外交防衛委員会 第4号
- 発言数
- 170 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/19
会議録
○委員長(松村龍二君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十二日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として海野徹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官村田保史君、内閣官房内閣参事官井上進君、防衛庁運用局長西川徹矢君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、法務省入国管理局長増田暢也君、外務大臣官房長北島信一君、外務省アジア大洋州局長田中均君及び外務省北米局長海老原紳君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(松村龍二君) 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下善彦君 自由民主党の山下でございます。 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に関連をいたしまして、私自身本年九月まで防衛庁長官政務官として活動をさせていただきました。その経験を踏まえる中で、特に自衛隊員の士気の向上、それから処遇の改善の観点から数点質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 現在、冷戦後の世界というのは、特に自衛隊におきましては大きな自然災害とかテロ、工作船への種々の対応、国際テロリズムへの対応、国連平和維持活動などへの参加、様々な任務を現在行ってきておられます。 御案内のとおり、現在、インド洋では自衛官が国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に貢献するために活動をいたしておるわけでございますが、この活動の中で艦艇の乗組員の環境というものを考えてみますと、灼熱のインド洋という大変な我が国とは異なる気候の中で、姿が見えないようなテロの脅威を警戒しながら約四か月という交代、四か月交代という長期にわたりまして燃料の洋上補給という任務を現在遂行しておるわけでございますが、彼らは、その環境はインド洋上での四十度を超える暑さ、それから周辺の港湾の方から吹いてまいります砂じん、こういうものに悩まされながら黙々と任務を遂行されているわけでございます。これは、私どもが想像を絶するような環境ではないかなと、帰られた皆さん方、前長官も直接このインド洋へ行かれたその感想を伺う中で、大変だなということをつくづく感じたわけでございます。 また、さらに、本年は五月にインドネシアから独立をいたしました東チモール、これの国連平和維持活動に参加をしている施設部隊の隊員が、何とこれ北海道から隊員が第一次は行っているわけですね。氷点下二十何度という温度の中で訓練をされている隊員が、それこそ南緯九十度の熱帯地帯、その温度差というものは大変なものであるわけですが、そのような環境の中で、また、これまた本年三月に派遣された、半年間の任務を終わって帰国をされた第一次隊員の感想を聞く中でもその大変さというものを感じ取ったようなわけでございます。 これらの自衛隊員は、国民の期待にこたえて我が国の国際社会における責務を果たすために、現在も勤務を続行しているわけでございますが、特にそういう観点から隊員の生活環境、また勤務環境という点をしっかり我々としてもサポートしなければいけない、こんなことを考えておる次第でございます。 また、私も冒頭申し上げましたように、政務官在任中には全国の各部隊の初度視察、十数か所行ってまいりました。できるだけ現場の部隊を視察をして、本来の自衛隊員の活動というものをしっかり自分の頭にたたき込みたい、こんな自分自身の熱意を持って回ったわけでございますが、本当にこの部隊視察を顧みる中で、隊員の皆さんの教育訓練に励むひたむきな姿というものに接し、またいろいろ懇談もさせていただく中で、皆さんの心情というものを私なりに理解をさせていただいたということを考えております。 そういう現場部隊の視察を通じて感じましたのは、改善されつつとはいえ、生活環境や勤務環境にはまだ改善すべき点がたくさんあると、こういうことでございます。例えば、基地の外で暮らす隊員が、特に各地の部隊を全国移動する幹部自衛官は官舎だとか公務員宿舎で暮らすケースが多いわけでございます。この官舎も実際に私も行ってまいりました。通常の視察から離れて、特に官舎関係を見させていただきたいと。場所は申しませんが、将官クラスの幹部宿舎というか、そういうものに行きましてびっくりしたんですね。極端な言い方をすれば、プレハブの建物であって、中にムカデがぞろぞろ動いていると、そういうところが、現実に私は行ってまいりました。 奥さんにお会いしたんですけれども、宿舎大変ですね、いや実は外国からのいろいろの軍隊の幹部が視察で各部隊に見える、そういうときにその官舎に招待するということが非常に気が引けますと、実はここの庭でガーデンパーティーやるんですよという話もそこで出たんですね。じゃ、ガーデンパーティーというからよっぽどいい庭だと思って庭にも出てみたんですが、それこそ、自分のうちもそんな広い庭じゃないんですけれども、大変狭い庭で、それこそ細々と外国の将軍クラスを迎えて、招待をしながら懇談をすると、そういう機会がたまにありますけれどもできるだけ避けていますよと、こんな話もその奥さんからも聞きました。 そんなことを、現場を見るにつけて、やはりそういう意味での環境改善というものをつくづくしっかりやらなければいけないなということを感じました。 今、申し上げておりますような観点を踏まえまして、今回のこの給与法案、内容は一般職の国家公務員の例に準じて自衛官の給与の引下げを行うというものでありますけれども、確かに今の、現下の経済情勢を見れば、民間企業の厳しい状況も理解しておりますし、また自衛隊員とはいえどもこの給与の引下げというのはやむを得ないのかな、できれば私個人にとっては、特殊でありますから、同じ公務員であっても、どうかなという気持ちは持っておりますけれども、その面を、特別な勤務環境の下で任務に就いている隊員に対しては別の面で配慮をしていく必要があるというふうに私は考えておりますが、この点について防衛庁長官、どんなふうに見解を持っておられるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 山下先生が長官政務官御在任のときに、本当にいろんな部隊を視察をしていただいて、多くの業績を残していただきました。また、その御示唆をいただきながら、私どもも今後とも努めてまいりたいと思っております。 今、先生のお話の中で何点か申し上げれば、一つはインド洋に派遣されておる部隊のお話をしてくださいました。私もできれば行ってみたいということで今計画をしておるところでありますが、それはもう温度が四十度だと、そして甲板は七十度になると。これが一体どれだけ劣悪な厳しい環境であるか。そして、補給活動というのは六時間ぐらい掛かるわけですよね。そして、ホースをつないで同じ速度で走っているわけですから、すぐに離脱をするということもできない。極度な精神的緊張の下で、そして温度は四十度で甲板は七十度になる、そこで六時間やっているということがどれだけ過酷なものであるのかということは、やはり多くの国民の皆様方に御理解をいただきたいというふうに思っております。 もう一点は、今、隊舎のお話をなさいました。私はふと思い出したんですが、何年か前にやはり似たようなお話を聞いたんです。例えば、お子さんがまだ小さいと、子供たちは誕生会というのをおうちでいろんな子供たちを招いてやりますよね。自衛官のおうちでやったと。そうしたら、もう二度と何とか子ちゃんのうちには行きたくないというような話があって子供が泣いて帰ってきたという話は、私はどれだけつらいことなのかということなんですよ。 本当に私は、自衛官の服務の宣誓のときに、事に当たっては身の危険を顧みずというのがありますよね。今、先生御指摘のとおり、ほかの公務員と違うんじゃないかということをおっしゃった。その象徴的なものは、服務の宣誓のときに、事に当たっては身の危険を顧みずということを宣誓するのが自衛隊員なんだということなんです。だからこそ、そういう厳しい環境にも耐えてやっている。 でも、今回、引下げというのは人事院勧告だからやむを得ないものだと考えております。しかし、じゃ何ができるのということを真剣に考えてみる必要があるんじゃないだろうか。具体的なことはもう先生御案内のとおりですから申し上げません。ただ、そういうやはり予算の組み方として、正面はどんどん新しいものに替えていく。しかし、隊舎の中には古いものがある、あるいは施設の中には明治時代のものだってまだあるわけですよね。これを改善していくということがどれほど可能かということを真剣に考えてまいりたい。 もう一つは、そういう物質的なものもそうですが、精神的にどういうことができるのか。人はパンのみに生くるにあらずであって、どういうふうなことができるのか、誇りとは何なんだということを私たちはもう一度きちんと考え、国民の皆様方の御理解をいただきたい、このように考えておる次第でございます。
○山下善彦君 よろしくお願いいたします。また、今は現職の隊員の皆さんの環境改善という問題について質問させていただきました。 一方、ほかの公務員の皆さんとはまた一点異なる点、これは退職年齢ですね。退職年齢は、自衛隊というのは六十歳になって、私もいる当時、見渡してもほとんどお見えにならないし、若年退職というか、そういう形で退職をされるわけでございます。今、長官がおっしゃったような、いろいろの大変、身の危険を顧みずという中で緊張感を持ってやられる、当然かなと、退職の年齢は。そんなふうに思う一方、退職後の一つの待遇というもの、これをどんなふうに考えておられるのか、この辺、副長官、お願いします。
○副長官(赤城徳彦君) 委員から御指摘ありましたように、自衛隊は、その任務の性格上、精強性を維持しなければいけない、こういうことで、若年定年制では五十四歳から五十六歳で定年と、また任期制では二十歳代で退職をすると、こういうことになりますので、生活基盤を確保する上からどうしても再就職ということが必要でございます。 そこで、再就職をこれ円滑にできるようにということで、各種の技能訓練等の訓練を行っております。また、職業適性検査や、若年定年制の場合には定年前の異動をして就職がしやすいようにその援護施策を講じておりますし、また自衛隊の援護協会で再就職の無料職業紹介を行っております。こういう施策によりまして、大変今厳しい状況の中ではありますけれども、希望者のほぼ一〇〇%が再就職できると、こういう状況でございます。 また、退職しましてもまだまだ出費がかさむ、こういう時期に当たりますので、若年定年退職者給付金を給付して生活を支援すると、こういうことも行っておるところでございまして、委員御指摘のように、しっかりと再就職、また生活の支援ということを図ってまいりたいと思います。
○山下善彦君 ありがとうございます。 退職後の問題については、これ大変しっかり考えておかれるということで、私も在任当時にもその点についてもいろいろ皆さんの説明を聞きました。ほかの任務とは異なるという点をしっかり考えながら今後もお努めいただきたいと、こんなふうに要望させておいていただきたいと思います。 それと、先ほどの部隊訪問の中で、人的な意味はそういうことでよろしいんですが、一方、隊のいろいろの工場がありますね、中に、自動車を整備したり。大体、格納庫みたいなところはそれなりにやってあるんですが、北海道辺りへ行きましても、雪が大分積もる中で整備工場がその中にある、そういう整備工場を見て、これ雪が積もったらつぶれないかねという話をしたこともございます。実際にはつぶれて応急処置をしている。こういうのはすぐ直せばいいじゃないと言っても、なかなかその辺は予算の関係がありますからまたよろしくお願いしますなんという話で終わっちゃう。こんなこともそのままでいいのかなというふうに私も考えました。 そういう意味で、現在のそういう工場、隊内の整備工場、また、何というんですか、警衛所というんですかね、隊に入っていくときに入口のところに立っている、そういう施設ですね。こういうものでも、何か冬の雪、吹雪が吹きすさぶ中で本当にあそこに立って務められている隊員の皆さんのことを思うと、その辺も、細かいことでありますけれども、やっぱり配慮をしてやらなければいけないなと、こんなことも感じました。 そんなことで、整備工場とそういう施設内の整備について今後どんなような努力をされていかれるか、これは順番で佐藤政務官、よろしくお願いいたします。
○長官政務官(佐藤昭郎君) 整備工場などのように隊員の勤務に直接関連する施設の整備を推進することは、作業の効率化が図られ、安全面の改善がなされることに加えまして、隊員の士気を高く保つことにつながるため、非常に重要なことだと考えております。 自衛隊の施設整備におきましては、ここ十数年、隊員の活力を維持し士気の高揚を図るとの観点から重点的に隊舎等の生活関連施設の整備を進めてきており、これにつきましては、委員御案内のように、相当程度改善がなされつつある状況でございます。 これらの関連施設につきましては、平成十五年度の概算要求におきましても所要の経費を計上しているところでございまして、警衛所、消防所は今後早い時期に整備を完了させたいと考えております。また、整備工場につきましては、なお約一千棟近くの整備所要が残っているために、鋭意整備を推進していくこととしておる次第でございます。
○山下善彦君 最後に、先ほども話に出ておりました海外に行って帰ってこられる派遣隊員というんですか、その派遣隊員の皆さんを迎えるチャンスが実はございました。そのときに、そのセレモニーに伺ったときには、それこそまだよちよち歩きの子供たちを連れたお母さん方がたくさんそこの場面におられて、ああ、隊員の皆さんの御家族だなということをそのときに拝見したわけでございますが、こういう一つの、特にこのごろはテロ対策等含めて海外に行かれる隊員の方が多いわけでございますが、この留守家族に対するいろんな配慮というもの、この辺もやっぱり重要なことかなと私は考えますので、その辺についてどのように考えておられるか伺いたいと思います。どなたでも結構です。
○長官政務官(佐藤昭郎君) ただいま御質問のありました課題につきましては、山下委員が前防衛庁長官政務官時代に大変力を入れられたというふうに伺っております。 防衛庁といたしましては、派遣される隊員が安んじて業務に従事できるように、派遣隊員や留守家族に対してできる限りの支援を続けてまいりたいと思っております。 具体的には、隊員の勤務状況や日常生活の様子について、ビデオや機関誌、あるいは各種説明会による情報の提供、それから家族相談室や留守業務室を設置いたしまして、留守家族からの各種相談受けや災害、急病時の援助を実施しております。さらに、派遣隊員と留守家族との連絡体制を構築する施策として、Eメールによる近況交換、慰問品や手紙の送付、さらに、PKO派遣部隊におきましては派遣隊員からの通話等も実施しているところでございます。更に充実して取り組んでまいりたい、このように考えております。
○山下善彦君 時間が参りましたので終わりますが、今、私からも質問させていただき、また答弁もいただいた、そういうことをこれからの自衛隊の隊員の皆さん方の士気高揚のためにも是非頑張っていっていただきたい、こんなことをお願い申し上げながら質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○月原茂皓君 保守党の月原です。 今回の職員の給与改定の法案は、限られた範囲内で非常によく検討されて、いいできだなと、こういうふうに思っております。そういう意味で賛成であります。 さて、一点だけお伺いしたいんですが、自衛官の調整手当というのは、かつては一体感というものから認めてなかったんですね。全国一律だったわけです。しかし、諸般の事情からこういうふうな調整手当が生まれてきておりますが、私は、過度の、これを認める場合に余り過度になると、やっぱり自衛隊の一体感というものが失われてくる可能性があると思うんですが、その点、人事教育局長、いかがお考えでしょう。
○政府参考人(宇田川新一君) 調整手当、これは民間賃金とか物価等の高い地域に在勤する職員に対して支給される手当であります。 委員御指摘のように、従来、指定職相当の自衛官以外の自衛官につきましては、この調整手当制度を導入しませんで、調整手当に相当する金額を全自衛官平均化して俸給に繰り入れているところであります。これは、先生おっしゃったように、一体感の観点からそうしておりました。 しかしながら、近年、大都市部におきます要員の確保等が困難になってきたこと等にかんがみまして、平成四年度の給与改定において調整手当制度を導入しまして、以降、俸給の改定率を勘案しつつ、逐次整備を図っております。本年も、御指摘のとおり、給与改定においても隊員の負担が過度にならないよう十分に配慮した改定率としております。 この調整手当の制度をなぜ変えたかと申しますと、現場の自衛官の強い要望を踏まえて導入したものでありまして、各隊員においても制度の趣旨は十分理解されているものと認識しております。また、一体感が損なうことがないようにというお話でありますが、生活の不便な地域に勤務する隊員には特地勤務手当が支給されている等、いわゆる地域給全体から見ても均衡を失することにはならないというふうに考えているところであります。 以上の観点から、防衛庁としましては、今後も計画に従った調整手当を整備していくことは適当であると考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○月原茂皓君 今、地方の隊員についても手当を考えておるというお話ですが、要するに一体感を失わないように、東京勤務がいいんだとか、そういうふうな偏った形にならないように、今後ともそういうことを念頭に置きながらバランスの取れた体系にしていただきたい、このことを強くお願いしておきます。 次に、防衛庁長官にお伺いいたしますが、自衛官の俸給表というのは、御承知のように、自衛隊の発足の経緯、警察予備隊から出てきておる、そういう影響が非常に強く残っているわけであります。ですから、具体的に言えば二佐以下は公安職の(一)だと、一佐以上は行政職の(一)だと、そういうふうなものを基準にしながら作っておるんですが、御承知のように自衛隊の構造が、また構成がまた違うわけでありますから、そして、ここまでいろいろな任務を与えられるような自衛隊になってきたら、もう警察予備隊的な発想から給与体系でももう脱却せぬといかぬと、私はそのように思うわけであります。 そういう意味において、自衛官にふさわしい給与体系の研究というものはなされているのかどうか、その点をお伺いしたい、このように思います。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘のとおり、確かに警察予備隊ができたときはそれでよかったのでしょう、警察予備隊なのですから。ですけれども、階級構成が違うわけで、今の自衛隊と警察の階級構成は違うわけで、じゃ本当にその考え方が今でも妥当するのかということは基本的に見直してみる必要があるのだろう。自衛官の階級構成の在り方また任務の特殊性等々から考えて、もちろん基本的におおむね妥当なものとは考えておりますが、そのような細部についてはもう一度検討する必要があるというふうに私は認識をしておりまして、庁内に今検討チームを立ち上げたところでございます。 また、先生の御指摘等々をいただきながら、本当にいい在り方、自衛隊にそぐうような在り方というものを早急に検討してまいる所存でございます。
○月原茂皓君 非常に自衛隊に詳しい長官でありますから、今のような認識で是非お願いしたい、このように思います。 さて、先日、中国大使館付の防衛駐在武官が拘束された、取調べを受けた、署名捺印までした、それから自主退去を要請されてもう帰ってきておると、こういう記事が新聞に載っておりました。 そこで、外務省のアジア大洋州局長にお尋ねいたしますが、外務省はどのような内容で中国に抗議したのか、その点をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中均君) お尋ねの件でございますけれども、十月の二十六日に中国大使館の防衛駐在官が公務出張先の浙江省寧波において、タクシーにて視察中に軍事立入禁止区域に立ち入ったということで中国側当局により制止を受け、約十三時間にわたって身柄を拘束され取調べを受けたと。その際、同防衛駐在官は調書等に署名捺印をしたということでございます。 これを受けまして、翌日、十月の二十七日に、直ちに我が方大使館の次席公使より外交部のアジア局長に対して、それから十一月の一日には大使より外交部の副部長に対して厳重な抗議をいたしました。 抗議の内容でございますけれども、これはウィーン条約の二十九条、外交官の身体の不可侵権ということでございまして、外交官の身分を有する者が長時間身柄を拘束されて取調べを受けたということ等については、この外交関係に関するウィーン条約の違反であるということで厳重に抗議をするとともに、今後、我が国国内で同種の事案が生じた場合には、当該外交官の自主的な帰国等に関し同様の対応を求める権利を留保するということを申し入れた次第でございます。
○月原茂皓君 大使館の処置というのは迅速に的確にされた、こういうふうに思うんですが、私が思うのは、これいろいろな背景があったのかもしれないけれども、拘束されたときに外交特権というものを強く主張する、そして、取調べなんかに対しては座り込んで、何だと、おれは外交特権を持っているんだというようなことをなぜ言わなかったのかと、私はそのようなことを思うわけでありますが、かつて、局長も大臣も御承知だと思いますが、ココムのころに、時々あるんですが、ココムのころに、ソ連に駐在しておったやはり駐在武官がカメラを取り上げられて取調べを受けたということがあったんです。私はそのころ衆議院で、何だと、教育どうやっているんだということを強く言ったわけであります。 そういう意味で、今お話しの点を考えて、やはり何も駐在武官だけの話じゃなくて、外交官全体がそういうことをちゃんと主張するような、そういうふうな教育をしておるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 委員御指摘のとおり、ウィーン条約の第二十九条ですか、外交官の身体は不可侵とする、外交官はいかなる方法によつても拘留し又は拘禁することができないという取決めからして、御指摘の趣旨は十分理解できるものと思います。 今、局長から話がありましたように、我が方としては適切な抗議は行ったということは御理解をいただけると思いますけれども、なおかつ今、第二の質問でありますけれども、いかなる、外交官の教育の点でありますけれども、防衛駐在官を含めて在外公館への赴任が予定されている者に対しましては、外務省の研修所におきまして在外公館における勤務に当たっての必要となる知識等について研修を行っております。 一例でありますけれども、防衛駐在官は赴任予定者に対し九月から十二月にかけて約四か月間の研修を行うということになっております。その際には、外交官の身体の不可侵を始めとする外交官に付与されている特権・免除についても研修を行っておりますけれども、今回こういうふうなケースをもってして、今後こうした研修の更なる徹底に努めさせていただきたいと思います。
○月原茂皓君 今、副大臣が御説明になりましてよく分かりましたが、より具体的に過去の実例というものを作って、こういう場合にはこうせぬといかぬのだというようなことをより具体的に教育するというか心構えを説いていただきたい、このことを強くお願いします。我が国を代表して他国に行っているわけです。ちゃんと保障されておるわけですから、権利はちゃんと主張する、自主退去であれ追放されたんであれ、そういう方法はあってもしかるべきだけれども、ちゃんとしたことを、そのことをできるだけの、体で国家を代表しておるんだということを示していただきたい。このことを具体例をもって更に教育を深めていただきたい、そのことをお願いしたいと、このように思います。 さて、防衛駐在官に関係してのお話ですが、この防衛駐在官の任務というものは十分御承知だと思います。そして、防衛駐在官でなければ取れないという、出入りができないところがあり、また情報というものがあるわけで、そして日本の国もそうでしょうが、他国はより以上にこの軍事情報、安全保障関係、これは国家の中枢中の中枢なわけです。それに接近できるのは駐在武官なんですね。ほかの人じゃ大体許せないわけですよ。そういう意味で、国家の情報体制としてこのくらい重要な仕事はないわけです。 そういう意味で、私はかつてこの委員会でも各大臣にお尋ねしたことがあるんですが、要望したことですが、防衛駐在官の待遇というか、そういうものについて大使館でいろいろ私はまだ十分でないという点があると、こういうふうに思っているわけであります。 そこで、防衛駐在官の位置付け、そしてその人たちの権限、さらには情報を速やかに国の重要な機関に通知する、そういうふうな制度について、外務当局とそれから防衛庁と具体的に今検討されているのかどうか。もっと具体的に言うと、最近では斉藤さんが防衛庁長官のときも是非それはやりますと、田中さんが外務大臣のときはやりますと、それから中谷さんも、これは防衛大学校出身で自分の同期が大体一等書記官ぐらいで行っておるわけですから、ちゃんとやらぬといかぬ、問題点を認識しておりますと、こういうふうに言われておったんです。 そういうことから、私は、外務省改革というものも今ちょうどいい時期だから、是非防衛庁と外務省が具体的に話し合っていただきたい。もう自民党の方からも提言がされておるわけですし、我々も国会で、いろんな議員がそのことについて国家として心配しておるわけです。そういう点で両大臣に、どういうふうに考え、どういうふうな折衝をしておるのか御説明願いたいと、こういうふうに思います。
○副大臣(矢野哲朗君) 私から答弁をさせていただきたいと思います。 委員御指摘のとおり、我が省といたしましても防衛駐在官の果たす役割の重要性は十分認識しているつもりであります。その処遇の在り方、防衛駐在官により収集された情報の防衛庁への迅速な伝達を服務として、従来より防衛庁との間で種々相談をさせていただいております。時を同じくして、本件につきましては、先月末、御指摘のとおり、自民党国防部会から防衛駐在官に関する改善策についての提言が出されました。 これを受けて、外務省としても防衛庁と近々改めて協議を行う予定でありますけれども、今の予定でありますと、明日二十日に課長レベルで早速協議をスタートさせていただくということであります。
○国務大臣(石破茂君) 今、外務副大臣から御答弁がございましたとおりですが、要は、昭和三十年八月八日というのですから、私もまだ生まれていないときにそういう覚書がなされている。この覚書というのは、本当に、委員御案内のとおり、なかなかすごいことが書いてあるわけですよね。防衛駐在官、つまり外務事務官は、防衛庁設置法、自衛隊法等の規定にかかわらず、身分上及び職務上専ら外務大臣及び在外公館長の指揮監督に服する、法の規定にかかわらずと、こういうことが覚書に書いてあるわけで、なかなかこれはすごいことという指摘を私は中谷前長官からいただいて、改めて気が付いたような次第ですが。自民党の検討委員会におきましては、この覚書自体、一体どうなんだという話なんです。要は、シビリアンコントロールとは何なんだというところへ私は突き当たる問題なんだろうというふうに思っておりまして、防衛庁としてもいろんな議論はさせていただいております。 例えば、自衛官の身分のまま派遣をするですとか、あとは必要な活動経費というのを確保するとか、先生御指摘の情報手段を直接に確保するとか、いろんなことはあるだろうと。そういうことはきちんきちんとやっていきたいし、防衛庁としても課長レベルあるいは局長レベル、大臣レベルとしてやっていきたいと思っています。 ただ問題は、その覚書というものの精神は何なんだろうというところへ突き当たるのだろうと思っておりまして、そのことも踏まえまして、国会でも御論議をいただきながら、先生御指摘のような方向を目指してまいりたいと。その点につきまして外務省とよく協議を政府内でしてまいりたい、このように思っておる次第でございます。
○月原茂皓君 両省とも問題点を十分認識して、具体的に折衝を始められるということは非常にいいことだと私は思います。 大臣お話しのように、覚書そのものはここで議論してもあれですが、過去における第二次世界大戦中のいろんな反省に基づいておるんだと思いますが、これがやっぱり、現在の時点で見直してみて、そして、当たり前のことですが、国家として重要な情報をどうやって取っていくかと、そういう観点から取り組まなければならない。これはもうお二人とも十分御承知の話ですが、より積極的にスピーディーにこの問題を解決していただきたい、このことを強く要望して、私の質問を終わります。
○広中和歌子君 民主党の広中和歌子でございます。 私は、多くの同僚議員のように防衛庁の組織とか人事について熟知しておりませんので、質問は大変素朴な率直なものになると思いますが、お許しいただきたいと思います。 このたびの防衛庁の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案でございますけれども、先ほど、先週でございますか、公務員の一般職の給与が改正されたことに伴うものでございます。 公務員の給与というのは、戦後は非常に低いものであったのが、民間並みに上げましょうということで上がってきた。今非常に厳しい経済状況の中で、民間が、すべてではございませんでしょうけれども、下がっている、少なくとも平均的に下がっている中で、公務員もそして防衛庁の職員も民間並みに苦労してくださいと、そういった趣旨の法律でございますから、これは仕方がないのではないかなと私などは思うわけでございまして、そしてまた民主党としてもこの法案には賛成でございます。 しかし、この法律に絡みまして一、二御質問させていただきたいと思います。山下委員も少しお触れになったわけですけれども、防衛庁職員に関しまして再就職の問題というのがあるのではないかと思います。伺うところによりますと、任期制というのでしょうか、二年ごとに更新されていくという隊員と、それから非任期、つまり一般の公務員並みに定年までいるという、そういう二つの種類があるということでございますけれども、任期制の方々は何年ぐらいお勤めになって辞められるのか、その状況をお知らせいただきたいと思います。
○政府参考人(宇田川新一君) 御質問の任期制隊員の勤務年数でありますが、誠に申し訳ないんですが、個々の隊員が何年勤務したかという統計は取っておりません。統計値として御質問の趣旨に合うのは、過去三年間、これは入隊が平成六年度から平成八年度になるわけでありますが、これに入隊した任期制隊員がどうであるのかと、これが参考になると思います。 これを見ますと、約半数が三任期目に継続任用されておりますので、入隊した任期制隊員の約過半数の者の勤務年数は、陸上自衛隊では四年ないし六年、陸上自衛隊と一任期の任期が異なる海上自衛隊と航空自衛隊では五年ないし七年と、勤務しているものと考えております。 これは何かと申しますと、陸上自衛隊では戦車の部隊とか何か三年とあるんですが、主として二年でございます。二年、二年、二年と数えていきます。海空自衛隊の場合ですと、最初が三年でありまして、その後三年、二年、二年と、こういうふうに数えていきますんで、この辺の数字が御質問の趣旨に合うかと思います。
○広中和歌子君 再就職先というのは、どういうところがございますか。
○政府参考人(宇田川新一君) 委員御指摘のように、任期制隊員と非任期制隊員、それぞれ再就職先、若干異なっております。 平成十三年度で見ますと、任期制隊員の主なものは、サービス業、これが約四二%、それから運輸・通信・電気・ガス・水道業が約二五%、製造業が約一三%、建設業が約八%台であります。また、非任期制隊員の場合でございますと、サービス業が約四〇%、公務団体が約二一%、金融・保険・不動産業が約一四%、製造業が約一〇%となっています。
○広中和歌子君 今、非常に不況であるわけですけれども、自衛隊でトレーニングを受けた方々の再就職率というのは一般と比べていいというふうにお考えでございますか。
○政府参考人(宇田川新一君) ほぼ一〇〇%の再就職の率を保っておりますが、これは当該隊員の自主的な努力等によるものかと考えております。
○広中和歌子君 どこの国でも軍隊でトレーニングを受けた人というのは評価され、トレーニングの結果としてすばらしい人材になっているという評価が高いんではないかと思います。自衛隊の場合もそのような結果が出ているんであれば、大変喜ばしいことだと思っております。 ところで、非任期制というんでしょうか、いわゆる定年までお勤めになる方、その方たちでも、しかし、定年は非常に早いということ、五十二歳とか五十四歳でございますけれども、その方たちはどういうところへ再就職なさっていますか。
○政府参考人(宇田川新一君) おっしゃられたように、非任期制の場合、やはり一般の方よりも定年は早うございますが、やはり五十過ぎということがございますが、やはり彼らとしてもサービス業とか公務団体等に主要な再就職先を求めているところであります。
○広中和歌子君 防衛庁の予算というのは非常に大きなものがありますね。そして、人件費というものがそれがどのくらいの割合を占めるのかよく分かりませんけれども、かなりの部分、各兵器等々、備品の調達などに使われる部分も非常に多いんではなかろうかと思います。そうした調達をする相手先ですよね、つまり、そういう製造業などへの再就職というものも多いんではございませんか。
○政府参考人(宇田川新一君) 防衛庁との契約先に再就職する場合につきましては、倫理法の規定でございまして一定の制限がございます。その倫理法の制限に掛からない場合にはやはり製造業に従事するという面もございます。それはいろんな面がありまして、任期制隊員で行く場合もありますし、また非任期、普通の定年制でありますが、の隊員の再就職先として行く場合もございます。
○広中和歌子君 つまり、防衛庁にいらした間の経験というものが再就職先で生かされるということは非常に社会全体にとっても悪いことでは決してございませんけれども、それが例えばこの前のある事件、あえて申しませんけれども、のように非常に不透明な調達につながったり、それが結果としてコスト高になったり、そしてまた企業側にとっては在庫整理につながるようなものになると。在庫整理というのは、非常に最新式の兵器を作る代わりに従来型の兵器を相変わらず納めているといったような、そういうようなことにならなければいいがというふうに思っている次第でございますが、これは素人としての単なる懸念なのかどうか、防衛庁長官、もしコメントがあればお願いしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 先生御指摘のように、在職中に培ったいろんな経験等々を、人事教育局長が御答弁申し上げましたように、倫理法に掛けて適正であるということが判断をされれば勤めるということは社会の維持発展の上からも必要なことだと思います。 ただ、先生御指摘のような、それがいわゆる調本事件のことを指しておられるのだろうと思いますけれども、そういうようなことがないようにきちんと組織も改めてやっておるところでございます。 それが旧来の兵器を使うことになるのではないかという御懸念でございますが、これは恐らく御懸念なんだろうと思います。やはり、私どもといたしましては、装備の近代化というものが極めて重要なことだと考えておりまして、そのことと、退職自衛官が企業に雇用されるということに連関があるとは私は認識はいたしておりません。ただ、そのようなことが仮にありとすればそれはゆゆしきことでございますが、そういうことはないというふうに認識をいたしております。もう一度、御指摘を踏まえて、そういうことがないかどうか確認はしたいと思っております。 なお、正面装備とそれから人件費の比率でございますけれども、私どもの中におきましては、むしろ人件費の比率がかなり高いというふうに考えておりまして、それは、どういう形で自衛官を採用しておるか、そういうような制度に基づく部分がかなり多いというふうな認識ではおります。
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。 それでは、テロ特措法の問題に移らせていただきたいと思うんですけれども、今日の九時から閣議でテロ特措法の継続が閣議了解されたということでございますけれども、そうでよろしいですね。 これが二度目の延長になるわけでございますけれども、民主党はそもそもこのテロ特措法に関しては国会承認が望ましいという基本的な立場を取っていたわけです。今度は、国会報告というんでしょうか、そういうものもなく、そしてその報告に基づいた審議というものも特に義務付けられていないという中で、私どもこの参議院の外交防衛委員会としては集中審議などを次の委員会、つまり木曜日、二十一日にさせていただきたいと思いますので、今日は軽く触れさせていただくだけにいたしたいと思いますけれども。 再度延長されると、そして、しかも、特に国会の承認を必要としない形で延長されるということは、任務と活動範囲が従来どおりであるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) 今回の延長は、法にのっとって、法に定められたとおりにやらせていただいております。国会の承認を必要とするのに、それをしていないのではないかという御指摘は私は当たらないのではないかというふうに考えます。 なお、委員御指摘の任務と活動範囲に変更あるかということでございますが、六か月は延長いたしますということは委員がお触れになったとおりであります。任務はどうかと申しますと、これはアフガニスタンにおきまして米軍が使用します飛行場施設の維持のための建設用重機、これを輸送するために、一回に限りまして海上自衛隊の輸送艦一隻及び護衛艦一隻を派遣し得るように変更したということでございます。 基本計画の変更による自衛隊の部隊等による協力支援活動の具体的な変更点とは何かということでございますが、今のこととも関連をいたしますが、輸送艦による輸送を行う場合に、海上自衛隊の部隊、これは人員が四百名以内ということでございますが、輸送艦一隻及び補給艦二隻を加えることができるというふうにしたことが一点。 もう一つは、今度は範囲のお話でございますが、先ほど申し上げましたように、米軍の飛行場の維持に資するための建設用重機を輸送するわけでございますから、それに伴いまして建設用重機等及び人員の積卸し地又は乗降地という形で、そういうものを実施区域の範囲に加えたということが主なる変更点でございます。
○広中和歌子君 現在、イラクへの査察が行われたばかりでございます。いよいよ始まろうとしているわけですけれども、この問題が何らかの理由でこじれた場合、そして武力行使に至るというような場合には、このテロ特措法とイラク問題との関連というのはどのように予想されていらっしゃいますか。 先ほど、前回の委員会での御質問に対する御答弁でもいわゆる仮定のことにはお答えできないというようなことをおっしゃいましたけれども、当然一国の防衛を預かる方としては様々な予想をしていらっしゃるのではないかと思いますけれども、できるだけ可能な範囲でお答えいただければと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは仮定のことにはお答えをできないと、こういうふうに申しましたのは、万が一とか不幸にしてとかいろんな修飾語はあろうかと思いますが、イラクが無条件、無制限等々に受け入れるということを阻害するような状況に立ち至ったらどうするのかということなのだろうと思います。 私どもとしては、とにかくイラクがきちんとした形で、妨害をすることなく査察を受け入れる、そのために日本としても全力を尽くすということでございまして、それが駄目だったらどうするかということについてはお答えがいたしかねるところでございます。 ただ、あえて一言申し上げれば、現在あります法律はテロ特措法でございます。そのテロ特措法の目的というものをきちんと読んでみました場合に何が可能なのか。私ども自衛隊というのは法律に基づいて行動いたしますので、法律を逸脱するようなことは一切いたしません。御質問に真っ正面からお答えすることにはならないのかもしれませんが、今のテロ特措法というものの目的、そういうものをきちんと理解をするということだろうと思っております。 テロ特措法に基づく活動というのは、あくまで同法の趣旨にかなう米軍等の活動、すなわち去年の九・一一のテロ攻撃によってもたらされている脅威の除去に努めることにより、国連憲章の目的の達成に寄与する諸外国の軍隊等の活動を支援するということがテロ特措法でございますので、この法律の趣旨というものをきちんと理解をするということでございます。仮定の御質問にはお答えをいたしかねることは冒頭申し上げたとおりであります。
○広中和歌子君 このテロ特措法でございますけれども、どのくらい延長が続くのかということが問題だろうと思うんですけれども、米側の判断の基礎に基づいているのか。つまり、アメリカ側としては、アフガン、いつをもってアフガン掃討の終わりとするのか、そのアメリカの判断に基づいてずっとずるずるとこの特措法とそれに伴う活動を続けていくのかどうかということ。 それから、特にイラクとアルカイダの関係が立証されれば、イラク攻撃が始まれば特措法は当然延長して使われるということもあり得るんではないかと思いますけれども、その点についてもちょっと触れていただきたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 重ねての答弁で恐縮でございますが、仮定に基づいてのお答えというのはかえって失礼かと存じます。 ただ、米軍あるいはアメリカの判断に基づいてずるずるとという御指摘がございましたが、結局、この九・一一というものは日本人もたくさん犠牲になったということもあります。そして、テロリズムが国際社会全体にとっての脅威であるという認識の下に作られている法律でございます。ですから、アメリカにとってどうのこうのということではなくて、この法の趣旨は、これが国際社会にとっての脅威である、そして日本にとっての脅威でもあるということでございます。 ですから、何をもって根絶をされたかということは、それはいろんな判断があろうかと思いますが、これをずるずるとアメリカの判断によって延ばすというようなことは私どもはあり得ないことなのだろうというふうに考えております。 なお、この法律が限時法という形を取っておりますのは委員御案内のとおりでございます。
○広中和歌子君 では、この問題については次回の集中に任せたいと思います。 では、質問を大変恐縮ですが北朝鮮問題に広げさせていただきたいと思います。 北朝鮮との国交回復というのは当然待ち望まれていたものではあったわけですけれども、拉致問題なしには国交回復はあり得ないというふうに言われて、そして拉致問題も含んで、金正日委員長とそれから我が国の総理大臣小泉純一郎氏との間に平壌宣言、日朝平壌宣言というのが結ばれたわけでございますけれども、何をもって拉致問題の終わりとするのか、何か先が見えないような感じなんでございますけれども、現時点で外務大臣はどのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(川口順子君) 拉致問題の解決ということは、総理もそれなくしては国交の正常化はないということをおっしゃっていらっしゃいますし、交渉をしている中で拉致問題とそして核の問題を含む安全保障の問題、これが最優先課題であるということは言ってきているわけです。 それで拉致問題については、これは生存者の御家族の北朝鮮からの帰国という大きな問題もございます。日本にいらっしゃる御家族を含む関係者の方々がこれが納得する形で解決をされるということが重要だと考えています。
○広中和歌子君 最初の段階では生存者が二週間だけ帰国するということであったわけですけれども、その方たちを帰さないということになると、今度は北朝鮮に残されたその御家族ですよね、がある種、ある意味で人質になるといったような新たな問題、そして拉致された五人の方々にとっては新たな苦しみの始まりということになるんではないかと。 それから、日本政府が拉致被害者として申請、捜査というんでしょうか、それを求めた人以外にも、北朝鮮側が一人こういう人もいましたよなんというふうに出してきたこともきっかけになったのかもしれませんけれども、日本側でもまだまだ拉致被害者は多いんではないかと。現在では報道によりますと七十人あるいはもっとそれ以上いるんではないかというようなことで、非常に問題が難しく展開するんではないかなと懸念しているわけです。 つまり、五人の拉致被害者の家族、それから死亡された方々でもしかして生きているかもしれないということ、それからさらには、もっと拉致被害者が北朝鮮にいるのかもしれない、そういう方たちの運命はどのような方向をたどるのかと大変に悩ましいところではないかと思いますけれども、外務省としてはどのような対応をしていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(田中均君) 委員お尋ねの何点かでございますけれども、一つは、政府として御帰国になった五人の方々を日本にいていただくという決定をした結果、北朝鮮に残っている子供たちを含めた家族の方に危険があるんではないかということでございますけれども、これは何回も申し上げておりますけれども、これは元々拉致という話でございますし、日本に戻ってこられて、五人の方々がやはり自由な環境の中で意思決定をしていただく、そのためには日本にいていただく必要があるし、それが日本におられる家族の御意向でもある、そういうことを総合的に勘案して決めたことでございます。 この五人の被害者の北朝鮮に残っている御家族につきましては、これは国交正常化交渉の中でその安全の確保、それから早期の帰国ということについて要請をしています。先方は安全確保、安全については全く問題がないし、そこはきちんと遇しますということを申し述べているということであります。私どもとしては、できるだけ早期に御家族の帰国というものを実現するように最大限努力をしてまいりたいというふうに思います。 それから、今言われている人々以外にも拉致の被害者がおられるんではないかということでございます。これにつきましては、正に警察当局の御捜査の問題でありますし、私どもも警察当局とは十分に連携を取りながら、拉致の被害者というようなことになりますれば当然北朝鮮に対してその事実解明を求めていくということであろうかと思います。 いずれにしても、こういう問題というのは、やはりどう考えましても問題の解決をしなければいけない問題だと思いますし、正常化交渉の中で正にこういう問題の徹底的な解明、問題の解決を図っていくということはどうしても必要なことだというふうに私たちは考えています。
○広中和歌子君 次の事務的な正常化交渉というのはいつに予定されておりますか。
○政府参考人(田中均君) 先般の十月の末の正常化交渉におきましては、北朝鮮側から十一月末に考えたいという提案がございました。私どもといたしましては、これは御案内のとおり、正常化交渉におきましては拉致の問題並びに核の問題を含む安全保障の問題を最優先課題として考えております。 実は、いろんな状況の変化その他ございます。KEDOの問題もございますし、拉致問題についても先ほど申し上げたような問題もあります。私どもとしては、そういう諸点を総合的に勘案して最も適切な時期に交渉を行うことが必要であろうということで、現在具体的な時期について検討を行っているということでございます。 北朝鮮側もいろいろな報道というか、外務省のスポークスマンであるとか、いろんな形で声明を発しているわけで、安全保障協議であるとか、そういう点について北朝鮮側のいろんな報道もあります。そういうことも十分念頭に置きながら最も適切なタイミングで行ってまいりたいというふうに考えております。
○広中和歌子君 報道をベースにしていらっしゃるのか、それとも正式な会談が行われるその中間時点ですよね、例えば今みたいな時点で話合いのルートというんでしょうか、そういうものは持っていらっしゃるのかどうかということをお伺いしたいと思います。 それから、ついでにお伺いいたしますと、日米韓で北朝鮮に対するスタンスが非常に違うんではないか、足並みの乱れがあるんではないかと思います。例えば、外務大臣が韓国の外務大臣とお話しになったときには、KEDOの枠組みを使って核問題を解決に導く、核問題の解決にとってはKEDOの枠組みというのは非常に大切だというようなことをおっしゃっている。片や、アメリカはそのように考えていないというようなことで、これも単なる報道なのかもしれませんけれども、非常にそこのところでまた日本側としては引き戻されたりというようなことがあるんではないかと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(川口順子君) 日本とアメリカと韓国と、KEDOの問題についてどうやっていくかということはもうずっといろいろな場で話をしてきています。APECの場でも話をしてきている、それからTCOGというこれは事務レベルの場ですけれども、している。そして、この間KEDOの理事会でもしたということでございまして、そのたびごとに大体、全部でないかもしれませんが、そのたびごとに共同の考え方というのを声明なりという形で表してきているわけです。もちろん、その中で議論をしていくということはこれは当然望ましいことであって、もちろんしていくわけですけれども、結論的には意見の収束を見て、発表をしているということでございます。ですから、御心配のように分かれているということは全くないということでして、この問題については関係者が足並みをそろえて北朝鮮に対して対応してきているということです。 今回のKEDOの議論の中でも、我が国としては当然に、今までこれも言ってきていますように、このKEDOというのが北朝鮮の核の開発を阻止するという意味で大きな役割を果たしてきているということは私も前に国会で言っていますし、これについての考え方はきちんと言ってきているということでございます。そして、この声明の中では、それを受けて、正に北朝鮮に核開発をやめるプログラムを、時間を与え、そしてその中でまたそういったことを踏まえて今後の対応について考えていこうということでございまして、考え方としては、考え方は一致をしているということだと思います。
○広中和歌子君 ともかく、韓国や日本側と違ってアメリカの方は原油の供給を凍結しましたし、そしてまたKEDOの問題についても一応ゼロからスタートといったようなことを言っているわけで、何か非常に緊張を感じさせるような状況でございます。 北朝鮮の現政権の下で、国交回復が果たしてできるのかどうかというようなことも懸念されますし、また暴発が起こるかもしれないといったような心配も当然あるわけですよね。そうしたときに、これも仮定のことですからお答えできないというふうにおっしゃられるかもしれませんけれども、でも当然例えば発生するであろう難民問題であるとか、あるいは防衛の問題につきましてもそれなりの対応をしていらっしゃるんではないかと少なくとも私どもは期待しておりますけれども、いかがでしょうか。お伺いいたします。
○政府参考人(田中均君) 質問の第一の点でございますけれども、相手の政権がどうであれ、正常化に向けた交渉というのは日本の安全を担保する上で非常に必要なことなのではないか。もちろん、従来、平壌宣言の前と後、少なくとも平壌宣言で約束されていることは日本の安全を担保するためにより好ましい状況を作るということでありますし、そういう観点からいけば、正にそういう状態を作り正常化をするというのは日本の利益だと思います。ただ、同時に、今の政権も外に開かれていく過程において変わらざるを得ないのではないかという感じもいたしております。 それから、北朝鮮の暴発の可能性、難民の大量発生の可能性ということでございますが、これは実は九三年、九四年にも同じような危機はございました。その結果、米朝の枠組み合意というのができたわけでございますが、あの当時も難民の大量発生ということを想定していろんな形で関係省庁間で議論が行われていました。ですから、そういう意味では同じような議論のベースというのは関係省庁間でシェアをされていますし、私たちといたしましても、情勢の変化に応じて関係省庁間でしかるべき体制を取るべく情報交換等を行っているということでございます。 ただ、そういう事態にならないように平和的な解決をするということが関係諸国間の合意であるというふうに考える次第であります。
○広中和歌子君 時間なので終わります。
○海野徹君 民主党・新緑風会の海野徹であります。 今日は、テロ特措法に基づく基本計画の変更の問題についてまず御質問をさせていただきたいなと思いますが。 アフガンでの掃討作戦はそれぞれ進行している。これは、テロの掃討作戦が進行している。しかしながら、インドネシアを始めいろんなところで最近テロが発生して、これも拡散していると。アルカイーダが世界じゅうへ拡散して、要するにテロもそれに伴って各地で起きている。アメリカは、テロとの戦いはまだまだ終結していないから、この作戦というのはまだまだ遂行するんだということでありますが、今、長官は、アフガニスタンにおけるアルカイーダ、あるいはアフガニスタンの治安の正常化のためにこのテロリストの掃討作戦がどの程度まで進行しておられるのか、現状の様子を少し教えていただけませんでしょうか。 当然、それには主体的に情報を収集して、あるいは相互に情報を交換しながら主体的に防衛庁として現状認識を判断されていると思いますから、まずその点についてお聞かせいただきたいなと思います。
○国務大臣(石破茂君) これは、もちろんアメリカから言われたことだけを基に判断をしているわけではございません。私どもとして自ら把握してきた情報、加えてアメリカからの説明、それを分析をし、判断をするものであります。 それの結果といたしましては、広範囲にテロリストはどうも拡散をしているのだろうということ。そして、米軍等がアフガニスタンの山岳地帯を中心に残存勢力の追跡、掃討、施設捜索による武器弾薬の押収、破壊などの作戦をやっておるわけです。やっておりますが、まだそれが完全にはできていないということ。そして、海上経路による逃亡ということ、これも現に行われておって、委員御指摘のように、アルカイーダの世界じゅうへの拡散ということが企図されている状況で、その逃亡を阻止するための活動は続けなければいかぬだろうと。その海域は拡大をしているという認識を持っております。 したがいまして、国内においても、また国外への逃亡という観点からも、なおこの活動は続くというふうな認識を持っておるところであります。
○海野徹君 アメリカの情報だけじゃなくて、我々が独自にという話が、今説明があって、現在の状況についての要するに御説明があったかと思うんですが、私どもも防衛庁や外務省の方からいろんな説明を受けております、現状についてということで。具体的に長官、そういう主体的な判断をする。防衛庁として、現在はこういう状況だから作戦としてこういうような関与の仕方が必要だということで、いろいろ情報収集から分析しているわけですね。 それで具体的に、可能であればどういう体制の下にそれがなされているのか、実際に。お話しいただけますか。
○国務大臣(石破茂君) これは、もちろん防衛庁だけでやっているわけではありません。外務省も、あるいはいろいろな機関を通じまして政府全体としてやっておるわけでございますが、私どもとしては、委員御案内のとおり、情報本部というのを持っております。各地に先ほど来議論になっております防衛駐在官というのもおります。彼らはあちらこちらから情報を収集しておるわけでありますし、情報本部がやっております機能につきましてはもう委員御高承のとおりであります。こういうようなルートでこのような情報を収集しておるということをこの場で申し上げることは適当でないことも、これまた申し上げるまでもございません。 大切なのは、一方からだけの情報だけではなくて、いろんなものを重層的に判断をするという体制なのだろうと思います。決して十分だとは思っておりませんが、本当にそれは事実なのかということを検証するという姿勢は私どもとしても必要なことであろうというふうに思っておるところでございます。
○海野徹君 今、長官は、重層的判断をするということでしたから、重層的な判断を、要するに各部門に情報収集されたものを、それを最終的には重層的に判断されて今の現状認識になっているというふうに理解はしますが、私どもが聞いた限り、依然としてアルカイーダ、タリバンの残存勢力が数百から数千という規模で辺境地帯に潜伏中だと。あるいは主要幹部の大半については依然所在不明だというような報告を受けておりますが、アルカイーダそのものは全世界にむしろ拡散しているわけなんです。だからテロが起こるわけなんですが、それは規模的には数千というよりもその半分ぐらいの規模だとずっと我々聞いてきたんですけれども、説明を。 となると、これは内閣官房あるいは防衛庁、外務省からの合同の、ある意味では重層的な説明なんでしょうが、数百から数千というのは余りにもこれは情報の収集、分析としては的確性を欠いているんじゃないかと思うんですが、その点についてはどうなんでしょう。
○国務大臣(石破茂君) これは難しい議論なんだと思うんです。また、アルカイーダとタリバンというのがありまして、これはどこがどう違うのだと。アルカイーダでありタリバンであるというのもいるでしょうし、その概念はどうであり、それをどうやって数字として整理をするんだという議論は、実は今の先生と同じ問題意識を私も持っておりまして、庁内でそういう議論は何度かしたことはございます。 ただ、テロのテロたるゆえんとは何かといいますと、数字で測れないところがあるんだろうと思うんです。これが正規軍ということであれば、これは何個旅団があってとか何個師団があってとか、そういうものが分かる、ある程度のルールもある。しかし、これがテロであるとするならば、人数の把握というものにどれほどの積極的な意味があるのかなという気も同時にしておるわけですね。ただ、数百から数千では余りに雑ではないかという御指摘はそれはあるのだろうと思います。 ただ、これが正しいんだと。じゃ、例えばもう冗談みたいな話ですが、アルカイーダの身分証明書を持っているわけじゃないですね。私はアルカイーダでございますから、一、二、三と、こうやって数えるわけではないわけで、それが全く何者だか分からない。その辺の、市井の一市民のような顔をしていながらそれがテロリストであるという恐ろしさ、それを我々は認識をする必要があるのだろう。それが普通の戦との違い、テロリストとの戦いというのは正しくそういう難しさがあるのだろうという認識は持っております。
○海野徹君 今、非常に長官も苦心して答弁されているわけなんですが、それは掃討作戦そのものの全体像というものが明確に示されていない。この部分ではここまでやる、この部分においてはここまでやる、だからここまで今できているんだ、だから派遣を延長なんだ、基本計画を更にそれをそのまま延長しなくちゃいけないということだと思うんですが、その全体像が非常に不明確で、国民の中にも説明をされていないから今のような議論が出てくるのかなと思うんですが。 それと関連して、いつも、これは新聞紙上ですから、どういう議論がされているか分かりませんから教えていただきたいんですが、P3C機あるいはイージス艦の派遣の問題、いいんだ悪いんだという問題がありますよね。これはいつも出てくる話で、いつの間にか消えているんですよね、消えているんですよ。 今回は追加派遣の内容が若干、護衛艦とかちょっと変わっていますね、追加されていますね、内容が、一隻増やすとか。それはやっぱり作戦そのものを遂行していく中で何らかの必要性が生じているわけですよ、生じているわけですね。だから、要するに追加の派遣をするわけです。その延長線上にP3Cとかあるいはイージス艦という問題というのはとらえることができているから、あるいはとらえようとするから議論をしているのであって、それを全くなしで議論しているわけではないんでしょう。 だから、その辺、出ては消え出ては消えというのは非常に不可思議なものですから、長官の御意見を聞きたいなと思っているんですが。
○国務大臣(石破茂君) 先ほど広中委員の御質問でもお答えをしたことでございますが、今回の任務の追加というものは、アフガニスタンにおきまして米軍が使用しております航空用施設、空軍用施設の維持に必要な重機等を輸送すると、そのための輸送艦、そしてまた護衛艦、補給艦を追加をしておると、こういうことでございまして、今回の延長に当たってイージスなりP3Cなりという議論が具体的に政府部内で行われたということはございません。
○海野徹君 議論が政府部内ではないということになると、新聞紙上で出てくるというのはどこで議論されているんですか、と長官はお考えなんですか。自分自身は、長官自身は議論していないとなると、どこで議論されたものがああやって外へ出てくる。僕は議論することは必要だと思っていますから、その前提で言っているんですけれども。 むしろ、一九八〇年代以降、あるいはロシアのウラジオストクを基地とする旧ソ連の潜水艦の脅威に対しては、P3C、これによる情報収集で非常に日米共同してやってきたという実績がありますよね、ありますよね。それぞれにいろんな方々、識者に聞いても、P3Cを出すこと、イージス艦を出すこと、あるいは、それももうそろそろ真剣な議論をすべきだという意見が非常に多いんですよ。その点、お伺いしたい。
○国務大臣(石破茂君) これは昨日、安全保障会議をいたしまして、本日、閣議でもって決定をしたわけであります。その政府の議論の場において、公式な議論の場において、ではイージス、P3Cという議論があったかといえば、これはなかったということで、私はもちろん安保会議のメンバーでもございますから、その事実を申し上げているわけであります。 他方、今、委員御指摘の、冷戦下において、昭和四十年代の後半から昭和五十年代にかけてP3Cが旧ソ連の潜水艦を探知をするということにおいて大変な能力を発揮をしたということも、そのとおりであります。 ですから、私どもは、イージスであれP3Cであれ、そのようなものを国民の税金によって与えられておるわけであって、それをどのように活用するのかという議論は当然あるのだろうと思います。 それは、もう繰り返しの答弁になって恐縮でございますが、本当に法の趣旨にのっとるものなのかどうなのか、そして憲法の解釈の範囲内で当然のことでありますが法というのはできておるわけで、それから逸脱することがないのかどうか、そういう判断なのだろうと思います。私どもが法にのっとってやっております活動、それをいかに安全に遂行するかということを考えてみたときにどうなのだろうかという判断、これはもう当然なされるべきものだろうと思います。 それから、具体的にどうこうという議論があったわけではございません。しかし、当然のことでありますけれども、法の趣旨にのっとった運用というものが議論されねばならないということだろうと思います。
○海野徹君 今、テロ特措法の議論をしているわけなんで、との関連で議論をしているんですが、私は、日本の国益あるいは安全保障、あるいは東アジアを含めて東南アジア、東アジア、北東アジアの安全保障全体を考えたとき、これはもう議論として、ある意味では我々政治レベルの議論を超えて国民的な議論をするという時期に今P3Cとかイージス艦が来ているのではないかと思います、これはテロ特措法とは別に。 中央アジアとか中東におけるアメリカの活動へのこれが支援として必要なのかどうか、あるいは中東に異常に偏った日本のエネルギーの問題についてどうなのか、あるいは東アジアのシーレーンの防衛、あるいはインド洋等で活動する自衛隊の態勢、いろんな問題があるかと思います。いろんな観点からの検討が必要かと思いますが、そういうことを念頭に置きながらP3Cあるいはイージス艦の派遣が我が国益にとってどうなのかということは、私はテロ特措法とは別に今議論しても、私はそのときに来ているのではないかなと。また、そのために長官は長官になられたのだろうなと私は考えているわけなんですが、その点について、要するに広く議論をするという時期に来ているのではないかということについて長官はどうお考えですか。
○国務大臣(石破茂君) あるいはこれは職掌を超えた答弁になるのかもしれません。 一つは、国民の理解ということで申し上げれば、まずベーシックな議論として、イージスってどのような船なのか、P3とはどのような飛行機なのかということのコンセンサスが必要なんだろうと思っています。これは私どもはもう、例えばこんなに能力があるのに、大変能力があるのに、それを縮小して申し上げるような議論もいたしません。ないのにあるような議論もいたしません。それを正確に認識をしないと、これは議論が議論として成り立たないのだろうと思っておりまして、それはもうイージスとかP3Cだけ議論しても仕方がない。じゃ、ほかのDDHとは何なんだと、DDとは何なんだというような形で、それがどのような性能を持ち、どのような任務に適したものなのかというコンセンサスをまず押さえる必要があるだろうと思っています。 その後、国益を踏まえてどうなんだということでございますが、私は、テロ特措法というものをいただいて、それにのっとって、それに基づいて自衛隊は活動しておるわけです。じゃ、そのほかにその法律を超えての議論ということになりますと、なかなか私どもとしては、それにそうですねと、それを防衛庁長官として議論しましょうというのは、やや職掌を超えたことではないかというふうに考えます。 ただ、議論の在り方として、本当に我が国の国益とは何なんだと、それに基づいて国益という判断があって、そしてそれに基づいて法律が作られて、そしてその法律に従っていろんな国の行政機関が動いていくと、そういうような議論というのは当然あるべきなんだろうというふうに考えておりまして、それは国益とは何かという御議論が国会の中において行われるということだろうと思っております。
○海野徹君 非常に微妙な問題でありますから、その辺についてなかなか明確な答弁を求めること自体が無理なのかもしれませんが、私はもうそろそろそういうことを真剣に政治的な議論をすべきだろうと思っております。 次に、外務大臣にお伺いしたいんですが、率直な感想として、どう考えても李登輝氏のビザの発給がなされないということが私は理解できないんですが、明確になぜ発給できないのか、お答えいただけますか。──いや、僕は外務大臣にお伺いしているんですから。
○副大臣(矢野哲朗君) 私も関係した都合上、私から。 もう既に経過は御承知だと思うんでありますけれども、十一日に李登輝氏から、慶応大学の三田祭で講演を行う旨の訪日にかかわる査証申請が行われたわけでありますけれども、その査証申請を受けまして我が方から先方に対しまして、同講演は三田祭の行事としては行わないとの慶応大学の三田祭実行委員会ですか、その決定の旨を伝えさせていただきました。事実関係を確認したところ、李登輝氏側は査証申請を取り下げたと理解しております。 そして、その後、十三日でありますけれども、李登輝氏側から交流協会の台北事務所を通じまして、慶応大学の三田祭に代わりまして都内のホテルで講演を行いたいと、その目的で改めて査証申請をしたいというふうな話が、相談がございました。本件講演をめぐる一連の混乱を踏まえまして、仮に改めて査証申請があった場合でも、今般の李登輝氏の訪日を私人による私的な目的のための訪日と評価するには大変困難だと先方に伝えさせていただきました。 その後でありますけれども、十五日に、交流協会台北事務所から李登輝氏側の代理人に照会したところ、先方は今回は訪日しない旨の決定をしたということを確認させていただいた経過であります。 議員御指摘でありますけれども、今回、あくまでも主たる目的、訪日の目的は慶応大学での講演と。既にそのときには、ビザ申請をされたときには、今申し上げたように、大学側としてもその行事は中止をするという決定がなされていたという一連の時間的な関係もこれありということで、大変外務省としても混乱をいたしました。 ですから、実際、その申請たるや、私も個人としても大変信頼関係をもってして対処したいという思いが強かったんでありますけれども、残念ながらそういった思いに至らなかったということを御理解をいただきたいと思います。
○海野徹君 外務大臣の御見解を。
○国務大臣(川口順子君) 今、副大臣からお話を申し上げたとおりの事実関係と判断があったということでして、繰り返しませんけれども、慶応大学やあるいは三田祭の実行委員会が却下をしたことを、それを伏せた形でやりますということを申請をしてきたということがまず一つあります。それは、向こう側が申請を取り下げたということですけれども、その後、また直ちに別なところで講演をするということを言ってきた。 これは、そういう事実関係あるいは経緯をかんがみますと、これについて全く私的な形で訪問をしようという意図とはこれは考えられないと、そういうことであったということで、その旨をお伝えをしたところ、向こう側はそれなりの対応をしたということでございます。
○海野徹君 一昨日、私も李登輝前総統とお会いして一時間半ほど話をしてきました。全く私人なんですよね、李登輝総統。我々日本側から台湾に行くのは百万人弱、台湾から私どもへ入国していただく方々は八十万を超えている。その中のお一人としてどうしてとらえることができないのか、非常に私は不思議に思う。 どういうことをお話しに、あるいはどういう目的でということで我々いろいろ話をしたんですが、原稿を全部読んでいただきました。学生たちから二年前から要請があった。だけれども、その当時は自分が辞めたばかりでまだ政治的ないろいろ云々される時期だろうから断った。再度の要請があったと。 どういうことを話をするかといったら、八田與一さんのお話をしたいと。これは台湾におけるダム建設で大変な尽力をされた方だ。なぜそういう話をするか。日本人は非常に自信を失っているんではないか。しかしながら、そうじゃないんだ。こういう先人たちが残した業績が非常に各地域にある。我が台湾にもある。それに続くような人材として皆さん方が一生懸命頑張ってほしいという、若者たちにそういうお話をさせていただきたい、そういう思いで私は訪日する予定でしたという話なんです。 その内容について、私は何の問題もない。ましてや、APECで日中首脳会談やったとき、四十分間会談があったと思うんです。二十分間は小泉首相に相手は教訓を垂れたと。そういうような大変失礼な国が、発給するなとか、もう既に昨年五月には発給しませんというような約束したとか、そういうことが底流に流れていて、この発給をノーと言ったんだったら、私は大変、李前総統の大人の態度に比べて、余りにも我々大人げない態度ではないかな、大人げない対応ではないかな、国際社会はどう見るのかなという思いが非常に私はするんですが、再度、大臣にその点についてお聞かせいただきたい。
○国務大臣(川口順子君) 外務省として今回そういうような対応を、今回の取った対応を取ったということについては、先ほど申し上げたような事実関係に基づき、そういう判断をしたということであります。 そして、そういうことを、正にこの時期に日本にどうしても来ようと思っていると。そういう再度の申請に、二度目の申請に対してですね。という意図であるとしか考えられないということをお伝えをしたところ、向こうは訪日はしないということを言ったということでして、今回の判断については正に申し上げた事実関係のみに即してこちらとしては判断をしているわけですから、中国が、今、委員が示唆なさったような、中国がそういう反応をしたのではないかとか、それからそういうダムの建設に貢献をした人の話をしようと思っている、いい話ではないかと、そういうようなこととは全く関係がない、先ほど副大臣や私が申し上げた事実関係のみに基づいてこの判断は行われたと、そういうことでございます。
○海野徹君 私は、李前総統というのは非常に偉大な指導者であるし、私は、台湾の民主化というよりもアジア、東アジアにおける民主化の進化をせしめた私は非常に大きな指導者だと思います。そういった意味では、アジアの公共財として私は認識してもいいんではないかなと、そんな思いでおります。 しかも、その方が私人として日本の大変すばらしい、ある意味気高い志を持った方々の業績を若い人に伝えたいという行為について、私は何ら問題はないんではないかなと思います。私は、これは発給すべきだなと、今でも再申請があればすぐにも対応していただきたいなと思うわけなんですが、最後にもう時間がありませんから、これは要望しておきます。 私は、台湾の問題で常に出てくるのが中国の問題……
○委員長(松村龍二君) 質疑時間が参っておりますが。
○海野徹君 まだ一分ありますでしょう。 外務大臣、中国との人権対話、人権外交、人権にテーマを絞った外交交渉を私は早急に進めていただきたい、それを要望して、質問を終わります。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 本日の委員会で議題になっております法律案につきましては私は賛成でございます。 そこで、今日は北朝鮮関係でいろいろとお話を伺いたいと思いますが、まず最初に防衛庁長官に、いわゆる北朝鮮の生物化学兵器の開発疑惑というふうに言った方が正しいかもしれませんが、現段階では、についてお伺いをしたいと思います。 十一月十四日に、北朝鮮が米国のケリー国務次官補に対して、核以外に生物化学兵器の開発を示唆したということが明かされたというような報道がございました。ところが、その同じ日に、名前は出ておりませんけれども、アメリカの政府高官が、北朝鮮の側がはっきりとそういうふうに言ったわけではないと。新聞記事によりますと、ウラン濃縮計画だけでなくより強力な武器もあると北朝鮮が発言をしたと。核兵器より強力な武器というのは何なのかという疑問がまずあるような発言でありますが、この発言を受けて、推測としてこれは恐らく生物化学兵器のことを指しているんだろうというふうにこのアメリカ政府高官は思ったというようなことがあったわけです。 そうすると、その後、北朝鮮は生物化学兵器も持っているという報道がどんと出まして、福田官房長官もそれに反応されたという経緯が日本政府としてもあるわけですけれども、実はこの記事、よく読むと、必ずしも北朝鮮側が生物化学兵器を開発をして持っているということを北朝鮮側当局として公式に発言したということはないような時点なんですね。そうすると、私は、この報道が出たタイミングといい、あるいはこの情報が実際混乱しているということを考えても、どこから出たかはともかくとして、やや人為的な情報操作の側面もあるんではないかと、情報攪乱、情報操作の側面もあるんではないかというふうに私個人としては思っておりますけれども、防衛庁長官としてはどのようにこの生物化学兵器の問題を受け止められているか、あるいはこの情報、ちょっと混乱を、やや混乱した情報が出たことについてどのような立場を取っておられるか。当然、防衛白書の中でここ数年既に北朝鮮は生物化学兵器を開発しているんではないかということはもう指摘されているわけでありますけれども、現段階での長官の感触、御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) これはもう委員が一番御案内のとおりで、情報操作というのは、これはもう外交の常套手段みたいなところはあるわけですよね。我が国がそういうことをやらないというだけの話であって、余り得意ではない、得手ではないと言うべきでしょうか、情報操作というのは一杯ある。我々でも、言ったわけでもないことが言ったとか新聞に出たりして、びっくりすることもあるわけであります、一般論として。 そうしますと、それに惑わされてはいけないんだということはあります。情報操作というのは当然あるのだという認識を我々は持っていなければいかぬのだろうということが一つ。 それから、生物化学兵器については、これは査察が入ったわけでも何でもありません。私も見たわけじゃありません。ですけれども、ないと断定できる根拠はどこにもないということなんだろうと思います。そうしますと、過度の緊張とかそういうものを国民に対してあおる必要は私は全くないと思いますが、そういうものに対する防備の体制が皆無であっていいとも思っていません。そのときに、そういうような情報についてやはりいろんな複数の筋から確認をするということが大事なんだろうと思っております。そういうような形で、私のところでも、外務省でも恐らくそうだろうと思いますが、本当に一日何か国もいろんな方が訪ねてこられる、そういう方々に、じゃ北朝鮮問題についての情報の認識の共有を行う、そうしますと、あれっと思うことも実はあるわけですね、一般的にそういうことはあるわけです。 そういうときに、先ほど重層的なという言葉を使いましたが、いろんな情報について一方的にうのみにするのではなくて、そういう情報収集に努める体制の構築、そして国民に対して何をお伝えし、何をこれは、お伝えしないというのは別に隠すという意味ではなくて、不必要に国民の皆様方の御不安をあおるということがあってはならないと思います。そういうような情報の収集、確認、分析、そしてそれの伝達ということの体制について更に万全を期してまいりたいと思っております。一般的なお話で恐縮でございます。
○遠山清彦君 ただいまの長官のお考え、御発言に関しては、私、大変心強く思っております。 これは、外務省の方も外交政策の立案過程で大事なことだと思いますけれども、やはり日本の今までの政策決定で弱いと言われてきた部分は、いろいろな事態、シナリオを想定してブレーンストーミングをして、特に防衛庁長官であるとか外務大臣であるとかあるいは総理大臣であるとかというところに情報なり判断が上がってくる前に既に下の方の役人の方々によってオプションが狭められているという状況になると、これは後で政治責任をだれが取れるか、あるいはだれが決定の権限を持っているかということも含めて問題になるんだろうなというふうに思っておりまして、確かに、長官が今おっしゃったように、情報操作が外交の世界で行われるのはある意味常識であって、それにいかに対応する体制を整えるかという部分については、私もこの外交防衛委員会で何度か問題提起してきたことでもありますので、是非政府としてもぶれることなく慎重に対応することは慎重に対応して、あらゆる事態を想定してまた総合的に取り組んでいただきたいと要望させていただきたいと思います。 続きまして、主に外務省の方にお聞きしたいと思いますけれども、北朝鮮へのいわゆる帰国事業、あるいは帰還事業とも言われていることが過去にあったわけでございます。一九五九年から八四年の間に北朝鮮に日本から渡った人の数は九万三千人余りいると言われておりまして、外務大臣御案内のとおり、日本人妻も千八百名ほど含まれていると言われております。この日本人妻の里帰り事業が過去三回、九七年から実施されているわけでありますけれども、この四回目の実施についての進捗状況、これについてはどうなっているか、お願いいたします。
○政府参考人(田中均君) 委員御指摘のとおり、九七年から三回、里帰り事業というのが実施されました。実は、その四回目の事業というのは、北朝鮮との間では十月の下旬ごろに実現をするということで今年の八月の赤十字会談で合意をされておりましたけれども、正常化交渉を十月の末に設定をするということに伴い、第四回の故郷訪問についてはその後暫時延期をするということになっているわけでございます。現在、日朝の赤十字間で第四回故郷訪問の実施について作業が進められているというふうに承知をしております。
○遠山清彦君 分かりました。 今、延期ということでありますけれども、私、ここでちょっと政府として、外務省としてこれ検討しないのかどうかということを聞きたいんですが、今までの訪問では人数が大体十数人、十人から十五人の間ということでありまして、特に今まで来られた、里帰り事業で帰ってこられた方々について指摘されているのは、どうも日本人妻だけではない人も実は含まれていたということが一つございます。 つまり、どういうことかというと、戦前にあるいは戦中に北朝鮮に渡った方も何人か含まれていたということが一つございます。それからもう一つは、北朝鮮の国内で、帰ってきた方々が例外的に、やや例外的に高い地位と名誉を得ていた人々で、ある意味北朝鮮の中の一般の方々が直面している窮状などについては分からないというような形で語らなかったということがあったわけです。 私は、この日本人妻に故郷に帰ってもらう、日本に一時帰国でも戻ってきてもらうという趣旨から考えれば、北朝鮮で、千八百名渡っているわけですから、一回当たり十五人という限定された人数ではなくて、恐らく大多数の人たちが一度は日本に帰りたいと思っていたんでしょうから、将来的、今ちょっと日朝交渉が出てきて今延期という話もありますので、局長おっしゃったとおり、なかなか難しいとは思うんですが、いずれにしましても、日本に一時にせよ永住にせよ帰国を希望している日本国籍保持者である日本人妻の方々については、基本的には全員受け入れるという方向性を政府としては検討されているのかどうか、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中均君) 委員御指摘の一回の訪問が十名から十五名程度であるということでございますけれども、これは第一回の里帰りを実現した九七年に日朝赤十字連絡協議会というところで合意がございまして、その合意の中に、これは日朝赤十字間の合意でございますけれども、各回の訪問団の規模については、希望者が確定するに伴い十名から十五名程度とすることを想定し、具体的には双方の協議により各回ごとに決定をするという合意が作られた経緯があるということでございます。 いずれにしろ、それぞれの故郷訪問に際しては具体的に人数を調整しようということとなっておりますので、私たちとしても、赤十字と緊密に連携をして、人数を増やすということも含めて検討を行ってまいりたいというふうに思います。 それで、実は先回、クアラルンプールで正常化交渉が行われました際にも日本側からこの里帰り事業について指摘をいたしまして、特に、日本に在住をする親族が、訪問を希望する方々、日本人妻の方々の訪日を是非実現をしたいということ、それから安否ですね、安否について懸念を持っておられる日本の親族の安否調査、そういうものについて人道的な観点から情報をいただきたいと、こういう趣旨で正常化交渉の際には要請を行っているということでございます。
○遠山清彦君 安否確認については、ちょっと後ほどお聞きしたいと思いますが、いずれにしても、この日本人妻の方々、大変に高齢化されているということでございまして、私が先ほど十人、十五人と限定するのはよくないんじゃないかと言ったのはここが一番大きな点でございまして、やはり大分年を取ってこられて、亡くなられた方も大分増えていると聞いておりますから、一目日本を見たい、故郷をもう一度見たいという方々の願いをしっかりかなえてあげられるような方向でやっていただきたいというふうに思います。 そこで、できれば、これ外務大臣がこの委員会で以前おっしゃったことで、安否調査をしっかりやっていきたいと、この日本人妻たちの。我が党の神崎代表も、帰国事業で北朝鮮へ渡った日本人の実態の把握をまず政府はしっかりすべきだということを申し上げているわけですが、これは安否調査に関して日本側として具体的にどのような方法でやろうとお考えになっているのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田中均君) 多分二つ方法があると思うんですが、一つは、日本赤十字自身の事業として、事の因果関係にかかわらず、安否について日本の国内から要請があった場合にはその安否調査をするという事業があります。したがって、日本赤十字社を通じて安否確認の依頼を北朝鮮赤十字に対して行うというのが一つの方法であろうと思います。 それから、政府間におきましても、これは先ほど私が御答弁申し上げたとおりでございますが、正常化交渉の中でも安否について情報の提供の依頼ということを要請をしているということがございます。ですから、今後これを更に詳細にわたってやっていくということが方法としては考えられるというふうに思います。
○遠山清彦君 それは、ちょっとさっき聞き忘れたんですけれども、局長、クアラルンプールの交渉で北朝鮮側にこの安否調査の依頼とか日本人妻の問題を要請したときに、向こうの反応はどうだったんですか。
○政府参考人(田中均君) 先方から特段の反応はございませんでした。
○遠山清彦君 分かりました。 それで、一つ確認したいことがございます。これは法務省さんになるのかなというふうに聞いておりますけれども、先ほど私が申し上げた帰国事業の際に、日本から北朝鮮に渡った人の累計は、もう一度繰り返して申し上げますが、九万三千人余り、九万三千三百八十人に上ると言われているわけですけれども、この事業は、初期の段階では厚生省を中心とした政府もかかわっておりますし、地方自治体も関与をしていたと、その後は日本赤十字が主体となって行っていったわけでありますけれども。 私は、この北朝鮮に渡った九万三千人余りの人たちの名簿、リスト、具体的な名前とともに、これは政府が当然持っているというふうに認識をしておりますけれども、この点確認したいと思います。
○政府参考人(増田暢也君) 御質問の名簿は当局において保管しております。そこには今お尋ねのような名前も載っております。
○遠山清彦君 今、これは法務省の入管にあるという理解ですけれども、そうすると、私、外務大臣にもちょっと是非聞いていただきたいんですが、この九万三千人の北朝鮮に渡った人のリストを政府は持っている、法務省の入管にあると。 今までいろいろな報道が出てくる中で、北朝鮮に渡った日本国籍保持者の中から、現地での生活の窮状を訴えたり、あるいは場合によっては助けを求めたり、あるいは日本の家族と連携が取れなくなって消息を尋ねたりする手紙が日本赤十字を中心として何千通、一説には七千通とかというお話がありますけれども、何千通も届いていると。また、日本に残された家族、親族の人たちから安否確認の要請があるケースも、主に赤十字を通してですけれども、あると。 そうすると、政府は、少なくともこれからできることとしては、この九万三千人以上の名簿があるわけですから、この中で、いわゆる親族とか家族の、北朝鮮あるいは日本どちらからか、この人は一体どうなっているんだというようなことがリストの中で、名前で照合して、そして特定をして、この九万三千人の安否を北朝鮮に確認してくれというのもできないでしょうから、要するに、その九万三千人の中でだれを優先的に安否確認をしていくかというところで、このリストと、また、いろいろと安否確認の要請がある人をこのリストから特定をして、しっかり北朝鮮当局にある意味、長期的な視点で安否確認の依頼をしていくべきだ、具体性を伴った行動を取っていくべきだというふうに思いますけれども、この点、外務省、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 安否の確認のために政府が努力をすることは非常に重要なことだと思います。 委員もおっしゃられたように、その確認が急がれる人を効率的にどうやってその人たちの安否を確認していくかということとできるだけ大勢の人をということと、両方うまくバランスを取りながらやる必要があると思いますけれども、そういったことについて検討をしたいと思います。 ただ、先ほど委員がおっしゃった、向こうにいる日本人配偶者からそういう手紙がたくさん来ているということについての事実は私どもとしては把握を今していないということでございますので、やり方はいろいろ工夫をする必要があると思います。
○遠山清彦君 分かりました。 外務省が把握されている、あるいは赤十字が把握されている情報を基に、できることをしっかり検討していただきたいというふうに思います、時間もなくなってきている問題でもございますので。 それから続きまして、内閣官房にちょっとお伺いをしたいんですけれども、十一月十二日に、ちょっと中国で拘束をされて話題になりましたいわゆる脱北者を難民として支援をしているNGO、北朝鮮難民救援基金の加藤博事務局長が、官邸で安倍副長官に会って、拉致被害者とその家族への支援に言及をしながら、日本に戻ってきた帰国者の救済を訴えたということで理解をしておりますし、報道もされているわけでございます。 外務省としては、その帰ってきた方々の身元が判明をするといろいろな問題が生じるということで詳細は公にしないと。私、それは全く正しいやり方だということで支持をしておりますけれども、そういう脱北者の中に交じって日本に戻ってこられた方々の救済を、そういう方々をずっと支援してきたNGOの事務局長が官邸で安倍副長官に訴えたということで、政府としてどういうふうにこれを今後検討していくのか。 拉致と関連のある問題、深い関連のある問題かどうかというのは議論のあるところだと思いますけれども、官邸にこういう要請が来たということで、どう対応されるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(井上進君) 今、脱北者ということでございましたが、いわゆる脱北者ということでございますが、北朝鮮からの脱出者の実態については必ずしも明らかではございません。 そういう状況の中で、一般に難民受入れの問題につきましては、言語、文化、宗教、慣習等の異なる人々とどのようにともに暮らしていくかという我が国社会の在り方にもかかわる問題でございますので、政府としても国民とともに幅広い視点から検討を重ねてまいりたいと、こういうふうに考えております。 また、仮にそういった北朝鮮からの脱出者の中に日本国籍を有する者がおりました場合には、当該者をしかるべく保護し、その安全を図ることは政府として当然の責務であると、こういうふうに考えております。
○遠山清彦君 最後のところで正に日本国籍者というお話がありましたけれども、やはり邦人保護の観点、これは非常に重要だというふうに私はこのいわゆる脱北者の問題でも思っておりますので、政府として取組をしっかりやっていただきたいと思っているわけです。 そこで、先ほどもちょっと言及しましたけれども、拉致問題とこの北朝鮮へある意味自ら選択して戻るという方々が多かったと言われるこの帰国事業者の問題というのは、私個人としては非常に関連が深いというふうに思っています。 その理由は、拉致にかかわった元工作員の証言などによれば、帰国事業で北朝鮮に渡った親族や家族を事実上の人質にして日本国内での拉致への協力を迫ったということが一部のメディアでは克明に出ているわけでございます。しかも、拉致が、北朝鮮が今認めている拉致が集中的に行われた七〇年代には、何とこの帰国事業は続いていたんですね。続いていた。ですから、ある意味工作員が、日本人あるいは在日朝鮮人の方に、拉致に協力しろ、協力しなければ、あなたたちの親族、家族で北朝鮮へ渡った人たちはどうなるかというようなことをやっていたという証言が今メディアで報道されているわけですね。 そう考えると、今政府は拉致問題について一生懸命やろうと、北朝鮮認めたわけですから当然ですけれども。しかし、実はこの拉致そのものに帰国事業で向こうに行った人とその家族が巻き込まれていたということが明るみに出てくる中で、私はやはりこの帰国事業の言わば、ここまで言っていいか分かりませんけれども、ある意味被害者、拉致のこの問題に巻き込まれたという意味で、の方々の問題もしっかりと取り組んでいかなければ私はこの日朝間の本当の意味での関係の良好化というのはないんじゃないかなというふうに思っているんです。 そういう意味で、これまた官房になるかもしれませんけれども、内閣の中に、早急にとは、今拉致問題で大変でしょうから早急にとは言いませんけれども、何かこの対策本部を設置するぐらいの対応が必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(井上進君) 今、先生から御指摘があったいろんな報道について私は実はよく承知しておりませんが、いずれにせよ、先ほど申し上げましたとおり、北朝鮮からの脱出者の実態というものが必ずしも明らかではございませんで、そういった状況の中で、ごくごく一般的に申し上げますれば、いわゆる脱北者への対応というものは、基本的には関係府省庁が各々の所掌に従って処理を行って、もし今後必要があれば内閣官房において総合調整を行っていくと、こういうふうに対応していきたいと考えております。
○遠山清彦君 最後の質問になるかと思いますけれども、再び外務大臣の方にお伺いしたいんですが。 今、外務省のお立場あるいは政府のお立場としては、いわゆる脱北者と言われる、北朝鮮から逃れていわゆる中国に行かれている方が多いということでありますけれども、この方々を難民ととらえるかどうかという問題が一つあるわけですね。難民条約上は、経済難民は難民ではないということになって、政治的あるいは思想的な理由から迫害される可能性が高い人たち、迫害のおそれがある人たちが難民ということになっているわけです、簡単に申し上げれば。今、北朝鮮のことについて、いろいろとメディアも含めて、あるいは政府も含めていろんな調査があって、新しい事実もどんどん出てきているわけでありますけれども、私個人としては、このいわゆる脱北者と言われる方々の難民性というのは徐々に高くなってきているというか、元々高い人々であったというような見解が大きくなってきているのではないかと。 私自身、今年七月にアメリカのニューヨークの国連本部に行きましたときに、現地のUNHCRのニューヨーク事務所の代表とお会いしました。このときに、このUNHCRのニューヨーク事務所代表が私たちにおっしゃった大きな議題というのは正にこの脱北者をどうするかと。これ、重大な人道問題だということでございました。 そこで、私は日本政府として、この脱北者の問題を人道上の難民問題として中国政府と、中国政府もちなみに難民条約は批准をしております、この中国政府と協議をしていくことが必要になってくるのではないかというふうに思いますが、外務大臣、最後にいかがでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 脱北者については、経済的なあるいは食糧難から逃れてきたということで、難民条約上の難民ではないと言っても差し支えないだろうと思います、中にはそういう人もいるかもしれませんが。 それで、中国から見ればこの人たちは不法滞在者、要するに中国の法律に違反をしている人たちであるということですので、この人たちを難民的に扱おうと、人道上の観点から手を差し伸べようということについて、中国と正面からそういう話合いの場を作るということは非常に難しい問題が絡んでくるわけですけれども、実際に中国としてもこの問題についてはかなり神経をとがらせている問題であって、我が国としてはいろいろな場で中国との間では、あるいはその関係国との間ではこの問題を全く放置をして触れていないと、そういうことではないということです。
○遠山清彦君 委員長、すぐ終わりますから一言だけ。 外務大臣、今の時点で政府の立場はそれでいいと思いますが、しかし、行く行く、北朝鮮国内には収容所というものが多数あるというふうな一部専門家の指摘もございますから、そうなれば、これ、非常にもう脱北者というのはただ単に経済的な理由だけで逃れてきたと言い切れるかどうか、これは将来的に分からない問題ですので、そこをしっかり念頭に置いた上で政府として適切な対応を取っていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○吉岡吉典君 議題になっている法案ですが、私は、一般国家公務員とともに防衛庁職員を含む特別公務員の給与を引き下げるということは日本の経済情勢から見て大変まずいことだと思っております。 特に、日本では深刻な不況、それがやはり消費不況ということが非常に重要な要因になっている、将来の展望のなさが消費を更に抑え込んでいる、そういうときに、民間だけでなく国家公務員、防衛庁職員も含めてそれの給与引下げが始まるということは、また新しい民間の給与引下げも促すことになりかねない。それは日本経済が今立ち直っていく上で非常にまずいことだと私は思っております。これは質問じゃなしに私がそう考えているという感想を述べるにとどめさせていただきます。 そして、私はここで防衛庁職員の処遇に関連して、米軍と自衛隊とのいろいろな面での違いをいろいろな機会に感ずるので、その点で長官にお伺いします。 今年、私は沖縄の海兵隊の実弾射撃演習、本土での実弾射撃演習の調査ということで日出生台と矢臼別と両方見てきました。中もいろいろ見せていただきました。そして感じたことは、国会での論戦では現に使用されている自衛隊の演習場で米軍の演習を行うということが繰り返し言われていましたけれども、さて米軍が来るということになると新しい膨大な施設がどこでも作られている。それは、宿舎から大浴場のような立派なものから、また実弾射撃に伴う様々の施設もあります。この五年間に数百億がそのために投じられているということですね。 私、日出生台では特に、前長官にも言ったことですけれども、この小高い上にすばらしく立派な大浴場が作られている、その谷底みたいなところに、何か五十年ぐらい前だそうですけれども、自衛隊の大浴場という看板の掛かったものがある。小高い丘と谷底とになぜそういう対称を作ったのか、私は不思議なことだなと半分思いましたけれども。いずれにせよ、前長官に言った言葉を使えば、正にあれは天国と地獄ですねと、こういうことを言いましたけれども。 私は、現地に、そういうことについてどう思うかということも案内してもらった防衛施設庁の人にも聞いて歩きました。そうすると、もうこれは予算がないからやむを得ないんですといっておっしゃっておりました。予算がないからといってやらないけれども、米軍のためにはどんどん何百億も掛けて施設を作ると、これが私は不思議なんですね。 だから、私に言わせれば、それは、日本政府は米軍と自衛隊には身分格差でもあるようにお考えになっているのかなと。現に自衛隊はその施設でやっているわけですね、実弾射撃演習も。米軍が来るということになると、なぜ何百億も掛けて新しい施設を作らなくちゃいかぬのか。これ、どう考えておられるか、長官の考えをお伺いさせていただきます。
○国務大臣(石破茂君) 委員が矢臼別や日出生台をごらんになって、そのようなお考えをお持ちになったということは前長官からも承っておるところであります。天国と地獄という御表現をお使いになったということでございますが、これはもう私が申し上げるまでもございませんが、平成八年の十二月のSACOの最終合意、またそれに基づく閣議決定等々によりまして、そういう適切な措置、十分かつ適切な措置ということを講ずるという一環でやっているわけでございます。そういうSACOの最終合意を満たすためにやっておることでございまして、当然のことでございますが、自衛隊の整備とまた別の制度でやっておるわけですね。 そこに差が生じておるということでございますが、これ、そういうような新しく作りました施設、宿泊ですとか浴場ですとか、そういうものは米軍が使わないときは自衛隊も使うという形でありますし、そういうような基準を宿舎でありますとかあるいは浴場でありますとか、そういう厚生施設の関連を、水準を上げていくということで鋭意努力をしておって、現在、差があるということは事実としてはあるのだろうと思います。それがないように、私どももこれでいいと思っているわけではありません。そういうものの改善に向けて全力を尽くしていきたいというふうに思っております。 ただ、これが、そういう一〇四越えということで見るとそのように格差がある、委員の御認識はそれはある意味で正しいのだろうと思います。じゃ、お給料の面においてどうなんだろうか、そういうようないろんな面で、それでは米軍と我々自衛隊との処遇の違い、それも委員御指摘の点もあります。いろんな面から検討してみなければいけないことなんだろうというふうに思っておりまして、私ども、そこに区別というようなものがあっていいというふうにはゆめ考えておらないところでございます。
○吉岡吉典君 この点はこの程度にとどめて、次に移りますけれども、専守防衛というのが我が国の防衛の基本方針だということはこの日本の防衛によっても変わりない原則になっていると思います。この専守防衛の原則からいっても、また自衛隊法第三条の自衛隊の任務等の規定からいっても、私は、自衛隊が武力行使を任務として海外に出掛けていくということはあり得ないだろうと思いますけれども、これはそう取ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) そういう御理解でよろしいかと思います。
○吉岡吉典君 そこで、私、ちょっと疑問を持ちましたのは、防衛庁の広報誌のセキュリタリアン、これの十一月号に砂漠の迷彩服を着た自衛隊の訓練の写真が大きく載せられております。 日本には、砂丘はあるけれども砂漠はありません。なぜその日本で砂漠型の迷彩服の訓練をやらなきゃいかぬのか。わざわざここにこういう写真を載せて何がアピールしたいのか、私は大変不思議に思いましたので、長官、解明していただきたいと思います。長官でなくても構いません。
○政府参考人(宇田川新一君) 先生御指摘のセキュリタリアンに載っています、三十五ページに載っています迷彩模様の服装についてでありますが、これは現在事実関係について確認中でありまして、どういうふうなものか確認しているところであります。
○吉岡吉典君 だって、これ、防衛庁の広報誌ですよ。それで、絵解きにもちゃんと「基地警備の基本動作訓練」というので、階級章も名札も付けた人が砂漠型の迷彩服を着た写真がでかでか載っているのに、これどういうことか調査中といったって、調査も何もないでしょう、現に載っているんですから。
○政府参考人(宇田川新一君) 迷彩模様の服装につきましては、自衛官服装規則というのが防衛庁訓令でございますが、ここでは、航空機若しくは戦車の乗員として搭乗する場合、又は防寒その他勤務上必要がある場合に着用するとされている特殊服装に含まれるものであります。この特殊服装につきまして必要な事項は各幕僚長で定めておりまして、陸上自衛隊の場合でありますと陸上自衛官服装細則というのがございます。 ここでは、空挺従事者が空挺降下を行う場合あるいは戦車、自走砲の乗員が戦車、自走砲に搭乗する場合、偽装を必要とする場合などに迷彩模様の特殊服装をする旨が規定されているわけでありますが、繰り返しになりますが、先生御指摘のセキュリタリアンの十一月号の三十五ページに掲載されている迷彩模様の服装については、いかなるものかまだ掌握していないところであります。
○吉岡吉典君 これ、全然答弁になりませんけれども、こんなことで時間をつぶすわけにもいかないから、長官、私、ちょっと一言あれしますけれども、これ、僕知らなかったんですよ。読者から、私が外交防衛委員会にいるということで、三十五ページにこれが出ている、見てくれと言われて、見て僕も分かったんです。その人は、自衛隊もとうとう砂漠のあるところまで出掛けることになったんですか、イラクに出掛ける訓練をやっているんですか、どうですかという質問があったんですよ。 だから、僕はびっくりしてここの編集部に問い合わせました。そうしたら、編集部の答弁は、これは米軍の砂漠型迷彩服であり、空自の幹部候補生がアメリカから借りて着ているものですというので、これもまた訳の分からない、日本の空自の幹部はアメリカから迷彩服を借りて訓練をやっているという、これは本当おかしな話だと思って、だから、これ、ちょっと問い合わせ中だというふうなことじゃなくて、防衛庁が責任を持って作っている雑誌ですから、もうちょっとはっきりしてください。
○国務大臣(石破茂君) 今、人事教育局長から答弁を申し上げましたとおり、確認中でございます。 それはもう、無責任であるというおしかりは、その点は本当に、きちんとした答弁ができませんことを本当に申し訳なく思っておりますので、この点、早急に確認をいたしまして、きちんとしたお答えをする責任が私どもにはあると認識をいたしております。 今日この場で、委員の御質問にきちんと答えられませんことは本当に申し訳ないと思っております。
○吉岡吉典君 私は、責任を持って調べるということですから、それをまた聞かせていただくことにしますけれども、訓練というのは、目的のない訓練というのはないと思います。思い付きでいろんなものを着て訓練をやるなんということはありません。したがって、これ、少なくとも訓練としてやられているということになれば、砂漠での訓練をやっているとしか取りようがない、目的の訓練はないわけですから。そういうことも含めて私は調査していただきたいと思います。 そこで、まあいいです、それは。そこで、訓練の問題で日米共同統合演習の方に入りますけれども、その日米共同統合演習に入るに先立って、これも含めて、訓練とか演習というのは一体何を基準にしてどういう目的で行うのか、これちょっと説明しておいていただきたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) 訓練一般についてのお尋ねでございます。
○吉岡吉典君 両方。
○政府参考人(西川徹矢君) 両方ですか。
○吉岡吉典君 それとこっちと。
○政府参考人(西川徹矢君) こっちといいますと……。
○吉岡吉典君 共同統合演習と両方。
○政府参考人(西川徹矢君) はい。部隊につきましては、先生御案内のとおり、これやはり常日ごろから有事、そういう場合を見越してのいろんな所要、あるいは考えられる脅威等に対しまして強靱な部隊として、いざ行った場合に運用できるように訓練をいろんな機会を見てやるというふうなことでございまして、この日米共同統合演習という形で先生具体的に御指摘でございましたので、この十四年度の日米共同演習を取って申しますと、これにつきましては実動演習でございまして、我が国防衛のための日米共同対処あるいは周辺事態に際しての日米協力に必要となる自衛隊、米軍間の連携要領、これの確立とともに、各自衛隊間相互の共同要領を実動により演習する、そして共同統合運用能力、こういうものを維持ないしは向上を図ることを目的にと、こういうことで実施しているところでございます。
○吉岡吉典君 日米共同統合演習ですけれども、大体何人ぐらいの規模でやっていて、それから米軍はどこからやってきているのか。例えば海兵隊なんか、沖縄なのか、本土からも来ているのかどうか、この点ちょっと。
○政府参考人(西川徹矢君) この日米共同統合演習、今年度のものにつきましては、実際、現在、今月の十一日から二十一日まで現在やっておる最中でございますが、この演習への部隊の参加規模等につきましては、今、以下のとおりでございます。 まず、自衛隊側でございますが、人員が約一万一千名で、艦艇の方が約二十隻、それから航空機が約百八十機、これが日本側から出ているものでございます。米軍側からは、人員が約一万五百五十名と、こういうことになっております。それから艦艇が約十隻、航空機が約百五十機参加しております。 参加部隊数でいいますと、先生、今どこから来たんだという話もございまして、日本の部隊は全国各地から来ております。これ二十二という数字でなっておりますが、米軍側のやつは五つでございます、参加部隊は。これ米軍につきましては、第五空軍あるいは第七艦隊、それから第三海兵機動展開部隊と、こういうふうなことで、それぞれ沖縄あるいは横須賀等から入ってきておりますが、今回とりわけ第二十五軽歩兵師団隷下の歩兵大隊というのが米国のハワイから一つ来ております。それから第七空軍隷下の航空部隊、これが韓国から参っております。一応大きさとしてこんなものでございます。
○吉岡吉典君 この演習は、周辺事態から我が国が武力攻撃を受けた事態ということですけれども、要するに、これは周辺事態法が成立したのに伴う演習だろうと思いますが、この演習、周辺事態に際しての演習から武力攻撃事態に対応する演習まで、これ一本化された演習としてやられているのか、区別してそれぞれにやられているのか、それはどういうふうになっていますか。
○政府参考人(西川徹矢君) 大きな流れはございますが、個々に区切りまして、それぞれ、それぞれのところで訓練、部署部署でもう少しブレークされた形の訓練をするという形でやっております。流れ全体でずっと一本で押し通していくという形じゃございません。
○吉岡吉典君 私は、日出生台で行われている演習について、現地から、どういう状況だったかということについて教えてもらいたいということで報告の手紙ももらいました。それによりますと、百五十五ミリ榴弾砲から迫撃砲、機関砲、攻撃ヘリコプターの活動を同時に行う本格的な戦争訓練が繰り広げられ、火砲が発射されている下で歩兵が演習場に散開し、赤いカバーを掛けたヘルメットを着用した演習場安全統括官が各所に配置されて、本格的な実弾演習を行っていたと。これは、榴弾砲、迫撃砲の火力と、空中からの支援を受けて歩兵部隊が攻撃前進するという実戦さながらの訓練であったと。現地で発表されている演習のシナリオには、敵の特殊工作部隊が山の中の集落に侵入し立てこもっている状況に対して奪回攻撃を掛けるというようなものであったと、こういうふうに書いてあるのを私、受け取りました。恐らく、現場で見て、また説明も聞いての報告ですから、こういう実態だったろうと思います。 そこで私がお伺いしたいのは、先ほど演習は何のためにやられているかというときに対して、有事に備えていろいろ訓練やっておくんだということでしたから、それでこれ、こういう想定ですね、例えば工作隊が山の中に集結して、侵入し占領すると、こういう事態を防衛庁は想定して、そういうのに対応する訓練をやっているわけですか。
○政府参考人(西川徹矢君) 今、先生から御指摘のいろいろな形の訓練のいろいろ装備を使っての話でございますが、これ当方からもマスコミ等に対しても一応広報等はしておりますが、先生御指摘のような山岳部のみならず、とりわけ日本の場合は長大な海岸線等を有しまして、場所によっては非常に高度化した市街地もあると。 従来、山岳地ということも一応念頭には置いておりますが、こういう市街化が進んでいるという地理的な特性、こういうものも実は今念頭に置いておりまして、我が国に対します武力攻撃の形態の一つという形では、この市街地下におけるゲリラや特殊部隊、こういうものによる攻撃というのが現在予想されるということで、防衛庁としては、これらに適切に対処するための訓練ということを必要であると、こういうふうに考えておりまして、この十四年度の日米共同統合演習、この実動演習でございますが、これにおいては、我が国の防衛、先ほどのこういう情勢を踏まえましての、十文字原演習場におきまして、演習場内の廠舎ですね、古い廠舎を市街地に見立てまして、そこに敵が潜伏していると、こういうふうな想定を立てまして、その想定の下に敵の制圧等の戦闘要領に対する演習等を実施しているところでございます。 今後とも、このような市街地におきます戦闘も含めまして、我が国が直面するであろう可能性のある多様な事態に適切に対処していきたいと、このように考えておりまして、必要な訓練の充実に努めたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
○吉岡吉典君 続いて、十三日の演習についてはこういうふうに私はお知らせを受けました。 それは、指向性地雷を爆発させる爆音が、爆発音が数回聞こえた。これはあらかじめ敵側の侵攻ルートを予想し、そこに地雷を仕掛けて爆破させ、待ち伏せ攻撃を掛けるという特殊戦闘訓練であると。これは、適地に潜入した場合や、逆に要地を防御する際に遊撃兵力を用いて行う戦闘要領で、小隊規模を単位に、十分にカムフラージュして茂みの中で数時間にわたってじっと待ち伏せる、定期的に一、二名ずつの偵察を出す等、寒冷地では忍び難いような状況を体験させ、厳しい条件下でもこうした戦闘技量を維持できるように行うごく特殊な訓練だと。この特殊な訓練内容というのは、ベトナム戦争時に敵地後方深く侵入したアメリカ特殊部隊、グリーンベレー部隊などが繰り広げた戦術に準拠しており、海外に派兵された際に縦横無尽に作戦行動ができる粒よりの兵士たちを訓練する厳しい訓練の内容と言えるというようなことが書かれた私は現地からの知らせを受けました。 私は、ここで感ずる点は、要するにこの訓練内容というのは、やはりベトナム戦争時に敵後方に入った米軍の経験等を基にしてやった、やはり日本が海外で作戦を展開する、そういうことを想定したものだとしか思えません。さっきの砂漠型の迷彩服も、やはりそういうことと私はつながっているんじゃないかというふうに思います。 私は、この訓練というのはあくまで国内での予想される事態のみを想定したもの。そうだとすると、どういうわけでこういう訓練をやらなくちゃいかぬのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(西川徹矢君) 有事の場合の想定としましては、一番典型的な場合が外国からの敵ということでございますので、我々としてはいろんな場合に備えると。それから、相手は五の力で、こちらも五さえ持てばいいんじゃなくて、やはりそれ以上の視点の下に精強な部隊を作るという、そういう目的でいろんな課題を掲げております。 先生御指摘の、今回も実は米軍と日本の自衛隊の隊員とが同じような場所を使いまして、まず米軍がやったり、あるいは日本側がやったりいたしまして、相互にそれぞれの考え方、それぞれの、またあるいはどういうか、やり方というのもございますので、相互に互いが見取りげいこみたいな形で訓練をするということも中でやっておりました。 そういう意味で、我々としては、先生御指摘のように、海外へ向けて中でやっているということじゃなくして、あらゆるものに対応する、対応できる力をやはり隊員に植え付けるという形で現在訓練しているところでございます。
○吉岡吉典君 私、時間が来ましたから、ここで突っ込んでいろいろ議論するわけにいきませんけれども、私は二十一世紀の今の時期にこういう想定やる情勢認識というのは根本的には誤っていると思います。それは、私の意見として言うにとどめて。 最後に、外務省さんに一言お伺いしておきたいと思うんですが、日米同盟の一方であるアメリカが戦争を開始する際、日本は日米安保条約によって中立の立場を取るわけにはいかないという趣旨の答弁がベトナム戦争当時、繰り返し総理あるいは外務大臣等から行われております。私はそのころは赤旗記者としてそれを取材した者でして、直接にもこういうのは大体聞いてきた者ですが、今でもやはり日本は、アメリカが戦争を開始した場合には、同盟国の一員として中立的立場に立つわけにはいかないという、そういうことになるのかどうなのか。 これは外務大臣に、ないしは外務省で、どちらでも結構ですが。
○政府参考人(海老原紳君) 今、吉岡委員が言われた中立という用語でございますけれども、これは、伝統的な国際法におきましては戦争が合法でありましたという関係で、例えばある二か国が戦争状態に入るというときは、ほかの国は中立国の立場に立つわけでございまして、したがいまして、いろいろな中立義務が発生するということであったわけでございます。ただ、現代の国際法におきましては、戦争が違法化されておりますので、伝統的な中立義務概念というのはございません。 今、吉岡委員がお尋ねになりました中立ということが政策的な、いわゆる中立的な立場ということでございますれば、これはもちろん米軍が武力の行使を行っているときというのは、当然、その個々の状況異なるわけでございますから、それを離れてお答えすることができないわけでございますけれども、一般論として申し上げれば、国際法に違法な形で武力を行っている国、あるいは国連の集団安全保障措置の対象となっている国が一方にありまして、これに対して国際法に従った形で適法に武力の行使をしている米国ということであれば、その間で日本が中立的な立場に立つということはないということであると思います。
○吉岡吉典君 ちょっと大臣、ちょっと補足的にあれして。そういう国際法論を僕は聞こうとしたんじゃなくて、安保条約がある以上、日本はアメリカに倣う形で協力しないということをベトナム戦争当時は言っていたわけですよ。それは国連の制裁措置でも何でもない、安保条約がある以上、日本は同盟国の相手の戦争にも、武力行使とは必ずしも言っていないけれども、知らぬ顔はできないということにしましょうか、中立のまた国際法の論議になるといけませんからね。だから、同盟国の関係というのはそういうものなのかどうなのか。 かつて海原防衛局長は、自分のお書きになった本で、日米同盟関係を結ぶということは、生死をともにすることなんだということを大きな見出し付きで書いておられるんですけれども、そういう関係にあるのかどうなのかということを、つまり政治的な解釈ですけれども、お伺いしておきたいんです。
○委員長(松村龍二君) 質疑時間が参っておりますが、外務大臣、簡潔に答弁をお願いします。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど委員がおっしゃったような、昔やったような答弁はあったことは私も承知をしていますけれども、それの趣旨というのは、安保条約があるわけですから、安保条約の第六条で、我が国としては米軍が、ちょっといろいろ日本の安全に寄与し云々というその前提が入っていますけれども、その場合に米軍が我が国において施設・区域を使用するということは許されると、そういうことをそのときにおっしゃっていらっしゃると、そういうふうに考えます。
○吉岡吉典君 時間が来ましたから、この論議はまた後にします。
○田村秀昭君 まず、本日の議題であります給与法、減らされるのは、自衛官が減らされるのはちょっと不服ですけれども、賛成であります。 ちょっと通告しておりませんけれども、今の先生の迷彩服の話ですね。これはセキュリタリアンに出ている、これは迷彩服と言って訓練用の迷彩服なんですよ。だから、官房長も運用局長もまだ防衛庁に来られて日にちが少ないから御存じないかもしれないけれども、これは陸上自衛隊に行ったらみんな着るんですよ。これは砂漠の作戦やるんじゃないですよ、これ。迷彩服と言って、いろんな木陰とか富士山とかそういうところで分からないように、こういう草木と同じような形を付けてやる訓練服ですから、特に調べなくても、五、六年おられればだれでも分かる。何も、砂漠と全く無関係でありますので、ちょっと私、付け加えさせていただきます。特にそんな砂漠作戦を考えているんではありません。 長官にお尋ねいたしますけれども、事ほどさように自衛官のことについては余りよく分からないで答弁をされている人が非常に多いんじゃないかというふうに思うんですね。ですから、内局の局長さんになるような人は一週間ぐらい自衛隊に体験入隊でもされた方がいいんじゃないかなというふうに思います。 まず、今、インド洋に五隻の、補給艦二隻、護衛艦三隻が派遣されていますけれども、非常に隊員の士気が低い、士気が下がっておるということは、先ほどの同僚の質問でも長官お答えになっておられましたけれども、非常に士気が落ちているんですね。そのことは御承知ですね、長官。
○国務大臣(石破茂君) 士気が高くないということを認識しておるかというお尋ねでございますが、士気旺盛であるという答弁になろうかと思います。 ただ、冒頭の、どなたの御質問にお答えしたのかちょっとはっきりしませんが、非常に過酷な環境にあるということ、そして極度の緊張状態に強いられているということ、そしてその使命感がいかに高い隊員であったとしても、そういうような環境が続いた場合に、これはもう超人ではないわけでございますから、そういうような疲労感、倦怠感みたいなものが起こることを私は否定できない状況にあるという認識はいたしております。
○田村秀昭君 それで、陸上自衛隊が海外に派遣されているような場合はいろいろな部隊から代わる代わる行けるんですが、海上自衛隊の場合は船ですから、乗組員を全部代えるというわけにいかないので同じ人が何回も行くようになるわけですね。しかも長期間行くようになると。そういうことに対して、陸海空自衛隊、それぞれ特質が違いますので、隊員の処遇とか待遇の面を十分に考慮される必要があると私は思うんですが、長官の御認識では、多分いろいろな対策を考えておられると思いますが、いかがなものでありますか。
○国務大臣(石破茂君) これは何しろ初めてのことでしたので、一体何を基準に考えたらいいのかという議論が当時もございました。私も自民党のしかるべき立場で議論に加わった覚えがございます。そのときに、さてさてインド洋というのはまあ国内で似ているとすればまあ小笠原とかその辺りが似ているのだろうと。そうすると、小笠原手当、その中でも硫黄島、硫黄島と本当は言うんだそうですね、硫黄島に係る手当を参考にしましょうという形で、インド洋の港湾又は空港の区域においては一日三千円、パキスタンにおいては危険情報が出されているので四千円と、こういうようなことをやったのです。ただ、それは実際に行って見たわけじゃありませんから、なるべく近い状況を想定してやりましょうねということでいろんな手当を決めました。航海手当についてもこれは同様な議論をしたのか、それもよく認識をした上で決めたはずであります。 ところが、実際にやってみると、どうもこれでは十分ではないのではないかという議論があるやに聞いております。それは私も実際に現場から聞いたお話であります。ですから、畳の上の水練じゃないんですけれども、事前に想定したことと違ったことが起こったのかもしれない、あるいは極度の緊張状態が六時間も続いておる、そういうような非常に難しいオペレーションをやっておることに対してどうなんだということ。おおむね適当なものとは考えておりますが、それが士気が下がっておるという今の委員の御指摘、私はそれが必ずしもそのとおりだとは思いませんが、実際に現場を見てくることって必要なことなんだろうと思っています。 私も自衛隊に勤めたことはありません。自衛官をやったこともありません。ですから、何を偉そうなことを言うなどという御指摘を受ければそのとおりであります。ですけれども、私にしても副長官にいたしましても政務官にいたしましても、とにかくできるだけ現場に出る、現場を見ない者が議論をしてはいけないということは徹底をしてまいりたいと思っております。
○田村秀昭君 是非、現場を視察されることを希望いたします。海上自衛隊の場合には寄港すると寄港手当というのが出るんですが、ずっとインド洋に浮かんでいる限り何の手当も付かないんでありまして、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 それから次に、日米間において対イラク認識というのに差があるような気が、いろんな論調を見ていますと差があるんではないかと、日米の間に。米国は同じ認識を共有したいと考えているんではないかと。それが非常に、燃料補給よりも、認識として同じ共有をしない限り同じ対処はできないわけですから、その認識を、同じ認識を持つということが重要なことだと思いますが、その点、非常に同じ認識を持てない議論が多いので、長官はどういうふうにお考えになっておるのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(石破茂君) 認識についてはあるいは外務大臣からのお答えの方が適当かもしれませんが、確かに認識が違っているとやっている行動にも違いが出るのではないかと、こういうことから私への御質問なんだろうと思います。 結局、アメリカとしては悪の枢軸とイラクを名指しをし、テロと同時に大量破壊兵器というものに対する懸念があるのではないか。むしろ、大量破壊兵器に対する懸念の方がテロというよりも上というふうに見える場合もあります。これは、もう真意は分かりません。ただ、それがテロということと大量破壊兵器、又はテロリストに大量破壊兵器が渡るということで、それはその一つの議論になるのかもしれません。 私どもとしては、もちろん大量破壊兵器も懸念材料ではありますが、特にこのテロ特別措置法との関連で申し上げれば、テロというものに対して力点が置かれている、だからそこで認識の共有をどのようにしていくのか、テロも脅威であるが大量破壊兵器もやはり脅威である、それは世界全体、国際社会全体にとっての脅威だというところで、表面に出てくるいろんな情報なり発言なり見るとずれがあるというようなことなのかもしれません。 ただ、それは今後、もちろん私どもは、もう委員が一番御案内のとおり、法律に定められたことしかやってはいけない、できないということでございますから、国益等々の議論もございましたが、その辺りも踏まえて政府内で議論をし、国会内で議論をされることなんだろうというふうに思っております。
○田村秀昭君 長官の御意見、よく分かりました。 また元に戻りまして、自衛官の処遇について。私は自衛隊の位置付けが不明確な、だから結局、一番初め、警察の予備隊としてできたから警察の予備という感じでずっと推移しているんですね。ですから、法律的に見ても正当防衛と緊急避難しか認められていないし、部隊としての武力行使は認められていない。ですから、先ほど長官が一番初め言われました、身の危険も顧みずにやるという特殊性がどのように給与体系に影響するかということが、どのようにそれを持ってくるかということが非常に重要であるし難しい検討を要する話でありますので、私は是非、自衛官の処遇という問題、給与体系については独自のところで、一般公務員並みということじゃなくて独自の、どこの国でもそうですので、独自の機関でそれを処理できるようにするように御努力願いたいなというのが私の希望でございますので、長官の御意見を聞かせていただいて、質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(石破茂君) 委員御指摘の点は、私、衆議院の有事法制の特別委員会で同じ議論を委員の立場でいたしました。 それは結局、あれこれ議論をしてみても、要は警察予備隊として発足したところまでさかのぼらないと実はこの問題というのは解決しないんじゃないのと。小手先の議論をしてもこれは駄目なのであって、そもそも自衛隊って何ですかと。これは警察法をベースにしているわけです、間違いなく、予備隊令が保安庁法になり自衛隊法になっているわけですから。そして、また片一方で服務の宣誓で身の危険も顧みずということになっている。それは対外的には軍とも言えましょう。しかし、国内的には警察に似た自衛隊でございますという何か不思議な、両生類というのか何というのか、そういう、あるときはこうであり、あるときはこうであるというような使い分けをしていくということは、私はいつまでもこういうことではいかぬのかもしれないという認識を当時申し上げたことがございます。 この辺はもう本当に、自衛隊とは何なのかという根源的な議論が私は必要なんだろうというふうに思っておりまして、それは全くおっしゃるとおりで、個人を単位とする警察と部隊を単位とする自衛隊、軍隊、そこに全く本質的な差がある、そして責任の取り方にも差があるということでございます。是非そういうような議論を国会でもしていただきたいと考えております。 御趣旨は全くそのとおりであろうと思いますが、御議論を十分踏まえて私どもも鋭意検討してまいりたいと考えております。
○大田昌秀君 社民党の大田でございます。 本日の委員会の審議案件であります防衛庁の職員の給与法改正案について、一問だけ質問させていただきます。 総務省は去る九月十七日付けの見解で、既に適法に支給された給与をさかのぼって不利益に変更することは法的安定性や既得権尊重の観点から慎重であるべきものと考えていると述べています。 職員の給与切下げ分を本年の四月にさかのぼって十二月の期末手当から差し引くというやり方は給与の不利益不遡及の原則に抵触すると思われますが、防衛庁はこの点、どのようにお考えですか。これまで人事院や法制局とどのように討議なされたか、御説明お願いします。
○政府参考人(宇田川新一君) 今の委員御指摘の、結論的にはそういうお話、結果になるわけでありますが、考え方としましては、さかのぼるということではございませんで、年末のボーナスのときに調整するという考えでございます。 人事院あるいは総務省とどういう交渉をしたかという御質問でございますが、それにつきましては、閣議決定で私どもの俸給につきましても準じて行うというふうなことが決定されておりますので、それに従った作業でございます。
○大田昌秀君 これは質問通告はしていませんが、一つ確認させてください。 SACOの予算は防衛庁の一般の予算から出るんですか、それともSACOの予算は全く別個に取られているのですか。その理由は、なぜこういう質問するかといいますと、御承知のように、SACOは年間五兆円もの予算を使っていると言われておりますが、工法によっては普天間の代替施設というのは一兆円も掛かると言われているわけですが、そうなりますとほぼ五分の一の予算を使うということになりますけれども、その点について、全くSACOの予算というのは別個の予算ですか、それとも一般予算の中に含まれているんですか。
○国務大臣(石破茂君) 当然のことながら一般会計予算の中でございます。
○大田昌秀君 一般会計予算。
○国務大臣(石破茂君) はい。
○大田昌秀君 私が前に伺った点では別個で取られていると聞いておりましたが、これは確認させてください。 それから、次に伺いたいことは、現在インド洋に派遣されている自衛隊の艦船は自衛艦旗を掲揚していますか、どうですか。
○政府参考人(西川徹矢君) 現在、テロ対策特措法に基づきましてインド洋に出ている船でございますが、これにつきましては、自衛艦隊旗ですね、いわゆる、こういう旗の掲揚につきましては行っております。
○大田昌秀君 自衛隊の艦船が自衛艦旗を掲揚するのはどのような場合ですか。また、インド洋に派遣している艦船が自衛艦旗を掲揚しているところは船尾の方ですか、それとも中央マストですか。
○政府参考人(西川徹矢君) まず、付ける場合でございますが、これにつきましては規則がございまして、海上自衛隊旗章規則ですね、海上自衛隊旗章規則というのがございまして、これに従いまして、まず第一点は、派遣中の練度の維持のための射撃訓練等の戦闘訓練、こういうものを行っている際にはこれをメーンマストに掲げております。 それから、その他の航海中や停泊中にあっては艦尾に掲げておると、こういうふうに規則でなっておりまして、実際の運用のところでは、例えば航海しながら訓練をしたり、いろんなことをやっておりますので、マストに掲げたり船尾に掲げたりというふうないろんな対応がございます。 一応ルールに従ってやっておると、こういうことでございます。
○大田昌秀君 海上自衛隊の旗章規則の第十五条では、武力行使する場合に自衛艦旗を艦船の中央マストに掲げると規定されています。したがって、中央マストに自衛艦旗を掲げてインド洋で活動しているとすれば、その自衛隊の艦船は武力行使を目的に活動していることになります。そうだとしますと、戦闘地域にいるいないにかかわらず、テロ対策特別措置法に基づく自衛隊艦船のインド洋への派遣は、憲法上許されない武力の行使を目的に、武装した部隊を他国の領海、公海に派遣する派兵となってしまうわけなんですが、そうしますと、自衛艦旗というのは今、中央マストに掲げていないわけですね。
○政府参考人(西川徹矢君) 実は、先生今御指摘の条項の第二項に、いわゆる自衛艦旗は戦闘訓練を行う場合に準用するという規定がございまして、それで、ちょっと先ほど御説明のときに、いろんな訓練等の際、現地では、それは武力行使ではございませんので、ほとんどが、ほとんどというかすべて訓練でございますけれども、そういうときには上に掲げているということがございます。こういうことで申しまして、現在そういう運用をしております。
○大田昌秀君 確認させてください。現在のインド洋に派遣されている自衛隊の艦船は中央マストに掲げていないわけですね。
○政府参考人(西川徹矢君) 訓練ですね、戦闘訓練等、今、派遣中に時間が空いた場合にも練度を高めるために訓練をする場合がございます。そういう場合には掲げます、マストにですね。それは規定で、二項でそういう準じた場合にも出しなさいと、こうなっておりますので。
○大田昌秀君 インド洋への自衛隊の艦船の派遣期間が本日の十九日で切れるのに伴い、来年の五月十九日まで派遣期間を半年間延長する措置を取ると報じられておりますけれども、なぜそういうことをなさるか、御説明ください。
○国務大臣(石破茂君) それは、なおテロ対策特別措置法に掲げられた目的が達成をされていない、九・一一を踏まえテロの根絶という国際社会の目的というものがまだ達成をされていないということなのだろうと思います。 先ほど来答弁を申し上げておりますように、アルカイーダというものが国内においても完全に根絶をされていない、そして海外への逃亡、流出ということが行われておるという状況であれば、その地域において米軍等が活動するということが続くわけでありまして、それに対する支援をするというニーズがあるということだと認識をいたしております。
○大田昌秀君 十一月七日付けの日経新聞は、我が国は米軍のイラク攻撃に対する直接支援はできないので、政府内で考えたのが間接支援方式であると。具体的には、米英軍がイラク攻撃に集中できるように、アフガン周辺で展開中のテロ掃討作戦の負担を軽減するため、米英軍に限っていた海上自衛隊の給油活動の対象をドイツ、フランスなどにも広げる案が有力だと報じていますが、これは事実でございますか。
○国務大臣(石破茂君) 具体的にそのような国名まで承知をいたしておりません。 委員御指摘の新聞記事を私も拝見をいたしました。ただ、私どもはテロ特措法という法にのっとって、法の目的にかなうことであればいたしますし、法の目的にかなわないことであればいたさない。法治国家である日本国、その中において活動する自衛隊である以上当然のことだというふうに考えております。
○大田昌秀君 もう一つ確認させてください。 防衛庁長官は一部新聞報道によりますと、イージス艦を派遣したいとのお考えということも報じられておりますが、先ほどのお話を伺っていると、それは考えていないという趣旨の御答弁だったと思いますが、もう一遍確認させてください。派遣されるんですか、されないんですか。
○国務大臣(石破茂君) これは繰り返しの答弁で恐縮でございますが、私として派遣したいとかいうようなことを申し上げたことはございません。イージス艦もそうですし、P3Cもそうであります。ただ、イージス艦の持っておる能力から勘案して、そのイージス艦を派遣した方が法の目的達成のために行動しておる部隊の安全を確保するのに必要であるという場合もございましょう。そのために活動しておる部隊の安全確保のためにそこまで必要がないという判断もございましょう。それは一に掛かって法の目的達成のために行動しておる我々の部隊が安全であるかどうかということに係るものだというふうに考えております。
○大田昌秀君 何度も似たような質問で恐縮でございますが、あと一点だけ防衛庁にお伺いします。 政府、防衛庁は、外務省もそうですけれども、普天間の代替施設についてはSACOの最終報告案を忠実に実行することが沖縄の基地の整理縮小につながるとおっしゃっております。せんだってちょっと疑問に思ったのは、SACOの趣旨に照らしてという趣旨の御答弁がございましたけれども、端的にお伺いしますけれども、SACOの最終報告に埋立て案というのが記載されていますか。
○国務大臣(石破茂君) 最終案には、埋立て案というのは記載されていないと記憶をいたしております。
○大田昌秀君 だとすれば、SACOの最終報告案に全くない工法が今検討されているというのはどういうことですか。
○国務大臣(石破茂君) SACOの最終報告の趣旨ということだろうと思います。趣旨に合致をしておるという点では変化はございません。したがいまして、代替施設への取組は、SACO最終報告の趣旨に沿ったものとして、その着実な実施に向けての努力に当たるというふうに考えておる次第でございます。
○大田昌秀君 SACOの最終報告の趣旨とは何ですか。
○国務大臣(石破茂君) これは代替施設の受入れの過程におきまして、知事を始め、稲嶺知事ですが、稲嶺知事を始めとする地元からの要請を踏まえて、当初の米軍専用ではなく共用で行うんだということ等、代替施設の具体的な整備内容に変更が生じたことは事実であります。代替施設の整備による普天間飛行場の移設・返還が、現時点における最大限実施し得る沖縄の米軍施設の施設・区域の整理縮小、統合を図る、こういうようなのが趣旨だろうと。つまり、繰り返しになりますけれども、沖縄の米軍施設・区域の整理縮小、統合を図るということが趣旨の根幹であろうというふうに理解をいたしておるところでございます。
○大田昌秀君 最後に一点だけ。外務省、外務大臣にもう一遍お伺いいたします。 今朝の朝日新聞は、「普天間代替施設 十五年期限に政府冷淡」という見出しで、去る 十八日、使用期限問題を問われた首相は、「沖縄の問題として受け止め、米国側と交渉していきたい」と述べただけだった。 政府は九九年、米軍基地の整理・縮小を求める沖縄県民の声を受けて、使用期限問題について「米国政府との話し合いの中で取り上げる」との方針を閣議決定したうえで、普天間飛行場の移設を決めた。しかし、これまでの首脳会談や外相会談で米側は一貫して「ゼロ回答」だ。 外務省幹部は「稲嶺知事が基地問題を訴え続けなければいけない事情は、米側もよく知っている。みんなで「ニセ歌舞伎」を演じるしかない」と言い切る。 というふうに報じられております。 これは、もしこういうことだとすれば、沖縄県民に対して誠意を欠いた対応の仕方だと思いますが、なぜ、その十五年期限問題というのができないとすれば、その理由について説明されて、できないのはできないとはっきりされた方が誠意のある対応の仕方だと思いますが、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 今の新聞記事自体について、これを私としては確認はできないということでございますけれども、一般的に申し上げて、普天間基地の移設・返還問題については、これは平成十一年の閣議決定に従って政府としては適切に対応していくということでございますし、沖縄県民の方が基地の集中によって負担をされていること、これについては私としてはそれをきちんと認識をして、この普天間基地の移設・返還の問題については、この前、九月十七日にパウエル国務長官とお話をしたときにも、非常に短い時間の会談の際にもこの問題については取り上げさせていただいたということでございますし、外務省として今後も引き続き努力をしてまいりたいと考えています。
○大田昌秀君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(松村龍二君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小泉親司君 私は、日本共産党を代表して、防衛庁職員給与法一部改正案に対し反対の討論を行います。 本法案は、一般職給与法の改定が行われるのに準じて、裁判所職員や国会職員などと同様に、特別職である防衛庁職員の給与を改定するものであります。 人事院は今回、一般職国家公務員の給与について、期末手当などの引下げに加え、人事院勧告制度発足以来初めて俸給の引下げを求めました。これに基づいて一般職給与法の改定とその特別職への準用が行われた結果、すべての国家公務員の年収は四年連続で切り下げられることになったのであります。 人事院勧告制度は、公務員の労働基本権を制約することに対する代償措置として給与や勤務条件を改善するために設けられたにもかかわらず、深刻な不況に追い打ちを掛ける給与切下げ勧告を行ったことは、本来の制度の趣旨にも反するものであります。 我が党は、一般職国家公務員給与の引下げに反対であると同時に、これに準じて防衛庁職員の給与切下げを行う本法案には反対であることを表明して、討論を終わります。
○委員長(松村龍二君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(松村龍二君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松村龍二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十八分散会