総務委員会 第20号
- 発言数
- 440 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/07/16
会議録
○委員長(田村公平君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上四案の審査のため、明十七日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田村公平君) 御異議ないと認めます。 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田村公平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田村公平君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上四案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣参事官壷井俊博君、金融庁総務企画局長藤原隆君、総務省郵政企画管理局長團宏明君、総務省郵政公社統括官野村卓君及び郵政事業庁長官松井浩君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田村公平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田村公平君) 次に、日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上四案を一括して議題といたします。 四案の趣旨説明は去る十一日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○景山俊太郎君 自由民主党の景山俊太郎です。 本日、日本郵政公社法案を始めとするいわゆる郵政関連四法案が本参議院の総務委員会で質疑が始まりました。この問題につきましては、民営化か国営かでその議論が混迷を深め、郵便局を日々利用される地域住民の方々や全国の郵便局の職員が抱いた不安と動揺は正に計り知れないものがあったと考えます。 議論の大きな争点は、焦点は、公社化が将来の民営化につながり、地方の郵便局切捨てにつながるのではないか、信書便の民間参入が地方の郵便局サービスの低下につながるのではないか、こういう点にあったと思います。結果的には、国権の最高機関であります衆議院で大幅な修正が加えられた上で、ようやく通過することになりました。そこで、本日は衆議院での法案修正と政府側の答弁の重要箇所を確認させていただき、後半は今後新たに発足する日本郵政公社のビジョンを中心に質問をさせていただきます。 まず最初に、公社法に関する衆議院での修正箇所についての確認について質問をいたします。 本郵政関連四法案が衆議院を通過するに当たりまして、一つ、郵便局は公社化後もあまねく全国に配置すること、一つ、郵政公社に郵便事業に密接にかかわる分野への出資を認めること、一つ、国庫納付については保証見合いは認めず、経営に支障がないよう積立金増加の一部納付にすること、こういった点が修正なされました。 このことについて、以下お尋ねをいたします。 まず、郵便局の全国配置に関する修正についてであります。 この修正は、ドイツの例に見られますように、信書便事業の民間参入により郵政公社の経営が厳しくなり、郵便局の統廃合が進むのではないかという懸念から行われたと考えます。この修正がなされたことによって、現行の全国の郵便局の総数はおおむね維持することができるよう郵政公社に義務付けられたという感じがいたしますが、その点、いかがでありますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、景山委員からお話ありましたが、今回の四法案は、御承知のように、中央省庁改革基本法案の方針に従いまして、それを具体的な法案化したものでございますし、また途中で公社化研究会というのを去年作りまして、そこで有識者の方に御議論いただいたと、こういうものでございまして、公社を作る、国とは別の公社を作って、そこで自律的、弾力的な、自由な、自由度の高い運営ができるようにするというのが一つと、同時に民間も参入してもらって郵便事業に、いい競争をやってもらって、国民のためのサービスをよりいいものにすると、こういうことでございまして、そこまでは決まっているんですよ、国の意思として。 そこから先どうするか、これからの話なんです。そこで、総理はかねて御持論の民営化の考えでございますから、懇談会等を作って今そこで御議論をいただいていると。冒頭に景山委員言われましたように若干の混乱等がございますのは、そこのところの何というか理解がもう一つ、我々の努力不足もありますけれども、国民の皆さんに徹底していないと、こういうことがありますけれども、今回は公社化を作る、公社化にするということと、郵便事業に条件を付けますけれども民間参入をしてもらうと、こういうことでございまして、そこでそういうふうな今回の法案ですけれども、あくまでも基礎的なサービス、ユニバーサルサービスは確保する、民間が入ってきても民間にも守ってもらう、公社はもちろんユニバーサルサービスを守る、そのためには郵便局の数を現行のものを維持していくと、こういう考えでございまして、我々は内閣が出した法案の地域住民の利便に配慮してやる、郵便局を置くと、こういう規定で十分だと考えておりましたが、衆議院の方の御議論で、もう少しはっきりした方がいいじゃないか、あまねく全国に郵便局を置くんだと、こういうことでございますから、考え方は同じでございますから、表現をもっと明確にしていただいたと。こういう意味で私はそれはそれでよかったなと、こう思いますが、二万四千七百の現在の郵便局のネットワークを維持していくと、こういう方針は修正をしていただこうがしていただくまいが、我々としては同じ考えでございます。
○景山俊太郎君 次に、出資に関する修正についてです。 郵便事業につきましては、郵便物の八割が法人からの差し出しであります。その大宗がダイレクトメールと公共料金関係です。現在、企業物流の世界では、トータルロジスティックサービスとして在庫管理、ピッキング、こん包、発送、輸送、配送、顧客管理、料金決済まで一貫して行うことが主流になっております。 そのような中で、こうしたトータルロジスティックサービスを行うことができない現行の郵便局の事業の中では、なかなかこれは難しいと思います。郵便利用のほとんどを占める法人は早晩民間事業者に移行して、結果として郵便局が行うユニバーサルサービスであるとかネットワークというのは維持ができなくなるんではないかと心配します。 そこで、衆議院で追加されたこの出資条項を用いて、公社発足とともに子会社設立、民間の共同出資会社設立等によって、来年四月の郵政公社設立以降速やかに郵便事業においてトータルロジスティックサービスを行うよう、現行のユニバーサルサービスと郵便局ネットワークを守るために不可欠とこの点考えますが、いかがでありますか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるようにトータルロジスティックサービス、こういうことも念頭に置いて出資を考えていかなくちゃいけないと思っております。 言うまでもなく、出資につきましては、物理的にちょっと間に合わなかったところもありまして、やはりこれからのユニバーサルサービスの確保等について考えたときに、これは当然必要なことになってくるんじゃないかと思っております。 また、このサービスにつきましては、利用者のニーズに対応して、民間事業者との提携などによりまして、現在においても小包分野において一部行っているというところでありまして、公社化後におきましても引き続き積極的に提携が行われていくと考えておりまして、また今、先生が言われましたように、郵便物の発送準備と発送業務を行う発送代行業務に公社が出資することによりましてトータルサービスの提供が円滑に行われるという場合も当然考えられるわけでありまして、具体的には、出資対象につきましては政令で定めるところでありまして、いろんな各事業者の方々であるとかパブリックコメントもいただきながらしっかりと行うことによって、ユニバーサルサービスも、経営的なものの判断もありますけれども、ユニバーサルサービスをしっかりと守っていきたいと、こういうふうに思っております。
○景山俊太郎君 財務副大臣に御答弁お願いしたいと思います。 郵政公社がトータルロジスティックサービスを行うことができるよう、これを出資対象業務として政令で規定することについて、財政当局としていかがお考えですか、お伺いをしたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) ただいまお話ございましたトータルロジスティックサービスにつきましては、若干のお話もただいまもございましたけれども、必ずしも詳細を把握しておるわけではございませんので、現時点で確たることを申し上げることは困難でございます。 いずれにいたしましても、公社における具体的な出資の在り方につきましては、郵便事業等への民間参入等を踏まえ、公社の経営の自由度を高めるとの御趣旨も踏まえつつ、今後総務省との間で議論を進めてまいりたいと考えております。
○景山俊太郎君 何か分かったような分からないような答弁ですが、しっかりと煮詰めていただきたいと思います。 次に、国庫納付に関する修正についてです。 この修正につきましても、衆議院の審議を経て修正協議が調った規定であります。公社移行後も、郵政事業には国営、非営利、独立採算であって、その公共的な役割に何ら変わりないにもかかわらず、公社移行に際しまして国庫納付をさせることとするのは、どうも私も考えがそこまで納得がいかないのであります。 単に経営形態が公社に移行するにすぎないのに、なぜ郵政事業に対してこの機にあえて国庫納付規定を置くのか、その点分かりませんが、いかなる合理的な根拠があるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今までは国そのものですから、国が国に払うなんということはあり得ないです。今度は公社になって国とは別の法人格を持つ主体になったんです。しかも、その法人は一種の特殊の法人ですよね。国の法律に基づいて認められる法人である。中長期的に見れば、この公社は収益を上げることも可能である。また、国から認められた特殊の法人でございますから、例えば税金はまけてもらうとか、支払保証は付けているから全部国民からお預かりした金は保証が付いているとか、例えば民間の金融機関なら預金保険機構に入って保険料を払わにゃいけませんね。そういうことはまけてもらっている。まけてもらっていることはそういうことだが、まけてもらっていない、民間よりもっと義務付けられていることはあるんですよ。 だから、そういうふうなことを考えて、もし中長期的に収益が出て経営に不安がなければ、これは国庫納付することはあってもいいなと、こういうふうに考えたわけでございまして、そういう意味で、財務省等と協議の上、根拠規定を置いたわけでございます。それを今回、衆議院の方でもっと、我々が書いたよりはもっと丁寧に細かく書いたらどうかと、こういうことで御修正を賜ったわけでございまして、これも我々としては納得できる修正だと考えております。
○景山俊太郎君 ところで、修正提案者であります八代委員が、七月四日の衆議院総務委員会において、地銀とか都銀とかいうのは大体負債の四・七%ぐらいを資本にしているようだ、四・七%まで行かなくても四%ぐらいはそうした形の資本として存在すべきであると思うと、二百五十兆円を考えれば十兆円ぐらいは資本として認めておくことが必要ではないかという、そういう趣旨の答弁をされました。 そこで、郵貯、簡保事業においては今後金融庁による検査を受けることになるわけでありますが、銀行の国内営業のための最低率は四%であることを考えますと、現状では極めて過少資本として業務改善命令がなされる可能性があると思います。このような過少資本状態を今後どういうふうに改善しようとされるのか、その点を伺いたいと思います。また、郵便事業に至りましては、公社設立時点で債務超過の可能性が強いので、これをどのように解消していくか、この二点について伺いたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるように、今の、現在におきましては、要するに平成十二年度の決算計数等を基準にしていきますと一兆九千億の資本ということでありまして、今申し上げましたように過少資本であるということであります。これをとにかく中期目標の中で解消していくということが最大の重要な課題になっておるわけでありますけれども、今、大臣の方からもありましたように、要するに、これから公社化になったという状況におきまして、サービスの改善であるとか効率的な資金運用等による収益の確保であるとか、それと機械化によりまして人件費の削減等、そういうことをあらゆる努力をしながら内部留保を充実させていきたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
○景山俊太郎君 そうした御努力のことは分かりますけれども、やっぱり郵貯、簡保の過少資本状態に改善がされないという事態も見られるんじゃないかと現状では心配することが多いわけであります。 そこで、公社化もこうした過少資本状態が続いた場合、金融当局としてどういう措置をお取りになるか、お考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) この法律がお認めいただきましてそうなった暁には、我々といたしましては、委任を受けて、主として検査、リスク分野にかかわる検査を委任を受ける、こういう形になるわけであります。これは、私どもが積み重ねた金融機関に対しますこれまでの金融検査、こういう実績の上に認められると、こういうことでありますけれども、私どもは、今銀行等に適用しております金融検査マニュアルを基に検査を実施していくと、こういうことになると思います。私どもが受任をするのはリスク管理の分野、この検査と、こういうことでございます。 検査の結果は速やかに主務大臣に報告をする、こういうことになります。この場合において、今、委員がおっしゃったように、郵政官署につきましては民間の金融機関に適用されております四%等の自己資本比率規制というものは適用になりませんけれども、私どもは、その検査の結果、リスク管理分野に限った検査の結果を監督権限を有する主務官庁に報告しながら、その監督官庁がそうした財務の内容についても適切に監督権限を実行していく、こういうふうに考えているわけであります。
○景山俊太郎君 郵政事業はよく、法人税等を負担しておらず、競合する民間金融機関よりも有利という議論が聞かれます。しかしながら、郵貯につきましては、平成九年の行政改革論議に際しまして、旧国鉄債務の返済のため、総額一兆円が五年間にわたって支出されることが決定されております。それが今年、十四年度末に支出されるということを聞いております。 国鉄改革の際、旧国鉄債務は国民全体で負担すべきもの、具体的に国の一般会計から返済すべきもののはずでしたけれども、この一部を郵便貯金の利用者に還元すべき郵便貯金資金から、郵貯資金から支出するということは、言わば一般会計の郵貯に対する隠れ借金ではないかと思います。 また、郵政事業は全国あまねく公平にと、こういうことで不採算地域においてもユニバーサルサービス提供業務を負っているわけでありますから、これについて、終戦直後のほんのちょっとの期間は除いて、国の一般会計からの支援を今まで一切受けたことはなくて、独立採算で今日までやってきております。一方、民間金融機関におきましては、ここ、いわゆる金融バブル崩壊後、金融システムの安定のために公的資金を相当投入されております。 そこで、この五年間にどのくらい民間金融機関に公的資金を投入されたか、国の一般会計から支出されたのは幾らか、そういった点をお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 御質問でございますけれども、いろんな法律の変遷がございまして、細かいことを申し上げると大変厄介なことになりますので、先生の御質問の趣旨をしんしゃくしましてできるだけ簡単に御説明申し上げますと、これまで金融システムの安定化のために投入された資金の類型というのが、一つは金銭贈与等の損失補てん額と、こういうのが一つあります。これは主として破綻した金融機関に対しての言わば整理ですよね。そういう意味で実行したものが一つあります。二つ目は資産買取りであります。これは資産買取りで、破綻した後で残った資産の買取りをしてRCCなんかが売りまして、それで回収に努めているものと、それから健全な金融機関から買い取ったものもございますが、言わば資産買取りという類型が二つ目にあります。それから、資本増強と、こういう類型がありまして、三つぐらいに分けて考えるのがよかろうと、こういうふうに思います。 そういう何というか支援の状況、対応に向けて預金保険機構等がやるわけですけれども、これが大体七十兆円の公的資金枠が措置されているわけでありまして、これに対して交付国債十三兆円と、それから借入金等が五十七兆円と、こういう形で対処されているという、そういう枠の中でやっていると、こういうことですね。 ただし、返ってくるものがあるんですね。例えば資本増強なんかはつぶれなきゃ返ってくる可能性があるわけですね。それから、資産買取りなんかも赤が出なければ返ってくると、こういう形になりますね。それからもう一個、一番目の類型の資金援助の中でもペイオフコスト内のものは、将来預金保険を集めてそれで返ってくるという形でございまして、損失が確定したのは破綻した金融機関のペイオフコストを超えるものについての資金援助でございまして、これが今確定しているのが十四年の三月末時点で九・一兆円という形になります。 先生の御質問の中で一般会計で何ぼかと、こういう話でございまして、大変難しいのでございますが。仮に分けてみますと、交付国債十三兆円の財源手当てでございますが、一般会計で九兆三百三十三億円、国債整理基金特別会計で三兆九千六百六十七億円と、こういう形になっておりまして、ただ、交付国債を管理する会計勘定、特例業務勘定というのが預保の中にございますが、これはまだ廃止の時期を迎えておりませんので、正確に申せば、一般会計からの支出額についてはいまだ確定させるような数字はないと、こういうことでございます。しかし、九・一兆円は確定しておりますというお答えになるかと思います。
○景山俊太郎君 結局、郵貯は一兆円というものを国鉄に支払っていると、そして独立採算でやっていると、こういった点を非常に認識をしていただきたいと思います。 ところが、また郵貯は、郵便は超過債務、また郵貯、簡保は過少資本、そして郵貯には更に隠れ債権がさっき言いましたように存在するわけであります。こうした超過債務、過少資本、隠れ債権の存在にかかわらず、財政当局としていまだなお公社に国庫納付させようということが妥当だという考えをされておりますが、この点いかがですか。
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど総務大臣もお答えになりましたけれども、郵政公社は特権を付与されつつ独立採算制の下、収支相償原則に基づきましてサービスを提供いたしますことから、一定の利益が生じる可能性が認められるところでございます。したがいまして、一定の国庫納付を行う必要があると考えておるところであります。 いずれにいたしましても、今後、公社における適正な資本水準、今いろいろお話ありましたけれども、この適正な資本水準ということを議論しなければならないと考えておりまして、国庫納付の具体的内容について検討を進めてまいりたいと考えております。
○景山俊太郎君 次に、信書便法案に関する衆議院の政府答弁、このことについて確認をさせていただきたいと思います。 信書分野がそもそも競争市場になじむかどうかは、ヨーロッパを中心に壮大な実験が今なされていると考えます。EU統合と同時にヨーロッパでは、各国とも自国の郵便事業体がEU全域に事業拡大させることを国策として促してまいりました。郵便事業体を特殊会社化する場合は、そうした国策の手段として行われることが一般的だと思います。一方で、ユニバーサルサービスの維持のために各国とも財政出動も含めた支援が今後避けられないということも予想されます。 一例を挙げれば、ドイツ・ポストは、EU域内への展開のみならずアメリカのDHL社の買収、また物流分野における国際競争力を強化する戦略を取っている反面、独占が確保されていた信書分野への民間参入を二〇〇七年まで延期することを決定いたしました。欧州における郵便事業体の特殊会社化や信書分野への民間参入というのは、ユニバーサルサービスの確保を前提としながらも、ナショナルフラッグたる事業体の国際競争力をいかに高めるかという観点が不可欠であると考えます。 諸外国の先例のないと言える信書便事業への条件付全面参入ということに関係いたしまして、この点を大臣はどういうふうにお考えになるか聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、ヨーロッパは今統合という歴史上大変画期的な実験をやっているわけでございまして、欧州市場統合の中で各郵便事業体がどうやって生きていくか。各国競争やっているんですね、簡単に言うと。できるだけシェアを拡大して、地位というのか、そういうものを上げていきたいという競争をやっておりまして、そこで今言いましたように公社にしたり特殊会社にしたり、いろんなことを考えております。 それでユニバーサルサービスというのは一応確保するということなんですが、民間参入を認める場合に日本のような義務付けやっていないですね。いわゆるいいとこ取りも認めると、こういうことですから、実際やってみるといろいろ問題が起きている、スウェーデンの例がよく例に出されますけれども。そういう中で、中で取り合いをしながら、よそのブロック、よその国とも連携したいと、こういうことでございまして、正に景山委員が言われるようにナショナルフラッグというんですか、そういう意味での国際競争力を高めて主権をしっかりと確立したいと、こういうことをやっていますね。 そういう中で日本はどうかということなんですが、これは基本法のフレームに基づいて公社化研究会の御意見もいただいて三つの案を、段階的参入と部分参入と全面参入条件付と、こういう御検討をいただいた結果、条件付の全面参入がベターではないかと、こういう御意見いただいたものですから、それを採用いたしたわけでございまして、最初から全面参入という例はありませんよ。ただ、こういう厳重な条件を付けている例もない。 そこで、これを是非成功させれば世界的には大変珍しいと、こういうことに私はなるのではなかろうかと思いますし、また今特にヨーロッパを中心に幾つかの国から国際的な連携の申出がございますので、いずれにせよ来年度から公社になるものですから、公社になる過程で、あるいは公社になってからかもしれませんが、どこの国とどういう連携をするかは協議いたしたいと、こういうふうに今言っているわけでございまして、景山委員御指摘の点は十分に念頭に入れて今後とも公社化を進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○景山俊太郎君 七月の四日の衆議院の総務委員会で、大臣はダイレクトメールも引き続き信書である旨を答弁されております。しかし、何が信書であるかの基準というのはまだ法定されておりません。総務大臣からガイドラインとして示されることとなって、これに関連いたしまして、衆議院では、民間事業者に業務を行わせるための意図的な解釈は行わないこと、ダイレクトメールは基本的に信書に当たることの附帯決議がなされております。 そこで、ダイレクトメールのうち、これまで郵便法の解釈上の信書とされてきたものは引き続き信書に当たるということでよいか、伺いたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるダイレクトメールでありますけれども、その前に信書か否かということをどこで判断されるかということでありますけれども、これはあくまでも、先生方ももう御存じのとおり、昭和三十三年の判例に基づきまして判断をしてきたわけでありまして、今回その判例を法律の中に書き込ませていただきました。 したがって、じゃ変わるかというとその判断は変わらないわけでありまして、そういう意味におきましては今までどおり何ら変わるところはないということでありますけれども、しかし、ダイレクトメールにつきましては、これは基本的に定義というものがないわけでありまして、非常にどちらとも付かない部分もあります。外形で判断するとかいろんな判断基準があるわけでありますけれども、判断の付かないところ、これにつきましては今回の法律が施行になるまでにはきちっとガイドラインを作っていこうと、こういうことで進んでおりまして、先般も、あらあらのガイドラインの基本となるところは提出をさせていただきました。しかしながら、それはまだ確立されたものではありませんで、施行までの間にはいろんな方々の意見であるとかパブリックコメントを聞きながら、その辺のことをしっかりと判断してガイドラインを作っていきたいと、こういうふうに考えております。 したがって、何ら今回の法律で、くどいようではありますけれども、変わるということはないというふうに考えております。
○景山俊太郎君 最高裁判例に基づきまして、クレジットカードも特定の受取人に対し差出人の意思を表示し又は事実を通知する文書であるとして、信書であるというのが旧郵政省時代からの一貫した解釈であったと思います。 ところで、クレジットカードは今後信書から除外するということになっているのでありますが、今回の法案が最高裁判例を法文化したにすぎないことにかんがみますと、クレジットカードを信書から除外するには、信書の概念が今回実質的に改正されることと理解するのが適当ではないかと考えます。その点を確認したいと思います。 また、そうであるならば、これまで特定の受取人に対し差出人の意思を表示し又は事実を通知する文書として信書とされてきたクレジットカードが信書でなくなる法的解釈、根拠というものを示していただきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 今、先ほど御答弁させていただいたんでありますけれども、いわゆるクレジットカードにつきまして、我々としてはどういう判断か、この間のあらあらのところで出させていただきましたけれども、まだこれが信書であるとかそうでないということを判断しているわけではありませんで、これをこれから、いろいろパブリックコメントをお聞きしながら基本的なことを考えていきたいと、かように思っております。 また、クレジットカードにつきまして、非常に微妙な部分がありまして、支払手段という部分がありまして、郵便法の五条の中に例外規定がありまして、あくまでもクレジットカードは、基本的にはこれは今、委員が言われたように信書ではありますけれども、その支払という方法を考えたときに、かつその中に名前が書いてあったり、それが正に密着した文書であると。そして、そういうことを考えたときに、五条の中に、信書ではあるけれども、送り状、添え状、こういうふうな例外規定がありますので、その辺で判断をできるんではないかということで、今、この間のあらあらのところを書かせていただいたわけでありまして、決定したわけではありません。これもしっかりとパブリックコメントをお聞きしながら、これからも決定していきたいと、こういうふうに思っております。
○景山俊太郎君 これも衆議院での論点でありましたが、盲人用郵便物の無料制度についてです。 現在、郵便法で定められている第三種、第四種郵便の料金減免制度というのは、その中に盲人郵便物の無料制度、日本郵政公社法施行法案によりまして、これは法文上廃止されることになりました。このうち、盲人用郵便物の無料制度につきまして、法案修正こそなされなかったものの無料取扱いを継続する旨、これも去る七月四日の衆議院総務委員会で大臣から答弁されました。また、可決に際しましても、附帯決議にも出されたところであります。 確認いたしますけれども、総務大臣が郵政公社に対して郵便料金を認可する際、盲人用郵便物は無料とすることを要件とすることでよいか、再度本院でもお示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) これは大変な議論がありまして、三種、四種は。この三種、四種の政策料金は、これはそうやってくれと、こういうことを法律に書きました。書きましたが、現行法にある特に四種の盲人ですね、点字の関係は無料という規定はこれは落としました。 それで、何で落としたかということ、こういうことなんですが、基本的には、基本法のフレームによってできるだけ自律的、弾力的な運営を可能にする、独立採算でいく、企業会計でいく、国や国会ができるだけ、役所や、国というのは役所という意味ですが、役所や国会はできるだけ関与しない、必要最小限度の関与にすると。こういう基本的な性格の公社なものですから、もう全部重箱の隅まで法律で規定するようなことはやっぱり避けた方がいいんではなかろうかと。政策料金を維持してくれという、これはお願いすると。 それでは、具体の注文は、今度は総務大臣の認可という関与の仕方がありますから、ここでチェックしていこうと、こういうことにいたしまして、三十六年以来、この盲人の皆さんの関係は無料でございまして、大変要望も強うございますので、公社に変わりましても料金認可については、四種については無料でないと認可しないと、こういう基本的な考えを持っております。 しかし、未来永劫、何百年も先に、何百年というのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、何十年も先に全部そうかと。それは、そこまで公社を縛ることは私はいかがかなと、こう思っておりますが、当面は公社に無料を続けていただくと、こういう基本的な姿勢で臨むということにしております。
○景山俊太郎君 よろしくお願いしたいと思います。 次に、郵政公社の設立に向けまして最後質問したいと思います。 まず、郵政公社の設立の理念についてお尋ねをしたいと思います。 郵政事業の社会的な使命は国営、非営利、三事業一体、独立採算により地域住民の生活にとって最も基礎的な通信、物流、送金、貯蓄、生活保障等のサービスを全国あまねく公平に提供することであると思います。この郵政事業の使命は公社設立後もいささかも変わるところがないと私は考えておりますが、この点について大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 御承知のように、この郵政事業、郵便局というのは、明治四年から百三十一年の歴史を持っておりまして、これだけ地域に定着して国民の皆さんに愛されて利用されている私は国の機関はないと思います。 この国の機関が今度は国営の公社に変わる。その国営の公社に変わるに当たりましても、国営の公社である、非営利である、三事業一体であると。ただ、今度は独立採算ということをはっきり法律にも書いて、企業会計でいくと、こういうことでございますけれども、この言わば国民のための生活インフラ、基礎的な生活サービスを保障していくと。セーフティーネットという言い方もできますし、私は国民共通の資産だと、こう思っております、この郵便局ネットワークは。これを維持していくということはもういささかも変わるものでない、国そのものが国営公社になってもそこはいささかも変わるものではない。その社会的使命というのは、引き続いて二万四千七百の郵便局ネットワークに、これはしっかりと守ってもらわなければいけないと、こういうふうに考えておりますし、我々もそういう対応をしてまいろうと考えております。
○景山俊太郎君 今回設立される郵政公社というのは、郵政事業を一体的に遂行して自律的かつ弾力的な経営を可能とするよう国営の新たな公社として設立することが平成十年成立の中央省庁改革基本法によって決められたものでありますが、これは郵便事業の公共的な使命を果たしながらも郵便局のサービスをより一層向上させるための手段にすぎないと考えるものであります。 したがって、公社化自体が目的では決してありませんで、民営化の一里塚では当然ないということでもあります。このことについて、政府としてのお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほども言いましたように、ユニバーサルサービスというものを確保して、国民に質の高いサービスを提供していく、言わば基礎的な生活保障のサービスを提供していく、郵便事業という、これは国民の表現の自由につながる、しかも通信の秘密をしっかりと守った上でやる、そういうサービス、あるいは小口であり、個人を中心にした、しかも全国津々浦々までの基礎的な金融サービス、あるいは簡易な生命保険という、これまた生活の基本的な部分を保障するサービス、こういうことをやっていき、このサービスを国民にしっかりと提供するということが目的でございまして、国でやるか公社でやるかその他でやるかというのは、これは手段なんですね。だから、そういう意味では、公社化ということが、今言われたように目的ではなくて手段であると、こういうふうに考えております。 それから、公社化にした後どうするか、これは大議論があるので、総理は民営化と、こういうお考えでございますが、そうでないお考えの方も大勢おられる、御承知のとおりであります。あるいはそれ以外の、今後、新しいやり方というのが出てくるかもしれません。それは、今後国民的な議論の中で国民的な合意を形成していくべきものだと、こう考えておりまして、これは衆議院でも一貫して申し上げましたが、公社化、公社化にする、民間を参入させるということは国の意思として国会で決めていただいておりますが、それから先は全くこれからでございまして、民営化と言っておられるのは、これは総理の持論を開陳されている、こういうふうに理解いたしております。
○景山俊太郎君 今度の議論の中でいろいろな方々が心配されておりますが、地域社会、自分たちの町にある郵便局はどうなるんだろうかと、このことであったと思います。そういたしますと、来年四月以降に公社が発足するときに、それでは郵便局はどういうふうに変わっていくんだろうか、郵便局のサービスはどういうふうになるんだろうか、このことにつきましてお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(松井浩君) 先生御指摘のように、今回の公社への移行によりまして、国の行政機関としての今までの仕事から、それに起因するいろいろな制約があったわけでございますが、今回はそれから外れまして、自律的かつ弾力的な経営が可能となることが予定されておりますが、これは国民、利用者のニーズに的確に対応したサービス向上の迅速な実現、またそれが目的になっているわけでございます。 例えば、郵便事業におきましては、これまで商品、サービスの提供条件あるいは通常郵便料金等を法令で定められておりましたけれども、これが認可制になりますし、小包料金も届出制となります。そうなりますと、お客様のニーズにこたえる新規商品、サービスの提供、あるいは料金の決定をきめ細かくかつ迅速に行うことが可能になるものでございます。また、郵便貯金事業におきましても、予算要求等が不要になることになりますので、ATMの設置だとかあるいは取扱時間の延長による利用者サービスの改善、そういったことがより機動的にやれるようになります。また、簡易生命保険事業につきましても、年度途中における保険料の改定、あるいは商品、サービスの新設等もまた同じようなことになろうかと思います。またさらに、公社全体としまして、地方組織に柔軟に権限を委譲するということができるようなことになりますので、従来以上に地域に密着したサービスの提供を行うことが可能になるのではないかと考えております。 ただし、実際の具体案につきましては、今後、この法成立後、設立委員あるいは公社の総裁になるべき人等のそういった構成が定まりましてから、経営陣の最終的な判断も得て決定されていくんではないかと認識しておるところでございます。
○景山俊太郎君 郵便局の理念は、先ほど大臣からもおっしゃっていただいたとおりであります。地域に根差した郵便局、要するに地域と一体化したものであると私は思います。その理念というものをきちんと持って、そして発足していただきたいと思います。 それから、全国二万四千八百の郵便局にお勤めの二十九万人の職員の皆さん方も非常に心配したと思います。この点においても、それでは来年から職場がどういうふうに変わっていくんだろうか、そのことにつきまして、トップである郵政事業庁長官の決意を聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(松井浩君) 先ほど申し上げましたように、今回の公社化は、サービスの向上と効率的な経営、これが目的でございまして、そのための自律的かつ弾力的な経営が実現するものだと考えております。 特に、御指摘の職員にとっての関心の大きな問題、人事・給与面の問題がございますが、これまで以上に能力、実績が反映された人事・給与制度を導入がされますと、職員がこれまで以上に意欲ややりがいを持って働くことができる職場となるのではないかと期待しております。また、予算につきましてもこれまでの制約が外れますので、郵便局において、より実情に即して、職員の創意と工夫を生かした予算の使用が可能となるものと考えております。 いずれにいたしましても、お客様に郵便局や郵便局のサービスがより良くなったと実感していただくことが重要でございますので、そのためにすべての職員が一体となって取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○景山俊太郎君 公社へ移行いたしますと、企業会計も取り入れられて非常に厳しい競争の中にさらされると思います。それを今後は管理者、管理者が今までのような単に国営であるということにあぐらをかくということではなくて、本当に積極的にやっていかなきゃいけないと思います。その点の意識改革ということに対してはどういうふうにお考えですか。
○政府参考人(松井浩君) 公社化に向かいまして、サービスの充実と効率的な経営に向けての努力というのは、まずその管理者が第一線で中心になり、指導的立場にある管理者が自ら意識改革を図っていくことが必要でございます。昨年春の郵便事業の新生ビジョンにおきましてもその点は既に強調しておりまして、公社発足に向けまして、これから予算主義から決算主義に変わっていく、あるいは定員管理が従来の定員管理から総労働力管理への転換だとか、あるいは個人の能力、実績が反映されて職員が意欲や生きがいを持って働ける人事・処遇制度の確立、こういった必要性につきましても、会議、研修等、あらゆる機会をとらえて浸透を図ってきたところでございますが、これから、今後更にその努力を強めてまいりたいというふうに思っております。 公社発足後も、こうした管理者を始めとする、管理者が中心になって、まず職員の意識改革をしていくということは、経営の大きな柱の一つとして取り組むべきものと認識しているところでございます。
○景山俊太郎君 特定局制度につきまして伺いたいと思います。 特定局制度の問題につきましては、いろいろ議論がなされてまいりました。しかし、そうした中で、特定局制度というのが明治以来非常に大きな役割を果たしてきたことは事実であります。そうした中で、特定局制度の根幹であります選考任用、不転勤、私有局舎には変更があるのか、又は公社化後における特定局の役割はどのように具体的に変わっていくのか、その点についてお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、特定局制度の根幹である三つのことについてのおまえらどう考えるかと、こういうことがありました。 一万八千九百あるんですね、今、特定局は。私は、大変地域に密着して大きな役割を果たしていると、こう思っておりまして、この局長さんにつきましては、国家公務員法三十六条の任用、選考による任用、任用は選考によると、こういうことでやってきておりますので、今後とも選考任用でまいりたいと。仕事の能力はもとよりですが、やっぱり信望のある人ですね、地域を愛する人、地域に貢献する意欲を持つ人、そういう人を私は選ぶべきだと、こういうふうに思っておりまして、ペーパーテストというわけもないんでしょうけれども、単なる試験よりは総合的な選考の方がずっと正しいと、こういうふうに思っております。ただ、一部でいろんな議論があるとすれば、透明度は高めるような、選考の、そういうことは今後とも考えてまいりたいと、こういうふうに思っております。 それから、地域におっていただいて地域と一体してやっていただくんですから、しかもワンストップサービスやったり、ひまわりサービスやったり、今度いろんなことを郵便局にやっていただくんですから、あるいは地域ITの一つの拠点にもなってもらうと。そういうことになると、ばらばらばらばら転勤しておったら困りますよね。だから、原則として転勤しない、これは現在もそうでございますけれども、そういうことでやらせていただきたいと、こう思っておりますし、また局舎につきましては、今までも原則としては借り上げと、こういうことでございまして、一部国が持っているものもありますけれども、私は借り上げの方が小回りが利くと思っておりますし、今後とも、公社化後においても原則借入れと、こういうことで運用してまいりたいと。 一万八千九百の特定局が地域と一体となって、郵政事業の基本的な、国民生活の基本的なサービス、生活インフラとしての役割を十分果たしていただくことを今後とも期待いたしているわけでございます。
○景山俊太郎君 今、若干触れられておると思いますけれども、三事業以外の郵便局の公的な役割の方向性について伺います。 今、ひまわりサービスであるとか、道路の損傷のとか廃棄物の不法投棄、こういった情報提供サービスであるとか、昨年できました郵政官署事務取扱法に基づくいろんな施策とか、そういうものがございますけれども、そういった点、郵政公社設立後、さっき答弁されて重なるとは思いますけれども、いま一度、その充実につきまして長官の方から聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(松井浩君) 郵便局ネットワークは全国で二万四千七百局ございますが、これが地域社会に密着した国民共有の生活インフラとして、地域住民の方々のニーズにこたえて今までいろんなサービスをさせていただいております。 ひまわりサービス、それから道路の損傷あるいは廃棄物等の不法投棄に関する情報提供もやらせていただいておりますし、ワンストップ行政サービスとして住民票の写しその他の証明書交付事務もございます。それからあるいは、その地元の指定のごみ袋等の販売なども郵便局ネットワークを活用してやらせていただいているところでございます。 こうした地域の利用者の皆様のお役に立っていくということが重要な役割だというふうに考えておりまして、公社後におきましても、引き続き郵便局ネットワークを活用した地域に密着した施策の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
○景山俊太郎君 これまで郵便局、郵政関係において民営化か国営維持か、こういった議論に終始した感じがありました。やっぱり本当に私たちが考えておかなきゃいけないのは、地域社会や利用者のために郵便局サービスはどうあるべきか、そのために郵政公社の体制はどうあるべきか、この点をきちんと考えていく必要があろうと思います。 どうか、来年の四月一日にはきちんとした、本当に国民の側に立った郵政公社が発足することを期待をいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○森元恒雄君 おはようございます。自民党の森元恒雄でございます。 まず最初に、郵政公社化につきまして、民営化との関係で少しお聞きしたいと思います。 昨年六月に経済財政諮問会議が取りまとめましたいわゆる骨太の方針の中に、構造改革の基本的な方向としまして、「民間でできることは、できるだけ民間に委ねる」と、これを原則とするということがうたわれておりました。これは要するに、政府の役割はできるだけ小さくしていこうと、競争状態を作り出す市場原理でもって社会を律していくということが望ましいという考え方に立つものではないかというふうに思っております。 しかし、果たして、私たちのこの世の中、特に現代社会において、すべての物事を市場原理だけで規律できるんだろうか、それによって本当に幸せな社会というものが構築できるんだろうかというふうに考えるわけでございます。私は、決してそうではないだろう、もしそうであれば国や地方団体という政府の役割というものは一体何だろうか、何なのかということになってくるんではないかと、こういうふうにも思うわけでございます。 長年、創設以来、この郵政三事業は国営事業として経営されてきたところでございますし、特に、戦後の一時期除いて税金を一銭も投入しないで、国営ではありますけれども独立採算という形で健全経営を続けてきたわけでございます。かつての国鉄の民営化、JR化の場合には、大変な赤字を抱えたことによって国民からも非常に国鉄改革に対する声が強かったわけですけれども、この郵便、郵政三事業について、今の時点で国民からこれを何とかしろと、何とかしてくれという声があるかということを考えましたときに、少なくとも私はそんな声が聞こえてこないような気がするわけでございます。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 しかし、先ほど申し上げたように、できるだけ民間でできることは民間にという方向でありますから、政府が漫然とこの経営を維持そのまましていけばいいのかということでもまたないんだろうと思いますし、そういう意味で、公社化という経営形態を変えることによって更に一段と自ら進んで経営の改善、合理化、効率化に努めるということも望ましいあるべき姿ではあるかなというふうに思っております。 同時に、しかし、今回は単に公社化するだけじゃなくて、郵政、特に郵便事業に民間を参入させようと。その参入も、EUを始め世界の中心的な国々で行われていますような部分参入じゃなくて、例を見ないような全面参入を一気に認めようと、こういうことになったわけでございます。そういう中で、果たして公社である郵政、郵便事業が今までと同じような形で、国民生活に欠かせないものとして国民の一人一人が安心して利用できるようなものとして続けられるだろうかと、ここに大方の人たちの心配、不安が集まっておるわけでございます。 そういう意味で、私はまず始めにお聞きしたいと思いますけれども、民間に任せられることはできるだけ任していくとか、あるいは民間の参入も認めるということは、それでそれは可能であれば、しかもそれが国全体あるいは国民から見て望ましい形でそういうことが進められるのであれば適当かと思いますけれども、果たしてこの郵政、郵便事業について民間の参入認めるということは、望ましい方向でそういうものが果たして実現できるんだろうかということ、根本的なことについて、まず大臣からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 郵政事業は、郵便、為替、貯金、簡易生命保険など基礎的な通信手段や金融サービスは、全国あまねく公平に提供するという目的を有する事業でございまして、百三十一年間これは国営の事業として、国そのものの事業としてやってまいったわけであります。 民間にできるのかと、それはできないことはないかもしれませんね。ただ、今まではやってきていないわけですから、これは全国で今の郵便局ネットワークと同じようにやるといったらなかなか私はそれなりの困難を伴うし、相当な努力、工夫がないと難しいとは思いますけれども、民間もやってやれないことはないと、こう思いますね。ただ、そこで民間が入ってきていただく場合には、よその国と違って全面参入ですから、よその国は部分参入や段階参入ですから、そこで郵便局と同じようなユニバーサルサービスは確保していただくと、そういう条件を付けさせていただいたわけであります。 そこで、民間がどれだけ入ってくるか、いつ入ってくるか分かりませんが、いずれにせよ、民間の導入いかんにかかわらず公社は今までと同じようにユニバーサルサービスは守っていくと、これが公社の使命ですからね。これは、そういうことで公社はしっかりしていただかなければならないし、そういう意味では国民の皆さんに安心を与えていただかなきゃ、今までのユニバーサルサービスは変わらないよと、民間が入ってくればもっと競争でいろんな多様なサービスや質の高いサービスがあるかもしれぬと。 しかし、いずれにせよ、公社はユニバーサルサービスの中心として、核としてそれは確保していくと、こういうことだと我々は理解しておりますし、そういう役割を公社に期待いたしているところであります。
○森元恒雄君 今のお答えの中で、やっぱりポイントは私は二つあると思うんですね。一つは、民間がいわゆる信書便事業の方に参入してくると。参入してきたときに、その条件をきちっと満たしながら経営をするということをどう担保していくかという問題点が一つありますが、しかし問題は、参入しないままで、参入しない、いわゆる貨物運送事業としての形態で信書便と同等のことをする可能性が残されているのではないか、ここをどう考えるのかという点が一つあります。後ほどいろいろお聞きしたいと思います。 もう一つは、やはり民間と競合関係に立ったときに、今、大臣がおっしゃいますが、果たして公社がユニバーサルサービスをきちんと担保し国民に安心を与え続けることができるのか、大丈夫かという点があると思います。 この点はこれから順次お聞きしていきたいと思いますが、上野官房副長官においでいただきましたので、その前にちょっと、この間の新聞報道されましたことについて確認をさせていただきたいと思います。 七月十四日の読売新聞によりますと、総理の郵政三事業の在り方について考える懇談会が、民営化の形態として三つの形、特殊会社、政府支援企業、完全民営と、こういう三つの形態を示して検討したということが報じられましたけれども、こういうことが実際行われたのかどうか、まずその点お聞きしたいと思います。
○内閣官房副長官(上野公成君) この郵政三事業の在り方を考える懇談会でございますけれども、これは二月の二十五日に七回目の懇談会が開かれた後開かれておりませんので、今報道にあるようなことが検討をされたという事実はこの懇談会としてはないと思います。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 ただ、有識者勉強会というものを有識者だけで、懇談会としてじゃなくてやっておられるようでございますけれども、そこでは、正式の懇談会じゃありませんけれども、次の懇談会の準備なのかと思いますけれども、そういう、その中身については、これは自由な討論をやっておられるようでございますので、そういったことについては承知をしておりません。
○森元恒雄君 今承知をしていないということでございますが、しかも議論をされた場は正式の懇談会じゃなくて有識者の勉強会だと、こういうお話でございますが、しかし、それはあくまで懇談会の中の勉強会、しかも懇談会を開くための事前の準備行為の一環ということを考えますと、この懇談会の性格が変わったのかなと、こういう感じも受けるわけですね。 懇談会はそもそも、民営化も含めて検討するということにはなっておりますが、民営化を前提として議論するということではないはずであります。にもかかわらず、民営化後の具体的な形にまで議論が及んでいるということは、ある意味で民営化を前提として議論しているというふうに考えるのが自然じゃないかなと、こういうふうに思うわけでございますが、懇談会の性格が変わったというふうに考えてよろしいのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○内閣官房副長官(上野公成君) この懇談会は、公社化が実現した後の郵政事業の在り方について、民営化問題を含めて検討するということで設けられたものでございまして、この設置の趣旨については変わっておりません。
○森元恒雄君 それは水掛け論的になると思いますから、そういうふうに考えているということでお聞きしておきますが。 もう一点、この新聞報道によりますと、懇談会は今国会で審議中の郵政公社関連四法案について問題点を洗い出す作業に着手したと。具体的には、郵便事業に民間が参入する許認可の権限が公社を所管する総務省にあり、公平な競争が阻害される、二つ目は、公社の職員の身分が国家公務員のままでは経営の自由度が縛られる、こういう点を指摘する方向だと、考えだと、こういうふうに伝えられておりますが、これは、懇談会でそういう議論があるということと別に、政府としても、総理のこれは懇談会でございますので、政府としてもこの今の四法案についてこういう点が問題だと考えておられるのかどうか、そこを確認しておきたいと思います。
○内閣官房副長官(上野公成君) 先ほどお答えいたしましたとおり、懇談会は正式には開かれておりませんので、どういう、有識者懇だけの中でいろんな議論が行われると思いますけれども、政府としてはもうこれは法案を出しているわけでございますから、まず郵便事業への民間参入については、総務省が公社の郵便事業及び民間事業者による信書事業を監督することになるわけでございますけれども、これは法律できちっと書いてありますし、それからまた法令で明確な基準を定めるということになっておりますので、公社と信書便事業者のいずれにも偏らない中立的な規制が行われるというふうに思っておりまして、それからまた二点目の、公社の職員がその業務の公共性から身分が国家公務員ということになっているのでございますけれども、しかし、公社化によりまして、能力、実績を反映した給与制度だとか、それから競争原理による任用システム等、創意工夫を生かした柔軟かつ弾力的な人事制度を導入することとしておりますので、公社の企業的な経営を阻害する要因には、この国家公務員であるということは阻害になるというふうには考えておりません。
○森元恒雄君 学者の方々なり有識者の方々が御自分のお考えに基づいていろんな議論をされることはこれは自由でございますが、その検討、議論している場があくまで政府が設置している懇談会という場でありまして、それは仮に正式であろうが非公式であろうが、そういう場で議論されているということは間違いないわけでございまして、この際、やっぱり懇談会としては民営化を前提とした議論はしないということを改めて確認をしていただきたいと思います。
○内閣官房副長官(上野公成君) 正式な懇談会には総理も官房長官もそれからここにおられる総務大臣も入っている中で議論をしているわけでございますし、先ほども申し上げましたけれども、これは公社化後の在り方について自由に討論していることでございますので、そういうことで問題はないんじゃないかなと思っております。
○森元恒雄君 副長官、ありがとうございました。結構でございます。 それでは、先ほど総務大臣にお聞きしたことに関連して、まず初めに、諸外国の事例といいますか現状等について少しお聞きしたいと思います。 まず初めに、ヨーロッパはEU全体としての指令が出ていることもあって、いろんな形での今民営化あるいは民間参入が進められつつあることは御案内のとおりでありますが、アメリカは全く、事この郵便事業についてはそういう議論が具体的に行われていない、あるいは進んでいないというふうに思うわけでございますが、通信であるとかあるいは農業分野には本当にあらゆる機会を通じて我が国にも自由化ということを迫ってくるアメリカが、郵便については一言も言わない、自らも民営化、民間参入というようなことが進めていないというのは不思議な気がいたしますし、それだけに郵便というのはやはりしっかりと国営で本来守っていく分野ではないのかなというふうにも思うわけですけれども、この点について、企画管理局長さんからお伺いできればと思います。
○政府参考人(團宏明君) 米国の郵便制度についてのお尋ねでございます。 米国におきましては、建国当時から国営事業として郵便事業を行っているということでございます。一九七一年に省庁でありますアメリカ郵政省から政府行政部門の独立機関であります米国郵便庁、USPSと略称しておりますが、そこへ移りまして、すべての地域における郵便サービスを行っているということでございます。 ちなみに、合衆国法典第三十七編というところによりますと、USPSは、国民の個人的、教育的、文化的及び企業的通信を通じて国民を結合するための郵便事業を提供する義務を持つというふうな任務を受け持つこととされております。 そういう中でも、部分的な参入ということは認めているわけでございますけれども、この国営の形態につきましては、例えば昨年も炭疽菌事件等ございましたけれども、非常に通常どおりのサービスを維持、継続したというような支持もございまして、経営形態の変更の意見というものも現実には起きていないというふうな状況というふうに承知しております。
○森元恒雄君 もう一つ、ニュージーランドでありますが、これは総理も自らニュージーランドに行かれて、実際に郵便、あの国の現状はどうなっているのかということを視察されたわけでありますが、何年か前ニュージーランドはいわゆる行政改革でも世界の先端を行く国として日本からも大勢の人が視察、調査に行ったこともありますが、何年か経過しまして、最近はさっぱり今その結果がどうなっているのか聞こえてこないわけであります。 私どもも大学の先生においでいただいてニュージーランドの郵便事業、郵政事業のその後の現状についてお話を伺ったわけでありますが、お聞きしますと、やっぱり一言で言って急激な民営化はうまくいかなかったと、日本がもしそういう議論をするならニュージーランドの轍を踏まないように、やっぱり自らの実情を十分検討した上で慎重にするのがいいんじゃないかと、こういうお話だったように思うんですけれども、ニュージーランドは何がまずかったのか、どうなっているのかということについて、局長さんからお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘のニュージーランドの場合でございます。 ニュージーランドにおきましては、一八〇〇年代から郵便、郵便貯金、電信という三事業を政府直営事業として一体として行ってきたというところでございますが、御指摘の一九八〇年代になりまして全般の規制緩和、競争促進という観点からこれを三つに分けまして、ニュージーランド・ポストの郵便部門とポストバンクというもの、それからニュージーランド・テレコムと三つに分割をいたしました。 このうち郵便貯金事業は外資系の銀行、ANZ銀行というところに売却をしたというふうなことのようでございます。その後、これによりまして、郵便貯金を取り扱う窓口といいますものが、この分離いたしました一九八七年、このときには千二百四十四あったということのようでございますけれども、一九九五年に至りますと二百三十七に減少したというふうなことでございます。また、全般の規制緩和の中で大手の銀行もすべて外資系になりまして、外資系になりました銀行におきましては、一九九〇年代におきまして支店の約四〇%が閉鎖されたというふうなことのようでございます。 こういうことになりまして、非常に一般の方の金融サービスというものが不便になったということになりまして、国有銀行の創設を公約にしました現政権が一九九九年秋に発足したということでございまして、その政策に基づきまして国有企業でありますニュージーランド・ポスト、これが再び郵便局の窓口で金融サービスを提供する計画というものを政府が承認したという経緯のようでございます。この計画を受けまして今年二月から改めて個人を対象に小切手、貯蓄及び貸付けサービスの提供を開始しまして、最終的には約三百局まで取扱いを拡大するというふうな計画ができているというふうなことでございます。 このようないろんな経過があったようでございまして、郵便貯金の復活ということになるかと思いますけれども、郵便局ネットワークの有用性というものを改めて認識されたのかなというふうなことであろうというふうに考えております。
○森元恒雄君 今のお話のように、要するに民営化なり民間参入をすればすべて良くなるんだということでは決してないという具体的な例がニュージーランド一つ見ても明らかではないかなという気がするわけでございまして、こういう問題を扱うときには、やはり全体として事業がどううまくいくか、国民サービスを低下させないためにはどうしたらいいかということも配慮が相当要るなということが分かるような気がいたします。 もう一つ、ドイツでございますが、ドイツも特殊会社でしょうか、民営化が成功したと言われていますが、これは決して一〇〇%民営化じゃなくて、今言いましたように特殊会社形式じゃないかと思いますけれども、それでもその特殊会社自身の経営も必ずしも予定された、予想されたような形ではうまくいっていないと。その後、法律で郵便局を設置を義務付けるというようなことさえしないとサービス低下に歯止めが掛けられないというような事態も生じているというふうに聞いておりますが、このドイツの例について、少し詳しくお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘のドイツの件でございますが、ドイツ・ポスト、これは一九九五年に特殊会社というふうになっておりまして、それ以降、DHLを始めとします内外の物流関係企業の買収を進めておりまして規模を拡大しております。このことによって利益が増加しているという状況でございます。先ほどもお話ございましたように、ナショナルフラッグとして活躍しようというふうな戦略だろうと思われます。しかしながら、この利益の内容を見ておりますと、二〇〇一年度におきましても、利益の約七割は部分参入でございます旧来の郵便事業からのものというふうな収益構造になっているということでございます。 一方、問題になりましたのは、やはり利益重視という観点、効率化という観点から郵便局数を大幅に削減したというふうなことがございます。また、直営店の比率を縮小しまして代理店を増やすというふうなことが見られまして、政府の方が逆に最低郵便局数を義務付けるというふうなことによりまして郵便局の削減に歯止めを掛けたというふうな一部の手直しがあったというふうに承知しております。 また、ドイツのこの郵政改革の前提条件でございますけれども、これはやはり東西ドイツの統一というのが大きな要素だったというふうに承知しております。すなわち、統一後の一九九一年でございますけれども、この年におきましては、旧西ドイツ地域におきましては六億ドイツ・マルクを超える黒字、対しまして旧東ドイツにおきましては八億ドイツ・マルクを超える赤字というふうな状況でございまして、これを統合し全体的な平準化、水準のアップを図っていくというふうなことが必要ということでありまして、そういう背景の下にこういう政策が取られたのが一つの背景であろうと思います。 また、送達目標達成率、つまり郵便がきちんと配達できているのかというふうなことにつきましては、九一年におきまして、旧西ドイツ地域におきましては翌日配達達成率が九〇%、対しまして旧東ドイツを含めた場合には翌々日の送達達成率でも八〇%というふうな非常に良くない状況だったというふうなことでございまして、こういう配達の状況の改善というものも急務であったというふうに考えております。 そういう二つの事情からこの改革が行われたというふうなことのようでございます。そういう改革の背景、それから具体的な展開、それから言ってみれば副作用と、こういうことがドイツの場合もいろんな面で表れているということではないかというふうに考えております。
○森元恒雄君 諸外国は大変いろいろの面で問題が起こっておるということをお聞きしたわけでございますが、次にそれじゃそういうことを受けまして、日本のこれからの公社化あるいは民間参入についての問題点、具体的にお聞きしたいと思います。 今まで議論されているポイントの一つは、民間参入によっていわゆる民間はいいとこ取り、クリームスキミングが起こり、その影響で公社のユニバーサルサービスが維持できなくなるんじゃないかということであるわけですけれども、私は、クリームスキミングが起こる起こらないにかかわらず、今まで国が独占でやっていた事業に他の事業者が一社二社と入ってくるわけでありますから、それはどんな形で入ってくるにしろ、パイが増えなければ国営であった郵便事業のこのパイが減るのは、取り分が減るのはもう必至であります。 特に通信がいろんな形で技術革新に伴って多様化していく中で、今後、この従来型の郵便が大幅に増えるということはなかなか難しいんじゃないか、そうすると、民間参入の形態いかんにかかわらず、それによって新しい公社の経営が圧迫をされるというのは避け難いんじゃないか、そうしますと勢いサービス低下ということにもいずれにしてもつながってくるんじゃないかと。 この点について、総務大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 信書送達のマーケットがどうなっていくのか、IT化の進展で文字から電子データへの移行が進むんではないか、そうすると余り伸びないんではないかと、こういうことなんですが、数は微増なんですよ。〇・七%伸びていまして、引受郵便物数は今二百六十七億通なんです。対前年度〇・七%増。ただ、収益は一・六%減ですね。 それで、よその国と見ますと、アメリカはこれは二・七%増えておるんです、二千八十八億通でございまして。一人当たりの郵便物数が、日本は二百九通で、アメリカは七百四十二通なんですよね。そういうことからいうと、まだ日本は伸びるんじゃないかという説もあるんです。それから、ダイレクトメールが日本は相対的に少ないんです、よその国に比べて。 そういう意味からいきまして、今度、民間が参入していただいて、私は、適正な競争が行われればマーケット拡大の可能性はあるんではなかろうかと、こういうふうに思います。分かりませんよ。委員が御心配のようなことになるかもしれませんが、しかし、そういう中でユニバーサルサービスが維持できるのかどうか。これはもう公社に頑張ってもらわないけません。百三十年以上もやってきて、これだけの信用とネットワークがあるんですから、ここでおかしくなるようなことは、郵便局のそれはメンツにかけても頑張ってもらわないかぬと、こけんにかけても頑張ってもらわないかぬと、こういうふうに思っております。
○森元恒雄君 是非、大臣が率先垂範といいますかリーダーシップを発揮して、公社、大いに頑張っていただきたいと私も思いますが。 今お話の中で、アメリカと比べて郵便の出す数が少ないんじゃないかと。これは、一つは決済の仕方が、日本はカードですけれども向こうは小切手ですから、それはちょっと余り比較するのはどうかなという気もいたしますが、いずれにしても、その利用あるいは収益を増やすという面での努力は、これは大いにしていただきたいと思います。 ただ、今の郵便の経営状況を見ますと、郵政局単位での収支というのしか分からないようですので、それ見せていただきますと、今でも郵便の圧倒的な収益は東京あるいはその周辺圏、あとせいぜい近畿、東海が黒ということで、それ以外の地域はもう赤字でございます。そういう中で競争が激しくなってきますと、今でも赤字のところが、更にそういう条件の余り良くないところは赤字が増えるんじゃないかなと、こんなふうにも思うわけでありまして、全体として頑張るということもさることながら、地域的にそういう厳しい状況に置かれているところがサービスを更に維持していくということは、更に輪を掛けた努力が必要じゃないかなとも思うわけでございまして、この辺の取組方について、政務官の方からお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。局長さんで結構です。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘の郵便の収支構造でございますが、御指摘のとおりでございまして、郵便の差し出しの八割は事業所でございます。六割がポスト投函の不要な別納、後納でございまして、郵政局単位で見ますと、東京管内が黒字でございますけれども、あと東海、近畿がとんとん、その他の管内はかなりの赤字という構造でございます。したがいまして、こういう構造は地域の経済力を反映しているということもあろうかと思いまして、この構造というのはなかなか変わらないものではないかというふうに考えております。 そこで、特に不採算のところをどうカバーしていくかということでございますけれども、これは、郵便はネットワークでございますので、やはり全国の収入をもちまして全国のコストを賄っていくということでネットワークを維持していくということに集中していくべきものというふうに考えております。 そういう中で、先般発表させていただきました平成十三年度の決算につきましても、いろんな経費の削減等を行いまして八十億円の黒字という決算を出させていただいたわけでございます。これは、景気後退の中でかなり減収の構造にはなっておりますが、いろんな経費削減を行った結果でございます。その中では、特に中央部にしわ寄せした経費削減ということでなくて、中央、地方、全国を併せた経費の削減をやっているわけでございます。 郵便というのはトータルのシステムでございますので、やはり全体として収入を上げていく、使いやすい郵便を増やしていくというようなこと、それから、これは都市部も地方部もいろんな全体的な経費の削減を行っていくと、こういうことによりまして今のシステムを維持していくというふうなことがこれからの方向ではないかというふうに考えております。
○森元恒雄君 もう一点、郵政三事業はそれこそ三つの事業から成り立っておるわけでございますが、経理は一本でやっておられるわけですね。そうしたときに、例えば郵便は赤字で郵貯と簡保は黒字というような場合に、部門間の収支というのはあくまで独立を貫いていくのか、事業間で調整するということもあり得るのかと。あるいはまた、郵便局単位で見たときに、やっぱり郵便局単位でも三つの部門から成っているわけですけれども、三つとも赤字という場合もありましょうし、黒字もあれば赤字もあるという場合もあるでしょうし、郵便局の中でのそういう経理も今後どうしていくのかということを確認の意味でお聞きしたいと思いますが、これは政務官からお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 郵政公社は、郵政事業を一体的に運営する法人でありますことから、郵政公社全体で損益計算を行っております。利益又は損失の処理を行うということになっております。しかしながら、郵政公社は、郵政公社法第三十条第二項によりまして、三事業を業務区分ごとに内訳を明らかにするということになっております。事業ごとの料金決定等における収支相償原則を定めているということから、三事業はそれぞれ独立採算で運営されるものと考えております。 したがって、郵便業務の赤字を郵便貯金業務又は簡易生命保険業務の黒字で補てんするということは行えないものと考えておりまして、個々の郵便局段階でも同様であると考えております。
○森元恒雄君 分かりました。 それじゃ次に、信書について幾つかお聞きしたいと思います。 信書の定義が問題になるのは、私は、やはりこれはいわゆる信書便事業に参入してくる事業者については余り問題にならない、すべて扱えるわけですから問題にならない。要するに、ここの線がどこで引かれるかが問題になるのは、やっぱり、入ってこないけれども、信書のたぐい、信書に近いようなものをその業法の適用を受けないで事業をやるという人が出てくる、そこをどういうふうに規制するのかということに尽きるんだろうと思うんです。 先ほども議論がありましたけれども、今回、法律の中に信書の定義を明記し、あるいはまた詳細な、具体的な範囲はガイドラインで示すということの方針を出されておるわけでございますけれども、仮に幾ら詳細にガイドラインに規定しましても、これも先ほど議論ありましたように、ダイレクトメールに典型的に見られるように、いわゆるグレーゾーン、あいまいな部分は残ってしまうんじゃないかなというふうに思うわけであります。 ヨーロッパの国々が民間企業の参入を認める範囲として、例えば重量でありますとか大きさでありますとか料金でありますとか、いわゆる内容にかかわらず全く外形的な基準でもって信書であるかどうかと、参入する、認めるかどうかというようなことを線を引いているのは、その内容に立ち入ると、そこの線の引き方が非常に難しいということがやっぱり原因になっているんじゃないかなと、こんなふうに思うわけですけれども、全面参入を認めるということになったために、そういうヨーロッパ的な外形基準が取れなかったんだろうと思いますが、この点について改めて大臣からお考えをお聞かせいただきたい。じゃ、副大臣でお願いします。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生が言われましたとおり、非常に難しい部分もあります。しかしながら、今まで、信書であるかどうかということは、基本的には判例によって判断をしてまいりました。確かにグレーゾーンはありますけれども、グレーゾーンというか、どちらにすべきかということは、これは不明瞭な部分もありましたけれども、そういうところにつきましては外形で判断していく。例えば電気通信なんかで、それが、要するに差出人と受取人の方々の意思の問題であるとか、こういうことはありますけれども、外形で判断するというところを見た場合には、それは基本的には信書であるというふうな形で判断をしていったわけであります。 ただ、今回の場合はそういう部分につきましてもしっかりとガイドラインで示していこうと、こういうことも言っておるわけでありますから、これからは、先ほども申し上げましたように、きちっと、できる限り施行までの間にガイドラインを作っていきたいと、こういうふうに思っております。 ただ、繰り返しになりますけれども、今までずっとこれやってきたわけでありますけれども、あくまでもその基本になるものというのは昭和三十三年の判例に基づいてやってきたものでありまして、これからも変わることはありませんし、そごを来すようなことはないんじゃないかと、こういうふうに考えておるわけであります。
○森元恒雄君 ガイドラインで具体的なことを示すということになるわけですけれども、しかし、例えばダイレクトメール一つ取りましても、ダイレクトメールは本質的には信書だと。しかし、その中身が公然、公開、いわゆるチラシ的にだれかれなしに限定なく配るものと同等のものは信書に含めないと、こういう扱いにするというふうに聞いていますけれども、しかし、だれかれなしに配るものであるのか配らないものであるのかは、それはそれを作った人でないと判断できないんじゃないか。第三者が、これは広く配るものでしょう、これは特定の人に配るものでしょうと言えるのかどうかという点が一つありますし、しかも信書は開封したら罰則を受けるわけですし、国としても検閲はしてはいけないと。信書の秘密、通信の秘密を侵すということからしてはいけないということになりますと、どうやってチェックするのかと。 実際問題、現実問題として考えたときに、建前としてはこうだと仮に言えたとしても、実際の具体的な事例に当てはめて、信書に当たるのか当たらないのかというような判定は、これはほとんど不可能に近いんじゃないかなと、私はこう思うわけですけれども、法律の運用に当たって、そこら辺のところをどういうふうに今後していくお考えなのか、お聞かせいただければと思います。これは局長さんからで結構でございます。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 今回、信書の定義を設けまして、さらにガイドラインで具体的な事例につきまして明確にしたいというふうに考えているところでございますが、その理由といいますものも、委員が御指摘のとおり、これはいろんな事例があって分からないということでは迷いがあっていけないということでありますから、具体的な事例を含めてこれを明確にすると。そのことによりまして、こういう信書類似といいますか、こういうものを差し出したり運送をするという事業者の方がしっかりしたまず認識を持っていただいて、これは郵便法に反するんだというふうなことについて明らかにしていくと、これが大事であろうというふうに考えている点がございましてこのガイドラインを作ろうという一つの発想になっているわけでございます。 具体的にそういうものを明確化した上で、これに反する事例があった場合にどうなるのかというふうなことでございますが、確かにこれは封入されて送られるというのが通例でございますから、その発見、端緒というのはなかなか難しいものがあろうかと思います。しかしながら、利用者の受取人からの申出とかいろんな端緒によりまして、こういうものは、違反の事例というものもつかめるというふうなことは、これは従来と変わらないものというふうに考えております。 そういう端緒、いろんなことはあろうかと思いますけれども、端緒がありましたら、注意、指導、それからいろんな刑事的な手続ということに入っていくということになろうかと思います。
○森元恒雄君 今、ちょっとお話ありましたが、受取人がこれがおかしいじゃないかとでも言わない限り、私は、実際問題としてほとんど分からないままに済んでしまうんじゃないかなと。仮に、信書に当たりそうなダイレクトメールであっても、だれも何も言わなければそれで終わりということになりますと、それがだんだん積み重なってくると、ああここまではいいんだなということになって、それが実績として広がっていくと積み重なっていくということになるんじゃないかなと。 それで、郵政監察官というのがいて、公社についてはその郵政監察の中で、事信書に限りませんが、全体として業務が適法、適正に行われているかどうかということをチェックするわけですけれども、民間の事業者についての、今申し上げている信書も含めて、事業全体がどのように適法、適正に行われているかどうかというのをチェックすることになるのか、この点について、局長さんの方からお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(團宏明君) 郵政監察官の取締りの関係でございますが、これは、郵政監察官は引き続き司法警察職員として今度は郵政公社の中でこれを置くということになるわけでございます。これまでと構造が違ってくるわけでございます。したがいまして、公社の中におるこの監察官が、競争相手である、ないし競合する可能性のある事業者の摘発まで行うのかということについては、やはり問題なしとはしないということだろうと思います。 そもそも、刑事的な扱いになりますと、これは捜査機関の問題になるわけでございまして、その取扱いにつきましては捜査機関と現在協議中でございまして、基本的には、公社が競争相手まですべて刑事的手続まで取ってしまうということについては問題があろうかと思っておりますので、捜査機関との協力の在り方について現在協議を進めているという段階でございます。
○森元恒雄君 これも先ほど質疑がありましたけれども、私も、今回信書から除くとなったクレジットカードあるいは地域振興券がどうして例外になるのかなというのがいま一つよく自分自身納得できないんですね。カードの後ろに書いてある使用要項みたいなものが添え状に当たるという点もさることながら、当たるかどうかという点もさることながら、カードそのものが名前とか番号が書いてあるわけで、正にそれは個人に直接かかわることで、他人に知られては困ることではないか。裏書の部分じゃなくて、本体そのものが信書的な文書じゃないのかなと、こう思うんですけれども、もう一度、どうしてクレジットカードなんかが信書でないのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 クレジットカードの問題でございます。クレジットカード、かなり多くの枚数が出されておりますけれども、そこに書かれておりますものが通信文だというふうなことで、これが信書だというふうに解釈してきたわけでございます。つまり、信書といいますものは、別に紙に書いたものだけじゃなくて、木に書いても、その書いてある素材は問わないわけでございますので、カードに書いてあるからといって通信文じゃないというようなことで、考えてきたわけであります。 一方、いろいろ検討してまいりました中で、それじゃ、書いてあるものが信書だと、つまり通信文ということはこれは間違いないと、この考え方は変わらないわけでございますが、一方、クレジットカードといいますものがこれは決済のために使われる道具であると、手段であると、専らそういうことに使われると、それに従たるものとしていろんな情報が伝えられているのがこの通信文じゃないかと、そういう考え方もできるのではないかということで、今回、元々郵便法五条の独占の例外とされております「貨物に添附する無封の添状又は送状」というふうなものとして扱うこともできるのではないかというふうに考えて、そういう観点も含めまして、さらにパブリックコメント、照会等を求めましてガイドラインを作っていきたいというふうに考えているものでございます。 繰り返しになりますけれども、信書じゃないということではなくて、通信文に当たるものが添え状という考え方ができないかというふうなところに、さらに検討していきたいというふうに考えているものでございます。
○森元恒雄君 これは、先ほどの官房副長官にお聞きした懇談会での議論でも指摘がされている点でございますが、総務大臣にお聞きしたいと思いますけれども、今回、郵政公社を所管する総務省がやっぱり民間企業の方も監督すると。それは事業主体、半ば身内の公社が事業主体としてやっている中に競争関係にある民間も規制するというのはやっぱりウエートが公社に掛かって公正な監督ができないんじゃないかという、こういう意見が出ているわけですけれども、この点について大臣としてどういうふうにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) それはいろいろ衆議院でも御議論いただいたんですが、私は同じところがやった方がいいと言っているんです。 やっぱり公社の監督、それから信書便事業の民間事業者の方のいろんな参入についての規制は、いずれも法律に基づいて、法令に書いた基準を正確に執行するわけでございまして、そういう意味ではセクションは違うんですよね。根拠法も違う。一つの局にあるか、局も違うようになるか、それはこれからの話ですけれども、いずれにせよそれに基づいて誠実に忠実にやっていくと。 そうすると、同じ、この両方の、例えばユニバーサルサービス確保の状況だとか規制の状況だとかについてバランスが両方やることによって私は取れていくというメリットもあると思いますし、我が国ではそういうことは一つの役所がやっているんですよ。例えば、電発の監督と普通の電力会社の監督を資源エネルギー庁がやっているんです。都市開発整備公団の監督と普通のそういう土地開発業者の監督を国土交通省のどこかがやっているんで、私どもの方でも、例えばNHKと放送事業者、NTTと電気通信事業者の監督を、私どもの方の情報通信基盤整備局ですか、あるいは総合通信政策局がそれぞれやっている。 こういうことでございまして、法治国家ですからね、やっている人によってやり方が違うとか、それが恣意的にやるとか差別するとか、そういうことはもう全く私はあり得ないし、我が国の、そういう意味では我が国は大変優秀でございますので、それはもう忠実に法律に基づいてやってもらうと、こういうふうに思っております。
○森元恒雄君 分かりました。 もう一点、これも議論が出ておりますけれども、今回の公社の職員は国家公務員という扱いにすると、位置付けにするということでございまして、これは従来の三公社の形と比べても多少変わった形になっておるわけですけれども、なぜあえて公社にしながら身分は国家公務員としたのか。これを非公務員型、みなし公務員型というような形も考えられたんではないか、あるいは、その方がよりそれこそ経営の自由度が高まるというようなことも考えられたんじゃないかという意見、見方もあると思いますが、この点について御説明をいただければと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 郵政公社の行う業務というのは、国民の日常生活に必要不可欠な生活基礎サービスを提供するものであります。その業務の停滞が国民生活や社会経済に直接かつ著しい影響を及ぼすということでありますから、その適正かつ確実な実施のために、職員については守秘義務、そして政治的行為の制限などが課せられた国家公務員としたものであります。 郵政公社の職員の身分は国家公務員でありますけれども、国の予算制度や総定員法令による予算、定員の縛りがなくなります。したがって、弾力的かつ効率的な人件費の使用や要員配置が可能になってまいります。職員の発揮した能力とか実績、そのほか公社の経営の状況を反映する給与制度の導入、そして競争原理の働く任用、適材適所の弾力的人事配置の徹底、そして公社の創意工夫を生かせる人事制度の実現によりまして、職員の意欲を高めるとともに、経営の効率化とか利用者のニーズに的確に対応したサービスの向上が期待できるものと考えております。
○森元恒雄君 それじゃ、金融庁、副大臣にお聞きしたいと思いますが、郵便は国家独占でありますけれども、郵貯、簡保は今でも国家独占ではないわけですね。民間企業もやろうと思ったらできると。しかし、私は、そういう状況なのに、いろんなところから、郵貯、簡保については、民間の金融市場の発展とか健全な運営とか金利の自由な裁定とかいうふうなことを考えたときに好ましくないというような意見が出ておるのは一体何でだろうかというのが、いま一つよく私自身理解できない。そのウエートが非常に大きいことが問題だという人もおられますけれども、具体的に何が問題なのかということも見えない気がするわけです。 七月十二日に、金融担当大臣の私的諮問機関であります日本型金融システムと行政の将来ビジョン懇話会、ここでも、「巨額の資金を市場原理の外に置いたままでは、民間金融機関への収益圧迫や市場における価格メカニズムの阻害という問題が本質的に改善されない、また、公社の財務自体も、今後、自主運用の拡大につれ、健全性を維持し得なくなる潜在的リスクが大きい」と、こういう意見が、指摘が出されておりますが、金融庁として、この郵貯、簡保の現状を踏まえて、これが何か問題あると考えておられるかどうか、その辺のまず御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 森元委員が、私どもの大臣が作られた「金融システムと行政の将来ビジョン」、これは十二日に取りまとめて発表された、この中の文章をお読みになって御質問をいただきまして、誠にありがとうございます。 これは、大臣の私的な懇話会ということでございまして、金融庁の公式な見解でもありませんが、その中を見ていきますと、金融の役割といいますか、これについて、産業金融モデルが一つあって、それから市場金融モデルというかそういうものがあると。郵貯、簡保を見た場合に、従来の金融機関、銀行が中心となって預金を受け入れて貸付けをすると、こういう産業金融モデルの典型的なもの、これは預金集めて、政策金融機関を通じて、財投という形でもって政策金融機関に貸して、それで政策的に必要なところにお金を流す、こういうモデルの担い手であったということからいいますと、産業金融モデルの主たる担い手だったと、こういうことであるかというふうに思います。 しかしながら、だんだんそういう言わば市場原理がなかなか働かない、あるいは実体経済が非常にリスクを負うような形になって、時代の変化とともに金融のモデル、ビジネスモデルも変えていかなきゃいけないという中で、やっぱりより市場原理にさらされるような金融システムというものを構築していかなきゃいけない、こういうのがこの文章の流れなんじゃないかというふうに思います。 私ども、そういう意味で、大変大きな割合を占めます公的金融の在り方といいますか、郵貯、簡保についても、このリスクという観点から考えた場合にやはり一定の検討が必要だということで、今回の法律でもリスク管理分野について金融庁の検査を実施させていただくということになろうかと、こういうことでございますけれども。 そういう中で、私どもは、郵貯、簡保といえども市場リスクにさらされていくという、そういう蓋然性が非常にもっともっと強まっていく時代的背景がある、そういうわけでございますので、できるだけイコールフッティングな、民間金融機関と、そうした条件を整えていただきたいということを事あるごとに総務省にも申し上げてきたということでございます。 そういう中で幾つかのことが実施されまして、今まで税金が負担されないとか、あるいは預金保険料の負担はないとか、あるいは国家の信用があって無診査とか、あるいは加入制限ないというような形で加入できるそういう商品というもの、こういうものについても、そういう民間とのイコールフッティングという観点から見て、私どもはそういう条件を満たしていく中でどういう市場のパブリックプレッシャーにさらされていくのかということを見ていきたいと、こういうふうに考えているわけであります。
○森元恒雄君 今おっしゃられたような税金あるいは預金保険では確かに差があるかもしれませんが、しかし他方、先ほども申し上げたように、全国見たときに、黒字のところはブロック単位で見れば東京、大阪、名古屋ぐらいしかないわけですね。民間だったらもうかる地域にしか支店を出さないわけですけれども、郵便局はそれこそ山間へき地、離島まで、全国津々浦々、赤字であっても、やっぱり国民の小口金融の利便あるいは簡易保険の利便ということを考えて、赤字であってもそれを抱えているわけですから、ある部分だけとらえてイコールかイコールでないかという見方は必ずしも当たらないんじゃないかなと私は思うわけです。 それからまた、財投との関係ではもう昨年から切れたわけですから、正に資金が社会的に国家的にどこに必要とされているのか、その中でどの部分を郵貯なり簡保が担うべきかという観点で、望ましい分野に資金が運用するという方向に切り替わったわけですから、その点も前とは事情が大きく変わっているんじゃないかなと。 その中で、なおかつ、やっぱり郵貯、簡保に問題ありというのはどうしてだろうかな。これも先ほど申し上げたように、民間も同じような定額預金を販売しようと思えばできるわけですね。あるいは一千万までの簡保と同じような保険も販売できるわけですね。どうぞおやりになったらどうでしょうかと、こう私は思うんですけれども、その辺やらないで、やめろとおっしゃるのはどうしてなんでしょうか。もう一度お答えいただきたい。
○副大臣(村田吉隆君) 私がそういった市場のプレッシャーあるいはパブリックプレッシャーのこれからどうなるかということの推移を見たいというふうに御答弁申し上げましたけれども、自主運用ということで変わったわけですけれども、コストの面でも収益の面でもまだまだ過去の財投を通ずる根雪の部分というものは残っているわけでございまして、そういうことを例えば指摘しましても、直ちに変わり得ると、こういう状況ではない。 したがって、自然的に私どもが要求しているイコールフッティングということが実現されていく中でどうした変化が起こっていくのか、これは市場原理あるいはほかの商品に対する国民あるいは需要者の見方というものがどう変わっていくかということをまだ見届ける必要があるのではないかというふうに考えております。
○森元恒雄君 時間が来ましたので、今の点について、総務省の方で、もし副大臣からお答えいただけるなら、それで終わりたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生言われるように、ただ今回の、今御質問ありました郵便事業及び簡保事業につきましては、もう言うまでもありませんけれども、非営利の下で、あまねく公平に、主として小口、個人に対して基礎的金融サービスを提供しているということでありまして、民間の場合は営利を追求しているということでかなり違ってくるわけでありまして、またお尋ねの定額貯金につきましては、これは非常に大変評価が高くて、六か月経過後も自由に払戻しができるということでありまして、正に国民の生活に密着しているというそういう部分もありまして郵便貯金の主力商品となっているところでありまして、これは金利設定に当たりましても、商品性を踏まえまして、市場に整合的な金利設定を行うと同時に、しっかりと適切なリスク管理を行っておりますので、そういう意味からおきましては、これは事業の健全経営を確保していけると、こういうふうに思っているわけであります。 また、御指摘ありましたように、民間金融機関が定額貯金に似ているものもこれは出しておるわけでありますけれども、これはちょっとデータがありません。ただ、主力商品になっていないということはお聞きしておるところであります。 また、要するに、医師の身体検査を要しない無診査の保険を販売されているということでありますけれども、民間生保の新規契約につきましては、公表されている直接のデータで見ますと、無診査契約は死亡保険金額ベースでは全体の一一%にすぎないということでありまして、これも、先ほどの定額貯金と同じように主力商品となっていないと、こういうことでありまして、有診査保険によって高額の保険を提供し、より収益を上げようとする経営判断によるものと推測されるところでありまして、決して、要するに、今回の公社の方が経営が阻害されるということはないというふうに考えているところであります。
○森元恒雄君 終わります。
○谷川秀善君 自由民主党の谷川秀善でございます。ただいま自由民主党からは景山委員そして森元委員から郵政関連三法案についての質問がございましたが、できるだけ私の方は重複を避けたいと思いますが、お聞きしたい点はひょっとして重複をするかも分かりませんが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 郵便事業を行政改革、財政改革の論議の中でどうするかというのは、これは大変な議論に今までなってきたところでございます。それで、一応は、いったんは郵政事業を公社化して、その上で考えましょうということに相なってこの三法案が、関連法案が出てきたというふうに私は理解をいたしております。 小泉総理が民間でできることは民間に任せようと、この基本的な考え方については、私も別にそのとおりだろうというふうに思っておりますが、郵政事業について、長年ずっとやってきた郵政事業を、それではその理屈ですぱっと民間にやっちまっていいのかどうかというところがいろいろ今まで党内でもまた世論も議論が出てきたところであります。 ところが、衆議院でいろいろと御議論をしていただいた中で、郵政公社法案については三点の修正がなされたわけです。ところが、信書便法案につきましては、信書の定義の明確化と、第三種、第四種割引制度の継続、特に盲人用郵便物の無料の扱いを現行どおりにするというようなことが何かこう確認事項として、議論の中で確認事項として確認をされて、結局、法案に書き込まれなかった。これはいろいろ、小泉総理といろいろなことがあったんだろうと思いますが、私は、やっぱりこれは、こういう確認事項だけでは将来このことが担保されるのかどうか、実効性が確保されるのかどうかということについてはちょっと私も心配な点があるわけです。 そういう意味で、片山総務大臣のお考えをまずお聞きをいたしたいというふうに思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 信書は、この四法案を出す前は、信書の定義については全く規定なかったんですよ。もう解釈だけでずっと来たんですね、明治以来。判例がありまして、判例のとおりということで来ましたので、これについてもいろんな議論がありましたので、今回は確立した、確定した判決のとおりの表現でまず定義にする、我々の解釈は基本的には変えない、今までと同じと。 ただ、そこでダイレクトメール等がよく問題になりますが、これはいろんなものがあって、際どいのもあるので、そういうことは、個別具体の適用はガイドラインで明らかにしようと。ただ、そのガイドラインもどういうものか分からぬじゃ困るとおっしゃるものですから、衆議院の方にはガイドラインのパブリックコメント等に掛ける概要を出させていただいて、その中では、問題点というのか、これから決めていくものとしては、例えばダイレクトメールの中のチラシのようなものは公然公知のもの、ばらまくようなものはこれは信書性が薄いのではないかと。クレジットカードや地域振興券みたいに、そのものが支払手段なんだ、それに通信文を書いているものを送る場合の送り状、添え状と同じではないか、それに近いなら信書性が減るのではないかと、こういうことを言わせていただいたわけでありますが、いずれにせよ、個別の問題、そう大して大きい問題があるわけじゃない。そういう問題についてはガイドラインで明らかにしますし、信書そのものの考え方、定義は基本的には従前と変わっておりません。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 したがって、法律上これを書くという議論もありましたが、書き切れないので、それから立法技術上も大変問題なんです、そういうことまでずっと書くということは。そこで、今回は基本的な考え方だけ定義として法律に書かせていただいて、残りはガイドラインで明らかにさせていただこうと、こういうことにいたしたわけであります。 それから、三種、四種につきましては、政策料金の維持は公社に義務付けたいと、こう思いますけれども、全部細かいところまで、今までは国がやったから書いてもいいんだけれども、今度は別の法人格を持つ公社にして、しかも自律的、弾力的な経営を原則にすると言いながら事細かいことまで全部規制してしまうのはいかがかなと、こういう考え方で、政策料金はやってもらう、減免の幅については公社で考えてもらう、ただそれは我々が認可をさせてもらう、国との最終的な接点で認可をさせてもらうと、こういうことにいたしましたので、現行のとおりの政策料金でやっていただこうと。 盲人用郵便物については現在無料ですから、三十六年以来、これは無料にしてもらおう、それを認可の条件にしようと、こう考えておりますが、もうずっと未来永劫、ずっと先まで全部そのとおりだと。これは、自律的、弾力的経営に対する、そういう大原則に対して反することになる可能性もありますので、もう何百年か、何百年と言っちゃいけませんが、ずっと先についてはまたその時点での判断もあるんではなかろうかと。 しかし、政策料金をやる、普通の料金より安くする、あるいはまける、こういうことは義務付けようと、こういうことにいたしたわけでありまして、その辺は御理解を賜りたいと思います。
○谷川秀善君 そういうことだろうと私は思いますが、できれば法案に盛り込めればなという気持ちはあると、あったということでございますが、その辺について御理解をしていただきたいと思います。 それと、信書ですけれども、信書は、今度は、今、大臣がおっしゃったように、信書の定義は割にはっきりしましたですね。特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、また事実を通知する文書ということで割にはっきりしてきたと思いますが、ところが、まだそれ以外の部分、いろいろありますね。ガイドラインというか、範囲がやっぱりまだ明確でない。同時に、DMは信書であり、クレジットカードや地域振興券はどうも信書だがだれでも運べるというような、何か取扱いが非常にあいまいもことした部分がある。これはもう私はやむを得ないと思っています。だから、いろんなケースがこれからも出てくるだろうと思いますが、その都度その都度またいろいろ解釈が生まれてくるんだろうと思いますが。 基本的に私は、信書をなぜ民間が運べないのか、この辺のところがどうもまだすとんとこないんですわ。だから、信書であろうが何であろうが、皆民間で運べるというようなことにしたら何か不都合があるのかどうか。その辺について副大臣にお伺いいたしたいと思いますが。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、これはもう先生に申すまでもありませんけれども、信書の送達につきましては、国民の思想、表現の自由にも密接にかかわっているということでありまして、いわゆる秘匿性があると。これは、要するに今回の郵便事業におきましても秘匿性があるということと、ユニバーサルサービスということをきちっと守っていくということが非常に重要なことであろうと、こういうふうに感じておるわけであります。 わけても、今、先生が御指摘ありましたクレジットカードや地域振興券につきましては、先般もガイドラインのあらあらのところで、これからパブリックコメントをいただく、その文書の中でこれはどうなのかなというような話が入ってありましたけれども、あくまでも先生、このクレジットカードにしろ地域振興券にしろ信書であるということは信書なんです。ただ、それがどうして運べるのか、事業者の方々に運べるのかというと、五条の中の、いわゆる例えばクレジットカードに言うならば、いわゆる決済能力があって、その機能が非常に重要であって、かつ、それに関係した、それの決済機能に関係をした文書が書かれておると。したがって、信書ではあるけれども、これは五条の例外規定というのを、要するに添え状、送り状で運べると、こういうこともあります。 いろいろな部分がありますけれども、これからもしっかりとガイドラインの中で確定をしていきたいと、こういうふうに思っております。
○谷川秀善君 その辺はよく分かるんですが、それじゃ公だから秘密が守れて、民が秘密守れないというような理屈になっちゃうわけです。そこが私は、民をもうちょっと信用してしかるべきじゃないかというふうに私は思うわけです。公だからといって、今まで大概不祥事起こしていますよ、いろいろ。公だから信用できる、民だから信用できないというのは、その概念というのは私はやっぱりおかしいんじゃないかと思っていますが、これ以上その議論はする気はございませんのであれですが。 それで、ユニバーサルサービスをあまねくやると。これは私は今までの長年の郵便の伝統と歴史ですね、百三十一年間、そういうことで地域に根差してやってこられたわけです。私は、これは本当に当時の前島さんというのは大変偉い方だったと思いますよ。これは民間活力の第一号だと思いますよ。あの時代に官で全国あまねく郵便局を作るというようなことは、恐らく能力的にも財政的にもできなかったと思いますよ。それを本当に考えて、いわゆる民間の活力、民間の知恵と力を利用して作ってきたわけです。それが今、特定郵便局になっておるわけですね。一万八千数百あるわけですよ。だから、これは私は、やっぱりある意味でそれだけの財産が残っているわけです、ノウハウが残っているわけですから、これは私は残していくべきだと。 ただ、これからいわゆる公社化していく中でユニバーサルサービスはちゃんとしていく。ところが、この一応簡易郵便局も含めて二万四千七百あるというんでしょう。これをこのまま、これがユニバーサルサービスの基本なのか、それともこれから増えるのか、それとももっと合理化していってサービスがちゃんとできるならば減るのか、この辺のところをやっぱり考えていただかないと、公社化していって──だから郵便局はもっとほかの仕事何ぼでもやればいいんです。今もやっていますね。今もいろんな行政事務だとかいろんなことをやっています。だから、私は物も売ってもいいんじゃないかと思いますが、どうも聞いてみますと郵便事業にかかわる部分だけだと、こう言っているんですね。例えばあそこで、郵便局で例えばパンを売るとかジュースを売るとかいうのは、これはちょっとおかしいというようなことになっているようですが、その辺のところのユニバーサルサービスの基準とこれからの物の考え方ですね、そういう郵便事業とか郵政事業にかかわる部分だけにとどまるのか、それとももっと拡大することを考えておられるのか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 先生の御指摘の件についてちょっとお答えさせていただきたいと思うんですが、今回の日本郵政公社法案の政府原案というものは、現在の水準の郵便局ネットワークは維持されるように、地域住民の利便の確保について配慮して郵便局を設置するべきものを規定しているというところでございます。ですから、修正案では、この趣旨を法律上、より明確にするために、「あまねく全国に」という文言が追加されたものと理解をいたしております。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 郵便局の設置基準については、日本郵政公社法案第二十条第一項の政令中に規定するものでありますけれども、その内容については、修正の趣旨を踏まえ、現在の水準の郵便局ネットワークの維持に努めることを公社に義務付ける予定でございます。 ですから、公社におきましては三事業とも競争が激化されるということが予想されております。独立採算制の下で経営上の難しさは確かにあると思いますし、また効率化とか合理化、そういった経営努力を今後十分行っていかなきゃいけませんし、個々の郵便局の設置に当たりましては、効率的な設置を図り、現在の水準の、現在の水準です、郵便局ネットワークの維持に努めていくということが必要であると考えております。
○谷川秀善君 その辺もまたよろしくお願いします。 次に、出資についてお伺いをいたします。 民間参入を考えますと、郵便事業はこれからますます競争が激しくなってくるというふうに考えられます。そういたしますと、郵便事業を国家公務員の身分を持っている公社職員にすべてをやらせるというのは難しいし、また、その必要もないのではないかというふうに私は思っていますし、そんなことをやっていたら競争に勝てないというふうに思いますが。 そこで、子会社というような、ざっくばらんに言うと子会社というようなことに相なるんだろうと思いますけれども、一部を委託するということだろうと私は思いますが、その場合に、それも必要だと思いますが、むしろそれは民間に委託したらどうかなという気持ちもあるわけです。だから、そういう過渡期の中でそういうことは必要だろうと私は思います。 しかし、ただ、これは悪うするといわゆる天下り先になるんですよ。第二、第三の天下り先になると思うんですよ。道路公団を見たらよう分かりますわね。とんでもないことをやっておるでしょう。子会社をたくさん作って、子会社、孫会社を作って、しかも、そこは黒字で本体は赤字というようなことを平気でやっておるわけですから。 だから、私は、これは出資はいいと思います。いいと思いますが、その辺しっかりと押さえていただいて、そういうことにならないというふうなことを是非、片山総務大臣にお願いしたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 公社は民間委託やるんですよ、委託できるものは。ただ、この出資をする関連会社は、もちろんこの関連会社に委託することもありますけれども、民間委託というのは十分考えておりますから。 それで、この関連会社は、法律上は郵便の業務に密接に関連する事業として政令で書こうと。政令では、例えば発送の準備だとか、発送の代行だとか、あるいは郵便を運ぶ車の管理だとか、そういういろんなことを今考えておりますが、密接に関連しなければこれは出資の対象にしないと、こういうことで政令を決めます。それから、個別の案件ごとに総務大臣の認可にかけるというチェックをやります。また、総務大臣が認可する際には財務大臣に協議もいたします、国が、言わば国営公社が出資するわけですから。 そういうことで、二重三重のチェックを掛けておりまして、谷川委員御心配のような天下り先を作るための出資ではない、またそういう運用はしない、公社の信用がなくなりますから、そういうふうに考えておりますし、更に衆議院におきまして、「公社が出資を行う際には、その対象範囲・規模等について国営事業としての節度に留意し、透明性の確保に努めること。」と、こういう附帯決議も付けていただいておりますので、是非この附帯決議を尊重してそういう運用をやりたいと、こういうふうに考えております。
○谷川秀善君 是非そのようにお願いをいたしたいと思います。 最後に、郵政公社の職員は国家公務員扱いですね、国家公務員。これは、これから競争社会に乗り出そうというときになぜ国家公務員でなければならないのかということを私は大変疑問に思っております。 同時に、これはまあ一歩譲ったとして、それで、これは公社ですから、総裁、副総裁、その他理事ができるわけですよね。この人事が私は一番大変だと思うんです。この総裁、副総裁、その他幹部の人たちがとんでもない役人の天下りみたいなことをやったら、恐らくこの公社はつぶれますよ。 そういう意味で、是非この人事についてもしっかりとやっていただきたいということと、なぜ国家公務員の身分をそのまま移すのか。それで、これはずっと未来永劫なのか、それとも、公社が軌道に乗った場合に何か変えるのか、その辺のお考えがあるのか、その点を最後に総務大臣にお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。どうぞ、よろしく。
○国務大臣(片山虎之助君) これは、この公社を作る際に、職員の身分をどうするか、私は大議論があったと思うんですね。それで、結論は国家公務員になったんです。昔の公社は、みなし公務員だったんです。国家公務員じゃなかった。今回はストレートの公務員のままで残すと。 これは、恐らく職務の公共性ということが一つあったと思いますね。表現の自由に係る、通信の秘密に係る、基本的な通信手段に係る、それから非常に小口、個人を対象にした基礎的な生活保障のサービスをやるというようないろんな観点があって国家公務員にしたと思いますけれども、この国家公務員でも、ぎしぎしの厳重な国家公務員の規制を掛けるんじゃなくて、現業の国家公務員というのが昔ありましたですよね、それと同じように、いろんな勤務条件等は団体交渉で決めてもらうと、基本的には。 そういうことでございまして、国家公務員だけれども自律的、弾力的な運営には支障のないような国家公務員、こういうことで考えていこうと、こういうことでございまして、これは基本法で決めていただいたことですから、我々政府としては、これを尊重していく、今後とも国家公務員ということでいこうと、こう考えております。 そこで、総裁、副総裁や役員の選任ですけれども、総裁と監事は総務大臣が任命して、それから副総裁と理事は総裁が任命すると、こういうことでございまして、法案を通していただければ来年四月から公社化ですから、早急に設立委員さんを決めて、設立委員さんに公社化移行の準備をやってもらわなきゃいかぬと。 その中には当然、総裁となるべき人も設立委員の中に入ってくると思いますけれども、その総裁や国民の皆さんが見て、あるいは国会の先生方が見て、なるほどこの人かと、こういう人を選任いたしたいと思っておりますが、いい方がおったら是非御推薦賜りたいと思いますし、言わば今までお役人であった方が云々というようなことは全く今のところは考えておりませんで、できるだけ民間を含めて幅広い人で、国民の納得できる、それだけの能力がある、それだけの見識がある、それだけの意欲がある人を選任いたしたいと、こういうことで今準備に、準備と言ったらちょっと早うございますけれども、いろんな検討に入っている段階でございます。
○谷川秀善君 それでは、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 終わります。
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。 法案について質問をさせていただこうというふうに思っておるわけでありますが、少し、官房副長官の到着がまだでございますので、質問の順番を変えさせていただきたいというふうに思っております。 まず、信書便法案について伺ってまいりますけれども、今日の午前中の質疑でもいろいろと出てきておりますが、まず、肝心の信書の定義が明らかになっていないという部分が問題ではないかなというふうに思いますが、信書の定義についてはガイドラインを作ることになっております。このガイドラインはどんな文書、例えば政令、省令とかになるのか、あるいは総務省の告示ということになるんでしょうか。これはどっちなんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 定義は法律に書かせていただいて、定義の解釈を具体的に示すというのがガイドラインでございまして、有権解釈を示すと、こういうことで、形式はガイドラインですからいろんな形式があってもいいんですが、我々は総務省告示かなと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、告示ということになりますが、ガイドラインの法的性格について伺ってまいりますが、いわゆる解釈を示すものであるから法規に当たるという理解でよろしいんでしょうか。つまり、国民に権利義務を課す法規になるというものになるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) ガイドラインは、ガイドラインそのものを法規と、こういうことはなかなか言えないと思いますね。立法というのは国権の最高機関である国会の専属でございまして、国会以外のところがそういうことをやるということはないので、法規を補完する、補充する性格のものだと、こういうふうに考えておりまして、内閣法制局も我々と同じ見解でございます。
○浅尾慶一郎君 いや、何でこういうことを伺っているかといいますと、ガイドラインをせっかく作りましたと、作りましたが、例えば信書便法案に違反した場合には犯罪ということになるわけでありますが、ガイドラインに違反しただけでは恐らく犯罪の構成要件ということにならないというふうになるんだと思いますが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 信書でないものを信書としてやると、信書についての仕事をやる資格のない人がやる、これは犯罪ですね。それは信書という法規に違反しているからです。ガイドラインに違反しているんじゃないんです。信書という法規に違反しているからであります。
○浅尾慶一郎君 そこは分かっておるんですが、つまり、作ったガイドラインがありますと、ガイドラインに、逆の聞き方をした方がいいかもしれません、書いてあるとおりにやった場合でも、ガイドラインは法規ではないから、もしかして後に犯罪に問われる可能性があるということになるかもしれないので、その点をちょっとクリアにしたいと思ってお聞きしているんです。
○国務大臣(片山虎之助君) 法規というのはもう決まっているわけで、信書はこうだというのはもう決まっているので、ただそれの具体的な適用の範囲をガイドラインで示しているわけでございますから、結局それに反するということは法規に違反したと、こういうことになるわけでありまして、そこで、例えば刑罰法規云々の議論が出てくるので、ガイドラインじゃありません、法規、信書というものに反していると、こういうふうに我々は理解しております。
○浅尾慶一郎君 信書の具体的な中身をガイドラインで示していくということでありますが、そもそもガイドラインを作るということ自体はこの法案に書いていないわけでありまして、その示したものが、先ほども御答弁でありますように、具体的なその解釈を示すものであると。したがって、ガイドラインではなくて、信書に戻ればそれは犯罪だということですが、ガイドラインそのものは、別に犯罪になるかどうかというときに、それを見ただけでは分からないということなので、そこは非常に、何と申しますか、予測可能性がかえって低くなってしまうんではないかなという問題意識を持っているので伺っていることであります。 つまり、申し上げたいのは、ガイドラインというのをせっかく作るのであれば、その作るということを法律の中に盛り込んでおいた方が良かったのではないか、そうすると、より予測可能性が高まったのではないかということを申し上げておるんですが、その点について大臣の御意見を伺えればと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 信書の定義は、特定の受取人に差出人の意思を伝達し、事実を通知する文書ですよね。それは、信書はもうよく御承知のとおりで、ただその具体的な形を取った場合にどうかということが分からないところがあるので、ガイドラインでそれを補充している、補完していると、こういうことでございまして、それはあくまでもこの信書の中身を具体的にあれしているわけでありますから、それに違反するかどうかは信書そのものに違反するかどうかの争いになるので、それは有権解釈といって我々が解釈しても最終的には司法の判断に係ると、こういうふうに我々は考えております。
○浅尾慶一郎君 少し分かりやすくその具体例に沿って伺ってまいりますけれども、今度この信書に反するものがあった場合の取締りというものは、これは警察官が行うんでしょうか、それとも公社に置かれる郵政監察官が行うんでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) まず、違反を発見した場合は、それはそのときには直ちに総務省が動くということよりも、差出人や運送事業者に対しまして郵便法第五条の趣旨を説明いたしまして、まずね、そして、違反事実を注意することによりまして違反再発の防止をまず図っていくということが第一段階であります。 その次に、注意喚起したにもかかわらず再度違反行為を行う場合には文書による警告を行っていくわけでありまして、その次に、警告にもかかわらず更に違反行為を繰り返すような悪質な場合には捜査機関に告発するということになるわけでありまして、先生の言われるように刑事事例になってくると、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、最終的な取締りは、現在は郵政監察官が郵便法違反を取り締まっていますが、今度の信書便法になると警察官が取り締まるという理解でよろしゅうございますか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 告発する先はそうでありますけれども、要するに、それの取締りを行っていくのは、今までは郵政監察局でやっておりましたけれども、今後、公社になりましたら、これは郵政管理局の方でこれもまたしっかりと調べて取り締まっていくと、こういうことであります。
○浅尾慶一郎君 確認いたしますが、先ほどの御答弁では、最終的な刑事事件になった場合の取締りは警察官になるという御答弁だったんですが、それはそれでよろしいわけですよね。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、佐田副大臣が言ったとおりでありまして、現在は特別司法警察職員である郵政監察官が行っているんです、今はね。今度、公社になっても郵政監察官は、これは公社に残しておいていろんなことをやってもらおうと思っておりますが、この場合に、今、委員が言われたような点をどういうふうにやるかについては、関係の、警察と検察ということになるんでしょうか、そこと現在協議中でございまして、その辺は整理いたしたいと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 まだ決まっていないということですね。 この法案が可決する前に、是非その経緯の結果を委員会に御報告していただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 相手がございますが、努力いたします。
○浅尾慶一郎君 先ほど来ちょっとガイドラインということを伺っておりますが、最終的に今度、警察ということになってまいった場合に、当然犯罪というのは、御案内のとおり、刑法で構成要件という規定が必要になってくると。信書というのが非常に、先ほど、午前中のこの委員会の議論でも、それこそ定義があいまいだからこそガイドラインを作るということなわけでありまして、定義があいまいというか、定義が非常に幅広いものであるからそれを分かりやすくするためにガイドラインを作るということなんだと思いますが、そのガイドラインをベースにして犯罪の構成要件ということを考えていくということになってくるんじゃないかなというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、そこがちょっと委員と私、認識が違うんですが、信書であるかどうかは決まっているんですよ、解釈の在り方によっては。ただ、大変いろんな事象が出て分かりにくいところがあるので、整理のためにガイドラインを作るわけでございまして、それは、ガイドラインがこれは信書である、これは信書でないと、こうやったことについて、それは実は信書であるというけれども信書でないんじゃないかと、こういうお考えなら、これは最終的には司法の判断になるし、もし信書であるものを信書としてお扱いになったら刑罰の対象になるので、そこは私は罪刑法定主義あるいは犯罪構成要件の問題が直ちには出てこないと、ガイドラインによって。ガイドラインは、信書というものを決まったものについての範囲をいろんな多様な個別の具体の難しいものがあるので整理するだけだと、こういうふうに考えておりまして、そこで新しい法規的な創造行為をやると、こういうことではない、こういうふうに考えております。確認をやる、こういうことでございますので、ちょっと説明が下手でございますので分かりにくいかもしれませんが、そういうふうに考えております。
○浅尾慶一郎君 信書の定義は、午前中、他の委員の御質疑でも、「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書をいう。」と書いてありまして、そういう意味では決まっているんだと思いますが、しかし、よく分かりにくいと。 それから、時代の変遷とともに変わってきているものもあるように午前中の質疑で明らかになってまいりました。つまり、クレジットカードについては、あるいは地域振興券などもそうかもしれませんが、かつては信書という扱いをされておられた。しかし、時代の変遷というよりかは、むしろはっきり言えば時の総理がどなたかであるかによって変わっているというふうに申し上げた方が分かりやすいのかもしれませんが、だからこそガイドラインが私は大切なんではないかなと。 しかし、そのガイドラインというものが法規でない。したがって、それを信用してやっていたとしても、時代が変われば、いや、信書はもう決まっているんですよと。今申し上げたように、特定の受取人に対する差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書なんだ、だからこれは信書なんだというふうに言われてしまうと、非常に予測可能性ということがかえって低くなってしまうんで、そこは何らかの対応を取られたらいいんではないかということを申し上げているんですが、その点についてはどのようにお考えになられますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 浅尾委員の言われることの気持ちも、実は私は分からないでもないんです。ないんですが、やはりここは、法律で信書というのは書き切れないんですね、もういろんな難しさがありまして。そこで、確定した判決の表現をそのまま定義にさせていただいて、その解釈について分かりにくい点についてはガイドラインという形で整理してお示しすると。 その解釈についてももちろん御議論があってもいいし、あるいは場合によっては裁判で争うということが私はあってもいいと思いますけれども、あの抽象的な文言だけでは国民の皆さん分からないところがあると思うんですよ。だから、そこについては、当方の有権解釈としては、役所の有権解釈としてはこの範囲ですよということをお示ししようと。親切というのは当たり前の話ですが、国民の皆さんに分かりやすく、分かってもらうためにそういうことをしよう、こういうことでございまして、そこで一種の、そんなことを言っても、おまえ、示すことによって決めてしまうではないかと、そういう効果が出るということは、私はそれはあるかなと、こういうふうに思っておりますし、今クレジットカードや地域振興券の話をされましたが、あれは普通に考えると信書なんですよ。ただ、我々は五条の特例の送り状、添え状とも解釈できるんではなかろうかと、こういう状況の中で、時代の中で。そこで、それはパブリックコメントに掛けて、皆さんの御意見を広く聞いてみて、皆さんがそうだと言うんならこれは信書にしてもいいんではないかと、こういうふうに考えておりまして、確定した考えじゃありませんよ、今までは信書なんです、今まで信書。あれは信書なんだ。更に信書の特例としての添え状、送り状と読めるかどうかの解釈をどうしようかと、こういうことでございますので、一つ御理解を賜りたいと思います。
○浅尾慶一郎君 申し上げておるのは、解釈はしっかりと示していただいて、それに従って通常の活動を国民ができるようにするというのが、予測可能性も高まるし、安心した行動が取れるということなので、それはしっかりとやっていただければと思うんですが、逆に、じゃそのガイドラインに反しているという場合には、信書だからというふうにおっしゃるのかもしれませんが、どういうふうに申し上げたらいいんでしょう、ガイドラインに反しているということで告発するというふうに考え、あるいはそういうものだと、ガイドラインに反しているから犯罪として、総務省としては、あるいは今度できる郵政公社として、告発するんだというふうに宣伝をした方が国民としては分かりやすいと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) ガイドラインで信書の範囲を示しますから、ガイドラインで示していないものを信書とするなら、これは信書でないものを扱っている、こういうことなんですよ。ガイドラインで決めている範囲のものをやるとすれば、ガイドラインは信書の範囲を決めているんですから、そういうようなことをやれば、信書でないので、それは場合によったら告発の対象になります。 ただ、それも物と程度でございまして、今もそれに近いことはあるんですが、今後は公社がそういう状況を見てどういう対応をするか。直ちに告発するということになるのか、あるいは告発の前の注意をして話し合うとかいろんなことがあるのか、それを私は物と程度によると、こういうふうに思いますが、明らかに信書でないものを堂々と、手紙やはがきを、堂々と何とか便ということでやっていただくという、これは告発の対象になると思いますね。これはそういう意味では状況によって、状況に応じた対応をする、こういうふうに考えております。
○浅尾慶一郎君 ですから、ガイドラインを信じて国民としては行動したいということが一つあると思います。それに定めたわけですから、それに反して信書を取り扱ったら告発するというのは流れとしてはよく分かるんだと思いますが、一つそこで問題になるのが、ガイドラインというのは告示であると。したがって、告示で定めるものをベースに刑罰法規違反だということになると、罪刑法定主義を定める憲法三十一条との関係で問題になってくるんではないかという、別の次元の問題が出てくるんだと思うんですね。 したがって、今申し上げた、別の、憲法との関係については、今ここでといってもなかなか政府の見解出てこないと思いますので、これも委員長にお願いしますが、次回の委員会まで、政府の見解としてどういうふうに考えるかというのを取りまとめていただきたいと思います。
○委員長(田村公平君) 総務大臣、そのようによろしくお願いします。 後でまた協議します。
○浅尾慶一郎君 それでは、官房副長官いらっしゃいましたので、午前中の質疑でも少し出てまいりましたが、小泉総理の私的懇談会がいろいろと郵政のあるいは公社の民営化について議論をしているという点についていろんな質疑が出てまいりましたけれども、私、特にこの点でやや問題かなと思っておりますのは、政府が提案をしている公社化法案の問題点を、まだ提案している最中に、衆議院は可決したかもしれませんが、参議院で議論をしている最中に問題点を政府自身が議論をするというのはいかがなものかなと。我々議論している者がこの場で問題点を指摘するのはいいんですが、政府の私的懇談会の、入っている方々が議論するのはどういうものだろうかというふうに思います。 そこで、その懇談会のメンバー、午前中にも出ましたけれども、総理も官房長官も、そして総務大臣も入っておられるということでよろしゅうございますか。その他のメンバーについても教えていただければと思います。
○内閣官房副長官(上野公成君) 懇談会のメンバーでございますけれども、内閣総理大臣、内閣官房長官、それから総務大臣及び関係大臣という規定でございますけれども、実際にはほかの大臣は出席したことはございません。 それから、そのほかに有識者でございますけれども、慶応大学の教授の池尾さん、それから日本総合研究所の主任研究員の翁百合さん、それから東海旅客鉄道株式会社の社長の葛西敬之さん、それから国際基督教大学の風間晴子教授、それから早稲田大学の経済学部の教授の清野一治さん、それから座長が21世紀政策研究所の理事長の田中直毅さん、それから東京家政大学の教授の樋口恵子さん、それから東洋大学の経済学部の松原聡教授、それから松下電産の会長の森下洋一さん、それから東京大学の大学院の経済学の研究科教授の若杉敬明さん、以上でございます。
○浅尾慶一郎君 細かい点ですけれども、この懇談会の費用はどこから出ているんでしょうか。
○内閣官房副長官(上野公成君) これは、ほかにもこういう懇談会がありますけれども、内閣官房、一般行政に必要な経費に計上されて、その中から支出をしております。
○浅尾慶一郎君 機密費ということではないわけですよね。
○内閣官房副長官(上野公成君) そういうことではありません。これは行政経費です。
○浅尾慶一郎君 それで、報道されたような郵政公社化法案について問題点を指摘しているということはそのとおりでよろしいんでしょうか。
○内閣官房副長官(上野公成君) これは先ほども森元委員にお答えしましたけれども、二月二十五日以後一度も開かれておりません。 それから、この懇談会の趣旨が公社化実現後の郵政事業の在り方についての懇談会でございますから、まだこれは公社化実現のための今法律をやっていることでございますから、この趣旨に照らしても、そういう問題について検討するということはこれは趣旨に外れているというふうに思っております。 もちろん、これは政府が提案しているわけでございますから、十分に検討がされ、この法案について問題がないというふうに考えております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、こうした報道が出てきた経緯というのはどういうところにあると思われますか。
○内閣官房副長官(上野公成君) これはちょっと、よくどういうところから出てきたか分かりませんけれども、先ほどもお話ししましたように、有識者だけで勉強会をやっているそうでございます。そこで自由な議論をしているということでございますんですけれども、趣旨は、この懇談会の趣旨は公社化後の在り方を研究しているわけでございますから、そういう中でどういう形で出てきたかちょっと承知をしておりませんけれども、少なくとも内閣の方は関与をしておりません。
○浅尾慶一郎君 有識者だけの勉強会にも費用は内閣官房の一般行政経費が持っているという理解でよろしいですか。
○内閣官房副長官(上野公成君) それは、この懇談会の中で有識者だけでそういう検討をするということは、平成十三年のたしか三月、もう一年ぐらい前だと思いますけれども、三月ということはないですよね、十三年の割合早い時期にそういうことを決めておりますから、その懇談会としてそういうことを決めておるからには支出をするということもできるんじゃないかなと考えております。
○浅尾慶一郎君 官房副長官、大体経緯はよく分かりましたが、最後に、官房副長官に対しての質問としては最後に、確かに有識者だけの勉強会も必要だと思いますし、当然そうした経緯の中でいろんなことを自由闊達に議論するのはいいことだというふうに思っております。ただ、報道されたような内容ですと、政府そのものも関与して、今議論している郵政公社化法案について問題があるというような報道になっておりますから、その点について事実と違うんであればしかるべく抗議をするなりされるようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(上野公成君) 私も、浅尾委員の言うとおり、こういうものが審議をしている中で懇談会の趣旨と違うということがもし議論されているとすれば、それはもう誠に適切ではないと思いますので、よく調べて対応させていただきたいと思います。
○浅尾慶一郎君 それでは、信書便の関連の質疑に戻らさせていただきたいと思いますが、先ほどちょっと罪刑法定主義のことを伺ってまいりましたが、例えば具体的にガイドラインですね、中でどういうふうに考えていったらいいのかと、信書の定義をどういうふうに考えていったらいいのかという観点から伺わせていただきたいと思いますが。 我々政治家はよく自分の後援会の会合を開くわけでありますが、その会合を告知するチラシを作って、これは駅で配ることもあり得ると思います、あるいはそれをそれぞれ後援会の会員の方々が手渡しで渡されるというようなこともあるわけでありますが、したがって、これはチラシという観点からすれば当然そもそも信書に当たらないという理解でよろしいわけですね。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、申すまでもなく、先ほどもお話ししましたように、信書の定義、今回法案に盛り込まれたわけでありますけれども、これは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する」と。これ言うまでもありませんけれども、例えば後援会、御自分の後援会であるとか特定なところに、例えば限定された、後援会の場合は限定されておりますから、そういうところに差し出すと、こういうことになったときには非常にちょっとこれ信書性が出てくるんじゃないかなというふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 それでは、一般の人にも、何というんですかね、来ていただける、何というか、人が話す方の講演会の場合は信書性がないという理解でよろしいんですか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 講演会の開催内容につきましては、当該の配布するチラシのような場合もあると考えられ、先生、非常に広範な御質問なものですから、信書に該当しない場合もあるのではないかというふうに考えておるわけで、いずれにいたしましても、関係者から様々な事例についての照会や意見を求めた上で、ガイドラインの形で最終的にはこれ決定していく。 いろんな、先生、いろんな場合があるんです。例えば今私が申し上げましたように、特定ということで、講演会がじゃどのぐらいあるのかとか、例えば今申し上げましたように、一般の講演会で、内容にもよる、その講演、政治の方じゃなくて講演をする方の講演会の方はどういう内容があるのか、もう一般で物すごく広い範囲でやるのか、また例えば科学技術であるとか特定なものに絞られるのか、こういうこともありますので、そういう非常に不明確、非常に微妙なところにつきましても今回、今後ガイドラインで基本的なことを定めていきたいと、かように思っております。
○浅尾慶一郎君 次に、例えばフリーペーパーというものがあります。これは各家庭のポストの中に投げ込みで入っているチラシに類するようなものですが、これは当然信書に該当しないという理解でよろしゅうございますか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 非常に広範にわたりまして、例えば商品のカタログであるとか、こういうものにつきましては、これはそれに類するもの、こういうものはこれは信書性はなくなってくると、こういうふうに思っておりますけれども。 ただ、先生、例えば投げ込みみたいなものはこれはもちろん信書じゃありませんけれども、例えばそういうものが、例えば相手に対して、特定される方に出して、またその内容が、内容のものが、例えばよくあるんですけれども、契約、こういう何か契約してくださいとか、そういうものが、大量に出す場合もあるわけですけれども、そうなってきた場合は、これは意思が働いてきますから非常に微妙になってくるかと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 まあ非常に、やはりこれからの国民生活を考えた場合には、今伺っただけでも解釈が非常に難しいと。難しいということになると、いろいろな方々の活動、行動がそこで制約を受けるというか、よく、予測可能性が低くなってしまうわけですから、そこはしっかりとガイドラインを是非作っていただきたいというふうに思います。 次の質問に移らさせていただきたいと思いますが、次に郵政公社関連法案について質問をさせていただきます。 まず、公社関連法案に関してなんですが、公社の役職員は国家公務員というふうになっておりますけれども、これは全員が一般職になるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 普通の職員は一般職ですね。役員は特別職であります。
○浅尾慶一郎君 これは、なぜ役員は特別職にされたんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) これはいろんな考え方ができますが、例えば、国でいえば国務大臣等は特別職ですね、地方団体でいいましても三役は特別職と、こういうふうになっておりますから、上でそういういろんなことの決定をやるとかというような、決められた法律に基づく仕事だけではないこともやっている者は特別職に扱うと。こういうふうな一種の今までの決め方でございますので、今回もそれに倣ったわけであります。
○浅尾慶一郎君 今までの決め方をそのまま援用されたということだと思いますが、もう少し、何というんですかね、特別職にすると公社の運営、経営上利点があるという、何か御説明をいただけると分かりやすいと思いますが。
○国務大臣(片山虎之助君) 当然、経営については責任を持つわけでございまして、意思決定やるんですから、総裁、副総裁、理事が理事会を作りましてね。そういう意味では、今の経営そのものに責任を持つ、しかも責任を持たせる体制に今回いたしたわけでありますから、一般職よりは特別職の方が適当であろうと、こういう判断であります。
○浅尾慶一郎君 それでは、経営に責任を持つ公社の役員ですね、総裁、副総裁、理事ということなんですが、先ほど、総裁については民間から適当な方がいれば是非紹介をしてほしいというような御答弁がございました。しかし、適当な方がいない場合は官僚出身者がなるということもあり得るのかどうか。あわせて、理事も含めた設立準備委員ということになるんでしょうか、の中で、どのぐらいの比率を現段階で民間人と役人のOBということで考えておられるか、教えていただければと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 総裁について今いい人がおればと言いましたのは、広くそういう意味からいろんな方の意見を聞いてという意味でございまして、我々としては、適当な人がどういう方がおるのかなということをリストアップしながら詰めていきたいと、こう考えておりまして、言いましたように、官僚出身の方には限らない、幅広く民間の方を含めて適材の方を求めていきたいと、こういうふうに思っております。 そこで、設立委員をいずれにせよ法律を成立させていただいた後は決めなければなりませんが、これは今までこういう種類の公社、いろいろな公団等、公庫等の設立委員の選任の例がございますので、そういうことも参考にさせていただきたいと。関係の役所の代表者も入るようでございますし、総裁になるべき人は当然入らなきゃいけませんし、そのほか、どのくらいどう考えるか、これもいろんな、今まで調べておりますと、やり方がございますので、その中で我々が適当だと思うことをやってまいりたいと思いますが、ただ時間が余りありませんから、大きな世帯でございますので、私としてはできるだけ早い時期に設立委員さんを決めさせていただいて移行の準備に入っていただいたらいいなと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 総理が、特殊法人のトップ人事については天下りを排除するようというふうに指示しているというふうに報道がなされております。特殊法人じゃない、公社のトップについてはその対象になるのかならないのか、その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今いろいろ内閣で議論しております特殊法人の中には入らないと思いますけれども、しかし考え方はそれに準ずるべきだと思いますし、いずれにせよ、任命権は総務大臣にありますけれども、総理の御意向も十分体して、御相談をしてということになると思います。
○浅尾慶一郎君 それでは、総裁や理事の給与についてはどのように考えておられますでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 御質問の給与等につきましては、郵政公社の役員の報酬等、これはもうボーナスも含めますが、郵政公社法案第五十一条におきまして、その役員の業績が考慮されるということにされておりまして、具体的な支給の基準は、国家公務員の給与、民間事業の役員の報酬等、公社の経営の状況その他の事情を考慮して定めると。具体的には、郵政公社の総裁、理事等の役員の報酬の支給の基準につきましては、郵政公社法、設立後、今、総務大臣が言いましたように、総務大臣が任命する設立委員の下において決められるものと思われます。
○浅尾慶一郎君 参考のために伺ってまいりますが、公社の発足に合わせて廃止される簡保事業団の理事長の年収はいかほどでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 簡保事業団の理事長の給与、退職金が幾らかという質問だろうと思うんですが、これは簡易保険福祉事業団理事長の給与及び退職手当の支給基準につきましては、簡易保険福祉事業団第二十九条の規定に基づきまして総務大臣の承認を受けまして、簡易保険福祉事業団役員給与規程、そして簡易保険福祉事業団役員退職手当規程を定めております。なお、これらの規程を総務大臣が承認する際には、同事業団第三十五条の規定に基づき、財務大臣と協議するということになっております。 具体的には、これらの規程によりまして、本給は月額百五万六千円、退職手当の額は退職日の本給月額に〇・二八を掛け、在職期間、これは月でございますが、により算出した額であろうと思います。
○浅尾慶一郎君 伺ったのは年収でございます。賞与も含めた年収だけを数字でお答えいただけますか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 理事長は年収二千十六万八千円、理事が一千六百六十七万三千円でございます。
○浅尾慶一郎君 ちなみに、郵政事業庁長官の現在の年収は、年収だけの数字だけで結構でございますが、いかほどでございましょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) お尋ねのことにつきましては、外局の長でございますから、二千二百六十三万二千円でございます。
○浅尾慶一郎君 細かい年収の話を伺っておるのは、先ほど、まだ今度できる公社の総裁の年収が幾らになるか決まっていないと。経営の成果に応じて連動するんだからそれで仕方がないということなのかもしれませんが、スタート時点では、行政改革ということも考えた場合には、今の郵政事業庁長官よりも少なくともベースの年収は低くして、そしてもし経営に連動するということであれば賞与の比率を高くすべきではないかというふうに思って伺っておるので、その点について考え方としてはいかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは難しいところなんですよね。余り安いとなかなかいい方は来てくれないような可能性もありますし、やっぱり民間の方ということも一つの視野に入れて考えますと、それは現給、現在のそういう処遇、待遇ですね、給与に比べて大幅に落ちるようじゃ皆さんもお考えになるでしょうし、その辺は十分万般を考えて検討してまいります。
○浅尾慶一郎君 いや、私は下げろと申し上げているわけではなくて、経営が良ければ賞与でその分反映されるというのがそもそも法律に書かれているわけですから、ベースを低くして、その分経営が良ければ良くなるというのが法の趣旨ではないですか。その点についてのお考えはどうですかということを伺っているんですけれども。
○国務大臣(片山虎之助君) 今度の給与体系はそういうことですよね。業績に応じてと、こういうことでございますので、今、委員の言われたことも十分考慮の対象になると思います。
○浅尾慶一郎君 それでは、時間になりましたので、午前中の質疑はここでやめさせていただきたいと思います。
○委員長(田村公平君) 浅尾慶一郎君の午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(田村公平君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、日本郵政公社法案、日本郵政公社法施行法案、民間事業者による信書の送達に関する法律案、民間事業者による信書の送達に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、以上四案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浅尾慶一郎君 先ほど、午前中に簡保事業団の理事長の退職金の規程については伺いましたが、額はお幾らでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 現理事長の想定退職金については三百五十四万八千円ぐらい。それと、前理事長の退職金については九百二十九万一千円。 あと、給与規程の方、お答えしたらよろしいですか。
○浅尾慶一郎君 額だけでいいです。
○大臣政務官(山内俊夫君) よろしいですか。はい。
○浅尾慶一郎君 なぜ伺っておるかといいますと、先日発表された三事業の決算によりますと、簡保資金のうちの簡保事業団の運用委託分、指定単と言われる部分だと思いますが、五兆円を超える含み損が発生しております。こういう五兆円を超える含み損が出ても満額退職金を払われるんでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) お尋ねの、欠損金を出しているんだが満額出るのかということですね。 現段階においては、簡保事業団の運用状況についてはヒアリング等いろいろ行っておりますけれども、株式市場の低迷を受けて評価損が、損失が出ているという、部分的にはありますが、基本的には、退職金等々については満額支払するようにはなっていると思います。
○浅尾慶一郎君 それでは、公社の役員について伺ってまいりますが、経営の成績に連動する給与だというようなことが午前中お答えいただきましたけれども、例えば資金の運用損が出た場合には、給与が減らされるとか退職金が減額されるというようなことは公社において考えられますか。
○国務大臣(片山虎之助君) これからの郵政公社は業務の実績評価をやるわけですね。中期経営目標を作る、中期経営計画を作る。それで事後チェックをするわけでありますが、業績評価をやって、このままじゃうまくないなという、一番ひどい場合には、場合によっては辞めていただくこともあり得るし、それから処遇そのものは、我々がチェックするというよりも公社自身で考えていただくということになりましょうから、例えば業績反映のボーナス的なものはそれはそれで考えていただくんですが、業績評価でチェックしていくと、こういうことでございまして、それから、今、委員言われた簡保事業団については、なるほど指定単の評価損が出ていますよ。これはみんな出ているんだ、株やったのは、御承知のとおり。これは特定個人の責任というより、あの当時の一連のバブル崩壊のいろんな原因がありますので。ただ、郵貯の方も簡保の方も内部留保がありますから、その点は特に経営に大きな影響を与えるようなことはないと思いますけれども、そういうことでございまして、退職金は、額は山内政務官が言ったとおりでございますが、丸々払わせていただいたと、こういうわけであります。
○浅尾慶一郎君 それでは、この簡保事業団は二千人ほど職員がいますが、廃止に伴って郵政公社で選考採用されるというふうに伺っておりますが、そういう理解でよろしゅうございますか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 選考採用というよりも、選考の内容、また希望者を全員採用するかどうかという、こういうバランスにおいては、公社化に伴いまして、簡易保険福祉事業団で行っている加入者福祉施設の設置、運営業務については解散する同事業団から公社に移管することとしておりますので、この場合、公社の職員は国家公務員という特別な身分を付与されておりますことから、事業団とその職員との間の雇用関係を公社が当然承継することはちょっと困難ではあります。 しかし、事業団の職員については、昨年十二月の十九日に閣議決定をいたしました特殊法人等の整理合理化計画において雇用の安定にも配慮するということが求められておりますことを踏まえまして、選考採用の手続により公社の職員とすることを考えておりますけれども、具体的な採用方法を含めてその実施については、職員の希望を考慮しつつ、公社への移行が円滑に進むよう、今後、関係機関、人事院と調整しながら検討していくということでございます。
○浅尾慶一郎君 職員が簡保事業団が廃止になって職場がなくなるので公社で一般職の国家公務員になるということは、ある程度理解はできるわけでありますが、一般職の国家公務員になるに当たって、勤続年数が同じ公務員と給与が一緒になってくると。大体ある程度郵便局の内勤の方と同じような形で給与を決定していくんだと思いますが、もしそのようなことが可能であるとするならば、今大変世の中で失業率も上がっておりまして、民間の優秀な方でも失業されている方もいるんではないかというふうに思いますので、今回のその簡保事業団で選考採用ができるということであれば、民間の優秀な方で失業されているような方をほかのところでも採用したらいいんではないかと思いますが、その点について、大臣とそして人事院総裁に御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今答弁をいたしましたが、具体的な採用方法を含め実際どうするか。それぞれの意見も聞かなければなりませんし、また人事院の方のお考えとの調整もありますので、まだ一概にこうするということは決めておりませんけれども、基本的には、今の簡保事業団が持っている施設で民間に移管したり市町村や地方団体に譲れるものは譲ると。やめるものも場合に、あるかもしれませんし、中身を変えながら続けていくというようなことも総合的に今検討しておりますので、そういうことの中で結論を得ていきたいと。 委員が言われるように、一般の失業率が五・四ですかね、今。少し下がりましたが、またちょっと上がりまして五・四というような状況の中での雇用が大変厳しいということもありますので、総合的に考えながら対応をしてまいりたいと思っております。
○政府特別補佐人(中島忠能君) お尋ねの中途採用の話は、現在そういう道が開かれております。ただ、公務員の世界で担当することが予定される業務というものを見ながら各任命権者がお決めになるというふうに考えております。
○浅尾慶一郎君 次に、国家公務員としての公社の職員の身分について伺っていきたいと思いますが、これは独立採算制で企業会計原則を採用しておるということでありまして、経営の状況が職員の給与に反映してくるということになっております。更に総務大臣は、先般の参議院の本会議で、この公社は民間と堂々と争う公社だと答弁されておられます。一方で、国家公務員法は、国家公務員法の九十六条で、国家公務員は国民全体の奉仕者として公共の利益のため勤務すると規定されております。 民間と堂々と争う公社の職員が国家公務員であるということについてどのように思われますか。総務大臣、まずお伺いいたします。
○国務大臣(片山虎之助君) 民間参入を今度制度として認めるわけですね。民間に入ってきてもらって、それで堂々とお互いが競争して、切磋琢磨して競争の質を上げて、国民へのサービスを良くしていくんですね。結局、国民のために頑張るんですよ。そのことは別に全体の奉仕者と私は何ら矛盾するものでないと。 経営の効率化をやる、そのために民間と競争すると。大いに結構じゃないかと思いますし、公務員も、浅尾委員御承知のように、いろんな種類がありまして、前の現業の公務員に近いと、こういうふうに御理解いただいたらどうでしょうかね。そういうふうに我々は考えております。
○浅尾慶一郎君 では、人事院の総裁に、国家公務員法九十六条の所管でありますので、なぜ民間と堂々と争う国家公務員がいても大丈夫なのかということの観点からお答えいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 民間と堂々と争うというのは、経済行為についてのお話でございましょう。ただ、この場合考えなきゃならないのは、公社がどういう業務を担当するかということ、その担当する業務の性格から公務員としての身分を保有することの是非について考えていかなきゃならないんじゃないかというふうに考えております。 少し具体的に申し上げますと、郵政公社で担当する業務が三つ予定されておりますけれども、郵便法、この郵便法の第一条におきまして、「公共の福祉を増進する」ということが書いてございます。郵便貯金法の方では、「国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進する」と。簡易生命保険法では、「国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進する」というふうに書いてございますので、郵政公社で担当される業務というのは公共性が非常に高いというふうに考えられます。 したがって、こういう仕事を担当する勤労者というのを公務員だというふうに位置付けるというのはかつて戦後行われたことがございますので、私は、こういうふうに基本法の三十三条でお決めになったと、特別に付与するというふうに書いてありますから、その特別にというところに若干意味があるんでしょうけれども、理論的に整合性が取れないということはないというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 具体的に伺ってまいりますが、例えば、営業成績が上がればボーナスが増えてくるという形に多分なってくるんだと思います。公社の経営としてはそうすべきだと思いますが、例えば、郵便貯金の残高を増やしたら営業成績が上がって手当が増えるとか、簡保の契約を取ってくれば手当が増えるということになってくると思いますが、これのどこに公共性があるのかということを少し人事院の総裁に伺っていきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) そのことにつきましては郵政当局からお答えいただいた方が私は適当だというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 総務大臣、お願いいたします。
○国務大臣(片山虎之助君) 全体として、国民のための事業なんですよね、国民のためのお金をお預かりして。だから、そういう成績を上げるということは、私は、それはいいことなので、それについて割増しの何らかの手当その他を考えるということはあってもいいんですが、公社になるんですから、そういうことを含めて検討はしてまいりたいとは思っております。
○浅尾慶一郎君 この辺の整理を是非していただければというふうに思います。公社でもって経営をしていくということの趣旨はよく理解いたしますので、是非その国家公務員法の全体の奉仕者との整理をしていただきますように御要請を申し上げたいと思います。 次に、修正案が出ておりますので、そのことと併せて伺っていきたいと思いますが、公社は国庫納付金を収めるんですが、まず最初に積立金を積んでいくということになっておりますが、これは、現段階で過少資本だからという、そのためにその積立金を積んでいく必要性があるというふうに理解しておりますが、そういう理解で修正案を出されたということでよろしゅうございますか。
○衆議院議員(八代英太君) そのとおりでございます。 三つの修正案を私ども衆議院の方では出させていただきましたが、一つは、あまねく全国という一つの郵便局のあるべき姿、それから、郵便事業に自由度をもっと高めようということで出資に関する一つの修正点、それから、今御指摘の納付金の問題でございます。 これも今のところ非常に低い額に懇談会等々で設定されておりまして、一兆九千億程度でございますが、これではなかなか自由な、そしてまた自立に向かっての郵政公社の経営も非常に脆弱になってしまうという思いを持ちますので、一般の都銀であれ地銀であれ、大体債権に対しては四・七とか、中には八とかいろいろ計算の仕方はあるようでありますが、例えば四%ぐらいその負債金の中から基本額というものを設定して、そして、その四か年の中期展望というものに対してその基準額、基本額というものに更に黒字が出てきた場合にはそこからしかるべき形で納付を国家にすると、こういう形がいいのではないか、そのためには、やはりもっとゆとりのある形の基本額、資本金というものが存在しておくべきではないかと。 こういうことで、これは、額は一応二百五十兆の郵貯があるとすれば四%ぐらいと、こう言えばおよそ十兆円と、こういうことになるわけでありますが、簡保というものもありますと十六兆円ぐらいに膨らむのかなということですが、今後、総務大臣、総務省がしっかり財政当局とこの辺は一歩も引かずに議論をしていただいて、しっかりその基準額、基本額というものを根底に据えながらこの郵政公社の国民のための公社化としての始まりをしていただきたいと、こういう思いからこの納付金制度というものを設けさせていただいた次第でございます。
○浅尾慶一郎君 民間の銀行と比較して過少資本であると、比較すれば多分そういうことになるんだと思いますが、一方で、新しくできる公社は破綻する可能性というのはあるんでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 郵便事業は、独立採算制の下、公共的なサービスを全国あまねく公平に提供するという事業でありまして、料金等についても収支相償で定めることとしておりまして、公社化後においても従来と同様に運営するものでありますことから、経営が破綻するとは考えられないと思います。 ですから、したがって、預金保険料についても、公社は預金保険制度の対象外であることから、保険料の支払いもないものと考えます。
○浅尾慶一郎君 いや、私が伺った趣旨は、破綻する可能性のある民間の金融機関は確かに四%ぐらい積まなきゃいけないでしょう。しかし、破綻する可能性がないんであれば、なぜそういう理屈を取られるんですかという趣旨で伺ったんですが、後段、預金保険料の部分をお答えいただきましたが、まず破綻する可能性がないということでありますけれども、それであれば、修正案の提案者が、にもかかわらずなぜ積立金を積まれる必要性があるというふうに考えられたんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) それはいろんなリスクがあるんですよ、為替変動、利子変動、扱う金が大きいですからね。そういう意味では、国民の預り金で、リスク対応ということは考えてなきゃいけませんので、委員御承知のように、リスク管理については金融庁にまでわざわざ委任して今度はその検査をしてもらうんですよね。それは郵政公社だけじゃありませんよ。政府の関係金融機関全部でございますけれどもね。 そういうことで、幾ら何でも扱う金が三百何十兆で、一兆九千億で、債務と資産を引いたら、これを仮に資本と言うなら過少資本の極まりではないかと、こういう議論でございまして、これは公社化研究会の委員さん方の御指摘でございます。
○浅尾慶一郎君 いや、私は、過少資本であるということでないということを申し上げるつもりはないんですが、申し上げたいのは、ただ、一方で国が全額、郵便貯金にしても簡保にしても保証をしておるわけでありますから、まず破綻する可能性はないと。そうなると、単純にそこで民間比較をするのはおかしいんではないかということでありますが、その点について、単純な民間比較とはまた別の尺度というのは実際の議論の中であったかどうか、お答えいただけますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 公社化研究会ではいろんな議論があったようですが、それは研究会の議論でございまして、我々としては、この公社が成立したらどういう、今の過少資本の解消ならどういうのがいいのか、それは、この国庫納付金の問題、国庫納付金を計算する上での積立金の問題、基準額の問題、そういうことを含めて今検討している最中でございます。
○浅尾慶一郎君 民間並みでもし四%でやっていくということになるんであれば最初は積み立てなければいけないということかもしれませんが、将来的には、当然、郵便貯金にかかわるこれは国の保証が付いているわけですから、保証料相当、民間で言えば預金保険料相当を払ったらどうかという議論になってくるんだと思います。その点についてはいかが考えられますか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 先ほど破綻する可能性はないという前提でお答えをいたしましたけれども、それに従って預金保険料については支払はないものと我々は考えているんですが、なお、仮に預金に関する預金保険料相当額を一定の仮定を置いて試算した場合、これは仮でございますが、一つには預金保険機構の保険料率を適用した場合は約二千億ぐらい、そして農水産業協同組合等の預金保険機構の保険料率を適用した場合は約五百億円という大体数字が出るんですが、以上です。
○浅尾慶一郎君 私の趣旨は、要するに民間と比較するんであれば最終的に積立金が積み上がった段階で預金保険料相当を払っていくというのが筋ではないかという趣旨で申し上げております。 次に、同じように積立金を、資本金を積み立てていくということで、当面公社については国税、地方税というものはもちろん免除、公社でありますから免除されておりますが、仮にこれが課税されるとしたらどれぐらいになりますでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 日本郵政公社に対する租税処置につきましては、旧の三公社と同様の処置といたしまして、国税については、法人税、所得税等については非課税、そして地方税については、法人住民税、法人事業税、事業所得税を非課税とするとともに、その直接本来の事業の用に供する資産について、これは不動産取得税とか、固定資産税等を非課税とされているところでございます。 仮に、民間企業並みに課税された場合、これは平成十二年度決算ベースの試算で、国税で八百億円、地方税で約六百三十億円、合計すると年間一千四百三十億円程度を負担することとなるんではないかなと思います。
○浅尾慶一郎君 過少資本の解消ということの考え方でいかれるんであれば、それが終わった段階では、繰り返しになりますが、預金保険料相当額、あるいは国税、地方税ということについても考えていかざるを得ないんではないかなというふうに思います。 次に、出資規定ということを提案されておられますけれども、既にその出資規定によって公社や総務省の天下り先がどんどん作られるんじゃないかというような懸念もいろいろと報道されております。 ところが、現状でもいわゆる郵政ファミリー企業というのが存在しておりましていろんな活動を行っておりますが、その中で、郵便の業務については郵便物運送委託法で民間企業に下請が出されております。郵便物の配送を請け負っている民間企業は全国で何社ぐらいありますでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 軽四の取集受託事業者は平成十二年四月一日現在で六十五社ありまして、平成十二年度の委託料は合計で約百八十四億円となっております。また、委託区数は千五百八十九区、一区当たりの委託料は平均で千百六十万円というふうになっておるわけであります。 収集業務につきましては、一般に午前七時から午後八時までの間に地域によりまして一日三回から四回の収集を行うものでありまして、収集業務は一日十三時間程度と拘束時間が本当に極めてこれは長い時間でありまして、またかつ継続的でもありまして、郵便局の職員が行う場合には二名以上の配置が必要であるということになりますと、やはりこれは委託する必然性がそこにありまして、これはもちろん委託する先につきましては、例えば、秘密の確保であるとか、防犯対策であるとか、車両の安全性であるとか、こういうことをしっかりと確認して委託をしていると、こういうことであります。
○浅尾慶一郎君 じゃ、そのうちの日本郵便逓送という会社について伺ってまいりますが、まず、役員の人数とそのうち天下りの方の人数はどれぐらいでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 委員の御指摘がありました日本郵便逓送株式会社ですけれども、同社の役員は十四人でありまして、旧郵政省の方の職員はこの中で、元の職員でありますけれども、六人と聞いております。
○浅尾慶一郎君 この日本郵便逓送という会社の売上げと、そのうち郵便関係の割合、あるいは郵政事業庁から支払われている金額の割合をお答えいただきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 平成十三年度におけます日本郵便逓送株式会社の売上げのうち、郵政事業庁からの委託額の占める割合は九八・六%であります。
○浅尾慶一郎君 今度郵政公社ができますと、企業会計原則を導入されることになってくると思いますが、この日本郵便逓送というのは連結対象になりますでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 今度、今、先生言われたように、郵政公社の会計は企業会計原則によるところとされておりまして、連結財務諸表の作成についても一般の企業と同様に、出資がゼロであってもいわゆる実質的支配力基準に従い、子会社を判定していまして、先生の言われるようなことを判定していかなくちゃいけないわけでありますけれども、今、先生が言われたことにつきましては、今後いろんな資本の問題もありますけれども、いろんなそういう違う要素も相当ありますんで、その辺につきましては、公認会計士と、また専門家等と相談をして決めていきたいと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 先ほどそれで、民間に委託していることについて、拘束時間が大変長くなって郵政事業庁あるいは今度の公社そのものでやるとなかなか難しいというような趣旨の御答弁があったわけでありますが、今度公社ができますと、そもそもいろんな職種を公社の経営の自由度という観点から作っていくことができるわけでありまして、そうした事業について、公社そのものでやった方がいいんではないかなというふうに思いますが、なぜ民間に委託した方が安いんですか。その理由は。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、これから非常に弾力的な組織になってくるわけでありまして、その中に当然これは無駄もなくしていかなくちゃいけない。そのときに、考えたときに、先ほど答弁させていただきましたけれども、非常に勤務体制が違う部分もありまして、その辺につきましてはむしろ委託した方が得な部分もありますし、また違う部分では、地域の方の収集なんかは独自でやっているところもあるわけでありまして、またこれから考えられます例えば出資の事業なんかにつきましても、これはあくまでも本当にその公社にとって非常に近い業種であり、そしてまた非常に重要性もある、こういうものを選んでしっかりと考えていきたいと、こういうふうに思っております。
○浅尾慶一郎君 私は、端的にお答えいただきたいんですが、公社を作った場合に職種いろいろ作っていけるわけでありますから、勤務時間が長い方でもその公社本体でやれるんではないか。その点についてはどのようにお考えになりますか。
○副大臣(佐田玄一郎君) ですから先生、要するに経営判断になってくると思いますけれども、どちらがプラスかということもあるわけでありまして、今度弾力的になってまいりますから、委託でも重要な委託がありますね、先生。例えば信書を扱う者についてはそれなりのいろんな条件を課してやっていくわけでありますから、そういうところもしっかりと考えながら、プラスの方法、方向でやっていきたい。 要するに、経済的にも非常に、簡単に言えば収入が上がる方向はきちっと独自でやっていったり、委託の方がこれは有意義であるというようなことになれば委託でやっていく、こういうことも考えておるわけであります。
○浅尾慶一郎君 別の観点から伺いますが、公社は固定資産税が相当額これが半額になると。そして、法人税は免税でございます。そうすると、出資ができるようになっておりますけれども、普通に考えますと、税金を払わなくていい会社で、しかも職種はいろいろ作れるわけですから、そこで郵便関連の事業をやるのが一番合理的なんではないかなというふうに思いますが、本体でやった方が今後はいいんではないかと思いますが、大臣、その点についてはいかがお考えになりますか。
○国務大臣(片山虎之助君) いろんな業務、いろんなケースがありますから十分総合的に検討いたしますけれども、出資をするのは、あくまでも密接に郵便事業に関連して限定しますから、しかも総務大臣の認可に掛けますから、その辺は国民の皆さんから見てなるほどなという透明性の高いそういう運用にいたしたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 いや、申し上げているのは、株式会社というのは当然営利企業になりますから利益が上がれば半分は税金で取られるわけであります。公社そのものでやれば、当面過少資本であるということですから、税金、国庫納付金もないと。ですから、利益が上がるところにしか当然理屈の上からいえば出資をしないはずですから、そうすると公社そのものでやった方がいいんではないかというふうに思いますが、じゃどういう場合に出資をした方が公社そのものでやるよりもいいということが想定できるのか、その点お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは本来は公社でやるんですよ。やれるものはやるんだけれども、やっぱり関連会社を作ってそこにやらした方が効率的なものをやるんで、何度も言っておりますように、例えばいろんなものの発送準備や発送業務、そういうことについては少し専門的にやってもらうと。それから、あと言っておりますのは、郵便車両なんかの運行管理を効率的にやるためのコントロールをやるような会社等を今検討しているようですけれども、これはいろいろもっと検討して、どういうものかというのはまとめていきたいと思います。 今の段階で私が聞いているのはそのとおりでございまして、役所の詳しい人からもっと正確な答弁できると思いますけれども、委員がどうもお呼びにならぬものだから、我々分かったような分からぬような答弁になっておることは大変遺憾だと思っております。
○浅尾慶一郎君 一応これは、法案を提案されているわけですから提案者でありまして、役所については国会の改革がありまして御答弁は基本的にいただかないということでありますので、提案者に責任を持って御答弁いただくという趣旨であります。 そこで、今おっしゃったことを平らに申し上げますと、要は出資した民間企業が利益、これは多分発送業務とかかなり労働集約的な業務なんだと思いますが、そこで出資した方が得だということは、公社の職員よりも安く雇えるからだということに多分なってくるんだと思います。先ほど来申し上げておりますように、一方で公社は、今度経営の自由度ということを考えると、それは外で安く雇うよりかは新しい職種を作った方が更に税金も払わなくていいんではないかというふうに思いますが、その点について大臣とそして提案者にお伺いをさせていただければと思います。
○衆議院議員(桝屋敬悟君) じゃ、提案者の方からお答えを申し上げたいと思います。 先ほどからの委員とそれから大臣との議論をずっと聞いておりまして、委員のお気持ちもよく分かります。確かに公社化になって経営の自由度ということも大幅に前進をするわけでありますからなぜ出資をする必要があるのかと、こういう議論でありますけれども、しかし委員も恐らく私は理解をされているんじゃないかと思いますが、やはり民間のノウハウといいますか、あるいは人材、設備等の活用によって公社の業務効率化ができるということは、私は出資、端的に言えば子会社ができるという、これを仕組みを利用して私は経営の効率化ということもこれは期待ができる。 その結果、結果的にサービス向上につながるということが期待をされるという観点から、私どもは、出資については中間報告でもずっと議論がありましたから、これは調整が付くのであれば何とかこの国会で修正をしたいと、こう思ったわけでありまして、もう少しありていに言いますと、やはり今回、郵便事業に民間参入が可能となると、この時点において私は選択肢を確保しておくということはあっていいのではないか。その結果、ユニバーサルサービスとしての郵便事業のサービス向上につながるということの期待も持てると考えたわけであります。 なお、どういう業務を本体で行うかあるいはその出資先に行わせるかについては、これは公社自らが今後その必要性に応じて判断をしていただければ結構ではないかと、こう思っておる次第でございます。
○国務大臣(片山虎之助君) この出資につきましては、公社化研究会が出資をした方がいいと、こういうことを言っていまして、これも抽象的なことを言っていますけれども、「競争に対応しつつユニバーサルサービスの維持が図れるよう経営の自由度を付与する観点から、必要な範囲に限り民間企業への出資ができることとする。」と。 こういうことですけれども、我々の考え方は、閣法では落としたぐらいですから、最初は。もう少しどこまでどう出資するかきちっと限定して詰めてみようということで、時間が足りないからということで閣法では落としたんですけれども、与党の方が、是非、そういうことなら経営の効率化という観点から選択肢を広げる意味でこれは入れたらどうかという大変有り難いお考えで入れていただいたわけでございますが。 何でも公社でやる、公社で抱える公務員を増やすと、こういうこともいかがかなと、こう思いますので、ある程度部分的なもので効率ができて、民間の専門的なノウハウも使えると、しかも全体では安くなるということなら、限定してそういうことにやってもらうということはあるなと、こういうふうに思っておりますが、なおこの問題につきましては、最初に申し上げましたように閣法の中では遠慮したぐらいですから、なお十分公社発足までに詰めてまいりたいと思っております。
○浅尾慶一郎君 時間が参りましたので、最後の質問という形にさせていただきますけれども、今の出資の問題については、再三申し上げておりますが、出資というのは当然民間株式会社ということになれば利益を上げなければいけないわけでありますから、なお、一方で公社は当分の間、資本金、過少資本だという理屈で、税その他国庫納付金が免除されておるわけでありますから、本体で利益が上がるんなら、なおさらやって、そういう内部留保にした方がよっぽどいいんではないかというふうに思いますので、是非そこはよく御検討いただければと思います。 最後に、いろいろと先ほど来指摘しておりますように国家公務員法との関係や国庫納付金と資本金の問題等、非常にこの法案自体が過渡的な印象を持っている、まだまだ詰めていかなければならない部分が多い法案ではないかなというふうに思いますが、この質疑を通して大臣の所見を伺って、私の質問を終わります。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、この委員会でもあるいは申し上げたかもしれませんが、これは公社化以降のための過渡的な案でもございませんし、しかし過渡的な案でないからといってこれで終わりでもないんです。今回の四法案は、中央省庁改革基本法案で決められたことについて公社化研究会の意見を受けて忠実に制度化したものでございまして、これが終わりでもないんです。しかし、これは途中でもないんです。我々はそういう意味でいい公社を作るということでやっておりますので、是非御理解を賜りたいと思います。
○浅尾慶一郎君 終わります。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋でございます。 浅尾委員に続いて、補足の部分もありますが、ダブるかと思いますが、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。 さっきずっとお話を聞いておりまして、大臣からもう何度か国民のためのというお言葉が出てまいりました。私、この法案を見させていただいて、小さいころを思い出したんですが、私の、今も住んでいますが、ところは集落が四十戸ぐらいの田舎の村、田んぼのど真ん中の村なんですが、そこで私の母の実家は切手を売ったり、はがきを売ったりしていたんですね。郵便局が近くにないものですから、近所の人はみんなそこへ買いに行くと。ふだんはそこに集まるような風情のある、昔でいえば本当にコミュニティーの中心になるような感じになっていました、その切手とはがきということでですね。 ただ、今回の法案のいろいろ審議を見ていて、そういうころの情緒的な話をするわけにもいきませんが、やはり今回の四つの法案、まず最初に確認をしたいんですけれども、さっきも何人からいろいろ話出ていましたが、だれのためにこの法案を作るのか、改革をしていくのかということ。ずっと論議をしていると、郵便局のためにするのか、例えば銀行のためにするのか、公務員のためにするのかというような話はいろいろありますが、どうも国民のためのという部分の話が何か余り出てこないような気がするんですよね。もし民営化になったら郵便局がおかしくなるからとか、逆に民間が入れないから民間会社がこのままでは伸びないからとか、そういう論議がほとんどでございまして、国民が本当にそれじゃこのことによってどうなるんだというところがはっきり見えてこないというふうに思うんですね。 先日も、NHKの「週刊こどもニュース」という子供のためのニュースをやっているところがあります。あそこで丁寧にこの郵政の話をやっていました。その中で子供から疑問として出た言葉、これ、公社化して何かみんな得するのとか、そういう話が単純な言葉としてあったんですね。 いろいろ論議はされていますが、いろいろ深いところはこれから皆さんの方から聞いていくと思うんですが、端的に言って、じゃ、これ、だれのためにこの論議をやって、だれのために改革をしていくのかというところをまず確認をさせていただきたいんですが。
○国務大臣(片山虎之助君) それは高橋委員十分お分かりだと思いますが、国民のためになんですよ、国民のための郵政改革なんですね。 それは、一つは郵便局の経営そのもの、がんじがらめの国じゃなくて、国営公社になって自由度を増して自律的、弾力的な運営ができるようにすると。そうすると、いろんなことができて、多様なサービスが、もっといいサービスあるいはもっと安いサービスというものが提供できるかもしれないです。それから、民間を入れることによって、意欲ある民間が入ってくることによっていい競争ができて、それによってまたいいサービスにつながると、こういうことでございまして、国民のためです、全部。 ただ、国民のためであると同時に、郵便局の経営も自由度が増すということなら郵便局のためでもあり、民間もビジネスチャンスが広がるという意味では民間のためでもあるんです。しかし、トータルでは私はこれは全く国民のためだと、こういうふうに理解しなければならないし、そういうお考えでかつての国会でこういう中央省庁改革基本法案というものをお決めいただいた、そういう国会の御意思ではないかと。国会の御意思というのは国民の意思ですから、私はそういうふうに考えております。
○高橋千秋君 さっき、浅尾委員の質問の最後の方でも大臣の方からお答えありましたけれども、小泉さんがこれは一里塚だということを話されていろいろ問題になったようでありますけれども、ということは、どこかに目指しているゴールがあると思うんですね。さっき、大臣の方からは、これは終わりでもないし途中でもないというような話がありましたけれども、これのゴールというか目指すべき部分というのは、目指すべきところというのは何というふうに考えたらよろしいんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、ユニバーサルサービス、基礎的な生活保障、そういうサービスがきっちり確保された上によりいいサービスの可能性が開けると、こういうことでございまして、何をゴールにするかは私は国民が決めると、こういうふうに思っております。 だから、公社化でゴールだと考える人もあるでしょうし、公社化は途中経過で、あるいは民営化その他のもう一つ先があるということをゴールとお考えになる方もあると思いますけれども、最終的に何をゴールにするかは私は国民がお決めになることだと、こういうふうに思っております。
○高橋千秋君 大臣言われるように、私は、やはり国民にとって安く確実に、郵便物については送りたいところに安く確実に届くというのがこれは当然のことでありますし、それは目指していくべきだというふうに思うんですが、さっきから信書便の定義についても浅尾委員の方からも御質問ありましたけれども、一つ確認をしておきたいことがございます。 七月六日付けの産経新聞の朝刊に、郵政法案、衆院委員会で可決というタイトルで出ております。この中でダイレクトメールのことが出ておりまして、政府の方から出ている信書の定義について、ダイレクトメールは信書ということで入っていたと思うんですが、ここで一回二千通以上のダイレクトメールは除外をするということが記事に出ておるんですね。 例えば、さっき浅尾委員の方から後援会の会報の話ありましたけれども、例えば三千人ぐらいの会員のところに三千通それぞれ送ったらこれは除外になるのかとか、それじゃ二千人以下の場合だとこれはそうじゃないと。だから、さっき信書便の定義について大臣の方から、それは信書というのは決まっているんだからと、ガイドラインについては云々という話がありましたが、これは結局、数でそういうふうに違ってくるとなると、それじゃそれは決まっていると、それじゃ私は二千通だと思うし、相手は一万通だと思うんで、これ、決まってないですよね。 大臣はそれを、そういうふうに信書というのは決まっていて、ガイドラインというのはそれを整理するための話だということだったんですが、そうなると、これ、つじつま合わないですよね。これはいかがでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われる二千部というのは私、ちょっと聞いておりませんけれども、やはり信書の、先ほども答弁させていただきましたけれども、信書か否かという本当に基本的な定義でありますけれども、これはもう申し上げるまでもなく昭和三十三年の判例によるところでありまして、ただ今までそれでやってきまして、それと同じ、その判例と同じものを今度の法律に書き込ませていただきましたから、基本的にはその判断基準というのは変わっていないわけであります。 そしてまた、先生が言われましたチラシの部分でありますけれども、数、数という概念はありますけれども、その中で例えば二千でも三千でもやっぱり特定な方、要するに特定な部分に対して送った場合にはこれはどういう判断になるか。まだ信書性があるのか、この辺がまだ疑問なところでありまして、ただ、いろんな種類がありまして、先生、そのチラシにも。例えば、よくチラシの中で人が申し込めれるようなものもありますし、その種類によって限定された種類であるとかそういうものもあるわけでありまして、これは非常に難しい部分があります。全部一括してチラシは全部信書じゃありませんというふうに言えない部分もありますので、そういうところを、不明確な部分を今回のガイドラインでしっかりと原則を決めていく、こういうことであります。
○高橋千秋君 ガイドラインのことをずっとやっていても仕方がないんですが、さっきのところで取締りのこともありました。今協議中というお話でしたけれども、法律を作るからにはやっぱりその辺もはっきりした上でやらないと、こんな話は延々出てくると思うんですね。 それと、さっきの申込みがあれば云々という話がありましたけれども、じゃ、封書で入っていたら中見るわけにいきませんし、非常にあいまいなことだと思うんですね。だから、この辺をやっぱりちゃんと法律を出すときにきっちりとしておくべきだと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生が言われるように、例えば封書の中に入っていれば調べられないじゃないかと、こういうお考えもあろうかと思います。 ただ、普通の電気通信もそうでありますけれども、その中でいろいろ送達されるいろんな事象につきましても、それが秘匿性があるかどうかというのは送る方と送られる方が判断しなくちゃいけないわけでありますから、これはどうしても先生、外形で、これは要するに封書に入っている、したがってこれはもう信書だと、こういうふうにある程度のところは個別じゃなくて、もう相当な量でありますから外形で判断していくしかないという、こういう部分もあることを御理解いただきたいと思います。
○高橋千秋君 その同じ記事の中でコンビニのことが出ているんですね。コンビニでもその秘密性が確保できればコンビニ利用もしていこうじゃないかという話が出ているかと思うんですけれども、これは事実でしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) コンビニも委託して事業者の方々がやられると。そして、ただその中で、やはり今、先生が言われたように、信書の秘密がしっかり守られる要するにそのシステムがあるかどうか、こういうことが大事だと思うんですね。 そうなってくると、結局、コンビニの中にポスト的ながっちりしたものを置いて、そしてそこで扱っていく、こういう方向になっていくんじゃないかと、こういうふうに思っております。
○高橋千秋君 最近、コンビニ、私の田舎でもかなりありますが、そういうところで宅急便なんかはそこで簡単に出せますよね。コンビニの入口に、大体どこもそうですが、ヤマトだとか佐川だとかペリカン便だとか、いろいろ看板がざっとあって、どれでもほとんど利用できる。最近、そっちで電話代も払ったりとか電気代も払ったりとか、一つの拠点になっているようなところがあります。確かに、郵便についてはそういう秘密性を守るということも大事ですので同じようにはいかないかも分かりませんが、これについてはやっぱり言葉どおりコンビニエンスということを考えれば、そういうことも考えていくべきではないかなというふうに思います。 今回のこの信書便法の中身見まして、小泉さんに言わせれば風穴を空けたというふうに言われますが、一方で、風穴は空いたんですが、横に空いていたちょっとすき間風の部分は全部ふさいでしまったような感じが私としてはするんですね。むしろ何か逆の改革になってしまってはいないかと、そういうことを思うんですが。例えばで言えば、新聞記事にもたくさん出ていますが、ヤマトの小倉さんなんかは参加を今回はしないと。むしろこんなのは官による締め付けを厳しく更にするんだというような話があちこち出ています。 当初のこの法律案の前提として、やっぱりヤマトなり佐川のようなああいう宅急便の大手が参入するということをまず想定をした上でやっていたと思うんです、そうじゃないと言われるかも分かりませんが。現実問題としては、このヤマトなんかは参加をしないということを表明をされています。これについていかがお考えでしょうか。そして、なぜそうなのかということはいかがお考えでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるように、先ほどの御質問にもありましたように、基本的にはユニバーサルサービスを守って、かつ信書の秘密を守っていく、こういうことでありますけれども、一方においては、やはり民間事業者に入っていただいて競争を促進することによって国民へのサービスを向上させる、こういうことが目的でありますから、ただその中で、今申し上げましたように、競争と同時に、相反しますけれども、ユニバーサルサービスもしっかり守っていかなくちゃいけない、こういうことがありまして、三条件を付けさせていただいたわけであります。 クロネコヤマトさんのお話はお聞きしておりますけれども、これからまだいろいろと議論をする部分もありますから、その中で私は御理解を、この法案を真に御理解いただければ、別に一社に限るわけではありませんけれども、いろんな業者の方々が触手を伸ばすんではないかと。 現に、この中に、特定信書事業、特定信書便事業がありますけれども、これは三時間以内、四キロ以上、千円以上と、こういうことで条件でやっておりまして、いわゆるバイクを使って送達する方々の業界の方々もこれをやりたいという手を挙げている会社もあるわけでありまして、いろんなサービスをそういう中で国民に還元していくということが重要なんではないかと思っております。
○高橋千秋君 そのバイク便のことも今から聞こうと思っていたんですが、バイク便のあの会社にしてみれば、もう既に広告費の元は取っているぐらいの名前は売れたわけで、今回の参入する意義はもうその時点であるわけですね。私は、これは都会だけでしかない話だと思いますし、是非ほかのそういう一般的な会社も入れるような方向に今後持っていくべきではないかなと思いますし、それと、さっきのユニバーサルサービス、これは大変重要なことだと思います。私の住んでいるような田舎なんかは特に必要なんですが、民間の宅急便会社でも田舎だから送りませんという会社は今ほとんどないですね。どこの会社でも、大手の会社なら離れ島でもどこでも行くと思うんですよ。それが今回参入しないというのはやっぱりどこかに問題があると思うんですね。 さっきの言われていたあまねくだとかそういう部分を含めて、僕は民間会社でも十分可能だと思うんですが、もう一度確認をしたいんですけれども、なぜそういうふうに民間の、例えばヤマトなりそういうところが反発をしているのかというのをもう一度確認をさせていただけますか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、どのように、どうして反発しているかということは、個別には私どもにはちょっと分かりませんけれども、ユニバーサルサービスということを考えたときに、最低限の条件でやらせていただいておる。例えば、十七万ポストがあるのに対して事業者の方々には十万ということにやっておりますし、ほぼ今の条件でやると十万程度と、こういうふうに考えておりますし、ユニバーサル義務というのは、やはり公社の方がきちっとユニバーサルサービスを先頭切ってやっていると。こういうことを考えておりますと、必ずしもそう厳しい条件を課しているというふうに判断をしておるわけではありませんでして、是非その辺を御理解いただいて、今後、私は、この法律がよく周知徹底されれば入ってくる業者の方々がいるんじゃないかと、こういうふうに思っておるわけであります。
○高橋千秋君 さっき大臣の方からも冒頭で安くという話がありましたですね、値段を下げられればという話。国民から見たら、今回の論議の中で一番関心があるのは郵便代が安くなるのかということだと思うんですよ。これについてはどうお考えでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 二十五グラム以下で八十円以下と、こういうことが基本的に言われております。これを守っていくということですね。それと、一般信書便事業者の方には二百五十グラム以下も扱っていただくと、こういうことでありますから、そういう意味を考えますと、その辺の要するに料金のいろんな考え方、利用の仕方、こういうことも考えられますし、また、例えば三日以内の送達というふうになっていますけれども、もっと早く送達するとか、こういうことも一つのサービスで相当出てくるんじゃないかと思うんです。 それと、一般信書便の認可を取りますと、今度は特定信書も取れますから、同時に、その中で、先ほども申し上げましたように、非常に特定信書の場合はいろんなサービスがまた考えられますし、千円以上でありますけれども、その範囲の中でいろんな金額の料金が考えられる、こういうこともありますので、是非御理解いただきたいと思います。
○高橋千秋君 さっき言いましたように、国民にとっては今回の話というのはやっぱり安く確実にというところだと思うんですね。 それで、今回のこの論議の中でもいろいろ出ていたかと思うんですけれども、いわゆる競争力の問題ですね。最近、タイムだとかニューズウイークだとかああいう本なんかは香港から来るんですよね。香港で印刷をして日本に送ってくる、日本で我々が読む本がですね。これは、英字の雑誌の場合はそういうのが多くて、最近は英字だけではなくて日本語のものについても香港なり中国で印刷をして向こうから送った方が安い。バルクメールと言うそうなんですけれども、私の家なんかにもたまに訳の分かんないダイレクトメールが来ますね。かけ事のやつやらいろいろありますけれども、それが香港なり東南アジアの安い印刷費、それから安い人件費のところで封入をする作業なんかもして送ってくる。この金額なんかも非常に安いというふうに聞いていますが、これについて実態はとらえておられますでしょうか。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 タイムなどということで例示がございますけれども、外国から一斉に日本国内にダイレクトメールが送られてくるのがあるじゃないかというふうなことでございます。これは、印刷のコストとか発送のコストと郵便料というものの足し算の問題ではないかというふうに思いますが、郵便料について言いますと、これちょっと調べてまいりましたけれども、例えばタイムのような場合に、百四十グラムぐらいの雑誌というふうなことのようでございますけれども、これを調べますと、香港郵政庁、例えば香港ということがよく出ますので、香港郵政庁の料金表によりますと、そういう百四十グラムの料金というのは十六・一香港ドル、つまり二百八十二円程度というような料金のようでございます。大量割引の場合によっても十一・九香港ドルということで、二百八円程度というふうなことでございまして、現在、国内のこういうものは第三種郵便物でございますので、国内の第三種郵便物は七十六円ということでございますので、これは郵便の料金だけから比べますと、必ずしも香港から出した方が得だということではないのではないかなというようなところでございます。
○高橋千秋君 私が聞いている数字と大分違うんです。その点細かく言うつもりはありませんが、私が聞いている限りもっと安いというふうに聞いています。 今、国内の産業がどんどんどんどん、特に中国なんかへ出ていくことが多くて、空洞化というのが言われています。こういう部分についても、今後ますますこのままいけば空洞化ということが進んでいくんではないかなというふうに心配をしています。特に最近インターネットが発達しまして、このバルクメールなんかは禁止をされているようでありますけれども、インターネットで例えば中国なんかに原稿を送って向こうで印刷をして送ってくればそれは違法にならないという判断、これは微妙な部分はあるらしいんですが、そういうことも可能ですから、今後ますますそういう、今までの製造業だけではなくてこういう部分についても海外へ行ってしまう。本当に日本の産業のためにはマイナスになってしまうと思うので、こういう大量な輸送物についても、第三種、第四種の廃止の問題も出ていますけれども、是非とも対応をしていただきたいなというふうに思います。こういう部分は、やっぱり単純に利益が出る云々というよりも、日本のほかの産業も守るということも考えてやっていく必要があるんではないかなというふうに思います。 続きまして、公社化のことでお伺いをしたいと思います。 郵便局、いろんなことをやられています。先ほど、自民党の委員の方からだったと思うんですが、いろんなボランティアなりいろんなサービスの話が出ておりました。老人の独居の方の、声を掛けたりだとか地域の清掃だとか、いろんなことをやられております。この中で、無料サービスでやっている部分と有料でやっている部分とそれぞれあると思うんですが、その切り分けはどういうふうに整理されておられるんでしょうか。
○政府参考人(松井浩君) 御指摘のように、郵便局では地域社会の拠点といたしまして多様な住民サービスをさせていただいております。その中で、御指摘のように、やっておりますサービスには手数料をいただいて実施しているものと、手数料をいただかないで無料でやっているものがございます。 例えば、地方公共団体と地域の郵便局が協定や覚書を締結してやっておりますものとしまして、ひまわりサービス、お年寄りにお声掛けし、日常生活用品の注文の受付だとか、あるいは配送は郵便料金をいただくわけでございますが、それとお声掛けして注文を受け付けるということ自体は無料になっているわけでございます。それから、道路の損傷等の情報提供だとか、あるいは子ども一一〇番への協力、あるいは防災協定による施策、こういったものなどにつきましては手数料をいただかないで無料でやっております。 その考え方でありますけれども、こういった施策につきましては、そのサービスを郵便局が実施することによりまして、郵便局とそれから地域との連携が深まる、それから地域住民の郵便局への信頼にもつながると、そういう観点で本業であります郵政三事業の経営にも資するということが一つございます。それから、郵政三事業を遂行する際に、つまり、どうせ回るんですからということで併せて実施できる。そういう意味で、人的なコストあるいは物的な追加コストは余計にお金が掛からない、そういったサービスだという点での切り分けから手数料をいただかないで無料でやっております。 そういうものと違いまして、窓口で、例えば住民票の証明書の交付事務だとか、あるいはバスの回数券をお売りしたり、こういったものは有料できちっといただいているということでございます。
○高橋千秋君 その住民票のお話なんですが、昨年、例のワンストップ行政サービス、これが通りまして既に八か月ぐらいですか、たったと思うんですが、その実施状況、まだ始まったばっかりだということだと思うんですが、もし分かれば教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(松井浩君) お答え申し上げます。 御指摘のように、地方公共団体の特定の事務の郵政官署における取扱いに関する法律が昨年十二月一日に施行されたところでございます。この法律によって初めて可能になったわけでございますが、郵便局において戸籍謄抄本、それから住民票の写し、そういった交付が可能となったわけでございます。本日、七月の十六日現在で、二十二市町村、六十八の郵便局で証明書の交付事務の取扱いをさせていただいております。
○高橋千秋君 二十二市町村、六十八というのが多いか少ないかはちょっと評価は分かれると思うんですが、ちょっと私としては少ないのかなというふうに思うんですが。 あのときの論議でも、今、大臣が一生懸命進めておられます市町村合併、これの補完というか、郵便局でこういうサービスが受けられるようにすることで、一つはその市町村の合併の支所の統廃合の補完をするようなことも考えられるという話があのときにあったかと思うんですが、大臣、この数字聞いていかがでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) ちょっと少ないですね。もっと多くなきゃいかぬ。 ただ、これは法律に基づくやつですから、先ほども言いましたように、例えばバスを、売るとか特定のごみ袋、ごみ収集の、それをやるとか、それから産業廃棄物や何かの情報の提供、災害のときの情報の提供、これは相当やっていますよ。私のところの岡山県なんか、県と全郵便局が協定を結んでいるんですよ、そういう情報提供の。 そういう意味で、法律に基づくやつは手続がちょっと面倒なのと、それからお金も掛かりますし、そういう意味ではこの六十八郵便局というのは少し少ないと思いますけれども、だんだんこれ増えていくと思います。 また、合併で大きくなればどうしても郵便局がコミュニティーの拠点になるんですよね。また、そうでなきゃいかぬし。そういう期待は地域の住民の皆さんに大変強いし、郵便局側の方もその方が、今さっきお話がありましたように、トータルではウエートが増して信頼が高まるわけですから、郵便局にとっても望ましいものですから、もう少し奨励をしてまいりたいと思います。 とにかく法案を通すのが死に物狂いなものですから、法案が通りましたら一生懸命ワンストップサービスの普及奨励の方にも力を入れてまいります。
○高橋千秋君 法案を通すためには、やっぱりそういうこともきっちりやっていただいた上で、同時進行でやっていただきたいというふうに思います。 このワンストップ行政サービスですが、あのときも論議あったかと思うんですが、サービス的にはまだ限られたものですね。さっきの地域のコミュニティーとしてという話なんですが、例えば免許証の交付なり、それからパスポートの申請交付だとか、そういういわゆる国、県にかかわるようなこともこの中に入れていってはどうかと思うんですが、これについてはいかがでしょうか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 言われるように、郵便局は地域住民にとって最も身近な公的機関でありまして、住民のニーズにこたえて様々なサービスを提供していくことは当然のことでありまして、これからも積極的にこれは取り組んでいきたいと、こういうふうに思っております。また、今もお話がありましたように、国や地方公共団体、民間企業からの事務の受託につきまして、例えば郵政官署法を制定するなどの法制度を整備してまいったところでありまして、着実に郵便局サービスの拡大を今図っておるところであります。 今回の公社化に際しましても、御指摘のパスポートや免許証ですけれども、そういうサービスは取り扱えるように今のところはなっておりませんけれども、今後とも住民の要望を踏まえつつ、関係省庁ともよく相談してそれぞれの事務の性格や責任分担、分界等の課題について検討を進め、ひいては本当に地域の拠点にして、そしてまた、なおかつこの中でIT関係、電気通信関係も一緒になって地域の拠点になっていくように努力をしていきたいと、かように思っております。
○高橋千秋君 先ほど、浅尾委員の質問の中でも民間委託の話と出資の話がありました。大体、郵便局というのは、大臣もさっき言われましたけれども、地域の中心になっているという話で、田舎に行ってもいいところにありますよね、大体。役場の近くにあったりとか国道沿いにあったりとか、本当にいいところにみんな大体あります。 こういうところを更にコミュニティー化していくためには、民間委託ということも一つの話ですが、民間への開放という部分も考えてもいいんじゃないかなと思うんですね。例えば、郵便局の中に民間の喫茶店があったりとか、いろんな会社がその中でコンビニやったりだとか、それから郵便局行って例えば郵便を出そうとしたりする場合でも、封筒なり便せんというのはよそへ行って買ってきて、書いてから持っていきますよね。 そこにあったらそこで書いて出してもいいわけで、そういう民間の参入という部分で、単に郵便物を配達するとかそういうことだけではなくて、そういう部分に大いに開放をして、いわゆる民間とのコラボレーションのような形でもっとサービスを充実させていくという方法は私、大事なことだと思いますし、外国なんかに行くとそういうところ結構ありますよね。日本はどうも法律でがんじがらめで、つい最近、ガソリンスタンドにようやくコンビニもできるようになってまいりましたけれども、消防法の規制やらいろいろあってできなかった。 私は、郵便局のようなところについては、そういう発想でどんどんどんどん一緒にやっていくということも一つの手だと思うんですが、これについてはいかがでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は個人的には大賛成でございまして、本当に合併をして役場が遠くなるんなら、郵便局はいろんな意味で、サロンになっても、交流の場になっても、私はそれは大変いいことだと。大体、郵便局というのは情報発信、交流の拠点なんですから。自ら言っているんですから。是非そういう意味では、交流の拠点という意味で、コンビニを含めてそういうことの検討をしたらいいと思いますし、今回は公社になりますから、私は前よりはずっと自由度ができると。地域の実情に応じて、必要なことは民間にも開放というのか、連携というんでしょうか、民間と連携して郵便局全体の役割を高めるということは今後大変重要な課題だと、こういうふうに思っております。
○高橋千秋君 是非検討していただきたいなと思います。 例えば東京都内でも、銀行の本店の中にスターバックスみたいなコーヒー店があって、そこへコーヒーを飲みに行って、ついでに、それじゃ気が向いたから何かしていこうかというようなことが当然あるんですね。郵便局なんか特にそういうことがあると思うんですよ。そこで、喫茶店でちょっと手紙でも書いてみようかと思ったときに、隣に便せんとペンと何か売っていて、やろうと思ったらそれでまた売上げが伸びていくわけで、非常に私はそういう柔軟な発想を入れるべきだろうと思います。 それと、私は議員になる前、農協で働いていたんですが、農協も郵便局と同じように、地域の金融機関、地域のコミュニティーとして同じような役割を果たしてきたし、今も果たしていると思うんですが、私がやっていた仕事というのは農協の合併の仕事だったんですね。市町村を超えた合併の仕事をやっていく中でなぜ合併という話が出てきたかというと、今の市町村合併もそうですが、要は効率と経済性の問題でありまして、御存じのように、農協はどんどんどんどん減りまして、かなり合併が進みました。 その結果、何が起こったかというと、さっきのコミュニティー性というのはどんどんどんどん薄れていったんですね。経済原則にのっとって無駄な支店は全部なくしていきました。少し不便だけれどもあそこへ行ってくれというような話になってくると、それじゃもういいわと、ちょっと車で別の金融機関へ行った方がサービスもいいし、そっちの方がいいわという話になりますよね。そのおかげで、どんどんどんどん農協の経済状態も厳しくなってきているのが現実です。 私は、郵便局のこの問題でも同じようなことが、特に田舎では発生してくるんではないかなと。その意味で、今回の公社化を機に、さっきの民間とのコラボレーションも含めて、経営の見直しというか経営努力というか、そういう部分が私は更に必要だと思うんですが、御見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私とほぼ同感でございまして、そういう総合的な経営の努力ということが郵便局に求められますし、何度も言いますけれども、やっぱりコミュニティーの拠点、センターとしての役割を本当にもう一遍再確認していくべきだと考えております。
○高橋千秋君 時間が少なくなってきましたので、公社設立委員会についてお伺いをしたいと思います。 公社法施行法案の中に、「総務大臣は、設立委員を命じて、公社の設立に関する事務を処理させる。」という規定がありまして、この設立委員というのが任命されるというふうに聞いているんですけれども、これは設立委員会というような形で任命をされて運営をされていくんでしょうか。それの役割についてお伺いをまずしたいと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) もう委員御指摘のとおりでございますが、郵政事業というのは、これは国民の日常生活に大変必要不可欠な事業でございます。特に基礎的なサービスを行うということでございますから、その提供が滞るということは非常に許されないことでございまして、そこで今回、公社への円滑な移行を図るために、これは総務大臣があらかじめ設立委員を任命して、事前に公社の設立に関する事務を処理させるものとしたものであります。 では設立委員の権限は何だろうかということになりますと、その権限としては、中期経営目標、中期経営計画、郵便約款などについて案を策定して認可申請等を行うものとされております。
○高橋千秋君 それは総務省に置かれるんですか、それとも郵政事業庁に置かれるのか、お伺いしたいのと、それと、その設立委員会の中に総裁、それから副総裁等、公社化になった後のいわゆるトップの方はその中に入られるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) この設立委員、あるいは数が複数以上になりますから、場合によったら設立委員会、こうなりますが、この事務局は総務省とは独立したものですよ。ただ、今回は郵政事業庁がそのまま公社に移行する、こうなっておりますから、事実上その事務は郵政事業庁が私はやることになると、こういうふうに思っておりますし、設立委員を何人ぐらい選ぶか、どなたを選ぶかはこれからの大きな検討事項ですけれども、総裁となるべき人はやっぱり設立委員になっていただいて、このいろんな準備の中心になっていただくことが適当ではなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、その人数、人選、設立委員会の在り方等については現在検討中でございまして、法律の成立を待ってできるだけ早くその具体化に入りたいと、こう思っております。
○高橋千秋君 もう四月一日ということを考えると、あと八か月しかないんですね。その意味でいえば、さっきの中期経営計画とかそういうかなり細かい部分も準備はされているのかとは思いますが、これからやっていくということになると非常に時間がないと思うんですね。 ある新聞では、総裁は民間から出して副総裁は総務省の枠が二名あってというようなことがどこかの新聞に書いてありました。それはどうなのか私は知りませんが、是非とも、こういう中期経営計画とか、そういう本当にこれからの公社の経営をきっちりと作っていくためには早急にやっていかなきゃいけないと思うんですが、めどというのはどれぐらいを考えておられますか。早急にといったって、もうあと八か月しかないわけですから。いかがでございますか。
○政府参考人(松井浩君) 先ほども大臣が答弁されましたように、事前に認可を受けるというのが今回の法案の特徴かというふうに考えております。 いずれにいたしましても、まずその設立委員あるいは総裁となるべき者の指名があって、その上でそういう方々の判断をいただくということが必要になるものでございます。 先生御指摘のように、この中期経営目標、それから中期経営計画、非常に大切なものでございます。来年の四月から即公社が始まるとすれば、その時間は非常に少ないわけでございますし、発足即で国民の日常生活に必要不可欠なサービスが滞ることのないようにしなければならぬわけでございますので、私どもといたしましては、今、必要な資料の準備等、鋭意取り組んでいるところでございます。
○高橋千秋君 今回の公社化で企業会計原則にするということで、コンピューターのシステムを、これは全国の郵便局ネットワークを中身を変えなきゃいけないですね。今年四月に問題になったのが例のみずほのコンピューターの問題が出ました。 今回の企業会計原則というのは、要は内部の話ですから、みずほのああいうATMのような問題にはならないとは思うんですが、それにしても全国のそういうシステムを変えるわけですから、少し心配もあるんですね。第二のみずほ化するんじゃないかという非常に心配があるんですが、そうではないということをお教えいただきたいのと、それの準備は大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(松井浩君) 先生御指摘のように、大変大きな事業でございますし、その場合のコンピューターシステムの準備というのが極めて大切だということはこの間のケースのみならず私どもも実感しております。 それで、私どもとして大きなシステムが必要になるといいますのは、経理システムの開始ですね。企業会計原則の導入に対応するための経理関係のシステムが一番大きゅうございますが、これが言ってみれば公社の内部の経理事務でございまして、私どものシステムで申しますと、最も大きいのが郵貯のシステム、それも業務用のシステムでございまして、勘定系でございますが、これが非常に大きなシステム、それから次に簡保のシステムがございます。 ただ、これとの関係で申しますと、逆に郵貯、簡保の業務用のシステムからデータをもらうと。逆に経理情報の方から郵貯や簡保の大きな業務用の勘定システムにそのデータを渡すということがないということで、ATMが止まるだとか、そういった御利用に当たっての支障というのは生じにくいんではないかというふうに思っております。もちろん組織名だとか若干変わることはございますが、十分な準備はしていきたいと思っております。 これは大変御心配いただいておりまして有り難いと思っておりますが、気を引き締めて取り組んでまいりたいと考えております。
○高橋千秋君 時間が来ましたので、最後に、是非そんなことにはならないように、もしそんなことになったら一金融機関の恥じゃなくて国の恥になりますから、何とかそういうことにならないようにお願いをしたいと思います。 先ほど大臣の方から、死に物狂いでこの法案を通すために頑張っているから余裕ないというお話ありましたが、死に物狂いにならなきゃいけないのは、法案を通すことではなくて、この国をどうやったらみんなの、国民のためになるのかということでありますから、その意気込みをお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 法案を通すことにももちろん全力を挙げますが、通しましたら、その法案を生かしたいい公社を作るためにまた全力を挙げたいと、こう思いますので、引き続いての先生方の御指導をよろしくお願いいたしたいと思います。
○高橋千秋君 終わります。
○木庭健太郎君 午前中から基本的、いろんな論点は出そろったような気もしながら、それでもまた原点に戻って質問をしようと、こう思っております。 まず大臣にお伺いしたい第一点目は、今回の公社化という問題、じゃ今までのこの郵政三事業というのは一体どうだったのかというところをもう一回評価し直してもらいたい、どうお考えになっていらっしゃったのか。つまり、郵政三事業というのは、過疎地含めていろんなあまねくネットワークを広げた形で言うならば、極めて順調にうまくやっていた事業の一つであり、だからこそこれだけ長い期間続いたんだろうと思うんです。それをなぜ今改めなくちゃいけないのか。先ほど国民の視点ということもございました。正に、ある意味では、今回なぜ変えなくちゃいけないのかということはまだまだ国民にも理解されていない面はあると思うんです。 その辺は後でお聞きするにしても、まずは、これまでの郵政三事業に対してどういう評価を大臣がなさっているのか、ここが問題だから今回こういう変更をするんだという点を、原則論をまず聞かせていただいておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 郵政事業は、御承知のように明治四年から始まりまして、百三十年余の歴史があるんですね。現在は全国二万四千七百の郵便局がネットワークを作っていると。これは、最も国民に身近なところで、地域に定着して基礎的な生活保障のサービスを提供している、言わば国民の生活インフラ、このネットワークは国民の資産、言わば国民のセーフティーネットだと、こういうふうに思っておりまして、私は、日本がここまで発展、成長してきたことの中には、一つは郵便局のネットワークが加わると思いますね。 とにかく秘密な文書を、信書ですね、それを国が責任を持って相手に届けるということがまず国家だと。古い映画か新しい映画か、「ポストマン」というのを見ていましたら、ケビン・コスナーがポストマンを演じていまして、国家というのはそれだと言うんですね。私は、そういうことで明治以降の我が国の郵便局あったと思いますよ、その心意気で。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 それはもう大変評価しても評価し過ぎることはないと、こう思いますが、二十一世紀変革の時代で、これは大きくもう国も地方も行政も経済もあらゆることが変わろうという時代ですね。そういう中にいつまでも国営のこのままでいいのかどうか、もっと自律的、弾力的な自由度のある経営をやる方が結果としては国民の利益になるんではなかろうかと。同時に、民間も参入させて、民間にもビジネスチャンスを与えて、ユニバーサルサービスは守ってもらうにしても、そこでいい競争を起こしていくということのプラスがあるんではなかろうかと。 そういう御判断で、平成十年に中央省庁改革基本法の中で、それまでの郵政事業を郵政事業庁にして、過渡的に、平成十五年度中に国営公社に移行する、三事業一体だと、こういうことをお決めになったと思いますので、私はそういう基本的な考え方に従ってやってまいりましたし、そのことが正しいし、二十一世紀のあるべき郵政公社というものをしっかり作っていくということが我々の任務ではなかろうかと、こういうふうに思っております。
○木庭健太郎君 よく国鉄をJRにするときサービスの問題とかいろんなことで、ある意味ではJRに変えることによって非常に国民にとってあれはあれで一つの大きなメリットがあったと思うんです。 ただ、郵政事業に関して言うならば、そういうやっていらっしゃる皆さん、行員の皆さんがどうだということになれば、極めてこれは評判がいいんですよね。各金融機関よりも逆に言えば評判がいい。きちんと地域の中でやっていらっしゃるというような評価もなさっている。 そういう意味では、今大きな流れの中での国営から公社化という流れ、グローバルスタンダードみたいな問題も大臣はお話しになられましたけれども、その一方で、もう一回じゃ国民、受ける側の、一番ネットワークを受ける側の国民にとって今回の公社化というのがどういう意味を持って、どれだけメリットがあるのかという点はきちんと話しておいていただきたいなと思うんですけれども、これ、政務官。
○大臣政務官(山内俊夫君) 今、先生御質問になりました件については、これもいろんなところで、今度の提案された中でも、本会議なんかでも、大臣また副大臣等々答えられておりますが、少し具体的に分かりやすく整理をさせていただきますと、まず独立採算制の下、自律的かつ弾力的な経営が可能となるというのがまず一番の大きな意味と。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 二つ目には、予算及び決算は企業会計原則に基づき処理をされるということになります。三番目には、経営に関する具体的な目標の設定、中期経営計画の策定及びこれに基づく業績評価を実施していくということです。四番目には、経営内容に関する情報の公開の徹底など、中央省庁等改革基本法第三十三条第一項の規定を踏まえ制度設計を行ったものでございます。 郵便、郵便貯金、簡易生命保険など国民の生活基礎サービスを郵便局ネットワークを活用して全国あまねく提供するという郵政事業の意義は引き続き確保されまして、その経営の効率化とかサービスの改善を図るために企業的経営手法を導入するものでございます。 今回の改革のメリットいたしましては、引き続きユニバーサルサービスの提供が確保されるという一方で、予算とか組織の制約が緩和されることによりまして、利用者のニーズに対応した機動的、弾力的なサービスの提供が可能になる。 例えば具体的に言いますと、予算により購入台数が例えば決められておりましたATM、これなんかも自由に今後入れられるということになりますし、それによって国民のニーズに迅速な対応が可能となってまいります。 二つ目には、予算要求から実施まで大体今まで十か月程度掛かっていたのが、郵便料金の改正等々、これなんかも二、三か月で可能になってくるということ。 そして、三番目には、国有財産であることから、郵便局との合築が今までは市町村等に限定されておりました。でも、今後は民間事業者と合築も自由にやれるということになってまいります。 それと、国の会計から外れることによりまして、公社の財政状況、状態ですね、それとか経営成績が企業会計原則の導入によりまして国民に分かりやすい形で開示されていくということでございます。 最後に、能力、実績主義に基づく人事制度を取り入れることによりまして、職員の意識を高め経営の効率化やサービスの向上が図られるといったところが大体具体的に今のところシミュレーションできるところでございまして、国民から期待されるものではないかと思っております。
○木庭健太郎君 まあ、でもお聞きしていると、どちらかというとそれは郵便局、それから郵政事業の変わっていく問題であって、じゃそのサービス面で言うなら、例えばこれまで無料もしくは減免になっていた三種、四種なんかが今度は、後でこれも議論しますけれども、それが外されるような方向が出てみたり、市町村等がたしかやるやつが一千万という限度を今度設けられてみたり、ある意味では利用しにくいというようなことも言われているわけですよね、いろんな。 だから、実際受ける側の人間にとってみてどうなのかというと、余りプラスはないんじゃないかというような声も実際にちょっと上がっているわけでございまして、そういう意味で、こんな声をどう受け止めて、先ほどの議論と重なりますけれども、やっぱり国民にとってどうなんだ、国民に向かってこうだという部分をもう一回しっかりと大臣から聞いておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 公社にするんですから、今までと全く同じだといったら余り公社にするあれもないので、この際、きっちりしたり整理するところはすると、こういうことでございまして、今、木庭委員言われましたけれども、第三種、第四種の政策料金は維持したいと。しかし、仕組みとしては、全部法律でがんじがらめにしないで、大きい政策料金をやってほしい、減免してほしいということは書くけれども、額については公社に自分で判断させる、ただし認可でチェックすると、こういうことでございまして、一番御心配の四種、盲人用郵便等については現行を維持する、こういうことを基本の方針にいたしたいと、こう思っておりまして。 それから、今までは、市町村は別だという、公共団体や特殊法人は別だということで限度額を設けなかったんですけれども、やっぱり民間とのすみ分けということなら、小口、個人ということがこの郵便局の金融サービスの一つの基本ですから、市町村等も特殊法人等も一千万にしてもらうと、限度額は。ただし、金融機関がない市町村は限度額付けませんよと、こういうことに整理させていただいたわけでございまして、なるほど、すぐ公社になってどういういいところがあるんだと、国民の皆さんからなかなかもうひとつ私は分からないと思います。 しかし、これから自由な公社が経営をやっていく、場合によっては民間が入ってきてお互いに競争を一生懸命やっていくということの中で、やっぱり公社の良さが私はだんだん出てくると思いますし、国民の皆様にも分かってもらえるような公社にしなければ、これだけの大変なエネルギーで公社化する、変える意味がないと、こう思っておりますし、今後とも国民の皆さんには十分なPRをしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○木庭健太郎君 そこで、基礎的なことを今ずっとお聞きしているんですけれども、もう一つこの公社化という問題でお聞きしておきたいのは、実際に今まで公社というのは、昭和六十年ぐらいまでは国鉄も電電公社も専売公社もあったと。これはもう今、完全民営化ということになるわけですよね。 そういう意味では、公社という言葉が何か、ある意味ではもう終わったものの存在、それはもう既にみんな民営化されている、その中で何で公社というものを選ぶのかということも、これ、普通の人が見たときには分かりにくいと思うんですよ。なぜ、いろんなやり方はあります、ある中で公社という方法を選んだのかという問題と、今言ったような旧三公社とは、これはどう違うのか、在り方が。その辺について御説明をいただいておきたいと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 中央省庁等の改革基本法の第三十三条第一項の規定を踏まえ制度設計を行ったこの日本郵政公社というものは、郵便、郵便貯金、簡易生命保険などの国民の生活基礎サービスを郵便局ネットワークを活用して全国あまねく提供するという郵便事業の意義は引き続き確保されるということでございます。その経営の効率化やサービスの改善を図るために企業的経営手法を取り入れようというのが今回大きな特色でございました。 旧公社について、予算の国会議決とか事前管理とかいったものに対しまして、郵政公社においては中期的目標管理によりまして事後評価ということになります。そして、旧三公社において収入の大半を占めておりました運賃、電話料金等について法定されていたのに対しまして、郵政公社においては、郵便料金等について認可又は届出とされることになります。ですから自律的かつ弾力的な経営が可能となるわけでございますが、なお一方、職員につきましては、国民の日常生活で必要不可欠な生活基礎サービスを提供するという郵政事業の特質にかんがみまして、事業の適正かつ確実な実施を確保するために、その身分を国家公務員とされたということでございます。 こういったことによって、旧三公社と異なる新たな公社ということが言えるのではないかなと思っております。
○木庭健太郎君 それでは、ちょっと一里塚の話をお聞きしておきたいんですけれども、これは五月二十一日の衆議院本会議でございました。総理は、私としては民営化に向けた一里塚であると考えておりますと発言されております。その後の政府の対応を見ておりましたら、政府は、これは民営化を決めたということを表明したものではなく、郵政三事業についての政治家としてのかねてからの持論を述べたものであるという統一見解を示したという流れでございます。しかしながら、総理はこれ、民営化へ向けた一里塚発言というのは撤回していないと思います。 そこで、総理は今なお政治家として今回の法案は民営化へ向けた一里塚と考えていると、こういうふうに理解していいのか、総務大臣としてこういう状況をどんなふうにお考えになっていらっしゃるのか、まずお尋ねしておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 総理はかなり昔から、大昔から郵政民営化をやるべきだという論者ですから、政治家としての考えは、総理の考えは変わっていないと思います。だからああいう私は発言になったと思いますし、衆議院の委員会であれは総理の思いだったと、こういうふうに答弁いたしましたけれども、今も総理はそういうふうに考えていると思います。 しかし、国としてあるいは内閣として決めているのは公社化まででございまして、公社化の後どうするかは、今、総理直属の懇談会でも検討してもらって、意見をそのうち集約して出てくると思いますけれども、それが出てくれば、総理は、それを広く国民の皆さんに提示して議論をしてもらいたい、自由に議論してもらって結構だと、こういうことを言っておられますよね。 私は民営化論者ですと、しかし、どうか自由に議論して国民が合意する方向で物をまとめていったらいいと、こう考えておりまして、基本的にはもう私は、そういうふうに最初から、総務大臣になってから言っておりまして、公社化までは国会の意思で決まっておりますから、これはきちっとやります。その後については国民的議論の中で国民的な合意を形成していくべきだと、こう考えておりますので、同じことを言わせていただきたいと思います。
○木庭健太郎君 この公社化前の民営化等の見直しは、これは中央省庁等改革基本法で行わないこととされていますね。政府としては、今回法案が成立したその後における、例えば、どうなるか分かりません、今おっしゃったようにいろんな方向があると思うんですけれども、郵政事業の民営化を含めた更なる法整備のような問題について検討を今開始をされているんでしょうか、今。また、総理大臣のこれは私的懇談会ですね、これが、郵政三事業の在り方について考える懇話会というのがあります。ここではどのような検討を進められてこられているのか、懇話会の正式メンバーだと総務大臣は思いますが、それについてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) この法案成立後に郵政事業民営化のための更なる法整備を行うということは、政府は決めておりません。何度も国会で答弁させていただいております。 それから、総理の懇談会は昨年の六月にできまして、これまで七回会合をいたしておりますが、これは、公社化後の郵政事業の在り方について、民営化問題を含め検討して早急に結論を出すと、これが与党三党の合意でございまして、その線で粛々と今議論をいたしております。 それで、政府側からは総理と官房長官と私がメンバーになっておりますが、二月のごろから国会の方が大変忙しゅうなりましたので正式な会合は開かれておりませんで、政府側を除く有識者の方々の勉強会を続けていると、こういう状況でございまして、まだそこで意見の集約ができたとは聞いておりませんので、恐らくもう少し時間を掛けて意見の集約を行うんではなかろうかと。 総理は、その意見の集約が出た後に、それを国民の皆さんに広く理解してもらって、いろんな議論を始めてもらったらいいということを何度も答弁されておりますので、そういうお考えだろうと、こういうふうに思っております。
○木庭健太郎君 今ちょっとお休みになられているこの私的諮問機関ですね。そうすると、とにかくまずは、今はこの法案を成立させることが大事でございますから、当然、政府としてこれに集中することは大事ですけれども、そうすると、これはどういう、時間を掛けながら、例えばマスコミ報道によれば、この国会が終われば八月中にもまとめようという話も出たりしているんですけれども、どのくらいの時期までをめどとしながらこれをまとめ上げ、どういう結論が出るかは分かりません、ただ総理の思いとしてはあるわけですから、そういう方向に出るかもしれないし、でも分からない。 でも、これについて、いつごろまでにたたき台を作り上げようというようなお考えで進めていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは田中座長を始め委員の先生方がお決めになることだと思いますけれども、元々スタートは去年の六月で、一年ぐらいをめどにと、こういうことだったですね。だから、本当は六月か七月と、こういうことなんでしょうけれども、ちょっとそういう意味で二月からは中断いたし、中断は、中断というんじゃなくて、有識者の勉強会でやっておりますから、恐らく国会が終わってから後のスケジュール等を決められると思いますけれども、まあその二月までの議論ではいろんな議論がありまして、なかなか民営化一色ということでもないし、公社が絶対いいという議論でもないですね。皆さんが自由に議論されているというのが私の率直な感想でございます。
○木庭健太郎君 是非、その議論を見守りながらやっていかなくちゃいけないなと、こう感じております。 もう一つは、この四法案が成立すれば公社が設立されて、さっきからお話があるように、信書便事業に民間参入が許されると。ただ、そうなって、いろんな問題を考えたときに、ユニバーサルサービスを義務付けられた中での信書便業者との競争になるわけですよね。実際にどうなるかは別として、そういう競争になる。さらに、公社の郵便関連事業への出資というものが修正で衆議院で行われてもおります。でも、なおかつ公社であるがゆえの経営の自由度の制約等もある。 そうすると、いつの間にかこれ、一番やっぱり心配するのは、郵便局、体力を消耗して、先ほどからおっしゃった、国民の財産だと思います、このネットワークというのは。そういうものがだんだん損なわれていって、今のサービス水準を逆に維持できないような事態ということは考えられないんでしょうか。そういうおそれもやっぱり心配するんですけれども、その点について大臣のお考えを伺っておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は、独占よりは競争の方が活力を持つというのが現在の経済の一つの歴史の中での教訓ですね。自由主義経済が強いというのは、やっぱり競争の中で活力が出て新しい創意や工夫が生まれてくると、これはこういうことではなかろうかと、こういうふうに思っております。 郵便局ネットワークは二万四千七百あって、百三十何年やっているんですよ。それを、まあどこかの民間の方が入ってきて直ちにそのネットワークがおかしくなるとか負ける、負けると言ったらいけません、勝ち負けは別でございますが、大変な影響を受けるなんということは、私はまあ余り想像はできないと、こういうふうに思っておりますし、競争の中で活力を持ってもらって、もっともっといいサービスをしていただきたいし、少なくともユニバーサルサービスは今よりは後退させない、こういうことでやってもらうことを強く公社に期待いたしているわけであります。
○木庭健太郎君 次は、信書がいわゆる今回初めて民間へ開放されることになったわけでございます。 そこで、佐田副大臣にちょっとお尋ねをしておきたいんですけれども、今回の四法案においては、公社の独占とする信書取扱いの範囲が規定されていないことから、信書の送達については民間事業者に全面開放すると、こういうシステムになっているわけです。 この民間事業者への信書の開放に当たっては、これ議論はそもそも開放自体を行うべきかどうかという段階と、次は、開放するとしたらどの範囲までを開放するかという、まあ二つの段階での本当は議論があったんだろうと思います。 開放の経緯については大体私もいろんなもので掌握はしておりますが、今回の法案制定における過程の中で、開放するとしたらどの範囲まで開放するかというような、そういう議論というのはなされたのか、なされたとするならばどんな議論がなされたのか、もし分かれば副大臣から御答弁をいただいておきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、やはりこれを説明するに当たっては、やはり一つの経緯を説明せざるを得ないなと、こう思っております。 言うまでもなく、郵政事業の公社化に関する研究会、これは大臣の研究会でありますけれども、この研究会の中で、諸外国の状況調査であるとか、事業者、利用者のヒアリングであるとか、いろんな議論をさせてきていただきまして、これはかなりの長期でありましたけれども、この研究会では、何といってもユニバーサルサービスの確保をしながら競争の効果が発揮できるように、そしてまた、そういうことによって国民の利益が増進できるようにと、こういうことで議論が進んできたと、こういうふうにお聞きをしております。 そういう中で、一つには、三つありまして、条件付全分野への参入ということと部分的自由化、段階的自由化の三つの選択肢について検討が行われたわけでありまして、当初から実は、全分野への参入を可能とする方が競争の効果が一部の利用者のみでなく広範に及ぶものと考えられまして、また、適切な条件を設けることによりましてユニバーサルサービスが確保可能と考えることから、条件付の全分野参入というふうになってきたわけでありまして、この根底にあるのは何といってもユニバーサルサービス、そしてまたクリームスキミングを防止していくと、こういうふうな観点から、ユニバーサルサービスということと利用者への還元という矛盾したことをしっかりと、ともに満足させるように議論が進んできたわけです。 この報告を受けまして、法案では、一定の条件を満たす事業者であれば全分野への参入を可能とする条件付全分野の選択肢を採用することになったと、こういう経緯があるわけでございます。
○木庭健太郎君 今、海外の事例も御紹介いただきましたけれども、海外の事例も見てみますと、この民間参入の問題というのは、欧米やいろんな国がやっているわけですよね。そういうものを見ていった中で、一気に全面開放という国が、代表的なのはフィンランド、スウェーデン、アルゼンチンですか、ここは一気に全面開放型と。ただ、現在、全面開放されているニュージーランドを見ますと、一九九八年から部分的開放を始めて、それからいわゆる完全自由化というものの期間で十年ぐらいを設けたり、いろんな様々なケースを取っております。 どちらかというと、部分開放から段階的に進めていくというような漸進的なやり方をしたところが本当は多いんだろうと私は諸外国の例を見ると思うんですけれども、さっき諸外国の例も参考にしたとおっしゃっているんですけれども、こういったものを見ながら、その中でどう判断されたのかというようなことも併せて御答弁をいただいておければいいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生おっしゃられますように、世界的には、部分的な自由化であるとか全面自由化とか、いろんな場合があるわけでありますけれども、このうちで全面自由化を実施している国はスウェーデン、フィンランド、イギリス、そしてニュージーランド及びアルゼンチンの五か国であります。 例えば、スウェーデンでは、競争導入の結果、大口料金が下落する一方で小口料金が大幅値上げするなり、またニュージーランドでは、先生も今おっしゃられましたけれども、同一都市内あるいは都市間送達書状等の分野を中心に民間事業者が参入しまして、全国均一料金の維持が困難となりまして、ニュージーランド・ポストが地域別料金を導入する方向で検討中との報告も聞いておるところであります。また、アルゼンチンでは、一九九四年に全面自由化を行ったものの、郵便事業体が二〇〇一年、九年に会社更生法の適用を申請したという現状もあるわけでありまして。 このような海外の事例は、無条件での全面自由化はクリームスキミング等を許しまして、ユニバーサルサービスの維持がひいては困難になってくるということを示していると言っても過言ではないと、こういうふうに思っているわけでありまして、したがって、法案ではこの一番重要なユニバーサルサービスを確保するための条件を付す条件付全分野への参入と、こういうことになったわけでございます。
○木庭健太郎君 それでは、今度は信書の問題で幾つか基本的なことをお伺いしておきたいと思います、本日は。 まず、一番最初にお伺いしておきたいのは何かといいますと、これまでは郵便法あるいは他の法律においても信書というのは規定されていなかったわけですよね。しないまま、ずっと来ているわけですよね。それでいいとある意味では判断をしていたんだろうと思います。ただ、五条、九条、従来から五条、九条でこの「信書」という用語は使用されているけれども、その解釈は、これは判例によるものと、これでずうっと過ごしてきたと。これまではだから、ある意味では、信書の解釈というのは判例によることとして、法律によって定める必要はなかった、こうやってきたと。 ある意味では、なぜこうしてきたのか。今回、決めることになるわけですから、逆に、じゃ、なぜこれまではこうやってきたのかという点についての御説明をいただいておきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 信書の概念というと、いろいろあったわけでありますけれども、その中にはやはり秘匿性というものが非常にありますし、特定な方に出していくという、そういう形があったわけでありまして、いろんな裁判が行われてきたということを話を聞いております。 そういう中におきまして、昭和三十三年に判例ができて、その判例が出て最高裁まで行きまして、その判例が、先ほど来からいろいろ言われているように、その判例に基づいて郵政監察局の方でいろいろ判断をしてきたわけですね。それで、今回、今回に至りましては、この法案では、特に、要するにその判例を今までの一つの流れの中の、裁判の過程の中の流れの中の判例を入れさせていただいたと、こういうことでやっておるわけで、先生、したがって、その判断基準というものは、これは変わらないということなんですね。その中にグレーゾーンもありますけれども、判断基準はこれからも変わってこないと、こういうことで御理解をいただきたいと思っております。
○木庭健太郎君 だったら、これまでどおり判例に従うんだから、わざわざ今回、なぜそれを判例を持ってきて定義しなくちゃいけないのかということの説明が付きにくいんじゃないですか。 なぜ、じゃその判例をわざわざ持ってきてやるのか。本当にそれをきちんと定義するつもりであれば、これは随分議論もあったと思うんですよ、具体的な中身を書いた方がいいんじゃないかという議論もあったと思うんですよ。その中で、なぜこれ、判例を持ち込んできてそれをやるのか。それをやるぐらいなら、逆に言うと、何にもしない方が、今までも判例どおりできちんとやっているんだ、こうしてしまった方がよかったという議論もあると思うんです。そこの説明がきちんと要ると思うんですよ。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生の言われるとおりで、じゃ今まで書かなかった、書かなくてちゃんと済んできたことなんだからいいじゃないかと。 ただ、今度の、新たにまた公社になって、そういう中におきましてこの法律ができて、ここでこういう、しっかりと信書又は信書でないというものを判断する基準を作っていこうということで、まず何といっても、この信書の基準はこの判例にあるということを大きな意味で示したということは、私は大事なことだと思うんですね。 それでも、先生、やはり判例では判断できない部分というものが相当あるわけでありますから、その中において、その部分につきましてはいろいろ、パブリックコメント、そして事業者の意見を聞きながらガイドラインで定めていこうと、こういうふうなしっかりとしたものを作っていこうということなんで、先生、是非御理解いただきたいと思います。
○木庭健太郎君 これも繰り返し議論になるけれども、何で、じゃガイドラインでなくちゃいけないのか、ガイドラインを作るぐらいなら法律になぜ書かないのかということについてはどうお考えですか。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、先ほど来からいろいろ御質問あったんですけれども、これを法律に書くという話になってくると、非常にこれは量が多いものですから、一つ一つやってこれ決めるわけにいきませんので、そういう意味において、先ほど大臣の方からもありましたように、ガイドラインの中で基本を設けて、そして一つ一つのものをきちっと決めていこうと、こういうことなんで、先生、非常に膨大で、まだあいまいもことしたところもありますので、是非御理解いただきたいと思います。
○木庭健太郎君 しっかりしたガイドラインを作ってもらうしかないんだろうと、こう思っているんですけれども、その中で、ずうっと焦点になっていますから、もう一回整理する意味でダイレクトメールの取扱いの問題、これは今回の中での一番の焦点でしょうし、研究会の中間報告でもいろんなことが記載されています。 とにかく、我が国においてこれまでダイレクトメールを信書としてきたという経過、あるいはこのような、海外事例なんかも踏まえながら、ダイレクトメールについては引き続き公社の独占とするといったことの是非の問題を含めて、見解をきちんと教えておいていただきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生、先ほど信書のそういうふうな定義のことをお話をさせていただきました。 その中で、やはりダイレクトメールというのはどうなんだということが非常に話題になっておるわけでありますけれども、やはりはっきり申し上げまして、ダイレクトメールは基本的には信書であると、こういうことでありまして、ただ、その中には本当にいろんな種類がありまして、じゃダイレクトメールというのは何だという定義がないものですから、そういう意味においては、しっかりとその辺の判断をこれからしていきたいと。今までやっていたものでもこのダイレクトメールは信書じゃないというふうになる可能性もあります。 それは、先ほども申し上げました、戻って、信書の基本的な考え方、ガイドライン、その基本的なものの、書類は出させていただきました。ただ、これもまだ決まったわけじゃないんです、先生。これをもう一度、事業者、例えばパブリックコメントなんかに掛けまして利用者の方々に聞きながら要するに基準を作っていきたいと、こういうふうに考えておりますので、繰り返しになりますけれども、基本的にはダイレクトメールは信書であると、こういうことでございます。
○木庭健太郎君 次は、第三種、第四種郵便物について、細かく事業の内容その他、政府側から聞こうと思っておったんですけれども、少し飛ばしまして、先ほど大臣から、この第三種、第四種の、これを今後どうするかという問題についてお話もいただきました。条文で削ったことについて、これは自由にするための一つのある意味ではやむを得ないところもあったとおっしゃり、ただ、特に視覚障害者の方たちの問題については、この問題はきちんと無料を守るという決意表明もなさったと思っております。 改めて、この問題は非常に大事な問題だと私たちは認識しております。やはりこういったものが郵便物として守れるということが大事だと思っておりますので、改めて大臣から、この三種、四種の郵便について、条文ではないわけですから、その上でどうされるかについてのお考えをきちんと聞かさせていただいておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) この問題につきましては、大変、委員の皆様の御関心の強い問題でありますし、陳情等も関係団体から私個人も大変受けております。特に、視覚障害者の方の郵便物については昭和三十六年以来無料と、こういうことでございまして、今回の公社に移行しましても、三種、四種については政策料金を維持すると、こういうことは法律で決めております。 具体の料金は公社が決めて総務大臣の認可に掛けると、こういうことでございまして、我々としては、現行を維持していただく、三種も四種も、そういう決意でございまして、公社に十分その旨を伝え、認可等についてはそういうふうにやってもらいたいと、こういうふうに思っておりますが、制度としては、この制度全般の骨組みが何度も繰り返していますようなことでございますので、法律の書き方としてはそうさせていただきたいと、こういうふうに思うわけであります。
○木庭健太郎君 そこで、もう一つ確認をしておきたいんですけれども、そうなると、この事業というのは大変、これまでの事業の中で考えると、これは決して黒字の事業ではありません。もちろん、無料でやったりしているわけですから赤字の事業になるわけです。 そういうものを、それは総務省として当然やりなさいと指導することは結構ですけれども、そうなると今度は、経営の中でそれは頑張ってもらわなくちゃいけないんですけれども、現実にはなかなか厳しい面も出てくる可能性もある。一体、そういうときに、これどうされるのか、国としてもやっぱり考えるべき問題だろうと、このように思います。 そういった、言わばこの事業を維持させる、現状できちんとやらせるとするんであるならば、それに対する処置の問題についても是非大臣から、どうされるつもりであるのか。もちろん、それは公社の中でうまくいきゃいいですよ。ただ、厳しいのは間違いないと思いますので、そこについても大臣から明確に伺っておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 大体の試算では三百二十億ぐらいですね、これの負担が。 そこで、中期経営計画を作ってもらうわけです、御承知のように、四年ごとの。こういう中できちっとその中にはめていただくということが当面の課題ですし、ずっと将来、膨大な額になって公社の経営を圧迫してどうにもならないというような仮に事態があるとすれば、それは公社だけの責任で、公社だけがかぶってということも酷なようなことになれば、その他の、公的助成その他も検討の対象には、選択肢の一つにはなると、こう考えております。
○木庭健太郎君 是非、そういったことも含めてきちんとした手当てで、大臣からきちんとお話もありましたので守られるんだろうということでしょうから、その後の処置をよろしくお願いをしておきたいと思います。 最後に三点だけ。衆議院の修正が出ております。修正者に聞こうと思っているわけじゃなくて、この修正の点について総務省の方から、どう受け止めているか、その点を少し何点かお聞きしておきたいと思うんです。 郵政公社法案の第二十条では、「公社は、」「総務省令で定めるところにより、郵便局を設置しなければならない。」とされていましたが、衆議院の修正により、「公社は、」「総務省令で定めるところにより、郵便局をあまねく全国に設置しなければならない。」となりました。修正について総務省としてどのように受け止めておるか、御説明をいただいておきたいと思います。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 今御指摘のとおり、「あまねく全国に」ということを付加されまして、郵便局の設置義務ということが修正案で示されております。 これは、原案によりますと、地域住民の利便の確保について配慮して設置するということを更に具体的に、あるいは考え方として明確に示されたというふうに考えておりまして、これに従った設置をしていきたいというふうに考えているわけでございます。 要は、「あまねく全国に」ということは、現在の郵便局ネットワークの水準の維持に努めるというようなことというふうに考えておりますし、その具体的な指標というものをどう考えるかということをこれから検討していきたいと考えておりますが、例えばのことでございますけれども、例えば現在、全市町村へ郵便局が最低一局は設置されております。例えば、こういうことを守っていくということを指標にするとか、あるいは人口、例えば今一局当たりの人口が簡易局も含めまして約五千人でございますから、そういう指標を用いるのか、あるいは一局当たりの面積が今一・五キロ平米というふうになっておりますが、そういう面積当たりで持っていくのか、そういうふうな現行の水準を基準としまして、その水準の表現といいますか、これからの規範というものをどう定めていくかというふうなことで、この修正案につきまして、これを具体化するような検討をしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○木庭健太郎君 今、ある程度説明していただいたんで、お聞きしたかったのは、あまねく設置するための総務省令の内容、すなわち設置基準の問題をお聞きしたら、大体局長が今お答えになりました。 現在、郵便局は約二万四千七百ですね。これらの郵便局が全国あまねく設置されているのかというふうに言えるのかどうかという点も併せてちょっとこれ聞いておいた上で、郵便局を全国あまねく設置する基準というのは総務省令によって変更可能となるわけですね、これで。そうすると、その時々によって省令が変更されれば全国の郵便局数が変わっていくというようなことになると、これはどうなのかなともちょっと思うんですけれども、その辺も含めて、今後議論する上でのそういうことに対するお答えをいただいて、私の今日の質問は終わりたいと思います。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘のとおり、省令で定めるということになっておりますが、これがその法律によりまして省令に定めるにしても、地域住民の利便の確保について配慮するということと、あまねく全国にやらなければならないというふうなことでございまして、その解釈は現行の水準ということを考えているというふうなことでございます。したがいまして、個別の配置の具体的なものは別としましても、水準はそれを維持していきたいと。 それから、この省令を定めるに当たりましては、審議会に諮問して定めるということにしてございますので、あくまで現行の水準というものを原則としまして適正に設定されるように、この省令によってそう水準を簡単に動かすことはないというふうなことでやっていきたいというふうに考えているものでございます。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。 先週の本会議で小泉首相と大臣に質問して、驚いたことがあります。私の最初の質問は、例の一里塚発言について、総理はこの四法案で郵貯、簡保まで含めた民営化へ一歩近づくという認識なのかどうかと、こう聞いたわけですね。これに対して総理は、今回の法案とは別物だと、郵貯や簡保については民営化問題も含めて総理の懇談会で間もなく具体案を取りまとめると、こう答弁をいたしました。 郵便については、この四法案で民間参入と公社化を進めると。しかし、郵貯、簡保の改革は別物で、これから改めて取り組むというのが小泉内閣の方針だと理解してよろしいですか、総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) それは何度も言いますけれども、今回の法案は公社化の法案であり、民間参入の法案なんですね。それで、公社化後、郵便事業、貯金事業、簡保事業、そういうものを含めてどうやるかはこれからの議論なんですよ。 その一つのたたき台といいますか、案を今の懇談会で議論しているわけでございまして、総理の御意見はその懇談会の中でそういうことも検討して一つの範が出てくるのではないかと、こういうことを言われたわけでございまして、政府の方針とはそれは全く関係ございません。
○宮本岳志君 だからこそ、私は引き続き本委員会にも総理に出席を求めて、この総理のお考えについてもお伺いしたいと考えているわけでありますけれども。 大体総理は、六月の十一日には、その後のことは実際公社ができた後にいろいろ議論をしていただきたいと答弁しておったんです。ところが、この法案が成立したとしても実際公社ができるのは来年の四月なわけですよ。だから、公社ができた後に御議論いただきたいというんだったら、来年四月以降に議論してほしいと、こう取るのが普通なんですね。ところが、法案が衆議院を通過して参議院に送られてきたら、いずれ近いうちに具体案を取りまとめ、直ちに国民的な議論に付すと、正にもう近いうちから議論が始まっていくかのような御答弁が次々と出ているわけですね。 ましてや、先ほど午前中も取り上げられましたけれども、この総理の諮問機関である郵政懇談会でこの十二日にも都内で非公式の勉強会を開いて、そして本法案、四法案の問題点についても洗い出す作業に着手をしたと、こういうふうにも伝えられておるわけですし、この記事では、この懇談会は今後、首相も交えて詰めの協議を行い、九月初旬にも最終報告書をまとめる方針だと報じられております。これはどちらが小泉内閣としての方針になるわけですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 国の意思、国の方向を決めるのは国会でございます。国会で今やっているのは公社化法案と民間参入法案でございまして、それは議論としてどんな議論があってもいいわけですから、どんな研究があってもいい。そういうことで今、総理は公社化後の在り方について大いに民間の有識者の方に議論してほしいと、そういうことで議論いたしておるわけでありまして、報道が全部正確じゃないですよ。それは、委員の中には公社化について反対の方もあるでしょうし、問題点についていろんなお考えをお持ちの方もあるでしょうけれども、それは個人の意見ですから、大いに懇談会でどういうことを言われようがそれは個人の勝手ですから、懇談会でそういう議論が固まったとか、そういう問題点の洗い出しをやったかは全く聞いておりません、私はメンバーの一人でございますが。
○宮本岳志君 そういう話は、私、通らないと思うんですよ。 私、ここに第一回から第七回までの懇談会の議事要旨全部持っていますよ。そもそも第二回懇談会でこういうことを田中座長は確認しているんです。総理も大臣も大変お忙しいので、委員だけで少し勉強会を積み重ねた方がいいのではないかという提案があるので、そういう方向で進めたいと。そして、この委員だけの勉強会というものがずっと開かれてきたわけですね。そして、その勉強会が七月の十二日に先ほど報道された中身を議論したということになっているんです。このとき、総務省の方にも出席してもらおうと思っているということで、総務省の出席がこの勉強会にも、有識者の勉強会にも確認されておりますけれども、これは松井事業庁長官、松井さん、これ出ておられますね。
○政府参考人(松井浩君) お答え申し上げます。 出席しております。
○宮本岳志君 じゃ、長官にお伺いいたしますけれども、この報道にあったとおりの議論がこの勉強会でやられたという事実はありますか。
○政府参考人(松井浩君) いろんな論議の中でそういうお話があったことは記憶しております。詳細には、原則非公開ということで自由な議論をという、そういう中での空気でございますので、控えさせていただきたいと思います。
○宮本岳志君 ちょっと内閣官房に確認しておきたいんですが、この会合、大臣などが参加して議事録が明らかになっている会合は、今年の二月の二十五日を最後に開かれていないんです。その後ずっと勉強会と称して続けられてきたと。 この勉強会の議事録というものは公表されておりますか。
○政府参考人(壷井俊博君) 突然の御質問でございますけれども、有識者勉強会につきましては、特に議事録というものを作成している経緯はございません。
○宮本岳志君 つまり、これは、国会に公社法を提案をして、そして公社法の議論をしてくれと言っておきながら、結局その一方で、もうたちまちこの公社法が成立した直後から民営化も含めた検討をするというその中身を国民に隠れて勉強会なるもので作っていると。そして、我々はこれをここで議論していても、たちまちこの夏あるいは九月と言われる時期には、正にその郵貯、簡保を含めた、民営化含めた検討結果というのが出てきて国民的議論をやるんだと。こんなことで本法案の審議続けられないんじゃないですか。総務大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(片山虎之助君) 懇談会がやっているんなら宮本委員の言われることはそれは一理あるかもしれませんが、勉強会で勉強する、何をやってもいいじゃないですか。勉強しろしろといって、いろんなことやってもらった方がいいんですよ。懇談会は何のまだ意見の集約もしているわけではないし、いろんな議論をしている段階で、その中で有識者の方が集まって自主的に勉強する、私は大いに結構なことではないかと、こういうふうに思っておりますし、それは総務省なり内閣府の関係の職員を呼んでいろんなデータを出してもらったり説明を聞くということもあってもいいんで、そうとんがっていろんなことを言われるようなあれではないと思いますよ。 我々は今、公社化法案をやっているんで、それで最終的には何をどうするか決めるのは国会なんですから、そういう意味では。その前にいろんな議論があるというのは私は大いにいいんで、それが民主主義だと思いますよ。
○宮本岳志君 それなら、第七回会合の議事録を紹介しましょう。あなたも参加していたでしょう。第七回会合の最後に総理大臣はこう発言しているんです。「いよいよ本質論に入ってきて、着々と議論が進展している御努力に感謝している。単なる郵便局のサービスの問題ではなく、財政、行政、全般に関する大改革であるので、いい結論を得ていただきたい。」と、二月二十五日に総理大臣がそう言って、総務大臣も「幅広く議論をしていただき、意見をうまく集約していければ一番いい。」と付け加えておりますけれども、こう言って、この後、その趣旨に基づく勉強会が議事録が公表されないまま続けられてきたと。 そして、七月の十二日に開かれた勉強会の中身として伝えられているところによると、もはや経営の形態まで踏み込んだ議論がされて、なるほど、実はこの第七回会合に示された「懇談会の今後の運営について」という文書では、今後の議論として「経営形態の検討」とありますよ、これちゃんと。そして、特殊会社、政府支援企業、完全民営という三つの案が出された検討がこの七月十二日もやられていると、こういうことじゃないですか。 つまり、勝手に研究会をインフォーマルにやっているんじゃないんですよ。研究会というものをやるということもちゃんと進め方としてこの会合で決めて、総理も一言述べて進めているということじゃないんですか。そうでしょう。
○国務大臣(片山虎之助君) だから、大いに勉強していい結論を出してほしい。私は幅広く議論してほしいと言いましたよ。そこで、あとは集まって、有識者の方が勉強会をやっているので、一向構わないじゃないですか。 その勉強会の、今、委員が言われたようなことは私は何にも知らない、メンバーである私が。だから、それは懇談会の議論じゃないですよ、勉強会の議論で。勉強会の議論は何があってもいいと思いますよ。懇談会は、またこの国会が終われば時期を見て懇談会をやって意見の集約を図っていくわけですから、そっちの議論なんで、インフォーマルなものについてこういうところで取り上げて、いいの悪いのと言うのはおかしいと思いますよ。勉強会は大いに勉強したらいい、どんなことでもと思います。
○宮本岳志君 インフォーマルなものではないと言っているじゃないですか。現に松井長官が出席しているという御答弁されているじゃないですか。それも第二回会合で確認していますよ、そういうことを。ちゃんと確認に基づいて開かれているんです。
○国務大臣(片山虎之助君) インフォーマルに決まっているじゃないですか。懇談会のメンバーである私が出ない、総理も出ない、官房長官も出ない、議論の内容を何にも私には連絡もない、相談もない。それがインフォーマルでなくて何ですか。フォーマルですか。それは、勉強会を官邸でやったり、役所の方も出ていろんな説明をしているということでは、それはあなたが言われるとおりかもしれぬけれども、私は、メンバーである私は何にも知らないです、そういうことを。何にも知りませんよ。連絡もありませんよ、相談も。そんなものがインフォーマルでなくて何ですか。
○宮本岳志君 じゃ、内閣官房に改めて聞きますけれども、これは全くインフォーマルなもので、じゃ内閣官房はこの懇談会は二月二十五日を最後に何の仕事もしていないということですか。官房。
○政府参考人(壷井俊博君) 私、先生からは、郵政三事業の懇談会の会合は今年になって何月何日に開催されたか御答弁するように呼ばれておるんですが、その点についてまず申し上げますと、第七回会合は今年二月二十五日に開催されております。(発言する者あり) それで、有識者勉強会につきましては、公社化後の在り方に関し様々な論点について自由に論議をいただいているところでございますが、その内容についてコメントする立場にはございません。(発言する者あり)
○委員長(田村公平君) ちょっと静粛にお願いします。
○宮本岳志君 だから、二月二十五日以降は何もやっていないんですか。はっきり答えてください。
○政府参考人(壷井俊博君) ただいま申し上げましたように、懇談会につきましては二月二十五日に第七回会合を開催いたしたところでございます。
○宮本岳志君 総理が少なくとも指示を出されて、そして、二月の二十五日に指示を出されて、それに基づいて研究会が開かれているということだし、そして、国会、本会議の場では間もなく取りまとめて国民的議論に付したいと総理が答弁をされているわけですから、これはもう総理をお招きして是非ともこの本委員会でただしたいと。是非、委員長、これを私、改めて要求しておきたいと思います。
○委員長(田村公平君) 追って理事会で協議いたします。
○宮本岳志君 やむを得ないので、質問の角度を変えたいと思います。 團局長は、先月六日の衆議院の審議で矢島議員に、公社化される郵政事業について、将来のこともありますので、やはり収支相償に加えまして、徐々に債務超過を解消していくと答弁しております。ここで言われている将来のことというのは一体何ですか。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 矢島先生の御質問は、郵便の開始BSにおいて債務超過があるじゃないか、これをどうするかという御質問でございました。これに対しまして、この債務超過の額が六千五百億円と非常に巨額でございますので、一気に解消は難しいという意味で、多少年数を掛けて解消をする必要があるという考え方を申し上げたつもりでございました。
○宮本岳志君 はぐらかさずに答えてほしいんですけれども、矢島議員は退職給付引当金を積む必要が本当にあるのかどうかという問題提起をしたんです。それに局長は、「直ちに問題は生じないことは事実でございますけれども、」と認めた上で、それでもなおあえて引当金を積んで生ずる見掛けの債務を徐々に解消をしていくんだ、それは将来のことがあるからだと答えているんですよ。公社化後の当面とは事情が異なる将来のことというのは一体何か、はっきりお答えください。
○政府参考人(團宏明君) これは、債務超過という状況が、これは直ちに支障はないとしましても、これをいつまでも放置するということは不健全な状態でございますので、将来において解消する必要があると、そういう意味で答えたつもりでございます。
○宮本岳志君 そんな訳の分からない説明では納得いかないですけれども、この文脈で将来のことといえば、これは民営化もあり得るという事情以外考えられないと私は思うんですね。 もう一つ、じゃ聞きましょう。 今月の四日、民主党の松沢議員が、前払式証票法という民間のプリペイドカードなどの発行に伴う残高引き当ての制度を引き合いに出して、なぜ公社の場合は販売した切手の残高に対する引き当てが必要ないのかと、こうただしたら、團局長は、国営で行われる事業ということでございますので、民間事業のように破産、倒産というものを前提とした制度ということにはなじみにくいと、こう答弁されておりますね。国営の公社は破産や倒産を前提にしないということであれば、貯金残高に対する自己資本比率など問題になりようがないんですよ。そもそも民間の基準で退職給付引当金を積む必要などさらさらないということになると思うんですけれども、それについてはどうお考えですか。
○政府参考人(野村卓君) 今回の郵政事業の公社化は、自律的、弾力的な経営をすることによってより高度のサービスを提供しようということでございまして、そのために公社の会計につきましては企業会計原則を導入するということになっているわけでございますけれども、そういったものを導入する趣旨につきましては、一つは国民の目から見て分かりやすい形でやりたい、それから一般企業との共通の尺度でやるべきだと。こういった観点から、国民に対する説明責任を重視すると、こういったことで企業会計原則を導入することになっているわけでございまして、したがって、企業会計原則に基づきまして、公社におきましても民間企業と同様に将来債務である退職給付引当金を計上することとしておるところでございます。 それから、自己資本比率の改善の関係でございますけれども、公社は独立採算制の下に健全な経営を確保すると、そういう必要があるわけでございますけれども、三百数十兆と非常に大きな債券を持っておりまして、金利変動による保有債券の価格変動リスク等、経営上の各種リスクに対応できるよう一定の資本を確保する必要がある、そういう観点から、自己資本比率といいますか、自己資本を重視するという方向で考えているところでございます。
○宮本岳志君 何かよく分からない答弁なんですが、大臣、私が言いたいのは、民営化は総理の持論だ、我々は民営化ではなくて公社化だと繰り返しそうおっしゃる。それは、総理の持論について議論しようと思えば総理に出てきてもらわなきゃならないということになるでしょう。しかし、あなた方が今提案しているこの公社法というものも、これはやはりこの中には民営化への一里塚という中身が含まれているということを私は実感するんですよね。 それで、法案修正の提案者である八代議員、お尋ねしたいんですが、八代議員は、国庫納付の可能となる資本金額をアバウト十兆円と、こう答弁をされております。この二百五十兆の四%でおよそ十兆円という、この計算の根拠をひとつお答えいただけますか。
○衆議院議員(八代英太君) 午前中も同じような質問をいただきましたんですが、いずれにいたしましても、二百五十兆、それから簡保等々の債券を入れますと三百数十兆と。そういう中で、やはりこれから公社化になって自立をしていくということにおきましても、この辺は非常に財務省は厳しい態度で臨んでくるだろうと思うんですが、やっぱり公社が自立していくためにはある程度の基準額とでも申しましょうか、資本がしっかり担保されてこそ本当の自立の自由度というものがあるように私たちは思います。 そういう意味でも、ただ単に公社化になった、はい納付しなさいという論法ではなくて、例えば地銀であり都銀であり、そういうものは四・七、中には八%等々を債権の中からの一つの基準額として考えているところもあるわけですから、およそそういう類似の民間の金融機関等々を含めましても、四%ぐらいは基準額として、資本として残しておかなければ、自由裁量、公社自立ということは難しいじゃないだろうかと。 それはたくさんあればたくさんあった方がいいと思いますが、しかし、いかんせん一兆八千九百億とかそのぐらいの額ではどうにもどうにも両手両足を縛られたような状況であろうと思うんですね。そういう意味でも、納付することはやぶさかじゃないけれども、ある一定の四年間の中期計画の中で基準額というものをやって、それに黒字になっていったら、それは国民の一つの成果として国家に納付するというのはこれは当然だと思います。そういう意味でも、およそ二百五十兆の四%ならば十兆、何とか総務大臣、十兆ぐらい守ってくださいよ、もっと多くたっていいですよと、こういう願い、祈りを込めて、こういう額を、アバウトという言葉を使いましたが、設定をしたということで御理解いただければと思っております。
○宮本岳志君 内閣官房、ありがとうございました。結構でございます。 金融庁、お呼びしていると思うんですが、四%と今お話がございました。これは金融庁が所管しておられるBIS基準というものだと、の話だというふうに私は理解するわけですけれども、このBIS基準というのは、元々、預金者保護のためのリスク管理という観点から設けられているものだというふうに考えるわけですが、これは間違いございませんね。
○政府参考人(藤原隆君) お答え申し上げます。 自己資本比率規制のことかと思いますが、自己資本比率規制につきましては、金融システムの維持あるいは預金者保護という銀行法の目的に沿いまして、銀行の健全性を判断する指標として定められたものでございます。 国際的に活動する銀行に対しましては、今お話にありましたバーゼル、BISの銀行監督委員会で合意されました基準に準拠しまして八%、また国内行に対しましては四%の最低自己資本比率を定めているものでございます。
○宮本岳志君 こういう基準を守らなければならないということでいいますと、私、今不思議に思うのは、今度の公社化で、郵便貯金法第三条、国の保証というのは、これは何か変更あるんですか。お答えいただけますか。
○政府参考人(團宏明君) 今度の公社化法、公社化移行後の郵便貯金への国の保証の関係でございますが、今回の法案におきましても、政府は郵便貯金の支払に係る公社の債務を保証するというふうな規定をしておりまして、実質的な変更はございません。
○宮本岳志君 もし公社のままで未来永劫いくというのであれば全く必要ないことをやろうということになっているんですね、今。自己資本比率四%以上というBIS基準をクリアすること、つまりこれは、いつでも民間銀行に衣替えできる状態になるということではないかと思うんですよ、私。これは正に一里塚どころか九十九里まで行くに等しいと。そして、このアバウト十兆といいますけれども、このアバウト十兆というものは、本来は郵便貯金をしている国民、利用者のものなんです。国営の公社であれば、本来、利用者に還元されるべきものでしょう。それを還元せずに積み立てる、そして行き着く先が郵貯民営化というのであれば、これはもう絶対許されない話だと私は言わざるを得ません。 ここで私ちょっと、せっかく修正案提案者で八代さんに来ていただいていますので、八代さんにお伺いしたいと。 八代さんが郵政大臣だったとき、今から三年前、十一月十六日、参議院交通・情報通信委員会で私は八代さんに中央省庁改革基本法第三十三条六号について質問をいたしました。このときの八代さんの答弁は、割合一致しない点が多いんですが、その分野は本当に一致していると、こう述べていただいた上で、民営化について、将来的な見直しはないと、将来的な見直しはないと答弁されておりますけれども、間違いないですね。覚えておられますね。
○衆議院議員(八代英太君) 鮮明に覚えております。
○宮本岳志君 この問題で、私自身、野田前郵政大臣からも重ねて確認を取ってまいりました。野田大臣は、この民営化の検討自体が将来にわたって行われないと明言をいたしましたけれども、ところが片山大臣は、この野田大臣の答弁について、政治家としてそういう見通しをお述べになったと、こう答弁を説明をされているんですよ。 これは、片山大臣に聞きたいんですけれども、大臣答弁というのは、これは政治家としての見通しを述べているだけで、後から聞かれても何の責任も持たないようなものなんですか。片山大臣、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、答弁はいろんな場合があるんですよ。だから、今の野田大臣の答弁は、私はそうだろうと言ったんですよ。 それは、その三十三条一項六号は、これは法律論と政治論があると私は申し上げているんです。政治的には、だから八代大臣なり野田大臣が言ったのも一つのお考えなんですよ。ただ、法律論としては、それは確認的な効果で、それによって禁止するようなそういう政治的な効果はないということを私は申し上げている。法律論としては、政治論としてはこれで一区切り、これで一件落着だというお考えがあっても一つもおかしくない、そういうことを申し上げているわけでありまして、まあ答弁というのはいろんなあれがあってもいいんですよ。総理の答弁だってそうでしょう、野田大臣の答弁だって。ただしかし、それは国会に責任を持ってみんな言っているんですよ。政治家として責任を持って言っているんです。
○宮本岳志君 全く無責任な答弁ですよ。これでは大臣、ユニバーサルサービスは守りますと、あるいは先ほど来、盲人用の無料郵便物の無料の制度は法律には抜けているけれども大臣としてはっきり答弁で守りますとおっしゃるけれども、これは政治家としての見通しを述べているだけということにならないんですか。今日は視力障害者の方々も傍聴にお見えになっていますけれども、三年前の大臣答弁を政治家としての見通しでしょうよと言って覆すあなたが、今ここで述べた答弁は絶対覆さないと言える保証どこにあるんですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 大臣として答弁しているんです。機関の長である総務大臣として答弁しているんです。ただ、だから、今の三十三条一項六号は、その解釈を質問をあなたがされて、それぞれ大臣がお答えになって、法律的には拘束しないと言っているんですよ、公社化後のいろんな議論を。ただ、政治的には、それで民営化しないんだということの政治的なお考えをお述べになったんだと。答弁をよく聞いてくださいよ。すべての答弁が見通しやなんかじゃありませんよ。ここで答弁しているのは、機関の長として総務大臣が責任を持って答弁しているわけであります。
○宮本岳志君 じゃ、盲人用無料郵便物を守るという御答弁については法律的な効力の及ぶ答弁なんですね。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、それは宮本委員だけじゃなくて、前の多くの皆さんに答弁したとおりであります。あなただけじゃありません。皆さんに申し上げている。
○宮本岳志君 いやいや、法律には書いていないんですから、答弁にいろいろあると。今お守りになると、その無料郵便物を守るというのについては、政治的な見通しではなくって、政治家としての見通しじゃなくって、法律的にこれには効力があるということなんですねと聞いているんです。
○国務大臣(片山虎之助君) 認可権がある総務大臣としてそういう認可をいたしますということを言っているわけであります。経営計画に書いてもらって。
○宮本岳志君 この問題は引き続き議論していきたいというふうに思っております。 民営化の主張の論拠としてよく言われることなんですが、特に郵貯の問題で言いますと、ノンリスクのマネーが市場をゆがめているという理屈がよく言われますね。しかし、これは裏を返せば、失敗も覚悟の上での企業活動を活発にするためには個人の資産も失敗覚悟の投資に回せと、こういう議論に行き着くと思うんですね。郵貯が安全確実なのがけしからぬという議論に行き着くと思います。 アメリカでは、なるほど個人資産の一定の部分が株式などのリスキーな投資に回っておりまして、それが近年のアメリカ経済の好調の要因だと言われてまいりました。しかし、個人が人生設計に必要な資金まで投資によって運用するということがはらむ問題の大きさというのは、最近のエンロンの事件で改めてクローズアップされることになったわけです。 エンロンの倒産で一挙に五千人が職を失ったと。エンロン社員が老後のために年金資金を運用していた四〇一kの何と六割が自社株に投資されたと。それが紙くずになったんですね。つまり、職を失う、老後の資金も失う、これがカジノ資本主義の非常に厳しい結果だということが明らかになりました。 私は、この事件は、ハイリスク・ハイリターン論というのが決してバラ色の未来を約束しないと、一たび株価が暴落すればたちまち多くの国民の人生設計が狂わされてしまうと、こういうことを事実で示したのではないかと思うんですけれども、総務省、お伺いいたします。
○政府参考人(團宏明君) 今エンロンの御指摘ございまして、エンロンの場合、それから今ワールドコムということが話題になっておりますが、これは単にハイリスク・ハイリターンというだけじゃなくて不正経理という問題があって、よりまたそういうもっと深刻な要素のある事件じゃないかというふうなことで理解しております。 資金の運用につきましては、個人ないし法人が自分の、自らの貯蓄ニーズに応じていろんな商品に投資をしていくと。一般に、リスクが高いものはリターンが高いということでハイリスク・ハイリターン、リスクが低いものはリターンが低いということでローリスク・ローリターンということでございます。 したがいまして、それぞれの選択でございますので、いろんなハイリスク・ハイリターンないしローリスク・ローリターンの商品が提供されておって、それが非常に透明な情報公開の中で自由に選べるということが一番大事であって、そのハイリスク・ハイリターンだけがいいということでもありませんし、またその反対の極にあるようなリスクのないものについて、これはシステム上問題があるということもまたおかしいんじゃないのかなというふうに考えておる次第でございます。
○宮本岳志君 やっぱりハイリスク・ハイリターンの投資というものがどういう結果を生むかということを如実に示しているのが、私は既に生じている指定単の含み損の問題だと思うんです。 じゃ、経営の健全性という問題について、残された時間、議論してみたいと思います。 まず確認ですが、團郵政企画管理局長が六月四日に、指定単の含み損の償却によって内部留保の減少が予想されると答弁をしております。発足前から資産の目減りが分かっているというのもゆゆしきことだと思うんですけれども、前提として、指定単の運用は事業庁が直接行っているものではなくって簡保事業団に委託して進めているものですけれども、したがって、公社化研究会が行った公社発足時の資本金が一兆八千八百億円という、この資本金、予定資本金、この試算には含まれていないと思うんですが、事実そうですね。
○政府参考人(野村卓君) 大臣の郵政事業の公社化に関する研究会、昨年の十二月に公社化発足時のバランスシート、資産状況を試算したわけでございますけれども、その試算によりますと、平成十二年度決算を基に試算したわけでございますけれども、資本金が一兆八千八百億円と示されたわけでございますけれども、この試算におきましては、郵便貯金とか保険の保有する金融資産につきましては、指定単も含めまして簿価を基準にして試算しているところでございます。そういった意味で、評価損益は入ってございません。
○宮本岳志君 入っていない。
○政府参考人(野村卓君) はい。
○宮本岳志君 現在、指定単運用されている資産は簡保事業団の廃止に伴って郵政公社の本体に吸収されることになっております。これについて團局長は六月の六日にこう答えております。「郵貯の指定単運用で約一・六兆円、簡保の指定単運用で約四・七兆円の評価損が生じております。」。そして、これが公社の資産となる際に、「指定単の承継価額は時価に評価がえされることになりますので、その時点で指定単の評価損自体は解消する」と。つまりこの時点で評価損が出てくるわけですよね。表面化するわけです。 先日発表された事業庁の決算報告を今日持ってまいりましたけれども、参考資料によりますと、指定単の含み損は若干圧縮をされておりますけれども、それでも郵貯、簡保合わせて五兆円を超えております。これが時価に評価替えされるということは、その時点で含み損が帳簿上の損失として表面に出るということですね。
○政府参考人(團宏明君) 開始時の資本の額をどう考えるかということで、ちょっと整理して御説明申し上げたいと思いますが、まず、大臣の研究会では、約一兆九千億の開始の資本金であるというふうなことを言っております。それには、運用資産については簿価で計上しているということ、申し上げたとおりでございます。 その後、先般発表いたしました平成十三年度決算でございますが、これにつきましては郵便が予算に対して約四百億円の改善、それから貯金が約五千億円の改善をいたしましたので、このベースでまいりますと、五千五百億円増加しておりますので、二兆四千億という計算ができるわけでございます。 今御指摘のこの評価損あるいは評価益の関係でございますけれども、これにつきましては一兆九千億のベースが簿価でございますので、このままでは時価の計算が必要でございます。その場合の計算の仕方でございますが、今御指摘ありましたように、十三年度末での指定単の評価損が郵貯、簡保合わせて五兆七千億円でございます。それから、本体運用の今度は評価益がございまして、この評価益は合計で六兆三千億円でございます。したがいまして、評価損益だけで見ますと約七千億円の評価益ということになるわけでございます。 しかし、このもう一つ要素がございまして、この資本金の計算時には満期保有債券については簿価で計上するということで予定でございますので、この要素は評価益を圧縮する要因となります。こういうものを足し合わせまして、それから次のこの十四年度の損益というものを合わせまして開始時の資本金が決まるということになりますので、現時点ではこの確たる資本金の額については確定していないというものでございます。
○宮本岳志君 ちょっと待ってほしいんですよ。その一兆八千八百億、およそ一・九兆というのが過少資本かどうかという議論が、盛んに過少資本でどうこれ増やすかという議論を盛んにやってきたわけですよ。そうでしょう、そういう議論ね。修正案提案者の八代さんもそうだと思うんだけれども。 ところが、そもそも簿価を時価換算したら五・七兆の実はマイナスが出るんだと。出るんだと、これ。簡保事業団のやつを引き継ぐときにマイナスが出るんだと。普通だったら五・七兆も赤が出たら、マイナスが出たら、一・九兆なんか吹き飛んじゃって、債務超過になるじゃないかと思ったら、いやいや、もう一方で六・三兆の評価益があるんだと。つまり、一・八兆がどうこうなんという議論延々とやるけれども、一方で、五兆、六兆なんというのを幾らでも、損が出たり益出ししたりと好き勝手にできるという話ですか、それは。
○政府参考人(團宏明君) 委員おっしゃいますが、こういう評価というものはそのときのあくまで時価でございますので、自ら操作するということはできないわけでございまして、自らの資産を評価した場合にこういう計算になるということで、大体、今申し上げた評価益と評価損というのは、大ざっぱに言いますと大体同じレベルで、多少の評価益が出ているということでございますので、いろんな操作によって数字が変わるということじゃなくて、自らの保有する債券の評価がその相場によって多少変動していくということでございます。
○宮本岳志君 昨日レクを聞いたら、五兆七千億の評価損が出ても、これは簡保事業団から受け継ぐ部分などがありますから、損の方はこれは時価評価しなきゃならないんですね、会計原則で。出ても、一つ内部留保があると、三・三兆という内部留保があるという説明だったんですよ。 なるほど、三・三兆円の内部留保があります。危険準備金一兆七千億、価格変動準備金一兆、繰越剰余金五百億ですか。この一つ一つの性格なんですけれども、まず、運用している資産に万一評価損が出た場合にはこのうちの価格変動準備金で対応すべき性格のものだと、これは間違いないですね。
○政府参考人(團宏明君) おっしゃるとおりでございまして、価格変動準備金といいますものは、有価証券等の価格変動に、変動し得る資産について、下落したときに生じる損失に備えるための積立金でございますので、これは損失が出た場合にまず最初に取り崩すという性格のものでございます。
○宮本岳志君 この一兆円の中身を見ますと、実は、昨年よりも約五千億円、この価格変動準備金は十二年度末と十三年度末と比べて増えているんですね、五千億円。それで、これは国内債券などの含み益を現実化したものだと、こういう説明を受けましたけれども、つまりは、これは今の簡保の資産構成で五千億円益出しをするとすれば国債以外に考えられないと思うんですけれども、この五千億円の積み増し、価格変動準備金の五千億円の積み増しは国債を売って作ったということでよろしいですね。
○政府参考人(團宏明君) この価格変動準備金の原資でございますけれども、これは、金利の低下局面というものを踏まえまして、国債等の国内債券を中心に売却を行って価格変動準備金として積んでいるものでございます。
○宮本岳志君 驚きましたね。 私どもは、この資金の運用について、保有する国債はバイ・アンド・ホールドの精神で保有しているんだと繰り返し聞かされてきた覚えがあるんです。それが、昨年度の決算で市場に放出していたというのは驚くべきことだと言わなければなりません。しかも、これが今だけの例外的な措置では済まないと。なぜといえば、先ほど、あれでしょう、五兆七千億のマイナスはあるけれども、六兆三千億の含み益もあるというふうにおっしゃった。この含み益というのは大半が国債の含み益でしょう。これを現実化しようと思えば国債を売却するということになるんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(團宏明君) 売却した後の含み益が六兆三千億になっているということでございます。
○宮本岳志君 ちょっと分かりません。もう既に売却したんですか。
○政府参考人(團宏明君) 価格変動準備金として取り崩したものを除いたものが六兆三千億になっているということであります。
○宮本岳志君 それは売っていないと思うんです。それ全部現実化していたら大変な、大変な量の国債を市場に放出したということになって、市場は大混乱しますよ。 バイ・アンド・ホールドの原則というのはもうやめるんですか。
○政府参考人(團宏明君) 基本的に、簡保にしても郵貯にしましても、保険契約ないし貯金の契約の支払に充てるということでございますので、それに対応するのに一番安定的なやり方がバイ・アンド・ホールドであるということは、基本は変わりございません。 しかしながら、こういう価格変動、金利の低下局面におきまして利益を確定して準備金を積むということは、これは全体的な管理上必要なことでありまして、すべてのものをバイ・アンド・ホールドということになりますとかえってリスクが高いということでありますので、こういう局面においては売却によりまして準備金を積むということは、経営的には必要なことというふうに考えております。
○宮本岳志君 もう一遍、原則を確認しておきますよ。今度、簡保事業団などから新しい公社が資産を受け継ぐときには、含み損の方は時価会計で引き継がなきゃならないんです。それはそうなんです。これは、企業会計原則というのはそうなっているんですね。 ところが、正に先ほど局長がおっしゃったように、満期保有資産というものは企業会計原則でも時価会計じゃないんです。これは簿価でやらなきゃならないんです、簿価でやらないと。簿価でやるならば六兆三千億出ないんですよ、さっき含み益と言ったけれども。六兆三千億の含み益がありますというのは、これは時価換算すれば六兆三千億の含み益がありますという話なんですよ。いいですか。評価損の方は間違いなく五兆七千億、今の時点で。これから先の変動がどうなるか分かりませんけれども、少なくとも今五兆七千億マイナスが出ているんですよ。一兆九千億吹き飛んでマイナスになるだけの、もうマイナスはほぼ今の時点で出ているわけですよ。 ところが、六兆三千億の方は、保有国債をすべてバイ・アンド・ホールドの原則を取っ払って、これはいつでも売るんだと、確定するんだと言わなければ、いつでも売る国債なんだと宣言しなければ、この評価益というものを、こんなものに入れるわけにいかないじゃないですか。そうじゃないですか。
○政府参考人(團宏明君) その点は先ほど申し上げたとおりでございまして、満期保有のものとそうじゃないものというのをどう振り分けるかという作業を今やっているわけでございまして、そこではだから数字が少し変わってくるということは先ほど申し上げたとおりでございます。
○宮本岳志君 これまた驚くべき答弁ですよ。 つまり、今、事業庁が保有する、簡保で保有する国債は、公社の決算処理では、一部だけが簿価、残りの一部は時価で評価をすると。それでつじつまを合わすという、そういう話でしょう。つまり、六兆三千億のうち、どれだけを時価換算してプラスにするか、どれだけを長期保有国債と、つまり満期保有とみなして簿価のまま引き継ぐかと、その仕分を今あれこれ検討していると。つまり、簿価にする分と時価にする分と二種類あるという答弁を今あなたはされたわけですね。 私、こんなばかな話ないと。そんなことがこれから来年四月に向かってやられるのに、一兆八千八百億が過少か過少でないかなんという議論、意味ないじゃないですか。どうでもできるということですか、それは。
○政府参考人(野村卓君) 私、公社化担当ということでございまして、先生おっしゃるように、公社に移行するときには原則時価でその持っている固有財産を評価して引き継ぐわけでございますけれども、ただ、今も先生おっしゃいましたように、満期保有債券については時価じゃなくて簿価でいいという形になってございます。 先生がおっしゃるように、一部簿価にして一部時価にするというのは、意図的といいますか、操作的に自由にやるわけじゃなくて、簿価で、満期保有のものと申しますのは、その一つの一括財産として満期保有債券という形で処理いたしまして、それを途中で売却した場合、一部でも売却した場合には全部が時価評価になるということでございまして、簿価で、満期保有で持つものというのは、我々として、最終的に最後まで、満期まで持つんだという意欲といいますか、意識じゃないとそういった処理ができないものでございます。 そういった意味で、我々が持っている貯金の債権、片方で定額貯金という形で負債を持っているわけでございます。それに対する債権として持つものが、国債は十年でございますけれども、定額貯金になると四、五年でございます。その期間に合うような形で資産を持っていかないと、平均的な保有債券の期間が定額貯金と合っていないと金利のリスクをしょいます。そういった意味で、負債の側の状況に合わせてどのぐらいまで満期に持つかということを計算して、その額については簿価でやるということでございますので、評価損を隠すために、償却するために満期保有を意図的に増やしたり減らしたりする、そういう性格のものじゃないということでございます。
○宮本岳志君 裁量では変えられないものだということですね、その割合は。そうとすれば、私、お伺いしたいんです。 今、簡保の四兆二千億円の評価損というふうにおっしゃいましたね。これ、ほんの先月の局長答弁では四・七兆評価損だったんです。これ、五千億円実は評価損が減ったんです、この期間に。なぜかというと、今年三月末に掛けては株価が若干上がったからなんです。ところが、今年の三月末と比べて今また株安でしょう。こんなものはまだまだ膨らむ、現時点では更に膨らんでいる可能性が大なんですよ。そうですね。つまり、これが好き勝手に動かせないとすれば、つまり六・三兆と言われる評価益のうち、評価益を現実化できるものが裁量では変えられないと、一定量しか。これは、満期保有という性格のものはやっぱりそれは途中では変えられないんだと。とすれば、三・三兆の内部留保があったとしても、今の時点で五・七兆もの評価損が一層膨らんで、評価損の方が膨らんで、そして評価益の益出しの方は最大六・三兆ですけれども、これとても全部益出しできないでしょう、六・三兆全部を。そうでしょう。そもそもこれ債務超過になる可能性否定できないんじゃないですか、四月の時点で。
○政府参考人(團宏明君) 先ほど申しましたとおり、その評価の問題、それから十四年度損益の問題、いろんなものはあります。ですから、確定できないということを申し上げているわけでございまして、委員のように悪いデータだけ集めてマイナスじゃないかというのも、これまたちょっと行き過ぎじゃないかと私は思います。 だから、現時点での先ほど申しました私のデータによりますと、そういう事態はないものと考えております。
○宮本岳志君 何が悪いデータですか。じゃ、もう一遍確認しましょう。 あなたが話した郵貯の指定単運用で約一・六兆円、簡保の指定単運用で約四・七兆円の評価損が生じております。これは事実ですか、間違いなんですか、どっちですか。
○政府参考人(團宏明君) 繰り返し申しておりますけれども、十三年度末の数字でございます。これは、最終的に確定しますのは十四年の、失礼しました、十四年度末の数字で確定しているわけでございまして、その予測というものは現時点では一年前の数字しかないわけでございまして、来年どうなるかということにつきましては、これはなかなか予測できないところじゃないかというふうに考えているところでございます。
○宮本岳志君 今、確定している数字はこの五兆余りの数字しかない、その後は別に確定した数字がないんだという答弁でしょう。つまり、五・七兆という評価損が出ているという事実から出発しているんですよ、私は。評価益の方は六・三兆。じゃ、六・三兆今すぐ実現できるんですか。できますか、六・三兆、どうですか。
○政府参考人(團宏明君) 評価でございますので、損も益も実現するものではございません。
○宮本岳志君 六・三兆全部を評価益として時価換算することはできないんです。もしするとしたら、バイ・アンド・ホールドなんという原則はもうなくなっちゃうんですよ。つまり、公社の保有する国債というのは、バイ・アンド・ホールドで持っているんじゃなくて、投機というか投資のために持っていると、高くなったら売って、一もうけするために持っているという話になるじゃないですか。そんな話はないんですよ。 だから、六・三兆と言うけれども、実は六・三兆全部益出しなんかできないわけですから、郵政公社発足時に債務超過になる可能性が否定できないんじゃないですかと私は聞いているんです。否定できますか、債務超過にならないと、絶対、できますか。
○政府参考人(團宏明君) 認めておりますのは、だから五・七兆は計算上は確定していると、六・三兆はそのまま確定できない、これは私も認めているところでございます。来年どうなるかということについては、今、これはいろんな要素がありますから、まだ確定できないということを申し上げているわけです。
○宮本岳志君 じゃ、株価次第で資本金が出るか債務超過になるか、そういうことですか。
○政府参考人(團宏明君) 株価だけでなくて、今後の損益、それから債券の評価もかかわってくるわけでございますので、株価だけでおっしゃるのはちょっと一面的じゃないかというふうに思います。
○宮本岳志君 とにかく、この議論は郵政公社発足時の正に資本にかかわる問題でしょう。延々とやっている一兆八千八百億が過少かどうかという議論なんて全部吹き飛ぶ話なんですよ、こんなものは。これがもしこれからまだどうにでもなる、どうなるか分からない、検討中だという議論になればですよ。 それで、私ね、少なくとも債務超過にならないという試算を責任持って出す必要があると思います。出せますか。
○政府参考人(團宏明君) 相場のこともありますので、確定できないものは確定できないというふうに思います。
○宮本岳志君 これは、少なくともこういう試算で債務超過になることはありませんということを示していただきたいと思うんですね。 念のために聞いておきますけれども、債務超過で郵政公社は発足できますか。
○政府参考人(野村卓君) ちょっと仮定の御質問でございますので、ちょっと今のところ検討しておりませんので、回答は保留させていただきます。
○宮本岳志君 発足できるはずないと思うんですよ、私。 郵政公社法施行法案の第七条、承継される資産の価額の合計額から承継される負債の価額及び引当金の額に相当する金額の合計額を控除した額に相当する金額は政府から公社に出資されたものとすると。これを出資金とするんですから、これを引いてマイナスになったら出資金がマイナスになるじゃないですか。 だから、これは、もし債務超過ということになればとんでもないことなんですから、責任持った評価損と評価益とをどのように計算して、そして今議論の出発点になっている一兆八千八百億という資本金のこの議論のベースになっている額、これが確かなのかどうかということをやっておかないととんでもないということを指摘申し上げたいと思うんですね。 それで、私、聞きたいんですけれども、こういう失敗をやってこのまま済むのかという問題あると思うんですよ。 今年三月の予算委員会で、私、公社法には業績が悪化した場合は役員の解任条項があるということを指摘をいたしました。運用に失敗して大きな損失が出たという場合にも、これから発足する公社の場合はその責任は経営陣は問われるんですか。
○政府参考人(團宏明君) 元々運用といいますものは、簡保の契約それから郵貯の預かり、これをきちんと払っていくということを目的に運用をやるわけでございまして、部分的な成功、失敗というのはなかなか計り難いものがあるわけでございますけれども、いずれにしても、運用計画を立ててそのとおり実行していくということになりますので、そこら辺に外れたものがあれば、当然それはマイナスの評価になっていくというふうに考える次第でございます。
○宮本岳志君 この公社法を作って、これから発足する公社の幹部には経営責任問うんだと、そうあなた方はおっしゃる。ところが、既に指定単の運用で五・七兆の穴を空けたと、この責任は一体だれが取るのかと。一体これだれがどういうふうにこの責任取るんですか。
○政府参考人(團宏明君) これにつきましては、元々この指定単というものは国自身が行うことは適当じゃないということで簡保事業団に切り離してやったものでございます。債券と株式というのは相反する行動を取るということで、これを併せまして、あるときに債券が上がれば株が下がるというふうなことに着目してやっているわけでございまして、株の指定単のマイナスだけをもってこれが失敗だったということではなくて、この評価益と評価損というものを併せて評価すべきじゃないかというふうに考える次第でございますので、いろいろ振り返る点はあろうかと思いますけれども、直ちにこれが責任を取るべきほどの失敗であったかどうかということについては、必ずしもそうではないんじゃないかというふうに考えております。
○宮本岳志君 実に無責任な答弁ですよ。この指定単というのは適当でないということで切り離してやったと。適当でないということを簡保事業団に委託してやらせたということを、さっきそう言ったじゃないですか。国がやるにはでしょう。そういうことをやらせたわけですから、どこかの特殊法人をかわいそうだから今度吸収してやろうという話じゃないんですよ。これは、あなた方が作ってあなた方がやらした資金の運用なんですね。その結果出た五・七兆もの損失でしょう。 そして、評価損もあれば評価益もあると言うけれども、評価損は指定単の評価損ということが問題になっているけれども、評価益の方は国債運用じゃないですか、正に。私は、こういうことをやって責任を取らないということでは絶対国民は納得しないということを申し上げておきたいというふうに思います。五兆円の穴を空けてだれも責任を取らない、それどころか、公社化に向けてこうしたマネーゲームを更に歯止めなく拡大していく、こういうのが私は今の姿だと思います。 今まであなた方は盛んに過少資本を強調してきたけれども、民間のように資本を積むということは、民間のような運用をするということの表裏の関係にあると思うんですね。十兆円の自己資本というのは、今後もこういう失敗があり得るという前提で、その穴を埋めるための準備として本来利用者に還元すべき収益を十兆円規模で内部に積み立てようというものなんです。先ほど大臣もいろいろリスクがあるというふうにおっしゃいましたけれども、つまり民営化への準備資金として十兆円の国民負担を求めるということにほかならないと思います。しかも、会計操作で五兆円もの欠損を埋めるだけのものを持ちながら、国会には過少資本で大変だと説明をする。このどこが透明な経営ですか。 冒頭に議論した総理の懇談会のやり方も国民と国会を愚弄するものだと思いますけれども、あなた方のやり方も同じく国民と国会を欺くものだということを指摘して、私の質問を終わりたいと思います。
○渡辺秀央君 午前中から同僚議員と政府側の質疑を聞いておりまして、もっともだなと思ったり、ちょっとおかしいなと思ったりいたしてまいりましたが。 いずれにしても、これは大臣、そもそもだ、そもそもかつての郵政省、これが民営化を目指した方向で行政改革という橋本内閣のときにその方向付けがされてきた。そのよって来る理由は、よって来た理由はいわゆるバブルで、バブルで資本力が少なくなり、あるいはまた大企業相手の金融営業をやってきた大手銀行その他が郵便貯金にある大量の貯金を見て、言うならばこれが政府に一極集中されている、だからそれがもし民間にあればと、そういうこと。 もちろんそれは、それ以前から小泉さんは自分で政治家としてそういうことの、バブルの崩壊の寸前ぐらいのところから貯金の民営化というような話を主体にして一つの方向性をお出しになった。政治家ですからいろんな意見があっていいんだろうと思うんですけれども、要するにこの原点を考えてみると、国民のための国民の行政をやってきたことが、そのことが言わばすべてが否定されたとは言いませんけれども、半分ぐらいは否定されて、半分ぐらいは残されていくのかなと。非常に私も経験者の一人として大変寂しい思いもありますし、ああ、ここまで来たんだなという感が実はいたしますよ。ある意味では、おっしゃるように競争の原理によって、そして国民のサービスが隅々まで行き渡る、あるいはまた期待に沿って新しい商品が開発されていくということにもなるのかも分かりません。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 だがしかし、今日、この日本の経済状態の中における金融機関の不安感というものを背景にしたときに、国民はどう考えても、いや、むしろあの五年前、六年前ですら、国民は郵便局の本来これは貯金が集まり過ぎで、しかも民営化されるべきであって、国民あるいは地域にとって不便であって、行政的に非効率的であるというような判断は当時もなかったんですよ、本当は。本当はなかったんです。 それは、行政改革というのは基本的には、私が思うには、行政の不効率あるいは国家国民のためになっていない、そういうところが行政改革の一番のスタートの原点だったはずなんです。だけれども、確かに郵便局は一生懸命やった、そして貯金も保険もかなり成績を上げていった、だから目障りになった。これも自由経済の中では少し突出した感があり、ある時期においては貯金局長は全国の郵便局に対して貯金を集めるなという指示までしたんですよね。それは、要するに役所であるがためのバランス感覚はあったんですよ。 しかしながら、今日まで郵便とか簡保とか貯金とかというこの三点セットということに対する今までの成果、今までの国家に対して、国民に対して、言うならば国家といえば、それは国はずっと戦争中、軍事政権であったにしても何にしたって続いているわけですから、国民は営々としてこの日本の国の中に生活をしてきたわけですから、そのときの政権が良かろうと悪かろうと、しかしその当時の国家国民に貢献をしてきた三事業なんですよ、本当は。だけれども、しかし時代の流れでしょうし、言うなら自民党政権が、この三つの政策を明治以来百三十年続いてきた、これも見直しをする、これも仕方がない。私は全面的に否定しようと思っていませんよ。 しかしながら、考え方の根底が私はちょっと橋本行革のときと若干違う危惧を持っている。それはどういうことかといいますと、そこはだから大臣、後で僕は希望を言いますけれども、都会中心なんですよ。都会中心といわゆる金融機関中心、ある意味においては大企業、そういうものを頭に置いた改革路線ということがもしも、もしも進められていくとするならば、私は若干の橋本行革に対しても批判は持っているけれども、それを全面的に否定しない立場にあっても、それはおかしな、あるいはまた非常に心配される問題だなと。 だから、郵便局の設置の問題、あるいはまたひまわりなんというようなことを今言っているけれども、あれは昔は北海道で若い人たちが出稼ぎに出て、老人が車でもって買い物をしなきゃならぬところが、車で運転して自分の生活費あるいは薬を取りにも行けないと。それを郵便局員が手紙を持っていきながら、せがれのあるいはまた貯金を振り込まれてくる、そのことを教えて、知らせに行く。ついでに悪いけれども病院の薬を持ってきてくれよと、そういうところから始まったんです、あのひまわりというのは。要するに、国民と地域、政府とそして地域ですね、これは一体の中で本当は郵政三事業というのは進められてきた。だからこそ、百三十年も続いたんじゃないでしょうかね。私はそう思いますよ。そういう意味においては、先ほど申し上げた昨今の状況を非常に私は心配をいたしております。 しかし、今の段階で修正案も出され、そしてこの法律が言わば公社法としてスタートして、国家公務員の中の三十万人の生活、三十万人のいわゆる家族、そこにつながる家族、そういうことを考えていくと、少なくとも今私ももちろん野党の立場ですから無責任なことを言うわけじゃないけれども、これは今公社法というのは速やかに発足させて、そしてさっき大臣も答弁しておられたけれども、より良い方向に実践をしていくということがまず先だろうなというふうに思いますよ。 善かれあしかれ、寝てぼたもちをほおばったような話をして、現実を無視した議論をしても始まらない。実際には、これスタートしていかなかったら、既にそこに三十万につながる百万人に近い家族が、国民がどうなるかということにもつながるわけですから、これ、政治としては、国民の生命と財産と明日の生活をより良くするための約束をしていくというのは政治の本旨ですから、そういう意味において、私はこの公社法というのが、賛否の問題は別にしても、私は本当はもう修正で賛成してもいいと思っているんです、本当は。だけれども、それぞれ党の立場もこれあり、この賛否のことはこれから考えます。私自身、政治家として判断をします。 だけれども、しかし、これはなるべくそういった今までの歴史、それからそのノウハウですね、そういうものを大事に考えた公社の移行で、しかも国民が信頼をしてきた、それを持続できるのかということに対して、先ほどの大臣あるいはその他総務省の諸君たちの答弁を聞いていると、その目先のことの答弁なんだ。私は、実際にはやっぱり教育だと思うんですよ。郵便局をやっていく人たち、あるいはまたいろいろの事業をやっていく人たち、そういう人たちの心構えが非常に大事だろう。使命感、責任感。いや、今度は公社だ。国家公務員の扱いにはなっているというだけのことであって、変わらないんだけれども、しかし公社法だと。 しかも、後でお聞きをしたいが、やがてはこんなもの民営化されるんじゃないかなと。我々、いつのときか、国家公務員から少なくとも資格を失っていくんじゃないか、そんなような不安感を持ったことでは私はいけないのではないかという感じがいたしますが、大臣、今私が若干申し上げたことについて御意見があったら、特に人の問題、三十万の郵政、今、電気通信の方にも少し行っているからすべて三十万だとは思わない。だけれども、しかし、そういうことに対してどういうこれから責任、使命を、モラルを継続させていくという決意を持っておられるか、お聞きをいたしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、渡辺委員からるるお話がございました。本当にこの郵政改革問題は橋本内閣時代からですね、平成八年から大変な議論があって、平成十年に今の中央省庁改革基本法が成立いたしたわけでありますから、それまで本当に長い間議論して、やっと郵政公社法案なりこの民間参入法案ということで固まったという意味では大変な道のりだったなと、こういうふうに思いますし、関係の本当に先生方には大変な御苦労や御議論をいただいたことに感謝いたしたいと思います。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕 今、全国二万四千七百の郵便局、三十万人に近い郵便局の職員は大変心配しておるんですね、どうなるのかと。それから、家族の方、関係の方入れるともっと何百万というオーダーだろうと思います。そういう意味で、この法案が成立することがそういう関係の皆さんには一種の安心、見通しを与えることになるんではなかろうかと、こう思っておりまして、是非将来に、そういう関係者の方に明るい展望を示したいと、こういうふうに思っております。 しかし、百三十年以上続いてきたものの大改革でございますから、いろんな問題あります。先ほども御指摘のあったような過少資本の問題もいろいろありますけれども、できるものはしっかり整理して対応してスムーズな発足につなげたいと、こう思っておりますし、特に、公社になって良かったと国民の皆さんに思っていただかないと、何のためにこの大改革をやるのかということでございますので、特に郵便局の職員の皆さんに意識改革をやっていただくことが大きな課題ではなかろうかと、こう思っておりまして、事業庁長官、今ちょっと席におりませんけれども、郵政事業庁の幹部の皆さんにも強くお願いしているわけでございます。 私は、郵便局というのは日本の文化に根差したネットワークだと、こう思っておりまして、やっぱりこれはどういう形になるにせよ維持していくということが国民の利益につながっていくと本気で思っておりますし、特に地方ですね、地方では過疎的なところを含めて本当に安心の拠点になっているんですね。 そういう意味で、この役割を残していくということは我々の大きな責任ではなかろうかと、こう思っておりますので、今後とも先生方の御指導をいただきながら、総務省としては全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
○渡辺秀央君 是非、どうぞ、公社法が通った後がむしろ問題だと。また、第二、第三の山場があるんではないかというふうに思うんです。 そこで、さっきからずっと意見がありました、あるいは質疑が交わされましたが、やっぱり私も、それは片山大臣、一生懸命答えておられるが、この七月の十三日の読売新聞の記事は、これはどう考えても、それは総理の私的機関である、あるいは総理の個人、総理の年来の主張である、それをただやっているにしかすぎない。じゃ、一体総理大臣というのは何だということになるんだよね。 だから、私は、この懇談会で田中さんという人が座長になって、民営化の方向でなければこの懇談会の意味がないということまで発言をしてこの懇談会はスタートをした。これも新聞でも明々白々です。これは、私は政治の手法としてですよ、それは小泉流か分からぬ、それは小泉さんは小泉さんで、それは自分の信念でやっているということでいいでしょう。だけれども、内閣総理大臣はいわゆる国務大臣であり、所管大臣を任命して、そしてそれを統括していくんだ。総理だ。その総理が、いわゆる別のことを、同じ内閣で二通りの施策を検討、研究をしていくということは、これは言論の自由ということとは、これは大臣な、ちょっと違いまっせ、これは。これは厳密に。 だから、そのことは、これは公社法が、私に言わしたら、だから小泉総理は、あの人は元々行儀が悪いんだから、自分の言うことだけ言うんだから、昔から。だから、総理になってもその行儀悪さでは、それはおかしいと、国家としては。だから政治不信につながっている、私はそういうこともあると思うんですよ。 この懇談会の、さっきの副長官の答弁を聞いておっても、せっかく官房長官か、僕は総理大臣に来てもらいたいとは本当は思ったけれども、彼、話なんかしたってかみ合わない。別の、この間のサミットの質問でも答弁していないんだから、聞いていること。自分の都合のいいことしか答弁しないから駄目ですよ。本当は官房長官と話をしてみようと思ったら、上野さんも官房長官、総理とも一体だから、官邸はね、いいけれども、しかし、限度がありますよと。総理が幾ら国民の人気を持っていて、郵政事業だけで総理になったなんて思ったら、僕は大間違いだと思うね、それは。 そういう意味では、少しこの公社法を審議している最中ぐらいは行儀よくしなさいって、それは。本当に。懇談会の人たちも。国会議員を無視していることじゃないですか。我々は、公社法案を、あなた、議論して、党内でもけんけんがくがくそれぞれやっているのに、それは僕は政治家としてはおかしいと思う。官邸から見てそれが見えないようだったら、正に国民の声、民の声あるいは代表者の声が聞こえていないということになりますよ。 是非、速記録は取ってからでいいから、一回よく官邸の中でも、少なくとも二つの違うことはやっちゃいけませんよ。同じことを掘り下げるんならいいですよ。これ、違うんですから、民営化と、公社化を今やっているのと。そうでしょう。是非お伝えを願いたいと思います。その、お伝え願えるかどうか。余分なことはいいや。
○内閣官房副長官(上野公成君) これは午前中もお答え申し上げましたけれども、これは公社化後の在り方について検討しているわけでございます。ですから、こういう法案出ていますから、二月の二十五日を最後にこの懇談会も実はやっておらないわけでございまして、勉強会の中でいろんなことが議論されているか分かりませんけれども、しかし、特にこの四法案についていろんな問題点があるとかということは、その勉強会においてもそういうことはなかったというふうに聞いておりますので、今、渡辺委員からそういうお話があったことは伝えたいと思っていますね。
○渡辺秀央君 だから、お伝えしますだけ言いなさいと言っているのに、あなた、また余計なこと言う。そうすると、また私も言わなきゃならない。それは、じゃ、読売新聞は一体うそを書いたのかということになるんだ、僕に言わせると。そうしたら、読売新聞にちゃんとした回答書を持ってきなさいと言わざるを得なくなっちゃうんですよ。そうでしょう。それはおかしいんです。それと、やっていないのにこれだけのことをあの大読売が書くわけがない。書くわけはないんです。だから、それはね、じゃ官房長官が記者会見で訂正しなさい。読売新聞に対して抗議して訂正しなさい。それはいかがですか、じゃ。
○内閣官房副長官(上野公成君) 今日午前中もお答えいたしましたけれども、しっかりと確かめてみて、それなりに対処しよう、しましょうということは先ほどお答えいたしましたので、前にもお答えしましたけれども、そういうことでしっかりと確かめてみたいと思っています。
○渡辺秀央君 あと松岡さんに譲りますけれども、ちょっと一つだけ聞いておきたいことがあるんですよ。 それは、ガイドライン。僕もよく分からないんだ。これちょっと資料を取ってみたんだけれども、今の小泉総理という人の何だか分からぬリーダーシップに、私はどうも信用していないので、いろいろこれからの公社に移行した場合のガイドラインやるとさっきから答弁しておられる。このガイドラインというのは公示すると、こうなっていますな。公示するとおっしゃっていますね。公示をして、したもの、公社が公示をする、いや総務省が公示する。これは省令じゃなくてあくまでも公示、そうでしょう。そうするとだ、そのときに必ず私は総理のそこにまた発言が出てくると思う。それは私の考えていることと違う、私の目指すものとは違うと、一里塚であるんだということが必ず出てくると思うね。 この問題については、大臣、まあ大変でしょうけれども、どういうふうに、これガードというか、公社本来の、まず健全な公社本来のスタートをさせるというのがお互いの共通点だと思うが、官邸のあの人だけが違うようだけれども、それはまあいいとしてだ、しかし、そのガードをどういうふうにするというお考えですか。
○国務大臣(片山虎之助君) ガイドラインは政令でも省令でもなくて告示、総務省告示と考えております。 それで、これはどういうものかといいますと、例えば、各省にそれぞれの関係者がこれの解釈はどうかということを照会するんですね。旧自治省でいうと、それは行政実例ということなんです。判例というのは、これは裁判所の判断、行政実例というのは有権解釈権がある役所の判断なんですね。だから行政実例、判例集というのは本になっているんです。これこれについてこの法律のここの解釈はどうかという照会が来たら、例えば知事さんから来たら、これはこうですと、旧自治省の場合には行政課長が地方自治法の所管課長ですから、が答えるんですね。それが有権解釈なんです。判例に並ぶ、判例よりはちょっとグレードが低いかもしれませんが、行政実例、それを今回は一覧表にしてはっきり示そうと。こういうことでございまして、何度も言いますけれども、信書の定義を所管の役所としての総務省が正式にはこう考えるということを明らかにしたいと。こういうものなんですね。 これ、その信書については、何度も言いますように、昔から確定した判決があって、その考え方はいささかも変えておりません。基本的に信書の範囲は同じだと、国会で何度も答弁しておりますし、総理も了承しております。 ただ、際どいところがあるので、新しいものやそういうものについては、例えばチラシだとかクレジットカードだとか地域振興券についてはやや信書性が薄れているものがあるので、そこは国民の皆さんに広く意見を聞き、関係者の方にも御照会をして、その結果まとめて正式な役所の意見としてガイドラインで天下に発表したいと。それについてはもう政治的な思惑だとか、だれかの圧力だということはありません。極めて法律的にやってまいりまして、それから、国民の皆さん、全部、渡辺委員、分かるんですから、妙なことをやったら何だということになって、ガイドラインの権威がなくなります。 総理も、できるだけ法律に書いたらどうかと私に何度も言われましたけれども、私は、もう法律で全部書き切れないと言ったんです。法律に書いても必ず解釈の余地が残るので、そういうことなら確定した判決だけ法律に書いて、あとはガイドラインで示した方がずっと分かりやすいと、こういうことを申し上げて総理の了解も得たわけでありますし、そういうことで是非やらしていただきたいと思います。
○渡辺秀央君 何といいますか、それは分かるんです。そこまでは、全くあなたはその信念で、その考えでやられても、あの人は必ず、自分の考え方に沿わなかったら、それこそ、だって言いやすい、一番言いやすいところだ。そうでしょう。だから、そこはよく将来の公社の方向、二、三年たったら民営化するんだったら、これもう撤回してもらいたいぐらいだから、この法案をね。 そういうことではなくて、安定した公社の運営、そして国民に対するサービス、あるいは国家に対する貢献、それらをやってもらうためには、少なくとも今までの、それは政治家がアバウトだとは言いませんよ、それは相当小泉さんもいろいろ考えて言っておられるんでしょう。だけれども、しかし、百三十年のノウハウを持ってきた、この郵政三事業をやってきた、それを継承してきている、その経験者の声をしっかりと聞きながら、各省と今おっしゃるように照会し合って、しっかりしたガイドライン、それからだれが見てもおかしくないというそれはガイドラインに仕立ててもらいたいということを期待をいたしておきます。また、我々も実はそこを監視をさしてもらおうというふうに思っておりますので、どうぞ最後の仕上げをしっかりやってもらうように期待をいたしまして、次の質問者に替わります。 ありがとうございました。
○松岡滿壽男君 郵政大臣を経験された渡辺秀央先生が、取りあえずこの郵政公社の円滑なスタートをさせることが肝要であるというやり取りを現職の片山総務大臣とされたわけでありまして、私の方は、陣内さんを会長にして我々ほとんどが円滑なスタートをさせようという立場でありますから、あえてそれほどの議論をする気もないんですけれども、せっかくの機会でありますから、今現場の皆さん方が非常に不安に思っておられる、去年は高祖問題もありました、そして総理のお考え、郵政懇談会の問題もあります。また、マスコミの取上げ方が非常にある面では厳しい取上げ方をしている。 今回の法案につきましても、毎日辺りの社説、その他の社説もほとんど同じでありますけれども、「郵便貯金、簡易保険という官営金融事業をどう民営化、将来は廃止するかということだ。 それが、郵便事業への民間企業の参入問題にすりかえられた。あげくの果てに、ダイレクトメールは信書か否かという瑣末な問題が延々と議論された。」という取上げ方をしておるわけですね。 そういう問題について、やはり国民に対して分かりやすく、大臣、今のような取上げ方に対してやっぱり説明責任があると私は思うんですね。それをまず大臣の方からお話をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 言われるとおりでございます。民間参入問題が、郵便事業への、今まで独占でしたから、大変な関心を呼んでおりますけれども、本当は郵政全体、郵政事業全体をどう考えるか、こういうことではないかと、こう思っておりまして、その点は、公社になってどう変わる、郵便局の役割がこういうふうになるよと、こういうことのPRを今後とも、四月から発足でございますから、来年度の、法律が通れば、是非関係者、相談して努力してまいりたいと、こういうふうに思っておりますし、また、マスメディア等を通じてもそういうPRをしていきたいと。 皆さん、郵政改革という事柄は御存じですけれども、中身を全然御存じないんで、すぐ民営化になるとか、みんなそう思っているんですね。大変なそういう意味では誤解があるんで、その辺は是非、説明責任を果たすという意味で解きほぐしていって、十分な説明をしていきたいと、こういうふうに思っておりますし、郵貯、簡保は、基本的には自主運用になったんですね、マーケットによる。だから、これについてもどうやるんだということを盛んに皆さん聞かれるんですけれども、実は去年から自主運用なんですよね、ある意味では。ただ、今、経過期間ですから、七年間は。そこで、いろんな今までの引きずる失敗がありまして、完全な自主運用じゃありませんけれども、いずれにせよ、こういう方針で自主運用してこういうふうなことをやるということを、これも明らかに私はだんだんせざるを得ないだろうと、巨額な金ですから、郵貯も簡保も、そういうように思っておりまして、今後とも関係のみんな力を合わせて是非そういうふうに取り組んでまいろうと、こう思っております。
○松岡滿壽男君 昨日、台風七号に追っ掛けられながら飛行機に乗ってきたんですが、その中で、今月の文芸春秋ですか、堀内光雄総務会長が「年金保険料 三十兆円を廃止せよ」と。去年は、元通産大臣ということで、いわゆる石油公団を廃止すべきだということをおっしゃったわけでありますが、今回は、「年金・簡保など隠れた税金 「特別会計」の欺瞞」という取上げ方を自民党の総務会長のお立場でしておられるわけですよ。 その中で、確かに御指摘の、日本経済の仕組みのどこに問題があるのか、その病理を的確に診断する、そしてそこにメスを入れることこそ真の構造改革だということを言っておられるんですが、八十兆円という国家予算、このほかに実は地方財政があるんですよね、やはり八十兆円、これは載っけておられないんですけれども、特別会計の平成十四年度予算の歳出額を単純に足せば三百七十兆になると。それで一般会計を足すと四百五十兆。これにまた本当は八十兆ぐらいあって、しかし、国の八十兆と地方財政の八十兆は、やはり補助金とかあるいは地方交付税がありますから、これは単純に足すわけにいかない。足しても百二、三十兆ぐらいの規模になるんだろうと思うんですけれども。これが結局、日本のGDP五百兆、国民所得が三百八十兆、そうすると非常に膨大な金になるんじゃないかと。それで、ほかの例えば米、英、仏並みにGDPの二、三割ということになると、数字にすると百兆から百五十兆ぐらいに抑えなきゃいかぬのじゃないかという議論を、実は堀内さん、展開しておられます。 これはやはり私は、あの方は富士急という民間会社の経営のトップですから、非常に民間の感覚としてはすばらしいものを持っておられるんだろうというふうに思うんですが、この中で郵貯の問題も実は取り上げておられるんですよ。 これ、ごらんになりました、この話は。ごらんになっておられたら話が非常に早いというふうに思いますので。 これで、ぜいたくは敵だとか、欲しがりません勝つまではということで、国家総動員法まで出てきて、それで強制的に貯金をしたという経過をずっと言っておられるわけですね。確かに一つの議論だろうと私は思います。こういう議論がどんどん出てくるということは非常に私はいいことだと思うんですよ、次の日本の構築のためには。 しかし、その中で、要するに民間から集めた金を塩漬けして、そしてそれをうまくまた回転させていないと。確かにそれはうまくいっていないんですよね、日本の場合。それはもう確かに大きな問題です。 「同様に、」、ここからちょっと聞いておいていただきたいんですけれども、「郵貯・簡保においても同じ問題を指摘することができる。来年四月には郵政公社が誕生し、公社が郵貯・簡保の三五〇兆円を上回る資金を運用することになる。この金額は、都市銀行と地方銀行を併せた資金量に匹敵する。不良債権を抱え込んだ民間金融機関の轍を踏まないことも重要だが、堅実な資金運用を行えるのか不安がある。さらに日本経済の活性化のために資金運用を行うことなど、逆立ちしても無理というものである。」、こういうお話を展開しておられるわけですね。 こういう指摘に対して、大臣はどのように責任、説明責任を果たされるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 簡保はちょっとこれは保険ですから違うにしましても、郵貯、簡保に巨額な金が集まって、これがリスクマネーになっていないと、この資金が効率的に使われていないと。だから、例えばそれが株式市場に行けば株式市場がもっと活況になってと、もっと投資家が、意欲のある投資家が利用できるような資金の回転をすべきだと。 こういうわけですけれども、今、指定単のお話で、バブルが崩壊したりして穴が空いていますよ、それは。うちだけじゃありません、ほかの年金や何かもみんなそうですけれどもね。そうすると、あれだけのおしかりを受けるわけですよね。 元々、郵貯、簡保に集まる金はリスクマネーが嫌な金なんですよね。いや、本当に。そこで、今、この巨額な金をやっているのは主として国債ですよ。それから、地方債。それから、しっかりした社債ですよね。株や何か五パーなんですよ、せいぜい。それで、基本的には、バイ・アンド・ホールドという、長期運用で絶対損しないという方法で、株では結果としては指定単は損しておりますけれども。こういうことでやってきておりますので、私はそれなりに郵貯、簡保の資金運用というのは意味があるんではないかと。 国債をどこかでかなりなところが支えないと、国債は値崩れしますよ。いやいや、本当に。利子が上がるか。そういう意味で、私は、もう少しそこら辺は、自主運用になってこっちの責任になるんですから、しっかりした巨額の資金運用については研究をせないかぬと、こういうふうに思っておりますし、リスク管理は金融庁にお願いしますし、あれしますけれども、私はそんなにいろんな方がいろいろ言われるほどであったんだろうかと。 ただ、今までは資金運用部を通じて特殊法人に行きましたからね。それで特殊法人が全部うまくいっているかというと、必ずしもそうでもない。ただ、郵貯は、集めて、義務預託という制度ですから、しようがないんですよね。そこで、それは支払保証を国がしているわけですよ。 ただ、そこから先、貸したところが、借りたところが良くないからといって、郵貯や簡保の私は責任はないんだと。そこは真ん中の運用主体の責任だと、こう思っておりますけれども、資金としてはこう流れていますからね、正直言って。主として郵貯の金が、年金の金もそうですけれども、特殊法人に流れておりますから、そこのところでいろんな御批判があるのかなと、こう思っておりますけれども、去年から財投の制度が大きく変わりましたので、今後とも国民の目から見て透明で安全で、そういう資金運用のための勉強をしていきたいと。 こういうことで、せんだっても申し上げたと思いますけれども、総務省の中に専門家を作るために、外国研修なんかにも今出しておりまして、そういうしっかりした運用の担い手の専門家を作ってまいりたいと、こう思っておりますので、なおなおいろいろと研究、勉強させていただきたいと思っております。
○松岡滿壽男君 結局、運用の難しい部分は事業団の方でやらせていると。しかし、来年から、今度は公社化してしまうと全部しょい込むわけですよね、先ほど来議論がありました。それも聞いておったんですけれども、それで当面、この前記者会見されて大臣も、五兆何ぼですか赤字が出ていると。そうすると、これ、来年四月に発足するときにはどういうふうにこの分を、評価の仕方は別にしてですよ、必ず私は今の状況だと、確かに株式運用でやっておられるやつについては、アメリカが二分の一ぐらいだから日本は四分の一で下がり過ぎているんだという説もありますけれども、上がるという保証もこれはないし、まあかなり厳しい状況がしばらく続くんだろうと見ているんですよね、私は。 そうしたときに、そのつじつま合わせというのは一体どういうふうに最終的になさるおつもりなのか、それをお伺いしたいというふうに思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 先生御質問の中で、簡易保険事業団が廃止されたときにどう継承していくのかというところだろうと思うんですが、これは、公社化に合わせまして郵政公社に継承されるこの資産というものは、原則公社の設立時点における時価を基準にすると、評価されることになりますから、指定単についても当然これ時価で承継されるものと我々は考えております。 指定単を含めまして、郵貯、簡保で保有する有価証券の評価損益が公社の経営に与える影響については、今後、公社化時点の金融動向に左右されますことから、現時点においては確たることを申し上げることはできませんけれども、今後とも市場動向と合わせ、指定単の評価損の動向について、これまで以上にきめ細かく注視していかなきゃならない。本体運用の評価損、評価益ですね、それとか積立金、価格変動準備金等の内部留保の状況等踏まえまして総合的に注視してまいりたい、そのように考えております。
○松岡滿壽男君 その資金運用、だからスタート時点から、堀内さん自身が言っておられるわけだから、無理だよ、逆立ちしたってできっこないと、そう総務会長が言っておられるわけですよね。要するに、今までの強制貯蓄を解体せいということを言っているわけですよ。いわゆる国家総動員体制から、ずっと欲しがりません勝つまではが確かに続いているんですよね、日本人の心情の中に。だけど、もうそれは駄目よと、それを個人消費に回すべきだというのが堀内総務会長の考え方ですよね。だから、そのためには家計の可処分所得を増やせ、それで使えるような状況にせいと。私はやっぱりそれは正論だろうと思うんですよね。 総務大臣、もう最初から堀内さんはそれは無理やでと言っておられるわけで、技術的にいろいろ今御答弁なさったような、それは私もよく分かるんですけれども、本当にこれはどうかなという思いがするんですよね。安心させるような御答弁はありますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 堀内総務会長なかなか厳しい、しかし割に的確な指摘だったと思いますね。 ただ、今、家庭の可処分所得を増やしましても、やっぱり将来不安というのがみんな正直言ってあるわけですね、老後不安、雇用不安。それから、私はこの間も何かで言ったんですが、財政や税制に対する安定感がやや国民の皆さんが失われているんじゃなかろうかという気もしますしね、その辺の不安解消というのが一つあるのと。もう一つは、かなり皆さん物を持っていますからね。びっくりしてすぐ飛び付いて買いたいような物が、パソコンがおあり、デジカメがおあり、何がおありというと、なかなかないんですね。だから、そういう意味でマーケットの方も、供給側の方も努力してもらわなきゃいかぬと思いますしね。そこはいろいろ考える必要があるんではなかろうかと、こう思っておりますが。 特に堀内総務会長、保険料のことを、保険料がかなり巨額になっていますからね。日本の場合には税の国民負担率の方が低くて保険料の方がかなり高うございますので、これからトータルで考えないと駄目だと思いますね。国税だけでなくて地方税も社会保険料もあらゆることを考えていくと。同時に雇用も、今言ったようにいろいろなことを考えていくということで、なかなか難しいことを堀内総務会長言われたと思いますけれども、当方に関係のあることについては、御指摘は御指摘として承りまして、我々としてどう対応するか検討してまいりたいと思っております。
○松岡滿壽男君 今、大臣が御答弁されたように、やはり国民の不安を取り除くということが、可処分所得を増やすということ、これが解決策だということを堀内さんも言っておられるわけですよ。本当に安心、安全、安定な世の中を作れるという見通しが出れば、それは、私は二十年ぐらい前ですけれども、消費税入れるときに私は落っこちたわけですけれども、あの当時と国民は変わってきていますよ。 だから、それなら少し負担したっていいという気持ちはあると思うんですよ、もう既に。だけど、既に堀内会長も指摘しておられるように、破綻している年金制度、それでやみくもに取っていこうということになると、これはもうやっぱりこれは勘弁してくださいということになるわけですよ。だから、そこが私大事なところに今、日本は来ておるんだろうというふうに思うんです。全体にとにかく取れるだけ取っちゃおうというような仕組みの中で、しかし先は全然見えない。しかも、国全体で見ると、今、総務会長が指摘しておられるように、三百何十兆もやって、それで、彼は小さい財布と大きな財布と言ったわけですよ。国家財政は小さい財布、たった八十兆ですから。それで、特別会計の方は三百五十兆で大きな財布で、これからどんどんどんどん出ていくわけですから。だからその分を何とかしようというのがやはり今回のスタートだったと私は思うんですね。 だから、その辺をある程度、大臣としてもいろんな角度で、いろんな議論が今日もありました。そういう中で、それじゃ公社化によってその分はどの程度解消するんだと。しかし、その先が言えないというわけでしょう。だから難しいわけですよ。 そこのところをもう一度御答弁いただいて、次の質問に私は移りたいと思いますけれども。
○国務大臣(片山虎之助君) 基本的には、公社化になりましても今の大きな仕組みは、三事業一体で今のいろんな三事業の進め方、処理の仕方については大きな変更はないと思いますけれども、今後は、公社に中期経営計画を中心に経営の大幅な自主性を与えてやっていただくと、こういうことでございますので、できるだけいい人を総裁に頂いて、いい体制にして公社がスムーズに発足して、今言いましたように、郵貯や簡保の運用についても、基本的には、我々がその中期経営計画で認可したりなんかしますけれども、基本的には公社でやってもらうと、こういうことでございますので、我々も公社のそういう自主的ないろんなことに対する応援はいたしますけれども、是非、公社として国民の期待にこたえるような運営を是非するようにしてもらいたいと思っております。
○松岡滿壽男君 郵政事業新生ビジョン案ですね、これは要するに来年の四月、公社発足までに黒字体質への転換を図ると、公社後も健全経営を確保するためにこのビジョンを策定されたわけでありますけれども、五年間で一万五千人の定員削減など、具体策が出ているわけですけれども、実際の状況というのはどのように今なっておるんでしょうか。
○大臣政務官(山内俊夫君) 委員御指摘の点でございますけれども、郵便事業の財政全体のこともある程度見渡していかなきゃいけないなと思っておりまして、平成十年度からこれ三年連続して単年度赤字が続いたわけでございます。その中で、特に郵政三事業の中でも特に厳しい経営環境にありましたことから、先ほど御指摘いただきました郵便事業新生ビジョン案を昨年の三月に策定をいたしました。その中で、一万五千人の定員削減というものが出てまいりました。 少し具体的に申し上げますと、平成十三年度は約二千人の定員削減をねらっておりまして、非常勤職員等の活用とか七けたの郵便番号を活用した郵便物処理の機械化の推進、十四年度は約四千八百人の定員削減、非常勤職員の活用、郵便物配達方法の見直し、いろんなことを計画をいたしております。 財政的なことを少し申し上げますと、平成十三年度の郵便事業財政につきましては、関係職員の大変な御努力いただきまして単年度決算が黒字八十億を計上いたしました。平成十二年度の赤字百億円に比べて大変大きな改善がなされたと思っております。特に、具体的な金額で申し上げますと、対前年度比は一・七%の、売上げは確かに厳しいということで減になっております。三百四十五億円ぐらい少なくなっておりますが、経費節減等々に努力いたしまして、対前年度比二・七%減、五百二十九億円という経費削減を行いまして、黒字八十億というものを計上しておる次第でございます。
○松岡滿壽男君 この郵政事業に関する行政評価・監視結果報告書を見ますと、集配郵便局が設置されている市町村は、複数の、九百七十三市区町村、それで、集配郵便局がない二百八十一市区町村のうち、人口五万人以上の市は十一市あるということのようでありますけれども、これ、こういうふうに郵便局がない市区はどうしてこういうふうに形成されたのか、お答えをいただきたいと思いますが。
○政府参考人(松井浩君) 平成十四年の一月に行政評価・監視結果が総務省の行政評価局から示されたところでございます。 その中で、先生御指摘の集配郵便局の在り方について触れられたところがございますが、要するに、郵便を引き受けてから次の郵便局に送って、そして最終的に配達するという段階がございますが、その配達段階で、地元の最寄りの郵便局で家庭にまでお配りする郵便局のエリアをどう設定するかということと、どういうふうに全国のネットワークの中で組み合わせていけば人の面で効率的か、それから、お客さまに対するサービスが速くなるかという工程をどう組むか。それから、機械が入れば、その機械を有効活用するという観点もございますし、いろんな観点がございますが、いずれにしろ、どんどんと時代の進展とともに、機械化の導入等によりまして、集中して仕事をした方が能率的だという観点が一つございます。 そういうことでございますが、そういう観点で申しますと、大きな町に郵便局があって、隣に町村がある場合に、一つの、一か所でやるというふうなパターンでございます。 ただ、原初的に申しますと、集配、特に集配郵便特定局が、例えば十人、二十人なりの郵便局があって、そういうものが集約されていったプロセスもございます。これからまた、効率化という観点からどのようにとらえていくかと、ネットワークをどう整備していくかという観点で論議にはなるものでございます。
○松岡滿壽男君 衆議院の方では、あまねくという修正があったわけでありますけれども、これは今のあれでいくと、郵便局はあまねくあるということですけれども、実際は市町村の区域が違うということになると、あまねくということにならぬでしょう、これ。
○政府参考人(松井浩君) 先生御指摘のあまねくの観点は二つあろうかと思いますが、一つは最寄りの郵便局で、窓口で最寄りのところに行けるという意味で、そういったところが全国にくまなく配置されていると。これが今本来的な意味だと思いますが、もう一つの意味合いは、先ほど申し上げましたように、引き受けられた郵便物が滞りなく全国どこにおられてもきちんと届くということだと思っております。 そういう意味で、後者の点で御指摘なんだと思いますが、それにつきましては、どこにありましても、職員がオートバイなりあるいは自転車に乗ってなりにしろお届けするわけでございますので、それがきちっと届けられるということがあまねくということの本来的な意味だろうと思います。 ただ、その後で、サービスの仕方として、より低廉なコストで、低いコストで、それからより速くという、確実にという、この辺はまた兼ね合いがございますので、実際のネットワークの整備に当たりましてはそういうことが論点になろうものでございます。
○松岡滿壽男君 分かりました。 地域別収支及び郵便局別収支の早期導入が検討されているようですけれども、コスト意識に基づく経営管理としては、今までそれがなされておらぬということが非常に、むしろ我々から見ると不思議に思うんですけれども、しかし、これで、それを導入してやりますと、当然のことながら、収支が悪化している地区、そして郵便局に対する対策、これをどうするのか。これはまた、切り捨てていってしまう、収支悪化の地域は、という状況になると思うんですけれども、この辺はどうでしょう。
○政府参考人(團宏明君) 御指摘の地域別の収支状況でございますが、これは今年の一月の行政評価・監視結果の勧告においても、地域別収支、郵便局別収支を早期に明らかにするように努力するようにというふうな指摘がございます。 これは、郵便事業の場合には収益と費用の発生場所が異なると。つまり手紙を、収入があるところと配達するところと違いますので、そういう計算がなかなか難しいところがございますけれども、今そういう特性を踏まえた上でいろんな検討をしております。つまり、一つの郵便局じゃなくて、県などの一定の地域の郵便局をエリアとして経営単位を設定しまして、そういう地域の中での損益の数字を出すというふうなことで、現在、全国各郵政局一エリアを中心としまして、十三エリアでそういうものを設定しまして、それぞれの地域別の損益管理というのを、数字を出しつつあります。こういうものを出しまして、それぞれコスト意識を持ってもらうという施策を進めているところでございます。 先生御指摘の赤字のところはどうするんだというお話でございますけれども、これは郵便のシステムからいいましても、当然もう地方はエリアといっても赤字ということにはなりますので、これを直ちに赤字だから切り捨てるということにはネットワーク上なりません。したがいまして、赤字の幅を、極力コストを削減し収益を上げていくということで、赤字の地域にありましても、これを切り捨てるということじゃなくて、そういう赤字なりの収支の改善をやっていくというふうな努力目標を作ってやっていくと、そういうふうな活用の仕方に結び付けていくべきものではないかというふうに考えております。
○松岡滿壽男君 公社になった場合の人事制度の問題について質問をいたしてみたいと思うんですけれども。 郵政事業庁の職員採用試験が、現在人事院の行うⅠ種、Ⅱ種、Ⅲ種試験から採用と、なお外務職員については郵政事業庁独自で選考採用している。郵政公社の場合は、採用試験はどのような採用方式になるんでしょうか。
○政府参考人(野村卓君) 現在、郵政公社化に際しまして採用試験の在り方を検討しているわけでございますけれども、郵政事業の実態を踏まえまして、公開、平等、成績主義と、こういった原則に基づきまして新たな採用試験を実施したいと、こういう方向で考えているところでございます。 現在検討中の案といたしましては、郵政公社が国家公務員法第四十八条に規定する試験機関の指定を受けまして、大卒程度の郵政総合職、高卒程度の郵政一般職、こういった二つの試験を実施する方向で現在人事院と協議しているところでございます。
○松岡滿壽男君 採用試験は公社が実施するということですけれども、公社の職員も国家公務員となるわけですから、採用試験の中立公正性を確保することが非常に重要だと思います。 そこで、公社職員の採用試験の中立公正性を確保するためにどのような方策を講じることにしておられるんでしょうか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) おっしゃいますように、国家公務員でございますので、先ほど局長が答弁されましたように、成績主義に基づき、公開平等の原則ということで試験を実施してまいりたい。 具体的に申し上げますと、募集方法、試験の実施方法、そして評点方法、そういうものにつきまして中立公正性というものが守られるように、私たちの方ではそのノウハウを持っておりますので、郵政当局と協議をして、そして協議が調ったところでそれに基づいて試験を実施していただくということでございます。 私たちはその結果も、試験の実施の結果も報告受けたいというふうに考えておりますし、また監査もいたしまして、公正中立性が守られているかどうかということをチェックしてまいりたいというふうに考えております。
○松岡滿壽男君 人事院総裁、ありがとうございました。是非、そういう連携をきちっとされて対応していただきたいというふうに思うんですが。 高祖派の選挙違反事件や名簿等の情報漏えい事件などが組織ぐるみの不祥事が去年相次いだわけであります。国民の郵政に対する目は厳しいものがあるわけでありますが、特に幹部職員である特定郵便局長の採用に当たっては、広く候補者を募り、明確な基準の下で透明性の高い選考を行うべきというふうに考えます。 特定局長会の会長さんのあれを読ませていただいたんですけれども、その中では、現実にはもう二五%ぐらい、全体の局長の中で、世襲といいましょうか、いうようなお話でありますけれども、この点についてのお考えを伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(松井浩君) 特定局長の採用についてのお尋ねでございますけれども、御案内のように、今の政府組織としての採用におきましても、国家公務員法等による採用ということでありまして、原則、競争試験が基本的でございますけれども、能力の実証等ある場合に、一定の場合には選考による任用が認められているということで、今、特定郵便局長については選考による任用になっているところでございます。もちろん論文試験なり教養試験なりはやっておりますが、そういうことでございます。 それで、公社移行後も、特定局長は一般職の国家公務員でありますので、人物本位の局長任用を行う必要があるというふうに考えておりまして、こうした選考による方法が適しているというふうに考えておりますけれども、現在の方法に加えて更により有為な人材を確保するための方法についても検討を深めてまいりたいというふうには思っているところでございます。 なお、世襲というお話がございましたけれども、世襲ということはあり得ないということでございます。 いずれにしろ、特定郵便局が地域住民に身近な存在として、今、原則不転勤で長期にわたって地域に貢献していくという責務が果たせるような人材を採用していきたいというふうに思っておりますが、ただ、一般職員を一括して採用するのと違う事情もありますので、この特定局長にふさわしい、選考採用が基本だと思いつつも更に検討もやっていただきたいと思っております。
○松岡滿壽男君 一般的に特定局長については世襲だという取り方をまだしておられるんですよね、一般の方々が。だからその辺、いつからどういう基準でそういう局長の試験というものが行われているのかを最後に重ねてお答えいただいて、私、もう時間が来ましたので質問を終わりたいというふうに思います。
○政府参考人(松井浩君) 先ほど答弁申し上げましたように、教養試験なり論文試験なりという試験はきちっとございます。その上できちっとした面接をさせていただくということでございまして、そういう中で、現在では大体八割が部内職員からであります。二割が部外からになっております。そういう中で、どちらももちろん試験するわけでございますが、先ほど申しましたように、長期にわたって地域に貢献していくというのがポイントになっておりますので、大臣も再々答弁しておられますけれども、特定局としての経営管理能力はもちろんでございますけれども、やはり地域への信望とかそれから地域への奉仕していくという志、こういった部分を大事にしていきたいというふうに考えておるところでございます。
○松岡滿壽男君 ありがとうございました。終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。朝から七時間の論議でございまして、大変お疲れだろうと思いますけれども、私で締めくくりでありますから、大臣始め是非おさらいの意味を含めてまとめの御答弁を求めておきたいと、こう思います。 さて、新しい公社は民間的な経営をするというわけですから、採算性を重視して、取られる手段というのは限られてくる、こんなふうにも思います。そこで最大の懸念の一つが、何といってもやはり過疎地の郵便サービスの切捨てだとか低下ということになるんだと思います。 我々が繰り返し求めてまいりましたユニバーサルサービスの確保とは、郵便事業に限定していえば、農山漁村であれ離島であれ、どこからどこへでも安価な全国統一料金で発信をし、また受信できるということでありまして、そのために郵便局やポストが少なくとも従来どおり確保されるということが大事だと。この点が利用者から見たユニバーサルサービスの具体的で大切な面でありまして、民間的経営というきれい事の陰でこのサービスが低下していくのではないか、こういう心配があちこちにあるわけであります。 採算性は恐らくその郵便局の背後の人口の大小に左右されるのでしょうけれども、利用者の側からの利用可能かどうかの基準というのは、実は人口ではなくて、専ら局までの距離、あるいはバスだとか公共交通機関を使って行ける時間数であったり掛かる交通費、こういうことになるんだろうと思うんです。例えば、過疎地の高齢者世帯などで極端に郵便局やポストに遠い人にとっては、郵便のユニバーサルサービスは現実問題としては利用できない。配達されたものだけは受け取れるけれども、通信は相互の問題でありますから、投函をすることが事実上できなければこの世帯にとってはナショナルミニマムを欠くということになるんだろうと思います。 ここまでは釈迦に説法な話でございますが、そこで大臣に改めてお伺いをいたしますけれども、全国の郵便局数は現在二万四千七百、朝からずっと出ておりますが、衆議院で修正された点でいえば、あまねく全国に設置をするということになっていますが、これは当然この二万四千七百を意味しているものと理解をいたしますけれども、問題はこれが将来にわたって保証されるかどうかということなんだと思うんです。 ユニバーサルサービスを目的とするという以上、個別の局が、先ほども出ましたけれども、経営的に採算が取れないということも当然織り込み済みのはずでありますから、したがって将来にわたってほぼこの程度の郵便局数は存続させるべきだと、こういうことだろうと思うんですが、この点、改めて確認を求めたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 既に、私を始め副大臣、政務官、局長等が答弁いたしておりますけれども、今回、「あまねく全国に」というのを入れていただきまして我々の意図がより明確になったわけでありますが、我々は現在のサービスは低下させない、現在の数でネットワークを作っておる郵便局も維持していくと、こういうことでございまして、個別には採算合わないんですよ。本当に採算合ったのは首都圏で、どうにかとんとんよりは幾らかいいというのが近畿圏や中部圏でございますけれども、残りはもう全部赤字ですけれども、我々はトータルとして、ネットワークとして採算が取れればいいと、こういう考え方でございまして、今回の修正の意を体して今後ともネットワークの維持を十分に図ってまいりたいと考えております。
○又市征治君 次に、先ほど来からずっと出ているんですが、私も党を代表してここに出てきていますから少し言わせてもらわにゃならぬと思うんですが、首相の私的諮問機関、先ほどから出ている郵政三事業の在り方について考える懇談会、今我々がこれだけ真剣に郵政公社に移行させる、このことのいろんな問題や様々懸念されることがあるんじゃないかということで、衆議院でも、そして今参議院でも今日から実質審議が始まっているわけですが、そのときに将来そのことをもう早くも民営化をしようという検討がこの懇談会でやられている。いや、懇談会は二月の二十五日でストップしているんで勉強会なんだというお話でありますけれども、この後、首相も交えて詰めを行って、この九月の初旬にも最終報告をまとめるというふうに報道されているわけでありまして、正にそういう意味でいうならば民営化の一里塚発言の正に延長線上にやられている、こういうふうに言わざるを得ないわけですね。 新聞報道によれば、これは三案あってと、一つは特殊会社、二つは政府支援企業、三つは完全民営化、こんな格好まで勉強会でやられているんだと、こう出されて言っているわけでありまして、正にそういう意味でいえば、我々が今政府を挙げて公社へ円滑に移行させて、そしてその成果を上げるように努力をすべきこの時期に、正に国民やあるいは三十万の職員に対して疑念や混乱や不安をもたらす、こういうばかりではないのか、こう言わざるを得ない。 ですから、今日は野党ばかりではなくて与党側からもこの問題が出ているわけでありますから、是非この点についてはやはりしっかりと大臣を通じて総理にしっかり伝えてもらいたい。少なくとも私たちは、この郵政公社に移行したら四年間の中期計画を立てるとこうおっしゃっている。とするならば、四年間というわけなんですから、少なくとも八年ぐらいはこの実績を見て、その上に立ってこういう論議がされるんなら分かりますけれども、これじゃ国民は混乱するばかりですよ。 その点を、私が最後の質問者ですから、改めて是非大臣からしっかりとこの今日の委員会でも出されている問題、議事録出てからで結構でございますから、是非しっかりとお伝えをいただきたい、このように思っています。これは答弁要りません。 どうもこの小泉さんの本当のねらいというのは、郵便事業もさることですけれども、実際は、実の本命は、次の段階で郵貯や簡保に今集まっている資金を銀行や株式投資などに回したい、郵貯、簡保の制度をつぶす、こういう格好に思えて私はならぬわけであります。 そこで、今回の法案に直接は関係をいたしませんけれども、この郵便局が廃止をされるということになれば、庶民の金融機関、あるいは郵貯、つまり小口の預金や簡保の預け入れ口、窓口、あるいは年金の引き出し口もなくなるということになるわけでありますが、そこで伺うんですけれども、郵便局は全国今三千二百五十余りの自治体に、先ほど来出ておるように二万四千七百ですかの郵便局がある、こういうことなわけですが、しかし銀行やその他の金融機関はそうではないわけでありまして、正に営利企業だからもうからないところは店を置かない、銀行の不良債権処理や大合併などを考えてまいりますと、ますます実は減っていくという方向になるんだろうと思うんです。 そこでお伺いしたいのは、今、全国の町村で銀行などの店舗のないところはどのぐらいあるのかというのが一つ目であります。 また、そういう銀行等はないかもしらぬけれども、農協や漁協の金融窓口あるんじゃないかという向きもあるでしょうけれども、それすら置かれていない村もあるというふうに聞いていますけれども、こういうのは一体どの程度あるのか。特にここでは、こうしたところにおいては、郵便局だけが実は金融の窓口になっておる町村なわけですね。 せっかくですから、ナショナルミニマムを確保するための参考として、その数字や名前を少し挙げて説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(團宏明君) お答えいたします。 まず、第一点の銀行等の民間金融機関がない自治体は幾つあるかということでございますが、これは十三年三月末現在で五百四十町村というふうに把握しております。
○又市征治君 それは全県ですか。
○政府参考人(團宏明君) 全国でございます。全国で五百四十の町村には銀行等の民間金融機関は存在していないと。これは、全町村が二千五百五十七でございますので、全町村のうち二一・一%にないと。それから、市も合わせまして、全市町村数が三千二百五十ございますので、全市町村のうち一六・六%の町村には銀行等の民間金融機関はないということと承知しております。 なお、農協、漁協につきましては組合員の利用ということでございますので、ここでは銀行等には入れてございませんが、二つ目の御質問の農協、漁協まで入れて金融機関がないところは幾つあるかという御質問でございます。これも昨年の三月末現在で、全国で十二村というふうに把握してございます。 御指摘ございますので名前を申し上げますと、栃木県の塩谷郡栗山村、東京都の御蔵島村、東京都の青ケ島村、石川県の石川郡河内村、愛知県の北設楽郡富山村、奈良県の吉野郡野迫川村、愛媛県の宇摩郡別子山村、愛媛県の越智郡生名村、大分県の日田郡上津江村、鹿児島県の鹿児島郡三島村、同じく十島村、沖縄県の島尻郡座間味村、以上十二村というふうに把握しております。
○又市征治君 そんなところでは、本当に郵便局しか頼りでないということなわけですね。 次の質問に移りますが、郵便局の地域サービスという点でもう一つ伺ってまいりますけれども、ワンストップサービスやあるいはひまわりサービスというのがありますけれども、郵便局が地域住民にもっと密着して共存していこうという自己改革の一つとしてこういうのが取り入れられてまいったと思いますけれども、現況はどんなところまで進んでいるのか。恐縮ですけれども、私は北陸の出身でございますから、少しそこらの例を挙げて御説明をいただきたいと、こう思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先ほど来からの御議論にもありますように、全国の二万四千七百の郵便局ネットワークというのは、正にこれは国民の生活に密着した大事なものであると、こういうふうに認識しておるわけであります。 また、その郵便局が中心となっていろいろなサービスを今進めておるところでありまして、先生が今言われましたワンストップサービスにつきましても、住民票の写し等の証明書交付事務と公営バス回数券等の販売や高齢者等への生活状況確認等の受託業務を行っているところでありまして、北陸地域、富山県、石川県、そして福井県全体では、本年六月末現在、十九市町村、四十郵便局で取扱いを行っているところでありまして、全国的に申し上げますと六百四十市町村、そして千四百一郵便局、これが行っているところであります。 また、先生が御指摘にありましたひまわりサービスにつきましては、過疎地において地方公共団体と連携いたしまして、郵便局外務職員が独り暮らしの高齢者や高齢者夫婦、世帯に励ましの声を掛けましたり、生活用品の注文はがきの取り集め、注文品の配達サービス等を行っているというわけでありまして、先生の御指摘にありました北陸地域全体では、本年三月末現在、七町村、八郵便局で実施しているところでありまして、全国的には二百二十一市町村、そして三百二郵便局で実施をしておるところであります。 また、公社化後におきましても、国営の公社として地域の利用者の皆様のお役に立っていくことが重要な役割であることから、引き続きこの郵便局ネットワークを活用して、地域に密着したいろいろなサービスを実行していきたいと、こういうふうに思っております。
○又市征治君 ありがとうございました。 引き続き、民営的な手法を入れるといいながらも、是非そういうサービスの方は御努力を引き継いでいただくようにお願いしておきたいと思います。 次に、労使関係の問題についてお伺いをしたいと思います。 独立採算制にするといっても、公益事業の性格上必要なナショナルミニマムの確保という国民への義務があることは今も見たとおりでございますが、ただ労使関係で見ますと、直接的には関係ありませんけれども、しかし間接的には人事院勧告にある程度影響を受けている今の郵政事業から一歩抜け出すということになるんだと思います。今後、郵政公社職員の給与は労使間の団体交渉で決定をしていくということになるんだと思います。 そこで問題は、双方がきちんと当事者能力をちゃんと持って交渉ができるようにするということが必要なんだと思うんですね。三十万の職員が事業に誇りや働きがい、あるいはやる気を持てるようにするということが事業の発展にとっては大事なことだと思います。 具体的には、給与総額に対する規制がなくなるわけで、ということは公社がもうかればその利益は職員にも応分に分配される、そして逆もあり得る、まあそんなことはないと思いますが、公益性の点から見て利益が大きく上がったから給料が上がるなんということは、ちょっとなかなか残念ながらないんだろうと思うんですが。過疎地でも集配業務を行うという労働集約型産業の側面がある以上は、そうした公益的サービスの部門に必要な職員をどのくらい配置をするか、あるいは逆に人件費をそういう意味では安易に減らし、これ減らそう減らそうとして人減らしや労働強化を強いるか、こういった経営判断が迫られてくるということも現実な問題だろうと思うんです。 したがって、当然労使交渉が非常に大事になってくる。このときに、理事者が当事者として責任を持って自己判断で労使交渉に臨むということが大事なんだと思うんです。現実には、他の公団や公社などの例を見てみますと、当事者能力あるいはその意気込みを欠いて、天下り、事なかれ主義、渡り鳥官僚の理事者もまだまだ多い。労使紛争が慢性的にあるところも実際にあるわけであります。 そこで、二点について、大変大事なことですから大臣に確認を求めたいと思うんですが、一つは、政府がこの労使関係への介入はないということなんだと思いますが、その点。それから二つ目には、公社の理事者となるべき人は、新たに労使交渉の全面的な当事者としてこれに臨むということが大事なんだと思うんです。この二点について政府としての明確な見解をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 言われるように、公社は国の予算制度や総定員法令による制約がなくなりますので、現在よりはずっと自律的、弾力的な経営が可能になります。したがいまして、政府としては労使の問題に介入するつもりはありません。ただ、中期経営計画の認可だとかあるいは業績評価だとかは総務省としてはやらせていただくと、こういうことでございます。 それから、当事者には現在よりはずっと当事者能力が付与されるわけでございまして、基本的には職員の給与や定数についても当事者で決めていただくと、そういうことで差し支えないと考えております。
○又市征治君 今の中身は公社の経営状況を見てということにもなるんだと思いますが、正にそういう意味では、この経営状況の問題ということは、今回修正案で出されている国庫納付金の問題ともつながってくる問題だろうと、こう思います。 修正案によって、国庫納付は四か年ごとの中期計画中に黒字が出た場合に、かつ公社に必要な基準額を残して、その残りについて一定割合を納付するということにされて数値で見ますと、十五兆円のうち基準をオーバーをする五兆円、それを除いて十兆円ぐらいは資本として置いておかにゃいかぬと、こういうことで、そういう意味では、基準をオーバーする五兆円の二〇%から五〇%国庫納付というふうに言われておるわけですけれども、随分とこれは開きがあるわけですね、二〇から五〇というのは。 当然、公社によって郵政事業を、なくしたいと思っている方も、先ほど来から論議出ていますが、あるわけでありますが、納付率を高くして利益を吐き出せればそれで、これは公社としてはやっていかないわけでありまして、しかしそういうことでもやり過ぎが出てまいりますとサービスは低下をする、そういう中で公社と民間との競争ということにもなっていく、やがて公益的なサービスを削るということにつながっていきかねない。具体的には郵便局数の削減であるとか集配回数の削減であるとか、先ほど大臣からもう何度も御確認いただきましたけれども、第三種であるとか四種の、現行どおりやっていこうよということ、こんなことも場合によればまた見直しという話につながっていくかもしれない。また、当然に人員削減であるとか労働条件の悪化などということにもつながることが危惧されるわけであります。 そこで伺うわけですが、ユニバーサルサービスを始め、その他、今日私も触れてまいりました、周辺の公益的なサービス、言い換えれば、不採算部門のための余力を含めた適正な再生産コストを今後どのように算定をしていくのか、この点について一つはお伺いをしておきたいと思います。 二つ目に、また今述べましたように、これには公益的サービスの受益者側を代表する国民の参画ということも非常に考えなきゃならぬのじゃないのかと、不可欠だろうと思うんです。それは中期計画の策定への参加ということでもあるんだと思いますが、公社経営への配慮とは、究極的には郵便事業の公益性、国民の受益への配慮という、こういう基本的観点から、例えば地方公聴会などによって国民の経営参画を保障することが必要なんではないかと、こう思うんですけれども、これについてどのようなお考えか、お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(山内俊夫君) 全国二万四千七百の郵便局ネットワークというものは本当にこれは国民共有の生活インフラでありまして、我々も大変大切なものと考えております。公社化後におきましても、郵政事業のこうした公的な役割に変わりなく、ユニバーサルサービスやワンストップ行政サービスなど、いろいろ公益的なサービスを引き続き提供していくということには変わりないと思います。 なお、先ほどお尋ねになりました修正後の国庫納付金の規定でございますけれども、これは公社は、今まで述べてきましたように、使命を果たしながら経営の健全性を確保するために必要な額、つまりは基準額でございますが、これを確保した上でという大前提がありまして、中期経営計画期間中に基準額を超えて増加した積立金の額について、政令で定める基準により計算した額を国庫に納付するということでございますから、国民にその利益の一部を還元するということには変わりないと思います。 もう一つでございますが、公社のサービスの受益者への配慮の観点からという質問でございまして、地方公聴会等々を開催したらどうかというようなことを委員が述べられておりますけれども、先ほど述べましたように、やはり郵政事業というのは、本当に国民のニーズに的確に対応するために今回の公社化法案というものは出されておりまして、経営に国民の声を可能な限り反映していくということはこれは大変大切なことでございます。ですから、郵政事業では、従来より国民のニーズに応じた商品とかサービス、こういった提供に努めてきておりますけれども、公社化移行後におきましても、郵便局に寄せられた郵政事業に関する様々な声がサービス改善に的確に反映されるようなシステムではやっていきたいなと思っております。 なお、中期経営目標及び中期経営計画については、これは総務大臣の認可を受ける必要がございますし、認可に当たっては郵政サービスの受益者の代表等で構成される審議会に諮問されるということにするようになっております。
○又市征治君 時間がそんなにありませんので、最後に信書便法案の関係について述べて、幾つか意見を聞いておきたいと思います。 我々は、今の段階では、ユニバーサルサービスの原則を崩す第一歩になるんではないかということから、この信書便法案については反対であります。 そうでなくても、現在、民間の世界では、バイク便その他の形で、大変高額でとても一般市民には利用できないような配達サービスが行われているわけです。だれが利用しているかといえば、ほとんど企業の間でやられているわけで、利用者はそのコストを自社の商品等に転嫁して回収するわけですから、それは彼らの商商いの自由ですからいいんですが、これと同じルールやあるいは金額による差別的取扱いを一般国民の郵便の利用にまで波及させることについてはもう反対であります。 そこで伺いたいんですが、国際的な問題についてちょっとお聞きをいたしますけれども、国際的に見た場合、郵便のいわゆる民営化が行われたり、また失敗したという自己総括を出したりした国が先ほど来出ておりますけれども、国際間の郵便はどういうふうになっていくのかという問題についてお伺いしたいわけです。 万国郵便連合条約があって、国際間でもユニバーサルサービスは保障されているわけですね。どの国の山奥からどの国の離島であっても最低限の一定の国際郵便料金で届くという、こういう仕組みになっているわけですが、そこでお伺いするのは、いわゆる民営化をした相手国との間の郵便ではこの点はどういうふうに変わるのか変わらないのか、この点が一つ。 二つ目に、我が国が今、公社化をすると、こうしているわけですけれども、その場合でも国際郵便はどうなるのか、ユニバーサルサービスは当然確保されるんだろうと思いますけれども、その点の確認をしておきたいと思います。
○副大臣(佐田玄一郎君) 先生御指摘のとおりでありまして、国際郵便につきましては、日本だけじゃない、相手方もあるわけですから、相手の方が民営化されているところもあるわけでありまして、これは万国郵便条約の規定に基づきまして、各国において郵政当局又は郵便事業が国から分離されている場合には、国の責任を代行する組織体が条約上の義務である世界的なユニバーサルサービスを提供することとなっているわけでありまして、このために郵便事業を民営化した国の場合、今申し上げました条約に基づく国際郵便は、国がユニバーサルサービスの義務を民間事業者に負わせて実施させておりまして、各国とも現在はこれを一つの公共的な郵便事業体、例えばニュージーランド・ポストやドイツ・ポストみたいなのに限っていると、こういうことなんでありまして、またこうした民営化された国では、条約上の国際郵便のほかに、条約に基づかない国際間の信書便をその他の民間事業者にも開放しているところでありますけれども、これらはユニバーサルサービス義務が課されていないために任意の業務として行われている、こういうちょっと違ったところがありまして、我が国では現在、条約上の国際郵便のみを国である総務省、郵政事業庁が主体となって実施しておるところでありまして、民営化された国との間での郵便の交換は、その国の指定した条約の義務を負う郵便事業体、こう仮に呼ばせていただいておりますけれども、郵便事業体と実施しているということになっております。 もう一点は、御指摘がありましたユニバーサルサービスの方でありますけれども、国際郵便については、先ほどと同じように、万国郵便条約の規定に基づきまして、世界じゅうの国民が合理的な価格の下で普遍的な郵便業務の提供を受けることができるようにするために、通常郵便物や小包郵便物に関する料金、賠償金取扱い方法等を定めておりまして、国としてこれらを適切に履行する義務を負っているところ、こういうことでありまして、このために我が国では、これまで国である総務省、郵政事業庁が国際郵便の業務を実施してきましたけれども、公社化に伴いまして、郵便事業の実施機能が国とは法人格の異なる日本郵政公社へ移行することになるので、こうした国としての責務を適切に実施していく観点から、公社化後は公社に義務として国際郵便を履行させることとしておりまして、国際のユニバーサルサービスは維持されるものと思っております。 なお、今回の信書便法によりまして、我が国においても民間事業者が国際間の信書送達に参入できることとしているところでありますけれども、これは万国郵便条約に基づく国際郵便とは異なりまして、ユニバーサルサービス義務のない任意の業務として提供できるものとしているところであります。
○又市征治君 まだ質疑がしたい課題がございましたが、時間が参りましたので今日はこれで終わらせていただきたいと思います。今後、更に十分な質疑をしていきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(田村公平君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時三十分散会