P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
154回国会参議院2002/07/23

厚生労働委員会 第21号

発言数
347
登壇者
23
会派数
7
開催日
2002/07/23

会議録

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十八日、入澤肇君が委員を辞任され、その補欠として鶴保庸介君が選任されました。  また、去る十九日、櫻井充君及び高橋紀世子さんが委員を辞任され、その補欠として今泉昭君及び西川きよし君が選任されました。  また、昨二十二日、今泉昭君、辻泰弘君及び今井澄君が委員を辞任され、その補欠として小林元君、内藤正光君及び谷博之君が選任されました。     ─────────────

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 健康保険法等の一部を改正する法律案、健康増進法案及び医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案を一括して議題といたします。  本日は、特に帝京大学医学部問題につきまして、参考人学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長前田憲正君に御出席をいただいております。  この際、参考人に一言ごあいさつを申し上げます。  本日は、御多用中のところ、当委員会に御出席を賜り、誠にありがとうございました。  委員からの質疑を通じまして忌憚のない御意見をお述べいただきますようお願い申し上げます。  なお、委員の質疑及び参考人の答弁とも、発言は着席のままで結構でございますので、よろしくお願いします。  それでは、これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言をお願い申し上げます。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 自由民主党の中島眞人でございます。  本日は、前田参考人におかれては当委員会に御出席をいただき、ありがとうございます。  本来であれば冲永総長に出席いただき審議を行いたかったんでありますが、病気療養中とのことなので、前田参考人からお聞きをしてまいりたいと思いますので、どうかひとつ私どもの質問に対して明確にお答えをいただきたいと、このように冒頭申し上げておきたいと思います。  帝京大学にまずお聞きをしたいと思いますけれども、昨年の秋から、また今回の宮路副大臣の発言等々を含めて一連の問題が帝京大学にかかわってきて報道されておりますけれども、帝京大学としてはこれらの問題をどのような問題意識としてとらまえているのか、まず冒頭お聞きをいたしたいと思いますし、同時に、帝京大学の入学試験に関し、言うなれば、宮路労働副大臣のお名前が出ましたけれども、国会議員が、いわゆる口利きという言葉は妥当なのかどうか分かりませんけれども、一般流布されている口利きという言葉がございますので、あえてこの場では分かりやすく使った方がいいと思いますので、そういうことが実際上あったのかどうか、端的に大学側にお聞きをしたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今、先生から御指摘ございましたいわゆる口利きがどういうことを示すのか。もし、口利きがそれを行うことにより入試結果に影響を及ぼすような行為ということを示すのであれば、そのようなことは許されないことであり、本学としてはそのようなことは全くありません。  今回の問題は、マスコミ等でも取り上げられているように、入試の公正性が確保されているか、すなわち裏口入学のような不正がなかったかということが最大の問題であり、調査委員会においては特にこの点を重視いたしました。すなわち、入学試験前、入学試験、そして試験当日の合否判定、合格発表、入学試験後の処理の流れ、これに関して不正の介入する余地があったかどうかについて十分な調査をしてまいりました。その結果、入試の公正さが確保されていることは確認されています。  昭和五十六年の旧文部省の通達は、いやしくも入学選抜者の公正確保に疑惑を招くような行為、すなわち入学手続前に寄附金を取ってはいけない、という行為を慎むことでありますと理解してございます。今回これに該当する、合格決定後でございますね、入学手続前に父母に接触し、寄附金を集めた事務局長の他に知らしめることのない単独の行為が一部あったことが確認されました。事務局長としては、既に合否は出ており、教授会においても決定した後ということでございますので、時期的なことなら少しぐらい構わないかという安易な判断から行ったものと思われます。これについては誠に遺憾であり、反省しているところでございます。  ただ、入試前に寄附金を集めること、今回の問題のような議員等からの口利きが入試結果に影響をするようなこと、大学側から父母に寄附金を働き掛けること等のようなことは、正に入学の公正を疑わしめる行為は全くなかったことが調査委員会の方で確認されております。  ということでございますが、よろしゅうございましょうか。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 帝京大学では、入学試験は医学部も含めて推薦入試が十一月、そして一般入試が二月、今回当委員会の中で出てきた入学試験の日取りというのは二月四、五に関して一月三十日、三十一日に電話を掛けた掛けないの問題だったと思うんですけれども、これのいわゆる推薦入試と一般入試との区分けはどのような考え方の下に行われ、そしてその比率などはどんな比率になっておるんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 帝京大学、特に医学部でございます。帝京大学全体そうでございますが、今医学部ということでございますので発言させていただければ、入試要項にも記載してございますが、推薦入試が定員の約三〇%、それで一般入試が七〇%、これをめどとしております。そして、毎年若干の増減はあるものの、おおむねこのような比率になってございます。  ただし、推薦入試については、医者としての知識、そういうものを確認するため学力調査を課しております。医者として適性を見る面接試験を、これも行います。参考にはしていますが、他の大学に比べて学力調査の点数を重視しているということも事実でございます。そういうことだと思います。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 次に、帝京大学では合否の決定に当たって総長とか理事長とか有力な教授等の幹部のいわゆる裁量権があるのではないかというふうな一部新聞の報道等がございますけれども、ここは明確にしておきたいと思いますけれども、総長を始めとする幹部の裁量権というのは入試合格過程の中で発揮されるんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 御質問にお答えしますと、入学試験の合否は、先ほど申しましたように、決定についてはすべて教授会で決定しております。  ちょっと概略申し上げますと、入試直後直ちに採点を行いまして、その結果に基づき夕方には教授会を開催いたします。そして、面接において不合格者を除き、面接で不合格者というのは医者として適さないんじゃないかという者を除き、毎年の合格者の歩留りと申しますのは、手続をしなかった受験生又は合格者、それとあとは辞退をするという者、これを歩留りと称しておりますが、これによりまして若干の定員よりも多いというようなところを計算いたしまして、合格最低点と合格者の人数を決定してございます。  したがって、時間的にも理事長、総長、理事者、教授の先生方を始め、何人もその中には裁量権が働く余地はないというように考えております。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 次に、帝京大学が七月十五日の文部科学省の事情聴取に際し、宮路議員又は秘書より、医学部入学に関して、総長あるいは秘書その他幹部も含め、電話を直接受けたことや直接電話をした事実はないと報告しております。  当委員会で宮路副大臣は、帝京大学にいわゆる秘書が電話をしたと言っているんですけれども、ここに大学側と副大臣との間に食い違いがあるんですけれども、この辺についてはどのように考えていますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の御質問でございますが、冲永総長は常々、法律それから法令に触れるようなことはしてはならないとおっしゃっておりまして、それを我々も実践しております。したがって、冲永総長本人が今回のようなことを宮路代議士から依頼されて電話を受けたり、又は電話をしたりするようなことは全くないというふうに思っております。また、御本人に確認、これは冲永総長に確認いたしましたが、そのようなことは全く心当たりがないとおっしゃっております。また、事務局の方にも心当たりを当たってみましたが、そのような電話を受けたり電話をした者の確認はできませんでした。  政治家の先生からのお問い合わせについては、失礼があるといけませんので、すべて事務局長が対応するというようにしておりますので。ただ、それに今回、事務局長が二月にお亡くなりになっていて実際に本人の口からは聞くことはできませんでしたが、周りの帝京大学の方の調査によりますと、想像しますに、今回の受験番号は事務局長が聞いたものと思われます。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 今、そうすると電話を掛けた、総長、幹部は受けない方針だと、多分事務局長が政治家の先生方の依頼があったときには丁重にそれをお受けをすると、こういうシステムだということですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) さようでございます。  先生方から電話をいただいて、むげに知りませんというわけにもまいりませんので、その辺のところはそういう立場の方に対応してもらうということにしておりました。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 そこで、私は一つ気になることを今御発言の中から聞いたんですけれども、私は、宮路さんの話を聞いておりましたら、お答えの中に多数の政治家の先生方からの御連絡があると。これをむげに取り扱うわけにはいかないので、丁重にいわゆる連絡を、対応をするということになってまいりますと、帝京大学のこの入試の際に、国会議員からの口利きと言うと大変また誤解を生じますけれども、依頼というのはかなりあるんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今のお問い合わせでございますが、先ほども申しましたように、政治家の先生からのお問い合わせにつきましては、失礼があるといけませんので、すべて事務局長が対応しているようにしております。また、前事務局長が死亡した現在、どのような議員さんからお話があったか、最近、それに関しては確認しようがございません。  ただ、私どもが大学関係者の会合等で、他の大学においては種々様々な議員さんからいろいろと問い合わせがあるというような話は出ております。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 やっぱり一つの問題が提起された。  そうすると、私ども当委員会では、何か宮路副大臣だけがそういう依頼をしたんだということの印象で私どもは今まで来たんですけれども、どうも話の裏の中には宮路さん以外にも多数というのか、ある程度の国会議員からの連絡があった、お願いが連絡があった、そういうふうに受け止めてよろしいんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それで、先ほども申しましたように、前の事務局長、ちょうど宮路先生の時期の事務局長が亡くなっておりますので、この調査資料にもございますように、その一代前の事務局長、これには調査委員会において事情聴取をさせていただきました。その中の事務局長のお話ですと、その辺のところは全然ないとは言えなかったという御発言でございました。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 私は、我が党の名誉のためにも申し上げますけれども、と同時に、これは今後の私どもの反省材料にしていかなければなりませんけれども、その働き掛けとかお願いのあった国会議員は自由民主党だけですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の先生のお問い合わせですけれども、その辺を前の事務局長に伺ったらば、ちょっとお笑いになっていて、まあその辺のところはという返事でございましたので、想像するにおいてはそれだけじゃないというように、私の印象はそうでございました。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 前田参考人、この辺は今後国会議員と大学との関係ということをやっぱりただしていかなければなりません、私どもも。だから、そういう点で口ごもることのないように、私はこれが即不正入学の犯罪であったという認定ではなくて、そういう状況があるという認識を知るためにも、ひとつ前田参考人から、過去の経過をたどって、どのぐらいの国会議員からのそういう要請があったのか、それは何党が何名くらいのことはお教えをいただかないと、何か大変誤解を受けた報道になりがちでございますから、その辺は要請をしておきますが、後日、資料をいただけますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それはそれで、大学の方に帰りまして慎重に検討させていただきまして、また先生の方に御連絡させていただきたいと存じます。

中島眞人自由民主党・保守党

○中島眞人君 直接、前田参考人ではありませんけれども、私は今回の問題を当委員会の中でじっと見守ってきた一人でございます。  さきの国会、通信傍受法というのがありました、正式の法律は。しかし、それを盗聴法というように言い換えておりました。今回は国会におきまして個人情報の保護等の問題もいろいろ取りざたされております。報道が取材をする自由は私どもは阻害するものではありません。しかし、宮路さん本人から聞くと、望遠レンズで上の傍聴席から撮影をしたメモだと言っております。これも、私は報道の一環としては必要なのかと思いますけれども、そのメモが不特定多数に流布されていくということになりますと、個人の人権というものがどういう扱いになっていくのかということを考えたときには何か背中が寒くなるような気がいたします。  もっと端的に言えば、一回失敗し、二回目失敗し、三回目挑戦をしたこの子が、私はデータを見ておりませんけれども、分かりませんけれども、実力で合格をしたにもかかわらず、このような報道が流布されることによって、不正入学で入学をしたという風評が立つことによって個人の人権がいわゆる侵害されるんではないかということを考えると、私は、国会での審議も責任を持ち、同時にそういう人権に配慮をするという、正に今国会に提案をされた個人情報の取扱いと同様、野党の皆さん方がおっしゃっていると同様に、これは、政党の機関紙であろうともこれらについては慎重な取扱いをしていかなければいけない。  そういう点で、委員長、この問題については議運にあるべき在り方を検討するよう、委員長に議運に取り組むよう強く要請を申し上げて、私の質問を終わります。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 承知いたしました。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 民主党・新緑風会の小林元でございます。  去る十一日の当委員会で宮路副大臣が口利きをしたというようなことについて認めた重大な発言があったわけでございます。本来であれば冲永荘一総長が来ていただくということでございましたけれども、病気で出席できないということで前田参考人がおいでをいただきました。冲永総長に代わって全責任を持って御答弁をいただきたい、このように思います。時間が少ないので簡潔に御答弁をお願いします。  今回の帝京大学の入学に関する口利きといいますか、裏口入学があったんではないか。そしてまた、先ほども一部お認めになったようでありますけれども、文部科学省の通達に違反して合格発表前に寄附金を受け取った、調査書の中では多少だと、こういうふうに言っておりますけれども。いずれにしても、そのような違反があったと。そしてまた、帝京育英財団、あるいは無関係であるという冲永嘉計氏の脱税問題など、追徴課税というようなことがございました。  これは、この当委員会が健康保険法という重大な問題を審議をしている、そういう中で、医師の養成をされている大学、そしてまた教育問題でも、私は文教委員会に長く属しておりましたけれども、大変教育改革ということで真剣な議論がなされているわけでございますが、そのような国家百年の大計である教育、そしてまた、私学も、一生懸命頑張っておられる私学がたくさんございます。そういう中でこのような問題が起きたということは、どうも国民に対して、国民の期待というものを大きく裏切るものではなかったのかと、こういうふうに思っております。  時間がありません。具体的にお聞きをさせていただきます。  今回、先ほども質問にございましたけれども、特別調査委員会報告書を読ませていただきました。残念ながら、重大な問題が起きている、悪いことはさほどしていないというような弁明書というふうに読ませていただいたんですが、本当にこの問題についてどのような御認識をお持ちなのか、簡潔にお願いします。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 冒頭にも申し上げましたように、不正入試というもの並びに、そういうことはどういうことか、あとは裏口入学ですね、そういうものはどういうことかということ、それに関しまして、先ほど申しましたように、入試の公正性、これが我が校としましては確保されているかどうか、これが一番まずポイントだと。入試、要するに、その成績の悪い者が、口利きといいますか、もしいろいろな方々がお願いされて、それを合格にしたと、これは正しく不正入試というようなとらえ方を我々、帝京大学としてはそういう形で取っております。  よって、入試が公正に教授会で決定して、その後当然、文部省の御通達のあるように、合格、手続、失礼しました、手続完了後には寄附金をいただいても構わない。よって、帝京大学でも、その趣意書、学校協力費という形で趣意書も回させていただいています。それによって入金される御父母のというか、寄附していただく御父母もございます。  よって、そんなことで、そこが一つのポイントじゃないかというような観点からその調査委員会の報告書、そこのポイントからまず出発したというのがこの調査委員会の報告書ということになっております。  そして、何度も申し上げますように、専管事項とは申しましても、事務局長の方でそういうフライングがあった。これに対しては幾重にもおわびしなきゃいけないと。先ほど申しました、教育の場においてそういうことがあってはならないという中で、おわびしなきゃいけない事項というように考えてございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 先ほどもございましたが、宮路副大臣との口利きの問題でございますけれども、事務局長が大体担当、電話をつないでいたんだと、こういう御説明がございました。現に、前事務局長はお亡くなりになって、宮路さんとのやり取りというのはやみの中ということにならざるを得ないわけでございますが、長野安博さんという前々事務局長は、先ほども、お呼びして聞いたと、こういうふうに言いましたけれども、この方に、本当にどういうやり取りが長野さんの時代にはあったのかというようなことについてはお聞きしたんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは調査委員会のところで、委員の方から御質問がございました。それで、それに関しましては、今申しましたように、入試が、合否決定後、要は教授会が終わった段階でその事務局長のところに御父母の方等から連絡が入って、どうだっただろうかということの連絡が入ると。しかし、やはり手続完了後まではそれは申し上げられないということが当然大前提でございますが、その中で、どうしても、どうだろうかと、それで、それが合格していたということであればという安易な甘い考えの中から、一部フライングで先にそのお話をしてしまったということ、そういう答弁をされておりました。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 抽象的なお話は結構なんですが、どのくらいそのような御連絡なりそういうものがこの入試問題についておありになったのかお聞きしましたか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) どのぐらいというのは、人数というような意味合いでございましょうか、人数的にというような。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 ええ、どういうやり取りをした、その受験生と大学側の人数ですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 人数というのはそういうこと。  そうすると大体、全体の大体、寄附金、医学部の方で先ほど申しましたように大学協力費及びその寄附金、医学部の寄附金という形で納められている方が大体六〇%ぐらいだと思います、全体のですね。その中で、なおかつフライングをしたというのが今のところ一割弱ということで、それ以外の受験生、合格者に関しましては、入学手続後に振り込まれている、また、お願いして入学手続後に入金されていると、こういう事実が判明いたしております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 そのこともお聞きしたかったんですが、その入学に関して、頼むというようないわゆる口利きの件数についてはどのぐらいあったんでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) もう一度。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 口利きの件数というのは、入学に関して、どうしても入れてくれと、受験番号はこうだよとかということで、総長かだれか分かりませんけれども、大学側にお願いがあった件数といいますか人数というのはどのぐらいだったんでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 全体の、今申しましたように、大体六〇%ぐらいのうちの約半数弱ぐらいか、ちょっと済みません、あれですけれども、大体そのぐらいのパーセンテージで事務局長、それで、払っていない方もおられますので、大体そのぐらいですね、四割ぐらいじゃないかと思います。ちょっと訂正させていただいて、四割ぐらいが事務局長の方にいろいろとアクセスというか、電話が掛かってきたりということで取り扱ったパーセンテージということでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 百人という定員、入学定員が百人でございますから、大変な数のことがあったのかなというふうに思います。  ところで、ちょっと話が変わりますけれども、冲永総長夫妻は帝京グループから所得を得ている、主にですね、ほかのことは存じませんけれども。どの程度お受け取りになっているんでしょうか、明らかにできたらお願いしたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 総長の所得ということでございますが、これは誠に申し訳ないんですが、プライバシーの問題もありますので、幾らと申し上げる、私の立場でまいりませんけれども、そのほかの私大の理事長さんとそれほど遜色がないというように伺っております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 先日のマスコミ報道によりますと、冲永総長も修正申告をした、冲永嘉計氏は追徴課税を受けたと、こういうニュースがございました。  帝京大学は、御存じのようにグループの大学。これ、何年間を取るかがあれでございますが、大学関係は大体三十億円ですね、毎年の助成金をいただいているようでございます。それから、大学以外でも、高校とかいろいろ、幼稚園とか小学校とか、これが大体二十五億円から、三十億まではいかないと思いますが、そのような補助金をもらっている。これは、ですから全体としては大変な額になるわけでございます。五十億から六十億というような毎年税金で助成を受けている、こういうことがあるわけでございます。  そういう中で、冲永総長御夫妻あるいは帝京グループの会社から政治家に献金がなされている。これは特に法律違反したとかそういうことはございませんけれども、なぜこのように多く、例えば各参議院あるいは衆議院の委員会、予算委員会や文教委員会、決算行政委員会、行政監視委員会等々でいろいろと明らかにされております。  また、二十日の朝日新聞にも出ておりました。今まで、亀井静香議員、宮路議員、松島議員、仙谷議員、東議員、古屋議員、森岡議員、亀井議員、山東議員、その他お辞めになったり亡くなったりした人も三人おられますけれども、六年間で、これは朝日の記事でございますが、四千三百五十九万円。そしてさらに、塩崎議員は書いておられなかったようでありますが、この方もいただいていると。そしてまた、松島議員は帝京サービスの社員というようなことで、給料といいますか、三千万円もらったというようなこともございます。  このことに関して、事務局は御存じないかもしれませんけれども、どのように受け止めておられますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今、先生の御質問にございました政治家への献金という問題でございますが、これに関しましては総長の、先ほど先生からお話しございましたように、自分の所得の中からと。  それで、目的といたしましては、そういう先生方、今後の、偉いといいますか、日本の政治のために役立ってほしいというような意味合い、そしてまた、今の私学という、帝京大学というものに関しまして、よりグローバルなそういう大学にしていきたい、それにはいろいろな情報とかそういういろいろなノウハウをやはり総長自ら勉強していかなきゃいかぬと、そういう中でのそういうお付き合いで、そういう形の個人的な献金をさせていただいたというように申しておりました。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 いずれにしましても、税金をこれほど多額にもらい、そしてその中から給料というか報酬をいただき、そしてそれを湯水のように政治家にばらまく、このような必要性がいかにあったのか、理解に苦しんでいるところでございます。  そしてまた、前田参考人、特別調査委員会の委員長ということでございます。八人の調査委員で構成をされているというんですけれども、これは氏名なり職名、御発表できますか。できましたら、よろしくお願いしたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の御質問でございますが、この前、文部省に伺ったときに、調査委員会の最終的な報告というのはまだ出てございません。今、まだ何回かやらなきゃいけないという状況下の中で個人の名前を公表するということは、今後の調査にもいろいろと支障が出てもいけないので、その名前は伏せさせていただきたいと。  ただ、八名のメンバーというのは、帝京大学の医学部に関係ない医学部の教授ですね、帝京大学の入試に関係ない、失礼しました、入試に関係ない医学部の教授が三名、そしてそれから事務部長と、それから大学の調査役、それと学識経験者と弁護士の先生、そしてもう一名が──それで八名になりますですね。失礼しました。そのメンバーでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 ほとんど内部の関係者に限られておるようです。私も手に持っていますけれども、公認会計士、弁護士、学識経験者ですね。  この方は、いつも依頼をされている公認会計士さん、あるいは顧問弁護士さんというような方ですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 公認会計士は、うちの、帝京大学を担当している公認会計士でございます。それで、弁護士の方は、直接といいますか、その方の直接の依頼というのはございません。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 顧問弁護士かどうかという。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 顧問弁護士ではございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 この調査委員会、任命をされたのは冲永荘一総長ですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) これは、総長一人ということではなくて、文科省の方から御指導ございまして、どういうメンバーを選定するかということで、一人で決められたということはないと聞いております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 それでは、大学の理事会で決めたと言ってよろしいんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 最終的には理事会に諮って決めております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 大分調査が、文部省はせかしたんでしょうけれども、なかなか具体的なお答えが出なかった。これは大学サイドとしては、いつごろまでにこの調査結果というか、まとめろと、こういうふうに言われたんでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 御承知のとおり、この調査委員会が発足したのが十三年の十二月五日でございました。それで、その後、当初はそれこそ年内にでもまとめたいという気持ちはございました。  ただ、その後、マスコミないしはいろいろな報道その他でいろいろな問題が次から次へと、我々こんなこと言っちゃちょっと申し訳ないんですけれども、いろんな報道されたり、そういう関係が出てきました。それによって、今まで医学部だけでよかったのが、今度、法文系にも調査を及ばなきゃいけないというような形でだんだん調査の領域が多岐にわたってまいりましたので、その関係でだんだんずれ込んでいったと、こういうのが実情でございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 いずれにしても早急な結論をお願いしたい、そしてまたその結論について公にしていただきたい、このように思っております。  ところで、七年間にこの医学部の寄附金総額、そしてまた寄附を出した人数ですね、よろしければ御発表をいただきたいと思いますが。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の御質問でございますが、現存している資料の確たるものが五年間ということなので、五年でお話を申し上げさせていただきたいと存じます。  過去五年間で、医学部寄附金、二百九十六名で約九十六億円の寄附金の入金がございます。したがいまして、一年平均ですと約十九億円ということで、私ども調査委員会も気になったということで、ほかの、他大学さんとも比べさせていただきましたけれども、突出して多いという、比べて多い額ということではないんじゃないかなというように調査委員会では結論を出してございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 マスコミで既に七年間で百四十億、今のお話ですと五年間で九十六億。約二十億、年間というようなお話のようで、そうだろうというふうに受け止めてよろしいかと思います。  それから、入学手続前に寄附金の受入れがあったと、九・九%だということなんですけれども、これは人数としては、先ほど言いました二百九十六人ですか、約三百人の九・九%ということでいいんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 具体的に申し上げますれば、約五十名ということなんで、そういう計算になると思います。それで、約二十、失礼しました、先生のおっしゃるとおり、そのうちの一割ということですね。約一割が入学決定後、手続完了前に入金された人数と、こういうことでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 そうすると、一年当たりどのぐらいになりますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) そうすると、計算しますと、約、大体一年間で十名ちょっとということになると思います。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 そういうことですね。この問題は、当然ながら先ほども、あるいは調査書でも、八一年の文部省の通達に違反しているということをお認めになったようでございます。  そこで、これは大学に対する寄附、本来ですね、であったと思いますけれども、この寄附金の取扱いについては事務局長専管だということで、ほかはだれも知らないというのでありますけれども、まさか冲永総長が知らないということはなかったんでしょうね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その件につきましては、専管事項として寄附金をどういう形で受け入れて、と申しますのは、この寄附金、先ほど申しましたように、大学協力費その他ということで、事務局長の取り扱っていた専管の部分と、それからそれ以外の医学部からの寄附金もございます。よって、事務局長が専管として取り扱っていた部分と、そうでない医学部への寄附金、すなわち大学協力費というものに関してもございます。  よって、事務局長が取り扱っていた部分に関して、そういう形で、先ほど申しましたように、それは法に触れてはいかぬよという話は常々我々も聞いてございます。ただし、その中で、事務局長の裁量の中でそういうことが起こってしまったということで、長野前事務局長が調査委員会の方で報告してございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 要するに、文部省の通達でいう募集要項に記載をした、帝京大学の場合には全額で千二百十九万七千円ですか、十三年度、というようなものはきちんと大学に入っていると。そうじゃなくて、任意の寄附金というのか口利き料というのか分かりませんけれども、名前はとにかく、それは別口座に入れておったと、こういうことですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) もう一つだけそこで申し上げておきますけれども、今も申しましたように、医学部の入学金に対する寄附金に関しては二通りあるというふうにお考えいただいて、一つが、今申しましたように事務局長から来るもの、事務局が取り扱うものですね。もう一つは、学校協力費、趣意書によってその後にまたお願いしましていただくものと、そういう二種類があるということで、その中で、帝京大学で趣意書を出して寄附を集めたものに関してはそのまま帝京大学の口座に入っております。そして、事務局長が専管としてやられた分に関しましては、いろいろとマスコミ等でおっしゃられているような形の中で処理をしていたと、こういうことでございまして、先ほど冒頭、先生の方から総長が知っていたのかということでございますが、実際にそういう、実際に事務局長が運用していた部分というのは総長は全く知らなかったということで、この前、文部省にも、細かいところですね、それは文部省でもそういうふうにお答えされています。だから、寄附金を事務局長が取り扱っていた、これは分かっております。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 帝京育英財団の理事長は総長夫人ですよね。ですから、今ありましたけれども、発言が、当然知っている、ここはもう世間の常識でしょう。これは知らないんだというのは、とてもお答えというふうに認めることはできないと思います。  そしてまた、この口座、育英財団の事務局長、長野安博名義ということに今もなっておられるそうですが、どうして、これは大学にみんな、学生、入学する者は大学に寄附するということで寄附をしたんだと思うんですけれども、意図はとにかく、それがどうしてそっちの方の口座に入り、あるいは口座振り込みはしていないんだと、こう言うかもしれませんけれども。  そしてまた、時間がありませんからもう一つお尋ねしますが、領収書はあらぬところから出ている。この帝京育英財団、長野安博氏の領収書ではなくて、口座名でもなくて、例えば帝京第一学園、愛媛冲永学園、こういうような二枚の、五千万の領収書を二枚に切って、そういうふうに出している。これはもうやり方として完全に裏金だと、汚い金だということの証拠ではないんですかね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の先生のをまとめますと、まず帝京育英財団の別口にいったん入れる意味合いは何かと申しますと、これに関しましては、寄附金を直接口座に入れると受験生が辞退したとき返却することができませんので。  と申しますのは、寄附金を返すというのはこれはちょっとおかしな論議になりますので、そんなことで、帝京大学に合格した後、入学を辞退した学生から寄附金を取るわけにもいきませんので、帝京大学では返金をさせていただいています。その返金を行うためにまず別口座ということにしておいて、そして学生の人数が確定した中で、そうしますと五月一日には学生数が確定しますので、その後に本口座にすべて入金していると。ですから、裏金とか隠しというように残っているものじゃなくて、すべてそれを本口座の方に移換したと。移換というか、入金したということでございます。  よって、学生の人数が固まる五月にそれぞれ寄附金を入金するため、総寄附金額ですね、それと大学又は財団等への入金額は一致しておりますので、そんなことから、会計上、適正に処理されているというような、調査報告書で述べてございますように、そういうことでございます。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 返すことはできない、正式の口座に入れたから返すことはできない、そんなことはないですよね。やっぱりこれはどう見ても、私は国税庁じゃありませんけれども、所得隠しであるというふうに見られるのは当然ではないか、こういうふうに思います。  それから、先ほども大体年間二十億、こういうことであったわけでございますが、その帝京育英財団の口座に入れた金というものを分散しておりますね。分散というのか、本来の帝京大学に五四%、その他に四六%、ほとんどこの関連のグループの十三財団。余り金が要りそうにもないんですね。にもかかわらず、そのようなところにプールをしておく、しかも基本財産に入れないで内部留保しておく、こういう金が二百六十億円にも及んでいると。これは自由自在に後で使えるわいというようなことでこのような配分をしたのではないかというふうにも思えるんですが。  例えば、帝京育英財団というのは千二百万円の年間、奨学資金の貸付事業しかやっていないんですね。そこに七十五億円も留保資金がある。いかにも不自然この上ないというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その件につきましては、事務局長の専管の中に、やはり帝京大学グループ全体良くなればこれは帝京大学グループが確たる基盤ができるということで、常々事務局長は帝京大学グループ全体を考えていろいろと仕事をしていかなきゃいけないというような、その意味合いの中でそういうふうに各財団、それから学校等にそれを振り分けていったというふうに証言されております。  そして、先ほどの最後の質問でございますが、帝京育英財団に多く入っていると申しますけれども、今はこういう時代ですので金利がほとんどゼロに近い。これはやはり、その中で果実というものが、普通の財団であればそういう一応果実というものがあってそれによって運用できる。しかし、そういう財団の場合、その果実というのはございませんので、はっきり申して食いつぶしていくしかない。その辺のところは、やはり今申しましたように、そういうものの中で運用していかなきゃいけないというような意味合いだというふうに言っておられました。

小林元民主党・新緑風会

○小林元君 大変時間を超過して申し訳ございません。もう終わりますけれども。  いずれにしましても、帝京大学の問題、国民の命、健康を預かる医者を養成をする、こういう大事なことをおやりになっているわけでございまして、また日本の将来を担う国民、人材を養成をするという教育事業をやっているわけでございます。どのような小さな不正、こういうことも許されない、こういうことだと思いますので、どうぞこの際、徹底的に解明をして国民の前に明らかにして信頼を取り戻していただきたいと、このようにお願いをして、私の質問を終わります。

沢たまき公明党

○沢たまき君 公明党の沢たまきでございます。  今日は大変御苦労さまでございます。私の方は、お答えいただく私の質問、そして参考人のお答えと往復で十一分しかございませんので、簡潔にお答えいただきたいと思います。  まず、一問目でございますが、医学部入試における合格発表につきまして、入学に対する疑惑を招かないようにするためには合否判定後できるだけ早く発表するべきだと考えておりますが、なぜ合否の判定後から合格発表まで一週間も掛かるか、空いているのか、それをお答えいただきたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それに関しましては、先ほどからも御説明申し上げておりますように、その日のうちに教授会で合否は決定します。そして、これもデータにもございますが、他大学様の入試から合格発表までの時期というものの中を比べますと、帝京大学は一番早いグループの七日ということで、遅い大学さんは二十日もある大学さんもあるわけでございますので、そんなような形の中で、我が帝京大学におきましては一週間、一番短いグループの一週間に設定したと。それで、今後、文部省の方からも御指導いただきましたので、その辺のところはもっと短くしていくということで、改善案という形で文部省にも提出させていただいてございます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 医学部の寄附金授受の取扱いにつきまして、事務局長専管の業務として事務局長判断と責任の下行われてきたとのことでございますが、その際、事務局長はいつ入試情報を入手したのか。仮に合否判定後であったとしても、直接入試に関係のない事務局長がどうして保護者と接触できるほどの情報を知り得たのでしょうか、お答えください。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それに関しましては、事務の長ということで、実際の入試業務というのは庶務課の所管でやってございます。その後に、事務局長には報告という形で連絡をしていたということでございます。それで、事務局長が、だれが合格していたか、要するに合格者リストですね、そういうものが行っていたということでございます。そこで合格者は御存じだったということでございます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 七年間で百五十億円の寄附金が集められたとのことでございますが、年度別の寄附金の金額はいかがでしょうか。また、その中に含まれている合格発表前の寄附金の年度別の金額はいかがでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 先ほど申した五年でさせていただきますと、保存している資料が五年間なので五年で申し上げさせていただきます。  まず、先ほど申しました二百九十六名で九十六億円の寄附金でございます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 ですから……

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 年度別。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 年度別でございますか。

沢たまき公明党

○沢たまき君 はい。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 申し訳ございません。年度別につきましては、申し訳ございませんが、ちょっと今日、資料という形でお持ちしてなかったもので。申し訳ありません、そんなところで。全体のは出してまいったんですが、年度別というところまでちょっと行かなかったもので。申し訳ございません。

沢たまき公明党

○沢たまき君 でも、先に質問をよこせということでございましたので、そちらに行っていたはずでございますので、それもちゃんと教えていただければと思いますので、後ほどまた中島筆頭と同じようにいただければと思います。  また同じようになってしまいますが、小林議員と同じようになるかもしれませんが、集めた寄附金でございますが、帝京育英財団の事務局長名義に保管して、五月か六月ごろ帝京大学に五四%、その他の学校法人、関連財団に四六%を移換したとのことでございますが、どこの学校法人、関連の財団に幾ら移換なさったのか、お教えいただきたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 誠に申し訳ありませんが、そのところもちょっと抜けておりましたので、また後日ということで御了解いただければと思います。済みません。そこのところが、済みません、できなかったもので。

沢たまき公明党

○沢たまき君 事前にと言うのでお渡ししてございますので、そんなに難しい質問ではございませんと思うんでございますね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) そういうことで、大変申し訳ないんですが、全体的な金額は出してまいったんですが、その辺のところを今、今後また御連絡させていただければと思いますので、申し訳ないんですが。この場では、ちょっと今言われても、私の方も数字云々と言われても、ちょっと分かりません。

沢たまき公明党

○沢たまき君 今じゃありませんけれども、お渡ししてございますよ。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) はい、済みません。

沢たまき公明党

○沢たまき君 あと五分しかございませんけれども、私どもは、前田参考人お一人が九十分間というのは大変な作業であろうと推察をさせていただいて事前にこれを、私どもの質問は前田参考人の方に行っているはずでございます。そうでなければおかしな話でございますので、私の質問も六問、ちゃんと印刷したものがお手元に行っているはずでございますので、用意ができないというのはこれはちょっと私は大変に遺憾に思っております。  それでは五番目。これも駄目でしょうか。  合格発表前の寄附金の受取を帝京育英財団の口座を使って何代もの事務局長が自らの判断で大学に善かれと思って行っていたとのことでございますが、あれほどの金額を事務局長一人で、しかもほかの人に気付かれないように、勘付かれないように長い間処理してきたのは、全く私は信じられません。組織的に行われてきたのではないかと思っておりますが、いかがでございましょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その件につきましては、そういうこともありますが、何代もの事務局長が自らの判断で大学に善かれと思っていたことであるが、ある程度の金額を事務局長一人で、しかも他に気付かれない長い間、信じられないということでございますが、医学部の寄附金はすべて先ほど申しました事務局長が取り扱うわけでなく、寄附金は直接大学口座、先ほど何度も申しましたように、入金されるものもございます。  そして、個別に事務局長に、昔からのということで、どうだっただろうかということで申し出た寄附金は事務局長の専管事項として、何度も疑惑等持たれているようでございますが、理事長それから理事等に知らせることなく事務局長の胸のうちで行われてきて、そして、事務量といたしましては、集金業務は銀行の方に立ち会っていただいてやっておったということでございますので、一人で事務局長の方から合格者の父母の方に電話して寄附してくださいということじゃございませんので、その辺のところは、一人、そして銀行の方に集金業務を手伝ってもらってできたということを、これは先生の御懸念のように調査委員会でも同じ質問を前々長野事務局長にさせていただきました。長野事務局長はそういう回答でございました。

沢たまき公明党

○沢たまき君 何か個人商店の会計を聞いているようでございましたけれども。  では最後の質問でございますが、帝京大学グループの学校法人は冲永荘一氏の親族が実質的に責任者となっていらっしゃいますね。そうするぐらいならば一つの学校法人にすればよいのではないかというふうにも考えますが、別々の法人とするメリットは何でしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その件に関しましては、各学校法人それぞれの目的によりまして、創造的で独自性のある学校づくりを目指していくということでございまして、適正な規模を保つことで、より効率的な運営を行うことができるというような、そのような目的達成を可能にすることができるということで、そのような法人を幾つか持っております。  また、学校法人が、うちのグループの学校法人同士が切磋琢磨することによって良い学校づくりをしていく、またできるんじゃないかというような目的で幾つかの法人を持っているということでございます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 終わります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 冲永荘一氏の著書、「ひたすらの道」を読ませていただきました。この本にあなたも登場いたします。冲永氏は、医学部設立の際にあなたが私の手や足となって動いてくれたとこの本の中で褒めたたえておられる。そして、あなたのお父さんである前田安佐夫さんもこの本には出てまいります。冲永氏が学園経営を始めたころに最初にやった仕事が労務管理で、それを一緒にやっていた安佐夫さんがあなたのお父さんだと。  正に二代にわたって冲永家に尽くしてこられたあなた方親子は、一体冲永家とはどういう関係にあったんでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) どういう関係ということはどういう意味合いのことでお答えすればよろしいんでしょうか。

小池晃日本共産党

○小池晃君 縁戚関係、血縁関係その他あるのかとお伺いしているんです。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) そうすると、遠い親戚ということに当たります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、それほど遠くはないんじゃないでしょうか。あなたのお父さんの前田安佐夫さんは、冲永荘一氏のお父さんの荘兵衞氏の義理の御兄弟、つまりあなたと冲永荘一氏はいとこ同士だと。間違いありませんね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) いとこじゃなくて、いとこ半になると思います。いとこじゃございません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そう遠い親戚というわけでは私はないと思うんですね。  しかも、親子二代にわたって帝京グループのために尽くされてきた。そういうあなたが調査委員会の事務局長で公正中立な調査ができるのか、あるいは冲永氏にとって不利な発言ができない位置にあるあなたに参考人としての資格が果たしてあるんだろうか、私は大変疑問に思います。  ところで、宮路和明氏の政治団体、新政策懇話会がございます。この新政策懇話会に対する冲永荘一氏からの政治献金、この金額を教えていただきたいと思います。事前に御連絡してあるはずです。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 朝日新聞等で報道されているように、六年間で六百万ということで、これは間違いないというふうに確認されております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 九五年から二〇〇〇年まで毎年百万円、総計六百万円ということで間違いないですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) はい、そういうふうに伺ってまいりました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そこで、宮路副大臣のいわゆる入試口利き疑惑の問題なんですが、私がこの間帝京大学の何人かの教員の方にお話をお伺いしてまいりました。その中で口をそろえて皆さんおっしゃるのは、入学者の決定というのは、冲永総長が出した、提出した名簿のみが教授会で口頭発表されると。教授会参加者には何の資料も配付されない、承認を求められるだけだと。こういう中で合否判定が正当に行われているかどうか、参加者には知る由もないんだというふうに共通して皆さんおっしゃった。しかし、先ほどの前田参考人のお話とは大分違います。これはどうなんですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 毎度申し上げておりますように、合否判定、教授会でございますね、一部の報道には白紙という、委任状というようなことも言われておりますが、それは全くございません。  と申しますのは、まず、先ほど申しましたように、帝京大学医学部の場合は、面接も帝京大学の医学部の教授がすべて当たります。そして、その入試が終わったデータは事務局の方で成績原簿というものを作りまして、その成績原簿が当然あるわけです。それと、その面接から先生方が帰ってきて、そしてその面接官とで集まったところで教授会を開きます。そのときに、その面接に関しまして、個々に先生方、医学部の先生方が、約三十名なら三十名の受け持った受験生の講評をいたします。そしてその中で、それが終わりまして、先ほど申しました面接がA、B、C、D四段階で評価されまして、Dの場合には医学部の学生として適性を欠くということで、これは成績が良くても不合格ということになります。  そういう議論をいたしまして、その面接の原簿、そしてそこに成績の原簿が出てまいります。それは当然成績の高い順にずっと並んでございます。それは冲永総長が一人で見るんじゃなくて、学長、まあ総長ですね、それから学部長、そして病院長三人がその前に座りまして、それを見ながら、そしていろいろと議論して、そして最終的に決めていくと。  と申しますのは、先ほど申しましたように、それこそ全体に成績原簿というのをもし全員の教授に配った場合は逆にそこから漏れる可能性があると、こういうことでございますね。よって最少の部数にとどめているということでございます。そうしないと、各先生方が、あ、これは自分の例えば知り合いがいるなということを、そういう疑念を晴らすためにも、公正にやるためにも、それは一部しか用意していないということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ということは、要するに資料は配付されない、口頭で、名簿のみが口頭発表されるということは間違いないということですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) ただし、それに関しましては、総長一人で見ているわけではございません。その横に学部長がいて、病院長、その三人でそれを見ているわけでございますので、だから一人というのは、はっきり申し上げてそれは否定しておきます。それで、その前には教授五十人、六十人の方と一緒の中で行われているということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今の説明で、入試に疑念を持たれる余地はない、公正だというのは多少無理、大変無理があるというふうに思います。  さらに、先ほどのお話、電話の件ですが、総長周辺、その他幹部も含めて宮路氏からの電話を受けた人はいないと。一方、宮路氏は明確に電話をしたんだとおっしゃっている。ということは、先ほどお話あったように、六百万円もの政治献金を提供しているほどの親密な関係にある宮路氏からの依頼も総長には全く無断で亡くなった横田氏が受けて対応したと、そういうふうにあなたはおっしゃりたいのですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それで、総長とそれから、冲永総長と宮路先生との関係でございますが、知人だということでございます。それで、後援会とか、そういうときに講演をしたいということでございまして、入試に関しましては、何度も申しますように、それに関しては事務局長の方へということ、というか、その所管ということでやっておりましたので、その中でのやり取り。  それで、今回の問題も、マスコミ等で言われていますように、受験生が二浪して三年目だということでございますので、その中で、三年目にやっと実力で合格したと、そういう経緯じゃないかと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、私が聞いたのは、この一連の経過について、これほど親密な関係にある、大学時代からの友人だ、六百万円もお金もらっていると。その宮路氏からの依頼も総長には全く無断で横田氏がすべて取り仕切って対応したということなんですねと。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) ですから、その辺が、はっきり申しまして、もう亡くなっているので、事実確認ははっきりできません。ただし、そのことで我々もいろいろと周りから伺ったりしまして、そういう電話が入った事実があるのかどうかというようなことの調査はさせていただきました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 死人に口なしと言わんばかりのこんな対応で国民に納得しろと、国会でこれで真相を解明されたととても言うわけにいかないと。しかも、与党の質問に対してまでまともに答えようともしない。これ全く国会と国民愚弄していますよ、あなたの態度は。  あなたが冲永総長に代わって宮路さんの問題についての経緯を責任を持って答弁できるということだったので、我々としては真相解明の第一歩ということで今日の参考人質疑に応じましたけれども、あなたが参考人になっても真相の解明は全く不可能だということが私ははっきりしたと。もうこれ以上聞いてもしようがないなというふうに思います。  今のお話では、横田氏はもうこの世にいない、そして冲永氏は入院していると。だとすれば、今、元気なのは宮路さんだけなんですよ。もう宮路さん呼ばないことには、宮路さんを呼んで、宮路前副大臣を呼んで話を聞くこと以外にはこの問題の経緯を解明する方法がないということが私ははっきりしたというふうに思いますので、真相の解明のためにも宮路副大臣をこの委員会に招致するということを改めて要求をしたいと思います。  もう質問はこれで終わらせていただきます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 自由党の森ゆうこです。  まず、大学入試の廉潔性の確保についてお尋ねいたします。つまり、公正さを保つということについて伺います。  長年、大学入試事務を扱っている事務局長ということですので、まず一般論としてなんですが、カンニング行為についてですが、受験生がカンニングペーパーを持って試験に臨んだ場合、結果としてそのペーパーの山が外れても、それはカンニングですよね。いかがですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それはそういう認識しております。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 今までも、そしてこれからもカンニング行為は不正行為として合格取消しや受験資格の取消しになりますよね。いかがですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今の御質問は、後で分かったということですか、その場ということでございましょうか。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 ええ、要するに分かった場合ということです。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 分かった場合ですね。それで、当然、その場で分かった場合には、これは受験停止という措置になるということでございますですよね。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 後で分かった場合はいかがでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その後というのは、当然そこで、後だと、したかしないか事実関係がはっきりしない場合には、これなかなか処罰がしにくいんじゃないかということだと思います。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 私がお聞きしたいのは、そのカンニング、持っていたペーパーが山が外れていて、結果的にはそれが試験の結果に影響しなかったとしても、そのカンニングペーパーを持っていると。それをやろうとしている行為そのものが不正行為である、疑わしい行為、それをやることが不正だと、そういう御認識でしょうかということを伺いたかったんです。いかがでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それがカンニングペーパーと認定されるようなものであれば、これは当然そういう認識だと私は思います。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 それでは、これもまた一般論なんですけれども、有力な政治家が大学の総長なり教授なりに入学試験の直前に受験番号を知らせるという行為そのものについては、これはどうお考えになりますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは、何度も申し上げていますように、冒頭申しました口利き云々という定義で申しましたけれども、やはりそういう行為、もの、ただしそれがそれによって、何度も申しますように、点数悪い人が入ったとか、頼まれていたから点数悪いのが合格したということであれば、これはとんでもないことでございますが、きちんと合格していた中で、例えば少しでも早く合否を教えていただきたいということであれば、それは先ほど申しましたように、むげに断りにもいきませんので、その中で、例えば発表が一時であれば、ちょっと、若干前には、電話があればそれはお答えしているというようなことはあるやに聞いております。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 私がここでお聞きしたいのは、入試の公正性を保つために疑わしき行為はすべて排除しなければ、これは公正さは保たれないということなんです。この辺が一般の国民の皆さんの感覚とそして帝京大の感覚が違うのか。また、ここの永田町でも、この間の宮路副大臣の発言は別にどうってことないんじゃないのというムードが、これがおかしいと。私はこのことについてただしたいと思ってお聞きしているんですよ。  つまり、たとえ結果に実際には影響がなかったとしても、入学試験という極めて公正さが要求される場面では疑わしいことは一切してはいけないわけですよね。いかがですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは先生のおっしゃるように、疑わしきものというのは、これは当然避けなきゃいけないという認識でございます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 とすれば、法的にはたとえ別法人で違うとしても、大学の総長や理事長の親族に事前に受験番号を教える行為や、又は様々な謝礼等便宜を取り計らったりするそういう行為は、先ほど明快におっしゃいました、カンニングについて、先ほどのカンニングと同様に禁止されるべきだし、今までも禁止されてきた行為ではないんでしょうか。いかがですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 先生のおっしゃることはよく分かりますので、帝京大学としても今後そういう疑惑を持たれないようなことで入試に取り組んでいきたいということでございます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 先週の宮路副大臣が答弁された、入試の直前に受験番号を大学総長、冲永総長に伝えたという行為は疑わしい行為で、これは排除されるべき行為ですよね。いかがですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 先生のおっしゃるように、そういうことであれば、今申しましたように、そういうことから今後きちんとした体制で取り組んでいきたいというふうに考えております。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 今後といいますか、今日は、宮路副大臣の、前副大臣の口利きがあったかどうか、これについてまずここでただしておかなければ私たちは審議に参加できないという立場でお聞きしているわけですよ。いかがですか、いま一度伺いますけれども。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは、先ほど申しましたように、総長に伺いましたらば、宮路先生から直接電話はなかったということで、また、どなたがということがありましたので学内でも調べさせていただきました。  それで、たしか一月三十一日という日にちも限定されておりますので、その中で、事務局長も一か所にいたわけじゃないんで、何か所か行き先らしきところ、学内ではございますが、そういうところに連絡してみましたけれども、それの確たる、私が受けましたというところがなかったもので先ほどの御回答をさせていただいたということになっております。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 今ほども小池委員からお話ありましたけれども、宮路副大臣若しくは冲永総長がここへ来て、お二人が、両当事者がここへ来て説明すれば何のことはなかったと思うんですけれども。  先週、当委員会でこの審議を再開するに当たっての前提として、宮路副大臣が駄目なら冲永総長ということでお呼びしたんですが、体調が悪いということだそうですが、どの病院に入院していらっしゃいますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それはうちの、帝京大学病院でございます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 診断書が提出されていますが、どなたが作成されたものでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは担当医の方で作成しております。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 担当医ということは、帝京大学附属病院のお医者さんということでよろしいですね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) そういうことです。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 普通、何かを証明するときには利害関係のない第三者が証明するというのが世間の常識だと思うんですけれども、これはいかがでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その辺のところは私、法律家でもないのであれなんですが、いずれにしても、この前提出させていただいた診断書はうちの病院、帝京大学附属病院の医師からの診断書でございます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 冲永総長は本当に具合が悪いんでしょうか。参考人として都合が悪いので逃げているんじゃないでしょうかと世間で言われています。  で、宮路副大臣の先日の御答弁と冲永総長の今お聞きするところによる御説明が食い違っているようですが、どうしたら真相が明らかになるでしょうか、前田参考人の御意見を伺いたいと思います。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは、宮路先生の方のお話を伺って、そして、いずれにしても、うちの帝京大学の総長、冲永荘一の方は、今申しましたように、自分は宮路先生から今回の件で電話を受けたことはないとはっきり言い切っておりますので。ただ、記事を私も読ませていただきましたけれども、事務局の方に連絡したんじゃないかというようなお話も載っておりました。それで、そんなことも含めて、事務局の方に我々調査委員としてどうなんだという形で調べさせていただいたということでございます。

森ゆうこ国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○森ゆうこ君 本当に先週、宮路副大臣の、先々週、済みません、十一日に宮路副大臣の当委員会での発言が引き起こしたこの問題ですけれども、なぜ宮路副大臣が、前副大臣がここへ来て釈明されないのかということについて、私どもも何度も要求してまいりましたし、それがよく分からない永田町の論理で実現されないということについては遺憾の意を度々表明してまいりました。  今日、代理の前田参考人から来ていただきましたけれども、結局、この疑惑に関して何ら真相が解明されることはありませんでした。そもそも、宮路副大臣と冲永総長の両当事者がここで説明して疑惑を晴らすべきだと再度申し上げまして、私の質問を終わります。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 あなたは何年から帝京大学にお勤めですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) たしか、帝京大学には四十七年からでございます、昭和でございますけれども。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 横田事務総長は平成十四年三月八日に亡くなられておりますが、死亡原因は何でしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 肝臓がんというふうに聞いてございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 宮路副大臣が帝京大学に電話をしたということで冲永総長は電話を受けたことがないと言われておりますが、総長に直接お聞きになったわけですか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その宮路先生からこういう電話がありましたかということは、私が行って直接、私も含めて直接総長の方に伺いました。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 横田事務総長には直接お聞きになりましたか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今申しましたように、三月八日に亡くなっていますものですから、それを聞くことはできませんでした。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そうしますと、政治家からの電話というのは事務総長が受けるということが通常であるというふうに言われましたから、横田事務総長が電話を受けたということは推認できるのではありませんか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 先生のおっしゃるとおりでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 宮路さんは、冲永総長と私は二十年来の知己だというふうにおっしゃいました。あなたは宮路さんと冲永総長との関係をどのように把握しておられますか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 私自身、宮路先生とは面識もございませんでしたし、今回のことで初めて宮路先生のお名前を伺わせていただきました。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そうしますと、個人的な電話が宮路副大臣と冲永総長との間に日常的にあったかどうかということは、あなたは分かりませんね。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) その件につきましては、私も今薬学部の事務長でございますので、絶えず総長のそばにいるということでございませんので、その点は御容赦いただきたいと存じます、分かりません。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 様々な寄附金を事務総長名義の預金関係にプールをするんですが、これを帝京大学とかその他の関連団体に資金配分して入れておられるわけですが、この指示は冲永総長がやられたのではありませんか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは、先ほど申しましたように、事務局長の方で全体のバランスを考えながら、そういう専管として、前の事務長、長野局長のころからそういう形の中で割り振りをしていくということで、最終的には総長が知っていたんじゃないかとおっしゃいますけれども、それは決算書等で寄附金が幾ら入ったかと、そういうのは当然分かるわけでございまして、そういう状況でございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 冲永総長の意思が全く入っていないとおっしゃいますか。そんなはずはないでしょう。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) それは、今申しましたように、最終的にそういう決算書で出てきたときに、それがもし少なければもうちょっと頑張ってくれよということにはなると思います。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 政治献金が宮路副大臣にもなされており、その他たくさんの政治家になされておりますけれども、その政治献金の配分や決定は冲永総長が指示されるのではありませんか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 今、先生がおっしゃられた政治献金は、ここにもありますように、あくまでもその個人の所得の中から個人がやられているということでございまして、そのような形の中での政治献金でございますので。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そういたしますと、事務総長のところに宮路副大臣が電話をすれば、当然、事務総長は冲永総長に連絡をしないということは通常あり得ないんじゃないですか。事務総長止まりということはないでしょう。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 何度も申しますように、総長の方は自分は受けておらぬということで、今申しましたように、毎度またおしかりを受けるかもしれませんけれども、その横田事務局長が亡くなっているのでそこの事実関係が、もしおられればそれは当然分かると思いますけれども、そんな状況でございますので、申し訳ないんですが、その点はそこまでで止まっちゃうということでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 受験の公正性という場合は、教授会が成否を決定するということですが、今のお話ですと、最終の決定には学長と学部長と病院長と三人がその他の教授と一緒に成績原簿を示しながら決定したと。大体、理事長である学長、理事長であろうとなかろうと、学長とか学部長とか病院長というのがその教授会に同席すること自体が普通はあり得ないのではないんでしょうか。

前田憲正学校法人帝京大学特別調査委員会事務局長

○参考人(前田憲正君) 病院長といいましても、帝京大学医学部教授の中から病院長が選任されます。もちろん学部長もそうでございます。医学部の教授の中から選任されますので、教授会というそのメンバーの一人であると、こういうことでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 本来、公正な試験が行われる場合には、やっぱり教授会の自律性ということが大学では大変センシティブに行われていると思うんですが、その点について非常に貴大学の決定方法には疑いが持たれる状況ではないかと私は考えます。  最後に、真相究明においては不十分だということで、私もまた宮路氏の参考人の招致を求めて、質問を終わります。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  前田参考人には、長時間にわたりまして質疑に応じていただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして御礼を申し上げます。  午後一時三十分まで休憩といたします。    午前十一時三十二分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、小林元君が委員を辞任され、その補欠として大塚耕平君が選任されました。     ─────────────

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  健康保険法等の一部を改正する法律案、健康増進法案及び医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省保険局長大塚義治君外九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 休憩前に引き続き、健康保険法等の一部を改正する法律案、健康増進法案及び医療の信頼性の確保向上のための医療情報の提供の促進、医療に係る体制の整備等に関する法律案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 自由民主党の宮崎秀樹であります。  大臣始め閣僚の皆様、それから官僚の皆様、暑いですね。この暑いということは、こういうことが分かっている、今日寒いという人はやっぱり病人じゃないかと思うんですが、この暑いというこの実感が分かる、これは生きているということであります。そういう観点に立って、この厚生労働委員会というのは生きる喜びというものを、原点に立って、まず最初の御質問をしたいと思います。  暑いから熱い質問になるといけませんけれども、答弁が涼しい、本当に体にさわやかな御答弁をいただくと有り難いと思います。冷たい答弁は体に悪いですから是非それは避けていただいて、よろしくお願いします。  まず、医療保険制度の抜本改革、これが叫ばれてもう何十年たちましたか、これは毎回毎回、改革改革と言ってやってきたことは、継ぎはぎだらけのことであります。正にこの一番イージーな、国民に負担を求めていくということがまず優先されてきたわけであります。また今回もそういう意味では問題があろうかと思います。今までの議論を聞いていますと、このままでいいという質疑者は、与野党の方、一人も私はいないと思っております。ですから、そこら辺をきちっと今日はお考えいただいて、本当に暑いということが実感できる共通の理念の中でお答えをいただきたいと思います。  最初に、医療改革の進め方でありますけれども、私は最も重視すべきものは、やはり国民の視点に立った改革でなきゃいけないということであります。国民といいますと、やはり保険料を負担されている方々、そして納税者の方々、こういう方々の立場に立って考えますと、こういう、そしてそういう方々が万が一病を得て医療という国民医療の仕組みの中へ入ってきたときに、この方たち、本当に患者さんとして適切な、そして安心して医療が受けられる環境づくりというものをやっていかなきゃいけない。それのためには、医療提供者、それから保険者団体、さらには行政が協力してこういう日本の国民医療というものを守っていくと。これは、世界に冠たる日本の国民皆保険制度、そして医療機関へのフリーアクセス、これを原点に置いてこういうことを考えていく。そしてさらには、世界一の健康寿命、そして世界一のこれは先進国では極めて効率的な医療、そして医療費は先進諸国に比べて日本は最も安いわけでありますから、こういうことを守っていく。  ただ、ここへ来てやはり保険財政の中でほころびが出てきたということは、これは認めないわけにはいかないわけでありますけれども、やはりそういうことも頭に置いてやったときに、今までのお話を伺っていますと、何か政府の独裁的な考え方、さらには官僚の独善的な考え方、そういうものにのっとってこういう法律が作られるとすれば、これは大変な問題があります。  そういうことを含めて、坂口厚生大臣に御所感をお聞きしたいと思いますが、よろしくお願い申し上げます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 宮崎先生から寒いような暖かいような御質問をいただいたわけでございますが。  先ほどからお話をいただきますように、日本の医療というのは世界的に見ましたときに他の国々からは高い評価をされてきたことは今更申し上げるまでもありません。国民皆保険制度が維持されてフリーアクセスが十分に行き届いている、そして大変高齢化社会にもこれは役立ってきているというようなことではないかというふうに思っておりますが、しかし、余りにも少子高齢化が進み過ぎてまいりまして、今までの枠組みでは今後同じようにはいかなくなってきたことはもう先刻御承知のとおりでございます。  したがいまして、これからの少子高齢社会に見合ったような制度をどう作り上げていくかということが国民の皆さん方にとりまして一番大事なことではないかというふうに思います。  現在、どれだけ負担をするかということも大変国民の皆さん方には関心の多いことでございますが、それだけではなくて、その負担はさることながら、それで将来この制度は堅持されるのかどうか、自分たちだけではなくて子供や孫の代までこの国民皆保険制度が維持されるのかどうかということが非常に大事な点でございまして、そうした点をやはり中心にして、安心をしていただける制度を確立をしていかなければならないというふうに思っている次第でございます。  そんなことを基にしまして、昨年の夏ごろでございましたか、厚生労働省の事務局の案なるものを一つ作り上げたわけでございまして、それに対しまして、いわゆる秋から昨年の暮れに掛けましてこれは国会の中でもかなり議論をされましたし、そして政府・与党の方でも多くの御意見を出していただきまして、最終的な案を昨年末お取りまとめをいただいたところでございます。  そうした経緯を経まして今日の法案ができておりますことをひとつ御理解をいただきたいと存じます。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 経緯は今大臣からお話を伺いました。確かに構造改革ということで、この医療保険制度もその中の範疇に入っていると。と同時に、確かに超少子高齢社会になったということで、やはり対応というものはこれはやっていかなきゃ将来この保険というものは成り立たないと。こういうことも理解できるわけであります。が、しかし、そうはいっても、現実的な問題をきちっと実施をしていく中で、今度の法案の中でやはり一番問題なのはこの三割負担ということであります。  平成十五年四月一日から二割負担を一挙に三割負担に持っていくということについては、今回の法律の中で保険料のいわゆる徴収、総報酬制ということになりまして、これは政管健保又は組合健保だけでも一兆円以上の収入が増えるわけであります。さらに、この医療費の改定二・七%、これは厳密にそれを真に受けてそのとおりといたしましても、ここでも相当な金額が出てまいります。約八千億ですかね、医療費ベースで。それからさらに、今度の老人保健の一部改正でこれは老人負担が増えてくるということになりますと、これはもう大変な余裕が私は出てくると思うんですね。やはり、これをまず三割負担ありきということではなかなか国民に私は理解していただけないと思うわけであります。  そこで、大臣にお尋ねしたいんですが、一つはなぜ三割負担なのかという説得力のある説明、さらには、なぜ来年の四月一日なのか。私は、十分この中身を見て、これはそこまではやる必要がないというようなことになれば、そこはひとつ御勘案していただくことが必要ではないかと思うわけであります。  なぜ私がそういうことを申し上げますというと、厚生労働省の試算というのはいい加減なものでして、そう言っちゃ悪いんですが、私は何回も申し上げるんですが、もう五、六年前には、平成十二年度の医療費は四十三兆円になる、老人医療費は十五兆六千億と。ところが、実際は二十九兆一千億円でありますから、もう十四兆のサバを読んでいる。もっとひどいのは、一九九七年の厚生白書には、二〇二五年の医療費は百四十一兆円になると、こう言っているんですね。ところが、この間私が質問しましたら、これは毎年一兆円ずつ伸びるというようなことで計算しましても二〇二五年の総医療費は五十三兆円ぐらいにしかならないんですから、これ九十兆円もサバを読んでいるなんという話はちょっともういただけない話でありまして、これは非常に問題があると思うんですね。だから、そういうことをやっていると国民は非常に不信感を持つんですね。  ですから私は、来年のことでありますから、これはきちっと私は計算ができると思うんですね。ですから、そういうことを大臣もよく御勘案いただいて、本当に誠意あるひとつ御答弁をいただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) この医療制度の中でその必要な財源をどう確保するかということは、これは、一つは国の方から、一般会計からどれだけ入れていただくかということと、そして保険料としてどれだけ出していただくかということと、自己負担でどれだけ御負担をいただくかという、この三つの組み合わせによるわけであります。  さもなくば、医療機関の皆さん方にできるだけ節約をしていただいて、そしてこれを要らなくしていただくというのも一つの方法としてはありますけれども、これには限界がありますから、そういたしますと、国の負担、あるいは保険料、そして自己負担ということになるわけでございまして、現在のこの厳しい状況の中で、国の方も今回の改正におきまして七十五歳からの後期高齢者医療ということにはいたしておりますけれども、ここで今までの国及び地方が出しておりました額を三割から今度は二分の一へと上げていく、国が出します分野も大変大きくここで上げたわけでございます。  そしてさらに、保険料からもこれはお出しをいただくということでお願いをしている、こういうふうにしていかないことには年々歳々、一兆円という言い方が正確かどうかは分かりませんけれども、少なくともそれに近い医療費の増加がこの数年間続いてきたことは事実でございまして、そうしたことを考えていきますと、やはり今、とりわけ政管健保が抱えております財政上の問題等を考えますと、やはり御負担をいただかなければここは乗り切っていけないということになるわけであります。  もちろん、そこは保険料としてその分を全部お出しをいただくという行き方もあったろうと思います。あるいは、医療機関の皆さん方にもっとこれは切り込んで診療報酬の引下げをしていただくという方針もそれは一つの方法としてあっただろうというふうに思いますが、これはそれぞれやはり御負担をいただくということで、一つのところですべてというわけにまいりません。  したがいまして、保険料からもお願いをし、医療関係者の皆さん方にもお願いをし、そして自己負担のところをも、今まで外来におきましては既に三割を負担をしていただいておりましたが、これは入院におきましても三割の御負担をしていただく、御本人は今まで二割でございましたが三割の御負担をしていただくということでお願いを申し上げたいということになったわけでございます。ここはもう私申し上げるまでもないというふうに思います。  そして、ただし、そうはいいますものの、現在、組合健保等を拝見をいたしておりますと、この三割負担にいたしましても、その後やはり償還をしておみえになるところもあるわけでございます。現実的には償還が行われまして二割ぐらいになっているところもございます。あるいはまた、国保におきましても、先日、今井先生にお世話いただきまして、諏訪中央病院にお邪魔させていただいていろいろお聞きをしたわけでございますが、長野県辺りは、国保におきましてもやはり償還をいたしまして二割を堅持をしておみえになるところもおありになるということを聞いているわけでございます。それはそれなりに御努力をなすって、そして保険料と、そして入院ならば入院をしておみえになります方の負担割合とをよくお考えになりましてそうした制度をお取りになっているのであろうというふうに思います。  御自身のところでそれぞれの保険者が独自のお考えで、三割負担は一度するけれども、その後それぞれの非常に多くの医療費の掛かった人々に対しましては償還をするといったそういうことは、これはやはりそれぞれの保険者の意思というものもあるわけでございますから、これはやはり認めていかなければならないだろうというふうに考えております。  しかし、それじゃ政府管掌の健康保険はどうかということになるわけでございますが、現在のところ政府管掌健康保険は、これは国一本になっているわけでございますし、それぞれの地域でというわけには現在のところはまいりません。これは将来どうするかは別にいたしまして、現在のところはそういうわけにはまいりません。  今後の保険財政の状況等を見ましたときに、現在の状況でございますと、我々の試算におきましては、そういうゆとりが出てくるということはなかなか考えにくい、むしろこれはもう三割負担をお願いをしなければ乗り切れないという数字でございますけれども、もし仮に非常に景気がよくなりますとか、あるいはまた人々の賃金が上がりますとか、あるいはまた働く人たちの数が増えるとかというようなことによりまして、そうして状況が非常に大きく変わるということもこれはないとは言えないわけでございます。  今後の保険財政の状況等を見極めまして、政府の見通しが大きく違ったといったような場合には、改めて財源の在り方につきまして国会に御相談を申し上げることもそれはあるだろうというふうに思っておりますが、しかし、現在我々が考えております計算からいきますと、それは非常に厳しいだろうというふうに思っている次第でございます。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 最後のところは大変、考え方によってはゆとりがあれば考え直してもいいよというふうに受け取れるわけでありますが、この附則に「保険者の統合及び再編を含む医療保険制度の体系の在り方」、さらに「新しい高齢者医療制度の創設」、「診療報酬の体系の見直し」、さらには「健康保険の保険者である政府が設置する病院の在り方の見直し」等が書いてあります。こういう附則に書いてあるこの改革を早くすれば、これは十分ここからもゆとりが出てくるというわけであります。  特に「健康保険の保険者である政府が設置する病院の在り方」、これは社会保険庁のいわゆる社会保険病院というやつでありますが、これは中身を見れば見るほど私は問題があると。既に今九百億ばかりもう資産を持っていますし、これは政府管掌保険の保険料を使って土地を買って病院を建てて、そしてそこから一銭も税金も払わないわ、ただで貸していると。こういう実態を見ますと、今までじゃどれだけつぎ込んだんだといって、そのお金を出しなさいとこう言っても、出してこないんですね、集計はしておりませんてなことで。  私は、こういうのは非常に問題があると思うんですね。これはもう大変な金額だと思うんですよ。そういうところへつぎ込んでいって、そして厚生事務次官が天下って、その上に全社協という組織を作って、そして高給を取る。そして、厚生労働省の局長さんが天下って副理事長さんになって、そこでまた給与を取って、退職する時は何千万の退職金も出ると。これはみんなこういう保険料が入っているということになると、こういうことこそ構造改革で私はやらなきゃならない、それは早くやらなきゃ駄目ですよ。これは私はもう凍結したらいいというくらいに思っているんですね。  この問題は、時間が今日ありませんから、もしあれば詳しく私は質問をしたいと思います。なければまた次の機会にしたいと思います。  そこで、今回の改正の中で、私は、問題になっているのは、今日皆さん方から出ましたけれども、老人保健法の一部改正というのがここに入っております。特に、入院以外、在宅医療においては今回の改正によりますと従来の二、三倍も御負担が増えるわけであります。  これは大変問題がありまして、今私どもは在宅医療促進政策というので、なるべく、先ほどお話に出ました、諏訪の病院の話も出ましたが、これは在宅医療をやっているからやはり安くなるんですが、ところがこれ、逆に負担が増えればそうはいかなくなってくるんですね。  そこら辺は、一体どういうふうにそれじゃこれを手当てしていただけるのか、具体策があったらお示し願いたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今後ますます高齢化が進んでいきます中で、今般の改革におきまして、高齢者につきましても低所得者の方々には十分配慮をしつつ応分の御負担をいただくということを基本的な視点として、一割負担を徹底することとしたものでございます。  こうした中で、御指摘のような在宅医療のケースにおいても医療費に応じた応分の御負担をお願いをしなければならないというふうに考えております。特に、在宅で寝たきりとなられた方、そして療養を余儀なくされている高齢者の方々につきましては、これは高額療養費の受給に際しまして、事務負担の軽減ができる限り図られるように手続面における特段の配慮をしてまいりたいというふうに考えております。  したがいまして、現在の制度の中で考えられることは十分に配慮をしていきたいと思っているところでございます。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 これは在宅医療を一生懸命進める中で、それがブレーキになって、もし万が一そういうことが阻害されるということがあると、これは私は全く意味がないというふうに思いますので、そこはよく御勘案いただいて対応策をきちっとしていただきたいと思います。  保険局長さん、これに関して具体策というのは、今、大臣のお答えになった程度と言っちゃ失礼ですが、その内容のままでございますか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、事務負担の話は従来から様々御指摘がございます。  したがいまして、私ども事務方といたしましても、市町村との協力がどうしても必要でございますけれども、市町村にもお願いをいたしまして、極力事務負担の軽減に努めるべく様々な方策について検討させていただきたいと思っております。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 是非それはお願いしたいと思います。  それからまた、今度、高齢者にとって限度額を超えた一部負担金の支払が後で還付申請するということになっております。これは御病人であるお年寄りの方にとっては大きな肉体的、精神的な負担になるわけでありますが、これは何とか配慮をする方策はないのかと。  さらにはまた、還付申請書自体が非常に煩雑なんですね。申請のし忘れだとか放置するおそれがあるなど、正に確実、適正な運営ができないというふうに思われるんですが、これについても具体的にどういう方法で、これは細かい問題ですが、これは大切なことでありますから、現場が混乱しないように対応をしていただきたいと思いますが、これについて御答弁をいただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 私も、この点につきましては、何かいい方法がないのかということを再三事務方にも言っているところでございます。  高齢者の事務負担などが過重なものとならないように、市町村や関係機関等の御理解を得まして、また御協力を得ながら、きめ細かな配慮が必要になってくるというふうに思っております。本人の申請が困難な場合の代理申請を認めるといったようなことでありますとか、申請書の記載事項でありますとか添付書類を極力簡素化をする。大変難しい書類をたくさん出さなきゃならないというようなことになりますと、それは非常に面倒なことになりますし、高齢者の皆さん方にもこれは御迷惑を掛けるわけでありますから、そこは極力簡素化をするようにしまして、支給までの期間をできるだけ短縮するといったようなこともしていかなければいけないというふうに思っております。  高齢者の状況に応じました対応が必要でございますので、どの辺までこれを短縮することができるのかということも現在少し詰めているところでございますが、二か月ぐらいお待ちいただければ大丈夫ということでございますが、少しでもこれを短くできるようにしていきたいというふうに思っております。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 これ、ほっておきますと大体四か月ぐらいたたないとお金が戻ってこないと、こういうことではお年寄り困るわけでありますから、できるだけ簡素化にして、そして代理ができる、また医療機関の方ではどういう対応をするんだというようなこともきめ細かくきちっと詰めていただきたいと思います。  そして、どうも厚生労働省で考えていることと末端に行きますとまた変わってくるんですね、これ。だから、そこはきちっとしたパイプで、これは本当に簡素化でいけるということの確認を市町村ときちっと話し合い、そして現場ともきちっと話し合った中で、早急にこれは組み立ててもらいたいと。そうしないと、なかなかこれは動きません。  是非それはお願いしたいと思いますが、局長、お願いいたします、答弁。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 私どもも、ただいまの御指摘、また大臣の指示を受けまして、よく市町村の事務の状況もキャッチをいたしまして、よく打合せをして万全の努力をさせていただきたいと思っております。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 それは本当に私どもは現場でやっていましていつも苦労するところでありますから、是非これはお願い申し上げたいと思います。  それから、本年の四月一日の医療費改定が実はございました。  この中で、一番やはり問題になって、今、全国から言ってまいりますことは、例の手術であります。手術の症例数基準ということに基づいて減額をするという極めてあいまいな根拠による基準設定が行われました。これは、技術評価を正にゆがめると同時に、各地における適切な医療提供ができないという大変な問題を今惹起しておるわけであります。  それはどういうことかといいますと、それは過疎地へ行ったら正にそういう手術はできないということで、中央に集まってくると。この間、実態をいろいろ私も聞いたんですが、手術の数が多ければそこが果たしていい成績をしているかといったら、そうじゃないですね、やっぱり。ドクターの技術、そういうものがやはり信用されるんだと、こういうことでありまして、施設さえ良ければ、数さえ多ければいいというような話は正におかしいので、こういうことは早急に私は改善してもらいたい、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) この手術の施設基準につきましては、これは、難易度の高い手術につきまして技術の集積を図る、そして医療の質の向上を図るという観点から、効率的な医療供給体制を実現するということで導入をしたものでございます。  患者の医療を受ける機会の確保という観点から懸念が指摘されていることにつきましては、実態を把握をいたしまして、そして、その結果によって、中医協の議論を踏まえて対応してまいりたいというふうに思っております。ここは少しその状況というものを見せていただきまして、そして結論を出したいと思います。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 これは速やかに改善してもらいたいと思います。  それから、今回の改定で再診料だとかリハビリテーション、処置等の逓減制ですね、逓減制というのは日にちが増えるとどんどん減っていくというやつですね。さらに、一定までやったら算定制限でそれ以上は算定できない。こういう正に医学的必要性に基づく医療行為が根拠不明のまま削減されるという、正に妥当性に欠けるような改正が行われたわけであります、これは改悪でありますけれども。特に、整形外科の領域ではリハビリテーションが多くを占めておるので大変なダメージを受けている、こういうことでありますが、これに関してはやはり改めていただきたいと思うんですが、いかがでございましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) リハビリテーションにつきましては、疾病直後と申しますか、早期におきますリハビリテーションにつきましては点数を上げているわけでございます。しかし、長期になってきたもの、長く続いておりますものに対しましてはその点数の逓減制というものを導入をさせていただいた。  やはりこのリハビリテーションは早くやるところに意味があるというところからこういうことを取り入れさせていただいたわけでございますが、医学的に見て頻回の診療を必要とする患者さんが実際問題としてどうなのか、それから早期のリハビリテーションを必要とする患者さんがそれによってどうなるかというようなことと併せて、全体の今回のリハビリテーションに対する診療報酬の点数の改定というものが実際にどういう影響を与えているのかということを、これは医学的に見て、あるいはまたその診療報酬点数の上から見てどうなのかということは、大体二、三か月、三か月ぐらいの様子を拝見すれば大体分かるのではないかというふうに思っておりますので、その結論を得まして、そしてこれも結論が出ましたら、それは中医協等でも御議論をいただけるものと思っております。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 このリハビリテーションというのは長いスパンが要るわけでありますから、それも月内逓減制でありますから、全く医学的根拠がないんですね。ここに問題があるわけです。だから、そこをよく勘案して、ひとつこれは改めることは改めていただきたいというふうに思うわけであります。  それから、時間がございませんので、次は、今回の改定で長期入院患者について、長期入院患者というのは、これは慢性疾患、特に御老人も結構占める割合が多いんですが、医療機関における医学的管理が必要だということで入院しているわけであります。  ところが、百八十日を過ぎるとこれはもう特定療養費化といって、これは八五%しか給付しませんよということをするわけですね。これは誠に私は奇妙なことだと。何しろ百八十日までよくて百八十一日になったらこれは駄目よと。こんなことは、人間一日で変わるわけじゃありません。主治医が継続的医学的管理が必要と判断したときにはこれはきちっと、特定療養費化などしないできちっとしたやはり対応をしてもらいたいと思うんですが、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ここの部分は今回初めて逓減制を入れたわけではなくて、今までからそうなっていたわけであります。しかし、今回の場合には、そのときに患者さんにその分を御負担をいただくという方法をそこへ導入をしたということだというふうに考えております。  いずれにいたしましても、これは病気の中身によるだろうというふうに思います。どうしても長く掛かる方、半年でやはり退院できない方もそれはおみえでございますから、そういう皆さん方にまでこれを早く出ていただこうというわけではないわけでありまして、その基準というものを明確に早くして、そしてそれに当てはまるものは何かといったことを少し、これからもう少し明確にしていかなければならないというふうに思っています。  しかし、医学的なもう療養は終わったという方も中にはおみえになるわけでございますから、その皆さん方をなおかつ病院の中でお世話をしなければならないということは、これは避けていかなければなりません。だから、そのときに一番大事なことは、本当は家庭にお戻りをいただきまして、そして在宅介護なり在宅医療なりをお受けをいただくという形になるのが一番望ましいわけでございますけれども、そこまで一度にいかないときには中間施設であります老健施設等を御利用いただくということも当然のことながらあるだろうというふうに思っております。したがいまして、そうした施設もこれは充実をさせていかなければならないというふうに考えているところでございます。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 従来の階段型から今度は箱型にしたんですね。箱型にして、またそれを先にもう一つ階段を作っちゃうということは私はやっぱり意味がないので、介護の方へ回すのはそこはきちっと医療機関の方でも考えてやっていますから、これはやはりある程度信用してもらわないと話にならないわけでありまして、医療が必要だということは、どういう医療が必要かということを限定を置いた中でこれはきちっと、今、大臣のおっしゃったように、画一的に仕切るということなく、これは是非お願いします。  それから、今回の二・七%のマイナスの改定でありますけれども、実質二・七%を上回った再改定、特にこれは老人の自然増というのがここに入っているんですね、ファクターとして。ただ、私どもは技術料一・三%マイナスというのは、正に同じ行為をやったときにこれはどのぐらいのダウンがあったかということが問題であるというふうに認識しておりますので、それを上回ったときにはこれはやはり元へその分は戻していただきたい。  これは今、実数値を精査しておりますが、これは先ほど大臣おっしゃったように二、三か月後にきちっとしたもの出ますので、それに基づいてこれは是非対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先ほど御答弁申し上げたとおりでありまして、やはり二、三か月ちょっと現状を拝見させていただかないとどういう結論になるか分からないというふうに思っております。  四月だけを拝見させていただきますとそう大きな違いはないように思いますけれども、五月、六月、一か月だけでは分かりませんから、もう少し拝見をさせていただきまして、それにつきましてはまた中医協で御議論をいただきたいというふうに思っております。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 あれは、四月のやつは去年の四月分のトータルと今年の四月分のトータルを比較しただけで、これは全く意味がないんですよね、同じ医療行為をやっているわけじゃないんですから。だから、そういうものを比較して出しても私は全く意味がないと思う。同じことをやったシミュレーションを全部控えてやらないとこれは出てこないので、その実数値をやはり御検討いただきたいと思うわけであります。  それから、最後の質問になりましたけれども、医療への株式会社の参入につきまして、総合規制改革だとかそういうところからいろいろ言ってきております。しかし、これまで我が国では医療保険制度、皆保険制度の中で、こういう営利企業の参入というものはなじまないと。特に、医療法の第七条第五項に、営利を目的とする者には許可しないことができるというふうに書いてあるわけです。  これに関して今までの厚生労働大臣の、坂口大臣の御答弁は否定的な答弁をしていただいて誠に我が意を得ておるんですが、本質的に我が国の医療制度、保険制度というものを今度、今改革をやっていく中で、こういうアメリカの一つの金もうけ主義の人たちが入り込もうと思っていろいろ画策しているようでありますけれども、私は絶対にこれは認めるわけにはいかないという立場でおりますので、大臣の明確なこれは御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 医療への株式会社の参入につきましては、政府の関係機関、様々なところから採用すべしという強い御要請があることも事実でございます。そして、いわゆる特区という考え方の中で、医療特区というような考え方の中でそれを実現をしてはどうかというような御意見があることも事実でございます。  余りいい答弁をしていないものでございますから、各省庁の中で一番かたくななのは厚生労働省だという強いおしかりを受けているところでございますが、いいものはどしどし良くしていけばいいと思いますし、そしてまた改革をする可能性がありますところはそれはそうしていたらいいというふうに思っております。医療を受けていただきます国民の側から見て、そうすることによって非常に大きなプラスな面があるというのであれば、これはまた私たちも考えなきゃいけないというふうに思いますが、現在のところ、そういう考え方には至っておりません。

宮崎秀樹自由民主党・保守党

○宮崎秀樹君 最後の御答弁を聞いて、少し涼しくなりました。どうかこれからも涼しいようにひとつなるように御努力をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤正光でございます。  今日いただいた時間は二十五分間という、大変短うございますので、できるだけ簡潔に、しかも誠意ある答弁をお願いしたいと思います。  まず、本法案について質疑するに当たって、まず薬価について一つ二つお伺いしたいと思うんですが、私、さきの予算委員会でジェネリックを取り上げ、そして大臣も、そのジェネリックの普及に向け、今、実は省内で検討しているところだと、そんな旨の答弁をされたことを御記憶かと思います。その後、更にジェネリックの普及に向け検討は進んでいるだろうと私は思いますが、現在のジェネリックの普及に向けた省内の検討状況についてお聞かせいただけますでしょうか。  そしてまた、そんな中で、一つの有力な手段と言われながら先進国では日本だけが認められていない代替調剤、この検討についても併せてお願いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 三月の予算委員会におきましても御指摘をいただきました。後発品と言いますと何となく後れている感じがいたしますから、私も委員に合わせましてジェネリックというふうに申し上げたいというふうに思いますが、このジェネリックの使用を促進をいたしますために、品質の再評価の推進をやらなきゃいけないというふうに思っております。それは、患者さんへの情報提供の推進でありますとか診療報酬上の評価などと併せてそうしたことを、品質の再評価を進めなければならないというふうに思っておりますが、この品質の再評価につきましては、平成十五年度中を目途にいたしまして再評価指定を完了したい、十五年中に完了したい、今年から来年に掛けまして完了したいと事業を現在進めているわけでございます。  どういうことかといいますと、これは溶出試験と申しまして、その錠剤なりを胃の中に入れましたときにその薬が溶け出してまいりますのが非常に、例えば中に含まれておりますものは優秀でありましても溶け出してくるのが非常に遅いとか、そうしたことがあるというようなことも言われているわけでございますので、そうしたことがあるかないかというようなことのチェック、こうしたことを少しやりたいというふうに思って、現在やっているところでございます。  それから、このジェネリックを含みます処方を行いましたときに、処方せん料を今回の診療改定におきまして、若干でございますけれども高くいたしました。このことは非常に大きな影響を与えておりまして、多くの医療機関からもそうしたお問い合わせ等をいただいているところでございます。  しかし、これだけではいけませんので、先般の予算委員会でも議論になったというふうに思いますが、医師と薬剤師の間の問題として、この評価の仕方をどういうふうにしていくか、いわゆる代替調剤というものをどういうふうにしていくかという問題が一番大きい問題になるだろうというふうに思っております。これ、なかなか、合意を得なきゃならない問題で、難しい問題ではございますけれども、しかし、厚生労働省といたしましても、少し中に入って、いろいろ先生方や薬剤師の先生方にも御相談を申し上げて、何かいい方法がないのか、うまくいく方法がないのか、ひとつこの辺につきましても議論を進めていきたいと今考えているところでございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 このジェネリックというものが欧米並みに普及をすれば、現在六兆円近い市場のうち一兆円近く何か値下がりするとも試算されております。是非ともこのジェネリックの普及に向けて、厚生労働省としても、大臣がリーダーシップを振るう形でますます検討を深めていっていただきたいと思います。  では次に、今回の法案の中身といいますか、法案に関連するいろいろなことについてお伺いをしたいと思います。  私自身もそうなんですが、民主党としても、今回の改正についてどういう評価を下しているかといいますと、一言で言うならば、抜本改革を先送りし、その場しのぎの国民負担増だけで当面の財政的帳じり合わせをしようとするもの以外の何物でもないと。実際に抜本改革を伴っていないものですから、今回の財政帳じり合わせでどれぐらいもつかといえば、厚生労働省自らが五年間もつ。つまり、このままでいったら数年後にはまた再び、三たびですか、四たびですか、また財政負担を国民にお願いするという議論が始まってしまうわけなんです。  そこで、まずちょっと大臣にお尋ねしたいんですが、今、抜本改革が必要だ必要だといろいろ言われております。大臣御自身もその必要性は御認識なされていると思いますが、何のために今我が国は医療制度の抜本改革をやらなきゃいけないのか、その出発点に当たる基本的な部分なんですが、まずそのところを大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 抜本改革につきましての考え方というのはそれぞれの人によりまして思いも違うというふうに思っておりますが、私は、別な言葉で申し上げれば、抜本改革はやはり負担と給付というものの公正を図る、これは一つ大きな私は要素だというふうに思います。そして、もう一つ挙げるとするならば、それは現在続いております公的医療保険制度、これを持続させる、そして医療の質を上げる、この大体三つに私は要約されるというふうに思っております。  もちろん、この公的医療保険制度を維持をし、そして給付と負担の公平を図るということをやりながら、その中で無駄がありましたら、当然のことながらその無駄を極力省いていくということが大事でございまして、その無駄を省いていきましたそこで、一方におきましては、しかしまだ足りないところがこの現在の医療制度の中にもあるわけでありますから、そこへそれを回していくという努力もしなければならないだろうと、そういうふうに思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 今日、大臣の口から、三つ目にやっと質を上げるというお答えが出てきたわけなんですが、私、この間、大臣の答弁をずっと追ってきたんですが、どうも大臣のみならず厚生労働省も全体的に何か財政的な観点からの発言がかなりの部分を占めてきたというふうに思っております。余りにも財政的観点、私は否定はしません、大事な部分です。しかし、余りにそればかりにとらわれ過ぎると、私は今回の法案のようなものができ上がってしまうんだなというふうに思っているわけなんです。  私、簡単にちょっと問題点を私なりに申し上げさせていただきますと、我が国の医療サービスというのは、国民皆保険制度というものを取ってきたおかげで、どこへ行っても一定水準の医療サービス、すべての国民が受けられるということになっております。これは、言葉を換えて言うならば、量的な充実は我が国においては達成し得たんだと思います。  ところが、じゃ、それで今皆満足かというと、例えば、よく言われているように、三時間待ちの三分間診療だとか、あるいはまたお医者さんが本当に懇切丁寧に説明してくれないだとか、医療費が高いだとか、不親切なお医者さんが多いだとか、中には本当に親切なお医者さんもいます、いますが、等々、いろいろな不満が出ていることも確かなんです。  そこで、私は、我が国の医療が量的な充実を達成し得た今、新たに抱える解決すべき課題は何なのかといったら、質の向上、正に大臣がおっしゃった、三つ目におっしゃった質の向上なんだろうと思います。もっと言葉を換えて言うならば、患者本位の医療の実現にあるんだろうと思います。これこそが私は今の医療が直面している課題なんだろうと思います。先ほども申し上げたように、財政的観点も併せて大切だろうとは思います。  そこで、質の向上というものと財政的観点、もっと言うならば医療費の適正化、ある意味では相反する部分があろうかと思います。質を上げようと思えばお金が掛かってしまう、お金を抑えようとすれば質も下がってしまうと、一見矛盾するような二つのことをともに満たすためにはどうしたらいいのかということなんですが、これは一般の製品だとかサービスを見れば明らかなように、売る側と買う側の緊張関係があれば、それはともに満たすことができるわけなんです。医療の分野で言うならば、医療を提供する側と医療を受ける患者だとか国民の側に一定の緊張関係があれば、ともに満たすことはできるんです。ところが、現実はというと、情報の非対称性によって今の日本では患者が圧倒的に医者に対して弱い立場に置かれているわけなんです。だから緊張関係がないわけでして、患者本位の医療というのがなかなか実現しないというのは正にそこにあるんだろうと思います。  じゃ、そこでどうしたらいいのかということになるんですが、やはり私は着目すべきは、患者だとか国民の利益の代弁者としての保険者機能に着目すべきだと思うんです。保険者機能の発揮、私はこれこそ今改革すべきポイントなんだろうと思います、国民だとか患者の利益の代弁者として。いろいろな保険があります。いろいろな市町村国保、三千三百の。あるいは千七百の組合健保あります。こういったところは保険者があるわけなんです。この保険者機能をもうちょっと十分発揮して、医療機関に対してちゃんとしたチェック機能を果たしてくれたならば、私は多くの問題は解決するんではないかなと思います。  そんなわけで私は、今の医療制度改革は、余りいろいろ大ぶろしきを広げていてもなかなか議論が収束しませんので、私はその一つの手段としては、医療保険制度をもうちょっとしっかりしたものに立て直していくところが一つの手段だと思うんです。  そこで、医療保険制度の改革といったとき、その柱はさっきから申し上げているように保険者機能が一つのキーワードになるとは思うんですが、ところが、いろいろ五千近くある保険者見てみますと、いいところもあるんですが、大方は単なる保険金の支払機関となっちゃっているんですよね、と私は思うんです。そういうふうに認識しているんです。  大臣の御認識を、まずそれをお伺いしたいです。もし大臣も私と同じように余り十分な機能を発揮していないというのであれば、その要因はどこにあるのか、原因は何なのか、お答えいただきたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 現在の保険者、御指摘のように五千二百を超える保険者がございまして、大中小あるわけでございまして、なかなか小さな保険者に保険者機能を発揮しろといいましても、これはなかなかできないんだろうというふうに思いますから、私はこのいわゆる統合化の問題は避けて通れないというふうに思っております。  一番小さいのは、二十七人なんという本当にべらぼうに小さいのもあるわけでありますから、それではなかなかやっていけませんので、もう少し、いわゆる今御指摘になりましたような保険者機能を発揮できるぐらいの少なくとも大きさにはなっていかないとこれはやっていけないだろうというふうに思っておりますから、まず、その保険者機能の前に統合化は是非進めていかなければならないんではないかというふうに思っています。  しかる上で、現在のそれじゃ大きいところの保険者が十分にその機能を発揮しているかというお話だろうというふうに思いますが、保険者によりましてはいろいろのことをおやりになっているところも私もお聞きをいたしておりますが、おしなべて言えば、保険者というのは、保険を集めて、そしてそれを今度は支払をするといったようなことに現実問題は終わってしまっておりまして、そして、いわゆる保険者が持ちます多機能、多くの機能というものを十分に発揮するところまでは私もそれは至っていないというふうに思っております。  ここのところは、これはいろいろの規制が強くてできないのか、それともやはり保険者自身にもやる気が十分にないのか、そこは私は混然一体というふうに見ておりますけれども、両方あるだろうというふうに、率直にそう思っている次第でございます。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 認識はほぼ同じかと思います。  ただ、私は、ある程度の規模は必要なんだけれども、規模を大きくすれば、適正規模にすればそれで問題解決したということは絶対あり得ないと思うんです。何となれば、長野県の例を見れば明らかなんですね。やはり、地元の保健所とお医者さんがしっかりとタッグを組んで保健医療の充実に向けて頑張られた、その結果、長野県はすごくすばらしい成果を残した。じゃ長野県の各市町村は大きいかというと、決してそういうことはない。私は、ある程度の規模は必要だとは思うんですが、規模だけを追求していたんじゃ私は駄目と思うんです。やはり質の向上を進めるようなメカニズムが規模からでは全然出てこないからなんです。  そこで、じゃ、どうしたら保険者にしてその保険者機能を発揮させることができるのかという議論をしたいんですが、今、日本は保険者五千二百あるということをおっしゃったんですが、これ、日本の保険者、特徴があるわけですね。私たち国民は保険者を選べないんです。加入する保険者を選べない。ということは、保険者それぞれは要は独占なんです、五千二百ありながら。私は、独占状態にある機関というのは何であれ私は駄目だと思うんです。やはりある程度の競争的環境がなきゃ駄目なんだろうと思います。  そこで、国民と保険者と医療機関、この三者の関係で日本と諸外国を比べてみたいと思うんですが、日本は、国民は保険者も選べない、そして保険者も医療機関を選べない。これはどういうことを言っているかというと、都道府県が一括して保険医を指定してしまう、そして給付率も法定でもってある程度決めてしまう。そこはうまく長野県のように八割給付今もって続けているところはあろうかと思いますが、基本的には医療機関を選ぶことができないわけです、全部保険医なんです、都道府県が一括して決めちゃうから。そういう意味では選べないんです。  ところが、アメリカだとか諸外国はどうかというと、国民は保険者を選べるんです。どういう立場であろうが、どういう仕事に就いていようが、保険者を選べる。そして、その保険者も、国民を多く被保険者になってもらわなきゃいけないから魅力を高めていかなきゃいけない。だから、保険者も医療機関を選べるんです。  例えば、その情報力でもって優秀なお医者、医療機関を選んで、そこと特定の直接契約を結ぶ、このことによって国民に安心感を与える。さらにまた、優秀な医療機関に対しては給付率をちょっと高めに設定するとか、八割でなくて九割だと、こんなような、分かりやすく言えばですね、こんなような魅力的なサービスでもって国民を引き付けるわけです。つまり、国民は保険者を選び、その保険者は医療機関を選ぶと。これは大臣も御存じだろうとは思いますが、アメリカのこの需要サイドの医療改革というのは、アメリカ・ハーバード大学のエントーベンさんの提唱した考え方だと思うんですが。  そこで、大臣にお尋ねしたいのは、こういった保険者に重きを置いた、何というんですか、保険者主導の市場原理に基づく医療改革、もう分かりやすく言えば需要サイドからの医療改革、私はこれ、日本も検討に値すべきものだとは思うんですが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 問題点と申しますか、もし仮にそういうことを行おうとしますときには二つ問題点あって、一つは、いわゆる被保険者が保険者を選ぶと、まず最初にそういうことなんでしょうね。そうすると、保険者がまた医療機関を選ぶと、こういうことになりましたときに、日本の場合にはフリーアクセスになっていますから、その一人一人の方がどこの病院でも行けるようになっています。そうしますと、自分がいいと思って入った保険者がある特定の医療機関と契約を結ぶということになりますと、そこへ入った人は、そうするとその医療機関に行かざるを得なくなる。いや私はその医療機関じゃない、違う医療機関に行きたいと言ったときにどうするかなという問題が私は一つ残ると。  それからもう一つは、これは大きい問題でございまして、御承知のとおり、日本の医療制度は、半ばこれは統制経済みたいなものでございまして、公的医療保険制度が全体で枠をはめている、そして公的医療保険制度の中で診療報酬体系も、これはもうきっちりと小さな点まで決めた診療報酬体系の中でやっているという、そういう非常にがんじがらめな中の制度でありますから、その中で保険のところだけ自由経済でそこがうまくいくかなと。いや、ここは私も十分に検証したわけではありませんけれども、今お話をお伺いをいたしまして、若干そこは、うまくそこはいきにくいんではないかなという気持ちを持っているということにとどめたいというふうに思います。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 確かに大臣がおっしゃるような問題もあるんですが、ただ、それは工夫次第でどうにでもなることだと思うんです。  例えば、原則今までの制度を守りながら、例外的に保険者をして医療機関と直接契約できるような規制緩和をすると。だから、患者にしてみればどこへ行っても七割の給付率は担保されるんだけれども、特にこの保険者が指定したところは例えば八割給付だとかあるいは場合によっては九割給付ですね。だから、プラスアルファとしてそういう恩恵を与えておけば、私は大臣がおっしゃったようなデメリットも克服できるんじゃないかなと思います。しかも、私は、こういうような工夫をしないことには、今のちょっと硬直した医療体制とか在り方というのは打破できないんじゃないかと思うんです。いかがですか。  確かに、今の現在ある公的医療を互いに競合し合うような関係に再編するのが難しいというんであれば、強制加入を義務付ける形で民間参入を許す、そして国民にしてみれば公的保険に入るもよし民間保険に入るもよしということで選択する余地を残しておく、私はこういう工夫というのは十分あり得ると思うんですが、いかがですか。検討の価値ありかどうかというお考えをお伺いしたいんですが。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 十分に考える必要があるというふうに思いますけれども、先生が御指摘になりました公的保険制度と民間の保険制度、これを併用するという考え方も、考え方として私は当然あるだろうというふうに思っております。  日本の現在の制度の中と矛盾なくそこをうまくそれができるようになるかどうかということだろうというふうに思いますし、現実問題としまして、現在もある程度、これは非常にまだ小さいですけれども、私的な保険制度というものが存在することも事実でございまして、その辺が今後どういうふうに成長していくかということにもかかわってくるというふうに思いますから、先生が御指摘になりますことが不可能だというふうには私も思っておりませんで、どれがどういうふうにしていったら一番いいかということの結論を出すまでには至りませんが、そうしたことも検討の一つには、これからの幅の一つには入れながら考えていってもそれはいいんではないかというふうに思っております。  それから、先ほどの保険者の問題も、今回も、直接審査でありますとかあるいは直接契約でありますとか、そうした問題も今回の改正に併せて出てきておりまして、こうした問題も、これからその可能性をどこまでするかといったことを決定をしていかなきゃならない段階に来ていることも、先ほどちょっと言い忘れましたので付け加えておきたいと思います。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 何度も言うようなんですが、今の日本の医療制度というのは国民は何一つ選べないんです。何一つ選べない中で、やはり提供者サイドの論理がまかり通ってしまう。これでは何にも変えられないんです。  やはり私は、私たちが、国民が選べるんだという制度にする中で、やはり需要サイドからの医療制度改革を是非進めていっていただきたい。そして大臣も、こういったものも選択肢の一つとしてこれから抜本改革、議論していくということですね。是非、これは最初から除外することなく、一つの選択肢として是非進めていっていただきたいなと思います。  あと、時間もなくなりました。あと本当に数分でございますが、じゃ一つだけ、高齢者医療制度について質問をさせていただきたいと思います。  老人医療費は、言うまでもなく高齢化の進展を上回る速度で今急増を続けているわけなんですが、私は、この今の高齢者医療制度の在り方というのは、老人医療費拠出金というものを通じて現役の方々が入っている保険をもむしばんでいるんじゃないかと。つまり、いろいろな組合健保だとか市町村国保、ほぼその保険料収入の四割ぐらいが拠出金として拠出を求められている、そういうことで、もう現役の方々の保険までむしばんでいってしまうと。  私は、今のこの高齢者医療制度の問題というのは基本的に公費と拠出金で賄うという仕組みを取っているわけで、何を言いたいかと言えば、負担と給付の関係が全体的に希薄になっているわけなんです。私は、これはいかがなものかなと正直言って思うんですが、本当に時間もないので、私、一言言います。老人医療もやはりインシュランスとしての保険の枠組みの中に何らかの形で私は入れ込んでいくべきだと思うんです。保険者というものをちゃんと作って、保険者がその質の充実をも図っていくという、医療費の適正化も注意するんだけれども質の向上も図っていくという、そういう仕組みが必要なんだと思います。今の制度では全然質の向上を図るようなメカニズムがどこにもないわけなんです。いかがお考えでしょう。  これを聞いて私の質問を終わりたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 都道府県が、保険者ということではないですけれども、中心になりまして現在この老人の介護等の問題はやってくれているわけでございます。そういうふうになりますと、いわゆる現在の市町村が中心になって、そしてそこに競争関係ができてまいりまして事が進んでいくということが大事だろうというふうに思っております。  先生のおっしゃることが私も分からないわけではございませんで、そこにもう少し競争関係が生まれるような制度というものを作っていけという御趣旨でありますならば、私もそれはそのとおりというふうに思います。

内藤正光民主党・新緑風会

○内藤正光君 どうも申し訳ありません、政務官。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚でございます。  昨日、この場所において行政監視委員会で、厚生労働省に今年の春の診療報酬改定について御質問させていただきました。今日はその続きということで質問をさせていただきたいと思います。  先ほど宮崎先生も診療報酬改定についていろいろ御質問をされましたが、昨日の議論、行政監視委員会を兼ねておられる先生方は聞いていただきましたが、そうではない先生方もおいでになられますので、少しお手元にお配りをさせていただきました資料をレビューしながら問題点をまず整理をさせていただきたいと思います。  今、お手元に二種類資料を配らせていただきました。横書きの資料一から五、縦書きの資料六から八でございます。  資料一をごらんいただきますと、御承知のように、今年の春の診療報酬改定はマイナス二・七%、これは診療報酬と薬価と医療材料に分けられまして、各々ごらんのような構成になっているわけでございます。  資料四をごらんいただければ幸いでございますが、今回、診療報酬を改定して医療財政がマイナス二・七%になったということは、医療も、言ってみれば商品の取引と似たようなところがありますので、価格とボリュームしか医療費を決める構成要素はないわけであります。したがって、昨日、行政監視委員会で、これまでの価格P、そして出ていった医療のボリュームV、これを掛けた医療費がCだと。今回、診療報酬改定によって価格を変えられたのでPはP′になっている。しかし、それに伴ってVを変えて計算をしたかしないか。これは、先ほど宮崎先生が最後の方で質問された話とも関係がありますが、このケースAなのか、あるいはボリュームの方も変えてV′というもので計算されたケースBなのかということをお伺いしたところ、厚生労働省のお答えは、限りなくケースAに近いということをおっしゃったわけであります。その結果出てきた数字がマイナス二・七%であります。  もう一枚めくっていただきますと資料五がございます。医療費を抑えるために様々な制度改革によって余計な医療行為がなくなる、Vが減るという方向でもしケースBの計算をすればより医療費はマイナスになるわけですから、マイナス二・七というのはケースAとケースBの間に入っていなくてはいけない、これが論理的な展開です。しかし、昨日も御紹介しましたように、この資料五の上にありますように、愛知県の医師会が昨年の実績のボリュームをベースに新しい点数ではじいた数字はマイナス一二・三%ということであります。これはかなり論理的に矛盾があると思います。  そして、私は、資料一に戻っていただきますと、厚生労働省のスタッフの皆さんも大変御苦労されておるとは思うんですけれども、診療報酬で千五百九十一項目、薬価で一万一千百九十一項目、医療材料で八百十四項目、それぞれについてすべて点数が決まっているわけでありますので、先ほど宮崎先生が御質問になったように、この一万五千にわたる項目の個々の点数の付け方によってはかなりいろんなクレームが現場から出てきているわけであります。したがって、じゃ一体どういう見直し、変動率ですね、どのぐらいアップしてどのぐらいダウンしたのか、一万五千項目について分布表を出してくださいということを半年前からお願いしていたわけであります。厚生労働省の御努力によってようやく出てきたものが一部ございます。  例えば、資料二をごらんください。これは、診療報酬の手術に関するものです。二五%以上引き下げられたものが七項目、二五%未満が百三項目、二五%以上引き上げられた項目も七項目、二五%未満引き上げられたものは八百七十二項目。こういう分布表が出てくると、さすがにこれは、商品の価格と一緒ですから、二五%以上も増減させるのは、昨日まで百円で売っていたものをいきなり七十五円で売ってくれ、これで商売してくれといってもできないわけですから、そういう激変緩和を考える意味でもこういう分布表が必要じゃないですかということをお願いしていて、ようやく出てきたわけであります。  もう一枚めくっていただきますと、薬価について一万一千百九十一項目、いきなり五〇%以上値下げされているものが百五十六項目、これはビジネスであれば成り立たないですね、三月三十一日まで百円で売れていたものをいきなり五十円で売りなさいと言っているわけですから。  私は、この一個一個の点数設定の適否については、専門家ではございませんのでその是非をここで論じるつもりはございません。しかし、こういうかなりドラスチックな変化がどのように起きているかということを把握するためには、そもそもこのマイナス二・七%という数字を出すために一万五千項目の点数の見直しをした結果、全部の積み上げ計算をしているはずですから、縦紙の方で恐縮でございますが、資料六のような新点数と過去の医療行為の分量、そして旧点数と医療行為の分量、これを全部掛け合わせて足し上げたデータベースがないとマイナス二・七ということは確認できないはずじゃないですかということを半年間、繰り返し繰り返しお伺いしてきたわけであります。  以上の、昨日の議論を踏まえまして、まず保険局長にお願いをしたいと思います。  資料一をごらんいただきますと、項目数のところでシャドーが掛かっている部分があります。診療報酬で四百八十八項目、そして一番問題が大きいと思っております、価格設定の面で様々な問題があると思っております医療材料八百十四項目について、こうした点数設定の変更の分布表がまだちょうだいできておりません。これを近日中にお作りいただいて公開していただけますでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 逆に確認をさせていただければ有り難いんでございますが、まず診療報酬の方の項目数の無判明のところがございます。これは新旧点数表の違い、比較ということでよろしゅうございましょうか。そういう趣旨でございましょうか。恐れ入ります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それでも結構です。資料二と資料三をごらんいただいてお分かりのように、据置きのものも当然あるわけですから、上がったもの下がったものがどのくらい変更されたかという変更率の分布表を出していただかないとやはり非常に全体像が見えにくいと。厚生労働省の御英断で手術とか措置とか薬価についてはこうやって出てきたわけですから、あと残りの千二百項目ぐらいをオープンにしていただければすべてが分かるわけですので、ここは是非、今日は大勢の国民の皆さんも聞いていらっしゃいますので、局長のリーダーシップをここで拝見したいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 私、確認させていただきましたのは、当然、新旧の点数表はもちろん変わっていないところは従来どおりのものもございますけれども、いずれも形の上では告示という形で、膨大な告示でございますが、公表されるわけでございます。  そういう意味で、分析と申しましょうか、分布を、ある項目についてあるいは全体としてその変化率なりの分布をやると。これは別途の作業が必要でございますからその点のお時間をちょうだいできませんとすぐには出ませんが、点数が新旧どう変わったかと、これはいかようにも、短時間でも、ただし整理できたものはございませんが、生の数字であればお届けすることは可能でございます。  それから二点目でございますが、医療材料でございます。医療材料についての御指摘でございますけれども、これは実は一種の制度改正が行われてきたわけでございまして、御案内のとおりでございますけれども、従来から多少始めておりましたけれども、従来は基本的には二十五万種と言われるほどの種類のあるものでございますから、すべてを一つ一つ値付けをするということが不可能だったということもございます。  余りにも大量なものでございますから、従来は物によりましては個別の銘柄で値段が決まり、かなりのものにつきましてはいわゆる販売価格、実際に売り買いをされた価格で償還をするという仕組みが取られてまいりました。これですとどうしても全体としては高止まりするということで、機能分類という発想を導入いたしまして、今年度で一応機能分類が完了したということになるわけでございます。  機能分類の中に、そのグループの中に相当数の品目が入ってまいりますので、恐らく御指摘の趣旨は、八百余りの機能分類ごとにそれの分布と申しましょうか、その中に高いもの低いもの、いろいろ混じっているわけでございます、その点の関連データということではないかというふうに、違いましたら御指摘賜りたいわけでございますが、これもお時間をちょうだいできれば、多少手間暇掛かりますが、機能分類ごとの加重平均された価格、これは公表され、公定されておるわけでございますからすぐにでもお出しできますが、それに関連する前後のあるいは周辺のデータということになりますと分析のための多少手間暇がどうしても掛かりますので、そのお時間をちょうだいできればいずれお届けできるというふうに考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 もう一度今の御発言の議事録をよく読ませていただいた上で、どのような御対応をしていただけるのか、これはしっかりと議論させていただきたいと思います。もちろん私も作業が必要なのは分かりますので、これをあしたいただいたから急に何かできるものでもありませんので、十分合理的な時間を確保していただいた上で、医療保険の点数設定の全体像についてより国民の皆さんに分かりやすい資料を御提供いただきたいと思っております。  その際には、これは同じ名字で恐縮でございますが、大塚局長と私、大塚の間で、去年の十二月三日の行政監視委員会で指摘申し上げた、医療材料の一つのボックスの中にかなりばらつきのある、価格にばらつきのある価格設定もされているわけですから、そのボックスの偏差についても公開していただきたいと申し上げた、このことも含めて、今の局長の御答弁をもう一回議事録でよく読ませていただいて今後の相談をさせていただきたいと思います。  それはそれとして、この資料六にありますように、約一万五千の項目についてずっと積み上げ計算をしないことには、去年の医療費ないしは今年度の想定医療費からマイナス二・七%の医療費削減になるというマイナス改定ができたかどうかということは検証できないわけであります。昨日、行政監視委員会において、厚生労働省さんとしてはその積み上げ計算をしているというふうにきっちり御答弁をしておられます。  そこで、もう一度昨日と同じ質問になりますが、お伺いしたいと思います。  積み上げ計算をしているということであれば、積み上げ計算をしたその計算結果を示したデータベースなり打ち出しの資料なり、これを公開していただけますでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 昨日、別の委員会でございましたが、御質問がございました、御指摘がございました。  私、そのときに申し上げましたのは、例えばこうした形で整理された資料が現存し、あるいは関連の審議会に公開若しくは非公開で御提出したということがございませんでしたので、その資料をそのまま提出するようにということについて非常に難しいという趣旨のことを御答弁申し上げました。  ただ、この資料六にお示しのように、考え方といたしましては、現在、ここでは旧点数と書いてございますが、改定前の点数と、それがそれぞれの項目ごとに全体の医療費の中で一種のウエートがあるわけでございますので、そのウエートを掛け合わせますとまず全体の医療費になると。したがって、その点数のところを新旧替えますとトータルとしての医療費が出ると、こういう作業をするわけでございます。具体的に申し上げますと、以下で申しますとこの項目が四千項目ほどになるわけでございますが、各々の新旧点数表、これはボリュームはございますけれどももちろんすぐに出るわけでございます。  この実績量とお示しの言わばボリュームのところでございますけれども、これにつきましては直近の、その時点における把握しております直近の社会医療診療行為別調査という調査がございます。これを使うということになります。この社会医療行為別調査はもちろん一時期を取った調査でございますけれども、一応医療全体をカバーしているということで、若干限界がある部分がどうしても出てまいりますけれども、基本的にはあるいは大部分はこれで計算をいたします。  したがいまして、一種の生データになってしまうわけでございますが、社会医療診療行為別調査の生データ、これはもちろんお出しをすることができます。これをこういった形で整理をしますには、項目も多いこともございましてこれまた時間をちょうだいしなければなりませんが、データベースといいましょうか、バックデータという意味で、生のそれぞれの資料ということであればこれは当然お出しできるものでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 一見誠実そうなお答えに聞こえるんですけれども、マイナス二・七%という数字を出したわけですから、確かに大蔵省の袋詰め作業の段階から、向こうから、財務省の方から医療関係で三千億、そして医療のところで二千八百億減額というのが初めにアプリオリに決まっていますから、マイナス二・七に合うように価格設定を変えていく、これは僕は、ここについてもいろいろ異論があるようですけれども、私はこれは仕方がないと思う。  しかし、じゃ点数を見直して計算し直したらマイナス二・七%に、どんぴたりとは言いませんよ、一万五千項目もあるから、マイナス二・六八なのかマイナス二・七三なのか、大体四捨五入すると二・七に収まる範囲に計算した結果がなければおかしいじゃないですか。それを示してくださいと言っているんです。お示しいただけますか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) おっしゃるように、そういう一種の過程を通って二・七%、マイナス二・七%というのを作業をしているわけでございます。したがいまして、ただいま申し上げましたバックデータといいますのは、その背景のデータをすぐにでも、これはすぐにでもお示しできるわけでございますからお示しをいたしますと。  それから、整理したもの、こういう形で整理したもの、このとおりかどうかは別といたしまして、作業の過程ということになりますと、そういう形で今現在その資料が整理されているわけではございませんから、それにつきましての時間をちょうだいしなければならない、こういうことを申し上げたわけでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、だから、全然かみ合っていないんですよ。  いろんな作業をして、作業が膨大な量でいろんな部署やいろんな人にわたっているからすぐには出ないというと一見もっともらしいですけれども、例えば十個のチームに分かれて積み上げ計算をしていたら、その十個の数字を集めて二十九兆一千億になったということが確認できる最後の局長の決裁資料か何かあるでしょう。それがなかったら二・七%にならないじゃないですか。  昨日、局長は、今この審議の対象になっております健保法の改正の影響は、診療報酬改定に伴うその後の医療費の変更にどういう影響が出るかということについては加味していないと、こうおっしゃられました。つまり、今ここで議論しております健保法改正の大前提として二・七%診療報酬改定に伴う今現在の医療の実態があって、それをベースに健保法の改正のこの議論が行われているわけです。しかし、その二・七%の改定を行ったというその数字のエビデンスがないわけですから、審議の前提が崩れます。  この縦紙の、資料に付けております資料七、ごらんいただきますと、昨日の行政監視委員会で判明したことを整理して申し上げます。  厚生労働省はマイナス二・七%の診療報酬改定の積み上げ計算を行っていないのではないかと思わざるを得ない。なぜならば、資料を提示できないと言っているから。立証責任は厚生労働省側にあります。したがって、マイナス二・七%は根拠のない数字ではないかと思わざるを得ません。  そして、今日は触れておりませんが、実はこれまでの事務方の皆さんの私への説明で、去年の十二月の段階で診療報酬改定の点数の原案についてはできていたというお話もありましたので、それも踏まえると、厚生労働省はマイナス二・七%が決まる前から既に項目ごとの点数見直しの原案を持っていた可能性がある。マイナス二・七%との整合性を、その段階でその原案が確保できていなかった可能性がある。その後、調整作業によって整合性を、二・七%という数字との整合性を確保したというならば、作業に用いた資料、データベースがなくてはおかしいと思います。  そして、一枚めくっていただきますと、マイナス二・七%自体が積み上げ計算で確認されていないとすれば、ただいま申し上げましたように、健保法改正案の審議の前提となる医療財政の数字的根拠に欠けるわけですから、私は審議ができません。  委員長、そのマイナス二・七%の最後のこの、部下の皆さんも一生懸命仕事していると思うんですよ。局長がここでお出しにならないと、厚生労働省の保険局医療課はまじめに仕事していないんじゃないかというふうに思われる方も出てくる。私も個々人は大勢お会いしていますから、みんないい人ばっかりです。まじめにやっていると思います。しかし、仕事の成果が出てこなければ信用することはできないわけであります。  そして、これは与党と野党の闘いではなくて、官僚の皆さんはそういう仕事をきちっとやってくださっているという信頼に基づいて霞が関の基盤があったわけですから、今回、初のマイナス改定という、構造改革なくして日本の再生ないというのは私も同感ですから、国民の批判を浴びながらもマイナス改定を決断された、これは大変立派なことだと思いますが、しからば、その数字の根拠を、作業で局長が決裁して判こを押して、坂口さんが決裁をしたその資料を出してくださいと言っているんです。それがなければ審議はできません。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) お言葉ではございますけれども、当然、二・七%の根拠はあるわけでございまして、これはどういう形でお示しするかは別といたしまして、こういう作業をしておるその基本的なデータはこうだというのを至急先生に御報告をし、具体的な資料ということについては、整う時間はちょうだいをいたしますけれども、作業過程で御理解いただけるようにすぐに御説明を申し上げたいと存じます。  まず、二・七%の作業をしておることについては、これは是非御理解を賜りたいというのが一つでございます。  それから二つ目に、このお示しの資料で、二・七%が決まる前から、既に項目ごとの点数見直しの原案を持っていた、これは誤りでございます。率直に言って誤りでございます。ただし、ただし、現実の診療報酬改定の作業は、通常、前の年の、本格的な議論が始まるのは夏ごろから中医協で議論が始まるわけでございますけれども、項目につきましては、次の診療報酬改定でどういった点に力点を置くべきか、重点を置くべきか、どういった点に合理化の努力をすべきかと、これは一号側、二号側と言われます支払側と医療側と双方がそれぞれの主張を闘わせます。そういう議論は前年の夏ごろから続いておりますから、診療報酬改定の際にどういう枠組みでその改定作業に臨むかという議論はしておるわけでございます。しかし、個別具体的な点数はあくまで年が明けまして審議に入ると。事務方ですからいろんな準備はいたしますが、この二・七%が決まりませんと実際の本当の詰めの作業はできませんので、そういう作業をいたしておるということを御理解を賜りたいと思います。  したがいまして、数字も相当膨大な資料になりますので、その点の時間はちょうだいいたすといたしまして、どういう作業をし、どういう形でどういうデータを使っておるか、これは直ちにでも御説明に参上いたしたいと存じます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 前向きな答弁いただいて、大変意味のある審議ができていると思いますが、私。今そう言うんだったら、なぜ昨日そうおっしゃらなかったんですか。なぜ昨日は言えなくて、今日言えるんですか。  それと、じゃ、今の御答弁は資料を出すということですね。で、これは、昨日言えなくて今日言えた理由は保険局長に聞きます。そして、資料を出していただけるということについては、坂口大臣にもう一度念のため御答弁をいただきたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 確かに私、昨日の委員会では、非常に難しい、御勘弁願いたいということを申し上げました。これはおっしゃるとおりでございまして、先ほども申し上げましたけれども、私どもといたしまして、昨日、御提出できない、御容赦願いたいと申し上げました趣旨は、そういった資料を例えば作りまして、膨大な資料を作りまして、委員会に非公式にあるいは公式にお示しをして御議論いただいたという経過を取っておりません。したがって、そういう意味での、何といいましょうか、内部的な公式な資料というもの、今手元にあるというものではございませんので、それはお出しできないというのが一つ。  それから、実際問題といたしまして、私どもの事務方の作業は、役所としての作業でもございますが、中医協の事務局という性格を持った作業でもございます。そういう意味で、中医協の御了解を得る必要があるかなと一瞬頭をかすめたというのもございます。こういう主として二点。  それから、作業の時間もどちらにいたしてもちょうだいしなきゃならぬというのが三点目ございまして、昨日ああした御答弁をいたしましたが、再度の御質問でございますし、昨日の御指摘を得て、私どもも内部で昨夜協議をいたしまして、先ほど申しましたように、バックデータという意味でしたらすぐにでも差し上げられると、しかしこれを整理したということになりますと、まず時間をちょうだいしなけりゃならぬ、こういう二つの点で方針を固めまして、大臣にも御相談申し上げて御答弁を申し上げている、こういうことでございます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 委員の昨日から御指摘をいただいておりますことを大体私も理解できるわけでございますが、一番最初に概算要求で二千八百億なりなんなりの額というのは決まるわけでございますが、その次にこの改正の法律が決まりまして、この改正の法律によってその影響がどれだけあるかということがその次に決まる。一番最終的に、診療報酬によりましてどうするかということが手順としましては決まってきたというふうに思っております。  したがいまして、今年の最終的には一月から三月に掛けましての間で事務方が鋭意努力をしてきたというふうに思っておりますので、それは積み上げてまいったわけでありますから、積み上げ方法というのはございますので、局長の方がそれはできるというふうに今言っておりますから、それは提出をさせたいと思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 かなり前向きな御答弁をいただけたものと理解しておりますので、これから私自身も保険局医療課の皆さんと一緒に汗をかいていろいろ考えさせていただきたいと思います。  そして、先ほど宮崎先生が最後の方で、去年の実績のVに新しい価格P′を掛ければマイナス二・七の影響程度かどうかという実態が分かるじゃないかという趣旨のことを最後、御発言になりました。私も全く同感です。新しい点数で去年の実績できちっと掛け合わせた数字でマイナス幅がどのぐらいになるのか。あるいは逆でもいいです。今年度、平成十四年度の実績のボリュームが出てきたら、それに旧点数を掛けて今年の新点数と掛け合わせた実績を見れば、マイナス二・七%という数字から大きく乖離しているとは思わないという御答弁を昨日は局長もされましたし、坂口大臣も今日は、まだ影響は見てみないと分からないけれども、そんなに大きな差はないかもしれないという趣旨のことをおっしゃられましたけれども、そういう計算をした結果、これがマイナス二・七ではなくて非常に大きなマイナスになっていたときには、厚生労働省さんの仕事の質が問われるわけであります。  そこで、私自身が診療報酬、薬価点数の取決めに関する改善点として考えておりますことは資料八に付けておりますので、後でごらんいただければと思いますが、要は、計算結果とか改定ルールとかそういう根拠を明確にすること、そして幾つかお出しいただいている分布表をきちっと全部の項目についてお出しいただくこと、これが大前提だと思っております。  そして、今日は熊代副大臣と総務省の皆さんにもおいでいただいて、お答えいただく時間がなくなって大変恐縮でございますが、厚生労働省のこうしたこの分野に関する仕事ぶりについては、私は十分行政評価や行政監視の対象になり得ると思いますし、もし人手が足りなくてそういったデータベースの整備とかできないというんでしたら、行政改革の一環として、どこか余力の出てきた特殊法人や公益法人にそういった実務の仕事は引き継いでいただくこともやぶさかではないんではないかと思っておりますので、そのことを今日はお願いしたくておいでいただきましたが、持ち時間がなくなりましたので、無駄足になりましたことをおわび申し上げまして、終わらせていただきます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 私は、民主党・新緑風会の谷博之でございます。  私は、今までの衆参両院における厚生労働委員会のこの健康保険法の改正に関する今日までの委員会の質疑等の会議録を振り返って点検をさせていただき、そしてまた今までの議論を聞いておりまして、そういうものを踏まえながら、特に個別具体的な問題について、私の正にライフワークでありますところの健康保険法の改正と難病患者や小児慢性特定疾患の患者の皆さん方がどういうふうな影響を受けるか等々について具体的に御質問申し上げたいと思っております。  まず最初に、坂口大臣は、六月二十四日の参議院本会議のこの法案の趣旨説明の中で、今回の改正によって医療費公費負担の取扱いが変わることはない、このように説明をされておられます。  そういう中で具体的にお伺いいたしたいのでありますが、サラリーマンの医療費の自己負担二割から三割へということでありますが、当然難病患者の皆さん方の中にはサラリーマンとして働いておられる方もたくさんおられます。本来であれば、こういう方々は自己負担ということになれば、それを自らが一割分は負担をしなきゃならぬわけですが、これが言うならば公費で負担をされるということになります。  したがって、こういった特定疾患の治療研究事業、この部分の公費負担、影響を受けると思うのでありますけれども、この影響額は幾らぐらいになるかお答えいただきたいと思います。

下田智久厚生労働省健康局長

○政府参考人(下田智久君) ただいまの特定疾患治療研究事業につきましては、難治度が高くかつ患者数が比較的少ない、いわゆる難病の原因究明及び治療方法の確立を目的といたしまして、医療費の自己負担の一部又は全額を公費負担しているわけでございます。  本事業に係る所要額につきましては、疾患別の医療保険の種別割合あるいはそれに応じました医療費の動向など様々な要因を総合的に勘案して出す必要がございまして、患者の自己負担が二割から三割に変更される点のみに着目した影響額を試算することは現時点では困難でございます。  ただ、現在、都道府県を通じまして、疾患別の健康保険の本人であるのかあるいは家族であるのか、国保であるのか、あるいはそういった保険種別、それに応じました医療費の動向等につきまして情報の収集に努めている段階でございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 これは、私もこの委員会で、三月の二十日の委員会でもこの質問をさせていただきましたけれども、一つは、一番患者の側で心配しておりますのは、こういうふうなことが、現在全体の患者の約八割が一部自己負担をもう既に行っておりまして、例えば月額で通院であれば二千円、そして入院であれば一万四千円という自己負担をしている、こういう自己負担が更に増えてくるんではないかというふうな心配もいたしております。  そしてまた、毎年毎年、先ほど申し上げました特定疾患治療研究事業というのはここ二年ほど一割予算が減ってまいっております。おととしが二百億から百八十億、そして去年が百八十億から百六十億ということで減ってきているということになれば、こういった来年度に向けてのどうなんだろうかというこんなような心配もしておりまして、したがって自己負担のこれからの動きと、そして来年度に向けての予算のこの事業に対する見通しはどうなのか、重ねてお伺いしたいと思います。

下田智久厚生労働省健康局長

○政府参考人(下田智久君) まず自己負担の割合、この部分についてでございます。  御指摘のように、難病患者のうちの八〇%程度の方が自己負担をなさっているわけでございます。この制度につきましては平成十年度に導入をいたしておりますけれども、入院医療につきましては月額一万四千円、入院外、つまり外来でございますが、外来につきましては一医療機関につき月額二千円を限度として設定をいたしております。  この導入につきましての考え方でございますけれども、他の難治性の疾患、例えばがん等でございますけれども、こういった疾病につきましては公費負担は全くないわけでございまして、そうした疾病との公平性の観点から導入したものでございます。  当該事業につきましては、発足後三十年経過をしておりまして、難病を取り巻く環境も非常に大きく変化をしておるといったことから、現在、難病対策委員会、これは昨年の九月から立ち上げておりまして、現在まで六回論議を重ねております。次回は七月の三十一日に開催を予定しておりまして、中間的な取りまとめを行いたいというふうに考えておるところでございます。  こういったその委員会での論議を踏まえまして、また最近の医療技術の進歩等に伴いまして原因がある程度分かってきたもの、治療法がある程度進歩してきたもの等々がございますので、そういった現状を踏まえた上で、またその委員会の報告を踏まえまして対応していきたいというふうに考えておるところでございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 今、局長から答弁がございましたが、財務省にお伺いいたしますが、これは極めて具体的な内容の答弁ではなかったわけでありますけれども、先ほど厚生労働省に私が、ある意味では要望を兼ねての質問というふうに受け止めていただきたいわけですが、質問を申し上げました。これに対して財務省の考えがあればお伺いいたしたいと思っております。

尾辻秀久自由民主党・保守党財務副大臣

○副大臣(尾辻秀久君) 今の難病対策の補助金についての御質問と、こういうふうに理解してよろしゅうございましょうか。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 そうです。

尾辻秀久自由民主党・保守党財務副大臣

○副大臣(尾辻秀久君) それでは、お答え申し上げます。  冒頭、先生お話しになりましたように、先生がライフワークとして取り組んでおられることでございますし、また三月二十日にも当委員会で御質問いただいておりますので、経緯について詳しく申し上げることはいたしません。  一言で申し上げますと、平成九年六月三日、閣議決定されましたところの「財政構造改革の推進について」で地方公共団体に対する補助金を制度的補助金とその他補助金に分けました。この制度的補助金には四つの事項を定めましたので、この中で読めないということで、先生、今御質問いただいております特定疾患治療研究事業がその他補助金にされたところでございます。そして、その他補助金になりましたので、本年度におきましても一割削減の対象にされる、これが簡単な経緯でございます。  そこで、今後どうなるかということでございますけれども、十五年度につきましても、既に発表されております基本方針二〇〇二の中で述べられておりますけれども、補助金の削減ということは避けられないところでございまして、大変厳しい状況にあることだけはまず全体として申し上げざるを得ません。  ただ、そうした中で今お話しのこの特定疾患治療研究事業がどうなるかということでございますけれども、厚生労働省におかれまして今検討しておられますので、この研究の結果を、検討内容を伺った上での私どもの対応になる、こういうことでございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 誠に納得できない答弁でございますが、一つちょっと付け加えておきますと、財務省の方でといいますか、国がいわゆるそういう理由によってこの補助金の減額をしていく、これは一つの国の財政事情ということでそういう理由があるのかもしれませんが、その結果としてしわ寄せになってくるところはたくさんあるわけですよね。例えば、難病患者の数が減るわけじゃありません。そして、しかもそういう人たちが、従来どおりではない、その限られた予算に補助金が減ってまいりますと、これをどこで負担をするかというと、一つは都道府県とか、そういう自治体がまずこれをカバーしなきゃいかぬわけですよ。  それから、もう一つ今やろうとしているのは、いわゆる患者の洗い出しですよね。一回特定疾患のいわゆる病名が付けられた方、これを定期的に再度医療機関で診療を受けて、そしてその洗い出しをしようとしていることで患者数を少しでも減らしたい、こんなようなある意味では御苦労されているわけですが、私は、そういうことで、勝手に予算がないからということでもってこれを減額していくということはもう限界じゃないかなというふうに思っているんですよね。そういうことについて、私は厚生労働省にもしっかりしてほしいと思うんですよ。  財務省が、それはもうお金を中心に見ていますからそういうふうな考え方をするんでしょうけれども、どうしてもこの部分が、予算案を減らすわけにはいかないという、こういうしっかりした考え方があれば、私は財務省のその壁は破れると思うんですよ。そういうものがないがゆえに、今言ったように、これからますます厳しい見通しになっていくというふうに思っておりまして、これはもう私は口酸っぱく今までも言っておりますが、そういう意味での私は、後ほど触れますけれども、その根拠になるものをやっぱり厚生労働省はしっかり難病対策については作ってくれ、それは法制化の問題だということを私は前から言っているんですよ。このことは次に触れていきたいと思いますが。  そういう中で、先ほど診療報酬の話もございました、診療報酬の改定。そういう中で、特に難病患者の中で今一番問題になっているのはALSですね、神経難病の最大の難病と言われている筋萎縮性側索硬化症、これは非常に大変重い難病中の難病と言われている病気です。これのいわゆる在宅の人工呼吸療法のうち、呼吸器の保険点数の引下げ、こういう問題が今非常に大きな患者や家族の人たちにとって問題になっています。  大臣は、五月二十二日の衆議院の厚生労働委員会で我が党の、民主党の五島衆議院議員のこの問題に対する質問に対して、至らざるところがあれば改正したいという答弁をされておられますが、この答弁の内容というのはどういう、内容として、いつ、どこで、どのような改正というものを踏まえて御答弁されたのか、重ねてお伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 五月の二十二日でございましたか、五島議員の質問に対しましてそのような答弁をしております。  このことを申し上げましたのは、これは福祉機器としての貸与、それからヘルパーによります吸引行為、診療報酬によります評価等、ALS患者にかかわります施策全般について私、申し上げたつもりでおりますが、今回の診療報酬改定におきまして、いわゆる人工呼吸器を使用した場合の加算点数を引き下げております。率直に、これは引き下げております。  これがどのように影響をしているかということでございますが、これは当該器械、この器械の市場実勢価格が低くなってきたということを踏まえて、その部分につきましての引下げを行っていると。人工呼吸にかかわりますいわゆる指導管理料というものは決して下げておりません。そのままにいたしておりますが、その器械そのものが安くなってきているものですから、その部分につきましては少し引下げをさせていただいたと、こういうことでございます。  このことは、本当は患者さんには御負担が増えたわけでは決してないわけで、実勢価格を下げたわけでございますから、それは御負担は掛けていないということになるわけでございますが、それをやっていただきます医療機関の皆さん方には、引下げをさせていただきましたから、私は御負担を掛けているというふうに思います。  患者さんはやはり医療をしていただくという弱い立場にもありますから、そういうことで先生方が、非常に診療報酬が引き下がって、そして大変御苦労をしていただいていることが、見るに見かねておっしゃると。こういうことでありますならば、それは私もよく理解のできるところでございますので、そうしたことを全体として、やはりこれからどういうふうにしていくのかなというふうに思っているわけでございます。その引き下げましたことによりまして、それが現場でどういうリアクションが起こっているのかといったようなこともよく一遍見定めたいというふうに思います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 今、大臣から答弁がありましたけれども、日本ALS協会とか筋ジストロフィー協会とか、こういう患者の団体の皆さん方が医療機関の協力を得て、このちょうど診療報酬の改定の前後にその具体的な負担の状況について実態調査をしておりまして、それは大臣の手元に、その結果としてこういう患者の会からの要望書が出ていると思います。  一つは、人工呼吸器の保険点数の引下げもそうですけれども、それ以外にも、カニューレを特定医療材料として請求できるように解釈を統一してくれとか、あるいはまた、衛生材料の標準使用量を設定し、患者負担を減免すべきではないかと、こんなような要望も出しておりまして、これはすべて、そういう意味では人工呼吸器に限らず、いわゆる在宅で生活をしていく、闘病していくときのそういういろんないわゆる材料といいますか、そういうもの全体でやっぱり患者、家族の人たちは大変後退をしていると、こういうふうに言っているわけでありまして、こういうものに対して、五月二十二日に、厚生労働省に対してその要望書に対する回答を求めたにもかかわらず、回答はノーコメントだったということで、答えなかったんですよ、厚生労働省は。  私は、そういう点で、やっぱりそれは対応としてはしっかり、こういう患者の人たちに対する対応はすべきだと思うんですけれども、この点について実態はどうなっていましょう。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 五月二十二日付けで、筋ジストロフィー協会及び日本ALS協会からの厚生労働省に対しまして御要望がございました。これは私どもの担当者がお目に掛かりましてお話を承っておりますけれども、その際にもやり取りをしたと聞いておりますが、十分その趣旨が伝わっておらないとすれば残念なことでございますけれども。  今お話にございましたように、要望書では改善点という項目がございまして、三点の御要望がございました。一つには、少し細かくなって恐縮でございますが、今お話も出ましたけれども、カニューレというものを特定医療材料として別途請求できるように解釈を統一できないかと、二つ目に衛生材料の標準使用量を設定して、患者負担を減免できないかと、三点目に人工鼻加算、これは呼吸器使用の場合でも算定できるように解釈を統一できないかと、こういう趣旨の三項目でございました。  その際にも同趣旨のことを申し上げたというふうに私、報告を受けておりますけれども、簡単に申しますと、カニューレの評価というのは、在宅人工呼吸指導管理料、この中で従来から含まれておるということでございますので、これを別出しして器械に、言ってみれば器材に対する点数を付けるということは非常に難しい。あるいは、既に、逆に申しますと、指導管理料に含まれておりますという点を申し上げました。  二つ目には、衛生材料が患者さんの負担になっておるという趣旨のことでございましたけれども、当然、これは他の場合もそうでございますけれども、衛生材料など医療に必要な物品につきましては診療報酬に含まれているというのが、他のケースでも基本的にはそうでございまして、別途患者負担を求めるということは認められていないわけでございますので、もし別途患者負担を求めているというような例がありますれば、関係機関を通じて必要な指導を行うと。  それから三点目でございますが、人工鼻加算でございますけれども、これは御理解いただけたのではないかと思いますが、人工呼吸器を使用している場合であっても、当然加算の対象に算定できますので、その旨を申し上げたというふうに報告を受けておりますけれども、その御説明の趣旨が十分伝わっていないとすれば、今後気を付けたいと存じます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 時間がありません。それで、聞きたいことはたくさんあるんですが、簡単にひとつ答弁してください。  難病のいわゆる四つの定義のうちの希少性という問題については、これはちょっと五万人という一つの数字についての議論もしたかったんですが、この議論は後に譲ります。  そして、特に小児慢性の特定疾患の関係でございますけれども、これは六月二十一日にずっと続けてこられた検討会の報告書が出ていまして、その内容は、法制化という文言が一言もその報告書には触れられておりません。患者の、あるいは家族の人たちの一番の不安は、いわゆるこういう法制化についての制度というものは、非常に、結局なされないまま単に自己負担だけが導入されるんじゃないかというふうに心配しておりますけれども、この点については今後の見通しはどうなんでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 小児慢性の特定疾患治療研究事業、これも先ほどの難病対策とよく似ておりまして、慢性の病気があります子供の健全育成に関して重要な事業と認識をいたしております。  この事業の開始以来、これでもう四半世紀経過をしておるわけでございますが、この事業にとりましても取り巻きます状況というのは大きく変化をしてまいりましたことから、その在り方につきまして、専門家や患者代表によります検討会を設置をいたしまして議論をしていただいているところでございます。そして、去る六月の二十一日には将来にわたり安定的な制度として確立していくことを求める報告書が取りまとめられたところでございます。  ですから、将来にわたり安定的な制度として確立していくことを求めるという、こういう非常に意味のあるところだというふうに思っておりまして、重く受け止めているところでございます。  この報告を踏まえまして、この事業の安定的な運営が図られるように、どうしたらいいかといったことにつきまして現在鋭意検討を続けているところでございますが、この申入れというものを十分に受けていきたいと思っております。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 実は、昨年のまだ早い時期に、私はこの小児慢性特定疾患の研究事業の見直しということについて、厚生労働省の部内の方々とレクチャーをしたことがあるんですが、そのときにたまたま私の手元にいただいた書類がございまして、このいわゆる小児慢性特定疾患事業の見直しについて、これはこういうふうに書いてあるんですよ。児童福祉法の改正により法律上の制度として恒久化することを検討することとし、九月から、これは昨年の九月からですね、検討会で検討を行い、平成十三年度内を目途に方向性を整理したいと考えていると。こういう厚生省部内の書類が私のところに、手元にあるんですね。  これが正に変質をして、今申し上げたような形で、どうも内容があいまいになってきているという、私は非常に不満に思います。こういうことであれば、こんな書類は出さなきゃよかったと思うんですよ。  この経過について、どういうことだったのか、もう少し御答弁いただきたいと思います。

岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長

○政府参考人(岩田喜美枝君) 九月の段階でしょうか、先生の方に提出させていただきましたのは、部内の検討資料の一部を御説明したのではないかというふうに思っております。  研究会からは、先ほど大臣が答弁されましたように、制度の安定化を図れという大変重い課題として御提言いただいておりますので、私どもはそれを受けて、これからその具体化に向けて最善の努力をしてまいりたいというふうに思っております。法制化も含めてもちろん検討することになるわけでございますが、法制化について今具体的な検討が進んでいるとか、そのめどが立っているとかと、そういう段階ではございませんで、これから制度の安定化に向けて検討に入るということでございます。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 重ねての質問が時間がなくてできません。  それで、最後に一点だけ、別の角度の問題を一つお聞きしたいと思いますが、いわゆる、これもいろんな委員会で質問が出ていますが、薬害救済制度、そして薬害についての、医薬品の副作用についての救済制度の問題が質問されておりますが、その中で一点だけお伺いをいたしたいんですけれども。  非常に長い条文ですからちょっとその条文は割愛しますけれども、いわゆる不服審査、いろんな異議があったときの異議申立てという制度がございますが、そういう薬害に遭って、その対応について副作用機構の適用にならないというふうなケースの場合に、これを異議申立てをして救済を受けるわけですけれども、この申立て期間が二月と、二か月ということでその期間が限られております。  これは大変、患者や家族の方からすると、複数の医療機関にわたって治療を受けた結果、どこかの医療機関でその薬が原因でSJSという、スティーブンス・ジョンソン症候群という、あるいはさかのぼればスモンなんかもそうだったと思いますけれども、昭和五十五年以降の、その制度は、該当する人たちはそれの制度を受けられるわけですけれども、それ以前の人たちはその制度を受けられない、こういう矛盾の中でなおかつ五十五年以降についても異議を申し立てる期間が二か月しかないという、こういうことで、あちこちの医療機関で、どこでそういうことになったかを特定するのが非常に難しいというようなケースがあって、患者側なり家族からすると、その二か月間でそういうものを突き止めて本当にその異議申立てができるのかということになると、非常に時間的に厳しいというふうな状況もあります。したがって、この二か月ということを見直す考えがあるかどうか、お答えいただきたいと思います。

宮島彰厚生労働省医薬局長

○政府参考人(宮島彰君) 今、御指摘のように、厚生労働大臣に対するいわゆる審査の申立ての期間でございますけれども、その決定があったことを知った日の翌日から起算して二か月以内というふうにされております。これは、行政不服審査法の規定に基づく審査請求期間である六十日間に倣って規定されたものでございます。なお、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構から支給決定あるいは不支給決定を通知する際には、不服がある場合には二か月以内に厚生労働大臣に審査の申立てができる旨を必ず記載して周知を図っているところでございます。  今、御指摘の問題の中で、二か月以内に不服申立てに必要な書類をすべて完全にそろえなければいけないということではございませんで、二か月以内に不服を申立てをすると、意思表明といいますか告知をしていただきまして、それに必要な書類はその後、これは今御指摘あったようにいろいろ時間の掛かるものもございますので、そろえていただいて提出していただくということで、二か月以内にその意思を表明していただくというふうに御理解いただければいいと思います。

谷博之民主党・新緑風会

○谷博之君 以上で終わります。

沢たまき公明党

○沢たまき君 公明党の沢たまきでございます。  女性の方々とお話しいたしますと、必ずお願いをされる要望について質問をいたします。  不妊治療の問題についてお伺いをいたします。  この問題につきましては、先日、矢内原昭和大学名誉教授を主任研究者とした研究班によって「生殖補助医療の適応及びそのあり方に関する研究」の報告書が発表されました。大変内容の充実した分厚い報告書になっておりまして、これだけの報告書は生殖医療報告書としては画期的なことだろうと思っております。  まず、その内容について概略御報告いただきたいと思います。

岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長

○政府参考人(岩田喜美枝君) 先般、公表されました「生殖補助医療の適応及びそのあり方に関する研究」でございますが、これは平成十三年度の厚生科学研究として実施され、先般、その結果が公表されたものでございます。  この研究は、我が国で急速に普及しております生殖補助医療の質を確保する観点から大変幅広い検討をいただいておりまして、一つには医学的観点から見た治療の適応、運用の在り方、二つ目には施設や従業員の在り方、そして三つ目にはカウンセリング、インフォームド・コンセントの在り方、こういったような問題について専門家としてガイドラインを取りまとめていただいたものでございます。  このガイドラインにおきましては、不妊の原因に応じた治療の適応、運用について具体的な治療方法ですとかその回数などを示すなど、治療の標準化を図ることを提言をしていただいております。  厚生労働省としましても、今後、生殖補助医療の在り方について検討を進めるときの貴重な資料の一つとしてその成果を活用していきたいというふうに考えます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 不妊治療におきまして、現在、保険適用されているのは、卵管形成手術の一万六千二百点、黄体形成ホルモン測定百七十点、ゴナドトロピン、それからクロミフェンとなっております。厚生労働省は、それ以外に保険適用されない見解については明らかにしております。  しかし、現在、我が国の体外受精児は一九八三年に誕生し、顕微受精ベビーは一九九二年に誕生して以来、二十年、十年がたちました。現在治療中の推定の数値は二十八万五千人にも上っております。それでいながら、保険の適用がされない自由診療は過剰診療をチェックする体制が取られておりません。そのため、施設間で医療サービスに著しい格差もあると聞いております。一回三十万から六十万円の費用を要する体外受精においても、施設によって妊娠率に大きな開きがあります。自由診療の下、体外受精の妊娠率、医療サービスの実態など、種々の面で不妊治療の現状はモザイク状になってしまっております。排卵誘発法それから培養法など、いろいろの手技にも秘密主義が横行しております。こうした状況は患者の立場から大変危惧しておりますが、厚生労働省といたしまして、不妊治療の実態について把握していらっしゃるんでしょうか、また不妊治療の質の確保についてどのようにお考えになっているでしょうか、お伺いいたします。

岩田喜美枝厚生労働省雇用均等・児童家庭局長

○政府参考人(岩田喜美枝君) まず、不妊治療の実態の把握についてですけれども、厚生科学研究によりまして平成十一年二月現在の状況を把握をいたしております。これは、先ほど委員が引用なさいました数字なんですけれども、二十八万五千人程度の方々が何らかの不妊治療を受けていると推計されております。  また、この不妊治療の中で体外受精、胚移植などにつきましては、産婦人科医の専門団体であります日本産科婦人科学会において実施施設を学会に登録しまして、またその実施状況を定期的に報告させるといった、そういう体制になっております。  その報告の結果は公表されておりますが、これによりますと、平成十三年三月三十一日現在ですけれども、体外受精、胚移植などの実施施設の数は全国で五百二十七施設、そして平成十一年の一年間で体外受精、胚移植などを用いて治療をされ、実際に生まれたお子さんの数が一万一千九百二十九人というふうになっております。  また、不妊治療の質の確保の問題でございますが、この分野では日本産科婦人科学会が大変大きな役割を担っているというふうに思っておりますけれども、会告という形で公表いたしておりますが、不妊治療の臨床あるいは研究を遂行する際の特に倫理面に注意すべき事項を中心として会告を作られ、これが一つのスタンダードになっているというふうに理解をいたしております。  厚生労働省といたしましては、先ほどお答えいたしましたように、生殖補助医療の適応、運用の在り方や施設、従業員の在り方などについて研究を行っているところでありますけれども、今後とも不妊治療の実態の把握に努めますとともに、専門団体などとの連携をいたしながら、医療サービスの質の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。

沢たまき公明党

○沢たまき君 坂口厚生労働大臣は、先般、長野県の松本市で開かれましたタウンミーティングの後の記者会見において、不妊治療に公的支援の必要性を強調されました。大変心強く思っております。いよいよ不妊治療に対する政府の取組が本格化してきたのかなと思っております。  体外受精などの不妊治療は若い時期に受けた方が成功する可能性が高くて、若いときに早く治療を受けた方がよいと分かっていても、どうしても経済的な理由から治療を断念せざるを得ないとか、経済的に安定するまで待たなければならないとか、経済的な背景がのし掛かってまいっております。その意味では、少子化対策として不妊治療に公的支援を進めていただくことは大きな希望になると思っております。是非、早期に実現できますよう、お取組をいただきたいと思っております。  不妊治療に対する支援の方法といたしましては二つあるんではないか、二つの視点が存在すると思っております。一つは生殖補助医療に対する保険適用の道と、二つ目は少子化対策から対処する方法であります。特に、生殖補助医療の保険適用については時間が掛かると思いますが、少子化対策の視点からは迅速に対応が可能ではないかと思います。特に、不妊治療が広く普及していることから見ますと、少子化という方面から取り組むことが実効性があると考えておりますが、その点、いかがでございましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先般、タウンミーティングに参りましたときに会場からそういう御質問があったりしたものですから、それに私の考え方として答えたところでございます。  不妊治療をお受けになる方というのはお子さんを欲しいという意欲のある方であることは間違いないわけでございますので、その皆さん方に対してやはり手を差し伸べるということは今後考えていかなければならないというふうに思っております。  ただ、どういう形にしたらいいのかということは、今お述べになりましたように、一つは保険適用の形で何らかの形にならないかという考え方もございますし、保険以外のことで何か適当な方法はないかといったこともあるだろうというふうに思っております。どういう方法がいいのかといったことにつきまして、現在、省内におきましていろいろと検討をしていただいているところでございます。  現在、不妊治療を行っている施設もかなり増えてまいりまして、先ほど局長の方から答弁ありましたように、五百幾つでしたか、五百二十七ですか、非常に増えてきているわけでございますし、この中で国公立の辺りのところが一体どれぐらい含まれているのかといったことも少し見たいというふうに思っております。  やはり、それぞれの地域、それが都道府県別がいいのか、二次医療体制の、二次医療圏別ぐらいなところがいいのか、その辺も考えなければなりませんけれども、やはり、いわゆるセンターになりますようなところを構築をして、そして成功率を高めていくということも行わなければならないというふうに思いますし、そういう整備の面もあるというふうに思いますし、一方におきましては、非常に不妊治療というのが高額なお金が掛かるということに対してどう対応をしていくかという二つの側面があるというふうに思っておりまして、現在、その両方向から少し検討をしていただいているところでございます。

沢たまき公明党

○沢たまき君 ありがとうございます。  少子化対策という点からの取組でありますれば、その財源は通常であれば一般財源となります。しかし、通常に出産された女性は出産一時金が給付されますが、不妊治療を受けている方は子供が生まれない限りは給付は受けられません。ここに格差が生じておりますので、不合理な格差ではないかという意見もあります。また、そもそも不妊治療に保険適用ができないかという意見もあります。さらに、保険者独自の判断でこうした支援を行うことも考えられます。  このような様々な手段があり得ると思いますが、現在、保険適用となっていない人工授精とか体外受精についても医療保険からの支援について検討を少し進めるべきだと考えておりますが、いかがでございましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先ほども申しましたとおり、妊娠にまつわりますところの保険の問題というのはかなり古くからの問題でございまして、いわゆる出産に対します手当というのもこれは普通のいわゆる保険点数として決められているわけではございませんで、しかしこれは保険料ですね、医療保険から出ていることには間違いないわけでございますけれども、その額を別途定めているということでございます。  その他、今問題になっております不妊治療につきましても、どういう形がいいかということは、先ほど申しましたとおり、今少し検討いたしておりますので、もう少し我々の検討をさせていただいた結果、またどうかということの御報告を申し上げたいと思います。

沢たまき公明党

○沢たまき君 よろしくお願いします。  私は単純に、普通に妊娠をして普通に産まれた方は出産一時金をいただけますので、不妊治療で産まれた方は、何回か援助をいただいて、その援助の結果妊娠して産まれたときには一時金はいただかないと、こういうふうに考えたらどうかなというふうに思ったこともございました。  このまま今後少子化が進みまして日本の人口がどんどん減少していくことを考えますと、大臣も背筋が寒くなる思いがするとおっしゃいましたが、全くそのとおり、同感でございます。急速な少子化は社会保障の支え手を減らしますし、社会経済全体に重大な影響を及ぼします。日本という国の活力を将来にわたって保っていくためには、少子化は何としても食い止めなければならないと思っております。  しかし、この数年来、政府としても保育対策などいろいろな少子化対策を講じてきましたけれども、少子化の傾向を食い止めることができません、至っておりません。もはや手段を選んでいるときではない、そういう状況にあると。もっと問題を深刻に受け止めて、更に総合的に思い切った効果のある対策を講じていくべきものと考えております。  こうした観点から本日は不妊治療の問題を取り上げさせていただいたわけでございますが、さらに、先日、坂口大臣が福岡の講演で、例えば子育て年金などというものでどうだと、こういう思い切ったことを提案されたんでございますが、大変すばらしいなと感銘を受けたわけでございます。  改めて少子化対策に対する大臣の御所見を伺って、質問を終わらせていただきます。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 少子高齢化の中で高齢化の方は、これは財政的な支援によりましてかなりそれは解消されてくる、高齢化対策というのは進んでくるというふうに思いますが、片や少子化の方は、財政的な出動をいたしましても、それだけで解決のできない人間の心の中の問題を含んでいるというふうに思っております。したがいまして、非常に少子化対策というのは複雑でございます。なかなか一筋縄ではいかない側面を持っております。  もちろん、育児の問題であります育児休業でありますとか、あるいは待機児童ゼロ作戦でありますとか、そうしたことも当然のことながら進めていかなければなりませんけれども、そうしたことができれば少子化は止まるかといえば、それだけではやはり止まりにくいと。止まらない、あるいは止まらないと言った方がいいのかもしれません。もう少し広範囲な様々な対策も考え、そしてまた、対策だけではなくて、いろいろの皆さん方のお話合いの中から少子化対策というのは出てくるのではないかというふうに思っておりまして、これは、いろいろな角度からの取組で総合的にこれは作り上げていく必要があるだろうというふうに今思っているところでございます。  そういう難しい面を持っておりますだけに、現在、厚生省の中にもとりわけ若い層の様々な少子化対策につきまして御意見をお持ちの皆さん方にもお集まりをいただいて、いろいろの御議論をいただいているところでございます。そうした御議論も十分に踏まえながら、何を手掛けていくべきか、そして何と何と何を取り合わせて複合的にやっていくべきかといったようなことをこれから作り上げていかないといけないというふうに考えている次第でございます。  その中の一つとして、先日も申し上げたわけでございますが、そうしたお金の側面だけでこれは解決できる問題でないということだけは私事実だというふうに思っておりまして、そうした複合的な対策をこれから考えていきたいと思います。

沢たまき公明党

○沢たまき君 ありがとうございました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  冒頭、文部科学省にお聞きをしたいんですが、帝京大学の前事務局長の横田氏は昨年から今年に掛けて入院をされていたと。これ、いつから入院しているというふうに報告を受けていらっしゃるでしょうか。

石川明文部科学省高等教育局私学部長

○政府参考人(石川明君) ただいまの件でございますが、帝京大学の方に確認いたしましたところ、同大学の前事務局長であります横田享浩氏が事務局長在任当時に入院していた時期でございますが、二つ時期がございますが、平成十三年の十月十六日から同年の十一月十日まで、それからもう一つの時期ですが、平成十四年の二月五日から同年の三月八日までというふうに聞いております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 先ほど前田憲正参考人は、宮路さん、前副大臣からの電話、横田氏が受けたのではないかと言っていましたが、もう肝臓がんの言ってみれば末期の状態で、かなり体調も悪かったんではないかと。その直後には再入院をされているような時期にこの電話を受けたという話になるわけでありまして、当初は、文部科学省の説明は十一月から入院だったというふうに私お聞きしていたんですが、今違う答弁が出てきていて、その経緯については若干疑問に持ちますけれども、二月頭に入院したとしても大変体調の悪い時期だったということは想像できるわけです。そういう中で電話を受けたということであれば、電話を受けたのは横田氏で、横田氏が判断して対処をしたという午前中の前田憲正参考人の答弁にもまた新たな疑惑も持たざるを得ないというふうに思います。  そのことを申し上げて、もう文部科学省、これだけですからお帰りいただいて結構ですけれども。  法案の中身の問題に入る前に、この宮路副大臣の問題、引き続きお尋ねしたいと思います。  十一日の当委員会で、私は宮路副大臣による帝京大学医学部入試の口利き問題を取り上げました。医療行政、医師の養成を担当する省の副大臣が後援者から入試の相談を受けて、総長に口利きをして、受験番号を入試前に大学側に伝えたと。おまけにその大学は、言ってみれば既に昨年から入試に関する疑惑を指摘されていた帝京大学医学部であります。しかも、宮路副大臣は、口利きの依頼を受けた医療法人から五年間で百数十万円の政治献金を受けていた。さらに、今日、先ほど参考人からも、前田憲正氏からもお話がありましたが、宮路氏の政治団体新政策懇話会に対して、帝京大学の冲永荘一総長から九五年から二〇〇〇年まで毎年百万円ずつ、六百万円の献金がされております。口利きを依頼した側からもお金をもらっているし、口利きした側からもお金をもらっていたということなんです。  厚生労働大臣として、現職の副大臣がこのような疑惑にかかわったことをどう考えておられるか、併せて御自身の責任についてもお聞きしたいというふうに思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 先日、この場所で小池議員の質問に対しまして初めて副大臣がお答えになったわけでありまして、私もそのお話はあのときに初めてお伺いをしたわけでございます。  そのときのお話にもありますように、事務所、地元の後援者の一人から依頼を受けて、そのことを帝京大学の方に電話をしたと、こういうお話であったというふうに思っております。御本人は、そのことは別に裏口入学とは何ら関係のないことだというふうに御本人おっしゃっておりますし、私もそこはそういうことではないというふうに信じたいというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、厚生労働省という医師の養成をやっていかなければならない、そういう責任のある省でございますので、その省における副大臣でありますから、李下に冠を正さずという言葉もございます、やはりそこは身を潔白にして、そして正確にしていかないといけないというふうに思っている次第でございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ことわざでごまかそうとするのは、小泉総理もそうなんですけれども、大変私は良くないと思います。  李下に冠を正さずというのはどういうことかといえば、これは、君子は災いの起こらぬよう未然のうちに防がなければならないし、嫌疑を受けるようなことは、そういう状況に自分の身を置いてはならぬということですよ。  宮路さんはどうですか。自分のやったことすべて国会で認めたんですよ。そして、往々にしてあるんだというふうに開き直ったわけじゃないですか。これ全く当てはまらないですよ、このことわざは、彼の場合は。それで、鹿児島男児らしく潔く辞めるということを言ったわけで、反省も全くしていないわけですから、この李下に冠を正さずなんていうことでごまかされる問題では私はないと。  私、これは現職の厚生労働副大臣がかかわっていた疑惑であり、厚生労働省全体の問題ではないかというふうに思っております。その点でお伺いしたいんですが、厚生労働省の各部門が帝京グループに対してどのような権限を持っていたのか、このことをちょっと議論をさせていただきたい。  医政局と社会・援護局でそれぞれ帝京大学グループの各法人及び法人所属の各種施設への許認可、指定の状況について教えていただきたい。それから、過去、最近五年間の補助金交付の状況についても明らかにしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 私の方から、学校法人帝京大学、そしてその関連法人に関する医療関係職種の養成施設の指定状況につきましては、七学校十二課程が厚生労働大臣による指定を受けております。  また、平成九年から十三年の五年間にこれらの各施設に対して交付されました国庫補助金は、災害拠点病院の施設・設備整備費ですとか、救命救急センターの設備整備・運営費、それから医師臨床研修に係る運営費、それから理学療法士など養成施設の施設・設備整備費、そして看護師養成所や病院内の保育所に対する運営費などでございまして、総額で約十四億五千万円となっております。

真野章厚生労働省社会・援護局長

○政府参考人(真野章君) 学校法人帝京大学及びその関連法人の関連いたします介護福祉士養成施設でございますが、昭和六十三年以降、現在までに一都二県におきまして四施設四課程が指定されております。これへの国庫補助金はございません。  それからさらに、知的障害者福祉法に基づきまして、知的障害者更生施設中野学園というのがございますが、これに入所委託している方に係ります過去五年間の措置費といたしまして、年度平均で約二億三千万円弱が毎年支給されております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 このほか、健康局で栄養士養成施設の指定が一件あります。それから、労働基準局で財団法人の設立許可が一件ある。その法人に旧労働省から二名天下りをしている。それから、雇用均等・児童家庭局で保育士養成施設の指定が二件あります。それから、老健局で帝京大学グループが運営する介護老人保健施設、訪問看護事業所、特別養護老人ホームが四か所、これだけの許認可事項を持っている。  大臣、お聞きになったとおり、帝京大学附属病院についての特定機能病院の指定を始めとして、もう本当に厚生労働省の、旧厚生省ほとんどと言っていいぐらい各局にまたがる許認可事項を有している。そして、五年間で十四億五千万円もの補助金、それから障害者施設への措置費が毎年二億、大体五年間で十一億三千万円ぐらいになると。これ地方分を合わせると合計三十五億円を超える税金が支出をされているところです。  私は、帝京大学に対する直接の監督官庁、これ文部科学省ですが、厚生労働省も、そしてもちろん宮路副大臣も、帝京グループに対して各分野にまたがる大きな権限を持っていたことは間違いない。政と官の在り方が問われている中で、この口利きの見返りで行政がゆがめられていた可能性がある重大問題だと。私は、厚生労働省としても徹底的にこれ、全容を解明する責任があるのではないかと思いますが、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 今多くの施設が挙げられましたが、厚生労働省がかかわっております、かかわっておりますと申しますか、許認可のありますその施設が一体現在どうなっているのか、そこで何か悪質なことが行われているのかどうか、そうしたことにつきまして私は今つまびらかに知りませんけれども、もしそういうことがあるとするならばこれは調べなければならないというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、これは帝京大学という大学全体の問題が問われているわけでございますから、そこは文部省とよく話をいたしまして、そして我々としてやらなければならないことはやはりやっていかないと、これだけの研究費なりその他のものが出ているわけでありますから、それはそういうふうにしなければならないというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、それらの施設に問題があると言っているわけじゃないんです。宮路副大臣の持っていた権限は極めて大きかったんだと。帝京大学というと文部科学省という、そういう連想はありますけれども、帝京大学と厚生労働省との関係というのは、これだけの、合計三十五億円を超える税金が入るようなそういう関係だったんだと。その副大臣がこの入試にかかわり、総長に依頼をしたということの意味を考えるべきだと申し上げているんです。  そもそも、副大臣の行為は公正たるべき大学入試に不正の疑惑を招くものにほかならない、これははっきりしていると思います。先ほど大臣も、裏口入試でないんだと、私もそう思いたいというふうにおっしゃいましたが、これは私はおかしいと思うんですね。だってね、受験日の前に物すごい大きな権限を持っている厚生労働副大臣が特定の受験生の受験番号を大学に知らせるそのこと自体が、これはこの受験生に特別の取り計らいを頼むということにほかならないと。これだけの権限を持っている副大臣が言ったわけですから、帝京大学側としては、これは特別な受験生だというふうに思わざるを得ないじゃないですか。そのこと自体が不正だと言っているんです。  宮路氏は、十一日の委員会で、このようなことは往々にしてあると大臣の横ではっきりおっしゃいました。往々にしてやっていると。もしこんな発言をそのままにしておいたら、大学医学部入試の不正をそのまま見逃すことになるじゃないですか。  宮路さんは副大臣辞任に当たって厚労省に大臣をお訪ねになっています。もちろん、大臣はそのときに、往々にして行われるとあなたは言った、どういう実態なんだと、その実態について問いただしたんですね。いかがでしょう。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 宮路副大臣が私のところにお見えをいただきましたときには、既に副大臣として辞任をするという決意を固めて、そのことを私のところにお伝えになったわけでありまして、それを私がお聞きをしたということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そんなんじゃ国民は納得できませんよ。辞めるで済む話ですか。鹿児島男児らしくと言っているんですよ。こんなの何にもなりませんよ。大臣、こういうことが言われているんですから、国会という公の場で往々にしてあると言ったんですから、それを問いただすのは、私は最低限の責任だと思いますよ。あのね、入試の前に政治家が取り計らいを頼むということは、これは非常に重大だと。  大臣にお尋ねしますけれども、これを大臣は不正だと思わないんですか。受験番号を相手に教えるという行為そのものが私は不正だというふうに思いますが、大臣はそう思わないんですか。そして、こんなことが往々にして行われていたとしても問題はないというのが大臣のお立場なんですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ですから、好ましいことではなかったというふうに私は言っているわけでありまして、決して好ましいことだと言っているわけではありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そんな好ましい好ましくないというレベルの問題じゃないんですよ。これは日本の医療にとって重大な問題なんですよ。そういう認識を持たないといけない。  医学部や医科大学の入試で政治家の口利きとかこういう不正な寄附金が往々にしてまかり通っているとしたらば、これはどうなるか。これ、不正な手段を使っても医学部に入る、そして医者になろうとする、こういうことを認めることになるわけです。日本の医療、医師の世界のその入口から深刻なゆがみが持ち込まれることになるんです。大臣は、抜本改革の柱は医師の質の向上だと、医療の質の向上だというふうにおっしゃった以上、なおさらこのことはお分かりだろうと私は思うんです。こういうことが往々にして行われているということであれば、これは極めて重大であると。  大臣は何も問いたださなかったというのは、私は重大だと思いますよ。辞めたからと言ってきたというのは、来たから聞かなかったと、そんなの言い訳になりません。宮路さん、あなた、そんなことが往々にして行われていると言うんだったら全部明らかにしてくださいと、これ、宮路さんに問いただすのはあなたの最低限の責任ですよ。そんなこともせずに辞任を認めたなんというのは私は納得できない。何でそんなことで辞任を認めたんですか。問いただすべきだったんじゃないですか。(「大臣の責任も重大だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 不規則発言はやめてください。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) お辞めになるということでお見えになったわけでありますから、それは自分の今までのことに対しましてやはり反省すべき点があったからそういうふうに心を決めてお見えになったんですから、それに対して私は、それをやむを得ません、許可をしますということになったわけであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 副大臣は辞めたときにこう言っているんですよ、鹿児島男児らしく潔く身を引くのがベストの選択だと、健康保険法案を成立させるために自分は辞めたと。この言葉のどこに反省があるんですか。一かけらも反省ないじゃないですか。  しかも、大臣、もし反省していたとしても、それだけで済む話じゃないんですよ。この実態について坂口厚生労働大臣は、厚生労働大臣としてあなたに明らかにする責任があるんです。だって、現職の副大臣が往々にしてやっていると言ったんですから。だったら、往々にしてやっているんだったら、まあ幾つか知っているわけだから、そのことについては、これはただすべきですよ。それもしないで何で辞任を認めたんですか。あなたは副大臣の任命を内閣に申し出た責任もあるんですから、この往々にして行われている実態の報告を求めて徹底調査をする、これがあなたの最低限の責任だと思いますが、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 任命権者は総理ですから。  私は、副大臣に対しまして、副大臣は本当は私のところに、辞めます、辞めないということは、それは礼儀上お見えになったというふうに思っておりますが、それはお越しをいただきました。お見えいただきましたから、私はそのことに対して認めたわけでありまして、そのことが別に悪いことでもないし、お辞めになるというそのときに、またさかのぼってどういうことですかと、そういう世間で言われているというのは一体どんなことですかと、そんなことを聞くわけがないので、そのときはそのときで明らかにして、それはお見えになった副大臣に対しましてきちっとそのときに言い渡すということが私に与えられた責務だというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 世間で言われていることじゃないんです。宮路さんが言ったことなんです。宮路さん御本人が国会の場で、議事録に残る形で往々にして行われていると言ったわけです。そのことを一番よく御存じの宮路さんに問いただす、なぜこれをしないんですか。これは当然やるべきことじゃないですか。大臣、答えてくださいよ。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 大臣、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) だから、先ほどから何度か言っておりますように、それは本人がもう辞めるという決意をされたわけでありますから、それ以上の決意はないわけであります。だから、往々にしてというのは、それは世間一般のこととしてあれは言われたのであって、御本人が往々にしてやっておるということを言われたわけではなかったというふうに、私はそばで聞いておりましたけれども、そういうふうに感じました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 世間の人はそんなことが往々にしてやられているなんて、だれも知りませんよ。だからこそ、これだけ重大なニュースになって、あれほどテレビで何度も何度もやられたんじゃないですか。こんなことが往々にして行われているのかと、国民は驚いているんですよ。  それで、大臣、辞任を認めたからいいということは、じゃ、往々にして行われていると言ったことを問いただす必要もない、明らかにしなくてもいいという立場じゃないですか。そういうことでいいんですね、じゃ。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ですから、一連のここの場におきます副大臣の発言を聞いておりまして、そして御本人が決断をされたことでありますしいたしますから、それは私もお受けをした方がいいと、こう判断をしたということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、大臣は辞めればいいと、往々にして行われているという実態について問いただす必要はないというふうに判断されたということは、一番よく知っている副大臣に聞かなくていいということは、この問題についてこれ以上解明する必要は大臣としてはないと判断されたということですかと私はお聞きをしているんです。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) その往々にしてというのは、取り方はいろいろ、あなたのような取り方をする人もありますけれども、それは世間一般の問題として副大臣は言われたというふうに思っております。だから……(発言する者あり)ちょっとやかましいよ、ちょっと静かにしてください。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 不規則発言やめてください。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) そういう、御本人が辞めるというふうに決意をしてお見えになったんですから、人間ね、辞めるという決意をするということは大変なことですよ。だから、その決意をしてお見えになった以上、それに対して許可をするというのは当然のことじゃないですか。

小池晃日本共産党

○小池晃君 大臣ね、宮路さんはこう答弁しているんですよ。就職試験、私どもも、「通常も就職試験やあるいは入学試験についても、そういったことを国会議員にはいろんな方がいろいろ言ってまいりますよ。ですから、そういうことを、事前に受験番号もじゃ教えてください、じゃ連絡しましょうというようなことでやっていることは、しょっちゅうというわけでもないわけでありますが、これは往々にしてあるところでありまして、」と言っているんですよ。  世間じゃないんですよ。宮路さんそのものがこういったことをしょっちゅう頼まれていると、それに対して教えるということはしょっちゅうやっていますと、そういうふうに答弁しているんですから、これについて、じゃ実態としてどうなんだと、あなたはどうだったのか、あるいはあなたの周りの自民党の議員はどうだったのか、そういう実態があるんだったらすべて説明をして洗いざらい話していってくれ、これがあなたね、この問題に対する厚生労働大臣としての最低限の責任ではないですか。それをやるべきじゃないかというふうに思いますが。  もう一度お聞きしますが、どうですか、もうやる気はないということなんですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 私は検事じゃないんですから、そこまで私は聞く必要はない。  したがいまして、そういうお申出をされた以上、副大臣がやはりすべてを、やはり責任としてお辞めになると言うんですから、それ以上、私が何を一体聞くんですか。それ以上のことを私は聞く必要はありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 もう本当に私あきれました。こういう大臣の下で国民に痛みを押し付ける法案なんというのは本当に審議できないですよ。こんなことに対する解明をする気もないというような大臣の下で審議は本当にできないです。  私、今日午前中の参考人質疑で、前田憲正氏の話もお聞きしました。冲永総長に代わって責任を持って答弁できるということだったんで参考人に同意しましたが、委員長、この問題についての解明は、やはり大臣のお話聞いても、大臣も全く解明する気がないということであれば、宮路和明前厚生労働副大臣をここにお呼びして、やはりこの事実、徹底解明するしかないというふうに思います。  委員長、検討お願いします。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 前にも御協議いたしましたけれども、再度、それでは理事会で諮ってみたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 残る時間ですね、このやり取り通じても、坂口大臣にはこの問題の解明をする気が全くないということがはっきりしたというふうに思います。政治家が医学部入試を食い物にして私腹を肥やすようなことを放置しておいて、健保改悪で国民に痛みを押し付ける、こんなことはもってのほかであります。しかも、この法案の審議を通じて明らかになってきたのは、法案そのものが問題だらけだということです。  与党の中でも、自民党の何人かの議員からはこれ疑問が表明されている。参考人質疑でも、与党推薦の日本医師会代表が断固として反対と言っている。  こうした中で、現在、唯一積極的にこれを推進しているのが大臣の所属する公明党であります。十六日の質疑では、公明党の沢議員からこういうふうに発言あったんですね。実はもうこの中で賛成討論といいましょうか、もう私、公明党の私だけのような気がしております、正直に沢議員はおっしゃっていたんですよ。  しかし、公明党にはそんな主張はあるんだろうか。そのことを議論したいと思う。公明党は、選挙のときに国民に約束してきたことと、今、大臣を先頭に推進していることは、私は天と地ほどの違いがあると思います。  そもそも、九八年の参議院選挙のときに、公明党は何と主張していたか。九八年六月六日付けの公明新聞、参議院選挙直前の選挙政策の特集記事、こう言っているんです。大見出しは「公明は高齢社会にこう対応します」。本文はこうあります。「公明は、医療費の新たな負担増には断じて反対です。このため、やはり行政改革や公共事業見直しを断行して税金のムダ遣いをなくし、この財源を活用して、高齢社会に対応した医療制度改革を実現する考えです。」。これ、機関紙だけじゃありませんよ。マスコミでも堂々と主張していた。東京新聞の九八年の七月一日付け、これは「医療保険に関する主要各党の見解」が載っている。九七年の医療費の負担増についての質問に対して、公明の回答は「患者負担引き上げは、」「時間稼ぎの弱い者いじめ」。  坂口大臣、これ伺いたいんですが、九八年の参議院選挙のときには、御党は、医療費の負担増反対の立場は極めて明確だった。もうはっきりしている。もう我々、これ読んでも賛成したくなるぐらいだ。もうはっきり明確に反対と言っている。しかし、政権に着いたら一転して負担増を推し進める。これを公約違反と言わずして何を公約違反と言うんでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) それは状態の変化、それはすべての状況が変化をしたということです。だから、そして今我々がやっている連立政権は、これは連立政権ですから、連立政権の政策と、そして固有の党の政策とはそれは当然の違いはありますよ。それは今までのなにだって全部そうだったんです。それはやむを得ないところはあるというふうに思いますが、それだけではなくて、やはり全体の、経済状況だけではなくて、少子高齢化の大きな急激な変化等々、これは大きな変化を来している。変化に対応していくというのは政党にとりまして、あるいはまた政治家にとりまして非常に大事なことだと私は思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 変化って、九八年から何が一体変化したんですか。九八年から急に高齢者が増えたんですか。そんなことないでしょう。九八年から景気悪かったじゃないですか。ずっと景気悪かったんですよ、九八年から。既に景気は悪化していた。今と変わらないんですよ、そういう状況。  しかも、九八年だけじゃないんです。九八年の選挙の三年後、去年の参議院選挙でも、全国保険医団体連合会のアンケートに答えて、三割負担には反対としていたんです。これはアンケートには賛成、反対、その他という欄があるんですよ。わざわざ反対に丸していたわけですから、これは意思は明確だと。大臣、九八年から変わったと言うけれども、二〇〇一年から見ても三割負担には反対と言っていた、国民に向かってはそう言っていた。しかし、わずか数か月で正に百八十度態度を変えた。これを公約違反と言わずして何を公約違反と言うんですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) それはそれぞれの立場があるわけでありますから、私は、それは大臣は大臣としての立場で事を進めているわけでありまして、大臣としての立場で事を進めます以上、今まで党としてやってきたことと違うことをやらなければならないこともある、それは当然のことだと私は思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、それもごまかしですよ。これは参議院の予算委員会で私が聞いたときも大臣はそういうふうに言いました。「党は党であります。厚生労働大臣は厚生労働大臣としての立場があります。」とそのときおっしゃいました。そのときは確かに法案出ていませんでしたからそういう言い方も通用したかもしれません。  このとき大臣は、現在出ておりますものは一つの試案であって、これから与党内でいろいろの御意見をいただいて、最終的に今年の、去年のですね、十一月の末から十二月の初めに本当の案を作るということでありますから、これからでございますと言ったんです、そのときは。  しかし、その後、公明党も加わって、与党案として正真正銘の三割負担の案が出たわけですから、党の立場も大臣の立場も今は一緒じゃないですか。すっきり負担増推進ということになったわけじゃないですか。  だとすれば、党としても明確な公約違反ということになった。これは大臣、逃れようがないと思いますよ。はっきり答えてください。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ですから、先ほどから申し上げておりますように、一つの政党としての意見と、それから連立政権の意見というのとはそれは違う、違わざるを得ないことがあるということを申し上げているわけです。  ですから、私は公明党なら公明党の意見はあるいは違ったかもしれない。しかし、私は厚生労働大臣というふうにそこの位置に着かせていただく以上、国全体のことを見てやっていかなければならないわけでありますし、また、将来のことを考えてやっていかなければなりません。その将来のことを考えてやりました場合に選択肢はこれしかないということになれば、当然、そういうことになると私は思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 与党になったときこそ選挙のときの公約が問われるんですよ。選挙のときに約束したことを、政権に入ったら変わりますということであれば、一体有権者は何を基準に選挙で投票すればいいんですか。こんなでたらめな話ないですよ。  私、公明党のかつての主張を見ましたけれども、本当に驚くべきであります。例えば、九七年に、当時の小泉厚生大臣が二十一世紀の医療保険制度を発表したときもあなた方の立場は明確でしたよ。これは九七年八月十六日の公明新聞の「主張」、タイトルは「患者負担増はもう限界だ」。九七年が限界だったら、今は一体何なんですか。  反対理由も明確であります。九七年八月十八日付けの公明新聞の「党員講座」、ここでは何と言っているか。「お金が今までよりかかるからといって、病院へ行くのを手控えるようになれば、早期治療、早期快癒が可能だったものが重症になるまで放置されてしまうということにもなりかねず、かえって医療費の増大を招くことにもなりかねません。」、正に正論ですよ。そして、こう書いてあります。「何でも、国民に負担を押し付けて一件落着という自社さ政権は、国民にとってこの上ない不幸な政権というほかありません。」。だとすれば、今の自公保政権も国民にとってこの上のない不幸な政権と言うほかないというふうに思います。  さらに、そのときに公明党は負担増を取りやめるための財源までしっかり示しておられました。これ、九八年の参議院選挙のときの全国に配られた公明党の法定ビラであります。大見出しは「こんなにあった税金のムダづかい」。「公共事業の見直しで七兆円」など、「徹底したムダ削減で年間十兆円程度の財源確保は十分に可能です」、そしてこの財源を「景気回復に使います」、「医療の負担増に反対します」と、もうはっきり書いてあるんです。これ忘れたというふうには言わせませんよ。  しかも重大なことは、今のこの審議の中で、国会の審議の中で、与党の中でも公明党が医療改悪、これ推進、一番熱心にやっている。唯一の積極推進派に今はなっている。選挙では全く正反対のことを国民に主張しておきながら、国会で、国民の前であなたたちはこんな態度を取って恥ずかしくないんですか。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 小池さんに申し上げます。もう少し法案の中身そのものを御議論いただくようにお願いいたします。

小池晃日本共産党

○小池晃君 法案の中身そのものでしょう。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 何度か先ほどから申し上げておりますように、やはり政党には政党としての当然のことながら意見はあります。その政党が一党で天下を取れば、それはその政党が言ってまいりましたとおりの政策は実現はできるでしょう。しかし、連立政権になれば連立政権としてのやはり政策がそこに形成されるわけであります。  私は、そのことだけを言っているわけではございませんで、やはり大きな最近のこの動向は変化を来している。過去の、その九七年、九八年に比較をいたしましても、最近のこの少子化の動向を見ましても、経済の動向を見ましても、将来におきます大きな変化、将来のこの状況で医療保険が進んでいきますならばどういう状況になるかということの見通しも大きく私は変化をしてきていると思っております。そうした変化に対応をしていくということは、やはり政治家としてやらねばならないことであるというふうに思っております。  たとえ過去にそういうふうなことを言ったことがあったとしても、やはりその時代に対応をしていかなければならないということであろうというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 過去に一回二回言ったんじゃないんですよ。日本国じゅうにそういうチラシをあなた方はお配りになったんですよ。それで選挙を、公明党を支持してくださいとやったわけじゃないですか。  私、坂口大臣に読んで聞かせたい文章がございます。これまた九七年八月九日付けの公明新聞の「主張」であります。このタイトルは「公約実現してこそ公明議員」。「公明議員は公約を実現してこそ公明議員たり得る。中央政界、地方政界を問わず平然と公約違反を行う口舌の徒が横行し、政治不信、政治家不信の増大がいわれる中で、議員を見つめる住民のまなざしはかつてなく厳しいものがあるが、その中にあって、住民の声に耳を傾け、しっかりした政策を出し、その政策を必ず実行する、という公明議員の闘いこそが住民の信頼を取り戻し根源から政治を蘇生させる道であると確信したい。」と、ここまでおっしゃっていたんですよ。  私、ごまかすことは許されない。九八年から経済情勢だって、あのときだって大きな銀行がつぶれたり証券会社がつぶれたりしていたんですよ。高齢化というのは一定の進展をしているわけです、ずっと。そういう中で、連立与党に入った。その中で、若干それは細かい問題で修正されるということは、それはあるでしょう、政党間の折衝の中で。しかし、負担増賛成と、負担増反対と、これは全く百八十度違うじゃないですか。こういうふうに公約を切り替えたということは、正に大臣、ここに、公明新聞の「主張」に書かれているように、国民の政治不信、政党不信を増大させるものにほかならないんじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 何度か同じことを言わされますが、それは、連立政権の中でやるということは、それは別のそこに政策が生まれるということであります。そしてまた、先ほどから言っておりますように、将来の医療保険というものを見ました場合に、将来の医療保険は、現状のままではこれは成り立っていかないことは事実でございます。  現在、国民の皆さん方に多少の負担をお願いをするといたしましても、そのことによって現在の医療保険制度を堅持をしていく、守っていく、そしてそのことによって多くの国民の皆さん方に将来も安心をしてもらえるようにしていく、このことは大変大事なことだというふうに私は思っております。そういう、現在を見るか、将来を見るかという見方もあるわけでありますから、お願いすべきところはお願いをし、そして将来に向けての政策をここに提出をしたということでありますから、私個人がやはり前に言っておりましたことと現在変わったということがあったといたしましても、それはそういう考え方の下に私は変わったわけでありますから、そこは御理解をいただきたいと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 全く理解できません。一・五兆円の負担が、何でこれが軽い負担なんですか。大変な負担ですよ。将来を見てとおっしゃるけれども、公明党は、以前おっしゃっていたように、財源の組替えをすればこんな負担増をしなくて済むというふうに言っていたわけじゃないですか。これをやればいいんですよ。これをやれば将来に向けて医療保険の制度だって安定したものにできるというふうにかつては皆さんも主張されていたと。連立政権に入ったら変わるんだとおっしゃるけれども、だとすれば国民は一体何を信じたらいいのか。この政党に、公明党という政党に投票しても、政権に入ったら全く違うことをやるのかということになれば、これは国民は選挙で何も選び得なくなってしまうと。  これは九八年の参議院選挙であなた方が有権者に約束したことであります。公明新聞号外、九八年六月二十二日付け、「公明だからできます!  ムダをなくして国民還元」、「医療の負担増に反対します」。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 小池君に申し上げます。法案の内容について御議論いただくようにお願い申し上げます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 「昨年の医療費引き上げに続いて、さらに患者に負担増を押し付ける医療保険制度の「改悪」には断じて反対です。」と。  それから、これは選挙公報です。東京都の選挙公報で、当時の公明代表の浜四津敏子氏はこう言っています。「はまよつ敏子は税金のムダづかいをなくし国民に還元します 医療の負担増に反対します」と。  これを見て、ああ公明党は頑張って医療費の負担増を阻止してくれるんだなというふうに思って投票した国民は私は少なくないと思います。そういう中でいったん投じた票というのは取り返せないんですから、このことの責任は私は極めて重大だというふうに思います。  今回の議論を通じて、今回の健康保険法の改悪案は、これは国民の健康も破壊するし、景気も破壊するものであると、本当に最悪の法案だということが明らかになってきたと思います。参考人質疑では、与党推薦の参考人からも断固たる反対という言葉があった。自民党議員からも疑問の声が上がっている。しかも、宮路口利き疑惑の真相はやみの中だと。その上、野党が要求している中央公聴会もいまだに答えは出ていない。  委員長に再度要求したいと思いますが、これはやはり国民の声を聞く場として中央公聴会の開会をすべきだということを申し上げたいと思いますが、委員長、いかがでしょうか。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 理事会で再度協議いたします。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は、こんな審議で、こんな不十分な審議でこれだけの痛みを押し付ける法案を強行するなどということは断じて許されないと。しかも、国会の中で唯一の法案積極推進派は公約違反の政党だと、こんな法案は廃案にするほかないということを申し上げて、私の質問を終わります。(発言する者あり)

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 御静粛にお願いします。傍聴の方も御静粛にお願いします。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 私の方からは給付率の統一ということでお伺いをいたしたいと思います。  まず、自営業者、そして無職などの方と同様にサラリーマンの方も給付率を七割とし、分かりやすく公平な給付を実現ということでございますけれども、この公平性という点につきまして、先日来、坂口大臣と櫻井議員との議論がございました。  私も聞かせていただきまして大変勉強になりましたが、その際の大臣の御答弁では、給付は給付、負担は負担でそれぞれの制度間において公平で公正でなければならないというふうにおっしゃっておられましたが、この点を改めて本日お伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) ようやく本来の政策に戻りました。ありがとうございます。  現在のこの医療保険制度は、被用者保険とそれから国民健康保険の二つに分かれていることは御承知のとおりでございまして、それぞれに多様な保険者が存在をしておりますことから、制度間あるいはまた保険者間で給付や保険料の大きな格差というものがございます。これはもう御指摘のとおりでございます。  この五千を超えますような保険者をこのままにしておきますと、先日来申し上げておりますように、わずかに二十七人というような保険者があったりいたしまして、それでは保険者としての体を成しませんから、ひとつここは統合化を進めていきたいというふうに思っているわけでございます。それを進めさせていただきますためには、やはりこの給付と負担の統合というものを進めていかないとこれはいけないというふうに思っておりまして、やはりここは公正にしていくのが順当な手順ではないかと考えている次第でございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 次に、どのような職業に就かれようとも同じような制度の中で医療が受けられるようにしなければならないというお話もございました。  この点についても引き続きお伺いしたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 国民の理解と納得を得て、将来にわたります国民皆保険を維持をしていきますためには、これは公平で分かりやすい給付体系というものを実現していくことが重要でございます。  現在、被用者保険と国民健康保険といった制度間で給付内容が異なっておりますが、公平で分かりやすい給付を実現する観点から、基本的には職業やこれに伴う加入保険者の違いによって大きな格差が生じることは適当ではないと思っております。そういう観点から、今回もこの制度改革に取り組んでいるところでございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 そこで、今度は政府参考人にお伺いいたしますが、今回のこの改正後、仮にこの給付率を七割に統一をするといたしまして、国民が加入している医療保険の中で七割給付にならない制度は存在をするのか、また改正後においても窓口負担が例えば一割なり二割という方々はいらっしゃるのかどうか、御答弁いただきたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 今回の改正におきまして、制度間、世代間を通じて給付率を統一するということでございますから、私どもの言葉で言えば法定給付率、これは七割に原則として統一されるわけでございます。  ただ、現行制度でもそうでございますけれども、例えば国民健康保険におきましては従来から法定給付率が七割でございますけれども、保険者がそれぞれの保険財政を判断して健全性を損なうおそれがないという場合には、各保険者の負担で一部負担の割合を減ずる、あるいは付加的な給付をするということは認められておりますし、また、これも御案内のとおり、健保組合につきましても、あるいは共済組合につきましても、法定給付率七割に今回なりますけれども、それぞれの判断で付加的な給付をする保険者はあり得るだろうと思っております。  七割に統一という意味でも、今回お示しをしております案が来年の、十五年の四月ということでございますからその時点ということになるわけでございますが、現状におきましても法定給付率七割であってもそれよりも高い給付率のところがございますので、それぞれの判断ということになりますけれども、残り得る可能性はあるかと思っております。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 今度は国保組合制度の概要について再度御説明をいただきたいと思いますが。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 国保組合は歴史もあるわけでございますけれども、国民皆保険になりましてからも、市町村国保を補完する国民健康保険制度の中の一定の役割を果たすという意味で、都道府県の認可を受けて設立されている保険者ということになるわけでございます。  主として、職業ごとに同種同業の方がお集まりになって相互扶助の精神で運営を行っている。例えば飲食店の経営者及び従業員の方々、あるいは建築関係の、昔の言葉で言いますと大工さんと言われたような建築関係に従事される方々という国保組合もございますし、また医師あるいは歯科医師というような職種でお集まりの国保組合もございます。  全国で、若干最近減少傾向ではございますけれども、被保険者数全体で、平成十二年度の数字でございますけれども、四百二十五万人ぐらいの方々が全体としては国保組合に加入されている、こんな状況でございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。  その国保組合でございますが、九割給付、自己負担一割が現在四十九組合、そして八割給付、自己負担二割が七十一組合あるということでございますけれども、分かりやすい公平な給付ということであれば、こうした国保組合の給付率、そしてそこに対する国庫補助の現状を公平という観点から見ましてどのように、やっぱり僕は素朴な疑問ですが、理解をすればいいのかな。  この問題についてはこれまでも何度か質問をさせていただいたんですけれども、その際に政府側のお答えは、強調されるのは、つまり小集団のメリット、それぞれの実情に応じてきめ細やかな運営ができるんだという御説明を何度かお伺いをいたしました。しかし、今回、大臣は御答弁の中で、正しく小集団、小さな保険者では維持できないから統合を目指していくべきだということを述べておられるわけですけれども。  一方では小集団のメリットを強調されました。一方ではそのデメリットを強調されました。これはどういうふうに理解すればいいのかなという、是非今日はお伺いしたいと思います。よろしく。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 西川議員のおっしゃることは正論ですね、私はそう思います。これは正論です。正論ですが、保険者によりましていろいろございます。例えば、三割なら三割負担、今までは二割負担なら二割負担でありましても、その健保組合等は償還をしておりました。それで全体としてそれが一割になりますとか、一・五割になっていますのか、そこは私もよく存じません。それから、国民健康保険ですね、国民健康保険の中にもやはり償還をしておみえになりまして、そして二割負担を実現をしておみえになるところもそれはあるわけです、結果としてですよ。三割一遍払っていただくんだけれども、その一割分は後で償還をするということをおやりになっている国保も実は存在するわけでございます。  私は、それはそれとしてそれぞれの保険組合が御努力をなすっている。地域における保健制度、保健と申しますか、予防的な意味での御努力。それから、あるいは中には保険料をある程度余分に集めながら、そしてしかし全体としては二割になるように償還をされる。大体そのとき、償還をされるときには、入院費に対する償還になっておりますが、そうしたことをなすっているという例もありますから、それはそれぞれの御努力があるというふうに思っております。  ただ、一方において、国庫負担を多額に受けながら一割とか二割というのを維持をするというのは、それはやはり私は道理に合わないというふうに思う次第です。そういう意味で、私は、西川議員のおっしゃることの方が正論であると私は申し上げたわけであります。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました、分かりやすい御答弁をいただきまして。僕も何度か御質問をさせていただきまして、本当に不思議だなと。  それからもう一つですけれども、よく歴史的な経緯という言葉が出てまいりますけれども、今回は、正しくそれぞれ歴史的な経緯なり制度の生い立ちが違うけれども、公平という観点から給付率を統一する、統一するということですから、国保組合制度に限っては歴史的経緯を重んじるというのもなかなか理解しづらい点であるわけですけれども、この点はいかがでございましょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 歴史的な経過というのはどの保険者にもあるわけでございます。大きく分ければ、健保なら健保にもございますし、政管健保にもございますし、国保にもあるわけでございます。国保の中でもいわゆる市町村国保とそうでない国保との間にもそれぞれの違いはあるというふうに思いますが、その歴史的な経緯というものをいつまでも引きずっておりますと、この医療制度の統合化といったようなことはできないわけであります。  歴史的な経緯は経緯としながらも、しかしそこに新しい方向を目指していく、そこにできるだけ無駄を省いていく、そして公平な制度を作っていくということが大事でありまして、そうした意味で、歴史的背景は背景としながらも、しかし新しい立場でそこを新しい角度から統合していくとか、新しい一元化を目指していくといったようなことをやはりやっていかないといけないというふうに私は考えております。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 そこで、国保組合に対する国庫補助金でございますけれども、これについてお伺いしたいと思うんですが、今年度の予算で約三千百五十九億円、物すごい数なんですけれども、約三千百五十九億円、前年度比で二十二億八千万円の増ということになっております。この国庫補助の在り方について、平成十二年六月三十日に行政評価・監視勧告を受けておられるわけですけれども、その勧告内容について是非御答弁をいただきたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 平成十二年でございますが、当時は総務庁という組織がございまして、そこからの行政監察でございました。それ自体、この行政監察自体が市町村国保も含めました国保運営事業全体に関する監察でございましたけれども、その中で国保組合への国庫補助につきましての部分がございます。  幾つかございますけれどもつづめて、あえて要約して申し上げれば、一つには、財政力に応じて国保組合への補助も行っておりますけれども、その補助率区分につきまして見直しが必要ではないかという趣旨の点。二つ目には、所得水準が高い組合もあるわけでございまして、例えば健保組合への補助といった場合と比べますと、健保組合は原則として、特に財政の厳しい組合には補助をいたしておりますが、原則として補助がございませんので、そういった均衡ということも併せまして、国保組合への補助についての適切化を図るべきではないか、こういうような趣旨だったろうと思います。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 そして、昨年の七月でございますけれども、七月の五日に厚生労働省としてその回答を示されておるわけですけれども、その中では、平成十四年に予定をされている医療制度改革をもにらみつつ、今後幅広い観点から十分に検討してまいりたいというふうにおっしゃっておられます。  こういう内容になっておるわけですけれども、現在までにどのような検討が行われたのでしょうか。また、今後どのような見直しを考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 昨年、おっしゃいますように、夏、七月でございましたけれども、回答いたしまして、お示しのような文書を提出をいたしました。これは、国保組合への補助につきましては、これはよく委員御承知のとおりでございますので、あえて重ねて申す必要もないのかもしれませんけれども、平成九年の改正時におきましても論議がございました、  先ほどちょっと触れましたけれども、健康保険とのバランスということもございましたので、健康保険の適用除外承認、健康保険の適用にもなり得ると、しかし国保組合に入るというケースの方もおられますので、その場合につきましては、新規加入者からということで経過的な措置も講じておりますけれども、政管健保並みの補助に切り替えるというような措置も講じてきておるわけでございますが、さらに、御指摘の勧告もございましたので、平成十四年度予算の際に、予算の編成作業に併せまして、いわゆる療養給付費等補助金、普通調整補助金の補助率、一番財政力の高いところは基礎的な補助に加えまして財政調整の部分があるんですけれども、その部分を一・五%から一・一%に引き下げるというような見直しを行っておるわけでございます。  また、今後でございますけれども、医療制度全体の保険者の在り方を含めました体系の見直しというのが重要な課題になっておるわけでございまして、国保組合につきましても、先ほど申し上げましたように、市町村国保の補完というような現在の位置付けでございますけれども、これを市町村国保との関連あるいは被用者保険を含めました全体の医療保険制度の体系の中でどういう役割を期待し、どう位置付けていくか、重要な課題の一つだと考えておりまして、今後の議論の中での検討を進めてまいりたいと考えております。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 以前この問題を質問させていただきましたときに、当時の高木保険局長さん、その中のお答えで、「これは、正直申し上げまして、かなり政治的なバックグラウンドもありますから、」というふうに、非常に、私その答弁を聞いておりまして、えっと思ったんですけれども、意味深と申しましょうか、そういう内容の発言がございましたけれども、今、大塚局長はあのころのもちろん議事録もごらんになったと思いますけれども、御感想を是非お伺いしたいと思うんですけれども。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) あらかじめ御質問の通告ございましたので、議事録も見させていただきました。  正に「正直申し上げまして、かなり政治的なバックグラウンドもありますから、」という表現だけでございますので、当時の、私ども何代かの前任者になるわけでございますが、どういう意味合いを込めてというのは必ずしも正確には分からないわけでございますけれども、一つは、私のあえて感想を申し上げる、感想で恐縮でございますが、一つには、やはり医療保険制度全体がもちろん行政上も極めて重要な課題ではございますけれども、これだけの国民生活に密着した課題でございますので、それ自体非常にやっぱり政治上の課題という面が一つございます。  その中で、国保組合もその一翼を占めて役割を果たしてきておられるわけでございますから、それぞれの国保組合の運営についてある意味では非常に御熱心でございまして、私どもにも、非常に頻繁、頻繁といいましょうか、折を見て御要請もございますし、自らの運営を確たるものにするためにという趣旨で、与野党を問わず、関係各方面への御要請活動も活発でございます。そういうことを踏まえて、政治的な背景、バックグラウンドもありますからということを申し上げたのかなと、それ以上のことは私も量りかねますけれども、私の印象を申し上げれば、そういうことでございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。是非、もし今の局長の御答弁、大臣、どういう御感想をお持ちか、高木局長の、前局長の、前の局長のを含めて、大臣の御感想も聞けたらと思いますが、よろしくお願いいたします。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 高木局長がどういうことを言いましたのか、ちょっと私もそこは明確に分かりませんけれども、歴史的経緯というものがあって、そしてそれぞれには多くの人のかかわりがあって今日を迎えているということを言っているんではないかというふうに思います。  しかし、制度は一度でき上がってしまいますと独り歩きをするところがございますし、そしてどんどんと最初にできました意思とは違う方向に進んでいくこともあるわけでございます。医療制度、その中のとりわけ医療保険制度として見ました場合に、そこには多種多様な形になっていることも事実でございます。  これらのことを、過去にそうした政治的な背景でありますとか社会的な背景があったといたしましても、それを一つの方向にやはり持っていく、そしてそこに負担と給付の公平を図っていくということは大変大事なことだというふうに思っておりますから、御自身で御努力をいただいて、御自身たちの努力によってそしておやりなることに対しましては、それは私は幅広く認めていかなければならないというふうに思いますけれども、一方において、多額の国費を導入をしてもらいながら、そして制度として、現在他の、そこの保険が受けているのとは、より多くの有益な結果を得ようと、こういうふうにするのは、これはやはり少々違うんじゃないかというふうに私は思っております。それらのことは十分に考えながら、今後の対応を考えていきたいと思っております。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。  恵まれたところがより恵まれて、貧しいところがより貧しくでは困りますし、いつもおっしゃっておられますその公平というところの部分をよろしくお願い申し上げたいと思うんですけれども。  大臣は、どのような職業に就くにいたしましても、同じぐらいの保険料で給付率も同じということがいいんではないかということであったと、こう思うわけですけれども、一方におきましては、自分の所得、保険料、給付率を見ながら保険制度の選択ができる人たちがいるわけですね。そして、局長が委員会の答弁の中で、そうした政治的なバックグラウンドがというふうにおっしゃったわけです。そうした一部に対する不公平感を抱きながら公平なのかなと言われましても、なかなかすっきりしないといいますか、理解できないという部分もあります。  この公平という観点からの国保組合の在り方、例えば再編成の必要性があるのかないのか、今後の在り方についてはどういうふうにお考えになっておられるのか、できる限り分かりやすく御答弁を大臣にいただけたらと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) これはこれからの問題でございますから、それぞれの保険者の皆さん方とよく話をしながら進めていかなければならないというふうに思います。それぞれ立派に保険者として独立をして、そして立派な結果をお出しになっているところもあるわけでございますから、その御意思は尊重をしなければならないというふうに思いますが、しかし、全体のトータルとしての大きな方向性としてはこれは統合化の方向にあるわけでありますから、そのトータルとしての方向性の中で負担と給付がどういうふうに一元化をされていくのか、負担と給付がどのように公平になっていくのかといったことを見ていかないといけないというふうに思っております。中には、やはりどこかと統合をしていただく、あるいは国保と同じになっていただくといったようなこともお願いをしなきゃならない部分もあるいはあるかも分からないと思っております。  そうした皆さん方とよくお話し合いをこれは重ねながら、精力的にひとつ、一つの大きな流れ、方向性に向かって進んでいかなければならないと思っている次第でございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願い申し上げまして、次に移らせていただきたいと思います。  たばこの問題について、お伺いをいたします。  このたばこの問題につきましては、健康上の問題、それから生産者の問題、そして税の問題と非常に複雑なわけですけれども、健康上の問題につきましては別途健康増進法のときに、健康増進法をお伺いするときにお伺いしたいと思うんですけれども、今日は実は税に絞ってお伺いをしたいと、こう思っております。    〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕  そこで、これは平成十一年の八月でございますけれども、医療保険福祉審議会制度企画部会の「新たな高齢者医療制度のあり方について」という報告書の中でございますけれども、公費の財源としての提言がございます。その中では、「医療費の増加と因果関係の強いたばこ等への課税など幅広い検討を行うべきである。」と、このような提言がされているわけですけれども、この際、議論というのはどのような内容であったのか、またこの点についてこれまで厚生労働省としてはどういうふうな検討また研究を行ってまいりましたのか、是非政府参考人にお願いいたします。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 今お示しございましたように、平成十一年八月の医療保険福祉審議会制度企画部会の報告書に御指摘の記述が出てまいるわけでございます。  全体の流れの中では、高齢者医療制度、特に公費を主要な財源として高齢者医療制度を、新たな医療制度を設けるという案の中で、その公費財源としてどういうことを考え得るかという記述の中で、消費税という言葉も出てまいりますし、あるいは高齢者の資産の活用、相続財産も含めた資産の活用、さらには国有財産の処分といった流れの例示の中で、たばこへの課税など幅広い検討を行うべきだと、公費財源としてどのようなものが考えられるかと、こういう議論の流れでございました。最終的な記述は、社会保障全体に係る問題でございますので、今後国民に対し積極的に様々な問題提起を行っていくべきだと、こう結ばれておるわけでございまして、大きな見地からの御指摘だと思っております。    〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕  私ども、今後の医療制度のみならず、社会保障制度全体をかんがみますときに、公費と保険料との役割分担でありますとか、そういったことを、どうしても重要な課題でございますから、公費といいましても、今日の厳しい財政状況の中で、可能性という意味では幅広く考えるべきだということで、率直に申しまして、様々な資料の収集でありますとか部内的な論議は進めておりますけれども、たばこというふうに特定をいたしますと、まだまだ幾つか課題があると。  例えば、喫煙と疾病との因果関係、これは私どもの気持ちとしては非常に相当強い因果関係があり、医療費への影響もあるというふうに認識しておりますけれども、議論もまだございます。それから、医療費の財源として考えましたときにそれは適当かどうかと。しかし、もちろんこれを積極的に活用すべきだという御議論もございます。さらに、基本的にはやはり税でございますので、税というものをこうした特定の部分といいましょうか、社会保障の中にどうやって投入できるか、またそれが妥当かという基本論がございます。  こうした大変幅広い論点がございますので、省として方向付けをしてという段階には残念ながらまだ至っておりませんけれども、私どもも医療費の節減という観点から、それからまた安定的な財源の可能性という観点から、今後とも関心を持って様々な資料の収集などについては努めてまいりたいと思っておりますけれども、今時点では明確にこうだというところを申し上げる段階には至っておらないということでございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 今御答弁をいただきまして、大変難しい部分、たくさん御答弁をいただいたんですけれども、よく理解もさせていただきます。  そして、このたばこ税につきましては、九八年の旧国鉄債務処理の財源確保策として増税が行われました。この法案審議の際に、たまたま私も特別委員として参加をさせていただきました。審議させていただいたわけですけれども、この場合は、それこそ旧国鉄債務とたばこを吸っている人と全く何ら関係がありませんでした。しかし、それにもかかわらず、自分でも本当に不思議なぐらいに、全国の人たちの関心は本当に今もって薄かったなというふうに強く残っております。それに比べて、このたばこが健康、医療費に与える悪影響というものは明らかなわけですから、今答弁にもございましたけれども、この医療費の財源確保のための増税というのはもっともっと前向きに考えていいのではないかなというふうに思うわけですけれども。  塩川財務大臣の発言の中でも、昨年の十一月の十六日でございますが、閣議後の会見で、医療の財源として多少でも役立つなら国民に辛抱してもらって上げてもいいと思っているというような発言をされました。この四月の委員会答弁でも、増税につきまして前向きな発言をされておられました。  この医療財源としてのたばこ税の増税について、今度は、本日は財務省にお越しいただいております、是非御答弁をいただきたいと思います。

吉田幸弘自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(吉田幸弘君) たばこについてですが、たばこは特殊な嗜好品として、諸外国と同様、従来からほかの物品に比べて高い税負担を求めてきているところであります。我が国の税体系において極めて重要な役割を果たしているわけでありますが、一方、現下の厳しい財政状況を踏まえれば、今後とも適切な税負担水準の確保に努めていく必要があると考えているところであります。  健康とたばこの関係でありますが、先ほど政府参考人も話をされていましたように、この因果関係、また本当に直接的にどのような健康に対しての影響が出るのか、これもまだ議論の最中ということで、私自身も、先ほどの答弁、承知しているわけでありまして、たばこに対する議論、たばこ規制に関する議論というのはまだまだ議論を進めていく余地があるというふうに考えているところであります。  また、小売価格に占める税負担の割合の状況や消費動向、また諸外国の動向、財政事情などを総合的に勘案して検討していくものであるというふうに考えるところでございます。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。  私も、たばこを吸っておられる人はなかなかやめられない、私自身も三回やめました。三回やめてやめられずに四回目にやっとやめたということで、人のことを余り言えないんですけれども、是非これを考えてみたいなということで、たばこを吸っている人にたばこを吸わないように勧めればその施策が実を結ぶ、結べば結ぶほどたばこの消費が落ちるのは、これは当然のことです。当たり前のことですけれども、そのためには、例えば葉たばこの農家の皆さん方、あるいはたばこ産業に与える影響については別途ほかの施策での手だてをしない限り、今も多々、御答弁もいろいろありましたけれども、両立ということはあり得ないというふうに思います。  ですから、医療費の財源としてのたばこ税の増税についてでございますけれども、この質問を時間も参りましたので最後にしたいと思うんですけれども、本日はあえて坂口厚生大臣に御答弁をいただいて、あえて御答弁をいただいて終わりにしたいと思います。よろしくお願いいたします。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 私は、たばこ税の上げる下げる、言う資格がないわけでございますが、しかしたばこが健康とかかわりがあることだけは間違いがありませんで、そうした意味では、たばこ税という形で少しここからいただくことができれば我々の方も大分楽になるんだけれどもなと、こういうふうに思っていることだけは間違いございません。

西川きよし国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○西川きよし君 ありがとうございました。  終わります。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 医療制度の改革について、二割を三割に上げ、その他現行制度の様々な改正をいたしまして一兆五千億の財政的な縮減をするというふうに財政試算がなされております。しかし、こうした国民に痛みを押し付ける改革というのは、抜本的な医療改革を行うということに関するインセンティブをなくすのではないかということが危惧されます。  まず最初にお尋ねいたしたいのは、過去の医療費推計の比較が出されております。平成六年三月の二十一世紀福祉ビジョン、平成九年の九月の社会保障の給付と負担の見通し、平成十二年十月の同見通し、平成十四年五月の同見通しというのは、当初が二〇二五年度で百四十一兆円なのが、現在七十兆余というふうにされておりまして、一人当たりの医療費の伸び率が漸次見通しとして軽減をしております。推計の前提となる医療費の伸びの実績値が低下しているためということが下方修正の原因となっておりますけれども、余りにもずさんではないのか、もう少し緻密に医療費推計がなされるべきではないかと思いますが、この点の数値の変化というものに対してどのようにお考えでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 確かに、過去お示しした推計値が変わっているわけでございます。その点は事実でございますけれども、医療費の推計というのは、言わば公定的なといいましょうか、非常に効果的な推計手法というのが必ずしもまだ開発されておらないわけでございまして、どうしてもその時点におきます過去の実績、これを一定の期間を取りまして、その傾向が仮に続くとするならばという前提を置かざるを得ないわけでございます。  そういう意味で、平成六年に推計いたしましたとき、当時の過去の医療費はまだ高い時代でございました。もちろん、その背景には、これは名目値でございますので、経済の状況、すなわちいわゆるバブル期の辺りが実績値としてベースに入るわけでございますから、そうしたことも含めましてということでございますが、高い医療費の伸びで推計をしたと。また、それほど大きな影響ではないんですけれども、当時はまだ介護保険制度といったようなものもまだ具体的な論議がなかったころでございまして、そうした要素も一部にはございます。  そういうことで、前提をいかに置くかということが少なくとも現時点における推計手法としては最大のポイントになるわけでございまして、その前提の置き方次第によりまして、特に長期的な推計になりますとそのぶれ幅が大きくなると。  私どもも、いろんな知見を重ねてより効果的な推計ということはいろいろ日々腐心をしておるんでございますけれども、やはり一定の前提を置き、その傾向が続くとするならばという手法を使う以上、誠に残念な面はございますけれども、どうしてもある程度のぶれが出てくるということで、その点は、今後の努力もいたすことを前提に御容赦を賜りたいと思います。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そういたしますと、医療費の推計値というのは、現時点では最新の平成十四年五月の社会保障の給付と負担の見通しというものが一応前提となっているというふうに考えてよろしいのでしょうか。それとも、これについては更に下方修正の可能性を検討されているのでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 十四年五月でございますので、直近でございますので、現時点においてこれ以上新しい推計というのは考えておりません。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そうしますと、各制度の保険料や国庫負担、地方負担への影響を現行制度と比較した場合に、これから改正された後の財政計算というものをもう一度確認をさせていただきたいのですが、幾らというふうに推計していらっしゃるでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) この五年程度の状況、見通しということでございましょうか、将来、二五年前後の計数ということでございましょうか。  前者で申し上げますと、例えば今回の制度改正の前後を考えますと、平成十五年度から十九年度の単年度の計数でございますけれども、医療費全体で、現状のまま推移するとすれば、言わば診療報酬改定の影響を差し引きまして、失礼しました、もう一度申し上げますと、医療保険医療費、医療保険制度における医療費が現行制度ですと二十九兆円余り、二十九兆一千億円でございますけれども、制度改正後の平成十九年度の見通しが三十四兆七千億円、平成三十七年度、二〇二五年度でございますけれども、名目値ではございますけれども、六十五兆六千億円といったような全体としての医療費の推計を行っているところでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そうしますと、改正をする前と後と考えた場合、どの程度、年当たりどの程度の改善、収支の改善というのを図っておられるのでしょうか。

大塚義治厚生労働省保険局長

○政府参考人(大塚義治君) 医療保険制度全体で見ますと、各制度ごとではなくて全体でございますが、十五年度から十九年度の単年度平均でございますけれども、保険料で賄わなければならないそのケースが、費用が、一年、単年度平均でございますけれども、制度改正前後で二兆、約二兆円ということに相なります。これは、先般当委員会に御提出をいたしました資料、この試算の前提を置いての資料でございますが、それにお示しをしてあるものでございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 そうしますと、言わばそのような負担を国民に押し付けながら、それでは、国民医療の質を高めるためにはどのような適正な施策を考えておられるのでしょうか。抜本改革を抜きにして当面の目先の負担ということはないと思いますが、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の医療の質の向上を図ることは大変重要なことでございまして、今回の医療制度改革においても重要な柱の一つと位置付けております。  その取組を具体的に申し上げますと、まずは、医師臨床研修の必修化に向けた実施体制の検討を進めておるわけでございますが、こういうものを通じて医療従事者の資質の向上を図りたいと考えております。  また、診療ガイドラインの作成の支援ですとか、あるいは最新の医学情報を患者、医師などに提供するデータベースの整備など、EBM、いわゆる根拠に基づく医療の推進を図りたいと考えております。  さらには、インターネットなどを通じた公的情報提供の推進をいたしまして、情報提供の拡大により患者の選択を通じた医療機関の競争を促進して、医療の質の向上を図っていきたいと考えております。  今後とも、これらの取組を通じまして、国民が安心、信頼できる質の高い医療サービスが提供できる体制を整備してまいりたいと考えております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 今おっしゃったようなそれぞれの改正は、何年を目途として行われるつもりですか。プログラムはありますか。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 冒頭申し上げました、最初に申し上げました医師の臨床研修の必修化、これは今準備を進めておるところでございますけれども、十六年の四月から必修化になるわけでございます。  それから、診療ガイドラインの作成も既に幾つかでき上がっておりますけれども、データベースの構築は今年度から始めたいというふうに考えております。  インターネットなどを通じた公的情報提供の推進につきましては、できるものは今年度からスタートをしたいと考えております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 大臣にお尋ねしたいのですが、先般、研修医の過労死の問題が大きな社会問題となりました。一人前の医師に成長するためには、先行投資をして、そして国民の医療の担い手である医師を送り出すという責任があると思います。生活の保障をしつつ専門性を磨けるというような施策が緊急に必要だと思うのですが、この点についていかがお考えでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 医師の研修医制度というのは、過去のいわゆる研修医制度というのは何ら金銭的なものは伴いませんでしたし、そしてまた資格も与えられていなかったという、非常に中途半端なと申しますか、そういう制度でございました。  しかし、今回行おうとしておりますのは、資格もきちっと与えて、そしてそこで研修をしていただこうということになるわけでございますが、やはりそれなりの、アルバイトをしなくてもいい、それなりのやはり所得というものがあって初めて私は成り立つことだというふうに思っております。研修医の仕事だけでも大変でございますのに、それにまた輪を掛けてアルバイトに出掛けなければならないというようなことになりますと、これはかなりな過労になることはもう率直に言って目に見えているわけでございますので、研修医制度の二年間の間、アルバイトに行かなくてもできるようにするということが一つ。  そして、ただ単に大学病院等に研修医が集まるのではなくて、もっと地方の病院に出掛けていって、様々な病気の状態にも、病気の人たちにも出会うことができるような、そういう研修医制度というものを作り上げていかなければならないというふうに考えている次第でございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 将来、制度維持を実現するためには、現役世代や高齢者からいかに多くの保険料を徴収するかということに力点を置くのではなくて、社会保険料を負担する現役世代の絶対数を増加するということを考えなければならないと思いますが、この点の施策はどのようにお考えでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) そこはもう御指摘のとおり、できるだけ支え手を増やしていくということが大事でございまして、そのためには、一つは働いていただきます女性の職場を増やす、そして中高年の皆さん方の働く場を増やす、こうしたことが大事でございます。  特に、女性の立場の場合に、子育ての段階の皆さん方に対してどういう手を差し伸べるかということと、それからいわゆるパート労働をしておみえになります皆さん方に対しましても、ただ単にパートだからというので社会保障を与えない、権限を、社会保障の権利を与えないといったことはこれは駄目で、パート労働の皆さん方に対しましても社会保障の制度が当てはまるような体制をどう作るかといったところが最も大事なことになってくるというふうに考えております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 先回、野党の議員が五十名ほど集まりまして、パートタイム労働者の均等処遇を実現する議員連盟を設立いたしました。そして、様々な研究、調査を重ねた結果、パートタイム労働者や有期雇用労働者ということを理由とする差別の禁止、労働時間の長短で差別をしないという施策を法制化すべきだという提言をいたしまして、坂口厚生労働大臣に意見書を持って伺ったところです。  この意見書に対する御見解を伺いたいと思います。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 総論として申し上げれば、私も賛成でございます。  具体的にこれどう進めるかということでございますし、一口にパート労働と申しましても、これ中身は様々な方々がおみえになるわけでありますから、そこが一律にいけるかどうかということもこれは検討しなければなりません。しかし、できるだけ多くの皆さん方に社会保障の下に働いていただけるようにどうするかといったことが一番大事だというふうに思っておりますので、いただきましたものも十分に拝聴しておりますが、その中で新しい行き方を確立していきたいと思っております。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 どうぞきめの細かい施策を打ち立てるよう御検討をいただきたいと思います。  さらに、医療機関の診療報酬の支払の削減につきましてマイナス二・七というふうに言われておりますが、ある試算によりますと、医療機関によって実質的には一〇%の収入減になると、したがって従来の医療水準の維持が非常に困難になる可能性もあるという意見もございますが、こうした見解を把握しておられるでしょうか。  また、人件費の削減による過重労働や設備投資の延伸等、医療の質の低下が懸念されておりますが、どうでしょうか。あるべき診療報酬体系が問われていると考えますが、いかがでしょうか。

坂口力公明党厚生労働大臣

○国務大臣(坂口力君) 平均値だけで物を言ってはいけない、やはり地域によって、あるいはまたそれぞれの職種によってやはり違う側面もあるのではないかというふうに思っております。結論といたしましては、三か月ほど経過を見させていただいて、そしてその内容を拝見をさせていただいて、中医協等で御議論をいただければというふうに思っております。  今、御質問いただきました中に非常に重要な点があるわけでありまして、一つは経済的な効率をどう求めていくかという問題がございますけれども、経済効率だけを追求をいたしておりますと医療の質を落とすという問題も率直に言ってあるわけでございますから、医療の質を落とさないようにどうするか、そのための経済効果というのはどうなのかと、医療効果と経済効果というものとを相互に見ながらこの制度は進めていかないといけないというふうに思っている次第でございます。

大脇雅子社会民主党・護憲連合

○大脇雅子君 時間が参りましたので、次、質問用意してございましたが、次回に回させていただきます。

阿部正俊自由民主党・保守党

○委員長(阿部正俊君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後五時二十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗