国土交通委員会 第9号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/12/10
会議録
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨九日、池口修次君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に防衛施設庁施設部長大古和雄君、厚生労働大臣官房審議官青木豊君、国土交通省総合政策局長三沢真君、国土交通省鉄道局長石川裕己君、国土交通省自動車交通局長丸山博君、国土交通省海事局長徳留健二君、国土交通省航空局長洞駿君及び海上保安庁長官深谷憲一君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に帝都高速度交通営団総裁土坂泰敏君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案、独立行政法人国際観光振興機構法案、独立行政法人水資源機構法案、日本下水道事業団法の一部を改正する法律案、日本勤労者住宅協会法の一部を改正する法律案、東京地下鉄株式会社法案、独立行政法人自動車事故対策機構法案、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の以上九案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷林正昭君 おはようございます。民主党の谷林正昭でございます。 独立行政法人、今日の新聞、読売新聞でありますけれども、一面こういうふうに割きまして、一体どうなっていくか、こういう特集が組んであります。中には、見出しだけを読みますと、国民が非常に、ええっ、本当にこれで大丈夫かというような内容の見出しになっております。中身的には、じっくり読めば、適切なものあるいは焼け太りになるんじゃないかというようなもの、いろんな危惧される問題が指摘をされております。こういうことを私は謙虚にやっぱりしっかり見詰めながらやっていく。というのは、ただ賛成反対で、今日を過ぎれば、採決終わればよしというのではなくて、採決終わった後が私は大切ではないかと。国民がしっかり見ている、そういうふうな観点で今日は二点の内容について質問をさせていただきます。 まず質問させていただくのは、海上災害防止センターについてであります。 名前上、センターという言葉でこの後やらさせていただきたいと思いますが、二年前に、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する審議が二年前にありました。そのときも私質問に立たせていただきまして、そのときの政務次官が鈴木政二さんでございまして、私に対して正に大臣に成り代わって真摯に答弁をされました。私は非常にその議論が今に生かされているのではないかというふうに思っております。 そこでお尋ねをするわけでございますが、まず、この海上災害防止センター、いわゆる五十一年の設立以降、これまでセンターの果たしてきた役割について分かりやすく御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明を申し上げます。 海上災害防止センターでございますけれども、これは、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律、この規定に基づきまして、先生今御指摘のとおり、昭和五十一年の十月一日に設立されました国土交通大臣の認可法人でございます。 海上防災のための措置、こういったことを実施する業務などをやっておりますが、そういうことなどによりまして、人の生命あるいは身体それから財産、こういった保護、こういったものに資する、こういうことを目的としておりまして、センターは、具体的には、油の排出あるいは船舶火災などの海上災害が発生した際、海上保安庁長官の指示あるいは船舶所有者などの委託を受けまして油の防除、消火などの実施を行いますほか、防除資機材、これを備え付けなければならないという義務を一定の船舶所有者が負っておりますけれども、その船舶所有者に代わりまして、油回収船あるいはオイルフェンスなどの防除資機材、これを全国に配備いたしまして船舶所有者の利用に供するというふうなこと、あるいはタンカーなどの船舶の乗組員あるいは石油、電力などエネルギー関連施設の職員を対象にいたしまして、消防でございますとか、油あるいは有害液体物質のための防除、こういったことの海上防災能力、これを向上させるための訓練、研修、こういったことをやっているほかに、海上防災のための措置技術、こういったことの調査研究も行っておりますが、そういう成果としてのいろんな資機材の開発、そういったことを行い、その成果を普及させるというふうなことを通じまして、国あるいは民間事業者などとの連携協力の下に日本の防災体制の一翼を担ってきているものというふうに御説明させていただきたいと思います。
○谷林正昭君 今答弁がございましたように、これは海上災害防止センターのパンフレット、広報誌でございますが、この中に、「美しい海はみんなのもの」、これは私大好きでございまして、正に海はみんなのもの、世界の、地球上に住んでいる人たちのものだというふうに私は思います。 そういう意味では、今ほど御答弁ありましたように、この海上災害防止センターの果たす役割というのが、私は、今後どうなっていくのか、独立行政法人になった場合どうなっていくのかというのが非常に注目をしなければならないというふうに思いますが、国際的な常識の中に原因者負担主義というものがあると思います。もしこのセンターを廃止をして全部国でやりなさいというような御意見があったとしたら、国や民間が本当に直接対応できるのか、そういうことも実は心配になるし、御意見を言う人もおいでになります。そこら辺りをはっきり実は答えていただきたいわけでございますが、私は非常に今のこの防止センターの果たす役割はすばらしい役割を果たしているんではないかというふうな観点からこういうお尋ねをさせていただきます。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明を申し上げます。 先生今御指摘のとおり、油濁の災害時の対応につきましては、国際的な一般原則の中で原因者負担、これが原則でございます。原因者が防除措置を実施しましたりあるいは費用負担をするということになっておりまして、日本におきましても海洋汚染それから海上災害の防止に関する法律におきまして原因者の防除それから費用負担についての義務付けがされておるのは御案内のとおりでございます。 そういった中で、センターは、原因者が防除措置を行う際の言わば受入れ機関としまして、原因者との契約による防除措置を実施しますほか、原因者が必要な防除を行わなかった場合の代執行機関としてもその防除活動を行ってございます。 油濁のような災害、これは起こらないことが何よりでございますけれども、いつ、どこで発生するか分かりません。こういったたぐいの防災業務につきましては、業務の性格上、計画的にだとかあるいは採算性だとか、そういった点の問題がいろいろございまして、言わば民間の事業活動のみに頼っては必ずしも十分ではないということが懸念されているところでございます。 先生御指摘のように、センターが仮にないような場合には、現実的には他のそういった受入れ機関もないことからなかなか必要な防除措置が図られないというふうな可能性もあるのではないか。したがいまして、官民連携により効率的な体制を備えたこのセンターが引き続き業務を実施していくこと、これが必要であり、また適当なのではないかというふうに考えております。
○谷林正昭君 なくなったときに国の役割はどういうふうになりますか。果たせるか果たせないか、聞かせてください。
○政府参考人(深谷憲一君) 仮にそういったセンターのような機構が全くない場合、仮に代わって国がこういった業務を実施するような、直接実施するようなことを想定しましたときには、国におきますところの組織でございますとか定員の問題だとか予算の問題とかいろいろ、いわゆる行政改革等の関係もございまして、なかなか、そういうことを考えますと、現在のセンターのような官民の連携による法人でその受皿を実施していくというのが適当ではないかというふうに考えております。
○谷林正昭君 私もそう思うんですね。 もし大規模なタンカーの事故があったときに、直接国へ言うというのは、やっぱりその船会社だとかいろんな関係で、何とか、自分たちで何とかしようと、まずそれが働くと思うんですね。そうするうちにだんだんだんだん被害が広がっていってしまう。それからようやく何とかしなきゃならぬということで国と国、あるいは国と船会社との話になってくると対策が遅れてしまう。その状況を防ぐためにも、やっぱりすぐ連絡が取れる、こういうものが、センターがあった方がいいのではないかというのが私の考えでもあるというふうに思いますし、その典型的な例があの大変困りましたナホトカ号の事故だというふうに思っております。 今提案されております法律改正案の中の附則のところに、附則第三条に、「政府が有する債権の免除」という項目がございます。さっと読めばこれはどういうことなのかさっぱり分からないというふうに私は思いまして、いろいろいろんな方にお聞きしましたら、ナホトカ号事故についてセンターが立て替えて、国からお金を借りて、そしてそれを元金にしながら補償だとか事業を行ったというふうに思います。そして、それを保険会社だとか、いろんなそういう関係のところに請求をしたけれども、何がしかのお金が、幾らかのお金がどうしても回収できないというような状況にもなった、そういうようなことを聞きました。 したがいまして、それを法律で切り替えていくというような話だというふうにこの附則は読めるわけでございますが、附則だけでは何のことかさっぱり分からぬというふうに思いますので、そこら辺りの中身をしっかり聞かせていただきたいというふうに思います。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。 審議をお願いしてございます法案の附則三条で、「政府が有する債権の免除」という規定がございます。 これは、平成九年の一月の二日に発生しましたナホトカ号の流出油事故、この対応に際しましてセンターが機能したわけでございますけれども、その際に、センターは油防除費用に充てるため政府から九十億円の当時借入れを行いました。この借入れにつきましては、ナホトカ号の船主などに対しましてセンターは防除費用の請求をし、それにより国に返済するということとしておったわけでございますが、国際油濁補償基金、こちらの方から査定がございまして、油防除費用、実際掛かった油防除費用のうち、当時、仮設道路を建設しまして対応をしたという実態がございますけれども、その費用の一部が認められなかったという実態がございます。このため、センターの国からの今申し上げました借入金の償還が一部不能となったということがございました。 この部分につきましては、国がセンターに対しまして、法律に基づく一号業務、海上保安庁長官の指示によります業務として具体的に作業指示を国が行いまして、その防除事業をやった結果発生したものでございますものですから、センターにこの未返済額を負担させるということは適当ではないだろうということで、国においてこの部分につきましては負担することが適当であろうということから、独立行政法人への移行に伴う資産等の清算に併せましてこれを免除することとしたところでございまして、具体的に申し上げれば、返済の不足額、それからこれに掛かる利息でございますとか延滞金、こういったものを加えまして約六億三千万円ほどの金額になるものでございます。
○谷林正昭君 六億三千万円が国に返せなくなったということですね。じゃ、なぜ今なんですか。それはいつ分かったんですか、六億三千万円返せなくなったというのは。その辺を少し聞かせていただけませんか。
○政府参考人(深谷憲一君) その部分につきましては、先ほど申し上げましたように、国際油濁基金からの最終的な査定の結果、その部分についてはセンターに費用は払われないということになりました。 今年の八月に和解がセンターと船主側との間で成立いたしておりますけれども、ここの国際油濁補償基金から支払われた防除費用によりまして国に対して支払をしたわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、国際油濁基金からの査定の結果、不足額が発生をいたしました。その不足額を基礎といたしまして、先ほど申し上げた金額につきましての返済が滞るということで、今回、この法律が成立いたしますれば明年の十月に独立行政法人に移行するわけでございますが、その独立行政法人に移行する際の資産等の清算に併せましてこれを免除したいというふうに考えております。
○谷林正昭君 返そうと思っても返せなかったんですよ、これは。和解が八月にようやく終わったんですね、今年の八月に。だから、その和解が終わった後、不足額が確定するんですよ。だから今の時点でないと返せないと。そういうことをしっかりやっぱり国民に明らかにするべきではないかというのが私の主張です。これ、私、答弁に代わってやっているのか、質問して答弁しているのか分かりませんけれども、そういうものをしっかりしていかなかったら私は駄目だというふうなことを言うわけなんですね。 次の質問に入りたいと思いますが、今言いましたように、そういうふうに情報公開、二年前の法律改正のときにしっかりこれは、このセンターについては情報公開をしていきますよと、こういうことになっておりますので、より一層の情報公開をしていただきたいなというふうに思います。 次に、今度は、事故が起きたときにその対策をするのがセンターであり、そしてその連携する民間あるいは契約を結んでいる人たち、そういう人たちが頑張らなけりゃならないというふうに思いますが、今度は逆に事故を起こさないようにするというのも私は海を守るための大事な部分だというふうに思っております。 そこで、前回の二年前の法律改正のときに、いわゆる外国船の監督官、こういうものをしっかり充実をして、外国から入ってくる船の万が一事故、油が漏れ出したときはどういうふうなマニュアルでやるか、そのマニュアルがしっかりそこの船に備え付けられているか、あるいは人員がしっかり確保されているか、そういうようなことをしっかり日本も国際的に倣って、国際基準に合わせて日本もしっかりやろうという、そういう法律が二年前に改正をされました。そこで、先ほど、鈴木政二政務次官が今六十四名いる監督官をもっと充実をさせていきたいという答弁もございました。 そういうことを含めまして、今この外国船舶の監督官が何名いるのか、そしてその役割はどういうふうに充実をされてきたのか、ここら辺りをしっかり答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(徳留健二君) 御説明申し上げます。 外国船舶監督官業務は、我が国に入港いたします外国船舶が海洋汚染防止条約とか海上人命安全条約等の国際条約の基準に適合しているか否かを確認するため、入港中の外国船舶に立ち入りまして検査を行う業務でございます。 具体的には、国際条約で要求されている条約証書や操作マニュアルを有しているかというようなこと、主要な構造、設備に欠陥がないかというようなこと、さらには船員が十分な資格要件や実質的に機器の操作能力を有しているかというようなことについて確認を行いまして、もし仮に欠陥等が発見された場合には、その程度に応じて改善やあるいは出港停止を命ずるというような業務でございます。 実施体制といたしましては、平成九年度にこの業務を専門に行う組織として外国船舶監督官制度を創設いたしました。スタート時は十四官署四十六名体制でスタートいたしましたが、その後順次拡充を図ってきておりまして、現時点におきまして全国三十七官署に九十二名の監督官を配置しているところでございます。なお、平成十五年度も十四名の増員を要求をしておるところでございます。 こうした業務につきましては世界各地域で協力体制の枠組みが存在をしておりまして、我が国はアジア太平洋地域の十八か国から成ります枠組み、東京MOUと称しておりますが、この枠組みにおきましてリーディングカントリーとして積極的に参画をしております。 入港船舶に対する臨検率でございますが、船舶が国際間を航行するということから、私ども東京MOU域内全体の臨検率として集計をしておりまして、平成十三年の臨検率は七〇%でございました。そして、平成十二年、従来それまでの目標値五〇%でございましたが、これを更に七五%に引き上げるということを各国で合意をいたしておりまして、現在この臨検率達成に向けて我が国も含めて域内の各国が一生懸命努力をしていると、そういう状況でございます。 以上でございます。
○谷林正昭君 こういう仕事が私はこれから大切になってくるんではないかなというふうに思いますし、臨検率が七〇%行っているとは私、今初めて聞きましたが、もっと低いんじゃないかなというふうに思っていましたが、それをやっぱり七五%まで引き上げるためにも、私は是非、国際的な約束事でもありますから、努力するべきだというふうに思います。 次の質問に入らせていただきますが、これもまた大変、新聞を見た人たちは、ええっ、本当にこんなことがあるのと思うような記事も載っております。それは、座礁した船をそのまま、各地でそのままほったらかしてしまって、捨て逃げということになってしまっていると。一九八六年から以降、十隻が日本の海域に放置されている、こういう問題があります。ところが、それを何とか動かしたいけれども、船主が後でいちゃもん付けてくるかと思って怖くて動かせないとか、いろんな問題でそれを動かせないという、そして自治体や漁業関係者が非常に困っているという問題があります。 そういうことを考えたときに、日本の法律で日本の二百海里以内に座礁した船をほったらかしていったら三か月で引き揚げますよとか持っていってしまいますよとか、そういう法律を私は整備するべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(深谷憲一君) 座礁船についての件でございますけれども、船舶の投棄、これにつきましては海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律、現在御審議をいただいておりますこの法律によりまして原則として禁止をされております。遭難した船舶でありましても、撤去可能なものにつきましては、これを放置する場合は当然法律違反ということになります。 また、先生今御指摘のとおり、現在全国で十隻の外国船舶が放置されている状態にございまして、海上保安庁といたしましては、こういったことにつきましてはその船舶所有者の特定、あるいはそうした船舶所有者に対して早期撤去のための指導、こういったことをやっておりますほか、さらに外国船舶の場合、これを実効あらしめるため、外交ルートを通じた必要な措置ということも取っておるところでございます。 他方で、船舶を放置されておる海域、こういったものを管理している地方公共団体などに対しましても、船体の状況でございますとか船舶所有者の状況でございますとか、そういった情報提供を行い、船体撤去が円滑に行われるよう私どもも意を払って努力をしているところでございますが、御指摘の法整備につきましては、座礁した船舶が放置された場合、御指摘のとおり、海洋環境でございますとか付近住民の生活環境等に影響を与えるということは十分考えられるわけでございます。 こういうことで、船体の撤去が適切に行われるよう今後とも関係機関と連携、対応してまいるとともに必要な勉強をしてまいりたいと、かように考えております。
○谷林正昭君 十隻あるということは把握しながら何もしないという、できないという状況、私は異常だというふうに思います。やっぱりこれは日本の法律で、外国船であろうとしっかり正常に戻す、漁業地域を確保する、あるいは自治体の迷惑を掛けない、そういうような措置が必要だというふうに思いますので、私はこれは法整備を急ぐべきだということを指摘をさせていただきます。 次に、これは国際的な話になるかも分かりませんけれども、答弁しにくいかも分かりませんが、実はスペイン沖で非常に大型タンカーが座礁いたしました。それは一九七六年に日本で造られた船、そして底が一重底の船であります。これが航行中に真っ二つにこういうふうに割れて折れてしまった。(資料を示す)そして、今石油が四千トンが流れ出ている。このままいくと、放置すると七万七千トン積んでいる原油が全部流れてしまってはえらいことになるということで、今対策をスペインあるいはフランス辺りが前面に出てやっているわけでございますが、そこで一つの考え方として今スペイン、フランスで出されてきたのは、そういう老朽化した船、十五年以上たった船で底が一重底のそういう船は二百海里以内に場合によっては入れさせないようにしますよということがEUも含めて検討されております。 そういったときに、日本もナホトカ号のような事故を考えたときに、そういう老朽化した船で、一重底の船で、どういう場合に事故が起きるかということはこれはなかなか確定はできませんけれども、万が一のことを考えたときにそういう研究をしてみる必要があるんではないか、あるいはそういう検討をしてみる必要があるんではないかというふうに思いますし、一方、先ほど言いましたように、外国船の監督官、そういう古い船が日本に入ってくるということが事前に察知できると思います。察知できると思いますから、その古い船に対しての指導、気候の情報提供だとか海図の徹底的な調査だとか、そういうことを私は指導するべきだというふうに思いますし、何よりもやっぱり日本の二百海里以内でそういう事故を未然に防ぐという、そういう体制を強化すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(扇千景君) 今るる海洋汚染のお話を伺っておりますけれども、今御指摘のように、今年の十一月でございましたけれども、スペイン沖で発生しましたタンカーの事故、これは、もう今御指摘のように、平成九年一月に発生しました、先ほどから話題になっておりますナホトカ号、この事故に匹敵するような大きな事故だと思います。 また、改めて、今御指摘のように、老朽タンカーというものの今後の処置、そういうものを再確認しようということでございまして、我々は従来から海洋汚染防止という、積極的に取り組んでおりますし、本年の一月の十五日、十六日に老朽船を含む規制に適合しない船舶の排除方法等の検討をいたしまして、欧米等の交通機関首脳の参加の下に交通に関する大臣会議、これを私が日本で開かせていただきました。そのときに、お互いに、この海洋汚染の防止という項目で各国で話し合いましたので、これも含めまして、少なくとも船舶の監督の強化でありますとか、あるいは共同の声明を採択いたしましたので、これに関してその実現に取り組んでいくというのはみんなで約束をさせていただきました。 ただ、今おっしゃいましたように、フランス、スペイン、この両国はEUの諸国から同様の処置を講じようということで、今、先生がお話しになりましたように、十二月十二日でございますから、今日は十日でございますので、あと二日でこれはコペンハーゲンで欧州会議理事会を開くということでございますので、それに関しましても、また我々は少なくとも、二〇〇一年四月に国際海事機関におきましてタンカーの事故による油の流出を防止しようということで、今、先生も御指摘になりましたように、原則二〇一五年までにすべての大型タンカーをダブルハル化、今おっしゃいましたように、二重底にして、船底を二重にして油を漏れにくくするというこのダブルハル化という方式でございますけれども、これにすることに合意をされております。 そういう意味では、私は、更なる対策については、今のおっしゃったような国際的な動向を見ながら、今後もこのダブルハル化を現実に実行するということとともに、国際的に話し合っていきたいと思っております。
○谷林正昭君 是非、国際的なルールもありますし、あるいは前向きな検討をお願いしたいなというふうに思いますし、先ほど、何回も何回も繰り返しますけれども、海というのは汚れたらなかなか回復しません。その海を大事にするというのが基本ではないかというふうに思います。 次に、具体的な例で、ちょっと国民の皆さんが心配している、伊豆大島の波浮港近くで自動車運搬船が座礁をして炎上しました。こういうときに、正にこの防止センターがどういう活躍をして、これからどういう役割を果たしていくのか、これが非常に国民の注目するところだというふうに思いますので、時間の都合もございますから端的にお答えいただきたいなというふうに思います。
○政府参考人(深谷憲一君) 伊豆大島におきます自動車運搬船のファル・ヨーロッパ号の件につきましてのお尋ねでございますけれども、十月一日に発生をしたわけでございます。搭載燃料油の一部が流出をして、その後、船主によります抜取り作業が行われておったんですが、さらに十一月の二十六日には火災が発生したというふうな事案でございます。 もうこれは十一月二十九日には鎮火をしておるところでございますが、この事案につきまして海上災害防止センターは、十月二日、船主からの委託を受けまして専門家を派遣し、船主代理人等の事故対応関係者に対しての油防除に関する指導、助言業務を実施したほか、先ほど申し上げました火災が発生しましたが、その際には、これもやはり船主からの委託を受けまして消防船を派遣するあるいはチャーターヘリコプターによる浮流油の状況調査、こういったものを行うというふうなことをいたしております。 現在におきましても油の防除措置、これにつきまして船主からの委託を受けて引き続き指導、助言業務を実施しているところでございます。
○谷林正昭君 このセンターには基金というものがあると思いますけれども、こういう事業はその基金を崩しながらやっていくというふうに聞いておりますが、それは今度国から金を借りなくてもいいんですか、その伊豆大島の関係は。それでできますか。
○政府参考人(深谷憲一君) 今実施しております業務につきましては船主からの受託業務でございまして、先生の御指摘のようなことがなくても今は対応できております。
○谷林正昭君 是非、地域の人たちが一日でも早い原状復帰といいますか、漁業が再開できるような、そういうことが大事だというふうに思いますので、センターでできること、国がやらなければならないこと、是非速やかにやっていただきたいというふうに思います。 時間の都合もございますので、北朝鮮貨物船が今、茨城の日立港の外海に乗り上げております。これに対してまだセンターが動いていないというふうに聞いております。この状況について、どうなっているのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(深谷憲一君) 御指摘の事案につきましては、十二月五日に日立港に入港するために待っておった北朝鮮船籍のチルソン号が防波堤に乗り上げたという事案でございますが、これにつきましては、当庁におきましては事故発生直後から特殊救難隊あるいは機動防除隊それから出動可能な巡視船艇、航空機、これを直ちに出動させておりまして、乗組員の安全確保、これにまず万全を期すとともに、船体の状況調査でございますとか港湾管理者等の関係機関と連携を取りながら流出油の防除措置、これを実施してきておるところでございまして、当庁といたしましては、引き続き流出油の防除、それから代理店を通じた船主による流出油の防除措置、船体の撤去、こういったものについても引き続き指導をきちっとしていきたい、かように考えております。
○谷林正昭君 伊豆大島同等、日立のこの辺はもうアワビの大変すばらしい漁場だということになって、近辺の人たちは非常に心配をしているということもございますので、速やかに対策を、原状復帰、お願いしたいなというふうに思います。 このセンターに関して最後の質問になりますが、私は、大規模な油濁災害、ナホトカ号のようなことが起きたときには、やっぱり当然国、センター、そしてセンターからの契約している人たち、あるいは自治体、漁業関係団体、ボランティアの団体、民間業者、こういう人たちのもう正にしっかりした連携協力、これが不可欠だというふうに思いますが、その連携対応あるいは協力体制について改めて最後にお尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(深谷憲一君) 大規模な油流出事故、こういったことが発生した場合は、もう政府全体としてあるいは官民挙げて対応をすべきケースになろうかと思いますが、政府全体といたしましては、条約に基礎をおきまして国家的な緊急時計画というものが既に策定されております。こういったことに基づきまして、関係機関、緊密な連携を図りながら迅速かつ効果的に対応をしていきたいというふうに考えておりますし、今、先生御指摘の、当庁のみならず民間あるいは関係機関連携を取りながら、日本近海におきます油流出事故、あってはなりませんが、万一あった場合に対しては、これら十分連携をしながら今後とも的確な対応をしていきたい、かように考えております。
○谷林正昭君 どうもありがとうございました。 この広報誌では、「青く、広く、美しい「海」 海は遠い昔から人類にとって無くてはならないものでした。このかけがえのない海を守り、未来に残すため海上災害防止センターは活動します。」と約束をしておりますし、是非この後、非常に海に起きる事故はたくさん出てくるような心配があります。御活躍を祈念いたします。 次に、空港周辺整備機構について少し御質問をさせていただきます。 今ほど私は海のこのセンターに対してエールを送ったつもりでおります。また、それだけ重要なポジションだというふうに思います。ところが、今から質問するこの空港周辺整備機構、これは担当局長だとか、そういう人たちには申し訳ないですけれども、これは正に焼け太りになるんではないかと思われる、あるいは天下りがひど過ぎる、こういうような気がしてなりません。 そこら辺りを少し指摘をさせていただきますが、まず空港周辺の環境対策について、一つは、今、独立行政法人になろうとするその機構が行うもの、あるいは東京国際空港のあの成田のように公団が行うもの、あるいは国と地方自治体が行うもの、この三つの種類があります。これはおかしい。やっぱり私は、公団は公団としてでもいいですが、国と地方が行うものはそこへやっぱり一緒にすべきではないかな、少なくともそう思いますが、なぜこういうふうにばらばらになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) せっかくお褒めをいただいた後で、今度は見直しをしなきゃいけない大変大きな問題を抱えていると思います。 それは、空港周辺整備機構、この空港周辺の環境対策というものが、我々は空港の騒音防止、そういう意味では多くの皆さん方に指摘もされ、また騒音の発生の原因である空港という、この整備、管理するという、それはだれが行うかということになっておりますので、そういう意味では、この原則に基づいて、国の設置、管理する空港は国が騒音対策、そういう意味では、成田空港については同空港を設置、管理する成田公団が騒音対策ということを行っております。 ですから、今申しましたように、国の管理の空港は国、そしてそのうち伊丹空港と福岡に関しては空港周辺整備機構、地方公共団体が管理する空港に関しては地方公共団体、成田空港は成田公団、関西国際空港は関西空港会社、そして中部国際空港に関しては中部会社と、それぞれ周辺対策の担当が明示されております。 その中で、少なくとも国が設置、管理する空港については、今申しましたように、伊丹空港と福岡空港、これに関しましては、人口が非常に密集して、そして既成市街地の大体真ん中にあると言ってもいいような場所に立地しております。そういう意味では、まちづくり等の地域整備と併せて行うことが、これが必要であると。そういうことで、航空機の騒音による影響を受ける住民が数多く、また国が直接行うよりも独立した組織に行っていただく方が効率的であるということで、少なくとも昭和六十年九月に、大阪の周辺整備機構、昭和四十九年に設立した、福岡空港周辺整備機構、これを、昭和五十一年に設立したものを、統合したという、今言ったような市街地にあるという、そして、まちづくり等々の地域の整備と併せて行わなければいけないということで統合したということでございます。 また、航空機の騒音による影響を受ける住民の数が大変多く、今でも、御存じのとおり、国が直接行うよりも独立した組織に行っていただく方が効率的であるという意見がその当時されて、これは統合されたわけでございます。そういう意味で、地方公共団体の参画を得て空港周辺整備機構を設けて、そして設立して環境整備を今行っているというのが現状でございます。 そういう事情で、それぞれの空港の騒音防止あるいは環境というものを考えて分担がそれぞれ決まっているというのが現状でございますので、これら地方公共団体の参画を得て、私は少なくとも効率的に現在は事業が行われているというふうに思っておりますし、また国が直接行おうとすれば少なくとも国の定員数をまた増やさなければいけないということもあって、かえって非効率ではないかという批判も受けるということで、現状の状況に至っております。
○谷林正昭君 この行政改革の一番大切なところ、効率的、今も大臣おっしゃいました。歴史的には、効率的にそれをやってきたという歴史が私はあると思います。問題はこれから先もそれが言えるのかどうかという話をこれからさせていただきます。 じゃ、防衛庁、忙しいところを来ていただいておりますが、防衛庁の方はこの管理、防衛庁が管理する空港周辺の環境対策はどこがやっているんですか。
○政府参考人(大古和雄君) 防衛施設庁の方からお答えいたします。 自衛隊や在日米軍が使用する飛行場周辺における周辺対策事業につきましては、国自らが原因者であるという立場に立ちまして、住宅防音工事等の騒音対策を始めといたしまして各種助成措置等を行うこととしております。防衛施設庁としましては、従来から飛行場周辺地域の生活環境の整備に努めているというところでございます。
○谷林正昭君 今ありましたように、国自らが原因者ということになれば、国自らがしっかり住民と対峙しながら解決を図っていく、これが原則だというふうに私は思います。そういうことになってきますと、今、大臣がおっしゃいましたように、国自らが原因者、国が管理する空港、これは国自らの原因、こういうことになろうかというふうに思います。その中で、十二が国でやっていて、残り二つだけ、伊丹と福岡だけが今後も機構を残してやっていく、これは納得できません。 そういうことを考えたときに、じゃ、今、周辺機構がやろうとしている事業の移転対象世帯、これ私、聞くところによりますと、大阪が四千七百世帯、戸と言えばいいんですか、これがもう既に九十戸になってしまっている、一方、福岡は三千二百戸あったものがまだ二千二百戸残っている、こういうふうに聞いております。 しかし、事業本部においでになる人員の皆さん、これは大阪に八十名、福岡に三十三名、これだけいるというふうに聞いております。これは非常に、この人員の構成もそうですし、大阪がもう九十戸しか移転の対象になっていない、そういうことを考えたときは、果たしてそういう機構が本当に要るのかどうかということになるわけでありますけれども、まずこの数字、間違っていなければ間違っていない、合っていれば合っている、端的にお答えください。
○政府参考人(洞駿君) 数字の御指摘でございますが、大阪につきましては確かに移転補償の対象になっている戸数は九十戸でございますけれども、そのほかに大阪につきましては緑地の整備事業というものを積極的に進めておりまして、都市計画決定に基づいて緑地の整備事業というのを進めておりまして、そこにございます移転対象となる家屋も含めますと、約、大阪は百六十戸でございます。
○谷林正昭君 人員は間違いないですね。
○政府参考人(洞駿君) はい。
○谷林正昭君 大体九十戸と、整備をしなきゃならぬところが百六十戸ということなんですね。 そういうことを考えたときに、本当にそれだけの人たちが要るのかどうかということもまた疑問になってまいりますが、それじゃ、大阪の組織の図面を見てみますと、管理職ポスト、非常に多い。これは主たる事業所という意味もあろうかと思いますけれども、管理職ポストあるいは役員、これ含めて何名おいでになりますか。
○政府参考人(洞駿君) 大阪の方が人数が多いという先ほどの御指摘でございますけれども、大阪の方には、福岡と合体いたしまして管理部門、総務部門というのが大阪の方に集めているという関係もございます。 それから、移転補償だけを見る人間だけ見ますと、大阪と福岡は二名ずつぐらいで均衡しているのでございますけれども、先ほど申しましたように、大阪につきましては緑地整備事業というのを都市計画事業に基づいてやっております。このための人数が福岡に比べて大幅に多いと。それから、民家防音等をやっている戸数、その対象も大阪の方が多いということで、そこに人数が集中しているということがございます。 それから、今の管理職、役員のポスト、数についてのお尋ねでございますが、大阪事業本部には役員として理事長一名、理事が四名、監事一名ということで六名ございます。また、職員は、大阪には七十六名おりますが、管理職は二十二名でございます。確かにこれは非常に多いという御指摘、印象がございますけれども、これちょっと今後のあれでございますけれども、今後、理事の数は四名を更に二名へ半分に減らすということにしておりますし、職員数、管理職数についても、基本的にはこれは理事長が決定することにはなりますが、一割以上削減する方向で取り組んでもらうこととしております。
○谷林正昭君 一割以上削減する方向でというのは今後の検討課題ということなんですね。法律には出てきませんね、この独立行政法人の法律には。非常にその辺がポイントですよ、はっきり言いまして。 それからもう一つ、事業の内容について、この再開発、先ほどおっしゃいました再開発整備事業の中に、倉庫を建てて、自らが倉庫を建ててそれを貸し付ける、物流センターを建ててそれを貸し付ける、こういう事業をやっていますね。何でこんな事業をするんですか。約款の中にはそんなことをやってもいいって書いてないんじゃないですか。
○政府参考人(洞駿君) 伊丹空港、福岡空港の周辺では移転補償、多数の住民が移転した結果、その結果が利用されないまま虫食い状態に残って居住環境が低下していくという事態が生じてございます。そういうことで、機構はこれらの土地を工場とか倉庫、商業施設など騒音の影響を受けても差し支えないような施設の用地として提供して、いわゆる民間再開発を促進している。再開発事業ということで大阪と福岡について特有の事業としてこれを行っているわけでございます。 これらの移転跡地は元々騒音が非常にうるさいところでございますから、本来ほうっておきますと民間の需要が工場とてもなかなか余り期待できない条件の不利な地域にございまして、任せておくとそのまま事業の導入が行われない可能性が高くて、これを放置していくと空港周辺の環境整備においても大きな阻害要因になるということから、機構が積極的にこういう土地の有効利用を図っていくという必要性があるということで、国や地方自治体から無利子資金等の財政支援も受けながら、こういう安い、安く再開発事業を行って、こういう騒音に影響ない施設を誘致してきているということでございます。 もちろん、民間にできることは民間に任せるという特殊法人改革の基本方針があるわけでございますから、この手の事業とても機構よりも民間に任せた方がいい部分、あるいはそのことも多々あると思いますので、こういう件につきまして具体的にどういうことができるかということについて今いろいろ検討しております。 単に、単純に、PFIというのを単に導入しても、PFIは、先ほど言いましたように、こういうふうに非常に条件の悪いところで、しかもかつ資金等も掛かりますものですから、単純に導入するのもなかなか難しい面もありますけれども、いずれにせよ、しかし民間の知識等をフルに活用していくという観点から、機構として、また私どもとしてもいろいろ研究していきたいと思っております。
○谷林正昭君 何か答弁は聞いていて言い訳にしか聞こえないんですね。今、独立行政法人にするんだから、そういうものは全部切っていきますよ、民間にできることは民間に任せますよという答弁がなかったら納得できませんよ。一割削減する、検討します、民間にできることは民間にやっていかなきゃならないんです、だけれどもそう簡単に放しませんよ、こういう話なんですね、今の答弁は。それじゃ駄目ですよ。 じゃ、具体的に、時間がありませんから、済みません、後ほど、まとめて聞きますが、なぜ理事長の任期を二年から四年に延ばす理由があるんですか。これ聞かせてください。
○政府参考人(洞駿君) 独立行政法人制度につきましては、法人が作成します中期計画というのがございます。三年から五年間の期間を持っておりますけれども、これに基づいて業務を遂行するということになっておりますし、また中期計画が終わった段階で主務大臣が示した中期目標の達成状況について第三者機関たる評価委員会から評価を受けるということになっているわけでございます。 片一方で、機構になりますと、独法化によって理事長の裁量が非常に広がってくるし、責任も重くなってくるというようなことになるわけでございまして、これまでのように短期間で理事長が替わるということになると、そういう意味で業績を評価する場合の責任の所在が不明確になること等が懸念される。また、理事長が理事に対して強烈なリーダーシップを発揮して代表権者として中長期的な観点から業務運営を総括していくというためにも、この任期は中期計画に合わせて四年とすることが望ましいと考えられているわけでございます。
○谷林正昭君 中期計画を三年から五年作成しなきゃならないから、その責任を持つために四年にすると、そういう理由なんですね。じゃ、ほかの独立行政法人全部そうなるんですか、ならないでしょう。
○政府参考人(洞駿君) 他の独立行政法人全部をチェックしたわけでございますけれども、四年が通例というふうに聞いております。
○谷林正昭君 そういうのが焼け太りというんですよ。じゃ、その四年間で、今のままの報酬でいくと四年間でどれだけの報酬になりますか。
○政府参考人(洞駿君) 今、機構の理事長の給料をベースに計算いたしますと、一年間の報酬が約一千九百三十一万円でございますから、二年間で大ざっぱに言って四千万……
○谷林正昭君 もっと簡単に言ってください。
○政府参考人(洞駿君) 済みません。四年ですと単純に計算しますと八千万ぐらいになると思います。
○谷林正昭君 九千万、私、計算しましたら九千万になりますよ、退職金を入れて。四年間在籍をして、四年間で得る収入が九千万。これはちょっと考えられませんよ。 じゃ、どうしてそういう金がそこへ行くのかということをちょっと少し、私も分かりませんので、具体的な例を挙げて、時間の都合もありますから少し質問を飛ばしまして、具体的な例を挙げますけれども、民家の防音事業についてお尋ねをいたします。 窓を閉め切ります、窓を閉め切れば当然エアコントロールをしなきゃならないということでエアコンを付ける事業が次から次と出てきます。十年間で再生、そしてもう十年たったら新しいまた付け替える、希望があれば付け替える、こういう事業がありますが、この機能回復工事あるいは再更新工事費、これは私の調べたところによりますと市場の三倍から四倍、これだけ掛かっています。 例えば、具体的な例が、エアコンを付けたときに、自分でというよりも業者に頼んでエアコンを付けてもらったら、普通でしたら大体六万から七万で済む、六畳間で。ところが、機構の今やっている内容は二十万、二十五万、これだけ掛かっています。間違いないですね。金額は間違いないですね。 それじゃ、なぜそれだけ掛かるんですか。
○政府参考人(洞駿君) 先生おっしゃるとおり、この民家防音のエアコンについては非常にグレードの高いもの、それから取付け方法についても丁寧な取付けをしているというのは事実でございまして、少なくとも夏冬連続運転して、そして十年以上もつようなそういう規格であるとか、あるいはずっと閉め切って換気をするわけですけれども、普通の換気扇ではなくて、冷気が外に逃げないような特別な換気扇を付けるとか、あるいは室外機についても音について、非常に高い、低騒音のものを要求するとか、いろんなそういうことを要求している結果、非常に高いものになっているということは事実でございます。 この辺については非常に私どももこの時世にもっと見直すべきではないかということで、昔は特注品で、みんなメーカーの特注品でやっていたんですが、十年前に市販品でもこれに対応できるものがあるということで、こういったものを採用して価格を三割カットしました。しかし、それでも、今、先生御指摘のように、量販店の売られているものと比べるとやはり今高い部分がございますので、この辺については今見直しを行っておりまして、エアコンの性能要件の緩和を含めまして単価引下げについて具体的な検討を行っておりまして、できるだけ早く、来年度のできるだけ早い段階でこういう適正な価格に見直しを行いたいと考えております。
○谷林正昭君 今、局長の答弁を聞いているといらいらいらいらいらいらしてくるんですよ。これ、駄目ですよ。性能のいいものを付けるから高く付く、そんなことないですよ。特注、本当にしているんですか。今調べたところによりますと、全部五つの業者ぐらいのものの中から選択しているんですよ。これ、資料ありますよ、ここに。 そういうことを考えたときは、なぜ七万から六万五千円でできるものが十九万五千円から二十四万に、これだけ掛かるのかという説明は全く納得できません。後できっちりした説明をこの後していただきたい。事務所へ来てください。そういうふうに思いますし、それから検討、見直しをするとおっしゃいました。いつまでやるのか、そういうことをしっかりやらないと国民の信頼が得られないということになるんですよ。 私の時間はもう三分しかありません。大臣、そういうようなことが万事で、この機構は私は全く天下りの受皿として何が何でもこれは確保しなきゃならぬというようなものが見え見えなんですね。そして、最終的には、そこの個人負担だとかあるいは国が補償する問題が、国が負担する問題が飛行場の利用料金になって、大臣がいつもおっしゃる国際競争に勝てない、もっと下げるものは下げなければならない、こうおっしゃっています。そういうことを考えたときに、こういう問題をどうお考えになるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(扇千景君) 今、議論いただいて拝聴しておりましても、私もいらいらしてまいります。それは、今回独立法人化されましたら、今後は国土交通大臣の所管の承認によることなく法人自らがその責任で決めることができると、こうなるんですね。そうすると、もっと自由になるという可能性がなきにしもあらずということでございますので、今お話を聞いておりまして、私はこの独立行政法人空港周辺整備機構というものはやがて廃止するというふうに持っていきたいと思っておりますし、ただそのときに国土交通省として少なくとも私たちは長期計画というものを見直しをして、すべての空港整備事業について徹底して見直しを行うということを今年決めました。そして、またこれを、長期計画というものを改めて法案をまた提出しなければいけないんですけれども、そういう意味ではコスト縮減するというのは私は全員に言ってあります。 けれども、まだまだ私の目の届かないところも多々あります、正直申し上げて。けれども、私は、例えば今年の六月でございますけれども、国土交通省において、公共事業改革への取組について、今後の地方空港に関しては新設は離島を除いて一切行わないということも決めさせていただきました。これも大変抵抗のあるところでございますけれども、今はそういう時期ではないということで、私は、離島を除きという条件は付いておりますけれども、新設をすべて抑制するということを決めさせていただきましたので、この周辺整備機構に関しましても、本年の十月一日に独立行政法人化に向けて今の役員も一割カットとかいうふうに決めてございますけれども、私は、今までの考えからすれば、役員の給与の一割カットも今のままでいって一割なのか、四年になったら二割にするのか、これも私は大変問題のあるところでございますので、退職金も二割削減というのを行っておりますけれども、果たして二割で世間並みなのかどうなのかということも含めて、今後少なくとも私は天下り禁止ということをなるべくやりたいと思っておりますので。 ただ、皆さん方が組織の見直しの中で共同住宅というものの事業の廃止という、それからまた民家の騒音工事の単価の見直し、今も何倍だという話がございますので、特注なのかあるいは既製を選んだのかということまで私はまだ検査が行き届いておりませんでしたので、それも御論議をしていただいて大変私も良かったと思っていますので、その御論議を生かせるように私も指導をしていきたいと思います。
○谷林正昭君 時間が来ていますので、今、大臣、謙虚にお答えいただきましたので、是非そういう体制でお願いをしたいと。先ほど言いましたように、賛成、反対で決まった後は何もしないんじゃなくて、賛成、反対から始まると、こういう思いを持っていただきたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○続訓弘君 私は、閣法第五三号東京地下鉄株式会社法案に関連して、東京都における地下鉄の一元化について伺います。 現在、東京都区部及び周辺地域は営団と都営の二つの事業者によって運営されており、今日では営団線が百七十七キロメーター、都営線が百九キロメーター、合わせて二百八十六キロメーターという世界でも有数の地下鉄ネットワークを形成しております。また、一日当たりの利用者数は、営団線が五百六十二万人、都営線が百九十一万人、合わせて七百五十三万人にも上り、東京の大動脈と言っても過言ではありません。 このように都民の足を確保する重要な役割を担う営団地下鉄に対して、東京都はこれまで二千四百四十四億円の建設費補助、さらには四六・六%、二百七十億六千六百万円の出資金の支出も行っております。このような状況を踏まえて、東京都の平成十二年度包括外部監査報告書では、東京の地下鉄事業者が二つではなく一つであることの方が望ましいというのが極めて自然な考え方であるとして、営団と都営の一元化を提言しております。 石原知事も記者会見で全く同感だと述べられておりますが、両者の経営統合に対する大臣の率直な御所見を伺います。
○国務大臣(扇千景君) 私は、この東京の地下鉄、御存じのとおり、営団地下鉄が八路線、都営地下鉄が四路線を運行しております。こういう意味で、今、続議員がおっしゃったように、多くの利用者にとって極めて重要な交通ネットワークでございますけれども、乗り継ぎの利便性の向上等のお客様のサービスの向上、また事業運営の効率化のメリットを勘案しましたら、営団地下鉄と都営地下鉄の一元化というのは私は大変重要なテーマであると認識しておりますし、またそれを統合すると一言で言いますけれども、都営地下鉄の現在の財務状況、これは毎年経営赤字が計上されておりますね。そして、約一兆二千億円の長期債務を抱える大変厳しい状況にあるわけでございますので、現在の財務状況のまま営団地下鉄と一元化した場合には、少なくとも一元化後の経営は極めて厳しいものになると、そう思っております。 したがって、営団地下鉄と都営地下鉄との一元化を進めるためには、まず都営地下鉄の財政状況の改善というものが必要になると思っておりますし、また今後、これを営団と民営化一元化のためには、少なくとも私は、単年度の経常損益の黒字化、そして累積欠損金の解消、長期債務の大幅な圧縮と、この三つが重要な課題として私は残っていると思いますけれども、より都民の足ということを考えれば、これも私は重要な課題として今後取り組んでいきたいと、何とか一本になる方向で持っていきたいと思っております。
○続訓弘君 いみじくも今、大臣から都営地下鉄と営団地下鉄の一元化が望ましい、将来はそうした方がよろしいんじゃないかという意見の開陳をいただきました。ありがとうございました。 そこで、今も大臣御自身もおっしゃいましたけれども、一日当たり七百五十三万人にも上る利用者の立場から見ると、東京の地下鉄は分かりにくく、営団線と都営線を正確に区別できる人は少ないのではないかと思います。さらに、実際に利用してみても、営団と都営では運賃格差が大きいほか、乗り継ぎが困難な箇所も多く不便であるなど、解決が求められる多くの課題を抱えていることも事実でございます。これらの課題には地下鉄経営が一元化されれば一挙に解決できるものもあり、利用者の立場から考えれば早急に経営主体の統合が必要であると考えます。 そのために解決すべき課題は、今三点御指摘がございました。その三点の解決がうまくいけば営団地下鉄と都営地下鉄は一元化できるのか、その辺は改めて確認をさせていただきます。
○政府参考人(石川裕己君) 営団と都営の経営統合に当たりましては、今、大臣から御答弁がありましたように、まず都営地下鉄の財務状況、これを大幅に改善をするということが第一だろうと思いますが、それに加えまして、ちょっと技術的なことになりますけれども、一元化をした場合には運賃が一元化されるわけでございますが、仮に営団の現在の運賃を適用した場合には、現状では営団の運賃の方が低いということになりますので、巨額の減収が予想されるわけであります。逆に、こういう巨額な減収を避けるために都営の運賃に合わせるということになりますと、営団の利用者の運賃が上がるという問題がございます。それから、細かいことになりますけれども、営団は現在、固定資産税の税、固定資産税等の税を負担しておりますが、都営等の場合には、都営の部分についても固定資産税等の税負担が必要だというふうなコスト増要因もあるわけでございます。そのほかの問題としては、都営地下鉄につきましては職員の身分の問題がございまして、都営地下鉄の職員は現在地方公務員ということでございまして、その身分をどう扱うかという問題があろうかと思います。 やや技術的な幾つかの問題を申し上げましたが、いずれにしましても、当面の間は、乗換駅でのバリアフリー化対策だとか出入口の案内表示の統一サービスというふうな都営と地下鉄との間の、営団地下鉄との間でのサービスの共通化というふうなことを進めていく必要があると考えております。
○続訓弘君 御案内のように、営団はドル箱路線、都営線はいわば行政路線、したがって赤字は当然であります。たまたま、今、大臣が御指摘いただきました四路線ございますけれども、一路線はもう既に黒字であり、あと二路線はもう一、二年のうちに黒字路線に転換いたします。最後の大江戸線、一兆円を掛けて造った大江戸線がこれから相当年月ならないと黒字には転換をいたしません。一兆二千億の長期債務は正にこの大江戸線の建設費であります。いずれにいたしましても、何年かの後には経営的にはうまくいくということは考えられます。 そういう中で、今にわかに一元化は難しくはあっても、都民の足を確保し、そして都民の利用者の便を考えたときには、今、局長から御答弁ございましたように、営団線、地下鉄線が相互にうまく調整をして、都民の足として本当に利用者からいい地下鉄だと、こう言われるような協議を両者が持つことが重要であると、このように考えますし、都も、都営交通も恐らくそういう考え方でこれからの地下鉄運営をされると思いますので、いずれにいたしましても将来の課題として真剣に検討いただきたいと存じます。 次に、閣法五五号に関連をして伺います。 グローバル化の進展の中で緊急の課題である都市再生ということを考えたとき、都市における空港の機能は大変重要であります。この観点から、次の二つを質問いたします。 大阪国際空港も福岡空港も市街地のど真ん中にあり、言わば内陸空港であります。羽田空港よりも発着回数が少ないにもかかわらず騒音問題が深刻であります。今回、この事業主体が独立法人になった後も騒音問題にはしっかりと取り組んでいただきたいことを要望申し上げます。 また、国内で最も需要が多く、かつ国際便の就航ニーズの高い羽田空港は、国が全額負担をすべき第一種空港であるにもかかわらず、東京都を始め関係地方自治体に建設整備費の三分の一の負担を求めて拒否されたとのことでありますが、その経緯と今後の対応について大臣の所見を伺います。
○国務大臣(扇千景君) 今、続議員がおっしゃったとおり、私は、羽田空港の再拡張事業、私は、一年でも一か月でも早くするべきであると、そう認識しております、基本的には。 それは、諸般の近隣の国際空港等々をかんがみましても、成田が二十四年目でやっと二本目、四月の十八日、本年。ただし、これも暫定でございます。二千五百、できません。これは二千百八十メートル、暫定でしかオープンできなかったと。こういう情けない状況では、私は大変日本が立ち後れていく。しかも、御存じのとおり、羽田は総理の専用機、国賓の専用機、また今年はワールドカップサッカーで諸外国のチャーター便等々、多くの皆さん方が本当に便利だと、やっぱり羽田がいいという声もたくさんあるわけでございます。 ですから、私は、二十四年間たって成田がまともな滑走路が二本できていればもっと私は違ったと思いますし、また成田から東京、あるいは羽田の乗り継ぎ、国内線、国際線の乗り継ぎが、もっと基本的に私はグランドデザインができていれば、多くの外国の皆さんを今の倍、誘致できたのではないかと思っております。そういう意味において、私は、でき得るならば、今の羽田空港の再拡張は私は避けて通れない。 また、冒頭に申しましたように、一年でも一か月でも一日でも早く、諸外国に対しても、国内線の需要はもっともですけれども、特に、私は、成田の状況を考えたときには羽田も国際線を飛ばすということが私は日本の国益にかなう、また諸外国の国際的な基準にも一日も早く到達するという上で、羽田の再拡張は避けて通れないことであると思っております。 そういう意味で、国にお金があれば、何でも国が全部できればそれにこしたことはありません。けれども、今申しましたように、一日も早く私はオープンしなければならないということから、ほかのことを考えますと、公共事業一般については、国直轄事業というのは大体地方の負担が三分の一が基本になっています。そういう意味で、できれば、国際線を特に、三万回離発着するということになれば一番大きな経済効果が上がるのも東京でございますので、できれば私は一日も早く達成する。 また、国際ルールに、国際ルールといいますか、国際基準でお客様を誘致するということに関しても、私は、それ相応の地方が負担していただいて、一日も早くできることが国際的な競争に日本が勝ち得る大きな要素の一つであると思っておりますので、私は、現段階では、まだ地方の関係の知事さん、市長さん等、御納得いただいておりません。むしろ払わないという拒否の答弁を国土交通省にお持ちになりましたけれども、国際的な観点から考えれば、やはり国際便を飛ばすということでの経済効果、国際的な見地から考えて、私は、一日も早くお互いに負担し合っていただけるところをもしも負担していただけるならば、一日も早く国際の競争に勝ち得る空港を設立するという上で大きな私はメリットがあると信じておりますので、できれば私は、最後まで負担をお願いできれば、早期に着工でき、あるいはコストダウンも図れると。早くすれば早くするほどコストダウンができるわけですから、そのことも重ねて私は呼び掛けていきたいと思っております。
○続訓弘君 石原知事の記者会見によりますと、事務当局からの具体的なお話合いもないと、ましてや大臣と石原知事との間の、あるいは関係知事さんと、あるいは市長さんとの間の会議はあったかどうか分かりませんけれども、やはり今、大臣が熱心に説かれましたそういう趣旨で一日も早い完成が必要であるとするならば、やはり胸襟を開いて話し合うことが必要ではないかと、こんなふうに思います。 同時に、地方もそれぞれ財源難を抱え、必死にリストラをやりながら必要な財源を生み出そうとしている、そういう努力もしておられますから、それなりの説得力がない限り、この問題は非常に難しいんじゃないかと、このように思いますけれども、同時に、今、大臣がお示しされた空港の整備は国際問題でもございます。是非、この辺のことを踏まえながら胸襟を開いてお話合いをして、一日も早く解決されることをお願い申し上げます。先ほど大臣もお述べになりましたけれども、成田空港の二本目の本格的な滑走路を建設することはもとより重要でありますけれども、同時に、今、羽田空港の四本目の滑走路を造ることも私は最重要だと。そんな中で、是非ともこの問題の解決に努力されることをお願い申し上げます。 次に、閣法第五六号に関連して伺います。先ほど谷林委員からも質問がございました。重複する点はお許しをいただきたいと思います。 去る十一月二十六日、東京都の大島町の波浮港沖で発生した自動車運搬船の大事故、すなわち自動車が三千八百八十五台も積まれておりましたバハマ船籍のファル・ヨーロッパ号、五万六千八百三十五トンが座礁し、その後、火災が発生して船体が真っ二つに割れ、積荷の自動車のガソリンと船の重油が流出したという大事故であります。地元大島漁民にとって、事故現場はイセエビやアワビ、トコブシなどが生息する天然の魚礁であり、これが破壊されてしまったのであります。漁民が手塩に掛けて稚貝を放流し、やっと収穫期を迎えたやさきの魚礁破壊に大島漁民は大変困惑しております。 このような予想もしない災害に対し国が取られた対策がどのようなものであったか、本法律の所管大臣として御説明ください。
○国務大臣(扇千景君) 先ほどもお話に出ましたとおり、今、続議員がおっしゃるように、去る十月一日のことでございましたけれども、午後七時ごろに伊豆大島の南東側の波浮港沖におきまして、今御指摘のように、バハマ船籍の自動車運搬船ファル・ヨーロッパ号が乗り上げました。そしてまた、搭載の油の一部が流出し出したということでございまして、十一月二十六日に重ねて火災が発生し、そして二十九日には鎮火をしましたけれども、これが報道されておりますように、船体の左舷側に傾斜しまして中央部分は付近においてくの字形に折れてしまっているという、テレビでも実態を見ることができましたけれども、この事故に対しまして今、海上保安庁としてはどうしたかということでございまして、人命救助ということを第一に考えて、また油の防止、それから防除、そして船主への対応の指導を迅速かつ的確に行ったところでございます。 そして、具体的には、十月一日の海難情報入手後、直ちに下田海上保安部に対策本部を設置いたしました。そして、巡視船、航空機、そして特殊救難隊を出動させまして乗組員の救助をさせていただきました。そして、同船から油の流れ出ました、確認しまして、流れ出ているということが確認されましたので、巡視船艇とそれから機動防除隊による浮流油調査、浮遊の油ですね、油の調査、それから油の防除作業、そして船体の調査等を実施することにいたしまして、船主側に対して油の防除それから船体撤去等に関する指導を行っております。また、二十六日には火災が発生いたしましたので、油防除及び消火作業を実施をいたしました。 地元の自治体との関係では、現在、設置されました、大島町の座礁船事故連絡会議ができておりますので、そこに職員を派遣いたしまして連絡の調整に当たらせるなど、事故発生当初から随時必要な情報を提供し、またこちらも情報の収集に努めているというのが現状でございます。
○続訓弘君 今回の大事故の原因は、去る十月一日の台風二十一号の影響を受けて座礁した船を二か月間も撤去せず放置していたことにあります。なぜ二か月間も撤去されず放置されていたのか、その間、国としてどのような指導をしていたのか、またこの事故を教訓に今後どのように指導していくのか、お答えください。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。 海上保安庁といたしましては、事故発生直後から船主に対しましては残存搭載油の早い抜取りあるいは船体撤去、これについて指導を行ってきておりますけれども、船主側におかれましても、事故発生直後からサルベージ会社などと契約をいたしまして、船体撤去に向けて、残存搭載油、この抜取り作業を実施しておったところでございます。 しかしながら、乗り上げ現場が外洋に面していた、あるいは船体が左側に二十度も傾斜しているとか、あるいは一部燃料タンクに亀裂が生じて、そこから漏れた油につきましては大変粘度の高いC重油でございまして、それが固まって、その抜取りにつきましても蒸気で温めるなどの作業も必要だった等々の状況がございまして、作業は必ずしもスムーズに進まなかったということもございます。 この船体撤去につきましては、船主側自身が責任を持って対応をするという意思表示をしております。当庁におきましても、引き続き船主に対しましては適時適切な指導をし、速やかな対処、これを指導してまいりたいと、かように考えております。
○続訓弘君 損害の補償につきましてはもちろん全額船主が負担すべきでありますが、我が国で発生したこの種の事故に対して、これまで船主が一〇〇%負担した例は皆無に等しいとされております。大島の場合、船主が全額補償する状況にあるのかどうなのか、現時点での国としての情報を開示願いたい。
○政府参考人(深谷憲一君) 先生御指摘のとおり、座礁船舶におきます流出油防除、あるいは船体撤去、今、御指摘の損害の補償、こうしたことについては原因者が責任を持って対応するというのが御指摘のとおり原則でございます。今回のこの船の乗り上げ事故についての損害の補償、これにつきましても、私どもが承知しておりますものは、ノルウェーの船主でございますが、船主側が積極的に対応するというふうに聞いております。 そういうことから、今後は船主と地元関係者、この間で十分な話合いがされていくというふうに思っておりますが、当庁といたしましても、今後も引き続き、船主がそう言ったことも含めて、あるいは先ほど申し上げた船体撤去等も含めて適切に対応をしていくようきちっと指導してまいりたい、かように考えております。
○続訓弘君 今、長官から、一〇〇%補償する、そういうことを船主側から聞いていると、こういうお話をいただきました。仮に全額補償を受けられない場合は、結果として善良な大島町民が災難として甘受しなければならないのかどうなのか、国として何らかの救済の道はないのか、この点をお尋ねいたします。 しかし、今、長官は、船主がそう言っているんだと、国もそのように指導していくと、こういうお話であります。この答弁を大島町民は聞いて安心するんじゃないかと思いますけれども、先ほど申し上げたように、仮にできない場合、どういう方法があるのか、国としても考えるのかどうなのか、この辺を再度御答弁願います。
○国務大臣(扇千景君) 今の被害の補償の問題につきましては、これは基本的には船主側と被害者側との民事上の問題であるということですから、私は、原因者である船主が負担するのが、今、長官が言いましたように、原則であると考えております。それは、今、続委員もおっしゃったとおりでございますので。 ただ、今回の事故につきましては船主側が大変積極的に対応するということを私も聞いております。そういう意味では、国土交通省といたしましても、船主側がそれだけ積極的に責任を果たすとおっしゃっていますので、今後必要に応じて我々もより働き掛けをしてまいりたいと思っております。
○続訓弘君 大臣からも積極的な御答弁をいただきました。恐らく大島漁民は大臣の御答弁を聞きながら一安心するんじゃないかと思います。是非、このことを再度確認をして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。 私は最初に営団の民営化の問題について伺いたいと思います。地下鉄の問題であります。 営団民営化の方針が八六年の六月に行革審で答申されて、その後、民営化という名の下で利益優先の経営方針を求める閣議決定が次々と行われました。コストの削減や安全の軽視、利益優先、こういう経営方針の中であの日比谷線の事故が発生したわけであります。 私どもの調査では、一九八八年の軽量車両の導入の後、一九九二年当時、鷺沼車庫での輪重、いわゆる車輪の重量でありますけれども、このアンバランスによる脱線事故が二回発生している。このとき、営団の内部では輪重バランスの管理が必要であって、そのための輪重測定装置の導入が必要だと、こういうことが既にはっきりしていました。 にもかかわらず、それから八年後の二〇〇〇年三月の日比谷線の事故が発生するまでは輪重測定装置を導入しませんでした。重大事故が発生してから初めてその測定装置を導入することになったわけであります。この装置は、固定式で約二千万円、移動式の場合には更に低価格と、こう言われています。民営化路線の下でコスト削減を至上命令とする経営方針、これが優先されて、公共交通機関の第一の使命である安全性の軽視、その結果の事故であるという、正に典型であるというふうに思います。 そこで、まず伺いますけれども、今日は営団の総裁においでいただいているかと思いますけれども、よろしくお願いします。なぜ八年も前から分かっていたのに輪重測定装置を導入して輪重のバランス管理を行わなかったのか、この点についてまずお答えいただきたいと思います。
○参考人(土坂泰敏君) 日比谷線の事故につきましては、多くの方に御迷惑をお掛けして、本当に申し訳ないことでございます。改めておわびを申し上げたいと思います。原因の究明と再発防止についてはきちっと対策が既に講じられておりまして、営団としては二度とこういう事故を起こさないように全力を尽くしてまいりたいと思います。 今お尋ねの輪重測定装置の件でございますが、鷺沼の事故の後に営団の内部で輪重測定装置を導入する必要があるのではないかという議論がございました。具体的には、平成五年に策定した中期の事業計画、この中で輪重測定装置の導入を検討するということを掲げたわけでございます。しかしながら、その後、技術陣が十分に検討いたしました結果、輪重測定装置を導入しなくても、空気ばね、これの高さを調節することで結果的には輪重バランスを良好な状態に維持することができる、これが当時の技術陣の結論でございました。その結論に従って平成六年に輪重測定装置の導入を見送った、こういう経緯でございます。
○富樫練三君 結局、事故の後でこれはこの装置を導入するわけですから、安全第一でいえばそれが必要だったということになると思うんです。 この日比谷事故でこういう記事が当時出されました。「的中した脱線の不安 「ゆがみの危険認識」 保線担当者が供述」との報道です。これは、事故の二か月前までに内部資料で下請業者によるレールの削り過ぎを検査結果で知ったと。中目黒分室助役は、「このまま放置すると脱線する可能性があると認識し、直さなければならないと思っていた」、こう供述したということであります。このままだと事故が起こるかもしれない、危険な状態だと知っていながら直さない。結局、重大事故が発生したわけです。 これは助役だけの責任ではないというふうに思います。営団の経営方針で安全よりもコスト削減優先、こういう姿勢があったからではないかというふうに思えて仕方がないのでありますけれども、危険な状態が放置されている原因、これをどう認識されておりますか。
○参考人(土坂泰敏君) 今の先生のお尋ねは新聞の報道で私どもも拝見をいたしましたが、営団の職員が警察の取調べの過程でそういう供述をしたと、そういう報道でございました。 私どもは職員がどういう取調べを受けたのか知る立場にございません。ただ、警察の取調べの結果を受けまして、検察の方で、今年の十月、最終的な処分を確定なさいましたので、営団としてはその結果を厳粛に受け止めております。その上で、先ほど申し上げましたように、二度とこういう事故を繰り返さないように全力を挙げて取り組むというのが一番大事であるというふうに思います。 それから、先生が今、利益優先で安全を軽視したのではないかという趣旨のことをおっしゃったように思いますが、鉄道事業者にとって一番大事なのは安全そのものでございまして、それを利益優先に、それよりも利益を優先するということはあり得ないことでございます。営団としては、そういうことがないように従来から努力をしてまいりましたし、これからもやってまいりたいと思います。
○富樫練三君 営団で出しております運輸概況日報という資料がございますけれども、だからこれはホームからの転落やいろんな事故を全部毎日報告しているわけなんですけれども、その資料をいただいて調べてみました。約一年間の間にホームからの転落事故も二百件近くに達しています。これは、ホーム要員がいない時間帯での転落事故が多発しているわけです。にもかかわらず、要員の削減を更に進める無人化とかあるいは駅業務の下請、これらが計画されています。十月三日、運輸本部の提案では、百十七名が働いている十一の駅を業務委託対象として、それ以外の八つの駅についても今後協議すると、こうしています。 こういうホーム要員をなくしたり、あるいは事故が発生したら乗客が非常停止ボタンを押して知らせるということでは私は事故は未然には防げないと思うんです。なぜなら、ボタンを押すのは事故が発生してからなわけですから。問題は、未然に防ぐことであって、そのためにはホーム要員を配置して危険な状態から人命を守る、こういうことではないかと思いますけれども、いかがですか。
○参考人(土坂泰敏君) ホーム転落は十三年度に百六十件ございました。時間帯別に申し上げますと、夜の八時以降が九十八件、それ以前が六十二件でございます。また、ホーム整理員がいるかいないかということで申し上げますと、ホーム整理要員がいる場合が百件、いない場合が六十件となっております。それから、ホーム転落の主な要因を調べてみますと、七二%が酔客でございます。 そういう状況でございまして、営団としてはこのホーム転落の防止というのは大変大切な課題であるというふうに認識をしております。 その場合に、先生おっしゃるように、未然防止が大事だというのもそのとおりであるというふうに思います。そのために営団としては、ホームの端に安全さくを作りまして、そこから転落を防ぐ、あるいは車両と車両の間につなぎ目がありますが、そこをほろでつないで落ちないようにする、さらに将来の課題としてはホームドアの導入をするというようなことを考えております。 今おっしゃったように、要員の問題というのは、必ずしも要員がいれば少なくなるということではございません。要員がいなくても起きるということでございますので、要員を増員するというのはやはりおのずと限度もございます。より効果的な設備面の対策を充実して、ホーム転落防止に万全を期していきたいというふうに考えております。
○富樫練三君 事故を予測する上で営団がやっております輸送阻害あるいは輸送障害、この件数がどう変化しているのかという問題であります。特に、外注化が進められております車両や施設の運営管理、これに関する営団の責任による部内原因の件数、これは九八年度と二〇〇一年度では何件で、どういうふうに変化していますか。
○参考人(土坂泰敏君) 営団の輸送障害の件数は、九八年が全体で十六件、二〇〇一年は三十七件でございます。今、先生が仰せになりました部内要因、これは、九八年が七件、二〇〇一年は十七件となっております。一番全体として増えておりますのは、この年、二〇〇一年に、九月、テロ事件が、同時多発のテロ事件がございました。その関係でいわゆる白い粉を置いたというような通報がたくさんございまして、やはりそのたびに電車を止めて確認をいたしましたので、全体として非常に件数が増えたという状況でございました。
○富樫練三君 これは、二〇〇〇年は三件なんですよね、九八年は七件なんですけれども。二〇〇〇年は日比谷線の事故が起こった年ですよね。この年はぐっと減って、二〇〇一年には、今言ったような事情もあったと思うんですけれども、十七件に、何倍かに増えていると、こういう状況です。 私は、こういういわゆる営団の方の責任、外から何か物が線路内に入ってくることによって輸送阻害が起こるとかということではなくて、内側の原因によって、これでストップする、電車が遅れると、こういう事態になるのが増えてくるときというのは、これはやっぱり事故に対して要注意だというふうに思うんです。 八六年の行革審以来、人減らしやコスト削減が進められてきたわけですけれども、軽量車両導入に伴って検査、修理の要員、これも減らしてきています。一九八六年と二〇〇〇年について、営業キロ数と全体の職員数、そしてキロ当たりの職員数についてはどういうふうに変化していますか。
○参考人(土坂泰敏君) 一九八六年でよろしゅうございますか。
○富樫練三君 はい。
○参考人(土坂泰敏君) 一九八六年の営業キロは百四十二キロでございます。その後、開業が幾つかございましたので、二〇〇〇年にはこれが百七十七キロになっております。 それから、全体の職員数は、一九八六年に一万一千百四十人でございました。二〇〇〇年にはこれが九千六百九十六人となっております。 それから、一キロメートル当たりの職員数は、一九八六年に七十八・四人でございましたが、二〇〇〇年は五十四・七人でございます。 こうやって営業キロが増えて職員数が減っておりますのは、この間の技術進歩等を踏まえまして、やはり鉄道事業者としてできるだけ効率的な経営を行う必要があるということで、安全を十分考慮しながら機械化、外注化等の措置を講じてきたためでございます。
○富樫練三君 機械化やあるいは今外注化というお話もありましたけれども、全体としてはキロ数は二五%増えていて、職員は一三%マイナスということになっているわけですね。一人当たりにすれば、一キロ当たりの職員数で言えば三割減ということですから、もちろん技術が進歩することによってそれだけ人手が少なくて済むということは当然あり得ると思うんです。思うんだけれども、しかしその結果として事故になったんでは全く意味がないわけで、こういう点は大いにこれから注意しなくちゃいけない点だと思うんです。 問題は、九五年二月の閣議決定、これはちょっと大臣に伺いますけれども、九五年の閣議決定で、帝都高速度交通営団について、当面、各種業務の機械化、外注化等によって要員の縮減、業務の効率化に努めるとともに、関連事業の推進等による増収等に努めることにより経営の一層の効率化及び経営基盤の強化を図るというふうにされました。その決定、閣議決定に基づいて人員削減計画が更に出されたわけですけれども、八七年から九一年までの五年間で二千人減、二〇〇一年から二〇一〇年まで更に二千人の減という計画であります。 問題は、コスト削減や利益優先の経営方針に基づくこういう人減らしが、検査や修理の不十分さ、要員の削減によるですね、あるいはホームとかの無人化、こういうことによって安全性が犠牲にされているんではないかと、結果としてですね。その結果が日比谷線のような重大事故につながっているんではないかというふうに考えざるを得ないんですね。 これで、公共交通機関としての安全第一、これが守れるというふうな認識なのかどうか、この点については大臣はどういう認識をしておりますか。
○国務大臣(扇千景君) 今もお話しのとおり、平成六年の十二月ですけれども、これは「当面の行政改革の推進方策について」ということで閣議決定がされました。それについて、特殊法人の定員の抑制に努めることということを閣議決定したわけですけれども、少なくとも、特殊法人の定員の抑制に努めると言われていても、第一に平成七年の二月の閣議決定にまた、これは営団におきましても、少なくとも、各種業務の機械化あるいは外注化によって要員の縮減に努める旨が盛り込まれたのは、今、議員がおっしゃったとおりでございます。 富樫議員がおっしゃったように、営団におきましては、私は、平成五年度から自動改札機の導入、あるいは業務の機械化、そして業務の外注化、効率化等によって人員の削減を行ってきておりますけれども、営団としては安全の確保を最優先にすると、業務効率化計画、私も今業務効率化計画というものを手にしておりますけれども、これは営団の平成十三年度から二十二年度の計画というものが業務効率化計画として出されておりますけれども、何よりもその中では安全、しかも安全の確保を最優先にとここに明示してあるわけですね。 ですから、私は、縮減はいたしましても、営団がこのように業務効率化計画に明記するとともに、あるいは国土交通省としても安全の確保を図りつつ合理化、効率化を進めるということに関しては重要であるということをまず明記されている、安全、安心を守るということが大前提であることはおっしゃるまでもありませんので、そのとおりに実行していただきたいと思っています。
○富樫練三君 大臣が言うとおりに進んでいけば物事は分かりやすいわけなんですね。 ここに営団が発行しました営団地下鉄民営化キックオフブックというのがございます。これは民営化に向けて営団の職員教育用に作られたもののようであります。よく読ましていただきました。 この中で、こういうふうに言っているんです。今までは地下鉄の建設が必要であったけれども、新線の建設ですね、今やっている十一号線と十三号線、これが完成すればその使命が終わると、すなわちこれは民営化されれば新線は造らないですよと、こういうことですね。 もう一点、このパンフでは、民営化は一般の人たちも私たちの会社、すなわち営団が民営化された会社ですね、今度の新しい会社ですけれども、この株を買えるようになりますと。株を買うことは、その会社の成長に期待して自分のお金を投資するということ、その期待を裏切ることはできません、簡単に言えばもうかる会社になれということですと。もうかるためには、当たり前ですが、こうこう書いてあるんですね。まだごらんになっていなければ後で是非ごらんいただきたいと思うんですけれども。もうかるためには、当たり前ですが、収入を増やして支出を減らす、増収とコストの削減の方法が大きなテーマになってきます、こういうふうに書いてあるんです。まだいろいろ書いてありますけれども。 要するに、収入を増やして支出を減らすんだということなんですね。確かに、新線の建設をやらなければ一番大きな設備投資部分の支出が減りますから、しかも借金の部分も減っていきますから、これは会社としては安定するんだろうと。その上で更にコスト削減をやろうというんですから、これは優良会社になるだろうと、経営上は、というふうに思いますけれども、政府の方はこういう営団の将来民営化した場合の経営についてどういう見通しを持っているんでしょうか。
○政府参考人(石川裕己君) 営団は今まで東京都において新線の建設をやってきたわけでございますが、今お話しのように、十一号線の完成をもって東京の地下鉄ネットワークはほぼ完成したということになりますので、営団の当初の設立目的というものはほぼ達成されてきたということになります。 したがいまして、今後において大事なことは、地下鉄ネットワークの整備から既存のネットワークを活用して多様なニーズにこたえ、安全、快適な輸送サービスの提供へと重点を移すことになります。そういう意味では、経営の健全化、効率化というものがこれまで以上に求められるということになります。今後において、東京の都心部という優れた経営基盤を生かして、新しい会社は安定した経営を維持するということによって多様なニーズにこたえて、安全、快適な輸送サービスを提供していくということが期待されると思います。
○富樫練三君 恐らくこれは非常に安定した会社になるでしょうと私も思いますよ。ハンドブックというので経営の中身を見ましたら、私の計算では大体一千億ぐらい年間浮くというか、経費が減っていくだろうと。それは元利償還分が減っていくから、それは一千億分ぐらいがぐっと減っていくことになるんですね。 総裁はこういうふうに言っているんですね。今年五月のトップキャラバンの総裁訓話というところで、借金は新線建設のためであり、建設をやめることは年間五百億円の新線投資分が不要となる、営団は東京を中心とした事業基盤の強い会社であり、有効に活用することで収益を向上させ、借金も返済できる、ちゃんとやればトップクラスの私鉄になるというふうに、経営上は優良企業になることを総裁が保証しているわけですからそうだろうというふうに私も思います。民間の研究所の格付でいうとダブルAとトリプルAなんですね、二つの研究所の調査の結果は。そういう点から見ても、これは非常に安定した企業だろうと。 問題なのは、公共交通機関ならばその安定した経営を安全第一にきちんと持っていく、こういうことが必要だということなんですね。やはり、今までの閣議決定の観点や今までの経営の角度というのはこれらのことが十分、安全第一ということが貫かれていない、ここに重大な問題があるというふうに私は思います。 そういう点から、やはり今度の営団の民営化、これは民営化するとどうしても株主に対する利益の還元、これと安全という問題とのはざまに挟まれて、経営者の方は最終的にはやっぱり株主に対する利益を優先せざるを得ない、こういうことになってしまうんだということで、イギリスの例も、これは幾つか事故が起こっていますけれども、そういうことを示しているわけなんですね。ですから、そういう点からやっぱり民営化はすべきではないというふうに、これは私の考えなんですけれども。 そこで、時間があと五分ぐらいになってしまいましたので、最後にちょっとテーマをひとつ変えまして、JRの一千四十七名に対する採用差別の問題について若干、二、三確認しておきたいというふうに思います。 これは、先月、十一月の五日に、私、この委員会でこの問題について質問をさせていただきました。実は、そのときに政府の方は、四党合意に基づいて、もちろんILO条約は遵守するんだけれども、その中にも四党合意があるんで、そのことに基づいて解決をするというふうに考えているということを大臣がおっしゃいました。 その後の状況の変化がありました。四党合意は与党三党の離脱の声明によって事実上崩壊したのではないかというふうに私は理解しております。そういう新たな状況の下で問題解決に対する政府の基本的なスタンス、この点をまず伺っておきたいと思います。
○政府参考人(石川裕己君) いわゆる千四十七名に関する問題でございますが、御承知のとおり、これは、この方々は、いわゆる再就職促進法等に基づいて万全の雇用対策を講じたにもかかわらず、原地原職にこだわって、結果として平成二年四月に国鉄清算事業団を解雇された方々の問題でございます。 この問題につきましては、これまで政治の場において人道的観点から解決に向けた努力が積み重ねられた結果、平成十二年五月にいわゆる四党合意が取りまとめられ、それに基づいて関係者間において調整がなされてまいりましたが、本年十二月六日、与党三党がこの四党合意を離脱したということになりました。 国土交通省といたしましては、四党合意による政治的解決の枠組みの中で与党の依頼を受けて必要な対応を取ってまいったところでございますが、今回の与党の離脱により政治的解決の枠組みが解消された以上、私どもとしては今後は裁判の動向を見守ってまいりたいと考えております。
○富樫練三君 今日は厚生労働省の方もおいでいただいておりますね。 それで、伺いますけれども、確かにILO勧告、この中には関係者が四党合意を受け入れることということが、要請するということが入っております。それは、当該労働者が公正に補償されることを確保して、当事者に満足のいく解決に早急に到達するよう、JRと申立て組合間の交渉を積極的に奨励することを日本政府に勧告する、それを実現するためにこの四党合意を受け入れてもらいたいと、こういうふうに勧告は出されて、報告も出されているわけなんだけれども、その部分の四党合意というのが事実上なくなると、こうなりますね。 そうしますと、ILO勧告の中で言っている、当該労働者が公正に補償されること、満足のいく解決に早急に到達するようにJRと申立て組合間の交渉を積極的に奨励するという日本政府に要請したここの部分、すなわち政府に勧告したILOのその部分の効力は失われていないというふうに考えるわけですけれども、厚労省の方はいかがですか。
○政府参考人(青木豊君) 昨年十二月のILO勧告や今年三月の報告につきましては、今お触れになりましたように、十四年三月の報告でも早急に解決が図れるよう要請をしたり、あるいは報告を求めたりしているわけでございまして、四党合意からの離脱ということがありましても、その趣旨、効果は失われないというふうに考えております。
○富樫練三君 それで、先ほど局長の方から政府としては裁判の結果を待つということのようでありましたけれども、どういう判決が出るかは分からないわけですよね。ここは国会ですから立法府であり、大臣の方は行政府ということになるわけですから、立法府の中身まで当然介入することはできないということであります。 一方で、ILOの勧告もあると。国際条約を遵守することは、前回私は大臣に質問させていただきまして、大臣の方から批准しているんですからそれを守るのは当然ですというお答えをいただきました。これから裁判の結論を待つというふうに言っておりますけれども、裁判の結果は結果として、その中身に干渉することはできないんだけれども、しかしながらILO勧告はきちんと遵守すると、こういうふうに確認してよろしいですね、これが最後になりますけれども。
○国務大臣(扇千景君) 私は、今ここにいらっしゃいます渕上議員と御一緒に私は何回か千四十六人の代表者とお会いいたしました。そして、私はせっかくこの四党合意というものを出して、なおかつこの四党合意の中で皆さん方に努力してくださいと、そして四党合意というものはこうですよということを私も御説明も申し上げましたし、お会いした皆さん方にも皆さん方は今の時代をよく見ていただきたいということも申し上げました。 また、少なくとも私は、この四党合意で自らのこの千四十六人の皆さん方がしなければならないこと、私は、社民党の皆さん方から国労に対して、少なくとも、JR発足時における国鉄改革関連の訴訟について機関決定後速やかに取り下げるように求めるということを努力されました。 私は、この四党合意、今でも私は残念だと思うことは、なぜこれをしていただけなかったのかということ、そして四党合意が最後であるということは千四十六人よく御存じなんですね。ですから、私は、今回もこの四党合意が少なくとも認められないで、何らの努力をされなくて、そしてこれが四党合意を受け入れられないということで与党が四党合意から離脱せざるを得なかったということに関しては私は本当に残念の極みだと思っています。それは、渕上先生と御一緒にお会いして、努力し、なおかつ四党合意のあの経緯から考えれば本当に私は残念な結果だと思っておりますけれども、国が締結した国際条約を守らなきゃいけないというのは当然のこと。今、富樫議員がおっしゃるとおりですけれども、ILOの最終勧告というのは、すべての関係者に対して四党合意を受入れを強く要請すると、こうなっているわけですね。それを、要請を受け入れられないという、努力しないということに対しては、私は少なくとも、政府に対しても必要な情報提供を求める内容となっているわけですから、私たちは今回のこの十四年三月のILOの報告は、そのような四党合意の枠組みの中で政府に必要な役割を果たすことを求めたと、こう解釈しております。 けれども、今この四党合意というものが、与党がこれを少なくとも離脱するということで四党合意が成り立たなくなったわけですから、そういう意味では私は速やかな情報提供するということとともに、裁判の動向を、今、局長が言いましたように、私は今後見守っていかなければいけませんけれども、本当に私は残念だと思っていますし、また今の時代にこの四党合意をなぜ受け入れていられなかったのかというのは、もう一度お会いして聞きたいぐらい残念至極だと思っています。
○富樫練三君 委員長、最後に一言。
○委員長(藤井俊男君) 富樫練三君、時間です。
○富樫練三君 時間がちょっと来ていますけれども一言。 私が聞かなかったことを大臣が答弁しましたので、私が聞いたことについては、ILO勧告は遵守するというふうに答弁いただきましたから、それはそれで了解しました。 ただ、私はこの質問で、あえて四党合意の中身や、あるいはなぜ与党が離脱をしたのかというその理由などについては一切触れませんでした。ただ、大臣がそういうふうにおっしゃるんで、問題なのは、四党合意でいえば、与党が離脱することによってこの四党合意は成り立たなくなった、これは事実の問題として、そういう問題なんですね、理由はともかくとして。 ですから、そもそもこの四党合意で問題のすべてを解決しようという政府の考え方は、あのILO勧告がやった一番基本になっているところとはちょっと違うと。ILO勧告の基本というのは、公正な解決、納得のいく解決、ここに基本があったんだと。方法として四党合意というのはあったけれども、それが駄目になったんだというところで、是非ILOの基本に立ち返って政府が解決するように努力をしていただきたいことを要請して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(藤井俊男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分まで休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(藤井俊男君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に国土交通大臣官房長安富正文君及び国土交通省住宅局長松野仁君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤井俊男君) 休憩前に引き続き、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案外八案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田名部匡省君 まず最初に、今、なぜ行政法人改革と公務員制度の改革をやらなきゃならぬか、まずこの考え方、総理の方針でこれやっているんですけれども、どういうことでそういうことになったかということをお知らせをいただきたいと思いますが。
○国務大臣(扇千景君) 今の田名部議員のおっしゃった今なぜというお話ですけれども、行政改革というのは中曽根総理のときに、少なくとも民間人、土光委員長が行革の委員会をお作りになりまして、あれ以来今日まで行革行革と言われ続けております。そして、土光委員長が行革の最終答申をお示しになったときに、私たち国土交通省関係でも、あのときには各省の営繕を一本化して、そして効率を図るということも明記されております。 それ以来今日まで、あらゆる行革を各総理、時の総理、順番に皆さんおっしゃいましたけれども、できたところとできないところ、例えば中曽根総理のときのいわゆる国鉄民営化等々、あらゆることで国ができることをなるべく地方へ、そして国が作ることは、民間の活力を使えるものは民間の活力を生かすと、そういう方針の下に私はここ何年も、中曽根総理のときから、肥大化した戦後の日本の行政というものを何とかスリムにしようということを言われ続けて今日まで来ております。その都度いろんな法案が出てまいりましたので、今年、正直申し上げれば、国鉄の民営化も、JRの民営化は、JR三社、本年初めて通常国会で完全民営化ということも実施されました。 そういう意味ではまだまだ、今回四十六本の法案を衆議院では一括審議をしていただきましたけれども、参議院に至っては各委員会にこの四十六本を、関連法案を委員会に下ろしていただきまして、今御審議いただいて、少なくとも私は、小泉内閣でこの四十六本の法案、これを一括して衆議院では通していただきましたけれども、参議院で各委員会に今、国土交通省関係九本ですけれども、各個別に御論議いただきますと、やはりそれなりに各委員会に分けていただいたことで一本一本細部にわたっての御審議ができたなと思って私は感謝申し上げておりますし、これも参議院の良識であったと今つくづく考えて、行革はこれで終わりということはありません。これは永遠に課題で、必ず続いて行革は注意して改革していかなければいけないものだと思っております。
○田名部匡省君 そのペースでいっていると、私は三十分しかありませんので、もう質問なくなっちゃうので、簡明に分かりやすく、分かって聞いているんですから。 基本的には縦割り行政の弊害が無駄を生んだと私は思うんです。そこから公平公正でなくなってきたんですね。公務員改革、今、私ども行政監視委員会でやっておりますけれども、不公平が起きている、天下りすることによって。そういうことでやっぱりやっていこうというのが一つ。それから、一つは、やっぱり少子化・高齢化時代に一体このままで大丈夫なのかと。 もう国民の不信感がこんなに起きておるということ等も考えると、この間も公団のファミリー企業三百十社で千七百十九人の天下りが行っているという、こんなことがもうしょっちゅう新聞に出るものですから、今不況でもう自分が失業をして大変だと、家族ももう面倒見れない。 前にも言ったかと思うんですが、私の青森県でも、四十代、五十代の若い人たちが毎日一人自殺をしているんですよ。それは、車もローンで買った、住宅もローンで建てた、返せなくなった、サラ金に手を出したと、こういう状況の国民から見れば、それは倒産する心配はないですね、役所は。失業もない、それで給料が高いといったら、これはもう天国を見ているようなものですよ、一般の国民から見たら。だから、そういうことで、やっぱり本当にこれを変えていかなきゃならぬと私も思うんです。 私は運輸委員長と農林大臣のときに視察にしょっちゅういろんなところに行ったんです。行くところにいろんな研究所がある。特に港湾技術研究所も、現在、独立行政法人になっておるようですが。それから筑波にも行きました。そのとき、これやめて大学に、せっかく工業大学、農業大学があるんだから、そこに渡したらどうかと。そうすると、勉強した学生たちが将来地方の県庁へ行ってもどこへ行っても。波の研究をやっていましたかね、波を。何かコンクリートを動かして、波はこっちへ行ってどうなるかという。そんなの学校でやらせりゃいいと思うんですよ。何でやらなきゃならぬのかなと思ってあれを見てきたんです。 いずれにしても、こういうものの有効活用を図りながら、要するに基本理念がしっかりしていないということなんですよ。その都度その都度、困ったときに法律を引っ張り出してやるということに私は問題があると、そう思ってきました。 先般も予算委員会で質問しましたが、国の借金が八百九十六兆四千八百億円ありますと。これは初めて三回目のバランスシートでやってくれましたよ。宮澤さんに私は代表質問と予算委員会で随分しつこくやったんです、これ。一人当たり六百八十四万の借金ですよ。しかも、四人の標準家庭だと二千七百三十六万。もう一・三人ぐらいしか生まれていないんです。 こういう現状を考えると、改革しないでやれるわけがないんですよ。だから、この改革というものは無駄を省いて効率のいいものにしていかなきゃならぬと。私はいつも言うでしょう、次の世代の子や孫に借金余り残すなと。これが改革に、私は言っているんだと思いますよ、小泉総理もそうだと思う、それを思って。 そういうことを考えると、この程度でいいのかなという気がしているんです、私は。民営化するものは本当に民営化すると。ただ名前を変えただけで余り中身変わっていないのなら、これは独立法人になってみたって大した変わらないでしょう。駄目だとは言いませんけれども、前よりはいいかもしれませんが、これで十分だとお思いですか。
○国務大臣(扇千景君) 先ほども私が申しましたように、これでいいということはないというのは言明しました。それは、いつの時代になっても行政を見直すというのは、それは国民にとって、必ず国民の目にもきちんと公明正大に情報公開するということ、また、今おっしゃったように、天下りというものもあるというのは、これは根本的に行政の定年制というものを考慮しなきゃいけない。これも根本問題がまだ手付かずであるということもあります。 そういう意味で、今おっしゃったように、これでいいんですかということをおっしゃれば、まだまだ不足だと言わざるを得ない点もありますけれども、ただ一つだけ、私、田名部議員に申し上げたいことは、民営化民営化と言っても、民間がもうからなければ引受手がないんです。特に、国よりも民営ということは厳しい私は競争にさらされるという点で、少なくとも私は国が、公共ということがある以上は、基本的なものは国が国民の皆さんの税金で基本的な社会資本整備の基本を作って、そして、あとはどうぞそちらの裁量でもうけてくださいという土台ができなければならないということで、何でもかんでも民営化といっても、だれも民営化に受皿を、受ける人がいなければこれはできないことでございますので、そういう意味では、田名部議員がおっしゃるように遅々としている点もあるかもしれませんけれども、私は、少なくとも我々が今言っていることは、民間の活力を生かすという意味では、今、最大最高公約数として今この程度皆さん方にレールを敷いて民営化に図っていく、競争にさらすということに持っていくということも私は御理解いただけるものだと思っています。
○田名部匡省君 一遍にいかぬことは分かっている。しかし、行革と言ってもう相当、土光さんの時代から来ていてさっぱり進まない。やっぱりこれは決断ですよ。国民の負担を求めないというための努力。もうやめていいものはやめちまえばいいんです。何か形を変えて残そうとするからこれはおかしくなってくると思うんです。 そこで、具体的に質問してまいりますが、まず鉄道・運輸施設整備支援機構についてお伺いします。 先日の委員会で大沢委員の質問に答えて、局長、新幹線開業時にJRの経営から分離し、並行在来線については地域の足として地域が責任を持って経営するという答弁をされておったようでありますが、今、高速道路も地域負担が問題になっているようですけれども、これはそうなるんですか。
○委員長(藤井俊男君) 道路は来ておりません。
○田名部匡省君 私は、不思議だなと思うのは、並行在来線というのは、これは定義というのはどうなっているか分かりませんが、並行在来線で負担しているのは一部だけなんですね。しなの鉄道と、盛岡以北の私の方と、それから今度は九州ですか。ところが、並行在来線というのはずっとあるんですよ。青森から来れば、あなた、新幹線と一緒になって上野まで来ているんだから。東京からだってずっと並行しているんでしょう。そこが分からない。どうですか。
○政府参考人(石川裕己君) 整備新幹線にかかわる並行在来線の問題でございますけれども、整備新幹線の建設に伴いまして、御理解いただきたいのは、一つは、新幹線について、国鉄時代には東海道新幹線でありますとか山陽新幹線、あるいは盛岡までの東北新幹線、あるいは上越新幹線、こういうのが建設されたわけでございます。これらは、例えば東海道・山陽新幹線は実は一日当たり約五十万人という相当大きな輸送人員がございます。十分独立採算性が取れるということになるわけでございます。これに比べまして、例えばこの前、十二月一日に開業いたしました東北新幹線盛岡—八戸間、これにつきましては、これまでの在来線の特急による輸送人員というのは一日当たり約八千人という、需要が非常に少ないということでございます。 したがいまして、第二の国鉄を作らないという観点から、その鉄道事業者の負担には限界があると、そういう中で整備新幹線を建設する場合のいわゆる区間の並行在来線というものにつきましては、JRの経営に過剰な負担を避け、第二の国鉄を作らないという観点から、数次の政府・与党合意において整備新幹線の開業時にJRの経営から分離することとして、着工に際してはその地元の、沿線の地元の公共団体から経営分離についての同意を得て、そのような格好で着工し、整備新幹線の整備を進めているわけでございます。 したがいまして、その経営分離後の並行在来線について、鉄道を維持する場合には地方公共団体が出資した第三セクターを設立するなど、基本的には地域の力で維持していただくということが必要になるわけでございます。
○田名部匡省君 そういうことであれば、高速道路も採算の取れないところはやっぱり地元で出せということになるんじゃないんですか。 そこが、そっちの方は一部負担させるところもある、そうでない方はもう負担させないと、どうも分かりにくいんですよ、見ておって。これはそうやってやったということは私も知っていますよ、私は議員連盟の幹事長をやっていたんですから、整備新幹線の、当時。もうそんな、やっていることは皆、分かっているんですよ。でも、公平公正ということから、それでいくんなら道路だってこれから採算の取れないところは全部地元負担やって当たり前のことになっちゃうんじゃないですかということを申し上げておるんです。 特に、盛岡以南は地元負担で地方交付税措置があるんですけれども、三十年のこの陳情をしてきたんですよ。この陳情活動とか広告の経費なんというのはもう十数億掛かっているんですよ、三十年で。今度、八戸—盛岡は県債利子を含めて三百八十一億、八戸—青森間は、私のところはもうできたから、ここからは今度は青森までやるんですけれども、利子を除いた確定分だけで千五百四十五億円ですよ。合わせて千九百六十二億というものは青森県民が負担しなきゃならない。 新幹線を造ればそうですが、これと並行して、この青い森鉄道がこれはまた大変な赤字なんです。こういうことを考えると、財政の厳しい青森県で、これに今度は北海道に橋を架ける話をしているんですから、この三つの赤字を背負ってやっていけるわけないですよ、農業と漁業が主な青森県が。こういうことなんかをよく見て考えてやってもらわぬと、もう決まったからそうだと言われたって、しなの鉄道だってこれはもう大変でしょう。そういうことを言っているんです、私は。 特に、総理は各大臣に対して特殊法人の廃止、民営化についてゼロベースから見直しを指示したと。特殊法人等の補助金とか財投の国からの財政支出、これは借入れがどのぐらいあったんですか、そしてこの独立法人に変わってどのように縮減されるか、また法人に変える目的、理由は何だったのか、教えていただきたい。
○政府参考人(安富正文君) 今、特殊法人に対する補助金あるいは財投等についてのお尋ねがございました。 平成十四年度予算における特殊法人等向けの財政支出につきましては、予算編成の基本方針で整理合理化計画を踏まえて財政支出を削減してまいりました。具体的には、所管の特殊法人等の事務事業等の抜本的見直しを行いまして、徹底したコスト縮減とか、あるいは重点的な投資ということによりまして、日本道路公団の財政支出をゼロにすることを始めとしまして、当省の所管の法人に対する財政支出を前年度に比べまして全体として三千五百五十三億円、約二六%縮減して九千九百三億円としたところでございます。また、財投につきましても、前年度と比べまして三兆四千億円、約二七%縮減いたしまして、総計九兆三千億円としているところでございます。 また、今回の独立行政法人化する六法人についてこれを見てみますと、いわゆる財政支出の方では十三年度に比べ二割減の約五百五十億円削減という形になっておりますし、また財投につきましては百九億円を削減いたしまして約六%の削減という形で、今回の独立行政法人化する六法人についてもスリム化を図ったところでございます。 また、今後、この独立行政法人化された法人につきましては、今後の事業の見直し、あるいはコスト縮減といったようなことも含めて、法人の主体性を生かしながら効率的、効果的な事業運営ができるように我々としても指導していきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 経営責任の不明確性とか組織運営の非効率ということで、特に不透明性、経営の自立性の欠如というのが問題になってこういうことにしたんですから、今度は監査も外部から入れて本当にきちっとやってもらわぬと、もう内部でやったんじゃそれはいろんなのが出てくるわけがないんですよ。そういうことをやっていただきたいと、こう思います。 次に、国際観光振興協会の件で、このような組織を設立した理由と経緯は何であったのか、簡単にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(三沢真君) 元々、国際観光振興会は、設立以来、我が国及び現地の観光産業関係者とか、あるいは公共団体とか、非常に多くの観光に関係する方々がおりますけれども、そういう関係者と連絡を取りながら、言わば外国人旅行者の訪日促進業務の中心的な存在ということでいろいろな役割を果たしてきたわけでございます。 そういう中で、訪日外客が年間四百七十七万人というのが現状でございますが、これはただ諸外国に比べて決して十分な水準ではないという評価かと思います。私どもは、これについて、飛躍的にやはり訪日外国人の増加を目指すということでいろいろなキャンペーンであるとか、いろいろな形での取組を積極的に支援していかなければならないと。そういう中で、引き続き、この国際観光振興会については、組織形態については独立行政法人化を図り、できるだけ効率的な事業実施を図るという前提の下に、言わば観光についての国としての大きな役割を果たすための中心的な業務を担っていくと、こういう位置付けで今回法案を提出させていただいております。
○田名部匡省君 私が若いころ、アイスホッケーの選手やっていまして、オリンピックへ行って、アメリカ・スコーバレーのオリンピックへ行ったんですね。コロラドの世界選手権も行きました。一ドル三百六十円のころでして、何にも買えないんです、月給が一万円ちょっとしかもらっていないんですから。 だから、観光というのは、やっぱりいろんな条件があるんですよ。行って、いろんなの見て、買物が安くできてと。魅力のないところにそんな幾らチラシまいたって何したって、私はそんなにどんどん来るものではないと、仕事で来るというのは別でしょうけれども。そういうところの問題というのがあると思うんですね。特に、もう日本は今物価が高いですから、そういう面では、やっぱり香港だとか韓国だとか、今度は中国なんかあれだけになっていると、そういうところへ行くということなんじゃないのかなと。 ですから、この設立当初というのは私は意義はあったと思うんですけれども、前にも質問あったと思うんですが、在外公館や領事館、あるいは文化センター、そういうものと、あるいは実際に雇用する場合も、現地の人をそれはもう安く雇えるんですから、そういう何かもう少し工夫があっていいのじゃないかなと。あるいは民間の旅行会社に任せたって、この分野なら別にそんなに独立法人で、あるいは民営化でやるんだろうけれども、そういう必要があるのかなと。もう少し知恵を出したらどうですか。
○政府参考人(三沢真君) 先生の御指摘のとおり、観光についてはそういうキャンペーンと併せまして、当然、例えば国内でのアクセスの改善であるとか、あるいは外国人旅行者の視点に立っていろんな交通の利便性を向上させていくとか、あるいは魅力ある観光ルートづくり、観光空間といいますか、それが外国の方が来て本当に喜んで楽しんでいただけるような、そういう場所を提供していくことが非常に大事でございます。 そういうことも併せてやっていく中で、先ほど国際観光振興会の体制のお話で、例えば現地スタッフをもっと使ったらどうかというお話で、現実にこの国際振興会の事務所でいわゆる振興会の職員以外に現地のスタッフを相当程度雇いまして、これによって現地で非常に積極的にいろいろな広告活動であるとか、あるいは外国のジャーナリストを日本に呼んできていろんな記事を書いていただくとか、あるいはコンベンションの誘致であるとか、そういう活動を積極的に行っているところでございまして、これについては引き続きやはり現地スタッフの活用も含めて効率的な体制でやっていきたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 自動車事故対策機構について、私は、職員数が四百二十三人おる、長期借入金が百九十六億で、政府からの助成金が百三十七億あるという、この資料を見て分かったんですが、四か所あるんですね、全国に。これなんかはもうむしろもっと、例えば日赤とか労災病院ありますね、八戸にも市民病院もあるし、そういうところに増築をしてこっちにみんなやった方が、仙台に行ったりあっち行ったりといったって、家族がおるんですから、そういうふうにしてやった方がもっと効率的に経費も掛からないで済むのかなと、こう思うんですが、これについてはどうですか。
○政府参考人(丸山博君) お尋ね、自動車事故対策センターが今やっております療護センターのことであろうと思いますが、療護センターは交通事故によります脳損傷によりますいわゆる植物状態の人を治療するための日本で唯一のセンター的な役割を担っております。今の医療水準それから看護体制ということから考えますと、現在のところ、療護センターに代われるような水準のものはないという状況でございます。 なおかつ、主として療護センターが収容しておられます患者の方は交通事故による犠牲者の方々でございます。したがいまして、その植物状態からの脱却を目指して、自賠責制度の枠内で交通事故の被害者の保護を図るという制度でございます。 もちろん、医療水準でございますとか看護水準は現在のところ療護センターに匹敵するところはございませんけれども、そのノウハウは学会などを通じましてその他の病院にもなるべく一般化するように努力はいたしております。 ただ、療護センターの運営につきましては民間のノウハウを生かした方がいいと。あるいは医者の配員体制でございますとか、そういうところでは民間の知恵を使えるところがございますので、運営につきましては民間委託という方向で考えていきたいというふうに思っております。
○田名部匡省君 いずれにしても、日本の医療というのはその程度かなと。私はもっと立派だと思っていますからね。もうやれないことはないだろうと思うんです。だから、家族のことも考えると、仙台までしょっちゅう行くというわけにいきませんよ、これ。そういうことももう少し考えて、なるたけやれるような方法を前向きに考えてください。 最後に、運輸施設整備機構のことで、これ他の公団と統合するということのようですが、今のこの状況を見ておると、船舶共有制度によって船を建造した船主たちが、業界が厳しいものですから、これ船主が廃業をしたと、使用料の支払が滞ったと、こうなると、回収不能の債権、これ一体どう処理するのかという問題出てくると思うんですね、一緒になるなると言っているんだけれども。だから、回収不能債権をそのままにして統合しても処理を先送りするだけであって、これは問題の解決にならぬだろうなと思って、私は見ておって、新機構もこれやっていけるのかなという心配があるんですが、これについてはどうですか。
○政府参考人(徳留健二君) お答え申し上げます。 船舶共有建造業務に係る未収金は、運輸施設整備事業団の共有建造船について、支払期日が到来したにもかかわらず船舶事業者から事業団に対して支払がなされない船舶使用料等の未収額のことでございますが、現在、平成十三年末現在におきまして約四百十億円の未収金がございます。 この未収金につきましては、現在事業団におきまして債権回収のための組織体制の強化、あるいはリスケジュール計画の策定、返済計画の変更ということでございますが、リスケジュール計画の策定、あるいは適切な法的処理等の計画的な回収対策を一生懸命進めておるところでございまして、私ども国土交通省といたしましては、独立行政法人への移行時におきまして適正な資産評価を実施した上で、昨年十二月の特殊法人等整理合理化計画において定められました処理期限でございます平成二十八年度までのできる限り早い時期に未収金の処理を終了するよう、適切に指導してまいりたいと考えております。
○田名部匡省君 終わります。
○渕上貞雄君 社民党の渕上です。 まず、TAJIMA号事件についてお伺いをいたします。海上災害の防止という観点から、視点から、まず初めにお伺いをしたいと思います。 本年の四月七日、台湾沖の公海上、姫路に向かう航行中の日本の会社が所有、管理しますパナマ船籍大型原油タンカーTAJIMAの船上において、日本人二等航海士が同乗のフィリピン人船員二名に殺害されるという、極めて痛ましくかつ残念な事件が発生をいたしました。この事件は、被害者が日本人でありながら、事件発生地が公海上、かつ船籍もパナマにあるということから、唯一パナマ共和国が刑事裁判管理権を有しているものとされ、他方、被疑者二名が国籍を有するフィリピンにも刑事裁判管轄権がなく、日本にも刑法の規定により同権利がないという状況にあります。このため、TAJIMAは姫路に停泊をし、被疑者を本船船長の警察権限により船内で拘束するしかないという異常な状態にありました。 本事件は、船長を始め船員、タンカーの船主、管理関係者等の精神的、経済的損害と、さらには便宜置籍船に過度に依存する日本の海運と、それに伴う法律問題など、多くの問題を残しています。 本年七月三十日にまとめられました日本関係外国籍船内における犯罪に関する諸問題検討委員会の報告書では、航空の分野においては東京条約があることを念頭に置きつつ、海事分野における同種の案件に対する対策の必要性について、国際海事機関、IMOの場において、各国におけるこの種の事案の取扱い状況、問題意識等を確認するとともに、国際的な対応の必要性について問題提起を行うとされています。 今回の事件のような公海上の外国籍船で外国人に殺害されるというケースの国際的な事例、それからIMOでの各国の反応、その後の事件の進行状況について、まずお伺いをいたします。
○政府参考人(徳留健二君) お答え申し上げます。 二つの質問がございました。 まず、公海上の船舶においてこのような外国人に殺害されるケースについての事例でございますが、ここ三十年ほどの事例で私どもが把握している事件としては以下の三件がございます、必ずしも日本人が被害者というわけではございませんが。 まず、近い方から申し上げますと、平成八年八月に、ハワイ南方の公海上におきまして、韓国人七名、中国人七名、インドネシア人十名が乗り込んだホンジュラス船籍の漁船ペスカマー号におきまして船内の反乱が起こり、中国人船員が韓国人船員及びインドネシア人船員十一名を殺害した事件というものが発生しております。 それから二番目でございますが、これは十七年前の昭和六十年、イタリア船籍の客船アキレ・ラウロ号が四名のパレスチナ人に乗っ取られ、アメリカ人乗客一名が殺害されたという事件が発生しております。 さらに、二十六年前にさかのぼりますが、昭和五十一年、津軽海峡経由でナホトカへ向け航行中のソ連船籍定期客船バイカル号に乗船しておりました日本人女子大生が、我が国領海外の公海で同船の四等航海士に殺害されたという事件も発生しております。 次に、IMOにおいて紹介したときの状況についてのお尋ねでございます。 本年十月二十二日から二十四日まで開催されましたIMOの法律委員会におきまして、TAJIMA号事件を紹介するとともに、船舶内で発生した事件の容疑者を最寄りの国に引き渡すことができる国際的なスキームを作成することを我が国から提案をいたしました。これに対し各国からは、本件事件の重大性については十分認識するものの、自国において同種の事件を経験したことは極めて少ないということもございまして、我が国の提案に積極的に賛同する国は多くはございませんでした。 しかしながら、事案の重大性にかんがみまして、引き続き本件は次回のIMO法律委員会で議論をすることとされておりまして、我が国といたしましても各国の理解を更に深めるよう努力をしてまいる所存でございます。
○渕上貞雄君 国の枠を超えた商船を取り巻く動きと法整備の乖離について、国としてこの問題を放置すれば、日本商船の中核を担う便宜置籍船すべてが無法状態になるという切実な訴えが船主協会や海員組合から寄せられております。 便宜置籍船の実情を踏まえ、公海上の船舶内で犯罪が発生をした場合にも迅速かつ的確な措置が講じられ、今回のような異常な事態を招来することのないよう立法措置を含む適切な措置を早急に講ずるべきであると考えますが、政府としての法整備の検討状況と大臣の決意をお伺いいたします。
○国務大臣(扇千景君) このTAJIMA丸事件は、御存じのとおり、我が国の船舶のほとんどと言っていいくらい外国の国籍になっております。そういう意味で、大変たくさんの船が外国籍を有しておるものですから、こういう状況が、我が国の再び船員の皆さん方の大半が外国人の船員と一緒になって乗っていると、混乗しているという言い方すればややこしいですけれども、一緒に乗っているということの状況の中で発生した事件でございますので、そういう意味ではTAJIMA丸号の事件を教訓に、今、先生がおっしゃるように、同種の事件の再発防止等をしなければならないということで四つ決めております。 まず一つは、我が国の船社に対する船内の労務管理の再徹底、これが第一だろうと思います。二つ目には、船社及び国土交通省と海上保安庁、これが関係省庁と在京の大使館、それらの国内連絡体制の整備、これが二つ目の大事なことであろうと思っています。三つ目には、捜査共助やあるいは被疑者の引渡し方法、これを含めました事件の早期解決のためのマニュアルのパナマの国等々との間での整備、これが必要であるというのが三つ目でございます。四つ目には、IMO、いわゆる国際海事機関におきます船内の容疑者を最寄りの国に引き渡すスキーム、この策定を少なくとも働き掛けていかなければならないと思う。以上四点。 またさらに、外国籍船上で日本国外において日本国民に対して殺人等の重大な犯罪を行った者に対して日本国刑法を適用することを内容とする刑法の改正案を法務省が私は次期通常国会に提出する旨聞いておりますので、そういう意味も含めて早期にこの対策を図っていくべきだと思っております。
○渕上貞雄君 冬場ですから、大臣、お体大切に。 どうかひとつ、こういう事件、発生してはならないと思うのでありますけれども、やはり法的な整備というのは必要だと思いますので、引き続き御努力をいただいて早期に御提案願うようにお願い申し上げておきたいと思います。 次に、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正についてでありますが、先ほども同僚議員の方から質問ございましたけれども、大島のバハマ船籍の自動車運搬船の火災の問題と油流出の問題でございますが、被害が出る前になぜ食い止めることができなかったかどうか、その点についてお伺いいたします。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明を申し上げます。 去る十月一日に発生しました自動車運搬船ファル・ヨーロッパ号の事案でございますけれども、海上保安庁では海難情報入手後、直ちに巡視船、航空機さらには特殊救難隊、こういったものを出動させまして、乗組員の安全救助がまず第一でございます、これを実施しますとともに、同船舶から油の流出が確認されましたものですから、巡視船艇によりまして浮流油の調査あるいは防除作業等、こういったことを行いました。機動防除隊も派遣いたしまして、船体の調査それから船主側による油防除作業についての指導、こういうことも行ったところでございます。 海上保安庁といたしましては、事故発生直後から船主サイドに対しましては油の早期抜取り、それから船体の撤去、これについて強く指導を行ってまいりました。船主側におきましても、事故発生の直後からサルベージ会社と契約を結んで船体撤去に向けての油の抜取り作業、こういうことをしておったところであったんですが、やはり乗り上げ場所が外洋に面していたとか、天候の状況等によりまして、必ずしも作業が毎日円滑に十分行われたというふうな状況にはなかったというのも事実でございますが、船体撤去につきましては船主側も責任を持って対応するというふうな反応をいたしておるという状況でございまして、私どもといたしましても、この点、引き続ききちっと対応をさせていくように指導をしてまいりたいと考えております。
○渕上貞雄君 次に、一九九七年のロシア・タンカーのナホトカ号の海難、流出油災害への対応では、指揮系統が混乱をして、船頭多くして船山に登ると言われましたけれども、同センターの根拠法であります海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律では、油防除の措置は海上保安長官の指示によって行うこととなっております。二〇〇〇年に一部改正をされました。内閣官房初動対処マニュアルによれば、大規模な油流出事故で領海内などにおいて被害が生じるおそれのあるものは重大事故とみなされ、内閣官房に緊急参集体制がしかれることになっておりますけれども、ファル・ヨーロッパのケースでは情報と指揮はどのようになっていたのでしょうか。あわせて、同センターはどのようにかかわってきたのか、お伺いいたします。
○政府参考人(深谷憲一君) 御説明申し上げます。 私どもとしましては、当該事案の発生した直後から、遭難したというふうな情報を得ました直後から、内閣情報集約センター、こういったところに情報を流すとともに、関係機関、すなわち消防庁でございますとか水産庁あるいは関係自治体、こういったところにも直ちに情報を提供いたしました。他方でまた、関係のところも情報を入手するような努力もしてまいったところでございます。 この事故に当たりましては、海上保安庁としてはこれまで御説明申し上げたような対応をしてまいりましたけれども、他方で地方自治体等も、流出油の防除等、こういったことに対応してくれておりました。現地の大島町役場でも関係機関が連絡調整を行うなど、いろんな関係機関が情報を交換しながら連携しながら適切に対応をしてきているものというふうに考えておりますけれども。 お尋ねの海上災害防止センター、これにつきましては、事故が起こりました翌日、十月二日でございますけれども、船主の方から委託を受けまして、専門家を派遣して、その船主の代理人という者がおりますが、そういった人たちに対しての、事故対応関係者でございますけれども、油防除に関する指導、助言を行うほか、この船舶は後に火災を発生したわけでございますが、その際には、やはり海上災害防止センターは、船主の委託を受けまして、消防船を派遣して消火活動を実施する、あるいはヘリコプターをチャーターいたしましていろんな油の調査等をいたしまして、必要な油防除活動を実施したところでございまして、現在も海上災害防止センターは、船主からの委託を受けまして、油の防除措置、これに関しての指導、助言等の業務を引き続き現在も実施しているところでございます。
○渕上貞雄君 油流出対策のために油処理剤としてゲル化剤が使用されますが、この成分の多くはノニルフェノール物質を含んでいることが指摘をされております。海にばらまく処理剤による生物への影響や残留性など環境への影響が心配されますが、どのように評価されているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(深谷憲一君) 油処理剤につきましてのお尋ねでございますけれども、先生御指摘のように、かつて油処理剤につきましてはいわゆるエーテル型の界面活性剤、先生御指摘のような物質、これが使われておったりあるいはしたこともあったんですが、このものにつきましては、油の乳化性能、こういったものには優れた効力を発揮するんでございますが、他方で、対生物、生き物でございます、これに対する毒性が高い、あるいは分解性も低いというふうなことがありまして、やっぱり海洋環境への影響は心配されるということで、私どもといたしましても昭和四十八年ごろからこういったものについての指導をしてまいりました。 毒性の低いエステル型の界面活性剤、これがその後主として使用されるようになりまして、溶剤につきましてもパラフィン系に切り替えられるというふうなことで、毒性の低下、あるいは今、分解性、そのものの分解性も向上が図られているというふうなことで、現状におきましてはかつてのような心配はなくなってきているものと考えております。
○渕上貞雄君 独立行政法人自動車事故対策機構法についてお伺いをいたしますが、本年の八月、総務省より出されました認可法人に関する行政評価それから監視結果報告において、療護センターの運営について、「今まで以上の費用が支出されると想定されることから、その効率的な運営が必要となっている。」との指摘がなされて、国土交通省に対して療護センターの運営を一層効率化するよう指導が求められていますが、療護センターの効率的運営とはどのようなものを指すのか、お伺いいたします。
○政府参考人(丸山博君) ただいま御指摘いただきましたように、特殊法人等の整理合理化計画を踏まえまして療護センターの事業の見直しを行っておるところでございます。 機構が設立されるわけでございますけれども、その機構の設立に先行いたしまして千葉療護センターを民間委託するということにしておるところでございます。この結果、十四年度の予算上の定員は四百二十三名でございますが、十五年度の現在私どもが要求しております予算要求では、これを三百四十名にする、八十三名減らすというふうに今要求をしておるところでございます。十五年度予算で今要求しています。 それで、独立行政法人に移行後は、独立行政法人通則法によりまして独立行政法人の枠組みがございますので、そこの中でまた新たなサービス内容の向上を図りつつ、経費節減などの合理化を図っていきたいというふうに考えております。
○委員長(藤井俊男君) 時間ですが。
○渕上貞雄君 委員長、配慮ありがとうございます。 最後に、要望だけ申し上げておきたいと思います。 重度の後遺障害が存するために治療及び常時の介護を必要とする事故被害者やその家族にとって療護センターは心の支えでありまして、生きる望みでもあります。今日、いろんな意味での効率化が言われていますが、何も何でも効率化すればよいということではありませんし、人として、また社会として必要なものについてはやはり充実すべきものと考えます。 そういう意味では、自動車事故対策センターの独立行政法人化については一抹の不安を感じるものでありますが、是非、不安が現実のものとならないように要望をしておきたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(藤井俊男君) 他に御発言もないようですから、九案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより九案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大沢辰美君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案等特殊法人等改革関連九法案すべてに反対の討論を行います。 すべてに反対する最大の理由は、今回の特殊法人改革の多くが看板の付け替えにすぎず、国民が強く求めている改革とはほど遠い内容だからです。 国民が期待する特殊法人改革は、無駄な部分を思い切って削減すること、天下りをなくして癒着構造にメスを入れること、国民生活に必要な部門は拡大、充実することであります。 ところが、本法案には、こうした内容の改革は皆無です。なぜなら、緑や自然破壊を引き起こし、多大な浪費を生み出した公共事業が依然として温存されている水資源機構法案など、大企業支援の無駄な公共事業推進部門などは温存されたままです。 国民の大きな批判が集中している官僚の天下りに何らの規制が掛けられていないことも重大です。 本委員会でも鉄建公団から公共事業を受注しているゼネコンとの政官財の癒着・腐敗体質が明らかになりましたが、高級官僚が特殊法人の特定のポストに就職し、数年勤めて高額の退職金を手に入れる、さらに関連ファミリー企業の役員に天下り、仕事を回す、この利権の構造こそ真っ先に改革すべきであります。 ところが、今回の改正では、天下りを受け入れるかどうかは独立行政法人側の判断とされ、その規制は全く放棄されています。役員ポストを減らしたとはいえ、その多くが、将来、官僚の天下りによって占められることが懸念されます。天下りは民営化してもなくなるものでなく、それ自身の規制が絶対に必要です。 更に重大なことは、国民生活と安全の分野での役割を後退させることです。 例えば、営団地下鉄は東京圏の公共交通機関の基軸の役割を果たしてきましたが、その営団を採算性や利潤を優先する民間会社にすることは安全とサービスの切捨てに一層拍車を掛けるもので、特定の投資家のための投資先確保のために民営化するものと言わざるを得ません。 また、国民の安全と命にかかわるような海上防災業務は国の責任で行うべきであり、国の直轄的な業務として抜本的な強化を図るべきであるのに、今回の海上災害防止センターの独立行政法人化はそれに逆行するものであり、改革の名に値しないことは明らかです。 日本共産党は、このように国民の期待に反する本案には反対であり、真の特殊法人改革に全力を尽くすことを表明して、討論を終わります。 議員各位の御賛同、よろしくお願いいたします。
○委員長(藤井俊男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人国際観光振興機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人水資源機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、日本下水道事業団法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、日本勤労者住宅協会法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、東京地下鉄株式会社法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人自動車事故対策機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、山下君から発言を求められておりますので、これを許します。山下八洲夫君。
○山下八洲夫君 私は、ただいま可決されました独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案等九法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案等九法律案に対する附帯決議(案) 現行の特殊法人等については、設立当時の社会的要請を概ね達成し、その役割が低下していること等が指摘されていることから、新法人への移行後も、財政支出を含め、事業の徹底した見直しを行い、適時、業務の必要性及び組織の在り方について検討を加えるべきである。 このような状況を踏まえ、政府は、各法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一、独立行政法人等への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという制度改革の趣旨が十分発揮されるよう、政府の関与や規制を極力排し、その運用に万全を期すこと。 二、独立行政法人等への移行後においても、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化に努めること。 三、独立行政法人につき、明確かつ具体的な中期目標や評価基準を設定し、公正で客観性のある厳格な評価が行われるよう、評価者の任命及び評価の方法には十分配慮すること。 四、独立行政法人等の長及びその他の役員の選任においては、適切な人材が広く内外から起用されるよう、十分配慮すること。 五、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人及び役員の業務の実績を的確かつ厳格に反映させること。また、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当の水準を国家公務員等と比較できる形で公表すること。 六、独立行政法人等への移行に当たっては、これまで維持されてきた当該特殊法人等の職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に配慮すること。 七、日本下水道事業団の地方共同法人への移行に当たっては、下水道整備水準の地域格差是正に向けた事業展開を図るよう努めるとともに、整備率の低い地域においては、他の汚水処理施設を含め、その実施主体、整備手法等に関して地方の多様な選択が可能となるよう、積極的な情報提供と技術援助を行うこと。 八、空港周辺整備機構の独立行政法人への移行に当たっては、各種事業量の減少を踏まえ、その組織及び体制の合理化を図るよう努めること。 九、海上災害防止センターの独立行政法人への移行に当たっては、今後、大規模かつ複雑化する海上災害に対して適切に対処できるよう、蓄積された海上防災技術の維持向上を図るとともに、原因者責任を明確にし、内外の各機関との一層の連携強化を通じて、効率的な防災体制の整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(藤井俊男君) ただいま山下君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井俊男君) 多数と認めます。よって、山下君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、扇国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。扇国土交通大臣。
○国務大臣(扇千景君) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法案等九法案につきまして、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただきまして、ただいま可決されましたことを心から御礼申し上げます。 今後、審議中に賜りました各委員の御高見や、また、ただいまの附帯決議、これに関しましても、提起されました、独立行政法人等への移行に当たって、政府の関与や規制を極力排し、そしてその運用に万全を期すこと等の附帯決議を今言われましたので、それらの運用に万全を期すことにつきましては、この趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長始め各位の皆様方の御指導あるいは御協力に深く感謝申し上げて、御礼を申し上げたいと思います。 ありがとう存じました。
○委員長(藤井俊男君) なお、九案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十三分散会