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154回国会参議院2002/03/20

農林水産委員会 第3号

発言数
216
登壇者
23
会派数
7
開催日
2002/03/20

会議録

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、峰崎直樹君及び山本香苗君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君及び渡辺孝男君が選任されました。     ─────────────

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日の委員会に厚生労働大臣官房審議官伍藤忠春君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、農林水産大臣官房統計情報部長林正徳君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産省経営局長川村秀三郎君、農林水産省農村振興局長太田信介君、農林水産技術会議事務局長岩元睦夫君、食糧庁長官石原葵君、林野庁長官加藤鐵夫君及び水産庁長官木下寛之君、以上、政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 昨十九日、予算委員会から、本日一日間、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。  まず、武部農林水産大臣から説明を求めます。武部農林水産大臣。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 平成十四年度農林水産予算の概要を御説明申し上げます。  平成十四年度一般会計予算における農林水産予算の額は、関係府省計上分を含めて三兆一千九百五億円となっております。その内訳は、公共事業費が一兆五千五十六億円、非公共事業費が一兆六千八百四十九億円となっております。  平成十四年度の農林水産予算は、農林水産業の構造改革、都市と農山漁村の共生・対流を推進するとともに、新しい森林・林業基本法及び水産基本法を踏まえた林野・水産政策を推進するとの観点から、重点施策に思い切った予算配分を行うなど、新たな政策展開が図られるよう編成いたしました。この中で、昨年十二月に閣議決定された平成十四年度予算編成の基本方針等に即し、公共事業から非公共事業への転換を行い、地域農業の構造改革対策等の強化を図ることとしたところであります。  以下、予算の重点事項について御説明いたします。  第一に、食料自給率の向上を基本とした食料の安定供給の確保を図るため、農林水産業の構造改革を推進してまいります。  このため、効率的で安定的な経営体が農業生産の大部分を担う農業構造の確立に向け、農地の利用集積・集団化、集落営農の新たな確立と効率化、加工・流通部門も含めた農業経営の法人化等を推進するとともに、経営所得安定対策の具体化検討のための調査を実施いたします。  また、食品流通の効率化・高度化、食生活指針の一層の普及・定着、国産食材の利用促進、BSE対策の着実な推進等による安全で安心な食料供給などにより食料消費対策を推進してまいります。  さらに、輸入増加により国際競争力の確保が求められている野菜等について、生産の高度化、流通システムの改革等により構造改革を推進するとともに、稲作を中心とする水田農業について、地域の個性を生かしながら競争力を強化する取組や、効率的な流通を行う産地に機動的な支援を行うシステムの構築を進めてまいります。  このほか、水田の汎用化、畑地かんがい等の推進により、食料自給率向上の基礎的条件である生産基盤の整備を経営・生産対策と一体的に進めるとともに、ライフサイエンス、環境等の研究開発の戦略的展開を図ってまいります。  第二に、都市と農山漁村の共生・対流を通じて地域の活性化を推進してまいります。  このため、人・物・情報の循環が都市との間で可能となる新たな村づくりを推進するとともに、グリーン・ツーリズム、農業体験学習、新たな森林利用、海との触れ合いの場の創出等を通じて農山漁村の振興を図ってまいります。  また、農山漁村における社会資本整備を、都市のライフラインを支える緑の基盤として、循環型社会の構築や自然との共生に寄与するものに改革いたします。  さらに、食と農の環づくりとして、農業の自然循環機能を活用し、都市と農山漁村とにおける食品リサイクルを始めとする有機性資源の循環利用等を促進してまいります。  第三に、望ましい環境の創出を基本とする新たな森林・林業政策の展開を図ってまいります。  このため、地球温暖化の防止を始めとする森林の有する多面的機能が持続的に発揮されるよう、水土の保全、森林と人との共生等重視すべき機能に応じた健全な森林の育成等を進めるとともに、森林整備のための地域における取組に対する支援を導入します。  また、森林資源の持続的利用に向けて、施業や経営を育成すべき担い手に集約することによる林業の振興、需要構造の変化に対応して低コストで木材を安定供給するための木材産業の構造改革、地域材利用の推進等を総合的・重点的に展開してまいります。  さらに、山村地域の生活環境の整備、都市と山村の共生・対流の推進等により、活力ある山村づくりに取り組んでまいります。  第四に、資源管理を基本とした新たな水産政策の展開を図ってまいります。  このため、資源回復計画の導入による水産資源の適正な管理と経営安定を推進してまいります。  また、責任ある栽培漁業の推進による水産資源の積極的な培養と養殖業の構造改革を推進してまいります。  さらに、流通経路の簡素化や物流の合理化等により水産物流通システムの改革を図るとともに、水産加工業の構造改革を推進してまいります。  このほか、新たに策定する漁港漁場整備長期計画に基づき、一体的・効率的な水産基盤の整備による豊かな沿岸域環境の創造と漁村の総合的な振興を推進するとともに、水産業・漁村の有する多面的機能について、その適切な発揮に向けた施策を推進してまいります。  次に、特別会計については、食糧管理特別会計等について、それぞれ所要の予算を計上しております。  最後に、財政投融資計画については、農林漁業金融公庫による財政融資資金等の借入れ等総額二千六百六十二億円を予定しております。  以上、平成十四年度農林水産予算の概要の説明を終わります。

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 おはようございます。自由民主党の松山でございます。早速でございますが、お尋ねをさせていただきます。  まず、中国からの輸入農産物関連でありますけれども、昨年の十二月、日中の閣僚協議を受けて、大臣にも大変御努力をいただいて、第一回の上海での協議会、そして三月二十八日には北京にて第二回目の協議会が開催されるというふうに聞いておりますが、昨日、田中筆頭理事からも御質問がございましたけれども、関連して私の方からもお尋ねをさせていただきたいと思います。  まず、この三品目の暫定措置の終了後、つまり十一月八日以降の現在までの中国からの輸入状況をまず一点お聞きさせていただきたいというふうに思います。  そしてまた、全国の農業者、中国というこのスケールの大きな国であるだけに大変不安を抱えております。したがって、これからの協議会の具体的なスケジュールあるいはこれから目指すべき目標でありますとか、交渉事でありますので、すべて明らかにできないこともあろうかと思いますが、今現在の我が国側としての考え方や見通し等々をお話しいただければ有り難いと思います。  それから、この輸入に対応するための構造改革を今から三、四年でやっていくという昨日の大臣の御発言もございましたけれども、それに伴って、平成十四年度では、野菜については三百十億円という対策費を計上していただいておりますが、各産地においても取組が開始をされていくというふうに思うわけでありますけれども、この中で、イグサ・畳表についてですが、私の地元でも大変注目をしているところで、関係の深いものでありますけれども、この構造改革対策の実施について対策費が十二億円計上をされておられますけれども、今後この構造改革を進めるに当たって、その内容と取組について御説明をお願いしたいというふうに思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、お尋ねのセーフガードの暫定措置終了後の輸入状況でございます。暫定措置終了後、昨年の十一月九日から今年の三月八日までの三品目の輸入量でございます。  対前年比とともに申し上げますと、まずネギが一万六千五百七十六トンということで対前年比九三%ということでございます。生シイタケが一万九千三百九十トンということで対前年比七六%ということでございまして、畳表が一万七千八百七十二トンということで対前年比一三八%となっているところでございます。  ちなみに、日中合意が行われました後の輸入量でございます。昨年の十二月二十二日から三月八日までの輸入量、同じように申し上げますと、ネギが七千七百二十三トンということで対前年比七五%、生シイタケが九千九百八十三トンということで対前年比六七%、畳表が六千三百八十六トンということで対前年比八四%と減少傾向にあるところでございます。  次に、農産物貿易協議会の今後の協議の方向性といった点でございます。  先生からお話がございましたように、昨年末の日中閣僚協議での合意事項の早期具体化という観点から、二月七日、八日に上海で第一回の日中農産物貿易協議会を開催し、さらにネギと生シイタケについては今月の二十八日に第二回協議会を開催するという予定になっているところでございます。  また、野間副大臣が二月二十七日から三月一日まで訪中をいたしまして、WTOのほかに農産物貿易関係についても意見交換を行いまして、中国の農業部長等に対しまして、秩序ある貿易の確立のため、中国側の関係者への強力な指導を要請したところでございます。先方からは、この協議会の重要性を認識しつつ、関係業界に対し必要な指導を行うという回答があったところでございます。  これまでの日中間の話合いの中で、双方の関係者の間では、平成十二年に見られたような日本への輸出の急増というのは日中双方にとって不利益であるという認識が醸成されつつあると伺っておりまして、協議会においてこのような認識を踏まえて、生産、需要、価格等について更に検討を深めるということにしているところでございます。  現在、先ほど申し上げましたように、三品目の輸入状況、対前年を相当下回る、特に一月以降は前年を相当下回る水準になっているところでございますけれども、この協議会を通じて適切な生産と需要の見通し、それを実現するための方策等を話し合い、安定した貿易関係というものを築いていきたいというふうに考えているところでございます。  それからもう一つ、イグサ・畳の構造改革対策でございます。  イグサ・畳表につきましては、高品質な畳表の生産によります差別化、輸入品との差別化という基本的考え方の下に、生産・流通コストの削減や需要の拡大といったものに努めることとしております。  具体的に申し上げますと三点ございまして、例えば福岡県で言いますれば、筑後みどりといったような優良新品種の早急な普及でございますとか、栽培・加工技術の向上による高品質化等によります生産面での生産性の向上が一点でございます。それから二点目が流通の関係でございまして、産地から畳店への直販といったような流通の多様化によりますコストの削減、あるいは産地市場の統合といったことによる流通の合理化という流通面での対応が二点目。最後が新製品の開発による新たな需要の拡大等でございまして、この三点を中心に強力に対策を講じていきたいというふうに考えている次第でございます。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 ありがとうございました。  大変不安を抱えている方も多いと思いますので、日中のこれからの協議、是非今後ともよろしくお願いをしたいというふうに思います。  続きまして、輸入関連ではありますけれども、我が国の国内の食の安全、安心というものの崩壊がされていると言っても過言ではないようないろんな出来事が今起こっているところでありますが、それに対応すべく安全に対する行政組織の設置が求められているということでありますが、輸入されてくる食料品、特に中国からの農産物の安全の確認がどこまで行われているのか、お伺いをしたいというふうに思いますが、先般、一月四日から三十一日までの検査をお聞きしましたけれども、二千五百十五件のうち九件と、想像したよりも基準を満たしていたようで若干安心をいたしましたけれども、私も実際、昨年、山東省に視察に行ってまいりまして、広大なビニールハウスの中をいろいろ転々と視察をしたわけですけれども、一緒に行った青年部の皆さんたちが、日本では到底使えないような農薬がそこに置かれていたのも事実でございまして、そのように非常に危惧をしているところでありますけれども、中国における野菜等の生産現場において、農薬などの使用についての実態をどこまで把握をされておられるのかということが一点であります。  加えて、もう一点でありますけれども、先般、新聞でも報道されましたけれども、中国産の冷凍野菜から残留農薬が検出をされたということが大きく報道されました。それは枝豆、ホウレンソウ、ホウレンソウのバターいためということでございましたが、特にこのホウレンソウについては殺虫剤のクロルピリホスというものが基準値の九倍であるということが判明したということでありますけれども、厚生労働省としての今後のこの問題についての対応をどのようにされるのかということをお尋ねしたいと思いますけれども、昨年の週刊誌にも、いろんなものに出ておりますけれども、これも昨年年末の週刊誌ですが、「農薬まみれ中国野菜」と。これを見ても、大変、本当であれば恐ろしいような内容が書かれておりますし、中国のずさんな管理と不法な使用というところまで突っ込んで書いておるわけですけれども、九七年に中国は農薬取締法が施行されたというような状況もあるということですし、八〇年代においては毎年十万件を超す農薬中毒事件が発生をして一万人を超える死者が出たというふうな報告が、これは南京の環境科学研究所のジャン・シリュウ教授がまとめた報告書の中にもあるというふうに出ておりました。  このような要素がたくさん上がってくる中でございますので、先ほど二点質問させていただいたことについてお願いしたいと思います。

尾嵜新平厚生労働省医薬局食品保健部長

○政府参考人(尾嵜新平君) 一点目の、中国の農薬の関係についての状況についての把握はどうかという最初の御質問の関係でございますが、昨年の十二月にそういった、それ以前からも今御指摘ございましたような報道がなされておりまして、私ども、外務省を通じ、大使館の方からその事実関係について確認をしていただきたいということでお願いをしたわけでございます。そのところ、中国の関係の部署のところでは、報道されておりますように、中国国内での残留農薬の基準を超えるものがかなりの割合で出ていると、四七・五%というような数字でございましたが、そういったことについては事実であるということが一つは確認されております。  そういったことで、非常に残留農薬が高い、違反の検出がされておるというのが事実でございますが、担当の方からは、日本を含めまして中国から輸出されますものについては厳重な管理をし、また検査をしておるということで、そういったものについては大丈夫であるというふうなコメントもいただいたわけでございます。ただ、そうはいいましても、国内状況はそうであるということが事実であるならば、これについては輸入の際の検査を厳重にする必要があるというふうな考え方で、先ほど先生からちょっとお話をいただきましたように、一月から検査強化月間といたしまして、一〇〇%のモニタリングで検査をするということの対応をしたところでございます。  それと二点目の、冷凍野菜からの残留農薬が検出されたという件でございますが、これにつきましては、民間の団体の方が、今お話ございましたように、冷凍の野菜、物によりましては、これは分類からいいますと加工品というふうになるわけでございますが、下ゆでをしたものあるいはバターでいためたものとか、幾つかの種類がございますが、そういったものを検査した結果、一部のものに残留農薬の基準を超えるものが出たというふうな成績を発表されたということで、私どももその資料についてはいただいておりますが、それを受けまして、検疫所の方には、この加工品というカテゴリーに含まれますけれども、冷凍野菜につきまして、これまでは検査方法の確認とかそういうことで、どちらかといいますと生鮮野菜を中心に検査をしておりましたものですから、こういった加工品について検査を実施するようにという指示をしたところでございます。  今のところ検疫所の方では、検査センターというのが神戸とそれから横浜にございますが、検査センターの方で検査方法の確認を今していただいたところでございまして、検査のやり方、あるいは実施した場合にその成績が信頼できるかどうかという検査方法の確認をまずやっていただいたところでございます。それによりますと、検査をできる、可能であるということが分かりましたので、早急にモニタリングを実施して実態を把握したいというふうに考えておりまして、その結果、報道されましたようなケースが、違反ケースが出てくるということになれば、当然のことながら厳正な対処をいたしたいというふうに考えているところでございます。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 ありがとうございます。大変重要な問題でございますし、スピーディーにお願いをしたいというふうに思います。  BSEのこともそうですけれども、国内においても、雪印の問題を始め、食の安全あるいは安心というものが国民の目から見て本当に今不安でしようがないという状況であるだけに、やっぱり我々、私も政治家としては、第一義である国民の生命と財産を守るという、そんな観点から本当に常に考えていかなければならないと思うわけでありますけれども、やっぱり最低限守らなければならない秩序でありますとかルールとか、人間として、日本人として守っていかなければならないこと、これが国の姿勢であるとか、あるいは企業や地域社会や家庭の中でもそうでありますけれども、こういったものが失われていってしまえば、本当に食の安全や安心のみならず国自体が崩壊するというふうに、こう思ったりいたします。是非今回は、この食の安全、安心を取り戻すという観点から、先ほどの冷凍野菜、生鮮野菜についても徹底した検査の実施をお願いしたいというふうに思います。  これはやっぱり国がしっかりと守ってやらなければ国民では守りようがないわけでありますので、是非ともこれからの検査の強化をお願いしたいと思いますのと、そして同時に、この日本の豊かな自然で取れる生産物がいかに安全で健康的であるかということをいま一度見直し、国民の皆様に理解をしていただくということが必要であろうかというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。  続きまして、米の生産調整のことでありますけれども、昨年十一月十六日に食糧庁の方から米政策の見直しの基本方向ということで中間報告がなされましたけれども、いわゆる面積から数量で管理をしていくということでありますが、昨年もお尋ねをさせてもらいましたけれども、あの後、研究会が発足をされて四回の会合がなされたというふうにお聞きをしておりますけれども、現在に至るまでの研究会の活動経過やあるいは議論の進捗状況をお伺いをさせていただきたいというふうに思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) ただいま先生の方からもお話ございましたように、昨年の十一月に米対策が取りまとめられたところでございます。その中で、生産調整につきましては、これまでの面積による管理から数量による管理へということで、そういう方向に持っていくためのいろんな問題点、これにつきまして幅広く研究するために、検討するために研究会を設置するということもその中に盛り込まれていたところでございます。  それを受けまして、本年の一月十八日に、生産者、それから学識経験者、地方自治体、こういうところの代表者から構成されます研究会を設置いたしたところでございまして、先ほどもお話ございましたように、これまでに研究会を、全体の研究会を二回、それから総括的に議論を整理いたします企画部会を四回開催したところでございます。現在、この研究会は三月末を目途に生産調整に関するいろんな論点・課題、こういうものの整理をするということにされておりまして、その論点・課題の整理を進めてきたところでございます。この論点・課題の整理に資するという観点から、この三月には熊本、それから宮城、それから石川の三県で現地検討会も開催いたしまして、いろんな方々からの御意見もちょうだいしたということでございます。  今後、この研究会は、この三月末までに論点・課題の整理をするわけでございますけれども、その整理されました論点・課題に基づきまして、さらにまた現地検討会も開催いたしながら検討を深めていきまして、概算要求時あるいは秋の米対策を取りまとめる時点、そういう節目節目で必要な整理を行うということで取り進めていくこととされているところでございます。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 続きまして、畜産環境対策の強化として制定をされました家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律についてでありますけれども、平成十六年十一月から義務付けられるというこの堆肥舎の設置義務というものが設けられ、非常にコストアップするという、非常に負担が大きいという声が上がっております。  これについて二分の一の補助付きリース事業予算をより充実をしてほしいという要望が非常に高まっておるわけですけれども、これについての御見解と、それから加えて、この設置期限の延長についても、今現在のBSEの問題も踏まえて、そういう声が随分上がってきているのも事実でございますので、この二点について御見解をお伺いしたいというふうに思います。

岩永浩美自由民主党・保守党農林水産大臣政務官

○大臣政務官(岩永浩美君) 畜産業の健全な発展のためには、家畜排せつ物の野積み、素掘りなどの不適切な処理を解消することが重要であることは言うまでもありません。このため、今、委員御指摘のとおりに、平成十一年の十一月から十六年十月の五か年間、家畜排せつ物処理施設の整備を計画的に推進していくことは御理解のとおりでございます。  その推進に当たって、地域の実情などを踏まえて、補助事業、補助付きリース事業、制度資金による施設整備を促進するとともに、耕種農家との連携を図りながら堆肥の利用を促進するなど、きめ細かな支援を行っているところであります。  また、平成十二年度分から、家畜排せつ物処理施設整備に係る地方団体の負担分に対して特別交付税措置も講じられることになっております。  また、家畜排せつ物法の施行に当たっては、畜産経営に過度の負担を課すことにならないように、小規模農家の適用除外や安価な防水シートなどによる簡易な対応を可能とする措置も講じられているほか、五年間の適用猶予期間を設けているところでありますが、これを延長することについては、家畜排せつ物の不適切な処理により水質汚濁、悪臭などの環境問題の発生の原因となるということ、硝酸性窒素などによる人の健康に及ぼしかねないといった問題があると考えられます。  なお、今般のBSEの発生を踏まえ、生産農家への影響を緩和するために、BSEマル緊事業を始めとする対策を実施しているところであり、これらにより畜産農家の経営安定に万全を期してまいりたいと思っております。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 ありがとうございます。  それでは、最後になりますけれども、この自立的な農業の確立という観点から最後に御質問させていただきたいと思います。  食料・農業・農村基本法の中でも、農業の持続的発展を図るためにも効率的かつ安定的な経営体が中心となるということを述べて、大臣も強調されておられますけれども、経営所得安定対策も今御検討いただいているところだというふうに思います。そしてまた、特に私と同世代の若者も、今からの農業というものを子供たちに是非、自信とこう胸を張ってやっぱり子供たちに農業を引き継いでいきたいと、本当に地域で歯を食いしばって頑張っておられる、そんな声をよく聞くわけでありますけれども、この担い手対策等についても今具体的な取組を御検討いただいているというように思うわけでありますけれども、最後に大臣に、この自立的農業の確立という観点からいま一度大臣の御所見をお伺いさせていただいて、御質問を終わりたいというふうに思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 農産物価格の変動に伴いまして、収入又は所得の変動を緩和するセーフティーネットとして、保険方式を基本に、積立方式を含めて経営所得安定対策について今検討しているわけでございますが、これまでに、十四年度予算で新規の調査費を確保するとともに、過去のデータの収集等に向けた作業を今実施しているところでございます。予算成立後、速やかに実行し得るよう、関係機関・団体と連携して準備作業を着実に進めてまいりたいと、かように考えているわけでございます。  また、意欲ある農業の担い手の育成確保ということは、私は農政の上で最も大切なことだと、このように認識しております。意欲と能力のある農業経営の育成確保に当たりましては、経営の発展段階に応じたそれぞれの農業経営が必要とする施策を適切に講じていくということが必要ではないかと。  いろいろなタイプといいますか発展段階がございますので、そういうことについて、具体的には、就農段階においては、まず農業技術、経営方法を実地、習得の、研修教育や機械・施設導入等のための資金の手当てということが必要であろうと思いますし、経営改善期におきましては、農地の利用集積の促進、スーパーL資金等の低利融資の確保と。さらには、経営が安定期に入りました段階では、流通・加工部門への進出といった経営の多角化に向けた支援。最近は、若い方々、法人化に向けて非常に意欲的でございます。  そういったことを含めた支援が必要だと、こう思いますし、経営の継承時におきましては、農地保有合理化法人によるリース農場の活用でありますとか、あるいは今申し上げましたような法人化への支援でありますとか、そういった施策を集中的、重点的に講じていく必要があると。  そういう努力をしているわけでございまして、多様な経営体があるわけでございますので、その多様な経営体に適切に対応するということが非常に大事だと、このように考えて今後努力をしてまいりたいと、かように存じます。

松山政司自由民主党・保守党

○松山政司君 ありがとうございました。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 自由民主党の田中直紀でございます。松山議員に続きまして質問をさせていただきます。  今、大臣の方から、効率的で安定的な経営体、あるいは意欲と努力のある経営体、こういう、育てていき、また強化していくということが、将来の経営所得安定対策の我が国の農業の大部分を支える担い手だと、こういうことだと思いますが、この経営所得安定対策はいつごろから導入するかということが一つ大きなこれからの努力目標になっていくと思いますので、そういう経営体がどういうふうな姿で、認定農家が中心になるんでしょうか、育てていくかということだと思います。  そして、その点がまず第一でありますが、一方で、昨年の所信表明で、いわゆる専業農家、兼業農家ということが、主業農家から副業的農家と、こういうイメージが出てきまして、いわゆる安定対策の中でその他の農家といいますか、大部分が支えてくる経営体に対してその他の農家と、こういうような表現がありまして、そういう農家は、表現としては地域の農業資源の維持管理や、人や自然との共生の役割を担うものとして位置付け、農村振興施策などについてこれらの農家等も含めて実施していきたいというのが昨年の表明なのでありますが、今年のこの予算の中でも、あるいは大臣表明の中にも欠落をしているといいますか、ちょっと心配な向きがあるわけですね。  私は、どちらも農業を支え、そしてまた生活の糧にしているわけでありますから、そういう面では、一方は当然加速をしていただきたい。しかし、取り残されないように、地域を守っておるという農業という姿をこれからどういうふうに後押ししていくんだというものを、ひとつこれからも予算あるいは考え方の中にも位置付けておいてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 今、田中先生御指摘のことは、いわゆる意欲と能力のある農業経営体と、あるいは健康生きがい型の農業と、私は別々なものじゃないと思っているんです。最近の農村は、過疎化、高齢化ということで担い手がいないということで、経営継続できない農家もたくさんあります。そういった問題を解決するためには、集落営農とかあるいは生産法人、場合によっては株式会社でもいいと思うんです。法人化ということによって、農業というものは作物を作るだけじゃなくて、これからは生産から加工、流通、そういったことに至るまでの事業というものができるようにしていくと。  あるいは、健康生きがい型の農業として、都市の皆さん方が農業をやりたいと、おいしい水、きれいな空気、美しい自然を求めて、農村でも、一年間のうち休みをたくさん作って、そして自分の農場も持てたら持ちたいと、サラリーマンを辞めて定年になってから持つというんじゃなくて、現に今働いている人々が家族と一緒に農村に行って自分の農場を持つことは、私は可能なんじゃないかと思うんです。しかし、一年じゅういるわけじゃないですから、その農場を管理したりいろいろ資材提供したりサービス提供する、あるいは指導するとか、そういうような経営体というものが一つの法人化の中で私は可能なんじゃないかと。  ですから、健康生きがい型の農業と意欲と能力のある経営体とは私は別々なものじゃなくて、いかに組み合わせていくか。同じ農村にありましても、高齢化の人もやれることあるはずなんです。例えば、一つの経営体が花卉栽培もやるというようなところは、高齢化でも花卉栽培はできますね。あるいは、販売事業もやるというときにはこれもできるはずです。  そういうものを組み合わせていくということによって、農業の経営の規模も拡大できるでしょうし、また小さい人たちですね、小さい規模の人たちも一緒に一つの経営体の中で法人の一員としてやっていくことができる、更には都市の人たちもそれに加わってもらう、できることならば出資をしてもらう、投資をしてもらう。  そういうようなことを私ども構想しているわけでございまして、これをいかに組み合わせていくかということが今後大事だと、こう思っているわけでございますが、これらを加速的に進めるために、平成十四年度の政府予算におきましても、育成すべき担い手とその育成方向を明確にするための構造改革計画というものを緊急に策定しまして、このような担い手に対する農地の利用集積を加速すると同時に、地域農業の核となる農業法人というものを育成しまして、その法人も画一的なものじゃありません、今申し上げましたような多様な農業、健康生きがい型の農業も受け入れられる、あるいはお年寄りの皆さん方や都市の人たちも受け入れられるような、そういう仕組みづくりというものに積極的に取り組んでいきたいと、このように考えている次第でございます。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 分かりました。  一方、兼業農家という形から、今、副業的な農家なり地域に根差してきておる集落営農といいますか、中山間地域対策の中で、私は、これは五年ということになっておりますが、やはりそういう地域によって集落営農を育てていく、そしてまた後継者を作っていくというためには、私は、十年ぐらいまず延長した方がいいと主張させていただいているわけでございます。そういう中で、経営安定、所得安定対策というものが、もうすぐ目の前に導入していこうということでありますから、地域に根差した農業というものもしっかり育てていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。  所信表明の中では公共事業のものが余り述べられておりませんでしたが、この予算の中で、削減はされておりますが、一兆五千五十六億円の公共事業ということで平成十四年度組まれているわけでございます。  私は、農林水産省関係の公共事業というのは、非常にそういう面では受益者負担というのが原則になっておりますから、生産につながっていくということでありますし、評価をしておる、いろいろ効率の評価をしているわけでありますから、そういう面では身近な公共事業として私は非常に、活用していける、地域の皆さん方も再生産できるような公共事業であるということで非常にそういう面では熱望しているわけでありますし、大いに私は、農林水産省としていろいろと公共事業の問題、無駄が多いと、こういうふうに言われておりますが、あくまでも地域の受益者負担を原則にしておりますから、私は、堂々と要望をして、そして予算化していけばいいというふうに思っております。  ただ、財源も少ないということで削減はやむを得なかったというふうに思いますが、その中で、やはり稲作あるいは飼料も入れた畜産、そしてまた野菜、その他と、大体比率が四等分されて同じぐらいの多様な農業になってきているわけでありますから、ここで言われるような土地改良も環境に配慮する、あるいは循環型の社会を作っていく、そしてまた汎用型の土地改良をしていく、こういうものを大いに前進をさせていただきたいと思いますが、その辺の計画について副大臣に伺いたいと思います。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 食料の安定供給の確保や農業の持続的な発展等を実現しまして、食料自給率の目標を達成するため、生産基盤の整備、これは水田にありましては、麦、大豆等の生産振興を図るための汎用や大区画化、また畑地にありましては、野菜、果樹等の生産形成に向けました畑地かんがい施設の整備などの推進を図ってきているところであります。  平成十四年度には、新たに、担い手の育成を促進いたします担い手育成型圃場整備事業の対象に露地野菜、果樹、施設園芸の担い手を追加いたしますとともに、野菜産地の体質強化を図るため、基盤整備と一体的に高性能機械を導入するなどいたしまして、その取組を行うことといたしております。  今後とも、自給率の向上に向けて、多様な作物の生産振興を図るための生産基盤の整備を効果的かつ効率的に推進をいたしてまいりたいと思っております。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 御努力をよろしくお願いします。  林業関係についてお伺いをいたしたいと思います。  地球温暖化対策ということで、いよいよ林野関係の予算も更なる重要性を増していると思いますが、私がこの林業白書、平成九年度で読ませていただきました中で「我が国の森林の二酸化炭素の吸収」という項目がございます。平成七年現在、我が国の森林には十四億トンの炭素が貯蔵されていると推定されておると。森林の年間の吸収量は年間二千七百万トンと推定され、この大部分は人工林の成長によるものであるということで、森林といってもやはり若い樹木といいますか、アマゾンなどの、そういう面では老木といいますか、そういうところではなかなか吸収しない、やはり新しい樹木が吸収すると、こういうことのようです。  平成七年の我が国の自家用車の保有台数は、これは平成七年ですけれども、四千五百万台であり、平均的な燃費十キロ・パー・リットル、年間走行距離一万キロメートルのガソリン車であると仮定すると、この二酸化炭素排出総量は炭素換算で年間約二千七百万トンとなると。ということは、我が国の森林は自家用車から排出される炭素をおおむね吸収、貯蔵することができると言えるということが林業白書に書いてありまして、私も、ああこういうものかなと思いましたが。  地球温暖化対策の中で、我が国はそういう面ではこれだけの自動車社会になりまして、自動車の排気ガス総量を我が国の森林が吸収する、それじゃそのほかのCO2はどうするんだということになるわけですね。しかし、今の環境を維持し、森林整備をしていくということになりますと、我々が車を走らせていることがすべて、極端に言いますと、我が国の森林で吸収するということでありますから、自動車関連の税金は森林整備に回してもいいぐらいではないかというような印象も持つわけですね。そのぐらいの国民的な意識を向上させていただくことも大事だと思いますし、森林の整備も本当に必要なんだということを大いに農林水産省としては主張し、またPRをしていただくことが大事だと思っております。  平成十四年度の林野関係の予算措置はどのぐらいになっておるか、我々もそういうことで大いに今後森林整備の予算が重要であるということを言っていきたいと思いますが、お聞かせいただきたい。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 平成十四年度予算におきましては、森林整備事業といたしまして千七百九十八億円、治山事業といたしまして千五百八十九億円を計上いたしておりますほか、緑づくり国民活動推進事業や森林整備のための地域活動への支援措置などに百六十七億円、住宅、公共施設等を始めといたします木材利用の推進対策に二十億円を計上いたしております。総合的な施策を盛り込んでおるところでございます。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 今後大いに森林整備のために御努力をいただきたいというふうに思っております。  それから、平成十三年度の第一次補正予算におきまして雇用対策が盛り込まれました。いわゆる建設業労働者のリストラも多くなってくるんではないかと、こういうような観点もありまして、森林整備で雇用創出していこうと、こういうことで織り込まれてきたわけでありますが、いわゆる雇用効果が高い、あるいはそういう面ではほかの公共事業に対して、道路整備なんかは事業費の中に用地補償費が非常に割合が高い、あるいは人件費が非常に多いところもあるわけでありますが、森林整備というのは一番投資をして雇用を創出できるという位置付けであるという認識がなされたというふうに理解をいたしております。  三年半の対策ということで第一次補正予算が組まれたわけでありますが、建設業をやっているからすぐ森林伐採ができるかというと、これはそう簡単なものではないというふうに理解をいたしておりますので、人材支援センター等で人材を育成する、あるいは今の森林組合でその提供して森林整備をしていくという、これ軌道に乗せていただくようになるんだと思いますが、その辺実施状況という、内容はどのようになっているか、伺いたいと思います。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 十三年度第一次補正予算におきまして、農林水産省といたしまして、就業相談会の開催、事前研修の実施、研修修了者の登録を行うことといたしておりまして、都道府県が緊急地域雇用創出特別交付金を活用して行います雇用対策事業といたしましての森林作業の推進と連携を図ることといたしております。これまでのところ、五千人の方が就業相談会に参加をしていただいておりまして、三千人の方が事前研修を受けたところでございます。また、都道府県の雇用対策事業の二割が森林整備の取組として行われておると伺っておるところであります。  これらを通じまして、今後の森林の適正な整備、管理を進めていくために必要な森林の守り手の確保育成を図ってまいりたいと思っております。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 雇用創出の大変そういう面では重要な事業ではないかというふうに思っておりますので、引き続き御努力をお願いをいたしたいと思います。  平成十四年度予算案において新規に創設されました森林整備地域活動支援交付金、森林整備地域活動支援推進事業、これはこれからも積極的に取り組んでいくべき事業であるというふうに思っておりますし、是非御努力をいただきたいというふうに思っています。  国有林、民有林というふうにありますが、民有林は七割ほど占めるということでありますから、森林整備をやっていくためにはこの地域を支援していくということは大変大事であるわけでありますし、今回、そういう面では初めて、新規に認められているという内容でありますので、どういうような制度で軌道に乗せていくか、そしてまた目標は、次につなげていくためにどういう目標を立てておられるか、伺いたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 近年、林業生産活動の停滞や森林所有者の高齢化、不在村化等を背景といたしまして、森林の有する多面的機能の発揮を図る上で不可欠な森林・林業が適時適切に行えなくなっているという状況がございます。  このような状況を踏まえまして、森林所有者等による適時適切な森林施業の実施に不可欠な森林の現況調査等の地域活動を確保するための支援措置として、一定林齢以下の育成林一ヘクタール当たり年間一万円を交付する森林整備地域活動支援対策を創設することにしたわけでございまして、この制度の実施に当たりましては、都道府県、市町村との連携を図りつつ、森林所有者や森林組合等の林業事業主体への浸透を図りまして、本制度が普及定着し、その効果が十分に上がるように努めてまいりたいと、かように存じている次第でございます。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 なお一層の御努力をお願いいたしたいと思います。  最後になりますが、新潟県の佐渡地域でおかげさまでトキの繁殖が非常に進んできているわけでございます。環境省が中心になりまして動物の保護のための環境づくりということでスタートしてきておりますが、農林水産省も、環境との調和ということから考えますと、大変そういう面では、代表的なこの事業に参画していただくことによって、一つのモデルケースというと大変大げさかもしれませんが、是非、土地改良法も改正をされ、環境への調和というその事業ということでありますので、一つは、私も身近に感じておりますが、佐渡のトキの保護を農林水産省がどういうふうに地域に果たしていただく。  それからもう一つ、たまたま石垣島に行きましたら、赤土の流出がありまして今サンゴ礁がもう色が変わってきているということがあるわけですね。私も、石垣島に行きますけれども、非常にやはり対策を講じなきゃいけないというふうに感じるわけです。  そういうものを一つ一つモデル事業として農林水産省としても力を入れて対策を講じてもらいたいと思いますので、是非よろしくお願いをいたしたいと思います。  何かお話がございましたら伺いたいと思います。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 農林水産業は、農山漁家の長年にわたります適切な自然への働き掛けによって多くの野生生物の生息地を提供いたしてきたのであります。一方で、鳥獣害、病虫害を防除する行為が結果といたしまして生物多様性に悪影響を与えてきた面もございます。  御指摘のとおり、絶滅のおそれのある動物の保護と農林水産業の持続的な生産とを調和させていくことは非常に重要な課題であると考えております。このような中におきまして、トキなどの野生生物との共生を図り、農林水産業の持続的な発展を図る取組が各地で見られるようになっておるわけでありますが、農林水産省といたしましても、自然環境と調和をした農林水産業、農山漁村の振興方策の策定の取組などに対しまして、関係省庁と十分連絡をしながら今後とも支援をいたしてまいりたいと思っております。

田中直紀自由民主党・保守党

○田中直紀君 どうもありがとうございました。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 民主党・新緑風会の羽田雄一郎でございます。  昨日の予算委員会の公聴会、また当委員会を通しても、日本政府、農水省の狂牛病に対する対応の遅さ、また悪さ、消費者の不安を募るばかりであるということが指摘をされておりました。大臣も昨日言われたとおり、消費者に軸を置き、やはり消費者が安心して信頼できるシステムづくりをしなければならないと考えております。生産しても売れないということになって日本の農業がそれでは成り立たなくなってしまう、そういうことを考えます。  また、現在、日本には食品表示に関する法律が四つほどあります。省庁の縦割り行政が大きなネックになっていると考えます。このように食品表示に関する法律が乱立、また罰則が弱く犯罪抑止効果がなく、やり得なんということを言われていることについて、どう考えればいいでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 食品表示の問題につきまして、おおむね四つの法体系がございます。法律にはそれぞれ立法の目的や趣旨があるわけでありまして、私ども農林水産省が所管しておりますJAS法については、消費者の食品の選択に資すると、こういう法の目的になっているわけでございますが、やはり雪印食品の問題などを見ましても、今一番優先すべきは消費者保護第一ということではないかと、このように思うわけでございます。  したがいまして、現在のJAS法の罰則が弱いという、そういう御指摘もございまして、これは私も全く同感でありますので、こうした罰則の強化など、できれば今国会においてもJAS法を改正したいと私は考えておりますが、厚生労働大臣も食品衛生法の改正について前向きな御発言をいたしておりますので、できることならば今、委員御指摘のように、四つの法体系を整理して、全部一つにはできないだろうと、これはそう思いますが、食品衛生法については、私は、接点といいますか、ジョイントできる部分があるんじゃないか、このように考えておりまして、農林水産省といたしましても、今まで、今、委員御指摘のように、頭の中では消費者のためと考えていながら実際には生産者サイドに軸足を置いていたということは否めないと思います。  したがいまして、思い切り消費者サイドに軸足を置いて、そのことが生産者にとっても自給率の向上とか、あるいは消費者が求めるものを供給するという、そういう意識改革につながっていくと、こう思いまして、そのことについてやっぱり真剣に考えていかなきゃならないと、こう思います。  やり得というような言葉はいかがかとは思いますけれども、私ども、今度は徹底してうみを出さなくちゃいけないと、このように思っております。もうそれはやっぱり企業のモラルの問題もありますが、これは企業だけじゃないんじゃないでしょうか。日本人のこの生き方といいますか、日本人とは、日本民族とはということが外国から見たら問われている問題だと、こう思いまして、このことについては厳正に対処してまいりたいと、このように考えている次第でございます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 今言われたとおり、農場から食卓まで、食の安全、安心、そして信頼ということを考えると、やはり今言われたとおり、役所同士の弊害というのがあったわけですね。今、大臣がお答えいただきました、厚生省やまた、この四つの法律を一つにはできないかもしれないけれども、その方向でしっかり考えていきたいという決意も述べていただきましたので、是非その方向というのをしっかりと見定めた形での検討をお願いをさせていただきたいと思います。決してJAS法の強化だけで終わらないようにお願いをしたいと思います。  また、大臣の私的諮問機関であります狂牛病の対策委員会の中でも、食品安全評価に対して新組織を作った方がいいだろうと、それも独立したものを作らなければならないということで、食品安全庁設置が盛り込まれるようなことが新聞等で書かれておりました。我々民主党内でも食品安全庁のようなものを、独立したものを作らなくちゃいけないんじゃないか、また昨日も与党の中でもそういう検討がなされているというようなことを聞きました。大臣としてどのようにお考えか、お答えいただきたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) BSE問題を契機に、私は行政の構造的な問題があると思いましたし、今委員御指摘のように縦割り行政の弊害という問題も直観的に感じました。このことについては真剣に取り組む必要があると思いましたし、客観的に科学的に検証するということも必要だと、こう思いまして、第三者委員会に御議論をゆだねまして、もう大詰めでございます。  したがいまして、私ども、そういったことにつきましては、食品の安全の問題に関する行政組織等の問題につきましては、報告が出てからこれを最大限尊重してまいるという姿勢を取ってまいりたいと、このように思いますが、しかし同時に、私どもが並行して、与党でも考えておりますし、野党の皆さん方も法案の中でそういった問題も提起されておりますし、私どもももうそのことについては既に検討させております。  今後の農林水産省の在り方といたしましては、先ほども申し上げましたように、消費者行政という部分が非常に大きくなってくるんだろうと、このように思います。したがいまして、農林水産省の中の人的配分もそういうふうに考えていかなくちゃいけないんだろうと思うんです。ただ言葉で食の安全とか安心とかと言うことではいけないと思います。行政組織そのものも、その食の安全とか安心とかということにしっかり対応できるようなシステムづくりということが非常に大事だと、このように思います。  同時に、やっぱり諸外国の例を見ましても、食品に由来する危害のリスクを最小化する取組ということについては、やはりリスク分析ということに力が注がれていると聞いておりまして、我が国においてどうすべきかということについては、先ほど言いましたように、第三者委員会の報告を待って検討していくということでありますけれども、今考えられることは、リスクの評価、リスクの管理、リスクコミュニケーションというものをどう組み合わせていくかということが大事なんじゃないかと、このように思います。  さような意味で、それをどういうふうにしたらいいのかと、農林水産省が、それこそ焼け太りなんという言葉も余りいい言葉じゃありませんけれども、何でもかんでも、一元的な行政が大事だからといって全部農林水産省に持ってくるというようなふうには私は考えておりません。この食品の安全、安心という問題について、どういうふうにこれをリスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションで考えていくかということについて、しっかりした生産者の皆さん方の御意見も消費者の皆さん方の御意見もしっかり受け止めて、だからといって時間掛ければいいというものでもありませんし、スピーディーに対応すべく努力したいと、このように思っておる次第でございます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 今、リスク管理のお話まで突っ込んで大臣の方から御答弁をいただきました。私も、この検討委員会からもリスク管理についての報告もされるようであります。やはり、このことに関して安全を前提にした行動を取るのか、それとも危険の存在を前提にした行動を取るのか、この行動というのが大切であると考えます。日本は今までどちらの行動を取ったかということを、農水省、また大臣にお聞かせをいただきたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 今ほど大臣からの御答弁の中にもありましたけれども、食品の安全性に係る様々な問題が生ずる中で、リスク分析の取組が注目されているのは先生御指摘のとおりでございます。  私ども、それでは今まで、食品の安全性にかかわる政策決定のその過程において、そのリスク分析の考え方を導入することについてどうだったろうかということを考えますと、これまで十分に意識してきたというふうには言い難い状況だったというふうに率直に思っております。ただ実態として、例えば厚生労働省との連携の下に薬事・食品衛生審議会や、あるいは農薬関係の農業資材審議会等において行われた科学的なリスク評価に基づいて、農薬なりあるいは動物医薬品の使用規制等を行ってまいりました。  また、極めて少量の細菌でも発症するO157等の汚染リスク、あるいはそういうものの発症に対しまして、私ども、食品の製造過程にHACCP手法を導入するということで支援法も制定させていただいておりますが、リスクを最小化するということで取り組んできたということだろうと思っております。  このように、私ども農林水産省において、実態として食品にリスクがあるということでその最小化のために取り組んできたのはそのとおりですが、明確にリスク分析を意識して対応してきたかということを問われれば、そうではなかったのかなというふうに率直に思っております。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私は、起こり得ないということなど今の時代はないんだと。起こり得ないと思っていることが起こり得るというのがグローバライゼーションといいますか、昨今の状況の中ではあり得るんだというか、むしろ起こり得ないことなどは存在しないという危機管理意識の徹底ということが私は一番大事でありまして、そのためのコミュニケーションの重要性ということを認識するように就任以来全職員に指示してきたところでございまして、O157による食中毒やダイオキシンの汚染、BSEの発生等、食品の安全性にかかわる様々な問題が見られる中で、欧米ではこうした食品に由来する危害のリスクを最小化させる取組、すなわちリスクアナリシスに力が注がれている、こういうふうに聞いているわけでありまして、私は、ゼロリスクというのは、これはもう今の時代、難しいでしょう。  しかし、その上に立ってどのように予防していくかという危機対応マニュアルというものがなかったことが今度のBSE問題の一番大きな問題ではなかったかと、このように認識しているわけでございまして、今後の食品行政においては、こうしたリスク分析の考え方を十分に反映させることによって、科学的知見に基づき、透明性が高く、消費者を含む多くの皆さん方の意見が反映される行政が可能になるようなシステムづくり、予防的な視点も踏まえ、リスク分析の考え方に基づき、リスクコミュニケーションの徹底をということに重点を置いた食の安全と安心を確保する抜本的なシステムづくりに、厚生労働省あるいはほかの省ともかかわりあるかもしれません。あるいは、これは特に大事なのはやっぱり科学者といいますか、科学的な知見とか専門家ですね、どうも日本の行政の中でその辺のところが私は欠けていたと、このように思います。そういったこともしっかりした、どこにどのように位置付けるかということを検討することが必要じゃないのかなと。  ちょっと長くなって申し訳ありませんが、そんなふうに考えております。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 長く御答弁をいただいたわけですけれども、長過ぎて何を言われたのかよく分からないわけですけれども、やっぱり農水省、また大臣も含めて、安全を前提にした行動を取られてきたと私は考えております。やはり危険の存在を前提にした行動という、このことによって注意深さとかを引き出すことになりますし、是非そのことを、大臣、就任して以来、そういうつもりでという、またリスクはあるんだというようなことを考えながら対応してきたと言われましたが、EUの評価を受け入れなかった、これはもう農水省もそうですけれども、大臣就任してからも勧告を受けているはずですよね。それに対しても一切、日本には一頭も出ていないんだから安全なんだ、そういう評価はおかしいじゃないかということで引き受けなかった。これ自身がもう、この国は安全なんだという、安全を前提にした行動であると。これはもう間違いなく政府の責任というものが大きく問われることだと考えております。  また、先日、新聞に出ていたわけですけれども、国産牛の再検査、これを行う、一番厳しい検査をするんだと大臣は言われたわけですけれども、結局農水省は変更して、二番目に厳しいものにしたと。今やられているサンプルというのは一番厳しいものじゃないということが新聞に書かれております。  これは質問に入っていないんで、答弁されることがあれば是非お願いしたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) これは本当に申し訳ないことだと思いまして、私は、全箱検品せよ、そのために何が問題なんだということを指示いたしましたら、七百数十日掛かると。これは二年も三年も掛かってもらっては困るわけでして、それなら一番厳しい国際標準の検品体制にせよと。説明を受けたときには一番厳しいという、確かに後で聞きましたら、緩いの、普通、きついというのがありまして、こういうことも、先ほど科学者とか専門家になぜ聞かないのかということを私はしかり付けたんです。君らが書いてある本を見て、これが一番厳しいと思っているということ自体、素人と言ったら適切じゃないかもしれませんが、こういう大事な問題について専門家に聞いてやるという、そういう手続をきちっとやっていなかったというのは、それはもう率直に言ってそのことなんです。  ですから、今は副大臣が本部長ですから、副大臣に指示をしておりますのは、何とか、二年も三年も掛かっちゃいけませんが、やっぱり一年以内で検品できなきゃならぬと思いますが、一年以内で全箱検品できるにはどうしたらいいんだというふうなことで、最大限全箱検品体制を取るようにという指示をしているところでございます。これまた、二年も三年も掛かるようなことでは、これまた困ることだろうと、こう思いますので、そういう考えで今指示いたしておりますから、これはごくごく近いうちに、もう今日か明日かあさってか、そのうちに、今いろいろシミュレーションといいますか、をさせておりますので、御理解をいただきたいと、このように思います。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 今の答弁だと、なかなか納得いかないわけですね。国際基準の最高レベルの一番厳しいもの、これにはするという今の答弁でしょうか。農水省としてはこの事実を認めているわけですけれども、これも厳しい検査をしていることに変わりないと、サンプル数を見直すつもりはないということを言っているわけですね。食肉鶏卵課ですか、の方が言っているわけですけれども、これに対して大臣は一番のトップですから……

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私が答弁します。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 是非答弁をお願いします。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 食肉鶏卵課の一職員が、それこそ私にも相談しないで勝手なことを言ったというのは、これはもう極めてゆゆしき事態だと、このように認識しております。私が農林水産省のトップですから、私が全箱検品体制でやれと、何が問題なんだと、こう指示しているわけでありまして、今度、今検討しているのは全箱検品体制がどうしたらできるのかということで指示しております。  ですから、国際標準でも、私どもやっているのは、一つのロットでも問題のあるのが出たら全箱見るんですね。だから、国際標準よりもきついことは間違いないんです。今は、一番厳しいと思っていたんだけれどもそうでなかったというのが分かったんですから、これは間違いなく一番厳しいのよりも厳しいのにさせます。できれば全箱検品体制にさせます。  そういうことですので、これは私の発言ですから、私の言っていることが一番正しいと思ってください。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 是非早急に国際基準の最高基準ぐらいには……

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) いやいや、もっと厳しくやります。そんなんでいいんですか。そうじゃないでしょう。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 御答弁いただきましたので、これを信じて、見放さずに信じて、お聞きをさせていただきたいと思います。  先ほどのリスク管理の手法ですけれども、HACCP等あるわけですけれども、素材や製品の生産段階から流通経路を経由して消費者の手元まで追跡を可能にするトレーサビリティーシステム、これを取り入れる必要があると私は考えておりますけれども、いかがお考えになりますでしょうか。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 先生御指摘のトレーサビリティーシステム、御指摘のとおり、消費者が自らの購入する食品につきまして、その生産あるいは流通、加工の情報を引き出す、その履歴を知ることによって安心して商品を購入していただくという面と、併せて、万々一ですが、食品事故が発生した場合でも、その原因究明が容易にできる、そういう二面から対応できる仕組みでございまして、農場から食卓までの言わば過程を明らかにし、消費者の食への信頼を回復するという観点からも、その導入を図っていくことは我々非常に重要だというふうに思っております。  先生、今御指摘ありましたように、現在そういうシステムの導入、普及について検討を進めておりまして、特に牛肉につきましては、二月の二十一日からだったと思いますけれども、実証試験を開始いたしております。  また、牛肉のみならず、お米、野菜あるいはその他の加工食品につきましても、現在、同様のシステムの開発と実証試験に取り組んでいるところでございまして、順次、早期に実用化を図っていきたいというふうに思っています。  またこのほか、食品の生産方法等の情報を消費者に正確に伝える仕組みということで、JAS制度の見直しの中でそういう仕組み自体を規格として導入できないかということも併せて検討いたしているところでございます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 今言われたとおり、牛肉だけではなくて、今偽装ということで豚や鶏肉、またゴボウだとかバターだとかシジミですか、期限切れのものも、そういうものが出回っているというような事件がたくさん起こってきているわけですね。前からあったと思うんですけれども、狂牛病のことが起こってから消費者も不安に思う、またいろんな形で調べが広がってきて表に出てきた。  そういう中で、やはりこのトレーサビリティーのシステム、これは大変重要なことだと考えておりますが、であるとすると、省庁の縦割り行政が弊害となってしまうと。やはり、先ほども言ったような形の独立した組織が必要であるということが考えられます。是非、これを進めていくということであれば、もっと踏み込んだ形で独立した機関を作っていかなければならないと考えますが、もう一度、これも含めて御答弁いただければと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) トレーサビリティーの件につきましては、私は法的な背景を視野に入れて今検討させているところでございます。  それから、食品安全庁、どういう行政組織対応にすべきかということについては、私個人としては、やっぱり食品、安全、リスク評価とリスク管理というのは分けて考えるべきでないのかなと、このように思っております。  したがって、専門家ですとかそういった学者でありますとか、そういった人たちが入ったところできちっと科学的な知見に基づいてリスクを評価すると。それに基づいて厚生労働省でも農林水産省においても、消費者保護第一という、そういう考え方で、それに対応する組織再編ということを視野に入れて、その仕組みづくりに力を入れていくことであろうと、私は個人的にそう思っておりますが、今、厚生労働大臣と私の私的諮問機関であります第三者委員会から間もなく報告が出ますので、また与党でも私ども検討しておりますし、野党さんでもそういうようなことを御検討いただいていることでありましょうから、やっぱりきちっと、この辺のところは大事なことですので、急ぐ必要はありますけれども、しっかりした議論も必要なのではないかと、こう思っておりまして、そのように対応させていただきたいと思っております。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 是非その検討をお願いしていきたいと思います。  私は実は保育士の免許を持っておりまして、保育士免許を持った唯一の国会議員だと自負しているわけですけれども、そういう中で国政に出させていただいて、長野県はやはり農業王国でございます、農林水産委員会に所属をずっとさせていただいておりますが、当選させていただいて以来ずっと農業体験学習の必要性、また大切さというものを訴えを続けさせていただきました。  とにかく命の大切さ、また物の大切さを子供のころからきちんと教える。また、高校生ぐらいになるともう既に、ファストフードのお店なんかに行けば、アルバイトをすれば、時間が来たらもう捨てるというのが決まりでございます。これはしようがない、決まりでございますので、そこをどうのこうの言うつもりはないんですが、やはりもっと子供のころから物の大切さ、そして、食卓に上がる、また、飽食の時代でお金を払えば何でも手に入る世の中でありますけれども、そういう中で、是非子供のころからの農業体験学習、これを必要性、一年間掛かって、その当時玉沢大臣でありましたけれども、玉沢大臣からこれを進めていきたいと、文部省と農水省、これは関係は強化はできていたわけですけれども、玉沢大臣は、やはり厚生省、私は、保育士の免許というのは厚生省でもらうんですね、保育園は厚生省ですし、やはり児童館も厚生省の管轄で、子供の生活というものはすべて厚生省が見ているわけです。  文部省は教育、そして厚生省が生活ということになると、やはり厚生省も文部省も、また農水省、この三省が連携してこのことを進めていくことが大切であると私は考えております。玉沢大臣がこの三省でやることの連携の大切さ、認めていただきました。一年間掛かりました、それを引き出すのに。この三省連携の必要性を訴えて、一年間掛けてお答えをいただき、関係会議を通して強化をしていくということを言っていただきました。  その後の進め方を是非、進められてきた過程、どのような進み方をしているか、農水省にお答えいただき、その後、大臣に是非感想をお聞かせいただければと思います。

川村秀三郎農林水産省経営局長

○政府参考人(川村秀三郎君) 農業体験学習のお尋ねでございます。  今、先生おっしゃったとおり、この問題につきましては、単に農林水産行政のみならず、教育行政を担当されている部局と緊密に連携をいたしまして、効果的な取組の実現ということが必要であるということを考えております。  特に農林省といたしましては、文部科学省などとも連携をいたしまして、累次にわたって協議会を開催しております。先月も副大臣に御出席をいただきまして協議会を開催しております。  その中で、特に学校内外での農業体験学習あるいは自然体験の活動に対します支援の問題でありますとか、それからその受け手側といいますか受け入れてくださる農家、これを登録しあるいは紹介をする。それからまた、最近は先生方もなかなかそういう体験に恵まれておられない方も多いものですから、先生方を対象としました農業体験に関する研修会、そういうものも実施しておりますし、また、やはりいろんなところでどうやったら進められるのかなという御照会もあるものですから、農業体験学習のマニュアルを作る。今回もパンフレットをいろんな関係者集まって作っておりますが、そういうものの配布等のPR、こういうものをやっているところでございます。  また、物づくりあるいは生産活動という、そういう体験的な学習を積極的に取り入れます総合的な学習の時間を導入するとか、あるいは完全学校週五日制というのの施行も十四年度から始まりますので、やっぱり都市部を始めといたします子供たちに体験学習の機会を提供するということで、農業体験の効果を高めるために、特に事前事後、念を入れて学習をしてもらうとか、あるいはやはり情報化の世界でございますので、体験学習の受入れに関するデータベースを整備するといったようなことを考えているところでございます。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私は、知育、徳育、体育といいますけれども、食品ジャーナリストの砂田登志子さんのお話を聞いて、なるほどと思ったんですけれども、食育という分野があるんじゃないかと、このように思います。知育、徳育、体育、食育と。アメリカは、三月とか九月には、食の安全にかかわる、食育にかかわる強化月間というのを設けたりしているそうです。その話を聞いて、なるほどなと、こう思いました。  私も先生と同じように、北海道の田舎育ちですから、自然の恵みに感謝する気持ちとか自然の脅威を恐れる謙虚な気持ちとかということが私の原風景だったわけです。ちょっとおおらか過ぎてちょっと危なっかしいところもありますけれども、私はそういう田舎で育った、自然とともに育ったということを非常に幸せに思っているわけでございますけれども、今年の私の年頭のあいさつは、「食と農と美の国づくり」という表題にしているんです。ですから、今、先生、厚生省のお話しましたけれども、環境省辺りも入る必要があるんじゃないかと。  これは小泉総理にも私はお話ししてみたいと思いますけれども、この問題で一つの関係閣僚会議ぐらい設けるぐらいの非常に重い問題ではないかと、このようにも思いまして、今後、この生物多様性の問題ということも含めて、我々、自然界から生まれたものなんですから、自然や生き物に触れ合うこと、あるいは食を通じての感謝の気持ち、そういったことを文部省や厚生労働省や環境省や、あるいはほかにもあるかもしれません、そういう食と農と美の国づくりに向けたプロジェクトの一環として先生、長年御提唱されていることについて、しっかり、私も全く同感ですので、今後いろいろ御指導いただきながら努力してまいりたいと、かように考えている次第でございます。

羽田雄一郎民主党・新緑風会

○羽田雄一郎君 大変力強い決意とお言葉をいただきました。是非お進めいただきたいと思います。  子供の心を育て、命の大切さを学ぶ、こういう中で、また農家やってみたいなと思うような子供が出てくる可能性というのが大きくあるわけですね。今、担い手の不足ということが大きく言われております。とにかく広げて、担い手の確保、一石二鳥になると思いますので、是非お考えをいただきたい、また推し進めていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時三十二分休憩      ─────・─────    午後一時開会

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言お願いいたします。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司でございます。  今日は、委嘱審査ということで、米にかかわる問題についてお聞きをしたいというふうに思っております。  今、BSEが大変話題になっておりますが、瑞穂の国でございまして、国にとってはやっぱり米の問題というのが基本のところに据わってくるのかなという感じがしておりまして、逆に言いますと、BSEの対策、私は不十分だなと思うところがあるんですが、それは裏返して言うと、基本のところの米の政策がまだいまだしっかりしていない、そこに釣られてBSEの方も決められないような形になってきているんじゃないかと、そんな思いがしているんであります。しかも、ガイドラインとか生産調整の研究会が開かれておりますから、そういう意味では、秋口以降、この問題が非常に重要な議論になってくるということを思いまして、今日はその質問をさせていただきたい。  まず第一に、今年も米の臨特、可決をいたしましたが、臨時で特例でというふうなことが三十年ということになっているわけでございまして、これは逆に言いますと、みんな分かっているという前提なんでしょうけれども、実は新しく議員になった方にはこれは何だという話もよく聞かされますし、そういう意味で、説明責任を逆にこういう形を取ることによって放棄をしてきてしまったんではないかな。逆に、生産調整が、初めにどういう経過で、そしてなぜ今まで続いてきたこと、その辺が十分に理解をされていない原因になっているんじゃないかな。  その辺のところについて大臣の御感想をお聞かせください。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私も、当選した当初は、米の臨特ということがぴんとこなくて、よくよく先輩の話を聞いたりしてなるほどと思ったことがありますので、議員の間でもそういうことなんですから、国民の間にはなおさらのこと不思議に思っている面があるんではないかと思います。  米の臨特法については、生産調整の困難性にかんがみまして、昭和四十五年度以来、農業者に交付される助成補助金等は、本来、事業所得に算入すべきところでございます。これを税制上の特例措置によりまして、五十万円の特別控除を行いまして、五十万円を超える分についてはその額の二分の一を課税対象とする、言わば一時所得の取扱い等について、毎年度、議員立法によりまして措置されているわけでございます。  このことについては、米の生産調整の助成措置が法律ではなく毎年の予算措置で講じられておりますことから、二月十六日の確定申告の開始までに措置されることが求められるわけでございまして、今委員御指摘のように、これまで三十年余りにわたりまして、各議員の御理解、御賛同をいただき措置されているものでありまして、生産調整の円滑な実施の一助となってまいったわけでございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 できますれば、きちんと形を改めてもう一度やり直すということが必要になってくるだろうと思いますし、そのためにも、現在、生産調整に関する研究会、この結論その他が待たれているんではないかなというふうに思っております。  私、参議院に参りまして、大分、党派は違うんですが、谷本先生がいらっしゃったときに教えをいただきまして、この谷本先生、大分、米の問題に関してはずっと取り組んでいられて、多分いらっしゃればこういう質問をするのかなというようなつもりで今日は質問させていただきたいなというふうに思います。  まず、耕作放棄地というのがもう耳慣れた言葉になってまいりまして、耕作利用率についても非常に低くなってきているという話を聞いておりますが、現状、どのような数字で移り変わってきているか、お知らせいただきたい。

林正徳農林水産大臣官房統計情報部長

○政府参考人(林正徳君) ただいま二点御質問ございました。  まず、耕作放棄地面積でございますけれども、十年前からということで申し上げさせていただきますと、農業センサスによりますと、九〇年の、平成二年のセンサスでございますと十五万一千ヘクタールでございました。平成七年の、九五年センサスでは十六万二千ヘクタール、それから直近の平成十二年の、二〇〇〇年センサスでは二十一万ヘクタールになっております。  次に、耕地利用率でございますけれども、これは作物統計調査の結果として出ておりますけれども、ただいま申し上げましたセンサス年次に対応した数字ということで申し上げさせていただきますと、平成二年では一〇二%、平成七年では九七・七%、平成十二年では九四・五%というふうになっております。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 全体でいいますと、かなり増え方が大きくなっておりますね。そして、利用率も逆に、それに合わせて低くなっているということは、日本の自給率を作るという上では大変地力といいますか、地力が弱くなってきているのかなという感じがいたします。  そこで、今、生産調整に関する研究会などでも議論になっているんではないかと思いますけれども、規模拡大をしていこうということが一つあるんだろうと思うんですね。  規模拡大ということになりますと、農地を手放したい、売りたいという人がいらっしゃる、それを、じゃ、私のところで買いましょう、広げていきましょうという形がつながってくると規模拡大ということになってくるんだと思うんですが、一方で、耕作放棄地はずっと増えているけれども思うように規模拡大がなされていない。これは地理的な条件等もありましょうけれども、どのような判断をしていらっしゃいますでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 認定農業者等への担い手への農地の利用集積面積は、平成十二年度末現在で約二百十五万ヘクタールでありまして、平成二十二年目標の七六%とほぼ順調に集積が行われてきていると言って過言でないと思うのでありますが、最近では毎年の集積面積の増え方は漸減傾向にあるということも事実でございます。  これは、農産物の需要低下や価格変動等から担い手の規模拡大への意欲が抑制されているということがまず言えるんだろうと、このように思います。また、農地の集団化等の観点から見ましても望ましい農地が出てこないと。耕作放棄地というのは、今委員御指摘のように、地理的な条件というものが左右しているということが言えるんじゃないかと思います。  こういったことが複合的に関係しているものと考えておりまして、特に耕作放棄地については、圃場整備が未済の農地が多い、集団性のない小規模な農地が多い、また多年生の雑草が繁茂するなどの荒廃状況となっているというようなことから、担い手への集積に結び付かない状況にあるのではないかと、かように認識いたしておりまして、このような中、担い手への集積が図ることが適当な農地については、やはり土地条件の整備を行うということが必要ですし、農業委員会による担い手へのあっせんということについても積極的に行う必要があるのではないか、あるいは農地保有合理化法人が買い入れする際に簡易な整備を行い、担い手に売り渡すということ等によりまして、担い手に対する農地の利用集積の促進に努めることが必要だと、このように認識をしている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 今、大臣がお答えをいただきましたことを農水省の関係の方に聞きましても同じような大体お答えをなさいます。  私は、その側面は否定はいたしませんが、基本のところではもっと違うものがあるんではないかという認識を持っております。といいますのは、米はずっと下落を続けているわけですね。そのところでもって規模拡大ということになれば、負担が増えるわけでございます。負担を増やしながら、この米価の状態で規模拡大ということが本当に農民の選択というところに入ってきているのかというところが本当は問題じゃないかなというふうに思っているんですね。  そういう意味で、今、研究会を含めていろんなところでやられている。大臣の方で、所信の中でも構造改革という言葉を使っておりますが、私は、その大臣の使っている意味とはちょっと違うかもしれませんけれども、今なされている方向というのは米の構造改革ではないかなというような認識をしております。この今進めている構造改革の大きなねらいというものはどういうところにあるんでありましょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 米につきましては、様々な今日的な現象といいますか構造的な問題があると、このように認識しておりまして、まず、野菜、畜産の場合と異なりまして、主業農家の割合が低く脆弱な生産構造になっているということが一つ言えると思うんです。米の粗生産額に占める稲作主業農家のシェアは三六%であります。過去三十年にわたり面積による生産調整を実施してまいりましたが、依然として米の需給均衡が図られていないという実態にございます。十四年産生産調整目標面積百一万ヘクタールでありまして、もう既に転作率は四割になっているわけでございます。  さらに、このことが一番大きい問題だと思っておりますが、稲作収入が平成七年から五年間の間に一兆円も減少しておりまして、特に担い手農家を中心に甚大な影響を与えているということなどの状況に今直面しているということが非常に大きな問題でございまして、このような状況にかんがみまして、水田農業の構造改革、効果的な需給調整体制の確立や流通の効率化等を図りまして我が国水田農業の足腰を強くすることが一番大事ではないかと、このように考えておりまして、昨年十一月に「米政策の見直しと当面の需給安定のための取組について」ということを決定しまして、米政策の改革について基本的な道筋を付けたと、かように考えているわけでございます。  この決定に即しまして、今委員からも御指摘がありましたように、去る一月から生産調整に関する研究会を設置しまして、生産調整の今後の在り方等について幅広く検討しているところであります。現地検討会の開催なども行いまして、生産現場の理解と納得を得なければなかなかこれを実行していくのは困難でございますので、この見直しを着実かつ実効あるものとして実施していくためにも、そういう努力をしている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 今のお話をお聞きをしまして、価格政策というものがないような形でもって研究をされているんじゃないかというような危惧をしている方もいらっしゃいます。四十万戸経営体を選別をする、結果として農家あるいは集落を分断をするということにもなりかねないわけでありまして、この方式でこれから進めていきました、しかしこれまでの二十年、三十年を振り返ってもやはり反省することの方が多かった。しかし、今度の場合は、これを進めて途中でもってまずかったなということになったときにはもう取り返しが利かないような気がするんですね。  そういう意味で、価格政策、アメリカなどでも四割近くがそういう形を取っている。不足払い金なども活用をしている。日本の中でそういうものをない形、それを除いた形でもって今進めようとしていること、十年後、二十年後に、間違ったな、まずかったなというふうなことになる可能性は否定できないと思うんですね。そのときに日本の農業はもう立ち直ることできないという形まで陥ってしまうんだろうと思うんですが、その責任というものを今の段階でどのように考えながら進めていくということでしょうか、お聞かせいただきたい。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のように、二度と間違いを繰り返すといいますか、そういうようなことはできないわけでありまして、さような意味でもこの研究会というものは慎重かつ積極的にやっていかなくちゃいけないと、このように思っているわけでございまして、その際に、やっぱり一つは、私は消費者サイドに軸足を置いてと、こういうふうに申し上げているわけでありますけれども、面積で生産調整やるということになりますと、面積が減れば、気候条件もありますけれども、やはり小さい、少なくなった面積にたくさん作ろうという、量的に増やそうという、そういう性向が働くんじゃないかと、このように思います。  さような意味で、数量管理ということになりますと、やはり消費者が求めているもの、あるいは経営にプラスになるものということは売れるものということになるんだろうと思いまして、そういうふうに一人一人の努力が生産に反映し所得に反映するというような、そういう考え方が基本になるんだろうと、このように私は考えておりまして、そういう意味でも、三十年間やってきた面積による生産調整というものを今、数量管理にしようということでありますので、これはもう、今委員御指摘のように、重大な決意を持って、しかもしっかりした理解と協力が得られるような、そういうものにするために慎重にも研究会を進めていかなきゃならないと、急がなきゃならぬことは言うまでもないことでありますが、そういう問題意識を持って取り組んでいきたいと、このように思います。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 大臣の方から面積割りという言葉が出てまいりまして、検討している中身では数量割りにしていこうというふうなことになるんだろうと思うんですが、細かい話になります、まだ検討中だということでのお答えになるかもしれませんが、これは今度はだれが確認をするようなことになるのか。それは、だれがというのは姿勢の基本のところになるんだろうと思いますね。  それから、厳正にやろうというふうなことが大分言われているかと思いますが、厳正に行うというその理由が、お知らせいただければというふうにも思います。  それに、更にもう一つですけれども、面積割りと数量割りで、結果として数量割りの方が余剰米が出るという可能性はないのかどうか、その辺についてもちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) この生産調整でございますけれども、先ほど来出ておりますように、これまで三十年間面積で管理してきたというわけでございます。その中で、先ほど大臣の方からお答え申し上げましたように、ややもすると、豊作というのが第一でございますけれども、それに加えまして、農家がその与えられた、作っていい面積の中で精一杯作られると、これは当然のことであろうかと思いますけれども、そういう中でどうしても生産調整という本来目指す効果が減殺されてきたという問題がございます。  それから、先ほど、これも大臣の方からお話ございましたけれども、消費者が求めている、例えば最近では有機米というのを消費者が求めておられるわけですね。こういうものの生産がなかなかうまくいかないという問題もございます。それから、例えば最近、コシヒカリの方にどうしても重点が参ります。非常に作付けが多いのはコシヒカリでございますけれども、例えば牛どん屋さん、牛どん屋さんはコシヒカリは必ずしも歓迎いたしません。どうしても、汁がどうしても下まで行かないという問題もございまして、行かないという問題がございます。そういうこともありまして、銘柄ごとの売行きに応じた生産というのは案外うまくいかないという、こういうようないろんな問題があるわけですね。そういうこともございまして、我々、今回、従来の面積から量での管理にしてはどうかということを昨年実は提案したわけでございます。  このやり方としては、集落地図を用いまして、それで集落単位での水稲の作付面積を現地で確認すると。これは市町村、それから農協、そういうところが、これは食糧事務所も協力いたします。こういうところが協力いたしまして現地で確認して、それともう一つは、農家の方から、それを現地確認いたしまして、その面積からどれだけの生産が行えるかというのを出します。他方で、農家の方から計画書を出していただきまして、そこでどれだけの生産が見込まれるかというのを出してもらいます。その二つを突合するというやり方でチェックできるのではないかと考えたわけでございます。  それで、今お話ございましたように、もし量が多く出たらどうするんだという問題がございます。そのときには、我々、本来これはあってはならないことでございますので、基本的には農家の方に責任持ってその与えられた量まで抑えていただくということが必要であろうかと思っています。  いずれにしましても、我々、昨年こういう考え方を提示したわけでございますけれども、必ずしも農業の生産現場の理解と納得が得られなかったということもございまして、先ほど大臣が申し上げましたように、我々、研究会の場でいろいろ研究いたしまして、こういう問題になりますと、かなり市町村の実務に通じた方、こういう方たちの御意見もちょうだいする必要があろうかと思います。そういう中で、実効性のある手法というのを見いだすというのも大きな課題かなと思っています。  いずれにしましても、そういう努力をしていきたいということに考えております。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 今日は時間がありませんので、それはどうかなとか、私の考え方を述べるのはできるだけ少なくしてお尋ねをしていきたいと思っておりますが、ただ、今の話を聞きましても、農家の方々が計画を作るということ一つを取っても、これは大変難しい選択が出てくるわけでございまして、その辺のところについては、最終的な報告を見ながらまた御議論をさしていただきたいなと思います。  次に、MA米の関係でございますけれども、そのようなことを一方で研究なさりながら、幾つかこの米の扱いについては国民の中で疑問に思うところがあるわけであります。  MA米の輸入をなぜ続けるのかという質問をいたしますと、これは国際的に決まっていることですというような答弁もあるわけであります。私どもは、日本の国の立場というものがまずあって、それに国際的な関係というものが合致をしないならばそれを変えていこう、それはWTOのほかの面についても、日本側が今一生懸命やっているところなんですね。ところが、どうしても農水省の方の方の説明を聞くと、今こういうふうに決まっているから輸入をしているんですというふうな言い方をされる。私は、そのことではなくて、日本は本来どうすべきだということを考えているのか、その中において、MA米という輸入を続けることが真に国策だというふうに考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 委員も既に先刻御承知のとおりでございますけれども、ミニマムアクセス、これはウルグアイ・ラウンドで決まったということでございまして、これは各国が、すべての加盟国が参加いたしまして、それでこのような合意になったということでございます。  それで、協定上合意を引き続き維持するということにされているところでございまして……

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 その辺は分かっているから。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) はい、はい。  それで、我々はそういう合意がある以上、特に我が国は米につきましては国家貿易ということでやっております。それである以上、我々は国際的な約束に沿いましてこれは輸入を行わなきゃならないというふうに考えております。  ただ、現在の農業の状況から見て、この合意が妥当なのかどうかという問題もあろうかと思います。これは先生から御指摘があったとおりでございますけれども、我々、この問題につきましては、現在行われておりますWTOの農業交渉の中で、我が国として言うべきことは言っていくということを決めているところでございまして、これは一昨年の十二月に策定いたしました我が国の提案の中に明らかにしているところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 今日は余りやり取りをしないということにしております。  次に、備蓄米の在り方について、私どもは常々かなりこの回転というものは圧力が掛かるものだというふうなことを思っておりますし、一方のこの下落の大きな要因にもなっているんではないかというような認識もあります。回転ではなくて棚上げ備蓄にすべきだという考えを常々申しているわけでありますけれども、ここのところについて研究会その他の中で御意見が出ておりますでしょうか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) この備蓄の問題につきましては、今回の米政策の見直しの中では、従来我々、百五十万トンを基本にしていたわけでございますけれども、これを百万程度にするということにしております。  これは、一つは、ただいま先生の方からお話しございましたように、高水準の在庫が存在すること自身が自主流通米の価格を抑えているんではないかということ、それから、近年豊作が連続したこともございまして適正水準を超えた状況が続いたと、結果として備蓄の経費が著しく増加したと、こういう点に配慮したものでございます。  それで、我々、このように百万トン程度とすることにしたわけでございますけれども、その中で、備蓄の方式につきましても併せて検討いたしました。これは一昨年来、省内に備蓄運営研究会というのを設置いたしまして、その場で検討を進めてきたわけでございますけれども、やはりどうしても棚上げ備蓄となりますと、主食用の販売が困難になる、結果としてえさに振り向けざるを得なくなりまして、結果として財政負担が大きくなる、この点がやはり大きな問題でございますので、我々、従来どおり回転備蓄方式がいいのじゃないかということで今回整備さしていただいたところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 例えば、現行の中ではそのような扱いになってしまうわけでありますけれども、世界の食糧事情はもう御存じのとおりで、多くの方々が飢餓に苦しんでいるわけでございまして、日本がいろんな意味で貢献をしている分野があるわけでありますけれども、こうしたものを恒常的に世界に対する日本の貢献の中で使うというような議論というものはございますか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 我が国の仮に備蓄が有効活用という観点からこれを海外援助に向けるということは一つあろうかと思います。ただ、この海外援助につきましても、当該国に従来から輸出している国がございます。そういう国との関係、それから国際的なルールがございます。そういうものに十分配慮した上でないとこういう面での対応も難しいということは御理解いただきたいと思います。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 大臣、今のMA米のことにつきまして、それから備蓄米のことにつきまして、検討されている内容についてはお聞かせをいただきましたが、大臣のお考えとしては、何か付け加えること等ございましたらば、お聞かせをいただきたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 長官が答弁したとおりでございますが、MA米の考え方については、今後WTOにおける農業交渉の中で我が国の立場というものを主張してまいりたいと、言うべきことは言ってまいりたいと。しかし、国際ルールの中で、一度約束したことはまたこれも踏襲していかなきゃならないということもルールでありますので、なかなか難しい一面があろうと思います。  それから、備蓄米のことにつきましても、これは我が国の提案においても、食料安全保障というふうな観点から備蓄の問題についても我が国の提案をいたしております。このことにつきましても、海外援助、米の援助の在り方につきましても、長粒米でありますとか短粒米でありますとか、その国によって事情が違いますので一概には言えないと思いますので、我が国にありましても、余剰米についての援助というものを求めているそういう声も強くございますので、そういったところをいろいろな角度から勘案して、今後どうあるべきかということを前向きに、我が国の国益にかなったやり方、と同時に、その国益が対外的にも理解してもらえるような方法ということを模索していかなくちゃいけないんじゃないのかなと、こんなふうに考えている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 いずれにしても、私自身は備蓄米は、米価の下落が続いているわけでありまして、そこの大きな要因だというような考え方も持っているわけであります。  次に、今回のなされている研究会その他の中で、先ほど午前中、田中委員の方から、理事からも出されておりましたけれども、どんな地域、どんな地域農業を目指すのかということが一つ大事になってくるんだろうと思いますけれども、この辺のところについてお聞かせいただければと思いますが。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) どんな地域農業というものがあるかということでございますが、これは新たなものを求めても、従来との継続性というものは当然ございます。その中で、新しい機軸といいますか、新しい経営形態をどう育てていくかということが大事になってくるんだろうと思います。  やはり意欲と能力のある望ましい経営体と、一言でそういうふうに申し上げているわけでありますが、それには、一つは集落営農ということもありましょうし、法人経営ということもありましょうし、また法人の中には株式会社ということもありましょうし、私どもは、さはさりながら、やはり日本の農村文化あるいは食文化ということは非常に大事な観点だと、このように思っております。農業の多面的な機能、あるいは林業についても同様だと思います。美しい国づくりに向けて、農村景観ということも考えていかなきゃなりません。  そういう意味で、この経営所得安定対策についても、そういったことも十二分に配慮をして、新たな考え方で所得安定対策というものも検討していく必要があるのではないかと。そういう意味では多少時間が掛かるというふうに申し上げているわけでありますが、しかし、米政策の見直しということになりますと、今、委員、先ほどお話ありましたように、これはやっぱり我が国における主食でありますので、これと経営所得安定対策というものを完全に切り離していけないものでありますので、その辺のところの接点とか関連とかというものは当然伴っていかなきゃならないと、このように考えております。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 次に、先ほど長官の方から有機米の取組等もというふうなことがございまして、この有機といいますか環境保全型といいますか、そういう農業に日本全体変えていこうという意識は相当広がってきていると思うんですね。そういう中で、現在も持続性の高いというあの法律がございますけれども、これが一応そういうような法律になっているというふうに思うんですが、現在の法律の中身で本当にこの実効ということに結びつくような法律になっているんでしょうか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 有機農業でございます。先生今言われたように、環境保全型農業の一つとして私どもも注目をしておりまして、最近とみに消費者の健康志向、安全志向が増しているわけでございまして、これに対応するための農業生産の在り方ということで支援をしているわけでございます。  ただいま御指摘の法律に基づきまして、緑肥、堆肥等の土づくりと化学肥料、農薬の低減、これを一体的に取り組む農業者に対しまして、無利子資金でございますけれども、無利子資金の農業改良資金の特例と、これらの人々が得ます農業機械についての課税の特例と、こういうものを講じて推進をするということにしております。  現在までのところ、実績、いわゆるエコファーマーでございますけれども、七千六百五十名、十三年の二月現在でございますけれども、その数でございまして、着実に増えているところでございまして、我々としてはそれなりの成果を上げているというふうに認識をしておるところでございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 局長がそういう認識ならば立派な法律なんだろうと思うんですが、私どもも、実はその辺をもう少し豊富なものにしていこうと、特別な農法ではなくてそれが日本のベースになるようなことをやっていこうではないかということでもって、ここにおります和田理事それから小川委員と共々議員立法ということで提出をさせていただいておりますが、大臣、この法律、議員立法で出しておりますけれども、出ているということについて御存じでございましょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 今、局長からもお話ありましたけれども、私、ベルギーへ行ってびっくりしたんですけれども、公共事業でカエルの横断道を作っているんですね。こういうのは、これはもう世界観、哲学の違いかなと思いましたが、農業とか農村ということを考えますと、これは非常に私は勉強になるといいますか、頭をがつんとたたかれたようなそんな気がいたしましたけれども、ある意味では目が覚めたという感じもいたしたわけでございまして、やはり自然の物質循環を生かした環境と調和の取れた農業生産を推進していくということは極めて重要でありますし、民主党が提出されました法案についても承知いたしているところでございます。  ただ、このことにつきましては、日本は南北に長い日本列島でありますので、多様な自然条件ということが一つの特徴でございますので、施肥、防除の量、回数等が大きく異なる中で、公平な支援をしていくためには十分かつ慎重な検討も必要であるのではないかと、このように考えております。  いずれにいたしましても、立法府内での検討を見守りたいと思いますが、私は、そういう一つの時代の背景といいますか、というものがあるということを我々農林水産省としてもしっかり認識しまして、今後、有機農業を含む環境保全型農業の推進につきましては、地域農業資源を維持するという観点も含めまして、金融、税制、補助事業等による支援を積極的に推進してまいりたいと、このように考えている次第でございます。  今後とも、消費者、生産者等からも幅広く意見をお聞きしまして、適切に対処してまいりたいと、かように考えている次第でございます。

郡司彰民主党・新緑風会

○郡司彰君 最後に、お一つ聞きたいことがあったんですが、時間がありませんので、それは閣議の決定をされた法案については、与党の方で事前にもう研究をする、討論もするんでしょう。しかし、私どもの方が議員立法で出すものについては、なかなか実質的な審議がされないということが続いておりまして、こういうこと自体、これは農水委員会、大臣の問題ではございませんが、私どももこれからまた研究し、改めていくような形を国会の中で考えていきたいなというふうに思っております。  最後ですけれども、研究会が開かれておりまして、一方でBSEの方は調査検討委員会が開かれている。このごろ、ちょっと農水省が元気がないというか、覇気がないというか、やる気が見えないというか、何か二十何人かのところでもって決めてもらったらそれ全部やりますよというような言い方をします。これだけ、実績と何とかの農水省の方がこれだけいらっしゃって、もうそこが出るまではうちの方は何にも考えないんです、頭を使わないで、今、手と足だけ使っているような言い方をする方がおりますけれども、しっかり今までの実績も踏まえて、やっぱり自分たちの中からこういうものを作っていこうというものが見えるような活力を示していただきたいなということを申し上げまして、終わりにさせていただきます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。  平成十四年度の農林水産関連予算に関して質問をさせていただきます。  武部大臣は先ほどの御説明で、都市と漁山村の共生・対流を推進するということが一つの目標であるというお話がありましたけれども、まず、この点に関連して質問をさせていただきます。  漁業が基幹産業であります岩手県の宮古市に私も何回か足を運んでいるんですが、その宮古市では、市民の健康増進や町おこし、あるいは観光の振興、そしてまた特産物の海産物の販売促進等の目的でタラソテラピー、日本語で海洋療法と言うんですけれども、そういう、行う施設を作っていこうというそういう計画を一年前に立てまして、これを推進しているということであります。そのほかにも、ホタルイカ漁で有名な富山県の滑川市でもこのタラソテラピー施設を建設して集客を図ろうという、そういう計画が進んでいると聞いております。  そこで、まず厚生労働省に、そのタラソテラピーというのはどんな治療法で、世界あるいは日本でどのように展開されているのか、お伺いをしたいと思います。

伍藤忠春厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(伍藤忠春君) お答え申し上げます。  タラソテラピーでございますが、タラサというのが海という意味で、セラピーは治療でございまして、ヨーロッパでかなり以前からこういった概念が取り入れられておったようでございます。海水、海藻あるいは海洋性の気候などを利用して治療や予防に役立てるということで、そういったものの総称をタラソテラピーと言っておりまして、日本では先生御指摘のように海洋療法というふうに言われているようでございます。  世界と日本の動向でありますが、特にフランスが先進圏というふうに聞いておりますが、フランスあるいはイギリス、ドイツ、スペイン、その他ヨーロッパ諸国でかなり以前からこういった概念が持ち込まれておるというふうに聞いております。  我が国におきましては、今御紹介ございましたようなところを中心に、三重県、富山県、千葉県、青森県、こういったところでタラソテラピーを中心にした施設が展開をされておるというふうに承知をしております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 アトピーで悩んでいる方が日本では多いわけですけれども、そういうお子さんを持っている方からも、いや、あのタラソテラピーが効果があるんだというようなお話を聞きまして、そういうこともあってか、そういう海辺の地域でタラソテラピーを行っていこうという、それを一つの町おこしにしていこうという流れもあると聞いております。  漁業地域の町おこしにこのようなタラソテラピーを活用している現状について、またもしそれが進んでいれば、その効用等分かっておりましたらば、お伺いしたいと思います。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 委員御指摘のとおり、都市と漁村の共生・対流を促進する観点から、豊かな自然、新鮮な魚介類、固有の伝統文化など漁村の恵まれた地域資源の活用が求められているというふうに認識をいたしております。  タラソテラピーでございますけれども、私ども、全国の取組状況を網羅的に承知しておりませんけれども、御指摘のような、富山県滑川市におきましては、県立の水産試験場におきます海洋深層水の余剰水を活用した海洋療法施設タラソピアが平成十年にオープンし、年間五万人程度の利用客があるというふうに聞いております。国民の健康やいやしに対する関心の高さから好評を得ているというふうに聞いております。  水産庁といたしましては、昨年制定していただきました水産基本法、また漁港漁場整備法の趣旨を体しまして、漁村地域を漁業生産の場としてとらえるのではなく、また一方で豊かな自然、新鮮な魚介類など漁村の幅広い資源を十分に活用しながら、都市と漁村との共生・対流を積極的に促進し、漁村の新たな可能性を追求していきたいと、このように考えているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 厚生労働省は結構でございます。ありがとうございました。  今のお話もありまして、これからもブルーツーリズムと言われておりますけれども、そういうものの一環としてこういうものも活用していただければと思います。  次に、資源管理型を基本とした新たな水産政策の展開ということもまた十四年度の予算の一つの目玉であるかと思うんですけれども、それに関連して質問をさせていただきます。  資源管理に関しましては網目の問題が大事でありますけれども、魚にもいろんな形の魚がおりまして、網目の研究もいろいろあるのではないかと思いますけれども、そういう網目の研究の推進とその効果ですね、新しい網目を研究して、それが具体的にこういう効果があって小さな魚は保存されるというようなことが分かっておれば、その点の検証結果をお聞きしたいということと、そういう新しい網が有効であれば、それを導入したときにどういう支援が行われるのか、その点もお伺いをしたいと思います。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 私ども、これまでも水産資源の維持、培養という観点から、網目について研究あるいは実証事業を行ってきております。  具体的に申し上げますと、底引き網漁業でございますけれども、網の構造を二層又は三層構造にいたしまして、小型の魚を一番上層の網の開口部から逃避させるということで、小さな魚を漁獲するということを防ぐための選択漁法技術につきまして、平成十一年度から本年度に掛けて開発をいたしております。  また一方で、巻き網漁業につきましても、平成九年度から、大きな目合いを用いまして海中におきます小型魚を逃避させる海中選別漁法技術の開発を進めているところでございます。  先ほど申し上げました底引き網の漁業につきましては、十年、十一年に掛けまして千葉県銚子地区におきましてその検証を行っておりますけれども、これまでの検証によりますと、相当効果があるというふうな報告を受けているところでございます。  また、巻き網漁業につきましては、本年度までの開発成果を得まして、来年度からその検証事業を進めていきたいというふうに考えております。  また、次のお尋ねでございますけれども、このような資源管理型漁業を進めるに際して、小さな魚を捕らないような網に交換する際の支援策のお尋ねでございます。  私ども、十四年度から資源管理型漁業を推進していきたいというふうに考えておりまして、資源回復計画を策定し、減船なり休漁等の漁獲努力の削減、あるいは先ほど申し上げたような網の交換をする場合の支援策につきまして予算を計上しているところでございます。  その中身でございますけれども、小型魚の混獲を回避するための漁具の交換につきまして、不要となります漁具のスクラップを行う費用につきまして、国あるいは都道府県から助成を行うこととしております。  また一方で、そのような従来の漁具をスクラップした際に新たな新規の漁網の購入が必要になるわけでございますけれども、これにつきましては農林漁業金融公庫からの施設資金で対応したいというふうに考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 あと、先ほどの予算の説明では責任ある栽培漁業の推進をうたっているわけですけれども、栽培漁業の推進の研究に関して、国あるいは地方自治体、そしてまた漁協の役割分担をしながら開発していると思うんですけれども、それに関してどのような予算が使われているのか、お伺いをしたいと思います。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 栽培漁業のお尋ねでございます。  水産資源の持続的利用を確保するために、栽培漁業を推進をしていきますことは重要なことであると認識をいたしております。  その推進体制といたしまして、国がクロマグロの種苗生産、放流、基礎的な技術の開発をいたします。都道府県におきましては、地域の実態に即しました種苗の量産化など、その応用的な技術開発及び種苗の量産を実施をいたしまして、漁協等がその成果を受けまして放流を実施するとの役割の分担をいたしておるところでございます。その推進も図ってまいりたいと思っております。  そのため、国におきましては、全国十六か所の国営栽培漁業センターで技術開発を実施をいたすとともに、都道府県における技術開発、漁協等が行います大量放流の実証試験につきましては、栽培漁業地域展開事業によりその補助を行っているところでございます。  平成十四年度予算におきましては、国の技術開発費と都道府県向けの補助金を合わせまして約三十億円となっておりますが、今後とも必要な技術開発が実施をできますよう努めてまいりたいと思っております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 そのほかに、水産業と自然との共生も重要な予算のテーマであるというふうに思います。  その観点から一つ質問をさせていただきたいんですが、前にも、山形県では県の魚というのがサクラマスになっておりまして、そのサクラマスが産卵のときに遡上できるように、自然と共生する河川工事あるいは水の水量管理等を求めて、県にも公明党の県本部として要請をしていたわけですけれども、そういう内水面漁業の振興のためにも、魚道づくりあるいは産卵場所を作るなど、環境に優しい河川工事というのが大事であると思うんですが、そういう観点での進捗状況といいますか、それが分かっていればお教えいただきたいと思います。これは水産庁長官ですかね。

木下寛之水産庁長官

○政府参考人(木下寛之君) 水産庁におきましては、内水面漁業の振興を図る観点から、委員御指摘のとおり、従来から生態系なり生物生息環境に配慮した魚道あるいは産卵場の造成等を行ってきているところでございます。  今、進捗状況でございますけれども、例えば、内水面環境活用総合対策事業におきましては、本年度、魚道整備三か所、また産卵場造成等に一か所の助成を行ったところでございますし、サケ・マス増殖環境整備事業におきましても、同様に魚道整備一か所を行ったところでございます。  また、このような水産庁の補助事業のほかに、河川整備あるいはダム建設等の整備を行う際に水産生物の生息環境に配慮するよう、関係府省に要請を行っているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 これからの流れは環境と共生ということでありますので、水産業の展開のためにも、この環境という面も大事にして事業を展開していただきたいと思います。  次に、安全、安心の食料供給ということに関して質問をさせていただきます。  食品表示違反が多発しまして、大きな社会問題となっております。広く消費者からの情報を受け付けるため、二月十五日から食品表示一一〇番の開設がなされました。開設後の利用状況と、今後これをどのように推進していくのか、この点をお伺いしたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 食品表示一一〇番の状況について御報告いたしたいと思います。  表示の監視体制強化の取組の一環として、先生今御指摘のように、去る二月十五日から表示一一〇番を本省を始め私どもの地方局を含めて開設させていただいております。  三月十五日、先週一杯に寄せられた件数が全国で千六百七十六件という状況でございます。二月中ですと、大体日々百件を超える状況でございました。三月に入りまして若干減少いたしておりますが、それでも五十件前後の情報が日々寄せていただいているという状況でございます。  私ども、こういう、その内容について若干申し上げますと、食品表示に関する情報提供のほか、問い合わせ、提案、あるいは私どもに対する苦情を含めて非常に幅広いものになっております。こういう情報を生かしながら、都道府県など関係機関とも連絡を取りながら、不正な表示の摘発、是正を図っているという状況でございます。  今後は私ども、やっぱり幅広く表示に関する情報を受けていくということから、この食品表示一一〇番自体のPRをもう一度やっぱり検討したらいいんだろうというふうに思っておりまして、近々広報活動の強化も図っていきたいというふうに思っておりまして、今後とも情報提供に基づく表示義務違反の摘発、あるいは関係者の理解促進ということも含めて、この充実強化を図っていきたいというふうに思っております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 やはり消費者の生の声を多く聞いていくということが非常に大事であると、そのように思うわけです。  そういう意味で、私は、この食品表示にだけ限った窓口ではなくて、もう少し幅広い、食品そのもの、食品何でも一一〇番みたいな形で、もっと幅広い意見を聞くような窓口も開いていただければ有り難いなというふうに思います。今、子供さんの食品のアレルギーの問題とか、いろいろ添加物が大丈夫かどうかとか、いろんなそういう問い合わせも結構私にも来ておりまして、そういう関心が高いわけですけれども、そういう窓口も開いていけば有り難いのかなと。これは厚生労働省等との関係もあるんだと思うんですが、この点についてお伺いをしたいと思います。

西藤久三農林水産省総合食料局長

○政府参考人(西藤久三君) 表示問題に関しまして、先ほど御説明させていただきましたように、去る二月から表示に限った一一〇番ということで措置させていただいておりますが、先生御提案の、正に食品の安全性に関する相談窓口という観点からしますと、私ども、やっぱり消費者の方とのコミュニケーションが非常に重要だと、大臣からも重ねてそういう御指示を得ているわけですけれども、実は昭和五十九年から、私どももPR下手でございますけれども、本省と地方局に消費者の部屋を設置させていただいております。電話あるいはファクシミリ、Eメール等で農林水産業そもそもの状況、あるいは先生今御指摘の食品の安全性、品質などに対する問い合わせ、相談に専門の担当を置いてお答えするという体制を敷かせていただいております。また、一週間から二週間、テーマによって状況違いますけれども、テーマを定めて集中的な情報提供を行うということで特別展示という形も実施させていただいております。  若干、その最近の状況だけ御報告させていただきますと、消費者の部屋の本省における相談件数を見ますと、十三年度、まだ二月までの数字しか集計できておりませんが、総数が四千八百二十四件という状況でございます。月四百四十件程度、日々で二十件強かと思います。前年が年度を通じて約四千三百件でございましたので、二月までの時点で既に前年を一割上回る程度の御相談が寄せられているという状況でございます。  また、先生御指摘の中で、特に子供といいますか、学生生徒の方との相談ということも我々は非常に重要だというふうに思っております。そういう点で、生徒、子供さん方からの相談ということで見ますと、先ほどの内数でございますけれども、四千八百件のうち約千六百件が子供さんからの相談という状況でございます。  また、特にBSEが発生しました後の状況、私ども、BSEに関する情報・相談だけを限って取り出してみますと、先ほど四千八百件のうちの、若干時期のずれはございますが、八百件程度がBSEに関する相談と。  それと、先ほど申しました消費者の部屋の入場者ということで見ますと、日平均で約二百六十人が御訪問いただいている。特に修学旅行等で学生生徒の方が上京される折にも、これから、年度替わってからになりますけれども、来庁をしていただいているし、そういうこともPRに努めていきたいと。  いずれにせよ、こういう努力を積極的に行っていきたいというふうに思っております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 今回、いろいろ食品表示の違反事件が多発しまして、これはもちろん厳格に対応してこういうことが起こらないようにしっかりやっていかなければいけないと、そのように思うわけですけれども、それの影響を受けて特に食肉の消費がどのようになっているのか、最近の状況についてお伺いをしたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 一連の表示違反事件でございます。  振り返ってみますと、一月二十八日が雪印食品でございましたし、二月の十五日が香川県のカワイでございましたし、二月二十七日がスターゼン、三月の四日が全農のチキンフーズと、こうなったわけでございます。  そのPOS情報、全国主要六地域の量販店におきますPOS情報でその変化を見てみますと、やはり雪印食品の事件直後の二月の第一週、ここは食肉全体、若干減少をしております。しかし、その後、種類別に言いますと、牛肉は徐々にではございますけれども回復傾向にございますし、豚肉と鶏肉は前年同期を上回っているという状況でございまして、三月の第二週で前年比、食肉全体で約一〇三%という状況にあると承知をしております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 このような表示違反がきちんと是正されていけばやはりまた消費者も安心して食していただけるのかなと、そのように思いますので、この対応を農水省、きちんとやっていただきたいと、そのように思います。  BSE関連について少し質問をさせていただきますけれども、昨日、予算委員会の方で公聴会の公述人、京都大学研究科教授の新山陽子氏から御意見を伺ったわけですけれども、その中で、やはりヨーロッパでのいろんなそういう食に関する事件の反省からトレーサビリティーについてもしっかり取り組んでいる、その中で、やはり牛肉関係では、家畜、枝肉、部分肉のレベルまでトレーサビリティーが確立している、これは義務化を行っているというお話がありまして、日本も義務化をすべきではないかという御意見でございました。  私もそのように考えるわけですけれども、一応この点に関して大臣も前にそのようなお話も、御意見も伺っていたと思ったんですが、改めてこの点について確認をしていただきたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) BSE関連対策につきましては、つなぎ資金等を含む既存対策の延長を私は必要だと、延長が必要だということを事務方に指示しておりまして、早急に取りまとめるように今鋭意検討中でございます。このことをまず申し上げておきたいと思います。  それから、牛の個体識別について、つまりトレーサビリティーについてでございますが、生産段階における牛の履歴が小売段階に伝達されまして、必要な場合にはその経路を追跡できるものとしての重要性は、これは言うまでもありません。  しかし、同時に、トレーサビリティーを確保することは、伝染病発生時の迅速な個体追跡、酪農及び肉用牛生産の振興、消費者への生産情報の提供等の観点から私は極めて重要だと、かように考えておりまして、屠畜場以降の流通、消費段階も含めての法制化ができないかということで、この法制化を視野に入れて今検討を事務方に指示しているところでございます。  屠畜場までは割合容易にいくんでしょうけれども、それから先のことについてはいろいろな意見があるようです。DNAでやるとか、いろいろなパターンについて提案がございますので、しっかりやるためにもそういったこともいろいろメリット、デメリット等を検討する必要があるのではないかと、このように考えておりまして、今週二十二日には牛肉のトレーサビリティーに関する懇談会を開催しまして、今後の牛肉のトレーサビリティー確立に向けての手法と課題について整理検討し、できるだけ早くこれが対応できるように進めてまいりたいと、かように考えている次第でございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 BSE関連の生産者、それから流通業者等々に対するいろいろな支援策がありますけれども、今、大臣の方でこれは四月以降も継続できるようにということで御検討されているということでありますので、なるべく早くそれは皆さんにお知らせできるようにしていただきたいと思います。  次に、米政策について質問をさせていただきたいと思います。  先ほども委員の中から質問がございましたけれども、生産調整に関する検討会が本年一月十八日に設置されまして、これまで何回か会合が開かれているわけです。三月には熊本、宮城、石川県で現場の生産者等の意見を聞く現地での会合が持たれたということでありますけれども、現地、現場の方々からどのような御意見あるいは反響があったのか、その点をお伺いしたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 先生今御指摘ございましたように、この研究会では論点・課題の整理に資するという、こういう立場から現地検討会を開催しております。  それで、そこで出された御意見でございますけれども、例えば積極的意見といたしましては、これは先ほどもお答えしたところでございますが、生産数量の管理によりまして有機栽培米等品質向上のための工夫に取り組みやすくなるという、評価する意見がございます。それからまた、生産数量管理は量を抑えて手取りを多くする観点からも期待できるのではないかという、こういう評価する御意見もございます。  他方で消極的な意見もございまして、例えば、生産数量を実際に抑制しているかどうか確認することが難しい。そして、生産数量管理は豊作や収量向上への期待をそぐのではないかと。この辺が一番問題だと思うんですけれども、あくまで生産者の立場からしますと、豊作や収量向上への期待をそぐのではないかという御意見がございます。そしてまた、米を売る力のある農家は生産数量管理による生産調整には参加しなくなるのではないかと。こういうむしろ消極的と、そういう意見もございます。  いずれにしましても、我々今後、現地検討会で寄せられました意見、こういうものを踏まえまして、この問題について引き続き検討していただきまして、生産現場の理解と納得が得られる、そういう仕組み、こういうものを構築すべく努力していきたいというふうに考えているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 現場の方もいろんな、多様な意見があると思うんですけれども、多くの人の御理解が得られないとなかなか生産調整というのは実質的に進まないと思いますので、大変な御苦労かと思いますけれども、よく現場の声を聞きながら推進をしていただきたいと思います。  次に、農産物検査についてお伺いしたいんですけれども、平成十三年度から五年間で農産物検査については民営化を行う方針となっておりますが、現在どのような進捗状況であるか、お伺いをしたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 国内産の農産物の検査につきましては、ただいま先生の方からお話しございましたように、平成十三年度から五年間で民営化することとしております。現在、その登録検査機関として参入する予定の、JA等でございますけれども、約一千百機関ございます。その一千百機関のうち、本年の二月末までに二百七十八機関が登録されているという状況でございます。  これらの機関のうち、約九〇%がJA及び経済連、農協系統でございまして、他方で全集連系の集荷業者及びその団体が約六%、残りの約四%がその他、いわゆる卸等でございますけれども、そういうような状況となっております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 流通の効率化とかコストの削減の観点から、契約販売を行っている大型農家の方々からは、庭先で検査をしてもらえるような形になればコストも削減できて有り難いというような声も聞いているんですけれども、今後、こういう民営化が進むにつれてそういうサービスというものも行われるようになる可能性があるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 登録検査機関の検査場所の問題でございますけれども、検査場所につきましては、登録検査機関が登録時に業務規程というのを提出します。その業務規程の中で場所を定めるということになりますが、この問題につきましては、ひとえに各登録検査機関の検査能力、それから検査効率、こういうものを踏まえた判断が必要であろうかと思っております。  しかしながら、我々あくまで、平成十八年度に完全民営化という、そういう姿が実現するわけでございますので、その完全民営化への円滑な移行を確保するという観点から、できるだけ登録時に登録検査機関等との間で検査場所の設定につきまして調整していただきまして、その調整の中で受検者にできるだけ不便を掛けないようにということを求めていきたいと思っております。  いずれにしましても、庭先集荷、庭先で検査ということになりますと、当然検査の効率ということからは非常にマイナスとなるわけでございますけれども、やはり受検者の方がその登録検査機関の方々とよく話し合っていただいて、その中で我々が、平成十八年までには我々もいろいろなアドバイスをしたいと思いますけれども、その中でしかるべき答えが見いだされていく問題であろうかというふうに考えているところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 なるべく、コスト削減につながるようなものであれば、そういう民間、民営化されるんであれば、サービスとして行えるような体制になれば有り難いなと私は思っております。  それから、よく現場回るとお話聞くんですけれども、農業機械のコストダウンが十分に行われているのかどうか、その点をいつも聞かされるわけですけれども、この生産コスト削減に関しての現状についてお伺いをしたいと思います。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 稲作の生産費の中で農業機械が約二割を占めております。全体の生産性向上を図る中で、農業機械のコストの低減というのは重要な課題であるというふうに私どもは受け止めているところでございます。  昨年、新たな行動計画というものを策定をいたしまして、四つばかりの基本方針を立てて取り組んでいくということにしているわけでございます。  まず一つが、基本性能を特化することによってシンプルな農業機械、これはほかのものより一、二割程度安くできるわけでございますので、このシンプルな農業機械を供給するということが第一点でございます。それから第二点が、遊んでいる農業機械、中古でございますとか遊休の農業機械を活用するためにその流通条件等を整えていく、あるいは情報を提供するということが第二点でございます。第三点が、すぐ償却してしまうというんではなくて、補修部品を供給するだとか整備体制を整えるということによりまして、農業機械をできるだけ長期に利用していただくということが第三点でございます。そして、リース、レンタル、あるいはコントラクターへの委託というようなことで、適正規模での効率的な利用というようなものが第四点でございまして、以上、四つばかりの目標を立てて取り組んでいるという状況でございます。    〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 二十一世紀になって、いろんな社会の、そういう製品等も循環型社会に合致するような形になっておりますので、農業機械に関してもリサイクルを考えた開発というものが必要なのかなと、そのように思いますけれども、この点に関して野間副大臣から見解をいただければと思います。

野間赳自由民主党・保守党農林水産副大臣

○副大臣(野間赳君) 農業機械の開発改良につきましては、昨年の三月に農業機械開発改良研究・技術開発戦略を策定をいたしまして、これに基づきまして生研機構を中心にいたしまして研究開発を推進をいたしております。  これは、農業機械の開発のための基礎・基盤技術の研究開発といたしまして、農業機械の低コスト化、リサイクル化のための点検整備、修理の容易な農業機械の開発、リサイクル可能な農業機械部品の開発に関する研究開発に取り組んでいるところであります。  農林水産省といたしましては、循環型社会の構築に資する観点から、農業機械の低コスト化、リサイクル化に関する研究開発の推進を計画をいたしておるところでございます。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 最後に、林野関係の質問をさせていただきます。  森林資源の持続的な利用ということが大事な予算の観点であるということで説明をいただきました。  最近、三月に入りまして、茨城県、宮城県、兵庫県で大きな山火事が発生して、これに関して七百名以上の近隣の住民が避難勧告を受けて避難をするというようなこともありまして、そういう避難をされる方々は大変な御苦労をしているのかなと、そのように思っております。  そういう意味で、この森林火災の最近の発生件数、そして損傷面積がどのようになっているのか、この点をお伺いしたいと思います。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 林野火災の発生状況でございますけれども、平成八年から十二年までの最近五か年間の年平均で見てまいりますと、出火件数は約三千百件でございまして、それに伴います焼損面積は千八百ヘクタールということになっております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 いろんな原因があると思うんですけれども、この森林火災、山火事の原因としてはどのようなものが考えられるのか、この点、分析されておればお聞きしたいと思います。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今の五年間の平均でございますけれども、一番多いのはたき火による被害でございまして、その後がたばこの捨てられたもの、あるいは火入れによりまして、火入れをしていたときに風が吹いて災害になっちゃったというような事例もございます。そんなところが大きな事例でございます。    〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 たばことか火入れという原因があるということでありますけれども、大事な森林を失わないようにいろいろな火災、森林火災の防止対策が行われる必要があると思うんですけれども、そのほかにまた、焼けてしまった森林を今度は再生しなきゃならない、復旧対策というものもまた大事なことであると思います。  これらの点に関して、農水省の取組についてお伺いをしたいと思います。

加藤鐵夫林野庁長官

○政府参考人(加藤鐵夫君) 今申し上げましたように、火災の原因を考えますと、大半が不用意な火の取扱いによるというようなことでございまして、そういう点で予防対策というものを取っていくということが大変重要であるというふうに考えているところでございます。  林野庁といたしましては、消防庁など関係機関と密接な連携を図りつつ、全国山火事予防運動の実施等防火思想の普及啓発、あるいは森林パトロールの実施、あるいはそれぞれの地域におきまして林野火災の予消防組織の育成、あるいは初期の消火機材の配備というようなことを行っているところでございます。またさらに、航空機による空中巡視であるとか、あるいは森林内の無人気象観測機からデータをもらいまして、それで林野火災の発生危険度を情報として流すというような林野火災予防情報システムというようなものも導入を図っていこうということで努めているところでございまして、今後こういった対策によりまして予防が実効ある形になればというふうに考えているところでございます。  また、跡地の復旧につきましては、火災後の降雨等により二次災害が発生しないよう、人家、公共施設等に被害を与えるおそれのある箇所につきましては治山施設の設置など治山事業を実施するとともに、被害跡地の造林などに関する補助事業の活用を促進して、復旧に万全を期してまいりたいというふうに考えております。

渡辺孝男公明党

○渡辺孝男君 自然環境を守ると。森林の場合には、CO2の吸収源として非常に重要な役割をしているわけです。COP、今度8になるんですかね、こういうことについても、日本としてもCO2削減、地球温暖化防止に関しましては大きな目標がございまして、これを達成するためにはやはり森林の整備ということが非常に大事であると、そのように思います。そのほかにも、やはり生態系を守るという、いろんな貴重な動植物があるわけでございまして、こういう火災で焼失をしてしまえばそういう生態系にも大きな影響を与える可能性があるわけです。  そういう意味で、森林火災の予防、予防と同時に、そういう失われた森林の再生ということは非常に大事であるというふうに思いますので、この点しっかり取り組んでいただきたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私は、北海道の野幌東地区の事業と農水省の姿勢について最初に質問いたします。  予算委員会でも問題になりましたけれども、鈴木宗男氏が北海道野幌東地区の特定農用地整備事業の採択をめぐって当時の北海道開発庁に圧力を掛けた問題です。  国土交通省の調査報告書が、扇大臣が三月十二日ということで、これまとめて出しました。それで、この報告書ではかなりの関与を認めています。この事業主体は開発局なんですけれども、しかし農水省の農業用の予算の一環であると。  この事業主体、その予算に対しては農水省の権限もあるということで、そこで農水省にお聞きいたしますけれども、この中で明らかにされた内部文書の中に、一番最後にこの内部文書が付いているわけですけれども、この中で、平成九年の四月二日、「農水省から局に予算執行解除の旨が伝えられた。」というところがあります。  それで、このことというのは、農水省から、当時、平成八年ですね、この八年のときに、十二月の時点で予算を凍結していたということを農水省自身も知っていて、そして四月一日に鈴木宗男氏が、執行については農水省に任せると、開発局に任せるというふうに言ったので、農水省もすぐこれは凍結解除ということを言ったというのがその実態、事実だったんじゃないかということなんですけれども、どうでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 三月六日の国土交通省からの調査依頼に基づきまして、国土交通省の調査に協力するために農林水産省といたしましても調査を実施いたしました。その結果、農水省から北海道開発局に予算執行解除の旨が伝えられたとのことにつきましては、関係者に対し当時の事情を聞き取りましたが、そのような事実は確認できなかった状況にございます。その旨を既に国土交通省に回答をさしていただきまして、その結果を同省から三月十二日に公表されたと、こういう状況にございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 調査報告書は、国土交通省の求めに応じて農水省がこう答えたということになっているわけですけれども、農水省はこの文書の存在や送付を要請した事実も確認できないというふうになっているんですけれども、しかし一方で、この中身を見ますと、例えば四ページのところでは、「FAX文書については、」「見たという明確な記憶はないが、そのころであれば予算要求に関する資料の一部として送付されてきたかもしれない。」ということを言っているとか、あるいは七ページのところには、「よく覚えていないが、鈴木議員から事業の必要性や熟度について電話があったような気がする。」というふうに言っている人もいるわけですね。  それで、やはり予算を農水省も、もし鈴木氏や開発局と一緒になってとどめていたということだったとすると、これは大変な問題だと思うんですけれども、この点、更にどうでしょうか、調査するべきじゃないでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 本件に関しましては、三月五日の衆議院予算委員会での議論を踏まえまして国土交通省から当省への協力依頼があったことから、農村振興局が大臣官房の協力の下に調査を行ったところでございまして、調査は、当時の関係者からの聞き取りなどにより行い、その結果を国土交通省に回答し、同省の報告書の中で公表されたところでございます。そのことで御理解をいただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 まだはっきりしていない中身があるわけですよね。ですから、農水省としてもやはりきちっとその分からない部分も調べて報告をするべきではないかと思いますけれども、この点、どうですか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 正に先生御指摘の、その分からないところというのが、我々としても国土交通省からの求めに応じた部分、そして我が省としても明らかにしておかなきゃいかぬという意味で、きちっとした、正に我が局だけではなくて官房の協力も得ながらきちっと調査をいたしまして、その結果、やはり先ほども先生のお話ありましたが、担当者といいますのは全国の相当の数の地区を担当していまして、言い方がちょっと語弊があるかも分かりませんけれども、いろんな依頼をする立場と、それをこたえていただく立場の仕事のボリュームなり問題意識といいましょうか、その処理のときの記憶の状況というのは、大分そこにはずれがあるというようなことも、私もそういう実態の仕事をしておりまして時々そういうことを感じたこともありまして、いろいろ分からないと言われていることはそのとおりなんだろうというように、もちろんそれは厳しくといいますか、本当にそうなのかということをただした上で、当初申し上げたような答えになっておるということを御了解いただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 報告をするということですね、その結果について。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 国土交通省の方にお答えさせていただいたものがすべてだということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それはちょっと納得できないですね。分からないところがそれの上でもあるわけですから、私は、これについては農水省としてきちんと報告しなければならないことだというふうに思います。  そして、大臣もやはり公共事業を担当する大臣なわけです。鈴木氏がこのやり取りをめぐって新聞で大きく報道されましたけれども、鈴木氏がそのとき、自民党を落としたところについては新規の予算を付けないというような党利党略的な発言をして、こういう公共事業をゆがめたということをやっているわけですけれども、このことの重大性についてどのように認識されていますか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 今、前段の件につきましては、新たな事実の御指摘があれば農林水産省としても適切に対処していく考えでございます。  また、ただいまの農林水産公共事業の実施の問題でありますが、これに当たりましては、国会議員を始め各方面から様々な意見がございます。これらの意見に対して常に幅広く耳を傾けて、適切なものは取り入れ、不適切なものは排除するという態度で行政の責任を果たしていくことが大切だと考えております。  なお、政官業の問題につきましては、毅然とした態度で臨むよう事務当局に指示しているところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 つい最近なんですが、マスコミにこの鈴木氏の圧力について証言をした前の南幌町の町長さんが、ゼネコンの関係者という何者かによって、鈴木氏に謝罪しないと公共事業に影響するといって一時間にわたって強要されてわび状を出させられたんですね。これも三月十二日付の北海道新聞に大きく載りました。それで、やはりこれは人権問題と思うんですけれども、この方面からも処理必要なわけですが、同時に農水省の公共事業が南幌でやられているわけです。  確認いたしますけれども、謝罪しないと自治体の公共事業に影響するなんというばかなことといいますか、こういうことというのはないですよね。いかがですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) そういうことは事、農林水産省についてはないと私は確信しております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そういうことはあり得ないということなわけですけれども、当然だと思います。  そこをちょっと確認した上で、鈴木氏の問題は、やはり行政の基準をねじ曲げてまで後援企業に仕事を回して、そして企業から政治献金を受ける、税金の還流の構造で、とんでもないことだと思います。大臣は、その鈴木氏から百万円をもらって返すというようなことなわけですけれども、献金を受けたことが間違いであったということを認めているわけですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) その件に関して申し上げますと、当時、総選挙のときでございまして、鈴木議員は当時、道連会長でございました。比例区候補として各選挙区支部を回った際に、平成十二年六月十九日に私どもの第十二選挙区支部にごあいさつに見えましたわけでございます。そのときに事務局が受けたものでございまして、後で調べてみますと同様のケースは他の選挙区支部にも多々ございまして、私どもは、道連から十二選挙区支部への助成金、こういう理解で受けていたということでございます。  しかし、最近のマスコミ報道等によりまして、私が個人的に受けたかのように伝えられておりますのは全く本意でございませんので、北海道代議士会でそれぞれ協議いたしまして、道連を通じて返却したということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 我が党の小池議員が十八日の予算委員会でこの問題について小泉総理に質問しました。そのときに総理は、やましいところがなければ返す必要がないというふうに言ったんですね。ということは、やましいことがあったというふうに思ったわけですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) ただいま申し上げましたように、紙先生も北海道の事情はいろいろ詳しいと思います。私や中川昭一先生は鈴木代議士といわばライバルでございまして、私ども、これは道連からの助成金であるということで十二選挙区支部が受けたということでございますが、それが報道によりますように、私個人が受けたということは全く本意でありません。  したがいまして、私個人が受ける理由はありませんので、しかもそのことについてはほかの選挙区支部長、つまり北海道の各代議士でございますが、いろいろ聞いてみますと同様なケースが多々あったということでございますので、みんなで相談しまして、道連を通じて返却したということでございますので、やましいから返したということでも何でもありません。私は個人としては受ける立場にないということでございますので、誤解を与えないようにきちっとさせていただいたということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 鈴木氏の一連の疑惑というのは、改めて企業献金が腐敗の温床になるということを示したものだと思います。特に、公共事業を行っている企業からの献金は、そもそもの出どころは税金です。そして、税金の還流システムです。企業は利益のためにやはり献金する、公共事業の仕事を取ってほしいということの期待でもあります。それがやはり行政をゆがめる元凶になるというふうに思うんですね。  企業献金、特に税金の還流である公共事業の受注業者からはやめるべきだというふうに思うわけですけれども、大臣が支部長をされている北海道の第十二選挙区の支部も建設業者から多額の献金を受けています。  例として、一番地元で公共事業をやっているのが西村組というところですけれども、この企業から二〇〇〇年には百九十八万円、献金を受けていますし、この業者は農水関係でも、平成十年で見ますと開発建設部からサロマ湖の漁港、それから斜里地区の排水路の工事などの発注を受けている。補助事業としても多くの漁港や農道の工事も受けている。それからまた、菊池組、五十嵐建設という企業からも、それぞれ二百八十万、百九十八万円と、それぞれもらっているわけですが、この会社は林野庁の北海道森林開発局北見分局というところから多額の発注を受けている。  大臣、農林水産大臣になってからもこういうところから、企業から献金を受けているんでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 企業・団体献金の在り方、政治活動を行うためにどのように資金を調達するかにつきましては、現在いろいろ議論がなされていることは私も承知しておりますが、公共事業を実施する企業からの献金の問題についても、法に照らして適正に処理されている限りは直ちに問題となるわけではないと、私はかように思っております。  こうした議論の進展を見ながら判断していかなければならないと、このように考えている次第でございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 関連企業からの政治献金に関してはこれまでもいろいろ議論になっていまして、例えば、九六年に今の小泉総理が厚生大臣だったときにやはり同じことの質問を受けたときに、小泉当時の厚生大臣の回答というのは、私は大臣在任中は関連業者の献金は受けないことにしていますというふうに答えていますし、そのほかに亀井静香建設大臣も同じ趣旨の発言をしています。  ですから、やっぱりそういう問題については、手続上やっているから別に問題ないということではなくて、現に鈴木氏の問題のようにそういう形で温床となってきたということがあるわけですから、ここはせめて大臣の間のときはもらわないということをきっちりやっていただきたいというふうに思うんです。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) それはそのとおりだと思います。大臣在任中は私は誤解のないようにきちっとすべきだと、こう思っておりますので、大臣在任中は公共事業を営んでいる業者からの献金はいただかない方がいいと、こう思いまして、私の秘書に既に指示いたしております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 それでは次に、北海道の農業公共事業の問題で質問いたします。  それで、北海道では今五十一の大規模な国営かんがい排水事業が行われています。その中で、水田から水需要が少ない畑地に今重点が移ってきていると。元々は水田に水を使うということだったわけですけれども、今はそれが畑になってきていると。それで、ダムから水路を引いて畑かんがいに、かんがい施設を造っていこうということでその工事が進められるわけですけれども、畑地かんがい施設を造って初めてその効果が出るわけです。  ところが、昨日からも議論になっているように、農業経営が非常に悪化してきているという中で、かんがい施設はもう要らないとか、あるいはやめたいと、そういう農家が急増してきています。  それで、私は、道庁の農政部の農村計画課が作成した十三の畑地かんがい地区の農家意向調査というのをやっているんですね、この意向調査の結果についていただきました。このもらった調査を見てみますと、北見にもなるんですけれども、雄武、ありますね、雄武の中央では畑かんの面積が、八千ヘクタールのうち、この国営の事業で末端かんがい施設を希望している面積というのは七百三十一ヘクタールですから、八千の七百三十一ですから、一割もないんですね、希望しているところが。この国営事業で末端かんがい施設を、そのほかにも札内川の第二、それから空知中央、安平川など六地区が希望を取っているわけですけれども、一〇%もいないという状況になっているんです。  それで、施設設置の意向が少ないのに強行するというのはやっぱり問題だと思いますが、いかがですか。どうするつもりなのかということです。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 先生御指摘のとおり、国営かんがい排水事業の推進に当たりましては、地元の意向を適時的確に把握しながら事業にこれを反映させていくということが非常に重要であるというように考えております。このために、畑地かんがい事業への参加意向が減少したような地区におきましては、これまでも水源施設については複数地区での共用化、二つの水源を一つにまとめるとか、あるいは小規模な調整池への切替え等を行いながら事業規模を縮小する等の事業計画の見直しを行ってまいったところでございます。  今後とも、事業の再評価制度、五年ごとに見直しを行うというルールを平成十年から導入しておりますが、こういった制度も活用しながら、地元意向を的確に把握し、また不断の見直しを行いながら事業を推進するとともに、特に末端施設の整備を行う、北海道の場合は道になりますけれども、あるいは市町村等との連絡調整を図りながら効果の早期発現に努めていくということで実施してまいりたいということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 やはり本当にいろいろな形で調整ということなんですけれども、農家の意向を踏まえた事業にしなければ、結局実際には使われないで負担だけが増えていくということになってしまうと思うんですね。  そこで、ちょっと例として、大臣の地元の斜里地区などの事業についても聞いていますので質問しますが、これから変更計画の同意を取ることになるわけです。それで、末端かんがい施設の整備まで実際に、ですからかなり広大な地域ですよね。広大な地域でかんがい施設を造るためには、一番幹になる太い用水路を造らなきゃいけないわけです。そこから枝葉のようにというか造って、そしてかんがいの施設を造るわけなんだけれども、その最終的なところまで含めて確認をしているわけじゃなくて、本当に軒下に、言ってみれば給水栓というんですかね、農家の一戸一戸に給水栓、一戸につき一つの給水栓を付けさせてほしいということでの確認だけで、将来的にはどうなるかということを抜きに同意をずっと取っていっているというような事態があるんですね。  現場では、それでもいいからとにかく確認してほしいと、オーケーしてほしいということで迫っているわけですけれども、これではかんがいの効果は実際には出てこないわけで、とにかく工事をやってしまって、後から畑に水路を通して施設を造るということでは本当に見通しが付かないわけで、その意味では、ちゃんと施設を造って、水を農家一戸一戸が使うんだということで確認をするようにすべきじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 先ほど申し上げました、例えば二つのダムを一つにまとめるとかいった、縮小しておると申し上げましたが、今、先生の事例に引かれました斜里地区、これにつきましては、正に斜里地区単独の水源として実施する予定でございました海別ダム、これの建設を取りやめて、隣接する国営事業で小清水地区というのがございます。ここの水源として建設しております緑ダム、これを使うという方に振り替える、こういった作業をして、しかも地域の営農状況の変化あるいは受益農家の意向、これを十分踏まえながら、この事業規模を大幅に縮小する変更計画案の取りまとめを現在しておるという状況にございます。  それで、地元の最終的な意向確認、受益農家に対しまして国による基幹施設の整備内容、これはもう当然でございますけれども、末端施設の整備計画につきましてもいろんな手法がございます。リールマシンといって自動でかなり大きな規模をやれるような、そういう機械もございますし、あるいは多孔管といってパイプできめ細かにやっていくものもございます。そういったもののコストも含めて散水方法の選択肢を示しながら、あるいは最終的にはまた維持管理の問題も出てまいります。そういったことも含めた受益農家の負担金、これがどうなるのだということを説明し、事業参加の意思を個別農家ごとに確認しておるというところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 現在、百戸近い農家が希望していると言っているわけですけれども、先ほど言いましたように、これはかんがい施設を必要ということでの合意ではないわけですね。それで、実際には対象の三百戸のうち三分の二近くが要らないということで異論を唱えている事業なんですね。ですから、やっぱり一戸一戸地元の農家に対して意向を酌むべきだというふうに思うんです。  大臣の地元なので、大臣からも一言答弁いただきたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 畑地かんがい事業を含めまして、土地改良事業は受益農家の申請に基づき実施されるものでありまして、その推進に当たりましては地元の意向を適時的確に把握して事業に反映することが大切だと、かように考えております。  このため、各事業地区において毎年度受益農家や関係機関に予算措置や工事計画を説明するとともに、地元の意向を把握し、できる限り事業に反映するよう努めているところでございまして、斜里地区のことにつきましても、私ども、地元の町長からもいろいろな要請をいただいておりますその償還についての問題についても、いろいろ相談を受けたりしているわけでございますが、今具体的なお話がありましたことについては、私、事細かに承知しておりません。したがいまして、それは確かめなければならないと、こう思いますが、私どもの聞いているのは、町長、地元の町長から聞いていることについては、いろいろ要望ございますけれども、今お話しのようなことは直接耳にしておりません。  しかし、今申し上げましたように、これは事業をやる場合に、それは情勢によっていろいろ変化がありますから、途中で嫌になったということだとか、もっと規模を小さくしてもいいとか、もう自分はやめてしまうんだからとか、いろんな人がいると思うんですね。しかし、その都度、次から次と変わっていって、その話を一部始終全部聞き入れるというようなことは、事業の円滑な実施の上でなかなか難しい問題があるんだろうと、こう思います。  いずれにしましても、今そういうお話を聞きまして、確かめてみようとは思いますけれども、どういうことが可能でどういうことが可能でないのかと。私も、地元のことでございますから、でき得れば皆さん方に理解し納得し、希望を持ってやってもらうということが大事だと、こう思いますので、その点については調べさせていただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 なぜこのことを言うかといいますと、つまり変更計画の同意を取り付けるそのやり方として、賛成しなければ、今までは地下水を使っていたとかというのもあるわけですけれども、そういうところを使えなくなるんだとか、あるいは排水路に水を流させないとか、それから今までは川から水を引いていたというのもあるんですけれども、水源にダムができるから今ある川の水もただでは使えなくなるんだとか、そういったことを地元でいろいろ言って、一面では脅しみたいな形で、だから賛成してもらおうというようなことも行われているわけなんですね。このようなやっぱり論は正しくないわけです。  それからまた、今お話に出てきましたように、お隣は国営の土地改良で、小清水地域ですけれども、ここでも、少しここの場合は早くやっていたと思うんですけれども、償還の利子が軽減される担い手支援事業が適用されることになっているわけですよね。ところが、これをめぐっても、十六年度の完成が条件だよということを言って、だから同意手続を早くしてくれというようなことで急がしているということがあるんですけれども、既にこの地域でいえば十二年度に認定されているわけで、完了、完成が遅くなろうと、認定されているものはちゃんと適用されることですよね。そこのところはちょっと確認したいと思うんですけれどもね。いかがでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 一定のルールにつきまして、この担い手支援事業等を実施しておりますが、現地の方でそのような説明がされておるとすれば、少し、それは事実を確認の上、また先生の方にもお話をしたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 いずれにしても、やはり理不尽なやり方でしゃにむに急いでやらせるというのは問題だというふうに思います。  農家負担に対して、結局これまでの説明では、これを作れば農家の所得がこれだけ増える、だからその中から償還していけばいいんですよということで説明してきた経過があると思うんです。その根拠になっているこの事業をやると、例えばバレイショやビートは四割増になるんですと、この事業をすることによってね。そういうことでもって説明してきたと思うんですけれども、地元ではそんなに増えないよという話が出ているんですね。四割も増えないということです。  それで、農水省から、一体その説明について何を根拠にしてなっているのか、その試験や調査のデータを先日いただいて見たんですけれども、斜里では十アール当たり七トンというふうに言われているわけですけれども、そんなに取っているところは実際にないわけです。そして、調査では、かんがいをしてないところに比べてかんがいをしている地域もせいぜい二割から三割ぐらいしかすぎないんですね。  調査ではそのぐらいしかないということなんだけれども、てん菜の場合も同じで、しかもその調査したときが、ずっと見てみますと、この資料の調査段階が昭和四十二年から五十一年ということで、三十年前のものなんですよ。だから、この古いデータを使って四割増えるというふうに説明してきたわけですけれども、本当にそういうことで言えるのかどうかということですね。どうでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) まず、斜里地区の事業計画におけますバレイショ、てん菜の単位面積当たりの増収割合でございますけれども、これは一般の地区でも同様でございますが、畑地かんがいモデル圃場あるいは農業試験場における調査データを基に決定しているものでございます。  この地区の、具体的に申し上げますと、バレイショの畑地かんがいによる増収割合につきましては、女満別町ほか二町におけます六か所のモデル圃場におきまして、畑地かんがいを行う圃場、そして行わない圃場、同じ気象条件での両方の対比をいたしまして、その収量差のデータに基づき設定していくということ。あるいは、排水改良につきましては、同じように紋別市等の六か所におきまして、排水が良好な圃場とそうでない圃場、この収量差のデータに基づき設定するといったことをそれぞれ行っておりまして、てん菜の増収割合につきましても、畑地かんがいについては七か所、排水改良については四か所のデータを基にバレイショと同様の手法により設定したものでございまして、また、こういうものは時間的な変化とともにということございますけれども、基本的に作物のことでございますので、気象条件、土壌条件、そういったものが変わらなければ、そこはそう大きな差はないということもございます。  ただ、いろんな検証ということが必要だということから、後ほどそういうところの事例地区、更に追加の事例地区についても追加的な調査等は行うということもしながら、事業計画の万全を期していきたいということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 かなり古い調査ですよね、もう三十年前なんですけれども、価格も変わっているし、本当に科学的な根拠としてそういうふうに、所得は増えるんだというふうに言えるんでしょうか。そこのところはもう一度、どうでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 今申し上げましたように、てん菜は北海道を代表する基幹的な作物でございます。そういう意味で、過去の試験あるいは調査データの蓄積が相当ございます。そういったもののデータを基に設定したものでございまして、古いからといってその信頼度が低いということにはならないというふうに考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 北海道の農家所得、北海道だけじゃないですけれども、非常に激減しているわけです。所得が増えてその一部で償還できるということで、これまで事業を進めてくる論理になっていたわけですけれども、この論理自身がもう破綻している状況だと思うんですね。  やはり変更計画の審査でも、増加所得の四割の範囲で償還が収まる、これが農水省が計画を承認する条件であるというのは間違いないですね。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 御指摘のとおりでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 そうであるならば、多少やはり利子を軽減するとか平準化というような形でやる、償還期間を延ばすとかという、そういう程度のものではなくて、もっとやっぱり思い切った対策を私、提案したいと思うんです。やはり増加所得がない場合は償還自体を延ばす、あっても一部にとどめると、こういう対策を取らないと、農家の方々は本当に不安で、先行きも見通しが持てないということですし、現に工事が完成したら離農が増えるというのはこの地域だけじゃないんですね。ほかのところも、例えば富良野なんかも、あそこは白金地区ということでやっていますけれども、そのほかにもいろんなところでそういう声が出されているんです。  ですから、是非そういうことでもって検討していただきたいということで提案したいと思いますが、それについての見解をお願いできますでしょうか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私は斜里生まれでありますので、しかも二十九歳から道会議員をやっておりまして、今振り返ってみますと、道議会の農務委員長などもやっておりましたけれども、私どものところはもう風害で随分悩んだところなんですね。それで、干ばつの被害で泣いたところでもあるんです。そういうようなことから、当時としては畑地かんがいについての強い要望があったということも事実ですし、その後、基盤整備が完了してから喜んでいる生産者もたくさんいるわけでございます。  しかし、今、委員御指摘のように、農業情勢また農業経済情勢、いろいろ変化がございます。そんな中で、この金利負担ということも、今日のような低金利の時代とは違いまして、償還を迎えることになりますと、これはもう、当時はそれは契約でそうであったとしても、何でこの低金利時代にこれだけの金利負担をしなきゃならぬのだろう、ならぬのかというような御不満なり、また要請もあります。  そこで、これまでも受益者負担については、情勢の変化に対応しつつ、償還金に係る利息相当分の一部を助成する担い手育成支援事業、今、委員お話しのとおりでございます。あるいはまた、償還金の無利子の繰延べを行う平準化事業等を実施しまして、対象地区の平均でピーク年償還額の約四割の軽減を図れるような対策を講じてきているところでありますが、また、農家負担の軽減に資するために、平成十四年度におきまして、これは小清水地区、斜里地区のことももう一つの大きな原動力といいますか契機になったわけでありますが、償還金の無利子での繰延べによりピーク時の負担金を更に引き下げるための措置を講じることとしたわけでございます。  これらの事業制度の積極的な活用を推進するとともに、事業コスト縮減や効果の早期発現を図ることによりまして、農家負担の一層の軽減に努めてまいりたいと、かように思います。  白金地区、あそこの皆さんからも、私、小清水の町長らから聞いたんだと、武部さんのところへ行って相談しろと。  今、三番目に申し上げたことは、これ全国、総務省も私どもの話をよく聞いてくれまして、そういう対応策が十四年度から実施するということにも相なりましたので、今後更に、農家負担の軽減についてはいろんな角度から努力してまいりたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 私が提案をいたしました、その増加所得がない場合には償還自体を延ばすとか、あっても一部にとどめるという、この点はどうですか。考えていただけるでしょうか。

太田信介農林水産省農村振興局長

○政府参考人(太田信介君) 先生御指摘のそういう手法というのは、手法としては考えられないわけではないと思いますが、いわゆる国民の税金をどう適切に使っていくかという問題、それから農業そのものに起因するポイントもございます。そのそれぞれの方の営農の能力の問題もございます。そういった意味で、直ちにそれを具体化するというのはやや難しい面があるんじゃないかという感じもしております。少し勉強させていただきたいと思います。

紙智子日本共産党

○紙智子君 是非検討していただきたいというふうに思います。本当に生産者の皆さんはもうぎりぎりのところで頑張っておられるわけで、考えていただきたいというふうに思います。  やはり、農業公共事業を農家の意向に添ったものにするということでは、大規模な事業ではなくて、土質の改良ですとか、それからあの地域はやっぱり排水というのは必要だというふうに思うんです。さらに、農業予算の中に償還金とか負担軽減策ですね、先ほど述べられておりましたけれども、そういう予算の拡充を求めまして、私の質問とさせていただきます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 国会改革連絡会の岩本荘太でございます。昨日に引き続いて質問をさせていただきたいと思います。  その前に、ただいま紙委員の質問、質疑をお聞きいたしまして、実は私、三十年前に聞いた、三十年前に私も担当していた地区の名前が幾つも出てまいりまして、大変懐かしい思いがしたんですが、三十年といいますと、それだけ掛かって公共事業を本当にやるべきかどうかという、その間にいろんな時代の変遷があるということも考えなきゃいけないなというような気もいたしましたし、この三十年の間の農業の変化というのは大変なものだと。したがって、農業というのはそれだけ、伝統的な産業であるかもしらぬけれども、常に新しい、場合によっては一番新しい産業で、新しく変化していく、それに対応しなきゃいけない産業ではないのかなというようなことをちょっと感じましたので、御参考までに言わせていただきます。  それで、昨日、中山間地域、これ大臣の所信の中には載っていなかったということで、大臣も中山間地域というものは無視されるわけはないと思うんですけれども、農業そのものがイコール中山間地域ではないですし、私の認識では、やっぱり中山間地域というのは何も農業だけが背負う問題でもない。これは日本の国土問題。要するに、日本の国というのは、過疎地域も含めて全体の国土を一体どううまく進めるかという、どううまく扱っていくかということが大きな目的であると思いますので。  そういう意味で、中山間地域、過疎化が進みますと、これ、あるいは環境問題、よくごみのごみ捨て場になったり、これは私も経験ございますけれども、人がいなくなると勝手に入っていって、今自動車があれば幾らでも入っていけるわけですから、そういうものに使われちゃう。そういうものを防ぐためにも、やっぱりそういう地域社会というのはしっかり押さえておくというか、しっかり確保しておかなきゃいけないと、こういう思いでおるんですが、どうも政治的に見ますと、やっぱり人口の問題のせいですかね、どうしても無視されがちなところがある。  したがって、私、何回かいろんな、文部大臣にも質問したことがあるんですけれども、皆さん、そういう関係の方でもみんな大事な問題であると言われるわけですが、実際、現実を見ますと、やはりどんどんどんどんその過疎化が進んでしまうのが現地の姿なんですね。  そういうところで、たまたま、たまたまといいますか、農林省は具体的な施策を出して、所得、中山間地の事業の特別な枠もございましょうし、さらには所得補償制度も始められたと。そういうことで、農水省が一番真剣に取り組んでやらなきゃいけないと私は思っておりますので、この問題は私はずっと、かねがねいろんなところでやっておりますので、これからもいろんなところで質問させていただこうと思っているんですけれども、その辺について、今回、昨日の予告いたしましたとおり、大臣、御見解を、中山間地に対して御見解をお聞きしたいと思います。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 私は就任以来、農山漁村の新たなる可能性を切り開いてまいりますと、こういうふうに申し上げてきているわけでございます。そして、具体的には、都市と農山漁村の共生・対流ということを訴えているわけでございます。  農山漁村と言っておりますけれども、漁村は浜でありますから、農山村ということで、その中で中山間地域のことも当然重視しているわけでありますし、委員今御指摘のように、私は、これは個人的な見解ですけれども、国土再編基本法みたいなものが必要なんじゃないのかなと、このように思います。  このままに放置しておきますと、山は荒れ放題になってまいります。また、農村の文化でありますとか農村の景観でありますとか、長年培われてきた私たちにとって掛け替えのないものが荒廃していくということは耐えられないことでありますし、やはり食料の安定供給と美しい国づくりということに向けて、我々は中山間地域対策についてもしっかり対応していかなくちゃいけないと、こう思っておりますし、この中で、農山漁村の新たな可能性を切り開き、もって循環型社会の実現を目指すということを申し上げているわけです。  どうも循環型社会というとリサイクルの感覚なんですけれども、私は、都市と農山漁村が対流するとか、人と自然の共生でありますとか、大きい循環という、そういう社会というものが非常に大事なんじゃないかと、こう思っておりまして、人・物・情報の循環を可能とする、そういう意味ではプラットフォームづくり、共通社会基盤というものを整備していくということが必要でありますし、同時に、これは国が号令掛けてやるべきものじゃありませんで、市町村のイニシアチブに基づく新たな村づくりという、そういう考え方で進めるべきだと、このように考えているわけでございます。  とりわけ、中山間地域につきましては、多面的な機能の発揮を通じて国民の生活基盤を守る重要な役割を果たしております。言わばライフラインを守る、ヒューマンセキュリティーと、国土の保全、水資源涵養等の機能を持っているわけでありますし、多様な食料や林産物の供給とともに、今申し上げました伝統文化や自然生態系を保全し、都市住民に対しても保養、休養の場を提供する等の多様な機能を有しているというふうに認識しておりますので、私といたしましては、中山間地域の持つ特徴を踏まえまして、中山間地域の振興に向けて総合的な施策を講じていきたいと。  むしろ私は、所信の中に中山間地域というふうに具体化していなかったかもしれませんが、私どもの考えの根底には今申し上げましたことが脈々と流れていると、それに対しての具体的な、総合的な施策を講じてまいりたいということを御理解いただきたいと思います。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 ありがとうございます。  是非その御意思を、御覚悟をお忘れなきようにお願いしたいんですが、ただ、ちょっと皮肉的に言わせてもらいますと、どなたに聞いても大体今の大臣言われたのと同じようなことを言われるんですが、結局最後はそうなっていない、現状の姿を見るとなっていない。大臣は、今の御覚悟であればきっとそうなるだろうと私は期待していますけれども。  それにはやっぱりあれなんですね、日本の社会、どうしてもやっぱり効率主義で考えなきゃいかぬというのが底流にあるものですから、それからいったら、中山間地域というのは大体投資にしてもなされないんですね。大体、単純に言えば人口が多い方が効率がいいですよ。効率が良くて、そこに投資すればまた人口が集まってきますよ。そうしたら、ずっと見放されていくと。だから、これが日本の国土問題あるいは環境問題、中山間地というのは国土の上から見ると川上なんですね。それが川下に住んでいる人々のために役立っていると、そういう思い、抽象的に申し上げましたけれども、具体的に言おうと思ってもいろいろあるわけですけれども、そういう観点をしっかり持っていただいて、効率主義でない施策を講じていただきたいということ、ない視点からの物の見方をしていただきたい。  それとまた、もう一つここで、今日は担当局長いませんけれども、いわゆる、これからいろいろ議論私は申し上げたいと思うんですけれども、今の農林省の施策にしても、中山間地域というのは条件不利地だと。確かに条件不利地ですね。これも農林省が、私の記憶では条件不利地と認めたのはかなり最近ですよ。最近といいましても、私の記憶が間違いでなければ、そういう発言をしたのは細川大臣ぐらいのときだったかなという気がするんですね。それまでは絶対、何かそこには、そこにいい別の資源があると、だからこれを使ってやるんだというような理解だったですね。それもそれでいいんですけれども。  そんなことから、私はもう条件不利地だと思っているんですけれども、それに対して、農林省もそういう認識をされたのか、いわゆる施策というのはどうしても受け身になっちゃう。今回の所得補償といいますか、直接払いにしても、考えれば、これ受け身で、足りないから出しましょうという考え方だと思うんですね。これは是非とも将来、そうじゃなくてこっちの方がいいんだと、そういう人もいるんだという、そういうような方向に中山間地を持っていきたいなと、私はそんな思いでおりますので、これは今日はそのことについて議論はいたしませんが、そういうことで今後もいろいろ議論させていただきたいと思っております。  次に、米の問題なんですが、これからの米の問題で先ほどからいろいろ御議論ございまして、私もいろいろお聞かせいただいて、重複するというか、私の理解のできないところもいろいろあるんじゃないかということで、確認という意味でまたここで質問させていただきますけれども、どうも単純に言いまして、新しい制度として面積管理から数量管理、これがどうも先ほどのお話を聞いてもイメージがわかないんですね。どうしてこうするのかと。先ほど渡辺委員ですかね、何か食糧庁長官は、何といいますか、いわゆる生産量の少ない自然米といいますか、そういうものの生産がしやすくなるとかというようなお話がございましたけれども、それは今の面積配分でも変わらないんじゃないかという気がするんですね。要は、そういう米をどうやって消費者が評価するか、どうやってそれをうまく流通に乗せるかの方が問題であって、そういうものを、確かにそうやって作れるかもしらぬけれども、これは今までの面積管理とは何ら変わらないような気がするんですけれども、その辺の、面積から数量にするというところですね。  これは私、実は質問しようと思って地元の農業関係者に言いましたら、今、先ほどもちょっと言われましたね、石川県でも検討会されているということで、これからもう少し、話に行くから、検討している最中だから待ってくれと言われたんですけれども、基本的な面で、その辺の基本的なところだけちょっと教えていただきたい。これから生産者なんかと話をする段階、ときのためにその辺をちょっと御説明願いたいと思います。どうしてこういうことをするのかですね。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) 面積による生産調整、三十年間やってきたわけでございますけれども、これは先ほど申し上げましたように、面積ベースで達成したとしても、要するに、いざ豊作になりますと予定以上に量ができてしまう。それからまた、与えられた面積の中で農家の自然な行動といたしまして、できるだけ多くの量を取ろうとされる、結果的に生産調整で本来目指したものが効果が発しなくなってしまうと、これが一番大きな理由であろうかと思います。  それから、どうしてもこれからの農業、あるいは特に水田農業を考えますと、規模の拡大、要するに構造改革を進めなきゃならないわけでございますけれども、それがどうしても、面積でということになりますと、規模拡大のために面積が、農地が移動します。その場合に、通常、転作面積もセットで移動されるということになります。そうすると、本来構造改革をやろうとする取組、そういうものに水を差すことになるのではないかというのが二点目として挙げられます。  それから、これも先ほど申し上げたところでございますけれども、やはり面積による生産調整ですと生産調整の達成に重点が置かれると。それで、そのできたもの、生産された銘柄がどのような売行きであるのか、また、本来農協あるいは農家としては販売戦略というのを考えていただく必要があるわけでございますけれども、そういう面での努力といいますか、そういうのがおろそかになるということも挙げられるかと思います。  それから、これは先ほど申し上げたとおりでございますけれども、どうしても、稲の作付面積を制限されるということになりますと、収量が低い例えば有機米のような生産、こういうものについてはどうしても二の次、三の次になってしまうんじゃないか、そっちの方に目が向かないのではないかということであろうかと思います。  このようなことから、従来の面積による生産調整から量による生産調整にしてはどうかということで提案させていただいたものでございます。これは昨年提案したものでございますけれども、水田を中心とした土地利用型農業の大綱というのを、これは二年前に、十一年ですね、四年前になりますか、に作っております。その中でも、面積による生産調整から量への生産調整、こういうふうに図ろうということは方向は出されていたものでございまして、我々はそれを、改めまして昨年提案したという次第でございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 先ほど言いましたように、細かいところまでの議論は今しようと思っていませんけれども、単純に考えて、じゃ配分はどうするのか、県とか市町村に対して、今までとどう違うのかということがまず分かりませんし、今お話しになった、どうしてもたくさん、面積でやるとたくさん作っちゃうというのは、これは当たり前のことなんですよね。農家というのは、できるだけ自分の努力でたくさん作ろうとするのが農家ですよ。  それを、じゃどのぐらいできるかなということを予想してやる。ところが、御存じのとおり、予想した一〇〇%の、一〇〇%というか、予想した数字になんてぴったりいかないでしょう。作況は毎年変わるんですよ。作況一〇〇なんという年ないでしょう。一〇三とか九八とか、そんなときが多いわけですよ。一〇三だったら三十万トン残るわけでしょう。そういうことでおたおたしちゃう、混乱してくるということであって、もしこれを数量でやるとすると、私の勘ぐりかもしらぬですけれども、要するに、作況はもう農林省は知りませんよと、自然でそういうことになっちゃったんじゃないですかと、うちは買うだけ買いますよ、買うというか、それだけは扱いますよという理屈になっちゃうんですよね。  全部それはもう生産者が処理しなさいと、こういう話になると、朝からの狂牛病の話と非常に私は何か共通点を覚えるんですけれども、あれも生産者に対して農林省はいろんな面で助成しているって言われるでしょう。あれ全部マイナスの助成ですよね。畜産農家、酪農家があんなことをしてもらいたいなんて望んでいるわけないですよ。元の状態であればいいんですよ。それをあたかも何かやってあげるというような、やってあげるのは当然です。当然だし、それが行政だと思うから、僕はあえて言いませんでしたけれども、あれにしたって、元の状態に戻すのが課せられた課題なんで、それに向かって農林省はどういう姿勢を示すのか。  これはすぐにはできなくてもいいんですよ、生産者だってそんなすぐにできるなんて思っていない。どうやって真剣に取り組んでいるかというそういう姿勢を示すのか。これはすぐにはできなくてもいいんですよ。生産者だってそんなすぐにできるなんて思っていない。どうやって真剣に取り組んでいるかというそういう姿勢を示すことがお互いに、何というか、場を共有するというような、そういうものだと僕は思っているんです。  そういうものからいくと、何か知らぬですけれども、これは何か農林省はちゃんといいところだけを取って、これは管理できるでしょう、恐らく、数量であれば。あとの残りというのは全部生産者に負担行っちゃいますよと、こんな気がしてならないんですが、その辺ちょっと何か、長官、ございましたら教えてください。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) ただいまの先生のお話を伺っておりまして、この米の問題、これは御案内のとおり、従来の食管法から食糧法というのに今は変わったわけでございまして、これはあくまで役所の方は、本来、量をどうする、全体の面積をどうすると、そういうものでは本来ないはずなんですね。あくまで価格というのは市場原理で決まるというものでございます。ですから、本来、生産調整というのは、一定の価格を維持したいということから農家が自主的に、あるいは農業団体が自発的に決められて、それを実践されるものだというふうに我々は認識しております。それのお手伝いを役所の方がしているという、私、位置付けであろうかと思います。これを前提に我々は考えていただくのが望ましいんじゃないかと思っている次第でございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 ということは、例えば生産調整、今度どういう減反の補償金になるのか分かりませんけど、それは予算は農林省取るわけですから、そういう予算はね、ただ、そういう計画は知りませんよ、これは農業団体の責任ですよと、こういうふうな理解ですか。

石原葵食糧庁長官

○政府参考人(石原葵君) あくまで、全体の量をどうするか、それで価格を維持するためにどういう行動を取るかというのは、まず農家が自主的に、農業団体が自発的に考えていただきまして、そのような方向に持っていくことにつきまして国の方もいろんな面でお手伝いするというのが本来の生産調整の望ましい姿であろうと我々は思っております。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 そこまでいきますと、これ極論かもしらぬですけれども、農林省関与してくれるなという声が出てくるんじゃないですか、もう生産者に任してくれと。という心配をしますよ。だから、農林省の責任というのは失墜しますよ、それは。今どこの農家に行ったって、それは農業団体変わりましたよね、確かにその管理が。だけど、農林省がそういう、そこに任しているなんて思っているところ、どこもないですよ。そういう人いないと思いますよ。農業団体の幹部は知りませんよ、生産者団体の幹部は知りませんけれども、僕はそう思っていますよ。だから、そういう声も出るんじゃないかなと。そういう大変重要な問題でありますので、これは僕はやっぱり相当地元なりの意見を聴取していただきたい。  この委員会ですか、それの中に生産者とかなんか入っておられるというんですけれども、従来からの例を見ますと、必ずしもそれで地元の意見が全部反映されているとは僕は思っていませんので、そういう、三県行かれたというそういうものをもっときちっとやって、みんなが納得するところでやっていただきたいと思います。  これは、米の問題というのはそう簡単じゃないと思いますよ。要するに、相当思い切って、例えば先ほども出ました、備蓄が終わったら本当は、棚上げ備蓄というんですか、本当は備蓄という目的が終わったらそれを捨ててもいいんですよ。私はかつてそういうことを、農林担当のことをやっているときに、言ったときに、それは日本人の感情としてなかなかできないと。確かにそれも分かるからできないんですけれど、できないのは確かかもしれませんけど、いわゆるほかの工業製品なんかは余ると捨てますよね。そういうものに比べたら植物が一番捨てやすいんですよ、土壌に返りますから。そういう考え方も本当はあっていいんじゃないのかなというような、そういう。  だから、農家、私の感覚では、米農家にしても、生産量がたくさん、要するにたくさん作りたいとか、それもあるでしょうけれども、一番の関心は安心して安定して作りたいんですよ。毎年毎年、猫の目のようにぐるぐる、転作面積が変わるとかやり方が変わるとかということに付いていくのにきゅうきゅうとしているというか、生産意欲がわいてこない。その辺を十分お考えいただきたいなというふうに思っております。  大分このことで時間過ぎちゃいましたけれども、次に移らせていただきます。  もう一つ、いつもの質疑でも出るんですけれども、自給率の問題でございますけれども、今、WTO体制下で、自由貿易の下で、ちょっとした保護政策すればすぐにしかられてしまうというような状況の中で、いわゆる多面的利用、多面的利用ですか、こういう性格を付して新たな展開させようとしている農林省の御努力はお買いしますけれども、これはその次の段階の問題として、今は自給率を上げるということは、前も私ここで言ったと思うんですけれども、どこが、どうすれば上がるかというのは、単純に考えて、外国産品と比べて価格競争に勝つかあるいは品質競争に勝つか、品質も価格と連動するわけですけれども、そのどちらかしかないんじゃないですか、私はそう思うんですけれども。  そうすると、価格競争というのは、とてもアメリカみたいな大規模な農場と比べては競争にならない、あるいは発展途上国での農業みたいに労賃が安いのには競争にならないという、目に見えているわけですから、そういうことが目に見えているわけですから、どうしても品質競争。これ品質競争となると、品質というのは、単純にうまい、まずいばっかりじゃなくて、いろいろ御議論出ているように、安全というのもこれ一つの品質の要素であると思うんですね。だから、そういうこと、これは大臣も盛んに言っておられる、私もそのとおりだと思うんです。  だから、こういうことを消費者に対してPRしなくちゃいかぬ、消費者に理解していただかなきゃいかぬ。それがなかなか理解できないということは、やっぱりまだPRが足りないんじゃないかということになっちゃうんですね、考えようによっては。  したがって、そういうPRするのはあれですよ、そういうPRの努力というのもまた、これは国ばっかりじゃない、地方自治体もあるかもしれませんけれども、そういう努力をやらなきゃいけないと思うんですが、そのためには、品質にしてもどこがどう違うのか。例えば軟弱野菜だったら、中国から持ってくるよりも前の日に取った日本からのものが例えばビタミンが多いとか、そういうような違いがあるんだよということとか、安全管理については、こういうことを我々は安全管理上やったから、これだけ金は掛かっているけれどもしようがないんだよということを消費者に示すことによって消費者の選択をもらえるんだと思うんですね。それによって拡大していくんだと思うんですけれども。  その辺のいわゆる品質の面についての試験研究、あるいは行政上のPRとかについて、今日は生産局長と技術会議、来ておられますので、研究面と行政面でお話を聞かせてください。

岩元睦夫農林水産技術会議事務局長

○政府参考人(岩元睦夫君) 先生御指摘のとおり、国産農産物の優位性を確保するためには、品質面での輸入農産物との差別化を図っていくことが非常に重要であろうというふうに考えております。この観点から、自給率の低い麦、大豆を始め、主要作物の品種改良及びその栽培技術の開発等の研究を鋭意推進しているところでございます。  平成十四年度におきましては、国民の健康志向に対応するため、食品の持ちます機能性成分の解明とその有効利用技術の開発を幅広く推進することにしておりますが、例えば麦につきましては、色が白く、粘弾性、歯ごたえと申しますかに富んだ高品質な日本めん用の品種の開発であるとか、あるいは消費者から要望の高いパン用であるとか、あるいは中華めん用、これの、日本の品種では余りいいのがないのでございますが、その育成と栽培技術の開発ということに取り組む予定にしております。  また、大豆につきましては、たんぱく質の含量の非常に高い品種であるとか、あるいは抗コレステロール作用を有しますイソフラボン等の機能性成分の高い品種の育成や利用技術の開発を目指していきたいというふうに考えております。  また、加えまして、輸入野菜に対抗いたしまして、国産野菜の持続的な生産を図るため、抗酸化作用、健康にいいと言われますリコピン含量の高いトマト等の品種開発及びその栽培技術の開発等の研究を実施していくということになっている次第でございます。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 生産面でございます。  セーフガード関連三品目の構造改革というところでも述べましたけれども、やはり安い外国産品に対処する有力な手法といたしまして、差別化、高付加価値化というのが一つの有力な手法であるというふうに私どもも認識をしております。  ただいま技術会議事務局長からお答えがありましたけれども、やはり優良品種、新技術の開発普及というものを一方でやりながら、やはり、例えば光センサーによってミカンの甘みをちゃんと選果していくだとか、そのほかの品質分析施設を整備するだとか、そういうようなことを我々としては支援をしながら、品質向上への取組を推進していきたいというふうに考えております。  一方で、やはりこういう取組を消費者だとか実需者に理解していただくということが非常に重要でございますので、産直の取組への支援あるいは国産農産物の消費拡大キャンペーンあるいは生鮮食品の原産地表示の徹底、こういったものを行っているところでございます。

岩本荘太国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○岩本荘太君 ありがとうございました。  理解も大切ですけれども、PRしないことにはできませんから、その辺をよく。ただ、日本のミカンだと思っていたのが実は中国のミカンだったということのないように、その辺の管理はしっかりお願いします。  大臣にもお話を聞こうと思いましたし、林野庁長官にも別の質問を用意したんですが、時間が参りまして大変失礼いたしました。  それでは、これで終わります。ありがとうございました。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 昨日に引き続きまして、牛肉買上げ事業について質問いたします。  まず、生産局長、お願いします。  保管肉の買取り価格について、昨日の答弁では、現在のところ協議中というような、かなりあいまいなお答えをいただいたように思うんですけれども、そういう大変だという理由の中に雪印事件の影響なども挙げておられたんですけれども、これはちょっとおかしいんですよ。  市場隔離牛肉緊急処分事業というのは、決定したのは十二月二十五日なんですね。焼却処分が横浜で始まったのが一月十七日なんです。雪印事件が起きたのは一月二十三日なんですよ。だから、全然時系列的には合わないんですね。要するに、何だか知らないけれども、価格を決めるところが非常に不透明な状況が今続いているんですね。  そもそも、この事業というのは牛肉を焼却しちゃおうというんですから、現物が灰になっちゃっているわけですね、事後チェックなんて不可能なんですね。そういう特色があるわけなんですよ。ですから、やっぱり焼却事業が始まる一月十七日までに買取り価格が決められていないということは大変おかしな話なんです。しかも、買戻し特約付きというのがあって、業界団体による買取り価格は決まっていたわけですよね。だから、それを基準にしても、この価格決定をしていくというのはそんなに困難な仕事じゃなかったというふうに私は思うんですね。  とにかく、この事業は全額が助成金によるものですから、事業開始までに費用について明確にしておくというのはこれは当たり前なんじゃないですか。どうして農水省は事業が始まる一月十七日までに買取り価格を決めなかったのか、お答えいただきたい。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) この事業でございます。昨日も御答弁を申し上げましたけれども、まず最初の事業は市場隔離でございまして、その市場隔離というのは、一回事業実施団体が買い上げまして、それを同じ価格で売り戻してまた市場に出すということを念頭に置いておりましたのが市場隔離の方の事業でございます。これが、先生が言われる千百十四円だとか簿価で買うだとかというやつでございます。  その後、これはもう実際に買い上げて焼却してしまおうという事業が十二月二十五日からでございまして、そのときの事業実施主体に対する助成をBSE発生前の一年間における中央十市場における全規格、すべての和牛と乳牛でございますけれども、その加重平均、冷凍格差というものは差し引いた額でございますけれども、それが千五百五十四円以内ということで、これは実施要領に明定をしていたわけでございます。  そして、千五百五十四円、均等に分布して買っておれば平均的に千五百五十四円を事業実施主体に助成をしまして、事業実施主体が会員から品種だとか性別に応じて買い上げまして後で精算をするというようなことを考えておったわけでございます。しかし、事業実施主体ごとにやはり市場隔離牛肉の種類、和牛、乳牛、雄、雌、その比率が異なるということが判明をいたしましたので、事業実施主体への助成についても単価水準を品種、性別ごとに設定するということにしたわけでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 いや、それは事情は分かっているんですけれども、とにかく事業を開始するんですから、価格は決定していないと始められないわけじゃないですか。そのことを聞いているんですよ。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) この助成事業は在庫証明等によって確認を行って助成金を支払うということを考えておりまして、交付申請はまだ後から出てくるわけでございます。交付申請が出てきまして、いろいろ調べまして交付決定をするという仕組みになっておりまして、現在もなおこの事業に関しては交付申請はまだ出てきておりません。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 牛肉在庫緊急保管対策事業、これでは業界団体が業者から買い取るに当たって、買い戻すという特約が付いていたわけですよ。しかし、焼却処分を決めた際に、市場隔離牛肉緊急処分事業というものにおいては、業界団体による買上げ価格を再び協議すると、こういう規定というのは実施要領や実施要綱のどこにも存在しないんですね。なぜこれ、明文化しなかったんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) もう一度、では御質問をちょっと。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 焼却処分を決めた際、市場隔離牛肉緊急処分事業においては、業界団体による買上げ価格を再び協議するという規定が実施要領や実施要綱のどこにも存在しないんですよ。これは当然明文化されていないといけないんじゃないですか、こういう事業には。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 先ほど申し上げましたように、事業実施主体が会員から規格に応じて買い上げるということを前提にして、その事業実施主体に対して平均的な価格千五百五十四円以内・一キロを助成するという、そういうことを実施要領で決めていたわけでございます、当初は。それは、適正に買上げが行われて、後で精算すれば済むのではないかという考え方であったわけでございますけれども、いろいろな事件でございますとか検品の強化で事業が長くなるでございますとかという事情が生じましたので、もうきちっと、単価水準もきちっと出そうということで決めたわけでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 いや、事情は分かったんですけれども、やっぱり事業を決めるんですから、再協議するということがなければ、これはもう公的におかしいですよ。いろんな事情があるからといって、どこを読んだって、価格設定もう一回協議するんだという、そういうことはないんですね。かなりずさんじゃないですか。  しかも、前の事業で民間で取り決めた買取り価格を、明文規定がないにもかかわらずわざわざまた再設定するという理由は何なんですか。

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 長くなりますか。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 速記を起こしてください。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) その前の、市場隔離の方の事業のときに、事業実施主体と会員との買上げの契約の中に、売り戻すときは同じ価格で売り戻すと、そうでないときはまた協議するという契約条件になっていたということでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 それは分かっていますよ。だけれども、今回は明文規定がないのにわざわざ再設定するということでしょう。これ、どうしてなんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 今度は正式に買い上げまして焼却に回すわけでございます。そのときの保証価格というんでしょうか、相手に支払う価格は何が一番適切なのかと、もう実際に買い上げてしまいますものですから、その千百十四円、隔離事業のときの千百十四円というのは価格安定帯の下の方の価格の、価格でございまして、それを基にして保管経費だとかを出したわけでございます。今度は実際に買い上げますので、その価格はどういうのが一番適切なのかということで、BSE発生前の一年間における中央十市場の価格というふうにしたわけでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 しかし、この焼却事業に関して、そんなことをやるなんということは全然書いていないのにもう始まっちゃって、もう焼却し始めちゃって、値段はまだ分からないというわけですよね。これは、前の牛肉在庫緊急保管事業でも、任意買取りとか、あるいは業者の在庫証明提出の免除とか、非常に中途半端でずさんな計画のまま進んだものですから、これが雪印事件を誘発したんじゃないですか。これは幾らでもやる気になればそそられてしまうような、この事業そのもののやり方が私は犯罪を誘発した大きな原因の一つだと思っているんですね。  今回の買取り・焼却事業でも、これは税金投入の事業なんですから、業界団体が各業者から買い取る価格についても、買取り価格が決まり次第にやっぱりすべて公表すべきじゃないかと思うんですよね。これは農林水産大臣にお聞きしたいんですけれども。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 事情を何回も申し上げるわけにはいかないと思います。それは時間のこともありますから、失礼ですからね。  ただ、当初は、売り戻し特約が付いていまして、言ってみれば、早くこの事業をやってしまわなくちゃいけないということで事情がありました、一万三千トンと思われているものを、その数字を確かめて。ですから、通常の商取引の慣行に従ってやったわけです。しかも、これは売り戻し特約が付いていますから、戻すときは、流通させるときは元の買い上げた値段ということを基本にしていますから、割合細かいことを考えなくてよかったんだろうと思います。  あと、焼却するということになりますと、これはやっぱりきちっとした、もう買い上げてしまうわけですから、数字にしなくちゃいけないということで、今申し上げましたような千五百五十四円か……。それで、これはまだ補助金は交付していないんです、補助金は。  それで、私が事務方に指示したのは、税金の無駄遣いになっちゃいけない、それから悪いことを意図してやっている者を許しちゃならぬと、そういうことを指示して、これはきちっと適切に行われるようにしなきゃ駄目ですよと。ですから、千五百五十何ぼで大ざっぱにあれもこれも一緒にしちゃ駄目だということを指示して、細かく、和牛とか雄、雌とか乳牛とか、そういうようなことでやっているわけです。在庫証明書でそれはきちっと掌握できるという前提でやっているわけであります。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 その姿勢は分かります。問題は、やっぱり今やっていることは非常に不透明ですよ、内容が分かりにくいわけですから。ですから、買取り価格が決まり次第、業者の、これはやっぱりきちっと公表した方がいいんじゃないかと私は思うんですよ。そうすればクリアになると思うんですが。  いや、これは大臣はどうですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) これは団体ごとに公表いたします。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 いや、団体ごとじゃなくて、業者ごとにやらないとこれ分からないんです。

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 速記を起こしてください。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) これ、団体ごとでも早く焼却するところが出てきたり遅くなったりすることがございますので、最終的には全部きちっと公表する必要があると思います。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 是非とも、業界だけじゃなくて業者も公開してほしいんです。そうするといろんな疑念が晴れると思うんですね。  生産局長にお聞きしますけれども、市場隔離牛肉緊急処分事業、これを実施するに当たり、市場隔離した牛肉の対価として一キログラム当たり千五百五十四円以内を支払うことになっていますね。一方、牛肉在庫緊急保管対策事業の方では、一キログラム当たり三百七十八円の冷凍格差補てんというのが支払われることになっていますね。この冷凍格差について、業界団体の中にたまってしまって各業者の方にきちんと支払われないんではないかという疑問の声があるんですけれども、この冷凍格差というのは各業者まで支払われるわけですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 冷凍格差というのは、牛肉の対価の一部を構成しておりますので、そういう要素でございますので、事業実施主体と会員等との間で行われる精算において、事業実施主体からその牛肉を買い上げた相手先に支払われるというものでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 これは業者の方に行かないということですか。業界団体にたまってしまうわけですか。どこに行ってしまうんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) まず、牛肉をこの事業にのせた側からいいますと、冷凍することによって品質が劣化すると。先ほど言いました平均千五百五十四円というのは冷凍格差代を引いた額でございますので、その冷凍格差代と平均千五百五十四円、その価格を足したものが売った側にとっては牛肉代でございますので、売った側に行くということでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 これは要するに業界団体に行くということですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) いいえ、業者に。業者に。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 業者に行くと言っているわけですね。はい、分かりました。  それじゃ、大臣にお聞きしますけれども、業界団体に差益が残ってしまうんではないかという懸念があるわけなんですけれども、すべての助成金が末端の業者まできちんと渡って、途中で妙な差益が出ないということを断言できますか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) そういうことがあっては断じていけないと、このように考えております。  全頭検査前の牛肉の隔離事業においては、事業実施団体は各会員から千百十四円・キログラム当たり等の価格で買い上げておりますが、これは将来同じ価格で売り戻すことを条件として、焼却処分が決まっていない段階で設定した仮の価格であります。  その後、昨年十二月十四日にこの隔離牛肉を最終的に焼却することといたしましたことから、仮の価格は意味を失っているということでございます。したがって、焼却を前提として事業実施団体と会員等との間で精算が行われることになるために、ただいま申し上げましたように、仮の価格と事業実施団体が受け取る額との差額が事業実施団体に生ずることはございません。  なお、牛肉在庫緊急保管対策事業と市場隔離牛肉緊急処分対策事業を通じて事業実施団体に支払われる金額については、事業実施団体が直接支払う保管料や焼却料等の経費を除いて牛肉の買上げ先に支払われることを確認することといたしております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 大臣にお聞きしますけれども、これら二つの事業に関して農水省に聞くと、業界団体から先の方ですね、この助成金の流れというものは把握していないという答えが返ってくるんですよね。そうすると、差益というものが途中で生まれないように、どこかで滞留しないようにしなきゃいけないと。その具体的な方法というのは何かありますか。──大臣に聞いたんだけれども。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) ちょっと事務的なことでございますので。  先生の言う業界団体、私どものその事業実施団体や農畜産業振興事業団から支払を受けた助成金については、一か月以内に会員等に対して支払ったことを証する書類の提出を求めることにしておりまして、お金の流れはそういうことで確認をするということとしております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 大臣に確認だけしておきたいんですけれども、とにかく差益が出ないように、これ税金ですから、助成金の流れは末端まですべてオープンにするというお考えはお持ちですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 末端まですぐということになるかどうかはちょっと、かなり、例えば検品も……

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 いや、すべてです。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) すべて。すべて、それはもう大原則でございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 これも大臣にお聞きしますけれども、これら二つの事業では、保管の段階で不正をしないように業界団体系列の倉庫では保管しないように指導しているというふうに聞いております。  雪印事件なんかで生まれた本事業への国民の不信感というものを払底するために、保管肉が所在する二百五十九の倉庫業者を明らかにした方がいいんじゃないかなと私は思いますが、いかがですか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) これは、私はもう原則公表だと思っております。ただ、営業倉庫でございますので、同意が条件になるだろうと思います。これは、私どもから国交省、国土交通省は倉庫業を監督するそういう責任がございまして、ここでも自主的に調査していただいておりますので、原則公表は当然のことと、このように思っております。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 大変前向きな御答弁ありがとうございます。  そもそもこれら二つの事業では、農林水産省が助成金の流れを把握していたのは事業実施主体とされる六業界団体、六業界団体までなんですね。そこから先は丸投げというんですかね、業者に対する。ああ、そうじゃなくて、要するに六業界団体にすべての問題を丸投げしているというような形で、その先はなかなか分からないという、そういうお答えなんですよ、何度聞いても。ですから、それはまずいんじゃないかと。そういうシステムが、もしそうならば、これは農水省が自分で作ったわけですから、末端までやっぱり農水省がちゃんとつかんでいて、これに対する質問に対しては、国政調査権で議員が聞いたときは答えられるようにしてほしいというふうに思うんですよ。  どうしてこういう丸投げシステムというものを先に作ってしまったんですか。

須賀田菊仁農林水産省生産局長

○政府参考人(須賀田菊仁君) 実は十月十七日以前の、その全頭検査以前の牛肉を在庫にあるものを急いで集めないといけないという要請がございまして、そういうことなのでやっぱりその関係業界団体、六団体ございますので、集めてくれというようなことをやらないと短期間で非常にある在庫を集めることができなかったという事情がありまして、そうせざるを得なかったわけでございますけれども、事、その公金の流れですとか、そういうものは今後きちんとやっていきたいというふうに考えておるところでございます。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 大臣は、こういうふうになっている、要するに丸投げシステムになっているということを御存じでしたか。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 丸投げといいますか、私はよく短時間でできたものだなという印象を持っていました。それは、まず一万三千トンという数字の把握と、そしてこれを一気に集めると。しかも、国会でもいろんな議論がありまして、倉庫に入っているものだけじゃなくて、そして小売店段階のものも集めろという意見が圧倒的でして、最終的には、部分肉で段ボールに入れられるような、スライスしたものでないものはできるだけ集めましょうというようなことをやったわけでありまして、正直言って、細かいことまでは私、掌握はしておりませんでしたが、早くやるという前提に立ちますとやはりそういった六団体にお願いするという、我々としてはある種、性善説に立って、通常の商取引という前提に立って御協力を願わないとこの事業は円滑に進まないという、そういう思いがございました。

中村敦夫各派に属しない議員

○中村敦夫君 私は、やっぱり産業とか商業というものは基本的にルール、道徳というものに裏付けがないと、これ全部が詐欺になってしまうわけで、もう国自体がおかしくなってしまうと思うんですね。  BSE事件という大変国家的な不幸な事件が起きているのに、その問題を解決する助成金をめぐって、そこへまた犯罪的なことをやる食品業界、雪印始めラベル張り替えなんというのがばあっと出てきたということは、大変この国にとって危険なことだと思うんですね。そして、今や、やはりこんなものだったのかという国民の驚きと絶望と怒りというのは非常に激しいものがあると思うんですね。  ですから、こういうときこそ、やはり行政はすべての情報、これは異常事態なんですから、すべての情報を率直に出していくということによってしか私は疑いを晴らすこともできないし、業界の正常化ということは一歩も進まないんじゃないかと思いますので、これから是非ともその点で頑張っていただきたいと思います。  ありがとうございました。

武部勤自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のことは全く私もそのとおりだと、こう思っております。厳正に対処させていただきます。  ありがとうございました。

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 以上をもちまして、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管及び農林漁業金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

常田享詳自由民主党・保守党

○委員長(常田享詳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十八分散会

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