外交防衛委員会 第20号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/06/06
会議録
○委員長(武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、近藤剛君及び広中和歌子君が委員を辞任され、その補欠として矢野哲朗君及び神本美恵子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(武見敬三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 外交、防衛等に関する調査のうち、テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更に関する件について、本日の委員会に防衛庁防衛参事官中村薫君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁運用局長北原巖男君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、総務省行政管理局長松田隆利君、外務省アジア大洋州局長田中均君、外務省欧州局長齋藤泰雄君及び財務省主計局次長牧野治郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(武見敬三君) 外交、防衛等に関する調査のうち、テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更に関する件を議題といたします。 まず、本件について政府から報告を聴取いたします。中谷防衛庁長官。
○国務大臣(中谷元君) テロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更について御報告申し上げます。 テロ対策特措法に基づく現在の基本計画では、協力支援活動等を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の派遣期間が去る五月十九日までとされていたことから、これを六か月間延長し、本年十一月十九日までとすることが、五月十六日の安全保障会議の後、翌十七日の閣議で決定されました。なお、あわせて、私が定めている実施要項についても、総理の承認を得て変更し、実施期間を本年十一月十九日までといたしました。 次に、今回の基本計画の変更に係る背景について説明をいたします。 国際テロの脅威については、アフガニスタンではタリバーン支配が終了し、アルカイダもアフガニスタン国内での活動が困難となりつつあります。しかしながら、ビンラディン、オマル等のアルカイダ、タリバーンの幹部はいまだ捕まっておらず逃走しており、また、各地にはアルカイダ、タリバーンの残存勢力も残っております。したがって、これらが再結集し、米国、暫定政権等を攻撃する可能性があるなど、残存するアルカイダ等によってもたらされている国際テロの脅威は今も除去されておりません。 これに対する国際社会の取組としては、軍事、経済、外交等あらゆる手段を講じてアルカイダのネットワーク及びテロ組織の根絶に取り組んでおり、現在、軍事組織の派遣を含め、何らかの形でこのような取組に参加している国は約七十か国に及んでいると承知をいたしております。 こうした国際社会の取組のうち、特に諸外国の軍隊の活動としては、アフガニスタンやその周辺においてアルカイダの残党の排除などのための作戦が継続されており、いまだ終結にはほど遠く、今後も時間を要するものと考えております。 すなわち、テロ対策特措法による我が国の支援の対象となる昨年九月十一日のテロ攻撃の脅威の除去に努める米軍等の活動については、昨年十月のタリバーン等への軍事行動開始以降、依然として続いていると言えます。 具体的には、アフガニスタン領内においては、米国等によるアルカイダのメンバーの追跡、掃討のための活動が継続しております。また、各地の様々な施設の捜索とともに、更なるテロを阻止する等のための情報収集も行われております。 最近においても、本年三月には、アフガニスタン東部において、米国のほか、ドイツ、フランス、カナダ軍等を含む約二千人が参加した大規模な掃討作戦(アナコンダ作戦)が行われ、本年四月以降も、米英軍等による東部における掃討作戦(マウンテン・ライオン作戦)が継続しております。現在も、三、四千メートル級の高山が並ぶアフガニスタン東部の山岳地帯等でアルカイダの残党を追跡、掃討し、あるいは捜索するという活動が続けられており、大規模な作戦が再び行われる可能性も残されております。 現在、アフガニスタンでは、このような作戦のため約七千人の米軍が活動しているほか、諸外国からも、国際治安支援部隊(ISAF)と併せ、約七千人の兵員が提供されているところであります。 インド洋上を含むアフガニスタン周辺においては、アルカイダのメンバーが逃亡して国際テロの脅威が拡散することを防ぐための活動等が引き続き行われております。 米国の説明によれば、こうした活動のため、米国の一個空母戦闘群のほか、十五か国から二十八隻の艦船、更にフランス等から空母戦闘群が、また英国よりは海軍任務部隊がこの海域において活動を続けております。なお、米軍以外からの艦船については、米軍の軍事行動の初期段階で十一か国からの二十一隻であったのが、次第に増加したものということであります。 このような諸外国の軍隊の活動に関し、現時点において撤収した国があるとの情報には接しておらず、また、このように現在も多くの国が参加して諸外国の軍隊による活動が活発に実施されていることは、テロとの戦いの継続が各国の共通認識となっていることを示すものと思われます。 今述べたような状況にかんがみれば、今後とも、我が国がかかる国際テロ根絶への取組に積極的かつ主体的に寄与していくことは重要であります。現在の状況から見て、我が国の対応措置の種類や派遣規模について、特に変更する必要性は認められないことから、先般、基本計画のうち、自衛隊の部隊等の派遣期間のみを変更いたしました。 次に、これまで実施したテロ対策特措法に基づく自衛隊の活動実績について申し上げます。 被災民救援活動については、昨年末、国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)の要請に基づき、掃海母艦「うらが」により、テント、毛布等をパキスタンのカラチに輸送いたしました。 協力支援活動については、現在、海上自衛隊の補給艦「ときわ」、護衛艦「はるな」「さわかぜ」がインド洋北部において活動中であり、昨年十二月二日以降今月五日時点までの間に、米軍等の補給艦、駆逐艦等に対し、艦船用燃料を八十二回、約十三万八千キロリットル補給するなどの活動を行っております。また、航空自衛隊においては、C130H型輸送機等により、昨年十一月二十九日以降今月五日時点までの間に、計五十九回の国内及び国外輸送を行っております。 先般、私自身もインド洋上で活動している自衛艦を訪問し、士気も高く立派に任務を遂行している隊員の姿を見てまいりました。 現在までの約半年間にわたるこのような自衛隊の活動については、二月に来日したブッシュ大統領が国会での演説の中で、日米両国はテロリスト組織を捜し出し、粉砕すべく努力をしている、日本の自衛隊は後方支援という重要な役割を担っていると評価を示されていることを始めとして、日米間の累次の会談等の場で感謝、評価の意が示されているほか、各国から高い評価を受けております。 これらの活動は、我が国として、国際的なテロリズムとの戦いを自らの問題と認識し、国際テロリズムの防止及び根絶を目指す国際社会の取組に積極的かつ主体的に貢献するという非常に重要な意義を有しているものと考えております。防衛庁としては、引き続き、従来と同様の活動を実施することにより、国際テロ根絶への取組に寄与できるよう、また国民の期待にもこたえることができるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をお願い申し上げます。
○委員長(武見敬三君) 以上で報告の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○齋藤勁君 官房長官、御苦労さまです、今日は御出席をいただきまして。 ただいま報告がございましたテロ対策特措法に基づく対応措置、この基本計画の変更、このことについて質疑ももちろんございますが、官房長官の時間の関係もありまして、過日、官房長官が、当初は政府首脳、そして御自身が、政府首脳というのは自らのことだということを御自身が明らかにされまして、我が国の国是でございます非核三原則を、この見直しを示唆をする、このことについて記者に発言をしたことについて質疑をさせていただきたいというふうに思います。 冒頭、官房長官御自身のあの報道にあった発言について、改めて、どういう発言をされたのか、その認識も含めましてお尋ねいたします。
○国務大臣(福田康夫君) 私が五月の三十一日の記者会見で記者の方から聞かれたわけです。憲法とそれから核の関係ですね。そこで私が答えたことが、これが政府として非核三原則を見直す可能性を示したものと、こういうふうに受け止められてしまったわけであります。これは全く私の真意とするものではございませんで、現内閣では非核三原則の変更や見直しを考えているわけではなし、また今後の課題としても検討しているということは全くございません。 私の発言は、国の安全保障の在り方についてはそれぞれの時代、状況、国際情勢等を踏まえた様々な国民的な議論があり得るということを申し述べたわけでございまして、報道されているように、政府として今後の方向性を示したとか示唆したとか、そんなことではありません。あえて申し上げれば、若い方々が将来のことを今からしっかり考えてほしいな、こういう期待を込めて申し上げたわけでございまして、こういうような事態になったということは大変私も残念に思っております。 そういうことでございますので、その経過と私の、また政府の考え方を申し上げる次第でございます。
○齋藤勁君 過日、安倍副長官が、これは非公開の場であったにもかかわらずマスコミが入っていたということで、御自身もこの委員会でそのことについて批判をしながらやり取りがございましたが、私は、ああこの内閣というのは、安倍副長官のあの発言や官房長官のこの発言は、いよいよ小泉内閣の、傍ら有事法制という法案を今提出しながら、国是である非核三原則をもこれは見直しを想定した大変危険極まりない内閣なのかなということを実は印象をせざるを得ない。 さて、官房長官、憲法改正を言う時代だから、国際情勢や国民が持つべきだとなれば三原則も変わることも、かもしれないと、こういうふうに発言されているんじゃないですか。
○国務大臣(福田康夫君) それは、それは記者懇の中の話でございまして、私も多少気楽なこともあった、気楽な雰囲気の中で記者の方々とはざっくばらんな話をするというような中で、私も正確にどういうふうに言ったかというのは覚えておりませんが、私が非核三原則を変更するとか、そういったようなことを毛頭考えているわけじゃないんで、ですから、どういう言葉が出ようと、そういうものを示唆したとかそういう方向性を示したとか、また今の政策を変えるとか、そういったような形でもって伝わるはずがないと私は確信をしておりますし、そういうように取られてしまったということは誠に残念だと、遺憾に思っておる次第でございます。
○齋藤勁君 三原則も変わることも、かもしれないという前の文脈はあるかも分かりませんが、これは、官房長官が変わることもあるかもしれないということを発言をするということは大変な実は、持つ意味なんですね。これはもう歴代の内閣より、我々はもうとにかく唯一の被爆国として今日来ておりますけれども、このことを、三原則も変わることもあるかもしれないということを若い方たちに、記者たちにということについては、そういうことも検討しなきゃいけないんじゃないかと、官房長官自身が示唆をして発言をしているということに受け取れますよ、これはもう明確に。そういう認識に立つのが常識じゃないですか。
○国務大臣(福田康夫君) 部分部分を取り上げてそのことで判断すりゃそういうことも言えるかもしれませんよ。しかし、非核三原則があって、そんなのは当たり前なことで、こんなの、核政策を変えられるような状況にないじゃないですか。また、そういうような議論も国民の中にないでしょう、今、ですよね。(発言する者あり) ですから、ですから、ですから、そういうことを前提にした話じゃないんですよ、そもそもが。それは、そういうことで私は申しておるし、だから真意が伝わらないというふうに申し上げているんで、そういうふうに報道されてしまったことは誠に残念の極みであります。
○齋藤勁君 真意が伝わらないんじゃないですよ。それはもう非核三原則というのは当たり前な話なんで、そのことを国際情勢や国民が持つべきだとなれば、三原則も変わることも、かもしれないということを、これは官房長官自身発言しているんですが、これは事実なんですよ、発言したことは、官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) いや、我が国は核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずと、こういう非核三原則を堅持していることは、これはもう歴代の内閣も何回も何回も説明して明確に表明しているわけですね。政府としても今後ともこういうことを堅持していくという立場には変わりはないんですよ。そうでしょう。 我が国はNPTも締結しました。そして、核兵器保有のオプションも放棄しました。これはもう国際社会にも明らかにしているところでございます。また同時に、大量破壊兵器、とりわけ核兵器のない平和で安全な世界の早期の実現を目指して、毎年の国連総会への核廃絶決議案の提出とか、CTBT、包括的核実験禁止条約の早期発効に向けた働き掛けをするなど、積極的な外交努力も行ってきておりまして、核兵器に関するこうした我が国の姿勢はもう揺るぎないものでございます。 それに、条約上の義務に加えまして法律上も、原子力基本法によって我が国の原子力活動は平和目的に厳しく限定されているところでございまして、こういうような観点から見ても、我が国が核兵器を保有することはないんです。 ですから、そういうことを前提とした上で、いろんな議論があって、その中でそういう言葉が出て、それをもって示唆したとか政府の政策の変更だとかいうような報道というのは、これはちょっと違うんじゃないでしょうか。そういう真意をやはり正確に報道するということは必要なんじゃないかと思いますよ。
○齋藤勁君 官房長官、そうすると、報道したマスコミが悪いということになるんですか。そういう今御発言ですよ。
○国務大臣(福田康夫君) 若い記者さんですからね、ですから非核三原則がどういうものかということを正確に理解されているか、日本がそういう政策を持っているということを正確に理解しておられたのかどうか分かりません、その辺はね。ですから、私が反省するところは、そういう若い方々には本当にかんで含めるように丁寧に説明しなければ分かってくれないのかなと、真意が伝わらないのかなと、そういうことでございます。
○齋藤勁君 いやいや、それはその後の官房長官の所感なんじゃないかなという気がしますけれども、今、先ほどからの答弁聞いていて。 まず、何であの時期にそういうことを発言せざるを得なかったのか。これは安倍官房副長官の一連の様々な発言をめぐる国会での議論や内外の議論、それを受けて官房長官が記者懇で発言したんでしょう。もっときちんと丁寧に説明すればいいじゃないですか、それだったら。
○国務大臣(福田康夫君) 実は私は安倍副長官の発言というものは知らなかったんです。発言して、週刊誌に載っかっているということは知っていましたけれども、しかし内容を見ておりません。ですから、どういうことでどういう発言をされているか、これは知らないという状況の中で記者から質問を受けたということでありまして、そういう状況の中でこういう発言が出たということは、これは理解していただきたい。何も私の方から発言をしたということではありません。これは、あくまでも聞かれたから答えたということなんです。そういうことがスタートだということであります。
○齋藤勁君 官房長官、この報道はあれですよ、アジア、中国、韓国にも駆け巡ったわけでしょう。そしてそのことを、外交上私は大きな失点だと思いますよ。そういうことを、また更に、真意はこうですとかいうことを説明せざるを得ない状況にあなた自身の不用意な発言で追い込まれたんじゃないですか。大変な私は問題だと思います。 さて、官房長官、核兵器の保有について、法理論上、持てないとは書いていないと。法理論上、持てないとは書いていないということを言っておられますけれども、その根拠を示していただけますか。
○国務大臣(福田康夫君) 法理論と申しましたのは、これは憲法のことであります。とっさの質問でありましたから、私も言葉を選んでいる余裕がなかったんでありますけれども、これは憲法のことで、今までの政府見解というものがございますので、それを覚えていたので、それを申し上げたということであります。 我が国が自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持するということは、これはもう憲法九条二項によっても禁止されてはおりません。したがって、そのような限度の範囲内でとどまるものである限り、核兵器であると通常兵器であるとを問わず、これを保有することは憲法の禁ずるところではないという解釈を政府は取ってきたと、これは政府解釈であります。しかし、以上の憲法解釈とは別に、政府としては唯一の被爆国としての立場からも政策として非核三原則を堅持しております。これは、我が国が主体的意思に基づき、我が国においては核兵器の存在を許さないということを内容とするものであります。 したがって、一切の核兵器を保有しないことはもとより、核兵器を作らず、持ち込ませずとの原則については、これを内外に言明して堅持をしている、そういうことであります。
○齋藤勁君 憲法に関しての言及がございましたが、核兵器に対する、核兵器保有、そうすると、法理論上というのは憲法だということになるんですか、今の答弁ですと。核兵器保有について法理論上持てないとは書いていないというのは、憲法を指して官房長官は発言されているんですか。
○国務大臣(福田康夫君) そのとおりでございます。
○齋藤勁君 核兵器に対する官房長官の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 核兵器というのは、核兵器でございます。
○政府特別補佐人(津野修君) 一般に、核兵器で、特に非核三原則におきまして核と申しますのは核兵器を指しているわけでありますが、核兵器といいますのは、原子核の分裂又は核融合反応より生ずる放射エネルギーを破壊力または殺傷力として使用する兵器をいうというふうに考えられているところでございます。
○齋藤勁君 官房長官、さっきの答弁と今の法制局長官、随分──核兵器は核兵器だって、そんな答弁はないじゃないですか、それは。いやいや、さっきの官房長官の答弁が、私が核兵器に対する官房長官の認識をと言ったら、今、法制局長官が答えられたけれども、いや、長官はいいんです。官房長官の方ね。 官房長官、きちんと説明してくださいよ。核兵器に対する官房長官の認識ですよ。
○国務大臣(福田康夫君) いわゆる核による放射能により大量殺傷を可能とするようなそういう兵器、これは私の常識の範囲の中におけるお答えでございます。
○齋藤勁君 官房長官、再度確認いたしますが、先ほどの私の質問は、核兵器保有について法理論上持てないとは書いていない、このことについての法的根拠、これは憲法だと。法理論上持てないとは書いていないということは、その根拠法令というのは憲法なんですか。
○国務大臣(福田康夫君) 言葉の問題ですか。であれば……
○齋藤勁君 法理論上の話です。
○国務大臣(福田康夫君) 憲法上、核兵器を保有することは憲法の禁ずるところではないという解釈を政府は取ってきている、政府見解ですね、それを申し上げたわけです。
○齋藤勁君 原子力基本法第二条、「平和の目的に限り、」の「平和」の意義について、これは国会で長くいろいろやり取りでございますけれども、原子力基本法第二条の「平和の目的に限り、」ということの意味は、民生安定であるとかあるいは国民生活の向上であるとか、第一章第一条の目的を達するためにある。具体的に申し上げれば、エネルギーを確保するとか学術の進歩とか産業の振興とか、そういうことに寄与すべきものであって、国防目的のためにそれを使うべきではない、第一条から見てもそのことは当然である。これは中曽根康弘議員が、国会の、昭和三十年十二月十五日、二十三国会で、商工委員会で述べております。 原子力基本法、このことと憲法の整合性、どういうふうに理解をいたしますか。
○政府特別補佐人(津野修君) 憲法の核兵器に関する解釈と、それから原子力基本法との関係でございますけれども、当然憲法九条の解釈が従来からございます。この核兵器の保有と憲法九条との関係につきましては、政府は従来から次のようにまず解釈してきているわけであります。 すなわち、我が国には固有の自衛権があり、自衛のための必要最小限度の実力を保有することは憲法によっても禁止されているわけではない。したがって、核兵器であっても仮にこの限度内にとどまるものがあるとすれば、それを保有することは必ずしも憲法の禁止するところではない。他方、この限度を超える核兵器の保有は憲法上許されないものである。以上の考え方は、例えば昭和五十三年の参議院予算委員会で示した政府の見解あるいは平成五年の政府の答弁書などで明らかにしているところでございます。 そこで、このような憲法の解釈の下で原子力基本法が制定されているわけでありますけれども、原子力基本法は原子力に関する政策についても含めて規定されているわけでありまして、ここでは、第二条におきまして、我が国における原子力の利用は平和の目的に限られるという旨を明らかにしているところであります。その場合に、原子力を殺傷力又は破壊力として用いることは同法が認めるところではないところであって、同法は核兵器の保有を禁じているというふうに解されているわけであります。 すなわち、核兵器の保有が原子力基本法に違反するものであることは言うまでもなく、我が国が核兵器を保有することは法律上許されないということになっているわけでございます。
○齋藤勁君 昭和五十三年の真田内閣法制局長官の答弁、今読み上げられていましたが、私も存じ上げていますけれども、自衛のための必要最小限度と言われていますけれども、核兵器は本質的に攻撃的な兵器、国内で使用することなんてないですよ、我が国の専守防衛の一つの私たちの考え方からいっても。 核兵器は、私は自衛のための必要最小限度の範疇に入らないと思いますけれども、いかがですか。
○政府特別補佐人(津野修君) この政府見解をよく見ていただくと分かりますが、仮にこの限度内にとどまるものがあるとすればという条件を付けているわけでございます。 そして、核兵器についての、何といいますか、科学技術といいますのは日進月歩、随分変わってきている部分もあると思いますけれども、そういったことから、仮にこの限度内にとどまるものがあるというようなことが仮にあるとすればというあくまで仮定条件付きでございまして、現実にそれがどうかというような、いわゆる現在の核兵器についての専門的な知見というのは、私自身はちょっとそこまでお答えする力がございません。そこは軍事の専門家の方の御意見を伺っていただければいいかと思います。
○齋藤勁君 重大な問題ですよ、これは。今申し上げられたことは、限界の範囲内にとどまるものである限りというのは確かに言っていますよ。右の限界の範囲内にとどまるものである限りといいますのは、核兵器であると通常兵器であるとを問わずというのも書いてありますよ。 しかし、私は核兵器というのは、今軍事上云々おっしゃいましたけれども、本質的に攻撃的な兵器、当たり前のことじゃないですか。自国で使いますか、これは。国内で使うことなんか、どこも保有しているところは考えていないんじゃないですか。私は、法理論上も政策上も核兵器を我が国というのは持てない。だから、原子力基本法にも明記しているんじゃないですか。 官房長官が法理論上核兵器を持てるというお考え、それならば、原子力基本法第二条の「平和の目的に限り、」の「平和」の意義を官房長官、再度お尋ねしますけれども、どういうふうに考えられるんですか。今の、私が言っている本質的に攻撃的な兵器ではないんですかということについて、防衛庁長官でも結構ですよ、お答えください。
○政府特別補佐人(津野修君) 原子力基本法のその第二条におきます「平和の目的」と申しますのは、これは従来からいろいろなところで答弁がございますが、非軍事というふうに一般的に解されるわけでございます。
○齋藤勁君 いやいや、私が言っているのは、防衛庁長官、専門家でしょうから、この核兵器、本質的に攻撃的な兵器じゃないんですか。
○国務大臣(中谷元君) その点につきましては、議論をする実益がない、すなわち我が国は核兵器を保有しておりませんので、この見解につきましては法制局長官の言うとおりでございます。
○齋藤勁君 聞いていて、皆さん、分からないでしょう、そんなの、そんなことじゃ。それじゃ困っちゃいますよ。質疑が続かないですよ、これじゃ。別に私、止めるのが私この議員の立場じゃないですけれども、度々いろいろ私はあるので、何か、何だ齋藤はおまえ、随分議会止めるんじゃないかなんていって言われるんです。それじゃ議論にならないじゃないですか。 だから、法制局長官のこの間の核兵器の保有に関する憲法第九条の解釈について私は伺っていますし、読まれていることについて見ていますよ。ただ、私は自衛のための必要最小限度などと言っても核兵器というのは本質的に攻撃的な兵器じゃないんですかというふうに言っているので、法制局長官が答えられぬのだったら防衛庁長官に答えてもらうのかなと思ったら、保有していないから答えられないと言うんじゃ──保有していないのは当たり前ですよ、そんなの。どうするんですか。休憩して考えられてもいいですよ、全部。外務大臣もいらっしゃるし、官房長官もいらっしゃるけれども。(発言する者あり)だから、だれでもいいんですよ。(発言する者あり)だれでもいいんです、だれでも。
○委員長(武見敬三君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武見敬三君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 今の攻撃武器か防御武器かという議論でありますが、昭和四十八年にもこのような議論がございまして、そのときの答えでありますが、「非常に小型な核兵器であるとか性能が非常に弱いような核兵器というものがもし開発されるとするならば、そのようなものは防御的な核兵器と呼ばれるのではないか、」という答弁がございます。 これにつきまして、核地雷というものが当時研究をされておりまして、このような答弁があったわけでございますが、現実的には核地雷は私の知る限りにおいては現在開発完了したという話がございませんが、一応議論的にはそのような防御的な核兵器と呼ばれるようなものがあるのではないかという議論はございました。
○齋藤勁君 いや、議論、議論じゃないんですよ。議論って、だれがどこでどういうふうにして、じゃそれは昭和何年ですか。
○国務大臣(中谷元君) 昭和四十八年の三月二十日、予算委員会でございます。
○齋藤勁君 だれが答弁されたんですか。それが政府見解なんですか。重大な問題になりますよ、それは。
○国務大臣(中谷元君) 当時の法制局長官でございました吉國一郎氏でございます。
○齋藤勁君 そうすると、いや今小型の核、あるじゃないですか、核爆弾、核弾頭だって、今世界じゅうにあるじゃないですか。我が国持てるんですか、持つんですか。可能だということが、憲法でそういうふうに、そういう意味なんですか。
○国務大臣(中谷元君) このときに例として挙げているのが核地雷ということでございまして、それを念頭にお答えをされているわけでございます。
○齋藤勁君 法制局長官、今のは、どうなんですか、今は昔の、昔と言うと怒られるか、答弁、防衛庁長官言ったこと、そういうことなんですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 憲法九条の解釈について今まで申し上げてきました。したがいまして、憲法九条の解釈でそういうことがありますけれども、原子力基本法、あるいは我が国は先ほど来申し上げております核不拡散条約、そういったものに加入しておりますから、現実の問題として核兵器を保有するというようなことは考えられないわけでありまして、そういう意味では保有するとか保有しないとかいう議論は全く関係がなく、今や現時点において保有しないということが明確になっているわけでございます。
○齋藤勁君 駄目ですよ、そんな、何言ってるのか分からないですよ。私は先ほど、核兵器は本質的に攻撃的な兵器じゃないですかというふうに言っているんですよ。そういうことを言ったら、今、中谷防衛庁長官は、昭和何年かに吉國長官のその発言が、答弁があったということですけれども、私はその説明でもそれが私の質問に対する答弁になっていないと思いますよ、正確に。
○政府特別補佐人(津野修君) 残念ながら、今言われた吉國法制局長官の答弁、ちょっと私見ておりませんので、前後どういうふうになっているのか必ずしも分かりませんが、あくまで、要するに、仮にこの限度内にとどまるものであるとすればというところで言われたのではないかと思いますけれども、それも、何といいますか、非常に小型な核兵器であるとか性能が非常に弱いような核兵器と言えるのがもし開発されたとするならばというような非常に条件付でおっしゃっておられますので、それがどういうふうに現時点においてなっているのかは必ずしも私ども理解することはできないわけであります。
○齋藤勁君 ちょっと、しっかりしてくださいよ。今度の非核三原則問題というのは、我が国の国是、単純に非核三原則、三原則ということで別にオウム返しで言ってきたことではなくて、これは世界に核廃絶、核軍縮を目指していく我が国の国是とあり、大変な問題ですよ、これ。そういう中で、私がちょっとその本質的に攻撃的な兵器で、国内では使用することはないんではないかということだけで、何か、防衛庁長官や、今、法制局長官の答弁が何かよく分からないですよ、それ。 防衛庁長官、私の質問は、核兵器は本質的に攻撃的な兵器なので、国内で使用されることはないんではないですかと。法理論上も、政策上も、我が国は核兵器を保有できないんではないですかということですが、きちんとした見解を下さいよ、見解。
○国務大臣(中谷元君) 一切の核兵器につきましては、政府は国是であります非核三原則によってこれを保有しないということといたしておりますので、法律上も、条約上においても厳しく限定をされております。さらに、NPTの条約を結んでおりまして、非核兵器国として核兵器の製造や取得などを行わない義務を負っておりまして、以上のことから御指摘のようなことを議論するということは正に実益がないというものと考えております。
○齋藤勁君 だから、官房長官は、出られたのかな、法理論上、法理論上持てる政策的な云々ということについて、私はあり得ないから言っているんですよ。今の中谷防衛庁長官の答弁が一貫しているんなら、それでずっとやればいいじゃないですか。そういうことを若い記者の諸君に、何か説明するんだとか何だということで何か言われるからおかしくなるんじゃないですか。官房長官いなくなっちゃったね。いいんですね、そういう、その、再度。
○政府特別補佐人(津野修君) いや、法理論上と言われますと、これは原子力基本法も含めて考えられますから、あるいは条約も含めて考えられますから、これは法理論上は持てない。 ただ、憲法第九条の解釈の下におきましては、政府の従来からの解釈で、我が国は固有の自衛権があり、自衛のための必要最小限度の実力を保有することは憲法によっても禁止されているわけではない。したがって、核兵器であっても、仮にこの限度内にとどまるものがあるとすれば、それを保有することは必ずしも憲法の禁止するところではないと。他方、この限度を超える核兵器の保有は憲法上許されないものであるというふうに、憲法上の議論と、それから現行の法律上あるいは条約上の議論とを分けてお話をしているわけでございます。
○齋藤勁君 今回の一連の様々な発言は、法理論上と政策上とか、これ使い分けているんですよ。 中谷防衛庁長官は、先ほどの法制局長官の前に明確に答弁していただいた。私はそれでいいんだと思うんですけれども、中谷防衛庁長官、再度、私が先ほど質問した、御答弁、もう一度聞かしてください。
○国務大臣(中谷元君) 政府としては、従来から、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保有することは憲法第九条第二項によっても禁止されておらず、したがって、自衛のための必要最小限度の範囲内にとどまるものである限り、核兵器であると通常兵器であるとを問わず、これを保有することは憲法の禁ずるところではないという解釈を取ってきております。 しかしながら、一切の核兵器については、政府は国是である非核三原則によりこれを保有しないことといたしておりまして、法律上及び条約上においても、原子力基本法により我が国の原子力活動は平和目的に厳しく限定をされ、さらに核兵器不拡散条約、NPT上の非核兵器国として核兵器の製造や取得などを行わない義務を負っているところであることから、御指摘のようなことを議論することは実益がないものと考えております。
○齋藤勁君 それは、法制局長官が答弁したやつと全く同じことを言っているんでしょう。
○政府特別補佐人(津野修君) 今、防衛庁長官がお答えをされましたのは、これは昭和五十三年三月十一日の、私どもの先輩であります真田内閣法制局長官が政府としての答弁としてされたわけであります。 まず、これを丁寧に見ますと、まず、先ほどから言っておりますように、まず第一点として、 一 政府は、従来から、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持することは憲法第九条第二項によっても禁止されておらず、したがって、右の限度の範囲内にとどまるものである限り、核兵器であると通常兵器であるとを問わず、これを保有することは同項の禁ずるところではないとの解釈をとってきている。 二 憲法のみならずおよそ法令については、これを解釈する者によっていろいろの説が存することがあり得るものであるが、政府としては、憲法第九条第二項に関する解釈については、一に述べた解釈が法解釈論として正しいものであると信じており、これ以外の見解はとり得ないところである。 三 憲法上その保有を禁じられていないものを含め、一切の核兵器について、政府は、政策として非核三原則によりこれを保有しないこととしており、また、法律上及び条約上においても、原子力基本法及び核兵器不拡散条約の規定によりその保有が禁止されているところであるが、これらのことと核兵器の保有に関する憲法第九条の法的解釈とは全く別の問題である。 というふうな当時の政府の見解を、いろいろこれは予算委員会等で紛糾いたしまして、最終的にこういった政府の統一見解を示したわけでございます。
○齋藤勁君 いや、それは知っているんですよ。 私があえてずっと、この時間ずっとやってきましたのは、私は、核兵器というのは本質的に攻撃的な兵器ではないですかと。それは、法制局長官のこの昭和五十三年三月十一日の政府見解があるのを承知して言っているんですよ、私は、あえて。 ですから、私は、我が国は、非核三原則ということだけではなく、国内でですよ、私は使うということについて、考えられない、核兵器そのものについてはどの国も、保有国自体も。私は、この今の憲法の、その限度内にとどまるものである限りという中に核兵器であると通常兵器であるとというのは、これは核兵器というのは私は問題点があるということ、大きい問題があるということについて指摘をしているので、そこに私は、憲法解釈のときと、この政策的な点だとか憲法上その解釈だとか、いつも私は揺れ動いているんではないかというふうに思っていまして、ここは明確に、私は、核兵器というのは持たないということについてのこの憲法解釈、これは、五十三年というのは、核兵器であるとということについては私は修正をすべきだというふうに思います。いかがですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 先ほどから御答弁しておりますとおり、要するに、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持することは憲法九条二項によっても禁止されておらないということがありまして、したがってその限度の範囲内にとどまるものである限りという限定条件が付いているわけでありますから、その条件の中で現実のいろいろな適用の問題は考えていかれるべき問題でありますから、理論としては、あるいはこの法律、憲法九条二項の解釈としては、これはこれで全く間違いではないというふうに考えております。
○齋藤勁君 原子力基本法二条の「平和の目的に限り、」ということについてはいかがですか、じゃ。 先ほど質問さしていただきましたが、再度、原子力基本法二条との関係。
○政府特別補佐人(津野修君) 原子力基本法の方は、これは先ほど、また真田法制局長官の答弁にもございますけれども、まず、原子力基本法は第二条で、我が国における原子力の利用は平和の目的に限られる旨を明らかにしているから、原子力を殺傷力又は破壊力として用いることは同法の認めないところであり、同法は核兵器の保有を禁じていると解されるわけであります。 すなわち、核兵器の保有が原子力基本法に違反するものであることは言うまでもありませんで、我が国が核兵器を保有することは法律上許されていないというところでございます。これが原子力基本法の第二条の、いわゆるそこに書かれております平和の目的に限られるということの内容でございます。
○齋藤勁君 先ほど来からの答弁で、八十四国会の法制局長官の答弁の域を出ない、極めて私は、私自身は不満に思います。 私は、法理論上ということについて、やっぱりこれは最高規範が憲法ですから、このことでの解釈が、私は今ずっとこの間、昭和五十三年の真田内閣法制局長官がずっと述べられておりますけれども、私はそういった憲法の解釈をするというのは問題であるというふうに言わざるを得ないところであります。私は憲法上も、核兵器の保有、そのことについては禁じられておるというふうに理解をしておるところでございます。 それでは、官房長官がもう帰られましたから、さて、この間、外務大臣ずっと御発言を、やり取りを聞かれていたと思いますけれども、今回の福田官房長官の、私は、不用意どころか、今の内閣というのは随分、不用意という言葉より、非常に何か危険だと言うと、それはそんなことはないよ、考え過ぎだよと言うかも分かりませんが、非常にこの非核三原則の見直し発言は内外に与えた影響、核廃絶を訴えて、今もインド、パキスタンとの軍事衝突も回避をしなきゃならないという中で、我が国の政府首脳が官房長官の発言であったということについて、大変内外に与えた影響は大きいというふうに思います。 そこで、外務大臣として、そういう意味では外交上先頭に立ってこれは頑張っておられる立場から、極めて不愉快な私は官房長官の発言であったのではないかというふうに、怒り心頭に達しているんじゃないかというふうに思いますが、率直な御発言をいただきたいと思います。
○国務大臣(川口順子君) 我が国が非核三原則を堅持しているということについては、今まで答弁がございましたように、これは歴代ずっと表明をしてきているわけでございますし、今後ともこれを堅持していく立場には変わりはないわけでございます。 この点については、近隣の諸国に対して今までもきちんと説明をしてきたところでございます。今後とも、この説明はしていき続けるというつもりでおります。また、今回のことについては、近隣の諸国に対して特に我が国から説明をいたしました。
○齋藤勁君 なかなか官房長官に対して激しい言葉というのは出しにくいのかも分かりませんが、そういう発言をしなければそういうことしなくて済んだわけですから、不愉快極まりないというのが率直なところじゃないんですか。
○国務大臣(川口順子君) 我が国が非核三原則を堅持、ずっとしてきている、今後し続けるというふうに官房長官はおっしゃったと私は理解をいたしておりまして、これをきちんと近隣の諸国に伝えたところでございます。
○齋藤勁君 なかなか立場上言えないのかも分かりませんが、私は、そういう素直な外務大臣の言葉というのはあってもいいんではないかというふうに思いますけれども、残念です。 さて、テロ対策特措法に基づく基本計画の変更ですが、一、二点、お尋ねいたします。また再度、私は核兵器問題については機会を見て本質的な議論をさせていただくとして。 昨年十一月の国会承認のときもそうだったんですが、今回も、現地の情勢だとか自衛隊の活動について余り私ども十分な情報の提供がないんではないかというふうに思っていますけれども、これ安全保障上の観点からなかなか公開できない情報というのは私はあるのは承知をします。アメリカがイラクを攻撃するのではないか、その最中の派遣延長である。そんなタイミングを見て、私は、国民の代表である国会として、延長が適切であるかということについては十分な情報の提供というのが必要だというふうに思います。 現地の情勢について、まず一点伺いたいと思います。そして、米軍等は現場海域においてどのような活動を行っているのか。そして、同時多発テロに限定した活動としてどのような活動実績があるのか。あるいは、それらの艦艇、他の任務、イラクの経済制裁などの任務と完全に切り離して専任で行われているのかどうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(中谷元君) まず、現地の情勢でございますけれども、アフガニスタン領内において米軍等によるアルカイダの追討、掃討のための活動を継続しておりまして、この作戦のために七千人程度の米軍が活動しているほか、諸外国からも、国際治安支援部隊、ISAFと合わせて約七千人の兵員が提供されていると承知をいたしております。米軍は、パキスタン、ウズベキスタン、キルギスなどの周辺国にも展開をしていると承知をいたしております。 インド洋上を含むアフガン周辺の海域においては、アルカイーダが逃亡して国際テロの脅威が拡散するのを防ぐための活動が引き続き行われておりまして、米側の説明によりましたら、こうした活動のため、米軍の一個空母戦闘群のほか、フランスの空母戦闘群、イギリス海軍の任務部隊に加え、十五か国からの二十八隻の艦船がこの海域において活動を続けております。なお、米軍以外からの艦船については、米軍の軍事行動開始当初十一か国からの二十一隻であったのが、次第に増加をいたしてきております。 また、我が国の活動においては、我が国の領域及び現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われていることがないと認められる実施地域において実施をいたしておりまして、種々の洋上における燃料補給等を行っております。
○齋藤勁君 NATOが、長官ね、アメリカ本土に派遣しているAWACS、この七機の活動を五月十六日で終了するという、こういう報道がありましたよね。 それから、我が国から派遣されている艦艇というのは四月までは五隻体制だった。長官は国会で五隻がノーマル、こういう発言をされていると思いますが、二か月近く三隻体制だと思うんですが、昨年の九月のアメリカの同時多発テロ事件活動以降、そのような関連活動自体縮小していませんか。日本も活動終了するときだと、こういう判断は立たないんですか。
○国務大臣(中谷元君) 各国は展開している艦船の数を必ずしも公表しているわけではございませんが、各国ごとに公開、報道されている情報をまとめましたら、イギリスが十一隻、フランスが十二隻、ドイツ十二隻、イタリア二隻、オランダ二隻、スペイン二隻、ギリシャ一隻、カナダ二隻、韓国一隻、日本三隻、計十か国四十八隻が現在活動いたしております。この規模においては以前よりも増えているという気がするわけであります。 実際、自衛隊の給油の必要性につきましては、私も現地に参りましたけれども、非常に頻度が高くて非常に忙しく勤務をいたしております。五隻体制から三隻体制にいたしておりますのは、補給艦の定期的な修理などのためにやむを得ず三隻体制を取っておりますけれども、非常に業務が忙しくて大変な状況を確認をいたしておりました。 今後、燃料等の補給活動を円滑に実施するためには、補給艦一隻がまず寄港地において燃料の調達を行ったとしても、他の一隻が給油ポイントにおいて活動可能な状態にするためには補給艦は二隻派遣することが望ましいわけでありまして、それを護衛する護衛艦が各一隻必要でありますし、またもう一隻、このアメリカ軍への補給計画の調整や寄港地における部隊補給等に関する調整、今後の寄港候補地の調査等を実施する必要がありまして、このような場合には護衛艦の調整が必要であります。以上の理由から派遣艦艇を五隻とする体制が望ましいと考えております。 船の規模におきましては、先ほど申し上げたとおりであります。
○齋藤勁君 もう一点ちょっとお尋ねいたしますが、財政的な裏付けなんですけれども、十三年度の経費は予備費に百七十三億円計上し、九十一億円執行されたと思いますが、六十億円ほど剰余金が発生をしているにもかかわらず、五月二十一日には十四年度の予備費として百四十八億円計上しておりますけれども、この根拠についてお尋ねいたします。 そして、テロ対策特措法十条で、相手から無償貸付けあるいは譲与、この申出があった場合、必要であると認めるときに無償貸付けとか譲与が行われることになっていますけれども、相手から申出はあるのか。こちらから、どうなんですか、譲与すると言っているんではないんですか。これまでの実績として、無償貸付け、そして譲与、どのくらいあったのかお尋ねいたします。
○政府参考人(北原巖男君) 御答弁申し上げます。 まず、協力支援活動等についての予算の手当てでございますが、協力支援活動等に係ります予算措置につきましては、先ほど先生おっしゃいましたように、十三年度につきましては昨年の十一月の二十二日に閣議決定された予備費、これは約百七十三億円でございます、これを使用いたしております。 十四年度につきましては、先般の五月十七日の基本計画変更の閣議決定並びに実施要項等の変更の総理承認を受けまして、五月二十一日に閣議決定された予備費といたしまして百四十八億円等を使用しているところでございますが。 それで、執行の状況でございます。現在、協力支援活動等をなお実施中でございますが、あくまでも現時点におけます概算額でございますけれども、これは四月末がいわゆる集計作業等との関係で一番新しい数字になりますが、これにつきましては約九十四億円を執行済みしているところでございます。 それで、もう一つの御質問といたしまして、テロ特措法十条に基づくところの無償貸与あるいは物品の譲与ということでございますが、これにつきましては、先生が御承知のように、第十条の方に、向こうからの、先方からの申出があった場合というように規定されております。 それで、今日までのところ、その実績につきましては、昨年の十二月にUNHCRの申出に基づきまして、被災民救援活動といたしましてテント、毛布など約二百トン、先方にこれを譲与いたしております。それから、もう一つ譲与しているものといたしまして、先ほど来お話しいただいておりますが、協力支援活動の中の米軍並びに英国艦艇に対します燃料でございますが、燃料の供与ということで約、今日まで、先ほど大臣からも御説明申しましたが、十三万八千キロリットルの譲与ということになっているところでございます。今のところ、無償貸与というのは承知しておりません。 以上でございます。
○齋藤勁君 残る時間、いわゆる防衛庁の個人情報リスト作成問題について、長官にお尋ねいたします。 いつ、これは最終的に調査が終わって、私たち国会に全貌を説明していただけるんですか。
○国務大臣(中谷元君) 現在、防衛庁の中におきまして全力でこの事実関係を調査を行っております。それぞれ現時点まで出てきた事実を確認をいたしておりますし、また法律面でのどうであったのか、また問題がどの辺にあったのか、そして改善を要して今後とも国民の皆さんに信頼おける情報公開が行っていただける体制にいたしたいということで調査を実施をいたしております。可能な限り速やかに調査を完了して、その結果を報告いたしたいと考えております。
○齋藤勁君 たしか報道では、何か五日までに全部、長官、調査結果をまとめるなんて、そんな、していませんか、会見で。
○国務大臣(中谷元君) 現時点におきまして、全力を挙げておりますが、一応調査の目標といたしましては来週初めを目標といたしておりますが、それだけで終わるかどうか、全力で事実の確定を行っているところでございます。発表する以上は間違いがあってはいけませんし、その発表の後、新たな事実が出てこないようにするためにも厳正に、綿密に調査をいたしたいと考えております。
○齋藤勁君 そのとおりだと思うんですよ。でも、長官、次から次へと記者会見のたびに前と違うから、あれでしょう、最初は海上幕僚監部情報公開室三佐が、それだけだと、それはそれだけのリストのいわゆる作成したものだというのが、いや、そうではなくて、陸幕だあるいは空幕だと次から次へと出てきて、長官自身、部下を信用できない、そんなつらい気持ちになっているんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 徹底した調査を行うからそういう事実が出てくるわけでありまして、マスコミや国民に対して現時点での発表はいたしますけれども、調査は続いておりまして、その後に事実が出てくるというのは当然のことであると考えております。
○齋藤勁君 いや、今までこのことが報道に出されて以降、長官が記者会見して、シンガポールに行かれて、シンガポールに行かれている最中にいろいろ事務方から電話があり、帰ってきたらまた実はこうでしたということで、次から次へと起きるでしょう、いろんな内容について。最初、徹底的に調査しますといったって、調査しなくて次から次へ出てくるでしょう。 今回、今先ほどの御答弁だと、もうもはやそういうことは許されないよという、そういう強い決意じゃないかと思うんですけれども、そういうことなんでしょう、要は。率直に気持ちを述べられた方がいいんじゃないですか。
○国務大臣(中谷元君) 調査して発表する以上は、間違いがないものであり、またその後に新たな事態にならないように徹底して行って発表するつもりでございます。 現時点まで発表してきたことは、あくまでその時点で、取りあえず記者さんまた国民に対して今の事実はどうかということをお知らせしているものでございまして、それらの事実に加えまして、また新たに精力的に幅広く調査を実施しております。どのような経過でこういった事態になったのかも含めまして、結果を発表いたしたいと考えております。
○齋藤勁君 与党の、自由民主党の内部の会議がこれは報道がされました。昨日ですか、一昨日ですね。自由民主党の皆さん方の国防部会、安全保障調査会で合同会議が開かれた。 長官も自由民主党に所属されておりますけれども、そこで自由民主党のこの合同会議の中に出られた議員の発言が、これまた幾つかの報道に発言内容が出されていますが、リストを作るのがなぜ悪いんだ、むしろなぜ情報がマスコミに漏れたのかが問題だと、こういうのがあり、これはお一人なのかな、二人なのか三人なのかよく分かりませんが、これまたそれに答えて、伊藤防衛庁事務次官、漏らしたやつが悪いというのは正にそのとおりですと、こういうことを会議で言われているんですが、そういう認識なんでしょうかね、長官。
○国務大臣(中谷元君) 必ずしもその報道が真意を伝えていたかどうかでありますが、私自身はその会議に冒頭であいさつしただけで退席をいたしました。その後どのようなやり取りがあったのか、また報道の経緯も訂正があったようでございますが、次官の真意は、このような事態が起こったということは善くないということであったと聞いております。
○齋藤勁君 次官にただされたんですか、そういう発言をしたのかどうかということについてただされたんですか、きちんと。
○国務大臣(中谷元君) その報道が出る前に、次官の方から私の真意はこうであったという旨の報告がございました。
○齋藤勁君 漏らしたやつが悪い、確かに小泉総理流に言うと、政治家の発言なんというのは何でも自由なんだと。これは自由かも分からないけれども、二転三転する調査の発表が、内容がおかしくなって、そして今、与党の皆さん方が、あれじゃないですか、個人情報保護法についてとうとうこの国会、延長するのかどうか別にしましても、全く論議にならないということについて、そういったさなかに私はそういったことについて不信を買うような事務次官発言というのは考えられないですね。与党の皆さん方の発言というのも、何でそれが漏れたんだというふうに言うかも分からないが、報道の方がいるんだから、報道これ一紙じゃないですから、私は別に記者さんに聞いたわけではなくて複数の報道で確認していますのですから、私は大変極めて問題だというふうに思います。 さて、この思想、信条の自由ですね。この自由で最も基本的な憲法原則でさえ、いわゆる防衛庁、この行政機関内部では無視されることが私は明白になってきているというふうに思います。 私は、このような、市民が行政を監視し、そしてチェックをするという、そういう情報公開制度が民主主義の基本的仕組みを悪用している、そういうふうに言っても私は過言ではないというふうに思います。監視されるべき側が監視を嫌って監視する。これは組織の体質の問題じゃないですか。 最後に、一点お伺いいたします。 防衛庁長官、これは私は、極めて防衛庁内部、上の指示も下に行かない、下の考え方も上に行かない。防衛庁として大変な私は問題が、国防の最先端に立つ、長官の指示が下に行かない、下からの指示も上に来ない、こんな組織なんというのは私は考えられませんよ。長官の責任は私は極めて重要だと思いますけれども、そのことについて最後にお尋ねして、私自身の質問時間が来ましたので、終わります。
○国務大臣(中谷元君) 現在、徹底した調査によって事実関係を明らかにすることに全力を尽くしております。また、情開、情報公開の在り方、また個人情報を保護するということ、これは適正に行うのは当然でございまして、国民の皆様が安心して情報公開ができるような仕組みを作っていくために全力を投球をしていくということが私の課せられた最大の責任であるというふうに考えておりますし、防衛庁自体もそれに向けて全力で取り組むように改めて私自身努力をいたしたいと考えております。
○山口那津男君 公明党の山口那津男でございます。初めに、防衛庁長官にお伺いいたします。 当委員会の冒頭、政府報告として、テロ特措法に基づく対応措置に関する基本計画の変更並びに実施要項の変更について御報告をいただきました。この点は、特に基本計画の内容については、防衛庁・自衛隊の活動のみならず、関係行政機関の活動も法律上は含まれる可能性があるわけであります。ですから、本来、基本計画の変更は防衛庁長官ではなくて、もちろん内閣官房長官の所管であり、そちらが報告すべき筋合いだと思います。しかしまた、現実に行われている活動は事実上自衛隊の活動のみとなっておりますので、実施要項の変更について防衛庁長官から御報告をいただくと。ただし、この実施要項は基本計画に従わなければならないことになっておりますから、その従うべき前提となる基本計画の変更の部分についても併せて御報告をいただいたと私は理解をしておりますが、こういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(中谷元君) 御指摘のとおり、今般、テロ対策特措法に基づく自衛隊部隊の派遣期間を延長するに際しましては、基本計画を延長するとともに、防衛庁長官が定める実施要項についても総理の承認を得て変更したところでございます。
○山口那津男君 情報公開制度と個人情報ファイルの関係が取りざたされておりまして、こういう問題が起きるのは極めて残念なことだと思っております。 そこで、この制度の趣旨等について、まず総務省に御質問したいと思います。 情報公開請求に際して、公開していいかどうかを判断するに当たって、公開請求をした理由とか、あるいは開示された情報をどこに使用するかという使用目的、あるいは請求者の職業や勤務先その他の属性、こういうことを判断の資料にしてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。 情報公開の開示請求がございます場合に、住所とか氏名とか法人名を届けていただくわけでございますが、一般に開示請求者がすべて文書の名前まで御存じである場合ばかりではございませんので、法律によりまして、容易な開示請求になりますように行政機関は協力をする、そういう義務が書かれてございます。 そういうことで、住所、氏名とか、そのほかに経緯をお聞きしたり、いろんなやり取りで勤務先をお聞きしたりすることはあるわけでありますが、今、先生が御指摘の理由でございますとかあるいは使用目的ですとか、あるいは勤務先その他の属性が、情報公開上、何人も開示請求をすることができるということになっているわけでございますし、趣旨から、国民に対する制度の説明の責任という観点からの制度でございますので、そういう属性が開示、不開示の判断基準になるというふうには考えておりません。
○山口那津男君 そうであるとすれば、現行法であります行政機関の保有する電算処理に係る個人情報保護法の四条一項によって個人情報ファイルの保有が許される場合というのは限定されているわけですね。情報公開法というのは、この今言った現行法の後に成立した法律であります。 ですから、情報公開法の趣旨からいっても、個人情報ファイルとして保有が許されるものというのはどういう内容のものになりますか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。 現行の行政機関個人情報保護法でございますが、これは十五年前でございますけれども、昭和六十三年に制定せられた法律でございまして、電算機によって行政機関におきまして大量の個人情報が処理される、そういう危険に着目しまして、記録情報ですとかあるいは利用提供先を規制をしている、そういう法律でございます。 この四条におきまして、法律で定める所掌事務を遂行するために必要な場合に限って電算機による個人情報ファイルを保有することができるということになっておりまして、その保有目的はファイルごとにできるだけ具体的かつ個別的に定めなければならないということになっております。 お尋ねの、情報公開法の施行のためにこういう電算個人情報ファイルを保有するということになりますと、その情報公開法の施行に当たって必要な事務処理、例えば事案の受付とかあるいは進行管理とかいったそういう目的で保有するということになるものと考えられます。
○山口那津男君 この現行法では、電算処理に関する個人情報ファイルの保有について規定しているわけですね。ですから、紙などのマニュアル情報で保有していたとすれば、これは現行法には触れないということになるわけでありまして、これはある種の欠陥だと私は思います。 そこで、今審議されようとしている改正法においては、この点についてどうなりますか。
○政府参考人(松田隆利君) 今回の行政機関等個人情報保護法案におきましては、今日におけます個人情報保護意識の高まりに対応いたしまして、現行の行政機関等電算機個人情報保護法ではコンピューター処理された個人情報ファイルのみになっておりますが、今回の改正案では行政機関の保有する行政文書をすべて、そういうところに記載されている個人情報すべてに対象を広げているところでございます。
○山口那津男君 今、総務省からお答えのあったことを前提にいたしますと、防衛庁が既に調査して公表している内容に従ったとしても、海幕の元三佐、あるいは内局、陸幕、空幕等の作成した個人情報ファイル、これはLANに載せられているものでありますが、いずれも必要のない、あるいは記載してはいけないことまで記載した情報になっておりまして、現行法の四条に触れる、抵触するおそれがあることは明らかであります。さらにまた、現行法の九条、目的外利用の禁止でありますとか、あるいは十二条のみだりに他人に漏らしてはならないと、こういった現行法に抵触する可能性もあるわけであります。 ところで、こういう現行法の法令に違反した場合には自衛隊法によりまして制裁を受ける可能性があるわけですね。一つは懲戒処分であります。もう一つは守秘義務違反の可能性であります。 ところで、この自衛隊法の守秘義務違反は行政機関内での個人情報の漏えいに対しても適用されるのでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊法の第五十九条第一項に規定する秘密を漏らすというのは、当該秘密に接する権限のない者に秘密を漏らすことであると解されております。何らかの情報を与えた行為がこの五十九条、秘密を守る義務違反に当たるかどうかにつきましては、部内たるか部外たるかによらず、当該情報が職務上知ることのできた秘密に該当するものであるか否か、また当該秘密に接する権限のない者に漏らしたこととなるか否か、さらに正当な業務以外の目的で行われたものであるか否かなどにより判断されるものと考えております。
○山口那津男君 今のお答えだとすれば、自衛隊・防衛庁の内部においても、この守秘義務違反に当たる可能性は排除されないということになろうかと思います。その場合に、いわゆる制裁で懲戒処分と守秘義務違反、守秘義務違反については自衛隊法の百十八条で刑罰も科されることになるわけでありますが、これが言わば重複して制裁が科され得る人と、それから懲戒処分のみ適用され得る人と分かれてくるわけであります。今回の実態の調査によりまして、この言わば処分の結論というものが私はバランスを欠くようなことにはなってはいけないと、こう思うわけですね。法律の制度とこの処分の適否ということについてどうお考えになるでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今回の事案については、いずれの事案に対しても、法律に照らしてどうであるかどうかという点について厳正に審査をした上で判断したいと考えております。
○山口那津男君 総務省に伺いますが、個人情報保護法案、今審議中のものでありますけれども、これにおいては、民間で個人情報を目的外で提供した場合には刑罰による制裁の科される可能性ということで担保されているわけですね。改正案においては、個人情報保護の改正案ですが、これにおいては懲戒処分のみしかないわけであります。これで本当に行政機関の個人情報保護を全うする、言い換えれば漏えいを抑止する、こういう効果がきちんと期待できるでしょうか。
○政府参考人(松田隆利君) お答え申し上げます。 個人情報保護法案、民間の事業者の取扱いとそれから行政機関の場合で、民間に対して行政機関が甘いんではないかという御指摘がございますが、ここはかなり事実誤解があるところでございますので、改めて御説明させていただきたいと存じますが、そもそも民間部門の個人情報保護法における取扱いはかなり規律が緩くできております。例えば、対象となる個人情報ファイルにつきましても、民間でいきますと、業務、事業全体の中で利用していいようになっています。具体的には、例えばいろんな顧客情報がございますが、この顧客情報について、単に顧客管理だけでなくて、いろんな販売戦略等々に使うということもございますし、それから言わばクレーム対策のようなことに使うことも今御議論いただいています個人情報保護法案の中で許されることでございます。 一方、行政機関の方は、今、正に御議論になっておりますように、情報公開に使うならそのためにしか使えないということでございまして、相当関連のある業務にしか目的外には使えない、ファイルごとに正に厳格に管理するということになっているわけでございます。 罰則の関係でございますが、民間部門におきましても、そもそも、例えば個人情報を漏えいをした場合、外部に流出した場合等があるわけでございます。そういう場合に直ちに罰則が掛かるわけでございません。まずは関係者がいろいろ調整するわけでございますし、行政機関からいろんな助言とか勧告とかいたします。さらには、命令まで行わないといけない、そういう悪質な事業者がその命令さえ聞かないという場合に初めて罰則が掛かるというものでございまして、そういう法令違反があったら、直ちにそういう罰が下されるというわけでは全くございません。 一方、行政機関の場合は、この法令に違反いたしますと、例えば国家公務員法の守秘義務違反のような問題ですと直ちに罰則が掛かるということになりますし、また関連の例えば職権濫用的なことでございますと職権濫用罪が掛かります。それから、開示義務があるにもかかわらず文書を毀棄したりする場合には公文書毀棄罪とかいう罰がございますし、また秘密保持の面では更に加重して法律により罰則が重い、そういうケースもあるわけでございます。 そういう直接、罰則が掛からない法令違反につきまして公務員法によって懲戒処分となるということでございますので、官民の正に比較をいたしますと、官に対しては非常に厳しい仕組みにいたしているということでございます。
○山口那津男君 防衛庁長官に伺いますが、情報公開の仕事の場においては個人情報の管理というのは極めて限定され、制約されていると思いますが、また一方で、防衛庁の有する情報、これを保全する職務を行う部署におきましては、私は、特定の案件について個人の情報を収集したり、またそれを資料化したりすることは一般論としては許される場合があるのではないかと思いますが、この点いかがですか。
○国務大臣(中谷元君) 山口委員のおっしゃるとおりでございまして、自衛隊は我が国の平和と独立を守り国の安全を確保するということを任務といたしておりまして、これらの任務を円滑かつ適切に遂行するためには、情報の保全を適切に行うことが重要でございます。 このため、調査隊におきましては、外部からの働き掛けなどに対して、部隊及び機関を保全するために必要な資料及び情報の収集、整理を任務とし、この任務を達成するために、必要な範囲内において適正に情報収集を行うことをいたしております。
○山口那津男君 そうしますと、情報保全と情報公開、これは目的が全く異なるものでありまして、情報の管理の在り方も全く違う、こう峻別して考えなければならないと思います。それをいささか混同した議論があるのは残念なことであります。 そこで、防衛庁内では、自衛隊も含めてこの峻別ということを、教育訓練をしっかりまず徹底してもらいたい、こう私は思います。 それと、情報保全の任務に就いていた人が人事異動で直ちに情報公開の場に来るということも、全く方向性の違う職務になるわけでありますから、こういう人事上もその点は厳しい配慮、目配りが必要だと私は思います。 特に、今回の場合は、自衛隊各幕のみならず内局においてもこの法令に違反する疑いのある個人情報ファイルを作成していたということでもありますから、誠に私は遺憾であると思います。大臣として、これらの点を踏まえて善処していただきたいと思いますが、どうお考えですか。
○国務大臣(中谷元君) 今回の事案につきましては、法律に違反していたかどうか、現在、その検討、精査を行っているわけでございますが、業務としては、やはり情報保全と情報公開というのはその目的が全く異なるものであると思っております。 したがいまして、今後、情報公開に係る担当部門に配置を行う場合には、十分情報公開の目的、趣旨などを教育するということは当然でございますし、職員の配置につきましては本人の技能、能力、適性を総合的に勘案して適材適所で行っていきたいと考えております。
○山口那津男君 今回の問題が国民に不安や疑念を与えているということは紛れもない事実であります。したがいまして、これからのことを考えますと、防衛庁の調査の結果が二転三転するのではなくて、もう最終的な調査結果、これをいち早く発表して、それに基づく処分ということもけじめを付けてもらいたい。そうでなければ、今懸案となっているような事項が国民に誤解を招かない形で議論が進まないと私は懸念をしております。 その点で、この調査の結果、そしてまたそれに基づく処分、これをいつごろまでにやるめどをお持ちか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(中谷元君) 処分につきましては、これは厳正かつ的確に行わなければなりません。後で取り返しの付かないことでございますので、まず、現在行われております事実関係の確定につきまして全力を挙げていきたいと考えております。その後、法的な問題を確定をし、処分に至る手続をするわけでございまして、このため、現時点で処分時期に言及することは困難な状況でございます。 また、体制におきましても、安心して情報公開ができるような体制を問題点からして改善をし、そのような組織になるように全力を尽くしたいと考えております。
○山口那津男君 念のため外務省にお伺いしますが、現行法に違反するような形での個人情報リスト、これを保有しているようなことはないでしょうね。
○国務大臣(川口順子君) おっしゃったような個人情報リストは存在をしないという報告を受けています。
○山口那津男君 総務省に申し上げたいと思います。 情報の収集を任務とする場合と、この情報公開における必要最小限の情報にとどめると、こういうことが混同されている嫌いがありますので、私は、総務省が全省庁にわたってこの個人情報ファイルの存否、あるいはその適法か否か、これについて調査をしていただきたいと思うんですが、この点いかがですか。
○政府参考人(松田隆利君) 今回の防衛庁の件を踏まえまして、総務大臣といたしましては、情報公開法の施行状況について各省から報告を求めるという権限がございますし、現行の行政機関電算機個人情報保護法におきましても必要な資料、説明を求めることができるという権限がございますので、それに基づきましてただいま調査を始めたところでございます。 情報公開法の対象となります国のすべての行政機関に対しまして、一つは情報公開法の開示請求に関するリストの作成の有無ですとか、それからリストを作成していた場合におきまして、その記載内容や管理の状況が、情報公開法の施行事務を遂行するに当たりまして個人情報の保護が適切に行われているかどうか、調査を進めてまいりたいと思っております。 先ほども申し上げましたように、現在、法的に規制されておりますのは、行政機関の電算機処理による個人情報保護法、個人情報ファイルということでございますが、新法では、紙によるリスト、紙等によるリストもこの個人情報であります場合には保護の対象になってまいりますので、紙等による開示請求者リストも含めて調査を進めてまいりたいと思います。
○山口那津男君 官房長官、お疲れのところ済みません。御質問させていただきます。 非核三原則をめぐる発言について質問が相次いでおりますけれども、そもそも非核三原則というのは衆議院における国会決議が一つの根拠になっているわけであります。それに先立って、原子力基本法に基づく平和利用ということも決定をいたしたわけであります。さらにまた、政府が締結する権限のある条約、これで不拡散条約におきましてもこの保有を禁止する旨の条約が成立しているわけであります。このようなことを考えますと、この非核の政府の立場、あるいは我が国の基本方針というのは言わば憲法の運用としても定着しているものだと私は考えるわけです。 そして、国会の決議に言及いたしますと、これは昭和四十七年ですか、昭和四十六年十一月二十四日の衆議院本会議で我が党の提案によってこの決議が全会一致でなされたと、こう当時報道されました。残念ながら、当時の社会党と日本共産党は欠席であったというふうに報道されております。 この決議の重要性がその後もずっと引き続いているわけでありますから、私は、これらの積み重ねを考えましたときに、あえて憲法の解釈、これも非現実的な前提、仮定を元にしたような解釈に言及する必要は更々ないと思いますし、また無用な混乱と誤解を招くおそれがあったと思うわけであります。 この点について、官房長官の真意とこれからの決意について改めてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) これは、先週末の記者会見及びその懇談において記者団の質問に答えまして申し上げたことがいろいろ誤解を招いたり、また私の真意でない報道がなされたというようなことになってしまったわけでございまして、私といたしましても大変残念に、また遺憾に思っておるところでございます。 もとより、我が国が核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずというこの非核三原則を堅持するということは、これまでの歴代の内閣により累次にわたり表明、明確に表明されてきているということでございます。政府としても、今後ともこれを堅持していく、こういう考え方は確固として持っておるわけでございます。 また、御指摘のとおり、法律上も、原子力基本法によりまして我が国の原子力活動は平和目的に限定されている、厳しく限定されているということがございます。さらには、我が国は、NPTに加盟しまして、非核兵器国として核兵器等の製造や取得等を行わないという義務も負っております。そういうような観点から、我が国が核兵器を保有することはこれはないのであります。 今、委員の御指摘の憲法との観点においてそういう話をするべきでないのではないかという御質問でございましたけれども、この時期にそういうことを持ち出す必要はなかったかと思います。ただ、記者団から聞かれたということでそれに答えて従来の政府見解を申し述べたと、こういう経緯であったわけでございますので、ひとつ御理解をいただきたいと思っております。
○山口那津男君 丁寧に教えてさし上げるというお気持ちであれば、この決議の経過等も含めて是非補足していただきたいと思います。 終わります。
○小泉親司君 まず、私は、福田官房長官は、非核三原則について、今は憲法だって変えようという時代だから国際情勢の変化や国民が核兵器を持つべきだということになれば変わることもあるかもしれないというふうに発言しながら、今度は、見直しなんて言っていない、そんなことを言ったら政権がつぶれるといって非核三原則の見直しの発言を否定されております。 私、この一連の問題では、官房長官が官房長官と政府首脳という一人二役を演じて自作自演の言わば猿芝居的なことをやったという点では、私は二重三重に国民を愚弄する以外の何物でもないというふうに思います。 この非核三原則は日本の国是であること、政府不動の方針と言われることは論をまたないわけでありますが、官房長官の父上の福田総理大臣も、憲法にも似た我が国の基本政策であるということを繰り返し言っていた問題であります。その点で、私は、この非核三原則を覆す発言をした官房長は閣僚の資格がないものだという点で私は罷免を強く要求をしております。私たちは、野党四党と結束しまして、一つは総理が官房長官の罷免を行うこと、二つ目は衆議院の有事法制特別委員会でこの問題についての総理大臣出席の下での集中審議を要求をいたしております。 私は、この場所では、官房長官に対しまして、官房長官自らが責任をお取りになって直ちに辞任されることを強く要求をしたいというふうに思います。 そこで、私は、国後島のディーゼル発電所問題について次に質問をさせていただきます。 外務大臣に私はまずお聞きしますが、私は、これまで三回にわたって国後島を始めとする三島へのディーゼル発電所供与問題について質問をしてまいりました。特に、国後島へのディーゼル発電所供与問題は、九八年の十一月、皆さんのお手元にも資料をお配りしてありますが、この三島のディーゼル発電所のコンサルタントを担当したパシフィック・コンサルタンツ・インターナショナルが出した本格的な電力調査報告書でも、また九九年七月の東京電力の調査報告書でも、ディーゼル発電所それ自体の供与は必要ないという調査結果が出ております。 私、今日、また国後島のディーゼル発電所の図をお持ちしましたが、(図表掲示)こちらが古い発電所でこちらが新しい発電所。古い発電所の外装や外壁、いわゆる建屋の改築は二つの報告書でも繰り返し言っておりますが、ディーゼル発電所の供与そのものについては不要であるというふうな調査結果が出ております。 ところが、九九年の十二月七日、外務省が供与を省内決定した。一体どのようにして外務省が決定したのか、このディーゼル発電所供与に異常な執念を燃やしていた鈴木代議士がどのように関与していたのか、私は外務省にこれまでただしてまいりました。これに対しまして、川口外務大臣は、九八年の四月のいわゆる橋本・エリツィン川奈会談で既に供与が決定しているもので、政策判断として行ったものだとの一点張りであった。ところが、五月二十九日の衆議院の外務委員会で外務大臣は、この発電所の設置について、本来望ましい姿でなされていなかったかもしれないというふうに答弁されました。 一体、どの点が望ましい姿ではなかったというふうにお考えなんですか。
○国務大臣(川口順子君) このディーゼル発電施設につきまして国会等で種々議論をされてきております。その中での御指摘を受けて、外務省としては反省すべきをきちんと反省をいたしまして、今後の支援の在り方の改革につなげていく必要があると、そういう趣旨を申し上げたということでございます。
○小泉親司君 私は、一般的にこれは北方支援の問題について言っているんじゃない。国後の発電所について、本来望ましい形じゃなかったとおっしゃっているわけで、国後発電所の設置、供与の問題についてはどの点が望ましくなかったんですか。
○国務大臣(川口順子君) これも前に申し上げていますように、二〇〇〇年までに平和条約を締結をするということで、その中で最大限の努力を行うという中で交渉のモーメンタムを維持する必要があるという政策的な判断があったわけでございます。 支援が拡大をされて、そういう政策的判断に基づいて支援が拡大をされていったというわけでございますけれども、そうした中にあって、この支援についての検討が十分になされた上で決定されたものであったか否かという点について、反省すべき点があったのではないかと、そういう趣旨を申し上げたわけです。
○小泉親司君 いや、余り具体的じゃないんですが、外務大臣が望ましい姿ではないとおっしゃっているわけですから、どこが望ましくないのか、具体的に私は示すべきだと思いますが、ちょっと私は答弁が支離滅裂であるということを指摘して、次に私は移りますが、私の一番知りたい疑問は、二つの本格的な事前調査の結果が供与は不要という判断であったにもかかわらず、なぜ外務省が供与を決定したのか、その際に鈴木議員の関与が本当になかったのかという点であります。 そこで、私、外務省に資料を要求しまして、私も自分で資料を作って皆さんのお手元にお配りをいたしましたが、九九年の七月二十三日から三十日まで東京電力による国後島電力事情調査が行われております。この問題については、鈴木議員が官房副長官のときに国後島を訪問したときに同時に行われたものであります。この国後島の電力事情調査ではこれは不要だという結論が出されているのですが、この点については鈴木議員とどのような意見交換が行われたんですか。この点について外務大臣に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(齋藤泰雄君) お答えいたします。 当時の官房副長官、鈴木議員は、本件電力調査及び友好の家の目録贈呈を行うことを目的とする訪問全体の団長として国後島を訪問いたしました。その後、東京電力の調査結果がまとめられましたので鈴木議員に説明するということとなったようでございますけれども、実際に説明が行われたか否か、また行われていたとしてどのような説明がなされたかということについては確認できておりません。
○小泉親司君 私の事前の回答書に対して、外務省は、東京電力の調査に際しては、当該調査結果を同議員に説明することとしたということ、また同議員は従来より北方四島住民支援について高い関心を有していたことから、一般的な形で意見交換を行っていた可能性はあると思われますというふうに回答されている。それと違うんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 私がただいま申し上げましたのは、いろいろなところで当時鈴木議員との間で意見交換が行われていたことは事実でございまして、この件に関連しましても、先ほど先生が御引用なされましたように、説明することとしていたということと、同議員が四島住民支援について高い関心を有していたことから、一般的な形で意見交換を行っていた可能性はあると思われますということでございまして、これはこれまで先生に御説明申し上げているとおりでございますし、私が先ほど申し上げましたのも、実際説明が行われたのか否か、あるいは行われていたとしてどのような説明が行われていたかということについては、確認ができておりませんということを申し上げた次第でございます。
○小泉親司君 じゃ、なぜこういうふうに私に回答したんですか。一般的な形で意見交換を行っていた可能性はあるということは、その根拠が外務省にあるということじゃないですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) この点につきましては、四月二十六日に公表させていただきました新日本監査法人の調査によります調査報告書の中でも、ロシア支援室はこの調査結果については鈴木内閣官房副長官に報告することとしたという記述がございますように、当時、鈴木官房副長官に対して報告することとしていたということでございます。
○小泉親司君 じゃ、その鈴木議員と意見交換が行われた場所には外務省のだれが行く予定になっていたんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) その点は確認できておりません。
○小泉親司君 いや、全くおかしいですよ。あなた方は鈴木議員の関与がなかったと、ディーゼル発電についてはこれまで言ってきた。ところが、鈴木議員と国後島のディーゼル発電の問題については具体的な、一般的な形で意見交換があった可能性があると言い始めた。それじゃ、だれが行ったのかと聞いたらそれは分からない、そんなでたらめな話がありますか。実際にだれが行く予定であったんですか。その人に対して、どういうふうな具体的な意見交換があったということについては、あなた方は調査されたんですか、されないんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 当時、この東京電力の調査報告書が出た段階で、この調査に参加されました鈴木内閣官房副長官に対して、その報告の要旨を報告することとしていたということは分かっておりますけれども、それを実際だれがやったのか、やらなかったのか、やったとしてもどういうものであったのかということについては、先ほど来申し上げているように確認できておりませんということでございます。
○小泉親司君 じゃ、あなたはそれを何の根拠で言われているんですか。その根拠資料はどういうものなんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 根拠資料と言われましても、当時、報告書が出た段階で鈴木官房副長官にその報告書のあらましを説明することとするということは確認できているわけでございますけれども、その結果については確認するすべがないということを申し上げているわけでございます。
○小泉親司君 いや、私は結果を聞いているんじゃなくて、あなた方が意見交換を一般的な形で行った可能性があると言っているんだから、それをあなたはどういう形で知り得たんですかと聞いているんです。外務省のこれは回答なんですよ。外務省はどういうふうに知り得たんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) いや、ですから先ほど申し上げましたように、その調査報告書、この調査団に鈴木官房副長官が加わっていたわけですけれども、東京電力が行いました調査報告書が出たところで、その要旨について官房副長官に説明しておくという判断が当時あったということは確認できているわけですけれども、それをやったとか、やった結果こうであったということについては確認するすべがないということを申し上げているわけでございます。
○小泉親司君 外務大臣、これは私は大変重大な問題だというふうに思います。東電では不要であったものが、実際はその不要が覆った。これは覆って九八年の十二月七日に決定された。そこの間に、少なくとも鈴木議員との一般的な意見交換の場があった。それに対してだれが行ったのか、鈴木議員からどういう意見がこの問題についてあったのか、どういう一般的な形での意見交換があったのか。その結果そのものは、問題は非常に重大な私は問題だというふうに思います。その点についてきちんとそれは調査をする必要が私はあると思うんですが、外務大臣、どうですか。
○国務大臣(川口順子君) このディーゼル発電施設につきましては、先ほど来齋藤局長がお話をしている新日本監査法人の調査で行ったわけでございます。それで、その結果分かりましたことが、今御説明していますように、メモが一枚あった。そのメモの中身は、調査結果については鈴木議員へ報告することとしたいというメモであったわけですね。そのメモがあるので、推測として、恐らく一般的なコンタクトがあったのに違いないと。齋藤局長が申し上げているように、これは推測をしているわけです。 したがいまして、本当に、これも先ほど来局長が申し上げていますように、それが行われたのか、だれが行ったのか、いつやったのか、その結果どうだったのか、そこは全く資料が残っていないので、この新日本監査法人の調査によってもそこは分からなかったということを申し上げているわけで、調査はした結果、今申し上げているようなことが申し上げることができるような状況になっていると、そういうことでございます。
○小泉親司君 じゃ、そのメモはこの委員会に出していただけますか。──いや、外務大臣、外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) 委員会の御指示に従いたいと思います。
○小泉親司君 委員長、よろしくお願いしたいと思います。提出をよろしくお願いしたいと思います。
○委員長(武見敬三君) では、この件については理事会で協議をしたいと思います。
○小泉親司君 ということは、そのメモには正確にはどういうふうに書いてあるんですか。ここではっきり言ってくださいよ。どういうふうに書いてあるんですか、案文として、メモとして。メモとおっしゃったんだから。推測じゃなくて正確に。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど来申し上げましていますように、その御本人が参加いたしました調査団の報告書が出てきたということで、その報告書の要旨を回覧するというメモであったと思います。その中に、ただいまのような、参加された官房副長官にも報告することとしたいという記述があったというふうに記憶しております。
○小泉親司君 だれが起案したメモですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) ちょっとだれが起案したかということについては分かりません。
○小泉親司君 そんなでたらめなことがあるんですか、起案した方が分からないメモなんというのは。それはもうどこからどういうふうに出たメモか分からないんじゃないですか。 それから、私もう一つお聞きしたいのは、それじゃ、その東京電力の調査報告が出た後、外務省ロシア支援室のだれかが説明をしたと。それに基づいて十一月十八日には外務省の決裁文書の起案が行われた。続いて十二月七日には省内決定がある。じゃ、その省内決定の最終決裁者というのはどなたなんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) ちょっと、最終決定者がだれであったかということについては、調べてみないと確かなお答えはできないと思いますけれども、この点につきましては同じ御質問を、三月二十九日の沖北委員会におきまして先生から御質問をいただきまして、それに対して川口大臣がお答えしておりますとおり、七月から十二月に掛けてその方針が変わったということではないということを一言御説明しておきたいと思います。
○小泉親司君 同じことを繰り返し言われても、私は別のことを聞いているので。 十二月七日に省内決定がありますが、その省内決定の最終決裁者はどなたなんですか。東郷欧亜局長ですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど申し上げましたように、今手元にある資料でだれがということを正確に申し上げることはできませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○小泉親司君 メモも決裁書もだれが最終決裁か分からない。メモも起案した人が分からない。これが外務省なんですか。これはいささか私はおかしいと。こんな重大な、鈴木議員がこの国後島のディーゼル発電所に関与していた問題、この問題についてただしているのに、その重要な点が極めてあいまいだと。これじゃ、私は議論にならないと思いますよ。その点ちょっとはっきりさしてください。決裁書はだれが最終起案者なのか。その決裁書についても、私、当委員会に出していただきたいと思います。実際にどのように覆ったのか、この点は極めて重大ですので。
○政府参考人(齋藤泰雄君) まずメモの点でございますけれども、メモにもいろいろなメモというのはあり得るわけでございまして、所属だけを書いているようなメモもありますし、起案者の名前がきちっと残っている場合もあるでしょうし、また、起案者のレベルによっては、それはお答えできないという場合もございます。 それから、最終決裁者はだれかということでございましたけれども、この点につきましてはたしか衆議院の沖北、また昨日の衆議院の外務委員会でもこの十二月七日の決裁書の提出を求められまして、今、省内的な必要な手続を取っているところでございますので、この委員会に対しましても同様な対応をさせていただければと思います。
○小泉親司君 先ほどの、メモについて三つの例があるとおっしゃいましたが、今度のメモはその三つの例のうちどれですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 部署が書いてあったメモだと思います。部署といいますか、その所属するところでございますね。
○小泉親司君 どこの所属ですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) それはロシア支援室だと思います。
○小泉親司君 ということは、調べるすべがあるということですね。調べるすべがあるということですね。支援室の人が、だれかが書いたんでしょう。だれが書いたかって特定できるでしょう。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほど来、こういうこととしたいというメモがあるということでございますけれども、そのメモに基づいてだれがいつどういうことを行ったのかと、あるいは行わなかったのかということにつきまして、新日本監査法人にもお願いいたしましていろいろな調査をいたしましたけれども、その点は確認できなかったということでございます。
○小泉親司君 もう一つだけお聞きしますが、東電の報告書、つまり不要であったという報告書は、鈴木議員に対しては要旨が行ったんですか、本文が行ったんですか、どっちが行ったんですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) この点も、どういう形で報告がなされたのかということについては確認できておりません。
○小泉親司君 外務大臣、私、まだこれ調査するべきことが幾つか残っていると思うんですよ。外務大臣も、国後島のディーゼル発電の問題では、極めて望ましい形じゃないとおっしゃっているわけですから、当然これについての追加調査を私はやるべきだと。一体、ロシア支援室のだれがメモを出して、だれがどういう形で行ったのか、これは一定程度どんどんどんどんさかのぼっていけばできない道理はないわけで、当時の職員がだれだということは分かっているわけですから、そういう点を私、追加調査をすべきだと、この点については外務省やるべきだというふうに思いますが、どうですか、大臣。
○国務大臣(川口順子君) これは、この前も申しましたように、園部報告書、それから今回の新日本監査法人の報告書、二回にわたってこの点については調査をいたしておりまして、外務省のできる調査という意味ではこの二つに尽きていると私は考えております。
○小泉親司君 何でこの残っている、今の私と欧州局長のやり取りでも、まだ調査しなければならない残っている問題がありながら、そういうことをしないと言うんですか。その点だけについては別に、私がただしていることについては、きちんと外務省としては調査することは可能なんじゃないでしょうか。
○国務大臣(川口順子君) これは、新日本監査法人の調査に際しまして、外務省の持っているこの関連の資料を見ていただいて調査をしていただいたわけでございまして、非常に詳しい調査をしていただいたということでございます。したがいまして、この調査に尽きるというふうに申し上げていいわけでございます。
○小泉親司君 私は、こういう事実が明白でもあるにもかかわらず調査をやり直さないというのは、私は、外務省や外務大臣自体も、こういう問題については同罪だと言わざるを私は得ないと思います。 きちんとこの点については調査をすべきだということを要求いたしますが、同時に、その先ほどお話ししました決裁書、十二月七日に省内決定をした決裁書を当委員会に、外務大臣、提出していただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(齋藤泰雄君) 先ほども申し上げましたとおり、ただいま必要な手続を取っておるところでございますので、それを了し次第、御要望におこたえしたいと思います。
○小泉親司君 私は、この点については、まだ依然として疑惑が解明されていないという点では、私は引き続きこの点についてはやりたいと思います。 時間がまだありますので、もう一つだけ防衛庁長官の問題についてお尋ねしたい。 防衛庁長官の問題については、私どもは、今度の防衛庁のリスト作成問題というのも、私、この前の委員会で取り上げましたが、国民の思想、信条を侵すリストが防衛庁ぐるみで作られていたと、この点がまず第一の重大な問題だと思います。 もう一つは、私も三十日にこの問題、質問いたしました。二十八日にこの問題が発覚したにもかかわらず、防衛庁が、内局や陸幕や空幕や海幕ばかりじゃなくて防衛庁ぐるみでやっていたことについては、防衛庁長官はこの三十日の国会では一言もお話しにならなかった。ということは、防衛庁長官として、そういう実態がある、実際にはLANというコンピューターの機能で防衛庁にそういう文書が出回っていたにもかかわらず、それを防衛庁の最もトップである長官が知らないと。これは私は極めて重大な、責任は重大だというふうに思います。 その意味で、私たちは防衛庁長官に対しましても、当然罷免に値するというふうに私どもは考えておりますので、この点についても、先ほど申し上げましたように、衆議院の有事特別委員会でただしていきたいというふうに思います。 そこで、私、今日のテロ特措法の問題でありますので、私一つだけお聞きしたいのは、今回のアフガニスタンへの燃料補給の問題で、防衛庁自体が米軍以外の国に対しては、米軍とイギリス軍以外には燃料補給しない、その理由は一体どこにあるのかと、この点にだけについて、私はまず、最後に私、お尋ねしたいというふうに思います。
○国務大臣(中谷元君) これまで燃料補給を実施した国はアメリカとイギリスでございますが、実施する際には、このテロ対策特措法の目的の範囲の中であるかどうかという観点で判断をして実施をいたしております。
○小泉親司君 時間が来ましたので、終わります。
○田村秀昭君 外務大臣に、まずお尋ねいたします。 現在、防衛庁で情報公開請求者の個人的なデータを含むリストを作成、回覧した事件が問題となっておりますが、この種の対応は、外務省でもこういうことが行われている可能性があると思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(川口順子君) このリストの問題というのは、私は非常に重要な問題だと認識をしています。 外務省におきましては、防衛庁が作成したと報じられているような開示要求者、開示請求者についてのリストは存在はしないという報告を受けております。ただいま総務省から全省的に調査をするということになっておりますので、念のため更に全省的に総務省にお出しするべく調査はいたしております。
○田村秀昭君 私は、やっぱり外務省のような役所は、その任務を遂行する上でこういうリストを作るのは当然だと私は考えておるんですが、作ってないんですか。今否定されておりますが、それは間違いないですか。
○国務大臣(川口順子君) 防衛庁が作成をしていると報じられているようなリストが存在しない、リストは存在しないと申し上げているわけでございまして、また念のため、総務省からの調査の依頼がありましたので、更に念を入れて調査をしているということを申し上げたわけです。
○田村秀昭君 そうすると、今調査中ということですね。
○国務大臣(川口順子君) 総務省の調査にこたえるために更なる調査は今行っています。
○田村秀昭君 どこの役所でもそれぞれ違った形で同じような目的のために、形式や何かは違うと思いますが、防衛庁と全く同じものを作っているということを聞いているんじゃないです。その種のものをお作りになっているんじゃないかというふうにお尋ねしているわけです。
○国務大臣(川口順子君) 私が申し上げているのは、開示請求に関連をいたしまして、報じられているような情報公開法や電子計算機処理に係る個人情報保護法、この趣旨に沿わない個人情報リストは作成をしていないと、そういう報告を受けているということを申し上げたわけです。
○田村秀昭君 それでは、内閣官房長官来ておられますので、内閣官房の組織、内調とか内政審議室、外政審議室その他ございまして、その任務を遂行するために今防衛庁で問題になっているようなリストというものは、内閣官房では全くないんですか、あるんですか、どっちですか。
○国務大臣(福田康夫君) 内閣官房の各部署におきまして調査をしました。その結果、御指摘のようなリストは作成をしていないと、こういう報告を受けております。
○田村秀昭君 官房長官のお考えをお尋ねしたいんですが、私は、国家と個人という問題は、国家の方に力を入れると独裁国家になるし、個人の方に力を入れると無政府状態になるし、そのバランスが成熟した民主主義では必要だと思うんですが、今、個人的なお考えで結構ですから、今防衛庁が作成しているようなリストは非常にけしからぬとお考えなのか、そういうのはやっぱり作るべきであって、ばれないようにやれというふうにお考えなのか、いかがなものか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君) 私は、防衛庁が作ったような資料は必要ないのではないかと。この情報公開法に基づく請求者の身元を調べるということについて、特別な必要が生ずるというようなことがあるならば、ということもあるかもしれませんけれども、私は、今現在、そのような必要もないのではないかというように考えております。
○田村秀昭君 官房長官のお考えをもう一つ突っ込んでお尋ねいたしますけれども、いわゆる行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律というのが昭和六十三年にできて、これに違反をしているということなんですね、今現在防衛庁が言われているのは。しかし、こういう法律が、本来普通の国だと国防省とかそういうところには適用除外になっているんですね。だけれども、防衛庁というのは一般公務員、一般公務員並みと言われるものだから、その特異性にもかかわらず、有事のとき、異常事態のときに役立たなきゃならない武装集団でありますから、そういうところには一般の公務員に適用されるものが適用除外になったり、いろいろしているわけですね、普通の国は。日本の国というのは普通の国じゃないからそういうのが適用されているんですが。 長官としては、有事のときに本当に役立つ武装集団というものを育成していこうというお考えであるならば、こういう法律というものは適用除外されるべきなんじゃないかというふうにはお考えになりませんか。──防衛庁長官に聞いているんじゃなくて、官房長官の御見識を聞いているんです。
○国務大臣(福田康夫君) 私は、今のこの個人情報ファイル、このことについては、その目的上必要とされるものがあるかどうか、そこからスタートしなきゃいかぬわけですね。その必要がないのにみだりにそういう情報を集めるということは、これはこの法律、現行法律においてもこれは違法であるということになります。 個別的なことになればこれはちょっとお答えしにくいのでありますけれども、まあ私は一般的に言えばそういうことが言えるのではないかと。ですから、個人情報、情報ファイルのようなものは私は必要ないと思っております。
○田村秀昭君 そうしますと、そういうファイルは必要じゃないというふうにお考えだというふうに今承っておるんですが、どういうファイルならいいんですか。そういう情報というものは取っておく必要があるわけですね、と私は思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) そのセクションというか、仕事を進める上において業務上に必要かどうかという判断というのは当然あり得るだろうと思います。その職務を遂行するという上でもって情報収集ということはあり得るわけですね、これは。ですから、そういうものは認めないということになれば職務が遂行できないということもあり得るわけであります。 ただ、今回問題になっております情報公開法に基づいてその請求者の身元を調べるということは、これ果たして業務上必要なのかどうか、ということではないのかと考えております。
○田村秀昭君 まだ時間ありますか。
○委員長(武見敬三君) 大丈夫です。
○田村秀昭君 そうですか。一つの例を挙げますと、自衛隊を受けた人が採用されなかった、そのお母さんがどうして採用されないのかということを聞いてきているんですね。そういうことというのは余り答える必要が、その所掌の人じゃない人が答える必要は僕はないと思うんですよね、こういう電算機処理をしている人は。そういうのが中身にもまたたくさん入っているわけですよ。 それで、一般的に個人情報を侵害したみたいな言い方をされると、一般の人は何のことだか、ああ、それは良くないねという、この行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律に抵触するんじゃないかというふうになりますけれども、そういう個々の内容を聞いてみると、そういうことをオープンにする必要、オープンにするというか、リストにしておいてもそんなに悪いことではないと私は思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(福田康夫君) ですから、それはもうあくまでも職務遂行上、業務遂行上に必要かどうかという、そういうことですけれども、しかし、この情報公開法に基づく情報公開請求者、このことについて本当に必要が発生するかどうかですね、必要性がね、という問題ではないのかと思います。
○田村秀昭君 もう一つお尋ねしたいんですけれども、これが、こういうことをしていたということが外部に漏れるということが、私は防衛庁の規律が弛緩しているんじゃないかと思っているんですよ、そういうことが問題になるということが。ほかのところはそういうことをしていてもマスコミに流れたりなんかしない。それがするというところに、もう異常事態のときに役立つ組織ではないんではないかというふうに私は思っているんですが、長官、どういうふうにお考えですか。官房長官。
○国務大臣(福田康夫君) 正にそれは、これは今回の事件ということでなくて申し上げれば、一般論として申し上げれば、職務上知り得た知識を外部に漏らすとかいうことは、これは国家公務員法の守秘義務違反ということに該当するんじゃないかと、こう思います。ですから、その法律に従って裁かれるという形になるわけであります。 しかし、特に防衛庁のような秘匿を、情報の秘匿を、これを厳に守らなければいけないそういう組織において情報が外に漏れるということ、これはゆゆしきことだと思いますので、その点は防衛庁において十分今後のことについて対処されるものと信じております。
○田村秀昭君 終わります。
○大田昌秀君 最初に、中谷防衛庁長官にお願いいたします。 去る五月三十日の本委員会で、戦前の軍隊と自衛隊の違いについて私お伺いしましたところ、長官は、戦後においては日本国憲法が制定されて基本的人権や民主主義の基調にのっとって国づくりを行うということである、それにのっとって自衛隊が整備され国防の仕事をしている、基本的には戦前の憲法と戦後の憲法が違うことによって自衛隊の運用も違ってくるとお答えになりました。 今回問題になっております情報公開開示請求者のリストを作成していることに関連しての起こった問題をごらんになって、果たして日本国憲法の憲法に保障されている基本的人権や民主主義にのっとっているとお考えですか。もしのっとっていないとすれば、せんだってお伺いした戦前の軍隊と今の自衛隊がどこが違うかということになるわけなんですが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 前回お話ししたとおり、私の考えといたしましても、防衛庁や自衛隊が基本的人権を尊重して民主主義にのっとって行動すべきというのは言うまでもありませんし、私も就任の際には国民に温かい自衛隊を作りたいと表明をしたわけでございます。 そういう中で、今回のような開示者、開示を請求した方のリストの作成に当たって、関係者また開示請求者に御迷惑をお掛けし、また国民の皆さんに御不安を抱かせたということは非常に残念に思っております。 情報公開という窓口的な業務は、市役所とか県庁の方などは慣れておられるのでそういう視点で処理されることもできるかもしれませんが、昨年から始まりました情報公開制度の窓口業務でございまして、やっていた本人たちは少しでも要求に親切に丁寧にこたえたいという気持ちで業務をしていたと思いますが、このようなリストが作成されて一般にLANに載ったという点につきましては大変残念に思います。 法的な面、また、適切であったかどうか、適正であったかどうか、あらゆる面で検証をいたしまして、改善しなければならないところは改善をいたしまして、国民の皆さんに信頼される自衛隊になるように全力を挙げたいと考えております。
○大田昌秀君 長官は、いわゆるシビリアンコントロールというのをどうとらえていらっしゃいますか、そして、現在の自衛隊ではシビリアンコントロールの基盤が十分に整備されているとお考えでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) まず、私の上に総理大臣が最高指揮官でおります。また、国会において法律、予算が決められまして、それに従って行動をするわけでございます。そして、何よりも防衛庁長官が文民でありまして、いわゆるシビリアンコントロールを実施しているわけでございまして、このような観点で旧軍と異なりまして、シビリアンコントロールの原則が貫かれていると考えております。
○大田昌秀君 長官は、原子力潜水艦の入港は非核三原則に合致するとお考えでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 原子力潜水艦というのは、核を、核ミサイル等を積んだ潜水艦であるのか、それとも発動機が原子力……
○大田昌秀君 積んでいるものとお考えください。
○国務大臣(中谷元君) その点につきましては、事前通告がないということで、核兵器を搭載していないというふうに考えております。
○大田昌秀君 沖縄の基地を含めまして、防衛庁長官は、在日米軍基地の中身といいますか、御存じでいらっしゃいますか。
○国務大臣(中谷元君) 何度か見学をいたしたことがございます。
○大田昌秀君 長官は、若泉敬さんの「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」という本をお読みになったことございますか。
○国務大臣(中谷元君) まだ存じ上げてないです。
○大田昌秀君 これは、法制局長官いらっしゃいますのでお伺いしますけれども、先ほど来、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持することは憲法第九条第二項によっても禁止されておらず、したがって、右の限界の範囲内にとどまるものである限り、核兵器であると通常兵器であるとを問わず、これを保持する、保有することは同項の禁ずるところではないとの解釈を取っていると、政府は、そういう御説明がございました。その場合の核兵器の中に、必要最小限度を超えない実力に含まれる核兵器というのがありますか。
○政府特別補佐人(津野修君) 憲法九条の下でどのような兵器を自衛隊……
○大田昌秀君 時間がないので、簡潔にお願いします。
○政府特別補佐人(津野修君) 自衛隊、これはちょっと長くなりますが、保有することはできるかということと関連いたしますので、そのことから申し上げますと、憲法九条第二項で我が国が保持することが禁じられている「戦力」と申しますのは、自衛のための必要最小限度を超える実力を指すと解されるところ、我が国の保持する実力が同項の「戦力」に当たるか否かは、我が国が保持する実力の全体がこの限度を超えるかどうかにより判断されるべきものである。したがって、個々の兵器を自衛隊が保有することができるか否かは、これを保有することにより我が国の保持する実力の全体がこの限度を超えることとなるかどうかによって決せられるものであると。 この場合、個々の兵器のうちでも、性能上専ら相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる、いわゆる攻撃型兵器を自衛隊が保有することは、これにより我が国の保持する実力が直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることになるから、いかなる場合にも許されない。 他方、それ以外の兵器については、性能上は防御的、すなわち自衛権の限界内の行動の用にも使えるとともに、攻撃的、すなわち自衛権の限界を超える行動の用にも使えるものが大部分であるが、そのような性能の兵器の保有はそれ自体では直ちに自衛のための必要最小限度を……
○大田昌秀君 もっと簡潔にしてください。
○政府特別補佐人(津野修君) 超えるとは解されない反面、無制限に許されるというわけではなく、それにより我が国の保持する実力の全体が自衛のための必要最小限度を超えることとなる場合には許されないということでございまして、これによりまして、要するに、性能上専ら相手国の壊滅的破壊のためにのみ用いられる、いわゆる攻撃型兵器を自衛隊が保有することは、これによりまして我が国の保持する実力が直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることになるわけでありますので、そういったものは許されないということになるわけであります。
○大田昌秀君 仮想敵国と考えられている国が核を持っている国であって、我が国を武力攻撃すると予測されるというような場合に、我が国の核兵器というのは、核兵器というのは、今おっしゃった必要最小限度を超えないという範囲に入りますか。
○政府特別補佐人(津野修君) これは先ほどから憲法九条との関係……
○大田昌秀君 端的にお答えください、時間ございませんから。
○政府特別補佐人(津野修君) 何度も答弁していますが、これは昭和五十三年度に示しました政府の見解あるいは平成五年の政府の答弁書で述べているとおりに、政府は従来から、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持することは憲法九条二項によっても禁止されておらず、したがって、核兵器であっても仮にこの限度の範囲内にとどまるものがあるとすれば、これを保有することは必ずしも同項の禁ずるところではないとの見解であります。したがって、それに当たるかどうかということで判断するものであります。
○大田昌秀君 なら伺いますが、必要最小限度の実力とは何ですか。
○政府特別補佐人(津野修君) 必要最小……
○大田昌秀君 分からなければ、結構です。
○政府特別補佐人(津野修君) ちょっと正確に、ちょっと、いろいろ大変ですので。
○大田昌秀君 官房長官に伺います。 最近の、昨日おとといの報道で、石原東京都知事が核は持つことができるから頑張れとお電話されたと報じられておりますが、事実でございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 電話の中身はもう個人的なことですからこれは申し上げるわけにいきませんけれども、核の問題につきまして参考になる資料があるから送るよと、こういうことで連絡がございました。その中身は私まだ拝見しておりません。
○大田昌秀君 そうすると、報道は必ずしも事実ではないとおっしゃるわけですか。
○国務大臣(福田康夫君) 報道と申しますと……
○大田昌秀君 時事通信なんかの報道ですけれども、今の、核を持つことができるから頑張れという、そういう中身は実際には違うということでございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 個人的な会話の中身ですから、これはまあひとつ御勘弁を願いたいと思います。
○大田昌秀君 長官にいま一つ大事なことをお伺いします。 政府は非核三原則は国是だということをこれまで何回もおっしゃったわけですが、ならばどうしてこれを法制化することをなさらないのでしょうか。御承知だと思いますが、既に地方自治体の六三%以上が非核宣言をしているわけですから、法制化するのは当然のことと思われるわけなんですが、政府はその法制化について動き出さない理由は、一体政府が動き出さない理由は何ですか。 それから、政府、四十七都道府県の、非核宣言をした三十府県がありまして、そのうちの十五府県では全市町村が非核宣言をしているわけなんです。そういった実態を政府はどのように御認識され、それに、そういう国民の声にどうおこたえなさろうとなさるおつもりでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 私の選挙区の市でも非核宣言をいたしております。これはもう日本国じゅう、非核というそのことについては同じ思いを持っているものと思います。 我が国は核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずと、こういう非核三原則を堅持するということにつきましては、これはもう歴代内閣が鮮明にしておるところでございまして、この考え方は既に内外にもう十分周知されていると、こういうふうに思っております。 政府といたしましても、今後ともこれを堅持する方針でございますし、非核三原則を改めて法制化するということは必要はないというように考えておるところでございます。
○大田昌秀君 あと一問。先ほどと同じ御質問をさせていただきますが、官房長官は若泉敬さんの「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」という本をお読みになったことございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 私も、全部ではありませんけれども、一部読んだことございます。しかし、この著書の内容についてコメントするというのは、これはひとつ差し控えさせていただきたいと思っております。
○大田昌秀君 また次の機会にさせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(武見敬三君) それでは、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(武見敬三君) 実演及びレコードに関する世界知的所有権機関条約の締結について承認を求めるの件、千九百六十七年七月十四日にストックホルムで署名された世界知的所有権機関を設立する条約第九条(3)の改正の受諾について承認を求めるの件及び文化財の不法な輸入、輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。川口外務大臣。
○国務大臣(川口順子君) ただいま議題となりました実演及びレコードに関する世界知的所有権機関条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、平成八年十二月にジュネーブで開催された国際会議において採択されたものであります。 この条約は、情報関連技術の発達等に対応して、実演家及びレコード製作者に係る著作隣接権を一層効果的に保護することを目的とするものであります。 我が国がこの条約を締結することは、世界の実演及びレコードについての国際的な保護の強化に資するものであり、著作隣接権の分野における国際協力を促進するとの見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。 次に、千九百六十七年七月十四日にストックホルムで署名された世界知的所有権機関を設立する条約第九条(3)の改正の受諾について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この改正は、平成十一年九月にジュネーブで開催された世界知的所有権機関の締約国会議において採択されたものであります。 この改正は、世界知的所有権機関事務局長の任期を制限することを内容とするものであります。 我が国がこの改正を受諾してその早期発効に寄与することは、世界知的所有権機関の運営の円滑化に貢献するとの見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この改正の受諾について御承認を求める次第であります。 次に、文化財の不法な輸入、輸出及び所有権移転を禁止し及び防止する手段に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 この条約は、昭和四十五年十一月にパリで開催された国際連合教育科学文化機関の第十六回総会において採択されたものであります。 この条約は、不法な文化財取引を実効的に禁止し及び防止することを目的とするものであります。 我が国がこの条約を締結することは、文化財保護の分野における国際協力に寄与する見地から有意義であると認められます。 よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。 以上三件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
○委員長(武見敬三君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 三件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。 午後三時三十二分散会