総務委員会 第15号
- 発言数
- 96 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/05/21
会議録
○委員長(田村公平君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案の審査のため、本日の委員会に人事院事務総局人材局長石橋伊都男君及び総務省自治行政局公務員部長荒木慶司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田村公平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(田村公平君) 次に、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は去る四月二十五日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高嶋良充君 民主党・新緑風会の高嶋良充でございます。 私はまず、本法案が恣意的な人事採用につながらないかということを危惧をしておりまして、そういう面では、地方自治体においても中立公正な人事行政をこれからも堅持をしていくんだという、そういう基本原則の観点から質問をいたしたいというふうに思います。 時間をできるだけ縮小してほしいと、こういうことでございますから、単刀直入に質問もいたしますから、できるだけ答弁側も簡単明瞭にお願いをいたしたいというふうに思います。 まず、人事院総裁に来ていただいておりますが、人事院に伺いますけれども、この種の任期付採用もやっぱり公正中立な人事行政を行うということが私は原理原則だというふうに思うんですけれども、先行された国の場合、中立的な人事行政を行うという措置をどのように担保されたのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) そのために、国の任期付職員の採用法におきましては人事院の承認制というのを取っております。 その承認に当たりまして、今、先生がお話しになりましたように、一つは、能力に基づいて採用すると。採用に当たっての不当な影響力等を防止して能力に基づいて採用するということを承認に当たって気を付けております。第二点は、やはりかねがね指摘されておりますように官民癒着を防止するという、このことだと思います。 そういうことで各省を指導しておりますし、人事院規則を決め、また通達を出して各省の方に徹底しております。
○高嶋良充君 じゃ、総務省に伺いますけれども、今回の場合、地方自治体では国と同じような措置をどのような形で確保しようとされているのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) この法案によります任期付採用におきましても、地方公務員法第十五条にあります職員の任用は能力の実証に基づいて行うと、この原則がございまして、各地方公共団体の任命権者は、選考される者の資格、実務経験等に基づき客観的な能力の判定を通じて公正に採用を行わなければならないと、このようになっております。また、国の任期付職員法と同様、人事委員会を設置する地方公共団体におきましては、人事委員会は任命権者が採用を行うに当たって承認をすることとしております。
○高嶋良充君 人事委員会が設置をされている自治体については、今、若松副大臣の方から答弁をいただきましたので、これはある程度理解ができます。 ただ、約三千に近い地方公共団体、市町村は人事委員会を設置をしていないわけですね。ということは、大半の市町村が人事委員会制度がないと、こういうことになりますと、第三者機関的なチェック機能が働かないと、こういうことになりますが、その点について、恣意的な採用を排除するためにどのような方策を取ったらいいのか、その点について総務省の考え方をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 本法案によります任期付職員の採用に当たりましては、ただいま委員お話ございますように、人事委員会の置かれていない市町村の場合におきましても例外なく、これは当然でございますが、地方公務員法第十五条の職員の任用は能力の実証に基づいて行うという能力主義の原則の下で、各地方団体の任命権者は、選考される方の資格、実務経験などに基づき客観的な能力の判定を通じて公正に採用を行わなければならないものでございます。 なお、実際の制度の実施あるいは運用に当たりましても、各任命権者は、制度の導入に際しまして条例をこれは制定することになりますが、その際の議会での、その必要性とかどんな職種にこれを採用するか、そういった点についての議論を経て議決をいただくということになりますし、また制度の運用に当たりましても情報公開等を通じまして住民への説明責任を任命権者は有するということになりますので、議会や住民の監視の下に置かれてこの制度が運用されるということになろうかと考えております。 また、これらのことも踏まえまして、総務省といたしましてはこの法の施行に当たりましては、各地方団体に対して制度の趣旨、内容についてよく周知を図りますとともに、公正な採用が行われますよう必要な助言等に努めてまいる所存でございます。
○高嶋良充君 総務省からの助言、指導も結構かというふうに思いますが、先ほど、成績主義の原則に基づく任用が確立をしている、あるいはしてきていると、こういうふうに言われました。私もそれを否定するものではありません。 ただ、地方公務員法の解釈等々を見てみますと、その中で、成績主義の原則に基づく任用が確立していると考えられるが、それでもなお情実主義による任用が根絶したとは言い難いように思われると。いわゆる側近人事や議員その他の有力者の強力な推薦による人事などが見受けられるという、これは地方公務員法解釈の鹿児島重治さんが書かれた文書ですけれども、私はまだそういう部分が、すべての地方自治体とは言いませんけれども、多く残っているというふうに思うんですね。 そういう観点からいうと、一般の競争試験と違って、この種の任期付採用については競争試験を余り取り入れられないんではないかと。ということは、任命権者である市町村長さんが政治的任用をするとかあるいは情実で採用するというようなことが、正に恣意的な採用が排除できないのではないかという、そういう危惧を持っているわけです。 そういう意味では、総務省の指導、助言も結構ですけれども、やはり国と同じように、地方自治体で人事委員会のあるところはまあまあ歯止めが利くと思いますけれども、公平委員会しか設置されない約三千近い地方公共団体の分も含めて考えると、この地方の人事委員会や公平委員会の機能強化が必要だというふうに思うんですけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 今、高嶋委員の御指摘は、地方自治体は御存じのようにいわゆる首長という大統領制ですね、その方がいわゆる行政をつかさどるということでの、やはりそういう制度面からの恐らく御指摘ではないかと思います。 そういうことで人事委員会制度も特に都道府県又は政令都市等大規模の都市に適用されているわけでありますが、それを設けていないところ、公平委員会というところがあるわけでありますが、そういう中小のやはり自治体につきましては比較的目が届くと、そんな観点も含めながら、総体的にはやはりこの人事委員会と公平委員会の機能というのは大変重要であると、そのように認識しております。 それにつきましては、平成十一年四月二十七日の地方公務員制度調査研究会報告がございまして、そこで、人事行政機関としての機能をより一層的確に果たしていくための人事委員会の機能の充実と体制整備及び公平委員会の所掌事務の範囲の拡大、これが提言されているところでございまして、今後とも検討が必要なものと認識しております。
○高嶋良充君 今、副大臣の方から言われました、平成十一年四月に地方公務員制度調査会の報告が出されています。 そこで伺いたいんですが、その報告に基づいて平成十一年の十月八日に開かれた第二十六回の地方公務員制度調査研究会において、人事委員会、公平委員会制度に係る地方公務員法等の改正案の骨子概要というものが提起をされたはずなんですけれども、これは法案、正式な法案としてその後の百四十七通常国会には提出されなかったんですね。骨子まで出てきたんだけれども、法案は提出されなかった。なぜ提出を断念されたのか、その理由と、今、副大臣から検討の余地ありと、こう言われたその法制度化について、具体的にいつごろを想定されているのか、その点についてお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) ただいま副大臣から御答弁申し上げましたように、地方公務員制度調査研究会の報告が平成十一年四月に出されまして、その中で、人事委員会等の機能の充実と体制整備というものについての提言が行われたところでございます。 その後、今、委員からお話がございましたように、平成十一年十月八日の当該研究会におきまして、当時の旧自治省でございますが、人事委員会、公平委員会制度に係る地方公務員法等の改正案の骨子概要という、これは未定稿という形で考え方を整理したものをお示ししたわけですが、この資料は、あくまでもそれまでの研究会での検討状況、委員の皆様方から出た意見等を集約する形で、更に引き続いての御意見等を伺うことを目的に当時の状況を取りまとめてお示ししたものという位置付けのものでございます。 その後、引き続き検討は重ねてきているところでございますが、その後、平成十二年の十二月の閣議決定で行政改革大綱が取りまとめられましたが、その中で、国家公務員及び地方公務員に係る制度の抜本的改革に取り組むということが打ち出されまして、その中で、公務員制度改革の中では第三者機関である人事院の機能の在り方も検討の対象とされるということになった、そういった状況の変化等もございましたので、それらの状況もよく踏まえる必要があるということで引き続き検討を続けているところでございます。 いずれにしましても、大事な問題でございますので、私どもとしましては、引き続き人事委員会、公平委員会の機能の在り方について鋭意検討をしてまいる所存でございます。
○高嶋良充君 いずれにしても、未定稿であっても一定の骨子が出ている部分ですし、公務員制度改革との絡みもありますけれども、この種の任期付の職員採用あるいは研究員採用等々、いろんな課題が出てきているわけですから、是非、人事委員会、とりわけ公平委員会の機能強化のための法改正は是非お願いをしたいというふうに思っているところであります。 そこで、次に伺いますが、採用のケースについてであります。 国においては、人事院事務総長通知によって例示、基準化が図られているわけでありますけれども、自治体では、採用する場合のケースの特定というのはどのようにされるおつもりなんでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) この法律に基づきまして任期付職員を採用することができる要件でございますが、法案の第三条の規定によりまして、行政の高度化、多様化等に対応するため、専門的な知識経験等を必要とする業務について期間を限定して職員を採用する蓋然性が高い場合を類型化しているところでございます。これは法の明文で類型化がされているところでございます。 同時に、この規定では、任期付職員を採用できる場合は、専門的な人材等を活用することが不可欠な業務が存在し、かつ採用しようとする者が当該業務にふさわしい専門的な知識経験などを有する場合に限り採用できることと限定がされているところでございます。このような法の規定がございますので、これ以上にケースを限定することは必要がないものと考えているところでございます。 いずれにしましても、総務省としましては、法の施行に当たり、各地方団体に対しまして、活用の例も含めまして、どんな場合にこの任期付職員の採用が行われるのか、そういった活用例も含めまして、制度の趣旨、内容についてよく周知を図りますとともに、適切に運用が行われるよう必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 どうも抽象的で分かりにくいんですが、具体的に言うと、運用について助言を行うと、こういうことを言われているんだというふうに思いますが、その具体的な助言の中身というのは国でいう人事院事務総長通知のような内容のものを想定をされているわけですか。
○政府参考人(荒木慶司君) ケースの周知ということで、今、委員からお話がございました人事院におきましては、事務総長通知で、任期付職員の採用がどんな場合に行われるのか、例示としまして、法の第三条一項の「高度の専門的な知識経験」という例示でございますが、ここでは、弁護士又は公認会計士がその実務を通じて得た高度の専門的な知識、大学の教員又は研究所の研究員で特定の分野において高く評価される業績を上げた者が有する当該分野の高度の専門的な知識経験、こういったものを指すと。あるいは、「優れた識見」ということでございますが、これは例えば、民間における幅広い分野で活躍し、広く社会的にも高く評価される実績を上げ、創造性、先見性などを有すると認められる者が有する幅広い知識経験をいうということで、具体的な例を示して各省に通知をしておりますが。 私どもも、この人事院の通知を参考にしまして、法の施行に当たりましては、各地方団体の制度の活用に資するため、参考としてこういったケース、まあ例示を周知することも考えていきたいと思っております。
○高嶋良充君 ケースを限定する導入の仕組みは不要と、こういうふうに言われましたけれども、ただ、助言、指導でそういうことを行っていくということですから、できるだけ抽象的でなしに、個々のケースについて具体的に助言をされるようにお願いをしておきたいというふうに思います。 次に、人事院総裁に伺いますけれども、昨年十二月に閣議決定された公務員制度改革大綱において、この任用制度の関係も含めて人事院による事前承認が今はできておるわけですけれども、それが公務員制度改革大綱によると、今後は事後チェック機能にしていきたいと、こういうことが提起をされています。となると、やっぱり先ほどからも議論ありますように、人事行政の公正、中立性というのが阻害されはしないかというふうに危惧をしているわけですけれども、人事院としてはどのような認識をお持ちですか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 先ほどから先生がおっしゃっておりますように、採用に当たっての公正、中立性の確保というのは非常に公務員制度の中では大切にしなければならない価値だというふうに思います。そういうことで承認制というのが取られておるわけですが、規制緩和の風潮といいますか、そういう考え方もまた大切でございますので、私たちは、今までの実例、経験というものを基にいたしまして、できるだけ基準化してまいりたい、そしてその基準に従って各省でやっていただくということを考えていかなきゃならないというふうに思います。 ただ、いろいろなケースがございますので、基準化してもその基準に当てはまらないようなケースも考えられますので、そういう場合には、どうしても承認という手続を経ていくということも考えていかなきゃならないだろうというふうに思います。そこらの組合せというのをできるだけ慎重にといいますか、きめ細かく検討しながら、それぞれの各省におきまして機動的にやっていただく、また、この制度が大切にしなきゃならない人事行政の公正性というものも確保していくという、両にらみで制度を構築していかなきゃならないというふうに思います。
○高嶋良充君 これはあくまで想定なんですけれども、総務省にお伺いしますが、もし、今、総裁が言われたように、公務員制度改革大綱に基づいて国の方で事後チェックにするというように法律が改正をされた、変更された場合、自治体の場合はどのようにされるんでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 国の制度の変更が、仮にということでございますが、ありまして、事後チェックというようなシステムになった場合どうするかという点でございますが、まず、私どもとしましては、地方公務員につきましては、現在、この任期付職員の採用制度自体がまだ制定されていない、制度がないという状況でございますので、まずは、今法案をお願いしておりますが、地方団体からのニーズも高まっておりますので、国の現在の制度に準じた内容の制度をスタートさせていただきたいと考えております。 その上で、ただいまの行革大綱に基づく見直し等の動向を私どももよく見極めまして、今後、仮に国の制度の見直し等の方向が出てくれば、それにつきましても地方団体に早めに情報を提供する、あるいは、私どもとしても、それを踏まえて地方の実情に合った制度としてどういった制度にすべきか早急に検討もいたしまして、適切に対応していきたいと考えております。
○高嶋良充君 地方公共団体の場合は、この種の任用というか採用については、かなりいろんな現行の制度を活用して柔軟に対応してきているというふうに思うんですが、私は、今回の問題、今回の任期付採用の問題も、今までの現行制度、例えば特別職の非常勤職員制度というものがあるわけですけれども、それでも対応可能なんではないかなというふうに思うんですが、その辺について総務省はどうお考えなのか。 それと、任期付採用を取るのか、あるいは特別職非常勤制度の任用制度を取るのかという、そういう判断基準というのをどのように考えたらいいのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 特定の学識経験に基づいて採用されます特別職の非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員と、こういったものが現在の制度でございまして、今、委員からお話ございますように、専門的な知識経験等を活用するという立場から、観点からこの制度が活用されているケースもございますが、この制度で採用される職員はあくまでも特別職でございまして、一般職とは異なりまして、守秘義務、職務専念義務等の服務を始め、地方公務員法の規定が適用されないものでございます。 これに対しまして、本法によります任期付職員は、当該団体の一般職員として、一定期間継続的に業務に従事することになるものでございます。この任期付職員は、当然、地方公務員法の規定の適用を受けまして、その知識経験を生かしながら他の職員と一体となって、言わば当該団体の職員になり切っていただいて、政策の立案等にも主体的、継続的に従事していただくと、こういう職員になるわけでございます。 したがいまして、どちらの制度を使うかというメルクマールでございますが、このような専門的な知識経験を有する方を採用するというケースの場合にあって、当該団体の職員になり切って、一定の期間、主体的、継続的に専念して業務に携わっていただく、そういったケースにはこの任期付採用の制度を活用していただくということになるものと考えております。
○高嶋良充君 服務規程の関係からいうと、確かに特別職の非常勤というのは今言われたとおりだというふうに思います。ただ、もう一つ採用の形態として一般職の非常勤職員というのもあるわけですけれども、そういう意味では地公法の十七条によって任用することも可能ではないかと思うんですが、その辺の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) この法案によります任期付職員の制度は、一定の専門性などを要件としつつ、政策の企画立案等、他の常勤の職員と同様に業務を行う常勤の一般職の職員として採用できるように制度を設けるものでございます。 今、委員から、地公法十七条による一般職非常勤職員のお話がございましたが、こちらの制度では、地方団体が一般職の非常勤職員として職員を採用するわけでありますが、あくまでも期限を付けて採用される非常勤の職員ということでございますので、そこのところが基本的に違うわけでございまして、したがいまして、この法律が、法案が制定されましても、現在の地公法十七条による一般職の非常勤職員としての採用という形態は残るものでございます。両方の制度が活用できる形になるということでございます。
○高嶋良充君 そこで、臨時・非常勤、それから短時間勤務職員ですね、その関係についてお伺いしたいと思いますが、今回の任期付採用の法案も、先ほども出ていましたけれども、平成十一年四月にまとめられた地方公務員制度調査研究会報告から出されてきたものなんですけれども、この報告が出されたときに、公益法人等の職員派遣制度とか、あるいは任期付の研究員制度、これはもう既に制度化されているわけですけれども、そして今回、この任期付職員の採用というのが制度化されると。 あと、そのときに提言された部分で残されているのは、臨時・非常勤職員、短時間勤務職員についての法制度の確立を検討すべきだと。こういうことについてはいまだに実現をしていないわけですけれども、その検討状況を明らかにしていただけませんか。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 地方公共団体が簡素で効率的な組織を維持しながら行政ニーズの変化や多様化に的確に対応するためには、事務の種類や性質に応じて臨時・非常勤職員を適切に活用することは有効な方策であると考えております。 平成十一年四月に出されました地方公務員制度調査研究会の報告の中で、臨時・非常勤職員の制度の位置付け等について検討を行う必要があるという指摘がされておりまして、それを受けましてこれまで検討を続けてきているところでございますが、現在の検討状況ということでございますが、この検討を進めるために平成十二年の十一月に設置をいたしましたが、学識経験者、実務家によるこのための任用制度についての検討会を設けまして、鋭意検討を行っているところでございます。 この臨時・非常勤職員につきましては、その勤務形態、職務の内容が非常に多様であります。また、その任用の方法、処遇の在り方についてどのように整理するか難しい問題が多々あるところでございます。また、法制度の整備を行っていくためには、民間の現在の厳しい雇用情勢の中で国民の理解と納得が得られるものとしていくことも必要であろうと考えております。 総務省としましては、社会経済情勢を踏まえながら、国の制度の状況、民間の動向等も勘案しながら、引き続き、先ほど申し上げました検討会の場などを通じまして、鋭意検討をしてまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 短時間勤務職員は、今、行政改革の絡みもあって、常勤職員の三割近くに達しているという数字が地方自治体では出ているんですね。そういう意味からいうと、この短時間勤務職員の存在を抜きにして今や自治体行政というのは考えられないのではないかという、そういうふうにも言われてきています。ということは、やっぱりそれにふさわしい雇用、任用制度、処遇を確保していくというのが喫緊の課題だというふうに思いますので、早急な制度化を要望しておきたいというふうに思います。これは、答弁は要りません。 引き続いて給与問題に移りますけれども、任期付採用職員の給与は、国で言う指定職も含めた最高額まで適用してもいいと、こういうことになっているようであります。額で言うと事務次官の百三十七万五千円ですか、ぐらいまで出してもいいんだと、こういうことのようですけれども、これも地方自治体は国のとおり準拠せよと、そういうふうに考えていいんでしょうか。ということになると、他の職員に与える影響は非常に大きい、悪影響を与えるというふうに思うんですが、その点はどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) 任期付職員の給与についてでございますが、この法に基づいて採用されます職員の給与につきましては、条例で定めるところにより支給されることとなるものでございます。そのうち、特定任期付職員につきましては、その知識経験の水準や業務の重要性等にふさわしい給与を確保する必要があるという観点から、国の制度と同様、特別の給料表など一般の職員とは異なる給与体系を設けることが適当であろうというふうに考えております。 今、委員から御指摘ございますこの水準でございますが、当然各地方団体におきましては、本法案の趣旨を踏まえた上で、職員の士気の低下をもたらすことがないように、各団体の地域の実情を踏まえながら特別の給料表をお定めいただくということになるわけでございますが、事柄、その給与体系のバランスということを考えますと、あるいは地域のそういった実情等、一方で高度の専門的な職務に携わっていただくという、適任の方を採用するという、そういった要請もございますが、そういった観点からもろもろ総合的に勘案して決められることになろうと思いますが、私どもとしましては、首長であります知事や市町村長より高い給与の額が定められるというケースはほとんどないのではないかというふうに考えているところでございます。
○高嶋良充君 市町村長よりも高い給与はないんではないかというふうに、しかしいずれにしても指定職の俸給表を可能だと、こういうことになっています。御承知のように、今、行政職員の最高の給与、俸給額というのは五十九万七千三百円ですね。それで、指定職となると百三十七万五千円まで行けると、こういうことで、地方自治体の場合、指定職を使っているというのは東京、大阪、愛知の都道府県と、こういうふうに聞いておりまして、それ以外の正に九九・九九何%は行政職の俸給表で最高額が五十九万七千三百円だということでございますから、そういう観点から言っていくと、その任期付職員の皆さん方が指定職を使われるということについては当然最高級の給与水準が出てくると、こういうことですから、やっぱり今までの部長や局長の給料よりも高くなるということは士気にも影響するんではないかというふうに思うんですが、それは先ほどの、自治体でそれはもう考慮勘案することだと、こういうことですから、そういうことがないような方法を自治体では取られるんだというふうに思います。 その答弁はいいですが、ただ一つお聞きしておきたいのは、総務省は今まで、地方自治体の給与水準についてその規模を勘案して決めるべきだという、そういう指導をしてこられましたね。しかし、今回は、そういう規模を勘案して任期付職員の給与水準については勘案するというような指導をされるのかされないのか。その点についてお聞きをしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 今回の任期付職員の給与表の策定についての基本的な考え方でございますが、この給与表につきましては、あくまでもこの任期付職員、特定任期付職員の給与につきましては、高度の専門的な知識経験や業務の重要性に着目して定められるものというものでございますので、これまで、今、委員からお話ございました一般行政職の給料表については、当該団体の規模、組織に対応した職務の階層に応じて適正に定めるのが望ましいということで指導して助言等をしてまいりましたが、給与の性格が今申しましたように任期付職員につきましては異なるものでございますので、一般職の給与に係る考え方と矛盾するものではないと考えております。
○高嶋良充君 業績手当の関係なんですが、業績手当については、客観的な評価に基づく必要から、専門家というか外部の意見も聞くべきだというのが総務省の見解だというふうに伺っているんですが、もしそのような評価機関を設置しなかった場合は業績手当については支給すべきでないと、そういうふうに解釈してよろしいでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) 特定任期付職員業績手当でございますが、採用時に期待されていた業績を超えて特に顕著な業績を上げた場合に、この業績を給与上の処遇に適切に反映できるよう国の制度と同様に条例で設けることができる、支給することができるというものでございます。業績手当の支給の認定に当たりましては、恣意的な運用や住民の批判を招かないように、公正性や合理性を担保することが必要であると考えております。 具体的には、任期付研究員業績手当の場合と同様に、部内に業績手当、業績の評価のための委員会を設けたり、又は必要に応じて部外の専門家などに第三者としての意見聴取を行うといったような公正かつ適切な業績の評価の確保、手続を設けていただきまして対応していただくように地方団体に助言してまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 最後に、総務大臣に決意を伺っておきたいんですが、私が最初に申し上げましたように、この法案でやっぱり一番危惧するのは、市町村長、とりわけ任命権者が情実人事あるいは政治的任用を行わないかという、そういう部分があると思うんです。 今までは、大半が競争試験、公募制ということもございましたから、そういう入り込む余地はなかったわけですけれども、ただ審議会の委員に、そこの町長さんの後援会の幹部を審議会の委員に入れるということでもめるようなことはありましたけれども、しかし、一般の職員にそのような部分というのはできるだけ排除されてきたと思うんですが、今回こういう制度を導入をしていくということになりますと、基本的にはこの採用は公募制ではなくて競争試験でもない。ということは、任命権者の恣意が働く可能性が非常に強いと、こういうふうに思っています。 そういうやっぱり人事行政を公正中立に行っていくという、そういうことが今一番求められているというふうに思いますので、是非、恣意的な運用がこの制度を通じて行われないように、総務大臣として、あるいは総務省としてのきちっとした対処をされることを要望したいと思いますので、その決意をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今の公務員制度の基本はメリットシステムですね、成績主義の大原則がある。これで全体が貫かれているわけでありますが、今回、世の中も相当変わってきておりまして、高度な行政サービスということになるとそれにふさわしい職員が要るということで、特例的にこういう特別の能力ある人を任期付で採用しようと、こういうことですから、しかし、採用する場合にはやっぱり客観性がなきゃいけませんね。情実や政治的な人事をやればみんな見ていますからね、議会や住民が。人事委員会があるところはそこでチェックしてもらうようにして、そうでないところも基本はやっぱり成績主義だと、これは特例だと。しかし、こういうものを組み合わせることによって、当面のいろんな問題が解決したり進んだり、いい影響があると。うまく使うということでございますので、今後とも、我々もウオッチしながら、必要ならば適切な指導をしてまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 ありがとうございました。 終わります。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。 任期付の採用の問題で、まず最初に基本的な問題をお伺いしたいと思うんですが、地方公務員のあるべき姿というのは、任期のない学卒者の採用と部内育成を基本に置くべきだと私は考えます。中立、公正、安定的に職務を執行をすることというのは、正に住民に対し、国家公務員で言えば国民全体への奉仕者として、地方公務員でもやはりそれと同じように日本国憲法を遵守して公平に職務に専念をすることができる、そういった安定性を求められるというふうに思います。ですから、従来、臨時的な者以外は任期を定めない、こういうふうにあると思うんですけれども、基本はそういうこととして認識をしてよろしいでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 言われるとおり、公務員の任用というものは任期が付くものじゃありませんわね。普通はもうずっとやってもらうと。こういうことで、試験で採用して、中でいろんなことを勉強していただいて能力を付けていただいてずっと頑張ってもらうと、全体の奉仕者として、こういうことでございますので、今回の任期付は、先ほども高嶋委員にもお答えしましたように、特例的な任用の形態だと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
○八田ひろ子君 今回の任期付職員はあくまでも特例の措置だということでありますが、国家公務員の任期付の場合には、法律に「特例」という文字が入っていますが、こちらの方はどうなのか。そして、具体的にどういう職種が想定をされていますでしょうか。国家公務員の任期付採用を審議する際に、地方公務員の場合は、国と地方の行政機構の相違等も踏まえて地方公共団体にふさわしい制度の在り方を検討されておるところだと、こういうふうに言われているんですけれども、そこの違いも含めて、具体的にどのような職種が想定されているのか、お答えください。
○政府参考人(荒木慶司君) 任期付採用が行われる職種でございますが、この地方公務員の任期付採用の対象となります職種につきましては、広く一般職の職員が対象となるものでございまして、法律により任期を定めて任用することとされている職を占める職員、非常勤職員等が除かれる以外は、制度的には一般職の職員が広く対象になるというものでございます。
○八田ひろ子君 ですから、地方公共団体にふさわしい制度の在り方を検討をされておるということですが、そこの観点ではどうなのか。 また、一定の期間設置をするということですので、一般職全体が掛かるわけではないと思いますので、そこのところをお示しください。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 ただいま申しましたように、制度的には広く一般職の職員が対象になりますが、法の三条の規定にございますように、この採用が行われる業務としまして、かなり蓋然性のあるものが限定されております。 まず、第三条一項の規定に基づきますいわゆる特定任期付職員でございますが、高度の専門的な知識又は優れた識見を有する者を採用する場合でございますが、この例としましては、公立病院など公営企業の財務状況の分析、健全化への対応などのため企業会計に精通した公認会計士を採用する場合、あるいは訴訟政策や政策法務の充実強化のため弁護士を採用する場合などが考えられるかと思います。 また、二項の一般の任期付採用でございますが、こちらでは、例えば国際会議などの開催準備のため民間の大規模イベントの運営等に経験豊富な方を採用する場合、電子自治体を推進するためにシステムエンジニアなどの情報技術の専門家を採用する場合などが考えられるかと思います。
○八田ひろ子君 公認会計士とか弁護士さんを、今の御説明ですと、一定の期間だけというふうにちょっと思えないような中身もあります。また、国際会議とかイベントというのは、今、地方自治体で、衆議院でも議論になりましたけれども、私の地元であります愛知でも国家事業の国際博覧会の計画があるんですけれども、そういうところにこういう任期付の職員の派遣というのは、実際にこういうイベントで地方財政をゆがませて破綻をさせるというのが今までの例でありまして、そういうものにまた新しく誘導できるような制度を作るというのは、正に財政面でも、あるいは環境などの破壊の面でも地方にますます負の遺産を押し付けるような誘導になると、こういうふうに私は心配をするわけなんですね。 三番目におっしゃいました法案の第三条二項の二にあります「急速に進歩する技術に係るもの」ですね、いわゆる陳腐化する場合と言われておりますけれども、結局二、三年で交代をする、あるいはもっと早い時間に交代をしなければ陳腐化するんではないかというふうに考えられますが、そうなりますと、特定の企業や企業集団から派遣をされてくる、企業との癒着、とりわけ地方自治体というのは大きな規模から小さな規模までいろいろとあるわけですよね。だから、そういうのをどういうふうに歯止めが掛かるような助言ができるのか。それは荒木さん、どうでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) まず、先ほどの答弁の中で、一定の期間ということで、この法に基づく採用の、採用された職員の任期は最長でも五年ということでございますので、その点ちょっと先ほど説明で漏れておりました。 それと、今御質問の、民間からの任期付採用を行うことによって特定の企業との癒着等の問題が起きるおそれはないかという点でございますが、本法案によります任期付採用は、採用とする方個人の専門的な知識経験や優れた識見を客観的に判定いたしまして採用を行うものでございまして、その者が所属する企業との関係により採用されるものではないということをまず御認識いただきたいと存じます。 また、任期付職員は、一般の職員と同様に地方公務員法の守秘義務でありますとか営利企業等への従事制限といった服務規定の適用を受けるものでございます。また、守秘義務につきましては、退職した後においてもこれは適用されるものでございます。当然これには罰則の規定もございます。 これらの法制度を通じまして、いやしくも特定企業との癒着といった批判を招くようなことがないように、適切な運営が行われるように、私どもとしましては地方団体に対しまして必要な助言をしてまいりたいと考えております。
○八田ひろ子君 特定の企業や企業集団から派遣をされてくるということが、癒着があるとかそこに腐敗とかいろんな問題が生まれるというのは後から分かるわけなんですよね。ですから、そういうものを、特定の企業や企業集団から派遣されるとか、そういうことがきちんと、しないようにどういう助言ができるんですかと伺っているんですが。
○副大臣(若松謙維君) 今の八田委員の御質問であります。実は私も公認会計士でありまして、そういった恐らく、この仕事を辞めてこういう任命を受けた場合にということなんですが、御存じのように、今、いわゆる地方自治体にかかわる環境変化が非常に大きい、特に日本のいわゆる行政の公会計が非常に後れております。そういうことで、高度な専門的な知識ということでやはり公認会計士が必要であろうと。 ところが、これはずっと必要なものではなくて、そういった新しい制度を導入するときのためにいわゆる期限付の任期と、こういうことになるわけでありまして、さらに、先ほどちょうど愛知の万博の話がありましたが、こういう大規模な国際的なイベントのためにも、じゃ、そういった特殊な能力のある方がそんなにいるわけではないんですね。あくまでもこれは極めて専門的な方、また特別な経験を有する方、そういうことで、いわゆる企業との癒着ということは余り起き得ない制度と私どもは認識しております。
○八田ひろ子君 「急速に進歩する技術に係るもの」、第三条二項の二ですね。荒木さんに伺いましたのは、二、三年よりももっと短いスタンスで、具体的に言えば、IT関係とかそういうのの場合は、特定の企業や企業集団から派遣をされてくる、結局ソフトからハードまでそこの企業とずっとお付き合いするようなことになりかねないのではないかという心配に対してはどういう歯止めがあるのかという質問です。
○政府参考人(荒木慶司君) 実際の採用に当たりましては、各地方公共団体におきましてその必要性とか業務の内容、これについて議会で十分議論がされるということは再三申し上げているとおりでございますが、当然、任命権者におきましても、今、委員が御懸念されるような点については、当然あってはならないということでございますので、制度の運用に当たりましては、採用された方、特に、採用される方はある専門的な分野のエキスパートといいますか、地方団体の職員にないそういう知識、能力等を有する方でございますので、そういった方をその能力を正に活用するということで任用するわけでございますので、その方の従事する職務につきまして、実際には配置になるかと思いますが、どういうところに配属させるか、配置するか、そういった際に十分その辺についての配慮をいただく。特に、これもちょっと具体の事例等がないと、一般的なことで申し上げるのはあれですが、例えば出身企業に対する行政権限の行使などにかかわるようなセクションには配属しないというようなことは当然考えていかなければならないというふうに思っております。
○八田ひろ子君 結局、歯止めとか助言ができないということがよく分かりました。 次に、国家公務員の場合は課長補佐とか審議官クラスが特定任期付ということなんですが、法案の新旧対照条文にあります市町村立学校職員給与負担法を見ますと、高度な専門的な知識経験を有する者に支給される特定任期付職員業績手当というのが校長、教頭から学校栄養職員や事務職員まで法文では支給できることとなっていますが、地方公務員の場合、特定とかあるいは②の場合、そういう場合がどうなるのかというのをちょっと具体的にお示しいただきたいんです。今挙げたのは①の方ですけれども。 今回の任期付採用の法案の趣旨、法文からは、例えば学校の栄養職員あるいは一般的な事務職員、こういうものも、排除はむろん最初御説明があったようにされておりませんが、実際には任期付採用というのを想定しているわけではないと私は思いますが、いかがでしょうか。 あわせて、国家公務員の任期付採用の法案審議に当たりまして人事院総裁が、国立病院の看護婦の場合、看護学校を卒業した方がその法律の第一項ないし第二項で、こっちでいっても同じですが、任期付で採用されるというのは普通の場合ではまず考えられない、こういうふうに答弁をされておりますが、看護婦さんの場合でも地方公務員は国家公務員と同じように任期付で採用されるというのは普通の場合はまず考えられないと、こういうふうに考えていいのかどうか。この二点をちょっと確認したいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) 今回の法案で対象となります任期付職員でございますが、先ほど来申し上げておりますように広く一般職の職員が対象となるということでございますが、ただ、本法によります対象となります業務でございますが、これは、公務部内では得難い高度の専門的な知識経験等を有する者、あるいは適任の職員の部内確保が直ちに困難な専門的な知識経験を必要とする業務というようにおのずと業務に限定がございますことから、今お話ございます栄養職員等をこの制度で採用することは、それと、もう一点お話ございました看護師ですね、病院の看護婦さんの方についても同様でございますが、これらにつきましてこの制度で採用するということは一般的には想定されないものと考えております。あくまでそういった部外の専門的な知識等を活用する必要がある場合ということで、おのずから限界、限定があると考えているところでございます。
○八田ひろ子君 そうしますと、一般的な学校栄養職員や学校の事務職員は想定していないと。 そうすると、学校の教員ですと、一般的な学校の教員ですけれども、任期付採用というのはやっぱり同じなんですか。
○政府参考人(荒木慶司君) 学校教員についてのお尋ねでございますが、学校教員は専門的な知識、資格を要する職でございますが、本法によって任期付採用を行う業務は、学校教員等の資格を要することそれだけをもって判断するものではなく、公務部内では得難い高度の専門的な知識経験などを有する者、あるいは部内で直ちに人材の確保が困難な業務というようにおのずと限定があるわけでございますので、一般的に申し上げますと、学校の教員につきましてもこの制度で採用するということは一般的には想定されないんではないかと考えております。
○八田ひろ子君 そうすると、一般的には採用されないのが私ども一般の住民からすると多いわけなんですが、国家公務員の任期付の場合、この法律を活用して少なくとも百人程度は採用したいということが答弁されて、現実に今採用されていますが、地方公務員の場合、この任期付採用はどの程度採用を、結果的にはあるということが想定されているのか、見込まれているのか伺います。
○政府参考人(荒木慶司君) この法案におきましては、任命権者は条例で定めるところにより任期付採用ができることとなっておりまして、実際に制度を導入するか否か、また具体的に何名程度の任期付職員を採用するか、これにつきましては、各地方公共団体の任命権者が当該団体におきます業務上の必要性などを検討した上で判断されるものでございます。こういった性格上、現時点でその見込み数、何人程度を採用されるかについては、明らかにするのは困難ではございます。 ただし、総務省が昨年秋に行いましたアンケート調査では、都道府県のうち九割以上の団体、政令指定都市では全団体が地方公務員の任期付採用制度の必要性を感じているということで制度の創設を望んでおられますので、この法が施行されますと、これらの団体を中心に逐次制度の活用が図られていくものというふうに考えております。
○八田ひろ子君 大きな自治体、都道府県などでは採用されるかもしれないがよく分からないというのが現状だそうですね。 一つ伺いますけれども、国家公務員の場合、これで採用された方は元の会社に戻るというようなことも事前に話されるというようなやり取りがあるんですが、地方公務員の場合はどうなんでしょうか。 また、採用期間が五年間とさっき言われましたけれども、一年ごとに細切れで更新するとか、今、臨時的任用の場合、そういうことがされているんですけれども、そういうのがされないかどうか。五年ということになりますと、女性を採用しますと育児休業とかそういうものの対象になるんですけれども、これは一般職の常勤の公務員ですので、当然育児休業は取れるわけですね。 その三つをちょっとお答えください。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 三点ございましたが、まず、任期付職員が任務を終えた後の復帰についてでございますが、この法案は、個人の方の専門的な知識経験等に着目して地方公務員として採用するものでございまして、民間企業との間の組織的な人事交流を内容とするものではないわけでございますが、したがいまして、法制度上、かつて所属しておりました在職企業への復帰が当然保証されるということにはならないものでございます。 したがいまして、実際の運用に当たりましては、有為な人材が円滑に確保できますようにするためには、任期終了後の職員の復帰が円滑に行えるということは極めて大事でございますので、あらかじめ地方公共団体と企業との間でその復帰などにつきまして十分に相談をした上で採用を行うということが適当でありますし、実際にそうしないとなかなかうまく人の採用ができないであろうというふうにも考えております。いずれにしましても、総務省としては、地方団体に対してこうした点について適切に助言をしてまいりたいと考えております。 次に、任期でございますが、細切れに任期設定するというようなことについてのお尋ねでございますが、本法案によります任期付採用制度におきましては、任命権者は採用の際に任期付職員を必要とする業務を具体的に念頭に置きまして、その業務を遂行するのに必要な期間を、これは先ほど申しましたように最長五年でございますが、実際にその任務を、その業務を行っていただくのに必要な期間でありますので、例えば二年でありますとか三年でありますとか、その時点で見込まれる所要期間を任期として設定するものでございます。したがいまして、あらかじめ業務遂行の必要な期間よりも短い期間を任期として定めて設定するということはないものと考えております。 次に、育児休業、介護休暇の取得の件でございますが、本法案によります任期付職員の育児休業及び介護休暇につきましては、国の制度との権衡を考慮しまして法律及び条例などにより定めるものでございますが、一般的には任期付職員についても育児休業及び介護休暇は取得できるものとなっております。
○八田ひろ子君 育児休業が取れるというのは、常勤の一般職なら当然なんですけれども、あとの答弁は大変なかなか難しく、実現性があるのかどうか、実際にそういうふうに採用できるかどうかというのが大変難しいことだなというのが今の苦しい答弁の中からもうかがわれるわけですが。 国家公務員の任期付採用についての審議で、チェック機能のことを、先ほどもありましたけれども、人事院は、任命権者の方々が行った能力の検証が客観的評価の方法によって公正に行われたかどうかということを承認に当たってのチェックポイントだと、これは人事院ですね。しかし、地方公務員の場合は、実際には人事委員会というのは、都道府県の中でも常勤の人事委員会があるところというのは七団体で、あとはあっても非常勤で、ほとんどの市町村というのは政令指定都市を除けばありません。 採用に当たっての公平さ、中立性のチェック機能があるから、国家公務員はこういう制度を入れても情実人事とかそういうのがないんだよというのを繰り返しおっしゃっているわけなんですけれども、結局、市町村長が採用権者で、公平さ、中立性のチェックも市町村長が果たすということで、これは仕組みとしては私、非常に不十分で……
○委員長(田村公平君) 八田ひろ子君、時間が来ております。
○八田ひろ子君 はい。 市町村としてもおかしいと。だから、何か検討をすることが必要だと思います。 それともう一つは、労働団体、職員団体との話合いが事前にされたかどうか。されるべきだと思いますけれども、この二つの点についてお答えください。
○政府参考人(荒木慶司君) 公平委員会しかない地方団体における採用のチェック体制につきましては、先ほども申し上げましたように、実際の運用に当たりまして、任命権者は条例の制定を通じて、当然その際、議会での御議論がございますし、制度の実施に当たりましても、運用に当たりましても、住民への情報の提供、説明責任を有するということで、まず住民や議会の監視の下に置かれるということはあるかと思います。 また、こういった基本的なことがございますが、任命権者は当然、地公法十五条に基づく能力の実証に基づいて職員の任用を行うという成績主義の原則、これを十分踏まえて、当然人事を、採用をやっていただくということになるものでございます。私ども、この点についてはよく助言等をしてまいりたいと考えております。 また、この制度を立案するに当たりまして、職員団体との話合いをしたかという点でございますが、この法案をまとめる過程で有識者などから成ります研究会を設けまして、そのメンバーには職員団体の代表の方も入っていただいているわけでございますが、そういった場におきましてこの新たな任期付採用制度について議論をいただいて、そういった意見などを踏まえながら今回の法案をまとめてきた経緯がございます。 以上でございます。
○渡辺秀央君 なかなか、同僚議員の議論を聞いておりますと、役所側も苦しい答弁というか、当面の目先の答弁という感じなんですね。これはやむを得ないでしょう。私は基本的にはこの法案、賛成はしますよ。賛成なんですけれども、それとまた同時に、今までの公務員制度というのがある意味においては余りにも閉鎖的とでもいうか、あるいは時代の急激な変化に対応し切れる人材を今すぐ求められる行政サービスにおいて、人間育成が間に合わないとでもいうか、ニーズにこたえられない。こういうことに対する当面の手段として、ある意味においてやむを得ないのかなという感じを前からいたしておりましたし、また政府側のある意味における悩みとでもいうか、そういうことも分からぬわけではないので、当面はこれは致し方ないと思うんですけれども。 大臣、これ、やっぱりある程度やってみて、大臣が大臣であるかどうかは別にして、その時期は。しかし、やっぱりこういうものは果断に率直に、基本のことは私はこれから人事院総裁にもあるいは大臣にも質問しますが、基本原則はしっかりしながらも、そういうことに対して、やってみてまずかったら改正すると。どうも基本的な国家体系の中における公務員制度というものと、あるいは地方自治というものから考えてみた場合に、これは地方自治ですが、これは果断に改正をしても差し支えないというような意気込みで考えておられますかどうですか。私はそうあるべきだと思うんですが、事前にちょっと一回聞いておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) これは国がやりまして、七十七件、今実例が出て、それなりの成果を収めつつあるということと、都道府県や政令市がやってみたいということもあって今回制度化するんですが、やっぱりこれからの制度というのはある程度ソフトな要素がなきゃだめですね。おかしけりゃ直すということが基本的になきゃいかぬので、決めたらこのとおりしゃくし定規でいくなんということは、私は、これからはすべての制度で通らないんで、この今回の制度も同じだと、こういうふうに思っております。
○渡辺秀央君 さすが大臣、いろいろ役所にもいたし、民間にもいたし、地方にもおられたし、国会議員として長年勤務をしておられて、大変見識ある言葉だと思いますよ。是非そうあるべきだろうと思うんですね。そこにいわゆる公務員の活力、ある意味においてはマンネリ化というものは、制度上でなくて、それぞれの公務員個人個人が絶えず刺激として持っていかなきゃいかぬ。そこに国民のニーズにこたえられる公務員体制というものができていく一因だろうというふうにも思います。 そういう意味では、今回のこれは少なくとも大綱に準じて、公務員制度改革の大綱に準じた一つの一環としてこの問題が提案されていることに対して、先ほど申し上げたように、今日の段階において我が党としても了としたいというふうに思っておるわけでありますが、しかし、さはいうものの、公務員のこの大綱においては、人事管理において各府省の機動的、弾力的な行政運営を強調していますけれども、それが、これは公務員の人事管理における中立性ということについてのことになるわけですが、公務員が国民全体の奉仕者として職務遂行に当たるという基本も重要でしょうけれども、それを否定されることはないんだろうとは思うんですが、国民全体の奉仕性を強化するためにどういうことを提言をされているのか。 要するに、私が言いたいのは、各省の人事管理を自由にするという各省の御都合主義の分権思想ばかりが重視されていて、公務員制度を考えるに当たって、いわゆる先ほど言った公務員の基本問題、公務員が国民全体の奉仕者であるという、そこをしっかりとしたことにしておかないと、この地方公務員の問題にもこういう風潮というか、そういう波が行くような感じがして、先ほどからいろんな懸念の議論が出ているのもそこにあるような感じがします。 そういう意味で、どういうことを総務省としては考えておられますか。また、総裁、何か御意見があったら、このことについても一言答弁がいただければと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 国の場合には議院内閣制で、総理は閣議を主宰して任命権があって大変上でございますけれども、各省が並立して各省の大臣が人事権、任命権を持っていますよね。 そこで、人事管理をどうするかという議論になるわけですが、地方の場合は大統領制ですから、人事権、任命権はもう首長に集中しておりますから、そういう意味では、今回の任期付採用でも地方団体ごとのばらつきは場合によってはあるかもしれませんけれども、地方団体としては、もうそれは割にすっきりした運用ができるんではなかろうかと、こういうふうに思っております。 国の場合には、今人事院という第三者機関と内閣があり、内閣の中に各省があって各省大臣が人事権者だと。この辺の整理、調整をどうやるかということが議論になっていると、こういうふうに私は考えております。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 先生がおっしゃいますように、公務員というのは全体の奉仕者でございます。全体の奉仕者というのは政治的に中立でなければならないと。それでないと全体の奉仕者になりません。したがいまして、この政治的中立性というのをどのように確保し、また実現していくかというところの分析、そしてそれに基づく法令というものをどのように作っていくかというところの議論がいま少し詰まり切っていないんじゃないかというふうに思います。 日本の公務員制度というのは、先進諸国の中で一つだけ非常に著しい特色というのは、お役人さんというのが非常に政治性を帯びておるというところだと思います。したがいまして、その政治性を帯びているというのは、片一方の方の国会議員さんとの関係があるわけでございますけれども、その政官関係をしっかりする、しっかり詰めていくということによって政治的中立性というものを今守っていくということの議論を詰めていただく必要があるんじゃないかというふうに私は感じております。
○渡辺秀央君 そういう点だと思うんですよ。要は、私もかつて自由民主党で生まれ育った人間ですが、一党支配が今後永久に行くということの段階においてはまあある程度、正に機動的、弾力的なんという言葉でも通用したと思うんです。だけれども、それがために、むしろ今度はマンネリを呼び起こしたり、あるいはまた癒着を呼び起こしたり、そういうようなことになりかねてきているわけであります。 私は、中立性、人事行政の中立性の確保ということは何といっても第一だと。したがって、機動的、弾力的な人事運営を強調するということは、どうも各省の御都合主義に半面陥っている。陥っている。それは、先ほど大臣も言われたように大統領制的なところがあるわけですから。だから、私は前にいつかここでも指摘しましたように、内閣府に人事院なんというような、まあ途方もないことだと私は思っていますが、それぞれ政治家はみんな考え方は違うと思うんですけれども、私はそれは、少なくとも公務員というものは正に第三者的で、そして普遍的、国民的、公平的、中立性的なものでなきゃいかぬだろうと、こう思うんですね。 それを、内閣替わったときに、じゃどうするんだ。政党政治が、別の政党で内閣になったときに、全く、信賞必罰ではないけれども、公務員制度の枠内における許された範囲においてどうも機動的、弾力的に運用なんかされたら、これは公務員、たまったことではないような感じしますよ。あるいはまた、国民から見て非常にそこは分かりにくいことになっていく。あるいはまた、国というもの、要するに国というのは、形でなくて公務員一人一人が構成していく組織体、それが国家ですからね。そういうものに信頼感がなくなっていくおそれが私はないとも言えないと思うんですね。 そういう点において、大臣、是非、まあこう言っては、適切な言葉は見当たらないが、気を付けて、日本の良き伝統、そしてまた、ある意味においては軍国主義あるいは軍閥政治のときでも、ある官僚は盾突いた、あるいはまた、盾突いたと言っちゃおかしいが、反抗した、そういう公務員のプライド、使命感、そういうものを阻害しないようなものをまずひとつしっかりと確立していく必要、そこに中立、公正性の確保ということが私は考えられるんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) まあいろんな見方がありますけれども、私は、日本の公務員はアメリカなんかと比べると割に政治色が少ないと思っているんですよ。これは、制度がメリットシステムなんですよね。アメリカはスポイルズシステムで大統領が替わるとぐわっと三千人ぐらい替わるんですからね、連邦の長官以下。で、もう常にそういう意味では大統領の政治的ないろんな考え方、立場というものを配慮しながらやっている。日本は、今まで割に官僚は官僚、大臣は大臣ということでやってきたんですが、このところ政治主導という言葉がはやってきまして、副大臣も政務官もできてみんな役所の中に入って、もっと政治が中心になれ、主導しろと、こういうことになってきたので、まあ今ミックスに私はなってきたんじゃなかろうかと思いますけれどもね。 大臣をやらせていただいて、大臣が一番強いのは任命権ですよね、人事権。しかし、これはみんな行使していませんよ。役所の言う順番で、役所の言うことをよく聞いて人事をやっている。時々変わった人がおりますよ。一、二、変わった人が出ますけれども、普通はちゃんとやるんですよ。そういう意味では、私は日本のこのビューロクラシーというのはそれなりに確立されているんじゃないかと思っておりますが、まあこれはいろんな見方がありますね、昔よりはそれはちょっとおかしくなったんじゃないかと、こういうことがあるんですけれども、今の国家公務員法、地方公務員法で公務員は守られているんですね。妙なこと、仮に大臣ににらまれても、各省でいうと、降格される場合というのは法律で決まっていますから。配置替えはありますよ。しかし、処分されたり降格されることはないんで、そういう意味では、今の公務員法は私はそれはそれなりによくできていると、こういうふうに思うんですが、まあこのところちょっと公務員そのものの信用がおかしくなってきていますね。やっぱりそういう意味では、モラルとモラールがだんだん欠けてきているのかなと。 ここでモラルとモラールをしっかり確立していただきながら、しかし全体の仕事は政治主導でいくと。役所の人はみんな自信を持って、誇りを持って、使命感を持ってやると。こういうのが一番理想的だと思いますけれども、まあなかなか大変難しいことではないかと思いながら、今後とも努力いたしたいと、こういうふうに思っております。
○渡辺秀央君 まあこれ今日、二十分や二十五分でとても議論尽くせません。これからずっといろんな問題のたびごとにこの公務員大綱、公務員制度改革大綱に絡んだ質疑を私は、まあ片山大臣の在任中、とにかくあなたは非常に大事なときの大臣だからね。しかも、しっかりと基礎を固めて、基礎を固めていかなきゃいかぬと、こういう意味で、今日、全部質問をすることはできませんので、今までの議論の中で、是非少し公務員の緊張が足りないというようなことなども、言葉をあげつらうわけじゃないが、ある意味においては一党支配あるいはまた政権の変更がない、そこに公務員のその緩み、あるいはまたそのいわゆるあなたのおっしゃる人事権を行使しない問題があるんですよ。 それは私なんかもそうでしたよ。だけれども、まあ多少は自分の意見を言いましたがね、私は。それはうそでなくて、調べてもらえば分かるが、大臣のときにそれは言いました。だけれども、大勢としては、どうせおれの後もまた別の、もっとも小泉さんでしたがね、このときは相当私の後はひどかったんだけれども、だけれども、大体そう大きな流れは変わりませんわな。同じ内閣の場合、政党内閣の場合。 しかし、これからは私は恐らくいつまでも自民党が政権を持っているということはないだろうと思う。だから、そういう意味においてはやっぱり、またそうあるべきだと思う、健全な民主主義が育成されていく上における、あるいはまた国家公務員の緊張等々を考えたときに、あるいは政治に対する緊張感全体が緩んでいますから。そういう意味においては、野党である我々が頑張らなきゃならぬことではあるけれども、しかし全体像として百年のことを考えたときに、私はあえて一言今の話を申し上げておいて、今後更に御精励を期待したいというふうに思います。 そこで、本題の地方公務員の任期付の質疑について、いろいろ同僚議員の質問もありましたが、この一番の問題は、私は、守秘義務というのが一体どこまで、これ五年間の期限でしょう、五年期限終わったら、五年のいる間はいいけれども、終わった後、翌年になったらおれは公務員、地方公務員じゃないよと、あのときはこうだったよというようなこと、これ国家公務員にもないわけじゃない。しかし、地方公務員などに至っては、さっきの同僚議員の質問で、元の職場に帰ることどころか、自分が五年間いたときに、自分の次の座るべきものを考えてやったら一体どんなことになるかということですよ。そういうことだって考えられないわけじゃない。現に、それに若干準じているようなことは今でも行われている。だから、私は地方公務員制度というのは非常に問題点が多いと思うんですが、そういうことは一体どう考えますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 任期付で採用中は地方公務員ですから守秘義務がありますし、在任中知り得たことは退職後も守秘義務があるんです。したがって、その点は、これから運用するわけですが、しっかり守られるんではなかろうかと、こういうふうに思っておりますが、どういう人をこの任期付でそれぞれの地方団体が採用して、その人をうまく活用していくかと、こういうことにも絡んでいると、こういうふうに思っております。
○渡辺秀央君 もう時間なくなりましたから端的にいきますが、それは、今の大臣の言葉返すわけじゃないですけれども、なかなか難しいことですよ、実際は。 そこで、次の問題は、この問題が逆に天下り、中央から人をもらうためのいい材料にするという懸念はありませんか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは大変専門的な知識や経験や能力ある人を、一時期、任期を限ってある特定の目的のために使うというのが本来のイメージですから、いわゆる中央と地方の人事交流とはまた別だと、こういうふうに思っております。
○渡辺秀央君 いや、だから聞いているんですよ。大臣ね、そんなもの、だって今までのことでいいじゃないですか。 それからもう一つは、本当に専門家を求めるのであれば、今まででも嘱託制度とかあったでしょう。それで何ら不便なかった。だけれども、あえてこの法律を出したという意味、分かって言っているんですよ、申し上げているんですよ。だけれども、しかし、ちょっと懸念される問題ですよね。そういう意味では、この法律が求めるところの目的にしっかりと合致した効果を上げていく必要がある。そういう意味で私は大臣の考えを今お聞きをいたしたのでありますが、副大臣は公認会計士であられるそうでありますが、いずれにしても、そういう弁護士さん、同僚議員の中にたくさんおられるけれども、そういういろんなことがあっても今までだったら嘱託で十分間に合ってきたということなんですね。 だけれども、しかし、あえて五年という期限を持ってしている。この五年を延長をしている、あるいはまた二年でもいいんではないか、必要によってはというさっきのお答えもありましたね。ありましたね。極端な話が、それだったら、なお嘱託でいい話だ。そういうあいまいさというのがこの法律にあるんではないかなという心配をいたしますが、いかがですか。どちらでもどうぞ。
○国務大臣(片山虎之助君) 嘱託では身分が不安定ですし、服務規程や何かの適用がありませんし、そういうことですから、嘱託ということは。 それから、相当な能力ある人を来ていただくんですから、やっぱり嘱託や非常勤や臨時的なあれではちゃんとした任用をする、任期を限ってと、こういうことだと思いますし、特定の目的のために来てもらうわけですから、その特定の目的遂行の期間が二年なら二年でいいし、五年なら五年でいいしと、こういうことだと思いますね。個別のあることのために来てもらうと、こういうイメージで、国の場合でもやっぱり弁護士や公認会計士や、それから何ですか、そういう大変高度な技術屋さんが多いですね。
○渡辺秀央君 だから、恐らくちょっと想像する以上に高度な問題点ということなんじゃないかなとは想定できるんですが、そういう意味にしても、こういう法律ができますと、正に公務員制度改革大綱の前文にもあるように、民間からの人材確保をしなければならない時代的要請があると。今までの公務員、終身雇用あるいは終身安住制度みたいなことではなかなかこたえられない、ニーズにこたえられないというようなこともありますが、しかし一面、私は、この制度がそのオーソリティーを求めていく、そういう地方公務員が、大学を卒業して勇躍地方公務員になった、おれはこの道をひとつ思い切って学生時代から延長して勉強していこうと、いや、だけれども待てよ、どうせやっていっても専門職が来るなと、あるいはこんなことをやっていってもしようがないんじゃないかとかそういう、一面、若い公務員のいわゆる意欲喪失、使命感喪失ということにもつながらないようにしなければならぬと思うんですね。 どうもワンマン市長みたいのがいて、おまえじゃ駄目だ、おまえの能力ができ上がるまで待っておれぬな、この町は、なんて言ってやりかねないこともあるわけですな。私ならやりかねないかもわからぬ。 しかし、冗談は抜きにして、そういうことを考えると、職員同士仲間で研さんし合う、そしてお互い、君はこの道だよ、おれはこの道だよというようなことが職場においてもあったと思うんですね、公務員仲間のいいお互いの競争的共存意識として。それが、今日の健全な地方自治というのも守ってきた面もあると。そういうことの阻害にならないように、この制度が配慮をし実行されて執行されていかなきゃならぬのではないかという感じがいたします。 その点について大臣の所見をいただいて、懸念だけであればいいんですけれども、是非問題点を、是非本チャンのときに、執行のときに考えていただきたいと思うんですがね。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、渡辺委員の言われたとおりですね。 この制度がかえって職場の和を乱したり効率を害したりするようなことは是非避けにゃいけませんし、地方団体もこれからスペシャリストを育てていかないといかぬと思いますね。やっぱり外から任期を付けてわざわざ来てもらわなくてもちゃんと専門家がおるよと、こういうことにならなけりゃいけませんね。 しかし、そのためには今の市町村はちょっと小さ過ぎますから、やっぱりこれは大きくする必要がある。都道府県自身もそういう育てる環境を考えていくということがこれから必要じゃなかろうかと思いますし、是非、この制度をお認めいただいたらこの制度がしっかり運用されるように我々も努力していきたいと考えております。
○渡辺秀央君 ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。 まず、本件に入る前に地方自治の現状を少し言いますと、ただでさえ職員定数の削減が続いて、それによって賄えない業務量を臨時職員などによって補うことが一般化をして、職場の中には身分や勤務形態の違う労働者が混在をする、こういう矛盾が今生み出されています。 〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕 つまり、今の地方公務員の採用や定数の問題は、住民のサービスの原点を忘れて、財源難を理由にして人員削減人員削減、こんな格好で、総務省の様々資料でも出されているように毎年人員が削減をされていく、仕事はどんどん増えていく、こういう状況にあるわけですね。 こうした状況の上に、今回の法案では、公募試験によらずに情実や利権やあるいは政治的な任用の入りがちな個別選考で、最大五年間、一般職公務員として任期付職員を採用して、しかも人によっては国家公務員指定職十二号、先ほども出ましたが、月額最高で百三十七万五千円という高給も払うことができると、こういうわけですから、たとえそれが最終的に個別自治体の選択であり、条例で定められるとしても、ただでさえ定数削減で混乱している地方自治体の現状に更に混乱や利権などを持ち込むおそれがちょっとやっぱりぬぐい切れない、こういう面が私はまだあると思うんです。 そこで、幾つかお尋ねをしてまいりますけれども、先ほど、従来の顧問だとかあるいは参与などの特別職では守秘義務や兼業禁止を適用できないから、今回、一般職の任期付職員の採用をするんだと、こういうふうに述べられておりますね。しかし、実際問題として、一般職にすればこうした規定は本当にこの人に適用できるのかどうか、ちょっと疑問なわけです。 先ほどの総務省側の例示によれば、この人たちは、例えば弁護士や公認会計士さん、任期付公務員になる直前と直後は御自分の経営体の利害を代表しているわけですね。あるいはまた、システムエンジニアやイベント屋さんにしても、任期を終えて帰ればその自治体と取引関係のあり得る企業のポストに戻るわけですから、住民の個人データなどというのは論外としましても、その企業が自治体から次の契約受注を取るための行政内部の情報や決定前の秘密を独占的に持ち帰ることができる可能性が私はあると思うわけですね。 こうした意味で、この新制度がたとえ形式上守秘義務があっても実質的に利権や癒着につながる可能性は非常に高いんではないかと思うんですが、これはどういうふうに防止されているのか、そこをまずお伺いします。
○政府参考人(荒木慶司君) お答えいたします。 この法案によります任期付職員の採用に伴います民間企業との癒着などについての御懸念の点についてのお尋ねでございますが、この任期付職員は、あくまでもその個人の有する専門的な知識経験などを一定期間、これは最長でも五年となっておりますが、活用する目的で採用されるものでありまして、採用後は一般の職員と同様に地方公務員法の適用の対象になりまして、守秘義務でありますとか営利企業などへの従事制限といった服務の規定の適用を受けるものでございます。特に守秘義務の違反につきましては、これは公務を退職した後におきましても罰則をもって規制がされているところでございます。 また、地方公共団体との、企業との関係という点で申し上げれば、仮にそういった企業から、発注先になるような企業からこういった職員を採用するということは現実には余りあり得ないと思いますが、仮にそういった形態があるにしましても、入札の、地方公共団体の契約関係につきましては入札制度等で、あるいは他の法の制度に基づきまして適正な運営が確保されるようになっておりますし、現実の運用上、地方公共団体が民間からの職員の方を、民間の企業から専門の方を採用した場合に、その方の配置等に当たりましては、当然、任命権者におきましてはその出身企業に対する、これも現実にそういうおそれがある場合ということでございますが、出身企業に対する行政権限の行使等にかかわるようなセクションにはやはり配置をしないというようなことも十分配慮する必要があろうかと。 いずれにしましても、再三申し上げておりますように、この制度が健全な新たな制度として運用される上では公正な人事が、採用が行われるということが極めて大事でありまして、そのためにも議会での審議あるいは住民への情報公開等を通じた住民からの監視というような、そういったことを通じまして各地方団体において適切に対応がなされていくものと考えているところでございます。 〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕
○又市征治君 どうも私の質問の答えになっていないんですが、守秘義務があるからと。守秘義務は漏らしちゃならないのであって、自分が持っている分、自分がそれを利用する分、これ禁止になっていないじゃないですか。そのことを私、実は聞いているし、その点が大変に疑問だと、こう言っているわけです。 そこで、もう少し具体的に例を挙げてお聞きをいたしますけれども、都市部における小泉流改革の目玉として、都市再生法など関連法案が先月一気に可決、成立をいたしました。この中で、民間企業が都市計画を提案したり土地収用の権限まで持つことも認めているわけですね。言わば自治体の町づくりの権限を丸ごと営利企業に譲り渡すこともできるわけですが。 そこで、本法案との関連で申し上げますと、Aというゼネコン業者がこうした都市計画事業の提案から請負までやろうとしたと仮定をします。その準備として、五年ぐらい前から、その重役B氏や代理人としての設計コンサルタントのC氏や弁護士などの専門家をこの任期付職員として送り込んだら一体どういうことになるのか。ここで、実は首長がA社と結託して長期計画の策定を打ち上げて、その中心メンバーとしてB氏やC氏を一本釣りで採用するといった形式を取るとした場合、その結果、この自治体の計画は策定する前からA社に丸投げで、町づくりは企業の食い物になる、市民の権利や財産の利益は大きく損なわれることになるんじゃないですか。 このような癒着を禁ずる仕組みはこの法案であるのかどうかということをさっきも聞いているわけで、そこの点、もう一度お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) 具体の事例を挙げてのお尋ねでございましたが、先ほども申しましたように、この法に基づきまして採用された任期付職員につきましては、まず基本的には地公法によります守秘義務が課せられるということで、当然、罰則の規定もありまして、規制がされるということになります。 また、今具体の事例のお話がございましたが、仮にそのような具体的な事業を前提に地方団体内部で種々の検討が行われているというような際に、その発注の相手方になるような企業から職員を採用するというようなことは現実にはやはり避けるべきであろうと。 具体的にはどんなケースがあるかあれですが、やはり地方公共団体の行政の執行が住民の目から見て、これは住民の目といいますか、当然公正に行われることが必要でございますので、そういった特定の企業とつながる形で進められるようなことを前提にこの制度が活用されるようなことはあってはならないと思いますし、当然そういったことについては議会でありますとか住民からのチェックというものも十分働くと思いますし、それ以前に、やはり任命権者であります首長の方が法令に基づいてそういったことを行わないようにしていただくというのは当然のことでありますので、そういったことはないように、これはこの制度の話というよりも地方行政一般の話としまして、当然そういったことはないように行政執行していただくことが肝要であろうと考えております。
○又市征治君 ですから、せんだってからも相も変わらず政治家とそういう業者と、あるいは自治体まで巻き込んで口利き疑惑だの何だ、たくさん起こっているわけですよね。だから、こういう制度を、それだけに専門的な人を採用しようということがそんなことに利用されないような仕組みに仕上げていかないといけない、このことを実は申し上げているわけで、そこのところはちょっとどうもあいまいなまま、大変に私は、だから危惧がぬぐい切れないと、こう申し上げているわけです。 そこで、人事院総裁にもおいでいただいていますから、人事院側からも少しお願いをしたいと思いますが、一年半前に成立をした国家公務員の任期付制度について人事院側からお答えをいただきたいと思います。 既に一部先ほどもお答えいただいているわけですが、一つ目は、まず制定のときの衆参両院で官民癒着についての附帯決議が付いておるわけですけれども、この点について是非、私もそのときはまだおりませんでしたので是非御紹介をいただき、御趣旨もお伺いしておきたいと、こう思います。 二つ目に、先ほども出ましたが、各省から任期付採用の承認申請が幾つも出てきたということで、人事院の承認した件は七十数件というふうにお聞きをいたしましたけれども、どういう、これ営利企業などでいいますと、どんなところなどから来ておるのか、そこら大まかにお聞かせをいただきたい。それと、これ以外に、事前の相談でそれはまずいんじゃないのかということで取りやめにしたとか承認しなかったとかという件があるのかどうか。 それから三つ目に、これは非常に重要な点ですが、先ほど来から申し上げている、こうした癒着などというものを防止するためにという意味でお聞きをするんですが、任期付職員にも国家公務員法の百三条第二項の私企業からの隔離が適用されるので、密接な関係にある営利企業の職に就くことはできないというふうに私は思うんですけれども、この点についてももう少し御説明をいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 四つ質問があったと思います。 第一番目は附帯決議の話ですが、その附帯決議で官民癒着の防止ということを、そういう批判を受けないように適用しなさいというのがございます。その附帯決議を受けまして、人事院の方では人事院規則を定め、また通達を出しまして、その癒着防止のためのいろいろな措置を講じております。 例えて言いますと、任期付で採用する前にその方がどういう業務を担当しておったかと、その業務に関連するところには受け入れないように各省庁に指導していくと。また、任期が終えてそれぞれの企業にお帰りになるときに、公務の世界で担当しておった業務と関連のある業務に民間企業に帰ってからお就きにならないように気を付けていただくというようなことをそれぞれの省庁にお話しいたしまして、それぞれの省庁はこの附帯決議の趣旨に従って現在過ちのないように運用していただいておるというふうに考えております。 それから第二番目の、どのような企業から来ておるのかということにつきましては後ほど担当の局長からお答えいたしますが、第三番目の、今まで勤務先との関係において密接な関連があるということについて承認しなかったケースがあるのかというお尋ねでございますが、そういうケースはございません。この附帯決議の趣旨というのを各省庁がよく理解しておられまして、その理解の下に運用していただいておるということだと思います。 第四番目の、国家公務員法の百三条の二項との関連でございますけれども、これは先ほど申し上げましたように、公務の世界で担当された業務、その業務に関連のあるようなセクションに民間企業の方にお帰りになってからお就きにならないということで、この百三条の二項の趣旨を体現しておると、そういう運用をしておるというふうに御理解いただきたいと思います。
○政府参考人(石橋伊都男君) 本年の五月一日までに七十七名の方が任期付で来ておられますが、専門的知識という面で見ますと、弁護士の方、公認会計士の方が圧倒的に多うございます。 民間企業からの例でございますけれども、ITというような関係でNTTの方が知識を内閣官房で御活用になっておられるというようなケースもございますし、例えば電力会社の方が内閣府で御活躍になっておるというようなケースもございまして、民間企業の方は、今、総裁が申しましたように、業務執行に疑念のないようなポストで御活躍いただいておるというふうに承知しております。
○又市征治君 はい、ありがとうございました。 今の人事院総裁から最後の方にお答え、四番目に私質問したことについてお答えがありましたけれども、つまり簡単に言うと、国家公務員の退職後を規定しているわけでありまして、任期付職員にも適用されるので密接な企業への復職はできないと、こういうことになるんだと思うんですね。したがって、元の企業への復職を前提とする限りは公務員への採用も難しいと、むしろそんなふうに言っていいのだろうと思うんです。このように国家公務員の場合は、言ってみれば、営利企業からの身分の出入りというのは一定の歯止めが掛かっている、こういうふうに思います。 そこで、最後に総括的に総務大臣にお尋ねをしたいわけですけれども、今申し上げた国家公務員の方は百三条二項があるので、こういう言ってみれば一定の歯止めが掛かっている。ところが、地方公務員の方にはこれに該当する条項はないわけですね。ないわけです。先ほど出たように、守秘義務ぐらいの話しかない。ですから、ここのところは、やはり本当にこういうものをきちっと歯止めをしていくためには地方公務員法も改正を検討をやっぱりされるべきではないのか、こんなふうに思います。 それから、先ほど来から同僚議員から何回も出ておりますけれども、やはり、地方人事委員会がありますけれども、これそのものは首長の権力に比べて独立性は極めて弱いし、まして今度の任期付職員は一本釣りですから首長のやっぱり思いのままになるおそれが強い。辛うじて今度の任期付職員の採用は人事委員会の承認が必要だとはいえ、大部分の市町村には公平委員会しかないのでそれすらも適用されない、こういう状況になっているわけでありますから、やはり人事委員会の権能を強めて採用を公平にする、こういう必要がある。 先ほども出ているわけですけれども、やはり、例えばこの人事委員会が置いてないところであっても、多くのところは置いてないわけですから、県の人事委員会にこういう採用試験を委託をするとか、あるいは一部事務組合を作って人事委員会を置くとか、こうした改善策を早急に検討をすべきでないかと、こんなふうに思いますし、先ほど大臣もその旨お答えになっているわけですけれども、改めてこうした、地方分権の時代なわけですから、人事委員会制度、今人事院からいろいろなお話ございましたけれども、もう少しそういう権能が持てるような、現状のままでもいろんな工夫ができるのではないかと思うんでして、そうした点の改善に含めても二つ目にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 国家公務員法百三条二項ですか、の関係ですが、地方公務員の場合には早期勧奨退職じゃありませんね。大体、今六十歳定年制ですけれども、五十九ぐらいまでいっていますよ、ほとんど。だから一年早いか遅いかで、国家公務員の場合にはかなり早い時期から肩をたたいて辞めさせますから、そこで現実に第二の就職先で天下り等を含めて問題になるので、地方団体の場合にはそこが少し違うなと、こう思いますし、それから地方にはびっくりするような大変な営利企業や特殊法人ありませんから、その辺でも、まあ癒着のおそれがないわけじゃないけれども、程度は大分違うと、こういうことで恐らく百三条の二項的なものが地方公務員法にはないんだと思いますよ。 ただ、今回も、だからかなり委員が言われたのは極端なケースで、制度というのはすべてのものをある程度カバーせにゃいかぬといっても、これは限度がありますから、それは、極端なことをやった首長は必ず次の選挙で落ちますよ。落ちなけりゃ、住民の方がおかしいんでね。だから、そういう意味では、住民のチェックだとか議会のチェックというのがあるんで、私は、そこの御心配はそれほどあるのかなと、こう思いますけれども。 いずれにせよ、今の退職管理の問題等につきましても実態を調べまして、必要ならいろんなことを研究してまいりたいと思いますし、人事委員会の機能の強化や公平委員会の在り方については、研究会の御報告もありますし、いろんな今までの経緯もありますんで、御趣旨は十分体して、我々としてもいろいろ検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○又市征治君 終わります。
○委員長(田村公平君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案に対する反対の討論を行います。 本法案は、地方自治体の研究職員に続いて一般職職員にも任期付雇用の制度を広げるものです。 この法案による採用の対象となるのは高度の専門的知識又は優れた識見を有する者とされ、地方自治体は業務上の必要性や時間的な制約を要件として職員の任期付採用を選択できるとされています。このように、本法案の適用要件は極めて抽象的で幅広い解釈を許すものであり、一般行政のあらゆる分野への任期付職員の配置に道を開くものとなっています。 任期付職員採用のこのような無限定な拡大は、全体の奉仕者としての地方公務員制度をゆがめ、公務運営の安定性、継続性を損なうことにつながるものであり、住民本位の地方自治の在り方に決して良い影響は与えません。 本法案に反対する理由の第一は、本法案に基づく任期付職員の選考採用が、政治的任用の持ち込みと官民癒着の拡大につながることです。 公務員の採用は、公平で客観的な競争試験に基づいて行われることが原則となっています。これは、情実による人事を排除し、能力の実証に基づく成績主義に基づいて任用を行うことが、中立、公正な行政の遂行のために必要だという観点に立脚しているものです。これに対して、本法案による採用は、高度の専門的知識や優れた識見が必要だという抽象的な基準に基づくその都度の判断で、自治体の当局が個別に職員を採用することを可能にし、情実や一部の利益に沿った採用への歯止めがないものとなっています。 既に実施されている国家公務員の任期付任用は、人事院による承認が要件とされ、法の趣旨に基づかない任用が一応はチェックされる仕組みになっています。これと比べて、都道府県や政令市の人事委員会の機能は極めて不十分なものにすぎません。さらに、圧倒的多数である一般市や町村には、その人事委員会すら存在していないのです。 反対理由の第二は、職員の任期付任用の導入が、自治体リストラが進む中で地方公務員の待遇の悪化につながるおそれがあることです。 安心して働ける公務職場を確保することは、住民本位の行政サービスを安定的に提供する前提となるものです。今日、地方自治体においても、賃金職員など不安定雇用の拡大、定員の削減や賃金の抑制が公務員労働者の働きがいを損なうものとなっています。このような状況の下で、新たに任期付という名目での不安定雇用を拡大することには賛成できません。 最後に、公務員制度について政府が行っている検討について、全体の奉仕者としての地方公務員の本来の在り方からも、労働基本権の回復こそが求められていることを指摘して、討論とします。(拍手)
○委員長(田村公平君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田村公平君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、伊藤君から発言を求められておりますので、これを許します。伊藤基隆君。
○伊藤基隆君 私は、ただいま可決されました地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法を施行するに当たり、次の事項の実現に努めるべきである。 一、地方公共団体が、任期を定めて職員を採用する場合において、性別その他選考される者の属性を基準とすることなく、また、情実人事を求める圧力又は働きかけその他の不当な影響を受けることのないよう留意し、真に専門的な知識経験又は優れた識見を有する者を採用するよう、必要な助言を行うこと。 二、任期付職員制度の運用に当たっては、地方公共団体の人事行政における政治的影響力の行使、公民癒着等の疑惑や批判を受けることなく、適正な運用がなされるよう、制度導入の趣旨の周知徹底を図るとともに、人事委員会・公平委員会の機能の充実に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(田村公平君) ただいま伊藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(田村公平君) 多数と認めます。よって、伊藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(田村公平君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田村公平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時五十六分散会