財務金融委員会 第9号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2002/12/11
会議録
○小坂委員長 これより会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として預金保険機構理事長松田昇君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省国際局長溝口善兵衛君、国税庁長官官房審議官大西又裕君、金融庁検査局長佐藤隆文君、金融庁監督局長五味廣文君、内閣府産業再生機構(仮称)設立準備室長江崎芳雄君、内閣府産業再生機構(仮称)設立準備室次長小手川大助君、国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君、国際協力銀行総裁篠沢恭助君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小坂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○小坂委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤観樹君。
○佐藤(観)委員 民主党の佐藤観樹でございます。 竹中金融大臣が参議院の審議のため若干おくれておられるそうでございますので、質問の順序を変えまして、ちょっと塩川大臣と国土交通省の方にお伺いをしたいのであります。 二〇〇三年問題と申しまして、今、東京二十三区のオフィスビルが空き室の玉突き現象というのを起こしているんですね。テナントの企業が大移動しておりまして、何しろ東京ドーム四十六個分のオフィスフロアがこの東京二十三区内にできている。二百十八万平米。したがいまして、賃料とか、また地価下落というデフレ現象を起こす原因にもなっているわけでございまして、いわゆる〇三ビル過剰問題というのが大きな問題になりつつあるわけであります。 それで、例えば築八年の西新宿にありましたビルが、大きなテナントが大手町へ移るとか、今、ことしの九月現在の二十三区内の空き室率というのは五・三%、五%台ということになっています。 確かに、時代が進んでいくのでありますから、ビルにも新しい需要が、需要というのか新しい要素というのは必要になってまいります。IT化をしていくために高速通信のケーブルが入っていなければならぬとか、あるいは今はなるべく柱がないとか、そういうような新しい設備というのが必要になってきますから、新しくできてくること、このこと自体はある意味ではいいのでありますけれども、今、東京でいいますと、六本木それから汐留、品川、もう高いビルがどんどん建っていますね。景気には確かにそれは下支えとしていいと思うのであります。 しかし、そこのところはいいけれども、今度は中小のビルが空き家になっちゃって、数カ月間ただにしますというフリーレント、あるいは新築ビルでも値下げ競争で、とにかく満杯にしなきゃ借りたお金は返せない、こういうような状況になっているわけでございまして、今、中小のビルというのは、坪大体一万四、五千円だったところが、ちょっと一本入ると一万円を切っちゃうというようなことになってきているわけであります。 それで、まず国土交通省の都市・地域整備局長にお伺いしたいんですけれども、これは、ある意味では景気の下支えであると同時に、一方ではまたデフレ要因になったりしているのでありまして、東京以外でも、大阪が空き室率が一〇・二%、名古屋が八・二%、福岡が一〇・二%というふうになって、一体どこかが、それだけのものをつくるときには需給調整というのは、資本主義の国だから、例えばMビルという大変たくさん全国に持っているところが、自分の会社なりに、ここはどのぐらいで入ってどのくらいどうなるだろうということを、Mビルとしては考えるでしょう、単独では。しかし、これだけ広い面積で五%余も空き室率ができてしまうというようなことは、これはどこかで需給調整というのを考えないと、きょうまだ金融大臣お見えじゃないけれども、結局くるくるくるくる回って、これが最終的にはまた不良債権の増加につながっていくわけですね。 そこで、ちょっと国土交通省の整備局長にお伺いいたしますけれども、こういうもののどこかの需給調整というのは、国土交通省でやらないんですか。私は、いろいろ回りめぐって聞いてみましたら、塩川大臣御承知のように、内閣に都市再生本部というのがありますね、ここがそういうことをやっているのかというと、そういうわけでもないと。どうもどこもやっていないような感じなんですが、国土交通省、いかがでございますか。
○澤井政府参考人 需給調整というお話でございますが、その前に、現在の状況をどう見ているかということについて申し述べたいと思います。 いわゆる二〇〇三年問題は、大規模オフィスビルのオープンが二〇〇三年、来年に集中いたしまして、通常年の二倍程度の供給が見込まれているということを指して言われているものと承知しておりますけれども、これは先生も仰せのように、一つに、汐留とか品川駅東口、いずれもこれは旧国鉄清算事業団用地でございますが、その開発案件のオープンが集中して、先ほど言いました二倍程度の中の半分、大体百万平米近いですけれども、その半分ぐらいをそういった旧国鉄清算事業団用地の開発案件が占めているという、ちょっと前後にない特殊な事情が一つあります。 それから、二〇〇三年の大量供給がある反面、大規模オフィスビルの二〇〇四年以降の供給量、これは既に着工しているものが二〇〇四年に出ますので確実にわかるわけでありますが、それが逆に二〇〇四年以降相当減少するということが見込まれておりまして、二〇〇三年から二〇〇六年まで、この四年間を平均してみますと、ここ十年間の年平均供給量と大体同じようになります。それを逆に言えば、四年、五年、六年と減るということであります。 こういうことから見まして、東京の大規模オフィスビルに限って、来年前後について生じます一時的な現象であるというふうに私どもは考えています。 一方、我が国のオフィスストックの現状を見てみますと、これも先生仰せでございますが、耐震性ですとか情報化への対応などに関して課題を有するビルが、都心三区においてすら約七割を占めております。また、一人当たりの床面積、これは東京都心で二十三平米程度でありますけれども、ニューヨークの一人当たり三十九平米を初め、諸外国と比べましてまだまだ劣っているという状況にあるところであります。こうした事情を総合いたしますと、オフィスビルに対する潜在的な需要というのは大変大きいものがあると思っております。 近年の新規供給大規模ビルへのテナントの移転例を見てみますと、例えば高度情報化対応、あるいは分散しております管理機能を一カ所に集約するというようなことで、企業の競争力を高め、将来に向けた事業発展を図るためのものが多いというふうに承知しております。 こうした最近のオフィスビル需給動向を空室率という指標で見てみますと、大規模ビルについては、その一時的な供給増によりまして空室率がこの一、二年で三%台から六%台まで上昇していますけれども、小規模ビルの空室率は、逆に六ないし七%台で推移してきておりまして、大きな変動は生じておりません。 これは、大規模ビルと小規模ビルでは、不動産業界ではよく言われることでありますが、一つには、賃料の単価に大きな開きがあります。例えば、大手町でも、例をとって調べますと、小さなものと大きなものでは平米当たり賃料が一・七倍の差があります。また、テナントに対する貸し室の面積、これも大きく異なります。大規模ビルでは一テナント当たり貸し付ける面積が大きい、小規模ビルでは小さいということがありまして、基本的に大規模ビルに対する需要層と小規模ビルに対する需要層は違っているというふうに考えております。もちろん連続的な部分もございますが、大きく性格は違うと思っております。 なお、地域によりましては、近年、中小ビルの空室率の上昇が見られるところでありますけれども、これは、先ほどの玉突きというよりは、民間調査機関によりますと、主として景気の低迷によりまして事務所の閉鎖とか規模の縮小が行われてそういう結果が出ているものと承知しております。基本的に、こういったことは市場の需要供給の関係で決まるということで、私ども、その需給調整をすべきであるという考え方は持っておりません。
○佐藤(観)委員 今御説明がございましたけれども、大きいところはどんどんつくっていきますと、中小の方が空き家がふえてくる。そうすると、そこにまたお金を貸していた地域の金融なり、あるいはかなり大手のところもあるかもしれませんが、それがまた不良債権化していく可能性を持っている。もう中小のところは、当面、かなりテナントが入らないということが起きてくるわけですね。 これはもう財務大臣のエリアじゃないが、政治家として、一体これはどこが全体的な調整をして、どうしていくんだろうか。調整といっても、なかなかこれは、民間がつくることですからなかなか難しい話だけれども、今国土交通省の局長が言われるように、そう何にも起こらずにおれるんだろうかということについて、私は大変疑問を持っている。本格的にきょう議論する時間はありませんが、政治家としてそういう心配というのは塩川大臣はお持ちじゃないですか。
○塩川国務大臣 私は、佐藤先生と同じように思って、私も高輪宿舎におりまして、あの辺を散歩しますと、それはすごいですね。これは一体、皆だれが入ってくるんだろうと思うようなものが建っています。そこらは、やはり自由経済のメカニズムの中で調整できるのかなということを私も疑念を持っておりますけれども。 おっしゃるように、いわゆる都心周辺の方から、例えば川崎だとか千葉からどんどんと都心へ集まってきて、あの周辺の方が被害を受けてくるんじゃないかなということを実は心配しておるんですが、うまくいくように、何とか業界の話し合いを積極的に進める場を政府の方でもつくっていったらどうだろうなと思ったりしておりますけれども、十分注意をして、観察していきたいと思っております。
○佐藤(観)委員 確かに、都市再生という意味からいえば、いろいろビルの機能も高度化をしていくということで必要なことだと私も思うんです。しかし、例えばこの十年をとったときに、今大臣が言われたように、その周辺の中小のビルのテナントはどうなっていくんだろうかということ、さらに、そして最終的には私の関心は、テナントが中小のビルからどんどん出ていくとまたこれが不良債権化していくということに大変懸念をしているわけでございまして、きょうは本格的にそのことの問題ではないのでこれでやめますけれども、そのことを指摘しておきたいと思います。 次に、そろそろ金融大臣も見えるでしょうから本題に入りたいのでありますが、それは、ここで銀行の問題というのは随分やられましたけれども、非常に関係の深い生命保険契約者保護機構の問題について、特に来年三月で国によります補助金枠が終わるものですから、補助金枠といいましてもこれは一銭も使っていないわけでありますけれども、補助金枠が終わるものですから、これからどうしていくか。 この低金利、株の安さということで大変な中で、業界と申しましょうか、契約者が負担をしてきたお金というのはもう限界に近づいているという状況の中でどうするかということについて、実は金融大臣に少し全体の状況をよく教え込んでおかなければいかぬということで始めるわけであります。 それで、これは、副大臣いらっしゃるんでしょう。伊藤副大臣もどのくらい御承知かどうかわかりませんが、今、この生命保険契約者保護機構のいわば国の補助金枠の問題というのは、どういうことが大体、政府部内、あるいは政府部内というよりも金融庁の中で審議が進んでいるんですか。
○伊藤副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。 十五年四月以降の生保のセーフティーネットのあり方については、十二年の改正法附則に、法律の施行後三年以内に検討を行い、必要があれば保険契約者等の保護のための制度について措置を講ずる旨の規定が置かれているところでございます。 金融庁といたしましては、この規定の趣旨に沿って、保険契約者等の保護のための特別の措置等の実施状況や生命保険会社の経営の状況を踏まえながら検討していく必要がありますが、その中で、業界の負担のあり方や政府補助の特例措置の延長の必要性についても検討をしていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、保険契約者の保護を図り、生命保険に対する信頼を確保するとともに、国民の理解が得られるような仕組みが必要であるというふうに考えております。
○佐藤(観)委員 これは、長い長い議論がこの財務金融委員会の前の大蔵委員会からもございまして、今伊藤さん言われたように、特に平成十二年に、新たに改正をしたときに今言われたようなことになっているわけであります。 平成十二年のときから、それでは生命保険会社、会社というよりも生命保険をめぐる環境というのは何かよくなっただろうか。金利は御承知のように大変低い、株はどんどん安くなる。余りここで、当委員会で危ない危ないと言うことは余りいいことじゃありませんけれども、環境は、正直言って悪化の一途をたどっていると言っても過言ではないと思うのであります。そういう中で、どうやって、今答弁にございましたように生命保険の信用というものを国民の皆さんの中に維持をしていくかということは、大変重要なことだと思うのであります。 どうですか、伊藤さん。生命保険をめぐる環境というのは、何か先の見通し、よっぽど株価が上がるとか金利が上がるとか、この五年以内には必ずこうなりますというような状況にあるでしょうか。
○伊藤副大臣 先生御指摘のとおり、低金利の長期継続により、いわゆる逆ざやの問題が構造的な問題として生命保険会社の経営にマイナスの影響を与えることは事実でありますが、各生命保険会社においては、新しい商品の開発や経費の抑制、合併、提携等の推進などにより、経営強化に努めているところでございます。この結果、生命保険会社の平成十四年度上半期報告を見ても、いわゆる逆ざやを補った上で、なお一兆円を超える基礎利益を計上いたしております。 いずれにいたしましても、金融庁としては、引き続き検査やモニタリングを適正に実施し、各生命保険会社の経営状況を的確に把握するとともに、各生命保険会社に対して健全性の確保に向けて真剣な経営努力を求めてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(観)委員 確かに保険会社の方も、九四年から例にとってみれば、いろいろな経費を八七%減らし、それからお店の数も七七%にし、それから中で勤めていらっしゃる方の数も八二%、外で営業していらっしゃる方も八〇%、それから給与も六九%と、それなりに大変努力をしているわけですよ。しかし、契約者数も減ってきておりますし、もう努力にも限界があるわけですね。 これは時間がありませんからそんなに読みませんけれども、二〇〇〇年の三月二十三日の衆議院の本会議、小渕総理の答弁でも、もう業界負担というのは限界であるということを言われ、それから今申しました大蔵委員会でも、二〇〇〇年に宮澤大蔵大臣が、これは非常に重要な言葉ですから読ませていただきますと、 現実の問題としては、やっぱりこういう非常に低い先ほどからお話のあります金利政策がとられております結果として、保険会社が予定をしておった利率というものは当然に非常に現実は下回らざるを得ないという、これは経営の責任だけには帰せられない国の経済状況の変化、それに対応する国のあるいは中央銀行も含めまして全体の経済政策のあり方と決して無関係ではない。これは否定することのできない事実でありますから、そのことも含めまして総合的に国が責任を負わなければならない部分があるということを考えております。 と言っているのが、二〇〇〇年の五月十日の金融問題に関する特別委員会で宮澤大蔵大臣が言っているわけですね。 この問題は、銀行と似ているところもあるが似ていないところもある。似ていないというのは、これは実は、健全な保険会社に保険契約をしている人が、過去に破綻をした東邦生命なりあるいは日産生命なり、その人たちの赤の分を今契約金で払っているということなんですね。あなたのもそうだし、僕も保険会社と契約しているけれども、全然、日産生命と東邦生命、第百生命とか私には関係がないですね、一契約者という面から見れば。 しかし、実際にはそのお金が全部で五千六百億円。これは、前のせいで、つまり日産の前の部分を入れますと七千三百八十億円。全部、関係のない、契約をした人が払って負担しているわけであります。したがいまして、今、両方の分を入れますと、毎年六百八十五億円ずつ、第百生命にも東邦生命にも日産生命にも全然関係のない人たちが払っているんですよ。日産生命分は平成十九年まで、後の分というのを含めまして毎年六百八十五億円ずつ負担をしているわけですね。 そういう意味では、これは会社が負担するんじゃないのです、結局は契約する人が負担をすることになるわけでありまして、もうこれは限界であるということは再々この委員会あるいはその前の大蔵委員会でも述べられているわけでございまして、もうこれはいわば契約者に持たせるには限界があるのじゃないか。あなた、契約に行ってごらんなさいよ。どうして日産生命がつぶれた分、東邦生命がつぶれた分の負担を私がしなければいかぬのと言われて、言葉に窮しているというのが今現状なんですね。 そういう状況を考えますと、これはもう業界といいますか、無関係な契約者に、生命保険の契約者に持たせるということは無理なのではないか、筋が通らないのではないかというふうに私は考えますが、いかがでございますか。
○伊藤副大臣 先生御指摘のように、超低金利の継続がいわゆる逆ざやの問題として生命保険会社の経営上に構造的な問題を与えているということは私どもも十分承知をしております。そうした中で、先ほど答弁をさせていただいたように、生命保険会社がそれぞれ創意工夫をして、そして財政基盤の充実のために努力をしているわけでありますが、こうした努力が私どもにとってまずとても重要であるというふうに考えております。 先ほど宮澤大臣の御答弁についてお触れになられましたが、この答弁はいわゆる十五年の三月までのスキームに対するものと私どもは承知をいたしておりますが、先生先ほど御指摘のように、この法律の中では三年の見直し規定というものが入っております。この見直し規定に従って私どもとしては検討を進めていきたいというふうに思っておりますが、先生御指摘のように、今日まで生命保険会社の破綻が続いてまいりました。そうした中で、業界の負担のあり方あるいは政府の補助の特例措置の延長等の必要性について総合的に私どもとして検討し、そして私どもとしましては、いずれにいたしましても、保険契約者の保護を図り、そして生命保険に対する信頼というものを確保して、国民の理解が得られるような仕組みというものをつくっていかなければいけない、その必要性の中で検討を進めていきたいというふうに考えております。
○佐藤(観)委員 ですから、私が言っているように、保険会社が努力するについても限界がある。それで、この低金利というのは保険会社がやっているわけじゃないんですね。利回りが悪いというのは保険会社がやっているのじゃなくて、国の政策として、世界のどこでもやっていないこの超低金利政策というのをやっているわけですね。 そういう中で、生命保険というものが本当に国民の皆さんに安心していただくためには、他の、今日までこの委員会でいろいろ議論してきたようなセーフティーネットというものが必要である、それが平成十二年に決めました来年の三月までの国による補助金枠ということでありまして、あなたも御承知のように、一回もこの補助金枠は使われたことがない。契約者が負担をしてきたものも残り二百二十億しかない。どこもつぶれなければいいんですよ、これは。幸いにしてつぶれなければ。つぶれなければセーフティーネットも心配することもないけれども、残りの契約者が負担をしている分が二百二十億しかないとなると、セーフティーネットが来年三月で切れてしまうということになれば、当然その先を考えておかなければならぬわけであります。 報ずるところによりますと、この四千億を継続するためには新たに三千四百億円政府側が負担をしろとか、あるいは報道によって金額は違いますけれども、そういう報道がなされている。変な言い方ですけれども、セーフティーネットは一回も使わずに業界に負担をさせる、こんなことをやったら、永久にセーフティーネットというのは見せかけで、永久に使わない制度ができてしまうことになる。ずっと青天井で、契約者がほかの東邦生命なり日産生命なりの部分を負担しなければならぬことになるわけでありまして、これはもう全く理屈が通らない、筋が通らない話です。 これが、例えば国による補助金枠というのは四千億円全部不幸にして使い切ってしまった、そしてその次の枠をどうしようというならいいけれども、こっちで用意はしてあるけれども、これにはさわらせません、これは見せ金です、あとは全部結局、契約者、新しい契約者がどんどん負担してくださいよ、これは全く理屈が通らぬ話ですよ。 そして、たびたび言いますように、もう限界であるという話は政府側からの答弁が出てきているわけでありまして、これはひとつ、あなたがたびたび答弁なさるように生命保険というものの信用を高めるために、あなた方が考えているスキーム自体をもう一度考え直す必要がある。 したがって、私は、それは破綻が起きないがいいにこしたことはないわけでありますので、来年三月に切れますこの国による補助金枠というものを自動的に五年延長していく。今まで一銭も使っていないんですから。銀行の方は九兆何千億、既に現実に使っちゃっているわけですよね、枠を。ところが、この生命保険契約者保護機構の枠というのは一銭も使っていない。いや、使わなきゃ損と言っているんじゃないですよ。だけれども、使わないで業界負担をしろというのは筋が通らない。それこそ、まさに生命保険の信用ではなくて政府の信用もなくなりますよ。どうですか。
○伊藤副大臣 答弁をさせていただきたいと思います。 先生御指摘のその三千四百億円というものについて、私どもが具体的な方針を決めたということはございません。 そして、先生が今御指摘になられているように、この生命保険というものは国民生活にとって極めて重要なものでございます。そして、私どもとしても、国民の信頼が得られるような仕組みというものを今後どうつくっていくかということが極めて重要でございますので、先生が今御指摘をいただいている点も私どもとしては受けとめながら、今後どのような形で生命保険に対する信頼というものを確保して、そして財政的な措置といった場合に、これも国民の方々の理解を得る必要がございますので、総合的な観点から国民の皆様方に理解が得られるような仕組みというものをどうつくっていかなければいけないのか、そういう視点からこの問題について検討を深めていきたいというふうに考えております。
○佐藤(観)委員 今副大臣言われましたように、高齢化社会に入りつつあるじゃない、もう入っているわけですけれども、高齢化社会の中で、将来の安全、死んだ場合、けがをした場合、入院した場合等々、保障するために生命保険に入っているわけですけれども、社会保障給付総額の約三分の一、社会保障給付額が五十六兆一千四十二億円あるわけでありますが、そのうちの約三分の一、十五兆八千三百八十一億円、つまり民間で将来に備えて自助努力でやっているわけですよね。このことの重要性というのは今副大臣言われましたけれども、このことをもう一度想起していただきたい。 もう一つ重要なことは、これは保険会社も銀行の株をたくさん持っているわけですよね、銀行も持ってもらっていますけれども。生保がもし、余り破綻とか危険とかという言葉を使うことは好ましいことじゃないんですが、イフの、もしの場合を議論するのは政治家の役目ですから余り心配しないでもらいたいのでありますけれども、生保が破綻をしますと、銀行が生保に出しております基金とか劣後ローンというのは事実上無価値になってくるわけですね。そうしますと、銀行に巨額の損失が出てくるという、これまた銀行にとりましてもまさに非常に重大事なのでございまして、それで私は申し上げておるわけでございます。したがいまして、私の方から申しましたように、結論的には、これは今言ったような状況からいって、来年三月に切れます国によります補助金枠をそのまま延長していく。 それはお役目上、二〇〇四年にはとはいろいろ小泉さんの指示で言っておるけれども、国民はだれも信用していませんよ。それで銀行の不良債権が全部片づくなんということを思っている人はほとんどいない。言っているのは役目上言っているだけの話であって。 そうしますと、来年三月に切れるんですから、その次にもう一度、この国によりますところの補助金枠をせめて五年延長していく、そのまま延長していく。それで、何にも起こらなければ幸いです。起こった場合には、ちゃんと政府の補助金枠の四千億円がありますよ、これがありますから安心して契約してくださいということをしていくべきだ。 つまり、一言で言えば、これは私の勝手な年限でありますが、私が言っているだけでありますが、五年間無条件でこのスキームを延長させていくということが今とるべき最大の良策だ、こう思いますが、大臣も余り詳しくないでしょうから、今まで答弁で、武士の情けで伊藤副大臣、どうですか。
○伊藤副大臣 今先生から、生命保険の現在置かれている問題、そして先生としてのお考えについてるるお話があったわけでございます。 先生御承知のとおり、この問題は大変難しい問題でもございますが、一方で、やはり生命保険というものが私たち国民生活にとって極めて重要な存在であり、それが自助努力の中で、今日までこの生命保険の仕組みが続いてきたわけであります。 その中で、セーフティーネットというものをどう充実させていくのか、国民から見て本当に信頼できるような制度、仕組みというものを今後どうしていくのか、そうしたことを、先生の御指摘も踏まえて、今後総合的に私どもとしては検討して、今後の方向性というものを考えていきたいというふうに思っております。
○佐藤(観)委員 せっかく金融大臣お着きでございますから、もう一度粗筋だけ申し上げておきます。 これは時間が限られている。本年度の予算措置を、直接銭は要らないけれども予算措置をしていかなきゃいかぬ問題でありますから、隣に塩川財務大臣もいらっしゃいますので、極めて大事なことであり、約一億一千万口の契約数を持っております生命保険の問題でもあり、先ほど触れましたように銀行とも大変関連の深い問題でありますから、もう一回繰り返しておきます。 生命保険契約者保護機構が来年三月で切れるわけでございます。これは政府の補助金枠で四千億円あるんでありまして、幸いにして今まで一回も使ったことがありません。そして、業界負担と言っていますが、結局は契約者が、今まで破綻をしました東邦生命なりあるいは日産生命なり第百生命なり等々今まで負担をしておりますのが、五千六百億円負担をしているんです。これはみんな、業界業界というと何かどこかにお金があるようなことを言いますが、契約している人が、破綻した生保に全然関係ない人が負担を強いられているわけですよね。そこのところが一つ問題であります。 そして、今現実には、それらのために、日産生命がつぶれて以来、全部で六百八十五億ずつ契約者が負担をしている。まだ全然、政府のお金なんかないんですよ、六百八十五億というお金は契約者が負担をしているものであります。私もその中の一部、大臣もその中の一部、日産生命なり東邦生命に恐らく関係がなかったかと思いますが。 しかも、再々、大蔵委員会時代からも、もう業界が負担するのは限界だね、これは二〇〇〇年ぐらいのときからの宮澤大蔵大臣から、もう業界が出すというのは限界であると。 というのは、何にもいいことはないんだから。超低金利で逆ざやでしょう。株安でしょう。特にあなたがなってからますます株安だ、こういうのは、あなたのせいかどうかは別にして現象的にあらわれていることは間違いないんですよね。 ですから、一生懸命努力して、先ほど申したんですけれども、人員を減らしたり、店を減らしたり、給与を減らしたりして各生命保険会社も頑張っておりますけれども、しかし、最後に支えてくれる政府枠の四千億円というセーフティーネット、もう契約者が出しているお金というのは残り二百二十億しかないわけであります。二百二十億しかないんです。だから、不幸にしてつぶれたら、もうそれだけじゃとても足りないから、その次のセーフティーネットであるところの政府の補助金枠というのが用意して、受け皿になっているわけですよね。 今、それが期限が来年三月までなものですから、十二月に、直接的な具体的なお金が要るわけじゃないけれども、制度として、スキームとしてこのことをやっていかなければならないということでございまして、私は、今申しましたようなことからいって、結論的には、単純に来年三月が来たらこれを五年間延長していかなければいけないということを申したのであります。 あとは大体、伊藤副大臣が答えておられますので、最後に一言、ああ、佐藤委員の言われるとおりでございますだけ言えば終わるんですが、竹中大臣、どうぞ。
○竹中国務大臣 まずもって、参院の本会議と日程が重なりまして、おくれたことをおわび申し上げます。 私自身も、生保の問題に関しては、極めて重要であるというその重要性に関しましては佐藤委員と同様の強い認識を持っております。 国民から見ますと、これは、いわゆる預金の受け入れ機関ではございませんから、銀行のセーフティーネットとは性格は異なりますが、しかし国民生活に直結しているという点では、極めて重要なセーフティーネットの確保をしていかなければいけないということであろうかと思います。 その意味では、しかし考えなければいけない要因は恐らく三つございまして、今申し上げたような意味での契約者、保険加入者の保護という観点、それと、まさに保険会社、業界の信頼、そこにはやはり、自助努力で経営を強化して、そういったセーフティーネットを業界自身にも担ってもらうという、そういう経営基盤の問題があろうかと思います。 同時に、委員は今、契約者の負担だというふうにおっしゃいましたけれども、政府が負担するということは、これは広い意味では国民、税金を使っての負担でありますから、これはやはり国民の理解というものも必要になってくる。保険契約者、加入者の保護、業界の努力、それと国民の理解、そういった三つの問題の接点としてこの問題を位置づけていかなければいけないと考えております。 いずれにしましても、期限は、残された時間は大変限られているということもございますので、副大臣の答弁にもありましたように、一生懸命今検討をしているところでございます。
○佐藤(観)委員 もう既にこの問題は、アメリカの保険会社は追加のお金は出しませんということを明らかにしていますよね、アメリカンファミリーとかその他、米系の保険会社も。これは、米系の場合には、特に簡易保険との比較も理由に挙げているわけでありますけれども、しておるわけであります。 そこで、本問題の最後に、日本にございますアメリカの商工会議所、ACCJの発言がございます、本問題についての。日本政府というのは、アメリカに言われますと何でもイエスというところでありますし、竹中さんにもその傾向なしやとはしません。昔ソ連は、ニエット、ノーばかり言っていたと言っておりますが。当然、在日米国商工会議所、これは追加についてノーと言っているわけであります。 なぜかというと、そして、こうすべきだと言っているのは、生保保護機構への公的資金枠の効力を無期限に延長すると。大体のところだけですよ、私が読んでいるのは。生保保護機構が補償する責任準備金の比率を九〇%から八〇%に下げるという方法。それから、早期介入の実現、ソルベンシーマージンの算出方法の改善など、金融庁による監督、監視を強化する。政府がこの公的資金枠の効力を延長し、民間業界から生保保護機構への追加負担を要求しないということが不可欠である。生保保護機構への資金の追加拠出を要請すれば、経営が悪化した企業の契約者を救済するために健全経営の企業から資金を引き出し、相対的に体力の弱い国内保険会社の存在を脅かし、ひいてはさらなる破綻のリスクを増大させる。こうした措置は健全経営の企業にペナルティーを与え、健全経営の悪い企業及びその契約者のモラルハザードを引き起こし、障害のない効率的な市場の運営に必要な基本原則を損なってしまう。追加負担を要請されるかもしれないという不安が常に渦巻いて、それはビジネス環境の不安定につながり、投資家の信頼を失い、業界への新たな投資に水を差すものである。 竹中理論と同じ、まさに正論ですよ、これは。大体、あなたがやろうとしている構造改革というのも、この精神というのは、私は正しいと思うんですよ。悪い企業に対して、よい企業に契約している人がその分負担する。悪い企業といったって、これは今生きている企業じゃないですよ。もう死んだ企業ですよ、日産生命にしろ東邦生命にしろ第百にしろ。そのためにみんなが負担しなきゃいかぬという、これは筋が通らぬですよ。 今、ACCJの意見書の一部を読みましたけれども、これは正しい指摘だと私は思うんですが、竹中さん、どうですか。
○竹中国務大臣 今お読みいただいたそのステートメントそのものは、事前にはちょっと承知しておりませんのですけれども、基本的な考え方は、やはり公的なものというのをどのように位置づけるかということに尽きるのだと思います。 こうした形でのみんなで支え合う形、これは例えば、非常に極端な話でありますけれども、保険の論理というのは、基本的には、非常に自分が健康に自信のある人は保険には入りたくないわけでありまして、健康に自信のない人は保険に入りたい。そういう問題を考える場合に、いや、みんなでこれを支えるのが公的なシステムであるというふうに考えるのか、それはまさに自己責任の問題であると考えるのか、公的な問題をどのように位置づけるかという点で若干の意見の相違があるのだと思われます。 その問題、一般論と、今回の生保の保護の問題がどのようにかかわるかというのは、これはやはり、これまでの日本の経緯等々を踏まえて、現実に即して判断をしていかなければならないのではないかと思っております。 いずれにしましても、委員御指摘のとおり、多様な議論があるということは承知しておりますので、残された時間の中でさまざまな御意見を伺いながら、政府としてしっかりと判断をしていきたいと思っております。
○佐藤(観)委員 最後に、伊藤副大臣には言ったんですが、最後に竹中さん、この問題の最後ですよ、言っておきますけれども、報道によると、あるいは金融庁の役人方の論理を聞いていると、業界、もっと出しなさい、出さなきゃ延長しません、延長すらできないですよというようなことを言っているやに仄聞をしております。 この論理を使うと、セーフティーネットというのは全く見せかけで、絶えず絶えず契約者、業界側と申しましょうか、これもずうっと影響して、セーフティーネットというのは形はあるけれども、それは使わないんです、それは万が一何かあっても全然使わないんです、全部永久に、契約者の枠、金額をこれからふやしていくんですと。しかも、単年度の六百八十五億をふやせばいいんじゃないかというけれども、契約者というのは、これは長いんですよね、生命保険というのは。三十年とか二十年とか、非常に長い間、余分な負担を強いられるわけでありますから、十二分にこのことを考えていただきたい。 お金のことになりますと財務大臣ですが、大体、私の言っている趣旨は十二分におわかりになりましたよね。
○塩川国務大臣 理解はできるのでございますけれども、しかし、法律的にいろいろな制限を、どうしてこれをクリアしていくかということはいろいろあると思うんです。 大体、生命保険は株式会社じゃなくて相互会社でございますから、お互いの問題として解決するという精神に立っておる会社でございますから、そこらに対するアプローチはどうするかということも起こってくるだろうし、といって、先ほどおっしゃったように、国民に非常に大きい影響のある問題ですから、これをほっておくわけにはいかないだろうという感じもいたしまして、よく関係省庁と相談して、これからの方針を決めていきたいと思っております。
○佐藤(観)委員 相互会社とか株式会社とか、余り私は本問題には関係ないんだと思うんですね、その会社の形態は。ちょっとポイントが違うように思いますが、いずれにしろ、これは極めて重大な問題です、国民全般にかかわる問題でございますので。 確かに、竹中大臣が言われたように、銀行の機構と生命保険の機構とは性格を異にします。しますが、しかし今言ったように、ちょうど竹中大臣が来られたころ合いかな、まああなたも専門家だからわかりますように、銀行のある部分を支え、あるいはまた銀行が生命保険会社のある部分を支え合っている。だから、非常に緊密な関係にある生命保険の問題でございますから、ひとつ十二分に、今私がここで申しました論点を十分精査をして、もう既に銀行には九兆円余のお金を使って、生保は見せ金のネットで、いや、落ちても全然知らないんだよというような社会的不公正というのはあってはならないことだというふうに思いますので、十分私が指摘した点を、御理解はしているんだと思いますけれども、理解しているだけではいかぬので、国民が安心できるようにしていただきたいと思います。 次に、時間がなくなりましたが、産業再生機構の問題でございます。 私は、産業再生委員会で破綻懸念先、大体、破綻懸念先はRCCへ行くんだと。要管理債権を何とか再生できないだろうかということで考えたのが、塩川大臣もたびたび当委員会で言っておりますような産業再生委員会の発想だと思うのであります。しかし、幾つかの、時間が余りありませんから幾つかのは言いませんが、問題は、一体、企業が本当に再生できるかどうかを見分ける何か物差しはあるんですか、このことが一点。 もう一つは、この産業再生機構というものがそのメーンバンク以外の銀行から債権を買うときに、どういう値段で買うかということですね。銀行は、なるべく高く買ってもらった方が自分の負担は少なくて、はいどうぞ、ひとつやってくださいと再生機構の方に届ければいい。しかし、そんなことを言って再生できるかどうか。できればお金は返ってくるけれども、何しろ要管理債権ですから、できないとなると、また最終的には、最後は国民負担になってしまうということで、どういう値段で買うかということが大事な問題だと思っております。 それで、本当は大臣を入れてやらなきゃいかぬ大問題でありますけれども、当委員会でございますのでそれはなしにいたしまして、今、この二点について、準備室ではどういう議論がされ、どういう方向にございますでしょうか。
○小手川政府参考人 まず、いわゆる買い取りの場合の基準といいますか物差しの話でございますが、十月三十日の総合対応策の中では、ポイントが約三点ぐらいあると思います。 一つは、内閣の中に、産業構造対策それから雇用対策本部というのを設置いたしまして、そこで産業再編や早期再生にかかわる基本指針を策定するということで、これは今内閣官房を中心にやっていただいているところでございます。この関連で、今先生の方からも話がございました産業再生機構につきましては、まずこの基本指針に従ってやるということが第一点ございます。 それから、具体的な価格につきましては、この対応策では、「企業の再生を念頭に置いた適正な時価」という表現になってございます。 それからもう一点、第三点目ですが、「再建計画及び買取価格等の適正性を担保するため、機構内に有識者からなる「産業再生委員会(仮称)」を設ける。」ということになっておりまして、現在、これらの点を踏まえまして、来年の通常国会に間に合わせるべく、法案の内容そのものを詰めてございます。 イメージで申し上げますと、基本は、メーンバンクと債務者との間に一定の再建計画というものができていることが必須でございます。この計画がもしあれば、その計画をベースにいたしまして、例えば、ディスカウンテッド・キャッシュ・フローといったような方式、これはいろいろな方式がありますけれども、それに基づいて、まずメーンバンクの方で、例えば簿価一〇〇のものに対して四〇とかいう買い取り価格の提示があるものだと思います。当然、機構の方では、それを受け取って、その内容を精査した上で、カウンタープロポーザル、例えば四〇ではなくて三〇といったことを提示していくことになってくると思うんです。 この数年間の間に、再生については相当専門知識が各所におきまして、特に民間等ですが、これが非常に蓄積してございます。そういう専門家の方の話を聞きますと、そういうふうな数字の問題と、それからもう一つ非常に重要なこととしまして、この機構は、現実的な組織として、最後はスポンサーを探してこれを売却する必要がございますので、そのときに、当該債務者の内部にスポンサーが買いたいと思うような、いわばきらりと光るようなものがあるかどうかということが非常に重要なポイントになっているという意見を強く聞いているところでございます。 いずれにしましても、この問題につきましては、早急にその具体的な考え方をまとめまして、それで法律の形に仕上げたいと思っております。
○佐藤(観)委員 これは、本格的には来年度予算案の予算委員会でやるべき問題かと思いますけれども、私もこの前指摘しましたように、債務免除の会社が、では五千億も債務免除されている例えばゼネコンなり流通なりそういうところがうまくいっているだろうか。ことしの九月期の決算を見たときに、これで一体お金を返せるんだろうか。先ほどの質問と同じように、これはみんなここにいらっしゃる方々の預金の金利なんですよね。債務免除といったって銀行の金じゃないんだ、債権放棄だといったって。みんな低金利に悩んで、本当に預金、貯金していても全然意味がないというようなそのお金を債務免除しているわけですから。それで企業が一体再生しているんだろうかというと、九月期中間決算を見ますと、一体これで再建できるだろうかと思うような例が幾らでもある。今の場合には、債務免除という問題とは関係ないけれども、しかし、なかなか再建というのは難しい。 もちろん、過去幾つかの有名な再建した例がありますし、日産自動車のように、ぐっと売り上げが上がってよくなっているというケースもありますが、要するに、何か絶対的な透明性がなければ、これはRCCへ行くんですよ、あるいは、これは要管理債権だけれども再生可能じゃないだろうかと見て、産業再生機構というところでひとつみんな力を合わせてやろうじゃないかという、何かそこに透明性があるものの基準がないと、何か恣意的に、この企業はいろいろ、こことここと関係が深いからやっていこうやというようなことではいかぬと思うのであります。 その点について、竹中大臣、いかがでございますか。
○竹中国務大臣 委員の御指摘の問題意識といいますか、しっかりとした基準をつくれというようなことに関しましては、私たちも十分に理解をしているつもりでございます。 しかし、その一方で、個別の判断というのはやはり極めて微妙な経営判断であろうかとも思いますので、その意味では、その委員会ないしは委員長の自由な判断を妨げるものとなってはいけない。その辺の兼ね合いをぜひともうまくやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○佐藤(観)委員 終わります。
○小坂委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時四十分休憩 ————◇————— 午後一時三分開議
○小坂委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。吉田公一君。
○吉田(公)委員 旧大蔵委員会当時から五、六年ぶりに質問するわけでございますが、流れがよくわかりませんから、ダブるところもあると思います。その点については御了承いただきたいと思います。 実は、塩川財務大臣が、寝た子を起こすなと。つまり、暫定税率について不穏当発言などということが書いてありますが、要するに、聞こえが悪いから、暫定、暫定と余り言うな、ガソリン税というのは最初から五十円程度なんだから、こういう意味ではないかと。 実は、きょう、これからの質問で暫定税率について伺いたいと思いますが、大臣、どういう御趣旨で経済財政諮問会議で御発言をなさったのか、お伺いをしたい、そう思っております。
○塩川国務大臣 私が寝た子を起こすなと言ったのは、一つの比喩として言ったものでございまして、何も魂胆があって言ったものではございません。 けれども、今、ガソリン税は五十何円ということで払っておりますけれども、そのうち税金が幾らで暫定税率が幾らということをほとんどの人は知らないんじゃないかなと思っていまして、そのかわり、その払ってもらった税金が、道路特定財源として現在、道路建設を中心に使っておりますので、これはやはり私たち、納税者の趣旨は生かしていきたい。ですから、特定財源とはいうけれどもこれを一般財源というのは、福祉だとか教育に使う一般財源ではなくして、公共的な事業に使う一般財源として使いたい、こういうことを言っておるのです。そうすれば、そういう用途であるとするならば、ガソリン税を払ってもらっている人もまあまあ納得してくれるんじゃないかということを、私は経済財政諮問会議で申した次第であります。
○吉田(公)委員 大臣がおっしゃることは、つまり、道路特定財源、道路以外には使っちゃいかぬという目的税を、こういう財政状況の中で、ほかにも使ってもいいんではないか、要するに拡大をしてもいいんではないかという御趣旨だったんでしょうか。再度、そういうことでございましょうか。
○塩川国務大臣 そのとおりでございまして、何も道路以外でも、道路に関係あるものだったらいいじゃないかという考えです。
○吉田(公)委員 私は、そういう意味では大賛成であります。 しかし、片方からは、ユーザーが承知をしないんじゃないかと。要するに、道路目的税で取った揮発油税の中に、税金でありますから、道路以外に使うなんということはユーザーが承知しない、よくそういう論理がありますけれども、では一体、ユーザーに暫定税率を本則より倍ぐらいぶっかけておいて、それで再度、再度、延長してきて、そして道路以外にユーザーが納得しないなんという話は、そんなものはどこにもないわけですよ。むしろ、暫定税率なんということをかけられていることに対して、本来、税というのは公正公平でなきゃ、透明性がなきゃいけないわけだから、暫定税率を延長、延長、延長で来て、それでそれが道路の目的以外に使っちゃいかぬ、そんな話は私はないと思っています。 財務大臣、こういう財政状況の中で、この道路財源だけが絶対曲げられないで、絶対いじくれない税なんということはあり得ないわけだから、ぜひこういうときには、財務大臣のような、応用問題にしていかなきゃいけない。だから、大臣に私は大賛成ですよ。あんな、道路財源は目的税だから使っちゃいかぬ、そんなことは、何かほかに考えがあるからそんなことを言っているんじゃないか、そういうふうに実は思っているわけで、ぜひひとつ大臣、今後とも頑張っていただきたい、こう思うんですよ。 片方では医療だの保険だの年金だのがなくなってきているのに、道路財源だけは暫定、暫定で何回やってきたか。これは税の根幹にかかわることがありますから、私はこれから、国土交通省的な発想じゃなくて、税の問題として質問をしたい、こう思っています。 まず、揮発油税ですよ。これは昭和二十四年に創設した。それで、二十九年に特定財源にした。本則税率、一キロリッター当たり二万四千三百円なんです。それが、暫定税率を入れているから、四万八千六百円になっているわけです。これはもう五十年たっているわけです。それから、特定財源にしてから四十五年ぐらいたっている。 それから、地方道路税。これも四十五年たっている。そして、本則税率は四千四百円なのに、五千二百円になっているわけです。それから石油ガス税。それから自動車重量税、これは乗用車、自家用、営業、軽自動車、それぞれ用途に応じて区分けはされていますけれども、つまり、これだって昭和四十六年の創設ですから三十年たっているわけです、三十年も。 今、見てごらんなさいよ、道路なんて。地方へ行ったって、そこらじゅう整備されて、畑の中まで整備されている。だけれども、昭和二十年代、三十年代は、確かに道路は不備でしたよ。地方へ行ったって砂利道がいっぱいある。だって、私は東京二十三区に育ったんだけれども、東京二十三区だって、みんな砂利道ですよ。それを舗装するためには、確かに目的税ということであっても仕方がない。しかし、使用者が負担をするというのは当たり前ですよ。 だけれども、三十年も四十年も五十年もたっているのに、いまだに暫定税率で延期、延期で、そして延長している。これは後で言いますよ。 それから、軽油引取税。これは本則税率が一万五千円ですよ、キロ当たり。それが、暫定税率を入れたら三万二千百円になっている。それから自動車取得税、これだって、自家用は取得価格の五%ですよ、消費税が三%になっているのに。 そういう意味で、暫定税率、透明性なんか全くないじゃないですか。公平も公正も何もない。そういうような、国民から税金を取るのに暫定税率で延長、延長で今日までやってきた。その暫定税率とは一体何だということをまず質問したい、こう思っています。
○塩川国務大臣 そうですね、難しい御質問でなかなか答えにくい話ですけれども、暫定税率というのは、一応はこうしておこうという方向で決められる。私は、税で暫定という考え方は、税にはなじまない言葉だと思うんですよ。 といいますことは、税は、減税のときはみんな賛成なんです。皆さん賛成です。ですから、減税のときは暫定というものは割合少ないんですよ、あることはありますけれども。しかし、増税のときは抵抗がきついものですから、とりあえずまあ一応こうしておこうやないかというのが暫定で、この暫定がずっと続いて、おっしゃるように二十何年続いてきておることでございます。 私は、税の問題こそ、国政の中で一番大事なテーマでありながら、実際は一番解決しにくい問題である、その解決の一つの手段として暫定という手法を入れておるんだ、こう思うておるんです。
○吉田(公)委員 大臣、大変正直におっしゃっていただきました。暫定などという言葉は、国民から税金を取るときに、一回五年間ぐらいは暫定でいいでしょう、緊急を要するときは。だけれども、それを三回も四回も延長して、そして、もう昭和三十年、二十年代と違って道路がほとんど舗装されて行き渡って、こんなところに舗装道路をつくっていいのかというところまで行き渡っている。 そして今度は、これはもうほかのことだけれども、特別扶養手当を、三十八万円を控除をなくしてしまおうとか、課税最低限を引き下げるとか、そんなみみっちい、サラリーマンをとっちめるような話をしているわけです。だけれども、こういう税金を、自動車というのはもう二軒に一台あるんだから、大衆課税と同じになってきた。だから、これは還元すべきだ、こう思っているんですよ。 それで、今言った揮発油税、六回ですよ、六回。暫定税率は四回、延長六回だ。こんな税金がありますかね。それから今度は地方道路税だ、これも六回延長しているんだよ、六回。それから軽油引取税、これも暫定が三回、延長六回だよ。来年四月にこれは切れるわけだよ、五年間が。そうすると、三回延長するわけだ。来年の四月に切れる、そうすると、これは日切れ法案だ、何とか通してくれなきゃ困るんだなんといって、迫ってくるに決まっているんだよ、これは。毎回そうだから。もう延長五回、三回、四回、そのたびに、日切れ法案だ、何とか通してくれませんかと。日切れだか、月切れだか、月賦だか知らないけれども、日切れなんということをいってやってくる。 それで、後ほど申し上げますけれども、時限立法だよ、言ってみれば時限立法。それを、この間も林道整備事業の五年間を立法した。それから、松にたかる虫を退治するんだとかなんとかいって五年延長している。みんな、とりあえず五年なら納得するだろうと思って五年でやるんだ。これはもう仕掛けなんだ。 だから、そんなことをするんじゃなくて、暫定税率なんというのは、当分の間だ。この間、私は、大蔵委員会のときに都道府県の県債や都債の発行について、内務大臣通達で当分の間なんといって、今平成何年だと思っているんだと。やっと少し緩和したみたいだけれども、当分の間とか暫定とか、一般の国民には通用しない言葉がこの永田町でまかり通っている。だから、透明性、公正、公平という意味からいけば、暫定なんということはおかしい。 それと、もう一つは、これは第一次道路計画で、昭和二十九年から三十三年度までが第一期だった。その後、第二次、第三次、第四次、第五次、だんだん金額がふえてきちゃった。そして、最後に、昭和六十三年から平成四年度まで、今日まで新道路五カ年計画、平成十年から平成十四年度までですよ、何と二百七兆円という税金を取っている。二百七兆円ですよ。だから、道路以外使えないというから、要らない道路までつくっているわけだ。それは、余らせちゃったら困ると、目的税だから。 それで、何と、塩川大臣、第一次道路整備計画、目的税にしてから今まで、幾らガソリン税や地方道路税なんか取ったと思いますか、合計額。私は計算してみたんだ。三百十七兆円ですよ。三百十七兆円。また取ろうとしているんでしょう、これ。三百十七兆円使ったんだから、整備は行き渡るに決まっているじゃないですか、中国大陸でもアメリカ大陸でも何でもない、こんなちっちゃな島国が。 こういうことを改めないで、サラリーマンが一生懸命働いている、特別扶養控除を、三十八万円を外して基礎控除だけにしようとか、これは後で言うけれども、発泡酒を二十円だか値上げして、たばこを上げようなんて、そんなみみっちいことを言っていないで、こういう抜本的な税制改正をしなきゃだめじゃないですか。三百十七兆円今まで使ってきたんですよ。またこれを引き延ばして、また道路をつくろうというんでしょう。 ところが、こういう特定財源制度の意義と沿革というのがあるんだ。公平性だ、安定性だ、合理性だ、こう言っておるわけだ。目的税を取るためにはこういうものが条件がそろっていなきゃいけませんよと。 だけれども、暫定税率なんていって一般のユーザーが、ガソリン一リッター、今ハイオクが百十円ぐらいかな、普通ガソリンが大体十円ぐらい違うから百円ぐらいだと思う。半分はガソリン、取られている。それで、全然利用もしないような、道路も通らない、車も通らないようなところへ、道路は通らなきゃいけないんだけれども車も通らないところへどんどんつくっちゃっている。大臣、竹中金融大臣も、視察してごらんなさいよ。こんなところまで道路ができているのかと思うところまである。 そのほかに、今度は農林省がやっているんだよ。二重道路行政じゃないか。林道だとか農道だとかつくっているわけですよ。これはまた別枠で予算をとって農道なんてつくっている。農道をつくるのは構わないよ。だけれども、農道をつくって完成するためには、畑が半分になっちゃっているんだから。農道なんて意味がないじゃないですか。あれは、トラクターや機械化をするために広域農道というのをつくったわけだ。機械化も何もあったものじゃない、畑がなくなってきちゃっているんだから。そういう矛盾した税制を行っている。 こういうことについて、本当に私は、そんなみみっちいことを言っていないで、もっと抜本的な税制改革。そんなことより政府の行財政改革というのは進んでいるんですかね、一体。何にも進んでいないじゃないですか。それでいて、サラリーマンの特別扶養控除だとか、そんなものを外すとか外さないとか言っていないで、もっとリストラをやったらいいじゃないですか、政府の機関も。全然していない。公団、公社だって公営企業だって、いろいろ整理を、今何か民営化とか何か言っているけれども、これから後で竹中大臣に聞くけれども、銀行は国有化、郵政省は民営化なんて話はないじゃないの。 そういう意味で、今度、道路公団債というのを発行するという。二〇〇一年では一千五百億円発行すると。ところが、要するに、先行き不透明なものだから、あと五年で民営化とかなんとかと言っていることもあるし、採算性の合わない道路をこれからつくろうとしているから、千五百億円の道路公団債を出しても受け取ってくれる人がいないんだよ。六百五十億円ぐらいしかとってくれる人がいない。それで、二〇〇二年度には四千億円の道路公団債を発行するんだと。その辺は、六百五十億円しか集まらない、千五百億円発行して。どういうふうにこれから道路公団債というものを消化していくのか、その基本的な考え方を伺いたい、そう思います。
○塩川国務大臣 御承知のように、今までは全部公的資金、郵便貯金とかの公的資金は資金運用部資金として受けておりましたけれども、この制度はなくなりました。したがって、各公団、事業団は、事業団の信用と評価によって資金を調達しなさいというのが趣旨でございますので、道路公団債も、当然その趣旨に沿った公債になってくるわけでございます。 その結果、財源が不足になるというならば、事業計画を見直すか、あるいは事業計画の中で国がどういうように関与していくかということによって、公団債じゃなくて公債をある程度注入する必要があるのか。そこらの判断は、要するに新規着工していきますところの道路のニーズの問題ということに関係してくると思っておりますが、その辺は、厳しく査定をしなければ、従来と同じような延長線でやっておったのでは一向に改革にならないと私は思っておりますので、そういうことの手法を使って管理していきたいと思っております。
○吉田(公)委員 暫定税率を今後外していくのかいかないのか。それからもう一つは、軽油引取税が来年の四月に改正になりますが、また暫定を引きずって、また五年間延長してしまうのか。 要するに、トラック業者に、全部、高速道路を今後も、仮に一割か二割安くしても使いますかと。使わないというトラック業者がほとんどですよ、高いから。それは荷物にかかってくるからですよ。 だから、高速道路だって物すごく高い、そういう認識が実は国民にあるわけで、そういう意味で、これからつくる高速道路なんというのは、不要不急の、高速道路でも何でもないんですよ、何でもない。必要なものは、ほとんど高速道路はもうでき上がっちゃっている。そういう意味で、暫定という言葉をさらに使ってやるのか。来年四月に軽油引取税をさらに五年間延長するつもりなのかどうか、この暫定税率をかけたまま。それを伺いたいんです。 暫定税率を据え置くために、そのためにそうやっているのかどうか知らないけれども、国から交付金というのが二百億ぐらい出ているんだよ。交付金が二百億出ている。そのかわり暫定という言葉で我慢してくれよみたいな話になっているんじゃないかと思うんだけれども、その二百億円の交付金なんというのはやめて、暫定税率を外してやって、企業個々の、自分たちの判断で活用できる、利用できる資金にした方が私はよっぽど公正だと思っている。何で交付金なんて二百億円出すんだ。それがおかしいじゃないですか。結局、何のことはない、天下りの人件費になっているんだ。だから、そういうわけのわからない交付金じゃなくて、むしろ本則に戻してやって、その還元されたお金を企業個々の裁量に任せる。 だから、二つ、暫定をこれから使っていくのか、それから、来年度軽油引取税をさらにまた五年延長、暫定を踏んで延長するのか、今後の財務大臣の方針を伺いたい、そう思います。
○塩川国務大臣 暫定という気持ちが私はよくわかりますし、暫定を使ってはいかぬというんだったら、よく言われます当分の間になっちゃうんですね。同じことになっちゃう。当分の間も暫定も同じようなことになってしまいますので。私は、それはおっしゃるように、この際できれば本則に全部繰り込んでもらった方がいい。ただ、問題は、どう使うかということの方が本当は大事だと思います。 その意味において、私は、いずれにいたしましても、現在のいわゆる特定財源と言われていますガソリン税とかいろいろな諸税は、現行のままの状態で、引き続き恒久税として活用させてもらいたいと思っております。ただし、そのかわりに、活用するについて、利用については、それだけ納税者の意思を受けた、ニーズにこたえるものにしていかなきゃならぬということであります。 それから、ちょっと吉田さんに説明させてもらいたいと思うんですが、日本は燃料税だとか自動車関連諸税を、要するに自動車諸税ですね、随分取っておるように皆よく言われるのでございますけれども、英国よりは少ないんです。それから、ほかの国と比べまして若干は高い。それは、自動車税等が若干高いということはございますけれども、燃料税に関しては、ほかの、例えばドイツだとかフランスに比べましてちょっと日本の方が燃料税自体を見ると安いんです。アメリカはもう別ですよね。ここは、国の成り立ちが車でできておりますからこういう制度になっておるんだと思うんですけれども。 だから、できるだけ我々も諸外国に突出するようなことはしないと思っておりますけれども、要するに、現在の状態であれば、列国、標準並みという考えを持ってやっております。要するに、使い方をこれからの最大のテーマにして、心得てやっていきたい。
○吉田(公)委員 いや、自動車関連税制は諸外国と比較してそんなに高くないと財務大臣はおっしゃるけれども、しかしそれは、暫定税率が入っていない本則税率で私は比較しているんじゃないかと思う。 暫定なんというのは、これは諸外国でもあるかもしれないけれども、しかし、こんなに、六回も延長して、三回も改正してやるなんということは諸外国ではないだろう、私はそういうふうに実は思っています。だから、軽油引取税は時限立法で、今度で三回目だ、延長は。だから三月三十一日までに三回目の延長するかどうかの法改正をしなきゃいけないんだけれども、財務大臣としてはそのことについてどうお考えかということを実は伺っているわけであります。
○塩川国務大臣 お答えいたしますが、やはり延長させてもらいたいと思っております。
○吉田(公)委員 わかりました。延長させてもらいたい、こういうことですが、大臣、従来から延長しているから延長するなんというのでは、財務大臣の今までの御発言からいっても私どもは納得できない。やられているからやっている、今までやってきたからやっているなんという、だから政治が変わらないんだよ。ぜひひとつ、税なんということは今一番大事な問題になっちゃった。だから大臣、ここは、改革改革と総理が言っているんだから、改革するためには、従来のそういう税のあり方についても抜本的に改定をしていかなければ改革にならない、私はそう思っています。 それから次に、竹中金融大臣にお伺いいたします。 金融庁は、二〇〇一年八月に、今後七年間で不良債権を半減させると最終シナリオを示したわけでありますが、しかし、加速させることによっていろいろなハレーションが起きてくる。七年間で不良債権を処理するということについての方針は変わりありませんか。
○竹中国務大臣 平成十六年度には不良債権問題を終結させる、具体的な一つの目標として不良債権比率を半減する、そういう目標を掲げております。その目標を実現するために、金融再生プログラムの中で資産査定等々さまざまな政策を講じようとしているということでございます。
○吉田(公)委員 不良債権を処理するといって方針を決めて、三、四年でやるなんて言っておりましたが、不良債権の処理を加速させるということは、要するに、リストラや倒産や失業者が出るという覚悟の上でやらないと、不良債権の処理をきちっとするわけにはいかないわけですね。 では、そのセーフティーネットが張ってあるかどうかということは大臣の所管じゃないけれども、しかし、そういうこともきちっと踏まえた上での不良債権の処理かどうか、大臣にもう一回伺いたいと思います。
○竹中国務大臣 不良債権処理を加速しなければ現下のデフレを克服することはできませんし、日本の経済の再生のためにはこれはぜひとも必要なことであるというのが重要な出発点でございます。 しかしながら、吉田委員御指摘のように、その場合、中長期的にこれは正しい方向であるにしても、短期的にいろいろな摩擦が起きる可能性はないのか。これは当然に我々が政府として考えなければいけない重要なポイントであります。ただ、それによってどのくらいの失業が出るかとか、技術的にまず非常に予測がしがたい面はございます。 しかし、それにしましても、今回の総合対応策の中で、当面必要と思われる中小企業への対策、それと雇用等のセーフティーネットは講じているつもりでございますし、今回、補正予算の中で、それをさらに明確な形で反映させたいというふうに思っております。 そしてもう一点。そういったことを踏まえて、中期的な日本の経済の展望を我々はしなければいけないわけですが、これは、「改革と展望」というのをことしの一月に出しておりますが、これは毎年毎年ローリングしていくということにしています。その見直しを今行っておりまして、来年の一月にこれを公表できるように、今さまざまな準備をしております。その中で、マクロ経済、財政、それと労働市場を踏まえた失業の状況等々をどのように展望できるかということについて、政府としての一つのきちっとしたシナリオを示したいと思っております。
○吉田(公)委員 これは、不良債権は処理をするという方針を打ち出したんだけれども、今の景気低迷の中で、不良債権を処理すると言っているそばから、新規不良債権がどんどん後から出てきてしまって、なかなかその処理が追いつかないというのが実態じゃないでしょうか。 きょう渡辺喜美委員がおられますが、私は、お父さんの渡辺美智雄先生の講演を聞いたことがある。平成六年だか七年。そのときに今のことを、喜美さん、予測していたよ。本当の話だ。そのときに、平成六年だか七年のときに渡辺美智雄先生は、もう既に十二兆円の不良債権がある、こう言っていましたよ。銀行は必ずつぶれると言っていた、このままだと。何のことはない、そのとおりになっちゃったじゃないですか。 だから、銀行を残すとか残さないとかということは、銀行だけ保護するということなら、それは本当のことを言えばおかしいんだよね、国民の税金をまくときに。向こうだって、自分がもうかると思うから貸したんだから。そうでしょう。それで、支店長が黒い車で乗りつけていって、相続税対策だからどうですかなんて、おたくの枠は五億円あります、十億あります、三億あります、起業をやったらいいじゃないですか、あそこの土地を買ったらいいじゃないですか、さんざんぱらそんなことを言ってきて、今になったら、回収不能になっちゃったり、デフレだから三分の一になっちゃって、今度は不良債権ですと。 それで、整理回収機構、UCC、UCCじゃコーヒーだ、RCCか。RCCに、RCCだか何か鉄骨づくりみたいな話だけれども、あれは、鉄骨づくり、何だったっけかな。YKKじゃサッシじゃないか。まあいいや、それはきょうは。建築の話をしているんじゃないや。NKKか。まあ、それはそれとして、何を言おうとしたか忘れちゃったじゃないか。 そういうふうにやっている。だから、不良債権の処理。銀行はつぶれることだって、大臣、しようがないじゃないの。自分たちの責任じゃないの。政府が助言したわけじゃないし、だれも助言していない。自分たちが勝手に、もうけようと思ってゴルフの会員権だって何だって売りまくって、利息だけ払ってくれればいいですよなんてうまいこと言って、ゴルフの会員権は自分たちが持っているんだよ。それを、私のところで買ったんだから絶対倍になりますよなんてうまいこと言って、会員権はそのまま五千万も六千万も残っている。金利だけ払ってくれればいいんですよなんてうまいこと言われて、それが全部不良債権だとしたら、銀行というのは不届きな話じゃないですか。それで整理回収機構へというんだね、これは。RCCとかUCCとか、それに回せば自分たちの責任はもうおしまい。 整理回収機構というのは、いろいろな問題がありますよ。もう少し再度延ばしてやればいい、もう少し待ってやればいいものまで回しちゃって、国営取り立て屋みたいなものだ、あれは。大臣、どう思いますか、国営取り立て機構というのは。RCCじゃないや、あれは。国有取り立て機構だよ。今、整理回収機構というのはどういうふうに思っているんですか。生かそうと思っているものまで殺しちゃっているんだから。それだもの、うまくいくわけない。 それで、銀行の取引額というのは、大体七割は中小企業なんだよ。三割が大企業なんだよ。では、七割全部中小企業、零細企業ぶっつぶしていいのかという話になっちゃう。大臣、その辺どうですか。
○竹中国務大臣 委員の御指摘といいますか、御質問としては二問あったかと思います。一つは、渡辺美智雄先生のお話も引用されましたが、バブルのときの責任も踏まえて、やはり銀行には責任があるのではないのかということ。それとの関連で、RCCの取り立ての現状ということであろうかと思います。 銀行はつぶれてよいかどうかというのは、非常に本質的な問いかけであろうかと私も思います。現実問題として、今日の問題を引き起こしたという意味で、銀行には大きな責任があったと私は非常に重く思っております。 しかし同時に、銀行には善意の預金者がいる、善意の借り手がいる。その預金者と借り手はやはり守らなければいけない。特に預金者の場合は、それがお互いに決済機能を担っているということでありますから、この機能は守らなければいけない。 しかし、経営者等々、それに責任のある人たちは、これはやはりきちっと責任をとっていただかなければいけない。銀行のガバナンスをきちっとすることによって、場合によっては経営者の責任も求めて、銀行のシステムそのものを立て直すというのが、その意味では私たちの責任であるというふうに思っております。 第二の、RCCの問題でありますが、整理回収機構という、回収という名前がついておりますので、これは当然のことながら、そもそもの成り立ちとして、やはり回収しなければいけないものはございます。 しかし、何といっても、この不良債権問題をきちっと解決するに当たって重要なのは企業の再生であって、再生できるものは再生するというのがこれはやはり重要なポイントである。したがいまして、RCCの中にその再生のための部門もつくって、これはこれでしっかりとやっていっていただこうという体制になりつつある。そのRCCで取り扱っている破綻懸念先以下のもの、それとは違う分野については、したがってこれは産業再生機構もつくろうということを我々としては意思決定したつもりでございます。 しかし、再生できないものは、これはやはり回収して、回収することによって、回収できたお金が新たな貸付先に回るというメリットもこれまた生まれてくるわけでありますから、そこは、再生できるところはきちっと再生させていただく、そういうことを踏まえながら粛々と進めていかなければいけない問題であると思っております。
○吉田(公)委員 整理回収機構というのは金融機関じゃありませんから、最終的には不良債権を査定してそれを納めさせる。だけれども、銀行の逃げ道になっている可能性があるんだよ、大臣。だから、銀行だってつぶれてもしようがない。ただし、今言ったように預金者がいる。だけれども、その人たちは、もう貸し渋りや貸しはがしで貸してくれないんだよ。預金は置いてあるけれども、担保でさえ外させないんだから。現場はもうひどいことになっているんだよ。 だから、最初に不良債権の処理は厳しくやろうと言ったのは、悪い債務者に対して厳しくやろうというのが趣旨だったんだよ、悪い債務者に対して。ところが、いい債務者までつぶしちゃって、中小企業つぶしたら、さっき言ったように、失業者はふえてくるし、これはどうにもならなくなっちゃうんだよ。 だから、預金者については、ちゃんといろいろ中小企業金融公庫だって国民金融公庫だってあるんだから、そこへちゃんと移しかえて、預金だけはちゃんと保護してやる。だけれども、取引については、今後お金を借りたいというときには、例えばこの銀行とこの銀行とこの銀行という、地域性を考えて指定すればいいじゃないの。 ところが、今までA銀行というところで三十年も取引した人が、今度は、危ないからといってB銀行へ行ったってだれも貸してくれない、それは。信用なんだから。だけれども、今は、三十年もつき合ったって、そんなものはパーだよ。そういう状況になっている。もう活力がないんだから、日本の経済に。もう栄養失調と同じだよ。だから、そういう中での不良債権の処理というのは非常に危険性をはらんでいる。 だから、銀行だってつぶれたってしようがないんだよ、それは自分が悪いんだから。大臣、そういうつもりでやってくださいよ。何も銀行だけ保護することないじゃないか。中小企業はどんどんつぶれて。 これからまた一言やるんだけれども、ワインだとか発泡酒だとか指して、これは二十円増税だっていうんだ。たばこ一本二円だっていうんだ。この間、国鉄再建の清算事業団で、何で国鉄の清算事業団のものをおれたちたばこ吸うやつにおっかぶせなきゃいけないんだよ。何でもかんでもハゲタカ税制みたいに、年じゅうねらって、どこかに税をぶっかけるところがないかというのが今の税制度だよ。 発泡酒だって、これは企業が最大の努力をして発泡酒というのをつくったら、もうハゲタカみたいに空から見ていて、そうか発泡酒があった、これはまあいい税源を見つけたみたいな、そういうハゲタカ税制みたいなのはやめた方がいい。発泡酒だって、何で上げなきゃいけないんですか。これは庶民が楽しみに飲んでいるんじゃないですか、安いから。それまで取り上げちゃうのか。 全部最終的には庶民のところへツケが回されて、それで全然ほかの方は、政府関係企業というのは全然リストラもされないし、何もしていないじゃないか。最後は庶民だよ。そんな税制があるわけないんですよ。改革なくして成長なしなんて総理は言っているけれども、どこが改革なくして成長なしだかちっともわからない。成長なんか全然していないし、改革なんか全然していないんだから。総理の言っているのは、全く両方とも間違えているよ、あれ。 それから、ワインの増税なんという、庶民の、大衆税に、税金をかけるなんというのはやめた方がいいよ、これは。 それから、おれもたばこを吸うんだけれども、この間二円上げさせられて、何だ、国鉄の赤字を何でおれが負担しなきゃいけないのかと思ったよ。そうしたら、今度はたばこを二円値上げして、これは何に使おうというんですか。もう時間がないから、私まだ質問をしようと思っているから、質問を聞いているとなくなっちゃうので。 よくこう言う人がいるんだよ。たばこを高くしちゃえ、そうすればたばこを吸う人がいなくなるだろう、こう言うんだよ。だけれども、税制の面からいえば、そんな税制ないんですよ。税金を高くすれば吸わないだろう、吸うのと吸わないのと別の話だよ、それは。そういうことを言っている人がいるけれども、何でも、これはたばこ二円だよ。これは、もうみんなニコチン中毒だから、二円ぐらい上げたって必ず吸うに違いないみたいなことを思ってやっているんだよ。たばこが上がったからやめましたという話は余り聞いたことがない。 だから、こういうみみっちい、庶民から金を取り立てるみたいな、悪代官みたいな税制、ハゲタカ税制はやめた方がいい、そう思います。 それから、時間がありませんから最後に申し上げますが、この後、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法案というのが趣旨説明があると思います。これは、継続しておいて来年の通常国会で審議をするわけですが、そのときまでに酒屋の免許を、その間、継続審議になっているからいいやというので——なぜ酒屋さんなんかつぶすんだよ。スーパーなんか、ちょっとしたコーナーに酒売り場があるだけじゃないの。商店街なんか、もう魚屋はないし、肉屋さんはないし、野菜屋はないし、眼鏡屋はないし、靴屋はないし、洋品店はないし、あと何が残っているというんだよ。 委員長、小坂委員長、今度の理事会、来年の理事会、これはメンバーがかわっているかもしれないけれども理事会で、このすき間の間に、ちょうどよかったなんていってどのぐらい許可したか、理事会に上げてもらいたい。やりかねないから、財務省のことだから。だから、ぜひそれだけは理事会でちゃんと、次の通常国会で、この酒販の免許の数を何件おろしたか、それを理事会に絶対に報告をしてもらいたい。 まだまだ言いたいことはありますが、時間が来ました。これで終わらせていただきますが、六年ぶりに思い切って質問してすっとしましたよ。どうもありがとうございました。
○小坂委員長 次に、生方幸夫君。
○生方委員 民主党の生方でございます。 六月のこの委員会で、ソフトバンクの孫正義社長を呼びまして、ソフトバンクが所有しているあおぞら銀行の株を当時も売るという話が出ておりましたので、売るつもりがあるのかどうかという論議をいたしました。そのときには、最終的にはまだ売るか売らないか決めていないからということで話はそれ以上進めなかったんですが、ここ一、二週間で、報道によれば、ソフトバンクが所有しているあおぞら銀行の株をどうも手放すということが確実になったというような報道がなされております。最初はサーベラスに売るんではないかというふうに言われておりましたが、その後の報道を見ると、三井住友銀行に売るんではないかというような話も出てきております。 ソフトバンクが今所有しているあおぞら銀行の株は、全体で四八・八%、報道によればほとんどを売るということでございますので、これが売却をされれば、銀行が所有している株二〇%以上になれば金融庁の許可を必要とするという条項に当てはまるというふうに思うんですが、既にソフトバンクの方からあおぞら銀行の株を売るというような認可申請が出ているのかどうか、ここからお伺いをしたいと思います。
○竹中国務大臣 この件につきましては、ソフトバンクからそのような正式な話は一切ないというふうに聞いております。 新聞報道等々で出ておりますけれども、三井住友銀行からはそのような問題について検討を始めたという報告を受けたところでございますけれども、これは検討を始めたという段階でありますので、それ以上の個別に関するコメントは当方としては今のところございません。
○生方委員 これは、三井住友銀行が仮にソフトバンクの株全部を所有するとなったら、三井住友銀行の方から金融庁に認可申請というのが出るんですか。
○竹中国務大臣 主要株主になれば、その場合は申請がこちらの方に出るということだと思います。
○生方委員 これは主にどういう観点から審査をし、どういう観点から認可を出すということになっておるんでしょうか。
○竹中国務大臣 我々としては、銀行を検査監督する立場から、その銀行の経営が健全になされて、社会的に必要な機能を十分に果たせる、もちろんこれは経営の健全性ということも含まれますけれども、そういうことに関して適切な株主かどうかということで判断することになると思います。
○生方委員 もう少し具体的に、どういうような項目を審査し、どういうところがあれば認可をする、あるいはどういう点があれば認可をしないのか、その点をもう少しお教えいただきたいと思います。
○竹中国務大臣 ことし四月に改正銀行法が定められておりますけれども、この第五十二条の九以下で、銀行の主要株主、これは保有割合が原則二〇%以上のものについては内閣総理大臣の認可が必要であるというふうにされております。この主要株主としての認可申請があった場合には、以下の基準に適合するかどうかを審査するということになっています。 幾つかございますけれども、まず第一に、株式の取得資金、所有の目的等に照らし、銀行の業務の健全かつ適正な運営を損なうおそれがないこと、これが第一です。第二は、申請者及び子会社の財産及び収支の状況に照らして、銀行の業務の健全かつ適正な運営を損なうおそれがないこと、これが第二点です。第三点が、銀行の業務の公共性に関し十分な理解を有し、かつ、十分な社会的信用を有する者であること、そのようなことが定められておりまして、そういった点が当然のことながら認可の際の主要な論点になろうかと思います。 〔委員長退席、七条委員長代理着席〕
○生方委員 ソフトバンクが旧日債銀の株を所有するときに契約書が結ばれております。前回の質問のときも、この契約書の中に長期にわたって保有をするという条項が一つ入っているわけです。前回もこの長期にわたる長期とは一体どのぐらいの期間なのかというのが論議になりまして、当時の柳澤金融担当大臣は、最低三年は持っていてくれるという前提で考えているという答弁をいただきました。 今、ソフトバンクが所有しているあおぞら銀行の株は二年と四カ月でございます。これは、瑕疵担保条項が来年の九月までついているこの時点で売るというのは、私はまことにもってけしからぬ話だというふうに思っておりますが、竹中大臣は、柳澤金融担当大臣は最低三年は持っているというのが長期だというふうに解釈をしているとおっしゃっておりましたが、竹中さんは、この長期に保有をするというのはどれぐらいの期間を長期だというふうにお考えになっていますでしょうか。
○竹中国務大臣 私の理解では、柳澤大臣は、長期がどのぐらいかということを何年間などという形で具体的な期間を示すことは、その性格上難しいというような答弁をなさったというふうに記憶をしております。 記者会見等々で、上場までの準備期間等々で三年とか数字をおっしゃったことはあるのかもしれませんが、それも一つのめどであり、基本的な柳澤大臣の御答弁は、形式的に何年などという形でその具体的な期間を示すことは困難ではないか、そのような御答弁であったというふうに認識をしております。私も同じように考えております。
○生方委員 この間の議事録がございまして、この議事録の中に、私の質問に対して柳澤担当大臣が、最低三年間は持っているという条件で考えているという答弁があるので、今竹中さんがおっしゃったのは間違いじゃないですか。私のこの議事録の中にきちんと柳澤さんは述べておりますので。いかがですか。
○竹中国務大臣 ちょっと、すべての議事録を私が見ていなかったということかもしれませんが、私の手元にあることしの五月二十九日の議事録に基づきますと、一般的には長期というのはあくまで長期であるというような趣旨の答弁を柳澤前大臣はしておられまして、何年というような形で申し上げることはちょっと差し控えたいというような答弁であったというふうに認識をしております。
○生方委員 私が質問したのは六月十二日でございますので、五月のものじゃなくて、六月の私の質問。これはソフトバンクの孫さんを呼んだときの質問で、私、その前にも一回いたしておりますが、そのときの答弁の中では、最低三年は持っているという前提で考えている、もっと言えば、柳澤さんはこの時点でソフトバンクが株を売るとは考えていない、そういう行動はしないだろうということを期待しているというような答弁をなさっておるので、その答弁は——竹中さん、いいですよ、見つからなければ見つからないで。ここにありますから、もしあれだったら。 だから、柳澤さんは最低三年は持っているという条件で考えているというふうな考えを述べられておりますが、竹中さんは、この長期にわたって保有するという、契約に基づいた長期というのはどのぐらいだというふうにお考えですか。
○竹中国務大臣 これは、先ほどから申し上げていますように、形式的に何年というような形で申し上げるのはやはり困難であろうかというふうに思います。 いずれにしても、買ってすぐ転売して利ざやを稼ごう、そういう意図ではない、きちっとした銀行経営をやろうというふうに思っている、そういう一つの主体の意思の問題であるかと思いますので、やはりそういう文脈で長期というものをとらえるべきではないかというふうに思います。
○生方委員 これは、長期という条件をつけたのは、まさに今竹中さんがおっしゃったように、投資ファンド的に、ちょっと買って、何年かたって値上がりして売ってしまうというような株主であっては困るから、長期にわたって保有をしてくれる株主であるというのを前提にして選定をした結果、ソフトバンクを筆頭株主に選んだわけですね。 だけれども、ソフトバンクというのはもともと株の売買をしながら大きくなってきた会社ですから、我々もそれを非常に懸念していたわけですよ、短期で所有をして短期で売り抜けてしまうのではないかと。そういうことをさせないために、まさに長期にわたって保有をするという条件をつけたんだと思うんですね。ところが、たった二年で、二年と四カ月で、ソフトバンクが今、株を売りに出そうとしている。 それで、確実な株の値上がりがあるわけですね。これはもちろんまだ上場している株じゃないですから株価がついているわけではございませんが、この間も私、いろいろな試算をもとに質問させていただきましたが、ソフトバンクは四百九十三億円で買ったわけですね、四八・八八%を。だけれども、今売れば、確実にほとんど一株七十円ぐらいになるだろうというふうに言われておりますので、一千億円近い額になるわけですよ。 この間も申し上げましたが、瑕疵担保条項というのがついていて、自分の持っている債権が二〇%減額すればそれは全部国が買い取ってくれるという、瑕疵担保条項というリスクがほとんどない状況の中で、たった二年四カ月保有していただけで五百億円もの利益が出てしまうというのは極めて不当だと私は思うので、だからこの長期にこだわっているわけです。長期というのが仮に三年、最低三年を意味するんだというふうにすれば、二年四カ月でソフトバンクが売ろうとしていることに対して、それは早過ぎるよ、契約に違反するんだからそんな早く売るのはよしなさいという行政指導ができると思うのですが、だから聞いているのですけれども。 今の時点でソフトバンクがこの株を売却するというのは適当であるとお考えか、それとも、長期にわたって保有をするという契約条項に違反はしていないまでも、遺憾な事態であるというふうに認識をしているか、どちらかお伺いしたいと思います。
○竹中国務大臣 ソフトバンクが、孫さんのところが売ればという仮定の御質問でございますので、これはちょっと仮定の御質問であります以上なかなか具体的にはお答えできないということもぜひ御理解いただきたいと思います。 重要な点は、しかし、例えば何年間売ってはいけないとかいう売買の禁止の条項を別に契約しているわけではないという点であろうかと思います。あくまでも目的を、銀行経営を行うに当たっての意思を確認したということでございまして、その後のいろいろな事情の変化というのをどのように考慮するのか、そこを法律でどこまで縛っているのかという問題なのではないかと思います。 具体的には、これは繰り返し申し上げますけれども、まだ正式に話をいただいているわけではございませんので、具体的な個別事例での発言は控えさせていただきたいと思います。
○生方委員 具体的な話ではないといったって、もう新聞にもこれだけ出ているわけですよ。年内には売却したいという話が出ていて、だから私は、きょうの会議に孫さんをお呼びして真意を聞きたいというふうに思ったのですが、時間の都合もあって呼べなかったということがあるわけですね。 何で私がこの間も、何回もこの問題を取り上げているのかといえば、四兆数千億円もの国民の税金がここへ投入されているわけですね。それできれいになった銀行の株を買ったのですから、当然きちんとしたリスクが発生するまで保有をしていて、しかも、ソフトバンクの孫さんは買うときに、この銀行をこういう銀行にしたいとかいろいろなことを言っていたわけですよ。長期にわたって保有するというようなことを前提にいろいろなことを言っていたのに、そんなものを、自分の会社の都合が悪くなったら全部売ってしまって、たった二年四カ月で五百億もうかるなんて、この不況の世の中にどこにそんなうまい話があるんですか。 国民は、百万円預金を預けたって、今の預金金利で〇・〇〇一%だったら、もう十円とか百円とかしか金利がつかない中で、たった五百億弱の投資でまた五百億に見合ったリターンがあるなんて、こんなばかな話があり得るわけないんですね。そんなことを許すわけにはいかないと私は思うんですよ。 だから、この間も私、質問で言いましたけれども、預金保険機構が四百九十三億で売ったんだから、ではソフトバンクが売るのなら四百九十三億で預保に売ればいいじゃないかと。預保が新たな株主を探すというのが常道だと思うんですよ。国民のお金で、二年間で、たった二年四カ月で五百億ももうけるというのが許されないと私は思うのですが、財務大臣、いかがですか。
○塩川国務大臣 今、ソフトバンクは四八・八七%という、非常に大きいシェアを持っておられます。私は、ソフトバンクの経営者は孫さん、あの方は日本でも一番の、最高の資産保有者でございますし、社会的な責任も十分感じておられますので、それで、やはり常識に合った方法でこの銀行の協力をこれからもしていかれるであろうと思っておりまして、余り単純に、私は、買ったものを売り逃げしてという考え方ではなくて、社会に貢献した形でおさめてもらいたいということを念願しております。
○生方委員 具体的にはどういうことかよくわからないのですけれども、今の株をこのまま売ってしまえば、ソフトバンクは社会的にそれを、もちろん分離課税で税金は多少払うでしょうけれども、二〇%払うのでしょうけれども、それ以外に不当、私は不当だと考えるのですが、不当な莫大な利益を得るわけですね。 国民の税金が四兆数千億も入っている中だからこそ、たった二年四カ月保有しているだけで、それもリスクがほとんどないわけですよ。孫さん自身も株を取得したときに、瑕疵担保条項がなくなればリスクは発生するというようなことを言っているわけで、瑕疵担保条項がある間リスクはほとんどないわけですよ。適当なリスクがあって、そのリスクに見合ったリターンがあるのは通常の商行為ですから当たり前ですけれども、リスクがほとんど、リスクを全部国が背負っているまだ三年の段階で、二年四カ月だけ保有して五百億ですよ。 今どき、会社が五百億の純利益を上げるとしたらもう大変な努力を要するのに、何の努力もしていないで、ただ株を二年四カ月間保有しただけで五百億ももうけてしまう、それはやはりおかしいと私は思うんですよ。そんな不当な利益を上げさせるべきではない。そうであるとするならば、預金保険機構に売るように指導するのが当然だと思うんですが、いかがですか。
○竹中国務大臣 金融再生法に基づいて特別公的管理に旧日債銀は置かれたわけでありますけれども、この金融再生法に基づいて預金保険機構が取得した同行の株式をソフトバンクグループに譲渡した、それによって実はこの特別公的管理は終了しているわけであります。この金融再生法の法令上も、またソフトバンクグループとの株式売買の契約上も、ソフトバンクなどの買い主が買い入れた同行の株式を売り主たる預金保険機構が買い戻すというような規定はないわけであります。したがいまして、御指摘のように預金保険機構がソフトバンクの保有する同行株式を当時の取得価格で買い戻すというようなことは、法律的にはやはりできないことであるというふうに思っております。 〔七条委員長代理退席、委員長着席〕
○生方委員 できないことじゃなくて、そういうふうな指導をしたらいかがかというふうに言っているんで、要するにできるできないじゃないんですよ。 ソフトバンクにこれだけの利益が、こんな短期間にあるのは不当だと私は考えているんですよ。それは、国民の税金が何にも入っていないところでやっているんなら全然構いませんけれども、この不況の中で四兆数千億もお金をかけて健全にしてあげた銀行、これからきちんとリスクを持って経営するんだというので皆さん方、国だってソフトバンクに株を預けたわけでしょう。それがたった二年三カ月、四カ月しか保有していないで売り抜けてしまおうというんじゃ、まさに投資ファンドと一緒じゃないですか。 投資ファンドには売らないという前提で、長期にわたって保有という条項をつけたわけでしょう。ソフトバンクというのはもともとそういうことを業としてやってきたわけですから、それをやられてはたまらぬというんで、わざわざ長期にわたって保有という条件をつけたんでしょう。それが結局、今までの商行為どおりで、短期に保有して大きな利益を上げる。 国民の税金が入った銀行でそんな利益を上げるというのは不当だから、それはやめなさいということを、法律上できるできないじゃなくて、指導しないと国民として納得はできないと私は思うんですが、塩川大臣、いかがですか。
○塩川国務大臣 それは、今生方さんおっしゃるのは国民の一般の考えであろうし、また感情であろうと私は思っておりますが、そのことは何らかの形で、やはりそういう事態が、まだ売買の決定したことではございませんが、そういう声が国会から上がっているということ自体、大きい影響を与えると私は思っておりますし、また、そういうことの指導の方向に私たちも努力をしていきたいと思います。
○生方委員 質問時間が終わりますので一言だけ要望しておきますが、来年の通常国会が始まりましたらぜひとも孫さんを呼んで、どういう意図でどういうふうにしているのかと。この間は、まだ売るというふうに決めたわけじゃないからということで逃げられてしまいましたが、来年の通常国会にはぜひとも参考人として呼んで話を聞きたい。したがって、来年の通常国会で話を聞くまでの間は少なくとも株の売却はしないように指導していただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○小坂委員長 次に、長妻昭君。
○長妻委員 民主党の長妻でございます。よろしくお願いいたします。 まずは、今いろいろ話題になっております銀行の自己資本の税効果会計の話を質問させていただきたいと思います。 この会計の実務指針というのがございますけれども、その中に税効果会計の話が書いてあるわけでございます。基本的には今銀行等は五年ということでカウントされているというふうに聞いておりますけれども、これは例外だ、本来は一年ということであるわけでありまして、この非経常的要件がある場合は例外的に五年を認めるということで、今話題の税効果会計五年というのはあくまで例外措置であるということなわけでありますけれども、この非経常的要件というのは具体的にはどういう要件であって、今後もずっと続くわけでございますか。竹中大臣。
○竹中国務大臣 御指摘のとおり、繰り延べ税金資産はいわば前払いの税金でありますけれども、その資産性をどのように認定するのかというのは、公認会計士協会の実務指針において、これはかなりきっちりと書かれているというふうに認識をしております。 その具体的な、非経常的な特別の要因がある場合に、御指摘のとおり五年を認めるわけですけれども、事業のリストラクチャリングや法令の改正などをその非経常的な特別の要因として実務指針の中では挙げられております。オフバランス化ルールの導入などの不良債権処理の促進、有価証券の減損処理の導入といった会計基準の変更等が理由であるというふうに聞いておりますけれども、これは個々の事例においては、具体的な事実関係に即して、厳正に要件該当性等が判断されなければいけないというふうに思っております。(長妻委員「四大メガバンク。今の話、条文じゃなくて、今四大メガバンク、何で認められている」と呼ぶ) 基本的には、特別検査の問題でありますとか、資産査定の厳格化、その洗い出しの問題等々があった、オフバランス化ルールの導入等々、そういったさまざまな仕組みの変更があったからであるというふうに理解をしております。
○長妻委員 資産査定の厳格化と、今言われたのが特別検査とその二点を言われて、この二点が非経常的要件だというお考えだと思いますけれども、それでは、例えば来年、平成十五年の三月期、これは非経常的要件があるのかないのか、例えば、では平成十六年の三月期、この決算も非経常的要件があるのかないのか、これはどうお考えですか。
○竹中国務大臣 これはもう個別の話でございます。銀行がどのような決算を行うのか、そのときに監査法人がどのような認定を行うのかという問題であるというふうに思います。
○長妻委員 基本的に、この金融庁が発表した中にも、自己資本の税効果会計に関するところの、厳密に見るということが書いてありまして、これは、非経常的要件というのはあくまで例外の要件にもかかわらず、これまでずっと五年を毎期毎期認めてきて、金融庁も一切口を出さない、何にも意見を言わなかったわけでありますけれども、という今の御発言は、平成十五年の三月期決算は非経常的要件を本当に厳密に見て金融庁は指導をされる、こういう理解でよろしいんですか。
○伊藤副大臣 この問題については、金融再生プログラムで述べておりまして、繰り延べ税金資産については、会計指針の趣旨にのっとってその資産性を厳正に評価することとしており、既に主要行に要請を行ったところであります。また、同プログラムにおいては、外部監査人は実務指針にのっとり繰り延べ税金資産の計上について厳正に監査することが求められており、金融庁としては厳正な監査を実施するよう、既に公認会計士協会に要請したところでございます。
○長妻委員 多少前向きなお話をいただいたんですが、竹中大臣、これは重要なことなので御答弁いただきたいんですが、平成十五年の三月期あるいは平成十六年の三月期の決算、例えば四大メガバンクに関して、繰り延べ税効果の非経常的要件というのをきちっと見て、もう初めから、五年だよ、来年の三月期も五年でいいよ、あるいは再来年の三月期も五年でオーケーですよ、あらかじめそういうことは、もう当然、金融庁は思っていないわけでありまして、厳正に、来期と再来期、三月期、きちんと非経常的要件に当たるかどうかを見て、そうでない場合は厳しく指導をするということをぜひ、ここで明言をしていただくことが重要だと思いますので、よろしくお願いします。
○竹中国務大臣 金融担当大臣に就任した当初からこの場でお話をさせていただいたつもりでございますけれども、繰り延べ税金資産というのは、会計上認められた一つの資産項目である、これは言うまでもないことであります。しかしながら、その資産性についてマーケットはどのように評価しているんだ、そうした点について、私たちは非常に、私たちなりの問題意識を持っております。であるからこそ、金融再生プログラムの中にこの問題を取り上げて、今副大臣から答弁がありましたように、銀行に対しても厳正さを求め、会計士協会に対しても厳正さを求め、我々自身も検査をしますということを申し上げてきたつもりでございます。 委員御指摘のように、この問題は重要であるというふうに認識しておりますので、今後とも、この繰り延べ税金資産の計上額の妥当性については厳正に検証を……(長妻委員「非経常的要件。全体の話じゃなくて、この非経常的要件についてはどうですか」と呼ぶ)そういった点も含めまして、非経常的要件も含めまして、その資産性を厳正に検証してまいりたいというふうに思います。
○長妻委員 ぜひお願いします。 さきの委員会で五十嵐委員からも質問があって、一年に繰り延べ税効果を制限してしまうと八%自己資本を切ってしまう銀行が出てくるという計算の表をお示ししたと思うのでございますが、その意味でぜひ厳正にやっていただかないと、八パーを切るから、何か金融庁と銀行が一緒になって、八パーを切らないような、なあなあな関係を続けていると思われても仕方がないので、ぜひ厳正にしていただきたいと思います。 次に、また自己査定の問題でございますが、金融庁さんの方から、ことしの十一月八日に、「主要行における自己査定と検査結果との格差について」、こういうペーパーが発表されて、かなりの格差があるということで、私も予想はしていたものの、こんなにあるのかというふうに感じたわけでございます。 とすると、この二巡目というのは、ことしの三月期までが入っているわけでございまして、ことしの九月期の中間期、この格差というのは、乖離率というのはいつ発表されるのでございますか。
○竹中国務大臣 基本的には、毎年、いわゆる一般検査を行っておりまして、年二回のリアルタイムの査定区分の検査を行っております。この検査が一巡した段階で、来年の三月期の決算に焦点を当てることになると思いますが、その段階で順次その点を明らかにできるのではないかと思っております。
○長妻委員 いつごろ発表ですか。ちょっと、答えてください。いつ発表ですか。初めから質問は、いつ発表ですかと。(竹中国務大臣「今申し上げました。検査が」と呼ぶ)大体何月ごろですか。いや、ちょっと、ちゃんと答えてください。何月ごろですか。
○竹中国務大臣 今申し上げましたように、検査が一巡するのを待ちますので、検査が、そのタイミングによって、何月ごろというのをはっきりとお答えするのはちょっと困難でございます。
○長妻委員 それは、検査というのは、中間期ですから、では、今月とか来月とか、そういう意味なんですか。どういう意味なんですか。どこの検査ですか、どこの期の検査ですか。
○竹中国務大臣 年一回の通常検査に我々は非常に大きな工数を割いているわけでございます。これは念のために、委員は御承知かもしれませんけれども、一回、一検査当たり何十人か行きまして、約二カ月ぐらいかけてやるわけでありますから、それが一巡するのを待たなければいけないというふうに思っております。 実は、委員が御指摘の問題意識は、私たちは当然のことながら持っておりまして、要は、何のために今までやっていなかったこういう検査結果を発表したかというと、やはり、これを健全に公表することによって、各銀行にきちっと自覚を持ってもらいたい、その上で自己査定をしっかりとしてもらいたい、そういうことのために、今までやっていなかったこの公表に我々は踏み切ったわけであります。 それがどのような形でそうすると自己査定に反映されているのかということに関しては、これは、我々としては、当然のことながら、まさにこのためにやっているわけでありますから、そのためにどういう方法があるのか。今申し上げましたように、通常検査に非常に大きなエネルギーを割いておりますので、では、それを削って何か特別の検査をやるべきか。これはやはり、検査の目的からするとちょっと違うのではないかという意見もあります。しからば、検査ではなくて、監督の仕組みの中で何かできないだろうかという考え方もあろうかと思います。 そうした点も踏まえまして、自己査定の公表の結果、それがどのように自己査定に健全に反映されていくのかをいかにチェックできるかということを今事務的におろしまして、少し考えているところでございますので、この点は前向きに、いろいろな方法を考えていきたいと思っております。
○長妻委員 その中で、やはりこの乖離を、この乖離率をずうっと放置しておくというのは、これはもうとんでもない話でありますので、その意味で、ことしの九月の中間期の乖離も、これは基本的にはゼロじゃなきゃおかしいわけでありまして、この乖離がある場合は業務改善命令等の厳しい措置を出すんだ、大臣、そういう理解でよろしいんですか。
○竹中国務大臣 昨日、事務ガイドラインの改正を金融庁として発表しております。それにあわせまして、今委員御指摘のように、しっかりと、自己査定と金融庁検査の格差が正当な理由なく埋まっていない場合には報告徴求して、必要な場合には改善命令を出すということを改めて明言しております。 ただ、一点、格差がゼロになるというのは、これは少し、性格上、当然、違った立場で違った見方があるわけでありますから、ゼロになるということでもないのだろうと思います。しかし、やはりそこはリーズナブルな範囲におさまっていていただかないと困るな、そういうことではないかと思っております。
○長妻委員 そのリーズナブルというのは、もう限りなくゼロだというリーズナブルでよろしいんですよね。ぜひきちんとやっていただきたいと思います。 そしてもう一点、産業再生機構について、きょうは根本副大臣もお越しでございますので質問させていただきますと、これは前の委員会でも申し上げましたけれども、私は本当に、産業再生、企業再生というのは重要だと思いますが、むしろRCCの中に機能を持たせた方が効率的にできるというふうな考えを持っております。 といいますのは、やはり、産業再生機構という非常に大ぶろしきな組織をつくって、そして、その債務者の担当のお役所からも意見が言えるというようなことになりますと、国営企業製造機構になってしまう危険性が非常にある、もう泥沼にはまって大変な税金が投入されてしまう危険性があるというふうに思っていまして、私はかねてから申し上げていますけれども、むしろ企業再生準備機構というような考え方でこの問題に取り組むべきではないのか。 もう一点は、やはり、銀行に優し過ぎる。といいますのは、非常に高値で銀行から不良債権を買い取っていくということがあるとすれば、二次ロスも出ますし、また、公的資金の裏口入学、公的資金を注入するのは銀行が嫌がるから、裏口から入れてあげて、銀行の経営者の責任は問わない、こういうようなことを疑われる危険性もありますので、その二点をぜひ御注意をしていただきたいと思うんです。 その関連で質問させていただきますと、まさか、不良債権を簿価で買うというような、そんなようなことはしないでしょう。
○根本副大臣 先生の御質問にお答えしたいと思います。 まず、産業再生機構の基本的な考え方でありますが、もう先生御案内のとおりだと思いますが、産業再生機構は、産業再生・雇用対策戦略本部が策定する基本方針に従いまして、金融機関において要管理先などに分類されている企業のうち、メーンバンク、企業間で再建計画が合意されつつある等により当該機構が再生可能と判断する企業の債権を、企業の再生を念頭に置いた適正な時価で、原則として非メーンの金融機関から買い取るものであります。 これが基本的な考え方でありまして、したがって、債権買い取りについての判断につきましては、再建計画及び買い取り価格などの適正性を担保する観点から、機構内に設けられた有識者から成る産業再生委員会で行うこととしておりますので、基本的には、適正な時価、そしてその価格等の適正性を担保する観点から、産業再生委員会がそこを担保いたしますので、適正な時価で買い取りたい、こう思っております。
○長妻委員 そしてもう一つ、先ほど申し上げました問題意識の中から申し上げますと、やはりずっと、不良債権を買い取って持ち過ぎていますと、どこのタイミングでそれを市場に戻していくのかというところの見きわめというのが非常に重要で、どうしても政治力や行政が絡むとずっと持っておきたいという圧力が働きがちだと思うんですが、そこが非常に重要なポイントだと思うんです。 その意味で、私は、不良債権を買い取って、ある意味ではメーンバンクの不良債権はそのままメーンに持たせておく、それ以外の不良債権を各種金融機関から産業再生機構が買い取って一本化をして持つ。ですから、ある意味では債権が二本にすっきりなる。このなった時点で、本来は、原則的にはもう市場にそのまま売却するということが重要だ、原則ですよ、そういう発想を持つことが重要だと私は思うんですが、根本副大臣、いかがですか。
○根本副大臣 私も、今回の発想は、機構は基本的には中立的な調整者になろう、そして産業再生を加速しよう、こう考えておりますので、先生がおっしゃられたように、今、いろいろメーン寄せなんという現象が出ておりますが、やはり非メーンの債権を買い取って、それで再生機構が中立的な調整者になって、メーンと再建計画もきちんと厳密に、厳正にチェックしながら、いかに会社を再建していくかということですから、そこは私も、いつまでもこの再生機構が抱いているということは毛頭考えておりません。 やはり、この機構は中立的な調整者でありますから、再生マーケット育成も視野に、民間の英知、活力を最大限活用したいと思っておりますので、できるだけ再生の道筋をつけて再生機構から手放す。私は、そういう考え方でやっていきたいと思っております。ですから、いつまでも抱いているということは毛頭考えておりません。
○長妻委員 そして、資料を三枚お配りさせていただいたんですが、そのうちの資料二というところ、きょうもRCCの方もいらしておられますけれども、資料二というのが、RCCの中に企業再生本部というのが昨年十一月にできまして、その企業再生本部の中に企業再生検討委員会、二十人の方がおられる検討委員会があって、ですから、塩川大臣が言われる閻魔大王の役割をある意味ではする委員会なのかもしれませんけれども、ここで生きる企業、整理する企業、これを選ぶのがこの二十人の委員会。その委員会が、どういう資料をもとにその企業の生き死にを決めるかといいますと、それがこの資料二だということで、RCCの中の資料でございます。 この資料を表紙にして、この下に膨大な資料をくっつけて、これを稟議で回していく、こういうようなことらしいのでございますが、この考え方は非常に正しい考え方がたくさん盛り込まれていると私は考えておりまして、これは、あらかじめ根本副大臣に見ていただいていると思うのでございます。 そこで、何点かちょっとお尋ねしますけれども、この資料二の上から二番目、「債務者が、関連会社をも含め自らの資産・負債について誠実に開示しているか。」これで一つポイントとして見る、これは正しいと思います。 もう一つは、2の「経済的合理性」のところでございますが、「再生による回収見込額と清算配当額等との比較。(原則…より回収額の多い方式を選択する)」と。簡単に言うと、つぶすのがより多く回収できるのか、再生させた方がより多く回収できるのかをきちんと比べて、高い方を選択していくという考え方です。 もう一つは、「再建の可能性」、3でありますけれども、「事業価値(市場競争力)を有するか」否か。これも一つの重大なポイントになっている。そして、その下は、「重要な事業部門で営業利益を計上するなど、債権者の支援により再建の可能性があるか。」重要な事業部門、つまり、ちゃんともうかる部門があるのかどうかということが一つある。 そして、下の方には、「参考項目」ということで、6に「経営責任」という欄がありますが、「必要に応じ、経営者の交替や私財提供等の経営責任を明確化できるか。」 こういうような考え方がここにあるわけでございます。この考え方は私は正しい考え方だというふうに思うわけでございますけれども、根本副大臣、今私が読み上げた項目だけに限って結構でございますので、これはこのとおりだ、これは産業再生機構もこの点については同じ考え方なんだということをぜひ御答弁いただければと思います。
○根本副大臣 私も、先生からこの資料が配付されるということで、さっきぱっと見ましたけれども、この資料は、RCCが「再生計画作成要否の検討表」として用意している資料でありますから、私は、おおむねこの検討表については、参考資料の一つになると考えております。 ただ、一つ一つすべての項目にわたってどうかと。全体としては私はこれは参考になると思いますが、RCCはやはり、原則として回収専門の機関であるということや、あるいは中小企業も小規模企業もその対象には入っていますから、それらの、このRCCの特性なども考えながら、先生の御指摘になったそれぞれの項目については、今後参考として検討させていただきたい。いずれにしても、今後の検討の素材としてこれは参考とさせていただきたい、こう思います。
○長妻委員 マスコミ報道等ですけれども、産業再生機構は、再生するしないは、何か数値目標を入れるということはしない、数値目標は入れないということが報道されていますけれども、それでよろしいのでございますか。
○根本副大臣 買い取りの判断基準についての数値目標等々の話かと思いますが、いずれにしても、今回の産業再生機構が企業を買い取る際の考え方、これは、基本的には政府の産業再生・雇用対策戦略本部が策定する基本指針に従って買い取りを行うということで考えておりますし、そういう方針で臨みたいと思っております。 数値目標の話もありましたが、いずれにしても、これは業種特性を無視した硬直的な制度にしないというのも基本的な考え方の一つでありますから……(長妻委員「数値目標を入れない」と呼ぶ)いや、数値目標については、何をもって数値目標とするかという議論もありますから、これは今後、基本指針や具体的な我々の考え方の中で検討させていただきたいと思います。 要は、その数値目標を入れるかどうかということにつきましては、これはいろいろな定義の問題がありますし、先生の御意見も踏まえながら、これからの具体的な詳細の詰めを行っていきたいと思います。
○長妻委員 次に質問を移らせていただきます。 この資料一に、「金融機関への公的資金投入額」という資料をつくらせていただきまして、三十六兆円も公的資金が既に金融機関に投入されているという巨額な話の図でございます。その意味で、これはよくある議論でございますけれども、銀行だけ、つぶれそうになったときに公的資金を入れて助ける。普通の中小企業やあるいはお店などは、つぶれそうになっても政府が公的資金を入れて助けてくれない。おかしいんじゃないのか。こういう議論を私も地元等でよくいただくわけであります。 そのとき、私が説明させていただいておりますのは、いや、本当は、銀行も、経営努力しないで傾いて破綻しそうになったときに、政府は銀行だけを救うために助けるというのはこれはおかしいんだ、そうじゃなくて、何でその銀行に公的資金を入れるのかというと、銀行そのものを助けるんじゃなくて、その後ろにある何千、何万の中小企業なり企業が、善意の企業が、銀行が経営努力をしないことによって、倒産することによって非常に被害をこうむってしまう、これを防ぐために銀行に公的資金を入れるんですよというような話を、これは竹中大臣にとっては当たり前だと思いますけれども、そういう話を私はしているわけです。 ということは、どういうことかといいますと、厳しい言い方かもしれませんけれども、銀行に公的資金が入ったということは、その公的資金がないと銀行は立ち行かないわけですから、銀行そのものの従業員の方、役員の方というのは、山一証券と同じとは言いませんけれども、本来は、会社がなくなって解雇されてしまう、こういうようなところを、あえて公的資金を入れて、政府としてはその背後にある企業を守るために措置をしているというふうに私も思って、多分竹中大臣もそういうふうに理解されていると思うんです。 であれば、まさに、前回も私質問させていただきましたけれども、この特別支援、例えば預保法の危機勘定で公的資金を入れる場合は、これはせめて代表権のある取締役は全員もうやめていただく。銀行は本当はなくなっちゃうわけですから、本来は。でも、銀行であるから公的資金を入れているだけの話でありますので、そこを、大臣、ぜひ明確に答弁していただきたいんです。 特別支援のときには代表権のある取締役は退任をすべきである、それを明確にここの場で言っていただかないと、ずるずるあいまいになって、最後、銀行に押し切られてしまうと思うんですが、ぜひ一言、本当に言ってください、ここで。
○竹中国務大臣 私としては、前回もかなり明確に言わせていただいたつもりなんでありますが、金融再生プログラムの中には、この点についてかなり明確に書かせていただいたつもりでございます。経営危機等に陥りまして、公的資金注入がやむないというような状況になった場合、やはり金融機関を代表する経営者については、責任の明確化を厳しく求めるというのは当然だと思います。 その責任の明確化の中には、進退の問題、給与、退職金の問題、非常に包括的なものが含まれるというふうに考えておりますので、御指摘のような点も含めて、当然、やはり経営者たる者、企業のトップたる者、そのような責任はとっていただくことになるというふうに思います。
○長妻委員 ちょっと明確じゃないんですね。本当に、中小企業の方とか個人商店の方、怒りますよ。自分たちは倒産しそうになっても、どこも公的資金が入って丸抱えしてくれない、ところが銀行だけなぜなんだ、それは銀行を助けるんじゃないんですよ、そういう説明しか通用しないわけで、首にしないというと銀行を助けることになっちゃうわけですね。今、あいまいにあいまいに答弁されようとしていますけれども。 代表権のある取締役は辞任を求める、こういうふうに何で明言できないんですか、含まれるとかなんだとか、退職金とかなんか言われていますけれども。辞任を求めるという明言はぜひしていただきたいと思うんですが、なぜできないんですか、明言。
○竹中国務大臣 例えば、代表権のあるというような特定、それと、それぞれの、どのような場合でそういったことが必要になるかというような個別のケースがあろうかと思います。それにふさわしい責任のとり方というのは当然あるわけで、例えば経営の怠慢によってそういった事態になったような場合であれば、私は、当然その頭取はやめていただくべきだ、これはもう当然のことながら思います。 しかし、例えば代表権を持つといっても、十何名代表権を持っている会社もあるわけですし、それをそのような形で特定化するのはいかがなものなのか。それぞれ、今申し上げましたように、明らかに経営者の怠慢でそのようになった場合は、これはもう社会の常識だと私は思います。しかし、さまざまな場合が想定されますので、経営責任の明確化を厳しく求めるというふうに私たちは申し上げているわけで、思いは委員と私とそんなに変わらないのではないかというふうには思っております。
○長妻委員 そしてもう一点でございますけれども、優先株、主要行に注入した公的資金がございますが、その優先株を普通株に転換するガイドラインを検討されるということでございますが、普通株に転換した場合、このときの経営責任というのは、どういうふうにとらえて、どういうふうにお考えになられていますか。
○竹中国務大臣 ガイドラインにつきましては、これは工程表に示しましたとおり、年度内を目途に、わかりやすい形で準備をしなければいけないというふうに思っております。 その際の責任でございますけれども、これも、どのような理由でそのような転換をせざるを得ないような状況になるのかということに依存しているのだと思います。これも、例えば、経営の大幅な悪化により転換権を行使するような場合には、経営悪化の原因等に応じて経営責任の明確化を求めていくべきであるというふうに思いますから、これはいろいろな場合があると思いますけれども、当然のことながら、個別の事情を精査した上で、これはしかし、厳しく、厳正に対処しなければいけない問題であるというふうに思います。
○長妻委員 次に、塩川大臣に質問させていただきますけれども、塩川大臣、前回私が質問させていただいたことに非常に前向きにお答えになられて、ありがたい話だったわけでございますけれども、それは銀行への天下りの話で、「それはいわゆる護送船団時代の遺物ですね。」と大臣は言われて、「できるだけ、時期が来たら引退してもらうようにするのが当然だと思います。」と、私も全く同感でございますけれども。 その意味で、例えば、今後、財務省の職員が、金融機関あるいは信金、信組のようなところに天下りをするというのは、これはもうやめる、してはならない、こういうふうに私は思うのですが、いかがでございますか。
○塩川国務大臣 そのことは、私は、今、現在のところ徹底しておると思うております。ただし、私が申し上げたいのは、国家公務員の規律からいいまして、二年以上たって、なおかつ、その地域の発展とか、あるいはその地域における人材の要請等があって、そういう経験を生かすために再就職する人は、これは私はやむを得ないと思うんです。 けれども、言っておる天下りというのは、やめた職員を肩たたきのために押し込んでいくとか、あるいは、やめて、定年退職する機会に、あえて推薦して、職権を使って再就職をあっせんする、そういうことは、私はもう絶対やってはいかぬとやかましく言っておりますが、これはだんだんと縮小してきております。けれども、その地域によって、例えば、地域金融機関等によりましては、どうしても適当な人材が必要なところがあります。そういう方々は、以前から早期退職させて時期を待つとかいろいろなことをやっておると思うのでございますが、そういうようなものまで、私たちはそれを停止さすということはちょっと難しいと思っております。
○長妻委員 ちょっと前回とトーンがダウンされちゃったのかなというふうにも思うわけでございます。 やはり、二年たっても、二年先輩がいて、その部下の方が仮に検査に行ったようなときに、二十年であればそういう先輩はもうおられないんでしょうけれども、二年というと、私も会社、サラリーマン経験がありますけれども、まだまだ本当に直近の先輩でありますから、そういう先輩がいるところに厳しくいろいろなことを言うというのは、なかなか現実的には難しいわけで、これは、李下に冠を正さずという意味でも、基本的には、金融機関に財務省の方が行かれるというようなことは、特に地銀等あるいは信用金庫、信用組合は地方の財務局等が見ている部分もあるわけでございますので。 そして、資料の三でございますけれども、ここは、財務省が過去三年間、金融機関、信用金庫も含めたところに天下りをしているリストということでいただいたものですが、としますと、大臣が今言われたように、ここにおられる方は、財務省の職権といいますか、財務省が紹介をしてここにあっせんしたということではないというふうな理解でよろしいんですか。
○塩川国務大臣 それは、その詳しい経過は私は存じませんけれども、これを聴取いたしましたら、もともと地元から要請されて行ったということを聞いております。地元金融機関から要請があって行ったということを言っておりまして、そのことは、役所があっせんしたものでもなければ、また、事前に退職予定を想定して契約しておったというようなものではないということであります。
○長妻委員 さらに今、これは帝国データバンクの調査でございますけれども、全国銀行百二十七行の役員さんを全部調べますと、十五人に一人が天下りの役員さんである。旧大蔵省出身者は四十六人、役員で天下りがおられる。そして、ことしの四月現在でございますが、地銀、第二地銀のトップ、一番偉い方、頭取、この方で大蔵省のOBが十五人おられる、トップであります。 まだまだ今こういう天下りで残られている方がおられるわけでありますけれども、前回の塩川大臣が本当にすばらしい御答弁をされたのは、「時期が来たら引退してもらうようにするのが当然だと思います。」という御答弁をいただいたわけでありまして、このような方々はある一定の時期が来たら引退をいただいて、補充、その順番で、大蔵省の、財務省の、あるいはどこかのお役所の方が来るというようなことはしないで、どんどん数を減らしていく、一定の期間が来たらやめられて、そこに新規にふやしていかないということを、大臣にぜひ明言をいただきたいと思います。
○塩川国務大臣 そのような趣旨は、私も徹底していきたいと思っております。
○長妻委員 そして、一番重要なのは、今は大蔵省から金融の検査の権限は金融庁に移っているわけでありまして、そして竹中大臣に一言だけ、これは明言いただきたいんですが、今金融庁は天下りはないと思うんですが、新規の天下りというのは、もう金融庁、二年たっても、これは基本的にはしない、するべきでないという竹中大臣の御決意をぜひ答弁をいただきたいと思います。お役所の方にいろいろな紙を渡されて、何か、こういう答弁してくれとか振りつけられても、大臣は本当の意味での民間の方でもありますので、民間の常識でぴしっと御答弁いただきたいと思います。
○竹中国務大臣 まさに民間の常識で、地位を利用して天下りをするというようなことは、これはあってはいけませんし、私はそういうことにはならないと思っております。政府全体がそういう方針を持っております。 しかし、今塩川大臣おっしゃいましたように、地域で例えば特別な事情でいろいろな要請があるということもこれまた事実でありましょうし、その場合の人の職業選択の自由をどうするかという問題、これもまた社会の重要な常識なんだろうと思います。(長妻委員「あっせんはしない」と呼ぶ)そのような意味では、あっせんというのは、立場を利用してということでありますから、これは当然そういうことはないというふうにしたいと思います。
○長妻委員 発泡酒の増税の件でございますけれども、この三百五十ミリリットルの発泡酒のビール、ビールといいますか発泡酒、これが二十円ぐらい税金が上がるというようなことで、先ほどもハゲタカ増税だというお話が委員から質問ありましたけれども、私も同感なんですね。何で取りやすいところからどんどん取っていくのか。 一般の皆さん、私も含めて非常に、三百五十ミリですから、本当に安いところで買えば百円ちょっとでビールが楽しめるわけでありまして、こういうささやかなところを上げていくというのは、ぜひ塩川大臣にお伺いをしたいと思うんですが、一般的な、本当に我々の感情からいって、二十円も上げるというのは、これはどうなんでしょう。大臣として、二十円なのかあるいはその半分の十円上げるのかとか、こういう議論があるようでございますけれども、ぜひ、いっそもう値上げしないというような感覚が大臣もおありになるのかなと思うんですが、いかがでございますか、塩川大臣。
○塩川国務大臣 今この問題は政党間におきまして協議をしていただいておりまして、財務省として原案で要求しておりますのは、二十円相当額を値上げしてもらいたいということを要請しております。その結果がどう落ちつくかはまだわかりませんけれども。 私も、それは安いにこしたことはありません。何でも税金ない方がいいんですけれども、しかし、嗜好品というものは多少は余裕を持って購入するものでございますから、そういうものに対しては、少しは税の負担をしてもらってもいいのではないか。生活に絶対必要、必需品というものに対して、こういう特定の税をかけるということは考慮すべきであると思いますけれども、嗜好品の場合は、その点は若干余裕を持って考えてもらってもいいと思っておりますので、ぜひ御協力をお願いいたしたいと思います。
○長妻委員 嗜好品というイメージから、私なんかは、発泡酒というのはもう潤滑油といいますか、人間の体の油のような思いを持っている方も多いと思いますので、ぜひ御検討いただきたいと思うんです。 そして、竹中大臣にもう一点質問させていただきますと、政府系金融機関の質問でございますが、今地方で、例えば地方の金融機関が、ある程度メーンバンクとして地方の中小企業等にお金を貸している。ところが、中小企業金融公庫とか国民金融公庫とか、そういうところがかなりの低利で営業に来てバッティングをする、こういう現象が今起こっております。 例えば、これは本日の新聞紙上で紹介されていた例でございますけれども、ある旅館に五千万円融資があった、そして、地元の金融機関と中小企業金融公庫が競合した、中小企業金融公庫は、年利〇・九五%で十年返済という、とてつもない安い形で来た、それで、その地元の金融機関は負けてしまったということであります。 このような例がかなり見られておりまして、そして、地元の金融機関がある意味ではメーンバンク的におつき合いしているところも、そういう政府系の金融機関が競合して奪っていって、そのメーンバンクがある意味ではなくなってしまうといいますか、政府系金融機関がメーンバンクになってしまう、こういうような現象で、本当に責任を持って企業をアドバイスできるのか、こういう現象も今起こっているわけであります。 大臣、こういうような政府系金融機関と銀行との競争について、金融庁の責任者としてどんなお考えを持たれているのか。どんどん地元の金融機関が負けていくのは、これはしようがないことなのかどうなのか、そこら辺のお考えをお聞かせ願います。
○竹中国務大臣 政府系金融機関そのものを私は担当しているわけではありませんけれども、政府系金融機関のあり方に関しましては、経済財政諮問会議の方でその全体的な改革の議論を進めております。 今案を出しておりまして、この改革は三段階で進める。当面、不良債権処理を加速するこの二年半は、民間金融機関がなかなか厳しい状況にあるものですから、政府系の金融機関を活用して、中小企業等々の金融に支障がないような仕組みが必要であろうということを我々も考えております。 しかし、御指摘のように、もしそういった形で民業を圧迫しているというような事実があるのであるならば、これは当然のことながら改善をしていかなければいけない。私は、一概に、公的金融機関が今の状況下で民間金融機関を圧迫しているかどうかというのを判断するのは困難であるというふうに思いますが、いずれにしても、民業を補完するという形に徹しながら、しかし、当面はその機能を活用して、特に地方の中小企業に、中小企業金融に支障がないようにしていかなければならないというふうに思っているところでございます。 この政策金融機関の改革につきましては、そのような形で、多段階でぜひとも進めていく必要があるというふうに思っております。
○長妻委員 そして、もう一点でありますけれども、今、銀行がいろいろ経営戦略を必死に練り直している、こういうような状況がありまして、ある意味では、例えば正常先債権でもいろいろな区分をかなり今以上に細かく見て、正常先の債権でも業種別等でいろいろな細かい分類をして、ある程度リスクを見込んだ金利をしていくというような戦略をとり始めているわけであります。 これは竹中大臣のお考えを聞きたいんですが、そういう意味では、銀行が自分たちの体力強化のためにそういう戦略をとるということで、債務者自身は、全く経営状態も担保の価値も変わらない債務者がいたとして、そこに対して、銀行の体力強化の戦略上、金利を上げていくというような、リスクに見合う金利を取る、こういう経営戦略に銀行が転換をしていった場合、その正常先債務者に対して金利を上げていくということは、これは大臣としては正しいと思われるのか、いや、それはよくないと思われるのか、どういうお考えですか。
○竹中国務大臣 これは個別になかなかすべてをカバーすることはできない問題だと思いますが、御指摘のように、金融機関は金融機関として、しっかりリスク管理を行おうとしている。その中で、行内格付等々、さまざまな工夫をしているというふうに承知をしています。 これは、銀行システム全体としては、やはりリスクに見合って金利を負担していただく、そうすることによって、長期的にお金を貸し続けるということが可能になるわけで、これは、リスクに見合わない安い金利をもし一時的に提供しても、それは続くはずがありませんから、むしろそれによって企業が困ってしまうというようなことになりかねないわけであります。 もちろん、繰り返し申し上げますが、個別のいろいろなそういった交渉についてどうこう、個別、すべてをカバーできるわけではございませんが、リスクに見合った金利の設定、それに基づいて、健全な経営基盤が金融機関に築かれ、もって、借り手側も長期的に安定的な取引ができるようになる、それ自体は、やはり目指すべき一つの方向であるというふうに思います。
○長妻委員 今の大臣のお考えであるとすれば、ある意味では、それは今までは銀行がリスクをある程度アバウトにカウントして、安い金利で出していた。ところが、きちっと経営戦略を立てて、体力強化のために今度は金利が高くなる。それは銀行の都合なわけでありまして、債務者にとっては、同じなのに、ある日突然、金利をわっと上げられた、こういう感覚を持つ。 大臣のお言葉であれば、では、銀行に対してもきちんと、例えば繰り延べ税効果等、ルールを厳しくきちんとやっていくと。メガバンクのトップのどなたかが、何か、サッカーをしているときにいきなりフットボールのルールになったとかどうだとか、こういう話をされたようでありますけれども、それと同じことを今の中小企業の債務者の方は思っておられるんですよ。それはもう現実的に銀行が行動を起こしているわけですから。 では、そういうことを銀行が行動するのであれば、銀行に対してもきちんと、ルールが変わるということは、これはもう、金融危機だと私は今認識しておるんですが、大変なときですから、それはもう、いきなりルールを変えるのはおかしいと、銀行だけがそういう主張をして、それが認められる。ところが、中小企業の方々は、いきなり金利を上げられても、文句を言ってもだれもそれを取り扱ってくれない、こういうことであります。 何か銀行だけに優しいという大臣の感触が伝わってくるわけですけれども、その繰り延べ税資産についても、もう一年に基本的にはするんだ、基本的にはするんだといいますか、もう会計指針が基本的にはそうなっているわけでありますので、ぜひこの点を厳しく見ていただかないと、中小企業の方が本当にやるせない気持ちになるというふうに思います。 そして、もう一点でございますけれども、不良債権の処理といいますと、よく議論に上がるのは、私も、不良債権の処理というのは景気回復に不可欠なものであると思いますけれども、当然、不良債権の処理だけで景気がよくなるわけではありませんで、景気を浮上させるのを引っ張っているものが、浮上させないような圧力をかけているのがこの不良債権だとすれば、景気を浮上させるには、やはり市場を拡大していく、新規の需要をつくっていくということが何よりも重要だと思うんです。 そこで、竹中大臣にお尋ねしますけれども、具体的に、新規の需要をこういう手段で創造していくんだ、抽象的なことは政府からいろいろ出ていますけれども、こういう市場を、こういう新しい需要を幾らぐらいの規模でつくっていくんだ、そのためにはこういう手段がありますというのを、一つか二つでもいいですから、例示して今言っていただけますか。
○竹中国務大臣 まず、銀行に優しいというふうに御指摘を受けたんですが、世間ではちょっと違うことを言われておりまして、優し過ぎても厳し過ぎてもいけないのかと思いますが、金融再生プログラムで掲げたことは、まさに銀行に対してきちっとした行政を行うということでありますので、そこはぜひ粛々と進めさせていただきたいというふうに思っております。 御指摘のとおり、不良債権処理を加速するに当たって、総需要の管理、市場拡大とおっしゃいましたけれども、要するに、需要をしっかりと生み出せるような仕組みが必要だという委員の指摘は、私もそのとおりだと思います。 二本立てで申し上げたいと思いますが、一つは、やはり規制改革等々によって、しっかりとした民間の需要を起こしていくということ。その規制改革の一つの引き金として、今般、特区法案の審議を国会でお願いしたわけで、これはやはり一つの大きな引き金になるというふうに考えております。しかし、これはどちらかというと、やはり中長期の話であろうと思いますが、より目の前の幾つかの問題として、埋もれた需要の発掘というのがあるのだと思います。 これに関しては、内閣府の特命顧問をお願いしております島田晴雄先生を中心に、昨年来、例のケアハウスの問題でありますとか、さまざまな問題、福祉関係の問題、コンシェルジェサービス業の問題、いろいろなサービス業を中心とした需要の掘り起こしを議論しております。これは実は相当、五百三十万人の潜在的な雇用拡大もやり方によっては可能だという試算も出ておりまして、これはこれでしかし、しっかりと進めなければいけないと思います。 もう一つ、それに関連して、需要発掘の中で重要だと考えているものは、実は、文化観光産業でございます。経済財政諮問会議で今議論を始めたところでございますが、日本の中でGDPに占める文化観光産業の就業者比率は五、六%、アメリカの半分ぐらいであります。ヨーロッパの半分ぐらいであります。日本はそれなりの観光資源を持っている、旅行するお金も持っている。これから高齢化社会に向かう中で、旅行需要がふえる。この文化観光産業というのは、決して都市だけではなくて、地方にも非常に埋もれた需要があると思っておりますので、この辺については、当面、少し力を入れて需要の発掘をしたいというふうに思っております。
○長妻委員 やはり本当に、小泉内閣といいますか、今政府の問題点は、今の大臣の答弁でまさにあらわれていると思うんですね。非常に抽象的であります。五百三十万人雇用を拡大すると。よく言ったものだと思いますけれども、では、今何人拡大しているんだというと、いや、それはまだわかりませんと。ずっとそういう答弁を続けておられる。 ですから、やはり具体的に、将来的に観光で云々で考えて来年答申で云々とか、もうそんなことを言っている場合じゃありませんで、本当に需要を創造していく、これが景気を上に上げる。それの足を引っ張っているのが不良債権ですから、不良債権問題は重要、当然重要で、私も全力でやるべきであるという論者でありますけれども、そこを何か抽象的になると、よくないわけです。 そうしたら、大臣、一つだけ聞きます。一つだけ竹中大臣が、規制改革でもほかの減税等の需要創造でもいいですけれども、では具体的に、もうこういうことをして、そして、新規需要が大体何億円とか何千億円とか、そういうレベルで市場が今出ていますよ、もうこういう実績があるんですよというものか、あるいは、実績がなくても、もうこれは来月からこうなって、こういう形で新規の需要を喚起する策をやって、もうほぼ、どんどん成果が出つつありますよと、五百三十万人なんという何か夢物語みたいなものばかり言わないで、実際に今進行中の新規の需要創造策というのを、一つでいいですから、何個も言わないでいいですから、一つだけ具体的にお教え願えますか。
○竹中国務大臣 今の御質問を伺っておりまして、その点は、やはり経済に対する基本的な考え方がかなり委員とは違うのかなというふうに思いました。打ち出の小づちのように、ここにぱっと需要が出てまいります、これは、社会主義国でない限り、さらには、例えば国が特別の事業等々を行わない限り、そんなことはやはり行えないと私は思います。 であるからこそ、日本の経済は十年間停滞を続けてきたわけであって、そのために……(発言する者あり)五百三十万人というのは、停滞をしたという一九九〇年代においても、サービス業は六百万人新規雇用者をふやしているわけであります。それを五百三十万人について、このような形で潜在的な掘り起こしが可能であるということを根拠を示して昨年内閣府はレポートを出しております。 それはぜひ御参照いただきたいと思いますが、残念ですけれども、打ち出の小づちのように需要をぱっとつくり出す方法はありません。であるからこそ、特区をつくり、需要を、そこで産業を発掘し、そういう意味での構造改革が必要なのだと思います。アメリカ経済においてもイギリス経済においても、そのような改革のプロセスを経てやはり経済は再生してきたのだというふうに思っております。
○長妻委員 打ち出の小づちと言いますけれども、この五百三十万人という数字を出されているんですよ。今みたいな抽象的なお話をいただいたんでは、じゃ、五百三十万人というのは、どこで何万人、どこで何万人というのはあるわけですよね、積み上げて五百三十万、いいかげんな数字じゃないはずですよね。 では、もうちょっと具体的に聞きます。 では、この五百三十万人のうち、この部分で雇用を拡大する人数が一番多い分野、その分野はどういう分野で、いつまでにそのめどを立ててやるのか、具体的にはどういう規制緩和なのかということだけ、じゃ、一点だけお答えください、具体的に。
○竹中国務大臣 ちょっと御質問の通告をいただいておりましたので、数字は細かく全部頭に入っておりませんが、主として福祉関連の分野で今後需要が拡大する。諸外国に比べて、例えば、まだまだ供給が不足している、そういうことの積み上げとして、そのような五百三十万人という数字が出てまいります。必要でございましたら、その数字についての、これは根拠を示して出ておりますので、御審議を、御議論いただくのは大いに結構であると思いますが、御質問でございますので、主として福祉関連の分野であったというふうに記憶をしております。
○長妻委員 ですから、大臣は、非常に抽象的な、何かマクロ経済がどうだこうだとか、それも重要だと思いますけれども、本当に具体的な需要創造策というのをきちんと持っていなきゃいけないんですね。それは頭にたたき込んでおかなきゃいけないと思うんですね。 では、例えば福祉であれば、具体的にどういう規制改革で福祉の需要がふえるんですか。全部言えとは言いませんけれども、大臣の頭に入っているのだけ言ってください。
○竹中国務大臣 これはしかし、委員、本当に細かいものの積み重ねです。 例えば社会人向け教育サービスで約二十万人ふえると。これは、現状二十五万人ぐらいから四十五万人になると、日本の過去のトレンドを仮定して計算して、アメリカの今のサービス業を仮定して推計しているわけでありますけれども、そのためには、さまざまな、学校に対する株式会社の参入、経営主体の参入でありますとか、そういうものが必要であろう。そのことを今規制改革会議ではずっと議論しているわけです。 一対一の対応で議論するのは難しいですけれども、御承知のように、規制改革というのは物すごい細かいことの積み重ねですから、それをやはり地道にやっていくということしか方法はないわけで、それを今一生懸命進めているわけです。
○長妻委員 いや、今のお話を聞いても、今私、逐次質問していたのは、一つだけ大臣の頭に入っている具体策を言ってほしいと言ったときに、いや、経済はそういうものじゃないというふうにまず逃げられ、その後出てきたのが、この社会人向け教育、そこで雇用がふえる、この例ですね。それは学校の株式会社化だと。学校の株式会社というのが認められるのはいつなんですか、それは。 だから、そういう何か、いつになるかわからないことを並べていくんではなくて、具体的に、規制なら規制、例えば環境規制でもいいですよ、環境規制を厳しくして、そうすると逆に新規の需要が出る、こういうこともあるわけですから。 その株式会社化というのはいつ実現できるんですか。
○竹中国務大臣 文部科学大臣にお尋ねをいただきたいと思います。
○長妻委員 ちょっとこれは、これが本当に問題だと思うんですね。竹中大臣、個別のことは打ち出の小づちはありません、マクロ経済で語ってくれなきゃ困ります、こういうことであると、何にも具体的なことは進まない。これは文部大臣に聞いてくれと。大臣が一番頭に入っている個別具体的な需要創造策は何ですかと聞いたときに、今の話ですよ。一個だけやっと出てきた、それが学校の株式会社化。しかし、いや、いつになるかわかりませんと。 ですから、大臣は、小泉内閣もそうですけれども、具体的な需要創造策というのが欠如しているんですね。スローガンはいろいろあるんです。本当にスローガンはいろいろあるんですけれども、じゃ、いつですかというと、いや、それは来年とかまた考えていろいろやります、こういう話にすりかわるわけですね。ぜひ具体的に、五百三十万人というふうに高らかに宣言したからには、何かトレンドで、アメリカのトレンドと日本のトレンドが合うから二十万人ふえるなんという、そういうような、まあ学校の講義ならいいですけれども、本当に生きた生身の人間を相手にするこれは政治ですから、ぜひそこら辺をきちっとしていただきたい。 そして、最後に、先ほどの五百三十万人をお願いしますけれども、その内訳をきちんと示していただいて、そして工程表みたいなものをこういう部分でもきちんとつくって、今、規制改革の工程表を私もいただきました。いただきましたけれども、そこには需要がありません。新規需要がこのくらい生まれる……
○小坂委員長 長妻君。
○長妻委員 この規制改革によってという表といいますか、それが、その考えが欠如しているんだと思うんですね。ですから、そこをぜひ、五百三十万人という数字がせっかく出たわけですから、その内訳をもうちょっと細かく。 私、この五百三十万人の根拠を内閣府の方に……
○小坂委員長 時間が終了しております。
○長妻委員 聞いたとき、びっくりしたわけですね。これは何か、経済マクロモデルを使ったら五百三十万人と出ました、個別に積み上げたんじゃありません、こういうふうに言われるわけですから、そういういいかげんな数字を出さないでいただきたいというふうに思います。 ぜひ五百三十万人の内訳をきちっと出して、規制改革の工程表とともに、需要が幾らぐらい、具体的にどの需要がこの規制改革で拡大するのか、そしていつそれが開始するのかという個別具体的なことをぜひ御検討いただきたいとお願い申し上げまして、質問を終わります。
○竹中国務大臣 委員長。
○小坂委員長 時間が終了しております。 次に、中塚一宏君。
○中塚委員 私は、本日は朝銀の問題からお伺いをしたいというふうに思います。 アーミテージ国務副長官から、北朝鮮を出航した船がイエメン沖で臨検を受けて、その船からスカッドミサイルが見つかったというふうな報告があったということを政府関係者が明らかにしたというふうに言われているわけですね。最終的な輸出先なんかはわからないけれども、アメリカ政府は、アルカイーダとイエメンというのが密接に関係をしている、そしてテロリストを保護している国であるというふうに考えている、そんな話もあるわけで、そういう意味では、我が国もテロと闘うということを小泉総理がたびたび表明しているわけで、この北朝鮮、朝銀問題というのは、金融問題でもありますけれども、加えて安全保障上の問題ということにもなるというふうに思います。 その朝銀、破綻をしまして、受け皿信組というものをつくることになっておるわけですけれども、私は、そもそも受け皿の信用組合というのは要らないというふうに思うんですね。預金と資産ですけれども、ばらばらにして営業譲渡すればいいわけで、何も受け皿をつくってそこに一括して譲渡をする、その必要はないんじゃないか。というのも、受け皿でつくった信組が過去、つぶれた信組から受け皿になって、それもまたすぐつぶれちゃうわけですね、二年ぐらいたって。 そういったこともあったわけで、受け皿をつくる必要はない、もう朝銀が破綻をしたのなら、その場で、そのタイミングで預金と資産を全部ばらばらにして営業譲渡すればいいんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょう。
○伊藤副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。 朝銀の信組をめぐっては、先生御指摘のとおりさまざまな問題が指摘されているところでございますが、朝鮮銀行信組が我が国の法律に基づき設立された我が国の国内金融機関でありますので、預金保険法の趣旨、目的に沿って同法に基づき対応をしていかなければいけないというふうに考えております。 なお、今先生御指摘がございました五つの破綻した朝銀の受け皿としてハナ信組の問題がございますが、仮にこのハナ信組への事業譲渡が行われない場合には、在日社会への円滑な金融に多大な影響を及ぼすものというふうに私どもとしては考えております。 また、現行法上では、受け皿金融機関の選定については、金融整理管財人が、国民負担の最小化や預金者の保護などの原則にのっとって、個別の事情に応じて行われているわけであります。その際、善意かつ健全な借り手への円滑な資金供給を確保することが大変重要でありますので、早急な受け皿金融機関の確保が強く求められるところであり、金融整理管財人において最大限の努力が行われてきたものと承知をいたしております。 関東信越地区の破綻五朝銀については、各金融整理管財人においても受け皿金融機関の確保に最大限の努力が払われたものと承知をしておりまして、既存金融機関に受け皿となるところがない中で、新設されたハナ信組が選定されたものと承知をいたしております。
○中塚委員 現行法令にのっとって処置をするというのは当たり前の話で、もう言われるまでもないわけなんですけれども、けれども金融整理管財人だって、受け皿をつくらなければ、もうにっちもさっちもいかないということではないはずですね。 けさもちょっと金融庁から御説明を伺いましたけれども、中国出身の方の民族系の金融機関というものが解散をして営業譲渡した、その資産と預金はおのおのの信用組合に全部譲渡をされた、そういうふうな例もあるわけだし、そしてまた、説明の中で、北朝鮮の方がお金をなかなか借りられない、そういうふうな理由もあるから受け皿をつくるんだということもありましたけれども、ただ、それは、まじめに頑張っている人がちゃんと融資を受けられないんだったら、そのときこそ皆さん方がちゃんと指導をしなければいけない話であって、そういったことは受け皿信組をつくるという理屈にはならないというふうに私は思うんですね。 その受け皿信組ができて、今、新しい役員のことでいろいろな話がされているようではありますけれども、では果たして今後、受け皿となった信用組合がちゃんと存立をしていけるのかどうかということですね。 といいますのも、やはり、さっきも申し上げましたが、過去、破綻をした信組の受け皿になったものが再度破綻をするというふうなことになっているわけで、それにはいろいろな事情があるんだろうと思います。経営自体が大変に不明朗であるというふうなこともあるかもしれませんが、朝鮮商工人と言われる人たちの数自体が減っているというふうなこともあるし、また、もちろん景気が悪いというふうなこともあるんだろうと思うんですけれども、この受け皿信組というのが果たして今後ちゃんと存立をしていけるのかどうかということについてはいかがですか。
○伊藤副大臣 各朝銀の信組は、それぞれの地域の在日社会に密着した協同組織金融機関として設立されたものであり、地域の在日朝鮮人の商工業者に対する金融の円滑化という役割を果たしてきたものと考えております。 しかしながら、破綻した朝銀東京における責任追及の過程において、同組合から朝鮮総連への不正な資金の流れが明らかになったことを踏まえ、新設の受け皿組合においては二度と同様の問題を生じることのないよう、架空名義口座の排除、監査機能の強化等の対策とあわせて、経営の独立性、透明性を確保するための対策を講じているところでございます。 当局としましては、このような枠組みが有効に機能し、新設受け皿組合の経営の独立性、そして透明性が確保され、経営の健全性が維持されていくよう、引き続き厳正に検査や監督に努めてまいりたいと考えております。
○中塚委員 この問題は、民族系金融機関であり、また北朝鮮という国と関係しているということもあるわけですけれども、そうでなくても、きちんとした金融行政、検査監督というものを行っていかなきゃいかぬということには変わりないわけですね。それがきちんとできていなかったから、受け皿となったものまでがぼこっとつぶれてしまうというふうなことが起こってしまっているわけです。 加えまして、もう一度申しますが、民族系金融機関を残さなきゃいけない、そういうふうな考え方は私は違うというふうに思います。あくまでも、受け皿をつくるというのではなく、預金と資産をちゃんとばらして、それぞれの人が困らないようにするということが一番大切なんだろうというふうに思います。 四千億円程度ですか、今、公的資金の投入というふうなことが盛んに言われておりますけれども、これについては竹中金融担当大臣御自身にお答えをいただきたいんです。 この四千億円の投入の話、もちろん法律にのっとってやっていくというふうに、この委員会でも、また予算委員会でも、ずうっと、たびたび御答弁されているわけなんですけれども、アーミテージ国務副長官からもたらされた情報等、そういったことを投入するしないということを決めるに当たって勘案されるのかどうかということについてはいかがですか。
○竹中国務大臣 これはもう何度もここの場で申し上げたことでございますけれども、国内の金融機関として、国内法に基づいて、善意の預金者の保護という観点から必要な措置を講じていくということであろうかと思います。 アーミテージ氏の話は私自身全く存じ上げておりませんし、今まで申し上げてきましたとおり、粛々とこれは金融の行政の枠組みの中で進めていくべき話だろうと思っております。
○中塚委員 今の御答弁は、金融行政の枠組みの中で進めていくということだったわけですけれども、いいか悪いかは別にしてアメリカが、イラクへの査察及び攻撃というようなことがこれだけうわさになっているし、悪の枢軸と言われた国でもあるし、また、今、日朝国交正常化交渉というのが、中断はしているものの日本の国の大きな課題になっている。そういう中にあって、金融行政の中でというお話ですけれども、私はやはり、ちょっと違う考え方というか、それはまさに政治がやるべきことなんだろうと思うんですね。 大臣は、政治家ではないとかあるとか、この委員会でもたびたびいろいろなことを言われておられますけれども、それであれば小泉総理が判断をするということなんだろうというふうに思いますけれども、事態はもう金融行政の枠内だけで済まされるようなところにはないんだろうというふうに私は思います。 次に、財政の問題を伺いますけれども、補正予算案を編成されるということをお決めになられました。一番の大きな原因は、税収が落ち込んだということなんだろうと思うんですね。税収が落ち込んでしまったから補正予算を組む、ついでにほかのこともいろいろやるから、国債発行の三十兆円枠というものをずうっと言われておったわけですけれども、結局のところ、三十兆円国債発行枠というのは守れなかった、達成できなかったということになるというふうに思うんですけれども、では、財務大臣から、この守れなかったということについて御所見をお願いいたします。
○塩川国務大臣 守ろうと思ったんですけれども、できなかったんです。ですから、これはずっと努力を続けていきたいと思っております。
○中塚委員 では、同じ質問を竹中大臣にお伺いします。
○竹中国務大臣 小泉内閣になりましてから、「改革と展望」を作成しまして、中期的な観点から財政の健全化、それとマクロ経済の活性化、両立を図ろうというふうにしているわけであります。その枠組みの中で、その初年度である予算編成に当たっては、三十兆という枠組みに基づいて当初の予算を組んだ。その後の状況の変化は、これは当然のことながら税収等々にも反映させるわけですから、これはある程度受け入れざるを得ない問題でありますけれども、当初の予算を三十兆円の発行枠に基づいてしっかりと組んで、中期的な財政健全化への道を歩み始めることができたという点は、一つの成果であったというふうに思っております。
○中塚委員 塩川大臣、守れなかったというふうにおっしゃいましたね、まあ、守りたかったけれどもということなんですが、何で守れなくなっちゃったんですか。
○塩川国務大臣 これは我々の尽力の及ばぬところかもわかりませんけれども、それ以上にいろいろな要件が重なってまいりました。 一つは、平成十三年度の税収というものの見積もりが実は十三年度補正予算をやりました後で明確に出てまいりましたことと、それと、十四年度予算を見積もります前に察知できなかったということがベースになってまいりまして、したがって、それが十四年度に押し寄せて、いわば繰り越しされてきたということがございました。これが一兆五千億円、実はございました。 それともう一つ大きいのは、不況が浸透しておるということもございまして、名目成長率が落ちたこと等あって、法人税を中心とした還付請求が非常に大きくなってきたということでございまして、これが約五千億円ちょっとございました。それからさらに、一般の、他の税収におきましても約三千億円程度減収ということになりまして、総計いたしまして二兆五千億円ほどの減収になってきたということ、これが一つございます。 それともう一つは、不良債権の整理を加速するということが内閣の方針として決定いたしました。これに対しまして、それに必要なセーフティーネットを強化しなきゃならぬということがございますことと、それと、消極的なセーフティーネットではなくして、この際に幾分でも景気刺激になるような公共的事業によってそれを補完していこうということ等がございまして、補正予算を組むということを決定いたしました。 こういうような二つの理由が主たるものでございますけれども、いずれにしても、現在の状況の中でデフレをとめるということが最大の目標であるとするならば、補正を組んでそういうことの努力もしていく必要があるだろうと思って、あえて三十兆円の枠を飛び越えてでも補正予算を組もうということに到達したということであります。
○中塚委員 今いろいろと理由をおっしゃいました。景気が悪くなった、税収が落ち込んだということですけれども、私は、大臣が今一番初めに御答弁されたとおりで、守れとか守るなという話じゃなくて、この目標は守れなくなりますよということを以前お話をしたんですね。 やはり、それはどうしても景気抑制的な予算の中身になる、それによって景気が悪くなる、そうすると税収が落ち込み、結果的には三十兆円の枠というのは守れなくなって、最後は財政の健全化ということについても逆行することになると。だから、単年度の予算を国債の発行の額で縛るというやり方では、財政の健全化もしないし景気もよくならないということをずっとお話をしてきたわけです。 それに、昨年度の、税収の発射台の話をされましたけれども、実は昨年度でも、三十兆円というのは事実上は守れていないわけですね。NTT株なんかを売って、売ってというかその先食いをして、本当は三十兆円以上の財政を使っている。つまり中長期的にはより財政を毀損させているというふうなやり方をしているわけだし、ことしだって、交付税特会なんかは借り入れしないということに決まっていたのに借り入れをして、それで赤字国債あるいは国債の額を圧縮しているわけですね。 それでも、結局守れていないということになるわけで、それなら財政再建、今になって長期的にやるんだというふうなことを総理も言うようになられておりますけれども、それなら、低金利なんだから逆に国債で、この交付税の借り入れなんかは国債でやって金利を固定してしまった方がはるかに得だったんじゃないかというふうにも思うわけです。 竹中大臣のさっきの御答弁で、当初予算三十兆円で縛れた、財政健全化への道筋がついたというふうにお答えになられましたけれども、でも、当初予算は縛る、今までだってシーリングとかいろいろなことで縛っているわけですね。でも補正では何でもあり。補正でしり抜けだったら、それこそ今までの政治と何にも変わらないんじゃないですか、いかがですか。
○竹中国務大臣 中塚委員が春先から、今御指摘のような、緊縮財政のもとでは財政再建そのものも難しくなるというような御指摘をしておられました。 しかし、ぜひ御認識賜りたいのは、今年度の、私たちは、政府経済見通しでゼロ%の経済見通しを立てていた。これは、まだ年度は半分しか統計が出ておりませんから確定的なことは申し上げられませんが、先般の第二次の統計値でも、第三・四半期の成長率、年率三・二%です。第二・四半期の成長率は四%です。恐らく、実質成長率に関しては、政府見通しをかなり上回る可能性もあるのだと思っております。 重要なのは、税収の落ち込みが、しからばなぜ出てきたか。これはやはり、実質成長は予想どおり、ないしは予想を少し上ぐらいのところはいくんだけれども、デフレが予想より深刻であったということにやはり起因するのだと思います。 税収の減の構造はより複雑なものでありますが、一つの要因としては、やはり実質成長率と名目の乖離があった。その点をやはり見なければいけない。この点は、はっきり言いまして、デフレが予想よりきついということは、我々の見通しをはるかにしのぐものであったということは間違いないわけであります。 繰り返し申し上げますけれども、ことしの一月の「改革と展望」から、財政の健全化というのは多年度でやらなければいけない、一〇年代初頭のプライマリーバランスの回復、そのために緩やかな歳出のキャップをはめるということを閣議決定して、ずっと申し上げていたわけで、その枠組みは実は変わっていない。これをやはりぜひとも継続することによって、当初の三十兆円の精神をまさに生かしていきたいというふうに思います。
○中塚委員 緊縮財政とか緊縮予算なんという言葉を使うと総理が喜びますから、私は絶対に言わないようにしているんですけれども。 ただ、前年度比で下がっているということになればデフレ予算ということになるんだろうと思いますし、デフレ対策ということについても、ことしの予算委員会でもいろいろとお話ししましたけれども、デフレ対策自体は、もうことしの早い段階からずっとやっていらっしゃるわけですね。 今、いみじくもおっしゃいましたけれども、自分の予想以上のデフレが進行してしまったというふうに言っておられますけれども、ただ、それにしても、デフレ対策と言いながら、実はデフレ促進策のような中身が圧倒的に多かったということも、三十兆円の国債発行枠というのが守れない大きな原因の一つなんだろうというふうに思います。 十一月にも、金融再生プログラムと同時に発表されたものがデフレ対策というふうに言われておりますけれども、これにしても、本当にデフレをとめるというふうなものではなくて、やはりデフレをより悪化させるような、また不良債権の問題の取り扱いにしても同じことだと思いますし、また、今、金融再生プログラムの工程表ですか、そういうのもお出しになられたようだけれども、ざっと見たって、何か、検討するとか、そういうふうな言葉ばかりで、実際できているものというのはやって当たり前の話、要はやって当たり前のことを確認しているということにしかなっていないというふうに思うわけですね。 加えて、こういう案を、工程表が出てより明らかになったわけですけれども、現実問題、これから検討するとかいうふうなことばかりになっているにもかかわらず、マーケットにはすごい悪影響を与えて、銀行株なんかも下げてしまったということがあるんだというふうに思いますが、そこはいかがでしょうか。
○竹中国務大臣 工程表が株価に影響を与えたというふうには認識をしておりません。工程表というのは、ここで申し上げましたとおり、金融再生プログラムで決めたことをどのように事務的にやっていくか、そういうものです、ということを何回も申し上げて、実はそのとおりのものです。ですから、そのものが、当然やらなければいけないことを確認したのみにすぎないという意味では、これはもう工程表というのはそういうものだということだと思っております。 中身は、再生プログラムをどのように実行していくかということで、再生プログラムそのものは、先ほど申し上げましたように、やはりデフレが予想以上に進行した理由は何なのか、この点は、恐らく中塚委員と意見を少し異にするのかもしれませんが、私は、やはりこのデフレはあくまでも金融的な現象であるという側面が非常に強いと思っております。 不良債権の存在によって、マネーサプライが十分にふえないような状況になっている。であるからこそ、デフレ脱却のためにも、不良債権の処理を加速しなければいけない。そのための再生プログラムである。これはやはり中期的に非常に大きなプラスの効果を日本経済にもたらすというふうに認識をしているわけでございます。
○中塚委員 金融再生プログラム自体、そのこと自体がマーケットに悪い影響を与えているということです。それが工程表により明らかになったということですね。結局、決まっていることというのはほとんどない、これから全部考えますという話。それだったら、初めからそういうふうにおっしゃればいいものを、何かもう、あしたから繰り延べ税金資産ももう皆変わるような、そんな話でずっと流布されてきた。政府自身が風説を流布するような話で、銀行の株を下げるなんというのは、それはもう私はやっちゃいかぬことだというふうに思います。 ちなみに、三十兆の枠の問題なんかもそうなんですけれども、平成に入ってから税収が下方修正されなかったというのは実は四回しかないということで、やはり三十兆というのは、恐らくそれは腰だめの数字ではあるんだろうというふうに思いますけれども、この三十兆ということについても、やはりもっとちゃんと精査をして目標を設定するなり、単年度ではなく中長期に目標を設定するなりしていかないと、財政の健全化というのはなかなかおぼつかないんだろうというふうに思います。 次に、税制について伺いますけれども、税制改革もまだその途中、今週中ぐらいですかに決まるというふうに聞いていますけれども、伺っておりますと、法人税、特に法人税関係の投資税制というものを先行減税の対象にする、所得税関係は、控除を圧縮するとか廃止するとかいうふうなことが聞こえてくるわけですね。私は、やはりこれも、本当に来年、来年度以降、日本経済に悪い影響を与えかねないというふうに思います。 というのは、法人税あるいは投資促進ということなんですけれども、やはり投資が伸びない理由というのは、それは企業の抱えている過剰債務の問題に一番大きなウエートがあるんだろうというふうに思うんですね。結局、幾ら利益を上げたって、その利益を今までの債務の返済なんかに充てていくということになって、設備投資をしない、あるいは賃金が上がらないというふうなことになっているんだろうというふうに私は思います。 そういう中で、投資促進税制をしたって、やはり企業の行動原理からすれば、その過剰債務の解消という方を急ぐはずなんだろう、国も不良債権処理ということを言っておるわけですから、やはり過剰債務の処理の方を急ぐんだろうというふうに思うんですね。ですから、法人税の、特に投資促進の税制というのは私は余り意味がないというふうに思います。 その投資促進の税制を仕組むために、先行減税ということですから、今度は所得税関係について控除を圧縮する、廃止するというふうなことになりますと、今、我が国経済、やはり消費、なかなか好調ということになっているわけですが、その消費に対して悪い影響を及ぼすのはもう間違いないわけですね。というふうに思いますが、所得税関係は増税をする、そして、法人税、特に投資促進税制を実施するということについて、塩川財務大臣、いかがですか。
○塩川国務大臣 二つの面から御説明いたしたいと思っています。 まず、所得税を増税するということでございますけれども、これは、私は、皆さんもそう思うておられると思うんですが、余りにも課税最低限が加速して減額をしてきたということでございまして、これは、一応、OECD諸国の基準から比べましても非常に課税最低限が低い。このことが税の空洞化を生んできたということでございまして、この状態をやはり正常化していくということは必要ではないかと。 したがって、いろいろな控除額を設けて現在所得税の計算をやっておりますけれども、その中で、比較的理屈に合った、理論に合ったといいましょうか、要するに、社会的公正を維持していくために、関与できる範囲内においては、配偶者特別控除とそれから特別扶養控除、これなんかは、いわゆる納税者の立場から考えても公平の理論に合っていくのではないかということで、これを是正するということにしたのでございまして、このことが増税につながるといえば、私は、確かに増税になりますけれども、そうではなくして、空洞化を是正したということが一つであります。 それから、企業減税についてでありますけれども、現在、企業で、法人で一番急ぐべきは過剰設備の償却であります。ですから、私たちは、経済界の人たちと話をしておりますのに、過剰設備を早く償却する方法について、税法上でお手伝いできる方法が何かあるのならば、我々も税法上考慮いたしたいということをいろいろと相談いたしましたが、加速して不良資産の償却を急ぐことは、それだけ法人のいわば財務体質を悪化することになってくる。そこにこそ経営の責任の問題も起こってくるといろいろございまして、なかなか過剰設備の償却が進まないというのが、これはただ、税制の問題だけではないと思っております。 そういうことが一つございますことと、もう一つは、今利益を上げております法人、約三割だと言われておりますけれども、この法人の大部分を見ます場合は、いわゆる国外において設備投資をし、あるいはまた、別個法人をつくったりして海外投資をして、その利益を本社に送り返して利益を出しているという企業が非常に多いのであります。 したがって、一般法人税の減税を考えましても、要するに、国内におりますところで営々として苦労しておられます法人は、利益が上がってこないものでございますからなかなか法人税減税の恩恵が受けられにくいということがございますので、そこへ我々は、外国で設備投資をするならば、積極的に内地で設備投資をしてほしいということ等ございまして、そういう考え方に基づいて、いわば国内におきます設備投資について、これを大幅に減税するということをしたのが一つ。 それから、研究開発に対する減税でございますけれども、この件につきましても、最近、外国への委託というものが非常に多くなってまいりました。そうではなくして、国内で積極的に研究開発を進めていただくという趣旨から、今回、研究開発に対する大幅な減税措置を講ずる、こういうふうに考えたのでございます。 いろいろと考え方はございましょうけれども、我々の考えておるのは、できるだけ日本国内で設備投資をして、雇用創出に協力してもらいたいという方向に持っていきたいと思って、いずれにせよ考えておるところであります。
○中塚委員 きょう、ちょっともう時間がなくなってきたから、過剰債務をどう解消するかということはまた別の機会にしたいというふうに思います。 税の問題だけをとれば、確かに空洞化ということについてはそのとおりだと思うし、私は控除はどんどん減らしていくべきだと思いますが、ただ、その場合はやはり税率を下げるべきですし、控除をやめて負担増になる人には歳出、手当でちゃんと手当てをしていくべきなんだろうというふうに思います。その税のあり方の問題と、景気、経済に与える影響ということとはちょっとまた別の議論になりますので、またそれは次回やりたいというふうに思います。 竹中経済財政担当大臣にも同じ趣旨なんですけれども、銀行の貸し出しが伸びないということも、私は、やはり資金需要がないというのは、それは新規の設備投資をしたいというふうになかなかならないということなんだろうと思うんです。さっきも申し上げましたけれども、企業が上がった利益というものを過剰債務の返済に回しているということがあるために、設備投資につながっていっていないんだろうというふうに思うんですね。 ですから、この過剰債務の問題、特に資産デフレということについて、バブルがはじけて一千兆円以上の資産、国富が吹っ飛んだというふうに言われているので、まさに資産デフレに歯どめをかける、過剰債務にふたをしないことには、いかなる景気、経済の対策というのも私はなかなか効果を出さないんだろうというふうに思いますけれども。 そういった中で、繰り返しになりますが、所得税を増税し、そして法人税、投資促進税制を実施するということ、これは私は、今やるべき税制の改革ではないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○竹中国務大臣 基本的には、銀行部門も企業部門もそのバランスシートの調整を必要としていて、バランスシート上の問題を抱えているから企業はリスクをとって設備投資ができない、銀行はリスクをとって新規の貸し出しがなかなかできない、それが悪循環をもたらしているという状況にあるのだと認識をしています。一方で、したがって不良債権処理、この不良債権処理の加速というのはまさにバランスシート調整の加速という意味でありますけれども、それを行いながら適切なマクロ管理をしていくということであろうと思います。 直接御質問の、家計部門に対する税負担増、企業部門の負担減の話でありますが、これは税制改革全体を今広く薄く、そういった観点から行っていますので、ここから取ってここへという一対一の対応関係では決してないというふうに私は認識をしておりますが、基本的に、私はやはり、付加価値を生み出す部門である企業部門を活性化するということは今の日本経済にとって大変重要であるというふうに思っております。 その意味では、税金を払って頑張っているところに対してしっかりと減税を行ってそれを、資本を有効活用してもらうという意味での法人部門に対する減税、それは投資減税等々いろいろな形があるわけでありますけれども、それにつきましては、活性化税制の中でやはり実現していく必要があるというふうに思っています。
○中塚委員 先行減税という言葉自体がやはりどこかをふやしてどこかを減らすということなんで、それは竹中大臣の思いとは違うのかもしれませんけれども、今そういう方向で改革自体は進んでいっているということは事実なんだろうと思うんですね。 次回はぜひその過剰債務の問題ということについていろいろとお伺いをしたいと思います。きょうは終わります。
○小坂委員長 次に、吉井英勝君。
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。 私、きょうは最初に、銀行の本人確認がずさんなことによる被害の問題から少しお聞きしておきたいと思います。 最近、ピッキング犯罪の急増で、盗難通帳の預金が偽造印鑑、偽造免許証などで不正に引き出されるという被害が多発しております。警察庁の方からデータをもらっているんですが、例えば九七年ですと預金通帳、預金証書が盗難に遭った件数二万二千件だったのが、昨年、一昨年と大体二五%から三〇%増しというふうになってきているわけですね。ですから、盗難に遭って、さらにそれが偽造印鑑、偽造免許証等で引き出されて盗まれるということなんですが、郵便局の方は、偽造印鑑や偽造運転免許証などが使われたときには、本人確認を十分行っていなかったという非を認めて被害の回復を図っています。銀行の方は、昨日も新たに六十九名ほどの方がまた裁判を起こしたりしておられますが、裁判になって敗訴してもなかなか強気で、被害者の被害回復を行わないということがあります。 実は、ことし本人確認法というのが国会で通っているわけですが、本人確認が不十分であったり、印鑑照合システムの導入がおくれていたりして、被害者がふえているというのが現状なんです。そこで、政府参考人の方からは被害の実態をどのようにつかんでいるかということをお聞きした上で、竹中大臣には、金融担当大臣として銀行等の金融機関に本人確認の徹底を求める対応をどのように進めていかれるか、これを伺っておきたいと思うんです。
○五味政府参考人 通帳の盗難あるいは偽造された印鑑などによって預金が引き出される案件があるということは承知しておりますけれども、銀行側に本人確認についての過失がないような場合につきましては、預金規定などにおいて、銀行においてその責任を負わない、こういう免責約款も規定されていることもございまして、私どもとして、これは当事者間での御解決というのは当然のことでございますので、特段その実態についての把握ということはいたしておりません。
○竹中国務大臣 委員御指摘のように、通帳の盗難及び偽造された印鑑によって預金が引き出された案件がある、そうした場合の銀行の過失の有無をめぐって預金者と銀行の間で係争等が生じているということは、私たちも承知をしております。 このような問題に対応するためには、銀行が金融取引を行うについて取引相手方がだれであるかを正確に把握することが重要であるわけですけれども、このような意味での本人確認は、御指摘のような盗難通帳による預金引き出しのケースに対応するだけではなくて、金融機関の取引リスク一般を排除する、さらには、マネーロンダリングやテロ資金の供与を防止するという観点からもこれは国際的に見て大変重要になっておりますので、金融庁としても、ことしの通常国会に本人確認法案を提出し、金融機関に対して顧客の本人確認等を義務づけることとしまして、これは来年一月六日の同法の施行に向けまして、この施行を円滑に実施するための積極的な広報活動を行っているところでございます。 こうした中で、御指摘のような点に対しても、適切な対応が図られていくことになるというふうに当局としては考えております。
○吉井委員 生年月日が間違っているとか氏名の漢字が間違っているとか、本人確認がきちっとされておれば問題ないはずのものが、それが引き出されるというのは、これは銀行の方で本人確認がきちんとできていないという事例がやはり随分あるわけなんです、もちろん偽造免許証がつくられるとか。ですから、偽造の免許証とか、印鑑の方は今何しろパソコンを使って取り込んで簡単に偽造するわけですね。 ですから、せっかく本人確認の法律をつくったんですから、やはり銀行がその対応のところできちんと本人確認をやればこの被害を防ぐことはできるし、それがぼんやりしておったために被害が出た場合に、郵便局なんかの場合は、これはちゃんと被害の回復が行われたりしている例が随分あるわけなんです。これは偽造免許証を見逃してしまったとか、そういった場合ですね。 ですから、これも簡潔で結構ですから、もう一言だけ伺っておきたいのは、やはり厳しく本人確認に責任を持って銀行に当たらせるように、そういうことだけはやはり大臣の方からも、これはもう銀行にいろいろ話をする機会があるんですから、きちっとそれは、せっかく法律をつくったわけですから、周知徹底方をやっていただきたい。これは一言で結構です。
○竹中国務大臣 法律、まさにせっかくつくったわけでありますし、そのような施行が円滑になされるように努力をいたします。
○吉井委員 これは、そういう被害が今後出ないように、もちろん一番悪いやつはその盗んだやつなんですが、しかし、ぼんやりしておって銀行の方がその悪いやつに間違って金を渡すなんというようなことがないように、それがあれば当然被害者に補償するのは当たり前だと思うんですが。 次に、大和都市管財の問題について伺いたいと思います。 大和都市管財の取締役総務部長であった小倉弘己という人物の事件については、十月十日に有罪判決が下されて、確定しました。その判決文を読んだんですが、豊永浩が行った抵当証券商法は、その開始時点において、抵当証券の交付を受ける基礎となる融資が仮装のものであり、実際には債務者からの受取利息は生じないものであったとされています。その開始時点といえば、八八年の十二月に近財に抵当証券業の登録の受け付けを受理されているという、そこから始まるわけですから、かなり早い段階からそういう実態だったということが指摘されているんです。 まず最初に、政府参考人に伺っておきますが、判決のこの指摘は御存じだろうと思うんですが、確認しておきます。
○五味政府参考人 申しわけありません。自分で確認しておりませんけれども、そうした趣旨の判決が出ておるということは聞いております。
○吉井委員 次に、大和都市管財のこの小倉の事件の確定判決の採用証拠の中には、九五年五月二十六日の近畿財務局渡辺局長が豊永あてに出しております「検査の結果について」という近財金融三課の金三秘第二十二号という文書、こういう文書があります。 その内容は、八八年の設立のころから、判決文では、その開始時点において、抵当証券の交付を受ける基礎となる融資が仮装のものであり、実際には債務者からの受取利息が生じないものであったとされるほどひどいものであったんですが、六年後、九四年の九月九日から九五年の三月一日の間に検査を行ったということと、大和都市管財の抵当証券発行特約つき融資はすべて大和都市管財と関係の深い会社に行われているということ、それから、経営の状況はいずれも多額の累積欠損金を抱えるなど極めて悪化しているということ、このような関連会社の経営状況にもかかわらず、大和都市管財はその状況を追認し、さらなる抵当証券発行特約つき融資を繰り返し、当該融資に係る抵当証券を積極的に販売してきている、このような経営姿勢の結果、資産内容等が著しく不健全なものとなっているなど、大和都市管財の経営状況はまことに憂慮すべきところ、現状では、大和都市管財の経営そのものが立ち行かなくなる危険性が極めて高く、購入者保護上問題があるというふうに、九五年の五月二十六日の文書でそのことをまずきちんと指摘して、豊永あてに「検査の結果について」というのを発送しておられます。 まず、この文書の内容の私が今指摘したような主な点について、確認をしておきたいと思います。政府参考人。
○佐藤政府参考人 ただいま御指摘の文書でございますけれども、恐らく平成六年の九月から翌平成七年三月にかけまして、近畿財務局で行いました検査にかかわることであろうかと思います。この時期に、近畿財務局におきまして検査を実施いたしまして、同社の業務、財務の状況について実態把握に努めたということでございます。 検査結果を通知したということでございますが、検査におきましては、大和都市管財株式会社が保有する資料の提出と説明とを受けまして実態把握に努めたわけでございますけれども、その結果、大和都市管財本体について、その融資先の経営状況が悪化しているということ、それから、しかしながら、抵当証券業規制法で言うところの登録拒否要件に該当するような財産的基礎を有していないというようなところまでには至っていない、この二点を大要において把握したということでございます。
○吉井委員 本体の財産的基礎云々の話なんかは、私今まだ言ってないんですよね。 私が今お聞きした中で、要するに、経営状況はいずれも多額の累積欠損金を抱えるなど極めて悪化しているということなどを指摘しながら、大和都市管財の経営状況はまことに憂慮すべきところ、現状では、大和都市管財の経営そのものが立ち行かなくなる危険性が極めて高く、購入者保護上問題がある、このことを指摘していると思うんですが、ここのところを確認しておきます。
○佐藤政府参考人 大変恐縮でございますけれども、検査結果通知の表現そのものについてコンファームをするということにつきましては、今後の検査の実効上確保していくというような観点等から差し控えさせていただきたいと思いますけれども、御紹介いただきましたような点につきまして、先ほど申し上げましたように、大和都市管財株式会社本体について、財務状況、経営状況、かなり問題を抱えているという指摘はしているということでございます。
○吉井委員 こんなもの、その文書を見ればはっきりしているんですから、半端なことを言わなくたって。この五月二十六日の文書、これを見ればはっきり載っているわけですから。 それで、大和都市管財の小倉という人物の事件での供述調書に証拠品として、「検査の結果について」は、もちろんこれは添付されているわけですし、十月十日の判決文でも、小倉がそれらを認めたことは明らかになっているわけです。 ですから、問題は本体云々の話じゃなくて、本体の財産的基礎、そんな半端なことじゃなくて、大和都市管財の経営状況はまことに憂慮すべきところ、現状では、大和都市管財の経営そのものが立ち行かなくなる危険性が極めて高く、購入者保護上問題があると、これは一九九五年の五月に指摘したんでしょう。 そこで、私は竹中大臣に伺っておきたいんですけれども、この九五年五月二十六日の渡辺近畿財務局長の「検査の結果について」の中で、今言いましたようなこの指摘を、私、この指摘はまことに正しい指摘だったと思うんですが、その指摘を間違っていたと大臣は考えていらっしゃるのか、あるいは、やはり司法の場で既に確定しているわけですから、その事実を尊重する立場に立って、この指摘をやはりきちんと受けとめて対処するべきだというふうに考えていかれるのか、これを伺っておきたいと思います。
○竹中国務大臣 先ほどから局長がお答えしていますとおり、検査結果の詳細について、これは、公表は我々としては従来より差し控えさせていただいているというふうに認識をしております。 そのときの判断としては、基本的には、財産的基礎を有しない法人に該当すると見込むまでには至らなかった、一方で、経営状況が悪化しているという状況は把握した、そういう段階であったというふうに承知をしております。
○吉井委員 当時の段階というのは、この五月二十六日の文書にちゃんと書いてあるんです。そんな半端な話じゃなくて、現状では、大和都市管財の経営そのものが立ち行かなくなる危険性が極めて高く、購入者保護上問題があると、これは当時の渡辺近財局長は指摘したんですよ。 私は、司法の場で確定している事実なんですから、ですから、大臣としては、それを尊重して、当時の渡辺局長の指摘をやはり重視して臨むということが今必要だと思うんですよ。たったそのことだけ聞いているんです。
○五味政府参考人 平成七年五月に通知をされました検査結果に基づきまして、そこに種々問題が指摘されておるわけでございますので、特に大和都市管財の抵当証券発行特約つき融資先の経営状況というものを踏まえた行政上の措置が必要であるということから、経営の健全化、それから抵当証券買い戻しに関する財源の確保、そして融資の審査体制の確立、こういった点について指導を行い、その後、平成八年四月から五カ年間にわたる経営健全化計画の提出というものが大和都市管財側からなされまして、この計画のフォローアップを行い、またその後も累次検査を行ってきたということでございます。
○吉井委員 余り話を飛ばしたらだめなんだけれども、収支見通しを出しただけの話なんですよね、そこの話は。まだ大分それは先の話であって、この渡辺局長の五月二十六日の文書で、関連会社の今後五カ年分の収支見込み等経営見通しを出すということで、豊永の方から七月七日にふまじめな回答書が渡辺局長に来たわけですね。 判決の確定している小倉の陳述によりますと、九五年八月一日に近畿財務局から業務改善命令発出のための弁明の機会付与の通知が来て、豊永社長は初めて慌てた様子で、八月十五日に弁明書を提出しましたと。近畿財務局金融三課の課長のもとの上席調査官が担当者だったと。八月二十一日に、近畿財務局より業務改善命令が入っていると思われる社長あての親書が届いたが、社長は封も切らずにそのまま持参し、近畿財務局に抗議に行って、こんなもの受け取れないと突き返した、その結果、九五年の業務改善命令は撤回されたと後から社長から聞いたと小倉は言っていますね。二年後の九七年になって再び業務改善命令が発出されて、経営改善五カ年計画を提出することとなったと陳述していますよ。 つまり、九五年八月一日の近畿財務局から業務改善命令発出のための弁明の機会付与の通知を送ったが、これは結局突き返されて終わっているんですが、では、八月一日のこの業務改善命令発出のための弁明機会付与の通知を送っているというこの事実について伺っておきます。
○五味政府参考人 お話しのとおり、弁明の機会の付与を通知しております。
○吉井委員 この九五年八月一日の弁明の機会の通知を送ったということは認められたんですが、その内容というのは、せんだって十一月十三日に当委員会に原口議員が配付された資料、「大和都市管財について」という文書を金融庁は確認することはできなかったとしておったわけですが、この旧大蔵省作成文書と小倉の陳述はこの部分では一致しているんです。 「大和都市管財について」という文書で、「当社は業務改善命令書の受領を拒否するとともに、同和関連団体に属している旨を告げたため、近畿財務局長は業務改善命令を撤回してしまった。」とありましたね。 大体、大阪では、竹中大臣も和歌山の方だから大阪の方の地域の状況を大体おわかりだと思うんですが、国の役人は同和に弱かったんです。私、この委員会でも以前取り上げたことがありますが、例えば大阪国税局のかかわった脱税指南事件、それから先日の阪神高速道路公団防音壁汚職事件、あれなんかもルーツをたどればもともと、もう二十数年前からさかのぼりますが、同和問題が絡んでおります。阪南畜産のBSE検査証明書コピーを使った牛肉産地偽装事件も同様です。解同と組織暴力団とのかかわる事件になると、近畿財務局など国の役人はもう手も足も出ない。だから、この話を言われて、同和関連団体に属しているという旨を告げられたら、結局、業務改善命令を出そうとしたけれども、撤回してしまったじゃありませんか。 そこで、竹中大臣に、私はあなたに伺っておきたいのは、なぜ、九五年五月に検査結果の通知を送って回答を求め、八月には業務改善命令発出のための弁明付与の通知を発出しながら、業務改善命令を撤回してしまったのかということです。それから、最初の経営健全化計画の提出がなぜ二年もおくれたのか。 大和都市管財と子会社と一体で見て危険な状況にある会社と認識していながら、登録取り消しもしないで営業を認め、その結果、大和都市管財本体の九三年三月末の抵当証券販売残高九十億円が九四年三月末には二百四十九億円に急増し、今言っておられた検査、九四年の九月から翌年三月一日までの検査中に当たる九四年十二月にも登録免許更新を許してしまって、九五年三月末には三百二十四億円、九六年三月末には四百四十億円、九七年三月末には四百七十九億円と、この抵当証券の販売がどんどんどんどんふえていったわけですよ。つまり、被害を拡大してしまったわけですね。 こういう金融行政の責任は私は極めて重大だと思うんですが、これは竹中大臣、私はあなたにここで細かいことを今全部答えてもらおうということで言っているんじゃないんです。やはりこれだけ被害を大きくしてしまった金融行政の責任は重大ですから、だからこの際、このことをしっかり受けとめて、まず解明する、大臣の責任においてこれは徹底的に解明する、そのことを私は竹中さんに求めたいんですが、これは大臣に伺っておきます。——ちょっと、あのね、局長、あなたね、あなたまだ、大臣になったらあなたに聞いてあげるから。大臣に聞いているんだから。半端な答弁したってだめなんだよ、これは。解明するかどうかは大臣の責任だよ。
○五味政府参考人 申しわけございません。御質問の前半に事実関係のところがございましたので、御説明させていただきます。 同和団体であることを告げたために業務改善命令が撤回された云々というお話につきましては、当時の担当者への確認をしておりますけれども、そういう事実はないんだということでございました。 それから、業務改善命令を用意したけれども受領を拒否されたので撤回した、こういうお話があるようでございますけれども、これもそういうような事実はないと。 業務改善命令の発出を視野に入れた手順を踏んでいた、したがって弁明の機会の付与もしたわけでございますけれども、その後、この大和都市管財から業務の改善状況ですとか資金繰りですとか、こういったことについて追加的な説明が出てきたということでございますので、そうであれば、そういうことについて最終的な実態把握をする必要があるということを判断して、業務改善命令の発出は当時はしなかったという、これが当時の経緯でございます。 なお、業務改善命令は、このときに五カ年計画で出されました健全化計画のその後のフォローアップを通じまして、再度検査に入って実態を確認する必要があるということで検査を行いまして、その結果、業務改善命令を発する必要があるという事実認識に至ったために、その時点で業務改善命令を発した、したがって、当初よりも遅い、前の検査ではなく次の検査でその事実を確認して発出をした、こういう事実関係でございます。
○竹中国務大臣 私たちが把握しておる事実関係、今、五味局長がお話ししたとおりでございます。事務方から当時の担当者にも確認をしておりますけれども、業務改善命令を何らかの理由で、そういう外的な理由で撤回したという事実はないというふうに聞いております。 抵当証券業者の監督については、これはやはり法令にのっとり、当然適正に行われなければならないものですから、法令以外の観点から何か行政判断ということは、私はあり得ないというふうに思っております。 今の説明にもありましたとおり、手順を踏んでいたところでありますけれども、同社からの業務の改善状況、資金繰り等について追加的な説明がなされた、これを踏まえて最終的にさらなる実態把握が必要であるというふうに判断して、その時点では業務改善命令を発出しない、この間さらにヒアリング等々を行った、八年の四月十二日に経営健全化計画が提出された、そのように認識をしております。
○吉井委員 大阪における同和問題のすさまじい実態についてはよく御存じないから、その程度の弁明で済むと思っておられるのかもしれませんが、それは全然違う状況にあります。 私などは、もう二十年、三十年来、本当にすさまじい、その中では、役人の人が本当に糾弾を受けてノイローゼになって役所をやめていったりとか精神病院に入ったりいっぱいおるんですから。そういう中での話ですから、そういうお話で幾ら言ってみたって、この先日原口議員が示された文書の中に出てくる、同和関係団体に属していると言われて撤回したという話がそうではないということの説明には全くなりません。 何よりも、判決の確定している小倉の陳述というのを私今ごく一部紹介しましたが、八月一日に近畿財務局から業務改善命令発出のための弁明の機会付与の通知が来て、豊永社長は初めて慌てた様子で八月十五日に弁明書を出し、そして八月二十一日に業務改善命令が入っていると思われる社長あて親書が届いたが、持参して、近畿財務局に抗議して、受け取れないと突っ返した、同和団体云々の話があるんですが、それで、結局あれは後から社長から業務改善命令が撤回されたんだということを聞いたということを小倉は陳述しているわけです。二年後の九七年に再び業務改善命令が発出されて、それから経営改善五カ年計画は提出されるというふうになったわけです。 ですから、私、大臣に事細かな詳細、今竹中さんに、全部直ちにそれをあなたに認識してここで答えてくれと言っているんじゃないんです。問題は、大臣も御存じかもしれませんが、被害者が一万七千人に及ぶんです。被害額は大和都市管財の本体だけでも四百四十二億円とこれまでの山一抵当証券などを上回る額なんです。そして、関連会社全部入れたら一千百十一億円というすさまじいものなんですよね。 これだけの金融被害が出ている問題について、何かさっきから金融庁の答えを聞いておったら大変気楽な答弁ですね。全然、私はけしからぬと思うよ、そんな話で済むようなことじゃないんですよ、これは。 だから、私が言っているのは、まず竹中大臣として、大臣の責任において徹底的な解明、究明をしてもらいたい、そのことを言っているんですよ。大臣、それぐらいのことはやらはってええんちゃう。
○竹中国務大臣 答弁ぶりが気楽だとか、そういうことは決してございませんで、この問題の重要さ、深刻さというのは我々なりに十分に認識をしているつもりでございます。委員御指摘のとおり、私も若干の土地カンがありますので、その問題等々はいろいろな形で感じるところがございます。 しかし、私自身、事務方から、当時の担当者にも確認いたしましたがそのような事実はないというふうに聞いておりますし、金融庁のないしは金融の行政が法令以外の観点からそのような形でゆがめられたことはないというふうに認識をしております。 これは、抵当証券というのは大変リスクを有する商品であり、なかなか判断の難しい面もあったかと思われます。今申し上げたような観点で、我々としましては可能な範囲での指導監督を行ってきたものというふうに認識をしています。
○吉井委員 そんな気楽な話じゃないんです。一万七千人の被害者が出て、被害額は大和都市管財本体で四百四十二億円、全体で一千百十一億円もの被害が出て、もう豊田商事に被害額などで並ぶ大変な金融被害が出ていながら、しかも、これは、判決を私さっき紹介しましたけれども、豊永浩が行った抵当証券商法は、その開始時点において、抵当証券の交付を受ける基礎となる融資が仮装のものであり、実際には債務者からの受取利息は生じないものであったと。 こんなとんでもないものが、始まったときからなんですよ。六年後に検査してわかったからこそ、五月二十六日の通知を九五年に送っているんですよ。そのころからわかっているのにずるずる来て、何度も何度も免許の更新をしてこれだけ被害を拡大したんですよ。しかも被害額はどんなにふえたかということは、さっき紹介したとおりですから、もう時間ありませんから繰り返しませんけれどもね。 その深刻さがわかっているのであれば、あなたが言われた金融庁の担当のところは、実は調査を受ける側なんですよ。何でこんなことになったんだと調査を受ける側の人間の話を聞いて、信じていますで済む話じゃないんです。私は、大臣の責任において、これだけ重大な問題なんですから、徹底した解明に当たる、その立場だけは明確にしていただきたいと思います。
○小坂委員長 竹中金融担当大臣、時間が終了しておりますので、手短にお願いいたします。
○竹中国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、そのような事実はないというふうに聞いております。金融の行政、抵当証券業規制法等に基づきまして、可能な範囲で指導監督を適切に行ってきたものというふうに承知をしております。
○吉井委員 時間が参りましたので終わりますが、これは徹底して解明するべきことです。向こうは調査を受ける側なんだから、調査を受ける側の人間の話を信頼して何もやらないというのはとんでもないよ。そのことを申し上げて、時間が参りましたので、終わります。
○小坂委員長 次に、植田至紀君。
○植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀でございます。 きょうは、国際協力銀行の異議申し立て手続にかかわって、財務大臣、そして協力銀行さんの総裁もお招きさせていただいておりますので、時間の範囲の中で幾つかやりとりをさせていただきたいと思います。 国際協力銀行がせんだって、九九年の国際協力銀行法の附帯決議を受けて、この四月に新たな環境配慮ガイドラインを策定された。このガイドライン自体は、私自身も高く評価すべきだろうと思いますし、現に民間投資におけるガイドラインとして国際的にも評価が高いわけでございますし、ヨーロッパ各国に先駆けてこうしたものを策定したこと、また適切な情報公開、説明責任というものを確保したという点において、これは出色だろうとまず褒めるところは褒めておきたいと思います。特に重要なのは、国際協力銀行さんの円借款業務と民間支援の業務で統一のガイドラインが策定されているということだろうと私は認識しております。 さてそこで、きょうの素材は、既に要綱案というのも出ておるんですが、環境社会配慮のための国際協力銀行ガイドライン異議申立手続要綱案というのがありますので、これをテキストにさせていただきますが、実際、環境ガイドラインの確実な実施の確保という点においては、このガイドラインの遵守についての外部からの苦情をしっかり受け付ける、そして第三者による調査を行う異議申し立て手続というものがどれだけ実効あるものとなるかというのが一つポイントになろうかと思います。 そこで、財務大臣、二点、まず入り口ですのでお伺いいたしますけれども、まずは、環境ガイドラインの遵守の確保という国際的な課題を珍しく日本が先取りをしている、ここは、国際協力銀行の積極的なところは評価しておきたいと思いますが、この異議申し立て手続が、まあ他の国際的なそうした機関の中でもいろいろ今検討されているわけですが、当然ながら、せっかくやから国際的なモデルになるように前向きに取り組んでいただきたいと思っておりますが、その点についての財務大臣の御見解。そして、異議申し立て手続においては、環境ガイドラインと同様に、ODA業務と民間支援業務、これはどっちにも同等の手続がとられることがやはり私は理想だろうと思います。その点は重要だろうと思いますけれども、その二点、御決意、御見解を含めて財務大臣、お話しいただけますか。——財務大臣に聞いているんです。
○塩川国務大臣 発展途上国の環境保全のため、ODAなどの日本が関与するプロジェクトに対しまして現地で適切な環境配慮が行われることは、これはもう当然でございまして、そのような協力に鋭意努力しております。 そこで、本年四月に国際協力銀行が策定いたしました環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドラインの適切な実施、これを行うことが重要と考えておりまして、御指摘ございました異議申し立て制度につきましても、国際協力銀行が関係者からの意見を聞いた中で、海外協力業務と、もう一つ海外の金融業務と二つございますので、同等とすべきであるという意見でまとめております。 また、国際金融業務に関しましては、我が国企業の対外受注支援を主眼としておりまして、先進国の大多数が異議申し立て制度自体を有していない状況にかんがみまして、異議申し立てを認める場合にも、我が国の国際競争力の観点から所要の配慮を行うべきであるとする意見が出ておるものと承知しております。 国際協力銀行といたしましては、現在も関係者からの意見を聴取しながら検討を行っており、引き続き、公開討論のプロセスを経まして、NGOなりあるいは産業界等の関係者間で十分納得のいく結論が得られるよう鋭意努力してまいりたいと思っております。
○植田委員 今の入り口の話ぐらいは、別に政府参考人でなくても大臣が十分答弁できる範囲だろうと思います。国際局長には、当てるときは当てますので。 それで、今の話、まだこれは要綱案が出た段階ですからそういう御答弁だろうと思いますけれども、八月の二十九日に参議院の決算委員会で、当時の尾辻財務副大臣がこうおっしゃっているんですね。異議申し立て制度が世界銀行のような国際機関と同水準の公平性、透明性、説明責任を確保したものになることが重要というふうにおっしゃっておられるんですよ。今のお話、総裁にちょっと配慮をされているんかなという気はしたんですが、それはいいです、そういう認識を共有されているということで、時間もありませんからあえて問いません。 ただ、もう一点伺うんですけれども、国際競争力に配慮しつつというところが後の質問の一つの主題になってくるかと思うんですが、実際、この要綱案が世界銀行やアジア開発銀行と同水準と言いがたいのではないかという有力な見解もあることは事実ですね。 というのは、いわゆる民間支援業務の国際金融等業務、それとODA業務で手続の違いがある。どこが違うかと言うたら、ODAの方は融資契約以前でも本行としての評価を示したとき以降は異議申し立てを受け付けると言うておるわけですね。でも、国際金融等業務の方は、融資契約調印前の異議申し立ては受け付けられへんというふうに言っているわけです。 ですから、この要綱案は、ここの問題、二つの業務で同等の水準ではないということで、大きな疑問があるというふうにNGOを初めとして今意見が寄せられておるという、その辺の事実認識は当然財務大臣お持ちですね。
○溝口政府参考人 そういう御意見があることは私どもよく承知をしております。 国際機関といった場合に、世銀のような機関は途上国政府に融資をするということが中心でございまして、それは我が国で申しますと円借款のようなものと類似なわけでございます。したがいまして、円借款につきましては、国際機関と同様に融資契約をする前に異議申し立てができるような仕組みをJBICは提示しているわけでございます。 それで、もう一つ、民間支援と申されましたが、輸出信用のようなものが主体でございます。日本の企業などが外国の企業に輸出をする、そのときに延べ払いのようなことが必要なわけでございます。この業務は国際機関は余りやっていないわけでございまして、この分野については、民間と申しますか、外国で言えばJBICの国際金融勘定と同じような輸出信用を供与している機関との比較がむしろ問題になるわけでございます。そこを見ますと、よその国においてはまだそういう制度を持っておりませんから、そこは余り参考にならないわけでございます。 しかし、なるべく事前にいろいろな意見が聞けるようにということで、JBICにおきましては、異議申し立てという形じゃございませんけれども、契約前においても、いろいろな意見がありましたら、環境評価をする担当者がおりますから、そこに出していただきまして、そこが銀行内におきまして所要の部署に送り、あるいは総裁に送り、融資決定をする前にいろいろ参考にするという仕組みを今提示しているわけでございます。 その案につきまして、NGOの方々あるいは関係者の方々といろいろ協議をされているというふうに聞いておるわけでございまして、私どもとしては、そういう関係者の間でよくお話し合いが進みまして、合理的な解決がいくことを期待しておるということでございます。
○植田委員 聞いてへんことに別に答えてくれぬでもいいんですよ。私も、きょう臨時国会最後の質問やさかいに、粛々と、にこにこしながら終わろうと思っているけれども、怒らさぬといてください。 今聞いているのは、財務大臣に対して、異議申し立て手続にかかわって、私が申し上げたような意見も有力な意見としてありますよねということの、事実関係について御認識ですかということを財務大臣に聞いただけじゃないですか。あとの話は総裁呼んでいるんだから総裁に聞きますよ、そういう講釈は。わかっているんだから。それは要らぬこと言わぬといてください。 どうなんですか。そういう事実認識なんでしょう。もういいから、何か疲れてはるみたい、もう立たぬでいいんで、うなずいてくれたらいいですよ。 要するに同等の、ODAも国際金融等業務もどっちも、異議申し立て手続に関して、国際金融等業務についても融資契約の調印前に異議申し立てできるように要綱案をやはり修正すべきなんと違うかという有力な見解も今あるよという認識はお持ちなんでしょう。そういうことで、そのことも配慮してやらないかぬということはお考えなんでしょう。それだけ言うてください。
○塩川国務大臣 そういう意見が出ておることは私たちも十分承知しておりまして、それを目下進めていこうとしておるところであります。
○植田委員 だから、それだけでいいんです。それだけでいいんですよ、局長。 さて、長くなると時間ありませんので、総裁に幾つかお伺いしたいわけです。 今の局長のお話の中でも幾つかは出ていたと思いますが、総裁にお伺いしたいのは、ODA業務と民間支援業務に、異議申し立て手続で、そういう今私が申し上げた差を設けないかぬような、同等の扱いにしてあげたらいいと思うんですよ。何でそんなに不都合があるんでしょうかという点について、その論拠を示していただけますでしょうか。
○篠沢政府参考人 お答え申し上げます。 この異議申し立て手続は、申すまでもなく本行が、私ども、先ほど先生がおっしゃいましたガイドラインをきちっと遵守して審査を進めたか、あるいは不遵守の状態があるかということについての異議申し立てということであるわけでございます。 円借款につきましては、先生おっしゃいましたように、先般来の御議論の過程で、私どもは融資契約締結よりもやや早い時間帯で異議申し立てを受け付けることができるようにしたわけでございますが、国際金融業務の場合には、円借款で考えましたような融資契約以前に、私どものこの審査手続をガイドラインどおりやったかやらないかという評価を対外的に示すいわば節目の時間帯というものが出てこないわけでございます。融資契約調印まで本行による環境審査結果というものを確定することが難しいということで、そのように差を設けざるを得ないわけでございます。 それから、実情として申し上げますと、パブリックコンサルテーションの場におきまして、産業界等から、海外のプロジェクト実施主体は異議申し立てが受理されただけで日本からの輸出契約等をキャンセルしてくる可能性があるので、外国企業等の競争相手からこの手続が乱用的に使われる可能性があるのではないかと。そして、本行と同様の、他国の輸出信用機関にはかかる制度が存在しておりませんので、本行のみこの異議申し立てを、特に融資契約調印前に受け付けるということになりますと、競争条件に大きな影響を与えるおそれがある。今厳しい国際競争にさらされている本邦企業の海外での活動を阻害するおそれもあるという強い反対意見はパブリックコンサルテーションの場で現に出ておるわけでございます。私どもといたしましても、これらの意見には十分留意をして考えていかなければならないというふうに思っておる次第でございます。
○植田委員 今おっしゃったのは、大体かいつまんで言えば、言ってみれば融資契約が調印時点で最終の意思決定なんだと。だから、それ以前の段階での切れ目がないのでどうしようもない。それは形式論でしょう。それと、あとは入札妨害等々、要するにこれを乱用するという話。それと、要するに国際競争においては不利だというような、かいつまんだ話ですけれども。 何も私も、始まったときから調印前まで、どこからでも異議申し立てできるようにせいなんて言っていないわけですよ。しかも、この要綱案ですら、かなりこの異議申し立ての手続開始要件、対象案件や申し立ての要件というのは厳格に定められているじゃないですか、少なくとも。厳格に定められているんだから、乱用ということはなかなかないんじゃないかと思います。現実に、世界銀行でも八年間で三件しかないわけですよ。 また、形式論として最終的な意思決定は調印時点だというんだけれども、私が申し上げているのは、いつ何どきでもこの案件でも異議申し立てせいということじゃなしに、何度も融資の担当部署とやりとりをしている、恐らく異議申し立てをするであろう人と国際協力銀行、JBICさんの担当部署とやりとりをしていて、最終的な調印段階以前の段階でいろいろなやりとりをして、どうも環境ガイドラインに沿った手続で審査が行われているのかどうなのか、そのことについて見解が相違している。そして、結局、そうした場合があったら、最終的には総裁が判こを押すわけですわ。とは申せ、JBICさんとしてはこう判断しますよというその段階に至ったときは、一方の方が異議申し立ての手続をすることができるようにしたらどうですかと。それをあらかじめ排除する必要はないじゃないかというふうに私は考えているということ、その点について反論があれば言ってほしい。 それと、乱用とおっしゃいますけれども、わがでつくったこの要綱案、私は全体としてはこれもよくできた案だと思うんですよ。だから、現実に異議申し立て手続の手続開始要件のところを読んだら、これ自体非常に厳格にできているわけですから、そもそもこういう要綱案がありながら乱用の心配をせないかぬような状況がもしあるとすれば、これ自体の要綱案、もう一回白紙に戻してやり直せという話になりますよ。私はそこは一定評価しているんですよ。何も全部書き直せと言っているわけじゃない。これだけの厳格な要件確認できるんだったら、異議申し立て手続を事前に認めたっていいじゃないかと言っているんですよ。 それと、国際競争入札等々で国際協力においては不利だ、国際競争において不利だと言うけれども、それは、実際そんなことを言い始めたら、環境ガイドラインなんというものをつくってそれを遵守するというところでも、これはなかなか大変なことなんです。それは当たり前の話なんです。それを不利と見るか、新たな問題提起と見るかというのは、今度は企業側の姿勢の問題が問われるわけですから。それを、そういうふうに、産業界から強い意見がありましたからそれにえらい配慮しましたなんというのは、通らないと思いますよ。 しかも、さっき言ったみたいに、実際、融資契約前に異議申し立てが行われるというのは、そんな乱訴なんということにはなり得ないでしょう。何でならないかというと、大規模で、かなり多大な影響を環境に与えるリスクの大きな事業にまず限定されるでしょう。 というのは、事前の段階で担当部署と例えばNGOの方とがやりとりする中で、どうもおかしいのと違うかなんという事例があったらおかしいんですよ、本来。そのために環境ガイドラインという立派なものがあるわけですからね。少なくとも、できのいい環境ガイドラインに沿ってやる以上は、かなり対立点が浮き彫りになるというのは本当のレアケースじゃないのか。そもそもそうした社会的な環境配慮が行われないような事業には融資せえへんというのがガイドラインの考え方なんですから、それは取ってつけた理由じゃないでしょうか。 しかも、契約まで長期間を有する、異議申し立てが事前に行われれば暇がかかるというような話もおっしゃっていたようですけれども、実際、その種の異議申し立てが出るぐらいの話は、やはりそもそも契約に至るまで、異議申し立てがなくたって結構長期間審査が必要なんじゃないんですか。 だから、今おっしゃっているのは、産業界はそういうふうにおっしゃっていたという以上、以下の、根拠も何にもない。もしそれで押し切らはるのであれば、そもそもつくったガイドラインを総裁みずから否定することにはなりませんか。
○篠沢政府参考人 異議申し立て要件が極めて厳格に規定されておるというお話がございましたが、私ども、要綱案につきまして、受理の段階では可能な限り間口を広くすべきだというパブリックコンサルテーションでの議論がございますので、申し立て書には所定の内容を記載していただけば、そういうものが記載されている限りはこれを受理するということを基本としております。 また、申し立て受理段階で、乱用目的で本手続が利用されているかどうかというのをそこで見ることができないかということになりますと、それは、そういうことをにわかの時間で判断して申し立てを却下してしまうということは実際は困難であろうというふうに思いますので、私どもとしては、やはり競合他主体からの乱用とか悪用とかいう可能性というものについては、十分懸念を持っていかなければいけないのではないかというふうに思っているわけでございます。 しかし、本行としては、借入人となる途上国政府、民間企業、あるいはそういうような将来問題を含みそうだというような案件について、地域住民とかNGOとかそういうものとの協議を通じて得られたさまざまな意見というものは、総合勘案して融資に関する意思決定をしていくという、異議申し立てではないけれどもそれにかわる事前の意見交換の仕組みというのは、今回の手続の中にしっかりと入れているつもりでございます。 そして、環境配慮よりも民間企業の受注ばかり優先するのではないかというようなお話がございましたが、私どもとしては、決してそのような姿勢で先ほどからお褒めをいただいているような中身の環境ガイドラインをつくっているわけではございません。輸銀と基金の統合が行われましたときに、国会の御意思がございましたので、これを尊重して、私どもとしましては内容的にかなり先進的な環境ガイドラインを制定いたしまして、そして現在、異議申し立て手続につきましても、一部お褒めいただいているような中身で一生懸命努力をしているという、その姿勢自体がこの環境ガイドラインの問題についての前向きな姿勢を示しておるというふうに御理解を賜りたいと思います。
○植田委員 いや、私が幾つか指摘したことの反論には一つもなっていないんですよ、それは。私どもはそういうつもりでやっているんじゃございませんと言っているだけの話やわ。 ただ一点、要するに、調印以前からそうした意見交換ができるようになっていますというお話をされましたけれども、それは、異議申し立て手続というのはどういうことかということとは全然次元を異にする問題なんですよ。調印以前から外部からの意見についてそれなりの意見交換をする、それは当然総裁にまで最終的には報告が上がるでしょう。でも、それは当たり前の話なんですよ。 要は、異議申し立て機関というものをこしらえることの意義は、協力銀行ではない、JBICさんではない第三者の立場から、ガイドラインの遵守、不遵守について調査を行って報告をまとめる機能なんですよね。それが一番肝心なところでして、だから私言うているじゃないですか、異議申し立ての全部を、始まってから終わりのどこでも申し立てできるようにしたらよろしいなんて、そういう話をしているわけじゃないじゃないですか。要綱案である一定の厳格な要件が定められている。もちろん書式どおりに出せば一応全部受理するんですけれども、一カ月かけて予備調査するわけでしょう。それではっきりするじゃないですか、これだけ厳格な要件になっていれば。明らかな入札妨害とかそういうことなんというのは、すぐにばればれになるわけですよね。 ですから、国際金融等の業務について、ぎりぎりまでいろいろな議論をしたけれどもどうも折り合いがつかなくて最終段階総裁のところまで行く、そこまで最終的な判断を現場がした段階では、もうこれは異議申し立てを受け付けたれやというだけの話をしているのに、何でそんな不都合を感じておられるのか、さっぱりわからないですね。さっぱりわからない、これは。 ただ、いずれにせよ今のやりとりを聞いていて、財務大臣、国際金融等業務、そっちにかかわって、融資契約調印前に異議申し立てを受け付けない理由は、総裁は何も別に説明されてないです。唯一、産業界から強い反対論がありましたと。ただ、そうだけれども、私らは環境ガイドラインをきっちり遵守するために頑張っておるんです、それをおっしゃっただけなんですよ。 ですから、最後、財務大臣、これはあくまでも要綱案ですし、この要綱案のすべてを私は否定するつもりはありません。評価すべきところもたくさんあると思いますが、さまざまなパブリックコンサルテーションでの議論を踏まえて、また、きょうの議論も踏まえまして、やはりこの要綱案をより厳格にして、また、環境ガイドラインを実効あらしめるために引き続き検討を加えるべきではないかと私は考えております。まあ修正もする。 ですから、委員御指摘の点も踏まえ、これからも鋭意検討していきたいと考えておりますという答弁を最後いただいて、終わります。
○塩川国務大臣 もう答えが出ているから、それでお答えしませんが、引き続き、公開討論のプロセスを経まして、NGOなり産業界の関係者との間で十分の納得いくような協議を進めていきたいと思っております。 ただ、これは国際競争力の問題でございますから、なかなか事態は複雑な問題がいろいろ絡んでおるということも同時に御理解いただき、しかし、こちらの努力はいたしますから、よろしく。
○植田委員 終わりますけれども、それは競争力の問題もありますけれども、このガイドラインの意義というものを踏まえた、やはりその先見性、先進性の点を私、最初評価したわけですから、その部分をどう生かしていくかということにやはり比重は置いていただきたいと、あえてもう一度一言申し上げて、終わります。 ————◇—————
○小坂委員長 次に、第百五十四回国会、衆議院提出、参議院送付、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案は、前国会において原案のとおり可決の上参議院に送付したものを、同院において継続審査となり、今国会、参議院において原案のとおり可決の上本院に送付されたものであります。 したがいまして、その趣旨につきましては既に御承知のことと存じますので、この際、趣旨の説明を省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小坂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小坂委員長 本案につきましては、質疑及び討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小坂委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小坂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○小坂委員長 次に、第百五十四回国会、谷津義男君外七名提出、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。提出者谷津義男君。 ————————————— 酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○谷津議員 ただいま議題となりました酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法案につきまして、提出者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 本案は、酒類小売業免許に係る規制緩和の進展に伴い、多数の酒類小売業者の経営の維持が困難となる等の急激な社会経済状況の変化が生じている現状にかんがみ、緊急の措置として、緊急調整地域における酒類小売業免許の付与を制限するとともに、酒類小売業者の経営の改善及び転廃業の円滑化のための措置をとることにより、規制緩和の円滑な推進に資することを目的とするものであり、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、緊急調整地域における酒類小売業免許の付与の制限等であります。 税務署長は、所定の事由により酒類の販売業の継続が困難な酒類小売販売場が占める割合が著しく高い場合として政令で定める要件に該当すること、当該地域に存する酒類小売販売場の過半数について所定の経営の改善のための計画が酒類小売業者から提出されていることの要件に該当する地域を、緊急調整地域として指定することができるものといたしております。 その上で、税務署長は、緊急調整地域においては、酒類小売業免許の新たな付与及び他の地域からの酒類小売販売場の移転の許可を行ってはならないものとしております。 第二に、財政上の措置であります。 国は、酒類小売業者による経営の改善のための計画の実施及び酒類小売業者の転廃業の円滑化に資するため、必要な財政上の措置を講ずるものとしております。 以上が、酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法案の提案の理由及び内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきまするようお願いいたします。ありがとうございました。
○小坂委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十三日金曜日午前十時十分理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十六分散会