厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 312 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/06/04
会議録
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る五月三十日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として今泉昭君が選任されました。 また、昨六月三日、今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として内藤正光君が選任されました。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、本案につきまして五名の参考人の方々から意見を聴取することといたしております。 参考人の方々を御紹介いたします。 財団法人日本薬剤師研修センター理事長内山充君、弁護士・薬害ヤコブ病大津訴訟弁護団長中島晃君、日本製薬団体連合会会長藤山朗君、はばたき福祉事業団理事長大平勝美君及び日本赤十字社事業局技監草刈隆君、以上の方々でございます。 この際、参考人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。 本日は、大変御多用のところ、当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。 参考人の皆様には忌憚のない御意見をどうぞお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からお一人十分で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。 なお、意見の陳述、委員の質疑及び参考人の答弁とも、発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず内山参考人から御意見をお述べいただきます。内山参考人。
○参考人(内山充君) 本日、薬事法の改正につきまして意見を申し上げる機会をいただきまして、大変ありがとうございました。 お手元に私の意見陳述の項目だけはお渡ししてございますので、これに従いましてお話を申し上げたいと存じます。 私は、医薬品・医療機器等の品質、有効性、安全性を評価する立場というものから、いろいろな意味での意見を申し上げたいと存じます。 この評価ということでございますが、「評価の重要性」というふうに書きましたのは、評価というのは、我々の生活に新しい技術とかあるいは新しい製品が導入されますときに、それが人間にとって果たして役に立つものか、あるいは望ましい形にあるかということを的確に判断して、新技術あるいは新製品と社会生活との調和を図るというのが評価の最も大きな目的でございます。 この妥当な正しい評価をする、比較をして判断をするというためには、必ず何か根拠に基づいた、今でいえば科学的な根拠というんでしょうけれども、根拠に基づいた判断をするということが原則になっております。 薬事法関連の中で申し上げますと、医薬品の開発、それから製造、もちろん審査、それから市販後の安全対策、それから医療の現場におきます使用の場合の適正使用、適正使用というのは処方もありますし投薬もありますし、それから服薬に関する指導内容もございますが、それらすべてにつきまして、最も適切なルールを決めるというのがこれは評価の一番大事な目的でございまして、そういったルールを作る感覚で今回の改正を拝見をいたしております。 今回の改正の基本と考えられる、私が拝見いたしまして基本と考えられるものを四点ほど挙げてございます。 これは、すべて総括いたしますと、患者の安全確保、それから法律の近代化、それから医薬品でありますのでこれは国際化という、この三つの大きな目的を達成するために最も望ましい方向に改正されていると私自身は考えております。 一番目が、患者の安全確保に向けて、専門性の重視とその有効活用ということがうたわれて、その精神が生かされている。 二番目に、事前評価に加えまして、今までは事前評価は非常に厳しかった、すべてのいろいろな場面において厳しかったんですが、事後評価とか追跡評価というものが、ややもすれば信頼関係に任されてやや緩やかなところがありましたので、その事後評価、追跡評価を充実するということに力が入っているような気がいたします。 三番目が、一律評価ではなくて重点評価。これは、その限られたリソースあるいはマンパワーを有効に生かすために重点評価という観点が生かされているんではないか。 四番目が、担当者責任の明確化であります。先ほど申し上げたルールというのは申合せ事項でありまして、その申合せは各段階で担当者が守らなければ何の意味もないと思います。みんなが集まって決めるというところまではいいんですが、それを守るというところを実際に実施しないとその精神が生きてまいりません。したがって、担当者責任の明確化というところがはっきりと生かされているという感じがいたします。 この四点がどういうところに生かされているかという個々の問題につきましては、それほど詳しくお話しする時間はございませんけれども、例えば一番の、特定生物由来、血液製剤から、それからそのほかの再生医療の医薬品にしましても、高リスクの医療機器にいたしましても、そういう非常に専門性の高い医薬品に関しまして、患者の安全確保を重点的に見ながら専門性の重視というのがうたわれていると思います。専門性の重視といいますと、これは医療に携わる医療担当者の専門性ということも大切で、医師あるいは薬剤師の技術的な、あるいは知識の向上といったようなものも非常に重要なことになってこようかと思っております。 医薬品の承認審査に関しまして、元売制度というのがうたわれておりますが、これはその市販後の安全対策、二番目の事後評価、追跡評価の充実というところに重点がありまして、市販後の安全対策に現場へ医薬品を提供する者の責任を重くしているという特徴があろうかと思います。 それから、製造承認でなくて販売承認で、製造が外注できるという意味に関しましては、私は、これは上の専門性の重視というものの表れであると思っております。これは規制緩和とかなんとかいうものではなくて、製造という極めて限られた重要な専門技術は、これは専門性の高いところに任せてやる方が能率がいいという意味ではなかろうかと思っております。 それから、医療機器のクラス分けでありますとか、あるいは生物由来の医薬品を幾つかに分けて特定のものには上乗せをするといったような感じの法律の精神は、一律評価ではなくて重点評価というところの表れであると考えます。 これらすべて、今まで申し上げましたような四つの特徴を生かした改正でなかろうかと思っております。 これは薬事法ですから、医薬品及びそのほかの医療機器等を含めたすべてのものに対するあるべきルールを示したものでありまして、製造前あるいは製造時、それから市販段階、使用段階、すべてにおいての取るべき目的と姿を示しております。 ただ、この法律の精神は、私は、非常に先ほど申し上げましたようなことで正しくでき上がっていると思いますけれども、これらを正しく生かすのは行政の力であろうというふうに感じております。今後、この薬事法の持っております精神を正しく行政の上で生かしていただきますように、先生方の御支援あるいは御助言をお願いをする次第でございます。 ありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) ありがとうございました。 次に、中島参考人にお願いいたします。中島参考人。
○参考人(中島晃君) 私は、薬害ヤコブ病大津訴訟の弁護団の団長を務めております弁護士の中島であります。 今年の三月の二十五日に薬害ヤコブ病の裁判は、国、企業と原告弁護団が確認書に調印をいたしまして、和解による全面解決を実現することができました。これはひとえに今日お集まりの厚生労働委員会の委員の先生を始め多くの国会議員の方々の大きなお力添えのたまものだというふうに考えております。この機会に改めてお礼を申し上げたいと思います。 さて、今日議題に上がっております薬事法等の改正案に対する意見を述べさせていただきたいと思います。 この改正案は、私どもの薬害ヤコブ病訴訟を始め薬害エイズの問題などの教訓を踏まえて、医薬品等の安全性の確保を図るための改正であるという点で私どもは一定の評価に値するものと考えています。しかしながら、この改正案の中には後に述べますとおり幾つかの問題点が含まれておりますし、また重要な事項が多く省令などに委任をされておりますので、医薬品などの安全性を確保する上で十分な議論と検討が必要だというふうに考えています。 そこで、私は、薬害ヤコブ病訴訟の経験を踏まえて、以下幾つかの意見を述べたいというふうに思います。 第一点は、医療機器、生物由来製品の区分認定であります。 改正案では医療機器、現行法では医療用具というふうに言われていますが、その危険度に応じてクラス分類を行い、一般医療機器については個別品目ごとの製造販売承認を不要とし、管理医療機器については第三者認証機関による認証という比較的簡易な手続で個別品目ごとの認証手続に代えられることになっています。これは、現行の医療用具においては原則としてすべての個別品目について製造承認が必要であったことからしますと、大変大きな制度的転換であります。 また、今回の改正案では、エイズやヤコブの教訓を踏まえて、生物由来医薬品などについて新たな規制が設けられています。ここで、その危険度に応じて生物由来製品と特定生物由来製品に区分され、それぞれに応じた規制が行われるようになっています。このように、医療機器、生物由来製品ともそのクラス分類、区分によって医薬品に対する規制の内容が異なるということでありますので、もしこの分類、区分を誤りますと、本来危険性の高い医薬品などについて十分な規制が行われなくなるというおそれがあると言わなければなりません。 ヤコブの場合はヒト乾燥硬膜でありますライオデュラの輸入承認に当たって、既に製造承認されていた腸線縫合糸と同様の性質を持ち新規性を欠くとして、中薬審の審議にも掛けられず、非常に短期間に、書面審査のみで安易に輸入承認をされているという、そういう実態があります。こういうことを考えますと、私どもの危惧は現実性を帯びているというふうに考えています。 したがって、本来、医療機器、生物由来製品につきクラス分類、区分等を行い、異なる規制態様を取ることは相当ではありません。仮にそういうふうにするにしても、原則としてすべての生物由来製品、医療機器について高度管理医療機器、特定生物由来製品と同様の規制を行うものとし、例外的に安全性に全く疑いがない場合に限ってのみそれ以外の分類に当てはめるという厳格な運用が図られるべきであります。 次に、製造販売承認制度であります。 今回の改正案では、現行の個別医薬品などに対する製造承認制度に代わりまして製造販売承認制度を導入するということになっています。 この制度の眼目は、製造販売業者は、日本国内における医薬品などの流通源泉供給者として位置付けられるとともに、必ずしも医薬品などを製造することを要せず下請をすることが可能な点にあります。その点では、医薬品の製造に当たって下請企業に製造を任せることができるという点では業界の要請にこたえたものとも考えられるわけでありますけれども、医薬品などの安全性確保の見地からすれば、これは下請化をした場合に安全管理がより手薄になるという可能性が高いわけでありまして、私どもはその点で大変危惧を持っています。 したがって、本来は、個別品目ごとの医薬品等の承認に当たっては現行の製造・輸入承認制度が維持されるべきだというふうに考えます。もし仮にこの改正案のような製造販売承認制度を導入した場合であっても、これは、承認審査の時点はもとより、市販後の段階でもこうした私どもの懸念があることを前提に、厚労大臣は与えられた権限を最大限に活用して行政として積極的に医薬品などの安全確保に努めるべきであって、そのための十分な体制を整備する必要があると考えます。 第三に、省令委任事項であります。 今回の改正案は、多くの場合、省令に委任している場合が大変目立っております。私どもは、本来は薬事法自体に規定を設けられるべきものが多いというふうに思いますので、その点から幾つかの意見を述べたいというふうに思います。 一つは、製造過程における安全確保の体制であります。 今回の薬事法改正案を見ますと、製造管理者、品質管理責任者、製造管理責任者というもろもろの管理者や責任者の規定があります。しかしながら、この管理者の資格、人数、義務などについては具体的な規定を欠いております。したがいまして、薬事法でその点を明確に規定をすると同時に、これらの管理者や責任者が、行政に対する報告や監査制度、違反に対する制裁などの規定を盛り込んで安全確保の徹底を図るべきであります。 この点では、薬害ヤコブ訴訟におきましては責任技術者の規定が置かれていたわけでありますけれども、残念ながらこの責任技術者は、日本ビー・エス・エスにおいては電気関係の技術者であってヒト由来製品の安全性については全く知識を欠いていた、したがって的確、有効な管理が全くなされていなかったという問題があります。そういう意味でもこれは大変重要な問題だというふうに思います。 ついでに言いますと、今副作用の報告義務というのが七十七条の四の二で規定をされることになっていますが、それは業者に課せられています。私は、業者がその責任を負うことはもとよりでありますけれども、管理者や責任者も直接やはり報告義務を負うという規定を設けるべきではないか、そしてまたそうした報告義務を怠った場合は管理者や責任者も処罰をされる、そういう規定でなければ本当に安全性の確保は図り難いというふうに思います。 三つ目は、ドナー選択の問題であります。 これは、生物由来製品については必ず感染による被害の危険性があるわけでありますから、組織提供者、ドナーの特定、それからドナーの排除基準などドナーセレクションの遵守、ルックバック体制、すなわちドナー記録の保存の確保については薬事法に明確な規定を設けるべきでありますし、その違反については薬事法上制裁規定を設けるべきだというふうに思います。 ヤコブ病訴訟においては、ライオデュラは一九八七年まではヤコブ病患者をドナーから排除しておりませんでしたし、八七年以降も、メーカーは排除基準を設けていたのでありますけれども、実際には病院の解剖助手からやみの密売などで硬膜を入手していたために非常に大きな被害を招いたという事態がありますので、やっぱりこの点は大変重要な問題だというふうに思います。 そして、ドナー排除基準が守られない場合はやっぱり直ちに承認取消し等の厳しい制裁を設ける必要がありますし、確実にドナーを特定して選別するためには、ドナーの同意を組織採取の要件とし、採取する医療機関もドナー選択のための検査などを確実に行うことが可能な医療機関に限定する必要があります。 ドナー記録の保存については、既に改正要綱の中でも指摘をされているので、もう時間がありませんので省略をいたします。 それから、混合汚染の防止については、私が理由中に述べているのは若干不正確でありまして、改正案が前提となっています現行規則でも、「混同及び交叉汚染を防止するために必要な措置を講ずる」ということが規定をされていますが、これは規則ではなくてやっぱり法律の中でも明確にしていただきたい。ヤコブ病の裁判では、ヒト乾燥硬膜ライオデュラの製造業者であるビー・ブラウン社は、数百枚の硬膜を一度に単一の容器で処理をしていたためにヤコブ病の感染が一挙に拡大をしたという問題がありますので、この点は大変大事な点だというふうに思います。 時間が来ましたので、私の意見陳述は以上で終わらせていただきたいと思います。
○委員長(阿部正俊君) ありがとうございました。 次に、藤山参考人にお願いいたします。藤山参考人。
○参考人(藤山朗君) 製薬団体連合会の藤山でございます。 製薬産業の立場からこのような薬事法の改正につきまして意見陳述の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 私どもの要望、第一点は、全面製造委託を可能とする制度の導入ということでございます。 過去、日本の経済発展を支えてまいりましたのは製造業でございます。しかし、最近では、御高承のとおり、発展途上国の追い上げによりまして、単なる製造の付加価値では国際競争に勝つことは難しく、ソニーですら製造業とは呼ばれたくないと言っているというふうに伝えられる時代となりました。 この二十一世紀はバイオの世紀あるいは生命科学の世紀と言われまして、二十一世紀の日本経済を支える戦略産業として、典型的な知識集約型産業でございます医薬品産業に注目が集まるようになりまして、我が国医薬品産業の国際競争力が問われておるわけでございますが、医薬品産業の競争力を決定するものは研究開発力でございまして、どれだけ優れた新薬を創出し、開発できるかに懸かっております。 一方、医薬品の製造品質は、既にGMPの普及徹底によりまして、GMPを正しく遵守している企業でさえあればほとんど製品の信頼性に差はなく、これは競争条件にはならなくなってきております。にもかかわらず、現在の我が国の薬事法におきましては、医薬品の承認が製造あるいは輸入と一体となっておりますために、輸入の場合を除きまして、国内において生産する限りにおきましては、医薬品の承認を受け、ライセンスホルダーとして販売し、市販後安全対策に責任を持つ企業は自社工場で製造を行わなければならないという建前になっております。その結果といたしまして、例えば、既にその製品を製造するための技術を持ち、設備を保有し、設備に余力がある、こういう他社に製造のみを全面的に委託するということも制約されておりまして、ライセンスホルダーとなるためには、製造の最終工程のみでも切り離して自社工場で行わなければならない。それによって製造責任を表示するということが求められる、こういう運用がなされておるわけでございます。 一方、海外生産でございますと、生産者が自社の子会社であれ親会社であれ、あるいは全くの他企業であれ、輸入承認・許可によりまして販売を行うことができますので、国内製造のみにこのような制約が付くということは合理性に欠けるものでございまして、例えば、製造部門を分社化するという経営上の選択肢もこれによって制約されることになりますので、かえって製造部門の海外移転、空洞化を促進することにもつながりかねないわけでございます。 欧米各国におきましても、承認はすべて販売と直結しておりまして、自社製造を条件とはいたしておりません。ライセンスホルダーが責任を持って開発をし、申請を行う、それから品質保証を行う、市販後の安全対策並びに情報提供を行うということを厳しく条件とすることはこれは当然でございますけれども、その上で、諸外国と同様に、製造に関しては全面的に委託も可能な元売承認制度としていただきたいというのが要望の第一点でございます。 この点は既に改正案に組み込まれているところでございますが、もし可決されましたならば、本制度の導入につきましては、法改正の成立後なるべく迅速な施行を併せてお願いをいたしたいと存じます。 第二点は、ファストトラック制度の新設ということでございます。 現在、対象患者数が少なく、医療上特に必要性の高い医薬品につきましては、希少疾病用医薬品指定制度、いわゆるオーファンドラッグの指定制度、優先審査制度が制定されておりまして、このような医薬品が早期に開発、審査され、医療の場に速やかに届けられるようになりました。しかしながら、希少疾病用医薬品指定制度を除けば、開発を支援、促進する制度は存在しておりません。したがいまして、米国のファストトラック制度に倣いまして、次のような制度の新設を要望いたします。 すなわち、がんを始めとして対象患者数は少なくありませんが、適切な治療法がなく、そのままだと死に至るような重篤な疾病に対する有望な医薬品を開発の早期の段階でこれを対象品目として指定し、行政との相談、協議によって合意された臨床試験計画に基づいて治験を実施し、その治験成績によって早期承認される、こういう制度でございます。 第三は、副作用・感染症報告制度でございます。 医薬品についての安全性情報は年々増加傾向にございますが、現行制度では医薬品の治験中と市販後で報告先や報告方法等が異なっております。しかし、医薬品の安全対策といたしましては、治験中から市販後に至るまでの一貫した監視体制が必要でございます。膨大な情報量から有益な情報を得るためには、現行制度では対応し切れなくなるのは必至でございます。安全性情報を適正に評価し、それに伴う安全対策をより一層充実するために、企業からの報告制度の効率化を図るとともに、当局における安全性情報の一元管理、治験中及び市販後の副作用・感染症報告の一体化等を是非お願いをいたします。 第四に、医薬品産業政策でございますが、厚生労働省が医薬品産業政策のベースといたしまして、最近、産業ビジョン案を発表されまして、この中において国の果たすべき役割についても明確に述べておられますことは高く評価しておりますし、私どもの目指しておる方向とほぼよく一致しております。産業側からこの点につき特に国に対してお願いいたしたいことは数点ございまして、一つは、企業ではリスクの取れないようなバイオあるいはゲノムなどの基盤研究に対しまして、国策として国による戦略的投資を是非お願いをしたいということでございます。最近このような投資が大変増えておりますことは非常に喜んでおりますが、是非、これは省庁の枠を超えて政府としての一体的な取組をお願いをしたいということでございます。 第二に、基盤研究の成果を事業化に結び付けるための産学官の連携を妨げるような規制を外していただき、ベンチャーの育成を図っていただきたいということでございます。 第三に、特に我が国におきまして医薬品開発の大きな支障となっております治験の問題でございますが、一つは、医師による探索的な臨床研究に対する制限を外していただくとともに、臨床治験体制全体の強化に向けての一層の御努力をお願いをしたいということでございます。 最後に、承認審査体制の強化と審査の迅速化にはこれまでも大変御努力をいただいて、大幅に改善はしておるわけでございますが、是非一層の強化をお願いしたいということでございます。 以上、ありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) ありがとうございました。 次に、大平参考人にお願いいたします。大平参考人。
○参考人(大平勝美君) 本日は、血液製剤を使用する患者の立場から意見を陳述させていただく機会をいただき、感謝申し上げます。 私は、薬害エイズ被害者が中心となり、救済・薬害再発防止など、自らの体験を通して公共の福祉に寄与するために組織いたしました、はばたき福祉事業団の代表をしております。 私自身も血友病患者で、売血由来の輸入血液製剤でHIV感染被害を受けました。感染告知を受けたのは八五年十月であります。八九年の東京HIV訴訟第一次原告の一人として提訴しました。 本日の配付資料の中に、薬害エイズ被害者の、死亡者のグラフを資料の三ページに入れてありますが、私と同じく、日本の血友病患者約五千人中の四割がHIV感染被害を受け、既に五百二十五人の仲間の命が絶たれております。被害者の多くは感染告知もされず、治療も受けられないまま、差別の中で壮絶な死を迎えました。しかし、数字では表現できないもの、それは一人一人の顔を持った被害者とその家族たちの一生の被害の実態です。本日の私の発言は、こうした被害者の思いを代表して伝える機会とさせていただきます。 薬害エイズ事件の原因である血液行政の問題について、私たち血友病患者は、八三年当初から輸入売血による感染の危険性、献血による安全な血液製剤の国内自給、公衆衛生的な危機管理の問題を訴え続けてまいりました。私は、自分の死を犬死ににしてほしくないと無念の涙を流して逝く友を何度も見送っていきました。薬害エイズ被害者にとって血液事業の抜本的な改革は悲願なのです。今こそ、献血による国内自給の理念なく、売血輸入に依存した血液行政の誤り、そして患者不在の危機管理、安全監視体制の誤り、これらの誤りを本当に変えなければならないと思っております。 本日は、被害の経験を踏まえて、第一に患者不在の危機管理の誤りについて、第二にラベル表示の重要性について、第三に輸入遺伝子組換え製剤の規制について、第四に無過失救済制度についてお話しさせていただきます。 第一に、患者不在の危機管理の誤りについてお話しするに際して、一つ明確にしておきたいことがあります。それは、薬害エイズ事件において私たち患者は決して危険性を容認して製剤を使ったわけではないという事実です。国、専門家、メーカーは、患者に危険情報を隠したまま、患者の不在の密室で汚染製剤を患者に使い続けることを決め、患者には警告すらしなかったことです。そのため、安全な製剤があったにもかかわらず、患者が危険を回避する道が断たれ、感染拡大の悲劇を作りました。薬害エイズの教訓はこの事実にほかなりません。 例えば、一九八三年六月にバクスター社は米国の売血ドナーのエイズ発症を理由に日本で一部製品を自主回収しました。同社は直ちに厚生省に回収報告し、厚生省は専門家によるエイズ研究班にこれを知らせたということですが、患者には製剤回収情報は全く知らされませんでした。自分が使っているメーカーの製品の危険情報、ましてや国内回収情報を知れば、私たちはむしろ少しでも危険を避ける方法を何とかして選ぼうとします。エイズの危険を知りながらやむを得ず輸入売血製剤を使ったのだろうという議論は、生死にかかわる緊急避難的手術の場合しかありません。 それでも、当時の私たち血友病患者団体は独自に医学雑誌やマスコミなどから危険情報を入手して、エイズ感染を防ぐ緊急避難対応、すなわち危険な製剤の輸入禁止を訴えるとともに、献血血液から早急に乾燥クリオ、今日、当時乾燥クリオとして私たちが使っていました日本製薬製のクリオを持ってきました。(資料を示す)こうした白いパウダーなんですけれども、これは本当に自己注射の私たちの第一段階でありました。この乾燥クリオ・中間クリオ製剤を供給するよう国に対して要望していました。 しかし、患者の要望は無視され、国は汚染輸入製剤の使用継続を決定しました。エイズ研究班などに患者が参加して、患者としての本能的直観とでも言えるこの危機感を発言できていたら、あのエイズ研究班や生物製剤課の怠慢な対応は変わっていたのではないかと思うと、今でも悔しくてたまりません。しかし、こうした患者不在の審議により政策が決定され、おかげで患者は危険情報も政策決定過程も何も知らずにメーカーの安全宣伝の下に医師から処方された製剤を使用継続し、そして日増しに被害は拡大していったのです。 一九八五年七月には加熱処理製剤が認可されました。感染の危険のある非加熱製剤の回収の広報は行われませんでした。私たちは当時の元生物製剤課長に回収を直接要望しましたが、拒否されました。彼は、製剤に感染の危険はないと言い、危険の事実はないと言い放ちました。私たちは、毒入りワイン回収は新聞広告、酒屋の店頭表示など回収に国が躍起になって当たったことを比較して詰め寄りますと、ワインは国民全体の問題であるからと言ったのです。血友病患者を一般国民扱いしないばかりか、血液事業が国民全体の生命にかかわる国家政策という責任感すらも感じられませんでした。 炭坑のカナリアは人より先に危険を察知して警告します。危機管理において危険の程度や緊急措置の必要性を判断するときには、真っ先に被害を受ける患者の危機意識を酌み取ることが必要と思われます。薬害エイズ事件で、私たち血友病患者は正しく炭坑のカナリアでした。そのために私たちは、今回の血液新法で、厚生労働大臣直轄の局横断的な血液安全監視委員会を設けて患者代表を委員とすることを強くお願いしてまいりました。この点に関して、全党の先生方、また血液問題研究議連の先生方の御理解をちょうだいしていると存じております。 ただ、残念なことに、政府案では、薬食審議会の中の分科会の中の血液事業部会の中に運営委員会を設けて、ここに患者代表委員を入れるということです。しかし、審議会の形骸化は周知の事実であります。むしろ役所の定める審議会令の拘束ばかりが強調されており、これでは我々の目指した局横断的な危機管理委員会への患者代表参加とはほど遠い実質ではないかと危惧しております。実質において十分な権限と機能が保障された措置となるように是非お願いしたいと思っております。 二点として、ラベル表示についてお話しします。 有償採血及び採血地表示は、患者、医療者に対する情報開示として重要です。この表示がなかったため、薬害エイズ事件当時に虚偽表示や宣伝で患者のみならず医療者もだまされたのです。イムノ社製品を輸入販売した日本臓器は、オーストリア軍人の献血を原料血漿として製造されているので安全であると患者、医療者に宣伝したため、カッター社やトラベノール、ミドリ十字の製品からわざわざ取り替えた仲間は私も含めて少なくありませんでした。また、ミドリ十字社も、うちの製品は国内の血液で造られているから安全と患者に説明しましたが、実際は米国の売血原料血漿から造られていたのです。さらに、カッターのプロパーも病院の患者学習会に来ては私たち患者に対して、我が社の製品は安全です、安心して使ってくださいと何度もその危険性を否定したのです。このような対応を信じた仲間から感染被害が出ました。 当時、新聞紙上やテレビで報道されていた海外売血の実態に私たちは恐怖を感じていました。このとき、もし、せめて製剤のラベルに採血地表示、売血、採血地が米国と書かれていたら、患者は自分で使用しないという選択をすることができたでしょう。医師もエイズの血液感染のリスクや乾燥クリオを選ぶかどうかを患者に説明して選択させることができたでしょう。ですから、私たちは、今回の法改正においてラベル表示の必要性を強く訴えているのです。 第三に、血液製剤代替製剤としての遺伝子組換え製剤の取扱いです。 今日お持ちしましたこのコージネイトというのが遺伝子組換え製剤です。 遺伝子組換え製剤は、この培地に使用されている生物由来原料等の安全基準、遡及調査可能な基準など、ヒト由来、動物由来の血液によるリスクと遺伝子合成による未知のリスクの両方のリスクを持っています。遺伝子組換え製剤について、患者としては、薬事法における最も厳格な上乗せ規制の対象とするため特定生物由来製品に指定すべきであるということを強く要望いたします。 また、日本の売血輸入依存は、薬害エイズ事件後の国内自給を進めるとの号令後にもいまだ達成されていません。薬害エイズ事件の被告製薬企業でもあるバイエル薬品など海外メーカーは、その反省も忘れ、売れればいいという市場原理の下、献血血液製剤をも駆逐する勢いで売血アルブミンを成分とする遺伝子組換え製剤の販売を急進しておきながら、昨年のバイエル薬品のコージネイト供給停止問題に象徴されるように、問題が起きれば、製剤は日本に供給できません、いつ供給できるか分かりませんという無責任な態度でした。こうした事実を国は迅速に患者にも説明しませんし、その供給停止の真相を精査している節も見えませんでした。 我が国の、自国民の善意による献血血液による自給を原則として、薬害エイズの被害を反省し、国内基準の更なる安全性の追求をお願いいたします。 政府は、国家的な血液政策としての輸入依存体制を容認しておきながら、薬害エイズ事件では輸入品への遡及調査ができませんでした。あれから二十年、ヤコブ病、狂牛病と同じことを繰り返しています。輸入製品の原料や工程についての安全性を確保する体制に抜け穴がないように是非お願いしたいと思います。特に、日本国外で採取された血漿に関する採血所の安全管理、スクリーニング、ドナー記録等の記録の作成や保管について、国内の献血の場合と同等の基準を確保されるようお願いいたします。 最後に、無過失救済制度については、政府は次期国会に法案として上程することを約束されておりますが、この無過失救済制度の必要性は薬害被害者としては痛感させられました。いったん薬害が発生しますと、被害救済は患者、家族の一生の補償をせざるを得ません。できるだけ早期に救済を実現することは、その後の被害の拡大を防ぐことにもなります。無過失救済制度の早期創設を改めてお願いいたします。 時間を超過いたしまして済みませんでした。御清聴ありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) ありがとうございました。 では次に、草刈参考人にお願いいたします。草刈参考人。
○参考人(草刈隆君) 参考人として意見を申し述べる機会を与えていただいたことに、委員長を始め委員の先生方に心から感謝いたします。 私の資料は袋の中に入っておりますので、お手数でございますが、取り出していただきたいと存じます。 まず前半は御説明をさせていただきます。 日本赤十字が血液事業を行うようになったのは第二次大戦以後のことでございます。一九七四年、昭和四十九年には、採血は実態として日赤のみが実施しております。一九九〇年、平成二年から現在まで、国内医療のための輸血用血液及び血漿分画製剤の原料の確保のための採血は、私ども日本赤十字が献血者の絶大な支援の下にやらしていただいております。そして平成三年、一九九一年でございますが、国の要請を受けて薬害エイズから血友病の患者さんを守るために血液凝固第Ⅷ因子製剤の献血からの製造を開始いたしました。 現在、日本赤十字の血液事業は、全国の二百二十三人の代表である代議員会で、国の進める国内自給の達成に向けて積極的に協力せよという励ましの下に実施さしていただいております。 一ページをお開けいただきたいと存じます。 この右側にございますのが、ただいま大平参考人が御紹介を申し上げた血漿分画製剤の方です。これは瓶詰めでございまして、有効成分を抽出いたしますので血の色がなくなっております、血液の色がなくなって白くなっています。粉でございます。 左側にございますのが、実際は十七種類ございます、私どもで供給しておるのが。その代表的なものを挙げさせていただきました。赤血球から全血まででございますが、ほとんど現在は全血は使われておりません。一番短いもので採血のために献血者からお預かりした時点から七十二時間で有効期限が切れるというものでございまして、これについては私どもは正に時間との闘いをさしていただいております。 次のページを、二ページに移らしていただきます。 私ども、安全性を高めるために核酸増幅検査の実施をいたしております。まず最初に、献血者の方々が受付にいらっしゃいますと問診をさしていただきます。大変失礼なことにも取られるような問診をさしていただきまして、献血者の御協力をいただきながら安全な献血をさしていただきたい。この目的はもう一つ、献血者の健康を守ることにもございます。 採血をさしていただきますが、平成八年九月、一九九六年からすべての献血者の検体をマイナス三十度で保管さしていただきまして、その遡及調査に備えております。以前も行っておりました諸抗原・抗体検査に加えまして、三番目に、三と書いています核酸増幅検査を先ほど申し上げたように導入いたしました。BとCとI、つまりB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIVウイルスの三つでございます。核酸増幅検査はウイルスの遺伝子を構成する核酸の一部を百万倍以上に増幅することによってウイルスを検出する検査方法でございまして、検査感度、特異性が極めて高いことが特徴でございます。また、この三つの検査を全献血者に行っているのは日本だけでございます。それで、安全性が可能な限り高められたものを輸血用血液として、先ほど申し上げたように、ページの左側のものとして医療機関にお届けさしていただいております。 右の原料血漿でございますが、これは更に六か月私どもはやはり冷凍保存しておりまして、六か月後にこれは一万人から五千人の人々の原料血漿をプールいたしますので、確認のために、副作用が起こらないことを確認さしていただきまして、それを製造に回します。その確認のためのキープ、貯留保管が、六か月の貯留保管は一九九八年、平成十年からやらしていただいております。貯留保管は二か所でございまして、京都の福知山にあります我々の管理センター、北海道の千歳にございます分画センターの二か所で、それぞれ三十万リットルずつ貯留保管しております。というのは、何か万が一のことがあった場合に患者さんたちに迷惑を掛けないようにという、我々が自発的にさしていただいております。 それで、それをまた製造工程に入れますが、製造工程に入れるのは北海道の千歳でございますが、ウイルスの不活化、除去をさしていただいておりまして、最終製品に更にBとCとI、パルボ、A型肝炎ウイルスのNAT、核酸増幅検査をして、それが陰性であることを確認して、患者さんあるいは病院にお届けさしていただいております。 次のページ、三ページに移らしていただきます。 平成十年に、私ども日本赤十字は営利企業に原料血漿を売り渡しているというような報道がなされたことからもこういうことをしたわけでございますが、それ以前も我々はこういうことに努力しておりました。 上半分ですが、輸血用血液は献血から輸血へ日赤が直結です。これは、一日の供給件数四千五百件です。四十九年以降一〇〇%国内の献血によって我が国の輸血医療は行われている。赤十字の血液センターは全国津々浦々にある一万六千、当時でございますが、今はやや数が違っておりますが、二十四時間、三百六十五日体制で供給しております。離島、へき地も踏まえてです。一部供給、つまり運送だけをお願いしている地域がございます。 下半分、血漿分画製剤は日本赤十字社血漿分画センター、北海道で造られるほか、製薬メーカーの協力を得ています。これらはすべて献血製剤と明記され、皆様の善意におこたえいたしております。三つの箱が書いてございますが、これはそれぞれの製薬メーカーの箱でございますが、献血由来ということが赤で明確に書いてございます。 血友病の患者さんが、輸入した血液凝固因子製剤でエイズウイルスに感染した悲惨な事実が二度と起こらないよう、国は献血による国内自給を進めていますと。国の指導により、日本赤十字社の製造能力を超える需要には国内メーカーの協力によっておこたえしています。これらの製品はすべて献血由来と表示されており、国内の医療に届けられておりますと。こういうふうに我々は、全国の献血者あるいは献血団体にお配りさしていただきました。 次のページを繰っていただきます。四ページでございます。 これは平成十二年の国内自給の在り方です。クロスエイトMというのが、私ども日本赤十字が献血によって造らしていただいている第Ⅷ因子製剤、二六%のシェアでございました。コンファクトというのは熊本にございます化血研さんがお造りになっているもので七%。ですから、これを足しますと、三三%が国内の献血に基づく製剤でございます。 その残り、ブルーとやや空色で書いてございます遺伝子組換え製剤、これはすべて輸入でございます。足しますと六六%。このうちの四三%の製剤が平成十三年の三月から輸入停滞をいたしました。それで、私ども千歳の分画センターでは二倍の増産に励んだわけでございますが、献血者の御協力のおかげで今日までそれほど悲惨な欠品問題は起こらないでいますが、薄氷を踏む思いでおります。 それでは、遺伝子組換え製剤というのを次の五ページで、右側が献血由来、左側は遺伝子組換えのⅧ因子というのを対比させていただきました。培養工程というのがブルーの方にございます。これは同じように、ハムスター等の幼弱細胞で遺伝子を組み込まれた細胞を培養いたします。その培養の中から、液の中からⅧ因子を抽出いたします。その培養液の中には、人の血漿たんぱく又は牛の血清アルブミンが含まれているというのでございます。 私どもの右の方は、問診や自己申告、検査の履歴をやりまして、献血血液を血清学的検査をやり、また核酸増幅検査をやり、貯留保管をやったもの、しかも、検体はマイナス三十度で十年間保管しているものをプールして原料血漿といたしております。右と左を対比していただきますと、左は培養液、右はプール原料血漿というものでございます。 その後の工程、ずっと見ていただきますと、ウイルスの不活化S/D処理あるいはイオン交換クロマトグラフィー、ウイルス除去膜というのが違いますが、ほぼ同じような製造工程。しかも、私たちはフィルターを使っているというところが一つ違います。バルクというのは両方ございますが、その中に第一世代ではアルブミンを右の方は使っていまして、第二世代としてはお砂糖、蔗糖のスクロースを使っております。そういうものもバルクとして出ております。その後の工程、小分け製品というものはほぼ同じでございます。最後に、私どもは、右の方の下にございますが、先ほど申し上げたように、最終製品に核酸増幅検査をやって陰性であるかどうか確かめて、お届けさせていただいております。 私どもの主張としては、同じ効能で同じ患者さんに同じ、静脈でございますが、静脈の経路で投与される製剤は、行政の措置は同じであってほしいというのが願いでございます。 次に、六ページに移ります。 自分の命を支えるために自分の体の中で造られたもの、二度とよみがえることのないたった一つの命を支えているもの、それが血液です。それを、今血液が必要としている方に輸血をいたします。本当にその現場は、ほっとするのは、医師であり、また医療技術者である先生方の中では実感なさっていることがあると思います。献血というのは、だれか見知らぬ人のたった一つしかない命の支えに、自分のための血液を分かつことであるということになります。 開けていただきますと、去年の十月十三日、大臣も渋谷の駅頭に立って成分献血を訴えていただきました。国内自給が達成されていないからでございます。大臣と、それから裁判で原告と被告として争った花井、大平の両氏が同じフロアに立って国民に献血を呼び掛けたということは、我々にとっては大きな感動でございました。 最後に、七ページに移りますが、「皆さまへ」という感謝でございます。現在、このピンチは乗り切りつつあります。まだあります、ピンチでございます。善意、無償の献血者の皆様、そしてその推進に御協力いただいた皆様に感謝いたします、患者さんの方々に御不自由を掛けずに済みましたということでございます。 最後に、お手元にJMSという雑誌を、この間、沢委員が御紹介申し上げたものを配らせていただいております。これは、献血団体全国協議会の会長であります三星委員が講演で得た謝金を先生方のために提供してくれということでございます。三十四ページに大平参考人のお話が載っています。三十九ページには大阪の花井氏が載っています。それから、六十二ページには三星委員が、委員じゃございません、失礼しました、献血推進協議会の会長の三星委員が載っています。これは五十三団体、日本医師会と日本歯科医師会もそのメンバーに入っている団体の会長でございます。それが、どうか総理を中心とする献血推進対策本部を作っていただきたいという悲願でございます。 さらに、七十八ページには、薬害エイズ後、前、それからすべてを味わっている長尾先生が血友病の患者さんの母親の詩をもって紹介、詩というのはうたでございますが、どうか我が子を苦しませないでくれという悲願を言っております。八十七ページには、離島、へき地にある私どもの鹿児島の血液センターの所長の輸血事情。それから最後に、八十九ページの、突然始まる生体肝移植のときの需要にこたえた京都の横山所長の文が載っていますので、後ほど御参考いただきたいと思います。 その次に、我々の要望といたしましては、五項目、これだけはというのを挙げておきました。 「国、地方行政等こぞって全国民の理解協力のもとでの国内自給を」というのと、九月十一日の危機管理体制は本当に我々冷やっとしました。どうか危機管理体制をやっていただきたい。それから、「行政救済を」というのは、特に献血車でございます。それから、「献血由来分画製剤原料の配分等についての国の直接関与を」。さらに、五番目としては、内外格差、安全性の格差についての解消をお願いしたいということでございます。 どうも失礼いたしました。
○委員長(阿部正俊君) ありがとうございました。 以上で参考人の方々からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人の方々に対して質疑を行わせていただきます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中原爽君 自民党の中原でございます。 五人の参考人の方々お一人お一人に伺うという時間的な余裕はございませんので、重点的にお願いを申し上げたいと思います。 このたびの法改正によりましても、今後も引き続いて血液製剤そのものの需要と供給については考えていかなければいけないわけでありまして、いずれにしても、全血の問題、赤血球、あるいは血小板、それから血漿自体の中で第Ⅷ因子、アルブミン、免疫グロブリン、こういったことの一つ一つの需要と供給が重要であります。 ただ、問題になって、皆様御心配になっておられるのは、どうしても国内自給の限界がありますので、外国からの輸入に頼らざるを得ないという面があります。その点についての安全性というのが一番問題であるということでありまして、日本製薬団体連合会の藤山参考人からの御意見でございますと、海外生産を行っている企業、それから国内の製造企業と、このことにつきましてその規制の仕方が違うのではないか、特に海外移転と申しますか空洞化というのか、その辺りのところは問題ではないのかという御指摘がございましたので、この辺のところをもう一度お話を伺いたい。
○参考人(藤山朗君) ただいまの御質問に直接のお答えになるかどうかは分かりませんが、現在、海外で生産をいたしまして輸入する場合でも、海外の会社がGMPを守ってきっちりやっているかどうかというのは、輸入する側の責任において監査しなければならないという建前になっておりまして、法律上では規制についての何らの差はないというふうに考えております。
○中原爽君 ありがとうございました。 それから、安全性につきまして、はばたき福祉事業団の大平参考人からも、この安全性について資料を御提供いただいております。特に、輸入売血依存という実態については、グロブリンは七割ぐらい国内、逆にアルブミンが三割しか国内生産がないというところ、それから、安全性という意味では動物由来を含めて遺伝子操作の問題。 こういったところの御心配で、患者さんとしての実態の面についていろいろ御意見を伺ったわけでございますけれども、今後も引き続いて、こういう参考人が言っておられる売血という表現の問題について、何か御追加いただくことはございましょうか。
○参考人(大平勝美君) 売血の表示につきましては、やはりきちっと消費者に分かるような表示というのがラベル表示として重要だと思います。 それからまた、今、先生からのお話ですが、特にリコンビナント製剤、遺伝子組換え製剤、今日お持ちしましたここの第一世代のリコンビナント製剤ですけれども、このほとんどがアルブミン、輸入売血のアルブミンを含有しております。 そういった問題につきまして、安全監視としまして国内の基準と同等の基準をきちっと守っていただく、そういった確保が、附帯決議が是非できればお願いしたいなと思っております。よろしくお願いいたします。
○中原爽君 ありがとうございました。 引き続きまして、同じ問題になりますけれども、資料の上では、はばたき財団からの資料の中に、日赤が出しておられます第Ⅷ因子につきまして、年々、第Ⅷ因子の供給のデータが年を追うごとに少なくなっていると。はばたき財団の資料の十一ページでございますけれども、そういうデータが出ております。 先ほどの、この第Ⅷ因子供給についてのお話もございましたけれども、もう一度、この辺りの製造が落ちているということの資料の上でお尋ねをしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○参考人(大平勝美君) 患者の選択の自由というのはそれは当然あると思いますが、本当にこのリコンビナント製剤が、遺伝子組換え製剤ですね、安全ならば、それでだんだんとそういう遺伝子組換え製剤への移行というのがあるかもしれません。 そこの安全性の確保と、それからまた、もし万一何かあったときに血液製剤にバックする、頼らなければならないというところがありますので、そこの需給のバランスというのはとても難しいところがありますけれども、是非、そういった問題につきましては国が政策的な関与というか、そういう問題で対応していただくということも重要かと思います。そこにやはり患者の、ユーザー主権というそういう意見を反映させていただければ有り難いと思っております。
○中原爽君 同じ問題になりますけれども、先ほど輸入の外国製剤につきましてラベル表示という御説明がたしかあったと思うんですが、この辺りのところをもう一度お聞かせいただきたいと思います。
○参考人(大平勝美君) ラベル表示としましては、まず一つはその原産地、採血地表示というのが重要だと思います。日本ですと、献血から採取されたものであれば献血血液ということで分かりますけれども、外国では、アメリカでの売血がもし入っているとしましたら、米国だけではなくて、もしかして中南米の採血地なのかもしれません。 そういった問題を、やはり一番患者が目にする、それからまた医療者の方もそういった表示を目にすることによって、どういうところでこの血液が採られているのか、そしてまた、それが献血ではなくて倫理的にも少し問題があるような、そういう売血という形で私たちが使っているんだなということが分かるということはとても重要だと思いますので、やはりそこはきちっと表示するということが大事だと思います。
○中原爽君 ありがとうございました。 それでは、同じ問題で日本赤十字社事業局、草刈参考人にお尋ねしたいと思いますけれども、同じ問題で、第Ⅷ因子、凝固因子の供給につきまして何か御追加いただけることがございましたら、残りの時間二分ほどでございますが、どうぞお願いいたします。
○参考人(草刈隆君) 先ほどは時間超過して、申し訳ございませんでした。 右側、先ほどの五ページのところ、赤と青とを対比させていただきましたが、この青の方の遺伝子組換え製剤、これはアルブミンの粉末の中に遺伝子組換え第Ⅷ因子が含まれている製剤でございますが、主効能が第Ⅷ因子欠損に対するものであるので、アルブミン粉末があったとしても血液製剤ではないという取扱いをさせていただいているということになっております、今は。血液製剤ではないということは国家検定が要らないということで、そういう行政的な対応がちょっと私としては不満でございます。 こういうふうに、五ぺージを両方対比させていただいたのは初めてです、私たちは。こういうふうにして患者さんやお医者さんたちに分かっていただきたいと思います。 いろいろとありますが、一つの種類の製剤に依存することは避けた方がいいと、患者さん方には自由な選択を可能にするような血液行政が必要ではないかと考えております。
○中原爽君 ありがとうございました。 終わります。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。 今日は五人の参考人の皆さん、大変御苦労さまでございます。御協力ありがとうございました。 思う存分意見をお伺いしたいと思いつつ、限られた時間でございます。お許しをいただいて、三名の方に絞って私の方からお尋ねをしたいと思います。時間を節約するために最初にまとめて御質問をして順次お答えをいただければと、こんなふうに思います。 まず最初に、大平参考人にお伺いいたします。 先ほども意見陳述ございましたが、当事者の一人として今回の改正については大変大きな、期するところ大というふうに思っていますが、率直に申し上げて、今回の改正案についてどのように評価されているのか、感想を含めてお伺いしたいと思います。 その上で、いろんなことが聞きたいんですが、一つだけに絞りますと、先ほどもお話があったように、是非患者の立場から血液製剤の安全監視についてあるいは危機管理についてメンバーとして参加をして精一杯頑張っていきたいと、こういう御意見がございましたが、ただ私、今回の改正の中で、薬事・食品衛生審議会の中の薬事分科会の中の血液事業部会の中に運営委員会を設けてそこに参加されるということで、果たして本当にうまく役割が果たせるのだろうか心配をしております。その点について、率直な御注文といいますか御意見があればいただきたい、これが大平参考人に対する御質問でございます。 それから、二番目に内山参考人にお尋ねいたします。 内山参考人、薬事・食品衛生審議会の薬事分科会の会長もお務めと伺っておりますが、今の大平参考人に対する質問と同じような意味であります。 今回の改正の中で、幾つかの大変重要な事項が審議会の検討にゆだねられていると。しかし、私の理解するところでは、特に二〇〇一年の中央省庁再編成以降、審議会の機能というか役割というのはかなり限定されてきているというか制限されてきている。そういう意味では、果たしてその審議会でいろいろ検討されていくことについてどこまで政策決定プロセスに関与できるのか、やや心配な点がございます。 その点について、是非分科会の会長としてのお考えもいただければと思いますし、あわせて、今、大平参考人にもお尋ねしましたが、その血液事業部会の中に運営委員会というものを設置するということのようですが、どうもこれ、どんなふうに運営されていくのか、どこまで何をどんなふうに審議をし、あるいは決定をする権限があるのか、どうも不明確だし、構成もどんな内容になるのかよく分からないというふうに感じています。是非その辺についてのお考えもいただければ幸いでございます。 三番目に、草刈参考人にお尋ねいたします。 非常に国民の皆さんに貴い献血をいただく、そしてそこから原料血漿をいろいろ配分していく、そしていろんな血液製剤を造ると、こういうプロセスになるわけですが、そのせっかくいただいた貴重な原料血漿を有効かつ公正に活用していくためには、どのような仕組みというか手順というかというのが必要だとお考えでしょうか。その場合、当然のことながらそのプロセスは極めて透明性を確保されなければいけないと思いますが、そのプロセスにおいて国がどのように関与すべきであるか、お考えをあるいは御意見をお聞かせいただければ有り難いと思います。 以上、三人の方にまとめてお尋ねいたしました。
○委員長(阿部正俊君) それでは、順次お答えいただきたいと思いますが、恐れ入りますが、時間も制限がございますので、お一人一分か一分半ぐらいでひとつよろしくお願いできればと思います。 まず、大平参考人、お願いします。
○参考人(大平勝美君) 先生の御質問にお答えさせていただきたいと思います。 この評価につきましてですけれども、国内自給の問題というのが私たち患者にとっても悲願でもありました。国内自給の達成というところがこの法律案の中に盛り込まれたということは大変有意義なことだと思っております。ただ、安全監視の問題ですとか、また救済の問題ということがまだ十分反映されていないんではないかというところは、私たちとしては満足すべき点にはならないんだろうと考えております。 その一番大きな問題として、国の責任というのが一番大きなところにありますけれども、ここの国の責任において国内自給を達成するということは評価するということで、あと、それにやはり国の責任において安全監視の問題についてどういうふうにするかというところは、審議会制度を利用しての患者の参加というところで、私たちは当然危惧はあります。そこは本当に、審議会の在り方としては、割と私たちもさきの特別部会の中で体験いたしましたけれども、審議会制度自体が縦割り制度というような形がありまして、血液事業部会の範囲の中での仕事しかできないということは、やはり血液の問題というのは、単に血液の自給、供給の問題だけではなくて、公衆衛生的な範囲とかそういったものも広く含まれておりますので、かなり大規模なシェアが必要なんだろうというふうに考えております。 なお、薬害エイズの問題では、やはり公衆衛生的な観点、それからまた血液自体の安全性の問題とか、そういった問題がありましたけれども、そういった問題を十分そこの運営委員会の中でそれを審議できる機能が託されるかどうかというところは大変危惧をしております。 そこの問題が一番大きなところですけれども、血液製剤に命を預けている患者、利用者の立場を反映するという意味では、患者の代表というのがやはりそこに入って、そして意見を言うということは大変重要なことであろうと思いますので、一つの取っ掛かりになるんではないかというところでは評価したいと思いますが、それを実質的に運営できるような形にしていただきたいということが今回の是非お願いしたいところであります。
○委員長(阿部正俊君) じゃ、次に、簡潔にお願いしたいんですが、内山参考人、お願いします。
○参考人(内山充君) 先ほど、どなたかのお話の中に、審議会は形骸化しているというお話がございましたが、私の関係しております薬事・食品衛生審議会薬事分科会に関しましては、与えられた機能に関する活動から申しますと、決して形骸化しているとは思っておりません。非常に活発な議論をいただいて、そしてしかるべき結論を出しているというつもりでおります。 ただ、先ほど来御指摘いただきましたように、今の新しい形での各種の審議会、特に我々のような審議会は、法定事項に関するいろいろな判断をするというところにそういった意味では制限がございまして、大臣の諮問に答えるということと同時に、法的な事項について判断をするということがございます。したがいまして、昨年までございました古い審議会と比べますと、政策決定というようなことを審議をする機会が非常に少なくなっていることは事実でございます。 ただ、私は、薬事分科会、それから薬局方部会というのに出ておりますが、その下に調査会とかあるいは委員会というのがございます。下という意味は、上下の関係ではなくて、具体性の関係でありまして、調査会あるいは委員会では極めて具体的な問題について提案ができるということになっております。したがって、そこで先ほど来、大平参考人のお話にございましたような、患者代表の方々の御意見を踏まえてしかるべき提案をしていただくことによって、大臣からそれに関する諮問を出していただくということはできるのではないかというふうに考えております。 以上でございます。
○委員長(阿部正俊君) じゃ、最後に草刈参考人、お願いします。
○参考人(草刈隆君) 現在、三者協議方式で原料血漿の配分をいたしております。現在でも国が仲介しても一年間掛かります。審議会の委員構成にもよりますが、言葉が過ぎたら謝りますが、隠れみのにならないように、国内医療のため、命の危機に瀕している人々のために、国内自給に協力してくれる方々から献ぜられた分画製剤用原料血漿は、国がメーカーや日本赤十字社へ直接指示をするなど、審議会で審議しても結構でございますが、透明性かつ、国の国内医療に対する責任を明確にしてくださる方式でなければならないと考えております。また、これは国内自給のために御協力くださっている方々への国が行うべき当然の行為と考えております。 以上です。
○朝日俊弘君 はい、分かりました。
○草川昭三君 公明党の草川でございます。 今日は御陳述、大変皆様ありがとうございました。 まず、草刈参考人にお伺いをいたしますけれども、日本赤十字社は、日本でただ一つの献血の受入団体として大変な御苦労があると思うんですが、今回の法案に期待するものは一体何か。あるいはまた、献血に協力をする国民の皆様方に対する信頼や血液製剤を使用する患者の期待に一層こたえなければいけないと思いますが、その辺りの決意をお伺いをしたいと思うんです。 特に、昨年の三月から今年にかけて、遺伝子組換えの第Ⅷ因子製剤のアメリカからの輸入の停滞があったわけでありますけれども、幸い、献血者の方々の御協力で無事切り抜けたのではないかと思うんですが、その点を含めて御意見を賜りたいと思います。
○参考人(草刈隆君) 日本赤十字の血液事業の危機というのは日本の医療の危機と我々は認識しております。 ただいま草川先生から御指摘がございましたように、我々が倒れたらどうなるというような気持ちで今までも血液事業に邁進してまいりました。いろいろな危機管理がございますが、東海村の原子力関連施設の中性子線のリークのときには、冷蔵庫の中にある輸血用血液をどうするのだと。あるいは立入禁止地域内の医療機関への供給はどうするのだと。当日あるいは翌日の献血を希望してくださる方々の採血の可否、そういうものを我々全部が一生懸命になって考えました。それで、そのことを反省にしましてマニュアルを作成して、今現在も引き続き全般的な危機管理を検討しております。 ただいま先生が御指摘なさいました遺伝子組換え製剤の輸入停滞も一つの危機でございました。しかしながら、三十万リットルプラス三十万リットルの原料血漿の備えがあった、これは我々が自主的に行ってきた備えであります。マイナス三十度の冷凍でございますから決してただではない、電気代だって物すごく掛かります。しかし、それはやっておいて良かったということでございます。 また、去年九月にございました同時多発テロ、このときには日本全国の空港の貨物の輸送が止まりました。七十二時間の有効期限しかない血小板製剤の核酸増幅検査が検体が届かないためにできなくなる可能性がありました。それで私どもは空港当局と掛け合って、日本赤十字の職員が開けて見せれば輸送してくれるというところまで行きまして、このことに関しましては厚生労働省のバックアップもあって、感謝いたしております。 ところが、海外からの貨物の輸入が止まりました。そうすると、我々は採血バッグあるいは試薬を海外に物すごく依存しております。このときに我々は国内での備蓄の義務化をつくづく感じました。メーカーさんたち、どうか日本に輸入する場合は日本の国内に備蓄をしておいてくださいと。そうじゃなければ、我々は毎日の血液を患者さんに供給できないということをつくづく感じております。 また、今、ワールドカップのサッカーがございます。その地域には物すごい大勢の、ふだんではないような数十倍の人数が固まります。しかも、そのRhの分布は逆転いたします。例えば北海道などは、夜ホイッスルが鳴り、十時ごろ終わります。そこからRhマイナスの血液を送れと言われても、本州からは飛行機が飛びません。ですから、当日あるいは翌日のそのような備えもふだんの二倍にするように通知を流して対応しております。 そのような危機管理でございまして、地震予知連絡会議のような本当に即断即決できる危機管理の委員会が、心から望んでおります。 以上です。
○草川昭三君 ありがとうございました。 では、藤山参考人にお伺いをしたいと思うんですが、今回の改正案では、治験制度の枠組みの拡大等によりまして安全で有効な医薬品の提供が促進されるという評価ができると思うんですが、その点どのようにお考えか。 あるいはまた、今回の改正に盛り込まれてはいませんが、政府においてもいろいろと検討中だと言われる生物由来製品による感染被害の救済制度について、業界として是非協力をしていただかなきゃいかぬことになると思うんですが、その点どのようなお考えか、この際、お伺いしたいと思うんです。
○参考人(藤山朗君) お答えいたします。 第一点の治験制度の枠組みにつきましては、先ほど要望のところでも申し上げたところでございますが、先生方が主導する治験が今まで非常にやりにくかった、これが探索臨床ができるようになるという改正が現在議論されているというふうに伺っておりまして、これについては大変期待をしておりますし、我が国の医薬品の開発を阻害しております一つの要因が臨床治験がなかなか進みにくいという点でございまして、この点につきましては、今回の改正を含めて、現在の政府の努力に対して大変感謝しているところでございます。 次に、第二点の生物由来製剤の救済制度につきましての御質問でございますけれども、当然我々といたしまして、生物由来製剤につきましても感染等による健康被害を生じさせないように万全を期しているところは当然のことでございます。これまで、医薬品におきましては血液製剤による感染被害が先ほど来お話しのように発生しておりまして、血液製剤の救済制度の創設につきましては、厚生労働省の研究会がまとめた報告書を基にいたしまして、日本血液製剤協会において検討を開始しているところと了解しております。 一方、血液製剤以外の医薬品による感染被害につきましては、これまでのところ、私どもは聞いておりません。先ほど来お話が出ておりますヤコブ病は医療用具でございまして、これは医薬品ではございません。しかし、製品の性格上、被害の発生を完全に否定できませんので、同報告書につきまして、当連合会といたしまして新しい委員会を設置して検討を開始したところでございます。同報告書に対する意見、要望の提出につきまして厚生労働省から要請されているところでございまして、早急にこれを取りまとめて厚生労働省との協議を進めてまいりたい、このように考えております。
○草川昭三君 ちょっと時間がないものですから、二問、藤山先生とそれから内山先生に一問ずつ質問さしていただきたいんですが、最近、医薬品業界は非常にグローバル社会になりまして、海外からの外資系の企業の進出や国内企業の合併等は余りうまくいっていないというような報道があるんですが、医薬品メーカーとして将来どのような展望を持ってみえるのか、一言お聞かせ願いたい。 それから、内山先生には、かねて国会では医薬分業というようなことをいろいろと言ってきたわけでありますし、かなり分業も進んでいるわけでございますけれども、いわゆる門前薬局というんですか、この門前薬局というのが、大手チェーンの進出が非常に私ども目に付くのでございますが、それは本来のあるべき姿なのかどうか。大変言いにくいかも分かりませんけれども、お伺いをしたいと思います。 この二問です。
○参考人(藤山朗君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、医薬品産業の国際競争力を規定するのは研究開発力でございまして、日本の医薬品企業の研究開発力もそれなりに高くなってきてはおりますけれども、研究開発費が非常に高くなっておりますので、これの研究開発の成果に対する回収を、日本の市場だけではなくて全世界から回収していかないことには研究開発は進んでいかない、そういう意味でのグローバルリーチという点で日本の製薬企業はまだ後れております。 そういった点で、連携でありますとか、あるいは場合によりますと合併を含めた今後の対応が必要になってくるという認識は私どもも十分持っておりますが、それを含めて、日本の医薬品産業の将来について私はそれほど悲観的には考えておりません。
○参考人(内山充君) 門前薬局の御質問でございますが、医薬分業にはそれなりのメリットが大変ございまして、それを実施するために、すなわち薬剤師が医薬品の専門家として患者の安全を守り、医薬の適正な使用を推進するという意味で進められておりまして、どこの薬局であろうと、どんな形態の薬局であろうと、それをやってもらうというのがその本旨だというふうに考えております。 したがって、門の前にあるからいかぬということではなくて、門前薬局が一体どういう内容で保険調剤あるいは処方せんの取扱いをやっているかというところに非常に大きな問題があって、それはやはり自然淘汰あるいは行政の指導ということが必要ではなかろうかというふうに考えております。
○草川昭三君 以上です。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 時間の関係ですべての方に質問できない失礼をお許しいただきたいんですが、まずは中島参考人にお伺いしたいんですけれども、今新たに非常に注目されている薬害の問題として、フィブリノゲンによるC型肝炎の問題があります。 これは先日も私、議論をしたんですが、七〇年代の始めから危険性が指摘をされていて、七七年にはFDAが承認の取消しをしてから十年以上日本で使われていたと。厚生省は知っていたにもかかわらず、危険性について承知していたということを大臣も言っているんですが、放置したと。正にヤコブ病のアメリカでの取消しと、その後の使用という経過に私は非常に重なって見えてくるところがあるんですが、この責任というのは極めて重大だというふうに考えるんですが、参考人の御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(中島晃君) 今、小池先生の方からありましたように、薬害ヤコブ病の場合は一九八七年にFDAが安全警告を出しております。日本の厚生省も当時その情報を入手をしていたわけでありますけれども、残念ながら厚生省が何の対策も取らなかった。実際に動き出したのはその十年後であります。 先日の国会での論議を拝見いたしますと、当時、C型肝炎についてはウイルスが発見されていなかったということが対策を取ることが遅れた理由、口実になっております。しかしながら、ヤコブ病も全く同じでありまして、一九八七年にFDAがライオデュラの危険性を警告した時点ではヤコブ病の病原体というのがまだ遅発性のウイルスだというふうに考えられていました。しかしながら、ウイルスは発見されていませんでした。今では、もはやヤコブ病の病原体はウイルスではなくて悪性の病原性のプリオンだということになっておりますので、病原体が分からなかったから対策が取れなかったという議論は、訴訟上も国はしたわけでありますけれども、これは裁判所から厳しくそういう主張は退けられておりますので、私はこのC型肝炎の問題についても正にヤコブ病と同じ発生構造があるというふうに考えています。 以上です。
○小池晃君 ありがとうございました。 続いて大平参考人にお伺いしたいんですけれども、先ほど、冒頭お話あったように、この法律というのは薬害ヤコブあるいは薬害エイズの非常に深刻な被害を踏まえて出されたはずのものでありまして、だとすれば、そのことを明記をした前文がやはり必要だということが皆さんの強い主張だったと思うんですね。その点について、皆さんの願いといいますか、前文を入れることの意義などについて御意見をお聞かせ願いたいというふうに思います。
○参考人(大平勝美君) この問題についての前文については、私たち、やはりエイズ予防法の廃案のときに前文が付いたというところがありますが、新感染症予防法のときに付いたという経緯がありますけれども、やはりこれだけの被害が出て、そして血液事業、血液行政がずっと放置されてきたというところの問題として、単に薬事法の改正の中に新しい血液の問題としての改正法みたいな形で出てくるということだけではやはり納得がいかないなというところは一つあります。 そこの中できちっと、どうしてこの改正をしなくちゃいけないのか、そしてまた、新しい形の血液新法というものが必要なのかということを、やはりその前文にこの薬害エイズの問題を振り返って是非明記していただきたいというのが被害者全体の大きな願いであります。是非そこを反映していただけたら大変有り難いと思っております。
○小池晃君 それから、大平参考人と草刈参考人、御両人にお伺いをしたいことなんですが、問題は、これからその監視体制がどうなっていくかということだと思うんですね。その点で、両参考人は審議会にも参加されて今までの実態も見てこられたと思うんですが、今までの審議会に実際に参加されてこられて、実態あるいは御自分の感想でも結構ですけれども、どんな印象を持たれたのか。 やはり、今後の監視機関の在り方として、今までの審議会の在り方も踏まえて、危機管理ということも先ほどございましたけれども、リアルタイムに、しかも省横断的に対応していくような仕組みとしてどのような点が非常に重要なのかということについて、御両人の御意見をお聞かせ願いたいと思うんですが。
○参考人(大平勝美君) 先ほど朝日先生にもお答えいたしましたけれども、この問題というのは、審議会制度の問題としてかなり、旧薬務局という、現在の医薬局ですかね、そういう中での、範囲の限られた中にありまして、そしてまた、それが審議会の中で、いろいろな役割の中での審議会制度があり、それがかなり縦割りになっているというところは私も臨時委員として以前参加させていただいて痛切に感じたわけです。 本当ならば、情報としていろいろな審議会の情報がそこに流れていて、どういう議論がほかでされているのか、関連問題としてされているのかというのがやはり提供されていなければ、本当の審議にはならないと思います。そういった点での情報が制限されているということがあります。それを十分知っているのは事務局を担っている役所だけの問題で、そこがやはり大きな問題だと思っています。 それからまた、開催をするにも、やはりそこは事務局が開催を決めるわけなので、私たちの意見というのが、いつこういうことで緊急に開催してほしいということはなかなかそこが通らないんだろうと思っております。そういった点での審議会制度の問題点は大きな問題点があります。 先ほどの、血液事業部会の中で私たちの安全性の問題が確保されるのかどうかというところにつきまして、遺伝子組換え製剤は、同じ効能として、私たちは血液製剤として同じように使うわけですけれども、そこに上がってくるのは、多分ここの血液事業部会の中に上がってこないんではないかという危惧があります。そこをやはり本当に同じ土台の中で、安全性の問題、いろいろな問題を、同じ効能の製剤について十分議論ができるように、そこがクリアに、そしてまた、それが局横断的な形で達成されていないと本当の安全監視にはならないんだろうと考えています。
○委員長(阿部正俊君) それでは草刈参考人、簡潔にお願いします。
○参考人(草刈隆君) 現在、役所関係の委員会はすべて公開になっております。 そういたしますと、審議会の委員あるいは委員会の委員が大学研究者に偏り過ぎているところを是正できるのではないかと思います。製造現場を持っている事業体の人に公開の席で責任持って発言していただく方がむしろ公正であろうと思います。そういう体験は、大平委員も私も、中薬審の臨時委員として出たときに感じました。 また、大変、一事をもってあげつらうのは気が引けますが、二月一日だと記憶しております、血液関係の審議会で、なかなか始まらずに遅れて始まりました。一人の委員が駆け付けてきてやっと定員が充足して開催すると。委員の先生方のやっぱり参画意識というか、参画熱意というのを是非確認していただきたい。我々は命懸けで仕事をしています。患者さんたちも命懸けで使っているはずです。そういうことを感じます。 山本委員が先日の質問の中でおっしゃいました、輸血学の会長さんがこうおっしゃったと。あの会長さんは、私どもの血液センターの所長になった途端に審議会の委員から外されました。利害関係者だということだろうと思っております。しかし、同じ役所の中でも、労働基準審議会などは公労使で利害関係者がちゃんと話をして公開の場でやっているではないですかと。一番知っている人が、公正な立場で、公開で責任を持っていただくようなことが大切ではないかと思っています。 しかも、今、小池先生御質問の運営委員会でございますが、安全監視委員会の機能を持つためにはということ、ちょっと危惧がございます。やはり即時対応ができる独立した委員会であった方がいいんではないかというような感じをいたします。 以上です。
○西川きよし君 私どもは五分しか時間がないものですから、よろしくお願いいたします。 早速に藤山参考人に、今年の一月に厚生労働大臣に出された要望書についてお伺いしたいんですけれども、「副作用・感染症報告制度の見直し」ということでございまして、まず一つ目には、「医療関係者に対する一層の協力要請」、二つ目には、「安全性情報の評価の充実」、この項目でございますけれども、企業側が安全対策を進めていく上での問題点とか課題とかということがございましたら、是非この機会にお伺いしたいと思います。
○参考人(藤山朗君) 企業として、医薬品を発売いたしました後、あるいは治験中も含めてでございますが、安全対策について最大限の努力をしていることは当然でございますけれども、強いて申し上げれば、特に感染に関しましては、その時点でよく分かっていないといったようなこともたくさん、多々ございますので、若干過去にその情報の収集が遅れている、したがって対応が遅れている、こういったことがあるのではないか、このように思っております。 副作用の監視につきましては、我々いろいろな経験を積み重ねてまいりまして、現在でも我々として最大限の努力はしておるつもりでございますけれども、強いて言えば、感染症に対する対応がやや遅れておったかなと。今後こういった点を我々として更に充実していきたい、このように考えております。
○西川きよし君 次に、医療機関の協力という点でございますけれども、今もお伺いしたんですが、例えば市販後の調査ですね、これを有効にさせるためには製薬企業と医療機関との契約が必要ではないかなという声が強くあるようですけれども、具体的な対策、対応策、何かお考えがございましたら是非お聞きしたいと思いますが。
○参考人(藤山朗君) お答えいたします。 私どもで計画的に一定の症例を集めて、その中で計数的に分析をするといった点では契約をしてやっているケースもございますし、それから市販後、特に市販直後に重点的に調査をすると、これは全例調査を原則といたしておりますので、これにつきましては、契約ではなしに、使っていただいた症例すべてについての情報を我々としてできるだけいただくように努力をいたしております。
○西川きよし君 あと二分でおしまいでございます。 日本製薬団体連合会では、薬事法改正についてこれまで二度にわたって提言を出されているわけですけれども、今回の改正の柱の一つに市販後の安全対策でございますけれども、法改正後の安全対策について業界全体としてはどういうふうに対応していかれるのか、最後にこれをお伺いして終わります。
○参考人(藤山朗君) お答えいたします。 安全対策につきましては、この法の改正とは全く無関係に従来から最大限の努力をいたしておりますし、今後も引き続いて最大限の努力をしてまいるということでございまして、特に、今回の法の改正によって安全対策が変わるということはないと。 体制につきまして、政府の方で、製造しなくてもいいということから、小規模企業が入ってきていい加減なことをやってはいけないという意味でより厳しい対応を求められておりますが、我々大手の方は従来から十分な、それにつきましては最大限の対応をしておるつもりでございますし、基本的な点で変わる点はないというふうに考えております。
○西川きよし君 ありがとうございました。
○森ゆうこ君 参考人の皆さん、大変ありがとうございました。三人の方だけ時間の関係で質問させていただきたいと思います。 まず、藤山参考人と大平参考人に伺います。 その安全性の確保と、そして一方、科学の進歩を患者さんの側が享受するという、これ非常にこのバランスを保つことは難しいと思うんですが、例えば先ほど藤山参考人の提出されたレジュメの中のファストトラック制度の新設、これに関して言いますと、特にこれを新設したりする場合においては、その安全性の確保と、そしてその先端の技術の恩恵を受けるということをどのようにバランスを取るかということが大事だと思うんですが、それぞれの立場でどういう問題点があるかというような点で御意見を伺いたいと思います。 それと、最後に草刈参考人には、本当にもう命を懸けて血液を、国内用血液をということで大変情熱を感じまして、感動いたしました。最後に、この血液の国内自給の達成につきまして、今もうひとつおっしゃりたいことがあれば、もっとこの点を進めてほしいということがあればお願いしたいと思います。
○参考人(藤山朗君) お答えいたします。 医薬品はその性格上どうしてももろ刃のやいばでございまして、やはり副作用というのを一〇〇%避けることはできません。臨床治験の段階でできるだけの情報を集めるわけでございますが、臨床治験は限られた症例に基づいてのものでございますので、それが市場に出てたくさんの患者さんに使われますと臨床治験とは違った条件で使われることもございますし、ファストトラックでなくても、大規模な臨床治験をやって市販に至った場合でも予測し難い副作用というのが起こるということは全くゼロではございません。 したがいまして、特に最近力を入れておりますのは、市販直後一定の期間はできるだけ使っていただいた患者さんすべてについての情報を集めることによってどのような副作用が起こるのか、どんな場合に起こるのか、どのようにしたら安全に使っていただけるのか、こういった情報をできるだけ分析し、速やかにその結果について情報を提供させていただくことによって最大限医薬品を安全に有効に使っていただく、このような努力をしておるところでございます。
○参考人(大平勝美君) 私たちも患者の立場といたしまして、先端技術、先端医療というものをやはりきちっと受けて、そしてまたそれをどういうふうに活用していくかということ、これはもう私たちも薬害エイズの被害を踏まえまして、私たちの意見を十分その医療の現場に反映する、そしてまた情報をきちっと伝達していただくということが一番大切なことだと考えております。私たちの立場、患者の立場がユーザー、エンドユーザーとしての立場としてきちっとそこが確保されていないというところが今までの問題であろうかと思います。やはり新しい技術そしてまた危険情報、リスクの問題について情報の伝達がきちっとエンドユーザーまで来るかどうかということが一番大切な問題であろうと思います。 私たちがこの審議会とかそういう形でいろいろなところに参画していきたいという、そういう熱意というのは、やはり責任の一端を負いながらもきちっとその情報をつかむ、そしてまたその情報を患者に、患者団体に提供する、そして流していく、そしてみんながリスクをできるだけ少なくしていくということを、やはりそこを目的としておりますので、情報の伝達を一番重要視しております。 そして、それが、その情報が正確かどうかというところが一番大きな問題だろうと思います。その正確さは、やはり今回のラベル表示の問題とかでしつこく私たちは言っておりますけれども、その正確さがやはり大事だろうと。虚偽表示でいろいろな、食品もそうですけれども、私たち、薬が一番大切な問題でありますので、体内に直接注入する注射の製剤について、それが虚偽表示がされている、またうその宣伝がされているということはいたたまれないことでありますので、そういうことがないように、私たち自身もそういったところに参画して、そしてそれを監視していくということも大切な役割だと思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。
○参考人(草刈隆君) 献血者の方々が本当に命懸けで国内自給に協力してくださる、それを我々が必死になって応対しているということが真意でございます。その献血者の代表が今日は参考人としていないと、これは非常に私としては残念でございます。 献血なくして我々は血液事業をいたしません。日本赤十字の血液事業は献血者あっての血液事業でございます。その献血者の代表が今度できまして、麻薬、覚せい剤は総理が本部長としているではないかと、献血推進も総理が本部長としてくださいというのをお願いをしております。そういう声を是非先生方にお届けしたいと思います。と同時に、献血者の責に帰せない救済を是非やっていただきたい。日赤が責任ある場合は、これ徹底的に責任持たしていただきますが、そうでない場合ということがございます。 最後に、先生が気が付いたこととおっしゃいましたので一つ申し上げますが、例の遺伝子組換え製剤が止まったときに我々痛感したのでございますが、日本の医薬品製造業、つまり製薬企業が海外に、アメリカに製剤を輸出するときアメリカのFDAは徹底的に査察を行う。ところが、日本に入ってくる輸入血液製剤の査察は、日本の役所は行っているかというと行っておりません。そのような内外格差も含めて、内外格差の解消を厚生労働省の方々に力を与えていただきたいと思っております。 以上です。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。
○大脇雅子君 参考人の方々には、貴重な御意見ありがとうございました。 私は、中島参考人にお尋ねをいたしたいと思います。 まず、先ほど述べられた意見の中で製造管理者とか、いわゆる管理責任者に直接報告義務を負わせると言われた点が必要だと強調されましたが、この点もう少し詳しく御説明をお願いしたいと思います。そして第二点に、ドナー選択の問題で薬事法で規定する場合はどういうことが考えられるでしょうか。 この二点について、まずお尋ねをいたしたいと思います。
○参考人(中島晃君) 今御質問がありましたが、実はヤコブ病の問題では、先ほども言いましたように、一九八七年にアメリカではCDCが第一症例の報告をしております。つまり、ライオデュラを使用してヤコブ病の感染が起こったわけであります。ところが、日本の企業でありますビー・エス・エスは、当時はその情報をもちろんメーカーから入手していたわけでありますけれども、厚生省に報告しませんでした。なぜかというと、社長が経済学部の出身でそういうことについての評価ができなかったという。本来は、社長が報告しなければ責任技術者が報告をすべきではないかと思いますが、残念ながら責任技術者は電気技師でありまして、これもまたそういう判断ができなかったということで、大変悲惨な被害が拡大をしたわけでございます。 こういう副作用に関する報告義務というのを企業だけに任せているのではなくて、今回の改正案では製造管理者や管理責任者というのが非常に大きな役割を果たすということになっております。そうであれば、そうした製造管理者や管理責任者に直接副作用の報告義務を負わせる、そして報告を怠った場合は処罰を含めた制裁があるということでなければ、ヤコブのような被害の発生をやっぱり防止することはできないのではないか。私は、ヤコブ訴訟を経験した観点からいうと、やっぱりこれが大変大事な問題だというふうに思います。 それから、二番目のドナー選択の問題でありますけれども、現在の法律で言いますと、臓器移植法ではドナーの特定、それからドナーセレクション、それからドナー記録の保存、さらには、どういう手続で臓器を取るのかということについては非常に細かい規定が法律で定められています。 実は、臓器移植法というのは、決まっておりまして、心臓とか、それから、あそこでは要するに特定をされているわけです。それ以外のヒト組織については、今、行政指導で臓器移植法に定められているような手順でやりなさいということになっておりますが、これはあくまでも行政指導でありまして、必ずしも法律的な義務ではありません。恐らく今回の改正案が成立しますと規則で決まるのではないかと思いますが、私は、本来そういう重要な事項については、臓器移植法で定められていると同じようなやっぱり厳格な手続が法律で決められておられなければ、やはりこのヤコブで起こったようなヒト組織による感染被害というのは本当に防げないのではないかというふうに考えています。 以上です。
○大脇雅子君 薬害ヤコブ病の経験を踏まえてお述べいただきたいと思うのですが、これまでスモンからエイズ、ヤコブ、そして今問題になろうとしているフィブリノゲンのこうした悲惨な薬害を防止するために一体何が必要なんだろう、どうしてその教訓が生かされずに何度でも同じような被害というものがあって、私たちを悲しみの底に、そして被害者の悲惨な状況が現出するのだろうと私は常々考えます。 先生は様々これまで薬害についての訴訟をやっておられましたが、その点についてお述べいただきたいと思います。どうぞお願いします。
○参考人(中島晃君) 薬害ヤコブの問題は、一九九六年の十一月に滋賀県甲西町の谷たか子さん御夫妻が大津地裁に訴訟を起こしまして、五年三か月余りの審理を経て、先日、三月二十五日に確認書が調印をされました。しかしながら、一番最初に訴訟を提起をされました谷たか子さんは、昨年の一月に、和解の日を迎えることなく命を失ったわけでありまして、私どもとしては、こうした悲惨な被害を二度と繰り返してはならない、そういう思いを本当に心の底から痛感をしているわけであります。 先日、三月二十五日に確認書を調印いたしました。厚生労働大臣にも署名をいただきました確認書の中の第二の「誓約」という項があります。その中で、私どもも主張して、厚労省も私どもの主張を受け入れた形で確認された事項を読み上げさせていただきますと、私の特に重要だと思われる事項は、医薬品などの安全性に関する情報収集の拡充強化を図るということ、そして、医療関係者に対する情報の迅速かつ十分な提供をするということ、そして、こうした情報公開の推進と収集した情報の積極的な活用に努めるということ、万一、ここからが大変大事なんですが、医薬品などの安全性、有効性、品質に疑いが生じた場合には、直ちに必要な危険防止措置を取る、そして、本件のような悲惨な被害を再び繰り返すことのないよう最善、最大の努力を重ねることを固く確約するということを厚生労働大臣が私どもの前で約束をしていただいています。 こうした情報収集体制の拡充強化とその積極的な活用ということ、残念ながらまだ、厚労省の副作用情報の収集体制というのは諸外国と比べてまだまだ見劣りをしています。そして、そうした情報を的確にやっぱり活用する。そのためには、先ほど言いましたように、直ちに必要な危険防止措置を取る。私どもは、疑わしきはやっぱり安全にという、つまり疑いの段階ですぐ危険防止措置を取るということが大変大事だ、そのことがこうした悲惨な薬害を防ぐために非常に大事なことだということを重ねて強調して、私の意見を終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○大脇雅子君 終わります。
○委員長(阿部正俊君) 以上で参考人に対する質疑は終了させていただきます。 この際、参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきましたこと、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。御苦労さまでございました。(拍手) それでは、午後一時まで休憩といたします。 午前十一時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時一分開会
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医薬局長宮島彰君外五名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 休憩前に引き続き、薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大脇雅子君 まず、私は血液製剤フィブリノゲンによるC型肝炎感染問題についてお尋ねをしたいと思います。 六月一日の毎日新聞や朝日新聞等の朝刊の記事によりますと、一九七七年十二月にアメリカでフィブリノゲンの承認を取り消した直後、旧厚生省の国立予防研究所でも製造中止が検討されていたという報道がございますが、まず、事実関係はどのようなものでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) フィブリノゲン製剤の投与によりC型肝炎が発生している問題につきましては、事実関係を明らかにするため、現在、省内調査、資料調査、それから海外調査等を実施しておりまして、去る五月三十一日には、中間段階の成果として、医薬局に残されているフィブリノゲン製剤関係文書等を公表したところでございます。 御指摘の新聞記事は、公表文書の中に含まれていた昭和五十七年六月三日の旧国立予防衛生研究所の内部会議の議事録及び同予研の機能を引き継ぎました国立感染症研究所に保管されていた会議の録音テープに関するものでございますけれども、この録音テープによりますと、会議において旧予研の当時の血液製剤部長が、アメリカではフィブリノゲン製剤によるB型肝炎の危険性が大きいということで本剤の製造が中止され、そのときに製造中止ということを日本でも考えてもいいのではないかということで厚生省にもいろいろ聞いてみたと、こういう内容の発言をしているものがありました。 当時の旧予研内部の会議で我が国におけるフィブリノゲン製剤の承認取消しに言及した議論が一応行われていたということがこのテープから考えられるというふうに思います。
○大脇雅子君 旧厚生省は旧予研のそのような検討についてどのように受け止めていたのでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 現在その調査をやっておりますけれども、その調査の一環としまして、旧薬務局に在籍した職員等に対するアンケート調査等を実施したところでございます。 これまでの調査では、旧予研内部でのフィブリノゲン製剤の承認取消しに関する議論が実際にいつどのような形で旧厚生本省に伝達されたのか、また伝達されたとして、旧厚生本省がどのような対応を取ったのかという点については現段階では明らかになっておりません。 このため、今後、旧薬務局職員に対する聞き取り調査や旧予研職員に対するアンケート調査等を実施いたしまして、事実関係を更に明らかにしてまいりたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 医師会、とりわけ日本産婦人科学会などから反対の声が強かった、したがってそのことがその後の継続使用につながったと言われておりますが、こうした具体的な根拠や理由はどのようなものだったのでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の六月一日付けの毎日新聞の記事でもそのような記載がされておりますけれども、これまでの医薬局内の調査によりますと、昭和六十二年に行いました先天性低フィブリノゲン血症に効能を限定する再評価の内示に対しまして、関係学会から後天性低フィブリノゲン血症の効能を残してもらいたい旨の要望書が出されたことが明らかとなったところでございます。当時の旧厚生省に提出された関係学会からの要望書によりますと、分娩時の大量出血の際の補充療法としてフィブリノゲン製剤が有用である旨が述べられております。 現在、このような要望書が提出されました当時の背景等につきまして、当時の文献等の調査を行うとともに、現在、関係学会に対して照会をしているところでございますので、またその調査の結果、判明したものがあれば御報告したいというふうに思っております。
○大脇雅子君 厚生省の血液用剤再評価調査会というのは、八五年、米国では販売が禁止されており、安全性に問題があるとして再評価指定をしたと言われておりますが、実際上、この再評価指定が覆ったのは日本産婦人科学会などからの反対の声が直接的な発端だというふうに考えたらよろしいのでしょうか。どのような議論があったのか、実態の調査は今後どうなさるわけでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今申し上げましたように、当時、再評価の内示があった際に、産婦人科学会等関係学会から要望があったということは事実でございますが、そのことがどの程度この再評価の審議に影響していたかということにつきましては現段階では明らかではありませんので、引き続き調査を継続いたしまして、その背景等なども明らかにしてまいりたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 薬害肝炎につきましては、現在、国の対策としてその実態を報告書にまとめるということがなされていると思いますが、いつごろ調査が完了し、どのような形で公開されるのかということについてお尋ねします。
○政府参考人(宮島彰君) 去る五月三十一日につきましては、先ほど申し上げましたように、旧薬務局内の資料を中心といたしまして、現段階での分かりました資料を公表したところでございます。これに加えまして、今後、薬務局以外の他局の関係も調査しておりますし、先ほど申したいわゆる予研、研究所関係、ここも調査対象にしておりますのでなお相当の時間を要するかというふうに思いますので現時点でいつという時期はちょっと明示しかねると思いますけれども、できるだけ早く調査を進めまして、全体の調査結果をまとめて報告したいというふうに思っております。
○大脇雅子君 その調査対象には、旧ミドリ十字の様々な言説なども調査中と理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今申し上げました調査の中には、旧ミドリ十字を引き継ぎました現在の三菱ウェルファーマ社に対する調査も含めて現在やっているところでございます。
○大脇雅子君 そうした調査は国民も大変関心を持っていると思うんですが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) このフィブリノゲンの問題につきましては、早く全貌を明らかにしなければならないというふうに思っております。今、局長から答弁いたしましたとおり、鋭意今調査をいたしておりますが、一日も早く全貌を明らかにしたいというふうに思っておりますが、その中で特に私関心を持って見守っておりますのは、このフィブリノゲンという製剤が医学的効果をどのように発揮していたのか、そしてその医学的効果とそれによって逆に今度は起こりますところの感染症との間をどのように見てきたのかという、そこが一番の重点だというふうに思っておりますので、そこを中心にしましてよく調べたいというふうに思っている次第でございます。
○大脇雅子君 先回、薬害のヤコブ病訴訟の和解が行われまして、画期的な確認書が締結されました。確認書によりますと、安全かつ有効な医薬品とか医療用具を国民に供給し、医薬品等の副作用や不良医薬品等から国民の生命、健康を守るべき重大な責務があるということを改めて深く自覚するとされております。 現代社会において、医薬品等のそのような複雑な専門的知識が要求されるものについて一般の国民はその安全性やそれを判断する知識や判断も直接的には持たないということになりますと、やはり厚生大臣としては改めて医薬品等の安全確保に向けてどのような形で取り組まれるか、御決意をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ヤコブ病訴訟につきましては、三月の二十五日、和解が成立をいたしました。裁判所が示されました所見の内容を真摯にかつ厳粛に受け止めておりまして、これから反省すべきところを十分反省をしながら体制を確立したいと思っているところでございます。 一番大事なことは、医薬品、あるいは医療機器も含めてでございますけれども、その承認審査というものをこれは厳格にやらなければならないことはもう当然でございますが、その厳格な審査と併せて、承認をいたしました以後のデータというもの、承認以後の様々な情報というものをやはり集めるということ、それは国内だけではなくて内外併せてそれをいかに集めるかということが一番大事なことだというふうに思っております。承認をしました時期にはまだ科学的な知見が得られていないものもあるわけでございまして、それ以後、年々歳々様々な新しい知見が得られてくることもあるわけでございますので、そのことを見逃さないようにいかにしていくかということが最も大事なことだというふうに思っております。 そうした体制を確立をしていかなければならないというふうに思っています。それは、ただ法律的な制度だけではなくて、それを行います人的な体制も整えなければならないと考えているところでございます。
○大脇雅子君 医薬品等に係る情報収集体制を抜本的に拡充する必要性と、そうした収集に対して敏感に反応した情報を確実に生かせる抜本的な体制整備ということが必要不可欠であろうと思います。 厚生労働省として、医薬品等の安全情報の収集義務、体制についてどのようにこれから具体的に整備を図っていかれるのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) これまでも厚生労働省におきましては、承認審査体制の強化を図りますとともに、外国の規制当局との連携体制の構築等の取組を進めてきたところでございますけれども、まず、審査体制につきましては、現在、審査センター、医薬品機構、医療機器センターという三つに、三元的に分かれております体制を新たに独立行政法人の下に一本化いたしまして統合し、人員等の充実強化を図っていくという形で審査体制及びその機能の強化を図っていきたいというふうに思っております。 それから二番目には、生物由来製品の安全対策についてでございますけれども、これは今後いわゆるバイオ、ゲノム等の新しいタイプの医薬品が広がってまいりますので非常に重要な点だというふうに思っておりますが、今回の改正におきましても、感染症定期報告というものを導入しますとともに、製薬企業に対しまして、国内外の文献情報等を含め、市販後に集積した情報の報告を求めるということもやっております。 さらに、特に血液製剤等につきましては、感染症の発生が判明した場合には、いわゆる元売業者については直ちに医療機関等へ通知し、使用した患者への情報提供を依頼するとともに、今度は医療機関側にあっては、当該患者に対し感染のおそれがある旨を説明し、検査等を受けるように働き掛けるということを規定しております。 厚生労働省におきましても、こういった製造販売業者や医療機関等に対しても、こうしたことが適切に行われるよう必要な指導、助言を行ってまいりたいというふうに思います。 以上のような形で、今後とも体制あるいは制度の整備を図ることによって医薬品の一層の安全性の確保が図られるよう努めてまいりたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 サリドマイド事件が昭和四十三年ごろ大きく取り上げられまして、四十三年の五月の七日の参議院の労働委員会におきまして、当時の園田厚生大臣は、おかしいと思ったら直ちに販売停止等をした上で検討に入るべきだと答弁されております。このころは私も弁護士になりたてのころで、非常にサリドマイドの医薬ケースに大きな関心を持って仕事をしておりましたが、しかし、薬害のヤコブ病においてもエイズにおいても、今回のフィブリノゲンについても、サリドマイド事件と全く同じ過ちが繰り返されてしまったというわけで、非常に残念だと思うわけです。 そのためには、確認書におきましても大臣は、特に医療を受ける側の声を十分に吸収できる組織づくりを急ぎ、副作用や医療から生じます新しい病気の予防に努める、そして何かが発生したときには敏感な対応ができるような体制を構築する決意だと述べておられます。 疑わしきは規制するということは、言うはやすいのですがなかなか、大きな薬事行政を預かっておられる省庁としては非常に勇気が要ることでなかなか難しいというふうにこれまでその対応ぶりを見て考えるわけですが、この疑わしきは規制するというこの原則について大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 疑わしきは罰するということにしないといろいろの問題を後に残すことになるというふうに私も実は考えておる一人でございます。 過去をずっと振り返ってまいりましたときに、やはり医学的な結論、科学的な結論が出ないということ、結論が出ないがゆえに時間が経過をしてしまうということがあったわけでございます。したがいまして、科学的あるいは医学的な結論が出なくても、しかしこれはかなり疑わしいと思われるときには対応をしなければならない、やはり規制をしなければならない、そうしたことをやはりやらないと同じ過ちを繰り返すことになるのではないかというふうに思っております。 BSE関係のことにつきましても、先般もここで申し上げましたが、化粧品というのはそこからうつるという医学的結論は出ていないわけでございますけれども、しかし万が一そこから起こらないかといえば、これは皮膚粘膜からの吸収というのは結論が出ていないわけでございますけれども、可能性としては考えられる。そうしたことで、やはり化粧品におきます危険部位の材料を使うということは禁止をする、あるいはまた諸外国におきます、諸外国から輸入されます材料につきましてもそうしたものを禁止をするといったようなことを行っているわけでございまして、こういうことをやはり行うことは、御指摘いただきましたとおり、それはそれでまたいろいろの批判もあるわけでございまして、なかなかこれは行うこと自体厳しい面もございますけれども、過ちを繰り返さないというためにはこれは時として行わなければならない手法であると思っている次第でございます。
○大脇雅子君 また、確認書では薬害教育等の推進について確認されておりますが、具体的にはどのような施策をお考えでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 医薬品等に起因する感染症や、あるいは副作用に係る知識を医療従事者から習得することは大変重要な課題でありますので、これまでも例えば医師の国家試験におきましてそうした知識を問う問題を出題するといったような取組を行ってきたところでありますが、今後更にそういった観点を更に強めていくためにも、医師のみならず、歯科医師あるいは看護師等の国家試験の出題基準の改定に当たりましてもそうした観点を十分考慮して対処していきたいと、こう思っております。 また、先般、医療政策につきまして厚生労働省、文部科学省、両省の連携を深める場といたしまして、大学病院の役割に関する連絡協議会というものを先般設置させていただいたところでありますが、今後そうした場を通じて御指摘のそうした医薬品に関する知識の習得を重視した教育を、大学教育をまた施してもらうように文部科学省の方へも働き掛けてまいりたいと、このように思っておるところであります。
○大脇雅子君 ヤコブ病患者の入院病床とか専門医療の確保についてはどのような施策をこれから行っていかれますか。また、今後どのような施策を展開する予定を持たれているでしょうか。また、在宅患者等の対策の充実としてはどのような施策を展開する予定でありましょうか、お尋ねします。
○政府参考人(下田智久君) クロイツフェルト・ヤコブ病、大変重篤な病気でございまして、患者さんあるいはその御家族の御苦労、大変なものというふうに考えているところでございます。 そうしたクロイツフェルト・ヤコブにかかった方々をどうやって受け入れるかという医療体制の整備につきましては、平成十年度から重症難病患者入院施設確保事業、ちょっと長うございますが、こういった事業を開始をいたしておりまして、都道府県ごとに地域の医療機関と連携をしながら難病患者さんを受け入れる体制を整備をいたしております。 また、最終的な受皿といたしまして国立病院・療養所を考えておりまして、そのための受入れを行う体制整備も現在行っているところでございます。 いずれにしましても、クロイツフェルト・ヤコブ病の年間の発症数は大体毎年百名程度でございまして、ほぼ現在の医療体制で受入れが可能であるというふうには考えておりますが、地域特性等も考えながら今後その確保には努めてまいりたいと思います。 また、在宅で治療をなさる、療養をなさるという方もおられるわけでございますが、こうした方々のために、平成九年からホームヘルパーの派遣、短期入所、それから日常生活用具の給付といったものを行っておりますし、平成十年からは難病患者地域支援対策推進事業というのがございまして、在宅で療養をなさる場合にはその治療計画等を策定をいたしまして、医師、保健婦、社会福祉士などによります訪問相談事業を開始しております。平成十三年からは神経難病患者在宅医療支援事業というのを開始をいたしまして、患者を支援させておられる医師、いわゆる主治医でございますが、この方がいろいろ療養所のアドバイスを受けられるといったようなシステム作り、具体的にはクロイツフェルト・ヤコブの専門医との連絡体制を取るとか、あるいは場合によっては都道府県が専門医を派遣すると、こういったシステムを作っておるところでございます。
○大脇雅子君 これは先回も私はお尋ねをしたんですが、硬膜移植歴を有する者を含むヤコブ病患者の積極的な調査というのが今後とも必要ではないかと思われます。特に、自分がそうした移植を受けたのだということが全く告知されていない、そして知り得るような形で情報が提供されていない、したがってこれは一度審議会で検討するというふうに言われまして、それは患者と医者との関係であるというふうに前はお答えになったと思います。 しかし、今般の薬害ヤコブ病訴訟の原告の様々な思いを確認いたしますと、やはり厚生労働省としても積極的に被害者の人たちが情報を得られるようなシステムというか、それが確立する必要があるのではないかと思われますが、その点について、その確認が可能になるような措置というものはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) ヤコブ病患者の積極的な調査につきましては、現在、硬膜移植歴を持つ者も含めまして、国内の患者の発生動向の把握を、いわゆるサーベイランス調査を行っているところではございますが、今後引き続き精度の高い発生動向の把握に努めてまいりたいというふうに思っております。 また、ヤコブ病被害者が情報を得られるよう、ヤコブ病患者の発生動向調査の実施に当たりまして、情報提供のあった医療機関に対し、患者への適切な情報提供に努めるよう配慮していただくようお願いしているところでもございます。 さらに、ヒト乾燥硬膜の移植を受けたか否か等について確認が可能となるような措置につきましては、平成十四年四月十五日付けで、診療録等の長期保存につきまして、都道府県、関係団体及び国立医療機関所管部局等を通じまして医療機関に依頼を行ったところでございます。
○大脇雅子君 今般の法改正によりましては、高リスク医療機器に関する安全確保のために、元売だけを規制するのは不十分で、販売業だとか賃貸業の事業者に対しても規制が必要だと考えます。この観点から見ますと、高リスク医療機器等の販売業とか賃貸業へも許可が導入されたということは重要な意義があると考えます。 この点については具体的にどのような施策をお考えでしょうか。例えば、中古品販売における安全確保のためには更なる具体的な施策というものを考えていらっしゃるのでしょうか。この点について付加的に質問をさせていただいて、私の質問を終わります。
○政府参考人(宮島彰君) 医療機器につきましては、医薬品と同様に大変人の生命に重大な影響を及ぼす可能性を持つものでありますし、また、その効果を最大限引き出すためには、いわゆる元売業者による品質管理及び情報提供に加えまして、販売業者におきましても、その扱う製品を適切に管理、流通をさせるということが大変重要になっているわけでございます。 今回の改正におきましては、リスクの高い医療機器につきまして一層の適正使用を進めるという観点から、販売業、賃貸業につきまして、現行制度では届出制になっておりますが、これを許可制という形に改めまして、事前に取り扱う製品について十分な知識、経験を有すると認められる管理者等の設置等があるかどうかをチェックした上で許可をするという形に改めたところでございます。 このような形で市販後の安全対策への取組を強化するために、販売業者等に対して情報提供、品質管理、さらにはいわゆる元売業者等への回収等の協力などを行わせるという体制を強化したところでございます。 さらに、いわゆる中古医療機器の関係でございますけれども、医薬品と違いまして、医療機器はいわゆる中古医療機器が市場で流通するという特性もございます。このため、中古医療機器を取り扱いますいわゆる中古品の販売業者につきましても、いわゆる製造販売業者との緊密な連携を取るということを確保するために、製造販売業者には販売業者等からの事前通知を受けて当該医療機器の品質を確保しなければならないという規定と、それから一方、販売業者につきましては製造販売業者から指示を受けた場合にはその指示に従うという規定を入れているところでございます。 また、今回の法改正におきましては、中古品として再使用されることが予想されるものにつきましては、特定保守管理医療機器ということで、製品を特定するのに必要な情報が失われることのないよう、医療機器に直接、製造販売業者、名称、製造番号等を記載するという形で、その医療機器をこん包していたものがなくなっても、医療機器自体にそういった必要な情報等があって、製品の特定が可能となるという形を取ったところでございます。
○大脇雅子君 終わります。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、私は、まず第一問目は医療機器に係る安全対策についてお伺いをしてまいりたいと思います。 今回の改正案では、リスクに応じたクラスの分類制度の導入、あるいは低リスクの医療機器に係る第三者認証制度の導入等々見直しが示されているわけですけれども、こうした見直しを必要とする背景でございますけれども、まず第一問目は坂口大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたように、医療機器等につきましては、内容がメス、ピンセットのたぐいからペースメーカーに至りますまで様々なものがあるわけでございまして、これらのものを、今回の法改正におきましては、人体に対するリスクに基づく国際分類も踏まえた規制というものを行うことにいたしております。 具体的には、医療機器の種類ごとに人体に対するリスクを踏まえまして三つのクラスに分けることにいたしており、極めてリスクが低い医療機器につきましては従来どおり大臣の承認を不要とすると。それから、従来、大臣承認を必要としていました医療機器のうち比較的リスクの低い医療機器につきましては新たな、大臣承認に代えまして、一定の要件を備えた民間機関が認証を行う第三者認証の仕組みを導入することにしました。そして、これによりまして国の人的資源をリスクの高い医療機器に重点的に投入をいたしまして、医療機器全体の審査、安全対策の質の向上を図るということにいたしました。非常に厳密にやらなきゃならないところに、人もあるいはまた機関もできるだけそこに集中をさせるというふうにさせていただいたところでございます。 今後、今回のこの法改正を着実に実行しまして、医療機器の特徴を踏まえた合理的かつ効率的な審査、安全対策の強化というものを図っていきたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 それでは、次に移らせていただきます。 そのクラスの分類制度につきまして国際的な整合性を図るということですけれども、あるいはEU、アメリカのFDAの制度なんかと比較してみますと、今回の案はちょうどその中間ではないかなと、中間的な内容というふうにも思えますし、この二つの制度の特徴でございますが、今回の見直し案、それぞれの制度の特徴、どのように考えておられるのか、この質問は政府参考人の御答弁をお願いします。
○政府参考人(宮島彰君) 今回導入いたしますいわゆるクラス分類の制度でございますけれども、これは、御案内のように、医療機器はいわゆるグローバル化していろんな国で使用される、あるいは製造されるということもあるわけでありますので、そういう意味では国際的な整合性を図ると。特に、今御指摘になったEUあるいはアメリカのFDAとの間の国際的な調和を図っていくということが重要であろうかというふうに思っております。 現在、具体的には、EUにおきましては、極めてリスクが低い医療機器については、これは日本と同じように認証不要という形になっております。それ以外のものにつきましては、一定の要件を備えた民間機関が認証を行ういわゆる第三者認証制度という形で行っているのがEUの形でございます。それから一方、アメリカのFDAでございますけれども、これも極めてリスクが低い医療機器についてはやはり同じように国の承認を不要としておりますけれども、それ以外のものにつきましては現在の我が国の制度と同様に国の承認を必要とすると、こういう形になっているところでございます。 今回の私どもの法改正では、このEUとFDAのやや中間型の形になろうかと思いますけれども、従来、大臣承認を必要としていた医療機器のうち比較的リスクの低いものにつきまして新たに第三者認証制度を導入し、ある意味でそこの部分は規制緩和し、アウトソーシングするという形を取りますとともに、国の審査資源はハイリスクの、高リスクの医療機器の審査に重点化すると、こういう形の改正を行っているところでございます。
○西川きよし君 そこでお伺いいたします。 この新しく導入される第三者認証制度についてでございますが、まずはこの制度導入の趣旨でございます。それから、認証機関としての認定基準でございますけれども、こちらの方からまず御説明をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 国が行っております基準認証等につきましては、平成十三年三月の規制改革推進三か年計画の閣議決定に基づきまして、自己確認、自主保安を基本としつつ、国際ルールを踏まえて公正中立な第三者による検査等を義務付ける仕組み、いわゆる第三者認証制度についても十分検討を行う必要があるというふうに指摘されております。 今回の改正では、比較的リスクの低い医療機器につきましては、従来国の承認が必要であったものを不要として、新たに公正中立な第三者認証機関による審査の義務付けの制度を導入するということにしたわけでございます。 第三者認証機関の認定に当たりましては、一つは医療機器の審査を行うための技術的な能力をちゃんと有しているかどうかという点を見ると。それから二点目には、業務実施計画が適切なものになっているかどうかということを見る。それから三点目には、その業務を遂行するための財政的基盤がしっかりしているかどうかということ。それから四点目には、この認証機関が法人である場合にありましては、その法人の役員又はその役員構成が認証業務の公正な実施に支障を及ぼすことがないかどうかと。こういった点を認定基準に盛り込みましてその適合性を確認するということにしておりまして、これによって認証機関としての適格性を国が確認した上で認定するということにしております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 引き続き、今度はこの医療機器の認証をするということでございますから、この第三者機関につきましては、当然ですけれども、製品に関する相当な知識が必要になるのではないかなというふうに思います。そういった意味では、例えばメーカー関係の公益法人が認定をされたような場合に厳正かつ中立性というようなことがしっかりと担保されなければいけないというふうに思うわけですけれども、この点については政府参考人としてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、第三者認証機関が公平、中立に業務を運営できることを確保するというのは大変重要な点でございまして、先ほど申し上げましたように、第三者認証機関の認定基準の中にも、いわゆる法人である場合には、役員又はその構成員が認証業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないかどうかをチェックした上で認定するということが一つの認定要件に入れてあるわけでございます。したがいまして、その点を認定の際にはきちんと確認するということが一つございます。 それから、認定した後も定期的に国が第三者認証機関の監査を行いまして、認証業務が適正かつ公正に行われることを十分確保しているかどうかということをチェックし、仮に、監査の結果、何らかの問題が明らかになった場合におきましては改善命令、あるいは場合によっては認定取消しといったような指導、処分を行うこととしております。 今後、具体的な基準を定めることになりますけれども、その点を定めるに当たりましては、御指摘のとおり、適正な認証が行われるように努めてまいりたいというふうに思っております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 次に、今度は薬事法についてお伺いをいたします。 薬事法における広告の在り方について本日はお伺いをしてまいりたいと思うんですけれども、医薬品あるいは保健機能食品、それから一般食品とそれぞれに分類をされているわけですけれども、まずこの辺りから政府参考人にお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) まず、医薬品と食品の区分に関してでございますけれども、法律上は食品衛生法におきまして、食品とは薬事法に規定する医薬品等を除くすべての飲食物をいうというふうに規定されております。 一方、医薬品につきましては、薬事法上、「日本薬局方に収められている物」のほか、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」というふうに規定されております。この薬事法によります承認制度に基づきまして、その有効性、安全性を評価されたもので、一般には病院、薬局等の医薬関係者から患者に対し提供されるものというふうに解釈されております。 保健機能食品につきましては、食品衛生法及び栄養改善法に基づきまして、食品のうち一定の条件を満たしたものにつきまして健康の維持増進に役立つ旨の表示を認めるために設けた食品のいわゆる分類名でございまして、これは二種類ございます。一つは、個別に国の許可を受ける特定保健用食品という分類名であります。それからもう一つは、基準に従いまして栄養成分の機能を表示する栄養機能食品、この二つのカテゴリーから成っております。 さらに、保健機能食品以外のいわゆる一般食品、この中には健康食品等も含まれますけれども、これにつきましては、医薬品的な効能・効果はもちろん、保健機能食品のような機能性表示を行うことは認められていないという形になっております。
○西川きよし君 ありがとうございました。細やかに分かりやすく御答弁いただいて、ありがとうございました。せっかくこの委員会に所属をさせていただいておりまして、もっと早くに質問をさせていただきたかったんですけれども。 次に、いろいろ今御説明いただきまして、最近は本当に健康ブームと申しましょうか、大変に多くの健康食品が、テレビはもとよりです、新聞も雑誌もそうですけれども、大変市場に出回っておりますけれども、そうした中で、例えば身近に皆さん方のお近くでもいらっしゃると思うわけですけれども、例えばアトピーによく効くとか、高血圧、糖尿病によく効く、そういったうたい文句で広告なりセールストークで販売されるようなケースが多々ございますけれども、医薬品でもないのにそのような、例えば何々に効く、あるいは糖尿病治療剤だとか血圧調整剤といったような品物の広告なり販売をすることについて、薬事法上の取扱いというのは一体どうなっているのかなという素朴な質問でございますけれども、政府参考人といたしましてはいかがお考えでしょう。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、いわゆる健康食品と称しながら医薬品的な効能・効果等をうたい、広告や販売されるというのが実態として一部見られるケースがございます。 いわゆる健康食品と申しますのは、医薬品と違いまして、そもそも病気の治療や予防を目的とするものではないものでありまして、病気の治療や予防に役立つ効能・効果を説明したり、あるいはそれをほのめかすような広告や販売を行っている場合には、これは無承認、無許可の医薬品として当然薬事法の規制の対象というふうになります。 これらのいわゆる健康食品につきまして、こういう形、いわゆる医薬品的な効能・効果をうたうという形が広まりますと、一般消費者の間に医薬品と食品の概念を混乱させますし、ひいては医薬品自身に対する不信感を生じさせるおそれがあるということ、それから有効性が確認されていないにもかかわらず疾病治療等が行えるかのような認識を与えて販売されるということになりますと、これを信じて摂取する一般消費者に本来の正しい医療を受ける機会を失わせたり、あるいは逆に疾病を悪化させるなど保健衛生上の危害を生じさせるおそれがあるということなどから、薬事法におきましてはこうしたものについては厳正な取締りを行っているというところでございます。
○西川きよし君 細やかに御説明いただいて、ありがとうございました。 もう皆さん、本当に全国的に、今先ほども申しましたように、いろんな病気でわらをもつかむ気持ちで家族はもとよりお友達に、またお医者さんに、お知り合いの方にいろいろお伺いをいたしまして、皆さん本当に全国走り回っているような御家庭も何軒か存じ上げておりますけれども、それはそれは本当に悲痛といいますか、悲惨といいますか、本当にお気の毒な方がたくさんいらっしゃいます。 そこで、今度は特許庁にお伺いをしたいわけですけれども、今のような健康食品、つまり一般食品でありながら、例えば糖尿病の治療剤であるとか血圧の調整剤というような名称をもって特許申請が行われたような場合の、こういった場合の取扱いというのはどういうふうになるんでしょうか。
○政府参考人(市川幹雄君) 一般に申し上げまして、発明の取扱いに関しましては、特許法の第三十六条というものがございまして、発明を適切に開示しているという要件が必要でございます。さらに、特許法の第二十九条の規定がございまして、その発明がそれまで過去の発明に比べまして新しいという要件、さらにその発明に比べて進歩性がある、こういう要件を有していることが必要になります。したがいまして、これらの条件を満たしている場合には特許を受けることができると、こういうことになってございます。 したがいまして、先ほど御質問のありました健康食品のような一般食品でありながら糖尿病の治療剤とかあるいは血圧調整剤という名称をもって特許申請がなされる場合があるわけでございますが、特許庁では通常こういった出願に対しましても医薬品を担当する部署において審査を行うわけでございますが、特許法の規定に沿いまして、発明の開示あるいはその発明の新規性とか進歩性、これらの観点から的確な審査を行いまして、それらが認められれば特許を付与すると、こういうことになってございます。
○西川きよし君 じゃ、そういった場合の審査の主眼といいますか、そういった部分はどういったところに置かれるわけでしょうか。
○政府参考人(市川幹雄君) 薬事法によりますと、薬事法の目的でありますのは医薬品等の品質とか有効性及び安全性の確保という観点から必要な規制を行うということが目的になってございますが、特許法では「発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」と、こういうことでございまして、したがいまして特許の審査におきましては、この特許法の目的に従いまして権利に係る発明の特許請求の範囲、ここに着目をいたしまして、先ほど申し上げましたように、その発明が明細書の中で客観的なデータ等に基づきまして適切に開示されているかどうか、あるいはその発明が新規性あるいは進歩性を有しているかどうか、ここが一番ポイントでございまして、ここに主眼を置いて審査しておるところでございます。
○西川きよし君 はい、よく分かりました。 大変難しいことでございまして、なぜ私がこういったことをお伺いしたかったかと申しますと、ある健康食品の広告が、今日は質問でございますので、手元にも持ってまいりました。 名前は申し上げませんけれども、この商品はどこにも医薬品というようなことが書かれていないわけですけれども、健康補助食品というふうになっております。ところが、特許として血栓溶解剤とか糖尿病の治療剤というふうに書かれてあります。つまり、薬事法上において当然医薬品として認められていないわけですから、医薬品という表示があれば、これは即、先ほど来お話もございました薬事法違反ということになるわけですけれども、しかし、特許という分野においては、何々に効く、いわゆる何々治療剤とか、特許がこういうふうに書けば取得できるわけですから、そのような食品の広告に特許、糖尿病治療剤と書かれているにしても、ある意味で、これはよく考えてみますとやっぱり事実が書かれているわけですから、これは薬事法上はどういったような対応になるのでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今の御指摘の特許法も含めまして、ほかの法令の規定のいかんにかかわらず、薬事法上は、それがいわゆる薬事法上の承認・許可を取得していない限り、病気の治療や予防に役立つ効能・効果を説明したり、あるいはそういったものをほのめかしたりするような広告となっている場合は、無承認無許可医薬品として薬事法上規制するという取扱いをしているところでございます。
○西川きよし君 このように糖尿病の治療剤であるとか血圧の調整剤と書いてあれば、社会通念上からして医薬品というふうに、世間一般、そういう印象を持つというふうに思います。 しかし、その一方で、特許ということでは確かに認められているわけですから、特許、そして糖尿病治療剤ということでも、これはこれで虚偽ということでもないと思いますし、いずれにいたしましても消費者からすれば非常にやっぱりちょっと紛らわしいなと、そういうことであるということには間違いがないと思うわけですけれども、初めからいろいろと御質問を聞いていただきまして、坂口厚生労働大臣、この現状を、今御質問させていただいた内容をお聞きいただいて、最後によく理解できるようにまとめていただいた御答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これは確かに御指摘のとおり、一般国民の皆さん方がごらんになりましたときにどうなのかと。これがいわゆる保健剤なのかあるいはそうでないのかというのは、なかなかちょっと判断難しいですね。健康補助食品というふうに一方では書いてあるし、しかし一方におきましては特許として糖尿病治療剤とこう明確に書いてありますと、補助食品であるというふうに一方では見ながら、しかし糖尿病治療剤ということを書いてあるとこれはやはり薬なのかなというふうに思われる可能性も率直に言ってあると思います。 ただ、先ほど特許庁からお話をいただきましたとおり、特許庁のお考えに従っていけば、これはこういうふうに書くということは問題ないんだろうというふうに思います。しかし、その薬を求める国民の側の皆さん方から見ますと、本当にこれで薬だというふうに思い込まれる人もなきにしもあらずだと私も率直にそう思いまして、ここのところはちょっと特許庁さんとよく一遍相談をさせていただきますので、少しお時間をちょうだいをしたいと思います。 いずれにいたしましても、国民の皆さん方がごらんをいただいて、よく判断をしていただけるような書き方というのがどういう書き方があるのか、そこをはっきりちょっとさせておかないと、確かに疑われる可能性があるというふうに思いますので、少しお時間をちょうだいしたいと思います。
○西川きよし君 終わります。
○森ゆうこ君 よろしくお願いいたします。 前回もお聞きしたんですけれども、血液製剤について、感染症報告や海外での措置報告がなされた場合、厚生労働省におきましてはどの部署がいつどのようにして処理していくのか、具体的かつ明瞭にお答えいただきたいと思います。そして、簡潔にお答えいただきたいと思います。 先ほどもお話がありましたけれども、今回、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課が発表いたしましたフィブリノゲンの製造承認をめぐる問題ですけれども、私も昨日実際に、報道資料を持ってきてくださいということで持ってきていただいたら大変分厚いものでして、もう直接、さっと読ませていただいたんですけれども、これ、うまくきちっと専門家の意見が反映されていれば、その時点であるいは製造承認取消しということになったのかなと。これはまだ、よくこれからお調べになるということですけれども、今回法改正をして体制も万全にするということで、今後どのようになるのか、先週の質問、再度お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 今、例示として出されました血液製剤について申し上げますと、血液製剤について何か感染症が生じた場合、あるいは外国においてその血液製剤の製造販売が中止されたとかあるいは製品が回収されたといったような措置が実施された場合、さらにはその血液製剤に関連して国内外の文献で何らかの報告があった、こういった場合については厚生労働大臣へ報告する義務が現在あるわけであります。こういう形でまず情報が一応製薬企業等から厚生労働省へ寄せられます。 こういった企業からの報告書に基づきまして、まず医薬局の中におきまして担当官がその記載内容のチェック、点検とデータベースへの入力等を行いますとともに、局内において関係専門家によります評価検討を行います。 そういったものを行った上で、そのケースに対応した形で、一番厳しい措置としては製品の回収というものを行いますし、さらには緊急安全性の情報の発出という形で注意を促す、さらには「使用上の注意」の改訂といったような安全対策措置を講ずるというのがいわゆる基本的な流れでございます。 その際に、いわゆる審議会等の意見を聴くというケースもあるわけでございまして、例えば、先ほどもちょっとありましたけれども、その因果関係につきまして局内だけにおいてはなかなか判断が難しいというものにつきましては、いわゆる審議会等の専門家の意見を聴いて疫学的な検討を加えて、そういった安全性の評価というのをしてもらうというようなとき、あるいは承認の取消しとかいうようないわゆる強権の発動のようなケースの場合、こういった場合については審議会の意見を聴いて措置をするというケースになっております。 そして、安全対策措置を行いましたら、その結果につきまして、いわゆる緊急安全性情報でありますとかあるいは注意改訂にした場合には、その内容の情報等につきまして毎月、医薬品・医療用具等安全性情報というのを発行しておりますが、それに掲載するとともに、当然その内容はインターネット等でも公開しておりますし、関係の学術書にも掲載いたしまして、広く国民の皆さんに情報提供していくという形の流れになっておるところでございます。 今回の改正におきましては、こういった現行の流れを一層安全対策を強化するという目的で大きく三点を入れておりますが、一つは、いわゆる市販後の安全管理業務というものをより強化していくという意味で、いわゆる元売業の許可要件の中に、市販後の安全管理体制を要件として、許可する際にはその安全対策がきちんとできているかどうかというのをチェックするというのが一点であります。 それから二点目は、厚生労働大臣が企業側において何か問題があれば改善命令等を出しますが、従来はこれがかなり限定された範囲に限られておりましたけれども、今般、品質や安全性等広く、問題があれば幅広くいろんなケースで改善命令を出せるような形に広げております。 それから三点目は、特に生物由来製品、従来から大変、血液製剤等、あるいはヤコブ等につきましてもこの生物由来製品関係が非常に大きな問題になっているわけでありますけれども、こういった生物由来製品の感染伝播リスクに着目しまして、ドナースクリーニングでありますとか感染症定期報告、遡及調査、こういったシステムを法律上体制整備していくというものを盛り込んで安全対策の強化を図っているということでございます。
○森ゆうこ君 監視、そして予防原則に基づいて回収命令等を発動したりということで監視のシステムは強化されたということだと思うんですが、ただ、どんなにシステムを作っても、結局はそれを実行する現場の職員の皆さんに独立性、中立性、そして国民の生活、国民の安全を守るんだというそういう意識がなければ実行されないのではないかと思います。 いわゆるその中で、厚生労働省の担当部局の中での司令塔に当たる局長、審議官、課長クラスの方については、退官後の再就職先については、関連企業への天下りというのは当然行われない方がいいということで気を付けていらっしゃると思いますが、この過去十年くらいの局長、審議官、課長クラスの方の再就職先をお尋ねいたします。政府参考人にお願いします。
○政府参考人(宮島彰君) 過去十年間の医薬局関係の局長、審議官、課長につきまして調べましたところ、国家公務員法の第百三条におきましては、職員は、離職後二年間は、その離職前五年間に在職した国の機関と密接な関係にあるいわゆる営利企業等の地位に就くことを承諾又は就いてはならないという規定がございますけれども、これに該当する形の者はいなかったということでございます。
○森ゆうこ君 その後のことに関しましては調査をお願いできますでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 制度上、必ずしもきちっと把握できる形になっておりませんけれども、少し時間をいただきまして、可能な限り調査し、結果をお知らせしたいというふうに思います。
○森ゆうこ君 そのようにお願いいたします。 次に、第三者認証制度についてお尋ねいたします。 今回、認証機関として新しい第三者認証機関を作るということですけれども、具体的にこの機関はどのようなものを想定しているのでしょうか。政府参考人にお尋ねいたします。
○政府参考人(宮島彰君) 先ほど申し上げましたように、今般、平成十三年三月の規制改革推進三か年計画の閣議決定も踏まえまして、比較的リスクの低い医療機器に第三者認証機関という制度を導入することとしたわけでございます。 第三者認証機関の認定につきましては、機関の審査能力でありますとか、公正中立な業務執行が確保できる人的適格性なり、あるいは認証業務についての適切な基準、こういうものを満たしているかどうかということを審査した上で認定するということにしておりますけれども、現時点で具体的に想定する機関というのは特に具体的にはございませんけれども、ほかのケースで既に第三者認証機関制度を導入している例がございますので、そうした認証業務を行っている機関で既に実績のあるもので認定基準に適合している機関があれば、そのような能力と実績を有する機関の参入というのが今後考えられるのではないかというふうに思っております。
○森ゆうこ君 この第三者認証機関について、今ほどお話ありましたように、既に手を挙げているところがある、そして一般企業からも手を挙げたいという声もあるというふうに伺っております。 私、これ結構問題だと思うんですけれども、JAS法、別なJAS法のいわゆる格付機関というものを見ますと、もう結構次から次へといろんな格付機関ができているんですね、その業界団体がまとまったり個別の企業が作ったりして。アウトソーシングというのは聞こえはいいんですけれども、これが天下り先になるのではないかとか、規制緩和といいながらむしろ新たな規制コストの増大になるのではないかというような懸念がありますけれども、この第三者認証機関について大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この第三者認証制度というのは、これは民間事業会社と申しますか、民間がこれはやることでございますので、そのような制度の中に国がいわゆる天下りのような形で関与することは適当でないと考えております。
○森ゆうこ君 天下りは適当ではないということで、そのようにお願いしたいと思います。 そして、今回、医療機器センター、医薬品機構、国立衛生研究所審査センターを統廃合して新たに設置されます独立行政法人についてもお聞きしたいと思います。 この独立行政法人につきましては、小泉内閣の言わば目玉商品というんでしょうか、特殊法人改革というところから出てきて、特殊法人をつぶすという小泉総理の公約の下に、代わりにできたのが独立行政法人でございます。本来は行政をスリム化し効率化させるため設置されるもののはずなんですが、今回、五月の頭ごろの各社の報道を見ますと、特殊法人から独立行政法人への移行前の組織よりも役員が三倍に増えていると。「スリムどころか三倍増」、独立行政法人、これは読売五月五日の記事ですが、「監督官庁の官僚が役員に天下りするケースも多く、「焼け太りではないか」との指摘も出ている。」ということなんですけれども。 今回の薬事法改正に伴って組織の体制を見直すということに関しては、必要なものは作るべきだと思うんですが、むしろ組織をもっとそぎ落として、ぜい肉をそぎ落として機能させるということの方が重要だと思うんですが、この独立行政法人、新しい独立行政法人についての御見解を大臣にお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 独立行政法人、今度新しく作るわけでございますが、これは今までの特殊法人を幾つも寄せ集めて一つのものにしていったりするケースが多いわけですね。今回の場合にも、三つの特殊法人を集めて一つにしていくというようなことになるものですから若干、一つにするものですから、今まで個々三つに分かれておりましたものの一つ一つよりも役人の数は多くなるというようなことも一時的にはあるだろうというふうに思いますけれども、しかし一つになりましてそれが運用されていけば私はそういうこともなくなっていくのではないかというふうに思っております。 この独立行政法人の中には、これは例えば現職の公務員の皆さん方が出向しているようなケースもあるわけでありまして、それは、独立行政法人になりましてもやはりそういうケースは続くんだろう、一時続くんだろうと思うんです、新しい人が育ってまいりますまでの間は。そうしないとなかなかやはりやっていけませんから、そういうことはあり得るというふうに思っています。 ですから、先ほどの第三者機関ほど明確にこちらの方はその区分はできにくい状況に現在あるというふうに思っています。
○森ゆうこ君 第三者認証機関には天下りは適当でないと、独立行政法人は当分は天下り先になるということでよろしいでしょうか。現在出向したのがそのままに当分なるということで、とにかくやっぱり機能させるためにはぜい肉をそぎ落とすということが大切だということをもう一度申し上げておきたいと思います。 その次の問題に移らせていただきます。 今回、様々な問題を見まして、そして医療事故等も見ましても、お医者さんや、そして薬害の被害者の方、いろいろなお話が出るんですけれども、薬の話なのに薬剤師さんの話というのがどうも見えてこないんですね。 もっと薬剤師さんによって、薬品の使い方、特に血液製剤の適正使用ということが今回盛られておりますけれども、その適正使用をどうやって実現していくかということについては、薬剤師さんの力をもっと最大限に引き出して活用していただくのがいいのではないかと思いますが、そのことに関しまして、まず坂口厚生労働大臣の御見解を、政府参考人にお願いいたします。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、今回の改正におきます薬剤師の役割というものについてどんなふうになっているかということでありますけれども、一つは、今回の改正におきましては、いわゆる市販後の安全対策の重要性にかんがみまして、市販後の安全管理体制をきちんと行うという意味で、いわゆる製造販売業者、元売業者に対しまして市販後の安全管理体制を構築すると。その際、そこにいわゆる総括的な責任者をきちんと置きなさいというふうにしております。この総括責任者につきましては、これは原則、薬剤師になっていただくということが法律上規定しております。 それから二つ目には、医療現場に係る部分でございますけれども、平成八年の改正によりまして、薬剤師による患者への医薬品適正使用情報の提供を義務化いたしたところでありますけれども、今回更に、いわゆる生物由来製品の安全確保対策を充実させるために、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置が必要ないわゆる特定生物由来製品につきましては、薬剤師は、これは医師も同じですが、医師と同様に、その有効性、安全性情報を患者等に対して適切に説明を行わなければならないと。それから、HIV等の感染因子の混入が判明した際には、速やかな遡及調査が可能となるよう、必要な記録の作成、保存を行うことが義務付けられたところでございます。 このほか、薬剤師が副作用等や感染症の発生を知った場合には厚生労働大臣に報告することが、従来は任意でしたが、これが義務付けられたということも今回の法改正に入れております。 こうした改正法案に盛り込まれた薬剤師の役割を今後十分現場に浸透させまして、厚生労働省としては、関係団体と協力しつつ必要な周知啓発を行ってまいりたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 薬剤師の資質を向上させるために、今、厚生労働省と文部科学省は協力して薬学教育の年限の延長、つまり六年制というのを検討しているということですけれども、その進捗状況についてお尋ねいたします。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の薬剤師の養成に係る問題につきましては、平成八年に、文部省、厚生省、日本薬剤師会、それと日本病院薬剤師会、この四者から成ります薬剤師養成問題懇談会を設けまして検討をスタートさせました。その後、平成十一年には、この四者構成に新たに国公立大学、それから私立大学の薬学部・薬科大学の関係者を加えまして六者から成る構成になりまして、いわゆる六者懇と通称呼んでおりますけれども、この六者から成る懇談会で薬剤師養成に係る問題についての議論を進めてきたところであります。 本年一月に開催されましたこの懇談会におきまして、厚生労働省が検討すべき薬剤師の資質の向上を目指した具体的な課題としまして、一つには薬剤師需給の問題、それから二つ目には薬剤師国家試験の受験資格の見直しの問題、それから三点目には薬剤師国家試験の内容をどう見直すかと、こういった点が提示されまして、こういった問題を更に検討するために今回新たに薬剤師問題検討会を厚生労働省に設置して検討することとしております。 また、本年五月には、日本薬学会におきまして薬学教育モデルカリキュラム案というのが取りまとめられました。この案につきましては、厚生労働省としまして、薬剤師国家試験の受験資格としてはこのカリキュラムを適切なものと評価しておりますし、このカリキュラムを履修するには現在の四年の修業年限では足りず、少なくともあと二年延長する六年間の薬剤師教育が不可欠ではないかというふうに思っております。さらに、薬剤師国家試験の受験資格要件を長期間の実務実習を含む六年間の薬学教育を受けた者をベースとして検討していくというようなことも今後の方向性として提示したところでございます。 このような方向性の下で、薬剤師の将来需給や薬剤師国家試験の受験資格及びその内容、さらには薬剤師の資質向上に関する諸課題につきまして、年度内を目途に検討を行い、順次結論を得てまいりたいというふうに思っているところでございます。
○森ゆうこ君 先生方、お医者さん、そして薬剤師の両方の方にお聞きしましても、やはり薬剤師の早期の六年制の教育の充実ということを要望していらっしゃいます。以前よりは疑義照会、薬剤師さんの疑義照会などが頻繁に行われて、それが薬の適正使用にかなり有効であるというふうなお話も伺っております。 その早期実現をお願いしたいと思うんですけれども、この件につきまして大臣の御所見を伺います。
○国務大臣(坂口力君) 薬剤師さんの役割というのは非常に私も大きいと思っておりますし、そして、薬剤師さんが担当していただく範囲あるいは質、そうしたものも非常に大きくなって、あるいはまた深まってきたというふうに思いますから六年制の教育というものが今議論されているんだろうというふうに思いますし、私もその必要性を認めたいというふうに思っております一人でございます。 先ほど出ましたように、ただ、例えば血液製剤などの使用量を抑えるということで薬剤師さんのお仕事がそこに可能になるかどうか、例えばこれは少しこの血液量は多過ぎるんではないでしょうかということまで果たして言えるかどうか、ちょっとそこは私疑問に思うんですが。 ただ、例えば型が違っているとか、あるいは薬でも薬の量が非常に違っているとかいうような御指摘はこれはもう十分していただけるわけでありまして、疑義照会というお話ございましたけれども、確かにそういう薬剤師さんからの御指摘をいただいて医師の方が訂正をするということは当然あり得ることですし、十分にこれをやっていただくことによってより安全になっていくというふうに思っている次第でございまして、いわゆる医師と薬剤師さんの連係プレーをいかに進めていくかということが大事でございますので、より高度の学問を身に付けられました薬剤師さんが一人でも多くなりまして、そしてそういう方向に行くことを期待をしている次第でございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。機能するようにますます資質を向上させていただくことをお願いしたいと思います。 次の質問は、通告していないんですけれども、午前中の参考人質疑でございました、FDAが海外の血液製剤又はそういう薬品なんかを輸入する場合には海外に出掛けていって査察してくると。逆に日本の場合には、もう海外から入ってくるのはそのまま受け入れてしまう。やっぱりその生産現場、今度は元売承認という形で法律も改正するわけですから、生産現場が海外にシフトしてくるということも多く考えられるということで、その海外の製造現場への立入検査等、きちんと把握するべきではないかと思いますが、これにつきまして大臣の御所見をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 私も大事なことだと思っております。 先般も、リコンビナントをアメリカから輸入をいたしておりましたが、これが急に製造が禁止になるというようなことがございまして、そしてその理由が余り明確に伝わってこなかったわけでございます。そのときにも私言ったんですけれども、海外から多くの、年間多量に買入れを行っているような薬、そうした薬につきましては、やはり年に一回ぐらいその企業にお邪魔をして、どういうふうにその製品が造られているのか、製造過程、そして製造過程でどうしたものが、どういうものが使われているのかといったようなことにつきましてもやはり細かく見てくると。見てくるだけではなくて、そしてそれを参考にして、それから後の自国の購入というものについても意見を言うということがやっぱり大事じゃないかというふうに思っております。 御指摘は十分そういうふうな方向で検討したいと思っております。
○森ゆうこ君 これで質問は終わらせていただきますけれども、今回のこの薬事法の改正で、まず予防原則という基本的な考え方が明らかにされたこと、そしてその予防原則という考え方が法にも反映されていること、これは大変評価できることだと思います。そして、新しい体制が整うわけですけれども、結局、何度も申し上げておりますけれども、体制はできてもそれが機能するかどうかはそこで働く方々の意思によるということで、特に、今日、日本代表、ワールドカップの初戦がありますけれども、その司令塔の存在というのは大変大きいものだと思います。ジダンのいないフランスのようになったら困るわけで、その司令塔たる大臣、そして局長、そして審議官、課長さんから、国民の消費者の視点に立った予防行政という、医療行政というものを行っていただきたいということを最後に申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○井上美代君 日本共産党の井上美代でございます。 今回の薬事法改正の中の副作用の問題にかかわりますが、私は、スティーブンス・ジョンソン症候群、以下SJSと呼びたいと思いますが、このSJSの問題と副作用被害の公的な救済制度について質問をさせていただきます。 SJSは、市販の風邪薬、鎮痛剤を始め、数千種類の薬剤によって引き起こされる深刻な副作用被害で、あらゆる薬で発症の危険があります。原因はまだ分かっておらず、予防法は確立されておりません。発症は百万人に一人から六人、こういうふうに言われておりますけれども、老若男女を問わず、だれでもこの発症の可能性があります。 その症状は、皮膚に発疹が出、そして水疱ができまして、やがて全身が赤くただれていきます。やけど状態になり、そして死亡率は二〇%にも及んでいると言われております。皮膚の炎症が回復しても目に重い後遺症を残すことが多く、厚生労働省の発表では、年間で二百五十件から三百件の症例報告があり、その累計の数は決して少ないものではありません。 被害者の方々は、症状自体のひどさに苦しめられるとともに、今までの仕事が続けられなくなるとか、あるいは働くことまでできなくなり、もう絶望のふちに立たされたという方もおられます。収入を失った上に、長期の病院通いのために、医療費、交通費、繰り返される角膜の移植手術のために費用などで家計が大きく圧迫されております。家を担保にして借金をしているという方もおられます。 本日は、SJSの患者の会とそれを支える友の会の方々が傍聴においでになってくださっております。 十四歳の良美ちゃんのメッセージのほんの一部を紹介いたしますけれども、私は四歳のときに肺炎と診断をされて入院をしました、そのときに使用されたコスモシンという薬でスティーブンス・ジョンソン症候群になりました、子供が被害に遭うことを止められるのは大人の人の一人一人の力、それだけであると思いますから、私は同じ病気の人たちと被害者が本当になくなるように願いながら訴えていきたいと、このように述べておられます。 患者の状態については、マスコミも報道しておりますが、大変衝撃的なものでございます。 私は、一九七九年にさかのぼりますけれども、当時の薬害の被害者の声も入れて、旧厚生省のバックアップで、有識者による研究報告が発表されております。これは、報告書の名称は「医薬品の副作用による被害者の救済制度研究会報告」という名前の報告で、救済機構を創設する際の基礎となった報告だということです。この報告には、医薬品の副作用による被害は医療の進歩の中で起きるものであり、国としてその救済を進める責務があること、製薬企業はそもそも薬に対する国民の信頼の上に成り立っており、副作用を防止する責務があること、こうしたことが述べられております。 私は、まず政府参考人にお聞きしたいのですけれども、この研究会の報告はどういった経過で出されたものであるのかお聞きいたします。御答弁お願いします。
○政府参考人(宮島彰君) 医薬品は、御案内のように、国民の生命、健康の保持増進に大変大きく貢献しているものでございますけれども、同時に、医薬品が有効性と安全性のバランスの上に立つものであるという特殊性も持っておりますし、その副作用の発生を完全に回避するということも難しい面がございます。特に、サリドマイド事件、スモン事件という大規模な副作用被害が発生したことから、医薬品の副作用による健康被害が大変社会問題化したという経過がございます。 一方、医薬品副作用被害救済制度が創設される以前におきましては、こういった被害に対する救済等の対応はいわゆる民事責任に基づく対応というふうにされていたものでございますけれども、医薬品による副作用被害というのは民事責任としての過失責任を必ずしも問えない場合があるということや、民事責任が発生し得る場合でもいわゆる訴訟による解決には大変長期間を要する、こういったことからこのような副作用被害の救済制度を創設することが社会的に要請されたという背景がございます。 こういった背景を踏まえまして御指摘の研究会報告が、昭和五十一年に取りまとめたものでございますけれども、この報告書を踏まえまして更に検討を重ね、昭和五十二年に旧厚生省の薬務局におきまして医薬品による健康被害の救済に関する法律案大綱という試案を公表いたしました。この試案に対しましては関係各界から様々な意見や批判が寄せられ、これらの意見や御批判を更に検討いたしまして、医薬品副作用被害救済制度の創設のための法律案を昭和五十四年の国会に提出したという経緯でございます。
○井上美代君 先ほど私は、研究報告を一九七九年と言ったようですけれども、七六年で訂正いたします。 今御答弁がありましたように、この報告も踏まえて、SJSに限らず副作用被害の救済は被害者個人の責任に任せられるものではなく、社会の責任で救済するべきだとして、そして旧厚生省の薬務局の案がつくられて、そして一九七九年に医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構というのが、言ってみれば救済機構ですけれども、これが発足をしたということです。ところが、実際に作られた救済機構というのは、この報告の積極的な提案の多くが反映されていませんでした。せっかくの報告が生かされずに大きく後退をしたために、たくさんの副作用被害者が救済されずに苦しんでいるということであります。 救済機構については、発足以来二十年以上その給付内容は基本的に全く変わってはいないということですが、副作用被害の痛ましい現状に合わせて被害者の過酷な経済負担を軽減できるように救済機構の給付の在り方を改善してほしいというのが被害者の切実な願いなのであります。こういった方々に温かい光を当てるのが私は政治であるというふうに思うんです。 私は、そういう立場から、まず政令を変えることで改善できる給付について具体的に質問をしたいと思います。政令ですので法律を変える必要はなく、政府の腹一つで、そしてまた厚生労働大臣が閣議で提案して頑張ってくだされば改善できる問題なのです。 SJSでは、一命を取り留め皮膚の炎症がたとえ治ったとしても、両方の目の痛みが残り、視力を奪われることが多いのが特徴です。まぶたがくっ付いてしまうという現象、そして涙が出ずに重症のドライアイとなり視力が落ちるということ、そしてまた角膜移植を繰り返している、こういう例が幾つも出ているんです。 ところが、これらの視力を奪われた方々が救済機構の余りに厳しい制限のために給付を受けられないということが起きております。救済機構の給付では、例えば障害年金については、政令では障害基礎年金制度に準じると、このように定めてあります。そのため、障害の程度が障害者等級の一級とそして二級に相当する人しか年金を受給できません。二級というのは、矯正した視力で両方の目を足して〇・〇八以下ということです。これはもう大変厳しいものだというふうに思います。 ところが、先ほど挙げた研究会の報告では、日常生活の困難度とともに労働能力の喪失度についても配慮をするようにと、こういうふうに書いてあるのであります。つまり、日常生活の困難度に対応した障害基礎年金だけではなく、労働能力の喪失に対応した障害厚生年金にも準ずるようにということが書いてあるわけです。副作用被害は、日常生活の困難をもたらすばかりでなく、労働能力をも奪うのですから当然だというふうに思うんです。障害厚生年金の基準を持ってくるともっとたくさんの被害者が障害年金、障害手当を受給できるのです。障害厚生年金では三級の人、つまり両方の目がそれぞれ〇・一以下まで年金を受給できます。さらに、両方の目がそれぞれ〇・六までは障害手当金、つまり年金と違って一時金だけですけれども、手当金を受け取ることができることになるわけです。 そこで、大臣に私は質問をいたします。報告にあるとおり、障害厚生年金の基準に合わせると政令を変えることで給付を一歩改善させることができるんですね。このことについてどのようにお考えになるのか、御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) スティーブンス・ジョンソン症候群の皆さん方のお話はこれまでにも何度かお取り上げをいただいた方もございまして、私も患者さんの皆さん方とお会いをさせていただき、そしていろいろと現状につきましてもお聞きをしたところでございます。大変厳しい生活を強いられている皆さん方も多くおみえでございますし、そしてまた後遺症とはいいながら現在なお厳しい障害に悩んでおみえになる皆さん方も多いわけでございまして、そのことを私も十分に存じている一人でございます。 さて、その対応に一体どうしていくか。今までも省内でもいろいろの議論を実は重ねてまいりました。今、具体的なお話のちょっと総論的なことを申し上げさせていただきますと、先ほどもお話ございましたように、昭和五十五年でございますか、いわゆる副作用に対します救済法ができまして以後、この以後の方はこれに当てはまるわけでございますが、中にはこれ以前にこの障害になられた皆さん方がおみえになる、そこを一体どうするのかという問題が最大の問題でございます。 これは、スティーブンス・ジョンソン症候群だけではなくて、ほかにも例えばライ症候群でございますとか、そうした他の症候群の皆さん方もおみえでございまして、こうした皆さん方にどう対応するかというのでいろいろの議論を現在もなお重ねさせていただいているところでございます。 医学的な研究につきましても、涙腺の研究でございますとか、そうした後遺症に対します対応につきましても、科学研究所の中からできるだけそうした対応をしてほしいというので、研究の方も今お願いをしているところでございます。 そうした前提ございまして、今御指摘になりましたいわゆる障害等級のお話でございますが、確かにこの報告書には労働の能力の喪失度に着目をした障害等級を勘案してという文言があること、事実でございます。ただ、障害をお受けになります皆さん方は、いわゆる職業を持った皆さんだけではなくて、小さいお子さんもおみえになれば高齢者の皆さん方もおみえになるといったことでございまして、必ずしも労働の能力を問われる年齢の方々だけではないというようなことから、国民年金による基準をその当時採用したというふうに聞いているわけでございます。それはそれなりに一理のあることでございますけれども、今も御指摘になりましたように、そのことによってこの年金の範囲が少し限定されるという問題も実は出てくるわけでございます。 ただし、この制度には併給も認められておりますから、厚生年金の掛金をしておみえになる皆さんは厚生年金の制度の併給も可能になっているわけでございますから、そうした点も考慮していかなきゃならないというふうに思っているわけでございます。 ただ、初めに申しましたとおり、総論としてどうするか、どういうふうにしたら皆さん方に対応できるかという問題意識というものは十分に持っておりまして、現在も様々な角度から議論をしているということだけを申し添えておきたいと思います。
○井上美代君 私は、基礎年金の問題と厚生年金の問題、それを申し上げましたけれども、これ、先ほど具体的に言いましたように、この障害の等級からいえば一級と二級しか受けられないというこの狭さ、これはもう本当に変えていかなければいけないんだと思うんです。だから、そこのところを、今検討していると言われましたけれども、その検討の中に入れていただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) もう少し広範な議論をいたしておりますので、排除するとは決して申しませんけれども、ここに集約をしてどうするかということを今考えているわけではございません。もう少し広範な範囲の中で最も適した方法は何かといったことを議論している最中でございます。
○井上美代君 私は是非積極的に広い範囲から救済の方法を考えていただきたいというふうに思います。 次には、そのやはり報告との関係なんですけれども、既に知られている副作用より知られていない未知の副作用に対してはより手厚い救済がされるべきであるとした上で、ただし、「極めて軽微なものについては、受忍すべき副作用として本制度の対象から除外することが考えられる。」と、こういうふうに報告は言っております。ごくごく軽いもの以外はすべて救済の対象とすべきだと書かれているのです。ところが、実際の救済機構の医療費、それから医療手当ですね、この給付というのは、政令で入院に要する程度と極めて重い場合に限定してしまいました。私はこれは余りに狭いと。 この具体的な例も挙げたいわけです。 SJSでは長期にわたって眼科に通っているケースが多く、失明の危険がある人も少なくありません。そして、病院で処方される特殊な目薬などの薬代やコンタクト代だけでも一月で四万円以上、そして年間でいけば五十万円以上と掛かってしまっております。交通費を合わせればもっと費用がかさむわけなんですけれども、地方の人は新幹線で通ってきている方もおいでになります。しかも、こういう状態がいつまで続くか分からないわけなんですね。 現状ではこういった医療費、交通費、すべて自己負担なんです。なぜなら、それは通院は入院するほど重くはないとみなされているからなんです。治る見込みもなく何年も何年も病院通いをしている人、そしてまた、その程度は軽い病気だ、給付は我慢しなさいと言えるかということを考えるときに、とても、皆さんのこの重篤な症状の中で、私はそれは言えないと思うんです。だから、公平公正という観点からも問題があるというふうに思っているわけです。 少なくとも、これは最低限の要求ですから、例えば副作用被害が長引いて長期にわたって病院通いしなければならない場合には、医療費、医療手当の給付の対象とすべきだというふうに思いますが、この点も是非検討願いたいという患者の方々の要望ですけれども、いかがでしょうか、大臣。
○政府参考人(宮島彰君) 今御指摘のいわゆる被害の程度に係る部分でありますけれども、医薬品副作用救済制度につきましては、いわゆる社会的な救済システムとして創設されておりますために、その給付の考え方として、重篤な健康被害を受けた方に対して重点的に給付を行うと、こういう考え方で構築されているところでございます。 この考え方に基づきまして、医薬品副作用救済制度における医療費、医療手当の支給の対象となる医療につきましては、今お話ありましたように、医薬品の副作用による疾病が入院治療を要する程度である場合ということで規定されておりまして、この規定によりましてこの重篤な健康被害を受けた方に重点的に給付という部分についての一応一つの指標として整理しているということでございますが、これの、今お話しのように、通院の場合まで拡大するということについてはなかなか難しい面が多いかというふうに思っております。
○井上美代君 私はやはりその点についても、今の患者の方々の苦しみを思うときに、検討課題であるというふうに思います。 私はもう一つ例を挙げておきたいと思います。 報告では、長期の療養については特に手厚い支援が必要だとわざわざ強調しております。報告の医療費について書いたところでは、副作用は一般の疾病と異なり長期に及ぶ場合があるので、保険外の医療についても給付するという特別の配慮が必要だと、こういうふうに言っております。ところが現状では、長期の通院については、保険外の給付を受けるどころか、保険での自己負担分まで給付が受けられないということなのです。二重の負担押し付けになっているわけなんです。 報告にこういった提言を出しているんですけれども、これをやはり尊重するべきではないかと思うんですけれども、大臣、答弁をお願いします。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の報告書につきましては、今お話がございましたように、一般健康保険との関係の記述がございます。 この医薬品副作用救済制度につきましては、既に御案内のように、製薬企業の民事責任を前提としないで、製薬企業全体の言わば社会的責任に基づきまして、一定の基準を満たした方に定型的な給付を行う制度という形で構築されております。したがいまして、こういった制度化に際していろんな議論がございましたけれども、最終的な結論としては、医療費の救済給付につきましては、いわゆる医療保険の診療報酬の例に倣って医療に要した費用の額を算定し、その自己負担額を支給することと整理されたところでございます。 いわゆる医療保険以外の医療費という点につきましては、その内容も非常に様々で必ずしも評価が定まっていない部分もございますので、保険適用外の医療費を対象とするというのは現時点ではなかなか難しい面があろうかというふうに思っております。
○井上美代君 私は、保険外の医療費負担についてなんですけれども、報告では、副作用による健康被害は一般の疾病と異なり治療方法が確立していない場合があるので、「一般の健康保険等とは別の治療方法についても給付を行うという特別の配慮が必要である。」というふうに書いているんですね。 SJSの初期の段階では全身のやけど状態を治す薬が必要で、これには免疫グロブリンだとかウリナスチンといった薬が有効ですけれども、これは保険が適用されないために二百万円以上の莫大な費用を負担しなければならないという場合があるわけです。また、SJSでは、一般の角膜移植では拒絶反応を起こす場合があり、そういったケースではどうしても特別の角膜移植をしなくてはなりません。しかし、この移植手術が保険適用ではないために、片方の目の手術代だけでも五十万円もするというわけなんです。しかも、SJSでは角膜移植を繰り返さなければならないために、それこそ気の毒になるほどの、気の遠くなるような金額の負担を、私聞いていても本当に気の毒に思いましたけれども、そういう金額の負担となっている。だから、報告の趣旨に沿って、保険外の多額の費用負担についても何らかの支援をする手だてを考えるときが来ているんだというふうに思うんですね。 私は、参考人ではなくて大臣に答弁をいただきたいと思っておりますので、大臣、このような大変な経済的な負担について、今後の問題としてどう考えておられるのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、医療保険の範囲内でのお話がございましたが、これは医療保険の範囲内で考えていく話なのか、もう少し大きい範囲の中でいろいろ検討すべきことなのか、そうしたことも含めて今少し議論を進めておりますので、いましばらくひとつお許しをいただきたいというふうに思っております。
○井上美代君 いろいろこういう問題があるわけですけれども、大きな立場から検討をしているというふうに大臣は御答弁されましたけれども、その検討というものの見通しというのはあるのでしょうか。 大臣、何かお考えがあれば是非聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今ここでお答えができる状況でないことは事実でございまして、今いろいろな皆さんとお話をしていることだけは事実でございます。
○井上美代君 私は、出されました医薬品の副作用による被害者の救済制度研究会報告、二十年前でありますけれども、患者の苦悩をいろいろ考慮しながら患者に対してもこうあるべきだということが書いてあるこの報告書というのは非常に重要な中身を分析し、研究しているというふうに思うんです。そういう意味で、私はこの報告を尊重するべきだというふうに思います。 私は、このSJSに関する政府、厚生労働省と、それから製薬企業のこれまでの対応について質問をしたいんですけれども、まず厚生労働省が副作用被害としてSJSが発生したことを初めてリアルタイムで情報をつかんだのはいつでしょうか。そしてまた、厚生労働省が医薬品に添付される「使用上の注意」の中にSJSについて書き込むように製薬企業に対して初めて指示をしたのはいつでしょうか。政府参考人、御答弁を願います。
○政府参考人(宮島彰君) 厚生労働省におきまして医薬品の副作用としてスティーブンス・ジョンソン症候群を把握した時期についてのお尋ねでございますけれども、現在残されている資料等を基に確認した範囲におきましては、具体的な時期は不明でございます。 しかしながら、昭和四十九年十月に当時の厚生省薬務局安全課が発行いたしました医薬品副作用情報ナンバー九というものの別添として添付されている医薬品副作用モニター報告概要、これは昭和四十二年三月から昭和四十九年三月までのものをまとめたものでございますけれども、この報告概要におきましてSJSの進行型でありますライエル型皮膚炎及び中毒性表皮壊死に関する記載があることから、少なくとも昭和四十二年から昭和四十九年までの約八年間におきまして、スティーブンス・ジョンソン症候群が医薬品の副作用として発現することは認識していたのではないかと推察されます。 また、厚生労働省としては、医薬品等の副作用情報を収集し、速やかな評価、検討を行った後、当該医薬品等を供給する製薬企業等に対し、回収あるいは緊急安全性情報の発出、更には「使用上の注意」の改訂等の安全対策を通知により指示することとしておりますけれども、このSJSにつきまして残された資料を基に確認しましたところ、初めてSJSに関する「使用上の注意」の改訂を指示した時期は残念ながら不明でございました。 しかしながら、現在の「使用上の注意」にSJSに関する注意事項が記載されている幾つかの医薬品につきまして企業照会等により確認しましたところ、昭和四十五年にスルファジメトキシン、サルファ剤ですが、について、SJSについて「使用上の注意」に記載して注意を喚起している事実は確認できましたけれども、この改訂が厚生省からによる指示か否かについては不明でございました。 厚生省からによる改訂指示があったものとして判明しております例といたしましては、抗てんかん薬であるカルバマゼピンが昭和五十年七月にSJSに関する「使用上の注意」の改訂を行っていることが確認されたところでございます。 以上はいずれも「使用上の注意」にSJSに関する記載がある一部の医薬品について調べたものでございますため、必ずしも最初に指示したものとは限らないわけでありますが、遅くとも昭和四十五年当時にはSJSに関する記載が「使用上の注意」に記載され、医療関係者に対して情報提供がされていたものと考えられるところでございます。
○井上美代君 不明な部分が幾つもあるんですけれども、私はやはり資料がはっきりしないということについては対策が大変遅れたのではないかという疑問を持っております。 SJSの被害者の中には、病気にかかってから十年以上もたってSJSであることを知ったとか、副作用被害であることを知ったとかいう方たちがおいでになります。こういう方たちは、救済機構の給付を受けようと思っても、副作用被害であることを証明する証拠がないために給付を受けられない人が少なくありません。医者のカルテの保存期間が五年ですし、町の薬屋に薬の販売証明を出してもらうのも何年もたってからではもう大変困難なわけなんです。だから、自分はSJSについて当時全く知らされていなかったのに、今になって証明しろと言われても困るというふうに訴えられている患者さんがいらっしゃるわけなんです。 厚生労働省として対応の遅れがあったのではないか。そうだったとしたら、こういった情報提供がされていなかった被害者の方々を救済する道をやはり考えるべきだというふうに思いますが、最後に大臣の答弁をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 医学の進歩と申しますか、そうした中で様々な薬が生まれてまいりますが、それが人によりましてはその効果よりも副作用によりまして多くの障害をお受けになるという方もこれはあるわけでございます。 そうした全体の推移というものを振り返ってみることは大事なことだというふうに思いますし、今までの経緯の中でそれがどういう状況の中で進行してきたかということもやはりこれは整理をしなければならないというふうに思っているわけでございますが、いずれにいたしましても、障害を持たれている皆さん方に対してどのようにおこたえをするかというところが一番大事なところでございますので、その点につきまして、先ほどからも申し上げておりますように、今鋭意検討を重ねているところでございます。
○井上美代君 今日は救済機構を中心に質問をいたしましたけれども、この問題についてまだ課題は幾つも残っておりますので引き続きやらせていただきたいと思います。 以上で終わります。
○小池晃君 前回に引き続いて、まず最初、フィブリノゲンの問題を取り上げたいと思うんですが、五月三十一日に三菱ウェルファーマからの報告書とアンケート結果が明らかになりました。 厚労省のアンケートでは、七七年のアメリカのフィブリノゲン製剤取消しについて記憶があった人が一名だと、一人覚えていたという記載があるんですが、この方はどのような役職の方でしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 米国におけるフィブリノゲン製剤の承認取消しについて記憶があると答えた者は、昭和六十二年当時に医薬品の再評価を担当していた職員でありまして、具体的には昭和六十二年ごろ、再評価調査会で米国におけるフィブリノゲンに対する措置についてその申請者の見解を求めることとされ、その後の検討内容については記憶していないというふうに回答しているところでございます。
○小池晃君 さらに、前回質疑でそのフィブリノゲン、使われたころから危険性の認識があったということが議論になりました。とりわけ七四年に当時の厚生省が添付文書の改訂を指導したと、これは重大だということを私指摘したんですが、この件の経緯について今回の調査では何が明らかになったんでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 五月三十一日に三菱ウェルファーマ社に対しまして、いわゆる添付文書の改訂の経緯についての報告を求め、それに対する回答書が出てまいりました。 その中で、昭和四十九年五月の添付文書の改訂につきましては、「使用上の注意」の項目に、血清肝炎に罹患することがあるとか、あるいは輸注速度が速過ぎるとチアノーゼ、心悸高進、血管内凝集による栓塞を起こすことがあるなどの追記をしたということと、逆にフィブリノゲン置換療法等の項目を削除したという記載があるのみで、添付文書の改訂の経緯等については触れられていないという回答をもらっています。
○小池晃君 報告書の別紙には、厚生省細菌製剤課の指導による改訂と書いてあるんですね。それ以上のことは何も前回報告から明らかになっていない。 私は、厚労省の質問というのは、昭和三十九年以降現在までの記載内容の変更の経緯を明らかにすることという質問なんですが、この七四年の経緯については全く明らかになっていません。これは再度問いただす、調査をすべきだと思いますが、イエスかノーかで結構ですが、お願いします。
○政府参考人(宮島彰君) 今申し上げました三菱ウェルファーマ社からの五月三十一日に出されました回答書につきましては、現在、その内容を精査中でございまして、御指摘の添付文書の改訂の経緯も含めまして、ほかの項目についても不十分な点等があれば更に報告を求めるなどしまして、更に調査してまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 さらに、今回の議事録、明らかになったものですね、先ほども議論ありました八二年六月の議事録ですが、アメリカでの承認取消しについて話題になっていまして、当時の予研の部長がアメリカでの中止の際にこちらでも製造中止を考慮してはということで私が厚生省に打診したと書かれておりますが、この打診された厚生省の担当者は一体だれが、そしてどう対応をしたのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、今回公表した文書の中に昭和五十七年六月三日の旧国立予防衛生研究所の内部会議の議事録及びその会議の録音テープがございまして、その録音テープによりますと、旧予研の当時の血液製剤部長がアメリカにおきますフィブリノゲン製剤の製造中止を受けて、この関係で厚生省にもいろいろ聞いてみたという発言が出されているところであります。 他方、現在調査の一環といたしまして旧薬務局在籍職員を対象として実施したアンケート調査では、これまでのところ、このフィブリノゲン製剤の承認取消しに関してただいまの旧予研から何らかの話を聞いたという回答は現在のところは得られておりません。このため、今後、アンケート結果を踏まえた旧薬務局職員に対する聞き取り調査やあるいは旧予研職員に対するアンケート調査等を実施いたしまして、実際に旧厚生本省にいつどのような形で伝達されたのか、又は伝達されたとすれば旧厚生本省がどのような対応を取ったのかなどにつきまして事実関係を明らかにしてまいりたいというふうに思っております。
○小池晃君 だとすれば、更に追加する調査の中に、七四年の添付文書の改訂の経緯、そこでどのような指導を行ったのかも含めて、これは再度調査すべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(宮島彰君) ただいま御指摘の昭和四十九年当時の添付文書の経緯等の部分につきましては、先ほどの三菱ウェルファーマ社の回答では明らかになっておりませんので、今後、当時の厚生省職員に対して確認を行うことも含め、更に調査をいたしたいと思います。
○小池晃君 これは徹底的に調査をして、速やかに報告をしていただきたいというふうに思います。 その上で法案の問題ですが、これは薬害エイズ、薬害ヤコブ病などの大きな被害を踏まえたことを教訓に、生物由来製品の安全性確保、これを目的の一つとしておる、その点では評価できると思うんですが、幾つか問題をただしたいと思います。 リコンビナントの、遺伝子組換え製剤の問題ですが、これは生物由来製品として分類されていますけれども、未知のリスクがあるわけです。やはりこれは血液製剤と同じように、遡及調査が義務付けられている特定生物由来製品に分類すべきではないかというふうに思いますが、いかがですか。
○政府参考人(宮島彰君) 血液製剤に代替します遺伝子組換え製剤のうち、血液成分を原材料として使用し、その量でありますとか使用期間あるいは不活化方法等から見て血液製剤と同等のリスクを有する製品につきましては、特定生物由来製品に指定するということを考えております。
○小池晃君 ヒト血液成分を含まない次世代製品についても、やはり動物細胞などを使うものについてはリスクが否定できないと思うんですね。あるいは、やっぱり遺伝子合成に伴うリスクというのはまだ未知の部分もあると思うんです。だから、そういう点からいうと、今のお答えでは私納得できない。やはり、疑わしきものは少なくとも遡及調査まで含めてしっかり材料を持っておくと。これがこの間の様々な事件の私教訓ではないかというふうに思いますので、是非これは特定生物由来製品として幅広く扱っていくべきだと思いますが、その点はいかがですか。
○政府参考人(宮島彰君) 今申し上げました血液製剤以外にも、今後一般的ないろんな遺伝子組換え製剤というのが出てくることが見込まれますけれども、そういったものは製造工程や原材料も製品ごとに非常に多様であるということが予想されますし、そういうものにつきましては個々にリスクを評価することが必要であります。 このため、薬事・食品衛生審議会におきまして、そういった遺伝子組換え製剤につきましては、例えば血液製剤と同等のリスクがあると認められる場合には当然特定生物由来製品に指定するという形での対応をするということになろうかと思います。
○小池晃君 大臣、基本的な考え方を私伺いたいと思うんですが、血液製剤と同等なリスクがあると判定すること自体がこれは非常に難しいわけですよね。だから、そういう点からいえば、やはり現在の治験で分からない部分というのはいろいろあると思うんですね。だから、できるだけ幅広く、私はリコンビナントは特定生物由来製品としてできるだけ幅広く扱っていこうという、そういう考え方を持つべきではないかと。細かいことは結構ですけれども、基本的な考え方としてやはりそういうふうに臨むべきではないかという点について、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ですから、今、局長から答弁ありましたように、血液製剤と同等のリスクを有する製品についてはというふうに言ったわけですから、それは私はその中にかなりな分野が入ってくるというふうに考えております。
○小池晃君 これはやはり幅広く規制の対象としていくべきだということを申し上げたいと思います。 それから、製薬企業のちょっと問題をお伺いしたいんですが、今度、この仕組みの中で、製造承認から販売承認に変わると。これで委託や分社化、合理化がかなり進むんではないかと。私心配しておりますのは、この法律が動き始めたときに、労働者の大規模な配転やリストラ、こういったことが起こりやしないかと。やはり、この点について厚労省として十分にチェックしていく必要があるんじゃないかということが一点。 それから、ちょっと併せてお聞きしますが、例えば山之内製薬などは、既にこの薬事法改正を踏まえて、国内の二つの工場を閉鎖して国内生産拠点を三工場に集約するそうであります。一方、海外ではアメリカ、オランダ、イタリア、アイルランド、中国、台湾と生産拠点を持っていると。 私、このままでは製造、製剤部分はどんどん空洞化するんじゃないかという危惧を持つわけですね。国内には販売部門しか残らないというようなことにもなりかねないんじゃないかと。やはり、その製剤、製薬企業の製造部分の空洞化ということについても、これはやっぱり一定の歯止めというのはあってしかるべきじゃないかと思うんですが、この二点について参考人にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) まず第一点目の件でございますが、今回の販売承認制度の導入によりましてアウトソーシングが促進をされ、製造に特化した受託業などの新しい事業が創出されることになります。ですから、医薬品産業全体としての発展も期待できるのではないかと考えておりまして、雇用の面から見ますとプラスにもなるのではないかと考えるところでございます。 ただ、その過程の中で、企業が雇用調整を行う可能性も御指摘のようにある場合も考えられますので、そうした場合におきましては、企業として安易な雇用調整を行うのではなくて、失業の予防や雇用の安定に最大限努力をしていただき、また離職を余儀なくされた労働者の再就職支援にも努力をしていただかなきゃならないと考えております。 政府といたしましても、離職を余儀なくされる方が円滑に再就職できるよう、雇用のセーフティーネットの整備にも取り組みたいと考えておるところであります。 さらには、研究開発基盤の整備ですとかあるいは治験の推進などの産業政策を行っていくことによりまして、雇用拡大にもつながる医薬品産業の発展を図ってまいりたいと考えております。 二点目の空洞化の話でございますが、今回の薬事法の改正では製造販売業者が市場に製品を供給するに当たっての最終責任を負うことになっております。 このため、生産部門の海外移転を行う場合でありましても、製造販売業者の責任で日本の薬事法基準を満たすような施設、それから人材などの確保を図らなければなりませんので、新たな投資コストあるいは投資リスクが生じる可能性が高いことから、現実にはこうした海外移転はそう容易には進まないのではないかというふうに聞いておるわけでございます。 いずれにいたしましても、今回の制度改正によりましてアウトソーシングが促進され、製造に特化した受託業を含む医薬品産業全体の生産性が向上いたしまして、こうした製造受託業などの新しい事業創出によって雇用の面からもプラスになるということを期待しているものでございます。
○小池晃君 さらに、血液製剤の問題についてちょっと若干お伺いしたいんですが。 この国内生産の原料血漿、血液製剤、リコンビナント製剤などについては新たな基準を設けるということになっているんですが、日本に輸入されるものについては、これはどのような基準が決められていくのか。国内で生産されたものと輸入されるものは、これは基本的に同一の基準というふうにすべきだと思うんですが、その点についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(宮路和明君) 薬事法の第四十二条におきまして、厚生労働大臣が医薬品等の品質、性状、製法等に関しまして保健衛生上の観点から必要な基準を設けることができることとされておるところでありまして、今後、御指摘の血液製剤あるいはリコンビナントに係る当該基準につきましても、輸入品、国産の別にかかわらず、同等の内容とするように見直すこととしておるところであります。
○小池晃君 そうなってくると、一歩更に進みますと、国内メーカーがアメリカに輸出しようとすると、今、FDAが調査に来て査察すると。これから日本企業が海外で製造委託することが増えることを予想されるわけですけれども、先ほども議論ありました、GMP査察を海外で行うようになるんだと。私、この点で、やはりGMP査察を海外で行うということになると体制上の非常な問題があるんじゃないかと思うんですが、これはやはり、こういう国外で生産されたものも同一の基準でやはりきちっと見ていくということであればそれに見合う体制ということが当然必要になってくると思うんですが、その点はどのようにお考えですか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のとおり、国内製造所に加えまして海外における製造所に対していわゆる実地の調査等を適正に実施するというためには、それなりの査察体制というのを整備していかなきゃいけないというふうに思っているところでございます。 この点につきましては、先ほど来も議論出ておりますけれども、今般新たに、いわゆる新しく独立行政法人を作りまして、審査関係のいろんな調査業務をここである程度行っていただくということも予定しております。したがいまして、いわゆる厚生省の内局とこの調査業務を担う新しい独立行政法人とにおきまして適切な役割分担等も踏まえまして、御指摘の海外における査察体制も整えるような方向で整備していきたいというふうに思っております。
○小池晃君 さらに、採供法の方について幾つかただしたいと思うんですが、これ、今、輸血用血液は日赤が独占的に供給をしています。一方、血漿分画製剤はメーカー、日赤、入り乱れていると。競合してダンピングが横行しているし、これが適正使用が進まない原因でもあるし、これが薬害被害の原因にもなっている、国内自給を妨げる一因ともなっているんだというふうに言われております。 その点で、血液製剤の供給というのは基本的に公的機関が一元的に担うべきでないかというふうに考えるんですが、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 今御指摘の血液製剤の供給体制の在り方につきましてはこれまでも大変いろいろな議論が行われてきておりまして、しかしながら、残念ながら関係者の間でなかなか意見の一致が見ないまま今日に至ってきております。 例えば、一番最近、直近にまとめられました平成十二年の中央薬事審議会特別部会報告書におきましても、供給を一元的に行うべきとする意見がある一方で、現行の方式を前提として改善を図るべきとする意見など、幾つかの意見が併記されるような状態になっております。 この部会における議論を見ましても、供給組織を一元化する場合、能率的な業務運営が可能かというような議論、あるいは供給組織を新設する場合、設立主体等実務上の問題をどのように取り扱うかといった問題、さらには、逆に供給を一元化しない場合には輸入製剤と国内製剤の価格差の存在により国内自給の推進が阻害されるのではないかと、こういった様々な意見がございます。 このように、これまでもいろんな血液製剤の供給体制については議論がされてきておりますけれども、残念ながら現在のところこういった意見がなかなか集約されていないということもございまして、今回の改正法案にもそういった形のものは特段盛り込まれていないところでございます。 ただ、今回の法案取りまとめの過程におきまして、この血漿分画製剤の製造体制の在り方についてはいろいろ御議論がございましたことから、今後、検討会において改めてこの問題につきまして検討を行い、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるということも考えていきたいというふうに思っております。
○小池晃君 大臣にお伺いしたいんですが、この問題、やはり意見まとまらないというんですが、やっぱり方向性を出していく必要が私はあると思うんですね。 輸血用血液は独占していてもよくて分画製剤はそれは駄目だというのは、これは成り立たない話でありまして、様々な矛盾を解決する上でも、これは供給の一元化ということを思い切って進んでいくべき基本的な方向なんじゃないかと考えるんですが、大臣の基本的なお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 血液の問題は、多くの国民の皆さん方に御協力をいただきまして、そして献血をしていただくわけでございますし、非常に公益性の高い分野だというふうに思っておりまして、これは一元化をして、そして赤十字が供給し、そして多くの医療機関の皆さん方にもそれをお使いをいただくということにしているわけでございます。 血液製剤につきましては、ちょっとそこから、日本国内におきましては献血の血液をちょうだいをして、余ったものと言うと語弊ございますけれども、日数等が経過をしたもの等を、それをちょうだいをして、そしてそこから製品を造り上げていくわけでございますので、献血と同じというわけにはいかない。 ただ、いろいろの問題点があることは私もよく存じております。 と申しますのは、赤十字が血液製剤を製造をいたしましても、この製造単価というのは、赤十字がやるんですからどうしても高くなるんですね。それで、他の製薬会社あるいはまた血液製剤を造っておみえになるところがおやりになりますものと比較をいたしますと、赤十字が造りますものは高いものですから、せっかく造りましてもなかなか売れないという、そういう事態が生じることも、これも紛れもない事実でございまして、過去にもそうしたことで非常に悩んできた経緯もございます。 こうしたこともございますので、血液製剤につきましては、十分これは議論を重ねながらこれから検討していかなきゃならない課題の一つと思っております。
○小池晃君 私は、この部分では市場原理的な考え方でやるべきところじゃないと、やはり国の責任を持った事業として国民の安全ということを大事に考えてやるべきところだというふうに思いますので、やはり国民の安全ということを最大限重視した施策に踏み出すべきだということを申し上げたいというふうに思います。 その上で、国内自給の問題、ちょっと時間なくなってきたんですが、自給の見通し、国内自給盛り込まれる方向になっていること、大変喜ばしいと思うんですが、いろんなハードルがあります。一千万人の献血の実現、それから二五%の適正化。今日ちょっと議論したいのは、リコンビナントの製剤が前提となっているという点なんですね。 自給といっても、アルブミンのリコンビナントというのはまだ承認もされていない製剤、これが前提となっている。これは、先ほどから議論あるように、第Ⅷ因子のリコンビナントは全部アメリカから来ているわけですけれども、供給が非常に不安定になるという事件もあったと。 私は、国内自給ということであれば、文字どおりやっぱり国内自給という方向を目指すべきだと。ここのところはリコンビナントで、ここは外国から来てもいいよということでは私はどうなんだろうかというふうに思いますので、基本的な考え方として、やはり日本国民の生命、健康を守る血液は国内自給でやっていくんだ、自給自足でやっていくんだと。リコンビナント製剤の未知のリスクということを考えても、ここの部分もやはりできるだけ国内で供給していくという方向を取るべきではないかと思うんですが、この点はいかがですか。
○政府参考人(宮島彰君) 今御指摘の国内自給の関係でございますけれども、平成九年に血液行政の在り方に関する懇談会の報告書におきまして、平成二十年時点で原料血漿百五十万リットルを確保するということで、そのためには年間延べ一千万人の献血血液が必要であるという一応目標が整理されたところでございます。 現在までのところ、推移を見ますと、比較的この線に沿った形で推移してきておりますけれども、ただ、その前提条件につきましては、これまでの実績に照らしまして大分変わってきておりますので、改めて検証する必要があるかなというふうに思っております。 例えば、原料血漿の確保量につきましては、目標を達成するべく毎年度順調にこちらの方は増加してきております。それから、アルブミン製剤の使用量につきましては、先ほどの懇談会の適正化目標は七十五万リットル減というふうになっておりましたが、もう既に九十五万リットルの削減をしておりまして、目標よりも二十万リットル上回るほどの減少をしております。こういった……
○小池晃君 もっと短く。
○政府参考人(宮島彰君) こういったプラス材料とともに、逆にアルブミン等のまだリコンビナントが供給のめどが立っていないというマイナス材料もありまして、そういったものも含めて慎重に検討する必要があろうと思います。 御指摘のリコンビナントの関係でございますけれども、この国産化というような話につきましては、現在、いわゆるアルブミン代替製剤のリコンビナントにつきましては、三菱ウェルファーマ社から承認申請がなされ、現在審査を行っているというところでございます。 それから、現在国内で使用されている遺伝子組換え型の血液凝固第Ⅷ因子製剤については、今御指摘のように全部輸入に依存しておるわけでございますので、これは当然安定供給を確保する観点からも望ましくないというふうに考えられますので、国内製品、輸入製品の適切なバランス、御指摘の安全性の問題も含めまして、この法律ができますれば、審議会等の意見を聴きながら基本方針を定めますので、その中に盛り込んでいきたいというふうに思っておるところでございます。
○小池晃君 終わります。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤でございます。 今日は、薬事法の改正について何点か柱を設けて質問をさせていただきたいと思います。 まず、昨日の事前の周知、ちょっと順番を変えて、フィブリノゲンの話からいろいろ質疑に入らさせていただきたいと思います。 非加熱の血液製剤フィブリノゲンによってC型肝炎ウイルス感染が広がって、今、大問題になっているんですが、これは簡単に言えば、六四年に旧ミドリ十字が承認を受け、製造を開始した。ところが、七七年に米国でその承認が取消しをされて、製造が中止をされたと。 その後どうなったかというと、よく言われていることとして、七九年の、予防衛生研究所の安田純一部長が、その著書の中で、米国ではもう既に製造中止になっていることを指摘をしていると。そしてまた、八四年、翌年の再評価に向け、ミドリ十字自身がアメリカで製造が中止されていることを厚生省に報告をしたと。八七年四月、青森県の産婦人科医での集団感染を機に行ったということなんですが、ミドリ十字は自主回収を行ったと。 これだけかと思ったら、ところが、実は七七年、アメリカで製造中止されて間もないころ、この安田部長は、厚生省に対して直接、日本でも製造を中止すべきではないか、その旨の打診をされたということなんですが、まずこの辺の事実関係についてコンパクトにちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 今お話しの点とややダブる面もあるかと思いますけれども、フィブリノゲン製剤につきましては、昭和三十九年に承認を受けまして、以後発売されておりますが、御指摘のように、昭和五十二年十二月にアメリカのFDAにおいて米国製のフィブリノゲン製剤の承認の取消し措置が取られました。 これにつきましては、今明らかになっているところでは、昭和六十年の一月には旧厚生省では把握されていたということが考えられておりますけれども、せんだって公表いたしました資料によりますと、昭和五十七年六月に開催された旧国立予防衛生研究所の内部会議の会議録及び録音テープによりますと、当時の血液製剤部長が厚生省に一応打診したという旨の記載が残っているということが判明したわけでございます。 その後、非加熱製剤の供給は昭和六十二年まで継続されましたけれども、同年、今御指摘の青森の産婦人科医院におきます集団感染事件が発生いたしましたので、急遽、加熱製剤への切替えと非加熱製剤の自主回収の措置が行われました。しかしながら、加熱製剤への切替え後も製剤使用による肝炎の発生事例が続きましたので、昭和六十三年に緊急安全性情報の医療機関への配布の指示によりまして、フィブリノゲン製剤の適用を事実上先天性低フィブリノゲン血症に限定する措置が講じられまして、以降、使用量がかなり激減した形になっております。 さらに、平成六年にいわゆるSD処理という製剤の一部承認変更が行われまして現在に至っているという経過をたどっております。
○内藤正光君 厚生省として、米国でのこの製造承認取消しを知ったのは、認識したのはいつの時点ですか。
○政府参考人(宮島彰君) 先ほど、五月三十一日に一応中間段階として公表しました文書の中に、昭和五十七年六月三日の旧国立予防衛生研究所の内部会議の議事録及びその録音テープによりますと、当時の血液製剤部長がアメリカの製造中止を踏まえまして厚生省にもいろいろ話をしたという発言がありますので、そのとき厚生省に伝えられたという可能性が調査されております 他方、調査の一環としまして、旧薬務局在籍職員を対象に実施したアンケート調査等から見ますと、旧厚生省サイドにおきましては旧予研からの何らかの話を聞いたという回答は得られておりませんので、今、引き続きこういった関係職員あるいは旧予研職員に対するアンケート調査を実施いたしまして、実際に旧厚生本省にいつどのような形で伝達され、また伝達されたとした場合、旧厚生本省がどのような対応を取ったのかといったような事実関係を明らかにするべく調査を続けているというところでございます。
○内藤正光君 予研の部長からそういう指摘があったという、まるで他人事というか、いうふうな言い方をおっしゃっているんですが、なぜそのときに、この部長が厚生省に対して中止をすべきではないかと打診したときに、その警告に対して真摯に耳を傾けなかったんですか。どういうふうに扱ったんですか。分かっているだけでも結構ですから教えてください。
○政府参考人(宮島彰君) 現段階までいろんなアンケート調査等をやったものをすべて見ましても、残念ながら現段階では旧予研からの厚生省への打診について、旧厚生省本省側からどういった対応があったか、あるいはそれがいつ受けたのかという点についての事実関係は明らかになっておりませんので、先ほど申しましたように、引き続き旧薬務局職員なり当時の旧予研職員に対するアンケート調査等を行いまして、事実関係を更に明らかにしていきたいというふうに思っております。
○内藤正光君 明らかにするのは当然のことなんですが、このアンケート調査を見ても、その製造中止のことを覚えているのは一人と、ほかにアンケート調査、これは報道で知るところとなるんですが、当時のことをよく覚えていないと、担当者あるいは審議会のメンバーも。 これ、本当に人命にかかわるような案件を扱っているという認識があるんですか。まるで全くどうでもいいようなことを何か議論しているような、そんな言い方じゃないですか。これは一歩間違ったら絶対人が死ぬかもしれないという、そういう案件を扱っているんですよ。それをよく覚えていないだとか、そんなこと言えるんですか。ちょっと私は認識としておかしいと思いますけれども、どうですか。
○政府参考人(宮島彰君) 私どもとしましては、できるだけ当時の実情を明らかにしたいということで、先ほど申し上げましたように、当時かかわった旧薬務局の職員に対するいろんな調査、さらには局内にあります行政文書について関係の記述がないかということについてすべて局内の文書を今調査しておりますし、更に当時のFDAの状況がどうであったかということで、海外調査ということでFDAにも職員を派遣して調査しているという形で、できるだけ考えられる手段を駆使した上で事実関係を明らかにしたいということで今取り組んでいるところでございます。
○内藤正光君 その調査結果を待たなければならないとは思うんですが、厚生省として非加熱のフィブリノゲンの危険性に対する認識はどんなものだったのか、時系列的に教えていただけませんでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) フィブリノゲン製剤の使用による御指摘のC型肝炎に関するものについてどのようなリスク認識があったのかということにつきましては、現在までの調査で明らかになっている点は、一つは、昭和三十九年の承認当初は添付文書による注意喚起や紫外線照射処理が行われていたこと、それからその後B型肝炎ウイルスを中心としたドナースクリーニングが行われてきたということが一つございます。 それから二つ目には、先ほどもございました青森での肝炎集団発生、これは昭和六十二年ですけれども、を受けて加熱製剤の承認、非加熱製剤の回収ということ、さらに加熱製剤の使用によって更に肝炎が発生したという事実を踏まえまして緊急安全性情報の配布指示を行い、以後、非A非B型肝炎への対応が中心になって移行していったという経過がございます。 その後、昭和六十三年にC型肝炎ウイルスの同定を契機にいわゆるC型肝炎を中心とした対応へ移行いたしまして、平成六年にSD処理製剤という形に切り替わって今日に至っているという経過をたどっておるところでございます。
○内藤正光君 昭和三十九年以降は一気に昭和六十二年になって初めてその危険を認識したということなんですが。 そこで、ちょっとそれはおいておきまして、中間報告の中身にちょっと更に触れたいと思いますが、これを見ますと中ほどに手書きの文章があるわけなんですが、これまた時系列的にこちらから言わせていただきますと、一九八五年一月三十一日、第四十六回の血液用剤再評価調査会の記録の抜粋ということで出ているんですが、これを見ますと、「米国では副作用(肝炎)のため販売が禁止されており安全性に問題がある。再評価指定の必要あり。」ということが書いてあります。そして、半年後なんですが、半年後、八五年の七月二十二日なんですが、半年たって初めて中央薬事審議会会長に対して再評価を諮問したということですね。そして、更に一年半後、一年半後ですね、次の調査会が開かれるわけなんですが、こういうくだりがあるんですね。「特に後天性のものについては、有効性、安全性に問題があるので、申請者に資料を整備させ、次回検討する。」と。一年半後にこういうくだりが出てきたと。それで、八七年四月十五日になるわけなんですが、「フィブリノーゲン製剤の取扱いについて(案)」という文書の中でこういうくだりがあるわけですね。本剤については外国ではほとんど使用されていないことから、医療上の必要性をミドリ十字に再検討をさせ、将来的には使用の縮小の方向へ持っていかせると。将来的には使用を縮小させていかせるんだと、これはミドリ十字に対して、こういうくだりがあると。 聞きたいことはたくさんあるんですが、まず一つ目お伺いしたいのは、少なくともこの中間報告によれば八五年一月三十一日の時点では安全性に問題があるというふうに認識をしていると。ところが、再評価を諮問したのがその半年後の七月二十二日。そして、次の会議が一年半後の八七年二月十二日と。随分間延びした資料の提出の仕方だなというふうに第一印象見えるんですが、こんなものを信用しろというんですか、こんな間延びした資料。もっとあるんじゃないですか。違いますか。
○政府参考人(宮島彰君) その資料につきましては、先ほど申しましたように、いわゆる医薬局内にありますすべての行政文書につきましてこのフィブリノゲン製剤にかかわる部分を調査した上で公表したものでございますので、現在のところ判明したものは、今、先生御指摘の経過をたどっているということでございまして、ただ、今後調査を進めますので、その過程におきまして更に判明した事実があればまたそれを追って御報告していきたいというふうに思っています。
○内藤正光君 ちょっとおかしいですよ。そんな状態で中間報告なんて到底認められるものじゃないですよ。 第一回の会議、第一回というか、昭和六十年の一月三十一日で、さっきも言いましたが、「米国では副作用(肝炎)のため販売が禁止されており安全性に問題がある。再評価指定の必要あり。」と。ちょっとこれ唐突じゃないですか。もっとそれ以前に何らかの形、会議でこの辺が触れていてしかるべきだと思うんですが、それ以前に何にもないんですよ。ちょっと中間報告としてこればかにしちゃいませんか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、ちょっと断続的な形になっておりますけれども、繰り返しになりますけれども、現在私どもが局内の行政文書についてすべて調査した範囲におきまして判明したものをまとめたものでございますので、確かに御指摘のように断続的、空白的な部分もございますので、今後更に調査を進めまして、そういった部分についてできるだけ埋めるような形のものが出てくれば、それはまた御報告したいというふうに思っております。
○内藤正光君 あるでしょう、だったら。 それで、さっき昭和六十二年になって初めてちょっと危険があるというふうに認識し始めたということなんですが、例えば、ここに雑誌のコピーがあるんですよ。「産婦人科の世界」、これ一九七八年に出ているんです。七七年、米国で禁止をされて、その翌年、七八年の雑誌にどう書いてあるか。フィブリノゲンに関するくだりが書いてあるんですが、「肝炎発生の危険があるというが、」とか、あるいはまた、ちなみにこれ第三十号ですよ、「産婦人科の世界」という雑誌の第三十号、一九七八年、こうも明確に書いてあるんですよ。「クリオ中にも原血漿の二〇~三〇%のフィブリノーゲンが含まれているので、肝炎発生防止に発生率のより低いクリオを使うという方法もある。」と。こういう問題意識が提起されているんですよ。 この雑誌でこう提起されていながら、こういった声が厚生省に全く届かなかったと考えるのはどう考えても不自然じゃないですか。この時点から私は厚生省としては問題意識を持っていたと思うんですが、何でそれを言わないんですか。
○政府参考人(宮島彰君) ちょっと繰り返して恐縮ですけれども、御指摘の、正に先生が御指摘の点も踏まえまして、当時の厚生労働省がどういう対応をしたのかという点を今明らかにすべくいろいろな調査をやっているということでございますので、現時点ではそういった点がまだ判明していないということでございます。
○内藤正光君 現時点ではと。全然一つも出ていないんですか。この昭和六十年以前の資料がきれいに何も出ていないですよね。つまり、厚生省としては、昭和六十年以降、その問題にやっと危険を認識したという、こういうシナリオの上に作られて出されたような気がしてならないんですが、それ以前の資料、絶対あるはずですよ。これはどこまで調べたんですか。
○政府参考人(宮島彰君) せんだっての中間報告で発表いたしましたのは、医薬局内にある基本的にすべての行政文書を対象として発表したということであります。今後、当然、医薬局以外の関係局のところ、それから先ほど出ていました旧予防研究所の関係の部分、そういったところの調査も更に追加して進めていきたいというふうに思っています。 ただ、医薬局に現存している資料については、昭和六十年以前のものにつきましてはかなりやっぱり時間もたっておりますので、そういった書類が少なくなっているということは否めないと思いますけれども、現時点において医薬局内にある資料についてはすべて対象として調査したものでございます。
○内藤正光君 通常、医薬局ではどれぐらい資料を保存しておくんですか。
○政府参考人(宮島彰君) いわゆる決裁文書等、文書保存規程にあるものについてはそれに従って保存しておりますけれども、それ以外の行政文書は、それぞれ個々の必要性に応じて適宜管理されておりますので、一律に保存期間が決まっているという形にはなっておりません。
○内藤正光君 この文書で、八七年四月十五日時点の文書を見ますと、将来的には使用の縮小の方向へ持っていかせるという程度の認識なんですね。危険があると、有害であると認識した後もまだこの程度の認識、この程度の文章でしか表現されていないんですよね。将来的には縮小の方向へ持っていかせると。 私はこれは何かちょっとずれているなという気がしてならないんですが、本当にこの程度の認識だったんですか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、経過をたどって再評価という作業が進められておりますけれども、今から見ますと、仮に非常にリスクが高いという評価があれば当然具体的なアクションが速やかに起こされてしかるべきという評価もあるわけでありますけれども、ただ、当時、そういうものを受けて、どういう評価をしてどういう対応を取ったのかという辺りがちょっとまだ判然としておりませんので今断定的なことは申し上げられませんけれども、正にその点を中心に、当時はこの危険性についてどんな評価をしてどういう対応を考えてやっていたのかという点を是非明らかにしたいということで今調査を進めているところでございます。
○内藤正光君 何か調査、調査でなかなか意味のある答弁が出てこないんですが。 じゃ、言いますね。八五年一月三十一日に副作用があるということを認識していた、少なくともアメリカでそういった問題があるから製造を中止するということを知っていた、しかしその後三年間、販売を許し続けていたわけですね。これはどういうことですか。
○政府参考人(宮島彰君) ですから、正にそのときの評価を私どもとしても解明したいわけでございまして、本当にすぐ回収なり止めなきゃならないリスクであれば当然そういう措置が取られたでしょうし、それがなされていないということは別の評価があったのか、その辺りは正に解明しなければいけない問題だというふうに思っています。
○内藤正光君 つまり、局長としては再評価を、着手したんだということをおっしゃりたいんでしょうが、再評価の主目的は何なのかですよ。再評価の主目的というのは有効性ですよ、どちらかというと危険性というよりも、むしろ。それをもってやったからちゃんと、不作為ではないと言うのは、私はこれは詭弁でしかないと思いますよ。違いますか。再評価の主目的は有効性ですよね。有害性とは違うと思いますよ。 私は、基本的には、何か害があるかもしれないということに対しては何にも手を打っていなかった、対策を講じなかったというのが本当のところじゃないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(宮島彰君) 再評価制度につきましては、有効性とともに当然安全性の両方をにらみながら総合的に検証していくという形を取っているところでございますので、再評価制度の中におきましては、当時の医学的な知見を踏まえまして、正にその有効性、安全性を検証するに必要なデータを集めてその検証を行っていくということを当時もやったわけでありますけれども、それがどういう評価の下でどんな形で行われていたかというところを正に今後解明するための調査を今やっているということであります。
○内藤正光君 先ほども指摘しましたが、七八年の時点でこの産婦人科医の方からクリオを使うという方法もあると、非加熱のフィブリノゲン製剤がやっぱり問題があるということを言って、それを避けるためにクリオを使うということをこういう雑誌でも言っているわけでして、有効性云々というんですかね、ちょっと何か私は局長の答弁というのは単なる詭弁にしかすぎないように思えるんですよね。私は、有害性に対して何にも手を打ってなかったと。 そこで、大臣あるいは副大臣にちょっとお尋ねしたいんですが、少なくとも一九七八年の時点で産婦人科医の中でこういう指摘があると、だから当然そういったことが厚生省に届いていないはずがないんですよ。中間報告はというと、昭和六十年以降の話しか出てこない。つまり、昭和六十年の時点で初めて危険性を認識したというシナリオの下にこの中間報告が作られているんですよ。ですから、私はそれ以前のことについても徹底的に、あるはずですから、調査をしていただきたい。こんな昭和六十年からすべてが始まりましたなんという私は最終報告やっちゃいけないと思うんです。ちょっと大臣のリーダーシップでもって徹底的に調べていただきたい。でないと、絶対こういう問題は繰り返されるんです。 薬害というのは単なる副作用じゃないんです。人災なんです。だから、実際そういったところをちゃんと改めないとまた何度も繰り返される。そういったことを避けるために、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先に一言だけお答えをしておきますが、その調査は一生懸命やりたいというふうに思います。 先ほどから議論をずっと聞いておりまして、私は先日も少しここで申しましたけれども、HIVの問題ですとかそれからヤコブの問題と今回のこのC型肝炎の問題とは若干違うと実は認識をいたしております。 HIVやヤコブ病の場合には、今までそういう病気が存在することすら想像もできなかった。ある時期になりましてその存在が分かってきて、それをいつ日本は知ったかということが問題になったわけであります。このC型肝炎の問題は、C型という名前は付いておりませんでしたし、まだビールスは発見はされておりませんでしたけれども、しかし、輸血後肝炎あるいはまた血清肝炎という名前で、血液を使えば肝炎が起こるということはもうずっと前から分かっていた。 私がこの血液にかかわりましたのが、ちょうど昭和四十年代でございます。だから、三十九年から献血が始まりまして、私は四十年からかかわりました。だから、その当時、もういわゆる今までの買血ですと五〇%血清肝炎が発生していたわけで、献血に変えましてもなおかつ三〇%発生していた。五十年代になりまして、昭和五十年代になりましてようやく一〇%台に私はなったと思っています。 ですから、昭和四十年代というのは血清肝炎が起こることはもう分かっていた。ましてや、その血液をたくさん集めて造ります血液製剤から、この血液製剤を使うことによって肝炎が起こることも十分に分かっていたわけであります。だから、昭和四十年代、フィブリノゲン、確かにございましたし、各病院もたくさん使っておりましたし、そのフィブリノゲンを使うことによって血清肝炎が、その当時、血清肝炎といいますか肝炎が起こることは十分皆知っていたわけであります。 ただ、しかしそれは治療効果があるということから、治療効果とそれによって起こります感染とどちらを重視をするかということであったと思うんです。保存血液の問題も、しかしそれを使わないことには手術ができませんから、後で肝炎が起こることは分かっていましたけれどもそれを使っていたということ、そういう時期がずっと続いたわけでありまして、私は、今、厚生労働省に問われている問題があるとするならば、その効果と、そしてそれによる感染と、そのどちらを重視をし、そしていつの時点でそれを切り替えるべきであったかと。フィブリノゲンならフィブリノゲンの問題で、それをいつの時点で、やはり効果よりもその感染の危険性というものを重視をしてほかのものに替えるというふうに切り替えるべきであったかと言われるというところが私は厚生労働省に問われているのではないかというふうに思っております。 したがって、そういう意味で、過去にさかのぼって調べることは私も意義はあるというふうに思っておりますが、そういう目で私は整理をさせていただきたいと思っているところでございます。
○内藤正光君 大臣のおっしゃること、もっともなんですが、ただ、安田部長からかなり早い時期に製造を中止すべきではないかという打診が厚生省に行ったと、この記録すら残っていないですね。これは大事なことなんですよね。人の命にかかわるかもしれない、実際かかわってきたわけなんですが、これを言ったかどうか、聞いた覚えがないだとか、正式に会議に残っていない。 私はこれ、当時の厚生省は本当に人の命を預かる行政をやっていたのかどうか、私は当事者意識が全く欠如していたんじゃないかなと思います。大きな問題だと思います。この点を私は絶対改めなきゃいけないというふうに、これはどうですか。
○国務大臣(坂口力君) 安田さんとおっしゃったですかね、この部長さんがおっしゃったことは、それは、このフィブリノゲンというその製品を使う効果よりもその危険性の方が大きいという御指摘をそのときになさったとするならば、それは大変重要な問題であったと私も思う次第であります。 その部長さんがおっしゃったことは残っているんでしょう。おっしゃったことは残っているけれども、それを受けた人間がはっきりしないと、こう今言っているわけでありまして、そこは、その部長さんが御指摘になったのはやはりその点を御指摘になったというふうにもこれは取れるわけでありまして、一遍それは聞かないと分かりませんけれども、そういう御趣旨であったかもしれないと私も思っております。
○内藤正光君 いずれにしましても、本当に薬害被害をこれ以上繰り返さないためにも、私は、この中間報告を踏まえて次回出る最終報告、私はこれで厚生労働省としての姿勢が問われているんだと思います。これは、ちゃんとしたものを出すか出さないかというのは、本当に薬害を止める気概があるのかどうかにつながってくることだろうと思います。ですから、本当に大臣のリーダーシップでもってとことん調べていただきたい、そういうことを申し上げたいと思います。 続きまして、続きなんですが、ちょっと法案の中身そのものに入っていきたいと思うんですが、薬害エイズの事件でこんなことがあったんですね。 七九年に薬事法改正がされたと。その時点で製造承認の取消しだとか回収命令などの規定が明文化されたと。具体的に言えば、六十九条の緊急命令で明文化されたにもかかわらず、裁判において松村被告はこんなことをおっしゃっているんです。回収命令はあくまで行政の裁量であって義務ではないと主張された。一方のミドリ十字の薬害エイズにかかわった歴代の三社長は、三人の社長はどんなことを言っていたかというと、厚生省が回収命令も出さず、独自に対応することは困難だったというふうに弁明をされていると。はっきり言えば責任、ボールの投げ合いですよね。厚生労働省は、これは裁量だから回収命令はできないんだと。一方の業者は業者で、厚生省から何の指示もないからもう何の対応も取れなかったと。 私は、今回の法改正でこの点がどの程度改正されるのか、こういったボールの投げ合い、責任の投げ合いがどの程度解消されるのか、それについてちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 医薬品の安全性の確保あるいは副作用による被害の防止については、基本的にはまず当該製品を製造販売する企業が第一義的な責任を負うということで、これは司法判断でも提示されておりますが、今回の法改正においてはこの規定を法律上明記いたしまして、企業は、いわゆる保健衛生上の危害が発生し、又は拡大するおそれを知ったときには、これを防止するために廃棄、回収、販売の停止、情報の提供その他必要な措置を講じなければならないということをまず明記しているところでございます。 一方、国の方におきましては、企業がそういった措置をきちっとやっているかどうかということをチェックしますとともに、また、そういったことを着手していない、あるいは経営上問題があるということであれば、厚生労働大臣はその問題を解決するために必要な改善命令等の措置を行うわけでありますけれども、従来はその改善命令等の措置が極めて限定された形になっておりましたけれども、今回の法律ではそれを幅広く広げまして、いわゆる法律上問題のあるという事例の場合には幅広く改善命令を出せるような規定に広げたところでございます。
○内藤正光君 私も説明のとおりだとは思うんですが、七十七条の「危害の防止」の中で製造販売事業者に対しては製品回収等の義務付けをしていると。一方、行政はどうかというと、六十九条の二で、「緊急命令」では、厚生労働大臣は応急の措置を命ずることができると、できる規定になっているんですね。事業者に対しては義務規定、厚生省に対してはできる規定なんですね。これは変わっていないわけなんです。ちょっと私はこれは、行政、随分責任を回避しようとしているんじゃないかなと思うんです。 ここで一つの仮定に基づいた質問をさせていただきたいんですが、仮に事業者がその回収を怠り、なおかつ行政も回収を命じなかったら、そういう場合、行政の責任はどうなるんでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) それはそれぞれの個々のケースで判断しなければいけませんけれども、明らかにいわゆるメーカーがやるべき回収等の措置を怠っており、それを行政側が認識しているにもかかわらず必要な行政からの措置を行わないということであれば、当然行政に対しても行政責任を問われるという状況があるかと思います。
○内藤正光君 私は、確かに第一義的には事業者が責任を負うというのは否定はしません。ただ、冷静に考えてみますと、国、もっと言えば厚生労働省というのは、国内のみならず国外、あるいはまた外国の薬務当局からのいろいろな情報が逐一流れてくると。だから、一番情報を持っているのが厚生労働省だと思うんですよ。だから、そういったいろいろな情報に基づいて迅速にかつ的確に行動できるのが厚生労働省だと思うんですよ。ですから、私はこの薬事行政について、やはり厚生労働省、余り引いた対応を取るべきじゃないと、もっと積極的な責任を持った行動をすべきだと思うんです。 ですから、私はどうも、命ずることができる、一方に、事業者に対しては措置を講じる義務がある、しなければならないと義務規定を置いている、私はこれはバランスを欠いたものではないかと思うんですが、これ副大臣か、何かちょっともし御感想があれば、御所見があればお伺いしたいんですが。
○副大臣(宮路和明君) 法律の規定の仕方ということだと思うんですが、法律は、国民と申しますか、それに対して権利を制限しあるいは義務を課すということは、これは法律の明文をもってしないとこれはできないわけでありますので、したがって、国民を相手とするものについてはあくまでもそういう義務規定とか何かしないと、これは、国民はそれに反しても何らそれに対する制裁と申しましょうか、そういうことも受けないということになるわけでありますから、あくまで義務規定でもってきちっとそこは担保するということでなければならないと思いますし、一方、国の方は、いかなるときといえども、すべてこれを、国権を、国権というか国の権力を行使するということについては、それはもちろん客観的、公正にやらなきゃならないことは当然であるわけでありますが、それをあらゆる場合に国が権力を行使しなきゃならないというよりも、むしろそこは、国に対して権力を行使する、そういう権限を付与するというのが法律の一般的な規定の仕方じゃないかなというふうに思います。 したがって、おっしゃるように、国民側から見た場合と、あるいは公権力に対する規定の仕方とはそこに差があるということは、これは法律として一般的にもそういうようなことに私はなっているということで、今回の問題についても、そのことによって行政が怠慢をしていいというわけじゃ決してないわけでありまして、それは国としてきちっとやらなきゃならないことは当然でありますけれども、そういう法律による国民に対する扱いと権力者たる政府に対する扱いとは、そこにそうしたやっぱりニュアンスの違いは一般的にもこれはそういうことで整理されているんじゃないかなと思います。
○内藤正光君 局長に確認したいんですが、先ほど紹介したように、薬害エイズ事件における松村被告のように、回収というのはあくまで行政の裁量であって義務ではないということをおっしゃったんですが、少なくとも今回の法改正を踏まえて、こういう言い訳は全くあり得ないんだと、認められないんだという理解でよろしいんですね。
○政府参考人(宮島彰君) 今、宮路副大臣の方からもお話ございましたように、行政は、いわゆる公権力といいますか、命令等の強権を発動する権限を有しているわけでありますけれども、そういった強権をどういった状況で発動するかということにつきましては当然必要性なり条件等を十分吟味した上でそういう状況であるという判断の下で発動するわけでありますので、したがって、そういった強権の発動の判断が適正であったかどうかというのは、当然その状況に基づいて、正に国民の皆さんからの御批判を受けるということでありますので、したがって、ちょっと一律に、それをした、しなかったからどうかということじゃなくて、そういう状況を総合的に判断してやはり行政が発動すべきときに発動していないということが明らかであるということであれば、当然そのときには行政責任というのが問われる、こういう状況になるんだろうと思います。
○内藤正光君 次に、大臣にお伺いしたいんですが、テーマは変わりまして、被害者の救済についてでございます。 先ほどもどなたかの質問のときに出てきましたが、一九八〇年に薬害を救済するために医薬品副作用被害救済基金というものがスタートしたかと思います。しかし、いろいろ実際に調べてみますと、このことが患者の方に十分に周知されているとは思えないんですね。やはりこれ、実際に申請するとなると、お医者さんの方で所定の用紙に記入してもらわなきゃいけない。まずお医者さんの協力なくしてはこの基金というのは実効性を持たない。ましてや、知らせてくれなかったら、そういう基金があるということを知らせてくれなかったら患者さんの方は全然使いようもないわけなんですね。 そこで私は、病院現場ではこの基金の存在を周知徹底をしてもらうというのをまず図ってもらいたいというのは当然のことなんですが、例えば第七十七条四の二に「副作用等の報告」というのがございます。二項ですが、これ、何か問題があると認められるときはその旨を医療現場の方々は厚生労働大臣に報告しなければならないと。この法律に該当するような副作用というのはかなり重大なものだと思います。当然のことながら、この被害者というのはこの救済基金の対象になり得るんだろうと思います。 ですから、本来ならば、この医療現場のお医者さんは、厚生労働大臣に報告するとともに、その基金のことについて患者さんに周知する義務を与えても、付してもいいぐらいだと思うんですが、これは運用でもってこの辺を徹底していただきたいと思うんですが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) そこは御指摘のとおりと私も思います。国民の皆さん方にそこを十分周知しなければならないというふうに思いますから、様々な方法を通じてそれは周知徹底ができるようにしたいというふうに思います。 現在も本当はもっとしなきゃいけないわけですけれども、例えば病院やあるいは診療所の外来には全部そういうポスターを張ってごらんをいただけるようにするとか、もう少し患者さんが見ていただいて分かるような状況をどう作り出すかということは大変大事なことだというふうに思っておりますから、その御指摘は十分に尊重したいと思います。
○内藤正光君 あと私に残された時間は四分ですのでできるだけ頑張ってみたいと思うんですが、またちょっとテーマ変わりまして、今回の法案改正の目的、三つあるわけなんですが、そのうちの一つに市販後安全対策の充実と承認・許可制度の見直しというものがあります。 これはどういうものかといえば、現行は販売と製造とが一体となっているんですね、この承認だとか許可制度というものが。これを見直して、元売承認制というものを導入しようと。つまり、欧米に合わせるわけなんですが、これによってどうなるかというと、製造部門のアウトソーシングが可能になると。これをもって産業振興的なねらいがそこにあるとおっしゃる方がいる。私は、これはこれで正しい方向性だと思うんです。 そのことを踏まえた上でお尋ねしたいんですが、当然このことによってどういう変化がもたらされるだろうかというと、製造部門がアウトソーシング、よりコストの安いところへアウトソーシングされるようになるだろうと。それは例えば東南アジアであったりだとか、あるいはまた、より安いヨーロッパの国々であるかもしれないと。 そこで、もし製造部門を海外の工場に委託したとした場合、特に私は関心があるわけなんですが、個別品目の承認の前にはGMP査察を原則化するとありますが、海外に製造拠点を持つ場合、製造拠点というか、海外に製造を依頼した場合、国としてはどこまでチェックを、どこまでのチェック体制で臨むのか。必ず担当者が、海外であろうがどこであろうが担当者を派遣してチェックするのかどうか、この辺を確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、今回のいわゆる元売承認制度の導入に伴いまして外国の製造業者に対する現在の制度も変えました。その中で、厚生労働大臣は、外国で医薬品を製造する場合には、その外国におきますところの製造施設の認定というのを行いまして、その認定された製造施設で製造した医薬品のみが承認されるという形になっております。 その認定を行います際に、今お話がありましたように、GMPと必要な製造管理基準を満たしているかどうかというのを原則としてすべて実地又は書面により確認するということになっておりますけれども、これは当然、国内の製造施設についても同様の査察をやっておりますので、基本的にはそれと同様の形で対象を選別いたしましてやるというふうにしております。 ただ、外国に対する実地調査をやるとなりますと、それなりの当然査察の体制を整備していけませんので、先ほども申し上げましたように、そういったものが可能となるような体制整備を併せてやりまして、この法律で規定された外国の製造施設に対するGMPの査察が実効あるものにしたいというふうに思っております。
○内藤正光君 安全というものは何物にも替え難いものですので、ここはもっと、日本の査察体制というのはすごく貧弱ですよね、特にアメリカ等と比べると。ここはしっかりと充実させて、海外であろうがどこであろうが、実際に現地に赴いてしっかりと現場を査察して、その上で承認を与えるような、そんな体制で臨んでいただきたいと思います。 最後に、大臣にお尋ねしたいんですが、我が国薬害というのは、もうこれまでずっと諸外国に比べて数多くの薬害が発生し、そしてまた本当に多くの被害者が出ているわけなんです。私自身、なぜなのか、その構造的要因を挙げたいんですが、できるだけ時間を削減するためにちょっとそれは省かせていただきたい。 大臣に、なぜ日本において薬害がこうも多発するのか、薬害被害が絶えないのか、その理由について大臣なりの御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘のように、幾つもの薬害が生じてきたことは事実でございます。 それには幾つかの理由があるというふうに思っておりますが、一つは、やはり厚生労働省自身の体制の中にも薬なりあるいは医療機器なり、そうしたものに対する承認の体制が十分でなかったと私は思っております。人的にも十分でなかったと。その点は反省をいたしまして、特にHIV以後、その反省をして増員もしているところでございますが、そこが一つあったと。 さらに、一度承認をしてしまうと、その後、医療の進歩あるいはまた科学の進歩等によって様々な問題が起こってきましたときに、それを変えるという、ある時点のところでそれを、今までの方針を変更するということにやはり手間取ってきたと。そこはもう、学問的にそこは成り立たないことには変えないという私は部分があったというふうに思っています。ですから、そこはある程度、学問的にそれが確立されるというところまで行かなくても、危険性があるというふうに知ったときに、既に先に手を一遍打つと。そして、もしも誤っていれば後でお断りをする以外にないわけでありますが、そのぐらいな措置を取るということがやっぱり大事なんではないかと。しかし、そこが確実になってから、なってからというのがやはり遅くなってしまう原因になっているというふうに私は思っている次第でございます。
○内藤正光君 終わります。 ありがとうございます。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 まず、本論に入ります前に一点、大臣にお伺いさせていただきたいと思います。 前回、五月二十三日の本委員会におきまして、私、経済財政諮問会議などでいろいろな大臣が所管でない分野にもいろいろ発言をされているという現状の中で、厚生労働省は自らが所管される領域についてもっと発言して、発信していただきたいと、このように申し上げておったところでございますが、その後早速、塩川財務大臣が年金の物価スライド凍結解除を求めた経済財政諮問会議での御意見に対して、坂口大臣は記者会見で、よそのことを考える暇があったら、景気を良くしていただきたいと不快感をあらわにされたというお話、新聞で、兵庫の片田舎で拝見しまして拍手喝采をしておったのでございますが、この経緯と今後の新たな御決意お伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) いろいろのことをやはり財政当局としてお考えいただくのは、私、当然だというふうに思っておりますが、経済財政諮問会議というところはすべての根っこのところ、一番大事なところをこれからどうしていくかということを議論をしていただくところだというふうに私は認識をいたしております。 その経済財政諮問会議の中で、来年の物価スライドをどうするかとか、そうした問題を先に議論をしていただくのは、それは少し前後しているのではないかと。これからの人口動態の変化の中で年金というものをどういうふうにこれからしていくのかというその中心を先に議論をしていただいて、その後のことはその後でまた議論をしていただければいいことだというふうに思っておりますので。 先日もそういう御意見がたくさん出ました。三分の一を二分の一にするのはやめようじゃないかとか、医療制度もこの伸びを抑制するのをまず明らかにしろとか、まあいろいろ言われたわけでございますけれども、それよりも現在の景気をどう立て直していくかということをやっていただくのが現在の経済財政諮問会議として大事なテーマであり、そしてまた年金について言えば、その根っこのところを議論をしていただくのが大事であって、物価スライドの話は末のまた末の話でありますから、ここでしていただくことではないのではありませんかということを柔らかく申し上げたつもりでおります。
○辻泰弘君 私、前回申し上げましたように、やはり厚生労働省は役所の中では一番高齢者に近い、勤労者、労働者に近い、また障害者に近い、そういう方々の生活実感というものを一番つぶさに見ておられる、一番近い役所でなければならない。どうかそういうお立場を踏まえていただいて、これからもいろいろ発信をしていただきたい。もとより、私どもと価値観が違うところはあるかもしれませんが、そういうスタンスで臨んでいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕 さて、医療事故の防止の問題についてお伺いしたいと思います。 四月十五日のヒューマンエラー部会での議論、また四月十七日の医療安全対策検討会議での医療安全推進総合対策などを拝見するところでございますが、それらの中で報告数が比較的多かった事例として、与薬、投薬という意味ですが、与薬、処方、調剤、医療従事者間の連絡・伝達ミスなどが挙げられるという指摘がございますし、また検討会議の報告の中でも、医療事故の中では薬剤関連のものが多い、こういう指摘もあるわけでございます。 それらに向けての対策といたしまして、医薬品の名称、外観の類似性などについての採用医薬品の見直し、そういう視点、また病棟における医薬品の保管体制の見直し、処方に関する薬剤師による疑義照会の徹底、医師、薬剤師の相互協力、また注射薬剤の患者ごとの仕分、払出し、十分な広さを持つ環境下での実施などが指摘されているわけでございます。 また一方、輸血に関しましても、輸血に関連した事故の原因として、血液型判定に関連する誤り、血液バッグの取り違え、輸血する患者の誤認などが挙げられると指摘しまして、それらに対する対応として、複数の医療従事者によるダブルチェックなどの確認強化、リストバンドバーコード照合システムの利用、輸血療法の実施に関する指針の周知徹底、こういうことを列挙されているわけでございますが、これらの提言を受けまして、厚生労働省として医療事故の未然防止のためにどのように取り組んでいかれる御方針か、決意をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘のように、本年四月十七日に取りまとめられました医療安全推進総合対策での御指摘の中で、医薬品をめぐるやはり医療事故というのが大変大きなウエートを占めているという御指摘もございました。特にその中で、今お話ありましたように、医薬品の名称、外観の類似性に起因する医薬品の取り違え、誤使用、こういった問題の解決というのが重要だという御指摘もありました。 このため、現在、国の方におきましては、こういった医薬品の名称や外観の類似性の比較が可能なデータベースの試作モデルを作成しておりまして、その実用化に関する研究の取りまとめ作業を今行っているところでございます。そういった中で、類似性というものについての客観的な評価手法の開発も行いまして、できるだけ早い時期にこのデータベースを完成させたいというふうに思っております。 このデータベースができ上がりますれば、企業がこのデータベースを活用いたしまして、名称等の類似性に起因する医療事故について必要な防止策を講ずるということもできますし、またそういった製品間の類似性に関する情報を収集し、医療機関等や患者に対して注意を喚起するための広く公表するという形も可能になるところかというふうに思いますので、そういう形での医薬品の名称、外観の類似性の問題については対応してまいりたいというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 同じく医療安全対策検討会議におきまして、事故事例についても、ヒヤリ・ハット事例と同様に収集、分析して事故防止に活用するために、強制的な調査や報告を制度化すべきだとする意見があったが、当事者の免責を行うことなく報告を求めることは、かえって事故の隠ぺいにつながりかねないとする意見があり、今後法的な問題も含めて更に検討すると、こういうように指摘されているわけでございますが、医療安全の総合的な推進のためには、事故事例についても調査、報告の義務化の可能性というものを追求していくべきだと考えるんですが、厚生労働省はこの点どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま先生から御指摘のありました四月にまとめました総合対策におきましても、医療機関からの報告の制度化につきましてはいろいろな議論があるところでございます。そういうようなことから、医療事故の原因究明のための調査や、あるいは医療機関の報告の制度化につきまして、今後、法律の専門家を含めましたワーキンググループを作りまして、更に検討を深めていきたいと考えております。
○辻泰弘君 透析医療に関してお伺いしたいと思います。 透析医療、特に体外循環を伴う血液透析には数々の医療事故が発生しております。厚生科学研究、透析医療事故の実態調査などでも、多数の患者が同一の医療スタッフにより、水処理や透析液供給装置などを共通に治療を受けていることから、同時多発的に医療事故が発生したり、多数の患者に感染事故を発生しやすいなどの特徴を持つと、このような指摘がございます。そして、対策として、透析医療事故防止のための標準的透析操作マニュアルの周知徹底、リスクマネジャー制度の拡充などの必要性が指摘されているところでございますが、厚生労働省は透析医療の事故防止に向けてどのように取り組んでいかれるのか、御方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(下田智久君) ただいま御指摘にございました平成十二年度の研究でございますけれども、厚生科学研究で透析医療事故の実態調査と事故対策マニュアルの策定に関する研究というのを実施をいたしております。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 この研究によりますと、透析に関します医療事故は年間約四万八千件というふうに推計をいたしておるところでございます。 厚生労働省としましては、この事実を重く受け止めておりまして、同研究により作成をいたしました事故防止のためのマニュアルを、都道府県の主管課長会議あるいは日本透析医会を通じまして、都道府県あるいは約三千ございます透析医療機関に周知をしておるところでございます。 また、透析療法にかかわります医療従事者を対象といたしまして事故防止のための研修を実施するなど、透析医療の安全性の確保に努めているところでございます。
○辻泰弘君 もう一点、透析医療関連でお伺いしたいと思いますが、今年度の診療報酬改定において見直しが行われているわけでございまして、これまで四時間未満千六百三十点、四時間から五時間が二千百十点、五時間以上二千二百十点だったものが、千九百六十点ということで一本化されたわけでございます。これによりまして、五、六時間の長時間透析が事実上廃止されて、短時間透析に集中することが予想されるという指摘がございますし、また透析医会の会長さんの発言を見ましても、我が国の透析は短時間透析への道を歩み、アメリカの劣悪な透析に一歩近づく、間違いなく生存率は低下すると、このような指摘がなされているわけでございます。 今回のこの点についての見直しは、医療の質の低下をもたらすものだと思うんですけれども、この点についてどのようにお考えでございましょうか。改めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 今回の診療報酬改定全般につきましてでございますが、御案内のとおり、大変厳しい経済社会環境を背景に、また医療保険財政の状況を背景にいたしまして、過去にない引下げをいたしたわけでございまして、医療関係者に相当厳しい状況であるということは、これは基本でございますが、そこを医療保険制度を安定的に運営する観点から、また御協力も賜るということで改定をいたしたわけでございますけれども、透析につきましても、今や一兆円になんなんとする医療費でございますし、患者数も毎年一万人程度の増加という、非常に重要な疾病、ある意味では重要な疾病でございますが、その一方でその医療費の適正化、質を維持しながらの適正化ということも重要な課題になってきているわけでございます。 お話にも出ましたけれども、透析時間の標準化傾向ということも踏まえまして、過去、時間軸による算定を一本化をいたしました。あわせて、障害などによりまして長時間透析を必要とする場合の加算、この算定対象は更に広げたわけでございますし、また、あるいは直接透析そのものではございませんけれども、生活習慣病対策で極力予防対策に力を入れるという観点から、従来の運動療法指導管理料といったものを組み替えまして生活習慣病指導管理料というようなことを充実すると。全般にわたりまして、医療の質を維持しながら、厳しい環境の中でこうした改定を行ったものでございまして、御理解を賜りたいと考えているところでございます。
○辻泰弘君 小児医療についてお伺いしたいと思います。 小児救急医療の体制の不備というものが大きな問題となっております。不採算性というものが指摘されておりますけれども、これについてある方から、子供は薬漬けにできないからねと、このようなことを言われまして、変な理屈とはいえども何か説得力があるなと、このように思ったところでございますが、これまた厚生研究におきまして、小児救急医療の最大の課題は小児医療の不採算性と小児の救急医療を行う小児科医不足である、また、開業医、大学・国立病院小児科の参加も含めた小児科医の参加、地域全体での小児救急医療の整備、小児救急担当医の労働条件の改善を早急に実施する必要があると、このような厚生科学研究で指摘がございます。 この点につきましては、厚生労働省、政府としても、十四年度に取組をいただいておりまして、診療報酬におきましても、小児入院医療管理料の再編、また地域連携小児夜間・休日診療料三百点の新設、紹介率計算法の見直しと、こういうお取組もございましたし、また予算措置におきましても二次医療圏単位での小児救急医療体制の確保が困難な地域において、広域を対象に小児救急患者を受け入れるとともに、地域の小児科医等に対する研修を行う小児救急医療拠点病院を創設すると、こういう新しい措置も対応されているところではございますけれども、しかし、なおかつやはり十分ではないのではないかと。同厚生科学研究におきましても、十四年四月より実施される診療報酬に関しても、小児部分について種々な対応がされているものの、これによりすべてが解決されるには十分でないと、このように早速ながら御指摘があるわけでございます。 お取組いただいているところではございますが、今後ともこの問題にしっかりと対処していただきたいと思うんですけれども、これからの方針をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 御指摘をいただきますように、小児科の医師が非常に少なくなってまいりました。あるいはまた、産科の先生が非常に少なくなってきたというようなこともあるわけでございます。 それにはいろいろの理由がございますけれども、一つは少子高齢化の影響もあるというふうに思いますが、それだけではなくて、やはり小児医療というものが経営的に成り立ちにくいという側面があることも事実のようでございますし、あるいはまた小児あるいはまた産科といったようなところは余りにも訴訟が非常に多いといったようなこともあって、もうそれに耐えられないというような側面もあるやに聞いておるわけでございます。 今回の診療報酬改定におきまして、十分ではなかったかもしれませんけれども、小児のところにつきましては重点的配分をさせていただいたということでございます。今後も、小児の救急医療等を考えますと、どうしてもやはりこのままにしておけない問題でございますので、今後とも熱心にこの問題取り組んでいきたいと思っているところでございます。
○辻泰弘君 透析医療、小児医療をお聞きしましたけれども、その関連で中医協の在り方についてお伺いしておきたいと思います。 三月二十九日、閣議決定の規制改革三か年計画におきましても、「医療が広く国民にかかわる事柄であることから、価格決定や保険導入の過程の透明化・中立化・公正化を図る観点から、中央社会保険医療協議会等の在り方を見直す。」ということが閣議決定されております。 また、大臣もこの点につきまして、衆議院の厚生労働委員会であったと思いますけれども、中医協の改組について、中医協の在り方についても議論をする必要があると、このような御意見を示しておられるところでございます。 この中医協の在り方、見直しについて、どのような場でこれから見直しを進めていかれるのか、お示しいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 中医協の在り方につきましては、いろいろの皆さんの御意見のあるところであることも十分に承知をしているわけでございますが、診療報酬の在り方というものと非常に結び付いていることも事実でございます。したがいまして、診療報酬をこれからどうしていくかということをこれから議論を重ねるわけでございますので、その中でこの中医協の在り方というものも私は触れていかなければならないだろうというふうに思っております。 診療報酬の在り方が変化をすればこの中医協の在り方というものも私は変わってくるだろうというふうに思っている次第でございまして、そうした意味で、皆さんのまた御意見をお伺いしたいと思っております。
○辻泰弘君 もう一点、五月三十日に医療保険制度の体系に関する有識者との意見交換会というのを設けておられまして、これはまだこちらにも来ておりません健康保険法の改正案でございますけれども、これの附則の中に位置付けられた、十四年度中の抜本改革といいますか、そのことに向けての検討会ということだと思うわけでございます。現実に、検討事項として、保険制度の一元化、高齢者医療制度の創設というものが検討課題として挙げられているわけでございますが、ここの意見交換会、検討会というものがこれからどういうふうなスケジュールでやっていかれるおつもりなのか、方針についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) お話にもございましたように、健康保険法、衆議院で御審議いただいておりますけれども、その附則に非常に広範囲にわたる検討事項が付されております。特に、保険者の統合、再編を含む医療保険制度の体系の在り方、あるいは新しい高齢者医療制度の創設などにつきましては幅広い議論が必要でございますけれども、こうした観点から既に、厚生労働大臣を本部長といたしまして、省内で医療制度改革推進本部というものを設けておるわけでございます。 四つのチームで検討してまいりますわけでございますが、先般、五月三十日に有識者にお集まりいただきましたのは、このうち、医療保険制度の体系の在り方などに関する論議を私どもしておるわけでございますけれども、私どもと言わば一緒に御論議をさせていただいて、私ども厚生労働省としての考え方あるいは今後の議論の所在の整備をするための言わば、こう言っては恐縮でございますけれども、お手伝いをちょうだいしたいということで五人の有識者にお集まりをいただきました。 財政、経済あるいは地方自治などなどの有識者でございますけれども、今後、この有識者と何回か論議をさせていただきまして、この有識者のところで何か方針を決めるという性格のものではございませんけれども、こうした場を活用いたしまして厚生労働省としての考え方をまず整理をいたしまして、その上で、年度後半になると存じますけれども、審議会の場を活用する、あるいは更に幅広く関係方面において御議論をいただきまして、そうした議論を経て、法律案附則に定められておりますように、十四年度内に基本方針を策定するという作業をこれから進めてまいりたいと考えているところでございます。
○辻泰弘君 政府内でも検討中の特定疾患並びに小児慢性特定疾患の対策についてお伺いしたいと思います。 これまで特定疾患治療研究事業、小児慢性特定疾患治療研究事業ということで対応されてきたわけですが、その位置付けが、大変性格があいまいで、国が果たすべき本来の責務というものがあいまいなままに今日に至っていると思います。財政的な立場からも制約が課されている中で、やはり制度化を図っていくべきだと思うわけでございまして、この点につきましては、五月二十三日の難病対策委員会においても、事業の性格を整理した上で事業を制度化することにより安定化を図る、法制化についても検討すると、こういう意見も出されている、これは特定疾患の方でございますが。また、小児慢性の方につきましても、五月二十七日の今後のあり方と実施に関する検討会におきまして、補助金について、その性格があいまいなことなどから毎年度削減の対象となる奨励的な補助金として位置付けられている、今後安定的な制度として確立していくという方針を示しておられるわけでございます。 私個人も、また民主党といたしましても、安定した制度化、運用のためには理念を明確にした法制化というものが不可欠だと、このように思っておるわけでございまして、民主党といたしましてもその点についての立法化の作業を進めているところでございますけれども、この特定疾患又は小児慢性特定疾患についての制度化の方針についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(下田智久君) 特定疾患、いわゆる難病でございますが、その治療研究事業につきましては、事業を発足させまして三十年が経過をいたしておりまして、その間、医療技術の進歩に伴い患者の生命予後、生活の質が改善されてきておりまして、昨年の九月に厚生科学審議会の中に難病対策委員会を設置をいたしまして、今日の医療水準に合わせた事業の在り方を検討しているところでございます。 この委員会におきましては、対象疾患の選定基準、それからがんや脳卒中などほかの難治性疾患との公平性の問題等々いろんな課題を抱えてございますので、医学あるいは福祉等の総合的な観点から御議論を進めていただいております。 特定疾患治療研究事業を法制化すべきという御指摘でございますけれども、現在、難病対策委員会において検討いただいているところでございますので、その結果を待ちまして対応してまいりたいと考えておるところでございます。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 小児慢性特定疾患治療研究事業についてでございますが、これは昭和四十九年度から事業が始まっておりまして、もう四半世紀以上時間が経過しております。この間、医療技術の進歩もございますので、治療の状況の変化がありました。また、患者やその家族が抱える経済的な負担、精神的な負担、そういったニーズも変化がございます。また、国の財政も一層厳しさが増している。 こういった中で、この小児慢性特定疾患治療研究事業を総合的に見直しをしたいというふうに考えまして、昨年九月から研究会を設置をいたしております。そろそろ取りまとめの段階でございますが、この研究会の最終的な報告も踏まえまして、事業の安定的な運営が図られますよう、その在り方について検討してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 先ほども御議論ございました医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法に基づく救済制度のことについてお伺いしたいと思います。 先ほども御議論ございましたけれども、同法の施行令に基づく認定の基準、二級の場合、「両眼の視力の和が〇・〇八以下のもの」と、このようになっているわけで、大変厳しい基準になっているなと私も思うわけでございます。片や厚生労働省は医薬品産業のビジョンを作られて医薬品産業の発展を期そうと、このようにされているわけでございますが、産業の発展とある意味では裏表の関係を成す救済制度というものもしっかりと確立していかなければならないと、このように私は思うわけでございます。 その意味で、制度創設以来それなりに時間が経過していることもこれあり、施行令の見直し、すなわち基準の見直しというものがなされてしかるべきではないかと思うんですけれども、この点についてお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 医薬品副作用被害救済制度は、医薬品の副作用による重篤な健康被害を受けた方に対し簡易迅速な救済を図ることを目的とした制度でございます。 こうした観点から、給付の対象には一定の基準が設けられておりまして、障害に着目した給付につきましては、今もお話しありましたように、国民年金法による障害基礎年金の一、二級相当の状態にあることというふうにされております。 特に、スティーブンス・ジョンソン症候群の関係につきましては、目の障害の基準等が問題になっておりますけれども、視力を基本に現在評価しておりますけれども、こういったような評価の仕方は現在現場の眼科医の中でも定着しておりますし、また関係の制度でも同様の基準として共通的に用いられているというようなことから、現時点では客観的かつ公平な基準であるというふうに考えているところでございます。
○辻泰弘君 その点についても見直しを図っていただきたいと思いますけれども、先ほど大臣が、実はスティーブンス・ジョンソン症候群のことについて鋭意検討を重ねているという御指摘がございました。また、広範で、ここに絞ったものではないと。すなわち広範な検討を行っていて、このスティーブンス・ジョンソン症候群の問題だけに限ったものではない、すなわち同種のもので五十五年五月一日以前のものも対象にしているという意味なのかと私は思ったんですけれども、その点について、どういう含意であったかお教えいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) このスティーブンス・ジョンソン症候群のほかに、ライ症候群でございますとか、薬によります障害を受けられた方というのはほかにもおみえでございます。 五十五年にこの制度ができ上がりまして、それ以降の皆さん方はその範疇に入っているわけでございますが、それ以前の皆さんというのはなかなかそれにも、この制度にも入らないといったようなこともございます。こうした問題を一体どう今後処理をしていくのかという少し広い範囲でこの問題を議論をしていかないといけないのではないかというふうに思いまして、各省に、各省といいますか、私どもの中の各局にいろいろそれに対する議論を集めているところでございます。そうした議論をひとつ踏まえて、何かいい方法が出てこないかなというふうに思っている次第でございます。 なかなか法律ができましてもその以前に遡及しないということがあるものですから、そうするともうすべてが行き詰まってしまうということになるものですから、そういったところで苦慮しながら、何か方法がないか、今いろいろと検討しているところでございます。
○辻泰弘君 大臣、国会答弁でかつても、新しい道を考えさせていただきたいと、救済に向けてのですけれども、そういう御発言をされております。どうか新しい道を探っていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。 さて次に、医療廃棄物の対策についてお伺いしたいと思います。 私、三月に静岡で血液の入ったガラス管が敷地内に放置されていたのが見付かったとかいろいろ報ぜられておりまして、医療廃棄物問題も大きな問題だろうと思いまして、今回の質問に当たりまして厚生労働省にお聞きしましたところ、そのレク自体がまず厚生労働省と思いきや環境省で聞いてくれという話がございました。また、厚生白書に言及があるかと思って見ましたら全くなくて、この間出ました環境白書にわずかに頭が出ていたということでございました。また、今回のこの質問に当たりましても、どなたの、どこの局の御担当かというのは必ずしも何かよく分からなかったようなところがあったわけでございまして、実はそのこと自体がこの医療廃棄物対策についての取組が真正面からなされていないということがにじみ出ているのではないかと、このように思ったわけでございます。 それで、厚生労働省が出している資料を探しましたところ、大分前ですけれども、「院内感染予防対策ハンドブック」というのを厚生省監修で出しておられまして、この中には非常にいいことが書いてありまして、「医療廃棄物の排出者である医療従事者には、排出者責任がある。」と。当たり前といえば当たり前ですけれども。それから、「医療関係機関には、廃棄物が最終処分されるまでの責任(排出者責任)がある」、また問題点としては、「医療従事者の廃棄物問題に対する関心の希薄さ、」、これらが「医療廃棄物の不法投棄の土壌を生み出している」と、このような指摘もあるわけでございます。 やはり医療廃棄物というものの対策は、医療機関の指導監督権を持っておられる厚生労働省が責任を持って真っ正面から取り組んで各医療機関にしっかりした対応を指導監督していくことが第一義でなければならないと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の医療廃棄物につきましては、感染性のある血液、体液が付着したガーゼとか手術等により排出される病理廃棄物等、いわゆる一般の通常の廃棄物とは異なるものでありまして、基本的には廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づきましてその特殊性に着目した廃棄物処理が適切に行われているものと承知しているところであります。 厚生労働省といたしましては、今もお話ございましたように、院内感染対策の一環といたしまして、感染性のある医療廃棄物の適切な処理がなされますよう従来よりガイドライン、関連通知等で都道府県、自治体を通じて指導してきたところでございます。 さらに、現在、今年度中の完成に向けまして、院内感染対策に関しいわゆるEBM手法を用いた総合的なガイドラインの策定を進めているところでございます。その中でも適切な感染性廃棄物処理の方法を示すこととしておりますので、今後このガイドラインをベースにその普及を進めてまいりたいと思っております。
○辻泰弘君 治験の問題についてお伺いしたいと思います。 薬事法第八十条二に「治験の取扱い」というのがございますけれども、医薬品産業ビジョン、四月に出されているものにおきましても、新しい医薬品が上市されるためには治験が不可欠、しかし日本では治験が進んでいない、むしろ治験の数は減少している、日本企業は海外での治験を急増させているということで、治験の空洞化という言葉で指摘をされているわけでございます。 また、治験というのを私、今回、活字にしてワープロを打とうとしましたら、治験というのはチケンで出なかったということで、それだけやはり一般に浸透していないということを実感したわけでございます。 治験が進まない理由として、被験者、患者のインセンティブが低いとか、実施研究者のインセンティブが低い、治験の実施体制が弱い、そういう点が挙げられているわけでございますが、こういう状況の中で治験についてどのような取組をされていくのか、方針をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 治験の空洞化に対する対応についての御質問でございますが、治験の空洞化ということが起きますと、まず患者さんにとっては国内治験が遅れることによりまして最先端医療へのアクセスが遅れるということが生じます。また、国内製薬産業にとりましても、研究開発力が低下をいたしまして、企業の衰退あるいは雇用の減少も引き起こしかねない。また、医療機関の医師等にとりましては、技術水準の向上が遅れるというようなことで、我が国の保健医療水準やあるいは産業の国際競争力にとって大変マイナスの影響が大きいというふうに考えております。 そこで、その対応でございますけれども、治験の迅速化と質の向上を図る、そして国際競争力のある治験環境を実現することが大変大事だというふうに思っております。そして、そのためには、まずは大規模治験ネットワークというものの創設を考えております。また、治験コーディネーターの養成の、これは今までもやってまいりましたが、その拡充を図る、こういうことを盛り込んだ全国治験活性化三か年計画というものを策定いたしまして、これに基づき治験の空洞化への種々の対策を総合的、計画的に進めたいと考えております。
○辻泰弘君 同じく、医薬品産業ビジョンにおきまして、スイッチOTCの推進と大衆薬市場活性化の方針ということが出ております。現在、「大衆薬市場の市場規模は、医薬品市場全体の一四%で近年わずかながらも減少傾向にあり、欧米におけるシェアと比べても低くなっている。」と、「この原因の一つとしては、国民のニーズに合致したスイッチOTC薬が少ないことがあげられる」と指摘されているところでございます。その上で、「国民が自分自身で正しく使用できるスイッチOTC薬の推進を図るなど、」「大衆薬市場の活性化に努める。」と、こういう方針を出しておられるんですけれども、これは一つの提言、案でございますけれども、厚生労働省の今後のスイッチOTC薬の推進と大衆薬市場活性化の方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 高齢化の進展ですとか、あるいはインフォームド・コンセントの普及などによりまして、自分の健康は自分で守るという、いわゆるセルフメディケーションの考え方が広がっておるわけであります。これは、医療の効率化にもなりますし、また大衆薬市場を活性化していく上でも大変重要なことではないかと考えております。 このために、現在、医療用の医薬品のうちから患者の自己判断で有効かつ安全に使用できる医薬品、そういうものを一般用医薬品として先生御指摘のスイッチOTCということで順次変えていく、そういうことを推進していかなければならないと考えております。 また、こういうものをするためにも、国民に対する医薬品情報の提供ですとか医薬品についての知識の普及啓発、そういうものを進めていかなければならないと思っておりまして、そういうことによりまして大衆薬市場の活性化を図って国民のニーズにこたえていきたいと考えております。
○辻泰弘君 医薬分業についてお伺いしたいと思います。 医薬分業について、薬歴管理による重複投薬、相互作用の有無のチェック、あるいは薬剤師による服薬指導などのメリットが指摘されておりますが、医薬分業の今日的意義、また推進方策について御方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮島彰君) 医薬分業につきましては、いわゆる薬の専門家であります薬局薬剤師が医師の処方せんに基づき服薬指導を行うとともに、患者の薬歴管理を通じまして複数の医療機関からの薬剤の重複投与や飲み合わせによる副作用を防ぐなど、患者が薬を適正に使用していく上で非常に大きな利点があるということで、厚生労働省としましても従来からその推進に努めているところでございます。 近年における医薬分業の進展は大変著しくて、平成十二年度の処方せん発行枚数は約五億枚、分業率は三九・五%まで伸びてきております。しかしながら、医薬分業の進展状況には地域によって大きな格差が見られますので、地域実情に応じた計画的な推進が図られるよう、いわゆる医薬品の備蓄、休日・夜間の調剤等を行う医薬分業推進支援センターの整備に対して補助というものを平成四年度からやってきております。また、都道府県が地域の実情に応じて医師会、薬剤師会等の協力の下に計画を策定し、実施することを支援するということも平成八年度からやってきておりまして、こうした各種の施策を通じて医薬分業を進めてまいりたいと思っております。 さらに、厚生労働省といたしましては、適正な医薬分業の姿として、いわゆる各地域において掛かり付け薬局が整備されることが望ましいというふうに考えておりますので、このため、医薬分業の質の向上を目指すとともに、国民がそのメリットを十分享受できる理想的な薬局像について検討を行うため、平成十四年度より薬局機能評価検討事業というものを始めました。今後とも、患者がより利点を実感できるような掛かり付け薬局の普及等、質の高い医薬分業を実現するための取組を進めてまいりたいというふうに思っております。
○辻泰弘君 処方せん添付不要の二万円ルール、いわゆる二万円ルールについてちょっとお聞きしたいと思います。 院外薬局が医療機関の処方せんを基に患者に薬剤を処方し報酬を保険者に請求する際、月二万円未満の請求ならレセプトに処方せんのコピーを添付しなくてよいというのがいわゆる二万円ルールでございます。これについては、処方せんと明細書の照合ができないという指摘がございます。保険者からすれば、処方せんどおりの請求かどうか確認できないと、こういう意見が出され、二万円という額を引き下げるなどの改善の要望が出されている、また薬剤師会などのお立場からすれば過大な作業となり費用が増大する、また患者サービスの低下につながると、こういう指摘もあるわけでございます。 私は、ここで二万円ルールのこと自体の議論をするものではございませんけれども、やはり今の情報化社会の進展というものに見合って対処していくべきだと思うときに、長期的に医療費の削減につながる、また患者にとっても負担が少なくて済む、また透明性が確保される、不透明さが解消できると、こういう立場から処方せん情報の電子化、オンライン化というものを目指していくべきだと思うわけですが、この点についての見解、方針を伺いたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 処方せんそのものの電子化を認めることにつきましては、これまでも検討をしてきたところでございます。ただ、今、医薬局長が御説明いたしましたような医薬分業制度との関係、そして電子署名などのIT技術の確実性などの問題点がございまして、慎重な検討が必要ではないかと考えております。 なお、処方せん情報の電子化あるいはオンライン化につきましては、ネットワークセキュリティーの観点に基づく安全な運用方法ですとか、あるいは電子化された情報の有効活用の在り方などに関しましては今後更に検討していきたいと考えております。
○辻泰弘君 私、先ほど医療廃棄物の問題についてお伺いしましたときに、ちょっと対応を間違っておりまして、実は、恐縮ですが、大臣の方にも御見解をいただくように事前に言っておったわけでございまして、局長からはいただいたわけでございますが、やはりこれは第一義的に厚生労働省がしっかりと取り組んでいただきたいと。やはり環境省にお任せするのではなく、やはり指揮監督権を持つ厚生労働省が本気になってこそ医療機関もしっかりと受け止めると思いますので、そういう立場から大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 医療廃棄物の問題は、廃棄物という名前が付いているものですからややもすると粗末に扱われる可能性あるんですけれども、非常に影響の大きいものでございまして、医療廃棄物を取り扱う人々を含めまして、あるいはまた病院内における看護婦さんでありますとかその他職員の皆さん方の健康にも大いに影響を与えるものでございます。 医療廃棄物がいわゆる廃棄物というふうになってしまいますまでの間の管理というのが大変重要でございまして、これによって多くの人が他の疾病に罹患をするというようなこともあるわけでございますので、医療廃棄物をどういう形で処理をするかということをもう少し各医療機関ともに真剣に考えていかなきゃいけないというふうに思います。 ただ、ビニール袋にすべてを入れて持っていくというだけでは非常に危険なわけでありますから、最初この処理をしますときにどういう入れ物等を用意をして、そうしたところでやっていくかというようなことも含めてもう少し整理をしてちゃんとしないと、大変これによって肝炎を起こしたというような方もかなりの数に及んでいるというふうにお聞きをいたしております。 ですから、ここは、廃棄物になってしまいますと環境省のこれは範疇に入ってしまいますけれども、しかし廃棄物になります直前まではこれは厚生労働省が責任を持たなければならない問題でございますので、決しておろそかにしてはならない問題だというふうに思っている次第でございます。
○辻泰弘君 この点につきましての厚生労働省のしっかりとした御対応を、責任ある御対応をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○朝日俊弘君 民主党・新緑風会の朝日でございます。僣越ながらトリを務めさせていただきます。 法案審査もいよいよ大詰めでございます。今日は是非、大臣あるいは副大臣から確認的な意味を込めて御答弁をいただきたい、こんなふうに思っております。 さてそこで、まず最初に大臣にお伺いしたい点は、今回、薬事法の一部改正とそれから血液新法と二本の法律、併せて提出をされているわけでありますが、その提案の理由、なぜこの法案を今提案をするのかということについて改めてお伺いをしたいと思います。 私も冒頭の提案理由説明を改めて見直してみましたが、いろいろ、近年、バイオ、ゲノム等様々な科学技術が発展してきている、こういうことは書いてあるわけですが、この間の様々な問題、とりわけ私が指摘したいのは、多くの委員からも指摘がありましたが、ヒト乾燥硬膜によるCJD、ヤコブ病の問題、あるいは血液製剤、非加熱製剤によるHIVの感染問題、やはりこの二つはこの間の出来事として非常に重大な、ある意味では反省をしなければいけない、その反省の上に立って今回の法改正が出てきたものだというふうに私は理解したいわけであります。 しかし、改めて提案理由説明を見ますと、ヤコブ病のことは一言も触れてありませんし、HIVの問題はさらっと、「さらに、血液製剤につきましては、非加熱製剤によるHIV感染問題等を踏まえ、」というふうに書いてありまして、これでは問題意識がちょっと弱いんではないか、そのことだけに終始しろと言うつもりはございませんが、この間の非常に大きな出来事として、あるいは反省すべき材料としてその二つの件があったことはもう周知の事実でありますから、そこのところを踏まえて今回改正案を提出に至りましたというところは是非大臣のお言葉で明確に提案理由を説明していただく必要があるんじゃないか、そのことを皆さんは求めておいでになるんじゃないかというふうに思います。 まず冒頭に、その点についてお伺いします。
○国務大臣(坂口力君) 血液製剤によりますところのHIV感染、そしてまた、血液製剤ではありませんが、いわゆる脳硬膜という医療器具等から取り返しの付かないこの病気が発生したことは事実でありまして、これは厚生労働省として深く反省をしなければならないことでございます。 それ以外にも、厚生労働省として、多くの副作用等の病気が、疾病がございましたけれども、それらも含めてでございますが、こうしたことをやはりもう二度と繰り返さないということを念頭に置いてこの法律ができていることは紛れもない事実でございまして、これらの問題を私たちは乗り越えていくためにどうすればいいかといったことを議論をした中から生まれてきた法律であるというふうに私も認識をいたしております。 裁判所の所見におきましても、情報が的確に把握されていなかったこと等により被害の拡大を防止できなかった旨の指摘があるわけでありまして、真摯にここは受け止めていかなければならないというふうに思っております。 これらの問題を教訓といたしまして、再び大きな健康被害が生じないように、安全性確保のための施策の推進というものに万全を期す考えでございます。 今回の薬事法の改正におきましては、生物由来製品の安全性確保策というものもここに強化をさせていただきました。いわゆる原料採取段階から販売、使用に至ります一貫した安全対策の整備強化でございますし、また企業の市販後におきます安全体制の強化と責任の問題もここに取り上げたわけでございます。 これらの問題は、先ほど御指摘をいただきましたとおり、HIVでありますとかあるいはクロイツフェルト・ヤコブ病でありますとか、そうした疾病を引き起こしたことのその反省の上にやはり立っているというふうに認識をいたしております。
○朝日俊弘君 法律の提案理由説明というのは、大体今まで、必ずしも問題の指摘をきちっとしない形でさらっと書くのが普通のようでありますが、私はむしろ、これからはなぜこの法律を提出するのか、その理由をできるだけ国民の皆さんに明確に訴えるという書き方を是非していくべきではないか、そんなことを併せて要望しておきたいと思います。 さて、その上で、今後これからの質問は、私は是非、今回厚生労働省の方から提出いただいた法律案、私どもでいろいろ検討をさせていただきましたけれども、この機会に是非修正すべきところは修正する、附帯の意見、決議を付けるべきところはきちんと付け足していただくと、こういうことでこの審議を締めくくりたいと思っていますので、そういうことを念頭に置きながら、幾つか、断片的になりますが、主な課題について御質問させていただきます。 まず最初に、血液新法です。 もう既に御案内のように、今回の法律は、採血及び供血あつせん業取締法という古臭い名前から安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律と、こういうふうに名前が変わります。せっかくこういうふうに名前を変えるわけですから、まず最初に、血液製剤の国内自給という問題をどうしてもっと明確に書かなかったのか、ここのところがどうしても納得いきません。 これは、先日、宮崎委員からも御指摘がありました。確かに文言で見ると、国内で使用される血液製剤が国内で行われた献血により得られたというような、それを思わせる表現が入ってはいますけれども、そして大臣は、思いは同じである、目的も同じである、趣旨も同じであるということを答弁されました。それなら何で、何で国内自給を確保する、国内自給を積極的に推進する、このことを法律の基本理念にも明記する、そしてそのことを踏まえて、国が国民の皆さんの理解と協力を得ながら国の責務として国内自給を実施していく、こういうことを何ではっきり書かないんですか。この点について、まずお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 血液製剤は、これはもう倫理性からいきましても、国際的公平性の観点から見ましても、国内のやはり献血というものによって賄っていかなければならない、これはもう明らかだと私も思っております。したがいまして、この法律の中に書いてあります言葉が国内自給という言葉ではありませんでしたけれども、そういう趣旨のことを書いていたつもりでございます。 先日、宮崎委員からも御指摘をいただいたところでございまして、このように国内自給という言葉を使うということに皆さん方でこれはもう変えるべきだという御意見もちょうだいしているようでございますから、その皆さん方の御意見に従いたいと思っております。
○朝日俊弘君 是非、ここはひとつ余りあちこちへ配慮し過ぎないで、言うべきことはきちっと言うということでお願いをしたいと思います。 さて、その次に、国民の皆さんに国の方針、需給計画、あるいは献血推進計画にのっとって採血を順調に進めていきたい、実施していきたい、こういうことでありますが、国の方針、そしてそれに基づいて採血事業者が献血活動をより円滑に推進していくためには、やっぱり都道府県においても積極的に献血の推進計画を作って、もちろん事業者と一緒に国民の皆さんに、それぞれの住民の皆さんに献血を呼び掛けていく、こういう協力した取組が是非とも必要だというふうに思います。 そういう意味で、都道府県も、あるいは都道府県が積極的に献血の推進計画にかかわって血液事業者とともに取り組んでいく、こういうことをもう少し明確に打ち出す必要があるのではないかと思いますが、この点についてはどうでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 朝日議員御指摘のように、献血をこれから積極的に推進して国内自給というものをしっかりと達成していくという上において、地域の実情を、一番と言ってもいいかと思いますが、よく熟知し把握しております都道府県の協力支援というものが必要であることは論をまたないことだろうと思います。 これまでも地域における献血推進協議会の設置等を通じてそうした協力をいただき、また支援を都道府県にも賜っておるところでありますが、今申し上げましたような思いを込めて、また地方分権ということも言われる時代でありますので、今度提出させていただいております改正案におきましても、第五条において、「地方公共団体の責務」として都道府県が必要な措置を講ずるという旨の規定も新たに設けさせていただいているところでございます。 しかし、更に都道府県がより主体的に関与するという観点から、献血の推進計画というものをそれぞれの都道府県の段階においてもまた作成するということにつきましては、先ほど申し上げたような積極的な献血の推進を達成していくという上においても、これは極めて重要なことであり、大きな成果を上げ得る、そういう事柄じゃないかなと、かように思っているところであります。
○朝日俊弘君 ありがとうございました。 じゃ次に、今日、午前中の参考人質疑のときにもお伺いをしました。そのときに、皆さん方に厚生労働省からの資料で薬事・食品衛生審議会の組織図というのを配らせていただきました。私は、今回の法改正の中で随分多くの項目が審議会の検討事項にゆだねられている、そこのところがどうも随分気になって仕方がありません。 幾つかあるんですが、まず最初にお尋ねしたいことは、一つは、二〇〇一年、中央省庁再編成と同時に審議会の位置付け、機能と役割が大きく変わったというふうに私受け止めています。一言で言えば、審議会の機能と役割がかなり限定された、明確にされたと言った方がいいのか、限定されたと。だから、そういう意味でいうと、従来のようにかなり政策決定プロセスに審議会が積極的にあるいは自由にかかわる可能性が何か狭められたような感じをしております。そういう中で、今回の法改正の中では、結構審議会の検討を経て決定していくという項目が非常に多い。果たして審議会としてどこまで機能、役割を果たしていくことができるんだろうか、大変心配というか危惧をしています。 それだけではなくて、先ほどちょっと紹介をした組織図をごらんいただきたいと思うんですが、この薬事・食品衛生審議会、分科会は二つ、薬事分科会と食品衛生分科会、ここまではまだ分かるんですが、部会が二十七、調査会が二十九、それぞれ数名から十何人の委員がおりまして、トータルしますと八百人を超える、ダブる人もいるかもしれませんが、これは膨大な組織であります。 このような組織の中に、後で再度聞きますけれども、薬事分科会の中に血液事業部会があって、その中に安全技術調査会と適正使用調査会があって、そこに更に運営委員会を設けると、こういう仕組みになっていくようでありますが、どうもこういうところにいろんな、特に血液の安全性を監視するあるいは確保するための様々な体制を作っていく、そういう機能を持たせていって本当に機能するんだろうか。ここは今回の提案された中身で取りあえず動いていかざるを得ないとして、いずれ再検討を迫られるんではないか、こんな気がしてなりません。 その理由はもう一つあります。もう一つは実はBSE問題で、これはBSEに係る調査検討委員会報告というのが、この四月でしたか、出されました。そこでは非常に明確に、このBSE問題の教訓を踏まえてきちんとリスク評価をしなきゃいかぬ、こういうことを言われています。ある意味では、これは血液のリスク評価と同質のものであります。 そこをちょっと読んでみますと、「リスク評価の実施は、一貫性、独立性の観点から関係省庁から独立した行政機関で行うべきである。」ということも含めて、これからの食品安全行政機関を新たに検討し直せということが明記されている。これからどんな議論になっていくのか分かりませんが、しかしここで指摘されたことはかなり重要な指摘だと思う。この指摘を踏まえて、例えば、じゃ、薬事・食品衛生審議会の在り方についてもやはりそれなりに見直し検討の対象になってこざるを得ないのではないかというふうに私は思う。 したがって、取りあえず今回提案されているような形で動いていくことは認めつつも、その実施状況を見ながら、一定期間後にはきちんと再検討し、必要があれば見直すという考え方を持っておく必要があるのではないかと思いますが、この点についてはどうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 御案内のとおり、中央省庁等の改革推進ということがテーマになりまして、そしてその中で、もう今までありました審議会等の数は減らしていかなきゃならない。もう少し歯に衣を着せずに言えば、何事も審議会というものを隠れみのにしてやってはいけないと、こういう話だったんではないかというふうに思っております。 幾つも一緒にしたのはいいわけでありますけれども、ここにありますように、薬事審議会と、それから食品衛生調査会でしたかね、食品衛生調査会と、これを一緒にしまして薬事・食品衛生審議会ということに一つにしてしまって、その中へ全部入れてしまったということなものですから、数は確かに減りましたけれども中身は依然として多いという状況に今まだとどまっているということでございます。 しかし、先生から御指摘いただきましたように、これを減らせという趣旨はもっと違うところにあったというふうに思っております。ただ数さえ減らせばいいというわけではなくて、審議会を減らすという意味はどういうことかということがあるわけでありますから、今後こうした見直しというのは当然のことながらやはりやっていかなきゃならない。 確かに、食品の問題にいたしましても、それから医薬品の問題にいたしましても、業界やそれからいわゆる学者の皆さん方やというだけではなくて、消費者の皆さんの御意見だとか患者の立場としての意見もどこかで聞かなきゃならないというような問題があることも事実でございまして、そうしたものをどうしていくかという問題も確かに新しく生まれてきていることも事実でございますけれども、余りにも屋上屋を重ねて幾つにも幾つにも作り上げていくということは、やはり私たちも考えていかなきゃならないだろうというふうに思います。 役所がすべて責任を持って提案をし、そして議会において御審議をいただいて、修正を受けるものは修正を受けるということにして決めていくという大原則をやっぱり踏まえていかないといけないというふうに私も思っております。
○朝日俊弘君 だから、ちょっと繰り返しになりますが、多分、今、過渡期なんだと思うんですね。中央省庁を再編成して、それ自体もなかなかうまくいくかどうかという議論も一方ではありますし、審議会等の再編成も、やや我々も含めて戸惑っているところがあるのが実態ですから、そういう中で今回、ある意味ではやむを得ず薬事・食品衛生審議会の中にこういうものを作ってやっていきましょうと提案せざるを得なかったのかもしれませんが、私はそういう仕組みそのものが過渡期にあるという認識から、やはり一定の期間実施状況を見て、見直すべきときは見直すという姿勢が必要だということをここでは強調しておきたいと思います。 さて、その上で、そのことと関連して、実は先日も同僚の山本議員が御質問させていただいて御答弁をいただいた問題なんですが、この審議会の中の血液事業部会に運営委員会というのを設置して、そこで血液の安全確保についていろいろ審議、検討をしていくんだ、こういうふうな御説明があったんですが、例えば、どうもイメージがまだよく分からないんですね。 運営委員会というのは、いろいろ見てみると、運営委員会を設置する規定なんてどこにもないみたいなんですね。だから、勝手に作ったりなくしたりできるものなのかと思ったりするんですが、一体どういう根拠に基づいてこの運営委員会が設置されて、それはどういう機能と役割と権限を持って、そしてそのメンバー構成はどうなって、運営方法というのはどうなるのかということについて、基本的な点を一度きちっとまとめて御説明ください。どうも先日の御説明ではよく分かりませんでしたので、よく分かるように丁寧にまとめて御説明ください。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の運営委員会についてでございますが、まずその設置につきましては、薬事・食品衛生審議会の血液事業部会の中に恒常的な組織として位置付けるということにしております。法令上は、同部会に設けられている調査会と同様、薬事分科会規定に基づき、血液事業部会長が薬事分科会長の同意を得て設置するという形を考えております。 それから、運営委員会の機能につきましてでございますが、一つは、定期的に開催し、血液事業の運営状況を確認するということ。それから二つ目には、緊急事態等が起こった場合には、これは適宜、安全性等に関する情報を速やかに共有、評価していくということを中心としまして、必要に応じ、専門的事項等について関係調査会や部会と連携して対応していくということを考えております。 このように、運営委員会は、血液事業の運営状況全般に関し定期的にチェックし、また緊急に調査審議すべき事態が生じた場合には、速やかに情報を得た上、その内容に応じ、適切な方法で迅速に対応されることを確保するという面で重要な機能を担うものというふうに考えております。 次に、メンバー構成につきましては、血液製剤を使用する患者の代表の方々を正式にメンバーとし、このほか、医療機関や研究機関を始めとする専門的知見を備えた方を合わせて約十名程度を想定しております。なお、メンバーの決定につきましては、薬事・食品衛生審議会令に基づき、厚生労働大臣が委員として任命した上、薬事分科会規定に基づき、薬事分科会長が運営委員会の構成員を指名するということになっております。 なお、需給計画の策定につきましては、かなり専門的な審議も必要でありますので、別途専門の調査会を設けたいと思っておりますが、この調査会につきましても、患者の代表の方々あるいは社会経済学者など、ちょっと幅広い範囲から委員の参加を検討したいというふうに思っております。 この運営委員会あるいはこの需給計画の専門の調査会のいずれにおきましても、日本赤十字社や製造業者等関係者につきましても、必要に応じ、参考委員として審議への参加をお願いするということを考えております。
○朝日俊弘君 そうすると、ちょっと確認させていただきたいんですが、血液事業部会の下に常設の運営委員会を設置するということと、現在ある安全技術調査会、適正使用調査会に加えて需給計画の調査会を設置すると、こういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(宮島彰君) 今の二つ、運営委員会と需給計画の専門調査会は新しく作りたいと思いますが、ただ、既存の安全技術調査会、適正使用調査会等につきましては、今回、新たに血液事業についての新しい法律体系ができますので、この血液事業に関する審議会のこの部会、調査会構成なりにつきましては改めて全体をちょっと見直して整理させていただきたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 そうすると、最終的な姿はまだ今日の段階ではお示しいただけないようですが、いずれにしても、今御説明のあった運営委員会と需給計画調査会については設置するということについては間違いないですね。はい、分かりました。そのように受け止めておきます。また姿が見えてきたところで御説明をいただきたいというふうに思います。 そこで、既にもう今のお答えの中で、この運営委員会の中に患者さんの代表メンバーも加えたいと、こういうことでお答えがありましたので次の質問の一部は省略をしますが、ただ問題は、今朝も、午前中も参考人の皆さんと若干やり取りがありましたけれども、そこに入っていって、患者さんの立場から参加された皆さんがどこまで十分に意見反映できるのか、そういう仕組みそのものになっているのか多少不安というか危惧もお持ちでした。それから、その中でどんなことが議論されていくのか。特に、参考人がおっしゃっておられたのは、血液製剤に関する安全性の確保の問題は当然として、血液製剤と代替性のある遺伝子組換え製剤の安全性についてもちゃんとそこで議論できるんだろうねと、こういう御確認がありました。 この点について、需給計画の調査会等でもいろいろ検討されるんでしょうが、この運営委員会においてもそのような課題も含めて検討されるというふうに理解してよろしいかどうか、これは確認をさせてください。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の血液製剤と代替性のある遺伝子組換え製剤につきましては、現在におきましても血液事業部会における審議事項として審議しておりますので、引き続き同部会における審議事項としておりますし、この中に置かれます運営委員会においても必要な事項については当然審議対象とするという整理をしております。(発言する者あり)
○朝日俊弘君 次に進みます、若干ブーイングがありますが。 次の質問は血液製剤による健康被害、もう少し広く言えば生物由来製品による健康被害、それから採血による献血者の健康被害、両方の健康被害が、起こってはならないこととはいえ、想定をした救済のための施策が検討されていかなければいけないと思います。 この点について、既にお答えもいただいているようですが、改めて大臣の方から、この健康被害に対する救済制度について、どのような基本的な考え方の下に今後どのように取り組んでいかれようとしているのか、この点についてまずお伺いをしたいと思います。
○副大臣(宮路和明君) 私の方から答弁させていただきますが、まず最初に、血液製剤を始めとする生物由来製品、これによる健康被害の救済問題でありますが、先般来お答え申し上げておりますように、本年三月に取りまとめられました研究会の報告書を踏まえまして、今後更に詰めを行って、そして来年の通常国会にはその法律案を提出したい、そういうめどを付けながら今後最大限の努力をしていきたいと、こう思っております。 次に、献血によって生じる健康被害の救済といいましょうか補償の問題でありますが、これは現在も採血事業者であります日赤におきまして所要の措置を講じてはいるわけでありますが、これをもっと充実し、そして適切な補償の仕組みとできますように国としても必要な支援を含めて鋭意検討をしてまいりたいと、このように思っております。
○朝日俊弘君 後段のところ、日赤任せにしないで、きちんと国もどう共同で対策を講じていくかというスタンスで是非考えていただきたい。これは要請をしておきます。 さて、今のお答えと関連してその次にお尋ねしたい点は、これは念のため確認ですが、今も御説明があった今年の三月に取りまとめられた研究会報告ですか、その報告書は、読んでみますと、表題から、「ヒト細胞組織等に由来する医薬品等による健康被害の救済問題」と、こう書いてあるんですね。私はちょっと疑い過ぎなのかもしれませんが、ヒト細胞組織等に由来する医薬品というとかなり限定されるんじゃないかと。人に限定される、細胞に限定されるというふうに読めて仕方がないんですが、じゃ、ここで言う、この研究会報告で言うヒト細胞組織等に由来する、「等」が入っているから広いのかもしれませんが、由来する医薬品という概念と、それから今回の薬事法の改正の中で用いられている生物由来製品という概念とはイコールなのかどうなのか、対象範囲が違うのかどうか、あるいはレベルが違うのかどうか、念のためこれを確認させてください。
○政府参考人(宮島彰君) 御指摘の研究会の報告書の中におきましては、「新たな救済制度で対象とする生物由来製品の範囲と生物由来製品として規制を受ける医薬品、医療用具の範囲とは一致していることが適当である。」というふうにされております。したがいまして、この新たな感染被害の救済制度の対象となる製品の範囲は、今回の改正後の薬事法に基づき規定されます生物由来製品の指定を受けた製品と一致させるということで整理していきたいというふうに思っております。
○朝日俊弘君 分かりました。是非、変なところで概念の食い違いが起こらないように、結構これは、対象範囲をどう見定めるかというのは重要な問題ですので、ここはきっちり押さえておいていただきたいなというふうに思います。 さて、その次に、生物由来製品の場合、特に留意すべき問題として、ウイルスを中心とする感染症の問題がございます。これは先日も質疑答弁がございましたが、改めて確認をさせていただきます。 生物由来製品については、もし不幸にして感染症等の問題が発生したときには、遡及して調査をするということがどうしても必要になります。しかも、使ってすぐ発症するとは限らない。相当長い潜伏期間を持つ場合もある。そのことを考えると、先ほど来議論があったフィブリノゲンの問題でもなかなか遡及して調査をすることは難しいという現実があるようですが、諸外国などの例を参考にしながら、もっと医療機関における使用に関する記録などについて、その保存期間ですね、もう少し長期にわたってきちっと保存すべしという方向で検討すべきだというふうに考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) ただいまの血液製剤の使用記録につきましては、目下のところ、平成九年以来、これを十年間ということで保管、管理をするよう医療機関に対して指導を行っているわけでありますが、この期間を、今、委員御指摘のように、潜伏期間が長い感染症等への対応、それをしっかりやっていくという観点から、もっと長くやったらどうかという御意見、先般来いただいておるところでありまして、私どもといたしましては、そういった御意見も踏まえながら、そしてまた、国際的な動向や、あるいはまた現実に国内の医療機関でどのぐらい対応できるか、そういったことをいろいろ視野に入れながら、今後適切な期間が設定できるように検討してまいりたいと、このように思っております。
○朝日俊弘君 是非、できるだけこれは改正法の施行と同時ぐらいに、できればこうしたい、あるいはこうすべきだというふうに明確に出してほしいなと思いますが、いずれにしてもできるだけ早期に検討結果を取りまとめていただきたい、このことを強調しておきます。 それでは次に、午前中、日赤の方からも資料の御説明がありました遺伝子組換え製剤について少し整理をしておきたい、こんなふうに思います。 まず、そのことと関連して、一つは血液製剤、それからもう一つはこれに代替する遺伝子組換え製剤、この二つについて、全く同じリスクがあるというわけではないにしても、一部遺伝子組換え製剤が血液製剤と同様のリスクを持っている場合もあるし、逆に遺伝子組換え製剤の方が別の新たなリスクを持っている可能性もある。 そこで、少なくとも血液製剤とそれからこれに代替する遺伝子組換え製剤で血液製剤と同等のリスクを持っているものについては、その血液の採血地やあるいはそれが献血によるものであったか非献血のものであったかという情報をそれぞれの製剤の容器にきちんと記載することを義務付けるべきではないかと思うのですが、この点についてはどうでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 御指摘のありました原料となる血液を外国で採取した血液製剤、そういったものについて、それを使う側の選択に資するということができますように、今後速やかに省令を改正しまして、その採血国やあるいは献血若しくは非献血の別、そういったことについて製品の容器に直接表示させることとしておりますので、その確認方法等につきまして検討を急いでいきたいと、こう思っております。 それからまた、血液製剤に代わる遺伝子組換え製剤のうち、血液由来の製剤を製造工程で用いているものであって、その血液由来製剤の量とかあるいは投与期間とか不活化の方法等考慮しまして、血液製剤と同様のリスクがあると、先ほどお話がありましたが、そういった血液製剤と同様のリスクがあると判断される特定生物由来製品につきましては血液製剤と同様の措置をこれまた講じていきたいと、このように考えておるところであります。
○朝日俊弘君 検討するんじゃなくて、具体的に講ずるというお答えと理解してよろしいですね。何か前半、検討したいなんというお答えがありましたが、検討ではなくて講じたいということでよろしいですね。
○副大臣(宮路和明君) 最初は検討を急いでまいりたいと言いましたが、後は、後段の方は講じたいと、このように申し上げましたので。
○朝日俊弘君 分かりました。 それで、今もちょっと申し上げましたが、実は午前中、日本赤十字の方からの資料をいただいて、改めてその再確認をしているんですが、結局、遺伝子組換え製剤というのは基本的には生物由来なんですよ。たまたまある会社はその培養液に人の血漿たんぱくを使っている会社もあれば、ほかの会社は牛の血清アルブミンを使っている会社もあるということで、いずれにしても生物由来製品なんですよ。しかも、場合によったら、人以外のものを使っているとすれば、そちらからのリスクというか危険性も考慮しなければいけない、二重のそういうリスクを評価しなきゃいけないんですよ。 だから、どうも厚生労働省の答弁を聞いていると、遺伝子組換え製剤については何か血液製剤よりも人工的に造られたものだから安全だみたいな言いぶりがどうも気になって仕方がないんですが、逆に私は、きちんとこれは生物由来の遺伝子組換え製剤なんだ、そのリスクはある部分では人の血液に由来するリスクもしょい込むし、もう一方では別のリスクもしょい込むことがあるというふうにきちっと押さえておかないといけないんじゃないかと思うんですね。ここのところについてどうもお答えがあいまいというか、いつもするっと逃げられてしまっているような感じがしてなりません。 ですから、そういうことを考えると、当然その上でそれらのリスクをきちんと評価して、リスク分析、リスク評価をして、特にそのリスクが心配であるという遺伝子組換え製剤については当然のことながら特定生物由来製品として指定をしてきちんと説明を行うと、こういうことが求められると思いますが、この点についてはどうですか。
○国務大臣(坂口力君) この遺伝子製剤につきましても、これは遺伝子製剤も様々だというふうには思いますけれども、多くのものは今御指摘になりましたように生物由来と申しますか、人の場合が多いと思いますけれども、元々、人等の細胞を用いたもの、そしてそれを遺伝子組換えを行ったものといったものになってくるわけでありますから、その生物由来であることには間違いがありませんし、今御指摘になりましたように、培養等を行いますときにそれが人のものでありましたり動物のものであったりするわけでございますから、その危険性もございますし、それから遺伝子組換えによりますところのまた危険性というものもそこには加味されてくるわけでございますから、この遺伝子組換え製品というものが血液製剤よりも非常に安心できるものだということを思っているということでは決してございません。
○朝日俊弘君 いや、だから、そういう認識の下に、より正確にリスク分析、リスク評価をして、リスクが感じられるものについては当然今回の改正事項の中に規定されている特定生物由来製品として指定するというふうに考えてよろしいねということをお尋ねしたわけです。
○国務大臣(坂口力君) 特定生物由来製品に指定するということにほとんどのものはなるだろうというふうに思います。
○朝日俊弘君 次に、これも先日やり取りがあったことですから簡単に触れたいと思います。 これまでにも様々な形で血液製剤の適正使用に関する取組が行われてきて、ある程度というか一定程度の成果が上がってきているような御報告がございました。しかし、先ほど来のフィブリノゲンのやり取りを聞いておりましても、まだまだその血液製剤の使用について地域間の格差があったり、必ずしも適切ではない使用がされているのではないかという実態がうかがい知れます。 そこで、これまでの取組を更に一層進めて、血液製剤の適正使用についてより具体的な方策を検討し、場合によったらもう少し標準的なガイドラインといいますか、そういうものも含めて周知徹底を図るように努力される必要があると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) そこは努力したいというふうに思います。 これは地域による違いもございますが、いわゆる使用になります医療従事者の年齢によりましても若干違う面がございますし、あるいはまた科によりましても違う傾向がございますので、そうしたことも十分に念頭に置きながら、できる限り平均的な使い方、適切な使い方というものについて理解をしていただけるように努力をしたいと思います。
○朝日俊弘君 それじゃ最後に、要望だけ申し上げて終わります。 最後の質問は、もう何人かの同僚委員から十分に御質疑がありましたので、私の方から質問は省略をします。フィブリノゲンによるC型肝炎等の問題であります。ただ、一点留意しておいてほしいのは、C型肝炎だけではありませんで、そういう意味ではB型肝炎も含めての健康被害が想定されるというふうに思います。 そこで、この問題についてはもう先ほど来、中間報告が行われて、それがいかにも遅過ぎるとか断片的過ぎるとかいう御批判はありましたが、今後更に調査を進めていくと、こういうことであります。そこで、できるだけ早い機会に第二次報告なりあるいは最終報告なり取りまとめていただいて、当委員会に是非お示しをいただきたい。そして、その報告を受けて、これは委員長の方にお願いですが、そのような報告が取りまとめられる段階では、当委員会においても集中的にこの問題について審議するような機会を是非作っていただきたい。 最後に、厚生労働省と委員長にお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
○委員長(阿部正俊君) 分かりました。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について朝日君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。朝日俊弘君。
○朝日俊弘君 私は、ただいま議題となっております薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。 これより、その趣旨について御説明申し上げます。 本法律案は、医薬品、医療機器等の総合的な安全対策の確保を図るため、医療機器及び生物由来製品に係る規制を見直すとともに、産業構造の変化等に対応した承認・許可制度の再構築を図り、あわせて、安全な血液製剤の確保を図る等の措置を講ずるものであります。 本案に対する本委員会での審議を踏まえ、薬事・食品衛生審議会の機能を強化し、必要な事項は早期に施行するとともに、血液製剤の国内自給に係る国の責務を定める等、所要の修正を行うため、本修正案を提出するものであります。 次に、修正案の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、薬事法の改正に対する修正についてであります。 第一に、厚生労働大臣は、副作用等報告などの状況を薬事・食品衛生審議会に報告し、必要があると認めるときは、その意見を聴いて、医薬品等の使用による保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するために必要な措置を講ずるものとし、また、薬事・食品衛生審議会は、自ら、当該必要な措置について調査審議し、厚生労働大臣に意見を述べることができるものとしております。 第二に、生物由来製品に係る改正及び薬物を対象とする治験に係る改正の施行期日を、公布後三年を超えない範囲内で政令で定める日から、公布後一年を超えない範囲内で政令で定める日に改めることとしております。 次に、採血及び供血あつせん業取締法の改正に対する修正についてであります。 第一に、「献血者等」及び「国内自給」という用語について、定義を設け、法律上用いることとしております。 第二に、国の責務として、国内自給確保のための献血に係る教育・啓発や適正使用のための措置を講ずることを規定するとともに、基本方針に定める事項に、国内自給確保のための方策に関する事項を加えることとしております。 第三に、都道府県は、採血事業者による献血の受入れが円滑に実施されるよう、毎年度、都道府県献血推進計画を定めるものとしております。 最後に、附則の修正についてであります。 第一に、政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律による改正後の薬事法及び安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律の規定の施行の状況を勘案し、医薬品等の使用による保健衛生上の危害の発生又は拡大を適確に防止するための安全性の確保に係る体制及び血液製剤の製造に関する体制の在り方を含め、これらの法律の規定について、検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。 第二に、政府は、血液製剤を始めとする生物由来製品による健康被害及び採血事業者の採血により献血者に生じた健康被害の救済の在り方について、速やかに、検討を加え、その結果に基づいて法制の整備その他の必要な措置を講ずるものとしております。 以上であります。 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
○委員長(阿部正俊君) それでは、これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、朝日君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(阿部正俊君) 全会一致と認めます。よって、朝日君提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(阿部正俊君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。 以上の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 この際、柳田君から発言を求められておりますので、これを許します。柳田稔君。
○柳田稔君 私は、ただいま修正議決されました薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、日本共産党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)、社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一、血液製剤に関する直接の容器等の記載事項として、採血地及び献血又は非献血の区別を記載することを義務付けること。なお、血液製剤と代替性のある遺伝子組換え製剤についても、感染症の発生の危険性の程度等を考慮し、必要に応じて同様の措置を講ずること。 二、血液製剤と代替性のある遺伝子組換え製剤については、感染症の発生の危険性の程度等を考慮し、必要に応じて特定生物由来製品として指定することとし、それにより特定医療関係者による説明等の対象とすること。 三、医療機関における特定生物由来製品の使用に関する記録の保存期間をはじめ生物由来製品に関する記録の保存期間については、感染症等の問題が発生した場合に遡及調査が可能となるよう、諸外国の例も参照しつつ、十分な期間を定めること。 四、血液製剤の供給、安全性の確保及び適正使用の推進に関し必要な事項について調査審議する薬事・食品衛生審議会血液事業部会に血液製剤を使用している患者側を代表する者を加えるとともに、血液製剤と代替性のある遺伝子組換え製剤の安全性の確保に関する必要な調査審議については、同部会においても、これを行うようにすること。 五、血液製剤の適正使用を一層推進する観点から、我が国における血液製剤の過剰使用及び使用量の地域間格差の原因を調査するとともに、標準的な使用指針の医療機関への普及を図ること。さらに、不適切な使用を是正させる具体的方策を検討すること。 六、血液製剤「フィブリノゲン」によるC型肝炎ウイルス感染等の実態及び政府の対応に関する調査結果を早急に取りまとめて公表するとともに、再発防止をはじめとする対策を速やかに検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(阿部正俊君) ただいま柳田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(阿部正俊君) 全会一致と認めます。よって、柳田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、坂口厚生労働大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) ただいま御決議のありました本法案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。 ありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十六分散会