沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/11/27
会議録
○委員長(本田良一君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十二日、岡崎トミ子君が委員を辞任され、その補欠として信田邦雄君が選任されました。 また、昨二十六日、入澤肇君が委員を辞任され、その補欠として泉信也君が選任されました。 ─────────────
○委員長(本田良一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 独立行政法人北方領土問題対策協会法案の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官山本信一郎君、内閣府沖縄振興局長武田宗高君、内閣府北方対策本部審議官坂巻三郎君、防衛施設庁施設部長大古和雄君、外務大臣官房長北島信一君、外務省総合外交政策局軍備管理・科学審議官天野之弥君、外務省アジア大洋州局長田中均君、外務省欧州局長齋藤泰雄君及び国土交通大臣官房審議官仁尾徹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(本田良一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(本田良一君) 独立行政法人北方領土問題対策協会法案を議題といたします。 本案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。よろしくお願いいたします。 細田大臣におかれましては、先月、沖縄北方担当大臣として御就任されて今日が参議院での論戦の初日ということだろうと、こう思っております。 私は、小泉総理が就任以来、構造改革に取り組んでまいりました。かつて、今まで臨調でも決定をされたり、閣議でも八回ほど決定をしていながら、なかなか事情があって取り組んでこれなかったという事情もあったわけでございますが、それについては就任以来積極的に取り組んでおられるということについて私は評価をしたいと、こう思っております。 私は与党の議員の一人として、是非これ、もう成功させていただきたい、こういうことから私なりに質問をさせていただきたいと、こう思うんですが、やはり常々言っている、いわゆる小泉総理は無駄を省いて見直すところは見直すんだと、こう言っております。それには、やはり実効性が伴って中身がなければ私は意味がないだろうと、こう思っております。 そういう点から申し上げれば、大臣も恐らくお聞きになっておるかもしれませんが、ロシアという国はなかなか信用し難い国だということをよく言われますし、私も何回か訪問してそんな感じをいたしました。しかし、会談を何回か重ねて信頼を構築すれば、これはまた事業においても大変スムーズにいく国なんだということを私もお聞きしておるわけでございまして、そういう点から申し上げれば、小泉総理も一内閣一閣僚というようなことを言っていながら、この回数を、非常に会談を積んでそういう信頼回復をして、一日も早くこの北方四島を返還をするのに前進をさせるには、これはちょっと。やはり外交というのは、僕はむしろある程度大臣というのは長くやっていただきたい、こう思っている一人なんです。 そういう点からいくと、ちょっと言っていることと違うのかなと、こういう感じがするわけでございますが、国民もそういうことはやはり中身、実効というものを評価をするだろうと、こう思っておりますんで、是非、私もそういう立場で今回提案されました独立行政法人について質問していきたい、こう思っております。 この対象としている北方領土問題対策協会ですか、まだこれは独立法人になっていないわけでございますが、これは昭和四十四年に設立をされて、今日まで国民の悲願でありましたいわゆる北方四島の返還のためにいろんなことをやってこられました。国民に対する世論の啓発であるとか、北方領土についての研究ですとか調査ですとか、元島民に対する援護ですとか、いろんなことをやってきたんですが、これにつきまして大臣はどう評価をされておるのか、まずお聞きをしたいと、こう思っております。
○国務大臣(細田博之君) まず、北方四島の基本的な問題といたしまして、この帰属の問題を解決して日ロ平和条約を締結して両国間に真の相互理解に基づく安定した関係を確立することが我が国の一貫した基本方針であります。 来年一月には小泉総理の訪ロを控えておりまして、外交交渉も展開されているわけでございますので、そういった成果に期待いたしたいと思っておるわけでございます。そして、かつ、その外交交渉を成功させるためには、これを支える国民世論を結集しまして、すそ野が広くて粘り強い国民運動を展開していくことが何よりも重要でございます。 私の選挙区には竹島という問題があるんですが、こういう北方領土のようなしっかりした体制がないために、ともすれば竹島問題というのは何か忘れられるというようなことがあって、県内には強い批判を受けているわけでございますが、そういった、もちろん規模とか、住民、旧島民の方とかいろんな問題が更に根は深く大きいわけでございますけれども、こういった粘り強い国民運動を展開しているということ自体が極めて国として重要な問題であると認識しておるわけでございます。 内閣府といたしましては、北方領土返還運動を支える多くの関係団体と緊密な連携を取りながら国民運動の発展強化を図るということ、それから、次代を担う青少年に対する啓発など、積極的な広報啓発活動に努めまして国民世論の一層の盛り上げを図ってまいりたいと思います。 島民等に対する援護措置、北方四島との交流、そして元島民等によるいわゆる自由訪問の問題は、北方領土問題の解決を促進するためにも極めて重要でありまして、これらの課題の推進にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。 そして、北方問題対策協会自体の評価まで申し上げてよろしいですかね。 この北方問題のただいま申し上げましたような基本的な方向に対しまして、民間団体との連携の下で北方領土返還運動を多数の国民の参加を得て推進してまいる、そして、今申し上げましたような様々な事業とか、あるいは貸付業務を始めとする元島民等への援護事業など、非常に大切な事業であると思いまして、この北方領土問題対策協会というものに対しては国民の皆様からも高い評価をいただいているものだと認識しておりますし、政府としても重要な役割を担っていると認識しております。
○伊達忠一君 そこで、私は思うんですが、今までの北方領土運動、国民と政府が一体になってやってまいりました。まさしく車の私は両輪だと、こう思っております。 しかし、それでは、すべての運営上、特殊法人でよかったのかということになりますと、それは御意見のあるところだろうと、こう思っているわけでございますが、私はこの独立行政法人に移行するのに若干懸念をしている一人なんですが、今大臣が協会、前、まあ現でしょう、北対協といって略させていただきますが、それと今度のその評価をしておられましたが、今度の独立行政法人になった場合のと今の北対協との対比といいますか、それはどういう具合に違っていくんでしょうか。それをちょっとお聞かせください。短く。
○政府参考人(坂巻三郎君) 独立行政法人は三つの柱がございまして、公共性、自主性、透明性でございます。 その中の自主性につきましては、独法化をされますと、三年から五年の中期目標を主務大臣が定めまして、その中で独立行政法人は中期計画、年度計画を立てまして自主的に、基本的には自主的に事業を行っていくということがございます。 それから、協会の理事長の裁量権もそういった観点から大幅に認められるために、事業展開が自主的に、民間の方々の知恵、アイデアがこれまで以上に活用されるということがございます。 それから、独立行政法人の評価委員会というものが厳格な事後評価をするということになりまして、場合によっては事業の廃止にも結び付くという、そういう厳しい事後評価がされるということ。 それから、従来以上に透明化、外部の公認会計士等の外部監査というようなものもすることになりまして、透明性が一層図られるということになろうかと思います。 以上でございます。
○伊達忠一君 今、透明性だとか公明性だとかという話が出ましたが、私はこれは協会でも同じだと、こう思うんですよ。 それで、中身的によく調べてみると、そうは余り変わっていないというのが私は実情ではないかと、こう思うんですが、会長が理事長になったとか常勤になった、これは変わった一つでしょう。役員が十四名から九名になったとかというようなことなんですが、私は、そこで、最後に言っておられた中長期的な自主的な事業をあれすると、この辺はもう少しきちっと主張していいと思うんです。これが、評価に私は出させてくれということで出してもらったら、その他の欄に載っているんですが、私はこれが目玉であってもいいと思うんです。そのぐらいしか変わっていないでしょう、役員が四人減ったぐらいはありますけれども。そういう点から申し上げれば、私はやっぱりそこがまず逆に言えば問題だろうと、こう思っているんです。 それで、恐らくこれは、先ほど私が大臣に申し上げたように、改革するにはやっぱり中身がきちっと伴っていくということが大事なことで、これはやっぱり国民が期待をしているわけでございますから、今回のこれも看板だけの書換えにならないように私は是非したいと、こう思っておるんです。そうすれば、これは野党の皆さん方もそう思っているんじゃないかと思うんですが、私の方から先に柔らかく質問させていただいているんですが、そんなことから、この中身について、大臣、どんなことを思っておられるのか、所感をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) 先生御案内のとおり、北方領土問題対策協会の業務、調査研究、啓発、融資、援護等、一体的に行う協会としてあるわけでございますが、一方で北方領土問題の解決は国策という点もございます。国の外交を支えるという点もありまして、事業の大宗は基本的には従来どおり、あるいは従来以上に充実させた形で進めていかなければならないというふうに考えておるわけでございますが。 具体的には、私ども主務大臣サイドといたしまして、これからもしこれがお認め、法律ができ上がれば、中期目標をしっかりと定めて、それから法人の方では中期計画を定めるということでございますので、そういう具体的な中身につきましては、独法化されたがためにということの御批判を受けないように、しっかりしたものに中身の詰めを行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○伊達忠一君 それで、これはやっぱり一つの独立法人化なった場合の私は目玉だと、こう思っているんです。 そして、中長期的な事業計画を立てて、そして今までとは違う業務運営だとか、それから財務内容のやりくりができるような状況にあるわけですが、例えば、長期的な計画を立てて、その評価というものは結局どこでどういう具合にされるんですか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 独立行政法人の評価につきましては、この制度の大きな一つの柱というふうに承知をしておりまして、独立行政法人評価委員会というものがそれぞれの所管ごとに作られまして、その中にまた法人ごとの分科会というものも設けられまして、両面で厳しい事後評価が行われるというシステムが設けられることになっております。
○伊達忠一君 これはやっぱりきちっと事業計画を立てられて、長期的なやっぱり評価というのを私はきちっとすべきだと、こう思っております。是非していただきたいと、こう思っております。 それから、外務省がその北方四島に対しての、いわゆる支援委員会を通じて今までずっと支援をしてきたんですが、これを廃止をするというような話がございます。 恐らく、そうすると、今度はこの支援委員会でやっていた事業の一つの人道支援ですか、これらを今度はこの独立行政法人がやるんだろうと、こう思うんですが、所管になるんだろうと思うんですが、これを千島連盟に実はお願いをしたいということで話をしているというふうにお聞きをするわけでございますが。 千島連盟の人たちというのは、要するに、北方四島に住んでいて、不法に占領されて、追い出されたと言ったらおかしいけれども、そうして本土に来ざるを得ないということで来ている人たちが、思いを強くして、とにかく返還をしてもう一回帰りたいということで私は運動しているんだろうと、こう思うんです。その追い出されたか何されたか分からないけれども、要するに、いられなくなって来たという人たちに今度はロシアの人の、追い出した人の人道支援をしろというのは、お願いをするというのはいかがなものなんでしょうか。 これは、大臣、ちょっとその辺、お聞かせください。
○国務大臣(細田博之君) 本件につきましては、外務省におきまして支援委員会を今年度をもって廃止いたします方針がありますことから、支援委員会の業務のうち、北方四島への人道支援にかかわる業務の新たな委託先として、北方四島に関する知識を有し人道支援業務を委託するに適当な法人であるとして千島歯舞諸島居住者連盟に打診をしていると承知しております。千島連盟においては、本件依頼について現在検討中であると伺っております。 今、伊達委員がおっしゃいましたように、経緯から見ると様々な御意見も中にあるかと思いますが、その中で御検討いただいているようでございまして、元島民の心情等についてよく検討いたしまして、その連盟内部の受入れ体制の整備が可能かどうか、関係者間で十分検討して結論を出してもらいたいと考えております。
○伊達忠一君 そのような私も直接の人からお聞きしたことがございますので、是非ひとつその辺の配慮もお願いしたいと、こう思っております。 それから、これは前からいろいろと問題になり、また新聞でもいろいろと報道されているんですが、ビザなしの問題について、十年以上たってきたわけでございますが、今まで二回も中止になったり、来る人がある程度同じだったりということで、また逆に、今度は要望が強くて、あそこへ連れていけ、ここに案内しろというような、半分観光化になってしまったというようなこともございます。一方では、やはり日本を見て理解が広まったという、中には来た方でもおるわけでございまして、それで効果があるのかなと、こう思うんですが、やはりもうこの時期になったら私は一回これは見直した方がいいんじゃないかというふうに、こう思うんですが、根室市なんかでもそのことはよく言っておられます。 そこで、見直しをするにしても、今までは、結局、受入れ事業は外務省ですか、それから訪問は内閣府というようなことでばらばらでやっているんですね。これをこの際の法の整備化につれて一本化ならないものなんでしょうか。その辺、どういう検討をされておるのかどうか、お聞きします。
○国務大臣(細田博之君) ビザなし交流につきましては、四島在住のロシア人と日本国民との相互理解の増進を図り、もって領土問題の解決を含む日ロ間の平和条約締結問題の解決に寄与するとの目的で、平成四年度に開始されてから今年度までの十一年間に約九千八百名が相互に訪問を行っているわけでございます。事業の実施を通じて着実に交流が深まり、相互理解が進んでおり、双方の参加者や関係者から、今後とも事業を継続し、発展させるべきであるとの考え方が伝えられているものと承知しております。 一方で、成果が目に見えないといった御意見もあることは承知しておりますが、訪問事業につきましては、これまでも事業内容の多様化を図り、成果を得るよう工夫をしてきたところでありまして、今後とも関係機関と協議しながら随時見直しをしてまいりたいと思います。 お尋ねのビザなし交流事業の一本化の問題でございますが、現在の事業は、日本から北方四島への訪問事業については内閣府が、四島在住ロシア人の日本への受入れ事業については外務省がそれぞれ所管をいたし、元島民や返還要求運動関係者等から成る実施団体において行われておりますが、毎年度の計画の作成や事業の実施に当たっては内閣府と外務省が実施団体と一体となって進めているところであり、今後とも協力して事業を円滑に実施するよう努めてまいりたいと思います。 ビザなし交流事業は、我が国の立場を守りつつ、相互理解と友好を深め、北方領土問題の解決に向けた環境整備のために有意義でありますので、課題については関係機関と協議しながら今後とも事業の着実な実施に努めますとともに、一日も早く北方四島の返還を実現いたしますよう全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。
○伊達忠一君 それを是非ひとつ一本化して私はやっていただきたいと、こう思っております。 それで、最後に大臣に聞きたいんですが、最近の新聞報道を見ると、何か前進よりも北方領土というのは後退してきているんじゃないかというような感じがするんです。領土への道が見えないとか、足掛かりがなくなったとか、領土交渉が仕切り直しだとかという、こういうような記事ばっかりで、何か前進していないような感じがするんですが。 一月に総理が向こうに行かれて、日ロ行動宣言、新たなものをひとつまとめたいという考えでいるようでございますが、先ほども申し上げましたように、やっぱり外交というのはしょっちゅうしょっちゅう担当が替わって会談を重ねてもなかなかそこで生み出せないというようなことから、是非ひとつ大臣においてはこの返還のめどが付くぐらいまで頑張ってひとつ粘り強く交渉していただきたいと、こう思うんですが、最後にその決意をひとつお聞かせをいただきたいと、こう思っております。
○国務大臣(細田博之君) 来る一月の総理大臣の訪ロ、もう今から間近なことでございます。また、川口外務大臣もロシア側といろいろな話合いを進めていると承っておりまして、私は北方問題の担当大臣といたしましては、もう一日も早いこの問題の決着を望んでいるわけでございますので、できるだけ私からも直接、交渉の責任者にも強く要請をいたしてまいりたいと思いますし、できるだけの努力をしてまいりたいと思います。 また、これについて、冒頭申し上げましたように、国民世論の強いまた支持、サポートも必要なことでございますので、最近も様々な国際問題について世論が大きな影響力を持つということも証明されておりますので、この北方四島問題についても大きな国民世論の御支持をお願いを申し上げたいと思っております。 なお、私自身もちょっとこれまでは伺えなかったんですが、年末に根室市を訪問いたしまして、北方領土を視察いたすとともに、地元関係者、一市四町の行政関係者、千島連盟ほか地元の関係者と直接お話をする予定を組んでおりまして、またそういった面でも努力をしてまいりたいと思っております。
○伊達忠一君 是非ひとつ、できれば四島にも訪問していただいて、先頭になって取り組んでいただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○小林元君 民主党・新緑風会の小林元でございます。 ただいまも伊達委員からの御質問がございました。細田大臣は、去る二十二日の当委員会におきまして、北方領土問題について、我が国固有の領土である北方領土問題が戦後半世紀以上を経た今もなおロシアの不法な占拠の下に置かれていることは誠に遺憾であります、北方四島の帰属の問題を解決して日ロ平和条約を締結し、両国間に真の相互理解に基づく安定した関係を確立することは我が国の一貫した方針であり、来年一月の小泉総理のロシア訪問を控えて外交交渉が進められているところであります、こういうふうに述べられました。 ただ、これは状況報告でございまして、今、伊達委員からも大臣の決意のほどと。私も伺わせていただきました。いま一度、恐縮でございますけれども、やはり直接の担当といいますか、交渉窓口は川口外務大臣かと思いますが、しかし、国内世論を盛り上げるというような大事な役割も細田大臣は担っておられるわけでございまして、簡潔で結構でございますので、決意をお願いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 今日、この独立行政法人関係の法案審議に当たりましてこういう機会を得られましたことを私も喜んでいるわけでございまして、ともすれば、必ずしも常に北方四島問題が新聞をにぎわすということではないわけでございますが、こういった審議を通じまして、私ども政府としては、あくまでもこの北方四島の帰属というものはもう歴史的にも明白でございますし、我が国として強くロシア側と交渉をすることによって一日も早く実現をいたし、関係の元島民等の皆様方の御要請にこたえなければならないと思っております。 したがいまして、私から訪ロされます小泉総理にも強くそのことをお伝えし、また本日の委員会、これからもいろいろな御質問あると思いますが、思いは一つであると思いますので、是非お伝えすると同時に、また私の職務の範囲内で世論の形成等、努力してまいることをお誓い申し上げたいと思います。
○小林元君 ありがとうございました。是非頑張っていただきたいと思います。 北方四島の一日も早い返還を目指して国民運動が展開されているということもお述べになりました。来年度の概算要求で、北方領土隣接地域の啓発経費ということで、北方領土隣接地域で行う啓発事業への支援のために二千七百万円という要求をしているようでございます。 ただ、現在の状況は、この北方領土問題といいますか、日ロ間の関係について大変冷えているというような、先ほど伊達委員からもありましたが、そういうこともありますし、さらには、鈴木宗男議員がこの問題で国益を害したというか、国民運動にも水を差したというような点もあるんではないかと思います。がしかし、一方では、北朝鮮の拉致問題のように、大変な国民の世論の支持といいますか、盛り上がりという中で今臨んでいるわけでございますけれども、やはり、強力な運動が展開されてきたというふうに述べられましたが、私は必ずしもそこまでいっていなかったんじゃないか、これまで本当に長い間多くの関係者の御努力はもう多としておりますけれども、更に盛り上げていく必要があるんではないかと。 そういう国民運動の盛り上げにつきまして、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 戦後の歴史を振り返ってみましても、これは釈迦に説法で、もう皆様御存じのとおり、大ソ連邦が、共産主義国家として冷戦構造の一方の極としてあのような立場にあり、それが突如として全体的な崩壊をする、政策の転回をする、そしてまた分解をする、衛星諸国が皆本当の意味での独立をかち取り、ソ連邦内部の諸国も独立を次々行う、最近のテロ、その他民族主義の興隆もある。そういう中で、ロシアの政権もなかなかの困難を抱えながらも今、今日に至っておるわけでございまして、どうもそういった状況の変化も、やや日本に対して明確な政治力、指導力で方針を示して、日本政府の言うとおりだからこうしましょうというところまでまだちょっと至っていないなということは事実でございます。 しかし、我が国の方針は一貫しておりますし、先方のロシア側のソ連時代からの言い方というものも我が方の主張の線に沿っておると私は思っておるわけでございまして、この問題につきましては、やはり今、再度大きなチャンスであり、また小泉総理の指導力、交渉力、そういったものがまた前進をさせる契機になるのではないか。北朝鮮問題などでも、これはいろんな御意見あろうと思いますが、やはり指導者の決意というものが一歩ずつ外交を前進させる面がございますので、私もそういった決意を総理にもお願いして、この問題は我が国民の悲願でございますので、しかも当然の権利、当然の返還運動でございますので、これを実現すべく頑張るべきであると思っております。 そして、そのために必要な環境整備をするのがまたもう一つ私の役割でございますので、予算要求等、先ほどおっしゃいました北方領土隣接地域振興啓発経費の要求等、重要な予算につきましては、もう一月以内に来年度予算の決定がございますので、実現に向けて頑張ってまいりたいと思っております。
○小林元君 それでは、法案について具体的にお伺いをいたします。 本日審議をしております法案によりまして独立行政法人化ということでございますが、そもそも北方領土問題対策協会というのは四十四年に、先ほども伊達委員からお話がありましたが、設立をされました。その設立の経緯について、簡潔でも結構ですから御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えいたします。 国家的懸案事項である北方領土問題は、国民世論を背景にして初めてその解決が可能となるものであると存じております。これについての国民世論は、遺憾ながら昭和四十年代においてはいまだ低調であったというふうに承知をしております。このため、この問題の解決促進のためには全国的な規模において国民世論の喚起を図ることが必要であり、そのための機関を設置することが必要であるという声が高まりました。 このような趣旨から、昭和三十六年に、既に制定をしておりました北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律に基づき北方協会というものが設立をされておりまして、それを母体として、かつ発展的に解消して北対協を昭和四十四年に設立をすることとなったということでございます。 そして、この北対協を通じて全国的規模における北方領土問題についての国民世論の啓発を図るとともに、北方協会が行っておりました融資業務等の援護事業その他北方地域に関する諸問題の解決の促進に資するという調査研究等を一体的に行う特殊法人として北対協が設立をされたというふうに承知をしております。 以上でございます。
○小林元君 今、特殊法人というふうにおっしゃいましたが、その後、特殊法人北方領土問題対策協会ということになりまして、この独立行政法人法案の中にもありますけれども、北方領土問題等についての啓蒙宣伝、調査研究、元島民に対する援護、北方地域旧漁業権者等法に規定された融資事業というようなことで特殊法人になりましたよね。これはどうしてこの特殊法人ということにしたのでしょうか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 北方領土問題は、一方で国家の主権にかかわる根本的な問題であることから、国の積極的な関与が必要であるという面がございます。他方、外交を支える国民世論という観点からは、国民の各界各層を結集するという国民運動の性質上、これは国直轄ではなく、国以外の組織が担いそれを支えるという必要性もあったということでございまして、こういった両面の課題を最もよく実現できるであろうということで特殊法人としての、啓発、元島民の方々に対する援護、調査研究等を着実に行うという必要性から特殊法人という形態が考えられたというふうに承知をしております。
○小林元君 今お話がありましたように、北方領土問題はロシアとの二国間の領土問題、第一義的には国、政府が直接的に取り組むべき問題でございます。その解決を促進するためにいろんな環境整備をするということでありますので、本来であれば、これは官製運動と言われようと何と言おうと、政府が直接このような運動といいますか、啓発運動というものをしてもいいんではないかと私どもは考えておりますし、また、この従来されておりました北方領土問題対策協会の融資事業、後いろいろ細かい話をしますけれども、こういう問題も、この特殊法人が抱えている、あるいはこれからも独立行政法人としてこのような業務をしていくというのが果たして適当なのか、場合によっては合理的なといいますか、合理化、効率化というような観点でほかへの移管というような問題もあるんではないかと。 そういう中で今回この特殊法人、独立行政法人ということになるわけでございますが、これまでについて、これまでの特殊法人についての評価といいますか、これでよかったのかどうかというようなことについてお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えをいたします。 先ほども申しましたように、外交を支える北方領土返還要求運動、その啓発という観点からは、一方で国策と密接に絡んである面と、先生のお言葉にもありましたが、官製運動であるという批判は対ロの関係でも避けるべきであるという課題があったわけでございまして、そういった両面の課題を組織的に解決していくという点では、啓発、調査研究、援護、融資、一体的に行ってきた北対協の活動というものは私どもとしても評価していただけるのではないかというふうに思います。 ただ、現時点で特殊法人全般に対するいろいろな課題、問題点が指摘される中で、先ほども申しましたように、独立行政法人通則法というものが既に制定をされておりまして、その三つの柱は公共性、透明性、自主性ということでございますが、より特殊法人を残すということではなくて、そういった民間の知恵も活用しながら、単年度だけではなくて、主務大臣の定める三年から五年の中期目標の下で中期計画を策定し、業務計画を策定し、法人の裁量を認めながら厳格な事後評価とそれに対する措置をしていくというシステムに移行することがこの北対協にとっても大きな課題であり、そして、その方がベターであるという検討結果を踏まえまして現時点では特殊法人から独法化へと、こういう結論を得たということでございます。 以上でございます。
○小林元君 何度も繰り返しませんけれども、この領土問題というのはあくまでも政府が直接的に取り組むべき問題だということを前提にして、その周辺の運動なり調査研究なり、あるいは融資の問題というものは考えていく必要があるんではないか、このような選択の中で、特殊法人の廃止、民営化あるいは独立行政法人化という基本方針が出たわけでございますね。 先ほどもありましたが、どうも看板だけ掛け替えただけなんじゃないか、何が変わるんだろうかと。あるいは、もっと源をたどればイギリスのエージェンシーというようなことにもなろうかと思うんですけれども、そういう原則廃止あるいは民営化、独立行政法人化という中で、今回、独立法人化というような道を選んだわけでございますが、その確たる理由といいますか考え方につきまして大臣からお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 行政改革の考え方として、やはり特殊法人というものが数々、公社、公団その他並んでおりますけれども、これらがやっぱり基本的には国の機関であって、たまたまそれを特殊法人という一つの組織体で行わせる、これが適当であるという戦後の大きな歴史上の経緯から次々に特殊法人が生まれ、実質的には片や国のことをやっておるにすぎないとも言われており、かつ、中には民間に任せればいい性質のことをやっておると。 こういう中で、大きな流れとして、独立行政法人という形で、より民間に近い形にすべきであるということで今回、多数の独立行政法人が更に追加的に誕生するわけでございますけれども、私はこの北対協自身は極めて独立行政法人という言葉にぴったりではないかとも思うわけでございます。 というのは、独立しておりまして、一応政府からは独立した国民の運動体であるという考え方、つまり、政府が自らもちろん大いに交渉をしたり、国の政策を推し進めることは政府の仕事でございますが、それと別に、国民の盛り上がりを推進するために政府から独立したものであるということと、それから行政という言葉がくっ付いておりますね。独立はしているが行政、目的は行政であるということの文字がくっ付いておりますね。独立民間法人じゃないわけでございまして、独立行政法人。 そうなると、やはり公の目的を背景にしながら、しかし政府の直接の強い監督を受けずに自ら盛り上がった運動体として、あるいは事業を実施するものもあるでしょうが、そういう法人格を持たせた、しかも特別法に基づく法人ができるということは今、時代の要請でもありますし、この北方領土問題対策協会は非常に適当な要素を含んでいるのではないかとも思われます。 もちろん、議員の皆様方の中には、このぐらいの規模のものはもういっそのこと全部民間で、例えば財団法人とか公益法人、民法法人でやらせたらどうかとおっしゃる方から、今おっしゃいましたように、いや、国の仕事をやっているんじゃないか、だからむしろ政府でやったらどうかというお考えまで非常に幅広く存在することも承知しておりますが、私どもとしては、その言わば中間の独立行政法人という形態においてやっていただくと、推進運動としては、そして、我々内閣府を中心とする政府が、これは政府として推進役となる、予算を獲得したりその他の外交交渉をやっていくと、外務省を中心に、そういう形態であるというふうに御理解を是非いただきたいと思っておるわけでございます。
○小林元君 政府と国民が一体となって領土問題に取り組むということは共通の認識だと思います。 そうはいいましても、今回の独立行政法人は正に独立行政法人ということでありまして、この法案の十五条にも、特に必要があるときには総理大臣が必要な措置を要求をするというような、指示命令権と言ってはちょっとオーバーなんでしょうけれども、そういうこともうたわれております。 ということは、やはりこの独立行政法人の自主性、主体性、自律性、そういうものを独立行政法人一般論としては強く求めているというふうに思っているんですが、そうなると、政府との距離が、本当は一体、近いところでやると言っていながら、一方では遠い存在になってしまうというような、これは理屈上の、法律上の問題でありますけれども、そういうことにもなりかねないところが見えるわけでございますけれども、そのような懸念を持っておりますが、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 先ほども申しましたように、独立行政法人の一つの大きな点は自主性ということでございます。 それで、今の特殊法人の形との大きな違いは、現在の特殊法人の北対協に対しては、主務大臣は常時一般的な監督権限がありまして、べったりと監督するシステムになっております。ただ、独立行政法人化しますと自主性が高くなります。何度も申して恐縮ですが、三年から五年の期間の中期目標だけを主務大臣が定めて、後は事後評価でチェックしていくということでございます。 ただ、北方領土問題というのは、国策と一体のものでございまして、国の外交方針として不即不離の関係にあるということがございます。 それから、特に融資事業でございますが、元島民、旧漁業権者の方々の特別な地位といいますか特別な事情に基づいて融資をしているという点がありまして、それを民間ベースで全部主務大臣から手を放してしまいますと、もし、元島民の方とか旧漁民の方に不都合が出たりするということも考えられないわけではありません。 それから、国の外交方針と離れてその返還運動が漂流をしてしまうと、言葉は適当ではございませんけれども、そういう懸念が全くないわけではありませんので、必要なときには監督をするといって一歩退いて、ただ監督の目は離さないというふうにするのが特殊法人の監督と独立行政法人に対する主務大臣の監督の違いということでございまして、独立行政法人になれば、より自由に、しかし、北方領土問題の特殊性といいますか、その観点からは全く自由ではなくて、必要なときには緊急的な必要な措置が発動できるようなシステムだけは残しておくと、こういう考え方でございます。 以上でございます。
○小林元君 不即不離の関係というのがあるわけでございますので、そこを十分にお考えをいただきたいと思っております。 次に、融資事業を北対協で従来から実施してきたわけでございます。これは昭和三十七年から開始されて、実施して、旧漁業権者あるいは元島民等に対する融資事業ということで独立行政法人化しても引き継がれるというようなお考えのようであります。 この北方領土問題の歴史的な経緯とか、旧漁業権者あるいは元島民が故郷を追われて、引き揚げるというよりはもう本当に追われて日本に来たわけで、日本といいますか北海道や日本各地に帰ってこられた。そういうことを考えれば、低利融資というのは、これまでももちろん大事でありましたが、今後とも継続してやるということは私も十分に必要だというふうに思っております。その上で、しかし今回独立行政法人化される北対協が貸付業務というものをじかにやる必要があるのかということになりますと、どうかなという点もあります。 ちょっと確認をしておきますが、平成十三年度で貸付枠が十四億円、三百十七件、それから貸付残高としましては五十億三千二百万円、二千七百六件ということで、それに従事する職員、常務理事が一名、職員が十二名、計十三名、それから、これの金融の窓口といいますか、最終審査は北対協でやられるんでしょうけれども、農協、漁協が窓口機関ということになっておるということについて、私が申し上げたこと、間違っておりませんか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 正確な御指摘であるというふうに存じております。
○小林元君 そういうことで、十四億ございます。貸付業務に掛かる費用というものを見せていただきました。平成十三年度の貸付業務勘定損益計算書というのがありますけれども、その中で、計上費用のうちに貸付業務費、業務委託費、一般管理費一億八千九百二十万円、これは貸倒引当金とか利子補給とか、そういうものはもちろん含んでおりませんが、いわゆる事務費が二億円弱になっております。そうしますと、十四億円に対して割合というのを計算しますと、一割を超えているんですね、一三・五%です。 金融機関の事務費というのは私、よく分かりません。皆さん御存じでしたら参考にお答えをいただけるかと思いますけれども、金利で金融機関というのは業務をしているわけで、その中でまた業務純益を上げると。だけど、一三・五%の利子を取っても足りないというんでは、これは銀行業としてやっていけないんじゃないか。正に小規模零細金融機関ですから多少のコストは掛かる、それは島民のためだというんですが、二億円も掛かるんなら融資枠を増やしたらどうなんですかというふうに私は思ったんです。これは独断かもしれません。非常に非効率だなと。 ですから、先ほど言いましたように、農協や漁協が窓口ということであれば、しかも焦げ付いている不良債権、元島民の方に大変失礼でございますが、生活が苦しくて返せないという金はそんなにたくさんないというふうにも伺っております。大変みんな一生懸命返済をして、償還をしていただいておるようでございまして、それはまた北対協の職員の皆さんの御努力もあろうと思いますけれども、いずれにしましても、そのような事務費を今後とも継続して持ち出さざるを得ない、持ち出すといいますか掛かってしまう。 これは、やっぱり独立行政法人化と、こう言ったんですから、これは法律には書いていないかもしれませんけれども、この際、こういう業務を移管するとか委託するとかということは検討されなかったんでしょうかね。大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 協会は、北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律に基づきまして北方地域旧漁業権者を始めとする元島民等の事業経営と生活の安定を図ることを目的として、漁業資金、住宅資金、修学資金等の貸付業務を行っているわけでございます。 これらの貸付業務は、北方領土問題が未解決なために様々な不利益を被っているとともに、北方領土返還要求運動の中で重要な役割を担っている元島民等の皆様への援護の一環として、法律に基づいて国から協会に交付された十億円の基金を用いて行われるわけでございます。 したがいまして、これは言わば一般の金融業務というようなことではなくて、そういった人たちの特別な地位と環境、状況に応じて交付されているものでございまして、これを正に金融機関の考え方で金利コストがどのぐらいでその融資の採算がどうだということになりますと、これはなかなか一般金融機関の論理では律し切れない形のものではなかろうかと思います。 したがいまして、既存の政策金融機関の場合は、様々な中小企業金融機関とか公庫等がございますけれども、この協会と同趣旨、同目的による貸付業務を行っているというようなところはございませんで、業務の特殊性、継続性という観点からは、これまでの協会業務を新法人において引き続き着実に行うことが適当ではないかと思いますし、また、ただいま小林議員から御指摘がありましたように、非常に元島民等の皆様方は堅実に貸付金の融資を受けて、そしてきちっとお返しになっておられる。そして、償還に問題がある債権は、この厳しい経済環境の中でも現在のところ二・三%程度であるということから見ますと、非常にこの協会の貸付業務は目的どおり実施されているのではないかというふうに思いますので、協会の引き続きの実施が最も適切ではないかと思っております。
○小林元君 島民の側から見れば大変一生懸命おやりになっているというふうに思っております。しかし、そうはいいましても、これはこの北対協自体が経費をどこまでも使ってもいいということとは別問題でありまして、やはり効率化、合理化を図らなくてはいけない。確かに、それは民間金融機関に肩を並べて経費節減だ、合理化だということができないかもしれませんけれども、やっぱりできる限りそのような効率的な経営を目指すと。ましてや、これは独立法人化するわけでございますから、当然にそのようなために独立行政法人化するということでございますので、どうぞその辺を十分に、この法案が通ったにしましても、これでいいんだということでは私は全くないと思いますので、検討していただきたいというふうに思っております。 効率化、合理化の話、金融機関、この融資事業についてお話をいたしました。正にこの独立法人化は合理化、効率化ということでございますが、次に、これに関連して、先ほども、看板が替わっただけだ、特殊法人から独立行政法人というふうに看板が替わっただけで何も変わっていない、何が変わったんですかと、法案提案説明でも役員の削減あるいは評議員の削減というような話が出ましたけれども、業務と組織についてどのような点が具体的にお変わりになったのか、ちょっと説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えをいたします。ポイントに絞ってお答えをさせていただきます。 北対協が独法化されますと、先ほどから申しておりますように、業務展開を中期的な期間で自主的に行うというのが一つの大きな柱になります。主務大臣が三—五年からの中期目標を定め、これに基づいて協会が中期計画を作成し、事業を中期的な期間で計画的に行うと。それから、毎年度の年度計画は、許可制から届出制に改められまして、協会が主体的に計画を作成することとなるわけでございます。これによりまして、多くの民間団体と連携しつつ、これら団体、民間の知恵をより活用できることとなるわけでございます。 抽象的な言い方でございますが、そうした手法を通じて厳しい業務の見直し、それから、事後の評価委員会による評価ということを通じまして業務の厳しい見直しが行われることになるということでございます。 それから、役職員の関係でございますが、協会に、独立行政法人でございますので、理事長、理事、監事らの役員を引き続き置くことになりますけれども、現在の役員からは五名を削減するということになるわけでございます。 それは数字だけですけれども、業務それから組織の体制についても評価委員会の厳しい評価の対象になりますので、これまで以上と申しますか、新しい形でのチェックが入るということ。それから、報酬等についても実績主義という原則がございますので、抽象的な言い方で恐縮でございますが、業務、それから組織、それから運用の中身に至るまで、厳しい評価とチェックの下でその存廃が問われるという組織の中で必要な業務を続けていくということになるわけでございます。 以上でございます。
○小林元君 今もお話がありました役員が五名削減されるということなんです。いわゆるこの北対協は、理事長を頂点にして理事会というような規定はないんですよね。これまでもこういう、理事は会長を補佐するというふうには書いてありますけれども、実際問題として、常勤の理事は別としまして、非常勤の理事さん方もおられるわけですから、十四名が九名ということになりましたが、この九名でもって例えば役員会、理事会、名前は分かりませんけれども、どのようなやり方でこれは運営をしていくんでしょうか。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えいたします。 今回提案をさせていただきますのは個別法としての独立行政法人北方領土問題対策協会法案ということでございますが、一般的な独立行政法人の運営等につきましては独立行政法人通則法がございまして、そちらの方に規定のあることについては個別法では措置をしないということがございますので、役員の基本的な役割等については通則法の規定に従って運営がされていくということでございます。 以上でございます。
○小林元君 今回、常勤の理事さんが専務、常務というんでしょうか、二人から、今度は理事長と常務理事あるいは専務というのか、名前は存じませんけれども、そういう体制になるというお話でございます。 この十四年度の事業年度認可予算によりますと、一般業務勘定で、専務さんですか、千六百九十一万六千円、年額、そしてもう一人の方が貸付業務勘定から千九十二万一千円、こういうことになっているようです。これ、同じ理事でも専務と理事、年間六百万円の差があるんですけれども、これは、仕事の差でこのような格差があるのか、それじゃなくて、その人の背負ってきたキャリアとかそういうものでこういう格差があるのか、これは仕事の責任の重さとか大切さで格差があるならば了解できるんですけれども、そのような考え方、どのようになっているんでしょうか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 先生御指摘のように、常勤の理事は現在二名おりまして、一名は東京の主たる事務所に配置をされております。それから、もう一名は札幌にあります従たる事務所に配置をされているということでございます。 そして、東京の理事は啓発、調査、融資、全体を見るというのが基本的な職責でございます。札幌におります常務理事は、従たる事務所で、融資の対象者はやはり北海道に住んでおられる方が元島民と旧漁業権者でありますので多いということで、主として貸付業務について見るというようなことがございます。 したがいまして、職責、その責務が違うということから、来た人の属性によるのではなくて、職責によって格付がされているというふうに承知をしております。
○小林元君 往々にして聞くんですよね。やっぱりそういう、一人の方は総理府の局長さん、もう一人の方は北海道の所長経験者、部長クラスだと思いますけれども、そういうことで、中央官僚と地方というようなことで、その出身母体のバランスもありますから、こういう格差が出てしまうといういろんな背景。だから、純粋に仕事の重要性だけで判断しているのか、これは憶測、推測かもしれませんけれども、本来はやっぱり仕事の重要性に応じて給与を決めるというのが今の時代は基本だというふうに考えておりますので、どうぞその辺を、これ以上申し上げませんけれども、十分に検討されて対処していただきたい、こういうふうに思います。 それから、常勤の役員が結局二人二人は変わらないわけですよね。でも、今度は理事長さんが常勤の理事長さんということになります。これは、そうなりますと、今申し上げたような給与格差というんでしょうか、給与というか報酬によりますと、むしろ今よりも経費が増加するんではないか、報酬が増加するんじゃないか、何のための独立行政法人なのかなというふうにも考えられます。 ですから、十四名から九名、五人減ります、削減しましたよと。人数は減ったけれども、給与、その報酬額は増えるというんでは何のための独立行政法人化なのかよく分からぬというようなことがあるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(坂巻三郎君) 独立行政法人化後の常勤の役員の数は二名で同じでございますが、その給与につきましては、厳に適正な水準にするとともに、国家公務員及び他の独立行政法人と比較できる形で分かりやすく公表することとなっているとともに、実績に応じた給与という観点から評価委員会でも厳しいチェックが行われることになっておりますので、御指摘も踏まえまして、安易に流れないよう厳然たる形にしていくべきものというふうに考えております。
○小林元君 次に、評議員会でございます。 評議員会については三十名から十五名と半減すると。経費削減、合理化、効率化という面で見ますと一見良さそうに見えます。しかし、評議員というのは、この北対協の、いわゆる民間法人の評議員会とは違いまして、元島民、国民運動の関係者、そしてまた国会議員も七、八人入っておるようでございますけれども、どれも駄目だと言うつもりはございませんが、削減をして、例えば国民運動というものにいろいろ御意見を伺ったり、直接に運動に参加をして盛り上げていただいたりというような人がいたり、あるいは融資の問題でいろいろ御意見を言っていただいたりというようなことで、経費の削減は削減として、この運動を後退させるおそれがないんでしょうかと私は大変心配をしておる。その辺、いかがでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 協会の評議員会は、議員御指摘のように、学識経験者及び元島民等によって構成される理事長の諮問機関であります。協会の業務運営に関する重要事項を調査審議するとともに、理事長に意見を述べる機関であります。 評議員会は、元島民等が北方領土問題が未解決なために様々な不利益を被っているとともに、返還要求運動の中で重要な役割を果たしていることを踏まえまして、協会の業務に意見を述べる仕組みが必要であるということから、今回法律に基づく機関として引き続き設置することといたしたものでございます。 これまでは御指摘のとおり三十人でございましたが、最小限何人まで必要であろうかという議論も行いまして、それが十五人ではないかと。やはり行政改革的な側面からも検討しなきゃならない、しかし、おっしゃいますように、それが各島民等の御意見を反映されないようになってもいけないということから、適切な規模が十五人であるということでその人数を定めておるわけでございます。
○小林元君 今、大臣からお話がございました。やはり運動に影響のないように十分な配慮をした評議員の選定といいますか、されるように要望を申し上げます。 削減自体は、いろいろ経費削減効果というのはあるのかもしれませんけれども、この評議員会については、いろんな運営についての意見をいただくこともあるでしょうし、あるいは決算等を報告をして御意見をいただくというような反省の、反省といいますか機会もあるんではないかというふうに思います。 しかし、この所管省庁の独立行政法人評価委員会との関係で、すべてそちらに事後評価というものは一切。自己反省は自己反省ということであるんだと思いますけれども、そうしますと、所管省庁の独立行政法人の評価委員会そしてこの評議員会、役割が重なる。あるいは重なっていいんだという意見もあると思いますけれども、中期目標の作成、変更あるいは財務諸表の承認というようなことで独立行政法人の評価委員会には具体的な任務が書かれておりますが、評議員会自体は必ずしもそういうふうな、「重要事項を調査審議する。」という大くくりで書いてあります。その辺の関係についてお考えがありましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えをいたします。 評議員会は北対協、協会の諮問機関として学識経験者また元島民の方々の立場から協会の業務運営の重要事項について調査審議し、理事長に対し意見を述べるものでございます。言ってみれば理事長の御意見番あるいは知恵袋という言い方もできるかと思います。 一方、独立行政法人評価委員会は、独立行政法人通則法に基づき総務省及び主務省である内閣府に設置され、中期目標、中期計画に基づく協会の業務の実績に対する評価を行う機関でありまして、その業務のありようによってはその協会の存廃をも左右するような厳しい事後評価機関としての位置付けがされているものでございまして、役割分担は明確に区分されているというふうに承知をしております。
○小林元君 その辺の関係といいますか、評議員会にも十分な役割を果たすようにお願いをしたいと思います。 次に、トータルで、先ほどいろいろ細部について申し上げました。今、平成十五年度の概算要求がなされているようでございまして、この北対本部の方としては十億三千万円を計上をする、計上といいますか要求をしているというような状況でございまして、これからは運営交付金というようなことになっていくのかと思いますけれども、全体として、この独立行政法人化をすると経費の面でそういう節減合理化といいますか、そういうことがこの予算要求の上でも表れているのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) まず、平成十四年度の予算額の策定につきましては、特殊法人一般あるいは国の経費の削減という観点から、前年度マイナスの予算額というふうになっております。 それから、十五年度の要求額も、先生御指摘のとおり、要求額は十二億五千万ということで前年度比一三・七%の増という要求をさせていただいておりますが、現実の査定の場面では、裁量的経費についてはたしか二%あるいはそれ以上というような方針もありますので要求額は伸びておりますけれども、実際の査定では厳しい数字が示されるのではないかというふうに思っております。 おしなべて、この北方領土問題対策協会経費、私ども北方対策本部の予算の大宗を占めるわけでございますが、毎年厳しい見直しをしまして、中身の厳選、見直しはしっかりとやっているということでございまして、実際の結果も非常に厳しい数字をいただいているところでございます。 以上でございます。
○小林元君 いや、必要なものは必要なものとして要求をするということだと、そこは私はそういうふうに考えておりますので。ただ、そうはいっても、トータルとして、今お話ししたのは、十五年度予算要求をするという中で北対協自身が節約できるところは節約をする、削減できるところは削減するというような経費というのはどれぐらいあるのかなということをお聞きしたかったんですけれども。
○政府参考人(坂巻三郎君) 御質問の趣旨にお答えはできませんでしたが、どのくらいの額を定量的に削減できるかということについては、ちょっとそういうデータを持ち合わせておりませんので、御理解をいただきたいと思います。
○小林元君 そういうデータを持っていないということは、そういう考え方を余りされていないというふうに受け取らざるを得ないんですけれども、どうなんですか。
○政府参考人(坂巻三郎君) どのくらいを削ったかということではございませんで、それぞれの事業、それに対応する予算、執行面の反省等も踏まえまして、ぎりぎり次年度はどのくらいの予算を要求をさせていただくか、実際に予算額が決まったときに、どうぎりぎり執行面できちっとした執行をしていくかという点の反省は協会の方もしておりますし、私どもの方も厳しく指導をしておるところでございますが、一体そうやってどのくらいの予算を削ったというのを出してくださいという点からすれば、そういうデータはありませんので、あしからず御理解をいただきたいということでございます。
○小林元君 十分にそういう考え方で対処をしていただきたい。必要なものは必要なものとして要求し、削減できるものは十分に頑張って削減をするというのが正に合理化、効率化の話だというふうに思っております。 もう時間がなくなってまいりました。最後に、先日の委員会のあいさつで、次代を担う青少年への啓発事業を重点的に進めるというふうに大臣は力強くおっしゃいました。 これまで北方領土返還運動を引っ張ってきた元島民の方々、大変高齢化が進んでいるわけでございますし、現在の状況においては、やはり、返還運動の新たな担い手となる青少年に対しまして北方領土問題について啓発を行って理解を深めていくということは大変重要でございまして、先ほどの国民運動を盛り上げていきたいという大臣の答弁にも大きな期待を寄せております。 そこで、青少年啓発にいかに大事かと教科書などを見せていただきましたところ、必ずしも十分に、要するに、現代史の部分、北方領土問題ばかりではないと思うんですよ。いろいろ我々は避けて通る、いろいろ問題があるから現場が混乱するからといって、触れずにおこう、触れずにいこう、避けていこうというようなことが大変多かったんじゃないか。それは愛国心がどうのこうのという以前の問題でございして、正に真実を知るというか歴史を知るというところからスタートをしなければいけないんですが、どうも、例えば入試の問題でも、現代史はいろいろ見解の相違があるからといって問題を出さない、変な答えが出てくると困っちゃうというようなこともありまして避けて通ってきたんじゃないかと思うんですけれども、やはり教科書にきっちり書いてきっちり教えてもらうということが大事でございます。 もちろん、これは文部省が、国定教科書ではございませんから直ちにというわけにはいきませんけれども、文部省を通じて、どうぞ大臣の方からも、啓発する事業をやるにつけても、やはり基礎のところが欠けていれば大変な努力を要するわけでございます。 それから、六十年代早々に副読本というようなものを作成をしてお配りになったようでございます。ただ、数は非常に限られているんですね。全中学生から見れば何割にも満たないというような状況でございますが、これもせっかく作っても学校でうまく使っていただけないというようなこともございますからなかなか難しいんでございますが、それにしましても、そのような副読本を作成したり、あるいは教師に対していろいろ研修会をおやりになるというようなことで認識を深め生徒にも教えていただくということは大変大事ではないか。最後にお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。
○国務大臣(細田博之君) 終戦後もう五十七年もたちまして、世代もどんどん進んでまいりまして、しかも元島民の方々も高齢化をする、あるいは周りの特に若い方々の理解あるいは国民の中での若い方々の理解、これは学校の先生も含めてでございますが、だんだんこのまま放置して風化してはいけない、そういう状況になっております。意識として、もちろん政府はしっかりしておりますが、これを全国民的な運動としてしっかり進めていかなきゃならないと思います。 最近も、某近隣諸国との関係で大きな問題が起こると、ああそうかと、初めて多くの国民がいろんなことに目覚め気付いていくというようなこともあるわけでございまして、このことは、北方領土の問題についても我が国の方針は確固とした方針を確立しておるわけでございますし、したがいまして若い層に対してもそれに適当なやり方もあると思います。 副読本というお話もありましたけれども、最近はインターネット等で情報を集めるような人たちもおりますし、そういった方々にインターネットで情報を流すということもございますし、また現地の研修、交流会等々、北方領土ゼミナールを開催するとか、様々な次代を担う人たちのための啓発運動を更に進めてまいりたいと思いますので、是非、小林議員始め先生方も幅広く、例えばお地元でもこういう問題は大変重大な問題であると、北方領土に対する認識を深めていただきますように、よろしくお願い申し上げます。
○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。 まず、北方領土問題対策協会の独法化法案について基本的なことをお伺いしたいというふうに思いますが。 平成十二年十二月に閣議決定をされました行政改革大綱で特殊法人の見直しが決まりまして、その際、見直しの基準として数多くの項目が挙げられました。 まずお聞きしたいのは、今審議しております協会を独立行政法人として存続させるに当たって、特殊法人の見直しの基準、三つの観点から、再度、これは大臣だと思うんですが御説明いただきたいと思うんですが。 この三つの基準というのは、一つは、法人の意義が低下していないかという基準が一つございます。それから二番目は、法人の目的を既に達成していないかという見直し基準もございました。それから、三番目に私が取り上げたいのは、事業効果が乏しくないかという見直し基準があったわけでございます。 ですから、まとめますと、この意義それから目的それから事業効果、この三つの観点から、北方問題対策協会が独立行政法人として存続をしなければならない理由を御説明を願いたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 遠山議員御質問のとおり、平成十二年十二月の行革大綱におきまして、特殊法人等の事業について、事業の意義、目標、効果等の観点から見直しを行うことにより法人の廃止、整理縮小等を行うということになっておるわけでございます。 北方領土問題対策協会につきましては、北方領土問題がいまだに未解決であるということから、協会が行う北方領土問題の解決促進等のための事業の意義、必要性は高いと考えているわけでございます。特に、協会は北方領土返還のための各種大会の開催等の国民運動の推進、北方領土問題に関する広報啓発活動のほか、北方四島との交流事業、貸付業務を始めとする元島民等への援護事業などの様々な事業を一体的に実施しておるわけでございます。 〔委員長退席、理事小林元君着席〕 このような活動を通じて、北方領土が日本固有の領土であることにつきまして世代を超えての理解と関心が得られているなど、事業の効果が表れており、北方領土の早期返還を目指して引き続き事業を強力に推進していくことが必要であると考えております。このため、協会につきましては、特殊法人等整理合理化計画におきまして独立行政法人化することとされたものでございます。
○遠山清彦君 分かりました。 意義、目的については、北方領土問題がまだ解決していないというところがありますので、私も理解するところでありますけれども、この事業効果について、もうちょっと突っ込んだ話をちょっとさせていただきたいと思います。 平成十三年十二月十九日に閣議決定をされました特殊法人等整理合理化計画の中で、この協会に対して講ずるべき措置というものが提言されております。 その中で、まず聞きたいのは、この助成事業についてこういう二点の提言がございます。一つは、「民間団体に対する助成事業について、国が明確な政策目標を定め、合わせて当該目標が達成された場合には助成措置を終了することを明記する。」、これ一点目。二点目が、「助成事業について、第三者機関による審査・評価の実施、助成先の公表を行う。」という、この二点が提言されているんですが。 今回出されている法案にこの二つの提言に対応する規定は見当たらないんですが、これは、これらの措置、提言は反映されなかったんでしょうか。また、されなかったとすれば理由は何なんでしょうか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 特殊法人等整理合理化計画では、民間団体に対する助成事業につきまして明確な目標設定、事業の適切な評価、助成先の公表等が指摘されているわけでございます。 これらの事項は、個別事業の見直しに関するものでありまして法律改正は必要がないことから、法人組織の設置根拠法である今回の法案には特段盛り込まれていないわけでございます。 しかしながら、助成事業につきましては、協会が独立行政法人化された後、内閣府に置かれる独立行政法人評価委員会による事業評価を受けることとなり、適切な評価手法を検討することとしております。 また、現在も協会の会長の諮問機関である評議員会による事業の審査、評価が行われているほか、事業報告書等により助成先の公表も行われております。
○遠山清彦君 今の御答弁で結構だと思いますが、御答弁の中に、評価委員会によって適切な評価方法を検討するというふうになっているんですよね。これは、法案が通れば独立行政法人になっちゃうわけですから、そのなった後にずっとその評価方法を検討して、検討、検討中ですとずっと永久に検討したままで終わらないように、是非やっていただきたいと思います。 次に聞きたいのは、同じくこの整理合理化計画の中で、調査研究ですね、この協会の業務の一つである調査研究についても講ずるべき措置が提言されておりまして、それは、厳格な外部評価の導入、それから「研究成果及び外部評価の内容を国民にわかりやすい形で情報提供する。」ということが提言されているわけでありますけれども、これらの措置は具体的にどのように担保されていくのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(坂巻三郎君) お答えいたします。 調査研究は協会の大きな業務の柱の一つでございます。外部の有識者から成る北方領土問題研究会、それから国際シンポジウムというようなものを開催しておりまして、その時々の情勢に応じて日ロ関係やロシア国内の政治、経済、社会情勢等の分析、意見交換を行い、その研究成果を北方領土問題の解決に向けた政策提言や各種事業に活用しているということでございます。 〔理事小林元君退席、委員長着席〕 研究会自身のレポートは毎回作るということではございませんが、日ロの学者先生はいろいろな新聞の投稿とか論文を書いたりするときにこの研究会の成果を十分に活用をしていただいているというふうに承知しておりますし、国際シンポジウムのような大きな調査研究は、ちゃんと報告書も作りますし、場合によっては出版社と提携してその経過と結果を出版するというようなこともやってまいったわけでございます。 ただ、先生の御指摘は、そういうことだけではなくて、これからしっかりとちゃんとやるんだな、指摘のとおりにということでございますが、協会が独立行政法人化された後は、内閣府に置かれました独立行政法人評価委員会の事業評価を受けることになります。調査研究事業につきましても、評価委員会の意見等を踏まえながら、調査研究の成果が北方領土問題の解決促進等のための協会の事業に対してより資するような方法やホームページ等による国民に分かりやすい情報の提供の在り方、御指摘を受けることもございますし、御指摘を受けなくても協会自身きちっとそういう点は早急に詰めて、調査研究が広く活用され、外部評価による御指摘等を踏まえて、分かりやすい情報提供を行うように努めてまいりたいというふうに考えております。
○遠山清彦君 今の御答弁だと、ちょっと厳格な外部評価の厳格なの部分が余り担保されていないような気がしますし、あと協会のホームページもちょっと見させていただきましたけれども、その調査研究の部分をもうちょっと生かして、先ほど大臣も、教科書の問題も出ましたし、北方領土問題が五十七年たって風化していくんではないかという懸念を我々政治家、政府も共有しているわけですけれども、せっかく調査研究やってもそれが本当に一部の人にしか行かないということであれば問題でありますし、こういう整理合理化計画の中でこういう点が指摘されたのも正にそういうことだと思うんですね。ですから、そこは是非、大臣のリーダーシップでまたしっかりとやっていただきたいというふうに思います。 続きまして、細田大臣に、今までちょっと議論してきましたけれども、この協会全般のお話として伺いたいんですけれども、やはりこの独立行政法人化されるにしても、北方領土の問題は、後ほど外務大臣にも質問をいたしますけれども、我が国にとって非常に重要な問題であるということから、この協会の運営に関してやはり透明性等、また個別の事業の適正化努力というものが常に必要だというふうに私、思うんですね。 この協会の平成十四年度の補助金の内訳をちょっと見ておりましたら、例えば、中に少年交流懇談会費というものが計上されておりまして、夏休みの間に元島民の子弟を東京都に招いて東京の少年と交流するということがあるわけですが、これは恐らく、今時代が時代ですから、島民の方々から見ると三世、四世の方々に当たるわけなんですけれども、これが、例えば国民一般の目から見て北方領土問題解決にどう役立つのかなというところが一つ。 それから、予算も七十六万円しか取っていませんから、行ける子供は多分限られていると思うんですよね。そうすると、かえって、やることで、この元島民の子弟の皆さんの中に一つの、何であの人は行けてこの人は行けないのみたいな感情が生まれてしまうんじゃないかなという、非常に細かい話で恐縮ですが、そういう疑念をちょっと抱かせる事業が例えばあったりとかするわけでして、再度大臣に、今後協会が大事だと事業を続けるということはいいんですけれども、透明性と国民の目から見て納得のいく個別の事業をやっていく方向で御指導いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) 個別の予算等を見ると、残念ながら財政的にも小規模で、例えば交流等においても小規模ではないかというようなものも見受けられるわけでございますが、私はやはり、テレビ時代でもございますし、そういう交流があれば、よくいろんなテレビ番組で、特集で、こういう交流があった、これはすばらしいことだというような報道がありますね。それを見習って、これはよく報道もされているとは思いますけれども、更に報道機関等にも働き掛けて、そのような交流をやっています、そして北方領土問題というものが非常に大きな課題として日本にはあって、これを青少年の皆さんも理解してくださいということを積極的に働き掛けなきゃいけないし、ホームページ等の活用でも、私は、学校教育も通じて、必ずそのホームページにアクセスしてくださいとか、そういうやり方があると思いますので、責任を持ってこれからもそういった関係方面に働き掛けを行ってまいりたいと思っております。
○遠山清彦君 ありがとうございます。 続きまして、北方領土問題に関して外務省に幾つか質問をしたいと思います。 一つは、十一月二十三日付けの報道によりますと、ロシア政府が、コサック移住計画の一環として、近く国後島と歯舞諸島にコサックの子孫計八十四家族を移住させる計画があるということが明らかになりました。 これは規模としては八十四家族ということで必ずしも大きくないかもしれませんけれども、私が気になるのは、ロシア政府が明らかにこの北方領土に対して主権を意識してこういったコサックの家族の移住計画を実行しようとしていると、これに対して、新聞の報道によると、当惑を外務省がしているような雰囲気を出しながら何もできないといったような印象を私、受けましたけれども、外務省として本当に何の対応もされないんでしょうか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。 今、先生御指摘のございました報道が一部でなされているということは私ども承知しております。他方、ロシア側のホームページ等にも当たっておりますけれども、そのようなことは確認されておりませんで、いずれにいたしましても、今、事実関係を把握すべく努力しているところでございますが、今後必要があると判断された場合には、北方領土問題に関します我が方の基本的立場を踏まえまして政府として適切に対応をしてまいりたいというふうに考えております。 また、ロシア側が我が国固有の領土でございます北方領土を不法占拠しているということは極めて遺憾でございまして、我が国といたしましては、平和条約締結交渉を始めとしてあらゆる機会に北方領土問題に関する我が方の立場について強く主張してきているところでございます。
○遠山清彦君 これは今、事実関係を調査中ということですけれども、事実だと分かったら政府としてちゃんと対応するということですか。再度、これ外務大臣、それでよろしいですか。事実関係が分かったら対応する。ちょっと大臣、一言。
○国務大臣(川口順子君) 事実関係、確認中でございますので、それが分かりましたら、そしてそういうことであるということでしたら適切に対処いたします。
○遠山清彦君 分かりました。 続きまして、これも最近、一部で報道されている問題でありますし、また外務省のホームページを見ましたら、新藤政務官が、今日は残念ながら出張中で来られないということですが、もう既にウラジオストクに行って対応しているというふうに私、理解しておりますけれども、ロシアの極東地域の沿岸部でロシア太平洋艦隊の未解体の原子力潜水艦が四十一隻も放置をされていると。これはもう既に事実を確認されていると思うんですが、四十一隻もの原子力潜水艦が原子炉を載せたまま湾内に放置をされているということで、放射能漏れが腐食して起きたりすれば、日本周辺海域への環境汚染は避けられないし、恐らく甚大な問題になる可能性のあることはだれの目にも明らかであると私は思います。 そこで、先ほど申し上げたとおり、新藤大臣政務官が、十一月十四日から十七日までですか、ウラジオストクに行って協議をしてきたようでありますけれども、現在凍結をされていると私は理解しておりますロシアの退役原潜解体事業への協力、これを再開する意向なのかどうか、この点をちょっとお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。 新藤政務官は、十一月十四日から十七日にかけましてウラジオストクに出張いたしました。退役原子力潜水艦の解体を行っている造船所及び解体された原子力潜水艦を一時的に貯蔵している湾を視察いたしました。また、太平洋艦隊司令官及び沿海地方副知事と会談し、非核化協力事業を始めとする各種の日ロ間の協力関係に関する意見交換を行いました。 現在、新藤政務官の出張結果も踏まえまして、川口外務大臣、矢野副大臣の御指示を受けつつ、日露非核化協力委員会の抜本的見直しを進めているところであります。できるだけ早くその結論を出したいと考えております。 なお、大量破壊兵器等処理に関する対ロ協力は、さきのサミットにおいても確認されたところでありますが、軍縮、安全保障、テロ対策を含む不拡散及び環境保全の観点から非常に重要な問題であります。中でも、ロシアの退役原子力潜水艦の解体はサミットで合意された、G8グローバル・パートナーシップと申しますが、その中でも四つの最優先分野の一つとして掲げられております。特に、先生御指摘のとおり、極東アジアの退役原子力潜水艦の安全な解体は、ロシアの軍縮を促進し、ひいては日本海の放射能汚染を防止するという観点からも大変重要な問題であると考えております。
○遠山清彦君 これは、今また対応を検討中ということですけれども、是非、重要な問題ですので近いうちに結論を出していただきたいと思いますし、またこの後、川口外務大臣に質問することに関連すると思いますけれども、恐らく来年一月に予定されている小泉総理のロシア訪問に向けて、是非こういった問題も含めて日ロ関係全体の上から適切な対処をしていただきたいと思います。 そこで、外務大臣に北方領土問題を含む今後の対ロ政策についてお伺いをしたいと思います。 明年は日ロ関係にとって非常に重要な年になるであろうことは間違いないと思います。先ほど私も申し上げたとおり、一月には小泉総理の訪ロも予定されておりますし、また来年はロシアにおける日本年ということで、文化芸術分野を始めとして多くの分野で日ロ間の交流が活発化をして、その結果、ロシア国民の日本に対する関心も非常に高まるであろうという期待があるわけでございます。 そんな中、大臣御自身が先日ロシアを訪問されて、プーチン大統領あるいはイワノフ外務大臣と直接会談をされて様々なお話をされてきたと承知をしておりますけれども、今後の北方領土問題の解決を前提と日本の立場からいえばしております平和条約の締結の問題についてどのような感触を持っておられるのか。 私、興味深かったのが、外務省の大臣の訪ロの資料を読んでおりましたら、プーチン大統領がこういうふうに言ったというんですね。日ロ間に平和条約がないことは誠に悲しむべきことであり、つらいと言っても過言ではない、いやもっと遺憾と言えると。ちょっとよく分からないですが。つらいと言った後に、いやもっと遺憾と言えるというふうなことはちょっとよく分かりませんけれども、実際の発言はどうだったのか。 いずれにしても、プーチン大統領のこの表現に見られるのは、日ロ間で平和条約がないのは非常に問題であるということを言っているんだというふうに思いますけれども、来年この膠着状態を破る一歩が示すことができるのかどうか、外務大臣から、訪ロをしたことも踏まえてお話をいただければと思います。
○国務大臣(川口順子君) 今年の十月に私はロシアに参りまして、プーチン大統領に表敬をし、そしてイワノフ外務大臣と会談をいたしました。そして、そのときの主たる議題というのは、一月に総理が行かれますので、その準備ということでございました。いろいろお話をした中で平和条約の問題というのは一つの大きなテーマでございましたし、それから総理が行かれるときにもそういうふうになると思います。 それで、プーチン大統領は、先ほど引用なさいましたけれども、そういうことをおっしゃられまして、平和条約について先方の方から今おっしゃったようなことを言われた。非常にしみじみとした感じでおっしゃられたわけでございます。過去から引き継いだ問題である、自分たちが作った問題ではない、そして、平和条約の締結に向けて日ロで取り組んでいきたいと、そういうことを言われたわけです。 それから、イワノフ外務大臣は、この問題について、両国間で善隣友好に基づく創造的なパートナーシップ関係を構築していきたいというお話がございました。それがロシアの一貫した方針であるということをおっしゃっていらっしゃいました。 これに対して私の方から、平和条約を締結して日ロ関係について完全な正常化を図り、そして日ロ関係を質的に新たなレベルに上げていくということが大事だというお話をいたしました。 総理が行かれましたときに、プーチン大統領との間で行動計画について署名をし、発表をしていただくことになるようにただいま準備を進めているところでございます。その中で、平和条約締結問題というのは一つの大きな柱、六つの柱のうちの一つの大きな柱ということでございます。また、これと今並んで委員がおっしゃったような、来年はロシアにおける日本年ということで、これも様々な準備を進めております。 こういった様々な努力を重ねて日本とロシアが、今まで二国間の関係としてはこの地域のどの二国間の関係を取っても一番弱いリンクであるということでございますので、それを強めていく努力をしながら、そして北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結をするということに向かって一生懸命に進めていきたいと考えております。
○遠山清彦君 大臣、今、外務省あるいは政府全体で北朝鮮の問題で大変だというふうに理解をしておりますけれども、この対ロシアの関係、日ロ関係も、やはり冷戦時代からの引きずっている遺産の部分も含めて非常に日本の外交が抱える最も深刻で重要な二国間関係だというふうに私も思っておりますので、来年は二十一世紀の冒頭にこの膠着した状態に風穴を空ける非常に大きなチャンスであるというふうに私も思っておりますので、是非、固い御決意で頑張っていただきたいというふうに思います。 時間が大分なくなってまいりまして、最後に一点だけ細田大臣の方に、本当はもっと聞きたかったんですが、沖縄のことで一点だけお聞きをしたいと思います、時間がもうありませんので。 先日、公明党の沖縄県本部の皆さんと一緒に私も大臣のところに行かせていただきましてお願いをしたことでございますけれども、予断することは慎重でなければいけないと思いますが、米国によるイラク攻撃というものが日本だけでなく国際社会全体で取りざたされている中にあって、沖縄の人たちは昨年の九・一一のテロの後に、金額にすると何十億、何百億に行くんではないかと言われている被害を受けた、風評被害が主でしたけれども。沖縄の方々が、もし仮にこのイラク攻撃なるものが始まった際に、同じように沖縄県の特に観光産業に大きなダメージを与えるような形で風評被害が起こるんではないかという、あるいは米軍基地がたくさんありますから、その関係でも大きな懸念があることは事実でございます。 そこで、先日、大臣には是非そのことを念頭に置いた何らかの対応を考えていただきたいということをお願いしたわけでございますけれども、まだ幾ばくも日にちがたっていない段階でこういう質問をするのもなんなんですが、大臣としては、この特に風評被害等含めてどのように今対応されているか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) イラクの問題につきましては、査察を受け入れるというイラクの政府の方針がございまして、国連、IAEAの査察も行われておりますので、この動きは見守っていかなければならないと思います。 ただ、九・一一のときには、非常に不用意な修学旅行自粛通達等が出された影響もありまして、非常に沖縄県の皆様方に御迷惑をお掛けしたわけでございまして、そのようなことのないようにまずはしっかりと対処をしてまいりたいと思います。 幸い、今年に入りましてからは、十月末までに対前年比五%増の観光客数ということでございますし、自由貿易とかいろいろな、免税店の拡充とか、観光の面での力も入れておりますし、是非、今後の国際的状況にもよりますが、被害が生ずるようなことのないよう十分な配慮をしてまいりたいと思っております。
○遠山清彦君 済みません。委員長、一言だけ。 大臣、是非、昨年の沖縄が経験したことを考えますと、やはり大事なことは、内閣府だけではなくて外務省それから文部科学省あるいは他の沖縄と関係する省庁全体にこういったことが、間接的な被害が、あるいは場合によっては直接ということがあるかもしれませんが、ないように全力を尽くしていただきたいということを要望申し上げて、私の質問を終わらさせていただきます。
○小泉親司君 北方領土問題対策協会の独立法人化の法案について質問をさせていただきたいと思います。 まず、細田大臣にお尋ねをいたします。 今回の法案は、特殊法人から独立行政法人になると。この法人は、元々、御承知のとおり、千島列島の、千島領土の旧島民の様々な支援策を講じる団体でありますが、先ほど坂巻さんがおっしゃっている話は、例えば、非常により自由になって、必要があれば緊急に対策が取れるんだというような、何か訳の分からないお話をされましたが。 私、まずお尋ねしたいのは、この特殊法人から独立行政法人によりましてどのような旧島民の方々にメリットがあるのか、一体どこに今度の法案で行政法人化するメリットがあるのかと、この点についてまず大臣にお尋ねしたいと思います。──いやいや、大臣。あなたのは先ほど聞きましたから。
○国務大臣(細田博之君) 政策的には、旧島民等の方々に対する予算の実行、事業の実施あるいは貸付業務等、これを変更することにはしておりませんので、この独立行政法人化による直接のメリットというのは特にございません。
○小泉親司君 私たちは、これはやはり特殊法人から独立行政法人という、いわゆる看板を掛け替えただけであるというふうに指摘をしておりますが、大臣の御答弁はこのことを大変実証されたと私は思います。この協会が本来果たすべき千島領土元島民に対する様々な支援策を後退させるおそれがあるんじゃないかと、こういう点を大変私たちは懸念をしております。その意味で、私たちは今度の法案は、これは反対であります。 その点で、今回の法案に関連をしまして幾つか質問させていただきたいと思います。 まず、千島領土問題と元島民への支援策の問題であります。 私はこの間、元島民の方といろいろとお話をしました。先ほども出ましたが、元島民の方は、やはり宗男疑惑の問題があって大変国益を損ねた、これは千島列島の領土の二島先行返還論の問題、様々ありまして、大変心配をされておる。多くの方は、例えば日朝首脳会談が行われ、朝鮮半島の問題については言わばこれまでの対立から協調の関係に進み始めたということになると、この戦後政治の中で残された問題というのは、もう沖縄や小笠原が返還され、朝鮮半島の日朝首脳会談は、紆余曲折がありますが、その方向が取られたと、そうなったら、残るのは戦後政治の中で領土問題だけだと。 実際に、この領土問題もいろいろと考えると、方向性が全く見えない、元島民も大変高齢化している、その展望がますます薄くなっていく中で今不況がある、この不況の中で島民の生活も苦しいと。特に、漁業をやっておられる方は、御承知のとおりの領土の状況の下で漁業区域が大変狭められている、こういう様々な問題があって大変やはり深刻な状態に置かれていると。地方自治体の元島民に対する生活関連事業も、かつてない経済及び財政危機にあって深刻な事態を迎えているということを大変指摘しておりました。 私もこの点は大変重要な問題で、一体こういう元島民の現状というものを、細田大臣それから川口外務大臣、どういうふうに認識をされているのか、この点をお聞きしたい。 もう一つは、細田大臣に対しましては、今年度は例の千島列島、いわゆる北方領土の周辺自治体の振興計画の最終年度であります。つまり、来年からは新しい計画になるわけでありますけれども、この点でどういうふうな改善策を取る必要があるのかということを考えておられるのか、これを細田大臣に。 以上、二点についてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) まず、元島民等の方々が、本当に戦後長い時間を今経過しておりまして、一日も早い返還を願っておられるということを非常に痛感するものでございます。そしてまた、国際的な状況としては、まず旧ソ連、今のロシア側にも非常に大きな政治情勢の変化等もございまして、向こうの判断も変わってきたり、政治情勢も変わったということで、むしろ流れが遅延しております原因は向こうにもかなりあるというふうにも認識しておりますので、このたびの小泉総理の訪ロが一層の促進のきっかけになり、解決へ向かう糸口がはっきりされますように私自身も心から願っておるようなわけでございます。 それから、元島民に対する援護措置につきましては、北方四島への自由訪問の実施、衛星画像を活用した北方四島の土地利用分析、北方領土関連の資料保存・整備、元島民に対する研修・交流等の様々な事業。元島民の方々は返還要求運動の中核となって活動を行っておられるわけでございまして、島民の方々の平均年齢、七十歳になっておられることは承知しておりますので、これらの援護措置を着実に実施してまいりたいと思っております。 振興策につきまして、更に十分にそういった方々に対する配慮をしてまいりたいと思っております。
○国務大臣(川口順子君) 私は、今年の八月に北海道の札幌で北方領土問題についての政策等を中心にタウンミーティングを開きまして、その翌日に根室に参りまして、納沙布岬にも足を延ばしてまいりました。そのときに、札幌であるいは根室で旧島民の方とお会いしてお話をじっくり聞かせていただきました。旧島民の方とはその前にも、そしてその後にも、合計三回お会いをいたしました。私としては、十月にロシアに行く前に直接に自分の目で北方四島、全部は見えませんが、を見、そして島民の方とお話をして、それをその心の中に置いてロシアに行きたいと思ってそういうことをいたしました。 それで、地元の旧島民の方とお話をさせていただきました際に、旧島民の方から、ふるさとに寄せる思い、あるいはどういう状況で戦後引き揚げてきたか、非常に身につまされるお話を伺いました。現在、旧島民の方がお考えのことについても伺いました。こういったことをきちんと心の中に置いて、十月のときにもそういたしましたけれども、今後も平和条約の問題について考えることをやっていきたいと私は思っております。
○小泉親司君 私はこの間、この委員会でも、細田大臣が就任される前の尾身大臣のときにも、その前の大臣のときにも繰り返し要求してまいりましたけれども、やはり私たちは、今の北特法、この枠組みでは今の現状を打開することはできないと、やはり新しい振興計画を作る前にして新しい枠組みが必要なんじゃないかというふうに考えております。 例えば、通常国会では沖縄振興法の改正が行われましたが、この沖縄振興法は、国が償いの精神を持って沖縄県民の生活支援や振興に当たることを明記している。私たちは、なぜこういう立場が取れないのかと。お隣におられる紙議員もこの前の通常国会でこの問題を取り上げました。 私たちは、この振興法と同様の枠組みができないのかと。政府はこれまで議員立法だからということを最大の理由にしておりますけれども、国に責任がある以上、政府の対策として考える余地があるんじゃないかというふうに思いますが、この点は吉村国土交通副大臣の担当だということでありますので、一体そういう検討するお気持ちはあられるのか、この点をお聞きしたいと思います。
○副大臣(吉村剛太郎君) 御案内のように、国土交通省といたしましては、昭和五十八年の四月に北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律の施行に伴いまして、北方領土隣接地域の安定振興を図るために種々の施策を積極的に図ってきた次第でございます。 ちなみに、平成十二年度事業費として四百四十五億円、国費が二百七十五億円、平成十三年度が四百六十五億円、国費が二百九十九億円、平成十四年度、四百三億円に対して二百六十七億円と種々の施策を図ってまいったわけでございます。 ただ、今、委員申されましたように、議員立法に基づく法律でございまして、これは国土交通省の直接の所管と、この法律に関しましては所管というわけにはまいりませんが、実績はこのような実績を残しているつもりでございます。 以上です。
○小泉親司君 私たちは、この千島領土問題は、一つは、領土不拡大の原則を破ったいわゆるスターリンの大国主義の横暴だという点が一つ、二つ目は、やはりそれと、国際的な道理をもって毅然として対処できなかった日本政府の誤った、その二つの問題が重なり合っている問題で、その犠牲になっているのが、この国策の犠牲になっているのが北方領土の隣接地域だというふうに思います。その意味で、国が全面的な支援を行うべきだと。 私、その沖縄振興法の枠組みに近づける努力が必要だと思いますが、例えば具体的には、北特法では十五の事業が規定されておりますが、これらは沖縄振興法のように固定した補助率を設定していない。つまり、通常の補助率を算定式でかさ上げする方式だと。そのために根室市や別海町などでは国が定めた適用条件の下でかさ上げの恩恵にもあずかれないというような状況があるわけで、この点については、地元からも沖縄振興法並みに固定の補助率を設定する必要があるんじゃないかというふうな要望が出されておるというふうに思います。 こういう点は、国土交通省は何にもお聞きになっていないですか、それとも、そういう点については検討するお気持ちもないんですか。
○副大臣(吉村剛太郎君) 補助率のかさ上げについて、それぞれの、確かに委員おっしゃるように、根室、別海町につきましてはそのような実績を残しておりませんが、その他、中標津、標津、羅臼等々につきましては、昭和六十年以降、種々の実績は残してきております。 以上です。
○小泉親司君 いや、私、実績をお聞きしているんじゃなくて、国土交通省としてそういうことを耳にも挟んでいないんでしょうか。要するに、検討する対象にもならないというふうな見解なんですか。それは、ちょっと議員立法云々の問題じゃなくて、やはり政府全体の北方領土隣接地域の振興策の大変重要な課題だと思いますよ。
○副大臣(吉村剛太郎君) そのような要望については、地元からもいろいろと承っております。 ただ、何度も申しますように、議員立法でございまして、国土交通省としましてはその法律に基づいて今まで仕事をしてきたということでございます。地元の声は何度も耳にしております。
○小泉親司君 耳にしておるのであればよろしいんですが、問題は、そこから先の検討という問題を国土交通省として私、本気にやるべきだというふうに思います。 例えば、もう一つ。地元では、例えば自治体の単独事業のうち、消防ですとかへき地教員住宅、老人福祉施設、港湾改修、こういう事業は北特法の七条の対象にもならないということで、現実に根室や別海町やその他の隣接市町村で見ると、へき地教員住宅だとか老人福祉施設だとか港湾改修なんというのは大変大事な事業になっていると。この点でも、こういうやはり対象にするよう改善してほしいという要望が出されていると。そうすれば、十三億円から十四億円の補助が増えて、現実には振興策に大変大きな力を与えることになると。 だから、こういう点も私は検討すべきだというふうに思いますが、その点ちょっと、国土交通省としても、よく内閣府とも相談の上、検討にやはり着手すべきだというふうに思いますが、もう一度お願いいたします。
○副大臣(吉村剛太郎君) この法律につきましては所管ではございませんし、法律に基づいて我々国土交通省としましてはいろいろな仕事をするわけでございます。 ただ、そういう声があるということは十分に承知をしておりますので、内閣府ともよく相談をしながらこれから検討していきたいと、このように思っております。
○小泉親司君 もう一つ、北特法の十条の関係では、この委員会でも再三、自民党から私ども日本共産党まで広く指摘をされているところでありますが、いわゆる基金の運用益の目減り問題が問題になっている。この問題については細田大臣もお詳しいと思いますが、内閣府の方は二〇〇三年度の概算要求で北方領土隣接地域啓発経費を二千七百万円計上している。私、これは大変前進的な面で、大変立派な仕事だと思います。 ただ、その運用益の方を、啓発事業ばかりじゃなくて、これを振興事業、要するに振興開発事業、この点についてもこういった目減り対策の予算措置を私は取るべきじゃないかというふうに思いますが、この点は国土交通省とも関係しますが、細田大臣に、こういう点の検討もする用意があるのかどうなのか、その点をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(細田博之君) 今、大変お褒めをいただいた部分がありますけれども、予算査定も、予算案が決定するまでにあと一月ほどでございますので、できるだけ確保をしてまいりたいと思います。 それから、先ほどちょっと答弁いたしましたけれども、独立行政法人化というのは、組織として柔軟になりますし、いろんな法人としての運用が合理化されるという行革一般のメリットはありますので、そのことだけは申し加えたいと思いますが、お申し越しの今の事業目的の拡大等につきましては、関係省との関係もございますので、よくまた勉強してまいりたいと思っております。
○小泉親司君 私は、今お話をしましたが、この点の要求については、是非、当委員会におきましても、それぞれ委員の方との十分な議論もして、旧島民の方々の生活改善に資するような方向での検討を強く呼び掛けたいと思います。 次に、私は支援委員会の問題についてお尋ねをさせていただきます。 十一月二十日に会計検査院は支援委員会に百四十二億円の滞留金が存在することを明らかにいたしました。私もこの問題については当委員会で取り上げましたが、そのときには百三十億円ちょっとだと言ったので、また十億円増えてしまいましたけれども、こういう滞留金が存在した。この点は宗男疑惑と密接に関連した問題で、この問題については不正不当な資金運用の疑惑があるというふうに思います。 今回の会計検査院の報告はこの疑惑を改めて裏付けたものだというふうに思いますが、外務省はこの支援委員会の廃止を既に打ち出しておりますが、一体どういうふうな、これについて責任は外務省にあるのか、どういうことをお取りになるのか、この点、外務大臣にまずお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。 支援委員会の繰越金についての御指摘でございましたけれども、会計検査院の方からの報告もいただいておりますけれども、十三年度末時点では確かに百四十二億円という繰越しがございます。それから、今年の十月末時点では百三十七億円というふうに暫定値をはじいておりますけれども、支援委員会はこれまでこういった繰越金も含めて運用を行ってきたわけでございますけれども、この委員会を始めいろいろなところで繰越金が多額に上っているという批判をいただきまして、我々としては、これを謙虚に受け止めまして、支援委員会を本年度末までに廃止するという基本方針を打ち出しているところでございます。そういったことで、今、各締約国と廃止の方向で協議を行っているところでございます。 支援委員会廃止後の対ロシアあるいは対北方四島住民支援に当たりましては、適切な予算の支出を行う方向で是非やってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○小泉親司君 先ほども申し上げましたが、外務省は支援委員会の廃止を既に打ち出していますが、もうそうなったら責任は全くないと、こういうことなんですか、外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど欧州局長も言いましたけれども、この支援委員会をめぐって、その予算の支出について会計検査院からも指摘をされ、あるいは今年の初めごろから国会の中でもいろいろ御指摘をされた点があったということについては、私は大変に遺憾なことだったと思っております。 これについては、今年の春の時点で、この支援委員会の業務の在り方等について、よその、ある委員会を作りまして、そこで議論をしていただきました。そして、監査法人にもお願いをして監査の事情についてもチェックをしていただきました。そうしたことを受けて、この問題については既に外務省の中で適切な処分をさせていただいたわけでございます。 今回、会計検査院が検査をして、そしてその結果が発表になるということでございますが、実際にその責任ということについてはこの春に既に処分をいたしております。
○小泉親司君 私、なぜこのような膨大な滞留金が生まれたのか、この点を明らかにすることは今後の外務省の改革の上でも大変大事だというふうに思います。 そこで、私、外務省に、百四十億円の滞留金がどういうふうに、どういう事業に対して出たのかというふうなことの資料要求をいたしました。出てまいりましたのはこの紙ぺら一枚で、例えば、色丹島桟橋補修工事、択捉島向け自航式はしけの供与、宿泊施設の色丹島、択捉島への設置、日本センター拡充、極東航空管制設備の近代化支援、極東ロシアにおける感染症対策支援、日露投資会社設立構想立ち上げ運営経費、国後島燃料パイプライン補修工事と。これ、全部足しますとどのぐらいになるかといいますと、四十四億円、約四十五億円であります。あと百億円程度残っているんですが、私たちが資料要求したのにこれしか出てこない。この百億円、一体どうなっているんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 今回の会計検査院の報告でも指摘されておりますけれども、平成五年以降の委員会を通ずる活動において、案件によっては執行率が低かったり執行されなかったものもあるということは事実でございます。予算要求と予算の執行に乖離が見られたことはもとより望ましいことではございませんで、私どもといたしましては、今次報告書における指摘を重く受け止めまして、支援委員会廃止後、より適正な予算要求及び執行に努めたいと考えているところでございます。
○小泉親司君 私は、事実でありますと言われても困るので、問題は、こういうふうな工事が実際に予算化されながら何もやられないと。今挙げましたのは全部繰越しだということで、例えば色丹島の桟橋補修工事十三億一千六百万円、それから国後島燃料パイプライン補修工事、二億一千五百万円、こういうふうな事業が実際に予算化されながらそれが実行されないと。 それが、支援委員会といういわゆる国際機関だからそういうことがあったんだと言われても、今、先ほど私、旧島民の方のお話をしましたけれども、そういう方からすれば、こんなところに金が眠っていて我々のところには全然回ってこないと、一体どういうことかと問われるのは、これは私は国民的な心理としては当然のことだというふうに思うんですよ。その点で、これが一体何でそうなったのか。 じゃ、一つ聞きますが、例えば国後島燃料パイプライン補修工事というのは二億一千五百万円あった。この国後島燃料パイプライン補修工事というのはもう既にコンサルタント会社も決まっております。何でこれ、できないんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 国後島のパイプラインについて御答弁申し上げます前に、この支援委員会につきましては、毎年度の拠出金に加えて繰越金とその運用益によりまして機動的に緊急人道援助ですとかあるいは改革促進支援を行っていくということを目的として設立されたということでございまして、当時の事情として、一定額の繰越金を保有することが言わば前提になっていたということは是非御理解賜りたいと思います。 他方で、繰越金が多額に上っていたということにつきましては、いろいろな事情がございますけれども、反省すべきところがあるということを先ほど申し上げたわけでございます。 この国後島の燃料パイプラインでございますけれども、平成十三年度に二億一千五百万円を計上した経緯はございますけれども、その後、これは前にも御答弁申し上げたと思いますけれども、クラスノヤルスク合意を踏まえまして、平和条約締結交渉のモメンタムを一層高める観点から支援が拡大していったということで、そういう中におきましてこのパイプライン事業も検討され、一部調査も行われたわけでございますけれども、その後の状況等を踏まえまして、この案件につきましては実施を今の段階では見送ることにしたというのが実情でございます。
○小泉親司君 例えば、この事業は、パイプライン新設の調査などを担当するコンサルタント会社に、東京中央区の日本オイルエンジニアリングというのがやっていたと。その関係者によりますと、報告書で提案している工法では施工できる業者が新日鉄などの大手企業に限られる、鈴木宗男議員の地元北海道の業者は施工できないため鈴木容疑者が怒ったんだ、これによって止まったんだというような説明をしておる。 私たちは、こういう点で、この支援事業の問題というのは大変密接な関係があるんですが、例えば、先ほど外務大臣がお話しになった支援委員会の活動に関する調査報告書、いわゆる新日本監査法人が作ったものとこの会計検査院が報告書の中で言っていることと若干やはり食い違うことが出てきている。 例えば、私がこの間、当委員会で取り上げているディーゼル発電所の問題についても、会計検査院報告は、これまでの外務省の説明では今の様々な国の規則には合わないというような趣旨の報告を出しておられる。ところが、この新監査法人にはない。この点についてはやはり食い違う部分がたくさんあるわけで、この点については外務大臣はいかがお考えなんですか。
○国務大臣(川口順子君) その新日本監査法人につきましては、外務省としては資料を渡して調べてもらったということですけれども、あくまでこれは民間の一企業、そういうことを仕事にはしている企業ですけれども、一企業の任意のベースで調査を行ったということでございます。 そういう意味で、会計検査院の会計検査というのは、正に国の機関が会計検査院であるということで行ったものですから、それなりに新日本監査法人がやった調査よりは、データのあるいは資料の把握、あるいはより資料を多く出してもらえる等々でプラスの面があったと。特に、新日本監査法人は相手の企業から話を聞くということが難しかったわけでございますけれども、そういう点について協力の度合いが全く違うと、そういったことが背景にあると思います。
○委員長(本田良一君) 簡潔にお願いします。
○小泉親司君 そろそろ時間が参りましたので、例えば会計検査院報告では、国後島のディーゼル発電所問題については、元々支援委員会では物品などの物品役務の提供だけなのに、いつの間にか箱物ができていたと。その箱物については、ディーゼル発電については、既存設備の改修等により電力不足は解消可能であるなどと報告されているにもかかわらず外務省がこれをやったんだというような指摘がされておりますので、この点について私は、会計検査院の報告が非常に正しいということを今、外務大臣がおっしゃいましたので、この点について私たちの主張は裏付けられたというふうに思います。 そして、私は、予算決定されながら全く使用されない事業ほか中止となった事業、予算決定された事業で途中で中止になった事業、その予算の執行率、この点を九三年度から以降のを表にして当委員会に提出をしていただきたいと思います。 この点を委員長に御要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○委員長(本田良一君) 今の御意見は、後で協議することといたします。
○田村秀昭君 沖縄問題と北方問題は全然本質的に違うわけですけれども、それを両方、細田大臣は担当されていて、細田大臣、優秀ですからできると思うんですが、本質的に違うものでございますので大変だと思いますが、まず、今日は北方の問題についてお尋ねしたいと思います。 まず、議題になっております北方領土問題対策協会法案というのが提出されておりますけれども、これは同僚の議員が何回も多く指摘しているように、内容的には何も変わらないで名前だけ変わったという感じでありまして、改革の名にふさわしくないと私は思っておりますけれども、大臣はどうですか。
○国務大臣(細田博之君) 特殊法人問題全体が行政改革の対象として着手されて、今回が大幅な特殊法人の独立行政法人化ということで、横並びの各法人が今、各参議院の委員会で御審議いただいているところでございますが、やはり独立行政法人という名前に示されたとおり、国のほとんど代行的な役割であるいわゆる特殊法人から、政府からは独立しておると。 しかし、行政目的に即して必要な法律に基づく法人という人格を与えられて、この行政目的を達成するということに非常に適切な組織であると思いますし、私は、この北方対策の問題は、むしろ正に政府そのものが官製の運動をするということでは従来もないわけでございますが、ではなくて、民間が本来やることでもいいんでございますが、やはり国の政策というものがある。したがって、国民に運動を展開することができる主体として、これまでの事業を行っていくのには最も適切な主体であるというふうに考えております。
○田村秀昭君 細田大臣の、当委員会において担当大臣としてごあいさつされたですね。そこの三分の一が北方領土の問題で、三分の二が沖縄なんですね。北方領土はやっぱり返ってこないなというふうに思っておられるんですかね。 先ほどから一生懸命努力するみたいなことを言っておられますけれども、見通しはいかがですか。大体いつごろ返ってくるんですか。
○国務大臣(細田博之君) 非常に難しい御質問でございまして、隣に川口外務大臣おられます。 戦後間もなく占領され、五十七年がたっておると。しかし、間違いなくこれは不法な占拠であり、北方四島は一度も外国の領土になったことのない我が国固有の領土でございます。 これまで、むしろ、旧ソ連、そして今のロシアに替わりまして、かなり煮詰まった外交交渉の中で、いろいろな条件がむしろ先方側で変わってきたということで解決の時期が延びていると思いますけれども、来年早々、小泉総理は訪ロされますし、そのための準備を川口外務大臣も訪ロされて話をしておられますので、私は当然これは早期に解決しなければならないと思っておりますので、ひとつ誤解のないようにお願いします。
○田村秀昭君 私が、今のロシアの大使館の駐在武官ではないんですが、前の駐在武官で海軍少将の人に、ロシアは、これ、冷戦が終わってからですけれども、不可侵条約を破っていきなり火事場泥棒みたいに北方四島を奪取した、それで、あなた方はこういうのをどういうふうに考えて、返す気があるのかというふうに私、聞いたんですね、案外親しい会話をした人なんですが。そうしたら、彼は何と言ったかというと、三つのことを言ったんです。一つは、戦争で取ったものは戦争で取り返せというのがロシアの考え方だというのが一つ。それから、北方四島というのは海軍が管理をしている、ロシアの海軍が管理をしている、だから海軍と話さないと駄目だというのが一つ。それで、もしもそういう話になった場合には、日本の海軍の基地をあそこに造らないという条件があれば、そういう調整もあり得るんじゃないかというようなことを言っていましたけれども、いずれにしても、海軍が管理しているところに、大統領ですから全部指揮していると思うんですけれども。 日本の国というのは、戦後、軍事という面を軽視してきた。だから、海上自衛隊が向こうの海軍と話せば話はうまくいくかもしれない。だけれども、そういうのを一切しないで外務省が一生懸命おやりになっている。でも、それは悪いことじゃないんですけれども、やっぱり本当に返してもらおうと思ったら、効果的なやり方というのを国全体が挙げてやる必要があるんじゃないかというふうに私は思いますので、外務大臣もおられますが、外務大臣の御返答は結構ですので、細田大臣、さっき一生懸命取り返すと言っておられたので、所見をお述べいただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(細田博之君) やはりこれは政治、外交が解決すべき問題でありまして、様々な外交交渉の歴史を見ますと、佐藤総理が沖縄返還を実現したときにも、もちろん事情、状況、歴史、皆違いますけれども、本当に責任を持って責任者同士が話し合うということによって展開をしますし、最近の某国の事例でもそういった動きも見られたわけでございますので、私は是非やはりトップレベルの会談によって前進すべきものだと考えますし、また、それでは海軍が管理しているというお話もございましたけれども、どうも伺ってみると、必ずしもそういうことはないというお話もございましたけれども、やはりこれは相手は政府でございますので、ただ、向こうにはかなり独立性の高い州だとか、国内のいろんな問題があることは認識しておりますけれども、私ども日本国としてむしろ一枚岩で交渉しなきゃいけませんので、余り希望が小さいようなことを是非、国会で議論を余りしないでいただきたい。むしろ、是非頑張れと叱咤激励をいただきたいと思っております。
○大田昌秀君 社民党の大田でございます。 まず最初に、細田大臣にお伺いいたします。 現行の特殊法人北方領土問題対策協会の設立法であります北方領土問題対策協会法の第一条でその目的を規定してございますが、端的に申しまして、その目的は北方領土問題の解決に資するということだと考えるわけです。 そうしますと、特殊法人を独立法人化することによって、今のその領土問題の解決にどのように有利になるとお考えでしょうか。
○国務大臣(細田博之君) そもそも二つございまして、この北方領土問題対策協会自体を行革の対象として考えた場合に、特殊法人というものをもうできるだけ減らせという行革の要請が片方でございまして、他方、多くの議員、かなりの議員の皆様方から、あるいはある党の皆さんから、むしろ民間に移行して民間活動にしたらどうかというようなお考えもあるわけですね。 そうではなくて、私ども政府としては、政府の方針があって、それを国民運動としてやっていただく法人としていかなる組織がいいかということを考えますと、独立行政法人という一つの独立しておるけれども行政目的のために活動する法人というカテゴリーを作ったわけでございますから、そこにちょうど当てはまるものではないかと。それから、この運用いかんでもございますけれども、非常に運用の幅も広がってくるんで、あるいは合理化もできますし、運動自体を展開する自由度も上がってまいりますので、そういったことで、是非この新独立行政法人で大いに事業を展開してほしいという願いも込めまして、このたび独立行政法人化を実現しようと考えているわけでございます。 また、したがいまして、事業の内容自体は、今のところ、予算的な面などを見ますと同じような事業を続けていくことになっておりますけれども、その中でのまた工夫の仕方、国民に対する働き掛けの仕方、認識を高める、青少年へ働き掛ける、あるいはまた貸付事業を行う等につきましてもいろんな工夫がまた出てくるのではないかと、こう考えておるわけでございますので、御理解いただきたいと思います。
○大田昌秀君 繰り返しになって大変恐縮ですが、川口大臣は今の私の質問、つまり、特殊法人から独立行政法人に変えることによってこの法案の目的であります領土問題の解決にどう有利に働くかということについて御認識をお聞かせください。
○国務大臣(川口順子君) 一般論でございますけれども、独立行政法人になることによって、これは中期目標によって管理をされることになりますので、その業務の実施の仕方が非常に効率的になる、あるいは透明性を持つ、会計等について情報公開をしなければいけないということになりますので透明性を持つ、そして自主的になるといったようなメリットがあるわけでございます。 これは一般論でございますけれども、この独立行政法人となる北方領土問題対策協会についてもそういったことが起こり、その結果として業務の遂行が効率的になる等のメリットが生ずると私は思います。 それで、北方四島の返還問題との関係でいいますと、これは我が国の政府として、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本的な考え方に全く変更はない、揺らぎはないわけでございまして、政府としては、この団体が、これ外務省の団体ではございませんけれども、独立行政法人になっても、その政策としての方針に全く違いはないということでございまして、このことによってこの北方領土についての政策に緩みが生ずるとか、そういうことは全くないということを申し上げたいと思います。
○大田昌秀君 今のお話を伺っておりますと、どうも独立行政法人化すれば民間の自主性が発揮されるとかとおっしゃっておりますが、これは、あくまでも領土問題というのは国策でございますね。したがいまして、これを考えますときに、独立行政法人化することによって移行するということは、民間の方の要素というのが、比重が重いというふうに受け取られますが、領土問題ですから、私はあくまでも国策の面の比重が大きいと思うわけですけれども、その辺について、細田大臣、どう認識されておられますか。
○国務大臣(細田博之君) もう基本的には国策そのものであると思います。 ただ、その目的のためには、世論を興し、やはり日本国じゅうの人たちがこれを願うということが必要でございまして、それが官製の運動で、ああしなさい、こうしなさいと言っても、またこれは不適当な部分もあるということでございますから、この団体におきまして、言わば独立行政法人の活動としてそういう動きを、運動をまた醸成するということも大事なわけでございますので、そういった役割について御認識をいただきたいと思っております。
○大田昌秀君 北方領土問題を考えます場合に沖縄の返還問題と絡めて見ますと、沖縄の場合は、県民運動がありまして、これが政治問題化して、アメリカにとっては軍事的な利益よりも政治的な利益の方が上回ったので返還を決定したわけでございますね。そういうことを考えますと、この北方領土問題に対して外務省あるいは細田大臣は、どのような戦略、それから、どのような戦術若しくは政略というものをお持ちでこの問題を解決なさろうとしておられるか、お聞かせください。
○国務大臣(川口順子君) 北方四島の返還の問題につきましては、これは我が国の政府の基本的な方針として、帰属の問題を解決して平和条約を締結をすると、これに全く変わりはございません。したがって、この方針に基づいて精力的に交渉をしていくということでございます。 それで、その中で、北方四島には住民の方がいらっしゃるわけでして、そして支援委員会で一生懸命にやっておりましたことというのは、この北方四島の住民の方に様々な人道上の支援を行っていくということが非常に大事であるという考え方に基づいて、北海道の旧島民の方やあるいは根室の市民の方々、市民グループの方々、そういう方々と一緒になって北方四島の住民について人道的な立場からの支援を行っていたということでございます。 そして、広く、今回、小泉総理が訪ロをなさったときに行動計画の合意をプーチン大統領との間でしていただくことになりますけれども、これは六つの要素といいますか柱から成り立っている行動計画でございまして、その中の一つの大きな柱が平和条約でございます。 この行動計画というのは、言ってみればこれからの我が国とロシアで一緒に行っていく海図のようなものでございまして、こういった海図を基本として様々な、経済面あるいは政治面、国際舞台での協力等々を、文化交流等々を行いながら我が国とロシアとの間の関係を強固なものにし、そして平和条約の、北方領土の返還問題について、既定の方針、基本的な方針、考え方に基づいてこれを前に進めていこうと、そういうことでございます。
○大田昌秀君 細田大臣はいかがですか。
○国務大臣(細田博之君) 私は、今、ロシア側も様々な変化を経て、我が国の主張を素直に受け入れるというか、そういう素地もできてきたのではないかと。先ほどほかの議員から違う御意見もありましたけれども、ロシア側も非常に紆余曲折があって、あれだけの共産主義国家が解体したわけですから、そして衛星国家が皆独立し、内部の国家も独立し、そして、なおテロその他を抱えておることは事実でございますが、一歩一歩リーダーのリーダーシップというものも強くなってきておるやにも見えますし、元々はこれ、我が国の固有の領土であることは向こうも認めておる当然の内容でございますので、地方のいろいろな意見とかそういうものは向こうもあるようでございますけれども、これはやはり中央政権できちっと処理すべき時期が到来したと言えるのではないかと期待をしておるわけでございまして、私は小泉総理の訪ロが大きなきっかけになる可能性もあると。小泉総理もあれだけ外交的には明確に主張される総理でございますので、そういった機運は今高まっておるのではないかと思っておりますし、国内の情勢について我々も大いに活動を活発にしてまいる必要も痛感しておるわけでございます。
○大田昌秀君 川口大臣がせんだって訪ロされましたときに、イワノフ外相との間で平和条約締結問題を日ロ行動計画の重要な柱とすることで意見が一致したと報じられて、また大臣もそのような趣旨のお話がございましたけれども、大臣御自身がこの領土問題にかかわってからこの問題を解決する上で一番障害になっているのは何だとお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) とても難しい御質問でございまして、何を一番の障害として申し上げようかと一瞬大変に悩んだわけでございますけれども、やはり二つの国の間でお互いに十分に切っても切れぬ仲という関係にいまだなっていないということではないかと思います。 歴史的に様々なことがありまして、必ずしも地理的には近い割には近い国になっていなかった。これを行動計画、先ほど申しました行動計画をベースに日ロの関係を二十一世紀にふさわしいものにしていくことによって相互に重要な国、国際社会に責任を持つG8の中の二国という関係でいい関係にしていく。そうした中で平和条約の問題が議論をされるという形になっていくということだと考えております。 今まで違う形で平和条約についての議論がありまして、それなりの成果を積み重ねてきたということでございますので、今までの成果を大事にして、先ほど申しました四島の返還の問題、帰属の問題を解決して平和条約を締結するという方針にのっとって前進をしたいと思っています。
○大田昌秀君 先ほど、川口大臣のお話では、イワノフ外相あるいはプーチン大統領とお会いしたときに大変好意的な発言がロシア側からあったという趣旨のお話がございました。 去る三月十八日に、ロシアの下院議会が北方領土問題に関する公聴会を開いて、プーチン大統領に対して新たに平和条約を結ぶ必要はないと、北方領土問題は存在しないという勧告書を採択したという報道がございました。そうしますと、議会筋の方でも、今のプーチン大統領の平和条約締結に向けての好意的な態度というものが議会筋の方でも似たような変化が起こっているというふうに御判断なさいますか。
○国務大臣(川口順子君) ロシアの議会の中には、これは様々な御意見があると思います。現に、そういった公聴会等でそういう意見が表明をされているということも、今年の三月ごろでしたでしょうか、あったと思います。 ということではございますけれども、私どもはロシアの政府と話をしていくということでございます。政府の立場というのは、先ほど来申し上げていますように、この問題については両国で解決をしていきたいということでございますので、基本方針にのっとって交渉を積み重ねていきたいと思っています。
○大田昌秀君 時間がなくなりましたので、最後に細田大臣に一言だけお願いいたします。 沖縄問題、非常に難しい問題に取り組まれて、大変御苦労さまと感謝しておりますけれども、大臣が数ある沖縄問題の中で今一番何が深刻だと認識しておられますか。また、その問題をどう解決されようとなさるんですか。
○国務大臣(細田博之君) まずは基地の問題であると思いますし、それからもう一つは、お一人お一人の県民の皆様方にとりましては九%を超える高い失業率でございます。そこで、今急遽、政府の政策の一環といたしまして、特に緊急を要する問題といたしましてこの失業対策、経済の振興に対する具体策をより厚くしてまいりたい、雇用対策も含めて、そのことに今取り組んでおりますのと同時に、十二月の予算編成時には沖縄の大学院大学構想、これを定着させることが必要である。 その他様々な、空港その他の整備問題もございますけれども、これは省略させていただきますが、そういったことなどを今念頭に置いて一生懸命やっているところでございます。
○大田昌秀君 ありがとうございます。 終わります。
○委員長(本田良一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(本田良一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、西田吉宏君が委員を辞任され、その補欠として椎名一保君が選任されました。 ─────────────
○委員長(本田良一君) これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○紙智子君 私は、日本共産党を代表して、独立行政法人北方領土対策協会法案に反対の討論を行います。 その最大の理由は、小泉内閣の特殊法人改革が看板の掛け替えにすぎず、改革の名に値しないからです。 独立行政法人北方領土対策協会法案を見ても、協会の目的、業務の範囲は基本的に旧協会と同じであり、独立行政法人化されることで協会の業務が大幅に改善、充実されるわけでもありません。 独立行政法人化によって中期目標を立て、それを推進していくこと、政策評価・独立行政法人評価委員会の評価を受けることになりますが、北方領土対策協会、北対協が行う啓蒙啓発活動、旧島民、旧漁業権者への融資事業などに対する評価基準に対しては大きな懸念があります。 そもそも、啓蒙啓発活動や旧島民、旧漁業権者への融資事業など、生活援護を目的とする事業に効率化という観点を導入しようとすること自体、無理があると言わなければなりません。 国民の願う特殊法人改革とは、無駄を思い切って削減し、国民生活に必要な部分は拡大、拡充させること、官僚の天下りをなくして利権と癒着の構造にメスを入れることです。 同法案にはこうした内容はなく、見せ掛けの組織再編で国民の目をそらす政府の特殊法人整理合理化計画の一環をなしています。 日本共産党は、国民の願う真の特殊法人改革を目指す立場から、同法案に反対するものです。
○委員長(本田良一君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 独立行政法人北方領土問題対策協会法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(本田良一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(本田良一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十九分散会