、商品のチェック機能を発揮するとともに問題提起を行うことが必要であることから、廃止することは適当ではないと述べているわけですね。だから、安全の問題だけじゃなくて、社会的な適合性とかいろいろ判断の基準というのは多様に持っているはずなんですね。 それで、私は今環境問題をやっていますけれども、例えばCO2について、これはCO2を余り排出しない商品ですとかいうことも宣伝になりますし、消費者が買う判断にもなるわけですね。省エネだってそうですよね。だから、生命にかかわらなくたって、それは商品を選択する際にいろんな判断が必要であろうというふうに思うんですね。そういう比較テストというのは重要なものなわけですね。 民間のテストもあるじゃないかということですけれども、例えば日本消費者協会のテストを見てみると、年間予算一千二百万円なんですね。非常にわずかな金額で、国民生活センターの十分の一にすぎないわけですね。この協会の商品テスト室長自身が、規制緩和によって、製造過程で外部検査ではなく自社検査で済む部分が増えた、商品はブラックボックス化し、消費者は企業を信用するしかない、比較テストの意味は大きくなっているというふうに述べているわけです。 これは全国消費者団体が行った調査ですけれども、四十七都道府県の商品テストの関連予算というのは、九七年度、三億五千四百万円でしたけれども、二〇〇一年度は一億七千七百万円と半減してしまっているわけですね。東京、神奈川、山口、岡山、こういうところでは商品テストをもう縮小したり廃止をしたりしてしまっているんですね。 大臣、私はこのセンターの商品比較テストというのは非常に重要だと思うんですね。不要どころかますます強化をしなければならない分野だと思いますけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実は私、十数年前に消費者問題に関する国際会議を主催したことがございます。そのときに、かなり大規模なある消費者団体の協力も得ましてアンケート調査を行いまして、私自身、大変、ある意味で勉強させられたことがある。それは、日本の消費者は一体どこから情報を得ているのかという点であります。 これは諸外国と比べてですけれども、圧倒的に日本の消費者は企業から情報を得ているという結果になりました。つまり、コマーシャルです。企業のコマーシャルで消費を決定していると。これはやはり企業は、当然のことながらいいことばかり言おうとするでありましょうから、それで本当に消費者の健全な行動が保障されるかどうかという点は、問題として私はやはり大変重要な問題だと思います。 午前中もお話ししましたコンシューマーズレポートのようなものないしは商品の比較テストのようなもの、そういう言わば社会の消費者を支えるインフラがこの国にまだまだ不足しているというのは、私自身全く御指摘のとおりだというふうに思っております。 今回、商品比較テストの廃止が話題になっておりますが、先ほどこれは局長からも申し上げたとおり、原因究明・苦情処理テストが四十五件、商品比較テスト十一件、国民生活センターだけに関していうならば、むしろ前者の原因究明・苦情処理テストに特化するということでありますので、御指摘のように、商品比較テストが十一件、来年から例えばなくなるとしても、それそのもののむしろ影響というのは、私はそれほど大きくないような形で前者のテスト等々を、つまり正に資源を特化することによって、私はこの独立行政法人そのものに関しては補えるのではないかと思います。 むしろ重要なのは、先ほどから御指摘になっている、地方公共団体でも予算が十分ではない、財団法人等々でも予算が十分ではない、やはり社会全体としてこのような機能をどのように今後確保していけるかという問題なんだと思います。これは、内閣府国民生活局の政策全般としては極めて重要な視点であるというふうに私たちも思います。いろんな働き掛けを我々もする必要があるのだと思います。そもそも、どこでどういうふうな商品比較を行っているのかということの年間の計画等々、最前線でどの程度把握しているのか、そういう点も踏まえまして、ないしはNPOとのネットワークがどの程度できているのか、恐らくこれは強化する余地は大いにあるのだと思います。 そういう形で積極的に我々としては働き掛けて、社会全体として、こういった企業以外から得られる商品情報が消費者にできるだけ行き届くように、行政全体の中でこれは努力をしていきたいと思います。
○岩佐恵美君 国民生活センターの件数が少ないというのがいいというふうに私は思いません。それはだんだんだんだん縮小してきているということの表れだと思うんですけれども、ただ、少なくとも、やっているということ自身が非常に大きな意味を持つんだと、公的機関が。公的機関というか、それに準ずる機関がやっているということは非常に意味があるわけですから、私は全廃ということではなくてきちっと位置付けていくべきだということを再度申し上げておきたいと思います。 もう一つ重要な問題がセンターの直接相談業務の縮小・廃止でございます。これはもう午前中の質疑でも出ていたところですけれども、国と地方の重複行政が非効率だというのがその理由なんですけれども、わらをもすがる思いで相談に来る消費者に対して効率性という行政の都合で切り捨てるということは私はとんでもないことだと思います。全国の相談窓口の相談件数、九一年三十五万六千八百五十二件、これが二〇〇一年には八十八万三千八百二十七件となって、そして十年間で二・五倍に急増していると。国民生活センターへの相談も五千九百五十件から九千二百九十九件と一・六倍になっているわけです。 問題は、直接相談が重複するから問題だということを言われているわけですけれども、私はそうじゃないんじゃないかと。つまり、直接相談をやっているからこそ国民生活センターとして、例えば経由相談についても機敏に対応することができる、そういう意味も持っている。 こういうことを内閣府自身言っているんですね。重大案件や新しい領域の消費者トラブル等をいち早く探知・分析し被害の未然防止・拡大防止を図るためには各地センターから寄せられる定型の概要情報だけでは十分でなく自ら直接的に消費者のトラブル内容を具体的に把握する必要がある、直接相談を受け付け処理することで得られる相談処理能力によって初めて各地センターに対する適切で実践的な助言を行うことができると述べているんですね。私、そのとおりだと思うんですね。これは一理あると思っているんです。日弁連も、国民センターが行う直接の消費生活相談事業は、地方公共団体の補完的役割としてではなく、国の消費者政策を推進するために不可欠の独自の役割があるというふうに指摘をしています。 政府が比較テストや直接相談業務をやめるというのは、私は、独立行政法人化で自主的な運営を拡大しましょうという、そういう趣旨からも反するというふうに思っているんですね。直接相談業務の縮小・廃止、これは法律上の問題ではありませんね。運営上の問題なんですね。ですから、大臣も先ほどからこれを復活するとか認めるとかということを明確に言われないんですけれども、その実情を見てどうこうするというふうに言われて、はっきりとしたお答えをなさらないんですけれども、私は、こういう独立行政法人化を前にして全廃してしまったりした商品比較テスト、あるいは全部経由相談に変えていくというような、そういうことというのは撤回をして、ちゃんと運営上そういうこともやりなさいということで独立行政法人化で自主的にやらせていく、そういう方向がとても大事だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今回、国民生活センターを始め数多くの独立行政法人に関する、独法化に関する法律を議論をいただいております。恐らく、我々にとってこの消費者行政は大変重要なテーマでありますし、恐らく隣の隣の委員会ではODAが大変重要なテーマでありますし、国民の政策ニーズというのはあらゆる分野で今非常に高まっていると。しかし、同時に我々は巨額の財政赤字を抱えていて、その効率化の中で、それぞれの分野で行政の、行政サービスの重要性を認識しながら、やはり、より効率的にする余地はどこにあるかということにもう知恵を出さざるを得ないのだというふうに思うんですね。 その意味では、経由相談だけではなくて直接相談ももしできれば、おっしゃるような、何といいますか、相乗効果も出て良い面もあるのかもしれません。しかしながら、地方自治体、国がそれぞれやはり本来比較優位のあるところに特化していって、それをより効率的なネットワークにすることによって、社会全体としてのコストを削減しながら行政サービスを更に向上させていくという、やはり工夫をしていかざるを得ないのではないのかなというふうに思うわけであります。 御指摘のように、したがってこれを急激に減らすということは考えていないわけで、ですから、十四年度は半減でありますけれども、社会全体でそれを整備できるように、NPOの税制措置も重要でしょう、さらには地方の自立も必要でしょう、そういう中で効率的に資源を配分して行政のサービスを確保していくと、そういう道を是非とも模索をしたいというふうに思っております。これは国民生活局全体としての政策の重要な課題でありますので、全体としてやっていくつもりであります。
○岩佐恵美君 済みません、時間になりましたので終わりたいと思いますが、今の答弁では私は納得をいたしませんと申し上げて、終わりたいと思います。
○田嶋陽子君 無所属の田嶋陽子です。よろしくお願いします。 私たち消費者は、まさか自分だけはと思いながらだまされたり被害に遭ったりするのだと思いますけれども、そんなときに消費者トラブルの相談に乗ってくれたのは国民生活センターでした。私たちは、商品比較テストだとかいろんな情報をとても頼りになるものとしていたところがありました。私たち消費者にとっては、国民生活センターというのは、だまされないための情報をくれるところ、注意を喚起してくれるところ、それからだまされてしまった場合にはサポートしてくれるところ、そんなふうに頼りになる存在としておりました。ですけれども、これから独立行政法人になりますとどんなふうになるのかなと。しかも、商品比較テストもなくす方向に行くということですし、少々不安に思うところもあります。ですけれども、独立行政法人になってからも、きちんとしていただきたいことはしていただきたい。 そこでお伺いしたいんですけれども、だまされてしまった人や被害に遭った人たちにとっては、もう少し何とかしてくれてもいいんじゃないかなと残念に思っているところもあると思うんですね。実際、二〇〇二年版の消費生活年報というのを見ますと、センターの仕事というのは相談者の自主交渉、助言ですか、それから他機関の紹介、そういったものがほとんどであって、今お話ししたような相談処理、本来のあっせんなるものは七・五%程度にすぎないと書かれています。 このあっせんというのは、消費生活年報によりますとどういうことかといいますと、解決に必要な情報提供だとか、それからあっせん案として当事者の希望があったら消費者と加害者がお互いに折り合える案を提示するとか、それから苦情が最終的に解決するまで責任を持って見届けるとか、そういうことが挙げてあります。 今後、独立行政法人になって各地の消費者センターからの経由相談に特化するので更に難易度の高い相談が寄せられることになると思うんですけれども、より国民に頼りにされる存在になるためにあっせんの比率を高めることが必要なんじゃないかと思います。すなわち、だまされてしまった人の相談を最後まで見届ける必要があると思うんですけれども、竹中大臣にお伺いします。このあっせんの比率を高めるということ、国民生活センターの信用度をアップさせることだと思うんですけれども、この比率はどの程度まで高めたいという数値目標はおありでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) 今現在、国民生活センターでは正に一般に対する情報提供に付随する業務ということであっせんも行わさせていただいております。このあっせん自体の持つ意味あるいは果たす機能の重要性というのは、正に先生がおっしゃったとおりで、私どももそこは非常に重視して考えているところであります。 いずれにしましても、消費者トラブルというのは、ほとんどの場合、消費者対事業者の正にいろんなトラブルという構図なわけですよね。そうしますと、苦情とか相談を受けて、それに対してある種のコンサルタントというのをやるわけですけれども、そこをやっていったらそれは必然的に、じゃそこから一歩進んで、センターから事業者に対していろいろ働き掛けをやってみるとか、そういうような形にならざるを得ないと思うんですね。 それで、今、先生、数値目標みたいなこともおっしゃったんですけれども、ちょっと数値目標でどれくらい増やすということは今この時点では申し上げられないんですけれども、極力、今、先生がおっしゃいましたような趣旨に対して、あっせんとか何かも含めて、本当に頼りがいのあるセンターという形に作り、独法化した後もそういう形でセンター自体は機能を果たしていければというふうに考えているところであります。
○田嶋陽子君 実際、今度独立行政法人になるということから、国民生活センターの意義というのが、何というんですか、ああ、とても大事だったんだなというふうに思われるようなことだったんですね。ですから、是非そういう意味でよろしくお願いしたいと思います。 それで、近ごろ、年輩の人たちがとてもだまされていますよね。身近な話でも、何か家を訪ねてきて、何かどこか、こんな家に住んでいたらえらいことになるとか言って、例えばふろ場のタイル全部張り替えさせるとか、それから、いろいろありますよね、老後の生活費に充てたらどうかと言って高配当をうたった出資金を集める事業だとか、あるいは不況に伴って在宅ワークを持ち掛けてパソコンを買わせるとか、人の足下を見てそういっただます商法が拡大しているわけですよね。 この二〇〇二年版の消費生活情報にはこういうふうに書かれているんですね。「自己責任が声高に求められ、消費者を保護の対象とする弱者ではなく自立する消費者ととらえ、その支援を行う方向へ消費者行政が転換した」とありますが、やっぱりいわゆるここで言っている弱者たちというのはその転換した方向からも取り残されているということですよね。 午前中の質疑で竹中大臣が、消費者の自立を助ける環境を作るために消費者保護基本法を検討中だとおっしゃいました。来年五月に最終取りまとめの予定だとお聞きしましたけれども、この情報から取り残されがちな高齢者などに対して、だまされることを未然に防ぐための方策などということはいろいろお考えでしょうか。
○大臣政務官(木村隆秀君) 先生よく御承知のことだと思いますけれども、消費者の権利には選択する権利というのがあるんですけれども、選択する権利の前に知らされる権利が当然なければしっかりとした選択ができないわけであります。今だまされないために、具体的な手口がどうなんだ、また新しいこういう悪質商法が出ているんだよというような情報をどんどん消費者の方にお知らせをすることがまず大事だろうと思っています。 そのために、新聞を始めとするいろんな報道機関に御協力をいただいてのPRやら、またテレビ番組にも提供をしておりますし、インターネットのホームページにも掲載をして、アクセスも月に八万件ぐらいあるそうでございます。また、出版物等々いろんな消費生活センターの前に出しましてできるだけ広報に努力をする、今そんなことに努めておるわけでございます。
○田嶋陽子君 よろしくお願いします。 特に、高齢者の場合はテレビを見ることが多いかもしれませんけれども、とても情報を伝えるのも難しいと思います。ですから、いろんな工夫が必要だと思うんですけれども、是非よろしくお願いいたします。 私は、この間、生活センターに行ってまいりました。そのときにびっくりしちゃったんですけれども、私はちょっと意見を聞きたいなと思って行っただけなんですけれども、どばっと並んでいたのは理事五人で、それから内閣府の方もいらして、ええっとか思って、違うんだよな、違うんだよなと思いながら、全部説明してくださるんですけれども、私はもうレクを受けて行きましたからそんな一から十まで説明していただかなくてもいいなと思うんですけれども、すごいんですね、何か口封じみたいに説明してくださって。一生懸命お仕事なさっていらっしゃろうとしているのはよく分かりました。ですから、そこにいらっしゃる理事のことをとやかく言うことは全くないわけでして、とても深くいろいろ考えていらっしゃるということもそれなりに分かったような気もするんですけれども。 ただ、びっくりしたのは、私たちは普通、消費者というのは女だ女だと言われて、あおられて、おだてられて物を買わされるみたいな、ちょっとそんなところがありまして、消費者イコール女だと、これも思い込みですよね。ですけれども、そこにいた人たちは全部男で、一体これってどういうことなんだろうって。 だから、例えば男性中心のところに一杯、理事とか何か全部女性の理事がいたとかいう、そういうバランスが取れている社会ならいいんですけれども、そうでないところで、消費者センターに行ったら理事が全部男性だった、会長は非常勤の女性と、そういうことなんですけれども。ちょうど女子校とか女子大に行くと、全部女子なのに、校長だとか学長だけが男性だったとか理事が男性、あの不自然さと同じものを感じたんですね。 そこにいらっしゃる方をとやかく言っているんではないんですが、これはやはり、先ほど午前中も川橋さん、それから先ほど岩佐さんもおっしゃっていたように、やっぱりこれから国民センターの中では九人のうち、今のところ二人が女性ですが、せめて三〇%を達成するために三人にしていただきたいなと。 今年の五月の二十一日の内閣委員会でも、道路四公団民営化推進委員会でやはり女性が、全部で七人の委員のところ一人女性だということで、一生懸命熊代副大臣に頑張っていただいて二人入れていただいたんですね。是非ここでも、生活センターでも、もう三人と言わず、四人と言わず、できれば八〇%方は女性でも今のところは悪くないですね。女性はばかにされて、変な商品買わされて、苦しんで、しかも黙っている人が非常に多いんですよね。そういう人を救うためにも、是非ここでは逆転現象があってもいいぐらい女性の委員をたくさん、理事を入れていただきたいと、私はそんなふうに思いますが、竹中大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 重ねて、私は人事権者ではございませんので私が確定的なことを申し上げる立場にはないんでありますが、それは男女共同参画という観点からも、またこの消費者行政が、消費者行政の分野で特に女性の方々に活躍していただける部門が、分野が非常に大きいのではないかという基本的認識も踏まえて、その任命権者が正に適材適所でそのような大胆な人事を展開されるということを私個人としては期待をしているところでございます。
○田嶋陽子君 永谷局長、いかがでしょうか。
○政府参考人(永谷安賢君) 女性の比率を高めていくというのは、これはもうこれからの世の中の正に趨勢でありますので、今、大臣から答弁したとおり、それなりの形で収まっていくのではないかなというふうに思っております。
○田嶋陽子君 それなりの形で収まっていくかもしれませんが、ワンモアプッシュをどうぞよろしくお願いいたします。 それでは、大体質問が午前中にも午後にも全部出てしまいましたので、私は、懸案のことで竹中大臣にお伺いしたいと思います。 先日、私は、配偶者控除と配偶者特別控除の両控除廃止の法案と、その法案に伴う手当てその他のことで田嶋私案なるものを竹中大臣に直接お渡ししました。それに関して、感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 経済財政諮問会議において、今年一月から、あるべき税制の正にその税制改革について非常に幅広い検討を重ねてまいりました。その中には、非常にたくさんの要因があります。経済を活性化させるための税制改革でなければいけない等々、そのためには広く薄い税制でなければいけない等々。しかし、それと並んで重要な点としてずっと議論してきましたのは、個人のライフスタイルに影響を及ぼさないような、つまり税制がこうであるから個人の働き方、生き方がこういうふうになってしまう、ゆがんでしまうというようなことをやはり排除するような、そういう意味での広い意味での中立的な税制が必要であると。それは、多様な生き方、多様な働き方が求められている今日極めて重要であると、そういうことをずっと議論してきたものであるというふうに認識をしています。 その中で、各種所得税に関しては、各種控除の見直しというのを前面に掲げております。田嶋委員の田嶋私案なるものは、その各種控除の見直しについて非常に大胆な具体的提言をなされたものであるというふうに認識をしています。 先ほども申し上げましたように、実際の制度設計は今政府税調を中心に議論をされておりまして、これから来年度予算に向けて、その予算編成の中で実現をしていかなければいけないものであります。そのときには、具体的にやはりある程度の税収を確保しなければいけないいろんな要因が出てまいります。しかしながら、長期的な方向といたしましては、先ほど言いましたように、ライフスタイル、個人の働き方に影響を与えないような税制の実現を目指して、来年度は取りあえず税制改革の初年度でありますから、少し視点を長く持って、できるだけ中立的なといいますか、そういう税制の実現に向けて努力をしたいと思っているところでございます。
○田嶋陽子君 今のお話はとてもよく分かります。その税制が個人のライフスタイルに影響を及ぼさないような、そういう公平中立な税制ということなんですけれども、例えば、今日の新聞を見ますと、朝日新聞なんですけれども、どういうことがあるかというと、二つの控除、この場合は配偶者特別控除と、それからもう一つは扶養控除ですね、それをなくすと約七千億円の増税になると。それを企業向け中心に一兆円を超す先行減税の財源の多くが賄えると。要するに、この特別控除をなくすことで増税になった、それを企業に回すという。本当にこういう意見ってどこから出てくるんだろうと。 私は配偶者控除と配偶者特別控除を廃止してほしいと思っている、これに対して世間には反対もありますが。なぜかというと、先ほど竹中大臣がおっしゃったような、その個人のライフスタイルに影響を及ぼさないような税制度、すなわち、これは女性の生き方、それをもう少し多様なるもの、自由になるもの、結論としては男の人も働きバチにならないで暮らせるような、そういう社会を作りたくてこのことを提言しているわけですね。ですけれども、これを見ると、この新聞記事を見ると、どなたが出した意見か考えか知りませんけれども、財務省でしょうか、でも、よく書いてありませんから分かりません。ですけれども、違うんですね。まるでこれじゃハゲタカですよね。 確かに、配偶者控除とか特別控除というのは女性のものではなくて男性の給与から引かれるものですが、それで女性が少しは、月二千円とか三千円とか影響を受けているものです。それに対して女性たちも反対はしているんですが、何とこの額のために既婚女性たちはなるべく、自由に働けないんですね。一生懸命自由に働きたいと思っても、百三万円の壁、それからひいては年金にも影響する百三十万円の壁、そういうものがあって、この配偶者控除のせいで女性たちが自由に働けない。すなわち、配偶者控除が女性たちを専業主婦になるように誘導してしまっているんですね。これは、そのライフスタイルに中立な税制という視点からは遠く懸け離れているわけです。 そこで、私は勇気を奮って、反対されながらも、このライフスタイルを中立にするためには二つの控除を、配偶者控除と特別控除をなくした方がいいという主張をしているんですね。でも、もし国が、政府が税務調査会が、あるいは竹中大臣が、塩川大臣が、もしこんなふうに増税になった分を企業に向けるというようなことを言っていたら、これはおかしいといいますか、私はそうなったら今特別控除とか配偶者控除廃止、反対しますよね。違うわけですから、ライフスタイルを中立にするということとは違うわけですね。 これは、政府の考えとして出したものなのか、それとも勝手に記者が書いたものなのか。私はもう少し、財務省も税調も竹中大臣も、この税制というものをもう少しライフスタイルに影響を及ぼさないということを主張した論陣を張ってほしいんですね。それで、もっとマスコミでも何でも、こういう意見は違うんだよということを言ってほしい。そして、議論を巻き起こしてほしい。それでなければ、こんな税制改革は反対です。そのことに関して御意見をお伺いします。じゃ、お一人ずつ、加藤さんから。
○政府参考人(加藤治彦君) お答えいたします。 配偶者特別控除の問題につきましては、かねて先生から御指摘をいただいておりますが、この点につきまして、今回、政府税制調査会の答申は正に配偶者特別控除の問題について適切に指摘をしていると私ども思っております。 それは、この配偶者控除、先生おっしゃいましたように、過度に配偶者に対して配慮を行っている、要するに普通の控除に比べて二倍になっているという点、それが結果的に中立でないという御指摘、これは政府税制調査会でも、経済社会の中で行われる個々人の自由な選択に介入しないような中立的な税制を構築する、さっき竹中大臣もおっしゃったことが政府税制調査会の意見として指摘をされております。 したがいまして、私どもは、この政府税制調査会、あるべき税制の在り方としての御提言というふうに受け止めまして、これから、今、与党の税制改正のプロセスに入っております。そういった中で、この改正について是非とも実現を図っていきたい、そういうあるべき税制論で考えております。
○田嶋陽子君 そのあるべき税制論なんですけれども、増収になった分を、いわゆる女の人生からはぎ取ったものが増収になったとしたならば、その増収になった分を、私はそう思いますよ、これ。配偶者控除とか特別控除は、鳥もち制度って私は呼んでいます。女性が飛び立とうと思ったって、足にもちがくっ付いちゃって飛べないんですよね。この鳥もち制度、それをよすために、増税になった分をどう使うかのビジョンが見えないですね。 ですから、私は、子育てじゃなくて子育つ支援、子供たちみんな生まれたら、あんたたちは祝福されて生まれてきたんだよということで、子供たちが成人するまで手当としてお金を出すとか、何かその。それから、女性が今まで働こうとしても、いい職に就けない人の職業支援をするとか起業家支援をするとか、やはりはぎ取ったお金は女性とか子供とか老人とか、そういうところに返してほしいんですね。そして、それを公平に分けてほしいわけです。 働いている女の人たちは、配偶者控除とか特別控除を非常に不公平だと思っているんですね。みんなそれぞれが配偶者なのに、いわゆる専業主婦だけ国全体の税金で養っているようなものなんですよね。それで、専業主婦の人たちは健康保険の掛金も、それから自分の年金の掛金も払っていないわけですから、専業主婦だけが超優遇されているわけです。 それでも、これは既得権ですから、いきなりはいでいいというものじゃないですから、少しずつということは、段階的には大事だと思うんですが、私は政府にビジョンが欲しいんです。そのはぎ取ったお金をどうまた女性と子供と、いわゆる弱者と言われている人たちに使っていくのか、そのビジョンが欲しいんですね。私たちはそういうビジョンをもらっていないと思うんです。竹中大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 非常にたくさんのことを田嶋委員おっしゃいましたですが、基本的に、鳥もちか何か分かりませんが、やはり主婦の行動を縛っていると、今の制度がですね、ではなかろうかと、それは巡り巡って結局男性の立場も窮屈なものにしているというその御持論に関しては、一般論としてそういう傾向はないわけではない。したがって、それを是正するようなあるべき税制を築いていきたいというのは申し上げたとおりでございます。 ただ、税制の話を議論する場合にやはり注意しなければいけないのは、例えば増収部分と減税部分が同時にあった場合に、ここのお金を持ってきてこっちに使うということでは、これはないのだと思います。それは例えば、特定財源といいますか、特別会計のようなものになっていって、使途を明確化している場合はともかくとして、これは一般的な財政の話でありますから、そこと直接結び付けると議論がかえって私はゆがむのだと思っております。 それと、もう一つ、法人に関する税、これ大変一般的な、抽象的な言い方で申し訳ありませんが、法人に関する減税を行うと法人が得するというような見方が一般にはありますが、法人に関する税というのは基本的には転嫁されて、結局のところ個人が負担する。ちょっと抽象的に言うと、税金というのは要するに全員、個人が負担する、全部個人が負担するというのが、ちょっと抽象的ではありますけれども、やはり基本的な考え方だと私は思います。 ビジョン云々に関しては、これは大変不十分だという御指摘はあるかもしれませんが、骨太の方針、それと第二骨太、さらには「改革と展望」等々で、こういう社会を作っていく、そのためにこういう方向でのあるべき税制を目指して改革していくということに関する情報発信は我々なりにはしているつもりでございます。不十分な点はあるかもしれませんが、この点は御理解を賜りたいと思います。
○田嶋陽子君 竹中大臣のおっしゃることはよく分かったつもりです。ですけれども、今、不十分ながらとおっしゃったけれども、私は本当に不十分だと思います。 その骨太に書いてあっても、すべての人が耳にできるわけでも目にできるわけでもないですね。ですから、やっぱり私は、こういう税制改革のことを言ったときに同時に、だから、おっしゃったように右から左にとか、そういうことではない、分かります。ですけれども、ビジョンとしては、ここが増税になったらこっちをこうしたいという、やっぱりそこを出してもらわないと、私たちは、何にもみんなは未来見えないから、ただ不安なわけですよね。で、やれ増税だ、増収だといって国民は騒いでしまうわけですから、そこの情報発信をもっと主体的にしていってほしいなと思います。よろしくお願いします。 時間が来ちゃったので、済みません。 それで、加藤審議官にそのことに関してお願いしたいんですが、これは塩川大臣に直接言いに行かないと駄目でしょうか。それとも、加藤審議官がこのことをどうお考えか答えていただければ有り難いんですが。ビジョンの問題です。
○政府参考人(加藤治彦君) 正に政府として、税制どうあるべきか、それから政府としてどのような政策を遂行するか、これはトータル、政府全体で最終的には決定されるわけでございます。今、正にそのプロセスの段階でございますので、当然、国会でこういう御審議があるということも私ども大臣にもちろんお伝えしますが、いずれにせよ与党内でもいろんな御議論があるわけでございまして、そういう議論を経て、最終的には政府・与党、政府の方針としてどういう改革をしていくかというのが決定されていく、その今過程にあることを御了解いただきたいと思います。
○田嶋陽子君 ありがとうございます。 ですけれども、やはり政府の中にいろんな税制に関する委員会とかできてきますよね。そこの中での意見を聞いていても、女性とか子供とか、そちらに関することは余り言及されないですね。本当に、何かやっぱり無視されているというか、そういうことをとても感じます。 必ず、もう男女共同参画社会なんですから、女性の立場が良くならないと、女性がきちんと個人として働かないと、この国の景気の回復も、この国の私はこれからの二十一世紀の展開もないと思っています。それはうそじゃないと思います。どうお考えですか、加藤審議官。
○委員長(小川敏夫君) 時間が来ていますので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(加藤治彦君) 政府参考人の立場で、税制の事務方として、私どもは、やはり政府・与党全体の方針の下でどういう税制を構築するのが最も妥当かということでこれからも勉強してまいりたいと思っております。
○黒岩宇洋君 無所属の黒岩宇洋でございます。 本日、先ほど来から国民生活センターの独立行政法人化について様々議論されていますけれども、独法化自体は単なる特殊法人改革の手段にすぎません。どうも本法案についての議論が、特殊法人改革という総論と国民生活センターの改革という各論がうまくかみ合っていないような、そんな気が私はいたします。そして、その中において、目的と手段が交錯して更に分かりづらくなっているようにも思えます。 改めてお聞きいたします。そもそも特殊法人改革の目的は一体何なのか、お答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的には、私たちの世の中にはやはり公的なサービスを必要としている部分があるのだと思います。 私的なサービスは、これはこれで重要です。物とサービスと両方ですけれども、私的なサービスはマーケットで我々は自由に買うことができます、お金さえあればの話ですが。しかし、公的なサービスというのは完全にやはりマーケットでは提供できない。例えば、ハンディキャップを負った方々に対する施策というのは、これはやはり別の視点から必要である、正に公的な判断、それに基づく公的な財・サービスが必要になっているということではないかと思います。 しからば、その公的な財・サービスをどのような形で提供していったらよいのだろうか。これは、政府が直接やるというのが一つの方法だと思います。政府に関連した一つの組織がやるというのは別の方法だと思います。それが特殊法人なのか、独立行政法人なのか、いろんなやり方が多分あるんだと思いますが、そのときに恐らく、できるだけ効率性を図れるようなものにしておかないと、政府というのはどうしても肥大化して生産性が低くなってしまう。そういう問題に直面して、今この特殊法人の独立行政法人への切替えというのが議論されているというふうに認識をしております。 しかし、公的なサービスはそれだけで担えるものではないと思います。NGOというのは、ガバメントではないところがこういうサービスを担っている。NGOもそうだし、言わば学校というのも、私立学校というのは、プライベートな組織であるけれども、公的な教育というサービスを担っている。その在り方そのものを、できるだけ民間にできることは民間に任せて、地方にできることは地方にしようというのが小泉構造改革の重要な中身であります。 そこの全体の中で、できるだけ民間、地方にゆだねながら、かつ政府、公的な部門、サービスとしてやらなければいけないことに関しても、できるだけ効率的に行えるように、今回、独立行政法人への改組というのが今この場で議論されているのだというふうに認識をしております。
○黒岩宇洋君 官から民へ、国から地方へという、そういった総論的なことは分かりました。ただ、独法化自体が目的なわけではない、そのことだけ私も改めて確認しますけれども。 この各論、じゃ、国民生活センターの独法化、この改革というものは、その目的は一体何なのか。国民生活センターというのは、もうこの名前のとおり、国民生活にかかわるわけですけれども、実際に国民生活センターを変えることが目的ではないわけです。国民の生活をどう変えるかが問題なわけですから、実際、この独法化によって果たして国民生活は一体何がどう変わるのか、端的にお答えください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 国民生活センターは、今日朝からずっと議論をさせていただきましたように、言わば消費者行政の中で、情報の収集、さらには情報の分析、それに基づく情報の提供、それに関連する、苦情処理等々を含む様々な問題、商品に関する試験、様々な消費者行政に関する非常に重要な公的なサービスを担っているわけであります。 それを今回、特殊法人から独立行政法人化することによって国民生活がどのように変わるのか。この分野で今朝からも確認されましたのは、消費者に関する消費者行政の役割というのはますます重要になってきている、しかしその時代の要請に合わせて、具体的に言いますと、我々の消費行動が非常に専門化して細分化されている、そういう中で、よりきめ細かな消費者行政に関する公的なサービスを提供しなければいけないという状況になっているのだと思います。 今回、独立行政法人にすることによって、正にその長となる者の自由裁量権を発揮してもらうことによって非常に柔軟で大胆な運営をしてもらって、正に創意工夫をしていただいて、よりきめ細かな消費者行政ができるようになるというのが重要なポイントであろうかと思います。その裏でやはり期待されるのは、そうすることによって広義の行政コストを下げて、もって我々国民の負担を長期的には下げていくという効果もあるのではないかというふうに思っております。 これが独立行政法人になることによって国民生活が明日から非常に急激に変わるというものでは私はないと思いますが、我々の消費生活を支える非常に重要な、ソフトな、しかし公的なインフラが整備されていくための一つの重要なステップになるというふうに思っております。
○黒岩宇洋君 分かりました。あくまでも消費者の生活が良くなるんだと、そういう意味合いで私もとらえておりますけれども。 それで、本当にこの国民生活センターの改革というのは消費者の生活をより良くするのだろうかという視点、あくまでもこの視点で幾つかお聞きしますけれども、十四年の八月、今年の八月に出されました平成十五年度内閣府本府重点施策の中では非常に華々しくこう記されています。 「二十一世紀型の新しい消費者政策の構築」、この項目があるんですけれども、この中には二点が盛られています。 一点目は、「消費者保護基本法の見直しも含めた二十一世紀型の消費者政策を検討するとともに、事業者の自主行動基準の指針を策定し、その啓発活動や第三者評価組織の育成等を行う」と。これ非常に抽象的で、何となくぼやけているんですけれども、二点目に非常に具体的なものが書かれています。この二点目が、「十五年秋を目途に国民生活センターの独立行政法人化を図る」と。これ大変具体的なんですけれども、私にはある意味また粗雑な言い回しにも聞こえます。この表現ですと、あたかも独法化さえすれば二十一世紀型の消費者政策の構築が成し遂げられるがごとく、このような表現になっています。 それで、お聞きしたいんですけれども、そもそもこの二十一世紀型の消費者政策というのは一体何なんでしょうか。二〇〇〇年と二〇〇一年では消費者政策はそんなに具体的に何か変わるのか。役所の文章を読むと非常に言葉が躍っているんですけれども、企業のPRやキャッチフレーズじゃないわけですから、この言葉を掲げた限りは、具体的に一体二十一世紀型の消費者政策とは何なのかということをお答えいただきたいことと、そしてこの独法化は、果たしてこの独法化によって二十一世紀型の消費者政策がどう構築されるとお考えか、この二点、お答えください。
○政府参考人(永谷安賢君) 二十一世紀型の消費者政策ということで何を意図しているかということについては、私の方から御説明いたしたいと思います。 これも今朝ほど来ずっと議論になっていますけれども、現在の私どもが持っております消費者政策に関するツールというのは、すべて三十数年前にできた消費者保護基本法というのが土台になって、その上に成り立っている世界であります。当然のことながら、今から三十数年前ということでありますので、日本の経済自体が今みたいにこんなに市場経済とかなんとかというような形でなかったわけですね。取りあえず、市場経済とかなんとかということを想定していないような状況の下で作られた法律であります。 そこでは、先ほどどうやって基本法ができたかという御質問ありましたけれども、いろんな消費者トラブルが発生する中でその法律自体が作られるということはあったわけですけれども、まず今の消費者保護基本法の中で一番遅れている部分というのは、消費者というのはアプリオリに保護されるべき主体という位置付けになっているんですね。そこが権利の主体という位置付けではなくて保護されるべき主体ということであります。したがいまして、消費者の例えば情報を得る権利とかいろんな、安全である権利とか、そういった権利というのは、保護という形で事業者が配慮しなきゃいけないというような形になっているんですけれども、消費者の権利としてはそういうものが何ら認められていないということであります。 健全な市場経済を営んでいくためには、正に権利の主体としての消費者とそれからその消費者と健全な良好な関係を築いた事業者というのがあって初めて経済というのはうまくいくんだろうと思うんですね。今の消費者行政、消費者保護基本法の体系というのはそういうことになっておりません。一つは、そういう形で消費者の権利とかなんとかというのをどう考えるかという大問題があるというのが一点。 それからもう一つは、消費者の契約についての規定というのが何らなされていないということであります。御案内のとおり、消費者契約法という法律が別途民法の特例法という形でできていますけれども、現在の消費者保護基本法の中ではそういう消費者契約の適正化というのはきちんと規定されておりませんし、消費者のトラブルが起こったときに、先ほども出ておりましたけれども、裁判外の紛争処理メカニズムをどうするかとか、その辺りも全然書いてありませんし、したがいまして、私どもが今、国民生活審議会の消費者政策部会で議論をさせていただいているのは、そういう個別のパーツ、パーツについて、今の世の中にぴったり合った形でどういうふうに書いていけばいいかという議論をさせていただいているということであります。
○黒岩宇洋君 もうちょっと端的に言っていただかないと、本当にこれはイメージがわかないので困るんですけれども。あと、この独法化がどう寄与するかというところにもちょっとお答えがないんですが、結構です、そこのところは大臣に聞きます。 それで、今おっしゃったこの消費者の権利というのは私は大変重要だと思っておりまして、消費者保護基本法には今度それを明記しようかということが議論されていると聞いていますが、私、せんだって谷垣大臣にも、食品安全基本法にも基本理念にやはりこの食の安全が消費者の権利という言葉が入っていないわけです。だから是非入れてくださいと私お願いしておりましたけれども、この点は局長の方でまた御検討いただきたいんですが。 竹中大臣、とにかくこの二十一世紀の本当にこの消費者政策ですか、これちょっと我々イメージがわくような、わくわくするような、そのような構想をちょっと大臣の口からお聞きしたいんですけれども、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) なかなかわくわくはしていただけないかもしれませんが、基本的には二十一世紀型の消費者政策で我々が目指すことというのは、今のある意味で成熟した市民社会にふさわしい消費者像を前提にして、これは非常に多様なニーズを求める消費者ということが一つあると思いますし、単に保護される対象となる受動的な消費者ではなくて、非常にアクティブな消費者で自らが消費市場に対して働き掛けていくような、そういう消費者になるということなのではないかと思います。 非常に多様な選択の中で自分自身の自己実現を目指していけるような消費者、そういう消費者の社会、消費社会にふさわしい消費者保護基本法の見直しをその中心に据えた、それがいわゆる二十一世紀型の新しい消費者政策ということになるのだというふうに思っております。 委員お尋ねの、二つ目の、それとこの国民生活センターの独立行政法人化とどうかかわるんだと。これはこれで大変重要な問い掛けであろうかと思います。 国民生活センターだけでこの二十一世紀型の消費社会を実現できるわけではもちろんありません。しかし、先ほどから申し上げていますように、それだけ多様な消費者行政のニーズにこたえるためには、思い切って社会のあらゆる資源を、リソースを動員してネットワーク型の行政の組織を作っていかなければいけない、その中核としてこの独立行政法人国民生活センターが位置できるのではないかというふうに思っております。 ですから、NPOとの連携、地方公共団体との連携、その中で我々が特に特化すべきものにこの独立行政法人は特化をしていく。その一つの、何といいますか、引き金となるような形で今回の国民生活センターの独法化を実現したいというふうに思っているところでございます。
○黒岩宇洋君 二十一世紀、自立した消費者像ということをお聞きして、少しわくわくしてまいりました。 次に、私やはりこの消費者というところにこだわりたいんですけれども、やはりこの国民生活センターの業務は、すべてにおいて基本的には商品を購入する又はした消費者にまつわるものなわけです。ならば、ちなみに都道府県では消費生活センターという言葉を使っているわけですね。にもかかわらず、なぜ今回、今までと名称が変わることなく、国民生活という漠然としたものなのか。すなわち、私は、例えば国民消費者生活センターとか、やはり消費者ということを明記していただきたい。 これ、先ほど局長もおっしゃいましたけれども、やはり我が国は消費者の位置付けというのが非常にあいまいですし、そういったことから私はこれはお願いしたいんですけれども、今回、この独法化の議論の中で消費者という語句を入れるか入れないかというのは、まず議論に上ったのかどうか、内閣府内で。そしてこれから議論するおつもりがあるのかどうか。この二点、局長お願いいたします。
○政府参考人(永谷安賢君) 国民生活センターの名称の中に消費者を入れるかどうかという議論があったのかなかったのか、それからこれから議論するつもりがあるのかないのかという話であります。私ども、その名称をいじるという議論はしておりませんし、これからもやるつもりはないというのが結論であります。理由は二つあります。 一つは、いろいろ考えてみますと、国民生活センターというのは、それはその名前でそれなりに世の中に定着している部分がとっても大きいというのが一点目であります。 それから二点目は、これは若干、理屈っぽい話かもしれませんが、今朝ほど来の議論の中で、消費者行政の分野とそれからNPOの分野というのがこれからドッキングしてくるような世界にもなるということ、そういう御議論を今朝ほど来しておりますけれども、国民生活センターということで、消費者よりもより広い、あえて端的に申し上げれば、NPOとか何かもこれからこの後の国民生活センターのテリトリーの中に入ってくる要素があるということを考えているということであります。
○黒岩宇洋君 じゃ、今回センターの名称についてはこだわりませんけれども、やっぱり国民生活局として本当に消費者の位置付けということを真剣に考えていただいているし、消費者が自立して、そして安心で安全な生活を送れる、このことをお願い申し上げて、この質問は打ち切ります。 次に、商品テストについてちょっとお聞きします。 大分岩佐委員からも詳細について質問があったんで重複するんですけれども、先ほどの局長の答弁の中にも、じゃこの商品比較テストをどうして廃止するんだと云々のときに、生命、身体については重大な影響を及ぼす云々とあったんですけれども、ここ私はっきりさせておきたいんですけれども、商品比較テストというものと苦情処理テスト、これは要するに事前と事後で違うわけですね。比較テストというのは事前テストになりますし、苦情処理を受けてからということは、何かが発生して事後なわけです。それで、やはりそういう意味で、やはりこの消費者被害というものは未然防止というのが最も重要なわけですね。拡大防止や事後救済も大事なんですけれども、やっぱり未然に防ぐこと。 このことで、内閣府も理解していると思うんですけれども、例えば、この特殊法人等の廃止又は民営化に関する報告の中で、国民生活センターを廃止できない理由という、その中でも再三、消費者被害の未然防止と、これきっちりとうたっているわけです。 しかし、にもかかわらず、やはり今回、商品比較テストは全廃、廃止ですね。身体、生命にかかわるものは、これは苦情処理テストに限ってというわけですから、やはりこの未然防止に対して国民生活センターが主導的な立場にはなれないわけです。ですから、この廃止できない理由で高々と掲げていながら、内実、国民生活センターの改革についていうと、やはり未然防止については後退している、このちょっと矛盾が私生じていると思うんですけれども、御説明ください。
○政府参考人(永谷安賢君) もう先ほど来の答弁の繰り返しになって恐縮でありますが、正に商品比較テスト自体は地方公共団体とかあるいは民間の公益法人等でもやっているということもありますので、それはもちろん、国としても即もう何の制約もなくできるということであればそれはそれでもちろんいいんですけれども、非常にいろんな状況、いろんな制約があって、そういうことも徐々にできなくなりつつあるという状況なんだろうと思うんですね。 そういう中で、一応そういう事前の比較テストみたいなものというのは自治体等でもおやりになっておりますし、取りあえずそちらの方でやっていただいて、国でやるテストというのは、それなりの非常に難しいものでありますとか、あるいは生命とか身体に大きな影響を及ぼすおそれがあるようなものについては国の方でも検査していきますと。両々相まって、限られた資源の中で一番大きな効果が上げられるような道を模索していきたいということであります。
○黒岩宇洋君 余りよく分からなかったんですけれども。 それで、私、あえて申し上げたいのは、さっき矛盾という言葉を使ったんですけれども、やはり特殊法人として廃止できないという理由がとにかく掲げられているわけですよ、いろんな形で。それと、現実に今回描かれた国民生活センターの在り方というのはやはりどうしても矛盾としか思えないんですね。 ちょっと細かいようなんですけれども、例えば十三年度十一件の商品比較テストをしたわけです。その中にチャイルドシートの比較テストも含まれていました。それで、内閣府の特殊法人を廃止できない理由としてこう書かれているんですね。「近年では、チャイルドシート等の安全性に関する商品テスト、」、「こうした消費者と事業者間の情報力・交渉力の格差是正に貢献してきたところである。」と、こういう表現で国民生活センターの重要性をわざわざチャイルドシートとまで例示して、商品比較テストを内容に盛り込んで、必要なんだ、廃止できないんだ、重要なんだと言っているにもかかわらず、いきなり全面廃止と。 そうなると、私、最初からその目的と手段といってこだわりましたけれども、やはり目的というのはあくまでも国民の生活を良くするんだ、消費者の生活を良くするんだという目的なはずなんですけれども、その目的にとっては私はこの商品比較テストというのは十分な手段だと思っているんです。ですが、やはりこの商品比較テストの存在を国民生活センターを廃止できないという方便にだけ使って、本来の目的を遂げるための手段として使っていないと。このことに私は今回のこの特殊法人改革、そして国民生活センターの改革に対しては非常に不審な点を抱くわけですね。 これについてはもうあえて質問しません。多分、大分ダブった答弁になりそうなおそれがあるので。 それで、一点、ちょっと視点を変えて、これも何度か取り上げられているんですけれども、今の例えば商品テスト関連の予算も、九七年度の三億五千万から五年後には一億七千万と半減されていますね。そのほか、平成七年に百二十七億円あった都道府県の消費者関係予算というものが十三年には八十四億円と、これも三分の二に減らされているわけです。 確かに、行政コストを低くするという点は分からなくはないんですけれども、今回の国民生活センター、私から見ると、本当に地方丸投げ、地方丸投げとしている。地方丸投げというのは、国から地方という意味ならいいんですけれども、やはり予算も担保されていない。権限移譲しますと言いながら、税源が移譲していないわけです。これは、私は小泉首相のおっしゃる国から地方への改革の理念とは合致しないと思っているんです。 ですから、今回のこのような予算の状況、そして仕事をどんどん地方に投げるという、このことが本当に小泉首相のおっしゃる国から地方へという改革の理念に沿っているのかどうか、この点お聞かせください。大臣、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今お尋ねの件は、単に国民生活センターだけではなくて、国と地方の役割の分担全体にまたがる大きな問題だと思います。この点に関しては、決して、何かを削減して、それを地方に全部丸投げするということではなくて、今、ちょうど今週末には、できれば今週中には予算編成の基本方針を確定したいというふうに思っておりますけれども、その中でも、正に三位一体で改革するということを繰り返し諮問会議も主張しているし、総理も言っておられるわけです。 三位一体の改革というのは、補助金、助成金の削減、交付税の改革、そして税源の移譲。これをどのようなペースで、どのような形でやっていくかということに関しては技術的にはなかなか難しい問題がありますが、これは一つだけやると本当に地方に全部押し付けるということになりかねないわけですけれども、そうではない、三位一体でやるんだということは、これは既に第二骨太でももう閣議決定されているわけで、その具体的なやり方を今我々は検討しているところであります。 その意味では、御指摘のようなことが起こらないように我々も全力を挙げたいと思っています。 前半でお尋ねの、我々が国民生活センターで果たすべき役割でありますけれども、やはり公的なサービスというのはきっちりとやっていきたい。しかし、予算、コストの制約の中で、ある程度の我々のサービスの選択と集中というのは行わなければいけないでしょう。それは社会全体で担えるようにできるだけ幅広い努力をしていきたいと思いますし、加えて、予算がある程度減っていかざるを得ないという面に直面した場合には、正にそこは長たる者の経営努力によってしっかりとコスト削減して、実質的なサービスを落とさないような努力をしてほしいと思います。
○黒岩宇洋君 では、最後の質問にいたします。 私が結局申し上げたいのは、国民生活センターの改革が本当に消費者の生活を良くするのかどうかという、このことをずっと言っていました。ですから、独法化自体が目的になっているというのでは困るわけです。今までも特殊法人改革と称して、看板だけ掛け替えて事業内容を全く変えないというものがもう多々あるわけです。ですから、私は、今まだこの法案に対する賛否を決めていません。この後の大臣の答弁で決めようと思っていますけれども、とにかく呼称の書き換えには絶対終わらせないんだ、骨抜きの特殊法人改革にはしないんだという大臣の強い決意をお聞かせください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大変責任が重い答弁でございますけれども、是非とも御賛同をいただきたい。 これは、独立行政法人で長たる者の正に責任と権限を明確化することによって、その結果責任を問うんだと、もうここがやはり極めて重要な点だと思います。基本的なこういった組織のマネジメントというのは、やっぱり結果責任です。そういう形で今回独法化を進めることによって、一方で公的なサービスの枠はしっかりと守る、しかし、その後については結果責任を出していただく、駄目だったら代わっていただくわけです。 そういう形で、決して役人が天下りを順次繰り返して、それでのうのうと仕事をしていくような組織ではない、非常にしっかりとした責任を負える組織に是非とも運営していきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いを申し上げます。
○黒岩宇洋君 大臣のおっしゃること、とにかく実現することを私もお願いして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(小川敏夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、上野公成君が委員を辞任され、その補欠として小泉顕雄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○岩佐恵美君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人国民生活センター法案に反対の立場から討論を行います。 近年、食品の偽表示や輸入野菜の農薬汚染、違法な遺伝子組み換え食品の流通など、消費者の不信が高まっています。また、IT化による製品のブラックボックス化など、企業と消費者の情報の格差、不平等が拡大し、消費生活に関するトラブルが広がっています。したがって、消費者の被害を解決し、未然に防止する消費者行政の役割はますます重要になっています。 国民生活センターが行っている苦情相談や情報提供などの業務は、本来、国や地方公共団体の責任であり、一層拡充すべきです。国民生活センターの改革を行うのであれば、天下り役人による運営を改め、消費者の声を反映する組織、運営に改めることこそが求められています。 ところが、この法案による国民生活センターの独立行政法人化は、大臣が定める目標を効率的に達成することだけを求めるものです。既に特殊法人改革の中で、センターの直接相談の縮小や商品比較テストの廃止が強行されてしまっています。既に二〇〇二年度の商品テスト予算は前年度より一千三百万円、一三%減となっています。 消費者行政は、得か損かや効率性では測れないものです。国民の安全、安心確保のためには、企業と消費者の情報格差、不平等をなくすことが不可欠です。だからこそ、国や自治体など公的機関の取組が重要なのです。そういう観点から、本法案は消費者の願いに全く逆行するものと言わざるを得ません。 業務の効率化を口実に、消費者行政を一層後退させる独立行政法人化法案に強く反対し、討論を終わります。
○委員長(小川敏夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人国民生活センター法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川敏夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川敏夫君) 次に、構造改革特別区域法案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。鴻池国務大臣。
○国務大臣(鴻池祥肇君) このたび政府から提出いたしました構造改革特別区域法案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 我が国が今直面する最重点の課題は、厳しさを増す環境の中にある日本経済の再生です。我が国経済の活力を取り戻すためには、構造改革を加速させる必要があります。 このような現状にかんがみ、日本経済を活性化させる大きな柱として、七月二十六日に閣議決定により内閣総理大臣を本部長とする構造改革特区推進本部を設置し、構造改革特区制度を推進するため、規制の改革は全国一律の形でなければいけないという従来の発想から、地方の特性に応じて様々な規制の在り方があるという発想に転換し、実現するためにはどうすればいいかという方向で検討を重ねてまいりました。十月十一日に開催された第三回同本部において、構造改革特区を推進するための具体的な制度の骨格、構造改革特区において特例措置を講ずることができる規制等について構造改革特区推進のためのプログラムを決定いたしました。 そこで、このプログラムを実現することにより、構造改革を更に加速させるための突破口として構造改革特区制度を推進し、我が国経済構造の改革及び地域の活性化を図るため、この法律案を提出する次第であります。 この法律案の概要を申し上げますと、第一に、構造改革特別区域の設定を通じ、経済社会の構造改革を推進するとともに地域の活性化を図り、もって国民生活の向上及び国民経済の発展に寄与することを目的としております。 第二に、構造改革特別区域を通じた経済社会の構造改革の推進及び地域の活性化に関する構造改革特別区域基本方針を閣議において決定することとしております。 第三に、地方公共団体による構造改革特別区域計画の申請や、内閣総理大臣による計画の認定等の所要の手続を定めております。 第四に、学校教育法の特例など構造改革特別区域において講ずることができる法令の特例の内容について定めております。 第五に、構造改革の推進等に必要な施策を集中的かつ一体的に実施するため、内閣総理大臣を本部長とする構造改革特別区域推進本部を内閣に設置することとしております。 第六に、法律の施行後も、規制の特例措置について定期的に調査を行い、必要な見直しを行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(小川敏夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十三分散会