厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/05
会議録
○委員長(金田勝年君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、北岡秀二君が委員を辞任され、その補欠として南野知惠子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業能力開発局長坂本由紀子君外十七名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金田勝年君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○今泉昭君 民主党・新緑風会の今泉でございます。 坂口大臣におかれましては、引き続いて大変重要なこの厚生労働行政を担当されることになりまして、大変厳しい情勢でございますけれども、ひとつ強力なリーダーシップを発揮していただきまして、多くの問題に積極的に取り組んでいただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。 今日、私は、時間も五十分程度で限られておりますので細かい問題の質問は避けまして、雇用問題を中心にいたしまして、大きな柱につきまして幾つかお聞きをしたい、かように考えている次第でございます。 まず最初に、現下の雇用情勢についてでございますが、御存じのように、五・四%という高い失業率が何ともう五か月も続いているわけでございまして、我が国の歴史上におきましても、このような高い失業率が五か月も連続して続くということはかつてない大変重要なことではないだろうかと思います。特に、失業者の数は依然として三百五十万人を超える、九月には三百六十一万ですか。加えまして、統計に出てこない、求職前線から撤退した人の数が五百二十八万という数字も出ているわけでございまして、私どもの受け止め方としましては、実質的に我が国の、今、失業状態というのは一三%から一四%の線に近づいているのではないだろうかと、こういう危機感を持っている次第でございます。 そこで、まず最初に、この高い五・四%という失業率が五か月も続いている雇用の実態につきまして、大臣としてどのように受け止めていらっしゃるか、その見解をお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(森田次夫君) 本日がデビュー戦でございますので、よろしくどうぞお願いを申し上げます。 最近の失業情勢につきまして、どのように理解あるいは認識しているか、こういうような御質問だろうと思います。 御指摘のとおり、九月の完全失業率につきましては五・四%と、五か月連続で同水準となっておりまして、依然として高い水準が続いておるわけでございます。その内容を見てみますと、非自発的理由による離職者が中高年層を中心に増加しており、男性は五・八%と昨年十二月以来九か月ぶりの過去最高水準を記録しておるわけでございます。また、厳しい経済情勢を反映いたしまして、非自発的な離職による失業者が前年度と比べまして十四か月連続で増加をしておるわけでございます。 このようなことから、雇用情勢は依然として厳しい状況にあると、このように認識をしておるわけでございます。 また現在、景気は、アメリカの経済等への先行き懸念や我が国株価の下落など、環境は厳しさを増しており、我が国の最終需要が下押しされる懸念があるわけでございます。加えまして、不良債権処理の加速が雇用情勢に影響を及ぼすことも懸念されるわけでございます。 このため、厚生労働省といたしましては、改革加速のための総合対策において、雇用面のセーフティーネットの整備に万全を期すといたしておりますが、今後とも雇用の動向には十分注意を払い、適切に対処してまいりたい、このように考えておるわけでございます。
○今泉昭君 今の御説明をお聞きいたしましても、これから雇用が改善されるという条件はどこからも引き出されてこないというような説明の内容として受け止めました。 不良債権処理の問題一つとらえてもそうでしょうし、景気が低迷をしている、いろんな意味で低迷しているという指標が今説明されたわけでございまして、このままでいくならば雇用はますます悪化していくということを覚悟しなければならないような気がしてならないわけでございますが。 一体、例えば政府が雇用対策、これまで、そうですね、平成五年ごろから数えてみますと十本ぐらいの雇用対策を打ってきているわけでございますが、いずれにしましても、当面の雇用を幾らかでも悪化を和らげるという意味ではそれはある程度の効果を上げたかもしれませんけれども、抜本的に雇用改善ということになっていないわけでございまして、また、これからデフレ対策の一つとして雇用対策も中に含めておられるようでございますけれども、それがすぐ効いてくるというような雇用対策というのがあるようにはどこから見ても見えないわけでございますが、今後の、当面、年内の雇用情勢としては、どうでしょう、どのぐらいまで雇用が悪化するということを覚悟しなきゃならないというふうに受け止めていらっしゃいますか。
○副大臣(鴨下一郎君) 委員が御指摘のように、今の雇用情勢、非常に厳しい状況でありますし、また巷間言われていますように、不良債権処理に伴いまして離職者そして失業者を含めて多分増加するんであろうと、こういうようなことが言われているわけでありますが、ただこれは不良債権処理のスピードとか、それからその規模によりまして随分また変わってくるものだろうというふうに私たちも考えておりまして、特に、例えばここ二年ぐらいの間にどの程度、どの規模でやるかというようなことで、前、内閣府等が試算していたようなこともございますけれども、なかなかその辺は具体的に現在のところ申し上げにくいというのが現状でございます。 ただ、委員おっしゃるように、最終的には雇用の不安が起こって、さらにそれが助長して社会不安になるような、こういう状況は絶対に避けなければいけないわけでありますから、そういう意味でのセーフティーネットをいかに万全なものにしていくかというのが私たちの言ってみれば仕事だろうと、このように思っております。 今回、改革加速のための総合対応策の中でも、不良債権処理の加速に伴い雇用調整を行わざるを得ない場合には体系的な再就職支援を行う不良債権処理雇用支援プロジェクトの実施、それからハローワーク等におけるキャリアコンサルタント業務をより厚みを増していく、それから民間企業による中高年の方々の新たな雇用機会の創出をするための様々な工夫と、こういうようなことをして、言ってみれば国民の皆様が不安にならないような状況をいかに作っていくかというようなことにこれから懸命の努力をしてまいりたいと思います。 ただ、その先のことは、それこそ委員が御存じのように、さて、財源等も含めてこれから政府の中でいろいろと御議論があるんだろうというふうに思っております。
○今泉昭君 特に私ども警戒をし、どのような対応策を政府が取ってくるのかということに注目しているのは、例の不良債権処理にかかわる今後の雇用問題ということでございます。 既に坂口労働大臣は、ある新聞記事によりますと、十五兆円の不良債権処理が行われるとするならば六十五万人の離職者が出るという危険性があるじゃないかということを、具体的な数字を出して指摘をされているような状態であります。 これは、どちらかといえば非常に少ない方の数字でございまして、いろんな研究所が出している数字を見てみますと、例えばニッセイ基礎研究所では百十三万人、第一生命研究所におきましては三十五万人、さらには、日本総研では三百三十二万という数字を、これ条件がいろいろありますけれども、出しているわけでございまして、不良債権の処理に伴って相当数のこれは離職者が出てくるということになるならば、単純な対策あるいはまたちょっとした予算ぐらいの対応策でこの雇用不安を解消するというような状況になるとは考えられないわけなんですが。 坂口労働大臣が六十五万人というふうに言われたその見通しというんでしょうか、これについてコメントがあったら、ちょっとしていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これからの経済の動きによりましてどうなるかということは予断を許さないというふうに思っておりますが、その離職者の出し方というのは様々な前提条件の型によりまして随分違うんだろうというふうに思いますが、昨年でございましたか、内閣府が出されました出し方、その数字の出し方をそのまま踏襲をいたしまして、それに沿って、例えば十五兆なら十五兆円の不良債権処理をするという前提の上で計算をすると六十数万人になる、離職者としては六十数万人になるのではないかと、そういう前提の上での話でございます。 しかし、現実問題、先ほど鴨下副大臣からも話がありましたように、その額や、それからどれほどスピードを上げてそれが行われるのかといったようなことによりましてもこれはかなり違ってくるのではないかというふうに思っております。 そうした中で、一つの目安として、一つの根拠に、一つの前提に基づいたものを出せばそういうことではないかということをどこかで言ったんだろうというふうに思っております。
○今泉昭君 今回の臨時国会の冒頭に大臣が、大臣所信を出された雇用対策の中に、大きく分けて当面の雇用対策というものと中長期的な雇用対策と思われる厚生労働省としての雇用対策の柱が幾つか述べられているわけでして、当面の五・四%、さらに、またそれに上積みされてくるだろうという大変危機的な雇用情勢に対して、緊急的な意味での対策、当面の対策をやるというやり方、これはもう重要なことでありまして、私どもはどういう対策がこのデフレ対策の中で緊急対策として出てくるのかということを大変注目をしているわけです。今までのところはそれが一つも伝わってこない。 それから、中長期的にやるとするならば、やっぱり長期的な我が国の経済情勢、展望に基づいて我が国の雇用の在り方というものをどうすべきかという、大きなやはり長期展望に立った柱が出されてしかるべきだろうと思うわけです。 そういう意味で、幾つかこれからお聞きしていきたいと思うわけでございますが、まず内閣府の方にちょっと、今日は来ていただいておりますが、お聞きしたいと思うんですが、我が国のいわゆる総合経済対策の元締として、我が国の経済が今どういう状況にあるのか、そして今後の展望としてどういうような形の経済が実現できるのかということの検討をされていると思うわけですね。 例えば、十四年五月十日に発表されました産業競争力戦略会議の中におきましても、過去、九〇年代におきましては我が国は平均的な経済の成長というのは一・二%しかなかったと。これを何とかいろいろな形を付けて三%程度に持っていきたいというのが内々受け止められるわけであります。そういう中、いろいろな学者の先生や専門家の方々がいろんな政策、こうだああだというふうにここに盛られているわけですが、内閣府の展望として、九〇年代は我が国の実質経済成長率が一・二%程度のものだったと。 二〇一〇年に向けてのこれは対応策なんですが、どのくらいの我が国の、これからあと八年になるんですが、経済が伸びていくつもりなのか、伸びていけるのか、どういう展望を持っていらっしゃるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岩田一政君) お答えいたします。 私ども内閣府では、本年の一月に「構造改革と経済財政の中期展望」というのを発表いたしております。略称しまして「改革と展望」というふうに申しておりますが、この「改革と展望」の中で、今御指摘のありました、今後日本の経済がどういう姿になるかということを二〇一〇年ぐらいまでをめどに、そのマクロ的な経済の枠組みを提示いたしております。 この「改革と展望」では、平成十三年度、十四年度、十五年度というのは言わば構造改革を実施する上での集中調整期間だということでして、おおよそ平均するとゼロ成長に近いような低い成長率であると。具体的には、本年度は〇%、実質成長率で、来年度は〇・六%の増加というような姿を描いておりまして、それ以降、二〇〇四年度、平成十六年度ということになりますが、それ以降は実質成長率で申しますと一・五%程度、名目成長率で申しますと二・五%程度、そうした日本の潜在成長力というのはそのぐらいの大きさではないか。しかも、それは民間需要主導でもってそういった成長軌道に乗っていくことができるのではなかろうかという姿をお示しいたしております。 ただ、現在、この「改革と展望」といいますのは、毎年度、言ってみますとローリングといいますか、その時々の経済情勢を考慮に入れながらそれを改定するということを考えておりまして、これから一月、二月、年末にかけましてこの中期の姿がどのようなことになるのかということを議論を深めてまいりたいというふうに考えております。
○今泉昭君 二〇一〇年に向けまして早くも二年間経過しようとしているわけでして、その三分の一の前の時期というのはゼロ成長、あるいはマイナス成長というような非常に低い成長期であったということは、残された期間に相当数高い成長をしないことには、目標である一・五%ということも実現するのも非常に不可能な実は実態なんですね。 そういう意味から見ますと、仮に一歩譲って、この十年間、二〇〇〇年代の当初の十年間を一・五%程度成長できるとしまして、そういう中において、内閣府としては経済の一要素であるこの雇用というものがどの程度の範囲で失業率を抑えられるかということを考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(岩田一政君) ただいまの申し上げました「改革と展望」の中では、失業率につきましてどのような姿を描いておるかということでございますが、二〇一〇年に向けまして失業率は、実質GDPが大体一・五%程度伸びていくということなんですが、特に二〇〇六年度以降、やや成長率はもう少し一・五よりも高くなる、最終年度には一・九%程度まで高まっていくというふうな姿を描いておりまして、失業率の方もそれにつれまして、二〇〇六年度には四・九%、それから二〇一〇年度には四・二%というようなところに緩やかでありますけれども低下するという姿を描いております。
○今泉昭君 これ、労働省に聞いた方がいいのか、あるいは内閣府に聞いた方がいいか分かりませんが、大体現状の雇用を維持するためにどれぐらいの経済成長が必要かということを試算されていると思うんですね。 私どもが過去の経験からいろんな機会にそういう話をしてきたときに、現在の雇用を維持するための最低の我が国の経済成長率の底支えというのは最低でも三ないし四ということがよく言われてまいりました。ということは、三ないし四を下回る、大幅に下回るような経済成長が続くということは、ますます雇用は減少していくというふうに受け止めていいんですね。
○政府参考人(岩田一政君) 雇用に対する需要というのを考えます場合に、二つの要素を考える必要がございまして、一つは経済の全体としての需要ということであります。それから、潜在成長力と経済全体の需要と、供給側と申しますか、その潜在成長力の差が問題になるわけであります。 それから、もう一つ考えなければいけないことは、労働力人口の伸び自体、これは人口の高齢化ということがございまして、むしろ、現在むしろ減少をするというような姿になっておりますので、こういったことを考えてみますと、私どものマクロのフレームワークでは、一・五%から、二〇〇〇年の一〇年に向けてその伸び率が一・五%から一・九%へ高まっていくというような、そうした姿を想定いたしますと、失業率の方はむしろ低下していくというふうに考えております。
○今泉昭君 ちょっと別な角度からお伺いしてみたいと思うんですが、仮に、先ほど私が申し上げましたように、実質、我が国の経済成長が三ないし四なければどこかに相当な被害が及ぶということで検討してみたいと思うんです。 少なくとも、国民全体が前の年に比べて少しでも生活水準が上がった、生活環境が良くなったというのを感じるのは三ないし四%以上なんですよ。例えば、一%の経済成長あったといたしましょう。一%、全体的に一%の経済成長であっても、産業によっては大幅にぐっと成長したり、あるいは産業の収益を上げた産業があれば、それだけ一%という狭い枠の中では大きく落ち込んだ産業があるはずであります。例えば、今年の例でいうと、今年はゼロ成長だと言われていましたが、どちらかといえば自動車産業なんか、輸出産業の一部においては大変いい収益を上げている。ところが、多くの産業が収益は低下して、赤字でリストラをしなきゃならない、こういう状態が出てくるわけですね。 そういう意味で、大体一%程度の経済成長におきましては七割の人たちが、七割の国民経済活動の分野においてはマイナス以下の状況に落とし込まれるという、これは実態の姿ではないかと思うのであります。 私、長いこと労働組合運動をやってまいりまして、これはもう賃上げのときに一番経験したことであります。賃上げ、一%の賃上げではマイナスの人が出てくるんですよ。なぜかというと、全員一%であるならこれはオールハッピーですよ、一%で低くても。ところが、必ず三%、四%の賃上げをもらう人がいるわけです、これは。成績がいいから、あるいはいろいろな条件で。そうすると、その部分は一%のパイの中にないわけですから、どこかがマイナスをこれは経験しなきゃいけない。それはどこに行くか。賃金ダウンにつながるでしょうし、あるいは雇用という面で、雇用を喪失するという状況に陥れられるわけです。一%の賃上げでは大体七割の人が現在の段階からマイナスの状況へやられるわけですよ。 そういう意味で、国家が行う経済運営というのは、少なくとも前の年よりも三ないし四%の経済プラスの活動をやらなければどこかに被害が行く。そのための対策をどうするかということが大変重要になるんですよね。 そういう意味では、今、内閣府が出された一・五%という、今後、二〇一〇年までの予測というのは、今後八年間は我が国はそういうことを国民は覚悟しなきゃならない、こういうことを意味するというふうに受け取っていいですか。
○政府参考人(岩田一政君) 繰り返して申し上げるようになろうかと思いますが、今泉先生の御指摘の三、四%ないと失業率は下がっていかないんではないか、こういう御指摘かと思うのですが、日本の経済の潜在成長力というのは、特にバブルが崩壊いたしまして九〇年代に入りましてから、先ほど御指摘ありましたように、平均して成長率一・二%程度というようなことでありまして、現実の潜在成長力というのも相当スローダウンしてきております。御指摘のあったように、むしろ一・二%程度に近いようなところが日本の持っている現在の潜在成長力で、これは構造改革等をやることによりまして生産性を高めることができるというようなことがあれば、それを少しずつ二%に近いようなところまで引き上げていくことは可能だというふうに考えておりますけれども、現在の足下の日本の経済が持っております潜在成長力の伸びというのは、むしろ一%を若干上回る程度のものでしかないということでございます。 現実の成長率がそれに比べまして一・五ということでありますと、わずかでありますが、現実の成長率の方が潜在成長率を若干なりとも上回るという事態がございますと、これはむしろ失業率を下げる要因になります。これはGDPの成長率とそれから潜在成長率との差で、現実の成長率の方が上回っていますと、むしろ労働に対する需要の方が強いということになりまして、その結果、例えば二〇〇六年度までの時点で一・五%の成長をやることによって、失業率は現在の五・四%から四・九%、〇・五%程度でありますが、少しずつむしろ下がっていくということが期待できるというふうに考えております。
○今泉昭君 失業率が下がるということは、それだけ雇用の機会が増大をする、あるいは雇用者数が増えるということなんですよね。そういうことが理論上の指標だけで本当に実現できるのかというところがこれは一つのポイントだろうと思うんです。 それとあわせて、私は今極端なことを申し上げましたけれども、そういう低い時代においてそのような潜在成長力を上回る雇用を実現するための与件というもの、これを整えていかなきゃならないんじゃないですか。その与件を整えるというのが実は厚生労働省が主管であるところの雇用政策ということになるんでしょう。 例えば、いろんな意味での雇用慣行をどう変えていくか、あるいは個人個人の就労の形態をどうしていくか。これは当然、こういう与件が一つは必要でしょうし、あるいはまた、何というんでしょうか、ワークシェアリングというような問題も当然必要であろうと思うんですが、そういう意味で、今いみじくも内閣府の方では、今後の我が国の潜在成長力が一・二%程度だとするならば、それに見合ったやはり対応策というのが中長期に取られていかなきゃならないというふうに私は考えるわけです。 そこで、今度は経済産業省にお聞きしたいと思うんです。 これは実際の経済活動を担っている経済産業省でございますから、具体的な対策がどうなされるかということが厚生労働省の雇用対策とは別個に、外側から雇用の環境を作ってもらうということになるわけですから、そういう意味でお聞きをしたいと思うんですが。 これも同じように、いただきました新成長政策部会の報告書、これは平成十三年の十二月に出された報告によりますと、経済産業省の、これは計画とか予測というのではないかもしれないけれども、この検討素材によりますと、二〇〇六年から二〇一〇年までには我が国の経済成長率が三・一%可能であると、こういう試算を出されているけれども、これはこういうふうな受け止め方をしていていいんですか。
○副大臣(高市早苗君) 内閣府が出された数字と大きく食い違っておりまして、むしろ今泉先生が理想的だとされる姿に近い数字になっているかと思います。 これは、そうですね、二〇〇六年から二〇一〇年までの間に産業構造の大転換、つまりこれから国民の潜在的な需要も、どっちかといえば健康に対する不安の解消ニーズでありますとか、それから居心地の良い空間に住みたいとか、非常にニーズが高次化してきまして、それらを実現するような形の情報産業でありますとかバイオ産業、医療・介護関係の社会福祉ビジネス、それから環境関連産業などがきちっと事業化をされて、雇用創出が行われて、次の時代の成長産業として実際に動き出すと、こういった非常に楽観的に過ぎるかもしれませんけれども、産業がうまく成長して根付いていったケースを想定しますと二〇一〇年までにこの三・一%という高い成長も可能であるといった、これは産業構造審議会の新成長政策部会の報告書でございます。 ただし、私自身は前提条件というものはあると思います。今回の不良債権処理の加速に伴いまして、不良債権処理の加速だけがどんと行っちゃって、例えば、今、既に提案をされておりますデフレ対策がきちっと機能していなかったり、それから私どもですと、政策金融によって、つまり今ある企業をつぶさない、新たな失業者を発生させないことも非常に大事な雇用政策でございますから、こういった政策金融に伴う十分な原資が確保できるかどうかという点もございますし、これらの新ビジネスを育てていくための環境をきちっと作り出していけるかということにすべて懸かってまいりますので、これは例えば国民年金、公的な年金制度なんかが健全に維持をされており、なおかつ新たな成長産業の下で消費が拡大したケースの数字でございます。
○今泉昭君 二十一世紀の最初の十年に向けてこのような長期計画を審議されているんですが、その際に、これから二十一世紀に入りまして我が国の産業の柱というものはどういうふうに考えていらっしゃるか。一般的に見ると、すぐもう二十一世紀は高度情報化社会である、サービス産業中心の社会であるということを盛んに言われてまいりました。そして、実はサービス産業に対する期待が盛んに言われてまいりました。ちょっとこの前までは、森内閣の時代は、これから二十一世紀は我が国はIT立国だということで、IT産業の発展というものに物すごく大きな期待が向けて、それによってこれぐらいの雇用の拡大をするんだということが盛んに言われてまいりました。ところが、これはITバブルの崩壊でもろくも消え去ってしまったような状態であります。 そういうものを受けながら、我が国のこれからの産業の在り方としてどこに一体重点を置こうとしているのか。私どもは、これまで我が国を支えてきた製造業というものからそう簡単に足を抜くわけにはいけない少資源国だろうというふうに思っているわけですね。この製造業の復権というものについて一体どこまで経産省は考えていらっしゃるのかどうか。 ますます、最近の雇用情勢を見てみますと、実は製造業の雇用労働者が連続してマイナスをしているんですね。今やもう一千百万程度の雇用者しか製造業には存在をしなくなっております。これをこのまま放置していったならば、ますます我が国をこれまで支えてきた製造業の基盤というものが崩れていくわけなんですが、一体どこに基盤を置いて我が国の経済をこれから発展させようとしているのか、その点をお聞きしたいと思います。
○副大臣(高市早苗君) これからの一つの方向性といいますと、新たな成長産業として期待される分野といいますと、先ほども軽く触れましたが、情報通信産業、バイオ産業、そして医療・介護などの社会福祉産業、環境関連産業と私どもはとらえておりますが、しかし製造業の重要性というものは非常に強く認識をいたしております。これまでですと、どちらかといえば、中国などとコスト競争で非常に不利な立場に立たされている製造業に関してコスト競争を支援するような方法でございましたけれども、現在は、いつまでもコストだけで競争というのは続けられない、もうクオリティーだと。どんなに高くてもみんなが飛び付きたいような品物を、反対にイタリアでありますとかニューヨークでありますとか、そういった市場に日本が打って出ていくような、それぐらいの高いクオリティーの、高くてもみんなが買いたくなるようなものの製造、こういったものを応援していこうということで政策を打ってきております。 例えば、今ですと非常に求められるのは、設備投資に係る資金をどう調達するかということと、資産デフレが非常に進行しておりますから、各企業、担保価値が下落しておりまして、必要な運転資金の調達ができません。この辺は是非、これから可能性のある製造業を守り抜いていくという立場で政策金融で対応していきたいと考えております。 これからの、じゃ、新しい産業でどういう可能性があるかということになりますけれども、これももう先生が既に御入手いただきまして読んでいただきました、産業構造審議会の先ほど申し上げました三・一%という成長率が可能である要件、こういったものが成功すると可能であるということでマクロ経済シナリオの試算を付けてございますので、そちらの方でごらんをいただけたら大変うれしいと、有り難く存じます。
○今泉昭君 今の副大臣の御答弁の中にも実は製造業を下支えして守っていくというお話もございましたけれども、これは労働大臣、ちょっと聞いていただきたいと思うんですが、質を高めていくという意味で、今、我が国の製造業はその質が根底から崩れているという事象を私はつい最近中国に行ってまざまざと実は体験をさせていただきました。 と申しますのは、今リストラが盛んに行われております。特に中高年層のリストラが激しいわけであります。中高年層は、長い間企業内において自らの技能を高め、大変我が国の質の高い物づくりに寄与してきた方々なんですが、その方々がリストラに遭って今何をしているか。東南アジアにみんな出掛けていっているんです。東南アジアあるいは中国などは積極的に今この人たちを呼び込んでいるわけですね。 中国に行って聞いた話によりますと、その企業が何人日本の技術者を雇っているかということによってその企業の実はクオリティーになるんだそうであります。うちは日本からの技術者をこれだけ雇っているんだよということによってその企業は信用を受ける。また、日本から行ったその技術者たちは、日本ではまるで要らないものになったように窓際に追いやられ、そしてむちもて追われるとまでは言わないけれども、冷たく企業から放逐されたような形の方々が、中国に行けば先生、先生といって大切にしてくれる、そして処遇も大変いい処遇の、別の処遇をやってくれていると。 こういう実態を見まして、こんなことが日本でどんどんどんどん続いていったら、日本のいわゆる物作りの基盤というのは将来がないんじゃないかというような気がしてならないわけなんですけれども、こういう実態を坂口労働大臣、どのように受け止められますか。
○国務大臣(坂口力君) 今、岩田さんやそれから副大臣からお話をいただきましたように、それぞれこれから目指すべき方向というのはやはりそれぞれ定めていかなきゃならないだろうというふうに思っておりますが、しかしその中で、これから日本の国の中で伸びるところ、あるいは伸ばさなければならないところということになれば、やはり消費財産業だろうと思うんですね。今までどちらかといえば投資財を中心にしてきましたけれども、そうじゃなくて、消費財を伸ばしていくと。すなわちサービス業もその中に含まれているわけでございますが、伸びるところはそういうことでございましょう。 しかし、日本の国の中でサービス業だけにしてしまったら一体どうなるのかといえば、これは外国から稼いでくるところがなくなってしまうわけでありますから、日本の国の中で日本の人がそれを受けて、そしてそのサービスに対する支払をするというだけでは、この日本の国が大きくなる、外国から稼いでくるところがなくなるわけですから、それはやはりこれから伸びるところはどこかといえば、それはサービス業でありましたり消費財産業であったりという答え方をするでしょうけれども、しかし一方において、今までの物作りというのは、これはやはりある程度維持をしていかなきゃならない。それがなければ、やはり一方で伸びましても、それは日本がやっていけないということになってしまうんだろうというふうに思っております。 そういうことになりますと、トータルでそうしたことを見ていかなきゃならないわけでありますが、日本の物作り産業というものを今まで以上に伸ばしていくということはなかなか至難の業でありますから、そこはそうではなくて、サービス業なり、もう少し大枠でいえば消費財産業といったものを大きくしていくということになるわけでございますけれども、しかし一定の物作りもやっていかないといけない。 それで、今、中国のお話が出まして、確かに今、日本の国の中でリストラが行われたりいたしますと、そうするとその企業の株価がぼんと上がったりいたしまして、いかにもリストラをすることがいいことだというほどになっているのかどうかは分かりませんけれども、何か評価をされるような形になってきているわけでありまして、ここはちょっと、株価はそうかもしれない、だけれども株価がすべてではありませんから。証券界はそうかもしれないけれども、それが国としての国策であってはならないと。 やはりそこは、私たちは労働生産性というものを高めていくということはしていかなければなりませんし、そして、それだけではなくて、やはり労働というものに対する評価をしていくという国造りが一方でやはりある程度なければならないというふうに思っているわけであります。そうした意味で、労働というものを評価する社会をどう作り上げていくかということが一方において大事になってくるのではないかというふうに思っております。 したがって、今までの雇用政策は旧労働省、現在は厚生労働省が中心になってやっておりますけれども、厚生労働省の中だけでできることというのはかなり限られておりますし、今までも過去に本当にきめ細かく私はやられてきている、これほどきめ細かくやっているかと思うほど細かく労働を作り出すための政策というのはやられているというふうに思いますが、しかしその枠内だけでは維持できない状況になってきている。国全体が一つの労働というものに対する評価をしていくという、そういう社会システムをやはり一方で作り上げていくという努力があって初めて私は可能になってくるのではないかというふうに思っている次第でございまして、こうした点につきましては、内閣府がいろいろの大きな方向をお決めになっている、その中で我々もどうしていくかということを考えなければなりませんし、そしてまた経済産業省ともタイアップしまして、そこで、経済産業省の政策でがっちり受け止めていただきましたら私の方はうんと楽になるわけでございますから、そうしたこともできるだけタイアップをして、我々も考えさせていただきたいと思っているところでございます。
○今泉昭君 私がこれから最後に、時間もありませんので、申し上げたいと思っていたことに多少触れていただいているわけでございますが、私が今日申し上げたかったのは、厚生労働行政として、特に労働行政として、短期的な雇用対策と中長期的な雇用対策というものはもう質が違うんだということ。特に、これまで十次にわたる雇用対策を打っていただいて、当面の雇用問題にその都度一定の対策は打ってきていただいているけれども、本質的に中長期に、我が国の働くということがどういう形になるかという意味においての中長期的な対策というのが実はほとんどスローガンだけで実質的に動き出していないというところに大変危惧を持っているわけです。 先ほどから言われましたように、もう十年間ですよ、一・二%の実質経済成長率。一・二%ということになれば、七割ぐらいの人たちが、これは雇用不安になるのか、賃金ダウンするのか、働き方を何か変えなきゃならないという時代にもう十年もいるわけですよね。その中において、例えばワークシェアというのが実現しているか。していない。あるいはまた、いろんな働き方の根本的な対策というのが国民的に理解されているか、そういう打ち出し方がなされてきたか。ほとんどされていないような気がしてならないんです。 例えば、厚生労働省がやられるいろんな対策があります。一つ一つの分野においては大変深く縦割りに検討されていますよ、雇用保険にしろ、あるいは職業訓練にしろ。しかし、それを総合的に雇用という立場に立って、働き方の中で、我が国の働く人の生活の形が変わっていくのか。それに対応できるような形の雇用政策というものがなければならないんだけれども、何ら今転換をされていないような気がしてならないんです。ごく一部分においては、賃金下げろ下げろ、労働コスト下げろ下げろという部分においての細かい何か工夫がなされるけれども、全体的なバランスにおいてどうしていくかという対策が私は一つも見られないわけです。 そういう意味からしますと、今後、二〇一〇年にかけましても、少なくともかつて来た道のような高度成長あるいは中規模の成長が安心して実現できるような今世界情勢にもない、国内情勢にもないとするならば、一%ぐらいの我が国の経済成長の中において、できるだけ国民が被害を少なくし、お互いがその被害を少しでもシェアできるような雇用政策というものを早期に実現する必要があると思うんです。短期的に何人雇用を増大したとかというこれは問題ではないと思うんです。賃金制度においてもそうだろうと思うんです。 こういう問題の真っ正面からの論議が今私は一番欠けているような気がしてならないわけでありまして、厚生労働大臣の強力なリーダーシップによりまして、あるいはまたこれは各省庁との連携を基にしてやらなきゃできないことでしょうし、内閣府に何か緊急雇用対策何とかというのができたということを前聞いたことがあるけれども、一回しか開いていないということも聞くし、そんなことで雇用問題に対する本当の危機感を持っていらっしゃるのかということを私は大変不安に思っているわけでございまして、是非そういう点に総合的な雇用対策を、特に中期的な我が国の働く在り方というものを示してもらうことが必要じゃないかということを申し上げまして、ちょうど私の時間が参りましたので、終わらせてもらいます。 ありがとうございました。
○堀利和君 民主党の堀利和でございます。よろしくお願いいたします。 歴史的大転換を迎えている今日の状況の中で、同じく障害者の政策、制度に引き付けて申しましても、今年から来年にかけて特にその時期に差し掛かっているわけでございまして、二十一世紀の初頭をどう迎えるかということは、今年、来年、大変重要な時期であります。 そこで、まず、国の基本計画としての新長期計画、そして七か年戦略の障害者プランが進められていて、本年度で終わるわけですけれども、この計画、プランにつきまして、どのような評価、反省点、残された課題がどうあるのかについて、まず内閣府からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(江崎芳雄君) 我が国の障害者施策でございますが、障害者施策に関する新長期計画、これは平成五年に策定をいたしまして、本年度まででございますが、この計画に沿いまして、ノーマライゼーションとリハビリテーションの理念の下、障害者の社会参加を阻みます欠格条項の見直しでございますとか、いわゆるハートビル法、さらには交通バリア法といった制定等で着実に推進されてきたんではないかと考えてございます。 また、この計画の具体化を図るための重点施策実施計画として障害者プランというものも作られてございます。これにつきましては幾つかの目標値を立てておるわけでございますが、平成十二年度までの進捗状況でまいりますと、例えば重症心身障害児並びに者の通園事業、こういったものは四五%でございます。それから、短期入所生活介護事業六七%ということで、一部の事業で立ち後れが見られるわけでございますが、その他のものを見ますと、おおむね順調に進んでいるのではないかという具合に認識をしてございます。 それで、新しい障害者基本計画でございますが、現在、官房長官主宰によります懇談会を設けまして、ここの場で障害をお持ちの方御本人、さらには関係団体、それから学識経験者の方等の意見を伺いながらいろいろ検討作業を進めておるところでございます。さらには、内閣府と主要関係省庁によりまして各分野別の検討チームを設置をして、こちらで更に具体的な検討を進めるという体制で作業を進めておるところでございます。 この新しい障害者基本計画でございますが、障害のある方の人権が尊重をされ、障害のある方の能力が最大限発揮される、そういった社会を実現をすると、こういった考え方に立ちまして、社会のバリアフリー化でございますとか、障害者御本人等利用者が一番尊重されるといった支援、そういったものを推進をするということで考えてまいりたいと考えてございます。
○堀利和君 はい、伺いました。おおむね順調にという評価でありましたけれども、まあそれはそれでまたの機会に議論をさせていただきたいと思いますけれども。 基本計画、新長期計画が策定されたのが十年前でございます。世の中、大変大きく、そして速く流れておりまして、二つ三つ具体的にお伺いしたいと思いますけれども、先ほど言われました懇談会に計画案が示されております。私も読ませていただきました。その中で、IT革命ということが大分国の政策としても言われたわけですけれども、もちろん計画案にも情報通信システム、IT機器について書かれております。しかし、どうもそこは不十分かなと思っております。 IT基本法の八条にもデジタルデバイドの是正ということがうたわれておりまして、具体的にそれをどう進めるかということを一つ申し上げたいわけですけれども、アメリカのリハビリテーション法五〇八条、これは連邦政府、関係機関すべてがIT機器、情報通信システムを導入するには障害者が十分対応できる、いわゆるバリアフリーといいますか、ユニバーサルデザインとしての機器を調達しなければならない、リースしなければならないということが義務付けられておりまして、特に昨年大改正があって、六月にはこれ完全に義務化されました。 そういうことからいいましても、例えば小泉総理大臣が環境のために低公害車、これを公用車すべて切り替えると言われたわけですが、このように新たな計画の中に国としてユニバーサルデザインとしてのIT機器なり情報通信システムを積極的に導入して、これを民間に広げていくというようなことが一つあってもいいと思うんですけれども、この辺についてはどうお考えか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(江崎芳雄君) 委員御指摘のように、障害のあるなしにかかわらず、だれもが利用しやすいユニバーサルデザイン、この製品の普及を図るということは、障害をお持ちの方が活動し、社会参加をするという力を向上させる上で大変重要なことだと考えてございます。 それで、御指摘の資料でございますが、ホームページで十月の二日に懇談会をやりましたときに私どもから提出いたしました資料を公開をしてございます。それをごらんの上での御質問だと拝聴をいたしましたが、骨子という形で懇談会の先生方のいろんな意見を広く伺おうということで提出をしまして、今後、そのときの意見等も踏まえてこれから具体的な計画という作業に入っていくわけでございます。 それで、この新しい障害者の基本計画でございますが、この中におきまして、ユニバーサルデザイン化された製品等の普及の促進を図るための方策としてどのような内容を織り込むことができるのか、現在、関係省庁とも連携を図りながら様々な検討を進めておるところでございます。
○堀利和君 骨子では促進とか推進という文言が多いんですね。今申し上げたように、是非、小泉総理大臣には、低公害車を導入したように、政府、国のIT機器、情報システムについてはそのような情報バリアフリーの機器を調達するという、ここを積極的にやっていただきたい。お伝え願いたいと思います。 次に、文科省、来ていただいていると思いますけれども、障害児の教育について伺います。 これは私にとっては長く文科省、文部省と論争してきて、いまだに平行線のままでございますけれども、どうしてもこの基本計画に一つの方向性を示していただきたいと思っているわけです。 九三年に国連におきまして、障害者の機会均等化に関する標準規則、これが決議されました。この中に、障害児の教育については統合の場で教育することを原則とするということがはっきりうたわれております。また、九四年にはユネスコにおきましてサラマンカ宣言が採択されております。これはインクルージョンという、すべての人たち、子供たちが一緒に学ぶという、そういう在り方を訴えております。 文科省として、これまでいわゆる分離教育を建前として、そのことにこだわってきましたけれども、今回十年という計画を考えた場合に、一つの方向性として統合教育なりインクルージョンという方向性だけは示していただきたい。もちろん来年からすぐそれが実現できるかどうかは別にしましても、十年の長きの計画ですから、是非その辺を国際的時流に乗ってお考えいただきたいということを申し上げて、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 委員の御指摘ではございますけれども、改めて私どもの考え方を申し上げたいと思うわけでございます。 障害のある児童生徒の教育につきましては、我が国におきましては、その多様なニーズに応じて可能性を最大限に伸ばし、自立し社会参加をするために必要な力を培うために、特殊教育諸学校あるいは特殊学級、さらには通級による指導等、様々な指導形態で教育を行っておりまして、また重度・重複障害のある子供を含めまして教育の機会を確保いたしているところでございます。 現在進められております新しい障害者基本計画におきましては、障害のある子供一人一人のニーズに応じたきめ細かな支援を行うことが必要であるわけでございますことから、教育、福祉、医療等の関係機関が連携をして子供の自立あるいは社会参加に向けた教育・育成施策の充実を図ることとしておりまして、具体的には、一貫した相談支援体制の整備でございますとか専門機関の機能の充実と多様化、さらには指導力の向上、また研究の推進等を図る方向で検討が進められているところでございまして、今後とも障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教育の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。 そこで、委員のお尋ねでございますけれども、私どもの考えを踏まえまして、もし委員が御指摘のインクルージョンを原則という意味合いが、障害の状態によっては、失礼しました、御指摘のインクルージョンの原則が、障害のある子供が障害の種類や程度にかかわらず、すべて通常の学級で障害のない子供とともに学ぶべきであると、そういう考え方でございますれば、私どもとしてはその考え方は必ずしも適切ではないと考えているものでございまして、文部科学省としては、先ほど来申し上げてございますように、障害のある児童生徒のニーズに応じた教育を行うことが重要であるというふうに考えているところでございます。
○堀利和君 どうも聞いていましても、統合教育なりインクルージョンを原則としている先進各国の障害児の教育はあたかも一人一人の子供のニーズにこたえていないように聞こえるんですね。私はそれは非常におかしいと思うんですよ。是非反省をしながら、基本計画にはつまり方向性を示してほしいと言っているんですね。是非お願いします。 次に、内閣府にまたお伺いしますけれども、障害者プランは数値目標を立てるということで七か年戦略が立てられました。私も当時与党の一員として加わったわけですけれども、結局、保健福祉分野、あるいは旧建設省関係でいいますと、十三万キロの道路を車いすが擦れ違えるような幅員三メートルということが数値として入っただけで、ほとんどは数値が盛り込まれなかったわけなんですね。 私は、実効ある施策、これを実現するには、やはり目標というものを明確にすべきであろうと思うんですね。 そういう意味で、保健福祉分野と道路というだけでなくて、各省庁について新しいプランには是非数値目標を盛り込むような努力をしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(江崎芳雄君) 御指摘の障害者プランでございますけれども、新しい障害者基本計画、これは十年を予定してございます。その前半でございますので五年間でございますが、五年間の重点プランとして作るということが本部で決定をされてございます。 このプランの策定に当たりまして、現行のプランにも幾つかの数値目標が掲げられてございますが、関係省庁ともいろいろ協議、相談を重ねながら、具体的な目標設定をする、こういった中でできるだけ数値目標を掲げていきたい、このように努力をしたいと考えてございます。
○堀利和君 時間があればその辺の具体的なお考えをお聞きしたいところですけれども、次に進みたいと思います。 坂口大臣にお伺いしますけれども、保健福祉を中心にした、つまり厚生労働省にかかわる分野で新長期計画、現在の国の基本計画と七か年戦略のプランにつきましての評価、残された課題はどういうものかということをお聞きしたいと同時に、現在のこのプランについての理念、政策目標を改めてお聞きして新しいプランに期待もしたいと思いますけれども、いかがでございますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) このノーマライゼーションとそれからリハビリテーションという二つの大きな、そして次元の高い目標を掲げてこれはスタートしているわけでございます。したがいまして、大きな次元の高い目標でありますがゆえに、この五年間あるいは十年間でこれを達成することはなかなか難しい状況にある。私は、一言で言うならばまだ道半ばという言葉が当たるのではないかというふうに思っております。したがいまして、ここはこれから、この掲げます目標は私は変える必要はないと思っておりますし、この目標の中で更に努力をしていかなければならないというふうに思っております。 一つは、やはり、いわゆる在宅サービス、これをどうするかと。取り立てて挙げれば在宅サービスをどうするか。それから、働く場所とそして住まいとの関係、この働く場所をどう確保し、そして、できるだけ近くの住まいでそれをどう実現をしていくかといったようなことがその中でも取り立てて大きな課題ではないかというふうに思っております。 これらの問題、道半ばでございまして、これから一層努力をしなければ障害者の皆さん方におこたえをすることができないだろうというふうに思っておりますので、この辺ひとつ頑張りたいと思っております。
○堀利和君 道半ばという御認識は私も妥当だと思っておりまして、一層の御努力をお願いしたいと思います。 私自身の問題意識で二点ほど申し上げさせていただきたいのは、この七か年戦略のプランを策定する際に精神障害者の問題が大変大きな問題になりました。いわゆる精神病院に社会的入院、二割ほどだということで、三十四万、五万人の患者さんの中で少なくとも七万人の方は社会的入院だと。当然、地域社会復帰ということで議論になりましたけれども、その当時は、まあ七万人は無理だけれども二万五千人については何とか地域に戻そうじゃないかという議論あったにもかかわらず、結局は数値目標も入らず、現在に至っても進んでいない。聞くところによりますと、今度のプランなり計画の中では七万人地域に戻す、社会的入院の解消をするというふうに聞いておりますので、これは遅れた精神障害者の政策としては是非前に大きく進めていただきたいと思っております。 もう一点は、同じくプランを策定する際の数値を入れるときに一番反対し、抵抗したのは旧労働省の雇用対策の担当者でした。つまり、雇用促進法で法定雇用率が、当時一・六%、現在一・八%ですが、目標値があるのでプランに入れる必要はないということだったんですね。しかし、考えてみてください。この二十年間見て実雇用率が一年に大体〇・〇一ポイントずつおおむね上がってきているんですね。今日の状況でいいますと、一・四九が実雇用率なんです。目標は一・八なんですね。この一・八を達成するには三十年掛かるんですね、このままいくと。私は五か年計画の中に少なくとも一・六%を目指すべきであると考えているんですが、どうしても担当者は聞かないんですね。一・八があるから盛り込めないんだと。 よく考えてみますと、これは次の機会に是非議論、審議させていただきたいんですが、雇用促進法の制度で考えますと、第一線で重要な役割を果たしている障害者の雇用促進協議会、この協議会の運営財源は何かといいますと、障害者の雇用率未達成の企業から納付金を受けてそれで運営してるんです。つまり、障害者の雇用率が達成すると財源がなくなってこの協会は存続できないんです。存続するためには、雇用率未達成の企業が多くあって納付金が上がってこなきゃ困るという極めて奇妙な存続矛盾なんですね。 こんなことから考えて、一・八%を目指すと協会が運営できないという心配されているのか分かりませんけれども、そのようなことのないように、是非、雇用率についても、私は一・六%、これは正確じゃありませんけれども、入れるべきだと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 次に、来年から支援費制度、これまでの措置制度が変わるわけですけれども、現在の七か年戦略のプランでは保健福祉につきまして措置制度を基本にして数値が立てられた。これは立てやすいと思うんですね。しかし、支援費制度になった場合には、利用者本人の選択、利用者本人の決定権を重視するということで、そのニーズも質、量とも私は上がっていくんだろうと思います、支援費制度の下では。しかも、二〇〇五年には、介護保険制度は年齢にかかわる見直し、検討をするということにもなっておりますので、そういう点ではこれまでのプランの立て方、数値の立て方からしますと、支援費制度なり五年、期間の中での介護保険の問題を考えたとき、非常に数値が立てにくいこともあるのかなと思っていますけれども、この辺についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
○政府参考人(上田茂君) 新しい障害者プランは、現在、政府において検討中の新しい障害者基本計画に基づく前期重点実施計画として策定されるものでありまして、今後五年間にわたる施策の具体的目標として位置付けられているところでございます。その中では、現行の障害者プランに引き続き、障害のある人が地域でともに暮らせる社会作りを更に積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。 ただいま御質問の具体的な目標の在り方についてでございますが、サービス基盤の整備状況ですとか、あるいは支援費制度の実施等を背景とする障害者のニーズなどを勘案いたしまして、障害者の方々あるいは関係団体等との意見も聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。
○堀利和君 私が心配していますのは、七か年戦略を立てる際には初めてのことでもありましたから白紙の概算要求だったんですね。白紙概算要求であったわけです。そして、十二月の本予算で決まったという経緯があるんですね。継続したプランということになれば、従来どおりの見通しで今回は概算要求は示されております。 そこで、支援費制度についてもう少し申し上げたいのは、いわゆる勘案事項というのが七項目あります。これは提供体制を十分、市町村、自治体は実施するように努力しなければならないというふうになっております。利用者本人に十分こたえられるサービスを提供しなさいと。どうしても提供サービスがない場合には受給者証にそのサービスが提供できない理由を書き込むというところまでなっているんですよね。つまり、利用者本人の一人一人のサービスに対してのニーズというのは非常に膨らんでいくと思いますので、この辺を十分考えた上で五か年計画の保健福祉サービスのプランを立てていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 次に、外務省にお伺いしますけれども、障害者の権利条約の制定に関して伺います。 八一年は国際障害者年、完全参加と平等ということで、九三年から十年が始まり、そのときに世界行動計画が策定されて初めて機会均等という概念が、理念が持ち込まれました。その後、八七年にはイタリアから条約、障害者の権利条約に対して制定すべきという提案があり、八九年にはスウェーデンからも同様にありました。しかし、これはまだ時期尚早ということで実を結ばなかったわけですけれども、その間、九三年には、先ほども取り上げました障害者の機会均等化に関する標準規則というものを決議して、これは条約ではありませんので義務はございません。 そういう中から、昨年、メキシコが障害者の権利条約制定に向けての検討をすべきという提案をし、今年七月から八月にかけて、この検討においての特別委員会が設置されて、具体的に検討されました。 日本政府がNGOの障害者の参加についての決議、共同決議に加わったということ、そして委員会の最中にNGOの障害者たちに対してブリーフィングを行ったということで、世界の障害者たちは高く評価しているんですね。ところが、実際の権利条約の制定はどうかといいますと、肝心のところでは非常に慎重なんですね。 私は、この間の経過を見ましても、国際的役割から見ましても、日本政府は積極的に障害者の権利条約制定に向けて働き掛けるべきだと思いますけれども、その基本認識は現在どのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(石川薫君) 委員御指摘のとおり、現在、国連を中心に障害者権利条約について検討が進められております。 一般的に、人権に関しましての国際的な法的文書が普遍的な価値を有し効果的に機能するためには、国際社会の可能な限り幅広い支持を得ることが重要だと私どもは考えさせていただいております。 外務省といたしましては、本年七月の先ほど御指摘のございました国連総会の特別委員会の成果等も踏まえ、また既存の主要な人権条約等の国際法体系の中での整理や位置付けといったものを勘案させていただき、国際社会の可能な限り幅広い支持を得る内容の条約の策定に向けて、関係府省庁とも協議させていただきながら国際的議論に積極的に参加してまいりたいと考えております。 ただいま委員から、条約について日本政府の基本姿勢は慎重ではないかと御指摘をちょうだいいたしました。本年七月のアドホック、この特別委員会におきましては、実は会合の議題設定そのほかで議論の時間が取られてしまったという経緯がございました。その過程で、日本代表から、検討すべき論点を整理する必要があるとの提起をさせていただいたという経緯がございます。 外務省といたしましては、国際社会における障害者の権利の擁護と促進が重要と考えております。したがいまして、市民社会からの参加やインプットを得ながら更に議論を深め、国際社会の可能な限り幅広い支持を得られる内容の条約策定に向けて、関係者の皆様と協議させていただきながら国際的議論に積極的に参加していきたいと、このように基本的に考えさせていただいております。
○堀利和君 今日、質問の中ではこのような積極的な答弁をいただけないと思っておりましたが、大変心強い、力強い答弁いただきまして、是非、権利条約制定に向けて、日本政府として世界にアピールしていただきたいと思います。 そこで、権利条約制定に向けて二、三、お願いしたいこともございます。 NGOなり途上国の参加となりますと、大変費用も掛かって難しいところがございます。そういう意味で、任意の基金への拠出ということを日本政府としてお願いしたい、前向きに考えていただきたい。 そして次は、国連事務局経済社会局に是非人的派遣ということで、人的な貢献をしていただきたい、これが二点目です。 三点目は、来年予定されております第二回目のアドホック、特別委員会に外務省として、政府として御参加されると思いますけれども、この際に、NGO障害者のアドバイザーとしての参加を是非お願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(石川薫君) 委員の御指摘、ありがとうございました。 実は、次回のこの特別委員会の開催につきましては、現在開かれております国連総会での審議を経て決定されるという見込みだと承知しておりまして、今、私どもが力を入れさせていただいておりますのは、まずその開催の実現に向けて取り組んでいきたいというふうに思っておるところでございます。 先ほどお答えさせていただきましたとおり、国際社会における障害者の権利の擁護と促進が重要と考えさせていただいております中で、今年七月の委員会に向けての準備過程や、この同委員会の開催中におきましても、NGOの参加問題を含めて、私どもとしては積極的に対応させていただきました。また、今年の十月に日本で開催されましたNGO主催の国際会議に対しても支援を提供させていただいたところでございます。 NGO関係者の方々が次回特別委員会の我が国政府代表団への参加を希望しておられることは承知しております。 御指摘のほかの諸点も含め、いかなる対応が可能か、関係府省庁とも協議させていただきながら、引き続き検討を進めていきたいと思っております。
○堀利和君 よろしくお願いいたします。 ありがとうございます。
○谷博之君 民主党・新緑風会の谷博之でございます。 この委員会の正式の質問が今日はデビュー戦でございまして、前向きの御丁寧な御答弁を期待をいたしております。 早速ですが、質問に入りたいと思います。 先ほど今泉委員からもいろいろ雇用問題についての質問がございましたが、私は特にその中で職業紹介を受けて日々雇用をされておられる労働者に対する施策の問題についてお伺いをしてまいりたいというふうに思っております。 坂口大臣は、十一月の一日の衆議院の厚生労働委員会で、全国のハローワークで行っている職業紹介事業、これを民間業者や地方自治体が同様に行っていける、そういうふうな規制緩和の検討をする意向を表明しました。この中身については新聞報道されておりますから触れませんけれども、一言で言うならば、従来のこの分野のこれからの取組というのが大きく変わってくるというふうに考えております。 こういう動きを受けまして、実は今、既に職業紹介を受けて日々雇用されておられるこういう労働者の皆さん方、非常に多種多様におられるわけでありまして、特に私の地元である栃木県、日光や鬼怒川や那須といったそういうふうな観光地、温泉地の旅館やホテル、レストランのそういう事業所においては、不況の影響等もありまして、正規の従業員の数を減らしてこういうふうな労働者の皆さん方の数が増えてきていると、こういうふうな傾向もございます。 ここで、私は、その中で特にこういう日々雇用の労働者の皆さん方の所得税の源泉徴収の問題について、まず最初にお聞きしたいと思っております。 確認をさせていただきたいと思うんですけれども、この源泉徴収、これは現在、税額表によって甲欄、乙欄、丙欄と、この三区分に実はこれが分かれております。ちょっと具体的な話になって恐縮なんですけれども、特に二か月以上継続して勤めている場合には甲欄そして乙欄が適用になる。この甲欄、乙欄のじゃ区別はどうなんだということでありますけれども、これはいわゆる扶養控除等の申告書の提出の有無によってこれが区別をされておられると、こういうことです。この丙欄というのは何かというと、言うならば二か月を超えない日々雇用を指していると、こういうふうな規定があるというふうに聞いております。 具体的な数字をちょっと、私、手元に資料があるものですから確認をさせていただきたいんですが、例えば同じ日給の場合、例えば日給七千円の人、この人のその甲、乙、丙の税額はどうなっているかということでありますが、例えば甲欄で扶養家族ゼロのときは二百七十円、扶養家族三人のときは十五円なんです。そして、乙欄では六百三十円、丙欄ではゼロ円です。そして、同様に日額一万円の人の税額はといいますと、甲欄で扶養家族ゼロのときは四百四十円、扶養家族三人のときは百八十五円、乙欄では千三百九十円、丙欄では四十四円となっております。これは相当金額が違います。こういうことで、どの欄の適用になるかによって相当な税額の違いがここに出てくるわけであります。 また、こういう方々の場合の就労の形態というのは、絶えず働く先を移動していったり、あるいは複数の勤務先に勤務をしているという、こういうケースもあると思いまして、結局そういう日々雇用されている労働者の中で、どの勤務先が年間を通じて主たる勤務先なのか、これが非常に指定しにくい、こういうふうなケースもあると思いまして、事前に主たる勤務先を判断すること自体が非常に困難だというふうにも言われております。 これは、実は私の県の税務署であったことなんですけれども、こういう温泉地の管轄をしている税務署、たまたま担当者が替わって、税というのは日々雇用の労働者から直接税金をいただくというんじゃなくて、その事業主を通して税をいただくということになっておりますから、甲欄、乙欄、丙欄の追跡、そしてかなりこれが難しいケースもあると思うんですけれども、そういう意味で徴収の仕方が変わって後で追徴されるという、こういう話を実は聞いたりいたしております。 したがって、こういう取扱いについてこれは一体どうなっているのか。そして、そういう事実が、実際にこれはないとは思うんですけれども、この税の徴収に対してそういう不公正やあるいは取り方に違いがあるというのは、これはあってはならぬことでありますが、そういう点についてどのような実態になっているか、まずお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(村上喜堂君) 今、先生の方から給与所得の源泉徴収税額表についてのお話がございましたが、若干繰り返しになりますが御説明をさせていただきたいと思いますが、いわゆる日雇い労働者の給与に対する源泉徴収税額、これは一応三種類ございまして、先生の御指摘のとおりであります。 その給与が労働した日又は時間によって算定され、かつその給与を労働した日ごとに支払う場合には源泉徴収税額表の日額表丙欄が適用になります。ただし、そのような給与の支給形態であっても、同一の雇用者から二か月を超えて支払われる場合には日額表丙欄の適用は受けられず、主たる給与に対して扶養控除等の申告書を提出されている場合には甲欄を、その申告書を提出されていない場合には乙欄を適用するということになっております。したがいまして、単に日雇い労働者というだけではなくて、その個々の方の雇用期間、支給形態、そういった個々の事実関係に従って日額表丙欄なのか甲欄なのか乙欄なのかと変わってくるわけでございます。 なお、お尋ねの件、個別のことについてお尋ねでございましたが、個別の件はちょっとお答えはできませんが、一般論としまして、人が替わったから税法の適用関係が変わるというものではございませんが、あくまでこれは事実関係をどう認定するかということであります。人によって変わってはいけないんでありますが、よく精査しますと、支払の形態が果たして二か月であったのかどうか、そういった問題がございます。当初二か月以内だと思っていたのが、よく調べてみると二か月以上だったということもございますので、あくまで個々の事実関係に照らしまして、法令に照らして適正に執行しているところでございます。
○谷博之君 今、説明を受けますと、なるほどそのとおりなのかと思うんですが、これは、例えばそういう事業主とかそこに働いている日々雇用のそういう労働者の人たちが、一々そういう自分の取られる税金について計算をしながら働いている人はいないと思うんですよ、これ。しかし、当然その税金というのは納めるものですから、前もって納税のためのちゃんと準備もしながら、こういう事業者の方とか労働者の人たちは考えるべきなんだと思うんですが。そして、最終的にどうしても高値で税金を取ってしまいますから、後で確定申告で余計なものは取り戻すというふうな感じになってくるのかもしれませんが、一々そういうことをする余裕もない人もたくさんいると思うんですね。 したがって、私は、この一つのやり方というのは、余りにも具体的ではない、ただ税務署側が決めて徴収しているというふうなやり方でしかないというふうに思うんですね。 それからもう一点、この源泉徴収の税額表が、つまり年間を通じた雇用を前提にしてこれは取っているわけですね。したがって、勤務形態が不安定なこういう人たちから継続勤務を前提として税額を徴収しているところに問題があるんではないかというふうに考えております。 日々雇用されるこういう労働者の人たち、これはもう年金にしろ健康保険にしろ、いわゆる事業者、経営者側からその部分のお金をいただいているわけじゃありませんし、すべて自分が納めるという、こういうふうな大変ある意味では厳しい状況です。体が具合が悪くなって仕事に行けなくなったらば収入は入らないんですよ。こういう人たちのいわゆる生活というのは、私は、普通のサラリーマンといいますか、そういう正規従業員、雇用者の方、正規のそういう従業員の人たちと比べて非常に厳しいというふうに言わざるを得ないと思うんです。そういう人たちに対してしっかり甲乙丙欄と、さっき言いましたように特に乙欄。これは例えば月額四十万円以上の収入になってくると一割以上の税額取られるんですよ。非常にこれは私は大きい税額だと思っておりますけれども。こういうことで、職業紹介を受けて日々雇用されるこういう労働者の労働条件の整備をもう一回、実態に即した源泉徴収の取り方、これに再検討していく必要がある。もっと具体的に申し上げますと、その税額を軽減する、そういうことが何よりも必要であると考えております。 そしてまた、二か月ということで雇用期間の、一応継続雇用の期間を決めておりますけれども、これについても、二か月を少なくとも延長するとか低日額の所得の人たちに対してはその税額の引下げを考えるとか、そういうことを私は考えていく必要があるというふうに考えておりますけれども、これらの問題について財務省と厚労省の見解をお伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(加藤治彦君) ただいま御指摘、大きく分けて二点あろうかと思います。 源泉徴収票、特に日額表の対応についてもっと配慮すべきではないかという御提言でございます。 私ども、基本的に源泉徴収というものは、課税の適正確保、それから納税者の方の納税の平準化にも役立つということで、これは必要不可欠だと思っておりますが、特にやはりいろいろな人的な諸控除、家族の控除等もございまして、すべて税額表だけでなかなか対応し切れない部分あることも事実でございます。したがいまして、いろんなケースについてなるべく所得税本法の適用を前提としてきめ細かい配慮はいたしておりますが、必ずしも完全にできない部分もあります。そういう場合はやはり最終的な調整という問題は残ってくると思います。 特に乙欄の場合につきましては、甲の適用というものがやはり主たる勤務先ということで、そこにつきましては家族関係等の申告も出していただくということでございますが、乙についてはそういう事情が入ってきませんので、そこは甲と乙の部分におのずから差が出てくることはやむを得ないのではないかと考えております。 それから、二か月、適用期間の二か月の問題につきましては、これは雇用の在り方をどういうふうに考えるかという他の雇用政策の法令等とのバランス等もございまして、私どもとしてはその全体の中でこの二か月という期間が定められているものと承知しております。
○谷博之君 坂口大臣にお伺いいたしたいと思いますが、いろいろ今議論をしてまいりましたけれども、そういうふうな議論を受けて、今度は厚生労働大臣として、そういう立場から御所見を伺いたいと思うんですけれども。 今申し上げたような、言うならば職業紹介を受けて日々雇用されているこうした皆さん方の実態、これに即した措置というのは、今私は税の問題で申し上げましたけれども、いろいろ私は、これからこういう方々の数が増えてきているというふうに言われておりまして、これは正確な数字じゃありませんけれども、聞くところによりますと、全部の日本の労働人口の約八百万から九百万人こういう人たちがいる。しかもこれが、正に日々雇用の労働者プラス二か月から一年未満のそういう言うならば中長期的な、俗に言うアルバイトのようなそういう方々も増えてきている。これはリストラの影響とか職を失った方々の次の就職先としてそういうふうなことが考えられる。大臣もそういう意味で、民間職業紹介、地方自治体のそういう職業紹介も検討するということを言っておられる。 そういう中で、この人たちに対して大臣としての考えを聞きたいんですが、一つは継続雇用の判断基準をより明確にする必要性、そして二つ目に、二か月という期間を例えば三か月に延ばす、先ほど申し上げました低日額の者に対する配慮などの雇用要件の見直しの必要性についてどのように考えているか。そして、こうした問題について、先ほど御答弁がありましたけれども、財務省や国税庁に対してどのような働き掛けをしていく必要があるか。その必要性の有無も含めてそのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この日々雇用の皆さん方が、今、先生八百万とおっしゃったですかね。それほど多いかどうか、私もちょっと今手元に数字を持ち合わせておりませんけれども、今までよりも増えていることは十分考え得ることだというふうに思っております。 この日々雇用の皆さん方に対しましては、いわゆる労働者としての法律というものは、原則としてはほとんど適用されているわけでございますね。例えば労働基本法でありますとか、あるいはまた労災・雇用保険法、あるいはまた社会保険にいたしましてもあるいは年金にいたしましても、原則としてはされているわけでございますけれども、原則としてされているということは様々な条件が付いていると、こういうことになるわけでありまして、今御指摘のように二か月とかあるいは六十五歳まででありますとかというような、そういう条件が幾つか付いていることも事実でございます。 こうしたことが、今後この人たちが更に増加をしていく、いわゆるパートタイマーという形の継続をした形ではなくて、もちろん正規の雇用の人たちは設けてございますが、そうではなくて、パートにも行かない日々の雇用という人たちが更に増えていくということになれば、この人たちの立場というものをやはり尊重してあげることがより大事になってくるだろうというふうに思っております。 しかし、この日々雇用の中も様々でございましょう。そういう雇用の在り方を望まれる方も中にはおみえかもしれませんし、あるいはまた望んでいないけれどもそういうふうにしろというふうに言われている方もあるのかもしれませんし、そうしたことも検討をよくしていかなければいけないというふうに思っております。 いずれにいたしましても、私も一遍実情をちょっときちっと整理をさせていただきたいと思っております。
○谷博之君 大臣のひとつ前向きな御検討、そしてまたいろんな意味での取組をしていただきたいと思っておりますが、くどいようでありますけれども、冒頭私が申し上げましたように、職業紹介事業の規制を緩和ということでありますから、これは、全国に今、厚生労働省、六百か所のハローワークがあって無料で職業紹介をしている、それを、ILO条約では禁止されている民間業者の有料で職業紹介をする事業、これの見直しをしようとしているわけですね。それから地方自治体も今まではそういうことも認めていなかったと。この正に規制を緩和しようとしている、こういう時代です。つまり、それだけこの職業紹介の事業についても門戸を開いて、そして最大限の職を求める人たちに対する機会を作ろうとしているわけですね。ですから、私は、そういう意味での職業というのは、あるいは労働者の雇用形態というのはいろいろあると思いますが、そういう中で私、八百万人と言った数字は、これは私ももう一回正確に調べ直してみたいと思いますが、相当数いることは間違いありません。少なくとも、正に日々雇用の部分と、それからさっき言ったように中期的なそういう雇用形態の労働者を合わせると相当数の数字、恐らく八百万近い数字になると思うんです。 こういうふうな方々に対するこういう職業紹介の制度も仕組みも変えようとしているわけですから、そういう中身についてもそれらの動きを踏まえて是非これから前向きな取組をしていただきたいというふうに考えております。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕 それから次の、時間若干ありますので、次の質問に移らせていただきたいと思いますが、今度の臨時国会に提出されております独立行政法人化法案、そのうちの医薬品副作用被害救済制度の問題についてでございますけれども、今回のこの法案、これについては御案内のとおり今国会の四十六本の法案のうちの一つということで、後ほど当委員会でも九本の法案の一つということで議論がされると思います。そういう意味で、詳しい内容はそのときに移らせていただきますが、今日は二点お伺いしたいというふうに思っております。 この法案の、提出の法案名称でございますが、これは医薬品医療機器総合機構、こういうふうな名称として、この法案の法人名称をこの法案では規定しておりますけれども、従来の医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構のこの名称から副作用被害救済の文言が抜けております。これは、過去の歴史的な経過も踏まえて、この文言がなぜ今度の法案提出でなくなったのか、そしてこれは当然残すべきではないかというふうに思っておりますが、この辺の内容についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小島比登志君) お尋ねの新法人の名称についてでございますが、御指摘のとおり、被害救済の文言は新法人の名称から落ちているわけでございますが、これにつきましては被害者団体の方々等から強くこれを残すべきだというふうな御要望があることは承知いたしております。 しかしながら、今回の新法人は救済業務を始め審査関連業務、安全対策業務、研究開発振興業務といった非常に多岐にわたる業務を行うこととなるということでございまして、従来と違いましてたくさんその業務を書くのがなかなか困難でございますので、その業務内容を簡潔に表すということで独立行政法人医薬品医療機器総合機構とさせていただいているところでございます。 新法人の救済業務につきましては、従来から機構で行ってまいりました副作用救済業務あるいはスモン関連業務、HIVの感染関連業務、これは今後とも着実に実施させていただきます。 また、新法人の設立に併せまして、新たに生物由来製品によります感染等の被害救済制度を創設し、救済業務の一層の拡充も図っていくことにしております。また、さらに、当該救済制度の周知が非常に重要であるという認識の下で、引き続き被害者が迅速に救済を受けれるよう積極的に医療機関等を通じまして制度の周知を図っていくこととしておりますので、御理解を賜りたいというふうに考えております。
○谷博之君 今度の法案の提出に当たって、今お話ありましたように、種々の理由があってこの文言を外したということでございますけれども、しかし実態はいわゆる被害救済の制度そのものを受け継ぐ事業の内容であることは間違いないわけでありまして、そういう意味では、これはまたこの法案の審議のときにも議論をさせていただきたいと思いますが、逆説的なことを言えば、あえてその文言を削除するという、どうしてもその理由が今の説明ではまだ分からない、十分納得できないというか、そういうふうな御答弁だったというふうに思っております。 そもそも、先ほど申しましたように、歴史的な経過ということを私言いましたけれども、現実にそういうふうな被害を受けられている方々の救済を何とかしようというふうな制度としてこの機構がスタートし、現にそういう活動をしてきているわけですから、そういうものを考えたときに、あえて私はその文言を外すということはないというふうに思っております。これは後ほどの議論としてしっかりさせていただきたいというふうに思っております。 それからもう一点ですが、今回の法案で特に生物由来製品による健康被害救済事業、これが創設されたということは、これは私ども民主党が前国会でも言うならば提出した法案そのものをある程度取り入れてきたという内容で、一定程度これは評価したいと思っておりますが、しかし一方でSJS、スティーブンス・ジョンソン症候群、この患者の会の皆さんとか、多くの患者の団体の皆さん方が今でもずっと要請してきている現在の副作用被害に対する救済給付体系及び給付基準の改善については全く言及されておりません。 したがって、これらの政令事項についても早急な見直しが是非必要だと思いますけれども、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほどから出ております法律の名前は、名前よりも内容が一体どうかということが一番大事なことであって、名前は僕は余り複雑でない方がいいんじゃないかと思っております。どうも、うちの方の法律の名前というのは常に長いんですよ。一行で収まり切れないほど長いのが中にありまして、そういう余りもう二度とよう言わないような長いのは私はどうかと思っておるので、分かりやすい、簡単明瞭な名前にしてほしいということをふだんから言っているわけでございますが、これはそういう意図を持って決して取ったわけではない。内容を見ていただければお分かりいただけるというふうに思っております。 それから、その内容でございますが、政令等は、これは法律ができましてその後詰める問題でございますから、これはそのときまでひとつお待ちをいただきたいというふうに思うわけでございますが、このスティーブンス・ジョンソン症候群のお話はよく出るお話でございまして、特に現在のこの救済の制度ができる以前の皆さん方の問題を一体どうするかという問題が一番大きいんだろうというふうに思っております。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 これは、このスティーブンス・ジョンソン症候群だけではなくて、ライ症候群でございますとかそのほかのいろいろの症候群もあったりいたしまして、その人たちをどうするかという問題も我々も本当に心の痛む思いでございますが、幾つもそういうお話をちょうだいしているわけでございます。 そうした問題、これからどうするかというのは大きな課題であろうというふうに思っておりますけれども、この法律もそういう、だからこれ作るからそういったところを過去にさかのぼってというわけには、法律でございますので、なかなかこれいきにくいんだろうというふうに思っています。しかし、そういう副作用がある皆さん方に対してどうしていくかということについては、別途これを真剣に考えていかなきゃならないということは前国会におきましてもここで私申し上げたこともあるわけでございまして、どのようにすれば一番うまくいくのかというようなことにつきまして、それは私も引き続き検討したいというふうに思っている次第でございます。 ただし、この法律につきましてそこまで、過去にさかのぼってこれが全部できるようにするということは、これはなかなか法律の体制上なかなか難しいというふうに言わざるを得ません。
○谷博之君 時間が来ましたので、最後に一言だけ私の考え方を述べさせていただきますが、法律の名称、大臣、いろいろ今おっしゃられましたが、むしろ大臣がそういうふうに長い名前の法律が云々ということであれば、正式なしっかり私は中身の分かるタイトルの法律名を付けておいて、そして現実にその運用の面でそれを短縮して使うとか、そういうことはそれはあり得るかもしれませんが、法律の名称そのものは私は限りなく正確に中身を伝える法律名であるべきだと、こういうように考えています。これは議論のいろいろこれから余地はあるところだと思いますが。 それからもう一つは、スティーブンス・ジョンソン症候群の関係の話もありました。大臣はこれはもう本当によく御理解をいただいておりますし、これはむしろ大臣に、この法律云々、政令云々という話がありましたが、これからも是非前向きに、御理解のある立場を踏まえて、是非その痛みの分かる政治をこれから行っていっていただくために、是非前向きのお取組を心から御期待を申し上げまして、時間が参りましたので、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。 今日は、学童保育だとか、それから医療の二割負担の問題だとかヘルパー問題などについて質問をしたいというふうに思っております。 最初に、学童保育について質問をいたします。 働く女性が非常に増えているんですけれども、そうした下で、子育てとそして働くということと、これがやはり両立できる社会というのを多くの女性たちは求めております。厚生労働省も少子化対策を大きな施策と位置付けておられますけれども、小学校に入学した子供たちを放課後や夏休みなどに受け入れる、これが学童保育というものなんです。 まず、一つですけれども、留守家庭の子供たちの生活と遊びの場として自主的に始まった学童保育は、九七年に放課後の児童健全育成事業として悲願の法制化をされたわけでございます。小泉首相は、昨年打ち出した待機児童ゼロ作戦というのがありますが、この中で、必要な地域すべてに放課後の児童受入れ体制を整備すると、このように述べられました。二〇〇四年度までに一万五千か所という目標を掲げています。 厚生労働省としては、単なる児童の受入れ体制ではなくて、留守家庭の子供を対象とするいわゆる学童保育を一万五千か所整備するつもりなのかどうかというところを確認をしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 委員が触れられました閣議決定におきましては、「放課後児童クラブや地域の全ての児童に居場所を確保する事業などの放課後児童の受け入れ体制を大都市周辺部を中心に整備し、平成十六年度までに、全国で一万五千箇所とする。」という書きぶりになっておりまして、留守家庭の児童を対象とする放課後児童健全育成事業とすべての児童を対象とするいわゆる一般放課後対策と双方について触れているところでございます。 厚生労働省といたしましては、児童福祉法に基づく放課後児童健全育成事業だけで平成十六年度までに一万五千か所整備できるよう、十四年度から計画的に増設のための予算を確保してまいりたいと思っております。
○井上美代君 今の御答弁でいきますと、一つは放課後の児童健全育成事業と、もう一つはやはり全児童の対策も入っているというふうにお答えいただいたんでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 重ねてで恐縮ですが、閣議決定の内容では、留守家庭対策と一般児童対策と双方で一万五千か所整備をしたいということでございましたけれども、厚生労働省といたしましては、放課後留守家庭対策の事業だけで一万五千か所整備できるように、十四年度から三か年にわたって計画的に予算の手当てをしてまいりたいというふうに思っております。
○井上美代君 そういうふうになりますと、この一万五千か所というのは、必要な地域すべてに作ると、このように言っておられるのであって、一万五千か所のやはり根拠といいますか、基準といいますか、そういうものについてお聞きしたいのですが。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 精神といたしましては必要な地域すべてにということでございますが、閣議決定の先ほど読み上げました文案の中でも大都市周辺部を中心に整備をするというように述べられております。したがいまして、例えばですが、人口二十万人以上の市区とその隣接する市区町村、これらの自治体合わせますと約六百六十ぐらいございますが、この中でまだ放課後児童クラブが整備されていない小学校区すべてに整備をするということを前提にいたしまして、既に設置されている放課後児童クラブと合わせて、合計で一万五千か所の整備というふうに目標を立てたわけでございます。
○井上美代君 これまではとても必要な地域にということにはなかなか、一万五千というこの計画は立っているんですけれども、今やはりこの一万五千というだけではすべての地域に学童保育を作るということはできないのではないだろうかというふうに思うんですね。 それで、二〇〇二年五月現在で、厚生労働省の調べでは、学童保育の施設数というのは一万二千七百八十二か所にあるということを承知しております。この一年で一千か所近く増えていることになりますけれども、このまま推移しただけでも二年後には大体一万五千か所に達するのではないだろうかというふうに思います。これでは目標というふうに言っても今後の施設数の推移にすぎないのではないかというふうに思うわけなんです。 少なくとも、やはり一つの小学校に一か所の学童保育が必要ということが求められてもおりますし、私どもも、今言われましたように人口二十万人以上の都市としてやっていくということでありますけれども、その点やはり一つの小学校に一か所の学童保育所は必要だと、このように要求もされているわけなんです。 大臣にお聞きしたいというふうに思うんですけれども、一万五千か所で十分だとお思いになっているのかどうかということをお聞きしたいのですけれども。──大臣にお願いしたんですが。
○副大臣(鴨下一郎君) たまには副大臣も利用していただきたいと。 先生御指摘のように、放課後児童健全育成事業については、子供の健全な育成を図るというようなことで、地域の中の子育てと仕事の両立を支援していくというような観点から非常に重要であるということはもう間違いないわけであります。 このような観点から、厚生労働省としましても、平成十二年度を初年度とした新エンゼルプランに基づいて平成十六年度までに一万一千五百か所を目標に整備をしてきたと、こういうようなところが現状でございます。さらに、昨年七月に閣議決定をされました仕事と子育ての両立支援策の方針について、これにおいて平成十六年度までに一万五千か所を整備すると、こういうようなことで、その目標に向けて平成十四年度から平成十六年度までの三年間に大体毎年八百か所ずつを整備すると、こういうようなこととしてきております。 平成十七年度以降については、これはそれこそそれぞれの地域、特に市町村の実情を十分にお聞きした上で対応を図ってまいりたいと、こういうようなことでございます。
○井上美代君 副大臣にはまた登場していただくときがあるんですけれども、大臣にお聞きしたものですから。残念ですけれども先へ進ませていただきます。 私は、先ほど申し上げましたように、一万五千か所に達するという、この達するというのはもうじっとしていても達するというぐらい今一年一年増えているんですね。だから、やはり積極的にこれを施策としてやってほしいと思っているんですけれども。 過去に厚生省は、留守家庭の学童についての特別な施策は必要がないと、児童館を居場所にすればよいという立場を取ってこられました。この政策を転換して、児童福祉法に留守家庭の学童についての施策を明記したわけなんですね。このように、政策を変えて法律できちんと制度化をしたという経過があります。全児童対策があるからいいというのは、こうした経過というのをやはり尊重しない、ほごにする、そういうことになるのではないかというふうに思うんです。 私が申し上げたいのは、学童保育の需要をやはりよくつかむということが大事ではないかということです。今は足りないわけですから、そうした目標を持つべきだというふうに思います。学童保育を必要としているけれども入所できないという、いわゆる待機児童なんですけれども、この調査というのをしているのだろうかということを思っておりますが、それはどうでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 毎年五月一日現在で、全市町村を対象にいたしまして、放課後児童健全育成事業の実施状況を把握いたしております。 今年の五月の調査で初めて、希望したけれども放課後児童クラブに入れない子供の数を把握したいというふうに思いまして、市町村に調査をお願いいたしました。その結果、利用できない児童数がいるということを把握をしている市町村が全体で二百二十六、そして利用できない子供がいる関係の放課後児童クラブの数にしてみれば千五百八十四か所、利用できない子供の数は五千八百五十一人ということが分かったわけでございますが、今後とも一年に一回、同様の調査をしてまいりたいというふうに考えております。
○井上美代君 調査をされたということですけれども、言ってみれば市町村の六・九七%で登録できない子供たちがいるという、そういう事実、人数として五千八百五十一人いるということがはっきりしたということです。 私、東京を見てみたんですけれども、東京では二十三区の状況を学童保育の連絡協議会がまとめておりますけれども、今年、二十三区全体で二千六百人もの定員オーバーで受入れをしたわけですね。しかしながら、まだ一千人近い待機児童がいるという現実があります。 厚生労働省の調査から見ても、市町村全体で七%で、五千八百五十一人の待機児童がいるということが今御答弁で分かりましたけれども、ここから推測すれば、全国では八万三千人を超えるという待機児の計算になるわけなんですね。だから、現状では、保育所に入所していた小学一年生のうち学童保育に入所しているというのは四割にすぎないんです。だから、卒園して、保育所を卒園するんですけれども、それが四割しか学童保育に入ってきていない。しかも、保育所の入所児童数はこの数年増え続けているわけです。学童保育のない地域では引っ越しをするという、そういう例もあるわけなんです。 今後の施策を検討するためにも、まず、どれだけの需要があるのかと、こういうところを調査をしなければ、どういう対策を立てていくのかというのもはっきりしないわけなんですね。だから、そういう意味で、私はこの調査をするということが非常に重要であると、こういうふうに思っておりますけれども、今度は大臣、このような状況をどのようにお考えになるでしょうか、よろしくお願いします。大臣にお願いしたんです。
○副大臣(鴨下一郎君) 後ほど大臣はまた重要な場面で答弁をさせていただきます。 先生御指摘のように、放課後児童健全育成事業につきましては、特に地域によりまして偏在があるということは間違いないわけでありまして、先生がおっしゃっているような東京等は更にニーズが高い、こういうようなことだろうというふうに思います。 特に、毎年実施箇所やそれから利用児童数が相当伸びてきているということは事実でありますし、さらに、これ事業が展開して進展していくにつれて潜在的な必要な方々が更に手を挙げてくると、こういうようなこともありますので、利用のできない児童については特に大都市を中心に存在するということも事実だろうというふうに思います。 これを踏まえまして、今後、地域における放課後児童健全育成事業の利用ニーズの把握については、当省といたしましてもできるだけ詳細に把握していくと、こういうような方向でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○井上美代君 やはり、何といっても今の少子化を乗り越えるためにはきちんと調査をして、それを把握しながら対策を立てていくという、ここのところが非常に大事だと思いますので、今、人数を把握していくという御答弁でしたけれども、ずっと先になるんじゃなくて、一年一年伸びていくのをただ見ているんじゃなくて、どうか積極的に前のめりにちょっと把握をお願いしたいというふうに思います。 やはり、学童保育への入所を希望しているのに入れない、そういう家庭がどうなっているのかというのを是非考えてほしいというものですから少し具体的に申し上げたいと思いますけれども、ある家庭ではお母さんが、小さな子供に留守番をさせることはできないと正社員であったお母さんがパートにならざるを得なかったというような例が幾つもあるんですね。また、ほかのお母さんは、一学期の間は子供だけで過ごさせていたけれども、夏休みをどうすることもできずに仕事を辞めざるを得なかったと、こういう例も多くあります。 学童保育の現場というのは、入所できなかったら大変だということが分かっておりますので、定員を超えて、みんながお願い、お願いと言うものですから、定員を超えて受け入れざるを得ないという現状というのがあるんです。 このように、中には、例が挙がっているんですが、六畳の一間という施設で三十人以上の子供が登録をしていて、学年ごとにおやつを食べさせるんですけれども、そのまま部屋にいるわけにはいきませんので、すぐ外へ出していかなきゃいけない。部屋でゆっくり子供が座っているなんということはできないという、そういうスペースさえもないという、そういう現状が今日の学童保育なんですね。 こうした実態を見るにつけても、必要な施設数をどう整備するのかということ、そしてまた子供の安全や健康を確保できるスペースをどれぐらいにするのかということ、こういうことを検討する必要があるんだというふうに思っております。 なかなか市町村での整備が進まない。そして、その一因というのがやはり私は一つは国の施策にあるというふうに思います。学童保育所への補助単価が余りにも低い。低い。もう本当に据え置いている。そのために、事業を実施するほど自治体の持ち出し分が大きな負担となって、そして施設数を増やす上での足かせになっているということです。 具体的に私は申し上げたいと思いますけれども、児童が三十人程度の学童保育があるんですけれども、この運営費として国が算定しているのは年間で三百万円ほどです。そのうち半分は父母負担です。そして、残りの半分というのが、二分の一を国と都道府県とそして市町村、ここで三分の一ずつ分けて負担をしていると。そうしたら、国の負担というのはどういうことになるかといいますと、それは年間で五十万円だけです。この単価というのはもう据え置かれて何年にもなっているわけなんです。 まず、私はお聞きしたいのは、三百万円のこの積算根拠ですけれども、これが来年度の概算でどういう積算をしているのかということを簡潔に御答弁願いたいと思います。局長、よろしく。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 放課後児童健全育成事業の予算単価は、預かるお子さんの人数と年間何日程度開設するかというその日数などで区分されておりますけれども、今、先生が御指摘なさっておられましたようなケースですと、事業の予算単価は約三百万でございます。その内訳は、この放課後児童健全育成事業は通常は放課後だけの数時間の事業でございますので、フルタイムの職員を雇うということを前提にいたしておりませんで、賃金職員の雇い上げ費二人分として二百五十三万円余、そして活動のための材料費ですとか図書購入費などに充てるために四十七万円余で、合計で三百万円余の単価ということで算定しております。
○井上美代君 その運営費の中で、人件費として、一人は賃金ということで百三十五万六千円ということで、もう一人、諸謝金というのがあると思いますが、それはどうなっているでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) これは積算上の非常にテクニカルなことでございます。お二人とも賃金職員であるというふうにお考えいただければと思いますが、一人を指導員、そしてもう一人をその補助者ということで若干単価を違えておりますけれども、基本的には賃金職員二人という算定でございます。
○井上美代君 学童保育のこの指導員というのは、子供の生活や遊びを見ている方々の給料が、大体月でいえば、今、諸謝金の、いわゆる助手をする人がいるわけなんですけれども、百十七万円という、非常に低いんですね。賃金のもう一人が百三十五万六千円という、月額の言ってみれば給料を受けているわけなんです。年間でそうもらっているんです。だから、月にしますと、言ってみれば月十万そこそこ、あるいは十万にもならないという、そういう算定でいいのかということですね。子供を見ているわけなんで、相当の数を見ているんですけれども、十万そこそこでやっていると。 一方で、厚生労働省は指導員について次のように通知を示しておられます。「放課後児童指導員の選任に当たっては、児童福祉施設最低基準第三十八条に規定する児童の遊びを指導する者の資格を有する者が望ましい」という、こういう通知が出ているわけです。この「児童の遊びを指導する者の資格を有する者」というのは、端的に言えば、保育士資格、そしてまた学校、幼稚園の教員資格を持つ人、こういう人を言っているわけなんです。 なぜこういう資格を持つ人を指導員とするのかということを私はお聞きしたいというふうに思うんです。こういう人が望ましいということですけれども、私どもも望ましいと思っておりますけれども、なぜそのような資格を持つ人を指摘しながらこの十万円かということがあるわけですけれども。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 放課後児童指導員については、必ずしも一定の資格を持っているということを条件にしているわけではございませんが、お子さんの放課後の生活の場、遊びの場としてやはり質のいい環境を整えたいということがございますので、より質が高い人材を活用したいということは私どもも同じ考え方でございます。 このようなことから、先生が引用なさいましたように、児童福祉施設、これは例えば児童館などのことが念頭にあるわけですが、児童館などの児童福祉施設は最低基準というのがございまして、その最低基準では児童の遊びを指導する者というくくりとして、保育士の資格を持っている方や教諭の資格を持っている方がこれに該当するという、そういう最低基準がございます。放課後の場合はこういった最低基準は設けていないわけですけれども、同様のレベルの人材を活用するということが望ましいということを通知でお示しをしているわけでございます。 また、先ほど話題に出ました昨年の閣議決定の中では、高齢者など豊富な経験を持った地域の様々な人材を活用するということが重要であるということもうたわれておりますので、十五年度の概算要求では、市町村のそういった人材をボランティアとして登録していただいて、こういう方を放課後児童クラブに派遣し、遊びなどを指導していただけるような、そういう様々な予算の、財政の制約のある中で、様々な地域の人材を活用して、質の高い時間の過ごし方を子供たちにしてもらえるようにということで考えているところでございます。
○井上美代君 今の通知の中にも書いてあるんですけれども、「活動内容について」というのの(1)のところで放課後児童の健康管理、そして安全確保、そして情緒の安定、こういうのが挙げてあるんですね。これはやはり相当大変な仕事だというふうに思います。 実際に、全国の学童保育の連絡協議会の調査では、七五%の施設で保育士だとか教員の資格を持つ人が指導員として配置をされているという現実があります。課長通知で示しているこの健康管理、安全確保、情緒の安定、これを本当に行おうとすれば、これは子供の心身についての専門的な理解がないと駄目ですし、子供とのかかわりで本当に豊かな経験が必要な人しかできないんですね。そして、継続的に子供たちを見ていくということが本当に子供たちを大きく成長させるということにもつながるわけです。交代しながら大人がいればいいというものではないし、遊び相手となるアルバイトの人がいればいいということでもないということになると思います。 指導員として望ましい者の待遇が月十万円そこそこ、十万円足らずの手当だけでいいのかということを私は大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、局長からるる話がありましたとおりでございまして、私の付け加えることはないのかなというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても、全体でどれだけ必要かということは、先ほどからも話がありましたとおり、年々調査をいたしておりますので、その調査の結果を見ながら、今後どうなっていくかということを決めていく以外にないだろうというふうに思っております。 その中で、いろいろの恐らくばらつきもあるんでしょう。そして、地域によりましては非常に急激に若い御家族が集まられるようなケースもあるんだと思います。先日もテレビを見ておりましたら、東京のどの区でしたか、大変お若い皆さん方が急にまた東京に戻られて小学校も非常に足りなくなったというようなお話が出ておりましたから、そういう地域におきましては恐らく足りないということになってくるんだろうというふうに思いますから、そうした日々の動き、年々歳々の動きをよく調査しながら、今後我々も進めていかなければならないというふうに思っております。 先ほどのその額でございます。それは多ければ多いにこしたことございませんけれども、限られた予算の中で今やっているわけでございますし、そして先ほどから話がありますときに、一日じゅうお願いをするわけではなくて、限られた時間お願いをしているわけでございますから、国として負担をできる額というのは限定されているというふうに思います。しかし、地域によりましてはそれぞれまた地域で御負担をいただいているところもあるようでございますが、できるだけ地域に合った形で進めていただくことができればというふうに思っております。
○井上美代君 どうも大臣が立ってくださって、本当に先ほどから随分お願いをしているんですけれども、なかなかでしたけれども。 私は、やはり調査というのが六・九七%しかできていないんですね。私は、これはただ待っているだけでは駄目だと思うんです。だから、調査のやはり予算なりなんなりをきちんと付けないとそう簡単には調査というのは進まないと思うんですね。だから、やはり十万円を少し多くしてくださるのもそうですけれども、今の子供たちの問題を考えて、やはりお金はなかなかないわけなんですけれども、どう子供のところに持ってくるかということをやはり是非考えてやっていただきたいと思うんです。そうでなければ、子供たちというのはそう簡単にたくさんになるわけでもありませんし、少子化を乗り越えることは私できないというふうに思うんです。だから、そういう意味でも、調査についても月十万足らずのお金についても是非、私は大臣の政治判断が大きく物を言うというふうに思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 次に行きますけれども、実際のこの運営費がどうなっているかということで、三十名程度のある民間の学童保育を例に挙げたいと思います。ここでは指導員が二人います。プレハブの建物を無償で自治体から借りているということですが、人件費としては六百万円、年間で総支出は九百五十五万円ということなんですね。だから、先ほどの金額とは本当に違います。指導員の方々は本当に子供たちを豊かに育てたいということで必死の努力をされております。 全国学童保育連絡協議会が二〇〇〇年に指導員を対象とした全国的なアンケート調査をしているんですけれども、ここにもそのことが鮮明に現われているんです。半数以上の方が大学、短大等で専門的に学習をした上で現場での経験や研修を重ねることが大事な仕事と、こういうふうに答えているんですね。全員が毎日勤務を希望しております。今、限られた時間というふうに言われましたけれども、四割が午前中からの勤務が必要な仕事として答えているんですね。 これは、いろいろもう中身がありますけれども、学童保育というのは子供が学校から自発的に通う場ですので、保育所のように親が送り迎えをするわけではありませんので、子供自身が本当に行きたいという、そういう学童保育になっていなければいけないわけです。そして、子供が学校からただいまと、こういうふうにして学童保育に帰ってくるんですね。だから、現場の先生たちというのはそのことにもう本当に心を砕いて努力をしているということがあります。 こうした役割を大臣はお認めいただけるんだというふうに思いますけれども、役割に見合った運営費をやはり検討していくということは、私は、もうこれまで随分据え置かれているわけなんですけれども、是非考えていただきたい、将来的にもその方向で考えていただきたいというふうに思いますけれども、その点はいかがでしょうか。大事な子供のことですので、是非明快にお答えをいただきたいというふうに思います。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 年間、最近では一千か所ぐらいずつ増えてきているわけでございますし、これも自然の成り行きによって増えてきているわけではなくて、意識的にやはり作らなければならないという意識の下にこれは増えてきているわけですから、自然に増えてきているわけではございません。したがいまして、全体としてはそれだけ増えてくるということは国が負担をしなければならない額も増えてくるということでございますし、これから更にこれを増やしていくということになりますと、全体の額としては年々歳々かなり増えてくることも事実でございます。したがいまして、そうした全体で増えていく中で、やはり限られた財源ではございますけれども、それを分かち合うような形で皆さんにもお願いを申し上げなければならないというふうに思っております。 したがって、それぞれの地域でも、先ほどお話がございましたように、御負担をいただいているところもあるわけでございまして、どうぞひとつ、その地域に合った形で一番効率的な形はどういうことかということで、地域の皆さん方のお知恵も拝借をしながら我々も進めていかなければならないというふうに思っております。
○井上美代君 どうしてもお金が出ないということを言っておられるんですけれども、是非私は子供たちのためにやはり検討を願いたいというふうに思います。 算定の根拠をちょっと言いますと、予算項目の説明のところに書いてあるんですけれども、百三十五万円ほどの人件費というのは、それが予算上の項目で賃金と、こういうふうになっているんですけれども、やはりこれは、そこに書いてあるんですけれども、人夫、作業員等、日々雇用の単純労務に服する者に対する賃金であると、こういうふうに書いてあるんですね。だから、そういう意味からも、私は、学童保育の指導員がどれだけ尊い仕事をしているかということを申し上げて、是非御検討を願いたいということを申し上げて先へ進みたいというふうに思います。 次に私が質問をしたいのは、高齢者の医療についてなんです。医療費についてなんですけれども、この十月から高齢者の医療費アップが実施されております。七十歳以上の医療費負担が変わりました。自治体から高齢者の元に受給者証というのが送られ、そしてそこで自分は一割負担なのか二割負担なのかというのが知らされることになっています。ところが、二割負担と通知された中には実は一割負担の人がいて、そして自分で収入を調べて自治体に変更の申請をもう一度やるわけですね。そうすれば一割になるという仕組みになっているわけなんです。 自治体では本人の収入までは分からないからそういう仕組みにしたというのですけれども、今非常にその仕組みがよく分からない、申請をしないでいると一割分を多く負担をしていかなければいけない、それをやらなければいつまでも二割負担で行くわけなんです。原則、十月末までに申請すれば余計に払った分は戻ってくるけれども、この期日を過ぎるともう戻ってこないということなんですね。高齢者の中にこの問題について不安があって、私どものところにもいろんな形でその声が、不安の声が届けられておりまして、私はこの質問をするということになりました。 政府は、今、申請がどれぐらいあって、そのうち一割負担減に戻った人がどれぐらいいるのかというような、そういう統計を取っておられるように聞いているんですけれども、こういった実態を速やかにやはり明らかにしていただいて国民に注意を喚起していただきたい、このように思っているんですけれども、この点に関していかがでしょうか、局長の答弁を求めます。
○政府参考人(真野章君) 今回の改正によりまして、現役世代と遜色のない負担能力を有する高齢者につきましては二割の負担をお願いすることといたしました。具体的には、課税所得百二十四万円以上ということでございますが、この基準に該当する場合でございましても、収入の額が六百三十七万円に満たないという申出をいただいた場合には一割負担ということになっております。 受給者証に二割というふうにお示しをしました方々に対しましては、そういうことであればお申出をいただければ負担の変更をするという旨、お一人お一人にその旨内容をお示しをいたしまして、しかもどういう金額であるか、またどういう手続を取っていただきたいかということを書きましたお知らせをして行っております。 現在、状況につきましては、それぞれ今、正にこの十月に変更をいたしましたので、市町村もその事務に掛かりっきりということもございまして、都道府県でもその把握を私どもお願いをいたしておりますが、一月過ぎましたので、都道府県を通じまして全国の状況につきまして把握をしたいというふうに思っております。
○井上美代君 現場のところは非常に混乱をしているんですね。そして、何しろ申請をしなければいけないけれども、お年寄りがよく分からない、だから、それで申請ができないで二割負担のままというのもありますので、私は、払い過ぎて損をする人がないように政府としてやはり責任を持って対処していただきたいというふうに思うんですね。お知らせを丁寧に出すとか、そして一定の期間を持ってそれを分かるようにしていくとか、やはり十月から始めて十月で締切りというのは余りにも無理があると思うんです。だから、そういう点で努力をお願いしたいというふうに思います。 私は、地方自治体でいろいろ頑張って努力をしているというところの例も知っております。目黒区なんですけれども、東京の。当初、十月の十八日が期限だった、締切りの期限だったんですね。周知徹底が不十分であったということで、改めて分かりやすい説明書と申請書を送付し、そして期限を二週間から三週間延長することを決めております。 実態を踏まえて自治体はそういった柔軟な対応をすべきだと思いますけれども、このようなことについて大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。現場が混乱しておりますが。
○政府参考人(真野章君) 私ども、十月一杯にお手続をお願いしたいというふうに申し上げておりますが、指導通知の上では通知をしてから十四日以上の期限を設定してほしいというふうに指導いたしておりまして、今、先生が取り上げられました目黒区が十八日という設定をしたとすれば、それに従ったと。ただ、私どもとしては十月一杯をめどにということをまた一方では指導いたしておりますので、全国的にはこの十月一杯という格好になっているのではないかというふうに思っております。 それから、申請期限内、一月ということでございますが、これに対しましては、収入の額を証明する書類の入手に時間を要する場合でありますとか、心身の状況を見まして申請期限内の申請が困難であるというようなやむを得ない理由があると市町村長が認めた場合、こういう場合には例外として取扱いを違えるということを指導いたしております。そういう意味では、市町村長がそれぞれの状況を把握をして判断をされるというふうに思っております。
○井上美代君 是非、このような混乱に対して対処をしていただき、国としての、やはり制度が変わっているわけですから、責任を取っていただきたいというふうに思います。 次に進みますけれども、ヘルパーの問題です。介護保険制度にかかわって、ホームヘルパーの労働条件について質問をしたいと。 ヘルパーのアンケート調査では、自立できる賃金にしてほしいというのが非常に強いんですね、これはもうトップでありますけれども。仕事に見合った賃金にしてほしいという、こういう要求が調査の中でも出てきているのが特徴です。 収入が低い大きな原因となっているのが、希望するだけの労働時間を確保できないという、この問題なんです。厚生労働省の所管の介護労働安定センターというところが出されました、今年の八月に調査をして出された報告があるんですけれども、パートやいわゆる登録ヘルパーの問題ですけれども、長い時間働きたいという希望を持っているという人たちが非常に多いということが明らかになってきております。 この問題を解決するには、一つは常勤ヘルパーさんをもっと増やすようにやはり国としてそういう自治体に対する努力をしていただくということがあるのではないかなと。やはり、基準を決めるということも私は大事だというふうに思いますけれども、十月の十八日に開かれました厚生労働省の社会保障制度審議会介護給付費の部会がありますけれども、ここに出されました要望の中には、日本介護福祉士会からは介護サービスの質を確保するために常勤ヘルパーを増やしてほしいと、こういう要望が出ているんですね。だから、これは正に私たちが思っていることと同じなんですけれども、常勤ヘルパーを増やしていくということが仕事がじっくりやれるということにもなるんですね。だから、それが一つあると思います。 もう一つは、登録型のヘルパーがもう本当に希望どおりの労働時間を確保できるようにするということ。これが非常になかなか大変で、登録型ヘルパーはもう本当に生活できない収入しか入っていないということなんですね。 常勤ヘルパーを増やす、またパートや登録型の労働時間を確保する、この点で厚生労働省として対応が必要だと思っているんですけれども、どのようにやっておられるかということを御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(中村秀一君) ホームヘルパーさんの労働条件の問題、とりわけ常勤、非常勤の問題などについてのお尋ねだと思います。 まず、私どもの方のホームヘルパー、訪問介護事業所あるいは訪問介護に関する指定の基準についてまず御説明を申し上げたいと存じます。 訪問介護を行う上では、事業所につきましては、ヘルパーさんにつきましては常勤換算方式で二・五人以上のまずヘルパーさんを確保していただく、こういう基準を一つ設けております。また、訪問介護事業所では、常勤でありますサービス提供責任者を事業の規模に応じまして、これはヘルパーさん十人いれば必ず十人当たり一人以上置かなければならない、そういう基準によりまして常勤のサービス提供責任者、こういう方を置いていただくというふうにいたしております。 先生の方からいろいろアンケート調査を踏まえての御質問がありました。私も読ませていただきました。一つは、なかなか事業所に注文が来なくて労働時間が確保できない、そういった問題もあるようでございます。一つは、市町村の方の事業計画、これから五年間の事業計画を各市町村で取っておりますが、それを見ましても訪問介護については大変需要が増えるということが予想されておりますので、審議会でも議論になっておりますが、利用者さんが増えるということでかなり問題の状況は改善するんではないかというふうに考えられることが一つ。 それから、ヘルパーさんにつきましても、ヘルパー一級、ヘルパー二級、ヘルパー三級というような資格がございますし、介護福祉士であるヘルパーさんもいらっしゃるということでございますが、介護福祉士さんでありますとかヘルパー一級のように非常に研修を多く受けられるヘルパーさんにつきましては常勤の方が多いというようなこともございますので、基本的には私としてはヘルパーさんの研修をして上のランクのヘルパーさんになっていただくということが常勤になる一つの道筋ではないかと思います。 ただ、事業所にとりましては、どういう形でホームヘルパーさんを勤務させるかについては個々の事業所において判断されるべきような問題ではないかというふうに考えております。
○井上美代君 この就労ニーズというのが非常に強いですので、これに対してやはり雇用管理者に対して啓発や指導をしていくべきだというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 あと一問お願いしたいんですけれども、やはり今、このヘルパーさんの間でキャンセルというので困り果てているんですね。お年寄りですから病気になったり急に入院をしたりということでキャンセルが多いんです。特に登録ヘルパーさんのときなど、登録で幾つかしか行けない中でキャンセルがあったら本当にもう収入がないなどということも出てくるわけなんですね。だから、そういう点でやはりこのキャンセルというのが、実際には法律上は休業補償として収入が受けられるのかどうかというのもありますし、それからまた雇用管理者のところで代替の労働があればいいんですけれども、急なときには代替の労働もないんですよね。だから、それについてやはりきちんとしてほしいということがあるわけです。 先ほど出しました介護労働安定センターの報告ですと、これらの責任や負担のすべてを利用者あるいは介護事業者に負わせるのは不合理であるとして保険者、つまり国や自治体を含めた対策を求めてほしいということが出ております。是非、私はこのキャンセルについて検討をいただき、そしてヘルパーだけが責任を負うんではない、事業者だけが負うんではなくて、考えていただきたいというふうに思いますが、その答弁を求めまして、私の質問を終わっていきます。
○政府参考人(中村秀一君) 御指摘のような訪問介護なりデイサービスなんかでもそうでございますけれども、一度利用すると申し込まれた利用者の方が様々な問題で利用を取りやめられると、いわゆるキャンセルが生じていることは事実でございます。 私どもも、介護保険制度始まる前に、こういった問題についてどうすべきかということで、特に事業者の方々を中心に集まっていただきました介護関連事業振興政策会議で様々議論をさせていただきました。 利用者の方のキャンセル料を利用者の方から全部いただくということになりますと大変重い負担になりますし、そもそも介護保険では利用者の方の御負担が全部の介護費用の一割ということになっておりますので、その介護事業振興政策会議、十二年の一月三十一日での議論でございますけれども、キャンセル料を設定するときも利用者の方の便宜を考えまして、連絡が困難な場合などやむを得ない場合はキャンセル料を取らないとか、その額は利用料、一割負担でございますが、額を上回らないようにしようとか、徴収条件についても、例えば一週間前のキャンセルからキャンセル料を取るということをしないで、事前の連絡期間を著しく長く設定しないようにしようなど、事業者側の方でかなり配慮した議論になっております。 そういう状況でございまして、確かにこの問題ございますけれども、そうかといって介護保険制度は実際そのサービスを利用した場合に支払う制度になっておるわけでございますので、収入減の補てんに介護保険財源をキャンセル料というような形で使うということについてはなかなか、保険料の負担も増え、保険者やそれを出していただいている被保険者の理解も得られないんじゃないかというふうに思いますので、実際こういったロスを踏まえた上で介護事業が運営していけるような介護報酬の設定の在り方も重要ではないかと思います。 正に介護報酬の問題につきましては現在分科会の方で議論していただいているところでございますので、そういったことも踏まえましてよく考えさせていただきたいと存じます。
○井上美代君 ありがとうございました。
○西川きよし君 西川でございます。よろしくお願いいたします。 私の方からは、前国会の健康保険改正法のこの最終日でございましたが、質疑の準備もいたしまして、もう質問をさせていただけるというときでございましたけれども、ああいう結果になりまして、今日改めて御質問をさせていただきたいと思います。 その後の結果ですけれども、時間もかなり経過し、その後、非常に遅きに失したと思うんですけれども、確認の意味も含めましていろいろとお伺いをさせていただきたいと思います。 この最終日には私はどういうことをお伺いしたかったかと申しますと、高額医療費制度について是非お伺いしてみたかったもので、その手続の簡素化につきまして、審議の中でもあのころ再三出てまいりましたけれども、この点について、まず具体的な対応につきまして政府参考人の方によろしくお願いいたします。
○政府参考人(真野章君) 今回の改正によります高齢者への高額医療費の支給でございますが、高齢者の事務的な負担をできるだけ軽減したいということから、市町村の実情に応じましてでございますが、まず制度の不知による申請漏れを防止したいということで、一般的な制度の広報、周知の徹底を図るというだけではなくて、市町村から高額医療費の支給対象者に対しまして直接通知を行うと、対象になっておられますよという通知を行うということをまず工夫をしていただきますと。 それから、申請書の記載内容の工夫などによりまして、高齢者が支給対象となります都度申請書を提出し、市町村の窓口に高額医療費を受け取りに行くといった手間を省くということから、申請書の記載内容の工夫などによりまして、実質的な申請を初回時のみで足りるようにすると。また、高額医療費の受け取りにつきましても、初回申請時に高齢者が指定した口座に振り込むというような配慮を行いまして、その旨市町村の御理解、御協力が得られるように今現在指導をしているところでございます。 また、通常、現在は四、五か月後に受給ということになるわけでございますが、市町村の事務処理の効率化を図りまして、高額医療費の支給時期を受診月の二か月程度、この四、五か月を二か月程度短縮したいということで、市町村の協力を求めて現在指導をしているというところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 これは平成十二年当時の審議の際でございましたが、高額医療費制度の世帯合算について質問をさせていただきました。これは先々月までの制度ではたしかこうだったと思うわけですけれども、同一の世帯に属する高齢者の方が同一の月に負担をした一部負担金のうち三万円以上のものを合算をして、一定額を超えますとその超えた額を支給する、このようになっていたと思います。 当時申し上げたのは、この制度でございますけれども、特にお年寄りが二人いらっしゃる、三人いらっしゃるということで、そのときたしか我が家も三人年寄りがおりますというようなお話もさせていただいたんですけれども、そういった世帯にとりましてはこれは非常にやっぱり安心につながると申しましょうか、しかし、この三万円の線引きといいますか、非常にやっぱり厚い壁で、高いハードルではないかなというふうに感じました。 そこで、二万円でも一万円でも引き下げてもらえないでしょうかというお願いをいたしましたところ、当時の厚生大臣、厚生労働大臣は津島さんでございました。津島大臣の方からは「引き下げる方向で検討させていただきます。」と明快な御答弁をいただきましたんですが、そのとき坂口大臣はどのようにお考えかということをあの日に実はお聞きしたかったわけでございますけれども、その後十分な対応をいただきまして、この場をかりて本当に深く感謝を申し上げたいと思います。 今回の改正内容とそれから高額療養費につきましては、まだ一段階ではないかなということもあると思います。この点について、今後はどういった考えなのかを是非大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いわゆる高額療養費制度につきまして、確かに当時、津島大臣が議員の質問に対しましてお答えになっているわけでございます。一件当たりの三万円以上の自己負担額というのは、これは膨大なレセプトの中から手作業で選び出すという、そういう時代に作られたものであって、だんだんとレセプトの処理につきましても改善をされてきている、そういう中で考えることは考えたいと、こういう御趣旨ではなかったかというふうに思います。 そして、コンピューターの活用がだんだんと進んでまいりまして、委員の御指摘を受けたそれに対する答弁が、これかなり遅うなったわけでございますが、今年の十月から完全な定率一割負担となります七十歳以上の高齢者につきましては、基準を撤廃をいたしまして、すべての自己負担額を合算するということにいたしました。七十歳未満の人につきましては、三万円を二万一千円に引き下げたところでございます。まだ不十分というふうに御指摘になるかも分かりませんが、第一弾としてここまでさせていただきました。 今後、更にレセプト等の審査の進み具合というものも見ながら今後また検討していきたいと考えております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 今御答弁いただきましたように、またこれからも少しでも良い方向へよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、ポリオワクチンについてお伺いを申し上げます。 このポリオワクチンにつきましては、今年の七月に御質問をさせていただきました。そのときにお話を申し上げたのは、六月の報道内容、新聞で報道がございました。昨年十月、ポリオの生ワクチンの接種を受けた子供のお父さんですが、父親に麻痺症状が発症いたしまして、子供のワクチン接種による二次感染の疑いが非常に強いということを御質問をさせていただきました。そこで、二次感染への救済の問題、それから不活化ワクチンにつきまして、坂口大臣のお考えも御答弁いただきました。 大臣からは、いずれの問題にいたしましても大変に前向きな御答弁をちょうだいしたわけですけれども、私は、早速いただきましたお話も、毎週土曜日にこういった委員会での、国会ではどういうことが行われているかというようなお話をラジオの中でさせていただいておるわけですけれども、その中で、二次感染の事例がまれに発生しているので、是非とも御注意をいただきたいというお話をさせていただきました。それから、二次感染の救済の問題、ワクチンの不活化についての大臣の御答弁も御紹介をさせていただきました。 そういたしましたところ、大変私自身も驚いたんですけれども、この当事者の方が放送いたしております放送局にメールを寄せられてまいりました。少し聞いていただきたいと思います。 七月下旬の当番組で、六月の新聞報道、おむつ替えによるポリオ感染について放送していただいたとか。何を隠そう、私がその本人です。 昨年の十一月に発病して以来、現在も両手足に麻痺が残り、京都府の病院でリハビリ中です。病院ではラジオを聞いていないため、実際にどのような内容の放送だったのかは分からないのですが、先般、外泊をした際にラジオ放送の件を教えてもらった次第です。 以前、七月四日の参議院厚生労働委員会で坂口厚生労働大臣と下田厚生労働省健康局長に対して西川さんが今回の件で質疑をされていたのをインターネットで拝読をさせていただきました。感謝をいたしております。 病気のことについては改めて説明をするまでもありませんが、再度これだけは申し上げさせてください。 予防接種でポリオ生ワクチンを使用している限り、二次感染の危険性があるということ。私のような人間を出さないためにも、早急にポリオ生ワクチンから不活化ワクチンへの切替えを実施してほしいこと。そして、国内で数十名とはいえ、二次感染で苦しんでいる方々の救済制度を導入してほしいことです。 こんな恐ろしい危険性があり、それに対する予防策をなぜもっと我々に周知徹底されていなかったのか。二次感染は、聞くところによりますと、五百八十万分の一で起こると言われているのに、実際に起こった場合にはなぜ救済制度がないのか、憤りを感じております。 五百八十万分の一という低い確率で起こるとされている二次感染、罹患した本人にとっては五百八十万分の一ではなく一分の一なのです。 この両手足の麻痺が今後どこまで機能回復するか分かりません。どれだけの障害を抱えて今後の人生を歩むことになるかも分かりません。また、数十年後に起こるかも分かりません。ポスト・ポリオ・シンドロームという心配も否定できません。 もうこんなことで苦しむ人が一人たりとも出てほしくないと思います。 今の私の気持ちの代弁を西川さんや当番組が放送してくださったこと、たまたま私はポリオですが、いろんな病気や障害で苦しんでおられる方々がいらっしゃいます。そのような方々が安心をして暮らせる世の中に早くしていただけるようにお願いをいたしますと、こういうメールを送ってこられました。 もちろん僕はこの方を存じ上げないんですけれども、御本人は、五百八十万分の一というお答えでございますけれども、やっぱり当人にとっては一分の一ですというふうに、こういうふうなお便りが参りました。正にそのとおりだと思いますし、ゼロにできる可能性がある限りはその対応策、全力で取り組む姿勢が大切ではないかなというふうに思います。 そこで、まず不活化ワクチンについてですけれども、この点につきまして厚生科学審議会の方で検討されているというふうにお伺いをいたしております。検討状況を政府参考人にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 我が国で使われておりますポリオワクチンは、委員御指摘のとおり、ポリオウイルスを弱毒化した生ワクチンでございます。そのため、強力な免疫を付けるという反面、極めてまれ、ただいま御指摘のとおり、約四百万から五百万回に一回程度でございますが、ワクチン由来の麻痺を発病することが知られております。 このため、現在、生ワクチンから不活化ワクチンへの変更を含めまして今後のポリオ予防接種の在り方について検討するため、厚生科学審議会の下にポリオ及び麻しんの予防接種に関する検討小委員会を設置し、本年の八月から具体的な検討を行っているところでありまして、年度内に検討結果が取りまとめられる予定であります。今後はその結果を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いを申し上げます。 続きまして、この方のように第二次感染の救済の問題ですけれども、七月に大臣からちょうだいいたしました御答弁の中で、検討に入っているということでございましたが、この点についても検討状況を本日是非お伺いいたしたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 御案内のとおり、現在の予防接種法におきましては、予防接種により不可避的に起きます健康被害が生じた方に対しまして、特別な配慮が必要であることから、公費による救済を行っております。しかしながら、直接の予防接種を受けた者を対象としておりまして、二次感染者は対象とされておりません。 そこで、ただいま御答弁申し上げましたポリオ及び麻しんの予防接種に関する検討小委員会におきまして、このような二次的な被害を予防接種制度でどう救済するかということも含め、今後の在り方について検討を行っておるところでございます。同委員会の検討結果を踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いをいたします。 先日の質問させていただきました私と大臣のやり取りをインターネットを通してごらんをいただいて、このようなメールをいただいたわけですけれども、私自身、このお父さんには、先ほども申し上げましたが、ただの一度の面識もございません。お名前や住所も伏せておられました。放送局も配慮されたと思います。報道を通じて一方的に存じ上げた次第ですけれども、それだけに、このメッセージを大臣にお伝えすることでこうした問題への更なる対応をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 ただいまはまた不活化の問題、それから第二次感染者救済の問題につきまして状況をお伺いいたしました。ここで大臣に改めて今後の対応につきましてお考えを聞かせていただいて、そしてこのメールをいただいた方にもひとつまた御報告も放送を通じて申し上げたいと思いますので、大臣の御感想も併せて御答弁をいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど局長から答弁がありましたとおりでございまして、今現在の生ワクから不活化ワクチンへの変更、これをしたいということで今詳細の詰めに入っているところでございます。これは間違いなく不活性化ワクチンになるだろうというふうに思っておりますが。 そして、そのときに、これは生ワクのときに起こりました二次的な被害、これを一体どうするかということが問題になるだろうというふうに思っておりまして、この救済につきましては、先ほど局長から答弁ありましたとおり、予防接種制度の中で救済ができないかと、できないかというのはできるようにするためにはどうしたらいいかということで今最終的な議論を詰めているところでございます。御期待にこたえられるのではないかと思っている次第でございます。
○西川きよし君 このメールをいただいた方に対する御感想を一言いただけたらと思いますが。
○国務大臣(坂口力君) 先ほどお話ございましたとおり、五百八十万分の一というふうに言われたでしょうか。四百万、五百万の人の中からお一人ということでございまして、しかし、五百万分の一であったといたしましても六百万分の一であったといたしましても、そのお一人がおみえになることだけは間違いがないわけでございまして、非常にまれなケースであるとはいいますものの副作用をお受けになる方があるということであれば、やはりその人たちをどう救済をするかということを併せて検討することが大事でございまして、その副作用をお受けになりました方に対しましては、本当に申し訳ない、これは残念なケースだというふうに思いますけれども、どうかひとつリハビリに努めていただきまして、再起していただけますように心からお祈りを申し上げますとともに、その人たちのやはり問題というのを責任を持って取り組んでいきたいと、かように考えております。
○西川きよし君 どうもありがとうございました。 欲張りなものでたくさん質問を作ってまいりましたんですけれども、どうも時間が来たようで、途中になりますが、これはまた再度御質問をさせていただきたいと思います。本日はこれで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○森ゆうこ君 自由党の森ゆうこです。どうぞよろしくお願いいたします。今回は机を跳び越えなくてもいいと思いますけれども、またひとつよろしくお願いいたします。 通常国会で出されました改正薬事法について質問させていただきます。 生物由来製品の指定や原料基準等、省令で定めることになっておりますが、まず省令で定める事項は幾つあるでしょうか。政府参考人、お願いいたします。
○政府参考人(小島比登志君) 百六十余りと聞いております。
○森ゆうこ君 この省令事項につきましては、来年度の施行に向けてただいま準備が進んでいるとお聞きしておりますが、その準備状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 薬事法の施行に向けましては、さきの国会における御議論又は附帯決議等も踏まえつつ、現在、鋭意検討を進めているところでございますが、このうち、生物由来製品に関する規定につきましては、薬事・食品衛生審議会に生物由来製品臨時部会を設置いたしまして、この十月から審議を開始いたしました。 それからまた、医療機器に関するクラス分類等につきましては、この十月から医療材料部会及び医療機器・体外診断薬部会におきましてそれぞれ審議を開始したところでございます。 このほかにも、市販後安全対策の充実強化、あるいはまた承認許可制度の変更に伴います製造管理及び品質管理の方法、あるいは市販後の安全管理体制等々、多岐にわたる事項を検討する必要がございますが、それぞれの施行日に向けまして計画的に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 特に、その生物由来製品についてお聞きいたします。 この生物由来製品の指定、また特定生物由来製品がどれがそうなるのかということにつきまして、今、その検討対象品目、その品目、たくさん、数え切れない、かなりあると思うんですけれども、まずその総数が今どれぐらいあるのか、検討の対象になっているものがどれぐらいあるのか、お聞かせください。
○政府参考人(小島比登志君) 生物由来製品につきましては、どのぐらいまでの範囲かということもまだ検討もしなければいけませんが、千を超えるというぐらいの数があるということでございます。
○森ゆうこ君 そして、それが生物由来製品として指定される、そして又は除外されるということで、その除外ということになる、ただいま対象になっているのが千、そのうち除外されるであろうと想定されているのはどのぐらいになる予測でしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 生物由来製品につきましても、あるいはまた特定生物由来製品につきましても、法律できちっと定義が書いてございますので、それに当てはまるものは審議会の議を経てきちっと指定していくというつもりでございます。
○森ゆうこ君 その具体的な品目については大臣が指定するということになっていると思うんですけれども、それについては審議会での審議に基づくということになっていると思うんですが、その審議会の審議及び行政裁量ともに、その手続の公正さ、そして透明性、そして中立性はどのように確保されるのでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 先生御指摘のように、薬事法に基づく政省令のうち、科学的、専門的知見が必要とされる事項、今御指摘ありました生物由来製品の指定、あるいはまた医療機器に係る管理の必要性についてのクラス分類指定、これにつきましては薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めることにしておりますが、こうした審議会の委員の人選に当たりましては、薬事関係企業又は食品関係企業の役員若しくは職員又は当該企業から定期的に報酬を得ている顧問等は選出しない旨の役員選出の実施要領を定めておりまして、これに従った人選を行っているところでございます。 また、審議会の付議を経ずに定めることができるものにつきましても、私どもで原案を作成して、パブリックコメントを行うなどして手続を明確化し、中立性、公平性が損なわれることのないよう実施をしていきたいというふうに考えております。
○森ゆうこ君 その除外についてなんですけれども、もう既に業界の方から要望があるというふうに伺っておりますが、どういう点で業界から除外の要望があるんでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 直接的には私のところに除外というふうな要望は届いておりません。
○森ゆうこ君 ここに十月二十五日の薬事日報があるんですが、これによりますと、医薬局審査管理課の東健太郎氏の説明が書いてありますけれども、業界から要望がある、経口、外皮用剤等で感染症リスクが食品と同等、若しくは高度な加熱・化学処理等で感染症リスクの蓋然性がないものについては業界から除外の要望があると、このように書かれておりますが、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 申し訳ございませんが、その件については承知をしておらないわけですが、いずれにいたしましても、科学的知見あるいは科学的根拠に基づいて私ども審議会で十分審議をしていただきまして、正当な、ないものは外さない、きちっとその指定をしていくというふうにしていきたいと、このように思っております。
○森ゆうこ君 どこかからの圧力でその指定、除外等が変更、何かねじ曲げられないということを是非お願いしたいと思いますが、今千ある中でその指定除外というものについて大体の総数というものは具体的に想定はしていらっしゃらないんですか、大体していらっしゃるんじゃないですか。
○政府参考人(小島比登志君) 先ほど申し上げましたとおり、審議会の審議はこの十月から始まったばかりでございまして、今のところまだ想定はいたしておりません。
○森ゆうこ君 ただいまの件につきまして、大臣、一言だけお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 具体的なことは私も存じませんけれども、おっしゃる趣旨はよく分かります。一部の業界の皆さん方の意見というものだけが通るようなことがあってはならない、そういうふうに思っております。
○森ゆうこ君 そのようにお願いいたします。 というのも、そういう圧力が掛かりつつあるのではないかというようなお話も耳に入ってまいりますので、そのようなことはないと思いますが、あえて確認させていただきました。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 薬事法と食品衛生法の関係についてでございますが、薬事法、食品衛生法の適用関係は、これは両法は全く別個の法律ということでよろしいんですね。政府参考人、お願いいたします。
○政府参考人(小島比登志君) 別の法律に基づきまして実施されております。
○森ゆうこ君 今、食の安全ということで新たな組織作りも考えられておりますが、食品衛生法が一般法、薬事法が特別法の関係にあるべきではないでしょうか。消費者の観点から一元化された法律であるべきで、医薬局、食品安全部というような縦割り行政になっているのではないかという懸念がありますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(小島比登志君) 医薬品行政と食品衛生行政は十分な連携を取って行われなければならないということは委員おっしゃるとおりでございますが、しかしながら、医薬品と食品は同じように口から摂取されるものがあるという共通点がある一方で、医薬品は人の疾病の治療、予防に使用されることが目的とされていること、それから注射剤、点滴など直接体内に投与されるものも多数あることなど、食品とは根本的に異なる事情があると考えます。 このような医薬品と食品の相違を踏まえますと、医薬品については、薬事法において厳密な審査を受けて承認、許可されたもの以外は製造、販売を原則禁止する。食品については、食品衛生法において食品の性質等に応じまして必要な衛生規制を行っていくという現行の体系もまた理にかなったものではないかというふうに考えているところでございます。
○森ゆうこ君 それはそれとして、そうしますと、栄養補助食品や、最近大変問題になっておりますダイエット食品、医薬品と言ったらいいんでしょうか、これはどちらの領域に入るんでしょうか。単なる食品でいいのでしょうか。いかがでしょう。
○政府参考人(小島比登志君) 一つは食品の中に特定機能食品という分類がございます。一つは特定保健用食品、一つは栄養機能食品と二つの分類がございまして、これは食品衛生法の中に位置付けられているものでございます。 一方、今、非常に被害が生じております健康食品ということでございますが、健康食品というふうに名前は出ておりますが、実際は未承認医薬品ということの整理でございまして、薬事法違反ではないかということで私ども調査をしておりますし、薬事法違反ということでいろんな行政的手段も講じているということでございます。 確かに、制度的にはきちっとしているんですが、売られ方とか使い方というのが食品と医薬品というのは一般の国民の皆様方では多分に混入しているということは事実じゃないかというふうに思います。
○森ゆうこ君 そのことが大変問題ではないかと思うんですけれども、この二つの法を改正するというのは大変難しいことだと思いますが、正に今、食の安全ということについて新しい機関の構想もありますので、この点について大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 外見見たところはなかなか食品なのかそれとも薬品なのか分かりにくいものもあるわけですが、立て分けはどうするんだと聞きましたら、薬品でないものはすべて食品だと、こういうことだそうでございまして、それは言われてみればそのとおりかなというふうに思っております。 しかし、外から見て分かりにくい、そして、今、局長から話ありましたように、自然食品だというふうに言われておりましても、中に薬品が混在しているといったものはこれは自然食品とは言えませんで、これは薬品ということになるんだというふうに思っております。 そうした非常に紛らわしいものが最近出回っていることも事実でございますから、それは中身をよく調査をして初めて分かる問題でございますので、これは疑わしきもの、そういう外見上薬か食品か分かりにくいものはやはりチェックをするということが、体制が大事かというふうに思っております。 そうした上で、販売ルートに乗るものは乗るということだろうというふうに思いますが、しかしすべてのものを全部それじゃ国がチェックできるかといえば、そうもなかなかいかない。最近のようにインターネットで購入するというような場合には余計にそれがいかないということでございます。 ですから、いわゆる販売をされる企業というものがある程度責任を持って中身というものをチェックをしていただいて販売をしていただくという体制を確立することが大事ではないかというふうに思っております。そうしませんと、国の機関だけで、あるいは地方の、地方公共団体も含めてでございます、公的な機関だけでそれをチェックすることはなかなかできにくい状況にあると。 やはり、責任は販売する人が責任を持つという体制を作った上で、我々もそこをチェックをしていくという二重のチェックがやはり必要ではないかというふうに思っております。
○森ゆうこ君 ただいまの大臣の販売者の責任ということについては、これはそうしますと、食品衛生法、薬事法、両法にかかわるということで、販売者の責任というものを新たに何かの形で規定すると、そういう意味でしょうか。その点だけ確認させてください。
○国務大臣(坂口力君) 正しくそこをどうするかということになるわけでございますが、中身が自然食品である、薬剤は含まれていないということになれば、それは自然食品でございますから自然食品の方でそれは取り扱う。中にもし薬品が混在をしておりますような場合には、これは薬品としての範疇に入りますから、それによって罰則等もこれは行うということになるだろうという、そこをどういうふうに今後規定をしていくかということを正しくこれから決めていかなければならないというふうに思っています。
○森ゆうこ君 検討を早急にお願いしたいと思います。 それでは、次の問題に移りたいと思います。 雇用促進事業団、現在、雇用・能力開発機構でございますけれども、平成十一年に雇用・能力開発機構の設立に伴い、共同福祉施設の譲渡の協議を地方公共団体と進められることになりましたけれども、その後の進捗状況を伺います。政府参考人、お願いいたします。
○政府参考人(戸苅利和君) 委員おっしゃるとおり、雇用促進事業団から雇用・能力開発機構に組織が変わりましたときに、福祉施設については今後新設を行わず譲渡を進めるということになってございます。その後今日に至るまで、大体三百件程度の譲渡、廃止が進んでおります。 現在の状況を申し上げますと、この九月三十日現在でございますが、雇用・能力開発機構が全国に所有しております勤労者福祉施設は三百強減少した結果、千七百五十七施設ということになってございます。
○森ゆうこ君 具体的に、地方自治体とはどのような条件でいつまでに譲渡を終了する予定でしょうか、スケジュールと譲渡条件について。それは当初はどうだったのか、そして、例えば無償譲渡が元々は前提だったけれども今は有償、それとも、元々有償譲渡が前提なのか、その辺についてお願いします。
○政府参考人(戸苅利和君) 基本的には地方自治体にまず譲渡を進めようということで取り組んでおります。時価で買っていただくということでございますが、平成十三年の十二月の十九日に特殊法人等整理合理化計画が閣議決定されまして、福祉施設については遅くとも改革期間内、平成十七年度内に廃止する、できるだけ早期に廃止するということが閣議決定されておりますので、我々としては平成十七年度末までにはすべて譲渡又は廃止ということで取り組んでいきたいというふうに考えておるところであります。 具体的には、一つは時価で自治体に買っていただこうということでございますが、自治体の財政状況等ございますし、それから今の施設をそのままの機能を持ちそのままの目的で一定年度維持していただくという場合には、その分を将来の維持していただける期間の減額をいたしまして、時価から今申し上げたような格好で減額した譲渡価格で自治体と、買取りの希望の有無を自治体にお聞きしているということでございまして、我々としては、すべての施設、そういった格好で自治体に買っていただければというふうに考えておるところでありますが、ただ、閣議決定で決まっております平成十七年度末までに仮に残ってしまった、買取りの希望がない施設がありました場合には、その場合は廃止ということをせざるを得ないのではないかというふうに思っておりますが、何分まだ十七年度までの期限ございますので、一日も早くすべての施設が円滑に譲渡できるように地方自治体の意向を尊重しながら協議を進めているという状況でございます。
○森ゆうこ君 複数の自治体から譲渡スケジュールが早まったから早く買い上げろと、買い上げないんだったら国の税金でつぶして更地にして土地は返してやるというふうな話があるというふうに訴えがございますけれども、どの自治体も大変財政状況厳しいわけでして、たとえ分割にしてもらったとしても新たな予算措置、一千万、二千万というのは大変重いということで、そういう自治体の事情を考慮しない交渉方法を取っているのではないかという懸念がございますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(戸苅利和君) 基本的には、福祉施設の設置の目的等にかんがみますと、自治体に譲渡できるというのが基本的な在り方だろうというふうに思っていまして、ただ、無償でというわけにもちょっとまいりませんで、そういった意味で、できるだけ自治体の事情も考慮しながら円滑に譲渡できるようにということで取り組んでいきたいというふうには思っております。
○森ゆうこ君 ということは、無理な取立てはしないと、無理な譲渡の条件は付けないということでよろしいですね。
○政府参考人(戸苅利和君) 施設自身、国の財源で作っているものでございます。土地は自治体の土地ということでありますので、我々としてはどこまでが国の財産の譲渡として合理的なものかというのが最後の判断だろうというふうに思っています。 ただ、いずれにしても、平成十七年度末までという期限が限られておりますので、期限に向けてとにかく自治体と粘り強くお話をしていくということで、今お話しのように、今の段階で強硬なといいますか、一方的な交渉をするということは考えておりません。
○森ゆうこ君 それで、先ほど局長は仮に譲渡がうまくいかなかった場合には廃止というふうにおっしゃいましたが、それは国の税金を使って建物を壊す、廃棄処分にすると、そういう意味ですね。
○政府参考人(戸苅利和君) 先ほど申し上げましたように、土地が自治体の土地でありますので更地にしてお返しするということでありまして、譲渡の話合いが仮に付かなかった場合にはその建物を取り壊して自治体に土地をお返しすると、こういうことになると思います。そういう意味では国費でつぶすと、こういうことだと思います。
○森ゆうこ君 大臣、これはいかがですか。もったいなくないですか、壊して。しかも、この福祉施設、各地で大変利用されている。採算性はないかもしれませんが、大変住民の福祉に貢献している。それを、譲渡がうまくいかない、それで税金を使って取り壊すと。今取り壊す、しかも廃棄物が出ますよね。その処理にも物すごくお金が掛かるんですよね。取り壊すのにも税金を使う、そしてその廃棄物の処理にもまた税金を使う。だれが得するんですか、そんなことをして。大臣に聞いています、大臣。
○国務大臣(坂口力君) 地方自治体が、この建物は欲しいので、欲しいがしかしできるだけまけてくれと言われるのなら、それは値段のこれは話でございますから、私はまとまるだろうと思うんです。ところが、要らないと言われたらそれは取りつぶす以外にない。もう建物はうちは要らないと。それで、土地は建物が建っていたら安くなると。この建物をのけてもらったらこの土地は高く売れる、だからのけてくれというふうに地方自治体から言われれば、それは国としても壊さなきゃならないこともあり得るのかなというふうに私は思っています。
○森ゆうこ君 要らないと言われれば壊すと。老朽化していなくてもですか。税金の無駄遣いじゃないんですか、それは。
○政府参考人(戸苅利和君) ちょっと私の言葉が足りなかったのかもしれませんが、今運用しているのはこういう運用をしております。大臣から先ほど申し上げたように、一定の自治体の御意向も踏まえて減額をするということでありますが、さらに減額した額から取壊し費用を引いて折衝するということまでやっておりまして、実は、今までの例で言いますと、取壊し費用を引くとマイナスになってしまうというふうな事例もございますので、よっぽど新しいものは別にして、自治体とそれなりに話合いは付くんではないかと、こういうふうに思っております。
○森ゆうこ君 財政難の自治体の事情も考慮したより良い、みんなが得をするようなやり方で是非お願いしたいと思います。無理なやり方はしないということだけ承っておきました。 それでは、ちょっと時間がなくなりましたので介護保険についてだけ伺っておきたいと思いますが、前回の医療保険のときにもお聞きしました。医療保険も上がる、介護保険も上がるじゃないかと、年金の負担も上がる、雇用保険も上がると。今日たしか出ましたですね、正式な、一・六%に引き上げるという案を労働政策審議会雇用保険部会に提示したというニュースが出ております。 一体社会保障費の負担増は幾らになるのかということを議論したと思いますけれども、そのときに私が、介護保険についてはどうなっているんだと、ほとんどの自治体で上がるんじゃないかというお話をしたときには、調査中で分かりませんというようなお話だったんですけれども。 この間配られました、これは直近の数字ではありませんね、六月の調査時点での数値であり、今後の事業計画の精査等によって変動する可能性があるとは書いてありますが、二千九百十一円の平均であった保険料基準額が来年度からは三千二百四十一円になると。しかも、保険料基準額の分布状況が、これが大変なことになっております。六千円を超える市町村数がこの六月の時点で六、非常にばらつきがありまして、これを払えるのか、高齢者の皆さんが払えるのかどうかということが現実の心配になってまいりましたけれども、この点について、この保険料の上昇率は当初厚生労働省が見込んでいたものと比べていかがでしょうか。政府参考人、お願いします。
○政府参考人(中村秀一君) 介護保険の保険料のお話でございます。 先生から御指摘ございましたとおり、介護保険制度、三年ごとに介護サービス量の見直しを行い保険料の改定を行うこととされており、先生からの御指摘のありました六月段階での値といいますのは、そういう作業をしている全国の市区町村に対して六月段階での検討状況を御報告していただいて私どもが集計したものでございます。 元々、厚生労働省の見込みと比べてどうかというお話でございますが、介護保険制度自体非常に地方分権的なシステムになっておりまして、それぞれの保険者、原則として市区町村、広域のものもありますが、そこで今後三か年、十五、十六、十七年においてどれだけの要介護認定者が増えるか。それに伴って介護サービス、それも施設、在宅、様々なサービスがありますが、そこの市区町村でどういうサービスを行うかということを踏まえてサービス量が決まり、そのサービス量に応じて保険料が決まるという仕組みになっております。 六月値で申し上げますと、最終でありませんので、現在最終に向けてまた市区町村に作業をお願いいたしておりますが、六月値では六十五歳以上の被保険者数が三年間で一〇%増える、要介護認定者数が一六%増える。それに伴いまして介護サービス量が、在宅が三割程度増え、施設が一割程度で、平均いたしますと一八%増えるということで、先生御指摘のとおり、次期保険料見込みは全国平均、加重平均値で二千九百十一円から三千二百四十一円、一一・三%に上がるという見込みになっております。 現在、最終的に精査していただいていますのは、どういうサービスの組合せにするかという点についてもう一度よく調整していただきたい。調整していただきたいと申し上げますのは、施設は広域的な施設もございますので、近隣の市区町村なり、そういったところの施設の整備状況なども踏まえてもう一回精査していただくこと、それから、御指摘のように非常に大幅に保険料が上がることが見込まれております市区町村もございますが、多くの市区町村がそういうところは小さな自治体が多いということで、正にサービスの使われ方が広域的に使われておりますので、そういった市区町村においては保険者の広域連合等を考えていただきたいというようなことで、市町村において年度末の計画策定に向けて精査が行われているところでございます。
○森ゆうこ君 もう時間がなくなりましたので終わりますけれども、この問題についてはまた次回改めて質問したいと思います。
○大脇雅子君 大脇でございます。 まず最初にお尋ねをいたしたいのは、本年七月十九日にパートタイム労働研究会の最終報告が出されました。これについては、現在、労働政策審議会雇用均等分科会においてこの報告書が提出されてパートタイム労働者と正社員の賃金等の均衡処遇ルールについて検討がされていると言われています。 この最終報告を受けて、厚生労働省としては労働政策審議会雇用均等分科会でどのような取組がなされているかということについてお尋ねします。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 本年七月に公表されましたパートタイム労働研究会最終報告を踏まえまして、九月からですけれども、労働政策審議会雇用均等分科会で労使も含めた場で検討していただいております。年末、場合によっては年を若干越えるかもしれませんけれども、その時点で何が合意できるか、精力的に御審議をいただきたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 そのほかに、この報告書に対しましてパブリックコメントが募集されていると思いますが、この状況はどのようになっているでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) パートタイム労働者の中には労働組合に組織をされていない方も大勢おられるということもございますので、三者構成の審議会ではありますけれども、そこに広くパートタイム労働者その他関係者の意見を反映させたいということで、国民に今意見を求めております。たしか十一月の十日までの日程で御意見を募集中であるというふうに記憶しておりますが、意見を取りまとめ、そして審議会の審議の材料の一つとして提供するつもりでございます。
○大脇雅子君 先回のある集会で問題になったのですが、平成十四年の七月のこの「パート労働の課題と対応の方向性」という、「パートタイム労働研究会最終報告の概要」というパンフレットが厚生労働省雇用均等・児童家庭局と財団法人二十一世紀職業財団というところからパンフレットになって出ているということは御承知でしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 財団とともに厚生労働省雇用均等・児童家庭局の責任で作成いたしましたので、もちろん承知をいたしております。
○大脇雅子君 それでは、このパンフレットは何冊印刷されて、幾らぐらいだったのでしょうか。そして、どういうところに配布されているのでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 印刷部数等、ちょっと私は今情報がございませんが、ちょうど十一月の上旬はパートタイム労働旬間でございまして、厚生労働省が提唱しているんですが、各都道府県の労働局などでこの時期に事業主向け、あるいはパートタイム労働者向けの各種のセミナーなど集中的にやることになっておりますので、そういうときの説明資料として使ってもらうということも念頭に置いて必要な部数を印刷していると思います。
○大脇雅子君 大阪で事業主を対象にこの「パート労働の課題と対応の方向性」というパンフレットをテキストとして説明会が実施されていると聞きましたが、間違いありませんか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今申し上げましたような十一月の上旬のパートタイム労働旬間の大阪労働局の取組として、十一月の八日に開催予定と聞いておりますけれども、会合を予定しているというふうに聞いております。
○大脇雅子君 今お尋ねしたところによりますと、この研究会の報告書は、九月から労働政策審議会の雇用均等分科会で年末の合意に向けて検討中であるものであります。そして、十一月中にパブリックコメントを募集して、その審議に反映をさせると言われています。 そうしますと、この研究会のパンフレットをテキストとして事業主やパートタイム労働者にこれを説明をするということは一体どういう趣旨なのでしょうか。そして、今聞きますと、パートタイム労働旬間であるので各都道府県のそうした女性の部局でこれがかなり活用されているというふうに推測されるのですが、おかしいのではありませんか。この点についてどう思われますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) このパートタイム労働研究会の最終報告の中でも言われていることなんですが、一つは労使の自主的な合意形成が重要であるということでございまして、パートタイム労働者の処遇改善問題を議論するときには、それだけを切り離して考えるのではなくて、正社員も含めた全体の働き方、処遇の在り方について労使で率直な意見交換をしてほしいというふうに述べております。 また、同じ報告書では、パートにかかわる問題、課題について、社会全体の共通認識を深めながら、パート労働者の均衡処遇ルールを定めた法律の制定に向けて、その時期の検討と労使を含めた国民的な合意形成を進めていく必要があるとも言われております。 そういうことで、こういった労使間の議論や国民的な議論を進めたいという思いから、先ほど申し上げましたようなパートタイム労働旬間中の各種のセミナーなどにおいてこういった研究会の報告の内容をお伝えをいたしております。 この報告書の内容を労使を始めとして広く国民の皆様に知っていただき、議論を巻き起こすということが審議会での活発な議論にも資するのではないか。また、積極的なパブリックコメントをいただけるということにもつながるのではないかというような、そういう考えの下でやっております。
○大脇雅子君 しかし、それはこの研究会報告の政策決定における位置付けをどういうふうに考えておられるんでしょうか。政策審議会で検討され、何らかの建議がされ、国会に出てくる前に、労使の率直な意見交換だとか国民の議論といいながらテキストとして既に説明会が行われるということは、厚生労働省の、いわゆる官主導の先走りではないかというふうに思いますが、そういうことっておかしいんじゃないんですか。全然不思議じゃないんですか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 労使間で、労使間といっても様々なレベルがあると思いますが、企業の中で、あるいは産業別、あるいは全国の労使の関係で、それは国のルール作りと先行して活発な御議論があって、そこで合意ができるものはどんどんやっていただくということは望ましいことだというふうに思いますし、そういう議論の材料にしていただくために研究会報告書を使っていただくということは大いにあり得るのではないかというふうに思います。 ただ、先生の御質問を聞いて思いましたのは、これは研究会の報告で、国民的な議論をしていただく一つの材料ですから、国の方針として、政策としてまだ審議会で審議中であるということですから、そういったことが誤解のないように、地方の労働局がこのテキストを使うときには、こういった研究会の報告書の性格付けといいましょうか、位置付けについても併せて御説明をしていく必要があるかなというふうに思いました。
○大脇雅子君 現在、これがどのような形で取り上げられていくのかということは、実は審議会の前に研究会があり、その研究会の報告の取扱いの問題というのは随分神経を使って、あるいは政策決定のプロセスの中で組み込んでいく仕方がやはり重要だと思います。 「はじめに」と書いてあるこのパンフレットの中で書かれておりますけれども、パンフレットを大いに参考にして多様な働き方が望ましい形で広がっていくように取組を行っていただきたいというふうに書いてあると、もう政府の政策として決まったような形で書かれているということであります。 これはやはりけじめとして、この研究会というものを利用して先に厚生労働省が自分の政策としてもう打ち込みつつあるというふうに見られても仕方がないのではないかというふうに思いますが、労働大臣、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) このパンフレットの作成のこと、そして活用の状況については大臣に御報告したこともこれまでございませんでしたので私の方からお答えをさせていただきたいというふうに思いますけれども、先ほども申し上げましたように、この問題は是非、労使に限らず国民的な議論をしていただいて、何がパートタイマーの均衡処遇なのかということについて大いに議論をしていただきたい、その材料としてこの研究会報告を是非御活用いただきたいという考えは、今も私はそう思っております。 今、審議会で審議中であるということとの関係、審議会とこの研究会の報告書の関係などについては、これを用いるときに必要な情報は併せてしっかり提供していくということも今後気を付けたいというふうに思います。
○大脇雅子君 議論を巻き起こすというのなら、「はじめに」というところにはっきりとこのパンフレットの趣旨を書かれればいいと思うわけです。そうした様々な積極的な取組を示唆するということは、やはり政策決定というのは、これは労使の自主的な取組だけではなくて、法制化の方向も検討すべきだということが報告書の内容に書かれておりまして、労使の取組が先にあるべきではなくて、議論の方向として法制化ありやあるいはなしやということ、あるいはそれに対する議論が今なされているときだから、これはやっぱり問題であろうかと思うわけであります。いかがでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生がおっしゃる今段階であるというのはそのとおりであるというふうに思います。しかしながら、法制化を進めるに当たっては、やっぱり先進的な企業が労使との話合いでその均衡処遇を実現していくという、そういう事例をたくさん積み重ねるということも併せて必要ではないかというふうに思いますので、できるところはどんどん取り組んでいただきたいということがあるように思います。 また、先ほども読み上げさせていただきましたけれども、パートタイム労働者の均衡処遇ルールを定めた法律の制定に向けてやはり国民的な合意形成が要るということも言われておりますので、そういった合意形成のための議論も審議会の場以外でもやっていくということは重要なことではないかと考えております。
○大脇雅子君 それは必要だと思いますが、時期的にまるで研究会の報告が既成事実のような形で動いていくということに対しては非常に重大な問題だと思います。もう少し慎重にこういう研究会の報告を取り扱っていただき、労働政策審議会の労使の議論というものをもう少しきちっと政策決定の過程の中に入れ込んでいただかないといけないんじゃないでしょうか。勝手に研究会ができたからどんどんそちらで合意形成をするというのは、これは行政指導と同じような形になるわけだと思いますので、これはよほど気を付けていただいて、このパンフレットでセミナーをするということもやはり慎重に自粛していただいて、きちっと議論がなされた後、方向性がこの研究会の方向と違う結論が政策審議会から出たときにはどうなさるおつもりなんですか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 最終的に厚生労働大臣が判断をして政策を立案するわけですが、その前提として三者構成の審議会の議論というのは不可欠で貴重であって、その審議の状況を踏まえて政策を立案するということはおっしゃるとおりだと思います。 研究会はそういった審議の材料提供ということでやっていただいたわけでございますので、この研究会の使い方については、何回か申し上げましたけれども、その位置付けがはっきりするように、そういったことも併せて説明しながら今後使うときには使っていくという形にしたいと思います。
○大脇雅子君 そうすると、今後の使い方について何か、どのような手だてを行われますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 急なことでございますので、また局内でも議論し、二十一世紀職業財団とも相談しないといけないと思いますが、例えば地方局に対しまして、今日こういう御議論があったということも踏まえて周知をして、この研究会報告を使うときの留意を地方の労働局に徹底する、指示をするということは考えたいと思います。
○大脇雅子君 今の状況について、労働大臣、いかが御感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今の議論、ずっと聞かせていただいておりまして、これは使い方だというふうに私思いました。こういうものを作りました、そして、厚生労働省なら厚生労働省としてはこういう考え方を持っておりますけれども皆さん方のひとついろいろの御意見も伺わせていただきたい、それによってひとつ最終的なものを作りたいと思いますからと、こういうことで使っているのならばそれほど問題ではないかという私は気がしますけれども、これは最終的なでき上がったものだと、これはもうこれでがんじがらめ、もうこれが最終的な案だからどうぞこれを了解してくださいと言えば、それは私は問題だというふうに思いますが、これを一つのたたき台にしていろいろ御議論をしてくださいというのであれば、私はそこは許されるんではないかという気がいたしますが。
○大脇雅子君 これはでも、研究会の考え方。厚生労働省の考え方ではありませんからね。そこのところはやっぱりきちっとけじめを付けていただかないと、じゃ研究会は厚生労働省が全部引き回しているんですか、そういうふうに思われると思いますし、そうではない、まあ事実上そうなんだということが語るに落ちちゃったのかもしれませんけれども。やはり、ここのところはしっかりけじめを付けて厚生労働というものの行政はやっていただきたいと思います。 さて……(発言する者あり)それはまあ社民党の考え方ではなくて、一般的な労働行政の常識だと私は考えます。 さて、食品表示についてちょっとお尋ねをいたします。 今、食品表示の改正において品質保持期限だとかあるいは賞味期限の表示を義務付ける方式を採用することになりまして製造年月日は原則として表示されないということになりましたが、食品に関する基本的な情報の開示として、消費者の判断材料を一つでも多くする、このために食品安全性に対する信頼を高める方式として製造年月日も表示することが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 今お話がございました食品の日付表示に関しましては、従来は、御指摘の製造年月日は義務になってございました。義務の表示ということで整理をされておりましたが、平成七年にこの日付表示についての検討をしていただきました際に、一つは、製造・加工方法等の進歩によりまして、また家庭での長期間の保存ということが一般的になってきたと、そういったことがございました。また、消費者の方々に安全性の観点から与える情報としては、消費期限等の品質保持に関する情報を提供する、そういったことが有用であるというふうなこと、それから国際的な日付表示についての動向というものを踏まえて現在の品質保持期限あるいは消費期限という期限表示を採用すべきであると、こういった考え方に基づきまして、平成七年から、製造年月日につきましては義務表示ではなしに、代わって今の期限表示ということを義務表示としたわけでございます。 そういった考え方は現在も同様でございまして、今の期限表示に更に追加して御指摘の製造年月日を改めてまた元に戻して義務表示とするという考えは今のところ持っておらないところでございます。
○大脇雅子君 ちょっと、時間がもうほとんどなくなりましたので、一点だけ雇用対策についてお尋ねをいたしたいと思います。 今日の発表でも沖縄の失業率は九・四ということになりまして、正に雇用問題は地域の問題の様相を呈してまいりました。倒産や雇用不安に対するセーフネットの構築ということが不良債権処理の加速に伴って言われています。その出てきたのは従来型の張り替えに近いわけですけれども、先回、二十五日の予算委員会で坂口労働大臣は、新しい角度からどのような雇用対策を打てるのか努力をしているという御答弁がありましたが、この新しい角度からどのような雇用対策をイメージされておられるのかお伺いして私の今日の質問は終わりまして、次に続けたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 現在検討中でございまして、でき上がったものをここで申し上げることはでき得ませんけれども、やはり今までの雇用政策よりも地域の考え方というものを重視をしていく対策というものがより必要になってきたというふうに思っております。したがいまして、厚生労働省がこう考えるということだけではなくて、それぞれの地域で対応できる、それぞれの地域が自主的に取り組んでいただける要素をより多くしていく必要があるだろうというふうに思っておりまして、そういう立場からやはり取り組むべきものは取り組んでいきたいというふうに思っております。 今日も御議論ありましたが、今泉先生からも御議論あったところでございますが、それは、いわゆる一時的な雇用対策と、そしてこれから先、一時的ではなくて永続的にと申しますか、中長期的な展望の中で取り組んでいくものとやはり少し分けて考えていく必要があるだろうと、そんなふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 終わります。
○委員長(金田勝年君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(金田勝年君) 次に、社会保険労務士法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院厚生労働委員長坂井隆憲君から趣旨説明を聴取いたします。坂井隆憲君。
○衆議院議員(坂井隆憲君) ただいま議題となりました社会保険労務士法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容を御説明申し上げます。 本案は、近年の社会経済情勢の著しい変化と労働者の働き方や就業意識の多様化の進展等に伴い、社会保険労務士の行う業務の公共性、専門性及び重要性が増大していることにかんがみ、国民の利便性の向上に資するとともに信頼される社会保険労務士制度を確立するため所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、社会保険労務士は共同して社会保険労務士法人を設立することができるものとし、社会保険労務士法人に関する規定を整備すること。 第二に、個別労働関係紛争に関して、紛争調整委員会におけるあっせんについて、紛争の当事者を代理することを社会保険労務士の業務に加えること。 第三に、社会保険労務士が業務を行い得ない事件について規定を整備するとともに、非社会保険労務士との提携を行うことを禁止すること。 第四に、社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会の会則の記載事項から、開業社会保険労務士の受ける報酬に関する規定を削除すること。 なお、この法律は、平成十五年四月一日から施行し、報酬規定の削除に関する部分については、公布の日から施行することであります。 以上が本案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(金田勝年君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会