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154回国会参議院2002/03/20

外交防衛委員会 第3号

発言数
358
登壇者
23
会派数
7
開催日
2002/03/20

会議録

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち防衛本庁及び防衛施設庁並びに外務省所管についての審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官村田保史君、内閣府大臣官房審議官山本信一郎君、内閣府政策統括官江崎芳雄君、警察庁警備局長漆間巌君、防衛庁防衛参事官安江正宏君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、防衛庁運用局長北原巖男君、防衛施設庁長官嶋口武彦君、外務大臣官房長北島信一君、外務省総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君、外務省アジア大洋州局長田中均君、外務省北米局長藤崎一郎君、外務省欧州局長齋藤泰雄君、外務省経済協力局長西田恒夫君及び厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 昨日、予算委員会から、三月二十日の一日間、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち防衛本庁及び防衛施設庁並びに外務省所管について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題とし、順次予算の説明を聴取いたします。  まず、外務省所管予算について説明を聴取いたします。川口外務大臣。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 平成十四年度外務省所管一般会計予算の概要について御説明申し上げます。  外務省予算の総額は七千四百六十五億八千九百万円であり、これを平成十三年度予算と比較いたしますと百六十八億円の減額であり、二・二%の減となっております。  我が国は、かつてなく厳しい財政事情の下ではありますが、流動化する国際情勢の中で、世界の平和と繁栄に向けて、諸外国政府、各国際機関、NGO等と緊密かつ適正な協力関係を進めていくとともに、国際社会における我が国の地位にふさわしい責務を果たし、我が国の国益の実現に向けて積極的な外交努力を重ねていく必要があります。  特に、ODAについては、九月に発生した米国同時多発テロを受けてのアフガニスタン及びその周辺諸国に対する支援や途上国の貧困問題等の解決のため、我が国の一層の貢献が期待されていることを十分認識し、その効果的かつ戦略的活用に努めていく所存であります。  このような観点から、平成十四年度予算においては、外交施策の充実強化及び外交実施体制の強化の二点を重点事項として予算の効率的配分を図っております。  まず、外交施策の充実強化に関する予算について申し上げます。  外交施策の充実強化の四つの柱は、アジア太平洋外交の更なる推進、世界の安定に向けての貢献、二十一世紀の新たなODAのための改革推進、そして国際文化交流の推進であります。  アジア太平洋外交の更なる推進につきましては、ODAを活用した支援を積極的に展開するため、広域開発、紛争予防、平和構築のための無償資金協力、日ロ関係の進展のための経費、北東アジアにおける緊張緩和及び韓国との関係強化のための経費、日中国交正常化三十周年を始めとするアジア諸国との周年事業を通じた関係強化のための経費等に総額二百五十億円を計上いたしております。  次に、世界の安定に向けての貢献でありますが、紛争予防、軍縮・不拡散、環境、感染症等への取組に関し、我が国として積極的に貢献、支援していくため、人間の安全保障の一分野である感染症対策として、世界エイズ・結核・マラリア対策基金に対し拠出するための経費を始めとして各分野にわたり総額四百二十八億円を計上しております。  また、二十一世紀の新たなODAのための改革推進でありますが、平成十四年度政府開発援助につきましては、一般会計予算において、政府全体で対前年度比一〇・三%減となる中で外務省のODA予算は、対前年度比三・二%減の五千三百八十九億円となっております。このうち無償資金協力予算は対前年度比二・一%減の二千三百二十一億円を計上しておりますが、その内訳は、経済開発等援助費が二千八十六億円、食糧増産等援助費が二百三十五億円であります。また、我が国技術協力の中核たる国際協力事業団につきましては、対前年度比五・〇%減の千七百一億円を計上しております。  このようなODA予算の下に、十四年度においては、ODAを通じた日本社会の国際化、活性化、評価、人材育成等を通じた実施体制の抜本的強化に努めてまいる所存であります。  さらに、国際文化交流の推進でありますが、留学生、日本語教育支援の強化を目的として、留学生受入れにかかわる諸施策の充実のための経費、海外における日本語教育に対する支援の継続、拡大等に八十一億円を計上しております。  次に、外交実施体制の強化に関する予算について申し上げます。  まず、外務省改革要綱の具体化につきましては、監察制度の創設、在外査察の大幅な拡充、領事業務の抜本的改革、国民との意見交換の機会や直接的な接点の拡大を軸とする情報サービスの拡充、要人の外国訪問業務の効率的実施等のための経費として総額四十九億円を計上しております。  また、統合情報通信システムの整備等につきましては、情報通信技術を利用した領事体制の強化、外務省及び在外公館のホームページの充実、外交通信に使用されている通信基盤の拡充とインターネットも活用し得る情報通信網の整備のための経費として百三十一億円を計上しております。  最後に、機構、定員の整備でございますが、まず、機構面では、二〇〇五年日本国際博覧会政府代表、監察査察官、総括儀典官といった本省機構の設置、在外公館として国際連合教育科学文化機関日本政府代表部の新設等を予定しております。また、定員につきましては、本省及び在外公館合計で七十二名の増員を図り、平成十四年度末の外務省予算定員を合計五千三百六十三名といたしております。  以上が外務省所管一般会計予算の概要であります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。  以上です。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 次に、内閣府所管のうち防衛本庁及び防衛施設庁の予算について説明を聴取いたします。中谷防衛庁長官。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 平成十四年度防衛予算について、その概要を御説明いたします。  平成十四年度防衛関係費については、中期防衛力整備計画の二年度目として、その着実な進捗を図り、防衛大綱に示された水準への円滑な移行を進めることを基本とし、現下の厳しい財政事情を踏まえ、一層の効率化のための創意工夫を凝らしつつ、将来を展望した防衛力整備を目指すとの考えの下、編成しているところであります。  まず、防衛本庁について申し上げます。  平成十四年度の防衛本庁の歳出予算額は四兆三千八百三億五千八百万円で、前年度の当初予算額に比べますと百四十八億七千五百万円の増加となっております。  新規継続費は、平成十四年度甲Ⅳ型警備艦建造費等で千九百三十三億一千万円となっており、また、新規国庫債務負担行為は、武器購入、航空機購入、弾薬購入、装備品等整備等で一兆四千六百二十九億五千万円となっております。  この予算の内容について申し上げます。  平成十四年度防衛本庁の予算において特に重点を置いた事項について申し上げると次のとおりであります。  第一に、統合運用態勢の充実を図るため、統合訓練の実施等各種施策を推進するとともに、ITを活用した情報通信機能を強化し、情報セキュリティーの確保を図りつつ、防衛庁・自衛隊を通じた高度なネットワーク環境の整備をより一層推進することとしております。  第二に、各種災害に適切に対応する態勢を保持し、ゲリラ、特殊部隊による攻撃や生物兵器攻撃等多様な事態への対処能力を一層強化し、国民の安全、生活の安定に対する期待に真にこたえ得るよう、国民から信頼される温かい自衛隊を目指すこととしております。  第三に、自衛隊員として常に高い規律と士気の保持に努めるとともに、精神的健康の維持向上や各種隊員施策の充実を図ることとしております。  第四に、教育訓練については、グローバル化やハイテク化の進展を踏まえ、自衛隊の任務の多様化、国際化、装備の高度化に対応するとともに、精強な部隊の錬成を図ることとしております。  第五に、多国間共同訓練の日本開催など、安全保障対話、防衛交流及び国際平和協力業務等を積極的に推進し、国際平和に貢献する、世界からより尊敬される自衛隊を目指すこととしております。  第六に、情報本部及び各自衛隊における情報収集体制及び情報保全体制の充実強化を図ることとしております。  第七に、ハイテク化に対応し、ITを始めとする先進科学技術を積極的に取り入れた技術研究開発などを重点的に推進することとしております。また、弾道ミサイル防衛に関する日米共同技術研究等を引き続き実施することとしております。  第八に、防衛力の合理化、効率化、コンパクト化を推進するに当たり、防空能力、周辺海域の防衛能力及び海上交通の安全確保能力、着上陸侵攻対処能力について、必要な装備の更新、近代化を行うこととしております。  次に、防衛施設庁について申し上げます。  平成十四年度の防衛施設庁の歳出予算額は、後述のSACO関連経費を除き五千五百八十八億一千三百万円で、前年度の当初予算額に比べますと百四十二億三千三百万円の減となっております。  また、新規国庫債務負担行為は、一千五十二億三千六百万円となっております。  この予算の内容について申し上げます。  平成十四年度予算においては、特に重点を置いた事項は次のとおりであります。  第一に、基地周辺対策経費につきましては、基地の安定的使用を図るため、引き続き周辺環境整備事業の充実に努めることとしております。  第二に、在日米軍駐留経費負担につきましては、在日米軍の円滑かつ効果的な運用に資するため、提供施設の整備を行うとともに、労務費、光熱水料等及び訓練移転費を負担することとしております。  また、このほかにSACO関連経費として、SACO最終報告に盛り込まれた措置を着実に実施するため歳出予算に百六十五億二千百万円を、新規国庫債務負担行為に二百二十九億九千九百万円をそれぞれ計上しております。  以上、申し述べました防衛本庁及び防衛施設庁予算に安全保障会議予算三億六百万円を加えた平成十四年度防衛関係費の総額は、SACO関連経費を除き四兆九千三百九十四億七千七百万円となり、前年度の当初予算額に比べ六億四千四百万円の増となっております。なお、これにSACO関連経費を加えますと四兆九千五百五十九億九千九百万円となり、前年度の当初予算額に比べ六億九千九百万円の増となっております。  また、平成十四年度における自衛官の定数及び即応予備自衛官の員数の変更については、防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を提出し、別途、御審議をお願い申し上げております。  以上をもちまして、防衛本庁及び防衛施設庁の予算の概要説明を終わります。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 以上で説明の聴取は終わりました。  この際、お諮りいたします。  外務省及び防衛庁関係予算の大要説明につきましては、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 皆さんおはようございます。  まず、外務大臣に御質問いたしますけれども、今、非常に外務省、正念場というふうに思います。徹底的に改革をしてうみを出さないと、これは外務省の再生がないと思っています。  今、外務大臣も大変御苦労なさっていますけれども、これはもう内務省、内務省というか内向きの仕事しかおできになっていない。外に行って外交をおやりになるなんというゆとりはとてもないような状況だと思います。もしちゃんとした改革できないなら、我々はこれはもうプロトコール機能を残して外務省を解体すると、それぐらいの決意で臨む必要があろうかというふうに思っています。  そういう改革との絡みで二、三御質問を申し上げたいと思いますけれども、まず政と官の関係、これは外務省だけじゃなくて全体にかかわる問題でありますし、与党審査を省くのかどうするのかというようなことも含めてでございますけれども、いわゆる外務省のいろんなドキュメント、文書、これどういう基準で公開しているのか。鈴木宗男代議士の行った行為がどうかということは別として、例えば北方四島に関して今話題になっています経済優先主義的な発想があったというようなことを書いた紙は、大臣が御決断なさって出したのか。どういう基準で今後とも出し、過去出したのか。そして、あの文書というのはどういうファイルの中にクラシファイされていたのか。それからさらに、その前提として、取扱注意だとかマル秘とか極秘とか、こういうことはちゃんとルールを持ってやっているのか。  私は、今、鈴木代議士のやっていることが大変よろしくないというふうなことでもう世間的な糾弾を帯びていますけれども、しかしそのことと、要するに官僚が勝手に、恣意勝手に自分の思うような文書をどういう形でも出していいということは、これは民主主義の原則にもとることでありまして、民主主義というのは、やっぱり選ばれた国会議員が、そして国権の最高機関である国会がちゃんと監督することに意味があるわけでありまして、そういうコントロールなしに、これは都合が悪いから出さない、これは外務省にとって都合がいいから出す、こういうことであっては困りますし、私は、今回のこういう文書の出し方、極めて御都合主義であります。これは、長期的に私は外務省の首を絞めていると思います。  つまり、こういうことで何年か前の話がぽろぽろぽろぽろ恣意的に外務官僚の意のなすままに出るならば、どこの国の首脳だって首脳会談やりませんよ。日本の外務省というのは、そんな機密文書、大事な文書だって自分の判断で簡単に出すのかと。ですから、どこの国の信頼も失っている。私は、大変残念ながら、こういう状況で外務大臣が外に出てどれだけ一生懸命おやりになっても、私が外国の首脳であったらとてもじゃないけれども会談する気にならない。そういうことはやはりルールをちゃんと定めてやるということが必要であるわけですから、この点、明確に御答弁いただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 幾つかの点にお触れになられたわけですけれども、まず私は、舛添委員と非常に意見が一致をいたしている点は、ここで外務省の改革を徹底的にやらないと、それで全部の問題をこれは過去のものになったという状況にならないと、外交に対する国民の信頼は得られないし、外務省に対する信頼は回復しないということだと思います。  したがいまして、私は、外務省に参りましたときに、第一の課題は改革であるということを申し上げました。私は、本当に今ますますそれを強く思っています。  ただ、私は、それを申し上げながら、同時に外交をおろそかにしているつもりはございません。先日、十八日だったと思いますけれども、日本記者会で外交の考え方についての講演をさせていただきましたし、今まで外交、いろいろな要人とお会いをしている数ということで言いますと、三月の初めの時点で外国の外務大臣等、これはロシアとかアメリカとかイエメンとか韓国とかいろいろございますけれども、そういった方と十七人はお会いしております。  それから電話でも、かなり電話で今やっておりまして、十人以上の方と既に電話でお話をしております。パウエル長官とは既に三回電話でお話をいたしております。  ですから、改革は非常に重要ですけれども、私はその改革をやるために、やらなければいけないので外交をおろそかにしているというつもりは全くございませんし、そういうふうに今後ともするつもりはございませんということが第一点です。  それから、御指摘になられたその文書ですけれども、これをどういう基準で出しているかということは非常に大事な点でございまして、その質問をしていただいたことについて私は非常に有り難いと思っております。今、外務省が恣意的に文書をぼろぼろ出しているというような考え方、あるいはそういうような意見がよく外にあるわけですけれども、はっきり申し上げたいのは、そういうことではないということでございます。  それではどういう基準で出しているかということですけれども、これまず二つに分けたいんですけれども、一番最初は、非常に問題な外務省の中からリークしていると思われる文書でございます。これは大変に問題だと私は思っていまして、今調査を、どういうルートでだれが出したかということについて徹底的に調査を今しているところです。これについては、これは非常に問題で、正に委員おっしゃられたように、外国の信頼を裏切るということにつながりかねませんし、外務省を信頼してお話をなさってくださっている外国の方々を、逆に問題を起こしてしまうということでもいけないので、これは問題だと思っています。  それからその次に、外務省がお出しをした文書です。これは決して恣意的にお出しをしているわけではございませんで、国会でいろいろな御質問があって、それについて資料を出してほしいという御要求がたくさんございました。それについては、その委員の、委員会の御指示に従うということを私はよく申し上げているわけでございまして、そのときに私どもが考えているという、外務省はまず文書の何を秘にし、何を極秘にするかということのルールはきちんとございます。それで、したがいまして、本来であればお出しを、出してくださいと言われた文書は、その秘、極秘のルールでいえば一つも出せないものです。全部出してはいけない文書です。それをなぜお出しをしたかということは、国会が国政調査権をもって調査を、審議をなさり、その過程でその文書が必要だとおっしゃられるということですから、それについて外務省として公益性を守るということを、公益性を考えて、どこまでそこに御協力をすべきかという判断でして、これは非常に悩みながら真剣に考えて私どもとしては判断をしているわけです。  それで、そのそれぞれについては、秘、極秘の指定を解除してお出ししているわけですけれども、秘、極秘の指定を解除できる権限というのはきちんと決まっています。これは物によって、局部長クラス、あるいは課長、室長クラスですけれども、そこが判断をして決めたということではなくて、これは私は一〇〇%と今ちょっと言えるかどうか分かりませんけれども、ほとんどのものについては私のところまで上がっていると思っております。副大臣についてもそれは分かっている、みんなでそれは考えてやっているわけでして、官僚のレベルで勝手に判断をして出しているということではございません。私どもが判断をしているときの基準は先ほど申し上げたようなことです。  それからさらに、国会で御指示があって、そういうもの、それから国会からやはり御要求があって調査をしたもの、調査をしたことについて我々が調査をした結果について、こういうことでこの調査をいたしましたということで申し上げないと調査の信憑性がありませんので、それについては若干の資料を、やはり秘の指定を解除して、付けさせていただいたということでございます。  ですから、今ちまたにいろいろなことがこの外務省の文書の出し方については言われていまして、批判は私はすべて甘受をしたいと思いますけれども、考え方についてはそういうことでございまして、この考え方がそうであるべきでないという御意見はこれはあるだろうと思いますので、それについては参考にさせていただき、直すべきところは直したいというふうに思っております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 一つ具体的にそれでは、証人喚問の、鈴木代議士の証人喚問のときに、社民党の辻元議員が、鈴木代議士とケニアの大統領との会談が何回かあったと、ソンドゥ・ミリウの発電所について話がなかったはずはないではないかと、こういうことを言われましたですね。少なくとも、辻元議員は、そのときに何らかの外交文書を前提にしてやっているわけではないと思います。ならば、どちらが正しいのか、私は知りたい。  したがって、過去何回か鈴木さんが行かれたときにケニアの大統領とお話をした会談内容の公電があるはずですね。それをお出しできますか。それは、委員会の判断なら委員会の判断で結構でございます、委員長。ただ、これは私は国政調査権の発動として、要するにこういうことをしっかりしないといけない。私は、随分このODAに関するいろんなものをソンドゥ・ミリウ関係を読みました。だけれども、いいことしか書いていません。日本のODAはこんなにすばらしいということしか書いていないんです。ですから、そういう問題について調査する手段がない。  先ほど申し上げましたように、何もかにも出すということは、大変諸外国に対して外務省の信頼を失うことになりますけれども、どうなんでしょうかね、本当にどういう内容があったんでしょうかね。ノートテーカーがいて、書記官クラスが書いて公電で送っているはずですが、これはお出しできますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 正にそういうケースが、どうしようかと私どもは悩むケースであるわけです。  それで、その件について申し上げますと、これはちょっと、これについての直接の御質問ではございませんので、はっきり全部ちょっと長くは申し上げませんけれども、結果として、私どもはそれについて調べました結果、一部は国会の別な委員会で御答弁を既にさせていただいておりますけれども、九一年の七月、九二年の十二月、それぞれ調べましたけれども、それが発表され、話し合われたという事実はございませんでした。  それで、それではそのときの公電を出してそれを証明するかどうかということでございますけれども、これについては相手方の大統領あるいは大蔵大臣、大蔵副大臣等がかかわっての会談でございまして、いろいろなことが出ているわけでございます。これについての私どもの今の判断は、ここで書かれた、言われた、正に辻元議員の御質問にかかわるここの部分につきましては、こういう概要でございましたということを書き換えてお出しはできると思っておりますけれども、公電そのものについてはお出しをすることは差し控えさしていただきたいと私どもは思っております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 それは是非公表していただきたいのは、私は自民党だから言うわけではありません。全く逆のケースで、与党野党問わず、ある議員がそういうことでおとしめられた、例えば民主党の議員がそうなったときに、我々はやっぱり国会議員として守らないといけない。ですから、あれはあの場で、鈴木さん、あんたうそついているはずですよと言ったことがうそだったわけですね、その事実をもってすれば。やっぱりその話がされていないならば、この辻元議員の指摘の方がおかしいんで、こういうことは私は全く公平無私な立場で申し上げているんで、是非明らかにしないと。いろんな意味で基本的人権、国会議員のこれは我々が国民に選ばれて出ているわけですから、それで国会での証人喚問だけがぱっと大きくなって、後で、こういう事実ありました。それでは救われないと思います。  私は、鈴木さん個人だけの問題ではない、これはやっぱりルールとしてちゃんとしておきたいんで、是非その点は明確に、公電そのものの写しはこれは出せないというのはよく分かりますけれども、事実はっきりしていただきたいのは、あの後、国民知りませんから、こういうことは。そして、例えば今この委員会でも全国に放映されていれば見ていますけれども、そうじゃないわけですから、これは責任においてやっぱりちゃんとやるということが必要だと思います。いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これにつきましては、先ほど申しましたように、既に別な委員会におきまして、三回あったうちの三回目はないということを前から申し上げているんですけれども、一回目についてはないということは既に御答弁済みでございます。その御答弁を申し上げた時点で、要するにその質問をいただいた時点で、二番目の訪問については調査中でございました。  それで、現在、この問題については委員会で、これは予算委員会だったと思いますけれども、決算行政委員会でございましたけれども、決算行政委員会の委員長にこの旨はお話を申し上げて、委員長が今預かっていただいておりますので、委員長の御判断があり次第、私どもとしてはこういう事実については申し上げさせていただこうと思っております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 是非、委員長、外交防衛委員会としても、我々の専門のマターですから、これはしかるべきちゃんとした対応を外務省にお願いしていただきたいと、そういうふうに思います。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) この件に関しましては、後刻理事会にて諮らせていただきます。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 質問を続けます。  次に、対ロ政策及び支援委員会の問題でございますけれども、非常に我が国の対ロ政策が今回の件でゆがめられたというふうに思っています。最終的に我が北方領土四島が一日も早く返ってくると、これは政府の基本的な立場であり国民の念願なわけですけれども、今までの、じゃ例えば橋本・エリツィン会談、森・プーチン会談、こういうものは何だったのかと。たった一遍の鈴木問題で今までの外交の積み重ねがゼロになっていいのか、そういうことで今後の対ロ政策、これどうするんですかということがまず第一点。  それから、それとの関連で、答え、前後逆になって、今から質問する方が先にお答えいただいていいんですけれども、支援委員会の問題ですけれども、まず細かいことをお伺いします。  支援委員会、類似の委員会が幾つか機関がございますけれども、これ、簡単に、どなたでも結構なんでお述べください。政府委員で構わないですよ、時間ないから。

齋藤泰雄外務省欧州局長

○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会と類似の機関でございますけれども、日ロ青年交流委員会に関しましては、現在、日ロ青年交流事業への特例議員の関与の有無、あるいは同事業の実施面で改善を必要とする問題点などを明確にすべく、調査を実施しているところでございます。  また、国際機関の予算の執行について一概に申し上げることは困難でございますが、一般的に……

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 どういう委員会があるか、名前だけでいいです。

齋藤泰雄外務省欧州局長

○政府参考人(齋藤泰雄君) 支援委員会、日ロ青年交流委員会、私の所掌外でございますけれども、朝鮮半島エネルギー機構、それから日ロ核兵器廃棄協力委員会、これはロシアのほかにウクライナ、カザフスタン、ベラルーシ等とも核兵器廃棄協力あるいは核不拡散協力の委員会があるというふうに承知しております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 支援委員会、一人の代議士が恣意的にお金を使うと、そういうような形で事実上あったというような、いろんな問題点が通称ムネオハウスを含めて言われていますね。これは徹底的に究明しないといけない。しかし、この監査体制を見ますと、すべて監査法人に監査を依頼ということになっています。KEDO、朝鮮半島エネルギー機構は、これは国際機関でありますし、事務局長もチャールズ・カートマンというアメリカ人ですから、若干違いますけれども、しかしほかはすべて旧ソ連絡みですね。なぜこういうことになっているのか。  そして、今後、会計検査を含めてちゃんとやるような体制に、やる気はおありになるのか。支援委員会を事実上解体、もう廃止するということが総理の方針のようでありますけれども、それなら、日ロ青年交流委員会、それから日ロ核兵器廃棄協力委員会、これはウクライナ、カザフスタン、ベラルーシにありますけれども、こういうものをどうするのか。これは全部一括してメスを入れないと、我々の貴重な税金を使ってやっているわけです。ですから、この点、外務大臣としてどういう対応をお取りになるのか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 支援委員会の今までのオペレーションの在り方が既に国会で御議論されたような状況であるというのは、全く私は遺憾に思っています。望ましい形で行われていない、そういう状況がしばらく続いたということは本当に問題だと思っております。今、やっておりますのは、こういう状況が続くということは到底許容できないということだと思います。  それで、今、考えていますのは、現在、これはずっと監査をしているわけですけれども、別な監査法人に業務の進め方も含めて徹底的にもう一度洗い直してもらうという作業でございます。それをできるだけ早くやるということで、結果を出していただくということです。  それからもう一つ、既に発表しておりますけれども、専門家の会議を作りまして、この会議でどういうやり方で今後進めていくのが望ましいかということについて、これは援助の専門家であり、ロシアの専門家であり、国際機関の経験がある人であり、ガバナンスの点についての専門家であり、そういった人たちに集まってもらって進めるということで、この人名簿は近い将来、間もなく発表できると思っておりますけれども、そういうことで進めていく。現在の問題点を洗い直し今後どう進めるかということを議論をし、そういうことで望ましい形にしていくということが一つです。  それから、先ほどおっしゃった幾つかの委員会のうち、私は、青年交流委員会につきましては、実は三月四日に北方四島の支援についての調査報告を発表させていただいたときに、これについても調査をすると申し上げて、現在調査をいたしております。ほかの委員会につきましては、もしもこういう問題があるという具体的な御指摘をいただきましたら、当然それについては調査をさせていただくつもりです。  それから、一番最初におっしゃった、いろいろな問題が出てきて、今までの日ロ政策が全く問題、全部過去の蓄積がなくなってしまったじゃないかという御指摘に関してでございますけれども、これについては、実はロシア側からはこの問題につきまして、これは国内問題であって日ロの政策には関係ないという御発言がございます。三月の十三日の午前中にロシアの国家院政府の時間において、北方領土問題に関する説明の中で、イワノフ外務大臣が鈴木宗男議員の問題につきまして、本件は日本の国内問題であるというふうに述べていらっしゃいまして、さらに引き続いて、我々の関係は平和条約も含めて個々の出来事や状況に影響されるものではないというふうに述べていらっしゃいます。  したがいまして、私どもも、鈴木議員をめぐる問題がロシア側の立場に影響を与えた、あるいは日ロの平和条約の交渉に影響を与えたというふうには受け止めておりません。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 もう一点、先ほどちょっと申し上げたことをお答えいただいていないので、これは調査していただきたいんですが、支援委員会、KEDOを除いて全部旧ソ連絡みです。それで、支援委員会設立時期が九三年一月、青年交流委員会九九年三月、日ロ核兵器廃棄協力委員会九三年十月、ウクライナについての核兵器廃棄協力委員会、カザフスタン九四年三月、日本・ベラルーシ核不拡散協力委員会九三年十一月と、同時期に重なっている。これはなぜなのか。こういう支援委員会、類似の機関というのを、それはいろんな諸外国との協力において作ればいいんですけれども、なぜ旧ソ連だけ固まっているのか。そのときに鈴木宗男という代議士が集中的にそこで影響力を発揮したからそうなったのかと、当然そういう疑念を抱かざるを得ないわけですが、その点、すぐにお答えにならなくて結構ですから、それぞれどういう経緯で、だれのどういう影響力の行使の下に設立されたのかということを明確に調査していただきたいと思います。

齋藤泰雄外務省欧州局長

○政府参考人(齋藤泰雄君) 旧ソ連の国に集中しているという先生の御指摘でございましたけれども、正にそのとおりでございまして、旧ソ連が崩壊いたしまして、構成各国の市場経済化、民主化に対してこれを支援しようという国際的な動きの中で、日本としてどういう形の協力ができるかということで、この支援委員会を設立したわけでございます。  それから、核廃棄の問題につきましても、私の理解するところでは、やはりソ連が崩壊いたしまして、核保有国がロシアとウクライナとベラルーシになりまして、これを、その核廃棄を国際的に促進を支援するという観点からこういった委員会が設立されたというふうに理解しております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 是非この支援委員会絡みの話を徹底的に調査をして、できるだけ早い時期に国会に御報告いただきたいと、そういうことを要望いたしたいと思います。  それから続きまして、先ほどODA予算について御説明ございましたけれども、一度是非、対外経済協力、これは組織の再編も含めてお考えいただければどうかと。私は、もう場合によっては、この対外経済協力局というのは外務省に置かないで、これだけ重要な日本政府の外交の一つの柱になっているわけですから、一つの庁なり省なりに格上げするぐらいのつもりで非常に透明性のある対外経済協力をやるべきだというふうに思っています。  私は、毎年、年次違いますけれども、外務省経済協力局編の「我が国の政府開発援助」という、こういう分厚いやつがいつも出ています。それからさらに、これは外務省経済協力調査計画課が「我が国の政府開発援助の実施状況」ということで年次報告を出しています。それから「経済協力評価報告書」というのを出しています。ただ、先般、先ほども申し上げましたように、よく読むんですけれども、自画自賛としか思えない。経済協力評価、いろんな方がやっていますけれども、本当に見たんですかと。要するに、外務省に頼まれたから外務省に都合のいいことしか書いていないんじゃないですかと、そういうような感じもしますんで、特にアフリカなんというのは非常に遠いですから、我々が一々現地調査に行くわけにいかないです。まあ東南諸国でしたら近いからある程度しょっちゅう行ったりできますけどね。  そうすると、国内の公共事業でも、例えば北海道で時のアセスメントという概念を入れて、ある一定以上たって動かないのはやめようと、こういうことをやっているわけですから、是非このODAに時のアセスメントという発想を入れていただきたいんですけれども、そういう抜本的な改革がなくて一兆円近い、一兆円前後のお金を毎年つぎ込むというのはいかがなものかと思いますが、この点いかがでしょうか。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) 先生御指摘のとおり、ODA、特にODAの透明性ということにつきましては、外務省としても特にこの二、三年、一生懸命努力をしてきているところ、御案内のとおりでございます。評価プロパーにつきましても、外部の有識者から成ります評価、正にこのための研究会というものからレポートをいただいて、そのレポートに従って、例えば日本評価学会というような学会もできましたし、それから省内には、新年度から正式に立ち上げるつもりでございますが、既に試行の機関として外部の有識者から成る独立の評価の体制というものも立ち上げて、現在そちらの方からの御報告、検討もいただいているというところでございます。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 例えば五年間ほったらかして動いていないようなものをやめるとかいう、そういう時のアセスメントのような発想は、これは大臣にお願いします、できませんか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その時のアセスメントも含め、ほかのいろいろなことも含め、私はODAの透明性を相当上げる必要があると思っていまして、これについては、私、書かせていただいた開かれた外務省のための十の改革の中で一つ項目として挙げておりまして、ODAの効率化、透明化についてはやりたいと思っています。  これは、正に委員おっしゃったように国民の税金を使うわけでございますし、透明であった方が国民の理解も得やすいし、本当に、みんなで見るわけですから、必要なことにお金が使われるということにつながる意味で大事なことだと思います。  ただ、一つ申し上げておきたいのは、国内の公共事業とそれからODAと若干違う部分がある。というのは、もう国内は日本国政府だけの判断でできますけれども、ODAというのは相手国があって、相手国と交換公文を結び、ローンアグリーメントを結んだ上でやっているわけでございますので、そういった日本国政府のオブリゲーションというものは当然にあるわけでございまして、国内でやる手法が全く使えるかというとそうでない部分もあると思います。そういったことも考えながら、ODAの透明化、効率化についてはやっていきたいと思います。  それから、先ほどちょっと、訂正をさせていただきますが、ソンドゥ・ミリウの辻元議員の質問の関係で決算委員会とだけ申し上げましたけれども、予算委員会でもこれについては今理事会に資料をお渡しして御議論をいただいているということをちょっと付け加えさせていただきます。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 続いて、北朝鮮絡みの話に移りたいと思います。  最初に、例の不審船の引揚げの問題でございますけれども、先般潜水して、潜ってこれを調べて、ほぼ北朝鮮船籍の船であるということは確認されました。まだ中国は認めていませんが、我々は、あの海域は我々の排他的経済水域の外にあるということですので、この不審船引揚げをめぐっては、やはりこの中国との間の外交交渉、これを十分やった上で行わないといけないと思いますけれども、どういうスケジュールで、どういう形の外交プロセスを取ってこの引揚げをやるのかということをお答え願いたいと思います。

田中均外務省アジア大洋州局長

○政府参考人(田中均君) 今、委員御指摘でございますが、ダイバーを潜らせたわけではなくて、水中にカメラを入れて位置の特定調査をやったということでございます。ですから、今後の段取りといたしまして、当然その海底の調査、ダイバーも投入した海底の調査ということをする必要があるんだろうというふうに思っております。  ですから、こういう意味で、これは重大な事件が起きて、その犯罪捜査という日本の正に主権的な行為として事実の究明を徹底して行うというのが日本国政府の基本的な方針でございますので、きちんと手順を踏んで調査を行っていく、それに対して外務省としてはできるだけの協力をしていくというのが基本だと思います。  それで、お尋ねの中国、中国については、今委員が御指摘がございましたように、排他的経済水域、中国の排他的経済水域というのは日本の見方からしてもそういうことでございますので、中国は資源、それから環境、こういうことについて一定の権限を持っているということでございますし、さらに隣国でございますから、当然のことながら十分な情報提供をしながら、粛々と外交、調整の必要がある場合にはきちんとした調整をやっていきたいと、こういうふうに考えております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 外務大臣に再確認いたしますが、この不審船は引き揚げて調査をするということは政府の方針として確定したというふうに思って結構でしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今後、船体調査を実施した上で、手順としては引き揚げるということになると思いますけれども、こういった調査の結果を見ながら次の段階については判断をするということになると思います。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 次に、拉致疑惑の問題についてお話ししたいと思います。  昨日も官邸に拉致されたと思われる方々の家族がお訪ねになって、御議論ありました。当然これは徹底的に調査をしてもらわないといけないんですけれども、相手方の北朝鮮、この赤十字が行方不明者の調査の打切りということを言ってきております。ある意味で取り付く島がなくなっちゃっているという状況の下で、どういう外交努力を展開して、この拉致疑惑の解決をおやりになるつもりなのか、お答え願いたいと思います。

田中均外務省アジア大洋州局長

○政府参考人(田中均君) 委員御指摘の拉致問題でございますけれども、私どもの基本的な認識というのは、拉致問題というのは国民の生命にかかわる極めて重大な問題であると。したがって、できる限り早急に問題の解決を図るというのが基本的な方針でございますし、日朝は国交正常化という課題もあるわけでございますけれども、国交正常化の上でも避けて通れない問題であるということでございます。  それじゃ、その国交がない北朝鮮との間でどういう外交をして問題の解決をしていくのかということのお尋ねでございますが、私は二つあるのではないかというふうに思います。  一つは、当然のことながら国交正常化交渉、その他北朝鮮との公式、非公式の接触と申しますか、そういうルートを通じて、両国間の話合いによって問題を解決するために最大限の努力を行うということだと思います。  実は先般、これは二年半にわたって勾留がされておられた杉嶋さんという方が北朝鮮から釈放になりましたけれども、これも突然出てこられたわけではありません。全く、いろんなやり取りの中で解放に至ったということです。私どもの非常に強い気持ちというのは、正にこういう国民の生命にかかわる問題ですから、結果を出さないと何の意味もないということなので、是非とも、そういう非公式とかいろんなものがございますけれども、その中で問題の解決を図りたいということでございます。  それからもう一点は、やはりこういう問題について国際的な認識を高めるという努力も私どももやらなければいけない。これは川口外務大臣も先頭に立ってやっていただいているわけでございまして、先般もブッシュ大統領が訪日されたときに、パウエル長官に対しても問題の提起をされた。昨年もARFであるとかいろんな国際場裏においてこの問題を提起してきている。そういう状況の中で、やはり国際的にも認識を高めることによって、この問題をおろそかにできないということを北朝鮮側によく分からせるということが大事であるというふうに考えています。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 是非その御努力をお続け願いたいと思いますが、最後の国際的な協力、認識の点につきまして、御提案だけ申し上げておきたいと思います。  北朝鮮は対外交渉の窓口をどうしてもアメリカということにしますので、これはアメリカの協力が必要ですけれども、EU、それからASEAN諸国、これはピョンヤンと外交関係を持った国がたくさんございます。先般、私がバンコクに参ったときにタクシン首相にお会いしましたけれども、その直後、北朝鮮ナンバーツーの金永南氏が来られている。非常にそういうルートを日本外交の力を尽くして、活用して、我々は外交関係ないわけですから、多重的にアプローチしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。  続きまして、有事法制についてお伺いしたいと思います。まず、内閣。  私はずっと主張しておりますけれども、この有事法制、もうどんどん法案の準備ができておりますが、今、我が国に対する脅威、これは有事法制というのは外国の侵略に対しての対応なんですけれども、しかし同時に、我々の仕事というのは日本国民の生命と財産を守ることですから、外敵の侵入から守るとともに阪神大震災のような大震災からも守らなければならない。サリンのような大規模テロからも守らないといけない。その他不測の事態が起こったときにも守らないといけない。  こういうことを抜きにして、とにかく外国軍隊の侵略、これだけの体制を急いで整えればいいということでいいんでしょうか。私は、やっぱり国家緊急事態というのをまず定めて、その中には外国の侵略もあるだろうし、それから天変地異もあるだろうし、大規模テロもあるだろうし、そうでなければ第一分類、第二分類、第三分類と、こう分けていたって、よその国の軍隊が攻めてきたら、いろんなことは、人権を少々無視しても日本人の生命を守りますよと。だけれども、阪神大震災のようなことが起こる可能性の方がよその国の軍隊が攻めてくるよりも大きいんじゃないですか、例えば。  だから、その点はどういうふうに内閣がお考えになっているのか。少なくとも、今の小泉内閣総理大臣を中心とするお考えは私と同じはずですよ。何でそれじゃ内閣でこの有事法制だけぽっと出てきたんですか。しかも、有事という定義は、普通の国民に有事って何ですかと言ったら、政府が定義しているように、これは敵からの、外国の侵略ということだけじゃなくて、何か大変なことだという意識しかないんですから。言葉を変えたっていいですよ。緊急事態法に変えてもいいですよ。どうでしょうか。

村田保史内閣官房内閣審議官

○政府参考人(村田保史君) 現在、政府において進めておりますいわゆる有事法制、私ども、武力攻撃事態に対処するための法制の整備の作業と呼んでおりますが、これに関連しての御質問です。  委員指摘のとおり、こうした武力攻撃事態のほか、災害やテロなどの事態から国民の生命、安全を守ることは政府の基本的な責務と考えております。  今御指摘のとおり、まず外部からの武力攻撃に対処する法制の整備を進めているわけでありますが、現状は、こうした武力攻撃といった事態のほか大規模テロや武装不審船など、新たな形態の脅威が顕在化してきているところであります。これらの事態に政府として総合力を発揮して的確に対応する必要があると考えております。  このため、現在、大規模テロや武装工作員、武装不審船あるいはサイバーテロといった事態の対処について、法制面、運用面その他多角的な観点から検討を進めているところであります。  また、自然災害に対しても、既に整備されております災害対策基本法などの関係法令や危機管理のシステムなどを活用して、事案発生の際の国民の安全確保に遺漏なきを期する考えであります。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 具体的に第二分類の中の幾つかの項目、例えば医療法であるとか埋葬に関する法律なんかで申し上げますと、阪神大震災のときに六千五百人亡くなった。これは真冬ですからすぐ遺体が損傷したり腐ったりしませんね。これ、真夏に東京で同じ震災があったときにもっとたくさんの被害者が出てくる。じゃこれ、お寺もつぶれている、火葬場もない。そのときに今の法律をそのまま適用すればどうしようもなくなるわけですね。  それから、瓦れきの下に我々が埋まったときに、自衛隊の医療班が来てテントで緊急のテントごしらえの仮の病院を敷設する、いわゆる野戦病院と呼んでいますけれども。これはここでは医療行為ができなくなっている。その医療行為の例外規定は外国軍が来たときは適用できるけれども、じゃ、テロであるとか災害だったときはできないんですかと。そんなのはおかしいじゃないですかということなんですけれども。  有事法制を決めるのは結構ですよ。しかし、それを決めたら、同時に今言った医療法、今、村田さんがおっしゃったような場面に全部想定されるんですか。そういうことができないならば、少なくとも私はこれ、賛成するわけにはいかない。国民の生命は外国軍の侵入からは守るけれども、災害対策からは守らない、オウムのようなテロから守らない、そんなの何のための法律改正か分かりませんよ。これがはっきりしない限り、私は、これはそう簡単に皆さん方がお出しになる有事法制に賛成することはできませんよ。

村田保史内閣官房内閣審議官

○政府参考人(村田保史君) 想定し得る様々な緊急の事態、その最も深刻なものは外部からの武力攻撃事態だと思いますが、そのほかにも、御指摘のようなテロ、あるいは大規模な自然災害において、そうした国民の安全を守るための必要な手当てというものは当然様々あるわけで、今その作業を進めておるわけです。  そして、今御指摘の武力攻撃事態以外の場面における、例えば震災だとかテロだとかにおける国民の安全を確保するために必要な、そうした例えば自衛隊の活動についての適用除外といった手当ての問題については、我々はそうしたことを視野に入れて検討しなければいけない。また、現場における現実の必要性を勘案しながら、ただいまの先生の御指摘も踏まえながら検討していかなければいけないというふうに考えております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 防衛庁長官にお伺いします。  ずっと私、問題にしてきていますけれども、有事のときを含めての、災害も含めての緊急事態に対して、自衛隊が円滑に国民の生命と財産を守るために移動できる、例えば活動できる、そういうことの体制は着々と進んでいますか。例えば、緊急車両の指定について、相変わらず防衛庁は力が弱くて警察庁の言いなりに、言いなりというか警察庁との間で本当に協力関係ができているのかどうなのか。道路法があって部隊の移動のために云々と、こういろいろありますね、道路法を含めてそれは第二分類の中にありますけれども。しかし基本は、省庁の縄張り争いなんてやってもらっていちゃしようがないんで、縄張り争いやっていないと皆さん答弁するけれども、どう見たってやっているとしか思えないんですよね。  だから、これは防衛庁長官、もっとリーダーシップを発揮して、とにかく警察であれ自衛隊であれ、早く日本国民の生命と財産を守らないといけないんですから、その体制をちゃんとやるということを明確にしてもらいたい。まだやっていないならやっていただきたい。  もう一つ、この前の予算委員会、先般、十一月十四日に私が予算委員会で質問して以来、何か進捗したことがありますか。

北原巖男防衛庁運用局長

○政府参考人(北原巖男君) 舛添先生が昨年予算委員会で緊急自動車について御質問されました。それ以降、私どもといたしまして、すなわち防衛庁といたしまして、特に昨今のBC等の特殊な災害対処、あるいは先生が今おっしゃっております災害派遣等に対します国民の期待の高まり等を踏まえまして、求められます自衛隊の活動に必要ないわゆる緊急自動車の車両数につきまして検証してまいりました。そして、先生も昨年御指摘されました化学防護車、これにつきましては、保有いたします全車両につきまして緊急自動車としたいと。  また、震災等において初動対応する場合、自衛隊の部隊の速やかな展開のために必要となる車両数につきましてこれを緊急用自動車とすると。阪神・淡路のときもそうですが、先頭の緊急自動車から長い車列になった場合、途中で途絶えて後が駄目だということがございますので、例えば前後に緊急車両を付ける、緊急自動車を付けると、そういったようなことを考えておりまして、いずれにいたしましても、私どもといたしましては必要な車両につきまして警察庁とは本当に密接に連携を取っておりますので、これをやりまして、全車、必要なものにつきまして、必要な車両につきましてすべて指定がなされるように定めていきたいと、そのように考えているところでございます。  それから、先ほどちょっと救護所の関係が出ましたですけれども、私ども、大規模災害その他あった場合には災害派遣で行っておりますけれども、いわゆる救護所を開設いたしまして所要の医療行為は今も実施しているところでございます。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 是非、細かい点、もっとお伺いしたい点ありますけれども、時間がありませんので、今後とも危機管理体制、これ、防衛庁、警察庁、協力しながら確立していただきたいと思います。  防衛庁長官に次の質問をいたします。  今般、空中給油機、予算措置が付いています。空中給油機というのは我が国の防衛のために必要ですか。そして、例えば海外に展開する、これは国際協力を担うPKOを含めて、そのときに必要なのか。ヘリコプター搭載艦、それから場合によっては、これもございますね、本当にちゃんとした活動をしようとするならば空母まで含めてあった方がいいんでしょうけれども、今なぜ空中給油機か、それが第一点。それからもう一つは、ボーイング767に決まった経過というのは何か理由があるんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) なぜかといいますと、近年の航空軍事技術が非常に向上しておりまして、ステルス化といいますけれども、レーダーに探知されない、それからミサイルの射程が伸びていますので、できるだけ前方で対処しないと地上の攻撃に遭ってしまうという観点で、CAPと申しますけれども、コンバットエアパトロールというこの空中待機、警戒待機という方式で、いわゆるスタンドオフという、待ち受け攻撃をしないと本土が直接やられてしまうという観点で必要性が出てくるわけであります。  また、訓練を実施する際も、日本はかなり沖合が訓練海域で、その往復に大変たくさんの燃料を使ってしまいますのでほとんど訓練する時間がないと、こういう観点で、この空中給油機がありますと訓練時間が長く確保できますし、また、燃料ぎりぎりで帰ってくるものですから、燃料切れによって事故の起こった例もありますけれども、この燃料枯渇も回避できるという訓練面のメリットもございます。  それから、周辺国を見てみますと、一九六〇年代まではアメリカ、ソ連、イギリス、フランスの四か国でありましたけれども、近年は中国を始めシンガポール、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア各国も保有しておりまして、現在では二十五か国になってきております。  こういう戦術面を含めて、また訓練面も含めて必要であるという主張をいたしております。  それから、この機種の選定につきましては、昨年の八月、本機について官報公示をいたしまして、ボーイング社とエアバス社の二機が俎上に上がりました。そこで、その二機を比べますと、エアバスの改修機については基本的な要求性能を満たすと言えないということで、審査を行いまして、ボーイング767の改修機が空自の取得計画に照らして問題がなく、すべての能力を満足しておりまして、評価対象経費についても妥当性を有するということで、昨年の十二月十四日、安全保障会議において了承を得て決定したところであります。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 BMD、弾道ミサイル防衛についてお伺いしたいと思います。  これは日米協力ということで、平成十四年度、六十九億円の予算を計上してあります。支援戦闘機、FSXの場合もそうでございましたけれども、日米の防衛技術協力ということになりますといろんな諸問題が起こってきます。民間技術と軍事技術の交流をどうするのか、我々が提供した技術がどういう形で戻ってくるのか、技術ナショナリズムという観点から見たときに非常にこのアメリカとの共同研究について様々な諸問題が出てくるわけですけれども、FSX含めて、過去の例も踏まえながら、この弾道ミサイルについてどういう方針で日米共同研究をやっていくのか。そして、スピンオフとかスピルオーバーというような形で技術の民間への波及ということがございます。国家戦略としてしっかりそういうところを押さえておかないと、何でもいいからアメリカと協力していいということではないと思いますので、この点いかがお考えか、お述べいただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この研究は双方にメリットがある観点で進めておりまして、アメリカも優れた技術を持っていますし、日本も優れた電子技術等を持っておりまして、双方にメリットがあるという観点で、相互に交流を旨として技術を結集するという観点で行っております。  特に、F2の共同開発による改善点の認識を生かして、九〇年代以降は日米が経費を分担する経費分担型で行っておりますし、この技術は対等の立場で利用し合う相互主義的な共同研究プログラムを現在までに九件実施をしてきたところであります。それに伴いましてMOUを、了解覚書として、この作業と経費の分担に加えて対等な立場で双方の技術の使用について規定するということで、一方的に技術成果が偏ることがないように心掛けて行ってまいっております。

舛添要一自由民主党・保守党

○舛添要一君 ありがとうございました。  私の質問はこれで終わります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 参議院民主党・新緑風会の木俣でございます。  今日は、午前、午後にわたりまして御質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。  冒頭、昨日も、日本人、邦人の北朝鮮への拉致の御家族十四名の方々、関係者も含めて、官邸に行かれて総理と会われ、そしてまた、今日御出席いただきました副長官、安倍副長官を中心とするプロジェクトチームの方々と懇談をしたということであります。  本日の新聞の中でも、いろいろあるわけでございますが、まず冒頭、大基本、基本方針、我が国の基本方針というのを確認したいと思います。これは安倍副長官に。  小泉純一郎総理、明日から訪韓されるわけでございますが、お言葉の中で、拉致問題を棚上げにして国交正常化はあり得ないと申されておりますが、これはそのようでよろしゅうございますでしょうか。副長官と外務大臣にお尋ね申し上げます。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) おっしゃるとおりでございまして、政府としては……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 はい、もう結構です。それで結構です。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) そのとおりでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 その方針の中で、昨日も関係者の方に夕方私も会いました。産経新聞に載っておりますように、面談した被害者の家族の方が総理に不満をあらわにされております。十分で何が話せるんだと、こういうお話をされておるわけでございますけれども、副長官はどのようにこの言葉をお受けになるでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 総理の日程は、明日からの訪韓を控えておりまして極めて多忙な中、訪韓を前にお目に掛かろうということの中で何とか時間を取ったということでございまして、御家族の皆様の中に御不満が残ったとすれば大変残念なことではあると思いますが、総理としては十分な誠意をお示しをして、御家族の皆様からいろいろな御意見を、切実なお気持ちを真摯に承ったということでございます。  なお、総理が退席された後、私がその場に残りまして、詳細にわたったいろいろな御質問、御意見をいただいたわけであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ただ、私、外交課題の中でもこの拉致の問題は最重要な問題だと思いますけれども、外務大臣、どのようにお考えでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 大変に重要な、あるいは最も重要な問題の一つだと考えています。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私もそう思っておりますし、我が党でもこのような方針で考えております。  やはり十分ではなくて、もちろんお忙しい総理大臣、もう国家のすべてのことをやっていらっしゃるわけでございますが、やはり本当にこれが最重要だということであるならば、もうこれ熊本から、いろいろなところから、福井から、新潟から来ていらっしゃるんですね。この方々は泊まりじゃないでしょうかね。こういう方々の、そしてまた二十数年にわたる、言ってみれば本当に生き地獄のような方々に十分しか割けられないというのはちょっと官邸としてどうでしょうか、副長官。再度お答えください。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 私も、初当選以来この問題に熱心に取り組んでまいったつもりでございますし、御家族の皆様とも何回もお目に掛かりました。森総理にも家族の皆様と会っていただき、また小泉総理にも会っていただいたわけでございますが、もちろん、時間が取れれば、できるだけ長い時間をお取りするのがもちろん良かったわけでございますが、しかし訪韓を前にいたしまして、また国会開会中の中で総理ができる限りやりくりをしながら訪韓の前に時間を取ったということを何とか御理解いただけるように、私も御家族の皆様にお話をしていきたいと、こういうふうに思っています。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私は、やはりこの問題、先ほど外務省からのお答えがありました、アジア太平洋局長からありましたように、公式、非公式とらわれず、様々なルートを使ってこれを解決しなければいけない、これは同意見でございます。  しかしながら、何よりもやはりトップ同士の話、特に、相手国はトップがすべてというふうに言われる方でございまして、そういった独裁国家にあって、我が方も総理が十分な情報がなければ私は十分な対応ができない、こういった意味で、昨日の十分というのは誠に足りないということを結論付けさせていただきたいと私は思っております。  その中で、大基本の基本方針を伺っておりますけれども、この拉致の問題というのを考えますと、最重要な問題で、そしてまた、正に単純、明白な国家主権の侵害である、国家テロであると、こういうふうに思うんですが、安倍副長官はどのようにお考えになるでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 八件十一人の方を拉致したという強い疑いがあるわけでございまして、これについては、極めて重大な、我が国の国民の生命と財産を、安全を守るという我々政治家には使命が課せられているわけでございますから、その観点からすれば極めて重大な問題であると、このようにとらえております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 そういう問題の中で、先ほど同僚議員からありましたような様々な外務省からの圧力というか、というものがあったということが、一昨日の参議院予算委員会の場でそのようなことが言われたわけでございます。  これは、答弁をそのまま、あるところで外務省の、当時、槙田アジア局長が、拉致されたたった十人のことで日朝国交正常化が止まっていいのかと、こういうことを言われたり、その前の米支援のときにも、正に副長官に対しまして外務省幹部が、あなた方がそういうことを主張するから国交正常化が前に進まないんだと、こういった向きの話を言いながらこの拉致問題を棚上げにしようとした、いや、棚上げにしたと、こういう事実があったということはよろしゅうございますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 個々の幹部の方がどういう発言をされたということについては発言を控えさせていただきたいと、こう思うわけでございますが、それぞれの幹部とのやり取りの中において、ある種のムードがアジア局にあったのは、当時、私はあったんではないかと、このように思うわけでございまして、その中で、党の部会でもいろいろと激しいやり取りがなされたということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 再度伺いたいんですが、今、最後におっしゃったように、そのような空気、雰囲気がアジア局全体にあったということでよろしゅうございますね。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 私は、そういう雰囲気があったんではないかと、当時はそういうふうに感じておりました。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 特に、こういった問題発言、正に軽視発言、国家の主権の侵害に当たっても、弱腰というのか、弱腰以上に、要は職務放棄に当たるような発言をされている方、それも外務省の最高幹部ですね、こういう方々を遡及しながらもやはり罰していくという気持ちは、外務大臣、ございませんか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず、そのときのことがどうだったかということについては、今、私としても、もしも本当にそういうことであればそれは問題であろうと思っておりまして、確認中でございます。  それから、併せて申し上げさせていただきたいのは、外務省といたしまして、この拉致の問題を粘り強く、先ほど局長が言いましたように、働き掛けるということをやっていく、それを日朝国交正常化交渉等の場で粘り強くやっていくということの方針は一貫として変わりがないわけでございます。  したがいまして、外務省としては、そういう方針でずっと言ってきたということを申し上げるということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 昨日の新聞報道によりましても、事務次官が、こういった発言があったかないのか、今、外務大臣おっしゃられたように、アジア局に指示して、こういった発言があったかどうかを確認すると、このような答弁、答弁というか発言をされておりますけれども、これはまだというふうに考えていいんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今、引き続き確認中であります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 これはいつになったら確認できますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 何人かに話を聞く必要がありまして、たまたま外務省は今いろいろ調査中、する案件が非常に多いものですから、たくさん、その合間を縫ってやらせていただいておりますけれども、まだ最終的には終了していないので、できるだけ早くこれはしたいと思っています。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私、非常におかしいと思うんですね、それは。つまり、外務省改革ということを大臣がおっしゃって、言われていて、片方の、巨悪というふうに今なっておりますが、政治家の方はどんどんどんどんその情報が出てくると、大臣が指示するまでもなくどんどん漏えいされていくというような状況があると。  片や、これはある意味でいえば主権侵害、それをサポートするというような、しかも、もうこれ新聞で名前まで出て、槙田ということで、当時のアジア局長である、ここまで出ておるのにもかかわらず、いつになったらそれが出てくるか分からない、これは全くおかしなことだと思うんですが、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) できるだけ早くというふうに思っておりますけれども、先ほども日ロの青年交流について、この調査は三月の初めにやると申し上げて今やっているわけでございますし、その他幾つも国会で今既にもうお約束をしたことがございまして、そういったことを並行して一生懸命今やっているところでございますので、できるだけ早く結果は私としても出したいと思っています。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私は、なぜおかしいかというと、明日から総理が訪韓される、この議題がやはりもちろん出していただかなきゃいけないし、筆頭に当たるぐらいのものではないか。北朝鮮に対して働き掛けを双方でしようではないか、協力しながらこの問題解決をしようではないかということが出てくるのにもかかわらず、要は、総理訪韓前までにそういった発言が外務省の中であったかどうかを指示、指示はしながらも出てこないと、外務省の中から。こういったことはちょっとおかしいんではないか、全く真剣味がないんじゃないかというふうに思うんですが、官房副長官、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) ただ、個々の発言については、我々自民党の議員と個別に行われたというケースが多いんだろうと、こう思いますから、そのときにメモを取っていなかったことも私は多いんではないかと思いますので、個々のやり取りについて詳細を直ちに明らかにするというのは私も難しいんではないか、こういうふうに思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ちょっとおかしいと思うんですね。先ほど副長官は、いや、そういう雰囲気があったと、確かに、国会の場でございますから明言されたわけでございまして、となれば副長官は、だれが言っていたのか、どんなことを言っていたのか、これ分からずにこの場で明言をされるということはないと思うんですね。これは確信します。  ならば、もう副長官が、もし外務大臣が心もとないということであるならば、名指しをして、それを聞けばいいじゃないですか。それでだからできると思うんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 私が国会で答弁させていただいたのは、そういうムードを感じたということでございまして、個々のやり取りにおいては、例えば一対一であればこの一対一でのやり取りというのを、両方の意見を一致させるということというのはなかなか私は困難ではないか、こう思うわけでございますし、一対一のときのやり取りをこちら側から一方的にこうだったということは、当時の何か録音でも取っていれば別なんですが、そうでない限りは私はフェアではないんではないかと、このように思ったわけであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 この特に雰囲気を副長官が感じたのはどこの場所でございますか。どんな会議のときですか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) これは、もう日朝との歴史は長いわけでございまして、その間に米の支援も何回か決定をいたしております。また、村山訪朝団が訪朝されたということもございました。テポドンの発射に対して制裁を行い、またその制裁の解除を行ったということもあるわけでございます。  そういう中においていろんな議論を激しくしてきたわけでございますが、部会においてもまた個別においても議論をしたわけでございますが、その中でのやり取りの中でそういう感じを私が個人的に持ったということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 今お話の中にも出ましたような平成十一年当時ですね、このたった十人のことで国交正常化が止まっていいのか、この発言は、今、発言に言われましたように、これは自民党の部会なんですね、実は外交部会、で正式に槙田氏が言ったと、そういう情報がございますが、それでよろしゅうございますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 私、その部会での発言だというふうには認識をしておりません。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、ただ、先ほどの件で部会その他のところでというように、自民党においてはやはり政策決定が部会で行われるわけでございまして、ですから、そこで行われたというのはほかの筋からも私は確認しております。  いずれにいたしましても、自民党がそういったことを知りながら今出てくるということは、ある意味で自民党がこれを黙認していたと、こういう言い方もできると思うんですが、副長官、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 当時も部会で相当激しいやり取りがあったわけでございますが、そうしたやり取りを踏まえた上で、総合的に勘案してそれぞれの政策の決断がなされていったということでございまして、当時の状況の中においてそれなりに、当時はそれが最善であるというふうに総合的な判断がなされたのであろうと、こう思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 意見がかみ合いませんけれども、基本的にこれ、部会でこう発言されてそのまま捨ておかれたというのか、自民党の中に埋もれてしまっておったということでございます。それで、米の支援が始まって百億以上のお金が、千億ですか、消えてしまったと、こういう話であります。  さらに、これは国会の中の審議の中での言葉だと思いますが、こういったことについて同僚議員からの、川口大臣どのように考えますかと言ったときに、これは産経新聞、昨日の産経新聞に載っておりますが、政策決定で様々な論議がされるのは健全だと、様々な論議がされるのは健全だと、このように言われたわけなんですが、これは事実ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その発言は私が申し上げたことのほんの一部でございまして、それは一般論としての話なんですが、拉致問題については、私は先ほど来申し上げていますように、これは、日本政府の方針は日朝国交正常化交渉等の場で粘り強く働き掛けていくことである、日朝の国交正常化の過程で拉致問題は避けて通ることができない問題であるということを北朝鮮政府には言っているということを私は言いました。言った後で、その具体的なそういう御発言あるいは雰囲気についてのお話でありましたので、一般論としてということで、政策問題についていろいろな議論があるということはいいというだろうということでございまして、拉致問題についてということで申し上げたわけではないです。  ちなみに……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ということは、今、外務大臣何を言われたいかというと、産経新聞が記事を作ったと、そのように。そういうことでよろしゅうございますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、その産経新聞の記事は見ておりませんので、ちょっとどういうふうな書き方になっているかわかりませんけれども、拉致問題についてそういう御質問、御質問というか、お答えをしたということは事実です。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、ですから、拉致問題についてそのような発言をされたのをだから産経新聞が書いたわけですから、そのような……

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) いや、違うんです。全然違うんです。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、一般論だとしても、文脈、コンテクストからすれば、やはり今言われたように、私が言ったことが正しいんですよね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) いえ、全然違うんです。  拉致問題についてそういうお答えをしたことは事実ですというのは、そういうのそういうは、先ほど申し上げたような、日本政府として日朝国交正常化等の場で粘り強く働き掛けるということでありますということです。それでその後で、一般論として政策を考えていく場合に、これは例えばアメリカ大統領に政策のペーパーを上げて判断を仰ぐときには、少なくともある大統領の時点では、必ず二つのオプションを付けて上げるわけです。  それから、アメリカ政府の中の考え方としては、常に例えばチームBという発想がありまして、今やっている政策でない政策としてどういうのがあり得るかという議論をしているということを一般論として申し上げているだけであって、拉致問題のコンテクストにおいては、私は、日本政府のその考え方というのは、先ほど申し上げた粘り強く働き掛けていくということであるということをきちんと申し上げているわけです。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いずれにいたしましても、もちろん政策分析の中でオプションを出していくということは、それは分かります。ただ、その話とこの話というのは多分違うと思うんですね。オプションを出して、正式に外務省がポリシーオプションとして四つあって、このうちこのシナリオがやはり一番現実ですよというような問い掛けをしたことではこれはございませんので、それを一般論というふうに、一般論で川口大臣がお答えになったならば、これはこの答弁を削除していただきたいと私は思います。これは全然文脈としたらおかしいと思いますね。  つまり、安倍副長官がそういう雰囲気を感じているということに対して様々な議論がされるのは健全であるということを言っているわけですから、一般論だとしても。しかしながら、我が国のこの政府の態度は、初めに申し上げましたように拉致問題を棚上げにして国交正常化はあり得ないと、これが通貫した、だからずっと続いている方針ではないんですか、副長官。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) それは、この外交の中において、継続性の中において今までの基本的な姿勢については粘り強く交渉していくということについては一貫をしているわけでございますし、拉致問題を棚上げして日朝の国交正常化はないということは基本的にそれはそれだと思います。  ただ、今までの最善、総合的な判断をして最善だと思ってした政策決定を、それが正しかったかどうかということは常に検証する必要というのは私はあるんだろうと思っております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 大臣に申し上げたいのは、要はフレーズ、フレーズというか政策理念というのか、拉致問題を棚上げにして国交正常化はあり得ないというのは、これは正にポリシーではなくて理念なんですね、魂なんですよ、我が国の。我が国の邦人が、要するに国家主権の侵害に遭って、国家テロに遭っている、人権侵害に遭っているということを解決なしには日朝国交の正常化というのはあり得ないというのは、これは理念であって、魂なんです。これは絶対に変わらないんです。  だから、様々な議論がいろいろあったとしても、それは議員間であるのはいいかもしれないけれども、アジア局長が仮にも自民党の部会でそういう発言をするというのは、様々な議論とは私は当たらないというふうに思っておりますので、そしてさらにそれが健全だというふうには私は思いません。意見は結構でございます。  それで、昨日安倍副長官が関係者らに会ったときに、現在、いろいろ取調べ等を受けている八尾恵さん以外に実行犯三人いる、日本の中に潜伏していると、このような御発言があったと思いますが、これは正しいですか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) ただいま八件、十一名の拉致疑惑について警察が捜査中でございまして、昨日の副大臣のPTにおきましても更に洗い直しをするということが決定をしたわけでございまして、そういう意味におきましては、捜査中の事案であるということでございまして、捜査上の秘密の保持及び個人のプライバシーの保護の観点から、大変申し訳ございませんが、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 昨日、昨夜、私は官邸の方にこれは確認しておりまして、長官、副長官は明快に実行犯三人いると言ったと。これは被害者の方々から聞いたものと官邸から聞いたのと照合しています。国会でも発言してください、そういうふうに。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 再度申し上げるわけでございますが、この件についてはどういう容疑者が何人いるかということについては、ただいま捜査中でございますので、この場での発言は控えさせていただきたいと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 そうすると、昨日、三人と挙げられたのは、これは事実ではないということでいいわけですか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 事実ではないということではなくて、この場でこの人数等、またその三名が実行犯であるとかということについては、この場での発言は控えさせていただきたいということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私はそういう姿勢が今までこの問題を先送りにしたんではないかというふうに思うんです。十四人の方々が、皆さんその安倍副長官の言葉を聞いているんです。国会の場でなぜそれが言えないんですか。それはおかしいじゃないですか。本末転倒というのはこういうことではないんですか。どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) この問題については、私もずっと真剣に取り組んでまいりましたし、何回も国会で質問をさしていただいております。その私の質問の中でも、この人たちは容疑者ではないだろうかという質問、私が質問したこともあるわけでございますが、しかし、この場で私が今捜査中の事案について特定の人数あるいはその人たちが容疑者であるとかいうことについては発言は控えさせていただきたいと、このように思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いえいえ、国会の質問でかつてしたんではなくて、昨日面会したときに、彼ら、彼女らに、被害者の方々に三人いると明言されたじゃないですか。違いますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 家族の皆様方とのやり取りの中においては、いろんなやり取りがあったのも事実でございますし……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、そんなことじゃないです、これは。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 既に事実上、いや事実上かなり公になっていることもその中にあって……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 確定させたらいいじゃないですか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) それに言及したこともあるわけでございますが、人数の確定ということも含めて、今捜査中であるということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 それでは、副長官に私も申し上げにくいんですが、それでは内閣の、要はかなめの方が、つまり国家の、行政の最高の責任者の方が十四人の方々にその情報を漏らしたというふうなことですか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) これは、その場で話をしたのは、やはりその中でずっとやってきている人たちが、一生懸命この問題、家族の方以外にこの問題をずっとやってきた方々、方もおられまして、その方が今までの事案について話をされたわけでございまして、この事案にかかわっている人数というのは今までについてはそれなりにテレビのニュース等でやっていたものもございますから、そういうものをベースに話をしたということがあるわけでございますが、ただ、この場で今それを特定するということは私の立場としてはできないということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 委員長、ちょっと質問が続きませんね、これは、本当に。昨日オープンに言われているわけですから。ちょっと答えていただかなければ質問が続きません。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を再開をしてください。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 人数については現段階では三名ということを私は申し上げたわけでございまして、ただ、個々にどの事案にそれが相当するかということについては、捜査上控えさせていただきたいと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 御無理言いますけれども、ただ、官邸の中で、やはり十四人の被害者の家族の方々、そしてまた昨日も総務官室の方にこれは確認しておりますので、私も、これは何とかならないのかなという思いでやっておりますので、是非前向きな御答弁をいただきたい、いただきたいと思います。  さて、それで、問題は幾つかあるんですが、今、事案としては八件十一人ということに今拉致の疑いのある事実としては確定しておりますが、これはそれでよろしゅうございますか。局長。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 現時点では、拉致の疑いのある、北朝鮮による拉致の疑いのある事案というのは八件十一名と認定しております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 この中で、この疑惑、拉致の解明の解明本部というか捜査本部、これができておるのは幾つですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 有本さんの拉致容疑事案について警視庁が捜査本部を設けている、この一件だけでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 それは、ほかの事案についてはなぜ捜査本部がないんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 警視庁が有本さんの拉致容疑事案について捜査本部を設けました理由は、実は有本さんのほかに、その前でありますけれども、欧州から日本人が二人消息を絶ったということがございまして、この全体の事案が関連している可能性があると、こういう前提の下で一連の捜査を集約して統一的に進めるために捜査本部を設けるということで設けているわけでございます。  ほかの七件十名の場合につきましては、これはもうそれぞれ関係の警察において重大な事案だと認識した上で捜査班というものを設けたりして必要な捜査体制を取っているわけでございますが、これについては、複数の事案が関連しているというものではございませんので、捜査本部という形にはしていないということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 全く、昨日聞いておりますから確認、確認というか再度なんですけれども、有本さんの事件は大変もちろん大きな事件でございます。もちろん、複数の邦人がかかわっているということはございますけれども、しかし、これだけ捜査本部ができる、あとの七件についてはそれがないというのは今の説明では全く分かりませんよね。  例えば、五十三年から五十四年ごろと言われている発生場所不明の李恩恵のこの事件、これにしたって単なる拉致で終わる話ではないですよね。全く疑惑の解明がないじゃないですか。そういったものになくて、なぜ今回は捜査本部を置くのか、再度答弁してください。同じだったらもうやめてください。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 複数の事案と申し上げておりますのは、被害者が複数になり、その被害者が実際に所在している地域も複数になると、こういう意味でございますので、そういう複数の事案が今回の有本さんの失踪事案には絡んでいるので、警視庁はそれを捜査本部という形で全体的に統一的に対応するということで捜査本部を設けたということです。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ちょっと確認したいんですが、被害者の方が複数なものは一件しかないという、そういうことでいいんですか。今言われましたね、そういうふうに。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 被害者がどこの場所からということになりますと、例えば新潟でアベックがということになれば、新潟県というところが正に一つ警察として捜査するところでございますので、その二人が……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 全然違うじゃないか、言うことが。被害者がって二人じゃないか、だったら、それじゃ。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) いや、それは被害者が複数になっても、基本的に事件が複数……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 被害者というのは県か。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 答弁を続けてください。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 捜査をするところが複数にわたるかどうかと、こういうことが一番大事なポイントでございますので、その点で複数の事案というのが今回の有本さんの事案にはありますので、それを考えまして捜査本部という形にしたということであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ちょっと、さっきの被害者が複数の場合というのを、ちょっと答弁直してもらえますか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 今の関係については答弁を修正いたします。  被害者が二人の場合もあります。基本的に、被害者が一つの地方の特定の警察によって捜査できる範囲内のものであるかどうかということで複数か単数かと、こういうことで考えております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ただ、一つの県で行ったらその事件が単純だというような、正にそれ、あなたの考え方が単純発想というんじゃないですか。  例えば、李恩恵の、待ってください、この李恩恵の話だって幾つも幾つも、テロにもつながっているし、いろいろつながっているわけでしょう。日本語の教師として向こうで、現地で活躍、活躍というのか、やっていたり。  ですから、一つの県の中にあるからそれが単純で、複数の県、まあこの有本事件は北海道、熊本、こういったところに三つにまたがるから、複雑だから本部を設けると、これはやる気がないと私は思いますが、いやいや、あなたに聞いても。内閣を代表して官房副長官、お答えください。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 昨日、副大臣のPTを第一回目の会合を開いたわけでございまして、これは私どものこの問題に対する姿勢、意気込みを示したつもりでございます。その場においてこの八件十一名の事案についてもう一度洗い直す、再捜査を行うという決断をしたわけでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 決意としてもう一度副長官に伺いたいのは、八件すべて捜査本部を設けると、残りの七件十人についても捜査本部を設けるということで決意をいただきたいと思うんですが、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 捜査本部、また捜査班というのは、かなり技術的な問題だということでございますので、いずれにいたしましても結果を出すべく全力を挙げたいと、このように思います。  捜査本部が、要件、それぞれあるようでございますので、また警察庁から事情を聞いてみたいと、このように思います。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 先ほど委員の方から、事案が単純だから設けないとか、複雑だから捜査本部だという御説明は、私しておりません。事案が複雑である、この八件十一名、すべてみんな大変複雑だと考えております。  ただ、実際のやり方として、それを捜査本部という形にして捜査をするのか、あるいは捜査班、あるいは対策班と、こういう形にして捜査をしていくのか、これは正にそれぞれの当該の警察の考え方で作っていくものでありますので、いずれのところもこれは重要視して特別なものを作ってやっているわけです。一般的な普通の日常務の中でやっているというのと違いまして、捜査本部がある警視庁のほかも、捜査班とか対策班というのはできているわけでございますから、そこで専従的にやっているということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 それじゃ、新潟の対策班は何人で組織されていますか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 基本的にすべてこの何名というのは分かりませんが、いずれにしても基本的には……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 分からないじゃないですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) いや、それは調べれば分かります。もし必要であれば何名というのは出せます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 じゃ十人以上ですか、以下ですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 基本的には十人前後だと思いますが。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 では、要は捜査本部、今回の警視庁の、これは何人で捜査本部を組織していますか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 新聞で知る限りは五十名という言い方をしております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ほら見てごらんなさい。五倍もいるじゃないですか。もちろん警視庁だということもありますけれども。  ですから、現場の指揮をして捜査をされている方々のことを私は思いますと、その警備局長という立場で国家全体を、要はペーパーを見ながらされている方とは僕は思いが違うと思うんですよ。現場は物すごく大変ですよ、ほかの事案も含めて、要はそれだけに掛かりっきりじゃないでしょうから。  ですから、やはり対策本部というのを、やはり、副長官、政治的な決意でこれは設けるべきだと思いますが、再度お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 今の委員の指摘も念頭に置きながら警察庁と相談をしたいと、このように思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 さらに、この八件十一人の事案でございますが、まさかこれいわゆる公訴時効、時効が完成しているというのはないと思いますが、官房副長官、お答えいただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) これは警備局長。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 八件十一名の全体の事案につきましては、時効が完成していることかどうかも全部含めまして、今捜査しているところであります。──もう一回、じゃ……

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 答弁、継続してください。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 基本的に捜査をしているということは、つまり時効に掛かっていないということで一生懸命やっているわけでございますが、中にはこれは現実に時効に掛かっているという部分もないわけではないわけですし、また時効に掛かっているかどうかは、場合によると、国外に出て時効が止まっているのかどうかというのも精査しなきゃいかぬわけです。そうなりますと、国外にいるのか、国内に戻ってきた時間がどのくらいになっているのか、これは全部いろいろ詰めていかなきゃいかぬので、そういうことを含めて現在捜査しているということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 皆さん方は、警察庁の方々は私にレクをするときにうそをついてレクをするんですか。うそをついてレクをするんですか、ちょっとお答えください。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) どういうレクをしたのかちょっと私も存じ上げておりませんけれども、基本的には事実に即してレクをして、答えられるものは答える、答えられないものは答えないという方式でやっていると思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 昨日のレクの中では、公訴時効が完成しているのは、あなた方が作った資料でいうと、一番目の昭和五十二年の石川県のこの事案、宇出津事件、昭和五十五年の辛光洙事件、時効の年月まで昭和六十二年と聞きましたが、これは正しくはないんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 八件、十一名のものにつきまして、少なくとも時効に掛かっている部分というのもないわけじゃありません。しかし、全体としては、まだ時効が完成していないという部分があるから捜査を続けているわけです。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 何を言っているんですか。じゃ、今の私が言ったことに、今私が二つの具体的なことを言って、昨日そのようなレクを受けたんですが、これは正しくないというふうに言うんですか、警備局長は。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 正しくないと申し上げているのではなくて、基本的に時効が完成している部分があったとしても、ほかの部分が時効が完成していないのであれば当然捜査をしているわけでありまして、したがいまして、時効が完成しているかどうかも全部含めまして、現在八件十一名について捜査をしているということであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 もう一度申しますが、この、だから事件の中での要するに明確になっているその犯人があるわけですよね、あるわけですよね。この方々について時効は完成していないんですか、この石川県の宇出津事件と辛光洙事件。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 少なくとも宇出津事件に関して、日本の国内に現在いる人物についてはこれはもう基本的に時効は完成していると考えるべきだと……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 完成しているんでしょう。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) ただ、この事件はそれ以外の北朝鮮の工作員もかかわっておりますので、この事案を究明するためには、その北朝鮮の人間は日本国内にいるわけじゃございませんから、したがって時効の問題は関係してきませんので、捜査を続けているということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 だから、時効が完成している方もあるわけですね、方というか、人も。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 基本的に、先ほど申し上げましたように、時効が掛かっている方もおられるし、そうでないこともある。全体としては、しかし時効に掛かっているわけではございませんので、捜査を続けていると、こういうことでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 ということは、じゃ時効が完成していることはこの場で言えると思いますから、それをだから言ってください。どのことについて時効が完成しているか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 先ほど申し上げましたように、宇出津の事件のいわゆる北朝鮮の人間に工作員とさせられた国内の在日朝鮮人、これについては時効が完成している、これは言えると思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 もう一つは。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) ほかのものにつきましては、現在、時効が完成しているかどうかも含めて、今いろいろ精査しているところであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いやこれ、昨日聞いたことと、私、違いますので、ちょっと質問ができませんね、これ。ちょっと止めてもらえますか。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を再開してください。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 辛光洙の件について、辛光洙以外のものについてお話があったんだろうと思います。これについては、基本的に、具体的に時効が完成しているとか完成していないとかという話をいたしますと、正にその人間が犯罪に関与していたのか、関与していないのかということが分かってしまいますので、具体的にこのことについて、まだ全体としては捜査中の事案でございますから、その内容については言えないということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 その辛光洙については時効は完成しているんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 辛光洙の事案につきましては、これはもう基本的には韓国の方で裁判を受けておりますけれども、我々としては国際法上まだこれを我々の方の事案で捜査を進めていくということは考えられると思いますので、まだ時効が完成していないものとして捜査をしております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 そうすると、昨日レクに来た方にちょっと私は申し上げたいんだけれども、この七番目の昭和五十五年、原さんのこの拉致、宮崎県宮崎市、辛光洙事件について、昭和六十二年にこれは、この事件は時効になったと、このようにだから私は聞きました。メモを取りましたが、これは事実無根だと、こういうことですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 今、レクに行った者から確認いたしましたけれども、時効になっているというのは、そのときには共犯者もいたわけでございまして、そのうちの日本にいる者についてそういう説明をしたんだというふうに聞いておりますから、私の御説明とは違います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 違いますね。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) いやいや、だから基本的に、私、つまり、全体として時効は完成しているわけじゃなくて、それは、共犯者の中には、それは日本にいるというのもいるわけでございますから、先ほども全体的に言っていますように、時効が完成した者も、あるかないかも全部含めて今捜査しているところでございますと、こういうふうにお答えしているわけでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 要するに、時効の完成というのは、私も刑事訴訟法、刑法、不得意なものですからあれなんですが、略取誘拐というのは二百二十四条なんですか、そして、だからその監禁罪というのとプラスして罪に問うということなんですが、この時効の完成しているというふうに言われているその七年というのは、その略取誘拐について切り離して時効が完成していると、こういう考え方でいいわけですよね。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) ちょっと、今御質問がちょっとよく分からないんですが、もう一回御質問いただけませんか。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 だから、要するに、この事件の中での犯人で要するに時効が成立している人はあるのかと、日本に、国内にいる人で。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 少なくともそれについては、宇出津事件についての直接日本に、国内にいる犯人については時効は完成しておりますと申し上げております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 じゃ、辛光洙事件についてはどうなんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) これにつきましては、日本国内にいる人間が、これが時効が完成しているかしていないかということを言いますと、正にその人が事件に絡んでいたのか絡んでないのかというのが分かってしまいますので、これは個人のプライバシーの保護等も考えまして、私の方からは答弁は差し控えさせていただきます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 そうすると、その方について、昨日多分レクチャーがあったと思うんですけれども、要するに、略取誘拐のこの罪は七年間で時効になると。昭和六十二年に、つまり昭和五十五年に始まった、正にそこで略取誘拐の犯罪というのは終了したと考えれば、七年たった六十二年に完成していると、時効が、というふうに言われたんですが、これは事実無根であると、こういうことでいいんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) レクの段階と国会答弁をする段階とでは、基本的にどこまでお話しできるかという問題もございますから、どういう説明をレクの段階でしているか分かりませんが、いずれにしても、先ほど申し上げましたように、基本的に、その時効が完成していると言った途端に、その人間はじゃ犯人だったんだなと、こういうことになりますから、それは、こういう国会の場でそういう個人のプライバシーにかかわるようなことを申し上げることは、これは私としては答弁を差し控えたいと申し上げております。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 宇出津事件については、この事案については、先ほど警備局長が言及された人については逮捕いたしております、起訴はされなかったわけでございますが。そういう意味で、かなり警察庁としては固まっていたということにおいて、この人については時効が完成したというふうにお話をしたわけでございますが、辛光洙事件については、逮捕には至っていない、容疑が濃かったという段階でございますから、その方々の時効云々ということについては、その方々のプライバシーもあるので、答弁を控えさせていただいたということでございます。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) それでは、午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち防衛本庁及び防衛施設庁並びに外務省所管を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 午前に続きまして質疑を続行させていただきたいと思っております。  午前中の質疑の中で、拉致の疑いのある事案、八件十一人の話の中で、明確にその中の実行犯である、逮捕された方でありますが、一人については時効が成立し、ほかについてはちょっと答えることがこの場では不適当であるということを伺いました。  ただ、これ続けて、私もこの問題はやはり被害者の家族の方々のことを思うと感情的に止まらないものがありますので続けさせていただきたいと思いますけれども、しかし、例えば一番始めの石川県の宇出津事件の犯人の時効についてというのは、公表されたことというのは今まであったんでしょうか。警備局長かな。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 宇出津の事件につきましては一切公表されておりません。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 つまり、今日のこの国会の場で初めて時効が完成しているということが分かったわけでございまして、先ほど何人かから電話がありました。私もその話をさせていただき、そしてまた、辛光洙事件についても続けてこれは追及をしたいということで決意も述べてまいった次第でございまして。  私が、それで考えますと、これ安倍副長官に申し上げたいのが、昨日、被害者の方々にお目に掛かったときに、つまり八事案、八事件十一人ということで、要は認めておるということでお目に掛かっていて、つまり一番目のことについての時効ということが、つまり、まあ犯人の時効であっても、もちろんその拉致された方が帰ってきておるわけではございませんので、事件としてはもちろん終わっていないということではありますけれども、しかしこの犯人の時効ということを知らせなかったというのか、何というかな、知る権利というのがあるんじゃないかなと、この石川県の方が、ということを私は思うんですが、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) ただ、宇出津事件につきましても時効、たとえ時効になっているとはいえ、その方からいろいろと事情をお伺いをするということもできるわけでございますし、その中でその方のもし心境に変化が出てくればお話をいただけるかもしれないということの下に警察も全力で取り組んでいるわけでございますが、他方、そういうことも含めて捜査上の秘密ということもございますから、今までは、そういうことについて余りつまびらかにできなかったということだと、こう思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私も、そういう捜査とかいうもの、又は外交的な取引の専門家ではございませんので、余り大仰なことを私も申し上げたいとは思いませんけれども、しかし今までと同じようなやり方でこれからも例えばやるとしたならば、本当に氷解する、氷が解けるようなことが本当にあるんだろうかということをやはり私は疑いたくなります。  例えば、ちょっと別の質問に移ります。  三月十一日に八尾恵さんがいろいろ話していただいて、この一つの事案、対策本部まで、捜査本部までできるようになったこの事案がございます。八尾さんは、これはつまり拉致の犯罪の犯人なんでしょうか、警備局長。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 形式的には正に拉致の実行犯でございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 八尾さんはもう時効になっているというふうに考えてよろしいんでしょうか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) この時効の問題につきましては、いろいろな法律上の論点もたくさんございますので、我々としてはまだ時効になっていないものとして捜査を進めております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 どういう論点で時効になっていないんでしょうか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 基本的には、今捜査をやっているところでございますので、その論点を明らかにするということはやはり捜査上支障が出ますので、その辺については答弁を差し控えさせていただきます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 捜査の過程ということなんですが、略取誘拐という刑法二百二十四条においては一応時効が七年ということでありますので、八尾さんが八八年、別件で逮捕されてから九五年でつまり七年になります。ということは、要するに、もうこれは時効というふうに考えたらいいんでしょうかね。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) これは正に法律論でございますが、正にこれから適用する罪名が刑法二百二十五条の結婚目的の誘拐罪ということであるとすれば、この結婚目的の誘拐罪というのは、果たして状態犯なのかそれとも継続犯なのかというのは、これは学説上いろいろ議論がございます。継続犯だと取れば時効は進みませんので、状態犯だと取れば時効は進みます。  そういうことがありますので、今のところまだどちらになるか、我々としては時効が完成していないものとして今捜査をしているというところでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 時効は、この八尾さんについては完成していないということで確認してよろしいでしょうか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 警察としては、時効は完成していないとして今捜査を続けているところであります。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 次に、ちょっと具体的な事件から。  これ、明日、総理が訪韓されるものですから、訪韓時に是非取り上げていただきたい事件でございます。辛光洙事件なんですけれども、この辛氏は今どこにいるんでしょうか、警備局長。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 辛光洙につきましては、これは平成十二年の九月に、南北共同宣言という別のときに設けられた宣言がございまして、非転向の長期囚として韓国から北朝鮮に送還されたというふうに承知しております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 この辛氏は韓国で判決を受けておりますが、当初はどういう判決だったでしょうか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 確定判決は死刑でございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 そのときに、調書として当然ながら取ってあると思うんですけれども、韓国側が、これは御存じでしょうか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 辛光洙の供述調書については、韓国側が取ったものについて我々は承知しております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 この内容について若干、概要ですね、つまり原敕晃さん拉致ということについて正確に辛光洙が陳述しているということでよろしゅうございますか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) 韓国で取り調べたその結果でございまして、私らの方としては、それを基に本当に真実であるかどうかということについても今捜査を遂げているところでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 捜査当局としては、これはつまり局長は、警察庁はこれを国会で公開するということはできないと、こういうふうに受け止めていいんですか。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) これは正に韓国との、当局とのお互いの取決めで合意の下に入手したものでございまして、これは一般にもあるいは国会にも公開するということはできません。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 これは安倍長官、こういった態度をどのようにお感じになられますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) この辛光洙事件については、警視庁も韓国の当局と連絡を取りつつ情報の入手に当たってきたわけでございますが、その公表等については、事の性格上困難であるという認識でございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 これは何人かの関係者から要するにいろんな形で手に入れたんだと思いますが、伺ったんですが、辛光洙本人がつまり死刑判決を受けたわけですね。つまり、この原敕晃氏拉致ということを認めた、明確に、というふうに言っておるんですが、官房副長官、外務大臣に伺いたいんですけれども、何度も何度も繰り返しになりますが、この拉致の問題というのは国家主権の侵害であって、あってはならないことである。そして、この事件が実際にあったということを警察庁の方でも認めている。そしてまた、この辛光洙がこの事件についてもうすべて吐き出しているということが関係者は皆知っている状況でございますが、それでもこの国会の場でその事実を認めないということを官房副長官はどのようにお考えになりますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) この事案については、辛光洙の供述の中で、その供述を基にある意味では警察も捜査をしておりまして、その関係者等々からも事情を聞いたりいろいろと捜査をしているということでございまして、もちろんこれはまだ完全に解決されたわけでは、解決というか全貌が明らかになったわけではございませんから、今鋭意まだ捜索をしている最中なんだというふうに認識をしております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 外務大臣、何かお言葉ありますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 辛光洙の身柄が北朝鮮に送還をされたことによりまして、我が国の捜査当局が必要性を、必要だと思っている捜査の一部ができなくなったということは非常に残念だと思っていますが、政府としては、この事件も含めまして、やはり人命にかかわるこれは重大な事件でございますので、引き続き粘り強く国交正常化交渉等の場でこの問題について取り組んでいきたいと考えております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いやいや、私が申し上げているのは、辛光洙が死刑判決を受ける前の、要はすべて述べた、すべてさらけ出した、その中に要するに原敕晃を自分が拉致し勾留したというものがあるというふうになっているんですね、実際。なっているんですよ。そのようにだから言っているんですね、彼本人が。この事実をなぜ認めないのかということなんです。  私が申し上げたいのは、これは内閣に対しても、そしてまたその一員たる外務大臣に対しても申し上げたいのは、オール・アト・ワンスで、つまりこの八件十一人の拉致の事件が終了したり解決するということはないと思うんですよ。だから、一件一件、明確にこの事件はこういうことがもう出ているわけですから、ですからこういう一つ一つから、ひとつこれは手を掛けることはできるな、少なくともこの国会の場で、これは関係者もみんな知っているんですね、そういうふうに述べていると、ハングル語を読める方ばかりでございますから。ですから、認めていただけないということはどういうことなのかと私は思うんですが。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 辛光洙が供述をした結果、辛光洙が主犯として原敕晃さんを拉致したということについては私どもも認めております。そして、その供述を基に警察は捜査を行ったということでございます。そういう認識があるからこそ、先ほど川口大臣が答弁をされましたように、辛光洙が北朝鮮に身柄を送致されたということは誠に残念であるというのも我々政府の認識でございます。ただ、その供述の詳細については、ただいままだ進行中でございますので公表できないということでございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 始めからそうやって言っていただければいいんですが。  そして、死刑判決の後、これ無期に減刑されるわけなんですが、これはなぜでしょうか、警備局長、無期懲役。

漆間巌警察庁警備局長

○政府参考人(漆間巌君) これは向こう側、韓国側の判断ですから、基本的に刑が減刑されたということでありまして、その中にはいろいろな政治的配慮なりいろんなことがあったんだろうと思いますが、これは韓国側の判断でございます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 さらに、平成十二年九月というお言葉ありましたが、現在は警備局長がお答えになったように辛光洙自体が北朝鮮に送致されているということなんですが、官房副長官、北に送致、北朝鮮に送致されたことに対して、当然ながら今のような認識の中で、つまり原敕晃さんを拉致し監禁したということが分かっているわけですから、抗議はしたんだと思いますけれども、政府はどうされましたか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 我が方といたしましては、身柄の引渡しを要求していたということでございますが、抗議はいたしておりません。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 私は、先ほど断固たる決意で安倍副長官がそして川口大臣が、この問題、つまり拉致のこの問題の解決がなければならないと、これは国家主権に対する大いなる侵害であってテロ行為そのものである、こういう認識の中で、こういった事件が、ただ要は南北の対話でどこがどうなったのか分かりませんけれども、平成十二年九月に北朝鮮に送致されたことに対して、ただ事情を聞くだけで抗議もしていないと、こんな政府があるのかと私は本当に怒りを静めることができないんですけれども、副長官、どのようにお考えでしょうか、現在。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) そのときの政府の判断であったんだろうと、こう思うわけでございますが、ただ韓国との間には犯人引渡しの協定がないわけでございます。その中で、私ども、何とか引き渡してもらえないかということでお願いをしてきたということでございますが、他方、韓国は韓国の事情によって引渡しをされたということでございます。  そこで我々が抗議をすることが適切であったかどうかという、抗議するべきであったかどうかという議論は確かにあると思いますが、しかし現実問題として引渡協定がない以上私どもが申し上げてもこれはなかなか難しかったということだと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 副長官もお忙しいので短くお答えいただきたいんですけれども、総理が訪韓、明日されますよね。今言われたように、要するに抗議をしてもよかったんではないかという御判断だと受け止めました。  私も本当にそう思います。ただ、例えば引渡しの協定がない。ですから、この国会で引渡しの協定を作ります。だけれども、しかし、いずれにしましても、国交のない北朝鮮に送致するのに対して、韓国政府に対して、我々は、本当に親密なこの韓国、何というんでしょうか、本当の友好国に対して、その抗議というか、ちょっと待ってくれと、これは。送致した後では幾ら何でもやり過ぎじゃないかと、こういう抗議をきちっとしないということはないと思うんです。ですから、今回総理が訪韓されたときに、是非この旨やはり大統領にお伝えいただきたいと。遺憾であると、これは。事件としてはっきりと韓国政府が認めたんですよ。我が国邦人を拉致した者が認めたんですよ、それを、犯人が。犯人として確定して死刑宣告まで受けた人ですよ。その者を簡単に、要するに北朝鮮に送り返して何にも言わないなんということはあり得ますか。あり得ないんじゃないですか。  いや、副長官の私見で結構ですから、気持ちというのか。お伝えくださいよ、総理に。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 今、木俣委員からそういう御指摘があったということはお伝えをするわけでございますが、外交の場においてはいろんなことを総合的に勘案して、その場でいろんな話合いを行うということになるわけでございますので、個別の案件についてどのように触れるかということについては事前になかなか申し上げることはできないと、こういうふうに思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 誠実にお答えいただいて本当に感謝申し上げます。  副長官、恐らく私は、同じ思いでおるというふうに私も感じますし、是非今回の訪韓の中で少なくとも一言、二言、本当に総理のその言葉を、今この拉致の問題というのが南北対話も含めて北朝鮮と我々の国交の最重要課題で、これができなければならないんだと、具体的、そしてその中身としてはこういうこともありましたと。事実の認識ぐらいは、事実の確認ぐらいはこれしていただきたいんですけれどね。その旨伝えていただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 委員からそういう御指摘があったことはお伝えをいたしたいと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 残りが、時間少なくなりましたけれども、別のちょっと問題でございますが、昨日来、有事法制の骨格のようなものが出ております。  この中で、私、連合審査がございました、あのテロ対策措置法ですね、特措法。この審議の中でも小泉総理に何度も申し上げたことでありますけれども、基本的人権の侵害ということを、も少しは仕方ないということを総理御自身が連日にわたって述べております。これ述べますと、「いざ有事の場合に、危機のために、ある程度基本的人権を侵害する面が出てくるかもしれない。」ということを総理自身が述べております。  基本的人権を侵害していいということと、基本的人権、いろいろ憲法十一条以降ずっとありますが、これを制約するという言葉は全く違うことだと思いますが、防衛庁長官に、この辺りのところどのようにお考えか、御答弁いただけますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 有事の際は私は平時と状況が違うと思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、総理の発言に対して。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 基本的人権の尊重と憲法上の適正手続の保障の部分でありますけれども、基本的に国家と国民の安全と生存を確保するために必要があるときでありまして、国の責務としてこの外部の侵害を排除しなければなりません。その際には、憲法上許される合理的な範囲内において法律で国民の権利を制限をし、若しくは特定の義務を課す場合もあるということです。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、ですから。いや、いや、ですから、総理の言葉ですから、それをどう思うかということなんですが、基本的人権を侵害するということを明言されておるんです。これは連日そう言われたんですが、これは間違いですよね、要するに制限ですよね。基本的人権の制限もあるかもしれないと、こういうことでいいですね。総理が間違いましたよね。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 手元にあります速記録によりますと、公共な利益のために基本的人権がある面においては抑制される面もあるというふうに発言をされました。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、違います。私の質疑のところで言っているんですから。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現在、その質疑の速記がございますけれども、抑制される面もあるというふうに発言を……

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、違います。委員長、済みません。  いや、いや、何回か言っていますよ。言っている中で侵害と制約がごちゃ混ぜになっているんですよ。だから私は申し上げているんです。  ちょっと、これ通告しておるから、ちょっと止めてください。止めてください、ちょっと。答えるのを。通告してありますから。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を再開をいたします。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、今の答えだったら違いますよ。私、だってこれを持っているわけです。これを見てください、じゃ長官、このマーカーしたここの、ここ、これ。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 速記を再開をしてください。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 連合審査の発言でそのような部分を現在確認をさせていただきました。済みません。  それにつきましては、総理は、国民の権利の制限は必要最小限度にとどめるものであり、かつ適正な手続の下に実施されることが重要であるという認識を示されたというふうに思っております。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いやいや、ですから、ちょっと。いや、ここに言っているじゃないですか、「危機のために、ある程度基本的人権を侵害する面が出てくるかもしれない。」と。いや、侵害という言葉。だから、これだけじゃなくて、この前日の答弁でも何度も使っているんですよ。だから、これ、訂正してください、是非。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私は、その一定の制限がなされることは、あるのはやむを得ないというふうに思います。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、ちょっと。これ、重要なことですから、いや憲法の、いやいや、基本的人権を侵害していいなんということはあり得ないわけですから、憲法は、そんなことをだから保障しませんから、有事であるといえども。制約はあっても侵害ということはあり得ませんから。大問題ですよ、これ、発言が。だから、それを訂正してくださいということを言っているんです。総理の発言を、これは間違っているというふうに言ってください。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これは総理の御発言ですので総理に御質問をいただきたいと思いますが、私のニュアンスといたしましては、この意味するところは、一定の制限がなされることは、あるのはやむを得ないというふうに聞かしていただきます。

木俣佳丈民主党・新緑風会

○木俣佳丈君 いや、だから言葉が非常に大事だと思うんですよ、これ。侵害というのか制約というのが。だから、間違っているんですよね。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 時間が参りましたので、簡潔に答弁をしてください。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 総理が御発言された内容でございますので、総理にお聞きになっていただきたいと思います。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。  防衛庁長官、また外務大臣、連日大変に御苦労さまでございます。  まず、防衛庁長官にお伺いいたします。  つい先日、先発隊が行きましたけれども、いよいよ四月の上旬までに六百八十名の自衛隊員が東チモールでのPKO参加のために現地に派遣されるということでありまして、国民の多くが本当に顔の見える国際貢献の一つとして大きな期待を持っているというふうに思っておりまして、また私個人といたしましても是非頑張っていただきたいと思います。  PKO、東チモールでのPKO、参加している国々が何人の部隊の人数出しているかとここで見ますと、オーストラリアが千四百二十三人、ポルトガルが九百二十七、パキスタンが七百六十六、タイが七百三十五ということでありまして、日本が六百八十名ほど派遣すれば第五番目の規模の部隊になるということで、そういう意味でも非常に大きな貢献になるんではないかなというふうに期待をしております。  私、誠に個人的なことで恐縮ですが、ちょうど二年前の今ごろ東チモールに行っておりました。去年の秋の臨時国会でも申し上げましたけれども、東チモールの子供たち、大変にかわいくて人懐っこい子供たちでありまして、日本が引き継ぐ韓国の部隊も現地でテコンドーを教えたりして、本体の業務とは別にそういう現地の子供たちとかと交流を持っていたということがありますので、是非日本の自衛隊の方々もいろいろと交流を図っていただきたいというふうに思います。  そこで、アフガニスタンの話に移らさせていただきたいんですが、今アフガニスタンの治安は、安保理によって認可された多国籍軍であります国際治安支援部隊というものが、カブール中心でありますけれども治安を守っているという状況であるわけでありますが、これはまだ何の結論も出ていない話ですけれども、一部の専門家あるいは国連の内部から、将来的にアフガニスタンの中で国連平和維持部隊、PKO部隊を結成した方がいいんではないかというような可能性も取りざたされております。  また、報道によりますと、今回のこの国際治安支援部隊にアジア諸国から全く参加がされていないと、欧米諸国中心にやっていると、治安を維持しているということに対して若干の不満が表明されているということも報じられておりますけれども、長官にまずお聞きしたいのは、昨年PKO協力法が改正されまして、PKFも凍結を解除されました、与党の賛成で。もしアフガニスタンに将来PKO部隊が設立をされて日本にも参加の要請が来た場合に、長官として自衛隊を参加させる意思はおありかどうか。また、参加させたくとも、例えば参加の障害になるようなことがもしあるんであれば、それも併せてお伺いをいたします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) PKO活動についての認識につきましては私も遠山委員と同じで、これからの国際社会の、世界全体の平和維持の発展と、新たなる独立国を目指す国々の支援、復興、安定を図るためには大変有意義な活動であるというふうに認識をいたしております。  このアフガニスタンについて国連のPKOが設立されることとなるかどうか、現時点では極めて流動的でありまして、現時点においてはまだ現実的な話にはなっていないというふうに認識をいたしておりますけれども、今後とも国連の活動をよく注視をし、また国際連合からの参加要請並びにアフガニスタン国からの要請等がある場合については、現地の情勢を見ながら検討しまして、国として支援が可能かどうか検討して対処してまいりたいというふうに思っております。  問題点としましては、やはり治安状況において、この安全と国内の動向に配慮するということと、また地雷等がある中で活動地域をいかにするか、また法律的にはPKFの凍結解除がされましたけれども、それに伴う国連の活動に対して十分に要員を派遣して安全でかつ任務が遂行できるかどうか、これらの点をよく考えて不断に検討を行ってまいりたいというふうに思っております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 実際に要請が来たら具体的な様々な条件があると思いますので、その辺をしっかりと調査の上、是非前向きに検討をしていただきたいというふうに思います。  今、長官おっしゃった点、そのとおりだと思うんですが、正にそういうリスクの中でいろんな国々の要員が身の危険を冒しながら治安を守っているというところで一つその国際社会の評価というものが出てくるという面もありますので、是非日本としてもそういった活動に積極的参加できるようにしていただきたいというふうに思います。  続きまして、外務省にお聞きをいたします。  外務大臣にお聞きしますが、今、外務省を変える会が会合を重ねてきておりまして、報道によりますと、五月中旬に中間報告が出て、そして七月に最終報告が出るということで、外務大臣は当然この報告書を待たずにできることはまず先にやっていくというふうなお話だったんですが、私、個人的にやはり、この政府あるいは政府から頼まれていろんな改革案を出す場合、その出るまではマスコミも国民も、あるいはその当該省庁もいろんな盛り上がりというか関心の高まりがあるんですが、いったん報告書が出た後に何となく立ち消えになってしまうような場合も多く過去にあったんではないかと。  そこで、このやはり外務省改革、先ほど舛添委員の方も言っておりましたけれども、やっぱり今回断固やらなければいけないという意味で、是非この外務省を変える会の最終報告書が出てから、それに基づいて川口外務大臣のリーダーシップの下、改革を進めたときに、その具体的な成果あるいは進捗状況を少なくとも例えば六か月ごとに公表していただきたい、そういうふうに私思うんですけれども、外務大臣、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、こういう報告書というのは正にその後の実行を行うために作るものだと思っていまして、六か月ごとということになるかどうかは分かりませんが、というのはこれは変える会の方がお決めになることですので、私は外務省を、開かれた外務省のための十の改革、骨太の方針でこれをやった後、実際の進捗状況についてはレビューをして、その結果については公表をするということを骨太の方針に既に書いてございます。  ですから、六か月ごとかどうか、最初は三か月ごとにやろうという話になるかもしれませんし、しばらくたったら一年置きにということになるかもしれませんけれども、そこは定期的にレビューをして、それについては公表をするというのは私は全くそのように思っております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 心強い御答弁ありがとうございました。  是非これは定期的に、もう本当に国民によく分かるように成果を公表していただいて、たとえその国民の一部が忘れてしまっても、その公表のごとに思い出して外務省をしっかり見ていただくというふうにしていただきたいと思います。  また、この川口外務大臣の外務省改革に関連してお聞きいたしますが、私、個人的に外務省タウンミーティングの実施に大変に期待をしております。やっぱり今、国民の多くも、新聞に投書したりとか、あるいは自分たちの選挙区の政治家に意見を言ったりとかと、いろんな形で意見のフィードバックしていると思いますが、やはり大臣始めとして外務省関係者に国民が直接意見を言う場ということで、このタウンミーティング、大変に重要であるというふうに思っております。  そこで、ちょっとお聞きしたいんですが、これも今変える会で議論しているのかもしれませんけれども、大臣として具体的にどれぐらいの頻度でこのタウンミーティングをおやりになろうとしているのか、また川口外務大臣が毎回出席されるのかされないのか。また、例えば場所も、全国各地でこれ個人的にやっていただきたい。特に、外務省に深いかかわりのある沖縄、そしてまた北方領土関係でいえば北海道、この二つはもう絶対外していただきたくないというふうに思っておりますけれども、現時点でどのような、どのようにお考えか、お願いいたします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) タウンミーティングについて申し上げますと、これは私が昨年の一月に環境庁が環境省になったときに始めたものでございまして、環境省では夏休みとか冬休みとか、そういう時期は除きまして、基本的に一か月に一回ということで実は考えておりました。  結果的には、環境省で七回ぐらいになりましたので、二か月に一遍ぐらいのペースに最終的にはなってしまいましたけれども、それは一部、小泉内閣がまたタウンミーティングを始めましたので、そちらに私が出席をしなければいけないということになって回数が少し落ちたということでございますが、委員が今おっしゃられたように、日本のあちこちでやりました。それで、外務省のタウンミーティングについてどういう形で今後進めていくかというのは今検討してもらっていますけれども、日本じゅうの異なる場所でやっていくということで考えることになると思います。  それから、おっしゃった沖縄、北海道につきましては、私は沖縄に土曜日に行きましたときに、実はたまたまそこでお話をする機会がなかった方々というのが県民の方々でございまして、市町村長さん方とはお話をしたんですけれども、県民の方とはお話しできなかったので、これは沖縄でいずれかこれを、タウンミーティングをやりたいと私としては考えて、検討をしてほしいということは事務方に既に言ってあります。北海道については、これも当然日本の中を回る過程でやることになると思っています。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 今も大変私にとっては大歓迎したい御答弁でありまして、一か月に一回、外務省タウンミーティングが全国各地で開かれたらこれは相当なインパクトというか、やっぱり外務省と国民の間にある大きな距離感、これを本当にやっぱり縮めるのに一番大きな役割を果たすんではないかというふうに私は思いますので、二か月に一度でも私が予想していたよりも多かったので、是非そのような形で精力的にやっていただきたいと思います。  続きまして、人間の安全保障についてお伺いをいたします。  川口大臣、先日、日本記者クラブで政策演説をされたわけでありまして、その中で人間の安全保障も大きく取り上げておられました。私、今手元に持っておりますが、この人間の安全保障の枠の中に入る問題、貧困やテロあるいは感染症の問題、様々に、環境も含まれておりますが、あるわけでありますが、外務大臣の決意としては、この強さ、温かさ、分かりやすさというものを軸に、これは外務省全体に対してそうなんでしょうけれども、この人間の安全保障にかかわる問題にも対処していきますというような決意表明をされておりまして、私もそれは高く評価をいたしたいというふうに思います。  大臣御存じのとおり、この人間の安全保障というものは、今、日本の外交政策の柱となっている理念であるわけでありまして、九九年の三月には、元々小渕総理の前年の暮れの歴史的な政策演説を受けて人間の安全保障基金というものが設立をされまして、ちょうど今、今月、三年目に当たるわけでございます。  私、先日、武見委員長とともにこの人間の安全保障と健康にかかわる国際会議に参加をしてまいりましたけれども、今、三年たって、基金ができて三年たって、今いよいよ人間の安全保障という概念からいよいよアクションへ、コンセプトからアクションへと行動しなきゃいけないということが、やはりこれにかかわる有識者の多くの一致した見解でありました。そういう意味で、まず来年度、二〇〇二年に外務省として、また外務大臣としてこの人間の安全保障の問題に具体的にどう取り組まれていくおつもりなのか、お話を伺いたいと思います。

高橋恒一外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(高橋恒一君) 政府といたしましては、人間の安全保障を外交政策の重要な視点と位置付けておりまして、先生今御案内の国連に設立いたしました人間の安全保障基金を通じまして、貧困、難民、環境破壊、感染症といった人間そのものを脅かす諸問題の脅威から一人一人を守る国際機関の活動を支援する活動を行ってきております。  現時点におきまして、この国連の人間の安全保障基金に日本が拠出いたしました累計額は約百八十九億円に上っております。毎年ごとの拠出額は出入りがございますが、平成十年度が五億円、それから平成十一年度が六十六億円、平成十二年度が四十億円、平成十三年度が七十七億円でありまして、ただいま先生から御質問がございましたこれからということになりますと、平成十四年度予算といたしまして現在の予算案に四十一億五千万円を計上させていただいております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 分かりました。  具体的な行動ということで続けてお聞きしますが、二〇〇一年度の外交青書に二〇〇〇年度に行った具体的なプロジェクトが六十二ページに載っているわけでありますけれども、これは二〇〇〇年度だと思うんですが、二〇〇一年度、つまりこの三月で終わる年度内で人間の安全保障関係で何か具体的なプロジェクトは行われたんでしょうか。

高橋恒一外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(高橋恒一君) 二〇〇一年度におきまして、国連と私どもの方で人間の安全保障基金から国連のいろいろな機関に対しまして支援のためのプロジェクトとして承認した件数は全部で約四十件ございます。その中で、若干個別になりますが、典型的な……

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 二、三で結構です。

高橋恒一外務省総合外交政策局国際社会協力部長

○政府参考人(高橋恒一君) はい。実施をいたしましたプロジェクトで具体的な例を御紹介させていただきますと、例えばUNDPがインドの西部地震におきます小規模ダム事業というプロジェクト、これは約百万ドルのプロジェクトでございますが、がございます。  これはインドの西部にございます県におきまして、二〇〇一年の二月に大地震が発生いたしまして、その地域にありました小さなダムだとか井戸だとかため池だとか、かんがい等の水利施設が破壊されました。そういうものをきめ細かく修復する、そういうプロジェクトに対しまして、地元で活躍しておられますNGOを使い、なおかつ実際の活動も現地のコミュニティーが集めました現地の人たち、労働力も使う、そういうような形のプロジェクトでございます。それが一つ。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 結構です。分かりました。  是非、今後も国連と連携しながら人間の安全保障のプロジェクトをいろいろと進めていっていただきたいと思うんですが。  次に、ODA予算、特に来年度の外務省の予算の中のODA予算についてちょっとお聞きしますが、緊急無償が拡充されたり、あるいはUNDPやUNHCRに拠出金が、このODA予算が全体としては削られる中で増やされているということは私は大変に評価をしているところなんですが、この中で、紛争予防・平和構築無償という項目が新設をされまして、百二十億、政府案では予算が計上されるということになっているわけでありますが、私、昨年の秋の臨時国会でも申し上げましたけれども、これは別に他意はないんですけれども、やはり日本は紛争予防という分野あるいは平和構築の分野で欧米の諸国に比べると、NGOも政府機関も、知的ノウハウの蓄積とか、あるいはフィールドで行ったオペレーションの実績という面で大変に後れているというのが率直なところだというふうに思います。実際に日本語で本を検索していただければ分かりますが、紛争予防という言葉がタイトルに入った本というのは大変少ない。十冊ないと思います。私、五冊以下だと思います。  そういう状況でありますから、この百二十億という結構な額の予算を紛争予防・平和構築で取って、具体的に一体何をされようとされているのか、前回お聞きしたときは余り具体的なことを聞けませんでしたので、再度質問させていただきます。

西田恒夫外務省経済協力局長

○政府参考人(西田恒夫君) お答えをいたします。  正に遠山委員から前回のときも御質問いただきまして、もっとしっかり頑張れという激励のお言葉もいただいたのをよく覚えております。そういうことで、ODAにつきましては来年度、全体としては一〇%以上カットという中で、外務省として紛争予防・平和構築というものの持っている長い目で見ての重要性ということにも着目しまして、今回のように正に百二十億円とかなり大きな規模の予算を取るということで財政当局と話をしてきて、政府原案に入れさせていただいたところでございます。  中身何にするのかということでございますが、これは実はそれほど具体的にまだプログラム等々が積み上がっている状況にはございません。これからやっていくことになると思いますが、今回百二十億円積み上げさせていただいた最大の背景としましては、御案内のようにアフガニスタンという問題が大きく出てきたということで、これまでのコソボ、東チモール等々、紛争があって、それが終わった後、あるいはそれから紛争が更に出てこないようにというところで、加えてアフガニスタンというところで相当大きなニーズが出てくるであろうということも見込みまして実はこれだけの多額のものを積み上げたというのが全体の背景でございます。  具体的には、やはり小型武器廃棄、地雷、除隊兵士の社会復帰、それから民族和解というようなものについて、きめ細かい形で、かつ他のドナーと協力してやってまいりたいと思っております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 アフガンを念頭にということで、そういう意味ではまだまだ具体的プロジェクト、積み上がっていないのはよく分かります。  外務省の方からいただいた予算、政府案の方にも紛争予防の項目で四つぐらい、予防外交、NGOネットワーク構築関係経費とかいろいろ載っておりますが、これ全部足してもまだ五億以下というような状況で、百二十億円付いておりますので、今後、そのアフガンの復興支援の全容、具体的内容、明らかになる中で日本としてどこをどうやるのかというのは出てくると思いますけれども、この予算がしっかり効率的に使われるように、特に私、個人的に強調させていただきたいのは、私も議員になる前、紛争予防の研究者でありましたのであえて言わせていただきますが、やはり紛争予防によく分かっている人材育成、これは外務大臣も是非やっていただきたいというふうに思います。  昨年、JICAが平和構築について立派なレポート出しておりましたけれども、やはり私も、今手元に紛争予防関係の研究のペーパー持っておりますけれども、やはり紛争を再発防止するための観点あるいは行動というものは、今までの日本の開発援助の中とはやっぱりちょっと違う要素があると。  例えば、紛争をしたAというグループとBというグループがあって、紛争をしてかなりの死者も出たと。その後にいったん和平が成立して、そこに援助をしていく。援助をしていくんだけれども、そのときにその紛争によって負けた方、勝った方でもいいんですが、どちらか一方に偏ったように見られる援助をやっただけで、それが次の紛争の火種になるというようなことはよくあるわけでございまして、そういった武装勢力相手の交渉のスキルといった部分、あるいは全体を見た部分とか、また援助とそういう和平交渉をどう絡めるかとか、そういった部分についての人材が日本は民間にも政府の中にもまだまだいないという観点で、是非人材育成にもこの予算を使っていただきたい。  これは、もっと具体的に言えば、そういう紛争予防について既にノウハウを持っているイギリスのインターナショナル・アラートとか、あるいはアメリカのサーチ・フォー・コモン・グラウンドとか、そういうノウハウを持っている団体に人を派遣して謙虚に学んでいくというような姿勢をしっかり見せていただきたいというような点を強調させていただきたいというふうに思います。  さて、ちょっと時間もなくなってまいりましたので、外務大臣、先日、予算委員会の集中審議でNGO担当大使を設けたらどうかというお話を私させていただきました。大臣の御答弁は、スウェーデンの例はよく知っていると、ただ、だんだんNGOが増えてきて大使一人ではもう全然対応できなくなってしまったと、そういうようなお話があったわけであります。  私も決して、この外務省の中にNGO担当大使というものを作って、その方が、日本にある、もう既に何千何万というNGO全部相手にしろとか、海外のNGO全部相手にしろと、これはもう不可能な話でありまして、私が是非外務大臣にお聞きしたいのは、今外務省内で、要するにNGOに対応している部局がばらばらで必ずしも一貫した対応が取れていないんではないかということなんです。  ですから、大使クラスで是非このNGO担当者を作って、いわゆる、日ごろ業務の上でいろんな部局、複数の部局かかわってもいいんですが、最後、政府側のNGO対応責任者として、これ大使クラスですから、海外の政府や海外のNGOに対しても政府の代表という形にもなるわけでありまして、そういった方をやはり作ることが、今後、日本政府と日本のNGO、またそれのみならず、海外のNGOと外務省という関係を、良好な関係築いていく上でも大事なんではないかと思いますが、再度御見解を伺いたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) NGOについて、今、委員が御指摘になられた外務省の中の体制が、窓口も関係部署が幾つかあるということはもうおっしゃるとおりでございます。外国における、これは環境NGOについてですけれども、政府とNGOとの関係を見るにつけ、やはり日本はもっと工夫をしなければいけないと思っております。  外務省では、そういった窓口といいますか関係部署がたくさんあるということで、NGO連絡センターというものを、その取りまとめといいますか、というところで作ってございまして、センター長という者が、人間が実際にはいます。それで十分かどうかということも含めて、この点は重要な点ですので、引き続き、どういう体制でNGOとの連携がうまくいくようになるかというのは私も見ていきたいと思っています。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 外務大臣、今、言い忘れましたが、実は私も勉強不足でして、二〇〇一年の外交青書の十五ページには、実は、九州・沖縄サミットのときに、NGOという名前じゃないんですけれども、要はそういう意味で、シビルソサエティー担当課長及び担当大使を任命して、サミットに向けてNGOとの意見交換会を開催していたという記述があって、これは私、先日の質問の後に発見をいたしました。これを見る限り、外務省の中にも私と同じような発想でこういうところを、臨時でしょうけれども設けたという経緯もありますので、是非常設を、こういうポストを常設をしていただいてもいいんではないかと、なお殊更思ったわけでございます。  さて、その次に、アフガンの復興支援に関しまして、私、特に麻薬対策についてちょっと最後お聞きしたいというふうに思います。  外務大臣もこの前の演説、政策演説の中で麻薬のことを一言だけ言及をされていたわけでありますが、UNDCP、国連薬物統制計画が二月二十八日に発表した報告によりますと、今、アフガニスタンで、米国の空爆が終わった直後からアヘンとヘロインの原料であるケシの栽培が急増していると。この国連薬物統制計画の報告によると、昨年の生産量よりも、今のペースでいくと十五倍になるというふうに言われております。これはもう考えれば当たり前で、すごく貧しいアフガンの農民が、タリバンが崩壊した後にその麻薬を禁止する政権もなくなったと、カブール以外では。そしてまた、手っ取り早くお金に換金できる作物として彼らがすぐできるのはやっぱりケシなんですね。そこでケシの栽培に走っている。  私は、ですから、日本が今、公明党も地雷除去支援大事だと声高に言ってきたわけですけれども、私はそれは、今もそう変わりませんが、いよいよ麻薬対策もこれ大事になってきているんではないかというふうに思っております。  日本には、昔というか以前はアフガン原産の麻薬はそんなに入ってきていないと言われておりました。日本に入ってくる密輸ルートのほとんど、九五%が北朝鮮、中国ルートでありまして、原産地も、恐らく行ってもミャンマー、タイ、ラオスのゴールデントライアングルということだったんですが、これは今年の一月三十日の読売新聞の記事に出ておりますけれども、昨年の九月二十四日に新潟で、ロシア経由で入ってきた大麻五キロが押収されました。この大麻の、五キロの大麻の入っていた袋にはペルシャ語でマザリシャリフと、アフガニスタンの都市の名前のマザリシャリフと書いてあったと。つまり、恐らくですが、ロシアルートで、主にヨーロッパで流通をしていたこのアフガン産の麻薬が日本にも入ってきているということがこれで証明をされたわけであります。ですから、日本にとっても人ごとではない。  そしてまた、アフガンの今後の復興を考えても、この麻薬対策しっかりやらなければ、また麻薬取引から生まれる資金を元にアルカイーダのようなテロ組織がよみがえってしまうということもありますので、是非外務省としても何らかの支援考えていただきたいと思うんですが、外務大臣、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃいますように、アフガニスタンで麻薬の栽培が再開されて、今年の収穫量が相当量に上るであろうと見られておりまして、これについては我が国も懸念をいたしております。アフガニスタンの麻薬対策においては中立性を保つことができる国連機関による対策が重要でございまして、おっしゃったUNDCPに対しまして、二〇〇一年度の拠出金のうち、アフガニスタン周辺のイラン、タジキスタンの麻薬取締り能力強化のためのプロジェクトに合計六十万ドルをイヤマーク拠出をいたしております。  今後とも、アフガニスタン暫定政権の麻薬撲滅に向けた努力を支援をしていくということが不可欠だと考えております。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 そこで、実は報道もされておりますけれども、来月、四月二十三日から東京で国際麻薬統制サミットが開かれます。これに、この場所で、やはりアフガニスタンと、また先ほど言及しましたミャンマー、タイ、ラオスのゴールデントライアングルにおける麻薬対策というものが大きな議題の一つになること間違いないわけですが、そこで、私、一つ提案というか、これは厚生労働省の方にお聞きしながら話をしたいことがあります。  それはケシの栽培、先ほども言いましたように、お金に手っ取り早く換えられるからやっているわけでありまして、これに代わる代替作物の栽培を促進あるいは支援していくということが非常に大事なわけであります。ミャンマーにおきましては、橋本元総理のイニシアチブもありましてソバの栽培支援をやって、ミャンマーで生産されたソバが、日本の日麺連なんかも買い付けて輸入をしているということがあるわけですが、最近、厚生省のOBの方がNPOを作って、ミャンマーにおいて漢方薬の原料になる薬用植物栽培支援ということに動いているということで新聞でも報道されているわけでございます。  それについてお聞きしたいんですが、厚労省に聞きますが、こういった薬用植物の栽培、アフガニスタンでも可能ですか。

鶴田康則厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(鶴田康則君) 元国立医薬品食品衛生研究所の生薬部長であります佐竹さんが、厚生労働省の研究費によりまして、先生おっしゃられましたように、平成十三年四月よりミャンマー北部のカチン州において、ケシの代替作物として薬用ニンジン、これは健胃とか滋養強壮に効く成分でございますが、シャクヤクとかこういった薬用植物の栽培を行っておりまして、生薬を生産するための研究を行っているところでございます。  この薬用植物栽培は、現地のやっぱり気候風土に適しているかどうか。ミャンマーにおきましては適しておりまして、また、ミャンマーや周辺諸国におきましては生薬の市場がございます。また、高収入が見込めることから現地農民は強い関心を持って積極的にこの研究に参加もしていただいておるということで、本研究による生薬の生産は将来ミャンマーに根付く可能性も出てきておりまして、厚生労働省といたしましてもこの研究の成果が上がるよう引き続き支援してまいりたいと。  先生のお聞きになっておりますアフガニスタンにつきましても、薬用植物栽培を行うためには、気候風土の適否とか生薬需要の有無、現地農民の協力など多面的な検討が必要であると、そういうふうに考えるわけであります。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 今、厚労省のお話聞いたと思いますが、外務大臣、是非これは調査しなきゃいけないと思うんですけれども。私、アフガニスタンも高地がたくさんあるところですから、ミャンマーの北部もそうなんですね。ですから、私は気候の専門家でも何でもありませんから分かりませんけれども、是非外務省として、麻薬支援、麻薬対策の支援をするのであれば、厚労省と、NPOも関係ありますから、厚労省と連携をして是非調査をしていただいて、それが可能であるならば、やはりこういう、日本は漢方薬をたくさん輸入していますので、で、今大体ほぼ一〇〇%中国から輸入しているような状況なんです。これをミャンマーとかアフガンで生産されれば輸入先を多様化できるということで、これは貿易政策上も日本にメリットある話ですから、是非やっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 代替植物というのはこれは必ず必要でして、また、この地域はスパイス類等についてはかなり生産の蓄積もあると思います。おっしゃった点、ほかの省とも一緒に検討してみたいと思います。

遠山清彦公明党

○遠山清彦君 最後に一言。  もう時間がなくなりましたので、最後に一言申し上げたいと思います。内閣府さん、済みません、御答弁いただけなくて。  ただ、私、今麻薬の話をしましたが、今、日本の国内でも大変麻薬の問題、最近ちょっとまだ注目されて、なくなってきたような気がするんですけれども、今、麻薬・覚せい剤取締法違反で検挙される方は一年間で大体一万七千人から二万人おります。減ったり増えたりしているんですけれども、一番困るのが、この毎年検挙される人の約半数、つまりほぼ一万人が初犯者なんですね。ということは毎年一万人のペースで覚せい剤を使う人が増えていると、これ検挙される人の数だけ見てですよ、ということになっております。  それから、もっと私が驚いたのが、これはある政府関係の機関の調査なんですけれども、中学生で覚せい剤、大麻のいずれかの経験者は何と二万五千人、推計でいることになっております。検挙される中学生の数というのは百人行っておりません。行っておりませんが、私がつい最近警察庁が出した資料を見てびっくりしたのは、中学生で検挙される、四十五人とか五十四人とかと、年度によって違うんです、この子供の過半数が女子中学生でございます。若い女性ということでありまして。  実は今年、来年度は、内閣府にあります薬物乱用対策推進本部が決めました薬物乱用防止五か年戦略の最終年が来年度ということになっておりまして、私は、実は、今グローバリゼーションの時代ですから、是非、アフガニスタンの麻薬対策支援がこの日本の国内のこういう覚せい剤の問題につながっているという意味で非常に重要であるということを強調させていただいて、私の質問を終わらさせていただきます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、核兵器の諸問題について幾つか質問をさせていただきます。  二〇〇〇年の五月に、御承知のとおり、核不拡散の見直し会議がありまして、この会議で、アメリカも参加をいたしました核兵器廃絶の明確な約束ということが合意されました。この約束に従いまして、国連ではアジェンダ連合とか、日本政府も国連の核廃絶決議案を提出しております。  日本政府は、アメリカを始めとする核保有国も参加できるような決議案を作った方がいいということで、九四年からいわゆる核兵器の究極廃絶決議案を提出して、二〇〇〇年のこの見直し会議からは別の決議案を国連に提出しております。ところが、この決議案に対して昨年の国連の会議ではアメリカがこれに反対をいたしております。なぜアメリカが反対したのか。実際に日本政府が核兵器保有国も賛成できるような決議案と言っておきながら、その反対した理由、この点について簡潔に外務大臣にまずお尋ねしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 米国は、昨年十一月にこの決議案が国連総会第一委員会で採択された直後に、主として包括的核実験禁止条約の早期発効への言及を理由として反対をしたものでございまして、核軍縮に反対したものではない旨の投票理由説明がございました。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 日本政府は、私、上ったらいいが、はしごを外された感じだというふうに私は思います。特に、やっぱりこれは京都議定書と同様に、CTBTに実際は賛成しておきながら、実際の段になるとこれを崩してしまうという、私はこの点ではアメリカの覇権主義の表れだということを指摘しておきたいと思います。  核不拡散体制について、私たちは、我が党は、核拡散防止に役立たないどころか、これは核保有国の横暴を許して核兵器を一層拡散するものだということで反対してまいりました。日本政府の決議案はこの核不拡散体制に沿ったものでありますけれども、この点についてアメリカはどういう態度を取っているんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 米国は、この決議案に反対した際にも、核軍縮を支持する立場は明らかにしております。また、核兵器不拡散条約への支持も重ねて明言をしておりまして、今回の投票態度をもって米国が、米国の核兵器不拡散条約や核軍縮に対する基本的な姿勢に変化があったというふうには考えておりません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ブッシュ政権は、今年一月の八日、米議会に対して、核兵器体制の見直しにということに関する報告書を提出しました。これについて日本政府は、どのような内容だというふうに聞いておられますか。簡潔に述べてください。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 今、お尋ねのありましたブッシュ政権が米国議会に出しました核体制の見直しについてでございますけれども、これは、冷戦後の新たな安全保障環境を踏まえて、核兵器を始めとする大量破壊兵器の拡散、脅威の多様化等に柔軟に対応するため、米国、同盟国等の安全保障のための最小限の核戦力を維持すること、通常戦力を強化すること、ミサイル防衛の推進等を含む新たな戦略体制の構築を目指していくということが中心でございまして、核戦力の削減につきましては、実戦配備の核弾頭数を二〇〇七年までに三千八百に、二〇一二年までに千七百から二千二百に削減するということが書いてございます。このほか、インフラの見直し等についても言及しているものというふうに承知しております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 この報告書は公表した部分と機密部分が存在すると。外務省はこの機密部分について報道で承知しているということでありますが、その機密部分についてはどういうことが報道されておりますか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 今、御質問の点でございますが、アメリカの国防省は報じられておりますこのNPR報告の機密部分ということにつきまして一切コメントしないというふうに述べているというふうに承知しております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、私が質問しているのは、外務省は報道で承知しておると私昨日聞きましたので、一体どういう内容なのかとお聞きしているんです。報道の内容はどういう内容ですかと。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 外務省ということでございましたが、私どもは、各紙、これはロサンゼルス・タイムズが今月の九日及び十日、それからニューヨーク・タイムズが十日に報じまして、それを本邦各紙もキャリーいたしましたということについては承知しておりますけれども、その内容について、どの報道がどの程度正確かというようなこと、あるいはそもそもこの報道についてどういう内容が基にあるのかということにつきまして、国防省自体が今申しましたように一切コメントしないということを述べておりますので、これ以上申し上げる点は難しいかなというふうに承知しています。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いつから外務省はアメリカの国防総省になったんですか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 日本政府はアメリカの国防総省ではございません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 だって、あなたが言っておるのは、アメリカの国防総省がコメントしないと言っているだけの話で、日本政府がどういう報道だと承知しているのかと私は質問しているので、そのことについてはっきりお答えください。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 一つ一つの報道をもし読み上げてよろしいということでございますと、大変お時間を取らせていただきますが、よろしゅうございますか。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 簡潔に言ってくださいよ、そんな、あなた。  私は、この機密部分を暴露しましたグローバルセキュリティーという団体からこの機密部分の文書を入手いたしました。これによりますと、この機密部分には、ブッシュ政権が、ロシア、中国、北朝鮮、イラク、イラン、リビア、シリアの七か国を核攻撃の対象にしている、目標にしているという、そういう驚くべき計画が含まれているということが明らかになっております。  外務省からいただいた資料でも、この計画に対して中国の外務省報道官は、中国は報道内容に大変驚いている、米側はこの件について説明する責任がある、また平和を求め、協力を図り、発展を促すことが世界的な時代の潮流になっており、いかなる冷戦思考も目的を達成することはできないという見解を表明しています。ロシアのイワノフ外相は、ロシアだけでなく、国際社会全体の懸念を呼び起こすものだということを表明いたしました。  川口大臣にお聞きしますが、ブッシュ政権がこのような非核兵器保有国を含む七か国を核攻撃対象に挙げているということについて、どのような見解を表明されますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、ブッシュ政権がそのような七か国をそういう形で挙げているかどうかということについてはコメント、確認しておりませんので、それについてのコメントは控えさせていただきたいと思いますけれども、また逆に、私が承知をしているアメリカ側の報道では、例えばパウエル国務長官が、公聴会、上院の公聴会ですが、我々が先制攻撃を考えているとかあるいは我々が核の敷居を下げたとかいうような報道等について言えば、そのようなことは考え、行っていないというふうに述べておりますし、それからチェイニー米副大統領も、報道はNPRが七か国に対する先制的核攻撃を準備しているということを意味すると述べているようだがそれは考えられないということを述べているというふうに承知をしていますので、今おっしゃったことについてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 コメントを差し控えると言いながらアメリカのコメントを発表されておるという大変おかしな私姿勢だと思いますが、核体制見直し報告によりますと、ブッシュ政権がこれまでの核抑止体制を転換して非核保有国を攻撃対象に挙げている、しかも非核兵器保有国への核攻撃に使える核兵器として小型の核兵器の本格的開発に乗り出すことをこの見直しの機密部分では言っている。  この点に関して、ブッシュ政権のボルトンさんという国務次官、これは担当した方でありますが、この方が、アームズ・コントロール・トゥデイという、今日の軍備管理の、協会のインタビューに答えまして、ブッシュ政権はこれまでのアメリカの政権が取ってきた非核兵器保有国に対して核攻撃はしないという政策を固く守っていくつもりなのかという質問に対して、米国がこの種のアプローチが最も生産的であるという見解を持っているとは思わないというふうに明確に否定している。しかも、ワシントン・タイムズという新聞のインタビューに答えて、あるどこかの政権に抑止が働かない驚くべき状況下では効果的に使える核戦力が必要なんだということも言っております。  このブッシュ政権の高官の発言を見ても、ブッシュ政権が非核保有国への核の先制攻撃体制を取り始めたという機密部分は極めて事実だということは明らかじゃないですか。こういう点について何でコメントができないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 米国政府が先ほど申しましたように何もコメントをしないということを発表している部分でして、私どもとしては、それが事実かどうかということは確認をいたしていないわけです。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 国防総省のコメントというのは私も読みましたが、国防総省は軍事計画や事態の機密部分の詳細を議論するつもりはないし、一部を取り出した漏えいにコメントはしないというだけの話で、そのことに対しては否定をしてないんですよ。  だから私は、ボルトンさんのことを、ボルトンさんの実際のインタビューを指摘して、そのことについての確認するべきだということを強調しているんですが、私、先ほど取り上げましたその核兵器の不拡散条約に基づく再検討会議の最終文書の中には、核兵器が使用される危険を最小限度にして、核兵器の完全廃絶のプロセスを促進させるために、安全保障政策における核兵器の役割を減少させるということで合意している。つまり、当時のクリントン政権は、この約束に対してわざわざ大統領声明まで出しまして、非核保有国への核兵器の先制攻撃をしないというふうに約束したほどなんです。ところが、今回のブッシュ政権の核体制見直し報告では、このようなアメリカも合意したNPT会議の最終文書と密接に関係した問題であるにもかかわらず、こういう非核保有国への核攻撃を含む報告書を出していると。これは私、日本政府としても見逃すことができない問題だというふうに思います。  この点について、私はアメリカに外務大臣としてしっかりとこれ確認すべきだと、コメントをしないとおっしゃっているけれども、確認すべきだというふうに思いますが、この点、どうですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 米国の国防省のコメントは否定はしていないけれども肯定もしていないわけでございまして、私どもとしては、コメントをしないと。米国が言っていることについて確認をするということは考えておりません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 オーストラリアの国連大使で前国連のイラク大量兵器廃棄委員会のリチャード・バトラーさんという人が、この問題についてコメントを出されております。  このコメントでは、核兵器体制の見直しというのはブッシュ大統領による悪の枢軸発言の基本的要素、キーエレメントだというふうに述べて、これは核兵器不拡散体制を突き崩すものだと言っております。また、この見直しは、核兵器を通常兵器と同列に扱って、核兵器の敷居を低くするものだというふうに厳しく批判している。  しかも、私、重要なことは、この機密部分には、アメリカが核攻撃を行う場合のケースを三つ挙げております。この三つの中に、一つは差し迫った事態、二つ目は潜在的事態、三つ目は予測不可能な事態、この三つを挙げております。この差し迫った事態の中では、差し迫った事態はよく知られた現在の危険の問題である、現在の実例を示せば、イスラエルあるいはその同盟国に対するイラクの攻撃、韓国への北朝鮮の攻撃、あるいは台湾に対する軍事的な対決、この三つを挙げております。  実例に挙げた三つのうち二つが我が国の周辺地域、いわゆる日本の周辺事態に該当する区域でありますが、この周辺事態においてもこういう核攻撃の可能性があるということを示唆したという点では、私、極めて重大だというふうに思いますが、外務大臣は、このような北朝鮮や台湾の事態で核の先制使用があり得るということもお認めになるんですか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 先ほど来、報道に基づいての御質問でございます。報道に基づいて及びインタビューについての御質問でございますので、先ほど大臣がお答え申し上げたことをなぞる形になりますが、私の承知している限り、三月、パウエル米国務長官は、これもインタビューにおきまして次のとおりに述べております。我々は、核を保有しない諸国に対して、こうした諸国が核を保有しているかもしれない諸国あるいは大量破壊兵器を保有する諸国と連合するという特定の状況が起こらない限り、核兵器を用いてそれらの諸国と戦う意思を有しないと。  これは、いわゆるネガティブ・セキュリティー・アシュアランス、NSAの方針を明らかにしたものというふうに承知しております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、それは公表部分を言っておるんで、あなた、機密部分なんて一言も言ってないじゃないですか。機密部分についてどういう報道があるって、あなた、じゃ、端的に私が言っている機密部分についてはお認めになるんですね。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 機密部分と言われるものについて報道があることについてはお認めいたします。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 そういう内容だということも認められるわけですね。例えば、非核、七か国を、核保有国を対象にしていること、小型の核兵器については使える兵器として開発しようとしていること、この、じゃ二つについては北米局長はお認めになりますね。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 今申しましたように、NPR自体についてどういう内容かということについてはアメリカの国防省もコメントしないと言っておりますので、先ほど来大臣がお答えしておりますようにコメントできないわけでございますが、三月十日に各紙がこのNPRに関連して報道を行ったということは事実でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 だから私は、報道を行ったというのが事実であれば、報道内容に私が指摘した二つの点、七か国を核攻撃対象にしている、非核保有国を含む七か国を対象にしている、小型の使える核兵器を使える核兵器として開発しようとしている、この二つが含まれているということについては確認できますねと私はお聞きしているんです。報道内容についてお聞きしているんで、あなたが別に国防総省に代わってコメントする必要は更々ないと思います。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 大変失礼な言い方でございますが、報道内容を確認することが、私が確認することに意味があることだとは存じませんので。なぜかといえば、確認するというのは、その報道内容が正しいかということであれば、全くそれについて承知しておりませんのでコメントできないということを繰り返し申し上げている次第でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 だって、さっきあなたは報道内容について長く言わせていただければよろしいですかと言ったじゃないですか。そんなでたらめな話言っちゃ駄目ですよ。あなた、初めにそう言ったんだから、私が二つのことについて確認させていただきますけれども、それの内容が含まれていますかと聞いているんだから、その二つについて報道内容に含まれているというふうに言えばよろしいんじゃないですか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 失礼いたしました。  今、先生から報道内容につき確認されるかということを言われたので、私は、それについては確認できない、しかしそういう報道があったことは承知しておりますという、こういうふうに申しました。その点については改めて申し上げさせていただきます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 防衛庁長官、防衛庁長官に次にお聞きしますが、私は昨日、周辺事態の戦争計画、日米相互協力計画の原案が作成されたと質問しましたら、三度目にやっと、三度目の正直で防衛庁長官は、幕僚レベルで合意しサインしたと答弁し、その内容は秘密であると答弁しました。  そこでお聞きしますが、実際に幕僚レベルでサインするという、つまりこういう重要な計画を幕僚レベルでサインする、つまり制服レベルでサインするということが実際あり得るんですか、それがシビリアンコントロールなんですか、あなた方の。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) まず最初に核のお話ですけれども、これ、国防省が作成したそうですが、三月十五日にラムズフェルド国防長官が記者会見で、このNPRは作戦計画文書ではない、それは二十一世紀における抑止のための思慮深い要求を述べるものであって、NPRはいかなる国も核兵器で標的とすることについて語っていないと、米国が日々標的にしている国はないということで責任者はお答えをいたしております。  それから、御質問のことですけれども、現在この作業は米軍と統幕の間で行っておりますけれども、これは日米防衛協力のための指針のガイドラインで明記をされている手順に従って行っております。  すなわち、防衛白書にも書いておりますけれども、このガイドラインのメカニズムとして包括メカニズムがありまして、これは総理、大統領の下にSCC、日米安全保障協議委員会、その下に防衛協力小委員会というのがありまして、その下にBPC、共同計画検討委員会が設けられております。これには米側から在日米軍副司令官の米軍関係者と、日本側からは統合幕僚会議事務局長、自衛隊の関係者が参加をしておりますけれども、この内容が共同作戦計画及び相互協力計画についての検討や共通の基準及び実施要領についての検討の実施ということで、この場で検討は行っておりまして、御質問の署名というものは、昨年九月にBPCにおけるそれまでの作業の進捗を確認するためにBPCの共同委員長である統幕事務局長と在日米軍副司令官の間で行われた署名のことを指しているものと認識しておりますけれども、これは、計画検討作業に一定の進捗が見られたことなどから、BPCレベルでそれまでの作業の進捗を確認するために行われたものであるというふうに認識をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私、ラムズフェルド長官のことは読みましたが、ここでも具体的な根拠は挙げておられない。私は、アメリカが差し迫った事態ということで北朝鮮や台湾の事態で核兵器の使用も検討するということを明らかにしている以上、こういうやはり日米の制服レベルの計画の中に実際に核兵器の使用の計画もあるんじゃないかというふうに、私、疑わざるを得ない。  特に、ガイドラインでは核抑止体制ということを明記しているわけですから、その意味では核兵器の使用が前提とされているんじゃないかということが、この計画の秘密の、防衛庁長官が知っているかどうか知りませんが、その中に含まれているということもあるんじゃないんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) このガイドラインの基本の前提でありますけれども、これは、その結果が日米のそれぞれの計画に反映されることが規定をされるわけで、という前提の下で、いかなる段階のものであれ計画検討作業の進捗を確認した文書は日米間において法的拘束力ある国際約束となるものではないというのが前提でありますので、そのような、もう一つの前提は、日本のすべての行為は、日本の憲法上の制約の範囲内において専守防衛、非核三原則など日本の基本的な方針によって行われるということで、この非核三原則の下に行われております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 長官はそうすると、核兵器見直し報告の中に、北朝鮮や台湾などの日本の周辺地域でアメリカが核兵器の使用をするということは当然だというふうにお考えなんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 少なくとも御質問いただいた相互協力計画の前提において、そういう北朝鮮などに対する核使用というものは含まれていないというふうに認識をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 核兵器、その体制の見直し報告書について、ニューヨーク・タイムズは、核の無法者としての米国と題する社説を発表して、非核保有国を攻撃対象に加えたことは非核保有国に対しては核攻撃をしないという核拡散防止条約上の約束に反するというふうに批判しております。ロサンゼルス・タイムズも、危険なふたを開けるとの社説で、他の国々による独自の核兵器開発を促しかねないと、よってブッシュ政権の核兵器体制見直しは正に核不拡散体制そのものを崩す以外の何物でもないということを指摘しています。実際に、中国やロシアなどは、先ほども紹介しましたように明確な反対を表明している。中国などは、米国政府が説明すべきだというふうに強調している。  外務大臣にもう一度私お聞きしますが、こういう米議会の提出された報告書に、先ほど言いましたような七か国の非核保有国を含む、七か国に対して核攻撃対象にしているのかどうなのか、それから、使える核兵器として小型の核兵器などを開発するというふうなこと、計画があるのかどうなのか、そういうことを確認すべきだということを改めて質問したいと思いますが、その点をもう一度明確にしていただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 再度同じことの繰り返しになりますけれども、我が国としては米国に対して更に確認をすることは考えておりません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、ブッシュ政権は、CTBT、包括的核実験条約も批准しない。米ソとのABM、迎撃ミサイル制限条約もほごにしようとしている。さらに、非核保有国への核攻撃も辞さない。核不拡散条約で禁止されている非核保有国への核攻撃も検討する。今度は、核不拡散体制も突き崩そうとしている。私は、このようなブッシュ政権になぜ義理立てする必要があるのか。私、被爆国の外務大臣として、こういう問題が生じたらやはりしっかりと確認してこの点を問いただして、しっかりと警鐘を乱打すべきだというふうに私は思います。  その点、最後に外務大臣にお聞きして、私の質問を終わります。簡潔によろしくお願いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 確認をすることは考えておりません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 昨日に続いての質問です。  まず最初に、私、この間調査に行った現地からの要望を伝えて、答弁をしていただきたいと思います。  一つは、矢臼別の演習場の周辺の酪農民の中から出された問題ですが、これは、自衛隊のヘリの低空訓練が搾乳時に行われることがあって、それで乳牛が大変驚いて走り回る、事故のもとにもなっていると。新しい部隊が来た当初にこういうことがよく起こるということであるけれども、こういうことが起こらないような措置を取ってもらえないかというのが第一点です。  もう一つは、一括してお伝えいたしますけれども、日出生台でも矢臼別でも演習場の周辺での移転問題が大きな問題になっております。移転によって、例えば矢臼別の周辺ではもう集落がなくなるというようなところも出ている。また、日出生台でも新しく移転問題が出て、この地域でも、これではもう地域コミュニティーが成り立たなくなるという不安が出ております。もちろん騒音だけではなく、農業不振ということと結び付いていますけれども、それが、基地における演習によってそういう集落の崩壊というようなものが促進されるようなことがあってはならないと思います。  それに輪を掛けたのが移転補償という問題だということでありました。そして、防衛施設庁は移転補償によって集落崩壊が促進されるようなことはやらないでほしい、これは基地拡張になっているんじゃないかとか、いろいろな疑問も出されておりました。  私は、そういうことが起こらないように、住民が安心していけることが必要であり、例えば移転の跡地、これは国有地になるだろうと思いますけれども、そういうところも住民のために使用できるというようなことを含めたことを取り計らってもらいたいと思いますけれども、この二つの点、お答え願います。

萩山教嚴自由民主党防衛庁副長官

○副長官(萩山教嚴君) 吉岡先生が御指摘されました矢臼別の低空飛行の問題について調査いたしましたところ、搾乳時間帯に低空飛行で訓練を実施した事実は確認できませんでした。  がしかし、この矢臼別演習場において自衛隊の航空機が飛行する際には、周辺地域の搾乳等に影響を与えないよう、演習場の一定区間では、低空飛行、百五十メートル未満を行わないように努力をしているところであります。また、搾乳時間帯の午前五時から八時三十分及び午後四時から三十分午後七時までにおける低空飛行の自粛をいたしております。あってはならないことでありますが、自衛隊が存立する上で地域住民と良好な関係を持つということは大変重要なことであります。そしてまた、この演習場における低空飛行訓練に際しましても、地域住民が納得のいくように、コミュニケーションを高めながら、そしてまた酪農農家に対して御迷惑を掛けないように十分にこれから注意をいたしていく所存でございます。  よろしくお願いいたします。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 第二問目の問題、お願いします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 第二の、日出生台演習場の移転措置事業につきましては、これは沖縄の訓練の移転の話合いをする際に、演習場の周辺の自治体からこの実施を要望されたことから、自衛隊と米軍の砲撃等の音響に起因する障害に応じて移転補償区域を指定をし、希望する者に対して建物の移転補償などを行うものでございます。  この事業は砲撃等の騒音対策として実施しているものでございまして、演習場の拡大を目的としたものではございませんし、移転跡地においては緩衝地帯として管理をするものでございます。  また、建物等の移転補償につきましても、希望者の申出を受けて実施しているものでございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私どもは、元々移転そのものが生み出したもので、それに反対ではありますが、現に演習が行われる以上、地域住民に不安を駆り立てないように一層の努力をしていただきたいと思います。  もう一問、これは今度調査に行って非常に強く感じた点の一つですけれども、日出生台でも矢臼別でも、新しい演習のための施設が造られております。私が非常に疑問に思うのは、今まで自衛隊が演習に使っていたところを使って沖縄からやってきた海兵隊が演習する。今までは必要でなかった施設が、なぜ米軍が来ると新しい施設を何百億も掛けて造らなくちゃならないか。私のもらった資料だと四百億ぐらい掛けているんじゃないかと思いますけれども、そういうことをやらなきゃならないかという疑問です。  自衛隊はいい加減なところでいい、米軍は大変お偉い人だから立派な施設が必要だということなのかなとしか思えないのは、日出生台の施設では、丘の上のようなところに近代的な非常にすばらしい施設ができている、その谷底のようなところに自衛隊の施設がある、それを比べてみると、正に天国と地獄と言っていいぐらいな違いですね。なぜこういうことをやらなきゃならないのか。その中には、明らかに必要でないと思う施設もありました。  私どもが現地で、懇談で聞いたところによりますと、二〇〇〇年三月に沖縄海兵隊のケリー大隊長が地域住民と懇談したときに、三百の宿泊施設は必要ないと、要求もしていないと、こういうふうに言っていたそうですけれども、それは、そういうのもちゃんと米軍の要請に基づくものだということで造られておりました。  これはどういうわけでそういう施設を、自衛隊のときになくてもよかったものが米軍になったらそういうふうに造るのか、これは防衛庁長官も日出生台もごらんになっているというお話でした。私は帰った直後に長官にその感想もお伝えもいたしましたけれども、ちょっとこれは住民感情として理解し難いことであると思いますので、お答え願います。

嶋口武彦防衛施設庁長官

○政府参考人(嶋口武彦君) 確かに経費につきましては、九年度でございますか、から十年度までは五百九十四億円、そして平成十三年度、これは執行済みです。平成十三年度予算額で申し上げますと百六十七億円、十四年度につきましては六十三億八千二百万ぐらいを計上しております。  米軍の施設でなぜこんなものが必要かということでございますけれども、簡単に申し上げますと、県道一〇四号線で沖縄の県民の方々、大変な負担が掛かっていると、その負担を軽減するためにできるだけ早く本土に移転しましょうということでございます。  その中で二つございます。一つは、米軍は本土の方で演習するためにはキャンプ・ハンセンでやっていたと同じような同質同量の環境でやりたい、そういうものを備えてほしいと。それからもう一つ、地元側住民の方からは、米軍が来るということで安全管理等いろいろお願いしますということで、自衛隊でやっています場合にはもちろん自衛隊の場合は宿舎とか隊舎あるわけですから、他方、米軍につきましては東富士、北富士を除けばございませんので、そういうことでこれらの施設を設置しているということでございます。  他方、最初の点で申し上げますと、これは平成八年度からやっているわけですけれども、ともかく一刻も早く県道一〇四号線の訓練を移転したいということで急いでやりました。ということで、食堂とか食厨とか隊舎ということは直ちに設置できません。ということで、当面、取りあえずできるものを当初やって、その後、逐次隊舎、宿舎を整備してきたと、米側と協議しながら、了解しながらやってきたという経緯でございます。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は、自衛隊と同質同量だという意味の答弁もずっと行われているわけですね。その自衛隊がやっていた施設では駄目で、米軍さんには立派な施設造らなきゃいかぬという、それがどういうことかということを聞いているんですよ。ですけれども、もう時間ありませんからいいです。  私、最後に、昨日も言ったことですけれども、もう一度外務大臣含めて申し上げておきたいと思いますけれども、昨日も繰り返し言ったことですけれども、こういう問題が起こるときに、必ず分かる、結果がどうなるか分かる、それを全部知らせないでこういうことをやってはならないということは重要な教訓として生かしてもらいたいんです。こういうことしばしばあるんです。  今年は安保が発効してからちょうど五十年ですから、私、その安保発効の時期のものをこのところいろいろ読んでいるんですけれども、例えば、ちょうど五十年前の三月十日、外務省の情文局がある発表をやっております。その発表はどういう発表かというと、講和発効後、基地を継続するその際の日米の合意ができたと。その合意内容というのは、陸空軍は都会地外に移すと、こういう合意だという発表です。  僕は発表文持っています、その当時の。新聞は一面トップで、「陸・空軍は都会地外 予備作業班で原則一致」というトップで、大見出しで出しているわけです。だから、講和条約ができれば都会地外に米軍基地はみんな移るものだとみんなに思い込ませた。それで、いまだ、横田基地いまだにあるわけでしょう。こういう見え透いたことをなぜ発表したものなのか、僕、これも分かりません。  昨日も言いましたけれども、同質同量ということで、沖縄の夜間演習を始め沖縄でやっていること以外のものが移ってくるとはだれも思わなかった。思わなかったことがすぐ移ると同時に起こる、こういう見え透いたやり方というのは今後はやらないでほしいということを再度要望しておきます。  もしできたら、時間来ていますけれども、一言、外務大臣でも長官でも、どちらかでも。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 時間は既に超過しておりますので、一言お二人の大臣から御答弁をお願いいたします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日米間で合意したことにつきましては、誠実に実施をする努力をしなければならないというふうに思います。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 我が国は沖縄県を始め、各地に米軍の基地が存在しております。したがって、軍事的に見れば我が国に侵攻を企図する、侵攻をしようとする企図を持った国は、自衛隊が有事法制あるなしにかかわらず米国と戦う決意がないと侵攻することはできません。したがって、このような状態が五十年以上続いているわけです。  世界の歴史上、外国の軍隊が五十年以上駐屯した例はありません。いつごろまで続けるおつもりなのか、両大臣にお伺いします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) NATOも今年五十年になります。このNATOにはイギリスとかドイツ、ベルギー、イタリアその他ありますけれども、この国にはアメリカの陸海空、海兵の兵員もおります。ドイツに至りましては陸軍で五万人常駐をしております。  このように、今日の国際社会におきましては自分の意思と力だけで国の平和、独立を確保しようとすれば大変大きな経済的な負担や、また政治的な決意と、またそれに伴う不利益もありながらやっていかなければなりません。そういう意味では各国と連携、協調し、安全保障におきましても条約等を結んで相互に防衛する集団的安全保障の体制を構築するというのは一つの安全保障を維持する体制だというふうに思っておりまして、我が国の場合には自らの防衛力を保持しつつ、米国との安全保障体制を堅持することによってすき間のない体制を構築をし、我が国の安全を確保してまいりました。  この五十年間、一度も戦火にまみえることなく、また経済繁栄ができたというのもこの日米安保体制があったら、あった成果だというふうに思っておりまして……

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 ちょっと簡単に。僕はいつまで続けるのかと聞いているわけですから、それ、あと十年とか三十年とか百年とか未来永劫とか答えてもらえばいいわけですよ。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私は、この日米安保体制がある限り日本の安全保障については日本にとって有益なものだというふうに思っておりますので、日本から一方的に破棄すべきことではないというふうに思っております。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 五十年というのは今、防衛庁長官もおっしゃったように、NATOの例があるわけでございます。私としても、中谷長官同様、今後とも日米安保体制の堅持を我が国の安全保障政策の重要な柱として位置付けていきたいと考えています。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 私はいけないということを言っているんじゃないんです。  ただ、結局これで一番、私が今日質問したいことは、自立精神というのをどうやってはぐくんでいくかということなんですね。それで、あとは防衛庁長官だけに御質問させていただきますので、今日、防衛庁長官の十四年度防衛庁予算の説明の中で、その重要項目の中で、六番目に情報本部及び各自衛隊における情報収集体制及び情報保全体制の充実強化を図ることとしておると、こう書いてありますね。    〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕  それで、私は、この自立精神を養うのは情報しかないと私は思っているんです。アメリカが持っている、極東で持っている、東アジアで持っているアメリカの情報よりもさらに詳しい情報を我が国が持たなきゃいけない、これが唯一に、日本の自衛隊が、日本の国が自立していける唯一の方法だと私は思っているんです。  それで、今の予算なんというのは、聞いても大した金額じゃないの分かっているんで、もう一から八まで全部やめて、ここだけ特にやると。米軍の情報、米軍に情報を与えられるような情報収集能力を我が国は持たなきゃいけない。  それで、今、情報を強化しますなんて書いてあるけれども、これは形の上で言っているだけで、情報出身の幕僚長なんて一人もいませんよ。情報を取るということは、その専門家が物すごく時間を掛けないとできない。今は情報出身の幕僚長なんて一人もいないし、統幕議長も一人もいないですよ。情報は大切だと言いながら、戦闘訓練だとかそっちの方に力を入れている。戦闘訓練なんというのは、今日同僚議員がおっしゃっていましたけれども、侵攻してくる敵というのはアメリカがやっつけるんだから、うちはそんなものをやる、テロとかそういうのをやった方がいい。  それと同じように、この情報だけは、特に今の百倍ぐらいやらないと駄目だ。それで、情報出身の幕僚長が出るようにしないといけない。大体、陸海空の将で情報出身の人なんていないですよ、一人も。だから情報には行かないんですよ、みんな。陸はやっぱし昔と同じような歩兵、普通科、海は艦艇、空はパイロットと、こうなっている。それじゃ、情報なんか、幾ら大切だと言ったって行き手がないじゃないですか。  だから、ここは長官の英断で、まだしばらくおられると思いますんで、この情報を取ることが、アメリカに情報を渡せるような情報を取ることが自立精神をあれすることだと私は思うんですが、長官の御自身のお考えでいいですから、いかがですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 田村委員からの御指摘、非常に重要な御指摘だと思います。  私も、特に重視する事項として挙げさせていただきましたが、今後とも人事、教育の在り方等につきましても、情報面について力を入れていきたいというふうに思います。  ちなみに、この情報本部につきましては、予算は契約ベースで二百四十億円でありますけれども、情報本部を立ち上げた目的も、情報に力を入れようと、特に内幕一体ということで情報本部長には制服自衛官が就いておりますが、初代の情報本部長はその後師団長になり、現在は、将来、情報収集衛星のセンターの長になっております。また、前の情報本部長は現在方面総監になっておりまして、人事面におきましても、情報で勤務をされている方は非常に重視をしなければならないというふうに思っております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 それは、今おっしゃったとおりですけれども、東北方面の総監は情報本部長だったですね、野中さん。だけど、彼は情報の出身じゃないですよ。私が言っているのは、情報をこつこつやった人を上げていかないと駄目だと。そういうことを言って、情報本部長になった、ほかの職域からそこに行っているだけの話で、それは徐々にやっていただけりゃ結構ですから。  それで、もう一つ、時間がありますのでお尋ねしますけれども、有事法制について。有事法制というのは、異常事態に対してどのような考え方で今進めておられるのか。そこのところを防衛庁、どうですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現在、内閣官房を中心に包括的な面で検討いたしております。  この武力攻撃の事態に際しての検討につきましては、自衛隊の行動、米軍の行動、国民の安全確保の観点から必要な措置、国際人道法を遵守するという観点から必要となる措置というふうに区分をいたしておりまして、法律が整備された分野におきましては、この通常国会において御議論を行うように、今全力で作業いたしております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 もういいです。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 最後ですので、よろしくお願いいたします。  平成十四年度の防衛庁予算に、SACOの関係経費として、SACO最終報告に盛り込まれた措置を着実に実施するため、歳出予算に百六十五億二千百万円を、そして新規国庫債務負担行為に二百二十九億九千九百万円をそれぞれ計上しておりますが、そのうちどれだけが本土で使われ、どれだけが沖縄で使われますか、教えてください。

嶋口武彦防衛施設庁長官

○政府参考人(嶋口武彦君) 今、細かい内訳は持っておりませんけれども。まず、土地返還のための事業というものは六十二億円、契約ベースで二百二十五億、これは沖縄でございます。訓練改善のための事業ということで、訓練移転費、安全管理施設の整備等、これが二十三億円、契約ベースで十億、これは本土であります。それから、騒音軽減のための事業といたしまして三千万円、契約ベースで三千万円、これも本土でございます。それから、SACO事業の円滑化を図るための事業ということで、歳出ベースで八十億円、契約ベースで九十億円でございますけれども、そのうち住宅防音、民生安定助成、移転措置、周辺整備調整交付金、その他と、これもほとんど本土であろうというふうに考えています。    〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕  したがいまして、沖縄でネットで出ているのは、正確でないかもしれませんけれども、歳出ベース六十二億円、契約ベース二百二十五億円程度だろうと考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 現在、沖縄振興特別措置法が国会で審議されておりますけれども、外務大臣と防衛庁長官はその新しい法律に何らかの形でかかわっておられるでしょうか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これは、内閣全体の関心を持って進めていることでありまして、官邸におきまして沖縄振興のための会議が数か月に一度開催されておりますけれども、それに出席をいたしまして、この振興計画等につきましてはその状況を聞かせていただいております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣お願いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 防衛庁長官と同じでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 沖縄振興特別措置法で基地の問題についてはどのように規定されておりますか、教えてください。基地の整理縮小の問題についてはどういうふうな規定がございますか。

山本信一郎内閣府大臣官房審議官

○政府参考人(山本信一郎君) 内閣府でございますが、お答えします。  今、提案をし、御審議いただいておりますいわゆる沖縄振興新法におきまして、基地につきましては、いわゆる跡地利用の、返還された跡地利用の利用促進のための種々の規定、それから給付金の特例規定、こういったような規定が盛り込まれているところでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣にお伺いします。  アメリカにCATO研究所というのがございますが、御存じでいらっしゃいますか。CATO研究所。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 知っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 どういう研究所ですか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) ワシントンにございますシンクタンクというふうに承知しております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 このCATO研究所が、先ほどいつまで在日米軍が日本におるかという御質問がございましたけれども、一九九八年の十月に第百五連邦議会に対して日本との新しい関係の構築に向けてと題する提言書を提出しておりますが、御存じでいらっしゃいますか、外務大臣。  外務大臣にちょっとお伺いします。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 実は、ワシントンにおきましては、委員御案内のとおり、たくさんのシンクタンクがございまして、それぞれがいろいろな内容の報告を出しております。いわゆるアーミテージ報告もございましたし、ブルッキングス、CSIS等もレポートを出しております。御指摘のCATO研究所も報告を出しておると承知しますけれども、今その具体的内容についてちょっとここで持っておりませんので、控えさせていただきます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣、いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) CATO研究所は、私が以前ワシントンに勤務をしていたころから実は多少付き合いのある研究所でございますけれども、この研究所が論文を沖縄、米国による東アジアの軍事占領からの解放という論文を九月一日に発行されたこの機関誌に発表したということでございまして、この発表をした人はレーガン大統領の特別補佐官であった。それで、この研究所は従来から、アジア地域の米軍を撤退させ、地域の安全保障は同盟国に任せるべきであるという主張を示しているというふうに承知をしております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 この一九九八年十月に第百五連邦議会に対してCATO研究所が勧告書を出しておりますが、政策提言書を出しておりますが、その中で、在日米軍を今後五年の間に撤退させ、相互安全保障条約を今後七年の間に終結させることを日本政府に通告すべきであるという趣旨のことを提言しております。  それじゃ、次に伺いますが、同じく一九九八年に細川元総理がフォーリン・アフェアーズの七・八月号に論文を発表しておられますが、御存じでいらっしゃいますか。防衛庁長官、いかがでございますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 細川総理による同趣旨の寄稿がフォーリン・アフェアーズ誌に掲載され、注目を浴びたことは存じております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 その中身に、簡潔に中身を教えてください。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 細川首相の主張を全面的に支持をするということで、東アジアを取り巻く脅威の減少により在日米軍は段階的に撤退すべきとする細川元首相の主張は正しくて、小手先の処理で沖縄の米軍基地を維持しようとする日米両国は安全保障環境の変化を理解できないか理解しようとしないように見えるというような内容でございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 私の理解するところでは、二十世紀の末までに漸次在日米軍を削減していくということと、二〇〇〇年に期限が切れる思いやり予算を廃止するということを通告すべきだという趣旨のことが載っていると読んだんですが、そういうお考えは検討の余地はありますか、ありませんか、外務大臣、よろしくお願いします。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) 今、お尋ねは、米軍基地の縮小問題及びいわゆるホスト・ネーション・サポートの問題の二つと承知いたします。  沖縄における米軍基地の問題につきましては、委員も御承知のとおり、現在、SACO最終報告の着実な実施に向けまして鋭意努力しているところでございまして、この閣議決定の方針に従って引き続き努力してまいるということであると存じます。  さらに、いわゆるホスト・ネーション・サポートの問題につきましては、一昨年、特別協定が締結されたわけでございますが、この特別協定の中で、経済事情等にもかんがみて重要なホスト・ネーション・サポートであるが、節約をしていくべきであるということで、新たに節約義務を課し、かつ人件費及び光熱水料等を抑えましたので、この方針に従いまして引き続き節約を努めていくと、あるいは米軍が努めていくということであるというふうに存じております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 私も日米の友好関係というのは絶対に必要だと考えておりますけれども、せんだって訪日されたパキスタンの大統領が、米軍の長期駐留というものはパキスタンとアメリカ両方にとって好ましくないという趣旨のことをはっきりと言われたわけですね。ですから、私はこのCATO研究所が要請しております、あるいは提言しておりますように、ここら辺りでもう冷戦後のこの安全保障問題について、最近人間の安全保障ということがよく言われるわけですが、せんだっても質問で申し上げたんですが、日米安保体制という名において沖縄の県民が非常に被害を受けているという実態がございます。ですから、そういった問題についても是非そのアメリカ側にまともに発言していただきたいというふうに思っております。  なぜこういうことを申し上げるかといいますと、実は復帰して後、復帰後過去三十年間に、政府が沖縄に六兆円余の巨額の金を投下してこられました。これは大変感謝している点でございますが、しかしながら、沖縄の経済状態は依然として国民一人当たり年間の所得というのは全国で最下位ですし、それから失業率というのが全国平均の二倍以上というのがずっと続いているわけなんですね。特に、昨年辺りは失業率が九・四%というもう戦後最悪の状態に立ち至っているわけです。  そこで、ちょっと伺いますが、外務大臣でも防衛庁長官でも結構ですけれども、さきの質問で、私は本土の基地と沖縄の基地の環境面での違いについて申し上げたんですが、そのほかで基本的な違いがありますけれども、御存じでいらっしゃいますか。防衛庁長官、いかがですか。例えば、基地の所有権の問題とかそれから雇用の問題についてですね。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 特に気が付きませんけれども、教えていただければ有り難いと思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 実は、私たちが基地問題について非常に深刻に考えている理由は、先ほど申し上げましたように、六兆円という巨額の金が過去三十年間に沖縄に投下されて、依然として経済発展に結び付いていないし、それから雇用の改善につながっていないということ。それで、率直に申し上げますと、実は軍事基地というのは雇用に向いていないわけなんですよ、雇用しない。  具体的な例を挙げますと、例えば天願通信所、現在みどり町というのがありますが、そこが軍事基地のときに雇用した人数はわずかに四人、現在は民間に替わっていまして、二千七百八十九人雇用されております。それから、泡瀬通信所というのがありますが、そこは軍事基地のときの雇用数が二十八人、現在は七千二百九人。それから、ボロー・ポイントというところがありますが、そこが基地のときにはわずかに四十四人ですが、現在は千二百九十八人。それから、那覇空軍の海軍補助施設というのがありましたけれども、基地のときは雇用数は二百四十二人、現在は三千四百二十二人。それから、ハンビータウンというのがございますが、そこは基地のときは雇用の数が百人、現在は千六百六十四人というふうになっております。  ちなみに、普天間基地はこのハンビータウンの十一倍の大きさありますけれども、雇用はわずかに百七十四人しか雇用していないわけです。それから、キャンプ・マーシーというところがありますが、そこは軍事基地のときの雇用が七十七人で、そして現在の雇用が二千六百四十七人。それから、嘉手納は成田空港の二倍の大きさありますが、嘉手納で雇用しているのはわずかに二千六百九十人、その半分の大きさの成田は四万人以上雇用されているというわけなんですね。  ちなみに、一平方、一ヘクタール当たりの日本本土の基地の雇用と、一平方当たりの、失礼しました、一ヘクタール当たりの沖縄の軍事基地の雇用を比較しますと、本土は五倍雇用しているわけですよ。そういう実態があるものですから、私たちとしては、雇用問題の解決をするには基地の整理、縮小を是非お願いしたいと申し上げているわけです。  それからもう一つ、経済発展の問題でいいますと、実は沖縄は五十三の市町村を抱えておりますが、そのうち二十五の市町村が基地、失礼、五十三の市町村がありますが、そのうち二十五の市町村が基地を抱えているわけです。ところが、皮肉にも、その基地を抱えている市町村というのは一般的には基地があるおかげで経済が成り立っているとよく言われるわけなんですが、そうではなくて、沖縄の方で県民所得が一番多いのは、一番不便な南大東とか北大東の方、サトウキビに頼っているところが一番所得は多いわけなんですよ。  そういう具合に、時間がないので具体的に申し上げられませんですが、そういう意味で、私たちは基地の問題について真剣にお考えいただきたいということを申し上げているわけですから、どうかひとつその辺りを御理解賜りたいと思います。

嶋口武彦防衛施設庁長官

○政府参考人(嶋口武彦君) 先ほど私、沖縄のSACO予算関係で、沖縄分ということで歳出ベースで六十二億円以上、契約ベースで二百二十五億円以上と申し上げましたが、正確には歳出では百一億、契約ベースで二百七十三億でございましたので、おわびして訂正をさせていただきます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 最後になりますが、先ほど川口大臣は、せんだっての訪問で市町村長とはお話しされて県民とは話する機会がなかったとのことでしたけれども、どうかひとつできるだけお暇を割いていただいて、県民、とりわけ基地を抱えている市町村の一般市民とじかにお話しくださることをお願いして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 以上をもちまして、平成十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち防衛本庁及び防衛施設庁並びに外務省所管についての委嘱審査は終了いたしました。  なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会をいたします。    午後三時十二分散会

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