外交防衛委員会 第7号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/28
会議録
○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十六日、福島啓史郎君が委員を辞任され、その補欠として舛添要一君が選任されました。 また、昨二十七日、高野博師君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案の審査のため、本日の委員会に防衛庁運用局長西川徹矢君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、外務大臣官房参事官齋木昭隆君、外務大臣官房文化交流部長糠澤和夫君、外務大臣官房領事移住部長小野正昭君、外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官天野之弥君及び外務省経済協力局長古田肇君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案の審査のため、本日の委員会に国際協力事業団副総裁東久雄君及び国際交流基金理事長藤井宏昭君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本一太君 まず、外務大臣に御質問を申し上げたいと思います。 今回のこの独立行政法人国際交流基金法案及び独立行政法人国際協力機構法案、これがこの参議院の委員会で可決をされ成立をするということになりますと、いよいよこの二つの特殊法人が独立行政法人に移行するということになります。 私は、以前JICAのスタッフをやっていたことがございますが、JICAでいいますと、JICAのスタッフ、大臣に異例とも言える若手とのミーティングもやっていただいたわけなんですけれども、若手を中心に当然この動きを歓迎をしております。 もうちょっと具体的に言うと、大きな期待があると同時に不安も持っているということでございます。それはなぜかといいますと、国際協力機構に移行した後の外務省あるいは外務大臣との関係について、なかなかまだ具体的なイメージがわかない。ODA政策の立案、さらにはODA案件の発掘、実施と、こういういろんな段階を踏んでいく中で、果たして新しい国際協力機構と政府、外務省、外務大臣との関係というものが、もちろん実施機関と政府との役割分担が明確化されるということはあるんですけれども、実際にどういう形になっていくかということについて、まだなかなかイメージがわかないということがあるんだと思います。 ただ、当然のことながら、私自身も援助の現場に携わっていた一人として、このJICAの独法化の動きというのは、これはもう時代の流れであると思いますし、政府とこの実施機関がしっかりと役割分担をするということによって日本の外交の大きな柱であるこのODAプロジェクトが効果的、より効率的に実施されるということについては、これは確信を持っております。 そういう流れを受けて、まず、大臣に改めて今回のこの独法化、これはもう国際協力事業団と国際交流基金の独法化の意義、そこに流れる哲学についてお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 山本委員には、以前JICAの若い方々を紹介をいただいて、そこでかなり長い時間いろいろ意見交換をする機会がありまして、その中で、私は、JICAの若い職員の人たちがJICAの将来をきちんと考え、どういう役割をJICAとして果たしていくべきかということに様々な思いをはせているということに大変に強く印象付けられました。また同時に、その人たちがJICAの職員として専門性を持ってやっていらっしゃるということについても強い印象を持ちました。大変に優秀な人たちだと思いました。 それで、JICA、国際協力基金、一般的に言いまして独立行政法人になるわけですけれども、それによって、委員が今おっしゃったように企画立案とそれから実施のところを分けて、実施の部分で効率性あるいは透明性、自主性、それが確保されるようにする、そして政策との関係ではそれを中期目標、中期計画という形でそれをコントロールをしていく、また独立行政法人の上げた成果についてはそれをきちんと評価をし、そして情報も公開をするということによって広く世間の目にもさらして、その運営がきちんと行われるようにそれを確保していくと、そういう考え方であると思います。 今、委員が具体的なイメージについて言及をなさいましたけれども、これは独立行政法人、既にスタートしたのもありますけれども、新しくJICAの関係では始まることでございますから、最初から非常にうまくいくかどうか、中には試行錯誤をしながら、双方で、政府とJICAと両方で話し合いながらいい形を見いだしていくという部分も実際にはあると思います。そういうことについては常に政府として、外務省として柔軟で、そしてオープンであって、話合いをしていきたいと私は考えております。 一般的に申し上げるとそういうことですけれども、政府として、この独立行政法人を作るということのメリットが最大限に我が国の援助に生かされるように努力をしていきたいと考えております。JICAの職員の人にもそういうことでますます張り切って仕事をしてもらいたいと思っています。
○山本一太君 ありがとうございました。 大臣が御就任された後、外務省のいろんな問題が噴出した時期がありまして、いまだに外務省改革のプロセスが続いているわけなんですけれども、特に政治の方から外交に対して不当な圧力があったのではないかと、こんな事件もあったわけなんですが、今やはり政と官の関係というものをきちっと見直さなければいけないと、こういう機運が高まっていると思います。 私が政治家になったのは七年前ですけれども、政と官の関係というのは、官僚がスペシャリストとしていろいろな選択肢を政治家に対して提示をすると、政治家は選挙で選ばれた選良としてその選択肢の中からこれを選んで決定をして責任を負うと、これが政官の姿だというふうにずっと言われてきたわけなんですけれども、実際は、日本の政策というのは、これは外交政策にかかわらずずっと官僚主導で行われてきたわけで、それが今、大きな壁にぶつかっていると。今本当の意味で、石破大臣のような本当に適材適所の大臣も誕生されたわけなんですけれども、政治がリーダーシップを持って政策を決めていくという流れになってきたんだと思うんですね。 私は、外務省とJICAあるいは国際交流基金、この独法化する国際協力機構との関係にも同じことが言えるんだと思うんですね。これまで政府が政策を決める、ODAに関する政策を決めると、その実施機関であるJICAにこれを実施させると。ややもすれば、何となく政府の決めたことを委託する下請機関のような意識を持っている外務省の方もおられたわけなんですけれども、これからはやはり、ODAという日本外交の大きな柱、このODA政策を展開する中で同じ目的を共有するパートナーと、こういうやっぱり意識を持って付き合っていただきたいと思いまして。 今日はJICAの副総裁も来ておられますけれども、これからの国際協力機構と政府の関係を考えるときは新しいパートナーシップと、こういう言葉を是非総裁に言ってもうはやらせていただきたいと思いまして、外務省の方もこの新しいパートナーシップという感覚を持って役割分担をしながらお互いの強みを生かしていくと、こういう意識を是非持っていただきたいと思いますので、そのことを大臣に御要望を申し上げたいと思います。 いろいろフォローアップでお聞きしたいこともありますが、時間がありませんので次の質問をさせていただきたいと思います。 法律の内容について、いろいろあるんですけれども、一問に絞って伺いたいと思っております。 今回の独立行政法人国際協力機構法案の中身の中で十八条に、これは大臣よく御認識だと思いますけれども、草の根技術協力事業、いわゆるこれはNGO等が実施する一千万円以下の海外協力支援活動なんですけれども、この実施に当たって関係行政機関との協議が必要であるという一項がこの法案の中に入っております。 これについては、御存じのとおり、例えばNGO等が行うような草の根の技術協力についてもこれまで以上に実は関係省庁の関与が強くなるのではないかと、コントロール下に置かれるのではないかというような懸念が一部NGOの方からも出されているわけなんですが、なぜこの関係各省、関係省庁との協議が必要だという文言が入ったのか、これはなぜ必要なのかという点について大臣の御答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 委員が今おっしゃったような、この法案にほかの関係行政機関との協議ということが入っているものですから、今までよりもそれが制限的になるのではないかという御懸念を持っていらっしゃるNGOの方々いらっしゃると思います。そういうことではないということを申し上げたいんですけれども、まず、考え方として、JICAの行う技術協力、これは政府ベースのものであるということが一番の出発点だと思います。政府間の了解の下に行われる政府ベースのものであるということです。 それで、草の根の技術協力事業というのは、まず個人やNGOや地方公共団体の御提案をいただく、それは今までの経験その他からこういうものがいいという足が地に着いたいろいろな御提案をいただけると思います。その御提案をいただいて、それを、政府ベースのものというのがJICAの考え方ですから、外務省として相手国の政府との間で話をして、それを相手国の政府の了解を取り付けて政府ベースのものにするということです。それで、それを取り付けたものを今度はJICAがNGOや地方公共団体やそういうところに委託をするという形で行うのが草の根技術協力と、そういうことでございます。 それで、外務省は日本の窓口ということで相手国政府との了解を得るという仕事をするわけですけれども、そのときに日本の政府の行っている政策、これは関係省庁がたくさんあります、いろいろな分野がありますから関係の省庁があるわけですけれども、その政策が関係省庁のやっている政策と整合性を持ったものであるということの確認をしてもらう必要があると、そういう意味で協議をするということになっているわけでして、基本的にそれがなぜそうかというのは、一番最初に申し上げたJICAが行う技術協力が政府ベースの了解を取り付けたものであるという、そこから来ているということでございます。 ただ、大事なことは、そういったことをやることによって、実際の草の根ベースの技術協力が、草の根であるがゆえのメリット、それを失うような柔軟性のないものになったり、あるいは政府ベースの了解を取る過程、あるいは各省の関係省庁と外務省が協議をする過程で時間が掛かったり、いわゆるレッドテープがたくさんあったりということで、草の根技術協力のメリットが消えてしまうようなことをやってはいけない、これは私は強くそう思っております。ですから、実際にこれを運用するときには、可能な限り簡素化をし、時間が掛からなくて効率的にスピーディーにできるような、そういう運用を考えるということを、これはお約束をしたいと思います。
○山本一太君 大臣が今おっしゃった後段の部分、是非大事なところですので、おっしゃったように運用については是非これをできるだけ簡素化して、迅速なプロジェクトの遂行を妨げないようにしていただきたいと思っております。 この法案ができるプロセスにおいては、関係各省がいろいろとぎりぎりのせめぎ合いをやった中でこういう条項が出てきたわけで、私もよく見ておりましたが、担当課長もかなり一生懸命やっておられまして、JICAが独法化した後の意味、意義を失わせないように随分努力をしていただきましたが、個人的に言いますが、修正するわけにはいきませんけれども、私はこれ要らないと思っていまして、できるならば修正したいぐらいなんですが、これは仕方がないとしても、本当、大臣がおっしゃったように、少なくともこの十三条、十八条に基づく関係行政機関の長の関与、これはもうできるだけ手続を簡素にしていただきたいと、このことを強く御要望を申し上げたいと思います。 さて、矢野副大臣に次は御質問させていただきたいと思います。 国会対策委員会ではお世話になりましたが、これは関係ありませんので切ってください。矢野副大臣御存じのとおり、自民党の対外経済協力特別委員会にODA改革に関するワーキングチームというのができまして、ここ数か月、ODA改革について議論を重ねてまいりました。このワーキングチームの長は高村元外務大臣でいらっしゃるわけなんですけれども、このODA改革の中間取りまとめ案というのが十月の終わりに出たんですが、これを今つらつら見てみますと、ODA大綱に関してとかODA戦略の立案機能とかいろいろと書いてありますが、私はこの中間報告のもう一番のポイントというのはこれはもう一つしかないというふうに思っておりまして、それはここにありますが、やはり政策決定過程における現場、すなわち大使館ですけれども、ここの役割、体制の強化、これにやはり尽きるのではないか。これが実は中間取りまとめの一番のポイントだと思って、この中間取りまとめを今朝、ざっと読んできたんですけれども。 今、ODA案件が例えば現場で決まるプロセスを考えますと、今でもこの実態は変わっていないと思うんですけれども、各省からアタッシェが大使館に集まります。例えばインドネシアだったらインドネシア大使館にいろんな省庁からの出向でアタッシェが集まると。例えば、各省庁のアタッシェが自分に関連するプロジェクトを見付けて、例えば経済産業だったら経済産業分野、あるいは社会保障だったら、厚生の分野だったら福祉厚生の分野、こういったところのプロジェクトを各アタッシェが見付けてきて、そこにプライオリティーを付けると。大使館としては、各アタッシェが上げてきたプライオリティーに更に調整をして、これを日本政府に送ると、こういう実態があるというふうに聞いております。少なくとも、私がJICAにいたときはそういう状況でございました。 これは、やはり本当に意味のある、意義のあるODAプロジェクトを形成、発掘するという点においては大きな弊害になっていると思います。私は、やはりきちっとしたODAプロジェクトを見付けるためには、ここの政策決定プロセスをきちっとするということがもう欠かせないとずっと思ってまいりました。 さらには、同じく求められているのは、現場でODA案件、ODAプロジェクトというものを発掘、形成する段階において、現地の政府あるいは現地に駐在する国際機関、NGO、こういったものとしっかりと調整をしていくコーディネート能力というものもやはり現場に求められている。もちろん、JICAにもこの方向性の中で更に現場に近い実施機関として大きな役割を果たしてもらわなければいけないと思っておりますけれども、この点についてどのようにお考えになるか、副大臣からの御答弁を求めたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 山本委員の質問に答えさせていただきたいと思います。 現地における援助コーディネートの機能の強化が必要なんではないかというような一つの御指摘でありますけれども、正に私も同感でありまして、現地の役割、体制の強化、このことが大変な大きな課題になってきたと私は理解しています。我が国の在外公館及び我が国の実施機関の現地事務所のより一層能力を高めたいとも思いますし、連携も強化させていきたいとも考えております。今までもそういった意味での取組をやってきましたけれども、今回、御指摘をいただいた点をより一層積極的に取り組んでいきたいと思います。 また、それに加えまして、国際機関、現地政府との現地における援助協調についてでありますけれども、被援助国政府との政策協議を定期的にも行っております。また、現地における援助国会合等を積極的にも今日まで進めてきました。しかしながら、そういった観点からより積極的に取り組ませていただきたいとも思います。 なお、事業のプライオリティーでありますけれども、一応の整理としては、被援助国政府との協議等を踏まえながら在外公館としてそのプライオリティーを決定すると、一応そういう建前にはなっていますけれども、果たしてそれが今御指摘のとおり必要なプライオリティーなのかなということになると、まだまだ検討しなければいけない部分もあろうと思います。より整理された中での業務執行体制を整えたいと思います。
○山本一太君 ありがとうございました。是非その方向で進めていただきたいと思っております。──済みません、委員長、失礼しました。 特殊法人制度の下では、政府と実施機関JICAとの役割分担が必ずしも明確でなかったと。独立行政法人になった後は、文字どおり、政府の役割とこの実施機関の役割をきちっと明確化するというのが独法の一つの精神でもあると思っております。 昨日、久しぶりに技術協力フローチャートというのを引っ張り出してきまして、JICAに昔入ったときに最初に勉強したチャートだったんですけれども。案件の流れとして、まず途上国から援助要請を政府が受けて、その案件の検討をして外務省がその案件を採択をし、その採択の結果を在外公館を通じて相手国の政府に通報して、そこで初めて国際約束というものが形成をされると、ここまでが政府の役目ということになるかと思います。その後、その実施協議、これレコード・オブ・ディスカッションという取決めが、実施機関JICAが行って向こうの政府とこの取決めに署名をし、案件詳細を決定をし、プロジェクトを実施して、中間評価、終了時評価をやると、これが実施機関の役割ということになると思います。 こうして政府と実施機関の役割分担が明確化されたということは非常に歓迎すべきことだと思うんですけれども、反面、私が問題提起したいのは、案件発掘、形成過程は、これは政府の外務省が決めることだと、こういう考え方も一つにはできるかもしれませんけれども、JICAが現場で蓄積してきたノウハウ、今までいろんなプロジェクトを実施し、相手国政府と付き合い、あるいは相手国のカウンターパートと実際に付き合う中で蓄積してきたノウハウというものを是非、案件形成、発掘の段階においても活用していただきたいというふうに思うんですけれども、この点について大臣あるいは副大臣の御見解、どちらでも結構なんですが、あるいは局長でも結構ですが、一言、簡潔にいただければと思います。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃること、よく分かりますし、そういったJICAの持っている専門的な知見を生かすことが日本としていい援助をやることができることにつながると私は思います。
○山本一太君 簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(古田肇君) 御指摘の案件の形成過程でございますが、JICAと連携して調査団を派遣をいたしましたり、あるいは現地で在外公館とJICA事務所が連携するなど、選定過程、形成過程においてもJICAの意見、知見を十分踏まえて進めていきたいというふうに考えております。
○山本一太君 ありがとうございました。 是非、そういう意味でも、独法化された後もJICAのノウハウを最大限に活用していただきたいと思います。 さて、次の質問に移りたいと思うんですけれども、これもできれば矢野副大臣にお聞きしたいと思うんですが、JICAに対しては、独法化される前の今のJICAでございますが、総務部長、企画部長を含めて、これは外務省から出向しているんですけれども、多くの職員が中央省庁から出向しております。過去には、外務省は特にJICAの一番大事な頭と手足になる企画と総務というのを押さえているわけなんですが、各省から役員も何人か来られていますけれども、過去にはかなり不適切な人事もありまして、役員の中には世界銀行すら知らなかったという方もいたりしたわけなんですね。 別に総務部長と企画部長をかばうわけじゃないんですが、これはお二人とも話しましたけれども、今の総務部長、企画部長はかなり援助のプロと言ってもいいと思います。ある意味で言うと、外務省の方もそこら辺の意識を持って、出向ポストであっても、技術協力、無償援助を、そういうものをきちっと考えられる人事を行っているということは評価できますが、基本的にやはり独法化後の国際協力機構については、できるだけこういうポストもやはりプロパーの職員にやらせるべきではないかというふうに考えておりますけれども、これについての外務省の見解、できれば副大臣の方から伺いたいと思いますが。
○副大臣(矢野哲朗君) 実質JICAの職員でありますから、当然のことながら、経験、知見を持った人材を充てるということは御指摘のとおりだと思います。 しかしながら、関係機関とも相互に連携を強化しというふうな意味合いからしても、各省庁間の人事交流というのはこれまた必要だということでの今日に至ると思うのでありますけれども、独法化においての一つの在り方として、正にプロパーの人間が育っていくということも当然の一つの目標だと思いますので、その御意見も十分踏まえながら、生き生きとひとつ独法化したJICAがその目的を達するだけのひとつ体制というものを考えていきたいと思います。
○山本一太君 矢野副大臣に大変バランスのいい御答弁をいただいたわけなんですけれども、もう一度申し上げますが、独法化させるということは、もちろん責任も負わせますけれども、その代わり自主的にやりなさいということですから、これはいつまでも、それはもちろん政府の事業ですからJICAも国際交流基金も完全に外務省から離れて仕事をするということはあり得ないわけなんですけれども、いつまでも自転車の補助輪付けて走らせたら独り立ちできませんから、是非プロパーの職員をできるだけ役員にも採用するということについてはこれを推進していただくように、改めて大臣と副大臣に御要望を申し上げたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 十分に参考にさせていただきたいと思います。
○山本一太君 ありがとうございました。 今日はJICAの東副総裁にもおいでをいただいておりますので、副総裁にここで一問、御質問をさせていただきたいと思います。 今回、独立行政法人国際協力機構法案において、「復興」というこの二文字が目的規定に追加をされました。これはJICAとしても、これから新しい分野、すなわち平和構築等の分野において関与をしていくという流れを作るものだと思いますけれども、これ、ある意味で言うと、ある程度リスクの伴う、危険の伴う地域にもこの活動を展開していくという可能性を開くものでもあります。これは、現在の補償制度の充実等、クリアしなきゃいけない問題等々もあります。 たしか、一、二か月前の開発ジャーナルの中で川上総裁もJICAの新しい役割、平和構築の役割について言及をされておりますけれども、それを踏まえて、JICA、独法後のJICAがどういう姿を目指していくのか、特にこの復興等について、平和構築等の分野について、その点について副総裁の御見解を伺いたいと思います。
○参考人(東久雄君) JICAは、おっしゃるとおり、平和構築支援事業に取り組むということが今急務になっております。言われているとおり、これに取り組むに当たりまして、いろいろクリアしなければならない問題点がございます。 まず一つは、我々、安全対策措置基準と言っておるわけなんでございますが、いわゆるこれまでのJICAは、渡航情報の危険度というものを参考にしながら、一定の危険があるという地域には原則として人の派遣を伴うような技術協力は実施しない、しないというか見合わせるという基準を設けておりましたけれども、しかしこのような状態ではなかなか平和構築に迅速に対応するということが難しくなりますので、その点につきまして見直しを行いまして、外交上、特に必要が強く認められるというときには十分な安全対策を伴いながら、従前にも増して柔軟性のある新規の人の派遣ということをできるようにしております。 さらに、これと併せまして、人材育成の一環という形で、主としてJICAの職員、専門家ということでございますが、それを対象にいたしまして安全対策に対する研修制度を強化しておりまして、またさらに、やはりそういう平和構築の場合には国際機関等が出ていっている場合が多うございますので、それらとの連携、特に国際機関の場合のいろんな情報を持っております、そういうものと安全の確保のやり方について十分連携を取りながらやっていくということの検討を、具体的な検討を進めております。 さらに、先生御指摘のございました補償制度でございますけれども、これを充実していきたいということで、平成十五年度の予算で今JICAとしてお願いをして、外務省から財務省の方に要求をお願いしております。これ、年末の予算過程、更に予算審議を経て決まっていくことでございますが、所要の経費を要求しておりますので、御理解をお願いしたいと思います。 以上でございます。
○山本一太君 東副総裁は農水省の方から来られているわけですが、国際協力についてはずっとこれに携わってこられた専門家ということですので、是非、新しいJICAの役割等々についてもリーダーシップを発揮していただきたいと思っております。 さて、もう余り時間がなくなってしまったんですけれども、石破大臣に御質問させていただきたいと思います。 昨年から六か月ぐらい、私、政治セミナーをプロデュースをいたしまして、新世代総理候補を呼んで国家ビジョンを聞くというセミナーだったんですけれども、本になりました。その本、石破大臣のところをもう一回読み返してみて思い出しましたが、大臣が、これからの大臣は官僚や専門家と法律も含めた政策を議論できなきゃいけない、そうでない人は大臣になるべきではないというようなことをおっしゃっていたということを改めて思い出しまして、今日は余り時間がないので改めて時間を取っていろいろミサイル防衛のこと等々についてはお聞きしたいと思うんですけれども、私は大臣のこれまでの御答弁には大変感銘を受けておりまして、やはり国会審議の形骸化とか委員会審議の形骸化ということが言われておりますけれども、石破大臣の御答弁を見ていると、やっぱり本来あるべき国会での審議の在り方、政治家と政治家がきちっと国の問題について議論をするという可能性が見えてくるような気がいたしておりまして、大変勉強をさせていただいておりますので、是非、その先鞭を着ける意味でも、引き続きの御活躍を心から御期待申し上げたいと思います。 余分な時間を使ってしまいましたが、ミサイル防衛について、時間は短くなりましたが、ちょっと──もうそれは結構です、感想はもう。ミサイル防衛について一問だけお聞きしたいと思っております。 大臣就任以来、石破大臣、何度もこのミサイル防衛のことに言及をされております。特に、十一月のたしか衆議院の安保委員会だったと思いますけれども、北朝鮮がとは言ったかどうか、冒険的に核を使うところがある、こういうことが否定できないとき、抑止するにはミサイルディフェンス以外にはないということで、現在のこのミサイル防衛について調査研究の段階から開発段階への移行を加速させるべきだという意味の発言をしておられますけれども、このお考えは今でも変わっておりませんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 委員御案内のとおり、これは今、研究段階であります。これを開発段階、そしてまた配備段階へ移行しますためには、これは技術研究の進捗の度合い、またあるいは我が国の防衛力の在り方、これに相当の変更を加えることに当然なるんだろうと思います。そういうことも踏まえて、安保会議の議を経て決定をするものでありまして、私がここをこうしたいああしたいと言うべき筋合いのものだとは思っておりません。 そのことをお断りしました上で申し上げますと、結局、時代が全く変わったんだろうという認識を持つ必要があるんじゃないんでしょうか。つまり、以前であれば、例えば一九六九年段階では、弾道ミサイルを持っているというのはアメリカとソ連しかなかったわけですよね。冷戦が終わった一九八九年には、弾道ミサイルを持っている国が十五か国になりました。じゃ、今年何か国が弾道ミサイルを持っていますかというと、四十六か国が弾道ミサイルを持っていると、こういう状況になったことはよく認識をしなきゃいかぬ。そして、米ソ冷戦構造というのは、ある意味、抑止力が利いていた時代だったんだと思うんです。東西二極陣営というのか二大陣営に分かれて、それなりにある意味の抑止力が利いていた。じゃ、冷戦が崩壊したら抑止力が同じように利いているかというと、それはあるいは違うのかもしれないということ。 それからもう一つは、いわゆるテロに代表されるような非対称的脅威というものをどのように考えるかということだと思うんです。冷戦が終わったということ、非対称的脅威が出てきたということ、そして弾道ミサイルが拡散をしている、かてて加えて申し上げれば、大量破壊兵器が拡散している。じゃ、これに対してどのような抑止力を持つべきなんだろうかというそもそも論を私どもは議論する必要があるんだろうと思うんです。片一方で、じゃ、弾道ミサイル防衛みたいな、ミサイル防衛みたいな構想は軍拡につながるから反対だという御議論があります。しかしながら、もう一方では、そういうふうなミサイル防衛ということによって核の削減につながるんだと、そういう議論もあるわけで、その辺りを我が国としてどのように判断するのかということをきちんと概念整理をしていかなければいかぬのじゃないかと、私はそのように思っておるわけでございます。 今までの相互確証破壊、MADと言われておりましたその理論というものが、例えばアメリカがABM条約をやめた、ロシアはそれに対してどのように反応したか、そういうことを本当にまさしく政治の場で御議論をいただいて、国のあるべき方針というものを決定していくのが至当ではないかと、このように考えておる次第でございます。
○山本一太君 ミサイル防衛についてはいろいろもっとお聞きしたいことがあるんですが、もう時間が余りありませんので改めてお聞きをしたいと思いますが。 もう一問だけ、非常に乱暴な質問で恐縮なんですけれども、今、日米が共同研究をしているのは、イージス鑑から発射される上層を対象にしたミサイルで、このミサイルの中の幾つかの部品、例えばシーカーとかノーズコーンとかキネティック弾頭とか、そういうところに日本の技術をどう入れるかという話になっていると思うんですが、このアメリカのミサイルディフェンスには、ターミナルフェーズという最終段階がありまして、これは大臣御存じのとおり、PAC2ミサイル、PAC3ミサイルというのが今出ておりまして、日本の自衛隊は、航空自衛隊の基地の隣にこのPAC2を配備をしていると。これはもう湾岸戦争のときにアメリカが例のスカッドミサイルを迎撃するために使ったタイプで、これはどうも、アメリカ側の発表はしっかりありませんけれども、どうも余り当たらなかったんじゃないか、五〇%ぐらいだったんじゃないかと言われておりますけれども、これが今、日本の自衛隊の基地に配備をされていると。 アメリカは、大臣御存じのとおり、今、このターミナルフェーズについてはPAC3というミサイルを開発をしておりまして、これはかなり当たるんではないかと言われております。詳しい、細かいことは申し上げませんが、いわゆるミサイルがちょっと利口になってカウンターメジャーみたいなものがあって、弾道が分かれたり煙吐いたりするのもありますけれども、こういうことがあれば分かりませんが、これはかなり当たると言われている。 このPAC3の導入について大臣の御見解。つまり、日本の今の安全保障の一番の問題は、簡単に言ってしまうとミサイルに対して丸裸だと。例えば、今北朝鮮に配備されているノドン、百基あると言われていますが、これが飛んできた場合に全くこれを防ぐ手段がないということなんだと思うんですけれども、そのことについての大臣の見解と、もう一つダイレクトですが、PAC3、ハードだけじゃなくてアルゴリズムとかソフトのシステムもなければなかなかミサイルは機能しないと思いますけれども、PAC3はノドンをどのくらい落とせるか、PAC3はノドンミサイルに対して本当に有効だろうかと、今のレベルで。そのことをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 御案内のとおり、PAC3は今年の五月に運用試験が終了したという段階にあります。四回やってみて三回成功した一回失敗したということがデータとして出ているわけで、さて一回失敗して三回成功したというものをどのように考えるかということがあるんだろうと思います。また、御指摘のように、PAC2に比べれば、委員の表現をかりれば相当お利口になったシステムなんだろうと思っています。今、我々が持っているPAC2というのは極めて限定的にミサイル対処ができる、これはもう極めて限定的なものである。じゃ、そのターミナルフェーズとしてPAC3というものがある、今運用試験が終了した段階ですから、これが本当にどのような形で更に現実のものとなっていくかというものは見極める必要があるんだろうと思います。 本当に御指摘はそのとおりで、今そういう弾道ミサイルに対して本当に有効に対処し得る手段がない、これをどう考えるか、その場合にPAC3をどう評価するかということでありますが、それと併せて、冒頭のお答えと重複して恐縮ですが、我が国全体のミサイル防衛の在り方をどうするんだと、その中においてPAC3をどうとらえるかという議論が必要なんだろうと思っています。国民の皆様方に安心していただけるためにそういうシステムを導入するという必要性は私も感じています。と同時に、ミサイル防衛についての在り方、それをどうするんだという中にあって、そのターミナルフェーズの迎撃をどうするかということを本当に国の在り方として考える、そういう時期に来ているのではないかと思います。 PAC3の性能につきましては、今申し上げたとおりでありまして、これから運用試験を終了した米国においてこれからいろんな議論がなされる、それはもうハードだけではない。じゃ、衛星を利用したシステムとしてどう考えるか、その衛星をだれがどのように運用して全体のシステムの中でどう位置付けをするかということも、これはきちんと議論をしませんと、国民の皆様方に対してあるいは地域に対する安全保障に責任を持つことにはならないというふうに考えております。 いずれにしても、最終的には国会の御議論、そしてまた安全保障会議の議を経て決せられることでありますが、そういうような議論を是非とも私どももお願いをしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○山本一太君 ありがとうございました。終わります。
○広中和歌子君 民主党の広中和歌子でございます。 行政改革の大きなうねりの中で、政府の持っている特殊法人、それを民営化する、あるいは合併する、あるいは独立行政法人化すると、そういう大きな流れが大分前から始まっているわけでございますけれども、関係する団体にとっては大きな問題だろうと思います。 一般の人たちにとりましては独立行政法人になったらどう変わるのと、特殊法人がどのような独自性を、自由度を発揮できるんだろうかと、そういった疑問もありますし、またどのような効率化、そしてまた予算の節約、そういったものにつながるんだろうか、あるいは今まで言われていた天下りの問題とかそういうものがどうなるんだろうか、いろいろ疑問がございます。先ほど山本委員が大変専門的な視点から御質問になりましたけれども、私はそういった素朴な疑問から質問させていただければと思います。 今日は、お二人の参考人、JICAの方そしてまた国際交流基金の理事長、本当に御出席ありがとうございました。 衆議院におきましては、この独立行政法人化法四十六法案を一括して特別委員会で審議したわけでございますけれども、私どもこの外交防衛委員会におきましては、本当にこの二つ、JICAと国際交流基金をじっくり質問させていただくと、それについて新しい方向を教えていただくということ、そういう機会をいただいたことを大変いいことだと思っております。 この特殊法人改革でこれまでの組織を解体して独立行政法人化をすると、生まれ変わってこれまでとどう違うのか、それぞれの、東副総裁、JICAの副総裁と、それから基金の藤井理事長に御説明いただければと思います。
○参考人(東久雄君) まず、JICAでございますが、独立行政法人制度という下におきましては、効率的なかつ成果の上がる事業の実施ということがまず求められ、またその事業実施についての透明性が強く求められるというふうに考えております。さらに、JICAといたしましては、この新しい法律の下で、国民により開かれた事業の展開、また平和構築支援事業、先ほどちょっと山本先生からお触れになられた事業でございますが、こういう展開ということを求められております。 他方、独立行政法人化いたしますと、御存じのとおり、予算、人事の両面で自主性が強まるということでございますので、こういう状況の下で、JICAとしては独法化に向けて国民に広く開かれた効率的な組織ということになるべく、また事業面、人事面、両方から種々の改革の努力を行いたいと考えております。 もう少し具体的に申し上げますと、まず一点目の成果重視とか効率性という問題でございますが、これはとかく予算の執行ということに目が向きがちだったということでございますけれども、そこのところにつきましての自由度を活用いたしまして成果を重視するということ、それからコストを重視するということを主体にして事業展開をしていくということで、今もう既に行っておりますが、そういう見地からの事業、組織の徹底的な見直しということを実施していくということにいたしております。 それから、第二点目の透明性の問題でございますが、これはJICAの経営なり事業なりをガラス張りにしておくということでございまして、常に国民及び識者の批判を求めて、それにこたえられるような事業展開をしていく、それに向けての透明性をより明確にしていくということで、これも独法化に伴い更なる透明化についての具体的な検討に入っております。 それから、第三番目の国民参加の問題でございます。これは最近、地方自治体、NGO、大学等の国際協力に対する取組というものが活発になってきております。そういう方々と先ほどお話がございましたパートナーシップというような形での、それらのプレーヤーの方々と一緒になった形で国民各層のいわゆる国民参加という形での事業を進めていきたいというふうに考えております。 四点目は平和構築の支援でございますが、これは御承知のとおり、緊急支援とそれから開発支援とのギャップを埋めていくということで、より活発に平和構築の事業に国際的に取り組むことができるように、先ほどちょっと細かい、細かいというか具体的なことに触れましたけれども、そういうことがより機動的にできるように検討をしております。 最後に、人事の面、ちょっとお触れいただきました。一言で言いますと、適材適所の観点、それともう一つは、非常に重要な点だと思いますけれども、業績主義の方向という方向で人事運用ということを考えていくということで、これまたいろいろな形での、外の方も含めた御意見も求めながら、来年の十月に向けて備えていくという構えでおります。よろしくお願いしたいと思います。
○参考人(藤井宏昭君) 国際交流基金といたしましては、この独法化、大変な試練でございますけれども、大変な好機であるというふうに考えております。 それで、一つは戦略性、より戦略性の導入ということ、当然、それから効率性、透明性ということでございます。 戦略性と申しますのは、従来、ともすれば予算で決まりましたことを、いろんなプログラムを世界全体の国に対して、これは廉潔性と公平性を一生懸命保つように努力しながらでございますけれども、行ってきました結果、どちらかというと官僚的というか、あるいはこちらのサイドからの観点というものがどうしても出てきてしまうと。しかし、今日、国際文化交流が諸国民の理解、特に近隣諸国との理解増進、それから日本の文化を更に豊かにする絶好の機会、それから文明間の対話等、世界の中での外交の中で文化交流が貢献できる分野が非常に大きくなっているということ、これは諸外国においてもその認識が強まっておりますし、日本でも強まってきつつあると思いますけれども、そういう際に、こういうことではいけない、むしろ戦略性と申しますのは、一番大きなのは、諸外国別にどういう層にどんなことを働き掛けたらいいかと。そこが正に独法化におきまして、外務省が中期計画を作り、それで基金が中期目標を作るわけでございますけれども、その過程におきまして国別に外務省の長期の外交の見地からの考え方とすり合わせまして、そういうものを導入していきたいと思います。 そういう目標がかなり明確になってくると、今度は効率性、つまり具体的なプログラムの再編とかそういうことが、それから評価ということがよりできるようになってくると思います。と同時に、職員のその範囲の中での自由度の向上ということも可能になってくると思います。 そういう、それから、もちろん透明性でございますけれども、この透明性との関連で一つ私ども非常に重要視しておりますのは情報ということでございます。この情報と申しますのは、例えば国際文化交流においては非常に多くのプレーヤーが生まれております。NGOそれから企業、地方等々、そのプレーヤーがそれぞれいろんなことをなさっておるわけでございますから、それをある意味ではその情報を総合してそれを皆様に提供していくと。国際協力基金は、また皆さんができないこと、また本来すべきであるができないこと、それは何かということを見出して、そこに力を入れていきたいというふうに思っております。すなわち、多様な国際文化交流のプレーヤーとのパートナーシップの強化ということを努力していきたいと思います。 人事につきましては、理事の数が五人から三人に減ります。この中で、今申し上げたような新しい体制、ちなみにこの体制に向かって事業それから機構の抜本的な今見直しをしております。それにふさわしいような適材適所の人材を登用したいと思っております。
○広中和歌子君 今、本当に両独立行政法人化に向けて大変すばらしい御答弁をいただいたわけでございますけれども、ちょっと具体的に入らせていただきたいと思います。 まず、予算でございますけれども、独立行政法人化することによって予算はどのように変わるんでしょうか。総額についてまずお伺いいたします。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 予算につきましては、運営費交付金という形で新しい独立行政法人に交付されまして、それをどのように使っていくかにつきましては、中期目標に基づく中期計画の中でかなり自主的、裁量的に新しい独立行政法人として対応していけるということになるわけでございます。 予算額そのものは、私どもの方で現在来年度要求ということで要求させていただいておりまして、国が交付金について予算要求し、政府原案をもってこれが成立すれば運営費交付金ということで独立行政法人に渡されると、こういうことでございます。
○広中和歌子君 差し当たってその額というのは、前年度に比べてどのくらいになるんでしょうか。
○政府参考人(古田肇君) 今年度予算がざっと千七百億でございます。現在、来年度予算については要求中でございます。十二月中に政府原案をまとめることになろうかと思いますが、現在の要求額でございますが、千八百五十六億円要求いたしております。
○広中和歌子君 私は、この二つの独立行政法人、誕生すればすばらしい役割をしていただけるものと思っておりますので、予算面で非常に活動が収縮するようなことがあってはいけないんじゃないかなと思っておりますので、よろしくお願いしたいわけですが。 それでは、先ほど基金の方では、トップ人事について少し縮小しながら更に自由度を加えるとおっしゃいましたけれども、JICAの方はいかがでございますか。
○参考人(東久雄君) 先ほど、ちょっと簡潔に申し上げましたけれども、人事面では適材適所の観点ということでございますが、役職員ともに、その人選というものにつきましてはふさわしい人材を選ぶということで、そういう観点から適材適所でやっていく。それは、理事長にその事業の効果というものが、責任が来るわけでございますから、それが最もふさわしくやれるような形で理事長がその適切な選任をしていかなければならないというふうに思っておりますし、またその事業経営を行っていくに当たりましては、先ほどもう一つの業績主義ということを申し上げました。こういうインセンティブを与えながらやっていくという必要がございます。 これに向かっての、どちらかというと今まで硬直的な人事だったと思いますが、それを柔軟性を持たせた人事制度という形へ持っていくという考えでおります。
○広中和歌子君 伺うところによりますと、総裁というのはいつも外務省からで、副総裁お二人が農水省と経済産業省と、そういう形で、理事もそれぞれ各省庁から御参加になっているというふうに聞いたわけですけれども、今後こういう形が変わるのか。それから、よく国際機関や例えば大学とか、そういう重要なポストになりますと公募をすることが多いわけですけれども、先ほどから幅広い人材、適材適所ということをおっしゃっていますけれども、そういう方向を御検討になることはございますでしょうか。
○参考人(東久雄君) 理事長の選任は外務大臣がおやりいただきます。それで、理事長に副理事長以下理事の選任ということが任されるわけでございます。理事長につきましては外務大臣の方からお答えがあるかと思いますが、私の方の理事長が今度は理事を選ぶに当たりましても、やはり適材適所ということが大変重要なことでございます。そういう観点で選ばないと、今度は評価のときに理事長自身の問題が出てまいります。そういう観点で、相当重い責任の下で理事長が選ぶことになるというふうに考えております。 それから、ちょっと公募制について先生からお話ございました。これは私の手元に、片山総務大臣が総合的に衆議院の方でお答えになっているんですけれども、だれが来るのか分からないとか、それから応募数が多くて効率が悪いといったそういう点もあると、したがって、公募制に限らずに幅広く人材を選ぶということを御答弁なさっております。私どもも全くそのとおりだと思います。 公募制といいますのは、やはり社会的なバックグラウンドという、要するに労働の流動性というような社会的なバックグラウンドの下で成り立つような点もございますし、そういう社会的な背景その他を十分勘案しながら進めていかなければならない。それよりももっと、極端な言い方をしますと、なかなか動きたがらない方に逆にやっていただきたいときは三顧の礼をもってでもお願いしなければならぬ点が出てくるんじゃないかと思います。 そういう形で、できるだけ幅広く人材を選ぶという形で進めていくという方針、この片山総務大臣の御方針と全く私たちは同じ形でやっていくことになるというふうに思っています。
○副大臣(矢野哲朗君) 理事長並びに二人の監事は外務大臣が指名することになっております。ついては、機構が行う事務及び事業に関して高度な知識及び経験を有する方、又は機構が行う業務を適正かつ効率的に運営することができる方を外務大臣が選任するということでありますから、適材適所ということで対応させていただきたいと思います。
○広中和歌子君 是非、よろしくお願いしたいわけです。 藤井理事長にお伺いいたします。重点項目として文化交流と文明間の対話ということを御指摘になったわけですけれども、大変その方向、すばらしいと思いますが、具体的にもうちょっと、今までと違った、何というんでしょうか、ビジョンみたいなものがもしおありでしたら、是非自由に語っていただきたいと思います。
○参考人(藤井宏昭君) 今までと違ったということにはならないかもしれませんが、今までも我々考えておりますことでございますが、十分果たせておりませんが、今日、日本の文化、これはライフスタイルを含めまして、伝統文化も含めまして、特に今日の日本の文化、これの魅力が世界じゅうに広がっております。これはもう本当に、中国始め近隣諸国、それから中南米、ロシア、ヨーロッパ、アメリカ等に特に若い人たちに広がっております。これは日本の大変な今チャンスであるというふうに思っております。 他方、日本の経済等についてのネガティブな考え方というのが世界に広まりつつあると同時に、そういう日本の魅力というものが発信されつつある、これを更に強化していきたいということが私どもの一番の願いでございます。 例えば、そのうちの一つでございますが、日本語が近年、これは来年調査いたしますので正確なところは分かりませんが、五年前の調査では相当増えている。その後も実は相当増えておるわけでございます。増えているのは、どこで増えているかと申しますと、世界じゅうなんですけれども、例えばアメリカなんかでも非常に増えているようで、増えているのは、七割は、今やっている七割ぐらいは中学校、小学校、高等学校と、子供たち、若者でございます。そういうところにどんどん日本語、これは日本語を使おうというんじゃなくて、日本の広く言うと文化の魅力というか、そんなものが今大きなチャンスで世界じゅうに、そこに一つの大きな焦点を当てていきたいと思いますし、それは、例えば中国を始めとする日本の近隣諸国との更なる国民同士の友好と申しますか、そういうものに非常に大きく貢献すると思っております。
○広中和歌子君 私も日本語教育、押し付けにならない形で、しかし多くの世界じゅうの人たちが日本語に興味を持ち、日本文化に関心を持ってくれる、そのような状況が基金のリーダーシップで行われることを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。 それから、ODAなんでございますけれども、これも私ども、日本の国にとって大切な外交のツールだと思います。特に、技術支援であるとか草の根支援であるとかといったような非常にきめの細かい、日本の文化なり、それから技術なり制度なりの特徴を生かした支援というものをこれからどんどん進めていかなければならないと思いますけれども。最近聞くODAの戦略性ということについてですが、この戦略性というのはどのようなことなんでしょうか。外務大臣、お伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 日本のODAについて、戦略性を増すことが大事であると私たちは考えています。その戦略性というのはどういう意味かということですけれども、例えば、我が国の近隣諸国が平和で経済的に発展をしていくということは重要であるという考え方に基づいて、アジアの地域を重点的にするというのが一つです。 それから、アフガニスタンや東チモールや、そういった国が戦乱の被害から立ち直っていい国になっていく、このための支援、平和構築と呼んでいますけれども、それも一つの戦略的な発想に基づく援助です。 それから、人間の安全保障ということを考えています。これは、個人個人の人間がきちんと、最低限のものがあって暮らしていける、健康であって暮らしていけるという意味で、人間という単位で安全保障を考えよう、そういう考え方です。 それからもう一つ、日本の国民が援助に参加するということも大事だと思います。そういうことを、したがって日本の国益に資するようなそういうことに援助を集中的に使っていきましょうと、そういう考え方をODAの戦略化と呼んでいるわけです。
○広中和歌子君 ビジョンに基づく戦略化ということであれば大変結構なことだと思います。ただ、戦略的に、重点的にというようなことのために、かえって、しかも緊急性が求められるようなアフガニスタン支援のような場合には、どちらかというと今までやってきた地元の、あるいは草の根レベルのそういったきめの細かい支援に比べて、どっとお金が出てプロジェクトのばらまきにならないかといったような声も聞かれないわけではないんですけれども、その点について是非注意していただきたいと思うんですが、外務大臣のお答えをお願いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 委員が危惧をしていらっしゃる点というのは理解できますけれども、それは矛盾することでは全くないということを申し上げたいと思います。 戦略化、先ほど申し上げたような、そういったような目標に基づいて、考え方に基づいてと言った方が正確だと思いますが、具体的な実施面で、委員がおっしゃったようにNGOの活動等が必要になってくる、NGOの今までの活動した実績、それに基づいた知見、それが必要になってくるということです。 例えば、アフガニスタンを例に取りますと、アフガニスタンで末端の活動の担い手、これはもうほとんどNGOです。ですから、戦略的な考え方を共有して、実際にやる段階ではNGOの方々にやっていただくと、そういうことでございまして、決して矛盾するものではないということです。
○広中和歌子君 先ほど、戦略性の中に、ベーシック・ヒューマン・ニーズということをおっしゃったわけですけれども、是非この中にウィメン・イン・ディベロプメント、WIDですね、そのことも、もう既に入れていらっしゃるんだろうと思いますけれども、是非御配慮いただきたいと思うし、その部分における草の根支援というんでしょうか、を減らさないように、むしろ増やすことはあっても減らさないように私の方から要望させていただきたいのですけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(川口順子君) 女性の視点、ジェンダーの視点というのは我が国としても非常に重要に考えておりまして、先ほど申し上げたアフガニスタンの例でも、これはきちんとそういうことを重要なこととして考えてやっております。
○広中和歌子君 南南協力支援というのに最近ちょっと関心を持って、ヨハネスブルク・サミット以降、ネリカ米のこととかいろいろ伺っているわけですけれども、九六年から二〇〇一年の五年間に、総予算というのは二千四百七十四万ドル。つまり日本円にすると六億円、年間約五百万ドルということですね、ということは五億円ですね。 非常に小さい支援で非常に大きな成果を上げていると思いますので、そういう点でも、こういう草の根支援、小さな支援、ベーシック・ヒューマン・ニーズの予算というものはどんどん増やすような方向で是非お願いしたいんですが、全体で草の根支援関係は現段階でODA予算のどのくらいになりますでしょうか。
○政府参考人(古田肇君) 草の根無償という無償協力のパターンがございますが、これの予算が今百二十億円でございます。それから、NGOが約三十億このほかにございます。
○広中和歌子君 年々少しずつ少しずつ増えていくのは大変うれしいことでございますが、是非その方向でお願いしたいと思います。 それから、NGO、NPOとの連携、そして彼らの活躍が非常に大切だということを御指摘なさっているんですが、なぜ十三条の三項で、「特定非営利活動法人その他民間の団体等の奉仕活動」と、奉仕活動というような言葉をお使いになったのか。御本人たち、つまり活動していらっしゃる方々は非常に重要なプロフェッショナルとしての国際協力活動をしている。そのような認識を持っていらっしゃると思うんですが、何か奉仕活動というと、その辺のと言っては失礼ですけれども、奉仕活動はどんなものでも大切なんですけれども、ちょっと言葉の使い方に神経を使っていただきたかったと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 御指摘のように、NGO等の専門的、プロフェッショナルな知見を活用していくというのがこの十三条一項第三号ハの規定しております草の根技術協力の基本的な考え方でございます。それをJICAの技術協力として大いに活用していくという考えで書いておるわけでございますが、ここで今御指摘のあった奉仕活動、そういう考え方の下ではございますが、ここで奉仕活動という言葉を使用しましたのは、この条項の対象が、NGO等が見返りを期待せずに行うボランティア事業であるという性格のものであることを法律的に規定させていただいたということでございます。
○広中和歌子君 ということは、見返りを期待しない無償のということですか、とおっしゃいましたか。
○政府参考人(古田肇君) 厳密な意味で、一切有償であってはならないとか、そういう厳密な意味ではございませんが、この活動の性格として、営利目的ではなくて正にボランティアであるということを条文上書くといたしますと、法制局とも御相談をしまして、ボランティアという言葉よりは奉仕活動という言葉の方が適当ではないかということでこういう文言にさせていただいたわけでございます。
○広中和歌子君 ただ、アフガニスタンとかチモールとか、ああいうところで草の根支援の方々が活躍するに関してはいろいろな形でコストが掛かるわけですから、要するにそういう点では是非、JICAあるいは外務省と様々な連携して仕事をする場合の御配慮というものはきちんとしていただかなければ、日本のNGOというのは本当に育たないし、また大きく活動できないんではないかということも申し添えたいと思います。 そして、次にですけれども、時間も足りなくなりましたので急ぎますが、十八条三項では、国民等の協力活動について、それをJICAが委託して行う場合、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならないと。これについて先ほど迅速にやるから大丈夫だとおっしゃいましたけれども、やはり何かせっかく独立行政法人化したのに、更に規制が強まるというんでしょうか、いろいろな関係省庁を含めて許可が必要になるということで、独立行政化の方針に反するんではないかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 先ほどお答えを別な委員の御質問でいたしましたので、ちょっとはしょりますが、許可をするということではないということです。これは外務大臣が関係の省庁と協議をするということでして、許可ではないということをまず申し上げたいと思います。 そういう意味で、規制的なという意味ではございませんで、これの意味はJICAは元々、政府ベースの技術協力をする機関で組織であるということです。したがって、草の根の方から提案をいただいたことをJICAが実施を委託するという形になるわけですけれども、その提案を政府ベースのものとして位置付けるために相手国の政府と外務大臣は協議をするということになっていまして、したがって政府ベースのものになる。 その内容は、各省にいろいろまたがるもの、環境問題だったり福祉だったり、いろいろするわけですから、そういう意味で、関係の省庁の行っている政策と整合性が保たれるということを確保するために協議をするということでございまして、決して許可とかそういうことではなくて、そもそもJICAの行う技術協力が政府ベースのものだというところからスタートをしているということです。運用は、先ほど言いましたように簡素化、効率化、これは丁寧にやりたいと思います。
○広中和歌子君 これからODAの形というのはすそ野が非常に広がっていくと思いますけれども、先ほどからも御説明にありましたように、国際機関、国連の組織、例えばUNDPやユニセフなど、JICAを始めODAに深くかかわっているんではないかと思います。 ところが、ODA予算というのが全体として少しずつ減っていく中で、特に国連関係ですね、任意拠出金を我々が出しているそういう機関に予算のしわ寄せが行くんではないかなと危惧しているわけでございますけれども、そうした国連機関への予算の配慮というものについて、私は数年前、やはり同じような状況が起こったときに国会議員の署名を集めまして当時の大蔵大臣と外務大臣に陳情したことがあります。多くの方が私の動きに対して賛成してくだすったんですけれども、今度もそのようなことがないようによろしくお願いしたいんですが。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 御指摘ありましたように、UNDPあるいはユニセフを始め国際機関が様々な分野で取り組んでおられるわけでございまして、私どもとしてもこれと密接な連携を取りながらきめの細かい援助をやっていく必要があるということについては全く御指摘のとおりだと思います。 私どものODA予算でございますが、この五年間で二二%減少という流れの中で御懸念のようなことが生じているんではないかと思っておりますし、来年度についてはこれから十二月末に向けて政府原案作成作業に入るわけでございますが、私どもとしてもその国際機関が果たしております役割でありますとか、それからこれまでにもたらされた成果といったようなものを十分吟味して、厳しい中ではございますが、めり張りのある予算配分に努めてまいりたいというふうに考えております。
○委員長(松村龍二君) 時間が過ぎておりますが。
○広中和歌子君 じゃ、一言だけ。ODAは総体として、先ほども申しましたように大切な外交ツールであります。国民の理解と協力が得られるよう情報開示、PRなど、是非積極的に行っていただきたいことを要望いたしまして、私からの質問を終わります。
○海野徹君 民主党・新緑風会の海野徹であります。 外務大臣、草の根技術協力に関する手続についてまずお伺いしたいなと思いますが、事業ごとに外務大臣の認可あるいは関係行政大臣との協議が定められております。NGO等の団体からの提案一件ごとにそうした手続が必要なのかどうか、非常にこれは独法法の精神あるいは通則法から考えたとき、ちょっといかがなものかなという懸念があるわけなんですが、現行の草の根技術協力については、外務大臣の承認あるいは関係省庁との要するに協議を必要としていないんではないかと思います。 なぜ、新しい機構で一件ごとに関係省庁の大臣の認可が必要なのか、その辺の要するに経緯、理由についてできるだけ分かるようにお答えいただきたいなと思うんですが、私どもが聞くところによりますと、草の根技術協力を、これを明文化、法律の中に我々盛り込むということになったとき、いろんな各省庁から重複を避けようじゃないかと。重複していないということを確認するためにも最低限、案件を審査する際の各省協議をこれは法定化すべきじゃないかというような議論があったやに聞いております。 そういうような議論から余り精査な十分な議論をしたというようなこともなく、こういうような、いわゆる先ほどから要するに外務大臣が政府ベースでということで一くくりして整理してしまって、この草の根技術協力について、今のような事業ごとに認可とか協議というような手続が必要になってきたんだというところになってきたんではないかなというふうに私どもは仄聞するわけなんですが、そのことはNGOとか民間団体の創意工夫、こういうものをやっぱりこれから生かしていかなくちゃいけない、あるいは政府が手が届かない本当の意味での草の根レベルでもっと要するに地域とか現地とか時局のニーズに合ったものにしていこうという、そういうような流れが、大きな流れがあると思うんですよね。 そういう流れに若干反していくんではないかな、流れにさお差していくんではないかなということを懸念するわけなんですが、その辺はどういう経緯でどういうような理由でこういうような明文化したものになったのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(古田肇君) まず、草の根技術協力事業をということで、JICAの実施する技術協力の中にこれをしっかりと位置付けて、NGOの御提案を積極的に活用していこうという考えが私ども基本的にあることはまず申し上げたいと思いますが、それによって多様なニーズにきめ細かくこたえていこうというのがまず基本的なスタートでございます。 法律上の問題でございますが、現行法上の草の根技術協力がどうなっておるのかというお尋ねが先ほどございましたが、現行法上は草の根技術協力事業をそのまま明示した規定はございませんで、JICAの目的を達成するために必要な業務と、いわゆる目的達成業務の一環だというふうに読んでおるわけでございます。 したがいまして、これは法に基づいて外務大臣が認可をしておるわけでございます。その認可の際の要件といたしまして、つまりJICAが草の根技術協力事業をやることについて外務大臣が現在認可をしておると、その要件として相手国政府の了解を取り付けるということを明示しておりまして、現実の、現在の技術協力事業はそういうことで運用しようということでございます。 これに対しまして、今度の独立行政法人化のための法案におきましては、そもそも目的達成業務というあいまいな規定は置かないというのが政府全体の統一方針でございまして、必要な業務はきっちり書く、それから書けないものはやらないというふうに整理すべきだということでございまして、私どもとしてはこの草の根技術協力事業は積極的に推進するべき事業であるのできちっと書きたいということで文言化の作業をしたわけでございます。 その中で、この事業を十三条でいいます「国民等の協力活動」というふうに位置付けまして法案に明記させていただきましたが、その際、現在、目的達成業務として外務大臣が認可しておりますことをこの条文の中で事業として明記したことの反面として、相手国政府の了承を取り付けるなどの政府ベースの技術協力としてふさわしい案件だというふうに外務大臣が認めることを法律の要件にさせていただいたわけでございます。 政府ベースの技術協力ということでございますので、御指摘のございましたように、関係省庁の様々な協力との、あるいは権限との関係ということについても整理をした上で、政府として一体となって、政府ベースの技術協力として相手国政府との関係で了解を取り付けていくということが必要であろうということで、関係行政機関の長との協議ということも条文上明定させていただいたわけでございます。 なお、現在の草の根技術協力事業につきましても、実際の運用といたしましては関係省庁と協議をするということにさせていただいております。
○海野徹君 この事業、かなりの膨大な事業の量だと思うんですよね。それは、ある意味では、一件ごとの事業というよりも、その事業の読み方なんですが、ある種のスキーム、制度というふうに読み替えていった方が要するにその煩雑さはなくなるし、あるいは自主性というか、非常に本当の意味で草の根レベルでの創意工夫がなされていくんではないかと思うんですが、その事業を本当に個別の案件の事業というふうに読まなくちゃいけないんですか。
○政府参考人(古田肇君) まず、現在の草の根技術協力事業では、実行上三つの類型に分けておりまして、一つは自治体から御提案のあるもの、これは運用上年に一回まとめて御提案をいただき審査をし採用するということで、束にさせていただいております。 それから、NGO等からの御提案いただくものにつきましては、比較的経験のない、かつ小ぢんまりとした案件につきましては、随時御提案を受け、随時御相談を受け、随時採用していくというやり方を取っております。 それから、比較的実績のある、もう少しやや規模の大きい案件につきましては、随時御提案、御相談をいただきながら、どこかで束ねて、そして採否を決める手続に入るというやり方をいたしておりまして、私どもとしては、この新法の下での運用におきましても同様の考え方で、できるだけ束ねられるものは束ねて実行していきたいというふうに思っております。 ただ、逆に、案件によりましては、むしろ束ねるのを待っていては時期を失するというケースもあろうかと思いまして、むしろ急ぐ案件についてはかえって個別案件を取り出して急いで処理をした方が迅速化につながるんではないかというものもございますので、そういった辺りにつきましては、基本的にNGOの知恵を積極的に活用するという考え方に立って運用してまいりたいというふうに考えております。
○海野徹君 今御答弁いただきながら、今までのことをちょっと教えていただきたいんですが、外務省がやる技術協力と他の関係省庁がやるものと、その実態なんですけれども、要するに過去の事実関係をお述べいただければいいんですが、外務省との調整あるいは関係府省庁との調整というのはそれぞれ実際はやられているんですか、協議、調整は。 聞くところによると、余りそういうものはやられていない、実態はほとんどされていないんだ、協議もされていないし要するに調整もされていないというように私どもはヒアリングの機会があったんですけれどもね。そうなると、やっぱり外務大臣が衆議院の委員会で、国が集めた税金が使われるので、相手国政府と何らかの合意を取り付ける必要があり、関係省庁との調整が必要となるんだという答弁とはちょっと実態が違うんじゃないかなというふうな説明を受ける機会があったものですから、その辺の現在の実態についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(古田肇君) 先ほど来御議論ございますように、JICAの実施する技術協力、これは政府ベースの技術協力というふうに位置付けておるわけでございまして、したがってJICAは政府ベースの技術協力の一元的な実施機関であるということになっておるわけでございます。 JICA法におきましては、条約その他の国際約束に基づいて技術協力を実行するというのが条文上の基本的考え方でございまして、これは条約その他の国際約束を相手国政府と日本国政府が交わして、それにのっとってJICAに実行をお願いすると、こういうことでございます。 したがって、条約その他の国際約束を相手国政府と交わす際には、外務大臣が関係省庁と協議をして政府としての立場を固め、そして相手国政府と話をするというのは当然でございまして、そういう意味で関係省庁との協議はやらせていただいておるわけでございます。 今般、この草の根技術協力に限って「条約その他の国際約束」という文言を外しまして、そして「外務大臣が適当と認めるもの」という文言にさせていただいておりまして、他の技術協力事業とこの草の根技術協力事業とはそういう意味で表現が違っておるわけでございますが、私どもの心といたしましては、条約その他の国際約束というのはかなり固い概念でございまして、少なくとも口上書の交換というところまで現実にやっていっておるわけでございまして、それでは機動的なきめの細かいNGOの御提案の活用はかえってやりにくいんではないかということがございまして、今回あえてこの部分に限って「条約その他の国際約束に基づき」という文言を外して、それに代わる何らかの政府ベースの技術協力であるということの表れとして「外務大臣が適当と認めるもの」、そして関係行政機関の長と協議をするという手順を書かせていただいたということでございまして、他の技術協力の扱いよりは、これはむしろそういう意味では軽くなっておるというふうに考えております。
○海野徹君 今、局長の話だと、独法法で移行する中で、かなり改善が見られているということで理解してよろしいわけですね。要するに、過去にはそういう実態はあったけれども、それを改善しながらこれから新しい機構として進んでいくんだという理解をさせていただいてよろしいわけですね。
○政府参考人(古田肇君) 条約その他の国際約束という縛りを緩くするということと、それから現在の目的達成業務の中で認可をし、そして関係省庁と協議をするということから、今回は事業としてきちっと書いて、かつ先ほど来申し上げておりますように、できるだけ運用面で手続の簡素化、迅速化あるいは包括化ということを心掛けてまいりたいと思っておりまして、そういう意味では、本来のこの草の根技術協力事業を積極的にJICAが活用していくという趣旨に沿ってやっていきたいと思っております。
○海野徹君 今、簡素化という話、効率化、生産性を上げるためにいろんな御努力をされると思うんですが、これは当然、NGOあるいは関係するいろんな実施の団体があって、それに対応して外務省側にもそれにこたえる体制が当然ありますよね、窓口を含めて。それは整理されて効率性を求めていくと、当然外務省内の体制もそれなりに整理整とんされて縮小されていくんではないかなと思うんですが。 やっぱり我々がいろいろなところでお聞きしましたら、この新しい機構で今の趣旨をやっていかれる、仕事をしていくと、少なくとも要するに百名ぐらいの外務省側の職員というのはある意味では少なくなってくるんではないか。仕事量からして、それだけ削減の可能性は出てくるのではないかなと思うんですが、現実にこの新しい独立行政法人国際協力機構法、機構を作ることによって外務省内の要するに体制という、職員体制というのは削減されるんですか、あるいはされないんですか。されないとしたら何なのか。整理整とんされていくわけですから、相手側が。
○政府参考人(古田肇君) まず、この草の根技術協力の手続の流れでございますが、NGO等がまず御提案いただくわけでございますが、御提案いただく先はJICAでございます。JICAがNGOからの提案を受け取って、JICAなりに精査をし、チェックをし、そして外務省に対して相手国政府との何らかの了解取付けの手続に入るように求めてこられるという流れでございまして、先ほど来簡素化ということを申し上げましておりますことの一つの柱は、例えばJICAの窓口をどう整理するかとか、あるいは必要な書類の簡素化をどうするかとか、そういったNGOからの御提案をできるだけ簡素に、迅速にやりやすくするための手続を考えたいということでございます。 もちろん、受け止める私どもといたしましても、できるだけ相手国政府の了解を取り付けるにしましても、あるいは関係行政機関との協議にいたしましても迅速にやりたいというふうに考えておりますが、いずれにしましても今年度、来年度、来年度予算要求も含めましてざっと二十億円の事業でございまして、御指摘のように、これによって直ちに人間が百人増えるとか減るとかいうようなスケールのものではございませんで、むしろそういう意味では、まずはJICAの窓口としての手続の簡素化、受け取った外務省としての対応の迅速化というようなことを心掛けてまいりたいということでございます。
○海野徹君 一般監督権を根拠にして事業実施に非常に細かな段階までいろんな意味の指示を今までしてきたと思うんですよね、特殊法人というものに対して、今、現行下では。それが、今後、通則法に沿った形でそういう事務が大幅に削減されていくわけですから、削減されることが予想されるわけですから、当然外務省の側もやっぱりそれなりの対応ができるんじゃないかな。 この事業を、いろいろ資料を集めさせていただくと、本省とか在外公館でやっぱり少なくともその任に当たっている方々が五十名とか百名ぐらいいるというふうな、ある意味では事務量で現実にいるということなんですよね。ただ、やっぱりその方々の削減ということは予想されるんではないかな、可能性があるんではないかなと思うんですが、改めてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 外務省全体としてどうやって仕事を減らして、必要な分野に人を回す、人材を回すことができるかというのは、外務省のずっと課題として考えています。 それで、今、機構についてもいろいろ意見、中で議論をしておりますけれども、その過程で一番大事なのは、やっぱり今時代の流れとともに必要なところに、必要な部分で仕事をするということです。そういう意味では、私は全体を見る立場からは、必要なところに人を回すために、できるだけ、どこで仕事を減らすことができるか、ありとあらゆる機会をつかまえて仕事を減らすべきだというふうに思っております。経済協力の分野で相当に、今、時間的には徹夜に近い状態で今仕事をしているという現実があるわけですけれども、こういった機会をつかまえて、減らせる仕事はできるだけ減らすということを考えたいと思います。 その分野、その余った人については、経済協力の中で今後増やさなきゃいけない部分もたくさんありますし、それから経済協力の外、外務省全体として、領事ですとかそれから各地域局の仕事ですとか、これも増やさなきゃいけないところありますので、そちらに人材が回せるようにいろいろなところで工夫をしたいと思っています。
○海野徹君 それでは、この問題で最後に外務大臣、お聞きしたいんですが、これは極めて哲学的なことになるかもしれませんが、国家戦略によるものとNGOなどの民間に任せるものとを明確に区分する必要があるんではないかなと思います。 ある一定の自律性、あるいは民間主導性の確保というのが独立行政法人化の要するに基本ですから、そういった意味では大臣の関与を極めて限定的にされる、できるだけ通則法にのっとって機動的に、弾力的な機構運営、業務運営を行うことができるように極めて限定的に関与の仕方はあるべきだろうなと、外務大臣あるいは外務省の関与の仕方はあるべきだろうなと思うんですが、その辺について、決意のほどというか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるとおりだと思います。 何で特殊法人を独立行政法人にすると考えたかということの原点に戻って考えますと、そういうことによって官から民への流れを後押しし、独立行政法人は完全に民ではないわけですけれども、日本全体として活性化をしていくということが大事だという認識があるわけでございまして、そういった方向で柔軟に対応できるように工夫をしていきたいと思っています。 それから、もちろんそういう過程で、これは政策の企画立案のところと実施のところを分けるという話ですから、そもそもの政策のねらいとしているところ、これが共有化されなければいけませんし、そういった意味でその努力は引き続きやりたいと思いますし、また独立行政法人の方にもそこについての意識を共有化してもらいたいというふうに思います。
○海野徹君 時間がありませんので、最後の質問させていただきます。 大臣、大臣が議長で運営していらっしゃるODA総合戦略会議というのがありますね。中国、対中ODAのことが、というのは中国が検討対象国から外れているということはいかなる理由なんでしょうか。 私は、以前にも外務大臣に対中ODAの在り方ということを質問させていただいて、答弁をいただいて、非常に総合的に対中ODAやっているんだというような答弁をいただいたんですが、どうも私は今中国の状況を見ていても、ODAというのは相当削減の方向で僕は検討すべきだなと思うんですが、戦略会議の中でも検討対象から中国だけは外れているというようなことを聞き及んだのですが、その辺は事実ではないんでしょうか、検討はされているんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 中国についてのODAの考え方はいろいろあると思いますし、今、我が国としてはODA大綱に基づいて、それで中国については昨年の秋に経済協力目標を、対中経済協力目標というのを作って、それに基づいてやっているわけですね。 ODAの戦略会合で、これ国別の目標、目標といいますか戦略を作っているわけですけれども、それをやるという意味では、中国は既に対中経済協力という計画がありますので、むしろそれをレビューする必要があるかどうかということでやっているわけです。 今、戦略については大きな援助をしている国を網羅するようにということで、新しく作るということをやっている。それはその戦略会議でやっていますけれども、見直しという観点からは中国を今やらないということで考えているわけではないと、そういうことです。
○海野徹君 最後に要望をさせていただきますけれども、国民にとって、また国益という観点からODAはどうあるべきかということを考えたとき、私は対中ODAをやっぱり相当検討していただきたいなということを要望しておきます。 終わります。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 まず、法案の中身に関する質疑に入る前に幾つか質問をしたいと思いますけれども、まず最初の質問は、多くの専門家によって指摘されている問題、基本的な問題でありますけれども、JICAと外務省の関係についてです。 JICAが独立行政法人化された場合に、ODAの政策立案と実施にかかわる決定権について、外務省、特にこの場合経済協力局だと思いますけれども、とJICAの関係がどう変わるのか、あるいは変わらないのか。従来は政策立案から実施される事業のかなり具体的な中身まで経済協力局が決定権を持っていたと私は認識をしておりますけれども、今回のJICAの独法化に伴って、外務省は基本的には政策の枠組み、方針の決定をして、実施事業の詳細といいますか、具体的な中身、手続等についてはJICAに裁量権を今まで以上に持たせることになるのかどうか、まず教えていただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 当然にそういうことになるということでして、正に自主性を持たせるということが独立行政法人化の一つのメリットになっているわけです。それで、今までは、現行法では主務大臣の一般監督権に基づいてJICAに対して方針を示したり指導したりということですけれども、今後について言えば、こういうような一般監督権を廃して、そしてJICAの自主裁量を高めて効率的な業務実施をやっていくようにすると、そういうことでございます。
○遠山清彦君 外務大臣、大変に前向きな御答弁で有り難く思います。それで、ただ、大臣もそうですけれども、経済協力局の局長以下スタッフの方に是非この点を強く銘記していただきたいと私は思うんですね。 今、私、手元に平成十三年度のJICAの監事監査結果意見、これは事業団法の第九条第五項の規定に基づいて毎年出されている意見書でありますが、そこでこの監事がどういう報告をしているかというと、こういうことを書いてあるんですね。「外務省からのJICAに対する個別具体的な指示に関連しており、第一線の現場に判断を委ねようとしても、そもそもJICA本部に独立の判断権限が与えられていない場合が多いようである。」と。この独法化に向けて意見を言っているんですが、独法化に向けて政策企画と政策実施の区分の明確化を行うとともに、納税者から見て分かりやすいように各分野の援助が一貫性をもって進められる仕組みを作ってほしいと。「第一線が機動的、効率的に仕事が行えるよう、関係者が一致して改革を進めるべきであろう。」という意見が平成十三年度の監査報告で出ております、明確に。 ですから、このような今の大臣の答弁をやっていただけるのだとすれば、このような監査報告が平成十五年度とか十六年度の独法化された後に出てくるようであれば実態は変わらないということになってしまいますから、その点、私は個人的にウオッチしますので、是非経協の皆さんにはよろしくお願いをしたいというふうに思います。それから、一点──これはいいですね、時間ないですから。じゃ、次の質問に行きます。 次の質問は、一九九九年にマスコミで騒がれた問題でJICAがかかわっていたものがございます。それは、外務省というよりも他省庁の、中央省庁のキャリア公務員をJICAが、これはマスコミがそういう指摘をしたんですが、一般公募とは別枠で試験をして選ばれた官僚を海外に長期留学、二年ですね、させていたという問題です。私、外務省にこの質問する前に問い合わせましたら、国家公務員だけを対象とした特別枠は存在しないという返答をいただいております。 私は、この官僚の留学、特にこのJICAの海外長期研修という制度を利用しての留学について、それ自体反対をするつもりはありません。官僚の皆さんが海外留学をして知見を広げて国際感覚を身に付けることは非常に重要であるというふうに私も思っております。 ただ、ここでちょっと具体的に二点だけ指摘させていただきたいのは、一つは、私、今手元に外務省の資料でいただいたもので、どういう省庁の出身の方がどういう国に留学しているかということを過去四年ぐらいにわたって表をいただいておりますけれども、例えば平成十三年で見ますと、派遣者の合計は二十九名なんですね。国家公務員でその枠の中で行った人は八名ということになっておるんですが、この八名全員が米国か英国にしか行っていないということが一つあります。ですから、一部の専門家は、このJICAのやっている趣旨にかんがみたときに、国家公務員がこの枠で行くときに全部米国と英国でいいのかという指摘があるということについてお話をひとついただきたいという点がございます。 それからもう一つは、このJICAのホームページの募集要項にも書いてありますが、この研修制度で留学した人に関してはこういう次のような内容の文書を出しているみたいなんですね。本人が研修終了後、将来にわたり技術協力専門家等として当事業団、つまりJICAの実施する国際協力事業に参加することにつき、所属先として積極的に配慮することを文書で確認をしていると、これを是非実行してくださいと言っているわけですね。 ちなみに、さっき私が挙げた八名の省庁の方というのは国土交通省とか厚生労働省、警察庁、農水省、環境省、外務省以外の方々ばかりなわけですが、今の官僚制度を考えて、じゃ果たしてこのJICAのお金、元々をたどっていけば税金になるわけですが、これは一人当たり、これはちゃんと公式文書が出ていますけれども、二年間で千三百万円掛かる留学制度なんですね。千三百万円をそれぞれに与えて留学させる。二年間留学させる。戻ってきて、果たして本当にこの文書で確認されているとおりいわゆるJICA関係の仕事に携わっているのか。あるいは海外、もっと大きくてもいいですけれども、開発援助関係の仕事に携わっているのか。農水省から来て行ったけれども、帰ってきたら全然もうその後二度と海外援助にかかわらないということは今の官僚制度を考えたらあり得るんではないかという点から、果たして、今、大分国家公務員の方、人数は、行っている方は昔に比べると減ってきてはいるんですけれども、この制度というものが国民の目から見て本当に納得していただけるものとして運用されているのかどうか、ちょっと長くなりましたけれども、御答弁ください。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁申し上げます。 JICAといたしましては、技術協力の質を高めていくという観点から、専門家等、国際協力に携わる人材の養成をしようということでこの海外における長期研修制度を設けておられるわけでございます。この制度にのっとって、国家公務員も含めまして多くの応募者の中から適任者が選考されておるというふうに承知しておるわけでございます。 国家公務員の派遣者数につきましては、お話にもございましたように、平成十年度から十三名、十二名、七名、八名、そして平成十四年度は五名というふうに順次減ってきておりまして、特に国家公務員のための特別枠とか、そういうものが存在しておるわけではございませんで、全体の中で選考がなされてきているというふうに私ども承知しておるわけでございます。 〔委員長退席、理事山本一太君着席〕 次に、研修先の問題でございます。 なぜ英米が多いのかということでございますが、研修先の考え方につきましては、開発援助あるいは国際協力に関する長年の蓄積を有する先進国の教育機関に派遣をされるということ、そういうことで多くなっておるわけでございますが、できるだけ援助現場のニーズに適合した研修をするという観点から、先進国における研修員に対しましては、途上国におけるフィールドワークを義務付けるということでありますとか、あるいは途上国における研修の奨励といったようなこともやっておりまして、こういった考え方で、引き続きこの制度の趣旨をよりしっかりとしたものにするように進めていきたいと思っております。 それから、帰ってきてからどういうことになっているのかという御指摘でございますが、お話ございましたように、まず応募する際に、帰国後、国際協力事業に参加する旨の誓約書を本人及び所属先から取り付けるということをやっておりますし、またJICAとそれから外務省が、それぞれ関係省庁につきまして、各省庁からの応募者に対しまして帰国後の一層のこの分野での活用促進ということを申し入れておりまして、JICA事業そのものに専門家として参画をするとか、あるいは途上国の在外公館勤務でこのODA業務に携わるとか、あるいはそれぞれの省庁で技術協力関係部局で勤務をするとか、そういった形でどの程度の人たちがその後そういう面で還元をしておられるかということをフォローさせていただいておるわけでございます。おおむね七〇%台の方々がそういった業務に就いておられますが、私どもとしては、これを更に高めていくようにフォローしてまいりたいというふうに思っております。 〔理事山本一太君退席、委員長着席〕
○遠山清彦君 分かりました。 今、局長の御答弁どおりであれば、私個人的には大変いいのではないかというふうに思いますし、誓約書まで取っておられたということはちょっと存じ上げておりませんでしたので、是非、この留学制度が局長が正におっしゃったような形でしっかりと、JICAというよりも日本の開発協力、国際協力に役立つ形で生かされるように、そこら辺の方をよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、外務大臣にお伺いをいたしますが、先ほども同僚の委員から既に出たポイントでありますけれども、いわゆる今回独法化されるに当たってJICAの平和構築への取組が明確化されたというふうに理解をしております。 実は、私も議員になる前から研究者として平和構築にはかかわってきたわけですが、JICAは昨年の四月に、私は今一冊しか持ってきていませんけれども、三冊にわたる平和構築に関する事業戦略調査研究という非常に内容のすばらしい報告書を出しております。今回の独法化に伴って、法律の上でもJICAが積極的に復興、平和構築、またこれは紛争予防にもかかわってくると思いますけれども、取り組んでいくという方向性が出されたことは率直に歓迎をしたいと思っております。 ただ、この正にJICAが出した報告書の一番最初の冒頭のところにこういう記述があるんですね。現行のシステムでは、JICAは法的制約、安全管理上の問題、被援助国側の政治的不安定等の理由により十分な協力ができない状況にある。つまり、これは平和構築に資するような十分な協力ができないような状況にあるという指摘が書かれております。さらに、じゃどうしてできないかというところで、具体的に、援助スキームによる制約であるとか人材不足であるとか、紛争に係る情報や分析能力の不足などの問題点が指摘されているわけです。 一々細かい点については、次の質問で安全対策についてなどを聞こうと思いますけれども、外務大臣に是非、こういった既に昨年の四月の段階で指摘されているような、JICA、またもっと大きく言えば外務省そのものにある、平和構築に日本が積極的に取り組もうというときにいろんな障害があると、これらのことをこの独法化も含めて今後克服されていくのか、また克服していこうとされているのか、ちょっと御答弁いただきたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 今、遠山委員から御質問をいただきましたけれども、JICAの事業戦略調査研究、平和の構築への報告書からの御質問だと思います。 一例でありますけれども、国際緊急援助法、援助隊法ですか、国際緊急援助隊を派遣しようとしたときに、現在の政府の解釈における、政府解釈における解釈ですと、紛争に起因する被害については派遣対象外になっているというふうなことで残念ながら派遣ができない、一例でありますが、等々いろんな制約があろうと思います。 ですから、正に平和構築ということをこれから明確にこの対象として位置付け、積極的に平和貢献をというふうな、貢献をするんだというふうなひとつ姿勢を強く訴えていくわけでありますから、そういう障害の一つ一つ検討に入り、障害の除去というようなことに努力をしなければいけないと思います。
○遠山清彦君 それで、今の御答弁に更に関連する話題でもありますし、また同僚委員からも既に質問があった件でありますけれども、いわゆる平和構築とか紛争予防に資する作業というのは、今、副大臣も正におっしゃったように、かなり危険な地域で行わなければならないことがあるわけです。 従来、JICAの職員というのは、外務省が最近まで使っておりました海外危険度でいいますと、五段階のうち三以上の危険度地域では全く人を派遣して活動はできないということであったかというふうに思いますけれども、これは確かに国として責任、政府として責任を持って人材を外に送る場合、危険なところに送るというものはなかなか難しいところがあるということは私も理解をしております。 他方、紛争、特に冷戦後の地域紛争とか破綻国家の内乱とかという状況の中で、人道支援のニーズが大変高まった。紛争直後の緊急援助などのニーズが非常に高い段階で、しかし危険度が高いから日本はだれも送れませんよということになった。後で見てみると、ある特定の国に対して相対としては大変に日本は貢献しているんであるが、紛争直後の段階で全然顔の見える援助をしていなかったために、相対的に日本の国際評価が低くなってしまっていたということも、現実として私もそういう現場に行ったことのある身として思っております。 そこで、私の理解では、今、副大臣、先ほどああいう御答弁ありましたけれども、JICAもいわゆる以前よりはちょっと危険な地域に人を派遣をして、例えば今アフガニスタンで必ずしも完全に安全だとは言えない地域に、私はJICAの職員が少数でありますけれども行っているというふうに聞いておりますけれども、徐々に危険な地域であっても仕事をしようというような流れになってきていると思うんですね。 ただ、その際に大事なことは、政府側、外務省側、またJICA、組織として、例えば保険面であるとか、それから緊急事態の対応マニュアルであるとか、あるいは緊急避難、エバキュエーションの手続についてなど、この辺の手当てをしっかりしないとやはり送れないと思いますけれども、この点についてはどのような努力をされているか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(古田肇君) 御答弁を申し上げます。 まず、先ほど来お話のございます紛争直後の問題でございますが、これにつきましては、国際緊急援助隊法とそれから国際平和協力法、いわゆるPKO法でございますが、これとの仕分の問題というのが法的にございまして、これをどう整理していくかということで、政府としては一定の整理を原則としてやろうとしているということであることをまず御指摘申し上げたいと思います。 それから、安全管理上の問題についてでございますが、今般、JICAがお話にありましたように安全対策基準の見直しを行いましたけれども、これも外交上の必要性が強く認められ、かつ十分な安全対策措置を講ずることを前提に従来よりも柔軟に人を出していこうではないかと、こういうことでございまして、安全対策措置の重要性が更によく認識されなきゃならないというふうに思っております。 御指摘の幾つかの点について申し上げますと、まず保険につきましては十分な補償が得られるように、現在、来年度概算要求ということで、制度の拡充、予算の要求をさせていただいておるところでございます。 それから、安全対策のマニュアルについてお話ございましたが、JICAの在外事務所等におきまして、安全情勢を分析をし、対策マニュアルを策定するということ、あるいは平時、緊急時の安全対策を定めて関係者に周知するといったようなことで、危険情報の交換、共有に努めておられるわけでございまして、これを更に強化、徹底していきたいというふうに考えております。 それから、緊急退避の問題がございましたが、これは今申し上げましたマニュアルの中で、緊急退避の手段でありますとかルートでありますとか、そういったことを定めておりますし、また緊急時の通信手段として衛星携帯電話等の携行でありますとか、緊急退避用チャーターフライト運航契約の締結でありますとか、そういったことについても意を用いているところでございます。 このほかにも、専門家派遣に先立って安全確認調査団を派遣しますとか、あるいは警備員あるいは警備のための安全対策現地職員の配置でありますとか、様々な対策に努力をしているところでございます。
○遠山清彦君 分かりました。是非しっかりとやっていただきたいと思います。 それで、是非、外務大臣に聞いていただきたいんですが、先ほど御紹介しましたこの平成十三年度の監査意見の中で非常に鋭い意見がございました。それは、こう書いてあるんですね。この安全対策の問題に関連する話なんですが、「JICAの発想では、「危険なところには行かせない」という点に比重が置かれ、「危険なところには行かないことを前提としている」ということで、逆に危機管理の発想訓練が日頃から十分に行われていないのではないかと危惧される。」と。 私は、これは非常に鋭い意見で、実はJICAだけじゃなくて、今年、外務大臣も、瀋陽事件以来いろいろと大変な努力をされて外務省内の危機管理の問題に取り組んでこられたと思いますけれども、やはり日本の外交に携わっている人間の一つの問題というのは、どうせ自分たちは危険なところに行かないんだから、危険なところに行ったときの事態を想定した訓練とか発想とかブレーンストーミングとかアクションプランとか考える必要もないということで、ここに正に書いてあるとおり、日ごろからどうせ私たちは危険なところ行かないんだから何で危機管理のことを勉強しなきゃいけないのと、発想しなきゃいけないのと、訓練しなきゃいけないのと。それが正に、元々在外公館に対応マニュアルがあったのに、だれもその内容を知らなかったという在外公館の実態が瀋陽事件の後に明らかにされたわけですけれども、それは正にこういうことだと思うんですね。 だから、日本の外交の弱さというのはここにあるわけですよ。どうせ自分たちはずっと安全なところにいるんだし、もうやばくなったらもうずっと在外公館の中にこもって、在外公館の中まで何か、だれかが侵入してきてやるなんてことはほとんどないだろうと。だから、結局そういう意識だと、ずっと永遠に、どんなにマニュアル作ったって、書類作ったって、危機管理の発想というのは私なかなかスタッフの中に浸透しないと思うんですね。 だからといって、私は決してこれを言うことで、じゃ、みんなで危険なところへ行きましょう、戦場に行きましょうということを言っているわけじゃないんですが、こういうちょっと逆説的なことをしっかりと認識しないと、私はなかなか海外におけるJICAのスタッフあるいは外務省の職員のスタッフの資質、特に安全管理面、危機管理面における資質の向上は望めないということを一点指摘をしたいと思います。 時間がなくなりましたので、最後に一点だけ。法案の第十五条に関してなんですけれども、今回独法化されてJICAは三年から五年の中期目標を策定することができる、中期計画も認可することができるというふうにうたわれているわけでありますけれども、このことがいわゆる開発援助行政でこれもずっと前から問題にされている点ですけれども、複数年度にまたがる予算の弾力的運用がJICAの事業でできるようになるのかどうか、そういう解釈をしていいのかどうか、その点についてちょっとお伺いをしたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 今回の改正後の法人はより効率的、効果的に事業が展開されるよう、可能な限り民間の法人の弾力性、効率性を取り入れることにさせていただきました。予算についても弾力的な運用が可能になると考えております。 具体的には、三年、五年の中期目標を設定します。JICAが各年度の運営費交付金の使途又は予算の翌年度への繰越しが決定できるなど、予算の運用が正に柔軟に運用できると考えております。
○遠山清彦君 最後に一言だけ。 こればかり引用して申し訳ありませんけれども、この十三年度の監査意見の中にも「予算の単年度主義に関して、ODAの特殊性を勘案してその枠をはずした予算の効率的活用についても制度的な工夫をすべきであろう。」という提言がございます。 私も、東チモールですけれども、NGOのアドバイザーとして現場にいたときにいわゆる象徴的だったのは、一月から三月の間にNGOとして事業提案をしてもJICA並びに外務省は全く受け付けてくれません。その理由というのは、受け付けてくれるんですけれども、予算自体はもう六月以降ですよと。結局、それは今正に三月は国会で予算の審議をしておりますから、これが決まらないと何もできませんよということがあるわけです。 私は、これはJICAの責任だと思いませんし、また外務省だけの責任だというふうには思わないんですが、ただ現場から見れば、ああいう援助している現場というのは、別に予算みたいに四月始まり三月締めみたいな形で事態が推移しているわけではなくて、一月や二月に緊急に重要な援助をしなきゃいけないということがあるわけですね。その際に、残念ながら、日本がプレゼンスを持っている地域でも、なかなか予算面で対応できないということがあるわけで、私は、ちょっとうろ覚えですけれども、カナダなんかはこういった状況を考えてODAの予算についてはたしか二年ぐらいの枠で弾力的に運用できるようにしたりとか工夫をしているというふうに聞いております。 ですから、今後、特殊性というところをかんがみて制度的な工夫を本当にしていっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○吉岡吉典君 審議中の法案ですが、私は、この法案については、最初に申し上げておきますと、なぜこういう特殊法人を独立法人に切り替えなければならないかという理由が今まで説明を聞いた限りでは分かりません。 これは結局は看板の掛け替えだけであって改革とは言えないと思っております。改革と言う場合に、内容を改革することは、何も特殊法人から独立法人に変えなければできないということではなくて、やはり内容を国民の求める方向にきちっと改革していくということだと思います。もちろん、従来のままですべてがなきゃならないというわけではありませんけれども、しかし、独立法人にしたから改革だということではやはり本当の改革を行ったということにはならない。例えば、非常に大きな問題になった天下りの問題でも、また、非常に高給を取っているという国民の間で議論になっている問題についても解決は出されていないと思っております。 この点、いろいろ時間があれば論議したいんですが、今日はこの委員会で答えを出しておきたいと思う問題を抱えておりますので、私の意見を述べるにとどめて、前へ進ませていただきたいと思います。 最初の問題は、前回長官が調査した結果答えるということになりました、防衛庁広報誌のセキュリタリアンの十一月号に載っている砂漠型迷彩服での訓練の写真の問題であります。 前回申し上げましたが、私は、この写真については読者から、時あたかもイラク攻撃が問題になっているとき、こういう写真が出るということは自衛隊がイラクに出掛ける準備を始めたと取っていいのかという質問を受けました。私はそういう質問を受けて、この雑誌を見て初めて、ああなるほどというふうに思って、早速編集部にどこでやっている写真か、どういうわけでこういう写真が出ているかということを聞きました。調べた上で回答するということがあって、時間を置いてから、これは米軍から借りた砂漠型迷彩服でありますと、こういう答弁が調査の結果として返事がありました。 それで、前回取り上げましたら、どうやら状況違うというようなことの模様で、調査の結果、報告するということでした。調査していただいた結果は私も前もって一応の連絡は受けておりますけれども、公式にここで報告をしていただきたいと思います。
○政府参考人(宇田川新一君) 委員御指摘の、セキュリタリアン十一月号に写真が掲載されました、航空自衛隊幹部候補生学校の学生が着用している砂漠用の迷彩服についてでございます。 平成三年一月に安全保障会議におきまして、湾岸危機に伴うイラク等からの避難民の輸送を必要に応じ航空自衛隊の輸送機により実施することとする旨決定されたことを踏まえまして、中東における避難民の輸送の準備に関する長官指示、平成三年一月二十四日でありますが、これが発出されました。 これに伴いまして、航空自衛隊におきましては、各種準備の一環としまして中東の環境に適応した砂漠用の迷彩模様の服を三百五十着緊急調達したわけであります。しかしながら、これらの服は、同じ平成三年四月十九日に出ました長官指示、中東における避難民の輸送の準備のために講じた措置の終了に関する長官指示が、これが出ましたので使用されなかったものであります。 その後、これらの服の有効活用を図るため、平成九年十一月に航空自衛隊幹部候補生学校にこれらの服全部を管理替えしまして、幹部候補生学校において各課程学生の教育訓練時に使用しているところであります。
○吉岡吉典君 私は、問い合わせの最初の答弁とは余りにも違うので、なぜこういう答弁が、しかも時間を置いた回答として行われたか依然として疑問は残りますけれども、今の答弁で、私は、私自身大いに考えさせられる重要な内容が明らかになったと思っております。というのは、湾岸戦争当時、避難民を、輸送のために行く自衛隊が砂漠型迷彩服を作っていたと、これはどういうことなのだろうかという疑問です。 避難民を航空自衛隊機で輸送するというのに、一体なぜ迷彩服を三百五十着も作らなくちゃならないのか。それを作って、実際この写真にも出ているような訓練も行われたのかどうなのか。一体この避難民救出、輸送と砂漠型迷彩服との関係はどうなのか。航空自衛隊が場合によっては戦闘に巻き込まれることがあり得るという想定が当時行われていたのかどうなのか。お伺いします。
○副長官(赤城徳彦君) 避難民輸送のためになぜ砂漠用の迷彩服が必要なのかと、こういう御指摘でございますが、先ほど人事教育局長から答弁いたしましたような経緯で、平成三年一月の安全保障会議において、湾岸危機に伴い生じたイラク等からの避難民の輸送を必要に応じ航空自衛隊の輸送機により実施することとする旨決定され、中東における避難民の輸送の準備に関する長官指示が発出されたわけでございます。 そのことに伴いまして、航空自衛隊においては、この迷彩服を中東の気象や植生等の環境に適応して、また空港、砂漠にある空港でありますから、その屋外で作業する場合、やはり隊員の防護性を高めるという観点からこのような迷彩服を必要としたものでありまして、迷彩服を着るからといって、これが戦闘のためとか、そういうものでは一切ございません。
○吉岡吉典君 迷彩服というのは、何のために作り、何のために着るんですか。
○政府参考人(宇田川新一君) 一般に迷彩服、迷彩服あるいは迷彩模様の服という場合には、戦闘に使うものでございますが、そのほか、要するに周辺の環境に溶け込んで自分を防護するというためのものが迷彩模様の服であります。 じゃ、迷彩服をどういう場合に使うかと申しますと、それは当然戦闘のときも使いますが、訓練のときも使います。
○吉岡吉典君 一般には戦闘のときに使う服だということでした。それで、そうすると、その空港が砂漠の中にあるから砂漠型の迷彩服だということになると、やはり武力攻撃を受ける、迷彩服で偽装しなくちゃならない、そういう事態を想定してのこれは輸送計画だったわけですか。
○副長官(赤城徳彦君) ただいま人事教育局長から、一般的に迷彩服が戦闘のために使われるということで答弁いたしました。それはそのとおりでございますけれども、本件避難民輸送のために空港においてその避難民を輸送するときになぜ迷彩服を着ているのかと、こういう御指摘でありましたので、これはあくまで避難民を輸送すると、こういう任務のために、そこで、空港の屋外で活動するときに防護性が必要であると、その周りの風景、植生等と溶け込んで認知されにくいようにするというふうな、そういう意味での防護性が必要だと、こういう趣旨で迷彩服を着用しているのでありまして、あくまで任務としては避難民の輸送のためであるということを申し上げた次第でございます。
○吉岡吉典君 訓練のためのと違って、実際湾岸に航空自衛隊機が輸送のために、実際はやらなかったわけだけれども、行くという想定で、それで三百五十着の迷彩服を作ったわけでしょう。だから、偽装していないと危ない地域だということを想定した上で、この当時の航空自衛隊機による輸送計画というのは立てられていたのかどうなのかということが私のお伺いしている点なんです。訓練は全然別ですよ、それは。
○国務大臣(石破茂君) これは法に定められた邦人輸送の範囲内でやるわけです。これは邦人輸送というふうに申しまして、これは邦人救出ではないということはいかがなものかという御議論もございましたが、これはあくまで邦人輸送という法律の範囲内で行っておるものでございまして、当該迷彩服等々も、当然その法の趣旨にのっとったオペレーションをする、その範囲内でやっておるわけでございます。
○吉岡吉典君 いただいた文書によると、邦人とは書いていないんですね。周辺の国からの避難民というふうにこの長官指令というのは、長官指示ですか、書いてあるわけで。 私はいずれにせよ、あの湾岸戦争時に迷彩服を着て砂漠で自衛隊が何らかの行動を展開すると、そういうことが決定され、その準備まで行われていたということは、この広報誌に出ている写真以上に重要な出来事が当時あったんだなと。どういう訳でやめられたのか、実際は実行されるに至らなかったわけですけれども、そういう事実が明らかになった。 私は、この前、長官に、砂丘はあるが砂漠は云々と言ったんですが、実際砂漠を想定してこんなものを作っていたんだという事実ですね。その迷彩服の写真が、今再びイラク攻撃が問題になっているときにこの写真、出た。これは不注意で出たのか、あるいは何らかのアピールをしようと思って出たのか、あるいは他の理由なのか、これはどうですか。
○副長官(赤城徳彦君) この時期にセキュリタリアンに掲載されたのがいかがかと、こういう御指摘でございましたが、そもそもセキュリタリアン編集部では、防衛庁・自衛隊のありのままを紹介することなどを方針として編集をしておりまして、御指摘の十一月号でございますけれども、「加速する初級幹部への夢」ということで題しまして、教育訓練の様子や学生、教官の素顔等を紹介すると、こういう特集でございます。 先ほど人事教育局長から答弁いたしましたように、この避難民輸送を想定して準備しましたが、それが実施されなかったので管理替えをしました。各課程学生が訓練などを受ける際に通常この当該服を使用していると、こういうことでありまして、そういう中でこの本件写真が八月の二十六日から二十八日に掛けて現地取材がされた際にその訓練の様子を撮影したと、こういうことでございまして、通常訓練に使用されていまして、その素顔をそのまま報道すると、こういうことで撮影がされたと、こういうことでありますので、当該写真の掲載は学生が受けている教育訓練の一端を紹介するために行ったと、純粋にそういうために行ったもので他意はないと、こういう旨、セキュリタリアンの編集部から聞いております。
○吉岡吉典君 これは極めて単純な問題ですから、これぐらいにおくことにします。 私は米軍から借りたという答弁がまだ気にはなりますけれども、そういう時期があったのかなということも気になりますけれども、これはさておくとして、次の問題は、前回の委員会でこれまた論議になりました共同統合演習に際しての西部方面司令ですか、の集会に対しての行動をどういうふうに見るかという問題です。 私も、これも事前に今日質問するということで防衛庁の調査の資料はいただきました。それで、やり取りもこれを読んでみました。私は発言内容にもやはり重要な問題があると思います。 それはやはりこの中で、北朝鮮をも念頭に置いて訓練やっているんだという発言があることですね。これはやはり日米安保条約は仮想敵はないということになっていたはずでありますが、実際には北朝鮮ですね。拉致とか不審船を含んで、テロを含む抑止体制ができるのです、北朝鮮を含むあらゆる事態に対応するため日米安保条約に基づき訓練をしているのですというふうに言っているわけで、これはやっぱり日米安保条約の従来の説明とも違う答弁だと、発言だと私は思います。 その後の審議の中で、北朝鮮云々というのはなかったという答弁もあったように私は速記録で見ましたけれども、最終的な調査結果でこういうふうにはっきりしているので、発言自体も重要だと。 あわせて、私は写真を見まして、これは大分合同新聞の色刷りの写真で特に、ちょっと長官、びっくりしました。それはどういうわけでかというと、鉄かぶとと迷彩戦闘服を着ている演習の視察官の腕章を巻いて、それで総監が集会主催者に向かって詰め寄っていったと、当時の新聞、現地の新聞では一触即発であったという見出しでこれを報道している新聞もあります。 それで、その鉄かぶとに迷彩服で詰め寄ったというだけじゃなくて、ここへ出ている写真は、師団長が後ろから手を引っ張っている、そして広報官が前に立ちふさがって集会者との間を遮っている、こういう写真なんですね。広報官が遮っているのは集会側が総監に向かってこないように遮っているんじゃなくて、西部方面総監を遮っているんですね。それで、師団長だそうですけれども、名前も聞きましたけれども、これが近づかないように手を後ろから引っ張っている、これはいかにも私は異様な写真だ、場面だというふうに思いました。 これはどういう目的でやったにしろ、こういうことが起こるということは私は初めて聞きました。演習でこういう場面が起きて一触即発だったということを、写真を見て、長官、これはいいことができたと、起こったとまさか思われないだろうと思いますけれども、写真を見ての感想、どう思いますか。
○国務大臣(石破茂君) まず、先ほどの先生に対します私の答弁の中で、邦人輸送を念頭に置いたような答弁をいたしました。ごめんなさい。これは避難民輸送の規定でございます。いずれにいたしましても、法の趣旨にのっとってということでございますので、済みません、訂正をさせていただきたいと思います。 それから、写真を見てどうなんだという、この写真かと思います。この写真がすべてを表しておるというわけではない、問いに対するお答えにならなくて恐縮ですが、ビデオを全部見てみましたときに、さてこの写真のイメージとは大分違う状況だったんだなと思います。正直申し上げまして、これはもう電送写真でございますから、私も見たときに、これは少し委員御指摘のような感じを私も持ちました。 ただ、ビデオを全部見てみましたときに、本当に鉄かぶとといいますか、これをかぶり、野戦服を着て、威圧をするような状況で西方総監が言動をしたのかということをいえば、これは違うという印象を率直に言って私は持ちました。そういうような威圧をするような格好で、そしてまた威圧をするような態度で言ったのかといえば、それは否であって、何とか分かっていただきたいということで一生懸命言っていたんだと。これはひいき目でも何でもなく、私はそのように思った次第でございます。 ただ、こういう写真が報道される、それによってそういうような印象をお持ちになる方がおられる、それについてはいかがなものかという委員の御指摘は私はもう承っておくべきものだと。そのことの、委員が思っておられること、私どももそういうふうな思いを人に与えるということはきちんと認識をして対応していかねばならないというふうには思っております。
○吉岡吉典君 この西部方面総監はこの演習で非常に重要な地位にあるわけですね。そういう指揮官が視察中の腕章を巻いて、鉄かぶとをかぶっていて、そして新聞報道によると、住民側はそれをどう取ったかという点では、通り掛かった車から迷彩服の総監が降り、責任者はどこにいるかと詰め寄ってきた、私たちの目には戦前の強圧的な軍隊と総監の姿がダブって見えた、自衛隊が変わってきたのではないかと思ったと、こういう感想も出ているわけですね。 自衛隊の非常に重要な地位にある人、それはまずいと思うから広報官も遮ったと思います。ほっておいていいのなら、わざわざ写真にあるような、これがどれだけエキサイトした雰囲気だったかどうかは別として、広報官が前に立ちふさがって、それから師団長が後ろから手を引っ張っている、こういう行動を一国の自衛隊の幹部がやるということになると、私は不安を感ずるんです。この人はよほどの政治音痴なのかどうなのか、そういう自分の行動が一体どういう影響を及ぼすか、相手にどういう感じを与えるのか、そういうことを一切お構いなしに、目的は演習を分かってもらいたくてやったということだと報告があった。これは長官も別の委員会でおっしゃっているんです。 しかし、私は、それ自身もやっぱり問題だと思いますよ。反対集会なんかやらないで、そこへ行って理解してもらいたいと。理解したら、集会はやめてくれということに結局はなるわけでしょう。そんな集会やらなくていい目的でやっているんだからというわけで、訓練の意義を理解してもらおうと考えたから良かったということにはならない。やっぱり集会はやめてくれということを願って行ったのであるわけですけれども、そういう行動を、これは法律上どうかこうかということは抜きにして、司令官というのはそういうことをやるんですか。 やっぱりこれは非常にまずい出来事であったというふうにして、やはり指揮官の在り方というふうなことについては、やっぱり冷静に、あらゆる場合に物を冷静に判断して、理性的に行動できる、そういうふうにしなければならないと私は思いますけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 私どもも、指揮官たる者あるいは総監というような地位に立つ人、そういう人たちが、部下の統率やそういうふうないろんな面で優れた人がそういう地位に就くように教育にも配意をしておるつもりでございます。したがいまして、今回のことが教育でありますとか人事上の問題に起因をするというふうに私は考えてはおりません。 ただ、こういう訓練の意義等々につきましては、これは私を始めといたします防衛庁として、本当にきちんと御理解をいただくように、これから先なお一層努めていかねばならないものだと思っております。集会やめよというような意味で私は、総監が言ったとは思っておりませんで、何とか分かっていただけませんでしょうか、そういう真情を吐露したものだと思っています。 また、私どもとして、本当に一人でも多くの国民の方々にこの訓練の意義を分かっていただけるように、もっともっと努力をしていかねばならない。先生の御指摘はよく踏まえた上で、私どもも今後も努力をしてまいりたい、かように思っている次第でございます。
○吉岡吉典君 広報誌の私言った問題にしろ、イラクへの武力攻撃が正に問題になっているときにこういうのを、無神経なのか意識的に出したのか分かりません。それから、今、演習の問題も同じで、私はそこに一種の不安、危険を感ずるということをここで申し上げておかざるを得ません。 私、時間が来て、外務省に質問する準備していたのができなくなっちゃって申し訳ありませんけれども、この点は長官に、私は今の状況、国民が、自衛隊は変わったと、戦争中の軍隊とダブって映ったと言わせた、そのことは非常に重視していただきたいということで、終わりにします。
○田村秀昭君 外務大臣にお尋ねいたします。 外務大臣が外務省改革を唱えられておられますが、この独立行政法人に特殊法人をするというのは、大臣の外務省改革の中には入っていないと私は思うんですが、そういう認識でよろしいですか。
○国務大臣(川口順子君) 直接的には入れておりませんけれども、私が一番最初に出しました開かれた外務省のための十の改革ということの中では、経済協力について改革をすべきであるということは言っています。
○田村秀昭君 そうしますと、今まで特殊法人だったものを独立行政法人にするというのは、今日の法案のテーマですけれども、どういうわけで独立行政法人に、必要なものだったら特殊法人で残しておけばいいと私は思うんですが、どうして、内容もそんなに本質的に変わらないのに名前だけ変えるような、法律まで出してなさっているのか、ちょっとお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 特殊法人を改革の一環として独立行政法人化にする、あるいは特殊法人を更に民営化する、幾つかその選択肢がありますけれども、それは国全体としての方針であるわけです。これに基づいて、ある特殊法人、全部の特殊法人をどちらにするかということを各省でこれは判断をしまして、その時点で外務省としてはJICAと国際交流基金については独立行政法人化をすると、そういうことに決めたということでございます。 そして、今、委員が、これは何も変わらないのに、看板だけの掛け替えだとおっしゃいましたけれども、それは全くそういうことではございませんで、正に改革の一環として、キーワード的に申し上げれば、自主性、そして効率性、透明性といったようなことを確保するために特殊法人を独立行政法人化をする、特殊法人の今までの弊害をなくす、そういう考え方でやっているわけです。
○田村秀昭君 私は、基本的には内容も余り変わらないのに、名前だけ替えて改革と言うのはおかしいというふうに思いますけれども、盛んに、先ほどから同僚議員の質疑で聞いておりますと、この独立行政法人というのは、透明性と主体性と自主性と効率化を進めるんだということを盛んに強調されておりますけれども、そうすると、今までは自主性や透明性や効率化はなされてなかったということを言っているのと全く同意語だと思うんですが、今まではそういう、非常に自主的でもないし、効率的でもないし、不透明なことをやっていたということの認識でよろしいんですか。
○国務大臣(川口順子君) ということではございませんで、今までは特殊法人ですから、それぞれ所管の官庁の監督の下にある、そういう組織であったわけです。したがって、監督の下にありますから、国が、JICAならJICAのやる業務については、場合によっては認可をし、いろいろなやり方で、それが国の政策の実施機関として、国の政策と整合性を持って進められるようにやっていたということでして、国の監督下にあって、国が責任を持ってその運用について監督をしていたと、そういう形であったわけです。 今度は、独立行政法人化になりますので、今までのそういった国の強い関与から、先ほど申し上げた自主性、透明性、そして効率性といったことを確保していく、よりそういった形で業務が運営できるようにと、そういう考え方で全部の特殊法人について見直しをしたと、そういうことでございます。
○田村秀昭君 言葉で言うのはそのとおりで結構なんですが、予算は国から出るんじゃないんですか。予算は国から出るにもかかわらず、自主性だとか透明性だとかということは、主体的だとかと言っておられますけれども、ちょっとおかしいんじゃないかと私思うんですけれども、その点はどうなんですか。
○国務大臣(川口順子君) 国の予算ですけれども、国の予算は、先ほども別な委員の方の御質問についてのお答えの中で申し上げましたけれども、これは運営交付金という形で出ていきます。したがいまして、それは、そのお金については使途等について緩やかであって、その自主性がその機関の組織の、例えばJICAの自主性が生かされる、そういう形になっているわけです。
○田村秀昭君 ちょっともう一度言っていただけますか、予算について。
○国務大臣(川口順子君) 国の予算を、例えば今までですと、どういうことにこれを使うということを国が決めて、国が決めてといいますか、組織から、JICAならJICAから要望を、案を作ってもらって、そしてその予算を国が認可をするという形でやっていた。予算の使い方についてより厳しいひもが付いているというふうにお考えいただいたらいいと思うんですけれども、それで、それに比べて今度の予算は運営交付金という形で出します。 したがって、JICAはあるいは国際交流基金は、それを自分の判断で自主的に使うことができる、そして翌年度に繰り越すとかそういうことも、より、その中期計画の期間であればそういうことができるようになると、そういう形になりますので、ずっと柔軟になると、そういうことです。
○田村秀昭君 そうすると、国から予算が出るけれども、一切口は出さない、国が予算を出すけれども、一切口は出さないと、そういうことですか。もう自由に使ってくださいと。
○国務大臣(川口順子君) 一切口を出さないということではありませんで、国は独法を、独立行政法人をいろいろな形でそれは見ていくということは変わりません。 まず、実施機関である、政策の立案企画は国がやり、それを実施する機関であるということが一つです。それから、中期目標というものを国が作り、それに基づいて中期計画を独立行政法人が使ってそれを運用していく。そして、事後評価をいたしますので、そういった形で国は運用及び運営が適切に行われているかどうかということを、これは国だけじゃありませんが、チェックをいたします。そして、財務状況、そして会計状況については、これはより一般的な形に近い形で公表をすることをこれは義務付けられているということで、そういった意味でもチェックが入るといったことで、国は全くそれを任せて何も言わないと、そういう形ではありませんし、交付金が税金である以上、そういうことはあり得ないということです。
○田村秀昭君 時間が来ましたから、いいです。
○大田昌秀君 外務省の資料を見ますと、国際交流基金の平成十四年度の定員は、職員の数は二百三十余名で、予算が百八十四億円、資本金が千六十二億円、海外事務所の数が十九か所となっておりますけれども、独立行政法人化した場合に、これらの組織とか予算というのはどういうふうに変わっていくのでしょうか。
○政府参考人(糠澤和夫君) 予算自体の要求は外務省がいたしますが、その前に中期的な展望というものあるいは目標というものを外務省の方で作りまして、それから基金の方でそれの中期計画、実施計画を作ります。それで毎年実施していく。それで、その実施の過程においていろいろ、毎年、どういうふうにやったか、その効果が上がったかということをいろいろ、評価の委員会を使ってチェックしていくというふうな方法でもって予算が効率的に執行されるということを確保していきたいというふうな仕組みになっております。 それから人事、それから報酬、そういった問題についてちょっと触れたいと思いますが、役員の人数については、現在、法律上、理事長のほか理事六名以内、監事一名となっておりますが、独立行政法人の新制度の下では理事長一人、理事三人以内、監事二名というふうになっておりまして、少しやや人数が減っております。 役員の報酬については、役員の業績を考慮し決めることを原則として、基金が支給の基準を決定することとなっております。この支給の基準については、透明性を確保するために公表するものとしております。
○大田昌秀君 私がお聞きしているのは、職員の数が減っていくのか、それとも海外事務所の数が減っていくのか増えるのか、そのことをお聞きしているわけですが。
○政府参考人(糠澤和夫君) 今の人員でもそんなに十分な人数ではないんですけれども、それを更に減らすということは予定しておりません。一般の従業員、それを減らすということは予定しておりません。海外の事務所についても、非常に今の事務所で少ないと、少なぎみであるというふうには思っておりますけれども、それを増やすというふうなことには考えておりません。 中期目標を、先ほど申しましたように、作りまして、その中で自主的に基金が中期計画の中で判断し、それを示す、世間に公表すると、そういうふうにしていくということになっております。
○大田昌秀君 現行の国際交流基金の業務実績のうち、他国と比べて、特に日本独特のもの、我が国独特の誇るべき事業だと思われるのは何かございますか。
○政府参考人(糠澤和夫君) お答え申し上げます。 何といっても諸外国、例えばイギリスとかフランスとかドイツとか、そういうところに比べると、全体の交流基金の規模、それから予算の規模全体が少なめでございますので、十分に活動して、これだけは世界に誇れるというふうなところまではなかなか行っておりませんが、日本独自の文化の力というものはありますから、その日本が得意としている文化の力をなるたけ発揮しようというふうな我々の心構えでおります。 それからまた、日本語については特に力を入れているところであります。
○大田昌秀君 独立行政法人国際協力機構法案の参考資料によりますと、主な業務内容のうち、六番目の移住者、日系人の支援という項目がありますが、現在JICAが実施している本業務のうち、入植地の分譲等の入植地事業、移住者の募集、あっせん等の移住者送出事業、事業資金を貸し付ける移住融資事業は、特殊法人合理化計画において整理、廃止することになったとあります。 現在、ボリビアには、沖縄の方から集団移民している、集団で移住させられている人たちがおりますが、この人たちは、米軍基地を作るために土地を強制収用されて、生活ができなくなってやむなくボリビアに国策として集団移住させられているわけですが、この融資事業なんかが廃止されますと大変困る状態になるんじゃないかと懸念されるわけですが、その辺はどういうふうに対処なされるおつもりですか。
○政府参考人(小野正昭君) 先生御指摘のとおり、現地移住された方々、依然としていろいろ様々な問題を抱えているわけでございますけれども、その実情につきましては、外務省としても、現地の大使館あるいはJICA事務所を通じて把握に努めてきているところでございます。 委員御指摘のとおり、この移住地における事業でございますが、入植地事業及び移住者送り出し事業につきましては、特殊法人等整理合理化計画に基づきまして、独立行政法人化に伴って終了するという予定になっております。また、移住投融資事業につきましては、平成十七年度をもって終了するということで、まだ直ちに終了するということではなくて、まだ依然として、現地にアンケート等の、需要等を調べましたら、依然として若干のその融資事業を希望している方々もおられますので、一応十七年度末をもって終了するという形になっているところでございます。 他方、依然として自助努力では解決できない営農問題や自然災害等の問題に直面している地域も存在しているということから、移住者の定着安定のための事業として、例えば農業専門家による指導相談業務、あるいは福祉施設の整備等の事業につきましては独立行政法人化後も引き続き行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○大田昌秀君 外務大臣にお伺いします。 十一月二十七日付けの東京新聞は、マイヤーズ米統合参謀本部議長が二十六日にワシントン市内で外国人記者団と会見し、米軍が対イラク攻撃に踏み切った場合の日本の軍事的貢献について、既に日本が提供できる支援について日米間で協議している、日本自身が考え結論を出すだろうと述べたと報ぜられておりますが、大臣はこれまで、米軍の対イラク攻撃については、仮定の問題だから何も言うことはできないという趣旨の御発言をされておられたわけですが、水面下と言ったら変ですが、実際にこのような報道があるように、対イラク攻撃に踏み切った場合の日本の支援策について、何らかの協議をなさっておられるんですか。
○国務大臣(川口順子君) ブッシュ大統領は、イラクに対する安保理の決議一四四一が採択をされました、そのときの演説の中で、イラクの脅威に立ち向かうに当たり、米国は世界の支持を求めるということを述べていまして、同盟国や友好国と協議をするという方針を明らかにしているわけです。 それで、仮に、これはアメリカは何も今決めているわけではありませんけれども、仮に武力行使が行われたそのときにどうするかということに関連してですけれども、日本とアメリカは同盟国といたしまして、これはもう平素から、イラク問題を含むあらゆる問題について緊密に協議をしている関係にあります。ですけれども、具体的な支援要請は受けておりません。
○大田昌秀君 最後に、外務大臣に一問だけお伺いしたいと思います。 二〇〇二年度の防衛白書原案に対する防衛庁幹部の議論の中で、文民統制、シビリアンコントロールにおける事務次官ら内局の位置付けをめぐって、内局と制服組との間で激しい対立があったと報じられておりますが、一般的には、文民統制というのは、軍部が政治に介入するのを抑止するため、文民である政治の側が軍部を統制するということを意味すると理解されております。 日本の場合は、総理大臣や防衛庁長官らが内閣も含む自衛隊の指揮権を持ち、防衛出動などには国会の承認が必要とすることが規定されておりますが、防衛庁内では長官を補佐する背広組が制服組をコントロールすることを文民統制と見ているというようなことが報ぜられておりますが、防衛庁長官の、改めて文民統制ということについて簡潔に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは、自衛隊法をどのように読むかということにもかかわってくることでございますが、簡潔にというお話でございます。 私は、日本における文民統制というのは、選挙によって選ばれた議員、そしてその議会が指名する内閣総理大臣、それが国民に対して責任を負うということが本質なんだろうと思っています。したがいまして、内局、そしてまた自衛官、いわゆる制服組と言われる人たち、これが同じように、専門的な、軍事専門的なことについては制服組が、あるいは法律的なこと等々につきましてはいわゆる内局、背広組が、両方、車の両輪のようにという言い方をいたしますが、支えていくべきものであって、最終的な責任は民主主義によって選ばれたるがところのいわゆるポリティカルアポインティーの人間が負うのだということだと思っています。このシビリアンコントロールをきちんと行うためには、正しく政治任用の人間がどれだけの見識を持っているか、そういうことが一番重要になると思いまして、自らを戒めておるところでございます。
○大田昌秀君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(松村龍二君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、矢野哲朗君が委員を辞任され、その補欠として小林温君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○吉岡吉典君 日本共産党を代表して、議題になっている二法案に対して反対の討論を行います。 我が党は、この二法案を含む特殊法人改革関連四十六法案全体に反対であります。それは、小泉内閣の特殊法人改革が単なる看板の掛け替えにすぎず、およそ改革の名に値しないからであります。 国際協力事業団独立法人化法案を見ても、発展途上国への技術協力や無償資金協力を実施しているこの事業団をなぜ独立行政法人にする必要があるのか、政府の特殊法人整理合理化計画の一環という以外に理由はありません。独立法人と看板を掛け替えるだけのことであって、事業団の事業が変わるわけではありません。国際交流基金独立法人化法案も同じことであります。 国民が願う特殊法人改革とは、無駄を思い切って削減し、国民生活に必要な部分は拡充させること、官僚の天下りをなくして利権と癒着構造にメスを入れることであります。しかし、両法案は天下りも構造的に温存しており、これをいかにも改革であるように言うのは、国民を偽ることになりかねません。 国民の期待する真の改革を要求して、反対討論を終わります。
○委員長(松村龍二君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、独立行政法人国際協力機構法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松村龍二君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、独立行政法人国際交流基金法案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松村龍二君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 広中和歌子君から発言を求められておりますので、これを許します。広中君。
○広中和歌子君 私は、ただいま可決されました独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案に対する附帯決議(案) 政府は、両法律の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運営に遺漏なきを期すべきである。 一、国際協力事業団及び国際交流基金の独立行政法人への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという独立行政法人制度の趣旨が充分発揮されるよう、その運営に万全を期すること。 二、独立行政法人への移行後においても、民間に委ねられるものは民間に委ねるなど、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。 三、独立行政法人の理事長の選任においては、当該分野に造詣の深い適切な人材を広く内外から起用するよう充分配慮すること。その他の役員の選任についても同様とすること。 四、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人及び役員の業務の実績を的確かつ厳格に反映させること。また、外務大臣は、独立行政法人の役職員の報酬及び退職手当の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役員と比較ができる形で分かりやすく公表し、国民の理解を得るよう努めること。 五、独立行政法人が所期の成果を挙げるためには、的確で厳正な業績評価が重要である。このため、明確かつ具体的な中期目標や評価基準を設定することとし、また、公正で客観性のある厳格な評価を確保するよう、評価者の人事及び評価の方法には細心の配慮を払うこと。 六、独立行政法人への移行に当たっては、これまで維持されてきた国際協力事業団及び国際交流基金の職員との雇用の安定を含む良好な労働関係に配慮すること。 七、独立行政法人国際協力機構法に定める国民等の協力活動のうち、草の根技術協力(第十三条第一項第三号ハ)の助長・促進については、国民の主体的な発意が最大限尊重されること及び迅速かつ円滑に事業が行われることが重要である。本法の運用に当たり、政府は次の点について適切な措置を講ずるべきである。 1 政府は「中期目標」において、当該事業についての国の基本的な方針を可能な限り具体的に示し、同機構を通じて提案を行おうとする国民にあらかじめ分かりやすく提示すること。 2 第十三条第一項第三号ハ及び第十八条第三項に基づく外務大臣及び関係行政機関の長の関与については、可能な限り手続を簡素なものとし、迅速な対応に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(松村龍二君) ただいま広中君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松村龍二君) 多数と認めます。よって、広中君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、川口外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川口外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) ただいま独立行政法人国際協力機構法案及び独立行政法人国際交流基金法案を可決いただきまして、どうもありがとうございました。 法律案と同時に可決されました附帯決議に関しましては、外務省としても、御趣旨を踏まえまして、十分配慮してまいりたいと考えます。
○委員長(松村龍二君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時七分散会