厚生労働委員会 第9号
- 発言数
- 294 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/28
会議録
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十七日、風間昶君が委員を辞任され、その補欠として高野博師君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人労働者健康福祉機構法案外八案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人労働者健康福祉機構法案外八案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬局長小島比登志君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、独立行政法人労働者健康福祉機構法案、独立行政法人福祉医療機構法案、独立行政法人労働政策研究・研修機構法案、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法案、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、独立行政法人雇用・能力開発機構法案、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案及び社会保険診療報酬支払基金法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本孝史君 おはようございます。民主党・新緑風会の山本孝史でございます。 既に五十七の独行法人が誕生して、今回四十六の特殊法人などが独行法人化されようとしております。独行法人の特徴は運営交付金が渡し切りになっているということと、理事長の権限が非常に強いということ、事後評価によって運営をチェックすることなどが挙げられております。 そこで、厚生労働省関係で昨年に既に独立行政法人化されました三つの国立研究機関、すなわち独立行政法人産業安全研究所、同じく産業医学総合研究所、同じく国立健康・栄養研究所の理事長にお忙しい中お越しをいただきまして、独行法人の在り方についての本日の私の議論に御参加をいただきます。お忙しい中ありがとうございます。 また、若松総務副大臣にもお越しをいただきました。是非、本日の議論は独行法人のほんの一端をお示しするにすぎませんので、是非今日の議論をお聞きをいただいて、今後の独行法人制度の改善に是非活用していただきたいと、このように考えております。 それで、御指摘をしました運営交付金の使われ方について、先行しました三つの独行法人の平成十三年度の決算報告書に基づいて御質問したいというふうに思います。 資料をお配りをさせていただいております。 一ページ目をごらんください。産業安全研究所の平成十三年度決算報告書の一般会計でございます。 一般研究費の経費削減による減額分四百十五万円余りが一般管理費の増額約四百三万円、通信運搬費の増に充てられております。この通信運搬費は、御説明によれば、電話代や郵便料金等は幾ら使うか分からなかったので元々予算には計上しなかった、そのため全額が増額分になったという御説明を受けました。通信運搬費が幾らになるか分からないから予算に計上しない、そんな私は法人の運営の在り方、予算の立て方はないというふうに思います。 しかも、次のページをごらんください。 この通信運搬費でございますが、毎月幾ら使ったんですかとお聞きをしましたら、そのような表をいただきました。十月の月額五千円から七十三万四千円までそれぞればらつきがございます。一月に使う電話代が五千円ですかと尋ねたら、翌月に精算がずれ込むことがございますのでこんな数字になっております、こういう御説明でございました。 産業安全研究所には職員の方として経理係長以下三人の係員がおられます。別途、会計係長以下二人の係員がおられます。そもそも月次の経理処理が行われていないことが私には不思議でなりません。今さら言うのも変だと思いますし、こういう会計処理をしておりますと裏金を作っているのではないかと疑われても仕方がないというふうに思います。 次のページ、ごらんください。同じ産業安全研究所の特別会計の決算報告書でございます。 調査研究費のところに経費削減によるとずっと書いてございますが、要は、研究費三千八百九十九万円を一般管理費の増額約二千八百八十八万円、施設補修費の増加に充てております。どんな内容ですかとお聞きをしましたら、台風が来て雨漏りがしたので屋根を修理した、二千三百四十九万円、空調設備の更新、補修工事費に三百三十六万円、所内の危険樹木伐採処理工事二百二万円となっており、施設の劣化が目立ち、多くの補修工事箇所が発生したため、研究費の節減で補修を行っている、このような御説明がございました。年度途中で必要な経費が発生して、結果として研究費が少なくなったとの補足の説明も受けました。 また、同じこの決算書によりますれば、電子計算機システム経費の経費削減による減額分約一千二十四万円は、研究所の広報及び研究成果普及経費の増額約九百九十七万円に充てられております。内容は、当初は計画のなかった液晶ビデオプロジェクター及びAV映像システムを九百八十万円で設置をした、これは意図して購入費を残したという御説明を受けました。 次のページ、五ページをごらんいただきたいと思います。これは、もう一つの独行法人産業医学総合研究所の平成十三年の決算報告書、特別会計でございます。 特別研究費等三研究費の経費削減による減額分約四千七百二十万円は、一般研究費の増額四千三百九十万円、研究備品購入に充てられております。内容は、解析装置三千三百九十一万円と研究本館会議室用品一式一千万円の購入代金になったとの補足の説明を受けました。 以上、るる数字を御説明申し上げましたけれども、この先行しております二つの研究所においては、研究費が建物の補修や、一千万円もするプロジェクターや会議室の備品の購入に流用されております。研究費を削減して、申し上げているような別の用途に用いることは、一般常識としては受け入れ難い話だと思います。研究者にとってはのどから手の出るほど欲しい研究費がそのように全く別の用途に使われていることは、研究者自身としても大変腹立たしい思いを持っておられるのではないかと想像いたします。 本来、必要な備品の購入や建物の補修などは計画的に一般管理費で事前に計上するべきではないか、研究費が残れば、翌年の研究費に繰り越すべきではないかと私は思います。研究が長期の計画に基づいて行われていないという実態の表れではないかと私は理解をしております。しかも、問題は、これらの事項は各々の独行法人の監査の報告書やあるいは厚生労働省の独行法人評価委員会の評価でも全く触れられておりません。しかし、どちらの法人も、その上にございます総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会から、業務経費の相当割合が未執行となったことを以後の予算等に的確に反映すべきとの意見を受けております。いわば、厳重注意を受けたと私は思っております。 このように、郵便局で問題になりました渡し切りの運営交付金の使われ方、このことを、今も御指摘申し上げました事例を踏まえて、大臣はどのようにお受け止めになっておられるんでしょうか。まずお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、具体的な様々な点からの御指摘をいただきましたが、具体例は別にいたしまして、総論的に言えば、やはり予算の立て方というのはそれ相応予想されることがあり得るわけでありますから、最初からそれは当然のことながら立てておかなければなりませんし、その運用に当たりましては、若干違うところに使わなきゃならないこともそれは生ずることはあり得るというふうに思いますけれども、予算に沿ってこれはやっていくというのがこれは一つのルールでありますから、原則は御指摘のとおりというふうに思っております。 ただ、今一つの例にお挙げになりました研究所の屋根を直すというような話につきましては、これ研究をするのに雨漏りをしては具合悪いわけでありますし、そうしたときにその予算はどこから出すかということになるわけだというふうに思います。そうしたいわゆる予測され得るものについてどういう予算の立て方をしていくか、最初からしてあるかということにかかわってまいります。そのときに、それを研究費というのではなくてそういうところから出すというようなことになれば、それはより適切ではないかというふうに思いますが、総論的には予算の立て方の問題、スタートを既にしているわけでございますから、ひとつ今までの状況というものを適正に自分たちも見直して、そして今後にひとつ備えてもらいたい、そんな思いでございます。
○山本孝史君 大臣、認識が甘いです。研究費というのは長期に研究計画を立てて、今年度こういう計画をやっていこう、こういう研究をしようということで調査研究機関はほとんどのものが立てている。にもかかわらず、一千万円の備品を購入をする、プロジェクターを買う、あるいは会議室の備品を一千万円で調度品を購入をする。一千万円で机とかいすとか買ったらどれだけのものが買えるんだろう、どんな豪華な会議室を造ったんだろうと私は思いますけれども、そうではないでしょう。 だから、これ私も御指摘申し上げているように、運営交付金の積算をどうやるかというのは大変重要な問題で、独行法人は中期計画三年間の間は毎年予算をチェックするわけではないんですね。この話は三年間の中期計画が終わらないと、五年なりの計画が終わらないと、その時点でどう使っていくかという話にはならないんですよ。来年、これで予算が変わるわけじゃないんですね。だけれども、それは変えられるはずだと。 したがって、運営交付金の使われ方についてはもっとチェックすべきじゃないかと思います。 屋根が雨漏りして研究もできなくなったんだと言われるのでどんなぼろっちい研究所なのか、そこも見に行きたいと思っているんですが、そんなものは前から分かっているので、当然、一般会計の中で、管理費の中で積算しておくべきであって、研究費が残ったから使いました、研究費を残してそれに充てましたというのは、独行法人は民間の資金も入れて研究費を確保してこいと言っているにもかかわらず、なぜこういうことを堂々とやっているのかというのは私には全く理解ができません。会計上、標準的に考えてもおかしい話だと思います。各独行法人における監査の在り方ですとか、あるいは独行法人評価委員会の仕事ぶりを見ていても、その責務を果たしているとは私には思えません。 若松大臣、今初めてお話を聞かれたと思いますが、これが私は独行法人の一つのほんの氷山の一角ではないかということを危惧しております。是非、会計のこの報告、チェックをされる、あるいは今お示しをしたこの独行法人二つを例に挙げて、恐縮ですが、この状況をごらんになって、公認会計士であられるあなた御自身の感想も交えてお話をいただければと思います。
○副大臣(若松謙維君) まず感想でございますが、やはり今までの予算と実際の執行面での決算、やはりこれに対するかなり乖離が今回のいわゆる平成十三年度の決算として出てきたと。ですから、こういう乖離があるからこそ私どもはしっかり予算と決算もともにチェックしなければいけないという観点から、この独立行政法人制度を導入して、しっかり各主管の行政評価委員会、さらには総務省の行政評価委員会とダブルチェックを設けたということありまして、是非この行政評価制度というものをしっかり活用していただいて、今、山本委員が御指摘になったような指摘がないように、これからも予算の組立てというものを本当に無駄がないような形で、そして今、先ほど三年に一回という委員は御指摘がありましたが、基本的には毎年毎年チェックできる体制になっておりまして、それが運営交付金という形での支給の予算執行面にも反映できる制度になっておりますので、大事なのは、正に委員がこうやって一つ一つの独立行政法人にしっかりとチェックをこの委員会でしていただくと、それが大事ではないかと思っております。
○山本孝史君 国会がその責任をやれと言われて、私はこれ独行法人化されるに当たって、先行している独行法人の評価をしないことには独行法人評価そのものができないだろうと思いましたので、申し訳ありません、厚生労働省で担当している三つの独行法人の状況についてお話をお伺いをさせていただきました。 この国会審議を見ておって、与党の皆さん方の大変手荒っぽいやり方で、衆議院は特別委員会が作られて四十六法案一括審議、一週間、これで各こっちの参議院に来て、こういうふうに、もう既に独行法人化されている独行法人の理事長に来ていただいてその状況についてお話を聞くということをやっている委員会は私の記憶の中にはございません。これは私がある意味では自分の責務としてやらさせていただいているだけで、それを国会の責任にしていただいたのでは、到底じゃありませんが、この委員会はもちません。そうじゃなくて、私申し上げているのは、システムとして行政の中にそのシステムを組み込んでいただきたいということを申し上げているわけです。 したがって、次の質問に移りますが、総務省の行政管理局長の御答弁になるのでしょうか、独行法人に移行した後もこれまでと同様にその法人の監事による監査が行われて公表されると、このように理解をしてよろしいでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。 独立行政法人制度は、先生御承知のように、主務大臣の個別の関与をできるだけ少なくいたしまして業務運営に自律性とか自主性を与えます一方で、厳格な第三者の評価委員会等による事後チェック、それから情報公開を行うということで業務の効率化や質の向上、それから透明性の確保を図る、そういう仕組みになっておるわけでございます。 このため、今、先生御指摘の監事による監査として監事を複数置きまして、そのうち一名以上は外部の者を起用するということだけでなくて、小規模な法人を除きまして民間の大会社並みの会計監査を義務付けております。現実に、既に発足いたしております五十九法人中三十二法人はこの外部監査が義務付けられているところでございます。 さらに、国の出資を受ける法人としては会計検査院による検査が行われますし、そして財務諸表につきましては、主務大臣による承認後、遅滞なく公表するということになっておるわけでございます。 別途、独立行政法人等情報公開法におきまして、先生今御指摘の監事による監査とか、あるいは評価委員会による評価、そういう資料は公表を義務付けられておりまして、監査等が終了後、速やかに公表することになっているところでございます。
○山本孝史君 したがって、監事の役割は大変重要でございまして、ところが各法人の監査に大変濃淡があるということに私気が付きました。例えば、これから審議になっております社会福祉・医療事業団の監査報告書。 平成十一年度監査の報告は、平成十二年の四月二十六日になっておりますが、監査基本方針、「平成十一年度から三ヶ年を計画期間とし、その期間における事業運営の指針として策定した「社会福祉・医療事業団中期総合事業計画」の進捗状況について調査する。」という監査の内容になっております。それが三年をたちましたところでどうなりますかというと、十一、十二、十三で、十三年度の監査報告でございますが、そこの基本方針は、「特殊法人等の本格的な情報開示に向けて、情報公開体制の整備状況を監査するとともに、米国同時多発テロの勃発を契機として再認識が要請される「危機管理」について監査する。」と、こう書いてございます。 ちょっと待ってくださいと。十一年度の監査、三か年計画でその計画を監査をした、初年度として見たと。当然、終わった三か年のところでどこまで進んだかということを監査すべきことが一番重要な監査の内容であるにもかかわらず、米国同時多発テロ云々という、こういう記述になって出てくるわけですね。 国立健康・栄養研究所の監査報告書はA4で一枚しかありません。大変たくさん書いてあるところもあれば、大変に薄いところもございます。 したがって、若松副大臣、御質問でございますが、私は、監査のガイドライン、とりわけ業務監査のガイドラインを作るべきではないか。それが難しい場合も、各法人の監事に、独行法人の運営に当たっては事後評価が大変に重要で、その出発点は法人内部の監事による監査にあって、監事の職責は非常に重いんだ、他の法人の監査報告書も参考にしながら自らの監査報告書がすべてではないということを認識していただくような通知を出すべきだということが一つ。 もう一つ、監事の任期を二年ないし三年に区切っていただきたい。同じ公認会計士がずっと続けていくのでは、その公認会計士といえども信用できない。違う人の目が入ることによって初めて監査の内容が更に正確なものになっていくと思いますので、私は、監事の任期を三年とかに区切るべきだと、このように考えておりますが、その二点について御答弁ください。
○副大臣(若松謙維君) まず、いわゆる監事というのはあくまでも法人の中にいる、どっちかというと……
○山本孝史君 分かっている。
○副大臣(若松謙維君) ええ、監査ですね。 監事が長くなると当然独立性と癒着性が問題になると。それは委員の御指摘だと思います。ですから、そのあるべき一つの期間というんでしょうか、これはやはり設定されるべきではないかと私は考えております。 お話聞きましたところ、独立行政法人の監事の皆さんによる研究会というんでしょうか、勉強会がやられているようでありますが、どうもお話聞くと年に一、二回ということなんで、ちょっと直観的には少ないと思いました。やはり、日本のいわゆる監査役ですね、こちらでいう監事。非常に諸外国から比べればチェック機能というかガバナンス機能は弱いと私も認識しておりまして、それは是非、監事の皆さんの自主的な努力でしっかり委員の趣旨にこたえられるような成果を出していきたいなというのが私の理解でございます。 それと、外部監査でございますが、外部監査に関しては、平成十三年の三月に、これは公認会計士協会のアドバイスもいただきながらできました独立行政法人に対する会計監査人の監査に係る報告書、これに基づきまして、独立行政法人に対するいわゆる統一的な監査の基準の指針となっておりまして、それに基づいてそれぞれの監査法人等が監査を行っていると。 ところが、御存じのように、やはり監査も人間が行うものでありますからばらつきがある、それをなくすための報告書でありますが、私も、報告書というのは本来、監査基準、やはりしっかりと監査基準として作らなければいけないと思っております。そういう意味で報告書は不十分です。そういう意味の、今、これからの整備というのもしなければいけないと理解しておりますし、実際に、こういう例えば決算数値が出ました、果たして行政が、霞が関がこういう財務分析の手法があるかどうか、能力があるかどうか。 実は、霞が関は東大卒が非常に多い、優秀な方なんですが、じゃ経理が分かるか、財務分析ができるかというと、ほとんど知識のある方おりません。ですから、行政評価局、ちょうど局長がおりますが、局で実は勉強会を始めました。もう十回ぐらいやりました。優秀な方ですからキャッチアップが早くて、今、正に財務分析までできるようになりました。ですから、そういった正に能力アップを、レベルアップを当然我々、この評価委員会としてもしなければいけない。 是非、同じような意味合いで、委員会も、この国会の委員会も、やはりいろんな指摘をしていただければ私どもは大歓迎でございます。
○山本孝史君 それで、申し上げているように、監事の役割が大変重要でございまして、監事は大臣が任命をするということになってございます。したがって、その監事の仕事ぶりが悪いということは、大臣がその責任を負わなければいけないと私は理解をします。 で、お聞きをします。 社会福祉・医療事業団がございますが、お二人監事がおられますが、お二人とも非常勤でございます。常任監事はおられません。その上、常勤的非常勤監事は、その前職が三菱信託銀行の財務相談部の財務相談役でございます。多額の資産を抱え、それを運営している社会福祉・医療事業団として、その事業団の内容を監査する監事がその資産運用を引き受けている特定の金融機関の関係者であっていいんだろうか。私はそうではないと思います。また、もう一人の非常勤監事は元環境事務次官でいらっしゃいますけれども、この方は年度に二回役員会、すなわち決算役員会と、そして予算の役員会に出席するだけでございます。それで二十四万円の報酬を得ておられますが、監事としての責任を果たしているとは私には思えません。坂口大臣、どのようにお受け止めになっておられるでしょうか。 繰り返しになりますが、監事は主務大臣が任命することになっております。今回の特殊法人が独行法人へ移行するに当たって、当然、監事の選任については厳しい目でチェックをされると思いますが、坂口大臣の御認識をお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) 今、るるお話がございましたように、監事というのは重要な責任を果たすわけでございますから、その知識といい見識といい、そしてまた公平性といい、そうしたところを十分にわきまえる人でなければならないというふうに私も思っております。 今、具体的にお挙げになりました社会福祉・医療事業団の監事は、常勤的非常勤監事というと私も余り今まで聞いたことのない名前でございまして、これは一体、常勤的非常勤監事とは何かといって聞きましたところ、毎日詰めるわけではないけれども、週四日ぐらいは出勤をして、そして実際に業務を行うということだそうでありまして。 監事の仕事でございますから毎日いなきゃならないということはないのではないか、やっぱりそれ相応の仕事が果たせる体制であればいいというふうには私も思うわけでございますが、問題は、その人が的確にその内容を把握しているかどうかということのもう一つまた評価をしなきゃならない。この人は事業の評価をしておるわけですが、我々はまた、その人が的確に果たしてくれているかどうかということの評価をしなければならない。 今お話ございましたとおり、信託銀行の相談役をしておみえになったことは事実でございます。そういたしますと、この人が前に勤めておりました信託銀行との関係が何か特別な関係にあるというような事実がありましたら、直ちにこれは替えなければならないというふうに思っております。 ここは非常に難しいところだというふうに思うんですね。一つは、官僚の皆さんのOBを入れるということにも問題がある。そして、さりとて、こういう業界の皆さん方のそれじゃOBと申しますか、今までお仕事をなすっていた人を見ると、そことの関係がある。それなら何も関係のない学者を入れたらいいかというと役に立たないというようなこともあって、ここはなかなか、だれを選ぶかというのは、どういうところを選びましても私は問題はあるだろうというふうに思っておりますが、問題は、その人が公正にやっているか、的確に物を見ているか、その点を私たちはしっかりと見ていかなければならないと思っている次第でございます。
○山本孝史君 おっしゃっているとおりだというふうに思うんですが、出勤をしておられても居眠りをしておられれば全然役割を果たしていないわけで、その常勤的非常勤という表現を使ったのは僕ではありませんで、これは役所の方からの回答文書にそう書いてあるからそのまま言っているだけですけれども、その常勤的非常勤で六百三十万円の年間収入を得ることができるんですね。収入が多いからどうだこうだというような、そんな下世話な話をしているわけではありませんが、仕事はちゃんとやっていただかなければいけない中で、これで本当に仕事しているのかなと。 どんな人がやっても駄目じゃないかとおっしゃるが、私はこの世界は素人でございますけれども、しかし素人が聞くからこそおかしいんじゃないですかという話が出てきて、その素人さんにちゃんと説明をするところで実は監査が発生するんだと思うんですね。 だから、公認会計士も入れ替えなさいというのは、入れ替えたらその人に一から説明しなきゃいけないけれども、その中でおかしいということが初めて分かってくる部分があるので、そういう意味で、どんな方であれ、しっかりと職務を全うしていただいて、最後に自分の、以上間違いありませんという判こを押すときに、その判こを押す責任の重さを感じて監査をやっていただきたいと私は思うわけです。国民の代表として監査をしているわけですから、監事にはそんな甘っちょろい考え方は持っていただいては困ると思います。 当然、一人は外部監査を入れるということですから、特殊法人、今お二人ともに役所の天下りの方ですけれども、このうち、辞めていただいて、当然公認会計士に置き換えるということになると理解をしておりますが、的確な監事の選任、理事の選任とともに監事の選任は大臣としてやっていただく、ここは私はチェックをさせていただきたいと思っております。 それからもう一つ、監事がいて、各省庁の独行法の評価委員会があって、総務省の評価委員会があって、それを横から、従来は行政監察をやり、片っ方は会計検査院でチェックをしという、二つの公的な仕組みで国民の代わりにチェックをしていたと私は理解をしております。その意味で、この総務省の行政評価局の行政監察、行政評価・監視の手がこの独行法人にも及ぶのかどうかということを手短に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(塚本壽雄君) お答え申し上げます。 独立行政法人の業務につきましては、お尋ねの点につきましては、総務省設置法によりまして、政策の評価という活動につきましてはいわゆる関連調査の対象ということでございますが、お尋ねの行政評価・監視につきましては、関連調査の対象とされておりません。
○山本孝史君 今の御説明とおりに、今後は独行法人化されることによって、従来大変、私は手厳しく仕事を経年的にやっておられたと大変高く評価をしております行政監察がこの手から離れるということでございます。 たまさかタイミング良く、総務省の行政評価局のお仕事ということでこんなパンフレットもいただきました。その中に、従来、「最近実施した行政評価・監視の例」として、「特殊法人に関する行政評価・監視」、事業の見直し等を中心として、日本中央競馬会、社会保険診療報酬支払基金、勤労者退職金共済機構等々、平成十四年一月二十二日に勧告を行いましたと書いてございます。今の御答弁どおりに、残念ですがこういった法人は今後行政監察の手から離れるということでございまして、その分、私は、独行法人のやみの中に特殊法人が逃げ込んでいくという、その姿が見えるような気がしてなりません。 もう一つ、会計検査院からも来ていただいておりますので、お聞きをしたいと思います。 会計検査院も、適正な行政運営の担保に重責を果たされてこられたと私は思っておりますが、独行法人になることで会計検査院の検査の対象外になるのでしょうか。具体的に申し上げて、今後も、厚労省関係の例えば今回独行法人化されます九つの法人等は、今後、会計検査院の検査の対象から外れるのでしょうか、あるいは依然として対象でしょうか。
○説明員(友寄隆信君) 独立行政法人に対する会計検査院の検査権限についてのお尋ねでございますが、当該独立行政法人の資本金に対する政府の出資額が二分の一以上であれば、会計検査院法第二十二条の必要的検査対象として会計検査院が必ず検査しなければならないこととされております。また、政府の出資額が二分の一を下回る場合におきましても、院法二十三条第一項第四号の「国が資本金の一部を出資しているものの会計」に該当し、当該独立行政法人についても会計検査院の検査対象となるところでございます。また、たとえ政府の出資がない場合におきましても、当該法人に対し、国から運営費交付金あるいは補助金等の財政援助が与えられている場合が多いと思いますので、そのような場合におきましては、院法二十三条によりまして検査院の検査ができることとなっております。 会計検査院といたしましては、今後とも、独立行政法人に対する検査の充実に努めてまいりたいと考えております。
○山本孝史君 今、会計検査院法の二十二条と二十三条の御説明をいただきました。お話しのとおりに、二十三条は、「会計検査院は、必要と認めるとき又は内閣の請求があるときは、左に掲げる会計経理の検査をすることができる。」と、できる規定になっておりますので、しなかったからそれで会計検査院がその責任を問われるということはないと、こう普通私どもは理解をしております。 これ、できる規定になっておりまして、そこはどういう形で会計検査院が動き始めるのか、もうやらなくてもいいと思っていられるかというふうに聞いたら、いや、そんなことはございませんと、こう御答弁されるでしょうが、どういう立場で今後会計検査院はこの独行法人を見ていかれる、そういうお考えなんでしょうか。定期的に例えばチェックを掛けるのか、あるいはもう独行法の評価委員会なりあるいは監査人の監査なりに任せておくということになるんでしょうか。どのぐらいのかかわりをお持ちになるつもりでしょう。
○説明員(友寄隆信君) これから独立行政法人化する法人につきましては、従来、国の機関として毎年検査対象となっていたものでございまして、独立行政法人化後も引き続きこの運営交付金とか補助金等の占める割合がその法人の歳入において大部分だと思いますので、引き続き重要な検査対象として毎年検査していくものと思っております。
○山本孝史君 国民の代わりにしっかりやっていただきたいと思います。 若松さんおっしゃったように、委員会でやってくれと言われても、なかなかそうはいきません。国会の役割はある程度限られてしまうようにも思います。 それで、やっぱり税金逃れが多いのもそうだと思いますけれども、徴税の現場でしっかり国民の納税状況をチェックするとか、あるいは特殊法人、独行法にかかわらず、国の税金の使われ方について会計検査院なりでしっかりチェックをしていくと。総務省の行政評価局としては、多数役割がおありになると思いますけれども、私は、こういった部分の人員は本来もっと充実されてしかるべきで、何でも公務員減らせという話がありますが、私はこういったところはチェックをやっぱりもっとしていただくべきだと思っています。もっと人員も増やして、もっと財政も上げて、そして国民の代わりにチェックをしていただくと。 ということで、大臣にお伺いしても、私は財務大臣じゃありませんのでまた財務委員会でやってくださいと言われるかもしれないけれども、是非、そういった今申し上げたような財政的な裏付けあるいは人的な問題を、是非大臣としても、内閣全体でそういう体制を作るということで、是非御決意を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) よく勉強させていただいて、その趣旨を生かしたいと思います。
○山本孝史君 よろしくお願いをします。 今日、三人の独行法の、既に先行しております独行法人の理事長にお越しをいただきました。私がここで御質問をして、何かやみ夜でばっさり切られるのはたまったものじゃないと、こうお思いになったでしょうし、反論したい部分もおありになるのかなと思って、是非お越しくださいと、お忙しい中をお願いをいたしました。 かねてから独行法の通則法の議論あるいはこれまでの国会の審議の中で、国立の調査研究機関を独行法人化することのその目的なりその意義なり、かなり激しく議論をされてきたと思います。私なりの考えは、必ずしも国立の調査研究機関を独行法人にするということは望ましい結果を生まないのではないかと、こういうふうに危惧をしております。 何人かの友人が国立の調査研究機関で働いております。お聞きをしましたら、独行法人になることによって評価の対象となるから、できるだけ早く成果の上がる、そういった研究テーマを選ばなければいけないし、理事長から選べと言われるだろうな、基礎的な研究に長期にわたってかかわるということは非常にやりにくくなるのではないか、そういう御心配もされておられました。あわせて、研究費をどうやって確保しようか、民間からできるだけお金を取ってこいと、こう言われると。しかし、なかなか今の状況はそうはいかない。申し上げているように、裏で残念ながら違う方にお金が使われているのは残念だと思いますけれども、そういった中で大変苦労しておられると思います。 実際のところ、独行法人となって、国立の調査研究機関が独行法人となって一年半たったわけですけれども、その間の理事長としてのその思い、元々国立の方が良かったなと、こういうふうに思うこともあるかもしれません。あるいはこんなところが良かった、こんなところは非常に悪い、いろんな思いがおありになるでしょうから、どうぞこの場でぶちまけていただけたらというふうに思います。 御指名しておりますので、代表して安全総合研究所でしたかしら、よろしくお願いします。
○参考人(尾添博君) 産業安全研究所の尾添でございます。発言の機会を与えていただきましてありがとうございました。 この独立行政法人化して一年の業務、それからそのときのいろいろな思いですとかメリット、デメリット、良かった、悪かった、そういったことについてお話ししろということでございますので、若干時間をおかりいたしまして、五分間ばかりでその辺についてお話をさせていただきます。 先ほど、いろいろと私どもの研究所の件が出ておりましたけれども、それにつきましては、私どもとしては中期計画、中期目標、それから年度計画、業務方法書等に従い、また外部研究評価会議の委員の先生の御意見ですとか、第一線の安全を担当している人たちの御意見を聴く情報交換会ですとか、そういった意見を踏まえながら、安全研究所の運営について何を一番今やるべきなのか、何を選択していけばいいのか、どのようにしてやっていけばいいのかということを踏まえながらやったというふうに理解をしているところでございますが、その辺のところにつきましてはその程度に申し上げておきまして、この一年間のことについて若干ちょっと申し上げさせていただきます。 産業安全研究所の独立行政法人としての業務運営に当たりましては、まず私は、次のような三点につきまして念頭に置いてきたということでございます。
○山本孝史君 済みません、手短にお願いします。
○参考人(尾添博君) まず第一点は、産業安全研究所の役割と使命、つまり我が国の産業災害とか労働災害の防止と安全水準の向上に、産業安全行政機関と密接な連携を保ちながら調査研究という立場で関与して貢献をするということは、独立行政法人化されたといってもいささかも変更はないということをまず第一点押さえておきまして。 二点目といたしましては、産業安全研究所の役割と使命に変更がないといっても、業務運営については、国直轄であったこれまでより、より柔軟な仕事のやり方で国民の皆様により質の高い行政サービスを提供するという法人制度の導入の趣旨に沿って行わなければならないということ。別の言い方をすれば、業務を効率的に効果的に進めることによりまして、その結果として、国民の皆様に提供するサービス、その他の業務の質の向上を図ることということでございます。 三点目といたしましては、独立行政法人制度は我が国で初めての制度でございます。だれも経験をしていないものであります。したがって、試行錯誤はある程度はやむを得ない、これを積み重ねながら進めざるを得ないものの、すべてについてはそこで萎縮することなくもっと前へということで、積極的な姿勢で臨むということを念頭に置きました。 以上の三点でございます。 また、独法化に伴う業務運営についての職員の意識改革を図るためには、研究討論会ですとか、各種の所内会合その他いろんな機会を通じまして、さっき言いました三点の基本方針並びに独法制度の趣旨、目的、その下での業務運営の考え方というものを再三にわたって職員に周知を図りまして、その結果、職員の理解は深められてきたというふうに私は考えております。 そのような中で様々な取組をしてきましたけれども、メリットとか改善点と、こういったものにつきましては、こういったことの評価というものにつきましては、現時点では独法制度が始まっていまだまだ多くの期間も経過していないということでございますので、それにつきましては、今後の国民の皆様方の判断等を待ちたいと思います。 しかし、この一年を振り返りまして、研究所全体として国研のときと何が違い、何が異なってきているのかということについて、大きなものとして私は四点のことがあるというふうに考えております。この辺のところにつきましては、ここにおられる他の研究所の理事長さんには異なった考えもあるかもしれませんので、私の私見ということで申し述べさせていただきますが。 まず、予算の執行について、費目間の融通を自分の責任と判断である程度自由にできると。これにより緊急な場合とかより必要なところで使えないといったことがなく、効率的、効果的に国研時代と比べると予算を執行することができたということでございます。 二点目は、独法制度の趣旨に合った運営のための組織の改編が自己の責任と判断である程度柔軟に行えたということでございます。組織の変更については従来は多くの労力と時間と手続が必要であったところでございますが、それが自己の責任と判断でできるようになったということは、私は非常に大きいというふうに考えております。 三点目としては、職員の意識の変化であります。独立行政法人創設の趣旨に沿って業務の推進が強く求められたこともありまして、調査研究活動以外の活動への例えば評価ですとか認識、姿勢というものは、当所の性格から、従来から研究所にも強くあったわけですけれども、そういったものが一層高まってきたということでございます。 四点目としては、これは最も目立って影響が大きいということでございますけれども、調査研究業務以外の業務が大幅に増加したということでございます。これは、独立行政法人制度は、いろいろな段階で評価というものがあります。評価の準備に多くの時間が費やされるようになったこと、それから独立行政法人制度下での新たな各種事務の増加、例えば給与事務ですとか共済事務、福利厚生事務、財産保全事務、新しい形での会計事務、計画・報告書作成事務等があったこと。さらに、新たに独立行政法人としてスタートが始まって期間がたたないということで、所内の制度のいろんな整備、規程類の整備、外からの調査、報告、合い議物への新たな対応といったものが出てきているところであります。将来的にこの業務が、どの程度に業務量が収束するかということが重要事であるというふうに考えております。 以上です。
○山本孝史君 個人的な意見ということでおっしゃいました。私は、各委員会とも既に独法化されている法人の理事長等々から今のような御意見を伺って、何が問題でどう改善していけばいいかという議論を大いにすべきだと思います。 今日は時間がありませんので、今のことで申し上げませんが、組織が改編されたけれども、職員のやる気も目的も変わっていない、うまくやっていけるんだと、メリットとおっしゃるか、私はえっと一瞬思いますが、お金は自由に使えるようになりました、いろんな評価とか言われるから作らなきゃいけない仕事はそんな部分では一杯増えちゃいましたと、面倒くさくなったな、でもお金は自由に使えるからいいな、そういう響きに私は受け取ってしまいましたけれども、それは偏見だったらごめんなさい。 しかし、そこは制度の良さを良さとして理解していただいてうまく運用していただかないと、今日御指摘申し上げているように、自由勝手、したい放題になってしまうということでは困るわけでございまして、そこは受け止めておられる部分と私が御指摘している部分には随分差があるという認識を改めて持ちました。また、おって別の機会に、ほかの独行法人の理事長さんにもこうした機会にお話をさせていただいて、業務の内容あるいは予算の使われ方について御指摘をさせていただきたいと思いますが。 さて、いろいろ質問しなければいけない、時間がありますので、申し訳ございません、この程度にさせていただきますが、坂口大臣にお伺いをさせていただきたいのです。 独行法人の在り方について、実は独立行政法人の組織等に関する予備的調査という、こういう大変大きな調査を、これは衆議院の調査局に、私参議院議員でございますので、衆議院を動かすことはできませんので、私の同僚議員にお願いをして、野田佳彦さんにお願いをして、衆議院の調査局で先行しております独行法人の組織形態、どうなったかということを全部調べ上げていただいたのがこの報告書でございます。 それで、役員の退職金の問題であれ、あるいは人がどういうふうに替わったんだ、役員がどれだけ増えたんだ、いろんな御指摘もさせていただきたいわけですけれども、この報告書を踏まえまして、二、三点お伺いをしたいんですが、これから特殊法人が独行法人に移ります。ただいまお答えをいただきました理事長さんも元々国研の所長さんでいらっしゃって、今は理事長さんをなさっておられます。そういう適格な、役職、理事長は公募をし、最適の人を選ぶべきだという附帯決議にもございましたけれども、適任の方がその方だということで、そういう形で、今先行している独行法人は従来の組織の中から選ばれております。 さて、そのことは横に置いておいても、新法人の、すなわち現在特殊法人の理事長である方が新しくできる独行法人の理事長に移行をするというケースもあり得るとすれば、そのときに、特殊法人を退職するときに当然退職金を受け取った上で独行法人に就任すると、こういう形になると、こう理解をしてよろしいですよね。大臣、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 原則的にそういうことだというふうに理解をいたしておりますが、過渡期の一、二年をどうするかという問題があるというふうに思います。 今回やられるものにつきましては、平成十八年度からはきちっともうなる。それまでの間の問題をどうするかということは、個々のケースの問題もあるというふうに思いますけれども、原則は御指摘をいただいたとおりと思います。
○山本孝史君 過渡期なので適任の人を公募するという附帯決議に基づいた取扱いができないと、こういう若干言い訳めいたお話をしておられるんだと思いますけれども。 私、今申し上げたのは、そのことはそのことですが、退職金の在り方として、現在、特殊法人の長を務めておられる方、特殊法人が今度独行法人化されるに当たって、特殊法人をいったん退職をして新しくできる独行法人の理事長に就任されるという場合に、特殊法人を退職するときに特殊法人の退職金は受け取ると、こういう形になりますよねと申し上げているんです。
○国務大臣(坂口力君) それはそのとおりというふうに思います。
○山本孝史君 そこで、その独行法人の退職金もいろいろと御議論させていただいているわけですけれども、退職金の支給ベースのほとんどが特殊法人における退職金の支給ベースをそのまま準用しております。私、独立行政法人は独自財源をほとんど持っておりませんで、税金からの運営交付金でその収入を行っておりますので、そのような法人がこれまでも批判を浴びております特殊法人のその退職金の給付水準、支給水準と同じものを運用していくということは甚だ問題ではないかと思っています。 そもそも、月給掛ける百分の二十八掛ける勤務月数というこの退職金の算定基準ですね、百分の従来までは三十六でございました。批判を受けて百分の二十八に下がりました。しかしながら、三か月ないし四か月勤めますと一月分丸々もらえるという、こんな計算になってくるので、その辺の、やっぱり僕ら普通にサラリーマンで生活していますと退職金って勤務年数しか掛けてくれないのに、特殊法人とか独行法人は勤務月数掛けてくれるんですよね。まあいいものもらえるんだなと不思議に思うんですが。したがって、二年間理事長を務めたら一千万円の退職金をもらえるという計算にこの独行法人上みんななっちゃうんですよね。やっぱり退職手当の支給率は私は見直すべきだというふうに思っています。 それで、今日お示しをしています、話が大きな話になるので大臣には恐縮でございますが、今日お配りをしました資料の一番最後のところに、これは独行法、特殊法人よりもその前に国家公務員の退職手当の支給率のグラフでございますが、申し上げましたように、十九年までは一年勤めると支給率一というこういう形で上がっていくんですが、十九年のところ、それから二十四年のところで勧奨退職をさせて、国家公務員制度の中で上の方まで行けないものだからどこかで外へ出てもらうというときに割増しの退職金を払うという形のためにぼんとそこで跳ね上がるんですね。この跳ね上がり方が激しいんじゃないかとこう思いますので、新聞等でしか見ておりませんが、国家公務員の退職金の在り方についても大いに検討を加えていくということになるんだと思っています。 労働大臣といいますか厚生労働大臣で、公務員のことは総務省の方のお立場で、あるいは人事院の方で、こうなるのかもしれませんが、基本的に退職金は人事院の守備範囲ではございませんのでこれは政治の領域に入ってくるんだと思いますが、その意味で厚生労働大臣としても、この国家公務員の退職金の在り方について、今も指摘しましたような支給率の問題、あるいはそれをそのまま引きずっての独行法人あるいは特殊法人での役員の退職金の在り方についてやはり大きなメスを入れていただきたいと私は思うんですが、そういうようなお気持ちあるいは決意はお持ちになりませんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) これは、既に平成十三年の十二月に閣議決定されております公務員制度改革大綱におきまして、今御指摘になりましたように、長期勤務者に過度に有利となっている現状というものを是正をするということをこのときにも決めているわけでありまして、新たに任用・給与制度の具体的内容を踏まえて見直しの検討が現在行われているところでございまして、これは私もかかわっておりますし、そうしなければならないと思っているところでございます。 それからさらに、本年の三月の閣議決定におきまして、特殊法人等の役員の給与、退職金の大幅削減が決定されたところでございます。
○山本孝史君 今の御答弁を私も理解をしておりますけれども、しかし、結果でございますので、しっかりとそれぞれの特殊法人なり独行法人の役員退職金規程も見ていただいて、その給付水準あるいは基になります月額の報酬もその成果によっては増減するということになっておりますので、その意味でかなりばらつきがございます。そこのチェックもしっかりしていただかなければいけないと思っています。 それから、せっかくお配りをしました資料ですので活用させていただければと思っておりますが、十一ページをごらんいただきたいというふうに思います。 独立行政法人の産業医学研究所の理事さんでございますけれども、その役職にございますように、平成七年六月に労働省の労働基準局長を退任をされて、その後、広報部長、あるいは関連の協会の専務理事をそれぞれ歴任をされて、現在、同法人の理事をお務めになっておられます。私なりに計算をしますと、退職金を公務員の退職時点でいったんお受け取りになって、その次に行かれたところで三年二か月の勤務で一千二百万円近く、それから、その次の団体のところで二年九か月余りの勤務で七百万円少しの退職金をお受け取りになる計算だと私は思っています。かねてから指摘をされておりますこの渡りの問題、そしてそれぞれのところで元公務員の方が高額の退職金を受け取っていくというこの事例、一つの事例として御紹介をしますけれども。 私はやはり、国家公務員というものは基本的に、いったん勤めて、そして税金が多く入っている関連の団体に行かれてその能力を発揮されることはやぶさかではないと思っているんですが、そのときに、行かれる、いろんなところを渡っていかれる、その中でそれぞれで退職金をもらわれるのではなくて、一人の国家公務員として通算して、たくさんの税金が入っている団体に行かれるときは、だから、国家公務員を退職されるときにもう行き先が分かっているのであれば、国家公務員退職のときに戻らないで次で、通算して、期間を通算して最後のところで一定の勤続報酬としての、報奨としての退職金をもらうという形を考える方がいいのではないかと思っています。どうも税金を払っている側からすればこの辺は理解できない、解せない話だと思いますので、財政厳しい折ですから、是非メスを入れていただきたいと思っています。 時間がありませんので、二、三御指摘をさせていただきたいと思います。 どうぞ、若松副大臣、私の問題意識を御認識をいただいて、独行法人の在り方について御検討を加えていただきたいというふうに思っておりますが、一つは、今日御指摘申し上げました運営交付金の使い方、あるいは交付の仕方、監査の在り方、独行法人の評価委員会が、その機能の仕方、様々にこの一年の中で私は問題が指摘されてきたというふうに思っております。 もう二点御指摘を申し上げれば、公務員の天下りの問題で、官僚出身者の割合を特殊法人などでは半分以下にするという閣議での取決めがあったと私は理解をしております。したがって、今回、特殊法人が移行するに当たって役員人事等はこれから御検討される、理事長をだれにするかも含めて御検討されるんだと思いますが、この取決めを守っていただいて、特殊法人から移行する独行法人においては官僚出身者の割合を極力抑えるということを各大臣にしっかりと指示をさせていただきたいということが一つ。 それからもう一つは、理事長の兼職規定でございます。理事長は兼職ができないということになっております。国家公務員が兼職をできないのはそれはそれで当然かと思いますが、例の一橋大の中谷教授のソニーの取締役就任のときにいろいろ議論になりましたけれども、私、有用な人材を登用しようとすると、兼職を禁止していたらひょっとしたら無理なのかなという思いも若干しています。それから、埼玉県で、埼玉県が出資しております法人の理事長は全部公募をする、埼玉県の県庁職員ではない人にするという新聞記事を見ました。これぐらいの取組があってもいいのではないかと思っています。そういったことも是非、独行法のこれからの運営の中で見直しをしていただきたいと思います。 後で若松大臣からは御決意をお伺いをしたいと思います。三分あります。じゃ、今お伺いします。どうぞ、独行法をあなたの責任でもっといいものにするという御回答をしていただきたいというふうに思います。
○副大臣(若松謙維君) たくさん御指摘いただきましたので、どううまく答弁できるか分かりませんが、いずれにしても独立行政法人の行政評価制度、これはしっかりやっていきたいと思いますので、是非、山本委員の御協力もこれからよろしくお願いいたします。 それと、天下り等でありますが、公募との御提言がございますが、今、小泉総理もいろいろな検討をしているようでございまして、やはり一番ベストの独立行政法人の運営が確保できるような努力をこれからもしていきたいと考えております。
○山本孝史君 さっき理事長さんお話しになりましたように、一年たっていろいろ混乱しているけれども、やはりこれはこれから過渡期なんでと、こうおっしゃいましたけれども、私も過渡期だとは思っておりますが、既に指摘されるべき事項は多く出てきておりますので、そこは各大臣なり御担当の局長さんとして受け止めていただいて、来年同じ質問をしないでもいいように今年ちゃんとやっていただきたい、このように思っております。 最後に、坂口大臣に御質問しておきたいと思います。 雇用保険料の保険料が引き上げられないので何らかの財源で確保するということが政府・与党の中でかなり議論になっていると思います。 一つのアイデアとしてどうでしょうかと御提起申し上げますのは、社会福祉・医療事業団の中に長寿社会基金として政府が出資をしました二千八百億円の基金がございます。低金利で運用利益は少なくて、その基金の助成金の金額は平成十三年度に八百六十五件で四十二億円、一件当たり五百万円弱となっております。いったんこの政府の拠出金を国に返してもらって雇用保険料の不足財源の穴埋めに使ってはどうでしょうか。 もちろん、四十二億円に相当する額は補助金等で交付をする、と同時に、公益法人でございますから、特定公益増進法人に指定してあげたり、あるいはNPOについては税制の優遇措置を取ってやって寄附金がもっと集まりやすくする、自助努力もしていただくという形にした方が、二千八百億円が氷漬けになっているよりははるかにいいのではないかと私は考えております。このアイデア、いかがでございましょう。
○国務大臣(坂口力君) 雇用保険、更に〇・二%財源が必要である。〇・二%といいますと二千九百億でございますから、額としてはころ合いの額であることは私も認めるわけでございますが、この事業団の基金二千八百億円、そして現在のこういう金利の状況でございますから、ここから生み出す果実というものが非常に小さいことも、これはもう御指摘のとおりというふうに思いますが、しかし、現在それが少ないからといって、これをすべて取り崩してしまって元へ戻してというのもいかがなものかというふうに思っております。 アイデアとしては大変いいアイデアかもしれませんけれども、これはこれとしての一つの使命を持ってここに基金として作ったものでございますので、雇用保険の財源につきましてもいろいろと御心配をいただいて、ここに感謝を申し上げますが、それはそれでひとつ考えさせていただきたいというふうに今のところ思っているところでございます。
○山本孝史君 関連の特殊法人なり独行法人なり、多くのところに政府の出資金、拠出金等々があると思うんですね。私も財団法人に勤めておりましたので、財団法人、基本的には果実の運用益で事業をするということでございますが、このように低金利になってまいりますとほとんど事業ができなくなっております。しかしながら、その基金だけは残っているんですね。そういうものが一杯あちこちにあるんじゃないか。 基金があるということにおいては、その基金の果実を受けております公益法人等々、助成先はなくならないんですよ。基金がある限りはその法人の仕事はなくならないんです。それはそれでいいのだろうかと若干首をかしげるところが私はございます。もっとその受け先、あるいはその基金を持っておるところの仕事ぶり、もっと自分で自己財源を確保してくる、そんな努力をさせるためにも、お金を与えたら与えたきり、永久、未来永劫、二千八百億円が存在する限りそれらの関係団体もその事業団も存続し続けるというのは私はやっぱり違うのじゃないだろうか。 これほど財政厳しい中におければ、全部なくなるというわけではありません、全部取り上げようというわけではありませんが、そんなところは返していただいてもいいお金があちこちにあるのではないかな、そんな目で是非見ていただければよろしいのではないかと、こういう御指摘もさせていただいて、ころ合い、私もころ合いだと思いましたけれども、これは眠らせておく手だてはないなと、正直なところそう思いました。 時間になりましたので、終わります。 三独行法人の理事長さんには、お忙しい中来ていただいて申し訳ございませんでした。私は、厳しい御指摘を申し上げたかもしれませんけれども、これほど多くの団体が独行法人になっていくということにおいては、その評価はもっと厳しいものになっていかなければいけないと私は思っております。国会の役割はやれるところは限りがありますので、やはり総務省の中なり会計検査院なり、あるいは政府の中でしっかりとした監視の仕事はしていただきたいと、そのことを最後に御指摘を申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○朝日俊弘君 おはようございます。民主党・新緑風会の朝日です。 同僚の山本議員の質問に続いて、私はちょっと各論的に幾つか御質問をさせていただきたいと、こう思っております。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕 まず、前半の質問は、社会保険診療報酬支払基金法の改正について何点かお伺いしたいと思います。 今、同僚の山本議員は、独立行政法人全体にかかわる問題、幾つか指摘をされておりましたが、九本上げられている厚生労働省関係の中で、この社会保険診療報酬支払基金については独立行政法人化ではなくて民間法人化と、こうなっているわけですね。ですから、独立行政法人は独立行政法人通則法に基づいて共通事項かくかくしかじかと、それなりの定めというか定義があるわけですけれども、この民間法人化というのがどうも私、よく理解できないというか、随分厚生労働省の方に何回か説明をいただいたんですけれども、いま一つすとんと落ちないものですから、まず最初に私の疑問点というか、もう少し分かりやすく説明してくださいという観点から幾つか質問をいたします。 そもそもこの民間法人化というのは何ですかというふうにお尋ねしましたら、随分と古い話に戻りまして、昭和五十八年の臨調のときに定義されたことだと、こういう話でペーパーをいただきました。その説明を読むと、もう全部は読みませんけれども、民間法人化するとは、その事業が制度的に独占されておらず、かつ次のいずれかに該当する法人にすることをいうということで、幾つか書いてあるんですが、どうもよく分からないので、もう少し、そもそも民間法人化とは一体何を意味するのか、その定義とは一体何なのか、具体的にどういうものを想定したら分かりやすいのか、ちょっとこの辺、まず御説明から始めてください。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘のとおり、民間法人化の定義は、第二次臨調の昭和五十八年の第五次答申でございますが、政府の関与を最小限にとどめる、それから、自立的かつ効率的な運営を行うということにするためにするんだということでございまして、臨調の答申におきましては、国等の出資が制度上、実態上ない、それから役員の選任が自主的に行われている、それから事業の経常的な運営に要する経費がその事業による収入で賄われており、国等からの補助金に依存していないということが要件になっておりまして、そういう意味では、この支払基金の法人形態ということになりますと、支払基金法という特別の法律により設立される民間の法人、民間法人ということになります。
○朝日俊弘君 どうもまだよく分からない。何か同じことを別の言い方で言っているだけのような気がしてならないんですね。 それで、例えば、この昭和五十八年の臨調の中では、さっきちょっと読み上げましたけれども、その事業が制度的に独占されておらずというふうに書いてあるんだけれども、実態的に見ると、社会保険診療報酬の審査支払業務というのはほとんど独占的にやられていますわね、国民健康保険を除けば。だから、そもそもそこから当たっていないんじゃないかという気がしてならない。 そこで、最初の御質問については今お答えをいただいたけれども、少しまだ理解し難いので、もう少し違った視点でお尋ねしたいと思うんです。 現在の支払基金、もうちょっと、支払基金と略称しますが、支払基金の在り方がどうなっていて、それで民間法人化されるとどうなるのか、どこがどう変わるのか、現在の状況について御説明をいただいた上で、主として変わる点あるいは変わらない点についてどういうふうになるのか、ちょっと項目的に説明をいただきたいと思うんですが、その際、国の関与の在り方としてどうなのかというのを一つの観点にしてちょっと説明してください。
○政府参考人(真野章君) 今回の改正でございますが、まず先ほど申し上げましたように、国等からの出資がないということに関連をいたしまして、政府拠出を含みます基本金に関する規定を廃止をするということにいたしております。 それから、役員の選任が自主的に行われているということに関連いたしまして、理事の選任につきまして、厚生労働大臣の委嘱、現行は委嘱でございますが、これを廃止をいたしまして、基金において選任し、厚生労働大臣が認可をするということにいたしたいと思います。 それから、三番目の要件でございました経常的運営に要する経費、これにつきましては、従来から支払基金は審査手数料ということで運営をいたしておりまして、国からの補助金ではございませんので、そこの部分につきましては変更がないかというふうに思っております。 それから、財産目録それから事業状況報告書でございますが、これが現在、厚生労働大臣の承認ということになっておりますが、政府の関与を最小限にするという観点からこれは提出をしていただくということだけでいいというふうに、そういう意味では承認は廃止をするという改正を考えております。 ただ、支払基金は民間法人化後も大変重要な役割を担う、非常に多くの医療機関と保険者との間での審査支払事務を適正かつ効率的にやるという重要な役割を担うということでございますので、変わらない点を申し上げますと、現在の理事会の四者構成、それから審査委員会の三者構成、これは引き続き維持をしたいというふうに思っております。それから、国の関与との関連で申し上げますと、予算の認可権限、これとそれから一般的な法人の指導監督権限、これは従前どおり、従来どおり厚生労働大臣が持つということで、その部分は変わらないということでございます。
○朝日俊弘君 そうすると、国の関与をできるだけ小さく少なくしようということなんですが、さりとてこれは独立行政法人でもないし株式会社でもないと。独立行政法人であれば評価委員会がいろいろ評価をしてということになる。株式会社であれば株主総会を開いてどうだということになる。国のこの民間法人化された支払基金は、国の関与はかなり少なくなる、小さくなる。とすると、その支払基金の運営の在り方とか会計決算の在り方についてはどこがどんなふうにチェックすることになるのか、透明性はどうして保たれるのか。例えば、料金は適切なのかどうかということについてのチェックは一体どこがするんだろうか、それがよく分からない。 さっき同僚の山本議員の質問の中でも、例えば独立行政法人になったら会計検査院の検査はどうなるのかとか、あるいは行政監視の対象になるのかならないのかという御質問がありました。それで、一定のやり取り、お答えがありました。 しかし、これは独立行政法人ではないわけですから、先ほどのお答えどおりに当てはめるわけにはいかない。とすると、民間法人化されたこの支払基金の運営なり会計なり決算の在り方についてどこがどうチェックするのか、そして最終的にはどこか議会がどうかかわることができるのか、チェックすることができるのかということも問題になってくる。 今まではどうなっていて今度はどうなるのか、説明してください。
○政府参考人(真野章君) 支払基金でございますが、現在も先ほど申し上げましたような権限を厚生労働大臣が持っておりまして、厚生労働大臣が監督をしているということになります。民間法人化後も、先ほど申し上げましたように、予算の認可、それから一般的な指導監督権限は厚生労働大臣が持つということになります。 それから、事業運営への評価の、指導監督の御議論がございましたが、これにつきましては今年の四月に閣議決定をいたしました「特別の法律により設立される民間法人の運営に関する指導監督基準」というのがございまして、法人の事務・事業につきまして改善すべき点がないかどうか、毎年見直しを行うということが厚生労働大臣に求められておりまして、その状況を公表するということで透明性を確保するという格好になっております。 さらに、先ほど政策評価の御議論もございましたが、法人の特性に応じまして行政機関が行う政策評価に関する法律に規定する政策評価の結果を活用しつつ、おおむね三年ないし五年を目途に定期的に全般的な見直しを行うということ、それからその結果に基づきまして所要の措置を講ずるとともにその状況を公表するということが所管省庁に求められておりますので、そういう格好で、監督をし評価をし公表するという格好で透明性を担保をされるということになっております。 それから、会計でございますが、現在の支払基金は特殊法人等会計処理準則に準拠いたしておりますけれども、民間法人化後は、これも先ほどの今年の四月の閣議決定の中の指導監督基準の中で、法人は、「企業会計原則その他法人の特性に応じ一般的かつ標準的な会計基準に従い、適切な会計処理が行われていること。」が求められます。 そういう意味で、現在、会計処理の在り方につきまして、できるだけこの企業会計原則に基づいたような会計処理ができるような検討を行っております。企業会計に準拠するような会計処理が行われれば、民間の方々によるチェックも十分行うことができるんではないかというふうに思っております。 それから、会計検査院との関係でございますが、現在の支払基金は当然会計検査院の検査を毎年受けてきておりますが、民間法人化後も同様な取扱いになるというふうに承知をいたしております。 それから、議会との関係ということになりますと、今申し上げましたように、厚生労働大臣が権限を持ち、またいろんな事業報告書の提出を受けるというようなことになりますので、それに対する今、国会がお持ちの権限と同じようなことが厚生労働大臣に対しても行えるということができるんではないかというふうに思います。
○朝日俊弘君 ちょっと分かったような分からないところがあるんですが、ちょっと整理していただけませんかね、現状がどうなっていて今度どうなりますかというところを。 やっぱり何かブラックボックスになっちゃいけないですし、とりわけ社会保険診療報酬の支払というのは相当な額になるわけですから、それの言わば料金が適正かどうかも含めて、それはそれできちっとチェック機能が働かなければこれはまずいと思いますので、今の御説明でそれなりに透明性確保のための基準とか定めがあるというお話ですけれども、やや遠くに行っちゃうような気がしてなりませんので、改めて整理をして資料を提示いただければと思います。 そこで、今の問題でちょっと追加質問なんですが、さっきの会計検査院の方の御説明ですと、何か出資金とか補助金とか交付金とか、要するに国の何らかの財政的なものがあれば当然にしなければいけないけれども、そうでない場合はみたいな御説明がありましたよね。そうすると、これはどうなんですか、やっぱりできる規定になるんですかね、それとも現在と同じように当然に会計検査院の検査対象となるということなのか、ちょっと念のため確認させてください。
○政府参考人(真野章君) ちょっと正確にはもう一度きちんと会計検査院と照合の上御説明申し上げたいと思いますが、私どもとしてはできるの方に該当するんではないかと。ただ、従来も私どもとしては、審査、支払の手数料の部分に公費負担部分の手数料が入っておりますし、それから政管健保の審査、支払の手数料の部分に一三%の国庫補助も入っているというようなことから検査を受けてきたというふうに思っております。 先ほどの補助金がないのと矛盾するのではないかという御指摘があろうかと思いますが、ここはなかなかあそこの、先ほど申し上げました最初の基準のところの補助金というのは、いわゆる補助金という部分でございますが、公費が入っているという意味におきましては手数料におきましても公費が入っているということで、現在も会計検査院の検査があるということでございますので、そこの部分は私は同様ではないかと思いますが、そこはもう一度きちっと確認をいたしまして、私ども、検査を受けるというのを前提に議論しておりましたので、そこも詰めをきちっとしておりませんが、もう一度確認をいたしまして御説明を申し上げたいと思います。
○朝日俊弘君 ちょっと詰めてください。 いずれにしても、さっき申し上げたように相当な金額を取り扱うことになるわけですし、この後の質問にも関連しますけれども、議会なりあるいは第三者なりあるいは一般の人たちからチェックする機能、そして透明性の確保が保たれない限りこれは様々な議論を呼ぶだろうと思いますから、その点についてはちょっと改めてきちっと整理をしてお示しをいただければと思います。 さて、それを宿題にしておいて、今度は大臣に二つほどお伺いします。 一つは、今回の支払基金が民間法人化されることによって健康保険制度全体の仕組みはどう変わるのか、それとも全然変わらないのかという点であります。二つの側面からお尋ねします。今回の支払基金が民間法人化されることによって健康保険、社会保険の審査支払業務の分野に新たなこの基金以外の民間事業者あるいは民間企業の導入を促すあるいは促進することにつながるのではないかという議論があります。具体的に、果たしてどのような作用をもたらすのか、この点についてまずお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) この支払基金の問題につきましては、今回の民間法人化の話とは別にいたしましてその民営化の話があることは承知をいたしております。しかし、今回、この民間法人化をされるということによってそれを一つの窓口にして更に民営化を進めていく、更にじゃなくて、今後民営化を進めていくという気持ちは今持っておりません。そこは御理解をいただきたいというふうに思います。 と申しますのは、この支払基金の分をいわゆる多様化すると申しますか、多くの民間のところに窓口を開いて競争原理をここに働かすという分野ではないと私どもは考えております。むしろこれは一元化をして取り扱うところにこの効率化もあり、そして重要性があるというふうに思っている次第でございまして、そうした支払基金なるものの持っております性格からいきまして、そうしたことは、今、委員が御指摘になりましたようなことは考えておりません。
○朝日俊弘君 そういうことは考えておりませんということですが、法律上は参入することは可能な仕組みになっているんじゃないですか。例えば、保険者がダイレクトに医療機関と契約を結ぶということだって法律上は可能ですよね。だから、大臣は今回の改正によってストレートにこの分野に民間の企業が参入するということは考えていないとおっしゃるわけですけれども、可能は可能なんでしょう、現在の制度からいくと。
○国務大臣(坂口力君) そこは御指摘のとおりでございまして、現在の法律におきましても可能は可能でございます。しかし、今までそれは行われてこなかった。その行われてこなかったことにつきましては、やはりそういうふうな方向に進めることが何かプラスになることがあればいいですけれども、混乱することであって決してそれはプラスになることでないというので、法律上はでき得ることではありましたけれども、それを実施に移してはこなかったというのが実態でございます。 この民間法人化をすることによってその法律上の趣旨を生かして民営化を進めようとしているのかという御指摘であれば、それはそういうことはございません。こういうふうにお答えを申し上げておきます。
○朝日俊弘君 分かりました。現時点ではこれ以上突っ込むのはやめておきます。少なくとも今回の改正でそういうことを意図しているものではないということだけは確認をさせていただきますが、そのことと、じゃ裏腹の問題なんですが、もう一つ大臣に質問します。これは、今後の医療保険の保険者の再編統合がどんなふうに進んでいくのかによって随分と変わってくるものだと思います。 大臣は、私の案という形で、例えば都道府県単位に保険者を再編成するということでどうだろうかと、こういう御提案をされています。それに対して、いやいや、そうはならないと、高齢者の独立保険をすべきだという御意見もつい最近、自民党の方では検討がまとめられたということで、早くも議論が混乱するのではないかという状況を予感していますが、そのことは今日は問いません。 問題は、今回、社会保険の支払基金が民間法人化されたことによって、私はある意味では現在ある国保連合会、国民健康保険の支払審査、そのほかに国保連合会の場合はほかの業務も結構引き受けていますから、まるっきり一緒というわけじゃありませんけれども、そこのことは十分承知していますが、この国保連合会の組織と形態的に似通ってくるというか、そんな印象があります。 そこで、さきの通常国会の健康保険法の改正案の中でも、実は何項目か随分附則に宿題が付きましたよね。その附則の宿題の中にも、支払基金及び国保連による診療報酬の審査、支払に関する事務処理の体制の見直しという項目が入っているわけですね。 今回の民間法人化する法改正と、健康保険法改正のときに付いた附則のこの部分とはどうも結び付けて考えたくなるんですが、そうではないのか、そうではあるのか、その辺も含めてちょっとお考えを聞かせてください。
○国務大臣(坂口力君) 結論から先に申し上げさせていただきますと、これは関連をいたしておりません。これはこれ、あれはあれの話でございます。 委員も今御指摘になりましたとおり、国保連の場合とそれから基金の場合とはやっております内容にも違いございますね。そういうこともございますし、それから、今後どういう形で健康保険を統合していくかといったことにつきましても、これはまず考えられることは、国保は国保として一元化をしていく、しかしいわゆる職域保険は職域保険として可能な限り統合していくということであって、この二つを込みでいくということはなかなかこれは難しい。御承知のとおり、これは税にかかわってくる話ということで、税の捕捉にかかわる話がございまして、そこのところが解決ができない限り、そこを更に統合化していくということはなかなか私は難しいというふうに考えている次第でございます。 したがいまして、国保連それから基金の仕事、共通する部分もございますしいたしますが、しかし現在のこの法律を出すことによってそこを促進をしようという考え方は毛頭ございません。
○朝日俊弘君 分かりました。 ただ、私の理解では、恐らく、今後の保険者の全体の再編成をどう進めていくのかという言わば制度論が煮詰まってくると、それとの関連で組織論も出てくるのかなという予感はしていますが、少なくとも取りあえず今回の法改正がそのことと直接にかかわるものではないということは確認をさせていただきたいと思います。 なお、ちょっと若干の私見を述べれば、私はやはりこの社会保険診療報酬の支払基金、そして国保連合会、それぞれにおける審査、支払、特に審査の部分の在り方については、これは医師会の先生方からおしかりを受けるかもしれませんが、もう少しきちんとやらないといけないんじゃないかなという思いを持っていまして、そういう機能の強化の方向も今後の組織論の在り方の中では考えなければいけないと、こういう問題意識を持っていることを申し上げて、次の質問に移ります。 次は、前回随分問題になったようでありますが、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の問題について、私なりに問題を指摘をし、お答えをいただきたいと思います。 まず最初に、これは坂口大臣にお尋ねするのはいささか酷だなと思いつつ、承知の上で大臣にお尋ねするしかないので申し上げます。 今回、この医薬品、略称医薬品機構と言いますが、医薬品機構の法案を特殊法人等改革法案四十六本の中にまとめて提案されたことについて、私はどう考えても釈然としないんですね。そのことを内閣府の方の推進室の方に何でこうなるのということで説明を求めました。お持ちになったペーパーを見ると、この特殊法人等改革法案というのは、別に組織をいろいろどうするこうするという話であって、つまり整理合理化計画を実施に移すものであって、新たな政策判断を加えるものではないとわざわざ書いてあるんですね。 これはしかしおかしいよと。この医薬品機構は、少なくとも明らかに生物由来製品に関する感染等の被害者救済制度という新しい制度が入っているんだから、これは新たな政策判断を加えるものではないというのはおかしいよというふうに指摘をしました。そうしたら、いや、これは一つだけ例外でしたと、こういう無責任な説明でありまして、これは正直言って納得いかないんですね。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 大臣は閣僚の一人としてこの特殊法人等改革法案を国会に提出するときにサインもされたんでしょうから、そういう意味では責任の一端は少なくともあるわけで、まず最初にお尋ねしたいのは、中身の問題よりも、何でこの新たな制度、新たな救済制度を独立行政法人医薬品医療機器総合機構の法案の中身に盛り込ませ、しかもそれを特殊法人等改革法案の中に、四十六本の中に一括してまとめて出してしまったのか、どうしても理解できません。 むしろ私は、この法律は法律で、別途こういう法律を作りました、さきの国会でもいろいろ御審議をいただきました、改めて皆さん御審議くださいというふうに出すのが当たり前じゃないのかと。出し方について私はどうも得心がいかないので、その問題にまず大臣からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この先生の御指摘は、いわゆる副作用被害者救済制度というものと、今回入れましたいわゆる感染等被害救済制度をなぜ一緒にしたかと、こういうことをお聞きになっているというふうに理解してよろしいですかね。
○朝日俊弘君 違う。
○国務大臣(坂口力君) 違う、違いますか。 だから、いや、先生の御指摘は、今回の感染等被害救済制度がここに入ってきたということが、この政策を変えたのではないかというふうにおっしゃっているように聞こえますですけれども、そうではございませんでしょうか。
○朝日俊弘君 改めて質問し直します。 確かに、説明を聞くと、医薬品の副作用救済制度と同じような仕組みを作ったから、だから今回こういう中に提案してきたんだという説明はもう百回も聞きました。しかし、たとえそうであっても、生物由来製品という定義を決めたのは、ついこの間の国会での薬事法改正の中で決めたばかりです。 そこで、私は、今でも思い出しますけれども、何とか救済制度をきちっと作ってほしいという意味を込めて附則に修正を加えようということで、与党の皆さんにも御協力をいただいて附則の修正案の提案者として提案をさせていただきました。ですから、一日も早く、この生物由来製品による感染等被害の救済制度を一日も早く作ってほしいと、こういう観点で待ち望んできました。 ところが、特殊法人等改革法案四十六本一括して出てきた。丁寧に説明を聞けば聞くほど、最初は、いや、新たな政策判断を加えるものではないからまとめて四十六本出しましたというふうに説明をしているけれども、ずっと聞いていくとこれが入っているじゃないですか。何でこんな出し方をしたんですか。 これは確かに独立行政法人の中の一つではあるけれども、新たな政策内容を含むものだし、新たな制度を含むものだから別途きちんと議論してくださいと何で出せなかったんですか。
○国務大臣(坂口力君) さきの通常国会での改正薬事法の審議におきまして、今御指摘をいただきましたとおり、参議院におきます修正として、改正法の附則におきましては、今御指摘になりましたように、「血液製剤をはじめとする生物由来製品による健康被害及び採血事業者の採血により献血者に生じた健康被害の救済の在り方について、速やかに、検討を加え、その結果に基づいて法制の整備その他の必要な措置を講ずるものとする。」ことと、こういう附則を付けていただいたわけでございます。それで、この附則にのっとった形のものをやはり一日も早く作らなければならないということで我々も進めてまいりました。 ここまでは御理解をいただけるというふうに思うんですが、この内容を出しますときに、今、先生の御指摘は、これは別々に分けて出すべきだったという御主張だろうというふうに思いますけれども、先ほど私が少し申し上げましたように、現在まで副作用被害救済制度というものが存在したわけであります。今まではこれは副作用の被害救済制度であった。今回、これに加えますものは、これは感染症、感染などによって起こりました被害救済制度でありますから、副作用と感染は違いますけれども、しかし副作用救済制度ということにおきましては同じでございますので、それでここで同じに一本化をして出させていただいたということでございます。 だから、先生の御指摘は私も十分理解しながら言っているわけでございますけれども、この被害救済というところでは一致しておりますので、そこの変更はないのではないかというのが我々の考え方でございます。
○朝日俊弘君 納得できない。答弁になっていない。
○委員長(金田勝年君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金田勝年君) 速記を起こしてください。
○朝日俊弘君 さっきも言いましたけれども、制度上、医薬品副作用被害救済制度と似たような構造を取ったから一本にまとめて提案をしましたということは、それはそれで理解できないわけではないんですが、しかし新たな政策判断、新たな制度をこの中に盛り込んだことは事実ですよね。だったら、四十六本まとめて出して、新たな政策判断を加えるものではないというペーパーを配って説明をすること自体が誤りでしょう。そこのところを撤回してくださいよ。唯一、例外、これがありました、申し訳ありませんでした、これは別格で審議してください、こういうふうにしましょうよ。そういうお答えなら分かる。 独立行政法人医薬品機構の中に入れたこと自体を問題にしているんじゃないんです。それは一つの方法論だと思いますから、審議の中でいろいろ議論することはあると思います。しかし、衆議院に提出されるときに、少なくともこれ、最初に大臣に申し上げるのは酷かもしれないと言ったのはそのことなんですけれども、内閣府の方が取りまとめて、四十六本持って回るときのペーパーには新しい政策判断を加えるものではないということをはっきり書いてあるわけ。それでずっと来ているから、じゃ、四十六本まとめて特別委員会作ってやりましょうと、こういう話になったわけよ。それで話がおかしくなっちゃったわけです。 もう一遍説明してください。
○国務大臣(坂口力君) よく分かりました。 いわゆるトータルとしての今回の独立行政法人の出し方として、そこに新しい政策判断は含めないというふうに言っているけれども、この法案の中には入っているではないかと、こういう御指摘でございます。 それでは、そこのところは、我々のこの範囲内だけではなく、もう少し、これは内閣府との問題もございますので、一遍そこは少し協議をさせていただいて、早く御相談を申し上げたいと存じます。
○朝日俊弘君 是非、ちょっと出し方について十分協議をしてください。 私は、率直に言って出し方が非常にまずかったし、あくまでもやっぱり役人の論理で処理し過ぎたというふうに思えてなりません。むしろ、大いに皆さん期待をしていたわけですよ。特に、医薬品被害を受けた人たちは、その研究会が報告書をまとめて、それを受けて新しい制度を作りますという約束をし、附則にも書かれた、だからいつどういう制度ができてくるのかなということを待っていたわけです。それを、こういうものができましたというふうに最初にそういう皆さんに御説明をなさるべきじゃないですか。この間話を聞いたら、業界の方に先に説明をしたという話じゃないですか。これでは、せっかく皆さんが待っていたのに、その出し方というか手順の踏み方というか、極めてまずいやり方を私はしていると思います。是非、内閣府の方とも協議をしてください。 さて、じゃ、私自身はこの法案そのものについて頭から否定するものではありませんから、中身の審議に入ります。 改めて確認をいたしますが、先ほどのやり取りの中でもう既にはっきりしてきたことは、さきの通常国会で附則が修正されて、こういう課題をちゃんと取り組みますという、それを受けての提案ですという御説明はありましたので、そのことを前提に伺いますが、その附則には、先ほども大臣引用されましたけれども、献血者に生じた健康被害の救済の在り方についても速やかに検討するという項目が入っていたと思いますね。 つまり、生物由来製品にかかわる救済制度の問題と、献血者に生じた健康被害の救済の在り方について速やかに検討すると、こういう項目も入っていたと思いますが、この部分はどうなったんですか。
○国務大臣(坂口力君) 献血者に対します被害につきましては、赤十字社と今協議を進めているところでございますが、現在の時点におきまして最終的に一致点まで至っておりません。 それはどういうことかというふうに申し上げますと、日赤の方は、無過失の献血者の健康被害については行政救済を行うべきだと。いわゆる過失があった、献血時に過失があったということについては赤十字の方が補償をちゃんとしていきます、しかし無過失のものについてはこれは国の方で明確にしてほしいと、こういうことでございます。 私もこれに携わっておりましたのでよく分かるわけでございますが、例えば、献血をしていただいて、その後しばらく手が上がりにくくなったと。私も関係をしておりましたときに、大工さんで手が上がらなくなったという方がございまして、これは仕事にならないわけでございます。そうした問題については赤十字の方で責任を持ってやっていきますということだろうと思うんです。 しかし、何ら過失がないけれども、しかし起こったと。例えば、献血をしていただいて、そしてお帰りいただく駅なら駅で、階段なら階段のところで転ばれた。それは必ずしも現場ではないけれども、しかしそれ無関係ではない。これはそういうこともあり得ると思うんです。そうしたものについては国の方が明確にしてもらいたいと、こういう要望だと思います。これ、指摘としては私もよく分かる指摘でございます。 これらの点、早急に今煮詰めておりますので、国の方も、すべて赤十字で見ろといっても、これはやはり進まない話でございますから、ここは最終結論急ぎたいというふうに思っておりますし、それなりの責任を果たさなければならないと思っているところでございます。
○朝日俊弘君 この部分は坂口大臣に是非やっていただきたいと思う部分でありますから、早急に結論をまとめたいということで、その言葉どおり受け止めたいと思いますが。 念のため、めどというか、を確認しておきたいんですが、この法改正の施行については、あるいはそれに関する政省令については、来年の七月ごろをめどに作業を進めているというふうに伺っているんですが、少なくともそのころまでには一定の結論を得て、施行段階には間に合うようにしたいというふうに受け止めてよろしいですか。
○国務大臣(坂口力君) それはそのようにお受け取りをいただいて結構でございます。できる限りもっと早くにやりたいと思っております。
○朝日俊弘君 それでは、その次に、これはある意味ではさきの国会の復習になるかもしれませんが、新たな生物由来製品による健康被害救済制度の内容については、平成十四年三月、今年の三月にまとめられた報告書、ヒト細胞組織等に由来する医薬品等による健康被害の救済問題に関する研究会、この報告書をきちんと踏まえて新たな制度を検討しますと、こういう御答弁もあったと思います。一つ一つの項目について確認をするつもりはありませんが、そのときにこういう議論も私させていただいたと思います。つまり、生物由来製品という概念とヒト細胞組織等に由来する医薬品等という概念と同じと考えていいのかどうかというような質問もさせていただきました。 ここは、どのような範囲にするかということも含めて今後検討されると思いますが、基本的にこの報告書の中身を踏まえたものとして今回の制度設計がされているというふうに受け止めてよろしいかどうか。
○国務大臣(坂口力君) これも結論を先に申し上げますと、最終報告を踏まえて今回出させていただきました。そのように御理解をいただいてよろしいと思います。 前回のときに、確かに生物由来というふうに一言で言うけれども、しかしその内容もいろいろあるではないかという御指摘をいただいたことを記憶をいたしております。そうした様々な内容あるわけでございますけれども、しかし、それらを含めて進めていくという方針で現在進めているところでございます。
○朝日俊弘君 基本的なところについては今、大臣の方からお答えをいただきましたから、じゃ、その後の言わば法施行に向けての準備過程について、ちょっと幾つか念のためお尋ねしておきたい点がありますので、お答えください。 今も議論がありましたが、新たな薬事法の中で新たに生物由来製品という定義付けをしました。しかし、今も大臣からもお答えがあったように、その範囲、対象についてはいろいろ検討をしなければいけない。何をそうと指定するのか、その検討作業が宿題として残っていたと思います。しかも、その生物由来製品の中には、感染リスクの強い弱いというか、狭い広いというかいう違いも考慮して生物由来製品と特定生物由来製品と分けて指定をしようと、こういうことになっていると思います。 まだ最終的な結論が出ているとは思いませんが、その具体的な指定に向けてどのような準備段階にあるのか、お答えください。
○政府参考人(小島比登志君) 今御指摘の改正薬事法に基づきます生物由来製品あるいは特定生物由来製品の指定に関しましては、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて行うこととされているところでございます。 私どもといたしましては、平成十四年九月に改正薬事法に対応するために薬事・食品衛生審議会に生物由来製品臨時部会を設置いたしまして、十月よりこの部会を開催し、現在指定に関する調査検討を行っていただいているところでございます。
○朝日俊弘君 続いて、これも準備作業中だと思いますが、生物由来製品の各段階における安全確保対策、これについても、これは薬事法及び新たに制定された血液法の中でそれぞれにどういう安全確保対策をどこが実施するのかという基本的な方向は示されていると思いますが、詳細については今後検討されることになっていたと思います。 私は、今回、独立行政法人医薬品機構の中で提案されているこの制度が、全体の生物由来製品に関する安全確保対策がどのように行われるのか、あるいは市販後の安全対策や情報収集がどのように行われるか、その中でこの制度がどういう位置に位置付けられるのかということをきちんと踏まえておかなければいけないと思います。 そういう観点から、改めて各段階における安全確保対策、特に新たに定義付けされるであろう生物由来製品の安全確保対策について、どこがどのように実施していこうとしているのか、現在の準備状況、方向性をお示しください。
○政府参考人(小島比登志君) 生物由来製品の安全確保対策につきましては、一義的には製品を市場へ供給する企業が原材料の採取、製造及び市販後の各段階におきまして責任を持って実施することになると思っておりますが、行政サイドでは、まず原材料の採取段階での品質安全性の確保につきましては、医薬局審査管理課が法第四十二条に基づく生物由来原料基準の作成と指導を行うことにしております。また、製造段階では、医薬局監視指導・麻薬対策課が製造管理及び品質管理に係る規則の作成及び指導を通じまして、製造所における原料記録等の保管管理あるいは汚染防止措置等の確保をするとともに、必要に応じまして製造所に立ち入る検査を実施することにしております。 ただし、この前の薬事法改正で、海外の製造所につきましても立入調査を実施するというふうな改正が行われました。この人手、業務量は大変でございますが、これは独法の協力も得てやっていかざるを得ないんではないかと今のところ考えております。 それから、市販段階では、主に医薬局安全対策課が企業から提出されます感染症等の症例報告を基に、別途企業及び医療機関で保存される記録等に基づきまして必要な安全確保対策を立案、実行する、併せて医薬局の監視指導・麻薬対策課が生物由来製品の表示が適正でない場合には適切な表示への改善指導を行うというふうなことを考えておりまして、医薬局の全課を挙げまして生物由来製品の安全確保のために努めてまいりたいというふうに考えております。
○朝日俊弘君 その今の御説明は、もうあれですか、ペーパーにしてきちんと説明できるものですか、それともまだ検討作業中で詰めが残っているということであればいつごろできるのか。 といいますのは、本来でしたら、この独立行政法人医薬品機構がこういう制度を担います、しかし安全確保対策についてはここがこんなふうにやります、審議会はこんな機能を持ちます、メンバーはこうしますというふうな総合的な体系図の中で今回の法案が提案されてしかるべきだったと私は思うんですが、そういう意味で、今の御説明の中身はちゃんとペーパーにして今出せるものか、それともなお詰めが残っているとすれば、いつごろ、どういう形で示せるのか、ちょっとその点聞かせてください。
○政府参考人(小島比登志君) 今申し上げたことを具体的に実施していくためには各種の政省令を制定しなければいけませんので、これにつきましては、薬事・衛生審議会におきまして設置しました生物由来製品臨時部会で今御議論をいただいているという状況でございます。 施行までにはきちっと政省令を出す予定ですが、その前に、やはりパブリックコメントでありますとかWTOの通報とか、そういうのがありますので、できるだけ早く、できれば年度内、あるいは遅くとも四月ごろにはその政省令の姿というものをお示ししなきゃいかぬというふうに考えております。
○朝日俊弘君 もう昼の時間になっていますからもうやめますが、ひとつもう一ラウンドちゃんと時間をもらってこの問題については詰めたいと思いますので、今日は幾つかの課題を事前にお願いをした数項目残しておりますが、この段階では終わりにしたいと思いますが。 一言申し上げれば、結局、今も御説明があったように、いろんな政省令を含めて、この改正薬事法の全体のスキームがはっきりするのは来年の七月なんですよね。つまり、施行時期に向けて今ずっと作業が進められている。大臣ができるだけ早くこの制度をということで今回提案したというふうに先ほど説明されたけれども、これだけがぽこっと出てきたところに、いろんな意味で議論がしにくいというか、ある意味では非常に理解しにくいところがこの法案には付きまとっていると思うんですね。 是非、その辺可能な限り、残された期間、より慎重な審議をお願いをして、私の質問を終わります。
○委員長(金田勝年君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、高野博師君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 休憩前に引き続き、独立行政法人労働者健康福祉機構法案外八案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○今泉昭君 民主党・新緑風会の今泉でございます。 私は、九つの独法法の中で、労働政策研究・研修機構法、中小企業退職金共済法の一部を改正する法、それから雇用・能力開発機構法案のことにつきまして質問したいと思いますが、関連をいたしますので、それに先駆けまして、まず、過日、労働大臣が発表されました中期の労働政策、これは新聞にも発表されたものでございますが、この中身について少し労働大臣に尋ねさせていただきたいというふうに思います。 この中期労働政策、中期的な展望に立った雇用政策というものを見せていただきましたけれども、これは私もかねてから申しておりましたように、中長期的な展望に立った雇用政策が今最も望まれる時期であるというところから歓迎するところではございますが、ただ、この中に盛られているものを見てみますと、一つは若年雇用の総合的戦略あるいはまた雇用保険制度の見直しについての検討案であるとか、あるいはまたハローワーク業務のアウトソーシングなどを中心にいたしました政策がどうも中心になっているような印象を実は受けるわけであります。 中期展望といたしまして、二〇二五年を目標にいたしまして、労働生産性を高めた上で千八百時間、労働時間でいうならば千八百労働時間という労働時間帯の実現であるとか、あるいはまた労働生産性を五割方この期間に引き上げることによって時間当たりの一人頭の労働生産性を六千八百円程度に考えていくという一つの大きな目標は見えるわけでございますが、その中で一つかねがね問題になっている、これからの多様な労働の形であるとか、あるいはまた当面の大きな課題であるだろうと今まで言われていたワークシェアリングのことについては実は一つも触れられていないという点が気になってしようがないんですが、こういう点に対することが欠けているということはどういうことを意味するのか、ちょっと労働大臣、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 中長期的展望を作るに当たりまして、一つは、今御指摘をいただきましたように、中長期的な展望をにらんで、そして何をどう進めていくべきか、一つの目標を明確にしなければいけないということで、労働生産性とそれからいわゆる労働時間千八百時間、この二つ。労働生産性につきましては現在の一・五倍ということを一つの目標に掲げて、これに向かってどのように進めていくかということを、考え方を明らかにしたものでございます。 そして、とはいいますものの、当面、足下に火が付いておりますから、この足下に火が付いたものをどうするかという、このことを先日出したものでございまして、もう一つその中間に存在するところを決して飛ばしているわけではございませんけれども、力点の置き方がその両方になったということでございます。 今御指摘をいただきましたワークシェアリングにつきましては、労使の間で今話を進めていただいておりまして、かなり話合いの回数は重ねてきているわけでございますが、どうも少し暗礁に乗り上げた嫌いがございます。それは、一つは、労働者側の御意見としては、やはり賃金を下げるということは避けたい。それから、経営者側の皆さん方の御意見といたしましては、いわゆる一律に扱われるという、厚生だとかそうしたことは大事だけれども、一律に扱われるということに対する反論と申しますか、そうしたものがございまして、今若干行き詰まった形になっておりますが、しかしここは早急に打開をしたいというふうに思っております。 政労使でやっているわけでございますから、労使の間で行き詰まりました以上、我々の方がその間に入りまして、そしてこういう案でどうだろうかということを、もう少し積極的に進めてほしいということを今言っているところでございまして、もう年内と申しましても間もなく十二月でございますけれども、何とか今年じゅうにその方向性を御理解をいただけるところまで行かないだろうかというふうに実は思っているところでございます。 私、これはまだ個人の考え方でございますけれども、全体に進めるといいましてもなかなか進みにくいわけでございますから、このワークシェアリングが進められるところから進めていくということにせざるを得ないというふうに思います。したがいまして、現在時間外労働をたくさんやっているような企業、そうしたところから率先をしてワークシェアリングに踏み切っていただけないだろうかというふうに思っておりまして、そこには労使ともに若干の痛みを伴うわけでございますが、しかし政府の方もその痛みの一部を分かち合わなければならない。そのことも明確にしていかなければならないと考えているところでございまして、御指摘をいただいて誠に恐縮でございますが、そこは早急に進めたいというふうに思っているところでございます。
○今泉昭君 今後の成果を見守らさせていただきたいと、かように思います。 ところで、この政策の中の一つの大きな柱になっている雇用保険法の問題でございますが、この雇用保険の保険料の値上げをめぐりまして、これまで新聞でも報道されておりますが、厚生労働大臣と財務大臣とのいろいろなやり取りを私ども注目をして見てきたところでございますが。 財務大臣の考え方としては、このような厳しい状況の中で保険料を引き上げて負担を増加させるのはまずいから、雇用保険の水準を下げることによってその引上げを見送るべきではないかというようなどうも主張のようでございますが、これに対しまして坂口労働大臣は、これからの雇用保険法の安定的な運営のためにはどうしても来年の通常国会において一・六%への引上げは避けて通れないという主張を繰り返されていたようでございますが、その間の発言の中に、もしどうしても引き上げるというならば、これは政府の一般会計の中で出してもらうことが必要ではないか、特にこれから不良債権の処理が急速に進行すれば、それに伴う失業者が大量に出てくる、これはあくまでも政府の政策の大幅な変更によって生ずる失業者であるから、一般の失業保険の中でカバーするのではなくして、政府が責任を持って別個のやっぱり措置を講ずべきではないかというお考えを披瀝されていたようでございまして、私もその考え方は大変一理があるものだと思って支持をしたいと思うんですが。 かつて我が国が大きな雇用政策の転換をした例えばエネルギー政策において、石炭から石油に転換していくときに大量の炭鉱労働者の失業者を出した。これに対しましては、失業保険とは別個に特別の救済措置という形でのやっぱり政府の責任の所在を明らかにしたやり方があったわけでございまして、私は当然そういうものがこれからのこの激変時代の我が国において必要ではないかというふうに考えているわけであります。特に、独立行政法人化がまだまだこれから進んでいくでしょう。これに関するやはりいろんな面での雇用の心配の出てくることがなしとは言えない。さらにはまた、先ほど言いました不良債権の処理に伴いまして、これは政府の政策によって失業のちまたに投げ出される方が増える。さらにはまた、特に今問題になっておりますいわゆる道路公団の問題で、高速道路を途中でストップするとするならば、それに関連をする建設業者、さらにはそれに関連する企業においては相当大幅な痛手を受けて失業者を出すということになる。 そういうようなことを考えてみますと、当然、ただでさえ一般の失業保険の保険料におんぶにだっこをしてもらうわけにはいかないというところから、私は一般会計の中で、あるいはまた別の政策の中でこれを救済をしていくということが必要だと思うんでございますけれども、大臣のお考え方、ちょっとお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 雇用保険の問題につきましては、いろいろと御心配をいただきまして申し訳なく思っております。 雇用保険が、いわゆる平時と申しますか、通常の状況の中におきましては、これは労使折半をしていただき、国の方も四分の一でございますね、出していると。この今までの経過の延長線上で処理をしていかなければならないというふうに思っているわけでございます。 したがいまして、これから先、現在のような雇用情勢が、これがもうずっと延長線上で続いていくということでありますれば、それはそれなりに労使の皆さん方にもお願いをしていかなければならないというふうに思っております。しかし、国の方の政策として不良債権処理を急にこれを急ぐというような特別の政策を打ち出します場合には、それによりまして一時的に起こってまいります失業者の増加は避けられないというふうに思うわけでございまして、この分野は国が率先をして行います政策的な分野でございますから、それは特別な配慮が必要であるというふうに主張してきたところでございます。 それで、現在の、現在と申しますか今年の状況等が、これが平時の、いわゆる正常の問題として考えるべき段階なのか、それとももう現在もこれは異常な事態として受け取るべきものなのか。異常な事態と申しますのは、国の政策がもうかなり進んでいる結果起こっているものというふうに受け取るべきものかということで、若干のそこに見解の相違が出ていることは確かでございます。 財務大臣からも、塩川財務大臣からも上げるべきではないというお言葉をいただきまして、それは上げずにやっていけるようにしていただけるのであれば私はそれにこしたことはないと、こう思っておるわけでございますが、しかし、そこは雇用保険の保険料は上げない方がいい、そしてその足らない分は雇用保険の内容を下げた方がいいと、こういう意見でありますれば、それはセーフティーネットとしての役割が今重要になっているときでありますから、それはちょうだいすることはでき得ませんと。雇用保険を出すことをそれは見送るべきだという御意見はそれなりに私は重いものだというふうに受け止めているわけでございますが、それならば、当然のことながら、そこは国の方で埋めていただくのがそれが道理であると、そういうふうに今主張しているところでございまして、しかしこれ決着を付けなければなりませんから、いつまでもそれぞれが言っておってはいけませんので、近くそういう意見を申し上げながら最終結論を出したいというふうに思っているところでございます。
○今泉昭君 こういう場合はどのようにお考えでございましょうか。国が政策転換をして、現状認識として、明らかにそれによって生じた失業者だということは今の段階ではまだ判断できないということでございますが、仮にこれは国ではなくして地方自治体がやった場合、例えば長野県におきまして、長野県知事はせっかくもう決めたものを途中で大幅に変更した政策変更がございました、ダムは造らないと称して。せっかく造り掛けたダムまでやめてしまった。そこに係っていた業者、労働者というのは、結局大幅な打撃を受けていると。そして、大量の失業者が出た。こういう場合におきましては、今、大臣が言われましたように、国の範囲で責任を持つべきだというふうに大臣はお考えですか、その点についてお聞きをしたい。
○国務大臣(坂口力君) 私が今申し上げましたのは、非常に大枠の、非常に総論的なことを申し上げたわけでございますが、各都道府県におきましてもそうしたことが起こることはあり得るというふうに思います。各都道府県で起こりましたときには、それはやはりそれなりに各都道府県で対応をしていただくというのが私は順当だろうというふうに思っております。国が決めます以上、個々の都道府県ごとに違った対応というのはなかなかできにくいわけでございますので、国はなかなかそこまではできないだろうというふうに思っておる次第でございます。 ちなみに、今年になりましてからの不良債権処理を調べてみましても、この三月から九月までの半年間の間に大手銀行の間で、しかもこれは要注意債権は別にいたしまして五兆円ほどの不良債権処理が現在進んでいる。この事態はかなりもう政府が主張をいたしておりますことが先行的に進んでいるなという感じがするわけでございまして、そうしたことがどういうふうに今影響をしているかといったようなことも少し分析をする必要があると思っている次第でございます。
○今泉昭君 それでは、個別の法案につきまして、私に与えられました時間はあと十分少々しかございませんので、限られた時間の中でお聞きをしてみたいと思います。 まず、全般的なこの法案の中で、独立行政法人となった場合のそこに働く人たちの身分の取扱いの問題でございます。九つの法案とも、いずれもこれは非公務員扱いとするということがなされております。実は非公務員扱いといいながら、それぞれ詳しく一つ一つ検証してみますと、その取扱いに差があるように見えるわけであります。 例えばみなし公務員的な意味での公務員に準ずるという扱いから、例えば国家公務員共済法の適用から外れるとか宿舎法の適用から外れるというところ、これはもうそれぞれみんな同じじゃないわけでありまして、それぞればらばらになっているわけでございますが、問題はこの非国家公務員型というものの考え方について少しお聞きしたいと思うんですが、実は平成九年十二月三日に出されました行政改革会議の最終報告の中で公務員型と非公務員型の提案がなされておりますが、このときの取扱いに関しましては、非国家公務員型の場合の取扱いに労働三権を付与すると、こういうふうになっているわけでございますが、今度この法案の中に盛られている内容からいうと、どうもそうでないような感じもいたします。この件の経緯についてちょっと御説明願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 今、労働問題の扱いについての御質問がございましたが、今回の独立行政法人への移行、これは非国家公務員型でございます。 例えば従来から特殊法人等につきましては非国家公務員ということで、民間の労働者と同じような労働問題に対する扱い、具体的には労働三権が保障されているというような扱いになっております。今回のいろんな法案の中で、例えば守秘義務等について国家公務員に準じた扱いというような問題はございますが、少なくとも労働問題につきましては、今回の独立行政法人、役職員に国家公務員の身分を付与するものではございませんから、当然のことながら労働三権というものは保障されるものでございます。
○今泉昭君 そうしますと、そこで働く方々を保障する法律というのは国家公務員法には関係ない、一般の労働法、労働基準法によって保障される方々と、こういうふうに受け止めてよろしいわけですね。
○政府参考人(鈴木直和君) 民間と同様に、労働組合法等の労働関係法規の適用がされるものでございます。
○今泉昭君 という中で、片や公務員共済法の適用を受けるところと受けないところがあるのはどういう意味なんですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 社会保険等の扱いについては、全法人見ますと若干異なる面がありますが、一般論として言えば、民間と同様に例えば健保等が適用されるのが一般的でございます。
○今泉昭君 全体に民間と同じように考えていいということですか。でも、文書を見てみますと国家公務員共済法のカバーを受けるというところもありますけれども、これはどういうことですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 独立行政法人、特定独立行政法人、これは公務員型でございます。それから非国家公務員型、両方ございまして、今回ここで御審議いただいておりますのは、すべて役職員に国家公務員の身分を付与するものではございません。そういう意味では民間と同様というのが基本でございます。
○今泉昭君 もう一つ、全体的な分野にわたってお聞きしたいんですけれども、例えば、この独立行政法人に対しまして運営交付金が交付されます。これに対する交付基準というものは設置されているわけですか。
○政府参考人(鈴木直和君) この運営交付金につきましては、主務大臣が中期目標を策定いたしますが、法人がその中期目標に基づきまして中期計画を定めることになっております。その中期計画の定めるところに従い、主務大臣が予算編成の中で所要額を手当てするということになっております。
○今泉昭君 中期計画はそれぞれの法人によっていろいろ違ってくると思うんですが、しかし交付金を受ける必要性というもののやっぱりベースというのは皆同じものを持っていると思いますよね。例えば、人件費の負担であるとか、あるいは行政執行のための事務経費のある程度の一般的な基準というものがあるはずでございますが、そういうものに対する交付基準というのも設定をしていなくて独自に労働大臣がこれは交付すると、こういうことになるんですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 中期計画の中にはそういった人件費等も含めた予算等の問題も入ることになっておりますので、そういったものを踏まえて、先ほど言いましたように、主務大臣が予算編成の中で手当てするということになっております。
○今泉昭君 それから、さきにさかのぼって申し訳ない、一つ落としていたんですけれども、先ほどの身分の件で。 そうしますと、独立行政法人で働く方々は、例えば今までありました人事院勧告に基づくところの賃上げ勧告であるとかあるいは一時金の支給勧告なんというものは、一切それじゃもう束縛される必要はないということですね。
○政府参考人(鈴木直和君) 今の御指摘は職員の給与の問題ということだと思いますが、この給与の支給基準につきましては、従来の特殊法人のように主務大臣の認可等の関与は廃止をされております。したがいまして、これは法律の中で書いておりますが、法人の業務の実績を考慮し、社会一般の情勢に適合するものでなければならない旨が想定されておりますので、これを踏まえて法人が自主的に決定するということになります。
○今泉昭君 ということは、縛られないというふうに受け止めてよろしいですね。はい。 それから、先を急がせていただきます。 この中でいいますと中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案、この中で、行政改革会議の事務局の方からのいろいろな注文が出ている中で、資金の運用に関しまして、特に中退金の場合は四つの団体ですか、それぞれ契約者が違う、それの運用の仕方が違うということで、ばらばらに実は運用をされてきている経過がございます。例えば資金運用が、ある、例えば中退金は何%だけれども建退共の場合はその倍ぐらいの資金の運用利率が定められているというような、ばらばらな運用が同じ退職金共済法の中で行われているんですが、この行革会議の事務局の方からは、これに関しまして恐らく同一の運用を心掛けるべきではないかというような注文や指示が出ていたと思うんですが、これに関しては今後どのように指導されていくつもりですか。それはあくまでも法人に任せておけばいいと、こういう考え方ですか。
○政府参考人(松崎朗君) 御指摘のように、昨年の行政改革推進事務局から、特殊法人等の個別事業見直しの考え方をまとめるに当たりまして、御指摘のように資産運用の一括化について指導を受けたことがございます。それで、結局のところ、こちらから御説明をした結果、最終的にはこの合理化計画には盛り込まれなかったという経緯がございます。 その理由といたしましては、委員もおっしゃいましたように、現在の勤労者退職金共済機構では四つの事業、一般の中小企業退職金共済事業、それから建設、清酒製造、林業と四つございます。それぞれが対象とする事業主、それから労働者が異なっておりまして、それぞれが独立した事業であるということ、そういったことから、現行法におきましても従来から事業ごとに区分経理をすることとされておりまして、勘定間の資金の融通というものも禁止されております。それは、今回の法改正におきましてもこれは踏襲していくということで御提案申し上げております。 また、それぞれの事業、四事業ございますけれども、それごとに加入率、脱退率、そういったものも違っておりますし、また、したがいまして確保すべき運用利率といったものも異なっておりますために、それぞれの事業ごとに流動性資産をどのくらい持っておくかとか、また運用する資産構成割合をどうするかといったことがみんな違っておるわけでございます。そういったことからそれぞれの事業ごとにその特性に応じた資産運用を行うということでやっておりますし、また、そうしないとそれぞれの事業についての運用の責任というものが不明確になってしまうということが理由でございまして、この考え方は、当面これは続けていきたいというふうに考えております。
○今泉昭君 もう時間がなくなってしまいまして、今日準備をして来ていただいている方々には質問できないようなことになってしまいましたけれども、最後に一つだけ。 雇用・能力開発機構の法案のことにつきましてお聞きをしたいというふうに思います。 三事業関係の仕事、この雇用・能力開発機構が相当引き受けられていると思うんです。この資金の結局責任母体になっていると思うんですが、少なくともこういうものは、地方に設けられたそれぞれのセンターを軸にしてその資金が交付されていっていると思うんですが、こういうものはそれぞれの地方自治体に任せることが行政改革の一つの大きな柱であったんじゃないだろうか。民間に任せるものは民間に任せる、地方自治体に任せるものは任せた方がいいというような流れの中で、大変大きな仕事を依然として引き継いでいくことになっているわけですが、この点につきまして、なぜこの雇用・能力開発機構の中に残していくことになっているのか、その点の経緯を少しお聞きしたいと思います。
○政府参考人(戸苅利和君) 雇用保険三事業関係の助成金の支給業務でございますが、これにつきましては、それぞれの助成金の趣旨なり目的なり踏まえまして、最も的確にかつ効果的に実施できる機関で担当しようということでやっておるところであります。 委員御指摘のように、雇用・能力開発機構におきまして中小企業の労働力確保法に基づきます助成金等々を担当しておりますけれども、これにつきましては、一つは、独立行政法人になります雇用・能力開発機構の業務といたしまして、雇用管理の改善に対する援助でありますとか、あるいは公共職業能力開発の施設の設置、運営といったことが盛り込まれておるわけでありますが、こういった中小企業における雇用管理の改善なりあるいは職業能力開発なり、こういったものと密接に関係する助成金につきましては、この雇用・能力開発機構でこれまで培ってまいりましたノウハウを生かした相談、指導と相まって助成金の支給を行うということが適当ではないかというふうに考えておるという点が一点であります。 それから、この制度自身、雇用保険に基づく助成金でございまして、基本的には全国一元的な運営管理、これが必要であるという考え方に立っておるところでございまして、そういった考え方から、引き続きまして独立行政法人に移行した後も当該助成金についての支給を雇用・能力開発機構に行わせることが適当ではないかというふうに考えておるところでございます。 なお、一言付け加えて申し上げさせていただきますと、地方分権一括法の附則におきまして、法定受託事務につきましてできる限り新たに設けることのないようにするという旨の規定が附則の二百五十条にあるわけでありまして、この辺りを踏まえますと、今申し上げましたように、国が管掌いたしております助成金について新たに都道府県に支給業務をお願いするということは適当ではないんではないかと、こう考えておる次第であります。
○今泉昭君 時間が来ましたので終わります。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今日は、前回に引き続き医薬品機構の問題から質問をしたいと思います。 まず、医薬品機構の財源の問題であります。 今までの医薬品副作用被害救済機構も、救済給付の財源は、これは製薬企業からの拠出金で賄ってまいりました。この拠出金率はどのように法定されていたんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 副作用被害救済制度におきます拠出金率の上限は、医薬品機構法第三十一条の五項によりまして、当分の間千分の二を超えない範囲の率とするということで規定をされております。
○小池晃君 当分の間千分の二を上限とすると。しかし、ところが設立一年後の、一九七九年に設立されて一年後の八〇年に千分の一になった後は、もう千分の〇・〇二、何と法定上限の百分の一までなってしまう、低下してしまうと。現在でも百分の〇・一であります。上限の二十分の一、これだけの拠出しかさせていない。 千分の二というのは上限であるからとおっしゃるかもしれないけれども、たとえ上限だとしても、私は、実際の拠出金率がそれよりもはるかに低い、これでは法定上限に対して余りにも低過ぎるんではないかと思うんですが、この点いかがですか。
○政府参考人(小島比登志君) 今御指摘の医薬品副作用被害救済制度の拠出金率でございますが、これは法律に基づきまして、救済給付に要する費用の予想額それから積立金等に係る予定運用額を勘案し、将来にわたって救済給付業務に係る財政の均衡を保つことができるものとして機構が定めることとされております。 御指摘のように、現在の拠出金率は法定の上限から見れば低いものとなっておりますが、救済給付に要する費用の状況を勘案して適正な事業運営が図られる率だというふうに考えております。 しかしながら、近年におきまして救済給付に要する費用の額が増大しておりまして、また一方で積立金等に係る運用利率が低下をしているという状況を踏まえまして、来年度より拠出金率の引上げというのを今検討しているところでございます。
○小池晃君 財源をきちっと全体の予算計算しているからこの率でもいいんだと。ただ、その拠出金率低くても給付が十分だったらいいんですけれども、しかし果たしてこの給付が十分なのかと。 給付の中身見ると、私いろいろと疑問を持つんですが、例えば抗がん剤は、これは現行法においても今回提出されている法案においても、これ救済給付の対象からは除外されております。これは一体なぜでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品副作用被害救済制度におきましては、法律上、がんその他特殊疾病に使用されることが目的とされる医薬品であって、厚生労働大臣が指定するものについては制度の対象外とされております。具体的には、厚生労働大臣の告示によりまして、抗がん剤等が除外医薬品として指定されているところでございます。 〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕 こうした措置は、その使用に当たり相当の高い頻度で重い副作用の発生が予想される一方、重篤な疾病等の治療のためにはその使用が避けられず、かつ代替する治療方法がないと、そういった医薬品につきましては、その使用に伴い発生する副作用は受忍せざるを得ないというふうな考え方に基づくものでございます。
○小池晃君 私はこれはおかしいと思うんですね。副作用が非常に多いと、これは治療効果と比べれば受忍すべきものだと。 これはやはり副作用多いからこそ救済すべきなんだし、七九年に法を制定された当時は、これはやはり抗がん剤の使い方というのはかなり際どい使い方というのもあったかもしれませんが、今ではかなり一般的にがんの患者さんのクオリティー・オブ・ライフを高めるというようなことでも積極的に使われているわけですから、これをずっと対象にしない、副作用被害が最も大きい抗がん剤を省いていると、これで給付が十分だと言えるんだろうかと。 大変事故を起こしやすい車だから保険に入れないというんじゃ保険の意味ないわけでありまして、そういう車だからこそ、高い拠出金を取ってやはり救済していくということこそ求められているんじゃないだろうか。 あるいは救済給付の請求期限もこれ大変私、疑問持つんです。これ、救済給付の請求期限は医療費の支払から二年間と限定されている。これは一体なぜなんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 御指摘のように、救済制度におきます医療費の請求は二年という制限が設けられているところでございますが、これは一つには、医療費につきましては医療保険における自己負担額の補てんを目的とした給付でありまして、各医療保険制度における保険給付の時効も二年というふうに定められておりますし、また一方で、類似の制度と思われます公害健康被害補償制度でありますとか労働者災害補償保険制度、これらも一応二年という請求期限を限っておりまして、私どもの制度におきましても二年という請求期限は妥当なものではないかというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 いや、私は妥当なものではないと思いますよ。保険給付の時効と同列に論ずるのは私はおかしいと思うんですよ。 副作用の被害かどうかというのは、その症状が起きたとき、治療を受けたとき、その瞬間には分からないということだって一杯あるわけですよね。後でいろんな知見が出てきて、結局これはあの薬のせいだったんだと。今までの薬害というのはそういう経過たどっているじゃないですか。 それから、公害の給付が時効が二年だというのも私は同列に論じられない。これもその時点で分かるわけですから、公害病の医療を受けるということは分かるわけですから、ですからその点では、これは一律に二年で請求期限を切るというのは私は全く合理性がないと。少なくともカルテの保存期間というのは五年あるわけですから、やっぱりそれに照らしても私はこれはおかしいと思うんです。 大臣、今までちょっとその給付の不十分さを私、二点だけですけれども挙げました。私は、ここは、これでその副作用被害救済の役割を十分果たしていると言えるのか、私は極めて不十分ではないかというふうに考えるんですが、大臣、この点、がんの問題もそれから請求期限の問題も含めて、お答えをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、局長から答弁があったとおりでございますが、薬の問題は、これは時代の変遷とともに私は変わっていくというふうに思っております。したがいまして、がんの治療薬が今後更に副作用の少ない、そしてがんに対する特効薬的なものが出てくるということになってくれば、当然そのがんの問題も私は将来検討されるであろうというふうに思います。 しかし、現在の段階におきましては、若干の進歩はあったとはいいますものの、今なおこのがんの治療薬というものは大半の人に副作用が発生をする、むしろ多くの、その半分以上の人に発生をすると言った方がよろしいかと思います。そういう状況の中で、しかし、そうはいいますものの、この副作用を覚悟しながらもそれを使わなければがんが治らないという現状にあるわけでございますので、使います医師の方も、それからお受けになります患者さんの方も、そうしたことを覚悟をしながらお使いをいただいているというふうに思っております。 したがいまして、こうした場合にはこの被害者救済の制度にはなじまないのではないかというふうに思います。ほとんどの人が使いましても副作用はない、数千人にお一人とかあるいは数万人にお一人とか、特別にそうした副作用に遭われる皆さん方は、それは体質が違うんだからということで対応することはそれはできない。その人たちに対してはやはり手を差し伸べていかなければならないということでありまして、そうしたことを踏まえてこの制度はでき上がったものでございますので、がんの問題、現在早急にこれをそのとおりに副作用の制度の中に入れるということは私は適当でないと考えております。 二年の問題につきましても、今これはもう局長の方から答弁のあったとおりでございまして、あえて繰り返しをいたしませんけれども、諸制度と比較をいたしましても、この辺のところが妥当ではないかというふうに思っている次第でございます。
○小池晃君 いや、私は、先ほど諸制度と比べて妥当性がないと申し上げたんですから。がんの薬だっていろいろあるわけですから、是非、一律に給付対象としないということは、これはおかしいと私は思うということを申し上げたいと思います。 先ほど拠出金率を引き上げる予定だとおっしゃいましたが、しかし今回の法案には、おととい議論したように第十九条五項が加わって、拠出金率の変更に当たっては製薬企業の意見を聴かなければならないという条項まで盛り込まれております。結局、製薬企業が認める範囲内の拠出金で、それに合わせて救済対象も狭い範囲のままということであれば、私はこれは副作用被害救済の役割を果たすということはできないというふうに思いますので、この点は問題点として指摘をしておきたいと。 〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕 さらに問題点を指摘したいんですが、審査費用の問題であります。審査費用も製薬企業からの手数料だけが財源になっていると。医薬品の審査を製薬企業からの手数料だけで賄っていくというやり方で、果たして公平公正な審査ができるというふうにお考えなのか、その点をお答え願いたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) 現在、承認審査に係る手数料でございますが、当然のことながら承認申請をいたしますすべての企業から個々品目ごとに手数料として審査料を納入していただいているわけでございます。 これにつきましては、薬事法上に規定がちゃんとございまして、「審査に要する実費の額を考慮して政令で定める額の手数料を納めなければならない。」という規定があるわけでございまして、手数料の額は実費を考慮いたしましてきちっと政令で定める、また最終的な承認の判断は厚生大臣が行うということでございますし、諸外国の例を見てみましても、承認審査に係る費用を企業からの手数料で賄うというのは、必ずしも審査の公平公正なものにならないということではないのではないかというふうに考えております。
○小池晃君 今までも法律で決まっていて、手数料でやっていたとおっしゃるんですが、今回新しい独立行政法人では、これは検査の迅速化を図るために手数料の値上げを行うということですよね。だとすれば、製薬企業への財政依存というのはもっともっと高まっていくということは間違いないんじゃないですか。
○政府参考人(小島比登志君) 確かにこのたびの制度改正では、審査体制の充実のために審査手数料の引上げということを考えているわけでございますが、これにつきましては、やはり製造技術の高度化や国際的な規制の調和という観点から、より客観的で綿密な審査を求められておりますし、それに合わせて国際的な標準期間であります一年程度という中で審査、承認をしていかなきゃいかぬというためには、やはりそれなりの人員を確保しなければいけませんし、そういったためにも厳密な審査をより早く実施することが必要だということで審査料の値上げを求めているわけでございまして、それは申請する側にとっても理解ができることなのではないかというふうに考えております。
○小池晃君 諸外国でもこういう仕組みでやっているんだ、だから大丈夫なんだ、公平公正さは保たれているんだとおっしゃいますけれども、果たしてそうなのか。大臣は昨日、おとといの論議の中でも、審査のスピードが上がっていくというのは良いことなんだ、できるだけ早く国民に薬を、新薬を提供することは良いことなんだとおっしゃいました。 果たしてそれだけでいいのか、そんな単純な話なのかということを私申し上げたいのは、これがBMJという、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル、イギリスの医師会、英国医師会雑誌であります。この九月十四日付けの号なんですけれども、ここでアメリカのFDAの今の問題が取り上げられています。 どういう話かというと、アメリカで過敏性大腸症候群の新薬のアロセトロン、こういう薬が二〇〇〇年四月に承認をされました。しかし、この薬は副作用で七名が死亡した。九か月後にグラクソ・ウエルカム社が自主回収をしているんですね。ところが、FDAはどう対応したかというと、審議会委員からは反対の意見が出たんだけれども、それを押し切って、医師と患者双方がインフォームド・チョイス、要するに自分はこの薬を使ってこの程度の副作用があってもそれは仕方ないということをサインをすれば、署名をしていることを条件に再承認をしたと。研究者の数字では、このまま発売されて二百万人が使用するというふうに言われているんですが、三百二十九人が死亡するという警告があるほどの薬なんですね。そういう非常に危険な薬が再承認を極めて短期間にされてしまったということに驚きの声が上がっているわけです。なぜこんな再承認が行われたのか。 このBMJの論文で書かれているのは、以前はFDAの新薬審査というのは世界的にも厳格で有名だったと。ところが、FDAは新薬審査の迅速化のために製薬企業からの審査料金を大幅に値上げしたそうであります。製薬企業からの資金依存が高まったことが審査を甘くして問題を引き起こしているというふうに結論付けて、これは特集の表紙はFDAの建物の写真が大きく写っているわけですが、一体だれがFDAを所有しているのか、製薬企業なのか国民なのか、これがこの特集号の表紙であります。 新薬審査というのは正に国民の生命を左右する。私は、このままどんどんどんどん手数料値上げ、製薬企業からの手数料だけに頼っていくということであれば、これは製薬会社からの言いなりになりかねないんじゃないか。本来やはり財源も、これは一定部分国の責任で、もちろん昨日議論したように実際の審査の業務、これ自体も国がやっぱり直接手を下していくということが安全性のためには私はどうしても必要なんではないかと考えるんですが、大臣、この点いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 先ほどは拠出金は低過ぎるというお話がございましたし、今度は企業から検査料をもらうということは、それは公平を欠くと、こういうお話でございますが……
○小池晃君 性格が違います。
○国務大臣(坂口力君) 性格は違うとは言いますものの、よく似た話でございまして、こちらも戸惑うわけでございますけれども、しかし手数料をもらったからといって検査の結果が左右されるということはないというふうに私は思っております。病院がそれぞれの検査機関にいろいろな検査をお願いをしておりますけれども、検査機関は手数料をもらったからといってその内容を曲げるわけではありません。これは公正にその結果を出しているわけであります。同様でありまして、国の方は、その結果を、その検査の検査料をもらったからといってその内容を決して変えるわけではありません。そこは私は明確だというふうに思っております。 先ほどの期間の話でございますが、治験が日本は、これは先日私が申し上げましたのは総論的なことを申し上げたわけでありまして、日本の治験が余りにも遅過ぎる。アメリカがもう二、三年で、あるいはまたヨーロッパが二、三年、もっと一年以内にやっておりますことが、日本では五年も、長いのは十年も掛かる。そういうことがありまして、そしてこの日本の中で薬を出すということはなかなかもう至難の業だというようなことで、外国にみんな出ていって、そして外国で治験をし、そして承認を得ると、そういう事態に今なっている。 果たしてそれでいいかという声が上がっているということを御紹介を申し上げ、それは日本の方も治験を急がなければならないということを申し上げたわけでありますが、治験を急がなければならない問題と、そしてその内容、検査をする内容についてはしょってもいいという話とは別でございまして、それははしょることなくちゃんとやはりやっていかなければならない。そこはきちっとしたルールがありまして、そのルールに従ってそれはやっていかなければならない。 ただし、余りにも長く掛かるのにはそれなりの日本の治験の体質というものがあったからそうなっているわけでありまして、その遅くなっている体質そのものをやはり改善をしていかなければならないということを私は申し上げたわけであります。
○小池晃君 治験を早く進めると。早く進めること自体を否定するわけじゃないんです。しかし、今回これは独法になっていけば、企業会計原則、業績評価ということになっていけば、これはとにかくできるだけ早く審査するということが業績評価基準になりかねない。そういう形でやっていけば、私は、質がなおざりにされて、アメリカで起こっているようなことだって起こりかねないんじゃないかと。 きちっとやります、ちゃんとやりますというのは、口で言うのはたやすいんですが、システムとして、今回独法でそういう仕組みになった場合に、そういうリスクが排除されるということがちゃんと担保されるんですか、独法になって業績評価で審査のスピードばかり求められるということにならないんですか、そういうふうにならないという保証があるんですかということをお聞きしたいんです。
○国務大臣(坂口力君) 今まで独法でない形でやっておりまして、それがスムーズにいっていたかといえば、いかなかったことも正直言ってあるわけでございます。したがいまして、いわゆる設立基盤によって私はその内容が変わってくるとは思っておりません。 要は、そこをどれほど節度を持ち、真剣にそこをやっていくかということでありまして、それは私は体制にもよるというふうに、体制と申しますのはその検査体制等にもよると私は思っております。余りにも少ない人間でそして早くやれと言ったってそれはでき得ない。ある程度の職員はそこに確保をして、そして進めていかないとそこにできないということも今まであったわけでありまして、そうした点では改善をされるものというふうに思っております。 したがいまして、そうした中で適正にこれが進められるように、厚生労働省といたしましても今まで以上にそこは監督をしていかなければいけない。先日も申しましたとおり、この独立行政法人というものを作って、今までよりも若干手は放しますけれども、決して目を離すわけではありませんということを申し上げたのはそういうことでございます。
○小池晃君 国民の命にかかわる問題に手を放していいのかということなんですよ。やはり、アメリカの例を見ると私は非常に危惧を覚えるんです。こういう手数料だけに頼っていく、評価基準を持ち込まれるということになった場合に、公平性、公正性が本当に保たれるんだろうかという疑問があるわけです。 さらに、昨日論議した審査、研究振興と副作用被害救済を一つの組織で行うということの問題点、やはり私、昨日の議論でもこの疑問はぬぐえていない。これは旧厚生省の組織方針にも逆行するということを昨日議論いたしました。指摘をいたしました。 私、それだけではないと。これはBSE事件のときの政府の対応とも逆行するんだということについて今日は議論したい。 BSEの教訓を踏まえて、このとき何をやったか。振興と規制をこれ切り離すということをやったわけです。 これは今年六月十一日の関係閣僚会議の決定、「今後の食品安全行政のあり方について」ではこう言っているんですね。「消費者保護や食品の安全性の確保の観点から、リスク管理部門の産業振興部門からの分離・強化を行う」とはっきり言っているんですね。産業振興とリスク管理は分離すると。そして、農水省内にあった部門を独立した食品安全委員会として内閣府に作った、そしてリスク評価を行うことがこれはきっちり明記されている。坂口大臣はこの関係閣僚会議のメンバーだったわけですね。 わざわざ今これから新法人作るというのであれば、少なくともこの六月、つい先日のこの方針に照らしても、私は、産業振興部門とリスク管理・評価部門、これは別組織とすると、これ私当然の対応だと思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) これは、衆議院におきましても私答弁をしたことでございますが、BSEの問題のときには、振興とそして規制の問題が余りにも分離をされ過ぎていた、だから、これは厚生労働省とそして農林水産省とにばらばらにやっているからこういうことになった、もう少し距離を近づけなければならないという議論があったわけであります。そういう議論も踏まえて、そして内閣府にその両方を管理監督をする部門を作っていくということになったわけであります。そうしたことを踏まえて事が起こっているということを私は申し上げているわけでございます。 規制とそれから振興の問題につきましては、我々の方のこの薬の問題につきましても、これは重大な関心を持って見守っていかなければならないことであり、そういう意味で、厚生労働省の中に、一方におきましては医薬局、そして一方の方におきましては医政局というふうに、それぞれ分かれた分野におきましてそれを管理監督することになっている、そういうことは今までと何ら変わらないということを先日も申し上げたところでございます。
○小池晃君 いや、それはちょっと違いますよ。だって、この関係閣僚会議の文書ありますよ。もう一度読みますね。「消費者保護や食品の安全性の確保の観点から、リスク管理部門の産業振興部門からの分離・強化を行う等所要のリスク管理体制の見直しを図る。」と言っているんです。要するに、農水省内、産業振興を主にする農水省内に安全管理を置いておいたらまずいから、これを分離して内閣府に食品安全委員会を置くということ。分離したわけですよ、これは、はっきり。 そして、大臣は今、所定どおり、省内の組織は変わらないから心配ないんだと。私、昨日からこういう議論なんですよ。システムが変わる、でも今までどおりやる、心配ない、安全だ、責任を持つと。しかし、厚生労働省というのはこれまで、六〇年代のサリドマイド以来、四十年間ですよ、薬害事件が起こるたびに責任を問われ、反省し、再発防止を誓って、そしてまた過ちを犯してきたわけじゃないですか。私は、きちっとシステムを作らなければ薬害の再発を防ぐことはできないということが、私は歴史が証明しているんだと思うんです。 薬害を起こさないためには、大臣の決意だけでは駄目なんですよ。責任を持つという口約束だけでは駄目なんです。きちっとヒューマンエラーも含んで入らないように、システムとしてリスク管理をどうやっていくかということをきちっと作っていくということが何よりも決定的なんです。 私は、今回のシステムというのは、産業振興と安全対策を一体化する、国の関与を後退させる、財政的にも企業に依存していく。私はどう考えてもシステムとして最悪の組合せだとしか思えない。大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 一昨日も申しましたとおり、今までの医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構、ここにおきまして、じゃ今までは分離されていたかといえば、この中に救済をつかさどりますところの業務部があり、あるいはまた研究振興を行いますところの研究振興部があり、また規制を担当いたしますところの調査指導部というものがある、こういうふうに今までもあって、そしてそれを管理監督をするところを明確にしなければならないというので、そして明確にしてきたわけです。 これは、HIV訴訟以降、そうした反省も踏まえて、そしてそれを管理監督をします厚生省の中でそれを医政局と医薬局とに分けてきたわけでありまして、今までそれを別々にやっておったのを今度一緒にしたというんじゃないわけで、今までもそうした形で現場は行われていましたけれども、そこを行政的に指導するところ、そして監督するところを明確に分けるということが大事だというので分けてきたわけでありまして、そういう意味でこれからもここはしっかりやっていきますと。 それは、過去のいろいろの問題を踏まえてそうやっているわけでありまして、そこは私は委員が御主張になりますこと若干違うと思います。
○小池晃君 今までもそうだったとおっしゃいますけれども、最初からそうだったんじゃないんです。昨日それは議論しました。最初は完全に副作用被害救済だけの組織だったんです。そこにどんどんどんどん皆さんがいろんなことをくっ付けて、どんどんどんどん肥大させていって、そして結局、今回決定的に審査部門、巨大な審査部門が加わるということになるわけですよ。私は、今までの薬害の教訓踏まえた、システムの上でも過ちが起こらないように努力していく、そういう方向で進んできたことに対して、私は正に決定的なこれは逆行だというふうに昨日も言いました。 しかも、システムの後退はこれだけじゃありません。今回、医薬品機構の中にある評議員会を廃止するというふうに私聞いております。これは、この評議員会というのは、製薬企業の代表団体もおりますが、学識経験者の参加も法律で義務付けられていると。現在の評議員二十名ですけれども、これ、薬業、業界団体の代表は八名、これに対して学識経験者は十二名であります。だから、どっちかというと学識経験者の方が多いんですね。これをなくしてしまうんだと。 その一方で、新しい医薬品機構法の第十九条では、これは昨日も議論したように、これがそれに代わるものだと説明されました、昨日。これは業界団体だけの意見を聴く仕組みなんですよ、この条項は。今までは少なくとも中に評議員会というのを設けて学識経験者の意見も聴くと曲がりなりにもあったものをなくしてしまって、新法人では業界の意見聴くだけだと。しかも、その法律の説明は前もって業界にしていたという昨日の議論もあります、おとといの議論も。私は、これはどう考えてもおかしいじゃないかと思うんですが、この点いかがですか。なぜこんなことをするんですか。
○国務大臣(坂口力君) 新しく法人ができました場合には、ここの法人の運営に当たりましては、学識経験者等の幅広い意見を伺うことによりまして、また国民の意見も伺って新法人の業務を生かしていきたいというふうに思っております。 したがいまして、この法人ができましたならば、新しいまたそうした皆さんの御意見を聴く場を作り上げていく。決して業界の意見だけを聴いた、業界のお先棒を担ぐための決して制度ではありません。
○小池晃君 だったらなぜ法律の中にそれを入れないんですか。今の医薬品機構法には評議員会がちゃんと法定されているんですよ。その中に学識経験者を加えるということがちゃんとあるんですよ。しかし、今回の法案には全くそれがないんですよ。大臣は口でおっしゃるけれども、そう言うんだったら何でその法律の中に入っていないんですか。欠陥じゃないですか。 私、この法案は非常にこういう問題点あると思うんです。業界の言うことを聴くだけじゃないんだからそんな心配しないでくれというふうにおっしゃるけれども、法律の条文だけをたどっていけば、正にそういう方向に持っていこうとしか取れない。全く担保がないわけです。重大な欠陥だということを申し上げたいというふうに思います。 しかも、評議員会がなくなって、代わりになるものを作るとおっしゃいます。それは絶対必要だと思いますが、全く法律にないのは欠陥だと思いますが、法律で決められている内部の機関は理事長と理事など役員だけです。しかし、役員というのは一体どういう人か。今の役員、現在の理事長は宮島彰氏です。ついこの間まで厚労省の医薬局長をやられていた。理事四名と監事一名はすべて厚労省からの天下りなんです。 医薬品機構の初代理事長を私調べてみましたら、一番最初に副作用被害救済基金として発足したときの初代の理事長はどなたか。小沢文雄さんとおっしゃる仙台高裁の長官です。司法関係者を呼んだわけですよ。それが二代目から全部天下りなんです、厚生省の。私は、こういう構成で果たして公正公平な薬事行政できるのか、極めて疑問だと。 大臣は、二十六日の記者会見で医薬品機構の役員は公平に判断できる人をとおっしゃったそうでありますけれども、公平に判断できる人というのは一体どういうことなんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先日、記者会見でたしかそういう御質問があって答えたんだというふうに思いますけれども、それはもう正真正銘公平でなければならない人でありまして、それはこの仕事柄、その運営において、そしてまた今後の方針をどう立てていくかということについて誤りなきを期していかなければならないわけでございます。そうした意味で、私は、ただ単に役所の方針でありますとかあるいはまた国の方針だけではなくて、多くの皆さん方の、国民の皆さん方のことを十分に念頭に置いて、そして聞き入れてやっていけるような人でなければならないというふうに思っております。 したがいまして、そうした意味で、過去のケースもいろいろありますけれども、今後の独立行政法人におきましては、すべてを役所出身者の人にするということではなくて、多くのそれは見識のある方におやりをいただきたいというふうに思っている次第でございます。
○小池晃君 公平に判断できる力を持っている方というのは私は当然だと思うんです。公平に判断できる役員構成、これが本当に重要だと思うんです。あの雪印だって、これ信頼回復のために最も厳しく雪印を批判した消費者団体の方を役員に迎えたんですね。私は、国民の薬事行政に対する信頼回復を本当に真剣に考えるんだったらば、薬害の被害者、これをその役員に加えるということは、最低限そのくらいのことをやるべきじゃないかと思いますが、大臣、この点いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) これはどういう形の人を加えるかということを今具体的に私はここで述べるわけにはまいりません。 トータルとして申し上げれば、公平に判断できる人をそこに置くということでございまして、それはいろいろの形の人がございましょう。いろいろの立場の方がおみえになりましょう。その都度それは判断をしていく以外にありません。どういう立場の人だからそれを入れなければならないということになってまいりますと、これまたぎくしゃくいたしまして不公平になってくることもございます。したがいまして、私は多くの国民の期待にこたえ得る人をどうそこに選んでいくかということが大事だというふうに思っております。 したがいまして、役員等につきましてはその独立行政法人の長が選ぶことではございますけれども、しかし、その役員等の判断につきましては、こうあるべきだというやはり考え方というものは私も明確にしておかなければならないと思っているところでございます。
○小池晃君 医薬品機構の問題を議論してまいりましたけれども、私、先ほど朝日委員からも指摘あったように、これは本当にほかの八法案とは異なる性格を持っている。しかも、様々な問題点がある。そして、薬害の被害者からは本当に反対の声が上がってきている。幸い月曜日には参考人、切り離して、この問題に絞って行われるということであります。 私は与党の皆さんにも是非呼び掛けたいと思うんですが、私は、本法案はこれはやはり特別な扱いという形でしていくことが本当に良識の府たる参議院にふさわしいやり方だというふうに思いますし、この点でこそやはり参議院の独自性を発揮していくことが求められているんだ、そういう扱いを是非進めていくべきだということを御意見として申し上げておきたいというふうに思います。 その上で、独立行政法人労働者健康福祉機構法案についてお聞きしたいと思います。 これ厚労省が、本法案についてですが、二〇〇〇年十二月の再編整備等計画の方向性と基本的に乖離はないとされています。これは労災病院の果たしている役割について基本的に維持存続していく、そして最近問題になってきている疾患については更に強化をしていくんだと、そういう方向と理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) 労災病院におきまして、その基本的な役割として取り組んでおりますいわゆる労災疾病でございますけれども、これは御案内のように、じん肺でありますとか振動障害、また産業中毒といったような、言わば従来型、つまり旧来型の疾病に加えまして、最近では、職業性ストレスによります精神障害でございますとか、また過重労働による脳・心臓疾患でございますとか、また働く女性の婦人科疾患、そういったものにつきましてはその範囲を拡大してきているというのが実情でございます。 したがいまして、労災病院につきましては、今申し上げましたような労災疾病に関します研究機能を有します中核病院、こういったものを中心に再編いたしまして、全国的なネットワークを構築できるようにしていきたいということでございます。
○小池晃君 労災の概況なんですが、今、厳しい労働環境で労働災害の実態はどうか簡単にお聞きしたいんですけれども、年間の死傷者数はどのくらいなのか、その中で亡くなった例はどのくらいに上るのか、数字をお示し願いたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) 平成十三年におきます数字でございますけれども、労働災害によります死傷者数は約五十五万人弱、正確に言いますと五十四万九千九百六十三人でございます。そのうち、死亡者数は千七百九十人という状況でございます。
○小池晃君 一度に三人以上が被災するいわゆる重大災害というのはどのくらい発生しているんでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) 同じく平成十三年における数字でございますけれども、今御質問ございました、一どきに三人以上被災するいわゆる重大災害でございますが、これは二百二十五件でございます。
○小池晃君 今でもこれだけの労災が発生しているのが現状であります。じん肺や有機溶剤中毒などの職業性疾患は今なお八千人以上の患者さんが罹患している。化学物質に係る法定特殊健康診断における有所見者数は年間三万人だと。これに加えて、テクノストレスによる心身症とか、あるいはリストラのあらしによるうつ、神経症、こういったものが増加している。過労死も過労自殺も増えております。これらに対応しているのが、例えば東京労災病院にある産業中毒センターであるとか関東労災病院の勤労者メンタルヘルスセンターとか、これは労災病院の重要な役割だと思うんです。 しかも、労災病院の重要性を測るもう一つの、私、物差しとして、やはり地域医療に貢献しているということも見逃せない側面があるんじゃないか。今ある労災病院というのは、多くは昭和三十年代に作られている。ベッド数は平均で約四百床、外来患者数もかなり多いです。やはり、当該労災病院が地域に密着して地域医療を行っているかどうか、こういったことも十分に考慮をして、労災にとってどうかという物差しだけではなくて、やはり地域と調整を図りながら今後の在り方を検討していくことが私は必要ではないかというふうに考えるんですが、厚生労働省としての認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) 御指摘のように、昨年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画でございますけれども、そこにおきまして、労災病院につきましては、先ほど申し上げましたような、労災疾病につきまして研究機能を有します中核病院を中心にしまして再編をするということとされております。したがいまして、この再編の対象外となる労災病院につきましては廃止ということになるわけでございますが、地域医療機関としての必要なものにつきましては、民営化でございますとか、また民間、地方に移管するということとされたところでございます。 それで、具体的な再編でございますけれども、これに当たりましては、今申し上げました勤労者医療に関します全国的なネットワークを構築するといった上で、それぞれの労災病院が労災病院としての機能をきちんと発揮することができるかどうかといったことを、まずそういう観点から検討を行っていくということになります。
○小池晃君 これ、私は地域のやはり状況もしっかり見ていただきたいと思うんです。 例えば、北海道の美唄の労災病院では、一日の外来患者数は千四百人だと、入院患者数は市内全体の三分の二を超えている。全国労災病院労働組合の美唄支部が、統合縮小、診療科の廃止に反対する署名を集めたらば、人口の八割を超える署名が集まったそうであります。 やはりこういった病院を、労災病院としての役割が終わったという理由で単純に移譲、廃止していくということはこれは許されないというふうに思いますので、やはりきちっと地域住民の声、現場の声に耳を傾けていくという姿勢を求めていきたいというふうに思います。 その上で次に、社会保険診療報酬支払基金の問題についてお伺いをしたいんですが、まずお聞きしたいのは、規制改革推進三か年計画で、保険者によるレセプトの審査、支払を認めて通達や省令の廃止を求めていますけれども、厚労省としてはこれは一体どのように対応するおつもりなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 診療報酬の審査、支払につきましては、規制改革推進三か年計画の改定の今年の三月の二十九日の閣議決定におきまして、保険者による直接審査につきまして十三年度中に措置することとされておりまして、私どもとしては、この閣議決定に基づき、できるだけ速やかに実施する必要があるというふうに考えておりますけれども、同閣議決定におきまして、この実施に当たりましては、「公的保険にふさわしい公正な審査体制と、患者情報保護のための守秘義務を担保した上で、」ということが求められております。この具体的な措置ということも含めまして、現在検討を進めているところでございます。
○小池晃君 具体的に見ていきますと、例えばJRの鉄道共済、ここですらそれまで自分たちでやっていた審査、支払を八九年に基金に委託せざるを得なくなったわけですね。ましてや、小規模の健保組合にはより困難が予想されるわけであります。 一体、健保組合の中で審査、支払が実際にできる組合というのは本当にあるんだろうか、名のりを上げているところは実際にあるんだろうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、この直接審査のやり方その他につきまして、現在、閣議決定で付されました条件を具体的にどういうふうに措置が考えられるかというのを検討しているところでございまして、私ども、健康保険組合からまだそういう直接の申請というものは聞いておりません。
○小池晃君 また、具体的に見ていくと、例えば一次審査を健保組合がやって、二次審査を基金がやる、あるいは支払業務だけを基金にゆだねる、こういった形が理論的には考えられるのかなと思うんですが、これは様々な問題があるんじゃないかというふうに思うんですが、どのような問題点があるというふうに厚生労働省としてはお考えか、お聞かせ願いたいと思います。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、現在、閣議決定で付されました条件の具体的措置を検討しているわけでございますが、その中でいきますと、先生もおっしゃられました一次審査と二次審査を分けるとか、審査と支払を分けるというような、理論的には考えられますけれども、医療機関側の事務手続、また支払基金の効率的な事務処理ということを考えますと、なかなかその点についても難しい問題があるというふうに思っておりますが、今申し上げていますように、この具体的な措置というものをできるだけ早く詰めまして、検討を急ぎたいというふうに思っております。
○小池晃君 実務面を考えると難しいとおっしゃった、その中身をちょっと、どういうふうに難しいのかを御説明願いたいんですが。
○政府参考人(真野章君) 先生御指摘の一次審査と二次審査を仮に分けるということになりますと、どの程度一次審査を保険者がやっていただけるかというのがございます。私どもは、先ほど申し上げましたように、公的保険にふさわしい公正な審査体制を整備をしていただくということを前提に考えているわけでございますが、そこでどこまでの審査をやっていただけるのかと。 仮に、仮にでございますが、一次審査を余り、そういう体制はしいたけれども、きちっとなさらずに、二次審査だけを支払基金にお願いをされても、支払基金としてはなかなか難しい問題がある。例えば、二次審査を持ってこられるということは、医療機関側との話合いが付かないというケースでございましょうから、そういう医療機関側との話合いが付かないものを数多く支払基金が受けるということは、これはまた基金側としてはなかなか難しい問題があるというふうに思います。またそれから、審査と支払ということは、これはやはり私どもとしては表裏一体、一括して一体として行う方が医療機関側、また支払基金の両方にとりまして効率的であるというふうに思っております。
○小池晃君 さらに、レセプトのプライバシー保護の問題をお伺いしたいと思うんです。 これは先日、当委員会でも議論ありましたけれども、今年の一月に中古パソコンの購入者が市販のソフトでハードディスクのデータを復元したらば、ハードディスク内に約千人分のレセプト情報が残されていたという事件がありました。 健保組合が外部業者に審査内容のチェックを委託するケースも多いと聞いておりますので、業者が使ったパソコンにデータが残ったままだった可能性もあると新聞報道で出ております。 この件について、流通経路等の調査は行われたんでしょうか。これは、データはどこのデータだったのか、判明したのであれば教えていただきたい。
○政府参考人(真野章君) 御指摘の件は、先日、宮崎委員からも御指摘がございました。 今年の一月に新聞報道がなされまして事実関係の調査を行ったわけでございますが、健康保険組合からレセプトの画像処理を委託された専門業者が用いたリースのパソコンが売却され、そのパソコンを中古販売店にて購入した学生が復元ソフトを用いて消去されたデータを復元したところ、レセプト情報が画像データで残されているというのが分かったということでございます。 これにつきましてはもう消去をしておりますし、それから健康保険組合につきましても、レセプトの管理の事務に当たってその被保険者等の秘密が遺漏しないよう万全を期すように指導をしているところでございます。 また、健康保険組合が用いた、健康保険組合から直接出たということではございませんので、その対象については御容赦をいただきたいというふうに思います。
○小池晃君 現在、健保組合の守秘義務は、これは事業運営基準で指導していると思います。これは情報を漏らしても何の罰則もないわけです。健保連の下村副会長も、健保組合としての守秘義務を明確にしなければならないというふうに言っております。 健保組合に対しては、これは守秘義務、厚生労働省としてはどのようにこれは規定していこう、担保していこうとお考えなんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) レセプトに関します患者情報、これは非常に最も重要な情報だというふうに考えておりまして、これまでも各健康保険組合に対しまして指導をしてきたわけでございますが、今後ともその指導は徹底をしていきたいというふうに思っております。 ただ、守秘義務につきましての法律の規定ということに関しましては、他の立法例との均衡その他も勘案しながら私どもとしても検討をしていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 さらに、経済審査、いわゆる経済審査と言われている問題についてお伺いをしたいと思うんですが、総務省が本年一月に支払基金に勧告を出して、レセプト一件当たりの費用五十七円に対して削減額が五十三円で費用に見合うものとなっていない、審査の在り方を見直す必要があるとしております。 しかし、こんな単純な話では私はないんじゃないかと。レセプトの審査というのは、保険者は医療費を可能な限り圧縮しようとする、働き掛けていく。保険医、保険医療機関の方は最適な医療の実践を求めて診療の規制に反対をしていくわけであります。その両者の接点を図っていくのが私は審査だと思う。だからこそ三者構成になっているんだと思うんです。 競争原理とか経済効率というのをここにどんどん持ち込んでくれば、無理やり持ち込んでくれば、私は、経済的側面からだけの審査になっていって国民が十分な医療を受けられないということになりはしないかということを大変心配するわけですが、この点についての厚労省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(真野章君) 支払基金の設立目的は、言うまでもなく診療報酬の適正な審査、支払でございまして、診療報酬の審査に当たりましては、当然、適切な診療報酬の確保という観点から適正公正に行われるべきものであるというふうに思っております。
○小池晃君 経済原理、経済効率ということをこの分野にどんどん持ち込んでいくということに対しては私は否定的なんですが、その点についての見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(真野章君) もちろん、適正な審査ということに関しましては十分行うべきでありますし、それは、支払基金は保険者からその負託を受けておるわけでございますので適切な内容をチェックをするというのは当然でございますが、それを、言わば診療報酬額の削減の多寡を見るというような観点からではなくて、あくまでもやはり適切な保険診療が行われているかどうかという観点から審査が行われるべきものだというふうに思っております。
○小池晃君 ここでちょっとお聞きしておきたいんですが、今健保組合の約七割がレセプトの点検を外部のいわゆる、言葉は余り良くないんですけれども、削り屋というんですか、に委託しているというふうに言われております。そして、請求額の削減に貢献した点検者に奨励金を出すとか、減額した額の五〇%を成功報酬として支払を受けるとか、そういう減点促進策が図られているという報道がございます。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 一方、支払基金当局は何を言っているかというと、これは民間法人化を踏まえて、審査の競争相手として保険者とかあるいは点検業者の参入を警戒して、もう競争時代だと職員にハッパを掛けているということも聞いております。 私は、こうした削り屋、こういったものが競争をしていくと、削り屋との競争というような実態というのは際限のない、先ほど局長おっしゃったような、診療報酬をいかに削るかというだけに着目をしたような査定減点競争を招くことになりかねないのではないかというふうに考えるんですが、その点、いかがでしょう。
○政府参考人(真野章君) 支払基金の設立目的は、何回も申し上げておりますように、診療報酬の適正な審査、支払ということにあるわけでございまして、いろいろ、一方では支払基金の審査につきまして医療関係者また保険者側から御意見があることも事実であります。そういう意味で、保険者、医療機関の負託にこたえて、先ほど来申し上げております適切な保険診療の確保という観点から支払基金の役割を果たすように、職員に一層奮励をするということのためにそういうことを言われているのではないかというふうに考えております。 そういう意味で、今後とも、支払基金が適正な公平な審査をするという役割、そして、その両方から、医療機関、保険者両方からの負託にこたえられるような役割を果たす、そして常に効率的、適切な事務執行を行うということに努力をすると、私どもとしてはそういう指導を重ねていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 ところで、規制改革推進三か年計画などでは盛んに保険者機能の強化ということが言われています。 ところが、民間の保険会社に強力な保険者機能を担保したいわゆるアメリカのマネージドケア、これは失敗したというのがアメリカの言わば共通認識になりつつあるのではないかと。一時減少していた医療費も、九六年には底を打って以降、増加をしているわけであります。 問題点としては、社会的弱者を排除するんではないか、あるいは負の逆進性があるんじゃないかとか、採算重視の経営を加速するんではないかとか、患者の医療へのアクセスが制限されるんではないかというようなことが指摘をされております。 識者の間でも、マネージドケアは失敗したという声は広がってきているのではないかと思うんですが、この際お聞きしておきたいんですけれども、厚生労働省としては、アメリカのマネージドケア、この実践をどのように今評価されているのか、お聞かせ願いたいというふうに思います。
○政府参考人(真野章君) マネージドケアにつきましてなかなか厳密な定義があるわけではないと思いますけれども、一般的には、保険者が受診できる医療機関をコントロールしたり、受ける医療内容につきまして積極的に関与するなどによって、医療の質を維持しつつその効率化を図ろうとする仕組みというふうに今説明されておりまして、アメリカにおいて普及してきているというふうに承知をいたしております。 ただ、マネージドケアにつきましては、要するにアメリカという皆保険制度を取っていない国におきまして、しかも高騰している医療費の抑制、こういうものに一方ではある程度寄与したという評価がある一方で、先生御指摘のありましたように、患者が必要な医療が受けられない、また、医療提供側の裁量が制限されたというような批判があるというふうに聞いております。 保険者が被保険者のために医療サービスの質の向上や効率化を図るというのは、これはまた重要な課題でありますけれども、一方で我が国では皆保険制度を維持し、そして患者さんのフリーアクセスを保障しているという状況からいたしますと、こういう我が国の医療保険制度の特徴は今後とも私どもはその基本になるべきものと。 そうしますと、皆保険制度でない状況を前提下に、しかもフリーアクセスをある程度犠牲にしますといいますか、フリーアクセスを制限していることが前提となった仕掛けというのは、私どもの今の皆保険、フリーアクセスという日本の医療保険制度の基本ということからいたしますとなかなか難しい面もあると。しかし、一方ではまた、先ほど来申しましたように、保険者が保険者として被保険者のためにいろんな活動をする、そういう役割は当然でありますが、それをそのまま私どもの日本の場合に適用するというのはなかなか難しい面もあるというふうに思います。
○小池晃君 以上、いろいろ議論してまいりましたけれども、支払基金の特徴ということで幾つか挙げますと、四者構成の理事会において業務運営が行われていることとか、あるいはその審査が三者構成の審査委員会で行われていること、診療担当者に対する出頭及び説明要求等の権限が付与されていること、役員及び審査委員等には守秘義務が課せられていること、こういう特有の組織形態と特別な権限が付与されていると思うんですね。公正中立な審査を行って、全国の保険医療機関と保険者との間の紛争を防止する機能も担っていると思うんです。 私は、通達と省令の廃止ということも言われておりますが、これで保険者自らによる審査、支払、あるいは民間事業者に委託した場合、これは公的保険にふさわしい公正な審査体制等、その守秘義務を担保する、紛争処理ルールを明確にする、これが果たしてできるんだろうかということを大変疑問に思うんですが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 先ほど来申し上げておりますように、今、先生がおっしゃられた三点が閣議決定の際に求められている事項でございますので、その三点を具体的にどういうふうにできるのかということも含めて、現在検討を進めているわけでございます。
○小池晃君 そもそも膨大なレセプトであります。この審査、支払を適正、効果的に、効率的に行っていくには、やはり基金が一元的に行うということが私は合理的だというふうに思います。それなのに、なぜ保険者自らによる審査、支払とか民間事業者に委託しなければならないのか、私には全くこれは分からない。 社会保険診療報酬支払基金は、これは全国同水準の審査、これを保険者と医療機関の事務を簡素化する、こういったいろんな役割、大きな役割を果たしていると思うんです。公的医療保険制度を円滑に進めていく上では欠かせないと思うんですね。こういう中で、今回この基金を民間法人化すると。私は、こういうことは公的医療保険の変質につながっていくんではないかということを大変危惧するわけですけれども、その点について御見解を伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(真野章君) 御指摘のとおり、診療報酬の審査、支払につきましては、二十万を超えます医療機関と五千を超えます保険者の間におきます診療報酬の審査、支払を適正かつ効率的にやるということのために支払基金が設けられているわけでございまして、支払基金が民間法人になった後も、そういう審査、支払を適正かつ効率的にやっていくという上におきまして支払基金が中心的な役割を果たしていくということは、基本的な考え方には変わりはないというふうに私ども思っております。
○小池晃君 あと、若干細かい問題なんですが、確認をしておきたい点がございますので、質問を続けたいと思います。 委託金の問題であります。委託金を今回政令化するわけですね。現在、委託金は一・五か月というふうに法定化されていますが、これを政令化するこの理由は一体何なんでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 現在、過去三か月において最高額の費用を要した月のおおむね一月半分ということで法定化をされておりますが、今後、委託側の保険者からのいろんな御意見もございます。それからまた、過去、この委託金を使ってまいりました実績もございますので、委託金そのものは診療報酬の迅速適正な支払を確保するために必要と私ども考えておりますので、法律上の規定は、御指摘のように政令で定める月数分というふうに置いております。あとは、民間法人化をいたしますので、支払基金の方で言わば必要な委託金の水準を柔軟に見直すというようなことができるように政令に委任をしたということでございます。
○小池晃君 これは健保組合連合会、健保連が委託金の廃止を要望されております。ところが、健保組合で納期内納入、診療月の翌々月の二十日ですか、ここまでに納入している組合は八五・六%だと聞いておりまして、やはり委託金制度は、先ほど廃止しないとおっしゃいましたけれども、これがなければ診療担当者に診療報酬を安定して、安心して支払うことは私はできないというふうに思うんですが、この点について再度確認をさせていただきたいんですが、この委託金の問題については今後も維持していくということでよろしいんですね。
○政府参考人(真野章君) 今申し上げましたように、委託金は診療報酬の迅速適正な支払を確保するために必要だというふうに私ども考えておりますので、具体的な水準は支払基金が必要に応じて決めれるようにいたしますが、委託金そのものの制度は残していくということでございます。
○小池晃君 最後にじゃ御質問させていただきたいんですが、支払基金の職員の労働条件の問題であります。 これは、今回の附則四条で、役員の承継の規定はあるんですね。ところが、職員等については全く法律に規定がされておりませんで、労働組合からも不安の声が上げられています。この点で、職員の身分、あるいはその就業規則、労働協約、こういったものも承継されるかどうかということについて御答弁を願いたいというふうに思います。
○政府参考人(真野章君) 支払基金の今回の改正は、他の特殊法人を独立行政法人化するのと異なりまして、法人格に変更はございません。そういう意味では、登記上も変更しないということでありますので、法人格が変わるという意味で法人格の継承ということはないということでございますので、支払基金は支払基金として、就業規則、労働協約その他労使間で真摯に協議して決めたものというものは、民間法人化に伴いましても当然そのままといいますか、変更等は生じないというふうに思っております。 ただ、民間法人化後になったのは、その後労使においてきちんと決められるべきことは言うまでもないというふうに思っております。
○小池晃君 特殊法人の改革に当たっては、これは雇用に配慮するということは当然重要なことだというふうに思います。 支払基金の当局は、全基労などの労働組合に対して、労働条件の問題についてはこれは所管官庁が決めることという対応に終始しているというのが実態だそうであります。私は、今後も労働条件等あるいは定員等についてもきちっとその業務なりに必要な人員を確保するとともに、組合と十分に話し合っていくということが必要だというふうに思っております。そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
○西川きよし君 よろしくお願いいたします。 本日、私の方からは雇用・能力開発機構法案についてお伺いをしてまいりたいと思います。 まず、この法改正の趣旨の方から御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(坂本由紀子君) 本法案につきましては、昨年十二月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に基づきまして、雇用・能力開発機構の業務等を見直しまして、また法人格も独立法人としての雇用・能力開発機構を設立しようとする趣旨のものでございます。 業務の具体的な内容といたしましては、労働者の有する能力の有効な発揮と職業生活の充実を図るためということで、職業能力開発に関する業務、雇用管理の改善等に関する業務、勤労者財産形成促進の業務等を定めております。 また、整理合理化計画におきましては、勤労者福祉施設につきましては、廃止期限を明確にし、特に自己収入で運営費さえも賄えない施設についてはできるだけ早期に廃止する、移転就職者用宿舎は、現に入居者がいることを踏まえ、早期廃止のための方策を検討し、できるだけ早期に廃止するという規定がございましたので、これを受けまして、本法案におきましては、これらの施設、宿舎の譲渡、廃止の業務、そしてそれまでの間の管理運営の業務を暫定的に実施するものとして規定をいたしております。
○西川きよし君 そこで、具体的にお伺いをしてまいりたいと思います。 今回の新しいこの法人としては暫定業務として位置付けられているわけですけれども、今もお話に出ました移転就職者用宿舎の譲渡業務についてでございますけれども、十三年の十二月十九日ですか、今御答弁がございました閣議決定、この宿舎については、廃止を前提としつつ、当分の間、独立行政法人が継承して譲渡を行うとする、このようにされているわけですけれども、この廃止を決定されることになった理由なり背景について御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(戸苅利和君) 移転就職者用宿舎につきましては、地方公共団体の公営住宅等の整備が進んできているということなどを踏まえまして、平成九年六月の「財政構造改革の推進について」の閣議決定におきまして、移転就職者用宿舎の新設は行わないということとされたところであります。 このような状況を踏まえまして、平成十一年の十月に雇用促進事業団が廃止されまして雇用・能力開発機構が設立されたわけでありますが、その際に、既存宿舎の譲渡を行うこと、それから譲渡するまでの間宿舎を運営すること、これが機構の暫定業務として位置付けられたということでございます。 去年の十二月の閣議決定であります特殊法人等整理合理化計画は、機構の業務の整理合理化をできる限り急ぐために、暫定業務として実施しております宿舎業務につきまして、現に入居者がおられるということを踏まえた上での早期廃止のための方策等を検討し、できるだけ早期に宿舎の譲渡等を進め、機構の業務としては早期に廃止すべしということが決定されたということでございます。
○西川きよし君 そこで、お伺いをいたします。 このいわゆる雇用促進住宅でございますけれども、現在までの設置の戸数、それから入居世帯はどうなっているのでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(戸苅利和君) 今年の九月末現在でございますが、設置戸数は十四万三千二百二十四戸でございます。入居世帯数は約十二万世帯、入居者数は約三十五万人ということであります。
○西川きよし君 この住宅は名称からして移転就職者用宿舎と、こうなっておるわけですけれども、その入居対象となる要件でございますね、要件、それからそれぞれが入居世帯に占める割合について御答弁をお願いします。
○政府参考人(戸苅利和君) 移転就職者用宿舎の貸与の対象者の方でありますが、今、委員おっしゃったとおり、広域的な移動をされる方ということで公共職業安定所の広域的な職業紹介によりまして住居を移転して就職される方、そのほか、職業の安定を図るために宿舎の確保を図ることが必要であると公共職業安定所長が認める者、方、そういった方にも移転就職者の利用に支障がない限り貸与することができるというふうにいたしておるところでございます。 なお、入居世帯数に占めます移転就職者の方の世帯の比率でございますが、これも九月末現在で二一・五%ということになっております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 さらに、入居は原則として一年未満ということで聞いておりますが、入居の年数の実態といいますか、是非お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(戸苅利和君) これは平成十二年の十一月に行った調査でございますが、入居者の方の入居年数でありますけれども、二年以下の入居の方が全体の二八・五%の世帯でございます。三年以上六年以下の入居、これが二七・一%、七年以上十年以下の入居が一三・五%、十一年以上の入居が三〇・一%ということになっております。
○西川きよし君 私は、正直に申し上げまして、雇用促進住宅について質問するに当たりまして、早期の譲渡、そして早期の廃止、早期廃止するための対応策という観点で、どちらかといいますと早期廃止をという観点から、実は資料等々いろいろお願いを申し上げまして勉強させていただいたわけですけれども、資料を見ておりますと、大変批判の大きいところであります、例えば特殊法人サンプラザですか、サンプラザあるいはスパウザといったような施設とどうしてもセットで書かれているものですから、これまで批判がございました箱物と言われるそういう対象に思われるのではないかな、そういった印象も持っておりました、私自身。それからまた、名称のとおり、移転就職者が対象でありまして、なおかつ入居期限が一年ということでございます。こういった理解をしておったわけですけれども、今御説明のとおり、入居者の入居期限が非常に長い、一年ということですけれども長いこと、また本来の目的であります移転就職者の割合が極めてやっぱり低いといったこと、これを、入居者側に問題がありまして、つまり入居者側に問題があって、つまりその利用者以外の国民との公平公正の観点からして問題があるのではないかなと、そのような認識を持っておりましたが、しかし、これまでの歴史なり経緯を掘り起こして読んだり聞いたり見たりということで私自身が感じたのは、大変誤解をしていたのではないかなというふうにも正直申し上げて思いましたし、感じました。 そこで、改めてお伺いをしたいわけですけれども、この入居要件ですね、要件、それから入居期間、これまでの過程の中でどのように変わってきたのか、変遷してきたのかというのを是非お伺いしたいと思います。
○政府参考人(戸苅利和君) まず、入居要件でございます。 昭和三十六年に移転就職者用宿舎の事業を始めたわけでございますが、事業創設当初におきましては移転就職者の方のみを対象といたしておりました。昭和四十八年に、先ほど申し上げましたとおり、移転就職者以外の労働者の方であって、職業の安定を図るために宿舎の確保を図ることが必要であると公共職業安定所長が認める者に移転就職者の利用に支障がない限り貸与することができるということにいたしたところでございます。 それから、入居期間でございますが、入居期間につきましては、これも事業を始めました当初は貸与期間一年未満ということといたしまして、やむを得ない事由により転居できない場合には一年未満の期限に限り延長できるものということにいたしました。その後、昭和五十二年に、今申し上げました延長措置によりましても転居できなかった場合の措置として、一年間の退去猶予あるいは退去猶予の延長、これもできることとしたという経緯でございます。
○西川きよし君 この宿舎につきましては、昭和三十年代当時でございますね、たくさんいらっしゃいました炭鉱の離職者の皆さん方の就職促進のために取られた、こういう対応が始まったということですけれども、その後は昭和四十一年、昭和四十一年には住宅建設計画法を根拠とする住宅建設五か年計画の中で政府の施策住宅に位置付けられたわけですけれども、そしてそれを境に雇用政策と住宅政策と二重の役割を担っていくことになったわけですけれども、この設置戸数も飛躍的に増加をしていきました。 そういうわけでありますが、他方、景気の浮揚対策として、公共事業の一環といたしまして建設も促進されてきたわけですけれども、そういった経緯があったわけですが、ところが設置戸数が大幅に増加する中におきまして空き室が出る施設も出てまいりました。さらには、一年あるいは二年で退去することが現実的に困難なことになりまして、一年未満で退去を求める事態が実情にいわゆるそぐわなくなってまいりました。 つまりは、この移転就職者の割合が極めて低くなった、入居者数が長期化していることにつきましては、国の政策的な誘導の結果であったのではないかな、あくまでも入居者側の事情ではない、そういった理解を持つわけですけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか、御答弁を願いたいと思います。
○政府参考人(戸苅利和君) 先ほど申し上げましたとおり、移転就職者用宿舎の入居者の方に占めます移転就職者の方の割合が現在二一・五%にとどまっているということにつきましては、従来、宿舎の整備を、今、先生もおっしゃったとおり全国的に積極的に進めてきたという中で、昭和四十八年に、移転就職者以外の方であっても、宿舎の確保を図ることが職業安定を図るために必要だというふうな方にも貸与の拡大をしたということがその要因だろうと思います。 したがいまして、先生おっしゃるとおり、移転就職者の割合が低いということは国の政策の結果ということは事実ではないかというふうに思いまして、入居者側の事情ということではない、これは先生のおっしゃるとおりかなと、こう思います。 また、入居の年数が長期化していることにつきましては、移転就職者用の宿舎は住居を確保するまでの間の短期間の貸与が制度本来の趣旨ではございますけれども、入居者の方の多くが低所得の勤労者の方である、したがって他の住宅を確保することが必ずしも容易でないということ、そういった要因によるということではないかというふうに思っておるところであります。
○西川きよし君 私もよくこのごろ資料を拝見いたしまして、この実態の説明をいただきますと、これは、私の当初の認識は大きく誤解していたなと。先ほども申しましたが、現在はそういうふうに思うのですが、そういたしますと、これは、話は元に戻って恐縮でございますけれども、廃止そのものが逆にむしろ国側の一方的な都合ではないかなというふうにも思うわけですし、入居者に対しまして大変な不利益を与えることではないかなと思いますが、財政的に見ましても、この数字を見せていただきますと、平成十三年度で賃貸の収入が三百九十一億円、そして一方支出の方ですけれども、三百八十六億円、つまり、この数字を見ていただきますと、赤字を出していないということでございます。それから、出資金についても今年度はゼロということでございます。 財政的に見ましても一般会計等々に御迷惑を掛けるようなこともないように私自身も思うわけですが、この財政面については、そちらとしてはいかがお考えでございましょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 移転就職者用宿舎の収支でございますが、今、委員おっしゃったとおり黒字になっておりまして、独立採算で運用しているということでございます。 それから、今、出資金ゼロというお話がございましたとおり、宿舎の建設なり用地の取得に必要な費用もこれまでは国からの出資金により賄ってまいりましたが、宿舎の新設を取りやめたということで現在は出資金等は計上していないということであります。 今後の宿舎の運営でございますが、現在、有識者の方にお願いいたしまして雇用促進住宅の基本課題検討会というものを設けまして、今後どうするかということを検討いたしておるところでありますけれども、我々としては今後とも賃貸料収入の範囲内で独立採算で運営してまいりたいというふうに考えておるところであります。
○西川きよし君 今後、当然そこで生活をされている入居者に対しまして、不利益が被るようなことのなく慎重な対応が必要になってくるわけですけれども、現実の問題といたしまして、民間が受皿になるということも考えにくいのではないでしょうか。 必然的に自治体への譲渡をお考えと思いますけれども、その自治体側の反応を是非今日はお伺いしたいなというふうに思います。
○政府参考人(戸苅利和君) 平成十二年の十二月に移転就職者用の宿舎を設置いたしております地方自治体に対しまして、その受入れの意向調査を行ったところであります。調査対象といたしましたのが千五百二十一宿舎でございました。そのうち受入れ希望があるとされたものが九十一宿舎でございます。しかも、その九十一の宿舎のうち六十三の宿舎は平成二十年度以降の受入れ希望と、こういったところが自治体の反応の実情でございます。 受け入れる意思がないという理由といたしましては、譲受け後の維持管理が財政的に困難である、あるいは譲渡代金の支払が財政的に困難であると、こういったような意見が多数見られたということでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。よく分かりました。 やはり、自治体の財政状況が厳しいということはもちろんありますでしょうし、こういった社会経済情勢でもありますし、むしろ自治体側といたしましても、現状において財政上の支出があるわけでなく、そしてまた逆に固定資産税の収入があるわけですし、さらに住民の住宅が確保されているわけですから、これはなかなか自治体への譲渡と言われましても相当に困難なことだと思います。今また御答弁を聞いて、なお一層そういう気持ちを強くしましたけれども。 しかし、今回いろいろと勉強させていただく中で私自身が初めて知ったことですが、この雇用促進住宅の入居者に対しまして独自に家賃補助をしている自治体が幾つかございました。つまり、自治体、その中でも特に地方では住民の定住促進策といったようなことでその大きな資源となっているのだと思うわけですけれども、そういった意味では、自治体への譲渡を持ち掛ける場合でも、やはり時価ということではなく極力価格を低くするということで、安くするということで相当な手当てが必要になってくると思うわけですけれども、こういった点につきましては検討会を設けて検討されているというふうにお伺いをいたしておりますが、どういった検討をされておられるのか、これは是非副大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(鴨下一郎君) 先ほどからの御議論の中で、特に今、局長の方からも答弁申し上げましたけれども、先生が大変温情あふれるそのお考えで大変有り難く思っております。 今、そういう意味で、今回の移転就職者用宿舎につきましては、特殊法人等整理合理化計画において、「現に入居者がいることを踏まえた早期廃止のための方策を検討し、できるだけ早期に廃止する。」と、こういうようなこととされているわけでありますけれども、それを受けまして雇用促進住宅基本課題検討会を設置しまして、この中には不動産経営学の専門家や弁護士、不動産鑑定士など、民間の学識経験者を含めて検討をしているところであります。 その中身では、一つには個別の宿舎の廃止の予定年度の設定方法だとか、今後の貸与契約の在り方だとか、それから譲渡、廃止の進め方等様々なことを勘案しまして、特に先生が御心配になっているような入居者への配慮を前提に事業をどういうふうに廃止の方向で進めていくかと、こういうようなことを今検討をしているところでございます。
○西川きよし君 次に、大臣にお伺いをしたいと思います。 この住宅について、正しく昭和三十年代から今日まで移り変わる時代の背景に対応しながら、国の雇用・住宅政策として国が率先をして取り組んでまいりました。そして、国の政策の下で入居を選択しまして、多くの方々が今日まで生活をされてきたわけですから、先ほども申しましたが、一連の箱物と同列に対処することなく、今後の業務もスムーズにそういうふうにしていただかないとスムーズには進んでいかないのではないかなと、そういうふうに感じました。 そして今、副大臣の方からもいろいろ御答弁をいただきましたが、政府が決定をしたこの早期に廃止をするとしているこの点につきまして、大臣は具体的にどのような将来展望を持って、そしてまた対応していかれるのか、そしてまた入居者への配慮についてはどのようなお考えで対応していかれるのか。今、副大臣の御答弁の中にもありましたが、併せて最後にまとめて坂口大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、西川議員が様々な角度から御質問をいただきましたように、いわゆるけんらん豪華なホテルのような建物と、そしていわゆる雇用促進住宅という形で建って今日を迎えておりますこうした建物とを同列にやはり考えてはならないと私も思っております。現に三十五万人からの方がその中にお入りをいただいているわけでございますし、この人たちにとっては掛け替えのない住みかであることも事実でございます。したがいまして、何か今までお入りをいただいていたこの人たちを追い出すような形でこの施設を処理するということはこれは慎まなければならないことだというふうに思っている次第でございます。先般来の母子寡婦の法案等も、御審議をいただきましたけれども、母子家庭のお母さん方の場合にこうしたところが本当は最も値段的にも入っていただきやすいというようなこともあるだろうというふうに思っております。 したがいまして、地方自治体にお願いをいたしますときにも、なかなか現在の住宅の時価と申しますか、いわゆる適正に評価をされました時価でお買い求めをいただこうと思いましてもなかなか困難な状況だろうというふうに、これもまた率直にそう思います。もう少し財政事情のいいときでございますと別でございますが、現在のように地方自治体も非常に厳しい中でございますからなかなかそうもいかないという状況でございますから、国の決まりは決まりとしてやらなければなりませんけれども、しかしそこは慎重に、そして地方自治体にも十分配慮をして、そしてお入りをいただいております皆さん方に安心をしていただける方で、譲渡すべきは譲渡をするということにしなければならないというふうに思っております。 今日、委員が御指摘をいただきましたことを十分わきまえさせていただきまして、今後対応したいと思っております。
○西川きよし君 少しまだ時間が残っておりますけれどもこれで終わらせていただきますが、今御答弁をいただきまして、ありがとうございました。それだけいろんな角度から御質問をさせていただきましたこと、そして御答弁の中にも日々の生活のこと、お金のこと、社会情勢のこと、財政のこと、毎日の不安なこと、母子のお話も出ました。どうぞひとつ良い方向へよろしくお願いを申し上げまして、終わりにいたします。 ありがとうございました。
○森ゆうこ君 よろしくお願いいたします。 まず最初に、明朗会計ということをテーマにお聞きしたいと思いますが、朝も同僚委員からも御指摘がいろいろありました。また、資料も提出されましたが、今回、この法案に関しましていろいろ見てみますと、まず特殊法人全般に言えることですけれども、財務諸表が見にくい、お金がどこから来て、そしてどこに使われているのかということが本当に分かりにくいなというふうに感じました。 本来であれば、この四十六法人、特殊法人すべてに関して、一般財源から幾ら出ていて、そして特別会計から幾らあって、そして事業補助金で幾ら支出があるのか、何に幾ら使われているのかをまず政府が示して、そしてその次に、それを独立法人化すると三年後には一般財源から幾ら、また特別会計から幾らになる、したがって独立法人化して国費がこれだけ減額されますよと、そのような見通しをすべきなのではないかと思います。前回もそのようなことを言いましたけれども、つまり順番が逆だと思います。独立法人化してから中期計画を策定するということではなく、まず計画を策定してから独立行政法人化であると思っておりますが。 そこで、今回はそのことについてまず的を絞って伺いますが、まず労働者健康福祉機構と労働政策研究・研修機構について、まずそれぞれ、今現在どういう収入と支出があるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) 現段階でございますので、労働者健康福祉機構の現在の姿でございます労働福祉事業団の平成十四年度につきましてお答えさせていただきます。 労働福祉事業団の平成十四年度の収入でございますが、これは一般会計からはございませんで、すべて労働保険特別会計からでございまして、大きなものとしましては労災病院等の施設の整備に必要な出資金として百九十四億円、また未払い賃金の立替払事業の運営等に充てるための交付金として三百八十四億円の合計で労働保険特別会計から五百七十八億円でございます。また、病院でいわゆる診療報酬ということでの自前収入が三千六百九十九億円ということで、合計四千二百七十七億円という格好になっております。 また、支出の方でございますけれども、これは当該の十四年度の主な認可予算上でございますけれども、労災病院の運営関係で三千四十三億円、また未払賃金立替払事業に必要な経費として三百十六億円など、合計しまして三千六百八十九億円という状況でございます。
○政府参考人(鈴木直和君) 日本労働研究機構でございますが、平成十四年度予算におきましては、国からの補助金による収入、これは四十二億円でございます。内訳を会計別に申し上げますと、一般会計が三億七千万、それから労働保険特別会計の雇用勘定が三十八億三千万となっております。そのほか、自前収入が三億一千万ほどございます。 それから、支出につきましては、事業としましては調査研究事業で四億二千万、それから情報の収集・提供九億一千万、国際関係事業二億六千万となっております。そのほか、管理費、これは光熱費、賃料、コンピューター経費等ございますが、九億八千万、それから人件費等が十六億というふうになっております。
○森ゆうこ君 今、具体的な金額を伺ったわけですが、その収入そして支出が独立行政法人化されることで将来どう変化するのでしょうか。今やっている事業が必要な事業であれば増額もあり得ると思いますけれども、見通しを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(松崎朗君) まず、労働福祉事業団でございますけれども、これが独立行政法人化した後の関係でございますが、これは平成十六年度予算ということになりますので、その予算編成の過程で具体的な内容を検討していくということになるわけでございます。ただ、独立行政法人化によりまして一層の自助努力といったものが期待されますので、財政支出の効率化というものも図られるものというふうに考えております。
○政府参考人(鈴木直和君) 同じく日本労働研究機構の関係でございますが、これも十六年度以降につきましては今お話があったとおりでございます。ただ、移行に際しましては、事務事業の見直し等行いまして、必要最小限ということで一定の減額をしながら予算を組んでいるところでございます。
○森ゆうこ君 前回も同じような質問をしたんですけれども、結局、独立行政法人化するということで幾らぐらい経費削減が図られる、又は必要な事業なので逆にこういうところは増えるんだ、そのような見通しというのは今のところないということなんだと思いますが、そういう状況のまま独立行政法人化するということで私は大変問題があると思うんですね。 運営交付金算定のルールについて次に伺います。 例えば、労働者健康福祉機構への来期の運営交付金はどういった算定方法で決定されるのでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) 来期といいますと平成十六年度以降のことかと思いますけれども、新しい独立行政化した後につきましては、これはほかのところでお答えしておりますように、中期目標に従いまして中期計画を作ってやっていくということでございますが、具体的には労災病院、特に機構につきましては労災病院がメーンでございまして、この再編というものを進めていくわけでございます。そういったことでその再編に必要な経費といったものを組んでいくということになろうかと思います。
○森ゆうこ君 同じく労働政策研究・研修機構についてはどうでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 労働政策研究機構についてもこれ同様でございまして、この運営費交付金につきましては中期目標に基づいた中期計画が定められますので、それに、その定め等に従いまして主務大臣が予算編成の中で手当てするという形になっております。
○森ゆうこ君 今の御答弁では明確な算定のルールというものがやはり存在しないというふうにしか取れません。朝の資料提出等でも私も見させていただいてつくづく思ったんですけれども、これは今度、運営交付金が渡し切りになるわけですね。その使い方については理事長が大変大きな権限を持って、結構裁量を持って、中で、予算と決算もかなり違ってもいいというような、そういうことで使われるということでは、少なくともこの運営交付金がどういう根拠で算定されるのかというのがこの時点ではっきりしていないと、ますます何かお金がいい加減に使われているんじゃないかという危惧を覚えるんですが、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 運営交付金、今御指摘ありましたように、渡し切りの経費という性格を持っている、これは御指摘のとおりでございます。ただ、具体的な運営交付金の額につきましては、先ほど申し上げましたように、中期計画に定めるところに従って予算編成の中で手当てするというルールがございますし、それから、この使い方等につきましては、独立行政法人の評価委員会、これが毎年度評価を行い、必要に応じて業務運営の改善等を勧告してこれを公表するという仕組みになっております。 また、中期目標の終了時におきましては、主務大臣は評価委員会の意見を聴いて、組織及び業務の全般にわたる検討を行い、所要の措置を講ずることとされております。したがいまして、その運営交付金の使い方が適当でない、あるいは事務事業、これを改廃すべき等の評価がなされた場合には、これを尊重して運営交付金の算定にも適切に反映していく、そういうことになるというふうに考えております。
○森ゆうこ君 そうしますと、やはり中期目標、中期計画を立てて、それについて監査委員会がそれを判断するということなんですが、そうしますと、その責任の明確化、運営責任、そして経営責任の明確化ということが非常に重要になってくると思います。 今回、一度に法案が出されたんですが、各法人で理事そして理事長の任期が異なります。私が危惧しますのは、この唯一独立行政法人の監査と言える中期計画における評価が適正になされたとしまして、その中期目標と役員の任期というのがリンクしていませんと、例えばそれは前任者の時代のことなので分かりませんとか、そういう責任の所在があいまいになるんではないかと思いますが、これについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほどからずっとお話をお聞きをいたしておりまして、ごもっともだというふうに思う点も多いわけでございます。 これからいわゆる中期目標なるものを立てなければならないわけでございますが、それは大変総論的なものにならざるを得ない。それを受けて中期計画なるものをそれぞれの独立行政法人でお立てになるわけでございまして、そこではかなり具体的に、この独立行政法人としてはどういう設計で、どういう予算規模で、どういうふうにして今後やっていくかということを明確にされるんだろうというふうに思います。 それにつきましては、チェック機構も働かさなければならないわけでございますが、そうした中で今後進められていくものというふうに思っておりますが、先ほどの御指摘の中期計画の期間と理事長の任期というお話をいただきました。 中期計画は、御存じのとおり、五年ということでやっていくわけでございますが、一応理事長の任期というものを見ますと、四年のものと二年のものと、それから五年のものとございまして、今回の八法人につきましては四年と定めておりますものが六法人、それから二年が一法人、そして一法人は中期目標期間と連動させるということになっているわけでございます。 これは事業の内容によってもかなりここは異なるというふうに思いますが、要は、今御指摘いただいたのは、責任が明確でなければならない、いわゆる中期目標が途中だから、前任者がやったことだから知らないというような、そういうことでは困るという話ということで、それは私も全くそのとおりというふうに思っております。したがいまして、そういうことがないようにこの運営をしていかなければいけないというふうに思いますが、なかなか、いわゆる任期等がこれを一本化、これは法律に書かれておりますので、ここは動かし難いことでございます。
○森ゆうこ君 本当に独立行政法人化したということで、大臣のお言葉をおかりすれば、手は放すが目は離さないということなんですけれども、逆に、目は離していないつもりだったけれども手を放してしまったら何をしているか分からなくなったというようなことでは困るわけで、本当に経営責任、運営責任ということがきっちりと明確になって、しかもその責任を取るということはどういうことなのかという辺りもはっきりしていただかないと分からないと思うんですが、じゃ、政府参考人にこのことについてもう一言、御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 各法人の業務運営につきましては、先ほども申し上げましたように、評価委員会の評価、これ毎事業年度、それから中期計画の終了時に受けるものでございます。そういったもので業績自体評価されますし、それから、独立行政法人の通則法におきまして、主務大臣、それから法人の長、これはそれぞれの任命に係る役員、この業務の執行が適切でないために当該法人の業務の実績が悪化した場合等であって、引き続きその任務に残留させることが適切でないというときには解任できるというような規定もありますし、その責任の問題はそういうことで担保されているというふうに考えております。
○森ゆうこ君 ということは、一年ごとに行われる監査委員会で、結果を出していない、全く良くないということであれば、任期の途中であっても解任ということも十分今後はあり得るということでよろしいですね。
○政府参考人(鈴木直和君) 先ほど申し上げましたような法律の規定がありますので、そういった法律の規定によるというふうに考えております。
○森ゆうこ君 それでは、次の質問に移りたいと思いますが、根拠法そのものの見直しについて質問したいと思います。 例えば、先ほどお話を伺いました労働政策研究・研修機構、この財源が雇用保険三事業から支出されているとのことですけれども、その根拠法というのが雇用保険法の六十四条「雇用福祉事業」の三項と思われますが、これでよろしいでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) おっしゃるとおり、雇用保険法六十四条の第三項に「労働者の職業に対する適応性その他職業の安定に関する調査、研究及び資料の整備を行うこと。」と、こう書いてございます。これが根拠ということだろうと思います。
○森ゆうこ君 これは、調査研究が被保険者の福祉になるとの観点から特殊法人が作られたのだと思いますけれども、この仕事は例えばリクルートとかパソナとか日本総研とかではできない仕事なんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今回、独立行政法人労働政策研究・研修機構の法案を出しておりますが、これに当たりまして、特殊法人等整理合理化計画の中で方向が示されておりますが、やはり民間でもできるような例えばデータ処理の業務とか純粋学問的なもの、そういったものはやめて、政策の立案に直接的に利するような、そういった政策研究に純化するということで今回こういった法案を出させていただいたところでございます。 したがいまして、従来の業務を整理しながら、必要なもの、これを行い、これを政策に生かしていくという観点から考えております。
○森ゆうこ君 これが民間にできない仕事だと私はやっぱり思えないのですけれども。 次に、角度を変えて伺いますが、今の調査研究というのが福祉還元の一つだというお考えでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 先ほど根拠法につきましては答弁がありましたが、そういった中で、やはり労働関係の政策の立案に資するような研究を行い、これが具体的に政策として実行される、そのことが労働者福祉の向上につながるというふうに考えております。
○森ゆうこ君 私が伺いたいのは、雇用保険にせよ、それから労災保険にせよ、福祉還元の考え方そのものに問題がないかどうかということなんです。つまり、お金が余っているのであれば、保険料そのものを下げるという形での還元という方がずっと今喜ばれると思うんですけれども、この福祉還元ということの考え方について大臣の御所見をお願いいたします。
○政府参考人(戸苅利和君) ちょっと技術的なことだけ私が先に申し上げさせていただきたいと思います。 実は、雇用保険の事業主の負担によります三事業というのがございます。これはどういうことかといいますと、本来、個々の事業主が労働者の雇用の安定なりあるいは労働者の福祉のために果たすべき責務、それを特に中小企業などでは一社一社がやると余りきちっとしたものにならないので事業主の共同連帯でやろうと、こういう考え方で三事業を行っているわけであります。そういう中で雇用福祉事業につきましては、雇用保険の被保険者の方の職業生活上の環境の整備改善ですとか、あるいは就職の援助ですとかその他の福祉の増進ということで、福祉とうたっておりますけれども、かなり広い考え方で雇用の福祉を行っているということだろうと思います。 ただ、森先生おっしゃるように、雇用保険につきましては、雇用福祉事業の中でいろいろ御議論になっております福祉施設等々も運営していたということも事実でございますし、財源的にも若干の余裕があったということもあって、かなり幅広い事業を展開していたということも事実でございます。 ただ、ここへ来て非常に厳しい雇用情勢の中で、三事業も赤字が本体事業と同様に続いておりまして、我々としては、福祉施設の新設もやめ、とにかく早く譲渡しようというようなこと、それから、先ほど御質問ございましたが、移転就職者用宿舎の新設もやめる、それから、今議論になっております研究についても学術的な研究などは一切やめまして、とにかく雇用政策、労働政策に役立つ政策に特化して政策的研究に特化しようというふうなこと等々で事業の効率化、重点化、こういったものに取り組んでいるところでございます。
○国務大臣(坂口力君) 局長答弁で大方言い尽くされているというふうに思いますけれども、委員が御指摘のように、やっぱり民間でできるものは極力民間でやっていただくようにしなければいけないというふうに思っております。また、すべてが民間でなくても、雇用保険等で行います分野、そこに民間と競合する形があっても私はいいというふうに思いますししますから、こちらでやっているからもう民間は全然駄目だという考え方はやはり排除した方がいいというふうに思っている次第でございます。 したがいまして、かなり整理をいたしてきておりますし、これからもまたそのときに応じて整理をしなければならないというふうに思っております。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 還元の方法ということが、実は保険料負担者の広く国民から見た場合、要らぬお世話だったりすることもこういう時代あると思うんですね。病院を作ることだったり研究機関を作ることだったりするのが、別の見方をすれば、族議員の先生方の地元への利益の還元だったり官僚組織への還元だったりするように、保険料を負担している、保険料を納めている国民から思われている部分も最近はあるということを指摘したいと思います。保険料の負担者というのは保険料を安くしてもらうことを還元と思うのではないかと思います。 今回の特殊法人を独立行政法人に変えるということについて、先ほど、根拠法があるからこういう特殊法人ができている、それから、こういう事業が必要だから特殊法人ができたという考え方があるがというふうに思いましたけれども、そもそも公というものが事業そのものを行う必要があるのかどうか、そういうことを考える時期に来ているのではないでしょうか。必要な事業があったとすれば、それに関してはルールを決めて民間委託をするだけでよいのではないでしょうか。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕 また、財政規律の観点からは、そんなに手広く福祉還元の名目でお金を使うのであれば、保険料を下げるようにしてはいかがかと思います。東京海上やアメリカンホーム・ダイレクトでは、事故を起こさなかった人の保険料は安くすることで還元しているのではないでしょうか。つまり、官の役割がここまで全般的そして網羅的に法律上規定されていることそのものが二十一世紀にはやっぱり大きなお世話なのではないかと思います。 一方で、新しい問題が起きて、それについてもっと税金を使って、そして本当に困っている人を幸福にするという役目も残されているわけですから、古い、何十年も前にできた根拠法にしがみついて、それに基づいて国はこの事業をやらなきゃいけないということで特殊法人がある。その特殊法人を、中身もよく点検せずに、事業の改廃ももっと吟味して厳しく査定せずに、そのまま看板の付け替えだけをするというところに問題があるのではないかと思います。 大臣に伺いたいんですが、法律の改廃というのは国会の役割ですから本当は大臣に伺うのは筋違いとも思いますが、今回の特殊法人改革なんという個別の話ではなくて、根本的にそういう法律の改廃を論ずるべきではないかと思いますが、大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 総論といたしましては私もそのとおりというふうに思います。かつてできました法律も時代の変遷とともに変えなければならないものもそれは出てくるわけでございますから、そのときそのときにやはり見直しを行っていくということは当然のことでございましょう。 我が省にかかわります分野におきましても、当然のことながらこれは見直しを行っていかなければならないというふうに思います。 労災病院等にいたしましても、これができましたときにはそれなりの大きな役割があったというふうに思っております。しかし、医療の充実ということが進んでまいりまして、現在の労災病院の中には一般病院とほとんど同じような内容になっているところもあるわけでございますから、そうしたところは必ずしも労災病院という形でやらなくても、他の自治体病院でも結構でございますし、あるいは民間病院でもいい場合もあり得るというふうに思うわけでございます。 したがいまして、そうしたものにつきましてはこれは鋭意見直しを行う、統廃合は行うという原則の上で、どうしたところを残すかということをやはり考えていくということが大事ではないかというふうに思っている次第でございます。
○森ゆうこ君 ということは、今のは総論ということで伺いましたけれども、例えば一個一個、これまた大変な作業だと思うんですけれども、これ一つだけ例え話で出して申し訳ないんですが、例えば雇用保険法の六十四条というものですとか、そういうものはそもそも必要なのかということで、こういう法律について一つ一つ吟味していくということを今後やはり考えていかれるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 雇用保険の三事業につきましては非常に政策的な目的を持って設けている条文でございまして、委員おっしゃるように、時代時代の要請あるいは時代の変化、そういったものに応じて見直していくというのは当然だろうというふうに思っております。 そういう意味で、この六十二条、六十三条、六十四条、それぞれこれは未来永劫この条文ということではありませんで、必要に応じて法律も変えていく、それから、法律は変えないまでも、事業の内容につきまして、あるいは事業の中のそれぞれの事業の予算のウエート、こういったものもきちんと的確に見直していくということが必要だろうというふうに思っております。
○森ゆうこ君 今回の独立行政法人化というのは、根本的に本当に官と民との役割分担ということを考えて官から民へということでやられるのであれば、やはりこういった根拠法のところまで下りて、そもそもこれを官がやる必要があるのかというところを論じてからその事業が必要なのかというところをチェックしてやらないと、残念ながら、単に小泉内閣の改革が進んでいますという、小泉改革進んでいます、特殊法人幾つなくしました、こういう数合わせだけに使われているんじゃないかというふうに言わざるを得ないんですが、これについて私は大臣に一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 現在存在するもの、それなりのやはり理由があって存在するわけでございますから、これを一度に、病院の問題であれ何であれ、一度にこれをなくするというわけにはまいりません。しかし、今御指摘のような視点は持ち続けなければならないと、私もそう思っております。そういう視点を持ちながら、今後、それぞれの時点で改革するものは改革をしていかなければいけないというふうに思う次第でございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 やっぱり、先ほど来お話がありましたけれども、必要なものは必要なんですよ。それを何か一緒にして論じているところに今回問題があるなと思います。特に、事前規制を排して官から民へということであれば、それは事前の規制を排してその分事後チェックをきちんとするということになると思うんですが、そういう部分で人がまた必要になる部分もあると思うんですね。食品の安全、薬品の安全については特にそうだと思いますが、そういう問題もここで一緒に法案が出てきてやっているということにやはり私も問題があると思います。 最後に、独立行政法人と社会起業家ということについて大臣の御所見を伺って終わりにしたいと思います。 今、社会起業家というものが各地でたくさん出てきております。ある人たちはNPOという形態を作っている。ある人たちは、単なるボランティアである場合もありますが、英語で言うとソーシャルアントレプレナーという形でいろんな分野でいろんな市民活動を行っている。それは福祉であったり環境であったり、いろいろあるわけですけれども、政府の役割というのは社会起業家が活動するルールを作るということにまずあると思います。何も、官が、公がということ、政府が自らすべてを行わなければならないという、そういう必要はないんじゃないかと思います。 これはなぜそういうふうになってきたかというと、やっぱり官尊民卑ということだと思うんですが、私は、官尊民卑という風潮は政府の側にもあるのかもしれませんが、むしろ民間の側にもやはりあるんだと思いますね。でも、今、今こそその風潮を変える必要があると。そして、そのきっかけは政府そして政治の力で作る必要があるのではないかと思います。 大変抽象的な話で恐縮なんですが、最後にこのことについて大臣の御所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○国務大臣(坂口力君) 日本の国の中をどう回していくかということだろうと思うんです。その中で政府が、どうしてもやはり政府がやらなければならないことというのは当然あるわけでございますが、それは政府だけが、いわゆる官だけがこれはやるんだという考え方から、今御指摘になりましたように、NPOを始めといたしまして、そういう別なところで私たちの世の中を回していくという、そうしたルールを新しく導入していこうという時代になってきていることは率直にそのとおりというふうに私も思っております。 しかし、そこは何を官が、今までどおり官がそこは守り、何を民間にゆだねるか、そのルールをこれから徐々に作り上げていくというその過渡期に今あるというふうに認識をいたしております。
○森ゆうこ君 終わります。
○大脇雅子君 今日は独立行政法人の問題について時間をいただいているのですが、新聞等見ますと、このところ坂口厚生労働大臣が三つの様々な会合に出られて御発言なさっているということがありますので、ちょっと質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、坂口労働大臣は、経済財政諮問会議、これは十一月二十日に行われておりますが、ここで中期的な展望に立った雇用政策ということを提案されまして、雇用重視型社会というものを作り上げたいということを言われております。良質な雇用確保の創出と多様な雇用機会というものを出すということでございますが、このときの言わば政策提言について是非御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これから我々が雇用政策を行っていきます場合に、やはりその目標というものを明確にしていかなければならないんだろうというふうに思います。 小泉総理の改革なくして成長なしという言葉がございますが、その中身をもう少し私たちは解きほぐしながら、こういう労働政策ならば労働政策の目標を掲げてやっていくということを明確にしなければならないというふうに思います。 現在の経済状況等を考えてみましたときに、一九九〇年代、欧米先進国と比較をいたしまして後れてまいっておりますのが労働生産性でございます。ここがかなり差を付けられてきている。したがって、ここを取り戻していかなければ、なかなか日本は経済を成長させることができ得ない。とりわけ、どんどんこれから労働人口が減っていくわけでありますから、労働人口と労働生産性を掛け合わせたものがGDPになってくるわけでありますから、一方の労働者が減っていくという段階の中で、よほど労働生産性を頑張って上げないことには経済成長がおぼつかない。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 しかし、経済成長を進めなければなりませんけれども、そのために労働生産性を上げなければなりませんけれども、一方において、それじゃ少数の人で長時間労働をしていくということが日常化していけばこれはまた大変な事態になりますし、また一方の少子化対策と逆行をすることになってまいります。 したがいまして、そうした意味から、千八百時間という労働時間をどう守るかということと労働生産性というものを、二つを目標にしながら我々は進めなければならないという、一般論と申しますか、一番の我々の物の考え方を説明をさせていただいたところでございます。
○大脇雅子君 この二つを両立させるために、通常労働者とパートタイム労働者との給付内容の一本化についても付言なさったと新聞紙上では聞いておりますが、これはどういう御趣旨の発言でしょうか。
○国務大臣(坂口力君) これから少子化対策を進めていくにいたしましても、あるいはワークシェアリングの問題を乗り越えていきますためにも、現在のパートタイマー、この人たちの問題をどうするかということが一番の大きな問題になるというふうに考えております。 したがいまして、この短時間労働者の皆さん方の位置付けというものをどうしていくか、この短時間労働者の位置付けをもう少し明確にして、そして短時間正規労働者というような位置付けにすることができ得ないか、そうしたことをやはり考えていかなければならない時期に来ているのではないかということを話した次第でございます。 これはかなりのいろいろの角度から検討し、そして理解をしていただかなければ前に進めない話であることも十分承知をしながら、それを実行するためには国の方が何をなすべきかということも見詰めながらこれは進めなければならないことだというふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 そうしますと、経済財政諮問会議ではそうした考え方についてどのような反応があったのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 中長期的展望につきましては、限られたわずかな、十分ばかりの間の時間でございますから、それに対する反応と申しますか、それに対する意見というものをまだ聞くところまで至っておりませんけれども、こちら側の物の考え方ということにつきましてはある程度御理解をいただけたのではないかというふうに思っております。
○大脇雅子君 十七日には二百二十八回の産業労働懇話会というところで問題が議論をされたと伺っておりますが、ここではワークシェアリングとかただいま言われましたパートタイム労働者の位置付けについては何か御議論があったのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ここも限られた時間でございますから、そして、私ここでは司会をさせていただいておりましたので、私からそう多くを発言するということはございませんでした。 ただ、政労使三者がそろっていろいろの意見をお出しをいただいたわけでございますから、その中でそれぞれの御意見を、労働界の御意見、そして経営者の皆さん方の御意見も伺いながら、その中で、せっかくここまでワークシェアリングの話を詰めてこさせていただいたんですから、是非この問題を更に前に進むようにさせてもらいたいということを私からお願いを申し上げたという経緯はございます。
○大脇雅子君 具体的に前に進むということは、政策としては、労働省としてはこのワークシェアリングに対してどのような施策が労使の調整の上で必要だとお考えなんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) ここは私たちも最終的に詰めなければならないところでございますが、労使の間で少しデッドロックに乗り上げておりますことは、労働者側からは、できる限り賃金を減らすことは避けてもらいたい、当然のことながらそういう御意見でございます。経営者側からは、ワークシェアリングで新しく雇い入れた人たちに対する処遇等につきまして、公平に一律にやるということについては、やはりそれは我々の自由裁量を任せてもらいたい、こういうお話でございました。その辺のところが一つ行き詰まっているというふうに聞いている次第でございまして、ここを前進させなければならないというふうに思います。 ただし、ここを前進させるためには、それじゃ国は何をするのということを言われるだろうというふうに思っておりまして、したがいまして、そこを前進させるためにはこちらも腹をくくらなければならないと。そのくくり方をどうするかという問題も、これは厚生労働省だけではなくて、これは財務省も含めて少し詰めなければならない話だというふうに思っている次第でございまして、そうしたことを踏まえて前進をさせることができればというふうに思っております。
○大脇雅子君 ありがとうございました。 二十七日には政労使の会合がありまして、ここではワークシェアリングとかパートタイム労働者の均等処遇の問題についてはどのような議論がなされたのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 少し私の頭の中も混線をいたしておりまして、先ほど申し上げたのがその二十七日だったようでございますが、その前にも大体議論といたしましてはそんなに違った議論ではなかったわけでございますので、同じようなところを今行きつ戻りつしているということだというふうに御理解をいただければというふうに思います。
○大脇雅子君 どうもありがとうございました。新聞紙上で様々な大臣の発言が紹介されておりますが、どうしてもお尋ねをしてみたかったので、ありがとうございました。 さて、それでは独立行政法人問題について少し確認をしていきたいと思いますが、今回、厚生労働省所管の独立行政法人の役員については、厚生労働省からの天下りの状況というのはかなり、資料によりますと、見えているわけですが、各機構の役員に占める元厚生労働省の官僚の方の割合というものを明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木直和君) 全体のお話で申し上げたいと思いますが、今回法案を提出しておりますが、その関係となる特殊法人等につきまして、全体で申し上げますと、その役員のうち厚生労働省出身者、三十三人ございまして、全役員数が九十二人でございますので三五・九%となっております。
○大脇雅子君 それは厚生労働省関係ですが、一般に普通の他省庁も含めて役員になっておられる方の官僚の方を総計いたしますと何%になるでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 全省庁の分については現在手元にございませんので、後でまた別途調べて御報告したいと思います。
○大脇雅子君 この役員の給与の決定基準というものは何かルールがあるのでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 特殊法人等の役員の給与につきましては、各法人がその規定を定めて大臣の認可を受けなければならないということになっております。現在、本年三月の閣議決定によりまして、平成十四年四月から平均一割程度を削減をしておりますし、それから法人ごとの役員給与については役職ごとの上限額に関する内閣官房長官通知、これを踏まえて各法人が定めて大臣が承認しているということでございます。
○大脇雅子君 資料によりますと、これは調査室などが示した資料でございますが、独立行政法人の高齢・障害者雇用支援機構の役員報酬は常勤も非常勤も突出して高い、普通の特殊法人の倍ぐらいが支払われているわけですが、これはどういう考え方に基づくのでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 高年齢者雇用開発協会の役員報酬につきましては、その事業内容あるいは法人の規模から見て適正な水準になるようにということで、昭和六十一年に同様の業務を行っております他の法人、日本障害者雇用促進協会、今度一緒になるわけでございますが、の水準などを参考に決定されていると、その後は国家公務員の給与水準等を勘案して改定されてきたというふうに理解をいたしております。 それから、先ほどちょっとお話ございましたが、今年の三月に閣議決定いたしました特殊法人等の役員退職金等について、それから同じく三月の公務員制度改革大綱に基づく措置、これを踏まえまして、本年度分から理事長職の報酬の一割以上の削減をするということで大幅な削減を行っておりまして、私ども特に高いということではないんじゃないかと思っているんですが、ちょっと資料が、私の持っている資料と先生の持っている資料、ちょっと違うのかもしれないんですが。
○大脇雅子君 一度ちょっとその比較をしていただきたいと。 私は、「厚生労働省所管 特殊法人等改革関連九法案」という参議院の厚生労働委員会の調査室が出している給料表を比較いたしますと、各法人によって金額が出ているんですけれども、そこだけ何かすごい突出しているような感じがいたしましたので。
○政府参考人(戸苅利和君) 私どもの承知している額をちょっと申し上げさせていただきます。ちょっと資料を拝見していないものですから恐縮なんですが。 具体的に申し上げますと、平成十四年度の理事長の年額は二千十六万八千円と、こういうことになってございます。これは恐らく各特殊法人の理事長よりは若干低めということではないかというふうに思っているんですけれども。
○大脇雅子君 それはちょっと調べていただきたいと思います。 そのほかの理事長なんかは一千万単位で、二千万まで行っているところは少ないと思うんですけれども、この中の資料を一度精査して、違っていれば違っていると、きちっとしていただきたいと思います。
○政府参考人(戸苅利和君) そこはちょっと調べて、もし先生おっしゃるようにここが突出しているということであれば、理由も併せて御報告に参ります。
○大脇雅子君 今回の法案によりまして、役員数等事業人員が減らされるということになっていますが、特殊法人から今回の独立行政法人になった場合の役員等、あるいは事業人員等の減少の比率みたいなものは出ているでしょうか。今後の見通しはどんなものでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今回の移行に当たっては、役員数については約二七%ほどの減少ということになっております。それから、職員数でございますが、運営交付金の対象となる人員数を平成十五年度は七千二百二十八人というふうに見込んでおりまして、四十人分の減少という形で現在なっております。
○大脇雅子君 役員は二七%、もう既に減少しているんですか。これは見通しの数値ですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今回移行した場合に考えている数、予算上考えている数でございます。
○大脇雅子君 平成十五年度の職員数については平成十五年マイナス四十人と言われたんですが、これは増えている法人もあるのではありませんか。その平均でしょうか。それから、今後の減少に向けての一応の方向性というのはあるのでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) これは全体の数でございます。 今後の方向でございますが、今後の問題については、役職員数等について十月、今年の十月でございますが、特殊法人等改革推進本部が決定した基本方針におきまして、中期目標の設定に当たっては役職員数及び人件費を含めた一層の事務運営の効率化を図る旨定められておりまして、これを踏まえて中期目標を設定していく、そういうことになるというふうに考えております。 なお、独立行政法人の運営は、基本的に法人の長の裁量にゆだねられておりまして、その職員数につきましても事務運営の一環として法人の長の裁量により決定することとされているところでございます。ただ、計画の中では人員及び人件費の効率化に関する目標を含む計画、これも中期目標を踏まえて各法人が中期計画の中で定めるということにされておりますので、そういった中で今後効率化が図られるというふうに考えております。
○大脇雅子君 先ほど申し上げましたように、全体として増えている法人はないんですかね。あるんじゃない。ないですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今、手元に詳しい資料がちょっとないですが、おおむね、大体減少ないし横ばいというふうに考えております。
○大脇雅子君 そうしたら、中期目標が長の裁量だといっても、一応十月には出されているわけですから、今後の方向性とか減少について具体的な数値はまだ出ていないということですか。
○政府参考人(鈴木直和君) 今回提出した法案の関係でも施行時期が様々でございますので、例えば十五年十月に施行されるものから、あるいは十六年三月、四月、いろいろ分かれております。 今申し上げましたのは、十五年十月に移行するものについては減少かあるいは横ばいというものが役職員数の数字でございます。
○大脇雅子君 なぜ横ばいなんでしょうかね。やはり、そうすると、この中期目標の効率化に対しては業務が増えているわけでもないですし、効率化への努力というのがどういう形で位置付けられているんでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君) これはそれぞれの法人ごとにそれぞれの業務運営がございますから、そういった業務運営を考えて十五年度の予算が組まれているものでございます。 ただ、どちらにしても移行後は中期目標、これは主務大臣が作るものでございますが、それを踏まえて業務の効率化あるいは予算の効率化、そういったものを含めた中期計画を定めることとされておりますので、その中で今後効率化が図られる、また評価委員会の評価、それを踏まえて事業の見直し等も行われるものでございますから、そういった二つの面で今後事業あるいは事務運営の効率化を図っていきたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 それではまたいずれかの機会でその進捗状況をお尋ねしたいと思います。 先回の質問に続きまして、中退金制度についてお尋ねをいたします。 中小企業の加入状況や最近の実績が未納を含めて増加していないということは先回明らかになったのですが、共済事業の安定的な運営を考えるについて財政事情を考慮しますと、共済事業相互の統合による財政強化も検討されるべき選択肢と考えます。例えば、不況に直撃されている建設産業や特定業種に対する共済の安定的な運営を図るべきだと思うんですが、この点、統廃合について何か検討がされているでしょうか。
○政府参考人(松崎朗君) 中小企業退職金共済制度につきましては、御案内のように、中小企業向けとそれから建設、それから清酒製造業、林業と四つございます。それぞれがまた事業主も違い、また就労形態等によりまして労働者も違うということで、それぞれ独立できちんと経理を分けて運営するということで、一つの組織が明確に経理を分けて運営するということで今やっております。これは法律上も明確になっているところでございます。 したがいまして、今後ともいろいろ運用等につきましても、それぞれの制度におきます加入率でありますとか脱退率、そういったものも違ってまいりますので、それぞれが計算によりまして、保険数理によりましていろいろ料率、そういったものも算定していくわけでございますので、これを単純に統合するということはできないというふうに考えております。
○大脇雅子君 確かに、個々の独立した制度ではありますけれども、将来的にはその方向というのは、中小企業の共済事業として私は強化をしていく方向はそれしかないのではないかというふうに考えるということを付言しておきます。 さて、独立行政法人の雇用・能力開発機構法案についてお尋ねをいたします。 厚生労働省令で定める理由によって就職が困難な者が就職するために必要な資金の貸付けその他の援助事業が行われるということにされておりますが、この厚生労働省令で定める理由の内容や基準、また資金貸付けの要件について確認させてください。
○政府参考人(戸苅利和君) まず、厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者といたしましては、具体的には沖縄県内から就職のために他の都道府県に住所を変更する方、それから社会的事情により就職が困難である方、こういった方を定めるということで考えております。 それから、資金の貸付けの要件等につきましては、現行の制度も踏まえまして、今後貸付基準、貸付金額、返還期間につきまして詳細を決定していくこととなりますけれども、例えば貸付基準といたしましては、一定期間求職活動をしている方が常用労働者として就職するに当たりまして貸付けを受けなければ就職が困難である場合、こういった場合を対象にしたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 沖縄から出てきた方たちというのは分かるんですが、社会的就職の困難な方というのは一体どういうことでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) これは具体的には要領で定めようと思っておりますが、アイヌ地区の住民の方ということで定める予定といたしております。
○大脇雅子君 職業能力の開発大学校の現状と職業教育における就職実績はどのようになっているのでしょうか。さらに、離職者に対する職業能力開発促進センターとか民間企業への委託を通じた就職実績はどうなんでしょうか。
○政府参考人(坂本由紀子君) 職業能力開発大学校におきましては、高卒者等を対象にいたしまして、地域の産業での中堅技能者の養成を目的に情報技術、生産技術等の分野の職業訓練を行っております。期間は二年又は四年、高度で実践的な職業訓練となっております。 実績につきましては、昨年度、全国十一の大学校におきまして約七千五百人が在学をしております。そのうち二千六百人が訓練を修了いたしました。その就職率は八九・七%となっております。 離職者の訓練につきましては、本年度の離職者の訓練定員は四十一万人を設定をいたしておりますが、そのうち機構の職業訓練施設において訓練を行う者は五万人でございます。残り三十六万人につきましては民間への委託訓練で実施をいたしております。専修学校や各種学校に委託をいたしておりますほか、この三月からは高度な技能、知識を習得するために大学や大学院に対しての委託を実施しておりますほか、実践的な技能、知識の習得ということで求人事業者等を委託機関としてお願いをしているところであります。 平成十三年度におきましての離職者訓練の就職率でございますが、公共職業能力開発施設で行っておりますのは約六〇%でございます。民間への委託訓練につきましては、これはサンプル調査となっておりますが、その就職率は約四〇%という状況でございます。
○大脇雅子君 職業能力開発大学校ではかなり実績があるわけですけれども、その他についてはやはり少し厳しい状況にあるわけですが、更に何か改善策はお考えでしょうか。
○政府参考人(坂本由紀子君) 離職者訓練につきましては、特に民間に委託している者についての就職状況が厳しいものになっておりますので、先ほど申し上げましたように、今年の三月からは特に高度なものということで大学や大学院を委託先に追加をいたしましたし、特に企業の実態に合うようにということで事業所を対象とした委託訓練を始めておりますので、これらによりまして就職率はアップするものと期待をいたしております。 また、そのほか専修学校や各種学校等に委託をいたしておりますもののうち、特に就職状況も勘案して就職率の高いところに委託をお願いをするというような形で実効のある訓練になるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 機構におけるキャリアコンサルティングの人員配置について、あるいはまた養成や実績等についてお尋ねいたします。
○政府参考人(坂本由紀子君) 雇用・能力開発機構におきましては、キャリアコンサルタントを平成十三年の十月に都道府県センターに約三百人配置をいたしました。本年一月からはハローワーク等に七百人を配置をいたしておりまして、これらのキャリアコンサルタントが求職者の方々等にキャリアコンサルティングを行っているところであります。 今年の九月までの実績でございますが、両機関におきまして約五十五万件のキャリアコンサルティングを行っております。
○大脇雅子君 建設雇用改善助成金の要件とか実績、効果はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 建設雇用改善助成金につきましては、建設の事業主の方あるいはその団体が教育訓練を行ったり、あるいは雇用管理等に関する研修、さらには更衣室ですとかシャワー室ですとか、そういった福利厚生施設の整備、それから傘下の事業主に対する雇用改善に係ります指導、助言等の雇用改善事業、こういったものを行いました場合に、その経費の一部を助成するということによりまして建設労働者の職業能力開発の促進あるいは福祉の増進を図るということを目的といたしております。 この助成金につきましては、平成十三年度におきまして約五十三億円の支給実績がございます。建設業におきます雇用改善の推進に一定の役割を果たしてきているものというふうに考えております。
○大脇雅子君 雇用・能力開発機構法の十一条の一項三号の規定に基づいて、労働者の雇入れ又は配置その他の雇用に関する事項につき事業主に与える援助の中身、これは具体的にはどのように考えられているのでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 雇用・能力開発機構法第一条第一項第三号におきます具体的な業務といたしましては、一つは、事業主の求めに応じまして、労働者の雇入れ、配置、それから職場への適応等の雇用管理に関する相談、援助を行うということで、具体的には各都道府県センターに雇用相談員を配置する、あるいは具体的な相談の進め方についての手引を作成するといったようなこと、あるいは人材確保に向けました雇用管理に関します情報を収集して事業主に提供する、さらに人材確保に向けたセミナーを開催する、適性検査講習を行うというふうなことを考えております。
○大脇雅子君 独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構法案については、緊急雇用創出特別基金とか継続雇用定着助成金の実績が低いというふうな批判があるわけですが、その実績及び今後の重点政策についてはどのようにお考えですか。
○政府参考人(戸苅利和君) 緊急雇用創出特別奨励金につきましては、現在、五十九億円の実績でございます。新規・成長分野雇用創出特別奨励金は五百三十二億円ということになってございます。それから、継続雇用定着促進助成金、これも高齢者の協会で行っておりますが、これは四百七十一億円ということになってございます。 緊急雇用創出特別奨励金につきましては、失業率が一定水準を超えた地域について発動するということが要件になってございまして、そういったことで、制度発足当初は発動の対象が沖縄県あるいは近畿ブロックの各府県ということで、一部の地域に限定されていたということがございまして十分な活用がなされてこなかったということだろうと思っております。その後、雇用情勢、全国的に悪化したということで、昨年の八月二十九日から全国を対象にこの助成金が発動され、その後は着実に活用が進んでいるというふうに考えておるところであります。 一方、新規・成長分野雇用創出奨励金につきましては、制度を発足させた後も雇用失業情勢の変化等に対応いたしまして対象労働者を拡大いたしましたり、あるいは当初、平成十三年度末までの実施期限でありましたものを平成十六年度末まで延長というふうなこと、さらには民営職業紹介所の紹介による雇入れも支給対象にするといったような拡充を図っておりまして、こちらの方の活用の実績、これは先ほど申し上げました緊急雇用創出特別奨励金を上回る順調な伸びというふうに考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、非常に厳しい雇用情勢でございますので、両奨励金がそれぞれの目的に沿って実のある活用のされ方がされますように制度の周知、広報、活用勧奨等に積極的に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大脇雅子君 最後に、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法案についてお尋ねします。 薬害エイズ事件を機に安全対策と業界振興を一つの組織が行うということに批判が高まりまして、別組織に分けたいきさつがあったはずだと思います。今回の機構法案によりまた一つの組織にするということは、薬害エイズ問題に対する反省に立った取組とか施策と反すると思われるのですが、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘のように、平成九年に医薬行政の再編成が行われました。 まず第一点が、本省における規制と研究振興の組織の分離ということでございまして、当時、薬務局にありました経済課と研究開発振興課は当時の健康政策局に移りました。組織がきちっと分けられたということでございます。さらに、本省の薬務局の審査課で行っておりました審査業務は、附属機関であります国立医薬品食品衛生研究所に新たに医薬品医療機器審査センターというところができまして、人数を充実して、そこで審査業務を行うという点が一つ。 それからもう一点は、審査関連業務を現在の医薬品機構に一部行わせるということで、例えば申請資料の信頼性調査でありますとか治験に関するGCP調査というものは現在の医薬品機構がこれを行っているということになっているわけでございまして、今回の独立行政法人の改正は、附属機関で行っております審査業務を新独立行政法人に委託をするというふうなことを考えているわけでございますが、本省組織につきましては引き続き医薬局と医政局と、振興と規制のところを分離して対応してまいりたいというふうに考えておりますので、先生の御懸念のというふうなことはないんではなかろうかというふうに考えております。
○大脇雅子君 時間が参りましたので、後の問題は次の質問に譲ります。 ありがとうございました。
○委員長(金田勝年君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後四時四十八分散会