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154回国会参議院2002/03/19

外交防衛委員会 第2号

発言数
435
登壇者
25
会派数
7
開催日
2002/03/19

会議録

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官村田保史君、警察庁長官官房審議官芦刈勝治君、防衛施設庁施設部長大古和雄君、外務省北米局長藤崎一郎君、外務省経済協力局長西田恒夫君、文部科学省科学技術・学術政策局長山元孝二君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、水産庁増殖推進部長川口恭一君、経済産業大臣官房審議官濱田隆道君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長松井英生君、国土交通大臣官房審議官中山啓一君、海上保安庁次長須之内康幸君及び環境省自然環境局長小林光君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 本日は、川口順子外務大臣に初めて御質問させていただく機会をちょうだいしました。初めてだからというわけではありませんけれども、まず最初に、与党の議員としてというよりも、一人の政治家として川口大臣を激励申し上げたいと思っております。  川口大臣の前任の田中眞紀子外務大臣は、ある意味では、日本の政治家としては極めて異例ですが、非常に強い発信力と圧倒的な存在感を持った方でした。その田中外務大臣の後任ということで、今のこの外務省をめぐる疑惑、この外務省改革に取り組まなければいけない、更には山積する内外の外交課題に取り組み、これを処理しなければいけないということ自体、私は大変なプレッシャーだというふうに考えております。  特に、この外務省をめぐる疑惑については、もう連日のように川口大臣が様々な委員会において野党側の追及や指摘を受けながら答弁を繰り返されている姿を見ながら、一言、御苦労さまですと申し上げようと思って今までおりました。恐らく、もしかすると、川口大臣の心の中にはある種のフラストレーションみたいなものがあるのかなというふうに感じております。  すなわち、今この外務省の疑惑、外務省改革に外務大臣としてほとんどの時間を取られていると、本業のいわゆる外交交渉とかあるいは主要国への訪問とか国際会議への出席とか、こういうことになかなかエネルギーを割けないということで、もしかするとかなりのフラストレーションを持っておられるのではないかというふうに推察をいたしますが、しかしながら、大臣ももちろんそういう意識でなさっていることと思いますけれども、この日本の外交に対する信頼を取り戻す、日本外交を再生するためにはやはり足元のインフラ、すなわち外務省を再生させるということが不可欠であると、こういう御認識に立って、是非辛抱強くこの外務省改革に取り組んでいただきたいと思います。  激務だとは思いますが、体調には是非気を付けて頑張っていただきたいと思います。  さて、今日は外務大臣を御慰労するというわけではありませんが、もう少し褒めさせていただきたいと思っています。別にお世辞を申し上げるわけではなくて、私が率直に感じたことを申し上げたいと思います。  川口大臣は、前職の環境庁長官のころから、例えば気候変動枠組み条約の締結国会議とかあるいは他の環境問題に対する交渉の場においても遺憾なくその能力を発揮をされたと。これは内外で高い評価を得たということは、これは間違いないというふうに考えております。  私は、質問をする前に、先ほど、戦後自由民主党ができてから、与党になって登場したいろんな外務大臣の顔を思い浮かべておりました。中には、英知といいますか知識の塊のような宮澤元総理のような方もいらっしゃいましたし、党の大物ということで、一つの派閥を率いて外務官僚をかなり手足のように使った安倍晋太郎外務大臣、今の安倍官房副長官のお父様に当たるわけですが、こういう方々もおられました。渡辺美智雄外務大臣も大変力のある大臣だったというふうに思います。  こういう方々を見ておりますと、どうもやはり、外務大臣の条件というのは、国際感覚があるとか国際的な知識があるとかあるいは語学ができるとかいうよりも、むしろ党内で外交政策をまとめる力があるか、政治家としての影響力がどのくらいあるかと、こういうところに力点が置かれていたような気がいたします。  しかしながら、私は、この二十一世紀の時代においては、外務大臣の本当の条件というものは、外務大臣自身にどれだけの国際感覚があって、国際的な知識があって、国際経済に精通していて、更には各国の首脳や外務大臣とちょうちょうはっしで英語で自らの言葉で外交交渉ができると、こういう資質の重要性がますます増してきていると思っております。  そういうことから考えますと、冷静に考えてみて、歴代外務大臣の中で英語力という点では恐らく川口大臣がランキングナンバーワンであることは私は間違いないというふうに思っております。  さて、そこで質問なんですが、大臣が就任早々、たしか二月の初め辺りだったと思いますけれども、その英語力を生かして何人かの外国の首脳に御連絡をされたという記事を拝見したことを覚えております。最も印象に残っているのがアメリカのパウエル国務長官、更にたしか韓国の外相とも電話で話されたという記憶がございますし、大物大使として赴任をしたベーカー駐日大使とも電話で早速会談をされたということを覚えております。  私が非常に注目をしておりますのは、大臣が就任早々アメリカのパウエル国務長官に電話をされたと。その中で、ブッシュ大統領の訪日、少し結局延びてしまったわけですが、ブッシュ訪日をにらんで日米の連携を強めていこうということを合意をされて、特にパウエル国務長官の方から電話で川口大臣との個人的な関係を強めたいと、ついては何かあるときは朝でも昼でも夜でもいいと、いつでも電話をしてくださいというふうに言われたということを大変私は注目をしております。  私は、これからの外務大臣の仕事というのは、日本にとって大事な主要国あるいは外交的な問題がある国の外務大臣といかに個人的な信頼関係を作りタイムリーに情報交換をして、それを場合によっては総理に上げて外交政策に生かしていくか、この点が非常に重要だというふうに考えております。  ついては、外務大臣が就任早々に作られたこのパウエル長官との関係、これを川口ホットラインというふうに宣伝をされたらいいと思うんですけれども、こういうものをアメリカ、韓国だけでなく、中国とかあるいは中近東とかアフリカとかアジアとか、こういうところに是非広げていっていただきたいと思っておりますが、この川口ホットラインの拡充強化について、大臣の意気込みをまず伺いたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず初めに、激励をしていただきましてありがとうございました。  今まで過去にいろいろな外務大臣がいらっしゃって、皆さん非常にいいお仕事をなさっていかれて、私がそういった方々に比べていただくぐらいまでの仕事ができれば、私としては非常に本望だと思っておりますけれども、私は私なりのやり方で仕事をさせていただくしかないと思って、それ以外はできませんのでそう思っておりまして、自然体でやらせていただきたいと思っておりますけれども、できるだけ皆様の御意見を伺いながら、そしてまた皆様に鍛えていただきながら仕事をしていきたいと思います。  それで、外務省の改革がまず第一の課題であると思っております。委員がおっしゃられましたように、この改革がなければ国民の信頼を外交あるいは外務省に戻すことができないわけでございまして、私は、強く、温かく、分かりやすい外交ということを昨日、日本記者クラブで話をさせていただきましたけれども、そういうこともできないということでございますので、外務省の改革に、これも皆様の御意見、御指導をいただきながらやっていきたいと思っております。  ホットラインの件でございますけれども、パウエル国務長官とは私は就任して今まで三度電話で話をさせていただきまして、一回は直接に何時間かお話をさせていただいたわけです。パウエル国務長官以外にも大勢の、十何回か電話で話をさせて、いろいろな、ドイツ、イギリス、韓国、中国、ほかにもあったかもしれませんが、それから、外務大臣とは、ちょっと今数を覚えていませんけれども、恐らく二十人ぐらいの方とは、外国の要人とはお会いさせていただいたかと思います。委員がおっしゃられるような、こういう時間が非常に大事なグローバル化した時代でございますので、電話というのは非常に大事だと思っております。  私は、環境大臣のときにかなり環境大臣間で、しょっちゅうと言っていいと思いますが、電話会議をやりました。ということも経験をしておりますので、直接に会う機会は、極力あれば、お会いする機会があればできるだけお会いをさせていただきたいと思っていますし、それからお電話でお話をするということについては、これもできるだけ積極的にやりたいと考えております。  そういう過程を使いながら、やはり大事なことは、外国のカウンターパートの方々とお互いに信頼関係を持ち、この人間はこういう人間であるということを相互に分かりながら一緒に外交をやっていくということだと私は思いますので、その意味での努力は最大限したいと考えております。  いろいろこの点に、ほかの点についても御指導、御鞭撻をいただきたいと思っております。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 大変心強いお言葉として受け止めさせていただきました。  特に、大臣、パウエル国務長官については、実質的にはもう三回も四回もお話をされているということではあるんですが、パウエルさん、忙しい方ですから、一週間に一度というのは無理かもしれませんが、例えば一カ月に一度でもいいと思うんですね。特にその内容について一々公表する必要もないと思いますが、できればこの川口・パウエルホットラインは、例えば毎月、何曜日の何時から何時までというふうに定期的に決めて御連絡を作るような是非システムを構築をしていただきたいと思いますし、そのことを検討いただきたいと思っています。今日、後ほど御質問をさせていただく中谷防衛庁長官についても、是非ラムズフェルド国防長官と同じような関係を作っていただきたいということも一言申し添えさせていただきたいと思います。  さて、川口大臣、私は大臣を非常に応援している立場ではありますが、外務省改革については、現在のこの改革の方針についていささか不満を持っておりまして、この点については、多少厳しい見方かもしれませんが、私が思っていることを率直に今日は大臣にぶつけさせていただきたいと思っております。  大臣、ここに週刊文春という雑誌がございます。三月七日号なんですけれども、実は、この週刊文春の三月七日号の中に私が書いた外務省改革の提言、四ページ掲載をされております。私は、この四ページという枠を私に与えてくれた、しかも外務省改革について是非発信してほしいと言ってくれたこの文春の編集長には大変感謝はしておりますが、しかしながら、ちょっとタイトルが極めてちょっとセンセーショナルなものになってしまいまして、山本元外務政務次官、告発提言なんてなってしまったわけなんですけれども、内容は、読んでいただいたかどうかわかりませんが、かなりまじめに書いたつもりですし、細かいところまでは触れておりませんが、ここに私の外務省改革に対する大きな指針、こういうものは全部含めたつもりでおります。  この文春の記事の中でも触れたんですけれども、私は、川口大臣が先般出された十の改革方針、これはこれで評価をしたいと思っております。例えば、本省の局長、主要国の大使に至るまで民間の登用を含めて人材の活用というものを図っていこうということをおっしゃっていたり、あるいはその人事については第三者機関を設けてある程度目標を定めてやろうということを検討されるというお話があったり、あるいは機密費の問題で明らかになった会計処理の不透明なシステムについては外部から公認会計士の力をかりて全公館の査察をするというアイデアも出されて、こういう発想は恐らく外務省自身にはないだろうと、これは川口大臣の御自分の発想であるというふうに私は直観的に思いました。  しかしながら、大臣、例えばこの川口大臣のこの改革が、霞が関あるいは永田町の意識からいくとかなり大胆なものであっても、残念ながら世間、いわゆる世論との間には依然として認識に大きな乖離があるということは是非分かっていただきたいと思います。  私は、政治家ですから毎週地元に帰ります。七十市町村それぞれ後援会がありますので、四月からまた一年掛けてずっと国政報告をやっていきます。こんな選挙戦略を大臣に話す必要もないんですけれども、その毎週何百人と会う方々から外務省の問題についていろいろ質問が出るようになりました。私がその中で感じていることは、今回の一連のスキャンダル、外務省の疑惑が生み出した国民の中の外交に対する不信、外務省に対する怒りというものは、恐らく我々の想像を超えて広く深く広がっているということなんだと思います。  私は、外務省の中には、きつい言い方ですが、腐ったリンゴがあるということが分かりましたし、外務省の体質にも問題があると思います。しかしながら、一年弱政務次官をやる中で、それは、中には本当にまじめに使命感を持って頑張っている外務官僚もおりますし、安月給で夜中の三時まで日韓関係をどうしようとか、国連の安保理入りを何とかしようと思ってやっている課長や首席もいるということを分かっております。しかしながら、そういう方々が本当にフレッシュスタートを切るためには、この記事の中でも書いたんですが、外務省を一回ぶっつぶして、ぶっつぶしてという言い方はよくありませんでした、壊して、解体して、もう一回新しい組織として生み出すぐらいの発想の転換がなければ、私は外務省はフレッシュスタートは切れないというふうに考えております。  それを前提に最初の質問をさせていただきたいと思うんですが、川口改革の目玉の大きな柱の一つに政治家からの不当な圧力を排除すると、外交政策の決定のプロセスの中で政治の不当な圧力を排除するという点があります。これについてはいろいろ議論があるところですが、この鈴木宗男代議士をめぐる様々なスキャンダルで明らかになった、外務省の報告の中でもはっきり明言をしている政と官の異常な関係、この反省に基づいてのことですから自然な流れかとは思いますが、私は、これは非常に気を付けて取り扱わなければいけない問題だと思っています。それは、議院内閣制のこの日本のシステムにおいて、政と官はやはり健全な関係で接触を図っていくということがナチュラルだと思うからです。  まず第一にお聞きしたいのは、川口大臣の打ち出したこの改革の中の不当な圧力、政治家からの不当な圧力というのをどう御自分の中で定義をされるのか、健全な圧力といいますか、健全な働き掛けというものがあるとすればそれはどういうものなのか、大臣の所感を伺いたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず、開かれた外務省のための十の改革ですけれども、幾つかのことについてそれは私の発想だろうとおっしゃっていただきましたけれども、この紙に書いてありますことは、基本的に全部私の発想でございます。この十の項目も私が自分で考えた項目でございます。  例示として挙げたものの中に、私は外務省の職員の方々から紙を出してくださいということで提言をもらいました。この提言、千枚ぐらいありましたけれども、幾つか非常に私が面白いと思った提案あります。それについては例示の中にできるだけ入れてありますし、それから、かなりの部分が職員の人が考えているアイデア、全員がと、あるいは多数がというふうには必ずしも言えないかもしれませんけれども、私がここに書いてあることは、基本的にだれかあるいは大勢の人がそういうことを書いていらっしゃることばかりです。  その上で、その不当な圧力の排除が、委員がおっしゃられるようにこれは気を付けて取り扱うテーマだというのは、全くそのとおりだと思います。  ですから、実は今日、変える会の第二回目の会合が開かれて、私は残念ながら出席をできなかったんですが、正にこのテーマについて議論をしてもらいました。いろいろな意見、この変える会のメンバーは基本的に様々な意見が代表されるような形でメンバーにお願いをいたしてございますので、恐らくいろいろな意見が出ただろうと思います。  私がここに書きましたことは基本的に例示でございますので、これが一番いいというふうに考えているわけでもなく、このほかにはあり得ないと考えているわけでもないわけです。これは二月の十二日に発表した紙なんですけれども、就任をして短い間に私の頭の中にあることを紙にし、皆さんの意見を見ながら、それでチェックをしながら書いたという、基本的にそういうことです。  それで、何が不当な圧力かということを定義するのは非常に難しいと思います。ここの紙に書いてありますけれども、幅広く謙虚に、「外務省は幅広く謙虚に外交や外務省に関する意見を拝聴します」というふうに書いてありまして、これは総理もおっしゃっていらっしゃいますし、私もいろいろな意見はお聞きすべきであると思っています。これについて、国が違う、外国、違う国では、そういうことをすべきでないというふうに考えている国もありますけれども、私は幅広くお伺いをすべきであるというふうに思っております。  それで、何が適切で何が適切でないかということの判断を外務省が自らきちんとできるということが大事だと思います。外務省はやはり国益を踏まえて、官僚の立場で何を、要するにその政府の立場で何をいい政策かということを考えていくわけですから、その考える根拠はきちんとしていなければいけない、法律に、当然に法律にのっとっていなければいけないということはもう一番の基本でございますし、それから国際情勢をちゃんと踏まえて、それからそれを分析し、それから出る判断というのが将来の光で見たときにも正しくなければいけないということだと思います。それから、国民に支持されるものでなければいけない。そういった様々、ほかにもあると思いますが、そういった様々な要素を踏まえて正しい判断ができる。これは政府としては非常に難しいことだと思いますけれども、それをやるように自ら磨いていき、勉強もし、情報も取るということだと考えています。  その判断に照らして、違う御意見、それは議論をどんどんすべき御意見であり、その議論をする過程で自分が変わるということであれば、それは変わる場合もあるでしょうし、変わって正しい場合もあるでしょうし、これは様々なケースがあると思います。  ただ、幾つかの要素、例えばそれが非常に圧力を伴った形で行われる、議論の結果生み出されることではなくて圧力を伴った形で行われる、例えば人事と絡めるというようなことは、主張の内容がいかに正しいとしても正しいやり方ではないというふうに思いますし、法律にのっとらないということは間違っていると私は思いますし、様々な要素があると思います。それはその時々のケース・バイ・ケースで考えられる話であって、当事者の間での見方も恐らく違うだろうと思います。  ということで、具体的にこういうはっきりした基準があってこれは不当であるということの判断は、様々な人の見方あるいは歴史に照らしてどうかということであって、具体的に一人の個人が判断をするというのは難しいけれども、大事なことは主観的に何が不当であると考えるかということであると思っていまして、ここで私が書いたことは、これがその最終的な決定になるかどうかということは分かりませんけれども、不当だと考えることについては受け入れない。  それをやるための幾つか具体的な案として考えられることがあると思います。ガイドラインというのも一つあると思いますし、ここに書いてあります。それから、日ごろ、この情報公開の時代ですから、できるだけ情報を公開して周りの方に判断をしていただくということも一つの手段としてはあると思います。それから、その指導層に、政治指導層に報告をしてそこでの判断をしてもらうということもあるかもしれません。  これはこれから議論をしていただく話であり、それから外務省だけの問題ではありませんので、外務省、広くその政と官の関係の問題として官全体で考えるべきでありましょうし、政にもお考えいただきたいことだと私の立場から思いますし、国民の立場からはまたいろいろな意見があると思いますし、ただ、非常に大事な問題であるので大勢の方に御議論をしていただいて、少し時間は掛かったとしても、どういう在り方がいい考え方なのかと、いいやり方なのかということをみんなでコンセンサスを出していく過程が私は非常に大事だと思っていますし、もちろんそこから生み出された結果というのもそれは大事だというふうに考えます。  ですから、私は、何がこうであるべきだということをアプリオリに何か決めるということでこれを書いているわけではないということです。ただ、大事なテーマで、是非皆さんに御議論をいただいて、みんなで議論をした結果としていい結論が導かれるというふうに思っています。  ちょっと長くなりまして、失礼しました。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 大臣がおっしゃるとおり、この政治の圧力をどう見るか、政治の官に対する働き掛けというものをどう見るかというのは極めて難しい問題であると思いますし、おっしゃるとおり、十分な議論を尽くして方法を模索していくということが正しい方向性だと思います。  私は、個人的に言いますと、大臣、外交政策について言えば、政治家が議員としての立場からいろいろ意見を言っていくということは極めて健全だと思っております。それが今回疑惑の対象になっているように、個人の利権とか利得に結び付いたという疑惑を持たれることはいけないのであって、政治家がその外務省のやり方あるいは外交政策についてきちんと意見を言うというのは健全なプロセスだと思っております。我々は、正に直接有権者と接する、現場を見る、彼らの声を聞くという立場にあります。さらに、幾ら有能な官僚であっても、どちらかといえば考え方の中に省益優先というものがありますので、そういう意味からいけば、政治家はより広い視野でこの外交政策についても提言ができるというふうに考えております。  一つ、大変手前みそになりますが、私、外務政務次官になる前にずっとODAの関係に携わっておりました。いろんな委員会でもそうですし、政治家になる前もJICAや国連開発計画の仕事でODAに携わったわけなんですが、政務次官になる前に、あるとき外務官僚の方に来ていただいて一つの提言をしました。ODAを見に行くのは大体政府の予算で有識者とか偉い先生とかジャーナリストとかそういう人たちばっかりじゃないかと、むしろ、日常生活をしている、特に外交から縁遠いところにある、例えば商店を経営して頑張っている女性とかあるいは学校の先生とか、あるいは農家の二代目とか、そういう人たちにODAを見てもらったらどうかということで、一枚のペーパーを作りまして、それを一つのアイデアとして働き掛けました。それが今、このODA民間モニターという制度になっております。  大変僣越ですが、これは私の提言からできた制度だというふうに思っておりますし、今まで、政治家としては大変微力ですが、自分がやってきた中で最も意味のある仕事の一つだというふうにも思っておりますので、是非この議論の中で、政の官に対する、特に外交政策に対する個々の議員の健全な働き掛けを阻害しないような形での議論をお願いしたいと思います。  それに関連して、今のその外務大臣のおっしゃった方針にのっとって、今、外務省内で検討が進んでいると聞いておりますが、政治家が、国会議員が外務省に働き掛けたことについては基本的にこれを記録、メモとして残すと、そしてこれを情報公開の対象にするということについて既に外務省内で検討が始まっているというふうにお聞きをしております。私は、これもおてんとうさまの下で、つまり開かれたプロセスの下で政と官が健全にかかわるという点においては正しい流れかとは思いますが、この政治家の働き掛け、政治家と官僚の打合せというものをメモに残すということについても、これは十分考えなければいけないというふうに思います。  例えば、それをメモに残すということであれば、そのメモの信憑性といいますか信頼性を高めるためには、原則的にはそれを、その話を持ち掛けた政治家とそれを受けた官僚の間できちっとチェックした上でメモを出さなければいけない。ただし、そうしたら都合の悪いことは削られるかもしれません。同時に、道端で話した会話まで全部メモに取るのか、どういう基準でメモに残すのか、あるいは政治家と官僚が話し合った問題の中でも恐らく国益や国家機密に関することもあると思います。そのときにどういう基準でこれを公開していくのか、その基準ということについてどういう検討をなさっているのか、是非大臣にお聞きしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず私は、先ほども言いましたけれども、政治家の方が役所に御意見をおっしゃるということは非常にいいと思っています。それを阻害するつもりは全くない。これは国会でも私申し上げていますけれども、政治家はまず選挙で選ばれた人たちです。ですから、国民の意見が反映されていると、反映されているべきである、反映されていると思います。  他方で、官僚の方は、これは本来広く自ら国民が何を考えているかということに視点を持つべきであるんですけれども、なかなかいろいろな制約があって、必ずしもそれが十分にできているかというとそうではない。政治家の方に御意見をいただくというのは官僚にとっても非常にいい勉強の機会であるわけでして、これがなくなってしまうということは非常に問題だと私は思っています。  それで、そのメモについてですけれども、情報公開法の対象にすることを検討しますということを今の段階書いていまして、情報公開法の対象にすることがいいかどうかということについては実は私は皆さんに御意見を、議論をしていただきたいと思っていますので、検討をするというふうに書いてあるわけでございます。ですから、大いに検討をしていただきたいと思います。  それで、メモにするかどうかということは実は非常におっしゃるように難しい問題だと私は思っていまして、将来的に外交政策なり、あるいはそういう意味では産業政策なり環境政策なり、何でもいいんですけれども、そういったことを世の中に歴史を残していくということを考えますと、メモは必要だと考えます。  例えば、今、山本先生がおっしゃった、正に山本先生がお考えになられた民間モニター制ということを後世の人が勉強しようと思ったときに、じゃそれがどうしてそういうことになったかということについて、何かメモが残っていなければ分からないわけでございまして、そういう観点からは、客観性、歴史その他という観点からメモは必要だと思います。おっしゃるように、メモについての客観性が本当に担保されたメモであるということについての確証も必要でありまして、それをどうやって確保するかということは課題だと私は思っております。  メモにすることによって意見を言うことが阻害をされるということになってはならない、これは基本でございますけれども、そういった幾つかのプラスマイナスを考えて、私は大勢の方に議論をしていただく必要があると思っています。独断で私は決めるつもりは全くございません。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 今の政治家、国会議員と外務省との関係、いわゆる打合せ、対話、会話というものを記録に残すということについては、もう少しその基準についてお聞きしたいこともありますが、時間の関係もあるので次の質問に移らしていただきたいと思っております。  外務省改革については幾つかのポイントがあると思います。  川口大臣も、この指針の中で示されているように、人事の問題、あるいはこの外交機密費に代表されるお金の問題、更には組織の問題、先ほどお答えをいただいた、今お答えをいただいた外交政策決定プロセスにおける政と官の関係の問題というのがありますが、私が地元の有権者の方々とお話をしている中で最も彼らの関心が高いのが外交機密費、正確に言えば外務省の報償費の件だと思います。  これは大臣も十分御認識だと思いますが、極めて難しい問題だと私は思っております。つまり、外交機密費のようなものを持っていない国はないと。これは一つの国が外交を展開するためには恐らく不可欠の要素であるというふうに思っておりますし、私は、これから政府が更にきちんと外交をするためには、もしかしたら外交機密費を増やさなければいけない事態すらあるんじゃないかと思うくらい実はこの情報収集、外交機密費による情報収集みたいなものの重要性も増していると考えております。  ただ、難しいのは、この外交機密費というのは、使途を明らかにできないから外交機密費なんですけれども、同時に、今求められているのは、この外交機密費というものの透明性をいかに担保するか、いかに外交機密費というものがきちっと使われているかということを国民に同時に説明をしなければいけないという言わば二律背反のことを一緒にやらなければいけないというところにこの問題の難しさがあるように思います。  大臣、私はいつも、外交機密費について私が接する有権者の方々に聞くと、外交機密費のことを分かっている方はほとんどいません。外交機密費というのは、外務省が時々仲間と宴会をしたり、あるいはもうちょっと大胆だとそれを使って馬を買ったり、銀座で遊んだりするお金じゃないですかというのが今外交不信に巻き込まれている国民の一般の方々の認識だと私は思っております。  そのときに、私は外交機密費のことを説明するときに出す例はキルギスの人質救出作戦。例えば、キルギスで日本人の人質が捕まっています。こういう方々を救い出すためには、表に出ない水面下のいろんなオペレーションが必要ですよと。こういうことに外交機密費が必要なんですと言うと随分大勢の方が分かってくださるんですね。  私の質問はどういうことかといいますと、外交機密費はもちろん使途を明らかにできないお金ではあると思うんですが、この際、もちろん示せないところと示すところあると思いますが、外交機密費の重要性を正面から国民に訴えるために、もう少し分かりやすく外交機密費のことを説明したらどうかと私は感じています。  今までの外務大臣の中で外交機密費の使い方に触れた方はほとんどおりませんが、私がお仕えをしていた河野外務大臣の時代に、外交機密費の言わば大きな三つの類型ということで大臣が示されたことを記憶しております。  たしか一つは、人脈の形成も含めた情報収集に使うんですよと。もう一つは、外交交渉を円滑にさせるために使うんですよと。もう一つたしか河野大臣がおっしゃっていたことは、国際会議とか、そういうものを開催することに使うんですよというふうにおっしゃっていたようなんですけれども、私は、川口大臣がここを更に踏み込んで、もう少し細かい類型、その使途は明らかにできないということは説明しつつ、しかしながら会計処理についてはかなり領収書を取ってやっているということも説明しつつ、しかし例えばもうちょっといろんな類型があると。  例えば、ある国に行ったと。大使がそこで政治経済の情報を集めたいので、政治経済に精通している方を呼んで一週間に一遍レポートを提出してもらうと、そのレポートに対して支払うお金もありますと。あるいは、大使がレセプションをするときにその国の有識者を呼んで会合をやります、そういうインフォーマルな会合の中でいろんな情報が取れるんですと。こういう形で、川口類型みたいなものをもう少し細かい形で国民に提示するべきではないかと思います。  そこは、もちろん使途を明らかにできないということを正々堂々と議論として展開しながら外交機密費の重要性を訴えていくという私は戦略を外務省は取るべきだと思いますが、その点について少し簡潔に御意見を伺えればと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) おっしゃる意味はよく分かります。  二つあると思うんですけれども、一つは報償費自体への理解を深めるということと、それから報償費の使われ方が適正であるということについていかにそれを国民に納得していただくかと二つあると思うんですけれども、まずその適正に使われ、二つは密接に関係していると思いますが、国民に適正に報償費が使われているということについて納得をいただくという観点からすると、外務省において起こった不祥事件については、実はこれは外務省は自らそういうことを起こしてしまったことによって国民の理解を難しくしてしまったという意味で、非常に責任を自ら持つべきだというふうに思います。これについては、現在、十万円以上の報償費については副大臣以上が決裁をするということで、私も今極力見ることにいたしておりますけれども、そこで初めて報償費というのがかくも重要なもので、かつ必要なものであるかということについてよく分かってきたということでございます。  それから、報償費に理解を求めるということは、これは報償費のみならず外務省のやっている様々な仕事について国民の理解を得るための努力は、私は一人の国民として今まで見てきたその感覚からいうと十分でないと思っておりまして、これはタウンミーティングを今度四月の七日にいたしますけれども、それを皮切りに何回かやりたいと思っていまして、そういう国内向けに外務省の仕事を、努力していただく一環としてこれも当然出てくると思いますので、その中で御質問に答える形でやっていきたいと思っています。  類型、河野大臣の類型についてお話がございまして、私もそういう河野大臣が本当に見事な類型を作られたというふうに思いますけれども、私がそれを超えるものができるかどうかは少し私自身考えてみたいと思いますが、いずれにしても、おっしゃるように理解を深めるという作業、努力は是非しなければいけないと思っています。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 大変御丁寧にお答えをいただいて恐縮です。  実は、外務省改革については、ほかにも組織の問題あるいは人事の問題等々あるんですが、だんだん時間が残り少なくなってまいりましたので、最後に少し手短に申し上げたいと思うんですけれども、この週刊文春の私の提言の中で、私は、こういう組織については提案をしました。外務省を一回チャラにすると。外務省という役所を一回解体する、そして同時に大臣の古巣でもある通産省、今の経済産業省も一緒に解体すると。経済産業省というところは極めて有能な、はしっこいといいますか、極めて鋭い官僚といいますか人材の多い場所ですけれども、私は経済産業省自身の役目は終わりつつあると思っております。今のその状況からいくと、政府が産業政策を主導するという必要性もないと。  私は、経済産業省はアイデンティティークライシスに悩んでいると勝手に思い込んでおりまして、それならいっそのこと両方の役所を一回なくして、ほかの役所からも必要な部分を引っ張ってきて通商と外交をくっ付ける外交通商省を作ったらどうかという提言をいたしました。これは決して、韓国で今、外交通商省が機能している、あるいはオーストラリアで外交貿易省が機能しているということを考えれば、細かいことは書きませんでしたが、決して荒唐無稽な私はアイデアではないというふうに思っております。  大臣、これを書いた後、私は経済産業省とか外務省のいつもお付き合いをしている若い官僚が、みんな飛び込んできてやめてくれと言うと思ったんですが、実は反応は全く逆でして、ある経済産業省の若手の幹部が来まして、望むところであると。例えば、細かいことはいろいろ技術的な話はあっても、こういうことで競争ができるんだったら望むところである、十分旧通産省にも大使をねらえる人材はいるという話でしたし、先般お話をしたある外務省の首席は競争させてほしいと。もし、経済産業省の中でもセンスのある人がいたらどんどん大使になってもらってもいいと。つまり、キーワードは健全なる競争をさせてもらえれば望むところですと、こういうことでした。  この点についてまず大臣の所感を簡単、本当に簡潔に伺って、もう一つだけ、北方四島の支援委員会、これについては、ちょっと長官への質問の時間がなくなりますので控えますが、この支援委員会についても根本的に見直すと。この国際機関を使って、すなわち両方の領土でない北方四島にODAではないお金を送るというのは、これは一つの外交戦略ではありますけれども、この北方四島の支援が始まったときの根本に返って、例えば人道的支援、食糧支援、医療支援、インフラについてはしばらく、日ロの間の政治的枠組みができるまで控えるというような根本的な見直しをしていただきたいということも申し添えて、前半の通商外交省についての大臣御自身の所感を簡潔に、申し訳ないんですが、お答えをいただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) いろいろ私も思うことがあるものですから、ついつい長くなってしまって申し訳ございませんが、外務省をまず解体をするぐらいの発想でということは、私はおっしゃるとおりだと思います。今、そういうベースに立っての発想が必要だと思います。  その上で、どういう形でどことくっ付けるのがいいかというようなことについては、私は必ずしも、これは様々な意見があって、私はおっしゃることと、直接賛成はいたしませんけれども、官僚の立場で健全な競争が非常に必要だという意見が出るというのは私は大変に健全なことでいいと思います。これも様々な意見、これは外務省、経済産業省だけではなくて、例えば環境省と林野庁とか、いろいろな意見が今ありますけれども、やっぱり様々な御議論があって、その上で議論がまたいずれかの将来、次の政府の改革という形でうまく結実をするという性格の問題であろうと思います。大いに議論が必要だと思っています。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 ありがとうございました。  今、大臣に御質問した発言の中で、北方領土が両国の領土ではないという不正確な発言がありましたので、訂正をさせていただきたいと思いますが、北方領土は日本の領土でありながら、実質的には日本の行政権が及ばないエリアであるというふうに訂正をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。  中谷長官、大変お待たせをして本当に申し訳ございません。ちょっと残り時間も少ないんですが、長官には最後に一問だけ御質問をさせていただきたいと思います。  個人的には、先般も私の政治セミナーに来ていただいて御発言をいただきましたが、新世代の総理を目指して頑張っていただきたいということを一言だけ申し上げたいと思います。  長官、今、今国会に政府から有事法制の整備に関する法律が出される、こういう方針になっております。これについて、先般、たしか二月の初めだったと思いますが、政府から与党に提示された今回の有事法制整備のイメージ図というのを今日持ってきたんですけれども、これによりますと、包括法みたいなものが一つあって、それに加えて、何十年も議論してきた第一分類、第二分類、すなわち自衛隊の行動の円滑化の法律とセットにして、これをとにかく今国会で仕上げよう、こういう方針のように思います。  政府から与党に提示された整備の法律の書き方を見ますと、武力攻撃事態法というふうになっております。これについては大臣も御存じのとおり、もう少し大きな有事というものをコンセプトでとらえるべきではないかと。例えば、今回別途検討するということになった大規模テロとか、武装工作員とかサイバーテロ等の事態も含めた、あるいは大規模災害、そういったことも含めた形で、むしろ緊急事態法的な形で整備をするべきではないかという議論もありますが、今回政府の方でこれをむしろ武力攻撃の事態に絞った形で提案をされ、これを審議にかけたいと思っておられるその方針、真意について大臣の御意見を伺いたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 委員おっしゃるとおり、国家の緊急事態というものの中に、やはり災害とか大事故とか、また外部からの侵害などがあると思います。すなわち、国家と国民の安全が脅かされる事態ということで、現在内閣においてこれを検討いたしておりますけれども、防衛庁としましては、とりあえず侵害の事態に武力攻撃による事態と武力攻撃以外の事態というものがありまして、いわゆる有事法制というのは武力攻撃の事態を対象とするものでありますけれども、これが十分にまだ整備されていないという観点で検討いたしているわけであります。  御指摘の大規模テロとか武装工作員の侵入につきましては、武力攻撃に該当するケースと該当しないケースがございます。武力攻撃に該当するケースということにつきましては視野に入れて検討をしておりますけれども、武力攻撃に該当しないケースにつきましては、現在内閣官房を中心に、この武力攻撃の事態の法律整備と並行しつつ、関係省庁との連携の在り方を含めて、法律面また運用面など、多角的な観点から検討が進められているというふうに聞いておりますけれども、私といたしましては、総合的に項目として盛り込み、検討すべきだというふうに思っております。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 今、大臣の方から改めて政府の御方針を伺ったんですが、私が感じるところで言うと、特に自衛隊の行動の円滑化、第一分類と第二分類というのは、言わば不良債権みたいなものだというふうにきっととらえられているんじゃないかと。何十年も約束をしながらちっとも進まないと。とにかく、今、有事に対して、九・一一の事件等々もあり、あるいは不審船の事件等々もあり、世論の関心が非常に高いところ、つまり株が高いときにとにかくこの不良債権をまず処理しないと先に進めないと。ホームベースは同じ目標であっても、とにかくまずイチローみたいにヒットを打って一塁に出ておこうと、こういうような恐らくスピード等も考えた御方針なのかなという感じはしておるんですが。  ただ、一方で私がちょっと懸念しますのは、この包括法というものは、階段があるとすると、この有事の法制を整備するという頂上からざっと見渡した風景について、これを国民に説明するという多分構図になると思うんですね。そうすると、今起こっていない武力攻撃みたいなものについて十分認識が国民にあるかと。むしろ、その武力攻撃というような事態に行くまでの階段の下の方、すなわち、もっと身近な、今起こっている不審船の事件とかテロとか、あるいは大規模な地震、災害、そういうところも一緒に議論することによって、頂上から見る景色、これについての説得力を増やして、より国民に分かりやすく説明ができるというふうにも考えておるんですが、その点については、大臣、どのようにお考えになりますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) やはり、両面からの作業が必要だというふうに思います。  前者は、非常に見えやすい、分かりやすい点での検討でありますし、後者の場合は、有事事態という認定を受けた大変最終的な国の緊急事態であって武力攻撃が起こった場合の対処ということで、これは国の根幹にある問題に対して国家がどう対処すべきかということを整備する問題でありますので、両方の事態の整備が必要だというふうに思っております。

山本一太自由民主党・保守党

○山本一太君 大臣のお立場はよく分かりました。  いずれにせよ、自衛隊の行動の円滑化というのはこれまで随分長い間議論をしてきた課題であって、他の国民の安全整備とかあるいは国際人道関係、米軍の行動の円滑化というのは、これはかなり時間を掛けて議論をしなければいけない。まずスピードの問題等々もありますし、まず一塁に出ると、こういう発想については私は反対するものではありません。  ただし、大臣に是非検討していただきたいのは、こちらの包括法の中に何らかの工夫をして、いわゆる大規模テロ、武装工作員、武装不審船、こういったものも含めて、すなわち、こういう理由によってとにかくまず第一分類、第二分類がありますと。しかし、こういうことにもいずれかかわってくるので、この法案は結局修正が必要だ等というのは書く必要はないと思いますけれども、そういうものを含めた上で、ある程度国民に分かりやすい形でうまく包括法の中にその点を含めると、そうすれば、かなり党内の議論も一致して同じ方向に進んでいけるのではないかというふうに思いますので、是非ここのところについては御一考いただければと思います。  以上をもちまして、時間になりましたので私の質問を終わり、福島議員に渡したいと思います。  ありがとうございました。     ─────────────

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に外務大臣官房審議官黒木雅文君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 自由民主党の福島啓史郎でございます。  冒頭、川口外務大臣には、官、民、政と三つの世界を経験されたその貴重なキャリアを生かして御活躍されることを期待しておりますことを申し上げたいと思います。  今日は、先日行われました川口外務大臣及び中谷防衛庁長官の所信に対します質問を行いたいと思います。  まず、外務大臣に対してでございますが、我が国の外交の基本戦略についてお聞きいたします。  我が国の外交の基本戦略でございますが、戦後から冷戦にかけてはこの基本戦略は、我が国といたしましては、西側陣営に属して経済大国であり、かつ軍事小国であるということを目指すということではなかったかと思うわけでございます。このことはおおむね成功したわけでございますが、冷戦消滅に伴いまして、これに代わる基本戦略が求められたわけでございます。  これに代わる基本戦略として外務省が採用したと思われますものは、一つは北方領土の返還であり、二つ目には国際連合安全保障理事会の常任理事国を目指したわけでございます。特に私は、後者につきましては、そのこと自体は基本戦略とは言えない。つまり、常任理事国になって何をやるかということを明確にしない限り基本戦略とは言えないというふうに考えるわけでございます。  経済企画庁長官もなされた堺屋太一氏は、新しい外交基本戦略として、日米太平洋同盟を基軸として難民なき世界を樹立する、そのリーダーとなるというふうに提起をしておられ、かつ具体的に、対外援助は難民解消に集中すると。また、外交人事を一新し、主要大国大使の半分は外務省出身者以外とするということ。さらに、自衛隊につきましては建設・殖産・技術集団を設立するということ。また、国連を安全保障理事会中心から経済社会理事会中心に改組するという運動を行うなどを提言しておられます。  こうした堺屋太一氏の掲げる新しい外交基本戦略及び具体的な提言につきまして、外務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この前、参議院の外交防衛委員会でも申し上げさせていただいたことですけれども、私は、外交の目標として我が国が追求すべきものというのは、自らの安全と繁栄の確保であると考えています。そのためには、国際社会の平和、安定、それから繁栄が実現するということが不可欠だと思っております。  このような目標をいかに実現をしていくかということでございますけれども、堺屋先生もおっしゃっていらっしゃることですけれども、同盟国である米国との関係、これを基軸としていく、これは従来から全くそのとおりだと思っております。さらに、近隣諸国、中国ですとか韓国ですとか、あるいは更に広くASEANですとか、そういった国々との間の関係を強化をしていくということが大事だと考えています。  さらに、堺屋先生、難民というふうにおっしゃっていらっしゃいますけれども、多分シンボリックな意味でおっしゃられたのではないかと思いますが、現在、国際社会において様々なグローバルな問題があると思っています。これらを私は、昨日、日本記者クラブで講演をする機会をいただきまして、国際社会の直面する課題ということでは二つ申し上げておりまして、国際社会の平和と安定への重大な挑戦であるテロ、大量破壊兵器、あるいは紛争の問題、これは不安定要因でございますので、これに対応する必要があるということが一つと、さらに、貧困、難民、環境破壊、感染症といった人間そのものの存在に脅威を与える諸問題、これに対応していくということの二つが、より広い国際社会の直面する問題として存在をしていて、これらに対して積極的に対応していくということが必要であろうと考えております。  こういったことを行いながら、目標である日本社会の、日本の安全と繁栄を確保するということを行いたいというのが私の基本的な考え方で、多くの部分、おっしゃられた堺屋元長官の御意見と共通するところがあると思っております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 今、大臣の言われた所信表明、我が国の安全と繁栄を確保するということが基本である、これはもちろんそのとおりだと思います。ただ、問題は、それを実現するために、それを確保するためにどういう基本戦略を立てるかということだと思います。  私は、堺屋太一さんの意見も参考にしながら、我が国の外交の基本戦略といいますのは、昨年の九月十一日以降に明らかになったこと、明白になったこと、つまり、第一は日米同盟を基軸として世界の安全保障の取組に貢献していくということ、第二に、その世界の安全保障と裏腹の、表、裏の関係にあるわけでございますが、飢餓の撲滅、また貧困の撲滅、また環境破壊の撲滅、これを推進する世界のリーダーとなるということ、この二つを基本戦略とすべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 正に委員がおっしゃられた外交の基本戦略の考え方に私としても基本的に賛成でございまして、先ほど申しましたように、米国との同盟関係を基軸とし、近隣諸国との関係を強化をし、そして今申し上げたような国際社会の直面する問題、二つ申し上げましたけれども、そこに積極的に対応していくということが私の基本的な考え方でございます。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 次に、外務省改革、開かれた外務省のための十の改革につきまして御質問申し上げます。  大臣は、なられて早急にまとめられたわけでございますが、必ずしも具体的な姿が見えてこないわけでございます。もちろん、各論は変える会でもって議論していくということだと思います。  それで、その冒頭、第一項目といたしまして、不当な圧力の排除というのがあるわけでございます。私は、もちろん不当な圧力を排除していかなきゃならないわけでございますが、逆に言えば、そうした圧力を受けやすい体質が外務省にあったんじゃないか、そのことの反省はどうなっているんだろうかということが第一点でございます。  それで、第二点目は、したがって一番重要なことは、先ほどの質問と関連するわけでございますが、日本としての外交戦略をちゃんと立ててその実現に向けて外務省職員は精一杯努力するという、その意識を全員が持つことが必要だと思うわけでございますが、どうでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 二つともおっしゃるとおりだと考えます。  まず、外務省が、何で外務省がそういう形で不当な圧力にああいう形で対応する結果になったのかということについては、私は、国民の目から見て分かりやすい説明が必要であり、みんな不思議に思っているわけですから、外務省の職員はこれをきちんと反省をし、総括し、そのプロセスを経て再発がないというところに行くんだろうと思っておりまして、これはおっしゃるように必要でございまして、きちんとやりたいと考えております。  二番目に、戦略を立てて努力をするということもおっしゃったとおりでございまして、外務省の改革は、強靱な外交を展開をすることができるようになるために、外務省への国民の皆様の信頼を回復するために行うものでございます。それを、したがって外務省の改革始めにありきと私は考えておりますけれども、それがうまくできるということは、正におっしゃったような戦略を立てて立ち向かって外交を強靱に展開していくということになるというふうに思っております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 この十の改革の中にも触れてありますし、また先ほど堺屋太一さんの提言にも触れたわけでございますが、今、Ⅰ種試験の採用、外務省採用者二十人程度だというふうにお聞きしていますが、今までだとその大半は、ほとんどと言っていいほどの方は大使になるわけでございます。  私は、アメリカに倣って、大使は国会での公聴会と資格審査を行う公聴会審査制度を導入すべきだと考えるわけですが、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず、大使への登用について、外務省のⅠ種以外の、Ⅰ種といいますか、外交官試験を通った人間以外の人を多く登用することは大事だと思っておりまして、それは、この八月までに、それも含めて十人程度をめどに人事を、外部からの登用をいたします、本省の局長も含めてということは発表させていただきましたし、これからもそれはやっていきたいと考えております。  それで、国会の承認にするかどうかということですけれども、世界的に見ましたときに、確かにアメリカはそういう制度を取っていますけれども、アメリカ以外にはそういう制度を取っていないというのが現実であるわけです。議院内閣制を我が国としては取っているわけでございまして、この憲法体制の下では外交関係の処理は内閣の職務権限とされております。これは憲法七十三条にそういうふうに書いてございます。  したがいまして、閣議決定の手続を経て内閣が大使は任命するということになっておりますが、仮に大使の任命を国会の承認を必要とするということにした場合に、国会の日程次第では、これはアメリカで現実的に起こっていることでございますけれども、大使の任命手続に要する期間が非常に長くなるということが考えられます。この場合に、流動的に国際情勢は動くわけでございますので、そうした推移に応じて大使人事を機動的に行うということ及び相手国との関係でも問題が生じるのではないかと考えます。  さらに、これは内閣の意を受けて正に外交をやるということで、外務省を含む内閣の意を受けて外交をやるということでございますから、そういった意味で、内閣が適切であると思う人間を任命できるということがまた大事かというふうに考えております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 問題は、今お聞きしたわけでございますが、仮に国会承認でなくても、例えば内閣でこういったような審査制度を設けるなど、特に民間人の登用を含めて御検討いただきたいと思いますし、また職員の資質の向上を図るためのいろんな意味での人材交流、人事交流を進めていただきたいと思います。  次に、日ロ交渉につきましてお聞きしたいと思います。  三月十三日の日ロ次官級協議におきまして、ロシア側は同時並行協議を否定し、日本側もこれを受け入れたと言われているわけでございますが、その事実関係をお聞きいたします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 三月の十三日でございましたか、次官級の会議がモスクワで行われました。この場では、双方が双方の、二島の返還の議論とそれから二島の帰属の議論の二つについて日本側は提起をさせていただいたわけでございまして、双方が基本的な立場について意見を述べ、それについて政府は、双方は相互に理解をした、双方の立場について理解をしたということでございますけれども、日ロ両方の国は、それぞれの国は、この問題について、平和条約の締結について、すべての問題を議論していくということについては合意をいたしておりまして、基本的にそういうことで、今後具体的に、実質的に議論を進めていくということだと考えております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 しかし、同時並行協議というのは、要するにロシア側にとっては非常に、まあ要するに国内事情もあるわけでございますが、受入れ難いということを言ったと思います。それは、そうした発言は今回の鈴木宗男議員の問題と関連があるのかどうか、それについてはどうでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 昨年の十月の上海での首脳会談以降今日に至るまで、日ロ間の協議の形式について明確な形での合意があったわけではございません。我が国にとって重要なのは議論の形、形式ではなくて内容でございまして、先ほど申しましたように、十三日の次官級協議においては、我が方からは歯舞、色丹の議論と択捉、国後の議論について提起をさせていただいた、提起をしたところでございます。  鈴木議員の問題につきまして、これは十三日の午前に、ロシア国家院の政府の時間でイワノフ外務大臣が、北方領土問題に関する説明の中で、本件は日本の国内問題であると、鈴木議員の問題については述べていらっしゃいまして、我々の関係は、平和条約も含めて、個々の出来事や状況に影響されるものではないというふうにイワノフ外務大臣は述べています。したがいまして、鈴木議員をめぐる問題が平和条約締結交渉に影響は与えたというふうには受け止めておりません。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 二〇〇〇年までに平和条約を締結するというクラスノヤルスク合意の期限は切れたわけでございますね。それでもって、今回、同時並行協議と。いわゆる同時並行協議というのは、言わばお互いにそのことは触れないと。あらゆる関心、両国の関心事項について協議するということになっておりますが、いわゆる同時並行協議というのは言わなくなったということでございます。特に、最近、ロシア下院は領土問題の打切りを大統領府に申し入れていると、申し入れたということも聞いております。  この日ロ交渉につきまして、新しい枠組みが必要になってきていると思うんですが、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ロシアの国会がそのような決議をしたということは私も承知をいたしております。それについては、今後とも関心を持ってフォローをしていきたいと考えております。  ただ、ロシアの政府の立場は国会のその立場とは異なっておりまして、先ほど申し上げましたように、平和条約の締結問題に関係するすべての問題を議論していきましょうということで日ロ両政府の間で合意はあるわけでございます。  我が国といたしましては、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本的な方針にのっとって、今後とも精力的に交渉をしていきたいと考えております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 我が国の対応といいますか、態度、方針は正に大臣のおっしゃったとおりだと思います。  それで、期限、西暦二〇〇〇年という期限がなくなって、また新たな期限を設定してそれに向けて議論していくのが望ましいというふうに思うわけでございますが、ロシアの方はそこまで、まだそういう状態にないというのが現実だと思います。  そうしたこととも関連しまして、今回不透明さが指摘されております北方四島の支援委員会、これを廃止すべきだと、新しい枠組みを作るまで廃止すべきだというふうに考えますが、これについてはいかがお考えでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 支援委員会につきましては、この業務の在り方に関しまして、今回の私どもの調査の結果でもそのように申し上げているわけでございますけれども、種々の御批判をいただいております。種々の問題点があったということでございますので、この御批判あるいは調査の結果を踏まえまして、透明性を高め、適正さを一層確保していくように、制度の改善策を早急に作成をしてこれを実施していきたいと考えております。  支援委員会は、ODAの対象国ではないロシアに対する支援を実施する枠組みでございまして、北方四島支援のほかにも、ロシアに対する人道的な支援及び市場経済化移行についてのロシアの努力について技術的な支援を行っていくということも含んでいるわけでございます。こういった支援につきましては、ロシアからも高く評価をされていますので、支援自体の意義というのは私は大変あると思っております。  したがいまして、支援委員会の存在意義は大きいものであると思います。今後は、これをその本来想定されたような望ましい形でこれが動くように私としても努力をしていきたいというふうに考えております。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 北方四島支援委員会につきましては、要するに、透明性を確保しかつ正に日ロの国際機関であるということを明確にした運営をお願いしたいというふうに思います。  次に、日朝交渉と拉致問題につきましてお聞きします。  まず、警察庁にお聞きいたしますけれども、有本恵子さんの件を含めまして、今まで八件、十一名の方が拉致されたということが確認されているわけでございます。そのほか、先日の八尾証人の法廷での証言によれば、さらにその他に二人の拉致者がいるということでございますが、そうした事実を確認しているのか、その事実関係をお聞きします。

芦刈勝治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(芦刈勝治君) ただいま御指摘の、そのような報道があることにつきましては私ども承知をしているところでございますが、私ども警察におきましては、拉致に関して大変様々な情報があります。それらを入手しまして、必要な捜査を鋭意行っているところであります。しかしながら、その具体的な捜査の内容につきましては、捜査にかかわることでございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと存ずるところであります。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 そういう証言があるわけでございますから、もちろんこういう形でオープンな形で発言されることは難しいかと思いますけれども、十分調査をして適切に対応していただきたいと思います。  それで、外務大臣にお聞きするわけでございますが、一九九九年末にこの拉致、被拉致者、被拉致者を行方不明者という形に言い換えております。こうした言い換えは、私は本来おかしいと思います。日本が北朝鮮側に妥協してそういう言い方を、行方不明者という言い方を受け入れることは、私は問題があると思うわけでございます。  それで、今後の日朝交渉の中で、どうこの拉致問題を取り上げていくかということが一点。  また、二点目に、この拉致問題は広く諸外国にそうした問題があることを伝える必要があると思います。先日のブッシュ大統領の訪日の際に慌てて自由民主党としてこういうパンフレットを作ったわけでございますが、こうしたパンフレット、英文でのパンフレットを在外公館を通じて各国に説明に行くなど、取組をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず、最初の拉致問題、今後どのように取り上げていくかということでございますけれども、私も拉致された方の御家族、何人かの方にお会いさせていただきましたけれども、本当に御家族の心の思い、御心痛を思いますと、本当に申し上げる言葉がないわけでございます。  この問題につきましては、政府は、国民の生命にかかわる重大な問題であるということで、国交正常化のためにはこれは避けて通れないということを北朝鮮側にも今まで伝えてきておりますし、日朝国交正常化交渉等の場で北朝鮮側の真剣な対応を粘り強く求めてまいりましたし、今後ともそういう方針で行いたいと思います。  拉致問題をどの程度諸外国に伝えているかという二番目の御質問でございますけれども、これは先月の日米首脳会談においても、総理から、あるいは私から、外相会談の場合には私から拉致問題等の日朝問題の解決を目指したいということを申しております。さらに、昨年五月のASEM外相会合、七月のARF外相会合及びG8の外相会合等の場で日本から拉致問題を取り上げまして、その結果、これら会合の最終文書等には、北朝鮮に係る人道上の問題、問題に対する懸念及び北朝鮮側の建設的な対応への期待が明記されているわけでございます。  中国、ロシアとの間でも、従来から機会があるごとに北朝鮮をめぐる諸問題について協議を行ってきておりまして、こうした協議において我が国政府から拉致問題についての立場を繰り返し説明をいたしております。  いずれにいたしましても、外務省といたしましては、引き続き関係省庁と緊密な連携を取りつつ、今後、日朝国交正常化交渉等の場で北朝鮮側の真剣な対応を粘り強く求めていく所存でございます。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 次に、WTO農業交渉につきましてお聞きいたしたいと思います。  我が国提案は、農業の多面的な機能あるいは食糧安全保障等、原理原則を盛り込んだ提案をしているわけでございますが、交渉はいよいよ第二ステージに入ったというふうに思うわけでございます。その第二ステージは何かといいますと、来年三月までに交渉のモダリティーを決めることになっているわけでございます。  したがって、この第二ステージにおきますモダリティーの論議に十分対応するように我が国の提案を、この農業の多面的機能あるいは食糧安全保障等から導き出されるモダリティーの提案を、具体的な提案を用意し、しかるべきときに提出、提案するべきだというふうに考えますが、大臣の見解をお聞きいたします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 我が国といたしましても、モダリティーに対する考え方、方針を整理していく必要があると考えております。  ただ、その中で、モダリティー提案を提出するかどうか、その内容をどのようなものにするかなどについては、議長やWTO事務局、各国の対応も見つつ、検討をしていきたいと考えます。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 来年三月という交渉時期に十分間に合い、かつ十分我が国の国益が反映されるような形で準備及び提案をお願いしたいと思います。  次に、中谷防衛庁長官にお聞きいたしたいと思いますが、まず、長官の所信表明の中で温かい自衛隊というふうに言われておりますが、もちろん温かい自衛隊もいいわけでございますが、私といたしましては、国民から頼りになる自衛隊というのが重要だと思うわけでございますが、いかがでしょうか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私が考える温かい自衛隊とは、国民に対して温かい、すなわち国民のニーズにこたえ得る、頼りにされる自衛隊という意味でありますし、国際貢献についても、国際ニーズにこたえられる自衛隊、そのような、PKOにしても多国間協力にしても、国際社会の協力に応じ得る実力と体制を備えておかなければならないという意味で申しております。  自衛隊も創設五十年になりまして、国の人的財産としてこの組織はいろんな面で国民生活、また国民の福利に活用すべきでございまして、そういう意味で申しているわけでございます。それを実行するには何よりも精強であらなければならないのは当然の前提でありまして、これからの自衛隊には、精強さに加えて国民に対して温かくあってほしいという意味で申し上げている次第でございます。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 最後に、有事法制について上野内閣官房副長官にお聞きしたいと思います。  まず、有事法制の検討状況、今国会に出すのかどうか、まず第一点、お聞きしたいと思います。  それから第二点目といたしまして、このいわゆる包括法の中の総則的規定というものは諸外国では憲法に盛り込んでいる国が多いわけでございますが、今回の包括法で規定をし、憲法で定めないというその理由は何かというのが二番目でございます。  それから三番目には、武力攻撃事態ということがそもそもこの有事法制の中心的な概念でございますが、この武力攻撃事態というのは、武力攻撃後の事態のみならず、事前の武力攻撃の差し迫った状態も含まれているというふうに考えるわけでございますが、そういう理解でよろしいかどうか。  それから四番目には、この武力攻撃事態への対処は、当然のことながら自衛隊が中心になるべきだというふうに考えますが、また、日米安保条約との関係で米軍の協力を得て対処するということをこの法律の中に盛り込まれるというふうに考えておりますが、そういうことでよろしいかどうか。  その四点をお聞きしたいと思います。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) まず、今国会に出すかということでございますけれども、今調整をしておりまして、今国会に出す予定でございます。全部ではございませんけれども、そういうことでございます。  それから、憲法ですね。これ、ドイツ等はそういう憲法にきちっと書いてあるということでございますけれども、現実に今憲法を改正してというのは、いろいろ憲法調査会その他でもう議論はされておりますけれども、今国会でということになりますと、やはり憲法の枠内でということで議論を進めております。  それから、武力攻撃に後、武力攻撃の後にということだけじゃなくて、やはり武力攻撃が差し迫った場合の対応についても検討の対象にしている必要があると思って対象にしております。  それから、自衛隊だけでなくて米軍についてのお尋ねもございましたけれども、これは日米安保条約の第五条で、日米両国が共同して外部からの武力攻撃に対処をするということが書いてございますので、当然、自衛隊と米軍が共同で対処することも念頭に置いて詰めておる次第でございます。  以上です。

福島啓史郎自由民主党・保守党

○福島啓史郎君 質問、終わります。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私からお尋ねいたします。  川口大臣、中谷長官、連日、本当に御苦労でございます。予算審議が佳境に入っておりまして、もう何日も休む暇もないということで、お二方とも、なお上野副長官も同じことでございますけれども、そういうお立場で頑張っておられるということでございますので、本日もまた一日この委員会にお付き合いを願うと、大変なことだろうと思いますが、考えてみますれば、今や二十一世紀の初頭、新しい時代の国の基本と言ってもいい外交、防衛の在り方がどうあるべきかと、これは今世紀百年間の日本の歴史を占う上でも大変重大な役割をあなた方お二人は担っておると。いつもついでになりますけれども、上野副長官も同じことでありまして、大変な重職を担っておるということだろうと思います。どうか、そういうお気持ちで、老骨にむちを打つと言うと怒られるかもしれませんが、そういう気概を持って頑張っていただきたいと私から最初にお願いしておきます。  そこで、外務省の問題をまず取り上げ、外務省の問題をまず取り上げさせていただきます。  今や外交問題、国の本当の大問題のようにして連日取り上げられ報道もされておると、こういう時代であります。外務省改革というその問題の重要性もあるのでありましょう。最近ちょっと気になりますることは、何か、人名を略称いたしますけれども、眞紀子、宗男のバトルと、そこから始まって、最近は宗男議員の問題と、あれは大悪人だと、こういうふうな世論も形成されつつあると。あれ、しかし外務省はどうしたんだろうかと。あんな政治家にあれだけやりたい放題のことをやらせておいて、これは持ちつ持たれつの関係で、言うならば、私の専門語で言えば共犯関係だと。主犯は宗男議員かもしらぬが、外務省は共犯ではないのかと、こういうふうに世間は見ておったら、いつの間にか外務省は被害者の方に立場がすり替わってしまったと。悪いのはあいつと、こちらは被害者と。そして、何か文書もそれに従っていろんな文書が出てくる。読む国民は皆、けしからぬ、けしからぬ、それにしてもひどいものだと、こう言って宗男議員を非難をする。  肝心かなめの外務省改革、外務省のあるべき姿がどうなのかという議論がおざなりになっていくような気もしているものですから、この機会に、一体、今回の紛争を通じて外務省がどういう対応をしてきたのか、どこに問題があったのか、これからどうあるべきかと、そういうことを取り上げてお尋ねしていきたいと。どうか、率直な意見を承れば幸いに思います。外務省改革ということを川口大臣も高らかにうたい上げているようですから、その妨げとなることのないように、虚心坦懐、あるべきことをきちっと話をしていただければと、こう思います。  そこで、最初に、これは改革とはちょっと関係ないんですけれども、田中大臣がお辞めになって新しくあなたが大臣になって、普通は大臣が交代すると事務引継というのをやるわけであります。この事務引継、大変重大な問題を持つ。役所なんかは、上は大臣から下は末端の職員に至るまで、ポストが替わりますときちっと引継ぎをする。前任者が、やあ御苦労さま、今度、この問題、この係についてはこういう問題があると、こういうことをきちっと引継ぎをする。引継ぎ書なんて、あれは形式なんですね。やっぱり会って口頭で、書面には書けないけれどもこういう問題があるんだよと。  例えば、局長が替わりますと、前任者の局長は、この局には五人の課長がいると。筆頭課長のA、あれは非常に人付き合いが良くて人の気をそらさないと、いかにも優秀なように見えるけれども実はそうではないんだと、変なやつなんだよと、何か女性問題もあるようで、機密費を使い込んでいるうわさもあるぐらいだと、用心したまえよと、前任者がこういう話をする。それからB課長、あれは本当におとなしくて、いるのかいないのか分からぬような、そういうふうにも言われているけれども、いったん緩急あると本当に頼りになるやつだと、自分は何回危急を救われたか分からぬと、君もそういう目であの男を大切にしてやってくれと。  こういうことが本当の意味での引継ぎで、これはどこでも、会社でもやっていることなんですよね。やらなかったのは、今まで日本の歴史始まってあなた一人じゃないかと、私はそう思っているくらいで。  何か新聞報道によると、田中大臣、前大臣の方から引継ぎをしたいと申出があった。これもおかしいんですよ。本当は事務当局が両方の都合を聞いて、場所、時間を設定して、お二方がお会いして引継ぎをする。そういうことを一切やらないんですね。外務省って不思議な役所ですよ。  あなたは、私の前任は小泉さんですと。確かに法律的な形式、三日か四日、小泉さんが事務取扱をしておりましたからね。しかし、日本の常識でそんなものは前任と言わないんですよ。あなたも長いこと役所におったから、よく知っているでしょう。ある局長が急に異動すると、その後任が決まらないということ間々あるわけですよ。そうしますと、大臣や次官が事務取扱と、これは形だけで、三日間なら三日間判こをついておしまいと。だれもこんなものは局長とは思ってもいない、事務取扱だからちょこっと書類を持っていくという、それだけのことなんですよね。  小泉さんだって現に外務省のことなんか何も分かっていない。分かっていないと言うと怒られるかもしれませんけれども、実際は細かいことまで何も御存じない。それは当然ですから、総理大臣ですから。あなたの前任はだれが考えたって田中さんなんで、なぜ田中さんとお会いをして、彼女は彼女なりに外務省改革と高らかにうたい上げて、はたから見ておりますと、ちょっとぐらい勇み足ではないのかとかいろんなことが言われましたけれども、しかし何か思いがあったわけですから、それを承ってどうして自分の考えが今まで浸透できなかったのか、大変残念な思いをしているとか、いろんな考えがあるわけでしょう。それについても、この外務省の改革の邪魔になっているのはあそことあそことあの連中だと、それだって参考に承ること、大変私、重要な意味があると思う。  新しいポストに就いた人の第一の役目がそれなんですよ。なぜかあなたは、私の前任は小泉さんと。じゃ、小泉さんと事務引継ぎしたんですかと、そういうふうに聞きたくもなりますけれども。  小泉さんも国会答弁で、引継ぎなんかする必要ないよと、例によって気楽な調子で言っておりましたけれどもね。彼は役所とか会社なんかいたことないですから、引継ぎの重要性を一切知らないでああいうことを言っているわけなんですけれども。そのときにやっぱり補佐する官房長官、彼は会社かなんか、会社勤めかなんかしておりますから、知っているわけですよ。きちっと、総理、そういうものじゃございませんよと忠告をするのが当たり前のことではないかと思う。  これ、日本の役所というのは恐るべきことに先例が第一、先例を非常に大切にしますから、これからこういうことがありますと、おれの前任は事務取扱になったあの上司だ、あの局長だと。課長が異動して、三日間なら三日間局長が事務取扱になって、さて引継ぎをしようかということになったら、何を言っている、外務省のあれで知っているだろう、おれの前任はあの局長だ、おまえなんかは相手にしないと、こういうことを言われたって仕方がないんですよ、日本の役所はすぐそういうことを持ち出してきますからね。  やっぱり間違いなら間違い、きちっと田中前大臣と引継ぎをすべきであったと、そうお考えならば、この場ではっきりそういうお答えを申し述べてください。どうぞ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、田中元大臣から外務省改革を含む諸課題に関しましてお話を伺いたいと……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっと申し訳ないけれども、大きい声で。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 失礼しました。  私は、田中元大臣から外務省改革を含む諸課題に関しましてお話を伺うなど、引継ぎを行いたいというふうに考えまして、以前から田中元大臣には面会を申し込んでおりますけれども、実現には至っていないという状況でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 一番最初に田中前大臣が引継ぎをいたしましょうとあなたのところに連絡をしたら、私の前任は小泉さんだと、あなたとは引継ぎをしないと言ったことが新聞に堂々と、何回も報道されていましたよ。その訂正でも申し入れたんですか、しからば。  そもそもあなたの方から最初に、田中さんよと、引継ぎをしてくださいよと言ったんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、田中大臣の事務所に引継ぎをしたいのでお会いをしたいと申し上げております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私の前任は小泉首相だからあなたとは引継ぎいたしませんと言ったのは、これ、新聞の誤報ですか、しからば。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) こういうことについて過去の経緯はこうであったということを細かく申し上げるというのも必ずしも建設的な時間の使い方ではないかと思いますが、御質問でございますので、それでは丁寧に……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 簡単に答えなさいよ。これは簡単な問題ですからね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 全部説明をさせていただきたいと思いますが、私はまず、就任をしました日の夜に田中元大臣にお電話をさせていただきまして、お話を伺いたいということを申し上げました。ちょっと今、頭の中で時系列、具体的に何日後というのははっきり申し上げられませんけれども、お電話でそういうことを、留守電になっていましたけれども、メッセージを残させていただきました。  それで、その後、数日間と私は記憶しておりますけれども、御連絡をいただきませんでして、その間に私は、田中元大臣よりも前の外務大臣の方々からは、数人の方からお話を伺うことができました。それで、数日たちましてお電話を、その間、事務所及び関係者の方の携帯に繰り返し御連絡をさせていただきました。  それで、二月五日に、私は議員会館をごあいさつ回りをしているときに、いったんちらりと短時間お会いして、そのとき何とおっしゃっていただいたかですけれども、御健闘をと田中大臣に、あるいはそれに近い言葉を掛けていただいたということでございまして……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 時間がありませんから、なるべく簡単に。私すぐ分かりますから、あなたの御認識。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その後、二月六日の水曜日に田中大臣からお電話をいただきまして、あなたとお話をするということの前提に引継ぎがなければお話はできないというふうに田中大臣がおっしゃられたわけでございまして、私は、田中大臣とお話をしたいと考えておりますと、ただ、引継ぎという形式をおっしゃられるけれども、引継ぎという形式であれば私は小泉総理との間で済んでおりますけれども、大臣とは是非お話を伺わせていただきたいということを繰り返させていただきまして……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 それは分かりました。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その後、御連絡を、様々なお話をさせていただきたいという御連絡を申し上げたんですけれども、御連絡をいただかなかったものですから、私はその後、これがちょっと何日かはっきり覚えておりませんけれども、田中大臣に再度お電話をして、引継ぎをいたしましょうということを申し上げさせていただいて、是非お会いをしたいということを申し上げて、その後時間がいただけていない状況である、実現に至っていないという状況だと、そういうことでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 本当の話だと思いますけれども、常識じゃ考えられないことですよ。  まず、大臣に就任したら事務当局が来て、田中大臣との引継ぎはこうこうこう、いつやりますかと。そういうことを言ってこなければすぐ事務方に下命して、場所を設定しなさいと言うべきなんです。それをやらない。  そうして、何か聞いておりますと、やっぱり引継ぎをしましょうということは向こうが言ってきて、それは、あなたは私の前任じゃないと言って断ったと。話合いをする、世間話をするわけじゃないんですから、まず引継ぎありきなんです、大臣が交代した、係が交代したという場合には。それをなぜ余計なことを、私の前任は田中さんではないと、小泉総理です、余計なこと、早速やりましょうと言えばいいだけの話でしょう。それを、世間話ならするけれども引継ぎなんかはやらないと断ったことは間違いないようで、大変私、問題だと思いますよ。本当に、余計なことをあれこれ言う前にきちっと反省することは反省してもらいたいと、そういう考え、私はそういう考えです。  それから、官房副長官、お立場上なかなかお答えにくいかもしれませんけれども、一般論で結構ですけれども、やっぱり引継ぎというのは官職あるいは会社の社長とかそういうポストにとっては大変重要なことだ、私があえて言うこともない、是非ともきちっとやってほしいというお考えだろうと思いますけれども、いかがでしょうか。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) 引継ぎは、私も役所におりましたけれども、大体やるのが普通だと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 じゃ、その次の問題、NGOの排除の問題についてお尋ねいたします。  これも実は眞紀子それから宗男バトルの最初の取っ掛かりだったんですね。あれよあれよという間にこんな大問題に発展してきているわけですけれども。私、これについてマスコミも取り上げ、国会でも飽きることなく取り上げて、一体どうしたんだ、鈴木宗男議員が関与したのかどうなんだ、こんなことを言っておりますけれども、その前提に大変大事なことが議論されていないんですね。皆さん方、気付いていないのかどうか分かりませんけれども。  最初、NGOに参加を認めた、ところが、その後、理由を示すことなしにもう参加は断るよという連絡が外務省からあった、こんなことが許されていいのかどうなのか。しかも大切なことは、いいですか聞いていますか、大切なことは、これだけの大事な決定をするのに大臣に一切一言も指示を、上げていない、指示を受けるべく話をしていないと。何か事務次官が決めたというらしいですね。政府の答弁その他によると、これは事務的な問題だから事務方が決めたんですよと、そんなことを言っているんですね。  いいですか、あなたも就任してすぐこの問題を、事務次官を呼んで、なぜ大臣の耳に入れないで事務方だけでこんな大問題を決めたんですか、その理由は一体何ですか、私に分かるように説明してくださいと、お聞きになったでしょう。大臣なら当然です。これが外務省改革の第一歩だというぐらいのことで大騒ぎされていた問題ですからね。いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) まず最初に申し上げておきたいのは、このNGOの二団体の不参加問題について、外務省がいったん不許可と判断をしたということについては適切さを欠いていたと私は思います。  ただ、その後、事務当局は外務大臣の指示を受けて、当該団体との信頼関係を図りながら、回復を図りながらその出席を認めているわけでして、また外務省も、今後、アフガニスタン復興に当たってNGOと十分協力をしていくということを確認していますし、私もNGOとの協力関係というのは非常に大事だというふうに考えております。  したがいまして、外務省としては、今後のアフガニスタンにおける復興支援を含めまして、外交全般においてNGOとの十分な連携を行っていくということでございまして、ここの点につきましては、私の外務省に対する、開かれた外務省のための十の改革の中でNGOとの関係については一項目設けておりまして、そのことについて書かせていただいております。例えば、NGOにつきまして、「NGOとの新しい関係」というのを一項目書いておりまして……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっと聞かれたことだけ答えてくださいよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) NGOとの対話や連携を強めるということで申しているわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私がお聞きしたのは、大臣になりまして、この問題の発端である、なぜこんな大事なことを、これだけ政治問題になるようなことを大臣の判断を仰がないで事務だけで、事務だけで決めちゃったんですかと。しかも、一回参加してくださいよと言っておいて、それを排斥するというのは大変な問題ですから、国民の権利を奪うと言ってもいいわけですよ。言われた人は、参加できるんだということで仲間同士連絡し合って、どんなことを議題にしようかとか、こんな意見をおれは述べたいんだとか、いろいろ言うわけでしょう。それを、突然のようにしてあんたもう来る必要ないよと言われたら、だれだって怒るでしょう。なぜそんな無責任なことをやったんですかと。あなた方、日本国の官僚でしょうと。私の分かるようにきちっと説明してくださいと聞いたはずでしょう。それの理由を聞いているんです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) それについては冒頭申し上げましたように、私はこの件については不適切な判断であったという判断をいたしております。  さらに、その上に、一般論として申し上げれば、これはNGOの会合でございまして、私自身の判断としては、NGOについては具体的に幾つかのNGOが参加をしたわけでして、それをどういう基準でNGOを選んだかということについてはきちんと考えて、参加、不参加、不参加のNGOもあったわけでございますから、ということをやるべきであるというふうに思いますけれども、すべてNGOであれば全員が参加をする……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 そんなことは聞いていない。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ということがふさわしいというわけではないと私は考えておりますし。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私が聞きたいのはただ一点と言ってもいい。なぜ一回参加を認めておいて、もう来なくていいという排除をするような決定をしたのか。その理由は何なのか。それからもう一つ、なぜそういう大事な問題を、国民の権利を奪うような大事な問題を政治家である大臣の指示を仰がなかったのかと。そのことだけを聞いている。  あなたは当然、新大臣としてそのことを聞いたわけですからね。こんなこと聞くのを忘れていましたなんて言わせませんよ。だれだってこれを聞くわけですからね。それを、その答えを、事務方の答えを教えてくださいと、こう言っているんです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 参加、不参加の決定を行うに至った直接の要因は、一月十八日付けの朝日新聞の記事であったというふうに私は聞いています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 最初からそう言えばいいじゃないですか。  もう少し、言葉は悪いけれどもまじめに答えてください。時間はもう二時間たっぷりあるんですから、なかなか時間切れはねらえませんからね。まあ余計なことですけれども。  何回も言っているでしょう。一回参加を認めておいて取り消すというのは、大事な、大変大事な問題、国民のメンツ丸つぶれ、それを平気でやるような役所なんですかということも言いたくなる。  で、その理由というのは、三日くらい、三日か何か、朝日新聞の記事で大西さんがお上の言うことは余り信用できないと言ったと、それで大西さんのところに重家局長なる者から電話があって、すぐ鈴木議員に謝ってほしいと、こういう話だったと。大西さんの言うこと、うそはないと思いますよ。そしたら大西さんだって、なぜあの発言で私が鈴木議員に謝らねばならぬのですかと聞いた、その返事はなかった、とにかく謝ってくれと。外務省と同じ人格じゃありませんから、全然別ですからね。だれだってそんなこと聞きますよ、なぜ鈴木議員にこの問題で、私の意見が朝日新聞に出たことで謝らねばいかぬのですかと。お上が信用できない、外務省のことを。  国民はこれ、官庁を批判するのは当然の権利ですから、役所はそれを謙虚に受け止める、あるいは話し合ってどの点どの点が信用できないんでしょうかと、反省する点は反省しますよと。しかし、あなたの方にも考え違いがあるようですから、この点は修正しておいてくださいよと穏やかに話し合えばそれだけのことなんですよ。関係のない鈴木議員に謝罪しなければならない理由なんかどこにもないでしょう。大西さんはそれで特別謝りもしなかった。そしたら、その直後にあんたは参加できないよと、こう言ってきた。鈴木議員、大西さんの立場に立てば、これ鈴木のところに謝りに行かないから参加を取り消されたんだなとだれだって思うでしょう。  そこで、最初に戻りますけれども、外務省の事務当局が、何度も言いますけれども、なぜ大臣に話さないでこれを決めちゃったのか、これだけの大変な政治問題になるような可能性のあることを。その理由は何だったのかということを、その朝日の記事が原因だと、それならきちっと言えばいいでしょう、大西さんに。あなたのあの朝日の記事が原因ですよと。それは大西さんだってああそうですか、じゃきちっと説明させてくださいよと言うでしょう。話し合えばいいんであって、それだけの理由で取り消したなんて思えませんよ。そんなもの、日本の役人、そんな無責任な者が日本の役所にいるとは思えません。  やっぱりきちっとこれを、こういう点、こういう点が間違っている、取り消してもらわないとあなたはもう参加を認めることはできませんよと、よろしいですかと。そんなことを理由に取り消すなんてできないと思うんですけれども。そうやって話し合いを持っていくのが当たり前でしょう。そう考えるでしょう、あなただって。どうですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 繰り返し申し上げますけれども、繰り返しお話をさせていただきますが、私はこの件について外務省の事務当局の行った判断は不適切だと考えています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 その理由を言いなさいよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) それで、それについて政府の、内閣の調査をして、内閣が調査をしましてその結果について私も承知をしておりますけれども、ここにも出ていますように鈴木議員の様々な問題について、特にその前の年の十二月にお話があったことについて、あったことが頭の中にあって、具体的には自民党の経協特委であった議論でございますけれども、その結果、鈴木議員のことを気にし過ぎて影響を受けたということは否定できないという報告を私も受けていますし、私も事実そのように思います。  その上で、私は一般論として申し上げれば、これは結果的には非常に大きな政治問題になったわけでございまして、そういうようなことになるということを考えず、またそもそもの判断として不適切な判断をやったということは、不適切であると、繰り返し私は思いますけれども、一般論として事務当局が大臣に何を相談をするか、あるいは大臣に何を相談しないかということの判断は事務当局として非常に常に恐らく悩みながら考えている話だろうと思います。  ですから、結果論でこれは非常に不適切であったというふうに私は思いますけれども、通常の状況でNGOのどの団体を参加させる、あるいはどの団体を参加させないという判断が大臣の判断にすべて上がるべきかといえば、それはそうではなく、これは結果論としては非常に不適切な判断であったと私としては考えています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 どの段階を入れる、どの段階を入れないなんというのは、こんなことは別に問題、確かに事務当局の判断でいいんでありましょう。しかし、私が問題にしているのは、一回権利を与えておいて、それを理由もなしに、理由も告げずに取り消してしまったと。そこまで来た話ならば、きちっと大臣の耳に入れまして、この団体はこういう不都合が分かりましたので撤回することにいたしましたと、若干世間的にも騒がれるかもしれませんけれども、大臣、御了承くださいと言うのが普通でしょう。どこの役所だってそうしていますよ。  これは大した問題ではないけれども、新聞記事なんかで取り上げられてこの省が非難されるおそれもあるからちょっと大臣の耳に入れておけという言葉が役所内で使われるでしょう。それをやらないと後で大目玉を食うわけです。これだけ問題になっているのに、なぜおれのところに報告に来なかったんだと、おれの指示を求めに来なかったんだと、おまえたちはおれをばかにしているのかと。大臣というのはそういうものですよ。あなただってそうです、多分怒ると思いますよ、あなたの知らないうちにこんなことがやられたら。  それを、不適切だと思いますと。じゃ、どの点が不適切だったんですか。大臣のお耳に入れなかったことですか、それとも、大西さんの団体の権利がどうなろうがそんなことは知っちゃいないと、これだけ大ごとになるやつを、本来なら大したことでもないんだけれども、こんなに大ごとにしてしまったことが不適切だとおっしゃっているんですか、どちらでしょうか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) それについては先ほどお答えを申し上げたと思いますけれども、再度繰り返させていただきますと、まず判断自体、不参加であると、不参加にするということを判断をしたこと自体が間違いであるというのが第一点です。  それから、第二点目としては、本来それは、もし不参加にするという決定をしない場合には、それについては特に大臣に上げなくてもそれ自体はしようがなかったと思いますけれども……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 当たり前だ、そんなこと。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 不参加にしたということ自体について、それを大臣に話をしなかったという、結果的にそれが大きな問題につながることになったということが不適切だと。  その二点については、先ほど申し上げたとおりです。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 余りこの問題にもう拘泥する気はないんですけれども、もう少しざっくばらんに話をしてください。外務省の過失がこの点この点でありましたと。その点は反省して二度とこういうことは起こさないように努めております、私からも厳命しておりますと。それでいいわけですからね。適切だ不適切だ、どうだこうだと、あなたの言うならばもはや個人的な考えといってもいい、それを承っているわけじゃ決してないんでありまして、もっと何か、この場の空気を察知して、それらしい返事をしていただければと思います。  それから、やっぱりこれも問題、私は極めて問題だと思うんで、じゃこれはちょっと後延ばし、後に延ばしまして。  副長官、そろそろお時間ということなので。鈴木宗男議員が内閣官房副長官をしているときに、国後島の入札問題で業者の範囲をどうするかと、こういう仕事が外務省から内閣官房に持ち込まれたと。私、大変けげんな感じがするわけですよ。外務省一省ではもう始末が付かない大問題、ほかの省庁と利害が対立して、もう幾ら話し合っても駄目だと、ひとつ御裁定を願いますとか、そういうことで内閣官房に仕事が持ち込まれてくることはあるわけでありまして、それは内閣官房としても、場合によっては官房長官、総理にも話をして調整をする、指導をする、これが内閣官房の仕事だと、こう言ってもいい。それを、外務省の方がこれを持ち込んできたんですか。不思議でしようがない。どうなんでしょうか。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) 外務省が持ち込んできたかどうか、ちょっと私は承知しておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 川口大臣はこの点、この点だけでいいですけれども、外務省が持ち込んだんですか、それとも鈴木議員の方から来いと言われたんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は分かりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 こういう点にあなた疑問持たないんですか。こういう一連のこの不祥事を見て、この点どうなんだろう、あの点どうなんだろうと。昨日、今日の人ならばいざ知らず、あなたは三十数年の役所勤めの経験あるわけでしょう。内閣官房と各省との問題もよく御存じの上だから、なぜこれが鈴木官房副長官の扱うことになったのか、向こうから来いと言われて行ったのか、こっちから持ち掛けたのか。来いと言われたって行く必要はないわけですから。これは外務省独自でやれる仕事ですから、内閣官房の判断を仰ぐような問題ではございませんと断ればいい。それだけの話なんですからね。それをわざわざ行って、御意見はと言えば、政治家ですから、おれの地元によくしてくれと。口に出すかどうかは別として、そういうことであれこれ言うのはどの政治家、私は別ですけれども、どの政治家のところへ行ったって皆そういうことになるんですよ。  そういうことは承知で持ち込んでいることは、どうぞ何なりとお好きなようにやってくださいませと言っているとしか思えない、私は。そんなこと気が付かないんですか、あなた。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 鈴木議員と外務省との関係、それは鈴木議員が政務次官でいらしたとき、あるいは内閣副長官でいらしたとき、あるいはその後の大臣でいらしたとき、あるいはその後の衆議院議員であって、北方、失礼しました、経済、対外経済協力特別委員会の委員長でいらしたとき、様々な局面で鈴木議員と外務省との、御下問あるいは御説明というのはずっと続いていたと私は理解をいたしておりますので、どこが始点かと、この問題について。ということを、外務省がある事の経緯として、その次に来いと言われて伺ったのか、あるいは全くそれについてゼロだったときに外務省が伺いますと言って伺ったのか、そこについて、どこが始点かということを特定するものが非常に事が難しいものですから、そういう意味で分かりませんと申し上げたわけです。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 副長官がもし鈴木議員の立場で、自分の選挙区にかかわるようなああいう問題について、副長官お願いしますと言って外務省がやってきたら、あなたはやっぱり引き受けますか。  内閣官房にはほかにも副長官がおるわけですから、これはおれの選挙区の問題だと、おれは発言するわけにはいかぬと、隣の副長官のところに行けと、あるいはストレートで官房長官のところに行けとか、それが普通だと思うんですけれども、いかがしますか、あなたでしたら。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) 私は、外務省の方から来たとすれば、これは外務省が判断すればいい問題をわざわざそこに来るということ自体がおかしいと思いますし、そういう経験がないんで分かりませんけれども、それはやっぱり議員としてとそれから官房副長官としてはやっぱり区別して考えるべきではないかと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 もう一点だけ副長官にお願いいたしますけれども、管内の業者から政治献金を毎年百万ぐらい受け取っていたと、こういうことらしいんですね。結果としてその業者に利得を与えるような調整をお願いに来た場合には、これはやっぱり自分はあの業者たちから献金をもらっているからやるわけにいかぬと、そういうこととかかわりのない、例えば九州出身の副長官のところに行けとか、そもそも外務省自体でこれは解決すべきではないのかとか言うのが本当に普通だと思うんですよ。これ絶対にこの外務省と鈴木議員の関係おかしいことだらけですけれども、どう思いますか。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) おっしゃるとおりだと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 おっしゃるとおりだと、それで終わりますから。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) 御指摘のとおりだと思います。特にこういう、最近法律が出てきて、できていますのでね。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 政治献金と職務行使ということは、よく世間では、あれは政治献金でもらったんだと、職務とは何も関係がないと、こう言われておりますけれども、業者というのは、政治家を育成するために毎年百万献金する、常識じゃなかなか考えられないことなんで、献金しておけばそのうちに何か我々のことを考えてやってくれるはずだということで毎年百万ずつ献金をする。受け取る側だって、これだけ毎年献金を受け取っておけば、もらっておけば、何かしてやらねばならないと、こう考えて、しめしめいい話が来たということで、おれの選挙区の業者にやらせろというふうな発言をする。これ、率直に言って贈収賄だと言ってもおかしくないんですよ。  毎年決まり決まったものをもらっているだけだと、職務に関する報酬ではないと、よくそういうことを平気で言う政治家さんがいますけれども、あれ皆、贈収賄を認めての一種の自白なんですよ。常識的に考えたって、私そうだと思う。いかがでしょうか、こういう考え方。政治献金は全然別だと、何をやろうが献金は献金でもらって、あとは業者のためにやっているだけのことなんだと、こんな理屈が通ると思いますか。

上野公成自由民主党・保守党内閣官房副長官

○内閣官房副長官(上野公成君) そういう贈収賄に当たるかどうかということについていうと分かりませんけれども、この間のあっせん利得罪ですかね。あれについては、何というか、そんなに、額が少なくて、安定してずっとやっている場合には余り当たらないんじゃないかというようなことありますけれども、百万円ということになりますと、やっぱりいろいろ問題はあるんではないかなと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 取りあえず終わります。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) それでは、午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午後零時一分休憩      ─────・─────    午後一時一分開会

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、外交、防衛等に関する調査を議題とし、外交の基本方針及び国の防衛の基本方針について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 引き続き質疑をさせていただきます。  先ほど休憩中に、もっと目の覚めるような質問をしろと、こういう鋭い御批判もいただきましたので、可能な限り気張って頑張りたいと思いますので、どうか御了承願いたいと思います。  そうはいいましても、やはり外務省問題というと不祥事と金の使い込み、何だかんだと、こういうことに堕してしまいそうですけれども、しかし、こういうことを一つ一つ洗い出して責任のあるところに責任を取らして反省していくということが何よりの再生なんですね。ただ制度をちょこっといじってこれで改革が終わりなんて、人間が変わらない限りまた同じことなんです。  そう言っちゃなんですけれども、鈴木議員が無所属になってこれで余計な圧力の掛かることはないと、すぐその後がまをねらって第二第三の宗男議員が登場するということもあるわけですから、やっぱり外務省が心底から反省して、これからはこうあるべきだという方針を示してもらいたい。そのためにも、やっぱり一つ一つこういう、つまらないことかもしれませんけれども、事実をとらえて議論していくということが大切なんだろうなと、こう思っておりまして、そこで今度は、また酒飲みの話をします。  一月二十四日、外務省の官房長と重家局長が赤坂の高級料亭に行って仕事の話をしたと。一月二十四日というのは、田中眞紀子外相がNGOの排除については宗男議員の圧力がこれあったということを言って、宗男議員がかんかんに怒ってあれはうそつきだとこう言って、バトルの始まりの時期と、こう言ってもいいんですけれども。  その晩の、夜、なぜか官房長とそれから重家局長が赤坂の高級料亭、座っただけで三万円か五万円かよく知りませんけれども、そういう料亭に行ったと。これは、松岡利勝議員から外務省の仕事のことについて意見を聞きたいからすぐ来てくれと言われて飛び出していって、これは国会議員から仕事を説明してくれと言われた場合、これは公務ですと、こう言っておりまして、公務で赤坂の料亭、高級料亭に行ける、誠にうらやましい限りでありまして、私も一回か二回そういう経験をしてみたかったと思ってはおるわけですけれども。  そして、行ってみたら、シリアの臨時大使がおって、シリア大使館の移転問題について意見を聞きたい、説明してほしいということで、説明して、ごちそうになって帰ってまいりまして、その料金は呼んだ松岡議員が支払っておりますと、これは国会答弁でそういうことを言っておりますから、事実関係は間違いないと思います。  そこで、外務大臣にお尋ねいたします。  たとえどんなに力のある国会議員であっても、夜、すぐ来い、仕事のことでおまえの意見を聞きたいんだと、場所はどこですか、赤坂の何とかいう高級料亭だと。これ飛び出していくことが公務ですか。大変不思議です、私は。こんなものをだれも公務と言わないでしょう。国民が見たって、集まって酒を飲んでいるだけじゃないか、何なんだと言うだけでありましょう。それを、これは仕事ですと。そして、そこでけんかになって外務省が殴られると。これは公務執行妨害で殴った方を捕まえるわけですか、何しろ公務中ですからね。全く理解に苦しむことなんですけれども。  こういう報告を聞いて、やっぱり外務大臣はおかしいと直観されたんじゃないんですか。いかがですか。(「殴ったの」と呼ぶ者あり)殴りはしていないけれども、殴る寸前か。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この件につきましては、私は、正に一月二十四日の夜にこういうことで夕食会に出席をしたということでございますけれども、外務省の、先ほど来申し上げていますような国民の外務省に対する信頼を回復することが非常に重要な時期であったにもかかわらず、結果として国民の誤解を招くようなことを行った、そういうことになったということについては私は大変に遺憾だと思っています。  ということで、これについては小町当時の官房長と重家当時の中東アフリカ局長に対して注意を行いました。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 政府答弁書によりますると、国会議員の求めに応じて外務省の所掌する事柄について国会議員等に説明したものであり、これは公務であると、こう言っておりますけれども、全くこれ国民の常識に反することです。本当に説明してほしいと言われたら、申し訳ございませんが役所に来てください、幾らでも説明いたしますからと、来てもらえばいいだけの話なんですよね。高級料亭まで行って外務省の所管事項について説明するなんということ、信じ難いことですけれども。  いずれにしろ、じゃ、反省を厳重に求めたと、こういうことでございますね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ということでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 彼らも反省しているようですか。これ一番大事なことですからね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 当然にそう思っております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 もう一つ、これもこの間、この問題をめぐることでだれも議論していないんですけれども、公務で行って説明をして、三万か五万か知りませんけれども料理をごちそうになって帰ってくる。常識で考えてごらんなさい、これ贈収賄ですよ。当然、これは収賄として告発すべきじゃないですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私が両名から聞いたところによれば、この日の夜に呼出しがあったということでございまして、それぞれかなり時間が遅くなってから現場に到着をしているというふうに聞いていますけれども、これは、国会議員の方というのは倫理規程法、倫理規程上の利害関係者ではないということだと私は理解しています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 そんなことではなしに、国会議員が事件の当事者の依頼を受けたか何か知らぬけれども、すぐ来てくれと、行ってみたら変な連中も何人かいた、シリアの臨時大使もおったと。いずれにしろ、そこで仕事の説明をして、外務省の所管事項について説明をして、そして三万円か五万円かの料理のごちそうになって帰ってくる、これが贈収賄だと。お分かりでしょう、こんなこと。  役所に入ったイの一番に研修を受ける。その際に、私もあちこちの役所に研修に行ったことありますけれども、こういうことは絶対にするな、贈収賄だぞということを各研修の際に新入公務員の集まりで説明する。皆、きちっとメモしていましたよ。あなたもやっぱりメモをしたでしょう。なるほどこれは贈収賄だ、こんなことがあってはならないと。そういうことを、覚悟を抱いて通産省に入られて三十数年頑張ってこられたでしょう。  こういう場合、あなたならどうしますか。やっぱりすぐに飛んでいきますか。役所に来てもらえばいいわけですからね。仕事の説明ならすぐ来てください、幾らでも説明しますからねと、それだけの話なんですよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私の個人的な感想を申し上げますと、このときに行けないということを言えるようでしたら、そして事実、当人二名はそう言って最初お断りをしたようでございますけれども、それを通し切ることができないような状況というのがそもそもこうした外務省と鈴木議員との関係が問題である一つの例示だというふうに私は思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 分からない。役人の基本的な心構えなんです、こういうことは。それを、相手が偉そうなことを言う、時には暴力を振るったりする、しようがない。じゃ、やくざに呼ばれたらすぐ飛んでいくんですか。断り難いといって、これも外務省の仕事の説明に行きましたなんて、そんなことで済まそうなんてことは許し難いことです。  それから、最後に大事なことで言っておきますけれども、行ってみましたらシリア大使館の何か明渡し問題で、現に裁判中であると。ここまで来ましたら、これ純然たる民事問題なんですよ。なぜそれに役所が顔を出すんですか。  外務省の立場で説明すれば、反対の、対立している、民事事件で対立している当事者たちは、何で、あれ、外務省があんなことであんな連中に説明しているんだ、おかしいじゃないか、裁判の公正を害することではないのかと。こんなことだってみんな知っていますよ。  一方の当事者に加担してこうだああだなんて説明なんかすべきじゃないんでありまして、民事問題ですから我々はすぐ帰ります、こういうことはもう弁護士を立てて言うべきことを言う、それが当たり前のことです、日本は法治国家ですからねと言って帰ってくればいいわけですよ。それを飲み食いさんざんにやって、三万か五万か十万か知らないけれども、払うものを払わしておいて、これが仕事ですなんて。やっぱりどうですか、告発したら、この二人を。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) この一月二十四日の夜でございますけれども、この会合におきまして外務省からはこの経緯について触れたということでございます。  この経緯と申し上げるのは、在京のシリア大使館が賃借権を有すると主張していた建物を競落した民間会社が、東京地裁の引渡命令に基づいて平成十三年十二月十九日、同建物の引渡しを受けた件でございますけれども、その経緯について言及をしたということでございまして、さらに本件は司法の判断にゆだねられている問題であるということの説明もしたと聞いております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 これはこれからもあることだろうと思いますので、くれぐれも省内できちっとした説明をして、二度とこんなことはしてはならないということを外務大臣の命令として固く固く命じていただければと、こう思います。高級外交官が民事事件に介入してごちそうになって帰ってくる、こんなことが許されていいのかと、それだけでもすぐ分かるわけです、大変大事なことだと思います。  その次に、同じような問題でお尋ねしますけれども、鈴木宗男議員が例の北方、国後島に桜か何かを植えようとしたら、そうしましたら、外務省の随行した職員が、ロシアの検疫は受けられません、ロシアの主権を認めることにもなりますからといって反対をして、結局、桜の持ち込みはできなかったと。それが原因で、帰りの船の中で、多少酒を聞こし召した鈴木議員がその職員を殴って、殴ったりけったりして、眼鏡が吹っ飛ぶというか、よほど強く殴ったんでしょうね、そしてけがまでさしたと、そういう事件でありますけれどもね。これ、大げさな言い方をしますけれども、出張中というのは公務中ですから、現職の国会議員、政治家が出張中、公務中の公務員を殴ったなんということは私聞いたことがない。憲政史上初めてと言ってもいいぐらいですよ。明治以来、こんなこと聞いたことがありませんよ。  そして、診断書によれば一週間のけがをしたと。これについて、どうも川口大臣のコメントをいただく、余り意味がないと思いますので、中谷長官、いかがでしょうか。もし防衛庁職員がこんな目に遭わされたらどう対応しますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) よく事情を聞いて、やはり職員の被害に遭ったことですから、しかるべき処置をしなければいけないというふうに思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 これが普通の答弁だと思います。  ところが、これ、外務省はこの問題をずっと長い間伏せていたんですね。影響力のある政治家の、受けた暴行であるからして、そのことを考えて沈黙していたんだと。  これは外務省自身が命令を出して職員を行かせた、その出先で職員が殴られた。この殴られた理由は、きちっと言うべきことを言っているんですね。検疫を受ける、それはロシアの主権を認めることになるから受けられませんと。言うべきことでしょう。それを言ったら殴られた。これは外務省自体が殴られたと同じことなんですよ、実力議員からね。許し難いことでしょう。これをなぜ、鈴木議員だからしばらく伏せておこうと。で、彼の評判が悪くなったら恐ろ恐ろいろいろ出してくると。おかしいでしょう。私、大変おかしいと思う。  こういうことを聞いたらすぐ、役所とすれば鈴木議員のところにしかるべき者が飛んでいって、先生、困ります、うちの職員が本当に政府の立場を説明してやった、それを、このやろう、生意気だと殴ることは何事ですかと、きちっと謝罪してほしい、おわび状を出してほしい、それから殴られて職員はけがをしました、治療費が必要でございますと。それから人前で殴られる、これは慰謝料が必要なんですよね。あんな恥さらしなことないですから、慰謝料も相応に出してくださいと、それならばこの問題は外務省としてもこれ以上触れませんと、こういうことを言うのは当たり前でしょう。  そういうこと一切やらない、口止めをしてそれでおしまいだと、こんな役所が日本にあるんですか。モンゴルかどこかもう知らない国の……(発言する者あり)例えば、例えば、いずれにしろ、聞いたこともないような国のことならばいざ知らず、いざ知らず、余りむきにならないでください。話は話として聞いてください。いざ知らず、日本ですよ。法治国家ですよ。これが、やくざが支配しているんですか、この国は。やっぱり法律というものがあるわけなんで、こういうことがあったら、省としても深刻に受け止めて、どんなに例えば外務省のために力を尽くしてくれている政治家であってもきちっと抗議をして謝罪をさせる、慰謝料を払わせる。当たり前のことだと思いますけれども、いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 少なくとも抗議をすべきであったと私も考えます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 その当時の担当者に当然お聞きになったでしょう。なぜこれを今まで黙っていたんですかと、抗議らしい抗議もしないで、あなたが、それでも男ですかと。こう言うと差別用語だと言われますけれども、今、男性の差別もありますからね。それでも男ですかと、まあ女性が言うならいいでしょう。そういうことで聞いてみようとしたんでしょう、当然。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 現在、当時の関係者から聞き取り調査中でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 例の園部参与がやっておるんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 省内でやっております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 園部参与の調査ではないんですね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これについては、省内で聞き取りを行っております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 何の調査をしているんですか。こんなことはもう一時間もあればぱっと結論出ますよ。当事者に聞いて、その職員に聞いて、殴られたことは間違いございませんと。それから、その当時のだれかがこれはもう伏せておけと言うので伏せておきましたと、本当に憤慨しておりますと、それだけの話でしょう。何の、今まで延々と掛かっているんですか、その調査なるものが。真剣に反省していないから、調査で、そのうちみんな忘れるよ、佐藤議員ももうこれでおしまいだからごまかしておけやということなんでしょう、外務省の考えが。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 外務省が、当時どのような事実関係があって、どのような対応をしたかということについて、現在ヒアリング中でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 もう何回も言いたくありませんけれども、まじめに調べる気がないからそういうことをおっしゃるわけで、こんなものは当時の関係者を呼んで、どうですかとあなたが直接聞いてもいいわけで、なぜここで伏せておいたんですかと一言聞いたらそれで分かるわけでしょう。うそを見抜く力ぐらいあるでしょう、大臣やっているんですからね。いかがなんですか。まじめにやりなさいよ、調査と言うからには。あなたが先頭に立ってやるぐらいの気概を示しなさいよ。いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 現在、外務省におきまして調査中の案件がたくさんございまして、それを順次やっているわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 一つの案件に十分掛けたって、もうあっという間に全部片付くはずですよ。私にやらせてごらんなさい。これは余計なことですけれどもね。  その次、これもおかしいんですけれども、東郷大使と西村大使ですか、更迭をしたと。鈴木に盲従し過ぎたと、こういうことが理由なんですけれども、その西村大使の方は何かやむを得ず従ったんだと、よってこれは普通の異動にすると、更迭とは言わないというふうなことが新聞に出ておりました。  やむを得ず従ったというのはどういう状況なんでしょうか。それ、説明してください。なぜ東郷氏が更迭されて、西村氏の方は仕方がないと、従っただけだと、これは罪一等、罪一等を減ずる、そもそも罪がないということで普通の異動にすると。なぜなんですか、そんなこと。これはあなたの問題ですからね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 新聞の記事につきまして、私の方から御説明をする能力は私は持っておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 えっ、ちょっと聞き漏らした。何ですって。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 新聞社が書きました記事につきまして、私の方から御説明をする能力は私は持っておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 そんなもんですか。新聞というのは、あなた、全然価値認めてないんですか。新聞に間違った記事が出たら抗議をするとか、それは調べてやっぱり新聞が正しかったとか、きちっとこういう公の前で説明するのがあなたの義務でもあるわけでしょう。あれを見た国民は、一体これ外務省というのは何なんだと。東郷の方は更迭をする、こちらは一回更迭と言って今度はすぐ取り消したと、そういう記事が出ていると。そんなものは新聞が勝手に書いているんだと、コメントなんかできないと、そういうことですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 新聞社に代わって記事の意味を御説明する立場に私はないということを申し上げているわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 物事が分かってないんですか。新聞に間違った記事が出たら、読んだ人はそれを取りあえず信じますからね。それは間違いですよということをPRするのがまた、大臣、あなたがやらなくても職員をしてやらしめるというのがあなたの仕事でしょう。そんな新聞なんかで信用するやつが悪いんだと、そういうふうにでも言いたいんですか。本心からそういうことを言っているんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その新聞の記事の意味を説明せよと委員が御質問になられましたので、そういう立場にはない、そういう能力はないと申し上げただけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっとあきれてしまいますね。私、はっきり言ったでしょう。東郷氏の方は今までどおりの、予定どおり更迭をすると、西村の方は更迭は取りやめて通常の異動にすると、こういう記事があるから、これはどうなんだと、こう聞いているわけですよ。全然説明も何もしてないじゃないですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 外務省はそういうことは申し上げておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 外務省の意見、聞いているんじゃないんですよ。この記事について、あなたとしてどう思いますかと。間違いなら間違い、きちっと抗議をすればよろしいわけですからね。みんなやっていることですよ、どこの役所だって。独り外務省だけですか、そんなものはこっちの知ったこっちゃないと、新聞が勝手に書いているんだと、そんなものを説明するほど暇ではないと、こう言いたいんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 外務省をめぐっていろいろな意見が最近は新聞に出ております。正しいものもございますし、正しくないのもあると思っております。現在のところ、その一つ一つの間違った記事に対して、これに抗議をするということは行っておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 それでは、今度はあなたの発言についてお尋ねいたしますが、例の拉致問題につきまして、安倍官房副長官に対して外務省の担当官が、この拉致問題は脇に置いておいてもっと大事なことを話し合いましょうと、議論しましょうというふうなことを言ったということが記事になりまして、それに対して川口外務大臣というのはあなたのことだと思いますけれども、物事にはいろんな考えがあると、一定の言葉だけを取り上げてああだこうだ言うのは適当でないんだと、こういうコメントを出し、これは新聞も信用できないのかな、この新聞も、そうすると。あなたのコメントとしてこれ出ているんですからね。一定の議論だけをベースに議論をしてはいけない、その言葉だけを取り上げて議論をするのは適当でないと、こういうあなたのコメントなんですけれども、これについてはどうですか。これもやっぱりインチキ記事ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 拉致問題につきましての安倍副長官からの外務省の言ったとされる意見につきましては、昨日、国会の場で伺わせていただきました。  それで、それについて調査をいたしました。現在までに調査をした限りでは、報道されているような、安倍副長官おっしゃっていらっしゃるような外務省の職員の発言があったということの事実は確認されておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっとはっきりしなかったんですけれども、要するにそんなことは言っていないと言うんですか。そんなことというのは、拉致問題なんか脇に置いてもっと大事なことを議論しましょうと、安倍副長官に言ったなんということはないと言うんですね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) どの外務省の職員がそれを言ったかということについては分からないわけでございますけれども、現在までにその点についてそういう発言があったかどうかということを調査をいたしまして、今現在まで調査をした限りでは、そのような発言があったという事実は確認をされていないということでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 その調査、調査というお言葉が大好きなようですけれども、これはあなたが安倍副長官に電話をして、あの記事についてああいうことをおっしゃったんですかと聞けば、もう一分で分かることでしょう、言ったとか言わないとか。それが調査というものでしょう。相手は副長官ですから、やっぱりあなたかあるいは次官から電話ぐらいをすればすぐ分かる話ですからね。したんですか、それは。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 副長官は国会の場でそういう発言を聞いたと、もし私の記憶が正しければ、ということをおっしゃっていらっしゃいますので、副長官の御発言はそういうことだと私は理解をいたしております。  したがいまして、それをベースに私どもは外務省は現在までそれについての調査を、そういう発言があったかどうかということについての調査をいたしておりまして、現在までの調査をした範囲ではそのような発言があったという事実は確認をされていないということでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 どうもよく分からない。そうしますと、安倍副長官がうそを言っていることになるんですか、結論として。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) そういうことは全く申し上げておりません。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 だって、どっちかが本当ですから、片っ方がないということは片っ方の話がうそだと、こういうことになるわけで、極めて簡単な問題だと思いますけれども。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 極めて簡単に見える問題がそうでないケースというのは最近我々はよく見ているわけでございまして、私は安倍副長官は非常に立派な方でいらっしゃって、うそをおっしゃるような方ではないと思っておりますし、そういった双方が、非常にそれぞれの立場にある人間がそういうことではないということでございますので、私としてはどちらが正しいとか正しくないとか、そういう判断ができないということでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 小泉総理もよくそういう言い方をするんだ。言った言わない、うるさくてしようがないと、そんなことを国会の場に持ち出して何だと。これは、しかし、一般の人ならそういう言い方できるかもしらぬけれども、いやしくも公職にある者が、言った言わない、そんなことはどっちでもいいと言えないんです。きちっとけりを付けて国民に説明するのがその立場立場の仕事なんですからね。  おかしいですね。だれも言っていないのにこういう記事が独り歩きしていると。あなたの談話だって出ているんですよ。これは、そういう発言があったことを前提にして、議論の中のこれだけを取り上げて変なことを言ったといって袋だたきにするようなことはやるべきではないと、あなた、こう言っているわけですから、その前提に、そもそもそんな発言はなかった、あったという証拠はないと言って談話を断ったっていいわけですよ。この談話も、あなた、出されていないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) その前に、まず言った言わないと、そんなうるさいことについては話をするつもりはないというような趣旨の話は、私はこの場でも今申し上げておりません。  私が今申し上げましたのは、安倍副長官のような立派な方が言ったとおっしゃっていらっしゃる、その事実は重く受け止めるべきですし、他方で、私どもが調査をしている範囲では、そのような発言があったという事実は、現在まで調査をした範囲では確認をされていないわけでございまして、という両方の異なる話があって、そこでその、そういう二つの発言が、あるいは片方の発言ともう一つの調査があるというときに、どちらが正しいという判断を私が今することはできないということを申し上げているわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 率直に申し上げまして、もう少し物事に真剣に取り組んで、国民が新聞を見ればやっぱり疑問を持つわけですから、それに対してきちっと答える、事実関係がどうなのか、それはあなたの調査次第だということで皆見守っているわけですからね。そのあなたが、言われたことを、言ったことを前提にしてああいうコメントまで出しているということになれば、国民はどうしたって言ったに違いないと、こう思うでしょう。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) おっしゃっていらっしゃる私のコメントというものがどういうものかよく分かりませんが、この件について私がコメントという形で物事を出したという事実はございません。  ただ一つ申し上げましたのは、昨日国会で御意見を申し上げたと、御答弁を申し上げたということと、昨日、日本記者クラブで質問がありましたことに対して私の、そのときにお答えを、コメントを申し上げたといいますか、お答えをしたというその二つでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 これも余りこだわるともういかがかとすぐ批判されますけれども、鈴木宗男議員も、北方四島は返る必要、返してもらう必要はないんだ、経済交流が大事なんだと言ったという文書が、言ったとされる文書が外務省から発出、公開、公示されまして、彼はかんかんに怒って、言葉のここだけを取り上げて外部に出している、おかしいと、全部の流れをきちっと見るべきではないのかということをかなり興奮して言っておりました。  全くこれも同じことなんですね。この部分だけ取り上げれば、こういうことを言った、しかしそんなことは全体を見て判断しなければいかぬとかですね。こういうことについて何度も何度も言うのは嫌になりましたけれども、もっときちっとした応対をしてほしいと。今までの外務省ともう違うんだと、そういうお気持ちになろうとしないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 正におっしゃるような考え方で、すべていろいろなことに今対応させていただいているわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 秘密文書の開示の問題についてお尋ねしますけれども、今まで七件の文書が外務省から開示されていると、こういうお話ですけれども、そのとおりですね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 北方四島の件につきましては、今まで九件の資料を提出させていただいたと理解しています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっと、何件と言いました。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 九件と申しました。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 九件。何件でもいいんですけれども、今までの文書開示のやり方、これもまたおかしいんですね。  何か最初は恐ろ恐ろ文書を開示する、発表する。それも、二、三の政党の郵便受けに投げ込んでいたと、最初は。これはだれが見たって内部告発、担当の者が、本当に外務省はひどい、あるいは鈴木宗男議員はひどい、もう正義感やむにやまれずこれを公示し、ある政党に送ろうということで郵便受けに投げ込んだと、普通はそう思います。ところが、これが外務省の正式な文書開示に入るみたいなんですね。そう考えてよろしいんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 失礼いたしました。  おっしゃっている資料は、一番最初のこの問題の発端となったリークをした資料のことだろうと思います。  その資料につきまして、まず基本的な資料を出すときの考え方でございますけれども、基本的に私どもは秘扱いあるいは極秘扱いの文書というものを持っております。その考え方の基準といたしましては、外交でございますので、相手がある、公開、秘扱いでないことによって相手の国あるいは相手の関係者に迷惑を掛けるということになってはいけないという配慮が一つございます。それから、個人のプライバシーの問題に触れるということについてはこれは秘扱いであるということでございまして、これについては基本的には情報公開法の考え方と同様の考え方を取っているわけでございます。その上で、今回幾つかの資料について秘扱いを解除して出させていただいたということでございます。  これにつきましては、国会が国政調査権に基づいていろいろ調査をしていらっしゃるということに対して、外務省としてどのように協力をしていくべきかという公益性との観点を考えまして、この秘で本来あるべき文書を秘のまま維持しなければいけない、公開してはいけないという考え方と、それから公益性、先ほど申し上げたその観点とどういうふうにバランスをさせるかということで非常に真剣に考え、悩みながら到達をした結論、到達をいたしまして、その結論によって開示をさせていただいたということでございます。  それから、そもそも秘の資料が外に漏えいをするということは、どこの組織にとっても問題ですけれども、特に外国と交渉を、外交をやる立場の外務省から資料が外に漏れるということについてはこれは非常に問題なことだと私は思っております。  この観点から、一つは、二つのことを考えておりまして、一つは、この秘の扱いというものがそもそも不必要なものまで秘扱いにしていないかどうかという観点から秘を、何を秘扱いにするかということについてきちんとすべきである。それから、秘と指定されたものについてそれが漏えいをするような形になったときに、ならないようにきちんと文書管理ができているか、それからなったということがあった場合にその責任体制をどう考えるかといったようなことについては、これは現在内部で議論をしているところでございまして、併せて変える会においてもこの点については十項目の一つとして議論をいただいているということでございます。  そういう意味で、今回の資料の漏えい問題につきましても、これはこれで別途内部で調査を今やっているところでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 うんざりするんですけれども、そんな一般論、私、百も承知していますから、よろしいんでありまして、一番最初のあの文書が何か二、三の政党の郵便受けの中に投げ込まれていたというのが一体何なのかと、それだけを聞いているんです。それだけです、正に。これは何なんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 恐縮ですが、何なんですかとおっしゃる意味をもうちょっと、御質問をおっしゃっていただけますか。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 外務省が、外務省が投げ込んだんですか。それとも一切そんなものにはかかわりがないと、そういうことなんですか。どちらです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 先ほども申しましたように、今回の漏えいについての調査は今内部で行っているところでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 そんなこと聞いていませんよ。投げ込んだのはだれなんだと、外務省ですかと。違うなら違うと、こうおっしゃい。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 現在調査中でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 少なくとも外務省が投げ込んだ事実はないと、こう言いたいんですか。(「分からないんだ」と呼ぶ者あり)いや、知っているんだ、みんな。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 現在調査中でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 だから、ああいう答えになるんだよ。文書の公開について鈴木議員も言っておりましたけれども、おれが不利になったら次から次といろんな文書を出してくる、しかもおれに不利な部分だけをぱっぱと出してくる、おかしいと思わぬかと。彼は大声を上げて言っておりました。私も、それを聞いていておかしいと思いました。  文書を従来の秘を解除して公開するということにしましたら、その基準がある。それから、これは今までのマル秘扱いに、秘密扱いにしていたのはどういう理由なんだと必ず聞かれますから、その答えもある。それやこれやで、少なくとも責任のある、相当しかるべき地位にある人が、局長か官房長か次官辺りが記者会見をして、これとこれとこれとをこういう理由で公開することにしましたと、今まで秘にしていたのはこういう理由でございますと説明すべきなんです。  それを、何か知らぬけれども、何とはなしにこれが流通して、宗男がまた大騒ぎをしているとか、次には職員を殴ったとか、そういう文書が出てくる。宗男議員にしてみれば、本当にこれは、外務省はけしからぬ、今まで利用、さんざん利用してけしからぬもないと思うんだけれども、けしからぬと、きちっとした基準でやるべきではないのかと。それから、言葉だけを取り上げて、一節だけを取り上げて、いかにも北方四島の返還におれが反対しているように言い出している。前後左右、言葉というのはそうやって判断するものだと。これだってある意味じゃ正当なことなので、一国民がああいう立場に置かれたらだれだってそう言いますよね。  そう簡単なものじゃないことは確かで、そうかといってマル秘がいいとかなんとか私、言っているわけじゃない。文書を公開することによって個人のプライバシー、それが侵害される人だっているわけですから、やっぱりこれはこういう理由で今までマル秘にしていたが、今度はこういう公益を目的の、公益の目的があるからこの限度で公開することにしたんですよと、御了承くださいと説明するのが日本の役所の通常のやり方ですよ。  こんなことを、これが公僕と言われる外務省の姿勢なんですか。そんなこと、あなた考えたことなかったんですか。みんな喜ぶから開示しておきなさいよって、そんなことぐらいだったんですか、これきっと。案の定、開示したらみんなはそうだそうだと、本当に宗男というのは悪いやつだと、皆そう思っているでしょう。  率直な感想ですけれども、外務省というのはもう民主主義がないんですね。民主主義は全く考えない役所、それが外務省だと、こういうふうに定義してしまった方が早いようにも思うんですけれどもね。一つ一つ、国民の権利を侵害したらどういうことになるのだろうかと、それをあえてこの際はやっていこうというのが、どこの役所だってそこまで慎重にやっているわけですよ。  NGOの排除の問題にしたって、排除したら、一回参加するとしておいて排除したら、一体国民、当該権利関係の当事者になる国民はどう思うんだろうかと。それならば、排除なんかはできないはずだと。あるいは、少なくとも呼んでよく説明をして了解を得ようと、これが役所の、通産省は全然やっていなかったんですか。そういえば、そんなうわさ聞いたことありますよ。あの役所もすげえ役所だと。何か、侮辱罪なんて言われると困りますけれどもね。だから、その中で育ったからあなたの感覚もそういうふうになっちゃったのかなというふうな疑問すら出てくるけれども、いかがですか、その辺のところの御感想は。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 何についての御感想か、恐縮でございます、もう一回おっしゃっていただけますでしょうか。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 分からなきゃいいです。回答は求めません。  それから、一連の問題につきまして、外務省、特にあなたは折に触れてよく園部リポート、園部参与にお願いして、今一生懸命やっております、これがようやくまとまりましたと、園部さんも頑張って四十数人ぐらいから書面やら口頭やらで事情を聞いたと、こういうふうに言われておりますけれども、園部さんの経歴ぐらいは当然あなたお調べになっているでしょう、どういう方なのかということは。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私なりには存じ上げているつもりでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 そういうとき、ちょっとこういうぐらいに知っていますよと言ってくださいよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) どこまで申し上げればいいのかよく分かりませんけれども、最高裁の判事をしていらっしゃったということでございますし、ずっとさかのぼっては京都大学で法学部の助教授もしていらっしゃったというふうに聞いております。行政法の大家であるというふうに認識をいたしております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 知っているかと聞かれたら、普通それぐらい答えるのが当たり前ですよ。これ、国民の常識と言ってもいい。よく理解してください、分かってください、大事なことですから。  それで、園部さんという方は、今おっしゃったように京都大学の法学部の教授、それから裁判官に転じました。しかし、大体が高等裁判所の判事、それから間もなく最高裁判所に入って、そういう方でありまして、直接若いころに弁護士や検事として世間を駆け回って、汗を流していろんな人に会って事実関係を確かめたりする、そういう一種の難行苦行を経験していない方ですから、私、あの方をどうして担ぎ出したのか、しかも七十何歳、もう相当な御高齢ですから、そういうふうな大変な仕事はまず期待できないと。他人の調べてきたような文章を読んで、ここが足りないかな、この点はこうかなというような感想を漏らすことは最高裁判事、当たり前のことかもしらぬけれども、自分で資料を集めるという仕事をしたことのない人ですからね。率直に言って、よく彼がこういう仕事を引き受けて、四十数名事情を聞きましたと。本当だろうかなという気すらしてくるわけであります。  でも、あなたの感じとすれば、やっぱり一生懸命、直接自分で一人一人に当たって、事実関係を確認して、こういう報告書をまとめられたと、こう思っておられるわけですね。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 園部参与は、しばらく前から外務省の監察査察担当の参与をお引き受けいただいているわけでございまして、その意味から、この調査をやっていただくのに最もふさわしい方であるというふうに思っておりますし、今、先ほど申し上げた経歴のほかに、監査の仕事にも携わった経験をお持ちでいらっしゃるというふうに承知をいたしております。  そういった立場で、客観的であり、かつ徹底した真相究明を行うという観点から最適であるというふうに私が判断をしたわけでございまして、当然のことながら、今度の調査については、客観性という観点、今申し上げましたことも含めて園部参与にお願いをいたしましたけれども、調査の責任については当然私にあるわけでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私の経験にかんがみて申し上げれば、彼はこういう調査には不適当ですよ。やるべき、自ら遠慮すべきです。そういうふうに汗を流して一人一人から事実を聞く、私、そういう経験がないから、それはもう少し若い者にやらしてくださいよと、若い弁護士でも何でもいるでしょうと、そう言うのが普通ですけれども、よく引き受けたものだなという気すらしておりまして、現にそういう調査をしたと、本当かどうか、私、今でも疑問でありましてね。  まあ、それはもういいですけれども、その次ですが、佐藤主任分析官ですか、今は肩書が変わっているようですけれども、根室出張に行きまして、鈴木議員と付いていって、そして何かいろんな北方四島の返還問題などについても発言をして、分析官は鈴木さんは本当に立派な政治家ですというふうなあいさつまでをしたと。  行ったことは事実らしいんですけれども、これもまた報告書を見ていて私、国会答弁なども聞いておって大変不思議に思ったのは、旅費は鈴木議員が払っていると。公務出張であります。しかし、依頼ですから、頼まれたんですから頼んだ人が払うことだってあるんですよと、こういう国会答弁になっています。頼んだのはだれなんですか、これ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 佐藤、当時の分析官が根室に出張したということにつきまして私が聞いておりますのは、当初は鈴木議員の御依頼に基づいて、議員がプーチン大統領訪日等につき旧島民、報道関係者等に説明する際に、ロシアの専門家としてロシア情勢、ロシアの外交政策について補足的に説明するということで御依頼があって出席をしたということだと聞いています。  一般的にいきまして、職員が依頼を受けて派遣を、職員を派遣するということはあることでございまして、このような場合に公務出張、経費先方負担ということはあるわけでございますが、この御指摘のケースにつきましても、これは、当初の出張がこれは鈴木議員での御負担というふうには聞いていなかったようでございまして、結果的には鈴木議員負担となったということのようでございますので、これが政と官の在り方がいろいろ問題になっている段階に非常に国民の皆さんに誤解を与えるということになったということについては、私は非常に遺憾なことだと思っています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 依頼があっても直ちに出張をオーケーするわけはないんで、役所というところは非常に厳しいですからね。それを詳しく調べて、そういう調査、そういうことならば公務出張を認めると。公務出張か私用の出張かと、これは大変な問題ですから、事故でもあったりした場合には。公務かどうかということをきちっと役所が判断をする、これだけ外交上必要な調査に行くんだと。  そして、公務出張を命じた場合には、言うまでもないが、旅費は役所が負担するのは当然のことでしょう。なぜ、先方に依頼されたら先方の費用で出張することもあるべしなんて、そんなことを、軽々にそんなことをやっておるんですか。じゃ、金のある者は外務省に頼んで、ちょっと来てくれやと、やつの旅費はおれが出したんだと、へえすごいもんだなと。外務省がそんな、あなたが外務省にそんなことを聞かせる、よっぽどあなたも偉い人だと、そんなことにもなりかねない。おかしいでしょう。なぜきちっとしないんですか。  そして、出張に行って帰ってきたら必ず文書報告をするんです。どこの役所に聞いてごらんなさい、通産省だってそうですからね。それを出さないで口頭報告だけでと。将来、本当に行ったのかどうか、出張したと言って本当は銀座で遊んでいたんじゃないかとか、そういう問題だって出てくるわけですから、ちゃんと出張してきて、いつ、だれに会って、こういう話をしてという報告書を書いて出すわけです。上司はそれを読んで、よくやったと言って判を押して大切にいつまでも保管しておくと。  出張報告書を書かなかった、提出しなかった、これまたそんな役所なんですか、外務省というのは。出さなくてもいいことになっているんだと。依頼出張があったら頼んだやつが出すのは当たり前だと。何か国民の公僕じゃなくて依頼主の公僕みたいじゃないですか、そんなことになったら。おれが金出してやっているんだ、呼べばすぐ来るぞと。  おかしいと思いませんか、あなた。外務官僚の頭ならば、おかしくない、皆やっていることだと。しかし、外務省に入ってまだわずかでしょう。かつての通産省のエリート官僚の頭で考えてもそれはおかしいと。あなたがおかしいと思うことは確かにおかしいんですよ、国民が皆考えてもね。そこから改革が始まると、そう考えてもらいたいと思うんだけれども、そうじゃなくて、外務省の今までのパターンを全部認めて、何か変なことあるんですか、今まで外務省はこれでやっていたんですよと、さも言わんばかりですから、私はやっぱりそれじゃ駄目だと、こう言っているわけですよ。いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私がおかしいと思わないと決め付けていらっしゃるようですけれども、先ほども申したように、私はおかしいと思っているわけです。  それで、先ほど申し上げましたように、一般的に公務で外の方が、要するに外務省であれ環境省であれ、よその省、その省以外の者が旅費を負担して出張するということはあることです。例えば、どこかの商工会議所がこのテーマで講演に来てほしいということがあった場合は、出張旅費を出していただいて行くということはあります。それで、これはどこの省庁でもあります。  ただ、そのときにきちんとやらなければいけないのは、きちんと書面でその依頼をもらい、その出張の目的をきちんと確かめ、そこにどういう方が出席を、聴衆として来るということを確認して、そういったことをきちんと精査をして、それが本当に言われたような目的の講演であり、公務員が出席をし講演をするのにふさわしい講演であるかということを確認した上で出張命令を出すべきでありまして、そういうプロセスをこの場合経ていないということについては私は問題があると思っていますし、それから、国会で、先ほど、以前答弁をさせて既にいただきましたけれども、こういった国外の出張については公電という形で出張報告は残っていますけれども、国内というところ、出張についてはきちんとした出張報告を作るという定めになっていない、ルールができていないということについても私はおかしいと思っています。  その上で、おかしいわけですから、これを正しい形にすべきであるということを指示いたしまして、それについては今、そういった手はずといいますか、そういうやり方を今決めているところです。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私の話がよくのみ込めておられないようで、商工会議所の例を挙げました。私だって、公的機関と言ってもいい商工会議所なんかの場合には、それからほかの役所から頼まれたりした場合もあると、それも、そんなことぐらい知っていますよ。しかし、一国会議員に頼まれて付いていくって聞いたこと今までないですよ。もしやっているとすれば、それ、多分外務省だけの問題だと思いますよ。速やかにそういうことを改めなさい。国会議員が自分の仕事でちょっと来いやということで、旅費はおれが持つわと。それに付いている、それが公務出張だなんて聞いたことがないですよ。  本当に改革するお考えを十二分にお持ちのようでありまするから、余り力は入ってないんだけれども。しかし、そういう観点で物事に真剣に取り組んでいただきたい。新しい外務省の、新生の第一歩が川口さんとともに動いていると、自分とともに動いている、それぐらいの気概を持って頑張ってもらいたいし、おかしいことはおかしいとびしびし言ってください。言いなさい。幾ら言ったって分からないかもしらぬけれども、でも、無駄だと思っても何回でも言ってやることですよ。二、三歳の子供だって百回言うと、皆、ああ分かりましたということにもなるぐらいですからね。どうかそういうことで頑張ってもらいたいと思います。  それから次に、これもまた余りこういう疑惑みたいなことだけ取り上げるのもどうかと思うから、思うんだけれども、次から次へとこんな問題が出てきて取り上げざるを得ない。支援委員会なんですよね。もう嫌になるくらいこれも議論されている、支援委員会。  私があの話を聞いていて、絶対にこれは納得できない、おかしいと思ったことは、ロシア側の代表がもうかなりの期間欠になっている。それから、会議も、委員会も一回も開かれていない。ところが、金だけはじゃぶじゃぶと出放題に出ていると。一体これ何だろうかと。  支援委員会、支援とは読んで字のとおり、支援する側と支援される側がありまして、支援されるロシア側がどういう理由からか自分のところの代表が欠のままにしてあると。欠員を補充を要請したのかどうか分からないけれども、ならば、もう支援する必要がないんでしょう、そんなところに何もね。へ理屈めいたことをこねて、外務省が金を出すことも協定上は違法ではないんだと、そんな弁解していますけれども、これまた常識の問題でありましてね。ロシア側がもう熱意がなくなったと。向こうは金をもらう方ですから、金をもらう方が熱意がなくなったらもうやめるしかないでしょう。  少なくとも速やかに代表を補完してほしい、それまで委員会はストップしますよと。そして、新しい代表の下で議論を重ねて外務省に支援の要請をすることにしましょうと、こういうのが当たり前ですけれども、いないのも、要請もないのにぱんぱんと支出している。一体何だろうか、これはと。どう考えました、この話聞いて。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 非常に不適切であったと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 答弁、それで終わりですか。理由ぐらい挙げて、この点、この点、この点が誠に許し難いことだと、不適切だと思いましたと、理由ぐらい挙げて言ってください。それがあなたの任務ですよ。余りつらそうな顔をしないで言ってください、はっきり。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今、佐藤委員がかなりの点についておっしゃったものですから、あえて繰り返す必要もないと思って繰り返しませんでしたけれども、幾つかの問題点はあり、これは非常に望ましくない形で運営をされていたと私は考えています。で、……

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 それを具体的に言ってくれと言っているんですよ。この点この点この点において全く問題がありまして、今早急に是正すると。もう支援委員会なんかやめようかという意見もあるみたいですけれどもね。  それが大臣たる者の務めでしょう。嫌なら大臣辞めりゃいいんですから。簡単ですよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) あの、正に今それを申し上げ掛けようと思いまして、で、というふうに申し上げたんですけれども、途中で遮られたものですから中途でやめましたが。  私が続いて申し上げたかったことは、正に委員がおっしゃられたように、一つはその支援委員会というものは両方の代表から成って、それがその任務を果たすことになっているということにもかかわらず、これは最初のうちはそういうことで機能していたわけですけれども、ある時点からロシアの代表が不在となって支援委員会が開催されなくなったということは望ましくなかったというふうに私は考えます。  それからさらに、要請ですけれども、この要請については必ずしも文書の形で残っていない、口頭ベースのものもあったということは望ましい姿ではなかったというふうに思います。  それから三番目に、これにつきまして実際の業務、予算の支出を行う過程できちんとした、例えば、その支援委員会の意見を参考にしてという、それで日本政府が最後はそれを決定するというふうになっているわけでございますけれども、これの参考にするべき、考慮に入れてというふうに、文章ですけれども、この支援委員会の優先分野等についての検討がないままに使用につき決定をしたということでございます。  日本国政府が、これは決定することができるように協定上なっておりまして、日本国政府が決定したということについては、それ自体は問題はないと考えております。その後で、日本国政府はそれを委員会に通報するということになっているわけですけれども、委員会がさっき申し上げたような状況で、通報、基本的に構成員の一部が欠けていた状況だったので、必ずしもこれは委員会としては適切でなかったということが挙げられると思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 余りもう言いたくないんですけれども、ただ、どうしても気になることは、ロシア側に、速やかに代表を決めて会議を開きたいと、こういう申入れをしているんでしょうね。それにロシア側が四の五の言ってなかなか決めてこないと、そういうことですか。どうぞ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 当然のことながら、しております。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 先ほども言いましたけれども、支援を受ける側が全然熱意を示さない、代表が欠員になっても知らぬふりしていると。それならば日を切って、十日以内に代表を決めなさいと、そうでなきゃもう一切支援はしませんよと通告すれば済む話でしょう、これは。だれだってそうやりますよ。町の高利貸しだってそうやりますよ。やらないのは外務省だけだと、こう言ってもいいぐらいであると。そして、金は出し放題出していると。何ですか、これは一体。  これは、役所というのは金銭に非常に厳格ですから、決められた方式でこれを支出を出すと。手続を守らない場合には、もう、すぐ役所内の監査機関が飛んできまして、一体何をやっているんだと、これは背任横領の疑いがあるぞと、調査を厳格に行うと。それが、どこの役所もそうですよ。  やっぱり何かあなたがそういうことについて全く熱意を示さないのは、通産省もこれだらしなかったんですな、多分。金を使う、国民の大切な税金を使う、何だそんなものはと、使うだけ使っておけやと、会計検査も入らないんだ、もういいやと、そんなことでずっとやってきたんですか。  こういうことは、もう聞いた途端におかしいと、何をやっていたんですかと。園部リポートについてそういう点について触れられておりませんね、なぜこんな支援委員会がいつまでも延々と続いてきたのか。  あれだって、法律家ならばすぐそこに目が行くわけですよ、なぜこんなことを続けてきたんだと。そして調査をするわけですよ、あの人に熱意があればね。そんなことは国会から聞かれていないからやらないとかなんとか言うんですか。そんな問題じゃないんですよ。法律家、判事、検事を経験しておれば、すぐそういう点に目が行って、これは絶対理解できないと、なぜこんなことになってきたのかきちっと調べようと言って、今ごろ結論出しているわけですよ。悪いのはロシア側なのか日本側なのか、日本側がなぜ向こうの代表がいないのに、委員会を開かないのに金をばんばん出し続けてきたのかと。だれか有力政治家から言われて仕方なくてやったのかとか。次から次と調査というのは膨らんでいくわけです。言われてからここまで、言われてないからやらないとか、そんな問題じゃないんです。どう考えますか。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 委員長。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ちょっと待ってください。大臣として私大変大事なことだと思うんですよ、こういうことは。当然理解をして、あなたなりにおかしいと、再調査をしなさいと、こう言っていると思うから聞いているんです。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 委員長。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 いいですから、あの答弁。だって、大臣の問題だと言っているんだから、大臣に答えて……

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 委員長。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 委員長としては、川口外務大臣を指名しております。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 先ほどお答えを佐藤委員御自身がなさいましたので、繰り返すことになりますけれども、北方四島の支援の調査報告書自体は、当時、委員会、国会で御指摘があったことについて、時間を切って行政組織、行政機関としての外務省がそれぞれの御指摘のあった問題についてどのような対応をしたかということについて調査をいたしますというお約束をして、その範囲で調査をさせていただいたものでございます。  ということで、当時の委員会にお約束を、国会にお約束をしたこととして、この支援委員会のことということについては含まれておりませんでしたので、それが報告書に入っていない理由です。  それで、更に、じゃ、その支援委員会の活動がおかしくないかということで申し上げますと、それは私が先ほどから再三再四言っているように、支援委員会の活動が決して望ましい形で行われてきたというふうに私としては思っていません。  それで、それにつきましては、現在全く新たな監査法人、これは恐らく監査法人になると思いますが、にこの支援委員会の活動についてこの業務のやり方も含めまして、業務のやり方といいますか、その予算の使い方でございますけれども、そういったことも含めて、それについて調査をする。あわせて、ほかの何人かの専門家の方に集まっていただいて、どのような予算の支出の在り方が望ましいかということについて御意見をいただくという場を作っておりまして、これについては、前者についてはできるだけ早く報告を出す、後者については四月中に報告を出すということで、これは既に発表をしているわけです。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 私が再三お尋ねしているのは、ロシア側の代表が欠員になって、それ補充の申入れをしたのかどうか。それに対してロシアが何と言って、すぐ決めますとか、あるいはもう決める気はありませんとか言ってきたのか、その結果がどうなのか、それだけ聞いているようなものなんですよ。  そういうことをやらずして金を出し放題出したのは何だと、次の質問にもなるわけですけれども、それに対するお答えがない。国会から言われて支援委員会について調査をいたしましたとかいたしませんとか、そんなことはまた別にしまして、私が聞いているのは、極めて単純な、子供でもすぐ答えられることですよ。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ロシア側には過去何回か申入れをしたと私は聞きました。これは質問をしてそういう答えを聞いています。  それから、私になりましてからも二回ほどこの申入れをさせています。一番最近は、この間の三月十三日の次官級の会合の場で日本側からロシア側に対して申入れをしているわけです。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 何回も申入れをして、支援を受ける者がそれを馬耳東風、聞き流している。それでよく我慢しているものですね。いい加減頭にきて、もうやめたというのが日本人でしょう。何回もやっている。私が来てからもやっている。すぐ、いつまで、期限を、日を切って返事をするように、それでなきゃもうこの支援問題はすべて打切りと。当たり前でしょう、これ。なぜそういうことをやらないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今までに行われてきた姿が望ましいものではなかったという意味で、望ましい形にするためにロシア側の委員を出してほしいということを言っていたわけでございますけれども、他方で、メンバー側が、日本側だけであったとしても支援委員会という組織はこの協定上は存続をしているわけでございます。それから、協定上、支援の決定は日本政府が単独で行い得るような仕組みになっているわけでございます。それは、日本が実質的に唯一の資金提供者であることから、日本が必要と思わない支援を強制されるということになってはいけないという考え方で、日本が最後、決定できるようになっているわけでございます。  したがって、今までの支援の自体が、支援の仕方自体が協定違反かと言うと、ぎりぎり言えば、望ましくないものではあったけれども協定違反ではなかったということでございまして、現に、北方四島を始めロシア側の人道支援、それから技術支援、これは市場経済化移行の問題ですけれども、そういうことについてロシア側からは支援をしてほしいということが、要望は来ているわけでございまして、したがって、望ましくない形ではあったと私は思いますけれども、そういった中で、委員がおっしゃったようなやり方、これをやめるということではなくて、支援をやったと、そういうことだと私は理解しています。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 もう情けなくなりますよ。何度も言っていますけれども、支援するのは日本、向こうは金をもらう側ですからね、はっきり言いましてね。それが、代表も決めない、何もしないと。そんなものは日本が勝手にやれや、もらうものはもらうよと。そんな感じでよくお金をやる気になりますね。大切なこれは税金ですよ、国民の。何百、百億近くの金が出ているという話なんですよ。もういつ、いつかまで会長、代表を決めろ、嫌ならもうこの委員会は解散と。それは当たり前でしょうよ、そんなこと。何度も言っていますよ、これ。それを滑ったの転んだのと言って、相手がやらなくてもこっちはやる、やって悪いことはないんですとかね。そんなことを聞いているわけじゃないんで、なぜ外務省としてやるべきことをやっていなかったのかと、ただ一点、それだけを聞いている。  やる方法だって、日を切って、あしたまでに返事をしろと言ったっていいくらいですから。もうこれが十回目だと。すぐ返事をしろと、駄目ならもう一切合財なしだと。当たり前です。人間の社会がある限り当たり前の話です、こんなこと。ところが、当たり前が当たり前で通用していないから、外務省という役所は本当におかしいと思うんですよ。いずれにしろ、何か支援委員会はもうやめようという動きもあるようですから、それはそれとして慎重に考えてほしいと。  それからもう一つ、これ大変不思議なことは、消費税の問題があるんですよね、消費税。三井物産その他の業者に消費税を払って、払う必要のないお金を払っちゃったと、こういう問題ですよ。これは、海外で事業をやる場合には払う必要がないと。念のため国税庁に聞いてみたが、払う必要はございませんよと言われた。言われながら、二億ぐらいか、二億六千万ぐらいか、払ったと。何ですか、これは。  役所には必ず生き字引みたいな人が、大体ノンキャリが多いんですけれども、この部の問題、この課の問題、もうすべて知っているというのがいるんですよ。彼にちょっと聞いてみりゃすぐ分かる。ああ、必要ありませんよ、こういう例もこういう例もたくさんありますよ、国税になんか聞く必要ないですよと。それにもかかわらず払ってしまっている。  そして、この前の何か川口大臣の答弁だと、何か、国税には納めたけれども、納めたとも聞いている、そして、三井物産その他の業者がこの払う必要のない消費税を税務署に納めたと。本当なのかと。何億という金ですよ。払う必要のないことは、業者の方だって外務省以上にちゃんと知っているんですよ。外国で仕事をする場合、消費税は要らないと。それを本当に払う、払ったんですか。  あなたは、これ国会答弁ですか、そういうことを言っていますね、業者が納めたと聞いていると。これだって大変な法律問題で、なぜ三井物産が、あれだけの商社が払う必要のない消費税を払ったんですか。念のため国税に聞いてごらんと言って聞かせたでしょう、当然。そして、それは間違った納入ですからすぐ払い戻すようにと、すぐ三井物産にも連絡して、正式に還付の請求をさせますからねと。これまた当たり前のことなんですよ。  どうなったんですか、この問題は。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 先生御指摘の点につきましては、請負工事、これは払うべきでなかった件でございますが、請負業者に対しまして、消費税を納税したかどうか照会いたしました。その結果、すべての業者から消費税を既に当局に納付しているという回答を得ております。  先生御指摘のように、消費税を払わなくていいものを払ったについては行き違いもございまして、これは各委員会で御報告しておりますが、国税当局への照会、回答が文書でなかったものですから行き違いまして、支払ってしまったという経過があるものですから、外務省、支援委員会としては、支払った消費税を各請負業者が国に対して払ったかどうかを調査をまずやったわけでございます。  なかなかこの、強制権のある立場ではないものですから、協力を得なきゃならないということで、時間はたっておりますが、今、国税庁や弁護士等とも相談しておりまして、請負業者に対して返還を行う、返還請求を行う方向で検討をしておりまして、適切でない対応だったことはもう先生御指摘のとおりなんですが、適切な対応が取られるよう今努力しておるところでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 電話照会で文書にしていなかったなんて、外務省はすぐ文書を作るのは大好きでしょう、メモを作るのが。そして、マル秘扱いをしたりして。あれだってちゃんとマル秘文書はあるんでしょう、国税に聞いたら払う必要はないと言われたという。聞き流してそれっきりにしちゃったんですか、担当者が。そんな絶対ばかなことはないですよ。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 先生おっしゃるとおりの状況でございまして、支援委員会事務局ですが、支援委員会事務局が国税当局に電話で照会した、それに対して国税当局は電話で回答したと。回答のメモが残っておって、回答したらしいということなんですが、支援委員会事務局には伝わっていない、伝わっておりませんで、一応日本の国土であるけれども向こうが不法占拠している土地であると、そういう観点から消費税は払うべきものだと解して払ったというのがそもそもの行き違いの始まりでございます。  だらしがないといえばだらしのないわけなんですが、事実そのとおりでございまして、今それを直すようにきちっとやっておるところでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 いみじくも副大臣が、政務官ですか、まあどっちでもいいけれども、だらしがないとおっしゃいましたけれども、正にそのとおりですよね。もう頭が混乱するぐらいひどい役所ですよ、外務省自身は。一体、そうやって聞いたら、必ずそれは支援委員会の方にも連絡をして、念のため言っておくけれども消費税は要らぬのだと、そのことをきちっと連絡をするというのが当たり前の、どの役所だってそうやっている。聞いたら聞きっ放しなんて、何のために聞いているんですか。もう腹立たしくなりますよ。そうやって国に損害を与えている。これは過失による背任罪だと、私はそう考えます。そんな罪はないんだけれども。  しかし、ひどいものですね。ひどいと思わない、大臣は。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 委員長。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 いやいや、感想を聞いているんだから、こっちに。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 事実がちょっと違いますので。  支援委員会事務局が電話で問い合わせて、電話による回答を得たということでございまして、外務省ではございません。その点は御理解をいただきたいと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 外務省も支援委員会も皆一心同体でしょう。どこから見たってそうですよ。皆、出向してやっているんでしょう。全然、人的構成皆別だとかいうならまだ分かるけれども、皆同じですよ。  いずれにしろ、外務省が背後にあって仕切っているような委員会であることは間違いないわけだから。それならそれで、きちっと日ごろから申入れをしておって、いささかも間違えるなよと、おまえらが使っているのは国民の税金だぞというぐらいのことを言うのが外務省の仕事でしょう。それで、折に触れて監査を、内部立ち入って検査をするとか、当然ですよ、そういうことは。  何、それはおれの問題ではない、あっちの問題だというんですか。おかしいですよ。どうですか、大臣の感想は。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私もおかしいと思います。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 余りおかしいような感じもないんだよね。それで、ちょっと問題だと思うんだけれども。  もう少し、本当にまじめに何回も、これまた口が酸っぱくなると言いますけれども、言っているわけでして、本当にしっかりとやってほしいと思う。  それから、だんだん時間切れになってきますけれども、ロシア密漁船の問題ですね。  これも最近新聞等で大きく取り上げられていますけれども、ロシアの輸出量と日本の輸入量では十倍ぐらいの開きがあると。一体何だろうか、これは、ということで調べをしておって、ロシアにも照会をした。そうしたら、何かロシア政府の発行した証明書の相当部分が偽造であると、こういう回答が来た。回答が来たのは一年ぐらい前ですか。  それからどうなったかと。すぐ海上保安庁、警察等に通報して、その偽造の証明書で密漁をしてくる船を片っ端から検挙をしたのかといえば、そんなこともなさそうなんですね。  何か、これまた話がおかしくなるんだけれども、ロシアの地方政府が発行した証明書もあるみたいなんで、その辺を確認中であると言っておるんだけれども、そういうことですか。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) そのとおりでございます。そのとおりでございます。  これは、サンマ漁、去年夏、問題になりましたが、あのころから密漁問題が両国政府の間で取り上げて、これはきちっとやろうということになって、日本側は水産庁も入っていろいろやっておるわけなんですが、このポートクリアランスというのはロシア中央政府から発行した事実はないと中央政府から言ってまいったわけですが、どうも地方政府が発行しているらしいということも一方で分かっております。この点については、出されているポートクリアランスについて、どこが発行したんだと、偽造なのか、地方政府なのか、その辺りを所管の官庁と今協議しておるところでございます。  調査並びにロシアの回答を踏まえまして、調査し、国内の関連法令、外国人漁業規制法等に基づいてどのような措置が可能であるかについて協議しておるところでございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 ロシアの地方政府には中央政府名義の証明書を発行する権限があるんですか、ないんですか、どちらですか。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) その辺りもはっきりいたしておりません。  日本のようにきちっと中央政府、地方政府、権限の移譲等が配分されているかどうか、その辺りも調査の対象になっております。果たして発行する権限があるのかどうかもですね。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 これは偽造だということが判明したのは去年の八月ですよ。中央政府に問い合わせればすぐ分かることでしょう。おたくの地方政府、こことここが発行しているやつは中央政府の名義の証明書を発行しているがこれは本物ですかと。電話ででも聞いたらすぐ分かるわけでしょう。それは偽物ですよと言われたら、もうそれ以上何も調べる必要もない。何をやっているんですか、そんな長期間。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 時間ですので、簡潔に答弁をお願いをいたします。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) そういう通知がございまして、現実に出ているポートクリアランスについて偽造なのか地方政府の発行なのか照会中というような現状でございます。

佐藤道夫民主党・新緑風会

○佐藤道夫君 済みません。いろいろ勝手なことを申し上げましたけれども、やっぱりこれ外務省として本当にしっかり立ち直ってもらいたいと、こういう気持ちがあるからでありまして、何か小じゅうと根性みたいな丸出しの質問のように聞いた人もいるかもしれません。しかし、聞いておられる人も皆それはおかしいじゃないかとおっしゃっていましたのでね。国民のこれ平均的な感情だと思う。どうか、外務省が再生するにはよほどのしかし決意と努力が必要ですからね、言葉だけでごまかしてこの場を切り抜けようというようなことじゃ絶対に駄目ですから。  川口さん、お分かりでしょう、あなた命を懸けるぐらいの気持ちで取り組んでくださいよ。皆国民は期待していますから。どうも余り期待しないでくれというような顔もしておられるけれども、やっぱり顔ぐらいには出しなさい、あなたの決意をね。  以上。

山口那津男公明党

○山口那津男君 公明党の山口那津男です。  外務大臣には御答弁お疲れでしょうから、一呼吸置いていただきたいと思います。  まず、防衛庁長官にお伺いいたします。  いわゆる有事法制について、政府としてはいわゆる自衛隊法七十六条防衛出動、あるいは七十七条待機命令等、これら防衛出動事態に関するものに絞って武力攻撃への対応に関する法制として整備する方向を決めていると思います。  そして、一方、大規模テロあるいは武装工作員あるいは武装不審船、更にまたサイバーテロ、これらの問題に対しては別途検討をすると、こういう仕切りをしたというふうに承知しております。  しかし、国民の率直な関心からいえば、この防衛出動事態というよりもテロやあるいは武装不審船、これらへの対応策の方が関心が高いのではないかと私は思うわけですね。  そして、国としてこの両者に対する法整備をどのように進めていくかということについて、お互いの関連性もあることも出てくると思います。  そうした意味で、この二つの道筋、つまり武力攻撃への対応に関する法制とその他大規模テロあるいは武装不審船等についての問題、これらの議論の優先順位とかその関係性とか、これについての防衛庁長官の認識をお伺いしたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 国家の緊急事態につきましては、外部からの武力攻撃のみならず、大規模テロまた不審船事案また大災害、事故等ございます。これらに対してすき間なく対応することが必要であるというふうに思っておりまして、この幅広い観点から、現在、内閣官房におきまして包括的な体系を念頭に法案の整備が考えられているものだと理解をいたしております。    〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕  防衛庁といたしましては、両面での検討整備が必要だというふうに思っておりますけれども、防衛庁としましては、最終的な防衛体制、これを破られると国の主権や独立国としての存在がなくなってしまう事態に対して、自衛隊という組織を挙げて国の独立を守っていくという法律の整備がいまだ十分されていないという観点で、この武力攻撃に対する対処の法律の整備を進めるということは必要であるというふうに思っておりますけれども、他方、それに至らない段階での新たな危機、脅威に対処するということも必要でございまして、この点につきましては両面の整備が今、必要になっているというふうに認識をいたしております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 そこで、武力攻撃への対応に関する法制はひとまずおくといたしまして、いわゆる大規模テロが起きた場合にどのように対応するかということについてお伺いしたいと思います。  昨年成立いたしましたいわゆるテロ対策特措法に基づく対応措置に関する基本計画が今実施をされていると思います。新聞紙上で時折報道されるわけでありますが、この実施の内容について必ずしも国民にその実態が明らかになっているとは思われません。この実施の状況について簡潔に御報告いただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) テロ対策特措法に基づくこれまで行った活動が大きく二つございます。  まず一つは、被災民救援活動でありますけれども、UNHCRの要請に基づきまして、昨年の十一月二十五日に掃海母艦「うらが」によりましてテント、毛布を輸送いたしまして、カラチに到着をし、UNHCRに物品を引渡しをいたしまして、十二月三十一日に横須賀に帰港いたしております。  もう一つの支援の協力支援活動につきましては、昨年の十一月二十五日に補給艦「とわだ」、護衛艦「さわぎり」及び二月中旬に派遣した護衛艦「はるな」、「さわかぜ」、補給艦「ときわ」、合計五隻でございますけれども、インド洋北部におきまして米国の補給艦、駆逐艦並びに英国の艦艇に対して艦船用燃料を補給をいたしておりまして、三月十八日までに米国に対しては四十九回、英国の補給艦を含めますと計五十回、八万二千キロリットルを提供いたしまして、二月の二十一日には米艦艇に対して予備品、日用品、郵便物など一トンの物品輸送を実施をいたしました。また、二月中旬に出航した艦艇に協力支援活動の実施を引き継いだ護衛艦「くらま」、「きりさめ」及び補給艦「はまな」は三月十六日に佐世保に帰港いたしております。  もう一つ、航空自衛隊でございますけれども、C130型機及びU4機において国内輸送、これは合計二十四回、国外輸送については十二回実施をいたしておりまして、この国際テロリズムの防止の活動に対して日本としての貢献を実施をいたしているところでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 現在行われている対応措置というのは、基本計画によりますと本年の五月十九日で派遣期間が終了すると、こういうふうに決められているはずであります。  しかし、その後どうするかということについて、仮に継続するとすれば、切れ目なく活動するためには後継部隊というのがこの五月十九日以前に何らかの決断に基づいて現地に向かわなければならないはずであります。したがいまして、この基本計画を続行するのか、はたまた変更するのか、中止するのか、これらについて間もなく決断をしなければならないのではないかと思うわけであります。  この五月十九日以後の活動についてどうされるおつもりか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 五月十九日といいますと、今から二か月後ということでございます。現状におきましては現在の活動を継続をいたしておりますけれども、五月十九日以降の基本計画の変更等の可能性につきましては、その時点での情勢等を見極めながら、また米軍等のニーズも踏まえて、我が国として主体的にその必要性を事前に判断をしなければならないというふうに思っております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 現時点では結論を出すに至っていないということだろうと思います。  一方で、インド洋北部といいますかアラビア海北部海域では、アメリカ、イギリスのほかにドイツ、フランス、イタリア、オーストラリアの海軍が展開中と言われております。このアメリカやイギリスがイラクを攻撃すると、将来イラクを攻撃するということを想定して展開を継続した場合に、アフガンでテロ集団の活動が日に日に収束しつつある中で、今後日本はどういう対応をするおつもりか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) このイラクに対する米国を始め国際社会の行動につきましては、まだ現実にどうするかということについての決定を行っていない段階でありますし、アメリカ自身も外交的段階の判断をしているというふうに思います。  というのは、せんだって行われました日米首脳会談におきまして、ブッシュ大統領から、イラクなどについてはその行動パターンを変えるように国際社会が協力する必要がある、米国はすべての選択肢を排除していないが、平和的に解決したいと考えており、外交的努力を続ける考えである旨の発言がございました。  したがいまして、米国がイラクに対して軍事行動を取ることを予断することは適当でないと考えておりまして、防衛庁としましては、イラクに対する米国の姿勢はそのようなものであるというふうに受け止めております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 先ごろ、アフガン国内においてはいわゆるアナコンダ作戦というものが終結をしたと言われているわけですね。したがいまして、このアフガン国内のテロ集団に対する国連決議に基づく措置というのは、日に日に言わば実施する理由というのが弱くなりつつあるだろうと思います。  したがいまして、これがなおアフガン国内で活動することを支援する必要が乏しくなった場合に、我が国が別なところでの、別な中東地域での緊迫感に対応するためにこのアラビア海派遣、インド洋派遣を継続するおつもりなのかどうか、これについてはどうお考えですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 確かに委員がおっしゃるとおり、十八日の時事電によりますと、アナコンダ作戦が完了したと発表されておりますが、同時に、アルカイーダの残存部隊が残っている可能性もあるために、アフガンでの軍事行動、不朽の自由作戦は今後も継続する方針を示したということでございます。  現に、ビンラディン氏やオマル氏などのアルカイーダ、タリバンの幹部はいまだ捕まっておらず、逃走いたしておりまして、これらのテロリストは再結集を図る可能性があるなど依然として危険な状態でありまして、米軍は各地でその追跡、掃討、捜索、尋問等を進めております。  防衛庁といたしましては、このアルカイーダ、タリバンの残党を排除し各地の施設の捜索を終えるまでは作戦を継続し、今後もこのような行動に対して現地の情勢をよく見極めながら判断してまいりたいというふうに思っています。

山口那津男公明党

○山口那津男君 この対応措置、我が国の取っている対応措置というのは、正に引き際といいますか終結のめど、これを見極めるのが重要なポイントでありまして、慎重な判断をお願いしたいと思います。  さて、次に、今国会ではテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約が審議される予定となっております。  そこで、外務大臣にお聞きいたしますが、この資金供与を防止する対象になっているテロリズム、このテロリズムそのものがこの条約で処罰の対象になるということではありませんけれども、正にその資金供与の前提となる対象物がテロリズムということであります。そういうテロリズムについて、国際法上、確立された考え方といいますか定義付けといいますか、こういうものがあるのかどうか、この御認識を伺いたいと思います。外務大臣、お願いいたします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) テロリズムの定義があるかどうかという御質問でございますけれども、国際法上、確立された定義が存在するわけではありません。  ですが、このテロ資金供与防止条約におきましては、既存の九本のテロ防止関連条約がございまして、その条約上の犯罪に該当する行為を対象といたしております。また、これに該当しない行為であっても、住民の威嚇又は政府等の強要を目的として人の死等を引き起こすことを意図する行為、これも対象としているわけでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 その条約に対応する国内法として、法務省は、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律案、これを用意していると思います。  そこで、副大臣にお伺いしますが、条約でいうところの、今、外務大臣が述べられたテロリズムの内容と、この国内法で言うところの「公衆等脅迫目的の犯罪行為」というのは同じものと考えてよろしいですか。

横内正明自由民主党法務副大臣

○副大臣(横内正明君) 委員の御指摘の法律案は、テロ資金供与防止条約に定める犯罪行為を「公衆等脅迫目的の犯罪行為」といたしまして、それに対するその資金の供与を犯罪化をするという内容の法律でございます。  したがいまして、具体的に申しますと、テロ資金供与防止条約の中身は、既存の九本のテロ防止関連条約の犯罪と、それに加えまして、住民の威嚇又は政府等の強要を目的として人の死等を引き起こすことを意図する行為、この二つを対象としておりますから、そういうものを、そういう行為を「公衆等脅迫目的の犯罪行為」といたしまして、それに対する資金の供与を犯罪化をするという内容でございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今国会で審議が予定されている法案は、その資金の提供を処罰する法律でありまして、この公衆等の脅迫目的の犯罪行為そのものを処罰する法律ではありません。  そこで、別の国内法でこの「公衆等脅迫目的の犯罪行為」を個別法で網羅的に犯罪構成要件化既にされているのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

横内正明自由民主党法務副大臣

○副大臣(横内正明君) 委員の御指摘がありましたように、別の法律でそれぞれ犯罪化がなされております。    〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕  例えば、人を殺生する行為等につきましては、当然刑法上の殺人罪や傷害罪というものがございますし、また航空機や船舶に係る犯罪行為でありますと、いわゆる航空危険法や航空機強取法上の犯罪、あるいは刑法上の往来妨害罪、艦船転覆罪、強盗罪、爆発物取締罰則上の爆発物使用罪、刑法上の建造物損壊罪等がございます。また、施設等に対する破壊行為でありますと、爆発物取締罰則上の爆発物使用罪や刑法上の建造物損壊罪等がございまして、それぞれ国内法で犯罪化がなされております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 そうだとしますと、その犯罪化された法体系が既にあるということでありますから、この「公衆等脅迫目的の犯罪行為」が国家ではない主体によって実行された場合、大規模かつ組織的に行われた場合、例を挙げれば、過去の地下鉄サリン事件のようなものを私は想定するわけですが、これに対処する法整備はでき上がっていると、こう考えてよろしいわけですね。

横内正明自由民主党法務副大臣

○副大臣(横内正明君) 先ほど御答弁をいたしましたように、この「公衆等脅迫目的の犯罪行為」につきましては、刑法や特別法によりいずれも犯罪化をされております。  加えまして、大規模な組織によってそういうものが引き起こされる場合には、組織的犯罪処罰法という法律がございまして、それに基づいてその刑が加重されるということになっております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 そうだとしますと、この大規模テロ、いわゆる大規模テロについては、今、国内法のいわば構成要件化、そしてそれを処罰する法整備は既にでき上がっているということでありますから、それをいかに運用するかということがこれからの課題だろうと思います。  副大臣におかれましては、御退席いただいて結構でございます。  さて、そこで防衛庁長官にお伺いしますが、今年はワールドカップの開催を控えております。このワールドカップについては、いわゆるフーリガンと言われる勢力による混乱が予想されております。それからまた、これに乗じて何らかのテロ行為が行われないという保証もありません。  そこで、韓国などでは、治安当局に軍隊も加わってこれを警備あるいは未然に防ぐ、そういう訓練等がなされていると、そういう体制がしかれていると、こう言われているわけでありますが、我が日本では治安当局に任せるようになっているだろうと思います。  この治安当局に任せるだけで、果たして我が国においてこのフーリガンや起こるかもしれないテロへの対応が万全だと防衛庁長官としてそうお考えになるのかどうか、御認識を伺いたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 本年五月から行われるワールドカップサッカーの大会に向けまして、現在、関係省庁の連絡会議安全対策部会が開かれまして対応、協議を行ってきたところでございます。  防衛庁も参加いたしまして、テロ対策、フーリガン対策についての方針を取りまとめて、昨年の十二月の十九日に発表されたところでありますが、防衛庁部分としましては、特に生物化学テロ発生時の対処に万全を期すということで、このテロ発生時の対処のために警察庁など関係省庁より依頼された場合に、人員、装備の緊急輸送支援の実施、テロによって引き起こされた被害に対して、災害派遣の枠組みで救助・救援活動の実施などを想定をするというふうになっております。  今後とも、まだ期間がございますので、関係省庁と密接な連携を持って、可能な限り協力をいたしたいというふうに考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 警察当局の訓練などの模様は報道されることがあるんですが、今、防衛庁長官がお述べになったような防衛庁としての対応、これを交えた、防衛庁独自ないしは関係省庁併せて合同のそういう訓練というのはなされているんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現在の法律の枠組みで実施をいたしておりますが、考えられる行動としては、警備に関して、我が国の場合は警察が第一義的に行うという前提で防衛庁としての支援を行うわけでございます。法律によりますと、自衛隊による警護出動ということがございますが、これは米軍施設や自衛隊施設に限られたわけでございますので、警護出動という形でこの警備の対処を行うことはできないわけでございます。  しかしながら、ワールドサッカーが成功裏に終わるように防衛庁としていかなる協力、支援ができるかどうか、これは警察庁の警備当局とも今後協議を重ねまして、必要に応じて訓練や事前の準備等は行う必要があるというふうに考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今、警護出動としてやることはできないと、こういうお答えだったように思うんですが、そうだとすると、防衛庁の法定された任務として、これらワールドカップに予測されるような様々な危機に対してきちんと対処できる根拠がないんじゃないですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 防衛庁における武器管理というものは非常に厳密に制約をされておりまして、治安出動並びに警護出動が下令されましたら対処し得る、すなわち警護が可能になるということでございます。  そういう意味から申しますと、武器を使用したりしての警護、警備におきましては、平時においては現在法的整備がされていないということでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 そうしますと、今の長官のお答えから、必ずしも万全ではない部分があるように私は受け止めました。今後なお、必要な検討を行っていただきたいと思います。  さて次に、武装不審船への対応について伺いたいと思います。  昨年末、九州南西海域で発生した武装不審船に対して、仮に海上自衛隊に海上警備行動が発令された場合、威嚇のための船体射撃、これは今回初めて行ったわけであります。人を傷付けないで威嚇のために船体へねらい撃ちすると、こういう射撃を行える装備を海上自衛隊の艦艇は持っているんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 防衛庁といたしましては、平成十一年の能登半島の事案を踏まえまして、海上保安庁と連携協力して対処するということで、装備の整備につきましては必要な対策を講じてきたところでありまして、十二年度からは、護衛艦隊隷下の四個護衛隊群に所属する各護衛艦、合計三十二隻でありますけれども、一隻当たり二基の十二・七ミリ機関銃、これは陸上自衛隊が通常使用しております機関銃と同じ大きさでありますけれども、それを整備をしております。また、護衛艦に搭載している七十六ミリ砲から発射する砲弾として、砲弾の先端部を平たんにした平頭弾ですね、これを平成十四年度から新たに整備するということにしたわけでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今おっしゃった十二・七ミリ銃ですか、これは自動照準装置は付いているんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これは、自動的に目標をとらえるということではなくて、射手が目標をねらって直接撃つということでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今回、海上保安庁が威嚇のための船体射撃を実施したのは、従来であれば、言わば手動で機銃を操作するというところから、必ずしもねらったところに当たらない可能性があるということで、波の高い海域において対象の船をなかなか銃撃しにくかったと。空へ撃つとか海中へ撃つとか、こういうことはできたとしても、船体へ命中するように撃つということはできなかったわけです。しかし、今回、自動照準装置を付けた、そういう船で対応したがゆえに相手を傷付けることなく船体に確実に命中するということで、この射撃を行ったわけですね。  ですから、海上自衛隊の艦船にそういう自動照準化された適当な口径の機銃が存在しないというのであれば、この武装不審船に対して的確な対応が私はできにくいんではないかと、そう思うわけであります。この点について長官の御認識を伺いたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) もう一つの装備であります七十六ミリ速射砲につきましては、射撃指揮装置二型と、レーダー又は光学、一部は赤外線によりまして目的を照準をし、追尾をする方式の速射砲が装備をされておりますので、これによりますと相手に命中させるための射撃が可能だということであります。

山口那津男公明党

○山口那津男君 その七十六ミリという口径が妥当なものかどうかについては私もよく承知しませんけれども、海上保安庁の艦船は、船艇は大体二十ミリから三十五ミリ程度と、こう伺っておりますので、その倍以上の口径を持つということが、果たして実際に使える装備というふうになるのかどうか疑問なしとしません。  いずれにしても、私が申し上げたいことは、本来、第一義的には海上保安庁が任務とすべき行動に自衛隊が協力する場合には、やはり同じような装備を持ち合わせた上でないと総合的な対処というのが私は実際問題できないんじゃないか、そう思っておりますので、この点、海上保安庁と連携を持って御検討いただきたいと思います。  さて、次に、能登半島沖事件をきっかけに共同対処マニュアルというのが防衛庁と海上保安庁の間で合意されて作られました。しかし、この共同対処マニュアルには共同訓練を実施するということまで明記されているんですが、これまで実効的な共同訓練がなされてきたかどうか、そしてまた、その訓練によって今回の九州南西沖の事件に対して対応できたかどうか、これもおぼろげない感じがいたします。  そこで、もっと実戦的な、特に、武装不審船を言わば停船させこれを捕捉すると、ここまで可能となるような共同訓練を実施をして、かつそれを国民あるいは国内外に公表する、白書等で公表すると、ここまで私はやるべきだと思うわけですが、この点について、まず防衛庁長官、どのようにお考えになりますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 先ほどの速射砲につきましては、防衛庁としましては研究をいたしまして、この弾薬につきましては装薬を、炸薬を入れずに平頭弾というもので、相手の被害等に勘案した方式を考えております。  それから、海上保安庁との連携でありますけれども、平成十一年の十月、平成十二年の九月、平成十三年の五月には不審船対処訓練を実施したところでありますが、平成十三年の十一月と十月には、予定をいたしておりましたけれども、これが実施できませんでした。議員がおっしゃるように、これは平素から海上保安庁との連携を密にして、お互いその組織、機能が違うわけでございますので、有効に不審船対処ができますように、お互いの役割が果たせるように今後とも訓練を実施をし、また、国民に対して必要な部分を公表するということは必要だというふうに思います。

山口那津男公明党

○山口那津男君 海上保安庁はどう考えますか。

須之内康幸海上保安庁次長

○政府参考人(須之内康幸君) 自衛隊との共同訓練につきましては、先ほど御答弁がございましたが、私ども、この訓練の実施につきまして、その都度広報をしてきているところでございます。このほか、随時、防衛庁との迅速な情報連絡の実施でありますとか、巡視船艇と自衛艦艇との間での情報交換訓練を実施しているところであります。  今後とも、自衛隊との共同訓練を実施いたしますとともに、訓練については公表するよう努めていきたいと考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 自衛隊法での海上警備行動、これを発令する前に、共同対処マニュアルによりますと、海上保安庁からの求めに応じ可能な協力を実施すると、こういう規定があるわけです。ところが、自衛隊法には、自衛隊法あるいはそれに関する政令においては、この海上警備行動を海上保安庁長官が要請をする、防衛庁長官に要請をするという法令はありません。したがって、この共同対処マニュアルに書かれている、海上保安庁からの求めに応じて協力を実施すると、この規定が事実上要請権を認める、つまり運用面で要請を認めると、そういう機能を果たすのかなと私は考えるわけでありますが、この意味について防衛庁長官はどうお考えになりますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 御指摘のように、海上保安庁との共同対処マニュアルにおきましては、海上警備行動が発令されていない段階では、海上自衛隊は海上保安庁からの求めに応じ可能な協力を実施するということとされておりまして、先般の事案におきましては、海上保安庁と調整の上、航空機等により現場周辺の警戒監視を実施しました。また、十二月二十三日、海上保安庁からの行方不明者の捜索に係る災害派遣要請を受けまして、本年一月二十一日までP3Cによって現場海域の捜索を行ったところであります。  このように、海上警備行動の発令前に行う自衛隊の協力は、あくまで海上保安庁が第一義的に対処を行うために必要な協力を関係省庁として行うものであって、海上警備行動が下令された後における各種の権限行使とは異なるものでありまして、海上警備行動の発令前に海上保安庁からの求めに応じ自衛隊が協力を実施することが海上警備行動の要請権限を事実上認めるということにはならないというふうに考えております。  また、海上警備行動は、自衛隊法八十二条の規定に基づき、防衛庁長官が海上における人命、財産の保護又は治安維持のための特別の必要がある場合に内閣総理大臣の承認を得て自衛隊部隊に命ずるものでありまして、内閣総理大臣又は防衛庁長官が海上警備行動の下令の必要性を判断するに当たり、海上保安庁における対処の状況等は重要な要素でありますが、具体的な下令の可否については政府としての総合的な検討の結果として判断されるべきものでありまして、海上保安庁から防衛庁への要請を法的な要件とする必要はないものと考えております。  現在、海保との連携につきまして、内閣官房を中心に連携の在り方については必要な検証を行って、検討を実施をいたしておりまして、お互い持っているもの、また組織も違うわけでありますので、お互いがうまく連携できるような体制を取ってまいりたいというふうに思います。

山口那津男公明党

○山口那津男君 私は、海上保安庁長官が要請をしたからといって、それを必ずしも受けて海上警備行動を発令しなければならないとは限らないと思うんですね。実際に第一義的に海上保安庁が任務を行う場合に、やはり海上保安庁側から海上警備行動、自分たちの手に負えない場合にその発令を求めるということは許されてしかるべきだと思うんです。  ですから、今後の課題として、なおこれを法定する必要性がない、むしろ法定すべきでないと、そういう積極的な理由があるのかどうか、この点について、防衛庁長官としてどうお考えになりますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これは、やはり、先ほどもお話ししましたけれども、政府として総合的な検討の結果として判断されるべきものでございまして、いろんな事態が想定されるわけでございますので、海上保安庁からの要請を受けるということも一つでありますけれども、それを法的な要件とする必要はないというふうに考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 法的な要件とする必要性はないかもしれませんけれども、要請できるということは決めてもいいように私は思うわけでありますが、なお検討いただきたいと思います。  さて、排他的経済水域、いわゆるEEZと言われる水域で、今回の不審船事案では、漁業法違反の疑いがあるということで立入検査をしようとし、それを拒否したので犯罪が成立し、これを追跡したと、こういう経過があったと思います。  一見すると漁船の形をしているということで漁業法違反を問うたんだろうと思いますが、疑いが持ったんだろうと思いますが、仮に一見、明白に漁業法違反の疑いがないとした場合に、そのほかに別途、麻薬密輸の疑いがあるとか、あるいは工作員の密入出国の疑いがあるとか、こういう疑いがあった場合にこれを取り締まることができるのかどうか、現行法で取り締まることができるのかどうか、この点について、海上保安庁、どう考えますか。

須之内康幸海上保安庁次長

○政府参考人(須之内康幸君) お答えいたします。  排他的経済水域におきまして、沿岸国が有します主権的権利及び管轄権につきましては、国連海洋法条約の第五十六条の一によりまして、天然資源の探査、開発、保存及び管理、あるいは人工島、施設及び構築物の設置及び利用、そのほかに海洋の科学的調査あるいは海洋環境の保護及び保全等々に限定をされているところでございまして、このため、我が国の排他的経済水域で発見をいたしました外国船舶に対しまして、麻薬密輸あるいは工作員の密入出国の疑いがある場合でありましても、現行法で取締りをすることはできないものと考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今おっしゃられたような、排他的経済水域の性質からすると、今後その点について新たな、新規立法で法整備を行うということも国際法上からは妥当ではないように伺ったわけでありますが、そのように理解してよろしいですか。

須之内康幸海上保安庁次長

○政府参考人(須之内康幸君) お答えいたします。  新たに取締りのための国内法を整備することにつきましても、先ほど御答弁いたしましたように、EEZにつきます沿岸国の権利、権限等に照らしまして困難と考えるところでありますが、なお検証してまいりたいと考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 排他的経済水域においていわゆる危害射撃、つまり人に危害を与えても許されるという危害射撃、これは昨年の臨時国会で領海の中において認める法律を作ったところであります。  しかし、この排他的経済水域においては、先ほどおっしゃられた保護法益とのバランス上、このいわゆる危害射撃を認めるという法律を作ることはいささか困難であろうと私は考えるわけですが、この点についての御見解はいかがですか。

須之内康幸海上保安庁次長

○政府参考人(須之内康幸君) 先生ただいま御指摘のように、排他的経済水域で発見をいたしました不審船に対しまして、正当防衛による場合以外の場合でも危害射撃を許容するような法整備につきましては、先ほども御答弁いたしましたが、国連海洋法条約によります、沿岸国が排他的経済水域において有しております主権的権利及び管轄権が限定されております。そういう趣旨から、法益均衡に照らしまして極めて困難であろうと考えておりますが、なお検証してまいりたいと思っております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今回の事件に対して、日本が先に武力を行使したと、つまり威嚇のための船体射撃を行ったことを日本が先制的に武力を行使したと、こういう非難をする声があるわけであります。しかし、私は、国際社会に対してこの威嚇のための船体射撃も適法であったということをきちんと説明する必要があると思うんですね。近日行われた日中間の外交官レベルでの話合いの席でも、この旨を日本側から中国側によく説明をしたということが報道されております。私は、引き続き諸外国にこれをきちんと言うべきであると、こう思います。  そして、日本側の射撃がこの不審船の沈没の原因ではないんだと、つまり日本側の射撃と沈没に因果関係はないんだということを、私はこれを証明していくことも大事なことではないかと思うんですね。この沈没した船の引揚げについては、積載品が何であったかとかどういう目的で来ていたかとか、その他犯罪の立証のための証拠収集という目的があるわけでありますが、このいわば日本側の射撃と沈没に因果関係がないということを証明する意味でも、私は引揚げをきちんとやるべきであると、こう考えております。  もちろん、中国側の排他的経済水域と思われる場所での沈没ですから、中国の主権的権利については十分な配慮、尊重が必要だろうと思いますが、今後の方向について、まず外務大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今回の不審船事件における海上保安庁の巡視船の威嚇のための船体射撃は、委員がおっしゃられますように、関連の国際法と国内法令に照らして問題のない適切なものであったと考えます。その旨は、事件発生以来、周辺国を始め国際社会に明確に説明してきたところでございまして、先ほど委員が御指摘になられた例も含め行ってきているわけですし、今後ともそれは行う必要があると思います。  二番目に、現在沈没の原因を含めまして関係当局において鋭意捜査を進めていただいているわけでございまして、先月末には、沈没船、沈没の位置特定のための調査を行ったところです。船体の引揚げについては、今後船体調査を実施した上で手順としては船体の引揚げということになるのでしょうけれども、こうした調査の結果を見ながら次の段階について判断をすることになると考えます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 海上保安庁においては、先日の予算委員会で長官からお答えありましたので、今の外務大臣と同旨のお答えであったというふうに理解いたします。  さて、次に、地雷除去支援についてお伺いいたします。  地雷、対人地雷の撤去、除去については、これがどこに埋まっているかというのを探知をするという技術が非常に重要だと思います。そして、この探知はいろんな種類のセンサーによるわけでありますが、これをロボット技術と結び付けて成功するような開発というのが期待されているわけですね。  まず、文部科学省にお伺いします。  この地雷探知技術の開発と実用化への見通しについて、どういう状況かお答えいただきたいと思います。

山元孝二文部科学省科学技術・学術政策局長

○政府参考人(山元孝二君) 御説明いたします。  アフガニスタンを始め世界の数多くの国におきまして地雷の問題が大きな障害の一つになっておるという認識、文部科学省においても同一でございます。  したがいまして、私どもは、人道的な観点、こういうことから、地雷の探知のみならず除去技術も含めまして、より安全かつ効率的に実施できるようにするためには先端的な科学技術を駆使した技術を開発することが重要だろうと、こういうふうに認識してございます。  このために、今年の一月でございますけれども、外部の有識者から構成されます研究会を発足させ、そこには文部科学省は当然のことながら、外務省、経済産業省、それから防衛庁の方々にも御出席いただきまして、技術開発の課題とかあるいはその進め方についての検討を現在鋭意進めているところでございます。  これまでの研究会での議論の状況から一、二ちょっと御紹介させていただきますと、地雷の探知あるいは除去処理、これについての技術開発は世界各国で正に進められております。また、日本のメーカーも含めまして、建設用機械を改造した機器、こういうものが現在現場においても活用されているわけでございます。  しかし、実際の地雷探知の現場におきましては結構事故による被害も多い、あるいはその処理速度も遅いということで、スピードアップが求められているわけでございます。また、現場は正に世界各国いろんなところにあるわけでございまして、地雷の種類も、地雷原の地形、土壌とかあるいは現場の埋設方法の状況、こういうものも非常に種々様々でございまして、こういうものに対する技術といたしましては多様な技術が必要なのではなかろうかと、こういう議論にもなってございます。  したがいまして、私どもは、今、先生お話しのように、大学においてロボット技術の研究成果が結構進んでございますので、この辺の成果も含めまして、踏まえまして、我が国が得意とする科学技術分野における技術開発というふうな形で貢献ができるんではなかろうかという方向で現在検討を進めておるところでございます。もちろん、この検討に当たりましては現場のニーズというものが一番大事かと思ってございます。  そういうものを十分に反映させながら、本当に現場で使っていただけるように、貢献できる技術開発、こういうものを関係省庁と連携の下にしっかりと進めていきたい、こういうふうに思っているところでございます。

山口那津男公明党

○山口那津男君 是非、文部科学省にはこの日本の優れた学術研究の素材を生かして実用化に結び付けていただきたいと思います。  さて、次に経済産業省に伺いますけれども、今文部科学省のおっしゃったような基礎的な技術を応用して、言わば産業技術と結び付けて地雷を除去するとか処理するという技術も利用可能だと思います。この点についての開発と実用化の見通しについて、どのような御認識でしょうか。

濱田隆道経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(濱田隆道君) 先生御指摘の地雷除去・処理機械につきましては、現在、文部科学省の方からも御説明がありましたように、既に、ショベルカーを改造した装置が既に開発されておりまして、各地で、例えばカンボジアでございますとかアフガニスタンにも実際に使用されている状況でございます。  ただ、これらの地雷除去・処理機でございますけれども、これは現地の事情、例えばそこが乾燥している土壌でありますとか湿潤な土壌といったようなことに対応して使い勝手を良くするための技術開発が必要でございまして、このためには、小型化でございますとか、あるいはその装置のモジュール化といったようなことが必要でございまして、これらのための改良を加えるために技術開発が必要であると考えております。  このため、現地の状況でございますとかニーズの的確な把握もいたしまして、更にもう一度その研究開発したものを現地に実際に置いて評価をしながら進めていくというようなことが必要であると考えております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 今、現地においてこれを検証する、研究するという発言もありました。  ところで、この日本で開発した装置や機材、これを外国の現地に持っていこうとすると、一方で武器輸出三原則、これとの関係が問題になるだろうと思います。  これまでの開発された資機材について、この武器輸出三原則との関係で、言わばアウトになるものセーフになるもの、どんなものがあるか私もよく分かりませんけれども、その原則と実例について教えていただきたいと思います。

松井英生経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長

○政府参考人(松井英生君) お答え申し上げます。  政府といたしましては、これまで武器等の輸出につきましては武器輸出三原則等によって慎重に対処してきたところでございます。  人道的な対人地雷除去活動に係る支援に当たりましては、当該活動に必要な貨物等が供与される際、これらの中に武器等に当たるものが含まれる可能性がございます。しかしながら、人道的な対人地雷除去活動に対する支援につきましては、平成九年に官房長官談話を発出いたしまして、国際社会全体が取り組むべき課題であるとともに、国際社会の平和と安定に貢献するという我が国の基本政策に合致することにかんがみ、支援の一環として供与される貨物等に武器等に当たるものが含まれるとしても武器輸出三原則等によらないこととしております。  具体的には、武器に該当するものであっても、人道的な対人地雷除去活動に用いられる地雷探知器や地雷処理のための資機材であって、この官房長官談話に示された人道的な対人地雷除去活動のみに使用されること、また我が国政府の事前同意なく第三者に移転しないことが国際約束で担保されているという条件を満たしているものについては輸出を許可しております。  また、地雷の探知や処理の実用化のための研究開発を行うため関連する技術や資機材が移転される場合につきましても、貨物と同様に、官房長官談話に示される条件を満たしている場合には武器輸出三原則等によらないこととなります。  このほか、道路の空洞探査等の民生・産業用にも使われ、武器輸出三原則上の武器に当たらない探知器や灌木除去機につきましても、我が国から輸出され、現地の対人地雷除去活動に用いられていると聞いております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 防衛庁長官に伺います。  防衛庁としてはこの地雷除去そのものを国際貢献の仕事としては今のところ考えていないと思いますけれども、防衛庁が地雷を除去する能力というのは、あくまで部隊が有効に移動できるため、その限りでの除去活動だと私は思うんですが、しかし、また一方で、この日本の優れた探知や除去の技術をもっと自衛隊として面的に一〇〇%除去できる、こういう技能を確立した上でそれを国際貢献任務として使っていくという道も考えられる選択肢の一つかもしれないと思うわけであります。  今後、これらの能力や技能を自衛隊として取得していこう、そしてそれを国際貢献に活用しようと、こういうお考えはありませんでしょうか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これまでの認識につきましては山口委員がおっしゃったようなことでやってまいりましたけれども、自衛隊が長年にわたって蓄積してきた技術、経験、組織に着目をいたしまして、これを国際貢献活動に活用する上においてどのような形で行えばいいのか。  最近ですけれども、NGOを含めて産官学の間で各種の検討が行われておりまして、私もこの会に自ら出席をいたしまして、NGOの現場で活動している人や民間で開発している人、またアフガンやパキスタンでの当地の人の意見も聞きながら調査を行っておりますし、現地にも調査団を派遣して一緒に調査をしてまいりました。  今のところは、こういった処理機材の研究開発に対しては協力を行っていきますし、自衛隊も、自衛隊の組織としてそういう研究開発を行うと同時に、民間の方々ともともにやっていくこと、また、もう既に一度JICAにOBを出しましてカンボジアにおける対人地雷除去への支援をいたしておりますけれども、今後、アフガン等にOBを派遣をして国際貢献に資することができないかどうか、現在検討を行っているところであります。

山口那津男公明党

○山口那津男君 外務大臣に伺います。  先般の予算委員会で、今年度この地雷除去支援活動全般を企画するための企画官というポストを設けると、こういう御答弁がございました。私は、国内で開発された様々な技術や機材を現地で応用する、つまり、外国でこれを使いこなすためには、やっぱり外務省の言わばうまい企画というのがなければならないと思うわけですね。  それで、手作業で地雷除去活動をやっているグループ、あるいは機械処理で地雷を撤去する人たち、必ずしもその役割分担とか連携とかということを現場では意識してやられていないようにも感じるわけであります。ですから、日本がせっかく有効な除去支援活動をやるとするならば、その探知の技術や除去の技術や、あるいはその全体としての支援の活動の在り方、こういったものについても我が国なりのやり方というものをきちんと持った上で、それを国際社会に広げていく必要もあるのではないかと思うんです。それを企画官のお仕事として是非位置付けていただきたいと思うんですね。それで、あわせて、この分野で日本が国際社会において日本の得意分野を中心にリーダーシップを取ると、こういう方向性も模索していただきたいと思います。  さらにまた、日本がこういった、日本の中でこういう除去活動を行うようなNGOも存在するわけでありますから、こういう方々が世界で活躍するためにはやっぱり日本の国民の皆さんにそういう活動をよく知っていただく必要があると思うんですね。  ですから、こういった点で言わば国内のキャンペーン活動に外務省が何らかの形で後援、協賛する、そういうこと、自治体も巻き込んだ上でのそういう活動を広げていくということもお考えいただきたいと思うんです。これらについて、外務大臣の所見を伺いたいと思います。

杉浦正健自由民主党外務副大臣

○副大臣(杉浦正健君) 委員が十三日の委員会で御質疑になったとおり、企画官を設置することといたしました。その下にスタッフを置きまして、委員がおっしゃられたような活動を強化していこうということに相なっております。  日本は、地雷除去については最近得意技になりつつございまして、例えば、今アフガン、アフガニスタンについては、タリバンが地雷除去機を全部持って逃げちゃったものですから空っぽになりまして、そこへ千五百四十万ドルでしたか、機材を大量に供与しました。今、アフガンで地雷除去に活動している機材は、これは国際機関、現地が運用をしておりますが、全部日の丸の付いた日本の機器でございます。  そして、今役所からいろいろ御説明がございましたが、各種の機器の開発も行っております。日本がやる地雷除去というのは、これは、地雷除去は現実にやるのは現地の地元の方々です。その方々に指導をしたり、そして機材を供与したり、そういう仕事でございますし、実際にやるのはNGOが主力で、国内、国際のNGO、国際機関等がやっておるわけですが、それを彼らが円滑に動くように、現地の人と共同してやれるように、適切に機材の足りないところは機材をやるとかうまく回すのがこの政府機関のやることだと思います。  今、委員御指摘のとおりでございまして、そういった諸活動を企画官、その下にスタッフを置きますが、新たに置きまして、主たる当面のあれはアフガニスタンですけれども、強力にやってまいりたい。  この間のアフガニスタン復興支援国際会議におきましても、小泉総理が、日本としても地雷の除去に力を入れる、緊急に必要な機材整備、除去事業への支援、犠牲者、足を飛ばされた人とか、義肢なんかですが、犠牲者の支援計画への協力を行う、また地雷除去の技術開発に努めますということをスピーチの中に入れていただきまして、その線に沿ってやってまいることになっております。

山口那津男公明党

○山口那津男君 これで終わります。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 日本共産党の吉岡です。  SACOの決定に基づいて沖縄の県道百四号線越え実弾射撃訓練の分散移転が行われてから五年になります。この問題については、これまでの国会で全然この演習と別の問題が鈴木議員にかかわって論議されてきました。五年たって一つの区切りの時期に入ってきていると思います。日出生台については、県及び関係町村と防衛施設局との間で取り決められた米軍の使用に関する協定の期限が五年ということになっております。協定あるなしにかかわらず五年たった時点で、私は、全国的にこの五年間行われた中で起こった問題、全面的に検討を加える必要があると思っております。  その検討に入る前に、私は一点、演習が行われる、分散移転が行われるその入口のところで大きな反対運動が全国的に行われた、その運動を、鈴木議員が脅迫によって受け入れさせるという出来事が起こったという問題、これ予算委員会でも取り上げられていた問題ですけれども、町議会における記録によると、町長が、私にとって屈辱の一日でありましたとか、あるいは人間扱いをしてもらえなかったというような、正に無念さがにじみ出た発言をしていることが記録されております。  この分散移転による本土での演習の始まりがこういうことと重なっていたということは、私は入口における一つの汚点であったと思います。このことをも念頭に置きながら五年間を振り返ってみるということも必要だと私は思っております。  その点で、これは防衛庁長官、ひとつ、こういう出来事があって始まったという、始まりにそういうことがあったということについてどのようにお考えになるか、一言述べてもらいたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この沖縄の米軍訓練の負担軽減をしなければならないというのは、当時の実情を考えますと、何とか全国五か所に分散移転実施をすべく当時の防衛庁としても全庁挙げて取り組んでおりました。当時の臼井防衛庁長官も北海道に参りまして、地元の方々に理解を得るべく丁寧にお願いをし、担当、北海道の局長も何度もお願いをしてまいりました。  そこで、十二月二十日に地元の三町長さんが東京に来られまして、防衛施設庁長官を始めといたしまして話合いを持ったわけでございますけれども、我々といたしましては、非常に、地元の皆様方との話合いの中で、困難な話合いでありましたけれども、当時の町長さん方が、地域の住民や、様々な懸念、不安を抱えているという厳しい状況の中で、移転訓練の受入れを決断するに当たりまして大変難しい御判断をいただいたというふうに思っておりまして、私としても、感謝申し上げるとともに、引き続きこの訓練移転に伴う地元の御懸念とか御不安を解消すべく更に努力をしてまいりたいというふうに思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私は、本題に入るために今の問題については指摘をするにとどめますけれども、一般的に、今おっしゃった程度にとどまらないで、人間としての屈辱を受けるような脅迫を受けたということ、これが公式に記録に残ったままになっているわけですね。そのことについて政府はやっぱり深い思いをし、何らかの意思表示をすることなしには、この問題、私は今後続けないで五年たったところでやめてもらいたいと思いますけれども、しかし、それ、いずれの答えを出すにしろ、そういう入口において出来事があったということは深く念頭に置いていただきたいと思います。  次に、この演習の問題に入りますけれども、元々この問題が起こったのは、六年半前の一九九五年に起きた米海兵隊員の少女暴行事件でありました。これによって沖縄県民の大きな怒りが爆発して、基地存続も大変な事態になるということから、この打開策として行われたのがSACOによる一連の措置であり、その一つとしてこの県道百四号線越えの実弾射撃訓練の分散移転ということが行われたわけです。  その際、それによって沖縄の負担を軽くするとか、いろいろな目的、条件等が示され、特に移転される訓練は現在キャンプ・ハンセンで実施されている訓練と同質同量の訓練とするということが文書によっても示されました。したがって、多くの国民、特に関係地域では、賛成反対は別にして、移転されたとしても、そこで行われる訓練というのは沖縄でそれまでやられていた演習以上のものはやってこないと、こういうふうに思い込んでの受入れ賛否をめぐる論議であったというふうに私は思います。  そこで、お伺いしますが、それでは、分散移転前、沖縄のキャンプ・ハンセンで行われていた米海兵隊の百四号線越え実弾訓練の中身はどういうものだったか、どう掌握しておられるか、報告をお願いします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この実弾射撃訓練の本土への分散実施前の訓練実績につきましては、キャンプ・ハンセンでおおむね大隊規模以下で年間十数回、延べ三十数日、百五十五ミリりゅう弾砲の実弾射撃訓練が行われていたものと承知をいたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 私はその演習の中身をもうちょっとお聞きしたいんですが、どうですか、中身については。いろんな訓練が行われていたと思いますけれども。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 百五十五ミリりゅう弾砲の実弾射撃でありますので、この長射程のりゅう弾砲の射撃訓練でございますけれども、夜間訓練につきましても、調べますと、過去、昭和五十四年に実績があったというふうに承知をいたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 つまり、うんと細かくは掌握していないということだと思います。  文書でも示された移転の条件というのが現在キャンプ・ハンセンで実施されている訓練と同質同量だと言うからには、現に行われている訓練の中身がどういうものであったかということを明らかにしないままこれを行ったのでは、やはり多くの混乱が、現にそういうことがはっきりさせられないまま本土に分散移転されたことが今日に至るまで大きい混乱を生んでいると思います。  今、長官触れられました夜間訓練ですけれども、この問題については、今五十四年にあったということですけれども、実際上この分散移転が問題になったときにはもう長年にわたって夜間訓練は行われていなかった。そういう訓練がやってきたら、実際には夜間訓練がどんどん行われた。私らが調べたところによると、この五年間に夜間演習、本土で合わせると九十九日行われておりますね。  ですから、そんなものはないはずだともうみんな思い込んでいた、そういうものが実際に行われたわけですから、これはもう演習の最初から話が違うと。国民に向かって外務省と防衛施設庁が言った条件とは違うということが大問題になったわけです。  一体、米軍と日本の間では、どのような移転を行うのかということについての突っ込んだ合意があったんですか、どうですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 訓練の合意の話合いにつきましては、平成八年八月二十九日の合同委員会の合意に基づきまして、キャンプ・ハンセンで行われていた訓練と同質同量の訓練を行うということとされているところであります。  具体的には、キャンプ・ハンセンで百五十五ミリりゅう弾砲の実弾訓練をおおむね、先ほども言いましたけれども、大隊規模以下で年十数回、延べ三十日の訓練が行われていたものから、本土で実施される訓練についても、訓練規模は、支援部隊を除き、最大規模で約人員三百名強、砲十二門、車両六十台とし、訓練は年間合計最大三十五日を年間最大四回、これは各回の射撃日数最大十日に分けて実施をするものでありまして、このような訓練規模等につきましては、キャンプ・ハンセンで行われていた訓練と同質同量のものというふうに解しているものであります。  なお、訓練の時間帯につきましては、自衛隊の訓練と同様の時間帯の範囲内で訓練することが可能でありまして、夜間の時間帯における射撃訓練の実施を排除しているものではございません。しかしながら、地元から夜間に及ぶ訓練についてはその中止について強い要請もあることから、日本側といたしましては、米側に機会あるごとに自粛に努めるように申し入れているところでありまして、米側からは、夜間射撃の実施について、必要最小限の訓練になっているという旨の回答を得ているところでございます。  また、沖縄の海兵隊につきまして、実弾射撃移転訓練の際に、核・生物・化学兵器による攻撃を受けた場合を想定した防護訓練を実施するということもありますけれども、在日米軍司令部からはこの訓練は本当に化学薬剤とか特殊な物質を使用するものではなく、実弾射撃訓練の一環として、核・生物・化学兵器から身を守るための防護服等を着用して円滑に行動することを目的とするものであるというふうに聞いております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 今いろいろな問題、一括して答弁がありました。私は、それでは防衛庁長官お伺いしますけれども、今お話があったようなことが、この問題が起こった移転する前に国民全体、とりわけ移転を提起された自治体に十分説明がしてあったのかどうなのかということを提起せざるを得ません。もし、今おっしゃったようなことが全部事前に説明され、それを踏まえて論議が行われ、そして受入れが決定されていたら、今起こっているようないろいろな混乱あるいは国民の間でのだまされちゃったというような感じは残らないでいるだろうと思います。  しかし、この発表文、これはそういうことを想定させるものでは全くありません。外務省と防衛施設庁の名前ですけれども、移転される訓練は現在キャンプ・ハンセンで実施されている訓練と同質同量の訓練とすると。現在行われている沖縄で、それと同質同量だというわけです。その当時沖縄では夜間演習は行われていた。しかし、本土へ来れば夜間演習も行われるぞという説明は事前にはどこでも行われておりません。  そして、当時言われた、今、長官もおっしゃったことで守られている点もあります。しかし、例えば射撃訓練の日数は十日だと、こういうふうに言われ、海兵隊は十日間演習やって帰るだろうとみんな思い込んでいた。ところが、それは、実際に射撃をする訓練の日数が十日で、その前と後とがあるというので三十数日も行っているというようなことが起きて、いよいよこれは提起されていた条件と違うということが全国最初に各地で行われた演習のときから行われてきました。  私もその第一回の演習が全国各地で終わった直後に、質問したこともあります。そのときにも、今、長官おっしゃったような答弁がありました。ありましたけれども、私はこういう問題、なぜそういうことを最初から言わないままやったのかということを改めて問題にしたいと思います。  長官、もう一度お伺いします。そういう今おっしゃったような説明、これは事前にされたとあなた方は思っておりますか。後から行った説明なのか、どちらですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この訓練を実施するに当たりまして、地元の自治体の皆様に御理解と御協力を得るべく、説明を行ってきたところでありますけれども、その内容につきましては主なものでありますけれども、訓練内容は年間最大三十五日、一日当たり十日以下の射撃で年最大四回である。部隊の規模は最大でも隊員三百名強、砲十二門、車両六十台、部隊は訓練の都度沖縄から来て訓練が終われば沖縄に帰隊し、常駐することはない、安全管理、射撃実施要領は陸上自衛隊の訓練と同様に実施をする、また米軍は厳正な規律を確保することを約束をしているが最大限注意をする、本訓練の実施に伴う地元からの御要望に対しては誠意を持って対応するということをお話をいたしております。  これに基づいて実施されているというふうに理解をいたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 ですから、事前には夜間演習をやるとかそういうことは全然なかった。そして、実際に移転されて、夜間演習その他、滞在日数も一か月も超えると、話が違うということで大問題になって、国会で取り上げるといろいろな答弁がありました。  私が行った質問に対しての答弁を見ても、あたかも同質同量の基準は自衛隊がその演習場でやっている訓練だというような答弁もあり、ある施設局は住民の問い合わせに対して同質同量というのは、現にこの演習場で自衛隊が行っている演習を基準にするんだと、こういう答弁があったということもありました。  そうすると、二つの基準があったのかと。アメリカと合意して、今、長官おっしゃった、これちゃんと文書になって、当時からもらっておりますけれども、そこに書いてある基準、これは政府が国民に向かって説明した、事前に説明したそういう同質同量というこういう移転の条件、そういう基準と、もう一つ、自衛隊が現に行っている演習を超えないという同質同量というそういう条件と。  片方は説明しないでやられたと、そういうふうに考えざるを得ないわけですけれども、日米間では夜間演習もやってもいい、それからあるいは発射訓練は十日だと言うけれどもその前後にいろんな訓練やってもいいと、こういう説明を事前にしていたんですか、どうなんですか。米軍の理解と国民の理解、受け入れた自治体の理解とが食い違っている。  ですから、その後、自治体から防衛施設庁に対するいろいろな要望文書を見ても、その後も引き続いて夜間演習のことが問題になっているわけですね。    〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕  だから、これは事前に分かるような説明が行われていなかった、正確なる条件を示さないで受け入れさせたと、こう言わざるを得ないんですが、どうなんですか。同質同量の基準は自衛隊の演習ですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) あの当時、地元の自治体にお話ししたのは、先ほど申した内容で、回数とか規模等をお話をいたしました。夜間訓練につきましては、そのような実績が過去あるということで行われたというふうに思いますけれども、現実にこれの実施につきましては、地元においても、五つの自衛隊演習場で実施するに当たっては効率的な実施に努めるとともに、安全面、地元への配慮の観点から、各演習場ごとに自衛隊が設定している措置に従って実施することといたしておりまして、これらについては射撃時間帯についても同様であって、夜間訓練についてもこの考えで実施しているものでございますが、地元の皆様方の御意見を体しまして、必要最小限度とするように機会あるごとに申し入れて、米側からも夜間訓練は必要最小限度にとどめるという回答をいただいていると承知いたしております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 現地に対する説明はこの政府が発表している文書以上のものでなかったということは今、長官お認めになったわけです。  それで、皆さんがそう思い込んでいたが、実際移転してやられてびっくりした問題は、すぐ目に見える夜間演習だけでなく、例えば訓練にやってきた隊長が、この訓練では実弾射撃だけではなくいろいろな訓練をやっているんだと、例えばNBC、核・生物・化学兵器の訓練もやっておれば、その他いろいろな純軍事用語を挙げての説明ですけれども、全般的な訓練をやっているんだということを堂々と御説明しているという状況が生まれているわけですね。  やってきてから実際行われている演習が、政府が受入れに当たって考えていた演習と同質同量のものなのかどうなのか、その点についてはどのようにお考えになっていますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 考え方によると思いますけれども、同質同量の訓練というのは、先ほど申し上げた代替規模以下で年間十数回、延べ三十回行われた百五十五ミリりゅう弾砲を使用した実弾射撃訓練と同様の訓練を年間最大四回に分けて実施すると。この意味で本土において実施される訓練はキャンプ・ハンセンで行われた訓練と同質同量のものが分散実施されているというふうに考えております。  また、NBC等の訓練につきましても、やはり実際に危険な物質を使って訓練をしておらず、今の状況におきましてもこのような核・生物・化学兵器から身を守るための訓練というものにつきましては必要上実施しているわけでございまして、我々といたしましては同質同量を超える訓練が行われたというふうには考えておりません。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 危険な訓練かどうかということが今、私が提起している中心ではないわけです。事前に知らされていなかった、そんなことはないと思い込まされていた訓練がやられているところに、受け入れたところでの大きな問題が出ているわけですね。  例えば、今のNBC訓練、核・生物・化学訓練、この問題についても、隊長はアメリカ本土でもやっていることだと、だから危険じゃないよという説明をやっているわけですね。つまり、事前の説明は、キャンプ・ハンセンでやっている実弾射撃訓練が移ってくるんだと、その代替だということさえも言葉も使われているわけですね。代替だという言葉を使っているわけですからね。だから、そこでやられている以上のことはないと賛成の人も、反対の人はそれでも反対だった。ところが、やってきたらあれもやる、これもやるというわけですね。  私らが調べたところによると、とても本土、沖縄ではやっていないことが大部分ですが、例えば砲座転換訓練、対ゲリラ防御訓練、NBC防護訓練、不発弾発見処理訓練、悪天候下夜間観測射撃訓練、精密誘導弾訓練等々が行われていることはほぼ間違いないと私どもは思っております。  隊長が、オキナワ・マリンという沖縄海兵隊の新聞には、堂々と語っているところによれば、非常に楽しい訓練だったと、全般的な訓練であった、まれな機会を得たと、沖縄、米本土でも沖縄でもやれない訓練ができたというようなことも語っているわけですね。  こうなると、私はそれが同質同量だという説明が行われるということになると、これは一体政府は国民に本当のことを言わない、アメリカにはやってもいいという説明をして国民にはそういうことがないように思い込ませて分散移転をやったというようにしか取れない、そういう経過をたどっているわけですね。私はそういうことはあってはならないことだと思います。    〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕  そういう意味で、重ねてただしますけれども、今行われたような自衛隊の演習が基準だ、あるいはアメリカ本土での訓練が基準だというように取られかねない説明が行われるようなこういう訓練、そういうことは想定していたんですか。しかし、やってみたら行われちゃったということなんですか。どちらなんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この訓練の実施につきましては、毎年事前に自治体等に説明を行っておりまして、平成九年からもう四回にわたって実施をされておりますけれども、特に不満というか、正式な形での不満はいただいておりません。地元の御理解を得て円滑に訓練が実施されるというふうに承知をいたしておりますし、またこの目的が沖縄で行われている訓練の負担を軽減するということでございまして、現に沖縄におきましては米軍が駐留をいたしまして各種の訓練を行っている中で、沖縄の皆さんが非常に、じゃ本土の人はどう考えているのかと、日米安保条約に基づく米軍の存在について、やはり沖縄県民の痛みを本土の人たちも理解してほしいという切実な願いがあるわけでございます。  政府といたしましては、日米安保条約に基づく米軍の駐留というものは日本の安全保障に必要だという見地でありまして、この点につきましては、やはり本土の人たちがそういうことが必要ならばそういうことも理解をしていただくということが必要でございまして、地元の駐屯地の皆様方には、訓練実施をする周辺の皆様には大変な御負担をお掛けするわけでございますけれども、この趣旨を御理解していただきまして、訓練実施に対しての御支援と御協力をいただきたいというふうに思っております。

吉岡吉典日本共産党

○吉岡吉典君 それが、やっぱり現地の住民の意向を正確にとらえていないからそういう答弁があると私は思います。  私は、今度、防衛庁や外務省の協力もお願いしまして、日出生台それから矢臼別、調査に行ってまいりました。それで全国全部回って、沖縄にも行って、更に実態をいろいろ調べてみたいと思っておりますけれども、沖縄の負担の軽減だということをうたってやられたこの分散移転というのが、最初からそれが計算してやられたかどうか、これは私は今日ここでは問題にしませんけれども、実際にやられたのは、沖縄でできない訓練を本土でやるようにしたということだということが非常にはっきりしていると思います。  それは、九〇年代半ばごろ、いろいろな米軍の海兵隊関係の文献などを読んでみましても、沖縄の演習は、これはもう地理的な条件からも、またいろいろな規制があることからも、これじゃもう訓練場としての意味を持たないという論議が盛んに行われております。特にその中では、例えば夜間演習もできないということも挙げられて、沖縄から移転せよ、撤収せよという議論まで幹部がいろいろなものに書いていると。それを日本でもいろいろ当時紹介されております。  つまり、沖縄の住民感情からできないこと、地理的に狭くてできないこと、そういうことを一切の規制なしにやれる訓練ということが当時問題になっていた。それを本土に移転した機会に、沖縄でやれなかった訓練をやるようにした。それが今度の分散移転だったと思います。  だから、さっきも言いましたけれども、沖縄や米本土ではほとんどできないそういう訓練ができるようになったというようなことが堂々と語られているし、したがって、そういうことを堂々と米側が語るということは、やはりそういうことをやることが当たり前だという条件で受け入れた、こういうことになっているんじゃないかと私は思います。  そこで、私は皆さんに提起したいわけですけれども、こういう国民に、関係自治体によく分からない、そんなことは起こるはずないと思わせるような質問で国民に幻想を与える、それ以上来ないだろうという幻想を与えたり、誤解を与えたり、甘い期待を与えるようなやり方で国民の同意を取り付けるというやり方は間違いだと思います。そういうやり方というのは、相手米側に対しても長期的に見ればやはり正しい態度ではないと思います。そういう外交というのは私は改めるべきだと。  今、外務省の改革が問題になっております。国民にも正確なことを伝えない、したがって相手にも甘いことばかり言って正確なことを伝えないまま事態を進める、こういう外交も改革してもらいたい。  私は、外務大臣にその点で答弁を求めて、質問を終わりにします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 委員おっしゃいますように、日本の外交というのは国民の支持があって初めて外交として強靱な外交ができるということでございますので、必要な国民の理解を得るための情報提供ということは、一般論として申し上げて必要だと私は考えます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 現在、政府が進めております有事立法に関連して幾つか質問をさせていただきたいと思います。  今年の二月十六日から二月二十日まで、我が国防衛に関する日米共同対処と周辺事態における日米協力、つまり日本有事と周辺有事を一体化した指揮所演習が行われました。この指揮所演習に先立ちまして、NHKなどのマスコミの報道では、米側は相互防衛協力計画、つまり日米ガイドラインに基づく相互防衛協力計画の原案に基づいて訓練をしたというふうなことが報じられております。  まず始めにお聞きしたいのは、いつどのような日米の相互協力計画ができたのか、原案ができたのか。まず、防衛庁長官にお尋ねします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日米の相互協力計画についての検討を含む計画検討作業につきましては、一九九七年に策定されました日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドラインを受けまして、現在、包括的なメカニズムの下で関係省庁及び米側とも調整をしつつ進めているところであります。  現在の作業状況でございますけれども、この成果の具体的内容につきましては、緊急事態における日米の対応ぶりにかかわってくるものでありまして、事柄の性質上、お答えをすることは難しゅうございますけれども、これはエンドレスに行われているものでありまして、その進捗等につきましては、節目節目におけるSCC、日米安全保障協議委員会及びSDC、防衛協力小委員会に報告されることになっております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 ブレア太平洋軍司令官が二月四日、日本に参りました。続いて二月五日に小泉総理大臣とも会見しております。ブレアさんはその後本国に帰りまして、二月二十七日の米下院国際関係委員会東アジア太平洋小委員会で、アメリカ議会で証言しております。  この証言集を私、ここに持っておりますが、この中でブレア太平洋軍司令官は何と言っているかというと、過去数年間、日米は同盟関係強化のための着実な進展を持った、日米は九七年の日米ガイドラインに基づく最初の二国間防衛計画に署名した、こう証言しております。  一体、相互計画はもう既に署名されているんじゃないですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 通年でしたら2プラス2、いわゆるSCCが開催をされるわけでございますけれども、現時点におきまして、このSCCとSDCにおいて相互協力計画の検討作業の成果を取りまとめて、報告はされておりませんが、日米間でこの計画検討作業というものは継続してやられているわけでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、私がお聞きしているのは、この太平洋軍司令官の証言、この中で太平洋軍司令官は更にそれに付け足しまして、この二国間の計画は米国の作戦に対し追加的な日本の支援を組み込むものであり、防衛協力の新しい領域を切り開くものだと、これ、米議会で太平洋軍司令官は明確に証言しているんですよ。その米議会の証言というのは、私、非常に重いものだと思います。日米はサインをしたと言っているんですから。そのサインをしたって何にサインをしたのか、これをアメリカにしっかりと問い合わせるべきなんじゃないですか。アメリカの太平洋軍司令官が言っているんです。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この作業につきましては、一九九七年に策定されたガイドラインの指針を受けて現在も調整をしつつ行われているところでございます。  米議会で報告があったという話でありますけれども、我々の認識といたしましては、取りあえずの節目というのは、その2プラス2の日米安全保障協議委員会におきまして、外務大臣、防衛庁長官、向こうの国防長官、国務長官がそろった会で正式な発表というふうになるわけでありますけれども、そのような認識におきましては、日米間で協議、調整を行っておりますけれども、それの一つの段階ではないかというふうに思っております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 何かまどろっこしいんですが、原案ができて一定のレベルでサインしたんですね。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現在、この検討作業を進めている段階でございまして、最終的にはSCC、SDCにおいてこの検討作業の結果を取りまとめて報告をするつもりでございますが、現時点においては、それの会合がまだ設定できておりませんので、正式発表ではございません。  現時点の進捗状況等につきましては、現在作業中の段階でありますので、お答えすることは控えたいというふうに思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、これははっきりさせていただきたいと思います。  アメリカの議会では、あなた方のカウンターパートである太平洋軍司令官が、我々はサインした、こう言っているんです。最初の二国間計画にサインをしたんだと言っているんですよ。だからあなたがおっしゃっているのは、正式なものではまだなってないけれども、原案のレベルでは日米間はサインしたんですねと私は聞いているんですよ。そこをはっきりさせてください、防衛庁長官。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 正式な調印というか、国と国とのお約束につきましては、このSCCとかSDCの場で正式に両国から発表するということでありまして、その作業につきましては、現在進行をいたしております。  ですから、そのような調印が行われたということにつきましては、まだ事務作業の第一段階であるというふうに承知をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、同じ答弁を繰り返されるのは、私はおかしいと思います。我々はサインしたと言っているんですから、太平洋軍司令官、あなた方のカウンターパートがアメリカの議会で証言しているんです。あなた方と食い違っているんです。だから問題は、明確に原案ができたんですか。原案ができたんですか、一定のレベルで。私は内容を聞いているんじゃないんですよ。原案のレベルで一定のサインがされたんですかと。はっきりしてくださいよ、それぐらいは。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この内容につきましては、正式には両閣僚が並んだ席で行うようにいたしておりまして、現時点におきましては、各幕僚レベルで作業をした内容において合意がされて署名が行われたものだというふうに認識をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 こんな三問やってやっと認めるというのは、大変私は質問に対して失礼だと思いますよ、防衛庁長官。官僚の皆さん、しっかりしてくださいよ。  次に、この合同演習というのは、周辺事態というアメリカ有事と我が国の防衛という日本有事が一体として考えられております。この合同演習には、米軍と自衛隊ばかりじゃなくて、外務省、警察庁、海上保安庁、国土交通省、厚生労働省が参加いたしました。  防衛庁によりますと、この五省庁だけを招待したということでありますが、なぜこの五省庁に限ったんですか。米軍はこれを了承しているんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この演習につきましては、我が国に対する武力攻撃に至る状況において、防衛庁・自衛隊並びに政府の関係省庁と密接に連携、調整をしつつ対応することが必要であるという認識の下に、警察庁、外務省、厚生労働省、国土交通省、海上保安庁に参加をお願いをいたしまして、この日米共同統合訓練の視察を行っていただいたわけでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 国土交通省と厚生省にお聞きしますが、それぞれどのような目的で日米両軍の演習に参加したんですか、参加したのはどのような部署で何人参加されたんですか、それぞれどのような報告を受けておられますか、まず厚生労働省からお尋ねします。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘の日米共同統合演習につきましては、防衛庁の方から視察の御案内がございましたので、これに応じまして、厚生労働省医政局指導課から担当官一名が参加をいたしました。参加後、当日の様子、概略について簡単な報告を受けております。

中山啓一国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(中山啓一君) 国土交通省でございますが、日米共同統合演習につきましては、防衛庁より視察の御案内をいただきました。御案内を受けまして、国土交通省といたしましては、課長職でございます大臣官房鈴木参事官ほか、課長補佐クラス延べ六名、係長クラス延べ五名、係員クラス延べ三名の合計延べ十五名が演習の一部を視察したところでございます。  視察終了後、視察者から概要の報告がありましたが、具体的な内容につきましては、防衛上の機密保持の観点から部外秘となっておりますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、米軍の軍事演習が部外秘というのは分かりますが、何で国土交通省が参加して部外秘なんですか。国土交通省が何をやったんですか。何もやってないでしょう。視察をされただけでしょう。そんな国土交通省、演習のシナリオが分かってしまうというのは大変おかしいと思います。  厚生労働省は医政局指導課が参加したということであります。この医政局は民間病院を含む医療機関、医師、看護婦に関する対策に責任を持っている局ですね。この局が参加したということはそういう、いわゆる野戦病院の設置とか、民間病院の接収とか、医師、看護婦など医療関係者の動員とか、そういう部門が今回のシナリオに含まれていた、そういうものに関係するものがあったから視察したと、こういう目的なんですか。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 私ども、防衛庁の方から御案内があったので参加をいたしました。  今、先生御指摘のように、この医政局指導課というのは、医療の提供体制について所管をしている課でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、その目的をお聞きしているんですが、どうもお話ししたくないような、答弁をしたくないような雰囲気でありますが、なぜそんなことになるのか。わざわざあなた方が参加したのは、その目的にとって、あなた方の仕事にとって必要だからなんでしょう。そうじゃないんですか、厚生労働省。

篠崎英夫厚生労働省医政局長

○政府参考人(篠崎英夫君) 私どもで日米防衛協力のための指針の実効性確保に関する関係省庁局長等会議というのが開催を、主催をされておりまして、それのメンバーに私どもはなっておるわけでございますから、御案内があったので、その観点から参加をさせていただいたということでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 国土交通省は非常に口がお固いようですが。国土交通省のいわゆる日本有事や周辺事態という問題になりますと、米軍による港湾の優先使用、空港の軍事優先使用、空の航空管制の軍事優先使用、これ海上保安庁も同じく参加していますので、海上交通の軍事優先使用、そういういわゆるシナリオが入っているということなんですか。そうなってくると、いわゆる今、自衛隊法百三条にあるような、医療従事者ばかりじゃなくて、土木建築業者、輸送業者、こういう動員などのシナリオも同時に含まれていると、そういうことなんですか。だから、あなた方は参加したんですか。

中山啓一国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(中山啓一君) まず、参加した観点でございますけれども、これは防衛庁の方から、関係省庁が今回の演習を視察することによりまして省庁間の相互理解を深めることが有意義であるというふうに話がありまして、当省を含む関係省庁にそういう呼び掛けがあったということでございますので、それにこたえて演習の一部を視察したということでございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 今回の私、演習は、国民生活に直結する厚生労働省や国土交通省が初めて本格的に参加した演習だというふうに思います。その内容を私は公表できないというのは大変おかしいと思います。元々これは米軍と自衛隊の演習でありまして、それに厚生労働省や国土交通省が参加するということになりますと、それはそれなりの目的があるのに、この目的について語らないというのは大変おかしいと思います。  そこで、防衛庁長官にもう一つお聞きしたいのは、今、有事立法では、自衛隊、百三条で、物資の強制使用、物資の保管命令、戦闘地域外での従事命令ができるというふうにされております。報道によりますと、内閣官房や防衛庁は、この百三条に罰則を科すことを検討しているというふうに伝えられていますが、その点はどのようなことになっているんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) まず最初の質問ですけれども、他の省庁に参加していただいたのは、これはやはり日本に武力侵攻があった場合に、有事に際して国民を守るというのは国の責務でありまして、単に防衛庁だけでこれを果たすことはできません。関係省庁にお願いをし、連携して内閣の責務として国民の生命、財産を守らなければなりませんので、各省庁に参加していただいて、この連携を密にするということで、私は必要であるというふうに思っております。  なお、この点につきましては、国家機密というか、我が手のうちを公表する場合には、その業務に支障が出ているということでお話しできない点があるということは御理解をいただきたいというふうに思います。  それからもう一点は、百三条の罰則の問題でございますけれども、現在、内閣官房を中心に関係省庁が協力して包括的に検討を進めているところでありまして、現時点において具体的な内容について申し上げる段階にまで至っておりません。  なお、物資の保管命令に従わない者に対する罰則規定につきましては、五十六年の公表分において、災害救助法の同種の規定には罰則があるので、これの並びから必要ではないかという見方もありまして、必要性、有効性について引き続いて検討していく旨、記述をいたしております。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 先ほども国土交通省の方も言われたけれども、周辺有事で行ったと言っておられる。この演習は周辺有事の演習でもあるんです。だから、日本有事と防衛庁長官が言う、これは違います。  百三条の制定当時、宮崎元保安隊法規班長は、災害救助法と異なり、防衛目的のための従事命令に違反する者に刑罰を科することが、日本国憲法十八条、苦役の禁止、三十一条、法定手続の保障に関し可能であるか否かの問題について結論に至らなかったから罰則を科さなかったんだと言っている。つまり、民間人の従事命令に対して罰則を科すという、言わば強制措置を取るというのは憲法上認められないという立場なんですね。  防衛庁長官、そこをはっきりさせていただきたいと思います。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 罰則を記するかどうかにつきましては、まだ現在検討中でありまして、罰則を付すというふうに至ったわけではございません。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、憲法上できないということは私、明確だと思いますが、その点ははっきりとさせてください。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現実に、憲法との問題でいいますと、災害救助法における物資の保管命令違反に係る罰則量刑は六か月以下の懲役又は五万円以下の罰金であり、災害対策基本法におけるそれが六か月以下の懲役又は三十万円以下の罰金であるという事実がございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 いや、自衛隊法百三条では、そもそも土地収用法など戦前の私、国家総動員法に大変類似している規定で、徴用や徴発を復活させるものだと、私はこれ自体もう大変憲法違反であるということをやはり私は指摘せざるを得ないと思います。それに更に罰則を科して国民に強制措置を課すということは憲法上許されないと、ここをやはり私は、この点を防衛庁長官、そこの罰則については付けることはできないと。  検討するということはやるということなんでしょう。それはもう重大な問題だという点、いかがでございますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 法制の内容につきましては、現在、検討中でありますが、日本国憲法の下、基本的人権の尊重及び法律上の適正手続の保障を行うということは当然のことでありまして、このような観点から検討作業を行っている状況でございます。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 委員長、一言。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) はい、最後。

小泉親司日本共産党

○小泉親司君 私は、そういう罰則を科すということは憲法上非常に重大な問題で、これは決して認められないと。特にその点では、有事立法全体の作業は、やはり国会提出は私はやめるべきであるということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 自由党の田村秀昭でございます。  外務大臣に御質問するのは初めてでございますので、まず外務大臣と防衛庁長官にお尋ねいたしますが、事前に通告してない内容ですが、難しい話ではありませんので質問させていただきます。  まず、外務大臣それから防衛庁長官、お二人とも同じ質問ですが、自分の国は自分で守るという決意をお持ちですか。持っていない、持っているのか持っていないのか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 自分の国を自分で守るというのは当然であると思います。さらに、現在の世の中で、日米安全保障条約というのがあるわけでございますけれども、そういった条約あるいは日ごろの外交努力、そこにおける他国との友好関係、様々な要素が全部相まって自分の国を守るということにつながると思っております。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日本は独立国でありまして、独立国ゆえに主権というものが存在をし、それを保持しなければなりません。いかに国民の主権を確保するかということは、それは国民自身が行うことであり、そのような意識を国民が持つことは当然のことでございます。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 外務大臣、総合的に国を守るとおっしゃっておられますが、私はそういうことを聞いているんじゃなくて、外務大臣自身が自分の国は自分で守るという決意があるのかないのかを聞いているんです。ですから、それをちょっとお答えください。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私個人の考え方についてお聞きでいらっしゃいますけれども、私としては当然そう思っております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 よその国がその国を助けるといっても、本人がそういう決意がない国を助けようがないわけですね。ですから、その決意が本当にあるのかないのか。  そうすると、次の質問ですが、防衛庁長官は所信表明の中で省への昇格をうたっておられますので、外務大臣は防衛庁が省に昇格することについては、そういう決意がおありの場合、どういうお答えになりますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これにつきまして、私個人の御意見をお聞きでいらっしゃるのかどうかよく分かりませんけれども……

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 いや、個人のお考えで結構です。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 個人の意見として申し上げれば、私は国際情勢がいかなるものか、また近隣諸国の反応がいかなるものであろうかといった様々な要素に配慮を加えながら、あるいはそういった要素に働き掛けながら、私としては防衛庁が防衛省に昇格をするということについてはそういうことだと考えております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 それは国際情勢の推移を見ながら判断をすると、そういう意味ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これも個人の意見として申し上げるということで申し上げますけれども、やはり日本は過去においてある歴史を持っているわけでございます。そういった歴史が近隣諸国の日本に対する考え方に、そこにそれがあるということも理解をしなければいけないと思います。そういった近隣諸国の考え方、あるいはその近隣諸国の考え方の背景となる国際情勢、そういったことを私としてはそこに意味させたつもりです。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 世界じゅう、外務大臣でありますので見ておられると思うんですが、その国の防衛を携わるところが省でないところがありますか。そういうのを近隣諸国を眺めながら考えるべき話ですか。私は国の基本だと思っておりますが、いかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 何についてそう考えるとおっしゃられたのか、ちょっとはっきりいたしませんが、防衛庁が防衛省になるということなのか、その防衛を自分がやるべきであると考えることなのかということの両方がありますが。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 いやいや、防衛庁を省に昇格させる問題──どうも済みません、もう一度質問をきちっとさせていただきますが、防衛庁を省に昇格させることについて、個人の考えで結構ですから、どういうふうにお考えになっているか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 先ほど申し上げたとおりでございます。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 そうすると、近隣諸国の国際情勢を見ながら判断をする、そういうことですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 先ほど申し上げましたことをもう一回繰り返させていただきますと、国際情勢を見ながら、また近隣諸国の考え方に配慮しながら、またそれらに働き掛けながら、防衛庁が防衛省になるということについては、私はそういう考え方でおります。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 ちょっと角度を変えますが、自分の国は自分で守るという決意がある場合には、その戦士である自衛官に名誉と誇りを与えないといけない。名誉と誇りが与えられないで国に殉ずる人は一人もいない。お金をもらって死ぬ人なんか一人もいないです。その点についてはいかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) これも全く個人の意見として申し上げるということで申し上げますけれども……

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 いや、個人でも外務大臣でも結構ですよ。個人といったって外務大臣、どちらでも結構です。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は個人の意見ということでさっきから一連のことを申し上げておりますので、その継続線上で個人としての意見を申し上げているわけでございますけれども、国を愛し、国のために命をささげるということができるようになるということのためには、その国の在り方あるいは国のよって立つところについて同じ考えであると、要するに、いう考え方が必要であると思っています。それが私は愛国心の源泉であると思っていますので、愛国心というのが国のために死ぬことができることのためには必要であると思います。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 外務省の問題が、いろんな不祥事が出ておりますけれども、そういうことについて私は過去のことについて何か云々する気は全くありませんけれども、私はなぜこういう状況になったかというと、日本に武士道と大和魂がなくなったからだと思っているんですよ。そういうのがあればそんなことは起きない。  それで、今現在私が非常に外務省に対して疑問を持っている点は一つあります。  それは鈴木宗男さんという力のある人がいたときと、その人の力がなくなったのを見定めていろんな文書を少しずつ出していく、そういうやり方は外務大臣閣下が言っておられる、所信で述べておられる、一連の不祥事等で失われた信頼を取り戻すと言っておられますけれども、とても取り戻せないんじゃないかと。どうして、力のある人がいようがいまいが、出すべきものは出す、出さないものは出さないというふうにしないのか、そういう外務省の体質というのが私は非常に問題だと、こういうふうに思っているんです。そこはいかがですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私も外務省のいわゆる体質と言われるものについて様々な問題があると思っております。いろいろな、特定の議員との社会通念に照らして異例な関係ということを私は前からお話をさせていただいておりますけれども、それは現に存在をしたと思いますが、その中でなぜ外務省がそういうことになったかということについては、やはり外務省としてきちんと反省をするということで、反省すべきであると考えます。それがございませんと、外務省の改革を前に進めることができないし、それに基づいた国民の信頼を外務省や外交に取り戻すことができないと私は考えております。  その上で、外務省がある一人の議員の方が力がなくなったことを見定めて、一言一句正しくないかもしれませんけれども、見定めて資料を出すというのはおかしいというふうに委員がおっしゃられたというふうに伺わせていただきましたけれども、外務省が恣意的に資料を出しているということは私はないと申し上げたいと思います。  資料が出たというのは二つのルートがございまして、一つは、内部告発というものなのか何なのかよく分かりませんが、いずれにしてもリークされた資料というのがあります。それから一つは、国会の御要望等に外務省が対応してお出しをした資料、大ざっぱにいってこの二つの種類があるわけでございます。  リークをされた資料ということについては私は大変に遺憾だと思います。外交をつかさどる外務省の資料というのは、相手国もございますし、そういった信頼関係に基づいてお互いに交渉なり会談なりが行われているわけですから、それをリークをしてしまう、それはそういう資料をリークするということについては大変に問題があると思っておりまして、これについては現在どういうことでそういうリークが行われたかということを調査をいたしておりますし、それからさらに、秘の指定を今後どういうふうにするのか、具体的に、心としては、秘に値しないものまで秘扱いにしていないかどうかという観点からチェックをする、それから秘に指定された文書について管理の方法についてもきちんとするといったことを今作業中でございます。  それから、もう一つのルートの国会の御要望に応じて出させていただいた資料等ということでございますけれども、一つは、国会の御要望があっていろいろ資料を提出するようにということがあったわけでございまして、これに対して外務省が提出すべきかどうかということは私ども真剣に悩んだわけでございます。  そのときにお出しをするという結論に至ったものについての考え方といたしましては、これは秘扱いになっていたものというのは、先ほど申しました相手国の関係、それから個人のプライバシーの問題等で秘扱いになっていたということでございますけれども、他方で、国会から提供の御要請があったということは、国政調査権に基づいて国会が審議をしているということに対して、外務省が公益性の観点からどの程度御協力をすべきかという別な判断があるわけでして、その二つの間のバランスをどこに取るかということについて悩み、考え、そしてお出ししたものについてはお出しをしたということでございまして、これは全く、恣意的に、どなたか特定の委員の方の、議員の方の力が弱まってきたのを見て外務省が意図的に出したということでは全くございません。  もう一種類の資料としては、外務省が調査の報告書につきまして、調査の内容についての信頼性を高めるためにそれに付けてお出しをしたという種類の資料がありますが、その趣旨は、今申し上げたような調査をした内容についての事実関係が透明であるようにということでお出しをしたということでございます。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 いろいろ御説明されておられますけれども、一般の国民は、その力の強い人がいなくなっちゃってから少しずつ出していくという、そういう体質的なものに対して、そして最終的には共犯であったものを被害者であるように持っていくと、そういうようなやり方では、我が国の外交は、ほかの国とやるわけで、国内でやるわけじゃありませんから、非常に信頼をかち得ない体質であるということを私は申し上げているんです。  ですから、国会の要請だとかいろいろあるかもしれないけれども、要請がなくても出すべきものは初めから出しゃいいんで、言われて少しずつ出していくというようなそういうやり方が問題であると私は申し上げている。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 外務省の体質について、あるいはその在り方についていろいろな御批判があるということについては私もよく承知していますし、私自身そう思っている部分もありますし、御批判は外務省として甘んじて受け入れて、直すところを直していくべきだと思っております。  ただ、そのことと、先ほど申し上げた資料の出し方について、おっしゃるような形で国民の方が思っていらっしゃるということであれば、私としてはそれは非常に残念なことでして、その意味で、今後開くことにしていますタウンミーティング等で国民の方と直接にお話をして理解を求めていきたいと思いますし、その点についての外務省の説明の仕方が十分でないということだろうと思いますので、そういったタウンミーティング以外の場でも理解をしていただくような努力をしていきたいと思っております。  それから、外務省が共犯者であるにもかかわらず被害者のような顔をしているというふうにおっしゃられましたけれども、私は共犯者とか被害者とかという言葉は、私は使うつもりはございませんけれども、外務省が自分に都合のいい資料だけ出したということは全くないわけでございまして、それは御要請に応じて出したということでございますし、本来、御要請がなければ、これは秘として扱われるべき文書でございますので、出すということは非常に、先ほど申し上げた公益性とのバランスで特別なこの状況でお出しをしたということでございます。  そういった、外務省の文書管理については今後改めていくということについては先ほど申し上げたとおりでございまして、国民との対話、あるいは外務省は、外務省自身もこの政と官の関係の片方にあるわけでして、そこについて反省すべきことは反省すべきだというのは冒頭に申し上げたとおりで、これについては私は強くそういうふうに思っております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 外務省の秘というのは、国家秘密だから秘なんですか、都合が悪いから秘なんですか。どういう基準で秘とされているんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 外務省の秘、何をもって秘とするかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、今文書管理で何を秘にすべきかということを改めて中で議論をいたしておりますけれども、基本的な考え方としては、情報公開法の行政文書の開示のところの考え方をベースにしているわけでございまして、例えば個人に関する情報でございますとか、公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがある等、そういったこと等が考え方の基本になっているわけです。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 北朝鮮に拉致された人が一人増えて十一名になりましたけれども、外務省は外交どころの騒ぎじゃないかもしれませんが、どういうふうな対処、この問題についてどう解決されるおつもりですか。国民は、拉致された特に家族は外務省を頼りにしてもいいんですか悪いんですか、どっちですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は先日、拉致された御家族の方数名とお目に掛からせていただいて、お話をさせていただきました。人の親あるいは兄弟として、家族がそういった形で突然にいなくなるということについて、その心の痛みは本当にいかばかりかと、私としてはもう言葉がない気持ちがいたしました。  この有本さんの件につきまして、政府としてもこれまでも重大な関心を持って対処をしてきておりまして、日朝国交正常化交渉等の場で北朝鮮政府に対しましてその安否についての調査を申し入れてきた経緯がございます。  この件につきまして、今回、警察から、北朝鮮による拉致の疑いがあるという判断があったわけでございますけれども、政府は従来より、北朝鮮政府に対しましては日朝国交正常化交渉等の場におきまして、北朝鮮に対しまして、日朝関係を改善していくに当たり拉致問題は避けて通ることができないということを繰り返し繰り返し言ってきておりまして、解決を強く求めてきております。  今後とも引き続きまして、この件、有本さんの件を含む拉致問題を日朝国交正常化交渉等の場で取り上げて、北朝鮮側の真剣な対応を粘り強く求めていきたいと考えております。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 私が聞いているのは、家族の立場に立って、外務省に、特に外務大臣に信頼を置いて、その家族の願いを達成することができるのかできないのかと聞いているんです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 拉致問題の場合に非常に大事なことは、拉致された方々に安全に帰国をしていただくということでございます。外務省としては、そのために日朝国交正常化交渉等の場で粘り強く北朝鮮側に働き掛けていくということが大事だと考えています。

田村秀昭国会改革連絡会(自由党・無所属の会)

○田村秀昭君 所信の中で、防衛庁長官も外務大臣も、国際のテロ対策を引き続き強力に推進していくと言っておられますが、具体的にどういう対策でやろうとしているんですか。  お二人にお答え願って、私の質問を終わります。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 現時点におきましては、昨年成立しました特措法に基づく対テロ支援を継続をしてまいります。基本計画が五月の十九日まででございますので、それ以降どうするのかという点につきましては、その時点で政府としての検討が必要であるというふうに思っております。  私といたしましては、この国際的なテロリズムとの戦いを自らの問題と認識をし、国際社会の中でこのようなテロが二度と発生をしないように、その防止、根絶を目指す国際社会の取り組みに積極的かつ主体的に貢献することができる姿勢を示すということは日本にとりまして重要な意義を有していると考えておりまして、この問題を我が国の問題としてとらえて、今後ともどのようにしたら国際テロを防止、根絶していくか検討すべきことであるというふうに思っております。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今、防衛庁長官がおっしゃったとおりと思いますけれども、国際テロの防止、根絶は、息の長い、そして幅の広い取組が必要だと考えております。このテロとの戦いというのは、どこかよその国の問題ではなくて、我が国自らの問題であると私も思っています。これを国際社会と連携をしながら積極的に取り組み、主体的に寄与をしていきたいと考えます。  具体的には、テロ特措法でテロとの戦いに従事をする米英の軍隊に対する輸送、補給等の支援を実施してきているわけでございます。また、特にテロ資金対策に関しまして、これまで合計二百九十三人、個人、団体合わせて二百九十三ですが、のテロリスト等に対して資産凍結措置を取りました。さらに、去る十二日に国会に提出をさせていただきましたテロ資金供与防止条約の締結につきまして、国会の御承認が得られ、あわせて、関連法案が成立をし次第、速やかにこの条約を締結をして実施をしたいと考えております。  さらに、二国間の枠組み、あるいはG8、国連等の多国間の枠組みでテロ対策について緊密に協議をして、テロ防止条約関連の作成交渉、関連条約の作成交渉に積極的に参画をするということ等を通じまして、国際テロ対策の一層の強化に貢献をしていきたいと考えています。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 お二人の大臣とも長時間にわたって大変お疲れだと思いますが、あとしばらく御辛抱いただきたいと思います。私の持ち時間は大変少ないので、端的に質問させていただきます。  まず、外務大臣と防衛庁長官、お二人に最初にお伺いしますけれども、沖縄の問題について、これはある特定の地域の問題とお考えですか、それとも日本全体の問題だとお考えですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) これは日本全体の問題だと思います。  先ほど沖縄の訓練移転の答弁もさせていただきましたけれども、沖縄の県民の方々が過度な負担の中で日米安保の存続のために大変御苦労をしていただき、また御協力いただいているという点を本土の皆さんは重々認識をし、理解をしなければならないというふうに思っております。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 今、防衛庁長官がおっしゃったとおりでございます。  沖縄の問題というのは、正に日本全体の安全保障のためにやっていることの実際の御負担が沖縄県に非常に強い形で、七五%の基地、区域・施設が沖縄に集中をしている形で表れているというのがこの問題の要点だというふうに思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣にお尋ねします。  去る三月十六日に、外務大臣御就任後、初めて沖縄の実情をかいまごらんになって、どのように認識されましたか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は……

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 簡単にお願いします。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) はい。それでは三つのことを申し上げたいと思います。  まず、普天間飛行場、普天間基地を嘉数の高台公園から見ました。そこで強く感じたのは、正に市街地の真ん中に飛行場がありまして、これにつきまして、正に現状のままであってはならないということが一つ強く感じたことでございます。  それから、県知事あるいは市町村の町長さん、市長さん、村長さんの方々とお会いをいたしました。その他いろいろな方とお会いしましてお話をさせていただいて感じましたのは、これらの方々とコミュニケーションを図っていくということが非常に大事なことであるということでございます。  それから、三番目に、私は環境大臣として環境問題にも、を通して沖縄にも関係をしてまいりまして、この沖縄の持っている生物の多様性ということが非常に大事なことであり、沖縄の自然の保護ということが重要であるということを改めて認識をいたしたということです。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 平和の礎をごらんになってどのような感想をお持ちになりましたか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 平和の礎は真っ先に伺わせていただきました。正に平和のためにあの場所がいかに多くのメッセージを発しているかということを強く感じました。  たまたまそこで学生さんのグループと会いまして、聞きましたら、そこに来るのは二回目だとおっしゃっていまして、ここは何回来てもいい場所なんですというふうにおっしゃっていらしたんですけれども、私もそういう気持ちがしました。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 大臣は、沖縄戦における戦没者の本土対沖縄の犠牲者の実態を御存じですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) あそこで数字を見させていただきまして、圧倒的に沖縄の方が多かった。特に沖縄の場合には、石に彫り込まれた名前を拝見いたしましたけれども、ほかの県にはない女性の名前、それから何々の子とだけ書かれた名前、そういうことを拝見をしまして、沖縄では、一部の兵隊として行った人だけではなくて、そこに住んでいる住民が正に犠牲になったんだということを強く実感しました。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 キャンプ・シュワブを御視察なさいましたか。そこでどんなことを思われましたか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) キャンプ・シュワブは伺わせていただきました。ここは目の下に正に辺野古の海岸といいますか、今後、代替施設が造られるというふうにされている場所が見えるわけでございまして、ここは環境大臣として私が関係をしてきた場所でございまして、平成十一年の閣議決定にあるように、自然環境への影響を最小限にするということが非常に大事なことだということを改めて感じました。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 キャンプ・シュワブ海域は県の自然環境保全条例でどのように規定されているか御存じですか。あるいは、国の環境基準法に基づく環境基準ではどうなっておりますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) ちょっと直接にお答えすることはできませんけれども、貴重な藻場があり、サンゴ礁があり、それからジュゴンがその海域で目撃されているということはよく承知をしています。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 キャンプ・シュワブは、現状のまま保全すべき地帯として第一位にランク付けされているところでございます。  環境問題との関連で、沖縄と本土で実弾演習をする場合、米海兵隊が、何か違いがありますか。御存じですか、外務大臣は。これは地位協定の問題と関連しますので、大臣にお答えいただきたいと思います。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) よく分かりません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 実弾砲撃演習をするとき、本土の場合ですと、自衛隊も米兵もそうですが、いったん実弾砲撃演習をやると、それによって生じた不発弾を処理してから次の演習をするようになっておりますが、沖縄では全くそういうことはなされておりません。不発弾の処理はなされておりません。その点を是非御理解いただきたいと思います。  平成十四年一月二十五日の記者会見で、前年の六月に開催された第七回代替施設協議会において、ジュゴンと藻場の広域的な調査を行うため、環境省に、ジュゴンの生息状況の把握、藻場の分布の調査等を対象に一億千五百万円の予算が配分されたほか、農水省にジュゴンと漁業との共存のための調査費として三千七百万円が配分されたことを明らかにされておりますが、それらの調査の結果を簡単にお知らせください。

小林光環境省自然環境局長

○政府参考人(小林光君) この調査でございますけれども、今年の二月から、末から、ジュゴンとそれからジュゴンのえさ場になる藻場、海草藻場の広域的な調査に着手したところでございます。  本年度、これは三か年のほどの、程度の調査期間を考えてございますが、本年度は、航空機によるジュゴンの分布調査、それからジュゴンのえさ場になります海草藻場の分布調査などを予定しておりまして、今のところまだまとまっている状況ではございません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 簡単で結構です。

川口恭一水産庁増殖推進部長

○政府参考人(川口恭一君) 水産庁といたしましても、ジュゴンと漁業の共存のための調査としまして、一つは、沖縄本島周辺におきます海藻の藻場の再生のための調査研究、さらには定置網によりましてジュゴンが偶発的に混獲されることを避けるための技術開発、こういうことに取り組んでいるところでございます。  今後とも、連携、環境省とも連携をしながら積極的に推進してまいりたいと考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 今回の川口外務大臣の所信表明には沖縄の問題については一言も言及がありませんが、沖縄問題は二の次とのお考えですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 決してそういうふうには思っておりません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 じゃ、どうして何らの言及もないんですか。これは防衛庁長官は言及がありましたけれども。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 私は、言及をしていなかったという意識を持って全く今までおりませんでしたので、今そのお話を伺って改めてこれを見てみましたらそこについては言及が確かにないようでございまして、非常に適切でなかったと思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 SACOはどのような性格のものですか。SACOの予算の内訳は本土と沖縄、それぞれどのように配分されましたか。  アメリカ側とこれまでSACOの見直しについて、公式または非公式にお話をされたことはありますか。

藤崎一郎外務省北米局長

○政府参考人(藤崎一郎君) お答え申し上げます。  SACOの見直しというようなことを話し合ったことはございません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 外務大臣、今回の沖縄訪問で県知事からどのような要請を受けましたか。地元の新聞報道によりますと、知事公約の十五年問題について大臣は一言も言及されなかったようですが、なぜですか。なぜ明確にされないんですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 知事がたくさんの問題を一度におっしゃられて、それについてその項目の部分でお答えをしていったわけでございます。項目の部分については、普天間基地というふうに書いて、普天間基地の移設についてというふうに項目がございまして、ほかにも例えば日米地位協定の見直しとかそういうことが、アメラジアン問題とか載っているわけでございまして、したがいまして、普天間飛行場の移設問題につきましては、私としては基本計画についての方針が、規模ですとか場所ですとか工程ですとか候補ですとか、そういうことについて決まったので、できるだけ早急にそれが決まるように考えますというようなお話をさせていただきましたけれども、その中身としてさらに幾つか十五年使用期限問題ですとか……

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 それは結構です。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 細かいことがありましたので、そこについては時間的に触れる余裕がなかったということでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 十五年期限問題は可能と判断されますか、率直にお答えください。不可能だとすればその理由は何ですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 十五年問題につきましては、これは国際情勢もございまして厳しい問題があるとは思っておりますけれども、稲嶺知事あるいは岸本名護市長からの御要請をこれは私は重く受け止めておりまして、これについて日米の場で……

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いやいや、質問にお答えください。可能とお考えですか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 取り上げていくというふうに考えております。  それで、現に日米の外相会談ではこの問題に……

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 川口外務大臣。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 失礼いたしました。  日米の外相会談、この場、問題につきましては日米外相会談の場で申し上げさせて、取り上げて私はおります。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 そういう質問をしているわけではございません。十五年問題は可能とお考えですか、そう判断なさいますか。不可能だとすれば、なぜですかと聞いておるわけです。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 十五年問題につきましては、先ほども申しましたように、国際情勢もあるわけでございまして、なかなか厳しい問題があると思いますけれども、これについては知事それから市長の御要望は私は重く受け止めておりますので……

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 質問したことにお答えください。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 日米の外相会談等の場で取り上げたいと考えておりますし、現に取り上げさせていただいたことでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 質問しないことにお答えは……。  もう一度お伺いします。十五年問題は可能とお考え、御判断なさいますか。

川口順子外務大臣

○国務大臣(川口順子君) 平成十一年末の閣議決定にあるとおり、それに沿って適切に対応したいと考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 中谷防衛庁長官にお尋ねいたします。  長官は今回の所信表明において、沖縄県民の負担を軽減するため、沖縄に所在する在日米軍施設・区域に関し、普天間飛行場の移設・返還を含め、SACOの最終報告の着実な実施に全力を挙げると決意を述べておられます。  ところで、その前段で、昨年は日米安保条約の署名から五十周年を迎えたことに言及され、日米安保体制は我が国のみならずアジア太平洋地域の平和と安定に大きな意義を有しているとして、次の五十年に向けて日米同盟関係が更なる発展を遂げるよう強力に取り組むと決意を述べられています。  とすると、沖縄基地が恒久化されるおそれがありますが、長官は安保体制が沖縄県民の平和と安全に寄与しているとお考えですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 所信で述べたとおり、この日米安保条約によって我が国の平和と繁栄が構築されたというふうに思っておりますし、アジア太平洋地域も戦後一度も紛争がない状態で、この安保条約の機能が発揮されたというふうに考えております。  そういう点で、沖縄県の方々には長年にわたって大変な御負担をお願いしているところでありまして、こうした沖縄県の方々の御負担を軽減するためにSACO最終報告が締結をされまして、現在、負担軽減のために、この実現に向けて最大限努力をしていると考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 私がお聞きしたのはそういうことではなくて、長官は安保体制が沖縄県民の平和と安全に寄与しているとお考えですかと伺っているんです。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 沖縄県民のみならず、日本全体に寄与しているというふうに思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 もう一度お伺いします。  長官は、安保体制が沖縄県民の平和と安全に寄与しているとお考えですか。これまで復帰してから沖縄県民が基地の存在によって被った人的、物的被害について御存じですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 沖縄県民の方々が大変な負担を持っておられるということは認識をいたしておりますが、それ以上に我が国の平和と独立、繁栄が続いてきたという点において、沖縄県の方々の御負担はございますが、それ以上に我が国の平和、そして県民を含めて幸福につながっているというふうに思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 日本国民の平和と安全に結び付いていると、寄与していると。そうなりますと、沖縄県民はいつまでもこの犠牲を被るということになるわけです。  そういう構造ですが、どうですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 沖縄県は日本国の立派な地方自治体でありますし、日本国の一部である、我々と同じ認識だというふうに思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 日米安保体制が重要だとおっしゃるのであれば、なぜ日本国民全体がその負担を負わないんですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日本人は……(発言する者あり)

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 静粛にお願いをいたします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 日本人は、沖縄県民の方々が認識していると同様に、日米安保条約の存在についてもその必要性を感じておりまして、ひとしくこれを重く受け止めなければならないというふうに思います。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 普天間飛行場の代替施設に関する米国防総省と会計検査院の報告書に、代替基地ではすべての施設は運用年数四十年、耐用年数二百年になるように作ると明記されているのを御存じですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私、その文書はまだ認識しておりません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 それでは伺いますが、SACOの最終報告案がすべて実施されたとして、その後、在日米軍の専用施設は沖縄にどれぐらい残りますか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 一応、SACOの最終報告によって基地の統廃合が計画されておりまして、その表に示されたものが残るわけでございます。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 いや、違う。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 訂正します。SACO最終報告で合意された五千ヘクタールの返還が実施された場合は、この割合は約七〇%になる見込みであります。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 そうですね。現在、七五%の専用施設が沖縄に集中しているわけですが、SACOの最終報告を全部実現したとしても、七〇%が依然として沖縄に残るということになりますね。  それから、米会計検査院の報告によりますと、現在、普天間基地の年間の維持費は二百八十万ドル、約三億五千万円ですが、海上基地になるとそれが二億ドル、約二百五十億円に膨れ上がると言われています。この維持費は米側が負担するのですか、それとも日本側が負担するのですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) この維持管理費につきまして、第八回の代替施設協議会において決定された基本計画主要事項に係る取扱い方針に従いまして、具体的な建設場所、規模、工法について現在検討を進めているところでありますが、この維持管理費については、この検討において見積もることになると考えておりまして、この負担の在り方についても代替協議会において鋭意協議を進めてきております。  現時点においては、まだ話合いの段階で、どうなるかということにつきましては決定はいたしておりません。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 現在、普天間基地のヘリコプターは二週間に一度真水で洗っていますが、軍事専門家によりますと、海上に移設すると一週間に一度は洗わなければならなくなる、そのためヘリコプターの洗浄用に年間百万トンの真水が必要と言われておりますけれども、沖縄は慢性的な水飢饉で大変苦労してきたところですが、どこからその百万トンの真水を調達することが可能とお考えですか。

大古和雄防衛施設庁施設部長

○政府参考人(大古和雄君) その点につきましては、代替施設の計画を作成する中で、今後、米側ともいろいろ協議した上で具体的な数字なりを把握しまして対策を講じていきたいと、こう思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 SACOの最終報告と現在政府が進めている代替施設の規模、工法について、異同があれば具体的に教えてください。──異同、同じところと異なるところ。異なったところだけで結構です。違っているところだけで結構です。

大古和雄防衛施設庁施設部長

○政府参考人(大古和雄君) まず、規模につきましては、施設の長さが千五百メートルということでございます。  ただ、今回の、現在の政府案におきましては、施設の長さについては二千六百メートル、一部二千七百メートルのところもあるというふうになっております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 工法について伺いますが、埋立てということはSACOに出ていますか。

大古和雄防衛施設庁施設部長

○政府参考人(大古和雄君) SACO最終報告におきましては、工法につきましては、くい式桟橋方式、ポンツーン方式、セミサブ方式ということでございまして、埋立て案はございませんでした。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 防衛庁長官、そうしますと、規模においても工法においても、SACOの最終報告と現在政府が進めている代替施設というのは基本的に違うわけですね。違うにもかかわらず、先ほど、SACOの見直しもしておられない、見直すというお話もしておられないと、アメリカ側と。にもかかわらず、SACOを忠実に実行することが、SACOの最終報告を忠実に実行することが沖縄の基地の整理、縮小につながるというこれまでのお話とは随分中身が違うんじゃないですか。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 私どもといたしましては、普天間飛行場の移設を含むSACOの内容が実施できればいいという考えに基づきまして、沖縄県の知事さんと何度もお話合いをいたしております。  その結果、十一年に、稲嶺知事による移設候補地の表明、岸本市長による受入れの表明がありまして閣議決定を行ったわけでございますが、この間の過程におきまして、地元からの要望、要請を踏まえまして、この代替施設の具体的な整備の内容には一部変更が生じたということは事実でございます。  しかしながら、最終的に、米軍の施設の整理、統合、縮小を図るという最終報告の趣旨に合致して、内容において一致しているということでございますので、これに基づいて十一月の末の閣議決定に行いまして、移設返還が早期に実現できるように努力してまいりたいと考えております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 先ほど私がSACOはどういう性格のものかとお伺いしたのは、今、長官がおっしゃったように日本側が一方的に簡単に変えることができるとすれば、十五年問題も簡単に解決付けられるんじゃないでしょうか。  先ほど外務大臣は国際情勢云々とされましたが、国際情勢はこれから五十年、百年後どうなるか分からないわけですが、そうすると、国際情勢の名において沖縄基地はいつまでもそのまま、現状のまま存続させるということなんですか。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 時間も超過しておりますので、簡潔に答弁をお願いいたします。

中谷元自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(中谷元君) 本件に際しましては、引き続き沖縄県、また日本政府はもとよりでありますけれども、米国と話合いを継続をしていくしかない、大変難しい問題であると認識をいたしておりますが、お互いの信頼関係の中で解決に向けて全力で努力をいたしたいというふうに思っております。

大田昌秀社会民主党・護憲連合

○大田昌秀君 終わります。ありがとうございました。

武見敬三自由民主党・保守党

○委員長(武見敬三君) 本件の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時九分散会

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