予算委員会 第19号
- 発言数
- 202 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/04/04
会議録
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会にBSE問題に関する調査検討委員会委員長・女子栄養大学大学院客員教授高橋正郎君及びBSE問題に関する調査検討委員会委員長代理・財団法人日本生物科学研究所理事山内一也君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(真鍋賢二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日は質疑を四十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会二十分、公明党七分、日本共産党七分、国会改革連絡会六分、社会民主党・護憲連合三分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 予算の執行状況に関する調査を議題といたします。 この際、高橋参考人よりBSE問題に関する調査検討委員会の報告を聴取いたします。高橋参考人。
○参考人(高橋正郎君) 先ほど紹介いただきました、BSE問題に関する調査検討委員会の委員長を務めておりました高橋でございます。 去る四月二日、ようやく報告書がまとまりまして、厚生労働大臣、農林水産大臣にその報告書を提出いたしました。今日、ここでその概要をお話しして、あと、質疑等において詳しく御説明できればというふうに思っております。 お手元にございますかと思いますが、BSE問題に関する調査検討委員会報告、これに沿って報告をさしていただきます。 まず、「はじめに」というところでございますが、これは委員長である私の署名入りで書かしていただきました。一ページの下から三分の一ぐらいのところから説明して、いただきたいと思いますが、昨年の十一月六日に武部農林水産大臣及び坂口厚生労働大臣の私的諮問機関としてBSE問題に関する調査検討委員会が発足し、私ども十名がその委員に委嘱されました。 そこでの検討課題は、一番に、BSEに関するこれまでの行政対応上の問題点の検証ということでございます。それから二番目の課題は、今後の畜産・食品衛生行政の在り方についてでございます。 委員は、両省から五名ずつの指名、推薦を受けた十名で構成されております。その名簿はその冊子の四十二ページに書いてございますが、獣医学者が三名、ジャーナリスト三名、消費者団体二名、その他二名でございます。その他の一人は私でございますが、農業問題あるいは農林水産省の行政評価をずっと担当しておりました。それからもう一人の方はお医者さんで、感染症の専門家でございます。 そういうことで、産業界、農業関係者、政府関係者を含まない第三者的な委員会であったということをまず御理解いただきたいと思います。 委員会は、四十三ページに書いてありますように、十一回、延べ三十時間を費やして行いました。その間、そうですね、重ねますと一メートルぐらいになるような資料を事務局から提出していただきまして、それを逐一検証しながら検討を進めてまいりました。ただ、その委員会の特徴が大きく従来の委員会あるいは審議会と違う性格を持っておりますので、それを理解していただくために説明させていただきたいと思います。 一つは、会議はすべて公開とし、傍聴者は別途準備した別室でモニターテレビを通じて傍聴していただきました。マスコミ関係者を除いて毎回七十人の傍聴者がいたというふうに聞いておりますが、関心の高さを計り知ることができるかと思います。それから、会議資料はすべて公開で、八百部刷って傍聴者、マスコミ関係者、それから関係機関に配付しております。それから、その資料並びにその会議の速記録が発言者の名前を入れた議事録として両省のホームページで公開しております。いずれにしましても、すべて公開で行ったという会議で、透明性を尊重したということが第一でございます。 第二は、報告書を作成するに当たって、通常の委員会ですと事務局が準備していただくものに対していろいろコメントをするという形でございますが、私どもの委員会は、性格が性格と、それから国民に大きく負託されているというような気持ちがありまして、最初のスケルトンをまず私が作りました。それを皆さんで、委員の皆さんで討議していただいて承認していただき、それから三人の起草委員を決めて、その起草委員が執筆したものが素原稿になっております。報告書の素原稿になっております。その場合に、ふだんですと打合せをしながら、委員同士の意見を調整しながら原案が出るのが通常ですが、今回はその調整もオープンな席でやろうじゃないかということで、その三人の起草委員は、オリジナルなものを出していただきました。そして、それを委員同士でかなり修正する意見やあるいは更に追加するような意見があって、いろいろの曲折を経ながらこの報告書ができたという点でございます。 さて、報告書の内容に移りますが、大きく分けて三つの部に分かれております。 四ページから、まず「BSE問題にかかわるこれまでの行政対応の検証」、これが第一部でございます。第二部は二十一ページ、「BSE問題にかかわる行政対応の問題点・改善すべき点」、それから第三部は二十六ページですね、「今後の食品安全行政のあり方」というその三部構成でございます。 時間の関係で、どちらかといえば第二部、第三部を重点を置いてお話ししたいと思いますが、簡単にそういう意味で第一部を紹介しますと、大きく時代を区分しながらそのときそのときにどのような行政対応があったのか、あるいは行政機関はどのような情報を得てどういう判断をしたのか、それを、事実を確認しながらそれを委員で評価をしたというのが第一部でございます。 時期区分に従いますと、まず四ページにありますように、英国においてBSE発生した時期から一九九五年までの間でございます。 それから二番目が、六ページにありますように、BSEの人への伝達の可能性に関する英国政府諮問機関の発表、これは一九九六年三月二十日に行われましたが、その発表並びにEU委員会の決定及びよく問題になりますWHOの専門家会議の勧告、これは四六年四月二日から三日、この会議が開かれていますが、九六年ですね、四月二日から三日の間に開かれた会議に対応する行政施策についての検証。 三番目は、これは八ページの一番下になっておりますが、EUがBSEのステータス、国別のステータス評価をいたしました。それに対して我が国の農林水産省がどういうふうな対応をしたのか、あるいはそのときに厚生労働省とどういう連携を取ったのかという点を検証しております。 それから、十一ページ、四番目、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染防止のために取られた一連の評価でございます。 それから、五番目は、その次のページの、英国以外のEU諸国でのBSE発生が急増した時期、特に二〇〇一年、我が国にBSEが発生したときの対応について検証しました。 さらに、十九ページになりますが、その間の一連の厚生労働省と農林水産省との連携について、二つの項目で検証しております。 最後に、我が国におけるプリオン研究、それは非常に困難な中で研究を続けてきていただいた、その成果が実は全頭検査を非常に早い時期、短期間で確立したというような状況などについて、これはプラスの面での評価をしております。 さて、第一部については簡単に以上で後の質問に代えさせていただきますが、そういうような時期別の非常に詳しい、いわゆる科学的な検証、この上に立ってそれぞれの時期の評価をやっておりますが、第二部ではそれを総括して、行政評価にどういう問題点があったのかということを幾つかに分けて説明してございます。 まず最初に、危機意識がなかったこと、それから危機管理体制ができていなかったこと、これがまあそもそも最初から、それから発生した後から一連の中で問題になってくるということでございます。それで、ここで三つの時期に分けてそれぞれの行政評価を厳しく評価してございます。 まず、一番大きく評価していますのは、二つ目のパラグラフにあります一九九六年四月にWHOから肉骨粉禁止の勧告を受けながら課長通達、これは流通飼料課長の通達によって行政指導で済ませた。この時期は、またいろんな資料がありますし、またいろんな委員会も、諮問委員会、審議会も開かれております。その審議会の中で、まあ全員ではないんですが、指導ではなくて禁止をすべきだと、法的禁止をすべきだという意見も出されております。しかし、それは取り上げられずに行政指導を長いこと続けたというところ、このことは重大な失政であったと言わざるを得ないというふうに私どもは断定いたしました。 それから、これが最も大きな時期だと私どもは考えておりますが、しかし既に第一号、第二号、第三号が、BSEの患牛が発見されているんですが、いずれも一九九六年生まれでございますね。ですから、この時期に禁止しておれば防げたんではないのかというふうに考えられますが、実はそうではなくて、その前に輸入していたものが流通していたわけですので、もう少しやはり一九九〇年前後の対応、ここも非常に重要な時期があったんではないのか。 イギリスの獣医局長から文書が来まして、イギリスではこういうふうな対応をしていますよと。肉骨粉の反すう動物への禁止をしたのが一九八八年なんですね、イギリスの場合。そういうことをやっていますよというのが九〇年のたしか二月ぐらいに文書で来ているわけですね。それから、九〇年の六月には農林水産省の担当者がイギリスに調査に行って、そこで詳細な報告をしております。そこでは、イギリスで肉骨粉が原因であるということから、それを禁止したということが明瞭に出ております。その資料は冊子になって、たしか二千部か何か配付されたというふうに聞いております。 したがって、二〇〇〇年の段階でかなり知っていたはずなんです。そのときにそれなりの対応をしております。例えば、輸入する肉骨粉についてはイギリス政府の基準、要するに、百三十六度だったですか、三十分というその基準に従ったものだけを輸入するというふうな、その輸入条件を強化するということでの対応はやっておりますが、輸入禁止ということはやらなかったということ、それから反すう動物への使用を禁止しなかったというようなことが評価、問題にされたわけですが、しかし、そのときの条件から考えまして、EUでそういった禁止令を出したのは一九九四年だったと聞いておりますので、九〇年段階ではまだまだ国際的に広がりはなかったというようなことで、判断が甘かったというような評価をさしていただきました。 それからもう一つ、EUのステータス評価では日本は下から二番目のかなり厳しい評価を受けました。それに対して断ったわけでございますが、もしかその評価を受けておればもう少し対応もスムーズにいったんではないかというふうな判断がございますが、しかし、そのときの判断は、EUの判断とそれから日本が加盟しているOIEの評価のシステムが違っていて、OIEの基準に従えば日本は清浄国というふうに判断されると。選択肢があったわけですね。そういうことから、経緯はともかく政策判断が間違いだったというふうな評価をさしていただきました。 いずれにしましても、そういった危機管理意識がなかったことは大きな問題で、第一号が発生した後の不処理も、そういった危機管理体制、マニュアルを作っていなかったというところに大きな問題を感じる次第でございます。 第二番目は、その背景にあるものは何かといいますと、生産者優先、消費者保護の、消費者保護軽視の行政がずっと続いてきたんだと。 これは、例えば風評被害という言葉がよく使われます。これは第一号が発生する前から農林水産省の文書の中に出てきております。これは、とにかくそういう風評被害、例えば、恐らくそういうものが日本でも発生するというような、風評被害が発生すると畜産農家あるいは食肉需要に影響するだろうということの懸念があったということが推測されます。これは検証しておりませんが、推測されますが、いずれにしろそういうことは、生産者保護の姿勢がずっと一貫していたんだと、軸足を、生産指導、産業育成というところに軸足を置いていて、もう一方の軸足の消費者保護というところに余り重点を置いていなかったということが一つ大きな原因ではなかったか。諸外国の例をいろいろ書きまして、そういうふうに説明しております。 三番目は、政策決定過程の不透明性の問題でございます。 実はいろいろ話を聞いて、例えば肉骨粉を行政指導にするというようなこと、これは局長レベルの決定なのか大臣レベルの決定なのか課長レベルの決定だったのか、これ、いろいろ聞いてみたんですが、はっきりしないわけなんですね。恐らくその通達が課長名で出ているというようなことを考え、あるいは、後ほどのアンケートで調べてみますと、このときの意思決定はだれがやったのかというアンケートがございます。局長レベルのアンケートでは、大臣というふうに言っている人は一人もいません。しかし、課長レベルのアンケートでは、七人のうち三人は大臣だろうというふうに言っていたわけで、そういうような状況で、その重要な意思決定についてのプロセスが不明瞭であったと。 行政機関の常として、いわゆる起案をして、下の方で起案を、課長補佐クラスが起案をしてだんだん上に上げていくというシステム、これはいわゆるボトムアップのシステムということでそれなりの効果があるんですが、危機状況に至った場合にはやっぱりトップに情報を集めて、それでトップダウンのシステムを取る必要があるはずでございますが、そういうようなことが取られなかったということが三番目の問題でございます。 四番目の問題は、農林水産省と厚生労働省との連携不足でございます。 これはいろいろございます。もちろん制度的には、行政改革のときに相互の連携をこのようにやるというような書いたものもございますが、やはりお互いに遠慮をしていたのか、ずばり、連携を取りながらこの危機状況を克服しようというようなことにはならなかったということを痛感します。 それから、五番目の問題点は、専門家、科学者の意見が適切に反映しなかったということでございます。 いろんな専門家の審議会がございますが、最初に行政がこういうことをやろうということを承認してもらうための審議会でして、そこでいろんな意見を持ち寄って、そこで科学者、専門家の意思決定に基づいてそれを行政に反映しようというような形でなかったということも、これは非常に大きな問題だろうと思います。 あと、情報公開についてもいろいろ問題がございます。マスコミの問題もあります。それから、行政機関の情報提供の仕方が、プロの情報提供者が日本の官庁組織の中にはいないということもございまして、いろいろ問題が起こりました。それから、消費者の受け止め方にもやや過剰な反応があったということで書いております。 七番目は、第三部につながる、その法制度と、それからそれに対する組織体制がなかったということで、第三部につないでございます。 第三部では、二十七ページ辺りから主要な論点を書いておりますが、一つは、まず理念として、消費者の健康保護、これを最優先するような食品衛生行政あるいは食品行政、食品安全行政を仕組む必要があるだろう、まず理念としてここを確立する必要があるだろうと。 それから、具体的には、コーデックスが提唱しており、既にグローバルスタンダードになっているリスク分析の手法を導入すべきだろうと。リスク分析の手法というのは、二十七ページの下から三行目に書いてありますように、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーション、これをしっかりやることなんだと。リスクコミュニケーションはリスク評価の機関、リスク管理の機関がそれぞれやるものでございますが、この最初のリスク評価をする機関とリスク管理をする機関、これを明瞭に分けることが必要であるということがコーデックスで主張されているわけです。 それ以降では、このリスク評価をどういう形で行うのか、リスク管理をどういうふうに行うのかということを提唱しておりますが、リスク管理に関連しまして、二十八ページに、真ん中辺に書いてありますように、トレーサビリティーという、えさの段階から家畜の飼育、それから屠場、それから流通、それも卸売流通、小売流通というふうに一連の流れ、それをフードチェーンというふうにヨーロッパでは言っているようですが、ここでもそのフードチェーン全体を通した食品のトレーサビリティーを実現するようにということを提唱しております。 さて、リスク評価とリスク管理、これを行う場合に最も重要なのは、それを機能的に明確に分離することなんだと。更に言えば、組織的にも分離する必要があるだろうと。リスク評価の方は専ら科学者が行う。これはEUの食品白書などに見ますと、三つの原則が必要であるというふうに言われております。一つは独立性である、もう一つは卓越性である、もう一つは透明性である。その三つの原則を持ったリスク評価委員会、これには二つの委員会があるわけですが、リスク評価をする管理委員会とリスク評価を行う科学委員会。 科学委員会にはいろいろな、例えばBSEならBSEの専門家が集まる、あるいは遺伝子組換えなら遺伝子組換えの連中が集まる科学委員会ができると。そういう科学委員会がたくさんあって、その科学委員会は、そのメンバーはEU、いや、ドイツ辺りでは公募をしているようですね。公募も外国、例えばEUではアメリカからもその専門家を呼んでいる。先ほどの三つの原則の卓越性というのは、その権威の、最高権威の人たちに集まってもらうということです。 ただ、それは何も行政的な権限を持っているところじゃないんです。ただ、科学的な権限を持っていますから、権威性を持っていますから、それを受けてリスク管理、リスクマネジメントをする機関が具体的にそれに対応策を練っていくわけです。 三十ページに、私どもの委員の中には法学者もあるいは、何といいますか、政治学者もいなかったわけでございますので、具体的にどういう組織がいいというところまでは突っ込んでおりません。ただ、三十ページの一番下に書いてありますように、食品行政の機能的分担を再検討する必要があるだろうというようなことは指摘しております。 さて、そういうようなことで、最後に提言をさせていただいております。三十五ページに飛ばさせていただきたいんですが、そこでは、新しい消費者の保護を基本とした包括的な食品の安全を確保するための法律、これを新たに作ってほしいと。それから二番目は、括弧の二ですが、リスク評価を中心として、独立性・一貫性を持ち、各省庁との機能調整を持つ新たな食品安全行政機関を設置すること、この二つを、上の方で書いてありますが、政府は六か月をめどに成案を得て、必要な措置を講ずべきであるというふうに提言しております。 さて、答申を終わりまして、私どもの気持ちを若干お話ししてみますと、私たちはこのBSE問題のこれまでの政府の対応を事実に基づきながらクールに客観的に検証し、それを評価し、今後の食品安全行政の在り方について検討してまいりましたが、検討を重ねるにつれて、食品の安全を求める消費者、苦悩を続ける畜産農家や食肉・外食産業者を始めとした国民全体から熱いまなざしを背中に受けながら審議を続けてまいりました。要するに、国民、全国民に負託された重大な任務を痛感しながら議論を進めてきたわけでございます。委員会は透明性を持たせ公開とし、委員主導の報告書案を作成し、その調整過程もまた国民の皆さんの見ているところで進めてきたつもりでございます。そのことは、傍聴席から、あるいはインターネットで公開される議事録を見ていただくと明らかであろうと思います。委員一同、その国民から負託された課題に対して十分こたえることができる答申ができたものと確信している次第でございます。 以上でございます。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で報告の聴取は終了いたしました。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) それでは、これより質疑を行います。郡司彰君。
○郡司彰君 民主党の郡司でございます。 BSEに関連した質疑をさせていただきたいと思いますが、まず、官房長官、大変、時間をやりくりをしていただきまして、ありがとうございました。 今、報告をお聞きをしたわけでございますけれども、お聞きをしてどのような受け止め方をなさっていらっしゃいますか、官房長官、そして厚生労働大臣、農水大臣の方からお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) ただいまBSE問題に関する調査検討委員会の高橋委員長から報告をお聞きいたしました。大変的確な、また厳しくもある報告また御指摘があったわけでございますが、政府としてもこれらの指摘を厳粛に受け止めているところでございます。 また、今後の食品行政につきまして、御指摘のありました食品安全性の確保のための法制度の整備、また新たな食品安全行政機関の構築等について提言がなされたのでございまして、これらにつきましては、総理からの御指示も踏まえまして、私や厚生労働大臣、農林水産大臣を始めとした関係閣僚が十分協議、検討を行い、平成十五年度予算に反映できるよう、本年夏ごろをめどに具体案の作成に取り組んでまいりたいと存じておるところでございます。
○国務大臣(坂口力君) ただいま高橋委員長からBSEに関します調査検討委員会の報告をお聞かせをいただきました。非常に多角的に御議論をいただきまして、今日に至りますまでの問題点を見事に整理をしていただいたというふうに思っている次第でございます。 とりわけ、その中で、WHOの勧告がございました一九九六年の取扱いの問題、そして二〇〇一年におきますEUステータスにおきます問題点等々、非常に厳しくも、また我々に対しましても厳しくひとつ御指摘をいただいたというふうに思っておりまして、これらの点を十分にわきまえまして、今後のひとつ対策に万全を期していきたいと考えているところでございます。
○国務大臣(武部勤君) 大変、高橋委員長始め委員の皆さん方に、お忙しいところ十一回もの回を重ねて、しかも公開で、相当数の資料を丁寧にお調べいただきまして報告をいただいたわけでございますが、実は、私が、BSE発生時、どうしてこういうことが起こったのかと、危機管理意識の希薄さということに大きな問題を感じました。 そして、行政上に構造的な問題があるのではないかと、これは役人任せにせず政治主導で徹底究明しなければならない、しかし、その前提として客観的な検証、科学的な知見に基づく検討が必要だということで、この第三者による調査検討委員会の設置を私的諮問機関として設けることに私は非常に固執したわけでございますが、今その報告をいただきまして、中身については極めて厳しい御報告でございますが、この調査検討委員会を設置したということ、そしてその報告が、極めて厳しいけれども、今後の食品の安全にかかわる問題、とりわけ農林水産省にとりましては大きな反省をしなければなりません。生まれ変わって出直すようなそういう改革が必要だと思っておりますし、農林水産政策につきましても、生産者サイドから消費者サイドに大きく軸足を移して取り組んでいかなきゃならぬという御指摘でございます。 私は、そういう意味で、この調査委員会の設置、そして検討された結果を得て、これらを体して真剣に取り組んでいかなければならないという決意を新たにさせていただいた次第でございます。
○郡司彰君 報告の受け止めについてお聞かせをいただきましたが、農水大臣に重ねてお伺いをしたいと思います。 今現在、自分のお考えの中で、この報告は報告として、役所なり役人に対して何か言いたいことがございましたら、この場でお聞かせいただきたい。
○国務大臣(武部勤君) 言いたいことはもう既に何度も私は役所で徹底指示いたしております。 つまり、私どもの農林水産省として感じておりますことは、グローバル化した国際化の時代に起こり得ないことが起こり得るという、そういう問題意識というものを持って、あらゆる情報を科学的に正確に公開をして、そして今、高橋委員長から御指摘ありましたように、どんな危機に直面しても、この危機をどのように評価するか、これは、リスク評価というものは、やはり第三者といいますか、専門家にやっていただくような、独立した機関でやってもらうようなそういうこと、つまり行政の縄張争いなどというようなことは断じてやってはいけないということ、その上で、リスク管理ということについてあらゆる情報を基にしてしっかりした体制を作ること、さらには、ゼロリスクということはなかなかあり得ないんでしょうから、このリスクコミュニケーションといいますか、情報を開示することによって消費者の皆さん方や生産者の皆さん方、あるいはマスコミ関係の皆さん方も含めて、いろんな関係者の方々でそうしたリスクにどのように賢く対応していくかというようなリスクコミュニケーションが非常に大事である。 私は、農林水産省に申し上げたいことは、これからの行政は消費者サイドに軸足を大きく移してかじ取りをしていくということが結果として食糧の自給率の向上や生産者のためでもあると、このことをしっかり認識して出直すということを役所には強く要求したいと、そのことを既に指示して対応している次第でございます。
○郡司彰君 この報告の中に、「果断に対策を講じなければ行政の不作為を問われかねない。」というふうな文言がございまして、これは現在進行形の書き方になっているわけですね。今まで、そして現在の対策について万全だというお考えでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私は、万全ということは、どれだけの手だてをしても万全ということを言い切れると思っておりません。 いずれにいたしましても、BSE発生当時の混乱、このことについては大きな反省点であり、改めて国民の皆さん方におわびをしなければならないと、このように思っております。また、農林水産大臣として、農林水産省の最高責任者として、仮に一九九六年当時の問題であったとしてもその責任は重いと、そういった責任感を感じつつ、やはりしっかりした食と農の再生プランというものの作成にもう既に取り組んでおります。 この委員会というのは、今、委員長から御報告のとおり十一回やりましたが、すべて公開です。私は本当にかつてないような取組方だと思っておりますし、同時に公開でありますから、私ども農林水産省といたしましても、一回目からの会議の模様を承知しているわけです。 その上で、直ちにこの委員会の御議論と並行して我々が取り組まなきゃならない課題は何か、どういう方向を目指していくべきかというようなことで、既に今、これもうお示しいたしますが、食と農の再生プラン、安全で安心なフードシステムの構築を目指して、消費者に軸足を置いた農林水産政策の転換について、これを来週中には取りまとめを発表できるんじゃないかと、このように思っておりますので、今後、様々な改革案というものを具体化いたしまして、発表いたしまして、実行してまいりたいと。今、正にその途上にあるということで、その責任を感じてしっかりしたリーダーシップを発揮してまいりたいと、このように思っているわけでございます。
○郡司彰君 官房長官にお尋ねをしたいと思います。 国民生活に大変大きな影響を与えているんだろうというふうに思いますが、内閣として、今回のBSEに関連をしました倒産でありますとか、あるいは被害額、そしてどのような産業、どの程度の人たちにまで影響が及んでいるか、分かっている限りでお話をいただければと思います。
○国務大臣(武部勤君) BSE問題の発生は、国民の食と農に対する信頼を大きく揺るがすことになったものと認識しておりますが、生産・流通現場の方々の御意見を聞きながら必要な対策を可及的速やかに講じてきたところでございます。 今、被害額というふうにおっしゃいましたですか。細かい数字は今用意いたしておりませんけれども、生産者、また関連する卸売等の中小企業の皆さん、そういった方々を含めますと大変大きな被害といいますか損失を与えたと、このように考えております。 しかし、これらに対しましては、BSEマル緊等の経営安定対策に加えまして、廃用牛の流通円滑化のための支援対策、BSE発生農家のための経営再建対策、あるいはまた生産、流通等諸般の対策を講じているところでございますし、今後とも万全を尽くしてまいりたいと思います。
○郡司彰君 民間の調査機関の数字などもあるわけでありますが、ここ何か月間かは、この調査機関の冒頭、最初の倒産件数の大きなくくりでいうとBSEということになっておりまして、十月からで四十六件、負債総額三百四十三万とか、全体では二千万を超える国民の生活における被害が出ているんではないか、そういうような数字がございます。 これ、前々から私、農水省、あるいは内閣のところでもそうだったかと思いますが、こういうものについて調べていないんですかということになると、いつも調べていないということなんですが、これはそういうところに対する関心を持たずに来たということなんでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 各段階の影響額でございます。 明確にBSEの影響ということで正確に把握することは困難でございますけれども、いろいろな統計数値を基に大胆に推計をいたしますと、まず農家段階でございますけれども、肉用牛経営におきましては、子牛価格が低落をしている、あるいは枝肉価格が低落をしているということで、昨年九月から今年の二月までの価格を前年同期と比較いたしますと、収入の減少額が一千三百十億円程度でございます。これに対して対策費が一千億ほど取られましたので、実際の影響額は三百億程度だというふうに推測をしております。 それから、食肉販売業でございます。牛肉のみの影響を把握することはなかなか困難でございます。多種多様な段階を取りますので、牛肉の枝肉価格の低落というのが仕入価格の減にも結び付いているわけでございますけれども、食肉販売業の昨年九月から今年一月の売上げの落ち込みというものをBSEに起因するものとして推定をいたしますと、前年同期に比較いたしまして約一千六百億円程度の収入減でございます。この一方で、豚とか鶏の消費は伸びておりますし、仕入れ原価である卸売価格も低下しているというような面もございますので、一定の所得は確保できているとは考えております。 それから、焼き肉業界でございます。焼き肉業界も、提供しているメニューが牛肉には限られていない、あるいは仕入れ原価である卸売価格が低下をしているというような事情がございますけれども、昨年九月から今年の二月までの全国焼肉協会の売上高の動向調査というものを参考に売上減少額を比較いたしますと、昨年同期に比較いたしまして七百四十億から九百億円程度のマイナスというふうに見込んでいるところでございます。
○郡司彰君 実際の損害ということと補てんをしているもの等がございますから、ありますけれども、かなり大きな数字になってきているわけですね。この辺のところをやはりきちんとつかむということの作業もやっていただきたいなというふうに思っております。 今、農家あるいは消費者のところを回りましていろいろ話を伺っておりますが、生産者の段階では今、特に融資つなぎの関係とかマル緊の関係については一定、落ち着いてまいったように思っております。廃用牛の関係がまだ大変生産者のところにとっては大きな問題になっているというふうに思いますが、手取りとして乳牛で四万、肉牛で五万というのは、これは保障されるということでよろしゅうございますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 廃用牛対策、二月一日から適用をしております。農家から乳用牛四万、肉用牛五万で買い上げる経費のほかに、出荷経費だとかあるいは輸送経費だとか食肉加工処理経費だとかが助成の対象になっております。通常の出荷が行われるという前提に立ちまして、農家段階で乳用牛四万円、肉用牛五万円の手取りが保障される事業でございます。
○郡司彰君 それで、この事業ですけれども、お配りをしました「廃用牛対策の仕組み」というのを、これは農水省の資料でございますが、農家の方にお金が渡る手順としては、どこから渡るということになるんでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに、配付されましたこの図、私どもが農家向けに分かりやすく作った資料でございます。 正確にお金の流れを申し上げますと、農畜産業振興事業団がございまして、ここに肉用牛、肉用子牛等対策費、これは国から輸入牛肉関税相当額の交付を受けるわけでございますけれども、そこへお金が少したまっております。その農畜産業振興事業団から全国連、全国を区域とする農協でございますとか家畜商協会が直接の補助事業者になりまして、そこから傘下の農協、家畜商組合へ間接事業者になりまして、ここへお金が流れて、ここから農家へお金が流れる、こういう仕組みになっているところでございます。 そこの今言いました二段階を入れますとなかなか分かりにくくなるということで、その段階は省略をさせていただいた図にしたわけでございます。
○郡司彰君 せんだって大臣にお尋ねをしましたところ、法律がまだできないなという話をして、大臣の方からは、法律が制定されなくても対策、やるべきことはきちんとやると、そういうふうな答弁がございました。この廃用牛対策もそのような流れなのかと思いますが、今お話がありました農畜産業振興事業団が行うというのは、何に基づいて行われているんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 法律の根拠といたしましては、農畜産事業団法と肉用子牛等特別措置法と、二本の法律の根拠に基づいて行っております。
○郡司彰君 事業団法の何条の幾つになりますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この事業、農畜産事業団法の二十八条の第一項第三号に「畜産の振興に資するための事業で農林水産省令で定めるもの」、いわゆる指定助成対象事業の一つとして実施をしているわけでございます。 ただ、この財源が先ほど申し上げましたように肉用子牛等対策費の財源に充てるために管理しております調整資金を活用して実施しておりまして、本調整資金は、今申し上げました指定助成対象事業のうちの食肉及びその家畜に関する指定助成対象事業に充当できるというふうに規定をしておりまして、食肉資源として滞留している廃用牛の流通の合理化を図るということで、食肉及びその家畜の流通の合理化のための処理、保管等の事業に当たるものとして実施をしているところでございます。
○郡司彰君 この事業団法の総則第一条では、その生産条件、需給状況等からかんがみて適正な水準における価格の安定に必要な事業を行う、業務を行うというようなことが書いてあって、今の二十八の三があるんだと思いますが、この新しいBSEに関連をした、そしてこの廃用牛の対策というのが私はこの文面からはどうも事業として成り立つとは思えないんですが、いかがですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生今申された下のところに、「畜産の振興に資するための事業に対する助成、」に必要な業務を行うというふうに目的規定のところに書いておりまして、「主要な畜産物について、その生産条件、需給事情等からみて適正な水準における価格の安定に必要な業務を行うとともに、」今の事業を行うというふうに書いておりますので、ここで読めるというふうに思っております。
○郡司彰君 私どものところには、大体この事業が必要かどうかという問題ではなくて、こういう対策が決まりましたということで紙が参ります。この農畜産業振興事業団、保管事業の方もやっていて、そちらも同じく二百億ぐらいですね。こちらも二百億ぐらいのものが決まりましたよ、しかしながらこれ以降理屈は後ろに付いていますよというような形でやっておりますが、私はこのやり方は非常に芳しくないなというふうに思いますが、そうはお思いになりません──これは大臣の方にちょっとお聞きをしたいと思いますが、こういうやり方はいかがなんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、事務的なことでございますので。 実はBSE対策事業、機動的に柔軟に打つ必要がございまして、年度の途中からも機動的に事業を実施する必要があると。この事業も二月一日以降適用をしているわけでございます。それを一々予備費でございますだとか補正予算でございますだとかという手続よりも、今私申し上げました、農畜産業振興事業団の中にその肉用子牛等対策を打つためのお金、財源がございますので、それをその指定対象事業として活用するというのが現実に一番即しているということで事業を打たしていただいているわけでございます。
○郡司彰君 そのような形でおやりになって、保管事業についてはいろいろ大変問題が出てきたわけですね。こちらも同じように二百億ぐらいのお金を使う。国会の中で議論をすることなく対策が決められて、対策を行う中で問題点がいろいろ出てくる。そして、そのときに、私どもが議論をしないで決まってくるという、しかしその中に、その中間に実は議論をしているんですね。農水省の方々と自民党の部会とはこれは話をしているわけですよ。そういう関係だけでこういうものを作って、二百億、今どちらに対してもやって、こういうこと自体がよろしいんですかと聞いている。大臣、どうなんですか。
○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のとおり、いろいろ議論しております。与党との議論も、与党内での議論もありましょうし、国会においても農林水産委員会等で、この廃用牛対策についてはとにかく直ちにやれという、急いでやれという、そういう強い要望がございました。 私ども、こういう緊急に急がなきゃならないようなことについて、野党の皆さんからも強いお勧めがあってこういう対策を講じている次第でございますので、御理解をいただきたいと思います。
○郡司彰君 大臣は、この廃用牛対策事業はどういう目的ですかという質問に対しまして、このように答えておりますね、廃用牛の円滑な出荷、流通を促進することが目的であります。これはそのとおりでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 廃用牛対策は今、委員がお話しされたことも一つの目的です。 それからもう一つは、やはり将来の酪農業全体を考えた場合に、私は、乳牛の更新を進めないと、これが滞留したままになっている、あるいは牛舎の中にそのまま滞っているということでは将来酪農業が大変になると。そういう意味で、積極的にこの廃用牛の出荷が進められるようにというようなことも一つの大きな目的でございます。
○郡司彰君 そのことは大臣の今の答弁でよく分かりましたが、販売、流通に供するということが元々の目的だったんですか。この流通させるということが目的。
○国務大臣(武部勤君) 販売、流通という、そういうことを広く考えますと、やっぱり出荷を円滑化させて、酪農業に遅滞なく将来に向かって更新できるような、そういうことが一つの大きな目的でございます。 これは、廃用牛、老経産牛肉も貴重な肉資源でございますから、しかし、この貴重な肉資源でありますけれども、なかなか実際には円滑な流通は消費の低迷によって進まないということもあります。したがいまして、滞っている場合にこれもどういう処理するかということについては、いろいろな考え方を念頭に置いて進めているわけでございます。
○郡司彰君 今、大臣がおっしゃったのは、屠畜場までは何とか早急にやらなくちゃいけない、その後は大事なものだから流通させるようにしようというようなお考えだろうと思うんですね。 ちょっと局長にお聞きをしますが、これは屠畜場以降、流通をしているものと一時保管と、今どのような比率になっていますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) まだ焼却した実績がございません。 私どもは、今、大臣が申し上げました酪農経営の更新を進めていくと、そのために老廃牛を出荷すると。そして、原則は貴重な肉資源でございますので、販売、流通、できれば販売、流通すると。しかし、そこが詰まっているという場合にはやはりそこは焼却に持っていくと、こういう二本柱で元々の目的を考えているところでございます。 この事業実施要綱上は、販売、流通の方へ幾ら、保管、焼却の方へ幾らということはございませんで、実情に応じて判断をしていただくということでございます。
○郡司彰君 大臣、廃用牛の対策の答弁の中でもう一つ言っておりますが、この中で、業者がもうけるようなことはもう厳に慎むように言っているということでございましたですね。それは多分そのとおりだと思うんですが、現状、この形でいくとしますと全国団体が四つ、そのほかにもう一つ、組合等というのがありますが、この組合等というのはどういう形で農家から買い上げて、所有を経て最終的に流通になったときには、このところのもうけというのはどこのものになるんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 四万、五万買い上げまして、この農協、家畜商組合が、肉で売れたとしたときに差益が生ずるわけでございますけれども、その差益は必要な経費は除きまして返還していただくというふうにしているところでございます。
○郡司彰君 どこに返還するんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 全国団体を通じまして農畜産業振興事業団の方へ返還をしていただくということでございます。
○郡司彰君 これ、各段階で契約が必要になってきますね。その契約はどの段階ごとに、全部やっていらっしゃるんですか。それはどこが担当してやっておられます。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この農畜産業振興事業団から全国連、さらに単協と家畜商組合、これは実施要領、実施要綱に基づきまして補助金の流れ関係をきちっと決めておるところでございます。 契約は、事業の適正を期すために、この流れの図でいきますと、事業を実施する農協等が廃用牛の出荷を家畜商に委託するというような場合の委託契約でございますとか、農協等が販売が不可能な食肉について焼却等を行う場合に、焼却処分事業者あるいはレンダリング業者との間で委託契約を締結するとか、そういう場合に生ずるものでございまして、その契約例等は事業実施要領等で示しているところでございます。
○郡司彰君 事業団法との兼ね合いがもちろんあるんだろうと思いますが、非常に、先ほど局長がおっしゃったように、これは簡便な形に改めたものだけれども、もうちょっと複雑だと。これ、実際かなり複雑ですよね。 そういう形の中で、私どもからすると、この農畜産振興事業団の方で買上げも含めて一括してできるんではないかと。それは委託という形で、事業団法の流れからいくと問題が出てくるのかもしれぬ。私は、だから、新法をきちんと作れというふうな意味も含めてでありますが、なぜこういう複雑な仕組みにしたんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 事業の実施を考えました場合に、日ごろ酪農家等と接触をしておりますのはこの単協でございますとか家畜商組合でございます。そして、例えば一時保管施設でございますとか、そういうものを所有しているのも現地の単協でございますとか家畜商組合でございまして、またその酪農家自体が、同じ農協系統といいましても、全畜連系統、全酪連系統、全開連系統というふうにございますので、事業のそういう実施上の利便、効率化というものを勘案いたしまして、こういう仕組みにさしていただいたわけでございます。
○郡司彰君 そういう仕組みにさしていただいたということですが、例えば焼却の場合でも、業者の方と団体とで契約を結ぶことになりますね。その結んだ契約というのはどこがチェックをしてお金を出すことになるんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 最終的には農畜産事業団まで来ましてチェックが行われるということになっております。 また、このお金の流れについては、当然のことながら、補助金適化法等の適用があるわけでございます。
○郡司彰君 最終的には農畜産業振興事業団がお払いになるんだろうと思いますが、それに至るまでのチェックというものの機能というものが本当に生かされているかというと、私も説明聞いて納得ができないような形であります。 それから、家畜商組合等の買い上げたものが最終的に利益が出たらば戻すという今説明、局長されましたが、私、何回も農水省から来ていただいて説明を聞いておりますが、昨日の夕方の段階までの説明ともこれまた全然違うんですね。毎回こういうふうに説明が変わるような仕組みなんですか、これ。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 舌足らずでございましたけれども、精算の方法というのは、例えば一万円で売れたと、で、農家には三万円足して渡す。これなら、その一万円の部分は差益は生じないというようなことがあるわけでございまして、その差益を生じさせずにきちっとやる方法についてはいろいろな手法があろうかというふうに思っております。 そして、その今言ったような手法が現実の農家からは非常に不満が出ておりまして、一万円しか来ないじゃないかというような不満も出ております。それは、まだ解体処理されずに肉代が入っていないものですから、そういうふうな不満になって出てきているんではないかというふうに思われるわけでございまして、更に現実的な方法について検討を加える必要があろうかというふうに思っております。
○郡司彰君 大臣、これ私何回も聞いているんですが、その都度違うんですよ、説明が。 私は、心配をしておりますのは、これは省全体の責任ですから最後には大臣のところにという話があるかもしれません。しかし、私は、これ聞いていると、大臣もこの流れを本当に理解をしているのかなと、説明どこまで受けているのかという感じがするんですが、大臣はこの流れ詳しく御理解をいただいているということになるんですか。
○国務大臣(武部勤君) 基本的な流れについては私も聞いておりまして、きちっと問題が起こらないようにやるようにというふうに指示しております。 ただ、私のところにも、まだ二万円しか入っていないとか、いろんなことを耳にいたします。一体どうなっているんだということで事務当局にただしているわけでございますが、これはそれぞれのところで、これはとにかく緊急に対応しなきゃならない事業でございますので、きちっと精算して、お金が入ったら出しているところもありますし、逆に、団体によってはきちっと生産者に全額払って、そしてそちらの方で最後の精算をするというふうなやり方もあるようでございますし、このことについては先般も、分かりやすくしないと、いろいろな検品の問題その他、どうも急いで対応する、より現実的な対応をするようにということが勢いいろいろな対応の在り方を認めざるを得ないということから、何かまたどこかで不当な利得を得ているのがいるのではないかとか、不正をやっているのではないかと、そういう誤解を持つ人々がいるのではないかということで、このことについては厳正に、分かりやすくやるようにと。そして、これはルールとしていろんなやり方あるというのは分かるけれども、それをもっと透明性の高い、もっと整理された、簡素化されたものにするように、至急するようにということを私は指示しているのでございます。
○郡司彰君 先ほど言いましたように、これ二百億という事業が、例えば農水省の中ではそう大きな事業というふうに取られないかもしれませんが、これは省庁によっても違うでありましょうけれども、私は税金として大きな額だろうと思うんですよね。この二百億に上るような事業が、今ほど言ったようにその都度説明が違うような中身でもって実際に始まっている。しかも、そういうものが毎回毎回重なって、大臣がこれいろんなところで答弁をしておりますけれども、役人が本当に税金を使うんだというその重さを感じてやっているのかという発言されました。私はそのことをただしたいんですね。 だから、このような形で、法律ができないまでに、しかしながら、きちんとそういうものを手助けをしながら、私どもで審議をしたような形でもってこういうものを作るということがやっぱり必要なんだろうと思うんですよ。それをいつもないがしろにしてやってきたということの結果がこのような対策に現れていると思うんですが、どうですか。
○国務大臣(武部勤君) 法律はともかくといたしまして、きちっとしたルール化をしてやることは私は非常に大事なことだと、かように思います。
○郡司彰君 では、そのように始まっている対策が、もうちょっと細かいところでお聞きをしたいと思いますが、死亡牛が大変問題になるわけであります。受け入れてくれないとか、焼却場を使わせたくないとか、あるいは自分から、自ら自粛をして出したくないとかいろんなことがありますが、この死亡牛が出た場合のマニュアルというのはでき上がっておりますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 死亡牛のBSE検査体制の強化に当たりまして、死亡牛の検査及び処理の在り方についても一連の検討を行う必要があると考えておりまして、二十四か月齢以上の死亡牛の全頭検査ということを目指しまして、現在、予算、人員を含めた体制作りを整えているところでございます。今、死亡牛のBSE検査に必要な機材の整備、それから死亡牛の確認検査システム、具体的なサーベイランスの実施方法等につきまして、今、都道府県と調整を行っているところでございます。 家畜、このサーベイランス対応マニュアルについてお聞きでございますけれども、これにつきましては、BSE検査、これは死亡牛に限りませず、BSE検査で感染牛が確認された場合には、家畜伝染病予防法あるいは去年の十月に策定をいたしましたBSE検査対応マニュアルに基づきまして、まず一つは都道府県知事による発生の告示、それから二つ目に、その感染牛との同居牛につきまして疑似患畜とされている範囲を特定して殺処分をいたしましてBSE検査を行う、こういうことをするということとしておりまして、屠畜場における発見の場合と同様に確定診断がなされた場合で公表すると、こういうマニュアルはできているところでございます。 全頭検査まではまだいま少し体制整備が掛かるという状況になっているところでございまして、先月から副大臣、大臣政務官が各都道府県知事を訪問して死亡牛の検査の推進についても協力をお願いしていると、こういう状況にあるところでございます。
○郡司彰君 滞留しているのが五万八千頭という数字もありますが、これ死亡牛は出るわけですね。それに対して、実際には、今いろいろ言われたけれども、現在のところまだ対策ができていないということになるんですね。これは簡単に言ってください。まだできていないんですね。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 端的に言いますと、化製場焼却施設等の準備がまだでございます。
○郡司彰君 先ほど話の中にちょっと触れておりましたが、出た場合の同居牛についてはマニュアルができ上がっておりますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 現在、家畜伝染病予防法の中で疑似患畜とされている範囲の牛については、BSEは今のところ殺処分をしないと検査ができないわけでございますんで、殺処分をさせていただくということになっているところでございます。
○郡司彰君 その殺処分そのものに対してもいろんな意見があることはお分かりだと思いますが、その方法を続けるということで決まっているということなんですか、それとも見直しも含めて今まだ検討中だということなんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 農家の皆様方からなぜ同居牛まで殺処分しないといけないのかという不満が寄せられているのは事実でございます。 ただ、私ども、今の技術では、先ほど言いましたように、BSE検査というのは死亡させないと検査できないという現状の科学的水準にありますし、それからやっぱり蔓延は、BSEの蔓延は防止しないといけないというようなことで、これもOIEの基準によりまして同居牛等につきまして疑似患畜として殺処分をさせていただいておるわけでございます。これが、例えば生前検査、生体のまま検査ができるというような技術が開発されれば、今のような状況に変更が加えられるというふうに思っておりますけれども、まだその水準に達していないという状況でございますんで、御理解を賜りたいというふうに思っております。
○郡司彰君 難しい問題だろうと思っております。ドイツでこの殺処分をするということができるといいますか、日本と同じだという言い方をされますが、向こうはできるということで大変な議論をした、民主主義とは何かというようなところまでの議論をやっぱりしたそうですね。ですから、どういう方法があるのか相当検討していただきたいというふうに思いますが、いずれにしても、基本は、犯人の方は人間で、牛の方は被害者なんですから、被害者だけ殺処分するという方法を安易に取らないで、そこのところはきちんとこれから科学的見地も含めてやっていただきたいなと。 もう一つお聞きしますが、公表、公表をするということが大変風評被害とつながってくるということで、そのやり方を含めてもう十分検討をして新しいシステムを考えなさいと再三言ってきておりますが、これはでき上がっていますか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 今、家畜伝染病予防法の中で告示するということになっておりまして、それによりまして、やっぱり確定診断がなされた段階では公表ということにならざるを得ません。 実は発生農家、それから発生の地域から、このことについて何とかしてほしいという要望は来ているわけでございますけれども、今の根幹はなかなか崩せませんので、発生農家の皆様方に死亡した牛の手当金でございますとか、そういう経済評価のお金はお支払をし、かつ互助システムで、新たに経営再建をされる場合の導入牛一頭当たり五十万円プラス経営補てん十万円といったようなものを補てんする互助システムでございますとか、さらには、大臣の指示にございまして、発生地域に対して何らかのことをしてやれないかということで、そういういわゆる風評被害みたいなものを絶って、思い切って今のシステムの中でBSE検査を受けていただくという体制作りというものに、検討しているところでございます。
○郡司彰君 大臣、実はもっと、国が四万、五万で買いたたきをしているというような実態にもなる可能性があります。それも含めて、契約の問題も含めて、かなりアバウトな予算の決め方、使い方になる可能性が非常に強い事業だということで懸念をしております。 もう時間がございませんので大臣にお聞きをしたいと思いますが、処分の発表が行われました。この処分の中身で国民が納得をするというお考えでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私ども、このたびの調査検討委員会の報告を厳粛に受け止め、そして、ここで指摘されましたことは農林水産省全体の問題としてしっかり受け止めなければならないと、さようなことで先般、あのような処分を行ったわけでございます。 さらに、今なお国民の皆様方の間に不信感を払拭できない状況がございます。私も農林水産省のトップとして大きな責任を感じているわけでございますので、さような意味で事務方のトップである事務次官以下の処分も行った次第でございます。 しかし、このことで国民の皆さん方が納得するとか評価するとかというような、そういう認識は持っておりません。我々は農林水産省としてのけじめを付けたということでございまして、大事なことは、やはり食の安全、安心の問題について、法整備を始め行政組織、システムの在り方、今取り組んでいる食と農の再生プランといったものを一つ一つ実行し、実を上げていくという過程で、少しずつ、一歩ずつ理解や評価がいただけるのではないかと、そういうことを胸に秘めて、しっかり職責を全うしていくんだと。農林水産省が生まれ変わって、みんなで一致協力して努力していくんだと。そういうことから、国民の皆さん方の信頼回復を一日も早く取り戻すように努力していきたいと、こういう思いでありますので、御理解いただきたいと思います。
○郡司彰君 私は、納得を皆さんはしていないというふうに考えておりますし、けじめが付いたのかなということについては付いていないというふうにも思っております。特に、職責を全うするというお話を何度か聞かされてまいりましたが、一つ一つの、ただいまの廃用牛の対策についても非常にずさんな計画、内容だというようなことを感じておりまして、こうした対策そのものが、正しくこれは、農水省ということもありましょうし、大臣の責任だなというふうな思いをしております。 ここで関連で、羽田議員の方にお譲りをしたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。羽田雄一郎君。
○羽田雄一郎君 民主党・新緑風会の羽田雄一郎でございます。 関連質問をさせていただきます。 参考人のお答えは、基本的に高橋委員長にお聞きをいたしますが、せっかく山内代理も来られております。思うところがありましたら続けてお答えいただければと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 まず第一点です。 一九九六年、WHO専門家会議が開かれ、勧告を受けたにもかかわらず、中途半端な行政指導しか行われず約五年間ほったらかしになっていたと報告書でも読み取れるわけですが、この時期、畜産局長だった熊澤前事務次官がこの場にいない、このことでは原因究明ができないと考えますが、先ほど、一番、最も大切な時期だと委員長も言っておられました。是非お答えいただきたいと思います。原因究明にならない。
○参考人(高橋正郎君) 御質問の、原因究明にならないということで、ここの席にいないことはというふうにおっしゃいましたが、そのことについて参考人は何の発言もできません。
○羽田雄一郎君 それでは、この諮問委員会の中で熊澤さんを呼んで解明に努めたかどうかということをお聞きしたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) お答えします。 残念ながら、私どもの調査検討委員会には調査権というものがございません。したがいまして、我々が要求する資料、これは行政当局が準備していただく資料に基づいてだけしか判断できませんでした。これは、委員会としてのそもそもの性格からやむを得ないと。正直、私どももそこまでの調査権があればもっといろんなことをやりたかったな、もちろん時間の問題もございますが、そういう制約がございました。
○羽田雄一郎君 EUのBSEステータス評価に対して評価中断を要請した論拠は明らかではなく、推測で報告書は終わっておりますね。当時、このことをよく知っております、畜産局長であった熊澤前事務次官を呼んで明らかにすべきではなかったかと私も考えております。 私ども民主党は、この場にも参考人として熊澤前事務次官をお呼びしております。しかし、それがかなっていない。我々は再三呼んでいるにもかかわらず、出てこれない。どこにこんなことが、きちんと解明ができないような状況になっているのかということを強く感じます。 私どもとしては、是非、委員長、証人喚問を要求をさせていただきたいと思います。これは正式にお願いをさせていただきたいと思いますが、委員長、いかがでしょうか。
○委員長(真鍋賢二君) この件に関しましては、理事会でいろいろ論議を深めていったところであります。 ただいまの羽田議員の申入れに対しましては、後刻理事会で御相談をさせていただきます。
○羽田雄一郎君 今までの話を聞いていただいても、やはりその当時、一番大切な時期を畜産局長、そして最後は事務次官で終わっている熊澤前事務次官を是非国会の場においてきちんと呼んで、そして説明をしていただきたいと私は考えております。 今までの流れを聞いて、福田官房長官、いかが思いますか。また、農林水産大臣にもお聞きしたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) ちょっと、意見、具体的に話してください。
○羽田雄一郎君 熊澤前事務次官を呼ばないと原因究明、またこれまでの流れが諮問機関でもはっきりしなかったわけです。やはりきちんとこの場に呼んで追及する、また、しっかりとこの原因究明をしなければならないと考えますが、いかがお考えになりますかということです。
○国務大臣(福田康夫君) 委員会でお決めいただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 参考人等のことについては委員会がお決めになることだろうと、かように思います。
○羽田雄一郎君 農水大臣は一月に熊澤前次官を退職をさせています。退職をさせて、早く、早期退職したものですから、その分も余計退職金を払ってお辞めをいただいていると。 お辞めいただいて原因究明ができないということでは、大臣のやはり指導力、これを問われると思いますが、大臣、もう一度きちんとこの国会に呼んで、大臣のお力で呼んで、きちんと説明をしてもらう。また農水委員会で呼んだ方がいいかどうか、原因究明に必要かどうかということをお答えください。
○国務大臣(武部勤君) これは委員会で、また農水委員会も予算委員会も委員会でお決めいただくことでございますので、このことについてはいかんともお答えし難いと思いますが、原因究明というお話でございますが、私はこれは大事なことだと思いますので、農林水産省は農林水産省でいろいろ努力しておりますし、このたびの調査検討委員会におきましても、膨大な資料に基づいていろいろ検討いただいた、その報告が今般の報告だと、私はこのように思いまして、それを厳粛に受け止めて、今後の対応にそれを尊重してしっかりやっていきたいと、こう思っている次第でございます。
○羽田雄一郎君 その諮問機関の報告の中でも論拠は明らかにできないと。そして、推測で報告は終わっているんです。そのとき畜産局長だったわけですから、すべてを知っている人なんですね。最後のEUのステータス評価、これを中断したのも間違いなく熊澤前事務次官であると思っております。きちんとこちらに呼んで説明を受けなければ、諮問機関でも無理だったわけですから、大臣、是非そのことを踏まえて、呼んだ方がいいかどうかだけでもお答えいただきたいと思いますが。
○国務大臣(武部勤君) 私は今国会議員ではありますが、政府の一員でございまして、そのことについて、いいかどうかということも含めて、お答えは差し控えるべきだろうと、このように思います。
○羽田雄一郎君 参考人に今までの話を聞いていただいて、やはり熊澤前事務次官の話は聞いた方がいいかどうか、それだけはっきりお答えいただければと思いますが。
○参考人(高橋正郎君) 先ほども申し上げましたように、参考人としてはそのことについてお答えする資格はないというふうに判断しております。
○参考人(山内一也君) 私も今のことにはっきりお答えする立場ではないと思います。 ただ、この原稿というか文章を考えた者として言いますと、やはり実際に示されたすべての資料に基づいて整理をしていった結果、ああいうふうな文章になってしまって、それで、具体的にはOIEの基準の方に変えていくということでEUのステータス評価を断ったのであるということは理解ができたわけですが、それ以上細かいことを聞く立場ではなかったと、聞くことが非常に難しい、恐らく、多分あれが限度であったと思います。そういうことが、いきさつだけを一応申し上げます。
○羽田雄一郎君 先日の集中審議の中でも、小泉総理は、どんどんそういう方は呼んだ方がいいと、原因究明のためになるんだったらという発言もございましたので、是非そのことも踏まえて、委員長、お考えいただければと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、次に行きたいと思います。 一頭目の狂牛病が発見され、十月十八日の全頭検査が開始される前に牛肉パフォーマンスをし、こんなにおいしい肉、安心だから皆さんもどんどん食べてくださいとブラウン管の前でお茶の間に語り掛けた武部大臣の対応というのは適切であったと思いますか、お思いになられますか。
○委員長(真鍋賢二君) それはだれ、だれに質問ですか。
○羽田雄一郎君 いや、もう、参考人、手を挙げたじゃないですか。
○参考人(高橋正郎君) 資料の二十五ページを読んでいただければと思います。そこにそのことが記載されてあります。 評価そのものは我々の調査検討委員会の対象外でございます。ただ、そこに書いてありますように、安全宣言というものが報道され、二例目発生の際にかえって不信が高まったというようなことが問題だったと。しかし、それはマスコミの伝え方にも問題があったし、課題を残したが、行政も国民にどう伝わるかについて注意を払う必要があったというふうに我々は判断しました。
○羽田雄一郎君 先ほど危機管理意識の希薄さということを大臣は改めて述べられましたが、このことこそが危機管理意識の希薄さにつながっていると私は考えております。 全頭検査が開始されてから、全頭検査が始まったから食卓には安心なものしか上らないと。じゃ、今までのはどうだったんだと。おいしいからどんどん食べてくださいと言った、そのときはどうなんだという。これはもう危機管理ないですよね。私はそう考えております。 農林水産省の政策決定に当たって、原案では自民党農林族議員、政と官の癒着等の表現がされていたのに、報告書では農林関係議員、政と官の関係等、表現が弱められておりますが、ここに圧力があったと我々を含めて多くの国民の皆さんが思っております。これについて、どうしてこういうことになったのか、お答えいただければと思います。
○参考人(高橋正郎君) 先ほども申しましたように、我々の調査検討委員会はすべてオープンでございます。しかも、草案は起草委員がオリジナルで書いたということでございます。したがって、それがそのまま委員会の意思では最初の段階ではございません。その議論を踏まえて最終段階になったものが委員会の結論でございます。したがって、途中でどういうのが出てくるかということも国民の皆さんにちゃんと見てもらっています。 それで、圧力があったかどうかということですが、一切ございません。もしかあれば、正にオープンな席ですから、こういうことがありましたよということを言います。そういうことで、ございませんでした。
○羽田雄一郎君 三人の起草委員のお一人の岩渕委員は、このことに対して、族議員の圧力があったことを四月三日の昨日、衆議院の農水委員会でも説明をされております。このことだけはきっちりと言わせていただきたいと思います。 報告書を提出してから与党、特に自民党の皆さんに何回も説明をされているようですが、そのときにもいろんな恫喝、圧力はなかったと言えますか。
○参考人(高橋正郎君) 自由民主党、それから公明党の会合に私、今まで三回ぐらい出ております。いろいろ意見がございました。確かに、その当初の原案についての話だとか、それから、そういうものが変わっていったいきさつだとか、そういう質問はございました。しかし、私は残念ながらどんな発言でもプレッシャー、圧力というふうに考えない性分でございまして、圧力と感じたことはございません。
○羽田雄一郎君 昨日、小泉総理は、公明党、自民党の参議院青木大幹事長の忠告にも耳を傾けず、武部大臣の続投を決めたようですが、狂牛病の一頭目が確認されるまで行政任せであった、希薄であったということ、また武部大臣のその責任ですね、行政任せであった武部大臣の責任は重いと思いますが、田中眞紀子前外務大臣にこの内閣は福田内閣だと言わせるような、福田官房長官、このことについてどう考えますか。
○国務大臣(福田康夫君) ちょっと質問の趣旨がよく分からなかったんですけれども、武部農林水産大臣に責任があったのかどうなのかと、こういうことかもしれませんね。それは、農林水産大臣御自身が何度も責任があると、こういうふうに申しているわけですね。しかし、こういうことが起こって、そしてこの対応、措置をする、そしてまた一番大事なことは、今までのそういう食とそれから安全とかいうようなことについて、食の安全というようなことについて、今まで農林水産行政が本当に正しかったのかどうかと、こういう検証を行い、そしてもしそうでなければ、そういう食の安全と安心の確保と、このことに、食品行政を、農林行政を改めていかなければいけないということではないかと思います。 そういうことで、先ほど来、調査検討委員会の御報告をいただいたわけでございます。そういう御報告を踏まえまして、御報告の内容を踏まえて、これから正に農林水産行政を大きく転換させていかなければいけない、この責任の方が、もちろん責任の方がと言うのは適当でないかもしれぬけれども、責任が極めて大きなことではないかと思います。 私どもは、これは武部農林水産大臣にこの責任を十分に果たしてもらいたい、そして時間的な問題もあります。もう一刻も早くその新しい体制を構築してもらわなければ困るということでありますので、このことに最大限これから力を発揮していただきたい、これが武部農林水産大臣の取るべき責任、一番大きな責任だというように心得ております。
○羽田雄一郎君 小泉総理は政治主導で構造改革を行うと言い、一内閣一閣僚をうたって、それをほかから言われて変えることなどできないと、任命権者の意地と変なプライドだけで続投を決めたとしか言いようがないと私は思っております。 国民の食の安全、安心、信頼回復への裏切りであり、もはや小泉総理の任命権者としての責任問題とも言わざるを得ないと私は考えております。 報告書が出され、懲戒処分が決定されました。事務次官以下、減給等、部下にだけ責任を取らせ、農水省のトップは私だといつも豪語している武部大臣は自主返納と。自分のことを自分で決めて責任を全うしない、内閣として責任を取らせないというのは国民が納得する判断とは思えませんが、福田官房長官、いかが思いますか。
○国務大臣(福田康夫君) これは、一昨日、農林水産省において一連のこの責任に対する処分の発表を行ったところであります。そこで、武部農林水産大臣も自らの給与の自主返納を行うという厳正な措置を自らに科したわけでございます。 この武部農林水産大臣の責任だけというように考えているわけではありません。それは内閣の責任として、小泉総理も責任は痛感をしておるところでございます。 ただ、この処分について自主返納というような形を取りましたけれども、これは、国務大臣につきましては一般職の職員と異なりまして懲戒の制度がルールとしてございません。ですから、減給処分等を行うことはできないんでありますけれども、今回の給与返納の措置につきましては、総理とも相談をして、そして決定をしたところでございます。そして、農林水産大臣自らの意思として返納いたしたところでございます。
○羽田雄一郎君 ますます任命権者である小泉総理の責任というものは重いと私は考えております。 我々は、国民に大きな不安を与え、莫大な税金をつぎ込まなければならなくなった責任者、この武部大臣には即刻辞めていただきたいと。我々野党四党は、国民の皆さんと一緒に、本日、日本青年館で国民集会を行います。つるされっ放しになっておりますBSE緊急措置法案、この早期成立と武部大臣の責任をあくまで求めていくことを宣言し、そして、この三月二十六日に、集中審議の中で小泉総理が、「だれであろうと、調査に必要だったらば、委員会でしかるべき人を呼んでいただいて結構だと思います。」ということ、このことをしっかりと、この議事録にも書かれておりますので、そのことも踏まえて委員長に最後に御検討いただくことをお願いして、私の関連質問を終わらせていただきます。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で郡司彰君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、渡辺孝男君の質疑を行います。渡辺孝男君。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。BSE問題に関する調査検討委員会報告書に関して質問をさせていただきます。委員長である高橋参考人にまず質問をしたいと思います。 短期間に莫大な資料を調査され、そして公開の下に立派な報告書をまとめられました。大変御苦労さまでございます。早速質問に入らせていただきます。 BSEの問題でのこれまでの農林水産行政を三時期に分けまして検証し、重大な失政、判断が甘かった、政策判断の間違いと、その三段階の評価を行っておりますけれども、このような判断となった理由についてお伺いをしたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) 風評被害のこと、違いますか。ごめんなさい。三つの違いですね。──はい、失礼いたしました。ちょっと違ったことを考えていまして。 〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕 それは、ページ数にしては、第二部の冒頭でございます、二十一ページに、重大な失政と、それから判断が甘かったと、それから政策判断の間違いであるということの違いの論拠は何かということでございます。 残念ながら、私どもは裁判官でもあるいは法学者でもないので、そういった法的な基礎に基づいているものではございません。ニュアンスで、多少どれが重いかということはお分かりいただけると思いますが、何といっても、専門家を集めて、そして審議会をやっていろんな意見が出て、それで法的禁止をすべきだというふうな人もいたということと、それからまた、そのときには非常に情報がたくさん集まっていたわけですね。具体的なWHOからの勧告、最初はプレスリリースだったものだから、何となく、これは本物が来てからやりましょうということになって先延ばしにしていたわけですよね。そのときの審議会では結論を出さなかった。じゃ、実際にその本文が来たときに再開したかといったら再開していないんですね。 いろいろ当時の、当時といいますか現在の事務当局の人に聞いてみますと、内容が同じであったからということなんですが、しかし内容は、最初の段階で変わるかもしれぬという判断をしていたわけですね。それで、本物が来てからもう一回やりましょうということで会を閉じているんですが、本物が来ても開かなかったというようなことは、これは具体的な形で大きな失政であったというふうに考えます。 それに対して、一九九〇年代の場合には、国際環境からしても、イギリスだけは肉骨粉の禁止をやっておりますが、まだEUはやっていない段階ですね。ましてや、アメリカなんかにもやっていないという段階で、日本だけが突出してできるという状況はやはり無理だったのかなというふうに考えるので、判断が甘かったと。もしかそこのところで思い切った判断をしてくれていたらなというような希望的なニュアンスがございます。 それから、最後の、政策判断の間違いであったと。これは先ほど申し上げましたように、選択肢があったわけですよね、EUの方式を取るのかOIEの方式を取るのか。それで、しかもEUはこれから後OIEの方式を採用するというような情報も入っていたということから、じゃ、その時期まで待とうじゃないかというような選択肢があったということでありますが、しかし私どもが問題にしたのは、そのときにいろいろ、こうやれああやれという情報が入ってきているわけですね、そういった情報に対して、もしか一頭目が入ってくる、出てくるかもしれぬぞという気持ちにならなかったことがやや政策判断の誤りではないかというふうに判断した次第でございます。
○渡辺孝男君 次の質問に入らせていただきます。 高橋参考人にもう一度お願いをしたいと思います。 農林水産省が肉骨粉等の牛への給与を行政指導にとどめたことの一つの背景として、報告書では、九七年の家畜伝染病予防法改正のとき、改正時の衆参農林水産委員会の、今後とも指導することとの附帯決議が全会一致でなされた経緯もありと記されておりますけれども、このようなことは国会議員にも責任の一端があるということを表現したものかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) 何ページかに書いてございますが、ちょっとそれを探すのが、附せんは付けてありますが、これかな。(「二十二ページです」と呼ぶ者あり)二十二ページですかな。二十二ページ、政策決定の不透明性。風評被害。ちょっと待ってください。ちょっと探すのが、後でまた見付けたら何ページかということを指示します、お話ししますが。 最初の原案の段階では、衆参両院の附帯決議があったから延びた、続けたんだという論理的なつながりの文案でございました。しかし、討議をしているうちに、いろんな委員から、それは論理的帰結ではないだろうと。衆参両院がしっかり指導すべきだという附帯決議をしても、情勢の変化からして、例えばその後、その翌年にはアメリカ、オーストラリアが、要するに欧州諸国ではない、イギリスからずっと離れている国で肉骨粉の禁止をしているわけですよね。そういう情報が入ってきた段階では当然これは変えてもしかるべきだというふうに私どもは判断しました。 したがって、その附帯決議をやったからずっとその指導で、指導が長く続いたとは私どもは考えておりませんし、行政当局も考えていないというふうに判断しております。
○渡辺孝男君 この件に関して、武部農林水産大臣に質問いたします。 この農林水産委員会の附帯決議によって農水省の重大な失政は一部減免されると考えておられますかどうか。
○国務大臣(武部勤君) 全くそのようには思っておりません。
○渡辺孝男君 次も武部大臣に質問いたします。 この附帯決議が行われる前の農水省の行政指導の状況と、この附帯決議が行われたことによって行政指導がその後どのように強化されたのか、この点を伺いたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) これも事務方からいろいろ説明を受けて承知したことでございますが、九六年の指導通達を農業団体、都道府県に発出し、農家、農協、飼料製造業者等へ指導通達を周知徹底したと、こう説明しております。 指導通達の発出を受け、国の補助事業の一環として、都道府県による地区講習会の開催を通じた啓発指導や、畜産農家への巡回指導、肥飼料検査所による立入検査により指導を実施したという説明も受けておりますが、附帯決議後も同様の指導を更にしたということでございますが、しかし、あえて申し上げますと、結果としてBSE発生後、全国で百六十五戸、五千百二十九頭、全頭、全飼養頭数の〇・一一%相当の飼料の不正、不適正使用の事例が確認されたことにかんがみまして、指導通達のフォローアップが万全でなかったということを私ども率直に認めなければならないと、かように思っております。
○渡辺孝男君 引き続いて武部大臣に質問いたします。 一九九六年の農業資材審議会飼料部会で肉骨粉の使用禁止の法制化を主張しました、二人の委員が。その意見が何ゆえその後再審議されなかったのか、その理由と責任の所在についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) その当時のことを私は絶対的に承知しているわけではありませんが、これも事務方の説明ということで御了承いただきたいと思いますけれども、WHOの勧告内容が正式に決定された後、その内容及び各国の対応状況を踏まえた上で改めて審議されることとされたものであるということは、今、委員長も御説明しておりました行政指導で実効が確保されていると考えられていたことから、肉骨粉の使用禁止審議は再開されなかったということでございますが、私も今度の問題は行政の、行政上に構造的な問題があるというふうに考え、また危機意識の希薄さということに驚いたと何度もこういった場で発言してまいりましたが、それは私どもの常識ではそんなことで審議会が再開されないなどというふうに思いません。 また同時に、二名の委員が全体の中の十三人の二名だ、十三分の二だということで、このような問題で多数決で決める話じゃありません。こういった問題は報告書にもありますように、科学的に、専門的にそういった造詣の深い方の意見というものが、仮に一人であってもこれは傾聴しなければならないことだと、このように感ずるわけでございます。 そういう意味では、農林水産省という組織全体の問題として厳粛に受け止め、私どもも農林水産政策というものを生産者サイドから消費者サイドに軸足を大きく移さなきゃならぬ。言ってみれば当時は、その危険、危機感とかなんとかというものを生産者サイドに軸足を置いていたから頭にきちっと私は入らなかったんじゃないのかなという私個人の印象を持っております。 そういう意味で大胆な見直し、改革を積極果敢にしなければならないと、私はかように思っているわけでございます。
○渡辺孝男君 責任の所在についてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(武部勤君) それは、農林水産省全体として危機管理意識の欠落、更には生産者サイドに軸足を置いていたというそういう行政の在り方、あるいは情報開示の在り方と、政策決定の不透明さというものは一に掛かって農林水産省全体として私は受け止めなければならないと、このように思っております。 したがいまして、私は、このことについては、今農林水産省の最高責任者でございますので、国民の皆さん方に、厳粛に報告書を受け止め、御指摘の大きな重大な失政ということについてもこれもそれも率直に受け止め、国民の皆さん方に対しておわびを申し上げ、その上に立って新しい消費者保護第一、消費者サイドに軸足を移した農林水産政策の大胆な見直し、農林水産省改革を積極果敢に行っていくということで、それを全うすることで責任を果たしていきたいと、このように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 次の質問に入らせていただきます。 報告書には、一九九六年に家畜伝染病予防法にBSEが取り入れられた際に、伝達性海綿状脳症という学術名を家畜伝染病予防法の名称にそぐわないとして伝染性海綿状脳症に変えた、このことがBSE、さらにクロイツフェルト・ヤコブ病も伝染病と誤解を招く点は考慮されなかったと、このように記されておりますけれども、ここで高橋参考人に質問をします。 この部分は、当初、専門家には相談することなく行政判断で伝染性海綿状脳症に変えたとあったものが、専門家には相談することなくという部分が削られました。この理由についてお伺いをしたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) この点は獣医の専門家であられる委員長代理に回答していただきたいと思います。
○参考人(山内一也君) あの当時は、私もプリオン病の専門家の一人としてずっと農水省のこの問題にかかわっておりまして、私のところにも相談がなくてそれで変わってしまっていて、専門家には聞いていなかったというふうに判断しておりました。でも、後で委員会の席で、実際に農水省の、国の研究所の専門家に意見を聞いていたと。その専門家は、羊のスクレイピーも伝達性海綿状脳症の一つで、これはうつる、感染する病気であるから、それを考えて伝染性でもいいだろうという回答をしております。ただ、その際にBSEのことまでは考えていなかったと、そういういきさつがありましたので、少なくとも専門家の意見は聞いておりました。そこで、削除した次第です。
○渡辺孝男君 この点で武部大臣に質問をいたします。 報告書では、この報告書では、専門家の意見を適切に反映しない行政、科学者を行政が政策立案の客観性を装う隠れみのに使っているとの批判が強かったと記されております。私は、それが一つの失政の原因につながったのではないかと、そのように思っているわけです。この点、武部大臣どう考えておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 私は、そのことは極めて重要だと思います。したがいまして、報告書の、今後の在り方につきましても、やはりリスク分析といいますか、リスクアナリシスということをしっかり考えて対応しなきゃならないと、このように思っております。 〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕 したがいまして、リスクの評価ということについては専門性の高い方々の集団による私は独立した組織で対応するというのが個人的にはやっぱりベターなのではないかと、まあ最近、多少勉強しましてそんな感じは持っておりますが、同時に、リスク評価、リスクコミュニケーションというようなことの組合せということを、当時からそういう手法を取っていれば、やっぱり専門家や科学者の意見というものをしっかり尊重して、もっとリスクを低下させたり、あるいは危機対応マニュアルということについてもしっかりしたものが厚生労働省や都道府県と取れたのではないか。さらには、消費者の皆さん方も対等にパートナーの一人として加えて関係者のリスクコミュニケーションというものを取っていれば、今般のような混乱は避けられたのではないかと。そういうふうなことは極めて大事な反省点で、今後どう改革していくかということについては最も重要なポイントではないかと、このように認識しております。
○渡辺孝男君 これらの科学者の意見を十分に取り入れなかったということが一つあります。そして、基本的には、やはりリスク分析という考え方が欠落していたということが指摘されておりますので、この点は今後改善を求めていきたいと思います。 次に、予防原則に関して質問をいたしたいと思います。 報告書には、二〇〇〇年十二月に厚生省は、我が国のBSE発生が確認される前ではあったが、ヨーロッパのBSEの広がりに対応して、外国由来のBSEリスクの高いものを医薬品などに使用することを禁止したと、一部省略しておりますけれども。これに対して、BSEの医薬品などを介して人への感染が現実に起きていない段階でコストを度外視した厳しいものという意見も出されたが、理論的リスクに対する予防原則に従った措置であり評価するとの内容の記述があります。 そこで、坂口厚生労働大臣に質問をいたします。コスト負担を度外視して、EUや米国より厳しいこのような予防原則に従った措置を取るようになった理由についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 二〇〇〇年の十二月でございますが、この医薬品それから化粧品につきましての問題につきまして我々議論をしたわけでございますが、そのときに、医薬品とかそれから化粧品といいますのは、多くの牛の内臓等を寄せ集めて、そしてそれを非常に濃縮をして使うと。だから、一つの医薬品とか化粧品の中には一頭ではなくて多くの牛のものが入っている、しかも濃縮されている。中にはそれを注射液として、ただ飲むだけではなくて注射なんかで使うことも薬としてはあり得ると。そういうことを考えますと、非常に危険性というのは、これは高いのではないかというふうに判断をいたしました。 前回もお答えをしたかも分かりませんが、この化粧品等につきましては、これは皮膚に塗るわけでございますから、皮膚から感染するかどうかということは今のところ分かっていないわけでございますけれども、粘膜から吸収されるものが皮膚から吸収されないという根拠はどこにもない、それが我々の最終判断でございまして、それで化粧品業界の皆さん方にも大変御無理をお願いをいたしました。 我々のその主張に対しましてよくお聞きをいただいたというふうに思っておりますが、そうした意味で、医薬品及び化粧品の材料といたしましては、一つはBSEの伝播のリスクが比較的高い牛等の部位の使用を禁止する。それからもう一つは、BSE発生国又は発生リスクが高い国を原産とする原料の使用を禁止する。この二つを徹底して取り入れさせていただいたということでございます。 予防的原則というふうに言われておりますが、そのことに対しましては学問的にも私はいろいろと御批判はあるだろうというふうに思っておりますが、あえて取り入れさせていただいたところでございます。
○渡辺孝男君 予防原則に従って食品行政を行っていくというのは非常に大事であるということで、その面は私も評価をしたいと思います。 次に、高橋参考人にお伺いをしたいと思います。 報告書では、農林水産省は「予防原則の意識がほとんどなかった。」と批判をされております。その原因として、「風評被害を過剰に警戒してBSE対策の遅れを招いたという指摘もある。」と記載されておりますけれども、この点に関して委員の皆さんの意見はどのようなものであったか、お教えいただきたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) 報告書に用語集は付けました。これは、こういう報告書では珍しいかもしれませんが、一般の国民に読んでいただくという意味におきまして、何ページ以降ですか、用語集を付けました。しかし、索引は付けておりません。索引を付けて、恐らく風評被害というのを拾えば、六か所か何か所、数か所出てくるんではないかと思います。 例えば、十ページの真ん中辺、(2)の前の二行でございます。これはどういう事態であったのかというと、EUのステータス評価に対する対応の評価、委員会としての評価なんですが、当面の風評被害が起きても、今回の発生時に起きた大きな社会混乱は防げた可能性があると。風評被害を恐れて、何といいますか、シュリンクしてしまうというか後ろへ下がってしまうんじゃなくて、あえて風評被害はそれなりに一時は起こるにしても、しかしその後のしっかりした対応をするというようなことが必要ではなかったのかというようなことが非常に重要な論点として我々の委員の中で発言がございました。 それから十二ページ。実は日本でBSEが発生したのは極めて偶然が重なっております。といいますのは、サーベイランスを農林水産省と厚生労働省が別個にやっておりました。最初に牛が屠殺場に入って検査するのは、厚生労働省の傘下の食肉衛生検査所でございます。そこではサーベイランスの対象に掛かりませんでした。しかし、その牛を、農林水産省でもサーベイランスをやっていたわけなんで、敗血症という、敗血病という形で診断された牛について、脳の部分をもらって農林水産省の系列の千葉県の家畜衛生試験場で検査した、そこで発見したわけですね。 そういう意味で、サーベイランスがあったこと、それで、しかもその二つの違いがなぜ出てきたのかと申しますと、厚生労働省のサーベイランスの基準は、神経障害がある牛という形にしたわけです。農林水産省の場合も最初はそうやっていたんですが、OIEの基準で、百頭、年間やらなきゃいかぬという規定がございまして、基準がございまして、それをやろうと。それをクリアするにはもう少し広げようということで、起立不能の牛も対象にしたわけですね。それで第一頭がめっかったわけです。第二頭、第三頭は症状が出ていないわけですので、全頭検査の結果、発見されたわけでございます。したがって、このサーベイランスで、農林水産省のサーベイランスで掛からなければ日本は今もって清浄国になっていたわけです。 これを不幸と見るか幸いと見るか。私は幸いだと思っております。正にこれがいい踏み台になって新しい飛躍が出てくると思うんですが、それに関連しまして、十二ページ下から五行目ぐらいに、その農林水産省が行おうとしたサーベイランスの目的ではございませんが、その趣意書が付いて県に回されております。括弧のところを読みますと、「わが国が清浄であることを、国内外に明らかにし、いたずらに風評被害を生じないよう」という文言が入っていたわけですが、日本は清浄であるということを論証しようと思ってサーベイランスをやったわけですが、まさかという事態が起きてしまってこういう事態になった。 そういう意味で、風評被害についての考え方、これは委員でも大いに議論したわけですが、それだけを考えてほかのことに手を打たなかったということは、これはやはり危機意識が薄かったんではないかというふうに判断しております。
○渡辺孝男君 武部大臣にお伺いします。 今、厚生省は予防原則に立って対応したと、農水省の方は予防原則を取り入れなかったという指摘がされておりますけれども、この点どのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 今、高橋委員長からもお話ありましたように、私もBSE発生した当時、サーベイランス、これ農林水産省のサーベイランスのおかげと言ったら変ですけれども、そのことによっていずれにしても初発牛というのが出たわけでございます。私もこれは本当に良かったとこう思っております。 しかし、その中身は、今御説明あったように、何度言っても清浄国、清浄国と言うんですね。全くもう常識というのか、考え方が信じられないぐらいに違うんです。 私は、そういう意味で、これは農林水産省としては過去から現在に至るまでやっぱり生産者サイドに軸足を置いていたと。やはり農林水産省の仕事は人の生命と健康を守るという、そういう意識に立てば、まず危機、人の生命に影響を与えたらどうしよう、人の健康に影響を与えたらどうしよう、そこからスタートするものなんだろうと、こう思うんです。 そういう意味で、やはり今後このリスクを少しでも小さくしていく、万が一のときに危険を防止していくという予防原則というのがこれから私どもが前面に立てて取り組んでいかなきゃならない行政の基本だと、このように認識いたしております。
○渡辺孝男君 時間がなくなってきましたので、質問を一部省略いたします。 今回の処分の取り方と、処分と責任の取り方についてお伺いをしたいと思います。今回のBSE問題に関して、農水省と厚生労働省両省は処分を行っていますけれども、その理由と処分の内容について、武部、坂口両大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 調査検討委員会の報告を厳粛に受け止めまして、農林水産省全体でしっかりしたけじめを付けなければならないと。 これは国民に対する償いという意味じゃありません。私ども全体の厳正な対応と、行政対応に対する問題に対する一つのけじめだとこう思っているわけでございまして、一九九〇年から今日に至るまで行政対応の任にあり組織の管理監督責任者であった者を処分いたしたものでございます。現在においても国民の不安感や不信感が払拭されていない状況を踏まえまして、組織としてのこれまでの一連の行政対応の問題点について、省として姿勢を正す観点からの処分でございます。 このことによって国民の皆さん方に納得していただけるというようなそういうつもりは、認識はございません。これからどういう農林水産省改革を進めていくか、あるいは農林水産政策を見直していくか、そのことによって一歩ずつでも国民の理解を、また評価を得られるように努力していかなければならないとこのように思っております。
○国務大臣(坂口力君) 検討委員会の報告書の中におきましては、農林水産省との連携不足など、食の安全確保に責任を持っております厚生労働省に対しましても反省すべき点が厳しく指摘されているところでございまして、これらの点を率直に、そして重く受け止めまして、省内の各部局を監督する立場にあります事務次官それから食品衛生行政の責任であります食品保健部長、この二人に対しまして文書で厳しく厳重注意をしたところでございます。 あわせまして、私自身も厳しくそれに併せて自らを戒めるためにも二か月間の大臣報酬のカットを行った、こういうことでございます。
○渡辺孝男君 EUの責任の取り方と比較しまして軽いんじゃないかという思いがありますけれども、この点に対して両大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ドイツにおきますこの厚生大臣それから農林大臣が引責処分になっておりますが、この二人がなぜそういうふうになったのかということを見てみますと、このドイツの農林大臣の方は、いわゆる農業省が発表しましたBSE対策につきまして、これは農業省がBSE対策を発表しているんですが、しかしそれは必要ないと、現在の農業方法の維持で結構だということを主張されて連邦政府内で孤立をしていたということも一つございまして、それで、狂牛病の心配はないというふうに、ほかの人たちがいろいろ指摘をしているにもかかわらずそれに従わなかったということが原因になっています。 それから、英国におきます、保健大臣、厚生大臣の方でございますが、これは英国からの牛肉の輸入を今まで禁止をしていたわけでございますが、この平成十二年に牛肉の輸入の解禁法案を提案した、一遍禁止をしていたのをもう一遍入れてよろしいということにしたと、その責任を問われた、こういうことになっておりまして、若干、日本とは内容が違うのではないかというふうに私は思っております。
○国務大臣(武部勤君) 私どもは、このたびのBSE問題への対応について、当初から、危機管理意識の希薄さ、行政、縦割り行政の弊害、行政上に構造的な問題があるのではないか。したがって、役人任せにせず政治主導で徹底究明していこうと、それが私自身の使命だと、こう思って、調査検討委員会を私的諮問機関として設置することに私は執着したのでございまして、このたび、その報告をいただきました。 大変厳しい御指摘をいただいたわけでございまして、重大な責任を感じております。同時に、一方で、BSE問題を契機として、大臣を始め農林水産省内に改革を目指す動きが出てきたことについては評価することができるというような記述もいただいております。 私といたしましては、既に、消費者保護第一ということで軸足を消費者サイドに置いて、農林水産行政への改革に着手し、その途上にあると、このように認識をしているわけでございまして、今後、大胆な見直し、断固たる改革を行っていく所存でございまして、既に、食と農の再生プランも来週中には発表できると、このように思っております。 いろいろ厳しい御批判をいただき、私自身は針のむしろと言っても過言でございませんが、今、投げ出すわけにはいかない、逃げ出すわけにはいかない、やり抜かなければいけないと、こういう決意で、国民の皆様の信頼と安心を取り戻すために全力を尽くしていくことが一つの大きな責任の取り方と、このように考えております。
○渡辺孝男君 先ほど質問の、私の前に、質問の中で、BSE問題が発生してからいろんな分野の方々に多くの損失といいますか被害が生じたということが数値上明らかになってまいりました。それに対して、政府の方も、いろんな意味で財政支援をし、助成をしているわけですけれども、これも間接的にやはり国民が負担をしているということになるわけです。そういう意味で、二重に国民が大きな負担を強いられたと。 そのほかに、やはり国民が食の安心、安全という、そういう大事なところを信頼を失ってしまったと、不安に陥ってしまったということがありますので、これも大きな問題ではなかったかと思います。 そのほかに、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病という、英国でこういう病気が、これBSEと関係しているんじゃないかという疑いがありまして、これがもし日本で発生すれば大変なことになると、そういう国民に健康不安を与えたということも、これが大きな問題ではないかと思います。 そういう意味で、こういういろいろな問題を反省しながら、これから清浄国に向かって頑張っていただきたいと思いますけれども、責任の重大さは十分認識をしていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で渡辺孝男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、紙智子君の質疑を行います。紙智子君。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 高橋参考人、山内参考人、このたびは本当に御苦労さまでした。 最初にお聞きします。 高橋参考人、EUのステータス評価を拒否をした問題で、なぜ政策判断の間違いだったということになったんでしょうか。できれば簡潔にお願いいたします。
○参考人(高橋正郎君) また二十一ページの件でございますが、EUのステータス評価について政策判断に間違いがあったという点でございますが、繰り返し申し上げていますように、ここでは選択肢があったと。EUの基準を取るのかOIEの基準を取るのかというところの選択肢があって、行政当局はOIEの基準を取ろうと。それから、EU自身もOIEの基準に変えていこうという動きがございました。そういうことで、選択肢がある中で対応したと。 ただ、そのときに、EUがいろんな情報を出してくれています。その情報で日本はこういうふうに危険な状況ですよということを適切に言ってくれていたわけなんですが、その情報をもっと素直に見て、受けて、そして、もしか、ここで起きるかもしれぬと、起きた場合にどうするかというような対応がなぜできなかったのかというようなことについて問題視をした次第でございます。
○紙智子君 大臣、このEUのステータス評価を断ったのは、あなたが大臣に就任した、就任中のことですね。
○国務大臣(武部勤君) そのとおりです。
○紙智子君 EUの評価を断った責任者は、武部大臣、あなたです。──まだ質問終わっていません。それが調査検討委員会の報告でも政策判断の間違いというふうに指摘されているわけです。 あなたは問題の解決に全力を尽くすことで責任を果たすんだというふうに言っていますけれども、間違いを起こした本人が問題の解決を言う資格があるんでしょうか。責任の重大性を認めているのであれば、これ以上大臣の職にとどまるべきではないと、やはりお辞めになることが最も最良の責任の取り方ではないでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 職責を全うすることも責任の取り方だと思っております。
○紙智子君 大臣の責任については議論の余地がないと、明確だと思うんです。問われているのはやはり小泉内閣の責任の取り方と。 それで、官房長官が残念ながらいなくなりましたので副官房長官にお尋ねしますが、小泉内閣としては、この調査報告が指摘した問題点は過去の問題で、武部農水大臣には責任はないということなんでしょうか。
○内閣官房副長官(上野公成君) 官房長官がおりませんので、代わってお答えさせていただきます。 この本報告では、農林水産省の体質そのもの、それから農林水産行政に対して大変厳しい御指摘を受けているわけでございます。 小泉総理からも両大臣に、しっかりと法律の整備でありますとかそれから組織について取り組むような指示もされているわけでございまして、今後、やはり政府としましては、内閣としましては、本報告の指摘を厳粛に受け止めてこの問題に当たっていくということ、そのために武部大臣に引き続き職にとどまってしっかりとこの仕事をやり遂げていただく、責任、それが責任を全うするということだというふうに考えております。
○紙智子君 この報告書が政策判断の間違いとしたのは、言わば小泉内閣の下での対応です。総理大臣自身がやはり武部大臣をかばって、内閣としての誤りを明らかにすることを避け続けるということ自身、小泉首相そのものの責任を問われる問題です。小泉総理が農水大臣の辞任を受け入れないというのは、これは結局政権運営の求心力を失いかねない危機感からじゃないですか。国民の命や健康あるいは食品の安全ということよりも、政権の延命を優先させるということじゃありませんか。こういうことに対して、国民は決して納得をしませんよ。 さらに、大臣にお聞きしますが、EUの指摘というのは正確なものでした。そして、それにもかかわらず大臣は、その内容も見ずに、EUの指摘していた意味も分からずに、事務局の言うままに、事務方の言うままにステータス評価を断った。食の安全や命の、生命にかかわる問題だという自覚も危機感もなく、間違った政策判断を行った大臣に、どうして食の安全の抜本的な見直しができるんですか。
○国務大臣(武部勤君) EUのステータス評価については、委員長の御報告のとおり、このステータス評価を中断したからBSEが侵入したということではございません。EUから様々な情報を与えられていて、それを公開して、それに基づいて危機対応マニュアルを作っていなかったということが私は一番大きな問題だと思います。 私が就任して、六月に事務方から話を聞いたときには、EUもOIEの基準に照らした新しい評価を行うと、基準を作ると。現に、七月にはEUはOIEの新しい基準に準拠した評価を行っている、基準を作っているわけですね。そのことを確認したわけでございまして、私がそれを最終的に了といたしましたが、一番大きいことは、二〇〇〇年十一月からいろいろ指摘されたことについて、しっかりそれを受け止めた対応をしていなかったということが問題だと、このように思っております。 いろいろ厳しい御指摘がございましたが、それを謙虚に受け止めたいと思います。そして、しっかり対応したいと思います。大変僣越な言い方でございますが、私も就任時と違いまして、この半年余りBSEの問題についてはかなりの知恵の蓄積もございます。問題意識もございます。それに対する対策についてももう既に対応に努めている次第でございまして、これをしっかりやり抜くということが結果的に国民の皆さん方の信頼をいずれ確立できる、こういうことを信じて頑張りたいと思っております。
○紙智子君 真摯に受け止めて反省すると言われますけれども、しかしながら、確かに言われるように、EUのステータス評価の問題でそのことがBSEの侵入を許したわけじゃないというふうに言われていますけれども、そうかもしれません。しかしながら、このステータスの評価をちゃんと受け止めて、その時点でマニュアルを作るとか対応策をしていたら、やっぱりあれだけの混乱は避けられたわけじゃないですか。しかも、二千億とか三千億とか大変な損害を与えるような事態は避けられたわけじゃないですか。そのこと自体が本当に重大だし、罷免に値すると私は思うんですよ。 続けて聞きますけれども、調査検討委員会で重大な失政と断罪をした、九六年の当時の畜産局長でありました、そしてEUのステータス評価を断った、その両方の当事者の事務次官だった熊澤氏についても、これ罷免していないと。そして、私たちが繰り返し繰り返し、当時のことをよく知っているわけですから、何度も委員会に来ていただいてそして事実経過を話してもらおうということを要求しました。ところが、一貫して与党はこれを拒否してきたと。今日もそうですよ。今日だって要求したのに来ていないですよ。 そこで武部大臣、こういう形で国会で呼ぶことができないということであれば、大臣の責任で直接熊澤さんに話を聞いて、その事態について国民に明らかにすべきじゃありませんか。それはやるんですか。
○国務大臣(武部勤君) 私も、熊澤前次官が在任中に厳しく叱正もしましたし、いろいろと過去のことも尋ねました。しかし、法令に照らして不祥事という、刑事事件等という、そういうことでありませんので、私はあのような措置を取ったわけでございます。 そして、結論として申し上げますと、とにかくだれか特定の個人が責任者としてすべての責任を取るという根拠ということについては、私の手元ではそういう判断はでき得ませんでした。したがいまして、第三者である調査検討委員会によって、そこで客観的に科学的に御検討いただくということにも一つの私どもの関心があったわけでございます。 この調査検討委員会の御報告におきましても、そういう特定のことを、調査権がありませんから、委員長のお話ですと、そういったことはでき得ないという、そういうお話もございましたが、私どもやはり今度の報告書を見て感ずるのは、農林水産省全体の責任だと、組織全体に危機管理意識の希薄さがあったと、こう考えて、さような、それに対応した措置を取った次第でございます。
○紙智子君 結局、最も真相究明に対しても大事なかぎを握る人物ですよ。そういう人に対して、やはり本当にこの真相を明らかにするということでは、そのことすらやっぱりできないと、追及する姿勢ではないというあなたが本当に今行政の組織の見直しを図ると言っているわけですけれども、それができるのかというふうに思うんですね。 私は、やはり多くの国民が見守っている中で、今回の事態というのは、結局早く辞めさせてしまって、そしてそういう真相の解明もできない状態にしてしまっていると、そういうふうに見ていますよ、目は。ですから、私は、そういうことでは決して、これから先頑張って行政の改革もするんだと、見直しをするんだと言っていますけれども、これは結局できないと思いますよ。 さらに、もう一つ言いたいのは、やはりBSEの発生によって、責任が全くない生産者や業者、本当に大きな打撃を受けていますよ。本来は、重大な失政と指摘されているわけですから、政府は当然その被害補償をすべきだ。それを拒否し続けているじゃありませんか。そういう姿勢でこの先、大臣を続けても、本当に窮地に追いやられた方々の経営を立て直すことができるんですか。
○国務大臣(武部勤君) もう、紙先生にも何回となく同じような御質問をいただきまして、その都度、つらい、厳しい、そういう思いでございます。しかし、私はただ辞めるだけが責任を果たすことだとは、そのように思っておりません。それは今後の対応、今後の我々の努力を見ていただきたいと思います。私は、全責任を持って職責を全うし、改革に全力を尽くしたいと思います。 いろいろ関連する皆さん方、数々痛手を受けていることは十二分に承知しております。それだけにしっかりした対応に努めたいと、このように決意を新たにしている次第でございます。
○紙智子君 補償はやるんですか。直ちにやるべきだと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(武部勤君) 私どもは、今度の問題に対して、真摯に受け止め、しっかり対応することによって国民の皆さん、関係ある方々の御理解を求めていこうと、このように考えているわけでございます。
○紙智子君 結局、おやりになるということをはっきり言わないと、そのことが失政が今も続いているということですよ。 もう一つ言います。日本農業新聞のアンケートで、どうして牛肉を食べないんですかという質問に対して、第一位は農水省の対応が信じられない、これ四割ですよ。国民の信頼回復のためにも、やっぱり重大な責任を持っている農水大臣がやっぱりここはお辞めになるということが回復のためにも大きな力になると思います。いかがですか。
○国務大臣(武部勤君) しっかりやり抜くことが私の責任だと、こう思っております。
○紙智子君 信頼回復ということでは、政府の対応、政府の責任の取り方もよく見ているということでもあります。 私は、紹介したい手紙があるんですね。これは猿払のBSEの発生農家のお父さんの手紙です。今、この発生農家の若夫婦は営農を続けられなくなって、残念ながらふるさとを出ました。途中、省略して言います。 私たちの大切な生活の糧である六十二頭の牛に代わって申し上げます。殺された牛は、一日二日で築き上げたのではなく、こつこつと三代前の亡き父母の汗と涙と知恵で育て上げたものです。ミルクが原因なのか、配合飼料が原因なのか、一日も早く調べて解決していただきたい。私どもは、もう愛する牛も、かわいい孫、大切な心の宝もみんな国に奪われました。こんな仕打ちに泣き寝入りするだけでは気が狂いますと、こう言っているんです。 国会の、国の責任で被害を受けて、大きな傷を負って、それだけじゃありません。今、不安を抱えている生産者がたくさんいて、このままでは離農が増えます。政府に求められるのは、まず、武部農水大臣を罷免する、そして生産者を始め消費者への信頼を取り戻す第一歩である、きちんと法的にも国の責任と補償を位置付けている野党四党のBSEの緊急措置法案を成立させることだ、そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 国改連絡会の平野達男でございます。 武部大臣にお伺いします。 一九八六年に英国でBSEが発生しました。以来、ヨーロッパであちこち拡大をしました。そうした状況の中で、日本農林水産省は、このBSEの日本の上陸を断固として阻止しなくちゃならなかった、それが責務であったというふうに私は認識しておりますが、大臣はどのように考えておられるでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私もそのように思っております。
○平野達男君 私は、そういう責務がある中で、BSEの上陸を許してしまった、それ自体が私は、いかなる弁明があろうと重大なる失政だというふうに認識しておりますが、大臣はどのように考えておられるでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私は、ゼロリスクということが今日のような非常に多様な国際化の時代にあり得るのかということについては非常に難しい問題だなと、このように思っておりますが、危機管理意識をしっかり持って、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションというものをしっかり組み合わせた予防原則というものを取っておかなかったということは非常に大きな問題であり、今後の改革の、食の安全ですね、に向けての大事な諸点だと、このように思います。
○平野達男君 結果責任として責務を果たせなかったということは重大な失政だということにならないというお答えでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 結果責任については、私どもは感じているからこそ何とかこれを、新しい農林水産政策、大胆に見直し、農林水産省の大改革をやっていこうと。 今、紙さんからもいろいろお話がありました。私は猿払の池田さんとは度々電話で話などをしております。年末に猿払にも行ったし、宮城村も行ったし、発生農家全部訪ねて、そして何とかしなきゃならぬという思いは人後に落ちないつもりでありますので、そういうつもりで今努力していると。 結果責任というのは、そういったことにしっかり対応していくということも結果責任だと、このように思っております。
○平野達男君 ちょっと議論がかみ合わないみたいですが、今回の一連の処分は報告書を受けてのことでありましょうか。今の処分が今回されましたけれども、それは報告書の内容を受けてということでありましょうか。
○国務大臣(武部勤君) 今回の処分は報告書を受けてということが基本になります。しかし、今なお国民の間にこの不信も払拭し得ない状況にございます。さような意味では、監督責任者である私を始め事務次官等の処分ということもさような意味で行った背景がそこにあるわけでございます。
○平野達男君 これは大臣が行った処分ですから大臣に引き続きお伺いしますけれども、今回の処分の内容には二通りあるように思います。この二通りの内容をちょっと御説明願えるでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) どのような二通りでございましょうか。
○平野達男君 これは行政対応の任にあった者に対する処分、それから農林水産省としての姿勢を正すというこの二つの処分があるように思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) そのどちらでも、どちらにもかかわっていると、私はかように思います。
○平野達男君 今私が申し上げたことは、これは大臣の記者会見の要旨であります。こういった観点から処分を行ったというふうに私は、大臣は説明しておるということです。 それで、この農林水産省の姿勢を正すということですが、これは報告書の結果を待たなければならなかった、待ってやらなければならなかった処分でありましょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私は、BSE発生時から危機管理意識の希薄さというものを痛感しました。しかし、それだけに、政治主導で徹底した究明をしようと、そのためには客観的な、科学的な検証が必要だということで調査検討委員会を設置したわけでございますので、その結果をしっかり受け止めるということが基本だと、こう思っておりました。
○平野達男君 私は、今、処分の仕方、けじめの取り方について今お聞きしているつもりであります。 この中の行政の任にある者に対して処分をしたということは、恐らく流通課長の、歴代の流通課長さんあるいは畜産局長さん、そういった方々が処分の対象になったんではないかと思います。畜産局長さんは退職しておりますから処分ができないと、こういう形だったと思います。これは、報告書の結果を待って処分をしたというのは、これは私は正しい判断だと思います。しかし、農林水産省の姿勢を正すという処分は、これは大臣が、この今回のBSEの発生をしてこれだけの被害を拡大したというこの事態を踏まえれば、大臣の判断でいつでもできた処分です。これをなぜ今まで延ばしたんでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 先生も農林水産省の元職員だと思います。 昨年は、WTOの問題あるいはセーフガードの問題、米政策の見直し等々、大変大きなエポックといいますか転換点でございました。加えてBSEの大発生、BSEの発生でございます。これに対しては農林水産省挙げて、(発言する者あり)言葉じりをつかまえて言わないでください、BSE発生という大問題が起こったということでございます。それにもうとにかく対応することが大変なエネルギーでございました。 したがいまして、一定の節目を迎えた一月に人事の刷新を行ったわけでございます。
○平野達男君 その一月の人事も定期人事というふうな御説明でした。処分という話はしておりません。なぜしなかったんでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) どういうことを想定して処分とおっしゃっているのかよく分かりませんが、懲戒処分等をやる根拠はなかったんじゃないでしょうか。 それから、私どもは人事の刷新というのは、BSE対策を始め農林水産省の大改革に踏み込む端緒であり第一歩であったと、ここで農林水産省の大改革に踏み出していこうと、BSE対策に心機一転やっていこうということでございます。
○平野達男君 大臣の今後に対する意気込みは分かります。私が申し上げているのは、今回の処分の取扱いであります。 繰り返しになりますけれども、一月の段階ではこれは定期人事というふうに大臣おっしゃっていました。その一方で、この時期に至るまでだれも農林水産省の職員が責任を取っていないと、そういった声がずっと上がっておりました。そして、現在、この報告書が出てきまして、農林水産省の姿勢を正します、それから、行政対応の任にある者に対しての職責を全うしなかったということで処分を出しました。 繰り返しになりますけれども、行政対応の任にあった人の処分というのは妥当だったと思います、この時期にやるのは。しかし、農林水産省の姿勢を正すというのは一月にできたんじゃないでしょうか。それをなぜやらなかったのかというのが、大臣、明確に説明をしてください。
○国務大臣(武部勤君) それは、私どもはBSEの問題に対する対策について真剣に取り組みつつあったわけでございます。一方において、調査検討委員会の報告というものを受け止めてしっかりした対応をする、そういう時期は報告を受けてからと、こう考えていたわけでございます。その前に人事の刷新をやっているということで、一つの一月からの我々の新たなる決意、新たなるスタートということも御理解いただけるのではないかと思います。
○平野達男君 この間、衆参の各委員会あるいは予算委員会でもそうですけれども、けじめけじめという問題が何回も何回も言われました。マスコミでも言われました。国民の声でも言われました。そして、それが今回報告書という形で出てきて、それを受けた形で処分をしたと。大臣は、国会の議論と今回の報告書と、国会での一連の議論、あるいはいろんなこれまでの議論を踏まえ、経過と今回の報告書というのはどっちが重要だというふうに考えておられるんですか。
○国務大臣(武部勤君) どちらも大事だと思っております。
○平野達男君 それであれば一月一日に、私は大臣があのときに事務方の処分をしなかったというのは、それ自体本当に判断のミスだというふうに思っていますが、どのように……
○国務大臣(武部勤君) 何ですか、それは。
○平野達男君 一月の定期人事の段階、あるいはその以前にしっかりとした処分、姿勢を正すという意味での処分、自身の減俸の処分を含めて、あるいは辞任という形になったのかそれは分かりません。処分というそのものの行為です、内容ではなくて。それを一月の段階で、あるいはそれ以前にやらなかったというのは本当に判断ミスではなかったかと思いますが、大臣どのように思われますか。
○国務大臣(武部勤君) もう少しどういう根拠か御説明いただければ適切なお答えができるかと思いますが、過去の行政対応上の問題点というものを客観的に検証するということが私は非常に大事だと思います。 処分と言いますが、これは個人にありましてもあるいは組織にありましても非常に重要な問題でございます。
○平野達男君 ですから、農林水産省の姿勢を正すというその処分は早ければ早いほど良かったんです。それは、そういうことにやることによって、私に言わせれば、農行政と政治に対する信頼を取り戻すための効果があったはずです。これをなぜずっとずっとずるずる引きずってここまで来たのでしょうかということに対する質問であります。
○国務大臣(武部勤君) 処分して信頼が回復されるという考え方も一つあるでしょう。しかし、私は、調査検討委員会というのは公開で行っているわけでございます。私ども、とにかくこの公開の議論を踏まえて、やるべきことは何かということを並行して我々も省内で真剣に考え、その対応についていろいろ議論してまいりました。そして、食と農の再生プランというものにまとめ上げて、来週中にも発表できる段階になっているわけです。これを実行していくという、直ちに対応できるという、そういう準備もしているわけでございます。 そういった、一日一日の我々の改革志向での仕事、消費者サイドに軸足を置いて農林水産省の大改革に踏み出していくという、そういうことも処分よりもむしろ大事な大事な我々の責任だと、務めだと、こう思って取り組んでいるわけでございまして、大変失礼な言い方かもしれませんが、平野先生と私の見解の相違かもしれません。
○平野達男君 私は、農水省の姿勢を正すということに関連しての処分というのは普通の処分と違うと思います。国民に対するメッセージだというふうに思っています。そのメッセージを私はもっともっと早くやるべきであったと。それをずるずるずるずる延ばしたというのは、大臣のやはり判断の私は間違いであったと思います。それを今になって出したということは、せっかくの農林水産省出すというこの処分、この処分の中で、今の事務次官、前事務次官もそういう流れだと思うんですが、その効果のほどがあいまいになってしまっている。これは早ければ、早ければよかったというふうに私は確信しております。ここは私、大臣として反省しなければならないことだというふうに強く申し上げておきます。 それから、次の質問に移ります。 今回の報告書の中で、生産者重視から消費者重視だというふうなことがうたわれていました。しかし、翻って考えますと、先ほど大臣が言いましたように、私も昨年の三月まで農林水産省におりました。私が在職時代に食料・農業・農村基本法というのを制定しまして、あの中でも軸足を農業従事者から国民に移すんだという視点を高らかにうたっておりました。 これは、私も自戒の念を込めて言わなくちゃならないことでありますが、こういった今回の報告書の内容を踏まえまして、食料・農業・農村基本法の制定ということの意義は生かされていなかったということについての大臣の所見をお伺いします。
○国務大臣(武部勤君) それは、委員御指摘のとおりだと思いますが、私もそういった食料・農業・農村基本法に基づいて就任時、安心、安全な食料供給システムを構築して、消費者の信頼を確保するということを重点十プランの二つ目に掲げて取り組んでいるわけでございますが、基本法は理念です。これに対しての具体的な施策、実効の伴う改革案、これが今般の我々の今取り組んでいる食と農の再生プランでございます。
○平野達男君 今後の対策を、しっかりとした体制を作るということも大事ですけれども、今までの一連の流れを踏まえて、しっかりとしたけじめを付けるということも非常に重要だということを申し上げまして、私の質問を終わります。御声援、ありがとうございました。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、大脇雅子君の質疑を行います。大脇雅子君。
○大脇雅子君 今回のBSE問題に関する調査検討委員会の報告書は、透明度の高い報告書として非常に核心を突いているという点で敬意を表したいと思います。 しかし、なぜBSEが日本に上陸したのかという点の検証は非常に不十分だと思いますが、なぜこのような点が解明されていないのか、参考人の方にお尋ねをいたします。
○参考人(山内一也君) BSEがいずれの国においてもどうして入ってきたのか、これは大変難しい問題だと思います。 やっぱり私は、一番大事なのは一九九〇年までであったと思っています。実際に一九八九年から九〇年に掛けて肉骨粉を反すう動物に与えるのを禁止したヨーロッパの国々、これも現在BSEが出ています。もう現在アクティブサーベイランスといいますか、要するに脳についての検査を行っているヨーロッパ諸国でBSEが出ていない国はスウェーデンだけになりました。検査をすれば見つかってきているということに、それだけもう私はグローバルリスクとしてもう九〇年以前からひそかに進んでいたんだと思っています。 一体、日本でそれじゃいつ入ったのかという、そこまでの検証というのは恐らく私はもう不可能に近いだろうと、世界の情勢を見ればそういうふうに思います。したがって、日本に入ったものがどれだけどう広がったか、それに対してどう対応していったか、そういった方の問題であって、なぜ、どこで、どう入ったかということまではまず答えられないというふうに思います。
○大脇雅子君 そういたしますと、日本の政策、それを水際で止めることができず、なおかつどういう施策が必要であったかという点についての真相究明というもので、まだ十分な資料が出されていないために調査ができなかったところがあるというふうに聞いておりますが、これは、どのような資料が農林水産省として出されなかったのかという点についてお尋ねをしたいと思います。
○参考人(高橋正郎君) 私どもは、農林水産省並びに厚生労働省が提供していただいた資料、それで、ただ提供されたものだけではなくて、委員の側から、国際的な機関から、いつ、こういう資料が来ているはずだというようなことで、大分新たな資料の提供をいただきました。その意味で、少なくとも大筋でここに書いてある報告書を論拠付けるには十分だったと思います。 ただ、先ほど申しましたように調査権がございません。したがって、いろいろ話題になるような人をインタビューをするというようなことは私どもに許されていなかったというところは制約がございましたが、しかし、少なくともこれだけのことが、何といいますか、みんなの見る前ででき上がったということについては自負心を持っております。
○大脇雅子君 国会におけるこの審議を見てまいりますと、一九九六年に行政通達が行われて、一九九七年に家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案の審議が行われております。その際、中須政府委員が答弁に立ちまして、我が国においての牛用飼料の原料に肉骨粉はほとんど用いられていなくて、各メーカーの調査によると使用実績は完全にゼロという答弁がなされています。 これは間違いであったと今にして思うのですが、この点について農林水産省の担当者はどのように考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 確かに先生言われますように、九六年の行政指導を担保するために飼料工場に対して肥飼料検査所が立入検査を実施をしている、また農家に対しても都道府県職員が巡回指導等をしている、こういう事実がございまして、それを踏まえまして当時の畜産局長が、牛飼料への肉骨粉の使用がない、肥飼料検査所の立入検査によって肉骨粉が牛用飼料の原料として使用されていないことを確認したというような答弁をしております。 しかしながら、昨年の全戸全頭調査で判明しましたように、五千頭を超える牛に肉骨粉が使用されていたという事実が判明をいたしまして、当時の判断が誤りであったということが判明したわけでございました。そのことは報告書にも厳しく指摘をされているところでございます。
○大脇雅子君 そのような官庁の誤りがあるわけでございまして、これまで責任の取り方について様々の質問がなされました。農林大臣は六か月の減給といいますか自主返納ということですが、この責任はどことどことどの点にあるのか、ただいま自覚しておられる点について明確に述べていただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 私は、農林水産省の最高責任者でございます。BSE発生以来の様々な混乱、それから今日までの数々の関連をする皆さん方が影響を受けているという問題、食の安全と安心について国民の不信がなかなか払拭できないというような問題、様々な問題について責任を感じているわけでありまして、六か月自主返納するからといって、それでけじめが付いたなどとは思っておりませんで、先ほど官房長官の御答弁にありましたように、官邸とも相談し、これまでの様々なケースなども参考にし、六か月自主返納するということを決めた次第でございます。
○大脇雅子君 非常に抽象的で、農林水産省、そして厚生労働省、そしてひいては内閣の全体の責任の取り方という問題につきまして、やはり大臣の責任としては、その職を辞されるということしか妥当な責任の取り方はないと思われます。 私の質問が終わりますと、本会議に対しまして問責決議案が出されます。この問責決議案に対して大臣はどのような所信を、感想をお持ちか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(武部勤君) まあ仮定のお話には答弁は慎みたいと思いますが、BSE問題、一連の経緯については真摯に受け止め、今後、謙虚な気持ちでしっかり職責を全うしてまいりたいと、かように存じておるわけでございます。
○大脇雅子君 終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で大脇雅子君の質疑は終了いたしました。 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十二分散会