行政監視委員会 第5号
- 発言数
- 121 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/05/20
会議録
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月十五日、若林秀樹君が委員を辞任され、その補欠として岩本司君が選任されました。 また、去る五月十七日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君が選任されました。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に警察庁長官官房長石川重明君、金融庁監督局長高木祥吉君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長迎陽一君及び資源エネルギー庁原子力安全・保安院長佐々木宜彦君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、行政の活動状況に関する件について質疑を行うことといたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大野つや子君 自由民主党の大野つや子でございます。本日はよろしくお願い申し上げます。 私は、本日、BSE問題を含んだ食の安全について質問をさせていただきたいと思います。 BSE問題は、四月二日にBSE問題に関する調査検討委員会報告が公表されたことで一応の対策の方向性が示されたと思います。食品安全庁のような食品安全の専門機関の設置については、我が党の食の安全確保に関する特命委員会において現在検討されているところでありますし、政府においても、福田官房長官、片山総務大臣、坂口厚生労働大臣、武部農林水産大臣、竹中経済財政担当大臣ら五閣僚による関係閣僚会合を開き、具体的な中身の最終案を六月中ぐらいをめどに取りまとめるようでございます。また、食品表示の問題では、JAS法の罰則強化について、上限の現行の五十万円から一億円へと大幅に引き上げるとともに、違反企業の企業名を公表するということも報道されております。 私は、実は私の出身でございます岐阜県では、飛騨牛の産地でもございます。四月四日の当院予算委員会において、BSE発生による農家や関連業界の被害総額が三千六百五十億円を超えるとの農林水産省の推計も明らかにされておりまして、今回のBSE問題による影響が心配されるところでございます。 そこで、本日は、初めにBSEの問題について質問させていただきます。 五月十三日、厚生労働省専門家会議による確定診断の結果、我が国の四頭目のBSE感染牛の発生が確認されました。四頭には、一九九六年三月から四月の間に生まれた高齢の廃用乳牛であること、また群馬県高崎市内の全農系の工場、科学飼料研究所高崎工場で製造されました代用乳、ミルフードAスーパー又はぴゅあミルクのいずれかが与えられていたという共通点がございます。誕生日を、生誕日を見ますと、一頭目の誕生は一九九六年三月二十六日であり、二頭目は同年四月四日、三頭目は同年三月二十六日、そして今回見付かりました四頭目も同じ同年三月二十三日というように、生年月日が一九九六年の三月から四月の二週間の間に不思議と集中いたしております。 えさの面では、今回の四頭目の牛には過去三頭の感染牛と同様、BSE発生国でありますオランダ産の牛の油脂が使われた代用乳が与えられていました。また、北海道生まれであった一頭目、二頭目と同じ農協から購入したホクレン系工場の飼料が与えられていたという共通点が見られております。 そこで、農林水産省にお伺いいたします。 現在のところ、感染経路の究明はどこまで進んでいるのでしょうか。また、四頭目がBSEと確定診断がなされたことを受けまして、今後、どのように感染経路の調査を進めていくおつもりでございましょうか。お伺いをさせていただきます。
○副大臣(野間赳君) 今般、五月の十三日に四頭目のBSEが発生が確認をされたところでありますが、直ちに北海道の家畜保健衛生所の立入検査によりまして、同居牛の追跡調査、飼料の給与状況等の調査を進めているところであります。 四頭の生年月日が極めて近いこと、御指摘のとおりであります。四例に同一の工場で製造されました代用乳が給与されておりましたことは、感染源究明の調査を行う上で重要な情報であると考えておりますが、予断を持たず、それらを含めたあらゆる可能性につきまして徹底をした調査を実施いたしてまいる考えでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。 次に、厚生労働省の専門家会議で、四頭目のBSE感染牛の発生を受け、国内のBSEの実態を把握するためには、食肉処理される牛だけでなく全死亡牛についても検査する必要があると指摘がなされております。 そこで、厚生労働省の方では、十三日付けで農林水産省に対し死亡牛の全頭検査を早急に実施するよう申入れを行ったそうでございますが、なお、EUでは死亡牛についての全頭検査が実施されておりますし、全頭検査がEUでは行われておるわけでございます。そこで、BSE感染の疑いが強いとされる牧場などでの病気やけがによる死亡牛について、年間で約七万六千頭ほどいるそうでございますが、農林水産省の方では二十四か月以上の病死牛の一部を抽出して調べているだけで全頭検査は行われていないということを聞いております。 そこで、農林水産省にお伺いいたします。 厚生労働省からの申入れに対し、農林水産省として、今後、死亡牛の全頭検査に対しどのように対応されようとしているのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 農場におきますBSE検査につきましては、昨年来、二十四か月齢以上の死亡牛につきまして全頭検査の導入を目標といたしておりまして、体制整備を進めておるところであります。 これまで、家畜保健衛生所の検査機材等の整備を図るとともに、死亡牛の確認検査システム等、具体的なサーベランスの実施方法につきまして都道府県、関係団体と検討を進めておるところであります。 具体的には、サーベランスを更に強化するために、死亡牛の全頭検査を効率的に実施するための死体の集積場所を確保しますとともに、BSEの陰性が最終確認をされるまでの間は三日間程度冷凍保管が必要でありまして、この間の腐乱を抑えるため、冷蔵施設が必要になってまいります。また、検査終了後の牛の死体の焼却のための焼却施設の更なる整備など、死亡牛の取扱い、処理体制の整備が必要となってまいります。 これら冷蔵施設や腐乱死体の処理場は、また迷惑施設でありまして、周辺住民との調整も困難なところもあります。よって、二十四か月齢以上の死亡牛全頭検査、処理体制の確立のためには、一定の期間をちょうだいをしてその準備を整えていかなければならないと考えておるところであります。 このため、検査体制の整備につきましては、離島等の地理的状況、死亡牛の発生頭数等、地域の実情に即した段階的に検査・処理体制を整備をしていかざるを得ない事情などもあると考えておりまして、今後とも、都道府県の協力も得ながら、検査体制の構築に向けた取組を推進をしてまいりたいと考えております。
○大野つや子君 どうぞしっかりした検査をしていただきたいと思います。 農林水産省は三月十八日に「国民に信頼される開かれた農林水産省の再生に向けて」と題した改善策を発表いたしました。 その内容ですが、BSE問題での批判を踏まえ、消費者サイドに立った行政に切り替えるため、組織再編や意識改革を求めております。十項目の改善策が提案されておりまして、その中に「職員に消費者マインド、サービスマインド等を醸成する観点からの研修制度の見直し」が十番目の提案として掲げられております。これは、職員に消費者重視の観点で行政を行わせるねらいから、量販店や外食産業の販売員として働かせる研修を実施するとのことです。三月二十日付けの読売新聞によりますと、詳細は今後詰めることになるが、課長以下を対象に、期間は二週間程度を想定しているとのことです。こうした研修だけで職員の意識が変わるとは考えにくいとの批判も一方ではございますが、私は、武部大臣の農林水産職員に対する意識改革の意気込みが伝わってくる大変良い研修制度ではないかと思っております。 このほか、客観的に、マクロ的な視野を醸成するため、シンクタンクなどで、農業分野だけでなく、国全体の経済活動を分析するための研修もお考えとのことでございます。 こうした研修制度を提案するに至った背景や現在の検討状況について御説明いただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 消費者に軸足を置きつつ、今後、農林水産行政及び農林水産省を再生をしていくためには職員一人一人の意識改革が非常に重要でありまして、職員に消費者マインド、サービスマインドを植え付けていくことが必要であることと考えております。このため、本年の三月に省内で取りまとめました情報戦略タスクフォース報告書を踏まえまして、職員の意識改革を進めていくために、まず手始めといたしまして、幹部を含む職員を対象といたしまして、消費者との接点であります外食産業や量販店の現場経験をさせる研修を実施することといたしております。 本研修の具体的な内容につきましては、現在、受入れ企業等との関係もございまして、その方面の御協力を賜りながら検討を進めておるところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。 先月十九日、食品表示の信頼回復について消費者や専門家の意見を聴くために農林水産省側の主催で開催された食品の表示に関する懇談会の席上、食品衛生法を所管する厚生労働省の職員二人が会議へ出席を求めたところ、農林水産省側が傍聴なら可能と答えたということでございます。これに対し厚生労働省側は、十七日からお願いしている、担当課長として参加させてほしい、食品衛生法とJAS法は食品表示問題で重なる部分がある、政策関係者として説明する立場にあるなどと強い口調で詰め寄り、廊下で押し問答になったとの報道がなされております。 私は、率直に申しまして、この件が事実であれば本当に残念なことだと思います。両省は、ただでさえBSE問題をめぐって連携の悪さを指摘され、食品の虚偽表示防止でも協力強化を求められているところでございます。また、BSE問題に関する調査検討委員会も、四月二日の最終報告書において両省の連携不足を厳しく指摘したばかりでございます。今回の騒動は、BSE問題の背景にある両省の縦割り行政と縄張意識から脱却がなかなか容易ではないということを象徴しているように私には思えてなりません。 そこでまず、この報道につきまして、農林水産省、厚生労働省の率直な御所見をお伺いしたいと思いますし、また両省の真の連携強化に向けて一体何が必要なのか、また何が欠けているのか、職員を始め省を挙げての意識改革の必要性など、両省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 食品表示に関します厚生労働省との連携につきましては、厚労省、農林水産省等をメンバーといたします食品表示関係三省の連絡協議会を設置をいたしておりまして、相互の迅速な情報提供や協力方法など、表示行政の推進に当たりましての制度運営上の課題等につきまして検討を行ってきておるところであります。 また、具体的な取組といたしまして、食品表示一一〇番に提供されました情報を厚生労働省及び関係都道府県の厚生労働部局へ提供をいたしまして情報の共有化を図っておりますほか、立入検査等を連携をして実施をいたしておるところであります。 なお、四月十九日に開催をいたしました食品表示に関する懇談会の際には、厚生労働省との事務的な意思疎通が十分でなかったことから、両省の連携が不十分であるとの報道がなされましたが、その後、厚生労働省とは十分な意思疎通と連携を図ってきておるところであります。 今後も、BSE問題に関する調査検討委員会報告の指摘を踏まえまして、消費者も参加をする検討の場を早急に設けまして食品表示制度の在り方を一元的に検討していくことといたしておりますが、この検討に当たりましても厚生労働省との緊密な連携、調整を図ってまいる所存でございます。
○国務大臣(坂口力君) ただいま副大臣からお話のあったとおりでございますが、やはりBSEの問題を始めといたしまして、現在、厚生労働省、農林水産省、当面をいたしております問題を考えましたときに、やはりそれぞれが主体とする、中心になってやらなければならないことと、そしてそれに隣接をする問題、この隣接をする問題につきましてはお互いにこれは協調をしてそして綿密な連携の下にやらなければならないということと、二つのことがあるというふうに思っております。 それぞれ、今まで自分たちが中心になってやっていくというところはそれぞれ一生懸命やってきたわけでございますが、その隣接する部分でお互いに協調をしてそしてやらなければならないというところにつきましての協調度合いが足りなかったと深く反省をしているところでございまして、是非これからそうした点に注意をいたしまして連携を密にしていきたいと考えているところでございます。 以後、いろいろの委員会等もでき上がっておりますし、これから表示問題、あるいはまた総論としての問題、それぞれ幾つもの委員会や検討会等が立ち上がっておりますので、いろいろの御指摘をいただかないように、ひとつ綿密な連携の下に今後進めていきたいというふうに思っているところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。どうぞ是非両省の連携を強化していただきたいと存じます。 次に、四月七日の毎日新聞によりますと、農林水産省は、本年一月以降、食肉処理場がない福井県を除く四十六都道府県を通じて、廃用牛の受入れ実態を調査しました。その結果、三月十四日現在、受入れ態勢に問題がないのは北海道、茨城、大阪、兵庫、奈良、熊本など十二道府県、これに対し、一定の受入れ態勢はあるものの十分でないのは東京、富山、京都、宮崎など十七都府県、受入れができていないというのは愛知、三重、滋賀、広島など十七県に上るとのことでございます。全く受入れができていない埼玉県は、食肉処理場に文書で協力をお願いしているが、余裕がないとして見通しが立っていないと説明しているそうでございます。 本年二月末現在、国内には五万八千頭もの廃用牛が滞留しているそうですし、処理場が廃用牛の受入れを渋る背景には、国内で見付かったBSE感染牛三頭がいずれも廃用牛であったため、新たな感染牛が出た場合の影響を考慮しているためとも思われます。昨年十月十八日より食肉処理の段階でBSEの全頭検査を実施しておりますが、危険性の高いと推定される廃用牛を検査することができず廃用牛が農家に滞留しているので、BSE感染の危険性が高い牛を検査することができない、日々の全頭検査の実効性が危ぶまれてしまうということだそうです。 一方、酪農家も、廃用牛を処分しなければ新たな牛を入れることができないということも言われておりますし、食肉処理場についてはと畜場法に基づき都道府県などが所管しているそうですが、農林水産省としては、三十四もの都府県で廃用牛の受入れが不十分である現状をどのように認識され、屠畜場へ乳用種廃用牛の受入れ促進をするため今後どのような対策を講じようとしていられるのか、お考えも伺いたいと思います。 また、厚生労働省も同様の調査を実施し、百六十八の処理場のうち四三%が先月廃用牛を一頭も受け入れなかったとのことです。高齢の乳牛の処理が進んでいない現状を厚生労働省はどのようにお考えでしょうか。今後の対応についてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 老経産牛の屠畜場への受入れが進んでいないという原因、いろいろあろうかと思っております。 まず、農家側の懸念といたしまして、自分の経営の中からBSEの感染牛が発見された場合に同居牛の処分をするということになるわけでございまして、そういう経営上への懸念というのが一つあろうかと思っております。それから、地元の生産者団体等が、やはりBSEの感染牛が発見された場合に、その地域へのイメージと申しますか、地域への影響というようなものを懸念する声がある。そして三つ目に、先生おっしゃられました、屠畜場サイドが、やっぱり業務への悪影響ということで受入れに消極的になる傾向がある、このような理由が考えられるんではないかというふうに考えております。 そして、まず一つ目の農家の経営上の懸念に関しましては、もう御高承のとおり、二月から老経産牛の買上げ事業というのを仕組んでおりますし、またBSEが発生した場合の経営再開ということで、BSE対策酪農互助システム、新たな牛を導入する場合に支援をするとの事業を仕組んでおりまして、出荷への気持ちを固めてもらうようにしているところでございます。 また、屠畜場サイドに対しましても、厚生労働省とともに都道府県に対して繰り返し受入れを求めておりますし、三月十八日からは副大臣、政務官が各都道府県知事を順次訪問するということで強力に働き掛けをしているところでございまして、先生先ほど言われた数値、四月二十二日現在で申し上げますと、受入れがなされていない県というのは十三県に減っております。この十三県のうちでも更に三県は受入れの方向をおおむね決めているというようなことでもございますし、滞留頭数も、三月だけで見ますと、三月だけの滞留ということはなくなってきて、今までの五万八千頭はあるわけでございますけれども、順次改善が進んでいるという状況でございまして、引き続き今後もこのような努力を推進していきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(尾嵜新平君) お話ございました廃用牛の屠畜場におきます処理につきまして滞っているとの御指摘が以前からございました。厚生労働省といたしましては、昨年の十二月、本年の二月、三月及び四月、四回にわたりまして、屠畜場を所管しております都道府県等自治体に対しまして、関係者と十分な話合いをしていただきました上で円滑な処理体制を確保するように要請をしてきたところでございます。 御質問の中でございましたように、私どもが調査を、三月と四月に二度調査をいたしておりますが、この期間に牛の処理を行った屠畜場が百六十八か所ございますが、三月の時点では九十六か所が受入れをしておる、四月の時点におきましては百三か所が受入れをしておるという状況でございます。今、六割強のところが受入れをしているという状況でございますが、徐々にではございますが、改善されつつあるんではないかと。私どもの調査では、都道府県で申し上げますと、七県が受入れをしておらない、これは農林水産省の今の局長のお答えと数字がちょっと異なっておりますが、私ども四月の末現在でのそういう調査をした結果ではそういう数字になっております。 いずれにしても、まだ御指摘のように廃用牛の処理というものが従来に比べればやっぱり遅れているというのは事実でございます。こういったことが今後も円滑に処理されますように、引き続き都道府県あるいは関係のところと相談をしながら自治体に対応していただくということで、農林水産省とも十分連携を取りながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○大野つや子君 ありがとうございます。どうぞ廃用牛が一日も早くうまく処理していただけるように、速やかな処理を是非お願いしたいと思います。 次に、昨年秋、全頭検査前の牛肉を市場から隔離するために、牛肉在庫緊急保管対策事業ということで九十二億円の予算措置が取られました。この事業は、全農など食肉業界六団体に在庫牛を一時的に買い取らせる仕組みで、一キロ当たり三百二十九円の保管費と三百七十八円の冷凍補償費の計七百七円を助成する制度でございます。 このうち冷凍補償費とは、低温で保管される冷蔵、チルド肉を冷凍保存のために凍らせた場合、肉の商品価値が下がるので、その下落分を補うための費用です。本事業により昨年十二月までに一万二千六百二十六トンが買い上げられたと伺っております。この事業の中で農林水産省は、業者を救済するために在庫牛一万二千六百二十六トンについて一律に冷凍補償費を盛り込んでいます。しかしながら、在庫牛の中には、冷蔵肉と既にマイナス二十度以下で冷凍してある冷凍肉の二種類があります。そして、農畜産業振興事業団の資料によりますと、昨年九月末の時点で推定在庫量の九割前後が既に冷凍済みの肉だったと見られているということも聞いております。 したがいまして、九月末の在庫比率を基に計算いたしますと、既に冷凍してあった冷凍肉に対するその補償費が推計で約二十三億円にも上り、言い換えれば、約二十三億円もの税金が無駄になっていると言ったらいいと思います。冷凍補償費として無駄に支払われていたということになるわけでございまして、九十二億円の予算のうち、これまでに業界団体に支払われました、支給されました三十二億円で、残りも六月末に支払われることになっているとのことでございます。 当時、全頭検査牛の検査前の牛肉を早急に市場から隔離する必要があったことは否めませんが、こうした農林水産省の対応の結果、国民は不当な利益を受けた食肉業者がいるのではないかという疑念を抱かざるを得ないわけです。助成金は支給済みのものもありますが、農林水産省として、この件に対し助成金の返還などを含めどのように対応していく御所存でしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生御指摘の全頭検査前の牛肉を隔離するという事業を昨年仕組みまして、このうちの冷凍格差分、これは保管のために凍結した場合には直接的な評価損になるということと、昨年のBSE発生期におきましては、年末の需要が伸びる時期をねらいまして凍結をして、年末の販売によってこの部分を解消しようというような動きがございますので、その凍結評価損を補てんするということから、冷凍格差分について保管牛肉について助成をするということとしたところでございます。 しかしながら、いわゆる検品を進めます中で、相当以前から凍結されたものが見受けられたということでございまして、すべての保管牛肉に対し凍結格差を助成することは適切ではないというふうに判断をいたしまして、凍結格差の助成については昨年のBSE発生確認後に凍結されたと判断されるものに限定をすると。そして、その時期をどのようにして判定するかといいますと、原則として検品により判明いたします品質保持期限、ここから判断をするということとしたところでございまして、このように助成の対象を限定することによりまして、既に交付決定されたものを含みまして補助金を減額するということになるわけでございます。 どのぐらいになるかというと、先生が今おっしゃったように、現時点で大胆に推定すると二十三億円ぐらいということでございまして、こういうものにつきましては、既に概算払を行った事業実施主体についてこの検品結果を踏まえて精算し、返還を求めていきたいというふうに考えているところでございます。
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、四月十一日に農林水産省から公表されました「食」と「農」の再生プランは、BSEや産地偽装などの問題で国民からの批判を集めた食品の安全性確保について同省の行政手法を改善するために、農林水産省改革を唱える武部大臣の直接指示によるトップダウン方式で取りまとめられました。 この中で、食の安全運動国民会議の発足が提示されております。ここでは食育の促進が提案されておるわけでございます。そこで、まずこの食の安全運動国民会議の目的、役割について御説明いただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) お尋ねであります「食」と「農」の再生プランに示されております食の安全運動国民会議は、農林省といたしましては消費者をパートナーと位置付けまして一緒になって政策を作っていくこと、すなわち消費者に軸足を移しました農林行政に変えていくという観点から、四月十一日、食の安全と安心の確保に向けました改革に真剣に取り組む上での設計図といたしまして「食」と「農」の再生プランを提案をさせていただいたところであります。 このプランで示されております食の安全運動国民会議は、食とそれに関連をする問題を国民一人一人が自らの問題として問い直し、食の意義、安全性及び重要性について改めて考えていくための食育とリスクコミュニケーションを通じて、食の安全、安心と健全な食生活に対する国民の共通理解の醸成を図っていくことを目的といたしております。 また、この会議には食に関する幅広い関係者がともに集い、行政の施策とも連携をしていきながら、食の安全、安心に関する普及啓発活動等を国民的な運動といたしまして一体的に展開をしていく中心的な中心母体としての役割を期待をいたしておるところであります。
○大野つや子君 ありがとうございます。 「食の安全と安心の確保」と銘打った項目では、「消費者第一のフードシステムを確立します。」ということが取り上げられております。これは、農林水産省が生産者サイドから消費者サイドへ政策スタンスを転換することの決意表明であると私は感じております。 この中で、関連する法制度の抜本的な見直し、新たな食品安全行政組織の構築が盛り込まれております。また、「「農場から食卓へ」顔の見える関係の構築」として、食品がいつ、どこで、どのように生産され流通されたかなどについて消費者がいつでも把握できる仕組みを十五年度に導入することが述べられておるわけでございます。さらには、新規就農支援などの農業の構造改革を加速化し、「わがふるさと」づくりなどの「都市と農山漁村の共生・対流」の項目も挙げられております。正に、我が国の食と農の再生を図ろうとする意気込みが感じられるわけでございます。 農林水産大臣は、BSEの責任を取って辞任せよと求められたときに、改革の途上で投げ出すわけにはいかない、泥まみれになっても全力を尽くすのも責任の取り方ではないかと言われました。私は、農林水産大臣に有言実行を期待いたしております。大臣のBSE発生から今日までの思い、食と農の再生にかける省としての決意などを補佐されている副大臣からお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(野間赳君) 私は、副大臣就任をさせていただいて以来、食の安全、安心の確保が農政の基本であると考えております。安全、安心で良質な食料の供給システムの構築によりまして、消費者の信頼の確保を重視をした、大臣とも一体となって施策の推進に取り組んできておるところでございます。 食に関します様々な課題が顕在化しております今こそ、消費者保護を第一にいたしました、消費者サイドに大きく軸足を移し、食の安全と安心を確保することが急務であるとの観点から、本年の四月に、農林水産政策の抜本的な改革の設計図といたしまして、「食」と「農」の再生プランを発表をさせていただいたところでありまして、現在、幅広く国民の皆様方の御意見をお聞きをさせていただきながら、このプランの具体化のために農林水産省が一丸となって取り組んでおるところであります。 このプランは、まず何よりも食の安全と安心の確保に向けた改革に真剣に取り組んでいくということ、また、食を支える農の構造改革を加速化し、あわせまして、都市と農山漁村の共生、対流を進め、人と自然が共生をする美しい国づくりを進めることを三つの柱といたしております。 このうち、プラン第一の柱であります食の安全と安心の確保のために、消費者が食品の生産、流通に関する情報をいつも把握をできるようにするトレーサビリティーシステムの導入等によりまして、消費者を第一としたフードシステムを確立することといたしております。 こうした取組を始めといたしまして、国民の皆様の信頼と安心の回復に向けた農林水産政策の大胆な改革を断行して、食と農と美しい国づくりに向けました食農一環政策を積極的に推進をいたしてまいりたいと思っております。
○大野つや子君 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 次に、輸入食品等の問題についてお聞きしたいと思います。 我が国の供給熱量ベースの食料自給率を見ますと、昭和四十年度から平成十二年度の間に七三%から四〇%へ大きく低下しております。この理由として、自給品目である米の消費が減少するとともに、畜産物や油脂類の消費増に伴い、これら生産に必要な飼料穀物や油脂種子の輸入が大幅に増加したことが大きな要因であると農林水産省は指摘いたしております。 食料安全保障の面から考えますと、食料の過半を海外に頼ることは大変に不安を感じます。世界の人口は二〇五〇年には現在より約三十億人増加して九十三億人になると推計されておりますが、穀物の増産はそれほど期待できないということから、中長期的には逼迫すると予想されております。また、それ以前に、地球規模の天候異変などによる不測の事態が起こることも考えられるわけでございます。 このように、世界的に食料生産が低下したときには当然自国民を優先する政策を各国とも取りますので、我が国のように六割も海外に依存している国はその影響をまともに受けることになると思います。 欧州諸国の食料自給率を見ますと、一九七〇年には英国では四六%でございましたが、一九九八年には七八%に向上させております。また、スイスでも、かつて五〇%を切っておりましたが、現在は六〇%程度に向上させております。 こうして見ますと、欧州諸国の主要国ではほとんどの国が六〇%以上の自給率を維持又は向上させている中、我が国は逆に低下しているのが現状でございます。諸外国の事例を参考にしながら、我が国でもどのような施策を行えば自給率を向上させることができるのか、真剣に考えていかなければならないと思います。 農林水産省では、食料自給率の向上のためにどのような施策を取ろうとしているのか、また自給率の目標をどの程度に置かれているのか、御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 我が国の食料自給率、供給熱量ベースで四〇%と主要先進国中最低の水準ということになっております。このような中で、食料自給率の向上を図ってまいりますことは、我が国の食料供給力を向上させ、不測の事態が生じた場合に国民が最低限度必要とする食料供給の確保につながってまいるものであります。 食料自給率につきましては、平成十二年に閣議決定をされました食料・農業・農村基本計画におきまして平成二十二年度までに四五%とすることを目標といたしているところでありますが、食料自給率の向上を図るためには、生産者、食品産業の事業者、消費者等の関係者が一体となってそれぞれの課題に取り組んでいくことが大切なことであると考えております。 政府といたしましても、農地や担い手の確保、生産基盤の整備、技術の開発普及等の施策を通じまして、意欲と能力のある農業経営体が農業生産の相当部分を担う農業構造の確立と消費者等のニーズに即応しました生産を推進するとともに、食生活の見直しに向けた国民的な運動を展開をしてまいりまして、食料自給率目標の達成を図っているところでございます。 今後とも、「食」と「農」の再生プランの実現に向け、農の構造改革の加速化や食の安全と安心の確保のため、施策を総合的に推進をして食料自給率の向上につなげてまいらなければならないと考えております。
○大野つや子君 ありがとうございます。 ただいまの御答弁によりますと、平成二十二年度までに食料自給率を四五%に高めようというわけでございます。それでも五五%は海外に依存しなければならないということになるわけでございます。 そこで、国民が安心して輸入食品を購入できるように、輸入食品の安全性確保ということが重要なポイントになってくると思います。輸入食品については、残留農薬や遺伝子組換え食品の問題が指摘されております。国内の場合は、生産者の農薬等の知識、安全使用基準等による規制などから、比較的安心ができますが、輸入食品については、農薬の種類、使用方法などが不明であることから、その安全性が危惧されるところでございます。 厚生労働省の調査によりますと、平成十二年の輸入届出件数は百五十五万件、重量にして三千万トンということです。これは、対前年比、件数で一〇・五%、重量で三・八%増加していることになります。この輸入届出に対して、検査は七・二%に当たる十一万二千三百件が実施され、結果として千三十七件が食品衛生法上不適格として積み戻し又は廃棄等の処置が取られているということでございます。 このように毎年輸入食品が増大している中で、安全な食品だけを国内に流通させるためには、検疫の役割というのは大変大きなものがあると思います。現在の検疫体制の現状と、検疫によりどのように輸入食品の安全性を担保しているのか、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘いただきましたように、食の安全というのは非常に大事でございますし、外国から輸入されますものをどのようにして検査をしていくかということは大変重要な課題だというふうに思っております。 先ほど御指摘いただきましたように、平成十二年度、百五十五万件輸入があります中で、検査のできておりますのは十一万件でございますので、なかなか一〇%に行かないわけでございます。現在、三十一か所の検疫所におきまして二百六十八名の食品衛生監視員が配置をされておりまして、この人数でやっておりますので、それが手一杯ということでございます。より効率的にこれやらなければいけませんし、我々の方といたしましては、過去の実績から見まして、非常に違反等が多かったところ、そうしたところに集中的に検査を行うようにしているところでございます。また、横浜とそれから神戸の検疫所に輸入食品・検疫検査センターを設置いたしまして、残留農薬でございますとか、あるいはまたその他の高度な分析の必要なものをここで手掛けているところでございます。 こういうふうに今やっておりますが、しかし最近の例を見ましても、繰り返し繰り返し違反を犯す国があるわけでございますので、その都度注意をし、そして返還をいたしましたり積み返しをいたしましたりしているわけでございますが、なかなかそれで追い付かない面がございます。今回、この食品衛生法の再検討をいたしておりますが、その中でこの繰り返し違反を犯す国につきましては輸入禁止を含めて検討したいというふうに思っておりまして、現在鋭意検討をさせていただいているところでございます。 そうしたことで、誠に少ない人数でやっておりますけれども、できる限り増員もしていただいておりまして、この十年間で九十九名増員をしていただいておりまして、今年も四名ちょうだいをしたところでございますが、しかし何にいたしましても輸入量の増加の方が多くなっていくものですから、なかなか追い付かないということもございます。しかし、そういう厳しいこちらの姿勢も見せながら、より効果的にやっていきたいと思っているところでございます。
○大野つや子君 どうもありがとうございました。 時間も参りました。まだまだ質問したいこともございますが、今回御答弁いただきましたBSE問題、輸入食品の問題、どの問題もすべて国民の生命にかかわる問題でございますので、立法府そして行政府としてこれからの問題に真剣に取り組んでいただきたいと存じます。 今日はいろいろとお話を、御答弁をいただきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございました。終わります。
○山本孝史君 民主党・新緑風会の山本孝史でございます。時間の関係がございます。早速、御質問をさせていただきます。 まず、竹中大臣を中心にNPO法人についてお話をお伺いをしたいと思います。 今五千を超えてきているというふうに思っておりますけれども、その中で優遇措置、いわゆる寄附金の税制の優遇措置を受けることのできる認定NPO法人が五団体しかないというふうに認識をします。それは政府にNPOをどう育てるかのビジョンがないからではないかというふうに思っているんですが、先般、四月の十五日に産業構造審議会のNPO部会が中間取りまとめとして、新しい公益の実現に向けてというのを公表いたしました。中に、認定NPO法人の要件見直しやNPO法人税の軽減の方向性について的確な記述があるというふうに認識をしております。 そこで、竹中大臣にお尋ねをしたいのですが、この産業構造審議会NPO部会のこの中間取りまとめに対してどのようにお受け止めをしておられるでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) NPOの重要性というのは、この構造改革の中でも大変高い位置付けを与えているつもりでございます。 成熟した市民社会において多様な価値を認めなければいけない、その多様な価値を認める上でそのNPO、NGOの果たす役割は極めて大きいと、こういった考え方そのものは、骨太の方針以来、改革と展望等々でも我々かなり強調してきたつもりでございます。 同時に、このNPOは、言うまでもありませんけれども、単に社会に貢献するというだけではなくて、今度はそれに参加する側から見ますと、個人の生きがいとか、そういう問題にも直接結び付いてくるわけで、繰り返して言いますが、その意味では、NPOの健全な育成といいますか、社会の中で十分な存在感を持ってくるということが極めて重要であるというふうに考えている所存でございます。 そのためには財政基盤の強化が必要であるというふうに当然なるわけで、そこでその認定NPOの枠組みができている。この枠組みそのものは、非常に明確で客観的な基準が与えられたというその事実においては大変画期的なものだというふうに思っておりますが、今御指摘のように、現実問題としてまだそれが実際認定されたのが五つの法人しかないと。これはもうそのとおりであるというふうに思います。 先般の産業構造審議会NPO部会の中間取りまとめ等々、今我々も勉強しておりますけれども、一方で我々今税制改革に向けてのかなり本格的な議論をこれから煮詰めていく段階であります。そういった議論の中でも、NPOないしはその広い意味での寄附ですね、そういったものの税制の中で、新しい税制の中で重要に取り扱うことは重要だという議論が出ておりますので、その中で、そうした中でも議論を進めていきたいというふうに思っております。 いずれにしても、様々な議論があること承知しておりますけれども、この支援税制、NPO法人への支援税制そのものにつきましては、今後、NPO法人の実態等を見極めた上で、さらに今申し上げたような広範な税制改革論議の中で是非位置付けていきたいというふうに思っております。
○山本孝史君 大臣、そのときにどうしてもみんなで認識を共通しておかなければいけない点があると思うんですが、それは対象となるNPO法人はそれなりにふさわしい公益性を有することが必要であるというような答弁が散見されるわけですね。どこまで行ってもこの公益性ということに、こうおっしゃるわけですが、私、その中に、それなりにふさわしいとかといいますと、元々公益法人として認定をされている中で、法人の活動の公益性について普通とかあるいはより優れているとか、こういった区別というものはそもそもできるものなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 基本的に先ほど申し上げましたように、成熟した市民社会において多様な価値観を認めるといいますか、それがこういったNPO、NGO問題を考える上での大変重要な背景になっておりますから、その多様な価値をやはり認めるという姿勢はもちろん重要なわけでございます。 しかし一方で、今、委員御自身もお話しになりましたように、この特定非営利活動促進法自身が民法三十四条の特別法という位置付けでできていると。つまり、法人の公益性というのを設立時に判断するという枠組みそのものになっているわけでありますから、やはりその公益性を認めるということが、法人の公益性というのがそもそもNPOですね、NPOはノンプロフィットオーガニゼーションで非営利でありますけれども、公益に資するノンプロフィットオーガニゼーションという意味でありますから、そこはやはり一定の枠組みがあるということなのだと思います。 この特定非営利活動促進法の枠組みの中では、団体に法人格を付与する観点から、その団体が特定の非営利活動、これは十二の分野に該当する活動であって不特定かつ多数のものの利便の増進に寄与することを目的ということを主たる目的として行っているか、設立時に判断されることになっておりますので、これはそういった意味での公益性の枠組みというのはおのずとある程度あるというふうに考えるべきであるというふうに思います。
○山本孝史君 いや、ですからとお聞きしているんです。民法三十四条の公益法人の特別法として作ったと。元々、公益性があるから公益法人として設立されている。公益性があるからNPO法人として認証されている。その中で、より優れている、公益としてより優れているとか、あるいは普通だとか優れていないとかというものが、そういう判断ができるのでしょうかというのが私の質問なんです。
○国務大臣(竹中平蔵君) したがいまして、山本委員のお尋ねは、認定NPO法人の税制上の優遇を与える場合の基準いかんというお尋ねかというふうに思いますけれども、税制上の優遇措置というのは公的サービスの財源となる租税を減免すると。つまり、公益サービスの財源となる租税を減免するということでありますから、やはりその対象となる法人は相当の公益性を有する事業を営む、これはやっぱりどうしても必要なことであろうかと思います。それを、別に優れている優れていないということではないと思うんでありますけれども、一定の公益性が確保されているか。 そのための基準としては、例えば公益性のある事業が継続的に実施されていること、法人の運営組織や経理が適正であることを前提としながら、国民一般の評価とか監視を受ける体制の整備によって法人活動の適正性が保たれると考えられることから、更に例えば活動内容や寄附金、役員等に対して十分な情報が幅広く公開されているということが求められるわけであります。さらに、多種多様な法人の中で政策支援の対象にふさわしいものを客観的に判別するために、例えば広く一般から寄附金を受け入れているなどの国民から幅広く支援されている、更には法人の活動が特定のものを対象としないで受益の範囲が広範にわたっていること、そういった基準が設けられているわけでありまして、これは先ほど、繰り返しになりますが、公的サービスの財源となる租税を減免するものであることから、その対象となる法人は相当の公益性を有する事業を営む必要があると、そういう判断に基づいているということでございます。
○山本孝史君 相当の公益性を有しているかどうかということを、そういう御発言を竹中大臣がされると私はがっくりときてしまうわけですけれども、今おっしゃったいろんな要件の中でほとんどのものは法人としてしかるべく持っているべき要件であって、公開性の問題でありますとか、財政がちゃんと運営されているとか、運営がきちんとなされているとか、そんなのは法人として当たり前の話であります。その中で違うところは、広く国民から支持をされているかどうかという、今度の、このサポートをどの程度受けているかということで、公益性を判定する中で、寄附金税制の認定をするかしないかと、こういう形になっているわけですね。 繰り返しになりますけれども、元々公益があるからという判断で法人格を与えている中で、よりふさわしいかふさわしくないか。これ、ふさわしいと言っているのは、実は財務省の審議官がそういう答弁をなさったものですから、ふさわしい公益性を有することが必要であると、こうおっしゃっているもので、そんなものはだれが判断するんだと。 さっきいみじくも大臣もおっしゃったように、それは国民が判断するんですね。役所の側が公益性があるからということでその団体に特別の恩典を与えるというのではなくて、本当に市民が必要としている公益を持っているのであれば、それは国民の側が、その団体はそうだというふうに認定をしていくというのが本来はあるべき筋だと私は思うんです。 そういうお考えに大臣が立っていただかないと、ここから先の寄附金税制の話、あるいはNPOを、大臣がおっしゃっておられるように、骨太の方針の中で確かに何か所かにNPOという文字が出てまいります。あるいは、今度の国民生活白書でも、NPOをその中心に置いているという記述をなさっておられます。 私は大いに期待をしております。大いに期待をしているがゆえに、竹中大臣に今のような並の御答弁をされたのでは、私はNPO法人の皆さんはがっくりきてしまわれるのではないか、あなたが変わってもらわなければ困る、そういう思いで私は質問をしておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し申し上げておりますように、ここは委員も私も思いは同じだと思いますが、やはり多様な価値というものがこの問題を考える場合のキーワードなのだと思います。そこは十二分に承知しているつもりでございます。 ただ、税制上の優遇措置ということになりますと、先ほども申し上げましたように、公的サービスの財源となる租税を減免するということでありますから、それなりのやはりその重みといいますか、それなりのやはり枠が私は出てくるのだと思うのです。そこは、その問題をできるだけ柔軟に考えていこうではないかというのが基本的な、骨太の方針以来の基本的な考え方でありますので、そこは頑張って努力をさせていただきたいというふうに思います。 基本的に、今の税制改革の論議等々で、そういったできるだけ柔軟にその方向を指して、成熟した市民社会にふさわしい制度になるようにこれはもう是非とも努力をさせていただきたいと思っております。
○山本孝史君 大臣にそれなりにと言われると困ってしまいますが。 税金の使い方をだれが決めているか。税金の使い方、国民が決めているんですね。これは役所の側で概算要求とかいろいろ予算は立てられたとしても、最終的には国民がここで税金をこう使いたいと思って決めている。僕はNPO法人も同じ話だと思うんです。どの団体に寄附金税制としてのその資格を与えるか。私はすべて与えていいと思っているんですけれども、そのところを考えるのはやっぱり実は役所ではなくて、これは国民のサイドにあるべきだと私は思うんです。 そういう意味で、NPO法人はもちろん自ら自己評価をしなければいけませんけれども、それと同様に、専門家ですとかあるいはNPOそのもの、あるいは企業とか行政とか様々な人が入ったそういう評価委員会というようなものを第三者的に別に作って、そこの評価委員会がこの団体であればという形で決めると。そういう形じゃないと、繰り返しになりますけれども、やっぱり私は国民の側が決めるべきだと思うんですね。 今度の産構審もいろいろとそういう提言なされていますけれども、そういう方向性で評価委員会、評価機関というものを作るということを大臣も御検討なさったらいかがでしょうか。こう思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 評価委員会というのは、いわゆる第三者機関的なものを委員は指しておられるのかなというふうに思っておりますが、そもそもこの枠組み、法律枠組みの立法過程の議論において、NPOに法人格を付与する主体ですね、そのものについて、どこがふさわしいかということについて様々な議論があったというふうに私も承知をしております。 今、どういう考え方かといいますと、特定非営利活動促進法というのは、必要な事項を法律で定めることによってNPO団体の自主性、自立性を尊重し、行政庁の裁量を抑えるということを基本にしているというふうに認識をしております。 したがって、設立の認証に当たっても、法律で定められた基準等に適合すると認められるときはこれは認証しなければいけないという認証主義の立場に立っている。現在、これ都道府県の知事及び内閣総理大臣が所轄庁と定められておりますので、内閣府としても、そういった法の趣旨を踏まえて適切な運用に努めているつもりでありますし、今後とも是非努めたい、今の枠組みの中でそうした御趣旨が反映されるように運用していきたいというふうに思っております。
○山本孝史君 ずっとこれまでNPOの議論は内閣府、それまでの経済企画庁がずっと引っ張ってこられて、私は大いに期待をしているんですが、そこのところで頑張っていただかないと、産構審の方がはるかにいいんで、これだったら経済産業省でやっていただいた方がいいんじゃないかと、こういう話にもなりかねないと私は思いますし、いや、なってもいいんですけれども、早くそうしていただきたいんですが。 という思いと、今日は時間がありませんので質問を割愛しましたけれども、登記でできる中間法人制度ができて一年たってきましたね。登記でできる中間法人と、そして許認可の対象になっている公益法人、学校法人、宗教法人と、そして認証の対象になるNPO法人と、今、法人格を与える道がいろいろできてきていますので、この辺、公益法人改革の絡みの中で大いに議論をしていかなければいけないと思うんですよ。そのためにも、やっぱり市民が中心になっているNPO法人というところをどういう形に位置付けてどう支援をしていくのかというこの筋が決まらないと、ここの真ん中、柱が決まらないと正に骨太の方針に私はならないと思うんで、そこは竹中大臣に是非頑張っていただきたいと、こう思っているわけです。 もう一問関連して、これは厚生労働大臣にお伺いをしたいというふうに思っておりますが、今、介護NPOの有償ボランティア活動をしておられる皆さん方が大変お困りになっておられる。これは、ボランティアの方たちが最低賃金にも満たないような薄謝なり謝礼なりというような形で活動されている中で、そういったものも収益事業とみなされて課税をされているわけですね。ボランティア活動による地域の助け合い活動も、それを事業と見て課税対象にすることが本当に妥当なのかどうかというふうに私は首をちょっとひねっております。 介護NPOをやっておられる中には、皆さんは元々デイサービスとかボランティア活動でやっておられて、そこの資金を得るためにある意味では介護事業者になってNPO法人として活動しておられて、そこからその資金を何とか捻出しようと、こう思っておられるのに、そこに大きな課税をされてしまって思うようにいかないと。これは大臣もよく御認識のように、社会福祉法人ですと五〇%、公益法人ですと二〇%のいわゆるみなし課税、みなし寄附金の制度があるわけですね。ところが、NPO法人には残念ながらその制度がありません。同じように介護サービス事業をしておりましても、社会福祉法人は非課税ですし、このNPO法人は税金を払わなければいけないという、ある意味では差別ができ上がっているように思います。 したがって、先ほど竹中大臣も税制改正ということをおっしゃいましたけれども、是非税制改正の中で、厚生労働大臣からもこうしたNPO法人のみなし寄附金制度あるいは社会福祉法人並みの課税の扱いになるように税制改正で是非実現を働き掛けていただきたいと、このように思うわけですが、御答弁をよろしくお願いします。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しになりましたみなし寄附金制度でございますが、私たちも非常に注目しているわけでございます。 厚生労働省、一昨年ですから二〇〇〇年、平成十二年の末からこのみなし寄附金制度の導入を実は要望をいたしておりまして、これを引き続いて今ずっとしているわけでございますが、関係省庁にこれからも要望をさせていただいて、是非実現に向かうようにして、努力したいと思っております。
○山本孝史君 重ねてで恐縮でございますが、どの程度相手方は固いんでございましょうか。なかなか難しゅうございますか。
○国務大臣(坂口力君) どれだけ高いかというのはなかなか表現しにくうございますけれども、やはり先ほどからも議論がございますが、いわゆるこの税制全体に対するかなり条件が厳しいということから、このみなしの方につきましてもなかなか厳しいんだろうというふうに思っております。 ただし、このみなし寄附金のところは、これはまあ突破口になりやすい話でございますしいたしますので、バリアが高いか低いかは別にいたしまして、私の方は一生懸命やりたいと思っております。
○山本孝史君 私たちも一生懸命声を大きくしていきたいというふうに思います。 竹中大臣のところでは、恐らく国民生活局長の御答弁で、NPO法人の実態調査をこの夏の税制改正要綱に間に合うようになさるというふうにまた御答弁もありましたけれども、先ほど申し上げましたこの産構審のNPO部会の中にもかなり詳しい実態調査が既に行われているところもございます。こういったところを参考に、是非NPO法人の率直な願いを受け止めていただいて、今申し上げていますような税制改正に是非つなげていただきたいというふうに思います。ということで、お願いを申し上げます。 次の問題に参りたいというふうに思います。 次は、同じく厚生労働大臣と総務大臣にお伺いをさせていただきたいというふうに思っておりますが、これは簡易保険の加入を先天性疾患の子供たちが拒否されているという問題でございます。 もう既に新聞で取り上げられ、あるいは委員会審議でもお取り上げをされておりますので皆さんもよく御承知かというふうに思いますが、この先天性疾患の子供が簡易保険の加入を拒否されていることについて厚生労働大臣が総務大臣に配慮を要請するというふうに聞いておりますが、坂口大臣の問題意識と、どのような内容での申入れをされるお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この先天性代謝異常児等のいわゆるマススクリーニング検査というのは私たちも非常に注目をいたしておりまして、疾病の早期発見でありますとかあるいは早期治療あるいは障害の発生の防止、そうしたことにつきましてこのマススクリーニングというのは非常に私たちは役立っているというふうに思っているわけであります。 そこで、異常が指摘されました人に対してどのようにしていくかという問題になってくるわけでございますが、マススクリーニング検査の成果を踏まえまして、先天性の代謝異常児につきましてできる限りこれは正常なお子さんと同じようにやっていけるようにしなければならないという、総論的にそういうふうに思っているわけでございます。 そうした意味で、今般のこの簡易保険の問題につきましても総務省の方にいろいろとお願いを現在しているところでございまして、ひとつできる限りの御配慮をいただきたいということを申しているところでございます。
○山本孝史君 そこで、これは国の保険の話ですので、総務大臣に今の御答弁に対することをお聞きする前に、民間の保険会社がどうなっているのかということについて、金融庁の方に来ていただいていますので、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。 いわゆる子供保険につきまして、四月末に私ども一度調査をいたしております。 その調査によりますと、子供保険を取り扱っている民間の生命保険会社は全部で二十七社ございました。一概に子供保険といいましても、商品性が会社によって多少異なるという面もございますので一概に比較できないという面もございますけれども、先生御指摘の先天性疾患の子供について契約を引き受けている生保会社が何社かといいますと、十九社ございます。それから、ケース・バイ・ケースで判断しているという生保会社が四社ございました。そういうことで、二十七社のうち二十三社は基本的に子供保険として引受けを行っているということだろうと思います。
○山本孝史君 ありがとうございます。 総務大臣、今お聞き及びのとおりに、民間でもほとんどのところが入れるわけですね。今回の場合、これは言わずもがなですが、先天性疾患の子供たちが入ろうと思ったのは、実は満期が十八歳以下の学資保険に入ろうとしたわけです。普通の人より寿命が短いということはこういった病気の場合にありませんので、そういう意味では、普通の方と同じように扱いたいという、坂口厚生労働大臣こういうふうにおっしゃいましたけれども、こういう点を受けて、是非、協議をして基準を再検討するという新聞報道を見たんですが、今のお考えなり今後の御対応、どのようにされるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 御承知のように、簡易保険も民間の生命保険と一緒ですよね。加入者相互の助け合いというのか、相互扶助でリスクに備える制度でございますので、だれでも入れるというわけにいかない。やっぱり一定の健康状態にある人と。もちろんアローアンスはありますけれどもね。 そういうことでやらせていただいておりまして、御指摘の先天性疾患についても、罹患の有無だけではなくて、具体的な健康状態を告知により、お医者さんの診査じゃなくて、告知により確認させていただいて、具合の悪い人はお断りする、そうでない人は入っていただくと、こういうことでございますが、先天性疾患といってもいろいろありまして、治療によっては治ることもあるし、状態が止まるということもある。いろいろありますね。だから一律にやるということはいかがかなと、こういう感じは持っておりまして、そういう意味では厚生労働省の方は専門家ですから、専門家の皆さんの方ともよく相談をして、情報もいただいて、できるだけ入れていくと、こういう方が私正しいと思うんですが、民間の方は途中で亡くなったらそれまで積み立てた保険料見合いだけ払うんですよ。満額払わない。私どもの方は途中で仮に亡くなられた場合全部払うんですよ。だから、そこは違うんです。民間の方はそこはもう巧妙にやっているんですよ。私の方はまじめにやっているものだから。 だから、そういう意味で、必ずしも民間と同じだということについてのあれはちょっとよくお考えいただきたいと思いますし、ただ、一遍お断りして後のフォローが、郵便局の方は忙しいせいかちゃんとやっていないようなことも聞きますので、フォローアップ、一遍お断りしてまた状況が変わったら、入りたいというなら私は入れればいいと思うので、そういうフォローアップについてももっと適切なやり方について検討していきたいと、こういうふうに思っております。
○山本孝史君 簡保と一般の生命保険会社が角突き合わせているのかどうか知りませんけれども、しかしながら、症状といいますか、告知書の中に病名が書いてあるだけでもうあとは問答無用という話になっていますので、症状を見てと、こういうふうにおっしゃいましたけれども、繰り返しになりますが、坂口厚生労働大臣からいろんなデータが行くと思いますけれども、この今問題になっている先天疾患の場合にはほとんどコントロールができる、ミルクを飲まなければいいとか、ちゃんとした食事をしていれば発症しないということになっていますので、この名前だけではじくことはどうかなというふうに思っています。 実は、この問題は更にもう一つ大きな問題を抱えていると私は思っているんですが、それは一つには、これは実は国が事業としている小児のマススクリーニングをして国が行っている簡易保険に加入をさせない、国がやって国がはじくという、こういう形になっているんですね。実はここが非常に僕は問題だと思っていまして、そのことはまたゆっくりやりたいと思っているんですが。 もう一つの問題といいますか、根本にある問題は、遺伝子解明がどんどんこれから先進んでいきますね。あなたは糖尿病の遺伝子を持っていますね、あなたは高血圧の遺伝子を持っていますねと、こういう状態が起きてくるわけです。そうすると、今後、先ほどおっしゃった、民間の保険会社だから云々とおっしゃいました。これは保険ですから当然リスクを検討するわけで、そこには逆選択という話も出てくるわけですから、そうやって情報が分かってくると、そういう保険原理があるとすれば、そういう遺伝子の情報が入手されますとそこで加入を拒否されるということに当然なり得るわけです。 これは厚生大臣と総務大臣と、石原大臣ももし御興味があれば是非お答えをいただきたいというふうに思っておりますが、そういう状況の中で、私は基本原則として決めておくべきだと思っているのは、個人が持って生まれたものによって差別をされることはないということを基本としておきませんと、今後ともに遺伝子情報というものが非常に安易に使われていく可能性がある、非常に差別の原因になっていくんじゃないかと、こう思うわけですね。 今、個人情報保護法ですとか、いろんなところでいろんな議論がなされていますけれども、残念ながら、全部ガイドラインで対応することになっておりまして、国の、あるいは国民が一定のそこで共通認識を持っているわけではないわけです。これは役所の立場じゃなくて政治家の立場として、私が申し上げました個人が持って生まれたものによって差別されることはないということをすべてのことの基本原則にまず確認をしていくべきではないかというふうに思うんですが、厚生大臣、総務大臣、石原大臣も是非お考えをお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(坂口力君) 遺伝子は恐らく百人百色、千人千色、それぞれだというふうに思うんですね。全部違うんだろうというふうに思いますが、それがどういう遺伝子を持っているかということによって差別をされるということは、これはやはりあってはならないというふうに思っています。ただし、その遺伝子あるがゆえに病気を発生をする、いろいろの病気に既にもうなっているといった場合には、いわゆる病気に対するいろいろの考え方というのは、これは出てくる可能性というのは、私的なものは、特に私的な保険等はこれはやはり出てくる可能性としては私はあると思います。 ただ、遺伝子を持っているから発病するとかなんとかということでは決してないわけで、遺伝子を持っておりましても、いわゆる生活環境というものを変えていけばそれはもう発症はしないで済むわけでありますから、遺伝子を持っている人であればあるほどそういうことに注意をなさるということはあり得るわけで、そうするとその人は健康体を維持できるということでありますしいたしますから、遺伝子があるなしだけでそういう差別をするということは、私もそれは慎まなければならないことだと、もう一番基本としてそう思います。 しかし、遺伝子を持っているし、そして、例えばそういう遺伝子があるのかどうか分かりませんけれども、肺がんなら肺がんになりやすい遺伝子を持っている、持っているにもかかわらず、たばこをヘビースモーカーで好き放題吸うというようなことになってその人が肺がんにもしもなってしまったようなときに、あるいはなり掛けているといったようなことになった場合に、ちょっと例は悪かったですけれども、それじゃその人をほかの人と一緒に扱うかどうかというような問題は多分今後出てくるだろうというふうに思います。病気になってしもうた後の話ですよ。ちょっと肺がんは例が悪かったですけれども、糖尿病とかもう少し経過の長いようなものですね。そうしたもののときには問題になる可能性というのはそれはあるかもしれない。だけれども、遺伝子を持っているということだけで差別をしてはならない、それは私もそう思っている次第でございます。
○国務大臣(片山虎之助君) 私どもの方の簡易保険は、これは私どもは生活インフラだと思っているんですよ。全国あまねく公平に、簡便な手続で最低の生活保障をやると、こういうことですから、公平にやりたいと。 だから、簡易保険の諾否は、契約の諾否は申込時点の健康状態の判断によってやるので遺伝子云々ということは考えておりませんし、今のお話のように、遺伝子解明といって一〇〇%解明できておるわけじゃないんですよ。確率の問題ですよ。遺伝子で世の中全部回るんならもう遺伝子だけになっちゃう。後天的な努力によって遺伝子も変わるんですよ。だから、遺伝子だけ一〇〇%なんということは私はあり得ないと思うし、それによっていいとか悪いとか全部決めるのは間違いだと、こう思っておりまして、確率ですよ、遺伝子は。 皆さんも全部遺伝子があるんで、私なんかも一杯遺伝子がある。いい遺伝子も悪い遺伝子もありますけれども、いい遺伝子は伸ばしていって悪い遺伝子はだんだん少なくしていきたいと、こういうふうに思っておりますから、今私どもの方の生活インフラである簡保で遺伝子情報で仕切るというようなことはありません。やりません。
○国務大臣(石原伸晃君) 番外地のような気もいたしますけれども、今のお話を聞かせていただきまして二つの面があると思います。 第一番目は、もう両大臣御答弁されましたけれども、優勝劣敗の遺伝子によって人間を差別してはならない。これは統一の意見として、委員も含め私どももそういうことがあってはならないと強く感じております。ちょっと映画の題名は忘れましたけれども、そういう近未来映画を私、見たことございまして、劣性遺伝子を持つ者は要するにホワイトカラーになれない、そういう社会がいいわけはないというような映画でございました。 そしてもう一つは、保険数理の問題として、疾病率あるいは発病率がその所有する遺伝子によって高いということが病理学的に証明されたときにその保険に加入することの是非、こういう問題があると思います。その点につきましては、ただいま総務大臣が御答弁されたように、そういう問題によって差別を行わないと所管大臣が申しておりますので、私もそのとおりだと認識しております。
○山本孝史君 石原大臣におまとめをいただきまして、ありがとうございました。 先ほどの肺がんの話は、それはたばこを吸っている人はたくさん吸っていれば保険料が高くなるという、こういう形はあり得ると思うんですが、その前にあります遺伝子情報というのは、今、総務大臣はいろんなお話をおっしゃいましたけれども、遺伝子解明は実に私たちが思っている以上に進んでおりまして、ほとんどのことが分かるような形になってきております。 そういう意味で、ここはこれからの二十一世紀の実はバイオ、ゲノム、いろいろと政府も力を入れてやっておられる領域ではありますけれども、倫理の面はしっかりとした基準を作っていかなければいけない。これ作るのは、やはり国民というか、政治の側だというふうに思っていますので、是非そういったところにも注目をしていただきたいというふうに思います。 それから、今日もう一つ御質問させていただきたいと思っておりますのは、独立行政法人の問題でございます。 番外の質問を先にしてしまいまして申し訳ありませんでしたけれども、五十七法人が昨年に発足をいたしました。看板の付け替えだとか、あるいは看板倒れだとかという批判がございます。まずお伺いをしたいんですが、御担当の石原大臣として独行法人への移行とその後の推移をどのように評価しておられますでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの委員御指摘の五十七法人については、特殊法人改革の前にRアンドD関係のものの独法化というもので誕生したものでございます。 もう言うまでもございませんけれども、この独法というものは、特殊法人が抱えている問題点を、弊害を、言葉を換えますと、いかに克服するか、あるいは今回のこの研究機関等々の抱える問題点をどういうふうに克服するかということでスタートした新しい制度であります。 その特徴は、目標管理を行っていかなければならない、あるいは、これまでは第三者からは何にも言われませんでしたけれども、第三者の業績評価というものに堪えるべきものでなければならない、また、どうしても人事というものも硬直的になりがちでありますけれども、定期的な組織あるいは事業見直しも行わなければならない、また、そこで就労しております役員等の給与等につきましても、業績を、要するに結果を出さない役員は首になるというようなものが入っているということでございます。 特殊法人改革で独法化するということを決めさせていただきましたのは三十八法人あるわけでございますけれども、これは単なる私は看板の掛け替えということではなくて、それまで持っている機関の弊害を克服する新しい制度として独法を取り入れたと。ですから、この独法、中には私も拝見しますと悪乗りして役員給与が上がっているところも正直言ってございます。それは、その給与に見合った仕事をしなければ、その独法の理事長さんなり役職員の方々は第三者機関の評価に堪えなくて次期更新されることがないし首になると、そういう厳しい面もあるということも御理解をいただきたいと考えております。
○山本孝史君 厚生大臣と総務大臣には申し訳ありませんが、それぞれも独行法人抱えておられるものですから、是非この御議論を聞いておいていただきたいというふうに思っております。 さて、今、石原大臣もおっしゃいました、役員の給与が悪乗りして上がっているというところが、私が各府省にお願いをして出していただきました数字を見ましても、五十七のうちで二十ほどはトップの報酬が上がっております。これはうそか本当か私は確認しておりませんが、事務次官よりも高い報酬をもらっている理事長さんがおられるという新聞記事もございました。その辺は事実かどうかは御確認をいただければというふうに思っておりますが。 役員の点で見ておりましても、これは皆さんの方でお調べいただいたのではないので、私も必ずしも数字が当たっているかどうかは自信がございませんが、いただいた数字だけを足し上げてまいりますと、教員研修センターが新しく発足したこと、そこを除いて五十六法人でまいりますと、常勤の役員は二百七人おられます。その前の各研究所等々でおられたときの指定職は九十七人でしたので、九十七人が、九十一人が二百七人ということで百六人増えている、これは常勤の役員として増えているんですね。これ以外に非常勤の役員が各独行法人に一人ないし二人おられますので、恐らく百人からは非常勤の役員手当をもらっておられる理事さんなり監事さんがおられるだろうというふうに思います。 こう考えますと、やっぱりこれはちょっと悪乗りを超えているんじゃないか。非常に大きい数で給与が増えている、あるいは役員数が増えている。ここをしっかりとチェックをしていただかないといけないんじゃないか。チェックをする前にやっぱり実態を見せていただかなければいけないというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員が御指摘されました五十七法人については所管官庁ございますので、私の方からも、委員が御要望するような数字がございましたら私も是非知りたいと考えておりますので、各省庁に対しまして、所管する省庁に対しまして、実態を詳細に当委員会に提出するよう努力をさせていただきたいと考えております。
○山本孝史君 是非その数字を見てもう一度大臣と御議論をさせていただきたいというふうに思っております。 非常勤の役員を含めていきますと、例えば月給三十万円で非常勤役員が三人いたとしますと月に九十万。それで十二か月分あるわけですから、一千万を超える新たなそこに報酬が発生をするということになるわけですね。 実は、もう少し中を是非検討していただきたいというふうに思っているのですが、職員の数は、一部業務が国に残っている関係がありまして、そこを差っ引きしますと職員の数はほとんど変わっていないと私は思います。四十一人おられた、四十人の職員と一人の指定職がおられて、その形が、この方が例えば所長さんか何かになられて、四十人の職員はそのままで、そこに新たに理事が、あるいは非常勤の理事が二人三人増えるという形になっていまして、職員の数はほとんど変わっていないと私は思うんです。 そこで、もう一つ実は変わっていないのが運営費の交付金なんですけれども、一般会計と特別会計を合計して、二〇〇一年度は三千四百九十三億円、二〇〇二年度は新たな二つの組織を除きますと三千五百二十六億円。三千四百九十三億円と三千五百二十六億円ですので、三十三億円しか実は運営交付金、特別会計含めて増えておりません。 職員の数は増えていない、運営交付金の数もほとんど変わっていない。その中で、役員と役員報酬をもらう人が増えて、役員報酬の金額だけが増えているというのが実はこの五十七法人の一年間の私はある意味では移行の結果だったんじゃないだろうかと思うわけです。その結果として何が起こるかといえば、当然考えられることは、やる仕事を減らすか、職員の人件費を、数は減らない中で人件費を減らす、すなわち常勤をやめて非常勤を雇うか、そういう形で非常に無理をしてやっているのじゃないだろうか。 結局は、職員と仕事、すなわち国民の側にツケを回してだれが得したかというと、役員、お金をもらう役員が増えただけじゃないかというのが私はこの五十七独行法人の一年間の組織運営から見ただけの動きじゃないかというふうに思うんですが、ここを是非チェックをしていただきたいんです。いかがですか。そういうふうには認識しておられませんか。
○国務大臣(石原伸晃君) この点につきましては、先ほど冒頭申しましたようにインスティチュート関係の独法化でございまして、所管省庁が自分の抱える研究機関等々を独法化するということを申して、そして、それに対して交付金等々は財務省との間で予算の中で議論なされてその数字ができ上がっているものと認識しております。 今、委員御指摘のような点につきましても、私の直接的な所管では正直言ってございませんけれども、行政改革にかかわる広い意味でいいますと、個々の独法も総務省の方で評価も見ていってくださっておりますけれども、行革事務局としても強い関心を持って、今、委員の御指摘のような点についても改めるべきものは改めていきたいとお話を聞かせていただきまして感じております。
○山本孝史君 そういう目で是非資料も作っていただいて、お出しを、提出をしていただければというふうに思っています。 これは、おっしゃっているように評価の問題が非常に重要でして、この夏から、それぞれの府省の評価委員会が評価をして、それを総務省の中の全体の評価委員会が更に評価をすると、こういう形になるわけですが、そのときに、私は一つ気にしておりますのは、各府省の評価委員の中に当該府省の審議会の中心的なメンバーが多数入っておられる、そういう府省の評価委員会がございます。私は、官僚機構に対して物分かりのいい方が審議会委員をやっておられて、その方が同じく独行法の評価委員をやっておられるのではまともな評価はできないのではないかということを非常に心配をしているわけですね。 この評価委員会の委員の選考基準は多分示されていなかったのかどうか、そこも非常に心配をしていますが、こういった辺り、評価委員会の、まず外から見たしっかりとした評価ができるメンバー体制になっているのかどうか。総務大臣なんでしょうか、あるいは石原大臣でしょうか、その点はいかがお考えでございましょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) この独立行政法人の評価制度の方は私どもの方が担当しておりますが、法律上は、中立だとか、何か専門だとか公平だとか、そういうことを書いているんですが、どういう人を評価委員にするか、それぞれの役所が決めているんですよ。 それで、これは、評価は、これでほぼ一年たちましたので、ガイドラインで始めたんですね、法律作ったのはその後ですから。そこで、一年たちましたから各省庁で業務の実績評価をやってもらうと。作るのは各省庁なんですが、評価は各省庁にある評価委員会がやるんですよ。それがちゃんとやっているかどうか、簡単に言うと。それを私どもの方のまとめた評価委員会が第二次審査を行うと、こういうことなんですね。 そこで、評価によって、今の役員の数がどうだとか報酬がどうだとか、そういうことを、あるいは全体の職員の数がどうだとか、そういうことは評価によってやろうということなんですよ。それは自由にやらせようと。自由にやらせるけれども、評価で悪い評価が出たら職員の数も役員の数も報酬も落とせということなんですね。これが今回の仕組みですから、六月で一応の評価は出ますから、その後、各省庁の評価委員会がどういう評価の結果を出すか、それを見て私どもの方が統一性と総合性の担保をやる、客観性の担保をやるようになっていますから、私どもの方の委員会がですよ、そこでその結果を見てこの一年のあれをきっちりやっていくと。こういうことが、今、委員が言われましたような、報酬が高くなっているじゃないか、役員は増えているじゃないかと、こういうことに対するチェックになると思いますがね。 まあ、委員、役員はしようがないんですよ。今までは国の研究所だとか国の何とか大学校だったんですよ。役所でやっておったんです。今度は世帯を持つわけですから、独立行政法人で。理事長がいる、理事がいる、監事がいると、こういうことをやっているんですけれども、私はそれはそれでしようがないと思うけれども、ちゃんとやっていない独立行政法人は、それは評価によってこれは減らしていくべきです。報酬だって同じですよ。そのための独立行政法人なんで、今までと同じようなら、何で独法制度を作ったかと、こういうことになると思いますので、私どもの方も所管のことについてはしっかりやっていきます。
○山本孝史君 民間で引受手がないから独行法人にしたといういきさつもありまして、そこは必ずしもおっしゃっているような形には私はならないんじゃないかと思っているんですが。 いずれにしても、これはこの委員会等を中心にずっと追い掛けていきませんと、なぜ独行法人申し上げているかというと、これから新しく特殊法人が独行法人に変わりますし、行政委託型の公益法人も独行法人化したらどうだという議論もあって、独行法人は非常に重要な位置を占めてくると思うんです。ただ、もう始まる前から実はこんな給与だとか組織体系は分かっている話で、一年たったからそこで評価の対象になる話ではないんですよ、これは。そこは認識、私違うんですが。 ただ、評価をどうするかという部分が非常に重要で、そのときに、今回先行している五十七が調査研究機関として動いています。あるいは教育機関のような形で動いていますよね。そのときの評価を例えば純損益でやったらどうなるんだと。そうすると、赤字を出したら駄目で黒字だったらいいのかという話が出てくるだろうと思うんです。そうすると、例えば、今日は文部大臣おられませんけれども、国立青年の家等々で、教育施設でありながら、例えばアルコールを売るとか、あるいはたばこをじゃんじゃん売って利益を上げる、それによって黒字にするとか、そういった、オリンピック青少年センターなんかそんなになっちゃいましたけれども、そういう形にも実はなりかねない。博物館、美術館が売れないパンフレットを一杯作って押し付けるというような形で利益を上げるというのは、どうもこれは話が違うんじゃないかと、こう思うわけです。 研究機関という意味でいいますと、非常に心配しておりますのは、研究機関の中で、結局、評価の対象が、例えば何で評価されるのか。レポートの数で評価されるのかといいますと、あるいはいい研究しているねというようなことで評価をされるとしますと、実績の上がりやすい研究にばっかり行ってしまう。それが本当にいいんだろうか、それが国のやるべきことなんだろうかと。 基礎研究は大学でやってください、もうかる研究は企業でやってくださいと。だれももうかりもしないし、だれも必要だと思わないけれども、でもやらなければいけない、国の政策を決定するためには絶対必要だという研究を実は国の独立行政法人となったこの研究機関がやるという話なんじゃないでしょうか。そのときに、どういう手順で評価をするのかということを決めておかないと、私は非常に、最初のこの独行法人化されたときの意図と違う方向に行ってしまうのではないだろうかというふうに思うわけです。 そこで、それを各省庁はやるわけですけれども、最終的には総務省の、大臣のところでおやりになるわけですから、基準をこれはお示しになっていて、それによって各省庁やっていると思うんで、そこの御認識、どういう形で評価をするというふうにお考えになっているのか、その認識を聞かせていただきたいんです。
○国務大臣(片山虎之助君) これは三月なんですが、今年の、政策評価における運営についてという通知を出しておりまして、その中でやり方や基準を一杯書いたものがございますので、これに従ってやってもらうと、こういうことでございますね。 そこで、評価、今、委員が言われるように難しいですね。数字が良ければいいというものでもないんで、数字と中身は違うこともありますしね。大体合っていることが多いんで、その辺はやっぱり私はある程度トライ・アンド・エラーみたいなところがあってもしようがないと思っているんですよ。 そこで、しっかりした客観的な納得できるような評価をしていくと。その評価がその法人の業務や内部の体制につながっていくと。そういうことのために、私どもの方の何とか委員会なり行政評価局というのがありますから、これやりながら国民の皆さんの期待にこたえるような行政評価、政策評価の仕組みにいたしたいと、こういうふうに思っております。
○山本孝史君 石原大臣に最後、もう一度同じ質問ですが、その評価の仕方ですね、どういう見方で今後独行法人化されていく、あるいはされてきたことについてチェックをしていかれるのかというその視点をしっかりと聞かせていただいて、質問を終えたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま総務大臣の方から御答弁されましたように、大局的な総合評価は総務省の方で指針をもう既に出して各府省庁に指導していただいておるわけでございますけれども、行革事務局といたしましてもその評価が、これまた月並みな言葉でございますが、第三者評価に託するということは、いかに客観的に物事が見れる指針、すなわち物差しになっているかということでございますので、その結果を見て、適正に内閣としてこの評価が行われるように努力をさせていただきたいと考えております。
○山本孝史君 時間になりましたので終わります。ありがとうございました。
○続訓弘君 私は、政策評価について御質問申し上げたいと存じます。ただいま、山本委員の質問と若干ダブることがございますけれども、お許しをいただきたいと存じます。 この制度は、これまで予算の獲得、法律の作成などに重きを置いてきた役所の文化を、税金の重みを国民の視点からとらえた政策重視型に改めるという目的で導入されたものと考えます。この政策評価の制度が昨年一月から導入されてから一年半が経過いたしました。この四月からは、政策評価の推進を法律で規定する行政機関が行う政策の評価に関する法律も施行されました。 この一年余りを振り返って、政策評価に関して政府全体としてどのように取り組んでおられるのか、またこの制度の目的を達成していくためには何よりも職員の意識改革が重要であると考えますが、総務省はこの点についてどのように取り組んでおられるのか、お答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(片山虎之助君) 続委員はこの制度確立に大変な御尽力をされた方でございますので、謹んで敬意を表しながら答弁させていただきたいと思いますが、この政策評価制度に関しましては、昨年の一月に政策評価に関する標準的ガイドライン、こういうものを作りまして、各府省で具体的な取組を私どもの方から要請したわけであります。しかし、ガイドラインだけでは不十分だということで、昨年の三月に法案を出させていただいて、六月に国会で成立させていただきました。 法の成立後は、昨年十二月に各行政機関の長が定める基本計画の指針となるべき事項を決めまして、これを通知しますとともに、政策評価に関する基本方針、評価の基本的な考え方について閣議決定を昨年の十二月にいたしております。現在、ほとんどの省庁で法に基づく基本計画、実施計画の策定を終えまして、評価に取り組んでいるところでございます。今後とも、これをしっかりと法の趣旨に基づいて評価をしてまいりたいと考えております。 また、今、続委員からお話しのように、職員の意識改革が必要だと。私もそのとおりだと思っております。昨年から、各府省の職員を対象に、政策評価に関する統一研修を全国の十八か所で十九回行いまして、約三千人、二千何百人の国家公務員の皆さんに研修を行いました。 こういう取組を今後とも続けまして、評価制度の実が上がるように努力してまいりたいと考えております。
○続訓弘君 次は、各府省が実施する政策評価についてはどうしても、政策を推進する立場の者が行うわけでありますから、客観性が欠けるおそれがないとは言えません。そこで、客観的でないような場合には、先ほどもお答えがございましたけれども、総務省が代わって評価を行うような仕組みも用意されております。 総務省として、この客観性を確保するための評価をどのように進めていかれるのか、また客観的な評価機関として総務省に政策評価・独立行政法人評価委員会が置かれておりますが、委員会はこれまでどのような役割を果たしてこられたのか、お答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(片山虎之助君) 御指摘の客観性担保評価の進め方につきましては、法律と基本方針に基づきまして、各府省が実施した政策評価についてその備えるべき要件をちゃんと備えているかどうかの審査を行う。それから、各府省が実施した政策評価のうち、再評価をした方がいいもの又は新たに政策評価を実施すべきものについて必要性があるかどうかの認定を行うということが二番目。それから三番目には、やった結果がやっぱり客観的かつ厳格な実施が確保されていない、評価の、こう認める場合には、総務省が自ら当該政策についての評価を行うと、こういうことにいたしておりまして、これについては、政策評価・独立行政法人評価委員会の審議を踏まえまして私どもの方でやっていくと、こういう今仕組みになっておるわけでございます。 それから、この政策評価・独立行政法人評価委員会は、私どもの方の行政評価局というところが全体のいろんなチェックをするところでございますけれども、それの御意見番、お目付役でございまして、政策評価の客観性強化の上で重要な役割を果たしております。これまで評価法に基づく政令や基本方針に関する御審議をいただいて、ここの御了解を得てやっておりますし、また行政評価等プログラムや総務省自ら行う個別の政策評価テーマの評価計画等についても御意見を今いただいているところでございまして、大変そういう意味では評価委員会がいろいろやっていただいていると我々は思っております。
○続訓弘君 最後に伺います。 これは、先ほど山本委員との関連ですけれども、独立行政法人制度は平成十三年度から導入されましたけれども、早くも独立行政法人への天下りだとか、あるいは役員数が多いとか、あるいは給料が高過ぎるとか、そういう批判がございます。 四月の十四日の朝日新聞では、「独立行政法人 幹部横滑り・天下り九割 旧組織からポスト増は八十増」、こんな見出しで報じられておりましたし、また五月五日の読売新聞では、「スリムどころか三倍増 独立行政法人の役員」、さらには給料の高さ等々が指摘されておりました。 この独立行政法人は、民間企業的な経営手法を用い、自由度を高めることによりパフォーマンスを高めるといった独立行政法人制度の実効を上げるためには、独立行政法人に対する評価を厳正に行うことが何よりも重要であると考えます。独立行政法人については、各府省の評価委員会がまず評価を行い、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会は各府省の評価委員会の評価結果に意見があれば述べるという二重チェック構造になっております。総務省に設置されました委員会の役割は極めて重要であると考えます。 そこで伺います。委員会は独立行政法人評価に関してどのように取り組んでいかれるのか。この点を伺わせていただきます。
○国務大臣(片山虎之助君) この独立行政法人制度は、外国にも似たような制度がありますが、国が自らやる、あるいは国が事前に統制をする、関与する、こういうことをやめて、独立した法人にして自由にやってもらって、効率的にやる、やることの質の向上も図るというねらいなんですね。 しかし、今言いましたように、報道機関を含めましていろんな御指摘もあるわけでありますから、本当に独立行政法人がいい制度かどうかというのは今後ですね。そのためには、独立行政法人の評価がしっかりできるかどうか、ちゃんとできるかどうかだと、こう思っておりまして、それぞれの評価委員会が各府省にありますから、そこにまず評価していただいて、それについて私どもの方の統一的な独立行政法人を含む評価委員会が意見を申し上げると、こういうことになるわけでありまして、今後、まず一時的な各府省の評価委員会がどういう評価をするか、それについて我々の方がどういうチェックをするか、こういうことに懸かってきていると思います。 そこで、私どもの方では、三月の終わりにこれについての通達を、先ほども言いましたような考え方や基準やそういうものを通知いたしましたので、それによって各府省の評価委員会がやっていただくと思っておりますし、もしその評価の結果が出ましたら、私の方の評価委員会で必要があればいろんな意見を言っていきたい、こういうふうに思っております。 今後の我々の努力次第だと、独立行政評価法人が国民の皆さんから見て本当に評価されるかどうかは、正にこれからの評価委員会の役割、結果に懸かっているのではないかと、こう考えております。
○続訓弘君 この政策評価に関しては、国民が大変関心を持っておられます。税金の重みを知ってほしい、無駄を省いてほしい、そして国民の目線での行政を果敢に実行してほしい、こういうことで私は政策評価ができたと思います。したがって法律もできました。同時に、今お話しのような、独立行政法人に対しても国民の目線は非常に厳しいものがございます。是非これらを踏まえて、総務大臣として国民の期待にこたえられるように努力をしていただくことをお願い申し上げます。 結構ですから、もう。ありがとうございました。 引き続いて、私は、浜岡原子力発電所の事故について御質問したいと存じます。 中部電力浜岡原子力発電所は、これまで我が国における最も安全な原子力発電所の一つとして、多数の見学者を迎え、多くの講演会を開催して原子力の普及啓蒙に多大の貢献をしてこられたと聞いております。それだけに、今回報道されました相次ぐ事故は、それらが原発の安全確保の心臓部とも言うべき原子炉内圧力容器にかかわる事故であるだけに、その対応いかんによっては我が国の原子力の将来に重大な影響を与えかねないと深く憂慮するものであります。 私は、資源に乏しい我が国の産業発展の基盤であるエネルギーの三割を超え、しかも地球温暖化で問題となる炭酸ガスの排出量の少ない原子力はやはり重要であると認識しているだけに深く憂慮するものであり、付近住民の方々はもちろんのこと、国民の納得する形で速やかに解決することを望むものであります。 そこで、先日、中部電力及び経済産業省からそれぞれ報告書が出されたところでございますが、以下、三点について政府の見解を伺います。 第一点は、原子炉圧力容器につながる冷却用配管の破断事故についてであります。 事故の発生から原子炉停止に至るまでの対応がどのようになされたか、これを時系列的にお答えください。また、事故原因は何だったのか。三番目に、職員が事故現場に入ったのか、入ったとすると職員の被曝線量はどれくらいあったのか。四番目に、どのような事故防止対策を講じようとしているのか。この四点についてまずお答えください。
○政府参考人(佐々木宜彦君) それでは、一点ずつ御説明をさせていただきます。 まず最初に、どのような対応と通報連絡の体制であったかということでございますけれども、平成十三年十一月七日十七時二分に事故が発生しました際に、火災報知器あるいは建屋内の放射能レベルを示すモニターの警報が作動いたしました。中部電力では、浜岡原子力発電所におきまして所内の一斉放送を用いて建屋全域に避難指示を出しました。高圧注入系が自動停止をいたしましたので、地元自治体、国等に第一報を通報したのでございます。また、電力といたしましては、高圧注入系の機能を直ちに復旧することは困難と判断いたしまして、原子炉の停止を決定しまして、運転の停止作業を行いました。 私ども保安院では、中部電力から通報を受けました後、直後、直ちに三名の保安検査官を発電所に向かわせまして、現場周辺の放射線レベルの確認など安全確認を行うとともに、事故現場の状況について情報収集を行いました。 次に、原因でございます。 配管破断事故の原因につきましては、実は原子炉水の放射線分解によって生じた水素と酸素が破断した配管部に高濃度で蓄積し、高圧注入系の定期的な起動試験時に高温の蒸気による熱と配管内に付着しておりました貴金属の触媒作用の助けによって着火し、急速な水素の燃焼による内圧上昇が生じたため配管の破断に至ったものと推定しました。 本件の原因究明、再発防止対策の検討に当たりましては、私ども保安院にタスクフォースを設置いたしまして、中部電力によります作業について評価検討を加え、必要な指示を行うとともに、各分野の専門家の意見を聴取しつつ実施してきたところでございます。また、その間、第三者機関であります日本原子力研究所あるいは財団法人原子力発電技術機構に各種の分析や解析、評価を依頼いたしまして、中部電力の調査に対するチェックも行ったところでございます。 第三点に、破断事故後に職員が建屋の中に入ったかということでございます。 この点につきましては、中部電力から、配管破断事故発生時に原子炉建屋内に高圧注入系の試験をするための運転員が一名おりました。また、事故直後に原子炉建屋からの避難指示に気付かず五名の作業員が原子炉建屋内に入ったということでございます。しかし、いずれの方々もそれぞれ有意な被曝はなかったとの報告を受けております。〇・〇〇ないし〇・〇一ミリシーベルトということでございます。 また、事故発生後、翌日の八時ごろまでに現場の確認あるいは除染を行うために百七十二名が原子炉の建屋の中に入り、このうち個人の最大の線量は〇・一八ミリシーベルトであったとの報告を受けており、問題なかったと判断いたしております。 今後の作業等に伴いましての作業員の被曝線量については、法令によりまして事業者に対しまして毎年度一回の報告を義務付けておりますが、放射線管理等報告書で放射線作業従事者の線量を確認していくこととなります。 第四点の今後の再発防止の対応でございますけれども、今回の配管破断事故の原因究明結果を踏まえまして、私ども五月十三日に国としての見解をまとめましたが、当院から中部電力を含めまして沸騰水型原子炉を有するすべての事業者に対して、高濃度の水素の滞留を防止するための再発防止対策を指示をいたしました。 この中で、破断した配管と類似の配管については撤去又は上流側蒸気配管との分岐部への弁の設置を行うことを指示をいたしました。 また、それ以外の水素が滞留する可能性がある配管につきましては、まず、水素と酸素の蓄積評価を行うこと、また、その結果を踏まえて弁又は排気のためのベント管の設置等の設備変更を行うこと、これによらない場合には、水素等の除去操作を適正な間隔で行うとともに、温度計により蓄積を監視するといったことを指示をいたしているところでございます。 なお、破断した浜岡一号機の余熱除去系の蒸気凝縮系配管につきましては、中部電力は撤去するといたしております。五月十四日に、当該配管の撤去に関しまして、原子炉設置変更許可申請が私どもになされております。現在、本件につきまして安全審査を行っているところでございます。
○続訓弘君 続いて第二点は、原子力圧力容器からの漏水事故について伺います。 その一番は、発見されたのは何時か、漏水検知システムはどうなっていたのか。事故原因究明の現状はどうなっているか。漏水処理、漏水箇所の検査、補修に当たった職員の被曝線量はどれくらいか。四番目に、事故再発防止対策はできたのか。 引き続いて三番目、これが一番重要な問題であります。東海地震に対する浜岡原発の安全性についてであります。 最近、東海地震がいろいろ話題になっておりますが、万一実際に事故が起こった場合、海岸に近い浜岡原子力発電所の津波や地震に対する対策は万全と考えるか、しかとお答えいただきたいと存じます。 以上で質問を終わります。
○政府参考人(佐々木宜彦君) それでは、また順番にお答えいたします。 一号機の原子炉からの漏えいに関しましては、実はちょうどこの破断事故によって運転を停止していたところでございまして、この間に点検を行っておりました。平成十三年の十一月九日の十五時三十分ごろでございますが、制御棒駆動機構の一本の下部付近から数秒に一滴程度の漏えいを発見したものでありました。中部電力は、停止後に漏えい監視データの分析評価の結果、実はこの漏えいは平成十三年七月上旬以降あったものとしております。しかしながら、漏えい検知システムの保守不良によりましてデータが正確に把握できずに、これが漏えい発見が遅れた一因となったものと私ども考えております。 私どもといたしましては、漏水検知システムの保守管理が適切に行われず、その結果として漏えいについての判断が遅れたことは、事業者の運転管理上の対応としては不十分であったと思います。事業者は、今後、データを正確に把握するため、漏えい検知システムの点検強化を行うとともに、運転中に炉水漏えいが発生した場合にもこれを適切に把握するため、データに異常兆候が認められた場合の社内の検討体制の強化等を図ることとしております。 二番目の件でございますけれども、今回の漏えいの原因でございますけれども、当該溶接部に応力腐食割れによる亀裂が発生し貫通したことから漏えい、炉水が漏えいしたと判断をいたしました。 一般的に、応力腐食割れは金属材料、応力及び水質環境の三つの要因が重畳して発生、進展することが知られております。今回の原因調査の結果、当該溶接部に使用された金属、実はインコネル一八二というニッケル合金でございますが、一定の引っ張り応力が存在すると応力腐食割れが発生する可能性があること、そして本件のような実は溶接の施工方法では、応力腐食割れが発生、進展する可能性のある残留応力が存在したことをモックアップの試験装置により確認しました。第三に、原子炉水中の溶存酸素濃度は、応力腐食割れの発生及び進展する可能性がある炉水環境にありました。以上のことから、応力腐食割れが発生する可能性がある条件がそろっていることを確認をいたしました。 また、当該部から採取いたしました金属片の調査の結果、亀裂が粒界に沿って折れ曲がりを伴って進展していることなど、この亀裂は粒界型の応力腐食割れの特徴を有していることを確認をいたしました。 今後の対策と従業員の被曝についてでございますけれども、本件に関して、格納容器内の点検のために原子炉建屋内に十一月九日に入域した者は三十二名、個人の最大の線量は〇・三ミリシーベルトでございました。翌十日、この点検作業を行った者が建屋内に入域した者四十五名でございましたが、個人の最大の線量は〇・四五ミリシーベルトであったと報告を受けております。それ以降、そしてまた今後の作業に伴います作業員の被曝線量につきましては、法令によりまた事業者から報告を求めることといたしております。 今後の対応でございますけれども、今回のような亀裂は性質上時間的には緩やかに進展するものでございまして、亀裂が貫通に至っても、的確な漏えい監視体制を図ることによりまして早期に把握ができます。そしてまた、所要の対応を取ることが可能であります。本院といたしましては、沸騰水型の原子炉を有する事業者において適切な漏えい監視体制が図られていることを既に確認しております。 また、今回の一連の調査を通じまして、沸騰水型原子炉につきましては、浜岡一号機と同一の材料、同様の溶接工法を採用している場合に同じような応力腐食割れの発生の可能性は否定できないとの知見が得られたところでございます。 したがいまして、調査をした結果、これに該当する原子炉は浜岡一号機以外に十基あることが明らかになりました。これらにつきましては、浜岡一号機で漏えいが発生した部位と同じ溶接部の現状を把握することが必要であると認識いたしております。このうち五基については既に事業者が点検を行っておりまして、同溶接部に亀裂等の異常がなかったと報告を受けております。これまでに点検実績のない五基につきましては、事業者に対し、運転計画を勘案し、同溶接部の亀裂の有無について今後点検を行うように指示をいたしたところでございます。 次に、東海地震が発生した場合、浜岡原子力発電所における地震あるいは津波に対して安全かという御質問でございます。 浜岡原子力発電所は、マグニチュード八・〇の想定東海地震、あるいはマグニチュード八・四の安政東海地震、更にはマグニチュード八・五の限界的な規模の地震などにも耐え得る設計であることを確認いたしております。また、津波に対しましても、過去の地震津波の調査と東海地震をも考慮いたしました地震津波解析の結果、津波水位に対しても敷地前面に十分な高さの砂丘があることを確認をいたしておりまして、安全であるとの評価をいたしているところでございます。
○続訓弘君 終わります。
○岩佐恵美君 食品表示違反の問題について、三月十二日の予算委員会での私の質問に対して根來委員長は、我々も抜かったかなという反省がある、その反省の上に立っていろいろの方策を考えていきたいと答弁されました。その後、公正取引委員会として食肉の不当表示で次々と排除命令を出しました。しかも、小売段階だけでなく、加工販売会社の不当表示を摘発したのは初めてだということです。 不当表示は、消費者にとって全く許せない、正に社会的な犯罪です。公正取引委員会として従来とは違ったしっかりした対応が必要だと考えますけれども、その点、改めて公正取引委員会のお考えを伺いたいと思います。
○政府特別補佐人(根來泰周君) 前にお答えいたしましたけれども、今度のようなことを踏まえまして、特に食品についての表示問題というのは私どもも最重点事項として取り組んでいるところでございまして、関係業界に対して公正取引規約を厳正に遵守していただくというようなこと、あるいは関係官庁あるいは消費者モニターあるいは都道府県と十分な連携を取って情報の収集に努めて、厳正に対処するという方針でやっておりますし、現に、将来もまたそういう方針でやっていこうと思っております。
○岩佐恵美君 牛肉の在庫緊急保管対策事業について伺いたいと思います。 対象外肉の個別事業者名の公表について野間副大臣は、原則公表する方針で同意を求めていると、前回の委員会でそう私に答弁されました。ところが、農水省の五月一日の発表では、三月十五日、三月二十九日に発表された補助対象外のものについて公表されたのは事業実施団体名だけで、買入れ先の会員名、業者名はすべて伏せられています。対象外の肉はいずれも意図的ではなかったとされていますが、実際には、対象外の肉が百キログラムを超えている業者が七社もあります。末端業者だけでなく、日本ハム・ソーセージ工業協同組合の会員企業でも、C社が品質保持期限切れ百九十五・五キロ、D社が骨付き肉十・三キロ、E社が品質保持期限切れと重量表示違反と合わせて六百九十三・二キロが対象外と認定されています。 そもそも保管事業は、保管した牛肉をいずれ業者に戻して販売することが前提の事業です。たとえ事業の説明の際に品質保持期限の扱いについてその詳細な説明がされなかったとしても、品質保持期限が過ぎたものを保管するなどということは本来あり得ないことだと思います。それを、期限切れの牛肉を保管対象にして税金を取るなどということは、全く企業の社会的倫理にもとると思います。 業者が公表に同意しないから公表しないということでは私は済まされないと思いますが、改めて野間副大臣のお考えを伺いたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 四月二十五日からは全量を検査場所に集約いたしまして検品を実施しておるところであります。検品結果につきましては、先生御指摘のとおり、定期的に公表をすることといたしておりまして、三月十五日及び二十九日、五月一日にそれぞれ公表をいたしたところであります。 これまでに品質保持期限切れ、骨付き部分肉の混入、表示と内容物の重量の相違等の理由によりまして、約七トンの牛肉を補助対象から除外したところでありまして、当該牛肉につきましてはその数量を事業実施主体ごとに集計をした上で理由を付して既に公表したところであり、個別企業名につきましても原則公表したいと考えております。 しかしながら、不適格品の混入の発生をした原因が事業趣旨の不徹底や買上げ業者側の理解不足等、種々これありまして、その事情を精査しますとともに、公表が大きな社会的制裁であることを考慮いたしまして、事業者の同意を得て公表することといたしております。現在、その同意を得るための作業を実施をいたしておるところでございますので、御理解のほどをお願いをいたしたいと思います。
○岩佐恵美君 公表する公表すると言いながら、出てきているものがなかなかそういうきちっとした対応になっていないんですね。そこのところは是非、この委員会でもちゃんと言っているわけですから、原則公表、大臣も言っておられるわけですから、きちっと対応していただきたい。もう少し様子を見させていただきたいと思いますが、そういう姿勢では、やっぱり消費者の食の安全への信頼というのは回復できないというふうに思うんですね。きちっと対応していただきたいと思います。 次に、牛肉の在庫緊急保管対策事業については、対象外の肉の問題だけではありません。助成金の過大な積算の問題が重大化しています。 助成金の一キログラム当たり単価七百七円には、チルド肉を冷凍にするために価格が下がってしまう分の補償として冷凍格差三百七十八円が含まれています。しかし、緊急保管事業が行われる前から冷凍されていた肉は当然冷凍格差の補償対象にはならないはずです。それが、既に冷凍されていた肉も含めて一律に冷凍格差分を含む七百七円助成することにしていたわけです。どうしてですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) この事業でございます。先生御指摘のように、全頭検査前の牛肉を市場から緊急に隔離するということで消費者の不安の払拭等を目的としたものでございまして、この積算するに当たりましては、過去、豚肉の調整保管事業等を実施しておりまして、それに準じまして、牛肉とか豚肉の調整保管に、市場隔離に必要な標準的な経費ということで定額の奨励金にしたということでございます。 中身が保管料と冷凍格差から成っておりますけれども、冷凍格差につきましては、保管のために凍結した場合に直接的に品質が落ちるということもございますし、また、昨年のあの時点では、年末の需要期に販売するということに備えて、高値で販売するということに備えて凍結されたものも多いということもございまして、それがもう年末に回収できなくなったというような点も考慮して冷凍格差分を中に入れて、過去と同じような積算で行ったものでございます。
○岩佐恵美君 私、何度その御説明を伺っても分からないんですね。 それで、十二月の高い時期に売れない価格差を補てんするという理由についてですけれども、季節による価格差というのは、枝肉ベースでキロ二百円なんです。部分肉に換算しても二百八十五円程度なんです。ところが、三百七十八円の冷凍格差を付けるというわけですから、これを市場から見てもう正当化できるものじゃないんですね。それに、元々冷凍してあった肉に冷凍格差を払うというのは、これは到底納得できる話じゃないんです。国民の税金の使用について、私は余りにも無責任、無神経だと思います。 財務省は、これ変だとお思いになりませんか。
○大臣政務官(吉田幸弘君) 本事業については、財務省といたしましては、農水大臣の御指示により、冷凍格差の助成についてBSEの発生確認後に冷結されたと判断される牛肉を対象とするというように承知はしているところでございます。 今後とも、農水省において、対外的に不適切と、このような不適切という評判を招かないように、制度の趣旨にしっかりのっとった適切な事業の執行が行われるようにお願いをしたいというふうに考えるところであります。
○岩佐恵美君 農水省は、問題が表面化したために、四月十九日になって、九月十日以前に冷凍された肉については冷凍格差分は支払わないということにしました。農水省のやってきたことが社会的に通用するものではないということを私はこの事実というのは認めたことになると思います。結局訂正せざるを得なくなったということだと思います。 支払をやめる冷凍格差分は全体として幾らになるのでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 先生おっしゃられましたとおり、検品を進める中で相当前に凍結されたものが見られたものですから、BSE発生確認後に凍結されたものに限るというふうに補助対象を限定したわけでございます。 実際にどの程度が補助対象から除外されるかについては、全箱検品しないと本当は分からないわけでございますけれども、これまで七千箱ばかり抽出して検品をして、そのうちの約半分が補助対象外ということでございますので、これを大胆に推計するということにいたしますと、補助対象外になります金額は約二十三億円というふうに推定されるところでございます。
○岩佐恵美君 半分として二十三億円であって、これがもしもっと増えていけば、対象外が増えていけばもっと金額が増えるわけですよね。どうも増えるんじゃないかということが言われているようですけれども。 雪印食品の問題が起こらなければ、大体、ごく一部の保管肉の検品だけで済まされていたと思うんですね。そして、何にも問題ないということで、こういう問題が表ざたにならないということで巨額の税金が無駄に支払われてしまうところだったと思います。現に、私もびっくりしたんですけれども、当初、雪印食品の肉は検品の対象になっていなかったわけですから、本当に大変な事態になるところだった。 そこで、会計検査院に伺いたいんですけれども、こういうずさんなやり方の再発を防ぐためにも、厳正な検査をしてそしてきちんと対処をすべきだ、対応すべきだと思いますが、その点、いかがでしょうか。
○会計検査院長(金子晃君) BSE関連対策については、その事業が多岐にわたり、その費用も多額に上っております。これらの事業については、費用が適正に使用され、事業が適切に行われていくことが消費者の安全性に対する信頼を確保するというふうに基本的に認識をし、年当初より検査を行ってきております。具体的には、各事業の内容、実施体制、各事業間の整合性等について着眼をして検査を行ってきております。 先生今御指摘の保管対策事業については、これも先生今御指摘になりましたが、一部の食品会社による牛肉の偽装をきっかけとして信頼性等が問題視されたことから、特に会計検査院では注意をして検査を実施してきております。冷凍格差についても、一律に見ることはおかしいのではないかといった点等、疑問点を既に投げ掛けてきたところであります。 農水省では、このような本院の検査状況の下で四月二十三日に冷凍格差についての見直し案を発表しており、その中で二十三億円という試算が示されたというふうに承知をしております。 本院としては、この見直し案の内容を含め、冷凍格差の助成の適否について検査を現在鋭意進めているところであります。また、保管対策事業については、冷凍格差の適否の検査と併せまして、冷凍保管経費についても不要な費用が含まれていないかなどの点に注意して現在厳正な検査を行っているところでございます。
○岩佐恵美君 それで、もう一つおかしな問題を指摘をしたいと思います。 助成金は、冷凍格差分のほか、保管経費として一キロ当たり三百二十九円組み込まれています。その内容はどういう内容でしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 保管経費の内訳でございます。七項目から成っておりまして、金利と保管料と入出庫料、凍結料、加工料、保険料、輸送料でございます。
○岩佐恵美君 この保管経費の半分以上を占めているのが加工料なんですけれども、これは何なんでしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) 枝肉を部分肉に加工する際の費用、脱骨し、カットし、成形し、余分な脂肪の除去を図る費用でございます。保管のためにそういう加工が必要であるということで積算の内訳として用いているものでございます。
○岩佐恵美君 元々チルド肉として販売する予定の肉については冷凍保管するために必要となる加工料、冷凍料、これを助成するのは分かるんですけれども、既に冷凍肉になっているものについて、政府の保管事業に入る、そういう事業対象になるからといって改めて凍結料や凍結のための加工料、これが必要になるんですか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) これ、短期間で市場に流通している牛肉を集めるという事業でございまして、過去行いました豚肉の調整保管に準じた標準的な経費として定額の奨励金を助成することとしたわけでございます。その際の、過去からの考え方でございますけれども、やはり市場から隔離し保管するためには、一つは、枝肉をかさばらないように衛生的に包装をいたしまして凍結保管するために部分肉に加工をし、そしてこれを凍結して冷凍倉庫に入庫する。さらに、金利等の保管に要する経費が掛かるということを踏まえまして、標準的な経費として積算をし、奨励金の額を出したものでございます。 中身を言いますと、凍結の方は、牛肉そのものの価値、それが下がるのでそれの補てんをするということでございますし、部分肉の加工料だとか凍結料はそのためのコストということで、通常だと普通の販売価格に上乗せしてという、販売できるわけでございますが、今やできなくなったということで、こういう考え方で奨励金を積算したということでございます。
○岩佐恵美君 何度聞いてもこれも分からないんですね。 牛肉の在庫緊急保管事業の助成費は、保管事業に応ずるために業者が負担せざるを得なくなった経費を補償するものなんですね。業者が自らの販売戦略に基づいて冷凍した経費を税金で支払う、こういう理由はないんです。 農水省は、冷凍肉に冷凍価格、冷凍格差を支払う、これをおかしいとして、BSEが発覚した昨年九月十日以前に凍結した牛肉については冷凍格差分の支払をやめたわけですね。 既に冷凍されている肉に凍結料や凍結のための加工料を上乗せすること、これも問題の性格は私は冷凍格差の補償と同じだと思います。その保管経費三百二十九円のうち、よく見てみると、加工料と凍結料で二百八円、六三%を占めているんですね。凍結済みの牛肉に対して保管事業の経費として新たに凍結料や加工料を支払うということは必要ない。冷凍肉に冷凍格差分を支払うのと同じように大問題だと思います。 これについても、検査院、先ほど保管料も含めてと言われましたけれども、しっかり検査をしていただきたい、そして是正をしていただきたいと思います。どうでしょうか。
○会計検査院長(金子晃君) 先ほど申し上げましたように、経費が適切に支払われ、そして事務事業が適切に行われるということが必要でありますので、今の点を含めて会計検査院では現在厳正に検査を進めているところであります。
○岩佐恵美君 国産牛肉の保管買上げ事業をめぐっては、非常に緩い買上げ基準の設定やずさんな検査、雪印食品の輸入牛肉の偽装を始めとする対象外の肉の発覚など、二百九十三億円もの税金を使う事業としては全くずさんです。こういう実態の背景には農水省の関係業界との癒着関係があると考えます。 四月一日の質問でも指摘しましたけれども、牛肉保管買取り事業を任された農畜産振興事業団の常勤役員十一人のうち、理事長、副理事長を含む六名が農水省OBの指定席となっています。非常勤理事には牛肉保管買取り事業の助成金を受ける日本ハム・ソーセージ工業協同組合の理事長、全農の代表理事、会長が就任しています。日本ハム・ソー組合の理事長は骨付き肉を持ち込んだ日本ハム株式会社の会長でした。正に二百九十三億円の事業の中心的役割を果たした農畜産振興事業団が農水省からの天下りと業界代表の癒着の場となっているんですね。 実は、農畜産振興事業団の各役員の報酬、退職金を調べてみました。現理事長は、任期三年で退職すれば、事業団の報酬、退職金合わせて九千十七万円になります。理事長は元林野庁長官で、退官のとき七千八百八十三万円の退職金をもらって事業団に天下っています。合わせると一億六千九百万円になります。元畜産局長の副理事長も今期で辞めれば一年半で三千七百九十八万円になります。農水省の退職金を合わせるとやはり一億円を超えます。そういう人たちが税金を無駄に業界に流すようなことをやっているんですね。 私は、特殊法人の役員報酬を多少引き下げる、そういうことでは済まない話だと思います。天下りそのものをやめさせて癒着の構造を一掃することこそ、これが真の、本当の行政改革なのではないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘のような、特殊法人と業界団体との間で癒着や緊張関係が欠如しているということはあっちゃいけないということは言うまでもございませんし、行政が厳正に執行されていかなければ国民の皆さん方の信頼を得ることは、行政の側もありませんし、特殊法人の側も、また業界団体の方もないと確信しております。 天下りにつきましては、今、委員御指摘のように、退職金のカットじゃ生ぬるいということでございますが、ここは三割ほど退職金をカットさせていただきましたし、給与についても一割下げるような措置を取らせていただきました。国民の皆様方の感覚とはまだ懸け離れていると言われる点もあると思いますので、引き続きまして処遇の見直しや、やはり今、委員が御指摘されましたように、これも今まで表に出なかったんです、この数字が。どれだけいて、どこどこから天下って、何年間いたらどれだけの退職金を取ったというような情報開示も進めておりまして、国民の皆さん方の信頼を回復すべく、行革の立場からも引き続いて努力をしていきたいと考えております。
○岩佐恵美君 天下りは。
○国務大臣(石原伸晃君) 天下りにつきましては、これはいろいろな御意見がございまして、私は、早期退職勧告というものをこれからは是正していかなければならないと、そういうふうに考えております。
○渡辺秀央君 今日は大臣が、警察庁の方の長官も併せて、私が質問をしようと思ったことの一つの会議のようでありまして、今日はそういう意味では、むしろしかし実務に詳しい官房長がおいでをいただいていますから、かえってその方がいいのかという感じもいたしますので、警察の諸般の問題について質問をいたしたいというふうに思います。若干時間がありましたら、後ほど会計検査院の方の当委員会における先般の質問の継続のことについての考えもお聞きしたいというふうに思います。 まず、政治はとにかく不信。国民、政治全体、もちろん政治家も含めて、行政、あらゆる面で、今ほどのいろんな各同僚議員の質問の中にありましたごとく、これは与党、野党問わず、大変な不信を招いている。経済は不況、正にこれも不信。そして労働、雇用環境も不信、不安。加えて、食料の、人間が生存していく大事な食料、これも今ほどの質問もございましたとおり、とにかく表示の問題までいい加減である。加えて、外交もおかしくなっている。とにかく、いろんな意味で今不安が多い。本当にこれでよく国民が日常生活のうのうとやっているなという感じはいたしますが、加えて、今回行われるワールドカップの問題において、これ万一この国際的な行事に警備の遺漏あるいはまたいろんな事故等があったときに、我が国は国際的にもう回復しようもない権威失墜、国家としての体裁のない国体であるというレッテルを張られないとも限らない。非常に危惧をいたしておるわけです。 かつては、サミットを日本でやる、沖縄でやることは沖縄の島の中でセキュリティーの問題、しかし本島で、東京でやったときは東京でもう例えようもない、それは、官房長も当時どこにおられたか分かりませんが、いろんな仕組みあるいはまた想定やりましたね。加えて、今度はもっと、言うならば試合そのものに熱狂的に、どういうことになるかということをいろんな想定した演習をやっているというのもテレビなんかに映像されていますが、そういうことで果たして対応できるのか。 とりわけ昨今の警察の状態を見ていると、どうもそこに不安感をぬぐい切れないという感じがいたしまして、私はむしろ今日は大臣でなくて実務者でかえって良かったと思うんですが、あなた自身の、今度のこの取組に対する警備あるいはそれらに対してどういうふうに考えておられるか、また進めておられるか、まずそのことを簡略に御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(石川重明君) 今、委員御指摘のように、今月末からワールドカップが我が国と韓国におきまして実施をされるわけでございますけれども、まず第一に、これはやはりスポーツの一つの大きなイベントでございますので、それを楽しみにして見られる方、こういう方々が本当に良かったなというような、そういう感じで外国から見えた方もお帰りになるし、我が国の観客もそういう形で感じられる、そういうような警備を実施しなければならないと。 〔委員長退席、理事佐藤泰三君着席〕 ただ、言われておりますように、非常に熱狂的なファンの一部の中に騒ぎを起こすことを常態としているいわゆるフーリガンというような者が諸外国等におるわけでございまして、もしこういう人たちが入ってきたときには、これは厳正な警備を実施しなければならないと。それにつきましては、私どもは外国ともよく協力をして、そして外国のそういう専門家も実際にこちらに来ていただいて、その知恵をかりながら実施をすると。そして、いろいろな会場がございます、試合場がございますけれども、そういうところの県警の力だけでは対応できないようなものであれば、それは全国的に、全国の警察が協力をしてこのイベントが楽しく安全に実施されるように、そういう観点で臨んでまいりたいというふうに考えております。
○渡辺秀央君 外国のその国に不穏分子というか、そういうグループというようなものは、日本で言うならば暴走族みたいな、親玉みたいなのがいますわな。そういうものは情報として徴取して、諸外国から取っておられますか。 私は何でそういうことを言うかというと、韓国はこういう警備が極めてうまいですよ。しかも、いざというときは軍隊まで出るわけですから。そういう国内法を持っている。しかし、我が国はそういうことではない。だから心配をして、そういう万全を期しておられるとは思うんですよ。私も警察に対しては親警察派でもありますから、信用はしているんですよ。信用はしているんですけれども、なおこういう機会に国会の場で、あるいは所管委員会でもそういう問題が、質疑があったのかも分かりませんけれども、行政監視委員会として、事故が起こらないことを願いつつ、そういう問題についての質疑を交わしておく必要がある。それによって、どうぞひとつ各該当する市町村における警備の緊張を高めていただくように、何も不愉快な思いをして帰せということを言っているんじゃないんで、そういうことではなくて、あえて一言申し上げている次第ですが、外国との情報は十分ですか。
○政府参考人(石川重明君) これは、イギリスでありますとかフランスでありますとかドイツでありますとか、そういうところに事前に私ども担当官が行っておりまして、そこで情報交換をいたしておりますし、実際に今回我が国で行われますこのワールドカップの各会場につきましては、各国から、スポッターと言っておりますけれども、実際にフーリガン等の対策にそれぞれの国で当たっている方にこちらに来ていただいて、日本の警察と現地で協力をして、そして事前になるべく情報を得て、そして的確な対応をすると、そういう体制も取っておりますし、また訓練も実施をしていると、こういうことでございます。 〔理事佐藤泰三君退席、委員長着席〕
○渡辺秀央君 是非万全を期して頑張っていただきたいと、無事にすばらしい祭典が終了しますことを祈っているわけでありますし、期待をいたしているわけであります。 さて、私は先般の委員会で大臣に質問をいたしましたが、その一つは、昨今の警察の不祥事が続いていることに対する懸念を申し上げたのであります。先般の委員会での私の質疑、大臣の答弁の資料をもう一度見直してみますと、結局村井大臣も大変現況について憂えておられる。しかも、私が指摘したような問題点も御自身が非常に率直に懸念をしておられるということでありまして、これはお互い問題、共通意識だなという感じはいたしました。 だから、私は非難をするとか、あるいは言うならば小言を申し上げるとかというんではなくて、しかしどうも十二年の五月の二十二日に国民に開かれた組織の確立ということを基にして警察の信頼回復に関する決議を全会一致でいたしましたが、この決議に対しても当時公安委員長は、不祥事の防止と警察に対する国民の信頼を回復し、その期待にこたえるための諸施策を全国の警察に徹底するとともに、職員の士気の向上に配慮するよう警察庁に対し適切な指導、督励を行っていくという所信表明を行っておられることは御案内のとおりですね。 実際に、しかしこれが、僕は新潟の問題のときにこの監察の問題、それからいわゆる二十三万の警察官と九千人のキャリア、国家公務員というか、キャリアという国家公務員、国家公務員との、この警察の今日の制度というのはやむを得ないんだとしても、この制度を直すことはできないんだということであっても、これが本当にうまくかみ合っていくのかなということをいまだに懸念をいたしているんですよ。その証拠にこういう県警本部長までというそういう非難めいたこと言いませんけれども、しかしどうもうまくかみ合っていないのではないかなという懸念がしてなりません。もっと時間があればもっと本質的ないろんな議論をしたいんですけれども、まあこういう機会を踏まえて、日本は麻薬の問題から始まって、そして悪質な犯罪がどんどんどんどん増えている、外国の人が出入りしやすくなった我が国だからやむを得ないなんというようなことだけではないことで考えていかなければならない問題ではないかと。 こういう問題を警察庁あるいは全国の県警本部長会議等々において、本当にただ一片の警察庁長官あるいは国務大臣の訓示等のことで済ましているとしたら、どうも今までのこととは状況が違うんではないでしょうかという懸念です、老婆心です。どんなふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(石川重明君) 今、委員御指摘のように、平成十一年の秋から十二年の春に掛けての事態がございました。私ども、そういう反省の下に、警察刷新会議の緊急提言を受けまして国家公安委員会と警察庁において警察改革要綱というものを定めまして、当面取り組むべき施策をそこに明らかにしたわけでございます。そして、それについて一つずつ取り組んでまいりました。 例えば、警察法を改正をして公安委員会の管理機能を強化をする、それから職員に非違事案があったときにはそれを例えば県の公安委員会に本部長が報告をする法的な義務を負うという仕組み、あるいは県の公安委員会が警察の監察が不十分であると言った場合には個別具体的にその指示をすることができることを法律に権限として定める。また、あの当時大変御批判をいただいたのは、国民の声というものを警察が聞かない、民事不介入ということについての誤った認識がある、前さばきが多い、あるいは警察に対する苦情というものについてきちっとした処理を行っていない、こういったことにつきまして、それぞれ法律で定めてそのような制度を作りましてそれに取り組んでまいりました。 ただ、今御指摘がございましたように、それでもなお今年に至りましても幾つかの不祥事案が発生をしておるわけでございます。これについては誠に遺憾でございます。一つは、教育の問題だということで教育制度も大幅に変えておりますし、その中身といたしましても、職務倫理についての教育の位置付け、あるいは人事制度として採用のときにどういう使命感と誇りのある警察官を始めとした職員を採用をするか、そういったようなことについても個別に取り組んでまいりました。 ただ、こういう状態でございますので、取り組んだ結果どうなったかということについて一言だけ申し上げますと、業務に関する不祥事案というものは、それぞれ各県が取り組んだ結果、少しずつ減ってまいりました。ただ、私行上の非違事案というものが今なお発生をしていると。それは、多くは酒と異性に関するものでございます。こういったものについては、結局のところ、個人がどのように意識にそれを定着をさせてそういう行動というものを取るかということにかかわるわけでございますが、そこの点について、先ほど来申し上げていますように、教育の問題と自己啓発の問題ということが非常に大事だということで、これはなお強力に取り組んでいかなければならないと、こういうふうに考えているところでございます。
○渡辺秀央君 誠にもってそうだろうと思うんです。 私、かつて、古い話ですけれども、警察学校で長い間、戦後から教鞭執っておられた元東大の教授で私ども大学に総長としてお迎えいたしました矢部貞治という先生がおられまして、私はその先生の、総長のかばん持ちをしながら全国いろんなときに総長、矢部先生と一緒に歩いた。そういうときに、矢部先生が来るというので警察の署長が、その町の署長さんが先生と会いたい、あるいはまた一献交わしたいというような、別に役所の金を使うわけじゃないと思うんですけれども、そういう麗しい関係、僕は見ているんです、かつてのね。そういう意味では、中野の警察学校に行ったこともあります、かつての。そういう意味では、正にお互いに人間の触れ合いというのが警察の教育の場にこそ必要なことではないかなと、大変生意気ながら思うんですよ。それから、教官というのが絶えず大学だのいろんなところのように教官が替わると、入れ替わりが激しいと、これまたどういうものかなということも若干懸念、私はそういうのを見ていて感じますね。 ですから、是非ひとつ、この教育問題については、ただその知識を広めたりあるいはまた心構えを言うだけではなくて、場合によっては古いか分からぬけれども、人間教育をしっかりやってもらうということが、法律のこともさることですけれども、それは外務省のように日本の領土に入り込まれても押し返すだけの知識もなかったみたいなことではどうしようもないんですが、最低の法律はきちっきちっとやってもらうにして、是非ひとつ、これまで失墜しつつある警察の不祥事の根絶ということを是非頑張っていただきたい。 自信を持ってその改革により成果が上がっているというふうに今御自慢できるものと、どうもうまくいかないというようなものがあったら、率直におっしゃっていただけませんか。
○政府参考人(石川重明君) 警察改革要綱の中の施策というのは大変広範にわたっているわけでございますけれども、制度としてできても、それを実際に運用をするときに実際その目指すような方向性が出るかどうかということでございますけれども、やはり業務管理につきましては、これはそれぞれの段階にある者がきちっと見ていくことによってそこの中で起きがちなミスというものは防げるんだろうと思います。 今御指摘のように、人間教育とかあるいは誇りと使命感に結び付くような職務倫理観、こういったようなものを醸成をして、本当に国民のためになる仕事をする警察職員というものを育てていくということは、なかなかに難しいところがございます。 ただ、これにつきましても、やはりあってはならない、私行上のものでありましても不祥事というものはなくさなきゃならないということで、多少時間はいただかなければならないかと思いますが、是非努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○渡辺秀央君 もう時間が参ってしまいましたが、是非ひとつ警察改革、刷新会議の改革要綱を踏まえながら頑張っていただきたい。 それからもう一つ、警察官、何かの問題が起こったときに取り調べるときに、やっぱり人権を考えるべきだと思うんですよ。これは今日は私触れませんけれども、極めて遺憾なことがあります。私の周りにもありました。そういうこともありまして、私の周りと言うと語弊ありますけれども、知っている範囲で。やっぱり、人権人権と言うけれども、権力を持っているところほど人権ということを考えなきゃいかぬ、私はそう思いますよ。 だから、そういう意味では、そのうちに個別問題やれる機会があれば話しますけれども、いずれにしてもそういうことも踏まえながら、どうぞ警察の権威、それから警察の国民の中にある信用、信頼、愛される警察、かつてのあれはお巡りさんの歌までできた時代があったわけですから、だから、どうぞそういうことも考えて立派な警察行政をやっていただきたいと希望しておきます。 最後に、時間が参りましたが、先般質問をいたしましたが、会計検査院の金子院長に、理事会で今日、ODAに関しての十二年、十三年度の報告をある程度の、ある程度のものというと、ちょっと具体的に言えないで恐縮ですけれども、そう詳細なものはもうあの報告書の中にあるわけですが、抽出して、いわゆる百五条が発動されて以後どういう成果が上がっているかというのを見たいんです、私は。 この委員会が決議して、本会議場でまでやったのが一体全体どうなっているのかねと。私どももうかつでございましたが、恥ずかしい話です。恥ずかしい話ですけれども、しかし、私も含めて大変恥ずかしいことでしたが、しかし、そういうかつてのこの委員会が国政の場で、国権の最高機関として常任委員会としてこの委員会があってそこで決められたことが、そして決議されたことがどういうふうに、さっきの行政監視、評価の問題ではありませんけれども、どういう成果になっているかというのを実は我々監察をさせていただきたいと、こう思いまして、是非御協力をお願い申し上げたい。 一言、院長のその所信をお聞きいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○会計検査院長(金子晃君) 決算検査報告に掲記した事項の内容、またその後のフォローアップの状況につきましては、当委員会の御要請に従って御説明、対応をさせていただきたいと思っております。
○渡辺秀央君 ありがとうございます。終わります。
○又市征治君 私は、この委員会で、繰り返し特殊法人などの天下りと利権、癒着の問題を取り上げてまいりましたが、今回もこの問題を取り上げたいと思います。 まず初めに、経済産業省にお伺いをしてまいりますが、財団法人電源地域振興センター、以下振興センターというふうに略さしていただきますけれども、これは経済産業省の所管法人ですけれども、柏崎刈羽原発及び関連地元施設の建設利権に絡んで大変悪名が上がった法人ということであります。 問題となった生涯学習施設ラピカについて、私は昨年の十二月にも触れましたけれども、会計検査院が二〇〇〇年度の決算検査報告で重大な不正である特定検査対象に掲げまして、二億六千万円を不適切と指摘をいたしました。その後、経済産業省が村に対して返却を求められて、今年二月にこれは回収をされていますね。 そこで、今日問題にしたいのは、この振興センターに経済産業省が実は大変深く関与をされているわけでありまして、つまりどういうことかといえば、経済産業省は金の返却を求めたから単純な何か被害者みたいに見られがちですけれども、実はこのラピカの不正支出の、むしろ本件の税金の無駄遣いについていえば、国民に対して加害者だったんではないかというふうに私は思うわけです。 この認識について、まず経済産業省から見解をお伺いをしたいと思います。
○副大臣(大島慶久君) 又市先生にお答えを申し上げたいと思います。 いわゆるこのラピカ問題につきましては本省でも精査をさしていただきまして、会計検査院の指摘も踏まえた上で、今、先生が御指摘のとおり、最終的には昨年の十二月に交付金の返還及び加算金の納付を合わせて三億四千万円でしょうか、の返納を刈羽村に命じたところでございまして、これに際しては、刈羽村からは国に対して非常に速やかに同金額の納付がされたと、こういう事実関係でございます。 先生の御指摘のとおり、本件にかかわりますこの電源地域振興センターの関与、これは我が省の関与という形から申し上げますと、やはりその村から依頼を受けます基本構想あるいは基本計画にかかわる調査を受託しておりますし、また設計のコンペの実施に関する専門家なども派遣をしている、こういった意味では確かにかかわりの深い、経済産業省とのかかわりの深いということは先生御指摘のとおりでございますけれども、一方では、同センターの関与が特定の業者の便宜を図った、こういう事実は調査の結果なかったと、こんなふうに私どもは認識をさせていただいております。 けれども、他方、同センターの事業に関して、中立性だとか透明性ということについてはやはりいささかも疑いが生じるようなことがあってはならない、私たちもそう思っておりますし、同センターの事業の運営につきましては、その改善を指導しながらこれに取り組んでいるところでもございます。 そして、さらには、このようなことが二度とあってはまいらない、こういうことでございますから、当省の検査担当の職員の能力、そういったことにもかかわりがあるという観点から、その能力の向上も図っていかなければならぬ、あるいは検査マニュアルの充実など交付金事業の実施にかかわるチェック機能の強化を図り事態の再発防止に努めてまいりたいと、現在もそういうことで努力をさせていただいているところでございます。御理解をいただきたいと思います。
○又市征治君 その今御指摘になった問題、大変膨大なこの衆議院の調査局の報告の中に載っているわけですね。要約をしますと、通産省からの事情聴取の回答として、この同センターと同様の認識を通産省も持っておった。刈羽村の回答でいえば、振興センターが通産省の指導下にあり、基本構想を策定できると判断をしたからこそ計画の丸投げをしたと、五十八ページ、五十九ページぐらいにこう書かれておる。つまり、決して村が自由に業者選定をしたんではなくて、通産省が実質的にこの振興センターに随契でやらせろということで指定したからだというふうに読み得るわけですね。 そして、振興センターは元通産省の課長の吉野さんという当時の理事を村に乗り込ませて、村の検討委員会の委員長代行として実権を握って、綜合ユニコム株式会社にこの仕事を丸投げをした。こうした癒着と利権の構造が交付金の不正使用を生んだ。言ってみれば、住民の不安を金で釣って原発開発を強力に進めよう、誤った私は国策のなせる業、こういうふうに言わざるを得ないわけですし、同時に、こうした無駄な金を含めて、原発は極めて不経済なシステムにあるということも露呈したということを指摘しておきたいと思います。 次に伺いますけれども、現在の振興センターについてですけれども、一つ目は、まずこの役員はどうなっているのかということです。理事長以下七名が天下りでありますし、うち五名は経済産業省のOBになっているわけですけれども、この七名の役職と、役所での、元の役所での前歴を示していただきたいのが一つ。 二つ目に、なお、振興センターの役員が三十四名とお聞きをしていますけれども、電力会社や原発建設関係会社の社長だとか会長がずらっと名前が並んでいるわけですけれども、こうした業界関係者何名入っているのか、お示しをいただきたい。 三つ目に、理事長あるいは専務理事始めとした常勤七名の年俸などについて御提示を求めたいと思います。
○政府参考人(迎陽一君) お答え申し上げます。 現在、電源地域振興センターの役員をしております国家公務員出身者の役職と最終官職でございますけれども、まず常勤役員でございますけれども、理事長が最終官職科学技術庁振興局長でございます。それから、専務理事が国土庁長官官房審議官でありました。それから、理事二名につきましては、一名が資源エネルギー庁公益事業部電源立地企画官、それからもう一名が国土庁の長官官房水資源部水源地域対策課長でございました。それから、常勤監事は大蔵省の主計局上席予算実地監査官でございます。 それから、非常勤役員のうち二名が国家公務員出身者でございますけれども、理事一名は、沖縄電力の社長を現在しております、元工業技術院の技術審議官でございます。それからもう一名が、政策投資銀行総裁であります、元大蔵事務次官であります。 それから、役員の構成でございますけれども、今申し上げました七名の国家公務員出身者以外に、電力関係の者が十六名、それからメーカー等が八名、金融、保険等の金融関係者が三名となっております。 また、常勤役員の給与につきましては、今申し上げました七名全体で、平成十二年度支給額で一億一千五百万円でございます。
○又市征治君 こうして見てきますと、電力会社や電気事業あるいは原発建設会社の社長や会長がその多数を占めているわけですね。そして、常勤役員には高級天下り官僚が就いて、言わば官業癒着、もう明確なわけです。こんな格好でほぼ国から事業費が二百八十六億円出ているわけですけれども、これが使われておる、こういうことになるわけですが、到底これはもう国民が理解できることじゃないわけです。大島副大臣お見えでございますから、自らのこうした行政評価というものを厳しく是非なさるようにここでは是非指摘を申し上げておきたいと思います。 そこで、時間がございませんので石原大臣にお伺いをしてまいりますけれども、先ほど来からもここで出ていますけれども、天下りがちっとも改まっていない、もっと増えてきているんではないか、こういう指摘がどんどん出てきています。今の件なんかで見ましても、これくらい密接な事業ならもう経済産業省そのものでやってしまったらどうかと、こう言いたくなるくらいなんですね、この事業内容を見ていますと。その方がよっぽど会計上も透明になるし、役員の高い人件費も節約できる、こういうことになるんだと思うんです。 そこでお伺いしたいんですが、この振興センターは、事業費二百八十六億円のほぼ一〇〇%今も申し上げましたが国から出ておって、そのまま企業や自治体へ流れていく典型的な私はトンネル機関、経済産業省のペーパーカンパニーだと言わざるを得ない、こう思うんです。補助金、交付金の名前も、数が多過ぎて役所自身も見分けがつかなくなって、B補助金だとかB’補助金だとかF補助金だとニックネームで区別をつけられておる、こんな状況ですね。 そこで、行革本部もこの三月にこれらの法人に対する改革実施計画を出された。そこでお伺いするんですが、その中で、この振興センターについては取りあえずその一部、七つの補助金を廃止や直接交付に切り替えるということにされているわけですが、これを簡潔に一つは紹介いただきたいということ、二つ目に、大臣として国民の立場に立って、こんなトンネル法人改革の決意をお伺いをしたい。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘のトンネル法人といいますか、行政委託型公益法人改革においては、委員が御指摘のとおり、三月二十九日に改革実施計画を閣議決定いたしました。そして、今話題になっておりますこの電源地域振興センターの電源過疎地域等企業立地促進事業補助金を始めとする委員御指摘の七件、総額七十二億円余りのいわゆる第三者分配型補助金、私は丸投げだと思うんですけれども、丸投げ補助金については、補助金等の廃止と、委員が御指摘のとおり、エネルギー行政と、正にそのものでございますので国からの直接交付に切り替えると。あるいは再補助、再委託の割合というものがこれまでかなり高い割合だったんですけれども、これをもう半分以下、五〇%未満へ低減措置を講ずるというようなことも決めさせていただきました。これが第一点目でございます。 第二点、やはり一般常識からいって、六人の役員の方で一億一千万ぐらいの賞与ということでございますが、どういう配分になっているか、詳細についてはセグメント情報をこちらも取り寄せておりませんけれども、常識的に言ってかなり高いんじゃないかと。それだけの仕事をしていればいいですけれども、さっき言いましたようなトラブルというか事件というか事故というものがもう現に新潟の方で起こっているわけですから、これを戒めとして、やはり国から公益法人に対する補助金については、交付先の使途、どういう形でどういうふうに使ったのか、これを情報公開して、こういうことが起こらないようにして、大島副大臣も御答弁されましたように、より一層の透明化を図り、国民の皆さん方の負託にこたえるような制度にしていかなければなりませんし、これは公益法人でございますので、今年度中にこの公益法人の抜本改革案、取りまとめさせていただきますし、それを見て御判断をいただければと思っております。
○又市征治君 今、大臣からお話ございましたけれども、それでもこの七つの補助金の改革も経済産業省の既得権にちょっと配慮し過ぎているんじゃないかと、不十分だと私は言わざるを得ぬと思うんですね。また、これよりも多い、補助金の七五%を占める二百十七億円は、国の特別会計から出ているためか、この行革のリストに挙がっていないわけですね。これについては次回以降に引き続き私は取り上げたいと思っていますけれども、今日質問したところで、天下り人事も大変ひどい、やめさせるべきですけれども、行革本部はこの振興センターの天下りについてはどう改革をしようとされているのか。大臣、これはまず一つお聞きをしたい。 と同時に、こういう国費の乱用の実態に所管省庁からの天下りが結び付いている以上、天下りの承認基準を緩めて各省大臣にゆだねるという公務員制度改革大綱の提案というのは、私は全くいただけない、改革に逆行するものだと。このことはこれまでもこの委員会で何人もの委員から御指摘していただいているところなんですね。少なくとも行革担当大臣としてはここらのところは毅然として反対をすべきじゃないのか。このことを二つ目にお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 二点御質問があったと思います。 まず、このセンターへの天下りについてどういうふうに対処をしているのかということでございますが、特殊法人の方における天下りについては、先ほども議論が出まして生ぬるいというお話ではございましたが、給与の一割カット、退職金の三割カット等大幅な、当方としては大幅な見直しをさせていただいていると思いますし、この公益法人やいわゆる一般の営利企業への再就職を含め徹底した情報開示、一体どれだけの給料で最終官職が何であった方がどこにいるのかということを進めて、国民の皆さん方の信頼の確保に引き続き対応していかなければならないと思っています。 そして、この公益法人への、役員への天下りでありますけれども、これまでは何省のだれということがなかったんですけれども、最終官職、審議官であったとか局長であったとかということを公表いたしますし、給与も、先ほどは六人で幾らという話でございましたけれども、国家公務員最終官職よりも高くなっているとか次官より高いということがないように、高過ぎないようにするとともに、これらに関する、どういう形でなぜこれだけの給与になっているかというような規定を公表すると。 それと、実は公益法人は民法三十四条法人でございまして、行政委託型の公益法人、役所との関係が強いわけですけれども、法人成りからいいますといわゆる民法、民間法人扱いになっております。ですから、実は退職年齢等も、これも詳細なセグメント情報が当方でも取得することが困難なんですけれども、かなり高いというような指摘もありますから、これも適切な規定、六十五歳というようなものを整備する、こういうことを指導、要請することとしており、所管する府省庁によりまして厳正に対処していただきますように当行革事務局からお願いを申し上げていることでございます。 二番目の質問は、これも当委員会で再三議論が出たわけでございますが、私はやはり今のこの天下りの基準というものはかなり問題があると。その問題の本質には、やはり公務員の方々の退職年齢が非常に低過ぎると。五十二、三歳ですけれども、これはやっぱり高齢化社会なわけですから段階的に引き上げていく、それによりまして公務員でいる期間が長くなりますし、もちろん蓄積してきた、公務員として蓄積してきたノウハウを長く持って使う仕事というのは実はあるわけですね。こういうふうに改めていかなければならないと考えております。 そこで、意見が分かれますところは、今回の改革では内閣自身が明確な承認基準を設けて内閣自身の総合調整の下に各大臣が責任を持って再就職の承認を行うということにしたわけですけれども、これに対しまして今より悪くなるんじゃないかというのが委員の御指摘だと思いますが、私どもとしては、国民に対して責任の所在を明確にした仕組みを整備することにこれはなったのではないかと。 さらに、二重三重に縛りを掛けておりまして、この承認制度の運用について総合調整を内閣が行いますが、大臣はその責任において、承認した案件について詳細に、だれのだれそれさんをどこにどうしましたということを公表すると。そうすることによりまして、大臣の側は、公表した人がいい加減な仕事をして、あるいは一般常識から懸け離れた給与を取っているということで政治の側に責任がかぶってくる。また、人事院につきましても、承認基準について意見の申出や承認事務の実施状況についておかしいことがあったら改善勧告を出せるようなことにするなど……
○委員長(森本晃司君) 石原大臣、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) はい。恐縮でございます。 承認基準を緩めているというような認識はない。ですから、制度の運用として、より今のよりも良くなるように努めていきたいと考えております。
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。 午後五時三十分散会