内閣委員会 第11号
- 発言数
- 200 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/05/21
会議録
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る七日、森元恒雄君が委員を辞任され、その補欠として竹山裕君が選任されました。 また、去る八日、黒岩宇洋君が委員に選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣官房道路関係四公団民営化推進委員会設立準備室長坂野泰治君、総務省行政管理局長松田隆利君、同自治行政局選挙部長大竹邦実君、国土交通省国土計画局長小峰隆夫君及び同道路局長大石久和君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案の審査のため、本日の委員会に参考人として、日本道路公団総裁藤井治芳君、首都高速道路公団理事長瀬田悌三郎君、阪神高速道路公団理事長佐藤信彦君及び本州四国連絡橋公団総裁藤川寛之君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案を議題といたします。 本案につきましては既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松村龍二君 おはようございます。 いよいよ、この道路関係四公団民営化推進委員会設置法案、非常に題名は長い、法案は八条という非常に短いものの法案の審議が始まるわけであります。 小泉内閣が昨年四月に登場いたしまして、改革なくして成長なし、また、いろいろな問題に根本からメスを入れようということで小泉総理以下内閣が頑張っておられるわけであります。しかし、景気が大変に悪いという中におきます構造改革ということで、一面いろいろな困難を伴っておるということも事実であろうかと思います。 本日、衆議院では郵政公社化法案始め四法案の審議が本会議で始まるということで、小泉内閣、総理といたしまして一番重点を置いておられる郵政公社化法案の審議が始まる、また、参議院におきましても今こうしてこの法案の審議が始まるということかと思います。 そこで、通告してございませんが、石原大臣に、まず、この法案を審議するに当たりまして石原大臣のお考えをお聞かせいただきたいんですが、その前に、先週、全国のトラック協会、全日本トラック協会というところの全国総決起大会がありました。日比谷公会堂で二千数百人の方が集まって経営危機突破全国総決起大会というのがあったわけです。 私も、選挙区、県を選挙区といたしております国会議員でありますので、当然にこのような問題についても関心を深く持つわけですけれども、出席いたしましたところ、今、非常に景気が悪い、この十年の間に業者が規制緩和等もあって三割増えた、貨物の量はむしろちょっとマイナスであるということで、その競争、あるいは業者が増えたことによりまして荷主からの割引要求というのが非常に厳しくて経営は四苦八苦である、そしてまた、デフレの中で荷が減っておると、先ほど申したとおりですけれども。そういう中で、軽油引取税が暫定的に平成四年にスタートして、十年後の見直し、五年の見直しにもまた引き続きこの税が続いておるので撤廃をしてほしい、あるいは自動車関係税制の簡素化、軽減をお願いしたい、それから、今、ディーゼル車とか、環境対策ということで、非常にいろいろな負担が、制度は国がどんどん作っていくけれども、その負担は業界に押し付けられる、業者に押し付けられるということで、これらに対する助成措置をお願いしたいというような要望でありましたけれども、その中の一番の目玉といたしまして高速道路通行料金の大幅値下げをやってほしいというのが、さっきの軽油引取税の問題と並んで二大要求でありました。そして、今、そういう経営状況の中、高速料金が払えないので下道を走らざるを得ないというような説明もあったわけであります。 私ども、地元におりましてもそういうような話はもうかねてから伺っておる。せっかくこれだけのインフラストラクチャー、高速道路を全国に張り巡らしてやってきた手前、やっぱり大いに利用してもらわないといかぬ。 それから、中国等が、私も三、四年前に中国を五月の連休に家内を連れて旅行したことがありますが、上海から南京まで高速道路を走ったわけですけれども、このような高速道路が、中国の場合、土地も安い、国の思うままどんどん造られていく。そういう中で、日本が圧迫を受けているということからしますと、高速料金なんというのは民営化によって果たして安くなるんだろうかなといった考えも持つわけですけれども、そのことはまた詳しくは後ほどお伺いするにいたしまして、まず、この法案の審議を始めるに当たりまして、石原大臣からこの法案についての意気込みとか考えをお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま松村委員が、全ト協の決起大会で、高速道路のかなり大きなユーザーであります方々がやはり高速道路の料金の高さということに言及されたというお話が冒頭ございました。 私も一ユーザーといたしまして、やはり日本の高速道路料金というものは他の諸物価に比べても割高ではないか、特に東京に暮らす者といたしましては、首都高速道路の慢性的な環状線の渋滞、あるいはその前取り方式による七百円という料金の高さ、こういうものに多くの方々が不満を持っているということはトラック業界に限らずあるのではないかと認識しております。 民営化を図ることによりまして、コストを重視した経営というものに配慮をされる、また、利用者あっての民間企業でございますので、利用者へのサービス向上ということをこれまで以上に図っていくことになる、そういうような観点から、これまで公団方式で運営をされてまいりました日本の高速道路というものに、新しい時代、利用者の視点に立った、より一層立った経営というものを民営化によって四公団に行っていただきたい、そういう思いを持ちましてこの民営化の推進を図るための本法律案を当委員会に御審議をお願いしているわけでございます。 一日も早い、委員会での審議の中で、充実した審議の後に法案を御成立いただきまして、改革意欲に富んだ委員の方々が二十一世紀の高速道路の在り方について採算性を重視してこれまでよりもより国民の視点に立った経営の行える体制というものを編み出していただくよう期待をするところでございます。
○松村龍二君 戦後間もなくの日本の道路整備は著しく立ち後れていたわけであります。ヨーロッパ等、馬車馬が昔から走っていたわけでありますから、道路は自動車、そういうものになじむことが何百年前からあったわけですけれども、日本の場合は何といってもかごの国、あるいは馬が、あるいは大八車が通る道路ということで、泥だらけで石ころだらけということで、道路が後れていたということは戦前生まれの私としてはよく皆様とともに分かるわけですけれども。 戦後、政府の要請で米国から来日いたしまして、神戸―名古屋高速道路計画の経済的、技術的妥当性に関し調査をしたR・J・ワトキンス調査団の報告書、昭和三十一年の調査団ですけれども、日本の道路は信じ難いほどに悪い、工業国にしてこれほどまでにその道路網を無視してきた国は日本のほかにないと、その整備状況の劣悪さを痛烈に批判し、警鐘を鳴らしたわけであります。 戦後、限られた一般財源による予算制度だけでは増大する交通需要に対応することはできないということから、昭和三十一年に日本道路公団を設立いたしまして、民間の資金を活用し、借入金で早期整備を進めるという有料道路制度を導入したところであります。特に、最初に着手した名神高速道路の建設資金の調達方法といたしましては、国内の資金だけでは賄えないことから、世界銀行、世銀から建設費の約二五%に相当する八千万ドル、二百八十八億円の借款を行ってまでその整備に取り組んでまいりました。 その結果、四十六年後の今日までに約七千キロメートルのネットワークが形成され、一日約四百万台が利用し、国内貨物輸送の約四分の一、自動車輸送だけで見ると約二分の一を担うまでになっておるのであります。 そこで、佐藤国土交通省副大臣にお伺いするわけでありますが、高速自動車国道など有料道路制度が我が国の発展に果たしてきた役割についてどのように認識しておられるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(佐藤静雄君) おはようございます。 今、松村先生おっしゃいましたように、我が国の高速道路というのは、三十一年に道路公団ができて以来、有料道路制度によってずっと整備をされてきました。有料道路制度によってフランスやイタリーなども同じような形でやってきておりますけれども、日本においても、利用者が負担をしていただく、そして整備をしていく、そういう方法でやってきているわけであります。ずっとその当初の、これもうほとんど国の負担がない状態でやってきましたけれども、最近多少の国の負担が入った形でやってきておりますけれども、それはしかし外国に比べたら非常に少ない国の負担であります。そのようにして、利用者負担によってずっとそれを続けてまいりました。 今、先生おっしゃったように、その延長は全道路の〇・六%にすぎません、今できているのは。今、六千九百五十九キロできて、約七千キロできておるわけでありますけれども、全道路の〇・六%にしかすぎませんけれども、走行台キロは全道路の九%を占めております。先生おっしゃったように、国内貨物輸送の四分の一をこの高速道路が担っているということであります。 そして、都市間をつなぐ高速道路は、それぞれ時間短縮を生み出して、経済効果を、それぞれの地域の経済効果を非常に大きく伸ばしておりますし、更にインターチェンジまでの港湾や空港などからの距離を短縮しようと、そういう思いでずっと今までやってきておりますから、そういう効果も非常に発揮をしてきております。 今までこの事業費として二十八兆円が投入されてきておるわけでありますけれども、そのうち国費はわずか一三%、三・七兆円であります。一般国道と一体となって幹線道路のネットワーク化に努めていく、やっぱり最終的にはいかにネットワーク化をするか、それは高速道路のネットワーク化を完成することによってより一層の効果を生み出していくわけでありますから、そういう方向に向けて少ない国費で最大の効果を出していく、そういう目的を持って今までやってきております。
○松村龍二君 今後の我が国の経済の発展を考えますと、空港、港湾、並んで基幹的社会資本である高速道路の整備は極めて重要であるというふうに思います。しかしながら、右肩上がりの経済が終えんいたしまして、我が国の既存のシステムにも制度疲労が起きておるということは事実かと思います。今回の道路公団を含めた特殊法人改革もこうした大きい状況変化の中でとらえるべきであるというふうに考えます。 これまでの高速自動車国道の制度については、衆議院でも三十時間の審議が行われたわけでありますが、昨年来いろいろな指摘がございます。バブル期の計画を見直さずにきたとか、過大な交通量予測に基づき償還計画を立ててきたとか、赤字の補てんに国費をつぎ込んできたとか、計画の失敗を糊塗するために償還期間を延長してきたなどの指摘があるわけであります。これらの指摘につきましては誤解に基づくものも多いというふうに思いますが、高速道路整備の制度的根幹を担ってきた有料道路制度の曲がり角を迎えている面は否定できないというふうに思います。 例えば、これまでは、物価、他の公共料金が上昇する中で高速道路料金はそれほど高いと思われていなかったわけですが、近年のデフレ傾向の経済状況の下では料金の割高感が高まっております。先般、この委員会でもアクアラインを視察に行ったわけでありますが、アクアラインの例でも、バブルの時期であればあのような金額で可能と思われたわけですけれども、現在は値下げされ、値下げされているけれども、まだ料金が高いとの声が強いわけであります。先ほど申しましたように、極論ですが、せっかく社会資本として整備したのだから、無料にしてでも有効に活用したらいいんじゃないかと。そのことによって日本全体が発展するということ、それに伴うペイバックがあればその方がいいんじゃないかという意見もあろうかと思います。 そこで、再び佐藤副大臣にお伺いいたしますが、有効に活用されてきた有料道路制度、高速自動車国道がなぜ特殊法人等整理合理化計画の中の計画の対象になり、見直しが行われることになったのか、何が問題であるというふうに認識しておられるか、具体的にどのような課題が生じているのか、国土交通省の認識をお伺いします。
○副大臣(佐藤静雄君) 先ほどトラック協会の大会のお話が先生からございましたけれども、今非常に経済がこのようにして低成長に入ってしまって、なかなか回復しないという状況が長らく続いております。トラック業者の方々も、荷物の運搬費、料金を取る、何と言うんでしょう、料金収入という、何と言うんでしょうね、収入が非常に減っているんですね。お客さんからの荷物の運び賃が非常に減ってきている。そのために有料道路料金もなかなか払えないという状態に今なってきております。全体に見てみまして、有料道路の利用量が全体に少し減りぎみです、そういう意味で。ですから、そういうトラック業者の方々、大型のトラックが利用状況がちょっと減っている状態になっております。そんなことを見てみますと、非常にそれぞれの路線を見てみると厳しい採算状況が生まれてきております。 そしてさらに、間もなく人口がピークを迎えて少子社会に入っていくわけでありますけれども、そうすると、一層将来の交通需要というものが大きな伸びが期待できないという状態に入ってくるんだと思います。そうすると、採算性の確保ということが大きな問題になってきます。しかし、その中において、交通量が少ない、更には多くの事業がしかし継続していかなくちゃならぬ。 やっぱり、先ほど申し上げましたとおり、高速道路というのはネットワーク化しなければ本当の大きな効果は現れてきません。ですから、もちろん高速道路だけのネットワーク化じゃなくて、一般道路のも加えていろんな形のものを作り上げながら、今いかにして日本の道路をネットワーク化するかという、そういう大きな課題に向かって私はやってきているわけでありますけれども、経済全体がこのようにしてデフレ傾向の中において、有料道路料金等の割高感が出てきていることも確かでありますし、経済状況が非常に悪い中において、先ほど申し上げましたとおり、運送業者の方々がそれだけの有料道路料金を払えるだけの収入も余りないと、そういうことが出てきております。 現行整備計画が非常に厳しい状態に今陥ってきております。国土交通省といたしましては、限られた財政状況の中で、いかにしてネットワーク化をやっていくのか、いかにして地方の、地域の皆さんの期待にこたえていくのか。たくさんのプロジェクトも起きていますから、高速道路ができたらこんな町づくりをしたい、こんな産業を興したい、いろんなことが行われてきておりますから、そういう皆さんの期待にこたえなければならない。そういう中において、この有料道路制度というものを今後とも活用していくということはやっぱりやっていくべきだろうと、そう思っております。その上で、できるだけ早くにネットワーク化を完成させていく、そのことが非常に大事だろうと思っております。 ただ、今申し上げましたとおり、たくさんの課題が生じてきております。ですから、今、こういう問題が起きてきて、もう一回見直してみようという機運が高まってきた大きな原因だろうと、そう思っております。
○松村龍二君 特殊法人の問題について触れさせていただきますが、特殊法人は行政に関する公的な事業を遂行するため特別の法律により設立された法人でありまして、昭和三十年代にはとりわけ多くの特殊法人が設立されました。以後、行政ニーズの多様化、高度化に対応いたしまして、公共事業、政策金融、研究開発など、幅広い分野において各省庁等との緊密な連携の下、様々な政策実施機能を果たしてきたわけであります。 特殊法人の改革は、これまでにも行われてまいりましたが、その多くが事業の見直しに手を付けず、法人の統廃合などによる数合わせにどうしても終始してくるという傾向がありました。今回の改革においては、単に特殊法人の組織形態、器の見直しにとどまらず、中身である事業がどうであるべきかが重要であるというふうに思います。 しかしながら、今回の道路関係四公団民営化推進委員会設置法案に関係する日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団は廃止、民営化であるとか、石油公団は廃止であるとか、結局は器の話が一番分かりやすく、またアピールもしやすいのは理解できますが、特殊法人を民営化することの意義、メリットは何なのか、この改革の基本となる部分が意外に国民に伝わっていないというふうに思います。 民間にすれば、整備のスピードが速まるのか、料金がより安くなる可能性があるのか。逆に、政府による支援が期待できなくなることから、企業リスクが高まり、資金の調達コストが上昇するわけであります。また、法人税、固定資産税を始めとした公租公課が発生するなどにより、かえって利用者に過度の負担を強いることになるのではないか、このような期待と不安がない交ぜになっております。 現に、民営化の議論が市場に影響を与えておりまして、道路関係公団の財投機関債の発行金利は国債と比較して割高となっております。これだけの日本じゅうに張り巡らされました資産を持っておる道路公団でありますので、財投機関債の発行金利が安くてもいいというふうな気もするわけですけれども、一面、先ほどの借金もしょっておるわけでありまして、割高となっております。例えば、先月発行の日本道路公団の十年債は、応募者利回りが二・二四%と、十年国債の一・三九%と比較してプラス〇・八五%の差が開いておるわけであります。 石原大臣にお伺いいたしますが、このような点も含め、今回の特殊法人改革、中でも道路関係四公団を民営化する意義、メリットは何なのか、少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま松村委員から、特殊法人改革の意義というものの説明が不十分であるというような御指摘、また道路四公団を民営化することに対する希望と不安が錯綜している、メリットを明確にせよというような御質問でございましたが。 特殊法人、委員御説明いただきましたように、昭和三十年代に行政の出先機関としてアウトソーシングという形で実務を行う形で設立をされて、これまでに様々な成果を上げてきたことは私が申すまでもないと思いますが、しかし従来から経営責任の不明確性、あるいは事業運営、これも行政の出先機関でございますので、言ってみれば親方日の丸、非効率性、不透明性、あるいは一本一本が法律によって設立されておりまして、仕事が終わればその仕事をやめればいいんですけれども、組織、業務が自己増殖をして仕事を自ら増やしていく、あるいは経営の自律性の欠如、今、委員は財投機関債で資金を調達するというお話がございましたが、これも財投改革によってなされた業でございまして、これまでは資金運用部を通して一律的に資金が供給されてきた、問題が指摘されてきたところでございます。 そんな中、昨年四月に小泉内閣が発足いたしまして、民間にできることは民間に任そうじゃないかと、こういう基本原則の下に見直しを行いまして、昨年末に特殊法人等の整理合理化計画を取りまとめました。これは、委員御指摘のとおり、これまでの特殊法人改革が統廃合による単なる数の減少ということに力点を置いていたのに比べまして、各法人の事業を徹底的に見直して、組織形態だけではない事業見直しを主眼に置いたところが大きなポイントでございます。 さて、この道路関係四公団についてでございますけれども、民営化の推進によって私はコスト意識の徹底が図られると思っておりますし、民間会社でございますので、当然採算性を重視した事業運営が行われる等のメリットが考えられるわけでございます。 また、新たな組織が確実に債務を償還できるよう新規投資に一定の歯止めを掛ける観点から、特殊法人等整理合理化計画において、新たな組織は民営化を前提とし、年間三千億円投入されていた国費は投入しない、償還期限は五十年を上限としてその短縮を目指すとの基本方針の下、現在御審議をいただいております第三者機関において具体的内容を検討することとしたところでもあるわけです。 今後、新たな組織及びその採算性の確保に関する民営化推進委員会の意見を踏まえて、経営の効率性の向上や利用者サービスの向上等、民営化のメリットを委員御指摘のとおり国民の皆様方が広く享受できるような実効ある改革の具体化に取り組んでまいりたいと考えております。民営化はあくまで目的ではなくて手段であると、こんなふうに考えております。
○松村龍二君 少し法案の中身の方へ入ってまいりますが、現在の高速道路の整備計画は、国土開発幹線自動車道建設会議の議決を経まして国土交通大臣が決定することになっております。後に述べますが、私どもの地元は若狭湾を走る高速道路を長年待望しておりまして、国幹審の決定がどうなるかどうなるかと本当に県民がその内容についてもう大変な関心を寄せて、整備、施行命令が出ているところですけれども。 今回の道路関係四公団民営化推進委員会の所掌事務は、道路関係四公団に代わる民営化を前提とした新たな組織及びその採算性の確保に関する事項について調査審議し、その結果に基づき内閣総理大臣に意見を述べるというふうにされております。これまで国幹会議の議決を経て決められてきた高速道路の個別路線の整備につきましては、この民営化推進委員会が設置された後は、委員会が調査審議し、決定することに変わったのか、あるいは、そうでないとしても、どのように関与してくることになるのかと、関心が持たれるところであります。このことは、これから高速道路の具体的な整備の是非といった大変重要な問題を議論するための大前提と考えております。 また、ほんの二年ほど前に、時の総理と関係閣僚らにより構成されるいわゆる国幹審におきまして決定された整備計画九千三百四十二キロメートルについて、内閣が替われば凍結だ、中止だと、計画そのものが変わることになるというのでは、国民の行政に対する不信感が醸成されるのではないかという心配の声も聞くわけであります。 そこで、民営化推進委員会と国土交通省、国幹会議との関係についてどのように整理されておられるのか、石原大臣にお伺いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘の民営化推進委員会と国幹会議との関係、役割分担でございますけれども、民営化推進委員会は、特殊法人等整理合理化計画に示されました、先ほども説明をさせていただきました、国費を投入しない、償還期限は五十年を上限としてその短縮を目指す等々の基本方針の下に、これまでどうも適切ではないというような指摘もされております道路交通需要の見通し、あるいは先ほど財投機関債の金利について委員御指摘されましたけれども、この金利の動向によりまして調達とできる事業というものが大きく変わってくる、この金利の見通し、あるいは費用対効果分析の考え方等について御検討いただきまして、新たな組織による高速自動車国道の整備の前提となる採算性の確保に関する基準などについて総理大臣に対しまして御意見をいただきたいと考えているところでございます。 そして、委員の御質問でございますが、高速自動車国道の個別路線の整備につきましては、この委員会の意見を踏まえて、高速自動車国道法に基づき、国土交通大臣が国土開発幹線自動車建設会議、国幹会議の議を経て政府として最終的に決定すると整理をさせていただいているところでございます。
○松村龍二君 そこで、民営化推進委員会の審議が本当に意味のあるものになるか否かは委員会を構成する委員の人選に係っているということが指摘されます。委員の数は七名ということでありますが、どのような観点から人選されるのかと。 この問題につきましては、昨年来、大変なヒートした議論が行われまして、片っ方は、道路のことも分からない素人が参加をするなんというのはとんでもないという指摘をしますし、片っ方の方は、道路族という言葉があるけれども、学者族と、道路学者というような、片っ方もまたそういうふうにののしり合っているというふうな、ヒートしたわけであります。 しかしながら、法文には優れた見識を有する者のうちから内閣総理大臣が任命するとされているだけでありますので、具体的にはどのような分野のどのような方がふさわしいと考えておられるのか、熊代副大臣に委員の人選の考え方を確認いたしたいと思います。
○副大臣(熊代昭彦君) 先生御指摘のように、本当にいろいろな議論がされたわけでございますけれども、基本的には、本法律を可決、成立させていただいた後に、総理大臣のリーダーシップの下に選んでいただくということだというふうに思いますが、特殊法人整理合理化計画にもいろいろと書いてございます。委員既に御指摘のとおりでございますが、改革意欲に富んで、国家国民的視野に立って、特定の分野及び利害に偏することなくと、公正な判断をなし得る方々を総理が選んでいただけるということでございますので、七人しかいないということでございますから、非常に広い立場で、全国民的な見地に立って考えて、結論を出してくださる方を総理のリーダーシップの下で選んでいただくということになると思います。
○松村龍二君 次に、話を具体的に理解するために、地方の問題について触れてまいりたいと思います。 全国のそれぞれの地域で、高速道路ができることを前提に、地域活性化のための、地域振興策に取り組んでいるという実態と本法案との関係について確認してまいりたいと思います。高速道路の計画的な整備がなされないと、これまでに全国高速道路ネットワークの整備に協力してきた国民の行政不信、地域振興等の策の大幅な見直しが生じ、経済発展に与える影響は計り知れないものがあると危惧しているところであります。 私も、地元の例をお話しすることが初めふさわしいのかどうかというふうに考えたわけです。私どもに北海道の話、どなたかの議員がされてもぴんときませんし、山陰地方の高速道路について話されてもぴんとこない。そういう意味におきまして、私が地元福井の話をしてもぴんとこないのかなという心配もいたしたわけですけれども、しかし、必ずしもそうでもない、全国的な意味を持っている話であると、位置付けであるというふうに認識いたしまして、質問をさせていただくわけであります。 日本の列島をちょっと、人体でいうとぎゅっと前へ傾いたときのおへその位置にあるのが我が県の敦賀というところであります。その敦賀にリアス式の若狭湾という大変きれいな、水上勉の話にある若狭湾というのがありまして、ここに原子力発電、過疎地でありましたので、原子力発電が十五基造られてきておる。そこに、電車も走っていない、ディーゼルカーが、七億キロワット・パー・アワーというような電力を年間に作って、関西の半分、日本の四分の一の電力を供給しながら、電車も自分で発電する、電気も使わないでディーゼルカーが走っておる。 道路は、国道が一本通っておりまして、海水浴客、行楽客のシーズンには、隣村に不幸がありましても、わずか一車線しかない道路が詰まっておりますと駆け付けられないというふうな大変な不便を持っておりまして、しかも、阪神大震災のときには、あちらの方が使えないということで、迂回道路といたしましてぶんぶんトラックが走るようになっている。その後も、皆さん味をしめまして、生活道路であるそういうところを高速道路、トラックが走り回っておるというふうな状況でございます。 そのことをまず申し上げまして、この近畿自動車道敦賀線というのは、国土の中央に位置し、日本海国土軸形成の一翼を担い、中国道、名神高速道路、北陸道と一体となりまして近畿圏、中部圏、北陸圏の広域ネットワークを形成するとともに、東日本と西日本を結ぶ最短ルート、今までは太平洋の国道を走れば東北から九州、中国地方にも最も最短距離であるということでありましたけれども、何道路ですか、東北をこう走る、(「磐越自動車道」と呼ぶ者あり)磐越自動車道ですね、ができたことに伴いまして、むしろ日本海側も使って走った方が距離が短縮されるというような中でこの道路も見直されておるということかと思います。 阪神・淡路大震災で幹線道路が分断されたときも、国道二十七号との組合せで迂回路として西日本と東日本の物資の輸送に貢献した実績があるといった機能、特徴を有しております。しかしながら、現在、大阪府吹田市から中国縦貫自動車道を介して京都府舞鶴市までは供用しておりますが、福井県域の五十キロがいまだ整備途上にあるわけであります。この未供用地域である若狭湾沿岸地域は、先ほど申しましたように大変なエネルギーの供給地でありまして、小泉総理が議長を務める原子力立地会議におきましても、この三月、原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法に基づく地域振興計画が決定されまして、この計画の中にこの線の整備が組み込まれたところであります。 そこでまず、道路局長にお伺いしますが、近畿自動車道敦賀線の舞鶴―敦賀間の整備の進捗状況について国土交通省にお伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 近畿自動車道敦賀線は、兵庫県美嚢郡吉川町を起点といたしまして福井県敦賀市に至る延長百六十二キロメートルの路線で、このうち路線全体の約五割に当たります八十七キロメートルを既に供用いたしております。現在、舞鶴東インターチェンジから敦賀ジャンクション間七十五キロメートルについて鋭意利用を進めておる路線でございます。このうち、舞鶴東インターチェンジから小浜西インターチェンジ間の二十五キロメートルにつきましては鋭意工事の進捗を図っているところでございまして、平成十四年度中の供用を目標といたしております。これに続きます区間でございます小浜西インターチェンジから敦賀インターチェンジまでの五十キロメートルにつきましては、現在、一部で用地買収を進めるとともに、その他の区間では、地元設計協議など用地買収に向けた準備を進めているところでございます。また、福知山インターチェンジから舞鶴西インターチェンジ間の二十四キロメートルにつきましても、現在、四車化の事業を行ってございまして、そのうち綾部インターチェンジから綾部パーキングエリア間の七キロメートルは平成十四年に完成する予定でございます。 なお、京都縦貫道と接続いたします綾部ジャンクションにおきまして、丹波綾部道路及び綾部宮津道路の延伸に合わせまして、綾部ジャンクションのフル化、フルインターチェンジ化、全方向サービスでございますが、の事業も実施してございまして、これにつきましても平成十四年度供用する予定でございます。
○松村龍二君 地元も一日も早い完成のために工事用道路を全額地元で負担するというようなことなど、積極的に協力していると聞いております。また、全線整備を前提に県、沿線市町村は地域振興計画を立てまして、日本海、先ほど申しました日本列島のへそであります敦賀港の整備、中国あるいは韓国等との重要港湾であります敦賀港の整備、エネルギー関連技術を活用した関連産業の誘致、また現在非常に高齢化の進む中で、若狭湾観光リゾートということが非常に注目されておるわけでありまして、これらの各種プロジェクトが先行的に進められております。地域はもとより県民挙げて早期完成を待ち望んでおります。 特に、敦賀港の整備につきましては、年間取扱貨物量が現在の一万三千トンから平成十七年には一万五千トンに増加する想定の下、多目的国際ターミナルの整備を中心に進めております。それから、福井県を含めた周辺県の荷主へのアンケートでも敦賀港を更に利用しやすくするための要因として、敦賀港までのアクセス道路の整備を挙げる声が、海外定期航路の開設と港湾そのものへの要望に続いて高位にあると聞いております。このことからも、この線との連携が敦賀港の利用促進と新たな貨物の掘り起こしに不可欠となっていると考えられます。 国土交通省になりまして、運輸省と建設省が一体になりましたので、昔は港と高速道路、あるいは空港と高速道路が離れているというような指摘もあったわけですけれども、そういう一体的な国土建設ということで、インフラの完成ということで御尽力をいただいているわけです。 高速道路という社会資本の特徴は、ネットワークとしてつながって、先ほど副大臣がおっしゃいましたようにネットワークとしてつながって初めて最大限の効果がもたらされるわけであります。この地域に限らず全国的に、あと少しでネットワークが完成するのに、今回の特殊法人改革でこれが不透明になったという心配の声もよく聞くところであります。我々地元の者は、今申し上げておりますようにこの道路は優先度が高いんじゃないか、この道路は建設しないということはないだろうというふうに確信しているわけですけれども、後にお伺いしますけれども、本四架橋公団の、まあ我々全く関知してないところで三つの橋を造るということで膨大な負債がある、それを道路公団、新しい四つの公団合わせた会社が、組織がこれを全部しょって料金から払っていくということになれば、全国一キロも高速道路は今後ともできないということを理屈の上で考えますと、大変に不安になっておるわけであります。 そこで道路局長にお伺いしますが、一部に高速道路の建設を凍結すべきであるというような議論もありますが、地域に与える影響は並大抵のものではございません。凍結した場合の影響、これによって生じる問題について、どのように認識しているのかお伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 現在、事業を進めております高速自動車国道は平成十一年十二月の国土開発幹線自動車道建設審議会、いわゆる国幹審の議を経まして整備計画九千三百四十二キロとして決定され、これに基づき進めておるものでございます。 整備計画の決定に当たりましては、環境影響評価が行われているということを事前の条件といたしております。したがいまして、整備計画区間はすべて環境影響評価が行われております。この環境影響評価は、一般的には二千五百分の一の地図を用いて行うような精度の高い調査でございます。したがいまして、地域の個々の住民の方々の個別住居と道路との関係が明らかになるといったような精度のものでございます。これは公告縦覧を行っておるものでございます。 また、都市計画決定が延長の約六割について行われておりまして、土地の所有者の権利が都市計画によってもう既に制限されております。 また、整備計画区間は四十二都道府県に関連してございまして、この都道府県におきましてはインターチェンジのアクセス道路の整備あるいは各種開発計画等が進められておりまして、進行中の物流拠点開発、宅地開発などの地域開発プロジェクトは関連するものだけで全国で百十一か所、これが整備されますと十万人の新規雇用が創出されるのではないかというような効果が見込まれておりますが、こういう程度に及んでおります。 道路の整備計画は、関連する様々な計画と一体となっております言わば地域計画そのものでございます。したがいまして、道路の整備計画の凍結は、これらの地域整備計画の凍結ということにつながりかねない、地域に多大な影響があるものと認識をいたしております。
○松村龍二君 高速自動車国道の整備により恩恵を被るのは何もこれを利用する者だけでなくて、採算性とは直接関係しない面においても様々な効果があることを切り捨てて議論すべきではないと思います。 例えば、救急医療に対する効果を見ますと、アメリカにおいて心肺停止後二分で蘇生率が九〇%であるのが五分後では二五%に低下するという研究もありまして、時間短縮によりもたらされる効果は採算性という物差しだけでは計り知れない分野があります。 ここのリアス式海岸の地におきましては、半島のその先のところで、昔の話ですけれども、異常出産のおそれがあるということで、道路が悪いために大変時間が掛かって亡くなってしまったというような話もございます。現在でも、先ほど申しました国道一本が大変に渋滞をしておるというところで救急車が走りますと敦賀まで走っている間にはほかの救急事案に対処できないとか、二十七号線に非常に時間が掛かって不幸を、悲劇を招いているというようなこともあるわけであります。 また、海外に目を向けますと、経済成長の著しい各国におきましても国の基幹的インフラの整備に大変力を入れております。例えば、中国におきましては、一九八八年から高速道路の建設が始まりまして、ほんの十数年ほどの間に約一万九千キロメートルの高速道路ネットワークを築き上げ、目覚ましい経済成長を遂げております。 昨今、外交問題でも気がめいるような話とか、経済の問題も大丈夫だ大丈夫だと、満更日本は捨てたものでないと、総理、時々おっしゃいますけれども、先日発表されましたスイスの経営開発国際研究所、IMDによりますと、国際競争力ランキングでは、日本は、一九九七年の世界第十七位を最高に後退の一途をたどり、今年は三十位。十七位から三十位に落ちて、一方、中国は三十一位に急追、急迫してきたと。韓国は二十七位、マレーシアは二十六位と、欧米各国はおろかアジアにおいても地位が低下しているわけであります。 国の経済の発展を考えますと、物流のかなめである空港、港湾、高速道路は基幹的社会資本として体系立てて整備する必要があり、整備の遅れにより国力が弱体化するようなことがあってはならないと考えるわけであります。 佐藤副大臣にお伺いしますが、高速道路の整備においては、採算性も重要であるけれども、国際競争力の強化の視点も含め、多様な整備効果も考慮して整備の在り方を考えるべきではないかと考えますが、国土交通省の見解をお伺いします。
○副大臣(佐藤静雄君) 高速道路の整備について九千三百四十二キロという整備路線の議論がずっとなされてきておりますけれども、本当は高速道路は一万一千五百二十キロという今の予定路線、これは昭和六十二年に国土開発幹線自動車道建設法で衆参で全会派一致で決められたものであります。それに従って我々は整備を進めてきたわけであります。 この一万一千五百二十キロの整備というのはどういう効果を生むかといいますと、一時間でカバーできる状況というのが、インターチェンジまでのアクセス時間が一時間以内、これは面積として八五%、国土の八五%に到達できる。今平成十三年度現在で六九%でありますけれども、八五%をカバーできる。さらに、県庁所在地、要するに県庁所在の都市の市役所からインターチェンジまでのアクセス時間が三十分以内の都市、これは現在四十五都市でありますけれども、そのときには四十七都市が実現できる。さらに、人口五万人以上の都市をカバーする状況ですけれども、現在三百八十八都市ありますけれども、そのときには四百二十の都市がカバーできる。そういう一万一千五百二十キロという今、予定路線、これを何とかして造り上げようということで今まで進んできているわけであります。 そのようにして高速道路というのは地域の連携を深めていく、さらに、地域の発展のために大きな経済効果、地域の発展をする根源的なものであろうと、そう思ってやってきておるわけであります。 さらに、日本の将来を考えますと、市町村合併が進み、更に将来は地域間の競争をする、道州制ということになるのかどうか分かりませんけれども、地域間の競争の中から日本の活力を生み出していく、そのときに高速道路というものが今申し上げたように大きな効果を生む状況に造っておくということが非常に大切なんだろうと思います。 特に、先ほど先生がおっしゃったように、私どもも国土交通省として一つになって、空港と道路のアクセス、港湾とのアクセス、鉄道との関係、いろんなものを考えながら今進めておるわけであります。そして、地域の総合的な発展を期していこうと、そういうことでやっております。 今後、この整備については、民営化推進委員会の意見を踏まえて、これらの課題を十分に考えながら、国土交通大臣が国幹会議にかけて、その議を得て最終的に決定することになるわけでありますけれども、我々はいろんなことを考えて、いろんな手法を考え、いろんな工夫をして、そして大きなこの高速道路の役割というものを果たしていくように努力していきたいと、そう思っております。
○松村龍二君 民営化を前提とした新たな組織が建設する路線については採算性の確保が前提となるということでありますが、このため、現在の九千三百四十二キロの整備計画もその実現の見通しが明確にされていない状況であります。 衆議院の審議の中で、整備計画が策定された路線九千三百四十二キロについては、仮に新たな組織によって整備されない区間が生じることになってももう国が責任を持って造りましょうという総理の答弁があったように記憶するわけですけれども、私も国が責任を持って着実に整備を進めるべきであると考えますけれども、道路局長の見解をお伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 先生からお話ございましたように、高速自動車国道の整備は平成十一年十二月の国幹審の議を経て決められたものでございまして、これを目標といたしまして現在整備を進めている、そういう現在の目標であるということでございます。 今後の高速自動車国道の整備につきましては、先ほど来お話ございますように、民営化推進委員会がいろいろお出しになりました意見を踏まえて検討していくこととなるわけでございますが、この議論の前提となっております特殊法人整理合理化計画におきましては、新たな組織により建設する路線というものとその他の路線というものにもう書き分けております。したがいまして、新たな組織により建設することとなるものとその他の手法により建設することとなる路線というものを既に念頭に置いていると、このようなことが言えるのではないかというように思っております。 したがいまして、その他の路線の建設につきましては、整理合理化計画にも記されておりますように、例えて言えば直轄方式による建設であるとかいうようなものを想定いたしておりまして、今後、新たな整備手法を含め、種々の手法を活用した整備をしていく必要があると考えております。
○松村龍二君 今後のこの委員会の検討において地方の声を聞いていただきたいということの話としてちょっと御質問するんですが、東京では公共交通機関が非常に発達しておりまして、むしろ駐車場がないから自動車を利用することは不便であるというような状況もあろうかと思いますけれども、私の地元では、全世帯で平均しますと一家に二・四台の車を持っておる、通勤手段として六〇%が自動車に頼っておるというような状況であります。それから、時間的な推移で見ますと、十年の間に人口は微増なんですけれども、自動車保有台数は三〇%増加するというようなことで、交通量も県内の幹線道路であります国道八号線の福井市内で一一%増、国道二十七号線、敦賀市内で六八%増というふうに、十年の間に自動車の交通量が増えておるということであります。 一方、高齢化で自動車利用が減るというような先入観をお持ちの方も、識者もおられるようでありますが、この十年の間に六十五歳以上の高齢人口の割合は二〇%に増えまして、また昨今、地方鉄道が事故等を起こしますと廃線というようなことも言われる状況の中で高齢者の自動車利用も増えていると、こういうようなことでありまして、地方の実情を全く知らない評論家の机上の空論では困ると、こういうふうに思うわけでありますが、熊代副大臣、お伺いしますが、委員会審議には地方の声を反映させるべきではないかと考えますが、御見解を伺います。
○副大臣(熊代昭彦君) 先生御指摘のように、高齢化社会になりますと自動車を使う人がどんどん減るんだと、そういう意見の人も確かにございます。しかし、御指摘のように、実際の数字は、今、先生の御指摘のとおりでございまして、そういうやっぱり実態、地方の関係者の御意見というのはこの審議に十二分に反映されなければいけないだろうということは先生御指摘のとおりでございます。 委員会の運営につきましては、委員会発足後に委員会において決定されるということは間違いないことでございますけれども、地域の方の、地方の方の御意見をいかに聞くかということとでございますが、七人のメンバーというのは限られておりますので、その中に地域の代表ということもあるいは総理の方で御検討いただけるかもしれませんが、少なくとも地域の関係者のヒアリングを地方公聴会の開催などで十二分に考えていただくということはお願いできるのではないかというふうに考えているところでございます。
○松村龍二君 加えて、委員会の審議につきましては、多くの国民が関心を寄せておりますので、開かれた議論が重要であると考えます。委員会の審議状況は可能な限り公開すべきではないかと考えますが、どのようにお考えでしょうか。準備室長にお伺いします。
○政府参考人(坂野泰治君) この委員会のみならず、いわゆる審議会一般につきまして、既に政府といたしましては、会議又は議事録を公開することを原則とするという方針を定めておるわけでございます。したがいまして、この委員会が発足をいたしました場合におきましても、この原則の下に具体的な公開の方法等について委員会で検討し、決定をしていただけるものと考えておるわけでございます。例えば、インターネットを活用した情報の公開などの方法も含めて、運営の透明性の確保にいろいろ御努力をいただけるものではないかと考えております。
○松村龍二君 そこで、以上の質疑で示された高速自動車国道の性格を十分踏まえまして、真に国民にとってメリットのある改革を進める必要があります。その際、大胆なコスト縮減を行う必要があると考えるわけであります。 正直申しますと、私ども、地元の人間は地元にだけ高速道路できてもらえばあとのところは余り関心がない、あるいはうちの道路は四車線で立派なものを造ってほしい、北海道の端の方はまあ一車線でもいいんじゃないかと、こういう思いになりがちなわけで、だからこそ、専門的な委員が慎重に全国的な視野とあれで考える必要が、検討する必要があるということかと思います。 その際、大胆なコスト縮減を行う必要があると考えますが、新聞等にも時々載っておりますが、車線を減らすといった構造規格の見直しの問題、あるいは公団が採算性を厳しく議論されているのに、子会社、ファミリー企業の黒字が公団に還元されない、このため、関連事業を起こすなどして収益を取り込むような発想が必要ではないかというような意見もあるわけであります。 道路局長にお伺いしますが、今後の事業コストの引下げについての考え方をお伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 有料道路でございます高速自動車国道等の整備につきましては、コスト縮減ということを念頭に置きながら種々の対策を過去にもやってまいりました。平成九年四月には旧建設省が公共工事コスト縮減対策に関する行動計画というものを策定いたしましたが、この結果といたしまして、道路公団におきましても種々の作業を行いまして、工夫を加えていただいて、平成十一年度で見ますと、平成八年度の標準的なコストに比べまして建設で一〇・七%、管理で九・八%の縮減を達成いたしましたし、また引き続き行っておりますコスト縮減の行動計画では、平成十二年度には、平成八年度のコストと比較して建設関係で一一・四%、管理関係で一二・〇%の縮減を道路公団事業について達成をしたところでございます。 〔委員長退席、理事長谷川清君着席〕 このような個々の事業コストの縮減の取組は引き続きいろんな議論とは関係なく進めていく必要があると考えてございますが、あわせて、今、先生から御指摘がございましたように、最もコスト縮減に効きますものは構造規格の見直しそのものでございます。 例えば、縦断勾配等の道路構造の見直し、あるいは幅員の問題、あるいは車線数の問題等々におきまして構造規格を見直す、ただし、サービス水準のことは考えていく必要があると思いますが、そういったことを考えながら、構造規格を見直す。あるいは構造規格を具体に発注する際の、設計とする際の設計基準といったようなものの見直し等々を行う必要があると考えてございますし、また、業務発注費の縮減を通じました子会社や関連会社の利益を吸収する仕組みや、入札契約における一層の競争力の確保によるコスト縮減など、日本道路公団において行うべき事項につきまして、今後とも指導をしてまいりたいと考えております。
○松村龍二君 ただいまお触れになりましたが、今後、民営化を進めるに当たりまして、ネットワークの早期整備とともに、高速道路の万全の管理という観点も重要であると思います。一日平均四百万台の交通量があり、自動車貨物輸送の約半分を担う高速道路が仮にその一部でも長期にわたり通行不能になれば、阪神・淡路大震災の経験でも明らかなように、日本経済への影響は必至であります。また、JRもトンネルの壁が剥落するといったことがありまして、急遽、全路線に、全トンネルについて見直しをするというような、大変な不時の出費というものが道路等についてはあるわけであります。 また、首都高速道路におきましても、一日平均約百十五万台の交通量があり、東京都区内の幹線道路を通行している自動車のうち約二八%が首都高速道路を利用、貨物輸送量では約三八%が首都高速道路に依存いたしております。 そこで、首都高速道路公団理事長にお伺いいたしますが、このように首都圏の経済を支える重要な役割を担っている首都高速道路において、先日、橋脚疲労損傷と思われる亀裂が約一千四百か所確認されているとの報道がありましたが、その原因及び対策についてお伺いします。
○参考人(瀬田悌三郎君) 鋼製橋脚の隅角部の損傷についてでございますが、平成九年十月の定期点検の際に三号渋谷線池尻付近で発見いたしました。その後、十年、十一年と監視を継続してまいりましたが、平成十一年十一月に至りまして損傷の延びが確認されましたので、疲労損傷と断定したところでございます。 直ちに、国の研究機関や大学等の専門家の参画を得まして、点検方法、補強方法等について検討を進めてまいりました。平成十二年五月から鋼製橋脚のうち隅角部を有します約二千基につきまして詳細点検を開始いたしまして、十四年二月に完了したところでございます。その結果、約五百六十基の橋脚に約千四百か所の疲労損傷の可能性のある損傷を発見したところでございます。この間、早期に対応が必要な十六基につきましては、平成十三年十二月までに応急対策を完了いたしております。 この原因といたしましては、供用から古いもので四十年以上が経過し、車両の大型化及び重量超過車両等の通行によりまして構造物への負荷が蓄積したことなどが考えられております。 今後の対策といたしましては、損傷の長さが三十ミリ以上ある橋脚の約二百五十基につきましては、詳細監視を行いつつ、早期に対応が必要なものにつきましては平成十四年度じゅう、今年度じゅうに、さらに、その他のものにつきましては平成十五年度までに恒久対策を完了いたします。損傷の長さが三十ミリ未満の橋脚につきましては、定期監視を行いつつ、対策が必要なものにつきましては引き続き恒久対策を行うことといたしております。また、高架下の定期点検、近接目視による定期点検におきまして隅角部の点検を強化いたします。さらに、重量超過車両の取締りにつきましても、警察の御協力をいただきまして強化をしてまいりたいと考えております。 首都高速道路は、首都圏の社会経済活動を支える大動脈でございまして、お客様に安心して利用していただくため安全の確保に最大限の努力をしていかなければならないと認識いたしております。そのため、道路施設の点検の強化充実を図るほか、開通後長期間を経過した道路施設につきまして、損傷の発生を事前に予測し、予防的に対策を講ずる予防保全や、フェールセーフの考え方を取り入れた構造物の安全対策を計画的に実施し、安全の確保に努めてまいる所存でございます。
○松村龍二君 今後、施設の老朽化に対して適正な管理、場合によっては大規模な改修なども必要と考えますが、民営化された組織が責任を持って維持管理できるのか、道路のような公物に対して維持管理のことを考えると民営化はナンセンスという意見もあるわけであります。また、海外でも、民営化した英国の国鉄の例では、短期的な収益向上を優先する経営によって線路改修といった本来必要な投資がおろそかになり、大事故を招くなどして経営も破綻したと聞いております。 そこで、石原大臣に民営化と維持管理の在り方について御見解をお伺いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま首都高速公団の総裁から御答弁がございましたように、公団組織においても、利用者の最大のサービスであります安全性の確保に御尽力をいただいているわけでございますが、これは民営化された後も同じかそれ以上の適切な維持管理というものが確保されるべきであると当然のように考えているところであり、今後、この民営化の検討委員会におきましてもこの点につきましては十分に配慮をしていただいて、新たな組織の業務の在り方や採算性の確保についての御検討が行われると、このように承知をしているところでございます。
○松村龍二君 私も衆議院の審議を時々院内テレビで拝見しておりましたけれども、民営化というものが三十年、五十年で元を取るというようなことで、巨額なお金をつぎ込んで純粋の民間の会社がそういう事業をやるかといえば、そういう会社はありませんよというようなことをある建設会社の人に言われたことがありますけれども、また、先般の衆議院の審議の過程を見ておりましたら、民営化というのは半官半民のことを言っているんですかというような野党の先生の、女性の先生の何か質問がありまして、いろいろな検討が行われているというふうに承知するわけですが、大変に重要なポイントであろうかと思いますので、よろしくお願いします。 それから次に、先ほどちょっと触れました本四架橋の問題についてお伺いしたいわけですが、本四架橋、あのように美しい橋が四国に三本もできたということは、本当に日本国民の一人として誇りに思うという面は確かにあるわけですけれども、大変高い技術力を本四公団が保有していると考えられますが、厳しい自然条件、あるいは地震があるといった国柄、台風があるといった国の中で、このような本四架橋を通じてどういう今後とも温存したい技術があるのか、お伺いしたいと思います。道路局長、お願いします。 〔理事長谷川清君退席、委員長着席〕
○政府参考人(大石久和君) 本四公団が達成いたしました技術は、今、先生からお話ございましたように、世界有数、場合によっては世界一の技術群だと言って差し支えないというように思っています。 例えば、明石海峡大橋はセンタースパン千九百九十一メーターでございますが、これは、それ以前のつり橋の世界第一位のセンタースパンが、ハンバー橋という橋梁でございますが、これが一千四百十メーターであったのに対して五百メーターも延伸しているでありますとか、あるいは水深の工事でございますが、ハンバー橋は約十メーター、それ以外の橋梁でも十数メーターのところでの工事でございましたが、明石海峡は五十メーターでございますし、また潮流が八ノットという極めて速いスピードで流れている海峡部分に基礎を設置するといったような技術を開発いたしました。 また、世界屈指の地震国で、ちょうどタワーが立っている状態で阪神・淡路大震災を迎えましたが、若干基礎がずれましたけれども構造物には何の影響もないといったようなこともございました。台風があり強風が吹くというような建設条件が非常に厳しい中で達成をいたしました種々の技術群は、耐震設計基準やあるいは耐風設計基準、大水深、急潮流下での海中基礎の技術開発等々の技術開発がなされたものでございます。その結果、本四公団におきましては、長大橋の建設管理に関する技術につきまして百五十件を超える特許及び実用新案を取得いたしております。 具体的には、大規模な水中基礎を建設する際のコンクリートの問題、あるいはつり橋のケーブルがさびないようにするための防錆方法の問題、あるいはつり橋や斜張橋の主塔における点検、補修に用いる移動ゴンドラの開発等々のものがございます。また、これ以外にも、例えば明石海峡大橋で使いましたケーブルのスチール、これピアノ線でございますが、これは従前、百五十キロ鋼ないしは百六十キロ鋼、百六十キログラム・パー・スクエアミリでございますが、一ミリ当たりそれぐらいの重さに耐えるというものでございましたが、本四のこの明石海峡につきましては百八十キロ鋼というものを日本の鉄鋼メーカーとともに開発いたしまして、素材の開発にも寄与したといったようなこともございます。これらの技術は国内外で高い評価を受けてございまして、日本の国内外の長大橋の建設や管理に活用されておりますし、活用されていくものと考えております。
○松村龍二君 大変すばらしい技術を持っておられるということにつきましては分かりましたが、このような技術をどのように継承していくのか。国鉄、JRのように新幹線を他国に売り込むというように、本四架橋公団もこれでもうけるということをやっていただけば国民としては何も問題がないわけですが、この技術を生かして次々にまた橋を造っていこうということになりますと、ちょっと一考をせざるを得ないといった状況もあろうかと思います。 現在の本四公団の採算状況及び財務状況について道路局長にお伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 本四公団本四連絡道路の平成十二年の収支状況は、管理費が二百四十八億円、収入はこれを相当上回って八百六十九億円でございますが、有利子資金をたくさん投入しております結果、利払いが一千三百七十九億円というために、当期損失金七百五十八億円が発生している状況でございます。 このため、平成十四年度予算におきまして、公団の民営化に向けて先行的に有利子負債を圧縮する必要があるという考え方に基づきまして、将来の国民負担を軽減するため、平成十三年度から開始いたしました無利子貸付け、平成十三年度は八百億でございましたが、これを一千八百億円として措置したところでございます。 今後とも、重点的な支援措置を講ずるとともに、管理費の節減や利用促進のための各種施策の実施を行うよう公団を指導することにより、確実な償還が行われるよう努力してまいりたいと考えております。
○松村龍二君 最後に石原大臣にお伺いしますが、本四公団の抱える債務処理についてどう対処するおつもりであるかお伺いし、併せて次の質問もさせていただきますが、特殊法人等整理合理化計画におきまして、本四公団の債務は、確実な償還を行うため、国の道路予算、関係地方公共団体の負担において処理することとし、道路料金の活用も検討すると記されておりますが、この道路料金の活用が仮に他公団の料金収入で本四の債務償還を行うことを意味するのであれば、今後の高速道路の整備に支障を来すことにならないか、私は危惧しているわけですが、また、本四架橋以外の地域の利用者に果たして理解が得られるのか、大変大きな課題であると考えます。この点について、最後に大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま松村委員が整理合理化計画を引いてこの債務の償還について御説明をいただきましたように、繰り返しになりますけれども、債務は、確実な償還を行うために、国の道路予算並びに関係地方公共団体の負担において処理することとし、道路料金の活用も検討するという基本方針の下、この民営化推進委員会において道路交通需要の見通しや金利の見通しなどを併せて御検討いただきまして、新たな組織が債務を確実に償還できる方策についての御意見というものを総理の方にいただきたいと。この意見を踏まえて政府としては必要な対応をこれから取っていくことになるわけですけれども、これは、本四架橋も全国の道路のネットワークの一環であることから、高速道路の料金収入の活用も検討するということを加えさせていただきました。 しかし、委員御指摘のとおり、北海道の方とか東北の方が、何で本四の債務を面倒見なきゃいけないんだ、また松村委員の若狭湾の方々が、何でだということに対しては、なかなか説明するのは難しいという面もあると思っておりますけれども、やはりこの四公団一体として御検討いただきたいと、政府としては、本委員会の検討条項を踏まえて、そういうような批判にもこたえられるように適切に対応を図ってまいりたいと考えております。
○松村龍二君 以上、多くの観点から政府の見解を確認するために質疑を行ってまいりました。今後の議論で重要であるのは、民営化のための民営化ではなく、国民にとって真にメリットのある民営化を行うということであります。そのためには、道路関係四公団民営化推進委員会において、高速道路という社会資本の位置付け、これを有料道路制度で整備するメリットとその限界といった点を冷静に見極めながら議論が行われ、適切な結論が出されることが必要であるというふうに思います。 また、小泉改革も、道路とか郵政とか、多くの国民にかかわる問題になりますと、国会議員がその人たちの、それに関係する人たちの方に引きずられるだろうと、したがって、おれ一人で改革やってやるというような意気込みで昨年来頑張っておられる。石原大臣はそれを中心になって支えてきておられるという点においては高く敬意を表するわけですけれども、日本も、これでもう終わりという、店じまいする国というわけじゃないと思うんですね。したがいまして、何か、小さく小さく話をまとめていくと、例えばこの問題にいたしましても、今、委員会を作って、暮れまでに審議する、それから、路線ということになりますと、来年、今年、進むべき経済活動が進まないで、しかも民営化しても、果たしていつごろそのメリットが出てくるのかといった問題にばかり手を触れておりますと、デフレ対策とかあるいは国際的な競争の中におきます日本の発展ということが実現できないということになろうかと思うわけです。その辺をよく、この委員会におきまして建設的な意見を出すよう期待するわけであります。 そのためにも、繰り返しますが、委員会の人選が最も重要であり、先ほど御答弁もありましたが、本日の議論も踏まえ、是非とも国家国民的な視点に立って公正な判断をなし得る方を委員に任命されることを重ねて要望いたしまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○森本晃司君 公明党の森本晃司でございます。 今日から道路関係四公団民営化推進委員会設置法について参議院で議論されるわけでございますが、四公団民営化に向かって国民がいろんな形で注視している中でございます。石原大臣始め両副大臣、いろいろと御苦労をいただいておりますところでございますし、今日は四公団の総裁及び理事長さん、お見えいただきまして大変御苦労さまでございます。マスコミでもあらぬことまでいろいろと言われておったりするわけでございますが、よく、やはり国民の皆さんに、公団の今日までなしてきたものの在り方、あるいはこれから、皆さんが真剣に取り組んでおられるその内容を理解していただくということが極めて大事ではないかと思っております。私はそういうことをも念頭に置きながら、今日いろいろと皆さんと議論をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 最初に、高速道路のネットワークの意義あるいはその必要性について、そのグランドデザインについては余り議論されずに、一部分だけ取り上げて、採算が合うのどうの、無駄だのなんだといろいろと言われている点もあるやに私にとっては思えるわけでございます。 昭和六十二年の四全総で、一万四千キロというのが閣議決定になりました。さらにまた、そのうち国幹道、先ほど来、副大臣からいろいろと数字が出ておりましたが、一万一千五百二十キロが、既に事業整備計画が、九千三百四十二キロにわたって整備計画が決定されているわけでございますが、その中で、現在供用延長は六千九百五十九キロメーターというところでございます。言うならば、まだその整備計画、道半ばであると私は思っています。 また、今、都市再生のことがいろいろと言われておりますが、その都市再生に必要な首都圏の環状道路、あるいは私が度々利用しております近畿圏の環状道路、こういったことを、あるいは全国を回りまして、地方の道路のネットワークの必要性というのは、まだまだ未完成のところも多いということが事実であります。 ネットワークと言う以上は、つながってこそネットワークでありまして、ぶつ切れになっている状況で果たしてネットワークとしてのその役割を果たしているのか、殊に、日本の社会経済にとって真に必要なネットワークはどうあるべきなのかと、こういった高速道路のあるべきグランドデザインを議論しなければならないと思っておりますが、行政改革担当大臣の石原大臣、さらにまた国土交通省の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま森本委員が御指摘をされましたネットワーク、高速道路のネットワークがどうあるべきか、そしてまた、全体の中でのこのグランドデザインが重要であるという点は正に私も同感でございます。 ただ、私は行政改革を担当する大臣でございますので、どんな道路を造るにしても、効率性、採算性あるいはコストの縮減というものには十分配慮をしていただきたいとかねがね申し述べてきたところでもございます。 昨年取りまとめました特殊法人等整理合理化計画においては、新たな組織により建設する路線については、直近の道路需要、今後の経済情勢を織り込んだ費用対効果分析を徹底して優先順位を決定する、新たな組織により建設する路線以外のその他の路線の建設、例えば直轄方式による建設は毎年度の予算案で検討するというような基本方針をお示しさせていただきまして、委員御指摘のこのネットワークの完成というものに邁進していっていただきたいと考えております。 また、繰り返しになるんですけれども、新たな組織により高速道路自動車国道の整備については、総理のリーダーシップの下、これまで三千億円、昨年の予算では三千億円投入されていた国費は投入しない、償還期限も、延びてまいりましたけれども、五十年を上限としてその短縮を図るという基本方針の下、現在御審議をいただいておりますこの民営化推進委員会において、整備の前提となる採算性の確保に関する基準について御検討をいただくことになると思っております。 直轄方式については、どのようなものがあるかということは国交省の方から御答弁があると思っておりますが、いずれにいたしましても、委員の御指摘のとおり、やはり経済効果やあるいは地域の事情、そういうものを踏まえて、最終的には政府として検討し、実施を行っていくことになるものと承知をしております。
○政府参考人(大石久和君) 先生が御指摘になられましたように、道路が持ちます土地利用に関する影響力の大きさ、なかんずく高速道路が持ちます広域的な影響力の大きさを考えますと、高速道路等を整備する考え方の基礎に、日本の国土をどのように使いやすいものにしていくのか、安全に効率的にどのように使っていくのかという理念がなければならないと考えてございます。 現在の我々の高速道路の計画は、その基礎に、昭和六十二年八月に閣議決定されましたいわゆる四全総、この中では、多極分散型の国土を交流ネットワークで造っていくんだと、この考え方が示されておりますが、それの推進する基本的な考え方として高規格幹線道路網一万四千キロが提案されたものと理解をいたしております。 その後、平成十年三月に新たな全総計画が定まりましたが、これは二十一世紀を展望する国土の長期構想として、複数の新しい国土軸やあるいは地域連携軸から成る多軸型の国土構造というものを目標に掲げてございまして、地域の役割分担と競争の中から新しい国家像を求めていこうというものでございまして、「二十一世紀の国土のグランドデザイン 地域の自立の促進と美しい国土の創造」といったようなものが閣議決定されておりまして、この中で高規格幹線道路網一万四千キロは、地域間の連携を基礎に地域自立のための機会の均等化に資する基幹的な陸上交通網を形成するものとして改めてこの計画の中に位置付けがなされております。 現在、このグランドデザインを実現すべく、高規格幹線道路網一万四千キロのうちの枢要部分を構成する一万一千五百二十キロメートルの高速自動車国道の整備を進めておるところでございまして、今後ともその計画的かつ効率的な整備は必要だと考えております。
○森本晃司君 昨今、公共事業悪玉論とか、あるいはまた道路整備不要論というのがしばし耳にするようにもなっておりますけれども、私は、公共事業が国民の生活の向上に果たしてきた役割というのは大きなものがある、また、道路整備も残念ながらまだまだ十分であるとは言えないというふうに思っているものでございます。 先般、四月九日に行われました社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会におきましてリチャード・クーさんがいろんな点を言っておられるのをちょっとここで例に挙げさせていただきたい、引用させていただきたいと思います。 企業が投資を行わず借金返済に回っているにもかかわらず恐慌が回避されてきたのは政府が景気対策を実施した結果であり、日本経済がこの不況から脱却する景気対策として公共事業の実施による政府支出の拡大は効率的な手法である、また、低金利のため将来世代の金利負担が少なくて済む今の日本は必要な公共事業を実施する歴史的なチャンスである、日本の道路事情は他の先進国と比べても改善の余地が大きく、隣国のアジアでインフラ整備競争が行われている中で、日本国内のインフラ整備の見直しなしに日本経済の競争力維持は困難であるという理由を挙げて、道路整備の必要性を説いているわけでございますけれども。 道路の中でも全国的な自動車交通網の枢要を成す高速道路、国民の社会経済活動に与える基盤施設でありますし、そのネットワーク施設は土地開発等を図る上で不可欠であると私も思っております。また、物流の効率化によって日本の国際競争力の向上を図る観点からも、今後とも、必要なネットワークについては国の責任において着実に実施していく必要があると考えますが、国土交通省の考え方を伺います。
○政府参考人(大石久和君) 高速自動車国道を始めといたします高規格幹線道路網一万四千キロの考え方につきましては先ほど御紹介させていただいたところでございますが、この整備を行うことによって初めて一体的な国土利用や活力ある地域づくりの実現を図ることができると考えてございます。 一万一千五百二十キロは、このうちネットワークの枢要部分を構成するものといたしまして国土開発幹線自動車道建設法の法定予定路線として位置付けがなされておりまして、その着実な整備は我々の課題であると考えてございます。 今後のこの高速自動車国道の整備につきましては、特殊法人等の整理合理化計画におきましても、新たな組織により建設する路線とその他の路線の建設と書き分けられておりまして、二つの項目に書き分けられているところでございまして、新たな整備手法を含めた様々な手法を活用して整備をしていく必要があるというように認識してございます。 なお、高速自動車国道の整備の在り方の検討に当たりましては、採算性や費用対効果だけではなく、高速自動車国道のネットワークとしての必要性、空港、港湾とのアクセス性、経済効果や地域に与える影響などの課題についても総合的に勘案する必要があると考えております。
○森本晃司君 今、局長からも話がありましたけれども、高速道路ということについては、単に採算性や直接的な費用対効果だけでその必要があるとかないとかという議論をすべきではないと私も思っているわけでございまして、そういった採算性等々で考えていくと、不採算路線についてはその整備を見直すべきだと、こういった意見も出てくるわけであります。しかしながら、先ほど来ネットワークという点で申し述べておりますが、ネットワーク全体としての整備効果や間接的な国民経済も考慮して判断すべきであるというふうに思っております。 採算性の確保というのは、それは考えなくてもいいというものではありませんが、様々な整備効果も考慮に入れてやるべきだと。こういった意味から、国家的な立場に立って大所高所からこういった路線については考えるべきだと思っておるわけでございますが、石原国務大臣の、行政改革担当大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 行革大臣といたしましては、くどいようでございますが、やはり採算性の確保と、そしてコストの削減と、借りたお金で造る以上は借りたお金は返せるかということがない限りは道路は造るべきではないという考えに立っておりますが、委員御指摘のとおり、経済的な影響あるいは地域の特性、そういうものも考慮して必要な道路は国の直轄方式で、いろいろな考え方がこれから国交省の方でお考えいただけると思いますが、国の税金を投入してどうしても必要なものは造っていくと、やはり借りたお金で造っている道路は必ず返せるということが大前提であるということを行革相の立場としては申し述べさせていただきたいと考えております。
○森本晃司君 大臣のお考えは、大臣のお立場であり、また行革大臣としてのそういった極めて大事な発言だと私は受け止めさせていただいております。 ただ、ネットワークという点で考えますと、そこがつながっていないためにマイナス効果、マイナス効果というかマイナス面が相当出る場合があります。そこを単に採算性だけで考えてしまうと、私は、かえってそれは国全体の採算という問題で考えたときに駄目になる場合もある。行革大臣の責任にある立場としてのお考えはよく分かりますが、同時に、併せて全体の採算性も考え合わせて整備計画を進めていく必要があるかと思っております。 次に、高速自動車国道における必要なネットワークの整備手法と負担についてお伺いをさせていただきますが、戦後の道路整備の遅れによりまして高速道路や一般道路の整備も不十分な状況にありました。そのために、限られた財源の中で高速道路の早期整備を目標に有料道路制度が設置されました。その結果、私は、非常に少ない国費で約七千キロの高速道路ネットワークが整備されてきたんだと思っております。さきの松村委員の御質問の中で佐藤副大臣もお答えになっていましたけれども、投入国費三・七兆円でこの七千キロの高速道路ネットワークができたんだと、こういうふうに私は思っております。これは、四十五年間掛かってこういう状況でございます。 もし、今の制度を使わずに国費だけで、三・七兆円でやっていたとすれば供用延長は一体どれほどになるんだろうかということをこれ振り返ってみないと、私はやはり厳しいんではないかと思いますが、国費を投入しなかった場合、局長、これは今まで何キロ進んだことになりますかね。
○政府参考人(大石久和君) 現在は約七千キロのネットワークを持ってございますが、これに要した平均単価等を考慮いたしまして国費のみで建設いたしましたと考えますと、供用延長は約七百五十キロにとどまっておったと考えております。
○森本晃司君 そういう意味では、この制度、そしてそういったことを事業主体として公団が引き受けてきたこと、このことに関してもきちんとした評価を私はすべきではないかと思っております。 今後の高速道路ネットワークの整備に当たっても、全国プール制を活用した有料事業ではなくて国がすべて直轄事業で整備するとしたら、これは今度は逆にまた国民の負担も大きくなっていくということが懸念されるわけでございまして、採算性の検討を行うということを前提にした上で、プール制の下で有料道路制度を有効に活用して整備を進めていくことが国や地方の財政負担を少なくして効率的な財政運営に有効だと考えますが、行革担当大臣のお考えをお聞きいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま森本委員が御指摘されましたように、二十八兆円分の道路を造って国費の投入は三・七兆円であると、先ほど佐藤国交副大臣の方から御答弁がありました。それを正直に聞かせていただきますと、有料道路制度ということを活用することによって少ない国費で、また今の大石局長の話を聞きましても、国費だけでは七百キロしかできなかったということを比較いたしましても、着実にその道路の整備が推進されてきたということは私も同感でございます。 しかし、その一方で、プールの範囲の拡大に伴って、先ほど私も若干触れさせていただきましたが、償還期限が三十年であったものが延長され、いつまでも無料開放されないじゃないかと、償還計画にいたしましても、毎年毎年何%も増えるといったような償還計画、交通量の予測を立てており、円滑に債務を償還、本当にできるのか、こんなような問題点が指摘されていることも事実だと思います。 こういうことを考えまして、整理合理化計画においては、新たな組織が確実に債務を償還し、採算性を確保することができるよう、新規投資に一定の歯止めを掛ける観点から、償還期限は五十年を上限としてその短縮を目指す、国費を投入しないという基本方針をお示しさせていただいたところでございます。 この民営化推進委員会ができました暁には、これらの基本方針の下、新たな組織によります高速自動車国道の整備と前提となる採算性確保に関する基準などについて総理に御意見をいただき、高速道路の整備については、この意見を十分に踏まえさせていただいて政府として最終的に決定をしていくことになるものと承知をしているところでございます。
○森本晃司君 同じ道路で、直轄道路の場合は建設費は三分の二は国費、三分の一が地方が負担していると、こういう状況でございますが、高速道路については、先ほど私が申し上げました利用者が大きく負担しているところである。そのことは結局高い料金になっている。そのために、今度はその高い料金が利用者にとって、高速道路をより利用しにくくなっているのと同時に不満があるわけでございます。 日本の高速道路、外国に比べて高いと言われる。料金だけを見ると確かに高いと思いますし、私も外国へ行って、日本の高速道路に該当する道が無料でそのまま走っていける。日本へ帰ってきて金を払いながら渋滞がある。高速道路の入口で渋滞している。何で渋滞しているのと言ったら、料金を取っているから渋滞しているんで、料金を取らなきゃスムーズに行けるじゃないかと、こういった国民的感情、これは私も持つわけでございますけれども、だけれども、よくよく考えてみますと、日本の道路がその利用者に負担を負っているから高いのでございまして、外国の場合には、アメリカでも一〇〇%、イギリスも一〇〇%、ドイツも一〇〇%公的負担があるわけでございまして、日本はそのうち一〇%程度ということで今日までやってきたわけであります。 政府の特殊法人等整理合理化計画では国費を投入しないこととなっていますが、これを機会に、改めて日本の高速道路整備における利用者負担が本来どうあるべきなのか、料金負担と税負担のバランスの在り方について納得得られる議論をしていかなければならないと思っております。これもまた行革担当大臣、石原大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの森本委員の質問は、この道路整備についての根源的な哲学がどうあるべきかという問いと私は等しいのではないかというぐらい重要な御指摘ではないかと考えております。すなわち、高速道路料金が高い、片やイギリスやアメリカのように、委員御指摘のとおり、道路は高速道路を含めてすべて税という形で賄われている、そのどちらが良いのか、またどちらが可能なのかということがこの日本においてこれまで行われてきたことの姿ではないかと私は認識をしているわけでございます。 先ほどの同僚議員の御質問の中にございましたように、昭和三十一年当時、道路公団が発足する前でございますけれども、日本の道路、社会資本が非常に貧しかったと。そして、国力も当時は豊かではないために、高速道路を造るにも世銀からお金を借りないとできなかった。そんな中で、国民の金融資産を有効に活用させていただくという形の中で特殊法人ができ、財政投融資計画を利用して社会資本の整備が行われてきた。その最たる例がこの高速道路の整備ではなかったかと存ずるところでございます。 特殊法人改革につきましては、民間にできることは民間にゆだねようという総理の基本原則に基づきまして実は廃止、民営化、事務事業の見直し案を取りまとめさせていただいたわけでございます。 道路公団につきましては、利用者から、先ほど申しましたように、料金収入によって管理費や金利を補いつつ、一定の期間内に建設費等を償還する方式により高速道路の整備を行ってきました。しかし、その一方で、先ほども指摘させていただいたわけですけれども、過大な交通量予測の下の償還計画を立てているんではないかといったような問題点が指摘されてきたことから、今回、新たな組織が、民営化を前提とするとともに国費を投入しない、償還期限の上限は五十年を上限として短縮を目指すなどというような方針を示させていただいたわけでございます。今御審議をいただいておりますこの民営化推進のための委員会ができましたら、国費を投入しない中で、利用者負担による整備等の基本方針の下、新たな組織による高速自動車国道の整備の前提となる採算性の確保について御検討いただくことになると思います。 ここが難しいところでございますけれども、委員御指摘のとおり、一般道の場合は地方負担というものがある。高速道の場合は地方負担がないですから、地方の首長さん等々は是非高速道路でやってくれと。地方も財政事情が厳しい、まして国の方も財政事情が厳しいから、国直轄でやると建設期間が長くなるんじゃないかといったような不満もある。それをどういうふうに、これからの国の税収あるいは産業構造あるいは人口構成、こういうものの多元方程式を解いてこの日本の、先ほど来委員が御指摘されているようなネットワークの形成という重要な最終ゴールを目指してどういうふうにこの方程式を解いていくのかという難しい局面に今立たされている。 それが委員御指摘のこの哲学論でありますところの税負担で行くのか、税負担も、料金で回収するというものも、考えてみたらそのときキャッシュで払うのか税金として形で取られるのか、国民の皆さん方の財、国は要するに富を生み出すことができないわけでございますので、その中で国民の皆様方が御理解をいただいて、これがいいと言われるものをこれから考えていかなければならない、そういうときに今来ている、そういう意味で委員が御質問をされたものと承知をいたしたところでございます。
○森本晃司君 道路公団総裁にお見えいただいておりますので、お伺いしたいと思います。 二点についてお答えいただきたいと思うんですが、平成九年十二月の閣議決定及び財投改革の趣旨を踏まえて財投機関債を発行することになりましたが、道路公団の財投機関債の発行計画、発行実績と今後の見通しについて、これをまず一点伺いたいことと、あわせて、平成十四年度は四千億円の発行を予定しているとのことでありますけれども、仮に四千億の財投機関債を発行した場合、金利負担がどのようになるのか、その見通しと利用者への影響についてお伺いいたします。
○参考人(藤井治芳君) 御説明させていただきます。 道路公団では、十三年度から、いわゆる資金につきまして、政府保証の国内債であるとか政府保証の外債であるとか政府借入金といったようなものに加えて、自主調達資金といたしまして財投機関債及び民間借入金を出さしていただくことを政府にお認めいただいております。 この財投機関債につきましては、平成十三年度の予算で千五百億ということで決められておりましたけれども、いろいろとこの行政改革等々の動きがございまして、機関投資家等の考え方が非常に一定いたしませんでした。そういうこともございまして、特殊法人等整理合理化計画が昨年の十二月十九日に策定された後、ちょうど十九日に決まりましたから、二十五日に最初の投資家説明会を開催さしていただきまして、そして今年の一月の二十四日に六百五十億円を募集さしていただいたのは御承知のとおりでございます。 このとき千五百億円でございますから、その残りを発行するかどうかということがございましたが、いわゆる私ども今言いました自主調達資金ということで民間借入金の手法も持っておりましたので、これらを両方を見ながら、一番いいと思われる、これはいわゆる金融界との御相談ずくではございますが、その結果、民間資金を二千億、約二千億発行という形で十三年度の資金調達をしたわけでございます。 十四年度におきましては予算額四千億円を計上させていただきましたが、この四月十六日に財投機関債として千九百億円の募集をさせていただきまして、四月三十日に発行いたしました。この発行時期と、こういったような今後の発行時期、残り二千百億ございますので、これらはいつにするかということはまだ決まっておりません。正直言いまして、市場関係者から情報を取りながら、市場の実勢を踏まえて、いわゆる金利の動向、特に国債などの債券の金利の動向、これが非常に利きますので、こういったもの、あるいは経済情勢、投資家の動向等々、これは民間のいわゆる機関投資家の懐具合等々もございますが、こういったことを踏まえまして条件を設定してその時期を決めさしていただくと、こういう考え方でございます。しかし、四月に千九百億を出させていただいたという経験から、今年度きちっと対応できるものという見通しを持っております。 さらに、こういうことで、千九百億といいますけれども単純ではございませんで、いわゆる発行条件を五年債と十年債と二つに分けました。私どもとしては十年債の方がもう十年間ずっと安定しておりますからいいんですが、民間の金融市場は五年債という比較的短期に回せるものがいいということから、これが千六百二十五億円、利率一・三四%と、十年債二百七十五億円、利率二・二四%とさせていただいて、条件が整ったと、こういうことでございます。 今後、四千億円全部出した場合どういうふうな金利負担になるかということは、先ほど申しましたように、金融情勢等々、市場実勢が決まりませんので正確な数字は今申し上げることは困難でございます。しかし、一つだけ言えることは、仮に千九百億の金利負担はどのぐらいになっているかといいますと、これは年間で二十八億円と、これは言えます。 それから、これを利用者に負担するのか、利用者への影響はどうなのかということは、私どもは、利用者へ負担するということではなくて、自らコスト縮減とかいろんな工夫をいたしまして、料金を上げるつもりはありません。むしろ、気持ちの上では下げるための努力をしていきたいと思っておりますので、そういう中で今後とも増収及びコスト縮減ということを前提にしながら努力していきたいと思っております。
○森本晃司君 今、日本道路公団の総裁から、四千億の金利負担になったらどうかということについては、利用者負担はさせないという大変力強い、また、むしろ料金を下げていくぐらいの思いで取り組みたいと、このように今答弁をいただいたわけでございますが、道路局長にお伺いいたしますが、金利負担が増大した場合に、絶対に私も利用者負担の増大は避けなければならないと思う。そのためにいろんな施策を講じていかなければならないと思いますが、その点についてはどのように考えておられますか。
○政府参考人(大石久和君) 現在、我々が持っております整備計画を決定する際にも、現行料金はそのまま据え置く、将来料金を上げることはしないという前提の下に、国費投入や、あるいは償還期間、将来金利の見通し、交通量の伸び等を推計して、この中であれば何とか将来若干の経済変動があっても行えるであろうというような見通しの下に種々の計画を決めてきたものでございます。 そういった考え方からいえば、今、藤井総裁から答弁いたしましたような考え方で私たちも臨みたいとは考えておりますが、もし金利負担が大幅に増大するということになりますと、我々が取り得る手段といたしましては、償還が不可能とならないためには、当然、コスト縮減やあるいは利用促進の努力は当然でございますが、料金改定を行うか、あるいは償還期間を延長するか、あるいは国費、地方費等の公的支援を行うか、あるいは事業工程を大きく先延ばしするか、これらの方法しかないわけでございまして、こういった中から、今、先生から御指摘がございましたようなことを踏まえながら適切な方法を判断していく必要があると考えてございますが、私どもといたしましても、現在の高速道路の料金水準はやや上限に近いという考え方を持っております。
○森本晃司君 次に、本四連絡道路についてお伺いをいたします。本四公団の総裁、御苦労さまでございます。 特殊法人の改革に関して、この本州四国連絡道路、もう様々な議論がされております。三本も要らなかったんではないだろうかとか、まるで無駄の象徴のように言われて総裁も大変御苦労しておられるところであるかと思いますが、是非いろんな角度で頑張っていただきたいと、こう私は思うものの、同時にまたいろんなことを今日はお伺いをさせていただきたいと思いますが。 いろんな議論の中で本四については、景気低迷で輸送量の低迷、そして実績交通量は計画交通量を下回っている、それから利払いのために当期損失金が発生して債務が蓄積されている状況と、いろんな状況が指摘されております。しかし、債務の償還は、これはやはり何といっても確実に行わなければならないわけでありますが、いろんな御意見が言われている中で、本州と四国を結ぶ大動脈としての役割を果たしていることもまた大きいことではあると私は思っています。 度々私もあそこを通る機会があります。通るたびに様々なことを思いながら、無駄やったのかなと、しかし、あの明石から淡路へ入って四国へ抜ける、随分便利になったなということも考えますが、この整備効果について総裁の見解をお伺いいたします。
○参考人(藤川寛之君) 御承知のとおり、本州と四国の間というのは海で隔てられておりまして、紫雲丸の事故に代表されるように、大変危険で、安全で安定した交流というのが妨げられていたわけでございます。そういう中で、何とか対岸といつでも好きなときに自由に行き来したいという、これは正に地域の悲願だったわけでございますが、それを受け入れるような形で本四連絡橋事業というのは昭和四十五年に、架橋によってこういうハンディキャップをできるだけ早く解消してやろうということで三ルートの着工が決まったところでございます。 連絡橋事業は、平成十一年五月に三ルートが概成したところでございますが、この橋ができることによって本州―四国間の移動に要する時間というのがもう非常に短縮されております。三分の一ぐらいに短縮されております。また、気象条件に左右されないで安全で確実に往来できるようになっているところでございまして、確かに景気の低迷等もございまして交通量の増というのは大変私どもが想定したものと比べると下回っているところはあるわけではございますが、人や物の動きというのは飛躍的に船の時代と比較いたしますと拡大しておりまして、様々な効果が現れてきているところでございます。 具体的にちょっと申し上げますと、自動車交通量でございますが、本四間の交通量というのは、橋ができる前の昭和五十九年とそれから三ルートが概成いたしました平成十一年度を比較いたしまして約二・六倍に増加しております。これは、全国平均が一・五倍でございまして、それを大きく上回っているところでございます。また、本四間の輸送人員でございますけれども、これも架橋前と架橋後を比較いたしますと、全国平均の一・六倍を上回っております、約一・八倍に増加しております。約二千九百万人だったのが五千万人を超えるような形になっています。 それから、あと生活面でちょっと御紹介させていただきますと、電車やバスを利用して対岸と行き来できるようになりましたので、対岸の県なんかとの通勤とか通学者、これが増加しておりますし、また島嶼部の救急医療体制という視点で見ても、急病人を今までと比べると短時間で大きな病院へ搬送できます。そういう安心感というような面での改善が図られるなどの効果が出てきております。 また、産業面で見ても、四国の工業立地件数やあるいは大規模小売店舗の新規出店などが進んでおりまして、これも全国平均を上回って進んでおりますし、また観光入り込み客なんかもかなり増えてきております。 そういうことで、四国の一人当たりの県民所得の全国平均に対する格差というのが、橋ができる前というのは格差がもう広がりっ放しでどんどんどんどん格差が広がっていたんですけれども、橋ができてからはこれが縮小に転じておりまして、約五%ぐらいの縮小をしてきております。これは当然GDPが押し上げられたということでございますが、そのGDPの押し上げ効果というのをモデルで試算してみますと、平成十二年度で、関係する八府県で一年間に大体九千億円というようなことが試算されております。 そういうことで、本四架橋というのは大変地域に貢献しているというふうに考えておりますし、また、この橋そのものがこれから百年、二百年というふうに長期間にわたって地域間交流の礎として大きく貢献していくものというふうに考えているところでございます。 私どもといたしましても、できるだけたくさんの人に安全に快適に利用していただくように、それからまた、今後とも橋の維持管理に万全を期し、それで更に一層の利用促進策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○森本晃司君 さらに、先ほど松村委員と道路局長とのやり取りでございましたので私は重なりますので避けさせていただきますが、経済効果が、今おっしゃっていただきました役割の大きさもあります。同時にもう一つ、この架橋の残した世界に誇るべき技術力、これはやはり残していかなければならないし継承していかなければならないものだと私は思っております。 そういったことが余り全国の国民の皆さんに理解されることなく、総裁、大変いろいろと御苦労いただいておりますが、どうぞ、機会あるたびに私もまたそのことを伝えてまいりますし、そういったことを御理解いただく努力をこれからも負けずに頑張っていただきたいと、このように思うところであります。 阪神高速道路公団の、今日、理事長もお見えいただいておりますので、質問をさせていただきます。 私は、特にこの関西圏に住んでいるものでございますし、絶えず阪神高速道路は利用しているものであります。 関西圏というのは、首都圏と並んで我が国の社会、経済、文化の中心であると私は思っておりますし、関西圏の総生産額は日本全体の一七%、カナダやスペインの一国に匹敵するぐらいの総生産額を持っております。いろんなものでトップシェアを占めるものもありますし、極めて、関空もございまして重要だと思っております。 その経済の中心となる大阪平野というのは、関東平野と比較してわずか六分の一程度の面積しかありません。人口は三分の一で、人口密度は約二倍という状況になっておりますから、交通インフラの整備は、重要性は他の地域より高いと思っております。また、阪神高速道路については、さきの大震災で三号神戸線等が通行止めになりましたが、その果たしている役割は物すごく大きなものがあると思います。 関西圏の交通の大動脈としての役割を果たしていることについて、阪神高速道路ネットワークの重要性について理事長のお考えをお伺いしたいと思います。
○参考人(佐藤信彦君) 先生おっしゃられるように、関西都市圏は首都圏と並ぶ我が国の経済、文化等の中心であるとともに、京都、大阪、神戸という個性のある自立した都市、これを相互に連携することによりまして地域の全体が発展していくといった構造を有しているところでございます。 このような都市圏におきまして、阪神高速道路公団、現在のところ営業延長二百二十一キロ、さらに利用台数は九十万台を超えるといった毎日の利用をいただいております。この阪神高速の整備によりまして、中距離的な交通を主とした量の問題、それから高速の問題といった処理が可能になってきております。そういったことによりまして、都市間の連携が強化されるとともに、都市機能の分化が図られまして、圏域の発展につながっているといったことでございます。 具体的には、大阪―神戸を連絡します自動車交通の八割程度を分担するといった、そういった重要な役割を果たさせていただいております。ですが、この道路におきましても、先ほど先生おっしゃられましたように、ネットワークの中で一部まだ整備されていないところもあるといったこともございます。 ですが、これも併せまして、今後とも阪神高速道路の建設及び維持管理が適切に行われることによりまして、関西都市圏におきます都市機能の維持及び増進が図られることが重要な課題であるというふうに考えております。
○森本晃司君 関西圏として都市再生のための新たな環状道路の整備が必要となっておりますが、特に、時間もございませんので一点だけお伺いしたいと思います。 現在事業中の大和川線や淀川左岸線と、環状道路の中で唯一の未事業化区間である淀川左岸線延伸部というのは、阪神高速道路公団の民営化によってその推進にブレーキが掛かるのではないかという懸念が地元の方からも上がっているところであります。また、ネットワークとして完結していない湾岸線の今後の整備についても同様であります。 阪神高速道路公団が民営化された場合においても、淀川左岸線延伸部等の重要路線について、都市再生の観点から阪神高速道路のネットワークとしての整備が必要と考えますが、理事長の考え方をお伺いいたします。
○参考人(佐藤信彦君) 大阪都市圏におきまして、ただいまおっしゃられました都市環状道路、これは都市再生のプロジェクトとして既に位置付けられているところでございます。この整備を現在進めておるところでございますが、都心部におきます渋滞の解消、それから環境の改善といった意味で非常に大事な道路となってきております。 ここにつきましては、関係する地方公共団体、経済団体からも、京阪神都市圏の発展に必要不可欠な路線として整備することを強く要望されているところでございます。 そういったことで、この環状道路につきましても、阪神都市圏の社会経済活動等におきまして非常に重要な路線であるというふうに認識しておりまして、都市再生のためには是非とも整備を推進していかなくてはならないといったことで現在行っているところでございます。
○森本晃司君 今日は、四公団の総裁にもお見えいただきましていろいろと御意見を賜ったところでございます。 そのほかに数点、既に通告をさせていただいておりましたが、時間が参りましたので、次回に私も質問時間を与えていただいておりますので、またお伺いさせていただくことにいたしまして、今日の質問は終えさせていただきます。 御苦労さまでございました。
○委員長(佐藤泰介君) 御苦労さまでございました。 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、道路関係四公団民営化推進委員会設置法案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川橋幸子君 民主党・新緑風会の川橋幸子でございます。百分間の時間をちょうだいしておりますので、よろしくお願いいたします。 民主党の立場はもう皆さんもよく御存じでいらっしゃると思います。衆議院では、修正案を提出させていただいて、政府案には反対、こういう立場を取らせていただきました。 理由は、修正案の中身、簡単に御紹介させていただきますと、まずこの法案、理念、目的が書かれていなかったこと。それから、民営化推進委員会につきましては、ある種これは利害関係者から離れた公正な第三者機関で決定すべきということで、三条委員会にすべきだと。それから、三点目といたしましては、この委員会の中で採算性について十分御審議いただいたその結果を、優先順位をこの委員会で決めるということまでは民主党も要望しておりませんでした。それは、国幹会議等様々な関係機関があるわけでございますけれども、少なくとも優先順位の基準まで委員会が示すべきではないかと。それが国民が非常に関心を持っている民営化推進委員会の役割ではないかということで、優先順位の基準について私どもは大変重きを置いたわけでございます。最後が、国会同意人事とすると。非常に、人事の面につきましては、この委員会の死命、命を決定するような部分がございまして、国民の監視の下での国会同意人事とすべきと。以上四点でもって民主党は反対したわけでございます。 しかし、野党の数でございますので、数が勝っていれば与党になれるわけでございますけれども、修正案に対しては反対多数で否決されまして、今回参議院で質問させていただいているわけでございます。 基本的には、こうした特殊法人の民営化、改革については民主党はむしろ賛成の立場を取っておりまして、より効果的、より国民のためになるといいましょうか、そういう視点からこの法案についても検討させていただいているわけでございます。 今日、これからさせていただきます質問のスタンスでございますが、論点を明確にさせていただきたいという意味から、私なりに答弁席にいらっしゃる皆様方の御指導をいただいて論点を明確にする、その努力の方に中心を置きたいと思います。 衆議院の方の議論を聞いておりますと、様々、提案的な意見がありましても、答弁席の方は、現状はこうである、これこれの問題もある、質問の趣旨も分かる、いずれにいたしましても委員会の中で検討します。いずれにいたしても答弁が非常に多くて、私ども、この場で質問いたしましてもなかなか核心にたどり着けないもどかしさがあるわけでございますけれども、是非今日は、いずれにいたしましても答弁ではなくて、どのようなことを大臣以下答弁席の方々は考えていらっしゃるのか、お教えいただきたいと思います。 それから、法案の前に、ちょうど小泉内閣、発足して一年でございますので、小泉内閣が掲げていらっしゃる聖域なき構造改革のこの構造改革の意味、その中でも行革は非常に大きな位置付けがされているようにお見受けいたしますけれども、小泉内閣におけます行革の位置付けというものをいま一回お話しいただきたいと思っております。 まず、じゃ、以上が前置きでございまして、質問させていただきますが、この文芸春秋の四月号、前もって昨日、質問を出しますときにお伝えしておきましたが、榊原英資さんという方が「小泉骨太改革は破産した」というような、こういう小論を載せておられます。私も、つぶさに読んだわけではなくて斜め読みでございますけれども、非常に同感するところが多かったというのが私の気持ちでございます。 かつて構造改革という言葉は、思い起こしますと、随分前から使われている言葉でございまして、最初は、前川レポートでは構造調整というような言葉が多く用いられたのではないかと思います。この国の形、経済なり産業なり国民生活なりのそこの根本のところを住みよく、ゆとりがあって豊かな社会になるようにという、そうした意味の構造改革が言われたわけでございます。最近では、橋本内閣の六大改革があり、そして小渕、途中で森総理に引き継がれた小渕、森内閣ではIT革命の規制改革等があった。 そして、国民待望の、昨年の今ごろは支持率七割から八割でございましたでしょうか、残念ながら最近は支持よりも不支持が上回るという形になってしまいましたけれども、そうした小泉改革、聖域なき構造改革、大変スローガンとしてはすばらしいメッセージ力のあるものでございますけれども、何かマジックに掛けられたような、催眠術に掛けられたような感じで当初は見ておりまして、一年たちますと、本当に小泉改革というのは目的は何なんだろう、何をどうしたいんだろうと、こういうことを今更のように思うわけでございます。 やっぱり、真の構造改革は国民は非常に望んでいるんだと思いますが、一年たった小泉総理が大変期待をしておられる行革を担当される石原大臣の小泉改革、聖域なき構造改革の中身を改めてお話しいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 川橋委員からかなり辛口の御指摘をちょうだいしたと思いますが、構造改革なくして日本の再生発展はないと総理が昨年、髪を振り乱さんばかりの勢いで自由民主党の総裁選挙あるいは内閣を組閣されてからの国会で御発言をされて、それに多くの国民の皆様方が共感を得たのは、私はやはりその根底にはここ十年間の日本の経済の混迷、混乱があったのではないかと内閣におりまして感じていたところでもございます。 三次にわたる、まあ、九〇年から数えますと九回でございますか、総合経済対策を打ち、その間の財政赤字の拡大は二百兆円にならんとする財政出動、減税、そういうものを行いましたけれども、景気循環の山は三回ありましたけれども、国民の皆さん方が、本当に日本が持ち直したんだと、一九八〇年代のジャパン・アズ・ナンバーワンと世界の各国からもてはやされたようなプラザ合意以降の数年間の高揚感というものを感じることができない。 それはなぜか。すなわち、戦後のこの政、官、民というこのトライアングルの中で、護送船団方式あるいは官僚主導型の、私はある意味での規制された、ある種社会主義的とも言っていいような自由主義経済を運営してきて、それなりの成功は収めましたけれども、九〇年代に入りまして冷戦が終了し、グローバル化の波、言葉を換えますと、ボーダレスの産業競争が起こり、それに日本の社会システムがあるいは経済システムが対応できなくなった、そういうものをこの新しい時代に合ったものに変えていこうというのが、言葉を換えますと、新しい日本を築くための改革が構造改革であり小泉改革であると私は考えております。 その基本哲学は、これも総理が髪を振り乱して、民間に任せられることは民間に、地方にゆだねられることは地方にという原則の下で、私は担当しております行政の改革あるいは規制の改革に取り組み、その目指すところは自由な経済活動の範囲というものをできる限り広げると、そして国民の皆様方もこの自由な経済活動の中にどのジャンルを越えてでも入ってこれる、そういう国際化が、ボーダレス化が、あるいはグローバリゼーションが巻き起こしたのと同じような大きな変化というものをこの国にもたらすものが聖域なき構造改革であり、私はその分野の中で行政改革、規制改革を担当していると認識をしているところでございます。
○川橋幸子君 大臣おっしゃったとおりだと私も思うんです。経済システムあるいは社会システム、政治を含めてでございますけれども、日本の国の在り方が合わなくなってきているというその部分でも本当に構造的な改革を掲げられているわけでございます。そのように私も承知しておりますが、しからば、この行政改革なんですけれども、行政改革大綱というのは前の森総理のときに決められたものでございますね。それに基づいて検討が行われて、特殊法人等整理合理化計画ができ、そしてこの法案が出されているわけでございます。何か、小泉改革というのは、今おっしゃったような非常に歴史的な大きな構造転換を図るための改革ということで掲げられたその一環の行政改革としましては、森内閣のときとどこか違うべきではないかと思いますけれども、何かその延長線上のようにしか見えないわけでございます。 行革というのは分かりにくいって言われます。無駄を省くというだけの行革ならばどちらかといえば分かりやすい。その無駄の省き方はなかなか霞が関の中まで情報をしっかりと得てやるのは難しいですけれども、やり方としては無駄をなくすということは一般には分かりいいわけですね。しかし、その構造改革としての行革、特に小泉行革が掲げられているこの行革の趣旨について、もう一回大臣からお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの川橋委員が御指摘されましたように、森内閣当時に、二十一世紀の最初の五年間、すなわち平成十七年度末、十八年の三月三十一日までを集中改革期間と決め、その集中改革期間に取るべき行政改革上の課題を網羅する行革大綱を閣議決定したということは委員の御指摘のとおりだと思います。そういう意味では、森内閣、あるいはその前、小渕内閣、橋本内閣という内閣の中で、戦後の行政システムを抜本的に見直すこの中央省庁の再編というものがなされたわけでございますので、これもまたその延長線上にあるということは事実であると思います。言葉を換えますと、改革のベクトルの方向は同一であると。 しかし、じゃ、小泉改革は何が違うのかということでございますけれども、総理はこの行革のスピードというものを更に速めろと。例えば、整理合理化計画の策定に当たりましても、平成十三年度の末ということでございましたけれども、三か月間前倒しをいたしまして平成十三年中に決定をすると。あるいは、それに一か月先駆けて、先行七法人という形で、これは森内閣の中では全く入っておりませんでした道路公団を始めとする道路関係四公団、あるいは石油公団、また住宅金融公庫等々の改革というものを先んじて方向性を示す。そして、その根底にあるのは、先ほど申しましたように、小泉改革のスピリッツは、民間にできることはもう何でも民間に任せていこう、地方にゆだねることは地方にゆだねていこうというところが大きなメッセージとして私は違うのだと確信しているところでもございます。 整理合理化計画、あるいは公務員制度改革大綱など、九か月間という限られた期間の中で方向性を示すことが私はなされていると思いますが、行政改革といったようなものはなかなか国民の皆様方に説明をしても、特殊法人と申しましても、特殊法人を知っている方の方が国民の間には少ない。あるいは、公務員の方は公務員制度改革というものが自分の仕事に大きく関係してありますから関心がございますが、公務員というと一般の国民の方々から、に言わせると前例踏襲あるいは責任を回避する、あるいはコスト意識がないというような言葉に代表されるような職責であって、そしてまた、近年頻繁に発生いたします各省庁の不祥事、こういうものを眺めて、公務員は何をやっているんだといったような公務員に対する信頼感の欠如というものがこの改革よりも前面に出てきてしまって、改革の目指すところというものが十分に御説明をすることが、また広報宣伝することができていないということもまた私は事実だと思っております。 しかしながら、いずれの改革にいたしましても、二十一世紀の、先ほどもお話しいたしましたが、これからの日本をどう位置付けていくのか、またどう運営していくのかという上で非常に大切な問題でございますので、この点につきましてはこれからも全力を傾注し、小泉総理の目指す改革の方向性を国民の皆様方が一日も早くともに共感し、実感できるようなシステムに変更すべく、努力をしていかなければならないと現在は考えさせていただいているところでございます。
○川橋幸子君 スピードを速める、どこかタブーを取り払って、聖域なき、できることはやると、そういう意味で聖域なきなんだろうと思うんですが、そのスピードと深さだけではなくて、私は、私自身はまた別の考えがありますけれども、総理から発信されているメッセージというものの中で非常にはっきりしているのは財投改革なんじゃないかと思うんですね。九〇年代、失われた九〇年代を過ぎて、二十一世紀になっても大変この国は、経済もままならない、国民も自信を失っている、政治、行政には様々なスキャンダル、腐敗が出てくると、こういうときに総理は財投改革を非常に強く言っておられる。それで、持論の郵政三事業の民営化が出てくるわけでございますけれども、不思議に思うのは、お金の話なのに郵便の方に随分力が入っていらっしゃるなという感じはいたしますけれども、財投改革、これはこのこと自身の必要性は私もよく理解できるわけです。 財投融資という伏魔殿、こんな表現がございまして、だれが使ったと思われますでしょうか。これはある雑誌で見ました竹中大臣の言葉でございます。肥大化した、行政をこのように肥大化してゆがめたものの諸悪の根源は財投融資という感じの威勢のいい文章を拝見したことがあります。そこから採算性を無視した非効率なものが生まれ、官僚の腐敗も生まれたという、そういう書き方であるわけですね。 ですから、今回の行政改革、なかんずく特殊法人改革というのは、単に無駄を省くと、器を小さくするということだけではなくて、その中身のところを非常に問われている。強い経済を持った元気な日本をよみがえらせたいという、そういうことかと思うのです。このところが何かさっぱり国民にはメッセージとして伝わってこないような感じがいたしますが、大臣はいかがでしょうか。説明が、してもなかなか難しい、分かりにくいということはあるかも分かりませんけれども、そこの一番基本のところに対してはっきりしたメッセージをもっと出すべきだと。出口のところの改革なんだということをはっきりしていただきたいと思いますが、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま川橋委員が御指摘されましたように、総理が財投改革にその改革の中心の一点を置いていることは、私も間違いないことだと思います。そして、財投改革の川下の一番のところに、先般、整理合理化計画等々で取りまとめました特殊法人がございます。 財投改革もなされまして、ダイレクトに資金運用部から資金が流れるのではなくて、債券を発行できる機関は財投機関債という形で発行をし、また発行が難しいところはまとめて財投債を発行するという形で財投改革がなされましたが、これには七年間の経過期間がございまして、ただいま委員御指摘のとおり、小泉内閣になりましてこの財投機関への総融資額というものは三十兆円から二十兆円と十兆円ほど減額をいたしましたけれども、まだまだ二十兆円からの事業を行っている。その原資が、総理がこれもまたライフワークのように取り組まれております郵政民営化の一つでありますところの郵便貯金、簡易保険と。郵便貯金で二百四十兆円、簡易保険で百二十兆円という巨額な富が国民の皆さん方の努力によって蓄積された貯金あるいは保険という形で預託をされ、その運用先として特殊法人があるわけでございます。 その特殊法人が金利を乗っけて、また事業として国民の皆様方に喜ばれる事業を行っていくうちはこの制度は有効に機能していると言うことができますけれども、特殊法人等整理合理化計画の中で私も指摘をさせていただきましたように、特殊法人の抱える業務を肥大化させていくよといったような中で、民間に任せておけばいいような一大レジャーランドを経営してみたり、あるいはまた様々なものを作って、それが利益を生むばかりか、プライマリーバランスさえも赤字になっているような事業体がるる見える。また、その特殊法人が子会社あるいは公益法人を作り、そこにファミリーを形成して一大独占事業体を形成している。こういうものを改革していこうということでありますけれども、今ざっと話させていただいても三分ぐらい掛かりましたように、なかなか国民の皆様方にこの財投のお金の流れ、特殊法人で事業が営まれているその原資が国民の皆さん方の貯金や保険のお金であること、こういうことまでなかなか御理解をいただいていない。 さらには、補助金という形で、これも小泉内閣になりまして一兆一千億円減額をさせていただきましたが、これまでは五兆円を超えるお金が税金から補助金という形でこの非効率な国営企業体であるところの特殊法人等々に流れていたと。この無駄を小泉内閣になりましてかなりカットをして、必要になってくる医療やあるいは待機児童ゼロ作戦に代表されるような社会保障の面に回していることは事実でございますけれども、お金の流れからいってこういう形で流れているということはなかなか説明が不十分であったということは否めないと思っておりますので、これからこういう問題の根幹に触れる部分も、事、場所を見まして十分説明をさせていただきたいと考えております。
○川橋幸子君 という答弁をいただきますと、ここまでは大臣とは大変協調できる部分でございまして、是非応援したいと思うわけでございますが、そうした公約がなかなか特殊法人等改革、なかんずく先行七法人の改革、そして期待された道路四公団の改革、ここに結び付いていないというのが民主党の考え方なのでございます。 ちょうど一年前の、私、今手に持っておりますのは日経新聞、五月二十五日の日経新聞でございます。就任間もなくてまだ大変支持率の高いころの新聞なんですね。書きぶりは、どんなことが書いてあるかといいますと、民営化を最大限に進めると。総理は、改革の方向に関しまして、まずゼロベースで見直すという方針を示された上で、統合できるものは全部統合、廃止できるものは全部廃止しようと強調して石原大臣に指示をされたというわけですね。 しかし、一年たって今この実績を見てみますと、最初の覚悟とは裏腹にさっぱり進んでいないではないかというのが実感でございます。スピードを上げる、あるいは非常に分かりやすく数量的な目標で示すというその手法でやられたはずなのに、七十七の特殊法人中、NHKとギャンブル法人のこの六法人はちょっと対象外だとしましても、そのあとの約二割が先送り、四割は独立行政法人に看板を替えたと。それから、本当に民営化というのはJRとかNTTとか既にもう民営化が決まっていたものだけではないかと、こういう評価が出てくるわけでございます。 財投のお金を使う特殊法人の中では、本当に大きいのが道路公団であり、年金の基金であり、政府系金融機関であるわけでございますけれども、ここらのところが先送りされているではないか、なかなか目に見えた成果というのは上がっていないんじゃないか、こういう評価があるわけでございますが、大臣はどのような感想を持たれますでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 若干数のくくりが違いますけれども、七十七の特殊法人に認可法人を加えさせていただき、このうち共済組合四十五を除いた百十八の組織のベースでお話をさせていただきますと、他の法人との統合を含め廃止が十七法人、民営化等が四十五法人、独立行政法人化が三十八法人と整理合理化計画で取りまとめさせていただきました。 私も一九九五年に、当時、村山内閣でございますけれども、特殊法人改革、一度取り組ませていただきましたが、そのときは七か月掛かりまして二つの金融機関を一つに統合するという、私の金融部門の担当したところはこれに七か月を要しました。それを考えますと、九か月の期間にこれだけの統合の方向性を取りまとめたということは、私は決して遅くないと考えております。 それでは、なぜただいま川橋委員が御指摘されたような御批判が出てまいるのかということでございますが、これは行革大綱にも示されておりますが、平成十四年度中にこの特殊法人の整理合理化計画にのっとった廃止あるいは民営化といったものを一本一本法律によりまして処理をしていかなければなりません。その結果、平成十五年度中に組織の変更を見るというのがこの特殊法人整理合理化計画のタイムスケジュールでございます。 なぜそうなっているかと申しますと、現在、今この委員会で御議論をいただいております道路四公団等民営化推進委員会、どのような形でこの道路四公団を民営化していくかというものを決めていただくための第三者機関を設置するための法案の審議というものに衆議院の方でも一か月ほど掛かっておりますし、今日、参議院の方で、この委員会で実質的な御論議をちょうだいするようになったと。 日本の国は国会という立法の最高機関がございますが、そこで十分に御議論をいただかなければなりません。また、連立政権でございますので、与党間の中でも十分な議論をして案を取りまとめる、こういうものに時間が掛かっているということは事実だと思いますが、そのスピードにしても、サッチャー政権が民営化のプロセスを決めるのに一九八三年の二次内閣が発足して五年掛かって実はこの方向性を示している。この比較、単にイギリスと日本の比較ではございますけれども、それに比べても私は遅くはないと思いますし、またもうこの十四年に入りまして、組織形態を変更する以前に、事業の見直しというものをもう具体的に措置をさせていただいております。 こういうことを兼ね合わせますと、平成十五年になりまして、平成十四年、今年度中にこの整理合理化計画にのっとった特殊法人の改革をするための法案がすべて国会の方で御審議をいただいて御結論を得ますと、実際に十五年から特殊法人の組織形態も変わっていくという形で、国民の皆様方の目の前に大きく変わった姿をお示しすることができるものと承知をしております。
○川橋幸子君 大臣の御答弁、前段の方を伺っておりましたら、計画を前倒しにしたからなかなか実績が上がらないという感じの御答弁。二番目は、国会審議に手間が掛かるからなかなか早くできないという、そういうニュアンスの御答弁。三点目は、与党内の調整も結構大変だというような、そんなふうな感じに聞こえましたけれども、これは私のひがみでございましょうか。 さて、それじゃ鳴り物入りでありました先行七法人の改革について伺いたいと思います。四、五と分けて書きましたけれども、同じ問題でございますので、通しで伺いたいと思います。 財投を使う双璧といたしまして、道路関係と、住都公団といいますか、今は都市整備公団といいますか、住宅関係。ここのところの改革に取り組まれたのは大変意義のある取り掛かり方、しかもこれを牽引車にしたいというその意図は、私は評価するわけでございますけれども、ふたを開けてみましたら、道路公団につきましては実質民営化推進委員会に丸投げ。住都公団は事務の見直し、縮小程度。そして、一番私が問題だと思いますのは、今回の石油公団の問題だと思います。 石油公団の書きぶりにつきましては、これは自民党の堀内先生が大変執念を持って取り組まれたということのように伺っておりますけれども、一番最初にその整理合理化計画の中で書かれた表現というものは、廃止すると明言しているわけですね、言い切っているわけです。ほかの法人のように、何々して見直して、新たな独立法人を作るというようなことは一切書いていない。廃止すると。若干の整理業務は清算会社に持たせると、そういう書き方だったと思うわけでございますが、今回の石原大臣と平沼大臣の合意でもう法案になって出ているようでございますけれども、何か清算した後、和製メジャーを目指す特殊会社を新設すると、こういう法案が出ているわけでございます。廃止どころか看板掛け替え、まやかしではないでしょうか。 しかも、何ですか、これは私の個人的な感じですけれども、連休の谷間に両大臣が電話で連絡されてお決めになられた。本当に金看板だったこの石油公団がこのような処置では、弾みを付けるどころかこの行革全体の前途を占うような、こういう悪知恵モデルになっているんじゃないかと私は思います。 現に、五月六日の読売新聞でしたでしょうか。もうこれで改革の成否が試されているので、行革の成否も先が見えたというような書きぶりの社説が出ておるわけでございます。清算して本当に残余財産があるのでしょうか。 それから、残余財産がもしあったとすれば、あれだけの巨額の借金を抱え込んでいるわけですから、それは借金返済に回すべきじゃないでしょうか。今までの石油公団あるいはそれを監督してこられた経済産業省の責任というのは何だったのかと国民の目には映るわけでございます。本当に特殊会社新設が、これが廃止という合理化計画の文言に当たるのかどうか、とても私は当たるとは国民は思えないと思うわけでございます。 御答弁を求めます。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘されましたような先行七法人、いわゆる道路四公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫、石油公団、これは総理の強いリーダーシップにのっとりまして廃止、民営化というものを決めさせていただいたわけでございます。 お考えいただきたいと思うんですが、昨年の十一月の段階で、これらの法人を廃止したり民営化するということができると思った方がいたのでしょうか。また、その一年前にそんなことになると思った方がいたかというと、私はゼロだと思います。 そういう意味で、先行七法人の改革の方向性を示したということが、整理合理化計画、先ほど御開示させていただきましたような百十七法人のうち十七法人を廃止、四十五法人を民営化等々大きな数をもって改革をする目的を達するための牽引役を果たすことが私はできたと思っております。 ただいま石油公団についての御言及がございましたが、石油公団は廃止いたします。法律を読んでいただければ分かると思いますが、石油公団廃止関連法案という取扱いをさせていただいております。 ただいま委員御指摘の特殊会社の設立でございますが、当初は、委員御指摘のとおり、経産省は三つ目の法律として今回の整理合理化計画に沿った内容だといって特殊会社の設立法案を準備いたしました。それでは委員が御指摘されたような単なる看板の掛け替えに当たるということでそれを拒否いたしまして、具体的に申しますと、石油公団の廃止を確実なものにするために、石油公団及び金属鉱業事業団の解散、石油公団の融資業務の廃止、石油公団の機能及び金属事業団の機能を引き継ぐ独立行政法人の設立等を規定して本法律案を閣議に諮ったものでございます。 そして、この特殊会社でございますが、今、委員御指摘されましたように、石油公団が現在抱えております資産の処分の終結をもって設立することとしており、その業務は、その時点においてどれだけの資産をこれから三年間掛かって、今油が出ていて大変もうかっている油田、あるいはこれからピークを迎えるであろう油田、あるいはもう採算性の見込みのない油田、いろいろなケースがありますけれども、これを処分いたしまして組織の形態を検討することになるわけでございます。 もちろん、委員御指摘のように、和製メジャーというようなことをお考えの方がいらっしゃるということは承知しておりますが、まず石油公団の資産を整理売却するのが閣議決定の趣旨でございまして、特殊会社の性格はその後、残った資産がどれだけあるのかということによって検討されるべきものだと思っております。したがって、今回の法律案でも特殊会社の性格、和製メジャー云々ということについては何ら触れられておりません。将来、特殊会社の設置について法的に措置する際には、業務内容や体制を精査して必要最小限のものにする必要があると私は考えているところでございます。
○川橋幸子君 本当は私、大臣は非常に残念でいらっしゃるんじゃないかと思うのですよ。私は、大臣の内心をおもんぱかって今のような質問をしているわけでございますけれども、日本語で石油公団の廃止と書いて、そういう名前の特殊法人がなくなるから廃止だというのはいかにも機械的で、本当にこれが小泉内閣の真価を問われるようなトップバッターとしての石油公団の民営化であるのか、特殊法人の改革であるのか。私は、ここでつまずきを見せられたんじゃないかと、私もエールを送った一人としては無念だという気持ちでお尋ねさせていただいたのでございます。 今のお話ですと、先ほど、清算しても残余財産があるのかということをちょっと前段で申し上げましたけれども、それはまだこれからという、そういうことになるわけですか。
○国務大臣(石原伸晃君) これから精査をいたしまして、要するに、今油が出ていて黒字であります子会社が十程度ございます。しかし、これから油が出るであろうと予想されているものもございますし、もう既にピークを過ぎている会社もございます。そして、どの段階でどの会社を売るのが一番国益にかなうのか。すなわち、これからピークを迎えるような会社をこの三年間以内に売ってしまいますと、国民的にはネットでは大きな損失になるわけでございます。今売りどきの会社も黒字の会社の中にございますし、ましてや、今八十程度に整理されておりますけれども、今後ともどんなに営業をしても黒字を生まない会社もあります。しかし、相手国がございますので、契約としてあと何本、ミニマム何本油田を掘らなきゃいけないという契約が残っているような会社もあるわけです。これを三年間のうちに精査をいたしますと、当然処分し切れないもの、また、今処分すべきではないものというものが峻別をされてまいります。それを必要最小限継承する企業、会社というものは必然的に必要になってくる。 そういう意味で、石油公団はもちろん廃止いたしますし、金属事業団、通称金探と言われるものも廃止されて独法もできるわけでございます。そして融資業務は廃止、もうしませんので、石油公団という機能、フル機能はもう既になくなるわけでございますので、機能が縮小され、なくなる部分があるということは石油公団の廃止を意味すると。 残存資産で継承しなければならないものもあるということを是非御理解をいただきたいと思います。
○川橋幸子君 それでは、大臣のおっしゃることを信じたいと思います。また、ほかの委員会で平沼大臣の答弁も伺ってみたいと思いますが、自分でなかなかぜい肉をそぎ落としにくいところが行革をきっかけにして外からの外圧でもってうまいことそぎ落として、今度うまいところだけもう一回看板掛けてやると、そういうおいしい話ではないということでございますか。何か、うなずいて……。
○国務大臣(石原伸晃君) どうしても役所は自分のやってきたこれまでの事業を間違っていたとは言いません。石油公団を所管いたします経産省の方々、エネ庁の方々と考えても、こんなに何で赤字があるんだという話をしますと、石原さん、何言っているんですか、石油の事業は千三つなんです、これは開き直りじゃなくてまじめな顔をして言います。千本井戸を掘って三本出てくればいいんだと。しかし、その結果が何千億というこの累積の赤字になっている。それは石油特会から石油税という形で国民の皆さん方からいただいた税金の中で処理をされているわけですけれども、その額は巨額過ぎるんじゃないかというようなところにこの論争のスタートがございます。 そしてまた、現在も会社を抱えておりますし、そこには多くの天下りの方がいらっしゃっている。子会社に特に天下りの方がいらっしゃっていると思います。そういう人たちの職場を確保する、そういう気持ちはないと申しますけれども、そういうものが議論をしている中で私には透けて見えたわけでございます。 そして、資産の処分に際しては、今、委員御指摘のとおり、全部お任せしてしまいますと全部必要なんだと、全部持っていくべきなんだと。で、悪いもの、もう全然採算に合わないものだけ処分するんだというようなことが起こる可能性がありますので、総理大臣と協議をする、実質的には行革相と協議をするというふうに法案の中にも明示をさせていただいておりまして、委員の御懸念が現実化しないように最大限の注意を払っているところでもございます。
○川橋幸子君 それでは、これからのプロセス、私どもも見させていただきたいと思いますが、情報公開もしっかりやっていただきたい。是非、大臣がおっしゃったような方向での石油公団の改革であることを実現していただきたいと願います。 さて、今回郵政公社法が総理の念願かなって提案されたようでございますが、多少技術的な話でございますけれども、郵政公社というのは、これは用語とすると特殊法人、法律用語、概念の中では特殊法人になるのでしょうか。 それからもう一点、先ほど元数が違うとおっしゃって、元数は確かに違います、違うかも分かりませんが、傾向としては独立行政法人がマジョリティーになるということは確かですね。NHKとギャンブル法人の六を除くと、失礼しました、特殊法人改革がこの計画どおりにいくとすると郵政公社は一つ増えるのかもしれませんけれども、他は、マジョリティーは独立行政法人になるということでございます。こういう状態になった将来は、近い将来は特殊法人の用語とか概念というのはどのように残っていくのか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(松田隆利君) 御質問の特殊法人という、その用語、概念でございますが、学問的に、あるいは法令上も統一的な、あるいは確定的な定義があるわけではございません。 先生も御案内のように、一般的には私ども総務省設置法において規定されております、一つは法律により直接に設立される法人、それからもう一つは特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人、これが一般に特殊法人と、こう称されておるわけでございます。言わば国の意思でその法人が設立される、あるいは政府主導でその法人が設立されるということで、言わば行政組織の延長として私どもがチェックをさせていただいている法人ということになるわけでございます。 今お尋ねの郵政公社でございますが、今般、中央省庁改革基本法を受けまして郵政公社が郵政公社法案によって設立されるわけでございますが、正に当該公社は法律により直接設立される法人でございますので、これまで特殊法人と称していたものの一つになるわけでございます。 それから、今般の特殊法人改革で、特殊法人ベースでいきますと七十七ということになるわけでございますが、廃止、民営化を原則として徹底した作業が、先ほど来、石原大臣の下で行われてきたところでございますが、国の関与の必要性が高く、どうしてもその事業を残してやっていく必要があるというものにつきましても、この特殊法人のまま残すのではなくて、特殊法人につきましては共通の制度、原則がございませんので、いろいろな問題を起こしております。そういう特殊法人問題の反省を踏まえまして、目標による管理、それから第三者による業績評価、それから組織等の定期的見直し、業績主義に基づく人事管理、それからディスクロージャーの徹底というようなことを独立行政法人通則法で制度化いたしております。それに基づく独立行政法人に転換をさせていくということが昨年末の閣議決定で定められているところでございます。 しかしながら、したがいまして、ほとんど、七十七法人のほとんどは、先生先ほど御指摘のように、どうしても残すものについては独立行政法人になるわけでありますが、日本放送協会、NHKのように、その業務の特殊性を考えますと独立行政法人というわけにはいかないということで、特殊法人のまま現状形態を維持するというものもございますので、そういう意味で申し上げますと、先ほどの郵政公社も含めまして、特殊な法人の世界はなくなるわけではないということでございます。
○川橋幸子君 ちょっと伺いたかったことが、私の理解不足かも分かりませんけれども、はっきりしなかったんですけれども、特殊法人というジャンルの法律用語とか概念とかをこれからも残すのですかという、そういう技術的な質問だったのですが、こういう質問をする問題意識は、特殊法人は余りいい言葉じゃないですよね、特殊、非常に、スペシャルというんでしょうか、一般とは懸け離れたような法人に見えて、そのところで様々ゆがみや腐敗が出てきたと。そこを今度、独立行政法人ということでその会計原則も、あるいは情報公開原則も民間企業に倣ってやっていくんだと、採算性の高いものにやっていくんだと。そういうコンセプトがあるんなら、むしろ特殊法人という、そういう法律用語はなくしていった方がいいんじゃないか。 それからもう一つ、非常に不思議な感じがいたしますのは、これは五月五日の読売新聞でございますが、既に独立行政法人が増えてきているわけでございますけれども、スリムどころか役員の数が三倍増という、こういう記事がございました。多分お示ししなくてもお分かりだろうと思うわけでございますが、むしろこれは特殊法人で政府の目から逃れて自由になって民間並みに役員を増やすと。何かお給料も大変高い方が多いようでございまして、ちょっと個別に引き上げてここで言葉にして申し訳ございませんけれども、記事でございますので御紹介させていただきますと、役員の月額本俸、最高額は産業技術総合研究所理事の百六十五万六千円という、そういう金額でございます。 ということで、どうもコスト意識が働くとも、実態からいったら働くとも思えない。むしろ、やっぱりここは法律概念をはっきりさせて、これは効率的で採算性の高いものにやっていくんだ、親方日の丸でなくなっていくんだというその趣旨をはっきりさせて、まあ法律用語の趣旨をはっきりしたところでそうなるかどうかはまた別かも分かりませんけれども、本当のところの、最後までフォローアップしてモニターする特殊法人改革というのは実はこういうことが必要なんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。 これは局長でよろしいのか、あるいは大臣からお答えいただいてもいいことなのでしょうか。 じゃ、取りあえず局長から、それから、もし大臣、何か御意見ありましたら一言お願いします。
○政府参考人(松田隆利君) 前段の、特殊な法人の世界が非常に例外的でございますが残らざるを得ないということを先ほど申し上げましたけれども、したがいまして、そういうものを一々特殊法人ということで、そういうジャンルがありますということでこれからも言っていくかどうか、その必要はないんじゃないかと思います。現実に特殊法人という言葉が法律で用いられている例というのはごく例外的にあるだけでございまして、先ほど申し上げましたように、総務省設置法では一般的に、例えば特別の法律に基づき云々ということで書かれているだけでございます。 それから、独立行政法人につきまして新聞記事の御批判がございました。これは、既存の中央省庁から言わばアウトソーシングをしまして設立した独立行政法人でございますので私の方からお答えさせていただきたいと存じますが、これらの法人につきましては、一定のやっぱり自己責任を持たせて経営者としてしっかりとした経営を行っていただくという観点から、最小限の役員体制は確保するということにいたしておりますが、五十七法人中その三分の二程度の法人は大体理事長と理事一人の最小限の体制でございます。 それから、今御指摘の百万を超える報酬をもらっている人がいるんじゃないかというお話がございましたが、これも、産業研究所の理事長、これは元東大総長をお迎えしておるわけでございますが、ぐらいでございまして、多くは理事長の報酬も局長級あるいはそれ以下の報酬でなっております。 いずれにいたしましても、この独立行政法人につきましては、先ほど申し上げましたように第三者による業績評価、そして業績主義による人事管理がこれから正に行われていくわけでございまして、今後、その業績に基づきまして低業績の役員は解任をするというような規定も通則法にあるわけでございます。そして、役員報酬等につきましてもその業績を反映して今後セーブされていくということになるわけでございまして、今後、私どもとしましては、各省に、それから各省を通じまして、総務省にその評価委員会、独立行政法人の評価委員会という第三者機関がございますので、これから正に初年度の評価が行われるわけでございますが、適切かつ厳格な評価が行われることを期待しているところでございます。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの川橋委員が御指摘の独法は、博物館や研究所等々、所管が総務省でございますので総務省の松田局長の方から御答弁をさせていただきましたが、私の方で整理をさせていただきました特殊法人等々が独立行政法人化されるものにつきましては、役員数や給与等につきまして個別法で規定する予定でございまして、その法案のチェックの段階で総務省と綿密に連帯を取りながら、委員の御指摘のようなことのないように適切なものになるよう厳しく行革相としてチェックをさせていただくことになっております。
○川橋幸子君 それでは是非よろしくお願いいたします。 さて、次は政府系金融機関の在り方についてでございますけれども、今回のデフレ不況の中で、なかなか公的金融の問題はそう簡単に、器の切ったり張ったりでは難しいと、そういう趣旨からでしょうか、経済財政諮問会議において今年年初から検討すると、できるだけ早く結論を出すと、こういうことが計画に盛られているわけでございます。 先日、私ども民主党の同僚議員の浅尾議員が本会議で公的金融の在り方について質問しまして、その関係から私もおやっと思ったことがございまして、それを質問させていただきたいと思います。 どういうことかといいますと、経済財政諮問会議の四月二十四日の会合を浅尾議員は引き合いに出されたわけでございますけれども、現在、六月サミットに向けて日本経済を活性化すると、日本としてのプランを持っていきたいということで大変急いだ検討が行われている。その会議の場でございますが、例えばという断りが付いてはおりましたけれども、塩川財務大臣は七年後までの政策金融機関の整理を発言しておられるんですね。何か七年後、あれ、集中改革期間からずれるではないか、財務大臣はどうもこちらの政府系金融機関の整理についてどこかすぽっと抜けてしまわれたんじゃないかという、こういう危惧を持ったのでございます。 同じ会議で石原大臣の方は、公的金融についてもう抜本的な方向、最終ゴールを明示すべきだと発言されているわけでございます。このことこそが経済財政諮問会議の中でもちゃんと重視されるべきことではないかと私は思うのでございますけれども、石原大臣、いかがでございましょうか。 断片的にそこだけ取ると誤解されたかもしれないというようなお話かも分かりませんけれども、言葉じりをとらえているわけじゃなくて、財務大臣も、今は本当になかなか財政と景気と考えて、しかも、この政府系金融機関の方の部分につきましては、財投資金にして、そこから出ていくお金、それに対して政策金利を上乗せしていくということでお金が出ていく、あるいは景気を良くするためには何とかということになると大変四方八方から板挟みになっていて混乱されたのかなというような感じもするのでございますけれども、石原大臣からすぱっと分かりやすくこの関係についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されました塩川財務大臣の発言は、経済財政諮問会議で、私も覚えておりますが、突然七年という数字が出てきましてちょっとびっくりしたんですが、詳しく御言及はございませんでした。多分、推測するところでは、財投改革が七年間の経過期間になっておりますのでその趣旨なのかなとその場は理解いたしましたが、そうすべきであるとか長いとか短いとか、そういう議論はその場ではございませんでした。 私は、その場では、やはり委員が御指摘されましたように、抜本的に政策金融は一体どうなるのか、一体どの時期にゴールがどうなるかということも示していかなければならないという意見を申し述べました。 そして、一番指摘をさせていただきましたところは、いわゆる公的金融のボリュームが日本の総与信に占める割合が非常に高いということであります。およそ八百数十兆円ある日本の金融機関の総与信のうち、およそ二三%に当たる二百兆円弱がいわゆる公的金融機関の融資残高でございます。このボリュームを下げていくということはやはりはっきりと示していかなければなりませんが、そのとき、公的金融、民間金融合わせた日本全体の金融構造、金融システムの改革の推進力となるような改革になっていくことが私は大切であると思っておりますし、経済財政諮問会議においても、公的金融の対象分野、規模、組織の見直しを行うこととし、その検討結果を踏まえて、内閣として経済情勢を見極めつつ、できるだけ早い時期に結論を得るというふうに整理をさせていただいております。 先般、沖縄にも私行ってまいりまして、沖縄には沖縄公庫という公庫がございますが、ここはもうすべての政策金融の機能を一か所でやっております。 沖縄における総与信額は一兆七千億円であるそうでございますが、このうち、大体半分に当たります八千億円強が、八千億円弱ですか、住宅金融公庫すなわち住宅ローンであると、この部分については民間金融機関で補完していくことは可能であるけれども、その他の部分については特殊事情からなかなか厳しいというようなお話も地元の経済界等々の方々から伺いました。 こういう特殊事情を抱える金融公庫もこの特殊法人改革の中でございますので、そういう地域的な事情、あるいは民間金融機関のこれからの資金量、どれだけ民間で資金を供給していくことができるのかできないのか、こういうものと経済状況併せて、できるだけ早い時期に内閣としてこの公的金融のあるべき姿についての方針を経済財政諮問会議の方でお示しさせていただくことになる予定でございます。
○川橋幸子君 大蔵からも今日は御答弁お願いしていいですか。──はい、是非。 財務大臣、非常に苦しんではおられる様子はよく分かるのでございますけれども、苦しむ余りに混乱されても国民が迷惑するばかりでございますが、今の石原大臣の御答弁聞かれていかがでしょうか。
○大臣政務官(吉田幸弘君) 財務省といたしましては、政府系金融機関については、昨年の十二月に閣議決定をされました特殊法人等整理合理化計画において、民間でできることはできるだけ民間にゆだねるという原則の下に業務の見直しを行い、民間では対応できない分野に事業を特化させていくということとしているところでございます。 ただし、現在の民間金融機関の状況に照らせば、政策金融についてはより広範な観点から慎重な検討を行う必要があり、このため、各機関の事業見直しを実施に移しつつ、更に民間金融機関の動向も含めた金融システム全般の中で公的金融の果たすべき役割について抜本的な検討を行った上で、公的機関の対象分野、規模、組織の見直しを行うこととしているところであります。 今、財務大臣、このお話というところでありまして、大臣はこの移行工程を明確にすることは最も重要であるという趣旨を述べられたものと理解をしておりますが、いずれにせよ、移行工程の在り方についても、現下の経済状況を踏まえつつ、今後、経済財政諮問会議において議論が深められていくものと考えているところであります。
○川橋幸子君 今お答えいただいたのはみんなどこかで私拝見したような文章でございまして、その程度の知識は私も持っておりますので、もっと端的に、今日の議論を財務大臣にお伝えいただきまして、私は、財務大臣、財政を担当される、財政改革を担当される塩川大臣こそが改革なくして成長なしで、もっとこの問題についてはっきりなさったらいかがかと。 先日の会議録によりますと、どうやら総理がはっきり指示してくれればいいというような、そんな御発言もあったやに、本会議でもそう紹介されておりましたので、そこのところは財務大臣にしっかりお伝えいただきたいと思います。 さて、それでは、その次の質問でございますが、同じくこれも大蔵省にお伺いさせていただきます。 特殊法人等への国費の支出、今年は一兆円、一兆一千億円削減したと、これも前倒しで小泉総理としては非常に力を入れたとおっしゃるわけでございます。さて、もう間もなく十五年度予算の編成になるわけでございますが、これは単発で終わるものではなくて、これからの整理合理化計画、計画どおり進むようにお金の面からも対応していくと、こういう問題ではないかと思います。 十四年度は出資金の整理を主眼にされたようでございますけれども、民営化するとなれば国の出資金が減るのは当たり前でございまして、これからやっぱり貸付金、補助金にメスを入れていかれる、これが普通の、当たり前の考え方かと思いますが、来年度本予算についてはいかが臨まれますでしょうか。
○大臣政務官(吉田幸弘君) 十五年度予算における特殊法人向け財政支出については、整理合理化計画における事務事業見直しを着実に具体化していくことが基本となるわけであります。特殊法人等改革集中期間内の予算であることにかんがみ、引き続き厳しい態度で臨むことが必要であるというふうに考えているところでございます。
○川橋幸子君 今ここで来年度も一兆円規模で量的指標を明示しろというような、そういう駄々っ子のような質問はいたしませんけれども、私は、ある種の量的表示は必要なんじゃないかと思います。御検討いただきたいと思いますので、これは要望で終わります。 さて、その次でございますが、ようやく大部分の時間を使った上で道路四公団に入らせていただきますが、今度の道路四公団の改革の前提となっておりますのは、行革大綱による個別事業の見直し基準、これを当てはめてそれぞれ四公団が整理合理化への対応を決め、それから行革本部で計画としてまとめられたわけでございます。 行革大綱を見てみましたらなかなか分かりにくい表現でありまして、次の基準に従って見直しをせよということで、十項目ばかりあるわけでございます。本四公団の場合はもう採算性が立たないからということではっきりしていると私は受け止めましたけれども、その他の三公団はこの十個の基準のうちの何が当たっておったのでしょうか。 行革大綱の1、(1)事業・組織形態の見直し、それのイの(ア)ですか、1から10まであるわけでございますが、機械的にどれがどう該当して今回四公団の民営化委員会の法案になっていったのか、そこのおさらいをもう一回させていただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されておりますのは、行革大綱の個別事業の見直し、以下の基準に該当する各特殊法人の個々の事業云々という、1から10までのものを指されて質問されていると思うんでございますが、十の事業見直しの基準の観点からは道路四公団の事業は、いろいろなところにオーバーラップはしていると思うんですが、例えば3の「当初の事業計画に比して著しく非採算となり、その程度が継続的に拡大しているもの。」や、例えばその次の、10の一個手前の9で、「特殊法人等の事業としてではなく、民営化、民間委託等による方が効率的なもの。」に該当するのではないかと考え、整理合理化計画で民営化を前提とする基本方針を示したところでございます。 本四架橋は、委員が御指摘されましたように、「事業が当初の予定に比べて著しく長期化し、実際の需要が当初の需要見通しを著しく下回っていること等により、事業効果が乏しく、又は不明確になっているもの。」というところでも読むことは可能だと思っております。
○川橋幸子君 そこで、私、先ほど午前中の質問の中で、委員の構成のときに、道路についてまるっきり知らないど素人というお話も出てまいりましたが、私なんかはその一人でございますが、それでも非常に分かりにくいのですね。一生懸命分からない人間が分かろうとして理解して読んでみるのですが、分かりにくい。 今、大臣は、本四公団の場合は著しく非採算という、ここが多いのではないかとおっしゃいましたけれども、他の三公団につきましては、民営化、民間委託による方が効率的という、そういうお答えだったわけですね。しかし、道路公団につきましても、本会議で質問させていただきましたように、民間の会計原則を適用するとその見掛けの収益性はないと、むしろ第二の国鉄ではないかというような声がずっと出てきていたわけでございます。 今度の本四以外の三公団の場合は、そうした採算性の問題から見直しと、こういうところに重点が置かれているように私は思うのですが、そういう理解は間違っていますでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘の点は、行政コスト計算書を念頭に御議論をされているのだと思いますけれども、組織形態と採算性確保の検討の中で、この今御審議いただいている民営化推進委員会の設立された後の検討の中で、資産、負債の評価について、それが今、委員御指摘のとおり、本当は実はキャッシュフローはあるけれども累積赤字が多いんじゃないか、あるいは十分キャッシュフローに見合って、この負債部分、すなわち掛かった費用に対しての返済、償還が行われているのかどうかということも実は再検討をしていただくというふうに整理をさせていただいているところでございます。
○川橋幸子君 私が大変混乱するのは、混乱しているのも、聞くはいっときの恥でございますので、質問させていただきたいと思いますが、この基準の十番目のところですね。事業の性格上、アウトソーシングしなくても政府の直轄処理により十分対応可能なもの、この項目と採算性と民営化、この三つのトライアングルがなかなか解けないのでございます。 高速自動車道、高速自動車国道の事業というのは、もうあらかじめ法律によりましてアウトソーシングが決まっているわけでございますけれども、しかし、どこに何を造るかは国交大臣の施行命令の、国の命令によって造るわけですね。国の命令によって造るというのは正しく国の事業ではないか。そうしたら、すべて政府直轄というのが非常にもう素人分かりが良い。 そもそも、そうした国の事業なのか、民間の事業なのか。民間の事業、民間ができるものはとにかく民間でということは分かりますけれども、現に採算性が非常に悪くなってきていると。本四は言わず、道路公団だって第二の国鉄になるおそれはあると。借入金は今二十五兆ぐらいになっているのでしょうか。そういう状況の中で、やっぱりもっと根本的に高速道路というのは、一体国が造るべきものだったのか、民間が造るべきものだったのかという一番根幹のところの議論というのはどのように議論されたのでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま川橋委員が御指摘されましたのは、十番目のここだと思います。「事業の性格上、特殊法人等にアウトソーシングしなくとも、政府の直接処理により十分対応可能なもの。」、すなわち国に富があり、すなわち税収が十分であり、事業を行うだけそこに予算を計上することができるのであるならば、高速道路は国が造ればいいと読むことも実は可能でございますが、道路公団ができましたのは、今日、午前中の議論の中でも明らかになりましたように、昭和三十一年で、初めての高速道路を造るときにも世銀から二五%融資を得なければお金が足りなかった。 すなわち、高速自動車国道は本来、一般道路と一緒でございまして、無料で一般交通の用に供するものでありますけれども、財政事情や早期に整備をする必要から、例外的に実は公団等が借入金で道路を建設いたしまして、料金収入で管理費や金利を補いつつ、一定の料金収入期間内に建設費を償還する方式により、実はこれまで整備されてきたものであり、償還期間終了後は国等に移管されることを前提としているわけでございます。 こうした考え方を前提として、整理合理化計画では、民営化することによってコスト意識の徹底が図られて、採算性を重視した事業経営が行われる、メリットが生じる。道路四公団に代わる新たな組織は民営化を前提とするというふうに整理を実はさせていただいたわけであります。 また、新たな組織が確実に債務を償還し採算性を確保することができるために、新規の投資については一定の歯止めを初めて掛けるというような観点から、国費は投入しない。これも午前中に議論いたしましたけれども、三千億投入されていた国費は投入しない。償還期間についても、再延長等が行われてきましたけれども、もう五十年の上限、縛りを掛けて短縮を目指す。新たな組織により建設する路線以外のその他の路線の建設、これがすなわち、国が直接その財力に見合って行うという直轄方式によって、建設は毎年度の予算、すなわち財政収支に見合った中、予算編成の中で検討するというふうに実は整理をさせていただいたわけでございます。 余談でございますが、この直轄方式の整備につきましては、現在、国交省の方で総合的に検討されているものと承知をしております。
○川橋幸子君 大変滑らかな答弁なんで、何か聞いて分からないと、聞いた方が能力が低いような感じになってしまうのですが、依然としてなぞは私はぴたっと胸に落ちないのですね。 それで、堂々巡りしても仕方がありませんので、その次の質問に移らせていただきますが、結局、採算性というものをどんなふうに考えるのかが一番大きな問題ということかと思います。そのために委員会作るんですと言われればそれまでなのですが、従来、採算性というのはどう考えられてきたのでしょうか。採算性は度外視して、国民にとって必要ならば造るというなら、これはもう採算性を問うわけにいかないですよね。施行命令を出すときというのは、採算性は考えずに度外視して公団に発注するというか、命じた、命じるという、これが道路事業のメカニズムでございましょうか。
○政府参考人(大石久和君) 午前中の御質問でも、九千三百四十二キロの整備のお話をさせていただきました。これは、平成十一年の十二月の国幹審におきまして定めたものでございますが、その際、私どもは償還の見通しというものを計算して提出させていただいております。 それは、将来の料金をどう見込むのか、将来金利をどう見るのか、あるいは国費助成をどのようにするのかといったようなことで、今、先生御指摘の採算性というものは変わってまいります。これらをパラメーターとして採算性は成り立つわけでございますが、そういったある一定の前提を置いた上で、九千三百四十二キロは、その当時、前提といたしておりました国費助成だとかいうものを前提とすれば償還し得る、五十年で返し切るという計算結果を持っておったと、こういうことでございます。
○川橋幸子君 という予測を持ったが、そういうふうにはならなかったというか、当初は三十年だったわけですけれども、だんだん償還期限が延ばされてきているわけですね。今回の委員会というのは、過去のことは仕方がないと、これから先、新しい組織で考えましょうと、そういう割り切り方法かなとも思うのでございますけれども。 例えば、今年度予算のときに、参議院のさる大物の方が十三路線についてねじ込まれたとかというのが面白おかしく新聞に報じられておりました。新組織移行後は採算性について十分考えるとすると、新組織移行までこれすき間がないという話もあるんですけれども、すき間は私はあるような感じがいたすのでございますが、そういうところの採算性は一体だれがどうやって考えてくれるのでしょうか。
○副大臣(佐藤静雄君) これからそうした第三者機関によって、推進委員会ですね、推進委員会によってこれから特殊法人等整理合理化計画に示された基本方針に基づいていろんな議論がされるんだと思います。金利の見通し、将来の需要の見通し、費用対効果分析、そういうものを併せてこれからどういうふうな高速道路の在り方というものを、基本的なものが示されてくるんだと思います。そのときに、上下分離にするのか、すなわち、建設とそれから管理運用というものを別々にするのか、一体化するのか、また公租公課をどうするのか、そういうことが、いろんなことがこれから議論をされてくるんだと思います。 そういうものを見る前は、私たちは九千三百四十二キロという整備計画にのっとりまして粛々と今まで進めてきておりますし、そういう方法でやっていきたいと、そう思っています。 というのは、昨年の十月に総理から、検討指示によりまして、試算を行った結果によりますと、七十二通りの試算をしたのでありますけれども、国費ゼロで前提といたしまして、投資可能額というのは最大で十三兆二千億、最小で六兆八千億、ですから国費ゼロの状態、今の状態でもこれだけのことができるということでありますから、各地区の今ある高速道路をもう少しすれば完成をする、供用できると、そういうところもたくさんありますし、そういうところを見ながらやっていきたいと、そう思っております。
○川橋幸子君 一般的には、それじゃ既定路線、もう既に決まったところはどうするんだという話が様々ありまして、民主党は凍結を主張して、凍結というそういう決定にはならなかったのでございますけれども、凍結するかしないかは別にしまして、新たな組織により建設する路線だけの採算性なのかというのがいまだもって素人にはなぞが解けないのでございます。 前倒しで様々考えるということであれば、やっぱり行革担当大臣のお立場からすれば、既定路線についてもやっぱり採算性は十分考慮してもらうように内閣の側からちゃんと監視するんだと、こういうお立場なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの委員の御指摘は、道路公団がどういう形にしろ民営化されるまでまだ何年か時間が掛かると。そして、毎年度の要投資額は、国費がゼロになりましたけれども、佐藤副大臣の答弁にありましたように、単純計算して一兆円程度は、一兆円弱は毎年投資ができると。それによって建設される道路の採算性あるいはコストというものも、この行革大綱あるいは整理合理化計画の趣旨にのっとったものにすべきであると。そして、それを行革相として十分に監視していけという御指摘だと思うんですけれども、私も正にそのとおりだと思いますし、午前中の御議論をお聞かれになったと思いますが、藤井総裁が、私これ初めて聞いたんですが、コストをこれからもう、批判が出ているからそれに対してコストを引き下げていくんだという発言もされておりましたし、また料金も高いから引き下げたいぐらいの気持ちだと、下げるかどうか分かりませんけれども、そういう発言をされておりましたので、大分意識は改革されてきているというふうに認識をしております。
○川橋幸子君 大変、ようやく私にも理解が及ぶいい御答弁いただきまして、是非、実施主体の公団の側におかれましても、あるいは担当される行革大臣におかれましても、それからもちろん国交省におかれましても経過期間の採算性というものを十分考えていただきたい。どさくさ紛れに何かということはないように、そういうことでこれは御要望させていただきます。 さて、採算性の確保について調査審議されるわけでございますが、本会議でもお尋ねさせていただいたことですが、この委員会でも、簡単で結構ですので確認の御答弁ちょうだいしたいと思います。 民間会計原則にのっとった厳しい目で見て資産、負債を把握してほしい、それからそうした資料が提出されて、その資料が一般にも公表されるようにしてほしい、国民が見ている前での民営化推進の議論が行われるようにしてほしいということを本会議で御要望申し上げたんですが、簡単で結構ですのでお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) これも先ほどの質問とダブるかと思いますが、行政コスト計算書、すなわち民間、仮に特殊法人である道路四公団が民間法人であったとして、PL、BSを作ってその評価に堪える中で資産、負債の評価をしろという委員の御指摘だと思いますので、私もその方向性にのっとって検討が行われるように努力をさせていただきたいと思いますし、公表については当然だと思いますが、事務的にどういうふうになるかということは事務局から答弁をさせていただければと思います。
○政府参考人(坂野泰治君) 委員会に提出をされた資料の取扱いについてのお尋ねでございますけれども、先般も申し上げましたが、この委員会の審議については原則公開とするということに政府としては他の一般の審議会と同様の方針を持っておるわけでございます。 したがいまして、この委員会に提出された資料もこの原則に立ってその取扱いを定めていくべきものと考えておるわけでございます。具体的な方法についてはまた委員会が発足後、委員会でいろいろ御決定をいただくことになると考えております。
○川橋幸子君 採算性の問題、やはりプール制の見直しと。これも石原大臣はもうお約束いただいているわけでございますが、そうした問題については後日、同僚議員が専門的な立場からまた質問させていただきたいと思いますので、残りの質問の中で、少し飛び飛びでお尋ねさせていただきたいと思います。 さて、優先順位の決定でございますが、ここは採算性について議論するだけという、そういう委員会の法律の立て方になっておりまして、実際の決定は国幹会議でやると。これが繰り返し答弁されているわけでございますが、国幹会議の構成を見ましたら、国会議員が十人でしたか、かなり入っておるのでございますね。今、与党の中の政策決定の中で事前協議制をなくすというようなことが言われているのと同種の問題があるような気がいたしました。 国会議員は国会で議論のチャンスを得るわけでございます。特に個別路線の決定について政治との癒着が国民の目から疑われているときに、国会議員が多数入っているのはいかがなものか。この件についても御検討いただきたい。できたら委員会の場で御検討いただきたいと思いますが、いかがなものでしょうか。
○副大臣(佐藤静雄君) 国幹会議の前に国幹審がございましたけれども、この国幹審は昭和三十二年、午前中にも答弁させていただきましたけれども、これは立法府の主導、議員立法でできまして、そして国土開発縦貫自動車道建設法、今は、昭和四十一年には国土開発幹線自動車道建設法に変わっておりますけれども、それに基づきまして設置されたものでありまして、そのとき衆参とも全会一致で可決をされております。 この審議会は単なる審議会ではありませんので、行政内部の普通の審議会機関としてではなくて、国土の在り方を左右するという非常に重要な性格を持っております。それで、内閣総理大臣を会長といたしまして、三十一名以内の委員のうち十名が閣僚、十三名が衆参両院が指名をするという国会議員によって構成されていたものであります。その後、平成十一年、中央省庁等改革にかかわる大綱及び中央省庁等改革関係法施行令によりまして、審議会の整理合理化の観点から再構成されまして国幹会議となったわけであります。これは、会長は委員の互選をすると。さらに、二十名以内の委員のうち十名が衆参両院が指名する国会議員として再構成されると。そして、国会議員が構成員となったわけであります。 これは、国幹審のときと国幹会議のとき比べてみますと、国幹審のときにはいろいろ大臣が入っていましたけれども、今は大臣が全部除外されておりまして、入っておりません。衆議院も八名だったのが六名になり、参議院が五名だったのが四名になり、また学識経験者がそのうち八名なのが十名と増えておりますけれども、国幹審の場合は三十二名でありました。今の国幹会議は二十名でありまして、ちなみに今の衆議院の場合には、与党の方は自民党の幹事長、総務会長、政調会長という方々が入っておられます。ですから、さらに野党の方々はそれぞれ野党の党派で選ばれてきているんだと思います。そして、院で決めているんだと思います。参議院の場合には、参議院の国対委員長、そして参議院の副幹事長が入って、与党の方は。そして、院によって決められてきております。 ですから、国会議員の役割というのはそういう、非常に院として決めてきておるわけでありまして、決してそれは自分で勝手にいろんなことができるというものではありません。院の考えに基づいて、本当に公平な立場で参加をする、そういう形になっております。
○川橋幸子君 それこそ何か時代に合わなくなっていると。議員立法だから議員立法で改正しろというようなお話、何もかも分かりません。一応私どもは、私は力がないですけれども党内に持ち帰って発言してみたいと思いますが、そこにそんなに党の有力者が入られて、今本当に、路線決定するときに、政治と業界との癒着が言われているときに、そういう在り方でよろしいのでしょうかね。 何か、ちょっと済みません、突然ですが、隣で熊代大臣、何か笑っていらっしゃいましたけれども、いかがでございますか。
○副大臣(熊代昭彦君) いや、別に笑っていたわけじゃないんですけれども、今、御指摘は恐らく、国幹会議よりも今提案して御審議いただいている委員会で決めるべきだと、すべてのことを、ということだろうというふうに思います。 御指摘の問題点はよく分かるわけでございますけれども、この今御審議いただいている委員会というのは、特殊法人整理合理化計画に示された、その条文の下に、あらゆる根本的なことを御議論いただくんだというふうに思いますよね。ですから、先ほど大臣が、藤井総裁が値下げを云々とかいう話がありましたけれども、現在のシステムでは計算したものはなかなか値下げできないだろうと。ところが、民営化すれば今のものをプライスキャップで値下げというものもあるいは考えられるとか、上下分離の話もございましたし、それから、例えば民営化して、これは若干ニュアンスが違うかもしれませんけれども、どういうことが議論されるかということ、予測の問題でございますから申し上げさせていただきたいんですけれども、例えば五十年で民営化した場合に無料にするのかどうかというようなこともきっぱり議論されるんではないだろうかというふうに思います。五十年先にただにするよりも、五十年先にも少しはいただくけれども、今大いに安くした方がいいとか、そういう極めて根本的なものが議論されまして、それで民営化された新しい組織で何ができるかということを徹底的にやられますので、その枠組みの下で決めていただくならば、国幹会議で個別路線については決めていただいていささかも差し支えないんじゃないか、そういうふうに理解しているところでございます。
○川橋幸子君 何か前段は御理解あるような御答弁でありましたけれども、最後は全く理解できない、従来路線にお返りになられたようで、がくっとしてまいりましたけれども。 石原大臣、どうなんでしょうか。そんな超大物がそこに入っていらっしゃる、その上にある委員会が大なた振るえると思われますか。少なくとも一点だけ、私の要望は、委員会の場でこれを、これも御議論の一つのテーマにしていただく、テーマというか事項にしていただきたいということですが、これはお聞き届けいただけますでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ちょっと質問のニュアンスが違ったら恐縮なんですが、委員の御指摘は、今、佐藤副大臣の方からるる御説明されましたように、国幹会議が今の法律では個別路線を決めるということになっていると、これは法律で決まっているからそのとおりだと思いますが、この今ここで御審議いただいている民営化推進委員会が、採算性の確保、費用対効果分析等々をやりますけれども、そのとき、その結果として、ここの費用対効果分析をするにしても、採算性あるいは需要見通しをやるにしても、実は個別の路線ごとにこの道路はどれだけの需要見通しがあるというような議論をすることになるので、その中で個々の路線についてはどうだというような御議論もするべきではないかというような御質問のように聞かれたんですけれども、もしそうだとするならば、優れた識見と改革意欲に富んだ方々でございますので、余りにもこれは需要見通しも悪くて採算性が悪いというような場所があれば、きっとその方はそういう個別の線についてもいろんな意見を申されるということになるのではないかと推測しております。
○川橋幸子君 何かうまくかわされてごまかされたという感じもいたしますが、行革の理念に燃えておられる先生方でいらっしゃいますので、是非、この委員会の場では根本的に考えると言ってくださったわけですよね、プール制についても見直す、あるいは採算性についても厳密に把握する、それから、先日の本会議では施行命令についても、民営化ということになったら国の関与の在り方は変わるんだから、ここも根本的に見直すと。そういう根本的な見直しの中で、方針決定と個別路線決定の、その意思決定システムが今のままでよいかどうか、ここまで含めて御検討いただきたい。その中に、国幹会議の中に国会議員がこれだけ大物の方が入っていらっしゃる、こういう大物の方の首に、猫の首にネズミが鈴を付けるというのは大変難しゅうございますので、そういう基本問題の一環として御議論いただきたい、こういう要望を出したら聞いていただけますか。イエスかノーで結構です。
○国務大臣(石原伸晃君) 当委員会で御審議いただいている民営化推進委員会が法案が通ってできましたら、委員会の方に申し伝えさせていただきたいと思います。
○川橋幸子君 それでは、最後、時間がなくなりましたが、単純な質問を、委員会の人選の件について伺わせていただきます。 五月十二日、東京新聞では、石原大臣の地方での何か記者会見のものが上がっておりまして、早ければ来月早々にというような記事が東京新聞に上がっておりましたけれども、私はこのこと自体を問題にしているわけではありません。是非、直前まで伏せて、しっかりと総理のリーダーシップの下に適切な人間を選んでいただきたいと思うのです。横やりが入ることなくやっていただきたいと思うのですが、三点。 優れた識見というのは何に関しての識見を持った人物なのか、その識見の中身を伺いたい。それから二点目は、やはり利害関係者は除くべきではないかということです。業界の利害関係者は除くべきではないかと。行革断行会議がうまくいったのはそういうことではなかったかと思います。三点目は、女性の参画についてどう考えるか。今、二割が政府の目標で、三割を目指している段階と伺いますので、七人のうちだとしたら二人確保していただきたいという、以上、三点で終わらせていただきます。
○副大臣(熊代昭彦君) 委員の人選の件でございますので私の方からお答えをさせていただきますが、まずは、識見を有するというのはどういう識見かと、大変難しい御質問をいただきましたが、あらゆる意味で識見を有する方だと思いますけれども、特に改革に、今改革を進めておるわけでございますので、本件の改革についてすばらしい識見を持っている方であろうというふうに思うわけでございます。 それで、利害関係者というお話がございましたけれども、七人でございますから、全体で七人でございますので、国民、国家的な視点に立って、特定の分野や利害に偏することなく公正な判断をなし得る方々と、これは総理そして大臣も繰り返し申し上げておりますので、特定の分野、利害に偏することなくということだと思います。 女性の数は、二割が現状でございますので、二、七の十四で、四捨五入すれば一か、切り上げれば二かと。三、七、二十一というのはまだ目標でございますから、どういうことになるか、これは総理大臣のリーダーシップの下で決めさせていただくということでございますが、御指摘の点は十二分に総理にもお伝えするということにさせていただきたいと思います。
○川橋幸子君 終わります。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 ちょっと風邪を引きましたので、お聞き苦しい点があるかもしれませんが、お許しいただきたいと思います。 まず、大臣に伺います。 道路四公団民営化促進委員会設置法案、これは、特殊法人等整理合理化計画に基づいて、日本道路公団等四公団、道路四公団を廃止して民営化する、これに代わる新たな組織及びその採算性の確保について検討する第三者機関を設置するものとされています。 これまでの高速道路建設によって三十八兆円という膨大な借金を抱えることに至りました道路公団の改革を行う場合に、まず、なぜこういうふうになったのかということをきちっと分析する必要があると思います。過去の問題として不問に付せないのではないでしょうか。 なぜこのような借金が生まれたのか、政府はこれについての自らの責任をどのように認識していますか。
○国務大臣(石原伸晃君) ちょっと整理をしてお話をさせていただきたいと思うんですが、道路公団、首都公団、阪神公団については、現時点ではいわゆる欠損金は発生していませんけれども、これも午前中の議論、午後の議論でも申し述べましたが、過大な需要見通しを前提とした償還計画になっているんじゃないか、すなわち、今は穴は空いていないけれども、将来は大きな穴が空くんじゃないかといったような問題点が指摘されている。その一方、本四公団については、現時点においてもう既に多額の欠損金が発生していて、これは、償還計画において交通量の伸びが過大な予測となっていた結果、予想交通量と実績交通量との間に乖離が生じたことが原因であります。ちなみに、六割から九割ぐらい需要見通しがずれていたということでございます。 この責任でございますが、これは非常に難しいのは、本来、民間企業であるならば、需要見通しを立てて、その需要見通しが下回って赤字になれば、それを運営している会社あるいは造った人の責任でありますけれども、現在の法律では、こういうものを造りなさい、道路公団もそうですけれども、こういうものを造りなさいと国幹会議で決まった、その前ですと国幹審で決まったものを計画どおり造っていくと。ただし、問題は、これだけ掛かります、費用が、この道路をここからここまで造るのにこれだけ掛かりますという計算をして、それが三、四年、一つの工区を造るにしても期間が掛かるわけですけれども、そうしますと、その最初の見積りよりも大幅にコストが掛かるというようなケースが見られる。これは、大きな問題があると思っております。 このような問題を踏まえて整理合理化計画の中では、道路公団の民営化を前提とする、国費を投入しない、そして、四公団に代わる新たな組織及びその採算性の確保に関する事項については一体として第三者機関に検討していただいて、具体的内容を十四年中にまとめていただくというふうに示させていただいたところでございます。 これから現実問題としてどういうことになってくるか、どれだけの欠損金が生じるのか生じないのか、そういうことを十分慎重に見極めさせていただきまして適切な処理を取らせていただきたいと現時点では考えております。
○吉川春子君 過去の問題は過去の問題というふうに不問には付せないと思いますし、私はここで、我が党は、やっぱり無駄な高速道路あるいは不採算の高速道路を造らないということが重要だと思うのですが、ここで一度立ち止まって凍結してそういうものについて徹底的に調べていく、そして今後の見通しを立てるというふうに、するように私たちは主張しているんですけれども、どうして凍結して立ち止まって見直すということをしないんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) これは、詳細につきましては国交省の方にお尋ね願いたいと思うんですが、予算が付いて業者も決まって工区が決定されて工事をやっているものを止めるということは、止めることによる費用も発生いたします。また、残りあと数キロをつなぐことによって一定のネットワークが完成し、交通量の需要が伸びるというようなものもあります。ですから、一律にすべてを凍結するということにはかなりのマイナスの側面もあるのではないかと考えているところでございます。
○吉川春子君 一律にすべてをではなくて、じゃ部分的には凍結して採算性とか今後の見通しとかそういうものを考えると、そういうことは、そういう用意はあるわけですね。
○政府参考人(大石久和君) 現在、整備計画が出ております九千三百四十二キロという数字は、午前中の御質問にも御説明申し上げましたように、一万一千五百二十キロという法定路線の途中経過の姿でございます。 私どもは、その都度調査の熟度が上がったものから順次整備計画の中に取り込んでまいりまして、その際、先ほど御説明いたしましたように、将来の交通量見通しやあるいは金利の動向等々を勘案しながら採算性、現在の料金でこれが行えるかどうかということをチェックしているものでございます。そういう意味でいいますと、この現在の九千三百四十二キロも、一万一千五百二十キロに至る過程でその都度改定してきたものの途中経過の姿でございます。そういう観点から申しますと、現在の整備計画は一万一千五百二十キロに対しては途中で立ち止まっている姿とも言えるわけでございます。 しかし、この九千三百四十二キロの中を今止めてしまうことができるかということになりますと、これも、先ほども御説明申し上げましたように、既に二千五百分の一で地域の方々とお話合いを終了したものでございますし、多くの路線、六割程度が都市計画決定をなされていて、それに関連する事業が既に動いている、あるいはプロジェクトが走り出しているといったようなものでございますから、なかなか一律にストップというわけにはいかないのではないかというように思ってございますが、いずれにしろ、一遍にでき上がるものではございませんから、その都度計画の熟度を上げながら整備していく、このような考え方でやっておるものでございます。
○吉川春子君 先ほどの答弁で石原大臣が、借金が返済できない高速道路は造るべきではない、採算が取れなくても必要なものは国の直轄で行うべきだと、基本的なことを言われました。 それで、私は今日は具体的にアクアラインを材料にいろいろお伺いしたいと思っております。 東京湾に橋を架けると、膨大なことをおやりになったわけなんですけれども、現在の東京湾アクアラインについて物すごくいろんなことが言われておりまして大問題だと思うんですが、東京湾横断道路のそもそもの必要性、そして一日の通行量の予測、又は、これは借金によって工事を行うという形式を取ったわけですけれども、その償還の見通し、何年で返済できるというふうに当初はじいていたんでしょうか、お伺いします。
○政府参考人(大石久和君) 東京湾アクアラインは、昭和六十二年に最初の償還計画、事業許可を与えております。 交通量は、供用当初、平成九年度の日平均で一万一千九百台が実績でございます。昭和六十二年の償還計画におきましては三万三千台を見込んでおったわけでございます。この際の事業許可の償還年数は三十年でございました。また、東京湾アクアラインの建設中の利息を含みました最終的な事業費は約一兆四千四百億円でございます。昭和六十二年の当時の総事業費は一兆一千五百億円と、こう見込んでおったものでございますが、完成時点では一兆四千四百億掛かったと、こういうものでございます。
○吉川春子君 現在の交通量それから料金収入で計算しまして、いつになったらこの借金というのは返済できるというふうにはじいていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(大石久和君) 先ほど御説明しましたように、供用当初は償還計画と大きな乖離がございました。種々の要因が考えられたわけでございますが、そのために、平成十二年七月二十日に料金値下げを含む事業計画の変更を実施いたしました。その際、交通量の将来見通しもかなりダウンさせていただくというような計画の変更をやったわけでございます。 その後、一年間の交通量を見てまいりますと、平均で一万三千台、前年同時期の約三割増となってございまして、改定いたしました新しい償還計画、これは平成十二年七月に事業許可を与えたものでございますが、これで見込みました計画交通量一万一千六百台を一割程度上回っているという状況でございます。 償還年数につきましては、先ほど申しましたように、事業の許可の際には三十年でございましたが、平成十二年七月のこの事業許可、変更許可におきましては五十年ということにさせていただいております。
○吉川春子君 我が党は東京湾横断道路問題の調査団を作りまして綿密に調査をしました。当時、国会で何遍も議論をしたわけですけれども、国民にとってこの東京湾横断道路というのは余りメリットもないと、何よりも膨大な赤字を生み出すということを指摘いたしまして、この無謀な計画を思いとどまるようにということをいろんな機会を通じて主張をしてまいりました。我が党だけではなくて、専門家の間からも、これは大幅な赤字を出すと、こういう見通しも指摘されていたわけです。日本開発銀行の参事役、当時の橋山さんもそうだったと思いますけれども、にもかかわらず、政府はこれを強行したわけですね。 そして、予想どおりのもうとんでもない大赤字を抱えて、プール制に移行してどんぶりで全部払うのかもしれませんけれども、そういう大失態を演じているわけなんですが、私がお伺いしたいのは、東京湾横断道路の国民生活、経済から見ての必要性、また採算性について、どのように考えていたんでしょうか。 そして、交通量の予測を、今から見ると、むちゃとしか言いようのないような台数をはじいていたんですけれども、これはどういう資料の下にそういうものをはじき出したんでしょうか。 当初の通行料金は四千九百円でしたよね。そして、今は三千円ですよね。そういうふうにもう全く採算が、そもそも取れないんだけれども、更に下げてようやく少し交通量が増えてきたということなんですけれども、どういう根拠でこの採算見通し、三十年で返せると、しかもこの橋は必要だったんだということをおっしゃったのか、その点はいかがですか。
○政府参考人(大石久和君) 東京湾横断道路の必要性につきましては、ちょうど私たちの国の最もエンジンとなるべき東京湾エリアでどのようなプロジェクトによりましてこの地域を活性化していくかという観点から種々の検討がなされております。 横断道路以外にも、種々のプロジェクトの計画があるわけでございますが、それは、例えばこの地域における産業の高度化や新産業軸というものを形成するでありますとか、あるいは首都圏におけます都市圏連合といったようなものを形成していくでありますとか、あるいは川崎エリアが大変過密な状況でございますが、新たなニーズに対応した居住空間やあるいはレクリエーション空間を房総半島側に求めるでありますとか、あるいは東京湾岸地域一体化にどの程度貢献していくかだとか、あるいは東京都市圏の防災機能強化といったようなものに貢献していくといったような考え方から考え出されたプロジェクトでございます。 そういう目標で整備するプロジェクトであったわけでございますが、先ほども申し上げましたように、計画交通量と少なくとも供用当初の実績交通量との間では大きな乖離があったということでございます。 それは我々が予測もできなかった戦後最大の不況を反映した経済活動の鈍化でありますとか、あるいは料金を先ほど先生からお話ございましたように改定してまいりましたが、私どもが考えておりました以上の料金の割高感という問題でありますとか、あるいは川崎側もそうでございますが、木更津側におきましても、本来このアクアラインの受けとなります道路網が整備が遅れておったといったようなことから、このようなことになったのではないかというように考えてございます。 アクアラインの採算性について、確かに今、先生が御指摘のようなことがあるわけでございますが、本四についても同様のことが言えるわけでございますが、現在アクアラインでは千葉プールに編入してございますが、編入する前にアクアラインのみの収入は百四十億円強でございます。これに対しまして、アクアラインの管理費は二十七億でございますから、もしこの事業を、どのような有利子資金の入れ方によって事業をやるかによって採算性は変わってくるわけでございますが、現在のような有利子資金という考え方ではなくて、余り金利が発生しないような仕組みで行っておったとすると、百四十四億の収入を上げるのに二十七億の管理費しか掛からないというプロジェクトであったという一面もあるわけでございます。 これは今からそのような御説明をしても反感を買うばかりでございますが、有利子資金がたくさん入っておりますからそのようなことは言えないわけでございますけれども、プロジェクトの有為性とそれから事業主体の採算性の議論というのは、私はおのずから別のものがあるのではないかというように考えてございまして、このように生み出された事業がうまくいきますように、今後、現在は千葉プールの編入だとか行ってございますし、関連する道路整備を急いでおるところでございます。また、必要に応じては種々の応援施策も打っていきたいと、このように考えております。
○吉川春子君 収入が百四十四億で管理費が二十七億、これだからこの点は評価できるかのような答弁でしたけれども、利払いが四百四億ということだと、管理費と利払い含めても収入をはるかに何倍も上回るわけですね。こういうようなことになっているということは一体なぜなのかということなんですよ、私が聞きたいのは。 それで、今、木更津側のいろいろ開発計画とか、何とかかんとかおっしゃいましたけれども、それが途中まで進んでいて、まだそれに追い付かないんだというような水準じゃないんですよね。この委員会でも、木更津からその先のかずさアカデミアパークですか、そっちの方までぐるっと行きましたけれども、まだ山の中じゃないですか。荒野じゃないですか。荒れた地があるわけで、住宅がたくさん建っているわけでもないし、そういうようなことを予測して、そして借金をしていち早く横断道路だけは造ったんだけれども、全くその向こうは開発もされていないし、必然性もないわけですよね、この橋を架けて向こうへ行かなければならない。 逆に、木更津の方の方が横浜の方に来ちゃって、御存じだと思いますけれども、スーパーマーケットも何軒もつぶれているんですよね。そして、先週の日曜日も私、用事があってアクアライン通りましたけれども、タクシーの運転手さんの話によるとゴーストタウンだと、木更津は。私は、こんな大借金で大変なものを造ったけれども、地元の人は喜んでいるんじゃないかと思ったわけですよ。でも、一人のタクシーの運転手さんだから、アンケート調査したわけじゃないですけれども、大体その土地の方の感情、気分というのは分かっていると思うんですけれども、もうゴーストタウンだと、こういうふうにおっしゃっているわけです。 だから、本当にその時点で国民経済的な、あるいは生活上の必要性があったんだったらば、もうちょっと何か進んでいてもいいと思うけれども、何にも進んでいない。もう橋を架けるということだけはやったわけですよね。だから、非常に無責任なそういう採算見通しを立てたと言わざるを得ないんですけれども、大体、三万三千台、そして開通直前でも、このアクアラインの開通直前、まだ木更津ももちろん何にもできていないけれども、開通直前で二万五千台と言っていたじゃないですか。その半分しか、半分以下しか今走っていませんね。開通直前に二万五千台ですよ。はるか三十年前に三万三千台と出したというんだったらまだ分かるけれども、直前に二万五千台と出していたと。 一体、こういう通行量の試算はどういう計数を掛けてどういう基礎資料に基づいてやったんでしょうか。国民が納得するように説明していただきたいと思います。
○政府参考人(大石久和君) 具体的には幾つかの資料を用意して御説明しなければなりませんが、こういう全く新しい区間に道路を敷く場合には、誘発されます交通量の試算でありますとか、あるいは現在、京葉道路や湾岸道路を通っております路線からどれだけ転換してくるかといったような計算をやるわけでございます。 当然、現在もそのような考え方で転換交通量というのを計算しておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、私たちが考えておりました以上の大きな経済変動もあり、それから先生からは分かっておったじゃないかと御指摘を受けておりますけれども、現在では房総半島側の有料道路はすべて事業化をいたしております。事業を進めておるところでございます。そういった考え方から転換交通量というのを計算して、先ほど申し上げましたような数字になるという見込みを持ったわけでございます。 しかしながら、それが大きく乖離することとなったわけでございまして、これからは今後の、このことは今後の道路計画に反映していきたいと考えてございますし、また本事業におけますこのような結果については私どもも反省もいたしておりまして、したがいまして、平成十二年に新たな事業計画変更ということをさせていただいて、償還計画と実績の乖離が大きくならないように、あるいは償還計画を上回る実績交通量になるように変更していったものでございます。
○吉川春子君 経済変動が予想以上にあったと言いますけれども、私が言うのもなんですけれども、資本主義というのは経済変動が付き物じゃないですか。恐慌だって起きるわけじゃないですか。一直線に右肩上がりで真っすぐ進むのは、これ資本主義じゃないんですよね。それはもう資本主義の中で政権を持っていらっしゃる皆さんが一番よく御存じのはずで、そういうことを踏まえた上で、経済変動も踏まえた上でこういう試算を立てなきゃならないと思いますし、私はともかく、供用開始直前に二万五千台とはじいたと、もうこの無責任さね。もうとにかく計算なんかしないんじゃないんですか。ただ、とにかくこの大型プロジェクト先にありきで、つじつまを合わせるためにそういうことをやったとしか思えないわけです。 それで、プール制の問題については、これは大問題ですので、また機会を改めてやりたいと思います。 先ほど来、石原大臣が民営化すれば良くなるんだと、民間は効率的なんだと、こういうことをもう午前中から何遍か私、耳にしました。民営化というのは、民間というのは企業のことですよね。企業がこのアクアラインのプロジェクトでどういう役割を果たしてきたか、これから私質問していきたいと思うんですけれども。 当時、ちょっと議事録を読んだんですけれども、我が党の上田議員が当時の建設大臣にとても無理だと、こういう質問をしているのに対して、江藤建設大臣は、シベリア鉄道や揚子江の三峡ダムを例に引いて、民族が永遠に生きていくためにはそういう大きな時代に合ったプロジェクトというものが、先を見通して行わなきゃならないんだと。首都圏は今九千回近く交通が高速で渋滞していると。何としても将来にわたってやっていかなきゃならない。十年掛かると、橋を架けるのに。十年たったらもっとひどいことになるというふうにおっしゃっておって、通行料金を一万円取っても採算が合わないこともあるだろう、しかし国土の均衡ある発展のためには高速自動車道路の整備をしなくてはならないと、こういうふうにぶち上げているわけなんですけれども、要するに政治家がそういうふうにどんどんどんどん推進して企業の計画を先取りしてやってきたわけですね。 大臣、そして更に今度はこういう道路公団を民営化するということによって一体どういうメリットがあるのか、その点をまず最初に伺っておきたいと思います。民営化すればこういう失敗がないということなんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 端的に申しまして、民間会社であるならば責任の所在が明確化になりますし、事業に失敗すれば会社はつぶれます。しかし、アクアラインの株式会社にいたしましてもつぶれておりません。そういう意味で、民営化というものは官業に比べてより責任の所在が明確化になると考えております。 道路四公団の改革につきましては、民営化の推進によって、これも何度も午前中から話させていただいておりますが、コスト意識の徹底化が図られる、これは間違いないと思っております。採算性を重視した事業経営が行われる、これも当たり前でございますが、これはメリットだと考えているわけでございます。 そして、何よりも重要なことは、新たな組織が確実に債務を償還できるように新規投資に一定の歯止めを掛ける観点から民営化を前提とすると整理合理化計画で示させていただきましたし、新たに国民の皆さん方の税金を投入することのないように国費の投入をやめると。そして、返す期間もどんどん延ばしてきたわけですけれども、償還期限は五十年を上限として短縮を目指すという基本方針の下、今御議論をいただいております民営化推進委員会において具体的な内容を詰めていただくというふうに整理をさせていただいているところでございます。
○吉川春子君 アクアラインというのは大臣のおっしゃる民間、企業が最初から執念を持っておりまして、何十年も掛けてこのアクアラインの建設に着工するということを企業が主導でやってきたわけなんですね。民間が主導でやってきたわけなんです。 そこで、伺いますけれども、東京湾横断道路研究会、このアクアラインの建設をもう強力に主張したこの研究会はどのような組織だったんでしょうか。
○政府参考人(大石久和君) 東京湾横断道路研究会は、当時から構想がございました東京湾横断道路が過密化した首都圏の交通混雑緩和と流通分散、機能の分散をねらいとする国家的事業であるとの認識の下、民間においてもその力を結集してこれに取り組むべきものとして昭和四十七年七月に設立されたものでございます。研究会は純粋な民間の任意団体でございまして独自の立場で各種の調査研究を実施した、そのような機関であると聞いております。
○吉川春子君 会長とか理事長とか、主な役員はどこの会社の方がなったんですか。
○政府参考人(大石久和君) 設立当時の会員は、鉄鋼、造船、機械、石油精製、電力、ガス、商社、金融、不動産関係の業種の会社により構成されたと聞いてございます。役員は、最高顧問が経団連会長の植村さん、会長には新日鉄代表取締役会長の永野さん、このような方々であったと聞いております。
○吉川春子君 会長が永野重雄さん、新日鉄会長、理事長が徳永さん、新日鉄専務、非常に新日鉄主導といいますか、そういう研究会であったわけですね。 それで、その後これがJAPICという、もっとこのアクアラインを推進する組織もできたわけですけれども、このJAPICの役員はどういう方がなられたんでしょうか。
○政府参考人(小峰隆夫君) JAPICと申しますのは社団法人の日本プロジェクト産業協議会という組織でございますが、このJAPICは昭和五十八年に設立されておりますが、これは国土の有効利用とより豊かな社会づくりを促進する各種大型プロジェクトを推進するというのが目的となっております。当時、旧国土庁、旧通商産業省、旧運輸省及び旧建設省の認可を得て設立されております。 会長は新日鉄の取締役社長の千速晃氏でございまして、役員は理事が六十名おりまして、会員数は正会員が百五十二団体でございます。この正会員、鉄鋼、建設、商社、金融等の企業が主な会員となっておりますが、これらの企業から同じく理事が選出されているということでございます。
○吉川春子君 「東京湾アクアラインの検証」、久慈力さんとおっしゃるんでしょうか、この方が書いておりますし、また当時の日経新聞などによっても、JAPICの会長は東京湾横断道路促進期成同盟の代表理事を務めた斎藤英四郎氏、新日鉄会長。この後に斎藤氏は経団連の会長に就任するわけですけれども、その理由として、東京湾横断道路プロジェクトを軌道に乗せたことが評価されたというふうに書いてありまして、東京湾横断道路は新日鉄のための夢の懸け橋だと、こういうふうにここに書かれております。だれが推進したかということは、そういうことを見ると非常に明らかだと思うわけです。 それで、東京湾横断道路を建設するに当たりまして、東京湾横断道路株式会社という会社を作ったわけですね。全く民間の会社ですね。これの役員人事とか内容はどういうものなんでしょうか、お示しください。
○政府参考人(大石久和君) 東京湾横断道路株式会社は民間会社でございまして、その役員につきましては会社が独自に選任するということでございますし、国土交通省が報告を求める事項とはなってございません。 しかし、公表されている資料を拝見いたしますと、証券取引法第二十四条第一項に基づく有価証券報告書がございますが、これによりますれば、東京湾横断道路株式会社設立当初の役員構成については、常勤の取締役として代表取締役岡昭氏、代表取締役副社長大城金夫氏ほか六名、非常勤取締役十二名及び監査役三名、こういうことになってございます。
○吉川春子君 そうしますと、ここの東京湾横断道路株式会社の役員も建設省などの天下り、あるいは開発銀行、あるいは建設とか鉄鋼の代表者、重役、そういう方で構成されていたわけですね。
○政府参考人(大石久和君) この有価証券報告書によりますれば、八名の役員のうち、日本銀行出身者が一名、日本道路公団出身者が二名、旧建設省出身者が二名、旧大蔵省出身者が一名、新日本製鉄株式会社出身者が一名、旧自治省出身者が一名となってございます。
○吉川春子君 そのトップは天下りと、そして実動部隊は企業からの出向者と、そういう形で東京湾横断道路がスタートをしていくと思いますけれども、この出資状況はどうなっておりますか。
○政府参考人(大石久和君) この出資者につきましても国土交通省が報告を求める事項ではございませんで、国土交通省としてお答えできる立場ではないと認識しております。 しかし、これも公表されております資料として、証券取引法に基づく有価証券報告書がございますが、この報告書に大株主として記載されておりますのは、日本道路公団、地方公共団体として千葉県、東京都、神奈川県、川崎市、横浜市、茨城県、埼玉県、それから民間企業として中央三井信託銀行、新日本製鉄、東京電力、トヨタ自動車、日立製作所、東日本電信電話、日本鋼管、川崎製鉄、東芝の十七団体でございます。
○吉川春子君 日本道路公団、そして地方自治体、そして民間、大企業ですね、この三つの固まりで出資したと思うんですけれども、これはそれぞれ三百億円ずつ出資したわけですけれども、道路公団が三百億、地方自治体が今挙がった幾つかのところで三百億、そして企業も、民間も三百億ですね。これは何社ぐらいで三百億出したんですか。
○政府参考人(大石久和君) 失礼しました。 株主数は全体で三百六十七でございますが、政府及び地方公共団体が九でございますので、引き算をいたしまして三百五十八ということになると思います。
○吉川春子君 だから、その三百億を何人でしたっけ、その企業の数で割った数ですよね。そういうことになりますね。だから、三百億は民間が出したと言うけれども、それを分担した企業の数、もう一度おっしゃってください。
○政府参考人(大石久和君) 三百五十八でございます。
○吉川春子君 ゼネコンやら製鉄会社やら、それからその後膨大な借金をして今日まで利息の支払を受けている銀行やら、そういうところがたった三百億をもう三百何十社で分けたという、それで出資したということになっていると思います。 私は、この民間の出資額の少なさにもう驚いたわけですけれども、当時、中曽根総理大臣の民間活力導入ということで戸山ハイツが第一号だった。そして、東京アクアラインが第二号か第三号か分かりませんけれども、民活導入という形で大号令の下、取り組まれたわけですけれども、民活とは余りにも違う。民間活力は本当少ないですよね、資金から見ると。その点はどうしてでしょうか。
○政府参考人(大石久和君) 出資額の多寡の妥当性について私が今コメントできるそれだけの知識もございませんが、東京湾横断道路株式会社という方式によってこの東京湾アクアラインという事業、これはもう極めて高度な技術力を要する事業につきまして、民間の多くの方々に参画していただく、このような仕組みを構成するという観点からこのような会社が構成されたと考えてございまして、その責任の度合いに応じて出資されたものというように理解をいたしております。
○吉川春子君 責任の度合いに応じて出資したものというのはちょっと、非常に奇異な感じがいたしますね。要するに、そのときの民間活力というのは技術力の話だったんですか。それは私は知りませんでした。 それで、東京湾横断道路株式会社がもうプール制にしなきゃならないほど大変な赤字が見込まれるので、支払ができないわけで、大きな借金を抱えているんですけれども、この借金は東京湾横断道路株式会社がやっぱり責任を取っていただけるんでしょうか。
○政府参考人(大石久和君) 東京湾横断道路につきましては、日本道路公団が国土交通大臣の許可を得て整備する一般国道の有料道路の形態でございます。民間の資金、経営能力、技術的能力を活用する観点から東京湾横断道路株式会社が公団と協定を締結し、新設に関する工事等を行うこととしたところでございます。また、管理につきましても、東京湾横断道路株式会社と日本道路公団が管理協定を結ぶ形で運営をしているものでございます。 会社が負担する金利につきましては公団が会社に対して支払うこととなっておりまして、金利変動に関するリスク等につきましては公団が担う、あるいは交通量変動に関するリスクにつきましても公団が担うと、このような仕組みになってございます。
○吉川春子君 出資額も非常に少ない、責任も非常に少ないのが民間ですね。なぜそういう仕組みになったのかということを私はお聞きしたいんですけれども、普通の商法上の株式会社であるとするならば、こんなに赤字が出てきたら、破産なのか民事再生なのか、それは知りませんけれども、そういう形で、少なくとも、つぶれないまでも何らかの形でその主体である会社が責任を負うべきではないですか。ところが、さっき株主の名前すら報告受けていないと、受ける立場にないと言われた日本道路公団がすべてかぶらなきゃならない、そのリスクをすべてかぶらなきゃならないというのは解せません。 どうして、東京湾横断道路株式会社が大失態を演じたわけですから、その責任を取らないんでしょうか。法律上どういう仕組みになっているのか、お示しください。
○政府参考人(大石久和君) これは先ほども御説明いたしましたように、一般国道の有料道路として日本道路公団が国土交通大臣、旧建設大臣の許可を得て整備するという、そういう路線でございました。これを東京湾横断道路株式会社が公団と建設協定及び供用後は管理協定を結ぶこととして管理、運営、建設を行ったものでございますが、この事業は、先ほども申しましたように、大水深におけます超巨大なシールドトンネル、あるいは大規模構造物を海上部分に造らなければならない川崎人工島の問題、あるいは改良盛土工法等を開発しなければならない等、全く新たな技術開発を要するというようなものでございましたし、民間企業が災害等のリスクを負担することは困難だと考えたこと、また、先ほど申しましたように一般国道であるというようなことから公的主体がふさわしいと考えられたことから日本道路公団が資産を保有するということとしたところでございますし、先ほどのリスク管理につきましても同様の考え方でこのようなスキームとしたところでございます。
○吉川春子君 要するに、東京湾横断道路の所有権は道路公団の方に渡っていて会社にはないわけですね。会社の方は交通量の管理とかそういうことをやるというふうにされているわけですけれども。 普通、一兆一千五百億の予想が三割も増えて、会社はもうやりたい放題の放漫な、もう三割も増えたわけですからね、最初の見通しよりも、そういう工事をしてきて、しかしそれはもう一切責任は負わなくてよくて、経済的に、それは全部道路公団が負うと。すなわち、道路公団というのは政府、政府というのは国民、国民の税金と、こういう、あるいは通行料かもしれませんが、そういう形になっているんですけれども、こういうやり方については私とても解せないんですけれども。 道路公団がそんなものを取得しないで東京湾横断道路の所有にしておくということは不可能だったんですか。なぜそういう条文を法律で、法律というか取決めで決めたんですか。
○政府参考人(大石久和君) 道路公団が管理運営する仕組みとして一般有料道路というのがございます。一般有料道路として道路公団が建設し、管理すればいいではないかというような御指摘かと思います。 しかしながら、先ほども申しましたように、このアクアラインという路線は、道路公団が過去に経験をしたことがない世界で最大規模の構造物を極めて厳しい自然条件下で造るということから、官民の知識、技術を集約する必要があったという観点からこのようなスキームが提案されたものというように私は理解いたしております。大シールドトンネルの問題にいたしましても、人工島の問題にいたしましても、種々の困難を乗り越えて我が国が初めて経験するような事業がこういう方式により初めて実施できたものではないかというように考えております。
○吉川春子君 それは工事の請負とか──委員長、この資料を配らせてもらいます。(資料配付)そういう民間の技術を活用してやるというのは分かりますけれども、膨大な赤字が出る。その赤字負担を、当時から分かっていたと思うんですね、採算取れないなと。それで道路公団の所有になったんじゃないかと私は思うんですけれども、そういうことを見越して赤字の責任だけは道路公団が取るというような仕組みにしたということはもうとんでもないことだと思うんですよね。 それで、今私がお配りいたしました資料は、これは東京湾横断道路の工事受注企業から自民党への献金の一覧表です。二枚目に付けてあるのは、東京湾横断道路にかかわる百億を超える請負契約一覧表です。要するに、献金したところと請負契約を受けたところとは全く一致するというそういう資料なんですが、総務省、お見えでしょうか。この百億円以上の工事を請け負った、ジョイントベンチャーでいいんですけれども、新日鉄、鹿島、大林、清水建設、大成、前田などの八八年から九七年、つまりアクアライン建設中の、財団法人国民政治協会、自民党の組織だと思うんですが、そこへどれぐらい献金を行ったのか、その数字をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(大竹邦実君) お答え申し上げます。 自由民主党の政治資金団体でございます国民政治協会に対します昭和六十三年から平成九年までの収支報告書の要旨につきまして官報告示によって確認いたしましたところ、ただいま御指摘ございました六社からは次のような寄附を受けた旨の記載がございます。 まず、新日本製鉄でございますけれども、昭和六十三年に五千五百万円、平成元年に七千五百万円、二年から四年までが同じく七千五百万円、五年に五千五百万円、六年に三千万円、七年に三千万円、八年に六千万円、九年に三千万円。それから次に、鹿島から昭和六十三年に……
○吉川春子君 済みません、トータルの額で言っていただけませんか、時間が掛かりますので。
○政府参考人(大竹邦実君) はい、分かりました。 新日本製鉄からはこの間に五億六千万円の寄附がございます。それから、鹿島からは三億一千六百七十三万六千円の寄附がなされた旨の記載がございます。大林組からは同様に昭和六十三年から平成九年までに三億一千九百十四万円の寄附がなされた旨記載がございます。清水建設からは二億七千五百七十万円、それから大成建設からは二億九千二百四十万円、前田建設工業からは一億三千四百十九万九千円、それぞれ寄附を受けた旨の記載がございます。
○吉川春子君 百億円以上の工事受注企業からの政治献金は、この表でお配りしておりますけれども、トータルで七十一億三千四百八十四万円。そのほかパーティー券購入とか、当時の国会の議事録を見ますといろいろ問題になって追及もされています。 ここで石原大臣にお伺いいたしますけれども、工事を受注して大きな利益を得た企業から多額の政治献金をしているんですけれども、こういう公共事業を受注した企業からの政治献金を受け取るということは私は大変問題ではないかと。請託があったかなかったかということは抜きにして大変問題ではなかったかと思うんですけれども、大臣はこの点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 公共事業の受注企業からの政治献金については、これまでも小泉総理から国会でるる御答弁をさせていただいておりますが、政治と公共事業に関する問題について不祥事をなくすためにどのような対策が必要かということでもう一段踏み込んだ対応が必要ではないか、どういう対応が今後必要かということについて論点を整理して早急に検討を進めたいといった発言が予算委員会等々でなされてきております。私も総理と同じ考えでございます。
○吉川春子君 要するに、石原大臣としてはこういう公共事業受注企業からの政治献金については規制していく方向で検討する必要があると、こういうお考えでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 公共事業と申しましても大変幅が広うございますので、総理のお考えのとおり、民主主義のコストをどのように国民に負担していただくかという観点から十分に国会でも御議論をいただきたいと考えているところでございます。
○吉川春子君 国会で十分議論するということはもちろん必要なんですね。しかし、自民党の大臣でいらっしゃる、自民党の閣僚でいらっしゃる、そういう立場から、こういう、こんなにたくさんの企業からその工事期間中着々と献金を受けるということ、公共事業一般にしなくてですよ、そういうことについての問題意識はお持ちでしょうかということを伺いました。
○国務大臣(石原伸晃君) 事業を請け負った企業と政治献金の額に、多寡にどのような因果関係があるかは、これからの資料だけでは、私はただいまコメントをするような資料を持ち合わせておりませんし、これからはどういう因果関係があるのかはっきりと申すことはできないと思っております。
○吉川春子君 二枚目の資料に私は付けましたけれども、東京湾横断道路にかかわる百億を超える請負契約の一覧表、これは会社の方からこの資料を作っていただいて拝見したものです、いただいて私も見たんですけれども、これは請負者を見ますと、政治献金を自民党にこの間かなり多額に行っている企業が全部含まれていると。こういうことが問題なのではないかというふうに私は質問をいたしました。 それで、もう時間もなくなってきましたので、この問題は引き続きやるとして、このアクアラインも、もうこれで大失敗なわけですよ。通行量も少ないし、三千円に下げても通らない。しかし、もう一つ東京湾の外側に湾口道路、これを造る計画があって、現に今年も調査費が付いておりますね。こういう、アクアライン失敗したのにもう一つ外側に、東京湾の外側に橋を架けるなんというのは、もう本当に正気とは考えられません。こういう調査費を付けて延々とやっていくというようなこと自体、私はやめるべきだと思いますが、その点について石原大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘のプロジェクトについても総理が国会で御答弁を申し述べておりますが、私も総理と同じ考えで、慎重に検討をすべきであると考えております。 また、政治資金の件につきましてでございますが、先日行われました与党三党の党首会談においても、政治倫理関連法案を今国会に提出することを目指しているということを確認されたと承知をしているところでございます。
○吉川春子君 最後に。済みません。 私は、大臣が、総理大臣がどういうふうに御発言しているかは聞いて知っております。石原大臣の御見解を伺いたかったわけです。もちろん内閣は一体ですから、全く正反対の御意見を言うはずはないと思いますけれども、やっぱり大臣自身のお考えを聞きたかったのですが、まだこの審議は続きますので、次の機会にしたいと思います。 以上で終わります。
○田嶋陽子君 三十分の時間ですので前置きなしで、前置きの代わりに熊代昭彦行革担当副大臣にお願いいたします。 先ほど、七人の委員会のメンバーのうち二〇%ですから一・四、そうしたら四捨五入して一人というお話でしたけれども、人間は四捨五入できませんので、きちんと二人を入れてください。なぜなら、内閣府に男女共同参画局があって、そこは、内閣府はそれを推進する立場にあるわけですね。四捨五入なんてもってのほかです。七人のうち、きちんと二人を入れてください。よろしくお願いします。 よろしいですか。
○副大臣(熊代昭彦君) 人間を四捨五入するというふうに申し上げたわけではないんですけれども、数字の考え方として四捨五入も切上げもあるだろうということでございますが、先生の御意見は内閣総理大臣の方で十二分に御検討いただくように申し上げたいと思います。
○田嶋陽子君 よろしくお願いします。 それでは、質疑に入ります。 今の小泉内閣と同じように橋本内閣時代にも改革が叫ばれていました。それで、森内閣時代の橋本行政改革担当大臣の所信表明と現在の石原行政改革・規制改革担当大臣の所信表明を読み比べてみますと、内容はほぼ同じだということが分かりました。橋本大臣の場合はちょっとロマンチックな文句がちりばめられていましたけれども、石原大臣の場合は非常に合理的な発言でした。 ただ一つ大きく異なる点があります。それは、橋本行革担当大臣の所信表明では公務員制度改革、つまり人事の改革が最初に来ていまして、石原行革担当大臣の所信表明では特殊法人改革、つまりお金の使い道の改革が最初になっていました。こういう順番です。橋本前行革担当大臣の場合は公務員制度改革、それから特殊法人改革、それから公益法人改革、石原大臣の場合は特殊法人改革、二番目が一番目に来まして、それから公益法人改革、その次に公務員制度改革と来ております。 これは単なるワープロの打ち間違いか、あるいは単に順番を入れ替えただけなのか、それとも何か意図があって人と金を入れ替えられたのか、その辺りをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) いや、私は、橋本大臣の所信表明を事前に読みまして自分の所信表明を書いたわけではございませんで、先ほども同僚議員の中で議論になりましたように、特殊法人というのは財投計画の要するに川の一番川下に位置するものでございます。すなわち、皆様方の郵便貯金、簡易保険という形で集められたお金がこれまでは資金運用部に預託されて、それが特殊法人という行政の出先機関に行って流れてきて、その総額は予算規模に匹敵するような三十兆円にならんというものでございました。しかし、そこに大変不透明な、そして不合理な、また現在御議論いただいている中でも話題になっておりますように、欠損金が生じているのではないか、またいないのではないかといったような問題がるる指摘されてきておりますので、小泉総理もまた、この郵政事業の民営化を政治信条に掲げられておりますが、これはやはり特殊法人改革と大変密接に、言うならば郵政事業の改革というものは川の一番川上に位置するものでございますので、特殊法人改革というものを一番最初に言わさせていただいたわけでございます。 ですから、といって順番があるというわけではございませんで、公益法人改革も大変重要でございますし、今言いました三つの改革というものを集中的に取り組むために、森政権下でございますけれども、昨年の一月に行革推進事務局が設置されたところでございます。これからも行革大臣が所管する三つの分野において全力で取り組ませていただきたいと考えているところでございます。
○田嶋陽子君 私も、金と人の両方の改革がそろって初めてこの改革は功を奏するのではないかと考えています。 今日は人のことをお伺いいたします。 だれでもが天下りこそが特殊法人が機能しなくなった一つの大きな理由ではないかと考えています。そもそも世間で言われているような天下りシステムはなぜ存在せざるを得ないとお考えですか。
○国務大臣(石原伸晃君) これは大変難しい問題でございますが、簡単に言わせていただきますと、公務員の方々の早期勧奨退職というものがございまして、例えば同期の方が次官等々になりますと同期入社の方は外に出ていくと。また、勧奨退職というシステムもございまして、定年は六十歳ですけれども、今、平均で五十二、三歳でまあ辞めてしまうと。しかし、年金は出ませんので自分で生活の糧を得ていかなければならない。そうしますと、どこかで収入を得るために、弁護士資格を持っていらっしゃる方は弁護士になられたり、あるいは田嶋先生と同じで大学の教員になられる方もいますけれども、かなり大多数の方が、天下り白書からも分かりますように、特殊法人や公益法人等々に再就職をしていると。そういうところにこの天下りの問題があるものと考えております。
○田嶋陽子君 何か随分残酷な制度といいますか、システムですね。どうしてそんなことになっているんですか。ちまたでは永久就職がずっと慣行でしたけれども、ここではどうしてそんなふうな残酷なシステムになっているんでしょうか。驚きました。
○国務大臣(石原伸晃君) いつから天下りがあるかというのはちょっと歴史的なもので私は存じませんけれども、やはり定年は六十ですけれども、六十歳で社長になるんではなくて、その前に社長になるというのが早い時期に次官になるということに当てはまるのではないかと思っております。そのとき本当は辞める必要はないんですけれども、慣行として同期の方がなったり、あるいは課長ぐらいにはなってもそこから先はなる方とならない方と、管理職ですからどんな企業とも同じで、いて、そういう方々が同期が管理職になって自分は平であるということで、それならばということで、じゃ外に出て子会社の管理職にするとか、そういう知恵を働かせてこの制度ができているものと推測するところでございます。
○田嶋陽子君 まだ私にはよく分からないんですけれども、要するに同期の一人が事務次官になったとしたら、あるいはあとの人たちはそれに匹敵するポストが得られないから横並びで辞めなければならないというようなことですよね。すると、そのような不合理な人事状況から天下りが起こると想像します。これはある意味では第一線で働いてきた有用な人たちがそういう形で吐き出されるということは、各省庁にとっても私から見ればとても損失なんじゃないかなと思うんですね。 また、役所に勤めている間はたとえ賃金が安くてもハードな仕事に我慢して、そして天下り先があるから、そこで力が発揮できるから、あるいは退職金などでおいしい思いをさせてもらえるからというふうにしか見えないわけですよね。天下りさせてもらった側は当然老後のことを考えてできるだけ長居をさせてもらいたい。だから、次の天下り先をあっせんしてもらうために物分かりのいい存在として後輩の官僚の言うことを聞くというようなそういう姿勢にもなるのかなと、まあこちらはちょっと状況が分からないので想像するわけです。 石原大臣もそういうことの弊害を認識していらっしゃるからこそ、四月十日の衆議院内閣委員会では、理事長や総裁の天下りを禁止するとか、理事長、総裁の天下りという特殊性を排除するとか、あるいは五月十一日の北九州市のタウンミーティングでは、民営化された会社のトップは民間人、役員も民間からとか、天下りは受け入れないとか、完全民営化後は官僚の天下りを厳しく規制すると発言なさっているんだと思うんですけれども、こういった発言は国土交通省や財務省からの天下りの人たちを受け入れないという宣言とも取れるんですが、どのような方法でこの特殊法人への天下りを禁じようと実際なさっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 革命でも起これば私が明日から天下りは禁止だと言うことができますが、現実に組織が動いておりますし、勧奨退職もまだあって、この勧奨退職の年齢を段階的に引き上げて限りなく六十歳に近づけるような方策を考えるように事務局にも実は指示をさせていただいております。 そして、なぜこんなことが起こっているかちょっと補足をさせていただきますと、言ってみるならば官僚制度はある意味で、年功序列型で組織がピラミッドになっていて、ピラミッドは頂点が一でございますから、一になったら周りが転ぶと。年齢もピラミッド、給与もピラミッド、ですから、ピラミッドからこぼれる人は天下るというのがこの天下りの制度だと思うんですけれども、今回の整理合理化計画と公務員制度改革では、特殊法人への天下りを禁止するというところまでは踏み込めておりませんが、役員退職金を三割削減する、給与も一割削減するという改革を行いました。 また、内閣が役員の人事及び処遇の在り方について透明で客観的なルールを定めて公表するとともに、特殊法人というのは実は関係府省庁に直結しているわけですね。ですから、対する監督体制を強化する、あるいは、子会社への再就職を含め再就職状況に関する情報をインターネット等々で公開すると。例えば、最終官歴は審議官の何とかで何歳だったという人がどこに行ったというのが分かると。平均で今五十二、三歳と言われるけれども、実態がもっとよりクローズアップされてくるわけですから、そういうものを国民の皆さん方に情報公開で知らしめることによってそういうものを抑制していこうと考えております。 再就職について国民の信頼を確保し得るよう、この問題は実は非常に重要な問題ですし、特殊法人の方は政府のグリップがある意味ではかなり利くんですが、公益法人改革、今、抜本的な改革に着手をしたばかりですけれども、こちらの方は、実は調べてみますと定年があるようでないと。七十歳を超える役員の方々も数多く見れますが、公益法人は、組織的には民間法人、民法三十四条法人でございますのでグリップがなかなか利かない。しかし、それも各府省に指導いたしまして、六十五歳の定年を厳守するようにというような指導を出させていただくべく準備をさせていただいております。
○田嶋陽子君 そうしますと、公務員制度改革大綱というのがあるんですが、今のお話もここにベースしているんですか。 例えば、上級幹部職員については、所轄行政専門家として課長以下の、例の一人トップが抜けたらあと転んじゃうじゃなくて、ほかに行かなきゃいけないみたいなところの問題として、所管行政の専門家として課長以下のほかの職員と一体となって大臣を直接補佐する、重要政策の企画立案や地方支分部局などの事務の管理監督に当たる、引き続き一般職の職員とするとされていますけれども、この公務員制度改革大綱は、このとおりにある意味で改革は進んでいるというふうには認識なさっているんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの公務員制度改革の詳細を手元に持っておりませんが、公務員制度改革で目指すべき方向性、すなわち、年功序列型のシステムを改める、そしてまた、キャリアと言われる方々が自動的に昇格をしていきますけれども、それはある程度のところまでにして、例えば課長までは早く行くけれども、そこから先、審議官や部長やあるいは局長になるときは、就職、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種ですか、そういうものにとらわれなく、そこでまた新たな競争を始めてもらうといったように改める等々の案を取りまとめさせていただいておりますが、制度設計自体については実はこれから、詳細について公務員制度改革の制度設計を今行っている最中でございます。 そんな中で、さっき申しました勧奨退職の是正等々、具体的な案としていかに、これはどのぐらいの期間をもってどのぐらいずつ延ばしていくのかといったようなものを制度的に、どこのたまりに人がどれだけいるのかということと密接に関係いたしますし、役所によりましても採用の仕方が違いますし、技術専門家の方が多い役所も実はございます。そういうものも全部考えて、具体的にどういうふうにすればいいかというような制度設計を現在鋭意検討させていただいていると御理解をいただきたいと思います。
○田嶋陽子君 知らない領域なので、大変なんだなということは分かりました。もう少しこちらも勉強します。 ところで、藤井日本道路公団総裁にお尋ねします。 元高級官僚でいらして、そして天下りなさって、そして総裁なさっていらっしゃるというすごい方に今日は大変お目に掛かれて光栄です。私は、大変失礼かと思いますけれども、教えていただきたいことがあります。 藤井総裁はどのような人間関係の経緯を経て今のポストにお就きになったのでしょうか。私には余り参考にならないと思うんですけれども、もしかしたら参考になる方もいらっしゃると思います。国民に見える形で説明していただけると私たちもいろんな問題を共有できると思いますので、よろしくお願いします。
○参考人(藤井治芳君) まずもって、私、総裁にさせていただきましたのは平成十二年の六月二十日でございます。日本道路公団法というのがございますが、ここに、総裁及び監事は、現在は国土交通大臣、当時は建設大臣が任命すると、こういう規定がございました、日本道路公団法に。これに基づきまして、当時、中山大臣でございましたが、中山大臣に私、呼ばれました。君、公団の総裁やってくれよと。公団がこれから非常に大変な時期に来るからよろしくというふうに任命されたのでなったと、これが形でございます。 なぜ大臣にそういうふうに御認識いただいたかといいますと、私、ちょうど若い課長補佐のころ、有料道路課の課長補佐で、当時はまだ有料道路の融資事業すら始まったばかりの時代でございました。当時、道路公団にいろんな資金の中で外債を、昔、当初は世銀というものを使ったんですが、その後、外国の資金を使うという制度が途切れました。それを、私がちょうどその当時、中にいてそういうこともやった経験がございます。あるいは、いろんなことをやりました。 さらに、その後、道路局でずっと有料道路に係るいろんな計画立案をやりまして、五十九年でございますか、五十九か六十だったと思いますが、有料道路課長をさせていただきました。そういうことの経験を持つということと、それから、企画課長をやりましたときに、ちょうど昭和六十二年が企画課長でございましたが、今話題になっております一万一千五百二十キロ、高規格幹線道路として一万四千キロ、この計画の原案を国土庁の下河辺計画・調整局長と一緒になって作った事務方でございます。 そういうようなことで、高速道路、高規格幹線道路の物の考え方等々に直接携わったというようなこと等々がありまして、私、道路で約四十年過ごさせていただいておりましたので、そういう経験を少し使ってみようかという、多分、当時の大臣の御判断があったと私は勝手に理解をいたしております。
○田嶋陽子君 ありがとうございます。道路公団のエキスを生きていらした方という印象を受けました。 それでは、今度はもう藤井総裁とは関係なく藤井総裁の御意見として伺いたいわけですけれども、道路公団がきちんと仕事を果たすために、そういう長い間道路公団にかかわって功績を残した方がそうやって総裁におなりになるということはよく分かります。ですけれども、今度は総裁御自身のこととは別に、もしそうやって長い間道路公団にかかわってきた人がその天下りとして道路公団に、特殊法人に入った場合、予測される事態として、おそれのある事態として、ちょっと有事法制の言葉ですけれども、天下りとしてどういう弊害といいますか、害をどんな経緯をもって起こしかねないのか、その辺が微妙で私にはどう表現したらいいのか分からないんですけれども、天下りが転ぶときというような瞬間があったら教えていただきたいと思います。
○参考人(藤井治芳君) 私は、天下りが悪いというふうには思っておりません。 理由は、今まで監督官庁の側にいましたから、監督側から見た、あるいは監督側から考えているような特殊法人、要するに公団等に対する物の考え方を熟知しております。 それにはマイナス面もたくさんあります。一番端的に言えば、あらゆることが、道路公団の、最近こそ自主性が増えてまいりましたけれども、すべて建設省、当時の建設省の了解なしには何もできません。どんなことでも全部国の了解、そして場合によっては財政当局の了解、許可がなければ一切何もできません。それがもう予算書の中で具体的な路線一本一本も全部そういう予算要求のスタイルになっております。それは変更から何から全部に及んでおります。そういうことですから、マイナス面のいろんなことが分かっております。 となると、それを今度は逆にその弊害を少なくして、どうして自主性を持たせ、そして経営という立場でこれを見ていくかというのは、先ほど前の先生から御質問の中でございましたが、民活というのがちょうど六十年代の前半でございました。あのときの民活は三つの視点がありました。民間資金を大いに有効に使おう、民間の経営的なセンスを使おう、それから民間の技術力とかそういうものと合わせて仕組みについてできるだけ今のパブリックの仕組みだけではできないような良さを導入しよう、恐らくこの三つだった思います。 本四の明石ルートではその資金のところで低利縁故債を入れました。それから、関西空港は組織と資金と人事で入れました。横断道路も、結果的には特別措置法という形で促進する特別措置法を作って、そして資金と仕組みと、そしてノウハウと、こういうのをやったわけですが、道路そのものが極めてパブリック性の高い根幹的な施設でございますので、その中で仮に大震災が、当時東京で大震災が起きるかもしれないと話題がございました。そのときに、本当にそういうことが起きたときどうやってその修繕をするんだ、それは会社に任せておいて、それは会社だとしていいのかということが大分議論になりました。ということから、あるいは、大規模なタンカーがぶつかったときにこの被害をどうするんだと、会社で責任取れるのかというような議論もありました。そういうことから、パブリック、中途半端になったという批判は現時点から見れば言えると思いますが、少なくともそういうパブリックの性格を持たせておいた方がいいんではないかというような議論がありました。 というようなことも私は承知しておりましたから、今回の行政改革あるいは民営化の議論の下働きをする立場として、いろんな角度からのそういう物の考え方を御提言あるいは提案することができるなというふうに思っておりまして、適材適所でいろんな経験を持った者を、私、一つの会社、私はJHというのを会社と思っておりますが、私の会社のいろんな経験を持った者をもってその連合軍でやっていくということはとってもいいことかなと思っております。 その一例として、私どもは毎週朝、全役員から全部提案をさせます。そして、役員だけで、上下ありません、全部その議論をさせたものを次の週に、じゃ具体的にどうするかということをその次のステップを議論させます。というようなことも、実は今回の民営化のいろんな厳しい先生方からの御指摘があったらばこそ、私どもそういうふうに内部の経営を変えられる、自ら自主的に変えられるわけでございますので、天下りが云々というよりも、やるかやらないか、そこが大事だと思っております。
○田嶋陽子君 済みません。ちょっと聞いたことがずれたような気がして、今のお話は続けてお聞きしたいぐらい、また次の機会にお聞きしたいと思いますが、取りあえず今日は私は人のことをやっておりますので。 じゃ、今の、建設省が非常に強いと、今の国土交通省ですよね、そういうことになると、ちょっと石原さんに申し訳ないんですけれども、先ほど、例えば五月十一日の北九州市でのタウンミーティングでおっしゃった民営化された会社のトップは民間人だとか、そういうことというのはもし、これもまた後の質問になると思いますけれども、どうしても民営化しても国とそれからまた新しくできた会社との間の関係が切れないとしたら、もし天下りの人が来てもそこではとても対等な関係にはなれない。なぜなら、やっぱり国土交通省というものは強ければ民間の方が弱くなってしまって、そこに天下りした人はやっぱり力を持ってしまうんではないかというそんな危惧を抱きます。 それで、ちょっとそこのところは飛ばしまして、次に、ちょっと藤井さんがいらっしゃるところでこういうことを言うのはなんなんですけれども、道路四公団など特殊法人の報酬月額とか退職金額などを算出されていましたら、現在ある七十七ある特殊法人全体で年間どのくらいの役員の費用が掛かっているのかを教えていただきたいと思います。
○副大臣(熊代昭彦君) お尋ねの特殊法人、七十七の特殊法人の役員報酬の総額はおおむね百六十億円程度でございます。 ただし、この中には、JRやNTTなど、給与水準の適否を株主との関係において、特殊株式会社等も含まれておりますので、株主に完全にゆだねているものがございます、国が決められない。これらの法人を除きますと六十一法人ということになります。この六十一法人は、本年三月の給与の削減等を行うこととする閣議決定を行っておりますのでこれから削減はされますが、十三年度の役員報酬の総額は約九十四億円となっております。
○田嶋陽子君 それで、七十七の特殊法人でここ三年間に天下りの元官僚に対する役員報酬と退職金の総額を教えてください。
○副大臣(熊代昭彦君) ここ三年間の七十七法人の退職金と……
○田嶋陽子君 元官僚に対する役員報酬と退職金。
○副大臣(熊代昭彦君) ちょっとなかなか難しい問題がございますので今計算することができないということでございますが、なかなか計算するのに難しい問題があるということでございますので、ただいま資料を持っておりませんが、後ほど差し上げるというのもなかなか難しい問題でございますが、少し勉強させていただきたいと思います。いろいろと難しい問題があるんですよね。
○田嶋陽子君 不思議な答弁でいらっしゃる。何でそんなにあれなのか。数は国が出すのは得意なんじゃないかとか思うんですけれども、ちょっとその理由を問うている時間がないので、また次にそのことはお願いすることにしまして。 私は、やっぱり今、石原さんがお話しくださったような官僚の人たちのポジションというのが何かとても納得いかないというか、これだけのお金を投入するわけですからきっちり天下りしても仕事はしていただきたいと思うんですけれども、大量に吐き出されたキャリア官僚の行き先というもの、これを結局途中で五十二、三歳で働き盛りのときにポストがなくなってしまうということ。そうしたら、それは逆に言うと、仮にそういうことをだれか世話しなくちゃいけないということですよね。何か結局キャリアの官僚の行き先に奔走する人事担当者が出てくることになったりとか。 私はそういう官僚を直接知らないんですけれども、聞く話によると、有能な官僚もいらっしゃるけれども、天下りしたら、日がな一日新聞を読んでいて、お茶くれで終わっちゃって、オフィスで働いている人たちが非常にうざったらしい、目障りな存在としてのそういう官僚もいるわけですね。 いずれにしても、天下り元官僚の人たち、有能な人もたくさんいらっしゃると思います。そういう人たちが生殺しにされないようなシステムというものをやっぱり私はきちんと考えないと。私の考えでは、やっぱり幾ら禁じても、天下りを禁じても駄目なんで、私は官僚の人たち、公務員の人たちの意識改革というか、それを行うための意識改革推進委員会みたいなものを作って、いわゆる国民と同じように、老後を海外の別天地でシニア海外協力隊で過ごすとか、新入職員の訓練に当たるとか、何か起業するとか、国もきちんと考えるけれども、何か国民と一緒に、公務員も国民の一人でありますから、そういう意味で何か積極的なことを考えないと、ただ禁止しただけでは駄目なんじゃないかなというふうに考えています。 人は能力があったら使いたいものですし、人はみんな能力があるものだと私は考えていますので、そのことを考えた上で行革を進めていただきたいと思っています。 私の質問は二十分までなので、取りあえず今日はこれで終わります。 熊代さんのことをもう少し言えなかったのは残念ですけれども、また次にお願いします。
○委員長(佐藤泰介君) お疲れさまでした。 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 道路関係四公団民営化推進委員会設置法案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十分散会