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154回国会参議院2002/07/23

法務委員会 第19号

発言数
7
登壇者
3
会派数
3
開催日
2002/07/23

会議録

高野博師公明党

○委員長(高野博師君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る六月五日、谷博之君及び愛知治郎君が委員を辞任され、その補欠として角田義一君及び三浦一水君が選任されました。  また、本日、福島瑞穂君が委員を辞任され、その補欠として田嶋陽子君が選任されました。     ─────────────

高野博師公明党

○委員長(高野博師君) 人権擁護法案を議題といたします。  政府から趣旨説明を聴取いたします。森山法務大臣。

森山眞弓自由民主党法務大臣

○国務大臣(森山眞弓君) 人権擁護法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。  我が国におきましては、日本国憲法の下、すべての国民は基本的人権の享有を妨げられず、個人として尊重され、法の下に平等とされております。しかし、今日におきましても、不当な差別、虐待その他の人権侵害がなお存在しており、また我が国社会の国際化、高齢化、情報化の進展等に伴い、人権に関する様々な課題も見られるようになってきております。  このような情勢にかんがみ、平成八年十二月、人権擁護施策推進法が制定され、この法律により設置された人権擁護推進審議会におきまして、人権が侵害された場合における被害者の救済に関する施策の充実に関する基本的事項について調査審議が重ねられてまいりました。そして、同審議会により、平成十三年五月に人権救済制度の在り方についての答申がなされ、同年十二月に人権擁護委員制度の改革についての追加答申がされました。  そこで、この人権擁護推進審議会の答申を踏まえ、人権の世紀と言われる二十一世紀におきまして、現行の人権擁護制度を抜本的に改革し、独立行政委員会である人権委員会の下に、人権侵害による被害の実効的な救済と人権啓発の推進を図るため、この法律案を提出する次第であります。  この法律案の要点を申し上げますと、第一に、不当な差別、虐待その他の人権侵害をしてはならないことを明らかにしております。  第二に、新たに独立の行政委員会としての人権委員会を法務省の外局として設置することとしております。人権委員会の委員長及び委員は、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命するものとし、その職権行使の独立性を保障することとしております。  第三に、人権擁護委員について、答申を踏まえて所要の規定を整備し、現行の人権擁護委員法は廃止するものとしております。  第四に、人権委員会を主たる実施機関とする人権救済制度を創設し、その救済手続その他必要な事項を定めております。  この人権救済制度には、あらゆる人権侵害を対象として任意の調査及び救済を行う一般救済手続と、不当な差別、虐待等について、過料の制裁を伴う調査をし、調停、仲裁、勧告、公表、訴訟援助を行う特別救済手続とを設けております。報道機関による犯罪被害者等に関する一定の人権侵害についても、表現の自由に十分配慮しつつ、特別救済手続の対象としております。なお、労働分野における人権侵害については、厚生労働大臣及び国土交通大臣もこの人権救済手続を行うこととしております。  第五に、この法律は、平成十五年四月一日から同年七月三十一日までの範囲内において政令で定める日から施行することとしております。  以上がこの法律案の趣旨であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに可決くださいますようお願いいたします。

高野博師公明党

○委員長(高野博師君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。     ─────────────

高野博師公明党

○委員長(高野博師君) 次に、民法の一部を改正する法律案を議題といたします。  発議者千葉景子君から趣旨説明を聴取いたします。千葉景子君。

千葉景子民主党・新緑風会

○千葉景子君 ただいま議題となりました民法の一部を改正する法律案につきまして、発議者を代表して、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。  戦後、個人の尊厳と両性の本質的平等を基本理念とする家族法改正が行われましたが、改正作業が急を要したため、旧家族法の規定をそのまま継承した部分が相当多くあり、近代化、民主化の点では必ずしも十分とは言い難く、将来における改正を課題としたまま施行されました。  こうした経緯から、昭和二十九年という早い段階から法制審議会において家族法の全面的な見直しのための審議が行われましたが、当時から既に夫婦の氏については、夫婦異姓を認むべきか否か等の問題につき、なお検討の必要があるとされていました。  その後、約半世紀の間に、我が国の社会経済情勢、国民生活の著しい変化に伴い家族の状況は変容し、個人の人生観、価値観も多様化し、婚姻に対する意識は大きく変わってきています。  また、女性の社会進出に伴い、婚姻によって氏を改めることが社会的な不利益、不都合をもたらす事態が増加する一方、少子社会の進展によって、家名を維持するために婚姻をちゅうちょする事態も生じてきたため、この解決策として夫婦の氏の在り方を見直す必要があります。  法制審議会は、平成八年二月、個人を尊重し、男女間の対等な関係を確立しようとする観点から、選択的夫婦別氏制の導入を軸とする婚姻制度等の改正要綱を決定し、法務大臣に答申しました。その後、六年以上経過しましたが、この答申に基づく政府の民法改正案はいまだ国会に提出されるに至っておりません。  政府が昨年五月に実施し、八月にその結果が公表されました選択的夫婦別氏制度に関する世論調査では、選択的夫婦別氏制度導入に賛成が四二%、反対が三〇%と、賛成が反対を大きく上回り、前回調査より制度導入に理解を示す人が一段と増えております。特に、結婚を控え、同制度導入によって影響を受ける世代である二十代、三十代では、男女とも八割前後の人々が制度導入を容認しております。  また、内閣府の諮問機関である男女共同参画会議の基本問題専門調査会は、選択的夫婦別氏制度の導入を内容とする民法改正が進められることを希望する旨の中間まとめを昨年十月に取りまとめております。  このような状況を踏まえ、森山法務大臣は選択的夫婦別氏制度を導入する政府案の提出に向けて積極的な姿勢を示されてこられましたが、今国会への政府案提出は難しい状況となっているようです。また、与党内でも実現に向けた様々な努力がなされていると承知しており、その成果も併せ、国会で論議が進むことを期待するものです。しかし、残念ながら、自民党の一部にある強い反対意見のために論議が進まないまま、この問題の解決に余りに時間が掛かっているため、現に事実婚が増えてくる兆しも出ております。そのために、法的に不安定な立場を余儀なくされるケースも生じております。選択的夫婦別氏制度がないために困っている人たちの不都合が解消され、選択の余地が少しでも増えるよう、一刻も早い選択的夫婦別氏制度の導入を目指さなければなりません。  本法律案は、このような状況の中、男女平等の実現に向けて、法制審議会の答申の趣旨に基づきつつ、その内容をより進展させようとするものであります。  以下、本法律案の内容の概要につきまして御説明申し上げます。  第一に、婚姻の成立要件につきましては、婚姻適齢を女性について二歳引き上げて男女とも満十八歳とするとともに、女性の再婚禁止期間を現行の六か月から百日に短縮するものとしております。  第二に、夫婦の氏につきましては、婚姻による改氏で生ずる不利益、不都合の解消、多様な価値観の許容等の観点から選択的夫婦別氏制を導入し、夫婦が婚姻の際に同氏を称するか、別氏を称するかを選択することができるものとしております。  なお、改正法施行前に婚姻した夫婦につきましては、改正法施行後二年以内に夫婦の合意に基づいて届け出ることにより別氏夫婦となることができるものとしております。  第三に、別氏夫婦の子は、その出生の際に父母の協議で定める父又は母の氏を称するものとし、その協議が調わないとき、又は協議することができないときは、家庭裁判所は父又は母の請求により協議に代わる審判をすることができるものとしております。  また、別氏夫婦がともに養子をする場合において、養子となる者が十五歳以上であるときは、縁組の際に養親となる者と養子となる者の協議で定める養親のいずれかの氏、養子となる者が十五歳未満であるときは、縁組の際に養親となる者の協議で定める養親のいずれかの氏を称するものとしております。  第四に、相続の効力につきましては、個人の尊厳や平等を重視する観点から、また子供に対する差別の禁止を定める子どもの権利条約の趣旨にかんがみ、嫡出でない子の相続分を嫡出である子の相続分と同一としております。  このほか、所要の規定の整備を行うものとしております。  以上がこの法律案の提案の趣旨及び内容の概要であります。  何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

高野博師公明党

○委員長(高野博師君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時十分散会

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