法務委員会 第1号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2002/02/26
会議録
○園田委員長 これより会議を開きます。 この際、ごあいさつを申し上げます。 このたび、法務委員長の重責を担うことになりました園田博之でございます。まことに光栄に存じております。 今日、国民により身近な司法制度への改革、外国人の入国、在留に係る問題、人権擁護や国際犯罪の防止に関する諸施策など、国民生活の根本に深くかかわる重要な問題が山積しており、本委員会に課せられた使命はまことに重大であると考えます。 幸いにして、本委員会におきましては、法務関係に練達な方々がおそろいでございますので、微力ではございますが、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会の運営に努めてまいりたいと存じます。 何とぞよろしくお願いいたします。(拍手) ————◇—————
○園田委員長 理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が四名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 佐藤 剛男君 棚橋 泰文君 山本 有二君 加藤 公一君 を指名いたします。 ————◇—————
○園田委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 裁判所の司法行政に関する事項 法務行政及び検察行政に関する事項 国内治安に関する事項 人権擁護に関する事項 以上の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○園田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○園田委員長 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。 この際、法務行政等の当面する諸問題について、法務大臣から説明を聴取いたします。森山法務大臣。
○森山国務大臣 委員長を初め委員の皆様方には、平素から法務行政の運営について格別の御尽力を賜っており、厚く御礼を申し上げます。新たに御就任されました園田委員長初め委員の皆様方には、何かとお世話になるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 改めて申すまでもなく、法務行政の基本的使命は、法秩序の維持と国民の権利の保全を通して国民生活の安定と向上を図ることでありまして、この使命を果たすことは、国民が安全に安心して暮らせる社会を築くために欠くことができません。 この激動する時代にあって、法務行政が国民のニーズに的確にこたえ、その役割と責任をよりよく果たすためには、改めて国民の視点に立って、何がその利益にかなうかを十分に念頭に置いて制度の運営を行うとともに、司法制度改革や新たな人権救済制度の創設を初めとする諸改革を進め、人的・制度的体制の整備を図っていくことが不可欠であると考えております。 私は、このような認識のもとに、新しい時代の要請を踏まえつつ、国民の期待にこたえる法務行政の実現に全力を尽くしてまいりたいと考えております。 それでは、法務行政に関する当面の重要施策について申し述べます。 第一は、司法制度改革等についてでございます。 司法制度改革は、社会経済構造の改革を進め、明確なルールと自己責任原則に貫かれた自由かつ公正で活力にあふれる社会を実現し、日本経済の再生と活性化を図るとともに、国民が安心して暮らすことのできる社会を構築する上で不可欠の前提となるものでございます。重要かつ緊急の課題であると考えております。 昨年十二月一日、司法制度改革推進法に基づき、改革を総合的かつ集中的に推進するため、内閣に、総理大臣を本部長とする司法制度改革推進本部が設置されました。今後、同本部が中心となって、司法制度改革審議会意見の趣旨にのっとって改革を実現すべく、司法制度改革推進計画を策定した上、個別の問題点を検討し、具体的な法令案の立案作業等を進めていくこととなります。 私は、同本部の副本部長として、また、司法制度を所管する法務省の責任者として、我が国の社会の将来にとって極めて重要な課題である司法制度改革の実現に向けて、全力を挙げて取り組んでまいる決意でございます。 まず、司法制度改革の一環として、隣接法律専門職種の活用の観点から、司法書士について、研修等の能力担保措置を前提に簡易裁判所の事件に関し訴訟代理等を行うことを可能とすること、また、規制改革を推進するため、司法書士及び土地家屋調査士の事務所について法人化を可能とすることなどを主な内容とした司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたします。 また、今国会においては、民事法の分野で、会社の機関、株式、計算など会社法制の全般にわたり、経営手段の多様化、経営の合理化を図ることを可能とするために多項目の改正を行うべく、商法等の一部を改正する法律案等を提出いたします。 この法律案におきましては、大規模株式会社について、監督と執行を分離した委員会等設置会社制度の採用を可能とし、また、当該制度を採用しない大規模株式会社について、取締役会決議事項の一部を少人数の取締役で構成する委員会に委譲することを可能とするなどの措置を講ずることとしております。 いずれも速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。 第二は、国民が安全に安心して暮らせる社会の確保についてです。 我が国の治安は、これまで主要先進国の中にあって比較的良好な状態にありましたが、最近における犯罪情勢を見ますと、刑法犯の認知件数が増加する一方、検挙率が低下する傾向にあります。 その中で、悪質な住居侵入強窃盗や自動車盗等が増加し続けているほか、強盗殺人、被害者が多数に及ぶ殺人、保険金目的殺人等の国民生活の平穏を脅かす凶悪重大事犯も少なからず発生しており、国民の多くが治安に対して懸念を抱く極めて憂慮すべき状況に立ち至っております。 加えて、児童虐待や家庭内暴力、ストーカー行為などの家族間や知人間で起こる事件に対して積極的な対応を求める国民の要望も高まっております。 また、このような犯罪情勢を背景として、矯正施設においても、近年、収容人員が急激に増加しており、特に、法秩序の最後のとりでともいえる刑務所、拘置所等のいわゆる行刑施設においては、昨年来、三十五年ぶりに受刑者等が総収容定員を超過する過剰収容の状況が続いております。 一方、近年、目覚ましい国際化の中にあって、年間約四千三百万人に達する我が国への出入国者について、厳正な入国審査に努め、不法入国者等の上陸を阻止するとともに、約二十六万人と推定される不法滞在者についても、関係省庁との密接な連携のもとに、積極的かつ効果的な摘発を推進することが国民から強く求められています。 特に、これら不法滞在者は、そのほとんどが不法就労活動に従事しているものと推定され、また、これらの者の一部による凶悪犯罪や組織犯罪も増加するなど、我が国社会にさまざまな悪影響を及ぼしている実情にあることから、その着実な減少を図る必要があります。 このほか、本年五月から開催されるワールドカップサッカー大会を成功させるため、韓国政府とも協力しながら、円滑な出入国の実現を図る必要があります。 以上のような状況を踏まえ、私としては、今、国民が安全に安心して暮らせる社会こそが求められていることを強く意識し、検察体制、矯正行政、出入国管理行政等について、より一層の創意工夫を重ねるとともに、その人員・組織体制の充実強化等をさらに図ってまいりたいと考えております。 また、昨年、米国において、民間航空機を使用した史上類のない同時多発テロ事件が発生し、日本人を含む極めて多数の市民が犠牲になりました。 この種の凶悪なテロ行為は、市民社会に対する重大な挑戦であり、これに効果的に対処するには国際的な協力が不可欠です。先般のG8の共同宣言において早期締結が明記されたテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約について、関係省庁とも協力してこれを早期に締結し、国連安保理決議千三百七十三号等のテロ防止のための国際約束の履行に努めることが我が国の喫緊の課題となっております。法務省においても、今国会に、同条約等の的確な実施を確保するための国内法として、同条約等で求められている資金の提供の犯罪化等を内容とする法案を提出いたします。 テロ対策の観点からは、公安調査庁においても、国内外における情報網の整備拡充に努めているところですが、引き続き、情報収集体制の強化を図るとともに、近年、国際テロ団体による無差別大量殺りく型のテロ行為が増加している状況を踏まえ、さらなる法整備の可否をも念頭に置きながら、有効なテロ対策のあり方について検討してまいります。 また、かつてサリン等を用いて凶悪事件を起こしたオウム真理教につきましては、今後も公安調査庁において厳正な観察処分の実施に努めてまいります。 他方、近年、重大な犯罪に当たる行為を行った精神障害者の処遇のあり方について、社会的な関心が高まっております。この問題につきましては、必要な医療等を確保し、不幸な事態を繰り返さないようにしてその社会復帰を図ることが重要であると考えております。このため、裁判官と医師が共同して入院治療の要否、退院の可否等を判断する仕組みや、退院後の継続的な治療を確保するための仕組み等を整備することが必要であると考えており、今国会において、厚生労働省と共同で、このような仕組みを整備するために必要な法律案を提出いたします。 今国会において、刑事法関連の法律案としては、このほかに、国際受刑者移送法案と更生保護事業法等の一部を改正する法律案があります。 受刑者移送制度は、外国で服役している日本人受刑者または我が国で服役している外国人受刑者について、一定の要件のもとに、その者を本国に移送して外国刑の執行の共助をすることにより、その改善更生及び円滑な社会復帰を促進するという刑事政策的観点から意義のある制度であるとともに、刑事司法分野における国際協力を促進する上でも早期導入の必要があるものです。 そこで、法務省におきましては、この制度を導入するため、欧州評議会の受刑者移送条約に加入することを前提に、条約の実施に必要な国内法として、国際受刑者移送法案を今国会に提出いたします。 また、矯正施設における収容者の増加等により、出所後に更生保護施設における保護を必要とする者がふえております。さらに、近時の少年非行の凶悪重大化にかんがみ、非行少年の更生保護など社会復帰のための施策の重要性が高まってきております。このような近時の犯罪情勢に的確に対応して犯罪者及び非行少年の改善更生を実現するため、更生保護施設における処遇の充実強化を図る必要があると考えており、今国会において、更生保護事業法等の一部を改正する法律案を提出いたしました。 いずれも速やかに成立させていただきますようお願い申し上げます。 第三は、人権擁護についてです。 人権の世紀と言われる二十一世紀にふさわしい人権尊重社会を実現していくためには、人権教育・啓発に関する施策を推進するとともに、現実に起こる人権侵害事案について、弱い立場にある被害者の実効的な救済を図るための人権救済制度を整備する必要があります。 そこで、今国会には、昨年五月に人権擁護推進審議会からいただいた「人権救済制度の在り方について」の答申等を踏まえ、現行の人権擁護制度を抜本的に改革して、独立性の高い人権委員会を法務省に置き、そのもとにおいて、人権侵害の実効的な救済と人権啓発の推進を図ること等を内容とする人権擁護法案を提出いたします。 そのほか、判事等を増加することを内容とする裁判所職員定員法の一部を改正する法律案を提出したところでございます。 これらにつきましても、速やかに成立させていただきますようお願いいたします。 今国会への提出法案等を中心に、所信の一端を述べさせていただきましたが、このほかにも幅広い法務行政の抱える課題は数多くあります。 例えば選択的夫婦別氏制度の導入の問題についても、さらに、関係方面の御理解を得るための努力を続け、その実現に努めてまいりたいと考えております。 このような課題の多い時期に当たり、委員長を初め委員の皆様のなお一層の御理解と御指導を賜りまして、法務大臣としての重責を果たしていくことが私の使命であると考えております。横内副大臣及びこのたび新たに就任した下村大臣政務官とともに今後とも全力を尽くしてまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。(拍手)
○園田委員長 なお、平成十四年度法務省関係予算及び平成十四年度裁判所関係予算につきましては、お手元に配付いたしております関係資料をもって説明にかえさせていただきますので、御了承をお願いいたします。 次に、横内法務副大臣及び下村法務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。横内法務副大臣。
○横内副大臣 法務副大臣の横内正明でございます。 法務行政にさまざまな課題が山積している折でございまして、職責の重大性を痛感しております。 下村政務官ともども、森山法務大臣をしっかりと補佐して、誠心誠意努力をしてまいりますので、委員長初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○園田委員長 次に、下村法務大臣政務官。
○下村大臣政務官 このたび法務大臣政務官を拝命させていただきました下村博文でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 森山法務大臣、横内法務副大臣のもとに、よき補佐役として、時代の要請にかなった法務行政の推進のために誠心誠意努力してまいりたいと存じます。 委員長初め委員の皆様方の御指導、御支援をよろしくお願いいたします。(拍手)
○園田委員長 次回は、明二十七日水曜日午前九時十五分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十七分散会