財政金融委員会 第1号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2002/01/31
会議録
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十二月七日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、財政及び金融等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) この際、谷口財務副大臣、吉田財務大臣政務官及び砂田財務大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。谷口財務副大臣。
○副大臣(谷口隆義君) このたび財務副大臣を拝命いたしました谷口隆義でございます。 今、財政も悪化し、また景気も低迷しておるまさに国難とも言える状況でございますが、尾辻副大臣共々、塩川大臣を補佐し、我が国の再生のために全力を傾注していく所存でございます。 財政金融委員会の諸先生方におかれましては、今後とも御指導、御鞭撻、御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(山下八洲夫君) 吉田財務大臣政務官。
○大臣政務官(吉田幸弘君) このたび財務大臣政務官を拝命いたしました吉田幸弘でございます。 砂田政務官とともに、大臣を補佐しつつ、職務の遂行に全力を尽くしてまいる所存でございます。 先生方の御指導、また御鞭撻をよろしくお願い申し上げる次第であります。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(山下八洲夫君) 砂田財務大臣政務官。
○大臣政務官(砂田圭佑君) 財務大臣政務官に就任いたしました砂田圭佑でございます。 吉田政務官共々、一生懸命努力をする決意でございます。 どうぞ委員の先生方の御指導、よろしくお願いを申し上げる次第でございます。 ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官小平信因君、内閣府政策統括官岩田一政君、財務省主計局次長牧野治郎君及び財務省理財局長寺澤辰麿君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。塩川財務大臣。
○国務大臣(塩川正十郎君) ただいま議題となりました日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 我が国の最近の経済情勢を見ますと、米国での同時多発テロ事件の発生を契機に世界経済が同時不況に陥るリスクが高まる中、景気が一段と悪化しております。 こうした状況に対応し、構造改革をより一層推進しつつ、デフレの進行とあいまって景気が加速度的に悪化することを回避するため、政府が先般策定した緊急対応プログラムにおいて、構造改革に資する重点分野に注力して社会資本の整備を行い、民間投資の創出・就業機会の増大に資し、早期執行が可能で経済への即効性が高く、緊急に実施の必要のある事業を推進することといたしております。 本法案は、これらの事業の実施により、社会資本の整備の促進を図るため、日本電信電話株式会社の株式の売払収入による国債整理基金の資金の一部を運用した国の無利子貸付制度の整備改善を図るとともに、これに伴う財源措置その他必要な事項を定める必要があることにかんがみ、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法その他関係法律について、所要の改正を行うものであります。 具体的には、現行の無利子貸付制度につき、 一、公共的建設事業のうち、当該事業により生ずる収益をもって当該事業に要する費用を支弁できると認められるものに対する無利子貸付けについて、民間事業者が収益施設と併せて街路、下水道等の公共施設を整備する事業等を貸付対象に追加すること、 二、公共的建設事業のうち、貸付金の償還時に国の負担又は補助を受けるものに対する無利子貸付けについて、対象事業を民間投資の拡大又は地域における就業機会の増大に寄与すると認められる社会資本を整備する事業であって、緊急に実施をする必要のあるものに改めるとともに、国が実施する公共的建設事業も対象に加えること、 三、民間事業者の能力を活用して国民経済の基盤の充実に資する施設の整備を行う事業等に対する無利子貸付けについて、平成十八年三月三十一日までを限り、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に規定する選定事業を貸付対象に追加すること 等の見直しを行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(山下八洲夫君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○林芳正君 自由民主党の林でございます。 大臣、本当に副大臣共々連日御苦労さまでございます。私も久しぶりに質問をさせていただくものですから大変緊張しておりまして、とぼけたことを言うかもしれませんが、あらかじめお許しを願いたいと、こういうふうに思います。 今まさに塩川大臣が趣旨説明の中でおっしゃられましたように、現在の我が国の経済状況というのは非常に悪いといいますか、御指摘のあった米国における同時多発テロの発生、あのときを思い出してみますと、アメリカの株価がそろそろ大台を割るのではないか、いつ割るのか、こういうような中であのテロが起こりまして、むしろあれがなくて大台を割るよりは、まだ株価だけを見れば、あのことで割ったということで多少不安が和らぐのではないか、そういう声が出るぐらい当時から低迷をいたしておったわけでございまして、そこへああいうことが起きまして、世界同時不況のリスクというものを現実のものとして我々も感じるようになってきております。 そして、このリスクを感じるということが、個人消費というものにこのマインドの面を通じて非常に悪い影響を与えておるわけでございまして、我が国の場合は、御案内のとおり六割を超えるGDPに占める割合が個人消費でございますから、ここが回復してくれなければなかなか難しい中で、これを直撃し、輸出、生産も大幅に減少して、設備投資も減少しておるというような状況であるわけでございます。 そして、これも御指摘があったところでございますけれども、失業率も増えるとともに、よく言われておりますデフレが進行しておると。これは、デフレスパイラルと呼ぶ状況になるかどうかというのはいろんな方の御議論が分かれるところですが、私は、入口に立っておるというぐらい厳しい状況認識をして対応に当たってまいらなければならないのではないかなと、こういうふうに思っておりますが、このデフレというのは正に物価が下がる現象でございますので、極めて貨幣的な現象であろうと、こういうふうに思っておるわけでございます。 よく、物価が下がるのは、良い物価の下落と悪い物価の下落があると。いろんな方がリストラや知恵を出して安いものを作っていくということは非常に良いことであるわけでございますが、マクロで見ますと、この物価、CPIというものは全体で取っておりますので、一部の物価が下がることはこれはいいことでありますが、これだけですと、需要の力が一定だといたしますと、そこで余剰の出た購買力というのは必ずほかに行くわけでございますので、相対的な物価というのは必ずどこかで買うとすれば上がっていくわけでございますから、全体の物価が下がっていくということは極めて貨幣的な現象であって、やはりこれは非常に問題視すべきであろうと、こういうふうに思っておるわけでございます。 もう小泉総理が重ねておっしゃられておりますように、このケインジアン的なマクロ政策だけではこれはもう打開できないということでありまして、正にそういう意味で、構造改革なくして成長なし、景気回復なしということは私も見解を同じくするところでございますので、まず大臣に、構造改革、今後取り組んでいく上でどういうことが中心になって必要になっていくのか、構造改革に懸ける意気込みをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、構造改革の中でソフトとハードと両面があると思っております。 まず第一に、一番改めるべき構造改革はやっぱり精神構造だと思っておるんです。 このことは、私はなぜかと申しまして、一九九〇年で東西冷戦が終わりました。それ終わりましたら世界の経済は根本的に変わるべきもので、今までの経済というものはやっぱり戦争による緊張感が世界の経済を支えてきたんですけれども、その緊張感がなくなると、どうしてもやっぱりデフレ化していくのは当然の傾向なのであります。 そこへもってきて、技術革新というものも、東西冷戦時代と冷戦後においてはもう技術革新が全く違ってきておりまして、それに対する対応が日本は後れた、アメリカはそれに適応に乗っていった、ヨーロッパはそれに対して少しは後れたけれども、やっぱりそれに順応していったところでございますが、日本は、五十年にわたる長い高度経済成長のその余韻の上に、成功例に酔っておってその意識が全くなかったということが、それが日本の現在の非常に深刻な不況状態に陥ってきておる根本はそこにあると思っております。 したがって、その意識、つまり状況認識というものをもっとシビアにシリアスに認識しなければ構造改革への取組の意欲が出てこないと思ってまいりまして、それが最近になってやっと民間の人たちがここに気が付いてきた。今までの甘えの構造、高度経済成長に慣れてきた病院船というところに入院しておったらこれはあかんと。やっぱりそこから飛び出して自分たちで活力を取らないかぬということをやっと気が付いてまいりましたので、ここ一、二年の間に。 したがって、私は、これからどのような構造改革を小泉政権が打ち出していっても、言わば経済界なり国民が受け入れてくれると、こう思っております。今までは、それを言い出しましても、甘えの構造が残っておりますから、あるいはまた何とかなるという安易な気持ちがありますから、受け入れようとはしなかった。そこが一番問題でございます。今は構造改革を受け入れようとしております。 それの一番の構造改革の具体的なハードの面について申しますと、やっぱり設備投資というものをやり替えていかなきゃならないんではないかと思っておりまして、今回の税制改革を検討するに当たりまして、私はそのような法人活動がより積極的に展開できるような税制に変えるべきだと。 それは一つは、設備によりますところの過剰設備というものをどうして廃却して新しい設備に重点を置いていくかという、この構造改革に積極的に取り組むということが一つだと思っております。 それからもう一つは、金融のやっぱり在り方というものを変えていかなきゃならぬと思いまして、日本の金融はどうしても企業金融になっておりますが、これはプロジェクト金融にやっぱり変えていかなければならないのではないかと。それと同時に、もっと企業が直接融資を取る、直接資本充実の方法を取るという、そういう制度に改革していかなきゃならぬのではないかと思っております。 したがって、昨年は財政構造の改革を一つのきっかけにいたしまして経済界に対する警鐘を鳴らしてまいりました。したがってこれからは、政府としてやらなきゃならぬのは、民の事業は民で、官は官で責任を持つというそういう行政と、それから民間企業との差異面というものを整理する、いわゆる特殊法人の整理でございますが、そして民業をもっと刺激するということが一つございますことと、それを誘導していくための税制の改正が必要であると思うことと、それと同時に、企業活動が新しい時代に転換でき得るような、そういう法人を中心とした、あるいは個人の所得税でもそうでございますが、中心とした税制の改革という、こういうものがこの十四年度から十五年度に掛けて取り組まなきゃならぬ課題であろうと思っております。
○林芳正君 ありがとうございました。 全く同感でございまして、私は今年の新年会、我々は国会が始まるまではずっと新年会漬けでございまして、時々もう少し早く国会が始まってほしいなと思うこともあるぐらいでございますが、方々へ行きますと、去年まで聞かれなかった言葉、いろんな会の代表の方や業界の代表の方が、例えば、天は自ら助くる者を助くと、これはたしか聖書の言葉だったと思いますけれども、そういうことを自らおっしゃる。また、あるところへ行くと、ケネディの言葉ですね、国が何をしてくれるかではなくて自分が何をできるかを考えようと、こういうことを、私が言うとちょっと怒られるかなと思いながら行ってみると、そこの代表の方が自らおっしゃっていただけるような感覚になってきた。これはすごくいいことだなと、正に小泉内閣の登場によって皆さんの気持ちも変わってきているんではないかと実感をいたしまして、正に大臣が最初にソフトの部分で精神構造改革だと言ったのに同感するところが大でございます。 そしてまたハードの部分でも、法人税のところはまたいろいろと議論する場もあると思いますけれども、金融、プロジェクトファイナンスをやっていって、銀行が、じゃ不良債権の処理を終わった後どういうビジネスモデルで収益をやっていくのか、この辺りの話でございますし、また、もう一つの直間比率と私は呼んでおるんですが、直接金融と間接金融の割合が余りに間接金融に偏っている、この辺りを、これは証券税制とも絡んでくると思いますけれども、構造改革の大事なポイントではないかと。そして行革は、特殊法人のみならずたくさんの公益法人という形で、実はお墨付き、いろんなことで官に頼らないと民の部分が本当に自立をしていないということは言われて久しいわけでございますので、是非我々も党の立場でこの辺を一緒にやっていきたいなと思った次第でございます。 そこで、今回の二次補正予算でございますけれども、今、大臣が正におっしゃった構造改革の方向性の中で編成をされたというふうに考えておりますけれども、具体的にこの二次補正予算が構造改革にどのように役立っていくものなのか、その辺について大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 小泉政権ができましてから二度にわたりますところの補正予算をいたしました。大体、当初予算を引き継いで構造改革への国家財政の在り方をどうするかということを検討しておる中において、ちょうど景気対策等も兼ねた補正予算を組まざるを得ないという国会の強い要望がございまして、第一次補正予算を組みました。 このときの考え方は、構造改革を進めるに当たって当然起こってくる痛みに対する手当てを事前にしておかなければならないという考え方から、セーフティーネットに重点を置いた第一次補正予算の編成をしていたのでございますが、しかし、九月の十一日の同時テロ以降を見ました場合に、更に一層の景気対策、直接的な景気対策を考えなきゃならぬと。そして、GDPに一応一番即効的に跳ね返ってくる公共事業というものに重点を置こうということでございました。 そういたしますと、従来型の公共事業ではGDPに対する跳ね返りの弾性値が低い。それよりももっと弾性値の高いものということは、直ちに工事に掛かり得るものと、それから中小企業と中小業者がこれに従事し得る事業、こういうようなものを選択いたしまして、それを一つは構造改革先行型の投資ということに結び付けまして今回の第二次補正予算を組みました。 したがいまして、今回組みました予算の中身は、御承知いただいておると思っておるんですが、四分野を重点にいたしましたけれども、今までの補正予算では余り取り扱わなかったものが多かった。その一つとして今議論になっておりますのは、官の施設に集中し過ぎておるじゃないかということでございますけれども、何で官に集中したかといいますと、官の施設を整備するということは、土地の買収が要りませんし、かねてから施設の改善なり増築なりを予定しておったものが、その時々の予算の付き方が悪かって、付かなかって工事に着工でき得なかったものが多うございますので、したがいまして、金の配当をしますと、資金の配当をしますと直ちに工事に掛かる、いわゆる即効性のある事業多いものでございますから、それらに重点を置いた配分になっておることは当然でございますが、そのほかに少子高齢化対策というような新しい分野を切り開いていったということでございます。 なお、今回の補正予算におきましては、緊急対策として、国際的な関係、例えば、ワールドカップが開催されますので羽田空港の臨時のターミナルを急施しなきゃならぬということ、あるいは出入国管理関係、あるいは治安対策というような国際的にも日本の評価に関係してくる事業、こういうようなものを選びまして補正に充当させていったということでございまして、そういう意味において従来の補正のスタイルとはちょっと違う、ここを我々はあえて、大げさな表現かも分かりませんけれども、構造改革を先行しておる予算であると、こう申して位置付けておるということでございます。
○林芳正君 ありがとうございました。 ところで、この二次補正予算では、国費で公共事業一・五兆円、施設費一兆円の合計二・五兆円、今、大臣おっしゃられました改革推進公共投資特別措置を実施することになっておるとお伺いしております。 今、大臣がお話しになったこともその一部だろうと、こう思いますが、社会資本の整備が図られるという意味で、従来の公共事業と、今お話があったところでありますが、今まではこういう公共事業、今回のところはこの辺が違うんだということを、ちょっと重なるかもしれませんが、今までと対比した形でちょっとお教えいただけると有り難いと思いますが。
○副大臣(尾辻秀久君) ただいま大臣よりお答えしたとおりでございますけれども、より具体的にお答え申し上げたいと思います。 今回私どもが考えておりますのは、例えばですが、例えば老朽化した宿舎がある、あるいはもっと高層の建物が建つところに低層の宿舎がある、そういうものを集約化するということであります。そして高層化する。そうなりますと、当然その集約化された分だけ不用になる土地が生じます。それを民間に売却する。そうなりますと、そこから民間の活力が生まれる、そこに期待するということが一点でございます。 それからもう一つは、そういう高層化した建物でございますから、例えばコンビニを造るとかというようなこと、あるいは防災スペース等をその土地の一部に設けるというようなことで、地域の皆さんのために資するというようなことも考え、以上申し上げた二点が、従来の公共事業とは、公務員宿舎のただ建て替えをするだけの整備とは違う、こういうふうに考えております。
○林芳正君 今、なるほどなと思いましたのは、マレーシアへ私が何年か前に行ったときに、あそこは与党がずっと、UMNOというところがあるんでございますが、マレーシア国民統一戦線とかなんとか、そういうような名前だったと思いますけれども、ここの党本部のビルというのが二十階か三十階建て、大きいのがありまして、UMNO自体が入っているところは三分の一ぐらいしかないんですね。ほかはテナントが入っておりまして、まあ政党だからできるというんでしょう、あそこは政府・与党、党一つしかないようなところですから、公共のビルディングにそういうふうに使っていて、ああなるほどこういう使い方あるのかなと。 これだけ公共の施設というか、この我々がいる国会も含めて、昔造ったものですから今の新しく建つビルのようには効率的にはなっておらないわけですね。例えば、今お話がありましたように、公務員の宿舎というのもそういう古い時代に建ったやつで、いいところにあっても、なかなかもったいない空間の使い方をしておるなというところは何となくイメージで持っておりましたので、そういうところが空間をより効率的にやるというとともに、空いたところが出てきて、そこが呼び水になるということは非常に一つのイメージとして分かりやすいなと、こう思ったんでございます。 是非そういう方向で、なるべく民の発想を、これはもう、どういうテナントを持ってきてどうやったら一番もうかるかみたいなところをうまく、これ公共事業ですから官がやるわけですが、そういう発想をどこまでうまく取り入れていけるのかと。大臣は大阪の商人の町の御出身でありますし、是非その辺を知恵を生かしていただきたいと、こういうふうに思うわけでございます。 そこで、今回の、先ほど冒頭に申し上げましたように、待ったなしのデフレスパイラルの入口に立っておると申し上げましたけれども、そういう意味でも、この二次補正予算、もう一日も早く成立、執行と、こうやっていきたいと私は思っておるわけでございますが、よく言われますのは、これは十三年度の補正でございますけれども、そのすぐ後にまた十四年度の当初予算と、こういうふうになって切れ目なくやっていただけるわけで、今議題になっておりますこの補正と次の十四年度の当初予算というものがやっぱりうまく連携していっていただかなければいけないと、こう思っておりますが、その辺の連携具合、関係についてお聞かせを願いたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) 委員は恐らく、よく言われます十四か月予算だとか十五か月予算だとか言いますから、そういうことを念頭に置かれての御質問かと思います。 私どもは必ずしもそういう言い方はいたしておりません。なぜかといいますと、そういうふうに言いますと、本来十三年度予算の一部であるべき補正予算が、何となく十四年度予算の一部というふうな誤解をされてもいけないなと思ったりもいたすからでございます。しかし、それはそれといたしまして、いずれにいたしましても、今委員御指摘のとおりに、こういう経済の状況下でありますから正に切れ目なく運用しなきゃいけない、そうすべきものというふうに考えておるところでございます。
○林芳正君 私もそう思いまして言葉は使わなかったわけでございまして、正に副大臣おっしゃるとおりだと、こういうふうに思います。 そこで、法案といいますか、そのものに入っていきたいと思うのでございますけれども、今回は、これは昭和六十二年に整備されたNTT無利子貸付制度の見直しを行うということでございますけれども、まずはこの法案の概要、御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど大臣より詳しく御説明申し上げたところでございますけれども、十二月に緊急対応プログラムが取りまとめられました。そこで、一言で言いますと、この緊急対応プログラムを具体化するために、そして今御審議いただいておりますこの法律に基づく事業も、そうした中に取り組まれるようにということで考えたところでございます。 委員もよく御承知のとおりでございますので、余り細かなことは申し上げません。ざっと概要だけ申し上げますと、例えばAタイプは、今まで地方の公社公団が行う事業でございました。それのみでございましたけれども、今度は対象を民間事業にも広げる、こういうことであります。また、Bタイプは地方公共団体が行う事業だけでございましたけれども、それに施設費を加えて、さらに国の直轄事業も加える、こういうことでございます。それから、Cタイプは民活を対象にする事業でございましたけれども、これにPFI事業を加える。ざっと申し上げて、そういうふうに今度新しく対象とするものを加えた、こういうことでございます。
○林芳正君 ありがとうございました。 そこで、よく話題になるといいますか論点になっておるものの一つに、今御説明ありましたBタイプに直轄事業を加えるということを今回改正入っているわけでございますが、このなぜBタイプに直轄事業を加えたのかということについてお尋ねしたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) 先ほど来申し上げておりますように、今私どもは構造改革をより一層推進しなきゃならぬと思っております。それから、言われるところのデフレスパイラルだけは、これは回避しなきゃいかぬ、こういうふうにも思っております。そういうことのために緊急対応プログラムができ、さあそこで具体的にどうするかということであります。 そして、これも再三申し上げておりますように、とにかく緊急に実施しなきゃいけない、そういう状況にございますので、従来、先ほど御説明も申し上げましたけれども、地方の公社公団だとか地方公共団体だとかそういうところの事業だけでなくて、国の直轄事業も今日の状況を考えるとこれは是非そうした事業の中に入れ込んで、一緒に効率あるものとしてやっていかなきゃいけない、こういうふうに思ったからでございます。 そこで、それほど具体的でもありませんけれども、やや具体的に申し上げますと、どういうものをではイメージしているかということで申し上げますと、大都市圏の環状道路の整備でありますとか、あるいは自然共生型公共事業の推進ですとか、そうしたものをこの直轄事業として考えておる、こういうことでございます。
○林芳正君 ありがとうございました。 それから、もう一つ論点があると思われますのは、このNTTの正に株式の売払い収入を、国債整理基金でやっておったものを、これを活用するということになったことでございまして、これを使うことにした理由ということはどういうことなのかということをお尋ねをしたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) よく言われます、国債を発行すればよかったではないか、その方が分かりやすいではないか、こういう御趣旨のお話だろうと思います。 これは考え方いろいろあろうかと思いますけれども、私どもは、政府の財政運営に対する信頼を保持しなきゃいけない、特に国債の追加発行が国債市場に与えます悪影響というのはこれは回避しなきゃいけない、そういうふうに考えて今回のこの方法を取ったところでございます。
○林芳正君 そこで、いわゆる一般に心配されておられますのは、元々借金を返すために使うお金を使うんではないかということで、いわゆるここの、国債整理基金の運営ですね、これに支障を生じるのではないかという論点がございますが、これについて。 また、最終的に、今回活用されますNTTの株式売払い収入というものが最終的には、これは貸出しでございますから、国債の償還に充てられるのかということを確認させていただきまして、ちょっと準備の時間が余りなかったものですからこれだけ用意をいたしましたので、最後の質問にさせていただきたいと思います。
○副大臣(尾辻秀久君) 今御質問の国債整理基金の残高でございますけれども、これは、今回のようなことをいたしましても、本年度末で二・三兆円、十四年度末で三・八兆円を維持する、こういうふうに見込んでおりますので、今回の措置によりまして直ちに運営の支障が生ずるおそれはないと考えております。 今日の本会議での御質問もございましたけれども、二〇〇八年に国債償還の一つのこぶが参りますけれども、これもならさなきゃいけないと私どもは考えておりますし、この二〇〇八年という時点で考えても運営の支障はない、このように判断をいたしておるところでございます。 それから最後に、ちゃんと返すんだろうなと、こういうお話でございますけれども、これはもう法律に明記されておりますので、法律に明記されている以上、必ずそうしなきゃならないもの、このように考えております。
○林芳正君 どうもありがとうございました。 終わらせていただきます。
○山本保君 公明党の山本保です。今年もよろしくお願いいたします。 それでは、私は、大体同じような質問になるかと思いますけれども、最初にちょっと、今日の御説明また趣旨説明にもありましたけれども、最近の経済状況は特に景気が一段と悪化していると、こういうことについて少し客観的な状況を分析をしていただいて、それ以後、その後で今度は第二次補正、そしてこの法案の内容というふうに、三つの大きな質問にしたいと思っております。 最初に失業率でございます。五・六%を超えたということで大変厳しいということであるわけですが、最近お聞きしたところでは、以前は、五%ぐらいのときによく聞きましたのは、そのうちミスマッチと言われるものが大体三%とかもう少し上だと、そしてそのほかの、実際に職場がないというのが一・五%ぐらいかなというようなことをたしか以前お聞きしたと思っていたんですが、そういう状況が最近変わったんだという分析も最近お聞きしているんです。 この辺、今この不況から来ている失業者の失業ということの構造が変わっているとなれば、また対応が変わってくるのではないかなという気もするわけですが、この辺につきまして内閣府の方から御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(岩田一政君) ただいま山本先生から御質問ございました、失業の原因について御質問ございましたが、失業には、ミスマッチと呼ばれております構造的な要因による部分と、それから労働に対する需要と供給でその需要の方が不足するという、その需要の不足に基づくものと両方ございます。 最近の数字を見てみますと、失業率五・六%でございますが、そのうちの約八割、ですから四%強ということになりますが、それが構造的な要因によるものである。残りの二割の分が需要が不足するということでもって失業が増えると。最近はこの需要が不足する部分が、割合が少し増えているということかと思います。 以上でございます。
○山本保君 私、ちょっと最初、認識が少し、じゃ、今の正確にお聞きして良かったと思いますが、逆転したというようなことではないわけですね。以前と比べて、いわゆる需要不足によるような、そういう構造の失業が増えてきていると。しかし、八割ぐらいはやはり、いわばミスマッチとよく言いますが、私などは、先ほど大臣、精神構造改革、精神の構造改革が必要だとおっしゃいまして、なるほどと思ったんですが、私などは教育が専門でやってきましたから、私などはそれに加えて教育の制度の構造改革が一番大事だと思っているんですね。 それで、ミスマッチというものの根本は何かといったら、年齢もある程度いき、そして学歴も高いはずの人が実は仕事に何も役に立たないというところに一番大きなミスマッチがあると思うんですよ。ですから、それはただ単に合うところや合わないところじゃなくして、今の学校教育というものが、ただ単に順番に、ところてんで高校、大学と上げていくと。そして、その中身が実際の社会に役立たない。正に実学、松下幸之助さんが言われましたが、ああいうところになっていないというところに問題があるんじゃないかなと思っておりまして、そういう意味から、構造改革というものを進めていくのに、人材形成ということのシステムを変えていくのが私は最優先だと思っていたんです。 ただ、最近、失業構造が変わったというようなことを少しお聞きしたものですから、そうであるならばちょっと考え方を変えなければならないのかなと思っておりましたが、今御説明を聞きまして、やはり私、自分の考えに自信を持って、今お聞きして良かったなと思っております。 もう一点お聞きしたいんですが、今回のこの緊急対応プログラムですか、これが今回の第二次補正の基にあるというふうにお聞きしたわけですが、これを出されるときに竹中大臣が、デフレスパイラルに陥らない、陥るのを阻止するための予算といいますか経済政策であると、こういうふうに言われました。 デフレスパイラルというのがよく使われるわけですが、もう既にデフレスパイラルに入っているのではないかというようなこともお聞きすることがあります。この辺は、先ほどは林委員の方からその入口ではないかというお言葉もありました。デフレスパイラルというのはどういうものというふうに認識して、そして現在はそこにはまだ入っていないのか、もう少しなのか、この辺のところについて、これも専門的にお話しいただきたいと思います。
○政府参考人(岩田一政君) ただいまの御質問でございますが、デフレスパイラルにあるのかどうかということでございますが、最近の物価の動向を見てみますと、国内の卸売物価の方は最近時点でマイナス一・四%、これは前年同月比でございますが、消費者物価の方はマイナスの一・二%ということになっておりまして、このところ日本経済、一%程度の緩やかなデフレが続いているというふうに認識いたしております。持続的な物価下落というのが例えば二年以上続くというような事態がデフレ、緩やかなデフレだというふうに考えております。 スパイラルの方でございますが、スパイラルといいますのは、やはり戦前の一九二〇年代、三〇年代でありますけれども、物価が、例えば消費者物価で見ても一〇%以上急速に下落する、同時に実体経済も加速的に縮小していくという、規模がですね、そうした事態がスパイラルだというふうに考えておりまして、現在の事態は緩やかな物価の下落という意味で緩やかなデフレの段階だというふうに考えております。
○山本保君 こういう経済というのは、人の心という、景気という、正に気持ちということもあるようですから、今のお話ですと、まだデフレスパイラルというのではなくして緩やかなデフレ傾向にあると、こういうことで十分対応は可能であると、こういうことだというふうに認識いたします。 それでは、次に大臣にお聞きしたいんですが、もう先ほどにお答えあったことかもしれませんので、されたことで申し訳ございませんけれども、この第二次補正のねらいと、そして、先ほどはちょっと出なかったと思うんですが、直接的にこの補正予算でどのような経済効果が見込まれるかということも含めて少しお話をしていただきたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) どの程度見込まれるかということは、これは正に岩田統括官の答弁の範囲だと思っておりますが、あれは幾らですか、弾性値、一・二%ぐらいの経済成長率を見込むということでございまして、これは今回はちょっと、何といいましょうか、波及効果の弾性値ちょっと高く取っているのか、少し高いめに取っているような感じがいたしますけれども、そのぐらいの効果はあるだろうと思っております。 しかし、今度の特徴は即効性に重点を置いたという、そこをひとつ強く認識していただきたいと思っております。
○山本保君 それでは、もう少し詳しく、統括官の方からで結構でございますけれども、では、この補正予算の基になりました緊急対応プログラムの考え方、特に第一次、第二次、そしてもっと言えば小泉政権の今の構造改革という中でこの第二次補正というのはどういう位置付けになるのか。 今日の本会議での御質問をお聞きしていますと、小泉さんがやろうとしている構造改革と何か表面的に違うようなものじゃないのかという御質問もあり、私なども、そこだけ見ていると何かまた公共事業を増やすのかというような感じもなきにしもあらずなんですね。この辺を御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(小平信因君) 今、先生の御指摘のございました緊急対応プログラムの考え方でございますけれども、基本的には、構造改革を更に加速しながら、デフレスパイラルに陥ることを回避するということで策定をしたものでございます。 内容的に申し上げますと、昨年六月に策定をいたしましたいわゆる骨太の方針というものがございますが、その中にございます重点七分野の中から、特に民間投資の創出、就業機会の増大にプラスになること、事業の早期執行が可能で経済への即効性が高いこと、緊急に実施の必要があるということで四分野を選びまして、その分野で社会資本整備ということで措置を盛り込んだものでございます。 具体的に、四分野と申しますのは、第一が都市機能の一層の高度化・国際化、第二が環境に配慮した活力のある地域社会の実現、第三が科学技術・教育・ITの推進による成長フロンティアの拡大、第四が少子・高齢化への対応ということでございます。
○山本保君 それでは、今、大臣そして内閣府の方から大体御説明がありましたが、財務省の方にお聞きしたいんですけれども、今、四分野であると、こうあります。そういうふうにお聞きすれば皆重要だと思うわけですが、例えば、先ほど大臣もちょっとおっしゃったんですが、今回盛り込まなかった、意識的に盛り込まなかったとか又は余り重視しなかったという分野なり施策というものについて少し挙げていただければ、どこを重点にしたかということが分かりやすいのではないかと思うんですけれども、事務方の方で結構でございますので、参考人の方で結構です、お願いいたします。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。 今回の改革推進公共投資は、今、内閣府から御説明ございましたように、都市機能の一層の高度化・国際化、それから環境に配慮した活力ある地域社会の実現、科学技術・教育・ITの推進による成長フロンティアの拡大、それから少子・高齢化への対応と、この四つの政策課題に関連した公共事業を行うという考え方でやっております。 したがいまして、どういうものが落ちたのかということでございますが、この四分野と関連のない事業、いわば単なる従来から継続して行っているような道路の整備でございますとか河川の整備でございますとか、そういったものは対象としていないということでございます。
○山本保君 今のをもう少し詳しく教えていただきたいんですよ。つまり、分野がもちろん違うということで分けるということはなかなか難しい。考え方ですね。どこに、例えばこれまでの、今道路ということもありましたけれども、これまでの構造でいけば、例えば特殊法人ですとか、そういうところにお金が行っていたんじゃないか。今回はそれは除いているというふうにも聞いているんですが、そういう認識でよろしいですか。
○政府参考人(牧野治郎君) 御指摘のように、構造改革に資するという観点もございまして、特殊法人による事業は今回対象といたしておりません。 それから、もう少し具体的にということでございますが、例えば道路でございますと、例えば都市の中に都市計画道路がほぼ整備が終了しているけれども若干事業が残っていて効果が発現できていないというようなものがございまして、そういったものを緊急に整備するということで、これはやはり都市の改造に大いに寄与するだろうと思っております。それから、例えば歩道の整備によるバリアフリー化とか、こういったものは先ほど申し上げました四つの分野の中の少子高齢化への対応になると。そういう見地で個々の事業を四つの分野に関連するものという視点で絞っているということでございます。
○山本保君 牧野次長、ちょっとそれじゃもう少し。少しここで私気が付いて、こういう認識でいいかどうか。内閣府の統括官の方がひょっとすると専門、旧通産関係の政策比較の方がいいのかなという気もするんですが、もし、でしたら小平統括官からもお答えいただければと思うんですが。 今回の法律を見ておりましたら、これは私のように全体的に今までこういうものをやってきた者じゃないわけですからちょっと極端な見方かもしれませんけれども、法律を読みまして、ちょっとおっと思ったことがあるんです。それは正に最初のところなんですね、第二条ですか。第二条のところで、大きく変えましたのが第二条のこれは一項の二号になるんですか。そうすると、旧法ですと、旧法というか現法では、ここに正に無利子貸付けというか、このNTT株を使う社会資本整備というものが具体的に書いてある。そこには、現行法では、地方公共団体が実施する公共的建設事業のうち、都市開発事業、工業団地造成事業、そして集落地域の整備事業その他一定と、こういうことが書いてあります。 都市開発という言葉は、今回の都市機能の改革といいますか、言い方は都市再生ですか、これと微妙に違っておりますね。正にこの昭和六十年代、もっと前からだと思いますけれども、都市開発ということで日本の国づくり政策というのが重視してきたものというものと今回の改正、この改正が今回は、話が先に行きましたけれども、今回は、もう何回もおっしゃっているように、「民間投資の拡大又は地域における就業機会の増大」ということに法律自体が書き直される、この法律の目的といいますか対象が。 私、大変驚いたというか、なるほどと思いましたのは、普通、法律を書き直すときは、前のはそのまま置いておきまして、新たに項を立てるか何かして普通は付け加えるものだと思うわけですよ。ところが、今回見ていますと、これは完全に入れ替えているんですね。また、工業団地造成事業というのがある。これなど正に、日本の産業政策の中で各地に新しい臨海工業地帯などを造ったりして、そして日本の産業を進めていこうというときの正に考え方がここに出ているような気がするわけです。これが今回そうではなくなったと。 私などこれを読みまして、これはもっと全体像を知らないで言ってはいけないんですけれども、ひとつ今後の二十一世紀の日本の産業社会、経済社会の在り方というものを変えていくことがここに表れているんではないかなというふうに思いました。 こんな認識はどうなんでしょうかということについてお聞きしたいんです。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。 全く先生がおっしゃられるとおりでございまして、前回、旧法を制定していただきましたのは昭和六十二年でございます。当時は、ここにございますような都市開発でございますとか工業団地の造成でございますとか、そういったものが盛んに行われておりまして、そういったものを行うときに公共事業がばらばらに箇所付けされると。それを面的、一体的にやらないとそういう団地の整備なんかは促進されないという問題がございまして、それに対応するためにこの法律を作っていただいたわけでございます。 ただ、現下の経済情勢からいたしますれば、これはもう何度も大臣もお答えしていることでございますが、構造改革を進めながらデフレスパイラルに陥ることを回避するということが緊要な課題でございますので、そういう見地から、民間投資の創出、それから就業機会の増大に資するということを目的にさせていただいているわけでございます。
○山本保君 無い物ねだりのような言い方をしてはいけないんですけれども、私、是非今後、小泉改革とか構造改革というときに、もう少し、今おっしゃったような日本の経済・産業社会の構造変化というものの、特に国が今新しい形でまたリードをしていくということの性格の変化、ただ単に国がどんどん物を作ったり場所を造ってそこへ人口を集中させて、そして重厚長大のものを伸ばしていくんじゃないと。正に、皆その分に応じた、また自分たちの幸せというものを見ながら仕事を作り、そしてこの国の形が変わっていくというような、何かそういうものをもう少し大臣は打ち出していただきたいなと思うんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 正にそこがちょっとやっぱり官は遅れていますね。私は、時代の変遷があったらそれによって即応的にこたえていくべきだと思っておるんです。 例えば、今さっきおっしゃいました工業団地ですね、あれなんかの整理はもっと仕方があるだろうと思うんです。それから、商業団地ですね、これなんかでも依然として所有権と融資と、政府が融資しておりますからどうだと、これとのしがみつきがあっておって自由な活用を制限されてしまっておると。そういうところを改正していくのが規制緩和であり構造改革だと思います。 そこへまだなかなか手が付いていないという状態でございますが、おいおい官の方も遅れていることを付いていくだろうと思っておりまして、これは急がさなきゃいかぬ問題だと思っております。おっしゃるような問題というのはたくさんございますね。
○山本保君 どうもありがとうございます。 それでは、ちょっと細かいことになりますが、法案について。まず最初に、尾辻副大臣、先ほどお答えになったことで申し訳ございませんけれども、展開上、今回の法案の新しい対象ですか、事業対象、どんな変化をしていくのか、どういう修正をされたのかということについてお願いいたします。
○副大臣(尾辻秀久君) Aタイプ、Bタイプ、Cタイプありますということをいつも申し上げております。 そこででありますけれども、法律に別にAタイプ、Bタイプ、Cタイプと書いておるわけではございません。法律との関係で言いますと、改めて申し上げますと、第二条の一項に当たるものがAタイプでございます。それから、第二条の二項に当たるものがBタイプ、それから第三条がCタイプ、こういうことでございます。そして──済みません、一項と言いましたが一号でございますので、訂正をさせていただきます。 それを、法律では長く書いてございますので、できるだけ分かりやすく理解していただきたいということで、それぞれ、Aタイプは収益回収型、Bタイプは補助金型、Cタイプは民活型、こういうふうに言っておるわけでございます。これが基本でございます。 そこを今回、じゃ、どう変えるのかと、こういうことでございますが、これは先ほど申し上げましたように、一番変わるところで申し上げますと、最初の収益回収型、Aタイプにつきましては、従来、地方の公社公団でやっていた、これを民間の事業も対象にする、ここが一番の変化の部分であります。それから、Bタイプの部分について言いますと、地方公共団体が行っていた、これを施設費も入れる、さらに国の直轄事業も入れる、こういうことであります。それから、CタイプはPFI事業、今までは民活型でございますけれども、それに加えてPFI事業も入れる。 これが大きな変化のところでございます。
○山本保君 それでは、三点か四点お聞きします。 先ほど林委員の方から副大臣には大体のところをお聞きになりましたので、私はじゃ参考人の方にもう少し詳しい、細かいこともちょっとお聞きしようと思うんですが。 最初は、この今回のフレームを見ましておおっとやっぱり心配になりましたのは、国債に返すのは大丈夫だろうかと。へそくりを見付けたのはいいんだけれども、後から足らなくなったよということにならないだろうかということなんですが、国債償還に関して大丈夫だということについて御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(寺澤辰麿君) お答えいたします。 国債整理基金の償還財源の残高でございますけれども、今回の補正予算によりますNTTの無利子貸付けの財源を一般会計に繰入れをいたします。これを織り込みましても、本年度末で二・三兆円、十四年度末で三・八兆円の残高を維持すると見込まれておりまして、今回の措置によりまして直ちに国債整理基金の運営に支障を生ずることはないと考えているところでございます。
○山本保君 大体そういうお話を伺っていたんですが、参考人の方、どうして今まで二・五兆も残っていたんですか、素直な聞き方をして。元々十兆ありましたね。それで七兆使ってきた。この二・五兆は何のために取ってあったのかなという気がするんですが。
○政府参考人(寺澤辰麿君) 国債の償還を確実にいたしますために国債整理基金を設けまして、それには一般会計からの定率繰入れ、それからそれ以外にも予算繰入れ等をいたしまして、償還財源をきちっと手当てをしておくということが基本でございます。なお、更にNTTやJTの政府保有株式の売却収入をこれに充てまして、これは国民共通の資産でありますので国民共通の負債の償還財源に充てるという考え方で基金を設けて、基金としてきちっと管理をして、国債の償還に対する信認、市場の信認を高めるという考え方でございます。
○山本保君 前よりはちょっとそうすると厳しいことになり得るかなという気もするわけですね、今の論理でいきますと。ですから、もちろんお金をしっかり使い、またきちんと返していただくということをこれから目を光らせていただかなければならないなということだと私は理解しておきます。 次に、ちょっとそのこととも絡むんですが、この第三セクターにCタイプ、いろいろ最近第三セクターがうまくなくなったというようなうわさも、うわさといいますか実態もあるようでございますけれども、これまでこういういわゆる焦げ付きというんですか、返ってこないとかそういうことはなかったんでしょうか。また、今後この辺については大丈夫なんでしょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。 Cタイプの貸付けにつきまして貸倒れが発生していないかということでございますが、Cタイプの貸付けは、公益性は高いが低収益な事業、これを促進するということを目的としております。そのため、その事業に一定のリスクがあることは事実でございます。したがいまして、融資に当たりましては、その個別企業それからプロジェクトの内容を十分審査するということをやるとともに、最終的な債権保全策としまして担保の設定若しくは保証人の徴求を行っているところでございます。このような措置によりまして、Cタイプの貸付対象事業は基本的にはまずその事業の収益により還元が行われております。予測し得ない事業環境の変化によりまして経営破綻したという場合におきましても、これらの債権保全措置によりまして回収が行われているというふうに承知しております。
○山本保君 まあ、そういう今日、大臣の答弁にもありまして、こういうところはなかなか微妙なところなので、個々の事例について私も言及するのは避けますけれども、つまり今のお話ですと、もちろん全部が全部うまくいっているということは、リスクは当然あると、しかしながらそれに対応する手は打っていると、こういうことですね。 今後、その辺についてお役所の方でそういうことをきっちり見るというのは、金融機関でもないし、大丈夫なのかなという気がするんですけれども、この辺は、どういう仕組みでそこを選び出すのか。大丈夫でしょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。 Cタイプの融資は基本的に日本政策投資銀行を経由いたしておりまして、したがいまして、政策投資銀行で十分な審査をしていただいております。
○山本保君 そうでしたね。ありがとうございます。 それからもう一つお聞きします。 これももういろんな方がお話しになっていることでありますが、特にBタイプですか、ここが一番多いわけですけれども、これは法律によって、この間、あと五年ですか、で一般財源の方から補助しなければならないと、こういうふうになっていると。そうすると、すっと考えましても、なかなか厳しいときですから、またここで赤字公債が増えるんじゃないかと、若しくは、増えないとしても、今の小泉式の方法がやはりきちんと行われたとしても、総額が決まる以上、そうすると事実上そのほかに使われるお金が減るわけですから、大変厳しい財政運営になっていくんではないかという気がするんですけれども、これについて見通しはいかがでございましょうか。
○政府参考人(牧野治郎君) お答えいたします。 先生今御指摘されましたような御批判なり御心配があるということは重々承知いたしております。後年度におきましてこの無利子貸付けの償還時に交付される補助金等の財源は、その時々の経済、財政事情を踏まえて検討するべきものでございますので、今回の措置が直ちにその負担の先送りにつながるものではないということで御了解いただきたいと思います。
○山本保君 将来のことですからどうなるということは言えませんけれども、より厳しく私どもとしてもこの財政というものを見ていかなくちゃいけないんだという、そういう責任が余計増えたんだというふうに理解したいと思います。 それで、ちょっと通告していなかったことなんですが、せっかく次長また局長おいでですから、今日はあと二点ちょっとお聞きしたいんです。 それは、先ほどのお話にもあったんですが、今回、特に、直轄事業ということで国立大学などに大分行きます。私学関係者からは、ただでさえ今公私の格差があり、そして私学の経常費補助などもなかなか増えない、学生一人当たりでいえば国立大学と三十対一であるというようなこともよく、実際そうなっている。ここで国立大学が統合などによって、ちょっとこれは文部科学省の政策の話になってきますけれども、しかし、今回、ずっとこう見ていましても、世界で冠たるような大学を作ろうというようなこと、何度もお話が出ております。ここで国立大学の方にだけお金がつぎ込まれるということになりますと、私学との格差がもっと広がるんじゃないかという心配があるんですけれども、今回だけのことではないんですが、こういうことについてどのような見解をお持ちなのか。ちょっと準備がなければ、大臣、もしあれでしたら、じゃお願いいたします。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私は、文部大臣経験しましたときにそのことを痛感いたしましたですね。私はその当時たまたまアメリカ、ヨーロッパの方を視察したこともございましたんですが、他国は授業料に頼っている率なんてほとんどシェアが少ないですね。大体、私が行きましたところは一〇%か二〇%。あとは寄附金だとか、それから研究助成、共同講座とか、そういう民間からの、一般からの金ですね。 そこでもう一つ感じましたのは、いい大学にほど金が集まってくるということで、私は、やっぱりいい先生は皆国立へ行っていますね。私学の方には余りいい先生来ないと言ったら怒られますけれども、何としてもやっぱり研究が自由にできないということで、私学は金がのうて。そこらの考え方をやっぱり変えていく必要があるんだろうと思っておりまして。 今、私学は、日本の私学は全部同じようにユニバーサル化してきていますね。これもやっぱり僕は非常に問題であると思うんです。やっぱり特徴のあるカレッジ方式もあっていいんじゃないかと思うんですが、そういう全体の問題を取り上げないと日本の研究自体が後れてしまいますので、どうしてもいい先生が集まっている大学というところに資金が集中してしまうということはもうやむを得ないように思う。 そこで考えられるのは、そういう教師がどうして分散してくれるだろうかという待遇と税制の問題とか、そういうようないろんな総合的なものをやらざるを得ないと。今回やりましたのは国立大学の改修ですが、これはもう長年要請のあるやつで予算が付かなかった分、これに重点を置いたんです。これは、一つは日本の科学技術の突破口を作ってくれるだろうと思っておりますが。 先生の質問のように、やっぱり私学の充実というものをどうするか、これは真剣に考えないと、食うだけの大学になってしまって、ビジネス化してしまって会社みたいになってしまっていますから、これをやっぱり教育の府として立て直すのに非常に多面的な改革が必要だろうと。資金だけの問題じゃないと私は思います。
○山本保君 大臣、突然お聞きしたんですけれども、なかなかやっぱりさすがに示唆のあるお答えいただいて、私も考えるところがあります。 ただ、今回、例えば大学、国立大学法人化とかあるわけですが、やはりここは財政的に考えましても、これからは大学の評価というようなものがあると思いますけれども、やはりその大学に幾らお金が、特に国費、公費が入っているか、そのことも一つ基準にしてその大学がどういう成果を上げたかということを見ないといけないと思うんですね。そうじゃなくて、何とか賞を取った人が何人いるとか、どういう発明をしたとか、特許取った、そこだけをとらえてやるんじゃなくて、やはりここは厳しく、しかしそのためにこれだけお金がつぎ込まれている、一部の私学はそうでもないけれども、しかし大変こつこつやりながら、しかしながらこういういいことをやっているという、こういう見方もこれから必要なんじゃないかなと思いますので、これは私の意見なんですけれども、ちょっと付け加えさせていただければと思います。 もう一つだけ。先ほどの尾辻副大臣の答弁にも絡むんですけれども、これも局長にお聞きしたいんですが、施設を作ってまとめていってと、これは非常にいいと言われましたけれども、私などは逆に、福祉をやってきた者から言いますと、大きな施設がいいわけでも何でもないという気もするんですよ。この辺は、ですから、ただ単に集中、集積していい施設を作るということは、これは処遇内容論といいますか、人間の生き方と非常に絡むんです。 ですから、大きな施設を作ればいいという、そうすると土地が余るのでという説明だけではちょっと困るわけでして、やはりいろんなサービスが、その方の生き方にきちんとフィットするような形でお金を使っていただきたいと思っておりますので。 これは質問ではなくて、一つ御注文を申し上げまして、ちょっと早いですけれども、以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(山下八洲夫君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時十四分散会