予算委員会 第13号
- 発言数
- 499 件
- 登壇者
- 50 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/03/15
会議録
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 平成十四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、質疑を百三十八分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党・保守党四十五分、民主党・新緑風会四十分、公明党十七分、日本共産党十七分、国会改革連絡会十三分、社会民主党・護憲連合六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 平成十四年度一般会計予算、平成十四年度特別会計予算、平成十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。国井正幸君。
○国井正幸君 自由民主党の国井正幸でございます。 今日は、安全、安心ということを中心に少し質問をさせていただきたい、このように思っています。 我が国の経済の状況というのも大変厳しいものがあるわけでありますが、しかし、考えてみますと、私どもも過去に比べてみたり、あるいは諸外国と比べてみると、それでも随分生活は豊かになってきた、このように実感をいたしております。 しかし一方で、豊かな生活の中でありますけれども、安全、安心ということになったときに本当にそうだろうかというように私、感じています。例えば、テロの問題や連日新聞をにぎわせておりますような凶悪事件の多発化など、いろいろあるというふうに思っています。また、雪印食品による牛肉の詰め替え、しかもこれはBSEの緊急対策で国として実施をしよう、こういう状況の下で行われたと。あるいは、もう原産地表示の偽造というんでしょうかね、そういう意味から見ますと、ここまで乱れに乱れてきちゃったなと率直に感じるところもあります。 そこで、最初に厚生労働大臣にお尋ねをしたいというふうに思っていますが、昨日の当委員会で、救急救命士のいわゆる業務の範囲の拡大ということで気管内挿管について厚生労働大臣が前向きな御発言をされて、私も非常に良かったと。是非十分な研修を積んで、やっぱり緊急時にできるだけ救命士の方々が働けるようにやってもらいたい、このように思っておるわけでありますが。 そこで、気管内挿管はそれでいいんですが、実は私も先日、地元の消防署へ行って見てきたんでありますが、いわゆる除細動というんでしょうかね、けいれん状況にある、心臓が止まっている状況の中で半自動式の除細動装置というのがあるんですね。現物、私も見ました。これが医師の指示を受けないと使えないという状況なんですね、今。それで、消防自動車にはどの程度人が乗っているのか調べてみました。これは、今日は消防庁も来ているわけでありますから、その辺ちょっと話をしてもらいたいと思うんですが、三人ですよね、最低三人。四人乗っているところもおるようでありますが、三人乗ると。しかし、うち一人はドライバーなんですね。あと二人で緊急患者に対して処置を行って病院に運んでいる。 そのときに、一方では人工呼吸をやり、一方では気道の確保等々をやるわけですね。気管内挿管は別にしても、気道の確保措置をやったりしている。そのときに医師の指示を得るわけです。大概に契約病院というんでしょうか、どこに聞いたらいいかというのは事前に業務契約をしているようでありますけれども、ただ、そこにいつも医師がいるとは限らない。大変に切迫した中で行われているわけですね。 そういう中で、いろいろ聞いてみますと、今度は国際線のスチュワーデスに対しては医師の指示がなくてもやってよろしいと、こういうふうなことになっている、そういうふうにしたというふうに聞いておりますが、いわゆる除細動装置の操作に関してもう一歩前に出ることはできないんだろうか、このように思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 昨日も少しお答えをしたところでございますが、この気管内挿管の問題にいたしましても、この除細動の機器にいたしましても、緊急事態のことでございますし、そしてその緊急事態になりました人、患者さんというふうに申し上げてよろしいでしょうか、その命に対してその命が一体どうなるか、一番何が大事かといえば、その命をつなぐことでございますから、そのことを中心にしてやはり考えなければならないだろうと。 そうしましたときに、今御指摘をいただきましたように、病院に連絡をいたしましても、忙しい医師たちでありますから、すぐにその連絡、その電話に出られるかどうかということもよく分からない、一秒を争うときになかなか電話がうまく掛からないということも私はあり得るだろうというふうに思います。そうしたときに、電話がつながるまで待っているということになれば、その人の命を失うということになるわけでございますので、そこはやはりその救急救命士の皆さん方の配慮というものが時にはやはり優先をすることもあるんだろうというふうに私は率直に思っている次第でございます。 そのときに、いわゆる気管内挿管の話でございますとか除細動器の問題が出てくるわけでございまして、とりわけこの除細動の問題につきましては、私は、気管内挿管よりも操作は簡単であると。しかしこれも、何でもそういうのをやってもいいというわけでありませんから、どういうときにこれを行うかということの、よくこの訓練は私も必要だというふうに思いますし、技術の習得、知識、訓練、そうしたことも私は必要だというふうに思いますが、そうしたことを前提にしながら、やはりこの除細動器の使用につきましても、こういう条件のとき、こういう前提のときにはひとつそれはお任せをするということがあってもいいのではないか、併せて検討をさせていただきたいと思っています。
○国井正幸君 スチュワーデスにも認められていると。これは、国際線なんというのは、日本人だけが乗るわけではない、いろんな国の人が乗っている。そういう意味では、正にグローバルスタンダードというか、やっぱり国際社会との整合性というのもあってもいいように私は思っています。余り難しい理屈の中で大切な人命が損なわれることのないようにひとつお願いをしたいというふうに思います。 それから、今日消防庁においでいただいているというふうに思いますが、やはり今も厚生労働大臣からお話ありましたように、実際にその業務を行う救急救命士の資質の向上もこれは非常に重要な問題だというふうに思っています。メディカルコントロールというんでしょうか、体制の整備を含めて、現在、消防庁の中で、いわゆるこの救急救命士の、ますます重要になりつつあるこの方々の教育を含めて、メディカルコントロール体制が一体どういう状況になっているのか、お聞かせをいただければと思っています。
○政府参考人(石井隆一君) 消防といたしましては、現在養成のための専門の機関でございますとか、あるいは東京消防庁など消防機関、合計十二か所の養成所におきまして年間約千四百名の救急救命士の養成に当たっております。 今お話に出ましたように、すべてのやはり救急隊に救急救命士を常時一名配置する、大体三人一組で行動しておるわけですけれども、そのうち一名は常時救急救命士だという体制を目指しておりまして、今後ともこの養成のシステムを維持充実させていきたいと思っております。 また、今お話が出ましたメディカルコントロールの問題ですけれども、救命効果の向上を図りますために、今後とも医師の救急救命士に対する指示、指導、助言体制の充実といったようなことにつきまして進めていきますとともに、ただいま、今、坂口厚生大臣からも御答弁いただきましたが、具体的な指示なしでの除細動、薬剤投与あるいは気管内挿管といったことにつきまして、できるだけ救急救命士の措置範囲の拡大が早期に図られますように、私どもとしても厚生労働省さん始め関係方面に強くお願いをしてまいりたいと思っております。
○国井正幸君 特に、この救急隊員のうち、国家資格である救急救命士の資格を取って、自らより多く世の中の役に立とうということで努力をしている方々でありますので、是非これから、これ答弁は要りませんが、人事上の、一生懸命やる者にはやっぱり報われるような、そういう制度というものを、ひとつ是非消防庁において検討していただければと、このように思っております。 次に、安全という面で、食の安全の問題についてお伺いをしたいというふうに思っています。 最近、新聞を開くと、これは毎日、食品の虚偽表示の問題が出ているんですね。本当にどうしたことかというふうに思っております。 これ、一々言ったら切りがないわけでありますが、一月の二十二日には、雪印食品での牛肉の偽装事件ですね、詰め替えがあった。それで、二月の八日になったら、今度は同じ雪印食品で豚肉の詰め替えがあった。いや、二月の十五日になったら、高松の食肉会社のカワイでもって、やはり輸入牛肉と国産牛との差し替えがあった。これは言っていったらもう極めて切りがない状況なんですね。 平成十一年にいわゆるJAS法改正をいたしました。あるいは、食品衛生法においてもこの表示というのは義務付けられておるわけでありますけれども、JAS法を所管する農林水産大臣、食品衛生法を所管する厚生労働大臣、聞くまでもないかもしれませんが、毎日こんなものが出ているという状況に対して、両大臣の御所見をちょっと伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(武部勤君) 私は、かねてから食の安全と安心ということは農政の基本と、こう考えておりまして、就任時以来、食と農との一体化又は生産者と消費者の顔の見える関係の構築ということを徹底すべく指示してきたところでございますが、BSEの発生、そしてこれに伴う今、委員指摘の雪印食品の犯罪、そして更にはそういった虚偽表示等が次から次へと現出しているということについて、深い憤りとともにやはりJAS法等の制度の見直しということも反省の上に立ってやらなきゃならないと、こう思って今検討しているわけでございます。 特に、この厚生労働大臣との私的諮問機関としてBSE問題に関する調査検討委員会を設置いたしまして、そういった問題も含めまして客観的な検証、科学的な知見の下に御議論をお願いしておるわけでございます。また、農林水産省といたしましては、表示制度対策本部を野間副大臣を本部長にいたしまして設置して、今真剣な取組をやっているわけでございますが、一言で言うと、農林水産行政を消費者サイドに軸足を大きく移して大きく転換を図っていくという考え方で取り組む必要があると。これはもう政治主導でなければできないという、そういう考え方で取り組んでいるわけでございます。 JAS法につきましては、今、食品表示制度対策本部を設置いたしまして監視体制の強化を始めましてから、食品表示一一〇番の開設によりましてスターゼンの偽装表示などが明らかになってきているわけでございまして、今後もやはり監視体制を強化すると同時に、十四年度からは消費者の協力を得て、監視を強めるための食品表示ウオッチャー七百人を委嘱いたしまして、設置を進めることにいたしております。 今申し上げましたように、食品の表示に対する信頼性回復ということが一番大事だと、こう思っておりますので、消費者保護を第一にJAS法の見直し等にも真剣に取り組んでまいりたいと、なおかつ迅速に取り組む必要があると、このように認識いたしております。
○国務大臣(坂口力君) 食品衛生法の改正につきましては、大体次の五点につきまして検討したいというふうに思っております。 一つは、健康被害のおそれのある輸入食品、この輸入食品につきまして迅速な規制を行いたいと。これは何度も何度も同じような被害のあるものが発見されるような場合には輸入禁止も含めて、これは検討したいというふうに思っています。 それから二番目に、食品表示制度につきましては、これはJAS法との連携がございまして、同じようなことを両方で余りやっているということも能がないというふうに思いますし、いわゆる役割分担というものもあるだろうというふうに思っておりまして、ここに対して見直しを行いたい。 三番目には、残留農薬、天然添加物の安全評価等、規制の在り方につきましてもう一度ここで見直しを行いたい、そしてより安全なものにしたいというふうに思っています。 それから四番目は、これは総合衛生管理製造過程、これはなかなか難しい言葉でございますが、頭文字を取りましてHACCPと呼んでおりますが、施設全体を承認をして、その個々のことはそれぞれにお任せをするというような形になっているようでございますが、施設全体、全体だけれども、中身につきましても少し立ち入ってやはりチェックをするということも大事ではないかというふうに思っております。 それから五番目に、これは保健機能食品制度の充実、保健機能食品、いわゆる健康食品の安全規制でございますが、この辺につきましてももう一度検討を行いたいというふうに思っています。 以上五点につきまして、中心的な検討課題として食品衛生法の改正に取り組みたいと考えているところでございます。
○国井正幸君 今、両大臣の御所見を伺ったところでございますが、これ、違反事例が一杯出ているわけでありますけれども、これは特に食品表示をJAS法の下で所轄している農林省に、これは局長で結構でありますけれども、いわゆる違反事実を何によって承知をしたのか。私は、残念ながら、農林水産省あるいは厚生労働省の直接的な調査によってというよりも、内部告発みたいなものがあっての話ではないかというふうに承知をしているわけです。 ただ、二月十五日から農林水産省において食品表示一一〇番というのをいち早く入れた。これは非常にタイムリーで、私は立派な行為だったというふうにこう思っておるんですが、その何によって事実を掌握したのかということについてお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(西藤久三君) 私ども、表示問題につきましては、先ほど大臣からお答えされましたように、監視体制の強化、情報収集体制の強化を図ってきているところでございますが、個別事案は、このような状況の中で、先生御指摘の表示一一〇番に対する情報提供によるもの、当事者からの情報提供によるもの、三つ目はマスコミを含めその他情報提供によるもの、こういう情報提供に基づきまして私ども立入調査等を実施して事実関係の確認をしてきていると、そういう状況にございます。
○国井正幸君 そういう意味から見ると、私もこれ後ほど少し議論させていただきたいと思いますが、平成十一年にJAS法の改正を、私も農林水産委員として委員会でこの審議に携わった者の一人でありますけれども、今にして思うと、やっぱり法的にちょっと不備が、体制を含めて不備があったんではないかなと。いわゆる法の実効性を確保するという意味で、本当に今のままで良かったんだろうかなという反省を率直のところ私もしている一人なんでありますが、そういう意味では特に、農林水産大臣、この辺についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 食品の表示の問題あるいは食品の安全、安心の問題につきましては、先ほど厚生労働大臣の御答弁にございましたように、私どもの所管するJAS法のほかに、食品衛生法もありますしまた公取の不正競争防止法もございますし、それぞれの立法の趣旨、立法の目的がございまして、JAS法は、委員御案内のとおり、消費者の選択、食品等の選択に資するということが目的でございましたから、立入検査、指示、公表、これに従わない場合には罰則、しかも罰金は五十万というようなことで、実効性というものが伴わないんじゃないかという御批判は特に強く今受けているところでございます。 私ども、やはり食の安全、安心という観点を考えますれば、消費者保護第一という観点でこのJAS法を見直す必要があるのではないか、そのためには、具体的には監視体制の強化と罰則の強化ということになるんだろうと思います。特に、公表の問題につきましては、これは社会的な制裁ということに相なりますのでこれは慎重を要するのであろうとは思いますけれども、しかし消費者保護第一ということを考えますれば、より実効性の上がるものに直す、見直すという観点から、この辺のところは、今後、改正に向けて一つのポイントになってくるのではないかと、このように思っております。 なお、厚生労働省や公正取引委員会との連携ということも重要でございまして、こういったことについて、野間本部長の下で今具体的な項目について検討をしているという次第でございます。
○国井正幸君 法を実効あらしめるということになりますと、やっぱり守られているかどうかということをしっかりと監視できる体制を持っていなければいけないんではないかというふうに思うんですね。この霞が関あるいは永田町、ここだけで分かっておったって、調べるすべがないというんではこれはやっぱり駄目だろうというふうに思っております。 そういう意味では、やっぱり、いかに現場に行って調べることができるか、立入検査ができる、それだけの要員が要る、そういうことがなければならないというふうに思っておりますので、それらの改正時においては特にその立入検査ができるという権能を持つことですね。 折しも、今国会には消防法の改正が提案されているんですよ、これ。ここの中では、これは新宿の歌舞伎町のいわゆる火災を反省をして、一線の消防署員がやはり消防法に違反するような状況を確認できれば、これまでは所有者等に断らなければならない、あるいは経営者に断らなければならないという状況だったんですが、そうではなくて、そこにいる従業員に対して立入検査を求めることができる。こういうふうなことで、ほかの省庁でやっている部分もありますので、是非やっぱりこれは実効あらしめるということになれば、それだけの権能を第一線の職員が持つという、それからそういう行為を行い得るだけの要員が組織上も担保されている、これが必要だというふうに思いますので、是非その辺はお願いをしたいというふうに思います。 それから、今も大臣の答弁にありましたが、ちょっとまだるっこしいですよね。最初指示をして、その指示を守らなけりゃ今度は公表して、公表して今度だめだったら改善命令を出して、改善命令をなお守らないという者に対して、罰金が五十万円以下ですから何ぼになるかは分かりませんが、そういうことをやる。とてもじゃないけれども、こんなことでは私はやっぱりだめだろうというふうに思っています。もう少しやっぱりストレートにやらなければいけない。そのときに、自ら偽装なりを承知をしてそれをやった者と、例えばそういう間違ったものをだまされて納入されてそれをたまたま売ってしまった者とは、これは罪状が全然違うわけですから、そういうものを含めて、故意にやるということについては、これはやっぱりもう少ししっかりとやってもらいたいなというふうに思っております。 そういう意味で、もう一度その辺について農林水産大臣に、この改正の視点、これは私はやっぱり早くやるべきだと思っているんですよ、早く。少なくとも、全部が整ってから用意ドンでいこうというんではなくて、やれるものはやっぱりやる、こういうことが必要なんじゃないかなと思っているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私どもも、表示制度一一〇番を実施いたしましてから、当初一日百件以上ございました。しかし、かなり匿名などが多いものですから、匿名の状態で直ちに立入検査できるのかどうかということなので、まだるっこしいという委員、表現をされておりましたけれども、私どもは当事者として、監視をする当事者としては、非常にまだるっこしいといいますか、今の制度の仕組みについてもっと迅速に強制力を持ってやれるようなものであったらなという感じがいたします。 とりわけ、やはりこの法体系というのは消費者の食品の選択に資するということになっておりまして、法そのものは言わば性善説ということに立っているわけでありますけれども、今回出ている事案というのは正に消費者に対する裏切り、そういったものばかりでありますから、犯罪に近いものが数多くあるわけでありますので、そういう意味では私は、急がなきゃならぬ、早くもっと実効のあるものにしたいという思いがございます。したがいまして、今、BSEに関する調査検討委員会でいろいろこういったことについても御議論いただいて報告をいただくことになっておりますから、そういった報告を待ってということに相なろうと思いますけれども、でき得ることならば今国会でのJAS法の改正を視野に入れて取り組んでまいりたいと思います。 急ぐべきものは急ぐ、その代わりまた総合的に、食品衛生法でありますとか他の法律との関連についてもっと総合的に見直すことも必要なんでしょうけれども、私どもとしては、この件についてはもっと実効の上がるものにすべく急ぎたいという考えでございます。
○国井正幸君 これは、例えばドイツにおけるBSEが発生した後の対応等を見ても、例えば二〇〇〇年の十一月二十六日ですね、BSEの発生を確認した。ドイツですよ。そうしたら、数日後の十二月一日にすべての家畜に対して飼料としての肉骨粉と魚粉、動物性脂肪を与えること及びその輸出を全面禁止することなどを内容とする法律を制定して、翌日の十二月の二日にそれを施行したというわけですよ。そして、これ十二月一日ですよ、年越して一月でありますが、連邦食糧・農業省を改組し、新たに連邦消費者保護・食糧・農業省を設置したというわけです。わずか一か月。そして、今年また、これ、今年じゃない、去年の十二月に一年足らずでもってもう一度その組織を見直そうではないか。 やっぱり私は、やれることはやっていっていいと思うんですよ。完璧を期すことだけで時間を掛ける必要はないんではないか。今考えられることをしっかりとやっぱりやっていくということが必要だというふうに思っていますので、是非その辺はお願いをしたいというふうに思います。 それから、やっぱり間違って表示をしてしまったということと、意識的にそれを、人をだますために、不当な利益を得るために、これは同じレベルではできないというふうに思いますので、これは是非法制局等々と調整の上、もうこれは犯罪だと思うんですよ。これはやっぱりしっかりと厳罰をもって処してもらわなければいかぬというふうに思いますが、その辺、いかがでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のようなことについては全く同感であります。私も、そういう理解の下に一刻も早く罰則の強化を含めてやりたいと、このように思っております。 ただ、私どもも、厚生省と連携して、全頭検査を十月十八日に実施できるようにしたとか、輸入肉骨粉の禁止、肉骨粉の製造、出荷の中止、十月四日からやっているわけでございまして、法律で必ずしも措置しなくても、できるものはどんどんどんどんやっていかなきゃならないと、このように思っておりますが、今ちょっと御指摘がありましたように、公表の問題にしましても、これは私ども、検品の問題についても原則公表ということを申し上げておりますが、その辺のところはしっかり詰めなきゃならぬ問題だと思いますが、委員の激励をいただいたものと思いまして、勇気を得て積極的に急ぎたいと、迅速な対応に努めたいと、法の改正についてもそのような姿勢で臨みたいと、かように存じます。
○国井正幸君 厚生労働大臣、実は食品衛生法も懲役六か月以下、これ懲役刑ありますよ、やはりね。しかし、罰金に関しては今どき三万円以下なんですよね。これはやっぱり、財務大臣いらっしゃいますけれども、罰金で三万円以下といったって、やっぱりこういうものを適時適切に併せて改正すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 併せて検討させていただきます。
○国井正幸君 そういう、今、大臣の答弁にもありましたけれども、総合的に農林水産省の中に食品表示制度対策本部というのを設置をされたと、野間副大臣が本部長と、こういうふうに伺っていますが、現在、どういうことを今検討しているのか、どこまで来ているのか、少なくとも今国会中に何かやれるのかやれないのか、そういうことを含めてちょっと教えていただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 二月の八日に食品表示制度対策本部を設置をいたしまして、二月十五日には食品表示制度の改善強化のための今後の検討事項の決定をいたしたところであります。 当面の具体的な取組といたしまして、二月十五日、食品表示一一〇番の設置、二月十九日の公正取引委員会、厚労省など関係省庁によります連絡協議会の設置、二月二十八日からは全国五百か所程度の、対象といたしました緊急的な表示実態調査の実施をいたしておるところであります。 なお、スターゼン、全農チキンフーズ等の事案に対する迅速な立入検査の実施をいたしております農林水産省の食品表示部門の人員体制の強化などを現在行っておるところであります。 今後も、対策本部の決定に沿いまして、消費者保護、消費者サイドに軸足を置きました農林水産行政を展開をする観点から、表示の実効性と信頼性を確保されるよう検討を急がせ、罰則の強化など、JAS法の改正を視野に入れました制度の見直しとその改善強化、食品表示ウオッチャーによりますモニタリングの実施、食品の生産や製造の方法等に関する情報を消費者まで正確に伝えていく新たなJAS法、JAS規格の制定などを図ってまいりたいと考えております。
○国井正幸君 ありがとうございました。 是非しっかりやってもらいたいと思うんですが、そのときに重要なことは、やっぱり守れるような体制というのも一つは作る、このことも必要だと思うんです。 ちょっと私も奇異に感じておりますので、総合食料局長に伺いますが、水産物の原産地表示、どういう基準でどういうふうになっていますでしょうか。
○政府参考人(西藤久三君) 水産物につきましては、輸入物と国産物で区分がありますが、輸入物につきましては原産国、国産につきましては漁獲した水域名を表示していただくという状況になっております。
○国井正幸君 いや、そういうこともあるかもしれませんが、例えば北洋でサケ・マスなどを取る、そのときに、同じ海域で日本漁船が取って日本に水揚げしてくれば日本産だと。同じところで取って、ほかの国の船が取ったら外国産だと、こういうことになっていませんか。
○政府参考人(西藤久三君) 輸入国、いや、漁獲国が表示されるということに、そういう状況になります。その場合も、輸入物にあっても、海域も併せて表示できるという状況になっておりまして、私ども、この問題、先生のいろいろ御意見もございます。この制度を設置するときに、消費者、生産者、流通関係者の御意見を踏まえて、こういう形で設定してきました。しかし、食品の表示ルールでございますので、社会情勢の変化、そういう中で、当然内容を見直すことが必要だという状況になれば、いろいろ御意見を聞きながら、必要な見直しを行っていくことだろうというふうに思っております。
○国井正幸君 私が言っているのは、難しく言うことじゃなくて、一般常識で見て当たり前のことが当たり前のように分かるようにしなくちゃならぬ、難し過ぎちゃ駄目だと、こういうことを言っているんですよ。だから、例えば排他的経済水域内で取ったら国内産だ、それ以外だったら国外産だという、こういうふうなことだっていいんじゃないですか。いろんな表示があると思う。難しく難しくしてなかなか守れないような状況を作っていて自らを縛っちゃって違反事件が出るなんということは愚の骨頂だというふうに思いますので、そういう意味では、これはやっぱりしっかりとその辺はやってもらいたい、このように思っています。 それから、違反事例を見てみると、大別して二種類あると思っているんですよ、この原因、動機。一つは、人をだまからかして利得を得ようという全くの詐欺ですね、そういう動機でもってやっているのがある。もう一つは、消費者団体との契約、これを誠実に履行せんがために守れなくなってしまう、欠品になってしまう。だから、欠品するよりは何とかほかからでも買ってきてごまかしてもその契約を履行した方がいいんではないかと、こういう発想でやられているようにも思うんですね。 本来、農産物というのは、天候に左右されて、できたりできなかったりするというのは当たり前の話なんですね。そういう意味で、どうも私が見る限りは、生産者団体も消費者団体との契約取引等において元々守れないようなことをやっているんではないかという危惧がしてならないんですよね。 そういう意味で、是非これからやっぱり誠実に契約を履行するということになれば、守れないことまでやるというのはこれやっぱりどだいおかしな話ですから、そういう意味では、農林水産大臣は生産者団体を所轄をする、指導していく任務もあるわけでありますので、是非これ政務官にちょっとお伺いしたいと思いますが、そういう意味で、生産者団体の指導等について現在どのようになっていますでしょうか。
○大臣政務官(岩永浩美君) 生産者団体が虚偽表示を行った背景としては、委員からただいま御指摘をいただいたとおりに、一定の期日までに特定の銘柄を一定量納入するといった量販店からの注文に応じて商取引の継続を無理に図ろうとした結果だと私も考えます。 農産物はそもそも生産量の変動を伴うものであることから、契約の実施に当たっては、生産者団体はできないものはできないと相手に伝える自覚と勇気を持って対処してもらうということは言うまでもありませんが、一方、量販店等に対しては、このような農産物の特性を理解してもらい、相互信頼に基づいた商取引がなされるように今後とも努めていくことが大変重要なことであると私も考えております。 このような観点に立って、生産者団体に対しても指導をしてまいりたいと思います。
○国井正幸君 今日は大変食糧農業政策に造詣の深い松下副大臣にもおいでいただいていまして、これ通告しなかったかもしれませんが、いわゆる消費者行政、内閣府で所轄しているわけでありますが、一体これ、この実態ですね、今日のこういう状況を踏まえて、副大臣、どのようにお考えでしょうか。
○副大臣(松下忠洋君) 国井委員から提起されております食の安全の問題、それから正しい表示、これはやっぱり大変重要な課題でありまして、これはもう真剣に取り組んでいくべきものと認識しております。 このことにつきましては、二月の十二日の衆議院の予算委員会で藤井孝男議員との質疑の中で総理大臣がはっきりと発言をしておられます。食に対する安全の対策を政府全体で考えなくてはならない、それから現在の省庁の在り方にとらわれず、ある面ではいわゆる部局を組織改革してもいいのじゃないかというところまで、そういうことの検討をしなきゃいかぬということをしておられますので、これが政府としての大きな考え方だと思っております。 内閣府の中でも国民生活局がありますし、そこで消費者行政に長年取り組んでおります。そしてまた国民生活審議会、これ置いてありまして、その中に、二つの部会の中で熱心に議論をしております。国民生活センターでも消費者相談をしっかりと受け付けておりますけれども、つい最近、三月八日には、今、御指摘ありました食の安全、それから正しい表示の問題について、余りにも乱れているというところから、この国民生活審議会の消費者政策部会で国と企業に対して緊急のアピールを談話として出しまして、きちっとした必要な措置を毅然として取るべしということを部会長の名前でアピールしておりまして、真剣に取り組んでいくべきことと、省庁連絡取ってやるべきことと、こう思って一層努力してまいりたい、こう思っております。
○国井正幸君 是非よろしくお願いをしたいというふうに思います。 それと、私はどうしても気に掛かっている問題がありまして、それは農薬の問題なんです。農薬は、登録をすることによって農薬ということに認められているわけでありますが、農薬という概念ですね、それから農薬登録制度、それから登録申請に当たっての、どういうことを申請するのかということについて、農林水産省の方からひとつ実情を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(坂野雅敏君) まず、お答えいたします。 農薬の定義でございますけれども、農薬の定義は、農用地において虫、害虫とか、それから病気ですね、植物の、そういうものを防除する薬だとか、それから雑草を防除する薬剤というのが農薬の定義でございます。 それから、農薬を申請するということでございます。これは、農薬を販売する者は農林大臣に、製造し販売する者は登録を取らなきゃいけないということがございます。登録に際しては、当然ながら、その薬なりが病害虫なり雑草に効くかというのはもちろんでありますけれども、更に大きな話としては、毒性データが添付する、必要でございます。これは、俗に言う慢性毒性試験だとか次世代に与える影響だとか、それから代謝試験とかいう試験、さらには環境への影響と、こういうものについての試験データが添付されます。それらを審査の上、パスしたものが登録されるという仕組みになっております。
○国井正幸君 聞く限りにおいては誠に結構な制度なんですが、では、同じ効能を持って、例えば除草剤、農用地に使わない、庭あるいは雑種地、ガレージ等に使う、こういう場合について除草剤が売られておる。これは何かの規制の対象になりますか。
○政府参考人(坂野雅敏君) 御指摘の中で、要は、具体的には多分、国井先生は非農耕地用除草剤として売られているものを想定しているかと思いますけれども、これはラベルに、農耕地外に使用しますというラベルになっております。これを売っても、これは農薬取締法の対象になっておりません。しかし、そのものが、これは農耕地のどの、例えば野菜のこういうような雑草に効きますよといえばこれは虚偽の宣伝だし、そういうことだし、また農薬としての効用をうたいますので、こういうものは農薬に該当しますから取締りの対象になるということでございます。
○国井正幸君 いや、その認識はちょっと幾らか違うんではないかと、こう私は思っているんです。 例えば除草剤、グリホサートを有効成分とする有名な、名前でいうとラウンドアップという、これ商品名がありますよね。これらでは、登録されているのが、私が持っているデータだけで三十七、無登録が二十八。それから、あるいはグラモキソンなんということで有名なパラコート系、これは登録されているのが四種類、無登録が十二種類ですよね。これが農耕地に使われないという担保はありますか。
○政府参考人(坂野雅敏君) 今、先生の御指摘になりました非農耕地専用という表示の、表示された除草剤が全国的に販売されているということは承知をしております。これらが農耕地においても使用されるということについては懸念しておりまして、非農耕地の除草剤については、そういうような表示であっても農作物の除草に使うということ、実態があれば農薬取締法上の農薬に該当しますし、製造業者とか輸入業者はその製造とか輸入した農薬について農林水産大臣の登録を受けなければ販売してはいけないという規定がございまして、これに違反すれば一年以下の懲役ないしは五万円以下の罰金ということになっております。 そういうことでございますから、そういうような者につきまして、非農耕地専用の除草剤の使用だとか販売に関しまして、現在、三十六都道府県において農薬検査所及び各都道府県の協力を得まして立入検査を実施しておられます。ですから、その立入検査の結果、問題となる事例があれば厳正に対処していきたいというふうに考えております。
○国井正幸君 厳正に対処する、厳罰に処すのはいいけれども、実態を把握できないようでは、とにかく厳罰も科すことができないということだろうというふうに思っています。 それから、この先ほどの農薬取締法で、製造をした者、販売をした者は罰則があります。しかし、使った人に対しては何の罰則もありません。この事実関係、どうでしょうか。
○政府参考人(坂野雅敏君) 御指摘のように、製造した人、製造者、また輸入する者、販売業者は罰則がございます。使用者に対しては、例えば農薬の中でも水質汚濁性農薬とか土壌残留性農薬とか使用方法を誤れば環境なり人に影響を及ぼすというものについては使用規制がございますけれども、そういうものに該当しないものについては直接的な罰則は使用者にはございません。
○国井正幸君 これは、もう時間の関係で余り長くも議論できませんけれども、やっぱり使った者は何の罰則もない、それは農用地に使ってもですよ。これはやっぱりおかしいと私は思う。 わざわざ登録制度があるというのは、その毒性やその残留性を含めて農林水産大臣が安全だと認めたものを許可している。登録をしないものは何が入っているかわからぬ。しかも、そういうのがBSEと同じで、どこかの産地でだれかが使ったと、この風評被害たるやどんなことになるか想像できますか。これは大変な話です。 ですから、やっぱり登録制度をもう少し簡易にすること。やっぱり金が掛かり過ぎるというんですよ、さっき言ったように、毒性試験とか何かでね。しかも、ゾロ品という後から出た後発のものに対してまで金が掛かる。ここをしっかり改めないと駄目ですよ。 ちなみに言うけれども、除草剤で同じ効能を持っているのが、まともなやつは千四百円ぐらい、片方は二、三百円なんです。これだけ厳しい状況の中で、経済の原則からして、無登録の農薬が使われていない、こんな保証は、私は現場に近い者としてそんなことは言えない。とてもとてもその認識は私は甘過ぎるというふうに思っています。 大臣、どうでしょうか。専門的な話で恐縮ですが、少し、これは農林水産省においても抜本的に少し検討してもらいたいと、このように思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) BSEの問題もそうですし、口蹄疫の問題も、あるいはダイオキシンの問題も、トリインフルエンザの問題も、人の命や健康を害する影響を与える問題というのは農林水産関係周辺にはたくさんございます。 私は、今、委員指摘のことを厳しく受け止めて対処する必要があると、このように思っておりますし、特に今後BSEの問題で反省しなきゃならないことは、リスク分析という考え方であろうと、このように思います。リスクをどのように評価するか、科学者、専門家等の意見を聞いて、これをきちっとまた国民に情報を的確に伝える。同時に、このリスクをどのように管理していくか。そして更に、消費者あるいは生産者、様々な関係者に入ってもらいまして、リスクコミュニケーションというものをどう構築していくかということが私は非常に大事だと、このように思います。 そういうような観点からも、今、本件についても見直しを指示したいと、このように思っております。
○国井正幸君 最後になりますけれども、先ほど大臣からも、あるいは松下副大臣からも言及がありましたが、新しいいわゆる食の安全を確保するための組織のありようがBSEの調査検討委員会の中でも出ているようでありますけれども、それらの考え方、まだ公式ではないのかもしれませんが、農林水産大臣、厚生労働大臣、そして松下副大臣に所感があればお聞かせをいただきたいと思いますが、特に農林水産大臣にひとつこれは検討してもらいたいと思っているのは食糧事務所の在り方なんですね、食糧庁の在り方。 作った米を全量国が買い上げるときには全部検査をする、これは当たり前のことでありますが、去年なんかは八百五十六万トン生産されて政府として買い入れるのが十一万トン、わずか一・二%ぐらいの話でありますから、そういう意味では、正にこの出先機能を生かして、食糧庁を大幅に私は改組して、本当の意味での食糧全般にわたって業務ができるような、そういう制度に改めるべきではないかというのは私の考えなんですが、そういうことを含めてひとつ御所見を伺えればと思います。
○国務大臣(武部勤君) BSE調査検討委員会も大詰めの御議論をいただいておりますので、その報告をいただきましたならば、当初から私ども、畜産・食肉衛生行政の一元的な在り方というものと行政の対応上の問題について御検討いただいているわけでございますので、当然、この食品問題に関する行政組織の対応について、どういうシステムにしていくべきかというような、そういう御提案もなされるのではないかと、こう期待しておりますので、そうした、その御報告を最大限尊重するような考え方で取り組んでいきたいと、このように思います。 総理も、このことについては非常に大きな関心を持っておりますので、出てくるのを待ってというだけじゃなくて、既に事務当局にもこういった問題についての検討を指示いたしております。 それから、食糧事務所の問題についても、検査員数も倍増するなどやっております。私は、先ほど申し上げましたように、農林水産行政を生産者サイドから消費者サイドに軸足を大きく移すと、大きなかじ取りについて転換をしていくということを申し上げている以上は、やはり農林水産省の人的資源の配分ということも、当然これは見直す必要があると思うんですね。今もう本当に、食品制度一一〇番を始め大変な、これは大分食糧事務所からも出てもらって人員をそちらに集めてやっておりますけれども、こういったことは根本的にやはり人的資源の配分も考え直していくと、そうでなければ消費者サイドに軸足を置いた農林水産行政にはなっていかないと、こういう考え方で取り組んでまいりたいと、かように考えております。
○国務大臣(坂口力君) 食品の問題につきましては、いずれにいたしましても安全が第一でございます。 この国の組織というのは、中央から地方への伝達をすることについてはスムーズにいくようになっているわけでございますが、それぞれの地方あるいはそれぞれの消費者の意見を吸収するということにつきましては、これは十分に行われていないというのが現在でございます。運動神経のように中枢から末端に行くのは正確でありますけれども、知覚神経のように末端の情報を伝えるということには非常に不十分な体制になっている。 しかし、食品のところはそうではやはりいけないので、その辺のところ、末端のいろいろの消費者のニーズや消費者の情報を吸い上げるということをどうやはり構築していくかということが最大の課題であると私は思っている次第でございます。
○副大臣(松下忠洋君) 小泉総理の明確な発言もございます。それから、イギリス、ドイツ、フランスといった欧米先進諸国で、BSEの問題をきっかけにして食品の安全というところに焦点を絞って組織の改編を既にやり終わっております。そういうところの先進国のいろんな事例を研究しながら、これは真剣に取り組んでいくべき課題、こう考えております。
○国井正幸君 是非、それぞれの部門で頑張っていただいて、大変難しい状況だと思いますが、国民の期待にこたえて、食の安全の確保に一層努力をしていただきたいと思います。 特に、農林水産大臣、BSE調査検討委員会の報告が四月の二日に出ると、こういうふうなことでありますけれども、この結果を得るということが目的ではありませんで、これから何をやるかということでありますので、是非その調査結果を基に真摯に現在の在り方というものを再検討して、一層ひとつ今後とも頑張っていただきたい、このことをお願いして、私の質問を終わります。 関連に移ります。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。有馬朗人君。
○有馬朗人君 有馬朗人でございます。ロウジンと読まないようにいただきたいと思います。 まず、教育問題を今日は中心に、そしてまた遠山文部科学大臣を中心に質問をさせていただきます。 大臣は、大学を活性する方策、いわゆる遠山プラン、大学の構造改革の方針を実行されたり、学びのすすめを推進されたりいたしまして、次々に強力な政策をお進めになっておられることに敬意を表します。 まず、初中教育についてお伺いいたします。 この四月より、新学習指導要領に移行して学校完全週五日制が導入されます、これは随分長い間準備してきたことでありますが。そこで、まず世界の諸国、特に先進国中の初中教育は週何日行っているかをお教えください。特に中国はどうなっているかをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) お答えいたします。 すべての国について承知しているわけではございませんけれども、欧米の先進諸国では、イタリアなどの一部の国を除きましておおむね授業日数は五日となっているところでございまして、また中国につきましては、従来、週授業日数は六日でございましたけれども、一九九五年から完全週五日制に変更されたというふうに承知をいたしているところでございます。
○有馬朗人君 また、フランスの小学校は、一部でありますが週四日制になっていると聞いておりますが、どのくらいの割合で週四日制が行われているでしょうか。そして、それがどうして可能なのでしょうか。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 フランスの小学校は一般には週五日制でございますが、御指摘のとおり、一部では週四日制が実施をされております。その割合でございますが、一九九九年度のデータでございますが、学校数で約二五%、児童数で約二〇%と、こういう状況でございます。 また、後段のお尋ねでございますが、週四日制で実施している学校におきましては、例えば夏休み等の長期休暇を約二週間程度短縮するなどいたしまして週五日制の学校と同一の年間授業時数を確保していると、このように承知をいたしております。
○有馬朗人君 このように、五日制はもう既に世界の趨勢だと考えております。 さてそこで、新教育課程、新指導要領の下での課程に入りますと、授業数が三割も減ると言われています。私が分からないのは、現行土曜日半日でございますから、五・五日行われているのが五日になるわけですから、五・五分の五で約一割減ればいいと思うのに、どうして三割減と言われるのでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 新しい学習指導要領、完全学校週五日制の導入に伴いまして、今、授業時間数、週当たり約二時間減少するということになっております。ですから、年間約七十時間、授業数減ることになるわけでありますが、これは計算いたしますと、全体の授業時数の七%程度でありまして、これは三割削減するということではありません。 また、時間数は今申し上げたとおりでありますが、その授業、その内容につきましても厳選するということになっておりますが、これはその学年あるいはその学科ごとの重複を整理するとか、あるいは高度な内容につきましてその上の学年の内容と統合するとかというようなことを予定しているわけでありまして、高校卒業段階では現在のレベルをほぼ確保できるというふうに考えておりますので、単純に三割削減するということではありません。 ということを考えますときに、今三割削減ということが盛んに言われるわけでありますが、今の実態には三割削減というものはないというふうに思っております。ですから、どうも三割削減という数字が独り歩きしているんではないかなと我々は考えております。
○有馬朗人君 私は文部省に是非お願い、文科省に是非お願いしたいのは、そういう事実を少し国民にお伝えいただきたいと思っております。 しかしながら、この新課程で重要な時間が入ってまいりました。それは総合的学習の時間ということであります。この総合的学習の時間をどう工夫して使うかが一つの焦点になると思います。その時間のために多少旧来の授業数が減らされていると思うのです。 縦割りの教科ではなく、総合的に学ぶこと、総合的学習をすることによって得られる学習もまた重要な学習と私は考えるのですが、いかがでしょうか。 また、総合的学習について、どのような推進策を実行しておられるのでしょうか。そして、既に総合的学習の実行例があれば、それについてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 御指摘のとおりでありまして、新しい学習指導要領の目玉の一つが総合的な学習の時間の設定でございます。これからの社会を考えますと、非常に変化が激しいということで、単に知識の量を持っていてもこれは十分対応できない、基礎、基本をしっかりした上で、自分でずっと学び続ける意欲でありますとか、あるいは自分で考えたり判断したりする、そういう能力が大変大事だと思っております。 その意味で、新しい学習指導要領におきましては、新たに総合的な学習の時間を設けまして、既存の教科など枠を超えた横断的、総合的な学習を行うことによりまして、それぞれの教科などで学ぶ知識や技能が実生活において生かされて、総合的に働くようにすることを目指すものでございます。 しかも、この時間の使い方については、既に平成十二年度から移行の、移行期間におきまして、ほとんどすべての小中学校で実施されているところでありまして、かなりの成果を上げております。 何か例はというお話でございますが、先般、たまたま沖縄へ出張いたしましたときに小学校を訪れました。そのときに、実は全児童生徒が体育館に集まってくれまして、自分たちの地元の地域のいろんな調査をした成果を発表してくれました。それは地域の歴史であり、文化であり、またそこにある沼地についての生物学的なあるいは科学的ないろんな調査の結果を誇りを持って話してくれたわけでございます。 そのようなことは、これまでの学習の在り方ではどうしても受け身になっていたわけですけれども、自分で問題を見付けて、自分で学びに行って、それを整理し、表現し、そしてディベートできる、そういう能力もこれからは蓄えられるのかなと思った次第でございます。 こうした優れた実践事例を広く提供していくことが重要と考えておりまして、国としましても、平成十一年度に総合的な学習の時間に関する事例集を作成、配布したところでございますが、現在、更にいい事例集を作ろうということで作業を進めております。 また、こういう総合的な学習の場合には、多様な経歴を有する社会人の方にも是非協力をしていただきたいということで、そういうことについての、が御協力をしていただくことが可能になるようないろんな政策も進めているところでございまして、そういうことを通じて、この学習のねらいがきちんと達成されるようにということでフォローしてまいりたいと思います。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 総合的学習の時間というのは、やはり子供たちが様々な知識を総合的に身に付ける非常にいいチャンスだと思いますので、是非これを積極的にお進めいただきたいと思います。 さて、日本の初中教育の総時間数がアメリカやフランスに比べて少ないという指摘があります。そこで、文科省の方々にもお手伝いをいただきまして私自身も二、三調べてみましたが、どうも同じ五日制の下で日本は少なぎみに見えております。これはどうしてでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 初中教育の総授業時間数ですが、経済協力開発機構、OECDの調査によりますと、前期中等教育機関における総授業時間数、これは平成十年の数字でありますけれども、アメリカが一学年で九百八十時間、これを単純に三倍しますと三学年で二千九百四十時間になると思いますが、そういう数字があります。また、フランスにおきましては三年間で二千七百九十九時間、そして我が国が三年間で二千六百二十五時間ということになっております。 これはどうしてかという御質問でございますが、我が国の数値は学校教育法施行規則に定めております総授業時間数、これが二千六百二十五時間であります。一方、アメリカの数値は幾つかの学校のサンプル調査でありまして、可能性としてこれより少ない学校もあるわけであります。また、フランスの数値につきましては休憩時間を含んでいるということでありますので、実態はより日本に近いものではないかなというふうに思っております。 調査の結果としましては先ほど申し上げましたような数字でございますが、その数字のばらつきについては、今申し上げたような理由が考えられます。
○有馬朗人君 私自身もアメリカ等々を見ていて、どうも休み時間が入っていると判断をした次第でありますが、こういうふうに時間数の国際比較をいたしますと、それぞれの国のやり方で、なかなかきちっとした数字が出てまいりません。 また、先進諸国では、どの年齢でどこまで教えるのか、カリキュラムや教科書の比較などが、一、二の国、一、二の教科書についてはありますけれども、もっと組織的な調査が必要であるかと思います。文科省として、この点、しっかりした国際比較調査をしていただけませんでしょうか。 トルコ大使もお務めになり、海外のことについて極めて詳しい大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 教育に関する国際比較につきましては、毎年、我が省としましても、教育指標国際比較という本を出したりしてしっかりフォローしているつもりでございますが、確かに、授業時間など教育課程に関する国際比較調査というのは大変難しい点がございます。 一つには、授業時間についての各国の規定ぶりとか、それから実際の運用が各国の事情によって異なっているということがございまして、厳密な比較は難しいわけでございますけれども、仰せのように、これからは、より正確なデータを得るべく、例えば経済協力開発機構、OECDですね、あるいは欧州連合、EUなど国際機関による各国比較調査をベースにした上で、各国政府の法令や政府資料などについても個別に当たるなど、しっかりした調査を今後続けてまいりたいと思っております。 そのためには、関係諸機関と連携しながら努力してまいりたいと思っております。
○有馬朗人君 是非ともお願いをいたします。 特に、新指導要領の下で、例えば理科、こういうところでイオンをどこで教えるか、こういうことが今盛んに問題になっています。確かに、高等学校まで全部行けば、そして、しかも理科を取っていけばイオンなどは必ず習うはずでありますが、場合によっては習わないで済んでしまうことがある。こういう点で、いろいろ現場の教員の人たちの間にも心配、不安がございますので、是非とも、国際的に見てどのくらいのものをどの年齢で教えているか、日本はそれに劣っていないというようなことを御確認いただければ幸いであり、しかも、それを国民の方々にひとつお教えいただければ皆さん安心なさると思います。その点、お願いをいたしたいと思います。 学力低下問題が最近非常に注目を浴びております。しかし、私は長い間、中央教育審議会の会長をやらせていただいているころから全国的な学力調査がないかということを調べていたのでしたが、ありませんでした。そこで、やはり学力の問題がこういうふうに議論されるときには、きちっとした全国調査があるべきだと思っております。 小中学生の学力の全国調査がそのように必要なのでありますが、文科省が行った最後の調査は、全国的な調査は一九九五年前後であったかと思います。その前に一九八二年前後にも同じような調査はやっておられますが、その二つを比べて際立った学力の低下あるいは上昇があったでしょうか、この点をお教えください。
○政府参考人(矢野重典君) 学習指導要領が目指しております学力や能力が児童生徒にどの程度身に付いているかなどを把握することを目的といたしまして、御指摘のように昭和五十六年から五十八年度と平成五年から七年度に掛けまして、小中学校を対象といたしまして教育課程実施状況調査を行ったところでございます。 そこで、平成五年から七年度の調査におきましては、約十年前に行いました昭和五十六年から五十八年度調査と同一の問題が各教科において複数出題されておりまして、その正答率の比較をしてみますと、問題により正答率が高くなったもの、また逆に低くなったもの様々でございますけれども、全体として見ますれば、ほぼ同様の状況であるというふうに私どもは認識いたしているところでございます。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 今、局長が言われたように、平成五年ないし七年に最後の調査が行われましたが、その後十年行われていません。幸い、今年の二月に同じような調査が行われたことを私は大変喜んでおりますが、今後この調査はどのように続けられ、その結果はどう使われるのでしょうか。文科省が続く限りずっとやっていただきたいと私は思っておりますが、いかがでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 今、先生御指摘になられましたように、今年一月から二月に掛けて、現行学習指導要領の下で児童生徒の学力を把握するために、小学校五年生、六年生、そして中学校の一年生、二年生、三年生、約四十九万人を対象といたしまして全国的な学力調査、教育課程実施状況調査という名目でありますが、こうした学力調査を実施したところであります。 この学力調査につきましては、今後とも継続的に実施することが大変重要だと思っておりますし、その継続的に実施しました学力調査の結果を比較、検証するというのが大切だと思っておりますので、是非そういった点重要視しながら継続的に続けていきたいと思っております。
○有馬朗人君 大変いい御計画であると思います。その調査の結果、ある教科書あるいは教科に問題があることが判明いたしましたとき、どういう対策をお取りになるのでしょうか。直ちに学習指導要領の修正が行われるのでしょうか。お聞かせいただきます。
○副大臣(岸田文雄君) 学習指導要領につきましては、これまでおおむね約十年ごとに改訂を行っているということでございますが、文部科学省としてはこの学力調査の結果につきましては、中央教育審議会の初等中等教育分科会、この中に常設の教育課程部会というものを作りまして、この常設の部会において学力調査の結果等々、様々なデータを継続して評価、検証していく予定にしております。そして、その結果を踏まえて指導の改善や教育課程の基準、これは見直していかなければいけないと思っております。 これは、学習指導要領につきましては十年ごとということでありますが、より迅速にこの結果を反映させるということも当然考えていかなければいけない、そのように考えております。
○有馬朗人君 大変いいお考えだと思います。良く言えば慎重、悪く言えばぐずぐずという評判があります文部科学省でありますので、これは頑張って、早速必要があれば御修正を加えていただきたいと思います。そして、国民の人たちにやはりこの点についても安心を与えるべく、様々なところで国民に御説明いただくことをお願いをいたします。 このような調査を毎年とは言いませんが、ずっと続けていただきたいと思うことは先ほど御要望申し上げました。文部科学省が生徒の学力を常にきちっと把握しているべきだと思います。このことについて御努力になっておられることは今、副大臣よりお聞きいたしましたが、遠山大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) 国として教育政策を立てますときに、やっぱり各地の学校の実態、特に学力の問題についてはしっかりしたデータに基づいて次のステップに向けて政策を考えていく必要があるわけでございまして、その意味で私はこういうたぐいの調査は非常に大事だと思っております。 我が省といたしましては、今後とも継続的かつ全国的な学力調査を通じて、知識や技能のみならず、学ぶ意欲とか思考力あるいは判断力、表現力などまで含めた児童生徒の学力の状況を適切に把握して、確かな学力の向上につなげてまいりたいと思います。 特に、アメリカとかイギリスとかが非常にその調査に基づいて、学力調査に基づいて学力を上げていくための政策に結び付けているというような例もございますし、私としてはこの手法は大変大事だと考えているところでございます。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 私も、教育をもっと定量的に様々な調査事実に基づき、データに基づいて政策を立てていくべきだとかねがね思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 この新学習指導要領に基づく教育課程について、国民の不安をなくすべきだということは度々申し上げましたが、この点、一層文部科学省が御努力なられることを要望しておきます。 この点に関しまして、副大臣、大変御努力になってあちらこちらで説明会などを行っておられると思いますが、そのことについてちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 二十一世紀教育新生プラン、またこの四月から始まります新しい学習指導要領、また完全学校週五日制、こうした新しい体制につきまして、文部科学省としましても全力で今取り組んでいるところでありますが、こうした教育における大きな改革というもの、一つ文部科学省だけが頑張ればこれは事が成るということは決してないわけであります。多くの教育関係者、現場の方々、そして多くの保護者の方々、関係者の多くの理解を得てこそこうした改革が成るものだというふうに思っております。 そういったことから、国民の広い理解が必要だという認識の下に、今各地で教育フォーラムを続けているところであります。私も、先日千葉での第一回の教育フォーラム行かせていただきましてお話をさせていただきましたし、また明日は広島で中国ブロックのそのフォーラムを予定しております。そこでまた講演をさせていただく予定にしております。また、大臣、副大臣、あと大臣政務官、それぞれ手分けしまして、各地でこうした国民の広い認識を理解をいただくために今努力を続けている次第でありまして、そういった一つの表れとしてこの教育フォーラム、実施しているところであります。
○有馬朗人君 どうぞよろしくお願いをいたします。 中央教育審議会の会長をさせていただきましたときに、私も四十人学級を三十人学級にすべきだと考えました。そして、答申には二十一世紀初頭に欧米並みにすべきだと書かせていただきました。欧米は既に一クラス二十五人ぐらいだと思います。 自治体へクラスの編制について自由度を与えたことも考慮に入れて、現在、文部省で把握しておられます現状についてお聞かせください。
○政府参考人(矢野重典君) 公立小中学校の学級編制の基準につきましては、御指摘のように、昨年の通常国会において法改正がなされまして、四十人を国の標準としながら、都道府県教育委員会の判断によっては四十人より少ない数によって特例的な基準を定めることが可能とされたところでございます。これによりまして、平成十三年度におきましては十の府県で小学校低学年において四十人より少ない数の学級編制を実施するなど、学級編制の弾力化が図られたところでございます。 なお、一学級当たりの平均児童数を見ますと、現在、小学校では二十六・八人、中学校では三十一・八人となっているところでございます。
○有馬朗人君 大臣にお聞きいたしますけれども、なぜ国としてすぐ三十人学級が実行できないのでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 済みません、大臣の前にちょっと文部科学省の考え方だけ説明させていただきます。 学級編制につきましては、国立教育政策研究所の調査等で二十人以下になった場合は効果があるというデータがございます。ただ、全国一律に三十人学級を実施した場合に、学級規模と教育効果の関連、この辺りにつきましては必ずしも明確なデータがありません。まだ議論があるところであります。またさらに、学級編制を考えた場合、改善していく場合、閉鎖的な学級運営というものを改善するんではないかというような意見があります。 こういった辺りを勘案いたしまして、今文部科学省が考え、そして進めようとしている方向ですが、一律に学級編制引き下げるんではなくして、教科等に応じて少人数集団による授業を行い、そして複数の教員による多面的なきめ細かな指導や評価が行われるような体制を作るというようなことを考え、そのために、今年度からスタートしました第七次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画、この計画の中で、教科に応じて二十人程度の少人数指導ができるように、平成十三年から十七年度まで五年計画で二万六千九百人の改善を行うということを考えているところでございます。 そういった考えの下に文部科学省は学級編制を進めているところでございます。
○有馬朗人君 そこに実は四十人学級をなぜ三十人学級にすべきかということについての定量的な教育に関する調査が必要なところだと私が申し上げたいところであります。アメリカのデータのことを今おっしゃっておられるんだと思いますけれども、確かに若い、若いというか、一年生、二年生などの二十人学級は非常に効果的だそうであります。 ここで少しまた国際比較をしていきたいと思いますが、国内総生産、すなわちGDPに対して初中教育及び高等教育に公的財政支出は何%ぐらいを占めているか。特に、アメリカ、英国、ドイツ及び日本で比較していただきたいと思います。私の持っておりますOECDの調査では、日本は極めて低く、特に高等教育は最低であったと思います。この点、大変憂えているところでございますが、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 OECDの調査、これは一九九八年のデータでございますが、我が国の初等中等教育の公財政支出学校教育費の対GDP比は二・七八%でありまして、アメリカは三・四〇%、イギリスも三・四〇%、ドイツは二・七九%と、こういう状況でございます。 また、我が国の高等教育の公財政支出学校教育費の対GDP比は〇・四三%でありまして、アメリカは一・〇六%、イギリスが〇・八三%、ドイツは〇・九七%と、こういう数字でございますが、ただ、このGDPと教育予算の比較につきましては、例えば我が国はそもそもGDPに対する公財政支出の割合自体が小さいといった違いがございますし、我が国の児童生徒数の総人口に占める割合が小さいという、そういう就学人口の問題、あるいは我が国の場合、私立大学等の比率が高いと、こういった教育制度の相違などもございまして、なかなか国によって条件が異なっておりますから単純な比較は難しいのかなと、こんなふうに承知をいたしております。
○有馬朗人君 それにしても、やはり私は低過ぎると思うのです。特に高等教育、低過ぎると思います。 小泉総理は施政方針演説で米百俵の精神を唱えられました。私も大賛成であります。教育は国にとって最も重要です。教育費への国の支出を増加すべきであると思いますが、文部科学大臣、そして財務大臣がどのように御努力をしておられますか。さらにまた、将来への御見解をお聞かせいただければ幸いであります。
○国務大臣(遠山敦子君) 日本の将来を担うのは正に人でございまして、私は教育の役割というのは本当に大事だと思っております。それはもうすべての方もそのように共通認識していただいているところでございまして、その意味で我が省の責任は大変重大だと思っております。 小泉内閣におきましても、骨太の方針という中に、人材育成、教育というものと、それから科学技術というものを、二つの、七つのうちの二つの大きな柱に数えていただきまして、重点的に施策を講じるということでございます。 そういうことをバックにいたしまして、今御審議をお願いいたしております平成十四年度の予算の中におきましても、我が省関連の予算は、全体の一般歳出予算が二・三%減となります中で、文部科学省予算につきましては対前年度十四億円増、額にしてはあれでございますけれども、〇・二%アップということで、いずれにしましてもアップという、大変厳しい財政状況の中で財務省、財務大臣の御理解も得ながら確保いたしておりまして、総額で六兆五千七百九十八億円でございます。 私どもといたしましては、やはりこの厳しい財政状況の中であるからこそ重点を教育なりあるいは科学技術なりに置いていくということが大事だと思っておりまして、今後とも全体の状況を見ながらも大いに努力をしてまいりたいと考えております。
○副大臣(尾辻秀久君) 今、文部科学大臣、文教関係費としてお答えになりましたので、これをさらに文教及び科学振興費と、こういうふうにして見ますと、プラス〇・八%の増額となっておるところでございます。 厳しい財政事情の中でありますけれども、今後とも歳出全体の見直しを進める中で、将来の発展の基盤となる教育等の分野につきましては必要な予算を確保していきたいと考えております。
○有馬朗人君 どうぞよろしくお願いいたします。 アメリカまでと申しませんけれども、少なくとも今日の教育予算を近い将来五〇%は増やしていただきたいと思います。きちっとした教育計画をお立てくださり、その際、最も大切な財政的基盤を強化してくださることをお願いをいたします。 さて、日本の子供たちの理科離れについてちょっと考えてみたいと思うんですが、日本の子供たちの教育達成度についての国際比較についてまずお聞きいたします。 国際教育到達評価学会、IEAの小学生、中学生の算数と理科の学力調査、一九九五年のTIMSS、一九九九年のTIMSSにおいて、日本の生徒たちの結果はどうでしたでしょうか、アメリカはいかがでしたでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 一九九五年に実施いたしましたTIMSSの結果につきましては、我が国の小学生の成績は、算数が二十六か国中三位、理科が二十六か国中二位でございます。また、中学生の成績は、数学、理科ともに四十一か国中三位と、こういうことで、学力は国際的に見てもトップクラスを維持していると、こういうふうに考えておりますが、その一方、算数、数学でありますとか理科が好きな生徒の割合は国際的に見ましても最低レベルにあると、こういう状況がございます。 一九九九年に実施をいたしましたTIMSS—Rの結果につきましても、TIMSSの結果同様、我が国の中学生の成績は、数学が三十八か国中五位、理科が三十八か国中四位ということで、依然としてトップクラスを維持をしていると言えるかと思ってもおりますが、やはり数学、理科が好きだと、こういった生徒の割合が最低レベルにあると、こういうような状況でございます。 なお、アメリカの状況でございますが、TIMSSの結果は、小学生算数が二十六か国中十二位でございます。理科が三位。中学生の数学が四十一か国中二十八位、同じく理科が十七位でございました。一九九九年のTIMSS—Rの結果でございますが、中学生の数学におきましては三十八か国中十九位、理科は同じく十八位と、このような結果が出ております。
○有馬朗人君 日本の子供たちが大変よくできるので安心いたしました。アメリカは、このデータに基づいて、大統領も大変心配をして予算を増やすという努力をしていると聞いております。 今おっしゃられた理科好きの問題でありますが、今おっしゃられたように、TIMSSのあるいはTIMSS—Rの調査によりますと、理科好き、算数好きの割合が四十か国中で日本、四十か国ほどの中で日本の小中学生は最低に近いことが理科離れ説の根拠になっております。 そこで、TIMSSの好き嫌いについてお聞きいたします。成績最上位五国の子供たちの理科好きの順位についてお聞かせください。同時に、成績最下位五位の理科好き、理数好きの順位についてお聞かせください。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。 理科の成績で申し上げますと、理科の成績が上位五か国の理科好きの順位でございますが、成績一位が台湾でございまして理科好きの順位は二十三か国中十九位、二位がシンガポールで理科好きの順位が十位と、三位のハンガリーにつきましてはちょっと理科好きのデータがございませんが、四位が日本で理科好きの順位が二十二位、五位韓国でこれは理科好きの順位が二十三位と、こういうような状況でございます。 それから、後段のお尋ねでございますが、理科の成績が下位五か国の理科好きの状況でございますが、成績の下から申し上げますと、下から一位、南アフリカでございますが、理科好きの順位は二十三か国中十位、二位のフィリピンが理科好きの順位が三位、三位のチリでは理科好きの順位が七位、四位チュニジアは理科好きが五位、五位のトルコで理科好きの順位は八位と、このような状況になっているところでございます。
○有馬朗人君 こういう調査を見ますと、理科好きが多ければ多いほど成績が悪いということになるような気がしますね。 ですから、テストの成績、これは点数できちっと出ますので数量的に客観性があります。しかし、好き嫌いなどの主観的なことの比較はそれぞれの国の文化に強く作用されます。日本、韓国、台湾のような同一文化圏ではこのような比較が意味があると思いますが、一方、文化の違う国々では比較は余り意味がない。 そういう意味で、日本の子供たちが理科離れだということをこの調査にだけに基づいて言うべきではないと思いますが、この点、文部科学省はどう思われるでしょうか。大臣、済みません。
○国務大臣(遠山敦子君) 確かに、好き嫌いというのは人間の主観的な気持ちを聞いているところでございまして、すべてを肯定的、楽観的に取るような民族性と、どちらかといいますとそうでない日本との場合の差があるのかもしれません。したがいまして、単純な国際比較は困難でありまして、過度にその結果にとらわれることに対しては慎重でなければならないとは考えます。 しかし、IEAですね、国際教育到達度評価学会で行いました国際数学・理科教育調査や、それから今お話しのOECDのPISAの調査におきます日本の児童生徒の、数学や理科が好きでありますとか、将来これに関する職業に就きたいかという者の割合、あるいは宿題や自分で勉強する時間などについて聞きますと、これも低いわけでございまして、総合的に考えて、やはり理科、数学について意欲を持ってもっと勉強したい、将来その方向に進みたいという子供たちは少ないというのも確かでございますし、学校の先生方あるいは大学の教授の方々も、受け入れたときの学生の反応についてそのようなことを言っておられる方も多いわけでございます。 いずれにいたしましても、そういう問題意識もある、あるいは傾向もあるということを前提にしながら、学ぶ意欲あるいは知的好奇心、探求心などをはぐくみましたり、学ぶ習慣を身に付けさせるということを心掛けていくことは重要ではないかと思っているところでございます。
○有馬朗人君 もっともっと子供たちが理科や数学が、そして学校全体が好きになってほしいと思います。 文科省としても特に理科好きを増やすためいろいろな工夫をしているとお聞きしておりますが、このことについてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(遠山敦子君) 新しい学習指導要領におきまして、特に理科について、知識をただ暗記したりあるいは表面的な理解にとどまるということでは身に付かないわけでございまして、日常生活との関連を一層深めながら、観察、実験とか課題学習などの体験的、問題解決的な学習を通じて本当に実感を伴った理解を促していく、そういうことが非常に大事だと思っているわけでございます。新しい総合的な学習の時間でありますとか体験的学習を進めているというような中で、児童生徒の興味を引きながら、あるいは関心を持たせながら学ばしていくという手法に変えていくというのは大きな方向転換ではないかと思っております。 さらに、平成十四年度予算案におきまして、科学技術・理科教育の充実のための施策を総合的に推進いたしますために科学技術・理科大好きプランを新たに盛り込んだところでございます。この中には、高校でのスーパーサイエンスハイスクールを置きますとか、あるいは大学や研究機関との連携を深める、あるいは先進的な科学技術・理科教育用のデジタル教材を開発するなどを考えているところでございます。また、日本科学未来館を設置したりいたしまして、広く理科への関心を持っていただこうとしております。 私は、一番大事なのは、教員自身が理科、数学について興味を持ってくれることだと思っております。教員自身が興味を持たないのに子供たちが意欲が持てるはずがございません。そういうふうなこともありまして、今国会に中学又は高校の教員が小学校の理科などの教科を教えることができるようにすることなどを盛り込んだ教育職員免許法の一部改正案を提案しているところで、提出したところでございます。 これは、中高の先生で理科、数学ができる人は小学校へ行く、あるいは高校の先生が中学へ行くなどのことがこれまではできにくかったんで、できなかったわけでございますけれども、今回はそういうことについてできるようにすることによって、実力を持った優れた先生が別の学校段階のところへ行って教える、そのようなことでいろんな意味で刺激を与え、いい教育が行われていくきっかけになるのではないかと考えているところでございます。
○有馬朗人君 大変いい御計画をお進めになっていて有り難く思います。特に先生の問題、教員の問題は重要な問題でございますので、どうぞ御配慮を賜りたいと思います。 第二次科学技術基本計画で科学技術に五か年で二十四兆円を投入することが決まり、私も物理研究者の一人として心から喜んでおります。 科学技術を進める際に忘れてはいけないことが一つあります。それは、小中学生を始め若者への科学技術への理解増進であります。この二十四兆円のうち、どのくらいがどのように理解増進に向けられているのでしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) お尋ねの点につきましては、総額二十四兆円のうち、若者の科学技術への理解増進に関する経費といたしまして、具体的な計画値はないのですが、平成十四年度予算案におきまして、科学技術関係経費約三兆五千億円中、総額で百九十一億円を計上しているところでございます。こういった予算措置を十分に活用してまいりたいと思っております。
○有馬朗人君 科学技術理解のためにもっと大きな財政的支援を国がなすべきだと思っております。例えば、二十四兆円の一%、二千四百億円程度はこの目的に使えないものでありましょうか。文部科学大臣及び財務大臣にこれをお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 教育財源の中で私たちもできるだけ増やしていきたいと思っておりますけれども、先ほど来お話ございましたように、不幸にして一般義務教育関係は少し減りましたけれども、科学関係の方に大きくシフトしたということでございます。それともう一つ、教育予算の中で公私立の別、私立関係でございますが、これも今回の予算では若干増やしていく方向に持っていきまして、国公立と私立のバランスをできるだけ近づけていきたいという、そういう意図も持っております。 でございますから、教育水準全体を上げるということには努力していきたいと思っておりますが、予算の額で余り増えていっていないこと、申し訳ないと思っておりますが、今後とも努力したいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 今、財務大臣からお答えいただきましたような全体の動きの中で、第二期科学技術基本計画の期間中の政府研究開発投資二十四兆円の一%に相当する額を目標とする、こういう御提言を既に自由民主党の科学技術・理科離れ対策小委員会において取りまとめていただいて御提言がなされておりまして、これは十分に認識しているところでございます。 そこで、来年度予算案におきまして、先ほど申しました科学技術関係経費約三兆五千億円に対しまして、科学技術の理解増進に関する経費は〇・五四%の百九十一億円となっているところでございますので、またこれの使い方について大いに知恵を絞って充実してまいりたいと思います。
○有馬朗人君 どうぞよろしくお願いいたします。 ここで高等教育の方に移りたいと思います。 高等教育についてお伺いいたしますが、私は遠山大臣がいわゆる遠山プランを提示され、国立大学のみならずすべての大学に刺激を与えられたことを大変評価しております。その進行状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 昨年六月に国立大学の構造改革の方針というものを打ち出しておりますが、その内容は三点、三項目ございます。国立大学の再編・統合、そして新しい国立大学法人への早期移行、そして世界最高水準の大学の育成、この三項目から成っておりますが、まず一つ目の国立大学の再編・統合でありますが、平成十四年度に統合することとして今国会に法改正をお願いしている二組の大学がありますが、この大学以外にも、各大学におきまして今現在幅広く検討中でございます。この検討状況、この熟度も見極めながら、今後の再編・統合計画を進めていきたいと考えております。 また、二項目めの新しい国立大学法人への早期移行の部分でありますが、これは国立大学の自律性の拡大あるいは民間的経営手法の導入により大学運営の改善を意図するものでありますが、これは今、三月二十六日を予定しておりますが、調査検討会議において最終報告を出し、その最終報告を受けて早期移行を目指すという状況にあります。 そして、三項目めの世界最高水準の大学の育成でありますが、平成十四年度予算に二十一世紀COEプログラムという項目で百八十二億円の予算を計上しておりまして、この第三者評価によって、国公私の大学が競い合いを通じて世界的な教育研究の拠点を目指すというこのプログラム、予算に計上して進めていくという状況にあります。 各項目、そういった段階にあるということ、進行状況として御報告をさせていただきます。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 そのCOEプログラムのことでありますが、大学から提案されてきました計画をどのように審査なさるのでしょうか。財政的、運営的な面では文科省の方々も判断しやすいと思います。しかし、先端科学技術の研究の評価は同僚でもなかなか難しいと思いますが、この点どうお考えか、お聞かせいただければ幸いであります。 なお、その前に、大学の総合の話が、お聞かせいただきましたが、やはり総合するという、統合するというふうなことにおいては、大学側の自主性をよくよくお酌み取りいただいて、慎重にお進めいただければ幸いでございます。 そこで、評価についてお答えいただければ幸いであります。
○政府参考人(工藤智規君) 二十一世紀COEプログラムでございますが、これは大学からの御申請に基づきまして、しかも国公私すべてに機会を差し上げてということでございまして、御申請いただいたものを私ども文部科学省の小役人が審査するということではございませんで、専門家や有識者により構成される審査委員会を省の外に設けまして第三者評価を実施してまいりたいと思ってございます。 その際は、先生御存じのように、これまで科研費の審査で培ってきたノウハウなどがあるわけでございますが、そういう実績なども参考にしながら、専門的見地から言わばピアレビューによって審査を行わせていただきたいと思ってございます。 具体のその審査の在り方につきましては、予算成立後に発足する審査委員会で更に詰めてまいるつもりでございますけれども、これまでの教育研究実績のほかに、今後に向けた戦略性とか可能性、言わば主として研究面のポテンシャルの高さを審査しながらというふうに思っているところでございます。 いずれにしても、確かに最先端の部分の審査というのは大変難しいのでございますけれども、このような仕組みを通じましてできるだけ客観的で公正、かつ公正な審査に努めてまいりたいと思ってございます。 それから、再編・統合につきましての案件につきましては、おっしゃいますように、大学の自主性を尊重しながら、かつこれまでできなかったことを、それぞれの大学ごとにはできなかったことを力を合わせることによってもっとパワーアップしようという観点からのものでございまして、私どもも各大学の努力、検討の努力を見守っているところでございます。
○有馬朗人君 決して私たちは小役人などと思っておりませんので、大役人だと思っておりますので、よろしく。 さて、大学で研究が大切なことは当然でありますけれども、第一の使命は私はやっぱり教育だと思います。そこで、大学教育三十大学プランというふうな先ほどのCOEプログラムのようなものを教育について作っていただけないものでありましょうか。御提案をさしていただきます。遠山大臣の御見解をお聞かせいただければ幸いです。
○国務大臣(遠山敦子君) 本当に大学における使命の第一は教育でございます。これがしっかりしてくれれば人材養成において何ら心配することはないわけでございますけれども、教育の面がややもすると研究に比べて第二の役割を持っているような感じがいたします。 そこで、今御提案の大学教育三十大学プランですか、大変新鮮な御提案だと思います。もちろん、大学教育の面につきましても、これまでその内容充実のためにファカルティーディベロプメントについての支援でありますとか、あるいは語学・情報教育設備の整備等のハード面の支援など、両面にわたって支援をしてまいっておりまして、かなり充実はしてまいっております。 しかし、教育面に比べてその評価の仕方が非常に難しい面がございます。特に、日本の大学を始めとする教育機関について、評価の制度がまだ確立していないということが非常に事柄を難しくしている面がございます。 私はその意味では、既に大学の自己点検・評価の義務付けとか、大学評価・学位授与機構による第三者評価など多元的な評価システムの在り方について努力はしてまいっておりますけれども、教育研究を通じた大学の質の保障を図るためのアクレディテーションといいますか、適格認定のシステムの導入について今審議をし始めていただいております。 そういった審議の成果を見ながら、大学の教育についてもきちんと評価をして、優れた者についてはそれを伸ばしていく、そういうことが非常に大事な時代に入ったと認識をいたしております。
○有馬朗人君 現在、国立大学の法人化の検討が進んでいると聞いております。現状について、及び文科省のお考えもお聞かせいただきたいと思います。 その際に、国立大学の法人化において、独立行政法人という名称はやはり私はなじまないと思うのです。教育は行政ではないからであります。どのような名称をお考えであろうか、この点についてもお聞かせいただければ幸いです。 そしてまた、大学の人事には、特に学長の人事には、単に選挙に固執するつもりは全くありませんけれども、やはり同僚の教員の意見を聞くことが重要だと思います。どのような工夫があるのでありましょうか、この点について併せてお聞かせいただければ幸いです。
○副大臣(岸田文雄君) 今、三点御質問いただきました。 まず、国立大学の法人化の検討状況でありますが、国立大学が自律的に創意工夫しながらその役割を果たしていくために法人格を持つこと、これは大変重要だと思っております。 その際に、この国立大学の法人化の議論、行政改革という見地から見る見方があるわけでありますが、私は、より大学そのものの改革に資するような仕組みの改革であるということ、これが大変重要だというふうに認識しております。 そういった観点から、調査検討会議におきまして、まず全体を一つとするんではなくて大学ごとに法人化するというようなことによって、切磋琢磨をし、そして国際競争力を確保すること、こういったことが検討されておりますし、また教職員の身分につきましては、非公務員型とすることによりまして実績やあるいはその努力に応じた処遇を可能としたり、あるいは産学官連携など多彩な活動を可能にするというような議論が進んでおりますし、また学外者を役員に参画させるというようなことでトップマネジメントを導入するというようなことも検討が進んでおりますし、また第三者評価導入による事後チェック方式に移行するというようなことも打ち出されております。 こうした方向で検討が進んでおりますが、先ほどもちょっと御紹介いたしましたが、三月二十六日を予定しておりますが、この日に最終報告を取りまとめる予定になっております。この報告を踏まえて早期に国立大学法人に移行したいというふうに考えております。 二点目、この名称の話であります。(発言する者あり)はい、済みません。 名称につきましては、調査検討会議の昨年九月の中間報告におきまして国立大学法人とすることとされております。様々なその内容を勘案してその中間報告におきまして国立大学法人とされておりますので、そうした方向で進めていきたいと考えております。 そして三点目、その人事の話でありますが、学長の選出方法につきましては、この新しい法人化の体制の中で、例えば学長、経営、教学両方の最終責任者でありまして、学長の社会的責任は増大するということが考えられます。そういったことから、この人事につきましても、学内の代表者から成ります評議会、そして学外の有識者も参加する運営協議会、こうした二つの組織が中心となって学長選考委員会を組織して選任するというようなことが今検討されておりまして、ですから、いずれにしましても、人事を決める際に当たって学内の意見というものもしっかり踏まえた上で決定するという方向で今検討されているところであります。 こうした最終報告が出ましたならば、それを踏まえて、また具体的なその形を作っていかなければいけないと思っております。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 大学法人の運営には、文科省には五か年の中期計画を立てたりする評価機関を作ることになろうかと思います。その際に、大学人自身の判断や要望が十分反映できるようにしていただきたいとお願いをいたします。大学の自主性を尊重していただくことを繰り返しお願いをいたします。 国立大学につきまして、私は、長く公務員型の大学法人にすべきだと考えておりました。しかし、現在は非公務員型にするという考えが国立大学協会などで主流になったと聞いております。文部科学省として、この非公務員型の方が優れているというお考えがあれば、ごく簡単にお聞かせください。
○副大臣(岸田文雄君) 非公務員型が優れているという点についてでありますが、調査検討会議におきまして、柔軟で弾力的な雇用体系あるいは外国人の学長の登用ですとか兼職、兼業の弾力的な運用、さらには試験採用原則によらない専門的な知識、技能等を重視した職員の採用、こういった点を踏まえて、非公務員型の方が優れているという意見が大勢を占めていると聞いております。その方向で最終報告が取りまとめられるものと予測しております。
○有馬朗人君 非公務員型の法人はやがて民営化する一歩だということのないようにしていただきたいと思います。 公務員型なら当然と思いますが、非公務員型の大学法人でも国よりの財政的支援は今までと同じように強化をしていただきたいと、今まで以上に強化していただきたいと思います。この点、文部科学大臣、そして、できれば財務大臣の力強い御返答を賜りたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 大学の教育研究をしっかりしたものにしていくというのは、日本の将来を左右することでございまして、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、いずれの国を見ましても、国費の投入、公的な経費の投入というのは非常に大きいものがございます。 そのようなこともありまして、新しく国立大学法人ということになりましても、私は、むしろ、きちんとそのあるべき教育研究あるいは社会貢献への機能を発揮してもらうために、これは予算上の措置はきちんと取っていかなくてはならないと考えております。
○副大臣(尾辻秀久君) 既にお答えありましたように、職員の身分を公務員型とするか非公務員型とするかで財政支援の在り方が変わるものではございませんけれども、いずれにいたしましても、国際的にも評価される世界最高水準の大学を育成するため、第三者評価による競争原理を導入しつつ、教育投資を重点的に実施するなど、支援措置の重点化を図ることが重要であると考えております。
○有馬朗人君 大変力強い御保証をいただきまして、ありがとうございます。 私学が多いのは、実は日本とアメリカであります。ヨーロッパ等は、国立か州立が圧倒的に多いと思います。これは御質問して確認をしたかったのですが、時間が迫っておりますので、事実だけを申し上げておきたいと思います。 そして、このように私学と日本が、日本とアメリカが私学が大変多いんですが、しかしながら、学生数で見ますと、七五%以上を私学で教えているのは日本でありまして、アメリカの私学は数は非常に多いのですが学生数は四〇%足らずであります。 先ほど財務大臣もおっしゃられましたが、日本の私学の役割は非常に大きなものがあります。ところが、私学助成というのは、先ほど財務大臣はおっしゃられました、今、大変増やしていただく方向にあることを喜んでおりますし、また、財務大臣に一つ御礼を申し上げたいことは、私学大学の受託研究収入の非課税化をお図りくださいまして誠にありがとうございました。私学の人間、皆喜んでいると思います。 それにしても、私は、私学助成金が少な過ぎると思うんです。先ほど申しましたように、七五%以上の学生を私学にお願いをして教育をしていただいておりますので。 そこで、この質疑の初めの方で、先ほど財務大臣及び文科大臣からお返事をいただきましたように、また御質問し御返事いただきましたように、教育への公的財政負担を増やすべきだとここでまたお願いをいたしたいと思います。特に、その中で私学への助成を増やすべきだと思います。 そこで、文科大臣及び財務大臣に私学助成への御見解をお聞かせいただきまして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(遠山敦子君) 日本の高等教育機関におきます私立大学の重要性というのは、もうここで申し上げるまでもないと思います。これまでも私学に対する助成については順次充実に努めてまいりましたけれども、今後とも、私学の健全な発達とそれから日本の人材養成ということについての努力を支援するために、より私どもとしても努力をする必要があると考えております。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私学の助成につきましては、私は、教育界ではございますけれども、やっぱり競争原理をもっと働かせた方がいいと思っております。そのためには助成も大事でございまして、私は、一般経費助成、通常経費助成をやっておりますけれども、あの中の一部は思い切って研究助成あるいは教育施設助成に、そういうようなものに特化していってはいいんではないかと思うたりしております。そこに競争原理が働いてくると。 それともう一つは、私、私学にとって一番大事なのはやっぱりお金が集めやすくするために税制の改正だろうと思っておりまして、ヨーロッパ、アメリカ等におきましては民間からの善意の拠出によって教育の内容を充実しておりますが、日本は官費によってやろうという明治以来の習慣がございますが、そこにやはりお互いの競争と質の向上ということに励む力が弱いと思っております。 そういう面において、私は、税制改革に思い切ってやっぱり私学の方に目を向けて、努力して、研究もしてみたいと思っております。
○有馬朗人君 ありがとうございました。 終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で国井正幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、内藤正光君の質疑を行います。内藤正光君。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤正光でございます。 本日は、今国会の最大の争点の一つであり、また日本の財政を揺るがしかねない大きな問題となり得る医療制度改革について取り上げて、これ一本でこの私の持ち時間二十分を議論させていただきたいと思います。そして、それに入る前に一つ、ある意味では人の命にかかわるということで、それと同等、今、外務問題が、鈴木宗男問題が議論されておりますが、人の命にかかわるということでそれ以上の重みを持ちますBSEの問題について、武部農水大臣に対して何点か質問させていただきたいと思います。 昨日の十四日、第八回BSE調査検討委員会が開かれましたが、そこで最終取りまとめは行われたんですね。
○国務大臣(武部勤君) お答えいたします。 BSE問題に関する調査検討委員会におきましては、三月中を目途に取りまとめを行うということで進められてきたのでありますが、検討課題の追加等によりまして若干スケジュールが遅れているようでございまして、昨日の委員会では、委員長より委員会報告の骨子に関するメモが示されまして、それを踏まえてフリーディスカッションが行われたところであると、このように聞いております。 今後の進め方につきましては、三月二十二日にもう一度フリーディスカッションを行った上で、四月二日火曜日には委員会を開催し、報告書案について議論を行い、取りまとめを行う予定と、このように承知しております。
○内藤正光君 四月二日ですか。また随分遅いなと。何でそんな遅いんですか。
○国務大臣(武部勤君) ただいま申し上げましたように、検討課題が追加されたということでございます。 私ども、三月中を目途に進めていただくということでお願いをしているわけでございますが、委員会の運営については委員長始め委員の皆さん方にゆだねているということでございまして、ちょっと三月を少し越えるということに相なったと聞いております。
○内藤正光君 では、今国会に提出を予定されております飼料安全法改正案、BSE関連法案でございますが、一体いつになったらこれ提出されるんですか。
○国務大臣(武部勤君) BSEは、委員も御案内と思いますが、長い潜伏期間を有すること等から他の家畜伝染病と異なる特徴を有することでございまして、その発生、蔓延防止と感染経路の究明に遺漏のないようにするために、飼料安全法、家畜伝染病予防法等の関連、関係法令の見直しについて検討を進めているわけでございますが、ただいまも申し上げましたように、今後の畜産・食品衛生行政の改革を目指して、BSE問題に関する調査検討委員会で、公開の下で客観的に、また科学的知見に基づく御検討をお願いしているわけでございまして、その報告を受けてできるだけ早く提出したいと、このように考えているわけでございます。
○内藤正光君 できるだけ早くというのは当然なんですよ。 じゃ、非関連予算の提出期限である三月二十日までに出せるのかどうか、お答えください。
○国務大臣(武部勤君) 委員会の報告が四月二日でございますので、その検討状況を踏まえて法案を検討する必要があると、かように考えておりますことから、その提出に少し時間を要しているものでございまして、その報告が出ましてから、もちろん何も検討していないわけではございませんで、どういう報告の内容になるか、それを踏まえて、少し変えるところがあれば変えなきゃなりませんし、四月二日、報告を受けてできるだけ速やかにと、このように考えているわけでございます。
○内藤正光君 まあ随分ゆっくりしたものだなという感想なんですが。野党案はもう既に出されているんですよ。ゴールデンウイーク前に、じゃ、これじゃ出せないじゃないですか。そういうことですね。ゴールデンウイーク後ですか、そうなると、審議は。
○国務大臣(武部勤君) いいえ、そういうことではございません。四月二日に報告書が出るという予定でございますので、その報告書を受けてできるだけ速やかにということですから、ゴールデンウイークを過ぎるということはないかと、かように存じます。
○内藤正光君 かと思いますじゃなくて、これはもう大臣の意思なんですよ、ゴールデンウイーク以前に出すとか。
○国務大臣(武部勤君) 四月二日、報告を受けてもうできるだけ速やかにということですから、ゴールデンウイークなどを全く想定しておりません。できるだけ早くということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○内藤正光君 これなどは、当初予定では二月中旬に提出されるというふうに聞いていたんですよ。これがなぜまた三月、で、四月。私は、こういったことを見ていると、本当に危機意識を持って取り組んでいるのかどうか、対応しているのかどうか、私は大臣としての職責を全うしているとは到底思えないんです。私はこのことを深く反省してもらいたいというふうに思うんですが、もう一度改めてお伺いします。
○国務大臣(武部勤君) 私ども、BSE問題に関する第三者検討委員会の報告を三月中にはいただけると、このように思っておりまして、ここでは当然法案にかかわる問題についても御議論いただいているわけでございますので、その第三者委員会が、日程が少しずれ込んでいるということで、私どもも一日も早くその報告があることを願っていたのでありますけれども、四月二日というようなことでございますので、その辺の事情を御理解いただきたいと思います。 当然、並行して私どもも提出する予定の法案については検討しておりますので、したがいまして、その報告書が出たならば可能な限り早く提出して国会で御審議を願いたいと、このように思っているわけでございますので、御理解をお願いいたしたいと思います。
○内藤正光君 私はどうも、武部農水大臣自身、御自身、危機感を持って取り組んでいない。何でもかんでも検討委員会検討委員会という私は姿勢が余りにも目立ち過ぎていると。私は、これじゃいけない。やはりもう職を、その責を全うし切れていない大臣は即刻辞職すべきだということを申し上げて、この問題は終えたいと思います。──結構です。 では、今日の私が取り上げようとしておりました医療制度改革について質問をさせていただきたいと思います。 まず、財務大臣、経済担当大臣、厚生労働大臣、お三方に同じ質問をさせていただきたいんですが、年金、医療、福祉を合わせた社会保障の給付費のその推移を見ていきますと、二〇〇〇年度では七十八兆円だったものが五年度には百兆円、一〇年には百二十七兆円、そして二五年には二百七兆円と、実に二・六倍も急増するわけなんですが、この急激な伸びの要因をどのようにごらんになっているのか、それぞれの御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 本格的な御議論をいただきまして、感謝申し上げたいと思います。 これだけ大きな伸びがありますことは、言わずもがなでございますけれども、一つ、少子高齢化社会が我々が予測をしておりました以上に早く進んできているということが中心であることは間違いないというふうに思います。 しかし、この少子高齢化社会というのが今までのように進んできているわけでございますが、これを更にこのままにしておきますと、今御指摘になりましたような数字になってくる。人生五十年時代、六十年時代というふうに言われておりました社会の仕組みというものを少子高齢化社会に合わせた仕組みにどう変えるかということをやはりそれに併せて行っていかないと、今御指摘になりましたような数字を避けることができ得ない。 やや、率直にここは反省をしているわけでございますが、人口動態の伸びに合わせた構造、社会構造の改革というものが遅れてきた、このことがあるというふうに思っています。 先日も少し申しましたけれども、全体の人口動態は我々の予測を更にまた超えまして、人生八十年時代の到来というふうに言っておりましたが、それがもう人生九十年時代の入口に差し掛かってきた、そしてその後には人生百年時代が待ち受けている。これに対して、我々はそれにマッチしたやはり改革を重ねていかなければならないのであろうというふうに思っている次第でございます。 大枠の話でございますが、お許しいただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 指名してください。
○内藤正光君 最初に三名指名したんですが。
○委員長(真鍋賢二君) どなたですか。
○内藤正光君 財務大臣と竹中大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) 仰せのように、社会保障費はどんどんと上がっていきます。そこで、社会保障費を、上がることと社会保障費の負担をどうするかということとはやっぱりセパレートで考えていかざるを得ないような状況になってくると思っております。現行制度のままで社会保障費が上がり、現行制度の下で社会保障負担をみんながやっていくということになれば、これはもう二〇二五年ごろになれば破綻してしまうと思っております。 そこで、いかにして現在の社会保障のシステムを、これを持続させていくかという知恵を出さなきゃいかぬと。今回の医療改正につきましても、この保険制度が持続可能なことを前提にした改正であるということを再三言っておりますが、そのようなことを考えていかなきゃならぬと思っております。 そうしますと、一つの方法で、これは一部のことですが、私の考えですけれども、一部の負担として負担する側の方の選択を考えていかなきゃいかぬと思っております。制度はあくまでも国民全体として共通の反映をできる制度にしておかないかぬ、しかし負担はそれぞれの区分を考えていいんじゃないかと、こういうことを前提に考えていきたいと思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) お尋ねは要因ということであったかと思いますので、要因ということになりますと、これはもう圧倒的にやはり人口的な、人口学的な変化、デモグラフィックな変化、つまり高齢化というのが、やはりこれが圧倒的な要因になるのだと思います。 しかし、すべてが一〇〇%それだけかというと、やはりそれは必ずしもそうではなくて、例えば、これは医療、年金等々、事情は違うと思いますが、医療なんかに関しては、やはり医療需要に対する所得弾性値が非常に高いというか、所得がちょっと増えたら医療需要がわっと増えるような、やはりそういう需要側の体質を持っているということ。さらには、そういった需要を効率化させるというようなこれは経済的なシステムの問題が必ずしも十分には作用していない、だから抑えるメカニズムが必ずしも働いていない面もあると。そういったことの複合的な要因だというふうに思います。
○内藤正光君 同じく三大臣にお尋ねしたいんですが、まず塩川大臣、持続可能とおっしゃったんですが、今回の改革だと五年しかもたないんですね。これは厚生労働大臣、厚生省も言っているわけなんですよ。決して今回の改革、持続可能なんという言葉からはほど遠いものだと思います。そしてまた、人口構成が変化したのが一番大きい要因だとおっしゃったんですが、二・六倍も増えるんでしょうか。到底そんな増え方をしないわけですよ。やはり人口構成が変わるということ以上にもっと大きな要因があるはずなんです。 ちょっとそのことを申し上げて、もう一つ別の角度から話をさせていただきたいんですが、国民所得はどうかというと、二〇〇〇年三百八十三兆円、二〇〇五年四百三十三兆円、二〇一〇年四百九十兆円、そして二〇二五年には六百六十兆円と、一・七倍にしか増えないんですね。片や社会保障の給付費が二・六倍増えるのに、こちらは一・七倍しか増えない。 こういったことを念頭に置いてお答えいただきたいんですが、社会保障給付費の財源はというと三つしかないんです。一つは社会保険料、二つは公費、税金ですね、三つは自己負担。特に現行の制度が現役世代に重い負担を課しているという、構造的にそうなっているんですよ。こういったことも踏まえて、望ましい財源構造の在り方というのはどうなのか、なぜそう考えるのか、お答えいただけませんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 大変難しい問題だというふうには思いますが、しかしこの難しい問題を早くそこを乗り切らなければならないことも事実でございます。 今、御指摘いただきましたように、これはもう保険料とそして税金と自己負担の三者しかないわけでございますから、その中をどうこれを割り振っていくかということになるわけでございます。 一つはここを、その前に、できるだけここを乗り切るための手だてとして何があるかというふうに言えば、一つはやはり担い手を増やすということになるだろう。女性の就労、そして中高年の皆さん方の就労。そして、いわゆる保険料を出していただく皆さん方を増やしていくということが一つ大事。そして、高齢者の皆さん方といえども、やはり負担能力のある人には御負担をいただくということがもう一つ大事。その二つを前提にして、そして組織として制度としていかに無駄を省いていくかということがもう一つ。これはその前提条件があるというふうに思いますが、その前提条件を置いたといたしましても、なおかつかなりなこれは負担が増えていくことだけは間違いがございません。 そこで、特に増えるのはどこかということになりますと、一つは年金でございます。そして、医療の側で申しますと、これは高齢者医療、とりわけ七十五歳以上の後期高齢者医療というのが非常に大きい。そして介護でございます。 この基礎年金と、年金は基礎年金でしょう、基礎年金と後期高齢者医療、そして介護、この辺のところにどう手当てをするかということでございますが、我々今まで考えておりますのは、少なくともここに約五〇%の公費、国庫負担をお願いして、そしてその残りはしかし保険料とそして自己負担等で賄っていく以外にないのではないかという、誠に大枠の割り振りでございますけれども、そうした考え方の下に今日進んでいるわけでございます。 しかし、その前提として、先ほど申しました三つの件につきましてはどうしてもやらなければならない、そういうふうに考えております。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、これを予測しておりますが、これは静止状態における予測ですね。ところが、経済なり実態の、我々の時代の推移というものはもっとダイナミックに動いていくと思います。でございますから、こういうことを前提にして一つのまあマスタープランを作っていくんでしょうけれども、そこに努力の限界というものが、例えば国民所得を物すごく上げていく努力というものがここに入ってくるとまた条件が変わってくると思っております。 それから、各人の所得の配分も、老齢者老齢者と言いますけど、今は若い者より年寄りの方が金持っているんですから、だから年寄りにも負担してもらうということ、それはやっぱり公平の原則で負担させにゃいかぬ。 そういうこと等を考えまして、考えていくもので、ひとつ若い、内藤さんのような若い人はコンピューターでぱっと、計算だけぱっとやっていきますけど、それだけで世の中は動くもんじゃないと。そこらは力を入れてひとつ御議論いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、坂口大臣おっしゃったように、完璧にこれが最適な解だというようなものは存在しないのだと思います。 先ほど申し上げましたように、医療、年金、性格がちょっと違うところがありますので、それなりの組合せが必要なんだと思うんですけれども、医療に関しては、先ほど申し上げたように、医療需要が適正化していくようなインセンティブの仕組みというようなものが必要になってくると思いますし、その意味ではそこは自己負担ということで調整するということになると思います。 年金については、今、世代間の所得移転が非常に多いわけですから、これを現役世代だけにおっかぶせるのではなくて、もう少し世代内の移転というのを増やさなければいけない。そのためには、この場合でいうと保険料とか公費とか、そういうものも活用しなければいけない。 そういうところでやはり、当たり前の結論ですけれども、保険料、公費、自己負担のバランスを微調整していくということが必要なんだと思います。
○内藤正光君 坂口大臣が五〇%は公費でとおっしゃった。しかし、今のように所得税等々が重い状況の中では結果的にはやはり勤労世帯への負担が大きくなってしまう。 実は、消費税にしたからといってこの問題、実は解決されないんです。なぜかといえば、物価スライドがある限り、結局はそれは勤労世帯への負担という形でいっちゃうわけなんです。消費税にすればすべてが解決するという問題でもない。これは本当に大きな問題ですので、是非じっくりと考えていただきたいなと思います。 そこで、ちょっと竹中大臣に自己負担と経済との関係についてお尋ねしたいんですが、確かに自己負担を大きくすればするほど受益と負担のバランスは取れるだろうし、またコスト意識も高まるでしょう。しかし、その反面、保険の利点というものがなくなっちゃう。 というのはどういうことかというと、保険の利点というのは、やはり一人一人がそんなに将来に向けて、万が一に向けて大きく備えておく必要がない。社会で全部リスクを分け合おうという、これが保険ですよね。しかし、自己負担が大きくなっちゃうとそれが少なくなってしまって、結果的には一人一人の個人消費が冷え込んで景気に私は悪影響を及ぼすと思うんですが、こういった観点から、ちょっと自己負担と景気との考え方、バランス、ちょっとお話をお聞かせいただけませんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 社会全体で見ますと、自己負担であれ医療費であれ公費であれ、これは必ず国民が負担するということになります、これは国民以外に負担する人はいないわけでありますから。その場合に、御指摘の点は、自己負担を増やす場合に、その人の可処分所得が減って、それによって消費へのマイナス効果があるのではないかと。これは理論的には確かにそのとおりなわけですけれども、じゃその分を税金で、保険料で取ったらどうかと。マクロ的には同じ効果になるということなんだと思います。 むしろ、これは先ほど言いましたように何が一番いいかということではなくて、今の時点でどこに若干のバランスを置く、微調整をするかということなんですが、内藤委員御指摘のように、医療費の、需要が急増していると。その急増の中にはいろんな要因はありますけれども、やはり医療需要を価格インセンティブで適正化していくというメカニズムが私はやっぱりあるべきなんだと思うんです。その意味では、自己負担というのは一つのそれを解決する方法にはなると、そのような位置付けをしています。
○内藤正光君 それとの関連で厚生労働大臣にお尋ねしたいんですが、かつて医療制度改革において自己負担五割を打ち上げた厚生労働大臣、厚生大臣もいらっしゃるんですが、医療保険制度における適切な自己負担の水準というのはどれぐらいなのか、お考えをお聞かせいただきたいと思うんです。特に今回の医療改正に即して言うならば、なぜ二割ではなくて三割が適正なのかということをお伺いしたいんです。 というのも、平成九年の改正にさかのぼってみますと、サラリーマンの家族の入院は三割だったものが二割にいったん引き下げられているんです。この時点では、必ずしも三割が適正だとかいう考えはなかったはずなんです。もしそういう考えだったら、二割に引き下げる必要なかったわけですから。 ですから、こういった観点も含めて、適正水準に関するお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 医療保険の中で自己負担がどれだけが一番適正かというのはなかなか難しい話でございますが、私は三割が自己負担の限界と思っております。これ以上の自己負担をするということは、これは保険というものが崩壊をしてくる。保険である以上、私は保険制度を存続させる以上、三割が限界。中には、これは二割が限界だという人も率直に申しましてあるわけでございます。 しかし、ここは論理的な割合を出すということはなかなか私は難しいというふうに思っておりますが、今までの日本の医療保険制度の経緯を見ましたときに、職域保険とそして地域保険とに分かれていて、地域保険の方は初めは五割からだんだんと三割になってきた、そして職域保険の方は一割、二割から三割になってきたという経緯もあるわけでございますが、地域保険が今までから三割をお願いをしているという経緯もこれあり、そしてまた職域保険におきましても、家族の皆さん方の外来におきましては既に三割をお願いをしているという経緯もこれあり。こうしたことを考えますと、軽い病気、いわゆる外来に通って治るような病気は、三割の御負担というのはこれはお願いをせざるを得ない。ただし、入院をされた場合には、すべて三割を御負担をいただくのは非常に社会保障として問題があるのではないかと。したがって、入院の場合には上限を明確にして、これをしっかりと抑えておくということが大事ではないか。 大きい御病気をなすったときには、それは明確にセーフティーネットとして機能するようにいたします。ただし、二日とか三日とか、風邪だとかおなかが痛いとかといったときには、ひとつ三割のところで御負担をいただけませんかというところが最終段階の私は一つの線だというふうに思っている次第でございます。
○内藤正光君 大きな病気をしたとき、入院をしたとき、これは特別に考えなきゃいけないというのはこれは何も高齢者に限ったことではなくて、現役世代も含めてという、そういうお考え、理解でよろしいんですね。
○国務大臣(坂口力君) 全体についての話でございます。
○内藤正光君 三大臣にお伺いするのはこれが最後になるんですが、先ほどの問題とも重複することがあろうかと思いますが、先ほどから何度も私は、現役とやはり高齢者の間の受益と負担のバランスが余りにも失われているんじゃないかというふうに私は認識しているわけなんですが、三大臣のちょっとそれぞれの御認識、そしてもしこれは変えなきゃいけないと、正さなきゃいけないというんであれば、じゃ具体的にどういう形で正すことができるのか、それぞれの御所見をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、まず高齢者という認識をやっぱり変えるべきだと思うんですね。 二十年前の高齢者、六十五歳と決めましたですね、今全然違う。私は八十一歳です。ですから、そういう、先ほど質問された有馬先生なんか、年を言うたら失礼ですけれども、もう八十に近いんですよね。(発言する者あり)七十歳だそうです。 ですから、高齢者という意識をもうちょっと考え直す必要があるんじゃないかと。しかも、少子高齢化でしょう、小さい若い者が何かというと、若い者に余り負担掛け過ぎていくということになりますと、これはこの制度は維持されません。ですから、みんなが負担するという制度にやっぱり変えていくべきだと。まず、私、そこのその原点をしっかりと国民合意を踏んまえて改革に取り組んでいかないかぬと思っております。
○国務大臣(坂口力君) これは先ほども少し申しましたけれども、高齢者の中でやはりどこからを本当の高齢者として見て、それは七十歳以上あるいは六十五歳以上からというふうな分け方もありますし、その辺のところも、これは定年との問題もございますから、考えていかなきゃなりませんけれども、本格的に最もやはり医療費等が高くなってきますのは七十五歳からでございますので、更にそこを重視をしていかざるを得ないというふうに思っているわけでございます。 そうしたことを念頭に置きながら、できるだけしかし高齢者の皆さん方も働ける人は働いていただくというやっぱり社会にしないといけない、働いていただく方は保険料を納めていただくということにしなければならないというふうに思うんです。 余り長くしゃべってはいけませんが、臨教審の会長をされました岡本道雄先生が、おなりになりましたときに七十三歳か何かだったそうでございますけれども、中曽根総理から、最後の仕事と思って引き受けてくれと、こう言われたと。そうしたら岡本先生が、最後の仕事とは何事かと、これから二つも三つも仕事をしようと思っているのに、中曽根はけしからぬやつだと言ってお怒りになったという話もございますが、やはりそのぐらいの気概を持ってやはりこれから生きなければならない時代になってきたのではないかというふうに思っております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 内藤委員の御質問はどれもすごく本質的で、かつ、したがって難しい問題だと思うんですが、世代間の不公平の問題というのは実はやはりかなり総合的に考えるべき問題だと思うんですね。年金等々で御指摘のような問題があります。しかし一方で、プライベートな生活を見てみると、親から子供へ財産が相続されるじゃないかと。そういうような面もあって、やっぱりトータルに考えなければいけないということだと思います。 一つの考え方として、世代会計という考え方で、一人の人間が、二十代の人間が生涯を通じて幾ら国にお金を払うか、幾ら国からサービスを受けるか、それが六十代、七十代だったらどうだろうとか、その世代会計の考え方で見るのが一つの考え方だと思いますが、それによると、明らかに世代間の不公平はかなり大きくこの国には存在していると思います。 それを解消するやはり最大の理由は、財政の赤字、様々な保険会計の赤字、この赤字を存続させることが実は最大の世代間不公平の原因になるんだと思うんです。だからこそ財政の健全化にも我々はこういう注意を払っているわけでありまして、その意味では現役世代が、今、財務大臣がおっしゃったように、働ける人は働いてそれなりの負担をしていただくと、そういうことの積み重ねが必要なんだと思います。
○内藤正光君 竹中大臣、ちょっと一つ質問させていただきたいんですが、先ほど、やっぱり今の世代は親から引き継げるから、そんな年金だけを見て損得勘定を考えるべきじゃないとおっしゃったんですが、すべての人がやはり親から引き継ぐものがあるわけじゃないと。ですから、私はこういう主張はやっぱり成り立たないと思うんですよね。ですから、やはり独り、何も引き継ぐものがない人でも、ちゃんと将来不安がなく暮らせるような制度設計をしなきゃいけないというふうに思うんです。 ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この点はもう内藤委員御指摘のとおりであります。私が申し上げたのは非常にミクロの例ですから、世代全体の話にはなりません。 申し上げたかったのは、しかしそれでも今の若い世代というのはスタート時点で既に高い所得があると。親の時点では高い所得はなかった。その人たちが頑張って今日の経済を築いていると。そういう要因も社会全体としてはありますね。さらには、税の体系も、今の高齢者というのはある意味ではお気の毒なわけです。所得を稼いで所得税を払ってきました。今度、消費税になりますから、所得がなくなって消費の世代に入ると、今度は消費税を支払わなければいけませんと。そういうような世代間の不公平というのは制度が変わるときにはやっぱり必ずある程度伴うものでありますので、したがって総合的にというふうに申し上げた次第であります。
○内藤正光君 竹中大臣、結構でございます。ありがとうございました。 今までは社会保障全般を議論してきたんですが、今度は医療保険制度そのものについていろいろ議論をさせていただきたいと思います。 そこで、坂口大臣にお尋ねしたいと思うんですが、現行制度のままでこの医療制度が推移していきますと、二〇二五年には国民医療費は実に八十一・四兆円になっちゃうと、現在三十兆円なものが。八十一・四兆円のうち、七十歳以上の方々が使うお金はどれぐらいかというと五五・五%、実に四十五・二兆円にまでなってしまうと。この伸びは明らかに高齢者の伸びを上回る伸びなんですね。 先ほどと重なる部分があるんですが、改めてこの医療の問題ということに絞ってお尋ねします。この要因は何なんですか。
○国務大臣(坂口力君) 医療全体で見ますと、この十年ないし十五年をずっと見ますと、少し粗っぽい見方でございますが、大体医療全体で見ますと、全体で約四%前後の毎年々伸びをいたしておりまして、その中での人口によりますところの変化というのは約二%でございます。初めごろは働く人たちが増えてきたということがありましたが、最近ではそうではなくて高齢者が増えてくるということが影響しておりまして、それで大体二%でございます。老人だけを見ますと大体最近八%伸びておりまして、その中の人口動態によりますところは四%でございます。すると、倍々来ておるわけでございます。 その倍々になっております要因はいろいろその中であるというふうに思いますが、これは他の諸国と比較をしてなぜそこが伸びているかということを見ますと、一つは、やはり入院の期間が非常に長いということが一つの大きな特徴でございます、入院期間が非常に長い。それから、一つの病気で何回か掛かる、掛かる回数も多いといったようなことがございます。 これらのことをすべて私は駄目だというふうに言うのは酷だというふうに思いますけれども、しかし、ここには医療制度としての問題点もあると私は思っています。ここを抑制しないことには本当に医療を抑えることにならない。ただしかし、これを抑制しますときに、医療費が、今の制度をそのままにしておいてどんどんどんどん医療費が増えてくるから、今年は五%切る、来年は一〇%切るというふうにしていって、ただ、このままで、そしてその額だけを切るというやり方では私はいけないと思っています。そうしますと、それは、その結果としてそれはどこへ行くかといえば、国民の皆さん方の医療に対して本当の医療ができなくなってくるということになってくる。 したがって、そこを抑えていきますためには、やはり私は現在の診療報酬体系の見直しということがどうしても必要だというふうに思っております、診療報酬体系の基本の見直し。現在の診療報酬体系の中で何がどれだけ掛かっているのかという、これがなぜ高くてこれが低いのかということを、なかなか私、見ても分からないわけですね。だから、そこのところを、だれが、だれが見てもというのは少し問題あるかもしれませんが、その道の人が見ていただければ、なるほどこれは高い、なるほどこれは低いということが分かるような制度というものを確立をしていく。 そうすれば、よく言われますように、腎機能が悪い人、その食養生をどれだけするかという、その食養生をどれだけいたしましてもなかなか今は保険点数付かない。付かないものですから、みんなそれをそのままにほっておくものですから、そういたしますと腎透析になっていく。腎透析の人の数が世界に比べて倍近くにもなってくるといったようなことを言われたりしているわけでありまして、その辺のところを私は改革をしていく。初めのところにより得点を付ける、点数を付けるということが私は大事だ、そうしたことを変えていく必要があると思っております。
○内藤正光君 随分いろいろ踏み込んだお話もお伺いしましたが、診療報酬体系の基本の見直しということは、間違っても今回のようにただ一律に一・何%下げる、そんなものじゃないんだと、やはり抜本的に変えるんだと。それこそ、あれですか、包括医療だとかあるいはまた予防医療にもっと重きを置くような体系にする、そういう理解でよろしいんですか。
○国務大臣(坂口力君) 包括医療も私は大事だというふうに思います。全部が全部包括医療でいいかというと、これまた包括医療だけにしてしまいますと、そうすると今度はなおざりにされる、十分に診療が受けられないというようなデメリットも出てまいりますから、ここは今の出来高払と包括医療とをうまく機能するようにしなきゃいけないというふうに思っています。それが一つ。 そうしたことを行いながら、そして予防的な医療、予防といいましてもどこまでそれを見るかですけれども、いわゆる初期の段階で十分に医療行為を行っておけばそんなに大きな問題にならずに済むものを、初期の段階で余りにも点数が低いために放置をしているということがあり得る。そういうことがないようにしていかないといけないというふうに思っています。
○内藤正光君 更に踏み込んで聞きますと、包括医療すべてがすべて向いているとは思いません、私も。やはり救急医療のようなものは出来高払、これは正しいでしょう。しかし、慢性疾患の場合はやはり包括医療が向いているんじゃないかと思いますが、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘いただきましたように、急性医療というのはなかなか難しい面がありますが、慢性の病気につきましては包括医療が向いているということはある程度私も言えるのではないかというふうに思います。 慢性医療も、慢性だと思っておりましたらまた急性になったりすることもありますから、そこはなかなか難しいですけれども、包括医療というものも取り入れていく必要があると思っております。
○内藤正光君 以上お述べいただいた坂口大臣の御認識に照らし合わせて、今回の医療制度改革の中身、評価するとどれぐらいですか。
○国務大臣(坂口力君) 自分で出させてもらったものでありますから満点というふうに言いたいわけでございますけれども、しかし今申し上げましたような改革というものが今回の法案の提出と同時にこれは提出ができなかったということがございます。 しかし、方向性は明確にしているというふうに思っておりますが、最終的な結論が間に合わなかったということがございますので、大学でございますと、六十点ならビーコンを受けずに通過する点数でございますが、六十五点か七十点ぐらいはいただけるんではないかと思っておりますが。
○内藤正光君 では、残りの三十五点なり四十点ですか、三十点ですか、獲得するために、今回で一息つくことなく、できるだけ早急に坂口大臣がおっしゃった目標に向けて改革を強力に推し進めていくと、そう理解してよろしいんですね。
○国務大臣(坂口力君) そのようにさせていただきたいというふうに思います。そして、物によりましては、今年の半ば、八月までに結論を出しまして、そして来年度予算に反映ができるようにもしたいというふうに思っています。 ただし、今申しました診療報酬の話でございますとか高齢者の医療の問題は、これはなかなか厚生労働省だけでとどまらない問題もございます。税制の問題のかかわってくることもございますので、それらの問題は来年の今ごろまでに明確な形で皆さん方にお示しをして御評価をいただきたいと思っているところでございます。
○内藤正光君 診療報酬の話はいろいろお話しいただいたわけなんですが、今、薬価制度に関してはどういう御認識をお持ちですか。
○国務大臣(坂口力君) 薬価につきましては、以前のことを比べますとかなり整理もされてきたというふうに思います。大体診療報酬の中で三割が薬価でございましたが、最近はこれが二〇%まで下がってまいりました。大体諸外国並みと申しますか、その辺のところまで参っておりますし、それから差益が非常に大きいというようなこともございましたけれども、その差益のところも大体なくなってきたという感じを受けております。 ただし、これから先、今回の診療報酬改定でもある程度入れさせていただきましたが、これから先、どういう薬価の形にしていくのか。一つ大事なことは、新しい薬というものが日本の国の中で余り出なくなってまいりました。大変残念なことでございますけれども、そこをひとつ新しい新薬が、そしてしかも優秀な新薬が出てまいりますように、そこには私たちやはり配慮をしていかなければならないというふうに思います。 で、もう一方におきましては、今まで特許を取っておりますような薬がこの期間を過ぎましたときに、その後に続いてまいりますような薬につきましては、これは、もっとそうしたものを国公立の場合にも使ってもらうようにしたい。それは特別に、いわゆる最初に出ましたものを全部どこも使うんですけれども、なかなか、後から続いてまいります方の薬、後続の方を使ってくれない、そこをもっと使っていただくようになれば医療費もうんと助かるということもございまして、特に国公立が率先してここはある程度使わなければいけないというふうに思っておる次第でございます。
○内藤正光君 じゃ、薬価の話が出ましたので、ちょっと飛ばして薬価の話へ移らさせていただきたいと思いますが、ちょっと私、何年か前の議事録を読まさせていただきます。私はかなりいいことを言っているんじゃないかなと思うんです。 「現行の医薬品の公定価格を定めている薬価基準制度を廃止し、市場の実勢価格を基本に医療保険から償還する基準額を定める仕組みを導入したいと考えております。」と。私はいいことを言っていると思います。 これ、だれの答弁か御存じですか。これは九七年です。
○国務大臣(坂口力君) ちょっとよく分かりませんが。
○内藤正光君 これは小泉現首相が厚生大臣であったときの発言なんです、厚生大臣としての。 だから、今の薬価制度はおかしいと、今のすべてを決めてしまう制度はおかしいと、やはり市場原理にゆだねなきゃいけないとおっしゃっているんですが、これと照らし合わせてみると、今回の薬価制度というのは一律に一・数%下げただけで何の哲学もない。何の、何というんですか、前進のない案だというふうに私はお見受けするんですが、厚生労働大臣のお考えを、この発言と照らし合わせて、今回の薬価の見直し、どういうふうに、どういう見解を持たれているのか、評価をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今回の薬価は、現在の制度の中でどう微調整をするかということだったというふうに思います。しかし、この薬価そのものについての本来あるべき姿というのは別途議論が私もあるというふうに思っておりますし、やはりここにはある程度競争原理が導入されるということは私も大事なことだというふうに思っています。 医療の世界は全体としますと統制経済みたいなものでございますから、その中でしかし、統制経済ではありますけれども、その中にこの競争原理を随所に導入をしていくということが大事でありまして、それはやはり私も必要だというふうに思っている次第でございます。
○内藤正光君 私も坂口大臣の問題認識と私は同じ共通するものを持っていると思うんですが、そこで、私自身はやはり、今回の薬価の改正というのは、ただ単に、公定価格制度という枠組みはそのまま温存したままただ一律に下げるだけなんです。ですね。私の考えは、ただ一律に下げればいいというものじゃないと思うんです。いろいろな問題点が出てきちゃうんです、その反面。 そこで、薬価制度を改正するに当たってどういう、もし仮に改正する必要があるというふうに御認識されているならば、どういう点に留意しながら改正を進めていかなければならないのか。先ほど何点かおっしゃっていただいたんで、また繰り返しになるとは思うんですが、改めてお答えいただけますでしょうか。改正するとしたらどういう点に着目して変えていかなきゃいけないのか。
○国務大臣(坂口力君) 薬価につきましては、特別に私も頭の中が整理をされて固まっているわけではございませんが、先ほど申しましたような新しい、全体でいえば新しい薬がもっともっと日本の国の中に出てくる、そういうことが国全体としましても大事でございますから、それを促進するようなこともなければなりませんし、そして、後から出てくるものにつきましては、それはできるだけ安く、そして多くの皆さん方がそれを利用していただけるようにしていかなければならない。 そして、全体としましては、先ほど申しましたように、競争原理が働くようにしていかなければならないというふうにしなければなりませんし、そしてこれは薬価と直接に関係ありませんが、薬だけに頼る医療からの脱却というものもやはり念頭に置いていかなければならない。そうしたことをやはり組み合わせてこれからこの制度というものを作り上げていかなければならない。その価額の決め方等も細かく、もう本当に細かく決めておりますが、そうしたことよりもやはりこの経済の方を重視をしていくということが大事だと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時三分開会
○委員長(真鍋賢二君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成十四年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。内藤正光君。
○内藤正光君 午前中に引き続きまして、午後も質疑をさせていただきます。 午前中、坂口大臣は、薬価制度の在り方としてやっぱり競争原理が働くようにしなければならない、そういったことをおっしゃいました。しかし、現実としては一万一千ある薬の値段がこういうような形で国によって隔年で決められているんです。言ってみれば、統制経済的な、まあ社会主義経済的なこんな薬価制度の枠組みを守った中で、大臣のおっしゃるような競争原理が働く仕組みを導入することはできるんでしょうか、御所見をお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) どこまでできるかでございますけれども、競争原理を働かそうと思いますと、できるだけ国の関与はやはり減らさなければならない、当然のことだと思います。
○内藤正光君 ということは、今の薬価の決め方というのは、基本的には国と製薬メーカーと医師、この三者で決められていると、この在り方はまずいという認識ですね。
○国務大臣(坂口力君) 必ずしもそうばかりではなくて、いわゆる二年、二年で見直しを行っておりますけれども、その見直しを行います前の二年間のやはりいわゆる現状における値段というのは、その前に決めた値段と必ずしも同じでないわけですね。その当時の、時々の需要供給によってかなりの変動があることも事実でございます。そうしたことを念頭に置いて次また決めていくということでございますから、全く働いていないわけではございません。
○内藤正光君 ただ、今の統制経済的なこの薬価制度の枠組みの中で、一方では薬価を全体的に下げていかなきゃいけない、片方ではやはり新薬の開発をそぐようなことはいけないと。やはりそれなりの値段を付けるような仕組みを作らなきゃいけない。 私は、どう考えても今の統制経済的な薬価制度の中では、これは両者は両立し得ないと思うんですが、あるんですか、いいアイデアが。
○国務大臣(坂口力君) 決めていることはもう間違いなく国の方で決めているわけでございますが、その決めた額にそのまま実勢の額が行っているかというと、そうではなくて、そこにやはり差が出てきていることも事実でございますから、必ずしもその決めたとおりに動いているというわけではないということを先ほど申し上げたわけでございます。
○内藤正光君 次は平沼大臣にお尋ねしたいんですが、聞き及ぶところによりますと、大臣はこの点に関して何か平沼プランなるものをお持ちだというふうに聞き及んでおりますが、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平沼赳夫君) 薬価制度そのものについては、これは当然のことながら我が経済産業省の所管するところではないものでありますけれども、今、平沼プランなんて、こういうふうに言っていただきましたけれども、昨年の七月に取りまとめましたいわゆる産業構造審議会新成長部会の中間取りまとめ、この中で私どもは問題意識を持たせていただいています。 それは、バイオ産業、ここに着目をいたしますと、二十一世紀というのは成長産業としてこのバイオ産業が非常に注目されているわけでございまして、そのバイオ産業の中で製薬産業というのは当然のことながらその主要な担い手の一つに相なると思っています。 そういう観点から、我が国の製薬業界におきまして画期的な新薬の開発が促進をされ、様々なそういう意味じゃ環境整備が必要だ。例えば、アメリカなんかの統計ですと、新しい医薬品を開発するのに、大体一つの画期的な医薬品というのは三億米ドルから五億米ドル掛かる、こんな統計もあります。そういうような意味で、やはりそういう大変コストが掛かるというようなことで、そういった、先ほど来御議論が出ていましたけれども、そういったところが反映されて、そして企業サイド等でインセンティブが出るような、そういった見方も私は必要なんじゃないか。 そういう意味で、バイオ産業を育てていく、そういうような観点から、もちろんこれをお決めになるのは厚生労働省ですけれども、先ほど坂口厚生労働大臣もそういったところも検討をされると、こういうことですから、私どもとしては、よく厚生労働省にもお話を申し上げておりますし、そういう観点から考えていただければと、そういう考え方が基本的にございます。
○内藤正光君 じゃ、ちょっとこの辺はいったんおきまして、今の枠組みの中でも実は、この新薬開発とは別に、この薬価引下げが実は可能なんだということを議論させていただきたいなというふうに思います。 このバイオ産業の話、後からお話を、議論をさせていただきたいと思うんですが、午前中も大臣、後発品ということをお触れになりましたが、現在、一万一千銘柄、薬品があるわけなんですが、実は四百程度の効能に分類して、それぞれ一番最初に特許を取った先発品と、そして特許切れ後に出てくる後発品、いわゆるジェネリックと呼ばれているものがあるというふうに聞いておりますが、後発品と先発品、一体何が違うのか。効能の点で何が違うのか、あるいはまた価格の点でどのように違うのか、御説明していただきたいと思います。
○副大臣(宮路和明君) 私の方から答弁をさせていただきたいと思いますが、まず価格の面から申し上げますと、新薬の価格に比べまして、後発品につきましては、その後発品が新しく薬価基準に収載される際におおむね新薬の八割の価格で収載をするというふうなことになっております。 しかし、その新薬がまた、次、その次のまた後発品が、後発薬品が出てまいりました場合は、最初の後発薬品の最低の値段ですね、その後どんどん価格が大体一般的に下がっているわけでありまして、その最低の価格をもって次の後発薬品の価格を設定するというふうな、そういう仕方になっております。 それから、効能的には、これは新薬もそれから後発品も同じ成分そして規格であるわけでありまして、効能的にはこれは同じであるというふうに理解をいたしております。
○内藤正光君 先発品も後発品も効き目は全く同じだと、ただ値段がちょっと違うと。 私、皆様のお手元に資料を配らせていただきました。これは代表的な薬、上のグラフが先発品の価格の推移、そして下が後発品、特許切れ後に出てくる後発品、いわゆるジェネリックの価格の推移なんです。最初は八割とはいうものの、その後、後発品の値下がりはすごく大きくて、最初の薬でいいますと、先発品、四倍もするんですね。もっと言うと、これは国が全部決めているんですね。私はちょっと疑問に思うのは、同じ効き目でありながら、何でこんな価格差が出るんですか。国が決めているんですよ。これは競争原理で決められたお金じゃないんですよ。
○副大臣(宮路和明君) 先ほど、平沼大臣の方からも話がございましたけれども、新薬の開発にはこれは大変な長い期間とそれから投資が必要だということであるわけでありますので、そういった開発費、要するにそういったものを考慮に入れて新薬の価格は設定されておるわけでありますが、後発品についてはそうした事情にないわけでございますので、おっしゃるようなそこに価格差が生じてくるということだろうと思います。
○内藤正光君 だから、先発品は特許で二十年間守られているんじゃないですか。二十年間特許を守られて、その後は別にそんなことを考慮する必要ないんじゃないですか。私はそれは不思議だと思うんですが、いかがですか。
○副大臣(宮路和明君) 新薬も当然最初のころの価格からいたしますとだんだん、時代とともにその実勢価格と申しましょうか価格も下がってまいりますし、またそれにつれて薬価の改定の方も、そうした情勢の推移に応じて薬価の改定もなされるということでございますが、なお御指摘のように、その新薬と後発品との間にある程度の価格差があるということは御指摘のとおりでございます。
○内藤正光君 私が言いたいのは、そもそも二十年間特許が守られている、この期間中に投資したお金が回収できない、この価格設定の在り方が問題だと言っているんです。特許が切れたら、別にこんな四倍も格差を付けて国が決めるなんという合理性どこにもないんですよ。私はここはどうしても納得できない。ちょっと大臣にお答えいただきたいんですが。
○国務大臣(坂口力君) 四倍もないと思いますが、若干のそこに、グラフにありますように先発品と後発品の間に差が付いていることは事実でございます。 特許の間は、それはもう守られておるわけですから、そこは高く、今までのそれをそういうのを作るわけですから、新しく開発するわけですから、開発に対する費用も要るということで、ある程度の価格が付いているのは私は当たり前だと思うんですけれども、その後はやはり後発品とそう差がないようにしていく方が一つの筋だというふうに思っております。 現在、若干それはまだ差があるわけでありますけれども、そこのところを徐々にこれからなくしていこうというのが、方向性としてはそういうことでございます。
○内藤正光君 若干差があると言うんですが、四倍を私は若干とは言わないと思うんです。相当あると思うんです。これは、私は統制経済的な薬価制度の問題点だと思うんです。特許のときは守らなきゃいけない。しかし特許が切れたら、私は、これは分け隔てするという合理的な理由はどこにも見当たらない。大体薬だけですよ、こんなふうにして守られているのは、特許切れ後も何十年も守られているのは。ほかの経済産業大臣の所管のいろんな分野、特許が切れたら私はこれはもうだれでも御自由にお使いくださいという、これが普通ですよ。これは世の中の常識ですよ。 そこで、ジェネリックが普及すれば私はかなり薬価というのは下がると思うんですが、ジェネリックの、この日本におけるジェネリックの普及の推移等、あるいは諸外国と比べてどうなのか、お答えいただけますでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) ジェネリックと言いますと、新薬……
○内藤正光君 後発品。
○副大臣(宮路和明君) 後発品ですか。失礼しました。 現在のところ私どもが把握しているところでは、後発品の普及と申しましょうか、使用が七%、金額ベースで七%程度であるというふうに承知をいたしております。ですから、全体の一割に満たない状況でありまして、そこへいくと先発品は八六%でありますが、その中で後発品のある先発品のシェアが三四%であるということでありまして、そういったことを考えても、御指摘のように後発品のシェアは大きくないといいますか、小さいということが言えようかと思います。
○内藤正光君 今日、たまたまこのジェネリックの大手の沢井製薬の広告が新聞に載っていました。ここで諸外国との比較が出ていました。どれぐらい日本が少ないのか。日本は数量で言いますと一〇%なんです。ところが、アメリカだと四二%、イギリスでは四九%、ドイツでは五三・四%もジェネリックが普及しているんです。 私は、こういったジェネリックが、すなわち後発品が普及すれば、もっと私は劇的に医薬品全体の値段が下がると思うんですが、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(坂口力君) そこは御指摘のとおりでありまして、正確にきちっと計算したことがありませんけれども、中には、一兆円ぐらい違うと言う人も中にはあるぐらいでありますから、そういうふうにしたい、できればそうしたいと思うんですが。 ただ、使います側が先発品の方を好んで使うという傾向がございまして、そこがなかなか切り替えてもらいにくいという側面があることも事実でございます。先ほど、四倍も違うというふうにおっしゃいました。それは確かに、実勢価格が後発品の方が現実にはどんどんどんどん下がってくるものですから、そういたしますと、それを取っていきますと、これも下がってくる、差益が大きくなってくるということでございます。
○内藤正光君 具体的に、ジェネリックを使うとどれぐらい年間の医薬費が削減できるか。これ、個人ベースなんですが、私のお配りした資料の最後のページをごらんいただきたいと思います。 これは、先ほどの沢井製薬のホームページから情報を収集して計算したものなんですが、代表的なものを出しています。ケース一、高脂血症なんですが、年間、先発品を使うと、家族で言いますと、一番下の欄ですね、一万三千百四十円、これが後発品に切り替えられることによって半分の六千五百七十円に下がるわけです。同じように、高血圧症、これは大体二種類と一種類の胃腸薬を併用するというのが普通ですから、これに合わせてやってみますと、家族の場合、合計四万三千八百円が実に一万九千七百十円にまで下げられるわけですよ。 先ほどおっしゃったように、なかなか後発品を使ってもらえない、これは分かります。じゃ、後発品の普及を促すために今まで厚生労働省さんはどういう施策を打ってきたんですか。
○副大臣(宮路和明君) 御指摘のように、後発医薬品が大いに使用されるということは、医療経済の観点からも大変重要な課題であるというふうに認識をいたしておるところでありまして、このため、後発品に対する信頼性を高める観点から、溶出試験によりその品質を点検する品質再評価といいますものを実施しまして、その結果を日本版のオレンジブックとして公表するなどの取組をこれまで鋭意進めてきております。 そして、先ほど、平成十四年の診療報酬改定におきましても一つの考え方を取ったということを大臣からのお話があったところでありますが、後発品を含む処方を行った場合に処方せん料を高く評価することとしたり、また薬局において後発品の調剤を行った場合や、品質や価格に対する情報提供を行った場合の評価というものを新設するといったようなことを、そういう措置を取りまして、より積極的な後発品の使用促進ということに意を用いておるところであります。
○内藤正光君 そのほかにも厚生省としては一般処方、一般名で処方するということをやってきたけれども、全く効果がなかった。なぜかというと、お医者さんが処方する限り駄目なんですよ。お医者さんというのは、医術に対してはたけてても、薬品に関する知識がない。そんなお医者さんにすべての処方せんを任せると、結局、先発品の名前でしか処方しないというふうに思うんです。 そこで、諸外国がやっているというふうに聞いていますが、ジェネリックを普及させるために代替調剤という手法があると聞いていますが、御説明していただけますでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 代替調剤は、現在日本では一般的に取られていないところでありますので、したがって明確な定義というものは私どもも確かなものは存じ上げないわけでありますが、一般的には、医師から交付される処方せんに銘柄品が記載された場合に、その医師の同意を得ずして、処方せんを受けた薬局の方で薬剤師の独自の判断で同成分、同規格の別銘柄品を代わりに調剤するということを代替調剤と言っているというふうに承知をいたしております。
○内藤正光君 まあ、医者が処方してくると、薬剤師がその知識と責任において、また別でも、別の薬品でも効果が同じだというのであれば、お客さんに十分な説明、情報提供なり説明をするということを条件に、こちらの方が安いですよと勧める、これが代替調剤ですね。 諸外国では、これはどの程度行われているのか。日本では先ほど一般には行われていないとおっしゃいましたが、私は法律で禁止されていると思うんですが、日本の実情についてお答えいただけますでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 今、委員御指摘のように、我が国におきましては、薬剤師法に基づきまして、処方せんに記載された医薬品につきましては、その処方せんを交付したお医者さんの同意を得た場合を除いて、薬剤師がこれを変更して調剤してはならないということになっておりますので、薬剤師のみの判断によるそういった代替調剤は認められていないということでございます。
○内藤正光君 諸外国は。
○副大臣(宮路和明君) 諸外国におきましては、例えばイギリスの場合ですと我が国と同じような制度でありますが、一般名による処方が一般的であります。それで、具体的な銘柄を指定していないということなものですから調剤、失礼しました、代替調剤が行われておるというふうに聞いております。 また、アメリカやフランスやドイツにおきましては、医師が調剤変更をしちゃ駄目だという特段の指示のない限り、薬剤師が同成分、同規格の他の銘柄に調剤変更をすることは可能であるというふうに承知をいたしておりまして、したがって、いわゆる代替調剤が認められておるというふうに聞いております。
○内藤正光君 坂口大臣に御所見をお伺いしたいんですが、基本的に諸外国は全部、代替調剤は許されているんです。条件付きのところもあるんですが、基本的には許されている。ところが、日本だけは許されていない。 先ほど国公立で後発品を使うようにお願いするというんですが、やはり私は、こういう代替調剤というものを法律で認める中でジェネリックの普及を進めていくべきだと思うんです。これは今の枠組みでもすぐにでもできることだと思います。これは大臣のやる気が問われているんだと思いますが、御所見をお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) これはいろいろ実際のところ検討しているんです、なかなかいい案もないんですが。 医師が、しかし、やっぱりこの薬を使ってもらいたい、同じような効果の薬であるけれども、やはりこれが一番的確だというのもそれは中にはあろうと思うんです。そういうときにはもうその薬に丸を付けてもらうと、丸を。その丸の付いていないのは、その薬剤師さんがどちらを使うかということは、決めてもらうというような方法はないかといったようなことも実は検討をしているところでございますが、まだこれは検討していることですから、余り言うたらいかぬことだったんですけれども、言うてしまいましたけれども。そういうことでございます。
○内藤正光君 基本的に、では、やるんだという方向性の中で今問題点を総ざらえしているということでよろしいですね。
○国務大臣(坂口力君) そういう方法も今考えているということでございます。ですから、できる方法はないかというので今考えているということでございます。
○内藤正光君 何度も言うようなんですが、代替調剤というのは今の枠組みの中でもすぐできることなんです、ちょっと法律を変えさえすれば。是非これやっていただきたいなというふうに思います。 次、経済産業大臣、お待たせいたしました。 次、日本の製薬メーカーを始めとするバイオ産業についてお伺いしたいんですが、これらの国際競争力、特に研究開発力に着目したいんですが、どんなようなポジションを今世界の中で占めているのか、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。 我が国のバイオ産業の国際競争力につきまして、総じて申し上げますと劣位にあった、こう申し上げざるを得ない状況だと思います。 例えば、バイオの基礎を成すヒトゲノムの解析につきましては、アメリカが全体の六割、ヨーロッパが三割、日本はわずか一割、こういったことに如実に示されております。また、民間の調査では、市場規模が、日本の場合は昨年それでも成長して一・三兆円になってきておりますが、アメリカの場合はそれが約四倍の四兆から五兆、そしてヨーロッパが日本の二倍ぐらいに相なっています。そうはいっても、日本のバイオも全部劣位じゃないわけでありまして、糖鎖工学、糖が鎖のように絡む糖鎖工学ですとか、あるいは植物の微生物、そういったゲノムの解析というのは優位にあります。 どうして、こういう形で劣位にあるということは、やっぱり一つは研究開発の段階で出遅れが私はあったと思います。それから、総体的な研究費、その投入の額が今まで非常に低いものがあった。それから、事業化に当たっては、せっかく開発されたそういういわゆるバイオの技術、そういうものが例えば大学の研究機関なんかに閉じ込められてしまって、それが事業化に結び付いていなかった、こういうようなことが私は考えられると思います。 具体的にその数字もありますけれども、これからやはりTLOも法律化して促進をしておりますし、そういった形でここは二十一世紀、非常に大きく成長できる分野ですから、我々としては力を挙げて、関係省庁連絡して、民間も活力を出していただいて伸ばしていかなきゃいかぬ、このように思っています。
○内藤正光君 国際競争力が低下してしまった理由、今いろいろお答えいただいたわけなんですが、国の制度上に求めるとしたらそれは何だというふうに考えていますか。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、バイオ産業が劣位にあって弱い、そういうところを挙げるとすれば私は二点あると思います。一つは我が国のバイオの研究が出遅れてしまったということと、バイオ技術の事業化がこれまで進まなかった、こういうことであります。 例えば、研究が出遅れた原因については、当該部門へのいわゆる予算投下額に日米間で非常に大きな差が存在した。それは、例えばヒトゲノムの解析でも六割対一割、こういう格差を生んだ主要因だと思います。データ的に一つ言わしていただきますと、例えばライフサイエンスの予算の日米比較をいたしますと、米国では国立衛生院、ここを中心に二兆円を投じているわけです。そして、日本の場合の十四年度はこれが五分の一の四千億、こういった彼我の大きな差があると思います。 それから二点目は、バイオ技術の産業化が進まなかった、このことでございますけれども、これは先ほどちょっと触れさせていただきましたけれども、大学等の公的な研究機関から技術移転システムが未発達であった、これは反省しなきゃならないと思います。企業側にも、産学連携を通じての積極的に技術を事業化していこうという姿勢がこれまで弱かったと思っています。例えば、主要先進国のバイオベンチャー企業というのは、日本では現在二百五十社でありますけれども、米国でもヨーロッパでも、これは千社を超えるベンチャーの企業がある、こういったところが大きな原因だ、このように思っています。
○内藤正光君 バイオ産業の中核を担うのはやはり製薬メーカーだろうと思いますが、彼らがやっぱり異口同音に答えているのは、なぜバイオ産業がここまで後れを取ってしまったのか、それは日本の統制経済的な公定価格制度にあるんだと、リスクを冒して投下をしても十分なリターンを得られない、これこそが問題だと言っているんです。 そこで、最後、私の質問の最後なんですが、坂口大臣にお尋ねしますが、今まで議論をしてきました。こういったことを踏まえて、抜本的な医療制度改革、やっていただけますね。小泉さんが厚生労働大臣のとき、やるやると言っておきながら何にもやれなかった。そうならないようにお誓いいただけますね。最後に決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘いただきましたとおり、この医療の抜本改革につきましては、もう既に省内におきましては編成チームも行いまして、そしてこれに取り掛かる体制を整えているところでございます。内部だけではなくて一般の代表、すなわちその道の大家等にもお入りをいただきまして、そしてお話も伺いながら、あとは決断の問題でございますから、一年以内に決断をしたいと考えております。
○内藤正光君 この問題、日を改めてこの同じ予算委員会の中で議論をさしていただきたいと思います。 では、関連質疑をお許しいただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。高嶋良充君。
○高嶋良充君 私は、政と官の在り方をテーマにして御質問をしていきたいというふうに思います。 まず、川口大臣、お伺いをしたいんですが、今回の鈴木宗男代議士の問題で、政と官の癒着が国民の前に明らかになったわけでありますけれども、この問題の本質はどこにあるというふうにお考えですか。
○国務大臣(川口順子君) 外務省において起こっていたことが政と官の癒着という言葉で表現するのが適正かどうか分かりませんけれども、この三月四日の報告書に書かせていただきましたように、社会通念に照らすと、鈴木議員と外務省との関係というのは異例であると私は思います。 この原因がどこにあるかというのは、これはそれぞれ外務省の職員が、一人一人どうしてこういうことになってきたのかということをやっぱりきちんと総括をし、反省すべきは反省するということだと思いますけれども、例えば一例を挙げれば、鈴木議員をめぐって外務省の職員の間で相互不信があったということもありますでしょうし、上司が下の人間の相談に適切に対応しなかったということもあるかと思います。 いずれにしても、これは開かれた外務省のための十の改革を実施していく過程で、外務省がよりいい組織になるように改革を進めたいと思います。
○高嶋良充君 今の御答弁は、外務省内部というか、具体論的にはそういうことで僕は間違いはないだろうというふうに思うんですが、問題はやっぱり大きな視点で見た場合に、私は二つ問題を抱えているというふうに思うんです。 一つは、説明責任を持たない政治家が政策を裏で操っているという、こういうことは権力の二重構造ではないかという問題が一つありますね。これはまた後で議論をさせていただきたいと思います。 もう一つは、今、川口大臣が言われましたけれども、国民の全体の奉仕者である官僚が特定の政治家と結び付いて一部の人の利益誘導を図るという、ここにやっぱり大きな問題があるというふうに思っているんです。 そこで、お伺いしたいんですが、鈴木代議士の圧力で便宜を図った官僚の皆さん方の措置はどうされるおつもりですか。
○国務大臣(川口順子君) これにつきましては、きちんとした調査の結果を踏まえまして、人事面も含めて適切な処置を取りたいと思っております。
○高嶋良充君 小泉総理がこの予算委員会で答弁をされていましたね。政治家の意見については適切であるかどうか、適切なものは受け入れて不適切なものは受け入れないという、これは役所、官僚が判断すべきだと、こういう答弁をされていました。 外務省の今までの皆さん方の鈴木さんとの対応を見ておると、不適切、不適切な意見を取り入れられた、そのことが国益を損なうという、そういうことになったわけですから、やっぱり一定の処分は必要ではないかというふうに思うんですが、その辺についてはどうでしょう。
○国務大臣(川口順子君) 先ほど人事面も含めてと申し上げましたのはそういうことでございます。
○高嶋良充君 わかりました。 人事院、来ていただいておりますね。人事院にお伺いしますけれども、この間のような問題は国家公務員法等々では問題はあるのかどうかと。多分問題ないんだろうというふうに思いますが、ただ、地方公務員ということになりますと、地方自治法の第二百四十二条の二項、今日も総務委員会で審議されていますけれども、いわゆる四号訴訟、住民訴訟のこの対象になるわけですね。その点の問題について人事院としてどういうふうにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) お答えいたします。 地方自治法の規定と同じような意味において国家公務員が責任を追及されるというような規定は現在ございません。
○高嶋良充君 それだけに、川口大臣、やっぱり大臣が自らその信賞必罰といいますか、その辺の厳正な処分を国民に代わって考え実施をしていくという、そういう必要があろうかということを申し上げておきたいというふうに思います。 そこで、若干具体的な部分でお伺いしますけれども、一月二十四日、NGO出席拒否問題の衆議院審議の山場でありますけれども、そのときに政治家主催の会食に多くの官僚が出席されましたけれども、これは、川口大臣、どうでしょう、公務員倫理上問題はないのでしょうか。
○政府参考人(北島信一君) 国会議員は通常、国家公務員倫理規程上の利害関係者には当たらないことから、国家公務員と国会議員との飲食につきましては倫理規程上は特段の制限はないというふうに理解しております。 御指摘の一月二十四日の会合につきましても、倫理規程上の問題はないというふうに認識しております。
○高嶋良充君 一般論ではそのとおりですね。ただ、鈴木宗男代議士ということになりますと、これはどうも業者の利害関係を代弁しているという利害関係者、利害関係者等という等の部分に入るのではないかというふうに私は思うんですけれども、人事院はどのようにお考えでしょうね。
○政府参考人(花尻尚君) 政治家は、先ほど官房長がおっしゃったとおり、倫理規程法上は、倫理規程法、それから倫理法、倫理規程上は利害関係者に当たらないということになっております。それで、今、先生おっしゃった「事業者等」というその等は、事業者とか、倫理法、倫理規程というのは、これは主として民間との関係を扱っているものですから、許認可を、許認可とか補助金等の関係を受ける人、あるいは国と契約を結んでいるような人、そういう人のその事業者とそれから個人をいうんですね。ですから、政治家は含まれていないと思います。
○高嶋良充君 ということは、各省庁の自浄能力に頼らざるを得ないというふうに思うんですが。 農水省では鈴木問題を契機に政治家との飲食を禁止されたというふうに報道で承ったんですが、事実かどうか、そして実効が上がっているのかどうか、お答えください。
○副大臣(野間赳君) 昨今の政と官をめぐります関係につきましての世論の動向に配慮をいたしまして、大臣の意向も体しまして、先般、省内幹部が国会議員とのいわゆる宴席につきましては自粛をすることを申し合わせたことと承知をいたしております。そして、これにつきましては遵守をされているところと認識をいたしております。
○高嶋良充君 官房長官、農水省禁止しておりますが、全省庁にこれを広げるというようなお考えはありませんか。
○国務大臣(福田康夫君) 今、農水省のお話伺いましたけれども、いずれにしても、国会議員との会合といえどもやはり節度あるものというものは必要なんだろうと思いますね。そういうことでございますので、特にこれを各省庁に求めるということをする必要あるかどうか。これは、私どももいろいろと政官問題というのを考えておりますので、そういう中でもってその点も含めて検討してみたいと思っております。
○高嶋良充君 人事院にお伺いしますけれども、佐藤優さんが鈴木氏負担の旅費で旅行されたんですね。外務省の方は出張だと、こういうふうに言っておられますけれども、これは倫理規程の第三条九項違反ではないかと思うんですが、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(花尻尚君) 倫理規程で禁止いたしておりますのは利害関係者とともに旅行するということでございます。 それで、もちろんこれが公務の場合であれば問題ございません。ですから、外務省が出張命令を出しているのであれば問題ないと思います。
○高嶋良充君 出張命令イコール出張旅費という考え方はどうなんですか。
○政府参考人(花尻尚君) 多くの場合はおっしゃるとおりです。しかし、相手方、旅費が相手方負担という場合もございます。
○高嶋良充君 官房長官にお伺いしますけれども、政治家と官僚の在り方について、官房長官は三月五日の記者会見で、政党も考えてもらわなければというふうに述べられておりますけれども、その点は私も同感なんですが、長官は政党に何を求めておられるんでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 政と官の在り方の問題については、今後の在り方について何らかのガイドラインが出せないかどうかというようなことは検討しております。これは、政治、行政全体の仕組みの問題にも関係するということでございますので、政府だけの検討にとどまらず、政党の側からも幅広い議論を深めていただきたい、こんなふうに考えておるところでございます。
○高嶋良充君 私は、族議員なり事前承認制を廃止をしようという、そういう考え方をお持ちだったのかというふうに思っているんですが、それは後でお聞きしましょう。 私は、やっぱりこの族議員というのは最大の問題だというふうに思うんですが、族議員が多いと言われる各省庁の大臣にお伺いをしますけれども、族議員の被害状況というか、今までの総括的なものも含めて、そういう調査をされるおつもりはございませんか。国土交通大臣、農水大臣、厚生労働大臣にお伺いします。
○国務大臣(扇千景君) 政と官の問題は、我々も反省をしながら、また正しい在り方というものをもう一度考え直すいい私たちはきっかけにしていただいた。 それは、国土交通省、少なくとも一年間に四万四千件の入札がございます。特に公共工事、これが多うございます。それで、三月一日の新聞によって、私は、三月の五日に、少なくとも国土交通省として、北海道開発庁、当時でございますけれども、これを調べてまいりまして、そういう影響がなかったかということで、かなり多くの職員が、北海道開発庁長官に就任されて、圧力といいますか、重大な影響力を強く持たれたという報告は、総括監察官等々からの報告は受けておりますけれども、実際の工事あるいは北海道開発庁の行政には障害が及んでいない、毅然とした態度を取ったという報告を受けております。
○副大臣(野間赳君) 農林水産行政の実施に当たりましては、国民の意見を幅広く聞きながら推進をいたしておるところであります。議員の皆様方からも幅広く御意見をお聞きをしておるわけでありますが、耳を傾けるべき意見には謙虚に耳を傾け、筋の通らない意見は排除をするとの立場で臨んでおるところであります。特定の意見によりまして影響を受けるということはございません。 調査につきましては、具体的な御指摘がございますれば内容に応じて適切に対処してまいりたいと思っております。
○国務大臣(坂口力君) まず、その族議員というのは一体何を族議員と言うかという定義の問題もあるというふうに思うんですが、特に厚生労働省は御関心をお持ちいただく皆さん方が多いものでございますから、これは与野党ともにいろいろの御意見をいただくところであることだけは間違いがないわけでありまして、そういう政策的なしかし意見をいただくのは、それは私はしかし族議員とは言わないんだろうというふうに思っています。そうではなくて、何か無理難題を、政策的なこと以外の無理難題を言われるのがいけないんだろうと思いますが、私、就任させていただきましてからは、そういう方にはお目に掛かっておりません。
○高嶋良充君 厚生労働省の関係は、また一番最後にお伺いをいたしたいというふうに思っております。 官房長官、自民党の国家戦略本部が事前承認制等の廃止を提言していますけれども、どのように評価されますか。
○国務大臣(福田康夫君) 今の議院内閣制という、そういうものを基本としておりますので、国会において審議をお願いする法律案などについて、政府としての意思を決定する場合にあらかじめ与党と意見調整するということは、これは望ましいことだと思っております。 この政府・与党の連携とか協力の在り方につきまして、これはもう様々な御議論がございます。この国家戦略本部、自民党の国家戦略本部で提案がございましたけれども、今後、与党においても真剣な議論がなされるだろうと思っております。 いずれにしましても、政策決定に当たって、内閣総理大臣の指導力は十分に発揮し、政策遂行が迅速にできるような体制を整える必要があるんだろうというように思っております。
○高嶋良充君 人事院総裁にお伺いしますが、資料はお配りさしていただきますけれども、平成十二年度の公務員白書の中では、政と官の役割について提言をされていますが、その提言をされた意義と、政と官の在り方についての総裁としてのお考えをお述べください。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 平成十二年の七月ですか、公務員白書を発表いたしました。副大臣、大臣政務官制というのを導入されるということでございますので、私たちは、公職に仕えるそういう政治家の方と公務員の方とどういう関係に立つのが一番いいかという観点から検討したわけでございます。 そのときに、やはり制度を元々お作りになった趣旨からいいますと、政策の企画立案に当たって、大臣及び大臣政務官が政治主導を発揮されるという趣旨があるということでございますので、そういう目的をできるだけ達成していただくようにしようじゃないかと。したがって、大臣、副大臣及び大臣政務官、一般の公務員、それぞれの特性というものを発揮しながら政策の企画立案に主導力を発揮していただこうということでございました。 ただ、組織の中にお入りになるわけでございますので日常の行政執行事務及び人事管理事務にも関係がございますので、行政執行事務についての中立性、そしてまた日常人事管理における成績主義というものも非常に大切でございますので、そういうものを副大臣、大臣政務官にも十分御理解いただかなきゃならないというので、私たちはどういうふうな方法で提言したらいいかということを考えましたところが、ちょうどイギリスに大臣規範及び国家公務員規範というのがございましたので、早速それを取り寄せて、公務員白書を発表するとともに、翻訳いたしまして、各方面に配付したわけでございます。 こういうことも手伝いまして、大臣規範というものを制定していただいたということを私たちは非常にうれしく思っております。 その公職を得られた政治家の方と国家公務員との関係というのは、私たちはそういうところで一区切りを付けたわけでございますけれども、政と官の関係というものを議論する場合には、それ以外の切り口というものも非常に大切だろうと。 公職にお就きにならない個々の政治家との関係、あるいは政党との関係というのもございますけれども、そういうものにつきましてこれから議論していただくことになるんだと思いますが、やはり日本には日本の、そういうものを支えておる思想もございますし原理もございます。あるいはまた今日までの伝統もございますので、そういうものを尊重していただいた上で、大臣、副大臣及び大臣政務官という方に適切な役割を担っていただくのがいいだろうというふうに考えております。 いろいろ難しい議論もあるかと思いますけれども、こういう一つの接触するに当たってのルールというものをお決めいただくわけでございますので、少し、一歩出過ぎた発言かも分かりませんけれども、公務員のみを規制するということではなくして、やはり政治家の皆様方にも守っていただくべきルールというものも同時にお定めいただくというのが、目的を達成する上に非常に大切なことじゃないかというふうに考えております。 非常に短い時間でございますので、意を尽くせなかったことがあるかと思いますけれども、また気が付いたときには御説明させていただきたいと思います。
○高嶋良充君 いい御意見を拝聴したんですが、私は自民党の戦略委の提言、自民党にしてはと言ったら怒られますけれども、自民党として立派な提言、提案ですか、まだ反発もあるようですけれども、提案をされたというふうに思う。ただ、残念ながら一つ弱点があるのは、国会議員をやっぱり地元の利権から切り離すという、任務を、そういう視点がないのではないかと。そのための地方分権というのをやっぱり進めるということが必要だと思うんですが、総務副大臣、来られていますかね。
○副大臣(若松謙維君) ちょうど二日前に、先ほど委員が御指摘になりましたような緊急アピールがございましたが、私もこれを見させていただきましたが、国、地方通じた行政の組織、制度の在り方を見直し、そして行政の構造改革を進めるためには、地方分権を推進して、明治以来形成されてきた中央集権型行政システムを変革し、二十一世紀にふさわしい行政システムを構築することが何よりも必要だと、そのように考えております。 このためには、国は、国が本来果たすべき役割を重点的に担い、地域の行政は地方公共団体が自主的かつ総合的に担えるようにするためには、権限移譲や市町村合併の推進を始めとする地方の行政体制の整備を進めることが必要と考えております。 また、地方税源の充実確保を図ることによりまして、地方公共団体がより自立的な行財政運営を行えるようにすることも極めて重要でありまして、地方にできることは地方にゆだねるとの原則に基づき、財源問題を含めて地方分権を積極的に推進してまいる所存でございます。
○高嶋良充君 石原大臣、お尋ねしますけれども、石原大臣はこの問題で、記者会見で、公務員制度改革の中で検討したいというふうに報道にあるんですけれども、具体的にはどのようなことを考えられておるんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいままでの議論も聞かせていただきまして、私は、政と官の議論をするとき三つのフォーカス、面があるのではないかと思っております。 これまで議論をされておりましたいわゆる内閣と与党の関係、そしてその次は、私たち内閣を形成しておりまして、副大臣、大臣政務官といますけれども、その大臣を含めてこのキャビネットに入っている人間と行政官、役人の皆さんとの関係、そして今社会問題的になっておりますのは、政治家個々人、これは野党の皆様も入ると思いますけれども、それと個々の公務員との関係、この三つから議論をしていかなければならないと思います。 そして、一番重要なのは内閣と与党の関係。すなわち、与党の意思を内閣の政策決定にどのように反映させるか。今、御議論をいただいておりました自民党の本部で取りまとめた案もその一つの提言ではないかと思いますが、いずれにいたしましても、この問題、実に議院内閣制の本当に根幹にかかわる問題で、これまで議論の積み重ねというものも実は余りない、基本的な議論が私は必要なのではないかと思っております。 このようなことを、政と官の関係について公務員制度改革の中でも必要に応じて検討していかなければならないという旨の発言をさせていただいたところでございます。
○高嶋良充君 一般的、一般的というか、石原大臣の答弁、私は間違っていないというふうに思うんですが、ただ、危惧するのは、公務員制度改革大綱というのが十二月の二十五日に閣議決定されましたけれども、その作成過程の中で一部政治家の圧力があったんではないかというふうに言われているんですが、正にそういう公務員制度改革そのものが一部の政治家の圧力でゆがめられるというような状況の中で政と官の在り方が議論できるのかどうかという、そういう点で質問申し上げたわけであります。 その点について、政治家の圧力、関与があったかどうか、お答えください。
○国務大臣(石原伸晃君) その圧力というものがどういうものかちょっと、理解できますが、一部の方がこうしろと言ってこうしたということはございません。
○高嶋良充君 じゃ、具体的に伺いたいというふうに思いますが、ここのところ、業界誌や週刊誌で公務員制度改革の裏事情みたいなものが誌面をにぎわしているわけでありますけれども、選択の二月号、それから週刊現代の二月二十三日号、産経新聞の「正論」欄、これらについて大臣はいずれも目を通されましたか、石原大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) すべては目を通しておりませんが、選択については読ませていただきました。
○高嶋良充君 経済産業省のことも書かれているんですけれども、平沼大臣、目を通されました。
○国務大臣(平沼赳夫君) 全部は読んでおりませんけれども、幾つかはさっと目を通しております。
○高嶋良充君 この中で共通に指摘されていることがあるんですね。 これは、今回の公務員制度改革は自民党の有力議員と経済産業省の一部の官僚が手を結んで裏工作を進めながら準備を進めたこと、政府の行革推進事務局は単なる表部隊にすぎず、経済産業省に裏部隊が作られ、そこが自民党の有力議員と調整しながらすべてをリードしていったと、そういうことが書かれているんですが、いずれにしろ、ここに書かれていることの真偽はどうなんでしょう。まず石原大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) 私もマスコミに籍を置いた人間でございますが、この手の雑誌は、表面的な、事務局が何をしているというのはなかなか記事になりませんで、その裏にこんなことがあるみたいだというと記事になると、そんなふうに認識しております。
○高嶋良充君 平沼大臣、どうぞ。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほど、さっと目を通させていただいたと申し上げましたけれども、その存在でございますとか出所が明確でない記事だとかあるいは憶測に基づいたそういうものに関して私はコメントする立場にない、このような基本認識を持っております。
○高嶋良充君 じゃ、石原大臣も平沼大臣も真偽についての事実関係調査というのは全くやられなかったと、そういうふうに理解してよろしいですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 実は、この点につきまして衆議院の予算委員会でも取り上げられまして、聞いてみたんですけれども、そのような事実は確認するに至りませんでした。
○国務大臣(平沼赳夫君) 先ほどの御答弁で、そういう存在ですとかあるいは出所というものが明確でない、こういう形で私はコメントをする立場にないと申し上げました。そういう考え方で、あえて調査する必要もない、こういう判断で調査しておりません。
○高嶋良充君 石原大臣は若干調査された、平沼大臣は調査されていないということですが、この週刊現代の中に、内部からの告発文書があるということが書かれているんですが、その文書の存在は御承知ですか、石原大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されました文書が何を指しているかは存じませんが、それに近いようなものは見たことがございます。
○高嶋良充君 今、私の手元にこれぐらい分厚い、これはコピーですけれども、告発文書がございます。公務員制度放浪記というふうに題は付いているわけでありますけれども、この中で、申し上げますと、これを書いた方は経団連の推薦で民間企業から行革推進事務局に派遣された、今の段階では某氏と言っておきましょう、が書かれたものでございます。事務局にいるときには企画官だったようでございますけれども。 この文書の冒頭にこういうくだりがあります。この話は墓場まで持っていってほしい。T参事官はそう切り出した。そこから始まっているわけですけれども、そして生々しく経済産業省の裏部隊の活動が書かれておりますし、有力政治家や経産省の族議員から推進事務局に文書による指示、圧力があったこと、さらに問題なのは人事に介入したことまで記されているわけであります。 この行政を一部の政治家や官僚が私物化をするという、これは外務省だけの問題ではなしに、行政全体に及んでいるんではないかということなんですけれども、この告発文書を含めて、石原大臣、きちっと調査をされるべきだと思いますが、どうでしょう。
○国務大臣(石原伸晃君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、私が拝読した文書とほぼ同じものではないかと思いますが、その旨、記述されているような事実があるのか、事務局を、事務局の人間、局長以下に問いただしたところ、そのような事実はないというようなことで、私も了解しております。
○高嶋良充君 じゃ、具体的に伺いますけれども、この文書の中にあるT参事官というのは高原一郎参事官だというふうに思いますし、H室長というのは春田謙室長だというふうに思います。 今日、予算の理事会で、私はこのお二人の政府参考人を要請したんですけれども、協議が調わずに今日は来ておられませんけれども、この高原参事官と春田室長からも事情を聴かれましたか。
○国務大臣(石原伸晃君) その前に、若干訂正をさせていただきたいんですが、私が読みました文書にはT参事官というようなものは出ておりませんでした。
○高嶋良充君 じゃ、私の持っているのと全然違うということですか、石原大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) 先ほど御答弁させていただきましたように、委員が今そこに厚いものを持っていらっしゃるものがどんなものか拝見しておりませんし、私のものはそんな厚いものではございませんで、個人の名前は付記されてないものでございました。
○高嶋良充君 人事の介入についても生々しく記載されているわけですけれども、ちょうどこれは人事院の総裁も来られていますが、この人事問題というのは人事院から行革推進事務局公務員制度改革室に派遣をする人事をめぐっての問題ですけれども、人事院総裁、人事院から派遣しようとした審議官クラスが内示直前になって変更されたというような経緯はありますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 昨年の六月の末に基本設計というのができまして、その中で人的支援というものが要請されておりますので、これから公務員制度改革について詰めるべき問題の多岐にわたること、そしてそれを詰める段階において各省庁からよく意見を聞く必要がある、労働団体からよく意見を聞く必要があるというので、その面で非常に有能な職員というのを私たちは挙げまして推進事務局の方に派遣しようといたしまして、事務的にほぼ話がまとまっておりましたけれども、直前になって、理由は分かりませんけれども、差し止めになったという事実はございます。
○高嶋良充君 石原大臣、実際にここに書かれておることが、今、人事院総裁も言っていますけれども、人事院総裁、全く理由を聞かされないで派遣する人事を凍結というか変更されたと、こういうことなんでしょうけれども、そういう事実について調査をされるべきだというふうに思うんですけれども、その点についてお伺いさせてください。
○国務大臣(石原伸晃君) 公務員制度改革に当たりましては人事院から二十名近くの方々の御協力を得ておりますが、委員御指摘のような文書の中でそのようなことがあったというような事実は私は認識しておりませんし、人事院の総裁も同趣旨の御発言をされたものと認識しております。
○高嶋良充君 全然答弁が合っていないじゃないですか。石原大臣も実際は、この人事がどこでそういうふうに差し替えられたか、ストップしたかというのは本来は知らなかったんでしょう、別のところでそういうものが決まったわけですから。これはまあそこに、ここに書いておるわけですが。だから、そういう直属の大臣が知らないことの人事がそういう形で決まっていくというところに問題があるのではないかと。こんなことを放置していたら、外務省と同じことになりますよ。その点についてやっぱりきちっと調査をすべきではないか、そういうことがあったのかどうかということを含めて。
○国務大臣(石原伸晃君) 再三再四申し述べさせていただいておりますように、人事院の方からどういう方々が来ていただくというような人事を当方でお願いを申し上げまして、当方の御要望どおりな人を配置していただいたと認識しております。
○高嶋良充君 いずれにしても、人事院総裁との答弁は食い違っています。是非、具体的な調査をしていただいて、本委員会に報告するよう委員長の方で取り計らっていただきたいと思います。
○委員長(真鍋賢二君) 後刻理事会で協議いたします。
○高嶋良充君 いずれにしても、先ほど私が言いましたようなT参事官とかH室長に聞いていただいたら分かることだというふうに思いますので、緊急に、早急にお出しをいただきたい。できれば十八日の私どもの次の質問のときまでにお願いしたいというふうに思いますし、もしそういう報告がいただけないということであれば、今、民間に戻られている某企画官の参考人招致も後日お願いすることになると思いますので、その点は申し述べておきたいというふうに思います。 次に、厚生労働大臣にお伺いをいたしますけれども、厚生省、厚生労働省の発注工事で談合疑惑があるのではないか、こういうことがございましたので質問をさせていただきたいというふうに思います。 二月、三月、入札があります国立病院の工事で談合が行われているという情報がありますけれども、御存じでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 全く存じません。存じません。
○高嶋良充君 知らないということですか。 じゃ、厚生省の病院部長、来ておられると思いますが、お答えください。
○政府参考人(河村博江君) 一部の国立病院の整備工事に関しまして事前に談合が行われているとの情報がございました。私どもとして、公正取引委員会に通報を行った上で、入札参加業者からの事情聴取をした経緯がございます。
○高嶋良充君 その情報は省内ではどの辺まで御存じなんでしょうか。大臣は知らないと言っておられますが。
○政府参考人(河村博江君) 官房にはお伝えをしておるわけでございますけれども、大臣まで私が説明をした経緯はちょっとございません。
○高嶋良充君 公取委にも来ていただいておりますけれども、通報は受けておられるわけですか。
○政府参考人(上杉秋則君) お答えいたします。 国立病院の建設工事につきまして、厚生労働省、具体的には発注機関でございますけれども、そちらから談合情報の通報がございまして、我々としてこれを受け取っております。
○高嶋良充君 じゃ、まず厚生省で調査をされるというのがこの筋道だというふうに思うんですが、どのような調査をされて、事実経過はどうだったんでしょうか。
○政府参考人(河村博江君) 入札執行前に談合が行われているとの情報を把握した工事につきましては、公正取引委員会に通報いたしまして、入札参加業者に対して事情聴取を行ったわけでございますが、その結果、談合があったという事実関係は認められなかったということから、その旨を公正取引委員会に報告したところでございます。 なお、その事情聴取を行った入札の参加業者からは、談合の事実はない旨の誓約書を受け取っているところでございます。
○高嶋良充君 直接業者に聞いて、談合したと言うところはどこにもないと思うんですが、それ以外のところはどういう調査をされました。
○政府参考人(河村博江君) 談合の情報が寄せられたケースにつきまして、その入札に参加予定の業者から事情聴取を行ったということでございまして、それ以外の人に調査を行ったということではございません。
○高嶋良充君 その情報、談合情報があるということはどういうふうに厚生省に来たんでしょうか。件数も含めてお願いします。個々、答えてください。
○政府参考人(河村博江君) 幾つかございますけれども、一つは国立病院四国がんセンターの工事についてでありますが、二月八日に匿名の通報があったというふうに承知をいたしております。それから、豊橋東病院、これも匿名の通報があったと。それから、もう一件でございますが、長良病院につきましては、業者から直接そういう談合情報が寄せられたということでございます。
○高嶋良充君 熊本はありませんでしたか。
○政府参考人(河村博江君) これは今後入札予定のものでございますけれども、私どもが一番直近で知り得たのは週刊誌の記事を見て知り得たということでございます。
○高嶋良充君 今の情報はすべてそういう匿名とか週刊誌と、こういうことですね。 二月の段階で、事前に、我が党の釘宮磐代議士が、これは精度の高い情報だとして厚生労働省に提供して、何とか入札までに談合を阻止するための方策を講じないと駄目なんではないかということで、そういう要請をしていたというふうに思うんですが、その点はどうでしょう。
○政府参考人(河村博江君) 私どもに対しまして、入札談合情報があるということで、私どもはその段階で、たしか週刊誌に載っております熊本病院のケースともう一件だったと思いますが、把握しておりましたけれども、状況が分からなかったものですから、厚生省の工事の全体の件名を挙げて釘宮先生のところに伺ったと。 私どもが把握しているのはこの二つでございまして、それについては談合マニュアルに沿って対応するということにいたしておりますと。それ以外のケースについてもしあればということでございまして、そのときに四国がんのケースがあるんじゃないかということを御示唆いただきまして、私どももそれに沿って、入札談合マニュアルに沿って公取に通報してやってきたところでございます。
○高嶋良充君 私の手元にこういう資料がございます。これは一昨日、十三日に釘宮代議士より私がいただいたものでございますけれども、これによりますと、地方厚生局などが発注している国立病院関係の工事での落札予定業者がメモ書きで書かれています。 私は、この中で一番最初に入札があったのは三月十二日なんですね。まず、三月十二日に行われた入札結果を照合してみました。そうしたら、四国がん病院なんですけれども、この資料とほぼ一致をすると。しかし、それだけではたまたまの一致だと、こう言われるかも分かりませんので、更に昨日にも三か所ほど入札が行われているわけですけれども、その結果を見てまた一致するんであれば、これはやっぱり大問題だと、そういうことで今日質問に取上げさせていただいたわけでありますが、この資料は厚生省の幹部に釘宮先生は見せたと言っておられますが、御存じですか。
○政府参考人(河村博江君) 私が釘宮先生にお伺いしたときはそういう資料は見させていただいておりません。
○高嶋良充君 病院部長は見ておられないかもわかりません。それ以上の幹部だと、こういうことで今日は名前を伏せておきましょう。 そこで、具体的にお尋ねをいたします。 まず、三月十二日の四国がん病院の入札の落札企業はどこですか。
○政府参考人(河村博江君) 四国がんセンターの落札企業につきましては、大成、五洋、住友、特定建設工事企業事業体でございます。
○高嶋良充君 三社でジョイントを組んでいる、こういうことですね。
○政府参考人(河村博江君) そのとおりでございます。
○高嶋良充君 私のこの資料によると、落札予定業者、住友、そして元施工の大成、そして戸田が入ると、こうなっているんですけれども、残念ながら戸田建設はあの業際研の問題で贈賄罪に問われて今指名停止中でございまして、急遽これは入札に参加できなかった。それで五洋と組んだのだというふうに思いますが、ほぼこのメモどおりなんですね。 そこで次に伺いますけれども、昨日の入札結果についてお知らせください。昨日、東海北陸厚生局が発注した三件の国立病院の工事入札の結果でございますけれども、まず東静病院、これは静岡でしょうね。私の資料では大林中心の企業体が落札をすることになっていますが、どこが落札をしましたか。
○政府参考人(河村博江君) 東静病院につきましては、大林、銭高、熊谷のジョイントベンチャーに落札いたしました。
○高嶋良充君 大林の企業体だと。予定どおりじゃないですか。豊橋東病院は私の資料では竹中、鴻池企業体又は清水というふうになっていますけれども、どこが落札しましたか。
○政府参考人(河村博江君) 豊橋東につきましては、竹中、鴻池、太平のジョイントベンチャーでございます。
○高嶋良充君 清水は落ちておりますけれども、これも竹中、鴻池が入っていると、ほぼ予定どおりですね。 長良病院、私の資料では前田、住友となっていますけれども、どこが落札しましたか。
○政府参考人(河村博江君) 長良病院につきましては、前田、住友、名工のジョイントベンチャーでございます。
○高嶋良充君 ぴったしかんかんというかですね、これ、だれかが予想をして表を出したと、これは高島易断でもこんな表は出せないですよね。 こういうことを事前に知りながら、通り一遍の調査だけでしか済ませてないということになりませんか。この結果を見てどう思われますか、厚生労働大臣、お答え願います。
○国務大臣(坂口力君) 今お聞きしましたら、ほとんど私初めて今日ここで聞くわけでございますが、もし仮に厚生労働省が担当いたしますそうした病院等の入札につきまして事前にそういうペーパーが出ていて、そしてそれにぴったりすべて決まってくるというようなことでありましたならば、これは大問題でありまして、全部白紙に撤回をしてやり直しをさせていただきたいと思います。
○高嶋良充君 決意のある言葉を聞いて若干安心しましたけれども、ということは、今まで十二、十四の入札した部分についても当面保留するということですね、契約等についても。
○国務大臣(坂口力君) そうさせていただきます。
○高嶋良充君 坂口大臣、これからも引き続いて三月の十九日に東北厚生局で二件入札がされます。それは、道川とそれから福島、道川と福島の病院ですね。これは三十億と二十億の工事、これはちょっと安いんですけれども。それと三月の二十二日、熊本の病院でこれが入札をされます。これは非常に大きい、百億円。この熊本の部分については週刊誌でも、サンデー毎日ですか、どこか取り上げましたね。 だから、そういうことも含めてきちっと調査をしていただきたいと思いますし、官房長官、総理は医療改革で三方一両損とかあるいは三割負担と言っていますけれども、こういう問題を抱えていて、正に国民の血税をこういうところに無駄に使われるというような状況を考えると、そういう法案を出してくるということ自体が問題でもあるんですが、まずこのことを解決をするということを含めて、官房長官の決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) ただいまのお話を伺っておりまして、事務当局はそういう疑惑はないと、こういうことでありますけれども、これは、入札は国民の疑惑を招かないように適正に実施されるべきものでありますので、厚生労働省においても厳正に対処するようにお願いしたいと思っております。
○高嶋良充君 お願いして、終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で内藤正光君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、福本潤一君の質疑を行います。福本潤一君。
○福本潤一君 公明党の福本潤一でございます。 今回、えひめ丸の事件について最初お伺いさせていただこうと思います。 外務大臣に最初お伺いしたいんですが、二月十日で丸一年たちました。慰霊祭とか除幕式なども終えて、一区切り付いたような思いの方もおられるかも分かりませんが、今後の問題としまして、被害者家族の交渉が依然続いているということがございます。三十五家族中三十三家族と二家族に分かれて、弁護団も二つに分かれておりますし、補償金額の算定方法や事故そのもの、真相究明などをめぐって被害者家族、弁護士、民間人ということで、相手は米海軍ということになります。 そこで、民間で政府との交渉、おのずと限界があるところがありますので、政府として補償交渉を含めまして何らかの支援をすべきではないかと私も思いますけれども、この点に関する見解、外務省、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) えひめ丸の事故につきましては、本当に残念な事故で、御遺族の、御家族の方々には心からお悔やみを申し上げます。 犠牲者の御家族の方、すべての関係者が既に弁護士を選定なさって、弁護士を介して米海軍側と話をしているというふうに承知をいたしております。この話合いを通じまして、御家族等関係者の方々の満足のいく形で補償問題が解決されますように、私としてはそれを望んでおります。 おっしゃるように、米海軍との話合いというのは個人の方にとっては難しいというふうにお感じになられるかもしれませんけれども、これはその当事者と当事者のお話合いでございまして、政府といたしましては引き続き側面的な支援は行っていきたいと考えておりますが、基本的には当事者の間のお話で解決を図っていただくということだろうと思います。側面的に支援をいたします。
○福本潤一君 側面的に支援というふうに言われましたけれども、この問題ですね、私も関空から愛媛まで一緒に飛行機で高校生とともに松山まで、また宇和島まで帰りましたけれども、様々なお話を聞いています。 〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕 例えばPTSD、生徒たちが発症した率は八九%に上っておりますし、これは例えば和歌山のカレー毒物混入事件の被害者で二一%、そこを八九%になった。要するに、タイタニック状態になって即座に、後は何が何か分からないという状態でございましたし、交渉のときに米海軍は、一月三十一日に弁護団の補償交渉の席で、過去の事例に比べて発症率が高く疑問があるというような形で、交渉の中でなかなか対応、海軍の医師に再診断していただくというような話まで出てきていますので、これ、米海軍との交渉、難事でございます。是非とも外務省としても最大限の支援をしていただきたいと思います。 と同時に、文部省、このPTSD、これだけ高率に上っていますし、仲間も助けられなかったということで夜も眠れない。それで、卒業生は何と今回、ほとんどの人が就職決まっている中で、このメンバーの中、一人を除いて就職も決まらなかったという状態でございます。ですから、是非ともこの後の対応を文部省にも最大限やっていただきたい。この点、昨年の五月二十二日質問しましたけれども、その後どうしていかれたか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(遠山敦子君) 本当に突然の事故に遭った生徒の精神的な影響というのは大変大きなものがあると考えられまして、事故に遭った生徒に対する心のケアは大変重要なことだと考えております。 救助されました生徒九人の心身の状況につきましては、今御指摘のように、全員にPTSD、外傷後ストレス障害の症状が見られると診断されておりまして、うち七人は卒業までほとんど授業に出られない、そのうち三人については入院していた時期もあったと承知いたしております。 愛媛県ではこの問題について真摯に取り組んでくれておりまして、宇和島の中央保健所を中心に事故後これまで、一つは、生徒や家族に対する心のケアに関する相談会などを実施。それから二つには、心のケア相談員としまして臨床心理士を宇和島水産高校に派遣、これは一日四時間、週二回でございます、派遣いたしまして、生徒の相談に乗る。それから三つ目は、登校できない生徒に対しては家庭訪問を行うなどして、事故に遭った生徒などの心のケアに対応してきているところでございます。 宇和島水産高校におきましては去る三月一日に卒業式が行われまして、九人の生徒全員が卒業しましたけれども、今お話しのように、まだすべてこれで終わりということではございませんで、愛媛県におきましては心のケア対策班を設置しまして、卒業後のこれらの生徒の心のケアに当たる方向で検討を行っていると承知しております。 我が省といたしましても、心のケア対策につきまして検討を行っております県の被災者等支援のための連絡協議会に愛媛大学教育学部の教官が参画するなどの協力を行っておりますが、今後とも愛媛県とも連携を取りつつ、この問題をきちんと対応してまいりたいと思います。
○福本潤一君 加戸愛媛県知事は元文部省の、遠山文部大臣のかつては上司だったこともあるということですので、連携取って、是非とも前向きに進めていただければと思います。 続いて、北朝鮮の拉致問題、私も質問させていただきますが、今回、有本恵子さん、新しく今まで拉致疑惑だったものが拉致事件と定めてもいいんではないかというような証人、証人として発言されております。 今回、警察庁ですね、具体的にどういう状況になっているか、また今後の対応についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(漆間巌君) お答えいたします。 お尋ねの有本恵子さんの事案でございますが、昭和五十七年の四月十日、英国留学のため出国いたしまして、昭和五十八年十月、両親の下に配達されたデンマークのコペンハーゲンからの手紙を最後に消息を絶ったという事案でございます。 その後、同じく、ヨーロッパから失踪いたしました日本人男性から実父あての昭和六十三年八月十三日付け、ポーランド消印の手紙の中に、有本さんを含む三人の日本人が北朝鮮に滞在している旨が記されていたものの、以後、同人の確認には至っていないというものでありました。 その後、警察も関係の海外の機関も含めまして、外務省ともいろんな連携を取りながら、いろいろな裏付けを行っていたわけでありますが、最近になりまして元よど号の犯人の妻であった者から供述を得ること等の進展がございまして、それまでは拉致の可能性があると見て調査しておりましたけれども、拉致の疑いがある事案ということで七件十名だったものを八件十一名にして、現在、その全体について今後ともまた具体的な詰めをやっていきたいということで考えておりますし、警視庁の方は捜査本部を設けて具体的な捜査に乗り出しているというのが実態でございます。
○福本潤一君 今回、七件十名から八件十一名という認識になったと思いますが、法務大臣、法務省、具体的にこの拉致事件についてどういうふうに認識しておられるかもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(古田佑紀君) お尋ねの証言内容は、今年の三月十二日に赤木恵美子に対する旅券法違反被告事件におきまして八尾恵証人が述べたことでございますが、一九七七年二月ころ北朝鮮に渡った後、よど号事件実行犯のグループの田宮高麿の指示に基づきましてヨーロッパや日本に行き、金日成主義に基づく日本革命を担う日本人の発掘、獲得及び育成のための任務を組織的に行っていた。その一環として、一九八三年七月ころ、ロンドンで知り合った日本人留学生有本恵子さんに対して、北朝鮮で市場調査の仕事があるとうそを言いまして北朝鮮に渡航することに同意させ、その上で有本さんをコペンハーゲンで北朝鮮の工作員に引き渡したと、そういう趣旨の証言と承知しております。
○福本潤一君 証言ということでございますが、今回、いよいよ具体的に、長年月愛する子供たちと会えない方々に対して一つの転機が訪れるんじゃないかという、期待される方もおるかと思います。 私も、北朝鮮、村山訪朝団で一回、その後、党の代表として一回、二回ほど行きましたけど、この拉致事件出しましても、北朝鮮側の方は、拉致という言葉自体がけしからぬと。非常に疑いのある言葉を、今後、拉致という言葉を使わないでくれというような言い方もしてきますし、さらに、戦後、朝鮮半島の人たちが日本へ逆に拉致に近い状態が何千人もあったという言い方をして、なかなか交渉、スムーズにいかないところありますけれど。 外務省、今後、こういう新しい展開に対しましてどういうふうに対応していくか、これをお伺いしておきます。
○国務大臣(川口順子君) 今回、この事件につきましては、警察当局から、北朝鮮による拉致の疑いがあると判断されたわけでございますけれども、政府としては、今後とも、この件を含む拉致問題を日朝国交正常化交渉等の場で取り上げまして、北朝鮮側の真剣な対応を粘り強く求めていく方針でございます。 この有本恵子さんの事案につきましても、今まで北朝鮮側に対してその安否につきまして調査を申し入れた経緯がございます。
○福本潤一君 と同時に、この案件、難しいと思いますが、不審船沈没した事件もありました。中国、北朝鮮、どういう絡みもあるかも分かりませんけど、これ、引揚げ問題、その後どうなっているのか、この点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) この事案につきましては、事実関係の解明のために、現在、関係当局において鋭意捜査が進められているわけでございます。先月末には、沈没船、沈没の位置特定のための調査を行ったところでございます。 今後、手順としては引揚げということになるだろうと思われますけれども、船体調査を実施した上で、こうした調査結果を見ながら、次の段階につき判断をすることになります。 我が方といたしましては、仮に引揚げを行う場合に、国連海洋法条約上の中国の権利との関係が生じるおそれがございますので、中国側との必要な調整を図ることになると考えます。
○福本潤一君 国民の期待にこたえれる外交を、こういう外交交渉の面で発揮していただければと思います。 さらに、私、予算委員会で出るたびに環境問題、しておりますけれど、今回も環境問題、させていただければと思います。 最初に、大木環境大臣、新たに環境省を担当されることになりましたけれど、元々外務省御出身の環境大臣というふうに聞いています。先日、ドラマ、NHKの朝の番組の「ほんまもん」というものを具体的に表彰されたとお伺いしました。これ、外務官僚のほんまものというのはどういう人がほんまものかというのは、かつて外務官僚であった大木環境大臣にあえてお伺いさせていただければと思いますし、今後の環境行政に取り組む意気込みもお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) どういう外務官僚がそのほんまものの名に値する外務官僚かと、非常に難しい御質問でございましたけど、やはり私は、国家のために、あるいは社会のために本当に誠心誠意仕事をできると、それが、それはもう外務官僚に限らない、どこの省の役人でもそうでございますけど、それがほんまものであろうと。 〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕 また、民間におきましても、それぞれ一つの使命感を持って仕事をしていただくという方々がほんまものであろうというふうに考えております。 それから、今、今のほんまものとの関連でちょっとお話がありましたので、昨日でございましたか、ちょっと表彰いたしましたけど、これは、あそこの番組の中に環境省のやっております、何と申しますか、いろいろな国立公園等でレンジャーが出ておりますが、ああいった人が一生懸命仕事をしておるということで、番組の中の一人、ヒロインの御主人がレンジャーになって、現場において、あるいはその本省において仕事をしておるということでありますので、環境省を大いにPRしていただくということで表彰させていただきました。
○福本潤一君 環境省PRのためにやっているわけではないでしょうけれども、レンジャー、自然保護官の役割というものをきちっと正確に認識されて、これが非常に役に立っているということで表彰されたんだと思います。 私、小泉総理にも循環型社会をどういうふうにとらえているかという質問を投げさせていただいております。環境大臣、新たに再任でございますので、是非とも循環型社会というものが、議員立法から法案も通り、既にこういう形でドイツも先行してこういう社会づくりに邁進しているということですので、環境省がリードする循環型社会、これから計画も作っていくわけですが、どのような社会だと思われているか。さらに、目標に向かって、今、大量生産、大量消費、大量廃棄から循環型の経済社会を作ろうという中で、目標に向かってどういうふうに取組が進んでいるか。さらに、今後の法律整備あり得るかということも含めて、今後の実現に向かっての歩みを教えていただければと思いますが。
○国務大臣(大木浩君) 環境型社会というものをどういうふうに考えるかということでございますが、これはもう先生の方が十二分に御存じのとおりに、一九七〇年代のころから、やはり我々の身の回りでもそうですし、あるいは地球レベルでも、今のような大量生産、大量消費、そしてまた大量廃棄というようなことを続けておれば、我々の経済も成り立たないし、あるいは社会生活も成り立たないという意識がだんだんに強まってまいりまして、例えば例の「成長の限界」というような本も出まして国際的にも取り上げられたと。 ちょうどそのころ、国際的にもいろんな問題が、環境問題がむしろ国際社会の中であるいは国際交渉の中での議題になってきたというようなことであったと思いますけれども、ですから、これはやはり環境省としては、こういった環境型社会というものをこれから作り上げるためにいろいろと国内的にもあるいは国際的にも知恵を出していかなきゃならぬということでありますし、一つの問題を考えますと、例えば地球温暖化の問題につきましては、先般の京都会議で京都議定書を作らせていただきましたので、これをいよいよ最終的に一つの国際条約としてきちっと仕上げをしなきゃいかぬということでやっておりますけれども、やはり国際地球環境、失礼、地球環境ということを考えましても、温暖化ばかりでなくていろんな面があるわけでございます。 それは、やはり我々の住んでいるこの地球というものを見ながら、あるいは大気、あるいは水、あるいは土壌といったものがいろんな意味できちっとこれからも持続するためにはそれなりの対策を施しませんと成り立たないということでございますから、そういったことについて、順番に施策をこれは国際的にも国内的にも進めてまいるということであろうかと思います。 それで、今、何合目だというお話があったかと思いますが、これは物によって非常に違うわけでございまして、例えば地球温暖化のような問題につきましては、これはまだ恐らく必要な措置というものは今後二十年、五十年あるいは百年といったような長いスパンを考えてきちっといたしませんとできないわけでございますから、何合目かということはともかくとして、まだちょっと入口のところへ入ったところではないかという感じがしております。 ただ、具体的な問題について考えますと、例えば数年前、大変に日本でもダイオキシンの問題がございまして、これをどういうふうに処理するかというようなことがありましたから、これは今、一応数量的に言えば、ダイオキシンについては焼却炉の整備というようなことも考えて、大体その発生の量だけつかまえればそれは九割ぐらいは処理したというようなことを言っておりますけれども、しかしまだ残った問題もいろいろございますから、物によってやっぱり入口からかなり五合目、六合目まで行っておるものもあるというようなことでひとつ御理解をいただきたいと思います。
○福本潤一君 今、ダイオキシンの問題も出ましたけれども、ダイオキシン類対策規制法もできております。環境省、対策本部が閣僚の中でできて、平成十四年度九割削減するというふうに言われました。 ただ、九割削減といっても、これは焼却炉原因のダイオキシンでございますので、この目標を掲げておりますけれども、これ達成するのか。さらに、健康影響の解明。先日はカネミ油症の問題させていただきましたけれども、国のダイオキシンの対策に課題をどういうふうに取り組んでいかれるのか、これを最初にお伺いします。
○政府参考人(西尾哲茂君) 今お尋ねいただきましたダイオキシンの削減目標でございますが、ダイオキシン対策閣僚会議におきまして平成十四年度末までに平成九年に比べて九割削減するという目標を掲げまして、その達成に全力で取り組んでおります。 平成十一年七月に議員立法により制定いただきましたダイオキシン類対策特別措置法、これによります強力な規制措置等によりまして対策が進んでおりまして、平成十二年におきましては平成九年に比べて七割削減まで行っておりまして、あとは二割というところまで行っております。平成十四年十二月からは既設の施設にもより厳しい基準が掛かるということで更に排出が削減されますので、平成十四年度末におおむね九割の削減という目標の達成は可能であると考えております。 なお、先生御指摘のように、ダイオキシン類につきまして様々な解明しなきゃいけない問題があるかと思っておりますので、それらにつきましては、今後とも動物実験でございますとかあるいは人の暴露についての把握でございますとかいった各面にわたる調査研究も併せて進めていきたいというふうに思っております。
○福本潤一君 この九割削減というのが、国民の間では九割削減だともう安心だというようなイメージがあるんですけれども、焼却炉由来が年間五キログラムぐらいのものが二キログラムに今なっているというぐらいの話でして、農薬由来とか更にはPCBの変化したダイオキシンということになりますと、学者の試算では五百キログラムまだ日本の国内にあると。ベトナム戦争でも三百九十キログラムという声が上がっておるわけですから、そういうほかの由来も含めて今後は対応していただかないと、何か九割削減で安全になったような錯覚とらわれるところがありますので、そこの点も含めてダイオキシン全部にわたって対応策を持っていただければと思います。 これ、先日もカネミ油症の原因はダイオキシン類だというパネル使ってお話しさせていただきましたけれども、そういうことになりますと、環境省、ここに環境省含めて「ダイオキシン類」という大きな部数のパンフレットありますけれども、ここの中では、具体的にはそのことは、カネミ油症の問題、書いておりませんけれども、今後この中身を変えなければいけないんじゃないかというふうに思いますが、この点どうでございましょうか。
○政府参考人(西尾哲茂君) ダイオキシン類問題は、国民の安全、安心にかかわる極めて関心が高い問題であるということでございますので、政府におきましては、今御指摘いただきましたようなパンフレットを各省庁共通で作成いたしまして、毎年十万部を超える部数を配布いたしまして普及に努めております。また、環境省のホームページでも同様の情報を広く提供しております。 もちろん、このパンフレットの内容は、今後の知見の進展等において見直し、改訂をしていくべきものでございます。先生今御指摘いただきましたカネミ油症の関係につきましての知識というようなものにつきましても、次回改訂時におきましてはパンフレットに掲載するように努力、パンフレットに掲載するということで取り進めてまいりたいというふうに考えております。
○福本潤一君 これ、やはり教科書にもカネミ油症の件書いておりますけれども、具体的に文部省、教科書でもこれどういうふうに扱ってきたか。さらには、カネミ油症がダイオキシン類によるPCDFによる健康被害であるということが正しく理解されるために、まず子供たちからということもあると思いますが、教科書の書き直しも必要ではないかと思いますが、どうでございましょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 福本委員のカネミ油症が教科書の中でどのように書かれているかということでございますが、現在使用されております教科書のうち、高等学校の公民科、保健体育科、家庭科などの教科書において、消費者保護問題や食品と健康の問題などを扱う中で記述されております。 それらの中には、消費者問題や食品汚染が原因となった事件等について、年表等の中でカネミ油症の事例名のみを記述しているもののほか、その原因物質としてPCBを記述しているものもございます。カネミ油症の原因物質についてはPCBもその一つと考えられておりますので、PCBが記述されても必ずしも間違いではないというふうに思っております。 ただ、今、委員がおっしゃいましたように、PCDF、ダイオキシン類が大きな要因となっているということが判明いたしましたので、該当する教科書発行者に対して文部科学省としてそのような情報提供を行い、見直し等がございますときにはそれがするようになされたいというふうに思っております。また、教育現場におきましてもそのような情報提供を行っていきたいというふうに思っております。 また、ダイオキシンについては、大変に、環境問題は学校問題としても扱っていくべきというふうに考えておりますので、平成十四年度から使用される中学校保健体育のすべての教科書において取り上げられているほか、小学校、中学校の社会科、理科、高等学校の公民科、保健体育科など数多くの教科書に記述され、今一層の、ダイオキシンだけでなく環境問題について取り組んでいるところでございます。
○福本潤一君 これ、ダイオキシンと、中で、今三種類を法律の中で認めていますけれども、PCB、コプラナPCB、さらにフラン、さらにジオキシンというその三種類の中で、もう酸素が一個ずつ増えるだけで、分子式で言うと、もうほとんど簡単に転位しやすい。PCB、ちょっと熱するとフランに変わりますので、そういう意味では、間違った認識という以上にダイオキシン被害が大変な状況が、今PCB残存五百トンですか、あると言われている。処理も今後大事になっていくだろうと思いますので、対応策、よろしくお願いいたします。 さらに、文部省、今教科書そういう形で対応していただくということでございますが、と同時に、地球温暖化問題、さらに有害化学物質の問題、さらに循環型社会で対応していこうということでございますが、自然の中での体験というものが、先ほどの「ほんまもん」でもありますけれども、大事になってくるんじゃないかと。 文部省、子供から親に家庭で環境教育というのはドイツでミミズでやりましたし、是非ともそういう形で取り組んでいただければと思いますが、文部省の考え方をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(池坊保子君) 先ほども申し上げましたように、学校教育の中で環境問題を正しく理解、認識し、そして児童たちが自らの問題として、強い意思としてそれを受け止めるとともに、行動に移していくことが大変大切なのではないかと思っております。今までもそれらの目的に合わせまして各教科、例えば社会科や理科、特別活動などでその大切さを教えておりますが、四月から新しい学習指導要領になってまいりますので、一層の充実に努めてまいりたいと思います。 特に、新しい学習指導要領によりますと、総合的な学習時間というのがございますので、今までも既にやっておりますけれども、さらにそれぞれの地域においた体験、環境学習というのが大切ではないかと思っております。 例えば、今でもクリーンなエネルギーを使うとか、自らの力で作っていくとか、あるいは学校の中に流れております川のいろんな水温だとか水質とか、いろんなものを調べまして、調べただけでなくてそれを地域にチラシでみんなに教えるとか、あるいは地元に生育する植物を守る活動を通して環境を自ら守ることが大切だということで、その結果としてチラシを作成いたしまして住民たちに配ったり、あるいは自主的に市役所に要望書を出したりと、ただ体験するだけでなくて、それを地域社会の中で還元しております。そのような教育というのは大切なことだと思っておりますので、さらに推し進めてまいりたいと思います。 また、平成十四年度の予算案においては、新たに総合的な学習の時間などにおいて児童生徒や教員が活用できる環境教育に関する情報提供システムの整備など、学校の環境教育を一層推進するための様々な施策から成ります環境教育推進グリーンプランというのを推進することにしております。九千万ほどの予算も取っております。これからなお一層努めてまいりたいと思っております。
○福本潤一君 これ、文部省、具体的に取り組まれていますが、やはり環境省もこの問題に関しては、生涯学習、特に、地球温暖化の問題で京都議定書を批准し、その法案を作るということになりますと、ますます家庭教育、国民運動としないと、現実に法律できてもパートナーシップもなく実現できないと。アメリカも離脱したということになりますので是非とも取り組んでいただきたいと思いますが、具体的にはどういう形で、環境省また行政、地域住民、NPO、連携して取り組まれておるのか、これを具体的にお伺いしたいと思います。
○副大臣(山下栄一君) 今、福本委員おっしゃいましたように、具体的な課題でございます地球温暖化問題、今国会で何とか京都議定書批准に、そしてまた、そのための国内制度の整備、今国会の大きな課題になっておるわけでございますけれども、今もお話ございましたように、国民の一人一人、また産業界、NPO、自治体挙げて取り組まないと、とてもこの国際的な公約が実現できないという状況に追い込まれておるわけでございます。 また、今国会でも何度か質問されております不法投棄の問題につきましても、産業廃棄物、一般廃棄物、リサイクル法を整備してもなおかつ不法投棄が絶えないという、また、それが非常に巧妙になっているという問題、これも様々な分野の意識改革、そして行動改革が問われているというふうに思います。正に、この意識を変え行動を変えるというのは、正に私は啓発であり教育の役割だというふうに思うわけでございまして、周りに、すなわち環境に配慮していくということの重要性は、倫理観を高めるという意味からも、周りの人に配慮し、そして自然に配慮し動植物に配慮するということ、こういうことが、子供だけじゃなくて大人も含めて問われているという、正に環境教育、環境啓発が大変重要な今時代であるというふうに認識しております。 そういう観点から、環境省におきましても、国民挙げての啓発ということからタウンミーティングというのを、もちろん政府もやっておられますけれども、川口前大臣の御提案もございまして、全国でこれを展開しようという運動を今やっております。また、化学物質と環境の円卓会議とか、また出掛けていって自治体の方々と意見交換するとか、またNGO、NPOとの学習会とか、それも全部出掛けていってやるという、そういうことを今一生懸命、環境省取り組んでおる。これも一貫した啓発の闘いであるというふうに思うわけでございます。 行政も指導せなあきませんけれども、それだけじゃなくて、やはり様々な、国民、産業界、NPO、その方々がまず主体的に立ち上がって、そしてどちらかというと環境省もサポート役に回るというようなことがこの運動成功の大きな大事な秘訣かなと思っておりまして、そういう運動を展開しておるわけでございます。 また、予算、様々な事業といたしましては、環境カウンセラーを増やしていこうという、様々な専門的な知識や経験を生かした環境カウンセラー、場合によっては全国民が環境カウンセラーになれるような、そんなことを目指しまして、こういう制度も展開しております。また、こどもエコクラブの事業、これも文部科学省と連携しながら、学校だけじゃなくて子供会も含めましてエコクラブの支援事業。また、地球環境基金というのを設けて様々な運動体への支援をするという、そんなことも含めまして。また、国立公園、国定公園等では子どもパークレンジャー事業とか、またパークボランティアの制度とか、様々な考えられるあらゆる知恵を工夫しながら取り組む時代に来ておるという観点からやっておりまして、環境省だけじゃなくて全省庁挙げて取り組む必要があるなというふうなことを感じながら行政をさせていただいております。 以上でございます。
○福本潤一君 環境省、文部省、鋭意取り組んでいただいております。 もう子供たちに映像で環境ビデオを作ったり、さらには、カネミ油症から考えると、国際的に環境ホルモン、ダイオキシンの国際会議がイタリアで開かれたりします。日本もこういうユショウという国際語になっておる病気、具体的に日本でそういう国際会議も開ける、そういうような体制も組んでいただければと思います。 環境省、そういう意味では大きな時代の転機になっておりますし、今後、自然と共生という意味では、自然再生事業とか、具体的にNPOを巻き込んだような形でやる必要があると思いますが、環境省のこの事業に対する考え方、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今おっしゃった自然の再生というのは、正しく環境、循環型の、循環型の社会づくりの一つの大きな要素であると思っております。 私、最近環境大臣になったばっかりですけれども、なかなかいろいろと自然の再生ということについての掛け声はたくさんあるんですけれども、まだ環境省も十分にそういう事業が大々的にやっているとは感じないんですけれども、これからまたひとつそこに焦点を当てて頑張らせていただきたいということで、前大臣のころに一つ二十一世紀「環の国」づくりという構想を立ち上げまして、実際には最近スタートしておるわけでございますけれども、そういったようなところでもできるだけ、役所ばかりではなくてNPOだとかそういったものも活用して自然学習、自然体験の学習の場というものを作ってまいりたいというふうに思っております。 これは、やっぱり自然の学習と申しましても、ただ学習というよりは体験の方が非常に大事だと思います。そういう場を、いろんな自然と触れるような場というものに実際に触れて、そして、それはまずは次の世代を担っていただく若い方、子供の方がそういうものに触れていただくということも大事でございますし、あるいは生涯学習というような構想の中で、ひとつ子供さんばかりではなくて大人の方もそういった自然との触れ合いというようなことは、触れ合いを通じてまたいろいろと実感を持っていただくということも大事だと思っておりますので、これからそういったもの、いろいろと具体的に推進させていただきたいというふうに思っております。
○福本潤一君 そういう意味では、環境教育の現場にも、農山漁村とか、さらには都市と地方の交流、川の上流と下流との交流、さらには地方の活性化に結び付くような、また雇用の確保に役立つような、そういうような施策を具体的に検討する必要があると思うんですが、そういう施策で具体的な御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今もお話がございましたように、地域社会との接触あるいは雇用というものを頭に置きながらまたいろいろと施策を進めるというのは非常に大事だと思います。 それで、自然の再生ということを先ほどから議論しておるわけでございますけれども、やはり自然の、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、そういう場というのは非常に体験をするのにもいいというような場があるわけで、今もおっしゃいました里山だとかあるいはいろんな、例えば水辺だとか、あるいは、今日、実はちょっと滋賀県の方から知事さんおいでになって、滋賀県という、湖ですね、琵琶湖というのは、例えば水のことでは非常にいろいろとやっておられるわけでございますけれども、その琵琶湖を中心にしていろんな自然体験ということができるじゃないかというようなことも言っておられましたけれども。 そういったようなことで、できるだけまたひとつ、それぞれの地域の特性に応じた研修計画というのも進めまして、これを総合的に、やはり役所とそれから地域、各地方の自治体と、そしてまた一般の国民の方々と、それぞれに協力して、今言ったような地域社会との協力、そしてまた雇用というようなこともそういった中でまたひとつ考えながら進めたいと思っております。
○福本潤一君 鋭意取り組んでいただく中で、私どもの、今日、新しい法律が閣議で提出される、国会に提出されることが決まったようでございます。電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法、これは我が党も新エネルギーということで本格的に太陽光、廃棄物、取り組むべきだということは訴えさせていただいておりますし、そういう新しいエネルギーを今後取り組んでいく必要もあるだろうと思います。 この主張を具体的に環境省はどう取り組んでいただいて、エネルギーですから直接ではないとはいえ大きな影響、環境省にもあると思いますので、環境大臣はどういうふうに評価されるのか聞かせていただいて、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今問題になっております法案というのは、電力をどういうふうにこれからまた開発していくか、そのエネルギー源というようなことでいろいろ議論がありまして、特に新エネルギー、クリーンなエネルギーというものの開発が中心になっていますけれども、例えば新しいエネルギー源につきましても、例えば廃棄物あるいはバイオマスといったような、我々が環境省の立場からいろいろと関与しております物質というものも当然対象になるわけでございますから、そういったようなものを総合的に見比べまして、また国としてあるいは環境政策の上からどういったことが一番望ましいというようなことは環境省としても逐次また意見を述べさせていただきまして、関係各省と協力しながら進めてまいりたいと思っております。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。風間昶君。
○風間昶君 午前中にも同僚の国井委員から議論の対象になりました食品の表示と安全性についてお伺いしたいというふうに思います。 食品も人の生命、健康に直接的に関連している問題でありますから、このたびの様々な事件で正に信頼と安心が今崩れ掛かっている、あるいは崩れている部分もあるということで、医薬の現場では、診断が立って一つの治療が行われる際に、治療の優先順位を患者さんや家族にお話しする、あるいは薬品を使う場合にもサイドエフェクトといった副作用のお話もして治療に向かっていくわけです。 食品も私たちの、どういう形であれ口の中に入って、そして排せつまで行くわけですから、人間の体の中を通るわけですから、その通る食品について今まで食は、これはおいしいですよ、これは健康にいいですよ、これは骨を丈夫にしますよというプラスメッセージしか出ていない。しかし、食品についてもやはり私はマイナスの部分、つまりこういうアレルギー性の素因がある方は注意ですといったようなことも含めたマイナスの、いわゆるリスクを事前に開示することが大事じゃないかというふうに思っておりますが、この件について、食品を扱っている農水省、厚生労働省の見解というか意見を伺いたいと思います。
○副大臣(宮路和明君) まず厚生労働省の方からお答えさせていただきますが、厚生労働省といたしましては、委員御指摘のように食品が持っている健康上のマイナスのそういったリスクのことにつきましては、できるだけこれを情報収集を図ると同時に、その収集された情報については、これをできるだけまた早急に消費者等へこれを提示する、公表するといったことに努力をいたしておるところであります。 最近の例でも、例えばやせる効用のあるガルシニアというかんきつの一種でありますが、そこに含まれているエキスにつきまして、これを大量に取ると、動物実験の結果、体にも悪影響があるというようなことが示唆されましたことから、これをメーカーの方にもちゃんとした表示を、適切な表示や情報提供をやるようにということを指導するとともに、これらの情報をホームページや報道機関を通じて公表したところでもあります。 また、最近、輸入食品につきまして、特に中国の野菜だとか、あるいは韓国からの生のカキだとか、そういったものについての食品衛生法違反の事例が問題となっておるわけでありますが、そういったものもホームページを活用したり、あるいは報道を通じて積極的にこれを公表し、そして行政の透明度、また開かれた行政という観点からも力を尽くしておるところでありまして、さらに一層今後ともその面で努力してまいりたいと、かように思っておるところであります。
○副大臣(野間赳君) 農林水産省といたしましては、食の安全と安心を確保いたすために、食品の摂取によって生じますリスクに関する情報を消費者や食品事業者等の間で十分に共有をして、このリスクを極力最小、小さくする取組を関係者が一体となって展開することが重要であると考えております。 欧米におきましては、こうした食品に由来をします危害のリスクを最小化させる取組、すなわちリスク分析に力が注がれていると聞き及んでおります。予防的な視点も踏まえまして、厚生労働省とも連携をしてまいりまして、リスク分析の考え方に基づきリスクコミュニケーションの徹底を図るなど、抜本的な食の安全と安心を確保してまいるシステム作りに真剣に取り組んでまいりたいと思っております。
○風間昶君 私は、そこの前に至る部分の、リスクというのは、食品は絶対一〇〇%安心なものはないわけです、だからリスクというのはある意味では確率論なんです。そのリスクの部分を評価して管理する、今、農水副大臣お話ありましたけれども、その前の段階でリスクの情報を開示することが大事じゃないかということを話しているわけです。 つまり、家畜衛生は、今まで農水省がリスクの評価もし管理もして、生産者のための農業生産振興という観点であった。厚生労働省は厚生労働省で、食品の、人間に入ってから危害が、健康被害が起こる、あるいは危害が起こり得るということに対しての評価、管理があって、ある意味ではポスト、ポストですね。要するに予防じゃないんです、ポストなんです。起こってから食品衛生法ではそれに対する対処が説かれているわけで、そうではなくて、起こる前の予防原則をきちっと農水省も厚生労働省もその観点に立った発信ができないのかということを言っているわけです。 もう一回、答弁をお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 確かに、そこは御指摘のとおりだというふうに思いますが、薬でありましたら副作用を明記をいたしておりまして、これはこの薬を飲んでいただいたらこういうふうになりますよということをはっきりさせているわけでありますから、食品につきましても、この食料をもし食べて、こういう人ならばこれはこういう結果が出ますよということをやはりある程度しなきゃならない。例えば、アレルギーの人に対しましては、これはどこどこで取れたものである、あるいはまた、大豆なら大豆でアレルギーのある人に対しましては、この食品の中には大豆が入っておりますということを最近は明確に書くようにされてきておりますので、そうしたことをこれからも拡大をしていくように注意をしたいというふうに思っております。
○副大臣(野間赳君) 農林水産省といたしましても、食物アレルギー等、食品に由来をいたします一般的なリスク情報の提供につきましては、今後、消費者向けホームページを開設する等、積極的に取り組んでまいる所存でございます。
○風間昶君 是非、ですから、そのリスクの情報の事前開示をやっぱりしていくということが人の健康につながり、もって消費者に、保護に当たるという根本の部分を、そういう哲学を持って行政をやらないと、幾らその制度やシステムを変えてもそこを担う人の哲学がないと私は駄目だと思っているんです。 そこで、具体的にちょっと伺いますが、今回、表示の偽装事件が相次ぎました。いろいろありました。産地の偽装、内容の偽装、それから期限の偽装と、この大きく三つに分けられると思うんですけれども、産地表示についてまず具体的、事実的なことで伺いますけれども、生産地と育ったところと殺されたところと、つまり屠殺のところと、どこが表示されているのかということを、まず牛肉に限って教えてください。
○政府参考人(西藤久三君) 御説明いたします。 牛肉の産地表示につきましては、JAS法に基づく生鮮食料品品質表示基準におきまして、輸入品の場合は原産国名を、国産品の場合は国産である旨を記載するということにいたしております。ただし、国産品につきましては、先生今ありましたような、主たる飼養地、すなわち肥育地を記載することができるというふうにいたしております。また、この生鮮食料品基準におきましては、生まれた場所としての生産地、あるいは屠殺地については表示の義務を課していないという状況にございます。
○風間昶君 そうすると、育ったところが牛肉の産地表示、がラベルに書いてあるんですね。 それでは、この間、私、ラベルだけ持ってきたんですけれども、買ったやつでですね。牛、牛、牛。秋田県産松尾牛、サーロインステーキ。もう一枚のラベルは、契約肥育、秋田県鷹巣町松尾牧場、黒毛和牛と書いてある。もう一つは国産と書いてある。これ、どういうことか。つまり、和牛と国産牛と国産という三つの牛肉買ってきたんだけれども、これ、どういう違いか教えてほしい。
○政府参考人(西藤久三君) 国産牛、国産の表示につきましては、JAS法に基づく原産地の表示で、品種にかかわらず我が国で飼育された牛だということであれをいたしております。 黒毛和種等の和牛につきましては、これは言わば牛の品種の表示でございまして、和牛という形で、黒毛和種、褐毛和種等が和牛として表示をするということが、実はこれは不当景品類及び不当表示防止法に基づく食肉の公正取引規約においてそういう取決めになっていると承知をいたしております。 このように、品種を表す和牛と産地を表す国産の違いについて消費者に十分御理解いただけるよう、私ども更にPRに努め、周知徹底を図っていくことが必要だろうというふうに思っております。
○風間昶君 ですから、その消費者が不便に感じていることを、あなたを含めて役所が認識していないんでないでしょうか。どこで育ったのかということが分かって、なおかつ国産だ、国産といえば日本国内どこでも国産。じゃ、オーストラリアで生まれた牛が日本に輸入されてきて、生きたまま、日本で育ったら、これは国産になるんですか。
○政府参考人(西藤久三君) 現在の品質表示基準では、輸入、生きたまま輸入された牛が、牛の場合ですと三か月以上国内で飼養された場合国産という形になっております。 先生今いろいろ御指摘の点、言わばどこで生まれたどの種類の牛がどのように飼育されて消費に届くかという、言わば私ども、生産履歴情報といいますか、トレーサビリティーと申しておりますけれども、私ども、やはり消費者の方に生産、肥育の情報を的確に提供していくという観点ではそういうトレーサビリティーシステムの確立も大変重要だというふうに思っておりまして、実験的な取組を現在開始しているという状況にございます。
○風間昶君 何度聞いても、その制度をきちっきちっとやろうとすればするほど消費者にとっては分かりづらくなっていくというそのジレンマをどうやっていくのかということが、今回のこのいろんな、様々な偽装表示事件をきっかけに、すっきり分かりやすい単純なものをやっていくということの原点にやっぱり立たないと、私は非常なまた混乱が起こるんではないかというふうに思っております。 次いで、次に内容表示でありますけれども、内容は何グラムと書いてありますけれども、私が、その表示のことをきちっとやるんだったらば、まず、加工年月日と製造年月日が書いてあるのとないのがあります。この違いは何ですか。製造というのは、例えば牛肉がどこで作られたのか、それともパックに入ったときが製造なのか、これを教えてください。
○政府参考人(西藤久三君) 御説明いたします。 製造年月日また加工年月日につきましては、JAS法上も食品衛生法上も表示の義務はなく、制度的なルールといったものはないというふうに思っておりますけれども、一般に加工食品が最終的に包装されたところ、時点で製造年月日、加工年月日の対応がされているというふうに承知をいたしております。
○風間昶君 そうしますと、要は、だから、全部業者任せになっているところがまた正に問題で、これが要するに偽装表示の事件につながっていくというわけで、ここをどうやって解決していくのかというのが大きな問題だと思いますので、時間が来ましたから、これもまた引き続いてやりますけれども、関連質問を終わらせていただきます。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で福本潤一君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、八田ひろ子君の質疑を行います。八田ひろ子君。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。 まず、鈴木宗男議員の問題についてでありますが、鈴木議員の手法は外務省でもその他の省庁でも共通をしております。それは、役所を意のままに動かして自らの利権にしていくというものであります。その一つに矢臼別へのアメリカ海兵隊の移転訓練があります。 我が党の筆坂委員がこの予算委員会でも取り上げましたけれども、移転に反対の浜中町は特別交付税交付金の伸び率がゼロ、厚岸町は三〇%増、別海町は五一%増という異常な差別が行われました。この背景には鈴木議員から当時働き掛けがあったはずでありますが、総務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 特別交付税の算定は、都道府県と市は総務省がやる、町村は都道府県に算定をお願いする、都道府県が決めたものについてそれを大体認めると、こういうことになっていまして、特別交付税を決めるときの時期にはもういろんな方がいろんな要望を言ってくるんですよ。だから恐らく、今のお話は大分前の話ですけれども、鈴木議員もそうでしょうし、ほかの議員さんもいろいろ言ってきていると、こういうように思っております。 特に鈴木議員が言ってきたかどうか確認しておりませんけれども、今年の特別交付税、せんだって算定いたしましたけれども、もういろんな議員さんから私もいろいろ御注文、御要望は聞きました。
○八田ひろ子君 私は通告のときにきちんと調査をするようにというふうに、その結果を教えていただきたいというふうにお願いしました。 特別交付税の交付金というのは、当時は自治大臣、今は総務大臣がこれを許可するわけですね。 私、ここにテレビの番組をビデオを取ったのを持ってまいりました。これ、九七年七月六日、NNNドキュメント97矢臼別基地転がしという番組です。これは家庭に当然流れた番組なんですけれども、この中で鈴木宗男議員がインタビューに答えている部分があるんですね。 何と言っているかといいますと、日本で一番先に海兵隊を受け入れたところにはきちっとした国の明確な意思表示をする、これが大事ですと発言をし、特別交付税でも平均からいきますと五%しか伸びない、この当時、今もそうですけれども、と紹介して、別海は五〇%増ですから間違いなく政治があったんです。私がきちっとですね、関係者にお願いして気持ち良く認めてもらったんです。こういうふうにテレビで言っているんです。厚岸町についても実は発言をしていまして、本来ならば、あの段階ではですね、大幅に伸びる要素はないんですけれども、二〇%も伸ばしてもらえれば話も進めやすいなという話があったけど、私は三〇%増ですよ、お願いしました。これが私は民主主義だと、こう思っています。 結果、このとおり、異常に三〇%伸びているんですけれども、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 委員から通告がございましたので、関係の部局で、当時とは人も代わっておりますけれども、いろいろ調べましたら、鈴木議員から特別交付税のことの問い合わせはあったようですよ。そこで職員が行って、町村分は、これは北海道ですから、北海道庁にお願いしているんですという説明はしたようです。 そこで、恐らく鈴木議員から、確認しておりませんけれども、恐らくそういうあれが、話があったものですから、関係の当時の職員は北海道庁に、鈴木議員からはこういう話がありましたよということは連絡したようです。ただ、いつだれがどうかということははっきり確認していないという意味で先ほど申し上げたわけでありまして、特別交付税というのは、それぞれの地方団体の、都道府県や市町村の特別の財政需要について補てんするものですから、理由があれば、それだけの特別の財政需要があればどっと増えるし、ないところは増えないし、それは当たり前なんですよ。普通交付税というのは普通に伸びるから普通交付税なんで、特別交付税は特別に増やしたり減したりするから特別交付税なんで、額は普通交付税よりずっと少ないですけれどもね。 それで、恐らく当時の関係の町にはそれだけの財政需要の説明があって、道庁がそれを認めたと、こういうことではないかと思います。
○八田ひろ子君 明確に鈴木議員が、私が五〇%にした、ここも三〇%にしたと、こういうふうに言っているんですよ。ですから、関与があったらしいということではなくて、きちんと調査されるべきですが、どうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、だから、八田委員の通告がありましたから、それは至急、大分前ですから、六、七年前でしょう、八年ですか。だから人が相当代わっているんですよ。だから記録に残るとかメモがあるとかという話じゃないんで、当時おった人にどうだったということを聞きましたら、今言ったような、私がしたような話で、確かに鈴木議員から話がありましたと、しかし町村分は道庁ですよと言ったら、それは分かったということになって、恐らく道庁には鈴木さんいろいろなことを言われたかもしれませんが、私どもの方から道庁に、鈴木さんから問い合わせがありましたよということを連絡したと、こういうことまで分かったわけでありまして、それで、決めるのは、先ほど言いましたように、北海道庁にお任せしているものですから、道庁がそれぞれの町村の財政需要を聞き、財政状況を勘案してこういうことだということを決めたものを私どもの方がそれを認めたと、こういうことでございますので、ひとつ御理解賜りたいと思います。
○八田ひろ子君 十三日の新聞には、これ現地、北海道の新聞ですけれども、道幹部が鈴木議員の働き掛けを認めると。これは何年か前じゃなくて二日前の新聞ですけれども。実際に関与があったことを認めて、しかもその当時の自治省は北海道に連絡をしたというのでしょう。だれがそんなことをするんですか、そういうのを。どういう経過でそういう措置を取ったのか。これは、私、重大問題だと思いますよ。 そんな、自治省もそういう鈴木議員の関与に屈服して北海道に対して連絡をするなんというのは、これはすごい大責任の問題じゃないですか。そういう意識は全然ないんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、それは、議員さんからお話があって、特別交付税の算定はどういうふうにやるんですかと聞かれれば教えるのは当たり前で、道庁にもそれじゃ言っておいていただけませんかと頼まれれば道庁に伝えるのは当たり前の話で、鈴木さんだけじゃありませんよ、ほかの議員さんが一杯来ているんですから。共産党の議員さんからはないかもしれませんけれどもね。 だから、それはちゃんと私どもの方は必要最小限の連絡はしますよ。それによって、我々の方が数字をどうにかするとか、おかしいことをするとかということじゃありませんので、そこは是非分かってくださいよ。
○八田ひろ子君 異常だから言っているんですよ。 財務大臣、これ税金の使い方なんですけれども、こんな異常なことを道幹部も認めているんですよ。調査をきちんとして報告をさせるべきだと思いますけれども、どうですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 先ほど総務大臣が答えていますように、各議員とそれから市町村との関係、いろいろ問い合わせございますからね。情報の交換ですね、これは。
○八田ひろ子君 情報の交換じゃないんですよ。本人が、私が三〇%増にしたんだ、私が五〇%増にしたんだとテレビのインタビューで言って、どなたかと同じで忘れたと言うかどうかは知りませんよ、しかし現実にこういうことがあるじゃないですか。 私は、総務大臣、きちんと調べて、そういうふうに関与があったというんなら、一般的な問い合わせなのか、本人は三〇%、五〇%にしたと言うんですからね、それはきちんと調べて、報告してください。
○国務大臣(片山虎之助君) 議員さんもいろいろありますけれども、その特別交付税が決まったら、私がしたんだと、私が努力したんだと、お一人の努力じゃないかもしれませんよ、いろんな人の努力がいろいろあって、理由もあってのことだと思いますけれども、そのくらい言うのはそれは許してやらないと、何のために議員になったかということになりますからね。 それは、それぞれの町村の、あなたが言われる町村にそれぞれの財政事情、事由があって、それによって道庁が認めたと思いますよ。そこで道庁の幹部が、鈴木さんから働き掛けがあった、それはあったでしょう。それこそ鈴木議員だけじゃありませんよ、いろんな北海道の議員さんが道庁の方にいろいろな御要請や御注文出したと思いますので、そういうことがあったということは道庁の幹部が認めたんじゃないでしょうか。
○八田ひろ子君 正に自治省もぐるになっているというような御答弁ですよ。本当にそうじゃないですか。 この問題で、じゃ自治省、今の総務省も全く反省がないということでしたら、防衛庁の長官をお願いをしております。 長官は、先般この予算委員会で、九六年十二月二十日に厚岸町が国に予算陳情で上京された際に、帯広の防衛施設局の局長が羽田まで出向いてきたと。このことについて、町長さんの御意向を聞いて、町長さんの指示でその場所に行ったと町議会の議事録にあると答弁をされているんですけれども、私、今日この議事録持ってきたんですけれども、そんなことどこに書いてありますか、お示しください。
○国務大臣(中谷元君) 八田委員にお答えします。 この厚岸町議会の第一回の議員協議会記録におきましても、羽田空港に到着しました際に、防衛施設庁、局の職員、これは私を、面識のある帯広施設局の局長でありますが、この方が羽田まで出ておりまして、二時から諸冨防衛施設庁長官との会談がセットされているので、是非、御同行いただきたいというお話がありました。それにはだれが参加するんですかと申し上げたら、浜中、別海、厚岸町だと。そこで私は、別海町長から、十八日に別海町議会が容認議決をしたその背景等をもう少し詳しく話を聞きたいと、こう申し上げましたら、随行されました防衛庁、施設庁の職員が、携帯電話で連絡を取り合ったところ、別海町長は現在第一議員会館の鈴木事務所におられるので、そちらの方へ御案内しますかということだったので、諸冨長官との会談が二時ということでありましたし、まだ一時でありましたから、それじゃ、そちらの方へ御案内いただきたいということで、第一会館の鈴木事務所に到着しました。 というふうに記せられておりまして、厚岸町長の御判断、そして御指示、御意向を確認した後に、鈴木事務所の方へ行ったというふうに私は理解をいたしておりますし、また、当庁の職員に尋ねましたところ、会談場所へ案内する途中で、厚岸町長の御判断で議員会館に立ち寄ったということで、御本人の意思を確認した上、御案内したということでございます。
○八田ひろ子君 今、長官がお読みいただいたその前に書いてあることなんですけれども、この日上京をしたのは釧路管内の首長九人がそろって政府予算の獲得行動の一環として行ったんですと。要するに、この問題で、このアメリカ軍の訓練場の問題で行ったんではないんだと弁解をしている。 ところが、ところが羽田に着いたら、この局長さんが、帯広防衛施設局の局長さんが羽田まで出ておりましたと。これ、まるで待ち伏せじゃないですか。それで、是非同行をいただきたいと。だからびっくりして、だれが参加するんですかって聞いたら、この三町だと言う。それじゃ、私、全然話がしていないということで、今言われたところになるんです。 それで、その場から携帯電話でどこかへ電話を、防衛施設庁の方が電話をされて、それで鈴木宗男議員の事務所に行くことになったわけですよね。これ、普通の人はだまし討ちとか拉致とか言うんですよ。 しかも、これは議会で、前日まで町長さん、絶対反対と言っていたんですね。だから、なぜ議会と相談せずにこの署名をしたのかと、こういうふうに同じ議事録で追及されているんですけれども、そこで、また二回この方、町長さんは繰り返しているんですけれども、まず鈴木事務所に到着して、そこで話があったと。それから、鈴木事務所から東急キャピタルというホテルで、そこへ行く移動も浜中町長さんと鈴木代議士と同じ車に乗っていて、だけれども浜中町長さんと相談する時間もない、二人になって相談しようかと思ったが、そういう時間も与えられなかったと答弁しているんですよ。 これ、どこが町長の指示で、相手の希望だったんですか。拉致そのものですよ。防衛施設庁というのは、米軍基地を認めさせるためにはいつもこういう手を使っておいでになるんですか。
○国務大臣(中谷元君) 防衛施設庁は極めて、それまでの間に何度も町に足を運んで御説明もいたしておりますし、この当日の会合も、十二月の中旬に御案内をいたしまして、会がありますからということでありまして、我々としましては、この会は非常に重要な会でありますので、その当日に羽田空港までお迎えに上がったわけでございます。そこで、一応どうしますかということを聞きまして、それでは別海町長にお会いしたいということで、携帯電話でその居場所を確認しまして、どうしますかということで、そこへ行きましょうということでお連れしたわけでございますので、決して拉致というような行為ではない、本人の御意向を確認して御案内したというふうに認識をいたしております。
○八田ひろ子君 同じ議事録に、長官もお持ちですけれども、何度も、私自身全くびっくりしたとか、何が起こりつつあるのか、起こっているのかという混乱があった。これは羽田へ着くまでは、皆さんがお出迎えされるなんて、またそんな会談があるということは全然町長さんは御存じないんですよね。 だから、実際に、鈴木宗男議員に恫喝をされて、人間扱いされていないとか、何度も町長さん、この議会の中でおっしゃっていますけれども、鈴木宗男さんだけでこういうことをできるわけじゃないです。しかも、午後ずっと、二十日の午後からの一方的な取り進めについて屈辱を感じている、これやっているのは防衛庁じゃないですか。悪いのは鈴木宗男議員、これは悪いですけれども、それだけじゃないですよ。鈴木議員と一緒になって、厚岸町長を拉致状態にした防衛施設庁の責任というのは重大だと思うんですけれども、そういうふうにお考えにならないんですか。
○国務大臣(中谷元君) この町長さんも非常に見識のある、責任のある立派な方でありまして、自らの行動につきましては御自分の責任においてされるというふうに思います。ここで、その行動につく意識につきましては、こちらからそちらの方へ御案内しますかというふうに確認をしたら、そちらの方へ御案内いただきたいということでお連れしたわけでありまして、あくまでも本人の意思でありますし、また数々話合いはいたしましたけれども、最終的にそれに同意をされて、署名をされて、記者会見までされております。 私は、政治家といたしましては、責任ある立場としては、その時点で責任を持った態度で臨んで行政を行っておられるというふうに考えております。
○八田ひろ子君 記者会見は拒否したと町長ははっきりおっしゃっていますし、こういった、今の問題でもそうですが、鈴木宗男議員に関しては、今の防衛庁の問題、あるいは事の発端になりました外務省だけでなく国土交通省とか、奨学金疑惑では文科省、また今日の総務省、このように政府のいろんな省庁全体にわたって予算執行上の疑惑というのが大きくなっています。 鈴木宗男衆議院議員は先ほど離党表明をされたということでありますけれども、だからといって疑惑は全く解明されたというわけじゃありませんし、そんなことでは正に国民は納得しません。ですから、当委員会でもきちんと証人喚問すべきであり、委員長、証人喚問を求めます。
○委員長(真鍋賢二君) 先日、その問題については提起がございまして、各党持ち帰って検討していただくように指示をいたしております。 これは、先日の委員会でも再三にわたって質問がありましたので、各党にそのように報告をいたしておるところであります。
○八田ひろ子君 証人喚問が予算審議の絶対要件であることを申し上げまして、是非実現をさせていただきたいということで、次の問題に移ります。 次は、国民の、働く人の暮らし、命にかかわる労働問題です。特に、サービス残業の根絶と長時間労働の規制について伺います。 厚生労働省は、昨年十二月にいわゆる過労死の認定基準を改定されました。そこで、労働時間の長さと過労死について、そこの発表された新しい基準をお示しください。
○国務大臣(坂口力君) 過労死の認定につきましては、今までは一週間とか十日とか非常に短い期間のものだけしか認定をしておりませんでした。 それに対しまして、慢性的な過労、慢性的な負荷要因というものを加味をいたしまして、昨年十二月に発表いたしましたものは、時間外労働時間が月四十五時間を超えて長くなるほど発症との関連性は強まること、それから二番目としまして、発症前一か月間に百時間、又は二か月から六か月間の平均で月八十時間を超える時間外労働は発症との関連性が強いこと、これらを判断の目安として示したところでございまして、業務の過重性の評価に当たりまして、労働時間のほか、就業労働を総合的に評価することとしているところでございます。すなわち、慢性的な過労にいたしましてもストレスにいたしましても、その中に加えるということにした次第でございます。
○八田ひろ子君 簡単に言いますと、八時間を超える労働時間、いわゆる残業が一か月四十五時間を過ぎると黄色の信号で、八十時間超えますと限りなく赤に近づいて、百時間になると赤信号ですね。 これは大変画期的だと思うんですが、今重大なのは、人間性を踏みにじって過労死を生み出す長時間労働、その中に隠されているサービス残業が全国の職場で蔓延しているというふうに思うんです。 こういう中で、九八年、労基法三十六条の改正が行われましたが、罰則がなくて効果がないという声もありましたけれども、これにはどうお答えになったんでしょう。
○政府参考人(日比徹君) 平成十年のことでございますが、九月十七日の参議院の当時の労働・社会政策委員会におきまして、法的拘束力のある義務規定ではない、効果はどうかといった御趣旨の御質問に対しまして、当時の労働基準局長から、前後ちょっとはしょらせていただきますけれども、「十分法的な拘束力といいますか効果を持った制度であるというふうに考えております。私どもの的確な運用によって十分効果を上げていくものと考えておるところでございます。」と答弁したところでございます。
○八田ひろ子君 法律に基づく義務となったと言うんですけれども、どう効果を上げたのかということなんですね。 この時間外労働に対する三六協定、政府が定める基準以上の企業の数と、それから一千時間以上の数も、パーセントと一緒にお示しください。
○政府参考人(日比徹君) 御指摘の点でございますが、平成十二年度、当時の労働省で行いました労働時間等総合実態調査というものがございますが、ここで調べました結果では、時間外労働に関する協定におきまして、年間三百六十時間を超えた定めを持っている事業場が五・四%、それから年間一千時間を超えていた事業場は〇・九%を占めております。 なお、事業場の数でございますが、この調査は一万数千という数の事業場でございますので、その中の数をお答えしても余り意味ないと思いますので、労働基準法の適用のある事業場数というのは必ずしも的確に把握することが困難な点がございますが、当時の総務庁統計局で事業所統計調査というものを行っておりましたが、これは五年ごとの調査でございますが、その平成十二年に直近しておりますのは平成八年の事業場数、これしか分かりませんが、それに対して今のパーセンテージ、数字を掛けますと、三百六十時間を超えている事業場数は四万二千、一千時間を超える事業場数は約七千と。これは単純に掛けてみたらそうなるということでございます。
○八田ひろ子君 今のお答えは、八割以上は三六協定も届けずに残業が行われているということですが、(資料配付)今お手元に資料をお届けしまして、私が調べた中身ですが、サービス残業が摘発されて大きな社会問題になりましたが、残業代を払っておとがめなしというトヨタ自動車は、これ年間七百二十時間、一か月九十時間です。デンソーは一千八十。アイシンは九百。これは本当に過労死ラインですね。NTT西日本は一千時間一年間、一か月何と百五十時間なんです。リストラ、人減らしをして、そして賃金は上げないけれども、その一方で過労死ラインほどの大変な長時間労働の協定を結んでいる。これは労働時間短縮で模範になるべき日本を代表する大企業がこうなんです。 ですから、これを改めるためには、大臣、法律で労働時間の短縮、労働時間の上限というのを決めるべきですが、いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 残業時間の問題、サービス残業も含めてでございますが、これは、御指摘をいただきますように、やはりこれからしっかりと考えていかなきゃならない問題であるということにつきましては、問題意識、私も持っております。 それで、企業とそれからその労働組合なり働く人たちがそこで三六協定なりなんなり決めるわけでございますから、その一度決めたことに対してそれを守るというのは、それは社会規範として私は一番基本的なことではないかというふうに思います。これは、国のいろいろのおきてというよりも社会のおきてとして最も企業人としても守らなければならないことだというふうに思っております。 ですから、今御指摘のように、法的にこれを縛ってはどうか、法的な罰則を設けてはどうかというお話ございますが、すべてのことにすべて罰則を設けてそしてやるという行き方よりも、もう一つその前に、みんながこの社会規範は守ろうではないか、やはり国際社会の中でこれから多くの企業が競争をしていくためには、そこに働く人たちとの間のその規範を守るということが先決ではないか、そうしたことをお互いにそれは確認をし合うということが私はまず大事だというふうに思っています。 そうしたことが、しかしそれでもなおかつそうしたことが行われない、それ守られないということになれば、最後の伝家の宝刀を抜かねばならないというときもあるだろう。私は、もうしばらくそこは粘り強く企業の皆さん方にもそれは守るべきだということを主張し続けていきたいと思っております。
○八田ひろ子君 海外には、国際的には日本の労働時間一千八百時間にすると約束をして、国内では残業だけで一千時間以上の労働でもこれは適法だと言う、これはきちんと改めるべきだというふうに思いますが、労働問題については続いて吉川議員の方から関連質問を行いたいと思いますので、お願いいたします。
○委員長(真鍋賢二君) 関連質疑を許します。吉川春子君。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 厚生労働大臣、失業者は史上最悪の水準に達し、雇用創出は焦眉の課題です。サービス残業をなくせば、九十万人の新しい雇用を創出することができます。我が党は、サービス残業について、国会で百回を超える質問をしてきました。厚生労働省は、昨年四月六日に労働時間の適正な把握のための使用者の講ずるべき措置の基準の通達を発し、行政指導を行っていますが、その結果について御報告ください。
○政府参考人(日比徹君) 御指摘の点でございますが、昨年十月と十一月に労働時間の関係での監督指導を行った結果を申し上げます。 先ほどの四月六日付け通達の遵守状況ということで、その二か月で調べましたのが二千五百八十九事業場、そのうち二九%に当たります七百五十事業場で労働基準法三十七条違反が見いだされたところでございます。 その他、調査結果ございますけれども、詳細、省かさせていただきます。
○吉川春子君 休日労働、時間外労働の割増し賃金を払わなかった場合の刑事責任はどうなりますか。
○政府参考人(日比徹君) 労働基準法三十七条の違反に対しましては、労働基準法百十九条で六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金と定められているところでございます。
○吉川春子君 サービス残業は相変わらず後を絶ちません。厚生労働省は、昨年六月と七月に沖電気芝浦事業所、八王子事業所に対して、不払い労働についてそれぞれ臨検を行っています。その結果はどうだったんですか。
○政府参考人(日比徹君) お尋ねの件の、二つございますけれども、一つは、御指摘の企業の本社別館の件でございます。これは、昨年六月に監督指導を実施いたしました。労働時間の把握の不十分さなどの労働時間に係る点につきまして問題が認められたために、現在、改善指導を行っているところでございます。 また、もう一つの事業場につきましては、昨年七月に監督指導を実施いたしまして、割増し賃金の未払いなどの問題のほか、労働時間の把握の不十分さなどの問題が認められたところでございまして、その是正及び改善指導を行ったところでございます。 なお、現在、両事業場につきまして、ともに現在も指導に係る改善を求めておるところで、その状況を見守っているところでございます。
○吉川春子君 八王子の沖電気は臨検の結果、不払賃金を払いましたが、何人に対して幾ら払ったんですか。
○政府参考人(日比徹君) 八王子の監督署におきまして未払の割増し賃金の指摘をしまして、この結果、二百二十八人の労働者に対しまして約百九十万円が払われたと聞いております。
○吉川春子君 非常に金額が少ないと思うんですけれども、不払残業額は客観的なサービス残業の数字を反映したものですか。
○政府参考人(日比徹君) 先ほども申し上げましたが、現在も実は指導中ということでございまして、これは今までに把握できた分ということでございます。 最終的にこの数字にとどまるか、更に増えるかについては今後の動きでございます。
○吉川春子君 人数についてではなくて金額について、一人一万円弱でしょう。大変少ないじゃないですか。
○政府参考人(日比徹君) 現在、私どもが把握し、また現時点で企業の方でも措置したという金額で申し上げました。先ほども申し上げましたように、現在、改善指導中でございますので、これは現在の数字だということでございます。
○吉川春子君 聞いたことに、通告してあるとおりきちっと答えてください。
○委員長(真鍋賢二君) 具体的にどういうことを通告したのか指示してください。
○吉川春子君 客観的な時間を反映していますかという点です。
○政府参考人(日比徹君) お答えいたします。 二百二十八人、百九十万円というものは、これは指導の結果でございますので、監督に入った時点で反映していなかったからこそ御指摘もし、かつ、その結果でこれは反映させるものとしてこの金額が出てきておるわけでございます。
○吉川春子君 時間数と金額の確定は労使の和解によるものと解釈していいわけですね。
○政府参考人(日比徹君) 先ほども申し上げておりますが、これは監督指導に入りまして、現地でいろいろと確認をして進める事柄でございます。私ども、確認に基づいて指導もしておるところでございまして、なおここについてはまだ指導中ということを申し上げたところでございます。
○吉川春子君 四・六通達は、使用者は労働時間を適切に管理する責任があるとして、客観的な記録を求めております。 出社、退社の時間をパソコンで労働者が自主申告する場合はこれに当てはまりますか。
○政府参考人(日比徹君) 御指摘の通達でございますが、これにつきましては労働時間の適正な把握のため使用者が講ずべき措置というものを定めておるわけでございますけれども、その基本は始業・終業時刻を確認して記録することと、これは労働時間の何時間働くということが賃金に響くわけでございますから、その点でございます。そして、その場合に、原則として自ら確認する、これは現認することが基本であろうと。そして、あるいはタイムカードなど客観的な記録を基礎とするということを通達しておるところでございます。 今、御指摘の点でございますが、タイムカード等といってこれを例示いたしておりますが、御案内のごとく、タイムカードも設置場所次第では実労働時間である場合、ない場合あるわけでございます。基本は実労働時間に見合って賃金を払うというときに、その労働時間、これは工場労働等ですと比較的容易でございますけれども、事務系職場等ではなかなか困難ということもございまして、そういう意味で、実労働時間を適正に把握するその手段として、例えばタイムカードというような出入門時刻だけであったとしても、これは客観的な一つの事実を示すことになる。そういう意味で、そういうものを基礎とするようにということでございます。 今御指摘のパソコンに時刻を入力する方法というものにつきましては、入力のする時刻というものが、例えば労働者の完全な任意であるというようなことですと、どういう時刻として客観的に受け止めればいいのか。それについては、例えば電源を入れたらその時間で時刻が入力されるというようなやり方に比べますと、客観性については劣るものと思っております。
○吉川春子君 労働大臣、事前にこれお渡ししてあるんですけれども、(資料を示す)パソコンのディスプレーの画面ですが、今こういうやり方については必ずしも客観性がないと、こういう答弁と受け取っていいですね。
○政府参考人(日比徹君) 事務的にお答えいたします。 先ほど申し上げましたのは、仮にパソコンに時刻を入力する、その入力のする時刻等が全く任意であるということであれば、それはそういう意味で受け止めるべきものであろうと。したがいまして、電源を入れたらすぐに時刻が自動的に入力されるというものに比べれば、参考資料として、あるいは何らかの基礎とする材料としては、任意というのはいつ入れたかのことを推測しなければなりませんので、その点、電源の出入力、これは労働時間に直結するとは言いませんけれども、電源を入れた時間としてははっきりすると。そういう意味で、その両者をもし比べるとしますれば、任意に時刻を入力する方法の方が客観性は一般論からいえば弱いのではないかということで申し上げました。
○吉川春子君 もう聞いている人は何言っているのか分からないですよ、そういう言い方では。 沖電気では残業ゼロ作戦を打ち出して、昨年九月より新出退勤管理システムを導入して、労働者のパソコンによる自主申告に切り替えました。大臣、これです。(資料を示す)しかも、メールで、時間外の予算が以下のように配分されましたと各人に通知をするわけですよ。十一月は三十時間、十二月は二十五時間、一月は二十時間、個別の上限の指示が来ています。こういう圧力下の自主申告では正確な時間外労働の記録ができないと思います。厚生労働省の通達にも反するんじゃないかと思いますが、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(坂口力君) せっかくのお話でございますが、私、この表を見せていただいて、これがいいのか悪いのか判断をしろと言われましても、一概に私この表で判断なかなかできるだけの能力を持ち合わせておりません。 先ほど局長がお話を申しましたとおり、やはり現実に働いていただいた時間が正確にどう出るか、どうそれを記録をするかということが大事でございまして、この方法が正確に把握ができるというのであれば、それはこれも一つの方法だというふうに思いますけれども、この方法が本当にそういうふうになるのかどうかということの判断、私、残念ながらちょっと、これ見せていただいて、これでいいか悪いかの判断をしかねますので、そこはひとつお許しをいただきたいと思う。 ただ、申し上げておきたいのは、正確に労働時間を反映できるということであるならば、その前提付きでありますが、それならば一つの方法になるかもしれない、一つの物差しになるかもしれない、そう思います。
○吉川春子君 さっき局長の答弁では、そういう場合とそうじゃない場合と、こういう入力方法の場合はありますよという答弁だったと思うんですけれども、あなたの残業時間は今月は何時間です、予算はこれだけですと、こういうことを言ってこられた上で自分で打ち込みなさいと、こういうことでは客観的な労働時間の把握はできないと思うんです。 こういうことを現に沖電気ではやっていますので、是非調査をしてみていただきたいと思いますが、どうですか。
○政府参考人(日比徹君) 今お尋ねの点の、一定の時間を定めてということでございますが、一定の時間を定める目標等、企業としてはいろいろあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、一定の時間を定めたからといって現実に残業した時間がそれを上回る場合には、その時間分は払わなければならぬと、これだけははっきりいたしております。 なお、今後の問題でございますが、先ほども申し上げましたが、まだ改善指導中ということでございます。そして、現在お示しいただきました資料などにつきましても、十分私ども検討いたしまして、その結果必要があればといいますか、また現実に、いろんな形での指導とか調査は別としまして、現実に現場に臨むかどうかという点は、必要があれば臨むことがあるというふうに思っております。
○吉川春子君 是非調査してください。 それからもう一つ。 実は、沖電気の映像通信システム部門の労働者が、二年間自分の未払の時間外労働を詳細に記録をしておりました。これも大臣、さきにお渡ししてありますけれども、これを見ますと、二年間で累積一千時間を超えるサービス残業を行っているわけなんです。 これは一人の人の記録なんですけれども、この人はグループ作業をしていますので、彼か彼女か分かりませんが、その人だけがこれだけ突出して時間外労働をしているというのではなくて、その周辺の人も同じようにこれだけの時間外労働を、サービス労働をしていると思われますので、この点について是非資料として提出されていますので調査をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(日比徹君) 今御指摘の点でございますが、先ほどの御答弁、先ほどお話ししたことと若干重なって恐縮でございますけれども、今御指摘のような資料につきまして、私ども入手いたしますれば、これまで現地監督署でその事実を知らなかったとすれば、これは新しい一つの材料でございますので、今も御指摘ございましたし、先ほど来私も申し上げましたけれども、事務系職場における残業の時間の把握というのは非常に確認するのが困難な点もございまして、いろんな個々人の記録等も貴重な参考資料になり得るものと思っておりますので、そういう資料を得まして、その場合には、今後それにも基づきまして指導等を進めていくということになろうかと思います。 いずれにしましても、現場監督署と十分連絡を取り合って、その新資料につきましてきちんとした取扱いをさせていただきたいと思います。
○吉川春子君 大臣、いずれにしても、現に働いている労働者がこういう資料を提出するということは本当に勇気が要ることなんですね。もう自分の存在を懸けた形でこういうものを出しているので、是非、局長が言いましたけれども、大臣の方からも十分に調査ができるように、資料に基づいて、要求します。お願いします。大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 局長が先ほどのように述べておりますので、局長のひとつ指導をしたいと思っております。
○吉川春子君 大臣も積極的に指導してくださるということでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) まあ、指導すると言ったんですから、指導することにいたします。
○吉川春子君 非常に過労死と隣り合わせで、しかも収入ダウンで、そういう中でぎりぎりの資料提供ですので、あだやおろそかでこういうことはできないんですよ、現場の労働者は。是非その辺を受け止めていただいて、厳密なる調査をしていただきたいと思います。 続きまして、沖電気の本庄工場で約六百人の労働者が働いておりますが、その一部門をそっくりそのまま新会社、JIPテクノ、社員百二十名程度の新会社の設立の計画が進んでおりまして、その部門に働く労働者全員に新会社への転籍が働き掛けられています。 その会社は、年内には沖電気の方から仕事は保証するけれども、その後は自力で仕事を確保してもらいたいと、こういうふうになっております。そして、労働条件も大幅にダウンします。年齢が高くなるほど賃金は五万、六万は当たり前、五十歳の人は三十二万が二十万に下がるといいます。 こういう不況の中、本当に深刻な転籍の慫慂が行われているわけですけれども、確認します、転籍というのは絶対に強要は許されないんですね。
○政府参考人(日比徹君) 転籍についてでございますが、転籍について判例、裁判例を見ますと、転籍は新たに転籍先の会社との間に雇用関係を生ぜしめ得るものであることから、労働契約の一身専属的性格にかんがみ、労働者の承諾があって初めて転籍の効力を生ずるものとされております。この承諾につきましては、当然のことでございますけれども、有効な意思表示であることが必要とされているところでございます。
○吉川春子君 この会社は、職場がそのまま新会社になるから、沖電気に残っても仕事はない、あとはテクニカルサポートチーム、TSTに行くしかありませんよと、こういう説得の仕方をしているわけです。 TST、テクニカルサポートチームというのは、数十人の労働者が今その中に入れられていますが、仕事はいろんな会社をたらい回しのように出向させているわけです。出向先は、深谷ネギの箱詰め作業に九人、ゴボウや野菜の出荷作業に三人、今までNTTの交換機を組み立ててきた熟練労働者にとっては全く違う仕事をさせられています。三年間たらい回しにされて、四か月は野菜の選別をしたと。その間じゅう、寝ていても覚めても悩み続けてきたと。今週も退職者が出ました。TSTしか仕事がないということは転籍の事実上の強要じゃないですか。 神奈川県の労働基準署長の通達の、自由な意思決定はどういうふうに言っているか、そこだけ説明してください。
○政府参考人(日比徹君) 今御指摘の神奈川の署長がというお話については、詳細存じませんのでその点はさておきまして、この転籍に関する承諾というときに、どの程度、そのときの条件といいますか、そういうことで求められているか。退職強要というようなことが時として言われますが、そのことに関しまして裁判例では、退職勧奨という言葉、これはたまたま退職勧奨の事案だったためですが、転籍と同じだと思っていいと思います。 これについては、説得すること、これが基本だと。したがって、説得が本来の勧奨行為の基本なので、労働者は何らの拘束なしに自由に意思決定し得ると。それが基本なので、そのときに説得活動というものの限界がどうなるかといえば、それが社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な行為であるとき、これは損害賠償の責任が起こり得ると、こうした裁判例があるところでございます。
○吉川春子君 時間ですので、委員長、時間ですので私、終わりますが、委員長、最後に労働大臣、転籍の強要は絶対しないと、してはいけないんだということを最後に確認していただきたいと思います。それで私の質問は終わります。
○国務大臣(坂口力君) 厚生労働大臣でございますので、ひとつ。 転籍の問題も大事な問題でございますから、厳しく調査をしたいというふうに思っております。
○吉川春子君 終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で八田ひろ子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、平野貞夫君の質疑を行います。平野貞夫君。
○平野貞夫君 先ほど鈴木宗男さんが自由民主党を離党されたという、されるという記者会見をやられたようでございますが、川口大臣と塩川大臣に、この鈴木宗男さんの離党をどう思われるか、感想を、ちょっと恐縮でございますが、お聞かせください。
○国務大臣(川口順子君) これは、政治家の方の御自身についての御判断でございますので、私は何もこれについて申し上げることはございません。
○国務大臣(塩川正十郎君) 政治家は、自分の意思で自分の進退を決めたことだと思っております。
○平野貞夫君 いずれ、また後ほどこの問題を議論してみたいと思いますが、外務省は鈴木宗男さんに関する内部秘密資料を積極的に公開されました。結構なことだと思います。 そこで、秘密指定を解除した文書の数、それから概要について説明してください。
○国務大臣(川口順子君) 今、手元にその資料がございませんので、後から御連絡をさせていただきます。
○平野貞夫君 大臣でなくても結構ですから。 そうすると、今朝辺りの報道では、外務省の都合の良い情報だけ公開しているという報道があります。それから批判もあります。どういう基準で、どういう方法で公開したでしょうか。これもあれですか、後で。
○国務大臣(川口順子君) 外務省が公開をいたしました資料につきましては、これは委員会から資料を提出するようにという御要求がありましたものについて、私どもとしては、非常に真剣に悩みながら、秘の指定解除をしてお出しするかどうかということについて真剣に考えて判断をしたものでございます。
○平野貞夫君 私は、この資料を公開したことを批判しているわけじゃございませんが、私どもは気が弱くて余り要求していないんですね。それで、出てくるわ出てくるわでびっくりしている状況で、ただ考えてみますと、やはり一定のルールがあってしかるべきだと思っています。 これはあれですか、小泉首相の指示があったんですか。
○国務大臣(川口順子君) そういう指示は全くございません。
○平野貞夫君 やはり、この情報の管理と公開については一定のルールを持って対応すべきだという意見を申し上げておきます。 鈴木宗男さんをめぐる様々な問題の根本原因は何だとお考えでございましょうか、大臣。根本問題。いわゆる外務大臣としての基本認識。
○国務大臣(川口順子君) この問題は、私はいつかじっくり考えてみたいと思っておりますけれども、やはり基本的には、政と官の関係をどういう形で緊張した関係としてのバランスを置くかということが問題であっただろうと思います。
○平野貞夫君 最初の質問で、答える体制できたでしょうか。公開した文書の数と概要。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 大変申し訳ございません。間もなく、すぐお答えできると思いますので、恐縮でございます。
○平野貞夫君 川口大臣らしい政と官の関係の在り方の問題だという、よく分かります。 そこで、ちょっと質問の、それはそれとして一つの話だと思いますが、考え方だと思いますが、私は、この問題は鈴木さん個人の問題あるいは離党という問題だけでないもっと根本的なものがあると思うんです。いわゆる橋本、小渕、森政権と続く北方領土政策にかかわる政権ぐるみの、利権化しようという構造疑惑に原因があると私は考えるものですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(川口順子君) 私は、広く政と官の関係をどうするかということについて一つのケースであったというふうに思っております。
○平野貞夫君 委員長の御了解を得まして資料を配付しておりますが、私は、この今申しました政権ぐるみの構造疑惑であるということを、完璧に証明できるわけじゃございませんが、それの参考になる資料を自分で作りました。しかし、これはいずれ政府とかあるいは官の資料を参考にして整理したものでございます。北方領土交渉の経過と、それから鈴木宗男さんの主な役職など、活動など、それから北方四島住民支援の状況でございます。お金を、どのぐらい予算を付けたかということでございます。 ちょっとこのポイントだけ申し上げたいと思いますが、第一点は、北方四島支援事業は一九九八年、国後の桟橋改修から急増しております。前年度四億六千万というのが九八年で七億に上がっております。これは、一九九七年六月の橋本・エリツィン会談、非常にこのころからロシアとの交流を、主張が始まるわけでございます。大変いいことでございますが、同時に、一九九七年の九月に鈴木さんが北海道開発庁長官に就任します。翌年の九八年のこの七億という予算はそういう構造の中で作られたんじゃないかと思っております。 それから第二点は、九八年四月に川奈会談がございました。ここで橋本・エリツィン大統領の首脳会談があって、鈴木大臣の話によりますと、このときに橋本さんから北方四島の発電機供与についての話が出ているようでございます。したがって、九九年から二〇〇〇年に掛けて発電機施設が非常に盛んに造られていくわけでございます。そして、九九年は三十億八千万という予算が立てられて、二〇〇〇年は二十七億という、急増しております。鈴木さんはこのとき、九八年に北海道開発庁長官から官房副長官に、要職に転出されます。 〔委員長退席、理事野沢太三君着席〕 そして、橋本総理が辞めて小渕政権になり、第三点として言えるのが、この小渕政権になってよりこの北方領土問題が鈴木ペースに入っていくわけでございます。そして、小渕首相を二島先行論へと誘惑していったというふうに私は見るわけでございます。 第四点は、小渕首相が倒れます。その直後、憲政の常道に反して、まだ首相に指名されていない森さんとプーチン大統領代行との会談をセットします。これは首相の特使として行くわけでございます。そして、森さんを北方利権のため二島先行論へと引っ張って、ぐんぐんと引っ張っていきます。そういったのがこの二〇〇〇年以降の領土問題の動きではないかと思います。そして、二〇〇〇年にはもうほとんど、二〇〇〇年九月に東京で森・プーチン大統領会談をやって、二島先行論に大きな流れを付けていったと思います。そして、二〇〇〇年の九月には根室市の例の大野屋発言になるわけでございます。ここでは御承知のように、経済交流が最後だ、領土問題なんかはどうでもいいという話になるわけでございます。 そういう形で時系列的に全部見ていきますと、決して鈴木さんだけの判断じゃない、もちろん鈴木さんの責任もありますが、対ロ外交政策の中でこの構造疑惑が行われていると。そして、これ四島一括返還という国論、国益を侵して二島に分離していくという流れの中で、いわゆるロシアの国益を重要視するという中で行われておると。そういうことで私は、鈴木さんだけの責任、鈴木さんの責任も問わなきゃいけませんが、むしろこれは当時の政権執行部、政権を支えた人全体の責任だという考えを持っていますが、外務大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 政府は、二島先行返還論ということを一度も申し上げたこともございませんし、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという一貫した基本方針の下で、対ロ、この領土問題については交渉しているわけでございます。 今、委員がおっしゃられたお話というのは、伺っていて、そういうシナリオもそういうふうにお考えになればなれるのかもしれませんけれども、私としては全くそういうコンテクストでは考えておりませんし、政府の方針は一貫として変わっていないということでございます。
○平野貞夫君 官房長官、お見えになりましたので、恐縮でございますが、官房長官も昨日辺りから御心痛でございました鈴木宗男さんのことでございますが、今日、離党を声明、記者会見されています。それについて、官房長官の御感想、御所見をお聞きいたしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 先ほど鈴木議員の離党の記者会見を一部見ておりましたけれども、いろいろと最近、いろいろな疑念が鈴木議員を中心として生じたということで、その疑念を明らかに御自身することができないままに、国会、政治を混乱させる、また国会の障害になる、そのようなことを考えて離党を決断されたと、こういうふうに私は思っております。 〔理事野沢太三君退席、委員長着席〕 誠に残念なこと、事件の数々が起こり、そしていわゆる政官問題とかいったようなことでもって議論がなされる、そういうことは国民の政治に対する信頼を失うということにもつながるということでございますので、誠にそういう意味において残念なことであったと思います。これからは、我々として適正なる、そして緊張感のある政官関係を維持し、そして国民から信頼を取り戻す、そのために努力をしていかなければいけない、そのように思っておるところでございます。
○平野貞夫君 もう一点だけお尋ねしたいんですが、今お見えになる前に外務大臣と意見交換していたんですが、私は、官房長官、この鈴木氏を中心とする疑念があったというお話だったんですが、橋本、小渕、森政権と続くいわゆる対ロシア外交政策の中で、鈴木さんが言わば御自分の選挙区に近いということもあるかもしれませんが、一種の、政権の中に政策を取り入れて、そして特定の利権を誘導していったという言わば構造疑惑、したがって橋本さんも小渕さんも森さんもある意味では責任のある問題ではないかということを申し上げたんですが、そういう私の意見に対してどのような御所見でございましょうか。
○国務大臣(福田康夫君) ただいま御指摘ありました外交面において、特に日ロ関係、この分において鈴木議員がどのような役割を果たしたか、私も詳細は承知しておりません。承知しておりませんけれども、この鈴木議員が介入して、その結果、日ロ関係のこの交渉がゆがめられたとか、そのような認識はいたしておりません。構造的なとおっしゃいましたが、これはむしろ、先ほど申しましたように、政官関係、不適切なる政官関係があったのかどうかと、こういうことじゃないのかなと、こんな認識をいたしておるところでございます。
○平野貞夫君 官房長官とはこのことについて私、時間の関係で議論しませんが、私どもは今日、幹事長談話を自由党としては出しまして、これは完全に構造疑惑であり、しかも俗に言うトカゲのしっぽ切りでございますか、鈴木さんの離党で問題を糊塗する自民党のやり方は、私たちは許してはならぬという声明を発表しております。 そこで、外務大臣、先ほどの話に戻りますが──ちょっともうお見えになりましたか、一番最初の質問の。はい、それじゃお願いします。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 外務省が秘密指定解除した文書についてのお尋ねだと思いますけれども、北方四島住民支援と鈴木議員との関連でこれまでに外務省が秘密指定を解除した文書は九件ございます。内容は、北方四島へのプレハブ診療所建設問題に関します外務省と鈴木議員とのやり取り、同問題に関する決定過程を示す文書等でございます。 外務省職員の作成した文書の秘密指定の解除は、平成二年外務省訓令第二号でございます秘密保全に関する規則第十一条の規定に基づきまして、当該秘密指定に係る管理者又は管理責任者が解除することになっております。
○平野貞夫君 はい、分かりました。 領土問題に返ります。 外務大臣、先ほど政府に二島返還論はなかったということでございましたが、二島先行協議というのはありましたか。
○国務大臣(川口順子君) 四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するというのが日本政府の一貫とした方針でございます。
○平野貞夫君 先ほど配付した資料を官房長官にも渡して、ちょっと見ていただければ有り難い。質問はしませんから。 それは今の方針ですね。四島のうち二島、二島ですね、これの並行協議というのは、同時並行協議という議論は政府部内にございましたか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) この四島の問題につきまして、歯舞、色丹の返還の態様に関します議論と、国後、択捉の帰属に関します議論を同時並行的に進めていくという提案は、イルクーツクにおきます首脳会談において森総理からプーチン大統領に行ったものでございまして、また、昨年の十月、上海のAPEC首脳会議の際に開かれました小泉総理とプーチン大統領との会談においても小泉総理から申し上げたことでございます。
○平野貞夫君 このイルクーツクのこの同時並行協議方式の日本側からの提案というのは、日本の政府の方針でございますね。
○政府参考人(齋藤泰雄君) そのとおりでございます。
○平野貞夫君 そうしますと、小泉内閣で現時点でどういう方針かというのはよく分かりました。 しかし、この同時並行協議というのは、結局は二島先行協議に持っていく延長線のものじゃないかと私は当時の報道とか当時の専門家の意見を聞いているんですが、その点はどういう見解ですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) この歯舞、色丹の返還の態様の議論と国後、択捉の帰属の問題の議論を同時並行的に行うということは、一九五六年の日ソ共同宣言で既に歯舞、色丹の引渡しが合意されているという意味におきまして、歯舞、色丹の問題と帰属が決着しておりません国後、択捉の問題との間には交渉の進捗状況に違いがあるという事実を踏まえて提案したものでございます。
○平野貞夫君 私の持ち時間あと二分しかありませんので余りこれ追及しませんが、日ソ共同宣言では、いわゆる国民の理解は、島を魚で売ったと言われたんですよね。要するに、歯舞、色丹だけだという前提で事が推移したんですよ。そのころ有名な政治家が非難されたんです。 ですから、私、結論的なことは申し上げれませんが、中途半端な質疑になって恐縮ですが、申し上げたいのは、今の内閣の方針はこれでいいと思います。まあ昨日、おととい、モスクワでいろんなことがあったようなんですがそれは繰り返しませんが、北方領土問題というのは歴史的にも必ず利権とか疑惑が絡んで存在してきたんですよ。ですから、かっちりとしたやっぱり日本の北方領土問題に対する方針といいますか、こういうものを揺るがせないようにしなければ、鈴木さんのような誘惑が入るし、またその誘惑に影響される政権も出てくるわけなんですよ。 ですから、この際、やっぱり北方四島の返還問題については、外務省、中で、外務省の中で派閥なんか作るんじゃなくて、日本の国民のためにしっかりとした一つの見識を示してもらいたいということを申し上げて、終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で平野貞夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(真鍋賢二君) 次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
○福島瑞穂君 カムチャツカ州向け非常用小型ディーゼル発電機の供与に関して、平成十一年六月、衆議院議員鈴木宗男さんが書面を出しております。カムチャツカ州の行政府より要請があり、ちょっと要約します、非常用小型ディーゼル発電機、各一機を供与することとしたい、リストがあります。三、六月中旬の森ハバロフスク総領事のカムチャツカ州出張の機会をとらえ、カムチャツカ州行政府関係者に対し本件支援の目録を伝達することといたしたい。発電機の現地引渡しは八、九月めど。 これを見て本当に驚きました。自分のポケットマネーからプレゼントをするという形になっています。これは、鈴木宗男さんがこの物を供与して、いつ、こういう形で供与せよということを出しているのですが、外務省はこの点についてどう理解していらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。 このカムチャツカ州向け非常用小型ディーゼル発電機の供与、平成十一年六月付けの文書でございますが、実は調べてみましたところ、これと同文の文書がロシア支援室にございました。この下の衆議院議員鈴木宗男という判は押してございませんが、残りのところは、平成十一年六月の下にロシア支援室と書いてあることを除きますと同文でございます。 この文書を作成した関係者に聞きましたところ、このカムチャツカに対するディーゼル発電機の供与につきましては平成十一年の四月に供与することで省内的な決定がなされておりますが、そのなされたということを鈴木議員に御説明に行った際に渡した紙だと、こういうふうに思われます。
○福島瑞穂君 この平成十一年六月のとおりにディーゼル発電機は供与されたんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) このカムチャツカに対しますディーゼル発電機でございますが、経緯的にちょっと御説明させていただきたいと思いますが、平成十年の十一月二十四日付けでカムチャツカ州第一副知事から在ハバロフスク森総領事あてに要請書が提出されまして、この要請書を検討の上、我が国としてはカムチャツカ州の老人・身体障害者施設、小児病院等、合計六施設に対しまして非常用小型ディーゼル発電機を一台ずつ供与したものでございます。 この供与は、優先順位の高い順番にまず三施設、それから追加的に三施設行いましたけれども、その最初の三施設がこの紙にございます三施設だということでございます。
○福島瑞穂君 なぜ、先ほどですとこれは支援委員会のペーパーだということなんですが、なぜそれが鈴木宗男議員という名前になって、鈴木宗男議員のところにあって、それが外に出るんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど御説明いたしましたとおり、これは支援委員会の紙ではございませんで、外務省のロシア支援室が作成した紙のようでございます。カムチャツカに対しまして小型ディーゼル発電施設を供与する、発電機を供与するという御説明をロシア支援室の者が鈴木議員にした際にお渡しした紙ではないかと思われます。
○福島瑞穂君 ちょっと奇怪で、どうしてそれが衆議院議員鈴木宗男となって、実はこれは鈴木宗男議員が後援者百人を連れてカムチャツカ州に行ったときに後援者にこれを配ったものなんですね。この紙を見て本当に驚いて、なぜ一国会議員が供与しろとか、引渡しの時を言っているのかというふうに思ったんです。 じゃ、そういう事実は外務省としてはどう理解をされていますか。これは、じゃ鈴木議員が勝手に作ったものなんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 鈴木議員がこの紙をどういうふうに御利用になられたか、なぜ衆議院議員鈴木宗男という判が下に押してあるのか分かりませんが、私が申し上げたのは、この紙は平成十一年六月と書いてあります下にロシア支援室という六文字がございまして、残りは全く同文でございます。したがいまして、ロシア支援室の担当の者が鈴木議員にカムチャツカに対する小型ディーゼル発電機の供与について御説明した際に使った紙だと、こういうふうに理解しております。
○福島瑞穂君 そうしますと、紙が二枚あるということになりますので、済みませんが、事実関係を調べてください。どうですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 紙が二枚あるとおっしゃいましたけれども、ロシア支援室と、こういうことを書いている部分と衆議院議員鈴木宗男と書いている部分を除きますと、残りは全く同文でございます。これは、ですから、外務省関係者が鈴木議員に説明したときの紙であると、こういうふうに理解しております。
○福島瑞穂君 支援委員会の事業なんですが、外務省の報告書は北方領土住民支援の点しかありません。技術支援、対ロシア支援の金額、総額を教えてください。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会を通じます支援は、対ロシア技術支援、それから対ロシア人道支援、それから北方四島住民支援と、大きく言ってこの三つに分かれておりますけれども、この三つでございます。
○福島瑞穂君 質問通告しておりましたが、それぞれの金額を教えてもらえなかったので、金額を教えてください。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 二〇〇〇年度について見ますと、対ロシア人道支援が五億四百六十六万円、技術支援が二十三億五千万円、それから北方四島住民支援が二十七億六千七百万円程度でございます。
○福島瑞穂君 外務省の報告書は、北方四島住民支援として八十七億七千八百万円と出ています。ただ、他の対ロシア支援、技術支援についての金額が総計として正式に出ていないので、教えてください。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 対ロシア人道支援は、平成十三年九月までの間に約百三十五億六千万円でございます。
○福島瑞穂君 技術支援の金額を教えてください。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 技術支援につきましては九十四億六千七百万円程度かと思います。
○福島瑞穂君 非常に巨額で、ざっと計算しても、ざっと、ちょっとなかなかなんですが、何百万と掛かっているわけですね。 もう一つお聞きします。 このカムチャツカ州の電気ディーゼルなんですが、外務省の報告書を見ますと、人道支援のところにはディーゼル発電所がなく、北方四島住民支援にはありますけれども、人道支援にはなく、「医薬品、医療機器、食料品等を供与。」となっているのに、なぜ人道支援でカムチャツカに電気ディーゼルのこの機械を供与できるんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会は、先ほど申し上げましたように、ロシアに対します技術支援、それからロシアに対します人道支援、これに加えまして四島周辺、四島住民支援があるわけでございます。ロシアに対します人道支援と申し上げますときには、四島住民支援を除いたロシア本土に対する人道支援でございます。 したがいまして、カムチャツカに対します小型ディーゼル発電機の供与は、委員会を通ずるロシアに対する人道支援の一環ということでございます。
○福島瑞穂君 質問をよく聞いてください。 外務省のこの報告書に、北方四島住民支援にはディーゼル発電所施設の建設が入っているけれども、人道支援には医薬品、医療機器、食料品等と、入っていないのに、なぜ北方四島ではなくカムチャツカにディーゼルの機器を送れるのかと聞いたんです。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 恐らく、対ロシア人道支援の中にカムチャツカの小型ディーゼル発電機が具体、明示的に触れられていないといたしましたら、それは等という中に含まれているということだと思います。
○福島瑞穂君 今日この、それもおかしいと思うんですね。これ、きっぱり分かれています。 それから、支援委員会、四百十六億、国民の税金が使われています。これの監査、監督はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 毎年、監査法人から報告書が提出されております。
○福島瑞穂君 お金の使い方に関しては、ODAであれば会計検査院の対象でありますが、この支援委員会は会計検査院の対象ですらありません。その会計監査は税金ですが、国民に対しての公開はどうなっておりますでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 会計検査は、これは拠出金でございますのでそこまでですけれども、実際には、会計検査院は外務省に実地検査をする際には、外務省としては検査院の求めに応じまして適切な説明をしたいと考えております。 それから、今その透明性をできるだけ持った事業のやり方をやるというのは私は社会の流れだと思っておりまして、今、支援委員会の仕事の仕方について専門家の委員会を作ってこれから議論をすることにしておりますけれども、いかなる情報公開をするべきかということについては、その過程で議論をしてもらおうと思っております。
○福島瑞穂君 外務省の報告書は北方四島支援のことしかありませんし、こんな四百十六億もお金を使っているという報告もありません。しかも、これからしたいということですから、今までの分についてはその情報公開について早期に調査報告書を出してくださるように要求しますが、外務大臣、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) 今まで行われた監査報告については、ちょっとその中身、今公開をしているのかしていないかということも含めて私存じませんので、それは調べてみたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、これから行う、別な法人を使って検査をしようと思っていますけれども、それについてはできるだけ早く結果を出そうと思っておりまして、専門家の会合の報告も四月の終わりまでにそれは作っていただこうと思っておりますので、それらについては私は公開をしようと思っております。
○福島瑞穂君 四百十六億円、ちょっと性格が、四百十六億円という多額の国民の税金が会計検査院の対象でもなく、今まで国民や国会にも明らかにされてこなかったと。今、別の法人で検査をするというふうに大臣がおっしゃったので、四月末とおっしゃいましたが、できるだけ早くこの四百十六億、ブラックボックスになっていますので、出してくださるようにお願いいたします。 次に、ムネオフラッグと言われているものについてお聞きします。 カムチャツカの件を聞いたのは、実はこの近辺の、北方領土付近の漁業水域が日ロの協定で激しく限定されていると。船から鈴木宗男氏が一隻当たり五百万円を徴収し、これが鈴木海上保険と呼ばれていると。これは漁民の人がこのことを複数きちっと証言をしております。 これは極めて問題で、私はちょっとこれは推測、例えばカムチャツカに関して利益供与をする、そしてロシアの方に会ったときに、鈴木宗男さんがもし本当に一隻五百万当たりお金をもらっていたらこれは大問題で、バーターになっているんではないかと。しかし、その旨、漁民の人で証言をしている人たちが複数いらっしゃいます。 この調査について、農水省、水産庁があるわけですが、大臣いかがですか。
○国務大臣(武部勤君) 私も北海道でありますけれども、報道で今、委員御指摘のことを知りましたが、御指摘の問題の事実関係については承知しておりません。 北方四島周辺水域は、我が国の管轄権が事実上行使できないという状況にございます。したがいまして、事実関係についてはロシアに照会するということに相なろうと思いますが、ロシアに照会してまいりたいと思いますし、また同水域での操業は北海道知事の許可が多い、北海道の管理する漁業が多いわけでありまして、北海道に対しても照会いたしたいと思います。さらにまた、どういうことが可能なのか、そのことも検討してまいりたいと思います。 いずれにいたしましても、違反操業が行われたということが根幹の問題だと、このように認識しておりますので、このようなことがないよう関係漁業者への指導を徹底してまいりたいと思います。
○福島瑞穂君 違反操業も問題ですが、この鈴木宗男海上保険あるいはムネオフラッグと言われている点について、きちっと特に調査をお願いします。 次に、コンゴ共和国大使館の臨時代理大使へのIDカード発行問題は極めて不可解です。結局、コンゴ政府が臨時代理大使として通告している人物に対し、日本政府はついにIDカードを発行いたしませんでした。このIDカードを発行しなかった問題は、外交官ウィーン条約違反ではないですか、外務大臣。外務大臣お願いします。
○政府参考人(小田野展丈君) お答え申し上げます。 コンゴ民主共和国大使館の問題に関する調査報告書に述べておりますとおり、臨時代理大使の任命は、接受国の同意は求められておらず、本件についても、派遣国の意向が確認された段階でIDカードを発給すべきものであったと考えます。 他方、国際法上、接受国が臨時代理大使の接受義務を負い、どのような人物でも臨時代理大使として受け入れなければならないということでもございません。いったん接受しました外交官でありましても、ペルソナ・ノン・グラータとして通告することで同人の任務を終了することもできますし、また国家がどのような外国人の入国、滞在を認めるかということは国家の裁量にゆだねられている部分もございます。 したがいまして、本件についての外務省の対応が不適切であったことは明らかではございますが、条約上の義務違反が生じたということではないと存じます。
○福島瑞穂君 これは明白に外交官ウィーン条約違反だと考えます。外務省がそのことをきちっと反省せず、ついに発給しなかったという点については今後も追及していきたいと思います。 本人、鈴木宗男氏は離党しましたが、離党で済む問題ではありません。構造的な問題、国民の税金の使い道について、きちっとこれは国会が改善をしなければ国民の信頼は得られないと考えます。 以上で私の質問を終わります。
○委員長(真鍋賢二君) 以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は来る十八日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会