国民生活・経済に関する調査会 第1号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/02/13
会議録
○会長(勝木健司君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る平成十三年十二月二十五日、山本正和君が委員を辞任され、その補欠として大渕絹子君が選任されました。 また、去る一月十八日、松岡滿壽男君が委員を辞任され、その補欠として山本正和君が選任されました。 また、去る一月二十一日、大渕絹子君が委員を辞任され、その補欠として島袋宗康君が選任されました。 ─────────────
○会長(勝木健司君) 理事の選任を行います。 新会派の結成により、今期国会における理事の数が六名から七名に増えておりますので、その一名の理事の選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に島袋宗康君を指名いたします。(拍手) ─────────────
○会長(勝木健司君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に日笠勝之君を指名いたします。(拍手) ─────────────
○会長(勝木健司君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国民生活・経済に関する調査のため、本日の調査会に内閣府大臣官房審議官薦田隆成君、内閣府政策統括官坂篤郎君、内閣府政策統括官岩田一政君、内閣府国民生活局長永谷安賢君、法務省民事局長房村精一君、財務大臣官房総括審議官藤井秀人君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、文部科学省研究振興局長遠藤昭雄君、厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君及び厚生労働省保険局長大塚義治君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○会長(勝木健司君) 次に、国民生活・経済に関する調査を議題とし、「真に豊かな社会の構築」のうち、「「構造改革と経済財政の中期展望」と経済の活性化策、雇用政策及び社会保障制度の在り方」について調査を行います。 まず、内閣府より構造改革と経済財政の中期展望について説明を聴取いたします。松下内閣府副大臣。
○副大臣(松下忠洋君) 内閣府の副大臣をしております松下忠洋でございます。御説明を申し上げます。 構造改革と経済財政の中期展望は、経済財政諮問会議において審議を重ねてまいりまして、一月十八日に同会議の答申となり、更に一月二十五日に閣議決定されたものであります。この「改革と展望」は、我が国が目指す経済社会の姿と、それを実現するための構造改革を中心とした中期的な経済財政運営についての明確な将来展望を示しております。 詳細な内容は坂統括官から説明させますけれども、私からは以下の点を御説明申し上げます。 まず、構造改革が目指すのは人を重視する国であり、人の能力と個性の発揮を大切にする国づくりを進めること、また、こうしたことは経済の活性化にも大いに寄与するものであることなどが示されております。 次に、中期的な経済財政運営については、今後二年程度の集中調整期間はゼロ近傍の成長を甘受せざるを得ないが、活力にあふれる民間部門と簡素で効率的な政府を目指した構造改革に継続的に取り組むことによって、民間需要主導の着実な成長を実現すること、財政を持続可能なものとしていくことなどが示されております。 また、こうしたことを実現するために、再挑戦が可能な社会の構築、活力ある高齢社会や循環型経済社会に向けた対応等を含む新たな成長エンジンの始動など、それぞれの分野で具体的な構造改革の方向性が示されております。なお、「改革と展望」は、経済の変動等に適切に対応するため、毎年度改定することとしております。 また、本日は、経済財政諮問会議における「改革と展望」の審議に資することを目的に、内閣府が同会議に参考資料として提出いたしました中期的な経済財政の試算も併せて配付させていただいております。この試算は閣議決定の対象ではございませんが、概要につきまして事務方から説明をさせることにいたします。 よろしくお願いいたします。
○会長(勝木健司君) 内閣府坂政策統括官。
○政府参考人(坂篤郎君) 坂でございます。 若干の御説明をさせていただきたいと存じます。 ただいま副大臣から御説明がございましたように、申し上げましたように、この構造改革と経済財政の中期展望でございますが、大きく分けまして二つのパートから成り立っておりまして、一つがその参考資料というものを、代表されるようないろいろな数値的な計算あるいは財政経済全般にわたるマクロ的な計算というか、試算をいろいろしてみて、そういったことも踏まえて作ったというそういう側面と、それからもう一つは、今後経済あるいは財政につきましてどういうふうにしていくかということについての、言わば政策についていろいろ記述があるということでございます。 政策につきましては先ほど副大臣が概要を御説明申し上げたわけですが、この参考資料につきましてごく簡単に説明させていただきますと、これは閣議決定したものでもございませんし、単なる参考資料でございます。 御承知のように、宮澤前財務大臣が、いろいろなことを研究するのにモデルというものも使って参考にして検討をしてみたらどうかという御示唆、御指示がございまして、それで私どもでモデルを作りましていろいろな検討をしてみた、こういうことでございます。 モデルを使って参考にしている関係上、その数字を言わばいろいろ外から入れないといけない、入れないとというか、外生変数と申しますが、というふうにいろいろ入れなきゃいけない数字がございます。例えば、その政府がどういう歳出をするかといったことを、中身まではそう詳しく決められる必要はないんですが、特に数字的なものはある程度決めて算入しているわけでございます。 そのために、例えば投資的経費につきましては、一つの仮定で想定でございますが、二〇〇三年度以降投資的経費を前年度比三%減で機械的に削減するということでございますとか、あるいは社会保障の関係につきましても、幾つかの前提を、特に財政に直接関係あるような部分につきましては幾つかの前提を置いたといったようなことがございます。あるいは、ケースを二つ計算しておりまして、基礎年金の国庫負担割合が三分の一の場合というのと二分の一の場合というのと、これも何か決めないと計算ができないのでそういうふうにしてあるわけですが、そういったことをやっております。 繰り返しになりますが、そういった前提は計算の都合上置いたわけでございまして、その前提が政府の政策になっているとか、そういうことではないわけでございます。 簡単でございますが、以上でございます。
○会長(勝木健司君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。 これより、「真に豊かな社会の構築」のうち、「「構造改革と経済財政の中期展望」と経済の活性化策、雇用政策及び社会保障制度の在り方」について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中島啓雄君 自由民主党の中島啓雄でございます。 ただいま、副大臣、それから坂統括官から御説明をいただきまして、ありがとうございました。私は、今、試算に示されたような数字の根拠等について、若干質問をさせていただきたいと思います。 まず、現在の不況の原因というのをどういうふうに考えておられるのか。一刻も早く、中期計画が想定するような強靱な経済、着実な成長が望まれるわけでございますけれども、現実には、名目成長率は二年連続でマイナスとか、最近の株安、円安、債券安というトリプル安とか、なかなか不況の出口が見えてこない。二年間ぐらいは調整期間であって、その先に明かりが見えるんだと、こういうことでしょうが、明かりも多少見える感じになってこないと真に豊かな社会の構築というのが本当にできるのかどうかという感じになると思いますが、当面の不況の原因ということをどういうふうに考えておられるのか。 長期的には、雇用、高齢化、財政赤字等による将来不安とか、非効率な社会システムとか、こういうことで構造改革をやっていかなければならぬということはそのとおりなんでございましょうが、短期的には、やはりデフレ問題とか不良債権問題等が重要な問題になってくるんじゃないかと思いますが、その辺、特に短期的な要因としてどういったウエート付けをされているのか、その辺についてお考えを聞かせていただければと思います。
○政府参考人(薦田隆成君) お答え申し上げます。 現在の不況の要因についてのお尋ねでございます。短期を主としてというようなお話でございます。 私ども、昨年十二月に、経済財政白書の第一回の号というものを公表させていただきましたが、その際に、景気回復が短命に終わった理由というものを分析いたしております。そこでは、今回の回復が外需に依存したということ、それから、経済全体というよりはIT部門への依存が大きかったこと、そういうことがあったがために、アメリカにおけるITバブルの壊れたというようなことが大きく影響するということになってしまったのではないかというふうなことを言っております。また、設備投資も、そういう意味で全般的なものという形でなくて、比較的IT中心に限られていたということでございます。 また、所得が伸び悩むということから消費が低迷する。経済の構造が変わっていく中で、雇用がこれまでの職から離れて新しい仕事に適合していくというところでの不一致といいますか、不整合といいますか、ミスマッチというものが拡大して、大体五%の失業率の大体四%ぐらいが構造的失業だというようなこと、そういうことが消費の低迷につながっている。さらに、先生もおっしゃられた不良債権、過剰債務というものが日本経済のおもしとなっている。そういうことのために景気回復が短命に終わったというのが現在の局面だというふうに理解をしております。
○中島啓雄君 総括的な説明は分かりましたけれども、今、当面最大の問題はデフレをいかにして解消するかと。要するに、デフレが続いておりますと、一般的な物価下落ということだとやはり消費を抑制しますし、投資も抑制する、それから、資産価格の下落に伴ってバランスシートが悪化して、またそれが縮小の悪循環に陥るというようなことで、昨日の財政諮問会議でもデフレ問題というのは非常にトピックになったように聞いておりますけれども、内閣府の試算によりますと、GDPデフレーターは二〇〇四年にはプラスの〇・八%だと、それから二〇〇五年以降、プラスの一%とか一・一%とか、そういうプラスの状況を見込んでおられますけれども、現実は消費者物価指数で見ると三年連続のマイナスはほぼ確実だと、それから卸売物価は四年連続というようなことで、ここで二〇〇四年度からプラスにするというのはかなりいろいろな政策を考えていかないと難しいのではないかという感じがいたしますが、モデルの中ではどのような要因を見込んで一%以上の物価のプラスということを見込んでおられるのか、その辺のお考えをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(坂篤郎君) デフレというのは様々な要因があろうかと存じますけれども、当然、経済成長率でございますとかあるいは金融政策でございますとかそういったもの、例えばM2がどうなるかといったものが影響するわけでございます。 まず中期的に見ますと、成長率が重要なわけでございますけれども、成長率につきましては、中期的に見ますと、短期的にはともかく、中期的に見ますと、やはり生産性が上がってくるということが重要かということでございます。それが言わば構造改革ということではないかと思うのでございますけれども、構造改革が進むことによって生産性が上がってまいる、日本経済全体が言わば力を取り戻す、こういうことでございますが、それに当然のことながら、日本銀行も言わばそれを助けるような金融政策の運営をしていただくということかと存じます。 そのほかに、それが基本ということなんだろうと存じますけれども、デフレにつきましては、短期的にはやはり、昨日の、今、先生お触れになりました昨日の諮問会議なんかでも、うちの大臣が記者会見で言っていたところによりますと、そういう中期的かつ基本的な問題とともに、短期的には例えば、短期的といいますか、基本的な問題なのかもしれませんが、不良債権というものがネックになって金融というものがなかなかうまく回っていない、これをやはり基本的には何とかしていかなくちゃいかぬといったようなこと、あるいはデフレの一つの現れは資産価格が下がっているということだろうと思いますが、この資産市場をいかに活性化していくかといったようなこと、そういったことも含めまして全般に考えていかなくちゃいけない、こういうことではなかろうかというふうに考えております。
○中島啓雄君 ありがとうございました。 もう少し何かパンチの利いた決定的要因はと、こう欲しいところでございますが、特に日銀との関係では、九九年二月以来、名目上ゼロ金利政策というようなことで、最近においては当座預金残高を十ないし十五兆円供給するというようなことで金融調整を行っているわけでございますが、なかなか、資金はじゃぶじゃぶだといいつつも、デフレ解消までたどり着いていないということで、一方ではインフレターゲット論とか、私は物価安定ターゲットと言った方がいいと思いますが、そういった提案も出ているわけでございますが、日銀との政策協調、あるいはインフレターゲット論についての政府の見解といったものをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(薦田隆成君) 日銀と政府との関係についてのお尋ねでございます。 デフレの阻止につきましては、正に本日御説明させていただきました「改革と展望」におきましても、デフレの克服というのを集中調整期間の最重要課題と位置付けておりますが、この「改革と展望」を審議あるいは答申をいたしました経済財政諮問会議では、日銀総裁が一員として加わっていただいておるところでございます。総理の今回の施政方針演説の中でも、日銀と一緒になって、一致協力してデフレ阻止に向けて強い決意で臨みますということをおっしゃっておられるところでございます。 私どもも、政府側も、日銀の政策決定会合におきましては、竹中大臣ないしは大臣の指名する職員が出席をいたしまして意見を申し上げますし、昨日の経済諮問会議で御説明、公表いたしましたデフレ問題についての作業グループのレポートというようなものも日銀と政府の協力した作業の成果というようなことで、協力して今取り組んでおるつもりでございます。
○中島啓雄君 ありがとうございました。 次に、成長率の予測について伺いたいと思いますが、二〇〇四年度以降は実質で一・五%以上の成長率を見込むということが試算では出ておりますけれども、国民にとってみるとどういう仕掛けで一・五%の成長ができるのかなというのがもう一つ分かりにくいということがございますので、モデルの中でどういうふうに取り組まれたということなのか、もう少し具体的にこういうことをやるとこうなるんだというような例示でも結構でございますが、今後の成長率の見通しをどういう根拠から算出されたのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(坂篤郎君) モデル的に申しますと、先ほど申し上げましたように生産性が、トータルな生産性がどういうふうに上がっていくかということでございますが、そこから先はモデルというよりは言わば人間の考えでございますけれども、この「改革と展望」の中に沿って御説明いたしますと、非常に大きく申しますと、今後二年程度の集中調整期間というのは調整期間でございますからゼロ近傍の成長ということにならざるを得ないけれども、改革の結果、活力にあふれる民間部門、あるいはそれを邪魔しない簡素で効率的な政府というものができてくると。また、改革というのは、この「改革と展望」の中に書いてあることでは、あるところに来ると峠を越えたように至るとか、何かそういうふうにぱっと展望が開けると。これは経済学的に申しますと、制度の補完制とかといったようなことをよく言うわけでございますが、いろいろなことが組み合わさって世の中というのは動いているんで、いろいろなことを少しずつ変えていくとあるところでそれが補完的に働き出すと、そういったことがあるだろうということでございます。 そういうふうにすると二〇〇四年度以降は成長率も上がると、こういうことなんでございますが、若干具体的に、もう少し具体的に申し上げますと、例えばまず、先ほども申し上げましたが、不良債権の処理が促進される、それからあるいは証券市場の構造改革あるいは様々な規制改革、そういったものが進展しますと、例えば規制改革が進展しますと、政府がやっていたことがこれからは例えば民間がやるようになると。あるいは、PFIなんというようなのもそういったような観点の一つでございますが、そういったことによって、言わば民業の部分が、今まで民間でやっていなかったようなことが拡大してくると。そうしますと、当然、投資が拡大をいたしますし、あるいは新しい仕事を起こす方、起業と申しますか起こす業でございますね、といったものが促進されると。それからまた、そういったような大きな流れというのができてくるだろうと。 それから、次に財政赤字につきまして、この「改革と展望」の言わば財政的なことというのもかなり大きな部分を占めているわけでございますが、財政赤字が削減をしていく、あるいは財政は規律をもって展開をしていく、と同時に社会保障制度につきましてもなかなか持続可能性というものを必ずしも国民の方々に完全には御納得いただいていないというところがあるんではないかと思うのでございますけれども、そこをちゃんと持続可能な社会保障制度をきちんと構築していくというようなことをやっていきますと将来に対する不安が軽減される、そうしますと消費も拡大すると。逆に申しますと、消費が今伸びていない理由の一つにやはり将来に対する不安というのがあるんではなかろうか、その不安の中には財政赤字でございますとか社会保障制度の将来性といったようなこともあるんではなかろうかということでございます。 それから三番目でございますが、歳出の中身も大事だろうと。その歳出の中身を合理化していくことによりまして雇用とかあるいは民間企業のいろいろな仕事が増えていくといったようなこと、それから先ほど申し上げました規制改革なんかが進むことによりまして、特に労働力需給のミスマッチと申しますけれども、こういう仕事があってこういう人が必要なんだよねということは片一方であるわけですが、片一方で必ずしもそれに合った人たちがなかなかうまくはいないと。あるいは両方側にいるんだけれども、そこの連絡がうまくいかないといったようなことをミスマッチと申しますが、こういったことがいろいろな手段によって解消していく、縮小していくと。 それから四番目に、先ほど全体として申し上げましたけれども、生産性が基本的には上昇していくと。 それから、実は重要なことは、今後の日本というのは労働力が増えていかない、あるいはむしろ場合によっては減っていってしまうということがあるわけでございますが、こういうふうな場合に、結局、今まだ何というか、これからもよりたくさん働いていただける可能性があるのというのは、今の社会の仕組みからしますと女性とか高齢者の方々の言わば就業率あるいは労働力率というふうに申しますけれども、そういったものが上昇すると。そのためにもやはりそういった仕組みに社会をしていかなくちゃいけないというようなことがございます。 例えば、この「改革と展望」の中には生涯現役社会というものを目指すんだといったようなことも、それから男女共同参画社会というのを目指すんだということも書いてございます。これはもちろん高齢者の方々や女性の方々のためということも当然あるわけでございますが、経済成長という観点から見ましてもそういうことが重要だということでございます。
○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。 私は、厚生労働常任委員会にも所属しているものですから、この問題については割かし厚労委員会でやっておられまして、随分お聞きもいたしておりますし、ほかの人たちも経済、雇用の問題をやられるでしょうから、私はちょっと角度を変えて質問してみたいと、こう思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 まず、先ほど松下副大臣、また坂統括官に御説明いただきました。先般の説明の資料も私もいただいたわけでございますが、これは閣議決定、一月二十五日の構造改革と経済財政の中期展望でございますね。そして参考資料、そしてまた元で言います大蔵といいますかが出している十四年度の予算の後年度の歳出・歳入への影響試算、それからこれは閣議決定されているんですが、十四年度からの経済見通し、前で言う経済企画庁でしょう、こういういろんなものが出てきているんですが、要するに財政諮問会議、経済財政諮問会議のメンバーにはこの人たちは入っているわけですね。それが各々の業で内閣を通して出してくる。非常に分かりにくいといいますか、我々にしてみると、その手順と整合性というのは一体どうなっているのか、その辺をちょっとお聞きしたいと思うんです。
○政府参考人(坂篤郎君) 先ほどちょっと御説明いたしましたけれども、内閣府の試算と申しますのは、「改革と展望」を経済財政諮問会議で審議をするための参考として私たちが言わば作成したものでございまして、先ほど申し上げましたように、いろんな前提やなんかを置いております。 基本的にはその前提というのは、「改革と展望」の中に示された構造改革という方向性の中で、ただ、その「改革と展望」の中は基本的には文章で書いてございますので、それを数字にしようがないから置き換えているわけでございますが、いろいろなあり得る数字の中から一つを前提として便宜選びまして、それでモデルを回してというようなことをやっておるわけでございます。それからもう一つは、例えば、財政と経済の関係もモデルの中である程度自動的にリンクするようになっておりまして、財政がこういうふうになっている、やっていくということは恐らくマクロ的な成長率なんかにも影響を及ぼす、こういう具合になっております。 他方、財務省で作成しております「平成十四年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算」と、名前からしても「平成十四年度予算の」というふうになっておりますけれども、これは、経済につきましては二種類やっているようでございますけれども、一定の前提を置きまして、かつ歳出につきましては前提というか前提がないというか、十四年度予算の制度とか政策、施策をそのまま今後も延ばして同じようにやっていった場合、その場合、十七年度までの予算につきまして歳出とか歳入がどういうふうになるかということを積み上げ的に試算をしているということかというふうに理解しております。 したがいまして、両者は元々、何といいますかやっている試算の前提でございますとか目的でございますとか手法とかがかなり違うものでございます。ただ、私ども、当然役所同士で連絡は取っておりますので、基本的には同じようなやり方をしている部分もございますが、ただ基本的な発想やなんかが違うということでございます。 したがいまして、これからのいわば両方の資料をどういうふうに使うかということでございますけれども、それぞれの特質、つまりやり方が違うわけで特質があるわけでございますが、それに応じまして中期的な今後の経済財政運営の在り方を検討する際に一つの参考あるいは手掛かりといったものとして活用していくんではないかなというふうに思っておるわけでございます。 また、先生お触れになりました政府経済見通しとの関係でございますが、内閣府試算の平成十三年度及び十四年度の数値は、これは政府経済見通しをそのまま使っております。したがいまして、そういう意味では両者は整合的になっているということでございます。
○伊達忠一君 できるだけ、正直言って簡素で分かりやすく私どもはしてもらえれば、そんなに何冊も資料を集めて検討しなきゃならぬということになると非常に難しくなってしまうのでよろしくお願いしたい、こう思っております。 それで、先ほど申し上げましたように、実はこの構造改革と経済財政の中期展望ですか、これの人材大国の実現、いわゆる競争力のある大学の実現に向けた改革と、それからその次のグローバル化の進展の前提に大学改革や規制改革など全般にわたって見直すんだということをここで言っておられますが、このことについてちょっとお聞きをいたしたい、こう思っております。 要するに、これからの大学の改革ということなんですが、いわゆるずっと、学問ですから戦後設置された学部学科というのはこれはずっと踏襲して継承していくことも私は必要だ、こう思っておりますけれども、しかし、戦後五十数年たってやっぱり時代が相当変化してきますし、科学ももう日進月歩でどんどんどんどん進んできている。この状況にあって、私はやはり時代のニーズに合った学科の対応というようなことも私はやっぱり必要だろうと。対応ですとか見直しがやっぱり私はする必要があるんではなかろうか、こう思っております。 一例を挙げれば、大変かつてお医者さんが少ないときに、日本の国民の健康、医療に大変大きな影響を与えるということで各県に医科大学を作りまして、今離島を抜かせば大体充足されたのではないかというような時代にまで迎えておりますが、逆に、一方では今度歯科医さんが、官立でもやる、私立でも教育をするというようなことでどんどんどんどんもうあふれて、今やもう二三%だか四%の、文部省のあれによりますと就職がこの程度になってしまって、もうあふれてしまっているというような状況のようでございます。 それで、また一方では今度、隣に藤井先生おられますが、薬剤師さん、薬学部を出てくる薬剤師さんが少なくて、大変どんどんどんどん調剤薬局だとかなんとか進んでいく中において引き抜き合いをやっているというような、その需要と供給のあれが非常に悪いということがあるようでございまして、私はやっぱりこういう時代時代にあって、今、まして医療改革を抜本的にしようというようなときに、医師だとか薬剤師だとか看護婦だとか、そういう医療技術者がやっぱりしっかりと充足をされた中でやっぱり改革を抜本的にやるんならやっていくというようなことにならないと、いわゆる医療過誤の問題でやっぱり結構大きいのは、薬剤師さんの要するに不足による医療過誤というものが結構起きております。そんなことから、是非ひとつ、私はこういう見直し、学科に対する見直し、大学改革をするときに、特にやっぱりこれを速やかにやれるような、そんな改革というものを私はしていかなきゃならぬのじゃないか、こう思っているんです。 かつて聞いたことがあるんですが、大学の制度を変えるといったら、昔はトラックに一台ぐらい書類を持っていかなかったら大変だったんだというような時代があったようでございますけれども、やはりこういう一律にそれを、すべてを改革を求めるということになると、私立歯科大学なんというのはやっぱり経営を主としてやっておりますから、国がそれまで足りない分を私学が補ってきてくれていたという経緯もあるわけでございますから、その辺の改革に向けた取り組みというのをちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(工藤智規君) 御指摘のように、大学には教育という機能で人材を、社会に有為な人材を輩出するという機能、それから国境も県境もないわけでございますが、人類普遍の原理を追求する研究面の振興、さらにはその教育研究の成果を社会に還元する、人材輩出とか技術移転とかを含めた社会貢献とかいう役割はあるわけでございまして、日本の場合に国公私の大学でそれぞれいろいろな特色を持ちながらこれまで発展してきているわけでございますが、それぞれの大学がさらにその個性を発揮して光り輝く生き生きした大学になるように私どももいろいろな大学改革を進めているところでございます。 そういう中で、御指摘のありましたような、ある程度目的養成が必要な人材養成の分野はどうするかというのは御指摘のような問題があるわけでございます。ただ、御承知のように短大あるいは大学の場合にある程度入学してから卒業するまでタイムラグがございますので、人材を育てるまでに若干の時間差があるのはやむを得ない部分はありますけれども、いずれにしても社会が求める人材をどう輩出していくかというのは大変大事な観点でございます。 その点、私ども、国公私立大学については、その水準の維持向上等を図りますために設置認可という仕組みが日本では取られているわけでございますが、その設置認可の仕組みも近年相当弾力化してまいりまして、例えば学部を作る場合には、二年間にわたりまして、ちゃんと校舎などが整っているか、あるいは先生なりカリキュラムがしっかりしているか等々を審査して認可するわけでございますが、審査委員の方々の御協力も仰ぎまして、それを精力的に審査する仕組みにいたしまして、学部の場合ですと二年掛けていたのを一年、実質八か月ぐらいでございますが、それから学科を新しく作ります場合には、これも一年ほど掛けておりましたのを三、四か月で大体審査する。しかも、年間四回ほど随時受け付けをいたしまして、その大学の検討状況に応じた対応をするということをしてまいっております。 ただ、これで終わりじゃございませんで、先ほどの中期展望などにもありましたような御指摘、あるいは政府内の意思決定もございますので、これを受けまして、更なる設置の在り方について今中央教育審議会の関係の分科会で大臣からの諮問を申し上げまして検討中のところでございます。その検討を経まして、私ども速やかに更なる改善に努めてまいりたいと思っております。
○伊達忠一君 是非ひとつ検討して、そしてそれを改革の中に生かしていただきたい、こう思っております。 足りないところの学科をどんどんどんどん養成して、そしてそれがやっぱり今こういう騒がれている雇用の問題、需要があるところをどんどんどんどん私は積極的に取り組んでいく、このことがやはり私は今求められていることだろう、こう思っておりますし、先ほど副大臣が発言趣旨のことを言っておりまして、二番目に、構造改革を目指すのは人だと、こう言っておりました。人は教育でございますし、そして教育は人であり、人が国を造るということになるわけでございますから。今、薬学が八年、いや六年ですか、六年制を十八年からしたいというような要望で自民党も大変これに力を入れているところでございますから、そうなりますとますます足りなくなっていってしまうということにもなりますので、是非ひとつ見直しを入れていただきたい、こう思っております。 それから次に、改革における中で、八ページにも「グローバルな活躍、貢献」ですか、要するに大学のあれをうたっておりますが、小泉政権になって、財政上の非常に今の厳しい状況の中から各省庁カット一〇%ずつされている状況でございますが、しかし一方では、小泉総理も文化だとか芸術だとか研究開発、これについてやっぱり諸外国から見ればかなり劣っているということから、こういう面はやっぱりきちっとしていかなきゃならぬというようなことで力を入れているようでございますが、それが要するに構造改革の中の八ページにも載っておりますけれども、これらをやっぱりきちっとやっていくことが私は必要だろう、こう思っております。 今大変日本の優秀な方がどんどんどんどん諸外国に行って研究して、その成果を上げて、ノーベル賞をもらっている人もたくさんおりますし、それを製品化されて産業を興して、その国が大変経済的に活性化になっているという話も聞いているわけでございますが、今正しく空洞化が叫ばれている昨今でございますので、産学官という非常にいい制度を今打ち出しているわけでございますが、今朝の部会でもちょっとこれ製薬関係から出たんですが、どうもまだまだよそから比べれば日本の産学官というのは進めにくいと。場合によっては非常に、何というのか、贈収賄事件に発展しやすいようなことにもなっておりますし、年にそういうことが何回か起きております。しかし、そういうところが非常に、研究的には非常に重要な分野を占めておりまして、いい成果を上げることができるわけでして、そしてそういうものがやっぱり国内でいい成果を上げて、産業に結び付いていけば、私は空洞化の問題も多少解消されるでしょうし、雇用の問題にも大きく貢献するだろう、こう思っているわけでございまして、是非その辺をこれからどういうふうに制度的に改めて考えていくのか、ちょっとお聞かせをいただきたい。
○政府参考人(遠藤昭雄君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、産学官連携につきましてはアメリカなどと比べましてもかなり正直言って遅れているという面があると思います。産学官連携につきましては、大学が社会貢献をしていくという上でも重要ですし、それから学術の進展を図るという上でももちろん重要なことでございますが、とりわけこれからの我が国の経済の活性化を図っていくという観点から見ましても、大学の様々な研究成果を十分世の中に活用していくということが極めて大切になってきているというふうに考えております。 このため、我々としては、これまで企業との共同研究を進めようとか、あるいは大学に共同研究センターというものを作ってやりやすくしようとか、それから兼職、兼業がしやすくできるようにしようとか、いろんな取組をして、その実績は過去十年間と比べましてもかなり伸びてきております。 しかしながら、更にこれを、やっぱり取組を進めていかなければいけないというふうに思っておりまして、昨年の六月に大学を起点とする日本経済活性化のための構造改革プランというものを発表させていただきまして、その中でも産官学連携を重要な項目の一つに位置付けて、取組を更に進めたいというふうに考えております。 十四年度予算案でも、特に大学発ベンチャー創出を力付けようということで予算も講じておりますし、また現在国立大学の改革の議論も行われておりますけれども、その中でも、将来に向かって産学官連携をやりやすくするにはどうしたらいいかという観点を頭の中に置いて検討していただいておりますので、こういったことも含めながら、更に産学官連携がやりやすく、そして我が国の活性化に少しでも力になるように頑張っていきたいというふうに思っております。
○伊達忠一君 よろしくお願いをします。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 構造改革と財政の中期展望に指摘されました政策課題について質問をさせていただきたいと思います。以下、この文案にもございますように、「改革と展望」という略称で呼ばせていただきたいと思う次第でございます。 まず、雇用、労働に関することについてお伺いしたいと思います。 この「改革と展望」におきましては、二ページ、三ページにございますけれども、この「改革と展望」の閣議決定により、平成十一年七月閣議決定の経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針は終了することとするということになっているわけでございます。すなわち、経済計画が改まったということになるわけでございます。 雇用対策法は、第四条におきまして、国は雇用対策基本計画を策定しなければならない、また雇用対策基本計画は、政府の策定する経済全般に関する計画と調和するものでなければならないと定めているところでございます。 現に、現在の第九次雇用対策基本計画は、この間までありました経済社会のあるべき姿と経済新生の政策方針、平成十一年七月八日の閣議決定を受けて同年八月十三日に閣議決定されているところでございます。その現行の雇用対策基本計画の決定以降時間が経過する中で、私たちを取り巻く環境、経済・雇用情勢は大変大きく変化いたしまして、計画策定時における失業率の見通しやワークシェアリングの位置付けなどの面で著しい乖離が生じている。そのような中で、新たな労働情勢に即した雇用対策基本計画の策定というものが求められているのではないかと思うわけでございます。 この「改革と展望」の閣議決定という事態を受けて、厚生労働省は新たな雇用対策基本計画の策定に早急に当たるべきだと考えるんですが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 今回閣議決定されました「改革と展望」の雇用関係の内容を見ますと、民需主導の持続的な経済成長が雇用創出のかぎであると、こうしておりまして、「規制改革などの構造改革を進め、雇用を創出するとともに、労働力需給のミスマッチを縮小し、失業率をできる限り低くするよう努め、雇用不安の軽減を目指す。」という考え方が出ております。 こうした考え方は、先生御指摘の現行の雇用対策基本計画の基本的な課題認識と一致しておりまして、この点で、政府の策定する経済全般に関する計画と調和するものでなければならないという御指摘の雇対法第四条三項の規定に照らしましても、「改革と展望」との関係で調和は保たれているというふうに私どもは考えております。 したがいまして、今般廃止されました従前の経済計画が新しい「改革と展望」に変わったという形式的な理由とのリンクで現行雇用対策基本計画を直ちに改定することは考えておりません。 また、内容の話でございますが、現在私どもは、現行雇用対策基本計画及び「改革と展望」にありますように、完全失業率をできる限り低くするという考え方、そして雇対基本計画にのっとります雇用対策の基本方向に従いまして、厳しい雇用情勢に対応するための諸般の政策を推進しているところであります。 例えば、ワークシェアリングにつきましても、現行雇用対策基本計画におきまして、政労使一体となった雇用創出・安定の取組の推進、ワークシェアリングも視野に入れた雇用創出ということで言及しておりまして、現在、政労使によるワークシェアリングの検討会議を進めているところでございます。 失業率の問題等々ございますが、現行の雇用対策基本計画も「改革と展望」も、この失業率につきましてはいずれも閣議決定本体ではなくて参考資料という形で位置づけられておりまして、二〇一〇年の失業率は両計画とも四・二%ということで一致をしているところでございます。 したがいまして、るる申し上げましたが、国が講じようとする施策の基本方向という実質的な側面におきましても、直ちに現在の雇用対策基本計画を改定する必要があるとは考えておらないというところでございます。
○辻泰弘君 現行の雇用対策計画は、十年のスパンでとらえているわけでございます。今回の「改革と展望」は、ローリングプラン、すなわち毎年変えていくということになっているわけでございますが、私は、大変経済社会の変化というものが著しい、急激だという状況の中で、私は計画が、計画経済じゃございませんから計画がすべてではございませんが、一つの一年間の先の見通しをそれなりに持って、政策官庁がみんな知恵を結集してこれからどうやっていくかという、そういう形というのが人間が考えられる一番いい形ではないかと思う次第でございまして、その意味で計画の改定自体にこだわるわけではございませんが、十年間のスパンを持った雇用対策基本計画というもの自体が今回のローリングシステムに変わった経済計画というその精神に合致しないのではないかと、このように思うわけでございます。 このこと自体、時間を取っても仕方がありませんので、また厚生労働委員会等で議論させていただきたいと思いますが、もう一点、雇用労働問題についてお聞きしておきたいと思います。 「改革と展望」におきましては、ある意味では当然ですけれども、雇用を社会保障制度の枠内にとらえて、社会保障制度は国民にとって最も大切な生活インフラであり、重要なセーフティーネットであると指摘しているところでございます。 御承知のように、十二月の失業率は五・六%と過去最悪を更新し、雇用環境は極めて厳しい状況にあるわけでございます。このような非常事態とも言うべき状況に対処すべく、正にセーフティーネットの根幹を成す雇用保険の全国延長給付、この要件緩和、そういうことによって非自発的失業者を重点的に置いた失業給付の九十日延長を図るべきだと考えますが、厚生労働省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 御指摘のように、雇用保険制度は雇用にかかわりますセーフティーネットとして大変重要なものだと私どもも考えております。そういうことで、昨年四月から雇用保険制度におきまして、中高年齢層を中心に倒産、解雇等によりますいわゆる非自発的な離職者、事業主都合による離職者につきましては手厚い給付を行うというなどの改正も行ったところであります。 また、さきの臨時国会におきまして、職業訓練の充実による再就職の促進ということの重要性に着目をいたしまして、中高年齢者につきまして職業訓練を充実してやるということを内容といたします訓練延長給付制度を拡充する雇用対策臨時特例法を成立させていただいたところであります。 私どもとしては、こうした訓練延長給付制度も十分活用しながら、真に就職意欲のある方につきまして必要な就職支援をする、そういう形で現在の厳しい雇用失業情勢にも対処していきたいと考えているところであります。 お尋ねの雇用保険上の全国延長給付につきましては、現在のところその発動基準に達しておりませんが、これを緩和して単純に全国一律に給付を延長するということになりますと、失業者の滞留を招くというおそれも十分ございます。そうした点を考えますと、この点につきましては要件の緩和ということは考えていないということになって、お答えをいたしたいと思います。
○辻泰弘君 この点も深く突っ込みたいところですが、三十分しかございませんので次のテーマに移らせていただきます。 法務省に関することでございます。 「改革と展望」では、「構造改革が目指すのは「人」を何よりも重視する国である。」と高らかに宣言されております。そして、人を何よりも重視する経済社会を目指すことをうたっておられるわけでございます。また、小泉総理は努力が報われる社会を目指すということを公約されているわけでございます。 現在の法体系を見ますときに、労働者の給与の支払に充てられる労働債権の優先順位が未納の税金に充てられる租税債権より低位に設定されているというのが現状でございます。そのために、会社が破産したときに、管財人が税金、社会保険料を優先的に弁済し、結果として労働者が未払給与を受けることができないという場合が散見されている現状でございます。 正に、この改革で言っているように、構造改革が目指すのは人を何よりも重視する国であると、また努力が報われる社会を目指す小泉総理。その中で、労働者が額に汗して働き、その結果として当然に受ける権利を有する給与が、給与より先に国や地方の税金、社会保険料が持っていかれてしまうような大変極めて冷たい法制というものは早急に改めるべきではないかと思うわけでございますが、法務省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(房村精一君) 破産手続等、法的倒産手続を取る場合には、関係する債権が労働債権、租税債権あるいは一般の取引債権というように多種多様にわたりますので、その優先関係が問題となってまいります。 基本的にはこの優先関係、国税徴収法であるとか民法、商法というようなそれぞれの実体法で決められているところでございますが、労働債権については、現在、民法、商法でその全部又は一部について一般の債権に対する優先権が与えられております。これを反映いたしまして、破産手続においても労働債権は一般の破産債権に優先するという具合にされておりますが、御指摘のように、租税債権等は手続に必要な費用とともに財団債権として破産債権に優先するということになっております。 この倒産法制については現在法務省で見直しを進めておりまして、破産法についてもその見直し作業を進めているところでございますが、その中で、ただいま御指摘のように、労働債権の順位を引き上げるべきではないかという指摘がなされておりまして、重要な論点の一つとなっております。私どもも現在検討を進めているところでありますが、本日伺いました御意見も参考にさせていただいて更に検討を深めたいという具合に考えております。
○辻泰弘君 審議会で御検討いただいていることは結構なことだと思うんですが、言われておりますのは一年掛かりで、来年の通常国会じゃないかということでございまして、どうも一年半ほど遅れているんじゃないかと思うわけでございます。どうか大いに促進をしていただきまして、早急に結論をいただきますようお願いを申し上げておきたいと思います。この問題はこれにて終わらせていただきます。 次に、文部科学省問題について、マターについてお伺いしたいと思います。 「改革と展望」におきましては人材大国を目指すということがうたわれ、有為な人材を育てるための奨学金の充実ということが指摘されているところでございます。 また先般、小泉総理、参議院本会議におきまして、親の失職等の経済的理由で子供たちが学校を退学したり進学を断念することなく、教育を受ける意欲と能力がある人が確実に受けられるよう、緊急採用奨学金制度の周知徹底を図るなど、適切に対応したいと述べておられるところでございます。 私も調べてみましたが、大学などにつきましてはそれなりの制度ができているように思うんですが、現在の奨学金制度が高校生に対しては十分なものになっていないように思えるのでございますが、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 委員がおっしゃいますように、個人の自立を促し、公助を行うことは大変大切なことだというふうに考えております。文部科学省といたしましても奨学金事業については大変力をかしておりますし、私も文部科学委員でございました間に奨学金制度の拡充に努めてまいりましたし、また有利子貸与の制度も作ってまいりました。 今、御質問にございましたように、高校生の奨学金におきましては、保護者が倒産とかリストラをいたしましたときに授業料が払えない児童たちに対して緊急採用奨学金制度というのを設けております。これは一万人、三十億を十四年度で計上いたしております。また、無利子の奨学金にいたしましては、十四年度で十二万二千五十一人の方が受けられるようになっておりまして、二百七十六億五千百万でございます。また、文部科学省、国が半分援助をいたします各都道府県の奨学事業について、高等学校奨学事業費補助というのを十四年度から創設いたしました。これは二十億でございます。これらのことを併せますと、全員が採用可能なのではないかというふうに考えております。 確かに、有利子は高校生はございません。十八歳以上、大学生、短大生以上というふうになっておりますが、様々な施策がございますので、高校生が安心して学べるようなシステムになっていると思っております。
○辻泰弘君 高校生につきましては、文部科学省、平成七年でしたか、閣議決定で、高校生の奨学金については地方に任せるんだと、こういう決定があるのでということで、高校生の部分が少し手薄になっているといいますか、都道府県も私調べてみたんですけれども、定時制、通信制の在学者が対象だとか、年一回の募集になっているというような実態もございまして、緊急採用の場合はいつでも随時受けられるわけですけれども、そういうふうに都道府県のものはなっていない。また、有利子の奨学金、財投で成り立っている部分については採用が随時ではございません。それで、おっしゃったように高校が対象になっていないわけでございます。結果として高校生の部分が私は手薄になっているんじゃないかと思うわけでございます。 そのような意味で、現行の有利子の育英奨学金の対象に高校生を加えるということと、緊急採用奨学金がいつでも申請できるようになっているのと同様に有利子の奨学金についても随時採用の制度とすべきではないかと、このように思うわけでございまして、要望として受け止めていただきたいのですが、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(池坊保子君) 委員も御承知のように、高校は都道府県の設置になっておりますので、もちろん国がいたしますことも大切だとは思いますけれども、都道府県との連携というのが、よりきめ細やかに奨学金制度を子供たちに与えることができるのではないかというふうに考えております。本来、先ほどもございましたように、緊急採用奨学金制度は随時受け付けられておりますので、こういうことの周知徹底なども図ってまいりたいというふうには考えております。 有利子は様々な問題がございますので、検討を十分しなければならない問題だというふうに考えております。
○辻泰弘君 高校以外につきましては、私は有利子と無利子の部分の組合わせで、あるいは緊急採用の組合わせでそれなりに独りでもやっていけるような形ができると思うんですが、高校生については私は手薄な状況になっているんじゃないかと思いますので、また御検討いただきたいと思います。 次に、医療保険の問題についてお伺いいたします。 「改革と展望」におきましては、医療などの社会保障制度は、先ほども申しましたけれども、国民にとって最も大切な生活インフラである、重要なセーフティーネットであると位置付けられているところでございます。 今、会社などに勤めていた人が失業した場合に、現行制度では国保に入らなければならないということになるわけでございますが、国保の保険料は前年度の所得がベースとなって賦課されるために大変重い負担となるわけでございます。失業の際の保険料の仕組みにつきましては、やはりセーフティーネットの見地から何らかの配慮がなされてしかるべきではないかと思うわけでございます。 現行の法律を見ますと、国民健康保険法には保険料の減免、徴収猶予を可能とする第七十七条の規定があるわけでございます。国保の運営は、当然ながら地方自治体の判断によるものではございますけれども、その状況がどのようになっているかはやはりセーフティーネットという見方から政府としてもしっかり把握しておくべきものだと思うわけでございます。 そのような意味で、現在の国保の保険料の減免、徴収猶予の制度、全国の自治体でどのように設けられているのか、またどのような中身でどのような軽減になっているのか、最近の適用、増加しているのか、そういう状況について御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまお話ございましたように、国民健康保険の場合、これは市町村税なども同様でございますけれども、前年所得を基礎として保険料を賦課するという基本的な仕組みでございます。 そうした仕組みの中で、例えば災害の被害を受けたというような幾つかの予想し難い場合につきまして保険料の支払いが困難になるというケースもございますので、それぞれの市町村の条例におきまして減免あるいは徴収猶予を行うことができるという枠組みがございます。 様々な減免事由、これも幅がございますけれども、おおむね、災害あるいは事故などによる損失が生じた場合、疾病などで世帯の主たる生計維持者の収入などが激減した場合、あるいは全般的に所得の水準が下がりまして保険料負担に堪え難い場合、様々な事由が掲げられておるわけでございますが、こうした減免条例を設けておる市町村は全体の九四%、ほとんどの市町村で設けられておるわけでございますし、その中で現実に運用が行われているわけでございます。 最近の例、速報値でございますけれども、平成十二年度の減免状況で申しますと、国保の中には退職被保険者という方もおられますのでそれを合わせた数字になっておりますが、件数に、対象となりました世帯数全体で九十五万世帯、減免の対象となりました件数で九十五万世帯、それから減免額にいたしますと全国で二百五十億程度、こうした状況でございます。 詳細の個別の事由につきましては、大きく分けまして災害等による場合、その他の場合というふうに二つのくくりで私どもは状況を把握しておりますけれども、かなりの率で災害以外のその他の場合のケースが多いという計数上の資料がございます。 以上でございます。
○辻泰弘君 時間の関係で次に移らせていただきます。 内閣府試算について御質問を申し上げたいと思います。 私、実は二十数年前、政策スタッフしておりまして、一九八五年に、毎年見直しを行うローリングシステムによる中期経済計画並びにそれとの政策的連続性と整合性を持った中期財政計画を早急に策定するよう提唱するということを、当時、民社党でございましたけれども、政党の政策に私が書かせていただいたことがございまして、それが今般、竹中大臣、経済演説におきまして、「短期と長期、マクロ経済と財政運営の整合性を確保しつつ、中長期的な経済財政運営を行うために、「構造改革と経済財政の中期展望」を策定しました。」、このようにおっしゃっておられまして、いささか個人的感傷ではございますが、大変感慨深い思いをいたしまして、ある意味では一つの政策手法としては私は個人的には大変評価したいと思うわけでございます。 中身にはいろいろ異論もございますけれども、やはり、計画経済ではございませんけれども、一年後の一つのどうなるかという見定めを政府内で共有をして、政策官庁がそれぞれのノウハウを結集してどう取り組むべきかと、全体のバランスを図りつつどう取り組んでいくかということを考えることは人間ができる最大のことだと思うわけでございまして、この今度の「改革と展望」はその意味で私は評価に値すると思いますし、どうかそういう意味でこれをより発展的に幅広く大きく精緻に仕上げていっていただきたいと、このように思うわけでございます。 そのような立場から、改革の、いや試算の前提についていささかお伺いしたいと思います。 まず、年金の物価スライドについてですけれども、二〇〇三年度以降法律に準ずることとされているわけでございますが、それは一九九九年以降の三年間のトータル一・七%分をすべて反映させる、すなわち取り戻すことを想定しているのかどうか、お伺いしたいと思います。時間もございませんので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(坂篤郎君) 大変評価していただきましてありがとうございます。 先生御指摘のとおり、法律に準じますと、一九九九年以降の分をそのまま引っ込めると、こういうことになろうかというふうに思います。
○辻泰弘君 次に、基礎年金の国庫負担の二分の一のケースでは、安定的な財源の確保、すなわち増税が前提とされているわけでございます。一九九九年の年金の財政再計算ではそれが二兆七千億に当たるということが出ているわけですが、これはこの試算においては何の税目で増徴するということにしているか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂篤郎君) 先生御指摘のように、国民年金法の附則で、「平成十六年までの間に、安定した財源を確保し、」と、こう書いてあるわけでございます。その安定した財源でございますが、二分の一ケースと三分の一ケースで約二・四兆円ぐらいの違いがあるのではないかと思うわけでございますが、何らかの前提をそうすると置かなくてはいけないと。率直に申しまして、一番単純なのが消費税率を一%上げるというのが置き方として一番単純かということで、消費税率を一%上げるということを仮に想定して計算をしてあります。当然のことでございますが、政府としてその消費税を一%上げると決めたわけでは全くございませんで、計算の都合上そういうふうにしてあるというだけのことでございます。
○辻泰弘君 医療制度改革につきましては、今回、来年四月から三割負担が政府・与党で合意されておりますけれども、試算では昨年十一月二十九日の医療制度改革大綱が前提とされているわけでございます。必要なときに七割給付ということになったわけですが、試算に当たってはいつから三割負担になると想定されたんでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) これは実は、二割にしましても三割にいたしましても実は国費には影響は極めて小そうございまして、ほとんど差が出ないという事情でございます。したがいまして、特段そのどちらを書かなくてはいけないという必要がございませんで、どちらでもないと、こういうことかなと思います。
○辻泰弘君 「改革と展望」におきましては、構造改革が仮に実行されない場合、国債に対する信頼性が低下し、長期金利が急上昇し、景気後退に至るリスクが高まっていくと指摘されております。しかし、改革を行うことを前提とした試算でも、二〇〇三年度以降の公債金、すなわち新規の国債発行額は毎年度三十四兆から三十六兆にも及んでいるわけでございます。 試算では名目長期金利の推移が示されていますが、このことは毎年度三十兆以上の国債発行を続けても市場で問題なく消化されるということを意味していると理解していいんでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) 端的に申しますとそういうことかと存じます。 試算にございますように、構造改革によりましてプライマリーバランスの赤字というのが中期的に縮小していくと、あるいはデフレの克服ということがありますと実質金利がちっちゃくなっていくんではないかというようなことがございまして、長期金利の上昇は比較的緩やかなものにとどまると。つまり、金利が、物価がマイナスからプラスに戻っていく割には長期金利の上昇は緩やかなものにとどまっていくというふうに考えているわけでございます。
○辻泰弘君 今お話もございましたように、「改革と展望」ではプライマリーバランスの赤字が縮小し、二〇〇六年度ころにはGDP比が半分に低下すると、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランス黒字化するという展望が示されているわけでございます。 しかし、よく見ますと、二〇〇二年度以降、毎年度八十兆から九十兆の予算総額という中で三十兆以上もの国債発行が続けられるという異常な状況、そういう姿の中で、プライマリーバランスが数値として低下していくからといって財政状況が改善していくんだというふうに判断するのはいささか乱暴ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) プライマリーバランスはとにかく今は赤字でございまして、プライマリーバランスをとにかく、プライマリーバランスというのは御承知のようにとりあえず最初の目標なわけでございますが、それだけでも何とかしていくということはそれはそれで方向としては財政健全化の方だと。だからといって、それですべていいというわけではないんだろうと思いますが、方向としては少なくとも今に比べれば健全化の方向に行くということなんだろうというふうに考えております。
○辻泰弘君 「改革と展望」におきましては、国民負担の在り方について受益と負担の関係について検討を行うということがうたわれております。 かつて、平成六年の三月、厚生省によるいわゆる福祉ビジョンという中で租税、社会保障負担の見通しというものが示されたことがございました。また、平成九年の財政構造改革法でも財政運営の方針として租税、社会保障負担の伸び抑制の方針が掲げられていたと、平成十年に停止されておりますけれども。 今後の政策選択、政策運営の手掛かりとするために内閣府試算でも租税負担、社会保障負担の見通しを提示すべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) 試算の目的が元々「改革と展望」の審議のために作ったものでございまして、そういう意味では、プライマリーバランスでございますとか、あるいは成長率でございますとか、あるいは財政につきましても財政全般といったようなマクロ的なことのチェックをするために作ったわけなんでございまして、それで今御指摘のようなことはしないわけでございますが、ある意味では細かいところに余り突っ込んでいきますと、それはそれで別の作業としてやった方が合理的ではないかなというふうに考えておるわけでございますが、必要があれば今後ともいろいろ各省、関係省庁とは協力をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○辻泰弘君 最後の質問になりますが、政府全体の経済財政計画としてこれからも政策課題の解決の道を見いだすべく政策官庁すべてが取り組んで方向性を示す、その一つの手掛かりとなるものだと思います。その意味で、財務省の主計局または厚生労働省の年金局など、そういうノウハウも全面的に駆使して今後の政策立案、運営に当たる、また試算を作っていくというふうにすべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) それぞれの目的に応じましてそれぞれのところでいろいろな作業をするということになろうかと思いますが、私どもの、今回作るときにも実際には関係、主計局にもあるいは厚生労働省さんにもいろいろと教えてもらったりデータを提供してもらったりということは当然しておりまして、協力はこれからもしていきますし、協力がないとなかなか実際こういう作業はできないということでございます。
○辻泰弘君 終わらせていただきます。
○日笠勝之君 公明党の日笠勝之でございます。 大分質問用意してきておったんでございますが、私で四人目でございますか、大分もう既に質問が出まして、重複を避けるために今考えたことを、突然でございますが、アイデアマンの坂さんでございますからすぐお答えいただけると思いますので、御質問いたします。 この表題でございますが、構造改革と経済財政の中期展望についてということでございますが、「改革と展望」という略称だそうです。しかし、これは財務省の方も「平成十四年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算」、これが元中期展望だったんですね。こっちが新中期展望でしょうか。何かうまく、旧大蔵省、財務省の中期展望をうまく取り入れたという懐の深いところでございますが、ダブルスタンダードであるということも言えますが、実際問題、来年のことを言うと鬼が笑うようなこの不透明な社会経済情勢の中で五年先のことを、数字を、前提条件ありますが数字を挙げておっしゃっておるわけでございます。非常に題名も難しい。 そこで、何事もキャッチコピーというかキャッチフレーズというものがあれば、それが浸透して国民にPRできるわけでございます。例えば、小泉総理は、全国十五万人いらっしゃる保育所の待機児をゼロにするということで待機児ゼロ作戦とか、ごみはこれは資源ということでごみゼロ作戦とか、大変すばらしいキャッチフレーズ、どっかの党の政策を引用したんではないかとも言われておりますけれども、そういう意味から見ると、今回の「改革と展望」は一体皆さんはどういうキャッチフレーズを付けて、キャッチコピーを付けて、サブタイトルを付ければどうなのか。これから恐らくタウンミーティングなどなどでどんどんと地方に行ってもこういうことの説明もあると思いますね。坂さん、岩田さん、両知恵袋がいらっしゃっております。どちらでも結構でございますので、もしこれにキャッチコピーを付けるとすればどういうのが考えられるのか、サブタイトルはどうなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(坂篤郎君) ちょっと今手元にないんですが、これを言わばもう少し分かりやすく、精一杯分かりやすくしたつもりのパンフレットを作っておりまして、それは日本は変わるでございましたか、そういったタイトルになっております。「日本はこう変わる」というタイトルになっております。あるいは、総理がいつも言っておられますように、「改革なくして展望なし」、あるいは人というのが重要なんだというようなことがキーコンセプトなのかなというふうに思います。
○日笠勝之君 なるほど、パンフレットができていますし、立派に改革できると思います。 それで、さはさりながら、この中期展望が発表される前後、各紙、一般紙ですね、大新聞でございますが、社説などなど解説記事でこのことについていろいろ具体的に建設的な御意見や御批判もございました。それに対してどう答えられるか、ちょっと一、二お聞かせ願いたいと思いますが、まず、国と地方との役割分担、関係が欠落しておると、具体的なことが欠落しておる、特定財源の見直しも欠落しておる、骨太の方針から一歩も前進していない、こういう御批判がありますが、どのようにお答えになりますか。
○政府参考人(坂篤郎君) 欠落しているというのはどの程度のレベルで欠落しているかということかと思いますけれども、国と地方の関係につきましても、例えば最後の方ですが、二十三ページ辺りには、国と地方の役割分担に応じた地方財源の在り方でございますとか、あるいは公共投資の、今おっしゃいました特定財源の話なんかにつきましても、どこかに特定財源のことについても若干は触れております。 そういう意味では、精一杯いろいろなことを触れたつもりでございますが、ただ、この文書の性格上、やたらに厚いものにするわけにもいかない、それから、経済全体や、あるいは財政全体の展望を示すということが元々の目的でございますので、そうなりますと、それなりに言わばかなりオーバーオールにいろんなことに触れなきゃいけないということもございまして、一つ一つにつきましては、それは突っ込みが足りないところは当然あるんだろうと思いますが、それはまた別の作業、あるいは各省でこういった考え方に基づいてそれぞれ政策を展開していただく、こういうことであろうかというふうに思います。
○日笠勝之君 他の新聞は、公共事業削減は国内総生産比、現在五%から二〇〇六年にはその四分の三程度に下げると、このように具体的数値を示しておるわけですが、景気対策のため大幅な追加が行われた以前の水準に戻すと、こういう言い方に変わったんじゃないか、どうも族議員に押し込まれたんじゃないかと、こういう批判がありますが、いかがですか。
○政府参考人(坂篤郎君) これは、策定しております途中で、諮問会議でも当然様々な御議論がありましたし、あるいは与党の中でも日笠先生も含めましていろいろな御意見をいただいたわけでございます。 今おっしゃった、最初の方の案で、GDPの四分の三にしていくというような案があったことも事実でございますが、むしろ私どもは今の書き方、今御紹介がありましたように、「国の公共投資については、その時々の経済動向を勘案しつつ、「改革と展望」の対象期間」、これは二〇〇六年度ということになるわけでございますが、「を通じ、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安に、その重点化・効率化を図っていく。」、こういう記述になっております。 率直に申しまして、今の案の方が理屈がちゃんと入っていると。言わば、何でということが書いてあるわけでございまして、そういう意味では今の案の方がより合理的ではないかなという気は私はいたしております。
○日笠勝之君 最後にもう一つ、こういう指摘がありました。 どうも、この参考資料の方にもございますが、完全失業率が二〇〇二年度、二〇〇三年度とともに五・六%ということで、楽観し過ぎではないか、もう日本の雇用は緊急事態なんだ、民間も六、七%台を予想している、こういう指摘がありますが、五・六%、この二年間、完全失業率と、こうなっておりますが、楽観し過ぎではないかという批判にはどのようにお答えになりますか。
○政府参考人(坂篤郎君) 私どもとしては、精一杯中立的なと申しますか、ありそうなところを試算として示したつもりでございますが、ただ、前提としておりますのは、ここの参考資料にあります「マクロ経済の姿」というのは、改革がうまくいった、あるいは先ほど申し上げましたようにミスマッチといったようなことが縮小していく、あるいはいろいろな規制改革とか、そういうこともある、そういうことを前提とした場合の数字でございますので、そこのところは、そういう意味では何にもしないという状況に比べれば低い数字になっていくんだろうと思いますが、ただ他方、いろいろな改革をしましても、失業率はここにありますようになかなかどんどんと急には下がらない、割とゆっくりしか下がらないと、こういうことかなというふうにも思っております。
○日笠勝之君 それでは、この「改革と展望」の中から何点かお聞きしたいと思います。 ワークシェアリングでございますが、この「改革と展望」の九ページぐらいに出てくるんですけれども、余り突っ込んだ書き方はされていない。「ワークシェアリングについても議論を深める。」というぐらいでございますが、しかし、ここに来て、本当に日本の景気回復、内需拡大ですね、それから雇用の雇用率を上げる、反対に言えば完全失業率を下げる、そういう意味ではワークシェアリングは非常にこれは大きな選択肢になってくるのではなかろうかと。 オランダの奇跡ということが言われております。中身については、時間がありません、よく御存じだと思いますので割愛いたしますが、確かに、一家で御主人が一人で可処分所得が一とすれば、奥さんもおじいちゃんもおばあちゃんも、いわゆる高齢者世帯であれば働けるような、そういう環境ができれば、家族全体で一・五とか一・三とか、可処分所得は上がるんだろうと思います。もちろん税制であるとか社会保障の問題をきちっと対応しなきゃいけませんね。それから労働慣行であるとか、それから会社内の企業内での福利厚生の問題、いろいろございますけれども、オランダの奇跡からいくと、大体一世帯で奥さんも働き出して一・五になったと、可処分所得が、いわゆる五〇%増えたと。 その結果、俗に言う子供の保育だとか親の介護の問題、こういうところのいわゆる需要が増えて、またそこで働く場が増えてきた。それから、やっぱり共稼ぎでございますから、外食も増えればサービス産業も雇用が拡大するし、そこの分野のGDPも増える。それから、今まで家にいらっしゃった奥さんが働くわけですから、服装、お化粧品、交通費などなど、そういう内需拡大にもなるということで、オランダは一二%ぐらいの失業率が今は二%台、それからGDPも非常にこれで伸びまして、正にオランダの奇跡と。 もちろん、人口の小さいオランダと日本と比較はできないと思いますが、日本型のワークシェアリングというものがあるのではないかなと。現実に、兵庫県とか秋田県、青森県、仙台市などなどは、公務員の残業時間をカットして、その分、浮いた分で若い人を採用しよう。また、兵庫県なんかは、ワークシェアリングをやる企業は融資しましょうと、失礼、補助金か、補助金出しましょうと。こういうことで官の方も、特に地方の方もどんどんとワークシェアリングを実質的にもう深めている、実現をしておるという中で、この論議を深めるにはちょっと遅いんじゃないかなと。もうそろそろ実現をしていく、そのための環境整備をしていく、そういう時代に入ったんじゃないか。 確かに、政労使で今検討しておると言いますけれども、検討は大いに進めて結構でございますが、ぜひこのワークシェアリングについても、議論を深める段階から、いろんな対策を考え、対応を考え、法律、税制、いろんなことをもう実現していくんだという前提の下に考えていかなきゃならないんじゃなかろうかと、かように思いますが、ワークシェアリング、もう少し突っ込みが欲しかったなという気がしますのと、周辺整備をもう少し深めてやるべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(坂篤郎君) 内閣府は一つ一つの政策についてそんなに突っ込むということは普通しない、ないのでございますが、ただ、先生、今御指摘のように、ワークシェアリングというのは非常に大きな話題の一つだろうと思います。 ちなみに、ちょっとこれ紹介いたしますと、総理の施政方針演説では、この中期展望よりは若干、一歩進んだ書き方になっておるようでございまして、「ワークシェアリングの実施に向けて検討を行う」という表現になっておるようでございます。 そういうことでございますので、総理もそう言っておられることもございますので、ワークシェアリングにつきましてもこれから関係方面で議論が進んでいくんじゃないかと。あるいは、私の伺っているところでは、政労使のワークシェアリング検討会議というのが開催されているというふうに伺っておりまして、そういったところでもいろいろな合意がうまくいけばできていくんじゃないだろうかというふうに思っているところでございます。
○日笠勝之君 これは通告していないんでしょうかね。NPOのことはしていないかもしれませんが、NPOも何か所か、NPOの活躍であるとか活躍の場が拡大が期待されるとか、いろいろ出てまいります。確かに、たしか今、NPO法人が全国で七千から七千五、六百になったんでしょうか、ただし寄附優遇税制を受けられる認定NPO法人はまだたしか二つか三つぐらいしか認定されていない、こういうことでございますが、これからはこのNPOが非常に大きな確かに活躍の場、社会貢献もそうですが、雇用の場ということでも受皿になるのではなかろうかと期待されるところでございます。 このNPOの今後どうあるべきかということについて、簡単でございますが、御所見があらばお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(永谷安賢君) NPOの今後の役割、雇用の、主として雇用の受皿としてどういうふうに評価するかというお尋ねであります。 もう私がこういう場で申し上げるまでもなく、正に企業でもない、政府でもない、第三の経済社会のプレーヤーとしてNPOが果たすべき役割というのは非常に大きなものがあるし、逆に言えば、NPOがもっともっと社会の中にこう進出していくような社会でなければ、なかなか世の中全体の懐の深さというのは出てこないんじゃないかなという気がしております。 そういう意味で、もっともっとNPO、いろんな局面で活躍していただければと思うんですけれども、ただ、今現在、本当にある意味では雨後のタケノコ状況で、いろんなNPOが出てきております。私どもの方で法人格を与えるということでいろいろ作業をさせていただいているんですけれども、中には、何でこれがNPOなの、正にNPOの名前をかりて商売をやるとか、まだその辺りは許せるにしても、最近ではちょっと犯罪まがいの話がいろいろ起こってきたりしているという、そういう状況であります。 したがいまして、同業のNPOの間でもっともっと競争が起こって、それである程度のそこで淘汰が進んである程度の一つの均衡状態みたいなのが出てこなければ、なかなかNPOに対して、今、先生がおっしゃっていたように、税制でもっともっと優遇すればいいじゃないかと、それは確かにそのとおりなんですけれども、今のNPOそのものを実務者として見ておりまして、右から左に何でもNPOであるがゆえに、税制優遇すればいいじゃないか、そこはどうもそうはまだいかないんじゃないかなというのが実情じゃないかなというふうに感じております。 いずれにしましても、先生が今おっしゃいましたように、雇用の受皿としてもこれからNPOというのは非常に大きな役割を果たしていくというふうに私どもとしても期待しているということでございます。
○日笠勝之君 最後になりますが、ITのことについて、十二ページぐらいから、「IT革命を積極的に推進」云々と出ております。 そこで、このITの関連、電子政府ということで予算もしっかり付けて取り組んでおりますし、たしか二〇〇三年からは税務申告も電子申告ということになるとか、それから神奈川県の横浜辺りはもう電子入札ということで非常に経費が二十億円ぐらい年間恐らく節減できているんではなかろうかとか、横須賀市ですよ、そういうふうなことが報道されております。 さはさりながら、その中でやっぱりシステム構築費というものが非常に高価だと、こういうふうに言われております。 そこで、別に一企業の一ソフトを推薦するわけじゃございませんが、リナックスというソフトがございます。これはフィンランドの大学生のリーナス・トーバルズさんという方が開発したOS、基本ソフトですね。無料でございます。みんなで使い勝手がいいものにして、無料のソフトでございます。 日本、ITでどんどんどんどんこれが拡大し普及していけば、どこかのOS、基本ソフトを持っておる企業だけが、ブラックボックスですから、俗に言う、もうかると、こういうことですが、このリナックスのOSは無料でございますから、中国なんかもリナックスにしようというふうなことで、たしかかつてNHKの特集番組にも出ておりましたが。 日本の政府、中央政府、地方政府も入れまして、システム構築費が非常に高いんじゃないかということから、リナックス、サーバーなんか特にこれを搭載してやったらどうだろうかと、こういうふうな意見がありますが、いかがでしょうか。また、そういう職員がリナックスに対応できるような研修を受けているかどうか。もしお答えできれば、できなきゃ次回で結構ですよ。どうぞ。予告はしているんだよ。
○政府参考人(坂篤郎君) 今、ちょっと周りを見渡したんですが、余りそれに詳しいというのがおりませんで。 ただ、先生おっしゃいましたように、これからIT化を政府も当然進めていくわけでございますが、その中で、機器、あるいはシステム、あるいはソフトといったようなものにつきまして調達の質を高めるということは、これは非常に重要な問題だろうと存じます。 たしか、私の記憶しているところ、あるいは間違っているかもしれませんが、私の記憶しているところでは、総務省さんでございますか、つまり行政管理局だと思いますが、とか、あるいは経済産業省のそういった専門家が協議、集まって、どういうふうに改善していくかと、こういったようなことを今検討しているところだと思います。
○日笠勝之君 どうぞ。終わります。
○西山登紀子君 日本共産党の西山登紀子でございます。 小泉内閣が発足して九か月になるんですけれども、骨太であれ中期展望であれ、何を聞きましてもやっぱり痛みしか見えてまいりません。真の豊かな国民生活の展望は見えてこないわけでございます。 今日お伺いしましたが、十八ページの社会保障の部分ですけれども、社会保障については可能な限り抑制をするというふうにあるわけですね。初めに抑制ありきと。国の責務というのは、憲法二十五条に明記されておりますように、国民の健康で文化的な生活を保障するという責務がございますので、社会保障は初めに抑制ありきということでは、私は問題だというふうに思います。 とりわけ、人を重視すると言われたんですけれども、母子家庭の児童扶養手当の削減案が出ております。直接子供たちに痛みを強いるという点では、これは小泉改革の痛みの中でも私は最たるものだというふうに思っております。私自身も母子家庭で育ったということもありまして、とりわけこの問題については関心を強く持っています。 政府・与党案は、一つは手当額の大幅な削減、二つ目は支給期間の制限、五年と言われております、三つ目は養育費を収入に算入するという、この三つですね、改悪の三点セットというふうに私は呼んでおりますが、しかも私の調査では、この児童扶養手当の制度の根幹にかかわる大改悪なのに、関係者に十分内容が知らされていないわけです。毎日本当に必死で生きている母子家庭の皆さんはもちろんですけれども、周りの関係者やあるいは国民全体に十分中身が知らされていない。その状態の下でこれを強行突破するということは、非常に問題だと思います。 そこで、本日は手当の削減問題に絞ってお聞きをいたします。 局長にお伺いいたしますけれども、現行の児童扶養手当は、お母さん方に聞きますと命綱とみんな口をそろえておっしゃいますけれども、幾ら支給されているでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 児童扶養手当制度の手当額についてでございますが、現行では、児童が一人の場合、母親の所得に応じますが、全部支給については月額が四万二千三百七十円、また一部支給につきましては月額が二万八千三百五十円でございまして、児童が二人以上の場合については、二人目は月額五千円、三人目以降については一人につき月額三千円ということになっております。
○西山登紀子君 所得制限の限度額、これを言ってください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 母親と子供一人の二人世帯の例でお話ししたいと思いますけれども、全部支給が受けられますのは年収二百四万八千円、そして一部支給が受けられますのが年収三百万円でございます。
○西山登紀子君 そこで、今度の予算案の中では、十三年度は二千六百三十九億ほどでしたが、来年度はそれから二億円を削り込むということになっております。年々離婚世帯も増えてくるということで、児童扶養手当支給者の人数は、現在約七十万世帯でございます。 そこでお伺いしますけれども、削減額は二億円なんですけれども、現行の、手直ししないままでいきますと、幾ら、どれぐらいの削減の影響が出ることになるでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 十四年度政府予算案に盛り込んでおりますのは、十四年度の三分の一の時期からということでございますけれども、もしそういう手当てをしない場合についてですけれども、国庫負担額で約百二十億円程度の増加が見込まれます。これは、主として離婚等によりまして、離婚の増加等によりまして母子家庭が増えているというようなことからでございます。
○西山登紀子君 お聞きのとおり、予算は二億円の削減だけれども、影響は百二十億、手直しをしないままいくと必要だと、その分を予算に盛り込んでいないわけですから、結局その分を削減するということになるわけでございます。 この削減策ですけれども、これは非常に女性の皆さんから、本当に命綱削られる思いだという悲痛な声が出ているわけですけれども、削減される世帯の数ですね、全額支給世帯は何世帯、手当が減る世帯は何世帯あるか、一部支給世帯はそのうち何世帯が手当が減る世帯でしょうか、数を教えてください。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今回の手当制度の見直し案によりますと、手当額が変わらない者が約三十七万人で、これが全受給者の約五一%に当たります。そして、手当額が減る者についてですけれども、これは一円でも減るという意味ですべての方についてでございますが、三十三万人程度で全体の受給者の約四六%でございます。手当額が増額になるあるいは新たに支給されることになる者は約二万人で全体の約三%というふうに見込んでおります。
○西山登紀子君 今、一部支給で手当が減る世帯の数はおっしゃいましたでしょうか。一部支給で手当が減る世帯。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今申し上げましたのは、全部支給を受けていらっしゃる方、一部支給を受けていらっしゃる方、トータルで御説明申し上げました。
○西山登紀子君 今現在は二段階で支給がされているわけですが、それぞれの、今、当事者がどれぐらい削減されて、そしてその予算はどうのこうのという、やっぱり試算をしていらっしゃると思うんですね、試算ですね。ですから、やっぱりそれを、データをきちっと、調査会ですからきちっと出していただきたいと思うんですね。今日は間に合わなくても、後日出していただきますように。出せますね。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 正確にお答え申し上げられなかったんですが、今手元にございます一部支給の方に限って言いますと、減額される見込みの方が十五万人、そして増額される見込みの方が二万人程度であるというふうに見込んでおります。
○西山登紀子君 全体の影響というのは、今の、現在の母子家庭の皆さんの約半分ぐらいが減っていくということで、これは大変な改悪です。 最後の一問ですけれども、今回いろいろな厚生省から説明を受けているんですけれども、その中に大変なごまかしが含まれているというふうに思うわけです。 現行の所得の算定では、総所得、収入ベースから寡婦控除がされているんですけれども、今回の改正ではこの控除はしないこととしているんだと、こういうふうなこと。地方に対してはもうデータの変更の指示が来ているというようなことがあって、地方の関係者の方から驚いて私どもの方に連絡がございました。 これがもし、もしじゃない、厚生省はそういうふうに考えているということなんですが、こうなりますと、結局私が理解するのは、厚生省は今の収入ベースでは上限を三百万から三百六十五万円に引き上げたという説明をしているんですけれども、実際は現行の寡婦控除分は三十五万円あります。ですから、それをやめると現行の方法での三百六十五万円まではもらえないことになるんじゃないか、三百三十万円までになるんじゃないかと。全額支給者を、今二百四万円を百三十万円まで下げるんだって説明しているんですけれども、これは今の二百四万円というのは寡婦控除をしている額なんですよ。今度それをしないんだということになりますと、実際は九十五万円までになるんじゃないでしょうか。まるで私、この話を聞きますと、二重底を作っているようなごまかしの説明を国民に与えているんじゃないかと思います。 こんなことになりますと、すべて説明の前提が狂ってくるんじゃないかと。こういう非常に欺瞞的なやり方で、上は六十五万円に伸ばしたんだよとか、そういう説明をしていていいんでしょうか。こんな欺瞞的なやり方で母子家庭と国民の皆さんの信頼を得られるというふうに思いますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今回の制度改正は、先ほどの答弁の中でも御説明させていただきましたが、一つには、母子家庭が大変急増しているという中で、財政的に安定した事業としてこれからも継続するためにどういう形で対応すべきかという観点ですとか、金銭給付ももちろん重要でございますけれども、併せて就業のための支援対策ですとか、子育てと就労が両立できるようにするための対策ですとか、別れた夫からの養育費を必ず確保できるようにするための対策ですとか、そういうことも併せて、言わば給付型の対策だけではなくて自立支援に重点を置こうという、そういう方向での見直しでございます。 そういう考え方を背景に幾つかの点で見直しを進めているわけでございますが、今、先生御指摘の児童扶養手当の算定のときに用いる所得の計算の方法についてでございますが、現在では所得を計算する際に幾つかの控除をいたしております。例えば、給与所得控除などもいたしているわけでございますが、その趣旨は、母子家庭の中でも就業状況ですとか家族の状況などが違いますので、受給者の間の公平性といいましょうか、受給者間のバランスを取るという観点から控除をいたしているわけでございます。そういう中にありまして、従来は、今、先生御指摘の寡婦控除もいたしておりました。 しかしながら、今回の見直しで、よくよく考えてみますと、児童扶養手当というのは母子家庭の母であるということに着目をした支給でございますので、それに更に寡婦控除を所得の算定のときに行うということは母子家庭であるということの配慮を二重にするというおかしなことになっているんではないかということでございます。このために、今回の見直しにおきましては、児童扶養手当制度の所得の計算方法がより合理的なものになりますように、児童扶養手当法上の所得を計算する際には寡婦控除はしないということといたしたわけでございます。 なお、こういう形で所得の計算方法が変わりますと、現在児童扶養手当を受給していらっしゃる方が受給できなくなるというようなケースも出てくるわけでございますので、そういう不利益が生じないようにということで所得制限の額についても所要の引上げを行ったところでございます。 これらの制度改正は、我々、関係省庁との協議、そして与党との協議はもちろんでございますけれども、母子、寡婦の団体ですとか自治体などとも意見交換をいたしましたり、情報提供を細かにやりながら、慎重に進めているつもりでございます。
○西山登紀子君 ちょっと長くなって。 やっぱりこれは、正々堂々と本当のことを言って議論をしていくべきだというふうに思います。その点を指摘して、ごめんなさい、畑野さん。
○畑野君枝君 中期展望の中の子育て支援対策について質問をいたします。二問でございます。 一問目は、待機児童ゼロ作戦にかかわって、この一月三十一日に、厚生労働省の担当課長通達で、今年の四月一日から保育所入所待機児童数調査の定義が変えられたということでございます。私は中身を見まして大変な問題をはらんでいるというふうに思いますけれども、新しく変わった注三、注七にかかわって簡潔に御説明願えますか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 保育所の入所待機児童調査は全国の待機児童を把握するために実施いたしておりますけれども、今回から待機児童の定義の一部を見直しました。 すなわち、一つには、認可保育所以外で、地方公共団体が実施しておりますいわゆる単独保育施策、保育ママですとか保育室などと呼ばれているものですけれども、ここで保育されている児童は待機児童数には含めないということ。そして二つ目には、他に入所可能な保育所があるにもかかわらず特定の保育所を希望して待機しているような場合、これも待機児童には含めないということにいたしたわけでございます。 これは、御案内のように、昨年の男女共同参画会議の提言を受けた七月の閣議決定の中で待機児童ゼロ作戦をうたったわけでございますけれども、その待機児童ゼロ作戦ではこのように書いてございます。「保育所、保育ママ、自治体におけるさまざまな単独施策、幼稚園における預かり保育等を活用し、潜在を含めた待機児童を解消するため、待機児童の多い都市を中心に、」ということで、あと具体的な数値目標を掲げております。これが閣議決定の中身でございますので、言わばこの閣議で決定された待機児童ゼロ作戦の実施状況を今後フォローアップするという観点から、従来の待機児童の把握の仕方と併せてといいましょうか、従来の統計も比較のために引き続き取っておりますけれども、それとは別の、今御説明しましたような新しい定義で待機児童を把握することといたしております。
○畑野君枝君 しかも問題なのは、早速、昨年の四月一日についても本来三万五千人が二万一千人に、もう既に年末の記者発表でもされている。本当にごまかし的なやり方で、私はやっぱりおかしいというふうに思うんですね。 それで、今お話がありました地方公共団体の保育室や保育ママなどに行っているお子さんは保育所待機児童としてはカウントしないって、名前からいっても保育所待機児童と言っているんだから、これは本当におかしいやり方だと思うんですよ。ゼロ作戦と言うなら、数に合わせるんじゃなくて実態をゼロにできるように進めていく、建設をしていくということが私は求められていると思うんです。児童福祉法の二十四条でも、保護者から申入れがあったときは保育所において保育しなければならない、そのためにカウントしていたわけですが、これは是正をきちっとしていただきたいというのを申し入れておきたいと思います。 それで、その注七のところでちょっと確認したいんですが、首都圏に限って言われております、自宅から二、三十分未満で登園可能など、これは首都圏に限ってという基準でよろしいんですか。他の入所可能な保育園の定義というのがございますけれども。
○政府参考人(岩田喜美枝君) これは、自治体が地域の交通事情等を勘案して判断することであるというふうに思いますが、毎日登園することについて、立地条件が悪くないと、登園できるという条件の一つの例としてお示ししているわけでございます。
○畑野君枝君 この点でいいましても、自宅と保育園だけじゃないんですね、保育所だけじゃないんですね。自宅と保育所と職場の関係で保護者の方は選ぶということなんです。ですから、そういう実態もきちっとこれに反映されていくのかどうかという点でも私は大変疑問だというふうに思います。 それから、時間がなくなりましたので、もう一点、学童保育について伺います。 この四月から学校五日制ということになります。新聞報道でも紹介されておりますように、全国学童保育連絡協議会が調査結果を報告されておりますけれども、約七割で土曜日開設予定になっているということでございます。そういう点では、土曜日の開設についてきちっと補助してほしいという声が出されているわけですが、いかがですか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 先生と問題意識は同じものを持っておりまして、来年度から学校週五日制が実施されるということで、是非土曜日の体制をしっかり取っていただきたいというふうに思っております。 そういう考え方から、平成十四年度予算におきましては、土日祝日開設加算という補助金を創設することにいたしております。具体的には、年間で一定の日数以上の土曜日、祝日、日曜日も含めてですが、そういう日に開設する放課後児童クラブにつきましては運営費に対しまして国庫補助金の加算を行う、こういうような形で土曜日などの開設を促進していきたいと思います。
○畑野君枝君 是非、出されております、各学童保育ごとに対処してほしいとか、少ない子供でも複数体制を図ってほしいとか、それから、国のそもそもの運営費、これを引き上げて、やはり指導員の待遇悪化にならないようにしてほしい、こういうことも是非加味していただきたいと思うんです。 あわせて、もう時間ありませんので、残りの問題、まとめて伺いたいと思います。 二十人以下の学童保育への国の補助について、私、二〇〇一年の二月に伺いました。その問題。それから、障害児への補助の問題。これは一人以上でも付けてほしいという要望があるんです。この点についてはどのようにお考えになっているか。それから最後に、施設整備なんですけれども、これ、補助ということで、この点どのように今後考えておられるのか、伺います。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 三つのことについてお答えしていきたいと思います。 まず第一点目の小規模のクラブについてですが、現在の国庫補助対象クラブは原則二十人以上のクラブ、過疎地等については例外的に十人以上という条件でやっております。これにつきましては、先ほど引用いたしました閣議決定、仕事と子育ての両立支援策の方針についての閣議決定ですが、ここでも、放課後児童の受入れ体制を大都市周辺部を中心に整備して平成十六年度までに全国で一万五千か所とするというふうにされているところでございます。そういうようなことから平成十四年度予算案におきましては、十人まで拡大するという条件としての過疎地の要件を撤廃いたしまして、都市部も含めすべての地域で十人以上のクラブを補助対象としていきたいというふうに思っております。 二つ目の障害児の受入れ促進についてでございますが、平成十三年度、今年度から試行事業として障害児を四人以上受け入れる児童クラブに対しての加算をいたしておりますが、また本年度は放課後児童クラブにおける障害児の受入れに関する調査研究も行っております。したがいまして、今後の在り方につきましては、この今申し上げましたような試行事業ですとか調査研究の結果を見ましてまた検討してまいりたいというふうに思っております。 最後の点については、施設整備への支援の点でございます。放課後児童クラブのための施設につきましては、従来から児童館や学校の余裕教室などの既存の施設を活用する場合ですとか、また新設の場合には、他の児童福祉施設に併設する場合に助成をしてまいりました。十三年度の一次補正、二次補正におきましては、そして十四年度の予算案においてもそうでございますけれども、放課後児童クラブの設置を一層促進するという観点から、従来の補助にプラスいたしまして、単独で施設を整備するためにも助成を行うということにいたしておりまして、児童クラブの整備を更に図ってまいりたいと思います。
○畑野君枝君 一言。 その点で、施設整備の点でも、先ほどの小規模の学童クラブについても補助を進めていただきたいということを申し上げて、終わります。
○島袋宗康君 国会改革連絡会の島袋宗康でございます。 去る八日、小泉総理、福田官房長官、塩川財務大臣、竹中経済財政担当大臣、それぞれ株価、デフレ対策を最優先することを確認したとのことであります。それは構造改革路線を転換ないしは手直ししたということなのかどうか、その辺を御説明願いたいと思います。
○政府参考人(薦田隆成君) 昨日の経済財政諮問会議におきまして御報告をさせていただきましたデフレに関する中間論点の取りまとめの中で、正に今おっしゃられました構造改革とデフレ対応との関係について記述をしております。 構造改革というものは供給サイドを強化するとともに成長分野における潜在的な需要を開花させると、そういうことによって、新しい消費や投資を生み出すということによってデフレの背景にある需要不足の解消にも寄与すると、こういう面があるということが一つでございます。また、構造改革の過程で資源が円滑に移動するということができれば新たな市場や成長産業が生まれて、新規需要の創出を通じて一般物価の上昇圧力が高まりデフレの解消につながると、こういう面もあろうということを言っております。 したがいまして、そのデフレ対策と構造改革というものは矛盾しておるものではないというふうに私ども考えております。
○島袋宗康君 従来の路線を転換したという意味ではないという意味ですか。 我が国は少子高齢化が進行しているという現実にかんがみ、諸制度の改革、いわゆる構造改革を迫られているという必然的な事実に直面していると思います。 そこで、構造改革路線と景気対策は両立するのか、いわゆる両立するのかどうかと、その相関関係について御説明願いたいと思います。
○政府参考人(薦田隆成君) 経済財政諮問会議という新しい仕組みができまして、昨年一年間いろんな形で政策決定に貢献をしていただいてきておるわけでございます。その中で、やはりその景気回復が短命に終わってしまうことの背景には、大きな意味で構造が時代に適応していないということがあるということを経済財政白書などでも分析をしておるわけでございます。 したがいまして、その需要が足りなくなったから需要を追加するための施策を取ればいいということではなくて、経済の体質を強めていくことこそが短期の景気の問題への対応にも役立って貢献をすると、そういう考え方で政策を議論してこられておりますし、私どもの累次出させていただいております対策も、そういうような観点からまとめさせていただいておるものと考えております。
○島袋宗康君 国際通貨基金、いわゆるIMFの今年度の経済見通しでは、日本はG7中唯一のマイナスになっております。この点について、政府はどのような見解を持っているのか。中期展望についての中で、構造改革が仮に実行されない場合、実質経済成長率は二〇一〇年度までの平均で二分の一、〇・五%程度の低い水準にとどまるというふうに言われております。そういたしますと、先日のG7で、塩川財務大臣は三年度の一%成長を公約したとのことでありますけれども、それはどのようにして可能になるのか、御見解を承りたい。
○政府参考人(藤井秀人君) お答えいたします。 先生、今御指摘のように、昨年の十二月十八日発表のIMFによります世界経済見通しにおきましては、二〇〇二年、各国の経済見通しが述べられております。その中におきまして、日本のGDP成長率マイナス一%というふうにされておるわけでございます。これは、政府の経済見通しと異なりまして、二〇〇二年という暦年の数字であるということ、と同時にIMF事務局としての見解が述べられているというように承知をいたしております。 他方、これも御案内のとおり、我が国といたしましては、平成十四年度の政府経済見通し、実質GDP成長率〇・〇%程度と見込んでおります。年度内の我が国経済、引き続き厳しいながらも低迷を脱し、年度後半には民需中心の回復に向けて緩やかに動き出すことが期待されているというように考えております。 そこで、御指摘の財務大臣のG7での会合の話でございますけれども、平成十四年度の我が国経済、先ほども申し上げましたように、引き続き厳しいながらも低迷を脱する、そして年度後半には民需中心の回復に向けて緩やかに動き出すことが期待されている、そういう中におきまして、米国経済の回復への見通し、これが一段と有望になっているというように考えております。先週末のG7での大臣の御発言、これは、こうした点も踏まえまして、構造改革等の効果がいち早く現れるとの期待から、我が国も速やかに民間需要主導の着実な成長につなげていきたいという趣旨、これを一%という大まかな数字を用いて表明されたものというように考えております。 いずれにいたしましても、政府といたしましては、改革なくして成長なしという基本的な考え方の下で、諸般の構造改革、これを積極的に推進することによりまして、我が国の持つ潜在力を発揮できる新しい経済社会、その仕組みを構築し、民需中心の持続的な経済成長につなげていきたいというように考えております。
○島袋宗康君 予想というふうなことを強調されておりますけれども、やはりこういったIMFとの乖離があるという面では、やっぱりそのG7で述べられたようなことが、実際どういうような手法でこれを一%持っていくのかというふうなことをもっと具体的に御説明願えませんか。
○政府参考人(藤井秀人君) これはむしろ内閣府の中期展望ということをベースにお答えいただいた方がよろしいかと思いますけれども、政府といたしまして、構造改革なくして成長なしということで、経済財政諮問会議等々でも、規制改革あるいは不良債権処理、あるいは今後経済活性化の問題、あるいは税制の在り方等々が議論をされてくるわけでございます。そういう中で、民需主導の持続的な経済成長というものが構造改革を通じまして具体的につながっていく、発現をしてくるということであろうと思いますし、その旨は先般決定されました中期展望においても述べられているとおりであろうというように考えております。
○島袋宗康君 我が国の経済を再生させ、今後の成長を確保するためには、不良債権問題、過剰債務問題を早期に解決しなければならないという点の認識では内外での識者の間でも異論のないところと考えております。それがなかなか進捗しない原因はどこにあるのか。政府はこの点についてどのような施策を考えていらっしゃるのか、お伺いします。
○政府参考人(岩田一政君) ただいま島袋先生の方から御指摘のございました不良債権問題、既にバブルが崩壊いたしましてから十年を超えておりまして、それでもまだ不良債権の問題は残っているということでございます。 その主な要因は、言ってみますと三つほどあるのではないかというふうに考えております。 一つ目は、バブルの崩壊といいますのは、株価でありますとかあるいは土地の価格が大幅に下落するということでありますが、今日におきましても、土地の価格はまだ下落を続けておりまして、そのバブル期に不動産、土地関連の投資をして銀行から借入れをしてしまった業種、これは主に不動産ですとか建設ですとかあるいは卸・小売業、三業種が中心であるというふうに考えておりますが、そうしたところの不良債権の問題が、土地の価格が更に下げ止まっていないということで、これがなかなか除去できないというのが一つ目かと思います。 二つ目は、景気の停滞といいますか、経済成長率、十年振り返ってみましても、一%をやや上回るような低成長でございまして、特に最近は二〇〇〇年の十月以降、景気後退に入っておりまして、経済の停滞、低迷と、景気の低迷というようなことがやはりそれ以外の業種につきましても波及していると。言ってみますと、企業の中も二極化が起こっておりまして、高収益の企業は確かに存在している。しかしながら、金利を十分に払えないような低収益の企業もかなり存在するということでございまして、こういう業績が景気全般の低迷ということに伴って改善しないような企業が存在するということで、これも不良債権の問題を長引かせるということであります。 三番目の要因といたしましては、金融庁を中心といたしまして、金融の監督というふうなことを強化する、きちんと把握したいということもございます。金融機関自身も、自分自身がどのくらいの不良債権を抱えているのかということについて、より厳格な資産査定でありますとかあるいは債務者の区分を行うというようなことがございまして、それもその不良債権が減らないということの要因になっていようかと思います。 以上でございます。
○島袋宗康君 政府・与党内や諮問会議の民間議員の間には、処理を加速させるため早急に公的資金を投入すべきだという意見があるというふうに言われております。しかし、金融庁は公的資金の強制注入にはなお難色を示していると。いろんな審議会と金融庁との意見の食い違いもあるというふうに言われておりますけれども、公的資金の投入についてはどういうお考えですか。
○政府参考人(薦田隆成君) 公的資金の注入問題についていろいろ議論が報道でも行われていることは承知をしております。 私ども、竹中大臣が国会の場でも申し上げておりますように、必要なときには対応する仕組みが整っているんだと、それをやるかやらないかというのは所管の役所が判断をされるというふうに申し上げていることに尽きているのではないかというふうに考えております。先生最初にお話のありましたデフレ問題との関係でも、やはり不良債権の問題というものを解決しなければデフレ問題も解決しないということにつきましては、諮問会議のメンバーも含めて方向性は一致しております。 したがいまして、諮問会議を中心としてデフレ対策をこれから急いで議論をしていただくわけでありますけれども、その過程におきましても金融庁ともよく協力してやってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○島袋宗康君 一方で、不良債権処理を優先させて企業向けの融資を抑えてしまって、いわゆる貸し渋りというふうなものが横行していると。 そこで、やはり公的資金を注入してそういった貸し渋りの解消に政府はやるべきじゃないか、積極的に、そういう意見もありますけれども、なお慎重に検討するということでありますか。
○政府参考人(薦田隆成君) 正に、その不良債権の処理のプロセスの中で言わばその成長性の低い部分をどうするかということが個別の処理の過程で出てくるわけでございます。 ただ、私ども、昨年の改革先行プログラム等で不良債権の問題について新しい施策をパッケージとして打ち出して、それに従って金融庁の方で進めていただいているわけでありますけれども、やはり健全な中小企業が資金繰りのないために生きて活躍すべきものができないというようなことにならないようにということは、対策の中でもその精神は書いておるところでございますし、担当の金融庁におかれてもそういうことでやっていただいているものと理解をしております。
○島袋宗康君 不良債権の最終処理は、低収益で債務返済のめどが立たない企業に滞留している労働力、資本などの資源を生産性の高い分野に移動させることになると言われております。その過渡期の雇用対策は極めて重要であると考えられますけれども、政府はこの点についてどのような見通しを持ち、政策的誘導をどういうふうに考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 御指摘のように、不良債権処理等の進展に伴いまして離職を余儀なくされる方々が増加することが懸念されます。 こうした状況に対処するためには、基本的には今御指摘のように高収益部門、成長部門への円滑な労働移動を進めると。そのためには、新規の業を興すとかあるいは既存の業で更なる事業の拡大、雇用の拡大をしていただく、言わば雇用の受皿を増やすということが一つ大きな柱になります。そうした上で、それに併せてと申しますか、円滑な労働移動を図っていく。そして、どうしても失業という状態に陥る方々が出ますので、そうした方々に対するセーフティーネットを整備する、こういうことだろうと思います。 そこで、昨年の九月に、政府として総合雇用対策を策定いたしまして、必要な予算措置、必要な法改正等を行いまして現在取り組んでおりますが、その中で、まず規制改革とか開業・創業支援あるいは技術革新の支援ということで、新市場、新産業の育成ということを一つの大きな柱として、経済産業省始め関係省庁等々で御努力をいただき、私どももそれを支援しているというのが一点であります。 厚生労働省といたしましては、そうした雇用の受皿拡大ということと併せまして、現在いる離職者あるいは今後の離職予定者の方々に対して能力開発をしっかりして、高収益部門、成長部門へ円滑に移動できるように支援すると。そして、現に失業という形で仕事を探される方には、厚生労働大臣が度々議会で申し上げていますが、五万人のキャリアカウンセラー、言わばきめ細かなマンツーマンの職業相談、職業指導をする人を養成するというようなことをやっております。 そして、円滑な移動という面では、公共職業安定所だけではそうした機能を発揮することは十分ではないし、むしろ民間での職業紹介会社等々も積極的に活躍していただこうということで、事業主が離職者を大量に出す場合に、民間の就職支援会社と契約をして、そちらの方でかなり活躍してもらうという場合には、そうした契約を結ぶ事業主に対して国からも一定の支援をするというようなことで、官民連携した労働移動の促進ということに取り組んでおります。 そして、セーフティーネットという面では、能力開発をしてエンプロイアビリティーを高めて移動していただき、よりよい職に就いていただくという意味での能力開発が大事ですので、雇用保険制度の中にも訓練延長給付制度というものを充実して、中高年等を中心により就職に結び付く訓練をしようというようなことも法改正いたしました。 そして、当座の問題といたしまして、各都道府県に総計三千五百億円の交付金を交付しまして、緊急地域雇用創出交付金事業というものもこの一月から実施をいたしております。これはあくまでも本格的な雇用に就いていただくまでのつなぎ的な雇用ではありますが、その間にも必要な職業能力を身に付けていただくというような工夫をしながら進めているところであります。 そのほかに、私どももいろんなことをやっておりますが、必ずしも雇用ということに着目せずに、例えば高年齢者で新規開業をしようというような方につきましても立ち上げる資金を助成したり、あるいは新しい雇用就業機会を拡大する上で大変重要な役割を担っております起業、業を興すということを促進するために、起業の過程で必要となる人材に関する相談援助あるいは必要な人材の育成等についての支援等々も始めておりまして、こうしたあらゆる手だてを使って御指摘のような不良債権処理等に伴う離職者問題等々に対応していくということで努力をしております。
○島袋宗康君 ありがとうございました。 時間ですので、終わります。
○会長(勝木健司君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○会長(勝木健司君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 国民生活・経済に関する調査のため、今期国会中必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○会長(勝木健司君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、雇用対策及び社会保障等に関する実情調査のため、来る十九日から二十一日までの三日間、熊本県及び福岡県に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員の人選等の決定は、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(勝木健司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十分散会