行政監視委員会 第2号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/04/01
会議録
○委員長(森本晃司君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る三月十八日、林紀子君が委員を辞任され、その補欠として西山登紀子君が選任されました。 また、去る同月十九日、神本美恵子君が委員を辞任され、その補欠として山本孝史君が選任されました。 また、去る同月二十九日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として若林秀樹君が選任されました。 また、本日、西山登紀子君が委員を辞任され、その補欠として富樫練三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官竹内良治君、総務大臣官房長畠中誠二郎君、総務大臣官房総括審議官板倉敏和君、総務大臣官房審議官藤井昭夫君、外務省アジア大洋州局長田中均君、外務省欧州局長齋藤泰雄君、外務省経済協力局長西田恒夫君、財務省主計局次長津田廣喜君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、厚生労働省職業能力開発局長酒井英幸君、農林水産大臣官房審議官山本晶三君及び経済産業大臣官房審議官吉海正憲君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森本晃司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(森本晃司君) 次に、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。 本日は、前回、総務省から説明を聴取いたしております行政評価・監視活動実績の概要に関する件及び行政の活動状況に関する件について質疑を行うことといたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉田博美君 自由民主党の吉田でございます。私、PFIについて質問をさせていただきたいと思います。 我が国の財政状況は大変厳しい現状でございまして、国、地方を合わせまして債務残高が六百六十六兆円だと言われておりまして、今年の国債発行を三十兆円に抑えたといたしましても本年度末には六百九十三兆円になると、こう言われておるわけでございますが、これは、我が国のGDPの今までは一・三倍、これからは一・四倍に限りなく近づくわけでございまして、欧米先進国と比較しましても最悪の状況であるというのが現状ではないかと思います。 そうした中で、二年前に六百兆円あったといたしまして、一分間で三千万円、一時間で十八億、一日四百三十二億の利息が毎日黙っていて生じるわけでございますから、これが元利と一緒になりますと大変なものになりまして、国民の皆さん方にツケが回るということでございますから、何としても構造改革を推進していかなきゃいけないと、こう思っているところでございますが、そうした中で、私はPFIについて質問をしたいと思いますが、PFIは、先輩の国会議員の先生方が大変な御尽力をされまして、たしか平成十一年七月三十日に議員立法として成立をいたしました。また、昨年の十二月五日の日に一部が改正されまして、公共施設と民間施設が共存することができるようになりました。今、非常に厳しい財政状況の中から、公共投資の配分等をするにもなかなかままならない非常に厳しい現状でございますが、そうしたときにこそ、本当に民間活力を生かしてこのPFIの事業を推進することが、正しく出番が来たんではないかと思うわけであります。 PFIにつきましては行政改革の一環であります骨太の方針の中にも書かれておるわけでございますが、そしてこのPFIを推進をするということが極めて時期を得ているものだと思うわけでございますが、しかしながら、二年半を経過した今日、余りPFIの事業が推進されていないのが現状でございまして、そこでPR等を兼ねながら、国民の皆さん方により理解をしていただくと、PFIの推進を兼ねた中での幾つかの質問をしてまいりたいと思います。 初歩的な質問でございますが、PFIの所管は内閣府PFI推進委員会で担当しておられるということでございますが、これは、PFIの事業を内閣府で担当している理由あるいは意義付けというものは、各省庁にまたがる問題が非常に多いものですから、縦割りの弊害をなくすために内閣府で、そして各省庁の意向等を、金融の問題あるいは税務の問題等を含めた中で各省庁の意向等を総合的に調整しまた推進していくというために必要であるという認識で内閣府が担当されているという、こういう判断でよろしいのでしょうか。
○政府参考人(竹内良治君) お答えいたします。 先生御承知のように、PFIというのは、そもそも民間の資金あるいは経営能力あるいは技術的能力を活用いたしまして、公共施設等の建設のみならず、維持管理、運営、こういうものを行っていく事業でございまして、これによりまして効率的かつ効果的な社会資本の整備が進むんであろう、こういうふうに考えられております。 PFIの法にその対象施設等が定められているわけでございますが、対象施設につきましては、いわゆる道路、港湾というような公共施設はもとより、庁舎、あるいは教育文化施設、更には社会福祉施設整備というふうに非常に多様な施設が対象になってございまして、各省庁のそれぞれの所管にまたがっておるわけでございます。また、PFI事業を推進するための施策というものも、先生おっしゃいましたように、御指摘のように金融、税制、その他各省のいろいろな施策に広範にわたっておるわけでございまして、政府全体として施策の整合性を確保しつつ、各省横断的な立場からこれを取り組んでいく必要があるというふうに考えておるわけでございます。 御承知のように、内閣府は中央省庁等の改革に伴いまして平成十三年一月に内閣機能の強化を図るために新たに設置された組織でございまして、内閣の主要施策に関する企画立案あるいは総合調整ということを任務としておるわけでございます。PFIというのは、先ほど申しましたように各省庁に横断的にまたがる重要施策でございまして、これを円滑かつ効果的に推進するために、政府全体として関係行政機関の連絡調整を図りながら総合的調整を行って進めていく必要があるかと考えておりまして、このような観点から、先生御指摘のように内閣府にPFIの所管が置かれているというふうに考えております。 以上でございます。
○吉田博美君 たしかイギリスがPFIの先進国だと聞いておりますが、イギリスにおきましてはPFIに事業分野が福祉、医療、学校関係等の事業が多いと聞いておりますが、我が国におきましては施設関係の整備等が多いと聞いております。 そこで、今まで我が国の国あるいは自治体等でどのような分野に実施をされてきたのか、何件ぐらい実施されてきたのか、そしてまたこれからどのぐらい計画されているのかという、このことについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(竹内良治君) 先生御指摘のように、イギリスにおいては福祉とかそういうものを中心にいろいろ行われておると思いますが、我が国の場合でございますが、現在、まず地方公共団体等を中心に、PFI法に基づきますいわゆる実施方針というのが四十七の事業で定められております。これらの事業分野を見てみますと、先ほど申しましたPFI法はそもそも対象施設が非常に広範にわたっておりますが、イギリスと同様に、廃棄物の処理施設あるいは病院、ケアハウスといったいわゆる環境・福祉分野でございますとか、港湾のコンテナターミナルあるいは都市の駐車場、公園といった地方の活性化、都市再生等に資する分野、あるいは小学校、美術館、博物館といいました教育、科学技術分野、更には多目的ないろいろな用途を持ちました複合施設の分野と非常に広範にわたっております。四十七のものがそれぞれに分かれておるわけでございます。 一方、国につきましては、平成十四年度の予算におきまして初めて事業化のための予算が組まれておりまして、十四年度予算におきましては、公務員の宿舎及び衆議院の赤坂議員宿舎の建て替え、これらのものの事業化が予算計上されておるわけでございます。さらに、十四年度というか、十五年度以降になるかと思いますが、都市再生のプロジェクトの一つとして非常に大きな期待が掛かっております中央合同庁舎七号館、現在の文部科学省と会計検査院の建て替えでございますが、これもPFI事業として進めようという計画になっております。また、全国にございます国立大学の研究施設等につきましても同じくPFIで進めようという計画がされておりまして、今年度中にいろいろな手続が進められてくるのではなかろうかと思っております。 先生御指摘のように、平成十一年にPFI法が制定されたわけでございますが、その後ほぼ三年弱たってきておりますが、事業につきましては当初の一年間でほぼ、先ほど申しました例えば地方の四十七事業でございますが、このうちの十五件程度でございましたが、後半の一年間では三十二件とほぼ倍増しておりまして、そういう意味ではある程度着実にPFIというものが地方を含めまして浸透してきており、その事業化が図られてきているのではないかというふうに考えております。
○吉田博美君 イギリスではPFIの事業を導入いたしまして財政状況が大幅に改善したとお聞きしておりますが、現在、公共事業の予算のうちのPFI事業が、イギリスにおきましては一二%、一五%を目標にしているそうでございますが、我が国におきましては、先ほど申されたように増えてはきているものの、まだまだPFIの事業が推進されていないのではないかなという感じがするわけでございます。そうした中で、政府といたしましても、国民の皆さん方にもっと広く知っていただき、PRをしていただかなきゃいけない。 そこで、現在実施中の事業あるいは検討中の事業等で、PFIの事業を活用しますとこれだけ財政負担が少なくて済むとか、あるいは事業がこれだけ効率化できるかというようなことを一覧表に作っていただいて、これをホームページで広く皆さん方にPRをしていただいているとお聞きしているわけでありますが、このPRの効果とか今の状況等についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(竹内良治君) 先生御指摘のように、PFI事業というのはそもそも我が国ではいわゆる新しい制度でございまして、国の中央省庁のみならず地方公共団体においてもなかなかその制度の仕組みあるいは内容等について理解が十分でなかったかと思っておりまして、そういう意味からもいろいろな私どもも各般のPR活動を行ってきておるわけでございます。 具体的な中身といたしまして、例えば、PFI事業というのはいろいろ、そういう意味では新しい制度でございますので、その中身につきまして私どもガイドラインというようなものを設けさせていただきまして、事業を実施した場合の効果とか、あるいは実施するに当たりましてのいろいろ考慮すべき、あるいは判断すべき事項というようなものを明示してございます。 また、平成十三年度の補正予算からは、地方公共団体がPFI事業を実施するに当たりまして、当初のいわゆる調査、事前の調査等が十分必要なわけでございますので、これに対します調査補助制度を創設いたしておりまして、十四年度予算においても同様の制度を継続しておるわけでございます。 具体的な、あとPFIのPRでございますが、PFI法制定以来、私ども内閣府中心になりまして、全国でいろいろとPFI法の説明、事業の推進の講演会等を設けておりまして、これまでの間で全国で大体七十か所ほどで既にそういうものを開催しております。私ども内閣府以外にも、それぞれのいわゆる事業を所管しております各省庁におきましてもセミナーあるいは同様の講演会といったものを開催しておりまして、国民の皆様方にPFIの意味というものを十分知っていただくように努めてきておるわけでございます。 また、内閣府もいわゆるホームページの中で、先ほど先生御指摘ございましたようないわゆる事業の実施状況につきまして、先ほど申しました地方公共団体等で行われております四十七の事業につきましてはその実施方針等をすべて掲載させていただいておりまして、皆様からいつでもアプローチ、アクセスできるような形にしております。 また、各省庁におきましてもPFIの相談窓口というものを当初から設けてございまして、何分先ほど申しましたように新しい制度でございますので、地方公共団体の方々が実施するに当たり、あるいは民間の方々がPFIというものを取り込んでいこうということに当たっての相談窓口を各省庁設けておるわけでございます。 以上でございます。
○吉田博美君 PRに努めていらっしゃるわけでありますが、より一層またPRをしていただきたいと思っております。 また、PFIのメリットはいろいろあるわけですが、そのメリットを生かすためにいろいろと工夫をしてPFI事業を増やさなければならないと思いますが、そのためには、各省庁が事業の予算要求をする場合、基本的にPFIを選択肢として検討していただいて、その中で、検討の結果、これはもうPFIでできるなということになりますと、それを予算要求書の中に、概算要求書に記載するようにしたらよいのではないでしょうか。イギリスではこのようなことはもう既に行われているそうでございますが。 そこで、財務省にお伺いしたいんですけれども、財務省はその検討資料を参考にして査定するようにし、PFIでやる事業は優先的に採択する等のインセンティブを与えるのも一つの方法ではないかと思いますが、これに対する財務省の御所見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(津田廣喜君) 財政当局といたしましても、PFI事業につきましては様々の効果を期待しているところでございます。 財政当局でございますので、何といいましても限られた財政資金を効率的に使うという観点の進展というのを期待しているところでございます。そこは、民間事業者特有の経営上のノウハウでありますとか技術などを使いまして、事業のコストの削減をできるだけ図っていただけないかというのが一番なんでございます。 そのほかにもPFIで私どもが期待している観点といたしましては、民間の新しい事業機会をもたらすこともありましょうし、あるいは、新規産業がそこから生まれてくるというふうなことで、経済の構造改革にも役立つのではないかというようなことも考えております。また、従来、国や地方公共団体が行ってきた事業を民間にやっていただくということでありますから、新しい官民の役割分担というのも出てくるのではないかということも期待しているところでございます。 このような考え方を踏まえまして、十四年度予算におきましては幾つか努力をしたところでございますが、一つは、補助金の交付要綱の改定などによりましてPFI事業の対象になります事業を大幅に拡大をしたということが一つございます。それからもう一つは、PFI法が改正をされまして対象範囲も拡大されておりますので、それを受けた予算措置を講じているというようなことで、PFI事業を積極的に推進しようという姿勢を明らかにしたところでございます。 私どもも、PFIの積極的な推進については、先ほど申し上げましたような趣旨で是非協力を申し上げたいし、我々も積極的に旗を振ってまいりたいと思っておるわけでございまして、今後の予算編成におきましてもいろいろな工夫をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○吉田博美君 財務省としても積極的にPFIを取り組んでいくということでございますが、しかしながら、このPFIの事業がなかなか推進されない一つの大きな理由は、私は、手続や契約条項が非常に複雑化されているということで、この手続をより簡素化し、そして契約を、模範契約書等を作って、そしてPFIを導入したい方々に配付してあげるということも大事なことだと思いますが、この問題にはもう取り組んでおられるそうでありますが、どのような今状況か、そのことについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(竹内良治君) 先生御指摘のように、PFI事業、何分新しい制度でございまして、その手続等、必ずしも従来の公共事業等のように世の中の方々に十分浸透しているわけではないわけでございまして、そのような状況を踏まえまして、私どもの方といたしましても、PFI法の制定以降、実際の事業を実施するに当たりましての実務上の指針となるようにガイドラインというものを三つほど取りまとめ、公表させていただいております。 一つは、いわゆる事業の実施のプロセス、手続等を含めましてプロセスに関しますガイドライン。それから、PFI事業の場合は長期にわたるいろいろ官民の事業でございますので、その間でのいろいろな様々な段階で発生いたしますリスク、このリスクをどういうふうに公共側あるいはPFI事業者、民間の事業者さんが分担していくのかということ、これに関連いたしますガイドライン。それから三点目は、PFIを、いわゆる従来の公共事業と代わってPFI事業としてやった方がいいんだという、実際の評価にかかわります、いわゆるVFMと私ども、ちょっと横文字で恐縮でございますが、バリュー・フォー・マネーというものを比較しろと、こう言っているわけでございまして、これのVFMに関しますガイドラインという、三つほどのガイドラインを公表しているところでございます。 これらのガイドラインに即しまして現在各省庁あるいは地方公共団体が事業を進めるということになっておるわけでございますが、各省庁におきましても、それぞれの所管事業につきましてこれらのガイドラインを受けました具体的なマニュアル、あるいは更に詳細なガイドラインを作成、公表しているというふうに聞いております。 また、先生御指摘のございましたようないわゆる模範契約書といったようなものでございますが、何分まだ事業が必ずしも十分、全体で五十弱事業のことでもございますし、またそれぞれの対象施設あるいは事業内容というのがそれぞれにおいてかなり異なっておりまして、一概に一律的な模範契約書というものを現在まだ必ずしも十分作成できていない状況でございます。 しかしながら、PFI事業を実行するに当たりまして、それぞれの官民がいわゆる協定という契約書を結んできておるわけでございますが、逐一その契約書につきましては、内閣府のホームページ、PFI室の方のホームページといったもので掲載してございますので、関係の皆様方はいつでもアプローチできるようになってきておりますので、そういうような既存の事業のいわゆる契約書といったようなものも参考にしていただきながら事業を進めていただきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、PFI事業の円滑な推進のために今後とも、私ども先生御指摘のようなことも踏まえまして努力してまいりたいと思っております。
○吉田博美君 PFIの事業の推進のためには、是非金融面、税制面での優遇処置を検討していただきたいと思うわけであります。 また、先ほどお答えになりましたように、ガイドラインの一つにもなると思いますが、私たちは忘れてはならないのはリスク分担であろうと思います。これは、事業が順調にスムーズにいっている場合はいいわけでありますが、契約が解除されたときに、その解除後の事業の継続あるいは補償の問題をどうするかと。発注者側の公、あるいは受注者側の民間のプロジェクト等につきましてもこれは大きな問題になるわけでありまして、それをどのようにするかということで今検討されているか、それとも結果出ているか分かりませんが、しっかりと検討していただいて、やはりこのことを公開をしていただくことが大事なことではないかと思いますが、そのリスク分担についてのお取組についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(竹内良治君) PFI事業につきましては、官民の役割分担の下、適切な事業が遂行されるということがまずもって法の要請されているところでございます。 しかしながら一方、事業を短期間、一年、二年といった短期間の、このPFIの場合は事業が三十年とかかなり長期にわたる事業でございますので、様々な時点でのいろいろなリスクが発生してまいるわけでございます。基本的にリスクの分担につきましては、リスクをできる限り明確化いたしまして、またリスクが発生した場合にそれを最もよくいわゆるコントロールできる者がリスクを分担すると、こういうような基本的な考えを持ってございます。 そういうような考えに従いまして、ガイドラインの、リスクのガイドラインにもそのようなことをうたわさせていただいておりますし、ガイドラインに即しまして個別の協定を結ばれる際に、いわゆる発注者側の官と民との間でこの両方が十分話合いを進めていただきまして、リスクの分担関係あるいはその内容といったものを協定で結んでいく必要があるかと思っております。 ただ、先ほど申しましたように、PFI事業、長期にわたる事業でございますので、予測し難いようないわゆる事業の破綻というようなことも起きるかと思っております。提供される内容がいわゆる公共施設あるいは公共サービスでございますので、まずもってその事業が破綻しても、そういうようなサービスの提供が遮断されて国民あるいは地域住民の皆さんに迷惑が掛かってはいけないわけでございまして、したがいまして、その事業破綻時の場合はどういう措置を取るかということをあらかじめ想定いたしまして、官と民との十分な話の下にそういう内容を協定、契約の中に盛り込んでおく必要があるかと思います。 またもう一点、そうはいっても、民間の事業者さんが予測し難い経営状況の下で事業が破綻するということがなきにしもあらずなわけでございますが、そういう場合も想定いたしまして、PFI事業では、いわゆる官とそれから直接事業を行っているバックにございます融資を行っております融資金融機関との間で直接的な契約を結んでおりまして、事業が、もしも当該PFI事業者さんが破綻した場合にどういうふうな金融も含めて措置を考えるかということを、直接的な契約、いわゆるダイレクトアグリーメント、直接契約と申しておりますが、こういうものが結ばれておる状況でございまして、したがいまして、そういう、まず直接金融機関と官が事業が破綻した場合にはその事後措置をどうするかということを話し合うことがあらかじめ契約で結ばれておるということでございまして、いずれにしましても、こういうような形を十分担保しながら事業を進めていただくことが必要だと思っておりますし、まあリスクというのはないにこしたことはございませんが、現在のような経済社会状況の中では必ずしもそういう予測し難いようなことも発生することがあろうかと思います。発生した場合に、当然、官あるいは民それぞれに過重な負担の行くことのないように、そういうケースをいろいろ想定しながら事業を進めていっていただきたいと思っております。
○吉田博美君 最初に申し上げましたが、PFIは行政改革の一環として骨太の方針にも書かれておるわけでございますが、内閣府におかれましては、単に法律を所管しているということだけではなくて、この法律の趣旨はもちろんしっかりと理解をしていただいていることだと思いますが、しっかりと踏まえた中で、金融や税制面等の問題を含め、PFI事業が促進されるような施策を積極的に検討していただきたいと思いますが、この点について御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(松下忠洋君) 吉田委員には大変熱心にPFIの問題について取り組んでいただきまして、本当に有り難く、うれしく思っております。 委員が御指摘ありましたけれども、このPFI事業、これは構造改革を進めていく上でも大変大事だと、こう思って真剣に取り組んできております。特に昨年十二月にこのPFI法の一部改正をいたしました。その中身がやはり非常に良かったというふうに思っておるんですけれども、やはり今まで官が進めてきた事業に対して民間の力をかりてそれで進めていく、そのことで民間の活力を引き出しながら経済の再生をしていくということの中で、一定の条件の下ではありますけれども、合築をしていく。合築をしていって、そのPFI事業者に対して行政の財産、国有、公有でありますけれども、その土地を貸し付けることができるということで、一つの建物を造るときに、その下にある土地を活用して下の部分が国が使う、その上の部分は収益事業としても民間の施設が造ることができるというふうな組立て方をしてやっていくということは、これは非常に将来に対して可能性を引き出したというふうに思っているんです。 そういう改正の中でも見られるように、国としても昨年から骨太方針を作り、行革の改革工程表を作りながら進めてきたその中で、公共事業が一定の削減をせざるを得ないという状況の中で、これは大きな柱としてやっぱり取り組んでいくということはもう中にしっかりうたい上げておりますし、我々も国としても取り組んでいきたい、こう思っておるんです。金融面、財政面含めて、更に実行していく中でなおさら、なお改正していかなきゃいけないという点があれば、ここはしっかりと取り組んでいきたい、こう思っているんです。 先生の御出身の長野県のこともちょっと勉強させてもらいましたけれども、長野県でもこの二月に財政改革基本方針の素案をまとめられたというふうに聞いておりますけれども、その中に、新規の箱物建設では、後年度の維持管理経費も十分考慮しながら、PFI方式も含め、県にとって有利な方法を選択していくというように方策を打ち出しているというふうにも聞いております。そういう中で、市町村の庁舎の、朝日村でありますとか四賀村でありますとか、そういう庁舎のいわゆる建設にこの方式を導入していきたいという勉強も始められたように聞いております。全体がなかなか進まない中で長野県の方でも苦労しておられるようですけれども、是非先生のお力をかりて推進していただきますようにお願いしたいということも併せて申し上げたいと、こう思っております。 以上でございます。
○吉田博美君 松下副大臣の方から決意のほどと今の状況等をお聞かせいただいたわけでございますが、やはり私は今思いますのは、先ほど冒頭に申し上げましたように、本当に厳しい財政状況の中で、しかしながら今国民の皆さん方が何を一番望んでいるかという、改革もそうでありますが、今景気の回復ということが一番大きな課題になっているわけでありますが、財政のない中で、お金のない中でどうやって回復するかという、これも非常に難しい問題ではないかと思うわけであります。 そこで、やはり私は一番大事なことは、今民間の皆さん方が本当に血のにじむような努力されながらいろんなノウハウを持っておられる、それが官と民が互いに協力をしながら日本の国をどうするかと。私は、先般成立いたしました都市再生二法もその一つではないかなと思っておるところでございます。 これからの我々の国土の在り方ということを考えたときに、やはり食料の安定的供給と安心して住める国土づくりと。そうした意味では、安心して住める国土づくりのためには、やはり我々の生活がきちっとして安心できるという形の中でこのPFIを推進をしていき、そして景気の回復も図り、なおかつ財政に一つの明るい見通しが付くようなイギリスのような方法等も考えられるのではないかと思いますので、是非内閣府におかれましては、本当に縦割りの行政の弊害をなくしていただいて、先頭に立っていただいて、副大臣あるいは大臣の先頭の下にこのPFIの事業の推進に、より図っていただきますことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○鈴木寛君 民主党の新緑風会の鈴木寛でございます。 本日は、我が国の重要政策決定に当たっての中央省庁内における各省庁間の連携の問題と、それから中央政府と地方政府、この連携の在り方、この二つについて御議論をさせていただきたいというふうに思っております。 本日取り上げさせていただくテーマは二つございます。一つ目は情報立国、IT立国ということで、今各省庁連携をされて取り組んでおられることと思いますけれども、本当に果たして真の情報立国に向けて各省庁やっておられるのかどうかということ。そして後半には、BSE問題あるいは食品の虚偽表示問題をきっかけに、今、我が国の食の行政に対する信頼というものが大変に低下をしております。こうしたことについても、この点については各省庁の連携も大変重要でございますが、国と地方との間の連携というのも大変大事だというふうに考えてございまして、この点については国と地方の連携強化ということを中心に御議論、御質問をさせていただきたいと思います。 まず最初に、IT立国に向けた政府の取組についてでございますけれども、情報立国創造のために政府が果たすべき役割は大変に大きいというふうに思っております。その役割を幾つか整理をいたしますと、一つは情報関連技術に関する基礎研究を中心とする支援、二つにはIT活用人材の育成、三つ目には情報社会についての様々なルール作り、四つ目は政府自らがユーザーとして情報システムあるいは新しい情報サービスを使っていく、そのことによって新しいIT関連産業の創出を図ると。こうした役割が政府の役割として期待をされるわけでございますけれども、私はこの四番目の調達者としての役割、大変重要だというふうに思っております。 と申しますのも、ITといいますのは、特にこの商品開発に当たりまして開発費というのが大変に大きなウエートを占めます。でありますから、製品が市場に投入をされて初期の段階でその開発費を回収できるかどうかというのがその後の新しい情報システム、情報サービスの普及に大変重要なインパクトを与えるということでございますから、政府が新しいIT関係の商品、システム、サービスに対して民間に先んじて購入をしていくということが大変重要だというふうに思っております。 これが証拠に、ウィンドウズというアメリカのマイクロソフト社のOSが正に世界の市場を席巻をしているわけでございますが、この一番最初の購入者、そして今でも最大の購入者はアメリカ政府自身であるということを見ても、政府調達がいかにIT立国創造のために重要かということがよく分かると思います。 そうした観点から見ましたときに、今なお大変にこのITの政府調達についてゆゆしき事態が全く改善をされていない。私がその任にあったころから改善しているどころか悪化しているんではないかという状況が見受けますので、その点について御質問をさせていただきたいと思います。 現在、情報システムに関します政府調達は、中央、地方合わせまして平成十二年度で一・八兆円というふうに伺っております。日本の情報サービス産業が売上げが十兆円でございますから、約二割が政府調達と、こういうことになります。しかしながら、この政府調達に関しまして極めて極端な、常軌を逸した安値入札がいまだに散見をされるということでございます。 例を挙げれば枚挙にいとまないわけでございますが、IT立国を責任を持って推進をすべきであろうと思われます郵政省さんの二〇〇〇年度の調達の中で、一億五千万円予算のところ二万九千四百円とか、自治省、二〇〇〇年でありますから自治省でありますが、今は総務省さんになっていると思いますが、自治省の省庁間電子文書交換システム、これが二〇〇〇年の二月十日に調達がされておりますが、予算が二千五百十六万二千円のところ七十三万五千円と、こういうことになっております。それから、東京都、地方自治体でもその実態は大変に悲惨でございまして、二〇〇一年、昨年の九月十九日に東京都の文書総合管理システムというものが発注をされました。予算が八千五百万円のところ何と七百五十円で落札が行われるということで、全くこの安値入札の実態というのは一向にとどまるところを知らない。これは本当にゆゆしき事態だというふうに思います。本当にIT立国、情報立国を掲げている国の正に中央省庁、そしてその首都の地方自治体がやる実態がこれだということは、大変に嘆かわしいというふうに思っております。 通産大臣も、あるいは公正取引委員会も、こうした問題に対して警告は発しておられるようだと思いますけれども、こうした問題について、経済産業省始め政府の調達府省連絡会議で様々な議論が後ればせではありますけれども行われているようでございますので、その経過、進捗状況等についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(吉海正憲君) 御指摘のところを大変私どもも真剣に受け止めておるところでございますが、事態の改革につきましては、経済産業省が昨年十月十二日に、情報システムの調達の安値落札、これを懸念いたしました大臣談話とともに、今後の議論のたたき台といたしまして現行調達制度の問題点と見直しの方向性、これを提示した段階でございます。 政府におきましては、この調達制度見直しを行うため、昨年の十二月六日に、全府省を構成員としておりますが、情報システムに係る政府調達府省連絡会議、これを設置したところであります。同会議におきましては、改革メニュー案の内容、これは私どもが出したものでございますが、これを参考にしつつ、情報の公表促進あるいは技術力ある企業の積極的な競争参加、こういったものを始めとする具体的な見直しの方向について本年三月二十九日に取りまとめが行われまして、年度内、十四年度からでございますが、可能な案件から逐次適用していくと、そういう状況に至っておるところでございます。
○鈴木寛君 今、三月二十九日に取りまとめたということでございますが、これ、過去に何度かこういう動きはあったと思いますが、今回は是非ともそのことをきちっと実行に移していただきたいというふうに思います。 この問題、結局、初年度は競争入札をしますから安値で落札をいたしまして、そこは一見、税金の有効な活用という観点からすれば、もちろん業界秩序とかIT産業振興という観点からはもうこれは言語道断な話なわけでありますけれども、一見、納税者からすると、何といいますか、予算が節減されたんだからいいではないかというふうに思われるかもしれませんけれども、実はこれはからくりがございまして、次の年度、随意契約でその元を取ると、こういう慣行といいますか戦術が横行をいたしております。 でありますから、二年、三年でいうと実は我々の税金が適正に使われていないということは明白なわけでございますが、加えまして、こうした安値戦略を取れるのはどうしてもこれ大企業になってしまうと、こういうふうに実態として見受けられます。それが証拠に、政府調達全体の約八割が大手十の企業グループによって独占をされております。そして、その大部分を下請の中小企業に丸投げをするというケースが多々見受けられます。 このことは、IT産業といいますのは、正にITベンチャーという言葉に代表されますように、そうした小さいけれども非常に技術力あるいは製品開発力、そうした企業がどんどん出てくる、政府も一方ではITを中心とした新規ベンチャーの育成ということを言っているわけでありますが、そうした観点からもこの政府調達の実態というのは非常に問題ではないかというふうに思います。 その原因といたしましては、この競争入札の参加資格が、売上げあるいは営業年数、あるいは自己資本などの外形的な要素で決められている。その中小企業の技術力とか製品開発力といったものをきちっと評価をしないようなシステムになってありますとか、あるいは、ハードとソフト、ITベンチャーはソフトに強い会社が多いわけでございますが、ハードとソフトを一括発注をしている。そういった実態が事実上中小のベンチャー的なソフトウエアの参入を阻害しているというふうに思いますが、その点も、入札参加基準の見直し、あるいは大企業と中小がきちっとジョイントベンチャーという形で、下請丸投げじゃなくて、ジョイントベンチャーという形で参画をする、いろんな方式があり得ると思います。 そうした参加基準の見直し、ジョイントベンチャー方式の導入、更にはソフトウエアとハードウエアの分割発注についてどういうことになっているのか、あるいは今後どういった改善が期待できるのか、お答えをいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(吉海正憲君) ただいま御指摘いただきましたような現行の競札、競争入札の参加資格審査制度におきましては、売上高あるいは営業年数、資本金、そういった企業の外形的な要素のみによって入札の参加基準が定められております。そのために企業規模の小さい中小企業が必要な技術力を有しているにもかかわらずなかなか競争に参加できないという、そういう場合があるとの御指摘はそのとおりかと思います。 このため、先ほど申し上げました情報システムに係る政府調達の府省連絡会議におきまして三月末に取りまとめた内容では、民間における契約の実績とか、あるいは強度な、高度な技術者の配置などの一定の技術的基準、これを満足する企業につきましては企業規模等を問わず競争参加の機会を付与するということで、一層競争の促進を図るということにしてあります。 それからまた、ジョイントベンチャーでございますけれども、これにつきましても、一定の技術的な基準を満たす場合については、ジョイントベンチャーの内部におきます責任体制、そういったものを確保しつつ、同じように競争入札への参加機会を付与するということであります。 それから、ハードウエアとソフトウエアの一体化に係る点でございますけれども、御指摘のように、従来一体的に調達されるというケースがあったわけでございますけれども、近年の例えばダウンサイジングなどの技術的な変化、そういった環境変化の中で情報システム全体に占めるソフトウエアあるいはサービスの比重が大変増加してきておりまして、ハードウエアの調達能力が一方的に競争に与える影響、これは低下する傾向にあるんではないかと思います。 また、非常に汎用性の高いハードウエアの活用、いわゆるパソコン等でございますね、そういったものが進みつつあるということから、発注側でも一体的に調達する必要性は極めて薄くなってきているのではないかと思います。 そういったところから、先ほどの技術力のある中小、そういった中小のソフトウエアの力を十分に発揮できるような、そういった調達側の体制強化、そういったところも大変重要な課題になってきておると認識しております。 先ほどの府省の連絡会議におきましても、企業規模を問わない技術力のある企業の競争参加に加えまして、技術的な評価の強化、そういった私ども、これは調達側の体制問題でございますけれども、体制強化に関してこの平成十四年度、引き続き検討していくということになっております。
○鈴木寛君 それと、こうした問題、今言ったような是正をしていただきたいわけでありますが、そうした是正がきちっとできるかどうかというのは、実は私が見ますに、調達をする行政サイドの人材の問題というのが非常に大きいと思うんですね。 結局、技術力を評価するといっても、これ、なかなか現行のお役所が抱えておられる調達関連の部局では、本当に技術力があるのかどうかということをなかなか判断できない。あるいは、逆に言いますと、よくいろいろなITベンダーの方からお伺いしますけれども、官公庁からの仕事というのは何をやっていいんだかよく分からないということで、要求仕様と言いますけれども、そうしたことを書ける人材が行政の側にいないと、こういったところが問題だと思います。 こうした点は、もちろん行政が自らそうした人材を抱えるという方法もありますけれども、むしろ外部人材に、いわゆるコンサルタントとかアドバイザーというような形で、外部人材あるいは外部のそうしたきちっとした受発注ができる、そうした体制を取ることが私はいろいろな意味で望ましいのではないかというふうに思いますが、そうした外部の人材あるいは外部の力、手助けを活用するということについてのお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(吉海正憲君) 安値落札の防止、あるいは質の高い電子政府の構築、そういう観点から、御指摘のとおり、私ども調達側が提案依頼書というものを作り上げる能力、あるいはその後の調達管理を的確に行っていく、非常に重要な課題であろうと認識しております。そのためには、内部人材の育成、この能力を高めるというのはもとよりでございますけれども、御指摘のように、コンサルタント等の外部人材の活用を図っていくということが大変重要であり、また必要であると認識しているところであります。 こうした認識の下で、府省連絡会議の取りまとめの中でも、今後、調達側の体制強化という趣旨がございますので、十四年度に向けまして引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○鈴木寛君 ありがとうございます。 それから、我が国のIT立国のためには、これから地方公共団体の政府調達というものが恐らく額的にも規模的にも大きくなってくると思いますし、中央省庁はある程度のIT化というのは進んでおりますが、地方公共団体によりますと、その必要性というのは大変に今重要な課題となっていると思います。 そういう中で、先ほども東京都庁の七百五十円入札の件を御紹介をいたしましたが、国もさることながら、やっぱり特に地方公共団体において問題ある入札が行われていると思います。それから、その入札が問題であるということもさることながら、例えば給与計算システムなんというのは、これは同じパッケージを三千三百市町村使えばいいわけでありますが、それも三千三百市町村それぞれに発注をするというふうな実態、正に二重の投資を、あるいは二重の調達をしているといった点、問題ではないかなというふうに思っております。もちろん、地方分権の時代ではございますけれども、こうしたことについては中央省庁が、中央官庁が一定のイニシアチブといいますかを取るべきではないかなというふうに思います。 そうした意味で、まず中央省庁の中のすべての役所がきちっとIT立国に向けて健全な政府調達をやる、そして地方もそれをやると。正に日本の公共部門がそうした健全な政府調達を情報立国の創造に向けてやっていくと。その中には例えばプロジェクトマネジメントの推進とかいろんなことが方策としてあろうかと思いますが、そういうことを一元的におやりになる体制、どのように考えておられるのか、お答えをいただければというふうに思っております。
○政府参考人(藤井昭夫君) ただいまの御質問の趣旨は、国のみならず地方も含めてというような御質問の趣旨だったかと思うんですが、そのためにも国ではまずどうやっているのかという御趣旨と承って、私どものところは一応国の行政機関の情報化を推進しているセクションでございますので、その範囲内で御答弁させていただきたいと思います。 そこで、御指摘の趣旨は、いろいろなシステムを開発するに当たって、共通的な事務についてやっぱりばらばらに各省庁にやらせるということでは非効率ではないかと、そのためにはもっと考えなきゃいかぬことがあるんじゃないんでしょうかという御質問と承ってお答えさせていただきますが、その点につきましては、御指摘のとおり、同様のシステム、こういったものを各府省がばらばらに整備していくということは、一つ調達コストとかあるいは調達に伴う事務負担とか、そういう面での効率性で非常に問題があると思っております。むしろ、そういう問題だけじゃなしに、やっぱり政府全体として整合的なシステムを作っていくという面でも問題でありますし、あるいは国民の側に立った場合、やっぱり手続が同じなのにばらばらのシステムということでは、言わば非常に使い勝手の悪いシステムになるということで問題だろうと思っています。 そういう意味で、今一番心掛けておりますのは、やっぱり各省庁に共通するような事務については共通的な仕様を定めて、それに加えて各省固有の問題、システム上手当てするものがあれば各省において付加されると、その上で調達していただくというシステム、やり方ですね、それを推進しようと思っております。 例えば、各府省ごとに認証局を整備することになっておりますが、こういったものとか、あるいは汎用受付システムと言っておりますけれども、各省庁に対して国民の方々が申請をされる際に用いるシステムについては、とにかく共通化できるものはすべて共通化して共通的手法を作ると、それでもって各省庁でシステムを調達していただくという形で推進していくということを考えているところでございます。
○鈴木寛君 ありがとうございました。是非、この政府調達の問題、引き続きこの府省連絡会議の方針に従いましてきちっとやっていただきたいというふうに思います。 IT立国に関連しまして、続きまして教育訓練給付金制度についてお尋ねをしたいと思います。 この制度は民間サラリーマンの能力開発促進を目的として平成十年度に創設をされ、三十万円を上限として受講料の八割を五年以上加入した者に補助金として給付するという制度だというふうに理解をしております。この制度は勤労者の皆様方に大変に好評でございまして、今その指定講座数は二万件を超え、平成十三年、暦年でございますが、受講者が三十万人、支給額は二百七十億円、累積でも七十万人、支給額八百億円ということで、正に新しいITを始めとするこの活用能力の向上、人材の育成ということに大変にプラスになっている制度だというふうには評価をいたしております。 そこで、この講座指定が今具体的にどういった基準で、どういったものが講座に指定され、どういったものが指定されないか、その実態。これは十分に透明なプロセスで透明な基準に基づいて行われているのかどうかという点について、まず実態と、そして問題点があるならば、どういう問題点があって、それをどのようにこれから改善をされようとしているのかについてお尋ねをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(酒井英幸君) ただいま先生が御指摘になりましたような制度のおおむねの運用状況でございます。 要は、今、先生がおっしゃった中で、雇用保険の被保険者期間が五年以上あるということを要件として受給の様々な内容を決めておるわけでございますけれども、その指定基準というものを、我々、ここの専門の審議会にも諮って定め、オープンにしておりまして、単に軽度の自主努力で済むようなことではなくて、一定期間以上の内容の講座であること、あるいはちゃんとした先生方が配置されていること、そういうものを言わば書類で出していただいて、それを確認して、それで指定をさせていただいていると。 指定につきましても、これは先生も今御指摘になりましたように、労働者の職業能力の開発向上ということでございますので、仕事にプラスになる、再就職にプラスになる、あるいは現在の能力をアップグレードすると、こういうことにつながるものであるということを旨としてやってきておるところでございまして、年に二度ほどその指定をさせていただく時期があるわけでございますが、今、先生がおっしゃった問題は何かと、私ども、今私申し上げましたように、五年間の被保険者期間がある人にお受けいただくということですから、無駄に受給者が講座を選ばれると後で悔やまれるということがありますので、できるだけ講座を指定した中から選べるように今指定講座をすべて公開して、その中から指定していただくようになっているということでございます。 ただ、指定の段階で、私ども、今言いましたような視点でできるだけ仕事の役に立つものであるということでやっているつもりでございますけれども、その内容が果たして仕事に役に立ったかどうかという点では、今指定している講座の中には、いわゆる仕事にも役に立つ資格試験を受けることをおおむねの目的としている講座もございますけれども、資格制度のない分野でも指定をしているということでございますので、そういう分野等、その成果を、これをいかに見ていくかと、そういうところの工夫は今後とも必要であろうかというふうに思っているところでございます。
○鈴木寛君 私が、この給付制度の中で是非改善をしていただきたいという話がございます。それは、通信教育の講座なんでございますが、今二万ある講座の中で四千三百余の講座が通信教育になってございまして、これに対して支援が行われている、このことは非常にいいことだと思います。通信教育といいますのは、特に勤労者にとりましては、自分の空いた時間を有効に活用しながら様々な能力を身に付けていくということで大変に重宝がられている制度でございますが、実は、WBT、これはウェブ・ベースト・トレーニングと言いますが、正にインターネットのウェブを活用した通信教育の発展型として、インターネットを使って、通信教育ですと手紙が届く、郵便が届くのに一日とか二日とか掛かってしまう、そしてまたそれを書いてから返す、こういうことで、ある意味でのインタラクティブ性というものが通信教育の場合は損なわれるわけでございますけれども、このウェブ・ベースト・トレーニング、あるいはディスタンスラーニングとかe—ラーニングとかという言葉もありますけれども、こうしたインターネットを使った遠隔授業型のものというのは、いろんな意味で通信教育の問題点を補完をして、そして通信教育のいいところを残しながらという意味で、大変に注目をされる新しい教育ビジネス、教育サービスの方法だというふうに思っております。 現にアメリカでは、大変にWBTあるいはe—ラーニング、ディスタンスラーニングというのがはやっておりますし、特にIT関連の、新しい新規ビジネスの中でもこのIT関連、IT教育、e—ラーニングを使った新しい教育産業というのは新規産業の重要な候補、新しい産業の重要な候補になっているわけでございます。 そこで、先ほどと同様に、政府がまずこういうことを積極的に支援をすべきでないかという観点でお尋ねをしたいわけでございますが、聞くところによりますと、まだこの給付制度、WBTを活用した講座には認定がなされていないというふうに伺っておりますが、なぜ認定がなされていないのかという点について、あるいはこれがいつになったら認定をしていただけるのかという見通しについてお伺いをさせていただきたいと思います。
○政府参考人(酒井英幸君) 私ども、そのITにつきましては十分実は関心を当然持って、公共訓練校あるいは民間教育訓練機関等におけるところの公共訓練でも、IT関係の訓練科目をたくさん実はやっておるところでございます。 今、先生のおっしゃっている自発的に講座を選んで後で給付を返してもらうというこの教育訓練給付につきましては、先生のおっしゃっているWBTは、結論的には現在のところまだその指定をさせていただいていないところでございます。実は、制度の発足から、発足時は三千四百ぐらいの講座、それから一時、余りレベルの高くないものと考えられるもの、そういうものを精査させていただいて、それでも現在、御指摘になりましたように二万七百二十七というかなりの講座を指定させていただいております。 いずれにいたしましても、この教育訓練給付も効果のあるものということで私どもいろんな角度で見直していく必要があるのは当然のことでございますが、いずれにいたしましても、使用者と労働者の保険料で賄われている雇用保険の体系の中でやっている仕事でございます。失業者の増等、厳しい雇用保険情勢の中でできるだけこれを維持していこうということでやっているところでございますけれども、このWBTの前に、先生、通信講座のことも御指摘になりました。通信講座につきましても、物によってはこれは本当に訓練効果が上がっているのか、スクーリングが十分なされているかどうかといったようなことも検討していかなければならないのではないかという御指摘をいろんなところから受けております。 そこで、このWBTにつきましても、新しい教育訓練手法であることは分かるんでございますけれども、それが実際に受講実態を、あるいは着々とその訓練効果が上がっているということをどのように把握していくか。きちんと成果が上がって、それが次の資格取得なりに結び付いていくものであるかということを、少しその普及状況も含めて見さしてもらいながら、その支給の在り方につきましては、そういうことを総合的に見て慎重に検討していく必要があるんではないかというふうに考えているということでございます。
○鈴木寛君 慎重にというお話でございましたが、冒頭申し上げましたように、こうした新しいサービスは是非政府が主導的に率先して取り組んでいただいて、そのことが世の中に普及するということでもございますので、もちろんいろいろな教育効果の確認の方法とか本人の確認の方法とか著作権の問題とか、これはかなり技術的に進歩しておりますので、またそういう点は個人的には御指導させていただきますので、是非前向きに、慎重にというのではなくて、御検討いただければというふうに思います。 それでは、IT関係の質問はこれで終わりますので、政府参考人の関係の皆様方、ありがとうございました。 それでは、私、後半の食の安全をめぐる国と地方との連携強化の在り方についての質問に移らさせていただきたいと思います。 先日、三月の二十三日でございましたが、私は、民主党の鳩山代表、そして中山義活衆議院議員、牧野聖修衆議院議員らとともに、日本の台所でございます東京築地の卸売市場を視察をさせていただきました。現在、築地では、数年前から市場長の人事異動などを契機に、唐突に豊洲地区への移転構想が浮上をしております。この推進側の理由は、古くて狭くて危ないというのが移転の理由であるようでございますが、実はこの築地市場、いったん現在の場所で再整備が行われるということが昭和六十一年に決定をされまして、平成三年から工事がスタートをいたし、既に、私たちも見てまいりましたけれども、駐車場の整備は終わっております。さらには、この工事のための構台というものも今なお残ったままと、こういうことでございますが、いよいよこの売場施設本体の改修というその一歩手前で工事が止まってしまっておるというのが実態であります。 この再整備をきちんとやれば、古い、危ないという問題は解消されるだろうというふうに思いますし、狭いということについても、立体化にするなどというような対応で可能ではないかということで、私はこの移転の理由に合点がいかないわけでございますけれども、正に再整備方針を変更し豊洲地区に移転をするという構想については、東京都とこの築地市場内との関係者のお話合いも不十分で、構想をめぐっての賛否は真っ二つに分かれているというふうに伺っております。 さらに、この築地というある意味でのこれは文化圏でございます。そういったこの日本の文化、日本の食文化の正にメッカでもありますこの築地を作ってこられた場外の関係者の御意見というのは全く聞き入れられていないということも伺いまして、これは本当に問題だなというふうに思っております。 申し上げるまでもなく、築地といいますのは、日本じゅうのだれもが知っております生鮮食料品卸売市場の代名詞でございまして、この築地から仕入れてきたというだけで、その品物が新鮮でそして質もいいということを、超一級であるということをすべての消費者が信じるという超有名ブランドでございます。 この築地市場、昭和十年の開設以来、本当に今まで関係者の御努力によりまして日本一の信頼ブランド築地が確立をいたしているわけでございますけれども、特に先ほど私も情報立国の話をさせていただきました。二十一世紀といいますのは情報の世紀と呼ばれておりまして、情報とか知恵というものが大変重要視をされる時代なんです。ブランドマネジメントという言葉がございますけれども、物事の事業の効率性とか生産性と並んで、ブランドというものが大変にビジネス上大事だと、それがブランドマネジメントのいわれでございますが、今、正に民間企業の方々はいかに企業や商品のブランドを確立をしていくかということに大変頑張っておられるわけでございます。 まだまだ日本の官庁におきましてはこうした発想が十分に認識をされていないのかもしれませんけれども、実はこのブランドマネジメントというのを、いち早くその重要性に気が付き、そのことをばねに世界一の企業に上り詰められたのはソニーという会社でございます。そのソニーの創業者の方と御一緒に本を書かれた方がこの築地ブランドをなくしてしまうという構想を承認しているということ自体、私は大変残念に思うわけでありますが、実は昨年、この築地市場の豊洲移転問題に絡みまして、単に今申し上げました優良ブランドを失ってしまうという問題のみならず、実は我々の、日本じゅうの食の安全を預かる国会としても見逃すことができない重大な事実が明らかになっております。 昨年以来、BSE問題、雪印食品問題など、政府の対応をめぐりまして我が国の食の安全に対する信頼が大いに揺らいでしまっております。私が本日お伺いをいたしております築地の移転問題は、鮮魚を始めとする生鮮食料品全般に対する食の信頼を失ってしまうかもしれないという極めて重要な問題でございます。すなわち、築地の移転先と東京都が目していらっしゃる豊洲地区の土壌がベンゼン、シアン、砒素、鉛、水銀、六価クロムなどの有害化学物質が環境基準を超えて検出されるなど、かなりの土壌汚染が進んでいると。特に、発がん性物質のベンゼンなどが実は基準の千五百倍の濃度だという事実が平成十三年一月二十五日に明らかになりました。 最も河川の汚染がなされていました戦中戦後間もない時期からたまっていたこの川底のヘドロをしゅんせつをして、それを埋立てに用いているということから、そうした有害物質が含まれているということは当然なわけでありますが、こうした環境上極めて重要な問題がある土地の上に鮮魚を始めとする生鮮食料品の市場を新設ということは、大変重要な問題ではないかというふうに思います。 日本環境学会の会長の浅見先生も、一たび汚染された土壌は、コンクリートで固めても、六価クロムなどちょっとした割れ目から水と一緒にしみ出てきます。土を入れ替えるといっても、表面から三十センチだけでも四十ヘクタールだと十二万トン以上の汚染土壌が出てくるわけで、それをどう処理するのか。はっきり言って、そういう土地に食べ物を扱う市場を移転すべきでないという御意見も、専門家の御意見も寄せられております。 食に対する国民の信頼が大きく揺らいでいるこの時期に、わざわざこうした地域になぜ移転をしなければならないのか、私には解せないわけでありますが、こうした問題は、いったん問題が起こりますと取り返しが付かない命とか食とかいう問題でございますから、今までのメンツや利権の力学を超えて、これこそ慎重には慎重を期すという姿勢で臨むべきだというふうに思っております。 この築地市場につきましては、卸売市場法によりまして中央卸売市場としての位置付けがなされ、農林水産省の所管となっているというふうに承知をしておりますので、農水省に御質問をさせていただきます。 卸売市場法は、我が国の国民生活の安心と安全、安定、食品、生鮮食料品取引の安定について国も責任を果たしていかなければならないという趣旨から、市場の認可を農水省自らが行って、そして、その市場整備に対しては卸売市場施設整備費補助金を交付するというようなスキームになっているというふうに思っております。 まず一点目の質問でございますが、現行の卸売市場法に基づくこの卸売市場移転に関する法的なプロセスと、卸売市場施設整備補助金について御質問をさせていただきます。 整備の基本方針、整備計画、開設の認可、補助金交付などの手順、仕組みなどについてどのようなことになっているのか、そしてそれがおおむねどういう時期でどういう政策決定が行われるのかということについてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(山本晶三君) 御説明申し上げます。 ただいま御指摘の築地市場の豊洲への移転でございますが、東京都におきまして第七次卸売市場整備計画につきまして昨年十二月の二十五日に公表いたしまして、この中で卸売市場の豊洲地区への移転を位置付けておるわけでございますが、御指摘のように、この中央市場の、中央卸売市場が他の土地へ移転する、移転する場合におきましては卸売市場法で手続がございまして、農林水産大臣が定める中央卸売市場整備計画の変更等によりまして、同計画へその移転、新設を位置付けるとともに、具体的に中央卸売市場の位置及び面積、施設の種類、規模等の変更に伴いまして、開設者は事業計画の変更につきまして農林水産大臣の認可を受けることということになっております。 しかしながら、先ほども申し上げましたように、東京都におきましてこの計画は昨年の十二月の二十五日に公表したわけでございますので、このような農林水産大臣の手続では現時点ではまだ行っておりません。
○鈴木寛君 整備計画上は、中央卸売市場整備計画上はまだ法的な位置付けはなされていないと、そういうことでよろしゅうございましょうか。
○政府参考人(山本晶三君) 国の中央卸売市場整備計画につきましては、まだ手続はしておりません。 なお、東京都につきましては、先ほど申し上げましたように昨年の十二月二十五日に計画を公表しております。
○鈴木寛君 そうしますと、移転を実際に行って、そして建設を着工するという場合にはまず整備計画に位置付けて、そして、いわゆる移転についての認可が農水省からなされたその後に建設が着工されると、こういう手続だと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○政府参考人(山本晶三君) 具体的にはその申請が出てきた段階で判断いたしますが、法律上の手続については、御指摘のようなことになると思います。
○鈴木寛君 そうすると、正式に手続がなされた後だと、こういうことでございますから、農水省と東京都は国の整備計画策定については正式なやり取りをまだされていないと、こういうことだったと思いますが、新聞報道などでは、私が冒頭申し上げました、まだいろいろな関係者、賛否が分かれているとか、あるいは豊洲の土地が深刻な土壌汚染の問題を抱えているとか、あるいは都心からのアクセス、これは橋が一つしかございませんで、環状二号というのが完成するのが二十七年ということになっておりますので、大幅な渋滞が予想されると、こういう問題があるわけでございますけれども、そうしたことについてはまだ正式なお話合いはなされて、開始されていないと、こういうことでございます。 それはその事実として承知をいたしましたけれども、今申し上げましたこの土地の土染、土壌汚染の問題というのはこれは極めて大事な問題だと思います。卸売市場法では、市場の移転認可あるいはその前段となります整備計画の策定、こうした同法の運用に当たって、食生活上の安全についてはどういうふうなチェックがなされているのか。とりわけ、私は基本方針に基づいて整備計画が策定をされるというふうに理解をいたしておりますが、基本方針上その衛生面のチェック、どのような位置付けになされているのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(山本晶三君) ただいま御指摘のように、中央卸売市場整備計画につきましては、その内容は農林水産大臣が定める卸売市場整備基本方針、これに即するものでなければならないということが法律上にございます。それと、その整備基本方針につきましては、農林水産大臣が食料・農業・農村政策審議会の意見を聞きまして、おおむね五年ごとに見直しを行うということにしておりますが、現在の第七次卸売市場整備基本方針、これは平成十三年度に決めたところでございますが、これにおきますと、卸売市場の立地に関する事項の一つといたしまして、生鮮食料品等の衛生上適切な環境にある地域であることということが定められております。
○鈴木寛君 ということになりますと、今おっしゃった生鮮食料品等の衛生上適切な環境にある地域であることということが確認をされない限り、基本方針に基づいて中央卸売市場整備計画は策定できないということになりますし、あるいはその八条から十条までのいわゆる移転・開設認可ということも下りないというふうに理解をしてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(山本晶三君) 具体的な卸売市場整備計画の改定に当たりましての考え方でございますが、先ほど申し上げましたように、基本的にはこの基本方針というものに沿う必要がございますが、具体的な問題が出てきた場合に、その具体的な案件に沿いまして判断することになると思います。
○鈴木寛君 更にお伺いをさせていただきますけれども、実は三月の二十八日に、東京都の方で卸売市場整備の特別会計の中で二十五億七千八百万円が豊洲新市場の整備関連予算として計上をされております。中身は新市場基本構想調査委託費等となっております。基本構想調査に関しては実は四千六百万円でございまして、残りの二十数億のほとんどは何なのかなと思って調べてみましたところ、豊洲地区の防潮護岸整備工事の予算が二十五億円計上されているということなんでございます。 この点について、農水省さんはどういうふうな御見解を持っておられますでしょうか。
○政府参考人(山本晶三君) 御指摘の東京都の予算でございますが、私ども、東京都さんがお作りになった予算でございますので、直接的なことをお聞きしておりません。
○鈴木寛君 地方自治ですから農水省に一々お伺いを立てることはない、農水省に無断で東京都がそういう予算を計上し、そうした方針でやっておられるということはよく分かりましたけれども、更にあえてお伺いをさせていただきたいんでございますが、先ほど農水省はその基本方針に基づいて生鮮食料品の安全衛生上、環境にきちっと配慮された地域かどうかということを判断しておやりになると、これは大変にもっともなお話で、是非そうしていただきたいんですが、確認でございますが、東京都が護岸工事に着手したかどうか、そうした既成事実があろうがなかろうが、農水省は国民の安全、食の安全という確保から、十分責任を持って厳正かつ公正に、基本方針に照らして衛生上の適切な環境であるかどうかを御判断されますねということと、それから、実は先ほど御紹介をいただきましたその基本方針には、その二つ上のところに、道路等関連公共施設の整備計画との整合が確保され、交通事情が良好な場所であるということもその立地の条件となっております。ということは、立地がきちっと確保される、交通アクセスが確保されるということと、先ほど申し上げました土壌汚染の問題がきちっと確保される、クリアされるということがない限りこの計画が前に進まないというふうに理解をされますが、そのことは、都がどういったことをされようとも、最終的な責任は農水省でございますから、そうした厳正かつ公正な判断をされるということを農水省に確認をさせていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(山本晶三君) 先ほど来御説明申し上げていますように、中央卸売市場の施設整備につきましてはこの中央卸売市場整備計画に位置付けることとしております。しかしながら、現時点におきましては、その豊洲地区への移転後の新しい市場が担うべき役割や機能、またいろんな規模や施設の内容等新しい市場の骨格となる部分につきまして、事業主体でございます東京都においてまだ決定されておらないように聞いております。したがいまして、私ども国の中央卸売市場整備計画の取扱いにつきましても、これらの諸点が明らかとなった段階で検討してまいりたいと考えております。
○鈴木寛君 最後に、片山総務大臣にお尋ねをいたしたいと思います。 今、農水省はきちっとその法律に基づいて計画が明らかになった段階で判断をする、こういうふうに御答弁をいただいたわけでありまして、そのこと自体は是非そういうことできちっと本当に厳正にやっていただきたいなということに尽きるわけでありますが、これは今日、冒頭、大臣お見えになる前に、こうした食の安全というのは大変大事な問題で、国と地方がこれは協力してやっていかなきゃいけないことですね。 法律の立て方は、都がいろいろ計画を作って、それを最後に農水省がチェックをしてと、恐らくこれはその二年後か三年後に正式に都から農水省に上がってきてという判断になるんだと思います。それは法的にはそういうことなんでしょうけれども、そして護岸工事がされていようが都のお金をどのように使おうがそれは農水省は知ったこっちゃない、そのことにはとらわれずに農水省は淡々とこれは判断をするよ、こういう話で、これは法律上からすればそういうことになるんだと思いますが、これは実態論、現実問題、もちろんこういう問題でありますから、そうした都の既成事実にとらわれず厳正かつ公正な判断はしていただかなければなりませんが、逆にこれが平成十八年の段階で、整備計画にやっぱりこれは環境の問題から位置付けられない、あるいは平成二十七年まで交通事情確保できないからこれは判断は先送りだ、これは一つの判断としてあると思います。 ただ、そうなりますと、一方、都の税金はどんどんどんどん使われていってしまうわけですね。これは地方自治だからしようがない、こういうことを言ってしまっては、まあそういうことなんですが、私は是非、この道のプロフェッショナルでございます、御見識もある大臣にお伺いしたいのは、こうしたやっぱり本当に国と地方が協力しながらやっていかなきゃいけない問題というのは、もうちょっとやっぱりきちっと、特にこういう箱物といいますか長期プロジェクトは、基本構想が平成十四年度にやる、そしてその次に基本計画になって、基本設計、実施設計、その間に整備計画に位置付けられて、そして認可がなされて建設着工、こういうことになるわけですけれども、今は都がやっているから知りません、こういう言い方もあるのかもしれませんが、もう少し節目節目で国と都が、あるいは都道府県がきちっとこの問題について、両方やっぱり責任主体なわけでありますから、きちっとその都度いろんな人の意見も聞きながら、それから特に食の問題というのは取り返しが付きませんので、きちっといろんな観点から、調査も三百六十度いろんな観点からやって、いろんな意見も聞いて、やっぱり万全を期していくというのが二十一世紀のあり得べき政策の立て方ではないかなというふうに思いますが……
○委員長(森本晃司君) 鈴木君、時間がオーバーしておりますので、終わってください。
○鈴木寛君 この委員会は行政監視委員会ということでございますので、是非新しいそうした政策決定、政策作りの在り方についての御所見を伺えればと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お二人のやり取りを聞いておったんですが、国の方から言えば、国の法令に基づく手続をちゃんと取ってもらって、国の言う条件に合致すれば認可をするし補助金を出す、こういうことですね。都は、独自で準備を進めて、しかるべき時期に国に手続を取り補助金の交付の申請をしよう、こういうことですよね。ただ、それは委員が言われるように、法律上の手続を取る前にお互いのコミュニケーションというのはあっていいんで、大きなプロジェクトだから。恐らく事務的には相談に行っていると思いますよ、東京都のことだから。知事は知りませんが、下の皆さんは。 だから、そういうことは、委員の言われることはもっともですから、農水省もよく聞いて、事実上のコミュニケーションを取って、大きなプロジェクトですから、スムーズにいくように頑張ってもらいたい、こう思っております。
○鈴木寛君 ありがとうございました。終わります。
○続訓弘君 私は、石原行革担当大臣並びに人事院総裁に、公務員制度の基本に関連をして何点か伺わせていただきます。 第二次大戦後を機会に、連合国は我が国の旧制度を解体して、新たな民主主義を確立することを目的とした、人事院を始め、教育委員会制度や国家公安委員制度などのいわゆる行政委員会制度を導入いたしました。中でも人事院には、内閣の所轄の下で独立的な地位を保障し、公務員制度の中立・公正性の確保と労働基本権制約の代償を使命として重要な役割を与えたと私は認識しております。 その後五十年を経る過程で、人事院に対しては幾度となく弱体化のための攻撃が加えられてまいりましたが、今日、また公務員制度の抜本的改革と称して、各省大臣による機動的、弾力的な人事管理を実現するとの下に人事院を弱体させようという動きが公然化しておると思います。 元々、人事院は各省にとって邪魔な存在でもあり、そこにこそ人事院の存在意義があるはずであります。各省の都合によって人事院を弱くしようとするのは、人事院制度を設置した目的を無にするものであります。 私は今回の動きを見てこうした思いを強くしておりますが、総裁はどのようにこのことを受け止めておられるのか。大変当事者としてお答えにくい問題ではあると存じますけれども、人事院制度の根幹にかかわる問題でもございますので、率直な御意見を伺わせていただきます。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がおっしゃいますように、戦後、新しい公務員制度を作りました。その新しい公務員制度のねらいというのは、日本の公務員制というんですか、俗に言う官僚制というものの民主化というのが非常に大きなねらいだったというふうに思います。憲法の十五条で、公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者でないというふうに規定してありますけれども、それが象徴的な規定だと、こういうふうに言われておるわけでございます。 そこで、新しい公務員制度において人事院がどういう役割を担っているかというのは、簡単に申し上げますと三つあると思います。 一つは、今申し上げましたように、中立公正な人事行政、中立公正な公務員制度というものを所管させて、日本の公務員制度の民主化というものに非常に大きな役割を担わせるようにしたと。具体的には、政治的行為の制限とか、あるいはまた民間企業との関係について一定の規制を設けるとか、あるいはまた試験制度について中立公正に試験を行わせるような仕組みを作るとか、そういうことを新しい公務員制度は設けまして、その担当機関として人事院を設けたということであろうというふうに思います。 その中立・公正性というものを確保するためにはいろいろ各省に御協力願わなきゃなりませんので、各省にとっては目障りな存在であることもあるかと思いますけれども、それは制度の意義というものをよく理解していただきまして御協力いただきたいなというふうに考えております。 第二番目は、やはり労働基本権制約の代償機関としての位置付けでございますけれども、給与の勧告を始めとして給与の実施についての細則を、基準を労使双方の意見を聞きながら定めていくと。また、勤務時間とか休暇についての基準も決めていくという、この労働基本権制約の代償機関としての位置付けが第二番目にあるだろうというふうに思います。 そして第三番目は、よく言われますように、人事行政の専門機関としての機能でございます。最近では、続発する公務員の不祥事の原因を分析いたしまして、それに対する対応としてどういう施策が必要かということを提言したり、あるいはまた副大臣とか大臣政務官制というものが導入されるに当たりまして政官関係というものはいかにあるべきかということについても提言いたしました。昨年は、女子職員の登用の拡大、採用の拡大についての提言をいたしましたが、そういうような人事行政の専門機関としての位置付けというのが三つございます。 そういうような三つの位置付けを与えられた人事院といたしましては、及ばずながらといいますか、精一杯努力いたしまして、日本の公務員制度というものが民主的に運用されるように、また民主的な行政サービスが提供されるように努めていくということが重要かというふうに思います。
○続訓弘君 人事院弱体化の典型例は天下り規制の見直しであります。 昨年十二月二十五日に閣議決定されました公務員制度改革大綱では、民間企業への天下り規制について、現在の人事院による承認制を廃止して各省大臣による承認制に移行するとしておりますが、私は天下りの大臣承認制には非常に問題があると考えております。つまり、企業に対して権限を有していたり契約を締結する当事者である各省大臣が天下りを認めるというのでは、官民癒着の疑念が払拭できないからであります。 また、去る三月二十二日の東京新聞によれば、日本道路公団のファミリー企業の役員の半数、すなわち全国八十二社三百七十二人が公団OBで占められているとの報道がなされました。この中には国家公務員OBも含まれていると思われますが、このような公団やそのファミリー企業への天下りの実態を考えますと、仮に大臣承認制を導入した場合には、ますます大臣承認に名をかりた各省役人のお手盛りが進むおそれが多分にあるのではないかと懸念いたします。 こうした状況を踏まえて、天下りの大臣承認制について、まず総裁のお考えを伺わせていただきます。 また、この問題に関連して総裁は、去る三月二十日の本院の総務委員会で、民間企業に対する天下りも特殊法人、認可法人に対する天下りも内閣で一括して所管なさるのがいいだろう、これだけ大きな問題になってきますと、政治の責任といいますか、内閣の責任でお決めいただくのがいいだろうということでそういう意見を提出したわけでございますと答弁されましたが、そのような答弁を行われた背景となる考え方について伺います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) この問題については随分いろいろ議論されましたので私から余り詳しく御説明するまでもないと思いますが、要は、この問題が初めて議論されましたというか表になりました平成十二年の十二月の大綱、行革大綱でございますけれども、その大綱以来、新聞各紙とかあるいはまた評論家の皆さん方とか学者の皆さん方、いろいろ意見を出しておられます。非常に辛いといいますか、非常に厳しい御批判でございます。 したがいまして、私といたしましては、それだけ厳しい批判をされているのならば、やはりここでそういう御意見というものをよく承って、もう一度改めて考え直してみるというのが民主的な行政の進め方じゃないかということで問題があるというふうに申し上げました。 そして、今、先生がおっしゃいますように、確かにそういう答弁をこの間国会でいたしましたけれども、その背景になる考え方というのは、戦前戦後を通じまして日本の政治行政のシステムについて何が一番問題にされておったかといいますと、内閣の主導性といいますか、総理大臣の主導性というのが戦前も戦後も議論されてまいりました。戦前は総理大臣を中心とする内閣の政党に対する主導性、また官僚に対する主導性というのが議論されましたし、戦後は政党との関係、官僚との関係というのが議論されました。 政党との関係につきましては私たちが発言すべき分野でございませんので、いろいろ政治の皆さん方が御議論いただいて改善するところがあれば改善していただくということになるんでしょうが、官僚との関係につきましては、戦前戦後を通じまして内閣の主導性、総理の主導性というのが議論されてきました。そのときに、戦前も試みられましたけれども戦後も試みられておりますのは、やはり幹部公務員に対する人事権というものを総理ないし官邸というものがお持ちになることが重要だということを言うのが多くの識者から提言されております。 したがいまして、人事管理権の中で非常に重要な退職管理の権限というものを一括して官邸がお持ちになるというのが新しい公務員制度というものの出発に当たって非常に重要なことじゃないかという認識で、私たちはすべての退職管理を官邸が一括してお持ちになるということを申し上げておるわけでございます。
○続訓弘君 私は公務員制度改革大綱が出されました直後の新聞の社説や有識者の投稿などを読みました。いずれも大臣承認制については厳しい批判を載せております。つい先ごろ、農水次官が国民的関心の的になっている食肉業界団体への天下りを農水大臣が御存じなかったことや、税理士になった国税OBへ驚くほどの高額な顧問料のあっせんが行われていたことに対して財務大臣が御存じなかったことなどは、国民の目線から見れば、この時期の大臣承認制はこれまで以上に役人のお手盛りになってしまうのではないかとの疑念を持たれると思います。 石原大臣は、このような国民の批判をどのように受け止めておられるのでしょうか。あわせて、大臣承認制についての御所見を伺わせていただきます。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま人事院の中島総裁が御答弁されたように、官邸が一括で権限を持つということは一つの方向性として私はすばらしい考えだと思っております。 それと同趣旨のことを昨年取りまとめました公務員制度改革大綱の中で書かせていただいております。それは「内閣」というところに書かせていただいておるのでございますが、これまで人事院が個別に再就職の承認を行う現行制度を改めるという方向性で書かせていただいておるのでございますが、まず、「内閣の責任において、政府全体の行政の公正な運営等を確保するため、再就職の承認基準については政令で定めることとする。」。さらに、「内閣は、承認案件について人事管理権者から報告を受けるとともに、」、この人事管理者は各大臣になりますけれども、「各府省における承認制度の運用について必要な総合調整を行う。」。この総合調整ということは、この内閣府ができたときの、もちろん続先生は当時の総務庁長官でございますので釈迦に説法でございますが、この内閣府の最重要機能の一つでございます。この総合調整の中に、私は、ただいま人事院の総裁が御答弁された官邸で一括で権限を持つということも十分含まれてくるものと承知しておりますし、さらに人事院はこれまで第三者機関として大変機能を持ってこられたわけですし、これからも引き続いて重要な役割を担っていかれますし、今回の再就職に関しましても、承認基準についての意見の具申や承認事務の実施状況について改善勧告を行うという権能も持っているわけでございます。 そして、今回の案で一つ特筆すべきことは、今、委員が御指摘されましたような批判にこたえるべく、再就職後の行為規制を設けて違反行為に対しては刑事罰の制裁措置を設ける、こういうように二重三重にもバリアを持っているわけでございます。そういうことによりまして、国民の皆さん方のこの天下りに対する批判というものを十分に真摯に受け止める体制というものを作っていかなければなりません。 付言させていただきますと、やはりこれから高齢化社会がもう目の前まで来ております。二〇〇六年、二〇〇七年が日本の人口のピークでございます。この後、人口が減り始める、少子高齢化がますます進む中で、現行行われています勧奨退職制度、五十二、三歳で肩をたたくということがいつまでも可能でないということは、私はだれもが認識していることと承知をしているところでございます。
○続訓弘君 今、石原大臣もいみじくもおっしゃいましたように、国民の天下りに対する批判は大変厳しゅうございます。石原大臣御自身がいろいろ努力されていることは承知しております。例えば、給与の、天下りの給与の一〇%カットやあるいは退職金の三〇%カットという大変難しい仕事もやっていただいております。しかし、要は、国民の目線は、それはそういう御努力にもかかわらず、退職公務員に対する厳しいまなざしがございます。つきましては、先ほどおっしゃいましたように、内閣で、官邸で一括をしたそういう方法も是非実行していただきたい、このことを御要望申し上げます。 さて、大綱には、公務員制度の企画立案機能を人事院から内閣に移すという内容も盛り込まれており、その一例として、現在、人事院が行っている国家公務員の採用試験制度の企画立案機能を内閣に移すということでありますが、採用試験について内閣が企画立案するというのは、国民の目線から見れば、全体の奉仕者として政治的に中立公正であるべき国家公務員の採用が、その時々の政権の思想によって合格者が左右されるのではないかとの懸念を生むおそれがございます。 こうした観点から、私は、国家公務員制度の中でも最も党派的影響を排除すべき採用試験制度の企画立案機能を人事院から内閣に移すことには疑問がございます。これについて総裁はどう考えておられるのか、これもお答えしにくい問題とは存じますけれども、率直な御意見を聞かせてください。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今、先生がおっしゃいますように、公務員試験の在り方につきましては、党派的な影響を受けるんじゃないかというおそれを関係者が持つということは避けなければならないというふうに思います。 ただ、今までも、例えて言いますと、採用試験に関連いたしまして、東大卒の採用者を五〇%以下に抑えるとか、あるいはまたキャリアの採用数を五年掛かって三割減らすとか、そういうことを内閣の主導でお決めになりました。したがいまして、採用試験につきまして内閣が発言したらいけないというようなことは考えるべきでないし、私たちも考えておりません。 要は、採用試験の在り方について党派的な影響を受けない、また求められる、公務員に求められる資質とか能力というものの検証は公正、適切に行われるような仕組みでなければならないと、そういう観点から、この採用試験の在り方についてどこまで内閣が発言なさるのがいいか、どこから人事院にお任せしていただいた方がいいのかということを少し細かく議論をしていく必要があるだろうというふうに思います。
○続訓弘君 また、今回の改革では、国家公務員の労働基本権の制約を引き続き維持することとしております。 本来、公務員の労働基本権が制約されていることの代償措置として、独立第三者機関である人事院が給与勧告を行うとともに、給与に関する細目的事項は自ら定めるなど、民間企業であれば労使交渉事項で足るべき給与を始めとする各種の勤務条件の基準を定めているものと理解しておりますが、大綱によりますと、使用者である各府省大臣の責任と権限が強化されており、それに伴い人事院の代償機能が後退するおそれがあると思います。 人事院による代償機能を弱体化させようとするような改革を行うのであれば、むしろ労働基本権の付与を含めた労使関係の在り方について真っ正面から国民的な議論を行うことが本筋であって、私は、労働基本権の制約を維持する以上は代償機能である人事院の機能を低下させてはならない、このように考えます。この点についての総裁の考え方並びに石原大臣の御見解を伺わせていただきます。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今御提示になりました問題というのは非常に大きな問題でございますし、恐らくこれから度々国会でも議論されるだろうというふうに思います。現在のところ、労働基本権については現状のままだと、こういう制約されたままという方針でございますので、その下において人事院の代償機能というのは基本的に現状のままであるのが望ましいというふうに考えております。 ただ、今回の公務員制度改革の中でどこまで各大臣が裁量権を持っておやりになるのか、どの部分の人事院の代償機能が後退するのかというところが実はまだ定かでございません。したがいまして、もし人事院の代償機能というものが後退して大臣の裁量権が拡大すると、したがって大臣が勤務条件の決定について裁量権を拡大してお持ちになるということになりますと、どうしてもその部分については労使交渉の必要というのが提起されると思います。したがいまして、その労使交渉というものをするに当たりましては、労使対等の交渉というわけにはいかないでしょう、労働基本権が制約されたままでございますので。したがいまして、対等の交渉とまではいかないけれども、労使が十分交渉できるシステムというものが今度は議論になってくるだろうというふうに思います。その議論になるかどうかというのは、代償機能というものをどのように決めていくかと、具体的な細目の決め方というのがこれからの焦点になるだろうというふうに思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの点は若干、私、中島総裁と見解を異にする部分もあるんでございますが、私、どんな組織もいつまでも同じままでいいとは絶対思いません。時代が大きく変化して、社会が変化して、人間も変わっていくわけですから、組織は絶えず変化し続けなければならないと思います。 そして、今回、私ども、問題意識あるいは国民の皆さん方からの批判の中に、日本の役所において主体的かつ責任ある人事・組織マネジメントが行われてこなかったんじゃないかというものがあると承知しております。 そして、その一つの原因として、総裁がそこにいらっしゃってちょっと恐縮なんでございますが、その人事院の行う事前かつ個別詳細なチェックがあって、各府省において主体的かつ責任ある人事・組織マネジメントが行われてこなかった。これは言葉を返しますと、先ほどの各府省にとって目障りな、目障りでしたか、ちょっと表現は忘れましたけれども、存在ということの裏表なんですけれども、こういう問題認識が私はやっぱりあるんだと思います。 そして、それをどうやって変えていくかということで、今回の公務員制度改革では、各主任大臣等が適切かつ弾力的な人事・組織マネジメントを通じて、所掌する行政組織の人的資源を公正かつ最大限に活用し機動的、効率的な行政運営を実現すると。そして、そのために内閣、大臣、そして人事院の機能をもう一度時代に合ったものに整理して、その一方でやはり、先ほども申しましたが、人事院のこれまでの役目、またこれからの役割も大変重要でございますので、職員の利益保護、人事行政の中立性、公正性を確保する観点から、引き続いて人事院には第三者機関として重要な役割を担っていっていただきたいと、こういうふうに整理をさせていただいているところでございます。 ですから、私は、人事院の代償機能というものが低下することにはならないという認識を持っているところでございます。
○続訓弘君 私は長年行政に携わってまいりました。したがいまして、今のような民主主義の原点である言わば委員会制度の発足、その趣旨も私なりに理解しているつもりでございます。そういうことから幾つかの点を質問させていただきました。 今日はありがとうございました。ありがとうございました。
○岩佐恵美君 最初に、輸入食品の安全問題について伺いたいと思います。 日本は食料の六割を輸入に頼っています。そして、日本では禁止されている遺伝子組換え食品スターリンクを始め、ダイオキシン汚染の豚肉や鶏肉の輸入、赤痢菌で汚染された生ガキなど、国民の知らない間に食卓に乗ってしまうという事件が相次いでいます。輸入食品の安全に対する消費者の不安が高まっています。 特に、野菜の輸入はこの十年間で三倍に増えています。その下で日本の残留農薬基準の何倍も汚染された野菜が大きな問題になっています。輸入冷凍野菜の検査をするようになったといいますが、その点について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 本年三月十六日に中国産の冷凍野菜から残留農薬が検出されたと、これは民間の検査センターが検出したという報道がございました。 厚生労働省では、いわゆる野菜を下ゆでをしておるという、これは加工食品に当たるわけでございますが、冷凍野菜の残留農薬の検査については、従来生鮮野菜の検査を優先しておりまして、こういったものについては実施をしておらなかったわけでございますが、こういう報道を踏まえまして、本年の三月の二十日より、すべての国から輸入される十八品目のこういった下ゆでをされます冷凍野菜につきましてモニタリング検査を、これは一〇%の割合でやっておりますが、実施をしているというところでございます。 三月二十八日までに四十四検体の検査を行っておりますが、現在まで基準に違反するものは出ておらないという状況でございます。
○岩佐恵美君 冷凍野菜は輸入野菜の三分の一以上を占めます。加工品だから検討の対象外だったということが私は全く実態に合わなかったと思っています。これから加工食品である冷凍食品もやると、検査をするということですけれども、加工食品の場合は残留農薬で汚染されているかどうか分からないということでは、私は消費者の安全は守れないと思います。 加工食品といっても、冷凍野菜ばかりではありません。例えば、野菜の缶詰や水煮などの袋詰めのものもありますし、ほとんど野菜の原型そのままをとどめている、そういう加工品があります。また、小麦粉、そば粉。これは小麦粉、そば粉を、ソバをひいただけでそれらの粉になるわけですから、原形とは違っても単品の加工品であれば冷凍野菜と私はそう変わりがないと思います。マーマレードやジャムの瓶詰も同じだと思います。 これらについて、基準をきちんと作って、そして残留基準を検査をすべきだと思いますが、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 御指摘の点につきまして、まず、現在加工食品につきまして、加工程度の低い小麦粉だけにつきまして残留農薬基準が設定されているというのが我が国の現状でございます。 それで、加工食品につきましては、残留農薬基準を設定するためには、その加工食品の我が国での摂取量でありますとか、あるいは加工、調理によります残留農薬の濃度変化でありますとか、あるいは食品中の原材料の割合でございますとか、いろんな情報がまず必要であるという前提が一つございます。それと、個別の加工食品ごとに検査方法を開発するということも必要でございまして、技術的な課題があるという認識をしているところであります。今後、こういった基準設定の国際的な動向も見ながら、加工食品についての残留農薬基準、小麦粉以外につきましての設定が可能かどうか検討したいというふうに考えております。 なお、厚生労働省では、平成九年度より、一部の加工食品中の残留農薬につきまして、残留農薬の実態調査という、全体の食品に対しまして調査をやっております。その中で一部加工食品についても実施をいたしまして、その結果を公表しているところでございます。それによれば、今のところ残留農薬の検出量はわずかでございまして、かつ濃度も低いと、そういうふうな実態にあるということでございます。
○岩佐恵美君 実態が濃度が低いとか検出がわずかであるというようなことで、だからいいということにはならないと思うんですね。この間の中国の冷凍野菜のようなこともあるわけですから、きちんと加工食品の検査について基準を作ってやっていくべきだと思います。その点を見ていきたいというふうに思います。 次に、消費者の不信が高まっている食品表示について伺いたいと思います。 輸入牛肉を国産と偽って税金を詐取しようとした雪印食品の事件を始め、産地の偽装表示が次々と明らかになっています。三月十二日、私、予算委員会で取り上げましたが、それ以降も、全農ミート製造の佐賀県鶏肉加工品に他県産の鶏肉が使われていた、千葉県の農事組合が産地偽装の豚肉を生協に出荷した、佐賀県の食肉加工卸業ヨコオがブランド鶏肉の冷凍加工品に別産地のものを入れていた、賞味期限も書き換えていた、岡山市の食品卸会社ヒラタは業務用レトルトカレーの牛肉、野菜を輸入のものなのに国産と偽った、賞味期限も今年五月を十月に書き換えた、丸紅畜産がブラジル産鶏肉を国産と表示していた、福島県の伊達物産が輸入鶏肉を地元産のブランド銘柄と偽るなど、表示の偽称事件は後を絶たない状況です。しかも、偽称は長期間行われていたということが判明しています。 こうした事態の続出について武部農水大臣は、消費者の信頼回復のためにJAS法改正を視野に入れて鋭意検討していると私の質問に答弁されていますが、公表や罰則強化が不可欠です。でも、それだけで私は十分とは言えないと思います。現状では、産地表示違反も内部告発などの情報がなければほとんど摘発されません。結局、野放し状態ということです。 これを改善していくために、例えば伝票、帳簿類の整備など、産地を確認できるシステムの確立を図る、そして検査を強化をする。事が起こってからではなくって、日常的に指導、点検をする必要があるというふうに思いますが、その点、いかがでしょうか。
○副大臣(野間赳君) 生鮮食品の原産地につきましては、その情報が小売販売業者等まで伝達をされるように容器、包装又は納品書等への表示が義務付けられているところでございます。しかしながら、雪印食品などの事案におきましては、保存をされております伝票におきまして原産地が記載をされておらなかった、原産地の事後的な確認が十分できなかったというような事例がございます。 今後、伝票の扱い等に関しまして規制を強化をしますとともに、表示の在り方について流通の実態等踏まえまして検討する必要があると考えております。
○岩佐恵美君 現在のJAS法の産地表示そのものも私不十分だと思っています。生鮮食品についてはすべての食品に産地表示の義務が掛けられているんですが、加工食品は加工地の表示が原則で、野菜の漬物や魚の干物など、ごく一部の食品を除いて中身の原産地が表示をされていません。 かつて私も大分問題にしたことがあるんですが、例えば中国産の梅を加工した場所が和歌山であれば、あるいは小田原であれば、紀州産の梅になったり小田原産の梅になったり、こういう問題は改善をされてきているんですけれども、まだまだほかにいろいろと問題があるわけですね。 例えば、そばなんですが、原材料の七七・五%が中国などからの輸入なんですが、加工地が国産だということで何々そばということで、おそばの産地だとかあるいは銘柄だとか、そういうものが書かれているということがあります。 先ほど輸入食品の検査問題で取り上げた冷凍や水煮の野菜なども同じなんですね。あるいは果物などでも、砂糖漬の果物をそのまま原形がよく分かるような、そういうものも本当に国産なのかどこどこ産なのか分からないというものがたくさんございます。 ですから、小麦粉やそばを始め他の加工食品についても材料の原産地表示を行うべきだと思いますけれども、その点についていかがでしょうか。
○副大臣(野間赳君) 加工食品の原料の原産地の表示につきましては、これまで六品目、梅干し、ラッキョウ漬けを始めといたしました農産物の漬物、アジの開き、ウナギのかば焼きといった水産加工品四品目につきまして、その主な原料の原産地表示を義務付けてきておるところでございます。先生のおっしゃるとおりでございます。また、冷凍野菜につきましても、原料原産地表示の義務付けに向けまして、現在所要の手続を進めておるところでございます。 今後、その他の品目につきましても、消費者のニーズ、表示内容の事後的な検証可能などを踏まえまして、個別品目ごとに精査をしまして対象品目を逐次拡大する方向で検討いたしてまいりたいと思っております。
○岩佐恵美君 産地の偽装表示問題について、坂口大臣は、一言で言えば食品衛生法を強化するの一言に尽きるという御答弁がございました。食品衛生法をどう改正されるのでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 前回も委員からお尋ねをいただいたことございましたが、明日、明日になりますか、この調査検討委員会の結果が出ることになっております。この調査検討委員会の結果を一つは踏まえまして、それから今後の組織の在り方、そしていわゆる全体としての基本法をどう作るかといったことについての御提言もあるやに聞いておりますし、総論的には、そうした組織や基本法をどうするかといったことが決まった後でこの食品衛生法の中身の改正をどうするかということが多分決まってくるのではないかというふうに思っております。 前回御質問いただきましたときにも、問題点、ここをどうするかということについては検討しなければならないという趣旨のことをお答えをしたように思っておりますが、そうしたことを踏まえて、食品衛生法の中身につきまして我々決めていかなければならないというふうに思っておりますが、現在のところ、五、六点、こうしたことについて決めたいということを今現在のところ厚生労働省として考えていることがございます。 その一つは、いわゆる残留農薬などの基準の策定、それから既存の添加物の安全性の評価の推進、これらの規制の在り方、一つでございます。二番目には、信頼される食品表示のための制度の見直し及びJAS法による制度との関係の在り方、それから三番目としましては、健康被害のおそれのある輸入食品の安全規制対策の充実、それから四番目に、大規模食中毒対策の充実、そして五番目としまして、いわゆるHACCPというふうに言われておりますが、総合衛生管理製造過程の承認施設への行政監視の強化、それから六番目としまして、保健機能食品制度の推進、充実による健康食品安全対策の充実、こうしたことについて主に改正をしていきたいというふうに思っておるところでございます。
○岩佐恵美君 そこで、ちょっと個別に伺いたいんですが、食品衛生法改正の際に重視すべきと考えるのが私は原産地表示だと思います。 現在、食品衛生法の基準で原産地表示を義務付けているのは生ガキだけです。しかし、食品安全上、産地がどこかという情報が必要なのはカキだけに限らないと思います。生食用のホタテなども同様なのではないかと思いますし、過去にも、フランスのブドウ酒にエンジンオイルの添加剤であるジエチレングリコールが添加され国内産と混ぜて販売していたため、ブドウ酒すべてが疑われて大混乱になりました。これなども、食品安全の観点から産地表示が必要な事例だったと思います。 食の安全を守るための唯一の法律である食品衛生法ですから、その食品衛生法によって産地表示を義務付けるということはとても大事だと思うんですが、その点に関していかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほど申しましたように、JAS法との間の問題をどうするかということをその中で議論をしていかなければならないというふうに思っておりますが、現在までの考え方としましては、これはいわゆる公衆衛生上の見地から食品衛生法の場合にはどうするかということを決めておるわけでありまして、いわゆる原産地の違いということによって公衆衛生上の問題に差が生じるかどうかといったところから、それは余り生じないのではないかという立場から原産地表示というものを今までは義務付けてこなかったということでございます。 その考え方に今も変わりはないわけでございますけれども、今回、こうした問題が起こり、JAS法との関係をどうしていくかということがございますから、その中で議論をしていきたいというふうに思っているところでございます。
○岩佐恵美君 もう一つの問題は、期限表示です。これはもう大臣とお話をして、検討がされるということでしたけれども、そこで、今の産地表示でもそうですが、現在の食品衛生法は、食中毒など飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止することを目的とした業者の取締法です。消費者の安全はその反射的利益にとどまっている、このことが問題だと思います。 今日求められている食品安全は、消費者自身がより安全と思われる食品を選択することができるようにする、このことが重要な課題となっています。ところが、食品衛生法はそれに対応できる法体系になっていません。そこが問題だと思います。 JAS法の場合、適正な表示を行わせることによって一般消費者の選択に資することを目的に明記しています。あるいは、景表法でも、景品表示法でも一般消費者の利益を保護することを目的としているということですから、私は食品衛生法による食品表示についても消費者の選択に資するという考え方、つまり、消費者のためにという考え方を正面に据えた改正をすべきだと考えますが、その点、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ちょっと始めごろ聞き漏らしましたが、製造年月日の話ではなかったわけですね、今お聞きいただきましたのは。違います。
○岩佐恵美君 済みません、時間がなくてそこ飛んだんです。
○国務大臣(坂口力君) 時間がないから、製造年月日の方を。
○岩佐恵美君 要するに、ちょっと時間が迫っているものですから、表示について、製造年月日であろうと期限表示であろうと、消費者の選択に資する、あるいは、消費者のための表示であるということを正面に据えた食品衛生法の改正をすべきではありませんかという意見だけにお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) そこは御指摘のとおりでありまして、消費者の立場というものを十分尊重した形にしなければならないというふうに思っております。
○岩佐恵美君 先ほど、BSEの調査検討委員会の報告、明日出るわけですけれども、恐らく先ほど言われたように、制度の一元化とかそういうこともあるでしょう。私は、特に表示の問題、今の産地表示とか期限表示、これは正に一本にした方がいいなというふうに思っています。その点について、まだ、思うけれどもどうですかと伺ってそうですということになるのかどうか、明日の結論を聞いてということになるのであればちょっとお答えをいただいても仕方ないのかななんて思うんですが、じゃ、次に行きます。 ちょっとあと残っていますので、済みません、牛肉の在庫緊急保管対策事業の保管牛肉の検品について伺います。 三月二十九日発表の検査結果で、新たに二・三トン、百五十八箱の対象外肉が見付かったということですが、概略を説明していただきたいと思います。 さらに、今後は全箱対象の検査に切り替えるということですけれども、併せてお答えいただきたいと思います。
○副大臣(野間赳君) 保管牛肉の検品に関しましては、今般、より適正な事業の執行の確保と国民の信頼回復のため、全箱検査を実施することといたしました。 全箱検査への移行に伴いまして、これまで実施をいたしてまいりました全国の牛肉保管中の倉庫における検品の完了までに二年近く要するということが見込まれておりましたが、検査期間の短縮化のため、検査体制を抜本的に見直してまいりたいと思っております。 具体的には、これまでの全国の保管倉庫へ出向きまして検品をする方法から、検査拠点を設けまして、全国に保管中の牛肉を順次検査拠点に搬入をしまして集中的、効率的な全箱開封による検品を実施をする方向で検討をいたしております。 今後、このため必要な実施体制につきまして更に細部を検討いたしまして、必要な体制を整備をした上で四月中を目途に全箱検査を開始したいと考えております。
○岩佐恵美君 三月二十九日の在庫緊急保管対策事業の検査結果なのですけれども、これはその前の検査結果と違って日本ハム・ソーセージ工業協同組合などからも違反というか対象外が見付かったということになっているわけですが、実は、朝日新聞の報道によりますと、対象外の中に最大手ハムメーカー、日本ハムの肉があったということです。 今日、ちょっと皆さんにお配りをさせていただいている、こういう天下りの一つの構図があるんですが、実は、日本ハムの会長さんは日本ハム・ソーセージ工業協同組合の理事長さんです。買取り基準を決めた農畜産業振興事業団の理事を務めているわけですね。ですから、骨付き部分の肉が対象外であるということを知らないはずがないんです。日本ハムは食肉業界のリーダー的な存在であって、そこがこのような悪質な違反をするということは、私は到底許されないことだと思います。 農水省と業界の天下りによる癒着関係についてはもう既に他の委員会で指摘をしましたし、天下りをやめるべきだと指摘をしました。こういう農水省と業界の癒着の組織構造の下で農水省が業界に毅然とした態度を示さない限り、私は国民の不信は取り除けないと思います。 そこで、伺いたいんですが、対象外肉の個別事業者名の公表を求めましたけれども、それはどうなっているのでしょうか。
○副大臣(野間赳君) 検査結果につきましては定期的に公表をすることにいたしておりまして、三月の二十四日までの結果を三月の二十九日に公表をいたしたところでございます。これまで、十四の都道府県の六十九の倉庫におきまして三千二百三ロットにつきまして検品を実施をいたしてまいりました。品質保持期限切れ、骨付き部分肉の混入、表示と内容物との重量の相違点などを理由により、五トンの牛肉につきまして補助対象から除外をいたすことにいたしております。 当該牛肉につきましては、その数量を事業実施主体、六つの団体でありますが、ごとに集計をした上で理由を付して既に公表をしたところでありまして、個別企業の公表につきましても原則公表いたしたいと考えております。 しかしながら、不適格品の混入の発生をしました原因は事業趣旨の不徹底や買上げ先業者側の理解不足等種々でありまして、その事情を精査するとともに、公表が大きな社会的制裁であることを考慮いたしまして当該事業者の同意を得て公表することとしまして、現在、その同意を得るための作業を実施をいたしておるところであります。
○委員長(森本晃司君) 岩佐君、時間がオーバーしております。
○岩佐恵美君 時間なんですが、済みません。 今申し上げた日本ハムの存在については、それはもう特殊な地位にあるわけですから、それはうっかりミスであるとは思えないわけですね。ですから、そういう点をきちんと精査をして、何か一か月以内に公表するという、一か月間ぐらい掛けて精査をしてその後に公表するというふうに伺っていますけれども、それはきっちりやっていただきたいというふうに思います。 どうもありがとうございました。
○田名部匡省君 今日はお二人の大臣、ありがとうございました。四十分ぐらいあるだろうと思っておいでいただいたんですが二十分だということで、今日は恐らく詳しい中身までできないと思いますが、よろしくお願いをしたいと思います。 最初に、外務大臣、先般も予算委員会で私が北方四島の質問をさせていただきました。その後、十四年度予算三億円の事業凍結も視野という報道がなされまして、これはどういうふうにお考えか、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 支援委員会の平成十四年度の予算の執行につきましては、必要最小限の経常的な経費以外については見合わせるということを申し上げました。 これは現在、専門の方に専門委員会を作りまして今後のやり方について議論をしていただいておりますので、そして四月中に報告を出していただくということになっておりまして、それを踏まえて外務省としてどういうやり方が適切かということを考えますので、その改善策が出るまでということでございますが、見合わせるということで申し上げさせていただきました。 それで、必要最小限の経常的な経費というのが何かということでございますが、支援委員会も人を雇用いたしておりますので、こうした事務局の職員の人件費、事務費といったこと、それからロシアにおいて市場化に向けての技術的な支援を行っておりまして、そのために日本センターというのをロシアの中に設けておりますけれども、その日本センターの活動に必要な最小限の経費ということでございます。これについては支出をいたしますけれども、それ以外のものにつきましてはその改善策ができるまでは見合わせるといいますか、凍結をするということでございます。 それで、もちろん、これは人道的な支援ということでございますので、そういうことはないと考えておりますけれども、万が一災害の発生などがございまして緊急に支援が必要だと判断をされる場合には、これはこの実施をその際に検討をさせていただくという可能性は残っております。 ただ、いずれにいたしましても、基本的に、そういった必要最小限の経常的な経費以外につきましては、改善策ができ上がるまで、新たな改善策を立ち上げるまでは見合わせるということで考えております。
○田名部匡省君 市場化だとかいろいろあると思うんですが、私はそこまでやる必要があるんだろうかなと。結局は、何とか四島を返還したいという思いの中でいろんなことをおやりになっているんじゃないかな。結局、それはうまくいかなかったんですね、今日も。これからも私は、あれだけ日本にとってもう大変な漁業の区域ですよ。そう簡単にあそこを日本に放すということはあるのかな、そんな思いで見ておりまして、いずれにしても本当に根本から、相手がいないんですから、もうだれも。こっちで一人で勝手にやっている話で、根本から見直すべきだというふうに私は考えております。 これは余り議論してもあれですから、ODA全体で、この間も私どもこの委員会でODAに対する決議をした。これは本当によくできているなと私は自分たちでやって評価しているわけですけれども、ただ、ODAの中には非効率で無駄が非常に多いということはしょっちゅう指摘されるんですね。何かインドネシアでも、この間日本からやった薬品、貧困層の支援分が横流しされたとかどうだとかという話は随分多いんです。 私は、どうもODAというのは要請主義、すなわち相手の方から求めに応じて行われているというふうに聞いておるんですが、そのとおりですか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 そのとおりでございます。
○田名部匡省君 この決議にも書いてありますように、援助国が本当に連携を取って、ただ、この国は何をすることによって良くなるか、農業をやればいいか漁業なのか、いろんなことはあると思うんですが、そういうことを相談し合った中でそれぞれが得意の分野をやるというような連携がない。それから、我が国を見ても、農業問題は農林省だ、学校建てるときは文部省だ、何かやると労働省だとか、全然ばらばらでやっているんですね。ですから、一体となってやりなさいということを指摘してあるんです。 是非、これは本当に必要なものかどうか、そういうものを援助国が集まって、本当にこれだというものにやっぱりしてやらぬと、要請といったって向こうには、失礼な話だけれども、そんなノウハウとかいろんなものを僕は持っていないと思うんです。これをやるから結局、日本の商社だとかコンサルタントだとか、いろんな計画をつくって、そこにまた汚職が起きてくると、両方でやっておるわけですから。ですから、そういうことをどう考えておられるか。
○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。 委員御指摘のとおりだと思います。 要請主義というのは、御案内のように、最終的にはそれぞれの国の開発というものはその国自身が責任を持って行うべきという基本的な日本の考え方に基づいて行っておるわけでございますが、他方、委員御指摘のように、その開発の計画を当該政府あるいは国が策定をしていく中で、援助国側との対話、あるいは他の援助国あるいは他の、例えば世銀、アジ銀等の援助関係の機関というものの対話の重要性は御指摘のとおりだというふうに考えております。
○田名部匡省君 田中眞紀子大臣にも私申し上げたんですけれども、中国と北朝鮮の援助の問題。おかしいと思うんです。しかも、拉致問題が起きて、この拉致問題を一体どうするのか。何とも見ておって歯がゆいんですね。それはああいう関係の国ですから、思うようにやれないということは分かるけれども、拉致問題そっちへ置いて米の援助をやるとか、あのときは、河野大臣のときだって随分米の援助もやったし、あるいはもう古くは村山さんのときも、総理のときもいろんな援助を続けているでしょう。 それで、前のときも聞いたんですけれども、その援助をされた食糧を、浮いた金をどこへ使っているかというと、調べようがないというんでしょう。テポドンに回っているんじゃないかと僕は言ったけれども、そういうあいまいな援助というのは僕はおかしいと思う。これは分かりますよ、北朝鮮と何とかしたいという気持ちは。それと拉致問題は別だという感じでしっかりやってくださいよ。たまたまよど号の何とかさんが話したから分かったのであって、これはもう今度は知らないとかいないとかいうんじゃ通りませんよ。これはもうしっかりやってくださいね。 どうですか、大臣。
○政府参考人(田中均君) お答えを申し上げます。 委員御指摘の何点かについてお答えをさせていただきたいと思います。 一つは拉致の問題でございますけれども、これにつきましては、委員御指摘のとおり、日本国民の生命にかかわる問題でございますし、これはしっかり取り組まなければいけない。できるだけ早急に解決ができるように私たちとしても最大限の努力をいたしてまいる。そのためには、やはり話合い、結果を出すためには話合いが必要であるということが一つございますし、これは国交正常化交渉等の話合いの中できちんと問題の解決を図るように努めてまいりたい。 一方においては、やっぱり国際的な認識を高めるということも必要でございますし、これは小泉総理が韓国に行かれたときもそうです。ブッシュ大統領が来られたときもそうです。インドネシアのメガワティ大統領がピョンヤンに行ったときもそうでございますし、いろんな場を通じて二重、三重に認識を高めるようにしてまいりたいと思います。 食糧支援の御指摘でございますけれども、委員御指摘のとおり、確かに日本は九五年から二〇〇二年までの累計で約百十八万トンの食糧を北朝鮮に支援をいたしました。北朝鮮に対する政策というのは、日本と米国と韓国という三か国の調整、支援の調整あるいは政策の調整ということでやっておるわけですが、ちなみに米国は九五年からの累計で日本のほとんど倍に近い百七十五万トンの食糧支援をしている、それから韓国も日本とほぼ等しい約百万トンの累計で食糧の支援をしているということでございます。 それは幾つか理由がございまして、一つにはやはり飢餓というものに対して人道的な支援をするということでございますが、同時に、北朝鮮という国が飢餓が広まっていって暴発するような事態になるとこの地域の平和と安定に非常に大きな影響があると、こういうことがございまして、米国なんかは北朝鮮をテロリスト支援国家ということのリストに載っけているわけでございますが、それでも毎年食糧支援をしてきていると、こういう実態があります。 ですから、私どもは、韓国、米国と調整をして必要なときには食糧支援を行いたいというふうに思いますが、ただ、今の状況において、日本がいろんなことをやってきた、これはやっぱり人道的な問題について北朝鮮からもきちんとした対応を示してもらいたい、こういう中で現在食糧支援を検討するかというと、それはそうではないだろうというふうに思います。 北朝鮮の問題は、ようやく最近になって幾つか、赤十字会談の再開であるとか調査の再開であるとか、そういう一つのインディケーションというものか、そういうものを、出てきた、私たちはきちんと見極めたいというふうに考えております。
○田名部匡省君 人道的な援助は分かりますよ。なぜそのときにきちっと話、こっちは人道的じゃないんですか、拉致されたのは。もうあんた、不審船はやる、テポドンは撃ってよこす、やり放題でしょう。朝鮮銀行は何千億出しました。人がいいにもほどがあると思うんですよ。毅然と、したときはやっぱり言う、そういうときにはきちっと話を付けるということがなければ。 もうこれ以上やっていると石原大臣の時間なくなりますから、改めてまた時間いただいて質問をさせていただきたいと思います。今日はありがとうございました。 石原大臣、行政改革、小泉総理、一生懸命やっておられることは、昨日も私はテレビ見ていまして、進んでいないとは言わぬが、ちょっと期待どおりのスピードではないんでないかな。 特に、特殊法人は独立法人にするんだと。特殊法人と独立法人といったって、どっちも違いがないんですよね、天下り行く分には。私は、いつも言うのは、民間にやらせることは民間にやらせて、もうけたら税金を納めた方がいいと。あの青森県の住宅公社、見てください。まだえらい何十億と持っているんだそうですよ。あれが民間なら税金納めてくれて、国民は助かりますよ。もうそういう発想でないとこういうものはできない。 しかも、民間企業への天下り、二〇〇一年、人事院が発表したので、前年度よりも、六十九人、増えておると。特殊法人、公益法人、それから民間の関連のところへ行くと。これは行くのを悪いとばかり言われませんので、大臣、私は、六十五まで定年延長したらどうだと、役所も、五十八か、五十過ぎりゃ肩たたいて辞めさせるというのをやめて。そうすれば、六十歳からはもう昇給はないですよ、退職金もそのときの分で残ってくださいよという方がいいんじゃないかと思うんです。 そうすると、天下り、結局、天下り先を一生懸命になって作っている、何かというと別なの作るとか。私は大臣のときに、ここにも関係者いるけれども、あのとき僕は言ったんですよ、天下りはもう君らで最後だよって。あのころは私はそう思っていたんですから。そういう基本的なことをやらないと、ただ、行くな、悪い悪いといったって、どこか行かなきゃならないですよね。どう思いますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 多岐にわたる御質問だと思ったんですけれども、まず特殊法人改革からお話をさせていただきますと、特殊法人は英語でスペシャルエージェンシーとかパブリックカンパニーに訳されると思います。すなわち公共企業体であります。公共企業体が存続し得る理由というものがあったからこそ日本でこれまで公共企業体が仕事をしてきたという面は、全部は否定できないと思います。 そんな中、もう委員も御存じのことだと思いますが、昨年十二月に、全法人を対象に全法人が行っている事務事業、今、委員御指摘されたように、民間ができるところは民間にしていただく、あるいは組織形態についても見直しの方向性というものを定めさせていただきました。 廃止は十七、民営化は四十五、そして委員が同じだと御批判されております独立行政法人が三十八。特殊法人と独立行政法人の違いはといえば、三年から五年に組織自体の存続の見直しを行う、あるいは外部の検査が厳しく入る、このように独立行政法人と特殊法人は私は若干違うものだと思っておりますし、またその中で、間もなく御審議をいただけるでございましょう道路四公団を始めとする民営化の話、あるいは住宅金融公庫、石油公団といったような廃止と、一年前にはだれもが考え付かなかったぐらいの踏み込んだ内容にはなっていると思います。 そこで、委員御指摘の、二番目の天下りの問題でございますが、これは先ほどの御同僚の続委員との議論の中でも出てまいりました。 今、委員は六十五歳まで定年制を延長しろという御発議があったわけでございますが、私は、まずその前に、やはりこの早期の勧奨退職というものを、人事の活性化ということで行われていると承知しておりますが、中高年者の人材活用を図っていくということもその一方で重要ですと、やはりこの勧奨退職の年齢を六十歳に限りなく近づけていくということは避けては通れない高齢化社会の到来というものを私たちは目の前にしている。また、その一方で、組織の硬直性というものを打破していくために流動性の確保というものも、あるいは人間でございますので、いつまでも官僚をやっていたくない、自分で違う仕事に行きたいという人がいたらそういうものを否定することもまたできない。こういうものを総合的に考えていくということが肝要なのではないかと。 三点目でございますが、委員御指摘のように、人事院が承認した天下り件数が昨年は六十九人と前の年の四十人から二十九人も一遍に増えている。承認基準に合致しているからきっと御承認を人事院がされたんだと思いますけれども、やはりこういうものは急に増えるということを見ても、国民の皆さん方の批判というものがあるわけですから、こういうものはやはり改めるべきは改めていかなければならないと、こんなふうに考えております。
○田名部匡省君 今おっしゃった少子化にしたってそうですけれども、私はいつも言うんですよ、借金返す子供は生まれていないですよと、孫が。それをどうするかということを我々の責任で考えておいてやらないと、この間も財務省が、二〇一五年度末の国債残高八百三十六兆六千億になると、こんなことを発表していましたが、これはだれが返していくんです。 そういうことを考えると、金があるから何かに使おうという発想ではなくて、失敗したときはどうなるかということを考えて何でもやってもらわぬとね。何でもやったって、この間も、道路公団総裁呼んで、ETCなんてあれ幾ら掛かって幾ら入っているんだと言ったら、一%ですよ、そのとき調べたときは。この間聞いたら一・七%、たった。今度、掛かった費用を聞いてみようと思っているんですが。だから、そういう無駄なことをどんどんどんどんやるようなところを作っちゃだめですと、基本的には。 もう時間ありませんから。時間でしょう。──終わりますけれども、今度じっくり、もうちょっとこれ二十分といわず三十分ぐらいお一人お一人にじっくりやらせてくれないと、質問したような気分にならぬぞ、これは。 きょうは大変ありがとうございました。この次またよろしくお願いして、終わります。
○又市征治君 社民党の又市でございます。今日は、今出ておりました営利企業等への官僚の天下りの人事院の承認から大臣承認への変更の問題についてお伺いをしてまいりたいと思います。 初めに、公務員全体の人事を所管されています総務大臣にお伺いをいたしますけれども、最近問題になった幾つかの不祥事、一つは、薬害エイズやヤコブ病をめぐっては、薬や医療材料の認可やその取消しの引き延ばしについて、製薬会社と旧厚生省官僚との癒着が社会問題になりました。二つ目に、BSE問題では、国による買取り措置を悪用した業者の偽装による詐欺事件が起きましたけれども、この事件のさなかに、引責辞任したばかりの農水省の前次官が食肉業界団体に天下りをしようとしていたということが明らかになりました。第三に、最近、国立病院の入札に旧厚生省のOBが関与した疑惑が報道されて、坂口大臣がこの入札を全部白紙に戻すということを言明をされました。第四に、先ほども出たんですが、国税庁OBが税理士となって、課税に手心を加えるよう後輩たる税務署に圧力を掛けているんではないか、こういう疑惑の中で、莫大な顧問料を取り、しかも脱税して逮捕されるという事件もこれはございました。その背景に、国税当局の定年二年前の退職強制と顧問企業あっせんがあることも明らかになってまいりました。これは厳密に言いますと天下りではなくて癒着の問題なんでしょうけれども。 本当にまじめに働く公務員の皆さんにとってみますと、この種の問題、もう情けないやら腹立たしいやらということなんでしょうけれども、こうした状況について、片山大臣、どういうふうに認識され、どのようにすればなくすことができるというふうにお考えなのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、又市委員るる御指摘ございましたが、一番公務員に対するイメージを悪くしているのはこういう問題ですね。こういう天下りというのか癒着というのか、こういう問題は確かにそうだと思います。 ただ、一生懸命公務員として頑張ってこられた方の退職管理をしっかりちゃんとしたものにするということは、また同時に公務員の処遇の問題として私は必要だと思っておりますが。 昨年の十二月に、公務員制度改革大綱で、天下り問題についてはルールをきちっとしようと、こういうことになりまして、余り押し付けたり、予算やるからおまえこれ採れとか、うちの方の許認可権があるからこれどうだとか、こういうことをやったり、特殊法人なり認可法人で席がいつも空いていまして、そこへしゅっしゅっと入れるような、こういうことはやめようということで、適正なルールを作ろうと。こういうことでございまして、あの大綱でおおよそのことを決めましたので、今後は適正な再就職のルールを内閣府、石原大臣のところ等とも相談しながら、きちっと確立していくことが政府全体にとっての大きな課題ではなかろうかと、こういうふうに思っております。
○又市征治君 私は、これらの問題は単に個人のモラルの問題だけではなくて、様々なやっぱり権限を持つ省庁と業界の癒着であり、それを天下りの官僚OBが仲立ちをしているというこんな構造、こういうことが実は問題なんだろうと、こう思うんです。 今ほどもお話ございましたけれども、石原大臣は、この公務員制度改革の中で、これを根絶することに努力をされているわけでしょうけれども、たまたま先ほども出たわけですが、一応各省庁から独立した機関である人事院でこれらの問題についても事前にチェックをしている。しかし、これさえも極めて不十分だったということがあるんだろうと思うんですけれども、これをやめて各省庁の大臣による承認制に切り替えようというのが出ているわけですけれども、これではますます官僚の、事実上、大臣の名前に基づいて、実際は官僚のお手盛りが進む。こういうことは非常に私は懸念をいたしますし、この点は大綱が出されたときにマスコミからも指摘をされました。先ほどからも同僚議員の皆さんからも御指摘があるわけですが、改めて石原大臣の御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 又市委員の御指摘はもっともだと思います。先ほど同僚の田名部委員の御指摘のとおり、一昨年四十人だった天下りが人事院の事前審査でさえも六十九人になっていると。国民の皆さん方の批判に真摯にこたえられるために、片山大臣も御答弁されましたように、厳正なルールを作るということと、その天下り状況を情報公開するということによって抑制するということがこの問題に対する一つの回答だと思っております。 ただ、一点、先ほども議論になったんですが、いわゆる大臣承認にするからいわゆるお手盛りになるんじゃないかというような批判、御指摘をいただいているわけですが、先ほども御紹介させていただきましたように、大綱の中で、内閣は、承認案件について人事管理者から報告を受けるとともに、大臣から報告を受けるとともに、各府省における承認制度の運用について必要な総合調整を行うと、内閣でこの問題については責任を持っていくということを明示させていただいておりますし、承認基準も政令で作りますし、さらには人事院も引き続いて重要な役割を担っていただくということで、承認基準が本当に合っているのか合っていないかというような意見も言っていただいたり、承認事務の実施状況についておかしいところがあれば改善勧告も出していただく。さらに、委員が御指摘されておりますいわゆる営利企業への再就職については、片山大臣御答弁されましたように、予算持っていってやるとか権限持っていってやるとか補助金持っていってやるというようなことがないように行為規制を設けるという、そしてその行為規制に違反したときは刑事罰まで今度は設けるといったような二重三重の仕組みを組ませていただいているところでございます。
○又市征治君 そこで、そういう努力はもちろん必要だと思うんですが、そこで、大臣承認制の場合のこの承認の基準やあるいは結果の公表の内容はもう固まったんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 営利企業への再就職に関する承認基準と承認案件の公表について具体的にはというような御質問でございますけれども、承認基準については、不承認とすべき権限・予算関係を明確に列挙、限定列挙していかなければならないと思います。これがポジティブリストになるのかネガティブリストになるのかというところはまだ詰まっておりませんけれども、ミックスした形で、こういうものはいけない、ああいうものはいいというような形で書かせていただきますし、人事管理権者が行う承認審査において統一的で客観的な判断の下に運用が適正になされるような仕組みも確保していかないと絵にかいたもちになってしまうと思っておりますし、また、この公表ということは非常に私はかなりの抑止力になると思うんですけれども、すべての承認案件について、承認基準に合っているか合っていないかを明示するために再就職者及び再就職先に関する情報をすべて公開させていただきたいと思っております。 具体的な内容については、もう少し、現在検討中でございますので、この段階では明確には申し上げることができませんが、いずれにいたしましても、委員の御指摘に沿ってかなり厳格なものを作り、厳格に運用させていただきたいと思っております。 公表のところで今言えますことは、本省の課長さんあるいはその下の企画官に担当する方の再就職状況についてのお名前、退職されたときの年齢、あるいはその何々局何々参事官、何々課長といったような官職、そして再就職先の名称及び業務内容、再就職先での役職等を公表しようということはもう既に、先週でございますけれども、各府省で申し合わせて、この申合せに基づいて今年じゅうから、今年から、今日が新年度でございますので今年度から先行して行おうと、情報公開の方は先行して行わせていただきたいと考えております。
○又市征治君 今のお話をお聞きしていますと、大変御努力はされておるようですけれども、どうもまだ承認の基準だとかこうしたものが決まっていない、そういう中でまず大臣承認制ありきという、こんな感じを受けるわけで、どうも逆ではないかという気がしてなりません。だから、逆の意味で、大臣承認に名をかりて官僚のお手盛りが進むんじゃないか、こういう格好で皆さんがおっしゃるわけでありますから。この点、特に農水省の前次官の例なんて、こんな典型的な、こんなばかなことがついこの間起こっているわけですから。そういうことです。 先ほども出ましたが、私、そもそも、公務員はやっぱり六十歳定年なんですから、六十歳定年まで在職を保障した上で、その上でこの天下りの原則禁止をする、このことが大事だと思うんですね、原則禁止。ただ、どうしても技術的な問題だとかそういうことで天下りをというか、言ってみれば再就職が必要な場合のチェックを、そういう意味では官と業との癒着のおそれなどをこれは独立した機関で厳しくやっぱりチェックをしていく、こういうことが必要ではないか。 私の場合は、それはさっき続委員もお話ございましたけれども、人事院がその面の機能を強化をして行うべきではないか、こんなふうに思っているわけですが、大臣の方は、いや、内閣でというお話ですけれども、そこらは固まったんでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) これも先ほど御同僚の続委員の御質疑の中で御議論をさせていただいた点でございますが、今、委員御指摘されましたような農林省の前の次官の方の天下りは、現行制度の中で大臣の目に届かない形で行われました。そういうものを是正していくためにこの天下り全体のルールを変えていく。もちろん、天下りを根絶していくためには公務員の皆さん方に定年まで限りなくいていただけるような仕組みを整備していくということは重要であると私も認識をしているところでございます。
○又市征治君 時間がありませんので、その後少し突っ込みたかったんですが、総務省の方に幾つかお尋ねをしたいと思います。 さて、総務省もまた自治体等への出向、派遣、そして公的法人や民間への天下りもあるわけであります。この二年間のこうした天下りの状況はどうなっておるのか。また、自治体等への出向、派遣の総人数はどのぐらいあるのか。加えて、総務省、全体を把握されていますから、全省庁から地方公共団体等への出向の数は幾らなのか、総数だけひとつ簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) まず、総務省の課長職以上で退職しました職員の再就職状況でございますが、平成十二年、具体的には平成十一年の八月から一年間でございますが、合計で四十五名でございます。平成十三年、これは具体的には平成十二年八月から一年間でございますが、これは合計で三十七名でございます。 次に、地方公共団体への出向者の状況でございますが、平成十三年八月現在、去年の八月現在でございますが、合計で二百七十一名となっております。 また、最後のお尋ねの国から地方公共団体への出向者の数でございますが、これも去年の八月現在でございますが、総計で千六百六人というふうになっております。 以上でございます。
○又市征治君 今お聞きのとおり、ほとんどすべての府県や主な市町村の重要ポスト、これ総務省から出向者が握っている。現職からの出向、派遣ですから、これも、総務省は人材、経験の交流だというふうにおっしゃるわけですけれども、地方の側はそう見ていないわけでありまして、天下りだと、こう受け止めているわけです。ましてや、最後にお聞きをした点でいえば、千六百六人も国から地方へ行っているというのは、付け家老ですよ、これ、昔で言うと。ちょっとひどいんじゃないか、こうだれもが思っているんだろうと思うんです。 自治体のそういう意味では支配だ、介入だというふうに、こういう批判も受けているわけでありまして、大綱でおっしゃっているやはり押し付け的な再就職の部類、いや、これは人事交流だと大臣はおっしゃるんでしょうけれども、そういう意味では地方の側はそうなかなか受け取らない。定数管理の面からいっても非常に私は問題があるんではないか。一体全体、総務省の定数というのは何ぼなんだ。こういう格好でちょっと分からなくなってしまっている。こういうこともあると思うんです。 そういう意味で、大臣、非常に地方分権の時代ということを強調なさり、地方自治を育てる、こういう立場でおっしゃっているわけですけれども、この点見直すお考えはないのかどうか、最後にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今の説明で、正確でないんですよ。警察が四百人おるんですよ。警察本部がある。これは、本部長だとか上の、刑事部長、刑事部長は少ないかもしれない、警務部長というのは国家公務員が行くようになっているんですよ。それまで入れていますから、四百人引いてください。 それから、土木部長だとか衛生部長というのは、これは技術屋さんなんですね。地方でなかなか採れませんから是非来てくださいと、こういうあれでございまして、私どもの方は事務屋が中心でございますけれども、最近は情報関係多いんですが、事務屋が中心ですけれども、これはうちから押し付けることは一切ありませんよ。向こうから是非人をよこしてくれというときは出して、できるだけ交流で向こうからも採るようにしています。 総務省の今定数は三十万四千人ですから。自治省時代は、自治省のころはそれは六、七百ですから、自治省のあれから比べるとそうなんですが、交流はいろんな、プラスもマイナスもあるんですね。だから、できるだけプラスのあるような交流をこれから考えたい。それから、片道だけじゃなくてできるだけ往復にいたしたい、ポストは固定化しない、こういうふうに考えておりますので、是非、又市委員の心配のないような国と地方の人事交流を推進してまいります。
○又市征治君 時間が参りましたので終わりますが、大変この天下り問題、大きな問題でありますし、この委員会で引き続きまた論議をさせていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(森本晃司君) 本日の調査はこの程度にとどめることとし、これにて散会いたします。 午後三時五十七分散会