予算委員会 第16号
- 発言数
- 438 件
- 登壇者
- 43 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/03/25
会議録
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成十四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・保守党三十六分、民主党・新緑風会三十八分、公明党十五分、日本共産党十五分、国会改革連絡会十一分、社会民主党・護憲連合五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 平成十四年度一般会計予算、平成十四年度特別会計予算、平成十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。宮崎秀樹君。
○宮崎秀樹君 おはようございます。 今日は、主に私は医療問題についてお尋ねしたいと思います。 昨年、経済財政諮問会議から構造改革の骨太の方針が出まして、これ閣議決定されました。その中に、医療のいわゆる制度改革については、はっきり言って、骨太じゃなくて肉の部分まで、神経まで書いてあるような事細かいことが書いてあるわけでありますね。 そこで、確かに日本は世界に冠たる、昭和三十六年以来の国民健康保険、皆保険が行われておりまして、一番いい、効率のいい安い医療費で、そして健康寿命、それから乳児死亡率も千人に対して三・六という大変立派な成果を上げてきたことは、私は自負していいと思うんです。ただしかし、ここへ来て、社会構造の変化だとか人口動態、特に超高齢少子化時代を迎えましてこの財源の問題が出てまいりました。ただ、これは昭和、失礼しました、一九八〇年、これは国のこの健康保険の財源に対する国庫負担、これが三〇%だったものが現在二四%に減ってきています。かつて、一番多いときは三三%ぐらい国庫負担があったんですね。私は、税収の方もそれと伸びてきた。ただ、こうしてやはり税収が伸びなくなってきたということで、財源がやはり逼迫してきた、これは分かるんです。 ただ、こういうお金の問題は、従来、大蔵省、今の財務省ですね、特に主計局、ここが査定をしているんですね。ところが、この査定という言葉が、これは非常に分かりにくい言葉でありますが、この財政法の十八条を見ますと、これはあくまでも大蔵大臣、今、財務大臣ですね、がこの予算について、見積りについて調整を行う。その調整機構が、そっくり主計局が請け負っているわけです。主計局長というのは、御案内のように、なぜか知らないがほかの局長より給料高いんですね、これ。九号俸。七、八号俸が一般局長ですね。何か偉くなっちゃったんです、国民の税金を使うことに対して。そういう権限はどこで与えたか分かりません。失礼ですけれども、財務大臣は給料高いわけじゃないですね、ほかの大臣に比べて。 だから、そういう意味で、非常にそこに権限を持たせた。そうしますと、政策的なことはやはり、これはやはり政治家がやらなきゃならない。それがどうも官僚がくちばしを入れてきて、そのいい例が今回出ました財務省のこの医療政策の、財務省から出た、案が出た。これに対しては、坂口厚生大臣が猛烈に反発というか、大変失礼だと、これは厚生労働省の分野だということで、これはそういう問題が経緯あったんですが、私は、こういう問題について、財務大臣、ひとつ政治家としてのやはりリーダーシップで、こういう予算編成、特にこの健康保険の財源問題についてどうあるべきかということについての御所感をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) ちょうど昨年の概算要求を決めます直前、時期で申しましたら、ちょうど七月ごろであったかと思いますが、財務省から、医療改革に対する一つの考え方というのを提示いたしました。 これは、今おっしゃるようなメモランダムなんでございますが、これにつきましては、誤解があってはいかぬと思いまして、私は、あのとき直ちに、これは主計局がまとめた医療改革に対する一つの試案であるということでは絶対ございません、そうではなくて、今までの厚生当局と交渉した結果をまとめたものでございまして、交渉経過の一端であって決してこちらの試案ではないということはもう冒頭からお断りしておりましたし、このことにつきましては、財務省といたしましても、終始一貫、あくまでも政策的な配慮で提出したものではないということを明確にいたしております。その誤解は、ひとつ是非取っていただきたいと思っております。 ただ、この経過をずっと見てまいりますと、宮崎先生、専門でございますからもうお分かりだと思っておりますが、昭和四十四年ごろ美濃部都政ができました。あれからどうも老人医療に対する、高齢者医療に対する考え方というものが、福祉を逸脱した、保険を逸脱して福祉政策になり、しかも福祉政策の中でも甚だ政治的に扱われてきたということがちょっとゆがめてきた原因であったと思っておりますが、それが数度により改正いたしまして、現在は、実態に即したといいましょうか、政府と保険者、そして医療機関、それぞれの分担が四等分された、うまくそういう関係になってきておると私は思っておるんですけれども、この数字、経過等につきましては、いずれ資料として委員長の方へお渡しいたしますので、是非ひとつ理事会等でも検討していただければと思っております。
○宮崎秀樹君 そういう経緯ということは、大変今、日本が厳しい状況に置かれておるという中でのこの医療の問題でありますから、私はやはり知恵を絞っていかなきゃならないと思うんですね、ここで。 そこで、その財源ですが、これはやはり、税とそれから保険料とそれから患者さんの負担と、それから地方自治体の負担、そういうもので賄っておるんですが、ここで国民に新しく、もう病気になったときは心配要らないぞ、その代わりその財源についてはどこかで負担してくれよという話をするべき時期に来ているんじゃないかと思うんですね。 例えば、一時、福祉目的税というのがありました、これは消費税、間接税でありますが。さらに、たばこは健康を害するからたばこ税からそれを充てろとか、お酒も飲み過ぎたらやはり問題だから、そこら辺も多少は税として考えたらどうだというような意見がございましたが、財源問題について、財務大臣、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、やっぱりこれ、現在のような保険制度でいくべきだと思っております。 そして現在、保険制度の中でも、国民の中で一般に、一応何か保険を信頼し、この制度でいこうといっていることは、自己負担の限度額が幾ら以上ということで、これはそのときの水準によりまして上がったり下がったりしておりますけれども、この歯止めがあるということが国民の一般の方にとっては非常な安心感ではないかと。そうならば保険制度で、現在の保険制度でいいのではないかという、そういう気持ちが、非常に安堵感があると思っています。 私は、この制度は福祉行政の一環としても、保険制度と福祉行政併せて堅持していくべきだと思っておりまして、決してそういう面において不安感を持たせてはいかぬと思っております。
○宮崎秀樹君 一番問題なのは、患者さんになったときはいろいろ分かるんですね。ところが、健康なときはみんな分からないんですね、これ。ですから、健康のときはお金出すのは少しでも少ない方がいい、また、病気になったときもお金出すのはこれは大変だから少なくてもいいと。これ、出さないのが一番いいんですけれども、そうはいきません。ですから、そういう問題も国民に対してやはりPRをしっかりやらないと、この問題はなかなか私は難しいなというふうに思っているんですが、今度はその三割負担の問題ですね、例の。 これはいろんな考え方がありまして、例えば、山の頂上に登るのにいろんな登り方があるのと一緒でして、登山道をならして登っていったら、みんながもうたやすく頂上まで行ったと。ところが、総理の言われるように、ヘリコプターでまず頂上に行って、後から道ならしてみんなここまで来いよというような、これは適当かどうか分かりませんけれども、いずれにしろ三割負担ということは、財源がないからそうしようということはこれは分かるんですが、やはり私どもは、やはりやることをやって、そしてもう足りないときにはやはり国民にお願いすると、これが筋ではないかと思うんですが、しかし、先にもう三割負担ありきでこの話を持っていったということでございますが、財政上、財務大臣の本音は一体どうなんでしょう。お聞かせ願いたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 先生御存じのように、国民健康保険はもう四十年来からずっと三割負担なんですね。結局、政府管掌保険それから共済保険ですね、こういうところが比較的負担が少なかったことが国民保険にだんだんと三割にしわ寄せされてきておるということ、それが負担になってきておるということなんです。 私は、その保険の、先ほど申しましたように、保険制度によるところの医療の安全保障を確保していくというこの基本は私は変えなくてもいいと、これで十分であると思っております。 そうすると、国庫負担は、どこまでが国庫負担がするかということが将来問題になってくるんでございますけれども、私は、この際に金持ちと、つまり、金持ちと言ったらえらい語弊がありますが、負担のし得る能力のある人と、それからその能力の薄い人との関係というものは、ある程度、保険の面においてもそれをある程度負担を考えてもらえぬだろうかと思っております。特に年金の面においては、余裕のある人と余裕のない人とは、これはある程度年金支給の面においても考えていいんじゃないかと思うております。 したがって、医療の面におきまして、医療は平等でございますから、そんなに負担は差は付けるわけにいきませんけれども、確かに医療、入院して見たら、私も二回大病で入院しましたので経験しておりますけれども、この保険の有り難みというのは本当に身にしみた。ただ、どこで違ってくるかといったら、その室料差額だとか、そういう点が非常に不平等感を与えると思っておりますけれども、しかし、医療に関しては、やっぱりその非常に低額なこと、これはもう望ましい。そういう意味において、私は、その医療負担について余り差を付けてはいかぬとは思いますけれども、しかし、余裕のある人はもう少し医療の負担してくれてもいいんじゃないかと思っております。 そのことはどこで付けるかといったら、個々の病名とかその個々のレセプトの問題ではなくして、やっぱり負担の限度額の問題、ここをもう少し考えてみても、かえって私は平等感が持てていいんではないかなと思うております。
○宮崎秀樹君 私は、それは今おっしゃったとおりのことはよく理解できるんですけれども、問題は、国家公務員は今でも一割負担なんですよ。ほかが今二割負担のときに一割負担やっている。それから付加給付やっている。これ一千億。こういう組合の、健保組合でこのお金が毎年あるわけですよ。 さらに、これ三割負担にしなくても、これ試算したんですが、これは保険料率が八・五%の現行のままでやりますと、薬剤の自費負担を廃止しても二千億お金がまだ余ってくる。仮に八・三%、現行のままの保険料率でも千十七億円の黒字になるというデータがあるんですね。 さらに、政管健保の費用の問題ですが、スリム化する余地がありまして、これは事務費だとか業務勘定の人件費、それから経費なんかも削減すると相当なお金が出てくるわけですね。 それから、社会保険庁の病院などいろいろな問題が出ていますが、土地、建物などをやっぱり全部ただで無償で貸与していますね。それからさらに、一般会計で清算すべき一兆四千七百九十二億円というものを清算すれば、これまた相当なお金が出てくる。 やっぱり国が全然今痛みを感じてないというところに問題があるので、これはひとつ財務大臣、研究をしていただいて、やはり国民にこういう実態だから三割負担してくれよということを是非周知徹底をしていただくということが必要かと思います。 それでは次に移りますが、実は旧ミドリ十字の血液製剤、C型肝炎の問題であります。 これ今大変問題になっておりますが、これは御案内のように止血剤で使用したわけでありますが、これは一九六四年に血液製剤としてこの旧ミドリ十字が製造を厚生省から承認を受けて始めたわけであります。ところが、一九七七年に、これはFDA、いわゆるアメリカの食品医薬品局が、これは危ないといって製造を取り消したわけですね。にもかかわらず、日本はその後十年間にわたってこれを使っていたと。 ここに問題があるわけでありまして、当時、エイズの問題でやはり大変問題になっている時期でありました。そのときに何でこの情報が厚生労働省に入ってこなかったか。そこら辺はどういうふうな情報の収集に落ち度があったのか。しかも、知っていてやらなかったのか。ということは、一九七九年の九月には厚生省の当時の国立予防衛生研究所の方から出た冊子がありまして、そこには全部、これは危ないという危険性を指摘しております。にもかかわらずこんな状況になってしまったということに対して、今どんなふうに調査をされているか、厚生労働大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 先日も新聞で指摘をされたところでございまして、今御指摘いただきましたとおり、一九七七年、昭和五十二年でございますか、アメリカにおきまして製造の中止を旧ミドリ十字は言い渡されていると。 その当時のことを、じゃ厚生労働省として知っていたのかということでございますが、かなり前のことでございますけれども、現在まだ厚生労働省におります人間や、中には辞めた人もおるわけでございますが、そうした人たちにその状況を聞いておりましても、それは全く知らなかったということだそうでございます。 それで、しかし、それ以後、研究所の先生が自分の本に書いているじゃないかという話があるわけです。これは、エイズやそれからヤコブ病のときもそうでございましたけれども、我が厚生労働省としてやっております研究所であるにもかかわらず、その研究所の中の意見というものが、その先生方の御意見というものと厚生労働省本省の意見というものとが、よくそこが意見の、意見といいますか、連携が密にできていなかったと。大変失礼ですけれども、研究所の先生は学問としての興味はお持ちであったけれども、自分が知り得たそのことを、本省の厚生労働省にこういうことだから気を付けなきゃいかぬということを言うところまでは気が付いていない。厚生労働省の方もそこが十分に聞いていない。 そういう実態があるわけでございまして、エイズのことがございまして以後、そうして最近特にそうでございますが、省内におきましてはその研究所の皆さん方とも意見調整をよくするということを今はやっておりまして、そういう考え方の間に、両方の中でそういうそごを来さないような体制を現在は取っているところでございます。
○宮崎秀樹君 是非これ、縦割り行政の私は一番悪いところが出たんじゃないかと思いますので、各省の中でもそれですから、今度は省ごとになるともっとひどいものであります。ですから、そこら辺は省内でよく御検討いただいて、二度とこういうことのないように是非お願いしたいと思う次第であります。 それから、今日は重要なことを先にまずやります。 薬価基準というのがございます。薬価基準というのは、これは健康保険で使う薬を幾らだというふうに、お金を、一錠幾らということを実は決めるわけであります。しかし、それには製薬メーカーから出てきた新薬、更にそれにプラス流通コスト、それから消費税その他を含んで乗ってくるわけでありますが、一番問題なのは製薬メーカーですね。それが出たときに、どこでだれが決めるんだと、その値段を。そこに問題があるわけであります。これは情報が開示されていないですね。 製薬メーカー、御案内のように、大手十五社で経常利益二二・六%という大変高い数字であります。ほかの製造メーカーは平均三・六というときに大変な業績を上げている。私は、メーカーもうけるなとは決して言っていません。しかし、やはり問題は、きちっと情報開示されていないと、どうも不透明だと。かつて厚生事務次官やった方が武田製薬の副社長に天下って、そこで厚生省の経済課とそういうメーカーとが、私は密室とは言いませんけれども、そこだけで決めちまうと、値段を。平成十三年度からこれはまずいということでそういう審査会ができたわけでありますけれども、新薬の決め方についてちっとも分からない。 しかも、ワンロットって二十八錠掛ける千、二万八千錠を根拠に一錠の値段を出しているというのはこれは誠にナンセンスでありまして、二万八千錠なんて薬は、ちょっと大きな医療機関なら一医療機関で使っちゃう薬でありますから、ここら辺もどういうふうになっているか、ひとつお教え願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 総論から先に申しますと、薬価だけではなくて医療制度全般にわたることでございますが、いわゆる診療報酬体系というものを見ましたときに、何が基準になっているのかということがごく一部の人しか分かりにくい、先生方も分かりにくい、そういう状況にありますために、今回の抜本改革の中の大きな柱として診療報酬体系の基本的な見直しというのを入れさせていただいたわけでございます。これは、どの人から見ましてもこういう物差しで保険点数なるものを決めておりますということを分かるようにしないことには、どこでどうなっているのかよく分からぬようなことでは具合が悪い、こういういわゆる物差しを明確にするということを私は掲げさせていただきたいというふうに思っております。 薬価の問題もその中の一部だろうというふうに思っております。専門家の先生が分かりにくいというふうにおっしゃるんですから、私なんかもう一つ分かりにくいわけでございますが、全体といたしましては、しかし今現在は、先ほどもお触れになりましたように一つのルールに基づいてやっておることも事実でございます。 この薬価算定組織というのができておりまして、これは医学、薬学、歯学、経済学の専門家より構成をされておりまして、専門的な見地から検討をしておりまして、製造原価についても従来より適宜査定を行うということに今なっているわけでございまして、基本のところはこの薬価算定組織の中でこれができ上がっていくということだけは、現在もここははっきりしているわけでございますから、ここはひとつ御理解をいただきたいというふうに思います。 その薬価の算定組織の検討を得た算定結果につきましては、最終的には中医協の了承を得て正式な薬価として決定をされるということになっておるわけでございますが、そこのところへ行くまでに一体どうなっているのかというのが先生の御意見だろうというふうに思います。 もう少し専門的なことは局長から答弁をさせてもよろしゅうございますか。先生、よろしゅうございますか。
○宮崎秀樹君 はい。
○国務大臣(坂口力君) じゃ、あと少し局長の方から答弁させます。
○政府参考人(大塚義治君) 薬価の決め方で、御案内のとおりでございますけれども、大きく分けますと、新薬が出た場合にその償還価格、言わば保険上の薬の値段を決めるわけでございますけれども、他に類似の効能、効果を持っている医薬品がございますれば、その医薬品のその時点における市場における実勢価格を参考にして決めるというのが一つでございます。 そうした類似の医薬品がない場合に、これは原価計算方式ということになりますけれども、原価を製造業者、つまり医薬品業者、製造業者から申請をしていただきまして、原材料費、労務費、製造経費を勘案いたしました製造原価というものを算定をいたしまして、これに一定のルールに基づきまして、販売費、一般管理費、あるいは営業利益、更には流通経費、最後に消費税というのを勘案して決めると。 これは、基本的な決め方は中央社会保険医療協議会、いわゆる中医協でこのルールが設定をされておりまして、これに基づいて算定をするわけでございますが、ただいま大臣から御答弁申し上げましたとおり、その作業をかつては事務方が一定のルールに基づいて算定をしておりましたが、今日におきましては、算定組織、薬価算定組織という第三者機関を設けまして、そこで御議論を賜り、最終的には中医協の了解を得て、所定の資料を御提出して了解を得て、薬価として決定をされる、こういう仕組みでございます。
○宮崎秀樹君 局長で結構ですけれども、かつてどこの部署がどういうところでそれをやっていたか、だれと、それをちょっと教えてください。
○政府参考人(大塚義治君) ただいま一定のルールに基づきまして事務方が所定の作業をしたと申し上げましたが、具体的に申し上げますと、私どもの組織でございますが、厚生労働省、今日の厚生労働省の保険局、保険局の中に医療課というのが一つ関係部局としてございます。今日で申しますと、医政局に経済課という医薬品産業の指導監督をする部局もございます。この二つの課が中心となりまして事務的な作業をいたしまして、最終的には局として、更に最終的には大臣の御決裁を得て決定すると、こういう仕組みでございます。
○宮崎秀樹君 経済課というのは関与してないですか。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまも触れたつもりでございますけれども、医薬品業界の指導をする、特に言わば産業としての医薬品業界を全般的に指導し、監督をする立場の経済課というのがございますが、経済課との意見調整もするわけでございます。
○宮崎秀樹君 この過程が非常に私どもは分かりにくいんで、一度そこはきちっと整理して、製薬メーカーの担当者とこれとこれとここで最初の話合いをするんだというようなことと、ルールに関しても明確に公表するということを是非お願いしておきたいと思います。 それでは次に参ります。法務大臣、せっかく来られておりますので、そちらの問題、急遽移りたいと思います。 実は、突然なんですが、例の鈴木宗男さんに代わって、今度辻元さんという方が脚光を浴びているようでございますが、いずれにいたしましても、何か弁明書が出ましたが、どうもその弁明書を見ていましても、かつて山本代議士、中島代議士の前例があるわけでありますから、これと非常に似ているというふうに思うわけであります。 これに関して、法務大臣としてもまだ個別の例ですからなかなかコメントは難しいと思いますが、こういう通例のような、事例に関して、大臣としてどういうふうに考えを持っていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 辻元さんの件につきましては、まだ具体的な内容がはっきりいたしておりませんので、何とも申し上げようがないと思います。 犯罪が成り立つかどうかということは収集された証拠に基づいて判断されるべき事柄でございまして、今ここで法務大臣としてお答えすることは控えさせていただきたいと存じます。
○宮崎秀樹君 それは当然なことだと思いますが、しかし中島代議士、それからかつての山本代議士の例がございます。そこのところは、一体彼らがどうしてその罪状に問われたか、その要点をちょっとお知らせいただきたいと思います。
○国務大臣(森山眞弓君) 山本譲司元衆議院議員の場合でございますが、平成十二年の九月二十二日に起訴されたわけでございますが、平成八年の十一月ごろ、山本譲司代議士側が衆議院の事務局の職員を欺いて、政策担当秘書が採用されたものと誤信をさせて、平成十一年九月までの間、前後四十八回にわたって給与の支給という名前の下に合計約二千五百四十九万円を普通預金口座に振り込ませたということでございます。 また、中島洋次郎元衆議院議員の場合は、同じように平成八年十一月に、政策担当秘書を採用した事実もまた採用する意思もないのにあるかのように装いまして、事務局職員に対して政策担当秘書を採用した旨の内容が虚偽の議員秘書採用同意申請書などを提出いたしまして、平成八年十二月から十年一月までの間、前後十九回にわたって政策担当秘書給与等支給の名前の下に現金合計約一千三十一万円を受け取ったと、あるいは被告人の管理に係る普通預金口座に振り込ませたということでございまして、中島代議士の場合はそのほかにも収賄その他の罪状もございまして、結果的にはそれら併せての裁判が行われておりましたんですが、中島代議士の場合は途中で亡くなられたりいたしましたものですからその裁判は終わりましたが、山本代議士の場合は、平成十三年に裁判、判決が確定いたしまして、懲役一年六か月ということで収監されたと承知しております。
○宮崎秀樹君 政策秘書が常勤でないというところに今度の問題が、大きな問題が私あろうかと思っております。 それから、今度の弁明書の中で、ワークシェアリングだからいいんだという話がございますが、ワークシェアリングというのは、ワークシェアリングというのは、仕事を、やはり政策秘書の仕事をみんなで分担するというので、これ筋がどうも通らない話でして、それ厚生労働大臣、御専門ですから、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。ワークシェアリングの御見解を。
○国務大臣(坂口力君) 辻元さんの件とこの件とは全然話が違いますので、どうお答えをしていいか分からぬわけでございますが、ワークシェアリングの場合は、お互いが現在行っております仕事を分かち合い、また現在仕事をしていない人にもその一部をしていただくということで、そうして勤務時間をできるだけ短くしていこうと、こういうわけでございますから、これは別にそこに一人の人の給与を別のところでそれを使うといったようなことは全くないわけで、それぞれが合意をして、自身の給与の一部を出しながら、別の人をそこに導入するということに同意すると、こういうことでございますから、それはもう全く違うと思っております。
○宮崎秀樹君 当然の話でございます。 それでは、元へ戻しますが、法務大臣、結構でございます。どうもありがとうございました。 次に、今度、外来の患者の償還払いというのができました。これは入院の償還払いというのはこれは分かるんですが、外来の償還払いというのはどういうことかといいますと、Aという医療機関に掛かった、Bという医療機関に掛かった、これは内科、外科それから耳鼻科の先生に掛かった。トータルで、今度はこれは八千円、一万二千円、四万二百円という三段階に分かれていまして、また所得は四段階でこれに適合するわけでありますが、これを市町村が最終的には、国民保険の場合にはトータルのレセプトを集計して多い場合にはそれを患者さんに返すと、こういうことでございます。 これは周知徹底方を各保険者にしているんでしょうか、どうでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 老人医療費の外来診療に係ります高額医療費の支払の方式が償還方式という形で現在考えておりまして、今国会に御提出の健康保険法等の改正案の成立を待ってその具体的な事務を詰めるわけでございまして、詳細は今後検討するつもりでございますけれども、ただ、今お話がございましたように、保険者と保険者の支払機関との連携、審査支払機関との連携を十分取るということが一つ必要な事項だろうと考えております。要は、すべての市町村で円滑な事務が実施されるということが一点。 もう一点は、対象となる高齢者が制度そのものを知らなかったり、あるいは手続上非常に負担が掛かるというようなことで制度の趣旨が生かされないということがないようにしなければならないわけでございまして、全体の大きな枠組みにつきましては、既に市町村を含む全国の会議などで市町村に対する準備あるいは心積もりについて指示、指導をしておるところでございますけれども、いずれにいたしましても、実施までに更に詳細を詰めまして円滑に施行ができるように努力をいたしたいと考えております。
○宮崎秀樹君 これ、実は市町村に聞いたんですよ。そしたら、このシステムの開発だとか、これが七月からスケジュールが来ているんですが、ただ上からこれをやれと、こう言っても、これ予算もなけりゃ、それに対応する人もこれも大変なことだと。これに対してどれだけ国は面倒を見るかという問題なんですが、どうでしょう、これは。
○政府参考人(大塚義治君) 市町村の事務も極力軽減をしなければならないと考えておりまして、先ほど簡単に触れましたけれども、審査支払機関でございます社会保険診療報酬支払基金でありますとか、国民健康保険団体連合会でありますとか、そうした審査支払機関の協力も得たいと考えておるわけでございます。 それらの機関に対するシステムの構築あるいは市町村に対するシステムの構築、これらを含めまして、十四年度予算におきましては所要の事務費として十億円を計上しておりますので、その適正な執行も併せて実施をいたしたいと考えておるところでございます。
○宮崎秀樹君 これは口だけじゃなくて、実際きめ細かいことをしないと、最終的に困るのは患者さんなんですよね。患者さん、年寄りがさっぱり分からない。それでは困るわけでありまして、最終的に窓口、通知一本でお金これだけ返すから取りに来いなんという話ではこれ困るわけでありますから、そこは十分市町村と話合いをした中でそごのないようにひとつやってもらいたいと。ただ、これは健康保険法通らないとこうならないんですよね、これ。そうですね。だから、これはまだ先の話でございますが、一応準備だけはきちっとやっていただきたいと思う次第であります。 それから、診療報酬の問題に入りますが、今回二・七%という数字が出まして、これは実質、この技術料の方で一・三%、それから医療材料とそれから薬価で一・四%、合わせて二・七と。ところが、実態を見ますととてもそんなものじゃ収まるわけない、ひどい下げでございまして、今、末端の医療機関は大変であります。 そこで、今来逓減制というのを持たされまして、再診料が最初の日は八十一点で八百十円ですね。二日目、三日目は七百四十円、七百四十円。それから先はその半分の三百四十円というのがずっと続くわけであります。ところが、これは月内でありますから、月末に来ると、例えば三十日で、三十一日までの月だと、三十日初診だと三十一日が八十一点、つまりその次の一日が今度また八十一点と。それから七十四点、七十四点。逆に三日前に来ると七十四点、七十四点で、今度は三十七点になります。いろんなケースが一杯出てきまして混乱する。そうすると、窓口で毎日お金が違うんですよ、同じことをやって。患者さんはこれ、インチキじゃないかと。同じことをやって何で昨日と今日違うんだと。これは混乱を起こします。 これは逓減制じゃなくて減額制なんです、はっきり言うと。逓減制というのは等比級数に減っていくんですよ、これ。ところが、これは減額をするんですね。減額をしたかと思うと、ある日突然に月が替わったら今度増えちゃうんですね、お金が。こういう仕組みは全く分からないから、私は、これは、今度の仕組みは、はっきり言うと医学的根拠もなければ理念的根拠もないと、ただお金によってこういうふうになったんですということを正直にこれやっぱり政治、厚生労働省がきちっと周知しないと、お金を取るところで、窓口で信頼関係なくなっちゃうんですよ、これ。そこら辺をきちっと周知徹底するような、いわゆる広報紙、ポスターを出すとか、そういう手当てはしてくれるんですか。どうでしょう。
○政府参考人(大塚義治君) 診療報酬は大変複雑な仕組みでございますし、ケースがそれこそ文字どおり千差万別でございますから、どのような形で患者あるいは被保険者、地域住民の御理解を得られるか、技術的にもなかなか難しゅうございます。 私どもといたしましては、例えば厚生労働省のホームページなどで既に今回の診療報酬改定の概要などを載せてどなたでもアクセスできるような、例えばそういった方途も講じておりますし、あるいは各種の説明会などを繰り返し実施をしているということはございますけれども、さらに一般の方々にどういう形で御理解を賜れるか、いい方法があるかどうか、いろいろな方々の御意見も聞きまして、適切な方法があるのであればこれはできるだけその方向で努力をいたしたい、そういう考え方でいるところでございます。
○宮崎秀樹君 これ四月一日からですから、そんなのんきなことを言ってないで早く対応をやってもらいたいと思います。厚生労働大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 一日も早く明確にするようにしたいと思っております。
○宮崎秀樹君 よろしくお願いいたします。 それでは、国立大学病院の在り方について御質問をしたいと思います。 国立大学病院というのは、これは大学病院全体を見ても私学を含めても、これは研究と教育と医療、この三つをこなすわけですね。それを社会保険診療報酬といわゆる混在して、授業料と、そういうもので運営をするというと、非常にこれは問題があると思うんですね。だから、私はやっぱり研究と教育は、これは文部科学省は独自の予算でこれをやっていくということにしない限りまた難しいし、また先端医療をやる大学の病院については、これはある程度、これは健康保険だけじゃなくてほかに予算を取るべきであるというふうに思うんですが、今日は大臣がいらっしゃらない、副大臣がいらっしゃっていると思いますが、御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(岸田文雄君) 国立大学病院の使命、役割ですが、今、先生も御指摘になられましたように、先端的な医療の提供、あるいは地域における中核病院としての役割、さらには新医療の開発の提供、医療従事者の教育、養成という役割があると認識しておりますし、また先般、国立大学病院会議におきましてマネジメント改革に関する提言というのが行われましたが、その中でも、医療提供機能と教育研修機能と研究開発機能と、この三つの機能が重要だという提言がなされております。文部科学省としても、この三つの機能の一層の強化というのが基本的にまず重要だと思っております。 こうした機能は、まずは各大学の努力が行われなければいけないわけでありますが、この三つの機能の充実という視点で文部科学省としてもどういう支援をしなければいけないか、そういった考え方で支援の内容、そして予算の獲得、考えていきたいと思っております。
○宮崎秀樹君 是非それは慎重にやっていただかないと、大学病院の位置付けというのはなくなってくると思うんですね。ですから、それはきちっと文部科学省とそれから厚生労働省話し合った中で、存続できるものは存続する、駄目なものはもうこれ廃止してもいいんですから、もう。ひとつよろしくお願いを申し上げます。 それから、最後になりましたけれども、総合規制改革会議からいろんなものが出ております。特に問題なのは、保険者と医療機関との直接契約なんというのが出ています。これは、値切りの契約をやらせるとか、さらには保険者機能の強化、審査、支払をここにやらせると。これはいろいろ民間に委託しますといろんな事例がありまして、患者さんのプライバシー、いわゆるレセプトが外へ漏れたという事例もありますし、問題を起こしております。 特に、いわゆる健康保険制度の、いわゆる健康保険の統合、一本化、これが今度の健康保険法改正の中に盛り込まれております。それとは逆行するようなことが総合規制改革会議から出ておるわけであります。こういう問題について、私は、大変問題が、理念的な問題がここに存在すると思うんですが、最後に厚生労働大臣の御意見を伺いたいと思います。 それから、ちょっと先ほど私が申し上げたことで訂正がございます。大手製薬企業の経常利益平均ですが、これは二二・一%でございます。さっき六%と申し上げて、失礼いたしました。二二・一%というふうに訂正願いたいと思います。 それでは、ひとつお願いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 保険者といわゆる医療機関との間の個別契約の問題、あるいはまた保険者によります直接審査の問題でございますが、今後も国民皆保険制度というのは、これは、もうずっとこれは堅持をしていくという考え方にもう我々は間違いないわけでございますが、被保険者が他の医療機関を受診をすることを制約しないということなどを一つの条件にしまして、こうした基本原則に反しないように十分配慮をしながら、保険者の自主的な事業運営の推進という観点から、保険者と医療機関との合意の下で、保険者自らが審査、支払を行うことや、個別に契約する道を開くことも必要であるという考え方を私たちは持っているわけでございます。ただし、これによりまして国民皆保険制度を崩すというようなことは全く考えておりませんで、国民皆保険を堅持するという立場から、様々な条件の下に一部だけそれを認めるということはあってもいいのではないかというふうに思っている次第でございます。 また、各保険者の統合に向けまして、これはもうどうしてもやっていかなければならないわけでございますので、その統合のために妨げになるようなことはしないと、それは厳しくそこは枠を設けながらやっていきたいと思っております。
○宮崎秀樹君 統合、一本化という大目的がありますから、もうこれを大前提に置いて、そして国民皆保険制度、そしてフリーアクセスということを堅持するということを前提に、是非後追いにおいてこれはやっていただきたいというふうに思うわけであります。 以上、私の質問は終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。山下英利君。
○山下英利君 自由民主党の山下でございます。 本日は、御担当の大臣に金融と経済についての御質問をさせていただこうと、そう思っておりますが、冒頭、急でございますけれども、突然起こってまいりました社会民主党の辻元清美議員の政策秘書における給与の不正受給疑惑という問題につきまして、ちょっと一言御質問をさせていただきたいと思います。 先ほど法務大臣の方から宮崎委員に対して御答弁がございましたですけれども、改めて私の方からちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。 辻元議員が弁明で、実際に本来、政策秘書が受け取るべき給与のうちの五万円しか支払っていなかった、残りは事務所経費に回していたということを認めておられますけれども、この段階で法務大臣としての所見ということではなかなか難しいかと思いますけれども、実際に申告もしていないといったようなこの状況を踏まえて、いわゆる詐欺罪であるとかそれから政治資金規正法、こういったことが取りざたされておりますけれども、法務大臣の御所見はいかがでしょうか、改めてお伺いを申し上げる次第です。
○国務大臣(森山眞弓君) 私もテレビあるいは新聞の記事等でそのような言葉があったということを承知いたしておりますけれども、あくまでも、犯罪の成否ということになりますと、捜査機関におきまして収集いたしました証拠に基づいて判断されるべきものでございまして、今の時点でお答え申し上げることはいたしかねるわけでございますが、いずれにいたしましても、捜査機関におきましては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば法と証拠に基づいて適正に対処するものと考えております。
○山下英利君 ありがとうございます。 また、その辻元議員の弁明を聞いておりますと、私は、弁明というか説明という中で、ほかでもやっているというような発言があったと。国会議員、国民の代表であります。ほかがやっているからというのは、弁明として私は適切ではないと、ルールを守るということがそもそもの基本であるこの文明国家で、ほかでもやっているから自分はいいんだというようなニュアンスを伝えること自体は、私は国会議員としての資質を問われるんではないかと、そのように思っておる次第です。そして、そのほかでもやっているという話の中で他党の議員の名前も取りざたをされるというようなことは、私はいかがなものかと思っております。 そこで、私は、名指しをされました自民党、公明党、保守党、与党として大変に遺憾であると、そう思っておるんですけれども、本日御出席の大臣に党の立場として御所見を伺いたい。塩川大臣、いかがでございましょうか。簡単に御所見をお願いいたします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 最近世間は、ほかの政治家は皆まじめにやっているのに、一部の政治家の中でやっぱり不祥事件を起こしているのがありますね。そうすると、政治家全体が悪いと、こう言われておる。だから、これは甚だ迷惑なことで、多くのほとんどの政治家、一生懸命勉強もし、そして国民の立場を思うておられるのに、その迷惑はみんなかぶっている、大変御迷惑な話だと思っております。 私は、そういう自分のことを他人のせいにも同じように浴びせていくという、そういう考え方は私は非常に迷惑、遺憾、けしからぬ迷惑だと思っております。
○山下英利君 どうもありがとうございます。 自由民主党だけでなく、公明党、保守党という与党のほかの党の方に対しても弁明を、言及をされているということは本当に遺憾でございます。 坂口厚生労働大臣、公明党の立場として御所見をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 辻元議員から指摘をされました坂井弘一衆議院議員の、元議員ですね、元議員の秘書をしていた人の問題につきましては、これは昭和四十五年の八月一日から昭和五十年の一月三日まで、坂井元衆議院議員の第一秘書として勤務をいたしておりましたが、その間に一時、それで現在はもう、昭和五十年の四月執行の統一地方選挙に出まして、和歌山市議会議員選挙を経て、そして立候補、そして当選をして四期十六年を務めた、こういう人の話でございますが、この人が第一秘書をしておりましたときに、一時党の仕事をしたということがあったということでございまして、しかし、以後はこういう経過で、もう現在はお見えになりません。 そして、いずれにいたしましても、公明党といたしましては昭和五十二年から、秘書の意思を尊重いたしまして、特定議員の秘書としての地位を選ぶのか、あるいは公明党本部職員としての地位を選ぶのかの選択の手続を経た上で、その結果を尊重して配置を終えまして、以来、両者の混合ということはなく今日まで推移してきているのでありまして、他から指摘されるような構造というものは現在存在しない、こういうふうに思っております。
○山下英利君 ありがとうございました。 国会の立場として、本当に透明性を高めて国民の理解を得ていかなければいけない、これが大変大事なことだと思っております。この問題につきましては、これから厳正に、そしてルールにのっとってきちっとしていかなければいけないと、そう思う次第であります。 本来の金融経済についての質問に入らせていただきますので、厚生労働大臣、ありがとうございました。法務大臣も、私の質問終わりましたので、ありがとうございました。 それでは、柳澤金融担当大臣に御質問をさせていただきます。 いよいよ三月末が近づいてまいりました。日本の企業の大多数が三月末を決算期として、この大きな山を乗り越えようと今必死で頑張っているところであります。その中にあって、今このデフレ経済の下で、やはり社会の血液の循環を、流す努力をしなけりゃいけない。やっぱり患者もだんだん体力が弱まってくると大きな手術もできなくなります。 大手行、金融機関の不良債権の処理問題がこのデフレ対策という中でのまず血液を流すという役目で大変重要なわけでございますけれども、最近報道されておりますと、大手行の三月期末の不良債権の処理の見込み、当初予定よりも若干増えるというような報告もされておりますけれども、株価がまあ少し安定したということもあります。しかし、実際には三月末の決算を越えて、そして四月、五月の本当の決算を固める段階でどれだけの不良債権を処理できるのかというところに大きく掛かっているのではないかなと思っております。 この三月期末の不良債権の処理が、民間の銀行の発表は増やすという発表がされておりますことに対して、柳澤大臣の御見解と、それからこれは至急もう不良債権を処理していかなければいけないという大命題にありますけれども、民間の対応として政府、担当の大臣から見てどうお思いでしょうか、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 金融機関は金融仲介機能をしっかりと発揮するという意味で公共性を持っているということでございます。その金融仲介機能を最近の不良債権の増嵩がいささか阻害をしてきたのではないかというようなことが言われておるわけでございます。そして、そのためには不良債権の処理を加速化するということが必要なんだと、こういうことが多くの方から言われております。 他方で、金融機関の側はどういう状況にあるかといいますと、今、山下委員が御指摘のとおり、今度の決算期においては相当の不良債権処理を見込んでいるということを既に昨年の九月中間決算の段階でもこれを発表しているという状況にございます。これをどう見るかということでございますけれども、私どもとしては、そういうようなことになっているというのは大変積極的に評価すべきであろうというふうに考えておりますし、またその要因としては、やはり経済の状況を反映しているという面もありましょうし、また私どもが特にいろいろ講じました施策を金融機関の側で受け止めてくれている面もあるだろうと、こういうふうに考えているわけであります。 そういうものの中には要管理先についての認定の厳格化と申しましょうか、特に条件緩和債権について前々からこの場でもお答えしておりますように、いわゆる従来貸してきた、継続的に貸してきた先についても、その契約更改期に、その時点の債務者の状況に応じて金利を上げてもらわなきゃいかぬのが上げていないというようなものも、これは条件緩和債権なんだと、条件変更債権なんだというような認識をしてくれ、さらには要注意先の引き当てについても市場の評価というものを入れて考えてくれ、さらにはもっと、特別検査を行ったときには、これはもう特別検査の対象自体が市場の評価というものを反映するものになっている、こういうような施策を反映して多くなっている部分もあるだろうと、こういうように考えておりまして、いずれにせよ、そういうことで不良債権の処理が加速されることはプラスに評価すべきであろうと、このように考えております。
○山下英利君 ありがとうございました。 私も、銀行の支店長として直接その不良債権の処理に当たり、そして取引先企業との話合いを続けてきた者として、本当に今のこの状況下、銀行の、いわゆる金融機関の現場が正に混乱をしているという状況を申し上げざるを得ないと、そう思っています。 そもそも私も、銀行に入ったときに、銀行は公共性が高い、すなわち半分役所みたいなものだというような教育を受けて、そして育ってまいりました。その公共性とは何か。すなわち、戦後五十年で日本がこれだけ経済回復したのも、産業を育てると、本当に一介の自転車屋さんあるいは本当に小さな電気屋さんに対して資金を提供し、そして事業を伸ばしていってもらうと。そういう中で、銀行としての大きな使命、金融という大事な役割を担っているんだという自負もございました。 ところが、今は右肩上がりの経済成長が終わりまして、そして本当に日に日に体力を衰えさせていく企業というのを間近に見ながら、しかし一方では、銀行の不良債権を処理しなければ新しい新規の貸出しできないと。 今まで経常資金としてずっと資金を貸していた先に対して、約定で返済をしていただく。元々、短期の運転資金はいつでも返済できるんだと、それだけの体力そして営業を持っている取引先だと、それがリスクの判断の原点にありました。それが今、やはり事業がしぼんできているという中で、どうしても約定返済を付けなければいけない。そして、半年、一年がたっていくと、その企業の体力はますます衰えて、今度は要するに格付も下がっていってしまう。そうすると今度は新規融資にこたえられない。正にこれが貸し渋り、貸しはがしといって大きな批判も受けている。そんな中での大きな悩みを抱えた者の一人として、私はこの問題、非常に深刻であると、そのように思っているんです。 そこで、柳澤大臣に御質問をさせていただきます。銀行の公共性について、いわゆる政府はどうお考えになっていらっしゃるかということなんです。 民間企業という立場、それを離れたこの不良債権処理の問題を、本当に民間企業の常識では考えられないぐらい急速に進めなければいけない。そういう諸々の事情というものに対して、やっぱり政府はこれをどう推し進めていくか、あくまでも個別銀行の判断でやらなきゃいけないということになれば、どうしてもその体力の範囲内でやらざるを得ないと、そういう立場があろうかと思います。この辺についての御所見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 公共性の面については、一般に言われていることは、何よりも決済機能を持つネットワークの一環であるということですね。これはもう決済が、決済というのはもうぎりぎりのところで決済をしていきますから、これが滞ってしまえれば、これは連鎖的ないろいろな不都合な状況が生まれてくるという性質のもので、ただその一行にとどまらない影響を広く持つわけでございます。それから、やっぱりもう一つは、不特定多数の方々の大事な預金を預かるというようなことで、やはりその仕事のしぶりについてはそういったことを強く意識しなければいけないと、こういう面があろうと思います。それから第三番目には、今、委員が御指摘のような信用あるいは金融の仲介機能というものがこの任務としてゆだねられていると。こういうようなものをひっくるめて、一言で金融の公共性ということであろうと思うわけでございます。 そういうことであるのでございますけれども、今このような経済の状況の下で自らの健全性も維持しなければいけないと、それからまた、経済が非常に不振、低迷の状況のときにも、よく日ごろ培った眼力を発揮して本当に必要なところには必要な資金を供給していくということに殊のほか大きな使命を負っているというのが現状の金融機関の立たされている立場だろうと、このように思うのでございます。 そういうことなんですけれども、これもいろいろ十年ほど前にあったバブル経済の盛んなときに、金融機関というのは非常に審査機能を自ら弱めてしまったというようなことがありまして、その再建をしなきゃいけないというときになって今のような厳しい客観情勢が存在していると。この矛盾を一体どうやって解決していくかということでございます。今、山下委員はかつての御職業の経験から、現場は混乱していると言わざるを得ないではないかというようなことまでおっしゃられたわけですけれども、私も、その一端でしょうけれども、若干のことを聞いておるわけでございます。 そういう中で、じゃ、この審査能力の再建というものをどういうふうにやっているかというと、一つには、やはり率直に言って、今情報のいろいろな技術も発達しておりますので、そうした計数を大量的に処理して一定の判断基準を習得する、それと照らし合わせて取りあえずまず予選のスクリーニングをすると。そのスクリーニングに通過したようなものについて、あるいは通過しないものもボーダーラインのものについてはもっと念入りに、人的なソースを使ってこれを審査するというよう、いろいろ金融機関においても工夫をしていることも、あるいは先生も既に御存じのとおりかと思います。 いずれにせよ、そういった努力で、非常に厳しい状況ではありますけれども、金融に課せられた公共性ということの使命を全うするために、とにかくありとあらゆる工夫をしてもらいたい、それで自らの存立のためにも、ぴっちりした融資をすることによって収益も確保していただきたい、こういうことを私ども常日ごろから金融機関に対して申し上げているところでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。 今、大臣おっしゃった正にそのことなんですけれども、銀行は不良債権を処理する場合に債権放棄をやるのかあるいは法的整理に持ち込むのか、これは本当に個別行のことであるという立場で民間に判断をゆだねなきゃいけない部分であると、そう思いますけれども、実際にやったことに対してやはり金融機関が大きな批判を浴びているということも否めないところであります。ここのところを政府として御助成をいただきたいというのが金融機関の気持ちではなかろうかと私は思っております。 そこで、そもそもこういった不良債権の発生の中で、やっぱりこれは経済の低迷が大きな要因でありまして、実際、先ほど金融機関の現場が非常に混乱をしているというのも、不良債権を処理しても後から後からわいて出てくるという状況で、いつまでやったらいいのか分からない、しかも半年、一年でどんどん、今、特に中小企業は疲弊してきている、新規の融資ができなくなってきている、そのような状況がございます。したがって、このデフレ経済を一日も早く克服して、経済を安定軌道に乗せなければ、これはただ単に銀行と金融庁との不良債権の処理という問題には決してとどまるものではないと思います。 今、最近は在庫の調整も進んで経済も循環的にはいい方向へ向いてきているという竹中大臣のこの間の御発言もいただきました。しかし、ここで気を緩めてはならない、わきをしっかり締めたデフレ経済に対する具体的な施策、これをどんどん進めていかなければ、やはり車の両輪である片一方の車が、車輪が止まってしまったら車はひっくり返ってしまうと、そのような状況だと思います。 竹中大臣につきましては、後ほど御質問をさせていただきますけれども、その不良債権の処理でこれは大きく期待をさせていただき、かつ非常に重要な役割を担っているというのがRCC、整理回収機構である、私はそのように思っております。 昨年の臨時国会で成立をいたしましたRCC、整理回収機構の機能拡充、これは正にこの不良債権を民間の銀行から切り離して、そしてそれを新しい形、うまく整理していくというところが、これは今度は国の、政府の支援であるというふうに思っております。実際、法律ができ上がりましてから、更にRCCの機能拡充が順調に行われているというふうに思いますけれども、企業再生のこのRCCの体制の整備、この状況につきまして、副大臣、まず御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 今、委員が御指摘のように、昨年十二月に金融再生法が改正されまして、RCCの機能拡充が行われたところでございます。それに関しまして、これまでの専ら回収をするという、そういう機能に加えまして、再生の可能性のある債務者について速やかな再生に努める、こういう努力をしなければいけないということがうたわれたわけでございます。 こういうことから、企業再生につきまして、RCCにおいても、昨年十一月の一日にRCCの鬼追社長を本部長といたします企業再生本部を設置いたしまして、本年一月十一日に本部に、同本部に、外部の専門家等を委員とする企業再生検討委員会を設置したわけでございます。RCCにおきましては、こういった企業再生本部等を中心といたしまして、全国にある拠点において具体的な案件につきまして、再生をするというそういう目的のために企業再生に積極的に取り組んでいる、こういうふうに私ども承知しております。 今後とも、金融機関が抱える不良債権問題の正常化とともに、債務者、企業の再生が図られるよう引き続き積極的な取組をしていただきたい、していきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。 この整理回収機構、RCCの機能拡充、本当に大事な部分は、企業を再生させるというところにどれだけの人的資源、そして経営資源を投入できるかというところに私は掛かっているんではないかと、そのように思っております。そして、この再生についての大きな力となるのが、企業再生ファンドという形で民間のあるいは投資家の資金を集めた、新しい再生を目指すそのファンド作りであると。そしてまた、それを実施していく、実行に移していく、そうしたノウハウ、これは正に民間と官、民と官の協力の体制がきちっとできなければ前へ進まないものだと、私はそのように思っております。 したがいまして、この民間の活力をもっと導入してほしい、あるいは金融機関が不良債権をRCCに移しても、それは金融機関のいわゆるバランスシート上から外れますけれども、引き続きやはりそれをきちんと処理していく、その流れを作っていただければと、そういうふうに思っております。 企業再生と金融仲介機能の回復のためにこのRCCの役割は大変重要なんですけれども、是非ともそのRCCについての理解を国民に広めていただきたい、企業経営者に広めていただきたいと思います。決して、整理回収機構が墓場送りではないということをもっと強調していただきたいと思います。そして、新しい事業を育てていく、そのための支援をしていく、その場であるということを理解していただかないと、金融機関が破綻した、破綻したら健全な債権も取りあえずは整理回収機構、いわゆる墓場送りにされてしまう、この不安感というものが大変高いということをお伝えをさせていただきたいと、そのように思っております。 そして、いよいよ四月からはペイオフが始まります。実際、実質的には流動性預金を含めた一千万円までの保証というのは来年の四月一日以降ということで、これから一年間ペイオフに対する国民の理解を更に深めてもらう、そして制度の充実を図っていく、これが喫緊の課題であると私は思っておるわけでございますけれども。 また一方では、最近報道などでも見ますけれども、銀行の定期預金が一部銀行で解約されて、それが普通預金に滞留をしている、これは当然あり得る話です。しかし、普通預金に、流動性の預金に滞留をいたしますと、これは銀行にとってのいわゆるコストアップの要因になるということも十分踏まえておかなければいけない。 今は低金利でございます。したがって、利ざやは縮小して、そこの分の収益は薄くなっておりますけれども、元来、定期預金はコストが安い。だから、定期預金にしようという運動を続けていたわけでして、流動性の預金は毎日要求払いで支払わなきゃいけないという資金コストが掛かります。それとともに、事務的コストも掛かってくるということを十分御理解をいただきたいと思っております。 今、現状のそういったペイオフに対する流れ、この預金の流動について、金融庁の方から御報告をお願いしたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) ペイオフをあと一週間ほどに控えまして、私どもも各銀行の預金のシフトの状況については注意深く見守っているところでありますが、委員が御指摘のように、預金の全般的な動向を見ますと、定期預金が分散化したりあるいは小口化したり、それから定期預金から流動性の預金にシフトしたり、そういう動きは見られるようでございますが、大手行、地方銀行ともに現段階では預金流出の顕著な動きは見られていないというところでございまして、私ども引き続き注意深く預金の動きについては注視してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○山下英利君 ありがとうございます。 ペイオフについては国民的な関心事になっております。十分な注視をしていただいて、これが金融機関の破綻につながらないように、それは資金的な部分での流動性の確保をお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 続きまして、この金融機関の不良債権処理問題、これに係ってやはり経済の動向というのが大きな課題でございます。 竹中大臣にお伺いをいたします。 最近、米国経済が底を打ったという流れの中で、日本のこれからの経済見通し、そしてやはり米国経済が底を打った中には、この回復の中には個人消費の回復というのが非常に大きいと聞いておりますけれども、やはり日本におきましても、この個人消費の回復に向けての具体的な施策というのが至急実行に移すべきではないかと私は考えておりますが、御所見いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) アメリカの経済動向と、それとの関連で個人消費に関する政策ということをお尋ねでございますけれども、アメリカに関しては正に山下委員御指摘のように、予想以上に明るい傾向が出ているというのが現状であろうかと思います。アメリカのブルーチップスのコンセンサス等々で見ても、今年三%を上回る成長になりそうだという見方もございます。特に、その中で個人消費が、設備投資に不安、不確定要因がまだありますので、注意深い動向を見守らなければいけないということだと思います。アメリカに対する依存度が日本経済もアジア経済も高まっておりますので、これが日本に対してかなり良い効果をもたらすということは期待できるのだと思います。 しかし、経済の自律的な成長のためには、やはり日本も個人消費と設備投資の動向が注目されると。現実に、今の経済の重荷になっているのは実は設備投資の方でございまして、個人は比較的安定はして、個人消費は安定はしております。しかし、そのウエート、大きさから考えて、個人消費の動向にやはり注目をしております。 さあ、しからば、その個人消費を活性化させる方法にどういうものがあるかということになるのだと思います。基本的には将来、財政の状況、年金の状況、そういったものに対する将来不安をなくさせて、それによって財布のひもを緩めていただくというのが基本なのだと考えております。さらに、規制緩和等々で新しい需要を生み出すような素地を作っていくということも重要なのだと思います。そうした中で、例えば規制緩和、税制というものがどのような役割を果たせるかということを今、経済財政諮問会議で議論をしておりますところでありますので、是非そういった観点からの議論を深めたいと思っています。
○山下英利君 どうもありがとうございました。 本当にナショナルプロジェクト、国民と一体になってこれは一つの目的を作らなければ、今、本当に大変な危機だと思います。 金融担当大臣、金融庁にお伺いを申し上げます。 今、株価が少し安定をしてきたと言われておりますけれども、これは空売りの規制強化を図ったということが大きく言われておりますけれども、私が質問させていただきたいのは、米国の空売りの規制と同様の規制を見直したけれどもというお話ですが、なぜもっと早く見直しをされなかったのか。そして、こういった米国の大手ファンドのように市場のすき間をねらって仕掛けてくる、そういったものに対しては、やはり市場の強化と監視の強化ということが喫緊の課題である。規制緩和と同時に、今度は検査、監視の力というものを大きく問われる、そのように思っております。大臣の御所見、お聞かせください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 委員は専門家でいらっしゃいますから、既に御案内のことで釈迦に説法になりますが、空売りということ自体は、これは市場のボリューム、取引のボリュームを大きくしますし、そういうことを通じて市場の厚みというものを増やすということで、むしろ我々はプラスに評価をしているわけでございます。ただ、空売り、信用売りのともすれば陥りがちな傾向として、これまでも指摘されてきたことですけれども、これを作為的な相場形成に用いるということがあるわけでございまして、この点についてはいろいろとこれまでも市場の規律ということで、規律そのものもするし、それについての監視、監督も行うということでやってきたわけでございます。 率直に言いまして、今回の規制を、何と申しますか、強化という言葉が必ずしも当てはまるとも私思いませんけれども、若干手直しをいたしましたのは、しばらく証券会社の検査が間が空いたということで、ローテーションでやっていますので、当然そこに入って検査をしたわけでございますが、そこから、率直に言わせていただきますと、証券会社の一部におきましては必ずしも日本のそういう空売りのいろんな規律というものについて十分な遵守状況にないねということが分かりましたものですから、それではこのまま放置するわけにいかないということで、全体空売りの規制とその遵守状況の実態を見直すということをいたしたわけでございます。 いろいろ言われているものの中で一つだけ例を挙げれば、要するに値付けのところです。値付けのところで実績が出たところのもので空売りしていいよということを今まではやっておったわけでございますが、そういたしますと、次々現物の玉で少しずつ少しずつ出合いが付くような値付けをしていって下げていく、それで空売りをしていくということで、これは作為的相場形成と言わざるを得ないわけですが、そういうことをやりまして。アメリカの方は一体どうなっているんだと、そこで気が付いたわけじゃありませんけれども、それはどうなっているかといえば、アメリカの場合には、現実の値付けのところと同水準ではやってはいけないと、空売りは。そうじゃなくて、その手前というか、それより高いところで空売りをするならしなさいということで、実にうまくそこのところをコントロールしているというようなこともありましたものですから、やはりアメリカと同じような方法の方がそういう変な誘因にならないだろうということで今回そういう改正をさせていただいたというようなことでございまして。 何と申しますか、お互い法をあるいはルールを遵守するということのために、そういう間違いを起こさないように、むしろ誘因を防いだ、ふさいだということでございまして、それをいつ、なぜやらなかったかといえば、やはり我々の検査の結果、これはちょっとこのまま放置できないなということがきっかけであったということで御理解を賜りたいと思います。
○山下英利君 ありがとうございます。 今回のことを大きな教訓としていただいて、そしてやはり、マーケットによっての違いでそのすき間をついてマーケットを攪乱するという大きな力が動くことを念頭に検査体制の強化に努めていただきたいと、そのように思います。 時間が、まだいいんですか──もう終わりですね。 冒頭、追加で質問をさせていただきましたので、本来お聞きすることが聞けなくなってしまいました。御担当の大臣には本当に申し訳なく思いますけれども、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で宮崎秀樹君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、藤原正司君の質疑を行います。藤原正司君。
○藤原正司君 民主党・新緑風会の藤原でございます。 私の方からは、地球温暖化対策と、そして年金制度の空洞化という問題について質問をさせていただきたい。 まず、地球温暖化対策についてでございますが、環境大臣にお尋ねをしたいわけでございますが、政府は京都議定書の批准に当たりまして、議定書の約束を履行するために、三月十九日に、目標達成計画の基礎となります改正地球温暖化対策推進大綱、いわゆる新大綱を地球温暖化対策推進本部において決定されたわけでございます。 そこで、京都議定書で約束をいたしました温暖化ガスの排出削減目標、すなわち一九九〇年度を起源といたしますマイナス六%という数字に対して、各部門ごとの目標と、これはあくまでも九〇年度を起源とするものでありまして、現在の最も新しい数値でいくとこの目標は現状からどれだけ削減しなければならないのか、分野別にお教え願いたい。
○国務大臣(大木浩君) 今お話がございましたように、先般、政府の方で新しい新大綱ということで、その今お話のございました六%をどうやって削減を達成するかという一応の見通しを、計画を作ったわけであります。 そこで、先般の数字、いろいろと分野別の数字があるわけでございますけれども、取りあえず、分野別といってもいろいろ分け方があるものですから、例えばエネルギーだとか非エネ、失礼いたしました、エネルギー関係だとか非エネルギーだとか、あるいは部門別で例えば民間はどうだとか産業がどうかということでございますが、一応新大綱で数字を出しておりますのは、エネルギー起源のこれは二酸化炭素、CO2でありますが、これが一九九〇年度と同水準にまず抑えると、同水準であります。 それから、非エネルギー、これは二酸化炭素のほかにメタンとか亜酸化窒素等、言うなれば必ずしも、産業部門というよりは農業等あるいは一般の農村等で出てくるものがあるわけでありますが、これが基準年の総排出量の〇・五%削減というのが目標でございます。 それから、代替フロンにつきましては、先生御存じだと思いますけれども、三種類、代替フロンの三ガスが数字が出ておりますが、これはその基準になるのが九五年、一九九五年でございますが、これが一応、これは今のところすぐになかなか削減できないということで、代替ガス、フロンでありますので、プラス二%程度にとどめると。ほかっておくともう五%、六%になるのですが、これを二%程度にとどめると、こういうことであります。 それから、最近の排出の実績ということになりますと、これはもうなかなか九〇年よりも増えている傾向が多いわけでございますけれども、エネルギー起源の二酸化炭素については七・七%の増加、それから非エネルギーの二酸化炭素それから今申し上げましたメタン及び亜酸化窒素というようなものは全体として〇・一%の減少、それから代替フロンにつきましては〇・八%の減少というのが、これが一九九九年の排出実績とその基準年度との比較でございます。 なかなか難しい……
○藤原正司君 トータル。
○国務大臣(大木浩君) トータル。 それから、そうしますと六種類の、失礼、温室効果ガス排出量の合計では、基準年度に比べまして六・九%の増加となっております。これはトータルの、六種類の排ガスでございます。
○藤原正司君 今言われましたように、九九年で既に六・九%オーバーしている。合計約一三%、九九年度の比較において二〇一〇年までに削減しなければならない。これは極めて厳しい数値であるということが言えると思うわけでございます。新大綱を拝見させていただきますと妙にその六%という数字ばかりが躍っておりまして、現実には少なくとも九九年から削減しようとすると一三%にも及ぶ削減量が必要なんだということがなかなか伝わってこない、そういう表現になっているというふうに思うわけでございますが、この九九年度との関係において一三%を削減していこうとしますと大変難しいわけでございます。 このバブル経済の崩壊以降、日本の経済が低迷したことは何もいいことはありませんが、少なくとも温暖化ガスが増えなかったということのみに関しては貢献したのではないかなというふうに思うわけでございますが、これから、政府が経済見通しを立てておりますように、少なくとも二年先からは一・五%以上の経済成長ということを見込んでいくということになってまいりますと、相当この達成というのは厳しいというふうに思うわけでございまして、新大綱の中にも「環境と経済の両立」ということが「基本的な考え方」の第一項目に書かれているわけでございますが、この環境と経済の両立を図りながらどう目的を達成していくのか、平沼大臣と大木大臣、二人にお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 確かに、委員御指摘のように、目標達成というのは非常に高いハードルだと、こういうふうに私ども認識しております。 京都議定書の目標を達成するための温暖化対策に当たっては、基本的な考え方といたしましては、過度な負担を回避をしまして、しかもその負担を公平なものとなるように私は留意しなければいけないと思います。さらに、国民経済や雇用等への及ぼす影響を十分に踏まえまして、御指摘のとおり、大綱に書いてございますように環境と経済の両立、これを目指すことを基本とすべきだと思います。 さらに、この現下の厳しい経済状況にかんがみまして、やっぱりこれを達成していくためには技術革新とかあるいは経済界の創意工夫、これが生かされるあくまでも自主的な、私は自主的な取組を対策の中心に据えなければならないと、こういうふうに思っておりまして、この温室効果ガス削減への取組が更にまた我が国の経済の活性化につながるように、私どもとしてはこれを積極的に取り組んでいかなきゃいけない。その意味は、どっちかというとマイナスの要因に見られていたんですけれども、これを機にプラスの要因に、ある意味じゃ成長のエンジンにしていく、こういう形で基本的にはやっていくべきではないか、このように思っております。
○国務大臣(大木浩君) 今、平沼大臣からもお話がございましたけれども、確かに非常に厳しい今の、現下の経済情勢の中でどうやっていくんだということは、よほどしっかりとやらなきゃいかぬわけでありまして、もちろん産業界もそうでありますけれども、一般の国民の方々にも、あるいは運輸、交通といったような面でも御努力願わなきゃいけないわけでございますが、いろいろと新しい措置を考えるという過程の中で、やっぱり新しい環境産業と申しますそういった前向きのものもいろいろと考えるわけでございますし、新しいエネルギーの開発というようなこともあるわけでございますので、私どもも関係各省とも協力して、特にいろいろと科学技術あるいはその研究というようなものについては大いにこれからひとついろいろ頑張っていただくと。 もちろん、それから、環境省といたしましては、国民の皆様方に、国民の本当にお一人お一人の方に御協力を願わなきゃいかぬわけでございますから、そういったものにつきましては精力的にまたこれからPR活動を進めてまいりたいというふうに考えております。
○藤原正司君 エネルギー供給側における温暖化ガスの削減、あるいは需要側におきます省エネの問題でありますとか省エネ機器の開発の問題でありますとか、あるいは森林吸収とか、様々な手だてが必要になっているわけでございますが、この新大綱を読ませていただきますと、あるいは今一番最初に環境大臣が言われた中にも京都メカニズムについての考え方が入っていないと。言われた数字を全部足しますとマイナス六%にならないわけでございます。この目標の部門別の内訳に京都メカニズムが入っていないというのは一体どういうことでございましょうか。
○国務大臣(大木浩君) 今回の大綱の中でいろいろと数字を示しておりますが、正しく今、議員もおっしゃいましたように、京都メカニズムで何%だということが数字としては掲げてございません。 ただ、今の京都メカニズムというものも、あるいは産業部門あるいは民間部門で京都メカニズムというものが使えれば、それはひとつ使っていきたいということでございますので、あえて申し上げれば、六%の中で今のところ一応数字を掲げたあとの残りというものは京都メカニズム等、そういったものも含めてその不足分を補っていくという考えを持っております。 京都メカニズムといいますと、これからまた日本ばかりじゃなくて国際的に協力していくという面が非常に強いものでありますから、ここで具体的な数字を個々のやり方で何%行くということまで書いてありませんけれども、今も申し上げましたように、京都メカニズムというものも活用して六%を作り上げるというのが目標でございます。
○藤原正司君 先ほど大臣の言われた数字を全部合算しますと四・四%の削減にしかならない。それには暗黙のものとし一・六%の京都メカニズムがあるというふうに考えるべきなのか。あるいは、京都メカニズムを考えなくても六%を達成するということであるならば、それははっきりと明記すべきだと思うんです。 この京都メカニズムについて、排出権取引という問題はちょっと横に置いても、共同実施でありますとかクリーン開発メカニズムというものは、これは大変重要な問題ではないかというふうに思うわけでございます。大気に国境はないわけでありまして、日本が減らす、アメリカが減らすという、全体としてどう、地球全体としてどう減らしていくかということが極めて大事なわけでございます。 それでなくとも日本の場合は、GDP当たりの炭酸ガス排出量は先進国で最も低いと。アメリカの三分の一、EUの二分の一、逆、アメリカの二分の一、EUの一・五分の一。そのために逆に炭酸ガスを削減するためのコストを、三倍、二倍というふうに極めて高いわけでございまして、途上国などに対する技術協力あるいは炭酸ガスを削減するための様々な設備の協力、こういうものを行って、その結果として地球全体の温暖化ガスが減り、その見返りを日本が評価を受けるということは堂々たるものであって、決して引け目に感ずるものでも何でもないというふうに思うわけでございますが、にもかかわらず、国内対策に対して補助的であるということを原則とするという考え方は一体どういうところに来るものか、改めてお考えをお聞きしたい。
○国務大臣(大木浩君) これは京都会議以来ずっといろいろと議論してきておるわけでございますが、正直申し上げまして、国際的にはそれぞれの国の中で温暖化ガスを削減措置を取って、それが、よく私ども国会で真水というような言葉を使っておりますですね、予算のときに。だから、真水というのは国内でやるんだという考え方はあります。 考え方はありますけれども、今お話のございましたように、世界全体としてどうやって最も効果的なというか効率的な対策をするかということになれば、何も国内だけではなくて国際的にもやったらいいじゃないかということで、京都会議、京都議定書の中にもそういったいわゆる京都メカニズムのもろもろの対策が書いてあるわけでございますから、私どもは、決して、日本としては国内でやれることは一生懸命やっておるということはもう何回も申し上げておるわけでありまして、その点は、必ずしも日本が怠けていると、国内的に怠けているというようなことは、そういう不安は決して私は世界各国から受けているとは思っておりませんので、しかしその六%達成は一応合意したところでありますから、国内を中心にして、しかし同時に国際的な京都メカニズム等々も活用していくということでございまして、これから両方併せてやっていくと。 それから、先ほどお話ございました、確かにいろんな、数字が掲げてあるのでは六%に足りないんで、そうすると、その残りは一・六%でしたか、そういったものでやるのかということですが、これは国内措置もこれからの二〇一二年までの措置でありますから、一応数字は挙げたけれども、科学技術が発展すれば今考えておるよりもいいという、もっと望ましいような数字も出てくる可能性もあるわけでありますから、あえて初めから、国内措置はこれだけこれだけ、国内、国際措置はこれだけということで固定する必要はないと。 ただ、一応の見通しとしては国際措置も含めて六%ということで数字を掲げさせていただいたということでございます。
○藤原正司君 将来は不確かであるということを理由にされるんであるならば、我々が、あるいはこの議定書が持つ目標ということ自体が極めて不確かなものになる。それを否定するならば、逆に京都メカニズムそのものの取扱いを極めてあいまいなものにせざるを得ない。そういうことを繰り返しますと、本気で日本として温暖化対策に真っ向から取り組んでいくという意思があるのか、そのこと自体があいまいになるということを申し上げておきたいというふうに思います。 次に、エネルギーの供給サイドの対策としまして、燃料転換というものが一つの大きな柱になっているわけでございます。 省エネでありますとか新エネの開発というものを見込んだとしても、なお千八百万トンの炭酸ガスを削減しないと駄目なんだというのが新大綱の中に盛られているわけでございますが、かつて石油ショック時におきましては、石油の依存度を下げるために石炭を慫慂してきた、国として慫慂してきた経過があるわけでございますし、逆に現在コスト的に見ますと極めて石炭が有利に働いていることも事実でございまして、こういう中で燃料転換を進めていくということについて、コストインセンティブといいますか、どういう政策誘導をもって進めていこうとするのか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさしていただきます。 京都議定書の目標を達成する上で、省エネ、新エネルギーの推進とともに、御指摘の燃料転換の推進も重要な柱の一つだと、このように認識しております。その着実な推進のため、平成十四年度の予算案等におきまして各般の支援措置を整備することといたしました。 今、石炭にオイルショックの以降転換をした、こういう御指摘がございましたけれども、老朽石炭火力、これは三十五年以上運転しているようなそういった火力発電所を、やはり燃料転換として天然ガスを利用した高効率のコンバインドサイクル発電にいわゆるリプレーするため、そのための必要な費用の十分の一を補助をするという形で私どもはやらしていただいておりますし、また、CO2の削減効果の見込まれる産業用ボイラー、これの燃料転換費用の三分の一を補助すると、こういう形で計上さしていただいています。 確かに、石炭火力はコスト的に優位だと、こういうことがございますけれども、実は、この京都議定書の目標を達成すると、こういうことに当たっては、これは委員もよく御承知だと思いますけれども、CO2の排出量でいきますと、天然ガスは石炭等に比べて半分と、こういうことがございます。ですから、コストのこともさることながら、やはりCO2の削減ということにインセンティブを与えるためには、ここら辺に力を入れてやっていかなきゃいけない。さらに、天然ガスの開発利用、こういうのを促進するために必要なパイプライン、こういったものの設備への低有利の制度を行う。そういったことで、やはり一大目標はCO2の削減でございます。 そういう意味で、コストとの兼ね合いの中で、でき得る限りのそういう燃料転換を図っていくためのインセンティブを与えながら努力をしていかなきゃいけない、こういう基本的な考え方であります。
○藤原正司君 平成十四年度の資源エネルギー関係の予算の中に、老朽石炭火力の転換として二十億、多消費型設備の転換推進費用として十五億、天然ガスのパイプラインの安全基準整備調査で三億と、こういう予算が計上されているわけでございますが、果たしてこれがそういう強いインセンティブが働くのかどうか。しかも、二〇一〇年という期限を考えましたときに、本当にこれが目標どおりいくのか、極めて危惧するわけでございます。しかも、現在、需要が極めて低迷をしておりますから、古い設備があるからといってそれをリプレイするという方向に働くのか。単なる除却をしてしまうということにすらなりかねない、そういう状況にあるということを申し上げておきたいと思います。 次に、環境と原子力発電についてお尋ねしたいと思うわけですが、温暖化対策から見ました原子力発電の役割につきまして、新大綱におきましても、その増設につきましては不可欠であるというふうに述べられているわけでございますが、それどういうことによるものか。あるいは削減効果と他の手法への代替性について、平沼大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 原子力発電、この件についてでございますけれども、昨年七月の総合資源エネルギー調査会の答申において一つの試算が出ているところであります。 これによりますと、二〇〇〇年度から二〇一〇年度まで原子力発電所の新増設がありませんと、先日、大綱で決定された省エネ、新エネ対策等、すべてを行ったといたしましても、一千三百万トンの二酸化炭素を削減するために更に一千八百万キロリットルもの追加的省エネ対策が必要になる、こういうデータが出ております。この量は、我が国の最終エネルギーの消費全体の四・五%に相当する膨大なものであります。 結果として、経済への影響というのは非常に甚大でございまして、例えば試算によりますと、二〇〇八年度から二〇一〇年度までの経済成長率はほぼゼロ成長になってしまう、こういう非常に厳しい見通しがあります。 これはもう御専門の委員よく御承知のように、百三十万キロワットの原子力発電所、これが一基稼働することによって二酸化炭素の排出量を〇・七%削減できると、こういうことは事実です。 原子力発電というのは、あくまでもその安全性をいかに担保するかということが大切でございますけれども、私どもといたしましては、やはりこの原子力発電所の新増設を進めていくことは、このエネルギー環境と経済成長の両立を図る上、極めて重要だと思っておりまして、やっぱり今後とも官民一体となって、今のこの京都議定書の問題も踏まえて私どもは考えていかなきゃいけないと、このような考えを持っております。
○藤原正司君 そこで、環境大臣にお尋ねしたいわけですが、議定書の目標達成に向けて原子力というものの果たす分野といいますか、比率というのは極めて高いものがあるということについては平沼大臣と同じだと思いますが、この新大綱の中で、この原子力立地の推進に向けて、関係省庁が十分連携し政府一体となって取り組んでいくと、こういうことになっているわけでございますが、環境省としてこの役割を果たすために具体的にどういう取組をされるんでしょう。
○国務大臣(大木浩君) 環境省の立場から申し上げますと、原子力発電というのは最もクリーンなエネルギーということで、何とかこれをひとつできるだけ活用したいと思っておりますし、現実にも既に日本の発電の三十何%ですかは原子力発電ということでやっているわけでございますから、これを何とかして更に十分に活用できるようにということで、今特に経済産業省等々とも御相談申し上げまして、要するに原子力の活用がなかなか日本においてうまくいかないのは、やっぱり国民が原子力の安全性について十分に理解していただいておらない。 原子力発電についての安全性ということを更に従来以上に強力に国民の方々に御説明しなきゃいかぬということでございますから、これはもう正しく政府一体でございますけれども、特に実際に原子力発電をいろいろと現場で仕事をしておられます経済産業省とも協力しながら、私どもとしてもそういったPRを更に強力に努めてまいりたいというふうに考えております。そういったPRについてのまたいろいろな予算措置というようなものも更に充実させてまいりたいと思っております。
○藤原正司君 そこで、環境対策といいますか、温暖化対策を進めていく上で極めて重要な位置付けとなります原子力発電の推進と電力自由化との整合性についてお尋ねをしたいわけでございます。 御承知のとおり、原子力発電所は極めてイニシアルコストが高いということ、しかも片側で立地に当たって住民の皆さんのなかなか御理解が得られにくいということで、計画から発電までの期間が読めないといいますか、極めて経営上大きなリスクを背負っているわけでございます。 こういう中で、現在、平沼大臣の下で電気事業分科会が開かれて、そして規制改革といいますか規制緩和の問題が論議をされているわけでございますが、この国策として進めなければならない原子力発電の問題と、片側でこういうウイークポイントといいますかを持つ原子力発電というものを自由化の中でどういうふうに整合させていくのか。 果たして、自由化が進んでいったときに、こういう原子力という発電方式を民間が選択することになるのかどうか。国は必要だと言い、民間は選択しないということもあり得るわけでございまして、ここの辺の整合性について、分科会の論議と大臣としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 御指摘のように、これはなかなか非常に難しい私どもは問題だと、こういう認識をしております。 御指摘の電気事業分科会の場で、電力の安定供給を効率的に達成し得る公正かつ実効性のあるシステム、その構築に向けて、今後、電気事業制度がいかにあるべきかという諮問を踏まえた今審議が行われているところでございます。 その審議において、今御指摘の効率化の問題と、それから原子力推進という課題の追求が相互に損なわれることのない我が国の電力供給システムの構築に向けた検討が今なされているわけでありまして、これは非常に今難しいところでありますけれども、私どもとしては、やはり事業者の方々にも今のこういう状況を踏まえて御理解をいただく。そして、国としてでき得ることは、例えば安全性をいかに担保するか、それから今御指摘の住民の皆様方の納得をいかに得やすくする努力をするか。これは、既に今シンポジウムを始めたり、また専門官をそういう現地に派遣をしていろいろ住民の皆様方との交流を図っておりますし、またせんだっては、東京等の一番電力を消費する地域の首長、石原知事と、電力、原子力発電で非常に努力をしていただいている電力生産地の青森県、新潟県の知事さんと、そういう一体の話合いの場も作らせていただきました。 そういう意味の相互理解を含め、国としてやはり住民の皆様方の納得を得ながら、電力事業者がこういう将来の大きな国の国策に沿って自由化を踏まえながら両立ができるような、そういうことを最大限私どもは努力をしていかなきゃいけない、これからそのことも一生懸命続けていかなければならないと、このように思っています。
○委員長(真鍋賢二君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十四年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。藤原正司君。
○藤原正司君 ちょうど休憩時間で話が途切れてしまいましたが、私の言わんとするところは、環境対策においてもあるいはエネルギーのセキュリティーの面から見ても原子力発電というものは不可欠なものだという認識を持っておられるなら、そのことがきちっと推進できるような仕組みというものを片側で用意しておかないと、ただ掛け声だけで不可欠だと言っておってもなかなか前へ進まないということを申し上げたかったわけでございます。 さらに、これに関連をいたしまして、原子力の場合はバックエンド対策、すなわち使用済み燃料の再処理の問題でありますとか、その後出てくる高レベルの廃棄物の処理の問題が大変大きな課題としてあるわけでございます。これはコストの問題というより、本来、高レベル廃棄物のように極めて半減期の長い放射性物質を扱うこと、あるいは再処理によって発生するプルトニウムなど核拡散の問題もある。こういうふうなものの、取り扱う事業主体あるいは責任主体というのは本来国がやるべきものではないか、民間に任せていいという問題ではないのではないかというふうに思うわけでございます。 例えば、日本のように再処理方式を取るフランスにおきましては、事業主体におきましてはこれは国営でございます。また、使用済み燃料のまま永久処分するという体系を取りますいわゆるワンススルーというタイプでは、ドイツにおきましてもアメリカにおきましても、最終処分の実施主体は連邦政府になっておるわけでございます。 しかも、最後の責任主体はすべて政府若しくは連邦政府ということになっているわけで、民間にゆだねているのは日本だけという現状にあるわけでございまして、今後、原子力を環境の面からもあるいはエネルギーのセキュリティーの面からも進めようとしますと、この問題についてもきちっとしておかないと、民間に任せ、片側で自由化が進んでくるということで、本当に国が国策として責任持って国策を進めることができるのかどうか、この点についてお考えをお聞かせ願いたい。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 バックエンド、放射性廃棄物等の問題は、これを発生させた者の責任において処分をする、これが我が国の原子力の政策の基本原則になっております。 国としましては、これはもう委員御承知のとおり、法を制定することによりまして制度的な枠組みをしっかりと整えること、それから放射性廃棄物の処分が安全かつ適切に行われるように発生者等に対して指導や規制をしっかりと行っていくこと、三つ目は放射性廃棄物の問題に対する国民の理解を得るために所要の措置を取る、これが国の役割と、こういう原則に相なっております。我が国におきましては、今アメリカ、ドイツ等の例をお示しになられましたけれども、我が国といたしましては、今申し上げた原則をしっかりと守って今後とも維持をしていくべきであると。 また、例えばスウェーデンあるいはスイス、そういった欧米の国でも民間と、こういう例もあるわけでございまして、そういう意味で、私どもは御指摘の点は非常に重要な点だと思っておりますから、そういう憂いのないように、国が今申し上げた三原則を徹底することによって、やはりこの原則に従って維持運営をしていく、こういう原則を守っていきたいと思っております。
○藤原正司君 民間企業というのはいつまでもつか分かりませんし、政府は国民がそこに存在する限り続いていくわけでございますから、物の考え方として、私は民間任せというのはやっぱりおかしいのではないかということを申し上げておきたいと思います。 最後に、地球環境問題、温暖化対策を進めていく上で国民の理解というのは極めて大切でございます。それは、経済的なコスト負担の問題もありますし、国民一人一人、自らがライフスタイルを変えていかなければならない、絶えず環境というものを頭の片隅に置きながら生活をしていかなければならない、そういう協力を得ない限り、この目標達成というのは大変難しいのだというふうに思われるわけでございますが、この点について文部科学省の教育の考え方についてお尋ねしたいと思います。
○副大臣(岸田文雄君) 教育の場におきましては、エネルギーとか原子力につきまして理解を深めることは当然でありますけれども、国民一人一人が自ら考え、そして判断する、そこまで身に付けさせるということが重要だというふうに認識しております。 そうした考えの下に、従来までもいろいろ指導の充実に努めてきたわけですが、四月から新しい学習指導要領が始まります。この新しい学習指導要領の中で、小学校、中学校、高校、各段階において、そして現代社会ですとか政治経済ですとかあるいは地理、理科、各教科にわたりまして一層その方向で充実を努めているところであります。 そして、各都道府県においてそうした学習指導要領に基づいて指導を行うわけですが、それを支援しなければいけないということで、文部科学省においても、この平成十四年度予算案に原子力・エネルギーに関する教育支援事業交付金約五億円の予算を確保しまして、こうした各都道府県の取組、副教材の作成、購入、あるいは指導方法の研究、あるいは教員の研修、見学会、講師派遣等々、そういった形で支援をしていく予算を確保しているところでありまして、こうした形で、引き続きまして、国民の理解を深めるための環境を整えていかなければいけないと考えております。
○藤原正司君 時間がないので次に移りますが、年金問題についてお尋ねしたいと思います。 年金といいますか社会保険制度は、国民の健康と、そして命を、生活を守るというこの最低のベースとなるものを確保する上で大変重要な意味を持っておるわけでございますが、今、年金制度の崩壊、どうぞ、大臣、結構でございます。空洞化という問題が言われております。少子高齢化に加えまして、国民年金に対する未加入あるいは未納入、こういう問題が大変大きな問題になっているわけですが、この点について大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきましたように、年金は社会保障の中でも一番中心的な役割を果たすものだというふうに思っております。 この年金でございますが、今、委員からもお話ございましたように、少子高齢化、とりわけ少子化が急激な勢いで進んでまいりました。この少子化が余りにも急激であるがゆえに、この年金問題大丈夫かという皆さん方の御心配もあることは事実でございます。 こうした問題を私たちも真剣に取り組んでいかなければならないというふうに思っておりますし、次のこの年金問題のことを話し合います、一応、平成十六年になりますが、それに向けまして今懸命に話合いを続けているところでございます。国民の皆さん方にもオープンにひとつ話合いに参加をしていただいて御議論をいただきたいというふうに思っております。 その中で、今御指摘の基礎年金に対します未加入あるいは未納者等々の問題があるわけでございますが、全体として見ますと、いわゆる基礎年金と言われるものは、これは国民年金だけではなくて被用者年金も全部これがまとまりまして基礎年金というのを作っておるわけでございますので、基礎年金全体から見ますと、まだ未加入、未納者等々は五%程度でございますので、崩壊というような危険性はないというふうに思っておりますが、国民年金だけで見ますと、先ほど御指摘をいただきましたように、その未加入あるいは未納者含めましても一六%、それにこちらから猶予をしております方々を加えますと更に三〇%ぐらいになると、そうした状況にあることは事実でございます。
○藤原正司君 国民年金と、基礎年金全体で見るか国民年金だけで見るかというのがありますが、片側の厚生年金等につきましては、これは強制的に保険料が差し引かれるわけで、これは当たり前のことでして、問題は、本人の意思に従って納入するというこの国民年金部分の未加入者あるいは未納入者といいますか、この問題が大変今後大きな問題になってくると。 それで、未納者につきましては、九六年から九九年、この間に五四%、九十三万人増加をしているわけでございます。未加入者につきましては、これは逆に五十九万人減っているわけですが、これいろいろ聞きますと、加入していない人には手帳を、強制、一方的に送り付けて、ですから、これで加入したということになるわけで、逆にそのことは未納入者といいますか未納者の増加につながっていると、こういう状況にあるわけでございます。 こんな中で、保険料の徴収義務につきましてこの四月から都道府県から国の方に移管されるわけでございます。このことによって窓口が三千二百五十から十分の一以下の三百十二に減ってくるわけで、この今空洞化の問題に取り組まなければならないときにこの窓口が激減するということで本当に対策が打てるのかどうか、この辺についてお伺いしたい。
○国務大臣(坂口力君) この四月から国の方で徴収をしなきゃならなくなることはもう御指摘のとおりでございまして、市町村は三千二百四十六市町村あるわけでございますから、そこで行われておりましたことを三百十二か所の社会保険事務所で行うということでございますので、確かに窓口は小さくなるわけでございますから、果たしてそれでできるのかという心配がありますことも事実でございます。 私も、同じようなことを職員の方に、果たしてこれでできるのかと言っているわけでございますが、専門にやります人間は百八十五名でございますけれども、それに加えまして、いわゆる非常勤の人を現在のところ千八百人ばかり決めております。将来もう少し増やしたいというふうに思っておりますが、その非常勤の人をやはり増やして、そして未加入者あるいは未納者が少なくなるように努力をしていくつもりでございます。 これだけではございませんで、納付の窓口につきましても、全国の銀行でありますとかあるいは郵便局でありますとか、信用金庫でありますとか農協でありますとか、あらゆる金融機関に拡大をしながら窓口を広げていきたい。口座振替も推進をする。あるいは未納者に対する催促状というようなことも出していただくというようなことをいろいろやりながらこれからやっていくわけでございますが、しかし、御指摘をいただきましたように、それが心配に終わったと言われるようにしなきゃいけない。これは大変な大きな大仕事だと私も思っているわけでございまして、そこはひとつ私も真剣にここを取り組んで、今、委員から御指摘をいただきましたような心配が現実にならないように努力をしたいと考えております。
○藤原正司君 そこで、頼りにしている厚生年金の関係は、これは事業主が徴収義務があるということで問題ないように見えますが、実は、マスコミでも報道されておりますように、社会保険上は偽装倒産という形で、従業員を国民年金の方に振って事業主負担を逃げている、こういう状況も出ていると。あるいは例えば小規模の人材派遣会社の場合、社会保険に入れていないと。双方とも得やないかというような形で、現実にこちらの側の二号の関係についても様々な問題が出ている、この点についてどういう認識でしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 厚生年金制度におきましては、常時従業員を使用しております法律事務所でありますとか、五人以上の従業員を使用しております個人の事業所は強制適用というふうになっておるわけでございます。御承知のとおりでございます。事業主が適正にこの義務を果たさなければ、従業員の年金権は確保されないわけでございます。 これにつきましては、一つは広報活動を懸命にやって事業主の皆さんに御理解をいただくようにしておりましたり、あるいは社会保険事務所におきまして、法人登記簿の閲覧でありますとか事業所への訪問等によりまして事業所の実態を的確に把握をして、事業主に対する厳正な適用を図っているところでございますが、しかし、今御指摘のように、現在のこの経済状況でございますので、偽装倒産という言葉がいいのかどうか分かりませんけれども、とにかく倒産をしたといったようなことで、この制度から私の方はもうやめさせていただきますというところもあることも事実でございます。 そこは、しかしそうはおっしゃっても、現実にはそこでちゃんとお仕事を続けておみえになるところもあるわけでございますから、そうしたところは是非やはり御入会を引き続きいただいてやっていただくのが筋だというふうに思いますので、そこは念には念を入れてひとつ私たちもやっていかなければならないというふうに思います。そうしませんと、これ全体の問題でございますから、やめたければもうそれでやめるというようなことではいけませんので、そこはしっかりと私たちも目を見張らせていかなければならないというふうに思っています。 そして、やはりこの年金制度でありますとか、先ほど委員がお取上げになりましたいわゆる環境の問題でございますとか、そうしたことにやはり理解を持ちながらやっていくというのが、これからの世界の企業の中で生き残っていく企業として責務であるということをよく御理解をいただくようにしなければならないというふうに思っておりますし、我々も一層努めたいというふうに思っております。
○藤原正司君 そういうことが、十分の一の窓口に減った中で、未加入の問題もあるわ、未納の問題もあるわという中で、こういうところまできちっと細かい手が回るかどうかということを危惧するわけでございます。 さらに、この社会保険制度というのは基本的に相互扶助の精神で成り立っているわけでして、まず子供の小さい段階から相互扶助ということについてのきちっとした思いというものを教育をしておく必要がある。さらに、具体的に社会保険制度の仕組みについて国民の理解を得ていくということが大事だと思うんですが、この点について文部科学省の方、副大臣ですか、と厚生労働大臣のお二人に御意見を、考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、教育において社会保障制度等の公的制度を理解させるということ、さらに、ともに助け合う態度を身に付けさせること、大変重要だというふうに認識しております。 こうした認識の下に、各発達段階に応じて様々な指導が行われておりまして、具体的には中学校社会科において、まず社会保障制度そのものの基本的な内容について理解させるというような内容を盛り込んでおりますし、また高等学校におきましては、現代社会ですとかあるいは政治経済、こうした科目において具体的に現代社会の緒問題ということで社会保障問題等も取り上げるという内容を盛り込んでおります。 また、新しい学習指導要領、スタートするわけですが、その中で総合的な学習の時間というものが新設されておりますが、その中で社会保障という切り口で授業を行うということも考えられると思いますので、そういった工夫等を通じて御指摘のような児童生徒にこうした社会保障の重要性、意義、しっかりと定着させるようこれからも努力していかなければと認識しております。
○国務大臣(坂口力君) これはもう学校教育だけではなくて、社会教育、生涯教育の中でもこの重要性というものを、お互いのこれはネットワークというものをいかに大事にしなければならないかということを何度も何度も繰り返しやはり私たちは主張し続けていかなければならないというふうに思っておりますし、理解を仰がなければならないというふうに思っております。 先ほど文部科学省からもお話がございましたが、文部科学省とも十分な連携を取らせていただき、あるいは総務省辺りとも十分な連携を取らせていただいて、それぞれの市町村におきましてもそうしたことが常に話題になり、常に多くの国民の皆さん方の記憶に残るようなやはり体制を作り上げていかなければならないと思っている次第でございます。
○藤原正司君 このように少子高齢化が進んでいく、あるいは片側で常用労働者が減ってきて実際に税、保険料を納める人が減っている、年金が空洞化をしている、こういう中で現在の年金は賦課方式を取っているわけで、本来こういう負担が大きく変化していく中で賦課方式というのはなじむのかどうかということが原則的にあるんではないか。しかも、将来を見ていったときに、ますます高齢者は増えるし、それを担ぐ担ぎ手は減っていくという中で、本来賦課方式というものが成り立つのかどうかという基本があるというふうに思います。 さらに付け加えて、現在の課題としては女性の年金権の問題もございますし、あるいは三号者の保険料の納入の問題も、様々な課題がある中で、この保険方式というものを今後とももち得るのかどうかということが大きな問題としてある。この点についてお考えをお聞きするとともに、この十二年に改正しましたときに附則で二分の一負担ということが盛り込まれているわけで、これをすんなりやるとすると二兆七千億ぐらいの国費の投入が必要になってくるわけで、これについてもやり遂げていかれるのかどうか、この辺についてのお考えをお聞きして、次にバトンタッチをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 確かに少子高齢化が進んでまいりまして、担い手がだんだんと少なくなってきていることも事実でございますが、しかしこれからいかにしてこの担い手を小さくしないように、少なくしないようにどうするかということを全体の政策の中でやはり考えていかなければならないというふうに思います。 それは、取りも直さず中高年、高年者、いわゆる高齢者、それから女性の皆さん方に働く場をいかに提供するかということにこれは掛かってくるわけでございますので、そこに重点を置きました政策というものを私たちはやらなければならないというふうに思っております。そうした中で、少しでもこの分母の側の、支えていただく側の人間を多くしていく、少なくすることを最小限にとどめていく、そうしたことをやはりやらなければいけないというふうに思っております。 賦課制度、賦課制度じゃなしに、積立方式から賦課方式へということを我々も言ってきたわけでございまして、私がこの国会に出させていただきましたころは、各党ともに積立方式は駄目で賦課方式に早く切り替えろということをずっと言ってきたわけでございますが、しかし今やその賦課方式がどうなのかということが問われているわけでございますので、この問題につきましても十分に考えていかなければなりませんが、しかし積立方式はいいかと言えば、積立方式にしますと今度は積立方式は積立方式としてのマイナス面もあるわけでございますから、私はこの賦課方式のいいところを生かしながらどのように解決をしていくかということが非常に大事だというふうに思っております。 それから二分の一の問題につきましては、これは国会でも各党一致してお決めをいただいたことでございますしいたしますので、その財源をどうするかということも含めまして、次の年金の、十六年に次の年金の再計算をいたしますまでにその結論を出させていただきたいと思っているところでございます。
○藤原正司君 私は、積立方式に移行すべきだと言っているんじゃなくて、税方式を考えていくべきではないかという意味でございます。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。櫻井充君。
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。 まず最初に、坂口大臣に今日は御礼を言わせていただきたいと思います。今日、クロイツフェルト・ヤコブ病の和解が成立いたします。本当に、私は超党派の議連の事務局長を務めさせていただきましたけれども、坂口大臣でなければ私はこの問題解決しなかったと思っております。その意味で本当に心から感謝しておりますし、大臣、率直な今のお気持ちをお話しいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 久しぶりに褒めていただきまして恐縮に思いますが、厚生労働省も幾多の不良債権を抱えているというふうに思っておりますが、一つ一つ解決をさせていただいて、そして前向きな仕事に一日も早く取り組まなければならないというふうに思っている次第でございます。 そうした意味で、この薬害によりますところの、薬害と申しますか、薬害の中の一部でございましょう、このヤコブ病訴訟、これが和解が成立しましたことを大変喜んでいる次第でございますし、関係者の皆さん方、議員連盟の皆さん方にも大変お世話になったことを感謝を申し上げている次第でございます。ありがとうございました。(拍手)
○櫻井充君 本当にありがとうございます。 そして、これだけではなくて、再発をどう防止していくのかということがすごく大事なことになってくるんだろうと思うんです。 大臣、以前、議連で大臣とちょっとお話しさせていただいたときに、これからは疑わしきものに関してやはり早期に警告なりなんなりを発していかないとなかなか解決しないんじゃないだろうかというようなお話をされていましたけれども、今後の再発防止に関して今どのようなことをお考えなのか、その点についてお話しいただければと思います。
○国務大臣(坂口力君) 一つは、やはり人の命にかかわります分野、それは薬剤であり、医療用具であり、あるいは時には食品であったりするだろうというふうに思いますが、この分野のやはり組織をもう少し充実をしていかなければならないというふうに思っています。やはり、この分野に対する組織が不十分であったというふうに思っています。国の方から都道府県や市町村、そうした末端にその国が決めましたことを流すことの方は、これは組織として立派にでき上がっているわけでございますけれども、末端でいろいろ起こっておりますことを吸い上げることにつきましては余り得ておりませんで、これが十分にできていないと思っています。 人間の体に例えましたら、運動神経の方は発達していますけれども、知覚神経の方は全く細いもので発達していない。少なくとも人の生命にかかわりますところは、その知覚神経のところをしっかりと支えて、そして疑わしいと思ったときには早く手を打つということがなければ、同じ過ちを繰り返すのではないかというふうに思っている次第でございます。 そうした意味で、そうした組織の在り方も含めてこれから検討し、既にもう行っているところもございますけれども、万全を期したいというふうに思っている次第でございます。
○櫻井充君 その中で、やはりマンパワーが不足している部分というのは随分あるんだろうと思うんです。監督行政に関していうと、これは医療行政だけではなくて、いろんな分野での人員配置というのが足りないような気がいたしておりますが、中央省庁の再編に伴いながら、行政改革の中でも、私はこういう監督行政の行政に関していうと、もう少し人を増やしてもいいんじゃないだろうかというふうに思いますが、大臣、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) それはもうのどから手が出るほど人は欲しいわけでございますけれども、なかなか、減る話はございましても増える話はなかなかないわけでございます。 ただ、私は、これから先、いろいろのこの無駄を省いていく、いろいろの医療制度の改革等も行っていく中で、私は、浮いてくる部分の人たちも私はかなりあるというふうに思っております。その人たちを一体どうするかという問題があるわけでございますから、そのときには、このような我々の生命にかかわりますような分野にもう少しそこをコンバートさせてもらいたい、そしてこの分野の人たちを増やしていきたいというふうに思っています。 医療用具の問題につきましても、一九七三年当時は一人の人がやっていたわけであります。年間に七百件も八百件もありますのを一人の人にやっていて、その人に外国の文献まで見ろと言ったってそれは無理な話でございます。体制に問題がある。しかし、現在は二十数名まで増えてきております。しかし、アメリカのことを思えばまだ十分の一ぐらいでございます。ですから、こうしたところをしっかりとやはりこれからさせていくということが大事である。末端からの、末端からと言っては失礼でございますけれども、国民の側からのいろいろな意見を吸い上げるということもその中にやはり加えていかなければいけない、そんなふうに思っている次第でございます。
○櫻井充君 質問通告していなくて大変申し訳ないんですけれども、行革担当大臣、ちょっとお伺いしたいんですが、今の、私も坂口大臣と全く同じ考えでして、やはり人を増やさなければいけないところは人を増やしていくべきなんだと思うんです。その辺に関してどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの御議論を聞かせて願いましたところ、私も同趣旨の考え方でございます。
○櫻井充君 ありがとうございます。 遺族の方々、原告団、そして弁護団がそういうことを望んでおりますので、是非政府として考えていただきたいと思います。 それでは、歯科医の研修問題についてお伺いさせていただきます。 札幌の市立病院で歯科医師が研修を行った、このことが医業に触れるのではないかという話も出ていますけれども、しかし、また一方で、歯科医師の方々が日常、ある部分に関して言うと医業を行っている部分もございます。 まず、厚生省の基本的な認識からお伺いしたいんですが、歯科医師が日常、いわゆる医業であるという部分を行っているということについて御存じでございましょうか。
○国務大臣(坂口力君) そこはよく理解しているつもりでございます。
○櫻井充君 大臣、それは具体、事務方の方でも結構でございます、どういう分野で歯科医師が医業を行っているんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 例えば、口腔外科といいますときには、これは口腔内の問題はすべてこの口腔外科の分野でお仕事をしていただいているわけであります。ですから、今までは、過去におきましては外科の分野に入っておりましたことが、口腔の中の問題におきましては口腔外科でおやりをいただいている分野がかなり多いというふうに理解をいたしております。
○櫻井充君 全くそのとおりでして、手術の際に口腔外科の範囲の、例えば舌がんなら舌がんの手術に関して言うと、麻酔を歯科医師が行っている。そして、全身管理も歯科医師が行っております。こういう場合に、急変したときに対応しなければいけないのは歯科医師ですし、それから病棟に入院しているような患者さんの場合にも歯科医師が対応しなければいけません。 そういう意味においては、救急の部分に関して歯科医師が研修を行っていくということは非常に大事なことだと思いますが、その点について大臣、どのようにお考えでございましょう。
○国務大臣(坂口力君) 医科と歯科の方は、口腔外科のように診療領域が重なっている部分がございます。歯科医師が歯科診療技術の向上を目的として、例えば麻酔科でありますとかあるいは救急部門等の診療領域が関係いたします医科の今までは診療科において研修を行ってきたことにつきまして、そこは歯科の部分にも入ってくるといったことで、この歯科がそういうことについて研修をされることはあるものというふうに思っている次第でございます。
○櫻井充君 しかし、大臣、それは日常の診療でも、例えば最近はアナフィラキシーショック、麻酔などでアナフィラキシーショックなども増えてきておりますし、そういう意味においては開業医さんのところでも急変する患者さんがいらっしゃるというのもこれまた事実でございます。そういう意味において、口腔外科特別ではなくて、歯科医師の先生方がきちんとした形で救急対応できるという、その技術を身に付けていくということは非常に大事なことではないかと思いますが、その点についていかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 大きい病院、大学病院でございますとか、大きい病院での口腔外科と、それからいわゆる歯医者さんといっております一般の診療所との間には、これは若干違いはあるんだろうというふうに思いますが、しかし、一般の診療所の中におきましても、救急事態というのは、緊急事態というのは発生しないとはこれ言えないわけでございます。そのときの当面の処置、後は医科の方に送っていただくとしましても、当面の処置というのはやっていただかなきゃならないことがあることは事実でございますから、その当面の処置なるものをどうするかといったことについては、やはりいろいろと研修をしていただく必要もあるというふうに私も思います。
○櫻井充君 そこの中でもう一つ問題点は、先日、救急救命士のことに関して今井議員などが質問しておりましたけれども、今、歯医者さんのところで急変して救急車に患者さんが運び込まれた、その場合に、実は歯科医の先生方は指示を出すことすらできない現状がございます。 その点について大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 一番問題になりますのは、やはり麻酔だと思うんですね。歯科の場合にも麻酔で痛みを先に止められるケースというのは非常に多いわけでございますから、一番ありますのは麻酔によるショックだというふうに思うんですが、そのときに一体どうするかということだろうというふうに思います。 私、そこの具体的な法律のことを、歯医者さんがどこまでできるかということをちょっと調べておりませんけれども、そうなりましたときに、すぐどこかに電話をするということはするにいたしましても、緊急を要する話でございますから一瞬の勝負になりますから、そのときに救急隊が来るまで、あるいは救急車が来るまで知らない顔をしているというわけにもいかないだろう。しかし、そこのところは非常に、接点の話でございますから大変難しい話になる可能性はございますけれども、そうした問題、今後整理をしなければならないことは間違いないというふうに思っています。
○櫻井充君 現時点での解釈で結構でございますが、目の前で患者さんが急変されたというような場合には、これは歯科の先生方がきちんと対応すること、これに対しては問題ないというふうに考えてよろしいんですね。
○国務大臣(坂口力君) 済みません、そこまでちょっと私も調べてまいりませんので今お答えすることできませんが、調べておきます。
○櫻井充君 はい、ありがとうございます。 ここまで現実対応を考えないと、要するに、歯科の先生方がいわゆる医業の部分に関して研修をすべきかすべきでないかという答えが出てこないんだろうと思うんです。 大臣、今回、とにかく業としてずっと医療をやってくるということではなくて、研修としてですね、研修として医業の部分を学んでくることに関しては私は非常に意義のあることなんだと思います。改めてお伺いしたいんですが、歯科医師が医業の研修をやっていくこと、このことを今回の事件で問題があってやめさせる方向にはならない、もちろん今までと同じようにきちんとした形で研修ができるように維持していただけるんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 今おっしゃっているのは札幌の件でございましょうか。
○櫻井充君 はい。
○国務大臣(坂口力君) 札幌の件につきましても、私、具体的、詳細には私も存じ上げておりませんので、どういうことであったかということは分かりにくい面もございますけれども、しかし、先ほど申しましたように、歯科の方と医科の方との重なる部分があり、そして歯科の方におきましても緊急対応をしなければならないそうした麻酔の問題等々これはあるわけでございますから、そのことについて否定をする、いけないということでは私はない。やはり口腔外科をお持ちになっているようなところにつきましては、そうした救急対応につきましても、これはやはりどうするかといったことは学んでおいていただかないと、やはり患者さんの方が不安になる、そう思います。
○櫻井充君 そうしますと、今回のことをきっかけに幾つかの病院で歯科医師の救急の研修というものができなくなっているところがあるんですけれども、そうすると、そういう必要性は全くなくて、これまでどおり行っていって構わないということですね。再度確認させていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) そこはいろいろの問題絡んでくるというふうに思いますから、一度整理をさせてください。そして、やらなければならないところはやっていただくようにしますし、やらなくていいところはやらなくて済むわけでございますから、そこの整理を一度させていただきたいと思います。
○櫻井充君 現場は相当困っておりますので、是非早期にその点についてきちんとした方針を打ち出していただきたいと思います。 それでは、外務省の問題についてちょっとお伺いしたいんですが、まず外務大臣にお伺いいたしますが、鈴木宗男議員の外務省に対しての影響があったと。で、鈴木宗男議員の影響が排除されるということによって外務省改革というのはなされることになるんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 鈴木議員の影響力がなくなること自体というよりは、むしろ外務省が何でそういうことを招いたかということについて総括し、反省をするということが改革の第一歩だというふうに考えております。
○櫻井充君 そうしますと、例えば外務省のプール金の問題がございました。この点について外務省では相当な人数の方の処分が行われたわけですが、大臣はこれで十分だとお考えでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) プール金の問題につきましては、その時点で処分が、人事的な措置が行われたと私は了解を、理解をいたしております。
○櫻井充君 人事的なものに関しては処理できたと。そうすると、ほかに処理ができていない部分があるんですか。それとも、これで終わったんでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 現在、変える会というものを開いておりまして、これは私は骨太の方針ということで十の項目を出させていただきましたけれども、それを、変える会という形で御議論を一つずつ今いただいております。その中に、お金の面について、より透明に、より効率的に、より効果的にお金を使うということができないだろうかということを問題意識として挙げておりまして、そこで議論をしていただいておりますので、そういった、今後更にどうしていけばいいかということが行われる、議論され、それが実行に移される必要があると思っております。
○櫻井充君 浅川元課長補佐が逮捕されたわけですけれども、この人一人だけでこのような事件を起こせるのかどうか。 実はこの方は、十数年間ですか、同じ地位にいることができました。なぜこの方が十数年間同じ地位にいることができたんでしょう。
○政府参考人(北島信一君) お答え申し上げます。 浅川は、その方面の仕事で非常に優秀であったということで、長い間西欧一課の庶務班長をやっていたわけですが、もちろんその後反省しまして、その種のポストに長期にわたって占めることは好ましくないということで、昨年末以来、その種の人間をすべて異動させたということでございます。
○櫻井充君 その方面とはまずどの方面を指すんでしょうか。そして、どういう人が優秀なんでしょうか。もう一つ、その種とは何を指しているんでしょうか。
○政府参考人(北島信一君) 私ども特別Ⅲ種と申し上げてきていますけれども、例えば会計、それから通信、そういった官房事務で活躍してきているということでございます。
○櫻井充君 すべて答弁されておりません。どこがどういうふうに優秀なんですか。
○政府参考人(北島信一君) 浅川の場合ですと、欧亜局西欧一課の庶務主任だったわけですけれども、欧亜局という場所柄、いろいろ大きな国際会議を組織立てる、それから要人の来訪、訪問、これを仕切るというようなことがあったわけですが、そういった仕事で能力を発揮していたということでございます。
○櫻井充君 それでは、今逮捕されて大変お困りでしょうね。
○政府参考人(北島信一君) 省全体として頑張ってやっております。
○櫻井充君 困っているか困っていないか聞いているんです。で、どなたが代理でやられているんでしょう、じゃその方の代わりのことを。
○政府参考人(北島信一君) 当然後任が来ておりますので、持ち場持ち場で後任の職員が一生懸命やっているということでございます。
○櫻井充君 困っているか困っていないか聞いているんです。
○政府参考人(北島信一君) 困らないようにやっております。
○櫻井充君 答弁になっていません。答弁になっていません。(発言する者あり)なっていませんよ。困ったか困っていないかですよ。なっていませんよ、答弁になっていませんよ、答えていない。
○委員長(真鍋賢二君) 端的に答えてください。
○政府参考人(北島信一君) 困っておりません。
○櫻井充君 困っていないとすれば、なぜ長期間この方がこのポジションにいなきゃいけなかったんですか。
○政府参考人(北島信一君) 現時点では反省しております。
○櫻井充君 なぜ、そうすると、この方がずっと居続けることができたんでしょうか。人事権はどなたがお持ちでしたか、その当時、直接の。
○政府参考人(北島信一君) 人事権は外務省官房人事課にあるわけですが、要するにある特定の人間が特定の場所で非常にきちっと仕事をしてきているということで替えにくかったということ、そのまま仕事をして、続けてほしかったということがあったわけですが、その後いろいろな問題が起きましたので、我々反省して、長期にわたって同じポストにとどまることのないようにしたということでございます。
○櫻井充君 それでは、その浅川さんを特別Ⅲ種に登用した課長はどなたですか。
○政府参考人(北島信一君) これは人事上の措置でございますが、当時の人事課長は齋藤泰雄人事課長でございます。
○櫻井充君 齋藤課長は浅川さんの不透明な会計のやり方を知っていたんでしょうか。
○政府参考人(北島信一君) 当然承知していなかったということでございます。
○櫻井充君 そうでしょうか。 私はある方からの文書をいただいております。浅川さんのやり方を知っていたと、そういうふうに私はある内部の方から情報をいただいております。 改めてお伺いしますが、この方は浅川さんの不透明な会計のやり方を知らなかったんですか。
○政府参考人(北島信一君) 浅川を特別Ⅲ種のカテゴリーにした当時の人事課長は齋藤泰雄でございますが、当時、そういったことももちろん承知していなかったということでございます。
○櫻井充君 それでは、なぜ齋藤課長は浅川さんを特別Ⅲ種にしたんですか。つまり、その前の浅川さんの実績って何なんですか。
○政府参考人(北島信一君) 先ほど申し上げたような官房事務の分野で非常に能力を発揮していて、外務省で特別Ⅲ種に言わば昇格される過程でいろいろな関係者からの推薦があるわけです。その推薦を踏まえて、人事当局でそのように判断したということでございます。
○櫻井充君 何回も聞きますが、じゃ、その能力を発揮したとは、その能力って何ですか。そして、だれが推薦したんですか。
○政府参考人(北島信一君) 当時の欧亜局の関係者だと思いますが、どういう能力かという点については、先ほど御説明したことでございます。
○櫻井充君 改めてそれではお伺いしますが、どのような能力ですか。
○政府参考人(北島信一君) 重ねてのお尋ねでございますが、国際会議をオーガナイズする、それから要人の来訪、要人の訪問、こういったことのアレンジメントをきちっとするといったことでございます。
○櫻井充君 それでは、浅川さん以外に長期間にわたって同じ課に居続けた方はいらっしゃいますか。
○政府参考人(北島信一君) かつてはおりましたが、去年の末以降、長期にわたって同じポストにとどまることのないように人事異動を徹底して行ったところでございます。
○櫻井充君 かつていたというと、そのようなことですが、具体的には何年間ぐらいいらっしゃるんですか、そういう方は。
○政府参考人(北島信一君) ケース・バイ・ケースでございますけれども、今手元に資料ございませんけれども、私の記憶では、官房事務というのはどうしても非常に専門性、細かい点への配慮、いろんなことが必要なものですから、どうしても同じ場所に、具体的には三年以上にわたってとどまった人がかつてはいたということでございます。
○櫻井充君 浅川さん、何年おられました、同じ課に。
○政府参考人(北島信一君) たしか西欧一課の庶務主任として十年強いたと思います。
○櫻井充君 十年強ほかに同じポジションにいた方はいらっしゃるんですか。
○政府参考人(北島信一君) 非常に少ないとは思います。皆無ということではないと思いますが、少ないケースだとは思います。
○櫻井充君 この件については一応通告してあるんですけれども。つまり、こういうほかにいたんですかということに関しては通告してありますが。
○政府参考人(北島信一君) 私、先ほど受けました質問が、浅川事件以降、依然として長期にわたって、たしか五年というお尋ねだったと思いますが、五年以上にわたって庶務主任のポストにいる人間はいるかという御質問だと了解しましたが、それについてのお答えということであれば、去年の末以降はその種の人間はおりません。
○櫻井充君 そういうことではなくて、これまでで結構です。 それでは、改めて資料を要求しておきますけれども、これまで十年以上にわたって同じそのポジションに、同じポジションにいた方がおりましたら、お名前とその年限を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(北島信一君) 調べて、御報告申し上げます。
○櫻井充君 今回なぜこんなことをやっているかといいますと、鈴木宗男議員のことに関しては内部文書が随分出てまいりました。しかし、本当に鈴木宗男議員だけなんでしょうか。 つまり、外務省の今回のこの浅川さんの一件にしても、齋藤欧州局長が要するに浅川さんの上司で、不透明な会計のやり方を知っていたと。この方は処分の対象になっていないんですよ。こういうところに問題があるんじゃないですか。外務省は自分たちの都合のいい情報だけ出してきて、自分たちの内部の改革、本当にやっているんでしょうか。大臣、いかがですか。
○委員長(真鍋賢二君) 大臣じゃないんですか。
○櫻井充君 大臣です。
○委員長(真鍋賢二君) 大臣に答弁求められておるんですが。それじゃ先、北島官房長。
○政府参考人(北島信一君) 委員のお尋ねが、いわゆる浅川事件に関連して齋藤局長が処分されていないのはおかしいのではないかということであれば、浅川事件というのは具体的に、彼は去年の九月の末に起訴されたわけですけれども、平成七年のAPEC大阪会議のときの会計処理の問題、公金詐取ということで起訴されたわけです。その時点で外務省として下した処分といいますのは、APEC大阪会議に関連して、浅川はAPEC主催事務局の次長であったわけですけれども、当時の事務局長、それから当時の、APECというのは経済局が関係しているものですから経済局の関係者、それから当時の最高事務責任者、こうした者が処分の対象になったということでございます。
○国務大臣(川口順子君) プール金の関連につきまして、当時の処分者、処分対象者総数三百二十八名ということでございまして、当時の欧亜局長もこの中に含まれていると私は理解しております。
○櫻井充君 直属の課長が、よく分かっていた課長が何らの処分を受けていないというところがおかしいんじゃないか、そう思っております。 今回、内部告発文書が随分出てまいりましたけれども、世界の国々ではこういう公益に関するものに関して開示しなさい、開示した者が保護されるという制度がございます。イギリスでは九八年に制定されましたし、アメリカではもっと前から制定されていますけれども、こういう制度を導入しない限り、私は外務省の改革にはつながってこないんじゃないかというふうに考えていますけれども、その辺について、外務大臣、そして行政改革の観点から行政改革の担当の大臣にお伺いさせていただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) まず、今回、外務省の内部文書が外に漏えいをしたということにつきましては、これは外交を預かる組織といたしまして、他国との信頼関係等もありますので、そういった観点からは私は非常に問題が大きいと考えておりまして、この点については厳重に調査をするように中に指示をしております。 その上で、内部告発についての考え方、これについては様々な考え方があると思います。これはひとつ外務省だけの問題ではなくて、政府全体あるいは政府の外の社会全体としてこれをどういうふうに位置付けるかという問題でございますので、広く様々な議論をする必要があるのではないかというふうに考えております。
○国務大臣(石原伸晃君) 外務省の内部文書が流出したことについては外務大臣が御答弁されましたが、委員御指摘のように、官僚の不祥事を早期に発見する、そしてそれを是正していくために内部の告発者を保護する仕組みというものがあるということは私も認識しておりますし、これも一つの考えであるということは分かっております。 じゃ、我が国は今どうなっているかということなんですが、これももう委員御承知のことだと思いますが、刑事訴訟法の二百三十九条第二項、国家公務員が職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発しなければならない、中にいまして、悪いことをして犯罪であるというならば告発しなければならないとなっております。 また、国家公務員法の法体系の中、七十五条の第一項において、職員がその認知した不正な行為を適切な方法で申告したことを理由として不利益を受けることのない仕組みが設けられております。ということは、内部告発をして、おまえ内部告発をしたな、おまえもう出世がないぞというようなことはないということでございます。 結果から申しますと、いずれにいたしましても、現在の仕組みに加えて、外務大臣も御答弁されましたように、社会全体のことと大変この問題はリンクをしてまいりますので、我が国の現状と十分社会全体と照らしつつ勉強をさせていただきたいと現段階では考えております。
○櫻井充君 これを一つの法律の中にきちんと明示しているのもあるんですよ、実は。大臣御存じですか。ジェー・シー・オーの事故の後に、原子炉等規制法六十六条の二の中に、原子力関係の従事者に対して主務大臣に対する告発権を認めて、告発を理由とする解雇その他の不利益の取扱いを禁じると、あえてこういう形で書いているんですよ、実は。 つまりは、今このものがあるから大丈夫だというお話をされていますけれども、あえてこういう形でも書かれているわけです。ですから、その意味でいうと、もう少しきちんとした形の法律を制定していった方がいいんじゃないかと私は思っているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの委員御指摘されましたものは内部告発者の保護に関する立法例の一つでございますが、立法に依存しなくても国家公務員の倫理法の中にも政令で同趣旨のことが書かれております、政令でございますけれども。 先ほど、社会全体の状況にマッチングをさせてというような趣旨で発言をさせていただきましたのは、アメリカにももう委員御指摘のようにホイッスルブロアですか、笛吹いている人という法律ありますから、あれは一つの法律じゃなくていろいろなものが集まって体系を成している。ですから、そういうものも含めて勉強をさせていただきたいという答弁をさせていただいたのであって、現に刑事訴訟法と国家公務員法の体系でそういうものは制度としてはできているわけですから、そして現に今、委員御指摘にされたもののように個別法でもあるので、現段階で社会全体の、言ってみるならば内部告発は悪い言い方をしますと密告でございますので、そういう全体の体系の中で考えさせていただきたいし、勉強させていただきたいと御答弁をさせていただいたところでございます。
○櫻井充君 密告という表現を使えば密告なんですけれども、つまりイギリスの場合には公益のための情報を開示してくださいと、情報公開法があれだけ進んでいる国々でもそれだけでは足りないからそういう制度が設けられているんだと。そこは大臣、認識がちょっと違うんじゃないでしょうか。 それからもう一つ、川口大臣にお伺いしたいのは、漏えいしたというふうに、内部文書が漏えいしたというふうに先ほど御答弁ございました。 つまり、あの内部文書が漏えいしたことは本当に問題だったんでしょうか。外務省の例えばいろんな問題が浮き彫りにされてきたという点では、これは非常に良かったことじゃないですか。今まで外務省の中で内部改革ができなかったことが、ああいうものが分かったからきちんとできたんじゃないでしょうか。違いますか。まだできていませんが。
○国務大臣(川口順子君) 組織を良くしていくということは大変に重要だと思います。で、そのやり方としては、私は一義的には組織の中で意見を言い改善をしていくということをやるべきであると思っております。それができないような組織というのは、すなわち中から意見が出せないような組織というのは組織として非常に問題があるということでございまして、したがいましてこの問題の提起というのは、まず外部に漏えいをすることによってではなくて、中で意見を言い、中でみんなで考えて意見をよくする、そういう方向に行くべきであったというふうに私は思います。
○櫻井充君 それは理想論ですよね。理想論で今まで良くなってこなくて、これではまだ不十分だから、先ほどの浅川さんの上司の方の例を取り上げて言っていますが、全然不十分ですよという、まだ、いまだにその中で幾ら言っても、声を上げても取り上げてもらえないから、こういう文書が出てくるわけじゃないですか。違いますか、大臣。
○国務大臣(川口順子君) 外務省の現在の組織が理想的で望ましい形にあると私は思っておりません。したがいまして、今改革を進めているわけでございます。
○櫻井充君 ちょっと違っているんじゃないでしょうか。 じゃ、もう一点、もう一度、先ほどの漏えいの件に戻りますが、本当にそうなんでしょうか。 つまり、大臣は中で解決すればいいとおっしゃっています。中で解決できなかったからこそ、あの時点で外に出てきたんじゃないですか。つまり、中で解決しようと思っていた心ある方々も一杯いらっしゃるんですよ、外務官僚の中で。その方々が非常に迷惑を被っているわけですよ。大臣、その点はすごく大事なことなんです。その人たちが中で解決できなかったからこそ、そういう声が今上がっているんじゃないですか。違いますか。
○国務大臣(川口順子君) したがいまして、外務省の組織には問題があった、また問題が現在もあるというふうにお答えをしているわけです。
○櫻井充君 是非その外務省の改革を続けてやっていただきたいと思います。 それでは、もう一つ別件で、今度、大和都市管財について質問させていただきますが、この件に関しまして前から財政金融委員会で質問させていただいております。 政治家の方々が何人かこの大和都市管財の件に関して近畿財務局の方に電話を入れたりとかしているわけですけれども、三人の政治家の方が一応関与しているというふうに言われております。答弁を随分いただいておりますが、具体的にその三人の名前を挙げていただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 財務金融委員会の方で櫻井委員から、ただいま御質問の件について度々、三名のうち残りの二人ですが、明らかにすべきだと、こういう御指摘を受けておりますが、私ども調査をいたしましたが、何せかなり前のことでありますし、当人たちの記憶も定かでないところもある上に、相手方の方に確認を取っていないと、こういうことでもございますので、実名の答弁は差し控えさしてきたわけでございます。
○櫻井充君 不思議なのは、かなり前のことで記憶が定かでないと、じゃなぜ三人の方という名前が挙がるんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 私どもの中で三人の名前が挙がっているわけでございますが、この実名を明らかにするということにつきましては、議員、その陳情者個人に対します影響もございますので、私どもは、そうした意味もございまして、答弁を控えさしていただいているわけでございます。
○櫻井充君 その方がやっていることが何も問題ないんであれば、ここの場で名前を明かしても何も問題ないんじゃないですか。違いますか。
○副大臣(村田吉隆君) もちろん、私どもの調査の結果、そうした陳情があっても本件の監督あるいは検査について影響を及ぼしたという事実はございませんが、議員の個人に対します影響ということを考えまして、答弁を控えさしていただいているわけでございます。
○櫻井充君 今、三人の方が影響ないとおっしゃっていますよね。本当にそうでしょうか。 一人の方は、平成十年の四月の十日の衆議院の大蔵委員会の中で、金融関係でいいますとそれだけ資金が増えてくるわけでありますから、有利、確実な運用というものだけでなくて、リスクはあるけれども収益性が高いというものの商品が当然必要になってくる、それが国民のために資するものであると、こういうような質問をしているじゃないですか。そして、その方は大和都市管財から献金を受けているじゃないですか。つまり、関係していることやっているじゃないですか、違いますか。
○副大臣(村田吉隆君) 先生が今御指摘の一人の方については、既に新聞でも明らかになりましたので、その意味では答弁を、実名で答弁をさしていただいた経緯がございます。 しかしながら、今、先生が御指摘になりました委員会での質問と私どもの問題、ただいま問題とされている大和都市管財あるいは抵当証券業あるいは抵当証券業規制法に関します問題については、私ども、監督上、何ら問題はなかったというふうに考えているわけでございます。
○櫻井充君 ここは非常に大事なことでして、KSDのときと全く同じだと思うんですよ。国会で質問をしたと、なおかつ省庁に対して、まあ圧力が掛かっていないかどうか分かりませんが、電話も掛けている、で、なおかつ献金も受けているというのは、KSDの問題とこれ同じじゃないですか、構図からすれば。 やはり本当に問題がないんだとすれば、むしろ、そうやってずっと隠し立てするから怪しいと思われるんだと思うんですよ。 この際、ですから、改めて質問をさせていただきますが、三人の国会議員の方の名前、教えていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 誠に申し訳ありませんが、実名の答弁は控えさしていただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(真鍋賢二君) 速記を起こしてください。 櫻井議員に申し上げます。 この件に関しましては、財政金融委員会でも御質問があったと伺っております。まあこの委員会でも御質問があったわけでありますけれども、この取扱いをいかがしたらいいか、この理事会において後刻御相談さしていただきまして御連絡を申し上げたいと存じます。
○櫻井充君 ちょっと時間いただいていいですか。──何でこういうことを申しているかと言いますと、一千百億の被害が出ているんですよ、この件は。そしてここの大和都市管財は、平成九年にもう多額な赤字を抱えていて、業務改善命令が出されているんです。業務改善命令が出されていて、この時点で営業停止さえすればもっと被害は防げたかもしれないんです。しかし、それにもかかわらず、どなたかからの圧力があったのかどうかは分かりませんけれども、結果的には認可されまして、そして、平成十二年に初めて認可が取消しされているわけです。 この点についてもう少しお伺いしたいんですが、この当時、この当時、警察庁は詐欺の事件ではないかということで取調べをされているようなんですが、その辺の事実はあるんでしょうか。
○政府参考人(黒澤正和君) 平成九年当時の状況でございますけれども、当時、大阪府警におきましては情報を収集した事実はございます。 大和都市管財株式会社の活動につきまして、詐欺や出資法違反等の犯罪を当時は立件できる資料の入手には至りませんでした。
○櫻井充君 これは新聞記事の確認で大変申し訳ないんですが、当時の担当府警捜査員は天の声でもあったのかと思ったと、こういうことを述べていらっしゃるんですよ。本当にそれだけ立件できるものが用意できていなかったんでしょうか、改めてお伺いします。
○政府参考人(黒澤正和君) 御指摘の報道については承知をいたしておるところでございますが、ただいま申し上げましたように、平成九年当時の状況でございますが、立件できる資料の入手には至らなかったわけでございます。 しかしその一方で、同年の十月でございますけれども、近畿財務局から同社に対しまして経営状況の改善等について命令が発出されたわけでございまして、同社の活動の推移を引き続き注視していくこととしたものでございます。 そして、大阪府警におきましては、昨年、大和都市管財株式会社に係る詐欺事件について代表取締役ら十九人を逮捕し、大阪地検に送致をいたしたところでございます。
○櫻井充君 もう一つは、この中である方が言っていらっしゃるんですけれども、被害が深刻化した要因の一つが法の不備であると。つまり、抵当証券業規制法で担保不動産の評価の見直しが義務付けられていない、この点に問題があるんじゃないかという指摘がありますが、この点についていかがでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 先生御指摘の点につきましては抵当証券法の範疇に属することでございまして、その意味では法務省の所管でございまして、私ども所管をしておりますのは抵当証券業規制法でございますので、法務省の御答弁を待ちたいと思っております。
○櫻井充君 レクのときに法務省を呼んで話をしたら、それは法務省の管轄じゃないというか、そういう形で金融庁の答弁になっているはずですが。
○副大臣(村田吉隆君) 抵当証券業規制法、行為規制に当たります空売り規制とか、これは私どもの所管でございますが、抵当証券業法自体は法務省の所管でございます。
○櫻井充君 まあしようがないです。まるで詐欺に遭ったような気分ですけれども。 それでは、あと、済みません、時間もないので公的金融の在り方について質問させていただきますけれども、今回の行政改革に当たって、公的金融を全般的にどのように見直そうとお考えなのか。特に、商工中金についてどうお考えなのか、その点について御説明願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 御承知のように、公的金融、政策金融機関につきましては、経済財政諮問会議でじっくりと議論するという建前になっております。 議論の方向につきましては、これは基本的には民間を補完することに徹するべきであると。さらには政策、これは政策のために行うわけでありますけれども、政策コストを最小化するという原則を貫くべきである。さらには、機関の統合をできるだけ目指すというような方向で議論を今開始したところでございます。 お尋ねの商工中金でありますが、そもそも公的金融はどのようにあるべきかというそもそも論からスタートするということでございますので、個別の金融機関についてまだ今の段階で申し上げる素材は持っておりません。
○櫻井充君 その所管である平沼大臣、どうお考えですか、商工中金に関して。私は必要な公的金融機関だと思っているんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 中小企業の場合には、大企業に比べて直接金融というのがなくて間接金融というのが大部分であります。そういう中で、今の経済状況を反映して大変中小企業の皆様方は苦労されていますね。そういう中で、私は商工中金の担っている役割というのは非常に大きなものがあると思っています。 特に、昨今、また大変貸し渋り等が厳しくなってまいりまして、したがいまして、もう委員も御承知だと思いますけれども、商工中金の中に三千万円を上限として特別の無担保の保証制度、そういうのも創設しましたし、それから手形割引というような機能で、これが今、中小零細企業の皆様方に大変評価をされています。そしてまたもう一つは、DIPファイナンスですとか、また昨年の秋の臨時国会で売り掛け債権に着目をしたそういう新しい保証制度、そういったものも中小企業のために商工中金がやっていただいています。 ですから、私どもは、政府のいわゆる信用においてマーケットからそういう資金を引き出すというシステムというのは非常に今重要な役割を担っていると思っています。 ですから、そういう中で、今、竹中大臣から御答弁がありましたけれども、経済財政諮問会議でこれから原点から議論をしてまいりますけれども、私どもは今言ったような立場がございますので、そういう立場を踏まえて私どもは議論に参画していきたいと、このように思っています。
○櫻井充君 民間金融機関が中小企業に対しての貸出し、大体四十数兆円減らしているわけです、この三年間の中で。商工中金の仙台の支店長なんかは、企業を救済するという意思ではなくて企業を育てるという思いで融資をなるだけしていきたいということを語られております。 で、政府の出資金だけでして、ほとんど補給金、補助金入っていないわけで、政府の保証があるから商工中金は非常にうまく運営されているんだと思う。そこで、政府の保証を外してしまって民営化、だから民営化できるじゃないかという議論もあるかもしれませんが、政府の保証が非常に重要なわけです。 是非その辺のところを踏まえて改革に取り組んでいただきたいと思いますが、どうでしょう、竹中大臣。
○国務大臣(竹中平蔵君) 諮問会議で議論を深める中で、本来、民間でできることは民間で当然やっていただくべきなんだけれども、その民間の金融市場がなかなかうまく機能していないという非常に重大な認識を私たちも持っております。 その意味では、少しその時間的な推移のパターンというのも考えなければいけないというふうに思っておりますし、同じようにその融資を行うに当たっても、民間の金融機関が行うのか、行って政府が利子補給なり保証なりを行うのか、政府の機関が直接貸付けを行うのが良いのか、これは諸外国でも様々な工夫、例がございますので、そういった点を踏まえて、現状認識としては今、委員の御指摘のような認識を私たちも持っておりますので、幅広くそこは慎重に議論をしていきたいと思います。
○櫻井充君 民間の金融機関の在り方について柳澤大臣にお伺いしますが、検査マニュアルの見直しが決まったんでしょうか、決まっていないんですか、それとも運用の仕方が変わるんでしょうか。中小企業に対しての査定というんですか、それを大幅に変えるのか、それとも検査はきちんとするけれどもその後の処理を変えるのか。そのような新聞記事が載っていたんですけれども、現状をちょっと教えていただけますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 中小企業が貸出し先である場合に、その貸出し先に対する債権をどういうように評価するかということについていろいろ御議論をいただいているわけでございます。 検査マニュアルそのものにも実はいろんなことが書いてありまして、それをきちっと守るということで大体のお話は解決できるんではないかというのが私どもの考え方でございます。 どういうことかと申しますと、要するに、中小企業者を判断する場合に、一番端的な例としては、要するにその法人成りをしておっても、その法人の財務状況だけで本当に返済能力なりなんなりが分かるのかという問題でございます。何というか、いろいろな人の話を聞いてみますと、例えば、分かりやすい例では、倒産をしたから返ってこないというものではないよという考え方なんです。 つまり、通常、もう完全に法人が独立していれば、倒産されて、されば返ってこないというのが普通なんですが、倒産をしても回収ができるという例が実は中小企業の場合にある。つまり、その経営者なりなんなりが、これはもう自分のやっていた法人は倒産しちゃったけれども、だけれども、この返済については、随分お世話になったから自分の私財を処分をしてでも返すと、こういうことをおっしゃる例があるということです。 ですから、例えば、何というか、いろんな引き当ての金額をはじくのにいろいろな方法があるわけですが、倒産確率からはじくのか、そうではなくて、もう予想損失そのものではじかなきゃいけないのかというようなことも中小企業者の場合にはあるということでございまして、したがって、これからはそういったことをきちっと現場においてもやってもらうと。やってもらうんだったら、その現場の処理がうまくいった、これで終わりだというんじゃなくて、そういう例を幾つも記録にとどめて、そういうものを蓄積していくと、そういうことによってすべての現場で同じような判断をするように努めてまいりたい、こういうことを今申しているということでございます。
○櫻井充君 もう一つ、今ペイオフ控えて貸しはがしが行われているという状況があります。そのほかにもう一点、金融機関と企業との不公正な取引慣行の実態が明らかになってまいりました。 昨年、公正取引委員会がこのことについてきちんと調査したわけですが、その実態について簡単に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(楢崎憲安君) 御説明いたします。 公正取引委員会では、近年、金融分野における規制緩和が進展し、金融機関と企業との金融取引の実態も変化しているのではないかということで、取引慣行につきまして、主として不公正な取引方法の観点から実態がどうなっているかといったことを、企業五千社に対してアンケートを出して調査したところでございます。 この調査によりますと、金融機関からの借入れが果たす役割は依然として大きく、金融機関は融資等を通じて企業に対して影響力を及ぼし得る立場にある場合が多いと。 それから、金融機関が融資先企業に対しまして、融資に関する取引条件を変更したり、あるいは自分が提供する金融商品あるいはサービスにつきまして各種の要請を行っておりまして、企業の側から見れば、意に反して要請に応じた企業もかなり見られたところでございます。
○櫻井充君 これらの取引実態を受けて、公正取引委員会、今後どのようにされるんでしょう。
○政府参考人(楢崎憲安君) 各種の要請があり、そしてまた企業にとって受け入れざるを得ないような状況があるということであるとすれば、優越的地位の濫用の問題として独占禁止法上の問題を生じやすいというふうに考えております。 そのため、金融機関が行います各種要請につきまして、どういった場合に優越的地位の濫用になるかどうかといったことにつきまして、調査結果を踏まえて考え方を整理したところでございます。それが第一点でございます。 それからまた、全国銀行協会とか全国信用金庫協会とかに対しまして、調査結果と独占禁止法上の考え方について十分説明いたしまして、傘下の金融機関につきまして周知徹底をお願いしたといった対応を取っているところでございます。
○櫻井充君 このような取引慣行の実態を受けて、柳澤大臣、金融監督される立場でどのようにお考えか。そして、中小企業の方々、相当苦労されているんですけれども、経済産業大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、公正取引委員会のアンケート調査でございます。これは、融資先企業に対するアンケート調査ということでございます。そういうことですけれども、とにかく公正取引委員会が優越的地位の濫用として独占禁止法上の問題を生じやすいと、こういうふうに言われたわけでございます。 私どもとしては、そもそも優越的地位に立っているのかということ、それから、それが濫用されているというものはどういうことなのかというようなことをこれからよく考えてみたいというように思っておりますが、とにかくこういうものが出たからいろいろ拳々服膺して注意をするようにということは全銀協を通じて、今、公取委員会が言っておられますし、我々もいろいろな機会、例えば連絡、意見交換会とかいうような会で、このことを監督当局の方から銀行、金融機関に対して注意喚起の伝達をしておる、こういうことでございます。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えさせていただきます。 今、公正取引委員会から報告がありましたとおり、相当いろいろな問題がある、こういうことが明らかになっております。中小企業を始め企業の円滑な資金調達環境を確保するため、金融機関との適切かつ公正な取引を確保するということは、言うまでもなく私は重要なことだと思っています。 金融機関が融資先企業に対して独禁法上の不公正な取引方法に当たる行為を行って、その結果、融資先企業、その資金繰り等に悪影響が出る、こういうことはあってはならないことだと思っておりまして、そういう場合には、我々はやっぱり金融庁ともしっかりと連携を取りつつ、それに対してはきちっと対応していかなきゃいかぬと思っています。 また、公正取引委員会におきましても、金融機関が融資先企業に対して優越的な地位を濫用する、こういうことであるとすれば、当然、私どもは独占禁止法上の適切な処置を取ることは当然のことだ、こういうことであります。
○櫻井充君 それでは、この間本会議で質問した際に、ちょっと御答弁、追加したかったことがあったので、竹中大臣にお伺いさせていただきますが、構造改革をやるとなぜ景気が良くなるんですか。その際に、需要サイドにもプラスの効果をもたらすと答弁されておられます。本当にそうでしょうか。 不良債権の処理をやると金融仲介機能が高まることによって資金が出るというふうにおっしゃっています。しかし、今でも金利は非常に低いわけですから、十分その仲介機能を持ち合わせているんじゃないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) もしも不良債権があったままで、これで今でも金利が低いからいいんではないだろうかと。ところが、正に委員も御指摘になったように、一部にやっぱり貸し渋りとか、本当に渋っているかどうかはともかくとしまして、お金が出ていかない、いっていないという事実は多々あるんじゃないんでしょうか。 金融機関がそういった不良債権の重荷から解放されることによって日銀がベースマネーを増やしたときに、それがいわゆる貸出し、信用醸成を通じて銀行自身がリスクを取れるようになりますから、それはやっぱり貸出しを勇気を持って金融機関も増やせるようになる。それがやっぱり貸し渋りがなくなるという状況だと思いますので、その意味では不良債権処理によって金融仲介機能が高まってマネーが増える、貸出しが増える、やっぱりそういうメカニズムは起こるのではないんでしょうか。
○櫻井充君 それは一面だと思うんですよ。その代わりにどうなるかというと、これは直接償却をやればの話ですけれども、企業も倒産する、失業者も増えてくるというのは一時的に起こってくるわけであって、ですから、短期的に見たときには需要を喚起するというふうな方向には働かないんじゃないですか、トータルとして見れば。
○国務大臣(竹中平蔵君) 正に委員御指摘のように、これはもう両面出てくるわけです。総理はそれを短期的な痛みというふうに称したわけでありますけれども、淘汰されるような企業が出てきた場合には御指摘のようなことが起こり得る。であるからこそ、この二年ぐらいを集中調整期間として、この二年間は比較的低い成長を甘受しなければならないということを改革と展望でも明記をさせていただいた。その一方で、もちろんセーフティーネットの拡充、更にはいわゆる景気が底割れすることがないように、第二次補正予算に象徴されるような需要の対応というのを両面で今考えているわけであります。 しかし、いずれにしても、そういった構造改革を進めない限り、その先のやはり経済発展、成長はないわけで、ここはくぐらなければいけない重要な改革のポイントなんだと思います。
○櫻井充君 おっしゃる部分、正論なんですが、つまり次の受皿がないまま、ただ壊せばいいというものではないんじゃないですか。次の受皿が見付かっていないから大変なんじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) その受皿を見付けるのはだれなのかという問題なんだと思います。 政府が例えばこれだけの事業を確保しますと、これはやっぱりできないわけですね。その点は御承知いただけると思うんですが、そういったところを規制緩和とか様々な、民間でできることは民間にして更に事業を増やしていただこうと。これは金融のビッグバン等々でロンドンでは金融機関の淘汰は進んだけれども、全体としての金融業での雇用はもう間違いなく増えたと。そういうやはり民の活力を信じて構造改革を進めるというのが政策のあるべき姿だと思います。
○櫻井充君 しかし、その規制緩和なら規制緩和、具体的な規制緩和がどれだけ進められるのか、そこが非常に大きな問題じゃないでしょうか。痛みだけが伴っていて、痛みだけが先行して、景気は、状況は悪化すると。昨日の新聞の世論調査で八五%が悪くなっていると。しかし、何らかの手だてが打たれているのか、そこが問題じゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そのためにやるべき構造改革というのを、去年の秋に改革の政策項目を約五百リストアップしました。工程表であります。そのうち四百五十項目は今年度中にやるということを決めて、昨年十二月に集計した時点では、非常に地味なものの積み重ねではあるんですけれども、やっぱりその七割はできているんですね。しかし、それに加えてもっとやらなければいけないと思います。 したがって、税制改革、税制による活性化、税制改革と並んで産業活性化の戦略対応について集中的に今経済諮問会議で議論していて、正に規制改革をどのように議論を進めていくのか。そのためには更にやらなければいけないことを今正に議論しておりますけれども、そういった肉付けを是非していきたいと思っているところであります。
○櫻井充君 税制改革とおっしゃいましたが、大きな方向性としてはどのようなことを考えていらっしゃるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今週の金曜日の経済財政諮問会議におきまして、民間議員が中心になってその論点とあるべき方向についての一つの考え方を提示していただくことになっております。 今日はちょっとその数日前でありますので、幾つかの方向は議論もちろんされておりますが、やはり経済の活性化に資するようにするためには、いわゆるインセンティブを様々な投資家、消費者に感じてもらえるような仕組みでなければいけない、広く薄く課税するような仕組みにしていかなければいけない。これは税制改革では長年議論されてきたテーマばかりであるとは思いますが、そういったことを総合的にかつ戦略的に議論を組み立てたいと思っているところであります。
○櫻井充君 税制でインセンティブを掛けるということは、減税の方向ということなんでしょうか。三十兆円枠を維持しながら減税をやっていくということですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 三十兆円の国債発行枠というのは、これはマクロ経済バランスのために是非とも維持しなければならないと思っています。しかし、頑張って投資をしていく、頑張ってリスクを取っていく人たちに対してそれなりのインセンティブを税で与えるということは、私は必要なんだと思います。そのために今までの、ある意味で古くなったインセンティブのシステムというのをスクラップ・アンド・ビルドしていかなければいけない。 マクロで言った増減税でいうと、ないしは歳出まで含めると、私は、財政中立という言葉がありますけれども、財政中立で考えて、しかしインセンティブを、活力を引き出せるような、部分的に減税が行われるような、そういうシステムが当面妥当ではないかというふうに思っております。その点も含めて今議論をしています。
○櫻井充君 非常に理想的なことなんだろうと思いますが、しかしそこの中で、なかなかいろいろ財源がカットできない点で問題があるんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そういった財政の枠組み全体を議論する。それぞれ、やはり財政の支出は今までもそれなりの意味付けを持っているわけですから、確かにどれ一つカットしようと思っても大変なんでありますけれども、それを集中的に優先順位を付けてやる。実は、今御審議いただいている予算編成もそういった重点項目を明示して予算編成をさせていただいているわけで、こういったやり方を是非強化していきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 時間です。
○櫻井充君 じゃ、質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で藤原正司君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、山本保君の質疑を行います。山本保君。
○山本保君 公明党の山本保です。 ちょっと通告と違いますが、今の流れもありまして、最初に、先ごろ私、財政金融委員会で柳澤金融大臣にちょっと質問をあらかじめお願いをしてあったことがありましたので、それを最初にお聞きしたいと思います。 今、正にいろいろお話があったように、銀行の審査が、いろいろ企業の審査機能などを高めるということを言われておりますけれども、やはりそのためには、まず銀行が中小の企業などを支援するような能力、そういうスキル、またもっと言えば相談とかそういうカウンセリングなどのスキル、こんなようなものも付けなくちゃいけないんじゃないか。大学を出てすぐ、経済学部出て銀行員になってそういうものが、持っておられるんだろうか。この辺についてはどういう能力を高めるような努力をされていますかということを最初にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 金融機関の中小企業に対する貸出しも、こうした景況あるいは、場合によってはバブルの崩壊の影響で多くの不良債権化した資産が出たと、こういうことでございます。 〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕 これについて、私ども、大手行のものはともかくとして、その他の地方銀行、あるいは第二地銀、あるいは協同組織型の金融機関に対して、直接償却をしろとかということは全くしていないわけでございます。ただ、そうした直接償却を力を入れてやってくださいということを大手行に言ったときに、これらの地方銀行以下の金融機関は自分たちの問題としてこの問題をとらえて、できるだけ今不良債権になっているものも含め、またなりそうなものも含めて、できるだけならないようにしようということをお考えいただいたようです。非常にこれは、私ども必ずしも想定しなかった実はシナリオでございまして、この点については、私ども本当に感心させられたというか、本当にそうであってほしいと、思っていなかったわけですがそういうことが現実になったということで、我々は非常に有り難いというふうに思いました。 その後、そういったことをいろいろ各金融機関で進めていただいている中で、やはり破綻懸念先以下になったもので少し、社長、ここはもうあきらめた方がいいんじゃないのというような切り分けをするというようなアドバイスもあるわけですが、そのほかにも、そういったものも含めていわゆる経営改善計画というのが必要になるわけですけれども、やっぱりこれを中小企業の皆さんに独自で作ってもらうというのは無理なケースが多いと、こういうことでして、それはやっぱり金融機関の側から働きかけてそうしたことをお手伝いするということがよろしいということになったわけでございます。 そういう中で、いろいろなチームがそれぞれの金融機関にできているわけですけれども、その中でそうしたことを、バンカーですから、正にバンカーというのはそういうことが長年の経験でできるということなんですけれども、やはりそれ以外にも、今、先生御指摘のような、いろんな中小企業に対する専門家というものも必要ということが各機関で自覚されておりまして、そういう例えば中小企業診断士というような専門的なコンサルタントの資格を行内で取得させるというような人材育成もしているようでございます。弁護士さん、公認会計士さんということになると、かなりアウトソーシングをして個別の契約でそうした人たちの助力をお願いするということのようですが、そういう、中小企業診断士の場合にはそういうものもございますけれども、言わば自前でそういうものを持つというような努力もしていらっしゃるようでございます。 ちなみに、これは中小企業庁の資料でございますけれども、現在、一万七千百三十三人の中小企業診断士がどこに所属しているかといいますと、金融機関に三千二百四十一人、一八・九%所属しておると、二割近く所属しておるということでございまして、これで十分と我々も思っておりませんけれども、こうしたこの傾向を大いに助長してまいりたい、このように考えております。
○山本保君 先回、そういう御質問といいますかお願いをしました。中小企業庁などとお話をしておりましても、支援センターというようなものがあるんだけれども、それと金融機関との関係が私も何か非常に欠けているような気がしましたので、先日、銀行の力というものをもっと付けるような形で仕事をしていただきたいということで、今お話あったような形で進めていられるということでございますので、今後も頑張っていただきたいと思っております。 柳澤大臣、もう結構でございます。 次に、先ほどの櫻井委員の質問の最後のところにも出てきたことでございますが、竹中大臣に少しまとめてお聞きしたいんでございますけれども、昨日ですか、テレビもちょっと見ておりました。また、今日の新聞などを見ましても、経済、税制ですか、税制に活力を、経済に活力を与えるような税制改革というような考え方、そして先ほども言われましたけれども、全体枠は伸ばさないようにしながら、しかし減税を先行させるというようなアイデアなんでしょうか。ちょっとその辺について、この公式の場で一度御発言いただきたいと思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 税制に関しましては、やはり改革の中心的問題であるということで、経済財政諮問会議で大枠を議論する、さらに、財務省の政府税調等々で更にその制度設計を踏まえた詳しい議論を今並行してさせていただいております。 税制に関する基本的な考え方ということで活力という言葉を使わさせていただきましたが、今まで公平、中立、簡素、公平、中立、簡素という税の三原則、これはこれで、これ否定するものではありません。大変重要なんでありますが、これ、財政の教科書、アメリカの教科書なんかを見ると、簡素というのはシンプリシティーと出てきます。公平はフェアネスと出てきます。中立というよりは、普通はエコノミックグロースと書いてあるんですね。経済成長と書いてあるんです。経済を発展させるためにではどうしたらいいかということで、それは資源の最適配分をゆがめないような中立な税制がいいんだということで中立という言葉が長年使われてきたんだと思います。それは否定するものではありません。しかしこれは、中立というのは言葉がなかなか難しいものですから、むしろ活力と、経済を発展させるという活力というふうにむしろ明示的にする方が私は分かりやすいのではないかなというふうにかねてから考えていたわけで、そういったつもりで議論をしているというのが基本的な方針であります。 あともう一つは、やはり減税、新聞は減税先行というふうに書くんですが、これちょっと何を言っているかよく分からない、私自身はよく分からないんでありますけれども、一方で減税するところはあるけれども、財政そのものに関しては三十兆を守って財政中立を貫くと。そのためには、歳出を例えば削減すべきところはもっと削減して、ないしは国有財産で売却できるものがあるかどうかというのは大問題でありますが、できるものは無駄はなくしてそういった財源で減税をしていくと、そういうことを考えるべきである。財政のバランスと活性化というのをバランスさせる方向を模索したいというふうに考えているわけでございます。
○山本保君 今のは今朝ほど突然お願いをしました。まだいろいろ中身について私もお話ししたいことがありますけれども、たしか財政演説でもシュンペーターを引かれたような気がしましたが、まさにイノベーションということが私、実体経済を伸ばすキーワードだというか、大事なことだと思っているんです。もちろん財政金融というのが重要ではありますけれども、財政金融委員会でいつもお話しさせていただくんですけれども、じゃぶじゃぶになっていても銀行から下へどうして下りていかないのかと、どうして企業がインセンティブ正にわかないのかというときに、税制で助けようというお話はそれはそれで私は結構だと思いますが、もっと直接に企業の担っていけるような人材形成ということについてちょっと今日は御意見を伺いたいと思っております。 まず、人材形成ということが、教育政策という言い方よりはこういう言い方できちんと経済政策の中に位置付けるべきではないかと思うんです。しかしながら、昨年来からいろんな形で工程表ですとかまた緊急プログラムなどを見せていただいて、どうも違うんじゃないかなという気がして、私の感覚とは違うような気がしているんですけれども、今この人材形成というか人材育成ということについてどのような政策のスタンスなのか、お話しいただけますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実は、一月に出しました改革の中期展望におきまして、その中心的な概念は人であるということを明記させていただきました。これは、経済も社会もやっぱり人のためにあるというのが基本的な発想でありますから、同時に経済や社会を良くする主体としての人、それは委員おっしゃる人材ということになりますが、それを活用する、正に発展の原動力、進歩の原動力、付加価値を生み出す原動力は人であるということなのだと思います。そういう位置付けをかなり明快に書きまして、これは民間議員でいらっしゃるトヨタの奥田会長が中心になっておまとめになっておられますが、したがって、我々の気持ちとしてはそれを中心に置いているということでございます。 先ほど言いましたように、今、経済活性化戦略の議論をしておりますが、この活性化戦略の中身としては、やはり税等々の話と規制に象徴される制度改革の話と、あとやはり私は人材なのだと思います。こういった中で、経済財政諮問会議での産業活性化戦略の中で人材についての議論、特にこれは具体的には高等教育の在り方等々が重要だというふうには思うんでありますけれども、今議論を深めつつあるところでございます。
○山本保君 総論について私も同じような感覚はするんですが、私はもっと厳しい状況にあるという気がしてしようがないんですよ。例えば、その中期展望でしょうかね、これは国民一人一人が能力と個性を発揮するというふうな言い方がされております。 私は、正に国民一人一人が能力と個性を発揮できないような社会だったんじゃないかということをもっと厳しく見るべきじゃないかという気がするんですよ。大学をすばらしい世界トップにするというのも結構ですが、私は、そのためにも人生の中において学校教育というものの意味を変えていく、また社会全体、経済生活全体の中での学校教育の位置を変えていくという、そういう取り上げ方が必要だと思っているんですが、どうも拝見していまして、例えば後で出てきますが、インターンシップなど私は非常に重要だと思うんですけれども、雇用対策というようなところにしか位置付いていないんじゃないかなという気がして仕方がないんです。 〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕 そこで、具体的にちょっと提案といいますか、これから細かいことをお聞きしていきますけれども、できればずっといていただきたいんですが、文部科学省それから経済産業省、もっと言えば雇用の厚生労働省、この三省の仕事というものをやはり内閣、政府がきちっと全体計画、戦略を持って進めていく必要があると思うんですよ。それがどうも欠けている。 私ども、三月十二日に我が党で少し提言を出させていただいた中に、産業構造の例の本部に人材形成部門を置いたらどうだという提言をさせていただいた。実は私はもっともっときつい意見を出しまして、正に諮問会議の中にこういう戦略会議を出す、作るべきじゃないかと思っているんですけれども、まず最初に総論でお聞きしたいんですが、竹中大臣いかがですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先ほど申し上げましたように、経済産業活性化戦略という非常に今年前半の大きなテーマ、税制と並ぶ大きなテーマの中で、更に規制改革と人材というのは更にその中の大分類になると思いますので、それに関しましてはそこをヘッドクオーターの会議と言うかどうかはともかくとしまして、実質にはそこでの議論はもう始めているつもりでございます。御指摘のように、これは各省庁にまたがることでありますから、内閣府の経済財政諮問会議のようなところで横割りの総合的な議論をするというのは大変重要な使命であるというふうに感じております。 インターンシップのお話が出ましたけれども、インターンシップも、私も大学におりましたときからこれ是非やりたいと思いましたが、これ実は大学の方はやる気があってもなかなか企業が受け入れてくれないとか、そこで止まってしまう。そういう意味では、やはり非常に横割りのやり方が必要だというふうに思いますので、その問題意識を是非持って、強く持って仕事に当たりたいと思います。
○山本保君 それでは、もう少し具体的にお聞きしたいと思っておるんですね。 今お話出ましたインターンシップという、学生さんが大学に籍を置きながら、企業など、又は官庁でもいいんですけれども、実際に体験する。いろんなやり方があるようですけれども、アメリカなどは何十%というような形で実践されていると。ところが、日本では計算しましても一%も行っていないようで、二けたほど違いますね。 ですから、こういうことでは駄目なんではないかなという気がしておりますが、ただ、今度の予算で、厚生労働省それから経済産業省、文部科学省もこれに関連する事業、予算を確保しているようでありますが、この辺について少し整理して御紹介ください。
○副大臣(狩野安君) 山本委員におかれましては、インターンシップに大変熱心に取り組んでおられることを存じております。大学生や高校生が適切に職業選択ができるように、そしてまた、安易な離転職を防止するためにも、在学中の早い段階から職業意識を高めることがとても重要であるというふうに厚生労働省としては考えております。このような職業意識啓発の観点から、学校と連携を図り、大学生、高校生が在学中に就業体験を行うインターンシップの導入促進に努めているところでございます。 また、昨年、先ほどお話ございましたように、昨年十二月からは、第一次補正予算に基づき、特に大学生等を対象とするインターンシップの受入れを一層促進するために、受入れ企業の開拓、大学等に対する受入れ企業情報の提供、受入れ企業と学生、大学等とのマッチングの促進などを内容とする事業を経済団体に委託して開始しているところでございます。
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさしていただきたいと思います。 委員御指摘のように、私どもといたしましてもこのインターンシップ制度というのは、即戦力になる人材を育成する、そして企業の活性化、あるいは大学と中小企業、これをうまく結び付けるために極めて有効な手段であるというふうに認識をいたしておりまして、現実に私どもといたしましてもインターンシップに参加する学生への支援をさしていただいておりまして、ちょっと具体的に申し上げたいと思いますが、平成十二年では、産業人材育成のための支援事業、これで七百七十三人、二百五校、そして平成十三年では千四百十九人で二百九十九校という支援をさせていただいた。もう一つのジャンルとして、言わば物作りの職人的な人材、こういったものを支援をするということで、平成十二年では百三十三人、三十三校、平成十三年では二百三十五校、五十九校と、こういうようなことで支援をさしていただいております。 平成十四年度は、引き続きこういった支援を更に進めていきたいと思っておりますけれども、やはり三年目になりますものですから、支援の仕方をもうちょっと工夫して、例えば、インターンシップ推進協議会等々も大分活性化をしておりますので、こういったところをうまく活用してこの支援をしていく。それからもう一つは、平成十四年度として新たに支援をさせていただきたいと思っておりますのは、全国に九の経済局がございますので、ここで言わばセミナーを開会をさせていただいて、広く学生と企業とのマッチングの場を提供していきたいというふうに思っております。 今申し上げましたように、非常にこのインターンシップというのは重要でございますが、私ども経済産業省だけでできる問題ではございませんで、やはり人材の育成、そしてまた適材適所の雇用の確保、そして企業の活性化からも、経済産業省、そして厚生労働省、あるいは文部科学省、この密接な連携というのが必要でございますので、我々もそういう視点に立って支援をしていきたいと思っております。
○副大臣(岸田文雄君) 文部科学省におきましても、このインターンシップというもの、望ましい職業観を涵養するとか、自主的な、そして創造性に富む人材を育成する意味から大変重要だと認識しておりまして、現状、これは平成十二年度の数字でありますけれども、全大学の三三・五%、全公立高校の三一・九%、この比率で実施をされているところであります。これをより進める観点から、全国フォーラムの開催ですとかガイドブックの作成ですとか、あるいは各大学等、様々な機関における体制の整備の推進ですとか、進めていっているところですが、平成十四年度の予算案におきましては、大学、高校等におけるインターンシップの関連予算として、総額約十一億円計上しているところであります。 こうした予算を活用しながら、一層インターンシップ、進めていきたいと考えております。
○山本保君 ちょっと、じゃ少し古屋副大臣に先に追加でお聞きしたいんですが、今、特に各地方経済局で進めていくということでした。ちょうど今、クラスター計画ということで中小企業の実際に力を伸ばすためにお役所の方が頑張って各企業訪問をしたり、やっておるようですね。それが大学と正に企業を結ぶという重要なコンセプトだそうですけれども、クラスター計画とこのインターンシップなんというのは、もう当然その中の一番重要な仕事であるというふうに私は思うんだけれども、そうなっていないんですよね。この辺、どうですか。
○副大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、この私どもが昨年から始めさせていただいております地域産業クラスター計画、これはもう産学官連携で十九ブロック、そして三千の企業、そして大学も実は百五十、既に参画をしておりまして、新しい企業を育成したり、あるいは企業家マインドを推進をしたりとか、あるいは地域に独特の技術の推進をして新しい企業を育てていこうと。言わば戦略型の全国同時多発的な支援事業でございまして、委員御指摘のように、私ども中小企業政策の言わばセーフティーネットの対極にある新しいもの、分野を開拓をしていくというものでは一番重要な柱であるという認識で取り組んでおりまして、当然のことながら、これは産学連携というのが大きなポイントでございます。 したがいまして、この地域産業クラスター計画の中でも、大学のいわばインターンシップ的なものは実際に事例としても実施をさせていただいております。 ちょっと具体的に申し上げさせていただきたいんですが、そのインターンシップ受入れの実績として、関東経済局がやっております首都圏西部地域の産業活性化プロジェクト、これはTAMAプロジェクトというふうに我々呼んでいるんですが、ここで既にインターンシップを実施しておりまして、このTAMAプロジェクトの中では十五社、二十三名、既にインターンシップで採用させていただいております。また、全国の九ブロック、経済産業局ございますけれども、ここでも大体百社以上、これはもっともっとあるんですが、まだちょっと調査中でありまして、現在判明しているだけでも百社ございます。 こういった言わばインターンシップというものを更に推進をしていく。委員御指摘のように、この産業クラスターの中の一つの大きな有力な手段として活用していきたいというふうに考えております。
○山本保君 そこで竹中大臣とちょっとお話し合いといいますか、時間が余りありませんので。 今、一応お役所の方からの説明は聞いていますと、大変頑張っていることは事実なんですが、しかしよく見て考えていきますと、三つの省でほとんど連携がないんじゃないかなという気がして仕方がないです。それから、理念といいますか、目的というものも微妙に違います。 私は、ワンパターンにしてしまうよりは、今のようないろんな形で現場で進めるという方がいいとは私は思っておりますけれども、問題は全体なんですね。全体の戦略なんです。文部科学省は三十何%の学校でやっていると言いましたが、学校のことを言われたけれども、何をやっているかということはいつも言われないんですね。正に二百何十万人学生がいてもその中の二十万人もやっていない、こういう状況にあるということ。ここはそういうことを言う場ではないかもしれませんけれども。 もっと、先ほどのような、こういう例えば具体的にこのインターンシップについても、各省というのはやはり縄張といいますか、ありますから、三つ集まっていただいてもそれをリードしていくということはなかなかないわけですよ。例えば大臣のところでそれをもう少し、水をそちらへ流すようにしながら進めていこうじゃないかというような気がするんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 失礼しました。 今、お話を伺っていまして、山本委員御指摘のように、やはりもう一段、もう一押し、二押しする必要があるんだなと思います。 アメリカで、例えばハーバード大学のケネディ・スクールというところがありますが、そこは、夏休みワシントンに行って、議員の秘書等々の活動をすることが単位認定されて、その単位がないと卒業できないんですね、たしか。そういうようなやっぱり制度を作っていくことが重要だと思う。 ただし、日本の場合、先ほど申し上げましたように、学生さんが来ると仕事の手伝いにはとてもならないし邪魔になるというふうに多くの企業が思われてなかなか進まない。だから、これはやっぱり社会全体がこういうものを認知していくというプロセスも必要なんだと思います。 しかし、三すくみでは何も動きませんので、改革工程表の一つの項目として、たしか今もそういった項目を挙げていたと思いますが、これを見直すような段階には、更に今の委員の問題意識を受けて、それをもう少し具体化していくような工夫を是非したいと思います。
○山本保君 前、青田買いを禁止するというようなことがありまして、大学などではそれは紳士協定。また、高等学校については、今日はこれ質問しませんけれども、まだ高校では実は役所がちゃんと表に立ってその日付を決めているんですね、規制しているんです。それで、その意味は、正にその子供たちといいますか、その方々が本当にいい職業観でいい職業に就けるために個別に応援するということが大事なんで、日を決めてそれでいいってもんじゃないはずなんですね。 アメリカの方の話だそうですけれども、早く就職先が決まって、こんな企業にとってもその方にとってもこんないいことないのにどうしてできないんだというような。しかし、現場では、いろんな現場のマニュアルなどを見ても、例えば就職をするということとこのインターンシップということはもう全然違うんですよということだけが非常に強く出されているというようなこともあるようです。 そこで、大臣、もう少しおいでをいただきたいんですけれども、ちょっと今度話を変えまして、私は、日本の産業ということを考えますと、高等学校レベルの力というのが非常に重要だと思うんですよ。 先日、院の代表でメキシコへ行かせていただいたときも、メキシコの大統領が日本の企業に是非参入してほしいということを言っておられた、進出してほしいと。トヨタなどが、聞きましたら計画があるそうですが、実はいわゆる高校卒程度の技術者が全くいないので、先行でまずその学校を向こうへトヨタが作るそうですね。これはつまり、日本の技術というものが、そのレベルのところが非常に重要だという気がするんです。 大学の方ばかり目が行っているようなんで、ちょっと意識的に高等学校について私言いたいんですが、例えば社会に出た人がもう一度高等学校へ入るように応援すべきではないかと思うんですけれども、文部科学副大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 中学校を卒業していったん社会に出た人間あるいは高等学校を中退した人間、こうした方々が学ぶ意思がある場合、その高等学校教育を提供していくこと、これはもう大変重要だということ、おっしゃるとおりだと思います。 そういった認識の下に、その現状でありますけれども、高等学校入試において社会人特別選抜、こうした入試において社会人特別枠を設けるというようなことが行われたり、あるいは高等学校中途退学者を対象とした編入学のための特別枠を設ける、こうした取組が行われているところであります。 そして、定時制高等学校ですとかあるいは通信制高等学校、こうした学校において生涯教育の観点から様々な年齢層の生徒を受け入れるということ、これも重要であるという認識の下に、これ、だんだん拡大しているところであります。 そして、過去に学んだその実績を累積加算するために単位制高校という制度、これも活用していくことが大切だというふうに思っています。 こうした様々な制度を活用しながら、その高等学校で学ぶ機会というものを拡大していくということ、これはこれからもしっかりと努めていかなければいけないと認識しております。
○山本保君 先日も愛知県のある島の町へ行きましたら、そこに県立高校の分校があったのが、もう去年の段階でなくなった、今年も一つなくなる。ところが、その島には高等学校へ行っていない方というのが一杯いるんですよね。中学を出てから行くという人がいないだけであって、元々高等学校というのは、単に職業の一つのための技術を身に付けたり、また人生のための、高等学校、ハイスクールというのは、ドイツ型の学校じゃないアメリカ型の高等学校というのはそういう意味があるわけですよ。ところが、まだ相変わらず中学から子供が行くところだというふうに思っているんじゃないか、ここを変えなくちゃいけないというのが、一つ申し上げますが、もう一つちょっと今日は、その中で特に、いわゆる進学校についてといいますか普通科についてはちょっと置いておきまして、いわゆる職業高校というのはどうなんでしょうかねということです。 つまり、こういうところに最近力入れているでしょうか。つまり、もし産業が大事だと言われているんだったら、例えば産業教育振興について、副大臣、最近のその予算の動きはどうですか。また、職業高校の定員などはどういうふうになっておりますか。
○副大臣(岸田文雄君) 中堅技術者を育成するとかあるいはスペシャリストの基礎を養う場としましてこうした職業高校というもの、大変重要だと認識しております。 そこで、その現状でありますけれど、その職業教育を主とする学科に区分される学校としまして、生徒数九十万六千百三十七名、学校数二千六十四校が今現状の数字でありますけれど、この数字、全体の比率が二二・四%ということ、全体における割合二二・四%ですが、これは昭和三十年ごろに比べますと、昭和三十年が四〇・一%ですから、全体の割合としては少なくなっているわけであります。その定員そのもの、定員等の数字を見ましても、昭和五十八年当時で三十五万人余、今が二十八万三千人ですから、数字も低くなっているというのが現状でございます。 しかし、こうした中にあっても、今申し上げましたこの職業学校の重要性にかんがみまして、平成十四年度のこの予算におきましても、この産業教育施設整備という観点から、職業高校におきます実験、実習の充実のためにその一部を国が補助をするというために、これが九十三億円ほどの予算を計上しておりまして、この整備に努めているというのが予算における現状であります。 こうした現状とその予算の状況におきまして、基本的な考え方として一層この職業高校の充実に努めていかなければいけないと思っているところでございます。
○山本保君 数字ですので、ちょっと数字だけでは分かりにくいんですが、見せていただきますと減っているんですね。ずっともう連続的に減っているわけです。もちろん希望者がいないということがあるから減るんだ、数が、子供の数が減っているから減るんだ、こういうことがあるかもしれない。しかし、今、正にリストラとかされたときに、今までのように、いい会社へ入れば一生いいとかそんな時代じゃなくなってきているんであれば、もう一度高等学校、特に職業高校というのをきちんと政策的に取り上げてこちらに行けるように、また人数、細かいこと言いませんが、定員が減ってきているということは、つまり設備はあるのに遊んでいるとも言えるわけで、今、会社などで技術を持ちながら職場のない方を講師として雇うというようなことで直接効果というのも非常にあるわけです。 また、こういう部門の教育というのは道をつくったりすることよりは遅いような気がしますが、そうじゃなくて実は早いんですね。教育というとすぐに小学生の段階というものが頭に来るんですね、文部科学省、申し訳ないけど。そういうのじゃなくて、高等教育、高校、大学、この辺のことを考えればもうすぐに効果が出ることじゃないかなという気がします。 この辺にもっと力を入れていただきたいと思うんですが、それで、ちょっと問題飛ぶんで、それに関連しまして厚生労働省にお聞きしたいんですけれども、教育訓練給付というのが今非常に使われておりますよね。それで、これが言うなら失業されたり又は失業される前にというのを、これ、私ども大分強く言いましたが、そのためのもう一度力を付けよう。ところが、実際聞いてみますと、訓練を受けるぐらいで就職、再就職ができるほど甘いものじゃないよという声もある。そうですね。ところが、高等学校へ入るのには、入ることは、この訓練給付の対象になっていないんですよね。僕は、まず大至急この訓練給付の対象に高等学校進学ということも入れるべきではないかと思いますが、この辺どうでしょう。
○副大臣(狩野安君) 山本委員御指摘の教育訓練給付制度の対象講座としては、労働者の職業能力の開発向上を図るための職業に関する教育訓練でありまして、雇用の安定及び就職の促進に必要なものを指定しております。 現在、厳しい雇用失業情勢の中で、本制度の効果的に活用するためにも、大学、大学院等の高度な講座についても重点的に講座指定をし、また効果検証を厳格に行うこととしております。また、職業高校については、現在のところ社会人の受入れが進んでいないことから、社会人としても能力習得レベル、五年間仕事をしてきた方を対象とするとして、適当であるかどうかということも問題があると考えております。 今後、職業高校への社会人の受入れに向けた環境作りが図られるのであれば、この時点で教育訓練給付制度の指定講座とすることについて検討をしていきたいと思っております。
○山本保君 それはありがとうございます。 これまでそういう答えはいただけませんでした。大学院からやっと大学に、何回もこのことは申し上げたんですが、高等学校についても考えようという積極的な御答弁で、是非進めていただきたいと思うんですが。 今度は文部科学省に、奨学金についてもお聞きしたいんです。育英会の改組というような問題もあるようですけれども、そういう法律面ではなくして、学校へ行きたい、お金がない、こういう子供たち、また若しくは大人ですね、お金を出すことできるんだろうかと。 例えば、今のように、子供もいて、つまりもう子供じゃないんですよ、親で一家を持っているような人が高等学校へ行くというときに、奨学金はちゃんと出ますか。そのときの基準は何ですか。親の収入じゃないでしょうね、まさか。何を、そういうことで大丈夫でしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) おっしゃるような、いわゆる社会人学生につきましても、これは奨学金の枠内で、ほかのいわゆる学生との区別はございませんので、社会人学生も同じ枠内でできるだけ充実していくという考え方に立っておりまして、その全体の予算の拡充の中でこうした社会人学生に対する支援も考えていくというのが基本的な考え方でございます。
○山本保君 そうしますと、大臣、竹中大臣お忙しいでしょうからこの辺であれなんですが。 つまり、今までのように、高校、大学すっと、今までの日本というのは、正に子供のときにいい成績を取っていた人が得をする社会だと、それはそれでよかったかもしれない。だけれども、逆に言えば、私も含めてですね、そうでもなかった人にとっては能力を出すどころでもない。全然、こういう人間の無駄遣いをしてきた日本ではないかという気がしてしようがないんですよ。ここを改めれば、経済は必ず私は再生すると思っているんです。 ところが、どうもまだ見ていまして、何か大学を変えるとかじゃなくて、さっき、もう一回言います。つまり、人生全体の中で学校教育というものをもう一度組み替えるような政策。だから、学校というものを、大学というものと地域をもっと結び付ける、こういう政策を意図的にもっと進めていただきたいということを申し上げます。 ちょっと時間がありますので、一つだけ。 今日、本会議でも質問があったことなんですけれども、もう一点、今度、経済、先ほどお話もあったと思うんですが、経済のためには安心できる、不安感をなくするということを言われております。都市再生ということでこれから正に地域の、都市の中でもっと住みやすいことをしていこうというわけで、この中にお年寄りのやっぱりついの住みかというか、そういうものをきちんと作っていくべきではないかなと思うんですが、時間がないので、これについて国土交通省と厚生労働省に、しかも今までの特別養護老人ホーム、一人三十万円も掛かるというんじゃなくて、一月七万から八万でというような支援ホームというようなものもあるようですが、なかなか進んでいない。こういうことについて、もっと活用すべきではないかということをお聞きします。
○副大臣(月原茂皓君) お答えします。 今日、都市再生法の特措法の趣旨説明がありまして、委員もお聞きになられたと思いますが、委員のおっしゃるような方向でやっていくと。要するに、もう成熟社会になってきた、そうすると、そこで、ただ経済の場ということでなくて、そこに住む人が安心して、そして憩いがある、そういうものに持っていかなければならない。 そして、新しい法律で御審議願うのは、そこにおいて民間の力というものを大きくおかりするわけでありますけれども、その際、社会福祉、そういうような問題について弱者の方々もちゃんと一緒に生活できるように考えていきたいと、こう考えているわけであります。バリアフリー、御承知のように公共交通機関あるいは大建築物、住宅、そういうようなものについてちゃんとした法律を作っておるわけであります。 今度、御承知の青山一丁目の都営住宅、大きなのが十四年に、今計画中でありますが、十年間ぐらい掛けて、そのときには委員がお考えのような保育所とかあるいは高齢者の方々が住む施設、そういうものを一緒に作っていきたいと、こう考えております。 今後ともよろしくお願いします。
○副大臣(宮路和明君) 今、委員御指摘の介護サービスの基盤を整備していくという観点から、特別養護老人ホームだけでなくて、ケアハウスだとか、あるいは生活支援ハウスだとか、そういった言わば小回りの利くものをもっともっと整備していったらいいんじゃないかという御指摘でありますけれども、正にそのように厚生労働省としてもかねて考えておるところでありまして、例えば、そういった観点から、ケアハウスにつきまして平成十三年度の第一次補正におきまして、従来の設置主体を市町村あるいは医療法人、社会福祉法人というふうに限られておりましたものを、PFI制度の対象として公設民営をこれから積極的に進めていくことを考えたらどうかということで、そういった対象にいたしましたし、また、生活支援ハウスにつきましても、平成十二年度ごろから、その運営費補助につきまして中身をかなりレベルアップして、その補助の水準を高めるというようなことをしておりますし、本年度、平成十四年度予算においてもそうした観点を踏まえた予算編成をいたしておるところであります。 しかしながら、まだ整備水準というところから見てみますと、ゴールドプランの、ニューゴールドプランで十六年度に達成すべきものとして考えております水準からしますと、特養の方は、特別養護老人ホームの方はおおむね八割達成しておりますが、今のケアハウスは五割程度、生活支援ハウスは六分の一程度ということで、大変達成水準が低くなっておりますので、そのこともしっかりと踏まえながら、また御指摘の趣旨に沿って大いに今後努力をしていきたいと、このように思っておるところであります。 以上でございます。
○山本保君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で山本保君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、池田幹幸君の質疑を行います。池田幹幸君。
○池田幹幸君 日本共産党の池田幹幸でございます。 私は、加藤紘一衆議院議員の政治資金をめぐる疑惑について質問したいと思います。 三月の八日に、加藤紘一事務所の佐藤三郎前代表が逮捕されました。法務省に聞きます。この逮捕事由、可能な限り詳しく述べてください。
○政府参考人(古田佑紀君) お尋ねの逮捕事実の要旨を申し上げますと、被疑者佐藤三郎は、株式会社コーショーの代表取締役などを務めていた者であるが、自己の所得税を免れようと企て、雑所得となるべき収入を除外するなどの方法により、同人の平成十年から平成十二年までの三年間の所得合計約二億七千七百二十二万円を秘匿し、所得税合計約一億四百七十七万円を免れたというものでございます。
○池田幹幸君 雑所得となるべき収入を除外したというわけですが、その具体的な内容、ブレークダウンしてください。
○政府参考人(古田佑紀君) ただいままだ捜査を継続している事件でございますので、具体的な個々のいかなる所得を除外したかとかそういう点については、現時点では、捜査中ということもありましてお答えを差し控えたいと存じます。
○池田幹幸君 それぐらいのことは言ってもらいたいと思うんですが。 公共事業への口利きによる収入というのは、これは当然雑所得に当たるはずですが、今言われた二億七千七百二十万円というのは、口利きによる収入を含まないで二億七千七百二十万円あるんでしょうか。
○政府参考人(古田佑紀君) 先ほども申し上げましたとおり、所得税で、ある年間を基礎として、その三年分についてその所得を秘匿するということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、その所得がどういうものであるか等については、ただいまなお捜査中のことでございますので、ここでお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○池田幹幸君 それでは伺いたいんですが、佐藤三郎氏は加藤事務所の代表であり、かつ加藤さんの政治資金管理団体の会計責任者となっております。そういう立場で強引な金集めをしていたわけですね。 これはある後援会幹部、こう言っています。事の善悪や人の善しあしなど、彼が物事を判断する物差しは唯一金の多寡しかなかったのではないかと、こう言っているんですね。また、山形県知事高橋和雄さん、こう言っておられます。これは朝日新聞のインタビューに答えているんですが、加藤氏の地元庄内地方の関係者から佐藤氏の金の集め方はひどいと何度も聞いた、口利き料や成功報酬は地元では加藤消費税と言われている、口利き料は受注額の三%から五%だと。正に、三%から五%、消費税ぴったりですが。加藤氏の後援会のある幹部、これは私ども日本共産党の調査団に対して話してくれたんですけれども、こう言っています。佐藤三郎氏の口利きについて、今では二百万、三百万持っていっても仕事が取れない、五百万、一千万という話も聞くと。すさまじい口利き料を要求しているわけです。 こうやって集めた金が毎年六億を超えているんですね。断トツ、政界の中では第一位ということなんですが、その一部が自民党議員に配られております。お手元にお配りした資料を見ていただきたいんですが、加藤紘一議員から自民党の現職の議員への金の流れを、これ三年間、丹念に拾ってみました。これは、政治資金報告書と、それから都道府県の選管に届けられたもの。政治資金報告書はほぼカバーできておるんですけれども、都道府県の方はまだまだ拾い足りない分もあるかも分かりません。 それだけでも、今、これを見ますと七十四名、現職議員だけで七十四名、八千六百八万円に上る金が加藤議員から自民党の議員に流れているわけですね。現在の閣僚では、この中には石原行革担当大臣、中谷防衛庁長官、それから福田官房長官の三名の方が含まれております。 そこで、ちょっと伺いたいんですけれども、それぞれ、福田官房長官は残念ながら記者会見で遅れてこられるということですので、お二方に答えていただきたいんですけれども、それぞれ、いつ、幾ら、どういう理由で受け取ったんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) お答え申し上げます。 これまで、加藤紘一議員の政治資金管理団体並びに加藤議員が支部長をされております自民党山形県第四支部から政治資金についての御協力をいただきましたのは、私が政策集団であります宏池会に所属しておりました平成十一年八月から平成十二年末までの間でございますが、具体的に申しますと、平成十一年十一月二十二日、自民党山形県第四選挙区支部より五十万円、平成十二年四月二十八日、同じく第四選挙区支部から五十万円、平成十二年十一月二十四日、同じく第四選挙区支部から三十万円の、三回の政治資金パーティーにつき合計百三十万円のパーティー券を御購入いただいたものでございます。これは政治資金規正法により報告書の個別の記載義務がある二十万円超の分でございますので、二十万円以下の部分につきましては引き続き確認作業を行っているところでございます。
○国務大臣(中谷元君) 私の方は、平成九年の一月二十日に社会計画研究会から百万円、平成十一年の十一月三十日に山形県第四選挙区支部から九十五万九千四百八十円、これは恐らく総裁選のときでしたので本代とか諸経費だったというふうに思います。それから、平成十二年の一月二十四日でございますけれども、社会計画研究会から一千万円いただいております。 この一千万円につきましては、当時、私が自由民主党の県連会長でありまして、次の衆議院選挙への新人の候補者を擁立する必要がありまして、私が説得をしまして、仕事を辞めていただいてゼロから政治活動を始める上に、彼の後援会の事務所の立ち上げ、また、パンフレットや新聞を作ったり電話を引いたり、その他後援会活動の基盤が必要でありまして、この点において加藤氏からの支援の寄附をいただいたものでございまして、その後、彼の後援会団体に政治資金として寄附をしたものでございます。 以上です。
○池田幹幸君 結局、この加藤さんの金というのは、主に口利き料という形で利いて強引に集めた金、まあ加藤マネーとでも言いましょうか、そういったものになっているわけですけれども、こういう今言っていただいた中で、石原大臣については社会計画研究会、九八年三十万円というのもあるんじゃないでしょうか。 ともかくとして、お二方、言っていただいたんですけれども、こういうお金を受け取っていたということについて、今はどう思っておられますか。
○国務大臣(石原伸晃君) お答え申し上げます。 ただいまの九八年の件については、私どもの調査ではそういう事実が確認されておりませんので、もう一度確認いたしますが、政治資金規正法を調べましたところ、そのような事実は今のところ確認できませんでしたので、御報告申し上げたいと思います。 そして、どのような、何でございましたか、どのような……
○池田幹幸君 こういうお金をもらったということをどうお考えかと、今の時点で。
○国務大臣(石原伸晃君) 先ほども御答弁させていただきましたように、実はどのようなお金でどのように集められているということは、このような事件が発覚するまで私は承知しておりませんでした。また、私は、加藤紘一議員が日本の総理にふさわしいと思いましたからこそ、政策集団宏池会に所属をしておりました。その加藤紘一議員率いる政策集団が開催しましたパーティーでは、私も資金の協力を、正確には覚えていませんが、数百万させていただいたと記憶をしております。 そんなことを考え合わせまして、やはり政治とお金というものは国民の皆さん方に明らかにしていかなければなりませんので、このような口利きとか、そういうことが正にあってはならないと、そういうことを今強く感じているところでございます。
○国務大臣(中谷元君) この寄附の性格は、自由な政治活動や政党活動に対する政治資金規正法に基づく寄附行為でございまして、私におきましては、そういった政治活動に係る経費の寄附行為という認識をいたしております。
○池田幹幸君 政治資金規正法に基づいて違法でなく受け取っている、それはそのとおりなんですね。もらったことは違法じゃない。しかし、それが問題じゃないんです、今は。問題は、こういった加藤マネー、口利き料等々で集めたこういった金を受け取ったことについて、今あなたはどう考えているのかということを私伺ったんです。
○国務大臣(中谷元君) この点につきましては、現在、佐藤氏が所得税法違反という点で取調べが続いている模様でございますけれども、この事実関係がいかなるものであるのか、まだ現時点において断定できない部分がございますので言及を控えさせていただきたいというふうに思います。
○池田幹幸君 それでは、加藤議員があっせん利得処罰法あるいは政治資金規正法に抵触するようなやり方でこの金集めをやっていたということが判明した時点ではどうなさいますか。
○国務大臣(中谷元君) 現時点におきましては仮定の御質問でございますので、お答えを控えさせていただきたいと思います。
○池田幹幸君 今のお答えは非常に私良くないと思いますよ。後で、順々済んだ後でまたお伺いしますけれども、そのときに同じようなことを言えるかどうか、後で伺いたいと思います。 さて、今回の佐藤三郎氏の逮捕、このことで口利きによる巨額の資金を、裏金を集めていたということが明るみに出されたわけなんですけれども、加藤議員はこういったことについて自分は知らなかったんだと言っているわけですね。新聞でも盛んにそう言っています。 そこで、まず、私ここで官房長官に伺いたいと思ったんですが、残念ながら記者会見でいらっしゃいません。 そこで、所管の総務大臣に伺いたいと思いますが、政治資金管理団体の会計処理、これに関して、代表者は、これ一般論ですね、一般論ですが、代表者は会計責任者に任せきり、関与しないと。これが一般的な、自民党の中では一般的なことなんでしょうか。自民党議員の資金管理団体というのはこういう実態にあるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 政治資金規正法は私の所管ですけれども、自民党は私の所管じゃありませんので自民党の実態は定かではありませんが、私は法律に基づいて適正にやっているのが普通ではないかと考えております。
○池田幹幸君 法律に基づいて適正にというのは、私が伺ったのは、代表と会計責任者の間で、会計責任者に任せきりというのが一般的なのかということを伺ったんですが。 これは、だとすると、ちょっと所管外でしょうけれども、塩川財務大臣もちょっとこの点についてのお考えあったら伺いたいと思いますね。
○国務大臣(塩川正十郎君) 何か横からトラック当たってきたような感じで。 これ、適正にやっていることだと思いますけれども、今のお話で、みんなパーティーやったときの寄附といいましょうか、パーティー券買ってもらったところが、それが多いと思うんです。そのときはやっぱり皆善意でやっていますから、それがこういうことになった場合にさてどうするかということは、そのときそのときでその人の人格に伴って解決する問題だと思っております。
○池田幹幸君 加藤紘一議員、社会計画研究会、この場合は加藤氏は会計がどうなっているか全く知らなかったと、こう言っているんですね。これはもうほとんど信じられないことだと私は思うんですけれども、総務大臣、どうなんですか、あなたの場合はそんなことないでしょう。
○国務大臣(片山虎之助君) 法律は、資金管理団体の代表者は、会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠ったときは罰則あるんですね、御承知のとおりで。だから、ただそれが相当の注意を怠ったかどうか、選任や監督に。この場合には、どういうことなんでしょうかね、監督の方になるのかもしれませんけれども、これはもう実態に即して考えるより仕方がございませんので、私どもの方では実態を査察してそれを承知する権限がないんですから、加藤さんの場合どうだったかということは分かりませんけれども、通常の場合は代表者と会計責任者の間にはコミュニケーションがあるというのが普通でしょうね。
○池田幹幸君 佐藤三郎さんが事務所代表になってから加藤議員の政治資金のその増加ぶりはすさまじいんですね。政界のトップの座を占めるに至ったわけでありますけれども、この余りのすさまじさに野中広務さん、元自民党幹事長は加藤さんに、首相を目指すのであれば佐藤氏と縁を切るべきだと忠告したというふうに言われていますね。加藤氏本人も十八日の記者会見で、佐藤の件につき親しい方からここ半年、一年御忠告いただくことがございましたと、こう言っているんです。 知らない知らないと言いながら、要するに忠告も受けておったわけですから、加藤議員は佐藤氏がどんなことをしているかということはこれは知っていたはずなんです。そういうことを自白しているに等しいと思うんですね。 そこで総務省、伺いますけれども、今、大臣の言われた政治資金規正法二十五条関係です。ここでは資金管理団体の代表の会計責任者に対する監督責任についてどうなっておりますか。
○政府参考人(大竹邦実君) お答え申し上げます。 政治資金規正法におきましては、政治団体の会計責任者は毎年収支報告書を提出しなければならないとされているわけでございますけれども、会計責任者がこれに違反しまして収支報告書を提出せず、又は収支報告書に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記入をした場合におきましては一定の罰則を科されるようになってございます。この場合におきまして、政治団体の代表者が会計責任者の選任及び監督について相当の注意を怠ったときは、五十万円以下の罰金に処するとされているところでございます。
○池田幹幸君 その選任及び監督について相当の注意を怠るというのはどういう意味でしょう。相当の注意。
○政府参考人(大竹邦実君) 個々具体の事実関係に即してそれぞれ判断されるわけでございますけれども、一般的に相当の注意と申し上げますと、社会通念に従い客観的に何人もなすべき程度の注意をいい、特定人が自己能力相当の程度の注意を払ったという意味、観念ではございませんで、あくまで社会通念に従いまして客観的に何人もなすべき程度の注意をいうと、そういうふうに解釈しております。
○池田幹幸君 要するに、知らなかったとしても監督不行き届きだと、一般的にね。常識的に見て監督不行き届きであったということになりますと政治資金規正法違反になるんだということですね。 まして、これは違法であると知っていて、会計責任者と意を通じて、意思を通じて違法な献金を受け取ったという場合はどうなりますか。総務省。
○政府参考人(大竹邦実君) 個々具体の事案につきましては、個々具体の事情に、判断に照らして適切に対処されるものと考えております。
○池田幹幸君 いやいや、会計責任者と、代表者が会計責任者と意思を通じて違法な献金だと知って受け取っていた場合はどうなるのかと聞いているんです。
○政府参考人(大竹邦実君) 私どもといたしましては、個々具体の事案に照らしましての判断は差し控えたいと思っております。
○池田幹幸君 一般論だよ。駄目だよ。一般論聞いているんだから。(発言する者あり)
○委員長(真鍋賢二君) ちょっと質問者、池田議員、質問でちょっとかみ合っていませんから。
○池田幹幸君 二十五条でどうなっているかと聞いているんです。
○政府参考人(大竹邦実君) 政治資金規正法の二十五条で、罰則規定でございますけれども、収支報告の関係につきまして、収支報告書の不提出あるいは虚偽記載、不記載、これにつきましては五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処するとなっているわけでございます。
○池田幹幸君 要するに、意思を通じてやったら共同正犯でしょうが。共同正犯の場合は罰則どうなっていますか。
○政府参考人(古田佑紀君) 政治資金規正法に特に限らず、一定の罰則がある義務につきまして、その義務違反をお互い意思を通じて犯した場合には御指摘のとおり共同正犯ということになります。
○池田幹幸君 その場合は五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金、公民権停止、こうでしょう。 それで、加藤議員は十八日の会見でこう言っているんですね。私の事務所の代表を務めておった人間のことですので、当然、私自身、監督不行き届きの責任が政治的にも道義的にもあると思っております。監督責任のけじめを付けて離党させていただきたいと言っているんですね。これ離党することがけじめになるんでしょうか。これちょっと所管外でしょうけれども、官房長官いません、済みませんが、総務大臣、お答えください。
○国務大臣(片山虎之助君) 今の代表者の相当の注意を怠ったときというのは、会計責任者が報告書を出さないとか、書くべきことを書かないとか、虚偽の記載をした場合についてですよ。その場合にその代表者が相当の注意を怠っているとすれば代表者に罰則が掛かると、こういうことですからね。ちょっと委員の言われているのとはちょっと違うのかなと思って私は聞いておったんですけれども。罰則が掛かるのはそういう場合ですから、法律上は。前項の場合ですから。前項の場合というのは、今言ったように、報告書を出さないとか、書くべきことを書かないとか、うそを書くとか、そういうことについて、会計責任者の選任又は監督について相当の注意を怠っておれば、これは代表者に罰則が掛かると、こういうことですね。 そこで、今の離党するというのも政党人、政党から出ている国会議員としては私は一つのけじめだと思います。そのけじめについてはいろんな評価があるのはしようがない。だから、加藤さんはそれが自分としての責任の取り方だと。池田委員はそうではないとお考えになっていると。これは立場の違いじゃないでしょうか。
○池田幹幸君 それが立場の違いだというのであれば、自民党は一体どこ向いているんだとなると思いますよ。今、こうやって怒っているのはそういうことからきているんでしょうが。自民党自身が自浄能力がないというところから、これどんどんどんどん問題広がってきているじゃありませんか。 さて、その加藤議員の後援会のある幹部が私どもの調査団にこうも言っているんですね。ずっと前から佐藤とは手を切れと言ってきた、みんな早く切れと言ってきたのに切れないほど深い関係だったのかと、こう言っているんですよ。正に、加藤議員はいろいろ否定するけれども、加藤議員と佐藤三郎氏は一心同体だったということをここに証言されているというふうに思うんです。 私はこれ、本件は徹底的にこれは調べる必要があると思います。決して知らないはずない、一心同体だろう。 委員長、これは加藤議員とそれから佐藤三郎氏、この二人を当委員会、証人喚問するよう取り計らっていただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 後刻理事会で相談いたします。
○池田幹幸君 総務省に伺いますが、加藤議員の資金管理団体である社会計画研究会、年四回の季刊雑誌「雲霓」を発行しております。社会計画研究所の収支報告書で二〇〇〇年の「雲霓」関係の収入はどう報告されていますか、二〇〇〇年分。
○政府参考人(大竹邦実君) お答え申し上げます。 加藤紘一議員の資金管理団体でございます社会計画研究会の平成十二年分の収支報告書を確認いたしましたところ、季刊誌「雲霓」の広告季刊誌収入といたしまして九千十九万三百六十円、季刊誌の発行その他の事業費といたしまして三千六百万九千四百円計上されているところでございます。
○池田幹幸君 済みません、三千六百万のやつの名目は何でしたっけ。
○政府参考人(大竹邦実君) 季刊誌の発行その他の事業費でございます。
○池田幹幸君 九千十九万が広告料紙誌代というふうにはなっていませんでしたか。
○政府参考人(大竹邦実君) 広告季刊誌収入といたしまして計上されてございます。
○池田幹幸君 我が党の調査団に対しまして、「雲霓」に広告を出しているある企業の社長は、広告料は一ページ百万円、年四回出ていて前払で四百万円払えと言ってくる。これは広告料として合理的な値段でしょうか、総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 広告もいろんな形がありますからね。ただ、広告を掲載してもらう対価としてお金を払うんで、基本的には、だからこれは我々は政治資金規正法上の寄附でなくて事業収入だと、こう思っておりますけれども、びっくりするような、社会通念上考えておよそ考えられないようなことがあるとすれば、やっぱり問題があるかもしれませんね。 しかし、この場合がそうかどうかというのは、実態をつまびらかにいろいろ確認したり検証しての話でしょうから、今どうだと言われても直ちに答えられないと思います。
○池田幹幸君 「雲霓」という雑誌、持ってきたんですけれども、こういうまあまあ立派な雑誌なんですけれども、年四回出しておられる。大体毎号、ちょうど広告が二十ページなんです。一ページ百万円ですから、二千万。年間で八千万。そうすると、九千万、紙誌代が九千万でしょう、広告料と紙誌代が。だから、残り一千万。だから、大体一冊千二百円の代価が付いていますから、二千部しか発行しないんです、二千部。二千部発行して、そこに一ページ百万円。高いと思いませんか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私どもの方は、残念ながらそういうことの実質的な調査権限はないんですよ。最終的には、それが広告収入という事業収入であるか、寄附に該当するかについては、最終的にはこれは裁判の判断を仰ぐより仕方がないです。我々は形式的な権限しかないものですからね。だから、それはそれで広告収入として我々は考えております。
○池田幹幸君 大体、タウンページでも庄内版は一ページ百万円なんですよ。三万部近く出ているコミュニティ酒田版、コミュニティ新聞、これが二十六万六千円なんですね。だから、いかにこれがべらぼうな値段かということがお分かりだと思うんですけれどもね。 ともかく、特定少数の後援会にしか配られないわけですから、広告の価値なんてほとんどないんですよね。そのことについては、私どもの調査団に対しても、実際にそれに載っけている人が言っていますけれども。 その前にちょっと伺いたいんですけれども、こういうふうな非常にべらぼうな高価の広告料を取るということは、事実上のこれは寄附金というふうに見るべきじゃないですか、総務省。寄附金。献金。
○国務大臣(片山虎之助君) 普通は、だから広告はそれぞれの雑誌等に掲載させてもらう対価として払うんですよね、普通、広告は。寄附というのは、これは見返りなく寄附するわけですから。 そこで、そういうことが広告収入なのか寄附なのかは、これはもう実態の判断しかないんですよね。ただ、その実態の判断について我々の方は、何度も言いますけれども、審査権限があるわけじゃありませんので、最終的にはそれが広告収入なのか寄附金なのかは裁判で争うより仕方がないと、こういうことになるわけでありまして、その点は是非御理解賜りたいと思います。
○池田幹幸君 余り歯切れのいい答弁じゃないんですが、これは過去にきちっとした答弁があるんですよね。 総務省に伺います。九七年十月二日、衆議院本会議で、後援会誌の広告料についての橋本総理の答弁はどうなっていますか。
○政府参考人(大竹邦実君) 橋本当時の内閣総理大臣の答弁でございますけれども、「政治資金規正法におきまして、広告料の支払いについては、それが広告の掲載に対する対価の支払いとされている場合に、事業収入として取り扱われるべきものと承知をいたしております。」という答弁がございまして、その次には追加の答弁がございまして、広告料としての名目でありましても、その代金が著しく高額で社会通念上の価値を超える場合においては、寄附に相当することがあるのは当然でありますという答弁がございます。
○池田幹幸君 ということなんですね。だから、これはもう明らかにべらぼうに高い料金を取っているわけですから、徹底してこれは調べるべきですよ。 大体、広告の価値があるかどうかについては、掲載している企業の社長がこう言っています。広告効果は全く期待していないけれども、社長が後援会に入っているので出しているんだと。ある企業は、官公庁の仕事が欲しいという下心があったと言っているんですよね。もう明らかに政治献金じゃないですか。明確です。 もう一つ総務省に伺いたいんですけれども、企業の資金管理団体、ここへの寄附は政治資金規正法ではどうなっていますか。
○政府参考人(大竹邦実君) 政治資金規正法では、資金管理団体に対する寄附について様々な制限があるわけでございますけれども、そのうち、個人からの寄附、あるいは政党からの寄附、いや、失礼しました、政治団体からの寄附、あるいは企業・団体献金からの寄附等についていろいろ制限があるわけでございますけれども、そのうちのどの部分をお示しでございましょうか。
○委員長(真鍋賢二君) 質問、立ってください。
○池田幹幸君 企業の資金管理団体への寄附。
○政府参考人(大竹邦実君) 資金管理団体に対しますところの企業献金につきましても様々な法改正がなされたわけでございますけれども、平成十二年の一月一日からは、資金管理団体からの、資金管理団体への企業献金は禁止されてございます。
○池田幹幸君 結局、社会通念を超えるそういう高い広告料、これは寄附金に該当するとしますと、今、「雲霓」、これの広告料、これで集めた加藤氏の、事業収入とはいえ事実上の献金だと見なければいかぬ。とすれば、明らかに政治資金規正法に違反して政治献金を受け続けてきているということが言えると思うんですね。徹底してこれは調査すべきであるということを総務省と法務省に要求します。 答弁を求めます。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、選挙部長が言いましたように、社会通念上著しく高額で広告収入の範疇を超えるというものについては、これは寄附なんですよ、それは。ただ、著しく高額で社会通念を超えるかどうかの判断を総務省にやれといってもこれは無理なんです。それは裁判所と私は申し上げているんです。
○池田幹幸君 法務省。
○政府参考人(古田佑紀君) 個別のことを前提としてのお尋ねでございますので、答弁を差し控えたいと存じます。 いずれにいたしましても、捜査機関におきましては、犯罪の嫌疑がある場合、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処するものと考えております。
○池田幹幸君 徹底した調査を要求したいと思います。 あとは関連質問をお許しください。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。宮本岳志君。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。 我が党は、郵政事業の民営化にはきっぱり反対という立場でありますけれども、今準備されている公社への移行も、民営化の準備であったり公共性の縮小ということであれば容認はできないと思うんです。 そこで今日は、第三種、第四種郵便という問題についてお伺いいたします。 まず、総務省から、第三種及び第四種郵便の制度の趣旨と目的を御説明いただけますか。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 第三種及び第四種の郵便物の制度につきましては、郵便法で規定されているものでございます。 まず、第三種郵便物の制度につきましては、国民文化の普及向上に貢献すると認められる定期刊行物、主として新聞、雑誌でございますけれども、こういうものにつきまして郵送料を安くして、購読者の負担の軽減を図ることによってその入手を容易にし、もって社会文化の発展に資するという趣旨で設けられております。 また、第四種郵便物の制度でございますけれども、これにつきましては、学術、教育の振興普及、それから目の不自由な方の福祉の増進などを目的とするものにつきまして、郵送料を安くする、ないし無料にしております。具体的には、通信教育のための郵便物、盲人用の郵便物、これは無料でございます。それから、農産種苗を内容とする郵便物、学術刊行物を内容とする郵便物の四種類が設けられております。
○宮本岳志君 官房長官、官房長官も、この制度の意義、果たしてきた役割というのはお認めになっていただけますね。
○国務大臣(福田康夫君) 認めます。
○宮本岳志君 総務省、サミット参加諸国のうち、定期刊行物などへの政策的な割引料金制度を設けている国はどことどこか、お答えいただけますか。
○政府参考人(團宏明君) 各国制度でございますが、まず、サミット参加国のうちアメリカ、カナダ、フランスというところにつきましては、ユニバーサルサービス提供義務を担う郵便事業体、この料金におきまして政策的な見地から定期刊行物の料金が低廉なものと設定されております。また、イギリス及びドイツにおきましては、大量差し出しの場合の料金割引というのがございますけれども、これは直ちに政策的な観点から設定されているものではないというふうに認識しております。 なお、イタリア、ロシアにつきましては、今、制度の有無については承知しておりません。 以上でございます。
○宮本岳志君 しかし、少なくとも大半の国々ではこういった低額の料金が存在すると。 ところが、この制度の廃止ということが我が国で一部で報道されて、関係する各方面で不安が広がっております。それは、新たな公社法の制定に伴って今の郵便法の第三種及び第四種の料金を規定した条文が廃止をされて、政策的な料金の設定は公社の判断に任されるという方向になっているということなんですね。 去る二十日の総務委員会で総務大臣は、この制度の果たしてきた役割を重く受け止めていると、こう述べられました。それならば、この制度を維持するとこの場でお約束いただきたいと思うんですが、いかがでしょう、総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、公社化に伴う法案を検討中でございますが、それは、公社化研究会というものの答申を十二月にいただきましたので、それに基づいて今法案作成中でございますが、公社化研究会の答申は、こういうものについては公社の経営の状況との兼ね合いを考えなさいと、こういうことを言っていますから、そこのところをどこに接点を求めるのかと、こういうことでございまして、私もこの三種、四種の今まで果たしてきた役割は評価するにやぶさかではありませんよ。ただ、これからできる公社の経営についてこれが大変な圧迫要因になるようでは、これはこれで大変でございますので、その辺どういうふうに兼ね合いを考えるのか、関係団体の意見も聞きながら現在検討中でございます。
○宮本岳志君 公社の経営という言葉が出ましたので、この問題を少し考えたいと思うんです。 二〇〇〇年度の郵便事業の損益、そして第一種、第二種を合わせた黒字の総額、及び第三種、第四種を合わせた赤字の総額、それ以外の小包や速達などの赤字の総額、それぞれお答えいただけますか。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘の平成十二年、二〇〇〇年度の郵便事業の収支でございます。 郵便事業全体の損益は百億円の赤字でございます。このうち、いわゆる手紙、はがきの第一種及び第二種郵便物につきましては、合計で五百五十九億円の黒字でございます。第三種及び第四種の郵便物につきましては、合計で三百二十五億円の赤字でございます。その他、特殊取扱い、小包、国際郵便物につきましては、合計で二百八十五億円の赤字でございます。
○宮本岳志君 前回の郵便料金の値上げ以降、最近まで郵便料金、郵便は黒字が続いてきたと思うんですが、その黒字のときは三、四種は黒字でしたか。
○政府参考人(團宏明君) 第三種及び第四種につきましては、通常の料金よりかなり割引ないし無料でやっておりますので、ちょっと正確ではございませんが、ほとんど赤字で推移しておると思います。
○宮本岳志君 そうなんです。だから、三、四種の赤字分を、そしてまたその他の赤字をはがきや封書の黒字で埋めてきたと。元々、三種、四種郵便というのは赤字を覚悟しなければできない水準の料金でサービスをしているところに意味があって、営利の目的の制度でない以上、それは当然のことなんです。 郵政公社化研究会の中間報告では、郵便事業の全分野に参入しようとする事業者には一定の条件を付けると、こう言っております。この条件には三種、四種郵便を政策的に行わせるということが含まれておりますか。
○政府参考人(團宏明君) ただいま民間の参入、郵便事業への参入につきましては法案を検討中でございますが、その中での第三種、第四種のような扱いでございますが、これはこれまでの郵便法におきまして独占の下で国の社会政策的な意味でやっておりますので、これから参入する民間事業者にこれを義務付けるというのはなかなか難しいのではないかというふうに考えております。
○宮本岳志君 そうなれば、参入してくる民間事業者はもうかる一種、二種だけをやることになるんです。三種、四種の方はどこもやらない。これが公社の業績悪化の要因となることは明白だと思います。 研究会の中間報告には、役員の解任についても触れております。どのような場合に解任できると書いてありますか。
○政府参考人(野村卓君) お答えいたします。 昨年十二月に取りまとめられました郵政事業の公社化に関する研究会の中間報告では、役員の解任について次のとおり記述してございます。「総務大臣又は公社の長は、」「役員の職務の執行が適当でないため公社の業務の実績が悪化した場合であって、その役員に引き続き当該職務を行わせることが適切でないと認めるとき等の場合には、その役員を解任することができるものとする。」と、かように書いてございます。
○宮本岳志君 実績が悪化した場合だけは、実は役員が途中で解任されることになり得るんですよ。こうなりますと、第三種、第四種の料金を値上げしたい、あるいはなるべくならやめてしまいたいという気持ちが公社の経営当局に働くようになる。私はこれは制度的に自明の理だと思いますが、総務大臣、そういうふうにお考えになりませんか。
○国務大臣(片山虎之助君) 委員が言うように一概にすぐそうということにはなかなかなるかどうかですよね。やっぱり公社は公的な存在でございまして、やっぱりユニバーサルサービスというものの確保というのが常に念頭にあるわけでありますから、直ちに経営だけを考えるということじゃないと思いますよ。しかし、経営も考えなければいけません。だから、そこの接点をどうするかということを私は申し上げております。
○宮本岳志君 私どもは、だからこそやはり公社がユニバーサルサービスをしっかりと守れるように制度設計すべきであるということを申し上げているわけです。 郵便事業への民間参入というのは、つまり公社に一層の経営努力を強いるものになります。そのとき、できれば政策料金を圧縮したいという、そういう思いが役員に生ずるということは明らかだと思うんです。 こういう議論を是非踏まえていただいて、官房長官に聞きたいんですが、総務省の研究会と並行して首相の懇談会でも議論がされていると聞いております。その中でこの政策料金制度の問題についてどのように検討がされておりますか、官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) 郵政三事業の在り方について考える懇談会におきましては、公社化後の郵政事業の在り方についていろんな方のお知恵、御意見を伺いながら、国民の理解と協力を得ることができるような具体案について検討を進めているところでございます。特に今、御指摘の三種、四種郵便物に焦点を当てた具体的な検討は今行っているのではございません。
○宮本岳志君 ろくに検討していないということですか。私は、これほど重要な問題についてその検討すらまともにやっていないというのは問題だと思います。 去る二十日、この問題で我が党は懇談会を企画いたしました。各方面の四十八団体からの参加者で会場があふれるような状況になりました。そして、第三種、第四種郵便というものが実に様々な分野の団体の活動を支えていることがこもごも語られました。それが廃止されたのでは一体何のための公社化かと、こういう声も出されております。 私は、公社化法案の関係法案の提出に当たっては、今後この制度をどのように守っていくのかをはっきり国民に示すべきだと思うんですけれども、官房長官、いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど申し上げました三種、四種の具体的な検討と、これは今行っていません。今大きな枠組みと申しますか、考え方をどうするかと、基本的な、そういうことについて議論が集中しているということでございます。 また時間を追ってそのようなことを議論する場面もあろうかと思っております。
○委員長(真鍋賢二君) 時間です。
○宮本岳志君 責任を持ってやっていただきたいと思います。 我が党は、各方面の方々と手を取り合って、政策料金制度の存続、拡充と国民本位の公社制度を求めていくことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で池田幹幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、平野達男君の質疑を行います。平野達男君。
○平野達男君 国連(自由党)の平野達男でございます。 私も、ここにおられる多くの委員の皆さんと同じように、ほとんど毎週地元に帰って歩いております。私の地元とは、小泉総理も心からいいところだとこの予算委員会で言っていただいた岩手県でありますけれども、その岩手県はまた酪農、畜産、これは本当に非常に盛んな県であります。今BSEが発生しまして、勢い、繁殖農家の方々あるいは生産農家の方々、酪農家の方々との意見交換の方が多くなっています。そうした方々との意見交換の場で感じますのは、やり場のない絞り出すような怒り、あるいはもう本当に困惑であります。今日は、そうした方々との話合いの中から何点か取り上げまして、関係大臣に御質問をしたいと思います。 まず、廃用牛対策でございますが、今、酪農家は本当に困っております。この廃用牛対策の概要について、取りあえず説明していただけるでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 廃用牛対策、正確には廃用牛流通緊急推進事業ということでございます。 なかなか酪農の老廃牛等の出荷が行われず滞留するということから、今年の二月一日以降実施しているわけでございますけれども、農家に対しまして、乳用牛の廃用牛は一頭当たり四万円、肉用牛の廃用牛は一頭当たり五万円、買い上げまして、それを市場で流通しない場合には焼却という道も作ると、概要、このような事業でございます。
○平野達男君 その想定する頭数は、たしか乳用種で約三十万頭、肉用種では約七万頭というふうに想定していると思いましたけれども、よろしいですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) これまでの約一年間におきます乳用牛の更新率あるいは肉用牛の更新率というものを見まして、通常一年間の廃用牛の発生頭数見込みということで、委員言われましたように乳用種で約三十万頭、肉用種で約七万頭、合わせて三十七万頭としておるところでございます。
○平野達男君 それは、通常のベースで発生する経産肉用牛、いわゆる廃用牛ですね。一月末時点では実は五万六千頭のいわゆる廃用牛がもうたまっているというような状況になっています。この経産というのは三十万頭になぜ入れなかったんでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) おっしゃいますように、一月末時点で約五万四千頭の乳用種の廃用牛の滞留がございまして、私ども、三十七万頭といいますのは、この事業を仕組んだときの積算になる考え方でございまして、この乳用牛の事業でございます趣旨からも分かるとおり、牛肉価格が回復すればこの事業の目的も了することになりますし、現在のような廃用牛価格の低迷状況が続きますと、やはりこの三十七万頭という数字いかんにかかわらずその時点で必要な措置が必要と、こういうことで、この事業の実施について取り組まさせていただいているところでございます。
○平野達男君 考え方としてはそんな、そういう考え方もあるかもしれませんけれども、この対策というのはやはり緊急を要する対策だったと思います。特に、一月末で五万六千頭という牛がもう待っているわけですから、これをどのような期間で、どれだけの短い期間で処理をするかという考え方がこの廃用牛の対策の中に入っていないんですね。これでは本当に廃用牛というのはどういうスケジュールでどういう形でやるかということが地元に伝わらないと思うんです。実際、先ほど言いましたように、今、廃用牛がもう滞留している、この背景には二つあります。 一つは屠畜場が受け入れてくれないというもの、それからもう一つは、もう大臣も御承知のように、酪農家の方々が出すことにちゅうちょしている。これは一回出してしまいましてそこからBSEが出ますと、それこそ一晩で経営が破綻してしまうというような状況にもなりかねませんし、あるいは地域の方々にも大変な迷惑を掛けるということで酪農家の方々もちょっとちゅうちょしている。しかし、最近やっぱり酪農家の方々も分かってきまして、後者の部分については理解がだんだんだんだん増してきたんじゃないかと思います。 問題は屠畜場なんです。この屠畜場がなかなか受け入れてくれないということなんですが、厚生労働省、今の実態をちょっと御紹介願えるでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 廃用牛の屠畜処理につきましては、全国的に滞っているという指摘がございましたことから、厚生労働省としても昨年十二月と本年二月に、都道府県等自治体に対しまして円滑な処理体制の確保を要請してきたところでございます。 本年二月中におきます廃用牛の屠畜処理状況につきまして、都道府県を通じて調査をいたしました。この期間に牛の処理を行った屠畜場は、百六十六か所中八十か所において乳廃用牛の処理が行われていたということが調査結果として判明をいたしております。その廃用牛の処理が行われていない理由というのも同時に調べておりますが、先生御指摘ございましたように、一つはBSEが確認された場合の風評被害を恐れていらっしゃる、これは重複回答でございますが、六十一か所ある。枝肉等の買手が付かないというのが六十か所ございました。また、経営に影響を与えるというところが五十三か所ということでございまして、受入れとかあるいは出荷を制限しています主体は荷受け業者、生産者、出荷業者、屠畜場の設置者、屠畜場管理者、そういうことになってございます。 以上でございます。
○平野達男君 今の説明にも、ちょっと私、聞き漏らしたかもしれませんけれども、百六十六の屠畜場があるというふうに把握していますが、それはいいでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 失礼いたしました。 百六十六か所が処理を行っておりまして、そのうちの八十か所で処理が行われていないということです。失礼いたしました。
○平野達男君 要するに、半分近くのところで廃用牛、いわゆる経産肉用牛が受け入れられていない、それからあと残りの半分についても、私がいただいたデータを見ますとかなり制限をしているというような状況にありまして、これは本当に、屠畜場の方にもいろいろ言いたいことはあると思うんですが、本当に大変な状況だと思います。 そこで、厚生労働大臣、この通達を課長名で出しているんですよね。要するに、屠畜場でもうちょっと経産肉用牛を受け入れてくれないかと。ここはもう本当に、厚生労働大臣と農水大臣と連名で本当に各県の屠畜場に要請文書を出すということもちょっと考えていただきたいと思うんですが、ちょっと厚生労働大臣の方から一言。
○国務大臣(坂口力君) 課長名で不十分であるということになれば、私の名前で出すこと、決してちゅうちょするものではございません。
○平野達男君 是非、国を挙げて、政府を挙げてやっているんだという姿勢を示すためにも、大臣名でやっていただきたいということで、これは要望というよりもお願いであります。 それから、この一方で、屠畜場につきましてはいわゆると畜場法という法律がございますが、それに基づく屠畜場、これは普通そこで、牛には本当に気の毒ですけれども屠畜されて肉になるわけですが、肉を前提として処分するところが屠畜場なんですが、県によってはやっぱりどうしても屠畜場で受け入れられない、その代わり別なところで処分したいということで、例えば死亡獣畜取扱場というのがございまして、これはと畜場法に基づく屠畜場ではございません。しかし、施設はしっかりしています。違いは何かといいますと、HACCP等の基準が満たされていませんから、そこでこの場合は屠畜というよりは厳密に言えば殺傷ということになると思うんですが、殺傷された牛はこれは肉にはできません。肉にはできませんけれども、すぐレンダリング業者に持っていって肉骨粉にすることができるんです。 こういったところで、はっきり申しまして、岩手県では今そういったことでそれを処理しようというような案を出しているんですが、それがたまたまと畜場法に基づく屠畜場でないというだけのために受けられるべき補助金が受けられないというようなことが指摘されています。これは農水省、事実でしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 現在の事業におきまして、この事業の仕組みを先ほど申し上げましたけれども、食肉解体処理をして、市場に流通できるものは市場流通に回す、市場流通できないものは焼却処分をしていくと、こういう二通りの道に選択できることにしているわけでございます。したがいまして、現在の事業におきましては、屠畜場で屠畜をしBSE検査を受けたものについて原則対象にしているという状況でございます。
○平野達男君 今のその二通りの中で、農家の意見を聞きますと、酪農家はもうすぐ肉骨粉に持っていってもらいたい、持っていってもいいと言っているんです。それは、もう屠畜場に持っていったって、肉にしたって、価格がもうゼロ若しくはもう買手が付かないぐらいの状況ですから。そうすると、最初から、今、局長が言われた二つ目の方法のうちの一つ目、つまり最初から肉骨粉にするということでありますと、これはと畜場法に基づく屠畜でなくてもいいはずなんです。 大臣、ここの、こういった実は、県は県で今一生懸命になって、今知恵を出してやっていますので、こういったところについては本当に屠畜がそれで、屠畜というよりも厳密にはここで殺傷処分になると思うんですが、そういったことで知恵を出しているということであれば、是非その制度の見直しというのはやるべきだと思うんですが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘の問題は、私どもも一番頭を痛めている問題でありますし、現場の皆さん方からすれば必要に迫られている問題でありまして、私ども、屠畜場における円滑な受入れの推進については都道府県に対して繰り返し求めているところでございますし、三月十八日から副大臣、政務官が各都道府県知事を順次訪問いたしまして、強力に働き掛けているところでございます。今後とも、現場の声にも耳を傾けつつ、対策の実が上がるように万全を尽くす所存でございます。 なお、酪農家が廃用牛を円滑に出荷しない背景というものは、委員先ほど御指摘いただいたとおりでございまして、今般、BSE対策酪農互助システム支援事業ということを実施いたしまして、代用牛を購入する場合には一頭当たり五十万、経営再開、維持のために十万、六十万円支援するという措置を、国四分の三、生産者四分の一ということで実施することにいたしました。 そんなことで、かなり理解が深まっておりますが、しかし今、原則として屠場で屠畜し、BSE検査を受けたものについて助成対象としているこの廃用牛流通緊急推進事業でありますけれども、私ども、食肉流通を行わないことを前提に、水質汚濁防止法等の諸法令に抵触しない、公衆衛生法上の問題が生じない、またBSE検査がきちっと実施されるということ等が確実に担保される施設であれば、これらを担保できる施設については本事業の対象にすべく検討してまいりたいと、かように考えております。
○平野達男君 是非そういった方向で検討していただきたいと思います。 本来であればやっぱり資源ですし、資源というか、屠畜して肉用牛に回すというのが本当の流れでありますけれども、今もう本当に緊急の事態でして、酪農家はもう本当に泣く、泣き入るような気持ちで今事態をちょっと見守っておりますので、検討をお願いしたいというふうに思います。 それから、もう一つの問題として、これは各論に入りますけれども、経産肉用牛のえさ代の補助が、これは農協が預かったものというふうに限定されていますけれども、これはなぜでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この事業の趣旨といたしまして、出荷できずに畜舎でつながれている老廃牛の出荷を促しまして、更新を促すというところにあるわけでございます。したがいまして、畜舎から出て、一時集約飼養施設に保管をいたしまして、農家の更新を促すという場合に、そのえさ代なり、施設の簡易の修繕代を見ることとしているところでございます。
○平野達男君 これは私が地元に行ったときにいつも聞かれて立ち往生する部分なんです。 これは、要するに、農家は早く持っていってもらいたいと思う、あるいは農協に引き受けてもらうなら早く引き受けてもらいたいんです。だけれども、農協は、預かったとしても、その先のめどが立っていないから預かれない。それは、屠畜場もさっき言ったような状況です。だから、えさ代について、預かった農協のものが、屠畜する前にあるいは屠畜場に行く前に一時的に預かった場合にえさ代に補助するんだけれども、やりたくてもやれないんですね。 それで、本来であれば、もう大臣も御承知だと思うんですけれども、廃用牛は、もうこれじゃ経済的に乳が搾れないといった段階から二か月、三か月して大体、屠場に出すんですけれども、もうその時期はどんどんどんどん過ぎちゃったんですよね。それで、えさ代だけがどんどん掛かっている。仕方がなく今置いている農家が多いわけです。 こういった方に対するえさ代の補助というのも、これは今緊急の場合ですから、これは検討してしかるべきじゃないでしょうか。大臣どうでしょうか、それは。
○国務大臣(武部勤君) 本件については、ただいま生産局長の答弁にありましたように、私ども、この事業というものは、農家における滞留の長期化を招いて乳牛の更新が行われない可能性があるわけでありまして、乳牛の更新が行われないと酪農経営の将来に重大な影響を及ぼすわけですね。 さらに、本来の搾乳牛と廃用牛との区別等の問題もございまして、自分の牛舎で飼育を続けるということについてはこの事業は適切でないということで、農協等に対しましても、一時集約管理施設を今緊急に整備を、用意をいたしているところでございまして、これらのことを更に急いで、収容が円滑にいくように、かように私ども今努力中でございまして、このことの御理解をいただきたいと思います。
○平野達男君 農協の準備も屠畜場の準備も分かりますけれども、進んでないんですよね。これはもう是非、農家の本当に、今の最後の本当の切実な声として言われておりますので、検討すべきだというふうに再度強く要望しておきます。 それから、次の質問に移りますが、肉骨粉であります。 これは、先般の参議院のここの委員会でも御紹介がありましたけれども、今一日当たりの発生量が九百トン、現行の処理量が六百五十トン、一方で十一万四千トンぐらいのストックがあるということであります。これはもう本当に、廃棄物の処理の量としては本当に大変な量なんですが、これがやっぱり地方公共団体がなかなか受け付けてくれないというような状況にあるようです。 環境大臣、これも先ほどの大臣名の通達というふうに私は言いましたけれども、これは地方公共団体にとにかく受け取ってもらわなくちゃならないということで、これから夏になったら本当に大変な状況になってきます。環境大臣、ひとつそちらの決意のほどを少しお披瀝お願いします。
○国務大臣(大木浩君) 議員もう既に数字もお挙げになってあれなんで、現状をよく御存じだと思いますが、肉骨粉の処理につきまして普通の市町村の方の焼却処理場と、それからまた私どもの方でセメント工場の方で再生利用の方と両方やっておりまして、かなり状況は良くなっておるとは思いますけれども、まだまだほかっておくと、油断しておりますとまたたまってしまうというようなことになりますから、これはひとつしっかりと見守って、また必要に応じてそれぞれの処理場に強く申入れをしたいと思います。もし必要があれば、また大臣名ででもその辺は状況に応じて処置をさせていただくつもりでございます。
○平野達男君 仮に発生量九百トンで、それを全部処理するような処理量が確保できたとしてもまだ十一万トンのストックが残っているということで、これから事態が変わってきますと、肉骨粉、いろんな利用の手法はあるかもしれませんが、もしそんなこと今、今の段階ではそういったことは考えられませんから、日量九百トンでは不足ですし、恐らく一千五百トン、二千トンぐらい確保しないときちっとした処理はできないと思います。 それから、次の質問に入ります。 今、今回のBSEの発生を契機にしまして、縦割り行政ということが随分指摘されております。もちろん、今回BSE問題に関する調査検討委員会報告要旨というのにも出ていますけれども、縦割り行政という問題は確かにありますが、あわせて、機能の重複化、一つのところがいろんな機能を持っているということが今回のBSEの問題の発生を非常に複雑なものにしてしまったというふうに私は考えておりますけれども、大臣、武部大臣、どのような御認識でしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私ども、安全と安心の間に非常に大きな乖離があるということを反省させられているわけでございますけれども、農林水産省の在り方としては、消費者に軸足を置いて、食の安全と安心の確保に向けた改革に今真剣に取り組んでいる最中でございます。 やはり、食品に由来する危害のリスクを最小化する取組としていわゆるリスク分析に欧米等は力が注がれていると、かように思いますし、我が国においてもリスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションの三つをどう組み合わせていくかということが大事な問題だろうと、このように思っておりまして、四月二日にまとめられる予定の調査検討委員会の報告などを得まして、現在の在り方にとらわれずに、畜産・食品衛生行政の一元的な改革を目指して、リスク評価とリスク管理の機能分担の視点も念頭に置きつつ、リスクコミュニケーションの徹底を図るなど総合的な行政組織の問題も含めて、抜本的な食の安全と安心を確保するシステム作りに真剣に取り組んでまいりたいと。 今、委員御指摘のことは私ども同感といいますか、同じような問題意識を共有できるものと、このように認識いたしております。
○平野達男君 正に今、大臣言われましたように、いわゆるリスク評価とリスク管理というのは一つの組織の中で一緒にやってしまっていると、ここが今回の問題を本当に複雑にしてしまった一つの原因じゃないかと思います。 こういった問題は医療とかそういった方向にも同じことが言えるんじゃないかと思うんですが、坂口大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先般、HIVのときにもこの内部の在り方につきましていろいろ御議論がございました。そのときには、いわゆる振興している、産業を振興しているところと、そしてそこを今度は管理監督をするところが同じところでやっているといった問題がそのときには問題になったわけでございます。 リスク評価、リスク管理の問題もございましょう。そうしたHIVのときのような考え方もあるというふうに思います。HIVのときには、したがいまして、一緒になっていたのをあのときには分けたわけでございます。 ところが今度は、別々になっているのを、なぜ別々にやっているのか、一つにしないかという話になっている。そうしたことでございますので、今御指摘いただきましたように、そのいわゆる機能的な面というものを私も重視していかなきゃならないというふうに思っておりますから、そうしたことも併せて最終的な検討をさせていただきたいと思っております。
○平野達男君 是非、そうしたしっかりとした体制を築いていただきたいというふうに思います。 最後の質問というか意見になるかもしれませんが、今、野党四党がBSE法案というのを提出しております。これは昨年の十月から議論を始めまして、暮れにほぼ内容を固めたものであります。私も基礎グループの中に入りまして、元々の骨格案は私が書きました。 この法案の内容は、現在政府が実施しているもの、あるいは今実施しようとしているものというものでありまして、大臣から見ると目新しいものは何もないということになるかもしれませんが、これは今まで通達で行政をやってきましたけれども、今回のBSEの問題の中で出てきたのは、通達行政というのがやはり問題だというふうに出てきました。 それから、肉は、これは今安全であります。これは大臣が何回も主張しているとおりであります。変異性プリオンというのは筋肉質の部分にはありませんから、それを食べる分には本当に安全だと思います。だけれども消費が戻らない。それは行政に対する不信があるというのが、これがまた一つの大きな背景だと思います。 こういった背景のある中に、これ以上通達行政を続けるというのは駄目じゃないかと。通達ではなくて、やることについてはきちっきちっとした柱立てを法律で決めよう、しかも与野党を超えて国会で決めようと。そういった姿勢を国会を通じて対策を出すことで、消費者、生産者に対して強烈なインパクトになるんじゃないかなと、そういう趣旨で作ったものであります。とにかく、対策を小出しにするのではない、また総合対策としてやるんだと、そういった趣旨もありました。 是非、この法案を大臣としてももう一度よく見ていただきまして、評価をしていただいて、今ここできちっきちっとした柱を国会で出すことが一番のインパクトがあるんだということで押していただきたいという要望を申し上げまして、私の質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で平野達男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。 地球温暖化対策本部は、三月十九日、新しい地球温暖化対策大綱を決定し、公表しました。新大綱は、温室効果ガスの一九九〇年比六%削減という京都議定書の政府約束を、森林吸収三・九%と革新技術開発と国民各層の努力二%で賄おうとしています。この二つで、五・九%でほぼすべてです。産業界や運輸部門の比率は少なく、これで実効性ある対策と言えるのでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) いろいろとその六%の削減を達成するための内訳というのは先般の大綱で一応分かるところは数字を掲げてあるということでありまして、現在のところ、確かに産業界は九〇年のレベルに戻すということで行っておるわけですね。これがなかなか実は大問題でございますけれども、現在、既に九〇年より一〇%近く、計算の仕方によりますけれども一〇%近く増えておるというと、これは、これから減らすというのは決して何もしないということではございませんので、是非そういうふうに御了解をいただきたいと思っております。 それから森林、それから国民の努力とおっしゃいましたですか、それから原発などが、それが非常に実現可能性の低いものに頼っているのはどういうことだと、こういうお話でございますけれども、今の三つについて、まず森林につきましては、これはもちろんただ手をこまぬいて、今森林があるからといってほかっておいてはいかぬわけでございますから、これはもちろん農水省その他の関係各省と協力をいたしまして、きちっと吸収能力が保たれるような、あるいはそれが更に強化されるようなという措置をこれから進めてまいりたいというふうに考えております。 それから原発につきましては、これもなかなかいろいろと新しい原子力発電所を造ることについての困難はありますけれども、これはもう我々がこれから是非とも必要だということで国民の皆様方に御理解を深めるために努力をしていくということでありますし、現実にも現在既に電力の約三〇%は原発で作っておるわけでありますから、この辺はそういったこととも併せて、これから国民の御理解をお願いしたいと思っております。 なお、その国民の努力が実現可能性ないものの例に挙げられたというのは、これは甚だ私も、国民と一緒に非常に頑張っていただいております、もう国民の代表であります国会におきましても早く京都議定書は発効させるようにという決議もいただいておりますし、どうぞひとつ、これは国民とともにお仕事をしておられる福島議員におきましても、これは決して初めから国民の努力ではできないんだということではなくて、これから私どもも一生懸命やってまいりますが、是非ともひとつ国民、それこそ日本国民全体に向かっては、これはもう与野党の差別なく、これからひとつできるだけ力を合わせて働き掛けをしていきたいと思いますので、そのように御理解いただきたいと思っております。
○福島瑞穂君 産業界や運輸部門の比率を是非上げてくださるようにお願いします。 核燃料サイクル開発機構、原研の原子力施設の解体・廃炉費用が一兆三千億円とされています。この数字に間違いはありませんか。
○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 今お話しの日本原子力研究所及び核燃料サイクル開発機構における将来の原子力施設の廃止措置に要する費用の件でございますけれども、現時点ではまだ費用の合理的な見積方法が確立できないということで正確な算出はなされていない状況でございます。 ただ、両法人は昨年、行政コスト計算書の中で、主要な施設の解体撤去に係る費用といたしまして、その時点での技術の経験、あるいは商業用の原子力発電施設の解体に対する引当金の算定方法などを参考に種々の仮定を計算を行いまして、原研において合計三千七百億円、サイクル機構におきまして八千五百億円から九千五百億円という仮の試算を出したところでございます。
○福島瑞穂君 総額が一兆三千億円、つまり解体の費用だけでそんなに掛かるということで、けちな私としては非常に、すごいお金が掛かると思って非常にショックを受けています。 その中で、廃棄物の処理費用は幾らですか。この中に高レベル放射性廃棄物やTRU、超ウラン元素廃棄物の処理費用は入っているのでしょうか。
○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 ただいまの両法人の試算をトータルいたしますと、約一兆二千二百億円から一兆三千二百億円という試算がございますが、そのうち廃棄物に関する費用は七千五百億円から八千五百億円でございまして、その中に今御指摘の高レベル廃棄物の部分も試算でございますが入っております。残りは施設の解体撤去そのものの経費でございます。 以上でございます。
○福島瑞穂君 この試算は現在あるものですから、今後八年で十三基造るということになれば、原子力の発電所を造れば造るほどこの処理費用が非常に掛かると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(河野博文君) 今の文科省の方からお答えがございましたものは、核燃料サイクル機構等の炉の解体費用でございます。商業用の原子力発電施設の解体費用につきましては、原子力発電施設解体引当金制度というものがございまして、原子炉設置者でございます電気事業者が引き当て、費用の積立てを行っております。これは、前提となる数字は今のお答えとは商業用発電施設でございますので違いまして、五十二基分、現在稼働しているものにつきましてトータルで二兆六千百十三億円ということになりますが、これを毎年積み立てているという状態でございます。
○福島瑞穂君 解体に巨額なお金が掛かるわけですが、「ふげん」、「もんじゅ」、再処理工場の解体廃炉費用はそれぞれ幾らでしょうか。
○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 具体的な先ほどの数字の内訳でございますけれども、新型転換炉「ふげん」につきましては、現在保管中の廃棄物の処理処分も含め、施設の廃止措置全体に要する経費として約八百四十億円から八百七十億円ではなかろうかというふうに試算がなされております。「もんじゅ」につきましては、同様に一千七百億円から一千七百六十億円、東海再処理施設につきましては、四千億円から四千七百億円という試算がございます。
○福島瑞穂君 三月三十日の朝日新聞の記事によれば、「ふげん」の解体費用は準備期間に五百億円、解体期間、すぐ解体できませんから三十年間の維持管理費に五百億円、さらに解体、処分、核燃料再処理費用などを含め二千億円というふうになっています。これは、核燃料サイクル開発機構の幹部の話として伝えられています。 今、開発部長は八百億円とおっしゃいましたけれども、なぜこの差が生じているのでしょうか。何が入っていないのでしょうか。
○政府参考人(今村努君) お答え申し上げます。 今申し上げました数字は、廃棄物の施設の解体撤去及び廃棄物の処分費用として八百四十億円から八百七十億円でございますが、実は「ふげん」の廃止までにはまだ時間が掛かります。例えば維持管理のためにまだ今後十年程度、さらにそれに、その解体に向けた技術開発費用等が別途必要になりますが、これらは今後の廃止措置をどのような形でどういうふうなことで技術開発を含めて行うかということによって異なりますので、新聞にはああいう数字が出ましたけれども、私どもとしては、その点については現在正確に算定できないのではないかというように考えております。
○福島瑞穂君 京都議定書の批准はいつごろと想定されているでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 今、批准というお話がございましたが、批准ということになれば当然国会で御承認をいただかないかぬということでありまして、一応スケジュールを申し上げますと、議定書の条約として発効するのが、私どもとしては、これはもうあくまで目標でありますけれども、ヨハネスブルクで行われますそのサミットの会議に、最終日までに各国が、必要な数の国が持ち寄ればそれで発効するわけでございますが、これが九月四日であります。 それで、各国がそれぞれの国内措置を終えて、これを条約事務局へ寄託すると。それから九十日間、そこでいろいろ審査しまして、それを今のヨハネスブルクの方で確認すれば発効するということになりますので、逆算いたしますと、この条約事務局への寄託が六月六日。しかし、仮に国会で御承認いただいても、いろいろと法制局の審査だとか、もちろん閣議等々もありますので、これに約二、三週間でありますから、是非ともひとつ、国会では五月の中旬ないし後半には是非とも御承認を賜りたいということで私どもは努力をしておりますので、よろしくお願いいたします。
○福島瑞穂君 批准の担保法令は何でしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 形としては、間もなくこれも条約と一緒に国会へ提出いたしますけれども、地球温暖化推進の、対策推進法改正案というものを出させていただきます。 ただ、これは非常に、その内容を見ていただきますと、何と申しますか、必ずしも数字等々が書いていないんで、どういう形といいますか、どういう方式でその条約にあります内容を実施していくかという形といいますか体制と申しますか、そういったものが書きつづってございますので、それと同時に、これは国会の承認の案件ではありませんけれども、皆さん方が御審議していただく場合に、当然、参考資料として見ていただくのは、先ほども議員からもお話しございました新しい大綱と、そこにはいろいろと数字が書いてございますから、どういうやり方でやるんだということも書いてございますので、それと一緒にひとつ御検討をいただきたいと思っております。
○福島瑞穂君 経済産業省が提出した電気事業者による新エネルギー利用に関する特別措置法は担保法ではないのですか。
○委員長(真鍋賢二君) 河野長官。
○福島瑞穂君 いや、済みません、いや、大木環境大臣、お願いします。
○委員長(真鍋賢二君) しっかりと立って質問してください。
○福島瑞穂君 はい。
○委員長(真鍋賢二君) 大木環境大臣。
○国務大臣(大木浩君) その経済産業省の方でお出しになりました新エネルギー法案は、問題をエネルギーの、エネルギー政策として内容を定めておられますから、もちろんそれが大綱の方に影響はしてまいります。大綱の方に影響はしてまいりますけれども、私どもとしては、担保法の内容としては今の大綱の方をごらんいただいて、その新しい法律と一緒に御審議いただくということになるかと思います。
○福島瑞穂君 担保法ではないということでよろしいでしょうか。いや、済みません、大木環境大臣にお願いします。
○国務大臣(大木浩君) 直接には担保法ではございませんけれども、御審議いただくときには当然にそういったもの、今言いましたようなそのエネルギーの方の法案もいろいろと参考にしながら御議論はいただくんだろうと思っております。
○福島瑞穂君 自然エネルギーの普及策についてお聞きをいたします。 経済産業省の補助政策はこれまでのレベル以上とはなかなか思えないわけですが、太陽光発電や風力発電への補助予算はもっと増額されるべきではないでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 新エネルギーというのは非常に重要だと思っておりまして、我々としても鋭意努力をしてきているところです。 太陽光発電におきましては、我が国は世界に比べて非常に進んでいる面もあるわけでございまして、住宅用を中心として御承知のように導入が進展をしてきておりまして、二〇〇一年三月時点で三十一・七万キロワットが導入されています。この導入量は世界一でありまして、世界の導入量に占める割合というのは四四・五%となっております。また、近年、我が国の太陽光発電産業は欧米への輸出まで行うように成長いたしております。そういう意味で、予算面でも新エネルギー、それについては私どもは増額でやってきておりますし、また風力も、これも鋭意努力をし、国産技術というものも進んでまいりました。 そういう形で、我々としてはまだまだ十分ではないと、これからますます伸ばしていかなきゃいけない。今、全体のエネルギーに占める割合というのは、新エネルギーというのは一%でございますけれども、これを三倍に取りあえずしようと、こういう大きな目標で今頑張っておりまして、更にこれは伸ばさなければならないと、こう思っています。
○福島瑞穂君 是非よろしくお願いします。 塩川財務大臣にお聞きをいたします。 是非、財務省で自然エネルギーの普及にもっと支援する考え方はないのでしょうか。よろしくお願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 先ほど経済産業大臣が答えておりますように、私たちも一生懸命やりたいと思っておりますが、なおしかし、長い計画で見ますと、これのコスト計算というものがどうなるのかということをまだ私たちはしっかりとつかんで、把握しておりませんので、経済産業省でやっておられますのを十分これを参考にして、将来とも新エネルギーに取り組んでいきたいと思っております。
○福島瑞穂君 是非、財務大臣、よろしくお願いします。 次に、エンバイロテックへの補償問題についてお聞きをいたします。 神奈川県の産廃処理会社エンバイロテックの焼却施設に対し、防衛庁は、撤去のための補償金五十一億円、廃棄物固定燃料化施設設置費十二億円、解体費用十七億円を負担し、合計八十億円を支出をいたしました。 しかし、それぞれの費用算定の根拠は明らかにされておりません。詳細な内訳を公開していただきたいのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 補償額につきましては、昭和三十七年に中央用地対策連絡協議会が定めた公共用地の取得に伴う損失補償基準に基づいて、既存焼却炉に替えてこれと基本的に同規模、同機能の焼却炉を設置した場合を想定しまして、一、焼却炉の施設の補償、二、休業中の人件費の補償、三、その他の補償ということで、リース契約物件の解約損害金相当額、附属建物新設費、新設先の環境アセスメント等について適正に算出をしたものでありまして、総額五十一億六千万円となっております。
○福島瑞穂君 他の産廃処理施設で、このように政府から補償金が支払われて解体撤去された例はあるのでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) お尋ねのような国費で補償した事例については、当該事例以外、環境省として承知しておりません。
○福島瑞穂君 この産廃処理施設は法令違反があったのでしょうか。
○政府参考人(飯島孝君) 当該焼却炉につきましては、平成十一年七月に日米共同モニタリングを実施いたしまして、その結果、厚木基地内におきまして環境基準を大幅に超過する高濃度のダイオキシン汚染が明らかになりました。このため、これを受けて神奈川県が、この十一年十月に廃棄物処理法違反があるとしてバグフィルターを設置するよう改善勧告を行ったものであります。 なお、同社はこの改善勧告に従いましてバグフィルターを設置し、その後、神奈川県が立入検査に入ったところ、ダイオキシン類の排ガス濃度は排出基準を下回っていたことが確認されております。さらに、その後も神奈川県において廃棄物の適正処理や施設の維持管理の徹底など、必要な改善指導を行っているところでございます。
○福島瑞穂君 廃棄物処理法違反に当たらず、ほかにこのような施設で補償金が支払われた例もないと。にもかかわらず、なぜ巨額な国費がここに使われたのか。 このエンバイロテックは、横浜地裁二〇〇一年十一月二十一日、九三年から九六年までの間に約二十二億円の所得を隠し、八億円の法人税を免れたとして罰金二億三千万円、社長に懲役二年八月の実刑判決が出ております。控訴はされているんですが、その判決の中で裁判官は、指定暴力団との関係を明白に認定をいたしました。 政治家との関係あるいは暴力団との関係などが言われている。少なくとも、判決は暴力団との関係をきちっと認定をしている。しかも巨額の脱税の会社なわけですけれども、なぜここに国費、こんなにたくさんのお金が使われたのか。廃棄物処理法違反でもなく、これ以外の例がなくてなぜ払われたのか、教えてください。
○政府参考人(大古和雄君) お答えいたします。 補償措置を講じた理由について、防衛庁の方から御説明いたしたいと思います。 本件問題につきましては、厚木海軍飛行場内の米軍人軍属及びその家族のみならず、周辺住民等へのダイオキシン類等の大気汚染の影響が懸念されるものでございました。 政府といたしましては、環境安全上、重要な問題であると認識していたものでございます。 また、政府といたしましては、かかる環境安全上の問題だけではなく、本問題の早急な解決が日米安全保障体制の信頼性の向上を図る上で不可欠であるということにかんがみまして、昨年四月の閣議了解を踏まえまして、適切な補償の下、当該焼却炉の撤去を求めることとしたものでございます。
○福島瑞穂君 国は、この判決を御存じだったのでしょうか、あるいは巨額な脱税の事件があるということなどは御存じだったのでしょうか。
○政府参考人(大古和雄君) 判決内容については防衛庁としても存じておりますけれども、この補償措置の金額等の算定に当たっては、当該会社の性格とは関係なく、あくまでも補償工事という観点から厳正に計算したものでございます。
○福島瑞穂君 法令違反にも当たらない施設に対して多額の補償金が出ております。これについて資料要求したところ、全く出てきておりません。 防衛庁長官、この予算支出の背景について詳細な調査を行うべきだと考えますが、いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 当庁といたしましては、このエンバイロテックとの間で民事契約を締結して適切な補償の下に昨年十二月にこの焼却炉の撤去工事を了としたところでありまして、適正に算定したものであるというふうに認識しております。
○福島瑞穂君 終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。 明日は午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十八分散会