厚生労働委員会 第6号
- 発言数
- 304 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/04/16
会議録
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨十五日、今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として齋藤勁君が選任されました。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に沢たまきさんを指名いたします。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長篠崎英夫君外二十二名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(阿部正俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田浦直君 おはようございます。自由民主党の田浦直でございます。 今日は、診療報酬の改定がこの前行われまして、それについての質疑をさせていただきたいと思っております。 今度の改定が行われましてから、いろんな医療機関とかいろんな科の先生方から随分苦情が参っておるところでございます。厚生労働委員会がこの診療報酬を決めるというところにおるわけでも何でもないわけでございますけれども、やっぱり医療費三十兆の中心的な部分が診療報酬でございますから、国会がタッチしていないことはないだろうというのが恐らく一般の先生方の感覚ではないか、そういった意味でこの委員会の方にいろんな意見とか苦情とかが殺到しておるのではないかというふうに私は思っておるわけでございまして、それはまたもっともなことではないかなというふうに思います。 まず、診療報酬を、医療費が、額が設定されてから個々の項目を決めるところの段階というのが私どもには分からないんですよね。その辺どういうふうに作業をされておられるのか、この辺からひとつお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 診療報酬の設定に関する言わば手順でございますけれども、御案内のとおりでございますけれども、診療報酬点数表という形に最終的になるわけでございますが、これは様々な診療行為の言わば保険償還価格を定める価格表という性格を持っておるわけでございます。 少し、元に戻ってといいましょうか、全体としての状況を申し上げますと、一つには改定率そのものを決める作業がございます。その改定率が定まりますと決定された改定幅の中で個々の診療行為の点数の見直しを行うと、こういうことになるわけでございまして、改定率につきましては、医療経済実態調査でありますとか物価・賃金の動向でありますとか保険財政の状況などを勘案いたしまして、中医協における御審議も踏まえますけれども、具体的な率ということでは予算編成過程で決着をする、予算という形で決定されるわけでございます。 これを受けまして具体的な点数の設定作業に入るわけでございますが、通常ですと年が明けまして新年になりましてから中央社会保険医療協議会の場でいわゆる支払側、診療側、そして公益委員で論議をいただきまして具体的な点数の設定作業を進めるということでございます。 更に詳細を申し上げますと、様々な基本的な御論議をしていただいて、それぞれの時期の診療報酬点数の改定の大きな方向付けをまず御議論いただき、それを踏まえまして事務局で一定の点数表の案というのをお示しをして、これに基づきまして御論議を更に詰めていただきまして、最終的にはその診療報酬点数表全体を、改定の全体を御諮問申し上げて御答申をいただく、これを厚生大臣告示という形で決定をするというのが、事務的に申し上げればそういうプロセスをたどるわけでございます。
○田浦直君 今回の改定率というのがマイナス一・三ということで、改定始まって以来のマイナス改定になったということなんですよね。そういうことを受けて作業をされたというふうに思うんですけれども、まず、このマイナス一・三というのはどのようにして決められたのか、それについてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 通常、これも御案内のとおりでございますけれども、通例ですと二年に一遍の診療報酬改定というのがあるわけでございまして、この診療報酬改定率をどう定めるかといいますのは、もちろん医療行政の面からも医療保険の運営の面からも、更には国家予算の編成という面からも極めて重要な課題でございますけれども、今回の改定率につきましては、少しさかのぼることになりますけれども、全体の議論が始まりました一つの大きな節目は、昨年十一月に政府・与党社会保障改革協議会で診療報酬の全体の取扱いについても御議論がございまして、医療制度改革大綱という形で定められた結論の中で賃金・物価の動向あるいは昨今の経済動向、保険財政の状況を踏まえて引下げの方向で検討するという御方針をお取りまとめいただきました。それを受けまして予算編成に臨むという形になったわけでございますけれども、並行いたしまして、先ほども申し上げました中央社会保険医療協議会、中医協でもこの取扱いについての御論議を賜りました。 中医協で具体的な改定率を定めるわけではございませんけれども、賃金・物価の動向や昨今の状況を踏まえて改定をするという御方針を賜りまして、先ほども申し上げましたが、予算編成作業の過程で具体的な改定率を決定するということになったわけでございますが、今回のいわゆる技術料に関する一・三%の引下げにつきましては、おおむね賃金・物価の動向、御案内のように、近年、賃金・物価が下落あるいは下方の傾向がございますので、こうした動向に見合った水準になっているものというふうに私どもは考えているところでございます。
○田浦直君 個々の項目についてお尋ねをしたいと思いますが、その前に、今お話がありましたけれども、この診療報酬の告示がされて、それを医療機関が周知するまでの時間というものが私は非常に短過ぎると思うんですね。 例えば、今やっているのは、主にやっているのは大体三月の中旬ごろですね。医師会で、日本医師会で都道府県の保険担当の理事を集めましてそれを伝達する。その方々が今度はそれぞれの地方に帰りまして、今度は市町村の医師会の担当の方々を集めて更に伝達するわけですね。その市町村の理事の方々がまた今度は医療機関の保険を担当されている方々を集めて伝達するんですね。そして、今度は医療機関の中でその伝達を受けた者が職員を集めて伝達するわけですね。そしてさらに、このことによりまして、レセコンですね、コンピューターを直さなければ、手直ししなければならぬわけですね。これもまた時間が掛かるし、莫大な費用も掛かるんですよね。 そういう経過を見ますと、少なくとも一か月ぐらいの期間は置かないと十分な周知ができないんじゃないか、いろんな請求ミスもそういったところから派生してきておるんじゃないかなと思うんですね。伝達することもよく分からないで伝達しているんですよ。そして、もう四月の始まったときから、いまだ伝達が届いていないで、走りながらその中身を検討しておるようなところも今回もあるんですよ。例えば、薬の先発品と後発品なんというのは、どれが先発品で後発品かなんというのはまだ通知が来ていないんです。来ていないけれども、これはホームページで見なさいと。ホームページを見ながらやっている。それで請求をしなければならぬというふうなことも実際に今行われているというところですから、私はかねてから、やっぱりもう少し時間を置いてきちんと周知するような制度にしなければやっぱりミスが起こるんじゃないかと思うんですね。その辺は技術的にはできないものかどうか、お尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 御指摘の点は、現状を踏まえますとよく分かる御指摘だとは思うんでございます。おっしゃるような問題がどうしてもございます。先ほど申し上げましたようなスケジュールの中で、新年度に間に合わせるということが大変厳しいスケジュールになるわけでございまして、なかなか難しゅうございますが、我々もできるだけこうした一連の流れの中で、お話のございましたようなミスにつながったり、あるいは十分周知が図られないということを極力少なくしようということで努力はさせていただいておるわけでございます。 今回について申しますと、中医協に具体的な診療報酬改定の案を、つまり具体的な点数の改定案をお示ししましたのが二月二十日でございました。この時点で早速ホームページというお話もございましたが、厚生労働省のホームページに掲載をいたしました。今回につきましては、幸い、中医協での御審議が極めて精力的に行われまして、同日その答申をちょうだいいたしたということもございまして、三月の二十日には厚生大臣告示をすることができると、例年に比べますとかなりハイピッチで処理ができたわけでございます。 しかしながら、まだまだおっしゃるような点があることは私どもも承知をしておりまして、現場の御要望もよくお聞きしながら、スムーズな処理ができるように努力をいたしたいと思いますが、物によりましてはどうしても時間が掛かるというものもございますから、これにつきましては個別に、例えば必要事項の届出が要るというような場合には一定の期間を置くとか、内容によってはそういう処理もいたしておりますけれども、全体といたしまして、診療報酬改定がスムーズに各医療機関の現場まで到達するような努力は引き続き私ども最大限させていただきたいと考えております。
○田浦直君 今、ホームページの話が出たんですね。もちろんそれで周知させるというのもいいんですが、ただ、例えば地方の開業医の方々で、例えば離島で夫婦でやっておられるとかで年老いた方が、そういうところもまだまだ結構あるんですよね。そういう方々がそういうホームページを見ながらやるということはなかなかできない。そういう人たちは、じゃもう時代後れだと言うわけにはまたいかないところが地域ではあるんですよね。 そういった意味から、やはり早く通知をしていただいて、どんなところであってももう四月一日にはぴしっと新しい改正が分かるように取り組んでいただきたいというふうに思います。 それから、この間、坂口大臣も答弁をされておったんですが、非常に複雑になって分かりにくくなっている面もあるんですね。診療報酬改定点数表なんというのは三十年前は三十ページだったんです。今は六百五十ページあるんですよ。その解釈というのがまたありまして、合わせると二千五百ページぐらいあるんですよ。それがまた読みにくいんですね、これがまた。読んでみるんだけれども分からない。私も随分読んでみたんですよ。だけれども、これは読む人に分かるように書いていないんですよ。自分たちの解釈を書いてあるんですよね。だから、もう本当に分かりにくくなってきているなというのは実感なんです。だから、今言いましたように、本当に最新のそういうふうな機器を使ってやっている方ばかりではないので、その辺もひとつ配慮をしていただきたいと思っております。 早速ですけれども、個々のちょっと項目についてお尋ねをしたいと思うんです。 新聞でも報道がされておりましたけれども、前回も宮崎先生からの質問もありましたけれども、今回の診療報酬改定では、整形外科は非常にダウンだという声が強いんですよね。私も、大臣がおっしゃられましたように、厚生省では二%、こちらサイドで調べるとマイナス二九%、これは余りにも開き過ぎなんで、私もどちらが本当かということは今の段階では分からないわけでございますけれども、例えば整形外科は二%であるというのを厚生省が試算しているその根拠、あるいはそのデータ、そういったものはひとつ教えていただきたい、あるいは開示していただきたいと思うんですね。これは、もちろん整形外科だけじゃなくして、私のところには眼科からも内科からもそれから透析の方々からも苦情が寄せられておりますが、そういったところの科は大体どのくらいのマイナスになるか、その根拠、データ、そういったものを開示してほしいと思うんですが、その件についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 診療報酬の点数表の現在の仕組みが、これも御案内のとおりでございますけれども、言ってみれば診療行為ごとに所定の点数を定めるという仕組みでございますから、診療科ごとに改定率の影響をきちんと出すということは作業的に無理なわけでございます。各科別の影響率というのを直接出すことは困難なわけでございますが、今回、臨床整形外科医会という団体から、特に整形外科に関する影響の度合いが非常に大きいという一種の試算をお示しがございました。その試算の前提となります条件をそのまま利用させていただきまして、私どもの方の試算と申しましょうか一種の、これまた一定の前提を置きますけれども、基本的な計数の前提は臨床整形外科医会のモデルを使わせていただきまして同じような計算をしますが、算定方法をこういう形で算定いたしますとこういう影響率になるということを試算をしたものが先ほどお話にございました二%という数字でございます。 したがいまして、こういう前提でこういう部分についてはどうかというような個別のお尋ねが、あるいは条件がございますれば、これはお答えすることがデータがございますれば可能でございます。一般的に診療科ごとの改定率はどうかと、こういうお尋ねになりますと先ほども申し上げましたようなことで算定ができないと、こんな仕組みになっておることを御理解賜りたいと思うわけでございます。 そこまでの御質問ではございませんでしたけれども、この二%、あるいは非常に大きな影響率の差の一番違いますところは、整形外科の一定のモデルを作った場合、全体としての影響として見るか、そのうちの部分的な影響として見るかというのは一番大きな数、計数の差でございます。 ただ、いずれにいたしましても、先ほどの御質問とも関連をいたしますけれども、現場の医療機関が新しい診療報酬点数の算定上、非常に誤解あるいは不明な点が、十分現場に通じていないというようなことがあって不明な点があるということがあるとトラブルの原因にもなりますので、整形外科に関連いたしましては、再診料と慢性疼痛疾患管理料との関係等につきまして、改めてその後通知を発出をいたしまして御理解をいただくような、そうしたことも手当てをしているところでございます。
○田浦直君 科目別にはやっていないわけですから、項目別にしかやっていないということでしょうから、その件は私も分かりますが、例えば項目別については、これは何といいますか、加重平均といいますか、患者さんの回数ですね、掛かった回数、それに点数を掛けて、そういうふうなもののデータの上で診療報酬の点数は定めて、そしてそれが相対的にはマイナス一・三になるというふうな仕組みだと、そういうふうに考えてよろしいですか。
○政府参考人(大塚義治君) おっしゃるとおりでございます。 私ども、全体の改定率が定まりまして具体的な診療報酬を設定いたします場合に、様々な診療行為の、言わば全体の医療の中でのウエートというのを各種の調査で調査しておりますので、そのウエートを勘案して個別の点数を、診療行為ごとの点数を言わば掛け算をしてこれを全部足し合わせるということが結果において診療報酬改定率、全体としての診療報酬改定率になるということで、お話しのとおりでございます。
○田浦直君 それでは、その項目についてお尋ねをしたいと思うんですね。 まず初めに、再診料。再診料はこれまで、再診料というのがあったわけですが、今回は、第一回、第二回、第三回、第四回の再診料の請求に、項目になるんですよね。これも一つは複雑になっている原因ですね。そういうものがたくさんいろいろあって、この診療報酬改定のたびに複雑になってくるんですけれども。この一回目と四回目、二回目と四回目は、これはもう四回目からは半額になっているんですね。これまでは七百四十円、二回、三回というのは。四回以降は三百七十円になっているんですよね、一回ね。この辺の理屈がよく分からない。 診療報酬というのは健康保険法上に、療養に要する費用の額の算定方法と、こうなっているんですよ。これは個々の医療行為に係るコストを適切に反映したものでないとおかしなわけですけれども、例えば一回目と四回目が半額になる、この辺の理屈というのが、何というか、四回以上来るのはちょっと多過ぎるから少しペナルティーを科すような意味でこれを半額にして、なるべくそういう回数を多く診療所に来ないようにするための施策かなという感じがするんですね。もちろんそういう場合もあるでしょうが、しかし、四回、五回と来なければならぬ医学的なものもあると思うんですね。その辺を、すべてそういうふうにやるというのはちょっと私は行き過ぎじゃないかなという気がするんですね。 だから、今、一回、二回、三回、四回以降と分けたその医学的な根拠、あるいは分けた理由、それから逓減した理由、そういったところを是非説明をしていただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) この御質問について私から田浦委員に御説明をするというのもなかなかしんどいところがございますけれども、私どもの考え方を整理して申し上げますと、やはり全体として、今回、診療報酬全体の効率化、適正化という方針を取り、それに基づいて作業をしたという背景があることは、これはまず申し上げておかなければならないと思いますが、その中で、再診料につきましては今回大きな見直しをいたしたわけでございますが、一般的に申し上げて恐縮ですけれども、通常、初診という場合には、当然疾病あるいは病名の診断確定をいたしますし、基本的な治療方針、診療方針をお決めいただくわけでございますが、その再診になりますと、これをフォローし確認をするということになろうかと思います。 二回目、三回目の再診というのももちろんケースによって生じてまいるわけでございまして、初診あるいは一回目の再診の診療方針のフォローと確認というようなことになるわけでございまして、全般的に申しますと、四回とぴしゃりと切れるものではございませんけれども、四回目辺りになりますと治療方針を確定いたしまして、例えば投薬などを中心にいたしました継続的な診療に入っていくということで、それぞれの診療ごとに言わば密度、診療内容の密度が異なるということが考えられるわけでございますし、さらには、政策的な観点からいたしますと、頻回受診を抑制すると言うと表現が適当ではございませんけれども、医療機関の受診回数の適正化、これは、諸外国に比べましても御案内のとおり極めて外来の受診率が高いのが我が国の特徴でございまして、少ない方がいいと直ちに言うことはできませんけれども、全般としては頻回受診の適正化の課題というのもかねてあるわけでございます。こうしたことを総合的に勘案いたしまして、月内の逓減制という仕組みを導入したわけでございます。 ただ、医学的に見ますと、頻回受診が必要だというケースもございます。一番端的な例で申しますと、人工透析の患者さんでございましょうし、あるいは先ほどもお話が出ました整形外科に関連いたしますと、慢性疼痛の患者さん、こうした方につきましては再診料の逓減という仕組みは適用しないということにしておりますし、同様に十五歳未満の患者さんにつきましても再診料の逓減はしないという、そうした言わば個別の事情あるいは患者の状況に応じた措置も講じておるわけでございます。 今回の再診料の逓減制、月内逓減制でございますが、の取り入れ、導入をいたしました理由、考え方は以上のような考え方に立っているわけでございます。
○田浦直君 一回目であろうと四回目であろうと、医者が診療するということについては同じやっぱり姿勢で、同じエネルギーを使って診療するべきだと思うんですね。そして、それに対する報酬は当然同じでないといけないと思うんですよね。それが、もう何か四回から後は少し手を抜いてでもいいから半額でやってくださいというふうな、そういうふうな今度の改定というのは、これはちょっと医師としては受け入れ難いところがあると私は思いますね。 それから、同じようなことですけれども、手術についても、例えば今回の改定では、手術件数を設定してその数を達成していない病院、診療所でもいいですが、医療機関については七〇%、マイナス三〇%であるというふうな手術料の改定になっているんですよ。これもちょっとおかしいんじゃないかなと思うんですね。 一つは、これがどういう意味でそういう設定をされているのかというのがよく分からないんですよね。同じやっぱり仕事をやるわけですから。そして、その件数を達する達せないということについては、例えば都会のような患者がたくさん集まるところではそういう件数に達することは早くできると思うんですよね。地方においてはそんなに患者さんたくさんおらぬわけですから、そういう件数に達するのには時間が掛かる。その人たちはペナルティーとしてマイナス三〇%の手術料だというのでは、これは何か医者の方もやりがいをなくすような気がしますよね。何だか医療機関というのが集中してもうそこに決められてしまうというふうな、そういう方向に何か誘導されておられるのかなという気がするんですよね。やっぱりどんな地方においてでも、疾患を治そうという医師の意気込みというのはどこでもあるわけですから、同じ手術をしてその病院が件数に達していないからここはマイナス三〇%だというのはちょっと私は納得できないですね。 例えば、医者が、熟練した医者が、件数を百例もやっている医師が手術した場合は一〇〇%ですと、あるいはそれに達していない者がやった場合は七〇%ですというのならまだ分かるけれども、病院でその技術料を変えるというのは、これはいかがなものかなと私は思うんですけれども、どうしてそういうふうなことを決められたのか、その根拠、それからそのデータをひとつ開示をしていただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) この改定内容につきましても様々御議論があったところでございますけれども、言わば医療技術を集積する、あるいは医療機関の機能分担を進めるという観点が一つにはございますし、同時に、やはり医療技術を集積するという観点からいたしますと、経験が増加するに従いましてその治療効果、予後を含めた治療効果が良い結果が出るということは、これは一般的によく知られた実態でもございますし、また相当数の論文その他調査もございます。 そうした状況を踏まえまして、医療の質の向上を図る、あるいは効率的な医療提供体制を実現するということも念頭に置いた今回の改定ということでございますけれども、その対象として、手術、その範囲でございますけれども、対象として選びました、選定をいたしました範囲は今回約百十の手術ということになります。全般に、いろんな数え方ももちろん多少はございますから、約で申させていただきますと、いわゆる手術の項目というのは千四百程度あると言われておりますから、一割弱が今回の手術の種類という意味では対象になっておるわけでございまして、これにつきましては、一つには難易度の高い手術であるということ、逆に申しますと、一般的に行われる手術、例が適当かどうか分かりませんけれども、例えば虫垂炎の手術といったようなものは、これはもう対象にいたしておりませんし、あるいは高額な医療材料を用いるものを対象にするというようなことで、さらに、これも具体的に告示でお示ししてございますけれども、点数にいたしますと一万点以上、十万円以上のものというようなものに絞りまして今回設定をいたしたわけでございます。 三つの区分にいたしまして、それぞれ症例数などが決まっておるわけでございますが、いずれの区分につきましても、今お話しのございました臨床経験の十分な医師が担当することが必要条件でございますし、症例数につきましては、区分一と比較的全国の年間症例数の多い手術につきましては五十例以上でございますけれども、比較的症例数が少なければ症例数で五例以上というような区分三というものでございますが、そうした症例数に応じた段階も設けておりますし、全体といたしましては、医療の質の向上と効率的な医療提供体制ということを念頭に置いた今回の改定、その対象は、ただいま申し上げましたように、すべての手術ということではもちろんございませんで、百十の手術に絞ってその施設基準を定めたというようなことでございます。
○田浦直君 個々にいっぱい問題があって、これをやっているとまた時間が掛かりますから、改めてまた個々のを取り上げさせていただきたいと思いますが、全体として、冒頭に申しましたように、このマイナス一・三というのは私は病院が一番影響を受けるんじゃないかなと思っております。 病院というのは今は損益分岐点がもう九五%以上超えているんですよね。もうぎりぎりのところでやっている。仮にマイナス一・三%にしても、経常利益というところで当てるともう一〇%ぐらいで、もっと超えるかもしれないぐらいになるわけで、そうしますと、そういう病院はもうばたばたと赤字になっていかざるを得ないというふうな、私は非常にそういうふうなことで心配をしておりまして、オーバーに言えば、将来的に残るのは国から補助が出ている、あるいは自治体から補助が出ている国公立病院が残るだけになるんじゃないかなという気さえするわけでございまして、そういったところの配慮も是非やってもらわなければ本当に国民医療を支えるということにはならないんじゃないかというふうに思っております。 これは大臣にお尋ねをしたいと思うんですけれども、この一・三というので診療報酬の改定をやった。ところが、実際にやってみるともっと大きなマイナスになったということもあり得ると思うんですよね。そういったときに、それは、もちろんその実績が数字できちんと出た段階でですけれども、そのときは改めてまた改正をし直す、あるいは見直す、そういうことを私は当然やるべきだと思うんですけれども、その点について坂口大臣の御意見を賜りたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今、様々な角度から御議論をいただきましたように、トータルとして見ました場合に、私もこの診療報酬というのは非常に分かりにくいというふうに思っております。とりわけ、私のように現場を忘れました人間にとりましては余計に分かりにくい。とにかく電話帳ぐらいな厚さがあるわけでございますから。電話帳も我々の田舎の方は薄いですけれども、東京の電話帳ぐらいあるわけでありまして、なかなかこの中身を見るのは容易でないなというふうに率直に私もそう感じております一人でございます。 なかなか内容を見ましても私は分かりませんから、なかなか内容にまで立ち入ることはできないわけでございますが、しかしそうした行き方はやはり改革をしていかなきゃならないというふうに、率直にそう思っておりまして、前回にもどなたかの御質問に答えてそう申し上げたところでございます。もう少し診療報酬体系は簡潔、明瞭なものでなければなりませんし、そしてその中身は、やはり何を基準にして決めているのかという基準を明確にするということが大事ではないかというふうに思っております。 そうしたことを念頭に置きながら、診療報酬体系の改正というものをこの一年を掛けて一度やらなければならないというふうに思っているわけでございますが、当面の、今年のこの改正につきまして、これがどういう影響を与えるのかということは、率直に申しまして私もそれがどうなるのかはよく分かりません。 先ほども出ましたように、この整形外科の数字にいたしましても、整形外科学会から出された数字は二九%という数字でございますし、厚生労働省が試算をいたしましたのは二%ということでございますし、余りにも差が大き過ぎる。それは一つには、整形外科学会の皆さん方がお出しになりましたのは、疼痛でありますとかリハビリでありますとか、そういう今回非常に改定が大きかったところに限定をして、そこだけを比較をすると二九%の減と、こういうふうにおっしゃっているんではないかというふうに思いますし、厚生労働省の方の試算は、それは整形外科の中の一部である、だから全体で見ればそんなに下がるわけはないと、こういう試算だろうというふうに思っておりまして、そこに一つ大きな差があるということは私もよく理解ができるわけでございますが、しかしそれにしてもちょっと数字の開きが大き過ぎるということでございます。 こうしたことを前提に考えました場合に、これからどうなっていくかということは、それが三%で収まるものなのか、そんな三%までも行かないものなのか、あるいはもっとそれが大きくなるものなのかということは少し状況を見せていただかないと分からないというふうに思っております。それが三か月見せていただくのか、半年見せていただきますのか、少なくとも本当は半年ぐらいを見せていただく方がいいというふうに思っておりますけれども、四月から六月の三か月の値でもあらあらの目安というものは付くことができるのではないかという気もいたします。 いずれにいたしましても、そうした結果が出ますのは、三か月といたしましても九月ないし十月のことでございますから、その時点のところで中医協の方で御議論をいただくものというふうに私は思っております。そして、抜本改革の方はそうしたことも念頭に置きながら、ひとつしっかりと見直しを行っていきたいと思っているところでございます。
○田浦直君 今、大臣がおっしゃられましたように、今すぐというのは、これは数字も何にもないわけですね、もうそれぞれの推測で言っているわけですから。ただ、四月から六月に掛けて実際に動き出して本当の数字が出てくる、そのときに大きな数字であったら、今おっしゃられましたように、中医協に諮っていただいて、是非もう一度、再検討をしていただきたい、そのように私からもお願いを申し上げたいと思っております。 それから、今回の医療費改定で私が不満に思っているのは薬価ですね。薬価の切下げというのが非常に低過ぎるんですね。今回は、薬価はマイナス一・三なんですよね。これまで二年に一遍ずつ薬価の切下げは行われているんです。前回は一・六、その前は二・七、その前は一・二七、その前は二・六、その前は二・〇、過去十年取って今回の切下げが一番低いんですよ。 小泉総理大臣の御意見では、これは医療機関も保険者もみんな痛みを分かち合ってもらわぬといかぬということで、この診療報酬も初めてマイナス改定になった。しかし、薬価に関しては過去十年の中で一番低い切下げになっているんですね。これはやっぱり私はちょっと甘過ぎたんじゃないかなというふうに思うんですね。 製薬メーカーが非常に厳しいという状況の中でならそれはあってもいいと思いますが、今、製造業の中で製薬メーカーぐらい勢いがいい会社はないんですよ。利益率が二二・一%ですからね、大手の十四社は、合わせて。普通の製造業というのはこれは三・六%。そこにそういうふうな恩恵を与えるというのは、今回の医療費改定では私は何かおかしいなというふうな気がしてならないわけなんですね。 この一・三にした理由、その辺をひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 薬価の改定率、お話しございましたように、医療費ベースに換算をいたしますとマイナスの一・三%ということでございますから、薬価だけで考えますとその数倍の率ということになりますけれども、医療費ベースでは一・三%でございます。 前回あるいは前々回よりも引下げ率が低いではないかというお話がございました。計数上はおっしゃるとおりでございます。 これには一つ背景がございます。これも御案内のとおりでございますけれども、従来は薬価差縮小あるいは薬価の適正化、特に薬価差の縮小という観点からの見直しを重点に進めてまいりました。具体的には、薬価算定ルールの見直し、市場実勢価格を踏まえた改定ということになりますけれども、いわゆるR幅というものをここ近年大幅に削減をいたしまして、前回改定におきましてそれまでR幅と言われておりましたものは二%でございまして、今回、その調整幅という考え方ではございますけれども、この二%は維持をせざるを得ない幅になってまいりましたので、二%は、これ以上の削減は難しいという状況でございました。 したがいまして、実質的な削減をするためには正に薬価そのものを引き下げるということになるわけでございますが、市場実勢価格の状況に応じた引下げ、これは当然のことといたしまして、今回は更に後発品のある先発品につきましてかなり思い切った引下げをしたつもりでございまして、平均で五%、三段階に分けまして四%、五%、六%でございますが、後発品のある先発品につきましては平均の五%の引下げを行った、プラス今日の市場実勢価格の状況に応じた引下げ、合わせまして、薬価ベースで申しますと六・三ぐらいになるわけでございますが、医療費ベースで一・三%の引下げと、こういう措置を講じたところでございます。
○田浦直君 ちょっと時間がありませんからね。 もう一つ薬価について、例えばメーカーが卸に卸すときの価格というのは一切これは教えないんですね。あるいは厚生省も知ろうとしないんですね。これが私はもう不思議でならないんですね。この仕切り価あるいは出荷価格というものをどうして厚生省は知ろうとしないのか。 例えば、問屋から医療機関に出すときの価格は全部調べ上げるんですよね。そして、今話があったように、薬価差というものはなくしてしまったわけですよね。だから、そこはもう全く統制してしまっているんですね。そこは通常の商取引にはあり得ない。こっち側はもう全く商取引だ。一般企業の商取引だからこれは秘密にしなければならぬということで、厚生省としては一つもそれを聞こうともしない、調べようともしないんですね。同じような取引でありながら、一方は完全に規制し、一方は完全に自由にしている、これはちょっと不公平じゃないかなと私は思っているんですね。 当然この薬についてはすべて統制でやるんだから、もう出口はきちんと統制で決められているわけですね。薬価基準というので数字もきちっと決められている。問屋が幾らで医療機関に卸すかというのも全部調べ上げられている。ところが、出荷する方のところは野放しなんですよ、幾らでやろうとどういう価格で取引しようと。それはやっぱりメーカーへの、私は余りにも厚生省側が甘いんではないか、恩典を与え過ぎているんじゃないかと思うんですよね。 その辺はどうしてこう違うんですか、この医療機関に出す場合と、メーカーが問屋に出す場合と。同じにやっぱりするべきじゃないかなと私は思うんですが、いかがですかね。
○政府参考人(篠崎英夫君) ただいま御指摘の仕切り価でございますが、先生も今御指摘になりましたように、製薬企業と卸売業者との間の取引は私企業の間の取引でありまして、私どもにその調査実施の権限はございません。 したがって、そういう価格を調べるということであれば双方の団体の協力が必要なんでございますが、昨年末に中医協で同様な御議論がありまして、その際、私どもの方から製薬企業と卸売業の両団体に調査の協力をお願いいたしましたけれども、価格交渉が不利になるというようなことから、双方の団体から協力をいただいておりません。したがいまして、現時点では御指摘のような調査の実施は関係団体の協力が得られませんので困難であるというふうに考えておりますが、引き続き業界の方と相談してまいりたいと考えております。
○田浦直君 もう時間ですのでこれでやめますが、今の答弁じゃちょっと納得できませんので、これはまた引き続いて質問をさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○伊達忠一君 自由民主党の伊達忠一でございます。よろしくお願いいたします。 最近、新聞にも毎日のように年金問題が報道されておりますが、今日も私どもの朝の部会でこの年金問題が議論されました。五年に一遍いろんな形でもって対応しておるわけでございますが、最近のこの少子高齢化に向けての年金は大変急を要する私は課題だと、こう思っております。そういう点から、厚生年金の基金について何点かお尋ねをしてまいりたいと、こう思っております。 最近の社会経済情勢の変化の中で、国民の老後の所得を確保するということは重要な課題でございますし、政府は昨年の通常国会で年金制度も再編されて、いろんな選択肢が広がったように思っております。 また、三十年余りの歴史を持つ、またかつて約一千二百万人が加入している厚生年金基金の役割も私は非常に大きいと、こう思うわけでございますが、厚生年金基金は御存じのように積立金の運用益を中心として賄っていくことになっております。したがって、運用がうまくいかなければ大変大きな問題になるわけでございますが、最近のこの低金利や株価の低迷などによって、今、厳しい金融環境の下では厚生年金基金の運用が大変厳しい状況にあることは御存じのとおりだと思っております。 十二年度にはほとんどの基金で運用がマイナス利回りだったと、こう聞いておりますし、十三年度も株価の状況を見るとマイナスの運用と、こう予想されますし、今日の日経なんかには四%のマイナスだということが報じられております。二年連続になるわけでございますが、更に運用が予定どおりにいかなければその分積立金を増して必要な積立てを行うことになりますから、基金の財政は一段とまた厳しい状況になっていくということになりますと、次から次、解散をせざるを得ないということになりまして、読売新聞なんかでは過去最高だと、解散が、こういうことも報じられているわけでございます。言ってみればもう最悪の状況だと、こう申し上げても過言でないと思うわけでございますが。 そこで、厚生年金基金の意義と現状についてどのように考えておられるのか、そしてまた今後どのような対応をしようとしているのか、まず坂口大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 年金問題は医療問題とともに社会保障制度の中で最も重要な位置を占めるものだというふうに思っております。その中で基礎年金、そして二階建ての方の厚生年金、そしてまた企業年金と積み上がっているわけでございますが、国が所管をいたします重要性から申しますならば、これはもうどこが大事でどこが大事でないということは言えないわけでございますが、しかし積み上がっております基礎から申しますと、基礎年金の方をしっかりしていかなきゃならないということだけは私たちも率直にそう思っているわけでございます。 今、御指摘いただきました厚生年金でございますが、最近の経済状況を反映をいたしまして非常に厳しい状況にあることを私もよく承知をいたしております。平成十三年におきましても、五十九団体が解散をいたしておりますし、これは今までになかったことでございまして、大変大きな数だというふうに思っております。 こういう状況の中で、いわゆる企業年金というものを今後どう維持していくか。今まではいわゆる右肩上がりの中で考えてまいりましたので、そんなに心配はしてこなかったわけでございますけれども、現状のようなことが今後も続くようなことになれば、これは企業年金も大変難しい環境に置かれることだけは間違いがございません。 どういたしましても、解散をしないまでも、いわゆる企業年金の額をある程度抑えながら進めていくというようなことにするのか、あるいは掛金の方を厳しいけれども増やしていただくということにしていくのか、それしか方法はないわけでございまして、そうしたことをこれから検討をしていかなければならないというふうに思っております。 しかし、一番大事なことは、一日も早くこの経済状況を良くして、この環境から脱出をさせることが全体としては大事でございますけれども、年金だけを見ましたとき、特に企業年金だけを見ましたときには、今後の進め方といたしましてはそうしたこと以外に方法はないわけでございます。 しかし、この企業年金というものが大変働く人たちにとりまして重要なものであるということには変わりがないわけでございますから、そうしたことを踏まえてこれから対応していきたいと思っている次第でございます。
○伊達忠一君 おっしゃるとおりだと思っております。 それで、先ほども申し上げましたように、厚生年金基金はかつてない厳しい経済状況の中にさらされているわけでございますが、それを安定的に運用していくというのは、今、大臣が言われたように、まず経済が一日も早く立ち直るということだと、こう思っております。今の状況では、私はどこが運用してもいわゆる運用益を稼ぐというようなことに実はならない、そんな状況だと思っておりますし、それを解決するのは、先ほど申し上げたように、経済が回復すれば直面している課題というのは私はある程度解決をされるのだろうと、こう思っております。 しかし、一方で年金基金制度としてもやっぱりやれることがあるのではないかと、こう考えられるんですが、年金は何十年にわたって長期的な運営なのでありますから、その時々の社会の経済情勢に応じて各年金基金が自らの体質の強化に向けて自主的な努力をしていくような、逆に言えばそういう支援策というものを私は講じてやる必要があるんだろうと、こう思っております。 これに関しては、厚生年金基金の中には、給付設計であるとか財政運営についての金融をもっと弾力的なものにしてほしいという要望が相当私はあるように聞いているんですが、この基金の弾力的な運営については厚生労働としては今後どのように考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 厚生年金基金の運営に関しましては、ただいま御指摘のとおり、もう大変厳しい経済環境の中で大変御苦労をいただいているわけでございますが、そのような関係の方々からの御要望にもこたえまして弾力化の措置を講じておるところでございます。 具体的に申しますと、一つは財政基準の見直し。これは、例えば積立金が最低積立基準に対しまして積立水準が九〇%以下というような場合には、通常は掛金の引上げを伴いますような回復計画が必要だと、こういうふうになっているわけですけれども、近年の実情を見まして、前年が例えばそのような九〇%以下というような状況が悪くても、過去三年のうち二年が良ければそれは今直ちにそういうことはしなくていいと、こういったような、言わばできる限り実態に合わせて、基金の実情に合わせて弾力的な一つは財政基準の見直しを行うと、こういったこと。 それからもう一つは、給付設計の見直しでございますが、例えばこれまでいわゆる代行部分と言われるものの上乗せが、重要な要素でございますが、上乗せの部分、代行部分の三割以上持たなければならないといたしておりましたものを一割以上でもよいといったような給付に関する基準を緩和いたしましたり、あるいはキャッシュバランスプランと言われておりますけれども、これはアメリカで今大変普及している仕組みでございまして、給付が、言わば経済状況の変動による利回りの変動に応じて動くといったような給付も、これは確定給付という給付に責任を持ちつつ事業主、基金の方が経済変動に対応できると、こういった柔軟な給付も導入できるようにすると、こういったような給付設計の見直し、弾力化も行っておりまして、これを秋にこの形での様々な仕組みの変更を行わさせていただいたところでございます。昨年秋でございます。 現在、これらの見直しを踏まえまして各基金におきましては労使でお話合いをいただいておりまして、その合意に基づきましてより弾力的な運営に取り組んでいただこうと今しておりまして、そのようなことで、大変厳しい状況でございますけれども、この状況に対応をできる限りしていただきますようにこちらの方も努めておるところでございます。
○伊達忠一君 是非、逆にそういう制度もどんどんどんどんしてあげていただき、双方でやっぱり努力をしていくということが私は必要だろうと、こう思っております。 それから次に、事務の問題なんですが、私も何回か説明を受けたんですが、厚生年金の仕組み、事務自体の複雑さ、非常に分かりにくい面が多いと思うんです。それで、もう説明する人自体が、これは難しいんですよ、これはもう分かりにくいんですよと、何か覚えられたら困るような感じでもって説明しているんですね。 これはもちろん厚生年金基金の意義や積立ての義務など、受給権者を保護するための仕組みが整っていることは私も必要だと、こう思いますし、こうしたことに伴ってある程度の規制だとか関連する事務があることは私はやむを得ないと思っております。しかし、年金を設立している事業主や従業員、そしてこの受給権者のものですから、この基金の運営に携わっている一部の関係者だけが知っているというかやれるというようなものでなくて、もう少し一般の従業員だとか関係者が基金に対する理解をきちんと把握できるような、そういう事務の簡素化であるとか規制緩和であるとかというものを私は講じるべきだと、こう思っているんです。 あらゆる企業の労と使が、制度の意義を、もちろんその内容、事務の状況を非常に分かりやすくきちんと理解できるように、厚生労働として是非ひとつ努力をしていただきたいと、こう思うんですが、その辺について御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 厚生年金基金制度、この仕組みは、厚生年金の給付の一部をまず代行すると。そして、それに上乗せして一定以上の独自の給付を、しかも終身ということで、これを組み合わせて一体的に行うということから、御指摘のとおり、基金運営に関する規制あるいは制度自体の複雑さ、こういった面から分かりにくい面があるというのは事実と存じます。 一方におきまして、財政運営に関する様々な規制というのは、あくまでも加入者や受給者に即した給付を確実に行うという観点から設けられましたものでございますので、これはやはり必要なものでございますけれども、ただいま申しましたように、財政運営あるいはその給付設計について基準をなるべく弾力化する、これはすなわち規制を緩和するということでございますけれども、このようなことをいたしますとともに、御指摘のとおり、厚生年金基金制度があくまでもその主役である従業員、事業主にとって分かりやすいものであるということはもう非常に大切なことでございまして、私ども、例えば分かりやすいマニュアルの作成といったこともこれからいたして、極力この制度が事業主、従業員の皆様方に分かりやすく対応しやすいものになりますように努力をしてまいりたいと考えております。
○伊達忠一君 おっしゃっているように、所管の局長が難しいと言うんですから、やっぱりこれはもうどんどんどんどんと改正して分かりやすくしていかないと、特定の人だけがそこに下っていくというようなことになって、いろいろと問題も私は起きているということも聞いておりますので、是非ひとつ、これ簡素化していただきたいと、こう思っております。 それで、この年金の本体の保険料率は今まで一七・三五%ということでございます。そして、その設立する企業が厚生年金本体に納付する方の保険料の一部がどうであるとかこうであるとかという、この制度については専門ですから私から言うまでもないことだろうと、こう思っているんですが、その企業が厚生年金本体に納付することを免除する、その代わりに厚生年金基金に納付することになっている部分、いわゆる免除保険料ですか、と呼ばれておる部分なんですが、この基金によって三・二%から三・八%と現在はなっていると思うんです。 しかし、この免除保険料率については、本来、前回の十二年度の基金の改正のときに見直して、必要な費用が厚生年金基金に手当てされるようになるべきだと、私もこう思ったんですが、しかしながら、現在この基金の本体保険料の据置きというのに伴って免除保険料率についても据え置かれているという状況なんですね。 それで、私は、今日の日経の新聞にも出ていますけれども、とにかく基金によっては四%を超えてしまうというようなことがございまして、いわゆる代行をしていながら持ち出しになっていると、言わば国の代行をしていて持ち出しになっているというようなケースも今出てきているんですね。 確かに、いいときはあったじゃないかと言われればそれまでかもしれませんが、私はやはり、得失と一体となってやっていくというようなこともこれは必要かもしれませんけれども、しかしこんな状況でございますから、そのマイナス部分については何とかやっぱり見てあげるというような方法というものを講じられないものだろうかと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘の、まず免除保険料率でございますが、これは厚生年金本体の保険料のうち、その基金の方に言わば回すべき部分の料率でございますが、平成十二年の年金制度改正におきまして厚生年金本体の保険料が据置きになったと。今申しましたように、この免除保険料率は本体保険料の一部でございますので、それが据置きになった関係上、同様に凍結になっておるということでございます。その仕組みは、現在、御指摘のように、免除保険料率、言わば基金に充てられる財源、基金も成熟度が様々で、できまして長くたった基金はやはりより高い免除保険料率が必要でございますので、成熟度に応じまして、御指摘のように、三・二から三・八%ということになっておるわけですけれども、基金によりましては、より成熟度が進んでおって三・八%じゃ足らないというような現状というものを私ども伺っております。 この場合に、これを仮に上げるといたしますと、今申しましたように、本体保険料の一部を回しているわけでございますので、逆に本体の財政に穴が空くといいますか、財政影響が出るということで、この三・八、三・二から三・八の基準は実は法律で法定されておりまして、そういったことを考えますと、やはりこれから検討していただきます厚生年金制度本体の制度改正、当然この本体の制度改正におきましては保険料凍結解除ということが非常に大きな課題になっておりますが、その中で一体としてもちろんこの問題も見直していただくということで対応させていただくことが妥当ではないかという観点から検討いたしておるところでございます。
○伊達忠一君 そうなんです。これ、もう設立が古い、四十一年だと、こう思うんですが、そこから設立しているいわゆる成熟度の高い年金基金はとにかくそういう状況になっていっているんです。 それで、次の御質問に移らせていただきたいと思うんですが、確かに法律ですからそれは勝手に簡単にできないことはよく分かっているんですが、やはり受給の問題も法律で、逆にさっき言ったような制度を改正することもできるし、それを改正すればいいわけですから、私はやっぱりしてあげなかったら、例えばこれから景気が本当に回復するという見通しがあってやっていくんならいいんですけれども、なかったらまたということになったら、私は本当に本体に及ぼす影響というのは大変なものだろうと、こう思っておりますので、是非ひとつ検討していただきたいと、こう思っております。 それから、これも今日の新聞に出ておりますけれども、代行の返上が相当増えてきているということなんですが、昨年の通常国会でいわゆる確定給付年金法によって年金基金から代行部分を国に返上することが可能に実はなったわけでございますが、これからの分については、四月からですか、やれる、返納できることになっているんですが、今までの過去の分については結局できないわけですね。これは法律の公布後二年半以内、これからおおむね一年半以上掛かるということだろうと、こう思うんです。 しかし、厚生年金基金によっては厳しい運用環境の中で、代行部分について、たとえ過去の部分だけであったとしてもその運用のリスクを負いたくない、こういうふうに言っているところがたくさん、結構あるんです。ということは、経済の全く見通しが立ってないということで、これからの分は返上できるけれども、今までの分は従来どおり運用してくださいよと、こういうことでございまして、返せる制度はできたけれども、制度はできたけれども、今までの以前のものについてはまだ駄目ですよと、こういうことなんですね。 これはもう制度はできたけれどもというのは、ちょっとそれはもう確かに時間が掛かるのは私も分かるんです、いろいろときめ細かい計算式も立てなきゃならないでしょうし。だけれども、例えれば、百キロ以上車でスピード違反したら違反ですよと言うけれども、中身的に、じゃ免許取消しなのか罰金なのか、何か決めてないような形のこれ運用になっていくんじゃないかなと、こう思うんですが。 そうすると、例えば嫌々運用して、またこんな経済情勢だったということでまた三%、四%マイナスになったということになると、私は、さっき言った成熟度の高い古い基金というのは私は大変だと、こう思うんですが、これについては何かいい方法というのは考えられないものなんですか、ちょっとお聞きしたいと思っています。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘のとおり、厚生年金基金のいわゆる代行部分ということにつきましては厚生年金本体に返上できるという法律改正をしていただきまして、将来に向けては厚生労働大臣の認可を受けますと、本年四月以降でございますけれども、厚生大臣の認可を受けますと将来については支給義務は免れると。俗に私ども将来返上と言っておりますけれども、これはできることになったわけですが、過去部分の返上、それまでの過去部分の返上につきましては、昨年成立しました確定給付企業年金法で法律公布後二年六か月以内ということでございますので、平成十五年十二月までの政令で定める日からそれが行うことができるとされております。 このように施行までの期間に間を置いておりますのは、本体の被保険者資格をこれ変更いたしまして、代行部分につきまして本体の方に移行させまして、それに基づいて被保険者の記録システムが動き、そしてそれに基づいて受給権のシステムが動くようにする必要があると。そしてまた、一方において、このシステムに関しましては、前回の法改正でまだ、例えば厚生年金の被保険者の年齢制限が六十五から七十に上がったとか六十五歳以上の在職老齢年金ができたとか、こういったことについてのシステム開発をやった上でこれをやらなければ二重の仕事になると。こういったことから、これらの作業の状況を踏まえて、十五年十二月までの政令で定める日ということになっております。 この具体的な実施時期につきましては、もう本当にできる限りの事務処理の準備を行いまして早く対応できるようにしてまいりたいと考えておりますが、御指摘は、それにしても何かそれまでに言わば代行分として基金が抱いているものの運用というものにリスクを伴うので何かいい方法はないのかという御指摘かと存じます。 これにつきましては、実は代行のこの返上の過去分を返していただくと、すなわち今言いました準備ができてこれを返していただくということまでの間、現に基金に受給権者はおられますので、その受給権者に対する支給義務は基金にあるわけでございます。そう考えますと、基金においてやはりその支給義務を持っている以上、それまでの間の言わば抱いていただいております資金につきましては基金の方で運用する、管理するということが妥当であるということから、やはりできる限り施行時期が早くできますように私ども努力いたしまして、そのときに一括してお返しいただく、返上いただくということが妥当であると考えております。
○伊達忠一君 是非これ早く中身を作ってあげて、やっぱりもう返したいという人、団体にはとにかくすぐ対応できるようにしてあげなければ、これ、もう一年私はこんな経済状況の中で運用で引っ張っていって、例えば四でなくても三、三ぐらいのマイナスであったとしたって、私は三年続けたら大変なことになると思いますよ。だけど、返したいけれどもまだそこまでの制度の中身ができていないから自分たちで運用するんだという、しなきゃ駄目なんだということですから、是非ひとつ早急にこの対応をしていただきたいと、こう思っております。 それから、今、非常にこれは難しい、全体的に基金というのは難しい問題になってきているんですが、やはりこうやって次から次解散が、さっき大臣言ったようにもう戦後最多だというような状況、それから日立から伊藤忠からもうすべてがもう返上していくというような、こういう時代を迎えていきますと、私は将来にやっぱりこの基金というものの不安というものが相当募っていくだろうと、こう思っております。 私ども、よく聞かれることに、会合をやりますと、年金、将来は大丈夫ですか、やっていかれるんですかと、こう言うんですが、我々は大丈夫ですよと、こう言うんですけれども。しかし、聞いてみると、内部的にこういう基金を預かっている人たちが、もう基金は駄目だ、もたないとかって、もうそういうことを自分たちの仲間に言うものですから、それが風評としてどんどんどんどん広がっていって、何かもう基金を運営しているうちの常務に聞いたらもう駄目だと言っているよとか、はあ、どうだとかというようなことが広がっちゃって、それが逆に我々が一生懸命説得しても何か説得力がない、こんな私は状況だろうと思っているんです。 とにかく、じゃ、どうすればということで、どんどん少子化になっていくこの時代に、高齢化が増えていくという時代にはいいあれがないんでしょうが、しかし、私は、これをひとつ安定させるには、やはり先ほど大臣も言っておりましたように、この基礎年金の国庫負担分、私は今のこの三分の一からきちっとやっぱり二分の一に引き上げてこの基礎の安定を図っていく必要があるのではないかと、こう思うんですが、最後に大臣の見解をお聞きしたいと思っています。
○国務大臣(坂口力君) 基礎年金の三分の一から二分の一へのお話は、これは各党間でももう合意をいただいていることでございますし、いたしますので、早くこれは実現できたらなと私も思っております一人でございます。 しかし、経済状態がこういうことでございますので、それに必要といたします財源をどうするかということも、これは併せて考えなければなりませんので、なかなかこれ結論が出ずに先延ばしをされてまいりました。しかし、次の改定期にはどうしてもここは決着を付けなければならないというふうに思いますから、これは社会保障の中での最重要課題と位置付けて、やはりこの基礎年金の二分の一への取組というのは私は行うべきだと思っております。 医療も大事、介護も大事、あらゆるものが大事でございますけれども、やはり一番の柱になりますのはこの年金の中の基礎年金ではないかというふうに思います。そういう意味で、年金だけは大丈夫ということになれば、そのことが医療に対しましても非常に好影響を及ぼすだろうというふうに思いますから、この二分の一への取組は、最優先課題として厚生労働省がそうするのは当然のことでありますけれども、厚生労働省だけではなくて、内閣全体のこれは最重要課題として取り組んでいただくように私はお願いをしなければならないというふうに思っている次第でございます。
○齋藤勁君 民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。私と、前半、そして後ほどまた辻委員が午後から会派それぞれ立場で質問さしていただきます。 今日は、徳島県の健祥会、社会福祉法人、そして並びに緑風会、社会福祉法人、これらの問題を中心に関係各省庁からお尋ねさしていただきたいと思います。 このことは、三月の二十七日の予算委員会で、私、締めくくり総括の質疑の中で、大臣からも御答弁いただいた部分がございます。しかし、残念ながら質問時間が来てしまいましたので、時間が足らず、今日に至っておりました。今回、理事、同僚各位の御協力もいただきまして、この厚生労働委員会でこの問題につきましてたださしていただきます。改めて、予算委員会でもお尋ねした部分もございますけれども、多くの委員の各位は初めて耳にすることではないかと思いますので、前段、総括的に質問さしていただきます。 このことは、健祥会、緑風会が私の調べた限りでも異常と思えるほど非常に国、県、補助金を受ける中で福祉施設が急成長をしていく。なぜ、この健祥会や緑風会が急成長をしていくんだろうかということ、そして理事長であります中村博彦氏は自らの著書や様々なところで人脈、具体的には後ほどお尋ねをいたしますが、鈴木宗男代議士との人脈をうたいながら、そして同時に、この施設が不当労働行為、残業代未払というようなことをしながら、公的政府関係の審議会の委員も行っている中で、さてさて、こういう方が果たして審議会の委員に妥当するのかどうかという疑問等を思う中で、たださしていただく次第でございます。 お配りをさしていただきました資料は、平成十三年七月一日現在の徳島県社会福祉施設名簿、徳島県保健福祉部の冊子の中からの一部でございます。 それは、法人別施設等概要、社会福祉法人というナンバー一からずっとナンバーが振られている法人名がある中で、前後して、これ全部コピーをすると膨大な量でございますので、わずか数ページだけ、健祥会を中心にこの徳島県の保健福祉部の施設名簿からコピーをさしていただきまして、お手元の委員の方々に配付をさしていただきました。後ほど数字等も申し上げますので、いかに法人が多いのかということについてはまたるる説明をさしていただきながら明らかにしてまいりたいというふうに思います。 さて、まず最初に、徳島県の社会福祉法人健祥会の理事長、中村博彦氏が委員として入っている厚生労働省の審議会をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(石本宏昭君) 中村博彦氏は、現在、厚生労働省においては社会保障審議会の委員を務めておられまして、同審議会の介護給付費分科会、福祉部会の委員も務めておられるところでございます。
○齋藤勁君 今述べていただきました審議会の委員に中村氏が選任されました経緯を明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(石本宏昭君) 社会保障審議会は、社会保障や人口問題に関する重要事項の調査審議などを行っておりまして、その委員は、医療、福祉、社会学、法学、人口、統計、経済、地方自治などの各分野の学識経験者から構成されております。 中村氏は、福祉分野の学識経験者として、一つは全国の老人ホームのほとんどが加盟する全国老人福祉施設協議会の会長でありますこと、また、施設運営を通じまして高齢者福祉の現場に詳しいことなどから選任されたものでございます。
○齋藤勁君 そうすると、今の御答弁ですと、中村氏は審議会委員としてふさわしい、認められる客観的な業績や見識があったという判断で選考されたということでよろしいですか。
○政府参考人(石本宏昭君) そのとおりでございます。
○齋藤勁君 中村氏は、九九年十二月、当時の小渕総理の私的懇談会のメンバーであった事実はございますでしょうか。
○政府参考人(石本宏昭君) 先生御指摘の会議は、社会保障構造の在り方について考える有識者会議という会議でございまして、平成十二年一月に総理大臣主宰の会議として設けられたものでございます。委員として入っておられました。
○齋藤勁君 中村博彦氏は、後ほども引用さしていただきますが、私の手元に「草の根闘魂 中村博彦半生記」という著書がございます。 この著書の中で、二十一世紀の社会保障は医療と福祉という両輪によって支えていかなければならないとの私の思いをよく理解してくださった自民党野中幹事長代理、鈴木宗男総務局長、これは当時の肩書でしょうけれども、進言に負うところが大きいと、メンバー就任は、野中、鈴木両氏の尽力があったと言っております。厚生労働省の審議会委員、小渕総理の私的懇談会メンバーに中村氏が就任されましたのは、この野中、鈴木両氏の口利きや影響力があったというふうに思われますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(石本宏昭君) この有識者会議は、年金、医療、介護など社会保障を総合的に検討するために平成十二年の一月に総理大臣主宰の会議として発足したものでございまして、庶務は当省、厚生労働省の、当時厚生省でございますが、厚生省の協力の下に内閣官房において担当するということで発足したわけでございます。 メンバーの選定に関しましての当時のいきさつというものは詳細には把握しておりませんが、中村氏は全国の老人ホームのほとんどが加盟する全国老人福祉施設協議会の会長として福祉分野の団体を代表する人物であるといったことから、当省の判断によりまして、候補者案の一人として選定して内閣官房に伝え、厚生省の案も参考として内閣官房の判断によって適任者として御参画いただいたということと聞いているところでございます。
○齋藤勁君 こういうことはよく政治家から、有力政治家からあるんですよと言うんなら言うで、おっしゃっていただいて、そして事実、これは私は予算委員会でもお尋ねしていまして、もう約半年たっていますので、調べていただいているということで、抽象的といいましょうか、もう少し事実経過を知りたいなという今日の時点で更に思います。 会議には医療からは、この著書によりますと、坪井日本医師会会長、福祉からは私がメンバーに選任されたわけで、医療にやっと肩を並べることができたという感慨が去来したということで、さっきは二十一世紀の社会保障はということで、進言に負うところが大きいと。私のよく思いを理解くださった野中さんや鈴木さんのこの委員に選任されたのは進言によるところが大きいということなんですが、こういった事実経過や、それではこういうこの方たちがやはり中村さんをメンバーに入れなさいよということは、役所の方として有力なポイントになるとかどうか、そういうような基準になるんでしょうか。
○政府参考人(石本宏昭君) 当時の状況につきまして私どももいろいろと調査をさせていただきましたけれども、先ほども申し上げましたように、詳細には承知しておりませんが、鈴木氏から中村氏をメンバーとすることについて要請はあったというふうには聞いているところでございます。
○齋藤勁君 今の御答弁は、鈴木氏から中村氏をということで話があったということは事実として認めましたよね。そして、野中当時幹事長代理からあったんでしょうか。
○政府参考人(石本宏昭君) 承知しておりません。承知しておりません。
○齋藤勁君 御本人は、自民党野中広務幹事長代理、鈴木宗男総務局長の進言ということで、今の御答弁ですと、鈴木氏の発言があったということが明らかになったというふうに思います。 さて次に、健祥会、そして緑風会、それぞれの法人のスタート時の資産総額は明らかにできますか。
○政府参考人(堤修三君) まず、健祥会の方でございますけれども、昭和五十五年十月三十一日現在の土地建物の評価額が二億七千六十七万円でございます。それから、もう一つの緑風会の方は少しスタートが遅いんであります、昭和六十一年の三月三十一日でございますが、二億一千三百十八万六千円でございます。
○齋藤勁君 今、先に答弁があったのは緑風会ですね、後の方が健祥会ですね。逆、先が健祥会。健祥会の最初の資産額をもう一回ちょっとおっしゃってください。
○政府参考人(堤修三君) 健祥会、五十五年の十月三十一日現在という数字でございますが、二億七千六十七万八千円でございます。
○齋藤勁君 私もその数字は承知をしているんですが、手元に登記簿謄本がございます。昭和五十五年一月十四日に法人設立をしていますが、最初にその他の事項、資産の総額九千三百九十四万八千円という金額からずっとスタートしているんですが、これは把握をしておりませんか。
○政府参考人(堤修三君) 今先ほど申し上げましたのは、私どもが取っております現況報告書から抜き出した数字でございます。 今、先生の御指摘の数字は把握をしておりません。
○齋藤勁君 九千三百九十四万と二億七千万、これからずっと大きくなりますから、この差はそんなではないということなんですね。二億七千万というのは、十月三十一日にこの登記簿謄本ですと変更になっています。最初に設立されたのが九千三百九十四万八千円で、さきに逮捕されました圓藤前徳島県知事が知事に就任して以降現在まで、健祥会と緑風会の各年度別の資産総額と、二〇〇一年度の両会の資産総額を合算した額について明らかにできますか。
○政府参考人(堤修三君) 各年度まではちょっと今手元に、すぐ計算できませんけれども、一番直近の平成十三年三月三十一日という現在の数字を二つ申し上げます。健祥会の方でありますが、百四十九億五千百二十一万三千円でございます。それからもう一つの緑風会の、これは十二年の三月三十一日現在でありますが、二十二億八千七百三万四千円でございます。
○齋藤勁君 先に健祥会、そして後発で緑風会。私の登記簿謄本の資料からスタートした今の御報告いただいた数値の約二十年での資産総額というのは百二十倍になっています。このような私は、全国で社会福祉法人というのはあるのかどうか、いや齋藤委員、あるんですよと言えば、これはまた別ですけれども、非常に私はびっくりしているところでございます。 先ほど私は前徳島県知事、圓藤知事が就任して以来ということを質問しましたが、私の方で調べさせていただきました県福祉予算に占める健祥会グループへの県補助金割合、平成六年度、県の補助額は三億三千五十九万九千円、平成六年度、この健祥会グループには。ちょうどこの平成六年度に圓藤知事が誕生しております。平成十二年、十億三千四百十万六千円、民生費予算額に占める割合として、平成六年度は一・〇%、十二年度は二・三%まで上がっております。福祉が全国的に、私は福祉予算が占めていくということについては別に否定をするつもりはございません。しかしながら、なぜこの健祥会グループというのがこんなに右肩上がりより急に右肩が上がっていくんだということが不思議でならないというのが冒頭言ったとおりで、今明らかにさせていただいているわけであります。 今申しましたのが、圓藤前知事誕生、平成六年から平成十二年までの県補助額に占める割合でございます。 社会福祉施設等施設整備費補助金等支出状況というのが、これも私も徳島県の資料から調べさせていただいた数値としてございます。特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、含むケアハウス、養護老人ホーム、介護老人保健施設、この四分類で平成八年から平成十二年までの五年間、すべて健祥会グループがベストスリーの中のトップですよ、ベストスリーの中のトップ。特別養護老人ホーム、この五年間で県の補助額二十四億二千七百九十五万円、二番目、社会福祉法人清寿会、この法人は五億七千六百九十二万八千円。けた違いにあることが明らかだと思います。 これ、全部数字読み出しますと大変な数字になってきますが、軽費老人ホームもしかり、養護老人ホームもしかり、介護老人保健施設もしかりです。ナンバーワンに健祥会グループは載りますが、ナンバーツー、ナンバースリーには全部それぞれの分類の中には二度と出てくる法人はございません。出てくる法人はないんです。じゃ、清寿会がナンバーツー、特別養護老人ホームが、あとの軽費老人ホームか養護老人ホームか介護老人保健施設に出てきますが、ないんです。軽費老人ホームにナンバーワンで健祥会あります、ナンバーツーにあさがお福祉会があるけれども、あと出てくるようなことはない。いかにこの社会福祉施設等施設整備費補助金等支出費、これは県の資料から合計、合算したわけですが、健祥会グループがこの県の補助額の中で特筆的な位置を占めているということが明らかだということが私は言えるのではないかと思います。しかも、約二十年間で資産総額が百二十倍になっている。 大臣、さっきまでは予算委員会でやった部分もあったんです。これは予算委員会ではできなかった部分なんですけれども、いかがですか、所感。
○国務大臣(坂口力君) 前回、予算委員会でも少しお聞きをしたわけでございますが、ただいまもまた始めから整理をしてのお話でございまして、やはり全体として非常に大きい多数の施設を抱えておみえになるということは十分理解のできるところでございます。 全国を見ました場合に、これほど大きいのはないかもしれませんけれども、かなりいろいろの福祉施設をたくさんおやりになっているところは存在をするわけでございまして、数が多いということだけでこれがどうこうと言うことはできないんだろうというふうには思いますけれども、しかしそれぞれの都道府県におきましてそれなりの書類をお出しになって決められたわけでございますので、それに対して我々とやかく言う立場にはないわけでございますけれども、しかし一つのところだけが余り急成長をするということは全体としてはやはり好ましいことではない、そういうふうに私も思います。
○齋藤勁君 徳島県内にたくさんの社会福祉法人があるわけでありまして、ここだけがというのはあり得ないわけであってですね。 さてそこで、私も、私の感覚がどうなのかどうか、大臣や委員の各位にも御反応を承りたいなと思いながら、これは徳島新聞の二〇〇二年、今年の二月二十五日の新聞でございます。一面は「薬物疑惑、金はく奪も」、これは当時のオリンピックですけれども、私のはこちらの方なんですけれども。これは全紙大で健祥会グループが一面の広告を出しているんですね。(資料を示す)これちょっとコピーするの大変だったので勘弁してください。 これは、ちょっと役所の方にお尋ねしましたら、私は神奈川県の横浜に住んでいますが余り見ませんねと言ったら、まあそうですねというようなことで、余り事前の打合せの中では明確なこれに対するコメントはいただけなかったんですが、どなたでも結構ですけれども、こういったこの種の社会福祉法人というのは、広告というのは許されるというのか、当たり前のことなんですか。これは一般的なんでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 健祥会がどういう広告を行ってどの程度のお金を使っているかというのは承知をしておりませんけれども、一般的に申し上げますと、介護保険法の運営基準の中で、広告の内容が虚偽又は誇大なものであってはならないという定めがございますけれども、具体的な広告の方法とか費用について特段の定めをしておりません。各法人の判断において常識的な判断で行っていただくということになると思いますが。 私どもも県の方にもいろいろと聞いてみますと、どうも四国各県では割によく行われているようでございまして、大変派手にといいますか、全面広告を打つというのが、徳島県のほかの健祥会以外の法人も大きな新聞広告を出したりするので、やはり土地柄で少しそういう広告の仕方も違いがあるのかなというふうな感じは持っております。
○齋藤勁君 今お話、説明があった指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準第三十一条、「虚偽又は誇大なものであってはならない。」と。これはいろいろ調べたら、これは罰則、ペナルティーはないようですが、誇大じゃないのかなと、誇大広告じゃないのかなというふうに思いますね。 それで、これ二〇〇二年二月二十五日ですよ。私、ずっとさっき申し上げたでしょう、社会福祉施設等施設整備費補助金等支出状況の中で健祥会グループがどれだけ施設について補助金もらって建設をしているのかという。そういった健祥会グループがまた二月こういうことをというのは僕は合点がいかないんですね。こんなにしなくたって、順調過ぎるほど伸びているんじゃないですか。これは誇大じゃないんですかね。誇大か誇大じゃないかお答えいただきたい。
○政府参考人(堤修三君) 確かに新聞のスペースは大きいと思いますけれども、本当に誇大かどうかということになりますと、やはりその記述の内容を子細に見ないと判断ができにくいと思います。
○齋藤勁君 いや、多分見られているんでしょう、四国の方はということでいろいろ研究されているんだから。それはやっぱり何かしらの指針出さなきゃいけないんじゃないですか、それは。ただ四国はそうですよということで。四国だけがこうやって一生懸命競い合っているというのは、じゃ何かいいこととか何か、何か理由があるんでしょうかね、四国だけそういうふうにしているということは。四国の文化ということだけじゃ片付けられないんじゃないんですかね。だって、四国だけが誇大宣伝をやっていいなんというような基準ないわけですから。いかがですか。
○政府参考人(堤修三君) 私どもも、ほかの法人の広告例も一部、県の方から取り寄せてみました。ただ、細かくその中身、広告に書いてある中身と実際の法人の実態と照らし合わせをしなければいけないと思いますけれども、そういう細かいところまではしておりません。 ただ、大きな、新聞全面広告をしているのは、ほかの、徳島県のほかの法人でもあるようでございますし、いろいろ聞くところによりますと、四国のほかの県でも同様な例があるということでございまして、四国以外の県でもあるのかもしれません。そこまで全体、広告の状況までは全国的に把握まではしておりません。
○齋藤勁君 誇大か誇大でないかということは、私、時間割いてやるつもりありません。ただ、健祥会グループが資産総額を急激に増やしている中で、なぜこのようなまで広告をしなきゃならないという素朴な疑問と重なったわけですからね。その中で今、実際、御答弁の中で四国とおっしゃっているんだから、それはそれでひとつこれからよく調査していただいて、適正なやはり運営をするように指導する立場が厚生労働省のお仕事じゃないですか。 さて次に、九九年の四月に統一地方選挙がございました。警察庁、お見えでございますよね。徳島県川島町の町長選挙ございました。徳島県の脇町の警察署長はどなたでございましたでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 一九九九年、平成十一年四月時点での脇町警察署長は竹内俊典警視であります。
○齋藤勁君 その以前の、前任の警察署長はどなたですか。
○政府参考人(吉村博人君) 徳島県警で二月に人事異動をしておりまして、前任の署長は住友敏明警視であります。
○齋藤勁君 住友敏明氏は現在、どういう職名、職場にいらっしゃいますか。
○政府参考人(吉村博人君) 現在は徳島県警察本部の刑事部参事官兼捜査一課長をやっております。
○齋藤勁君 この川島町長選挙のとき、四月の告示前、九九年一月二十五日に同川島町内で、現在はもう町長、中村健、当時候補予定者、この人が出席する会合があったということで、この会合に住友当時署長が、脇町署長が出席をしていたということについて地域の情報で幾つか寄せられております。 この日、一月二十九日に、中村健氏は、全国史上最年少で当選して、弱冠二十七歳、健祥会の職員であったわけでございますけれども、一月二十九日に、昼間、支援者約六百人を集めてまず立候補の決意表明を行っていると。夜に、選挙運動のいろいろなグループでございましょうけれども、町議の方々や有力者、健祥会の施設の方々が地元のカネマン旅館に集まり、中村博彦氏の、一月二十九日が誕生日ということで、誕生会の名目で立候補のお披露目の宴席があり、ここにこの住友氏が出席をしていたという情報も寄せられているんですが、これは事実でしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) 徳島県警の調査によりますと、一九九九年の一月二十九日の夕方、御指摘の川島町内の旅館におきまして、現川島町長が当時勤務をしていました社会福祉法人健祥会でしょうか、の理事長の誕生会が、おっしゃるように開かれております。当時の、今申し上げました住友脇町署長は、当該理事長が高校教師をしていた時代の教え子だそうでありまして、卒業後も長年にわたって個人的な親交があったということからこれに招かれて出席をしたものであります。いわゆる出陣式というものではないと認識をしておりまして、その場には立候補予定者も出席はしていなかったとの報告を受けております。
○齋藤勁君 私の知り得る範囲ですと、この宴席に住友当時署長ほか警察の方もおり、選挙、我々が付いているから頑張れと激励あいさつをして交友関係を誇示したということがありますが、一月二十九日のこの誕生会であったことの中に、住友当時署長、今の捜査一課長が出席したことは符合します。しかし、中村健、当時候補ですね、予定候補、この人も同席だったということは調査はされていますか。
○政府参考人(吉村博人君) これはあくまで徳島県警の調査でありますが、一月二十九日、今話が出ておりますように、誕生会が開かれて、そこに当該社会福祉法人の職員あるいは家族、教え子等々が五十名ぐらいが出席をしたそうでありまして、そこに住友脇町警察署長、これは脇町警察署というのは川島町とは違う地区を管轄しておるわけでありますが、この脇町警察署長とそのほか三名の警察官、都合四名で出席をしたと。ただ、先ほども申し上げましたように、立候補予定でありました現町長はそこの場には出席をしていないということで、かつ出席者に川島町以外の居住者も含まれていたということでありますので、選挙とは直接関係のない会合であると徳島県警としては判断をしておるということであります。
○齋藤勁君 私の知り得る限り、選挙、我々が付いているから頑張れというあいさつをしたというのは幾つか寄せられております。大変、私は、特定予定候補と警察の間が本当に不明朗極まりないと思います。現職の警察官が、間もなく行われる選挙に頑張れとかいうことについて発言すること、大変問題であります。是非、警察庁として引き続きこのことの事実解明について私は調査をすべきだと思いますが、そのことについていかがでしょうか。
○政府参考人(吉村博人君) ただいま申し上げましたのは、いずれも徳島県警からの事情聴取の結果を申し上げておるわけでございまして、重ねて今申し上げましたような事実と違うようなことでも出てきました場合には、警察庁としてもよく調査をしてみたいと思っております。
○齋藤勁君 今、私が申し上げているわけですね。私が今ここで申し上げているわけですから、是非調べていただきたいということです。
○政府参考人(吉村博人君) 県警として、今申し上げましたような事実関係を調べて、その結果をここで御答弁申し上げたとおりでございますから、それ以外の事実が出てきましたような場合には、これは重ねて県警に再度指示をするなりして調査をいたしたいと思います。
○齋藤勁君 警察庁として、県警の調査結果についてそのまま私どもに答弁していますね、私の方に。これがもし事実でないと警察庁自身の責任問題になりますよ。大変な問題になりますということを御覚悟の上で、決意の上で御答弁しているということになっていますので、再度よろしいですか、そういうことで。
○政府参考人(吉村博人君) 繰り返しになりますが、県警の調査で先ほど申し上げましたような事実関係でありますから、それと異なった事実関係が出てくるというようなことになりました場合には、再度きちんとした調査を警察庁としても徳島県警を通じて行うということでございます。
○齋藤勁君 次に、ちょっと順番がまた戻るんですけれども、恐縮です。 通産省にも御出席をいただいていますので、これを先にさしていただきますが、健祥会が一九九九年、平成十一年、健祥会プレゼンテーションというのを開所しております、オープンしております。私は、不勉強だったんですが、大体もう旧厚生省、厚生労働省の所管で全部こういう福祉関係は所管をしているのかなというふうな思いがあったんですが、この中村博彦氏の自著によりますと、この施設は通産省そして日本自転車振興会に助成金をもらい建設をしたんだということなんですが、健祥会プレゼンテーションということについての施設の概要について、厚生労働省、通産省でも結構ですが、御説明ください。
○政府参考人(堤修三君) 御指摘の施設は、今お話ございましたように、日本自転車振興会からの助成を受けて整備されたものでございまして、健祥会の現況報告書によれば、老人福祉センターとして平成十一年の四月から事業を開始しているようでございます。具体的には、高齢者の健康増進のための温水プールあるいはリハビリテーションの部屋、屋内ゲートボール場等を備えているというふうに伺っております。
○齋藤勁君 中村博彦氏の著書によりますと、「この施設は日本自転車振興会の助成金をいただいて建設が実現した。当時北海道沖縄開発庁長官だった鈴木宗男大臣が通産省と日本自転車振興会にその意義を説いていただき、日本自転車振興会の松田研一理事、三浦良一課長の前向きなご努力のおかげと感謝している。」ということですが、この鈴木宗男大臣が意義を説いていただいて、そうした努力の結果、実現をしたんだということでございましょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 日本自転車振興会は、競輪の売上げを財源としまして、社会還元の一環として福祉等公益増進のための補助事業を行っております。 十年度において、社会福祉法人健祥会に対しまして高齢者健康増進施設の建築整備ということで約三億八千万円の支援を振興会が行っております。この補助案件につきましては、一般にこの種の案件の場合にはそうでございますが、社会福祉法人徳島県共同募金会の中で審査、推薦をしていただきまして、その過程で推薦委員会として第一位の推薦案件として議決をされまして、それを元に社会福祉法人中央共同募金会の推薦を経た上で補助の要望がなされた次第でございまして、振興会としましてはこうした推薦があったことを尊重しながら補助事業として採択するに至ったものと承知をいたしております。
○齋藤勁君 今私が読み上げましたこの国会議員、沖縄開発庁長官だった鈴木宗男大臣が通産省と日本自転車振興会にその意義を説いたという具体的事実はあったんでしょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 一般に、日本自転車振興会の補助事業につきまして、振興会を所管いたします当省に対して、国会議員等から個別の案件の要望の状況の確認だとか、振興会の審査のスケジュールなり、その進捗状況とか、そういったことについての照会がなされるということはこれは時々あることでございます。 この平成十年度の健祥会に対する補助案件につきまして当時の担当者に確認をしましたところ、鈴木宗男議員からそうした趣旨のよくある御照会の一環として照会があったということは事実でございます。ただ、先ほども御答弁申し上げましたように、振興会においては各県の共同募金会の推薦というのを大前提としてこの種の案件については審査をし、補助の決定をいたしているところでございまして、先ほど申しましたような経緯の中で本件についての補助の採択の決定が行われたものというふうに私ども承知をしております。 それから、日本自転車振興会に確認しましたところ、振興会に対して鈴木議員からの照会等があったという事実は聞いておりません。
○齋藤勁君 具体的に、当時、鈴木宗男氏が通産省に対してこれこれこうしろというような具体的な提起についての記録というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(岡本巖君) 記録はございませんで、当時の担当者に聞きましたところ、どういう段取りでこれから補助の決定が行われていくんだとか、そういうスケジュール等についての照会があったということでは当時の担当者は記憶しておりますが、具体的にこうこうしてもらいたいという、そういった御趣旨の話はなかったというふうに聞いております。
○齋藤勁君 中村さんは、その意義を説いていただきということで、御努力のおかげと感謝をしているというふうに著書で訴えていますから、私は相当努力したんじゃないかというふうに思いますよ。相当努力したんだと。 だから、この著書の中に写真があります。写真、よろしくお願いします。写真、これだと、皆さん方には、これだよと言ったって、何だ、おまえ、見えないよとなりますので、今、理事にお諮りいただきまして、少し拡大をいたしましたのを回覧させていただきます。これA3判にさせていただきました。 これは、平成十一年四月二日、健祥会プレゼンテーション開所というのが、この写真が先ほどから読み上げている「草の根闘魂」の中の写真部分にございます。 これは、私も全員存じ上げませんが、一番左の方は今回この通常国会でも大変有名になった方で、鈴木宗男さんの秘書であったのか、今もあるのか、ちょっとこれは定かじゃないんですが、ムルアカ氏です。これは当時、テープカットに、円藤知事もいらっしゃいますけれども、コンゴ外交官であったムルアカ・宗男氏秘書氏が代理出席をしているということで、これは、だから中村さんの方は、そして相当感謝したんじゃないですか。だから、鈴木宗男さん、来てくださいよと、テープカットに。いや、おれは行かれないから、ムルアカは行かせるよということであり、だから先ほど言っているようなことではないんじゃないですか。 もう少し、何か記録では鈴木宗男氏からいろいろ話はあったということですけれども、問題は程度の問題なんですけれども、それはもっと明らかにできませんか。
○政府参考人(岡本巖君) 日本自転車振興会のいわゆる公益枠ということで、体育の振興、社会福祉の増進、それから医療・公衆衛生の向上等に対していろんな補助事業をやっておりまして、社会福祉あるいは老人福祉の関係でも、例えて申しますと、平成十三年度におきまして老人福祉の施設ということで全国で三十八件、あるいは特別養護老人ホームということで六十二件の補助事業を自転車振興会はやっておりまして、それぞれの地元の共同募金会でこれは厚生省の方の補助申請を行うということで整理をされたものは、これは厚生省の方に補助金の要請が行くんだと思いますが、振興会の方で当該年度で申請をするという案件について、複数の案件の中で審査をされて、その結果、第一位で上がってきたものということで、振興会としてはそのプロセスを前提にして本件補助事業についての採択を決定したというのが、私どもが当初、当時の担当者から聞いた経緯でございまして、先ほど申しましたように、議員からよくある照会というのはございましたけれども、そのことでどうこうということじゃなくて、数ある類似の老人福祉施設の一環として、通常のプロセスを経て補助の決定に至ったというふうに承知をいたしているものでございます。
○齋藤勁君 先ほど答弁の中で、助成金、今いろいろ一般的な説明をされていましたけれども、鈴木宗男氏との接点はあったということですが、助成金がいわゆる予算的に決定したときに鈴木代議士にこうなりましたという報告はされていますよね。通常よくされると思うんです、役所は。その記録というのがあったから今そういう答弁になったんじゃないですか、経過も含めまして。 そのメモについて、役所のメモについて、いわゆる助成金が内定したということについての記録があると思うんですよ。それについては公表していただけますか。
○政府参考人(岡本巖君) こういった照会について逐一文書として残すということは通常やっておりませんので、当時の、私ども御質問がございましたので、担当者に照会があったのかということで聞いてみまして、先ほど御答弁申し上げましたような、当時振興会には全くなかったんですけれども役所の担当の方に御照会があったということでございましたので、そういう形で聴取した結果を今御答弁でお話し申し上げている次第でございます。
○齋藤勁君 遠い五年、十年前の話を私はしておりません。私が予算委員会や今日の委員会で質問をする際にこのことを指摘をして、担当者の方々の記憶を取り戻していただいてお話、御答弁があったというのは、それはそれであるかも分かりませんが、当然役所にはメモはあったというふうに思います。 是非メモを提出していただくよう私は要求をしたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(岡本巖君) ちょっとそういうメモがあるかどうかということについて、私ども、先生の重ねての御要請でございますので、早速に確認をしてみたいと思います。
○齋藤勁君 残る時間が大変不足してまいりましたけれども、この健祥会は、不当労働行為、そして不当労働行為のみならず残業代未払請求問題というのが現在いろいろ問題になってきておりますけれども、さて厚生労働省、この不当労働行為事件、厚生労働省はその内容について把握をされていると思いますが、内容と経緯についてお尋ねします。
○政府参考人(坂本哲也君) 健祥会の不当労働行為の事案の関係でございますけれども、健祥会に勤務をしておられた労働者の方が加入しておられます徳島県自治体一般労働組合、こちらの方から昨年の十一月三十日に徳島県の地方労働委員会に対しまして不当労働行為の救済申立てが行われております。内容といたしましては、その組合役員の解雇が不当労働行為に当たるのではないかということでございます。 現在、この申立てを受けまして徳島県の地方労働委員会では調査、それから審問を行っているところでございまして、今後、徳島県の地方労働委員会で適正に審査がなされるものというふうに考えております。
○齋藤勁君 この不当労働行為とか賃金未払の話をするとまた長くなりますので、引き続きこの不当労働行為の問題は係属中で、不当労働行為はなかったというのを健祥会は実はずっと主張したんですが、この残業代未払事件のように、これは事実は変わっているということについて既に経過の中で明らかになっているということについて指摘をしておきます。 さらに、この健祥会は、九一年の九月、まだ九一年九月ですから十年ぐらい前になるんでしょうか、このオープンした直後に兵庫県津名町、これは淡路島に、同僚議員の兵庫県出身の辻さんに聞いたら、これは齋藤さん、淡路島なんだよということですが、ここに健祥会オークスというのが、特養が九一年の九月にオープンをいたしました。オープンして直ちに、ここの健祥会オークスで施設長ほか、あるいは幹部を含む七人が相次いで退職願を出し、三人が十一月末で辞めたということで、その後、結局、健祥会の運営から町を中心に、医師会を中心にした法人への移行になって切り替わって今日に至っているという例がございます。 るる申し上げさせていただきました。 鈴木宗男氏は、先ほど、中村健、町長選挙のときに住友、当時脇町の署長のお話をさせていただきましたけれども、この中村健町長の結婚式の際に媒酌人で鈴木宗男御夫妻は出席をしておりまして、私はその媒酌人の模様についての記録も入手しております。そのテープにあります。 これは、私も媒酌人はしたことがありますが、通常、政治家は政治家としてのいろいろな、個人的なつながりもあったというふうに私は思いますが、鈴木宗男氏はこの中村健、健祥会の職員であった現町長の結婚式の際に、私の選挙区は根室、釧路です、何で私が徳島に来て仲人をするのか、若干戸惑いのある方もあろうかと思いますと。本日のメーンゲストであります中村健ですが、私に紹介してくれた方は中村博彦健祥会理事長であります。私が中川一郎先生の秘書をしていたころからでありますから、三十三年の付き合いでございます。兄弟同様の付き合いでございます。中村博彦さんか中村健さんが川島町の町長選挙に出る、しっかり応援せいと、当時、野中広務先生から命令みたいな話があって以来、今日知っているということでありますと、いかに仲がいいかということを言われています。これはもっといろいろ、媒酌人としてのたくさんのスピーチがあるんですが、一つの、一端でございます。 この著書の中には、人脈は金脈でありというようなこともあります。大部分は、人脈は人と人との大切さでと言っていられますけれども、後段の中に、こういうことを私は福祉に携わる人が言うのかなというふうに思うほど、「もちろん、まさしく金脈を掘り当てたような儲け話などにも出会えて嬉しかったりすることもままあるのだが」ということで、おっしゃっているんですけれども。 急成長というより、徳島県の中でも健祥会グループというのは非常に、特別養護老人ホームのみならず、大変な県の公的補助金を使って急成長をしてきた。そして、審議会委員にもなっている。しかし、現場では不当労働行為があり、労働問題があるということ。そしてまた、健祥会グループの職員であった中村健町長選挙の際に、中村博彦氏と古い人間関係であった現警察の職員が、中村健町長選挙の前段のときの会合に行って、これはこれから事実解明を警察庁にもしていただきますが、我々が付いているから頑張れというようなことがある。 いかに、確かに人脈は大切であることは分かります。しかし、この人脈を糧にして、私はこのような福祉施設があっていいんだろうかということについて、非常に腹立たしくも思い、疑問を持ち続けているところでございます。 幾つか、各政府の担当にもメモ等を含めまして調査を依頼した部分もございますが、今後、私はこの鈴木宗男代議士、そしてこの健祥会、中村博彦氏との関係等についてなお精査させていただきながら、きちんとただしていくということを申し上げさせていただきながら、質問時間が参りましたので、終わらさせていただきたいというふうに思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(阿部正俊君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時三分開会
○委員長(阿部正俊君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。 本日は、厚生労働行政全般につきまして御質問をさせていただきたいと思います。 まず、日朝閣僚級会談中止の経緯についてお伺いしたいと思います。 先般、三月二十八日、私、この場におきましての質問で、大臣が三月三十日、シンガポールを訪問されて、北朝鮮の金秀学保健大臣とお会いになられて被爆者支援対策などを協議されるということでの御予定を伺っていたところでございますけれども、翌二十九日に北朝鮮側の都合で中止になったということがございました。 これにつきましての経緯と、また今後の見通し、また大臣の率直な御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先般ここで御報告を申し上げたところでございましたが、北朝鮮側から、保健大臣の個人的な、個人的と申しますか、保健大臣個人の用件がどうしてもできて出席することができないので延期をしてほしいという申出がございました。直前でございましたのでこちらも大変戸惑ったわけでございますけれども、一応お受けをしたわけでございます。向こうからの申出によったものでございますしいたしますので、誠に遺憾なことだというふうに思っておりますが、今後のことにつきましては、外務省を通じて何らかありましたときには連絡をもらうようにしているところでございまして、現在のところ、それ以後は何らないというのが現状でございます。
○辻泰弘君 バイオテロ対策についてお伺いしたいと思います。 サッカーのワールドカップの開催が近付いておりまして、バイオテロが懸念される昨今、感染症の異常発生を早期に察知し、迅速に対応するための対策が求められていると思うところでございますが、厚生労働省はこれにどのように対処していくお考えか。また、昨年の補正予算において措置された天然痘のワクチンの準備態勢はどうなったかということについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(今田寛睦君) ワールドカップサッカーの開催期間中におきましては、感染症法に基づきまして通常の感染症発生動向調査を徹底するわけでございますが、更に迅速に感染症の異常発生を察知するということから、症候群別のサーベイランスというものを実施いたしまして、開催自治体を含めてブロックごとに検疫所あるいは地方厚生局、関係の自治体等で構成されます協議会を設置いたしまして、連携体制の強化を図ることといたしております。 特に、症候群別サーベイランスでありますけれども、従来の方法でございますと確定診断が付いたところで御報告をいただいているわけでありますけれども、生物テロを含みます感染症の異常発生を早期に察知するということ、そして迅速な対応を図るという観点から、疾病の確定診断を待たないで、例えば皮膚の水疱が出たとか、あるいは呼吸器症状が出たとか、そういう症状をもって患者さんの状態を毎日インターネットによって御報告をいただく、そのための協力医療機関の確保、それから国立感染症研究所における体制というものについて整備を進めているところであります。 これらにつきましては、サッカー期間中この特別な対応を維持いたしまして、感染症の発生予防あるいは万が一の被害の拡大防止に全力を尽くしたいと思っております。 それから、御指摘の天然痘のワクチンでありますが、これは平成十三年度の一次補正におきまして二百五十万人分のワクチンの予算をいただいたわけでありますが、先月この二百五十万人分につきまして全量納入をいただきまして確保されたところでございます。 今後とも、感染症対策に万全を尽くしていきたいと考えている次第であります。
○辻泰弘君 後期高齢者の独立型医療保険制度の創設についてお伺いしたいと思います。 今後審議予定されております健康保険法等の一部を改正する法律案の附則では、平成十四年度中に新しい高齢者医療保険制度の創設の具体的内容、手順、年次計画を策定し、おおむね二年を目途に措置する旨の規定がございます。 この点につきまして、坂口大臣は、さきのテレビ番組におきまして、後期高齢者について別方式で保険をやるのは一つの有力な考え方だと述べておられます。大臣は昨年の十月のいわゆる坂口私案でも、七十五歳以上の後期高齢者医療は基礎年金とともに社会保障の中枢であり、国庫負担を強化すべきものと強調されているところでございまして、このことは大臣のかねてよりの強い御信念に基づくものだと思うわけでございますが、大臣のこの点につきましてのお考えと今後の進め方についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 後期高齢者医療につきましては、早くその見通しを立てなければならないというふうに思っておりますし、抜本改革の中の一つの大きな柱にもしているわけでございます。 先般、テレビ討論会におきまして私が申し上げましたのは、その中の一つの有力な方法としてこの独立方式ということを申し上げたわけでございまして、突き抜け方式でございますとか、あるいはまたその中間の案でございますとか、様々な案があるわけでございますが、そうした中の一つということを申し上げたわけでございまして、それ以上のことを申し上げたわけでは決してございません。これから、いよいよそうしたことにつきまして関係者の間でいろいろと議論を重ね、また国会におきましてもいろいろの御議論をいただきながら、そして最終結論を導きたいというふうに思っているところでございます。 いずれにいたしましても、高齢者医療の問題をどう決着を付けるかということが今後の医療制度改革にとりまして最も大事な問題であるというふうに認識をしているところでございますので、努力をしたいと思っております。
○辻泰弘君 生活保護の問題についてお伺いいたしたいと思います。 現在、生活保護法による保護の実施要領などによりまして、炊事用具などの家具、什器については二万五千円まで、また真にやむを得ない場合は四万二千円まで一時扶助費、すなわち臨時的最低生活費として支給することが認められているところでございます。 厚生労働省は、先月、三月に、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、ルームエアコンについては、経常的な生活費の中から順次購入していけば足りるもので、家具・什器費として認定することは適当でないとの見解を初めて示されたところでございます。これは別冊問答集という中での見解というふうに位置付けられているわけでございますが。これまで東京都や大阪府ではそれらに対する支給を認めてきたところでございまして、このような見解が示されたことによって再検討が求められるなどの混乱がもたらされるのではないかと懸念されるところでございます。 そしてまた、聞きますと、地方が認めても国が認めないというなら、良しあしは別として分かるわけでございますけれども、地方が認めるといずれにしても国も認めるんだということであるならばどういう意味があるのかというふうに疑問を持たざるを得ないところでございます。特に、冷蔵庫は最低生活の中に入れるべきではないかと思うわけでございます。小まめに食料品を買えばいいではないかというような御主張も行政サイドにあるようなことを聞いておりますけれども、大変冷たい感じを受けざるを得ないわけでございます。冷蔵庫は物を冷やすための、冷たくするためのものだから、それに関する行政も冷たくしていいとは言えないと思うんでございますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 御指摘をいただきましたが、生活保護世帯におきましても、そういう冷蔵庫を始め、そういったものを保有すること、これはもう当然認められております。今、先生御指摘の部分は、例えば長期入院をされていた方々が初めて生活保護を受けられる、そういうスタートを開始するときにどういう状況かと。そして、その場合に日々の生活をしていく上で必要不可欠な炊事用具、食器等の家具、什器がない場合に、経常的な生活保護とは別に臨時的、特別としてどういう範囲を考えるかということでございまして、そういうものにつきましては、今、先生御指摘のとおり、計画的に購入していただくことをまずお考えをいただきたいということでございます。 ただ、しかし今申し上げましたように、新たな保護を開始する場合に最低生活に必要不可欠であるとか、それらの物品を持っていない場合には支給しなければ緊急やむを得ないという、必要不可欠、そして緊急やむを得ないときにはこの家具・什器費を支給するということになっておりまして、私どもといたしましては、従来、冷蔵庫その他につきまして一律にこれを支給される実施機関があったり、一律に拒否をされる実施機関があるということに勘案いたしまして、そうではなくて、この家具・什器費というのは、今申し上げましたように、必要不可欠、又はさらに緊急やむを得ないという、この二つの要件を見ていただいて判断すべきものだということで、その取扱いをお示しをしたわけでございまして、その受給者の置かれている状況に応じて実施主体がそれを把握し御判断をいただくべきものというふうに考えております。
○辻泰弘君 この前から私申しましたように、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、ルームエアコンと、こういうふうに同列になっているわけですが、やはり冷蔵庫だけはちょっと私は質が違うと思うんでございます。 大臣、いかがでしょう。やっぱり冷蔵庫は最低生活の中に入れるのが社会通念になっていると思うんですが、いかがでございましょう。
○政府参考人(真野章君) 確かに先生御指摘のとおり、テレビその他と同列に今回お示しをしましたことは、耐久消費財という並びではあったわけでございますが、いわゆる食生活に不可欠な部分のものと、それから、そういうテレビのような部分と同じように例示をしたということに関しましては、若干言葉足らずといいますか、その気持ちが、こちらの趣旨が若干伝わらないような説明の仕方ではあったんではないかということは反省をいたしております。
○辻泰弘君 説明の仕方といいますか、活字になっていることでしょうから、それは説明というよりも確定というか、そういう見解ということになると思うんですが、実態の面で冷たくならないようにお取扱いをいただくようにお願いしておきたいと思います。 次に、救急救命士の問題についてお伺いいたします。 明日、四月十七日より救急救命士の業務の在り方等に関する検討会が開かれる、初会合が明日持たれるというふうにお伺いしております。現在、医師にしか認められていない気管内挿管の措置、あるいは医師の指示がなくても除細動器の使用を認めるなどのことがテーマになろうかと思うわけでございますが、明日初会合が持たれるその会の検討課題と厚生労働省の方針をお伺いしたい。また、中間報告、最終報告をいつごろ求められるのか、そして来年度予算あるいは本年度の補正予算への反映はどのようになされていくのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 今お話しいただきましたように、明日から救急救命士の業務の在り方等に関する検討会というのを出発させたいというふうに思っております。中身につきましては、救急救命士の問題だけではなくて、救急病院の在り方等につきましてもここで御議論をしていただきたいというふうに思っておりますが、今、委員が御指摘になりましたことに限って言えば、一つは除細動器の使用であり、もう一つは気管内挿管の実施であり、もう一つは薬剤の投与と申しますか、使用と申しますか、それに関する問題でございます。 これらの問題、救急救命士の皆さん方がお使いをいただけるようにするのにはどういうふうな条件が必要なのかといったようなことにつきましての議論をしていただきたいというふうに思っておりますが、中間報告につきましては、六月に中間報告を受けたいというふうに思っておりますので、二か月ぐらいの間御議論をいただいて中間報告をいただきたいというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 それでは、次の問題に移らしていただきます。シックハウスの問題についてお伺いしたいと思います。 昨年のビル管法の質問のときに、私もこの問題を質問させていただきましたけれども、今回の通常国会におきまして、国土交通省が、建築基準法改正においてホルムアルデヒドやクロルピリホスを発散するおそれのある建築材料の使用を制限、禁止という形でシックハウス対策のための規制を導入されたということでございます。 私は、昨年、この場におきましても求めたところでございますが、やはり建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づく環境衛生管理基準を定めた施行令や施行規則、それを改正することによりでき上がった建築物に対しての規制も行っていくべきだと思うわけでございますが、厚生労働省の方針をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(田村憲久君) 先生がおっしゃられましたとおり、この建築物における衛生的環境の確保に関する法律、いわゆるビル管法でありますけれども、この中におきまして、多数の者が利用又は使用する建物に関しての維持管理の基準といたしまして、建築物の環境衛生管理基準というものを定めております。 昨今、より衛生的で快適なそういう生活環境を求める声というのが非常に大きくなってきておりまして、それに対応するために、我が省といたしましても、昨年十月に建築物衛生管理検討会というものを発足をいたしました。この中で今いろんな検討をしていただいておるわけなんですけれども、この管理基準に関しましても、シックハウスの原因でありますホルムアルデヒドでありますとか、それを中心とする揮発性の有機化合物に関しての濃度をどのように盛り込むか、その必要性も含めて今検討を進めていただいておるところでございまして、今年の夏ごろまでには結論を取りまとめていく形になってこようと思います。 その結論を見た上で適切な対応を取ってまいりたいなと、このように思っておりまして、引き続き各省とも連携を取りまして、今、このシックハウス対策、診断から治療法、また普及啓発の推進、さらには相談体制をどうするかということまで含めて体制を整備してまいりたいなと、このように思っております。
○辻泰弘君 私、ビル管法の審議のときに、昨年、特別養護老人ホームや老人保健施設などがこの環境衛生基準を満たしていないケースが見られるということで、調査をして、しっかりとその基準も満たすようにということでお願いしたところでございまして、改めてそのことについてもお願いをしておきたいと思います。 次の問題についてお伺いいたします。 これも、私、昨年の十一月でございましたか、雇用問題についての質疑の中で、失業率が現在ブロック別には出ているけれども都道府県別失業率が出ていないということで、やはり都道府県別失業率があってしかるべきじゃないかという御質問を申し上げまして、大臣も同感だというふうな御答弁をいただいたところでございます。その後、三月の初めでございましたか、都道府県別失業率が出たんですが、それは一年間の、昨年の一年間のやつが都道府県別に出されたということでございました。私は、やはり毎月の都道府県別失業率があってこそやはり細やかな対応につながるのではないかと、このように思うわけでございます。 そこで、厚生労働省の方は昨年も必要だと思うという認識を披瀝していただいていたところでございますけれども、総務省の方のサイドとして、実際調査をされる方のお立場からして、この都道府県別の、また月別の失業率統計というものの必要性、有用性を認められるかどうか、お考えを聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(大戸隆信君) 誠に厳しい雇用情勢でございますので、より詳細な統計データを提供することは極めて重要だと認識しておるところでございます。 御指摘のとおり、本年三月に初めて都道府県別の、年平均でございますが、都道府県別の完全失業率を試算値として公表いたしました。 ただ、毎月都道府県別結果を把握できるようにということになりますと、現在の労働力調査の数倍に及ぶ規模にまで調査対象を拡大する必要がありますし、さらに、報告者負担や国や都道府県の実施体制を拡大整備する必要があるという極めて難しい問題もあることを御理解いただきたいと思います。
○辻泰弘君 総務省の御説明ですと、現在、この統計に要するコストが十八億円で、都道府県に広げると十倍ぐらいになるんだということをおっしゃっておられました。 私は、CPIが、消費者物価指数の統計、また家計調査報告の統計が県庁所在地というものを出していると。そういう意味で、都道府県別というか、余りに都道府県別の失業率の統計のコストがかなり掛かるということであれば、県庁所在地に絞ってでもやってみてはどうかと思うんですが、その場合の予算は幾らぐらい掛かると見ておられるでしょうか。
○政府参考人(大戸隆信君) 都道府県庁所在地別結果ということについても検討いたしたわけでございますけれども、実は、家計調査や消費者物価指数のように平均の消費支出とか平均価格とかいうものを調べるのと違いまして、失業者というのは母集団の中で大変出現率が低いものでございますので、これを正確に把握するためには非常に多くの標本が必要になります。 県庁所在地結果につきましても、ほぼ都道府県別結果を出すのと同程度の標本数が必要になるのではなかろうかと考えております。
○辻泰弘君 昨年も大臣には、有用性といいますか、その価値については前向きなお話をいただいたところでございますが、今後とも引き続き総務省に対して働き掛けていただいて、ひとつそういう統計の実現にお力添えいただくようにお願い申し上げるわけでございますが、一言お願いできますでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 総務省におきましても大変努力をしていただいているところでございますので、でき得る限りまた総務省の中でも御議論をいただいて、そしてできるところから実施をしていただきたいというふうに思っているところでございます。
○辻泰弘君 ワークシェアリングの問題についてお伺いしたいと思います。 政労使による検討が続けられてまいりましたけれども、三月二十九日、政労使によるワークシェアリングに関する合意がなされたところでございます。政府の取組として引き続きの検討課題となりましたのは、短時間労働者に対する公正・均等待遇の在り方と緊急対応型に対する財政支援の二点が大きなところであったかと思うわけでございます。 そこで、私、日経連が出されております今年のいわゆる労問研報告、この中で、パート、派遣などの短時間労働を推進していくんだという考え方を経営側としてお示しになっているにもかかわらず、それらに対しての均等待遇を図っていこうという主張がなされていない。そういう意味で、社会的な責任をいささか自覚されていないといいますか、それだけ背に腹は代えられないということかもしれませんが、身勝手さ的なものを感じるところでございまして、そういう企業体質の中では、やはり短時間労働に対する公正・均等待遇というものを図っていくためには、オランダにおいて一九九六年になされたような、労働時間に基づく差別を禁止する法律というものの立法化が、やはり基本法的なものが前提となると思うのでございます。 そのことについて方針をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ワークシェアリングにつきましては、多様就業型ワークシェアリング、中長期的展望に立ったものでございますが、併せまして、緊急避難型と申しますか、この二、三年を視野に入れましたものと、双方あるわけでございまして、その両方を今後どう進めていくかということになろうかと思います。 取りあえず緊急避難型からスタートをさせようということになるわけでございますが、しかし、緊急避難型であれあるいはまた多様就業型であれ、労使の皆さん方の協調もさることながら、政府といたしましても、そこで何をしていくのか、制度として何を取り入れ、そして財政的には何ができるのかといったことにつきましても早急に検討をしなければならないというふうに思っております。 財政的な面につきましては、いずれにいたしましても、もう今年度の予算がスタートをいたしているわけでございますから、今急に特別な財政措置をというわけにはまいりませんけれども、現在の与えられました中で何ができるかということを考えていきたいというふうに思っております。 また、もう一方のパートタイム労働者の問題につきましては、今後、パートタイム労働者とそれから正社員との処遇の均衡につきまして、パートタイム労働研究会において議論を進めているところでございまして、本年の二月でございましたが、中間報告を受けたところでございます。 今後、この問題につきまして更に検討を進めていきたいというふうに思っておりますが、このパートタイムの問題は、ただパートタイムの問題だけを考えていればいいかといえばそうではなくて、いわゆる正社員の皆さん方の働き方というものとも非常に関係が深いわけでございますし、また正社員の皆さん方の働き方が今後どう変わっていくかということとも併せて考えなければならないわけでございますので、そうした角度からトータルに見ながらパートタイム労働者の問題も結論を出したいというふうに考えております。
○辻泰弘君 この合意文書を拝見させていただきますと、財政措置については、「今後二—三年間程度行われる新たな雇用調整の手段であるという観点に立って、」ということをあえて付言されておりまして、こういう見地から特段に配慮していこうというような意思をお持ちなのかと私は見ておるようなことでございますけれども、既存の助成金の改定ということでもいいのかもしれませんが、いずれにしましても、せっかくのこういうワークシェアリングという大きなうねりといいますか流れというものを受けて、政府としてそれを促進していくという意思表示を何らかの形で示していただくようにお取組をお願いしておきたいと思います。 それでは次に、解雇基準、解雇ルールの法制化のことについてお伺いいたします。 これは、さきの三月二十九日の規制改革推進三か年計画においてコメントがあるわけでございます。「解雇について、労働基準法は予告手続等を規定しているだけで、解雇そのものは、現在のところ、いわゆる解雇権濫用法理を始めとする判例法で規制されている。しかし、解雇の有効・無効に関する労使双方の事前予測可能性を高めるためにも、解雇の基準やルールについては、これを立法で明示することを検討する。」ということが閣議決定されているところでございます。 昨年十一月には大臣が、タウンミーティングでございましたか、この解雇ルールのことについて見直し方針ということを表明されて、若干その時点では労使双方から異論が出て大臣が戸惑っているという御答弁もあったかと思うわけでございます。 私は、解雇基準、解雇ルールの法制化に当たっては、いわゆる東京高裁の判例四要件、人員削減の必要性、解雇回避の努力、解雇対象者選定の合理性、労使協議など手続の妥当性という四要件が前提となっての立法化であるべきだと考えるところでございますが、この閣議決定に基づく検討というものがどのようなプロセスを経てなされ、またどのように、いつまでに対処される方針であるのか。昨年の大臣の発言は、十一月、タウンミーティングで、今から見ますと来年の通常国会に必要な法案を提出するというふうなことを言っておられたわけでございますが、その点についての御方針をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 労働政策審議会の労働条件分科会におきまして今検討を進めていただいているところでございます。 いずれにいたしましても、雇用問題というのは大変我々にとりまして大事な問題でございますしいたしますから、この解雇ルールというのはやはり明確にしておいた方がいいのではないかと私は思っている次第でございます。ただし、その内容につきましては、これは労使双方の御意見も十分にお聞きをしなければならないというふうに思っておりますし、そして各学識経験者の皆さん方の御意見もお聞きをしたいというふうに思っております。もちろん、今までの司法上の結論等につきましても十分に配慮していかなければならないというふうに思っているところでございます。 もう少し早くこのお話合いが進むのではないかというふうに思っておりましたが、やはり始めてみますと様々な御意見もこれありでございまして、思っていたよりも長く掛かっているというふうに感じております。ここは決して焦らずに、よく御意見を聞いて、そして進めたいというふうに思っております。 したがいまして、今国会に法案を提出するということは不可能でございますけれども、今後も精力的にひとつ議論を積み重ねていただきまして、そして結論を得たいと考えております。
○辻泰弘君 派遣労働についてお伺いいたします。 これも三月二十九日閣議決定の規制改革推進三か年計画におきまして「派遣労働者の拡大」という項目がございます。「派遣労働者にも、他の労働者と同様に職業選択の自由が認められるべきであり、就くことのできる職種(業務)や働くことのできる期間が制限されていることは問題があることから、対象業務や派遣期間の制限については、これを原則として撤廃することが望ましいとの考え方に留意する。」という記述になっております。これは、今までの書き方よりはかなり規制緩和といいますか、対象業務、期間の制限撤廃の論者の主張を前面に出されていることだと思うわけでございます。 私は、雇用、労働、安全、衛生、環境などのいわゆる社会的規制というものは、単純な規制緩和の論理を当てはめるべきものではなく、そのことによって国民生活の向上には必ずしもつながらないというふうに思うわけでございます。 とりわけ、今日の就職難という現状の下で、一方的な規制の撤廃ということによって、使い勝手のいい、いつでも切れる労働・雇用形態が増大し主流になっていくということが懸念される。今は雇う側の立場が強いという状況があるわけでございます。規制の見直しに当たっては、あくまでもフルタイムとパートタイムの均等待遇を目指す努力とパッケージでなければならないと思うわけでございますが、この閣議決定を踏まえつつどう対処されるか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 今御指摘の点につきましては、昨年の八月三十一日から、派遣事業制度の在り方等につきまして労働政策審議会で調査検討を始めているところであります。 検討の開始に当たりまして私どもが行政側として申し上げたことは、雇用就業形態の多様化に対応した雇用の場の確保という観点、あるいは今先生御指摘の労働者保護措置の在り方等、こうした観点に留意しながら、労働市場全体としての需給調整機能の強化を図るという観点が重要であるということを申し上げております。 昨年から調査、審議は始まっておりますが、今後とも、平成十一年の、前回、派遣法改正後の施行状況等の実情を可能な限り把握いたしまして、そうした状況の検証等々を踏まえた上で、労使関係者の意見も十分踏まえて御議論を進めていただきたいし、私どもも検討を進めていきたいと、こう思っております。
○辻泰弘君 昨日、首相官邸におきまして第一回総合規制改革会議が行われておりまして、その中に、今年度、新年度の運営についてということでの方針、テーマが決定されたということでございます。その中に「「規制改革特区」的手法の検討」というものがございます。「「規制改革特区」は、全国一律の規制について、地域の特性等に応じて特例的な規制を適用すること、あるいは、一定の規制を試行的に特定地域に限って緩和することなどを検討。その際、当該地域の地方公共団体の意見が十分に反映されるように留意。」と、こういうことが一つの方針として、昨日、総理も出席の下に決められているようでございます。 その中で、八代委員のメモがございまして、特定の地域について個々の規制改革の社会的実験が不可欠だと、このような御指摘があり、その規制改革特区の具体的なイメージとして、就労規制等の緩和を一つのやり方とするビジネス特区だとか、あるいは多様な労働者を対象とした弾力的な雇用・訓練システムを目指す雇用訓練特区、また、企業による病院・研究機関の一体的運用を目指す国際医療特区ということを、これは八代委員の一つの個人的見解かもしれませんけれども、こういうようなイメージが出されているところでございまして、これが今年の検討の一つのテーマになっていくということが予想されるわけでございます。 この雇用、労働と医療に関する特区ということにつきまして、大臣、今日時点での御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この規制改革特区の話は、経済財政諮問会議等でも時々今まで出たわけでございます。私、いつも出席しておるわけじゃございませんので私が出席しましたときだけの話になりますけれども、そのときにも出たことがございます。私個人の意見といたしましては、少し私は慎重な発言をいたしております。 と申しますのは、経済分野におきます特区を作るというのは、これは規制改革として私は大事なことだというふうに思っておりますが、社会保障関係、とりわけこの厚生労働分野におきますところにおきましては、どういたしましても、特区を作るということになりますと、いわゆるセーフティーネット等の立場で考えましても、そこに格差がかなり生まれてくる可能性がある。そういうセーフティーネットの中で地域による格差が生まれていいのかどうかという問題もございまして、この社会保障の、とりわけ社会保障の問題におきましては慎重に私は議論を進めるべきだという考え方を持っているわけでございます。その議論の中でもそうしたことを申し述べた経緯もございます。 今後、全体としてどういうふうに進んでいくのか、私にも予測し難いところがございますけれども、我々といたしましては、ここは慎重に進めていただくようにお願いをしていきたいと思っているところでございます。
○辻泰弘君 派遣労働者の健康保険組合のことについてお伺いしたいと思います。 この問題は、私、昨年の質問でもさせていただいたところでございますが、その後、先ほども申しました三月二十九日の閣議決定、規制改革推進三か年計画におきましても、派遣労働者の健康保険組合の設立を認めるとともに、適用基準の明確化等を行うことについて早急に検討を進めるというふうなコメントがあるわけでございます。 そこでお伺いしたいと思うんですが、人材派遣健康保険組合、当初、四月一日予定というふうにお伺いしておりましたが五月一日になるような状況というふうにはお伺いしておりますけれども、その進捗具合といいますか状況についてお伺いしたいことと、ここにも、閣議決定の文書にも入っております適用基準の明確化、このことをどのような基準にしていくのかについて御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまお話がありましたような経緯で今日に至っているわけでございますけれども、派遣労働者特有の就業形態、勤務形態に応じた社会保険、特に健康保険の適用の在り方ということで、関係する団体とも御協議を重ねてまいりました。五月一日を目途に総合健康保険組合を設立したいという御要望もございましたので、それに間に合うように事務作業を進めているわけでございます。 その中で、お話のございました適用基準でございますが、派遣労働者特有の形態といたしまして、就労と就労の間に、短期間ではございますけれども、空白期間、待機期間というのが生じるわけでございまして、これを厳密に仮に運用いたしますと制度間で適用が非常に煩雑に動くということになりますので、一定の期間、原則一月というようなイメージでございますけれども、その間の短期の就労と就労の間の空白期間につきましてはこれを継続しているというような処理ができるようにいたしまして、総合健保組合として運営できますように、五月一日というのを目標にしておりますので、できるだけそれに間に合いますように鋭意作業を進めているところでございます。
○辻泰弘君 パート労働者の雇用保険への加入確保の問題についてお伺いしたいと思います。 パート労働者の雇用保険加入の要件は十三年四月に収入要件が撤廃されまして、現在は一年以上引き続き雇用される見込みがあること、また一週間の所定労働時間が二十時間以上であることと、この二つが要件となっているところでございます。 今日の朝日新聞を見ましても「会社は雇用保険の加入手続きをしてくれない。週平均二十時間以上、十年働いてきたので、加入対象なのに。解雇でもされたら、次の仕事を見つけるまでの失業手当はどうなるのか、不安だ。」と、こういうような話をされているパート労働者の方の御意見も出ておりますけれども、雇用保険の加入手続をしていない会社がかなりあるのではないかと思われるところでございます。 パート労働者の当然の権利が確保されるよう、しっかりと実情を把握していただいて対策を講じていただきたいと思うわけでございますが、この問題についての取組の方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 今御指摘のように、一昨年年収要件を撤廃いたしましたので、その後、短時間被保険者の数が相当増えておりまして、今年の二月でいいますと、十三年平均に比べまして四割ぐらい増えております。 こうした形で、パートへの適用資格のある人については当然適用手続がなされることが必要でありますし、私どもも促進したいと思っておりますので、具体的には、いろんな機会をとらえて適用要件を周知徹底するとともに、労働保険の年一回年度更新をやる際には労働保険事務組合に相当御協力をいただいておりますので、労働保険事務組合を通じて加入促進等々もやっていきたい、こう思っております。 なお、事業主が加入手続を取っていない事態であっても、パートの方が解雇等をされた際に、よくよく調べれば加入手続が取られて当然の資格があったという場合には遡及して確認するという手段もございまして、現にこれを発動しておりますので、そうした点も含めてしっかりやっていきたいと思っております。
○辻泰弘君 若年者雇用の問題についてお伺いしたいと思います。 今年の春の卒業された高校生の就職率は過去最低であったとお聞きしております。また、今年の春の卒業の高校生、大学生を採用した企業も約三割だったというふうに伺っているところでございまして、若い方々の働く環境が大変厳しい状況で、それが増大しているというふうに思うわけでございます。 厚生労働省は、今日まで高校生の就職活動の際の、いわゆる一人一社制、指定校制の見直し、あるいは若年者トライアル雇用事業などに取り組んでこられたところでございますが、今後とも若年者雇用に全力を挙げていただきたいと思うところでございまして、厚生労働省といたしまして、若年者雇用の現状をどうごらんになっているのか、またトライアル雇用事業などの進捗状況はどうか、今後の取組、方針を含めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) この三月卒業の新規学卒者の内定率、一月現在あるいは二月現在、いずれも厳しい状況にございます。とりわけ高校を卒業された方の内定率が七五・七%と非常に低いということで、私どもこの四月から緊急対策を打っております。中身は、文部省、学校と協力いたしまして、未就職者のリストをまず作ると。未就職者の方に安定所に登録してもらう意思があるか確認した上で、登録しようという方につきましては個別の就職支援方針というものを作りまして、それに従って必要な職業指導、職業講習、そしてトライアル雇用の適用、最終的には求人開拓、就職という形で四月以降やっていきたいと、こう思っております。 トライアル雇用につきましては、昨年の第一次補正で付きまして、十四年度も引き続き予算措置をしておりますので、十四年度、五万人規模で確実にやっていきたいと、こう思っております。
○辻泰弘君 失業者に対する社会保険の被扶養者の認定基準についてお伺いしたいと思います。 これは先般、年金等の問題についての質問の中でも、私お伺いしてやり取りをしたところでございますけれども、もう一度確認的な意味合いも込めて御質問したいと思います。 現在、失業者に対する被扶養者の認定は、失業給付の日額を年収、年間収入の百三十万円を三百六十五で割った日額ベースの三千六百円と比較して、それで認定を導いている、認定かどうか判断しているということになっているわけでございますが、このことは、さきにも申し上げましたとおり、失業給付が三百六十五日、一年間続くという想定とイコールな認定の方法なわけでございます。 これは、昭和六十一年四月の国民年金課長通知によっているところでございまして、「「年間収入」とは、認定対象者が被扶養配偶者に該当する時点での恒常的な収入の状況により算定する」と、こういうことになっているわけでございます。ここで申し上げたいのは、年間収入と言っておられながら、その時点での、その日の収入によって判断するということになっているというところが一つ。また、その中に「恒常的な収入には、恩給、年金、給与所得、傷病手当金、失業給付金、資産所得等の収入で、継続して入るものがすべて含まれること。」と、このような書きぶりになっておりまして、失業給付金が恒常的な収入の中に入っているわけでございます。 そういう意味で、年間収入といいながら実際には日額でとらえている、また失業給付金を継続して入る恒常的収入としてとらえているのは私はおかしいと思うわけでございます。もし現在の運用を継続されるのであれば、この運用の通知の書きぶり自体を、表現自体を直すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 被扶養配偶者の認定につきましては、生計維持関係の有無を判断することが重要でございますが、この要素といたしまして認定対象者の収入状況が重要でございます。この収入状況は年間を通じて一定したものではなくて、各時点において変化し得るものでございます。そこで、被扶養配偶者の認定に当たりましては、認定時における収入状況をもって判断することとしております。 なお、失業給付を受けておられる場合におきましては、あくまで失業給付が行われている時点においての取扱いでありまして、失業給付の給付日数が満了してなお失業状態にあると、こういった場合にはその時点におきまして第三号被保険者となるものでございます。 なお、続けて御説明申し上げますが、御指摘の通知にあります恒常的な収入といいますのは、年間にわたって継続すると見込まれる収入に限るという趣旨ではございませんで、年間にはわたらなくても、ある程度の期間にわたって継続すると見込まれる収入を含むという趣旨でございます。こういったことから、失業給付も恒常的な収入として取り扱っているところでございます。 それから、通知のその表現についての御指摘がございましたが、多少繰り返しになりますが、通知におきまして年間収入と記載しております趣旨は、認定時における収入状況を判断する指標として分かりやすいものとする観点から年間ベースに換算した額を示したものでありまして、文言と取扱いとが矛盾しているものとはなっておらないと考えております。 以上でございます。
○辻泰弘君 一般的な常識で見れば、年間収入というのはやっぱりその一年間の収入の総額になるのだと思うわけでございます。それで、今の運用のやり方でいきますと、結果として百三十万以下で終わった人に対して認定しないまま終わったということもあり得るわけでございまして、その点については私はやはり問題だと思うわけでございます。 ちょっと時間もありませんので先に参りますけれども、この問題についてはまた追っ掛けていきたいと思っております。 次に、リストラ、倒産による失業者の社会保険料の問題についてお伺いしたいと思います。 現在、失業の場合には、国保に入るか任意継続するか、この二つしかない。国保の場合は保険料が前年度所得に賦課されるということで、前年度所得があった場合ということになりますから、かなり保険料が高い。また、任意継続の場合は二倍の保険料が必要になるということで、いずれにいたしましても負担が重いということが現実としてあるわけでございます。 そこで、前も私御質問申し上げたところですけれども、セーフティーネットを図っていくという見地から、何らかの配慮はなされてしかるべきだと思うわけでございます。現在、国保法は七十七条で、保険料の減免、徴収猶予の規定を持っているわけですが、厚生労働省はこの規定に基づく救済というものが地方自治体それぞれによってなされてしっかり機能しているというふうに御判断されているかどうか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(大塚義治君) 今お話ございましたように、国保法の七十七条で減免あるいは徴収猶予の規定がございまして、ほとんどの市町村でこうした条例をお持ちでございます。具体的な適用は当然それぞれの市町村の御判断にならざるを得ないわけでございますけれども、様々な事由をすべてということでございますが、平成十二年度の計数で申しますと、全国九十五万世帯を対象に、総額で、金額で申しますと二百五十二億円、約二百五十二億円の減免が行われているという実態がございます。 ただ、リストラという条件を特掲して処理しているわけではございませんで、前年所得というやり方でございますからその後の状況変化で非常に、例えば収入が激減をするという形で保険料を納めることが非常に困難だというようなケースについてこうした徴収猶予若しくは減免という仕組みがございますので、市町村それぞれにおきまして適宜適切に対処していただいていると考えております。
○辻泰弘君 現状を見ますと、必ずしも十分機能していないのではないかと思うところでございまして、私ども民主党といたしましては、国保の保険料算定における特別の対策、また任意継続時の保険料負担の軽減措置を図るべしということで、法案も用意させていただいて対応しようとしているところでございますが、どうかその点につきましても十分御留意をいただいてお取り組みいただきたいと思います。 次に、看護職員の需給見通し、また今後の確保対策ということでお伺いしたいと思います。 我が国における看護体制については、一病床当たりの看護要員数の国際比較という数値から見ましても、また現実に私がお聞きします看護師の方から聞くお話、すなわち、夜、一人当たりで二、三十人担当していて不安で対応し切れないんだと、こういうようなお話から見ても十分とは言えない状況に今も置かれているのではないかと思うわけでございます。 計画を立ててやっていただいているところでございますけれども、看護要員の確保、手厚い看護体制の確立に全力を尽くしていただきたいと思う次第でございますが、看護体制の現状をどうごらんになっているのか、また今後の看護要員の確保対策についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) これは計算の仕方によって随分違ってくるわけでございますが、平成十二年に策定しました看護職員需給見通しというのがあるわけでございます。これによりますと、平成十三年では供給が需要を約三万五千人下回っております。三万五千人足りない、こういうことでございますが、平成十七年には百三十万人前後で、おおむね需要と供給が均衡するものというふうに見込んでいるわけでございます。 そういうふうに、今後、この計算でいきますと、現状を中心にして考えれば、これで十七年ぐらいには均衡するというふうに考えているわけでございますが、先ほど御指摘を受けましたように、人口十万人対比で見ますと、日本のベッド数というのは、諸外国、欧米諸国に比べまして非常に多いわけでございます。看護婦さんの人数というのは、そう諸外国に比べて少ないことはないわけでございますけれども、ベッド数が多いということでございまして、一ベッド当たりの看護職員数で見ますとかなり少なくなってくる。例えばイギリスでありますと、百床当たりの看護職員数は百九人、ドイツでありますと百二名ということになりますし、フランスでありますと六十九・七、日本は四十六・一とかなり少なくなってくるわけでございます。この辺をどうしていくかということは、看護婦さんの数だけではなくて、これからの医療制度をどうしていくかということと大きなかかわりがあるというふうに思っております。 現在の日本の医療は非常に忙しいというのが特徴でございます。なぜこんなに忙しくなるのかというふうに私もいつも考えるわけでございますが、一つは、患者さんの皆さん方の方はいろいろの病院を、選択の自由がございますから、一つの病気で幾つも掛かられる、いわゆる渡り鳥をされるということもあるというふうに思います。病院の方はベッド数が非常に多いということになっておりまして、双方相絡み合いながら非常に忙しい形になっている。もう少し落ち着いた形で、そして現在の看護婦さんの皆さん方にももう少しゆとりを持って仕事をしていただくようにしようと思いますと、病院そのもの、医療の現場そのものをもう少し落ち着いたものにしなければならない。そうしたことが医療制度改革の中にも私は求められるのではないかと。 渡り鳥といったようなことができるだけ少なく、ゼロというわけにもまいりませんけれども、できるだけ少なくしていくといったようなことで、患者さんの数は少なくなるけれども、しかしそれなりに今までと同じようにやっていけるという体制にすればそれはいいわけでございまして、そうしたひとつ、医療全体の動向というものが大きく影響するわけでございますから、そうしたことも大きな抜本改革の中では考えていかなければならないと思っている次第でございます。
○辻泰弘君 年金問題についてお伺いしたいと思います。 現在、年金は二十五年の資格期間が必要ということになっているわけでございます。そのために、四十五歳を過ぎてそれまで国民年金保険料をずっと滞納していた人、そのこと自体問題でございますけれども、そういう方が新たに会社勤めをして厚生年金に加入する、あるいは国民年金の保険料の納付を開始するということがあったとした場合に、七十歳に達するまでに二十五年の納付期間に足りないということで老齢年金の受給にはつながらないというのが現状でございまして、その意味においては掛け捨てになるということになるわけでございます。 もっとも、遺族年金あるいは障害年金の権利はそのことによって担保されるということですから、それに全く意味がないというわけではございませんけれども、老齢年金には結び付かないという意味で掛け捨てになるという状況が今あるわけでございまして、何らかの形での救済が取れないものかと私かねがね思っているんですけれども、そのことについてお考え、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 我が国の公的年金制度は、国民皆保険ということで世代間扶養の仕組みを基本として、二十歳以上六十歳未満という幅の広い年齢層全体で、この方々が必ず加入することによって成り立っております。 したがいまして、それを前提としておりますので、年金受給資格期間はそのうち少なくとも二十五年を満たすということは必要だということが今の状況でございまして、その場合、負担能力のない者に対しては保険料免除制度を設けていることから、受給資格期間、この二十五年を満たすことは決して無理なものではない、そしてまた基本は四十年という分厚い年齢層が御加入くださることによりこの年金制度が安定するという考え方でございます。 また、三年以上保険料納付した国民年金の第一号被保険者につきましては、何らの年金給付を受けずに死亡した際には死亡一時金を支給しているところでございます。 このような仕組みを取っておる中で、さらに二十五年間の受給資格期間を満たさない方に対して一時金を支給するということは、今申しました世代間扶養の仕組みを基本としていることから、自分の納めた保険料が自分に戻ってくるという考え方は取っていない、あるいはもらえないから納めた保険料に見合う分を一時金で返すという発想は、今言った基本的な考え方と相入れるものでない上に、例えば長年保険料を納めて年金を受給し始めて間もなく亡くなられた方との均衡も著しく欠くというようなことで、年金制度の根幹にもかかわるということで大変難しいことと考えております。 今御指摘もございましたけれども、加入期間を六十歳から六十五歳までの任意加入あるいは昭和三十年四月一日以前に生まれた方につきましては更に七十歳まで特例的に任意加入を認めるといった、将来に向けてより納めていただいて年金権に結び付けるように配慮をしておりまして、むしろ一時金でなくこのような方法で対処をしていくべきものと考えております。
○辻泰弘君 年金について、最後、一問お聞きしたいと思います。 二十年ほど前に私、年金初めて勉強したときは、厚生省の本に日本の年金制度は修正積立方式というふうに出ていたわけですが、今の年金制度を一言で言ったら何方式と言うべきか、それが一つ。それから、海外に勤務した場合の、二重に支払うということを回避するために年金協定が進められていると聞いておりますけれども、その状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(辻哲夫君) 公的年金の財政は、今御指摘でもありましたが、一般的に、当初は積立方式からスタートいたしまして、その後の年金額の改定や物価スライド制度の導入などによりまして世代間扶養の要素を強めていきまして、最終的には完全な賦課方式に移行するというのが一般でございます。 我が国は、そのような状況の下で我が国の公的年金の現状は、世代間扶養の考え方を基本に置きつつ、少子高齢化が急速に進行する中で、保険料負担が急速に上昇し過度なものとならないよう、運用収入を確保するために一定の積立金を保有することとしております。 この今の現状を修正積立方式と見るか、あるいは賦課を基軸にして積立金を持っているので修正賦課方式と見るか、この区別をいわばどの積立金のレベルで、ところで修正積立てと見るか修正賦課と見るかというのは、必ずしも定説はございませんが、今日の我が国の公的年金は賦課方式を基軸にして財政運営を行っていると言えますので、財政方式は修正賦課方式であると表現しても差し支えない状況であると考えております。 それから、年金通算の件でございますが、国際的な人的交流の活発化に伴いまして、海外と今御指摘のように二重適用を防止する、あるいは海外での短い期間につきましても通算をして海外から年金が出ますようにということで通算制度を今順次結んでおりますが、現時点におきましてはドイツとイギリスの間で結ばれておりまして、ドイツは平成十年二月、それからイギリスは平成十三年二月に発効をいたしております。 現時点では、これに引き続きましてアメリカとの間で正式の協定交渉を行っておりまして、またその他の国といたしましては、フランスとの間でも本格交渉に向けた準備を進めており、さらに韓国、ベルギーとの間でも協定交渉に向けた準備を始めつつあるところでございます。
○辻泰弘君 終わります。
○草川昭三君 公明党の草川であります。 私は、昨年の十一月十五日の予算委員会で、医療費の削減のために薬価の安いいわゆる後発医薬品、ジェネリックを国立病院や国立大学附属病院が率先して使用すべきではないだろうか、こういう立場から使用状況を質問したわけであります。その際、坂口大臣からは、後発医薬品の全国的な使用状況についてはデータを持ち合わせていないので実態調査をしたい、この種の御答弁がありました。 そこで、このたび調査結果がまとまったというように聞いておりますので、まずその内容を御説明願いたいと思います。
○政府参考人(河村博江君) 今般、全国の国立病院等における後発医薬品の使用状況につきまして調査を行ったわけでございますが、それによりますと平成十二年度の購入金額実績による、いわゆる金額ベースによる後発医薬品の採用比率は全体で〇・六四%でありました。なお、施設によりましてはかなりのばらつきがございまして、高いところは九%、低いところは〇%であったということでございます。また、一品目でも後発品を採用している施設というのは全体二百三施設の中で百七十三施設、八五%という状況でございました。
○草川昭三君 今のお話だと、採用比率が〇・六四ということですが、日本の全国のデータから見ますと、後発品の金額のシェアは七%だというふうに聞いておりますが、またこれは後で御確認を願いたいと思うんですが、それに比べますとやはり〇・六四というのは少ないんじゃないかという感じがいたします。 それで、今のお話で、全国二百三の施設をいろいろと調査をして金額的にも見てみたんだという話ですが、それを更に分けてみますと、例えば国立病院の場合は施設が全国で七十二ございますが、採用をしているのが六十二、不採用が十、ですからパーセントで見ると八六・一。国立の療養所を見てまいりますと、これは数が多いんですが、百三十一のうち採用が百十一、不採用が二十、八四・七%。ナショナルセンターというのが、これはでかいわけですが、六か所ありますけれども、これは一応採用は全部六か所とも採用している、だからこれは一〇〇%というのですが、これを地域的に見てみますと、北海道はとりあえず十五施設のうち採用が十五ですから一〇〇%。ところが、四国は施設が十あるわけですが、採用施設が五、ですから半分ですね、五〇%。同じく九州は、九州全体でございますが、三十七の施設があるんですが、採用が二十五、不採用が十二、ですから六七・六%というような、かなりこれはばらつきがあるわけであります。 それで、これをまた金額で見ますと、例えば、なかなか難しいんですが、国立病院全体の購入金額が六百十八億八千五百万という今数字があるわけでございますが、これに対していわゆるジェネリック、後発品は二億六千四百万円、だから金額的に見るとやはり〇・四ということで非常にこれが低い。同じパーセントの取り方でも違うわけですけれども、こんなことで、これは例えば国立病院だけの例を申し上げたわけでございますが、やはり一定の目標値を掲げながら、それでガイドラインというんですか、誘導したらどうだろうというのが私の主張でありますし、私も長い間いろいろとこの問題取り上げておりますが、今度の国会ほど各委員の方から、後発品、ジェネリックを使用して医薬品の費用を低減したらどうだろうと発言された方は恐らく今度の国会一番多いんじゃないかと思うんです。今までになかったことで、それだけにやはり今日の医療費の中における約六兆円の医薬品の位置付けというものが関心を呼んでおるのではないかと思うわけであります。 そこで、二番目の質問になるわけでございますけれども、ガイドラインを私は策定したらどうだろうかということを申し上げておるわけですが、後発医薬品の購入状況を、今言ったようなことを踏まえまして、少なくとも厚生省は国立病院を所管をしておみえになるわけでありますから、国立病院においてはどのように今後対応をされるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(河村博江君) これまでも新薬偏重の見直し等、後発医薬品の使用促進について一般的には指導してきたわけでございますが、今回の調査によりまして非常に低い、必ずしも十分に浸透していないということが改めて判明したわけでございます。 後発医薬品の利用を促進するために、その安定供給でありますとかあるいは十分な情報提供、そういう更なる環境整備が必要であるというふうに考えてはおるわけでございますが、それと併せまして国立病院等において採用している後発医薬品に関する情報なりデータの提供、あるいは各種研修会あるいは会議等におきます周知徹底あるいは指導、そういったものを行いたいと。それに併せましてどういう方法が取り得るか、一層の改善策を今後検討の上、国立病院におきます後発医薬品の積極的使用を図ってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○草川昭三君 実は私、二月の八日の参議院の本会議で、代表質問としては果たして適当であったかどうか私は反省をしておるわけですが、あえてこの問題を医療費全体の削減ということで取り上げたわけです。そのときに、総理から、今答弁があったわけでございますが、後発医薬品の利用促進に向けて国立病院などに対して指導を努めてまいりますという一応答弁、総理は答弁しているわけですよ。 それで本来は、私は、本日文部省を呼んで大学附属病院の実態をもっと取り上げないとこの問題は前進しないのではないだろうかと実はまだ内心思っておるんですよ。それで、価格というんですか、プライスメーカーは何といっても東大附属病院ですから、あるいはまた国立大学の附属病院ですから、ここに風穴を空けないとなかなかこれは前進しないと思うんですね。 それで、これは必ずしも実態に合っておるかどうか、大変御無礼ですが、国立病院のドクターの人事を本当に厚生省が握っておるか、厚生労働省が。しかし、やっぱり本当に、何のたれべえ教授にお願いをし、教室にお願いをし、そこから派遣をしていただくというのが実際上の病院の人事になっていくのではないだろうかと。ここは実は大変問題なんですよ。だから、それと同じように、医薬品も大学の附属病院のドクターの推薦というものが決定的に大きな影響力を与えるということも私どもは認識をしなきゃいけないと思うんです。しかし、残念ながら、白い巨塔と言うんですけれども、これはなかなか風穴は空きませんね。 しかも、なぜ我々が後発品を勧めるのかといえば、同一成分であり同一効能であり、中身は同じじゃないのと、効果も同じじゃないのと。だったら、後発メーカーの安い医薬品を使用すれば患者も喜ぶじゃないのと、国も喜ぶじゃないのという当たり前の話だけれども。まだ七%も行っていないと、こういう現実はこれは真剣に私は取り組まなきゃいかぬと思うんです。 こういうような話をしていきますと、実は、大学教授の方から、素人が何を言うんだと。オレンジブックという本を草川君、知っているかと、こう来るわけです。何ですかと、こう聞いてみたら、オレンジブックというブックは、同一成分で同一効能でも溶け方が違うよと、こういう話になるわけだ。溶け方なんていうのは、先生、同じじゃないのと言ったら、それが素人の浅ましさだと、こうなるんです。口元で溶けるのか、腹の中で溶けるのか、奥で溶けるかによって値打ちは違うと。こう来ますと、残念ながら我々はその学術的な専門ではありませんですから、そうでございますかね、やはりプロフェッサー、何々ドクターのおっしゃることかと。 要するにレッテルなんでしょうね。要するに大メーカーなんでしょうね。そのレッテルのいい薬を採用した方が、何となく一流の大学附属病院としてはそれが当たり前ということになっておる。 私は、これは正直な話、本当に日本の医療を突き破る大きな方法であると思いますし、そのジェネリックの後発医薬品の使用状況については諸外国でもとかく問題があるところでありますから、私、あえていろいろともうこれ以上は申し上げませんが、ひとつ真剣に、やっぱりこれは厚生省が先頭を切っていただいて、いろいろな審議会があるわけでありますし、メスを入れていただきたいものだと。 特に、四月の診療報酬の改定では、院外処方を行った場合、後発品を含めれば二点、点数が加算をされるというように私どもは聞いておるわけでありますし、それは一つの誘導策、メリットだと私は思います。 それで、導入目標は最低限でも一〇%、一割ぐらいまで誘導目標を決めて薬剤費の削減を是非図っていただきたいということを、これはまず第一に要望を申し上げておきたいと思うわけであります。 それで、二番目の問題点に移りますが、社会保険に委託をする病院について、社会保険病院について問題提起をしてみたいと思うんです。 今回の健康保険法の改正案の附則を見てまいりますと、二条では、社会保険病院の在り方の見直しについて、おおむね二年を目途に、その具体的な内容、手順、年次計画を明らかにし、所要の措置を講ずるものとするとされていますけれども、まず、この社会保険病院とは全国でどういうような位置付けであるか、あるいはどうしてこういうような附則にわざわざ書き込まれたのか。設置数あるいは経営状況等について、概略で結構でございますから、答えていただきたいと思います。
○政府参考人(冨岡悟君) 社会保険病院の概略についてお答え申し上げます。 社会保険病院は、健康保険法の規定に基づきまして、保険者であります政府が行う保健福祉事業の一環として、被保険者の健康保険による受診機会の向上、保険診療の普及などの目的から設置され、現在、全国で五十四の病院が運営されております。 社会保険病院の土地、建物は、保険者たる政府の事業目的のために使用する行政財産であることから、その整備や管理は国が行い、病院事業の運営は民間公益法人や地方自治体に委託するという方式を取っております。 経営につきましては、それぞれの病院ごとの独立採算制を原則としておりまして、平成十二年度決算におきましては、黒字施設が五十四中四十一か所、赤字施設が十三か所、全体で見ますと収支は二十四億円の黒字となっております。 以上が概略でございます。
○草川昭三君 今、社会保険の経営状況について、五十四の病院について説明がありましたが、この中で、介護老人保健施設、いわゆる中間施設、あるいは看護婦養成所等も含むと思われますが、どの程度これ、介護老人保健施設が併設されておりますか。これもアバウトで結構です。
○政府参考人(冨岡悟君) 二十八病院が介護老人保健施設を併設しております。それから、十三の病院が看護婦養成所を併設しております。
○草川昭三君 かなり病院としては立派に運営をしてみえると思うんですが、黒字が四十一か所、それで赤字が十三か所、そして差引き二十四億の黒だというのが平成十二年度の決算内容。これは毎年それぞれ違いますが、それなりに社会保険の方も勉強をしてみえるというんですか、努力をしているのではないかと思うんです。 それで、今、行政改革という非常に大きな問題に我々は取り組んでおるわけでありますから、当然のことながら、健康保険の会計、あるいはまた、これは社会保険を今日は取り上げておりますが、本来は労災保険も同じで、労災病院等も同じような状況だと思いますけれども、かなり、今答弁がありましたように、地域の中核病院としてしっかりとした運営をしているところが多いと思うんです。全部とは言いませんよ。全部とは言いませんが、多いと思うんです。 それで、特に脳血管の疾患の患者あるいは循環器疾患の対応ができる病院がこの社会保険の病院には多いと思いますね。脳疾患の例えば患者なんというのは、一義的には非常に大きな手術をする場合には大学附属病院等の高次機能のところで処置をしますが、そういう患者が、もちろん手術後、何らかの形で併発をする場合があるわけですよ。あるいはリハビリに回る。 そうすると、第一次に手術をしていただいた大学附属病院に例えばそういう患者が行きましても、正直なことを言って、大学附属病院には迷惑なんですね、そういう患者では。点数はもう全然その対象になりませんし、もう患者数が多いだけで、それこそ一分間診療、二分間診療ということになるので、脳血管障害で大手術をしたんだけれども、後は衛星病院にとにかく行きなさいということになる。ところが、その衛星病院でも、町医者というと大変語弊がありますけれども、町のお医者さんになりますとまた今度は全然設備が違うわけですから、そういう意味で中間的に脳血管障害の患者さん、手術をした後のフォローアップをしなければいけない患者さんなんかにこの社会保険の病院というのは非常に役に立つ、役に立つというんですか、そこでは親切に、新しく発生した病名等についてはいろいろと紹介をしていただいて、その病院の中で受け入れていただくという意味で、この社会保険の病院の社会的な影響力は結構私はあると思うんです。 ところが、残念ながら、今、この附則二号に出ておりますように、なかなかこれまた日本医師会の方からは、我々民間で経営をしている病院に比べれば、こういう赤字財政の折から政管健保等が運営するところに施設補助が出るのはおかしいじゃないかという意見も出てくるわけですよね。これも私は分かるんです。分かるんだけれども、さりとて段階的に社会保険病院などに対して施設整備費の投入が目に見えて今減ってきておるわけでありますが、その点はいかがなものかということを私は本日ここで問題提起をしたいわけですよ。 それで、厚生労働省としては、今のままこれ進んでいくのかどうか。 これは坂口大臣が、去年の暮れ出ておる発言なんですが、別に言葉じりをつかまえる意味は何もありませんし、別に大臣に答えてくれというつもりで言っているんじゃないが、聞いていただきたいんですが、昨年の十二月七日の記者会見で、全国五十四か所の社会保険病院について、民間の医療機関への移譲も含めて運営の在り方を見直す考えを明らかに大臣はしましたと。政管健保の保険料引上げも話題になっているときであり、社会保険病院等の在り方もこの際しっかりと見直しを行いたい。五十四か所の病院の中には年々歳々赤字を出しているところもある。それらがすべて社会保険として維持していくことが適切かどうかも含め見直しを行いたいと思っていますと至極当然なことを大臣は発言をされているわけでありますが。 その後に、これは解説なんですが、全国社会保険協会連合会が委託を受けて経営をする公的な医療機関、運営費には国からの補助金も充てられているが、こうしたことに対し、日本医師会や自民党内から、政管健保の財政状況が悪化しているとしながら赤字の病院を運営することや、社会保険病院が果たしている役割には問題があるとの指摘があり、先ほど言いましたように、附則に書かれてきたのではないかと思うんです。 私は連立与党ですから、ここで自民党さんととやかく言うつもりは全然ありませんし、連立でございますから、健保財政というものも何とかこの際立て直さなきゃいかぬという立場ですが、たまたま私の地域では中京病院というのがあります。これは非常に、社会保険病院でございますけれども、熱傷、やけどでは恐らくこれ世界的に有名な病院でございますし、先ほど言いましたように、脳血管疾患で大学附属病院から一応退院された方でもそういう中京病院なんかにお伺いすると非常に親切に対応してくれる、あるいはリハビリもやっていただける、その他の併発をした疾患に対してもよくやっていただき、非常に私は医療水準も高いというように思いますが、そういう病院自身が、一体最後の附則二号だけが独り歩きをしますから、非常に動揺されるわけですよ。 ですから、私は、社会保険の在り方、特にこの附則二号は、毎年これずっと四分の三ぐらいずつ施設整備費削っていくんでしょう、大体今の感じでいくと。四分の三ずつ削っていくということになりますと、私は大変なことになると思うのでございますが、その点について、地域医療の役割が、非常に頑張っておられるこういう病院について厚生労働省はどのようにお考えか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 社会保険病院に対しまして温かい御発言をいただきまして、感謝申し上げます。 この社会保険病院ができますときには、私は、すべてそれなりのやはり理由があって地域に大きく貢献をしてきたことも間違いないというふうに思っております。しかし、長い歳月を経るに従いまして、地域によりましては、多くの病院ができまして、必ずしも社会保険病院が存在しなければならないという理由の薄れたところも私は存在するというふうに思っております。 労災病院のお話もいただきましたが、労災病院も同様でございまして、労災病院も三十七ございますけれども、統廃合いたしまして一応三十ぐらいにする予定をいたしております。 社会保険病院につきましても、必ずしも赤字だからここはだめだということを言うのもどうかと私も思っています。たとえ若干の赤字でありましても、その地域にとりましてはかけがえのない病院もあろうかというふうに思います。非常に大きな黒字を出しておりましても、地域によりましては非常に他の病院との整合性が欠けているところもあるだろうというふうに思っております。 そうしたことも十分に勘案しながら、この五十四ございます社会保険病院につきましては少し見直しを行っていく。赤字のところは大分少なくなってきております。大分経営努力もいたしております。しかし、今までは赤字が出ましたときには社会保険料の方から回していたわけでありますから、社会保険全体から見ますと大変な問題になるということもあるわけであります。 今度は、黒字になりましたら、それを社会保険の方に返してくれるかといったらそんなわけにはいかないわけでございまして、そんなこともございますので、大変温かいお言葉をちょうだいをいたしまして感謝申し上げると同時に、しかし、そうはいいますものの、今のままで、すべてこのままで置いておくというわけにもいかない。これだけの医療制度改革を行うわけでありますから、厚生労働省が自らのところで血を流すということが一番やはり大事なことだというふうに思っておりまして、状況を十分に、しかし勘案をした上で、統合するものは統合、そして廃止すべきものは廃止すべきもの、それはやはり決定せざるを得ないと私は思っております。 そうしたことでございますので、十分そこは地域の皆さんとも御相談を申し上げて決定をしていくつもりでおりますから、そこはお約束を申し上げたいというふうに思いますけれども、全体としてトータルとして見ました場合にはそういう方針で臨みたいと思っているところでございます。
○草川昭三君 是非、これから健康保険法の改正の審議が始まるわけでございますので、よく配慮をしていただきたいと思うんです。 特に、病院整備関係の予算の推移を見ますと、今の社会保険関係では平成九年度で六百五十七億が投入されておりますが、平成十三年度では三百三十四億に減っております。それから、今年の平成十四年度の予算では二百三十四億に減っておるわけでございまして、もうかなり小泉さん言うところの三方損というんですか、自らが血を出すという意味では厚生省というのか社会保険庁としての削減の努力をしておるわけでありますから、無理のないように是非、地域社会の中で理解がいくひとつ運営をされたいと思います。 問題点を少しまた変えまして、障害者対策の件についてお伺いをしたいと思います。内閣府の方、見えていますね。 障害者対策に関する新しい長期計画が一九九三年から二〇〇二年という形でできたわけでございますが、俗に言う障害者プラン、ノーマライゼーションの七か年計画について、政府として今までの実績と今後の推進計画についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(江崎芳雄君) 障害者対策に関する新長期計画、それからその後期の重点実施計画でございます障害者プランでございますけれども、両者におきましては、障害のある人が障害のない人と同等に地域において安全で安心して生活できるとのノーマライゼーションを理念といたしまして、障害者施策の推進を図っておるということでございます。 この障害者プランで数値目標を設定した事業がございます。これらの事業につきまして平成十二年度までの進捗状況というものを見てまいりますと、重症心身障害者並びに児でございますが、の通園事業、それから短期入所生活介護事業、こういったものは一部の事業で立ち後れが見られます。ただ、知的障害者更生施設につきましては一〇四%ということで既に目標値を達成をしてございます。またさらに、精神科のデイケア施設、身体障害者療護施設、精神障害者社会適応訓練事業、訪問看護員派遣事業といった各事業につきましては、目標値に対しまして八〇%以上の整備水準にあるということで、おおむね順調に進んでいるのではないかと考えてございます。 本年が計画の最終年度でございますので、関係省庁と十分に提携を図りながら、目標の達成に向けて努力をしてまいりたいと考えております。 なお、これらの新長期計画、それからプランでございますが、平成十四年度で終期を迎えるということでございますので、今年の二月に障害者施策推進本部におきまして、平成十五年度からの新しい基本計画、それからその基本計画の前期五年間の重点実施計画といたしまして新しい障害者プランを策定するということを決定したところでございます。
○草川昭三君 今御答弁もありましたが、今度は同じようにESCAPの方でお伺いしますが、アジア太平洋障害者の十年、これも最終年にハイレベルの政府間会合が日本で開催をされることになるわけでございますが、また中間年にはソウルで行われておりますが、どのようなことになっているのか。 そこで、実は時間の関係がありますので外務省にもお伺いをしたいと思うんですが、実は台湾のWHOのオブザーバー参加問題という問題がございまして、台湾からも、日華議員懇談会というのがございまして、国会議員の方々あるいはまた関係者の方々が何回か来日をされておみえになりますが、その問題を併せて御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(江崎芳雄君) 私の方からまずESCAPの政府間会合につきまして御答弁申し上げます。 アジア太平洋地域におきます障害者施策の協力強化を目的といたしますESCAPのアジア太平洋障害者の十年、先生御指摘のように今年が最終年でございます。ESCAPではこれを機に、これまでの十年間の行動課題の実施状況、これを評価すると。それから、その後の行動の枠組みを決めるということで、最終年のハイレベル政府間会合、これを開催をしたいということを決定をしてございます。 我が国でございますが、ESCAP地域内における障害者施策に関する一層の国際貢献を果たしていきたいという観点から、ESCAPの政府間会合、これの日本での開催ということを働き掛けてきたところでございますが、昨年十二月のESCAPの経済社会措置委員会、ここにおきまして、今年の十月の二十五日から二十八日までの間、滋賀県の大津市で開催をするということが承認をされたところでございます。 我が国といたしましては、この政府間会合ホストをするとともに、アジア太平洋障害者の十年後の行動の枠組み作りにつきまして、ESCAP等ともいろいろ御協力をしながら積極的な役割を果たしていきたいという具合に考えてございます。
○草川昭三君 障害者の方々、特に知的障害の雇用の問題もございますが、ちょっと時間の関係で心の健康対策についてお伺いをしたいと思うんです。 これも、実は、私は去る二月八日の参議院の本会議で、摂食障害専門の方々の入院施設や大学病院に専門科をもっと作るべきではないだろうかということを実は主張しながら、心の病という言い方で取り上げたんですが、文部科学省にお伺いをしますが、みえますね、文部科学省。学校におけるカウンセリングというんですか、カウンセラーの実態は今どういう状況か、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 児童生徒の心の問題に適切に対処するためには、その悩みや不安を十分受け止めて相談に当たることが大切であるわけでございます。このため文部科学省では、平成七年度からでございますけれども、心の専門家でございますスクールカウンセラーを学校に配置し、その活用等について調査研究を行ってきたところでございます。 平成十三年度、昨年度からはこれまでの調査研究事業を拡充いたしまして、都道府県、指定都市においてスクールカウンセラーを学校に配置し活用する事業に対して、国として必要な経費の補助を実施しているところでございます。平成十三年度におきましては四千三百三十八校におきましてスクールカウンセラーを配置したところでございまして、今年度、平成十四年度におきましては更に全国で五千五百校にその配置を拡充することといたしているところでございます。
○草川昭三君 今答弁をされましたカウンセラーはどのような資格を持った方が行われているのか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) スクールカウンセラーは心の専門家として臨床心理に関する高度な専門的知識を有していることが必要であるわけでございまして、このため、先ほども御紹介申し上げました現在実施しておりますスクールカウンセラー活用事業補助、国の補助事業でございますが、この事業におきましては、一つは財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定に係る臨床心理士、それから精神科医、さらには心理学系の大学教員のいずれかに該当する者から都道府県・政令指定都市がスクールカウンセラーとして採用をいたしているところでございます。
○草川昭三君 大変実は臨床心理士というのは高度な教育が必要であり、協会からそれで認定をされるわけですが、この育成に当たっては医療現場での臨床実習が不可欠と言われていますけれども、現状は率直に言ってうまくいっているのかどうか、お答え願いたいと思います。
○政府参考人(徳重眞光君) 臨床心理士の資格認定を行っております財団法人日本臨床心理士資格認定協会におきましては、臨床心理士を養成する大学院の指定要件を定めております。その中で臨床心理実習をカリキュラム上必修科目として位置付けておりまして、実際に指定をされました六十四の大学院におきましては、医療現場を始め教育センター、それから児童相談所、保健所、裁判所などにおいて実習が行われているところでございます。 現在、このうち六十三の大学院において病院における実習が行われており、さらにそのうち十前後、附属病院におきましても臨床心理実習が行われておるということを聞いております。 この実態は十分かということでございますけれども、確かに臨床心理士の養成に当たりまして、臨床心理実習の占める重要性というのは非常に大きいと考えております。そういうことで必修をしておるわけでございまして、十分かと言われますと、いろいろ課題があるのかもしれませんけれども、こういう必修科目の中でこの実習については更に充実をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○草川昭三君 文部科学省として、大変いつも明快な答弁をする役所だと思っておりますが、聞いていただいたとおり、余りはっきりしたことを言っていないんですよ。そこは、今日は別に文部科学省を追及するつもりはありませんし、臨床心理士というのを本当にうまく国家試験として認定をしていただいて、それを社会的に評価をして、医療現場にそれがどんどん活用をされることを私は望みたいという立場で問題提起をしておるわけでございますので、誤解のないようにしていただきたいと思うんですが。 最近、摂食障害患者の数というのは随分増えていると思うんですが、それは厚生省の方はどのように把握しておみえになりますか。
○政府参考人(高原亮治君) 摂食障害の患者数の推移でございますが、これはいろいろな調査によっていろいろな数字が出ております。 例えば、平成十年から行われております特定疾患、いわゆる難病でございますが、この研究事業において実施された中枢性の摂食異常症の疫学調査によれば、五十五年は三千二百人であったものが六十年には三千五百九十人、平成五年度には六千四十五人、平成十年度には二万三千二百人というふうに急激な増加の傾向を示しております。 また、厚生省がやっております患者調査によります摂食障害で医療機関を受診された患者数でございますが、これは平成八年七千人、平成十一年、丸い数字で恐縮でございますが、九千人、これもやはり増加傾向を示しております。 以上でございます。
○草川昭三君 そこで、その摂食障害の治療はどのような医療機関で取り扱われているのか、これまたお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 摂食障害につきましては、思春期、青年期に発症することが多い疾患でございまして、文化的なもの、社会的なもの、心理的なもの、そういった要因と神経内分泌的異常が複雑に絡んで病態を形成していると言われております。このため、摂食障害の治療は、精神科、心療内科などのほか、内科や小児科などでも行われていると承知しております。国立の医療機関におきましては、国立精神・神経センター、国立成育医療センター等で摂食障害の治療に専門家が当たっております。 なお、摂食障害等の思春期の心の問題を扱う日本児童青年精神医学会の会員数は、精神科医千五十一名、小児科医百二十八名等であると承知しております。
○草川昭三君 それで、それらの病院で、患者というんですか、相談に来られる方々に対する診療報酬は一体どのような内容になっていますか、お伺いします。
○政府参考人(大塚義治君) 摂食障害の患者さんにつきましては、診療報酬上は心身医学療法あるいは通院精神療法という形で評価をするということになっておりまして、通院精神療法の方につきましては精神科を標榜する保険医療機関で算定をされます。また、心身医学療法につきましては精神科を標榜していない医療機関につきましても算定ができることになっております。 いずれにいたしましても、いずれのケースにいたしましても、今回の診療報酬改定の中では初診に重点化する、重点を置くということで、例えば通院精神療法につきましては、従来、病院三百四十点、診療所三百九十二点という点数が設定されておりましたけれども、今回の改定では、精神保健指定医により行われた初診については五百点というふうに大幅に引き上げることをいたしました。それ以外の場合につきましては若干の点数の引下げを行っております。 心身医学療法の分野、これは精神科を標榜していない医療機関でも算定できるわけですが、これにつきましては、外来患者につきましては従来九十点の初診時を百十点に引き上げまして、再診時につきましては八十点に適正化をする、こんなような初診に重点を置いた診療報酬の見直しを行っているところでございます。
○草川昭三君 今答弁をしていただいたのは、もちろん正式にドクターですよね、ドクターでしょう。ところが、先ほど文部省から答えていただき、また摂食障害の患者が非常に増えて、非常に複雑な病だからという言葉の中には、臨床心理士の役割というのは非常に重要なんです、しかもその臨床心理士というのはかなりの高度な学歴が必要であり、教育が必要であると。しかし、それが医療現場の、今のお話の第一線に立つことができないというところを実は私は二月八日の参議院の本会議で摂食障害という問題で総理にも質問をしたわけです。そのときに、私は入院施設や大病院に専門科があれば治療は円滑に進むではないかと発言をしたわけです。実は、このような声は現場の心療内科のドクターの意見でもあるんです。 近年、増加をする摂食障害の治療は難渋し、専門家も少ないのが現状。特に、心のケアとともに体のケアが非常に重要と言われていますけれども、その両面からアプローチができる入院施設というのは非常に限られている。早期発見、早期治療が原則でありますけれども、入院が必要な場合でも、拒食の状況で命にかかわる状態、要するに死にそうな状況になければ入院ができないような現状なんです。過食症の場合は入院は更に困難ですね、見た目が全然違いますから。 改めて、摂食センターのような入院も可能な専門施設や大学病院での専門科の設置を是非要望をしたいと思うんです。ここが主題なんです。 ですから、私は、本会議の席上でも、摂食障害は子供さんたちだけではありませんよと、もう食事を全部拒否する、時には過食になる、嘔吐をする、これの繰り返しが結局引きこもりになり、もう登校拒否になるんだと。これが今成人に多くなってきているんですから、成人に。 だから、この問題を取り上げるには、是非、臨床心理技術者の業務で、臨床心理業務と医療行為業務との違いを何とか乗り越えていただきたいんですよ。これはもうざっくばらんに言うならば、いわゆる文部省の心理学を一生懸命勉強された方、こういう方々は、精神科の医師の指導の下にあほらしくてやれるかと、そんなことは言いませんが、分かりやすく言うならそういうことを言っているんですよ。あほらしくてやれるかと、こっちの方がレベルが高いんだからと。ところが、精神科の先生は先生で、いやいや、我々は医療をつかさどって医療行為としてやっているんだから、臨床心理士は我々の指導に従いなさいというのがずっと続いているんです。このために日本というのは非常に対応に遅れているんです。 これはもう時間がないから申し上げませんが、アメリカは非常にこの点では対応がいいんです。なぜかといえば、アメリカはベトナム戦争をやったからなんです。ベトナム戦争をやって多くの若者が麻薬中毒になったわけです。そして、非常に崩れていったから、大統領が臨床心理というものの地位をレベルアップして早く対応を立てろと言ったから、アメリカはどんどんどんどん今、再建というと言葉は悪いんですが、青少年の育成に力を付けているんですよ。 我が国だけはそれが遅れているんですよ。それは大きな壁があるということを私はかねがね主張しておるわけですが、残念ながら私の頭ではもっとうまく表現ができないんです。だから、それはもう文部省も十分お分かりですよ。それから厚生省もずっと分かっている。これはもう難問だと言っておみえになるんです。もう何十年来のこれは壁なんですよ。その壁を是非私は突き抜けていただきたいものだと心から要望を申し上げておきたいと思うんですが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 大変大事な問題でございますし、これはいつまでも捨てておいてはいけませんから、この際、ひとつ取り組んでみたいと思います。
○草川昭三君 じゃ、もうあと時間が短いので二、三問お伺いをしますが、平成十三年度より取り組んでおります思春期児童等の心の健康対策の推進事業というのがございますが、これはどのようなことになっておるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(高原亮治君) 一つは、思春期児童等の心の健康対策につきましては、委員御指摘のとおり、専門家が極めて少ないということもございまして、いわゆる引きこもり、家庭内暴力、不登校、摂食障害等も含みますが、そういった思春期におきます精神保健の専門家の養成を図るため、医師、看護師、精神保健福祉士などを対象に研修を実施しております。平成十三年度におきましては、合計七百九十八名が研修を修了したところでございます。 もう一つは、思春期精神保健ケースマネジメントモデル事業と申しておりますものでございまして、事業初年度でございます平成十三年度に全国七都県で取り組まれました。虐待、引きこもり、不登校等々の事例に対しまして、保健、医療、福祉、教育、警察など、関係機関が連携いたしまして援助チームを作りまして支援を行うとともに、関係職員への研修や家族教室等を実施したところでございます。 今後とも、これらの事業を通じまして、思春期児童等の心の健康対策を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(阿部正俊君) 簡潔にお願いします。
○草川昭三君 時間が五十四分でございますので、あと一問だけ。 二月十八日の日経新聞の記事で大変注目される記事があったんですが、欧州委員会、EUのディアマントプルというんですか、いわゆる労働担当の大臣が、EUの労働市場は非常にオープンになって、移民なんかの交流というんですか、移動も大変いい方向に行っているんだが、一方、日本というのは非常に閉鎖的ではないか、日本の労働市場というものももう少しEU並みに垣根を取り外したらどうだろうかというような趣旨の発言をEUの労働担当大臣が言っておみえになりますが、その問題について、厚生労働省の方、どのようにお考えかお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○政府参考人(坂本哲也君) EUからは、我が国に対しまして、昨年の十月、日本とEUの規制改革対話というのを行いましたけれども、その際、我が国の職業紹介制度ですとか労働者派遣事業制度、それから有期労働契約、こういったものに関します規制緩和の要望が出されておるところでございます。 御案内のとおり、経済社会が大きく構造変化していく中で、我が国の労働市場の状況あるいは雇用の在り方、大変大きく変わってきておるわけでございます。すなわち、国際競争の激化といった中で個別企業とか産業の栄枯盛衰のテンポが大変早くなっていると。雇用の安定のためには、労働市場システムを整備をすることによりまして労働市場を通じて雇用を保障していく、そういった取組が必要になってきておりますし、また労働者個人の就労意識の変化に対応しまして、多様な働き方が可能となるような、そういった環境づくりを行っていく必要が出てきておるわけでございます。 私どもといたしましては、こういった観点から、昨年のこのEUの要望を受ける前からになりますけれども、職業紹介制度、労働者派遣事業制度、さらにまた有期労働契約につきまして、関係審議会で見直しについて検討を開始をいたしております。今後、関係審議会での労使関係者の意見等も十分踏まえながら検討を進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○政府参考人(高橋恒一君) 委員の方から、WHO総会への台湾のオブザーバー参加問題につきましての御質問がございましたが、ちょっとタイミングを失しまして答弁できませんでしたので、御許可をいただきまして答弁させていただきたいと思います。 本件問題につきましては、一九七七年以来、毎年一部の国からWHO総会の議題といたしまして取り上げることが提案をされてきております。しかしながら、いずれの場合につきましても、加盟国間のコンセンサスが成立しないということをもちまして、議長裁定によりましてこれまでのところ総会の議題として討議されるということに至らずにまいっております。 本件問題につきましては、機能的な専門機関でございますWHOの円滑な運営というものが確保されるということが重要であるというふうに考えております。こうした観点から、台湾のWHO総会へのオブザーバー参加問題につきましては、まずWHOの加盟国全体のコンセンサスが形成されるということが重要であると認識しておりまして、かかる認識に基づきまして対応いたしているところでございます。
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。 今日は診療報酬の問題を中心にお伺いをしたいと思っているんですが、その前に高齢者医療制度、新しい高齢者医療制度の問題について冒頭お聞きしたいと思います。 これは、先ほどもお話ありましたけれども、十二日のテレビ番組で丹羽雄哉前厚生大臣が新しい高齢者医療制度の具体的イメージについて発言をされているんですね。それによれば、七十五歳以上を対象にした独立型で、公費負担五割、患者負担は定率一割、高額所得者は二割、拠出金上限は三割として、一人当たりの保険料は七千円、介護保険と合わせると毎月一万円の負担ということになるわけですが、大臣にお伺いしたいんですけれども、これは前厚生大臣の発言ではありますが、こうした案というのも今後の高齢者医療制度の在り方の検討において選択肢の一つというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 先ほども辻委員にお答えしたところでございますが、高齢者医療につきましては早く決着を付けなければならない重大な問題だという認識を持っております。 ただし、その内容につきましては、この独立方式というのも有力な方式の一つではありますけれども、これに固まったわけでは決してございません。ましてや、その内容につきまして、これは今云々できる段階にあるわけではございません。突き抜け方式も言われているところでございますし、またその折衷案も言われておるところでございますし、そうしたいろいろの行き方がございますけれども、丹羽議員が主張されました独立方式もその中の有力な一つの方法であるとは思っております。それ以上のことは現在何ら決まっていることではございませんので、これからいろいろと議論を積み重ねたいと思っております。
○小池晃君 大臣も有力なものだというふうにおっしゃったその独立方式ですけれども、七十五歳以上の医療を仮に独立した医療保険制度で賄うとすると、そうすると、仮にその費用の一〇%を保険料というふうに置いたとしますと、高齢者一人当たりの保険料というのは、これ確定した直近の数字は九九年だと思うんですが、一体お幾らになるんでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 九九年といいますと平成十一年度になります。平成十一年度でございますと、実は介護保険制度の施行前でございますから、今日における状況とちょっと違いますので、今お示しでございますので、ずばり平成十一年度の介護保険制度施行前の数字で単純に申し上げさせていただきますと、当時、七十五歳以上の医療費が八兆四千億円程度でございますから、仮に医療費の一割ということになりますと八千億円程度でございますし、その時点での高齢者数、七十五歳以上、八百五十万人でございますから、一人当たりの金額は、今の前提で単純に計算をいたしますと九万九千円ということになるわけでございます。
○小池晃君 介護保険開始前だと。介護保険開始後の数字、確定した数字じゃないと思うんですが、お示しいただけますか。
○政府参考人(大塚義治君) 確定数字ではどうしてもないわけでございますので、仮の数字ということで十四年度の予算の数字を利用させて今と同じように計算をさせていただきますと、高齢者の医療費が、七十五歳以上でございますが、八兆六千億円強、したがいましてその一割、医療費の一割という前提で取りますと八千六百億円になります。高齢者数が一千五十万人、これ七十五歳以上でございますが、でございますので、これを割り算いたしますと年額で八万二千円程度、月当たりに直しますと七千円弱と、こういう数字でございます。
○小池晃君 いずれにしても、こういうふうに独立した保険制度とした場合、一〇%というのは厚生省も一つの案としては以前計算をされていると思うんですが、そうすると、介護保険施行前の平成十一年の数字で年間九万八千八百円、月八千二百円ですね。介護保険開始後で、確定した数字でないんではっきりいたしませんが、これでも七千円弱と。 要するに、こういう制度になりますと、介護保険の保険料と合わせて月一万円を超える高齢者の負担になってしまう、保険料になってしまうわけであります。高齢者医療制度というのを独立させると、丹羽氏の発言も七千円ということなんですが、正にこういう大変な負担がのし掛かると。 私どもは、これが抜本改革だとしたらとんでもないというふうに思うんですね。年金水準が引き下げられている中で、高齢者がこのような月一万円の保険料負担ということに耐えられようはずもないだろうと思います。このような道ではなくて、私ども、やはり大型公共事業偏重の財政構造を見直していく、本気で見直していく、そのことを通じて、やはり国庫負担を増額をして、現状の制度の下で国庫負担を増やして、患者負担も若年者の拠出金も抑制する道を真剣に探っていくべきだというふうに思うわけであります。 その上で、今日は診療報酬の問題をちょっと論じたいと思うんですが、四月一日から診療報酬の改定が行われまして、全国の医療機関から不満と怒りの声が上がっております。これ同時に、この診療報酬の改定で打撃を受けたのは医療機関だけではありませんで、例えば人工透析の患者さん、後で御議論しますが、食事加算が廃止されたことで食事代自己負担となる人も出てくる。六か月以上の長期入院の特定療養費化で特別料金の徴収と、これも患者の負担になっているわけであります。結局、医療機関の痛みといいながら、患者さんにそのツケのかなりの部分が回ってきているのではないだろうかと。 そこで、最初にまず私、取り上げたいのは、六か月以上の長期入院の場合に特別の料金を患者から徴収する制度についてでありますけれども、これそもそも社会的入院と言います。しかし、介護施設や在宅療養の基盤整備が遅れているために入院を余儀なくされているというケースが私は大半なんだろうと思うんですね。別に好きで、好き好んで入院していたい、病院にいたいからいるわけじゃなくて、行くところがないからいざるを得ないという方が圧倒的多数だと思うんです。 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、基本的認識をお伺いしたいんですけれども、社会的入院の解決のためには基盤整備の抜本的な強化、これこそ私、必要なことだというふうに考えるんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 基盤整備の充実も大事でございますが、しかし長く病院におみえになります皆さん方を見ましたときに、やはり家庭に帰るに帰れない、帰るに帰れないといいますのは、おうちがないとかそういうことではなくて、人間関係が非常に難しくてやはり帰れないという人もあるわけであります。 私は、こういう時代でございますから、やはり御家庭の方も温かく迎えるということが前提としてなければならない。お互いに助け合う時代でありますから、ましてや家族あるいは家族の延長線上の方でありますから、それはやはり温かく迎えるということがまずなければならない。そうしたことをやはりお互いにこれからは進めていくことがまず大事だというふうに思っております。 その上で、その皆さん方が病院にいられないということになれば、それは特別養護老人ホームなのか、人によりましては老健施設なのか、あるいはまたケアハウスなのか、そうしたところにお移りをいただく方もあるだろう。中には、自立をしてやはり生活をしていただく方も中にはあるかもしれない。そうしたことの組合せによって、この人たちを、やはりその人たちが路頭に迷わないようにしていかなければならないというふうに考えております。
○小池晃君 私、基本的認識が間違っていると思いますよ。まず大事なのは人間関係ができているのかどうか。家族の責任だということは余りに実態を見ない発言だと思います。 私も医療機関で働いておりましたし、患者さんが退院するときにいろんなお悩みを持っていると。やっぱり一番大きいのはそういうことじゃないですよ。今、面倒を見ようにも、大半の家族は日中お仕事で出ている、面倒を見る人がいない、あるいは住宅環境もなかなか高齢者の介護ができない、そういう実態があるから、自分の親を家で見たくないなんという人はいませんよ。そういう思いがあっても、実態としてできないということがあるわけですよ。そこのところをやっぱり、大臣、基本的認識として私は持っていただかないと、ちょっと議論が最初からこれではやっていけないなというふうに思いますね。 私、その点が、幾つかの基盤整備の遅れということが、いろんな条件がもちろんあるのは分かりますよ。でも、いろんな条件あるにしても、今の日本の社会的入院の解決のために数々条件はあるけれども、その中でやはり一番大きいのは、これは帰りたくても帰る場所がない、行きたくても行き場所がない、基盤整備が遅れているという問題の解決がその中でも一番大切なんだという基本的認識をやはり私は持つべきだというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 私も分かって言っているわけです。現実問題を踏まえて私も言っているわけです。 ですから、そういう病院に代わるべきところ、老健であれ特養であれケアハウスであれ、それは必要ですよ。その前に、しかしお互いに自分たちのやはり家族は自分たちで支えるという、在宅介護というものをどう進めていくかということを抜きにしてはあり得ないということを申し上げている。 何のために在宅介護を進めてきたかといえば、そうした人たちを一人でも多くやはり家庭で温かくその人たちを守っていこうということから出発しておるわけでありますから、それを抜きにして、その病院におる人たちの分だけ全部施設を造れというのは、これは少し私は方針が違うのではないかというふうに思っております。
○小池晃君 私、基盤整備という言葉の中で言っているのは施設だけじゃないんですよ。在宅のことも含めて基盤整備なんですよ。現状としては、気持ちがまずあると、それは当然ですよ。まず、そこが当然、退院するという方には家族が受け入れるということがあるのは当然であるんだけれども、しかしそれを実現できない条件として、在宅にしても施設にしても基盤整備の遅れということがやはり私は大きいんだというふうに思うんですね。そういう認識をお持ちであるかどうかということをお聞きしているんですが、それはそれでよろしいですね、もう聞きませんけれども。そのことが重要であるということはよろしいですね。 その上で、基盤整備が十分でない中で、その解決が求められている中での措置であるわけで、そういうことから見れば、私は柔軟な対応が必要だというふうに思うんです、こういう六か月以上の長期入院について特定療養費化するということをするのであれば。 この特別な料金の徴収の条件としてこう言っているんですね。入院医療の必要性は低いが、患者側の事情により長期にわたり入院している者への対応を図るというふうにしています。患者側の事情というのは、一体これはどういう意味なのか。例えば、介護施設が不足をして待機者が多く、入院百八十日を超えても行き場がない、こういうケースというのはこれは患者側の事情ということになるんでしょうか。
○政府参考人(大塚義治君) 今回のお示しの件につきましても、ただいまの表現、表現といいましょうか、条件でございますが、入院医療の必要性が低いにもかかわらず、患者側の事情により百八十日を超えて入院しているという場合の解釈でございますけれども、私どもは、入院医療の必要性といいますのは、あくまでやはり医学的な観点からの判断事項、どういう方々を対象に医療保険としての給付を行うか、その場合の給付をどの程度のものとするかと、こういう議論でございますので、患者側の事情という点につきましては、入院医療の必要性の観点からは入院する状況にないというケースを考えておりますので、他の施設が、整備が必ずしも十分でないということが患者側の事情には入らないというふうに考えております。 ただし、今回の措置、考え方につきましては、かといって給付を打ち切るというのは、これはいかにも現実を無視した施策でございますから、両面の要素を勘案して今回のような考え方で整理をしたということを付け加えさせていただきます。
○小池晃君 患者側の事情というのは、じゃ、入院医療の必要性が低いというものはすべて患者側の事情になっちゃうという、今の説明だとそういうことになりますよ。それはおかしいと思うんですね。患者側の事情では、もちろんいろんな事情で退院できないという場合もあるかもしれませんけれども、これは明らかに、例えばその地域に全く行き場がない、基盤整備が遅れているという場合は、これは明らかに患者側の事情じゃないじゃないですか。社会的事情でしょう。こういうのまで含めて患者側の事情だというんですか。
○政府参考人(大塚義治君) 厳密に社会的な事情ということを含めて表現しているわけではございませんけれども、この部分の考え方は、先ほど申し上げましたとおり、入院医療の必要性、つまり医学的な判断が最優先されるべきだということでございますので、現実問題としていろんな状況があることは分かりますけれども、基本的な考え方としては、やはり医学的観点、医療給付の妥当性、こういうことになるものと考えております。
○小池晃君 いや、医療給付の妥当性について、これは個別具体的にケース・バイ・ケースで判断していくと。大臣も衆議院で担当医が、医師の判断が重要だというふうに言っておられるんですね。やはりケース・バイ・ケースで医療の必要性というのを判断していくと、これは当然だと思うんです。 しかし、私は一方で、この言いぶりでいうと、入院医療の必要性が低いが患者側の事情により長期にわたり入院しているというのであれば、医療上の必要性があるかどうかの判断と同時に、患者側の事情なのかどうかということについても、これはやはりケース・バイ・ケースで判断していくのが当然じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) 同じような繰り返しになって恐縮でございますが、もし医療上、入院の必要性がない、若しくは非常に低いということになりますと、通常ですと在宅にお帰りになる、あるいは福祉施設などに、介護施設などに替わられるということになるわけでございますが、現実問題としてなかなかそれができないということでございますので、それを患者側の事情と、それらを含めまして患者側の事情というふうに整理をしているわけでございます。 繰り返しになって誠に恐縮でございますが、それ、両方の事情を勘案をいたしまして、今回、特定療養費という仕組みを活用して一定の給付を行うと。逆に申しますと、患者あるいは入院されておる方につきまして一定の御負担をお願いすることになるという整理をしたものでございます。
○小池晃君 全くお答えになっていないと思うんですね。 私は、基盤整備の遅れが原因なのに、患者側の事情だということで切り捨てることはあってはならないというふうに思います。基盤整備が整わない限り、この長期入院、経過措置はありますけれども、特定療養費化は私はこれは実行に移すべきではないということを申し上げたいと思うんです。 さらに、再診料の逓減制の問題についてお伺いをしたいんですけれども、厚生労働省の中村審議官が講演でこう言っています。患者を何回も外来受診に来させる施設にはネガティブ評価をすると。しかし、これは病状から受診回数が増えるケースもあるんだと思うんですね。 医療課長だと思うんですが、逓減制は医療行為の濃淡を評価したものだというふうにおっしゃっていますけれども、個々の病状の違いにも、あるいは頻回受診が必要かどうかということにも私は濃淡があると思うんですよ。そうした個々の事情も考慮せずに、一律に頻回受診は、先ほども御議論がありましたけれども、あかんと、保険給付は抑制するということが果たして許されるのかと思うんですが、この点についていかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) これも先ほど御議論がございました件でございますけれども、先ほども申しましたが、全体として、医療費全体をいかに効率化するか。特に、今回の診療報酬改定では、全体として大変厳しい改定をお願いをする、お受け止めいただくということがございまして、それが背景の一つであることは私どもも否定いたしませんけれども、やはり長期にわたり、なおかつ頻回の受診といいますのが諸外国に比べても非常に多いのはこれまで何度かこうした場でも御議論があったわけでございます。 もちろん、個々のケースによって、あるいは病状によっていろんなケースがあることは分かりますけれども、診療報酬の定め方という意味では、特に再診料という形で定める場合には、一定の、全体として最も合理的と申しましょうか、共通の判断をせざるを得ないと。これにつきまして、先ほども申しましたけれども、初診、一回目の再診、二回目、三回目という辺りとそれ以降とはやはり質的にも濃淡、診療上の濃淡にも一般的には違いがあるということでございます。 ただし、これも繰り返しになりますけれども、人工透析の患者さん始めどうしても頻回受診が必要となるケースにつきましては逓減は行わないというような措置も設けてございますので、全体としての御評価を賜りたいというふうに考えております。
○小池晃君 私、個々の病状だけではなくて、診療科によっても再診の医学的重要性というのは違うと思うんです。 例えば、二〇〇〇年四月から二〇〇一年七月までの無床診療所の一件当たりの外来日数というのは、例えば整形外科だと四・三日、外科だと三日、内科で二・一八日、眼科で一・三七日と。こういう診療科による違いというのが私は一般的に、個々の事情というのはともかくとして、この診療科の違いというのはあると思うんで、こういったことは少なくとも反映されるべきではないかと思うんですが、その点はいかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) その点も今回の再診料逓減制を定める際に議論になりました点の一つでございます。 ただいまお話にございましたように、平均的に見ますとということでございますが、比較的多い診療科でも四回程度ということでございますから、それらを念頭に置いた今回の改定であることは間違いないわけでございますけれども、一方では様々な、診療科といいましても、周辺の診療科、あるいは関連の診療科もございますから、一つ一つの診療科ごとにというわけにはなかなかまいりませんで、それらを十分議論した上で、関係者とも議論した上で今回の再診料のような定め方にいたしたということでございまして、一つ一つの診療科ごとに定めるというやり方がないわけではございませんでしょうけれども、実際の診療報酬、今日採用しております診療報酬体系の中で選択をいたしますとすると、今回程度の整理が取りあえずは極めて妥当ではなかろうかということになったわけでございます。
○小池晃君 関係者と協議してと言いますけれども、整形外科の先生たちからはこの逓減制に対する批判が非常に強いわけですね。先ほど慢性疼痛疾患管理料を算定していれば再診料逓減制から除外されるからというお話ありましたけれども、しかし慢性疼痛疾患管理料を算定すると一方で処置料が算定できなくなるということで、結局マイナスになるんだという批判もあります。 今資料をお配りしましたけれども、これは今回の改定で実際の点数がどうなるかということを、ちなみに柔道整復師の様々な処置と比較をしてみたものなんですね。柔道整復師の例えば打撲や捻挫に対する治療と医科の消炎鎮痛処置を比較すると、柔整だと五百八十円、これ逓減制ないわけです。医師は三百五十円で、ただし五回目からは百八十円になると。部位数についても、柔整だと四部位までは算定できるんですけれども、医師の場合は何か所やっても同じ料金だと。それから、四部位にもしやったとして計算すると、柔整だと千八百八十五円で、医師だと三百五十円、五回目からは百八十円だと。これ再診料を加えてもかなりの差が依然としてあると。 もちろん柔整の処置と整形外科の処置というのはこれ違いますから、単純に比較できないというのはそれはそうだと思うんです。しかも、柔整のその点数、決してこれ私高いというふうに言うつもりはありません、高いわけじゃないと思うんです。しかし、これと比べても、やはり診療報酬で定められている医師の技術料というのは、私はこれは低いという声が出てきて当然なのではないかというふうに思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) ここにお示しの点数自体はこのとおりでございます。 ただし、ちょっと細かいことを申し上げますと、例えば四部位に行った場合、最後に総合計がございますけれども、柔道整復師の場合の再診料といいますか再検料、これは一回限り算定できるわけでございまして、医師の場合には逓減制はございますけれども、ここにございますように二回、三回、四回、五回というようなことは可能でございます。そうした違いございます。 それから、これもお話の中にございましたけれども、医療保険から柔道整復師業の方にお支払する主要な項目がここに書いてあるようなものが主要になりますけれども、一方、整形外科における医師、整形外科診療に対する支払を見ますと、ここに掲げております打撲、捻挫など、あるいは消炎鎮痛処置は全体としましてはウエートが非常に小さいものでございます。したがいまして、この部分では差がございますけれども、それぞれの診療報酬全体を見て御判断をいただかなければならないと思っておるわけでございます。 一つ一つの項目の議論と全体としての、トータルとしての診療報酬体系と両面から御議論、御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○小池晃君 今いろいろ付け加えたものを足しても、結局かなり違うわけですね。私は、この診療報酬の在り方というのは、特に整形外科の医師の中からやっぱり技術料が低いんじゃないかという声が出てくるのは当然なんじゃないかというふうにこれを見て思うんですね。この点でも再検討すべきだということを申し上げたいと。 それからさらに、外科手術の施設基準の問題なんですが、今回、先ほど議論あったように、三〇%カットということが盛り込まれています。私は、一部の特殊な手術について施設基準を設定することを一概に否定するものではありません。しかし、今回のやり方というのは、症例数とか経験年数だけでその施設基準が線引きされて全国一律だと、それをクリアしなければ三割技術料カットと、これは余りに外科医の技術に対する見方が乱暴なんじゃないかと。幾ら腕が良くても、あるいは幾ら施設が良くても人口が少ない地域では手術ができないということになってしまうじゃないかと。 例えば、北海道では心臓のバイパス手術などの開心術について一応クリアしている病院というのは八施設しかないというんですね。しかし、二次医療圏二十一あるわけですよ。だから、二次医療圏の中で半分以下しかできないということになっちゃうと。まあできないわけじゃないですけれども、三割引きでやれということになっちゃう。私は、この施設基準というのは余りに乱暴だと思うんです。 先ほど技術の集積だというお話ありましたけれども、それは日本じゅうが全部同じ人口密度の国であれば成り立つ議論かもしれませんが、こういう人口の濃淡がある中で一律にこういう症例数だけで三割カットというような議論は余りに乱暴じゃないかと思うんですが、ちょっと局長だと何かかなり長い答弁になってしまうので、大臣、いかがですか。私、これ乱暴過ぎると思いますよ。大臣、いかがでしょう。
○政府参考人(大塚義治君) 確かに症例数と経験年数を基準として今回の施設基準を定めております。一般的に申し上げますれば、これをより精緻にしていく努力、合理的にしていく努力あるいは医学の進歩に応じて見直していく努力というのが必要だろうと思っております。 ただ、先ほども申し上げましたけれども、今回定めましたのは百十の手術でございまして、全体の手術例から申しますと十分の一足らずでございまして、こうした比較的難度の高い技術でございますので、取りあえずはこうした基準でまず現実的な対応としては妥当だろうと、こういう判断を加えたものであります。いろんな医学的な見地からの御議論は、将来に向かいまして我々も十分勉強しながら考えていきたいと考えております。
○小池晃君 まあ、これが万全だとはとても言えないと思うんですね。これは見直さないと駄目ですよ、こんな乱暴な基準は。私は、医療の質を担保すると言うけれども、こんなやり方したら、まあ既にある都市部の病院はともかくとして、地方では手術ができる病院がなくなってしまう、減ってしまうということになる。総体として日本の医療全体の水準ということを見れば、逆に引き下げることになりかねないというふうに思うんですよ。 大臣、どうですか、こういうやり方、余りにも乱暴だと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(坂口力君) 医師の側から見ます場合と医療を受けます患者さんの側から見る場合とは違うと思います。まあ、差が七〇%になるということになれば、患者さんの側から見ればそれは安い医療が受けられるということになるわけでありますから、そこはどうとはなかなか言えないところがあると私は思うんですね。 ただしかし、小池議員のおっしゃることも私、全然分からぬわけではないんです。ここはかなり私も理解をしているつもりでおりまして、少し様子を見させていただきたいというふうに思っております。
○小池晃君 さらに、人工透析のことをお伺いしたいと思うんです。 今回、食事加算廃止されたわけですが、その理由を簡単に御説明願いたいと思うんです。
○政府参考人(大塚義治君) 人工透析につきましては、御案内のとおりでございますけれども、透析の時間なども随分昔に比べますと短縮化され、なおかつ標準化を、まあ標準化といいましょうか、一定の時間内に収れんをしつつあるという医療現場の状況がございます。かつて長時間を要していた時期、時代において食事加算という制度もございましたけれども、今般、全般に人工透析に対する診療報酬の体系を見直しまして、その中で、食事が必要な場合につきましてはその点数の中で包括化をするという形で整理をしたわけでございます。
○小池晃君 まあ、透析時間短くなったからだと。しかし、主流は四時間透析なんですね。その中で、例えば四時間透析だとしても、九時に始まれば一時です。九時半に始まったら、穿刺してやったら一時半になります。あるいは、夜間の透析でも五時に始まれば九時。こういう時間帯をずっと食事しないわけにいかないじゃないですか、幾ら四時間で短くなったといってもね。 だからこそ厚生労働省は、食事提供のために患者から実費徴収してもいいと通知出しているんですね、今回。だから、短くなったからいいんだといいながら食事出してもいいというのは、私、これ完全な矛盾だと思うんですよ。透析時間短くなったというのは、私は食事加算廃止した理由にならないと思います。 しかも、そもそも二〇〇〇年の通知では厚生労働省はこう言っているんですね。当時、厚生省ですが、食事加算については、人工腎臓実施中における食事の提供は治療の一環として行われるものであると。治療の一環だと言っていたわけですよ。 私は、透析患者にとって食事が治療の一環だとすれば、これは当然すべての患者にきちっと保証されるべきだというふうに考えるんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) これも通知その他で明らかにしておりますけれども、医療上必要な食事と申しますか、療養の一環として提供される食事、これは食事加算という形ではございませんけれども、これは当然お支払をする診療報酬点数の中に含まれるというのが私どもの考え方でございまして、その中で御提供を賜るという考え方でございます。
○小池晃君 いや、だからそれもおかしな話なんですよ。 だって、食事は治療の一環だというふうに言っていたわけです、二年前には。だとすれば、医療上必要な患者とそうでない患者っているんですか。そんなはずないじゃないですか。治療の一環として食事を提供するというふうに二年前に言っていたのであれば、これはすべての患者にとって食事は必要だということでしょう。じゃ、何でそういうふうに分けることができるんですか。治療の一環だということであれば、私はすべての患者に食事を保証するのが当然だと考えるんですが、いかがですか。
○政府参考人(大塚義治君) 十二年にお示しをしました通知の考え方は、当然、診療報酬として、つまり医療保険の支払としての対象とする食事は療養上必要なものでなければならないということでございますので、仮に、療養上の必要というよりも、言ってみれば通常の三食のうちの一つということで御提供する場合には、これは当然患者の自己負担でお願いをすることになるわけでございまして、今回はその食事加算というのを包括した点数の中に含めてお考えを願いたいということでございます。 これは、当然のことながら、医療機関のサイドから見れば、従来に比べますと、全体の見直しをいたしましたけれども、診療報酬という意味ではもちろん厳しい内容になるかもしれませんけれども、これは全体の診療報酬の合理化、適正化の中で御理解を賜りたいという趣旨でございます。
○小池晃君 医療機関にとってと言うけれども、そうじゃないじゃないですか。 だって、患者で何で分けられるんですか。医療上食事治療が必要な患者と必要でない患者というのは私は分けられないと思うんですよ。だって、これはもう、透析患者にとってみれば、時間を掛けて透析をすること、それから水分制限等、摂取たんぱく量の制限、適切なたんぱく量の摂取というのは、これは透析患者の生命予後に決定的に重要だということはこれはもう通説ですよ。 そういう中で、この患者には食事療法必要で、この患者には必要でないというのは、私、暴論だと思う。全く医学的根拠のない議論だというふうに思います。今回の診療報酬の下げ方というのは、本当にただ下げるだけ、理屈は後から付いてこいというようなとんでもないやり方だというふうに思うんですね。 それから、続いて歯科の問題、ちょっと時間がないので、歯科の問題をお伺いしたいんですが、四月十一日の朝日新聞にこういう投書が載っています。八十歳代の女性の入れ歯の、義歯の訪問治療をしている横浜市の医師からの投書であります。 この患者さんは要介護四の状態だそうなんですけれども、御主人が頑張って月二回、医科の外来に通院していると。そのために、この医師は四月からは訪問診療ができませんというふうに告げたそうなんですね。御家族からは妻を寝たきりにしないために頑張ってきたのにと言われ、医療の継続性や平等性はどうなっているのか、何のための国民皆保険なのかと考えさせられましたと、投書はこういうふうに結ばれております。 今度の改定で、医科に通院していたら訪問診療は認めないとか、寝たきりでなければ訪問診療を認めない、こんなことだとすれば、私は歯科の在宅医療は成り立たないというふうに思うんですが、この点について御説明を願いたいと思うんです。
○政府参考人(大塚義治君) 歯科につきまして、その診療形態の一形態といたしまして訪問診療があるわけでございますけれども、その場合の基本的な要件といいましょうか考え方は、身体の状況その他で通院が非常に困難だというようなケースを想定しているわけでございます。 その際には医療機関、歯科医療機関の方が訪問をして診療をしていく、その際に訪問診療料を算定する、こういう仕組みでございますけれども、そういう意味で、他の、あるいは医科の保険医療機関に通院している場合等と書いてあるわけでございますが、私どもの趣旨といたしましては、ただいま申し上げましたように、歯科診療への通院が困難だというケースを念頭に置いたわけでございますので、医科の保険医療機関に通院しているから、それ一字をもって算定しないということは、これは本来の趣旨にちょっと外れるケースになると思います。 したがいまして、元に戻りまして、基本に戻りまして、訪問診療が必要な患者さんに対しまして所定の訪問診療がきちんと行われたという場合には訪問診療料を算定するというふうに考えているところでございます。 なお、こうしたいろんなケースがございますので、現場における御疑問などもいろいろ診療報酬改定がございますと出てまいります。必要に応じまして、それを取りまとめてお示しをしたり、あるいは疑義解釈というような形で処理をしたり、様々な方法を講じておりますけれども、極力、現場における混乱のないように私どもも努力をいたしたいと考えております。
○小池晃君 これ疑問が一杯出ているんですよ。 ということは、今のお話で言うと、例えば在宅で歯科診療を受けていたけれども状態が悪くなっていて救急車で運ばれたとか、あるいは具合が悪くなって家族がこう抱えて連れてきたとか、そういう場合についても含まれるわけではないと、個別具体的に判断していくということでよろしいんですね。
○政府参考人(大塚義治君) そのとおりでございます。 今回、こうした様々な見直しをいたしました背景には、逆に申しますと医療機関の訪問診療という形を取りましてかなり本来の趣旨に外れたケースもあるというような御批判もございました。したがいまして、そうした適正化をするというのが本来の趣旨でございますから、ただいまお示しになったようなケースにつきましてまで訪問診療料の算定ができないということは、これは私ども考えておりません。
○小池晃君 それからもう一つ、今回の改定で訪問歯科診療について、医療機関に勤務する複数の歯科医師が同時刻に訪問診療を行った場合は訪問先にかかわらず一回分しか算定できないという規定が置かれました。これは一体なぜこういう規定を置いたんですか。
○政府参考人(大塚義治君) ただいまの御質問にお答えしたことなのでございますけれども、いろんなケースがあり得るわけでございますが、例えば福祉施設でありますとか、居宅と申しましても特定の地域を対象に、表現が適当かどうか、一種の出張診療のような形で出掛けていって、通常の診療を訪問診療という形で行っているというケースが見られるというような御指摘もございました。本来の考え方からいたしますと、これはやや現在の医療保険制度の仕組みを逸脱しているケースになり得るわけでございますから、そうしたことを整理をいたしたい、適正化をいたしたい。 つまり、繰り返しになりますけれども、被保険者、患者さんがなかなか歯科診療に通院できない状態にある場合にその御要望におこたえして訪問をするというケースについては、これは当然訪問診療を算定しなければなりませんけれども、それ以外の、それを言わば乱用するといいましょうか、そうしたケースを排除したい、こういう趣旨が背景にございます。
○小池晃君 要するに、企業的にといいますか一斉に往診するようなケースであって、個々の開業医が複数お医者さんを抱えているようなところが個別に居宅に行っているような場合についてはこの対象にならないということでよろしいですね。
○政府参考人(大塚義治君) それぞれの患者さんの事情に応じて必要な場合、これは当然訪問診療の対象になるということでございます。
○小池晃君 歯科については全体として医療経済実態調査が行われて、収支差額は二年連続減少しているわけですね。六・三%でした、去年は。そういう中で、私は医科と同率のマイナス改定になっていること自体が、これは全体としては非常に問題であると。これでは本当に医療経済実態調査をやる意味がないんじゃないかという声が上がっていますけれども、私もそのとおりだというふうに思っております。 そのことを指摘した上で、ちょっと診療報酬全体の問題について時間がないのでお伺いしたいんですが、先ほどからもお話あるように、非常に現場からは二・七%などという数字と懸け離れているんではないかという指摘があります。例えば東京台東区の永寿総合病院というところ、ここはマイナス七%だという計算をされています。それから、大阪の私立病院協会の緊急調査では、一般病床は平均三・四%、療養病床は平均六%ダウンだと。一部だけ下がっているというならともかく、緊急調査で出てくるものすべて二・七%を大きく上回っているという実態があるんですね。 先ほど大臣は三か月間様子を見てというふうにおっしゃいましたけれども、私はまず、この実際の数字出てきて、二・七という数字と乖離していれば、私は、これは約束違反だということにもなりかねませんから、これは当然見直すということが必要だと思いますし、三か月と言いますけれども、これだけ問題が、与党の方からも質問も出るぐらいですから、そういう点でいえば、もっと早く検討を私、開始すべきではないかというふうに考えるんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(坂口力君) 三か月ぐらいは見ないと現状がどうかということはちょっと把握できません。一か月、二か月ではやはり無理でしょう。少し皆さん方が落ち着いてこの制度にお慣れになって、どういう結果になるかということを拝見しなければならないというふうに思います。その結果を中医協でどう議論をされるのかということを少し私たちは見守りたいというふうに思っているわけでございます。 この何%になるかという話は前提条件、その計算の前提条件に何を置くかということによってこれぐらい違う話はないわけでありまして、大変大きな違いになります。したがいまして、トータルで見て一体どうなるのかということだろうと思います。一部分だけを見ればいろいろなことが起こるかもしれませんけれども、トータルでごらんをいただいて、トータルで一体どうなるのかということが三か月ぐらいすれば大体方向性が分かるのではないかという気がいたしますので、田浦先生にもそのようにお答えを申し上げたところでございます。
○小池晃君 トータルとして見ていって、はっきりしたものが出てくれば再改定ということも検討の課題になってくるということでよろしいですね。
○国務大臣(坂口力君) ですから、そこは中医協で御議論をいただくわけでございますから、それを踏まえてどう御議論をいただくかということになるだろうというふうに思います。これは中医協でお決めいただくわけで、厚生労働大臣が決めるわけじゃないわけです。
○小池晃君 厚生労働大臣は告示するわけですから。私、中医協で決めるんだとおっしゃるけれども、そもそもこの診療報酬が、例えば今年の医療費の国庫負担の削減というのは二千八百億であります。そのうち大半がこれは診療報酬なんですね。制度改定によるものは大体九百億円ぐらいです。千九百億円は診療報酬の改定なんです。診療報酬の在り方が日本の医療の在り方を大きく規定しているわけですね。それが国会審議の対象とならずに中医協だけで決まっていくというのは、私は大変問題ではないかと。個々の具体的点数まで国会で議決しろと、そういうふうには言いませんけれども、私は、基本方針については、これは例えば今回のように今まで保険給付されていたものを特定療養費化するとか、こういう骨格部分はきちっと国会で審議をしていくということがこれは必要になってきているんじゃないかと思うんですが、大臣、その点で御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 国会というところは、具体的な細かな問題もそれは議論の対象になることもございますけれども、私は、いかなる制度であれ、その大綱と申しますか、大筋のところ、大枠のところをどうするかということを御議論をいただいて決定していただくのが国会だというふうに思っております。 したがいまして、この医療制度改革におきましても、大枠としてどうするかという、そういう御議論をしていただいて、そしてその中で具体的な問題を決めていくということになるのではないかというふうに思っております。 どうぞ、ひとつ、そうした意味でございますので、医療制度改革につきまして大きな枠がどうあるべきかということの御議論をまずお願いを申し上げたいというふうに思っております。
○小池晃君 いや、それももちろんやりますよ。でも、診療報酬の大枠、基本的な骨格というのも、これも医療制度の中では大きな枠組みでしょうと。それがやっぱり国会で一切審議されないというような在り方には問題があるんじゃないですかと。例えば、今年の国庫負担の大半は診療報酬で決まっているとすれば、それが国会で全然議論されないというのはおかしいじゃないですかと。私、単純にそういうふうに申し上げているだけなんで、これは与党も含めて是非私は検討していくべき課題だということを申し上げたいと思います。 ちょっと時間なくなってきちゃったんですが、年金のことをちょっと若干お伺いしたいんですけれども、今年度から国民年金の半額免除制度が実施をされています。 これでいろんな訴えが来ているんですが、今まで国民年金保険料を全額免除されている方から、所得に変化がないのに今年度からは全額免除じゃなくて半額免除ですよということで半額保険料を請求されて、払えないんで滞納せざるを得ないという訴えが来ているんですが、何でこんなことが起こるのか、ちょっと簡単に御説明願いたい。
○政府参考人(辻哲夫君) 御指摘のように、本年四月から、従来の全額免除制度に加えて半額免除制度を導入いたしますとともに、免除基準の明確化を図っております。 具体的には、従来の免除基準は、市町村民税非課税世帯は免除対象、それから所得税の課税世帯に属する者は免除対象とならず、そしてその中間の世帯につきましては、世帯の所得のほかに資産、生命保険料の負担状況あるいは障害者の有無といったことを審査いたしまして、一定のルールの下で個別に免除か非免除かを判別しておりましたが、その判別方法が一定の計数を用いるなど非常に複雑でございまして、行政の裁量に一部ゆだねられていた部分があったといったことから、今後、増加が見込まれる保険料負担を公平に求めていくためには免除、非免除の基準を分かりやすく、しかも明確にするということが必要であると。そしてまた、現場からも、第一線の運用担当者からもそういう要望はございました。 このために、今回の半額免除制度の導入と併せまして、原則として、前年の所得のみを基準とする形に免除基準をまず改めたものでございます。そして、免除の対象としては、まず、これまでの免除対象とならなかった所得課税世帯の一部も半額免除対象とするとともに、市町村民税非課税世帯に属する者は従来どおり全額免除対象といたしました。 問題は次でございますが、それ以上の世帯につきましては、従来は、市町村民税非課税世帯よりも負担能力は相対的に高くなっているものの、全額免除をするかどうかという言わばオール・オア・ナッシングということでなっておりまして、今日のように、保険料がかつてに比べて高くなった段階では、結果として、言わば大ざっぱな仕組みになっていたものを今回は半額免除対象としたと、そういったことで負担能力に応じたきめ細かな対応を取りつつ基準の明確化を図ったものでございます。もとより、失業後や災害といった個別の事情については前年所得にかかわらず免除を受けられることとしております。 このようなことから、全額免除世帯の一部が今回半額免除世帯となったものでございます。
○小池晃君 半分で済むと思いますよ、今の、最初のことだけで。 どうなったかというと、今までは、住民税非課税世帯は全額免除だ、それから所得税課税されていれば免除対象じゃなかったと。住民税が非課税の人と所得税が課税されている間の中間の人たちがいたんです。その人たちについては、いろんなポイントを挙げて、所得とか生命保険料とか被扶養者の数とか障害者がいるかどうかとか、かなり裁量でこの人は免除しようとやっていたんです。今回、これをなくしちゃったんですね。 ところで、お伺いしたいんですが、今年度の全額免除の予定というのは一体何人でしょうか、社会保険庁。
○政府参考人(冨岡悟君) 平成十四年度予算におきましては、免除の対象となる方につきましては、全額免除の方が三百二十二万人、半額免除の方が百五十六万人、合計四百七十八万人と見込んでおります。
○小池晃君 十二年度は三百七十万人だったんです、全額免除者は。それが今年度予算では三百二十万人と。要するに、五十万人の中間層の人たちが切り捨てられるわけですね。 ある社会保険事務所では、このことで相談がかなり来ているそうなんです。今まで全額免除だったのに、今度からは全額じゃなくて半額だと言われたと。もちろん、中には半額払って三分の二年金もらいたいという人もいるでしょう。でも、全額免除だったからよかったのに半額払わなくちゃいけないから、払えないで滞納とされちゃう人が出てくることになるんですね、これ。 私、こんなふうになるとその年金審議の中で知りませんでした。国会でもこれは問題にならなかったと思うんですが、私は、こういう低所得者対策として半額免除制度が導入されたのに、逆にこの制度の導入に伴って中間層の人たちが切り捨てられるということがあってはならないんではないかと。私、今まで全額免除の対象になっていた人というのはやはりその事情に応じてどちらか選択できる、引き続き全額免除もできるという制度をこれは是非作るべきだと思うんですが、いかがですか。大臣、いかがですか。
○委員長(阿部正俊君) 簡潔にお願いします。 では、最後に一言。
○政府参考人(辻哲夫君) あくまでも、これまで全額免除となっていた世帯は保険料が相当低いときに全額免除か否かと、オール・オア・ナッシングになっておりましたが、やはり市町村民税非課税世帯よりも高いところは負担能力はそれなりに増しているにもかかわらずオール・オア・ナッシングしかなかった、そこを新たに保険料が高くなった段階できめ細かく半額免除を認めたということで、この点合理的な措置であると考えております。
○委員長(阿部正俊君) 時間が参りました。
○小池晃君 もう質問はしませんが、オール・オア・ナッシングであるといっても、私は選択できるようにしたらどうかと言っているんですよ。住民税非課税世帯を超えてもと言うけれども、例えば単身者だったら年収百万円でも切られちゃうんですよ、これ。私、決して保険料を払える能力があるというふうには言えないんじゃないかと。こういう低所得者を救うという制度の中で低所得者が切り捨てられているというのは大変問題があると思うので、是非この点については検討していただきたい。 あとちょっと労働問題聞く予定だったんですが、もう時間ありませんので、次回ちょっとさせていただきたいというふうに思います。 以上です。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、私の方からは、冒頭、臓器移植について坂口大臣の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。 一九九七年に臓器移植法が施行されまして、これまでに十四日のケースを含めまして脳死移植十九例、脳死判定は二十例ということでございますが、実施されてきたわけですけれども、この間、我が国の臓器移植について坂口大臣はどのような御見解をお持ちであるのか、まず冒頭お伺いいたします。
○国務大臣(坂口力君) 臓器移植につきましては、この法律ができますときから国会の中でもいろいろの御意見があって、党議拘束等を外したりいたしまして、そしてでき上がった法律でございます。大変、でき上がりましたけれども、その行く末を案じていたわけでございますけれども、しかし今までに十九名の方から八十三名の方への臓器提供が行われた。一定の前進はあったというふうに思っておりますが、しかし初め予測をしておりましたのはもう少し数が増えるのではないかというふうに思っておりましたけれども、予想に反してと申しますか、十九名ということでございますから、そんなに多い数字でないことだけは事実でございます。 現在、移植を待っておみえになります患者さんの数はかなり多いわけでございますので、今後この臓器移植の問題をどのように改善をしていくか、真剣にもう一度議論をしなければならないときに来ていると思っている次第でございます。
○西川きよし君 同感であります。少し、本当に数的には少ないんではないかなと、今、大臣がおっしゃっていたように、私自身も思うわけでありますが、改めて申し上げるまでもないわけですけれども、この法律には三年後を目途に見直そうということでございまして、そういう規定がございますけれども、その中でもやはり最大の課題は十五歳未満の問題であると思います。 先日もちょうど患者さんの皆さん方と、患者さん側の皆さん方とお話をさせていただける機会がございました。そして、お話をお伺いいたしまして、この十五歳未満の移植をどのように考えているのか。そして、一昨年の総理府の世論調査の結果を見ましても、移植ができるようにすべきだと答えた方々が六七・九%に達しておりました。この問題は国会の責任といたしまして、やはりみんなが真剣に取り組んでいかなければならない問題ではないかなと私自身も思っております。 この十五歳未満の問題につきまして、大臣のできれば一人の政治家としての御見解も是非併せて本日お伺いしたいなと、こういうふうに思います。
○国務大臣(坂口力君) この問題がこれからの議論の中で一番難しい問題になるというふうに私も思います。一番最初この法律ができますときにも十五歳以下をどうするかというので随分いろいろの議論があったわけでございますが、民法上のいわゆる遺言可能年齢というようなことも考慮いたしまして、十五歳未満の子供さんの臓器移植というのは運用上認めないということになったわけでございます。 しかし、現実問題といたしましては、日本の小さなお子さんが海外で臓器移植を受けるために海外へ海外へと出掛けていかれる、大変なお金を使って海外に出掛けられていくという姿を見ましたときに、海外で受けていただくことは許容をしながら日本の国の中で実行をするのはこれは法律上許さないというのは、これは一体それでいいのかという問題が私はあるだろうというふうに思います。 しかし、さりとて、それじゃ一直線にもうこれは年齢は取り除いて、そしていかなる年齢であろうとこれは受けられるようにしようというようなことにも一直線にはなかなかいきにくい話であることも私も十分に承知をいたしております。ここのところはひとつ議論を尽くしていただきたいというふうに思っておりますが、少なくともこれは俎上にのせて議論を十分に尽くしてもらいたいというふうに今思っている次第でございまして、私も私なりの思いと申しますか、意見を固めていきたいと思っているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 本当に難しい問題であります。親が許可をすればとか、そしてまた御本人、子供さんの年齢の差もいろいろございます。小学生は、じゃ幼稚園はどうするのかと。難しい問題がたくさんございますけれども、是非より良い方向の方によろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、介護保険制度についてお伺いをいたします。 この介護保険制度につきましては、来年の四月には第二期の介護保険事業の策定、そしてまた介護保険料の設定を控えているということでございまして、この一年間というのは非常に重要な期間であると思います。この介護保険制度について、坂口大臣の基本姿勢を改めてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) この委員会におきましても、介護保険は順調な滑り出しをさせていただいたというふうに何度かお答えをさせていただいたというふうに思いますが、しかし二年を経過をいたしまして、いよいよ現在までの一遍総括をして、そしてもう一度再出発をしなければならないときが近づいてきていることは間違いございません。 そこで、私も各地域を回りましていろいろの御意見をお伺いをいたしますが、それぞれの立場は違いますけれども、多くの皆さん方がこのようにひとつ変えてほしい、またあのように変えてほしいというような御意見が多いことも事実でございまして、それらの問題をひとつもう一度念頭に置きながら、この論点を絞り込んで皆さん方の御意見をお伺いしなければならないというふうに思っております。 特に、各地域を回りまして多いのは、ケアマネジャーに対します問題、これは現状ではやっていけないというお話が随分たくさん出ていることも事実でございます。それからまた、グループホームの問題も委員会でも何度か取り上げられまして、このグループホームの問題一体どうするか、ケアハウス等も含めてでございますが、特にそこにお勤めの皆さん方は今、夜勤勤務になっているわけでありますけれども、夜勤ではなくて、これは夜勤ということになりますと、夜間は患者さんと申しますか入所者はお眠りになっているという前提になっているわけでございますけれども、中には徘回の皆さんもあるといったようなことで、これは夜勤というわけにはいかないではないかという御意見がかなりあることも事実でございまして、こうしたことを踏まえながらひとつ議論を深めていきたいと思っております。
○西川きよし君 細やかに分かりやすく御答弁いただきまして、ありがとうございます。 我が家も本当にタウンミーティングどころかファミリーミーティングをよくやらせていただいておるんですが、突然父親や母親が夜中に起きてきてびっくりするんですけれども、それはそれで大変なことでございまして。 そこで、今、大臣がおっしゃいましたタウンミーティング、報道を読ませていただきまして、たしか大臣が高知県の土佐山田でございますか、行かれたときでございましょうか、この介護保険制度の見直し、二〇〇三年度は待ち過ぎではないかと、直せるものがあったら早めに直した方がいいというふうに、大臣が時期を前倒しをする、そうした方がいいんじゃないかということを明らかにされたんですが、その当時、大臣が具体的に想定をされて、前倒し、見直しをしなければいけないというような内容、これまでどのようにその対応をされたのか、それとまた、どういう内容でございましたのでしょうか、今改めてこういうことだなということがあれば是非御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 必ずしもそのころ頭の中に描いておりましたものとでき上がりましたものとが一致しているというわけではございませんけれども、しかし、この一年間見ましても、いわゆる全室個室・ユニットケアというのを特徴とします新型の特養ホームの整備というのが進められた、これは今までになかったことでございまして、これは一つの前進ではないかというふうに思っております。 また、本年三月でございますが、問題が指摘をされておりました要介護認定の一次判定ソフトにつきましても、この改訂版の案が作成されまして、今後全国でモデル事業を実施していくということになってまいりました。これも随分各地で言われていた問題でございまして、ようやく一次判定ソフトというものの改訂版ができたということでございますから、これは一つ前進したのではないかというふうに思っております。 そのほか、在宅サービスを上手に利用していただくための支援を行いますケアマネジャーにつきまして、今年度から指導助言等を行うケアマネジメントリーダーの養成というのを進めると。ケアマネジャー全体ではありませんが、その中のリーダーになっていただく方の養成というものをまず始めていくといったことは今後のケアマネジャーの地位向上のために大変役立つものだというふうに思っておりますが、そうしたことを取り入れたといったことは、そんなに思っていたことが全部前進したわけではありませんが、しかしかなり前進をしたというふうに思っております。
○西川きよし君 今朝もNHKのテレビを見せていただいたんですけれども、そういったコンピューターの部分、八十五項目のコンピューターの部分が随分良くなったんではないかなというような短いコーナーを設けてやっておりましたんですが、大変私自身も勉強になりました。いい意味で楽しみにしたいなというふうに思いますし、そこで、まず、介護保険サービスの利用状況についてでございますけれども、お伺いします。 介護保険の基本的な考え方といたしまして、住み慣れた我が家で、先ほど来お話も出ましたが、住み慣れた地域でできる限り自立をして家族で生活をしていただくために、様々なサービスによる支援によってお支えしようということであったと思います。現実は施設への入所志向が大変非常に強くなっております。また、介護給付費に占める施設サービスの割合が利用者の割合と比べて逆に高くなっており、そういった状況にございます。ただ、昨年度については在宅サービスについてもかなり伸びてきているように思うんですが、その辺りの状況について政府参考人の方にお伺いいたします。
○政府参考人(堤修三君) 施設サービスと在宅サービスそれぞれの利用状況を、十二年四月の介護保険制度スタート時と、それから一番新しい情報が十三年十一月、昨年の十一月ということでございますので、これを比較してみますと、施設サービスの利用人員は五十二万人から六十七万人ということで一・三倍になっておりますが、在宅サービスの方は更に伸びておりまして、九十七万人から百六十一万人ということで一・七倍。施設は一・三倍、在宅は一・七倍というふうに増えております。人数の割合も六五%から七〇%というふうに在宅の割合、ウエートが、シェアが増えております。 費用面で同じ時期を比べてみますと、施設サービスは千五百四十億から二千百五十億ということで約一・四倍でございますけれども、在宅サービスは六百億から一千三百十億と約二・二倍ということになっております。費用面での割合もスタート時は二八・一%と三割未満でございましたけれども、このシェアが三八%まで増えてきておる、こういう状況でございます。
○西川きよし君 ありがとうございます。 そこで、この施設志向の高まりですけれども、特養の待機者がウナギ登りに高くなっているという指摘が各方面からあるわけですけれども、この現状はどのように見ておられるのでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 特養ホームの待機者の件でございますが、介護保険以前の従来の措置制度のときのように市町村が待機者の数をきちんと把握をする、定期的に把握するということにはなっておりませんので正確なところというわけではありませんけれども、私どもがいろいろ接触をしております市町村の関係者の方々のお話をお伺いいたしますと、従来の措置制度と比べまして特に中間所得層の自己負担、利用者負担が軽くなった、軽減された、それからやはり保険料の納付が始まっておりますので権利意識が広がってきたということで、特に都市部を中心として特養ホームへの入所の申込みをされる方が非常に増えているということは私どもも十分聞いております。
○西川きよし君 そこで、この待機者の状況ですけれども、例えば私は大阪でございますが、大阪市などは施設側と市役所がオンラインによりまして結ばれております。そして正確な待機者の状況を把握されておられます。 その内容を見せていただきますと、例えば昨年の十二月現在でございまして、申込者が一万一千五百八十三件、その中から重複整理をいろいろいたしますと要介護認定を受けている申込者の数は何と四千九百九人。そして、その方々が現在生活をされている場所の内訳として、老人保健施設が千六百五十三人、約三三%でありますが、療養型病床に三百八十七人で八%、それから在宅等ということで二千八百六十九人で五九%となっているわけですけれども、やはり一年前に比べて待機者は二倍以上になっております。 そしてまた、注目する点といたしましては、その在宅の待機者の半数以上が要介護度一あるいは二、つまり比較的要介護度の軽い方がおるわけですね。これはやはり特養に入るには申し込んですぐに入所できるということにはなりませんので、取りあえず申込みだけでもしておこうということで、いわゆる予約型待機という場合もかなりあると思うわけですけれども、この現状はいかがでしょう。
○政府参考人(堤修三君) 先ほど申し上げましたように、従来の措置制度における待機者という概念というのは、市町村等で入所判定委員会を開いて本当に必要な方というのをきちんとリストアップをしておりましたので、そういう意味での待機者という言葉と今先生がお使いの言葉の待機者というのは少し意味が違うという面はございます。 ただ、今、先生おっしゃいましたように、介護保険制度では従来の制度と違いまして、各入所申込者がそれぞれの施設に直接申し込みますので、複数の、二つ三つあるいは四つの施設に申込みをする、これも自由でございます。 それから、非常に時間が掛かりそうだという風評が広がっておるという面もありまして、直ちに入所の必要がない方も取りあえず申込みをしておこうというのも相当な数に上っておるということでございますので、今、先生がおっしゃったように、いろいろ重複を整理をしていきました最後の残りの方も、このすべての方が今直ちに入所しなければいけないという方、全員がそうだというふうには必ずしも限らない面がございます。 そういう意味では、御指摘のとおり、要介護度が軽くて訪問介護サービス等を利用すればまあ在宅でもしばらく生活を続けることが可能な方もいらっしゃるという意味では予約型の申込みというのもあるように聞いておりますし、私ども幾つかの施設に聞いてみましても、事前に申し込まれた方に欠員が出ましたので電話でどうですかということを聞いてみますと、まだ当分いいですということで、だんだん順番が後に回っていくというふうな実態もあるということで、正におっしゃるような予約型の待機といいますか、予約型の申込みがあるというのは事実であろうかと思います。
○西川きよし君 ありがとうございます。 この待機者の現状、来年度からの今申しました第二期介護保険事業計画を作成する中で、一体この数をどのように評価をするかということでございますけれども、これは本当に今御答弁にもございましたけれども、非常に難しい問題ではないかなと思います。 例えば、当面利用する今おっしゃいました意思がないという方でも、お年寄りのことですから、例えば我が家もそうですけれども、もうさっきまで元気でしたのにもう急に悪くなったり、あしたであったりあさってであったりするわけですから本当に心配なんですけれども、そこを安易に区別することもできないという今のお答えでもあります。各市町村においてもその見極めが非常に難しいところではないかなと思いますけれども、再度お聞きしたいんですけれども、厚生労働省といたしましては、どういうふうなお考えでもって取り組んでいかれるのでしょうか。
○政府参考人(堤修三君) 十五年四月からの第二期の介護保険事業計画の策定に向かって今市町村はいろいろ準備作業をしております。その中で、施設入所者、特に特養の入所希望者をどうカウントしていくかというのは大変重要な問題でございます。入所希望という数字をそのまま乗っけていきますと大変な数を作って、保険料も大変な金額になってしまうということになりますので、真に必要のある方をどう正確に把握するかというのは大変重要な課題でございます。 そこで、私どもは、市町村に対しましては、利用者本人の意向調査もできるだけしなさいということを言って、単純に申込みの数字だけでやるんではなくて、意向調査でどの程度切実な必要があるかということについての調査もした上で実態を把握をしてくださいということで全国会議等でも御説明をしております。 また、御指摘のように、お年寄りの方が急に状態が悪くなって特養に入らなきゃいけないというケースも確かにあるわけでございますけれども、多くの場合、まずそれは、例えばショートステイに入っていただくというふうなことが一つ考えられますので、特養の長期的な入所者の数というよりも、在宅サービスの一つとしてのショートステイの方でそこをきちんとカウントするようにということで、在宅サービスの見込みを作る際の参酌標準というものを示しておりますが、そこでショートステイの需要も見込みなさいということを申し上げております。
○西川きよし君 ありがとうございました。 そこで、この施設待機者の特養ホームへの入所の方法でございますけれども、今後ますます待機者が増えてまいります。本当に必要な方が必要なときに本当に利用ができなくては困ると思います。既に現在でもそうなっているというふうにお伺いしますし、今の答弁の中にも出てまいりましたけれども、しかし、一方でその公平性という点からいたしますと、優先順位を決定するということも非常にこれは難しいことであると思いますし、大方の場合、施設ごとの順番待ちの方法を取らざるを得ないだろうと思うわけですけれども、現場の方々も本当に御苦労なさっておられます。 この辺り、ある程度の基準でありますとか、またそのガイドライン的な、何か順番待ちという以外の別のシステムの検討が必要ではないかなと。そして、じゃおまえ何か考えがあるのかと言われるとなかなかこれも困るんですけれども、これ副大臣、何かいい考えがございませんでしょうか。
○副大臣(宮路和明君) 今、委員御指摘のように、そうしたいわゆる待機者と申しますか、入所希望者が増加している中で、関係団体等からもやはり要介護度の重い方々を優先的に入所させるような、そういう措置を講じてもらいたいという要望が例えば全国町村会とか全国市長会からも来ておるところでありまして、そこで厚生労働省といたしましても、そうした御要望等あるいは今の委員の御指摘、そういったことにもおこたえすべく、現在、社会保障審議会の方で検討をいたしておるところでありまして、いわゆる基準作りに向けて。これを急いで、遅くとも来年度から第二期の介護保険事業計画がスタートするわけでありますので、それまでにはしっかりとそういうものを打ち出してまいりたいと、かように思っておる次第であります。
○西川きよし君 ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。 次に移らせていただきます。特殊教育の在り方についてお伺いをいたします。 障害を持つ子供の教育と医療、福祉の連携について、文部科学省と厚生労働省にお願いをしたいと思うわけですけれども、この特殊教育につきましては、昨年の一月に二十一世紀の特殊教育の在り方について調査研究協力者会議の最終報告がまとめられました。その中では、「これからの特殊教育は、障害のある児童生徒等の視点に立って一人一人のニーズを把握し、必要な支援を行うという考えに基づいて対応を図る必要がある。」、あるいは「障害のある児童生徒等の視点に立って児童生徒等の特別な教育ニーズを把握し、」そして「必要な教育的支援を行うという考え方に転換する必要がある。」と、こういうふうに報告をされております。 こうした特殊教育についての考え方を転換すべきであるとの提起がされているわけですが、これまでの特殊教育の在り方、そしてこれからの特殊教育の在り方について、その考え方をどのように転換をさせていくお考えであるのかを、まずこの基本的な部分について文部科学省より御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 障害のある児童生徒につきましては、その可能性を最大限に伸ばし、自立し、社会参加するために必要な力を培うために、障害の種類、程度等に応じ、盲・聾・養護学校や特殊学級等において、特別な配慮の下に、より手厚く、きめ細かな教育を行うことが必要であるというふうに私どもは考えているところでございます。 今後の特殊教育の在り方につきましては、先ほど委員御指摘がございましたように、昨年の二十一世紀の特殊教育の在り方に関する調査研究協力者会議の最終報告で提言されましたように、ノーマライゼーションの進展や障害の重度・重複化や多様化、また教育の地方分権などの状況の変化等を踏まえまして、障害のある児童生徒等の視点に立って一人一人の教育的ニーズを把握し、必要な支援を行うという考え方に基づいて取組を充実していくことが重要であると考えているところでございます。 具体的には、乳幼児期から学校卒業後までの一貫した相談支援体制を整えることや、障害の程度に関する基準及び就学手続を見直すこと、さらには特殊教育関係教職員の専門性の向上を図るといったようなこと等につきまして、報告の趣旨を踏まえた取組を現在進めているところでございます。 今後、これらを通じまして、特殊教育に関する制度あるいは施策の改善充実を図りまして、障害のある児童生徒一人一人のニーズに応じた教育の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございます。 そこで、報告書には数々の具体的な提言がなされておられます。その中で、就学指導の在り方についてお尋ねをしたいと思います。 この点につきましては、教育、福祉、医療、労働等が一体となって、乳幼児期から学校卒業まで一貫した障害のある子供、今少しお話にも出ましたが、障害のある子供とその保護者等に対する相談支援体制を整備することと提言がございます。 やはり、小さなお子さんを持つお父さん、お母さんですから、比較的にお若い方々が多いわけですね。そうしたお父さん、お母さんが小さな我が子の病気や障害と直面をしたそのときに、精神的な動揺でありますとか押し寄せてくるその不安の大きさというのは計り知れないそうです。しかし、そうした精神的な負担を和らげ、また次にその事実をしっかりと受け止めて前向きに直視をするという状況にたどり着くまでに必要なのは、やはり専門家による助言であったり、そして、お聞きするにはですけれども、お聞きするには同じ病気や障害を持つ子供さんを育てられたお父さん、お母さんのお話や助言だというふうにお伺いをいたしました。ただ、乳幼児期というのは医療・福祉分野の専門家との接点が多くなりますから、この提言にございますけれども、乳幼児期から教育、医療、福祉が一体となった相談支援というのは非常に重要な部分であると思うわけです。 この点につきまして、文部科学省では、昨年度から教育相談体系化推進事業として取り組んできておられますが、その内容とこれまでの成果について御説明をいただきたいと思います。まず、文部科学省の政府参考人の方からお願いいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 障害のある子供に対する特別な支援を適切に行うためには、御指摘のように、教育と福祉、医療等が一体となって障害のある子供及びその保護者に対する相談支援を行う体制を整備することが大変必要であるわけでございます。このため、これも御指摘ございましたけれども、教育相談体系化推進事業というのを私ども平成十三年度から二か年の計画で進めているところでございます。 この事業は、教育委員会を中心といたしまして、学校、福祉、医療機関等の関係者で構成する相談支援チームを組織いたしまして、教育相談の充実を図ることによりまして、早期から保護者の悩みに答え、適切な教育の場でございますとかサービスについて情報を提供し、乳幼児期から学校卒業まで一貫した相談支援体制を構築しようというところにこの事業の趣旨があるわけでございます。本事業は四十の都道府県において実施されておりますけれども、障害のある子供に対する相談あるいは支援の充実のためのマスタープランの検討でございますとか、モデル地域における実際の教育相談事業等について実践的な研究が現在進められているところでございます。 今後、これらの事業の効果的な実施を図りまして、その成果を普及すること等によりまして、障害のある児童生徒等やその保護者に対する相談支援体制の整備に私ども努めてまいりたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございます。 本当に、今こうしてただ質問をさせていただくということだけではなしに、本当に子供たちの気持ち、お父様やお母様の気持ちになってしっかりとこの御質問をさせていただき、先ほど草川先生の方からの御質問にもお答えになっておられましたように、スクールカウンセラー、臨床心理、そしてそういう方々が大変増えてきたというようなお話も随分お伺いいたしました。是非、前向きによろしくお願いを申し上げたいと思いますし、次は、どうしても大臣に一言御答弁をいただきたいと思います。この点につきまして、医療と福祉という分野からの対応につきまして、具体的にどのように対応されておられるのか、是非一言お願いを申し上げたいと思います。 〔委員長退席、理事中島眞人君着席〕
○国務大臣(坂口力君) 障害者あるいは障害児にとりまして大事なことは、先ほど文部科学省の方からもお話ございましたが、一貫性だと思うんですね。小さいときにはこれは厚生労働省の関係で、そして学校時代になったら今度は文部科学省になって、また卒業されたら今度は旧労働省、この厚生労働省の所轄に戻るといったようなことで、それぞれが私の方はこうしますと言ったのではこの一貫性がなくなってしまう可能性がございますから、乳幼児期からそのお子さんにとってどういう治療、福祉そして教育が必要なのかということを各省庁を超えて連携をしながら一貫して取り組んでいく必要があるんだろうというふうに思っています。 そういう流れの中で、この障害児に対しましては、まず受けていただくのが、一歳半あるいは三歳等のいわゆる乳幼児検診でどうかということをまずお受けをいただいて、そこで初めて何らかの障害があるということが発見される方もあるわけでございますから、そうしたことも、これはすべてのお子さんにでございますけれども、行っていく。そして、その中で、障害児のこの療育ということに対します相談につきましては、先ほど申しましたように、それぞれのお子さんにとって何が必要か、どうしていったら一番いいかということを御相談に乗せさせていただく。そして、教育との連携をどう結び付けていくかということを考えていくということが大事なんだろうというふうに思っています。 通園中でございましても、障害児やその家族の地域での生活を支えます在宅サービスでありますとかあるいは施設福祉対策の充実だというようなこともございますし、それから、障害児に対します医療の給付でありますとかあるいは補装具ですかね、そうしたものをどうしたらいいかといったような、成長に合わせてどうしたものがいいかというようなことも考えていかなければならないというふうに思っています。 そうした中で、できる限り普通の教育にどうしたら近づけるかといったことをやはり我々は医療の側から取り組んでいかなければならないというふうに考えております。そして、学校を卒業されたら、今度はどういうふうにこの人たちに働いていただけるか、あるいは働いていただけない場合には御家庭でどういうふうにこれはしていただいたらいいか、そうしたことをやはり連続して御相談に乗っていくということが大事だというふうに思っている次第でございます。
○西川きよし君 御丁寧に御答弁いただいて、本当にありがとうございます。よろしくよろしくお願いを申し上げたいと思います。 次に、就学基準、就学手続についてお伺いをいたしますが、この報告書の中でも注目をされている提言といたしまして、「合理的な理由がある特別な場合には、盲・聾・養護学校に就学すべき児童生徒であっても小・中学校に就学させることができるよう就学手続きを見直すこと。」とございます。 この就学基準、そして手続については昨年度中に政令改正を行うことで検討されてきたと思うわけですけれども、その検討内容と改正内容について御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 今回の見直しの趣旨は、障害のある児童生徒の教育的ニーズに応じた適切な教育を行いますように、行われますように、国が定めております盲・聾・養護学校への就学の基準について見直しを行いますとともに、市町村教育委員会が行う就学事務に関して弾力化を図るために学校教育法施行令の一部改正を行うものでございます。 具体的には、就学基準の見直しは、医学、科学技術の進歩によりまして、例えば視覚・聴覚障害については、高性能の視覚補助具や補聴器等の著しい改善進歩によりまして、基準に該当する程度の障害であっても通常の学校で教育を受けることが可能な場合もあることなど等の状況を踏まえまして基準を改正しようとするものでございます。 また、就学手続でございますが、就学手続につきましては、市町村教育委員会が障害のある児童生徒について、その障害の状態に照らして個々の学校の状況等を考慮の上、小中学校において適切な教育を受けることができる特別の事情があると市町村教育委員会が認める場合には小中学校への就学を可能とすること等を内容とするものでございます。 この改正につきましては、昨年十二月にパブリックコメントを実施し、広く国民の意見は求めたところでございまして、この結果を踏まえながら現在改正作業を、今日まで改正作業を進めてまいったところでございますけれども、今週中には改正を行うことといたしているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 特別な教育的支援を必要とするこの児童生徒への対応として、「地域の特殊教育のセンターとしての盲・聾・養護学校の機能の充実」という提言がございます。今御説明をいただきました就学手続を改正されることで障害を持つ子供さんに対して小学校、中学校に就学をされる道が開かれるわけですけれども、その場合の子供さんへの支援あるいは学校への支援というものが非常に重要な課題になると思います。 〔理事中島眞人君退席、委員長着席〕 そうした支援体制について、また盲学校、聾学校、養護学校が特殊教育センターといたしましての役割を果たすための条件整備についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(矢野重典君) 障害のある児童生徒が小中学校に就学した場合の教育上の配慮でございますが、小中学校におきましては、教職員が障害のある児童生徒に対する理解に努めるなど、学校全体で指導体制の充実に努めることが必要であるわけでございます。また、日ごろから盲・聾・養護学校との連絡を密に取って、障害のある児童生徒への教育的な対応につきましての情報を常に交換できるようにしておくことが重要であると考えるところでございます。 さらに、このような状況の中で、盲・聾・養護学校におきましては、その専門性や障害に応じた施設設備を生かしまして地域の特殊教育センターの役割を果たしていくことが求められているところでございます。具体的には、幼稚園等にいる障害を持った幼児を指導するなど早期からの教育相談を実施したり、教材や教具や、さらには情報機器等を求めに応じて貸出しをすること等によりまして、小中学校に在籍する障害のある児童生徒の指導を支援していくことが必要であろうかと思うわけでございます。 このため、文部科学省におきましては、このような盲・聾・養護学校の機能の充実を図りますために、今回の教職員定数改善計画におきまして、教育相談担当教員でございますとか、聾学校における通級担当指導等を新たに配置をしたところでございまして、今後とも文部科学省といたしましては、盲・聾・養護学校が地域の特殊教育センターとしての役割を十分に果たしていけるように支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 そうした支援の一つといたしまして、医療的ケアが必要な子供さんへの対応について是非お伺いしておきたいと思うんですが。 この点については、平成十年度から教員が中心となって、教員が日常的、応急的な手当てを行うことについて研究、検討が行われているわけですけれども、そして、昨年度、今年度と看護師による対応の在り方について研究が行われているわけですけれども、これまでの研究、検討の結果についてまず文部科学省にお答えをいただいて、そしてこの点について厚生労働省の考えを、例えばこの医師法上の検討についてどのように考えておられるのか、これは是非、宮路副大臣にお伺いをしたいと思います。 まずは文部科学省の方からお願いいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 近年、障害の重度・重複化に伴いまして、日常的に医療的ケアを必要とする児童生徒が増加しておりまして、そういう意味で、医療あるいは福祉関係機関との密接な連携が必要になってまいっているところでございます。 平成十年度に開始いたしました「特殊教育における福祉・医療との連携に関する実践研究」におきましては、委嘱した十の県で、県内の医療・福祉部局や医師会、看護協会等の関係団体と連携を図りながら、医療的ケアに必要な体制及び手続等について検討を行ってきたところでございます。 これまでの調査研究を通じまして、医療的ケアの必要性に対する関係者の理解が図られましたほか、教育、福祉、医療の連携体制が構築されたこと、あるいは教員が日常的、応急的手当てを行うことによる教育的効果があったことなどの成果が報告されているところでございます。また、平成十三年度からは、更に二か年の計画で、看護師による対応を始めとして、医師、看護師、教員、保護者等が連携した対応の在り方等について実践的な研究を進めているところでございます。 文部科学省といたしましては、これらの成果を踏まえまして、厚生労働省や関係団体と連携をしながら、養護学校における日常的な医療的ケアの対応について、所要の施策の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。 次に、注意欠陥、そして多動性障害、いわゆるADHDの子供さんへの対応についてでございますけれども、こうした子供さんへの教育的な対応、あるいは医学的な調査研究について、これは文部科学、厚生労働省、それぞれにおいて取り組まれておりますが、その目的と今後の対応についてそれぞれお聞かせをいただきたいと思います。御答弁よろしくお願いします。
○政府参考人(矢野重典君) ADHD児の対応につきましては、まずその実態が十分に明らかになっていないこと、さらには判断基準や指導方法が確立していないこと、そして医療機関等との連携を図ること等の課題が指摘されているところでございます。 このため、文部科学省では、後ればせではございますけれども、昨年の秋から、ADHD児等への教育的対応の在り方について調査研究協力者会議を設置をいたしまして、そこでまず全国的な実態調査を実施いたしますとともに、ADHD児の定義あるいは判断基準、さらには効果的な指導方法等について検討を進めているところでございます。本年秋ごろを目途に報告を取りまとめる予定でございます。 今後、この報告を踏まえ、必要な施策を講じることによりましてADHD児に対する指導の充実に努めてまいりたい、かように考えているところでございます。
○政府参考人(岩田喜美枝君) ADHDへの対応については、教育の現場などで大変大きな課題になっているというふうに認識いたしております。 厚生労働省におきましては、一つは治療に関するガイドラインの策定ができないかということ、そして二つ目には、これは文部科学省国立教育政策研究所と連携をしてやっているものですけれども、ADHDを含む思春期等における問題行動への対応について研究を進めているところでございます。 また、平成十三年度について、既にこれは作成したものでございますが、ADHDのお子さんを抱える保護者に対しましてどういう形の保健指導が適当かということについて手引を作成いたしまして、各都道府県の母子保健の担当部局、そして教育委員会に送付いたしまして、その活用をお願いしているところでございます。 今後とも、文部科学省との連携が大変重要であるというふうに思っておりますので、十分連携しながら調査研究を進めるとともに、どういった支援策がADHDの子供やその家族に必要かといったようなことについて引き続き検討してまいりたいと思います。
○委員長(阿部正俊君) ちょっと待ってください。 宮路副大臣、御用意されておるようでございますので、先ほどの御答弁。
○副大臣(宮路和明君) 先ほど御質問にお答えいたしませんでしたので、大変失礼いたしました。 さきの御質問の中で、養護学校の児童生徒、障害のある児童生徒に対する医療的ケアを現場の教師の方がやることについてどうであるかと、法的にどうであるかというお話がございましたけれども、現在のところ、医師等の有資格者以外に医療行為を施すということには法律上できないことになっておりますので、この問題をどうするか、大変慎重な検討が必要であろうかというふうに私ども厚生労働省思っておりますが、ただ、医療関係、そして教育関係両方の連携をしっかりとやって、そして学校現場における障害児童に対する医療的ケアの前進に向けてもろもろの取組をやっていくということ、これは極めて大切なことでありますので、例えば訪問看護師の学校への派遣といったようなこと等も含めて、これから文部科学省とも連携しながら一生懸命取り組んでいっていただきたいと思いますし。 また、私の個人的な考え方でありますが、養護の先生もいらっしゃるわけでありまして、以前は養護の先生が看護師の資格を持っておられたということでありますが、最近はどうもそれが必ずしもそうでなくなってきているというふうなところもあるようでありますから、そういった養護の先生もまた看護師の資格を持っていただいた方に養護の先生になっていただくというのも一つの私は道を切り開くことにつながっていくんじゃないかなと、こういった点も含めて両省で検討してまいりたいと、かように思っております。
○西川きよし君 どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。御丁寧にありがとうございました。 最後の質問にさせていただきます。 先日も思春期の問題について当委員会で御質問させていただきました。なかなか親と子供はうまくいかないものだなということでございました。これまでは、乳幼児、幼児期といいますのは医療分野、福祉分野、そして小学校に入りましてからは学校教育という分野に重点が置かれてきたように思うわけですけれども、しかし、今のADHDも含めて、重度障害を持つ子供たちあるいは重複障害を持つ子供たちの医療、福祉の支援、教育支援、そして労働支援、子供が生まれ大人へと成長していく中で一貫した支援体制、そのための一層の連携の強化を是非お願いをいたしたいと思います。 最後に、坂口大臣の御見解をお伺いいたしまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) 先ほども申しましたとおり、医療にいたしましても福祉にいたしましても、あるいは教育にいたしましても、ここは一貫性というものが大事だというふうに思いますが、その一貫性を貫いていきますために、最後のところはどういたしましてもやはり人だと思うんですね。優秀な、やはり障害者に対します、接することのできる優秀な人材をどう育てるかということに尽きてくるというふうに思います。 その人材について、先ほどからもお話が出ておりますように、こちらは厚生労働省の所管のこういう人たちである、あるいはここは文部科学省の人たちである。いわゆるそれぞれの資格をお持ちになっているけれども、そこがうまくいかないというようなことを、ここももう乗り切らなきゃならないときを迎えていると思うんです。いつまで今のようなことをやっておりましてもこれもう駄目ですので、優秀な人材を育てる、そしてその患者さんを中心に考えてどうするかということで、やはりそこは乗り越えなきゃならないときを迎えているというふうに思っておりますので、ここは関係省庁と綿密な連絡の下にこれからやりたいというふうに思う次第でございます。
○西川きよし君 ありがとうございました。
○大脇雅子君 厳しい雇用情勢について再びお伺いをしていきたいと思います。 厚生労働省発表の四月における最近の雇用失業情勢によりますと、この二か月間は完全失業率五・三%と言われておりますが、深刻な不況が一向に改善されず、企業倒産、リストラ等による離職者は、前年同月比の数値はずっと上がり続けています。失業者の実数は三百五十六万人、非自発的理由による失業者は百四十九万人、しかも、その中で勤め先事業の都合で百十五万人が離職しているのですから、その家族も含めて少なくとも五百万人の生活が危機にさらされていることになります。 これまでも取り上げてまいりましたが、直視する必要があるのは内訳であります。若年労働者、とりわけ高校の新卒者の就職状況にあります。就職内定者の実情と就職活動、さらにそのための職業教育の実情と今後の取組について文部科学省にお尋ねいたします。
○政府参考人(矢野重典君) 平成十四年三月高校卒業者の就職内定率は、本年一月末現在の厚生労働省調査によりますと七五・七%で、過去最低の厳しい状況となっておりまして、本年三月末高校卒業者の就職決定率、非常に厳しいものと予想されるところでございます。 私どもといたしましては、従来より、キャリア教育の推進やインターンシップの推進など、高校生に望ましい職業観、勤労観をはぐくむための施策の充実に努めてきたところでございますけれども、あわせて、最近の高校生の厳しい就職状況を踏まえまして、緊急対策として、緊急支援対策としてこれまで各都道府県教育委員会や高等学校の進路指導担当者を対象とした緊急集会を開催いたしまして、未内定者等に対する就職促進を図るための対応をお願いをいたしますとか、あるいは経済同友会との懇談会を始め、経済団体との懇談の場におきまして文部科学大臣から直接、高校生を始め新規学卒者の求人枠の確保、拡大について要請を行い、さらには、今年度におきましては、進路指導主事や担任と連携をいたしまして、就職希望生徒に対する就職相談、求人企業の開拓などを行う高等学校就職支援教員、私ども、これをジョブ・サポート・ティーチャーと呼んでおりますけれども、そうした教員を特別に加配をすることといたしているところでございます。 高卒の就職をめぐる状況は大変厳しいものがあるわけでございますけれども、私ども、それぞれの高等学校において生徒一人一人に応じたきめ細かな就職指導の実施、あるいは就職相談体制の充実が図られますように促していくとともに、厚生労働省とも十分な連携協力を図りながら、一人でも多くの生徒が就職できるように、その支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○大脇雅子君 高卒、大卒で就職しても三年以内に離職する若者も多く、またフリーターとして働いている若者の行き先が懸念されます。 最近、このフリーターの分析が非常にあちこちで行われておりまして、フリーター人口は約四百万とも言われております。そして、フリーターの言わば現状を見ますと、いわゆる若者の二極化ということが進行している。基幹労働力と言わば使い捨て労働力、自由時間を持つ就業者と長時間労働に耐えて疲労こんぱいする若者、いわゆる若者の貧困化ということが大きな社会不安になっていくのではないかと。東大の助教授の玄田有史さんという労働経済学の専門家の方の「仕事の中の曖昧な不安」という著書を読みますと、いす取りゲームに大人が座って、座れない若者をしかるという、こういった大人の態度を非難しておられます。 若者の未来を開くためには、教育、福祉、環境、IT産業などを中心にいわゆる雇用の創出ということが基本的に重要であります。様々な助成措置が積極的になされてきたと思われますが、これまでの助成制度のフォローアップについて確認をしたいと思います。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 若者が雇用の面で、未来にといいますか将来に希望を持って働けるように安定的な雇用機会を創出するということが大変重要だということで、私どもも、必ずしも若者だけがターゲットではありませんが、平成十一年八月から、新規・成長分野雇用創出特別奨励金を創設して、その効果的な活用に努めているところであります。 この新規・成長分野特別雇用奨励金につきましては、この間、対象労働者を拡充するとか、職業安定所紹介だけではなくて民営の職業紹介所経由で就職された場合にも出すとか、いろいろ改善をしてまいりました。その結果、本年の二月末までの実績を申し上げますと、支給申請人員が六万六千九百六十人、支給決定人員五万七千二百五十四人、支給金額三百九十七億円強ということで、発展分野の雇用機会の創出に一定の効果を上げているものと考えております。
○大脇雅子君 リストラの対象になっている中高年労働者、これも深刻な問題であることは論をまちません。 雇用保険の受給状況と、受給期間が満了してもなお未就職の労働者の実情というものはどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(澤田陽太郎君) 雇用保険のデータで中高年のリストラされている方であろうというものをおおよそ推定いたしますには、特定受給資格者という範疇で見るよりありません。 それで、昨年四月の改正雇用保険法施行以来本年二月までの累計で申しますと、雇用保険の受給資格決定者のうち約三六%が特定受給資格者となっております。それを四十五歳以上五十九歳以下という年齢を絞ってみますと、特定受給資格者割合は五五%と高くなっておりまして、この方々がいわゆるリストラに遭われた方が中心ではないかと推定されます。 そうした方々が雇用保険の受給を終了した後どうなっているかという点につきましては、その実態というのはなかなかつかめません。おおよそ雇用保険データでまたチェックいたしますと、受給資格を満了した後就職できた人、それから就職できない人と、そこまでは追跡できますが、就職できなかった人の実情につきましては、総務庁の方で、この四月、五月、それから十月、十一月につきまして特別に調査をすることになっております。例えば、雇用保険を受給していない失業者の実態、あるいは失業世帯の生活費の状況等々についてでございます。 こうした特別の調査が今年二回なされますので、その結果等も十分踏まえて必要な政策立案等に生かしていきたいと、こう思っております。
○大脇雅子君 いずれも非常に深刻な現状であります。どうしても就職できず生活危機に陥っている人々については社会保障制度が最後のセーフティーネットとしてあるわけですが、例えばここ三年間の生活保護受給対象者の実情はどうなっておりますか。
○政府参考人(真野章君) 生活保護制度、ここ三年でございますが、平成八年以降増加傾向にございまして、平成十年度では約九十五万人が生活保護を受けておられる、保護率〇・七五%でございます。平成十一年度は約百万人、平成十二年度は約百七万人ということで、十年度から十二年度に掛けまして対前年度伸び率で毎年度過去最高を更新しているという状況でございます。
○大脇雅子君 先ほど辻議員の質問で、生活保護基準で冷蔵庫を言わば必要不可欠、緊急やむを得ない最低限度の生活を基準とするものとはみなさないということのお話がありました。しかし、これはやはり時代錯誤ではないか、そして人々が今冷蔵庫でどのような生活を営んでいるのかということを御存じないのではないか、むしろ家事をやったことがなく子育てや老人介護や病人の介護をなさったことがない方がこのような発想になるのではないかと実は私は思うわけです。 例えば、冷蔵庫がないと食中毒が発生します。野菜など無駄が掛かります。今はほとんど冷蔵庫、冷凍食品とかレトルト等が病人食に使用されておりますが、この保存は一体どうしたらいいんでしょうか。そしてまた、子供の解熱剤等、そういう保存を冷蔵庫なしにどうやって保存するんでしょうか。 そういうことを考えますと、こういうことを作られた方というのは、冷蔵庫はビールが入っているものだけ、あるいはウイスキーのロックの氷だけというような使い方をしておられるのではないかというふうに思わざるを得ないわけで、ですから私は、そういう基準に対しては本当に非人間的で怒りすら覚えるのですが、是非これ見直しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(真野章君) 先ほどもお答えを申し上げましたように、私ども、冷蔵庫を生活保護世帯が保有するのを認めていないというわけではございませんで、当然、冷蔵庫を生活保護世帯はお持ちいただいて、それを売れなどということは言っておりません。 先ほど御質問がありましたのは、長期入院をされて新しく生活保護を受けられるというような場合にどういう状態でスタートするかと。月々の生活保護の中から冷蔵庫をお買いいただくような算段をしていただくのは当然認められているわけでございまして、スタートするときにどういう状態でスタートしていただくかと。そのときに必要不可欠、それから緊急やむを得ないという状況を見て御判断をいただきたいと。先ほど申し上げましたように、一律に全部スタートするときに認めるという取扱いをされているところと一切認めないという取扱いをされている実施主体があったので、それは保護を開始するときによくよく見てくださいということで申し上げたわけでございまして、冷蔵庫を保持させないということではございません。
○大脇雅子君 それでは、その報道とかそういうガイドラインというのは誤解を招くのではないかと思いますので、そこはもう一度きちっと生活保護世帯の現場の窓口にそういう取扱いではないんだということをはっきり書かれるように徹底される必要があると思います。そうした形でもう一度検討をし、周知徹底をし、そして私は、やはり最低限度の小さい冷蔵庫であれば、それはともかく生活に必要不可欠なものだということでスタートするときも認めるべきだというふうに思われますが、いかがですか。
○政府参考人(真野章君) このガイドラインといいますか、お示しするときにもそれぞれ実施主体の御意見もお伺いをいたしておりますが、今申し上げましたような趣旨でございますので、とにかく保護のスタートのときのそれぞれの受給者の状況をきちっと把握して、何が必要なのかということを考えてほしいという趣旨でございますので、その趣旨は是非徹底をしたいというふうに思っております。
○大脇雅子君 これについて大臣のお考えを伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(坂口力君) 私も今日初めて聞いたので、これは検討させます。
○大脇雅子君 それでは、時間がございませんので、外国人労働者の権利についてお尋ねをいたします。 これまで取り上げてまいりました外国人研修生それから技能実習生等に関する人権侵害問題に関するその後の現状について確認をしたいと思います。例えば研修生の実務研修における人権侵害問題など、最近では改善されているのでしょうか。法務省にお尋ねをいたしたいと思います。
○政府参考人(中尾巧君) 委員御指摘の件につきましては、平素より、私どもといたしましては、必要に応じ、第一次受入機関とか第二次受入機関に対して実地調査を行い、研修生とか技能実習生等の人権に配慮した適正な研修が行われるよう、指導に努めているところでございます。 入管局におきましても、平成十三年の五月二十一日から七月三十一日に掛けまして、研修生、技能実習生を受け入れております全国の二百一の機関につきまして実態調査を実施しております。その結果、外国人研修生、技能実習生の旅券を保管をしていたり、研修生に対して所定外・時間外作業をさせているなどの不適切な処遇を行っている機関がありました。これらの機関に対しては個別に是正及び指導をしているところでございます。 入管局といたしましても、今後とも、受入機関に対する実態調査を行い、研修生、技能実習生の人権に配慮した処遇を行うよう、指導監督に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○大脇雅子君 昨今、技能実習制度の見直しについて検討がされようとしていると聞いております。 その際、その枠組みをどのように検討されようとしているのでしょうか。とりわけタイムスケジュールはどうでしょうか。研修生、技能実習生と送り出し機関との関係の保証金問題についてどのような検討を加えられようとしているのでしょうか。そして、こうした見直しの中で関係者からどのような意見聴取を考えられておられるのか、法務省と厚生労働省にお尋ねします。
○政府参考人(中尾巧君) 私どもの方は、在留資格という観点から、その辺の見直しのことでお答え申し上げたいと存じます。 委員御指摘の技能実習制度の見直しについては、当局としては、今申し上げた範囲で所要の検討を進めているところでございます。技能実習制度につきましては、御案内のとおり、年間一万人を超える研修就労者が技能実習に移行しているところでございます。したがいまして、この制度そのものはかなり定着をしているというふうに認識しておりますので、これを踏まえた上の見直しを考えているところでございます。 現行の取扱いでは、特に私どもの方の立場から申し上げれば、技能実習の場合につきまして在留資格は特定活動という在留資格を付与しているわけでございます。ところが、この特定活動ということになりますと、実際のところ、それが就労可能な在留資格であるかどうかということは明らかでございません。したがいまして、技能実習につきましては、就労が可能かどうかということが、あることを明らかにする意味で、独立の在留資格を設けることなどを含めまして、必要な法改正等を検討しているところでございます。 タイムスケジュール等につきましては、これはかなり技能実習全般の話になりますし、厚生労働省等の関係機関との関係もございますので、それらとの協議を進めながら所要の対応を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○政府参考人(酒井英幸君) 技能実習制度の見直しにつきまして、今、法務省から御答弁があったわけでございますが、私どもといたしましては、この制度が開発途上国の人づくりに協力するということが非常に大きな目的でございまして、働きながら実践的な技能を習得させる制度ということでございますので、研修から技能実習に入る段階で技能評価をして、ちゃんと技能が身に付いたかといったようなことを確認をするといったようなこと、さらには、先ほど出ておりました人権面あるいは人づくりということに資するような技能が真に実習されているかといったことを、制度の言わば運営面をきちんとされるべく指導監督をやってきておったところでございまして、制度の見直しというよりも、そういう形で取り組んでおるところでございます。 ただいまの制度の見直しというテーマについては現在のところ内容を承知をしていないところでございまして、今後、法改正を御企画になるということでございますけれども、今申し上げました制度の大きなねらいも十分担保され実施されていくということも極めて重要な側面であろうかと思っておりますので、具体的にそういうものが、案がまとめられ協議がなされるという段階が来れば、そういうことになれば、そのより効果的な技能実習あるいは技能移転ということであるのかどうかといったこと等十分検討する必要があるのではないかというふうに目下考えているところでございます。
○大脇雅子君 その検討について、二つの要望をしておきたいと思います。 一つは、いわゆる送り出し機関で保証金を幾ばくか納めて、帰らないとその保証金を没収するとか、あるいは管理費名目で賃金から控除して送り出しの機関の方がそれを徴収に来るというようなことがありますので、こうした保証金や管理費を徴収することはこちらの受け入れる条件として禁止するというような双方の国の協定を作り出すということを制度の見直しでひとつ考えていただきたいと思います。 さらに、こうした法改正については、NGO等そうした外国人の問題を支援している様々な関係者からの意見聴取を是非していただいて、現場の声を反映するようにお願いしたいと思います。 最後にお尋ねをいたしたいと思います。 労働法規の適用を受ける技能実習生に対して、労働基準法の例えば三十七条違反、残業手当の不払等、労働関係法令違反の実態について正確に把握するため全国的な実態調査が必要だということで、早急に取り組まれるべきであると訴え続けてまいりまして、大臣も取組をお約束いただいていると思いますが、実態調査というのはどのように進んできているでしょうか、あるいは今後の取組についてどのようにされていくのか、お尋ねをいたします。
○委員長(阿部正俊君) では、簡潔にお願いします。
○政府参考人(日比徹君) ただいまのお尋ねでございますが、私ども、労働基準監督機関におきまして技能実習生の受入れ事業場、これを計画的に回りまして監督指導を実施する、そうしまして状況を把握しようということでやっております。 ちなみに平成十三年は、受入れ事業場七百事業場につきまして監督指導を実施して、状況把握と是正措置を講じたところでございます。 なお、七百事業場のうち、極めて残念なことですが、労働基準法、例えば三十七条違反、これが百八十事業場、約四分の一でございますか、これがあったような状況でございます。 今後におきましても、計画的に受入れ事業場に対して立ち入ることを原則としながら、状況把握、そして把握した限りで是正措置を講じさせてまいりたいと考えております。
○大脇雅子君 これは継続的に行われる必要があると思います。 最後に、大臣の御決意を伺って、終わりたいと思います。
○国務大臣(坂口力君) ただいま御指摘になりましたように、事業場の監督につきましては引き続き行う決意でございます。
○委員長(阿部正俊君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(阿部正俊君) 次に、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
○国務大臣(坂口力君) ただいま議題となりました障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 障害者の雇用につきましては、厳しさを増している雇用情勢の下、求職者の数が過去最高となる等厳しい状況にあります。また、厳しい経済状況の下での企業組織の再編の活発化、技術革新等による職場環境の改善等障害者雇用を取り巻く状況も大きく変化しております。 このような状況に対応し、障害者の職場を拡大し、雇用の分野のノーマライゼーションの実現を図るとともに、保健福祉施策との連携による総合的支援の充実を図るため、政府といたしましては、本法律案を作成し、ここに提出した次第であります。 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。 第一に、障害者雇用率の算定方式の見直しであります。 企業グループでの障害者の雇用を促進するため、特例子会社に加え、関係する他の子会社も合わせて雇用率の算定を行うことができるように改めるとともに、雇用すべき障害者数の軽減を図るために設けられている除外率を、当分の間のものとした上で、段階的に縮小していくこととしております。 第二に、就職困難な障害者に対する総合的支援策の充実であります。 障害者の職業的自立を促進するため、雇用、福祉、教育等の関係機関が連携し、就業及び日常生活上の支援を一体的に行う障害者就業・生活支援センター事業を実施するとともに、障害者職業センターにおいて、障害者の職場定着の支援を行う事業を実施することとしております。 第三に、精神障害者等に係る用語の意義の改正であります。 精神障害者について本法律上の位置付けを明確化する等の改正を行い、精神障害者に対する雇用支援を進めることとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしておりますが、特例子会社に関する部分は平成十四年十月一日から、除外率の縮小に関する部分は平成十六年四月一日から施行することとしております。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(阿部正俊君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会