財政金融委員会 第11号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/04/11
会議録
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本たばこ産業株式会社法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官官房審議官堀内文隆君、財務省理財局長寺澤辰麿君、国税庁次長福田進君、文部科学大臣官房審議官上原哲君、厚生労働省健康局長下田智久君及び厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本たばこ産業株式会社法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本たばこ産業株式会社代表取締役社長本田勝彦君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 日本たばこ産業株式会社法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○入澤肇君 おはようございます。 私はきょうは、JT株式会社の民営化の成熟がどのぐらい進んでいるかということに焦点を絞って御質問申し上げたいと思います。 昭和五十七年の臨調の基本答申があり、それを受けて昭和六十年に専売改革が行われたわけであります。それによりまして、自主経営責任体制の確立を目指してということで株式会社化が行われた。さらに、競争原理を導入するということで、たばこの輸入の自由化が行われた。これはちょっとまだ完全に民営化ということとそぐわないんですけれども、葉たばこ問題の対応で、JTによる葉たばこの買入れ諸制度が今度は契約制度として導入されたということでございます。言わば、株式会社にし、それからがちがちの統制から輸入自由化にし、それから強制買入れから契約制度の買入れというふうに切り替わって民営化への道を歩んできたわけでございますけれども、参考資料としていただいた文書の中にも、民営化と完全民営化とは違うんだということで、概念を明確にしながら資料が作成されておりますけれども、今後どのようなハードルを越えて民営化の道を更に完全民営化へと進んでいこうとしているのか、基本的な考え方を大臣にお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) おっしゃるように、民営化の方向といたしまして、一部といいましょうか、半官半民のような形で民営化してきております。できれば完全民営化へ踏み切っていくべきであるとは理念的には思うておりますけれども、しかし現実の問題といたしまして、葉たばこ生産者がやっぱり二万人からおられます。しかも、たばこというのは国家にとりまして大きい税収の根源でございますだけに、その原料となります葉たばこの管理ということも、これまた政府としては非常に大きい関与をしておかなければならない問題でございますので、たばこ生産者と政府との関係ということを、やっぱりきちっと密着した関係で経営していかなきゃならぬと思っております。 そういたしますと、葉たばこ産業者が国際競争力を付けて、完全民営化しても自立し得る保証をある程度取っておかないと、これはたばこ産業全体と同時に、税収の面においても非常にそごを来すようなこともなってもいけませんので、その関係がもっと完全に充実し、解決いたしますまでの間は、まあ一部官営、一部民営というような状態でコントロールを続けながら進めざるを得ないと思っておりまして、と言ったら、いつまでに完全自由化するのかという御質問が次の問題には出てくると思うのでございますが、これはなかなかちょっと分からぬということを申し上げるよりしようがないんだろうと、こう思っています。御了解いただきたいと思います。
○入澤肇君 税収の確保という視点なら、お酒だって自由化されていまして、これはたばこみたいにがちがちに統制する必要はないわけですね。 今回の改正法案で、株式の更なる放出をする、政府保有株式の更なる放出をするわけでございますけれども、放出しても最後に三分の一ぐらいまでは残さなくちゃいかぬということになっていますが、これは一体本当のねらいは何なのか、税収の確保ということは説明できないと思う。葉たばこ生産農家に対する不安の解消なのか。それからまた、葉たばこ生産農家について、これはこのたばこ事業法での統制下で、規制下でやるのと農業政策との接点ですね、どのように役割分担しているのか。その役割分担の中においてどうしても政府が三分の一を保有しないとうまくないのか。そこら辺についての見解をお聞きしたい。
○副大臣(尾辻秀久君) 今おっしゃるとおりでありまして、要するに、葉たばこ生産農家の不安の解消をしたい、その一つの目安として三分の一ということを言っておるところでございます。
○入澤肇君 そうすると、この三分の一が例えば四分の一、五分の一になるというふうなことは、不安の解消ということでは考えられないのか。全量買入れのための契約制度さえあれば、これは株式の保有には全然関係ないんじゃないでしょうか。
○副大臣(尾辻秀久君) おっしゃるとおりに、必ずしもその三分の一に特別の意味があるかということになりますと、そういう御指摘もあろうかと思いますけれども、やっぱり株主総会などにおける三分の一の株の保有というのは意味がございますので、そういうふうに御理解いただきたいと思います。
○入澤肇君 三分の一、ここら辺は見解の相違になっちゃうのかもしれませんけれども。 ただ、全体として、どうもたばこ事業法、それからこのJT株式会社法、よくよく読んでみますと、民営化といっても行政当局の介入の度合いが非常にきつ過ぎる、多過ぎる。そういう中で、たばこ以外にどんどん事業を広げているわけですね。 例えば、今申し上げましたように、株式の政府保有比率は三分の一を下回ってはいけない。それから、たばこ事業税による製造独占、それから葉たばこの全量買取り契約制度、それから小売販売業にはこれは財務局による許可制度がございますね。このほかに、何と、役員、会社定款の変更、事業計画、資金計画、収支予算、財務諸表、利益処分等々、全部財務大臣の認可が、許可が必要になっているわけですね。 こういうふうなことをやっていたら、民営化とはとても言えないんじゃないか。たばこだけなら、まだ税収確保という名目、たばこ生産農家について今の財務大臣なり副大臣の御説明を了とすれば、たばこだけならばこういう規制があったって私はおかしくないと思う。ところが、薬品事業だとか食品事業だとかそういうものにどんどんどんどん業態広げているわけですね。そうすると、そういうものについて、こういうがんじがらめの規制下で円滑にやっていけるんだろうかという心配があるわけです。 私は、昔、食品産業を所管したことがございまして、食品産業というのはもう本当に利が薄いんですね。ボトル一本売って幾らというふうな世界。ここに創意工夫がやっぱり必要なんで、付加価値を高めるための努力をやって初めて全体として利益を上げる。予算も事業計画も利益も全部財務大臣の許可受けなくちゃいけないことだったら、とても仕事なんかやっていけない。このような状況を踏まえまして、経営の効率ということを考えると、そういう視点から、私はこの財務大臣の関与の度合いを薄めていくべきじゃないかと思っているんです。一挙に薄めるということはなかなかできないんでしょうけれども、短期的にはどんなところから緩和していってもらいたいか、それから長期的にはどこまでいけるのかと。これは、経営者である本田社長から私はお聞きしたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 私ども基本的に経営を担っている者の立場といたしますと、やはり将来的には完全民営化の方向へすべきであるというふうに考えております。会社化以来、私ども今先生御指摘のような多角化事業もやってまいりました。会社の成長ということをやはり責任を持たなきゃならないということでやってまいりましたけれども、これまで認可をいただきまして経営活動をやってまいりましたけれども、この過程の中で財務省の方から経営活動についていろいろな御指示なり、またあれがあったということはございません。経営活動につきましてはお任せをいただいていると。もちろん認可はございますので、それはそれで法律は守っていますけれども、具体的な経営活動におきましては、ある意味ではお任せいただきながら、一方、私どもは責任を取って、取りながら経営をやっているという状況でございます。
○入澤肇君 そういうことであれば、たばこ事業以外の医薬品事業だとか、それから食品産業について、特に飲料水の販売などをやっていますけれども、これの現状と今後の見通し。この市場は非常に厳しい市場ですから、その厳しい市場の中に参入して十分に利益を上げてやっていけるのかどうか。そこら辺についての現状と見通しを御説明願いたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 私ども、国内のたばこ市場が大変成熟化する中で、会社として将来ともに成長していくために今、国際化なり多角化事業を積極的に展開していまして、今、主として食品事業と医薬品事業に注力をいたして努力いたしておるところでございます。 今、食品事業についてお話ありましたが、今、私ども食品事業につきましては、先生御指摘のように、どちらかといいますと利幅は少ないが安定的な読めるという面はあろうと思います。そういう中で私ども、たばこで培いましたマーケティング力、またいろんな意味での技術蓄積がございました。そういうもののシナジーが発揮できる事業であるということを考えまして、特にここ三、四年ぐらい前から食品事業を基盤整備を図ってまいりまして、残念ながら、今先行投資期間で、今のところ利益は出ていませんが、十三年度、今年度でほぼ営業利益ベースで利益を見込めるという状況にまでなっています。 ただ、大変に厳しい業界でございますので、今後、更なる商品開発をしながら、なおかつ事業量の確保、拡大というものを努めながら、将来の私どもの一つの大きな経営の柱にしていきたいということでやっておるところでございます。
○入澤肇君 まだ専売公社のころ、ちょうど長岡さんが総裁のころですか、私、官房の企画室長をやっていまして、何か話聞きたいから来てくれと呼ばれたんです。これからたばこ以外にどんな業態に進出できるか議論しようじゃないかと言われまして、たばこを、要するに契約栽培、そのときは全量買上げですけれども、生産しているということは圃場を持っていることですね。これは、土壌、土づくりをきちんとやった上で、しかも、たばこの持っているいろんな効用ということを十分分析、究めていくと医薬品事業に参加するということは極めて有効なんじゃないかと。これは日本国内だけでなくて世界各国で、たばこの生産地というのは、非常に土壌条件とか何かを見ても有効成分の宝庫であるというふうな指摘もあったわけでございまして、医薬品業務に進出したらどうかといってお話ししたことがあるんです。 そうしたら、この資料を見ていましたらかなり医薬品業界に入ってきているんですけれども、この医薬品業に参加して今やっていることの可能性、これはまあほかの、私も国民福祉委員会で医薬品業界の実態について調べたことがあるんですけれども、なかなかこれも難しい。大体一つの薬品を開発するのに十年じゃちょっと短いようで二十年ぐらい掛かりますわね。そういうふうなところにたばこ事業会社が、要するにJTが入っていって、入っていくことは私は好ましいと思うんですけれども、どのような戦略を持ってどのような薬品にターゲットを絞ってやろうとしているのか、そこら辺についての経営者の考え方をお聞きしたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 私ども今医薬事業につきましても力を入れておるところでございますが、正に今御指摘のように、医薬品事業は大変ハイリスク、ただしその代わりハイリターンであるという性格を持っております。 私どもの医薬事業につきましては、研究開発主導型の事業で、なおかつ世界でオリジナル新薬を目指そうということで、八年ほど前に中央研究所を作りまして、以来、いろいろと研究開発を海外の機関とも提携もしながらやってまいりました。現在私ども、正に先生御指摘のように、一般的に医科向け医薬品というのは十年ないし十五年、一品目百五十億ぐらい掛かると言われていますけれども、掛ければ出るというわけでもないという非常に難しいところがございますが、おかげさまで現在、臨床入りに入っている品目は九品目ございます。今、日本の製薬業界、昨年で三十品目ぐらいが新しく業界全体で出たというぐらいの中では、一応今臨床開発かなり入ってきたと思います。 その中で、今十年から十五年とありました。ただ、私ども研究を進めるときに、世界が研究所というぐらいの感じで海外ともいろいろとやっていまして、実は米国のアグロン社というところと一つ共同開発をしまして、これは幸いに一緒に始めまして三年で上市するということにこぎ着けました。この薬というのは大変に新規的な薬で、エイズの薬なんですけれども、を発売いたしまして、その年でアメリカのナンバーワンになりましたけれども、ただ大変に競争の激しいあれで、今はもうナンバーワンじゃなくて二位ぐらいでありますけれども、百数十億のロイヤルティーが入るような形になっています。 ただ、いずれにしましても、まだ国内へのオリジナル新薬九品目をどうやって早くステージアップさせるかということと、新たに臨床入りするあれをどれだけ作っていくかということが最大の使命だろうと思いますが、いずれにしましても、大変今業界厳しいですけれども、この三年ぐらいで将来へのめどが立てられるような形に持っていくべく今一生懸命努力をいたしているところでございます。
○入澤肇君 その医薬品の開発研究をする中で、たばこと健康の問題について私は是非やっていただきたいと思うんです。 この間、ある記念式典で私の隣にさる有名な免疫学の先生が座っていまして、その先生、七十過ぎて八十近いんですけれども、たばこをすぱすぱ吸っていました。先生、たばこは一体本当に健康に害があるんですかと、私も、私は葉巻を一日三本ぐらい吹かすわけなんですけれども、たばこを吸うものですから、聞いたんです。そうしましたら、世の中がたばこの害があるというふうなこと一辺倒の空気なのでなかなか自分の学説を言うわけにいかないんだけれども、たばこには、度を過ぎなければ、これは何でもそうでしょうけれども、一定の効用があると。特にアルツハイマーとかぼけ防止のためには一定の成分的な効能があるというふうなことをおっしゃるんですよ。これは国立大学の教授ですからね、名誉教授、研究者がそう言っている。 私は、本当に害があるんだったら全部禁止したらいいと思うんですよ。だけれども、一定の効用も併せて考えられるから、税収確保という名目はあるかもしれないけれども、こうやって生産されているわけですね。 たばこと健康について、どこまで研究がなされているのか、またどこまで解明されているのかについて、分かっていることがありましたら現状の御説明をお願いしたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 まず、たばこの喫煙と健康の問題でございますけれども、私どもは基本的には、疫学的には各種疾病のリスクファクターであるということは事実であろうと思います。ただ、心身全体の健康に対しましてどの程度の喫煙がどのような影響あるか、いわゆる薬理学的と申しますか、そういうことにおいてはまだ未解明の部分があると思いますが、一方、今御指摘のように、なぜ人間たばこを吸うかという中に、やはり精神を、心の豊かさといいますか、精神、緊張、ストレス等々の場にある意味での効用はあるんではないかというふうに思います。 いずれにしましても、たばこというのは正に大人の嗜好品でございまして、喫煙と健康に関する情報等を十分認識した上で、あとは大人が吸うか吸わないかということを判断していくべき商品であろうと思います。 今、喫煙と健康に関する研究どうかということでございますが、私どもは、喫煙と健康についての研究につきましても、独立性なり客観性、また専門性ということ、高度な研究が非常に必要であろうと思いますし、一方、メーカーがやるということについてはいろんな問題もあろうと思いまして、専門的な機関によって行われることが望ましいということで、現在、財団法人喫煙科学研究財団というところがございます。ここで研究がいろいろと進められており、その研究成果につきましては、正にそのままストレートに学会で発表されたり、また国会図書館にも備置されるなど、十分に、ある意味では、その研究成果については公表がされているというふうに考えております。
○入澤肇君 いや、研究成果は、たばこは害があるという発表ばかり目に付くんですよ。後でまた円先生もそういう質問をされるらしいんですけれども。 そういうことであれば、国際的に見て、たばこというのは本当にこれから縮小の一途をたどっていくのかどうか。それから、我が国のJT株式会社の営業の中で、たばこというのはこれからどんどんどんどんシェアを減らされていって、減らされるからこそ他の分野に今のうちから保険掛ける意味で投資をして事業を確保していこうとしているのか。 たばこについての国際的な要するに現状と、それから日本の国内における将来見通しですね、これについてお聞かせ願います。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 今、世界のたばこ市場は約五兆六千億本ぐらいございます。年間、統計の取り方で違いますし、大変正確かどうかという、特にそのうち一兆六千億本ぐらいが中国ということもあります。そういう中で、今のところ、ほぼ世界的には年率一%弱ぐらいの伸びかなというふうに見ております。 今後の展開ですが、先進国、いろんな要因の中で減少いたしております。トータルで今そういうことでございますが、その減少、先進国での減少の中で、やはり喫煙と健康意識の高まりという、これはやはり否定できないんだろうというふうに思います。 一方、国内の市場動向でございますけれども、元々、たばこというのは大人の嗜好品ということで、これまで成年人口の伸びがある意味での私どもの市場の成長性の一つのバロメーターでございました。ただ、ちょうど一九九八年、平成十年ごろから、二十歳から六十四歳人口がピークを迎えまして、それ以後減っております。喫煙者行動で見ますと、喫煙者率で見ましても、五十歳代の男性の場合、大体五十数%喫煙者率あります。六十歳代になりますと三十数%になるということでございまして、この少子高齢化の急進展ということで、やや構造的に日本の市場は縮小傾向に入り出したのかなと、そういうふうな見方をいたしております。
○入澤肇君 あれですか、トータルとしては一%ぐらいの伸び、先進国では減少、それから、後進国と言っては変ですけれども、発展途上国においては増加と、そういうふうな状況だというふうに一概に言ってよろしいんでございますか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 いずれにしましても、後進国という表現がいいかどうかは別ですが、ある程度の生活水準の向上ということがその市場の成長性につながっていることは事実であろうと思います。
○入澤肇君 ここは、やっぱり私は、医薬品業界にこれから進出しようということであれば、たばこと健康の関係については、もっと薬理的にもJTはお金を出して研究を進めるべきじゃないかということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 今回の資料をいただきまして、株価が最初放出時から比べると十万円ぐらい下がっているんですよね、七十五万円、八十五万円ぐらいから七十五万円ぐらいに。JT全体として、どちらかというと利益が上がらない部分、医薬品部門だとか食品産業部門を抱えていくと、たばこの部分まで利益が圧縮されちゃって株価が下がるということは考えられないかどうか。 この間の商法の改正を機にしまして、トラッキングストックの制度ができましたね。特定事業の連動株式という制度ですね。株式を今度新しく放出するに当たって、たばこ製造部門だけの優先配当がありますよと、食品だとか医薬品には今回の株式は、放出は使いませんと、放出原資はですね、そういうふうな種類株の発行についての考え方を取り入れて明確にするということは一つ考えられないのか、その事業内容ですね。 もう一つは、たばこは本体、本社でやってもいいけれども、医薬品とか食品産業とか、まだベンチャー的リスキー、余り利益が上がるかどうか今の説明でよく分からないような部門は子会社化して、別途採算性を求める仕組みにした方がいいんじゃないかというふうな考え方もあるかと思うんですけれども、これについてはどうでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 今お話がありましたように、今回の法律改正によりまして、私どもかねて念願でありました資本政策の自由度といいますか、エクイティーファイナンスの自由度というものができるという方向で今お願いをいたしているわけですが、いずれにしましても、今、医薬事業、食品事業、先行投資段階で、一日も早くこれが利益の源泉になるべく努力をいたしているところでございます。そういう中で、経済環境の変化を先取りといいますか、変化に合わせられて商法改正がなされているということも承知をいたしております。 私ども、今回の法改正を実現していただければ、正にエクイティーファイナンスの自由度というのは増えてまいります。そういう中で、その両事業につきましては経営努力を通じてできるだけ早く自立化のめどを立てながら、今、先生御指摘の、種類株の使用といいますか活用というものが機動的、弾力的にできるように、また分社化なりそういう問題もちゃんと組めるような方向へできるだけ早くなるように経営努力を努めてまいりたいと思っております。
○入澤肇君 それでは、これはなかなか答えにくい質問になるかと思うんですけれども、今回の改正によって新しく株式の売却が認められることになると、これはどういう条件が整ったときに売却するような方針ですか。経済状況全体を見ながらいつ、いつかは放出しなくちゃいかぬわけですね。どんな条件が整うことを最低限必要だというふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 御指摘のように、平成十四年度予算におきまして、JT株式につきまして三十三万三千三百三十四株の処分について授権をいただいております。十四年度にJT株式売却を行うとして、その時期をどうするんだと、何に配慮するんだということでございますが、一般的に申し上げますと、政府保有株式を売却するということは市場価格に影響を与えるわけでございまして、基本的に価格が下がるということが想定されます。そのために、政府保有株式の売却に当たりましては、従来から、需要動向調査等を綿密に行いまして、株式市場の動向に十分配意するということで実施してきております。 まだこの法律を今審議いただいております段階でございますので、私どもといたしましては、法律案をお認めいただいた後、速やかに所要の準備を進めてまいりたいと考えている次第でございます。
○入澤肇君 じゃ、最後に一つだけ要望して、質問を終わります。 やはり、民営化を更に進めていく、経営の自由度を高めるということは私は必要だと思うんです。そこで、さっき申しましたように、役員から会社定款の変更から事業計画から資金計画、収支予算、みんな財務大臣の許可を受けています。この中で外すものと外せないものとをもう少し真剣に検討して、そして本田社長の経営の自由度を高めるというふうなことで財務省も対応していただきたいということを要望して、質問を終わります。
○委員長(山下八洲夫君) 答弁よろしいですか。
○入澤肇君 答弁はいいです。
○円より子君 おはようございます。民主党・新緑風会の円より子でございます。 ただいま同僚議員からJTの民営化と成熟化等について御質問があり、私もかなりダブるところがありますが、民営化が、完全民営化になり、本田社長以下皆さん方の手腕が十分発揮されるようにどうしていけばいいかというような観点から御質問させていただきたいと思っております。 まず、今回の法案のあれなんですが、まず、一九八二年に臨時行政調査会の第三次答申の中で、「経営形態は、基本的には民営とすべきである。 しかし、たばこ耕作者、流通業界等への影響に配慮しつつ段階的に葉たばこ等の問題を解決し、」、中略しますが、「当面、政府が株式を保有する特殊会社とする。」との公社民営化の勧告を受けてJT法が一九八四年八月に成立したわけですが、このJT法第二条で、政府は発行済株式総数の二分の一以上に当たる株式を保有しなければならないとされておりましたが、実際には附則十八条によって、当分の間、三分の二以上の保有が義務付けられてきたわけです。 この当分の間というのが、一九八五年四月一日発足しましてから十七年ちょうどたったというところなんですが、ここに日経産業新聞の去年の二月九日付けの新聞があるんですが、ここで本田社長が、我々は民営化や市場の自由化を自ら望んで、そしてまた、旧公社時代からアメリカのフィリップモリスなどの強い民間企業をライバルとしてお互いに研さんしてきたとおっしゃっているというコメントがありまして、随分、課長級以上の全管理職を対象にした成果主義の報酬制度を導入なさるなど、社員の意識改革も進めていらっしゃる。ただ、そこで、今私が申しましたような、国が三分の二を保有することが附則十八条で決められてきたというところから、株式交換やストックオプションなどの施策を実施できない、自社株買いなどの株価対策もできずに、両手を縛られた状態だというようなコメントが載っているんです。確かにそういう状況があったと思います。大変そういった中で御苦労されてきたと思うんですが、今回のこのJT法の改正は完全民営化への大きなステップと考えていいのか。 またそれから、ちょっとこれは財務省に先にお聞きしたいんですが、民営化と完全民営化という言葉で区別なさっておりますが、完全民営化というのはどういうことを言い、それについてどういう見通しをお持ちなのか。先ほど同僚議員のお答えで、塩川大臣は、当分、いつごろになるか分からないというようなお話もございましたけれども、そのとき、完全民営化の見通しと、そのときに葉たばこ生産者の問題がネックになると思うんですが、この辺りを財務省としてはどうお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 まず私の方から、完全民営化と民営化の概念について、事務的な問題としてお答えしたいと思います。 昨年、財政制度等審議会のたばこ等分科会で御審議いただいておりましたときにも民営化と完全民営化の概念につきましていろいろ議論がございましたので、中間報告におきましてはそれを整理をしてございます。臨調答申以来、民営化ないし民営という言葉が使われ、また審議会においても民営化、完全民営化といういろいろ言葉が使われておりましたが、そこの整理といたしましては、「完全民営化」とは、「政府の株式保有をゼロとし、JT法を廃止するとともに、たばこ事業法上の製造独占や国産葉たばこの全量買取契約制を廃止すること。」という整理をいたしております。「民営化」ということにつきましては、「特殊会社であるJTの完全民営化に向けて何らかの措置をとること。」というふうに整理をしたところでございます。
○円より子君 基本的には大臣にお答えいただきたいと思っておりますので、細かいところのために理財局長にもおいでいただいて恐縮でございますが。 今の、先ほど同僚議員にはお答えいただきましたが、大臣、このJTが完全民営化、早くした方がいいとお思いなのか、その辺の障害になるものは何か、それはどうクリアなさろうと、大臣として、財務省としてどうお考えかお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それはできるだけ早くやった方がいいと思っております。
○円より子君 それではJTにお伺いしたいんですが、先ほどもお話しのように、国内のたばこ市場は、今後、少子高齢化の中で人口も減っていきます。成年人口の低下等からその拡大が見込めないというようなことがあるかと思いますし、国際競争も激化して、近年、JTたばこのシェアが一貫して低下しているという状況だと思いますが、また、たばこと健康という面からも、先ほど国外、先進国では随分喫煙人口も減ってきているというお話がございました。 今後、たばこ自体の戦略としてはどういうことを考えていらっしゃるのか。国内でシェアを増やそうとしていらっしゃるのか、それとも国外に輸出していくおつもりなのか。まず、たばこ自体のことについてお伺いしたいんです。 それと、葉たばこの製造価格自体、国内では大変輸入たばこに比べて三、四倍とか、それは入っていったときの値段かと思いますが、そういった格差もある。円高差益もある。国際競争力という点で外国たばこに押されぎみになるかもしれない。その辺の戦略、どうお考えか、お聞かせ願えますか。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 先ほどもちょっと触れましたけれども、我が国におきますたばこの総需要、いろんな要因があろうと思いますが、一つは、平成九年、十年に増税に伴います定価改定の影響、また最近の長引く景気低迷、こういういわゆる循環的な要因だけでなくて、やや構造的に、正に少子高齢化の急進展という問題と喫煙と健康意識の高まりと、そういうことを考えますと、今後は緩やかに減少していくというふうな見方をいたしています。 こういう状況の中で、まず国内のたばこ事業を今後どうやっていくかということになりますが、私ども、やはり懸命の努力、経営努力また営業努力によりますシェアを維持していきたいと。加えて、付加価値の高い商品へシフトしていくと。と同時に、正に構造改革を先取りした徹底的なコスト改善というものを図ると。そういうことを通じまして、現行の利益水準というものを維持し確保してまいりたいというふうに国内については思っております。 一方、海外たばこ事業でございますけれども、平成十一年に米国RJRナビスコ社の海外部門を買収いたしました。このねらいというのは、正にたばこというのは大変に国際競争の激しい商品でございまして、グローバルに展開しない限りは国内のたばこ事業も危機であるというようなことで、正に規模のメリット、加えて国際化は不可欠という判断の下に買収いたしまして、その後、私どものこれまであった海外組織と新しく買収したものを統合を図り、現在進めておりますが、おかげさまでこの二年、計画を上回る実績を上げてくれておりますし、今後、更に世界のシガレット需要が緩やかに成長している中で、今後は我が社の利益、成長の牽引役となる方向で努力させたいと、したいというふうに思いまして、いずれにしましても、大変厳しい事業環境下ではありますけれども、内外トータルでたばこ部門の成長を目指して一定の利益を確保してまいりたいと思います。 今、最後、葉たばこの問題にお触れになりました。 確かに、日本の葉たばことアメリカの葉たばこを比べますと三倍ないし四倍、国によっては、ブラジル等に比べますと十倍とかありますけれども、これはたばこだけでなくて、一つはやはり日本の農業という問題あろうかと思いますが、私ども会社化いたしましてから、会社化いたしましたときに葉たばこ問題については二つの大きな問題を抱えておりました。 一つは過剰在庫があったということ。この過剰在庫問題につきましては、耕作組合また耕作者の方々の御協力を得まして完全に今解決を終わりました。もう一つの問題が正に国際競争力の確保の問題。この問題につきましては、今、私ども、団体また耕作者共々、生産近代化ということで進めてまいりまして、おかげさまでかなり生産性上がってまいりました。例えて申し上げますと、たばこを作る場合に一年間の労働時間というものがございますが、会社化当時約三百時間ぐらい掛かっておりましたのが、今は二百時間になるようになりましたし、品質、コスト、それぞれの面でかなり向上してきています。 今後とも、まだ残念ながら国際的に割高ではございますけれども、そういう努力を更に続けながら国際競争力の強化に役立てていきたいと、そういうふうに考えております。
○円より子君 国産の葉たばこ生産農家に対しても、規模を拡大し、そして人員を縮小するなど、かなり日本の葉たばこ産業を支える方たちのためにもいろいろな施策が取られ、また努力をなさっていることも分かります。 さて、たばこのこと以外に、今後の多角化事業のところなんですが、新産業の開発について、先ほど医薬品そして食品の方に力を入れていきたいというようなことでしたが、現在は、JTの売上額でいきますと、たばこが九二%、それから医薬とか食品とかその他のところで八%というような、そういった形の経営だと思うんですけれども、今後、たばこ事業とそれ以外の経営との、売上げとか利益とかというところでの比率をどうやっていく戦略をお持ちなのか。 なぜそれを聞くかと申しますと、今、多角化の二大柱とおっしゃった医薬品ですね、平成十二年度売上額は、売上高は六百六十四億円ということですが、営業利益はマイナス百二十八億円。それから食品は、売上高は二千百三億円ですが、これも営業利益マイナス百七十三億円と聞いております。日本のリーディング会社に比較しますと、売上高も十分の一くらいと小さく、加えて、今申し上げましたように営業利益が赤字が続いているということで、医薬品などはハイリスク・ハイリターン、また開発等に大変研究費も掛かりますし、なかなかすぐに黒字になるものではないことは十分承知しておりますけれども、今後、オリジナルな新薬の開発もしたいということでございますけれども、バイオ、医薬品、時間が掛かるだけじゃなくて多額の投資金額も要しますが、JTには今後そういった余裕があるのか、十分な経営戦略、見通しとしてやっていけるものなのかをお聞かせ願いたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたけれども、中長期的な展望の中で、国内また海外も含めてたばこ事業は非常に厳しい中で、やはりJTという会社として成長するために、私ども多角化なり海外進出といろいろとやってまいりました。 今御指摘、現在、売上高で九二対八%ということで、一九九〇年に私ども、五年間、八五年に民営化いたしましてから、その五年間を体制整備ということで大変な合理化をやりながら、一九九〇年に、二〇〇〇年を目指す姿といたしまして、たばこ事業を中核とする国際化成長企業を目指すということをやったんですが、そのときには国内たばこ事業対海外・多角化事業のウエートというものを七対三というような目標を一応立てました。この場合の考え方は、他の産業と比較するために、たばこの場合は大変に税金という部分があります。そういうことで、税抜きの事業料とで比較していこうという考えでやってまいりました。おかげさまでその状況は二〇〇〇年には達成をいたしました。 今回、二〇〇〇年に私ども新しい中計というのを作りまして、そこにおきましては、そういうウエート云々ではなくて、それぞれの事業について充実強化していくという考えから、先ほど申し上げましたように、たばこに次いで医薬、食品を次代の柱にしたいということで、それぞれの事業についてそれぞれのターゲットを設けております。 食品事業につきましては、大変競争の激しい業界ではありますけれども、十二年度で総売上げ、連結で二千百億円の規模にもなっていまして、そういう規模の中で一番急務でありました利益構造をどう作るかということでございますけれども、それにつきましては十三年度でほぼ見通し、いわゆるEBITDAベースでとんとんにこぎ着けましたので、今後はその収益構造を維持しながら事業拡大をどう図っていくかと。それぞれ飲料であれ加工食品であれ課題を抱えながら、しかし、デフレ下でありましても御案内のように魅力ある商品にはお客さんも財布のひもを緩めてくれておりますから、やはり商品開発というものに強化をし、加えて売場の拡大と。 医薬事業につきましては、ある意味ではまだ今先行投資型で、この三年ぐらいを掛けまして事業化が見込めるようなところへ持っていきたいと。そのために正にパイプラインの強化と、既に臨床しているもののステージアップ、一日も早く上市ができるように、その中で販売体制につきましては鳥居薬品さんとの関係できましたので、そういう状況に今あるというふうに申し上げたいと思います。
○円より子君 今米国のRJRナビスコの海外事業買収ということをお伺いして、それ以外にも随分、鳥居薬品を四百十六億円で、また旭化成工業の食品事業部門を二百四十億円など、かなり会社の買収をやっていらっしゃいますけれども、こうしたことはすべて、今の日本の超低金利と海外との金利差などから見ると、買収価格に対する金利負担が大きいのではないかと思いますけれども、その金利に圧迫されて経営に支障を来すとか、また我が民主党の浅尾さんが以前、去年でしたか、やはり質問で、何年にもわたる会社買収で債務を抱えているんじゃないかというような質問をしているようなんですが、そういったことは懸念としてないでしょうか。大丈夫でしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 今先生御指摘のように、たばこ事業でRJRのナビスコの海外部門、医薬事業で鳥居薬品、食品事業でユニマットコーポレーション、また旭化成という、その資金の問題でございますけれども、実はそれが可能となった背景が一つございまして、会社化昭和六十年、八五年に会社化いたしまして、実は大変な合理化をやってまいりました。その合理化と、もう一つは、多角化をやったり海外進出の中で人材が出てきたと。いわゆるそういう蓄積した資金、人材でこういうことをやりましたので、もちろんRJRのときには多額の借入れもやりましたけれども、着実に返済しておりますし、現在五千億ぐらい借入金ありますけれども、この三年ぐらいで三千億減らせるというような形で、まず一番大きかったのは資金の蓄積があったということの中で、幸いに御案内のように今格付はダブルAマイナスという格付もいただいております。 万全を期してまいりたいと思います。
○円より子君 そのように、本田社長は生え抜きの社長さんだというふうにも聞いておりますけれども、初の。随分経営戦略の面で努力をなさっていると思います。そういった意味で、今、政府の持ち株が少なくなるということと、ほかにも、かなり国が認可するというところがあって、民間企業としての経営戦略と同時に、官の部分の認可や監督が随分あって、それが一つは、もちろん国産の葉たばこ生産農家に対しての保護にもなり、あれでしょうが、やはり足かせになる部分も大変あるんじゃないかという気がするんですね。 それで、たばこ事業法案に対する参議院の附帯決議、これは一九八四年のものですが、もちろんこのとき衆議院でも附帯決議が付いておりますが、その参議院の附帯決議第一項を読みますと、政府は、新会社、JTですね、JTに対する各種の監督規定等については公的関与を極力排除し、役員の選解任・事業計画策定等に係る認可に当たっては新会社の自主性を発揮できるよう十分に配慮すべきであると。そういったことやほかの様々なことが書かれているんですが、私は、たばこの価格の認可についても、これは財務省の認可が必要なんですが、お聞きしますと、一番安いたばこと高いたばこの格差がそんなになくて、二百円からせいぜい三百円ぐらいの時代があったとか、あと似たような金額でいつも推移していて、こういう金額で売りたいということで認可が出なかったことはないということなんですけれども、例えば、今大変デフレで物価が安くなっておりますが、様々な民間会社は工夫を凝らして商品を売る、また収益を上げることの努力をしているんですが、私はいつも、もうそれこそ顔洗うのでも石けんと水という、どこにでもある石けん、もらったものでしか何十年洗っていませんけれども、クリームなんかも本当安い、その辺にある、何も考えずに使っている人間ですが、この間新聞等読んでおりましたらびっくりしましたのは、ある化粧品会社のクリームがこんな一瓶三万円ぐらいで、そういうのが物すごく売れているというんですね。それで、このデフレの時代ですから本当安いクリームもたくさんある中で、何十倍の化粧品が売れるという、そういうことも考えますと、価格の面でも経営戦略があってしかるべきではないかと私などは思うわけで、なぜこの価格にまで政府の認可が必要なのかと。なかなかそういうことを考えていると、経営戦略のアイデアをどんなに出しても限られてしまうんじゃないかというふうに思うわけですね。 この辺に対して財務省は、認可の件とか様々な規制をもっと緩やかに、というよりもさっさと取り払っていくような方向になさったらどうなのかと。これはちょっと、余り葉たばこの生産農家の保護とそんな関係があるのかしらなどと私など専門外の人間は思うんですが、まず、財務省の御意見を伺いたいと思います。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。 たばこの小売価格の認可制につきましては、昭和六十年四月の専売制度廃止の際に、既存の小売販売業者への激変緩和という見地から、当分の間、定価制を維持するということにされたわけでございます。小売定価制の下で小売価格が財務大臣の認可というふうにされておりますのは、定価価格を小売販売業者に遵守させるために、その価格が不当なものでないことが必要であるということで、JT等による不当な価格設定を排除するためのものでございます。 なお、たばこ事業法第三十四条におきましては、財務大臣は、認可申請があった場合に、次の各号の一に該当するときを除き、認可をしなければならないというふうになっておりまして、除かれる場合というのは二つございます。一つは、その小売定価による販売が消費者の利益を不当に害する場合、それからもう一つは、JTの卸売業者に対する価格と比べて小売定価が不当に低い場合ということで、この場合を除きまして認可をしなきゃならないということで覊束裁量になっておりますので、これが実態的に経営の判断に大きな影響を及ぼしているというふうには考えておりません。
○円より子君 今、不当なとおっしゃったのは、消費者にとって不当なというのはどういうことなんでしょう。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 恐らくこのときの議論は、JTが製造独占をしているということで、独占の会社が非常に高い価格で売るというようなことがあれば消費者にとって不当なことになるということではないかと思います。
○円より子君 当分の間ということです。ではないかと思いますって、その当時の方がいらっしゃらないということなんでしょうけれども、相当JTを性悪説に立った考え方ですよね。すべて高いものにして、安いたばこを買えないというような形の不当なというふうに思うんですが、種類によって、これは嗜好品ですから、先ほど申しましたように化粧品と同じで、絶対に、たばこがもういつも絶対手放せないという人ももちろん例外的にいらっしゃるかもしれませんけれども、お米だとかふだん食べるものとか、そういうものとは違う嗜好品の場合は様々な価格があって私はいいと思うんですね。 すべてが確かに一箱何万なんというようになったらそれは困りますけれども、不当だと思いますが、種類によっては安いものを手に入れたい人と、それから、そうですね、私も今たばこを、どうも妊娠、出産してから大変たばこがもう苦しくてしようがないというような状況になったんですが、二十代は、演劇などやっておりましたときは、やっぱり早く大人になってたばこが吸えたら格好いいななんて思ったこともありましたしね。そういうときには、国産のものよりも、何となくそのころは、もうハイカラなんという言葉は死語になりましたけれども、私も大分年ですから、そういう外国産のたばこなんかを吸っている人を見ると格好いいなと確かに思った時期もございますから。そういうふうに嗜好品というのはその人によって、高くても、おいしさはそんな変わらないか、それも分かりませんが、でも、おいしいと思い、高いもので、例えばパイプにしたってダンヒルのもので吸いたいとかいろいろありますよね、その人の趣味や嗜好が。 そうすると、そういうふうに変えてもいいのではないか、それをこのたばこ事業法は縛っているのではないかなと思うんですが、塩川大臣、いかがでしょう。
○副大臣(尾辻秀久君) 理財局長からお答え申し上げたとおりなんですけれども、もう一回申し上げますと、価格は、JTから卸売で出す価格と、それからまた小売の価格と両方当然ございます。この卸で卸す価格につきましては、先ほど来御説明申し上げておりますように、JTがどうしても一社独占でたばこを製造しておりますから、独占による高値を生んじゃいけない、この配慮をいたしておる、こういうことでございます。 そして、各品目ごとにこの値段を超えずに売るようにというのが、私どもが監督当局として取っておる立場でございます。品目ごとにこの値段を超えないで売るようにと。要するに高値にならないようにという、これを品目ごとに設定をしておると、こういうことでございますので、JT独自の判断でそれより安く売ることも可能でありますし、また品目ごとの話でございますから、高いものをまた売りたい、こういうことであればその都度の話になる、こういうふうに御理解いただきたいと思います。 したがいまして、今の先生のお話聞いておりまして、今の中でもかなりそのことはやれるんじゃないかな、こういうふうにお答え申し上げたところでございます。
○円より子君 では、今の件でJTにお伺いしたいと思いますが、もし価格をもう少し、もう少しではなくて、今、ほどほどで多分出していらっしゃるんじゃないかと思いますが、確かに、化粧品会社にしろどこにしろ、例えば千円でほとんどの企業が売っている品物を突然一万円にしようというときには、その会社なりのリスクを相当考えて、マーケティングもし、もういろいろなあれを、リスクも取ることも考えておやりになるから、なかなかできないことかもしれませんが、そういったことも経営戦略の中にあれば、ということは、そのたばこ事業法でほどほどのところまでしかできないような状況でなければ、随分思い切った経営ができると思われませんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 事業法で小売定価制ができている趣旨は財務省の方からお答えしたことであろうと思いますが、長年、専売制度、八十数年続いていた制度を変えるときに、全国二十数万店あります販売店の経営を激変緩和を図るということで、末端の販売店で売れる価格はそれを守らなきゃいけないという仕組みでございます。 一方、完全に市場が自由化されていますので、価格政策につきましてはもう完全に今、競争下にあるというふうにお考えいただきたいと思います。私どもは、もちろん認可でございますから、財務省の方にこういう価格でやりますということを申請はいたしますけれども、すべてお認めいただいておりますし、制度的にはそうですけれども、現実的にも市場は完全な競争下で、どちらかといいますと、民営化後に起こったのは、六十年の急激な増税、六十一年の急激な円高、六十二年関税ゼロですね、低価格競争が起こり、外国メーカーと熾烈な闘いをした覚えがございますけれども、もちろん私ども今後商品開発の中で、例えば副流煙がほとんど出ないとか、いろんなたばこを開発しながら、その価格を幾らにセットするかというのは、正に外国の競争会社との政策、またお客さんの動向、そこを十分見極めながらやっていきたいと思います。 そういう意味で、市場における価格政策についての桎梏は今の制度ではないというふうに考えております。
○円より子君 完全民営化に向けていろいろな戦略が考えられるかなと、一つアイデアを出させていただいて、低い方への競争だけではない何かあるのではないかなと思ったんですが。 一つはそういった認可の点と、もう一つ、責任というか監督といいますか、先ほど来様々な会社の買収の話がございましたけれども、一九九六年にバーガーキングのフランチャイズ権を購入し参入なさっておりますが、この事業参入に対する営業権が二十七億円だったと聞いております。このときにJTの担当常務の方が、食品事業の一翼を担う部門として社の総力を挙げると意気込んでいらしたんですが、アメリカでのバーガーキング内の問題もあったというふうにも聞いていますけれども、やはりこの業界は当初から生存競争の厳しいところでございますし、不安が指摘されていたと思います。 結局、収益の見込みが立たないことで、昨年三月でしたか、JTは事業撤退なさっていますが、こういったことの認可をし、いろいろ監督はしているけれども、そういった経営責任については財務省というのはどういうかかわりを持っているんですか。 じゃ、塩川大臣でも尾辻副大臣でも結構でございますが、お答えください。
○副大臣(尾辻秀久君) 経営責任ということでございますけれども、基本的に申し上げますと、先ほども引用されたかと思います、専売制度改革時の国会の附帯決議の指針に沿いまして、その経営の自主性に配慮することを基本的な考え方とする、したがいまして自主性を重んじるというのが私どもの立場でございます。 ただ、一方からいいまして、本来事業に貢献することが関連事業、今お触れになりました関連事業などすべて本来事業に貢献することが前提になるわけでございますから、監督当局としてもその運営状況を注視しなければならない、こういうふうにお答えをいたします。
○円より子君 私ちょっとよく分からないんですね。認可の方はしっかりして監督していますよ、でも責任は、民間企業になりつつある、民営化しつつあるJTですよ、だから注視だけというのはどうも腑に落ちないんです。
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お答えいたしておりますように、民営化に向けて一歩一歩進めていかなければならない、そういう考え方でございますから、先ほど来、今またお答えいたしましたように、自主性を尊重する、ただ注視だけはする、これが私どもの立場でございます。
○円より子君 では、たばこ事業法というのはかなり、民営化に当たっていろいろ削っていくというか、削除していく部分も出てくるということでよろしいですか。
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来、これも本当に何回も申し上げておりますように、民営化に向けて一歩一歩進めていくということでございますから、あとはJTの御判断、こういうことになります。
○円より子君 それでは、国有株の今回の放出についてお話をちょっとさせていただきたいと思いますけれども、これは国債整理基金特別会計として処理されるということなんですが、国有株の民間への放出ということでは、NTT株等と比較してみますと、NTTの場合は第六次まで売却していますけれども、過去のNTTの株価とTOPIXの推移を見ておりますと、第一次売出しのときは売出し価格、これ六十二年二月九日に上場されているんですが、売出し価格が百十九・七万円。その後、三か月ほど後、六十二年五月十一日は三百十二万円までなって上がったわけですね。その後、第二次売出しのときは下がりまして、第三次もまたがくんとその後どんどんどんどん下がりまして、これはもちろんNTTだけの問題ではなくて、TOPIXも下がっておりますし、株価全体が下がって、こう上がったり下がったりのところがあるんですが、第四次のところでちょっとまた、これが平成十年の十二月十四日の売出しで、このときが八十五・五万で売り出されまして、このとき少し上がったんですね。翌年七月に百五十万までなっております。 ですから、一次のときにがんと上がった後、四次は少しで、後は大体下がっているという状況下なんですが、今回、NTT株を初めて民間に放出したバブル期とは全く違うような今の景気や株価の状況で、こういったデフレの不況下におきまして、JT株の三十三・四万株というものの放出がどういう影響を与えるのかということをひとつお聞きしたいと思っております。 それから、もし株価が低落したとしたら、買った株主さんたちは政府に対する不信感の増加につながらないかということもありますでしょうし、その放出の形態等を慎重に行う必要があるのか、その辺のことをお聞きしたいと思いますが、塩川大臣、お願いします。
○副大臣(尾辻秀久君) まず、先ほどお答えいたしましたときに、規制の部分につきまして申し上げると、これは当然規制だんだん緩めていくというのは、これはもう私どもの考えでございますので、改めて御指摘のとおりであるということをお答えさせていただきたいと思います。 株価でございます。どういう影響が出るかということにつきましては、これはやっぱり株価でございますので市場が決めることと、こういうふうに言わざるを得ません。ただ、政府が持っております株を売却するということになりますと市場に何らかの影響が出る、もっと言いますと、先ほど理財局長も申し上げましたけれども、株価が下がる影響が出るというようなことは考えられる、このことだけはそのとおりでございます。 したがいまして、従来の政府保有株の売却につきましても、その都度十分配慮しながら実施してきたところでございますけれども、今回の十四年度におけるJT株式の売却につきましても、やはり同じように株式市場の動向等に十分配慮しつつ適切に行っていきたい、このように考えます。 したがいまして、この法律案をお認めいただきますと、一つの条件は整うわけでございますから、速やかに所要の準備を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○円より子君 では、今度はたばこと健康の関連についてお伺いしたいと思っておりますが、皆さん御存じのように、我が国の成人の喫煙率というのは諸外国に比べて高いんです。例えば、男性の喫煙率は、昭和六十年では六四・六%だったんですが、一応平成十二年は下がって五三・五となっています。しかし、イギリス等では男性二八%、カナダ三二%、フランス四〇・三、ドイツ三六・八、米国二八とかなり低い。また女性の場合は、昭和六十年には一三・七だった。平成十二年でも一三・七とほとんど、ごめんなさい、ちょっと数字が間違ったかもしれない、横ばいなんですね。 これもまた他の国よりは少ないんですけれども、とにかく男性の喫煙率は諸外国に比べまして大変高いという状況になっておりまして、先ほどから私の質問の前に同僚議員からも質問がございましたが、たばこと健康について、まず厚生省ではどういった健康に対して害があると考えていらっしゃるか、研究の簡単なもので結構ですので、お教えいただけませんでしょうか。
○政府参考人(下田智久君) お尋ねの喫煙と健康の影響につきましては内外で非常に多くの調査がなされております。 健康日本21におきまして紹介をしておりますデータとしましては、まず、喫煙者は非喫煙者に比べましてがんにかかる危険性が高まってくるというふうに言われておりまして、特に肺がんによる死亡は、男性の場合は四・五倍、女性の場合は二・三倍高くなっているということでございます。また、循環器関係におきます疾病にも影響を与えておりまして、例えば虚血性心疾患の死亡の危険性は、男では吸わない人の一・七倍高くなると、そういったような疫学的なデータがございます。
○円より子君 先ほどアルツハイマーにはたばこは効くんだというお話等があって、これは、我が民主党にも医者がおりまして、たまたま今、委員会のメンバーの櫻井さんからこれをぜひ言ってほしいという原稿が来たのでちょっと読ませていただきたいんですが、脳細胞に直接作用するとアルツハイマーを予防する可能性があることは指摘されているそうです。ただし、血管に対しては動脈硬化を進めることが認められておりまして、つまり、人の体では脳細胞に直接作用するわけではなく血管を通して脳細胞に運ばれるわけですから、そういったところで日本は、欧米はアルツハイマー型が多いんですが、脳細胞性痴呆という、これいわゆるアルツハイマー型でこれが多いんですが、日本は欧米に比して脳血管性痴呆が多いんですね。そうしますと、当然、脳血管性痴呆が多いということは、たばこは血管を通して行きますので痴呆に対しても有毒と考えられているそうでございます。 また、リラックスできるということは、医学的因果関係はまだはっきり今していないそうですが、むしろ、その研究のところの段階、中間段階ではリラックスさせないということの方が報告として強くなりつつあるという、今こういうお医者様からの、お医者様でも先ほど免疫学者のあれがありましたから、新聞報道では夫婦別姓で何かつかみ合いのけんかになりそうだったなんという話がありましたので、たばこと健康被害で私、つかみ合いのけんかにはなりたくないものですから、穏やかに客観的な形で進めたいとは思うんですけれども。 それで、例えば医学の面では、女性というよりはほとんど男性が研究対象になって今まで治療が進められてきまして、これはたばこのことじゃなくて、また、がんやそういったことだけじゃないんですが、様々な点で子供よりも大人、大人の中でも男性が常に治療の研究対象になってきましたので、例えば女性に多いリューマチ等はなかなか治療が進まないとか、そういう状況は長い歴史の中であるんですが。 最近ようやく性別による研究や治療等が分かってきたというか、少しずつ研究されるようになりまして、諸外国で例えば、もちろん胎児への悪影響がたばこがあるということは先ほども厚生省の方が言われたところであるんですが、例えばニコチン依存症に陥るまでの時間は男性よりも女性の方が短いとか、それから、ですから禁煙は女性の方が難しいんだそうです。同じ肺がんでも女性は末端にできるために発見が遅れがちだという、そういった調査も進んでいるということで、是非、厚生省では、性別、また子供と大人という、別個にこういったたばこと健康の関連の調査を進めていただきたいと思うんですが、その辺は進んでおりますでしょうか。
○政府参考人(下田智久君) 委員御指摘の男女差、あるいはいつから吸ったかによっての影響といったものも、たくさんの調査がございます。 例えば、未成年者が喫煙をした場合の健康影響につきましては、早ければ早いほど健康に関する影響が大きいというふうに言われておりまして、例えば呼吸器への影響は、肺の成長期である少年期、青年期での喫煙を開始した場合には、呼吸機能の正常な成長が抑制され、その影響は成人期まで持ち越されるというふうに言われておりますし、また、慢性疾患リスクへの影響、特に肺がんにつきましては、二十歳を境といたしまして、その前に吸った場合には、二十歳後にたばこを吸い始めた場合よりも肺がんリスクが二倍高くなると、こういったデータもございます。 それから、もちろん妊婦に対します喫煙の影響というのも大変大きいものがございまして、妊娠中の喫煙本数の増加とともに、生まれる子供の出生時の身長、体重の値が低くなるといったこともデータとして出ておるところでございます。
○円より子君 ありがとうございます。 今、これも厚生労働省多目的コホート研究からの成果ということで出ておりますのは、たばこを吸ったことがない人と、昔吸っていたけれどもやめた人、そして吸っている人の三グループで十年間の死亡率を調べると、たばこを吸っている人は、吸ったことがない人に比べると、死亡率が男性では一・六倍、女性では一・九倍と、やはり女性の方がかなりたばこの影響が大きいわけですね。 そういったことを、女性や、そして今、子供のころから吸っていた人等の話もありましたけれども、未成年の人たちに吸わないようにという、こういうことをやはり国として考えていかなきゃいけないということがあると思うんですが。 厚生労働省は、一九九八年から健康日本21計画の策定に取り組まれて、二〇〇〇年三月にまとめられました。このときに、当初の計画では、二〇一〇年までに成人の喫煙率とたばこ消費量を半減すること、それから未成年者の喫煙をゼロにすることというのが目玉に入っておりまして、随分立派な策定がなされるということで、各新聞等でもてはやされた記憶があるんですけれども。 公表されたときに、どことは言いませんが、様々なところから反発、圧力が出て、数値目標が撤回されましたということらしいんですが、そんな事実があったんでしょうか。
○政府参考人(下田智久君) お尋ねの健康日本21の目標、この設定に当たりましてのことでございますが、まず、各種の目標設定につきましては、専門家から成る検討会を設けていろいろな検討を行っております。その過程におきまして、成人の喫煙率を男女とも半減させるという案があったことは事実でございまして、それも種々検討されたところでございます。その際に、広く国民の意見を聞く必要があるといったことで、ホームページ等を活用いたしまして意見を幅広く求めたところでございます。 そうした中で、その目標どおりにやるべきだという強い意見がありました一方で、目標達成の可能性についての疑義が相当出ております。例えば、アメリカにおきましては、男性の喫煙率を半減させるためには三十五年掛かったとか、女性はとうとうできなかったとか、あるいはノルウェーでも一九六四年から取り組んでおりますが、男女とも半減させるのは難しかったとか、そういうことがございました。この健康日本21というのは目標を十年後に置いておりますので、その十年といった期間で半減させるのは難しいのではないかという意見があったということでございます。 また、国が国民に禁煙を強要しているといったような観点はいかがなものかという意見もあったと聞いておりまして、この検討に際しての企画検討会では、具体的で実現可能性が高い、国民により多くの共感が得られる目標という観点で、現在の健康日本21の目標、四つございますけれども、一つは正しい知識の普及、それから未成年の喫煙をなくす、それから公共の場や職場での分煙の徹底、禁煙、節煙を希望する人に対する禁煙支援プログラムの提供、この四つに定めたところでございます。
○円より子君 今おっしゃってくださったとおり、未成年者の喫煙のことは、ゼロに二〇一〇年までにするという形で、例えば高校三年生の男の子、男子生徒は、今といいますかその時点、二〇〇〇年ですね、発表時で三六・九%も喫煙をしているという、それを何とかなくしていきたいと、こういうことなんですが、未成年者にとって自動販売機等、大変たばこを買いやすい状況があると思うんですが、未成年者喫煙禁止法でしたか、そういったものが一九〇〇年にできている。百年以上前にそれができているんですが、当時と違いまして、今はかなり親が吸っている、それから学校の先生が吸っている。そういう中で、子供がたまたま吸っていても余り注意しないというような、そういう風潮もあるのか、それとも自動販売機等で、またコンビニ等で買いやすいのか、本人が未成年だなと思っても、親のために買っているのか、その辺分からないとかいろいろあるかと思うんですが、先ほどの健康被害から考えますと、やはり未成年者は吸わない方がというところからいきますと、どういう形でその啓蒙活動をしていったらいいのか。また、もっとたばこの値段が高い方が子供たちは買いにくいのか、いろんな方策があるかと思うんですが、ひとつちょっと警察庁の方にお聞きしたいんですが、たばことの関連の犯罪といいますか、補導といいますか、そういった何か調査などがあればお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(堀内文隆君) 平成十三年中の喫煙による不良行為少年の補導人員でありますけれども、同年の補導総数九十七万千八百八十一人のうち四十三万七千九百八十八人を占めておりまして、前年に比べて二万九百三十五人増加をしております。
○円より子君 補導が増えて、喫煙での補導という、それは例えばいろいろな犯行にもつながる可能性もあるかと思うんですが、未成年者の喫煙防止の取組としては警察庁はどういったことをやっていらっしゃいますか。
○政府参考人(堀内文隆君) お尋ねの未成年者喫煙防止に向けた警察の取組でありますけれども、未成年者の喫煙は重大な非行の前兆ともなり得る不良行為であるとともに、未成年者にたばこを提供する行為は、その健全育成を阻害する悪質な行為であると認識をしております。 警察におきましては、総合的な未成年者喫煙防止対策を推進しておりますが、具体的に申しますと、ボランティア等との連携による補導活動の強化、未成年者喫煙禁止法及び風営適正化法に基づく取締りの一層の強化、関係業界への指導、要請及びその自主的取組に対する支援、未成年者及びその保護者等に対する広報啓発活動等の諸対策を積極的に推進しているところであります。 今後ともこれら諸対策をより積極的に推進し、未成年者の喫煙防止の実効を期する所存であります。
○円より子君 先ほど自動販売機のことを申し上げましたけれども、厚生労働省が自動販売機の夜間停止ということが未成年者の喫煙の軽減につながるかという調査をしているんですが、ほとんど効果がなかったということが出ているんですけれども。そうしますと、警察庁もいろいろ御努力をなさってくださるとは思うんですが、未成年の喫煙を禁止といいますか防止していくというのは大変難しいことだと思うんですね。 そこで、私は、先ほどちらっと申し上げましたが、たばこの表示とか広告等について、もちろん銘柄の広告は禁止されましたけれども、随分、テレビ等見ていますと、ほんわか、のどかな、大変たばこがすてきなイメージに扱われた広告が多くて、そういうふうになりますと、健康に先ほど厚生労働省からお聞きしたような害があるということはほとんど分からないというところがありまして、それで、表示や広告についてもう少ししっかりした規制をした方がいいのか、また、たばこの値段を上げることによって未成年者の購入を阻止していくという、そういう方法もあるのかなというふうに思うんですが、ちょっと資料がありますので配っていただきたいと思うんですが。 〔資料配付〕
○円より子君 例えば、私はたばこを買わないものですから、知り合いからカナダのたばこを見せられてちょっとびっくりしたんですが、皆さんのお手元にこの表示が、右側のページにいろいろあるんですが、これの元のたばこの箱がございますので、表装ありますのでちょっと皆さんにお見せしたいと思いますが、例えばこれなどは、妊婦さんが吸うとこういう害がありますよと書かれていますし、それから赤ちゃんへの害、また、肺だけじゃなくて頭、脳にもこういう害があるとか、これなどは、たばこがふにゃっと曲がっているのは何なのかと思いましたら、これはインポテンツにたばこが影響をするとか、かなりありまして、ちょっとこれ委員長の方からとこちらへ配らせていただきたいと思いますが、こういった表示について、先ほどのたばこ事業法、この三十九条で注意表示があるんですけれども、健康のため吸い過ぎに注意しましょう程度の表示でいいと大臣は思っていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) これ見ましたら、随分といろんなのが書いてありますね。日本のは余り簡素に過ぎるような感じがします。 しかし、これはもう私は、どこまでこういう表示が効果があるかなということを思いますけれども、要するに、やっぱり家族とか、少年の予防ですわね、主にしたいのは。家族なんかがやっぱりやかましく言うことだと思うんですね。私も十七歳のときから吸っていたんですよね。そうしたら親が、母親が必ずポケットをひっくり返して、いつもほっぺたぱちっとやられていましたが、こういうやっぱり家族の教育が一番大事だと思いますね。
○円より子君 JTは、もちろん今、大臣がおっしゃったように、親がきちんと、子供が吸っていることに対して止めること以外に、たばこの害をきちんと教えていくとか様々なことが必要かと思うんですが、JT自体は、カナダもこれは随分こういう表示をしたことで喫煙率が低くなった。当然、そうしますと、葉たばこ産業にもJTで勤めている方たちにも影響を与えるということで、大変難しい問題だということは重々承知しておりますけれども、でも、アメリカ等でも大変厳しい。それなのに日本で売るときは、まず安いたばこを、同じものをアメリカで、国内では高く売って、州によって違いますが、日本では安く売り、そして表示も穏やかなものになる。ほかの国のことはいいのかみたいな、ちょっとその問題もあるんですが、JTとしては、表示や広告について、未成年の子供たちに与える影響等を考えると、どう考えていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 未成年者の喫煙防止につきましては、正に心身の発達過程にもございますし、当然法律もあり、私どもも、基本的には家庭のしつけなり家庭教育を含めた社会全体でこれをどうやって防いでいくかということを考えていかなきゃならないと思いますし、当然、私ども、企業、メーカーといたしましての責任といたしまして、未成年者喫煙防止対策というものには積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。 表示の問題でございますが、これは今、先生がお話しのように、財務省令の中であります。この文言につきましては、いろんな方面からいろんな専門家の御意見の中で書かれたもので、私自身は非常に適切な表示であろうというふうに思います。カナダみたいな表示、そこまでいっていいかどうかは別として、カナダみたいな形じゃないんではないかなという感じがいたしております。
○円より子君 私は、やはり一つは、未成年者が買わないでというか、買わない一つの方策としては、たばこの値上げがあるんじゃないかと思います。先ほど、できるだけ価格を下げる競争が今激しいとおっしゃいましたけれども、例えば税率を上げるということについて、塩川大臣もたばこの税を上げた方がいいんじゃないかというふうなお考えをおっしゃった時期があったと思うんですが、今、そのお考えは変わりませんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、今でもたばこを上げたらいいと思っております。
○円より子君 大変心強い御意見をお聞きいたし、私も同意見でございましてですね。 実は、国内紙巻きたばこ販売数量の推移を見させていただいて、当然、昭和六十二年に関税の無税化がありまして、主な輸入たばこは値下げがされました。関税の無税化、二〇%も下がりましたから。そのときに、前年よりももちろん国内総需要の中でのJTの占める割合というのは六%も減ってしまったんですが、その前の年のたばこ消費税増税、一本一円のときには、その前年から比べて一・五%しか減っていないんですね。それから、平成九年の消費税、ここでもまた改定がありましたときも、前年よりは〇・一%の減だけなんです。それから、次のたばこ特別税創設のときも、各社値上げしましたが、全体の需要に占める割合というのは、外国たばことJTのですが、JTは一・一%しか減っておりません。 もちろん、これだけで税金との関連を言うのは難しいかとは思いますけれども、私は、増税しても本当にたばこの好きな人がやめるということはないかもしれないし、でも本来は、未成年者やそれから健康のためも考えてたばこをやめる人が増えてほしいと私は思っているんですが。 先ほどちょっと言い忘れましたが、副流煙といいまして、たばこを吸っていない人がその近くでたばこの煙を受けているだけでやはり死亡率等すべて上がっておりまして、たばこというのは本人以外の人たちにも多大な影響を与える。それで、外では皆さんそれを分かっていても吸っていらしても、例えば孫ができたなんていうときには、大変なヘビースモーカーの人も、やはり孫に影響与えたくないからもう一切お吸いにならないという、そういうこともあるわけで。 是非その辺り考えていただけますと、私は増税をして、それでも私、JTの収入が、例えば需要が減ってもそれほど下がらないと思う。そういうシミュレーションをしていらっしゃる方もいて、ひとつJTに、今後のたばこと健康のことを考え、そういう流れを考えると、当然、経営戦略としては一切それを考えないでいくというのは無理だと思うんですね。 そうしましたら、もしたばこが増税され、値上げされたときに、需要が減ったときにどうなるかとか、その辺のシミュレーションをしていらっしゃると思うんです。また、厚生省は、もしたばこの喫煙が減れば医療費削減になるかどうかのそういったシミュレーションをしていらっしゃるかどうか、両方お聞きしたいと思います。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 増税に伴いまして価格が上がったときにどうなるかというシミュレーションといいますか、いつも私ども、経営でございますので、いろんな環境変化の中で、需要量が減った場合こういうことをやるとかいろんな施策は取っていますけれども、今回、仮に増税となった場合にどういう需要の影響があるかということでいきますと、正に先ほどちょっと申し上げましたように、現在、構造的に少子高齢化の中でずっと、先回の平成十年の増税以来、需要はどんどん、どんどんといいますか一%、二%減っております。これは、日本の専売制しかれて以来、戦中戦後を除けば三年連続の需要減少というのは非常に珍しいといいますか、そういう意味では構造変化を遂げつつあると思います。加えて、今後、正に少子高齢化は更に進んでいくとか、こういう景気低迷下、デフレ下であれば、かなり大きな影響はあるかなと思います。 もちろん、経営でございますから不測の場合も考えながらやらなきゃいけませんけれども、増税につきましては大変な、産業界なりまたお客様に対する影響が大きゅうございますので、そういうことにならないようによろしくお願いをいたしたいと思います。
○政府参考人(下田智久君) たばこ税を増税し、価格が上昇した場合に医療費削減効果はどれくらいあるかというシミュレーションは非常に困難でございまして、やってございません。 ただ、私どもの検討会での試算を御紹介しておきますと、平成十三年十二月に検討会でいろいろ試算をいたしておりますが、超過医療費、たばこを吸うことによっていろんな疾病にかかりますが、それに伴う医療費の試算をやっておりますけれども、最小のもので二千五百六十五億円、最大で三兆二千億円というふうな超過医療費が発生しているというふうな試算がございます。 したがいまして、たばこの価格を上げることによって喫煙者あるいは喫煙の本数が減少するということがあった場合には、長期的にはこうした超過医療費が減少していく可能性はあるというふうに思っております。
○円より子君 諸外国では、たばこの喫煙をやめていくことによって医療費が削減できるということのかなり研究調査もなされておりまして、今後そういう方向に行くと思いますので、広告ですとか、それから先ほどのたばこの表装での注意、そういったこともやはり考えていかなきゃいけないというふうに思うんですが。 それについて、たばこ事業法の、先ほど、三十九条と四十条が財務省のこれが管轄になっているということが私は大変問題だと思うんですね。厚生労働省と、また文部科学省、また警察庁等と共管でこの三十九条、四十条辺りはやって、健康という視点から、このたばこ事業法の第一条の「目的」は、「我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もつて財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。」となっておりまして、どうしても国民の視点、消費者の視点、その健康ということは忘れられてしまうというか、ないがしろになりがちだと、バランスが悪いと私は思いまして、三十九条の注意表示や、また四十条の広告等、是非厚生労働省等と管轄一緒にして、共管でやっていただきたいなと思っているんですが。 その前に、文部科学省は未成年の子供たちに対してどういう喫煙防止教育を行っていらっしゃるか、お願いしたいと思います。
○政府参考人(上原哲君) お答え申し上げます。 学校教育におきます未成年者段階からの喫煙防止につきましては非常に重要だと私ども認識いたしてございまして、具体的に申し上げますと、小学校の段階であれば、小学校五、六年生からたばこの害を教えるとか、それから中学校の段階になりますと、保健体育の教科書の中で喫煙の健康への影響とか喫煙の動機、それから、どうやったらそういうたばこに手を出すことがなくなるかというような方法などにつきまして教科書に具体的な盛り込みを行っている段階でございます。 また、学習の仕方も工夫をいたしてございまして、調べ学習ということで、生徒たちが自分たちで自主的に調べて、健康の害とかそういうものを調べるとか、それに基づきますパネルディスカッションをしてみんなで考えていくという姿勢で現在教育をやっている段階でございます。 それからまた、学校の指導者の方であります先生方に対する教育も非常に重要でございまして、そういうものにつきましても小中学校、高校用のビデオを作成いたしまして、禁煙教育の徹底を図っているところでございます。 今後とも、そういう形で一生懸命やっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○円より子君 ありがとうございます。 それでは、今、文部省の方への質問の前に申し上げました、たばこ事業法の三十九条、四十条に書かれております注意表示ですとか、それから広告等について、是非、健康との関連も研究も進めていただきたいと思いますが、その辺が、財務省と厚生労働省や今の文部科学省、警察庁等、未成年の子供たちへの喫煙をなるべく防止していく、また大人の方も、女性たちは禁煙も難しいし、妊娠のときの子供への影響だけではなく、体への影響自体も男の人よりも大きいとか、そういったことも考えますと、是非私は、塩川大臣がたばこへの増税を考えてくださっていますので、そういったところからも、そこだけじゃありませんが、たばこ事業法の管轄を一緒に共管でやっていくなりの部分と、二つ大臣に最後にお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。大臣にお願いします。
○国務大臣(塩川正十郎君) たばこ税を上げるということも、これもやっぱり議会が決めていただかなきゃなりませんのでね。 皆さん、相当税のことも考えてもらっておると思いますけれども、一方において、たばこを吸っている嗜好者に対して余り急激な負担を掛けてもいかぬしという、そこらのせめぎ合いがあると思うんですが、私は少しぐらい、軽い増税だったら応じてもらえるんじゃないかと。去年の夏ごろ私もそれやったんですけれども、どうしても発泡酒も増税しない、たばこも増税しないという中立を保ちましたので、今度はひとつ何か軽いので増税をお願いしたいなと思うておりまして、これは誠に喫煙者に申し訳ないんですけれども、まあ喫煙者の方もある程度は考えていただいてやっぱり理解してくれるんじゃないかと思っておりますから、そういう気持ちで取り組んでいきます。
○円より子君 終わります。
○山本保君 大変興味深い議論がありました。私も同じようなことをお聞きしようと思っておりましたので、最初に、いろんな説があるようでございますし、何というか個人的なこともあるようですから、厚生労働省の局長さんからお願いしたいのは、最低限この辺までは学界といいますか世界でも常識であると、というか確定しているというところのまず健康に対する被害といいますか影響というものについて、時間も余りありませんので、三つ先にちょっとじゃ問題を順番に申し上げ、についてまず最初は、呼吸とかいろんなことがあるようでございます。それについてこれまで議論、今ありましたので、まとめるような形で結構ですが、いろんな学者の説というよりは、ある程度もう確定したものについてひとつお願いしたいと思います。 それから二番目に、たばこ吸わなくても、私も余り吸わない、余りというか吸わないんですけれどもね、吸わない方にもいろいろ影響があるということらしいので、その辺についてその内容、特に教えていただきたい。 三番目に、先ほど健康日本21が円委員の方からお話がありまして、私はそれについてもお願いしておりましたが、今度健康増進法という法律を作られるということになっておりますね。こういうことで法律事項に持っていくというときに、このたばこに関してはどんな方針でおられるのか。 この三点についてお願いいたします。
○政府参考人(下田智久君) 喫煙の健康影響につきましては、繰り返しになる部分もあって大変恐縮でございますが、まとめて申し上げさせていただきますと、まず第一に、喫煙しておられる男性は吸わない方に比べまして肺がんによる死亡が四・五倍高いということがございます。また、循環器系統でもたばこを吸う方は罹患率が高いわけでありますが、その中の虚血性心疾患の死亡の危険性は一・七倍高い。そのほか、慢性気管支炎、肺気腫、こういったものにも影響があるというふうに言われておるわけであります。 それから、喫煙しております妊婦から生まれます乳児の体重は、非喫煙者の乳児に比べて軽く、低出生体重児の頻度も二倍高くなっているということがございます。 それから、たばこを吸わない方への影響というお尋ねでございましたが、これは米国に一つのデータがございまして、たばこを吸わない方々の中に、いわゆる周りのたばこの煙の影響によって約三千人、毎年肺がんの死亡が出ているというふうな疫学データがアメリカで出されております。それから、もちろん周りの子供に対しまして気管支炎あるいは肺炎、そういったものの影響を与えるというふうなことが言われております。 そこで、こういったことに対しまして、厚生労働省では、平成十二年から健康日本21を展開しておりますが、その中で、正しい知識の普及啓発といったことで、種々の形で情報提供を行っておるということでございます。 それからさらに、今国会にお願いをいたしております健康増進法という法律案を出させていただいておりますけれども、その中で、学校、官公庁施設等多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないといった規定を設けさせていただいておるところでございます。 いずれにしましても、こういった施策を講じまして、喫煙が及ぼす健康影響につきましての防止に一層努めていきたいというふうな考えを持っておるところでございます。
○山本保君 局長、ちょっとこれは通告をしていなかったんですが、報告書などにも書いてあったことだったものでちょっとお願いしたいんですが、それと関連して、よく、こんなにたばこ吸っているのにちっともおれは何でもないよというお話もあるわけですが、この辺はどういうふうに考えたらよろしいんでしょうね。今の、疫学的にそういうパーセントが高いということを出されますと、いつも、いや、そういったっておれは元気だよというお話がいつも出てくるんですね。この辺の関係はどうなりますか。
○政府参考人(下田智久君) これはあくまでも確率論でございまして、吸う人、吸わない人、どれだけの確率で高くなるか、罹患率が高くなるかという論でございまして、もちろん、たばこを吸っておられる方が必ず肺がんになるとか、あるいは循環器疾患にかかるというわけではございません。そのなる頻度の確率が高いという点でございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
○山本保君 言わば、あれでしょうかね、その体質なりいろんなものの中に、なりやすい方とそうでない方というふうな何か因子というようなものがあるというふうな形で考えればよろしいんでしょうか。ちょっとこれについて。
○政府参考人(下田智久君) おっしゃるとおりだと思っております。そういった部分につきましては、今、遺伝子レベル等の研究が進んでおりまして、そういった面からの研究も進めていく必要があろうかと考えておるところでございます。
○山本保君 ありがとうございます。 それで、ちょっと順番を変えまして、それと先ほども議論になったことなので先に回したいんですけれども、そうなりますと、やはり私などの吸わない方からしますと、やっぱり分煙とかそういうことを御本人が理解して吸われることについて言うのも失礼だなという気がしますし、よく、なかなかゆったりとされていいにおいのたばこを吸っておられるのというのは、見ていましても、すばらしいなという、いいなという雰囲気が私などもしますけれども、逆に、もう用もなくぷかぷかぷかぷかと吸いまくっているというのは、何だろうななんていう気もするわけですが。 先ほども円委員からもお話があったこと、ちょっとこれお示ししてあったと思うんですが、たばこの表示ですね、読みまして、私なども、あなたの健康を害するおそれがあるのでというふうな形になっておりますね。担当の方にお聞きしたら、日本の場合はあくまで注意喚起であるということなので、警告をするという外国のものとは法的な基準が違うんだということで、これを変えるべきではないかという気はするんですが、まず現在の法律に基づきましても、私、あなたの健康を損なうおそれというのは、これは事実に反するんじゃないか。 つまり、あなたの健康だけではなくて周りの方の健康も損なうおそれというのが、これが事実として正しいんじゃないかと思うんですよね。ですから、法律自体変えるというんじゃなくて、正に先ほど、規則ですか、だそうなんですが、もっときちんと丁寧に事実を書かれた方がいいのではないかという気がするんですが、財務省、これはどなたですかね、副大臣ですか、お願いできますでしょうか。
○副大臣(尾辻秀久君) よく御存じのとおりでありますけれども、お話しのように、たばこ事業法の定めにより、この文言は、当時のたばこ事業等審議会の提言を受けてそれを今書いておるわけであります。 したがって、これをまた変えるとかという御議論は、今日は財政制度等審議会たばこ事業分科会において御検討いただくということでございますので、ここで今、先ほどの円先生の御指摘ではございませんけれども、厚生労働省からも参考人として御参加いただいておりますし、有識者や専門家による幅広い角度からの御議論をいただいておるところでございますから、こうした結論を待ちたいと考えております。
○山本保君 これが財務関係の審議会でというのもちょっとどうかなという気がしないでもないんですが、まあ厚生労働省からも来られるということであれば結構かと思うんですが、やっぱり日本人の倫理観といいますか、あなたの健康だだけ言われたって、やっぱりそれは余り、そうじゃなくて、やっぱり周りの方のというのを入れた方が、やはり国民性といいますか、やっぱりインパクトは大きいんじゃないかなと思うんですよ。 それともう一つ、表示を先ほどのようにショッキングな表示にするかどうか、これもまた大きな問題ですから、それにはちょっと今日は立ち入らないとしまして、今の表示にしましても、先ほど大臣も、いつも言われるんだけれども、書いてあったってそんなのは読みゃせぬよと、この前も言われた。今、今日もそう言う。 これはしかし、確かにコマーシャルの、何というか、そういう文言としては、同じものがいつも小さい字で書いてあるから読まないんじゃないかなと。中身を、いろんな事実があるわけですからいろんな表現にして、今の規則の方を見ますと一つだけになっていますね。あれを何種類か決めて、例えば定期的なりどんどん変えていくと、表現を変えていくと。 やっぱり宣伝というのは見たときの効果があるわけですから、同じ文章が付いていればもうだれもまず読まない。ちょっと変わったこと書いてあれば、委員長もやっぱり読まれるんじゃないかと、そんな気がするんですが、この辺どうでしょう。
○副大臣(尾辻秀久君) 個人的に申し上げますと、外国の例を見ましても、幾つかのものを用意して、今お示しいただいたものなどが正にそうですけれども、ローテーションで採用されるというんですか、書かれるというようなことでございますから、今、先生の御指摘などは検討されるべきものだと思いますし、それから、先ほどおっしゃった、日本人、日本の文化としてということも個人的にはよく理解できるところでございます。
○山本保君 ありがとうございます。 是非この辺は、制度全体を変えるとかどうという難しい議論、そしてたばこを吸うことが良くないことだというような、私もそういう意味で申し上げているわけではありません。 なかなか難しい問題もあると思いますし、それを一方的に禁止するとか、国がどうするということについてはやはり避けた方がいいと思っておりますので、今の日本の制度全体について、私はこれはやむを得ないところかなという気がしているんですけれども、その運用がちょっと熱意がないんじゃないかなという気がしたものですから、お聞きしました。 そうしましたら、税金のことはちょっと後でまたお聞きしますが、社長さんにおいでいただきましたので、これも今日入澤委員の方からのお話があったことと似ておるんですけれども、基本的に、今のお話のように、全体的に言えば喫煙者というのはやっぱり減っていくだろうというふうに思います。先ほどもそうおっしゃいました。 こういうときに、また公的な関与という、お墨付きというのもだんだん減ってくると、こんなようなときに、会社としてどのような経営戦略を持っておられるのかということ、ざっくりとした形で結構でございますから、お話しいただけますか。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 確かに、私どもの事業を取り巻きます環境は大変変化が激しい。そういう中で、かねがね、大変企業間競争が激しくなっているものですから、競合他社と戦っていけるような、例えばエクイティーファイナンスの問題等につきましてもお願いしてまいりました。今回、法律が通ればそういうことができるようになるということになりますので、やはりいかなる環境下でありましても機敏に機動的に対応できるように、そういう活用する道を作って是非いただきたいと、それに応じて私どもも一生懸命経営努力をしてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○山本保君 そこで、ちょっと具体的にお聞きしたいわけです。先ほどもお話ありましたように、私も本当不勉強で、たばこ会社というのはたばこを造っているだけだと思っておりましたら、以前、副社長さんにもお話を伺いましたら、いろんなジュースといいますか、飲物であるとか、それから先ほどもお話ありましたエイズの薬なども、というような食品とか医薬品というところにも出ているんだということだと思います。これは大変すばらしいことだと思うわけですけれども。 ちょっと細かい話ですが、そういう事業を、どういう事業をするのかというのは大臣の認可ということになっておるそうであります。このときの認可の基準というのは一体どういうところにあるのでしょう。常識からしまして、医薬品というとまあ分からないでもないんですが、一般的なコーヒーですとか、そういう飲物の方の事業を財務省が認可をするというようなときに、どうもちょっとまだ腑に落ちないところがあるわけなんですね。一体どんな基準を持ってそこは認可されているのか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 JTの事業範囲につきましては、昭和五十七年の臨調答申を踏まえまして、JT法において、本来事業である製造たばこの製造、販売、輸入及びその附帯事業に加えまして、いわゆる目的達成事業を行うことができることとされております。御指摘のとおり、この目的達成事業につきましては認可事項となっております。 目的達成事業の認可に当たりましては、次の三つの基準を設けて検討をしております。第一は、その事業がJTがこれまで蓄積してきた技術等を活用するものであるかどうかという、いわゆる本来事業との関連性。第二は、その事業の収益見込み状況等から見て、本来事業の遂行に支障を来すおそれはないのかという、JTの収益面への影響。第三が、JTは製造たばこの製造独占を付与されておりますので、これを背景として民業を圧迫するおそれがないか、いわゆる民業圧迫の問題という、この三つの基準でございます。 いずれにいたしましても、目的達成事業の認可に当たりましては、専売制度改革時の国会の附帯決議の趣旨を踏まえまして、経営の自主性に配慮することを基本的な考え方として、個々のケースごとにただいま申し上げた基準にのっとって適切に対処してまいっております。
○山本保君 先ほどお話ありました完全民営化ということになれば、もちろんこういう仕組みというのはなくなるわけですから、民間事業としてどんどんいろんなところに広げられていくということは構わないと思うんですが、今のしかし現状ですと、役所が認可をしているというわけですから、それを前提として少し、局長、もう少しお話を伺いたいんですけれども。 どうも今お聞きしましても、医薬品などに出ていくということについては、私もああ大変結構だなという気がするんですけれども、飲物に出ていくというのは、つまり民業圧迫じゃないかというような気もしないでもないんですよ。この辺はいかがでございますか。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 食品関連事業との民業圧迫との関係でございますが、零細業者が大部分を占める商品分野については事業の対象外とすると。また、市場自体が安定的に伸びている状況もあり、既存各社のシェアに大きな影響を与えないといったようなことも考慮して判断をしているところでございます。
○山本保君 なかなか難しい、会社としても困ってしまいますね。もうけるなというようなことを言われているようなところもあるような気がします。 私は、局長、大臣、副大臣、今のようなネガティブな形よりは、加えてでもいいんですが、正に国民の健康面を、先ほどもそんなお話もありました、守るような、またこういうものが悪影響を与えないようなことに、実際そんなところにもお金を使っているというふうにも聞いておりますので、この認可基準というのはもう少し積極的、ポジティブな形で作られた方が、せっかく会社が持っているイメージというか、それを変えるのにいいんじゃないかという気がするんですが、いかがでしょうね。副大臣に、じゃ、お願いします。
○副大臣(尾辻秀久君) 今の御質問、大変難しいところといいますか、微妙なところでございます。率直に申し上げます。 一方からは、まだJTが一社独占でたばこを造っている、その力を背景にして民業を圧迫するようなその他の事業に手を出すということは、これはまたやってはいけない、そういうふうに思います。 ただ、同時に、やがて民営化される、そしてまた、先ほど来のお話のように、たばこだけで会社がやっていけるかどうか、たばこの将来ということもあります。そうなりますと、それを見込んで、俗な言い方をしますと、もうかる部分を持っていないとこれは将来会社がやっていけなくなるかもしれない、そういうことがありますので、その両面を考えながら、さあどういうふうに当面やっていくかということでありまして、これはむしろ今先生の御指摘のとおりでございますから、私どもも十分適切に対処してまいりたい、このように考えております。
○山本保君 せっかくいろんな事業を行っておられて頑張っておられるということが私などのような門外漢にはちょっと理解というか、そういう認識がなかったような気がするんですよ。ですから、同じ広告といいますか、皆さんに周知するとしても、そういう面をもう少し強く打ち出された方がよろしいんじゃないかなと、公平性の面からいってもいいんじゃないかなという気がしましたので、ちょっとお願いをしておきます。 時間もあれですのでちょっと先へ進みまして、今度もう一つ、余り知られていないんですが、私の専門でもあったところからちょっと。今日局長さんにもおいでいただいておるんですが、実は母子及び寡婦福祉法という法律がありまして、いわゆる母子世帯などになられた方の自立の応援、社会的な自立応援ということで、今度新しいまた法律も考えられているようではありますけれども、それは今日はおくとしまして、たばこ屋さんを広げる、営業するというふうなところで、これまでもそういう方、また障害を持っている方にも、家庭にもということらしいんですけれども、そちらの方はちょっと数値がなかなか難しいということもお聞きしましたので、今日は、これは母子寡婦福祉法十七条ですか、その小売販売業を許可する、大臣の許可、財務大臣の、財務省の許可というふうに聞いておりますけれども、このいわゆる母子家庭への配慮というようなことが規定されておりますけれども、これは現状はどのような運用をされておりますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母子寡婦福祉法の第十七条では、製造たばこ小売販売業の許可について規定いたしておりますが、母子家庭の母などがこの許可の申請をした場合には、財務大臣は許可を与えるように努めなければならないという規定でございます。 この規定に基づきまして、申請者が許可をするときの基準を一部緩和をしていただいておりまして、具体的には、距離基準、もう一つは取扱高基準、この二つについて母子家庭の母等の場合には特例、緩和をするという方向での特例を設けていただいております。 その結果、平成十二年度末の時点でございますが、千七百二十八件が許可をされているということで、母子家庭の母が子供を育てながら自宅でできる仕事として一定の大変大事な機会を与えていただいているんではないかというふうに感謝申し上げております。
○山本保君 三十万ぐらいあるんですか、お聞きしていますと、そういう小売業の中で千七百件ですか。多いのか少ないのか、なかなかこれは難しいと思いますが、母子家庭自体がまた大きな母数がありますけれども。 ただ、なかなかたばこ屋さんを開くということが難しい基準で運用されているようですが、こういう家庭に対してはその基準を緩めて店を開くことができるようにされているということで結構なことだと思っておりますけれども、特に今度のこの法律の見直しとか、いろんな形で母子家庭の方などに対する就労支援というようなことで事業を考えられておるようですけれども、その内容はともかくとしまして、この規定について、たばこ屋さんを開くということについてはどんなような今方針でございますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今国会に母子寡婦福祉法の改正案を提出させていただいておりますが、これは離婚の増加などで母子家庭が大変増えているということが背景にございますけれども、子供を育てながら就業して経済的に自立をする、それをいかに支援できるかということを目指した法律改正でございます。そういうことで、就業支援策が今回の改正の大変重要な柱の一つになっております。 そういう流れの中でございますので、お尋ねの母子寡婦福祉法第十七条は引き続きそのまま残して、これによって就業する機会を引き続き与えていただきたいというふうに思っております。
○山本保君 財務大臣、今のようなお話で、もう事務方の方には当然話は行っていると思いますけれども、これからもこの辺はきちんとやっていただきたいと思っておりますけれども、一言いかがですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私、正直、母子家庭がそういう優遇措置されているということを知りませんでしたので、今聞きまして、それはいいことをやっているなと思っておりますが、できるだけそういうことを。 しかし、このごろ自動販売機になってまいりましたので、その有り難みというのがどうかと思いますけれども、しかし、母子家庭がそういうたばこの販売と協力して一緒にやるということは非常に社会にとってもいいことだと思っておりまして、そういう事例がございましたら、積極的に進めていただくように私の方からもたばこ会社にお願いしたいと思います。
○山本保君 ありがとうございます。 もちろん、たばこ屋さんがそれだけで生活がもてるかというとなかなか大変な状況であるとも聞いておりますので、これだけでは足らないということで、今、岩田局長の方からももっと充実させたいというお話があったわけですが、その一環として、しかしこれについても塩川大臣がおっしゃったような形で積極的に取り組んでいただければと思っております。 最後に大臣にちょっと、大臣また副大臣にお聞きしたいんですが、先ほど最後にお話があったことなんです。 たばこを吸うということ、若しくはその周りの方にというふうになりますと、先ほど下田局長ですか、相当のお金が掛かるというふうな話が、という研究結果があるというふうに言われました。この辺はいろいろ説があるところだと思いますけれども、ちょうど今、これから健康保険法などの改正ということになってきます。国民の医療費三十一兆円というふうに言われておりまして、そのうち国費が大体八兆円弱ですか、そういう形で出しているわけですけれども、たばこを吸われた方は結局病気になりやすいということは間違いないようです。そうしますと、言わば医療費をたくさん使われているわけじゃないかとなりますと、はっきり言えば、たばこを吸っている方にはもう少し負担を増やしてよろしいんじゃないかという気がするわけですよ。ただそれを、吸っている方、吸わない方、申告してもらうわけにもそれはいきませんので、そうなりますと、やはりたばこの税金ということで負担をしているんだよと、こうおっしゃられれば、吸っている方も別にいいじゃないかということになるんじゃないか。 そうしますと、たばこの税金全体で一兆円ぐらいですかね、局長あれですが、それを増やしたけれども、もっと増やすという大臣はすごいことを言われまして、それはできればいいなと思うんですが、少なくともたばこの税金というのは、七兆円に足りませんけれども、もっと国民の健康のために目的として使っていくんだということをきっちりさせた方が、何かほかの方に使っているという説明よりは、非常に一般の国民としては納得できるんじゃないかという気がするんですが、この辺、もう少し税を増やしたいというお話もあるようで、私自身、今それがいいかどうかちょっとまず別としまして、現状においてもたばこから上がる税金は、例えば保険料の国の負担分の中にきちんと入れておりますとか、またその分もう少し増やしましょうとか、こういう議論になった方が分かりやすいんじゃないかと思うんですが、いかがでございましょう。
○国務大臣(塩川正十郎君) たばこ税は、これは健康だとか、あるいはいろんな嗜好だとかいうことではなくして、専売事業として国が税制をしいておるものでございますから、したがって、この専売益というものに対する要するに税金でございますから、これはやっぱり国の財源として考える。おっしゃるように、それはたばこの害に対するいろんな配慮をしなけりゃならぬと思います。これは予算上の問題として一般的に考えるべき問題であって、特定財源にそれを結び付けて考えるということは、専売益ということの考えと結び付けて考えますと、ちょっとこれは難しい問題だろうと思います。
○山本保君 大臣が今度上げたいなというようなことをちょっとさっきおっしゃったので、そういうときの例えば理屈として納得ができる話かなと思いましたので、最後にちょっと申し上げました。 じゃ、以上で終わります。
○委員長(山下八洲夫君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時十五分まで休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後二時十五分開会
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、大渕絹子さんが委員を辞任され、その補欠として田嶋陽子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 日本たばこ産業株式会社法の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。 法案の審議に、法案の質問に入る前に、今回の確定申告のときに起きましたある事件について、国税庁に先にお聞きしたいというふうに思います。 これは先月の三月十三日に東京の練馬東税務署で起きた問題でありますけれども、この三月十三日といいますのは、毎年、全国で重税反対統一行動ということで取組が行われている日であります。 これは御存じでない方いらっしゃると思いますので若干申し上げますと、もう一九七〇年から行われておりまして、今年で三十三回目、三十三年目になる、全国で五百九十一か所、参加者が二十三万五千人というふうな取組です。いろんな中小企業団体あるいは労働組合の方々が税金に関する要求を持ち寄って集会とデモ行進をされて、その後、申告する方はみんなで確定申告、いわゆる集団申告という言い方をしていますが、するというふうな、全国で、この種のといいますか、税金での市民行動としては最大の取組だと思います。 もう歴史も長いということもありまして、非常に整然と全国各地で取り組まれておりまして、集団申告についても各税務署で特別の受付体制を取っていただいて対処してもらっていると。私もお話聞いたことありますけれども、ある税務署では、個人がぱらぱら申告書持ってくるよりも、非常にみんなで点検し合ってきちんとしたものをまとめて持ってきてくれるということで、そういう点では効率的な申告受付もできるというような話を私聞いたこともあります。ですから、既に定着している取組であるんですけれども、それにもかかわらず、この三月十三日、練馬東税務署で異様なことが起きました。 複数の目撃した方の話、私も直接聞きましたけれども、かいつまんで概要を言いますと、そういう集会をやってデモ行進をされて、デモ行進はもうもちろん警察に届出して、終わって、それからさっき言ったみたいに各自が、申告する人は申告するというふうに、練馬東税務署に申告に来られたわけです。そうしましたら、練馬東税務署の敷地内にあります練馬東税務署の文書倉庫の二階の窓から窓を少し開けてビデオカメラを回している人がいると。つまり、申告に来た人たちをビデオで写している人がいるということが分かりまして、だんだん、申告に来た人もおかしいな、何でビデオを撮られなきゃいけないんだということで、練馬東税務署の北原総務課長に調べてほしいと、あそこで変な人がビデオを撮っているということで要請しました。 その文書倉庫に北原課長と一緒にビデオを撮られた人という人たち何人かが行きまして、そうしたらかぎが掛かっていた、外からかぎが掛かっていたと。総務課長さんがかぎを取りに行ってきますということで、かぎを開けて中に入りますと、中に二人の人がうずくまって隠れていたということなんですね。その横に大きなかばんありましたので、ビデオを撮っていたんですかと聞きましたら、二人はうなずかれたと。これは練馬東税務署の北原総務課長も確認しておられます。 そこのところで北原総務課長が、この二人はうちの署員です、だから税務署内で話合いしましょうと言って下に降りていったら、二人は外に逃げ出しちゃったらしいんですね。何だということで、勝手にビデオを撮っておきながらということで何人かが追い掛けて押し問答していたら、その一人が、私は練馬警察署の野沢だということで警察手帳も出したということです。結局そのまま二人は練馬警察に逃げ込むように入っていったということで、後で警察庁に伺いましたら、この野沢という方は練馬警察の警備公安課に実在するということをお伺いしました。 何が問題かといいますと、もちろん一般にデモ行進というのは、警察に届け出をして、パトカーが先導してくれたり交通整理してくれてやりますよね。確かにそのときにも、私、何度も何回も目撃していますけれども、隠れて道端で写真を撮ったり、ビデオを回している、恐らく公安の方だと思いますが、そういうのを目撃したことがあります。最近の有事法制の集会でも、各党の国会議員が参加するような集会にもかかわらず入口のちょっと陰に隠れて写真を撮ったりする。いわゆるその公安警察が非常に旧態依然とした、いまだそういう市民のいろんな行動、市民運動とか組合運動を、敵視しているのか分かりませんが、監視しようというふうな旧態依然とした体質を示すものだと思いますけれども。 ただ、十三日の集団申告というのは、もうそういうデモだとか集会とか終わって、各自がもう納税者として申告に行く、それだけのことなんですね。そういう申告行動、申告にもかかわらず、隠れてビデオを撮ったり写真を撮ったりしていたというのは決して許されるということじゃないというふうに思います。 警察庁にこの前来ていただいて聞きましたら、練馬警察はビデオを撮っていたことは否定しているという報告を受けているということです。ただ、見付けられたときに野沢という警察官本人が認めているわけですけれども、後で警察署は否定しているということで、これも相変わらず警察の隠ぺい体質を、これだけ不祥事が続いていろいろ批判を受けているにもかかわらず、言ったことを隠してしまうというふうなことで何も変わっていないなというふうに思いますけれども、いずれにしても何人も、何十人もそのビデオのカメラを目撃しているわけです。ですから、何か分からないでカメラに向かってピースサインした人もいるぐらいですから、カメラでないとピースサインなんかしませんから、それぐらい目撃されている事実であります。 国税庁にちょっと伺いたいんですが、今の時点では練馬警察はビデオは撮っていないということであくまで否定しているので、今日は一般的な見解で結構なんですけれども、警察が税務署の敷地内から納税者、申告に来た人をビデオで撮るというふうな行為は、税務署として容認しておられるような行為なんでしょうか。
○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。 御案内のように、確定申告の時期は多数の納税者が来署されますので、事故等の不測の事態に備えるために、税務署の実情に応じて警察署に対しまして私ども警備要請を行っている税務署もございます。 今、先生の御質問でございますが、そういった場合に一般的に税務署から警察当局に対して確定申告期の警備をお願いすることがあるわけでございますけれども、その際に、警察当局から確定申告の状況をビデオ撮影したいと、仮にそういった依頼があったときにどういう対応をするかということ、御質問だと思いますが、そういった場合にはビデオ撮影は御遠慮いただくことになろうかと、こういうふうに存じます。
○大門実紀史君 そうしますと、練馬警察がビデオを撮っていたという事実が後で判明したら、国税庁としてといいますか、練馬東税務署でも結構なんですが、抗議されますか。
○政府参考人(福田進君) 繰り返しになりますけれども、状況を撮影したいと御依頼を受けた場合にはお断りするわけでございますので、それはお断りする事柄ですよということを申し上げる、かように存じます。
○大門実紀史君 これも一般的な見解を取りあえずお聞きしたいんですけれども、税務署というところは、今おっしゃいましたように、混雑する時期ですから交通整理等の警備を頼むということはあると思うんですけれどもね。それなら分かるんですが、そうではなくて、警察の方から特定の目的を持って、ある何かを見たいとかそういうことで別の、ですから交通整理とか警備とかとは別の特定の目的を持って税務署の敷地内を貸してほしいというふうな要請があった場合、これはお断りされるでしょうか。
○政府参考人(福田進君) なかなか仮定の御質問ですのでどこまで正確にお答えできるかは別にいたしまして、今お話のございましたように、その特定の目的、私どもがお願いしている警備以外の目的で、単に今御質問のように特定の団体の集団申告の状況を見たいと、そういう御依頼が警察署からあった場合には御遠慮いただくことになろうかと、こういうふうに存じます。
○大門実紀史君 今回のそもそもの問題点は、今おっしゃったようなことであるにもかかわらず、なぜ税務署の文書倉庫、わざわざ文書倉庫に警察官が隠れていたのかということですね。もう一つは、だれがそんなことを許可したのかということだというふうに思います。これは、ビデオ撮影云々以上に、そもそも税務署と警察署の関係というのは何なんだろうということにかかわる非常に重大な問題を含んでいると私は思います。 今おっしゃいましたとおり、申告時期は税務署周辺は混雑しますので、交通整理、駐車違反含めて一般的に警備頼まれるのは分かるところなんですが、もしそういう目的だったら、制服の警官が堂々と、交通整理ですから税務署の前にいればいいわけですし、何も、私、現地見てきましたけれども、あんな文書倉庫の暗いところに警察官が二人も隠れている必要は何もないわけです。非常に変な話なわけですよね。 先ほど私申し上げましたけれども、最初、北原課長は、練馬東税務署の北原総務課長は、隠れていた二人が見付かったときに、うちの税務署員ですというふうに最初かばったんですよね。なぜかばう必要があったのかと、うそまで言って。後で自分で、私、警察ですと言っているのに、何で北原課長がかばう必要があったのかということで、いろいろ調べてみますと、現地の練馬東税務署の方がもうはっきりおっしゃっているんですけれども、練馬東税務署の課長補佐の佐々木さんが、これは実は、当日の朝、三月十三日の朝、警察から集団申告を見たいので見せてくれと頼まれたので文書倉庫の二階を貸したんだというふうに認めておられます。 三月二十五日に私の部屋に国税庁の総務課の調整室の霜山課長補佐にも来てもらってお聞きしましたら、その時点でもやはり、現地の報告では、三月十三日の午前中、練馬警察から三・一三の集団申告を見たいとの申出があったと、業務に支障を来さない適当な場所を提供したという報告を現地から受けておりますというふうにおっしゃっております。 つまり、警察の方ははっきり警備一般じゃなくて三・一三の集団申告を見たいと、どこか場所貸してくれというふうに要請したと、それに税務署はこたえたということは現地の練馬東税務署の総務課長さんの話でも明らかなわけなんですけれども、これは先ほど言われたのと違った対応がされたんではありませんか。
○政府参考人(福田進君) 今お話のございましたように、練馬東税務署では、納税者が多数来署いたします確定申告の警備を練馬警察署に依頼いたしました。依頼いたしましたところ、三月十三日に警察官二名が税務署に来られて、どこか適当な待機場所がないかと、そういう御相談を受けたわけでございまして、税務署としては依頼してお願いしているわけでございますので、警備上の理由により警察の方に場所を提供したものと私どもは承知しております。 警備上の理由により警察の方に待機場所を提供することは、そのこと自体は妥当な措置だと考えておりますけれども、練馬東税務署の場合に、結果的に、今、先生御指摘になられましたように、集団申告の方に誤解を与えるような待機場所に結果的になったと、こういうふうな報告を受けております。
○大門実紀史君 この問題、余り長くやりたくないんですけれども、はっきりさしておきたいと思います。 集団申告を見たいという警察の要請があったと。警備一般ではないんですね。集団申告を見たいというふうにはっきり要請があったということを当該の税務署の総務課長補佐さんが認めておられるわけですから、今言われたのは一般的な話で、仮にそうだとして、なぜその、さっきも言いましたとおり、警備一般だったらば、制服の警察官が来て、警官が来て堂々と表にいればいいわけですよ。玄関前にいればいいわけですよ。あるいは、その門の前にいればいいわけですね。そういうことだったら、何でああいう倉庫の、文書倉庫の暗いところ、隠れるようなところを提供されたんですか、今おっしゃるような理由だったら。
○政府参考人(福田進君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、練馬東税務署としては警備をお願いした。警備をお願いしてお巡りさんが二人、お巡りさんというか警察官が二人来られた。その方から適当な待機場所がないかと言われて、適当な待機場所を提供した。結果的にそれが集団申告の方に誤解を与えるような場所になったということであると認識しております。
○大門実紀史君 そういうことじゃないと思うんですよね。適当な場所が文書倉庫の奥ということはあり得ないですよ。おかしいでしょう。やっぱり、ビデオを撮るとか何か特別な目的があるからそういう場所を警察は貸してくれと言ったわけでしょう。ちょっとちゃんと調べた方がいいんじゃないですか、それ。理屈が合わないんじゃないですか。警備一般だったら、どうして警備一般の人がその倉庫の二階に隠れる必要があるんですか。 ちゃんと調べてから答えした方がいいんじゃないですか、そしたら。
○政府参考人(福田進君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、今回の場合は練馬東税務署という特定の税務署でございまして、結果として、先ほどから繰り返し御答弁を申し上げておりましたように、集団申告に参加した方に誤解があったという部分があったということは承知をしております。 いずれにいたしましても、どういう場所がいいのか、これは各税務署の署ごとの実情にもよろうかと思いますので、今後ともこのことについては私どもとしては適正に対処していきたいと存じております。
○大門実紀史君 適正に対処するには、何があったか事実関係をきちっとお調べになるべきだと思うんですよ。そうじゃないですよね。どうして暗い倉庫の二階に隠れることが警備一般に必要だったんですか、そしたら。調べて、同じことを言わないでくださいよ。聞いていることに答えてくださいよ。
○政府参考人(福田進君) 先ほど先生の御指摘の中にございましたように、私どもの方で担当者が練馬東の担当者から事情を聴いて、先ほどからそれを基にして私答弁させていただいているところでございます。
○大門実紀史君 ちょっと、余り長くやりたくないんで。 三月二十六日にそのビデオ撮られた方々が抗議にもう一度練馬東税務署に行かれて、この二十六日に謝罪されているんです、練馬東の皆さんが、総務課長さん含めてね。謝罪した内容も幾つもありますけれども、簡単に言いますと、今回のような警察からの要請があっても、今後受け入れませんと。今回の要請があったら今度は、次は受け入れませんということをはっきりおわびしながら申されているわけですよ。 今回の要請というのは、ただ誤解を与えたとかいうんじゃ不自然過ぎるんです、そんな文書倉庫の二階なんかへ隠れているということそのものが。ですから、もう一度きちっと現地調査して、国税庁から行かれて、現場も見られて、あるいは関係者の意見も聞かれて、もう一度御報告をお願いしたいというふうに申し上げておきます。 いずれにせよ、私申し上げたいのは、国税庁が、今、税務署が納税者に開かれた税務署を目指すとおっしゃっているようなときに、こういう何か警察に言われたからといって、はいはいと言って隠れ場所を提供すると、こういうようなことはおやめなさいと、それを申し上げたいわけです。二度とこういうことのないようにしてもらいたいという意味で申し上げているんで、よく、現地の報告しか聞いていないということでしたら、改めて調査して報告をしてもらいたいと思います。 たばこ法案の方に入りたいと思います。たばこの関係の質問に入りますので、もしあれだったら国税庁の方、結構ですから。
○委員長(山下八洲夫君) 国税庁福田次長、席を外れても結構でございます。
○大門実紀史君 では、たばこの関係、お話、質問したいと思います。 午前中の議論をお聞きいたしまして、私自身もたばこの有害性を改めて認識いたしました。私もやめようかというふうに少し考え始めておりますけれども。私も一度やめたことございますけれども、また再開をいたしましたけれども、それはやっぱりなぜ再開したかというと、簡単に言えば、そこにたばこがあったからというふうなことがあると思うんです。 つまり、外国に比べてかなり日本はたばこが町にあふれている、自動販売機含めてあふれているということと、午前中も御指摘ありましたけれども、行政のたばこ規制、喫煙規制の姿勢が諸外国に比べてやはりかなり弱いというふうに思いますし、啓発活動も弱いというふうに思います。 この根本的な原因が何かというふうに外国なんかと比べて考えますには、一つは、ほかの国に比べて、生産団体あるいは販売団体、そういう業界の、たばこを売る側、作る側の発言力といいますか、政治力がかなり強いし、与党の方もそういう発言をかなり受け入れておられるという背景が、根本的に外国、先進国とは違うのかなというふうに思います。 具体的に指摘したいと思いますが、例えば、午前中、円委員が取り上げられましたけれども、健康日本21というのがありまして、この数値目標が消えてしまったと。取り下げられた経過についてお話がありました。 ちょっと少し詳しくその経過とその背景を申し上げますと、健康日本21というのは、二〇一〇年までの国民の生活習慣改善ということを目標にして取りまとめられたわけですが、各分科会が九つあって、食生活とか運動、アルコールとかたばことかあったわけですが、ほかの分科会、ほかのテーマはそれぞれ数値目標が決められました。最終的に決められましたけれども、このたばこについては、当初は、先ほど午前中ありましたとおり、未成年者の喫煙をなくすということ、成人の喫煙率を男女とも半減させる、あるいは国民一人当たりのたばこ消費量を半減するというような三つの数値目標が当初あったんですが、これが立ち消えてしまって、数値目標のない案になったということです。 この経過の中で、公聴会、シンポジウムが開かれる、あるいは国民の意見を広く上げてもらうというふうなことがあった中で、非常に強くこの数値目標に反対されたのがたばこ販売協同組合、たばこ商業協同組合、耕作者関係団体の方々です。これは、署名を物すごい数集められたりやられました。こういう方々は、自民党の政務調査会の中の四つの委員会、たばこ・塩産業特別委員会、葉たばこ価格検討小委員会、総合農政調査会、農林部会、この四つの委員会にかなり強く働き掛けられて、この四つの委員会が連名でこの数値目標に対して反対の決議文を出されて、厚生大臣に提出されたという経過があります。 反対の決議文というのは、要するに大人の嗜好品であるたばこに対して行政が数値目標を設定することは、憲法の趣旨にかんがみて問題だというふうな内容の決議文です。これが厚生大臣に提出されてから、この検討委員会の中では、たばこ分科会の中では、数値目標を含まない二つの案を加えて三つの案で検討に入って、結局その数値目標の、半減の数値目標が入っていたのが消えてしまったと。午前中、厚生労働省からありましたとおり、四つの、これは手段だけですけれども、知識の普及だとか、未成年の喫煙をなくす、あるいは公共の場での分煙、あと禁煙支援プログラムという手段の列挙だけに終わってしまったという経過があるわけです。 この経過を見ますと、塩川財務大臣にお聞きしたいんですけれども、よろしいですか。率直に言って、こういう業界団体の姿勢、あるいは自民党関係部会の姿勢を改めていかないと、売る側、生産者側のことばかりやっていると、結局、喫煙率の低下とか、行政が積極的にこの問題に取り組むということは非常にこの経過からいって難しくなってくるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、その辺。大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 喫煙の禁止目標の数値決定をするという、このこと自体が実は非常に難しいことでございましたし、また、たばこ産業の育成ということ、葉たばこの健全経営ということもそこに絡んでおって、四部会から、農林関係四部会から出てきたということで、これも私も今見て承知したのでございますけれども、どういう趣旨であったかということ等につきましては、私も余り定かじゃございませんけれども、余りこの問題について、禁止目標をどうするということを積極的に政治家が関係することよりも、むしろ厚生省がやっております運動をそのまま是認していった方が私はいいように思っておりまして、我々としては所管外のことでございますけれども、厚生省がお決めになっておやりになったことについては、私たちも同調していきたいと思っております。
○大門実紀史君 厚生労働省にお伺いしたいんですが、この半減という数値目標は結局なくなったわけですが、半減でなくても、例えばとにかく三分の一を減らそうとか、そういう数値目標は必要ではないかと思いますが、厚生労働省としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(下田智久君) 数値目標の議論につきましては、既に申し上げましたので細かいお話は避けさせていただきますが、いずれにしましても、この数値目標を決めるときには様々な議論がなされたというふうに承知をいたしておりまして、強い賛成意見と、それから強い反対意見と、両方かなり拮抗しておった状況であるというふうでございます。 ただ、実効性という観点から考えていった場合に、この健康日本21、十年計画でございまして、やはりこの期間で半減させる目標を掲げるのは諸外国の状況から見て不可能であるといった観点、あるいは禁煙を強要するのは行政としていかがなものかといった意見、こういった点を勘案して、委員会で現在のような四つの目標が決められたというふうに考えております。これはいろんな御議論をまとめ上げて作られたものでございまして、当面、数値目標の取扱いについて現行の四つの方針でやらさせていただきたいと、このように考えておるところでございます。
○大門実紀史君 日本の、先ほどの反対決議文もそうですが、ちょっと外国と比べて違和感がありますのは、たばこを嗜好品という、つまり大人の嗜好品だとか、そういう議論が非常に日本では強い。もう諸外国ではそういう議論がされていないわけですけれども、厚生労働省の喫煙と健康に関する実態調査でも、喫煙者二人に一人の一千八百万人が、嗜好品というよりもニコチン依存症だというようなふうにもうはっきり出ているわけですよね。この点からいきますと、個人の嗜好品だから規制しにくいんだとか、それは本人任せだというのは、かなり遅れた、日本の遅れた議論の反映だというふうに思います。 先ほど、そういう業界団体の反対意見について申し上げましたが、塩川大臣にもう一つお伺いしたいんですけれども、たばこの喫煙率を下げていく、こういう問題で、外国と比べてまたもう一つ日本の特殊な条件は、財務省がJTの大株主であると同時に監督官庁であるというふうな性格がございますですよね。ですから、一方で一手経営的にということと、やっぱり何といいますか、これからは少なくしていく方向という、両方をどうやっていくかというふうな難しい問題があると思いますが、少なくともその歴代のJTの会長さん、社長さんが、本田さんは生え抜きということですけれども、財務省から天下りをずっとされてきたということは、やっぱりそういう問題に及び腰になっていくんではないかというふうな気がするんですが、この財務省からJTへの天下り問題というのは私はやっぱりやめるべきじゃないかと思いますが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 現在、本田社長は財務省出身じゃございませんで、おいおい完全民営化の方向に向かっていくということは、そういう傾向にあるということでございまして、これをまたフィードバックするというようなことは恐らくないであろうと思いますけれども、しかし見ていますと、たばこ産業の会社に詳しい人材ということを中心にこういう社長とか経営者を選ぶべきであると思っておりまして、何も財務省出身だから絶対やったらいかぬというようなものではないと思いますけれども、このたばこ産業株式会社並びにたばこ産業界の実情に詳しい者、それはやっぱりずっとプロパーでやってきた人が一番詳しいんだろうと思いますし、そういうところから自然に選ばれていくんじゃないかと思っております。
○大門実紀史君 私申し上げたいのは、全体として喫煙率を低下させていく、健康問題を考えていく、この方向の中で、やっぱり売手側の業界団体の皆さんの、もちろん今生産してそれで御飯食べておられるわけですから、どうやっていくかということを考えなきゃいけませんが、ただ、余り半減しろとかいうことはやるなとか、そういう声を受けていく、そういうふうな体質と、そうは言われても、本田さん生え抜きでやっておられるわけですから、わざわざ天下りとか、財務省と特別な関係をやっぱり持たない方がいい。そういうことをやっぱりやっていかないと、喫煙防止対策、基本的に日本の場合は進まないということを申し上げたいと思います。 最後になりましたので、一つだけ、今の厚生労働省の健康21の目標に掲げておられます未成年者の喫煙防止問題ですけれども、午前中も議論ありましたが、外国の例を調べてみますと、かなり厳しく自動販売機については規制がされております。例えばフランスなんかは法令で、日本の場合は許可するしないですけれども、法令で設置条件を規制していますし、韓国なんかは特に厳しくて、青少年の入室できない屋内に限り自動販売機は設置可能というふうにされています。これぐらいのことに取り組まないと、未成年の喫煙防止策につながっていかないというふうに思います。 といいますのは、アメリカで九八年に州政府とたばこ産業の訴訟がありまして、和解成立した際に、たばこ産業が未成年者の喫煙防止に尽力をする、努力すると約束したんですけれども、一向に効果が上がらないということで、今、連邦政府は、十八歳未満の喫煙率が二〇〇四年までに半減しない場合、半分にならない場合、一人当たり三千ドルの懲罰税を業界に課すというようなことも今検討していると。ですから、日本と違ってかなり厳しく、この特に未成年者の喫煙についてはどうやってなくそうかということで相当の厳しいいろんな施策を取っているわけですが、そういう方向が必要だと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。 未成年者の喫煙防止につきましては、財務省といたしましても重要な課題であると認識しておりまして、従来よりこの点についてたばこ小売販売業者等に対して指導を行っているところであります。 先生御指摘の自動販売機の問題でございますが、未成年者喫煙防止の観点から、たばこ事業法の規定に基づきまして、その設置場所が十分な管理、監督が難しいと認められる場合には、製造たばこの小売販売業の許可をしないといった施策を行っているところであります。また、未成年者の深夜におきますたばこ自動販売機による購入ということを考えますと、これについて自主規制が行われるように全国たばこ販売協同組合連合会に対しまして協力要請を行ったところでありまして、平成八年四月以降、深夜の時間帯におきますたばこ自動販売機の稼働を自主的に停止することとしたと承知しております。 さらに、今後の動きといたしましては、成人識別機能が搭載された自動販売機、これを導入することがより積極的な対策になるということで、日本たばこ協会等におきまして、平成十四年四月一日より千葉県八日市場市におきまして成人識別機能を搭載した自動販売機を実際に稼働させまして、技術面、運営面の基礎的な検証を行うということとしております。平成二十年を目途に全国に一律の稼働に向けた取組を行っているというふうに承知をしております。
○平野達男君 国会改革連絡会(自由党)の平野達男です。 今までの議論はたばこ有害論という観点に立っての、どちらかというと消費者、国民の立場に立っての質問が、議論が多かったように思います。ここで私は、ちなみに先般のBSEの報告書にも、国は消費者の立場に立てということが出ました。しかし、今日はここでは私はあえて、葉たばこ生産農家、生産者の立場に軸足をどっぷり置いてちょっと議論を進めたいと思います。 ちなみに、私は岩手県の出身ですけれども、岩手県では葉たばこ販売額が九十七億、全国四位で、耕作者数が大体三千五百人で全国トップであります。何せ県北部で葉たばこ耕作者が多くて、産業が非常に少ないということもありまして、非常にいい就業の場を提供してもらう、就業の場ということにもなっていますし、貴重な現金収入源にもなっているというような状況であります。浄法寺町というところがあるんですけれども、ここはバーレー種の栽培で有名で、ここでは全国で一の生産高を上げているという町で、瀬戸内寂聴さんがいまして、これはどうでもいいです、ここで話を終わりますが。 そこで質問に移っていきますけれども、ちょっと通知申し上げた質問の順番と違うんですが、今の日本のたばこの販売数量、大体三千二百億本ありますけれども、国内産が大体三対一、国内産が三、輸入が一ということで三対一の割合になっているようです。その三のうちの、国内たばこの生産のうちの葉たばこなんですが、これがまた、いただいた資料によると国内産が二、輸入が三というような状況になっているようですけれども、これは今の現在の数字ですね。 これ、国産葉たばこの生産量と輸入葉たばこの量というのはどのようにして決めておるんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 国内産葉たばこの量、面積につきましては、たばこ事業法にあります、規定してございますけれども、葉たばこ審議会というところがございまして、毎年私ども、産地の実態等を勘案しながら、現在は農家の経営、農家自身が考えた経営という中で希望面積というのを中心に審議会に諮問いたしまして、そこで答申をいただいたものをそのまま私ども尊重をして決めているということでございます。
○平野達男君 基本的に葉たばこ生産農家の手挙げ方式で、私がやりたいといった農家の申請の面積数あるいは数量に応じて、それを尊重する形で国内産の葉たばこの生産量が決まっていると、こういう理解でよろしいんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えします。 先生おっしゃるとおりの形でやっております。
○平野達男君 この国産葉たばこの買上げ価格なんですが、たしか平成元年から価格が据置きというふうになっているかと思います。クラスに応じて価格が決まっていると思うんですが、品種あるいはクラスに応じて価格が決まっておるんですが、それがずっと据置きということなんですが、この据置きというのは、確かにこの間、労働生産性の向上、午前中の社長のお話にも三百時間から二百時間に反当たりの労働時間が縮減されましたよというようなお話がありましたけれども、他方でやっぱり労賃の上昇の問題あるいは設備投資の問題等々ありまして、据置きというのが他の農産物から考えると妥当なような気もしますけれども、どういった結果からこの十数年間にわたる据置きという答えが出されたんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 価格につきましても葉たばこ審議会に、私ども翌年度の価格につきまして葉たばこ審議会に諮問いたしております。その考え方は、生産費及び物価の情勢また需給情勢等々総合勘案しながら、なおかつ農家の再生産が可能となるという基準の下に諮問いたしまして、その答申を実行しているわけでございますが、今先生御指摘のように、過去十年据置きでやっております。 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、会社になりまして国内が完全な自由競争になりましてから、農家共々私ども葉たばこの生産性の向上ということに取り組んでまいりました。もちろん、その間、労働時間も一人当たり規模面積が増えてまいりまして、ただし経済情勢の中で若干の物価が上がったりいろいろとありましたけれども、基本的にはお互いの生産性努力が実りまして労賃なりの、労賃また物価の上昇を上回る生産性の向上を図ってこれたと。そのことが据置きに続いておると思いますし、今後ともやはり、基本的には外国産葉との競争ということがございますので、更に我々は葉たばこ農家共々一緒になって競争力の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○平野達男君 分かりました。 今、国産葉たばこの買上げ価格の決定の考え方ということをお聞きしたんですが、午前中の社長さんの御説明にもございましたけれども、国産葉たばこと外国産葉たばこの内外価格差を見ますと、四倍から、国によって違いますけれども、十倍ぐらいの価格差があるということであります。 その一方で、ちょっと私不思議に思いますのは、輸入たばこが大体八百十三億本入ってきている、それから国内産では、国産たばこも使いながら、輸入葉たばこと混ぜながら今たばこを生産していると思うんですが、これだけの内外価格差、コスト差がありながら、国産たばこと外国産たばこが競合している。つまり、輸入たばこについて国境措置を設けているわけではありませんね、完全自由化というふうにおっしゃっていましたけれども。これだけのコスト差がありながら国産たばこが七五%のシェアを持っているというのは、ちょっと聞いた限りではちょっと不思議な感じがするんですが、どういうメカニズムでこういう状況になっているんでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 正にたばこもコンシューマーグッズでございまして、お客さんの選択ということが基本であろうと思います。 基本的には、私ども競争力と考える場合に二つの面を考えております。 一つは品質競争力でございます。もう一つは正にコスト競争力なんでございますが、品質競争力につきましては、実は昭和四十年代ぐらいからかなり力を入れてまいりまして、お客さんに評価をいただいていると。たばこの場合には、かなりその国々の食生活なりいろんなものがまた背景にあります。そういう日本人の嗜好に合うといいますか、そういうこともあろうと思います。品質競争力というのは十分あると思います。 あとのコスト競争力、これ確かに大変きついわけでございますけれども、最終的には、市場においてはお客様との間で正に価格をどうするかという問題でございまして、輸入品も自由に価格を決めていますし、私どもも利益を上げなきゃいかぬ。そういう中で、向こうの方がある意味ではコスト問題から優位で利益が出ている面で、それが販促化とつながっているかと思いますけれども、そういうことを相まちながら、大変口幅ったい言い方ですけれども、一生懸命営業努力もやっているということもお認めいただきたいというふうに思います。
○平野達男君 勘ぐった言い方になります。勘ぐったというか、推測の域を出ませんけれども、恐らく、輸入たばこの特定販売業者百六十社ありますけれども、日本の国内たばこの価格に引っ張られてそのたばこの価格が決まっているということで、相当もうけているんじゃないかなという感じもするんですが、これに対する答えは結構であります。 それで、今回JTの民営化ということで株式を相当程度放出するわけですが、最大、ずっと進みますと三分の一国が保有ということで、まで枠を下げようということであります。そうしますと、当然株主の中で民間の方々が多いですから、これからコーポレートガバナンスとかいろいろ言われていますけれども、株主の意見を反映した経営が中心になってくるということでありますと、この図式、株主の意見を反映した経営をしなければならないということになってくると思います。 そうして考えますと、輸入葉たばこを使った方が利益の最大化を図れるというのは、今のこの内外価格差からいくと一目瞭然であります。こうした中で、葉たばこ耕作者の意識というのはやっぱり相当不安を持っているんじゃないかなというふうに思います。 先ほど言いましたように、今でも国内産葉たばこは六万トン、輸入葉たばこ九・四万トンで、最近の割合がちょっと輸入物が徐々に増えてくる、増えてきているというような状況になっていますけれども、こういった形で民営化が進みますと、実は輸入葉たばこを使った方がコスト的には非常に安くなりますから、利益最大化にとっては非常にいいということになりますので、ここの、今後のJTの民営化に伴う国内産の葉たばこの生産の見通しというんですか、それ、どのような考え方を持っておられるでしょうか。
○参考人(本田勝彦君) お答え申し上げます。 今回の法改正によりまして、経営としての責任が一層増すものであると私どもは考えております。更に気持ちを引き締めながら、株主の信任が得られるように、正に企業価値を高めていかなければならないというあれを考えております。 今、国産葉たばこの問題でございますけれども、あくまでも原料の適切な調達という観点から、日本の葉たばこ生産の安定化ということも踏まえつつ、我が国全体の国際競争力強化に努めていくということ、これは今までもそうでしたし、農家の皆さんとともにそういう方向で頑張っていきたいというふうに思います。 いずれにしましても、今回の法改正がなされましても、私どもは、たばこ事業法で、現行法律の下で、国産葉たばこ問題についても責務を果たしてまいりたいというふうに考えております。
○平野達男君 いずれ、総論的に言えば、やっぱり消費もこれから減退するでありましょうし、やっぱり外国産たばことの競合も著しくなるということはそのとおりだろうと思います。 そうした中で、JTは利益を確保しようと思えば、先ほど言いましたように輸入葉たばこにシフトしていけばいいという選択肢があります。しかし、葉たばこ生産農家にはそこで生産を失ってしまったらもう行き場がないという、そういう深刻な状況があります。そういう中で、恐らくいろいろ、先ほど言いましたように、これから外国産との競争が激しさが増す中での民営化ということで、生産農家というのはいろんなことをやっぱり考えているというふうに思いますし、片や、一方、生産農家というのも代々やってきた農家もたくさんあります。そういった農家の気持ちもよく考えてやっていただきたいという、これはお願いであります。 それから、たばこ耕作組合というのがあります。これは財務省の所管でありまして、片方でもう一つ農協というのがありまして、これは農林水産省の所管なんでありますけれども、やっている仕事というのはそんなに大差ないはずであります。法律が違って所管が違うからそれぞれあるよという説明もあるんですが、これは農協の、これからのいろんなコスト削減なんかが叫ばれる中で、農協への作業委託というようなことは、これは考えられないんでしょうか。
○副大臣(尾辻秀久君) 先に答えを言っていただいたようなところもございますけれども、改めて申し上げます。 御案内のとおりでございますけれども、たばこ耕作組合の主な業務は、葉たばこ農家の技術指導や後継者の育成等でございまして、これはたばこ耕作組合が独自に行っておりまして、これまで農協に委託したことはございません。これは、今お話しいただきましたように、所管の違いもございますし、またもっと申し上げると、耕作者の皆さんは農協の会員でもあり、また葉たばこ耕作組合のメンバーでもある、こういうことになっておるわけでございますが、そうした歴史的な経緯もありますし、業務の専門性といいましょうか、特殊性といいましょうか、そういうようなことが背景にあるものと考えております。 そこで、耕作組合の効率化を図らなきゃならないということはもう仰せのとおりでございまして、耕作組合におきましても、これまで連合会を廃止するとか、というのは、組織が三段階になっておりましたから、連合会を廃止して二段階にするとか、地区組合の統合などを通じて経営の効率化に努めてきておる、このように考えております。 したがいまして、当面その委託をするということはないものと考えます。
○平野達男君 作物ごとの任意組合というのはあるんですけれども、一品でこういう組合を作っているというのは感覚的に言うとどうも不経済じゃないかなという感じが強くします。そこに組合長さんもいて職員もいていろいろやっているわけですが。他方、農協の方は経営が非常に苦しいということで合併を進めています。そういう中で、もしたばこ耕作組合の方と連携を図って、要するに生産者がメリットがあるということであればいいわけでありますから、この農協との連携ということも少し検討していったらいいんじゃないかなというふうに思います。 次に、葉たばこの生産展望ということなんですけれども、これはちょっと通告申し上げてなかった点にも及ぶかと思うんですが、労働時間が確かに三百時間から二百時間、それは他方で、一人当たりの耕作面積もこのいただいた資料によると六十アールから百十アールということで、規模拡大進んで労働生産性もかなり上がっているということであります。 ちなみに、そうはいっても、反当たり二百時間というのは、米の場合に関していいますと、今、反当たりたしか三十四時間ぐらいですから、まだまだ労働時間は大きい。確かに、反当たりの収入は六十万ぐらいですか、今、たばこは。米が十五万ぐらいで、確かに生産量も非常に多いんですけれども、まだまだ作業としては非常に大変な作業でして、それから手作業が多いですから、ニコチンが手に付いて皮膚病になるとか、非常に苦労もあるようです。 そうした生産性の向上ということと、それからあと、また元に戻りますけれども、これからの葉たばこの生産の面積といいますか、国内産葉たばこの生産展望みたいなものをもしJTの方でお持ちであれば、ちょっと御紹介願えれば有り難いんですが。
○参考人(本田勝彦君) お答えいたします。 今、先生御指摘のように、この十数年、大変な努力をお互いにやってまいりまして、生産性上がってきております。ただ残念ながら、他の農産物でもそうでございますけれども、価格的な競争力にまだ至っておりません。そういう中で私ども、価格問題以外でも、生産性向上に資する施設の設置等につきましては助成事業というのを行っております。そういう事業を通じながら、また今後ともお互いに生産性の向上を更に進めるように、作業の中でもまだかなり改善しなければならないということもございますので、そちらの方を進めながら私ども更に生産性の向上に努めたいというふうに思います。 ただ、率直に申し上げまして、今の面積の減少も、いわゆる高齢化なり後継者不足というような農業全体の問題等もございますので、そこらも十分見ながら努力はしていきたいというふうに考えております。
○平野達男君 次の質問に入りますけれども、税率ですけれども、たばこが、私がいただいた資料によると大体六〇%、ビールが四七%、ウイスキーはだんだん下がって今二二%。先ほどの塩川財務大臣はもっと上げてもいいじゃないかという、税率を、というお話がございましたけれども、これだけ税率が高い中で、税率を上げてもいいという根拠というのは何なんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) やっぱり税収欲しいからですね。
○平野達男君 非常に分かりやすい答弁で、ありがとうございます。 ただ、この特定の品目だけ非常にぬきんでて高くて、これを更に上げるということであれば、他のいわゆる嗜好品、ビールまで私は上げろとは言いませんけれども、そういったところのやっぱりバランスがあって、たばこだけをどうのこうのと議論するというのはちょっといかがなものかという感じがします。 それで、一方で、たばこというのは、先ほど私も言いましたように、やっぱり長期的に見れば消費は減退、どんどんどんどん、どんどんどんどんとは言いませんけれども、健康との関係でやっぱり落ちていくだろうと。それから、WHOのたばこ対策枠組み条約、今これ日本でどういう検討状況になっているか分かりませんが、ここでは、たばこのない世界を作るため、商標の規制、自動販売機の撤廃、たばこ税の引上げ、これは塩川財務大臣が喜びそうな表現なんですが、補助金の廃止、葉たばこ農業の転作奨励など、たばこに対する規制を条約化しようとしているということで、世界的な動きにもなっておるようです。 そういう中で、結局また冒頭の話に戻りますけれども、国内産葉たばこの生産農家というのは今非常に労働条件がきつい中でやっていると。価格も据置きという中にあって、恐らくこれから据置き自体も難しいんじゃないかなというような感じがします。 午前中のお話の中では、たばこ税の特定財源化は難しいよというお話がございました。だがその一方で、農産物の世界では価格保証の観点から所得補償というふうな動きができつつあります。 まだまだちょっと具体化していませんし、それを実現させるためにはいろんな山がありますけれども、葉たばこの農家につきましても、これはちょっと普通の食品と違いますし、あくまでも嗜好品だということで、食品と同じ観点ではとても議論できないと思いますけれども、今六一%、塩川財務大臣が言われるように、これをちょっと上げて六五%になったりすると大変な税源というか財源ができるわけですから、それを是非、健康と併せて葉たばこ生産農家に対する所得補償というような観点での使途に向けるということも考えてはどうかなと思うんですが、どうでしょうか。
○副大臣(尾辻秀久君) 外国産たばこを吸っておられる方もおられるわけです。この方からも税金は当然いただくということになります。その税金を日本の葉たばこ生産者の何かに使うということになりますと、その人たちは日本の葉たばこを使用していないたばこを吸っておられるのに税金払って、それがこう回るというと、受益と負担の関係がどうなるかということも検討せざるを得ないというふうに思います。 それからまた、特定財源を新しく作るということは、特定財源そのものに対する御議論いろいろございますので、こちらの方面からの検討も必要だろうと思います。 したがいまして、幅広い観点からの検討をさせていただきたい、このように考えます。
○平野達男君 いずれ、今回のJTの民営化を進めれば進めるほど、やっぱり葉たばこ生産農家というのは立場的につらいのかなという気持ちが強くしますので、葉たばこ生産農家に対する思いやりも強く込めて頑張っていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、勝木健司君が委員を辞任され、その補欠として今泉昭君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 日本たばこ産業株式会社法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山下八洲夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十四分散会