環境委員会 第2号
- 発言数
- 258 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/03/19
会議録
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に総務省自治税務局長瀧野欣彌君、外務大臣官房審議官滑川雅士君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君、文部科学大臣官房審議官玉井日出夫君、文部科学大臣官房審議官上原哲君、文化庁文化財部長木谷雅人君、厚生労働大臣官房審議官中村秀一君、厚生労働大臣官房審議官伍藤忠春君、農林水産大臣官房技術総括審議官大森昭彦君、水産庁増殖推進部長川口恭一君、経済産業大臣官房審議官大井篤君、経済産業省製造産業局次長増田優君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長河野修一君、資源エネルギー庁資源・燃料部長松永和夫君、国土交通大臣官房審議官松野仁君、国土交通省河川局次長塩島高雄君、気象庁長官山本孝二君、環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君、環境省総合環境政策局長炭谷茂君、環境省総合環境政策局環境保健部長岩尾總一郎君、環境省環境管理局水環境部長石原一郎君及び環境省自然環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀利和君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(堀利和君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の業務等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小泉顕雄君 純一郎ではありませんで、顕雄でございます。 おはようございます。自由民主党の小泉でございます。 先日の大木大臣の所信を受けまして、今後の環境行政につきまして質問をさせていただきたいと思います。何分にも未熟な新人でございますけれども、京都で開催をされましたCOP3において、当時の環境庁長官として議長の大役を見事にお果たしいただきまして、京都議定書の採択に大きな足跡を残された大木大臣が再び我が国の環境行政のトップに立っていただいたこと、このことを大変喜びますとともに、このように直接御所見を伺えることを大変光栄に存じております。 環境政策というのは、ややもしますと産業活動やあるいは経済活動の停滞、さらにはそれらへのマイナスの影響を与えるという懸念の声も聞かれるわけですけれども、余りにも行き過ぎた開発行為あるいは大規模な自然破壊というものを食い止めながら、持続可能な社会の構築に向けて、対立ではなく協調と相互理解を基調として環境行政を推進をしていただきますようにお願いをいたしますとともに、私自身も現在の環境問題につきまして大変大きな不安を抱いておる一人の議員としてこれからも頑張っていきたいと決意をしながら質問をさせていただこうと思います。 さて、先日、当委員会におきまして表明されました所信では、その冒頭に当たる部分におきまして、人類は自らを窮地に追い込みつつあるという大変厳しい表現を用いた現状認識が示されました。私は、この窮地という認識に、今後の環境行政がこれまで以上にかなり積極的に危機意識を持ちながら取り組まれることになるのではないかというふうに大変勇気を覚えたわけですけれども、その後に続く各論におきましては、何かしらこう、そろそろ重い腰を上げましょうかねというようなニュアンスも感じられるようでありまして、どちらかというと窮地という認識とは少々乖離しているような、むしろ楽観的な感じも受け止められるように思いました。 そこで、まず最初に、環境省に戻られまして再び環境行政のトップに立っていただいた大木大臣の環境行政についての現在の御心境を改めてお伺いをいたしますとともに、この窮地という表現にこだわりながら、日本並びに世界の環境問題がどの程度の窮地に立たされつつあるというふうにお考えなのか、また、この窮地の打開のために対策の緊急性ということについて基本的にどのようなお考えをお持ちか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 確かに、私も窮地ということを使っていろいろと御説明をしておるわけですが、確かに地球環境が非常に難しい重大な局面に差し掛かっているということ、私は中長期的に考えれば本当に大変な状況に来つつあると思っております。 ただ、そのいろんな環境問題、問題によりまして非常に重大な局面に差し掛かっておるというものもありますし、それから、これからきちっと、今のままでは大変なことになるよというようなこともあると思います。 例えば地球の温暖化の問題を一つ例に取って申し上げますと、十九世紀の産業革命以来、非常にやっぱりこの地球上の大気の炭酸ガス等々のいわゆる温暖化ガスの濃度が非常に増えてまいりまして、このままだったら大変なことになるということはまず間違いないということでありまして、例えばIPCC、国際機関の方で持っております調査機関というようなところでも、今のままでもうきちっとした措置を取らないと、例えば二十一世紀中に地球の温度が、いろいろ、ある程度の誤差の範囲内でいろいろと言っておるわけですけれども、小さいところでは〇・八ぐらいから上の方は五度以上というようなことも言われております。これ、例えば人間の体に考えて、我々の人体が今常温は普通は三十六度とか七度とか言っていますが、それが五度上がったら四十何度ですよね。これはもう死んでしまうというようなことですから、ほかっておいては大変だということは明らかに言えると思います。 もちろん、地球温暖化ばかりでございませんで、いろいろと今のままできちっとした対策を取らないと生態系の方も非常な問題が出てくるとか、あるいは、皆さんよく御存じのところでは、例えば地球の各地で砂漠化の現象が生じておる。もう明らかにですから私はやはり地球全体としては、窮地と申しますか、そういった非常に重大な状況が生じておるということは間違いないと申し上げたいと思います。 それから、もちろん日本国内でも、我々の身近でもいろいろ実は非常な窮地と申しますか重大な問題が生じておりまして、例えば今度我々のところが環境庁から環境省になりまして、ごみ問題というのは実は直接に扱うようになったわけですが、これはもう本当に日本じゅうどこに参りましても、知事さんやら市長さんに聞きましても、ごみ問題というのは本当に大変だと、これを何とかしないと本当に日本じゅうごみになっちゃうというようなことも言うわけでございまして、例えば産業廃棄物あるいは一般廃棄物ですね、まだ処理ができないものの最終処分場の残量、要するに処理できないものの埋立余地として残っているのが、ちょっと古いんですけれども、例えば、一般廃棄物は十二年分、約十二年分残っていると、それから産業廃棄物は三・七年分残っているというようなことです。また、廃棄物もだんだん減っていくんじゃなくて、ほかっておけばもっと増えるというようなことですから、国際的にも国内的にもやっぱりこの環境問題というのは非常に重大な局面になっておるということだけは御理解いただきたいと思います。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 そこで、まず温暖化対策についてお伺いをしようと思いますけれども、今年のヨハネスブルク・サミットを念頭に置いて、政府の方では今国会において京都議定書の批准のための様々な手続を取るということが繰り返し表明されているわけですけれども、一方、経済界あるいは産業界、更には政治家の中にもおいでになるわけですが、我が国が批准をすることについて慎重な対応を求めると、そういう声が多くあることも事実でございます。 例えば、先日、日本鉄鋼連盟の千速会長は、この批准について慎重な姿勢をお求めになりまして、すぐに批准すべきではない、経済成長への配慮など日本の立場をもっと主張すべきだ、全体の枠組みについてもっと議論すべきと、こういうふうに述べられておることが伝えられておりましたけれども、こういう主張も分からないわけではないんですけれども、この温暖化の問題は、先ほど大臣もおっしゃいましたように非常に深刻な問題であります。また、議定書の採択に中心的な役割を果たした我が国の国際的な信用の問題からしても、私は、政府の方針というものは貫かなければならないというふうに考えております。 改めてここで、今国会におけるこの議定書締結承認並びに関係法案の成立に向けた現在の御所見をお伺いをしますとともに、先ほど紹介しましたような産業界あるいは経済界の不安に対する大臣のメッセージもこの場で発していただければ有り難いと思います。
○国務大臣(大木浩君) 京都議定書は、正しく京都で、京都会議で一応作らせていただいたわけでございますが、あのときは、京都議定書そのものというのは非常に骨格ができたと言ったらいいかと思います。その肉付けというのは、今日に至るまで毎年のCOPの会議で、私の後も、今日は清水先生もそこにおいでになりますけれども、歴代の環境庁長官あるいは環境大臣が非常に努力していただきまして、先般のCOP7までで一応、何と申しますか、国際条約としての中身ができたということですから、ちょうど今年はまたヨハネスブルクでリオ・プラス10という、言うなれば環境のための世界的なサミット会議も行われるということですから、何とかそれに向けて京都議定書の発効のために努力したいということでありまして、日本国内で申しますと、まず議定書自体のこれは国際条約としての承認を国会でお願いすると。それから、条約だけではやはり国内的に必要な措置ができませんので国内法も作るということで、条約と国内法をもう間もなく国会へ提出させていただきまして、これはもう是非ひとつ国会の方でもできるだけ早く通りますようにまたひとつお願いしたいと思いますが。 ただ、それだけでも、国内法と申し上げましたけれども、国内法に全部細かいことまで書くのも必ずしも適当でないというようなことで、今、温暖化対策のためのまた大綱というのを作っておりまして、これにはある程度定量的なもの、例えば六%削減というのが日本の一応国際的な約束になっていますから、それをどうやって、どういうところでどういうふうに減らしていくんだというようなことをある程度定量的に示した大綱というものをひとつこれも作らせていただくと。これを、大綱を参考といいますか、それを参照しながらひとつ国内法について御議論をいただく。と同時に、並行的に条約の方も御審議いただくというようなことで、今申し上げましたように、八月末から九月に掛けてヨハネスブルクで行われます世界のサミット会議に向けて、ひとつ是非ともそれに間に合うようにということで努力をしておりますので、よろしく御協力のほどをお願い申し上げます。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 産業界へのメッセージも発していただきたかったんですが、結構でございます。 それでは次に、温暖化による多方面への様々な影響について具体的に質問を少々させていただこうと思いますが、気象庁の方にお伺いをしたいと、教えていただきたいわけですが、温暖化が進みますと様々な気象上の問題が生じるということが指摘をされております。 例えば、台風の大型化ということも言われているわけですけれども、振り返ってみまして、去年あるいはおととしの台風のことを思いますと、かなり従来に比べて大型化をしていたり、あるいは迷走して進路予測が難しかったり、なかなか上陸した後も勢力が衰えずに被害が拡大をしたというようなこと、これまでとはいささか異なった気象現象が見られたように思うわけですが、このような現象はいわゆる温暖化現象と関係があるのかどうか、そして、その温暖化現象に伴うものであるとするならば、今後更に台風の大型化ということが心配されるのかどうか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山本孝二君) お答えいたします。 気象庁では、台風の大きさについて一九七七年から、また、動きについては一九五一年から統計を行っております。 昨年、一昨年の台風の大きさ、これについては特段に大型化しているわけでございませんで、また、台風の動きについても、南の方で複雑な動きをしたものもございますが、これらについてはこの統計の範囲内でございます。台風の勢力の消長でございますが、これも年々の変化の範囲内でありまして、過去五十年間を通して見ますと、台風の発生数あるいは日本への接近、上陸した数、これについては明瞭な増加、減少という長期的な変化傾向はございません。 台風の発生などに関しまして、先生御指摘の温暖化の影響がどのように及んでいるか、現時点では定かではないというのが実情でございます。しかしながら、平成十三年にまとめられました気候変動に関する政府間パネル、IPCCでございますが、これには気象庁も参加してございます。この第三次評価報告書で、地球温暖化に伴い、台風の最大風速が強まり、降水量が増加する可能性があると指摘されております。しかし、これらの度合い、あるいは台風の大型化、台風の強風域の広がり、これに関しましては今後の調査の課題とされておりまして、気象庁においても、この解明に地球温暖化予測モデルの開発をいたしまして鋭意取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。多少安心もしました。 ただ、気象現象だけではなく、温暖化というのは国民生活の多くの面に大変重大な問題を生じる危険性が指摘をされております。その対策も今後重要な課題ではないかと思いますが、例えば海面上昇によって発生をする国土の保全あるいは塩害の問題、あるいは本来我が国では発生をしない疾病の増加でありますとか農林水産業への悪影響など、数多くのマイナスの影響が予想をされるというふうに言われております。 時間がありませんので、環境省の方から、こういった温暖化の進行によって懸念される諸問題とその対処の現況について一括してお答えいただければ有り難いと思います。
○大臣政務官(奥谷通君) 先ほど大臣の方からも一部触れられましたんですが、IPCCの第三次評価報告書によりますと、地球の表面気温は一八六〇年以降にこれまでに約〇・六度上昇しております。その結果、氷河の後退を招いたり生態系に対して影響を及ぼしていることが指摘をされております。また、二十一世紀中には地球の平均気温が一・四度から五・八度、平均海面水位が九から八十八センチ上昇するというような予測も示されておりますし、温暖化に伴いまして、御指摘になりました洪水、干ばつのような異常現象の激化、あるいは高潮による世界の浸水被害の拡大、途上国の農業生産等への悪影響、生態系の破壊などが生じることが指摘をされております。 温暖化による悪影響は今後ますます顕在化してくると思われておりまして、これに対応するために温暖化緩和策や対応策に関する取組が世界規模で行われておるところでございます。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 温暖化の対策というのは、まず大きな排出源に対してあれこれの対策を講じるということが当然まず大切であるということは言うまでもありませんで、今後は産業界に対する種々の対策が次々に打ち出されていくんではないかというふうに思いますけれども、一方では、経済成長とのバランスに十分配慮しながら、一人一人の国民による生活の見直しといった取組、これを積み上げていくことが必要であるというふうに考えております。 漏れ聞くところによりますと、先ほども大臣も少しお触れになられたように思いますけれども、政府が提出する新しい地球温暖化の対策推進大綱の最終案というものによると、例えばガソリンを満タンにしないとか、ふろの残り湯を洗濯に使うというような生活に直結をした内容を含むように配慮がされているというふうに聞いておるわけですけれども、いずれにしましても、国民の目線に合わせて、国民生活の具体的な中身に合わせた温暖化防止対策ということについてどのような啓蒙がこれまでなされてきたのか、その概要を教えていただければありがたいと思います。
○副大臣(山下栄一君) 温暖化防止のための啓発、啓蒙のお話ですけれども、防止のために何をするかという、どういう取組をするかという前に、今、委員からお話ありまして、また政務官からお答えあった、なぜその地球温暖化防止せないかぬのかという、環境への悪影響として、ひいては国民にとって人類にとって大変な悪い影響があるんだということの認識の自覚といいますか、またそれは物すごく大事なことだなというふうに思います。 と同時に、そのためにじゃ何をすればいいのかということにつながっていくわけですけれども、今、委員おっしゃいましたように、私は、啓蒙、啓発ということ、このことを上から下に教えるというふうなことじゃなくて、やっぱり自覚を促していくという、お互いに啓発し合うということが大変大事であると、それなしに防止への具体的な実効性というのはなかなか上がらぬのではないかというふうに思うわけです。環境省としましても、こういう観点から、様々な知恵をいただきながら政策を展開していく必要があると、運動を起こしていく必要があるというふうに思っております。 今やっておりますのは、特に具体的には、本年二月からでございますけれども、環の国くらし会議という、こういうネーミングで、参加者も非常に発信力のある方々、主婦の代表の方、また環境に取り組んでこられた方々を始めといたしまして、非常に生活実感のある方でなおかつ自らも具体的な取組をされているという方などに集まっていただいて、また、それを様々なネットワークを生かしながらその会議の様子を国民の皆さんに知らせていくという、そういう角度から環の国くらし会議というのを始めました。その下に分科会も作りまして、この啓発、啓蒙に生かしていきたいという、そういうことに取り組んでおります。 また、今回の法案にかかわることですけれども、推進対策法にも、地球温暖化防止活動推進センターというのを都道府県に作ってこの運動のステーションにしていくということ、また、地球温暖化防止活動推進員等の活動を通して情報提供、相談などをやっていくという、様々な知恵を総動員しながら国民運動としてつなげていく必要があると、こういう取組をしてまいりたいと思っておりますし、様々な御提案をまたしていただきたいというふうに考えております。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 関西弁を聞きますとほっとします。私もできるだけ関西弁に戻るようにして質問を続けさせていただきますが。 いずれにしましても、この取組というものを実効性のあるものにするためには、分かりやすい言葉で分かりやすく説明をしてあげるということ、庶民の目線に合った啓蒙活動というのが必要でございます。 所信の方では、国民一人一人の生活の見直しに向け理解と行動を呼び掛けていくということが述べられておりますが、ここで少し提案をさせていただこうと思います。 温暖化の原因となる二酸化炭素を始めとするいろいろな気体につきまして、その排出量の削減が論じられるときに、ほとんどの場合、気体のその量は、量る単位は重量であります。特にトンという単位で表されます。学問の世界ではそれでいいんでしょうけれども、私のような者は、一トンの二酸化炭素と言われましても残念ながらどれくらいの量に相当するのかというのは全く理解ができません。国民の常識としては、気体あるいは液体というのはやはり体積で表す方が私は分かりやすいんではないかというふうに思っております。 ライフスタイルをこういうふうに変えていけば何リットルの二酸化炭素の削減になりますよとか、この一枚の紙を燃やしてしまうと何リットルの二酸化炭素が出ますからこれは燃やさないで古紙回収に回しましょうとか、この車は一キロ走れば何リットルの二酸化炭素を排出しますとか、あるいは逆に、この植物を一日あるいは一週間あるいは一か月あるいは一年間育てると何リットルの二酸化炭素を吸収をして植物の体として二酸化炭素を閉じ込めてくれるんですといったような、非常に分かりやすい表現を用いるべきではないかというふうに思っております。 つまり、現在採用されている気体の単位である重さを、一人一人の国民が生活を見直しながら温暖化問題を考える際には体積に改めるということを提案をしたいと思いますが、これについての御所見をお伺いしたいと思います。
○副大臣(山下栄一君) 以前からの委員の御主張だというふうに理解しておりますけれども、大事な御提案だと思っております。 ただ、気体の体積は温度や気圧によって変化するということがございまして、国際的な約束事、気候変動枠組み条約におきましては、温室効果ガス、二酸化炭素も含めまして、その排出・吸収目録は体積ではなくて重量で表すという、こういうように求められておるわけでございまして、そういう観点から従来から重量単位で発表してきたと、こういうことなんですけれども、今御指摘ございましたように、国民に分かりやすい観点からというとトンで表すよりもリットルの方がいいんじゃないのかということなわけですけれども、そういう観点も生かしながら、国民にできるだけ分かりやすく説明していく、取り組みやすくしていくという、そういう努力を心掛けてまいりたいというふうに考えております。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 もちろん気体というのは温度で非常に体積が変わるということは承知をしておるわけですけれども、それは平均気温であるとかあるいは平均気圧というものを中心として考えればいいことではないかなというふうに私は思っております。 それから、まだほかに温暖化対策の重要な柱として、今、先ほども申しましたけれども、植物による二酸化炭素の吸収という問題があります。この観点からは、やっぱり積極的な緑化事業というものの推進が求められるわけですけれども、こういう温暖化対策事業という観点から、里山の保全であるとか造林業の育成であるとか、近年注目を集めております屋上緑化あるいは壁面緑化、こういう取組についてのお考えを、その温暖化対策事業という立場からお答えをいただきたいと思います。
○大臣政務官(奥谷通君) 御指摘のように、この緑化というのが非常に温暖化に有効な役目を果たすということ言われておりますが、環境省と林野庁におきましては、昨年十月に吸収源対策合同検討委員会が行われました。二酸化炭素の吸収を始めとした温暖化対策として、御指摘ありました里山等の身近な自然としての森林の保全及び森林の持続的かつ健全な発展が必要であるとの検討結果が取りまとめられております。また、中環審、中央環境審議会が今年一月に取りまとめました京都議定書の締結に向けた国内制度の在り方に関する答申におきましては、屋上、壁面の緑化に積極的に取り組む必要があるということもしております。 環境省では、これらの検討結果や答申に基づきまして、林野庁や国土交通省を始めとする関係省庁と連携を取りながら、温暖化対策に積極的に取り組んでまいる所存でございます。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。積極的にお取組をいただきたいと思います。 さて、次の質問に移らせていただきますが、所信では、二十一世紀は環境の世紀と言われると述べられておりますけれども、一方では心の世紀などとも言われますように、この世紀が前世紀から引き継いだ多くの負の遺産の解消のためには、自然のみならず、人間の心の在り方というものも問い直されている世紀であるというふうに考えられようかと思います。 豊かな自然と豊かな心の回復が要するに重要であるということですけれども、豊かな心というのは、言うまでもなく豊かな体験によって養われるものでありまして、豊かな自然とのかかわりというものが豊かな自然観を形成をすることを通して豊かな心というものを育成していくということはもう疑いがありません。 かねてから私は、それぞれの地域における豊かな自然というのはこの自然を構成をしておる多くの種類の生き物による様々な極めて複雑な関係の総体というものが醸し出すものであって、その醸し出されるものとの共感、あるいはその中に認められる共生の、生き物の共生の姿への共感というようなものが自然観ひいては心を豊かにするものだというふうに考えております。 所信では、自然と共生する社会の実現が重要な課題として、生態系の保全、減少する自然林や干潟、里山などの保全、再生が必要というふうに述べられておりますが、既にこの趣旨に沿った法案の準備も進んでいるようで大変結構なことだと思いますけれども。 いずれにしても、豊かに残された自然との触れ合いを通じて生まれる共生の喜びというのは、日本人の本来の自然観あるいは社会観、あるいは宗教観などに通じるものでありまして、この国の人々が今正に忘れ去ろうとしているこの国特有の心、あるいは多様性が生み出す美しい共生の姿というものを喜ぶ非常に優しい心というものを取り戻すためにも、私は非常に大きな役割を果たすと考えております。 そこで、質問に移りますけれども、所信では、希少野生動植物の保護や野生鳥獣の適正な保護管理などによって各地域でそれぞれ豊かで安定的な生態系を保全するというふうにされておりますけれども、ここでは特別天然記念物や絶滅危惧種など希少な野生動物の保護についてお伺いをしたいと思います。 まず最初に、これはもう脊椎動物に限定してもらって結構でございますので、脊椎動物の中で天然記念物並びに絶滅危惧種というふうに指定されている動物の種類数をお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 環境省が平成九年から十一年の間に公表しましたレッドリストで、哺乳類、鳥類、爬虫類等、脊椎動物のうち二百四十九種類が絶滅危惧種とされており、そのうち四十五種が種の保存法に基づく国内希少野生動植物種と指定されております。 天然記念物に関しましてですけれども、文化財保護法に基づき、国指定の天然記念物につきましては百二十一種類について指定されていると承知しております。
○小泉顕雄君 今御紹介にありました特に百二十一種類でもいいわけですけれども、そのそれぞれの種につきまして、特にこの保護事業というのが積極的に進められている種についてお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 天然記念物に関しましては、文化庁において、コウノトリ、カモシカ、ダイトウオオコウモリ、オオサンショウウオ、イトヨ等の保護に関しまして、保護増殖、保護事業が進められております。 また、環境省では、国内希少野生動植物種のうち、トキ、シマフクロウ、イリオモテヤマネコ、ツシマヤマネコ等について保護増殖事業を推進しているところでございます。
○小泉顕雄君 それでは引き続いてお尋ねしますが、今御紹介がありましたいろいろな種ですけれども、そういうその保護に該当する生物、動物が生息をしている地域におきまして、その種の保護ということを特に中心として啓蒙活動あるいは保護事業を進めるために、拠点施設といいますか拠点整備というものがされている種があればお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。 環境省では、国内の希少野生動植物種の保護増殖のために、釧路湿原ですとか佐渡ですとか西表島などで全国八か所におきまして野生生物保護センターを整備しておりまして、ここを拠点として保護増殖事業、調査研究、普及啓発等の活動をしているところでございます。 また、文化庁におきましても、天然記念物に係る保護増殖、保護事業ですとか啓発事業の拠点として、沖縄県の南大東村など全国五か所で整備を行っているところを承知しております。
○小泉顕雄君 いろいろ積極的な取組をいただいていることは大変すばらしいことでありますし、一部の種では成果が生まれているということで喜んでいるわけですけれども。 具体的に、トキあるいはコウノトリ、この二種で結構ですが、この保護ということにつきまして、これまでの取組、さらにはその取組のために投入された予算について、分かる範囲でお教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 環境省から、トキについて御説明申し上げます。 環境省では、昭和五十六年から佐渡のトキ保護センターというところにおきましてトキの人工増殖に取り組んでおりまして、現在、十五羽のトキの飼育中でございます。引き続き、飼育下での繁殖を進めて個体数の増加に努めていきたいと、こう思っているところでございますが、それからまた、トキの保護に関しましては、トキの野生復帰を目指したビジョンを策定するために、平成十二年度から十三年度に掛けまして、専門家や地域関係者とともに意見交換を行いながら、共生と循環の地域社会づくりのモデル事業という名称で野生復帰について地域合意に努めているところでございます。 お尋ねの、トキ保護センターの整備を始めトキ保護に関係する予算でございますが、昭和五十六年からの積み上げということでちょっとまだ計算ができておりませんが、平成十一年度から本年まで三か年につきまして見ますと、約四億四千万円の予算を計上、使いまして保護、トキの増殖に努めているところでございます。
○政府参考人(木谷雅人君) 文化庁の方から、コウノトリにつきまして御説明申し上げます。 コウノトリにつきましては、昭和三十一年に特別天然記念物に指定をいたしまして、その保護を図っているところでございます。管理団体でございます兵庫県では、日本で最後の生息地となった豊岡市周辺での人工飼育によって増殖を図ることを昭和三十八年に決定をいたしまして、以後、国庫補助によりまして、病気などによる絶滅等を回避するため個体を分散化した飼育施設による保護増殖事業を実施しているところでございます。特に、平成七年度からは、飼育施設のコウノトリの野生化に向けた個体数を確保するため、兵庫県に対して平成十三年度までの七年間で合計一億五千万円の国庫補助を行い、現在、八十二羽が飼育されているところでございます。 今後とも、コウノトリの野生復帰に向けて保護増殖に努めてまいりたいと考えております。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 ちょっと時間の配分が非常にまずうございまして、ちょっと大急ぎであとは進めたいと思いますが。 私はかつて、これは世界で二か所にしか生息をしていないと言われるアユモドキという魚の調査に取り組んだことがあります。この魚の保護をめぐりましては、京都府は一定のお手伝いもいただいたわけですけれども、国の方から積極的な御支援というものをいただいたようには記憶をしていません。このことも質問しようと思いましたけれどもここではお答えは結構でございますけれども、先ほどのトキあるいはコウノトリというものに投資をされたお金を考えますと、このアユモドキという魚には非常に、あったとしてもわずかしかなかった。結局、天然記念物に指定をしたり、あるいは絶滅危惧種に指定をしても、その後の対応というのは種によってまちまちなわけでありまして、保護事業が積極的に進められているものといないもの、あるいは保護事業の拠点となる施設があるものとないものなど、そういうような差別があるのが現実のようであります。 確かに、トキとアユモドキというのでは、大きさも違いますし知名度も全然違っておるわけですけれども、それはあくまでも人間の尺度でありまして、地域の自然の多様性というものを維持する役割を果たしているという観点からすれば、これは、どのような種でありましてもこれは何ら差別はないというふうに思いますけれども、一定の種に偏らず、絶滅が危惧される動植物の保護管理ということにつきましては今後十分な対応をお願いをしておきたいというふうに思います。 でも、豊かで文化的な生活を行うためには、当然、開発というものは避けては通れません。このため、天然記念物指定種が生息する地域では開発と種の保存ということをめぐりまして大変大きな混乱が生じるのが常でありまして、私も具体的な事例に何度もぶつかって大変悩んだこともありますけれども、とにかく自然との共生というものを念頭に置きながらいかに開発と両立をさせていくかということに心を砕くことが必要であるというふうに考えております。 ある希少種の存在によって開発がストップするということは、これは開発者だけではなくその種にとっても大変不幸なことであるというふうに私は思っております。持続可能な発展を展望しながら、この分野にこそ英知が必要だという思いを表明しておきまして、コメントもいただきたかったんですけれども、省略をさせていただこうと思います。 もう少し細かな問題に触れさせていただきまして大変恐縮でありますが、先日、京都府下の丹後地方というところに生息をしておりますツキノワグマの現状をレポートした記事を見たんですが、この丹後地方では自然林の分断、縮小化というものが進行いたしまして、野生生物の地域個体群の孤立化によってツキノワグマが絶滅をするおそれが生じておるというふうに考えられていることが報道をされておりました。 実は、このことが雄弁に物語っておりますことは、生物の保護というのは当該種だけの保護という観点で進めても絶滅の危機というものは回避されない。つまり、その種が生息をしている、あるいはその種を維持するために必要な地域全体を保護しなければならないということであります。 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の第一条には、大変崇高な理念が述べられておりますけれども、この理念を実効あるものにするためにも、今紹介した丹後地方のツキノワグマの現況を踏まえながらも、種の保護の在り方について鋭意御検討いただきますようにお願いをしておきたいと思います。 通告では御答弁をいただくようにしておりましたが、ちょっと時間もありませんので次に入らせていただきたいと思います。 次に、地域の自然の多様性を損なうおそれがある海外からの移入種の問題について質問をさせていただきます。 我が国固有な動物群集を攪乱をさせて生物の多様性あるいは系統の保存ということに深刻な影響を与えている問題に、この移入種の問題があります。セイタカアワダチソウあるいはセイヨウタンポポ、ニホンザルとの間に雑種を生じているタイワンザル、さらにはオオクチバスやブルーギル、枚挙にいとまがないわけですけれども、いずれも固有の生態系に攪乱をもたらして固有の生物に悪い影響を与えるために除去することが求められているわけですけれども、なかなか効果的な対策はないように思います。 ここでは、特にブラックバスについてお伺いをしたいと思いますけれども、その前に、我が国でこれまである特定の生物種についてこれを根絶させるような取組の事例があれば御紹介をいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。 特定地域の生態系の保全という観点から移入種の駆除事業というのを環境省で幾つか、幾つかというか少数ですけれども、やったことがございます。 現在やっておりますのは、平成十二年度から奄美大島で希少種を、アマミノクロウサギなど希少種を捕食するマングースの駆除事業を開始しております。また、東京都におきましても、小笠原列島の聟島で、植生を破壊するノヤギの駆除事業を平成九年度からやってございます。 奄美大島のマングースについては今年で事業二年目ですけれども、毎年三千頭以上の捕獲を行っています。なお、また、多くの引き続き個体が捕獲されているということでございますけれども、根絶まではなかなか時間を要すると考えてございます。 小笠原での取組ですけれども、聟島列島の媒島というところでノヤギの駆除事業、三年で一応終了いたしまして全頭を捕獲、処理したということで、現在は他の島でのノヤギの排除事業を進めているということでございます。
○政府参考人(川口恭一君) ただいまの御質問でもう一例ございまして、我が国の植物検疫におきまして、ウリミバエあるいはミカンコミバエというものについて根絶を達成した事例がございます。 このウリミバエといいますのは、沖縄あるいは奄美群島におきまして不妊化した雄を放しまして、これは昭和四十七年から平成五年までの二十二年間を掛けまして二百四億円を投じましたけれども、根絶をいたしております。 また、ミカンコミバエにつきましても、沖縄、奄美群島、小笠原諸島におきまして、雄を除去する方法によりまして、昭和四十三年から昭和六十一年までの十八年間、五十億円を投じて根絶をいたしておる例がございます。
○小泉顕雄君 ありがとうございました。 根絶のために取り組んでおられる種と、今のウリミバエでは根絶できたという事例があるということでございます。ウリミバエは不妊化という手法を用いて根絶に成功したということですけれども、こういうようなものはブラックバスであるとかブルーギルとかいったような魚については適用できるのかどうか、お教えをいただきたいと思います。
○政府参考人(川口恭一君) 私どもは、ブラックバス、ブルーギル等についてウリミバエのような方法で根絶できないかということも検討いたしておりますが、特に魚の場合ですね、現段階では完全に不妊化したものを作るという技術が確立されておりません。したがいまして、直ちに不妊化という方法を適用することは困難でございます。 それと、仮に不妊化をした個体を作る技術が確立されました場合でも、その適用を実際のフィールド、自然界に行おうとしますと、一時的にせよ自然界への大量の不妊化した雄を放流することになります。これは大量の放流をしますと、それがあくまで、えさを食べて自然の生態系ですとかあるいは環境に影響を及ぼすということが懸念されまして、そういう面からも今後慎重に検討する必要があるというふうに考えております。
○小泉顕雄君 どうもありがとうございました。 大変私の時間の割り振りがまずうございまして、あと環境ホルモンの問題、それから今後のエネルギー問題、さらには環境教育ということについて通告をさせていただいておったわけですが、ちょっと私の持ち時間がなくなってまいりましたので、これはまた後日にでも質問をさせていただく。私自身は非常に大切な問題意識を持っておりますので、後日に必ずどこかの場で御質問をさせていただこうと思います。 それで、締めくくりの意味も込めてでありますが、今言いましたように、環境ホルモンあるいはエネルギー、あるいは環境教育については御所見を伺うことができなかったわけですけれども、いずれにしましても、環境問題は非常に重要な問題であるというような認識の下にいろんな対策を打ち立てていただきまして、持続可能な社会の維持のために取り組んでいただいておると思っております。 聞くところによりますと、今回、国会における地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正に当たっても、国民すべてが意識を共有できるような仕組みづくりを目指すということを重視をされているようで大変ありがたいと思いますが、ここで最後に一つの提案をさせていただきまして、大臣の御所見をお伺いをしておきたいと思います。 と申しますのは、現在では六月を環境月間とするとともに、昭和四十七年のストックホルム国連人間環境会議の開催を記念をする意味で、六月五日を特に環境の日として様々な環境問題啓発の取組が行われております。しかし、残念ながらこの日は、これほど環境問題というのが声を大にして叫ばれる時代にもかかわらず、国民の祝日とはなっていないわけであります。 小泉内閣が描く環の国構想にすべての国民が共感をし、環境問題についての認識を共有するためにも、また家族や各種の組織が一体感を持って環境問題に目覚めるためにも、私は是非とも新たな祝日として環境の日を定めることができないものかと考えております。 この日を中心として国民一人一人が環境問題を真剣に考える機会を与えるために、例えば全国一斉ノーカーデーにするとか、全国一斉ごみゼロの日にするとか、あるいは希少種の保護活動の日、あるいは農林業や自然を体験する日にするといった目標を定めた国民運動ができるようにすることを提案をしたいというふうに思います。 わずか一日にとどめることなく、複数の日をこういう祝日とするために、いわゆるハッピーマンデー方式が良いとも考えておりますが、環境の日を新たな祝日とすることについて大臣の御所見をお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 環境の日というのは、今もお話しございましたように六月五日というのが、これは三十年ほど前にストックホルムで環境の国際会議があって、それのひとつ記念といいますか、ひとつ日本におきましても環境の日にしようということで、環境基本法の中で、第十条でしたか、決めていただいた。 ただ、祝日にするかということになりますと、またなかなか議論がございまして、結局、前回も議員立法でそういうお話を固めていただいたわけでありますが、祝日、一体日本の祝日というか休日が多いか少ないか、あるいは今なるべく続けた方がいいぞというふうなことで、例えば土曜日、日曜日、月曜日が続いているときは一緒にしたとかいうような議論はあるわけですから、これはひとつ大いに議論していただいたらいいと思います。 また、必ずしも環境の日一日ということじゃなくて、環境のための何とかの日というようなことで、実際にその行動に結び付くような日にするということが大変に有意義だと思いますので、これはひとつ、私どもとしてはもちろん、環境省といたしましては、そういった日が休日になればそれはそれでまたひとつ大いに活用させていただきたいと思いますが、いろいろと御意見があるようでございますから、どうぞひとつまた国会の方でもいろんなお立場から議論をしていただきまして、私どももまたそれに御協力して、具体的な仮にそういうようなものができれば、どういうことをするようなというようなことはまた勉強させていただきたいと思っております。
○段本幸男君 自民党の段本でございます。 私も環境委員会では初めての質問ですから、まだ勉強行き届いておりませんので、今日は教えていただく、こんな気持ちで幾つかの問題について質問させていただきたいと思います。 まず第一番目に、環境問題に取り組む基本姿勢について大臣に少しお伺いしてみたいと思うんですが、先ほどの小泉議員の質問と少しダブるかもしれませんけれども、今現在の状況は、ちょうど三十年前に公害が日本で起こりました、公害国会が行われて環境庁が設立された、非常に大きな環境にとって転換期があったんじゃないかと私自身は思っているんですけれども、二十一世紀に入った今、正にそのときに次ぐ環境にとって一番大きな転換期に来ているんじゃないか、こんなふうな気持ちを持っているわけです。 これは所信表明にも書いてありました。すなわち、二十世紀は大量消費で効率化社会というのを専ら追求して、確かに経済大国になりました。しかし今、二十一世紀に入った我が国ではやっぱり熟成社会、安定成長、そして循環型社会をどう作っていくか、こういうふうなことではないかと思うんです。その循環型社会を作っていくに当たっては、当然国民自らが意識改革して、そして社会のシステムを変えていかにゃいかぬ、こんなことではないかというふうに思っています。 そういう意味合いにおいて、やはり小泉構造改革はむしろその重要な柱として環境問題があり、環境省はそれを担っていくんだ、こんな姿勢みたいなものが必要ではないかというふうに思うんですが、残念ながら、所信表明を読ませてもらった範囲ではいささかちょっと物足りないかなと、私自身の感じがいたしております。 そこで大臣にいま一つ、もうこの二十一世紀の世界の地球環境問題は日本が持てる力の最大を発揮してやるんだ、こんな決意を是非大臣にお聞かせ願えればというふうに思います。
○国務大臣(大木浩君) 今、叱咤激励を含めての御質問だというふうに理解しておりますが、確かに環境省、環境庁からのずっと大体三十年ほどの歴史を持っておりまして、その間に私は環境問題についての、国内においても国際的にもやはりだんだんに環境問題についての環境といいますかが大変変化してきておりまして、ある意味ではこれが非常に大きな、行政の中でも大きな地位を占めてまいりましたし、また政治問題にもなっておると、そういうことでございまして、正に第二の転換期かというふうに感じております。 そこで、やはり環境問題というのをいろんな側面からの検討をしていかなきゃいけないんですけれども、今、段本議員もおっしゃったように、やはり我々の何と申しますか経済の、あるいは我々のライフスタイルというものも循環型ということを頭に入れて、それが現実に、ただ掛け声だけではなくて、循環型の経済あるいは循環型のいろんな我々のライフスタイルというようなものを作り上げていかなきゃいかぬというふうに思っております。 私の所信表明、まだ何か少し、もうちょっと元気なあれを入れろということは私も御激励として受け止めさせていただきますし、またこれはひとつ。なかなか、ちょっと先ほどもお話もございましたけれども、一つのことをやろうとすると、いや例えば経済との関係があるのでそう一遍にはできないよというようなこともありますが、その辺は、環境省はまだ小さな役所ではございますが、ひとつサンショウは小粒でもぴりりというようなことで頑張らせていただきたいと思いますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。
○段本幸男君 大変生意気を申したようで申し訳ございませんが、私も新人ですが、是非、環境問題については応援をしっかりしていきたいと思いますので、大臣も頑張っていただきたいと思います。 それでは、所信表明の中で述べられている幾つかの問題について、具体で少し質問させていただきたいと思います。 先ほど小泉議員の中にもありましたが、まずは、地球環境保全、地球温暖化の問題についてお尋ねさせていただきたいと思います。 先ほど、温暖化の最近の傾向について、最近で〇・六度ほど上がったというふうなお話がありましたが、今年の桜の開花の状況を見ていると、いやいや、そんなものじゃないぞ、もっと自分たちが感じている以上に温暖化のテンポが速いんじゃないか、こんな気が物すごくしているんですけれども、ごく最近そういう傾向が放物線状に上がっているのかどうか、そういう近年の変化の状況についてお聞きしたい。 また、そのトレンド上、延長線上にですね、どういう状況になっているのか、この点についてもお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(奥谷通君) 御指摘のとおり、私もいろんな報告書から聞くのと実際の感じ方はまた別だなというような気がいたしておるんですが、これはあくまでも世界じゅうの科学者が参加した中での最新の知見ということで委員会での答弁に代えさせていただきたいと思いますけれども。 IPCCの第三次の評価報告書によりまして、一八六〇年以降〇・六度上昇している、こういうことでございまして、これは、過去五十年間の気温上昇の大部分は人間活動に起因をしておるというようなことが言われております。また、この報告書、先ほども小泉議員の議論の中でもありましたとおり、平均気温が一・四から五・八度、海面水位が九センチから九十八センチ上昇するというようなことも言われております。こういうことが浸水被害の増大、途上国の農林水産等への悪影響、生態系の破壊等、指摘されておるところでございまして、若干我々が最近感じておることと報告書が違うなというような印象は持っております。
○段本幸男君 数値については大変不安なものを感じますが、今、政務官のおっしゃったように、我々の実感としては非常に進んできている、こんなふうに思っております。 そこで、早期に京都議定書が批准をされなければならないし、また議定書は批准をされるだけではなくてその中身をどう実行していくか、アクションプログラム、こういうものが非常に大事になってくるんではないかと思っているんですけれども、いつごろまでに、どういうふうなアクションプログラムを考えておられるのか。特にこういうものを実効性あるものにするためには、単に、ややもすると環境行政はむちが多かったんですが、あめとむちのコンビネーションみたいなものが非常に大事だと思っているんですが、その辺の取組について、これは副大臣の方ですか、政治的にお答え願えればと思っております。
○副大臣(山下栄一君) 温暖化防止推進対策本部というのが既に、平成九年でしたか、設置されておるわけですけれども、そこで大綱が作られております。また、その見直しの新大綱づくりが進められてまいりまして、本日夕刻、推進本部で決定という運びになっておるわけでございます。 ここで今お話ございました六%削減目標の達成に向けての具体的な全体像を示す、また段階を追ってこの十年間の間にその進捗状況、また達成状況を検証する仕組みを作ると、こういうふうなプログラムを新大綱で盛り込まれておるということでございます。 さらに、今お話ございましたように、国内法の体制を作りまして、その国内法の中で計画を作って、そしてそこで国民挙げての取組を目指していくという、そういう目標の下に今準備を進めていると、こういうことでございます。
○段本幸男君 それでは、その中身についてちょっとお伺いしたいんですけれども、まず、温室効果ガス削減の一番大きなもとというふうに言われております森林吸収源についてなんですけれども、これについては、聞くところでは、大体現状で三・七%ぐらいまで効果があるんじゃないかというふうに言われておりますが、京都議定書の扱いの中では三・九%ぐらいまで日本はおおむね行けるんじゃないかと、こういうもくろみも立てておられるように伺っておりますが、そういう森林吸収源というのは、そのままあって急に三・九%に増えるわけではなくて、恐らく三・七を三・九に持っていくためにはいろんな形での努力が必要。その努力が、かつ外側、外国に対しても、日本はこれだけ汗をかいてこういうふうにやったというのが見えなきゃいけないんだろうと思うんですが、その辺のお取組についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(奥谷通君) 御指摘のように、森林は二酸化炭素の重要な吸収源と思っております。そして、その保全が地球温暖化防止に大変な役割を果たしていくと思っております。 昨年の十月に制定されました森林・林業基本計画が目標どおりに達成された場合には、COP7で国際合意された森林経営による獲得吸収量の上限値程度の吸収量を確保することは可能だと考えております。 このため、この森林・林業基本計画を確実に実行するということが不可欠でございまして、環境省としても、この二酸化炭素の吸収などについての国民理解の醸成に努めるなど、幅広い観点から施策を進めてまいりたいと考えております。
○段本幸男君 森林計画どおりというのは、林野庁、一生懸命頑張ってやられるんだろうと思いますが、そう容易なことでは現実にはない、木材の状況とかいろんなのを見てもですね。是非、環境省も一緒になって常にチェックしながらその状況を、やはり外向きに対してもそうする義務があると私は思っております。是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、その他の産業分野が受け持つべき部分ですけれども、これにつきましては、今、二十一世紀社会に入って、CO2の削減というのは、これは産業を拘束するからけしからぬとか、今不景気の時代ですからいろんな大合唱が起こっている。小泉議員のおっしゃったとおりなんですけれども。しかし、このことはもう二十一世紀社会では当たり前、むしろそういう企業がやはり伸びていって生き残れるんだ、こういうモラルの変換というのが必要。自動車業界なんかでも非常にそういう取組が行われている。やはりそういうものを全産業に広げていく、こういうことが大事なんではないかというふうに思うんですね。 かつて日本は技術立国で、この資源のない国をぐっと引っ張ってきましたけれども、二十一世紀はむしろ環境技術、こういうものでやはり立国していくんだ、このくらいの気持ちが必要なんではないか。そういう気持ちでむしろ、例えば経団連始め経済界に環境省もどんどん当たっていくというようなことが必要ではないかと思うんですが、その他の部分についての取組についてお伺いします。
○副大臣(山下栄一君) 今、委員がおっしゃった観点が大変大事だろうと思っております。長い目で見た場合には、環境に配慮することが経済に貢献する、経済の活性化に貢献するという、そういう考え方又は理念が大変大事だろうというふうに思います。 地球温暖化対策産業といいますか、そういう観点からの新しい産業創出、これの創出にもつながるという、そういう考え方で環境省は今後とも経済界と対話をしてまいりたいというふうに考えております。そういう中から新しい、国際的にもそういうリーダー役になっていく使命があるのではないか、環境技術で勝負する日本という、そういう観点が大変大事だろうというふうに考えております。
○段本幸男君 是非、環境省も、この不景気の折にそういう部分で経済を引っ張るんだという意識を持っていただければ有り難いというふうに思っております。 それから、この温暖化問題については、先ごろ米国の方から気候変動政策というものが出されました。これについて、小泉総理はそれなりに評価されているというふうなコメントも出ておりましたが、京都議定書のホスト国日本という立場から見れば、いや、これはまだまだもうちょっとアメリカにも頑張ってもらわなという気持ちではないかなと私自身は感じているんですけれども、ここはやはり、ひとつ日本という京都議定書をホスト国としてやったところが立場をきちんと明確にして、これCOP7の前は、たしか小宮山先生のあれだったですかね、受けながら、川口大臣がアメリカにも強く当たられて相当やられていた、そういう活動もされていましたが、新しくこういう気候変動政策なるものが出て状況が変わったところで、大木大臣にも、アメリカに対してこういうふうに当たっていくんだという何かものを持っていただければ非常に有り難いと思うんですが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 米国が、昨年の四月ごろでしたか、とにかく新しい政権は京都議定書に参画しない、こういうことを発表したわけでありまして、その後、各国からも、もちろん日本を含めてですけれども、そしてまた私どもも、また各党からも多数のいろんなデリゲーション行っていただきまして、困るじゃないかということは言っておるわけでありますが、そういった状況の中で、アメリカも、京都議定書自体には参画しないけれども、やはり地球温暖化問題というのは非常に大事な問題なんで、一緒ではないけれども温暖化問題についての自分の方の独自案は勉強すると、こう言っておりまして、これがちょうどこの間ブッシュが来る直前に発表し、それを持ってきたわけであります。 小泉総理が、一応持ってきたことは評価すると言われたのは、必ずしもそれは内容を全部それで十分だという意味で言われたんではなくて、とにかくこれからそれを検討して、我々としてもまた更に具体的にはいろいろと議論したいということでありますから、アメリカからもいろんなレベルでの人間も来ておりますし、私もアメリカの環境庁長官とはいずれ近いうちに、恐らくこちらへ来ると思いますので話もしたいと思いますが、内容は皆さん既に御承知のとおりでありますから、今すぐには、かつてアメリカが京都のときに言いましたような七%削減というようなものにはつながるような数字というのは出していないわけでありまして、いろいろとGNPの伸びと関連して、意識的に一生懸命下げるけれども、やっぱり経済が伸びていくんで、締めて、すぐにはCO2の排出量も減らないというようなことを、ちょっとばか正直という言葉がいいかどうか知りませんけれども、そういう説明をしておるわけでありますから、それは我々としては、決してそれが満足だということは言っていないわけでありまして。 ただ、アメリカ案の中にも、これから一緒に、いろいろと科学技術については一緒に勉強しましょうとか、あるいは途上国に対する方策についてはいろいろまた考えましょうというようなことは言っておるわけでありますし、それからアメリカも、京都議定書には参画しておりませんけれども、いわゆる気候変動に関する枠組み条約、今度のヨハネスブルクの会議もその枠の中ですけれども、それには参画すると言っているわけですから、もう全くみんなと協力しないとまでは言っていないわけですから、そこのところをできるだけ、やはり世界の大勢というのは、もう既にEUも京都議定書を批准すると言っておりますし、その他も、途上国もかなり多く既に批准しているんです。ですから、これはひとつそういった大勢の中で、アメリカもしっかりとできるだけこっちへ早く寄ってこいということで交渉を今後も続けたいと思っております。
○段本幸男君 是非、大臣の働き掛けを期待したいと思います。 ところで、地球温暖化の問題について、最後お伺いしたいんですが、この問題については先ほど小泉議員からも質問あったように、やはり国民一人一人がこの問題にどう取り組むか、こういう姿勢が一番大事なことではないか、私もそんなふうに思います。 ただ、そういう姿勢から見ると、私が地方をずっと回っていて、地方で市町村行政の人たち、大きい市は多少は意識ありますけれども、小さな末端の町村辺りまで行くと、地球温暖化の問題を自分の行政の一部というような認識はほとんどない、こんなふうな感じを受けるんです。やはり、そこを、どちらかといえば環境省のひょっとしたら、地方に、末端になかなか、後からできた官庁で組織がないものだから、アキレス腱みたいなところかもしれませんが、地球温暖化の問題は、末端の市町村辺りが担当部署を設けたり活動を開始する、NPOの活動に対してフォローしてくる、こういうことが大事ではないかと思うんですが、これに対する環境省、特にこの取組はやっぱり政治主導でやっていただくしかないから、是非、副大臣辺りにこうやろうというふうな御答弁をいただければという思いで質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
○副大臣(山下栄一君) 先ほどもそういう観点から私、小泉委員のときでしたですか、御答弁申し上げたわけですけれども、私はこの環境への取組というのは、行政が旗振ってやっていくという面も確かにありますけれども、国民の支えなしに進まないというふうに思いますし、国民というのも、見方を変えれば産業界も人から見ると国民なわけですし、役所もそうですし、NPOもその他も、日本の国民挙げての取組という観点が必要であるというふうに思うわけです。 様々な知恵を生かし発揮しながら、これでなかったらいかぬというものはないと思いますし、そういう総力を挙げる仕組みをどのような形で知恵を出しながら作っていくかという、こういう観点が大変大事だと思いますし、そのヒントを与えたりメニューを示したり、そういう観点で行政の役割があるのではないかと、行政のサポート役が非常に重要な分野であるというふうに考えております。
○段本幸男君 ありがとうございました。 今、政官の問題を言われておりますが、こういう環境問題についてはむしろ政官が一緒になってやっぱり考えていかないかぬ。今、副大臣は知恵をいろんな形でサポートしながらとおっしゃった。我々も、やはりこんなやって質問するばっかりではなくて、自ら動けるように頑張っていきたいというふうに思っております。 それでは、次の問題に移らせていただきますが、次に循環型社会の構築について少しお伺いさせていただきたいと思います。 まず環境省にお伺いいたしますが、一般ごみについてなんですけれども、実は今、私自身は川崎市に住んでおりますが、川崎市は燃えるごみも燃えないごみも全然分別なしに一括でどんと出せというだけで出しております。この間まで東京に住んでいたときは、東京はかなり何種類かに分別しながらごみを出すというふうなシステムを取っておりました。女房なんかに言わすと、一体ごみ行政どうなっているんだろうと非常に不信の声を上げておりました。 最近は、ダイオキシン対策の面で溶融炉方式とか高温で物を処理する、それによって、むしろコストだけ考えれば、余り分別するよりも一括で持ってきてどんとやった方が安いんだからというふうなことで、そっちの方がいいという学者さんもおられるやに聞いておりますけれども、しかし、私自身の考えでは、やはりこれからごみの問題については、環境負荷というんですかね、環境に対する負荷量をやっぱり勘案しながら、どうやるんだという姿勢みたいなものが要るような気がするんですが、現実に川崎市と東京都のこんな大きい政令都市同士の取組が違っている。環境省としてどういうふうにこの生ごみ問題について各地方を指導していこうとされているのか、この辺についての取組をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) 溶融炉方式に関するお尋ねでございますが、御指摘ありましたように、ダイオキシン対策ということで平成九年度から新設のごみ焼却施設の国庫補助に当たりましては、原則、焼却灰、飛灰の溶融固化施設、これを設置することとしております。 さらに最近は、従来ストーカー炉に、その後に灰溶融施設を併設していたわけでございますが、最近は初めからごみを高温でガス化して燃焼させまして、あわせて残渣物を溶融スラグ化する、いわゆるガス化溶融炉という方式が増えてきております。このガス化溶融炉処理あるいは先ほど申し上げました灰の溶融処理、この方法は、ダイオキシンはもちろん分解できますし、それから減容化されますので最終処分場の寿命が延びます。さらには、溶融スラグがこれから再生利用されていけばその再生利用が進むという利点がございます。 しかしながら、今、委員御指摘のように、何でもかんでも溶融に持っていけばいいかというとそうではございませんで、循環型社会形成推進基本法でも優先順位を決めておりますし、実は廃棄物処理法におきましても昨年の五月に基本方針を出しておりますが、その中で、市町村がまず排出抑制を促進しなさい、次に分別収集の推進と適正な再生利用に努める、その後の段階で、燃やさなければいけないものについてのガス化溶融炉あるいは灰溶融ということを講じていただくことになっておりまして、この基本方針を踏まえまして、恐らく今後、川崎市におきましても分別回収、リサイクルの動きが出てくると思いますけれども、各地域地域におきまして循環型実現のための取組が推進されることと思っております。
○段本幸男君 まだまだ何となく手ぬるいような気もするんですが、また是非強力指導していただいて、少しでも、ワンステップ、大きい行政ですからなかなか指導するのは大変だと思いますが、是非頑張っていただきたいというふうに思います。 次に、リサイクル関係についてお伺いしたいんですけれども、まず、食物の関係でいろいろとありますので、農林水産省は今日は来ておられますか。お伺いさせていただきます。 貿易立国の我が国ですから、当然、循環型社会と言ったときに大きい、外から入ってくるもの、出るもの含めて考えていく必要がある。例えば、農産物に関しては、日本は自給率が四〇%ぐらいですから、圧倒的に海外から物が入ってくる。すると、日本はこの中で見る限り非常に過有機になる。有機物がたまるような構造になって、聞くところでは、本当は肥料で農地に還元すればいいんだけれども、それすら超えているような状態にあるというふうに伺っておりますけれども、有機物の収支バランスがどんな状況になっているのか、お聞かせ願います。
○政府参考人(大森昭彦君) お答え申し上げます。 今、先生御指摘のように、大変我が国、食料あるいは飼料、こういうものの輸入が多うございますので、当然、窒素のバランスということで見てまいりますと輸入超過の状況にございます。 具体的な数値を申し上げますと、これは平成十年の環境白書でございますけれども、食糧農産物等に伴います窒素の我が国に入ってくる分が六十七万トン程度でございます。それに対しまして、逆に食品あるいは肥料の輸出という形で海外へ出てまいります分が十八万トンございまして、差引き約四十八万トンの窒素が毎年国内に蓄積するというふうな状況にございます。 そういう中で、今御指摘のように、こういうものが環境に悪い影響を与えないようにできるだけ有効利用していくというふうな観点から、私ども平成十一年に二つの法律を制定させていただきましたが、持続性の高い農業生産方式の導入促進に関する法律、それから家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関します法律、こういうものに基づきまして環境保全型農業を推進する、あるいは家畜排せつ物の適正処理を推進する、こういう形で環境の負荷をできるだけ減らしていこうと、こういう取組を支援しているところでございます。
○段本幸男君 そういう中で、私は冒頭にも言いましたが、二十一世紀の環境問題を考えるならば、むしろこういう大量消費、大きい循環システムよりはむしろ小さな循環の中で環境を非常に処理しやすいように考えていくことが大事ではないか、こんなふうなことを思うんですよ。 あのアメリカですら、CSAといって、これはコミュニティー・サポーテッド・アグリカルチャーだったですかね、というシステムで、小さな単位で農業、地域をきちっとやっていこう、一番極端なところはサステーナブルコミュニティーと言うんですかね、一切ごみを出さないようなコミュニティーを作っていこうとか、そんな取組が非常に進んできているというふうに思っておりますけれども、こういうものに対して農水省がどう評価されているか、また小さな循環システムを作ることについて環境省がどのように評価されているか、この辺について農水省と環境省から、両省からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大森昭彦君) 委員御指摘のように、こういう有機性の資源、これをできるだけ有効かつ効率的に循環利用していくということは大変重要な点でございます。 そういう点におきまして、私ども農水省といたしましても、こういう有機性資源、こういうものの存在状況、これはかなり密度が薄く広く存在するというふうな存在形態がございますけれども、そういう存在形態に配慮する、あるいはこういうものをリサイクルしていきます場合には、消費者から生産者まで、あるいは加工製造業の方々、あるいは行政、いろんな関係者の方々のこれはコンセンサスによってそういうシステムを作っていくことが重要でございますので、そういうシステムづくり、そういう点に十分意を用いてまいりたいというふうに考えておりまして、そういう協議会の場づくり、あるいはプランの作成、そしてこれを実際に実行して利用していきます堆肥製造施設、あるいはバイオマスとしての利用のエネルギーの施設設備、こういうものにつきまして十分支援をしながら循環型社会の形成ということに努めていきたいと思っておりまして、その場合のまとまり、これは、やはり先生御指摘のように、ある地域、これは集落でありますとか、あるいは市町村といったような、そのような地域でもってこれをやっていくことが非常に効率的かつ実効性のあるものであろうというふうに思っておりまして、例えて申しますと、山形県のこれは長井市レインボープラン、こういうものは市としてこういう循環型社会の構築に取り組んでいるという例もございますので、そういう点も参考にしながらしっかり支援をしてまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(飯島孝君) 地域における小さな循環システムに関してでございますが、循環型社会形成推進基本法に基づきまして、現在、循環型社会形成推進基本計画を策定することとしております。中央環境審議会からこの計画の指針が出ておりまして、その指針の中にもこの地域単位の取組ということが言及されているところでございます。 循環型社会を形成するためには、国民、NPO、事業者、地方公共団体、国、それぞれすべての主体の積極的な参加と役割分担が重要になるわけでございますが、こういった各地域におきます循環社会の形成に向けた取組、これが重要になってくるというふうに環境省としても考えているところでございます。
○段本幸男君 是非、地域の取組として環境を、農水省も環境省もやっていただいているようですから、積極的に進めていただきたいと思います。 そして、そのリサイクルについて更に行けば、ちょっと先ほど農水省の大森審議官からも話がありましたが、バイオマスというか、単に肥料化するよりは発電とか含めてクリーンエネルギーにして利用する、こういう方法が大変有効ではないか、こんなふうに思うんですが、この辺についての評価について環境省の方にまずお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(奥谷通君) 御指摘のように、バイオマスのエネルギーは地球の温暖化防止とかあるいは環境保全に大変有効的な効果があると思われます。したがって、この有望なエネルギーをますます促進させていきたいと考えておりますが、既に環境省では、生ごみを発酵させて得られたメタンを用いた燃料電池による発電事業をバイオマスを活用する実施検証事業として、これは神戸なんですが、行っております。また、平成十四年度からは、地方公共団体が畜産廃棄物や間伐材などのバイオマスを利用いたしまして熱や電気を供給する施設を建設する事業に対して補助を行う制度の実施を予定いたしておるところでございます。 今後とも、各種事業を展開するとともに、自治体などとの連携を図りまして、バイオマスエネルギーの普及に一層努めてまいる所存でございます。
○段本幸男君 私もそういう施設を少し見させていただいた、京都府の八木町で畜産ふん尿をクリーンエネルギーに変えておられる例、あるいは北海道の別海町でやはり同じような畜産ふん尿をやっておられる例なんかを見せていただきましたが、そういうところで話を聞くと、多くの方が、ドイツのようになかなか進みにくいのは、売電コストにおいてどうしても買ってもらう電力会社との間に開きがあるから、それがネックになっているというふうな話がありました。 資源エネルギー庁は来ていただいていますか。 そこで、資源エネルギー庁の方にお伺いしたいんですが、ドイツの場合は、たしかあれは議員立法で作られて、電力会社がクリーンエネルギーについて買わなきゃいけない、こんなふうな制度であったんではないかというふうに思っておりますけれども、日本でもそういうドイツの例に倣いながら、クリーンエネルギーについて、日本にとっても非常に重要な問題だと思うので、そういう政策誘導が必要ではないか、政策支援が必要ではないか、こんなふうに思うんですが、その辺についてのお考えをお聞かせ願います。
○政府参考人(河野修一君) 御説明申し上げます。 ただいまのお尋ねは、生ごみとか畜産ふん尿を使ったバイオマスエネルギーでせっかく発電してもなかなか高く買ってくれないし、有効利用されていないのではないかという御質問かと思いますが、現状におきましても、各電力会社におきましては、余剰電力の購入メニューというものを発表いたしまして、そのバイオマス関係でできました電気を買うということにはなっておりますが、なかなか高い価格にはなっていないというような状況もあろうかと思います。 それで、私ども政府といたしましては、電気事業者による新エネルギー電気の利用を一定量義務付ける法案というものを今国会に既に、三月十五日、閣議決定をいたしまして、提出をいたしましたところでございますが、この法案の中におきましても、電力事業者による買取り導入の対象のエネルギーということでバイオマスエネルギーを法文上明確にいたしておりますので、今、先生の御指摘のあったような事態について大いに改善になるものと、この法案が成立すれば大いに改善になるものというふうに考えているところでございます。
○段本幸男君 是非、期待しておりますので、どうぞよろしくお願いします。 次に、産廃についてお伺いしたいんですが、私は以前千葉県というところにも住んでいたんですが、千葉県ではもう至る所に不法投棄の産廃があって、もうどこの自治体に行っても困っておられたんですね。それで、これを解決するために今回はたしか原因者責任みたいなものを明確にされて、いろんな行政の取組やっていただいている点については多としておりますが、しかしなお、現実に早急に産廃問題がなくなったとか改善されたという状況にはなっていない。 これはやはり、この対策においてもなおも不十分な面があるとすれば、それは、今まではどちらかというと、先ほど来言っているように環境行政、むちでずっとやってきた、むちを当てることによって、規制を当てることによってやってきたんですが、むしろこれからは、上手にあめの部分というんですかね、例えば、産廃なんかについてはNPOがあるのかどうかちょっと分からないですけれども、地域間、要するに地域住民と一緒になって地域監視システム、そういうことがいろんな形で情報が通い合いやすいようなシステム、こういうことが非常に重要ではないかというふうに思うんですけれども、そういうものを助長するための施策なんかについてどんなふうに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(飯島孝君) あめの部分といいますか、インセンティブを与えるような施策ということでございますが、先生御指摘のように、産業廃棄物の不法投棄を防止するためには、まず排出事業者責任を徹底すること、これが非常に重要だと思います。 このため、一昨年廃棄物処理法を改正いたしまして、要するに安かろう悪かろうということを転換できるように、原状回復を排出事業者に命令できる、初めの排出事業者に命令できる、こういった制度改正をしたところでございまして、これは昨年の四月から施行されております。 ですから、効果はこれから出てくるということだと思いますけれども、この効果といたしまして、優良な処理業者が選択されるというインセンティブ、排出事業者が優良な処理業者を選択するというインセンティブが働きまして、不適正処理を行う業者がこの産廃の市場から淘汰されると、こういうことが期待されると思っております。 また、先生もう一つ御指摘の、地域における監視の徹底ということでございますけれども、正にそれが非常に重要だと思いまして、環境省では都道府県が地域におきまして、千葉県も非常に活発に行っていただいておりますが、地域で行う監視パトロールに対しまして国庫補助をさせていただいております。また、都道府県の中には住民を民間監視員として委嘱いたしまして不法投棄の監視を行う事業、これも環境省から補助をさせていただいております。 さらに、最近では、郵便局の外勤の職員とかタクシーの運転手、こういった方々にも協力をしていただいて情報提供をしていただこうということで、関係する府省と連携いたしまして協力体制の構築を進めています。さらに、人工衛星やIT機器を活用した新たな監視手法についても開発を進めているところでございます。
○段本幸男君 是非期待したいというふうに思っております。 以上、循環型社会についていろいろお伺いしてきました。しかし、いずれもそれらの対策について聞いてきたことは、起こったことに対する後始末というんですか、そういうための対策ではなかったかと私は思うんです。 循環型社会を作るために一番大切なことは、むしろそういう大量消費のそういうシステムを改める、物を使わない、これがやっぱり循環型社会にとって一番大事ではないか、こういう社会を作るというようなことではないかと思うんですね。たしか環境省のレポートにもリース社会とかいろんな方策について触れられている部分もあったかに思いますが、そういう新しい二十一世紀型の社会を作るために環境省がどのように考えておられるのか、是非大臣に御所見をお伺いできればと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今の大量生産から始まって大量廃棄につながるシステムというのは、これはもう根本的に変えなきゃいかぬということで、今、段本委員もおっしゃっていたように、基本的にはごみを少なくする、ごみゼロ運動を更に発展させなきゃいけないわけでございますが、なかなかそれを、強い、何と申しますか、そういったものについてすぐに規制ということばかりじゃなくて、正に委員もおっしゃったように、あめとむちと両方から進めていかなきゃいかぬということで、ですから、一方においてはごみをできるだけ少なくするということと同時に、実は今ごみが、先ほども申し上げましたけれども、たまってしまって、それを何とかしなきゃいかぬということが両方あるもんですから、これはやはりどういうプライオリティーを付けて処理していくかということでございますけれども、正にごみ処理というのはこれからの環境省にとって大きな問題でございますので、全力を振るっていろんな方面からひとつ措置を考えさせていただきたいと思っております。よろしくまた御指導いただきたいと思います。
○段本幸男君 是非環境省だけに預けるんではなくて、やっぱり政治も含めて国会もみんながやっぱりそういう新しい社会を作るために努力していかなければいけないんではないかと私自身も思っております。是非頑張っていこうと思っています。 時間の関係で、あともう一問だけ環境教育について質問させていただいて、終わりにしたいと思うんですが、環境という問題の本質、これは企業人もあるいは国民意識もみんながやっぱり環境に対してきちっとレベルアップしていく、自分たちの地球を自分たちがやっていくんだ、こういう意識のアップが非常に大事じゃないかなと思うんですね。その意識の線上で見れば、やはり教育において子供たちが学校教育の中で環境に対して物すごく意識しやすいような取組をどういうふうに作るか、こういうふうなことではないかと思うんです。 幸いにも今年度から文部科学省の方で総合学習の時間というのが出て、その中で恐らく環境教育というのをとらえられる担任の先生もおられるでしょうし、あるいは食の教育とか、いろんなものが出てくるんだろうと思いますが、是非そういうものも活用していただきたいんですが、それにとどまらず、できれば、やはり学校教育の中で国語、社会とかありますが、その中に環境という科目もあって、そこで子供たちに教えられるぐらいの気持ちが必要なんではないか、私自身はそんなふうに思っておりますが、文部科学省来ておられますか。 是非その辺の文部科学省としての取組を最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(玉井日出夫君) お答えを申し上げます。 環境教育、大変重要でございまして、従来から社会、理科、家庭科等の教科や、あるいは道徳、あるいは特別活動、こういう中で環境教育の充実が図られておりますが、その重要性にかんがみ、委員も御指摘いただきましたとおり、この四月から小中学校で新しい学習指導要領が全面実施されるわけでございますが、その中で各教科等の取組を更に充実すると同時に、新たに総合的な学習の時間を創設いたしました。 これはもう委員御案内のとおり、知識の暗記や表面的な理解にとどまるのではなくて、体験的な学習だとか問題解決の学習を通して児童生徒に実感を伴った理解を促して、そして自ら学び、自ら考える力をここで養っていきたいと、こう思っております。 この四月からでございますが、既に移行措置として十二年度から各学校いろんな取組が行われておりまして、その中で環境問題も大変取組が行われておりまして、先ほどの御質問の中でもごみの御指摘がございましたけれども、例えば、リサイクルやダイオキシン、身近なごみ、燃えないごみなど課題に応じた訪問先を考え、実際にごみの焼却場に行ったり、あるいはリサイクル関係施設、産業廃棄物処理業者、市役所等に実際に子供たちが訪問して、自ら調べ、自ら考える、そういう具体の活動がなされておりますので、これらの充実が図られることを期待し、また文部科学省としてもそれに対する様々な施策を講じてまいりたいと思っております。 なお、御指摘の環境という新教科でございますけれども、一つの御提案とは考えますけれども、やはり学校教育全体で今続けておりますし、それからやっぱり他の教科とのバランスということも考えればいろいろな課題がございますので、先ほども申し上げました、この新しい学習指導要領が正しく充実し、しかも教科横断的、総合的な学習としての総合的な学習の時間がいよいよ本格的に始まりますので、その面でのまず充実を図ってまいりたい、かように思っております。
○段本幸男君 環境という問題は、やはり私も単に質問者ではなくて、自らやっぱり実施者にならなきゃいけないんだと思っております。今日も各省の方いろいろ出ていただきましたが、やはり自分の省だけではなくて、やっぱり環境というものをとらまえてみんなが作っていく、こういうことが大事ではないかというふうに思っております。 是非環境行政が一歩でも半歩でも前に出るように御期待申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小宮山洋子君 民主党の小宮山洋子でございます。 私の持ち時間の中で温暖化防止の問題あるいは市民とともに行う自然再生事業、そして化学物質への対策などについて伺っていきたいと思います。 まず初めに、八月の二十六日から南アフリカのヨハネスブルクで開かれます持続可能な開発のための世界サミット、ヨハネスブルク・サミットと言われていますが、これは十年前にブラジルのリオデジャネイロで開かれた地球サミットで採択されましたアジェンダ21の実施状況を検証して、今後の戦略を示すということが目的なのだと思います。 日本ではとかく温暖化防止のことだけに焦点が合っているように思いますが、そのほかにも貧困の問題とか多くのテーマがあると思うんですが、その全体のテーマには日本はどのように取り組んでいるんでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) 委員御指摘のとおり、ヨハネスブルク・サミットでは、地球温暖化等の環境問題だけではなくて、経済や社会の開発の問題も重要な議題となる見込みでございます。例えば、開発途上国における貧困問題等も大きな課題となると思われます。 このように幅広いテーマに対して我が国として取り組んでいくためには、政府一体となった準備が必要であることから、関係府省の局長クラスで構成する持続可能な開発に関する世界首脳会議準備委員会を二月の二十五日に設置いたしまして、三月七日にはその第一回の会合を開催したところでございます。 今後、我が国の経験と知恵を生かし、サミットへの具体的な貢献策を練り上げていく予定でありまして、その際には、政府だけでなく、各界の関係者との連携も密にしたいと考えております。
○小宮山洋子君 是非NGOの皆さんなどの意見も聞きながらやっていただきたいと思います。 それで、このサミットの準備のために世界を五つの地域に分けて準備会議が持たれていますけれども、日本はアジア太平洋地域の準備会議でどのようなことを主張して、どのような役割を担っているんでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) アジア太平洋地域準備会合では、我が国の経験や取組の現状を踏まえまして、循環型社会の形成、科学的知見の活用、環境教育の充実などの事項につきまして具体的な提案を行ったところでございます。提案の多くが本地域の重点事項として採択されまして、地域綱領に盛り込まれたところでございます。 私自身も出席いたしました二回目の世界規模でのサミット準備会合でもこのような我が国としての重点事項を主張いたしまして、議長から提示された文書にその一部が盛り込まれております。引き続き我が国の主張が国際社会で認められるように努力していきたいと考えております。 一方、ヨハネスブルク・サミットでは、各国政府や各界の関係主体による具体的なイニシアチブを集めた文書を発表することが予定されておりまして、この文書にも持続可能な開発に向けた我が国の具体的な提案が盛り込まれるように準備をしてまいりたいと考えております。
○小宮山洋子君 幾つかのことを提案していらっしゃるんでしょうけれども、例えば、私が聞いたところでも、水田や森林を持続的に利用するアジア的伝統の中に新しいモデルがあるという主張をされたりとか、幾つかのことをされていると思いますので、今おっしゃったように、是非具体的にリーダーシップを発揮してやっていっていただきたいというふうに思います。 そして、この環境委員会で大木大臣と質疑をさせていただくのは初めてですので、予算委員会でも伺いましたけれども、やはり大臣としてこのサミットで京都議定書を発効させること、これは国内の準備ももちろんですし、アメリカへの働き掛けを含めて、そのことへ向けて、発効へ向けての決意を是非簡潔に伺いたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 既に予算委員会の方でもいろいろと御質疑をいただきましたけれども、確かにアメリカをできれば入れてヨハネスブルクでこの京都議定書を発効させたいんですが、今のところなかなかアメリカの態度がはっきりしないということですから、アメリカとは引き続き交渉をいたします。 それで、先ほど申し上げましたけれども、京都議定書の枠内ばかりじゃなくて、それ以外でもいろいろと協力できるところがあるわけでございますから、私も大臣就任以来、既にアメリカの環境大臣等とはいろいろ電話会談はやっているんですけれども、いずれ、四月ぐらいに向こうから来るという予定になっておりますので、そこでまたひとつじっくりと話をしたいと思っておりますし、それから今年はサミットがカナダで行われますので、カナダでG8の環境大臣会議ということも予定しておりますから、ここでもまたひとつG8としての取組ということもしっかりと議論いたしたいと思います。 いずれにいたしましても、十年に一回のサミット会議が今度はヨハネスで行われるわけでございますから、それへ向けて是非とも京都議定書及び関連の法律がきちっと通るように、ひとつこれから全力で頑張ってまいりたいと思いますので、またひとつ国会でもよろしくお願いしたいと思います。
○小宮山洋子君 日本国内の取組なんですが、総理を本部長とする地球温暖化対策推進本部で既に京都議定書締結に向けた今後の方針が二月に決定をされていますね。今日の夕方、新しい新大綱が決定をされる、そして計画が作られていく。どうもそこの関係が国民の方には分かりにくい、作業の手順が明らかにならないということもあるんですけれども、そこのところを分かりやすくちょっと説明を、段取りを説明していただけるでしょうか。
○副大臣(山下栄一君) 方針と新大綱と計画の関係ということで、確かに分かりにくくなっているというふうに私も思っております。 二月十三日、今もお話ございましたけれども、これは地球温暖化対策推進本部、これは閣議決定でできたものですけれども、この本部において京都議定書の締結に向けた今後の方針を決定したと。その中で、この温暖化対策につきましては京都議定書締結の承認を何としてもやりたいと。それと、この承認に必要な国内法の成立に万全を期すということもこの方針に書いてあると。それに先立って地球温暖化対策推進大綱、いわゆる新大綱を策定するということを決めたと。この決定に基づいて、政府一丸となりまして新しい大綱案を取りまとめて、今お話ありましたように、今日の夕方、推進本部で決定すると、こういうふうになっておるわけでございます。 計画につきましては、これは、先ほども申し上げました国内法というのはこれは地球温暖化対策推進法の改正という形でございます。そこで計画を策定すると、こういうふうになっております。この計画の策定は議定書の発効後行うと、こういう手順でございます。
○小宮山洋子君 伺ってもなかなかすっきりと分からないんですよね。これは必ず国民が協力をするというか、一人一人が努力をしなければできないことだと思うので、新大綱というのはそれの核になるものだと思いますから、その作られる、決定される過程が、だれの責任でどのように作業が進められているのか、もっと分かりやすくオープンであっていいのではないかと思います。 国民にとっては何がどのように進んでいるのか分かりません。どうも見えないところで省庁間の駆け引きが行われているのではないかとか、数字合わせが行われているのではないかとか、マスコミのいろいろな記事によってそんな推測をすることになってしまいます。その辺りの、どういうプロセスでだれが責任を持ってこれが決められていくのか、そこへ国民の参加がもっとできなかったのか、その辺りのことを伺いたいと思います。
○副大臣(山下栄一君) 新大綱の件ですけれども、その前の大綱は、御存じのように平成十年六月に策定されたと。これはもう推進本部の決定で行われたと。その見直しが新大綱ということになっておるわけでございます。例えば、中環審におきましても、中環審地球環境部会でこの温暖化対策について様々な意見が交換されてきたと。そういうことを基本的には踏まえて、関係各府省挙げてこの新大綱の策定作業に取り組んだということでございます。 ただ、今、委員御指摘ございましたように、今日夕方発表される新大綱の中には数字も書いてあると、その数字はだれが決めたんだと、国民は知らぬぞと、国会議員も知らぬぞという、そういうことになっているわけですけれども、私はこの新大綱については行政の責任の下に推進本部が責任を持って決める運びになっておると、位置付けだというふうに思います。国民の意見の反映という観点では不十分だというふうに私も感じます。 じゃ、どうするんだということでございますけれども、これは、今回提案される予定になって、まだ閣議決定されておりませんけれども、この法律の中で計画というのを作ることになっておると。その新大綱を基礎としてという表現になるというふうに聞いておりますけれども、この新大綱を基礎として計画を作ると。計画を作る段階でこれは様々な国民の御意見をちょうだいして作る必要がある、作らなきゃならないと、このように考えております。
○小宮山洋子君 今おっしゃった特に計画は国民一人一人の協力が必要なのですから、その参加を是非いい形で求めるべきだと思います。 とかくこれまで政府の方で決めたことに国民の意見を反映するといっても、パブリックコメントを求めて、それで用が済んだというようなことが結構多いんじゃないかと思うんですね。そのパブリックコメントを出しても、それがどのように反映されたのかされなかったのかそれも分からない、そんなことでは困ると思いますので、こうした形だけの参加ではなくて、具体的に、今、副大臣もやはり国民の参加、不十分だったとおっしゃるのですから、どういうふうにして国民の参加を実質的に可能にすることをお考えですか。
○副大臣(山下栄一君) 具体的にどういう形で国民の御意見をちょうだいしていくかということ、私は様々な工夫をする必要があるというふうに思います。パブリックコメント、形式的であってはならないと、おっしゃるとおりだというふうに思いますし、これをこういう形で反映したよということをきちっとやはり分かるような形で国民の皆さんにも知らせていく必要があると、このように考えます。 法律の形式的な手続では、計画をとりあえず策定をして、そしてそれに様々な国民の御意見をちょうだいする、それをパブリックコメントと言っておるわけですけれども、それを実質的なものにする工夫をしていく必要があるというふうに思いますし、そういう観点からも環境省も様々な配慮をしてまいりたいというふうに思います。 いずれにしても、国民の協力なくして、国民というのは先ほども私申し上げましたように、産業界が別に国民であるわけじゃないと思いますし、国挙げて、いわゆる国民挙げて取り組まないとこのことは達成できないと。認識の転換だけじゃなくて、行動の転換を促さないとできないという大変な課題ですし、そのためにも自主的な手法、規制的手法、場合によっては経済的手法、様々な手法を駆使しながらこれをやっていく必要があるというふうに考えます。
○小宮山洋子君 具体的な削減の仕方について伺いたいと思いますけれども、日本の削減目標では森林吸収源の利用が最も大きな割合を占めているわけですね。 それで、森林吸収源の定義を改めて伺いたいと思うんですが、大臣が議長をされましたCOP3では、新しく植林をしたものだけ認めていたんだと思いますが、それが、既にあるものにもボンの会議辺りで拡大をされたんでしょうか。その現在使っていらっしゃる森林吸収源の定義、そしてそれをどのようにしてどれだけ吸収されているのかを量るのか、それを伺いたいと思います。
○副大臣(山下栄一君) 森林等の吸収源の定義につきましては、昨年開催されましたCOP7におきまして国際的に最終合意がなされたと。そして、京都議定書の第三条三項では、一九九〇年以降に行われた土地利用変更を伴う新規の植林、再植林、また森林減少に伴う吸収量を計上すると。三条四項では、九〇年以降に人為的に活動が行われた土地を対象にしまして森林管理、農地管理、放牧地の管理、植生回復、都市緑化等の中から締約国が選択をしてそれに伴う吸収量を計上すると。この両方を合計しましてその国の吸収量とするということに昨年の会議、マラケシュ会議でなったわけでございます。 また、この測定方法ですけれども、これは科学的な検討が必要なもので、まだこれからの課題であるというふうに自覚しておりますけれども、この決定は来年、平成十五年、COP9で決定する段取りで、今後約一年半掛けましてIPCCで検討を行うことと、こういうふうになっております。 環境省といたしましても、林野庁ともよく連携をしまして、計測方法の国際的な検討に積極的に参加するとともに、我が国における適切な、かつ必要な計測、報告等のシステムを開発、確立をすることに貢献していきたいと、このように思っております。
○小宮山洋子君 何度も伺っていつも私不思議だと思うんですけれども、その測定方法が分かっていないのにそれを一番の目標にするというのは、何かこの数字全体が実現可能なものなのか非常に疑わしいなという感じを改めてまた持ってしまいました。そこは非常に、だから数字合わせと言われるのはそういうところにあるんじゃないかと思うんですね。 そのことと、先ほど国民の意見を聞くことでも大臣何かおっしゃりたい表情でいらしたので、併せてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) ちょっとまず私から細かいことを。 今度出てまいります大綱、それに対して先ほどから、もっと国民の声を聞くべきじゃないかというようなことで、いろいろとパブリックコメント云々というような話もございましたけれども、これは正直に申し上げますけれども、この数字をある程度きちっと書き込むという作業になりますと、これはもういろんな人の意見を聞かなきゃならぬということでございまして、同じ問題についてもいろんな立場によって全然違うわけでございます。もちろん、環境省がまとめということではやっておりますけれども、それぞれの省が、例えば経済産業省だとか農林省だとか国土交通省だとか、みんなそれはその役所がやっぱり自分の所管事項については直接の責任官庁ですから、やはりそれはいろいろと取りまとめるという仕事もやらなきゃいかぬということでございますから、今のこの、今度、今日決めます大綱についても、それについて今の段階でというか、今できる前の段階でパブリックコメントすることはかえって正直言って混乱が生ずるので、まずはそれを一応作り上げて、それをまた国民にお示しをして議論をしていただくと。それからまた、今後それについて手直しする必要があるならばいつでもできるわけでありますから、そういうことも含めて、今の段階では、いわゆる常識的に言っておりますパブリックコメントという形ではなくて、一応各省が責任を持って、そしてそれを我々で、環境省で取りまとめて全閣僚の参加しております会議でそれを一応承認していただくという形にしておりますので、そこのところはそういうふうに御理解いただきたいと思います。
○小宮山洋子君 今、大臣がそれを示して手直しもというふうにおっしゃったんですが、手直しをすることもあり得るということでよろしいですか。
○国務大臣(大木浩君) これは、大きく言いますと、今の計画を一応節目節目で見直そうということですから、具体的には二年目に、それから五年目にひとつもう一度見直すということが大きな姿としては決まっております。 そのほか、もちろん毎年また、そのCOPというのは毎年あるわけですから、そういうところでいろいろとまた国際的に議論が出てくるのは当然それは参考にしながら、我々としてもこれからの方針というものを固めていくというところはあると思います。
○小宮山洋子君 今申し上げているのは、この新大綱から計画にかけて国民の意見をどう入れるかと言っていることなので、その二年後、何年後の見直し、手直しということはちょっと話が違うと思うんですね。是非、今度作り上げるところへ国民の意見をどう入れるかということを、先ほど副大臣もちょっとおっしゃいましたけれども、しっかりとやっていただきたいというふうに思います。 それで、民生部門がプラス・マイナス・ゼロの予定だったものが二%削減と、こう厳しいものになったことについて、いろいろ財務省の関与などの記事も出ておりましたが、予算委員会でそれはないということでございました。今、九〇年に比べて九九年は民生部門一七・五%も増えているのに、これを二%減らすというのはプラス・マイナス・ゼロでも大変だと思いますが、かなりなことだと思うんですが、具体的にはどういうふうにしてそこを進めていかれるんでしょうか。
○副大臣(山下栄一君) 民生部門につきましては、今もお話がございましたように、これは大変な努力が必要であるというふうに思います。家庭における家電製品の大型化、多様化、保有台数の増加や、業務部門におけるオフィスビルの床面積の増大などがこの増加につながっているというふうに認識しておりまして、これを踏まえた削減対策が重要であると。 こういう観点から、政府としては、新大綱におきまして、オフィス等におけるエネルギーシステムの導入、これは省エネを中心とする集中管理システムという観点でございます。また、省エネ性能の高い住宅ビルや家電製品などの普及、これは製品の開発そして購入という、そういう意味での普及による排出削減とともに、国民一人一人の取組を推進していくための仕組みとしての温暖化対策診断、また自治体における、自治体というよりも地方における様々な国民のネットワークづくり、こういうのを活用しまして、個々の具体的な取組を推進していきたいと。 また、これは環境省だけの問題じゃございませんけれども、環境省といたしましては、環の国くらし会議、先ほどもお話ししましたけれども、二月からスタートしたわけですけれども、これをフルに活用しながら、国民の行動スタイル変革のための運動を展開していきたいと、こういうふうに考えております。
○小宮山洋子君 なかなかそれでうまくいくと、すとんと落ちませんけれども、やっぱりこれはいろいろな形で国民が積極的にかかわる形を取らない限り、幾ら、くらし会議でどなたかがおっしゃっても、そのとおりにいくとはなかなか思えませんので、是非、その一人一人の参加をどれだけ促すかということがやっぱりかぎなんだと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、産業界が七%削減に反対しているということもあってか、二〇〇二年から二〇〇四年の第一ステップ、三つのステップに分けている第一ステップでは、どうもほとんど何もしないような計画になっている。これでは進むのかどうか、納得できないのですが、その経済と環境の両立を図るという政府の方針を実現する、それも結構なんですけれども、そのためには業界全体がその気になって取り組まなければ駄目だと思うんですね。その業界の方の顔色を見ているというと言い方が悪いかもしれませんけれども、なかなかちょっとすぐにやるのは難しそうだから、二年間はとにかく実質的にほとんど何もしなくてもいいよと、そういうことでは困るのではないかと思うんですが、いかがでしょう。
○副大臣(山下栄一君) これは国民も同じだと思いますけれども、国民の取組もそうだと思うんですけれども、自主的な取組で達成されればそれは一番いいというふうに思うわけです。それだけでは済まない部分もあるだろうと。先ほど申し上げましたように、規制的な取組もあるでしょうし、また様々な経済的手法ということも考えられる。産業界に対する対応につきましては、自主的取組が中心になっておるという、御指摘のとおりでございます。 ただ、政府がぼおっと見ているというわけではなくて、産業界の創意工夫を生かすように働き掛けていくと。働き掛ける方法は経済的手法もあると思うわけでございますけれども、その際、我が国の経済活性化にもつながる環境と経済の両立する仕組みを整備する、これが基本方針というふうになっております。様々な地球温暖化対策のためのビジネスチャンスを広げていく、こういう観点からも、産業界の取組も始まっておりますけれども、働き掛けてきているところであります。 また、経団連におきましても、自主行動計画等、取り組んでおるわけでございますけれども、この取組については評価しております。第一ステップとしては、第一ステップとしてはその取組内容の透明化、信頼性、実効性を確保しつつ、一層の取組を、また働き掛けをしてまいりたいというふうに思います。 政府といたしましても、地球温暖化防止に係る技術革新、これは燃料電池や太陽光発電等を支援していく予算等の措置でございます。また、取組効果の評価手法の開発、特に中小零細企業につきましては、こういう取組効果がどういう評価があるのかということにつきましての自己チェックできるマニュアル等を作成する、こんな観点から産業界の自主的取組を促進する施策を進めてまいりたいと、このように考えております。
○小宮山洋子君 それはぼうっとしているわけではないと、ぼうっとされていては困るわけですけれども、インセンティブを働かせるものとして、川口前大臣は環境税についてかなり積極的な意見をお述べになりましたけれども、大木大臣はどのようにお考えでしょうか。もし取り組んでいきたいということであれば、現在、環境税の検討というのはどこでどのように進められているのでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 環境税と申しますか、先ほどもお話ございましたけれども、いろんな措置を進めるためにはあめも要るしむちも要ると。いろんなものが総合的に組み合わせてやりませんと、なかなか効果が出てこないと思います。 環境税はもちろんその一つの大きな、何と申しますか、可能性のある考え方だと思いますが、環境税につきましてはいろんなところで、むしろ環境税という形ばかりじゃなくて、税の見直しというのは御存じのとおりに党でも私の方はやっておりますし、それから政府税調もございますし、それから環境委員会、失礼、環境省としてはまたいろいろな、中央環境審議会というようなところで議論していただいておりますから、既にそちらでは環境税というものは引き続ききちっと勉強しろということになっていますから。 ただ、きちっと勉強しているだけじゃなかなかあれなんで。これは、これからのやはりいろいろな、日本の経済全体の今のいろいろと不況対策というふうなことも言われていますから、そういったようなことも一方においては議論されている中で、私どもとしては、環境税というのは一つの手法としては非常に価値のあるものではないかということで取り組んではおりますが、これは今のところは、今回の大綱なりあるいはその法律、あるいはその条約を御審議していただくときの前提とはしていないと。前提とはしておりませんけれども、今後引き続き真剣に勉強していきたいと、そういう形でございます。
○小宮山洋子君 次に、各国への働き掛けなどについて伺いたいと思うんですけれども、京都議定書が発効するためには五十五か国以上の批准と、批准した先進国の二酸化炭素削減量の合計が九〇年の排出量の五五%を占めなければならないと。そのためにはロシアの批准というのが焦点の一つだと思いますが、ロシアに対してはどのような働き掛けをしていらっしゃるんでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) もう御指摘のように、ロシアが入るか入らないかというのがもう必須の条件でございまして、このために今年の二月に、日ロ外相会談の場においては、川口外務大臣からイワノフ外相に対しまして、早期に京都議定書を批准してほしいというような旨を要望したところでございます。 また、今後は、先ほど大臣も触れられましたが、来月に行われるG8環境大臣の場なども通じて、ロシアに対して京都議定書の早期締結に向けた働き掛けを行ってまいりたいと考えております。
○小宮山洋子君 是非、強力にお願いをしたいと思います。 そして、懸案のアメリカについてですけれども、先月末から今月に掛けて開かれました第二回日米事務レベル協議では何が決まったんでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) 今年の二月末に開催されました科学技術に関する日米事務レベル協議でございますが、気候モデルの精度の向上、地球の大気や海洋の観測の批准を含む三十以上の研究活動の候補が見いだされたところでございます。これらの共同研究によりまして科学的知見を高めることは、今後、米国や途上国を含むすべての国が参加する共通のルールの構築に資するものであると考えております。
○小宮山洋子君 その共同研究の成果、これは京都議定書の枠の外で使うことになるんですか。
○大臣政務官(奥谷通君) 特にその枠の外であるとか内であるとかいう意識ではなくて、役立つものは何でもしていこうと、こういうような意味だと思います。
○小宮山洋子君 アメリカはこの共同研究ということを発表資料のときに随所に書いていまして、三月の初めに来日をしました国務省のハーラン・ワトソン氏、この方がオーストラリアで、日米が共同研究で提携することになったということをアメリカ案を受け入れたかのような発言をしている、こういう報道がございます。 こうしたことを共同ですることがアメリカを京都議定書に引き戻すことにならないのではないかと、そういう心配があるんですけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) 今回の日米共同研究の協議は、温暖化問題の解決には科学技術の推進が必要であるという昨年七月の日米ハイレベル協議における共通認識に基づいて実施されているものでありまして、日本が米国の温暖化対策を受け入れたとの指摘は当たらないと思っております。また、米国がそのように解釈しているとも聞いておりません。
○小宮山洋子君 そちらで聞いていらっしゃらないかもしれませんけれども、私が入手しているものでは、オーストラリアでそのような発言をしているということもあるんですね。ですから、京都議定書の枠外ということではないと、共同で研究をするのはいいとおっしゃるんですけれども、一方では各国が京都議定書への批准の作業を進めています。その一方で、日本、オーストラリア、カナダとアメリカは共同研究の提携関係を結んでいる。そうすると、一見すると、取り方によっては何か二本柱ができている、選択肢が二つあるみたいな取り方をしているところもあるのではないかという危惧があります。 そういう心配に対してはいかがでしょうか。
○大臣政務官(奥谷通君) ただいまの御質問は、この研究、共同研究の取組が各国の批准に混乱させるんじゃないかというような意味合いのものだと思いますが、科学技術に関する日米事務レベル協議において取り上げられた共同研究活動というのは、気候変動に関する科学的知見の向上に寄与するものでありまして、各国の京都議定書批准に支障を来すものであるとは全く考えておりません。
○小宮山洋子君 日本が考えていなくても、そういうふうに取る国があったら困るということを言っているのであります。 この温暖化への取組の最後に大臣に伺いたいと思うんですが、四月に予定されています、先ほどもおっしゃいました日米ハイレベル協議の場などで、是非、やはり京都議定書にアメリカも戻るように強く説得をしていただきたいと思いますし、また、今私が申し上げたような共同研究が別の柱になるんじゃないかというような懸念を払拭するためにも日本は発効のために努力をする、その発効を目指しているというアナウンスメントをもっと強くしていただくことが混乱を防ぐことにつながるのではないかと思います。 この国会、六月上旬までに国会で決めれば発効の手続、間に合うとも聞いておりますので、その期限までに必ずやりたいというお約束も含めて、今の点、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 本日、例の大綱というのを本部で、地球環境の問題の本部で決めていただくわけでございますから、これは、あくまでそれも一体として、条約とそれから法律とこの大綱とを一体として京都議定書をできるだけ早く通す。それはもう今日、今日もまたそういうことをひとつはっきりと国民に向かっても申し上げたいと思いますし、また、四月にアメリカを始めとしてG8の大臣と会うときにはその場でもきちっと申し上げたいと思います。 この条約なり法律を通すのは、私ども一生懸命やりますけれども、これは国会でやっていただかないといかないわけでございますので、是非ひとつ、私どもも一生懸命やりますから、どうぞ国会においても各党の御協力をお願いしたいと思います。
○小宮山洋子君 それでは、次の質問に移りたいと思いますけれども、自然再生事業、そのために市民と行政が協力をして行う新しい形の公共事業が各地で行われ始めているのだと思います。その中に、霞ケ浦に豊かな自然ときれいな水を取り戻すためのアサザ・プロジェクトというのがございまして、これが割とうまくいっている例なんだと思いますけれども、課題も幾つかあるので伺いたいと思います。 その前に、全国でそうした自然再生事業、市民が主体的に行って行政と協力してやっている、これは幾つぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(塩島高雄君) お答えいたします。 河川は地域共有の公共財産でありまして、地域住民と行政とが共通認識を持ち連携していくことが重要であるというふうに考えております。 旧河川審議会からも河川における市民団体等との連携……
○小宮山洋子君 時間ないんで、聞いたことだけ答えてください。
○政府参考人(塩島高雄君) はい。 現在、河川事業にかかわりませず、港湾、公園も含めまして、現地の工事事務所、都道府県におきまして多種多様な連携方法の下で非常に多数の団体との取組が行われております。 二年前の数字でそういう取組をしている団体が千六百あるというような数字もございますが、それは非常に多種多様にわたっておりますが、アサザ・プロジェクトはこれらの多数の取組の中でも先進的な事例であるというふうに認識しております。
○小宮山洋子君 この霞ケ浦では、NPO法人のアサザ基金がコーディネーター役をしていまして、市民と行政が一体になって事業を行っていると。ここにあります、下敷きになっているんですけれども、浮葉植物、浮く葉っぱの植物のアサザを育てて植える、そのことでここにほかの生き物もまたすみ着けるようになる。それで、波を弱くしないと育たないので、雑木林で木を育ててそれをそだに使うと。里山の再生も含めてうまい形で回っていると思うんですが、これはなぜうまくいっているんだと思われますか。
○政府参考人(塩島高雄君) きめ細かい自然環境の管理を行うために、流域の様々な主体の横の連携が非常に重要であると思います。 アサザ・プロジェクトでは、特定非営利活動法人アサザ基金が中心となりまして、国土交通省だけでなく流域の小中学校、それから大学などの研究機関、森林組合、漁業協同組合、その他多様な主体の連携を図っているという点に特徴があると思います。 このように市民団体がコーディネーターとして、あるいは仲介役となりまして、個々の組織、機関をつなぎ、大きな市民運動として展開している点がこのプロジェクトの特徴であるというふうに思います。
○小宮山洋子君 ひとつ環境省、環境大臣、伺いたいんですけれども、地域の住民を上手に結んでとにかくいろいろな形で組み合わせてやっているんですが、その一つのかぎが、今もちょっと答弁にありましたように、百七十校もの小学校の子供たちがアサザを育てて植えることに参加しているんですね。これは、自分たちの住んでいる地域の自然を生かし、あるいはその自然を取り戻すために自分たちがそこへ参加できる。これこそやっぱり生きた形の環境教育のモデルだというふうに思うんですけれども、こういうようなことをもっと上手に育てていくということを環境省はどういうふうにお考えになっていますか。
○政府参考人(炭谷茂君) ただいま先生言われましたアサザ・プロジェクト……
○小宮山洋子君 先生と言わないでください。
○政府参考人(炭谷茂君) はい。 これにつきましては、流域の小学生が参加して本当に体験に基づく環境教育の活動の好例だというふうに認識いたしているわけでございます。 これにつきましては、環境省は、例えば環境白書で紹介をいたしますとか、また地球環境基金での助成、これは八年度から十一年度に掛けて行っておりますけれども、このような推奨事例、また、本プロジェクトに参加している地域のこどもエコクラブについては、そのニュースレターで全国に紹介するという形でこのような事業を支援しているところでございます。
○小宮山洋子君 大臣も手を挙げていただいたので。
○国務大臣(大木浩君) 今の実態は、今、局長からも話がありましたけれども、私は小学生とかそういった若い人への環境教育というのは、どうも机の上やら紙だけでやっていては駄目なんで、やっぱりその場へ持っていって、本当にその環境の中に入っていただいてどういうことだということを実際に体験していただくことが非常に大切だと思いますので、これ私どもだけでもできませんけれども、文部省とも協力し、あるいはほかの市町村とも協力していただいて、できるだけそういう場を設けるようにまたひとつ努力をしたいと思っております。
○小宮山洋子君 今、いい方のお話を幾つかしましたけれども、課題になっていることもあるんですね。そのことを何点か伺いたいと思います。 一つは、国土交通省が予算を付けているわけですが、公共事業のスケジュールと自然のリズムが違う、また小中学校と連携したプロジェクトですと、新学期から授業がスタートしなければいけないわけなんですね。ところが、四月から新授業が始まっているのに契約は十二月の末だというようなことがありまして、ここでは委託費が出るまで一人何百万円もの立替払をしているという実態がございます。これは何とかならないものなんでしょうか。
○政府参考人(塩島高雄君) アサザ・プロジェクトにつきましては、特定非営利活動法人アサザ基金と協定を交わしまして、アサザの植付けなどの活動を委託しているところであります。今年度は活動内容の調整などに時間を要したために十二月の委託となりましたが、今後はできるだけ早く委託できるよう連携を密にして取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小宮山洋子君 やはりこの辺は運用上で改善できると思いますので、是非取組をお願いしたいと思います。 それから二番目、契約の相手が地元の事務所ではなくて、具体的に言いますと、国土交通省河川局関東地方建設局というどこか離れたところの上部のところと契約をする。現場から遠いところにあるのでいろいろ不都合があるということがあるんですね。これもやはり運用上でもっと地元でできるようにするということは可能なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(塩島高雄君) アサザ・プロジェクトに関する委託につきましては、協定を締結して委託するという方法を取っておりますため、現在、関東地方整備局となっておりますが、そことアサザ基金との契約という形を取っているわけでございますけれども、事務手続につきましては、現地の霞ケ浦工事事務所を窓口として行っているところであります。 今後とも、事務手続の効率化、円滑化にはできるだけ努めていきたいというふうに考えております。
○小宮山洋子君 もう一点、これは先ほど申し上げたように、そだにする間伐材もちゃんと環境に配慮をして雑木林の再生をしている。環境調査を行って産地証明書も付けてこちらのプロジェクトがやっているところからは出しているのですが、これがどうも商売になるということで民間の業者が入ってきてしまった。そうすると、これは市場価格で競争をしたらとても勝てないわけですよ。やはり、こういうプロジェクトの中でやっているのですから、産地証明の付いたものを買い上げるというふうにするべきだと思うのですが、現在は同列に、同じように買われているということで、非常に現地は困っているようなんですが、これはいかがでしょうか。
○政府参考人(塩島高雄君) 霞ケ浦工事事務所ではそだを使用した消波工の建設工事を競争入札によりまして発注しております。効率的な工事の実施のため、工事の受注者は市場からそだを調達しております。そのため、必ずしも市民が参画した事業者からそだを調達するとは限らないということが御指摘だったと思います。 住民のニーズを的確に把握したり、それから市民団体が有する多様な知識やネットワークを生かした行政を展開するということは確かに重要なことであると考えております。しかしながら、また一方では公共事業の効率的な執行という要請があることもまた事実であります。 こういうような中で、市民団体等との連携につきましては、その具体的進め方につきましては研究しつつ進めるという状況でございます。今後とも、積極的な姿勢で市民団体等との連携に努めていきたいと思っております。
○小宮山洋子君 今の御答弁では全然積極的な姿勢というのは感じられません。 それで、確かに公共事業は効率よくやるために競争原理というのは一般論だと思いますけれども、この場合は、ここのアサザを育てることと里山の保全、その環境に配慮しながら雑木林を育てること、全部一体で市民と連携をして新しい形の公共事業をしようとしているんですから、そこはそういう原則論だけでいかれては、ここはやっぱり採算からいったら、それは民間業者がどんどん入ってきたら負けますよ。そうしたらやっぱりプロジェクト全体の仕組みが私はきちんといかなくなるのではないかと思いますので、ここはまた更に次回質問したいと思いますので、是非検討をしていただきたいと思います。 このような市民が参画をして自然再生のための事業をするというのは、これは本当に新しい公共事業としてこれからどんどん進めていってほしいと思いますので、これは環境省、国土交通省あるいは場合によっては農林水産省かかわるかもしれませんが、関係省庁で是非知恵を出して環境整備を進めていただきたいということを強くお願いをいたします。 そして、次に化学物質の問題なんですが、日本では、国際的に見て、化学物質の生物ですとか生態系に対する影響について環境政策の位置付けや対策が極めて弱いという指摘がございます。今年一月にOECDが日本に対して行った環境政策のレビューでも、日本の化学物質管理は生態系保全を含むよう規制の範囲を更に拡大すべきだということが勧告されています。 環境省は、このような化学物質の生態系への影響の問題についてどのような認識を持っているんでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 委員御指摘のOECDの勧告は、主として日本の化学物質審査規制法が人の健康の保護を目的としており、生態系保全の観点からの審査、規制が行われていないことなどを指しているという認識をしております。 環境省といたしましては、こうした生態系保全のための化学物質対策の拡充は重要な課題であるというふうに考えております。
○小宮山洋子君 昨年三月に、この委員会で民主党の岡崎トミ子議員の指摘も受けて、環境省は化学物質審査規制法の見直しについて検討中と聞いていますが、その後どのような状況に今あるんでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 我が国の化学物質の審査、規制において、従来からの人の健康の保護の観点に加え、生態系の保全の観点を追加するための方策について専門的な検討を行うため、学識経験者、産業界等の委員で構成される生態系保全等に係る化学物質審査規制検討会を昨年十月に開催、設置いたしました。 現在まで検討会は五回開催され、化学物質の審査、規制への生態系保全の観点の追加の必要性、生態影響評価の技術的対応可能性、生態系保全に係る審査、規制の在り方などについて議論がなされております。順調にいけば、今月末には報告書が取りまとめられる予定でございます。
○小宮山洋子君 経済産業省は、この化学物質の生態系への影響の問題についてどういう認識をしているのか、また化学物質審査規制法の共同実施官庁としてどのように今取り組んでおいでなのか、聞かせてください。
○政府参考人(増田優君) 化学物質の生態系への影響ということにつきまして、化学物質の管理において適切に考慮していくべき重要な事項だと我々認識しております。政府の環境基本計画におきましても、生態系における影響を適切に評価、管理していくということが挙げられているわけでございまして、そういうものを踏まえまして対応していきたいと思っている次第でございます。 そういうことでございまして、これまで、経済産業省におきましても、個別の化学物質の有害性の評価におきまして、動植物に及ぶ影響を評価する、そういうことを行うとともに、化学物質の排出把握管理促進法におきまして、動植物の生息あるいは生育に支障を及ぼすおそれのある化学物質、これを指定化学物質に指定をいたしまして、事業者に排出の把握及び化学物質の安全性データシートの提供というものを義務付けたわけでございまして、こういうものをベースにいたしまして、自主的な管理の促進というものも進めているところでございます。 いずれにいたしましても、化学物質の管理を進めていく上で、科学的な方法論に基づきましてリスクをきちっと評価をしていくということと同時に、社会経済的な観点も踏まえまして効果的なかつ効率的な化学物質の評価、管理をしていくということが大変重要だと思っておりまして、そのためには法律的な規制というもの、あるいは自主的な取組というようなものを併せまして、総合的に推進をしていくということが大変重要だと思っております。 当省としては、こういう考え方に基づきまして、化学物質の生態系への影響ということにつきましても、総合的な管理政策の枠組みの中で、関係省庁と連携を取りながら、生態系の保全ということに配慮をしながら取り組んでまいりたいというふうに思っている次第でございます。
○小宮山洋子君 環境大臣はこの問題についてはどのような御見解をお持ちでしょうか。そして、化学物質の生態系への影響の防止について今後どんな方針で取り組んでいかれるおつもりか、聞かせてください。
○国務大臣(大木浩君) 私もまだ大臣になりましてから日が短いんですけれども、その化学物質というのは、私が四年ほど前に環境庁の長官をやったときもいろんな意味での化学物質というのは大変に議論がありましたけれども、当時はやっぱり人間を対象にして、とにかく人間に対して害が出ないようにということの方がむしろ中心でなかったかということでありますけれども、最近は、いろいろと生態系保全のためのひとつきちっとした対策も進めろと、こういうことでありまして、うちの中でも、もちろんいろんな各省でそれぞれにやっておられますからそれはそれとして、うちの中でも今専門家を作ってそういった生態系保全ということを意識した化学物質対策というのを今勉強しておりますので、またそれから関係各省、厚生労働省、経済産業省等ともこれからも引き続きそれは十分に連絡を取りながら進めたいと思いますが、一言で言いますと、生態系保全ということを意識した化学物質についての対策というのは、今ちょっとあえて言えば私は遅れていると思っていますから、それは追い付くように進めたいと思っております。
○小宮山洋子君 もう一つ化学物質に関して、シックハウス症候群、化学物質過敏症について伺いたいと思います。 日本では、今、化学物質過敏症、シックハウス症候群にかかっている人が五百万人くらいいると言われています。住居の内装、建材、家具、日用品などから発生する化学物質によって、軽いものは目やのどの痛み、それからぜんそくが起きたり、いらいらしたり、だるさが出る、このような健康障害を起こします。中には、起き上がることもできず普通に生活できなくなっている人もいるんですね。私が取材をさせていただいた方でも、中学二年生のお嬢さんが、全然手も上げられない、ベッドから起き上がることもできない、そういうような深刻な症状があります。それなのに、治療法もまだ確定されず病気と認定されていないので、保険も利きません。 このシックハウス症候群、ほっておけないということが当然だと思うんですけれども、どこの省庁がどのように責任を持って対策を立てているんでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) シックハウス症候群の原因については、化学物質の中毒によるもの、あるいは化学物質の過敏症によるものというようなことを言われております。 私ども環境省では、化学物質の過敏症について、病態が未解明の点が多いということで、発症原因として疑われている化学物質による健康影響などの実態解明のための調査研究をしております。 この対策としては、現実には、化学物質の健康基準値の策定、それから建材についての防止対策、それから相談体制の整備など、幅広い観点からの対策が必要だと思います。 厚生労働省、国土交通省、文部科学省等の参加によりまして、シックハウス対策関係省庁連絡会議が設置されているところでございます。
○小宮山洋子君 この国会に、国土交通省、建材の規制を出されるのだと思いますけれども、今伺っているところでは二種類の建材の規制だけなので、そのまた組合せによってどうなるかなど、一歩としてはいいかと思いますけれども、これだけでは不十分なのではないか。 民主党では、さきの臨時国会に、新築や大規模な改築をしたときに化学物質の濃度を測ることを義務付けた法案を提出しているんですが、でき上がったもののチェックと併せてすることが必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松野仁君) お答えいたします。 去る三月八日に提出させていただきました建築基準法等の一部を改正する法律案におきまして、シックハウス症候群対策のためのホルムアルデヒドを発散するおそれのあります建築材料の使用制限及び機密性の低い住宅などを除きまして換気設備の設置の義務付けを導入することといたしております。 その際に、基準の作成に当たりましては、化学物質の室内濃度が高くなります夏、夏季の厳しい条件や、あるいは家具の設置を想定いたしますとともに、基準の合理性については実験で検証することといたしておりますが、この基準を守れば、通常、室内濃度が厚生労働省の指針値を超えることはないものと考えられる、そういう基準を設定するということを考えておりまして、建築材料及び換気設備の規制により十分な効果が期待できるものと考えております。 したがいまして、建築材料及び換気設備の規制に加えて、更に濃度測定まで義務付けるという必要はないものと考えております。
○小宮山洋子君 たしか国土交通省の調査でも現在建てられているものの二八%でしたか、それが基準をオーバーしていると。それが二種類の化学物質を規制した建材を使っただけで防げるというふうにはなかなか思えないので、私どもとしては是非出口の方でのチェックも必要だと、併せてそのことも審議をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それから、治療については、早急にその原因、治療法を研究していただきませんといけないと思いますし、同時に、やはり苦しんでいる人がいるわけですから、今、個別のことで、アレルギーとかいうことで保険を置く、個別に細かく適用というのはあると思うんですけれども、やはりこのシックハウス症候群というものをきちんと解明をして、それと同時に、やはりこのことによって保険の適用ができるようにしていただきたいと思うのですが、いかがでしょう。
○政府参考人(伍藤忠春君) まず、治療法の研究についてお答えいたしますが、御指摘のように、この問題は発生機序あるいは因果関係が大変複雑な問題でございますので、私ども十二年度から五つの研究班を設置をして、主としてその因果関係の解明でありますとか治療法の研究、こういったことを中心に今研究を進めておるところでございます。具体的な成果というところを上げるまでには至っておりませんが、今後も引き続き研究を進めてまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(中村秀一君) 医療保険の問題につきましてお答え申し上げます。 委員の方からもお話がありましたように、我が国の医療保険制度におきましては、疾病ごとに保険の適用の有無を定めているということではございませんで、例えば検査でございますとか処置でございますとか投薬とか、診療行為ごとに保険適用の範囲が決まっております。使える薬などが、例えば薬価基準に収載されているとか、検査方法が定められておりますので、その検査方法で適用されていると、できるかどうかと、こういうことだと思います。 いわゆるシックハウス症候群につきましては、頭痛でございますとか全身倦怠、筋肉痛、微熱などの症状が現れるものと、いろんな症状があると思っておりますけれども、こうした症状につきます検査、投薬、注射などの診療行為につきましては、現在のところの医療保険制度で適用の対象になっているというふうに考えております。 ただ、このシックハウス症候群、まだ確たる原因なり発生機序等不明なところもございますし、議論になっておりますように新しい治療方法の確立が必要でないかと、こういうことでございますので、新しい治療方法が確立されました場合につきましては、またその治療方法につきまして医療保険の適用がない、こういうような場合につきましては、その治療につきまして、当然のことながら有効性、安全性などを総合的に考えさせていただきまして、保険適用の可否について検討してまいりたいと思います。
○小宮山洋子君 私の持ち時間が三十七分までなので、あと二問聞きたいと思いますから、文部科学省、短く答えてください。 シックスクールと言われる学校での被害もあるわけですね。それで、不登校の子供のかなりの割合がこういうこともあるのではないかと言われていますが、シックスクールについても調査と対応が必要だと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(上原哲君) お答え申し上げます。 文部科学省といたしましては、平成十二年度以降、実態調査を実施いたしてございまして、その結果を踏まえまして学校環境衛生基準というものを見直してございまして、その検査方法とか室内の濃度基準を厚生労働省の公表したガイドラインに合わせてやってございます。 また、被害生徒の問題でございますが、被害を受けた生徒につきましての問題も非常に重要でございますが、先ほど来お話がありますように、非常に診断方法が難しいという面もありますが、平成十四年度から予算措置を取りまして調査を開始したいと考えてございます。 簡単でございますが、以上でございます。
○小宮山洋子君 最後に、この問題について大臣に伺いたいと思うんですけれども、これはそれぞれが違う大きさのコップを持っていて、そこがあふれ出すと症状が出る。だから、人によって違うわけですね。一回症状が出てしまうと、そのコップからあふれたものを減らさなければいけないので、全く化学物質のないところにいて治療しなければいけない。そのための施設が今、研究住宅という形で旭川市に一か所あるだけなんですね。 このような施設をもっと造っていく必要があると思いますし、環境省に伺ったら、外の環境はうちの担当だけれども家の中のことは知らないと。建材のことについては国土交通省だし、保険の適用とか治療のことは厚生労働省、子供のことは文部科学省。ところが、症状が起きているのは生身の一人の人間なわけですから。先ほど関係省庁連絡会議を作られたと言われましたけれども、患者の側にはそこが連携して、縦割りでなくちゃんと対応されているという実感がないわけです。 ですから、非常にこれは深刻な問題だと思いますので、是非リーダーシップを取って取り組んでいただきたいと思いますが、大臣にそれを伺って私の質問を終わります。
○国務大臣(大木浩君) シックハウスの問題は、今もお話ございましたように、従来、厚生労働省だとか国土交通省だとか、あるいはスクールの問題で文部科学省とかが連絡会議を作っておられて、どうも聞いていますと環境省の参加というのは少し後れて、後から入っていったような格好になっておりますから、これはやっぱり今お話が、現実にその病人がどんどん出ているということになれば、それをどうするかという話でありますから、うちの方としては、環境省としての化学物質過敏症に係るいろんな調査研究というもの、これはそういう調査研究できる人がおりますから研究はいたしますけれども、今おっしゃったように、現実に社会問題が起きているんだから、それをどうするかということについては環境省としてもこれから真剣に取り組みたいと思っております。
○小宮山洋子君 終わります。
○委員長(堀利和君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時まで休憩いたします。 午後零時三十六分休憩 ─────・───── 午後二時開会
○委員長(堀利和君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政の基本施策に関する件及び公害等調整委員会の業務等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○谷博之君 私は民主党・新緑風会の谷博之でございます。 早速でございますが、質問に入らせていただきたいと思います。質問項目が多いものですから、答弁の方は簡潔にお答えをいただきたいと思っております。 質問のまず第一は、産業廃棄物の最終処分場の施設確保に関する質問でございまして、これは先日の大臣の所信表明の中にもありましたように、廃棄物に関する行政が大変今重要な段階に入っているということを大臣は所信表明で御指摘をいたしております。そしてまた、今月の十五日に第三回の産業廃棄物行政に関する懇談会というのが環境省で行われまして、そしてその中で、特に今日的な廃棄物行政についての議論が今されております。 振り返りますと、平成九年の廃棄物処理法の改正で一部その条件を緩和したにもかかわらず、依然として都道府県では住民同意による施設づくりというものがその条件となっている県もございます。その結果として、こうした最終処分場がなかなかできないというようなこともあるわけです。 また一方では、ごみの広域化ということで、非常に広域にわたること、あるいはほかの県からごみが、廃棄物が流入するということ、こういうことについての関係とか、あるいは国と地方とのそういう役割分担についてどうするかということについてもまだまだ課題がたくさんあるというふうなことでありまして、どうもそういうものを手直しをするというか、見直しをするという目的を持ってこの懇談会が開かれているのではないかというふうに我々は実は推察をしているわけでありますが。 そこで、大臣にお伺いをいたしたいのでありますけれども、そういう流れの中で今回、私どもは六回ほどこの懇談会を六月ぐらいまで掛けてやるということで聞いておりますが、いわゆる平成九年の廃棄物処理法の改正の後、今日こうした懇談会を設置した経過と、そしてまたいろんな条件といいますか、要件をこの改正によってすることによって、その処分場の設置を推進しようというふうなことがあるのかもしれませんが、それによって現実に住民のいろんな理解というものが得られたのかどうなのか、この点についてまず最初にお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今、谷委員からいろいろと御質問ありまして、谷委員も従来からずっとこれには直接かかわっておられますので、私の手元にもいろいろと平成九年以来の、平成九年の処理法の改正等々のいろいろとこの資料があるんですけれども、それは重複いたしますのであえて省略いたしまして、こういった制度改正の一方でなお多くの都道府県で住民同意を求めているということでありまして、その両者の関係について、この一月から産業廃棄物行政に関する懇談会を開催しておる、これはもう先生が今おっしゃったとおりでありますが、ということで、我々としても都道府県からいろいろとヒアリングを行いながら、また今後の取組を検討してまいりたいと思っております。 そこで、特に今もお話しございました栃木県からは、住民同意の方式を見直し、自治会と事業者が協定を締結する方式を採用しているというようなこともお話がございましたので、こうした意見も参考にしつつ、懇談会で検討し、ひとつこの夏ごろまでに、今、事務方でも一生懸命やっておりますので、今後の方式についてまた一応のその方針を固めたいと考えております。
○谷博之君 今、大臣から御答弁がございましたが、ちょっとその点について私の方からもう少し説明をさせていただきながら、重ねてお伺いをいたしたいわけでありますが。 実は十五日のその懇談会で、兵庫県とかあるいは鹿児島県とか幾つかの県が現在のその取組の状況について意見を発表しておりますけれども、その中で栃木県は、平成八年に指導要綱を見直しまして、いわゆる個々の住民一人一人の同意書ということになれば金銭授受による様々な弊害等が起きるということで、これを地元半径五百メートルの区域の自治会や該当するところと協定を結んで、そしてその取組をしていこう、こういうふうな仕組みに変えてきました。 他方では、国は、先ほど言いましたように、平成九年に廃棄物処理法の改正をしたわけでありますけれども、具体的に栃木県はその後も住民同意ということ、つまり自治会との協定というスタンスをずっと続けています。残念ながら管理型の最終処分場はゼロなんですけれども、しかし一方では、一つの廃棄物の最終処分場ができるということは、その施設を中心に、その近隣の住民がずっと長くその施設のそばに住んでその運用を見守っていくわけでありますから、かなりこれはやはり住民とのしっかりとしたコンセンサスを得ておかないとやはり問題が起きるだろうと。 こんなことで私自身としては、特に、一方では、この最終処分場によっていろんな民間の業者が入り込んでトラブルが起きたり、あるいはまた不法投棄による住民のいろんなごみに対する不信感というものを持っているわけでありまして、そういういろんなことの問題をまず、不法投棄の監視をしたり、あるいはそういう民間の業者のそういうふうないかがわしい部分をしっかりとこれを正しながら、そういうものを前提にして初めて私は住民の信頼を得るためのそういう土壌づくりというものはできるんじゃないかというふうに思っていまして、私はそういう点でこの栃木県のやっているようなやり方、これは栃木に限らず、私の調査では十数県の県で同じようなシステムを取っているというふうに聞いておりますけれども、こういう基本的な姿勢には私は賛成をしているものなんですが、大臣にその点についてのお考え方をもう一度お伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今申し上げましたように、栃木県あるいはほかの方もあるかもしれませんが、栃木県を例にして申し上げますと、自治会と事業者というところで協定を結んできっちりとその話合いを進めるということで、これはもう十分に検討に値するあれでございますし、だんだんに何かいろんなところでやっぱり栃木等を参考にして議論もしておられるようでございますから、こういったものをどういうふうに上手に生かしていくかということは前向きに検討させていただきたいと思っております。
○谷博之君 それでは、その点につきましては要望ということでさせていただきたいと思います。 それでは次に、新生物多様性国家戦略のいわゆる見直し改定作業についてお伺いをしたいと思っておりますが、御案内のとおり、七年前にこの国家戦略ができまして、今回その改定作業が進んでおりまして、聞くところによりますと来週の三月二十五日に関係閣僚会議で決定がされるというふうに聞いております。 前回の国家戦略を作るに当たっては、いろんなその後批判がございましたけれども、例えば各省庁のそういう白書をただ並べただけじゃないかとか、そういういろんなこともありました。しかし、私自身率直な感じとしましては、今回の作業というのは、そういう中でもパブリックコメントをしっかり取ったり、あるいは環境省がリーダーシップを取って、特に第三部には包括的な基本方針というものもしっかりと盛られているということで、私はそれなりの環境省の果たしてきた今回の役割は評価をしたいというふうに思っています。 しかし、一方では、七年前の作業と比較して、あの当時は、いわゆる各省庁と全国のNGOの団体の代表が二度ほど意見交換をしたりして、直接そういうふうな声も聞いたということもあり、その点については今回はこの部分がなされていないというふうなこともあります。 そして、一番私自身が、自分も含めて反省しておりますのは、今回のこの新生物多様性国家戦略の改定作業に、どうも国会の議論というものがほとんどこれがなされなかったということは非常に残念なことでありますし、またそういう中で、世論の盛り上がりということについても関心ももう一つではないかというふうに思っております。 したがって、この重要な国家戦略の国民に対する周知徹底といいますか、そういうものをこれからどういうふうに図っていこうとしているか、大臣にお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 生物多様性の保全の問題、これはもう当然に政府ばかりじゃなくて、地方公共団体、事業者あるいは国民全般がそれぞれに共通の認識を持ってお互いに協力していくということが必要だと、これは抽象的に言えば全くそのとおりだと思います。 ということで、新生物多様性国家戦略、間もなく三月二十七日にやることにしておりますので、それもまたひとつ見ていただきたいと思うわけでございます。 こういう問題はいつも、常にできるだけ国民の意見を取り入れてとか、よく聞いてということは全くそのとおりでございますが、取りあえず今、二十七日に向けて最終段階でやっておりますので、ひとつ取りあえずはこれ見ていただきまして、また別にこれ出たからといってそれで終わりというわけじゃございませんので、今後ともできるだけ、また。 どういう形でどういうふうにやっぱり国民の意見を十分に反映させるかということは、やり方もいろいろとあると思います。ですから、抽象的な、よく一生懸命聞きますということだけではなくて、こういう形でやったらいいんじゃないかというようなことは、またこれはひとつ随時御意見も出していただければ私どもも検討させていただきますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○谷博之君 ちょっと私、日にち間違えまして、二十七日ということで関係閣僚会議で決定されそうでありますが。 そういう中で、私はもう少し突っ込んでお伺いをしたいわけでありますけれども、そういう、今の大臣が御答弁になったそういうものを、具体的に更に推し進めていく体制づくりということで、特に、環境省の中に現在、自然環境局、そしてその中に自然環境計画課という課がございますが、ここのこの体制を充実していきながら、そして特にこの国家戦略を専門に扱うようなそういうセクション、そういう部署というものをやはり私は今回作っていくべきではないかなというふうに思っておりまして、そこが実は各省庁の国家戦略を具体的に進めていく、そういうスタッフとの連携とかあるいはフォローアップをしていく、そういうことが私は必要ではないかなというふうに思っておりまして、是非、せっかく作る新生物多様性国家戦略のこの内容を、単に環境省だけではなくて他の省庁と連携を取るためにも、そういうふうな体制を環境省内部に作るということについて是非お考え方を重ねてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 環境省が、環境庁から環境省になりまして、いろいろと大いに前向きにいろんな仕事をしろということの中で、体制は逐次強化しておりますが、何せまだ全体が、まだ人間の数も足りないし、いろいろと、行政組織としての環境省ということになりますとそれなりのいろいろな、何と申しますか、それぞれの人を置くとか局とか課を作るとかいろいろありまして、そういう意味では、現在まだまだ不十分だということは実は私も環境大臣としては感じておりますけれども、できるだけ、今もお話でございましたように、環境省中心になって一生懸命やりますけれども、できるだけまたよその省庁ともよく協力して、ただ御意見を聞くだけではなくて、本当の意味での協力体制を作りまして、目的を完成するために努力をしたいと思っております。
○谷博之君 是非、そういうことで前向きの御検討をお願いいたしたいと思っています。 それで、この国家戦略に関係しまして、午前中もちょっと議論が出ておりましたが、ブラックバスを始めとするいわゆる移入種の問題について関連をしてお伺いしたいわけでありますけれども、御存じのとおり、今回の国家戦略を策定する過程でたくさんのパブリックコメントが寄せられたと、件数にして約九百件ぐらいというふうに聞いておりますが、そのうちのかなりの部分が、ちょっと正確な数字は私はつかんでおりませんが、七百件ほどこのブラックバスに関連するそういう意見が寄せられたというふうに言われています。 この議論は、実は大きく二つに分かれておりまして、一つは、こういうバス釣りのそういう経済的なメリットということを考えて、そこを優先してやるべきだという考え方と、それからもう一つは、いわゆる在来種とか現在の生態系に及ぼす影響は非常に大きいということでこれを駆除していく方向、これを取るべきだという、大きく議論が分かれておりますですね、これ、大臣も御存じだと思うんですが。 私自身は、いろんな考え方はあろうかと思いますが、いろんな研究書なんかを見ておりましても、やはり生態系に影響を与えていくということは、これは避けられないことではないかと思っておりまして、そういう点では、現在増え続けるこの生息数の拡大を抑制するとか、あるいは生息数を減らしていく方向というものも取っていく必要があるんではないかというふうに思っています。 特に、東日本の私たちの住むそういう栃木県もそうでありますが、渓流部までこういうバスが非常に増えてきておりまして、一番焦眉の急と言われているのは、言うならばコクチバスという魚だと言われております。 私は、こういう意味では、新生物多様性国家戦略、これは一つは、ここに一つの大きな象徴的な問題があるんだろうと思うんですけれども、こういうふうな経済的な利益というものをどう取り上げるか。一方では、生物多様性の価値というものをどういうふうにとらえていくか。この辺の整合性というものが非常に大きな課題になっているんだろうと思いまして、これらについてどのように整合性を図っていこうとしているのか、その点についての御説明をお願いいたしたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。 新しい生物多様性国家戦略では、ブラックバスを含めまして、移入種、外来種につきまして、これは地域の固有の生態系とか生物相に対する大きな脅威となる可能性がある、そういう表現にしてございます。また、水産資源の保護の観点からも、ブラックバス等の外来魚対策につきましては、生息域の拡大防止及び生息数の減少を図るということを基本として考えるという方向で今議論を進めているところでございます。 それで、実際に既に定着してしまった、ブラックバスが定着してしまった地域において、いろんな利用との調整の問題がありますけれども、基本的には、定着している地域での影響の程度とか種類とか、そういうものに応じてそれぞれ対応方針を個別に検討すべきというふうに考えてございます。 ただ、先生御指摘のとおり、絶滅のおそれのある種への影響ということも考えますと、生物多様性に対して不可逆的な影響を与えるというそういうことも想定されます。そういう場合、やっぱり利用との調整というのはなかなか難しい問題であると。そういう場合には、ブラックバスの排除ということも場所によって考えなきゃならないというふうに理解しております。
○谷博之君 大臣、実はこれは先週の衆議院の環境委員会でもこの話題が質問され、大臣も御答弁されておられます。いろいろとこれは先ほど申し上げましたように議論のあるところでありますが、例えばパブコメにそれだけの人たちが、かなりの方々が経済性を見越した、そういうふうなすみ分けによるそういうブラックバスとかそういうものの生息を認めるべきだというふうな声もあるようでありますが、私はパブコメの数で云々ということではなくて、今も局長が答弁されましたけれども、そういう慎重なひとつ対応で、ただ数が多いからということだけでは御判断をされないで、ひとつ慎重な対応をこれからしていきたいというふうに思っておりまして、これはあえて大臣に御答弁は求めませんけれども、そういうことで強く要望させていただきたいと思います。 それから、次の問題でありますけれども、これまた非常に悩ましい問題の一つに、私どもの県では非常に頭痛の種になっておりますが、カワウという鳥がございます。これは皆様方も御案内かと思うんですけれども、これは古くは江戸湾にも飛んでいた鳥でありますが、生態系の変化によって内陸にどんどんどんどんその鳥が進出をしました。一番少ない時期には全国で二千羽ぐらいしかなかったんだろうと言われていますけれども、これが確認をしただけでも全国で五万羽を超えているというふうに言われております。 それで、このいわゆる鳥のいろんな与える影響というものが今出ておりまして、特に内水面魚に対して、アユとか様々なそういう川にすむあるいは湖にすむ魚たちがこのカワウの被害に遭っているということであります。 栃木県の例を申し上げますと、非常に被害は深刻になっておりまして、我が県には那珂川とか鬼怒川という川があるわけですが、この川のいわゆるアユに大変な被害が起きていると。また、いわゆる奥日光という地域までこうしたカワウがどんどん飛来をしていって、そこに巣を作ろうとしているという、こういう非常に大変な状況がございます。我々は、いろいろ関係する者、関係者が集まりまして、釣り人の視点からカワウを考える会という会まで、今月実は私たちの県でもそれを作っております。 そういういろんな中で、私どもは平成十二年度、十三年度に環境省やあるいは農水省を中心にこのカワウの被害の実態とかあるいはその対応についていろいろ御検討されているというふうに聞いておりますが、この点については十分な解決策がまだ見付かっていないというふうに私どもは報告を受けています。 一方では、鳥獣保護法の法律では、都道府県で特別鳥獣保護管理計画というものを策定をし、そしてその都道府県がそういうことに対応をしていくということになっているわけですが、このカワウが実はその対象になっていない、したがってこの計画は作れないというか作られていないというのが実態だと思っています。 そういう中で、栃木県、一番駆除している、多いのは滋賀県が一年間に八千羽以上駆除しているということですが、全体としては一万ちょっと。我が県は四百羽ぐらいしか駆除していませんけれども、そういうふうな栃木県に飛んできたカワウを駆除をしても、お隣の埼玉県はこのカワウは実はレッドデータブックに載っている危急種という、大変昔流の、ごくわずかな希少な鳥なんだという扱いを受けているわけですね。そうすると、鳥ですから羽が、飛んでいくと県を越えてどんどんどんどん行っちゃいます。そういうことで、このカワウの対策というのは、一つは県段階だけでこの対策を任せるのにはもう限界があるだろうというふうに思っています。 それからもう一点、特にカワウについては昨年の十一月の日本の野鳥の会の出している「野鳥」という本の中にも特集が出ておりますけれども、非常に、鳥獣保護の団体から言わせると、一方的にこれを駆除することについての疑問も実は出ておりまして、そういう点で、保護する方と管理する、つまり適切に駆除するというこの二つの考え方が非常に今、難しい状況にあるわけなんです。 したがって、こういうことについて、先ほど申し上げましたように、県単位の施策についてはもう限界があるということ、それから、今申し上げましたように、保護と管理というこの二つの大きな問題、これらについてどのように環境省と農水省は考えて今後の対応を取ろうとしているのか、この点についてそれぞれお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林光君) 先生御指摘のように、急激に増え過ぎたり急激に減ったり、そういうような鳥獣のある場合に科学的なそして計画的な保護管理をする、そういう制度を平成十一年の法改正で創設させていただきました。これ特定鳥獣保護管理計画と、こう申しますけれども、こういう制度を使いまして、これ、カワウに対しても都道府県知事が計画を立てることができます。現在、御指摘のように、カワウについて立てている県はございませんけれども、そういうことができますので、そういう計画を使っていただければと思っています。 また、関東ですと、関東各都県が、山梨、静岡も含めてですけれども、平成十一年に広域的な対応のためのカワウ情報連絡会というのを開きまして、カワウ対策、どういうふうにするかというようなことも勉強してございます。 そういうことがありますので、各都道府県、いろんな新しい計画制度とか連絡を通じてカワウの保護対策、科学的に、計画的にやっていただければと思っています。 環境省としましても、カワウによるいろんな内水面漁業に対する被害問題、都道府県が連携してできるように、それを支援するために平成十二年度から生息実態調査とかをやってございます。そういう調査を通じまして技術、管理の技術マニュアルの作成など技術的な支援を行ってまいりたいと思っております。
○政府参考人(川口恭一君) カワウにつきましては、一方では環境の保全、保護等の面から慎重な対応も肝要とは考えますが、現実の問題としまして、カワウの食害被害というのは非常に深刻化しているというところもございます。そういう中で、私ども、カワウの食害の実態をきちんと調べるというようなことをやりながら、食害防止対策の検討を進めております。 あわせまして、一部においては、十二年度からでございますけれども、緊急的に地方公共団体あるいは漁協などが行う駆除についても助成、支援をしております。 いずれにしましても、今後とも、環境省始め関係都道府県あるいは関係機関と十分な連携をしながら効果的な食害防止対策について取り組んでまいりたいと、かように考えております。
○谷博之君 今度の国会にも鳥獣保護法の法律の一部改正の法案が出ておりますけれども、実は日本のそういう法律の中にはかなり年代の古い法律もございまして、どうも、例えば海にすむ哺乳類などがその法律に対象になっていなかったということで、今回それを入れるための改正というふうなこともその中に入っておりますけれども、このカワウについても、実は大変数が少ないときに希少な鳥として取り扱われた時代と、そして社会的ないろんな変化によってこれが増え続けていろんなところにいろんな被害をもたらしているという、こういうふうな一つの時代の変遷、社会の流れというものもあるわけですけれども、私はそういう中で、ただ単にすべて駆除しろということだけではありませんけれども、やはり適切な管理というか、そういうものがやっぱりあって鳥と人間との共生というものが成り立つのではないかなというふうに思ったりしております。 そういうことからしまして、特に大臣、こういう特に広域に移動する、鳥というのは広域に移動するわけですけれども、こういう鳥類とか、特に今回のカワウ等については率直に申し上げましてこれは地方任せということですね、都道府県でやりなさいよということですから。もう我々の県の県議会でももう毎回このことが本会議質問として重要な質問になって、その都度、地元の新聞紙にこれを大きくにぎわしているという、こういうふうな社会的な問題もあり、したがって、その結果として、釣り人がそういうふうな自主的な大きな組織を作ってどうしようかということを研究しているということでありますから。しかも、いろんなそういう害を及ぼしているということも考えたときに、やっぱりこれは国の果たすべき一定の役割というものもあると思うんですね、これは環境省だけでなくて農水、水産庁も当然そうだと思いますが。こういう点で是非、今後、国の施策として積極的なひとつ取組をお願いをいたしたいと思っております。 それから、質問の最後になりますけれども、JBICとNEXIの環境ガイドラインに関する問題についてお伺いをいたしたいと思います。 御案内のとおり、環境影響評価において住民参加とかあるいは情報の公開というものはこれは非常に重要な問題であり、密接不可分な関係だと思っております。 この問題については、特に前川口環境大臣の時代に環境省が策定をした、いわゆる参加型環境アセスメントの手引といいますか、こういうものが実は出ておりますけれども、この中にもこのことははっきりうたわれております。それから、さらにまた、ODAとかあるいは輸出信用のいろんなそういう分野においてもこの環境配慮ということは大変大きな問題でありますし、環境基本法という法律の第三十五条にもこのことがはっきりうたわれております。 実は、私はそういうふうな考え方に立ちまして、以前、質問主意書を十九項目にわたって提出をいたしました。これは、中身は時間がありませんので省略をいたしますが、特にJBICとNEXIの今作ろうとしている環境ガイドライン、これについていろいろとその問題点を指摘しまして質問主意書を出しました。 委員の皆さん方にはその中身はちょっと分からないので大変恐縮な質問になりますが、実は今日、午前中の閣議で私の質問主意書に対する答弁が出ております。これについて、まず冒頭、大臣の御所見をお伺いしたいと思っています。
○国務大臣(大木浩君) その政府の答弁書が出るというところまでは私も存じておるんですが、ちょっと中身をまだ十分に読み切っておりませんので大変失礼なんですけれども。 今、いろいろと環境ガイドライン、特に例えば今のJBICやらNEXIの方の話、これは新聞にも出ておりましたし、これからどういうふうに実際に日本政府として考えるかというところでありますけれども、どうも環境省としては、今その両方で、今の両機関がガイドラインに関するいろいろと、この両機関としていろいろと勉強しているということでございますから、彼らの環境ガイドライン、統合するというようなことを言っておりますから、それはどういうふうに統合するのか、その辺のところの研究会というものにも参加して少し勉強させていただいておりますが、ちょっと今答弁書の話は、私、大変申し訳ございません、ちょっと私も時間がなかって、その答弁書の十分中身をあれしておりますので、もしお許しいただければちょっと参考人の方から、内容についてもしコメントする必要があるなら、それ以上の、今私が申し上げた以上のことについて先生の御質問があるならちょっとお聞きをしたいと思いますが。
○谷博之君 ちょっといいですか。 大臣も今日、閣議に当然出ていたわけでございましょうから、当然それはこの私の答弁書についてはその中身を了承しているというふうに私も思いますし、それから昨日の夜の、いわゆる今日の質問に向けての打合わせの中でもそのことを私はお伝えをしておいたはずなんですが、その点、もう一回確認をしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(大木浩君) 今も申し上げましたように、両機関、要するにJBICなりNEXIについての両機関の環境ガイドラインがより適切なものとなるように、国際協力銀行の環境ガイドライン統合に関する研究会等には参加するとともに、また諸外国の環境配慮のいろんな動向も取りまとめた調査報告書を作成して勉強してきたところでございますが、ひとつ今そういうところで環境省自体としては止まっておるものですから、そういうふうに御答弁をしているところでございます。
○谷博之君 現実にそういう状況であるとすれば、それ以上はお伺いするわけにもいきませんけれども。 この答弁書について、私もさっきさっと拝見しまして、私なりの一つの考え方をちょっと述べたいと思いますけれども、その前に一、二点、この問題に関連をして重ねてお伺いをしたいと思っておりますが、まずJBICの方の関係ですね。これはJBICの環境影響評価報告書についてでありますが、これの現地公開の話をまずお聞きしたいと思います。 いわゆる開発金融の環境配慮、この問題については、先ほども、午前中の質問の中で今年八月のヨハネスブルクのサミットの話が出ておりましたけれども、このサミットでも非常に私は大きな課題になるんではないかというふうに思っています。 そういう中で、日本が、我が国の一つの環境政策のある意味では目玉としてこのことをやっぱり取り上げていくぐらいの私は価値があるというふうに思っておりまして、そういう意味では、特に外務省はこのJBICの環境ガイドライン案にある環境影響評価、この報告書の現地公開について、聞くところによると、途上国の法の体制の未整備な部分についてはそれを理由にして公開に反対というふうなことを考えているというふうにも聞いているわけですが、ここら辺について、これが事実かどうか、まず確認したいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) お答え申し上げます。 国際協力銀行、JBICにおきましては、現在、同銀行の国際金融等業務及び海外経済協力業務のそれぞれの環境ガイドラインを統合いたしまして新たなガイドラインを策定すべく鋭意作業が進められております。このガイドラインの案におきましては、環境への重大で望ましくない影響のある可能性を持つようなプロジェクトのEIAについて、プロジェクトが実施される国において公開され、閲覧可能であり、またコピーの取得が認められていることが要求されることを原則とする旨明記されておるところでございます。 外務省といたしましても、本件ガイドラインによりまして円借款プロジェクトにおきましてより適切な環境社会面での配慮がなされるようになることを期待しております。もし仮に、受入れ国側がEIAを現地で公開することについて消極的な場合におきましては、プロジェクトの環境社会面への影響に対する我が国国内における関心の高まりを踏まえつつ、既にEIAの公開などを行っております国の例あるいは国際機関の対応ぶりを適宜紹介しながら借入国側に対しまして必要な説明を行っていく、そういう考えで臨んでおるところでございます。
○谷博之君 実は、このことについては先ほどの回答書の中でも私もちょっと、ちらっと拝見をいたしまして、非常に先ほどの御答弁にありましたように、ある意味では各国からの回答情報、EIAのですね、その公開など、非常に外務省としても前向きに対応しようとしているという、その姿勢はうかがうことができると思います。 そこで、念のためにちょっと確認をしておきたいんですが、公開を原則とするということですね。これは、日本政府の基本方針としてこれはどの国にも要求するということであろうと思うんですね。具体的に、そうすれば特に援助先のナンバーツーと言われている中国、これについてはいわゆるEIAを必ず公開するという方向に持っていくのかどうか、そこら辺について。これはもう一か国、ベトナムの問題なんかも実はあると思いますので、この点の中国に対する対応について重ねてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) お答えいたします。 質問主意書に対する回答でも各国の状況について御説明させていただいたところでございます。 中国につきましても、こちらから照会をさせていただきまして、世界銀行の融資を受けているプロジェクトの場合は同銀行の情報センターにおいてEIAが公開されている、ただ、円借款プロジェクトに関するEIAについては、公開の主体等、具体的な公開方法等については現在関係部門の意見を聴取しているという形での回答を中国側からいただいておるところでございます。 私どもといたしましては、先ほど申し上げましたような原則に基づきまして、中国側にもこの環境EIAにつきまして公開について努力をいただくようにいろいろ説明をしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○谷博之君 是非、そういう意味では私どももそういう考え方に沿って御努力をしていただきたいと思っております。 それから、今度はNEXIですね、日本貿易保険。この関係についても十項目ほど質問させていただきましたが、その中で、特に今朝の回答書については非常に検討するという言葉が多くて非常に不満な部分も多いんですが、そこで一つお伺いしたいわけですが、先ほど大臣がちょっとやはりお話ししておりましたが、JBICの環境ガイドラインとNEXIの環境ガイドライン、この二つのガイドラインの中にはいろいろと差があります。それは詳しくは申し上げませんけれども、例えば、これはでも同じ輸出信用ですね、海外に対して資金を保証して、その企業が海外に進出をしていくわけですけれども、こういうふうな輸出信用のやっているやり方は、この二つとも同じだと思うんですよ。したがって、それは正に私はダブルスタンダードになってはいかぬと思っているんですよね。 そういうことからして、経済産業省というのは、今申し上げましたように、JBICの内容とNEXIの内容が違う、この部分についてどのように考えているか、それをどう同じレベルに持っていこうとしているか、この点についての経済産業省の御見解をお伺いいたしたいと思います。
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきたいと思います。 今御指摘のNEXI、日本貿易保険でございますが、やはり海外支援をするときに環境に配慮する、極めて重要でございまして、そういった視点から現在はパブリックコメントの募集であるとか、あるいは意見の交換会を開会をさせていただいておりまして、今後、この環境に十分配慮したガイドラインができ上がりますように、JBICとも密接な調整をさせていただいております。 そして、今後このガイドラインが改定をされまして実際に運営するに当たりましても、そういった環境に配慮した対外取引が行われていくということを私ども期待をいたしております。 したがいまして、現在調整中ではございますけれども、NEXIとJBICのガイドラインの内容は、実質的には同じ水準になるという方向で、両者において調整をしているというふうに承知をいたしております。
○谷博之君 重ねてちょっとお伺いいたしますが、特にEIA、環境影響評価、環境アセスメントの報告書、これの公開、それとか異議申立て機関の設置とか、いろいろこれからJBICの方ではそこら辺については前向きに対応しようとしているわけでありますが、NEXIの方はそういうところがもう一つ見えないということもあります。この少なくとも二点についてだけでも、もう少し前向きの御答弁いただけないでしょうか。
○副大臣(古屋圭司君) 今の御質問でございますけれども、私どもは、今答弁をさせていただきましたように、実質的には同じような内容にしていこうという方向で取り組まさせていただいておりますので、恐らくそういう方向になっていくということを私どもも期待をいたしておりますし、そういう視点に立って、私ども経済産業省としても対応していきたいというふうに思っております。
○谷博之君 時間も迫ってまいりましたので、最後にまとめをちょっと、考え方を出したいと思っておりますが、私は、このJBICそれからNEXIの環境影響評価についての問題については、先ほど申し上げましたように、非常にこれはODAとか、いろんなそういう関係でこれから非常に重要な国際的な問題になってくるというふうに思っております。 これは、四月一日からというふうな話も聞いておりますけれども、問題はその実施の時期でございますね。これは、外務省ではいわゆるこの周知期間というものがあるから、来年の十月一日からというふうなことも考えておられるようです。一方では財務省の方は、一年半も掛けられるとその間にいろんな事業も進んでいるわけでありまして、それによるマイナスの問題も起きてくるんではないかということで、一年半といわず、せめて一年ぐらいのうちにこれをそういうふうに実際に施行していった方がいいという、こういう考え方もあるわけですね。 したがって、その辺についての時期の問題、これについて重ねてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(滑川雅士君) 新しいガイドラインの適用の時期につきましての御質問でございますので、お答えさせていただきます。 JBICの新環境ガイドラインにつきましては、現在、JBICにおきましてパブリックコメントも踏まえた修正案を作成しまして、年度内の策定を目指しまして最終的な作業を行っているところでございますが、施行時期については現在の案では平成十五年十月一日、先生の御指摘のとおりということでなっているというふうに承知をいたしております。 本ガイドラインにおきましては、施行時期を含めまして、最終的には策定主体でございますJBICが判断するというものであろうと思っておりますが、外務大臣が主務大臣でございます海外経済協力業務につきましては、実はプロジェクト実施主体でございます途上国側が実際にプロジェクトを準備いたしましてEIAを用意するというための期間も考慮いたしますと、施行までの間にはある程度の経過期間が必要ではないかというふうに考えておるところでございます。 なお、JBICにおきましては、このガイドラインが施行されるまでの経過期間中におきましても、このガイドラインに基づくカテゴリー分類とか環境レビュー結果の公開などを含めまして、適用できるものについては準備ができ次第実施していくというふうに承知しておるところでございます。
○谷博之君 それでは最後に、私、この二つのガイドラインについての私なりの考え方を若干申し上げたいと思いますが、JBICの環境ガイドラインについては、先ほども質問申し上げましたが、中国など各国からの回答の公開、そういったものについては、環境配慮等、情報公開に関して前向きな姿勢を一応示しているのではないかというふうに考えておりまして、これは高く評価をしたいと思っています。 それから、NEXIについては、検討するという言葉は非常に、先ほども申し上げましたけれども、多くて、これからその中身についてもう少し、我々は理解しがたい部分もあるわけでありますけれども、先ほどの答弁もありましたように、限りなくJBICのガイドラインに近付ける、そういう努力をしていただく。そして結局、その借りる、借りやすい方向に結局行っちゃうわけですから、JBICが非常に環境ガイドラインを強化することによって緩やかなNEXIの方に流れていくという、こういうことが起きないように、やっぱり同じ並びの努力をガイドラインでもしていただきたいというふうに思っています。 それから、三番目には、先ほど言いました八月のヨハネスブルクのサミット、地球環境サミット、ここで当然私はこの問題が日本の姿勢としてやっぱり問われてくるというふうに思うんですが、こういう点について是非しっかりとしたやっぱり取組をしていただきたいし、それからこの二つの機関のガイドラインがそういう意味で目玉となるようなガイドラインになるように、四月一日からそういうふうに公表されるような、そんなような努力をしていただきたいと思いますし、それには関係するNGOの皆さん方の協力などもしっかりと取り入れていっていただきたいと、このように考えております。 時間が参りましたので、以上で私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。 大木環境大臣におかれましては、京都会議におきまして、当時の環境庁長官という立場で、また今回はその批准をめぐって環境大臣ということで、極めて重要な役割を果たそうとしているわけでございます。 批准につきましては、やはり私は早期に決着を付けて、やはり世界サミットにおいて発効できるような体制が極めて私は望ましいと、そのように思っているわけでありますけれども、この辺につきまして、国内の状況あるいは国際的な状況も踏まえながら、すなわち、どこそこが批准の過程に入っている等々を含めて、でき得ればそういった面について御見解も含めてお願いをしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 京都議定書をいよいよこれを何とかしてヨハネスブルクに間に合うように発効させたいということで努力しておりますが、御存じのとおりに、ヨハネスブルクの会議というのが九月たしか四日までございますんですが、いずれにしましても、それに間に合うようにということになりますと、締約国が国内措置を終えて、それで条約の事務局へ寄託してから九十日間というのが実際にはその効果を生ずる期間でございますので、そういたしますと、六月の六日ごろまでに寄託しなきゃいかぬと。そこから逆算いたしますと、これはまた国内で条約を国会で承認していただく、あるいはその裏になります法律の方も一緒に本当は通していただきたいわけでございますが、そういたしますと、今、条約の国会承認、それからその裏腹になります法案の方の通過というものを五月の後半、できれば五月の中ごろがいいんですけれども、あえて言えば後半ぐらいには何とか通していただかないと所要の手続が遅れてしまう、こういう日にちでございます。 各国どうかということでございますが、御存じのとおりに、新聞等にも出ておりますように、ECの方は今何とかしてきちっと間に合うようにやるということで各国それぞれが動いておりますし、ECとしても、失礼、EUとしてもやっておりますので、この方は非常に進んでおると。 それから、例の発効の条件であります五十五か国あるいは五五%というのをそろえるためには、どうしてもロシアがやっぱり参加しないとなかなか数は、それこそ数が合わない。数というか、五五%の数字の方が合わないということでございますから、ロシアについては、我々も非常にいろんなチャネルを通じまして、是非とも発効手続を進めるようにということは話はしておりますけれども、今のところ、一生懸命やっておるという以上の姿ではございません。 それから、そのほかの国につきましては、例えばカナダとかオーストラリア、これが必ずしも国内で完全に一致して、さあやるという態勢までは行っておりませんけれども、オーストラリア辺りは、とにかく何とか京都議定書に定めております義務というものは達成するということを言っています。達成するということと京都議定書の手続を進めるということとどういうふうに結び付くのか、この辺がちょっとまだ怪しいんですけれども、何とか、せっかく達成するならば、京都議定書にちゃんと入るための手続を進めるというようなことで話をしているところでございます。 それから、カナダは若干、州によっていろんな議論があるようでございますけれども、中央政府としては、今のところ、アメリカとは違って、京都議定書に入るということで努力をしておるというふうに情報を得ております。 ということでございますから、アメリカについてはなかなかこれは難しいわけでございますが、日本政府としては、むしろこれはまずは隗より始めで、日本としてはとにかく自分のところの手続を進めて、そしてまた同時によその国にもできるだけ早く参加するようにということで話合いを進めてまいりたいというふうに考えております。
○加藤修一君 いろいろな事情があるにしても、我が国はやはりいち早く批准のプロセスを早くして、是非とも世界サミットの開催中に発効できるように最大限の努力をしていただきたい、このように思います。 それと、これ、既に十分周知の話なんですけれども、アメリカが京都議定書から離脱した、こういった問題が生じている。あるいは、アメリカがいわゆる京都議定書に対して対案を出す、こういう形で言っていたわけで、それが対案である中身なのかどうか、そういったところについては様々な議論があるわけでありますけれども、アメリカの温暖化対策について環境大臣としてどういう見解をお持ちなんでしょうか。 といいますのも、中身を精査していきますと、必ずしもこれ対案という話になっていないですし、将来、二〇一二年でしょうか、そういった面での排出量を考えていきますと、逆に総量としては増えているという話になってしまうわけでありますから、こういった面を含めて、政府は恐らくそういったことも含めて考えていると思いますけれども、いわゆる建設的な内容であるという総理の話があったり、あるいは環境大臣もそれに近いような発言だと、私は、内閣一致という話でございますから、そういうこと、見解を示されていると思いますけれども、本当にこれでいいのかどうなのか。その辺について、やはりこれからは十分アメリカは削減に向けて最大限の努力をしていかなければいけないと私なんかは思っておりまして、非常に大きな排出量を持っている国でありますから、是非この辺については更なる努力を日本はしていかなければいけない、アメリカに対してですね。この辺についてどういう見解をお持ちですか。特に今申し上げました温暖化対策について、アメリカの、これについてどういう見解をお持ちか、是非お願いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) アメリカが、まずは京都議定書に参加できないと言ったと、それから少し後れて、アメリカの案を出すと言ったと。何かアメリカが京都議定書に対するあるいは修正といいますか、何かそれと見合うような対案というふうなことで日本側では非常に報道されましたけれども、これは、初めからアメリカは、京都議定書は不満足だけれども、それに代わるものというかを出して、それについて議論をしようというよりは、アメリカはアメリカで、ひとつ自分はいろいろ考えているので、それをまとめて出してくると、こういうことでありまして、残念ながら、果たしてそういうものを出してきたということでありますから、アメリカの案は、現実にはこの既定の京都議定書の今の差し当たりの第一期であります二〇一二年までに確実に温暖化ガスを削減するということではなくて、むしろ増えるという見込みがいろんなところで出ておるわけでございます。 したがって、私どもとしては、これは対案としてどうこうということではなくて、むしろアメリカには、ほかの国はできるだけみんな京都議定書というものを基礎にしていろいろと努力しようとしているんだから、アメリカとしてもできるだけそれに近づいてきてもらいたいということを言っておりますけれども、今のところ、アメリカの案は自ら実際に二〇一二年までに温暖化ガスを削減するということはまだ今のところ入ってきておらない。 ただ、何回も同じことを申し上げておりますけれども、アメリカの案の中にも、いろいろとこれから科学技術の方で協力しようとか、あるいは途上国の問題を一緒に話をしようとかということを言っておりますから、これもまた毎々言っておりますけれども、京都議定書には入っていないけれども、京都議定書のまたその基礎にあります気候変動に関する枠組み条約の方にはアメリカは依然として入っておるということでありますから、言うなれば、枠組み条約の中ではこれから一緒にやっていくと、こう言っておるわけでありますので、何と申しましょうか、部分的には参加しておるけれども京都議定書には入っていない、こういうことで、その点は非常に遺憾でありますから、引き続きアメリカには強力に話合いを進めたいと思いますし、またヨハネスブルクの会議の中でも、さらに、これから京都議定書は京都議定書でありますけれども、それ以外の問題についても、地球環境の問題というのはいろいろありますから、そういったものについてはきちっとまたアメリカとしても協力してもらいたいということは言っております。 ただ、余り話を広げますと、これはなかなか京都議定書の方についての、早くアメリカに近づいてこいと、こう言っておる話がどうしてもぼけますから、これはそういったことはまたひとついろいろと、アメリカの環境大臣が来ましたり、あるいはG8の環境大臣会議がカナダで来月ぐらいにやるはずでありますけれども、そういったところでは、きちっとアメリカ、どこまでよその国と、日本とかEUに近づいてくるかということについては更に強力にまたひとつ話合いを進めたいと思っております。
○加藤修一君 総理がこの内容については建設的であると、ある意味で非常にプラスの評価をしているというふうに私なんかはとらえているんですけれども、今、大臣がおっしゃった内容と違うかなという印象を持たざるを得ないんですよね。総理がそういうふうに言ったとするならば、建設的なふうに評価している内容というのは一体どこを指しているのか。先ほどの話では、新しい技術開発を考えてやっていくとかいう話なんですけれども、もう少し大きい枠組みというか、大きい枠組みの中でどの点とどの点がそういう建設的なもの、評価ができるというふうに言ったのか、その辺のことをちょっと明確にしたいなと思っているんですけれども、どうでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 私も、総理とブッシュ大統領が環境問題についてどこまで細かく話をされたかについては私も全部は御報告をいただいて、御報告というか、情報は持っておりませんけれども、余りこの間の東京へブッシュが来たときは細かい話はしておられないと。 私と申しますか、環境閣僚に対しては、引き続き京都議定書の発効のために努力するようにということは総理は言っておられるわけでございますし、またそういうことで国内手続も今進めろということで、議定書の国会における承認あるいは関係法令の通過のために精力的にどんどんやれと、こういう御指示でありますから、総理としては、アメリカの案は案で分かったけれども、日本としては、日本としては少なくともまず京都議定書の発効に向けて努力しようということでありまして、別にアメリカが何か新しいことを起こす行動を待って日本として考えるという、今、今の時点ではそういう形、姿ではないと思っております。
○加藤修一君 いや、なかなか分かりづらいなという感じで聞いているわけなんですけれども、アメリカは国益を優先したということなわけですよね。もちろん、日本も国益を考えていかなければいけない。それは当然な話でありますけれども、ただ、将来の二十年、三十年、五十年先を考えていった場合、国益と同時にもちろん地球益とか人類益とかそういった観点も含めて考えていかなければいけないということは、何も私が言うまでもないような話だと思います。 そういった面を含めて考えていった場合に、総理はそういった面も考えて言っているのか言っていないのかよく分かりませんが、いずれにしてもちょっと分かりづらいんですよね。なぜ、こだわるわけじゃないんですけれども、建設的な内容として評価できるという言い方しているわけなんですけれども、それが環境省の方にも何ら伝わっていないとするならば、ちょっと私も整理するのに苦しむんですけれども、その辺についてはもうお答えはございませんでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 遠路はるばるブッシュは東京へ来ましたし、来る前にアメリカとしてはアメリカの案は持ってくるということでありましたから、具体的にちゃんと内容のあるものを持ってきたという意味でありますけれども、その内容は決して日本側として大いに心から賛同できるというものでないということは、私もまあ、私の立場からは何回も申し上げておりますし、総理としても、それを基礎として何か検討をすぐに、京都議定書との関連でアメリカの案をどうしろという御指示はありませんから、私どもとしてはこれはまた別のものとして、日本側としては取りあえずは京都議定書及びその関連の法案の成立ということのために、そちらの方にむしろ力を集中したいということでございますし、総理もそういうお気持ちだと私は推察しております。
○加藤修一君 別のいろんな意味合いがあることは私も承知しているわけなんですけれども、あえてそれ以上質問しないことにいたします。 それで、地球温暖化の問題とエネルギー政策、こういった問題は極めて連携というか関係性が深いということは言うまでもない話なんですけれども、アメリカはエネルギー政策というのをブッシュ政権になってから発表しているわけなんですけれども、これを見る限りにおいては極めて不安になってくるわけでありますけれども、ただ、それ以外の部分、例えば再生可能エネルギー及びエネルギー効率化の研究開発プログラム、あるいは資金供給の拡大とか、あるいはハイブリッド車とか及び燃料電池車の購入に関する所得税控除、あるいはエネルギー省のエネルギースター、効率化プログラムとか、様々な形で見るべき内容もなくはないわけなんですね。あるいはそれから、先ほど、ちょっと関連しますけれども、再生可能エネルギー推進につながるような包括的な電力法の制定という、そういった中身もあるわけなんですけれども。 経済産業省に質問なんですけれども、このアメリカのエネルギー政策、出されたやつ、これについてはどういう見解をお持ちですか。
○政府参考人(大井篤君) アメリカのエネルギー政策、むしろエネルギー庁の方が正確なお答えができるかと思いますけれども、私ども、環境との関係でもアメリカのエネルギー政策、十分重視しております。 どちらかといえば、アメリカは、昨年の電力危機等いろんな経験を踏まえて、供給重視というようなところを少し重点に置いたエネルギー政策をしているというふうに考えております。また、環境政策におきましても、経済と環境との調和というようなこととか、あるいは先ほど議員が御指摘になりました技術開発であるとか、私どもが進めていく上での環境とエネルギー政策の調和という中において、ある意味において哲学的といいますか、基本的考え方において合致している面もあるかなというふうな感じをしております。
○加藤修一君 それでは、先ほどの話に若干戻るわけでありますけれども、アメリカの温暖化対策の中で、これはどういうふうに訳すのか分かりませんが、温室効果ガスの強度、インテンシティー、この関係の意味なんですけれども、これどれほどの意味があると考えておりますか。もちろん、先ほど大臣に私お尋ねいたしまして、それで大臣も、将来アメリカは二〇一二年には排出量が相当の排出量になるという話を開陳されたわけでありますけれども、いかにももっともらしいスケールを持ち出して説明して、一八%削減できるんだという、そういう話をしているわけですけれども、こういった面についてどういうふうに経済産業省はお考えですか。また、環境省もどういうとらえ方をしておりますか。
○政府参考人(大井篤君) 十四日、二月十四日に発表になりました米国の温暖化対策でございますが、その中でインテンシティーという言葉が使われております。これは、GDPを分母といたしまして分子に排出量を取るというものでございます。彼らの政策によりますと、このままの政策で推移したとすればその改善というものが一四%程度にとどまるであろうと、しかし、十四日に発表された政策を付け加えることによってこれを一八%改善をさせていくというような内容になっているわけであります。 しかし、この目標で計算をしてみますと、二〇一二年においてそれではどのくらいの絶対量の温室ガスが排出されることになるかということを計算いたしますと、九〇年比で三割をちょっと超える増加となるというようなものでございます。
○国務大臣(大木浩君) 京都会議以来ですけれども、みんなが要するに温室効果ガス削減のために努力をすると、その努力をする場合の比較の問題としてビジネス・アズ・ユージュアルという概念があるんですが、要するに、何も努力しなきゃどうなるかということで、普通にもう経済がどんどん増えていけばどれだけになるのをちょっと努力して減らすという、そういうことの一つのあれとして、普通にやっていけば、今の経済産業省の方のお話もありましたように、もっと行くんだけれども、少なくともそういうビジネス・アズ・ユージュアルと比べると一八%ですかというような数字が出てくるということで、少なくとも人為的にある程度努力はしたと、こういうことを説明しておるわけですけれども、今もお話がございましたとおり、絶対量の方は、二〇一二年の予想される値というものはやっぱり増加しておるんで、決して削減じゃありませんから、それは我々から見れば非常に不満なものだと言わざるを得ません。
○加藤修一君 先ほど経済産業省の答弁の中にありましたように、二〇一二年に三五%の排出量になるという話ですよね。そういったところから考えていきますと、このインテンシティーという概念、定義、それ自体はそういった意味では何ら実態を反映した考え方ではないと、そういう理解でよろしいんですよね。
○政府参考人(大井篤君) たしか、アメリカが発表いたしました資料を読んでみますと、一四%程度しか改善できないものを新しい対策を追加することによって一八%の改善を行うということになっているわけですが、いかんせん、アメリカの絶対的な排出量、非常に大きいわけであります。この一四から一八に改善率を改善するということによって排出量、たしか一億トンの減少というものを見込んでいるというふうに聞いております
○加藤修一君 それでは、よく日本のエネルギー効率の話をほかの国と比較する場合に、日本は絞り切ったタオルである、先進国の中にはまだ絞り切っていない状態のタオルを持っている国もあると、こういう話があるわけですけれども、私は、そのまだ絞り切っていない、日本が乾いてもう絞り切れないタオルであるかどうかはまだ議論が私はあると思っておりますけれども、まだじゃぶじゃぶの状態のタオルを持つ国だって当然あるわけでありますけれども、そういった国に対して例えば、外務省にお聞きしたいわけですけれども、これ、外交交渉なんかによってもうちょっと絞れとか、そういった意味合いの交渉を最大限努力してやっていくことも一つの方法でないかなと思いますけれども、外務省はどういうふうにお考えですか。
○政府参考人(高橋恒一君) お答え申し上げます。 京都議定書に定められました一九九〇年比マイナス六%という削減の目標が我が国にとりまして決して容易でない数値であるということはそのとおりだと思います。しかしながら、京都議定書の交渉の中でいろいろな交渉を経ましてこの数値というのは決まったわけでございまして、現時点におきまして、地球温暖化対策、地球温暖化枠組み条約の目的を達成するために必要なことは、この京都議定書でもって削減義務を持っておりますすべての国が温室効果ガスの削減に努めると、京都議定書をまず発効させて努めていくということであろうと思います。 我が国といたしましては、自分に定められましたまず京都議定書を締結し、その中で我が国の削減義務を達成するよう最大限努力するということと同時に、やはり二国間、多国間の協議を積極的に行いまして、この義務を負っております各国が温室効果ガスの削減努力を推進するように積極的に働き掛けていくということも必要であろうというふうに考えております。
○加藤修一君 それでは、新大綱と計画の関係についてお聞きしたいと思います。 今回の新大綱、今日の夕方決定して発表されるというふうに伺っておりますけれども、これは、新大綱についてはいろいろな議論があって、NPO、私たちもそう考えておりますけれども、やはり国民の皆さんに協力を願う以上はこれは多大な協力をお願いするという話になってくるわけなんですけれども、そういったことを考えていくならば、当然これは国民の皆さんの参加の下に、新大綱の件につきましても、例えばパブリックコメント等々を求めてやっていく性質のものではないかなと思います。 ただ、今日はもう発表の予定という話でありますからもう間に合わない話でありますけれども、なぜこれパブリックコメント等々、国民の皆さんの意見を聞くという機会を設けなかったか。この辺について、それは時間的な、タイムスケジュールの問題が多少あるかもしれませんが、それ以外の件を含めて、ちょっとその辺についての見解をお願いいたします。
○国務大臣(大木浩君) これは私、いわゆるパブリックコメントというのを、形では国民の声を十分に聞いていないというのは確かにそういう面があると思いますが、これは決してその時間がなかったからというよりは、むしろ私は今の時点では、どういうものを作るかというと、ある程度定量的なものを示さなきゃいかぬということですから、いろんな産業につきましても、あるいは運輸、交通につきましても、それから民生につきましても、ある程度その意見は聞かなきゃいかぬということで、うちの環境省ばかりじゃなくて、関係各省たくさんございますから、それぞれがお持ちのいろんなチャンネルを通じて意見は聞いておるわけでございます。 ですから、例えば今産業界は非常に反対論があるんじゃないかというお話もありますけれども、これも産業界の代表の方々には入っていただきまして、今度の、今夕発表いたします大綱というものは作り上げて、そこに書いてある数字についても一応御了解いただいたということで作り上げたものでございます。 ただ、ですから、そういった数字をみんないわゆるパブリックコメントで、委員もあらゆる人から意見を聞くということになると、もうこの数字が全然できませんので、これはひとつ関係各省と、またそれのまとめの環境省が責任を持って、できるだけ、できるだけその御意見は十分に反映するようにということで、関係各省でもいろんな形の審議会等々お持ちですから、そういったところでも議論はしていただきましたし、そういったものを踏まえて、関係各省が、これならばこれからやってくださいと言って国民にお願いする場合に受け止めていただけるんではないかというものを作ったわけでございますので、むしろパブリックコメントというものは、今後これができ上がったところで、これからまたいろいろと御意見はあると思いますが、そういったところで御意見を聞きながらこれをひとつ使って、全体としてのこの法案の実施をしてまいりたい。法案というのはこれからの六%を達成するための新しいこの法律でございますが、それは今の大綱と法案とが一体となって、これからひとつそれを実施していただくというふうに御理解いただきたいと思います。
○加藤修一君 ちょっと、また私も今の答弁で分かりづらいなと思ったんですけれども、数字の話をされましたけれども、これ、大綱は何も数字だけの話だけじゃないと思うんですね。いろいろな、どういう政策を展開するかということも当然入ってくるわけで、また具体的な施策の面についてもやはりフォローしなければいけないという話になってくるわけで、数字は大臣の話をそのまま受け入れて差しおいたとしても、やはり私は、もう当然国民の皆さんにその応分の負担というか応分の協力を求めるという観点から考えていった場合には、やはり私はパブリックコメントに類するようなことを当然やっていかなければいけない。新大綱については遅いわけですから、今の答弁の中で、でき上がったところでそういうことを求めていくという話がございましたけれども、それ、でき上がったところでの、でき上がったというのはどういうものになりますか、ちょっと分かりづらかったのでお願いいたします。
○国務大臣(大木浩君) 今、これから国会手続につきましては、まず条約の承認というのがありますが、条約というものは、結局京都議定書で、京都議定書じゃなくて、京都で採択をいたしました議定書というのはまだ骨格だけであったので、その後、京都議定書がCOP3ですけれども、それ以後COP4、5、6、7と行って、大体7のところで一応肉付きのある議定書というものができたわけですから、これを御承認いただくということですけれども。 それから国内法につきましては、実はその国内法自体は非常にごく枠組みと申しますか、どういうやり方で今の六%削減をやっていくかという、ごく、何と申しますか、形といいますか方式というか、そういったものが主になっておりますから、具体的な六%をどうやって達成するんだというのはむしろその大綱の方を参考に、参考というか参照しながら御議論いただかないとなかなか皆さんの方の御議論ができないだろう、こういうことでございますので、今言いました条約、法案、それから大綱と、この三つを一緒にまたひとつ見ていただきまして、いろいろと御議論もいただくというのが私どもの方の考えであります。
○加藤修一君 その新大綱と、それから計画という言葉があちこちで出てくるわけなんですけれども、この関係というのはどういうふうに考えたらよろしいですか。つまり、新大綱は極めて基本的というか、基本的といいますか、それを基にして計画を作るという話になっているわけですよね。その場合に、どういうプロセスで新大綱からその計画を具体的に作り上げていくかという、その辺のところをもう少し分かりやすく説明をいただきたいんですけれども。
○国務大臣(大木浩君) 新大綱がかなり具体的にいろいろ数字を書いておりますから、取りあえずはまずそれを、それをまた実際にいろいろな実施するための、例えば国民に向かっていろんなことをこれからPRしていくとか、そういうようなことについてはいろいろと、それこそどういう形でそれをやるかという計画はこれからも作る面があると思いますけれども、一応は、法律は非常に何と申しますか枠組みだけのものであって、新大綱で一応見ていただくと、どういう項目でどういう分野で六%を達成するかということは一応お分かりになると思いますので、それを見てまたゆっくりと大綱、別の何か計画をというよりは、まずは一応そこで完結したものとしてむしろ御検討いただいた方がいいんじゃないかと思います。
○加藤修一君 それでは、先ほどのパブリックコメントの方に戻るわけなんですけれども、この計画の段階で、これは計画はこれから作っていくわけですよね、法律が成立した後に。そういうことでよろしいでしょうか、具体的に作っていくという。
○国務大臣(大木浩君) これは恐らく、計画、計画とおっしゃっているのは、この京都議定書が発効して、発効して更にまた細かくいろんなものを作り上げると、こういうプロセスは考えております。 ただ、今、国会での御審議につきましては、今の新大綱、今日発表いたします、それをもってまずは一応その基礎にして検討していただくと。ただ、実際に京都議定書が発効した後では、また一つ更に細かいものを出していきたいというふうに考えております。
○加藤修一君 更に細かいものを出していきたいという話なんです。それは更に具体的になってくるという話になるわけですよね。その場合に、先ほどパブリックコメントの話をいたしましたけれども、それをやはり、こういった計画にパブリックコメントを求めて、それをいかに反映するかということについても私は最大限努力をすべきだと思いますけれども、どうでしょうか。 それと目的、目標、計画と言っているのは、これは京都議定書目標達成計画の件ですから。
○国務大臣(大木浩君) ですから、発効いたしましたら、その時点でもう一つまた更にいろんな計画というものを作るということですが、今の段階では、条約、法律及び今の大綱で、この三つをお出しして御検討いただくと、そういうつもりでおります。
○加藤修一君 もう少し確定的な答弁をいただきたいんですけれども、計画にかかわっての話ですけれども、あえて重ねて質問なんですけれども、様々な国民の意見があるわけですから、計画がより具体的になってくるわけですよね。 先ほどから私が何回も申し上げておりますように、国民に最大、かなりの協力を求めなければできていくことは難しいという、そういう認識をしなければいけないということは、何も私がそういう認識だけじゃなくて、ほかの方々もほとんどの方が極めて厳しいと言う削減目標だと私は思うんですよね。 ですから、やはり国民の理解、協力、そういったものを求めていく上では、やはりそういったパブリックコメント等についてきちっとやっていくという姿勢が私は非常に望ましいんではないかなと思いますけれども、そういうことを含めて答弁をお願いしたいと思うんですけれども。
○国務大臣(大木浩君) 当然に、その達成計画を策定するということになれば、それについてまたパブリックコメントという、どういう形のパブリックコメントかは別といたしまして、いろんな形で、もちろんそのいわゆるパブリックコメントも含めて、いろいろと国民各層の意見を聞いて作り上げたいと思っております。
○加藤修一君 それで、午前中もこの関係について質問があったわけですけれども、そのときの質問の中身の一つは、パブリックコメントがいかに新しい計画に反映されたかどうか、そういったところを明確にしていただきたいという話がありました。私も全くそのとおりで、今まで様々なところで政府がパブリックコメントを求めていて、具体的に、最終的にどういったことがどういうふうに反映されたかという、そういった限定的にきちっと書いたものがなかなか出てこないというのが今までの経緯であるようでありますので、そういった面についても明確にする形で、是非最大限の努力をしていただきたいと思います。 それから、国民の責務の関係で、やはり国民の皆さんがこれをやっていくと非常に得になるよと。もちろん人類益とか地球益とか、そういったかなり長期的な形ではそれは利益になることは言うまでもない話なんですけれども、直近のところで、要するにインセンティブが働くような、国民がやっていくことによって得になるとかそういった面についてのインセンティブをやはり考えていくことが、極めて私はこういった物事をきちっと促進させていく上では重要なポイントでないかなと思いますけれども、このインセンティブ、実行に至るようなインセンティブ、これをどのように環境省としてはとらえているか、この辺についてお示しを願いたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) インセンティブと申しますと、現在でも環境に配慮したことをやればこういう補助金なり、また税制上の優遇があるよというようなことはないわけじゃありませんけれども、ですから、そういうものはこれからも強化していかなければいけないと思いますし、新しい分野といいますか、これからいろいろと温暖化対策として新しいクリーンなエネルギーの開発とかあるいは低公害車だとか、そういったものについては、当然これはそういったものを更に促進するためのいろんなインセンティブというのは考えていかなければいけないと思っております。 今の、インセンティブといいますと、とかく、とかくというか当然ながら経済的な手法ということで環境税だとか、あるいはその他もろもろの経済的な措置というものも含まれるわけでございまして、これにつきましては先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今のところ環境税をすぐに実施というわけにはいかないので、環境省の方では、中央環境審議会等でもいろいろと検討はしていただいておりますから、環境税というものはこういう考えでこういうことを更に詰めたらどうかというような議論はありますけれども、今回は、今のところはこの条約なり法案なりを通過していただくための、そのための前提として環境税を考えるということにはしておりませんけれども、環境税といったようなものも含めて、今後も更に状況を見ながら検討はしてまいりたいというふうに思っております。
○加藤修一君 では、よろしくお願いいたします。 それで、意識改革とサマータイム制度の導入という点について質問したいわけですけれども、いわゆる生活の見直しということをやっていかなければいけないということなんですけれども、環境省が出しているパンフレットで「身近な地球温暖化対策」というのがありまして、「家庭でできる十の取り組み」というそういうパンフレットがございます。 それで、これをやっていくと、最終的には一九九〇年基準にして二・八%削減できるというふうに書いてございます。これはなかなか大胆な数字だと私は思います。 その十の取り組みの中には、冷房の温度を一度C高くする、暖房の温度を一度C低く設定する、あるいは一日五分間のアイドリングストップを行うとか、あるいはシャワーを一日一分家族全員が減らすとか、ジャーの保温を止める、あるいは買物袋を持ち歩き、そういう包装の省資源ですか、そういったことなどを考えている。あるいはテレビ番組を選び、一日一時間テレビ利用を減らすとか、そういう生活の見直しということで、人によっては、なかなかこれ、加藤さん、厳しい中身ですねというふうに言う方もいるわけなんですよね。これをやはりもう少し宣伝をしなければいけないという部分も当然あると思います。 それで、国民の皆さんが温暖化対策をやはり真剣に考えてしなければいけないと、そういう意識がきちっと芽生えてくるような形にしなければいけないと思うんですね。そういった意味を考えたらば、例えば年に一回何らかの大きなことが起こった方がいいと。 それは悪いことじゃなくて、今申し上げましたようにサマータイム制度、こういったものを導入していくということに一つはなるんではないかなと思いますけれども、この今日の東京新聞にも、「サマータイム導入を」ということで、生活改革フォーラムの発足ということがあるわけでありますけれども、国会議員のアンケートに対しても、賛成が六六・五%、反対派は二八・〇%であるということなんですけれども、こういうサマータイム制度、先進国の相当数、百まではいかないと思いますけれども、そういうところでもこういった制度を導入しているわけなんですね。 私は、環境省にお願いしたいことは、こういったことが極めて重要である、もちろん新大綱の中にもこれが入ってくると私は思いますけれども、是非積極的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、この辺についての大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) ここに、こういうことをやったら非常に今の何%減るぞというのは、もう国民が本当に本気で全部が参加して一生懸命やってくれたらという数字なんですね、これ。 ですから、これはよほど、環境省ばかりじゃなくて政府としても、また国会にもお願いしたいんですけれども、それこそみんなで本当にやり出したらこういうこれだけのものが、言うなれば非常に一見地味なことでも、ちりも積もれば山となると申しますか、そういうことがあるよということでありますし、物によっては、日本は余りやっていないけれどもよその国ではやっているぞというようなこともかなりございますから、この辺をどうやって本当に強力にPRしていくかというのは、これは正に私ども環境省あるいは政府全体に課せられた仕事だと思いますので、そういった意味でやってまいりたいと思っております。 それから、今、一つの例としてサマータイムのお話もございましたんですが、サマータイムも、たしか参議院の方で数年前にも大分議論していただきまして、いいところまで行っておったんですが、何か、いや、サマータイムも今の状況じゃかえって朝早くから夜まで、遅くまで、何か国民の健康に悪いとか、あるいは労働条件の強化になるとか、いろいろ御意見があってちょっとうまくいかなかったんですが、これはひとつまた改めて、今日の新聞にも書いてありましたけれども、サマータイム、改めて本当に、ああいう世論調査というか国会議員の先生方にもかなりそういうサポートしていただく方が多いような数字も出ておりましたから、これは私どもそれをひとつ頼りにして、これから大いに議論を進めてまいりたいと思います。 ですから、もう一遍元に戻りますけれども、ここに書いてあったようなこと、これ非常に一見、こんなことをやったって大したことないだろうというわけですけれども、実際にやって、本当にやればかなりの数字になると思いますし、もう一遍繰り返しますけれども、よその国でかなりやっているよというところもあるんですから、その辺を国民に理解していただく。それは、正しく私ども環境省としても政府全体としても頑張ってやっていかなければいけないと思っておりますので、よろしくひとつ御協力をお願いしたいと思います。
○加藤修一君 我々も、そういった意味で非常に重要な制度であると思っていますので、是非とも応援をしていきたいと、そのように思います。 それから、こういった地球環境対策の関係でありますけれども、ちょっと話がずれますけれども、BSEの関係では相当宣伝をして、BSEの、要するに牛肉の関係につきましては非常に安全であるということが国民の方に浸透し始めてきていると。それはまあテレビの宣伝を行ってきていると。それもドラマ性とか話の筋があるような極めて分かりやすい形で作っているわけなんですね。それと同じように考えて、報道というところの部分でありますけれども、報道機関が一つのパートナーシップと考えていくことも一つでありますし、要するにテレビでこういった面について、地球温暖化対策について具体的な日常性に発想を置くようなそういった面についてやはりもっともっと、宣伝と言うとちょっとおかしな話ですけれども、国民の啓発がより一層進むようにやっていくべきではないかと、このように思いますけれども、この辺についてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 本当に国民に訴えるというそのあれが、要するにPR、PRというような言葉は悪いんですけれども、とにかく国民に一生懸命訴えるということのためにいろいろなマスメディアを使ってということは非常に大事だと思います。 ただ、私もこれで最近大臣になりましてからいろいろとどういうことをやっているんだというようなことを調べてみますと、まあある程度やっているんですけれども、あれ、政府広報というのは余りはやらないんですね、あれ。政府広報といって名を付けると途端に何か視聴率が減ってしまうようなこともあるし、いかにも政府が自分のことだけ考えて広報しているんだろうというようなふうに取られるものですから、私どももまたひとつ、政府広報ももちろんよく見ていただくように、あるいはこういう資料だったら読んでいただくようなものを作るように努力はしておりますけれども、一般のやっぱりジャーナリズムで、マスメディアで取り上げていただくような方法というのはこれはひとつ一生懸命みんなに考えてもらいたいといって私も言っておるところでございますが。 この間ちょっと例の、あれはまあちょっと会社の名前を出したらあれですが、NHKの何でしたか。(「ほんまもん」と呼ぶ者あり)「ほんまもん」ですか、「ほんまもん」で、登場人物がうちの方のあれは国立公園に勤務しますレンジャーになりましてというようなことなので、それでちょっとうちの方から環境問題についてのPRに貢献していただいたということで感謝状を出したんですが、そうするとちゃんと映してくれるんですが。なかなかそういったものも、その辺のところを大いにひとつ知恵を出してやりたいと思っておりますので、またいろいろとお知恵がございましたら教えていただきたいと思っております。
○加藤修一君 それで、ステップ・バイ・ステップ方式のこの実効性についてですけれども、これ説明を聞いていると、その場その場でやっていく方法ですという、非常にこれ私なんかは聞いていて分かりづらいんですよね。この新大綱の中身がどうもこのステップ・バイ・ステップ方式なんですけれども、いわゆる新大綱を作る前に、新大綱を作る前に当然これ旧大綱の総括はしていると思われます。で、旧大綱の総括はどういうふうにされたんでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) まあその旧大綱から新大綱に移るということで、当然にまあいろいろと旧の方の見直しというか評価というのはあるわけでございますが、なかなか十分にむしろ効果が上がったとは言い切れないということを言わざるを得ないと思っております。 ただ、まあいろいろと今までの新大綱のその見直しというのはどちらかというと定性的なものにとどまっておりまして、定量的にそれじゃその新大綱によってどういった数字があったんだということになりますと、残念ながら不十分だと言わざるを得ないわけでございますけれども。今度は、それですから、旧の方は何か十分定量的に見直ししないままで新の方に定量的なものをひとつ入れようというので、まあそこら辺は御批判はあると思いますが、いろいろと今までの経験も踏まえて、数字としてその旧の方がどうだということは一つ一つについては結論は出しておりませんけれども、旧大綱の不十分な点を踏まえながら新しい、新の方を作るということでありまして、新を議論する場合には当然ながらいろいろな、定量的なものを入れるということになれば、今までの、やっておりました旧の方のことについてもある程度、当然、定量的な評価というものも背景にありながら一つこの新の方を作ったということでございますので、まあ全く定量的なことを無視してただ作り上げたというわけではございませんので、その辺はひとつ、甚だ分かりにくいとは思いますけれども、表に出すような意味での定量的な見直しというのは十分にはしておりませんけれども、当然に今までの傾向というものを見ながら新というものも作っておるというふうに御理解いただきたいと思います。
○加藤修一君 正直言ってなかなか分かりづらかったんですけれども。政府が様々な政策を展開しているわけなんですけれども、政策を推進するに当たって必ずしも定量的でなければいけないという話はないと私は思います。で、定性的であったからこれはなかなかできなかったという話のように私は受け取りましたけれども、一体その効果がなかったという、今発言はあったんですよね。それは一体、定性的であったというのは一つなんですけれども、大臣の答弁は。何が理由でできなかったんでしょうね。 要するに、炭酸ガスの排出量というのはずっと、まあかなり経済的なあれがうまくいかなかった場合は別にして、ほとんど基調としては増加してきているわけなんですよね。一九九〇年には行動計画が作られているわけでありまして、そして平成十年ですか、旧大綱が作られているわけで、それから三年、四年たっていて、まあ一九九九年の時点しかまだ排出量の関係はないわけでありますけれども、どうもこのままでいくと旧大綱のことの効果はほとんどないという話になっちゃう。だから私は、総括をするべきときには、定性的であったから効果がなかったということはちょっと分かりづらい話だと私は思います。政府がやっている政策は何も定量的で把握できなければ政策ということをチェックできないという話は私はないと思いますので、もう少しその辺についての総括についての理由という面について教えていただきたいと思いますけれども。
○国務大臣(大木浩君) 平成十年に旧大綱を作ったと。それ以来、今申し上げましたように、必ずしも定量的にははっきりしたものは全部そろったわけじゃないんですけれども、しかしいろいろな方策を並べてやってきましたけれども、今お話がございましたように、一九九〇年度でいいますと基準年に比べて六・九%増加してしまっておるということで、京都議定書の六%削減というところへはなかなか本当の意味で近づいていかないということで、必ずしも十分ではなかったと申し上げたわけでありまして、必ずしも定性的であったからどうかとか、定量的であったらどうなんだということではありませんけれども、残念ながら、ややいろんなものを並べて、まあ方策自体はどちらかというと抽象的と申しますか、必ずしも具体的にここまでこういうことをきちっとやれというような強制の手段が入っていないようなものが多いわけでしたから、結果としてはこういうふうに六・九%の増加というのが一九九九年の数字で見ますとそういうことになっておるというわけであります。 ですから、今回はやはり定性的だけでは駄目で、やはり定量的なものもきちっとお示ししないとなかなかそれに向かって国民の御協力を得られないということで、定量的なものを示させていただきたいということであります。
○加藤修一君 まあ旧大綱と比較してこの新大綱が実効性の担保をどれだけ第一ステップにおいても取れるかということについては、非常に私は懸念をしているわけなんですよね。 それで、まあ第一ステップですから、二〇〇二年から二〇〇四年ですよね。二〇〇四年で見直しを掛けるという話なんですけれども、二年後の話なんですけれども、大体、定量的にですね、定量的に排出量がどの程度になるというのは、これはめどとしても出てこないんですね、今のところでは。どうなんでしょう。
○国務大臣(大木浩君) 二年、二年たったらどうなるというのを、まあ何といいますか、公的に今の時点でお示しするというのはいささか早過ぎるんじゃないかということでありますけれども、いろいろと今定量的なということで、二〇一二年までにこういうことにしようという数字は出しておるということは、ある程度のその、何と申しますか、内々的なその予測とか計算というものはありますけれども、これをやっぱり外へ出すことはかえって誤解を招くということもありますから、これは外へは正式のものとしては出さないと。 しかし、やっぱり二年ぐらいたてば、こういうやり方じゃ駄目だというようなこともあるだろうと思うんです。それで、ある程度数字というものも出てくるということでありますから、これはやっぱり一遍、ステップ・バイ・ステップで、二年たったところで、あるいは、その次に五年ぐらいたったところでというのがこの一つのやり方じゃないかということで、今そういう計画で進めておるところでございます。
○加藤修一君 最後の質問にしたいと思いますけれども、私は、このステップ・バイ・ステップというアプローチはなかなか厳しいなと思っております。 二〇〇四年に見直しを掛けると言ったって、その二〇〇二年の時点で排出量はないわけですよね。つまり、一九九九年の排出量というのは、最近、昨年ですか、出たのは。で、二〇〇〇年の排出量は二〇〇二年の七月に出る予定なんですね。つまり、極端に言えば、数年遅れで出てくるという話なんですよ。 で、二〇〇二年から始まって二〇〇四年、二〇〇四年で見直しを掛けなければいけない。しかし、見直しを掛けるための基本的なデータが手元にないという話になっちゃうと思うんですよ。非常に私は懸念を覚えます、この辺については。 ですから、やはりこのこういったデータについても、情報を素早く処理するようなそういったシステムをきちっと作っていかなければいけないことがありますので、是非そういった面についても最大限頑張っていただきたいと思います。 ちょっと別の機会にまたこういった面についての質問をさせていただきたいと思います。 以上です。
○岩佐恵美君 私は、今日、ジュゴンの問題について伺いたいと思います。 今年二月十三日に、国連環境計画、UNEPがジュゴン報告を出しました。これは、ジュゴンの世界的権威であるオーストラリアのヘレン・マーシュ氏が中心になってまとめたもので、現時点でのジュゴンに関する世界のデータを集大成したものです。 ジュゴンは海洋に住む唯一の草食哺乳動物です。で、ジュゴン科の唯一の現存種でもあります。IUCN、国際自然保護連合はジュゴンを世界的規模での絶滅危惧種と設定している貴重な野生動物です。 報告は、特に日本に生息するジュゴンについて、沖縄海域のジュゴンを保護する措置が取られない限り、ジュゴンは日本海域で間もなく絶滅するだろうと警告をしています。環境大臣は、この報告をどう受け止められるでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 平成十二年、今のIUCN、国際自然保護連合の勧告があり、またそれから国連環境計画、UNEPがジュゴンの保護につきまして報告を出してきたということで、こういうふうに国際的に非常に取り上げられているというのは、やはりジュゴンの問題というのが国際的にも関心が高いし、我々としてもその実態をよく認識しなきゃいかぬというふうに思っております。 ジュゴンというのは、たまたま地域的には沖縄がほとんどだと思いますんで、地元の沖縄県やら関係省庁、例えば水産庁とかそういったところと連携を図りながら、全体的な、どういうふうに保護政策を進めるかというようなことで、特にジュゴンの生息ということになりますと、そのえさ、藻場がどういうふうになっているかというようなことが一つ大きな影響があるようでございますから、そういったものも含めてひとつ今勉強というか調査をしているところでございますし、今後も、今申し上げましたように現地、現地の沖縄県あるいは水産庁等々ともよく連携を保ちながら、実態を把握してまいりたいと思っております。
○委員長(堀利和君) 大臣、もう少し大きな声で答弁お願いしたいと思いますが。
○国務大臣(大木浩君) はい、分かりました。
○岩佐恵美君 昨年の予算委員会で、私の質問に対しまして谷津農水大臣が、ジュゴンを種の保存法の対象としないという環境庁と実は水産庁との間に覚書があったんですが、その覚書を改めるという、そういう画期的な答弁をされました。 その後、ジュゴンを種の保存法の国内希少野生動物種に指定する作業、これが進んでいるというふうに伺っていますけれども、どうなっているでしょうか、局長にお伺いします。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。 環境省では、ジュゴンの全般的な保護方策を検討するために、ジュゴンと、大臣からもお話し申し上げましたけれども、そのえさとなる海草の生息する藻場、これに関する広域的な調査を今年の二月から実施してございます。 環境省としましては、これらの調査を踏まえまして、調査結果を踏まえまして、漁業関係者もございます、それらの方々と地元の理解を得ながら、ジュゴンを保護、希少野生動植物種として指定する、そういう作業を検討してまいりたいと思っています。
○岩佐恵美君 環境省と水産庁との間の協議はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(小林光君) 水産庁との間では、先生御指摘の覚書については改めまして、種の保存法で、必要があれば種の保存法で保護対象にするということを理解を得ております。
○岩佐恵美君 方向が決まっているので整理をしていくということだという理解をしておりますが、それでよろしいですね。
○政府参考人(小林光君) そのとおりでございます。
○岩佐恵美君 今年度から三年掛かりで行うという調査のうち、ジュゴンの分布調査については、主要な生息地域である東海岸を外して、本島の北西部を中心に行うとしております。 実は、いいですか、委員長、ちょっと地図を提示させていただきます。(図表掲示) これ沖縄の地図で、ジュゴンがどこの地域に一番多く出てきているかということを落とした地図でございます。これはジュゴンネットワークの方々が作られたものを利用させていただいておりますけれども、大体今申し上げたように、本島の東海岸が非常に多いわけでございます。 それで、ちなみに食跡の確認位置図というのは、これは環境省の資料でございますけれども、それから取りましたけれども、藻場はやはり一番ここの地域に多いということでございます。UNEPの報告でも、沖縄本島東海岸の辺野古周辺の地域を日本で最も重要なジュゴンの生息地であると述べています。 なぜ肝心の辺野古海域を調査対象から外したのでしょうか。
○政府参考人(小林光君) 御説明申し上げます。 この広域的な調査は単年度だけの調査ではございません。おおよそ三年ぐらい掛けてやる必要があるくらいの作業量かと考えてございます。 そこで、調査方法をどうするかということについて検討委員会を設けまして御議論いただき、専門家の先生方にもいろいろ御指示いただきました。 その中で、ジュゴンの分布につきましては、今、先生御指摘のとおり、NGOの調査ですとか防衛施設庁の調査ですとか、東海岸につきましてはもうこれまでにもジュゴンが生息するということが分かってございますので、まず、分かっていない西海岸の方について少し広く調べておく方が本年度はよろしいのではないか、そんなような御指摘がございまして、今年度については西海岸、それも北部の方、そういうところを調査することにいたしたわけでございます。 予算的にも時間的にも限りがございますので、まず分かっていないところから調査するという趣旨でございまして、調査対象から外したというわけではございませんで、三か年の調査の中では、沖縄島全体のジュゴンの生息状況ということについて把握してまいりたいと存じております。
○岩佐恵美君 防衛施設庁の調査では、航空機でジュゴンの出現を数えただけなんですね。環境省の調査は、数を数えるだけの単純なものではないと思います。 UNEPの報告では、昼間の分布状況、生息地の利用状況及び個体群の最小の推定値についての時間の経過を追った情報を提供するために、空中観測が一年に何度も繰り返されるべきであると指摘をしています。何度もというのは恐らく春夏秋冬程度ということかなとも思うんですけれども、もうちょっと多いのかもしれませんが、そういう何回かやった方がいいということを言っています。とても防衛施設庁の調査で東海岸の調査は十分とは言えないと思います。ですから、これからもおやりになるということなんでしょうけれども、ジュゴンの食餌やあるいは生活実態など、辺野古周辺での観察が私は重要だと思っています。 地元のボランティアの協力による定点の常時監視などやるべきことはたくさんあると思いますけれども、地元のボランティアの皆さんの御協力をいただく観察というのはとても重要のような気がいたします。その点、いかがですか。
○政府参考人(小林光君) 先生御指摘のとおりだと思っております。 今年度の調査におきましても、航空機によるジュゴンの分布状況の確認のほかにNGOなどによります情報収集、そういうことに努めてまいりたいと思っております。今後とも、そういうことでいろんな幅広い情報収集に努めてまいる所存でございます。
○岩佐恵美君 私は、調査は調査で十分行う必要があると思います。だけれども、その結果を待っていては間に合わなくなるおそれが大きいと思います。 既に防衛施設庁や市民団体の調査でも沖縄のジュゴンが極めて少数であることは分かっています。調査団の自然環境研究センターの鹿野専務理事は、生物学者からは、もう調査する段階を通り越している、レッドデータブックでいえば真っ赤っ赤との指摘を背に現地に入ったと発言しておられます。 直ちに種の保存法の国内希少野生動物種に指定すべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) そういったことも含めて今調査をしておりますので、今おっしゃったようなことは当然頭に入れながら調査を進めてまいりたいと思います。
○岩佐恵美君 実は、この問題を話している中で、日本での知見が足りないということで、なかなか調査をして時間が掛かるんだ、三年間は最低でも掛かるわけですね。そういうことをしていると、なかなか現状は厳しい状況なんです。 UNEPの報告書では、その意味でとにかく至急に種の保存法の指定をすべきだということを言っていますし、私どもとしては、すぐに指定が無理だということであるならば、それまでの間、種の保存法の緊急指定種という考え方もあります。こういう緊急指定種に指定すべきだと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林光君) 緊急指定種の指定に関しましては、種の保存法に基づきまして平成四年の十二月に閣議決定されました希少野生動植物種保存基本方針という、そういう閣議決定がございます。 その中でどういう種類のものを緊急指定種にするかという要件が定められてございまして、一つは分布上新たに発見、新種のようなもの、新たに報告されたもの、それから従来日本にいなかったのが新しく発見されて生息していたことになったというようなこと、三つ目は元々日本にいたんですけれども絶滅してしまったとされていたものが再確認された、そういうような突発的な事項に対して、いろんな政令の手続を経ては時間がない、こういうために緊急に保護施策を講じるという、そういう必要のために設ける制度でございまして、ジュゴンにつきましてはこのような要件に当たっていないということで、直接緊急指定種ということはできないだろうというふうに考えております。
○岩佐恵美君 実は、ジュゴンについては先ほどの覚書がネックになりまして、これまで種の保存法の対象外ということで指定の検討もしてこない、調査もしてこないということでした。ですから、国としては昨年の防衛施設庁の調査で初めて沖縄のジュゴンの生息を確認した。つまり、事実上新たな発見のようなものなんですね。新種や再発見に限るというのは単なる総理府の告示にすぎないわけです。種の保存法は、指定されていない種の保存を特に緊急に図る必要があると認めるときには緊急指定種に指定できるというふうに定めているんです。 UNEP報告が警告しているのは、遠い将来の心配ではなくて、現実に沖縄のジュゴンの絶滅の危機が進行している、そのことを言っているわけですね。これまでの水産資源保護法による対応について、報告は、ジュゴンの今日最も重要な脅威である操業中の事故死や生息環境の悪化には触れていないと指摘をしています。今でさえ毎年数頭のジュゴンが漁網の犠牲になっています。調査に時間が掛かっている間に個体数の減少あるいは生息環境の重大な悪化が進行する、そういう危険が非常に大きいわけです。 昨年の予算委員会で環境省は、関係省庁と連携してジュゴン保護の対応を検討すると答えていますけれども、その点はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(小林光君) 環境省が行っている先ほど御説明した広域的調査ですけれども、この調査、内閣府が所管する沖縄特別振興対策調整費から予算の配分を受けてございまして、この事業におきましては、環境省だけでなく農林水産省も同様に共同で事業を実施するということにしております。 ジュゴンと漁業との共存に資するため、例えば定置網における偶発的な捕獲に伴ういろんな事故がございます。私どもも心配していますが、そういう実態とか、それを漁網に掛からないような技術的な開発とか、そういうことを農水省ともやるということで、密接な連携を取ってジュゴンの保護というのを考えていきたいと思っております。
○岩佐恵美君 大臣、実は二〇〇〇年度にはジュゴンが三頭犠牲になっているんですね、死んでいるんですね、網に引っ掛かったりして。本当に生存の数が少なくなってきている。そういう中で、環境が悪化をしているわけですから、とにかく緊急指定種というのは何も難しいことはないんですね、とにかく告示をすればいいだけなわけですから。 さっき要件をあれこれ言いましたけれども、それはもう何にも今まで環境省としてやってこなかったわけですから、全然。だから、データがないと言ってこれから三年間データを集めていろいろやらなきゃいけないという事態になっているんですね。でも、現にそこにいるジュゴンは絶滅の危機に瀕しているわけですね。だから、緊急指定種という考え方だって大いにあり得るんですね。私はそれを早くすべきだということを言っているわけですけれども、大臣、どうお受け止めになられるでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 一番大事なことは、現実に実際の問題としてジュゴンの保護といいますか、が行われるのが一番大事だと思います。今の、種の指定ということが簡単にできるんだから、何と申しますか、臨時でも暫定的にでもしろというお話もありますが、それも一つの考え方かもしれませんけれども、現在いろいろとジュゴンの生息状況とか、今、先ほどの話がありました藻場の状況とか、そういったものもきちっと調べて、どういったことをする必要があるんだということで結論を出さなきゃいけないと思いますので、たまたまちょうど今そういった調査をしておりますので、今の委員のお話は頭に入れておきますけれども、同時にいろいろな現場における調査というのは緊急に進めさせていただきまして、特に現地の人とも協力しながらそういった調査も進めておりますので、そういった中で、いろいろと御意見を聞きながら、できるだけ早く結論を出したいと思っております。
○岩佐恵美君 実は、そのジュゴンへの脅威というのは混獲だけではないんですね。混獲というのは漁網による、漁業による被害だけではありませんで、UNEPの報告では、米軍基地の軍事演習がジュゴンの生息に重大な脅威となっている、このことを指摘しています。 海洋環境への被害は、射撃演習や軍事訓練の騒音、有害化学物質、土壌流出や劣化ウラン兵器の投棄による汚染を含む軍事活動による、あるいは海兵隊の演習地に藻場がある、ジュゴンとその生息地にとって軍事演習は有害であり、船舶の航行の結果、海洋汚染、騒音により生息地を破壊する、こう指摘をしています。 ジュゴンは米国種の保存法、ESAに指定されています。ESAによってスネルダータという小さな魚の絶滅を防ぐために八割方できていたダム建設が中止されたことは有名な話です。この裁判の判決では、種の保全の価値はいかなる利益とも比較できないと保護の優先を明確にしています。現在でも米軍の軍事演習によってジュゴンが脅威を受けているわけですから、その点について、是非外交ルートを通じてきちんと相手側にそのことを伝えるなど、早急に手を打つべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 済みません、大きな声を出しまして。大きな声を出せという御指示でございましたので。 今のUNEPの報告書の方にいろいろと米軍の活動が悪い影響を与えているということが言われておるということは承知しております。それからまた、アメリカの方で、米国内においてジュゴンをいろいろと保護しているじゃないかというようなことでございますから、これはまあひとつどういう形で伝えるのが一番いいのかまた考えていますけれども、なかなか米軍もジュゴンのことだけ一生懸命やっているということでないものですから、きちっとこちらの意思なり申入れが通ずるにはどういうチャネルでどういうことでやったらいいかちょっと考えていますけれども、お話はよく分かりましたので、何らかの形で米軍の方へ伝わるように努力したいと思います。
○岩佐恵美君 実は、白神山地の米軍の低空飛行問題では、当時の真鍋環境庁長官、環境上やらなければならないことはきちっと遵守していただきたい、環境庁として毅然とした態度で臨むという答弁をいただきまして、防衛施設庁にも申し入れ、米軍の低空飛行訓練がその白神の、世界遺産地域ですけれども、そこでは行われないということになりました。ジュゴンについても是非きちっと環境の立場から言うべきことは言っていくということをやっていただきたいと思います。 今の御答弁を非常に力強く受け止めましたので、是非積極的にお取組をお願いします。 実は、こうした現実の脅威に加えて、更に辺野古海域のジュゴンの生息環境を重大な危機にさらす普天間基地代替飛行場建設計画が推進されています。 UNEPの報告では、この辺野古沖の基地建設計画について、日本で最も重要なジュゴンの生息地が破壊の危機にさらされ、航空機や船舶の騒音など、地域での他の活動がジュゴンに更なる障害をもたらすだろうと強く警告しています。辺野古沖のリーフを埋め立てて巨大な飛行場を造る方向で基本計画の策定作業が進められていますけれども、ジュゴンが沖合の休息地とリーフ内の藻場との間を行き来するのに支障がないと考えているのでしょうか。局長、御答弁をお願いします。
○政府参考人(小林光君) 普天間飛行場の代替施設につきましては、昨年の十二月に、第八回の代替施設協議会におきまして代替施設の基本計画の主要事項に係る取扱い方針というのがやっと決まった段階でございまして、まだ現時点では具体的な代替施設の位置ですとか工法ですとか、決まっておりません。 そういう段階ですから、先生御指摘のジュゴンの通り道への影響とかそういうことについては、今後、代替施設の基本計画の策定の後に事業者による環境影響評価を実施する中で明らかにされていくものと思っております。
○岩佐恵美君 さらに、そのUNEPの報告では、基地建設を含めていかなる大規模計画も、その承認の前に強制力を持った環境影響評価が実施されなければならないとして、特に基地建設計画が環境と社会に及ぼす影響と、いわゆるゼロオプション、つまり建設しないことを比較するということが重要だと強調しています。基本計画を決めてから環境影響評価を行うという事業アセスでは駄目だということです。計画をして、その調査をしてからといって種の保存法の指定を先延ばしをする、一方では環境影響評価の前に基本計画を決定するという、そういうやり方というのは到底私は許されないと思います。 UNEPの報告は、日本におけるジュゴン保護の最も効果的な方法は最も重要なジュゴンの生息地に保護区域を設定することであろうとして、沖縄東海岸の勝連半島から伊部海岸に至る流さ約五十二キロ、サンゴ礁の沖十五キロまでをジュゴン保護地とする交渉を直ちに開始すべきであると具体的に提起をしています。 繰り返しになりますけれども、種の保存法の指定と、そして私は保護区の設定を緊急に行うべきだと思います。その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林光君) 御指摘のとおり、ジュゴンの保護に向けていろいろな今調査段階でございます。地元の関係者との協力関係というのも築く必要があります。そういう意味で広域的な調査ということで行っているわけでございまして、種の指定ですとか保護区の指定、そういうことも含めましてどのような方策がジュゴン全般の保護に必要か、地元の方々とも意見を伺いながら検討してまいりたいと思っています。 何度も申し上げますけれども、ジュゴンに関しましては、UNEPの御指摘もありますけれども、日本海域、沖縄海域のジュゴンの状況についてはまだだれも分かっていない、そういう事態でございますので、UNEPの指摘そのままで今すぐ直ちに我が環境省として対応できる段階にはないというふうに思っております。
○岩佐恵美君 今、今まで議論してきたのを分かっていないからUNEPの報告だけで直ちに動くことはできないということで、何か戻ってしまうような感じもしないわけではないんですけれども。 私は、環境省として最大の問題は、とにかく防衛施設庁が調査をして初めて六頭確認するんですよね。そのうちの五頭は種類が違うもの、種類というか個体が違うものであるということを確認した。でも、それが初めてなんですよね。環境省としてはそれまで何にもやってこないんですね。だけれども、その防衛施設庁の調査もあるし、それから地元の調査もあるし、それから外国のいろんな方々のアドバイスもあって、日本の学者の、それこそ沖縄の専門家の調査あるいはそこへ通い詰めている専門家の調査もあるわけですから、そういうものを基にして私はUNEPの報告はできている。これはUNEPが空で描いたわけじゃなくて、日本の現状を反映して作ったものなのですから、そこのところはきちんととらえていただかないと大きな間違いを犯していくと思います。 実は大臣、このUNEPの報告の中で言われているんですが、先進国の中で自国の海域にジュゴンの個体群が生息しているのは日本とオーストラリアの二か国だけだということです。この報告では、両国はジュゴンを保護する特別の任務を持っている、そういう指摘があるんですね。 先ほど大臣も言われましたIUCN、国際自然保護連合から、前の会議で確認したことをもう一度表明したいということで自然保護団体のシンポジウムにもう一度そのメッセージが来ているんですが、IUCNは、普天間基地移転に伴う飛行場の位置設定に先立って、沖縄のジュゴン個体群への影響を分析するため自主的な環境影響評価をすべきであるという世界自然保護会議の勧告二の七十二の支持を改めて表明するというようなことも言っているわけです。ですから、日本政府は候補地の環境影響評価を実施する、そして間違いのないようにちゃんと行動してくださいということを言っているわけです。 私は、環境省として、先進国にふさわしくジュゴン保護のためにきちんと環境政策を取っていかないと世界の大きな批判を受けることになるというふうに思います。大臣、改めて御決意を伺って、質問を終わりたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 今は、とにかく防衛施設庁ではなくて環境省が自ら乗り出して地元の方々とも一緒に今懸命に調査しておりますので、ひとつ、それは是非、そうそういつまでもじんぜんと時間をつぶすということでもございませんので、できるだけ早く結論を出して必要なまた措置を取りたいと思っております。
○岩佐恵美君 終わります。
○高橋紀世子君 高橋紀世子でございます。 二十一世紀を環境の世紀にしていくことについては、だれもが賛同しているものであります。実現に当たって、私たちが環境にどのように取り組むかに掛かっていると思います。今まで環境問題といえば自然破壊やごみ問題ばかりが取り上げられ、軍事行為がいかに自然環境や人々の生活に重大に及ぼすかを真剣に取り上げられていなかったと思います。 先ほど、岩佐先生の話にも軍事練習と環境問題のことについて話されました。環境省は地球環境全体の環境保全を任務として設置されていますが、軍事行為に関係する環境破壊についてどのようにお考えか伺います。つまり、環境省のお仕事というのは、人間の人命、それから健康に配慮した省だと思いますので、それについてもお聞きします。環境省の任務である地球環境保全とは軍事関係に関する環境破壊は除外されるのでしょうか、そんなことについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 非常に大きな御質問でございますのでなかなかお答えにくいんですが、まず、もちろん環境と戦争というようなことになれば、戦争が行われれば環境に非常に悪い影響が起こるということはそのとおりでございます。ただ、環境省もやはりそれは政府の一部でありますから、総理大臣の下に日本政府としてのいろいろな施策を行って、内外の政策を行っていくという中で環境については非常に中心的にやっているということでありますから、環境と戦争ということをそれは抽象的に取り上げれば、やっぱり戦争というのは環境にいろいろ悪い影響があるぞということは当然申し上げられますけれども。 それからまた、いろいろと国際会議で、環境を取り上げた会議などでは戦争が起こればどういう環境に対して悪い影響があるというようなことはいろいろ議論はされておりますけれども、抽象的な、ですからそういうことは申し上げられますけれども、もう少し具体的に何について環境省としては考えるかということについては、それはそれぞれの問題について日本政府の一部として環境省としてはどういうことができるか、あるいはどういうことを申し上げることができるかということを考えるべきだろうと思っております。
○高橋紀世子君 おっしゃるとおり、やっぱり戦争の影響というと本当に多岐にわたっていると思います。 この間、アフガニスタンにアメリカが侵攻しましたときに、多くの人が犠牲になりました。それから、やはりベトナム戦争にアメリカが出兵しましたときに、平和な国から出ていった兵士さんたちは今でも精神的な病に苦しんでいる人がいます。また、原爆なんですけれども、やっぱり何十年たってもその後遺症は続いていると思います。 もし、環境問題が人間の生命、それから健康について大変大きな使命があるとすると、こういう問題で私はやはり戦争と環境問題というのは大変関係があると思っておりますけれども、御同意いただけますでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 今申し上げましたように、抽象的には戦争が起これば環境に対していろいろと非常に大きな悪い影響が出てくるということは、これは当然否定し得ない事実だと思います。 ただ、具体的にいろいろと環境についての問題があるから日本政府がこういう問題についてどういうことをするかというようなときには、日本政府としてこれはまた国際情勢の中で、あるいはよその国との協力とかそういった問題も出てくるでしょうし、あるいはその他の考慮もしなきゃならぬということもあるでございましょうから、それは戦争と環境だけを抽象的に取り上げる限りは、やはり戦争ということは非常に環境に対しては悪い影響があるんだということしかちょっと今の段階では申し上げられないんで、恐縮でございますけれども、その辺で御理解いただきたいと思います。
○高橋紀世子君 では、環境省の任務である地球環境保全とは、軍事関係に関係する環境破壊はやはりそれはお仕事として除外されるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 軍事行動に基づく、また環境問題というのは、例えば戦争の結果破壊、環境が破壊されたと、そうしたらそれを直すということも一つの仕事ですよね。そういったものについては私はむしろ戦争と環境の直接のあれではございませんけれども、環境省があるいはその仕事をするというような場面もあるか、そういった機会もあるかというふうに考えますが、これはあくまで一般的なお答えとして申し上げておるわけでございます。
○高橋紀世子君 やはり戦争は大変環境問題に深刻な影を残しますので、本当に戦争が起こらないように私たちは努力していかなければいけないと思いますし、環境庁もやはりそういうことを是非御努力いただければと思います。 環境はすべての分野にかかわることですよね。本当に環境省というのは一つのことだけではなくて、いろいろなことが影響していると思います。ですから、環境に範囲を限定してはならないと思います。戦争が及ぼす環境の破壊の影響を調査し、知ることは人間環境、環境保全の観点からも必要なのではないでしょうか。環境汚染から引き起こされた人命の危機を守る役割に徹するのではなく、新たな環境省の役割をやはり私たちも担っていかなければいけないと思います。 今日の環境行政では、環境省は縦割りの弊害の前に他省庁との連携に気を遣い、最後には他省庁の省益の前に折れ、一貫した政策を打ち出すことができず、よりよい環境を作り出すことが困難な状態に置かれているように思います。廃棄物などをどこが出すかによって所管省を縦割りにしている状況では、廃棄物を出すのがどこの省に関係するのか、縦割り、環境を縦割りにしている状況では、真の資源循環型を実現することは不可能ではないでしょうか。そのことについて一言意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今、日本のこの行政は小泉内閣の中でいろいろと、行政改革も一つそのいわゆる小泉さんが言っておられる改革の中の大きな柱の一つだと思うんです。できるだけ縦割りの弊害をなくして、政府として一体になって仕事ができるようにということは当然でございますし、特にその環境問題ですね、比較的これ、まだみんなの国民の間に意識として育ってきたのは非常に短いものですから、その反映としてどういった行政をするのが必要か、あるいは望ましいかということもまだいろいろ議論がございますけれども、ただ、今おっしゃいましたように、やはりどこかで統一的にしっかりと、従来以上に強力な環境行政というのを進めろということは、私はやはり国民の御要望だと思いますから、そういった見地から我々としても努力をしてまいりたいと思います。 それから、あえて付け加えますと、環境省が今まで頑張ってやってきましたし、私が三、四年前にやったときから更にずっと歴代の私の後の環境庁長官あるいは環境大臣が御努力になりまして、非常に環境省の仕事も質的にもまた量的にも強化されておりますけれども、一つは縦割りのほかにもう一つ環境省として非常に弱いのは、私は時々横割りと言っているんですけれども、要するに、国としての環境省、それから都道府県、そして市町村と、そこら辺のところのつながりも非常にまだ十分じゃないわけですね。ですから、環境省が何か考えていることが都道府県に十分伝わらない。逆に都道府県で考えていることが環境省へ来ないというようなこともございますから、そういった今、私はあえて横割りと言いましたけれども、そういった地方との関係というのをもうちょっと強化しないと、なかなかリーダーシップが発揮できないんじゃないかというふうに思っております。 ただ、まだ非常に限られた人員でやっておりますので地方との接触というのは非常に弱いんですけれども、これからこれは一つ大きな問題として、また内閣の中でもそういったものを強化するように、環境省ばかりじゃなく、ひとつ内閣の課題として取り上げていただくように、また関係各省とも協力しながら進めてまいりたいと思っております。
○高橋紀世子君 やはり環境問題というのは金銭的な利害関係と相反する面があると思うんです。ですから、それをやはり環境に優しい行動を取った場合に金銭的にも損をしないようなシステムというとおかしいんですけれども、やはり市民がごみをたくさん仕分けするということに依存してもなかなか難しいと思うし、やはりものを生産するときに環境に優しいものを作ればそれが金銭的にも、それはどういうふうに、税金を免除するのか何か分かりませんけれども、そういうことを考慮しないと、なかなか環境に優しいシステムはでき上がらないと思いますけれども、どういうふうにかお考えでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) ほかの先生方の御議論でもあったんですが、やっぱり環境を十分に行政の中で強力に進めていくと、環境対策を、ということになりますと、いろいろとインセンティブも必要だと思うんですね、やっぱり。ですから、企業といったようなものに対しては、こういったことをすればきちっとインセンティブがあってそれがやっぱり経済的にもプラスになるんだということは分かるようにだんだんに整備をしていかなければいけないと思います。 それからまた、我々が国民の一般に、全般に向かって環境を、例えば地球温暖化でもそうですけれども、こういったことをしてください、ああいったことをしてくださいと言うんですけれども、やっぱりそういうことをしていただければ自分たちの環境が良くなるんだ、住み良いんだ、安全だ、快適だと、そういうことを実感として味わっていただかないとなかなかできないと思います。 ですから、そういったことはやっぱりよく実感として味わっていただけるようないろんなそういった実態も作り上げなきゃいけませんし、またそういったPRもしなきゃいけないというふうに考えております。
○高橋紀世子君 本当に一人一人の市民が自覚するというか、これをやろうというふうにならなければならないと思うんですけれども、それをやはり教育の場面で、何か子供たちにそういうふうな気持ちがわくような、実際一緒に木を植えるとか、よくデンマークなんかで木の種だか植木を一人一人が持ってどんどんどんどん植えるという話を聞きましたけれども、何かこう全体的にそういう環境についてみんながやれるようなことを考えたらどうかと思いますけれども、どうお思いになりますでしょうか。
○国務大臣(大木浩君) 教育というとよく学校教育というようなことが言われるんですけれども、もちろん学校教育も必要でございますし、また文部科学省の方でも御協力いただいて、いろいろ若い国民に対する環境教育というのはやっていただきたいと思いますが、先ほどほかの先生の御質問に対しても私申し上げたんですが、若い人がやっぱり体験として環境というものに、実際にいい環境に浸るというその経験が非常に大きな力になると思うんです。 そういうことで、いろいろと実際にどこかへ出掛けて木を植えるとか、あるいは海辺で何かやるとか、そういったことはできるだけこれから考えなきゃいかぬ、それは恐らくなかなか文部科学省だとか環境省といったような役所だけでなくて、できるだけまたその各地域の、地方の市町村さんとかあるいはそういったグループだとか、そういった方々がこれからの次の世代の国民に対してそういった環境教育、広い意味での教育ですが、をしていただくというのが非常に必要じゃないかと思っております。 それからもう一つ、本当はこれ環境というのはこれから二十一世紀通じていろいろと環境政策していかなきゃいかぬわけですから、地球温暖化なんていうのは本当は我々のときはまだそれほど大変にならなくても次の世代になったら大変なことになるわけですから、そういったようなこともよく理解をしてもらわなきゃいかぬ。 それからもう一つ、やっぱり子供だけにやれやれとか環境大事ですよと言っても、大人の方のやっぱり行為が子供が見ていて何もやっていないじゃないかということでもいけないわけでございますから、最近はよく一生涯教育というようなことも言われますけれども、これはまたやっぱりひとついろいろと各地域のコミュニティーだとかあるいはいろんな団体がそういった環境問題について大いに活発に取り上げていただいて大いにいろんな活動をしていただくということが必要であろうかというふうに思っておりますので、これはもうもちろん環境省としてもそういったようなものが、皆さんができるだけやりやすいようにというような体制というものを作るようにまた頑張ってまいりたいと思っておりますが、とにかくやっぱり環境というのは広い意味での教育で、若い人もそれから大人も両方にやっぱり教育、環境についての御理解を深めていくということが不可欠ではないかと考えております。
○高橋紀世子君 今おっしゃるとおりに本当に広い意味、本当に一つの省ではどうにもならないことだと思います。だから、環境省というのはもしかしたらほかの省の上に立っているという、上ということはありませんけれども、全体をカバーしているように思います。 環境問題は、私たちの考えを常に新しいものに更新していかないと対応し切れない問題のように思います。今日の環境を求める声、平和を求める声というのは、政治的なイデオロギーな枠内ではなく、人間として当たり前に生きるという権利の主張であろうと思います。正に新しい時代を、芽生えを感じます。 環境省は環境を守るという大切な役割があるのですから、もう縦割りに縛られることなく人々を、我々市民も巻き込んでいくようなことが必要じゃないでしょうか。 そこで、環境省がどのように私たち市民とかかわっていこうとしていらっしゃるか、伺いたいと思います。
○国務大臣(大木浩君) 今もちょっと申し上げたことの繰り返しになるかもしれませんけれども、やっぱり市民、広い意味での市民に環境問題についての理解を深めていただく、言うなれば意識改革をしていただいてライフスタイルまで変えていただくというのも、これはもう大変に大きな仕事なんですけれども、そういうものを一生懸命やってまいりたいと思っております。 それから、とかく役所だけで何かというのはなかなか限界があるということは先ほどから申し上げておるとおりでございますから、やはり関係各省もそうですけれども、NGOとかNPOとかそういった人々とも協力体制は強めてまいりたいと思っておりますし、これはうちから何回も宣伝しているのでちょっと私もあれですけれども、環の国くらし会議というのをこの間発足いたしまして、できるだけまたひとついろんな方々から、必ずしも政府の役人だとか企業の方だけではなくて本当にいろんな意味での各界の方々の自由な意見を聞かせていただきまして、それがひとつまた具体的な環境省としてのその次のステップにつながるように、ひとつ努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○高橋紀世子君 二十一世紀は環境省が環境、平和について市民の合意からなる行政を担っていけるように、是非私もできるだけ力を尽くしていきたいと思います。 どうも終わりました。ありがとうございました。
○委員長(堀利和君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二十九分散会