農林水産委員会 第10号
- 発言数
- 210 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2002/05/21
会議録
○鉢呂委員長 これより会議を開きます。 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房長田原文夫君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長須賀田菊仁君、農林水産技術会議事務局長岩元睦夫君、林野庁長官加藤鐵夫君、水産庁資源管理部長海野洋君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君及び厚生労働省職業安定局長澤田陽太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鉢呂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○鉢呂委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西川京子さん。
○西川(京)委員 おはようございます。自由民主党の西川京子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 大臣、副大臣、外遊からお帰りで大変お疲れのことと思いますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。 この五月の十三日に、北海道の音別町でBSEの四頭目が正式に確認されました。この事態を受けて、釧路保健所の食肉検査係の女性獣医師が、生体検査でBSEと識別できなかったという責任を感じて亡くなられたという事態がありまして、大変びっくりいたしましたが、それだけ、これは厚生労働省の管轄ではありますが、現場の方々のプレッシャーというかその仕事のハードさというのでしょうか、そういうこともちょっと感じまして、大変お気の毒に思いまして、改めて彼女の御冥福をお祈りしたいと思います。 そういう大変厳しい現実の中で、去年の九月の発生以来、やや最近このBSE問題が少し落ちつき出してきたかなというある意味ではやさきのことであったわけですが、反面、考えますと、BSEの全頭検査のシステムが機能した結果だ、そういう受けとめ方が割合あったようで、私たちが危惧したよりは平静な受けとめられ方をしたような気もいたします。 そういう中で、今一番の国民の関心事、私たちも含めてですが、このBSEの感染源ルート、この解明が一番の大事なポイントだと思います。ヨーロッパにおいてもまだ確たる答えは出ていないわけでございますので、ぜひ、この四頭目が同じ年度に生まれている牛であるということ、あるいは同じ代用乳をどうも飲んでいたらしいというようなこともあるようでございますけれども、今国民の関心事であります感染源の解明についての現状と今後の取り組みについて、大臣の方からお答えいただけたらと思います。
○須賀田政府参考人 BSEの感染源の解明でございます。 先生も御承知のとおり、去る三月十五日に公表いたしました第二次の中間報告におきまして、配合飼料工場のうちの四工場において肉骨粉の混入の可能性があるということ、一九九八年六月以前に輸入をされましたイタリア産の肉骨粉は加熱処理が不十分であるという可能性が高いこと、それから、三例に共通して給与された代用乳にBSE発生国であるオランダ産の動物性油脂が含まれていたこと等の感染源としての可能性を完全には排除できない事項とか、さらに確認を必要とする事項を明らかにしたところでございます。 今般、四頭目のBSE発生が確認されたところでございますけれども、直ちに、北海道の家畜保健衛生所の立入検査によりまして、同居牛の追跡調査でございますとか飼料の給与状況の調査を進めているところでございます。 既に報道はされているところでございますけれども、この四頭の生年月日が極めて近いということ、それから、四例に同一の工場で製造をされた代用乳が給与をされていたこと、こういうことは今後感染源究明の調査を行う上で極めて重要な情報であるというふうに考えておりまして、こういう事実を踏まえまして、BSEサーベイランスの強化等について専門家の意見を聞いて、具体的に検討をすることとしているところでございます。 今後、原因究明、予断を持たず、これら以外の可能性も含めまして、徹底的に調査を実施する考えでございます。
○西川(京)委員 ありがとうございます。 群馬県の現場では、まだ、疑わしい、ひょっとしたらというのが十八頭ぐらいいるんじゃないか、そんなお話もちょっと漏れ聞いたりいたしますけれども、この原因の徹底究明は、本当にこれからのBSEの一つの政治の責任として、行政の責任として、国民にきちんとした答えを出していけたらと思いますので、頑張っていただきたいと思います。 今回、このBSEの四頭目の発生において、いわゆる牛肉の消費、あるいは焼き肉店その他のところで消費が非常に順調に回復してきているというやさきでございましたので、そのあたりの大きな現場へのショックというのでしょうか、たまたま例の中国大使館の瀋陽の問題などが同時に、ニュースとして同時期だったようなこともあるのかもしれませんが、思ったほどの大きな報道のされ方ではなかったような気もいたします。 そういう中で、消費の動向あるいは老廃牛の処理の問題が一番の課題でございましたけれども、これも徐々に滞留の牛が減ってきていたという現実があったと思いますが、その老廃牛処理の問題に関しても、今回のことがどの程度の影響があったのか、あるいは、その辺のところ、今回の状況と今後の見通しをできたらお話しいただけたらと思います。
○須賀田政府参考人 今般の四頭目のBSEの発生が、まず、回復基調にございました牛肉の消費に影響を及ぼさないように、十一日、土曜日でございましたけれども、十一日の陽性確認の直後から、都道府県、食肉販売業、量販店、外食産業、こういった関係団体に対して、担当課の方から、正確な情報の伝達など適切な対応をお願いしたところでございます。 これまで販売店でございますとか外食などの関係団体から私どもが伺っているところによれば、特段の影響が出ている状況にはないということでございますし、牛肉の卸売価格も、東京、大阪平均の省令価格で昨日七百六十九円ということでございまして、現時点で特段の影響が出ている状況にはないというふうに認識をしております。 先生おっしゃられましたように、BSE全頭検査の実施ということで、屠場からは安心、安全な牛肉以外は一切出回らないシステムが構築をされておりまして、こういうことにつきましてPR活動に積極的に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 そして、老経産牛の屠畜頭数でございまして、私ども、廃用牛流通緊急推進事業等の補助事業の実施等をしておりまして、各都道府県の管内での調整、屠畜場への受け入れ体制の整備でございますけれども、そういうものが進展をしているということで、一月以降着実に増加をしておりまして、三月にはほぼ前年並みの水準ということでございまして、三月末時点で滞留頭数は五万八千頭ということでございまして、四月にはさらにこれが、若干ではございますけれども、減るというふうな情報も得ているところでございます。 地元の状況におきましても、五月の十三日以降、廃用牛の受け入れというものを拒否しているというような状況にはないということと伺っております。 今後、乳用種の老経産牛の滞留は全国的に解消させていきたいというふうに考えているわけでございますけれども、一方におきまして、依然として屠畜場の受け入れというものがされていないというような県も見られるわけでございます。 都道府県ごとの老経産牛の受け入れ状況の調査を行いまして、四月二十六日にはその結果を公表して積極的な受け入れを求めているところでございますし、三月十八日からは、副大臣、政務官が各都道府県知事を順次訪問いたしまして、老経産牛の受け入れについて強力に働きかけをしているところでございます。
○西川(京)委員 ありがとうございます。 BSEの患畜の肉はもう絶対市場に出回らないのだという、信用性のある全頭検査をやっていますというPR、そして感染ルートの徹底的な究明、そして老廃牛の受け入れ、迅速な処分、この三つが本当に消費者の一つの信頼をかち得る大きなポイントだと思いますけれども、ある意味で、このBSEの発生以後、例の偽装表示問題、あるいは雪印食品のあの問題その他で、食の行政あるいは政治に対する国民の信頼感というのは大変薄れた、落ちたことは事実でございます。 その中で、党の農林関係の先生方が、ヨーロッパのさまざまなその後の処理の現状について視察に行かれた。その中から大きくクローズアップされてきたのが、要するに、厚生労働省あるいは農水省との縦割り行政の弊害をなくすために、その両者の間に入る統括的な食料安全庁というような話が大分盛んに出てきたように思います。 その中で、先日も、ある厚生省サイドからのお話を私はお聞きいたしましたけれども、消費者の信頼回復ということに、いわゆる日本の農政が、ややもすると生産者寄りではなかったのかという批判にこたえる中で、消費者サイドに対する信頼をかち得るという方にシフトしてきたということ、これは、ある意味では時代の趨勢であり、また本来の正しい姿かなと思いますけれども、その中で、リスク評価の問題、リスク管理の問題、これが一番のこれからの課題だと思います。 そういう中で、学者あるいは専門家、評論家の方々を委員にして、第三者のリスク評価委員会というものが立ち上がるというお話を聞いておりますが、その中で、では、単にリスク評価の問題だけに物を固定して、第三者の方々にそれをきちんと科学的に解明して物事を言っていただいて、その中でまた今までどおりに農水省、厚生労働省が一つの提言を受けてやっていくという、それだけでいいのかと。 私は、政治の立場として、リスク管理の問題を含めて、やはりその辺の調整というのでしょうか、今後、政治あるいは行政がリスク管理の問題も含めてどうしていけばいいのか、組織再編も含めて、その辺の大臣の御所見を伺わせていただけたらと思います。
○武部国務大臣 まず、リスク評価機関のことについて申し上げます前に、四頭目の発生に伴いまして感じていることを申し上げますと、私は、四頭目に対してどう対処するかということが今後のBSEに関する対応の上で極めて大事だと思っております。 代用乳の問題、あるいは一九九六年三月、四月という問題、共通性がありますので、共通項のあるところは優先してサーベイランスをやる。専門家の意見も聞いて、優先し、集中的にやる。しかし、プライバシーの問題でありますとか、生産者の協力をいただかなきゃなりません。強制的にやるというようなことはなかなかできないわけでありまして、そういうことについて今検討させております。 それから、老廃牛、廃用牛についても、四月は、五万八千頭滞留していたのが五万六千頭に、二千頭三月よりも減っているという実績もございます。それから、四頭目発生後も、北海道においても、子牛価格、ぬれ子の価格、これは上がっております。その後の廃用牛の出荷についても大きな変化はありません。順調と言っていい、かように思います。 いずれにいたしましても、どう対応するかということが非常に大事だ。四頭目の感染源の究明、それから生産者に対する互助システムの発動、これによる経営の再開等々、非常に大事だと思っておりますので、しっかりやりたいと思っています。 その上で、私ども、BSE問題に関する調査検討委員会で厳しい御指摘をいただいたわけでありますが、食の安全にかかわる行政組織のあり方、また法整備について、今、関係閣僚会議で、六月を目途に政府としての具体的対処方針の取りまとめを行うべく検討しているわけでありますが、十日にも二回目の閣僚会議が行われまして、ここでさまざまな論点について議論を行ったわけでございます。 その中で私も主張いたしましたのは、やはり独立した機関でリスク評価をやるべきである。もう一つ大事なのはリスクコミュニケーションということでありまして、これをどのように今後考えていくかということが大事だ、このように思っております。 したがいまして、厚生労働省や農林水産省の縦割りの問題ということではなくて、リスク評価機関、独立機関についてどうするかということについて、イギリスは閣僚や政治家は排除するという考えでありますが、私は、やはり国会に対する説明責任というものもございますし、担当大臣を置くべきだというふうに考えておりまして、そのように主張しているわけでございます。 また、リスク管理については、リスク評価機関の独立性の確保の観点からも新たな行政組織では行うべきでない。既存の各省庁において、それぞれの大臣の責任のもとでリスク管理というものは行われるべきでないか。問題はリスクコミュニケーションをどうするかということだ、このように思っておりまして、これから詰めなきゃならぬ大事な論点だ、このように思っております。
○西川(京)委員 ありがとうございます。 この出していただいている資料を拝見しますと、各国でもリスク評価とリスク管理をある意味では分けていくという方向が一つの世界の方向のようでございますけれども、ぜひそのコミュニケーションを密にいたしまして、よりそれぞれの組織が有機的に本当に動いていくということが一番大事なことだと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 ひとつ質問をかえまして、今回の米国の新農業法の成立について、その辺の問題に関連して質問させていただきたいと思います。 五月の十三日に大統領が署名をして、新しくアメリカの新農業法が成立いたしましたが、大変センセーショナルな内容で、EUあるいは日本、そしてまたケアンズ諸国のオーストラリアあたりにも大きな反響を呼んでいる今回の農業法だと思います。 一つには、私はまだ国会議員になって二年くらいの経験でございますので本当に詳しいことはよくわからないのですが、ある意味で日本が、いわゆる農業の多面的機能とかそういうもろもろの、文化的な継承を守るお米の大事さだとか、そういう一つの経済的側面でないものを表明してき続けたと思うのです。 そういう中で、アメリカを中心としたケアンズ諸国の、単に作物として、本当に貿易自由化を守るための一つの方向性との大きなぶつかり合いの歴史があったと思うのですが、そういう中で、実はアメリカも、日本に負けず劣らず以上というか、徹底した農業の保護政策をしてきたんだということを私も勉強いたしまして、ある意味では大変驚いております。 そういう中で、今回も、価格の変動対応型の支払い制を導入したり、二重三重に保護政策をとっているわけで、今回、六年間で五百二十億ドルの総額、年間九十億ドル近い補助金も出しているわけです。 そういう中で、環境に対する配慮、あるいはフードスタンプの発行とか、非常に多様な農政というか、ある意味では、本当に保護政策というような政策を盛り込んだこの新農業法なわけですけれども、この問題に関して、今回、大臣あるいは副大臣も、ヨーロッパあるいはオーストラリア、そして農水関係のほかの議員の方々がアメリカなどにも飛ばれて、それぞれ相手の現実なり、そして日本の立場なりを御主張していらしたと思います。 そういう中で、今回、アメリカの新農業法が成立した中での日本の今後の農政の戦略というようなもの、それをちょっと、私は、日本の農政の中ではこの問題が非常に欠けているように正直思うのですけれども、ぜひ大臣の御所感を聞かせていただけたらと思います。
○武部国務大臣 私は、農業保護ということについて、世界各国とも考え方が、その軸が変わってきていると思います。やはり我が国が主張しておりますように、農業あるいは農村の多面的機能、あるいは食料の安全保障、そういったことの重視、環境を守っていくために、あるいは食の安全を貫いていくために、あるいは農村の振興を進めていくために、農村の景観を守っていくために予算を投じてこれを実現していこう、そういう傾向が特にヨーロッパには強いんですね。 私は、アメリカの今回の考え方も、もしそういうことであるならば、我々が主張しておりますように、農業については各国それぞれ事情がある、あるいは市場の実態等に応じた、現実的で柔軟な対応が不可欠であるということを端的にあらわしているものではないのかなと。今後、日本提案における我が国の考え方を補強するものとして、今後のWTO農業交渉の場で主張していく一つの交渉の材料にもなる、詳しいことを少し勉強しなきゃならない、このように考えております。
○西川(京)委員 済みません。あと一問だけ大急ぎでさせていただきたいと思います。ありがとうございました。 今後のWTOの交渉に向けて私が一番不合理だなと思いますのは、WTOの中で、輸出国側の権利のみがどちらかというと強調され、認められているというような気がいたします。日本が食料の六割を輸入している国として、では、緊急時に責任を持って輸出してくれるのかという輸出国の義務のようなものが余り決められていないように思いますけれども、そういう問題に関しての日本側の主張というのは、強力にこれからしていかなければいけないように思います。 ぜひ、今回のこのアメリカの新農業法の問題は、まあそれはそれとしての対応が必要かとも思いますが、今後のWTO交渉に向けての日本の農政が内向きでなく、ある意味では外交のまさに勝負だという時代に入ったと思いますので、戦略を持ったWTOに向けての思いというのを、大臣でも結構でございますが、副大臣、オーストラリアの方に行っていらしたとお伺いしましたので、よかったらその辺も含めて、どちらでも結構でございます、お願いいたします。済みません、突然振りまして。
○遠藤副大臣 ガットからWTOへ移行する時期から、歴代のUSTRの代表、カーラ・ヒルズあるいはバシェフスキーといった方々は、我々日本に対して、非常に保護主義的であり過ぎる、それから補助金が多過ぎる、こういうことをかなり強く主張してまいったわけです。このたび、オーストラリア、ニュージーランドに参りまして、トラス農業大臣、サットン農業大臣とお会いしまして、アメリカがむしろ保護主義を強めてきているのではないかということを非常に懸念いたしておりました。 しかし、大臣が先ほど御答弁申し上げたように、やはり農業の持つ多面的機能や持続可能な農業ということを考えていく時代に入ってきたんではないだろうかと。あなた方の方は輸出さえすればいいというふうな考えでしょうが、EUはむしろ農業の輸出振興という考え方からアメリカの動向を非常に注目しているんではなかろうかというふうなことを考えている。いわば、日本がかねて主張してきたことをアメリカがやり出したのかどうか注目をしているところでありますし、むしろ、アメリカのそういう戦略をある意味では逆手にとっていくということも外交戦略としては必要なことでなかろうかな、こんなふうに考えているところでございます。
○西川(京)委員 今後、日本の農政のために、そして、ある意味では小泉内閣のさまざまな一年間の成果なりが発表される中で、どうも農政の問題が見えてこないような気がいたします。やはり国の基本でございます。しっかりと頑張っていただくようにお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
○鉢呂委員長 これにて西川京子さんの質疑は終了いたしました。 次に、江田康幸君。
○江田委員 公明党の江田康幸でございます。一般質疑をさせていただきます。 まずは、BSE対策関連について、時間もないことですので早速に入りたいと思うんですが、幾つか用意しております。まず、四頭目が今回北海道から発見されたということで、今回のBSE牛を含めましてすべて九六年春生まれであり、四頭とも同じメーカー製の代用乳が与えられている。感染源の解明の重要なこれは手がかりになると考えます。 そこで、これまでの感染源及び感染ルートの解明につきまして、調査結果をまとめてお聞きしたいと思います。この際、これまでの原因究明の結果について、中間報告でも、国民に明確に報告すべきではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。 きょうは閣僚三人ともそろっていただいておりますので、大臣、副大臣、政務官、これはと思われる方が言っていただければ結構なんですが、まあ大臣、よろしくお願いします。(武部国務大臣「まず事務方から事実関係を」と呼ぶ)
○須賀田政府参考人 感染源の特定にまだ至ってはいないわけでございますけれども、三月十五日に公表した第二次中間報告におきまして幾つかの論点を絞り込んで、配合飼料工場のうち四工場において肉骨粉の混入の可能性が出てきたということ、それから一九九八年六月以前に輸入されたイタリア産の肉骨粉の加熱処理が不十分であった可能性が高いということ、それから、それまで三例に共通して給与された代用乳にBSE発生国であるオランダ産の動物性油脂が含まれていたということ等々、感染源としての可能性を完全には排除できない事項、さらに確認を必要とするような事項を明らかにしたところでございます。 今般、四頭目のBSEの感染牛が確認されたということで、家畜保健衛生所等の立入検査により、同居牛の追跡調査でございますとか、飼料の給与状況の調査を進めているところでございます。 特に、この四例の生年月日が非常に近いということを踏まえまして、今後、九六年三月、四月生まれの乳用牛について、プライバシーという問題にも十分配慮した上でトレースすることなどを検討しておりますし、四頭目が過去三例と同じ代用乳が給与されていたということを踏まえまして、代用乳についての調査を徹底的に、製造時期の調査でございますとか、この代用乳を給与した牛の追跡調査でございますとか、徹底的に進めていきたいというふうに考えているところでございます。 そして、情報公開の問題でございます。第二次中間報告、報告書を広く配布いたしましたし、国民の方々がだれでも閲覧できるように農林水産省のホームページに掲載もしております。また、調査状況を随時プレスリリースを行っているところでございまして、今後とも積極的に情報提供に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○江田委員 大臣に言うていただきたいことも言われたと思いますが、よろしいでしょうか。
○武部国務大臣 私は、四頭目に対する対応が非常に大事だと思っています。この対応をしっかりやることによって、生産者のみならず消費者の皆さん方に対する信頼性が増していくんだろうと思います。 まず第一に、感染源の究明です。共通項目については、私は重点的に、優先的に調査すべきだと思います。プライバシーの問題があります。したがいまして、御協力をいただくという形でやらなくちゃいけませんから、協力いただくためにはやはり協力いただけるような対応策が必要だ、このように思っております。 それから、その結果、いろいろな対応策をまた考えていかなきゃなりませんが、いわば、どういう調査をやっているかというのは、全頭検査が一つのサーベイランスでもあるわけですね。 そして、一九九六年というのがまたひとつ注目しなくちゃいけません。その中で三月、四月ということでありまして、まずは急がなきゃならぬのは、三月、四月について農場段階で徹底的に生体検査をやるということが必要でありますし、加えて、先ほど言いましたように、協力してもらって、そして三月、四月をまず優先、重点的にやる。 じゃ、五月で出たらどうなんだと。それは、一九九六年、次の段階ではいろいろなことも考えなくちゃいけないでしょうが、全頭検査ということがサーベイランスの一環だということをまず御認識いただきたい、このように思っております。
○江田委員 次の質問にも今大臣入っていただきましたので、私も、大臣、十七日の閣議後の記者会見で、国内でこれまでに発見された四頭のBSE牛がいずれも九六年春ということで、これを重視されて、大臣が記者会見で、この時期に生まれて生存するすべての牛を集中的に検査する方針、これを明らかにされたこと、これは全体で二万六千頭ぐらいになるんでしょうか、これまでBSE特有の症状を示した牛だけが検査対象であったかと思いますので、これで感染源の特定を急ぐことができるかと思いますので、素早い対応であったと私は評価するものでございます。 どうぞ、この三月、四月、五月のを集中的に全頭検査していかれる、そういうことをよろしくお願いして、感染源の究明をさらに進めていただきたい、そのように思うわけでございます。 次に、死亡牛の処理、検査体制についてお聞きさせていただきます。 二十四カ月以上で死亡した牛につきまして、BSE感染のリスクは、やはり、先ほどの九六年の牛と同様にそのリスクは高いかと思われます。BSE汚染度や感染ルートの解明に、これは欠かせないものであると私は思うわけでございます。この二十四カ月以上の死亡牛に対しましては、農水省は、全頭検査体制をやはり早く確立すべきであると思います。検討中とのことでございますが、農水省の英断を期待するものでございます。 そこで、全頭検査までには、検査体制、集積場所や死体の保管場所、それから焼却施設等の問題もあるとお聞きしております。今後の実施計画についてお聞きしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○須賀田政府参考人 農場段階におきますBSEのサーベイランスということ、これはEUも、昨年の七月からことしの七月まで、二十四カ月齢以上の死亡牛全頭検査ということをしております。私どもも、二十四カ月齢以上の死亡牛についての全頭検査の導入ということを目標といたしまして、体制整備を進めているところでございます。 まずは、家畜保健衛生所の検査機材の整備を図るということを進めているわけでございます。そのほかにも、死亡牛の確認、検査システム等、具体的なサーベイランスの実施方法について、都道府県、関係団体等と検討を進めているところでございますけれども、やはり、先生言われましたように、一定の集積場所の確保でございますとか、家畜保健衛生所の焼却施設の整備、それから陰性牛についての化製場の死亡牛専用のラインの整備でございますとか、焼却施設の整備、どうもこれらが非常に、腐乱死体の処理場ということで迷惑施設になるというようなことがございまして、周辺住民との調整というような問題もございます。 私ども、できるだけ早く二十四カ月齢以上の全頭検査体制を整えたいわけでございますけれども、やはり、その全頭検査、処理体制を構築するには一定の期間がどうしても要るのではないかというふうに思っておりますけれども、できるだけ早く検査が開始できるように、都道府県における検査体制の構築に向けた取り組みといったものを支援していきたいというふうに考えているところでございます。
○江田委員 確かに、一年間に七万六千頭でありますから、この処理には一定の時間がかかるというのはわかります。ただ、二年かかるんだというような当初の予想等がございますが、できるだけ早く、できるだけ短期にこれを確立しなくてはならない。そこには執念を持って取り組んでいただかないと、それこそ感染源の解明にも、またリスク回避にもこれはつながらないということをどうぞ肝に銘じて取り組んでいただきたい、強くこれは要望しておきます。よろしくお願い申し上げます。 私も持ち時間が少ないのでございますが、次に、もう一点BSEについて、今回起こった事件のことですが、検査を担当した女性獣医師が亡くなられております。自殺されている。対応は、これは適切だったかどうかでございます。 さらに、BSE全頭検査が始まって以来、獣医師への多大なプレッシャーが問題視されております。北海道では、検査員個人に過大な責任を負わせないように、獣医師が交代で、担当したBSE検査をチーム単位で今後は行うとかいうような指導に改めたそうでございます。獣医師の臨床経験を積むための方策も含めまして、これまで感染牛がわずか四頭、わずかというか、研究対象としては四頭しか出ていないということが、こういう臨床経験を積んでいない、だから、よく検査で見逃す、もしくは間違いを起こすということもあるかもしれません。 そういうことで、こういう臨床経験を積むための方策も含めまして、道が、北海道とか各県がそれぞれにやっていかれることではなくて、やはり国がリーダーシップをとっていかれるべきではないかと思うのですが、その点、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
○武部国務大臣 厚生労働省の答弁かもしれませんが、私ども、今までのように、中枢神経症状を示していないものでも、原因がよくわからないで起立不能、起立困難というものもサーベイランスの対象にするということで徹底しようということでございまして、このサーベイランスの拡大、徹底ということが、私は、検査を助けるといいますか、より適切に行うというふうになるんじゃないか、このように思っております。 検査された方がお亡くなりになったことは、まことに痛ましい、悲しい出来事だ、こう思っておりますが、病畜ルートで、きちっと別なところで屠畜しているんですね。一般の方々は、同じルートで屠畜したんじゃないかと言うけれども、この当該牛は病畜屠室で屠畜しているというようなことで、私は、しっかりやっていただいた、このように考えております。
○尾嵜政府参考人 江田先生のお話にございましたように、BSEにつきましては、これまで国内で発見されました四頭の罹患牛の診断結果から見ましても、なかなか定型的な臨床症状というのが乏しい状況でございます。今回のケースにおきましてもそうでございますが、生体検査の段階で的確な診断を行うというのは極めて難しいという状況でございまして、今回のケースにつきましても、今、農林水産大臣の方からお話がございましたように、その対応については適切な対応がとられたというふうに私どもも考えております。 こういった中で、この生体検査を担当なさいましたと畜検査員の方がお亡くなりになったということは非常に残念なことでございまして、心から御冥福をお祈り申し上げたいというふうに考えております。 それで、今回の事例も踏まえまして、五月十七日に、神経症状が疑われる病畜の生体検査に当たりましては、複数のと畜検査員により判断をすること、それと、一人のと畜検査員が単独で検査に当たらざるを得ないという場合でありましても、他のと畜検査員に相談した上で判断できるような体制を確保すること、あるいは、翌日等に改めて複数のと畜検査員で対応すること等の検査体制の整備につきまして、都道府県等に要請をさせていただいたところでございます。 また、農場におきます家畜診療につきましては農業共済の組合がなさっておりますし、家伝法によります診断につきましては家畜保健衛生所が担当なさっている。私どもの、食肉処理前の診断につきましては食肉衛生検査所、それぞれが担当しているわけでございます。 こういった、農場から食肉処理に至ります各段階におきます、お話がございましたような神経症状が疑われる牛の診断情報の相互の提供体制というものにつきましても、そういった確保をすることが重要であるというふうに考えておりまして、食肉衛生検査所、家畜保健衛生所、農業共済組合等の地域におきます獣医師の連携強化の方策について、現在、農林水産省と協議を行っているところでございます。 御指摘ございました技術的な研修につきましても、今年度予定されております研修の中で、臨床的な面も含めて取り組みたいというふうに考えているところでございます。
○江田委員 彼女の対応は適切だったと私も確信しております。ですから、プレッシャーが、過大な負荷がそういう獣医師にかからないように、私の同期も獣医師がいっぱいおりますが、やはりそういうプレッシャーの中で働いております。ですから、そういう過重な負担がかからないように、できるところはやっていくということで、チーム単位での対応とか、そういうことを積極的に国の方で指導していっていただきたいと思います。 最後の一問になりますが、食の安全対策関連ということで、一つだけ質問をさせていただきます。 これは大臣に質問をさせていただきたいと思いますが、農水省では、食と農の再生プランということで、これが発表されました。食の安全と安心を確保するため、トレーサビリティーシステムの導入、JAS法の改正、ブランド日本食品の提供などが柱でございます。 基本的な考えは、農林水産政策の軸足をこれまでの生産者重視から消費者重視に移しかえることにあると。消費者の信頼を失えば生産者が大きな打撃を受けることを今回のBSE問題や偽装表示事件から学んだわけでございます。消費者対策は即農業対策でもあることから、これはもう当然であるということで、今、食の安全行政の確立等の方向に向かっているかと思うのです。 しかし、一方で、きょう質問したいのは、生産者重視から消費者重視という言葉に農業者自身は戸惑いを覚えた、反発を覚えたということが、この前のここでの参考人質疑でも御答弁をしておられました。果たしてこれまでの農政が生産者重視だったかということをもう一度問いたいのです。 これまでの農林水産行政の軸足は、農業者ではなくて、農業者にあればもう今疲弊した農業がもっと改革へ向けて早期から取り組まれたかと思うのですが、やはり今のような非常に厳しい状況を考えると、生産者重視というよりも、農業者に軸足を置いていたというよりも、財政当局とか、アメリカとか、産業界とか、そういうような農業者自身ではないところにあったのではないかという指摘もございます。農政が消費者の信頼を取り戻すことは、これはもう当然で重要なことでございますが、同時に、農業者の信頼も取り戻すことを、これは忘れてはならないところであるかと思います。 このような意味で、今回の食と農の再生プランは、農業者支援への新たな対策でもあるはずであります。農水省の、この点についての大臣のお考えをお聞きしたいし、また、これをもとに早急に工程表をつくって来年度から順次実施するということでございますが、これについてもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○武部国務大臣 先生御指摘のように、消費者サイドに軸足を移して農林水産行政を変えるということは、まあしかし今いろいろお話ございましたが、私どもも消費者との会合というのはほとんど持っていなかったんですね、もう農業団体だとか農業関係の皆さん方との会合はたくさんありましたけれども。そういう意味では、生産者の現場での対応についても反省しなきゃならないことはあるかと思います。 消費者の皆さん方に安全で安心な、新鮮なおいしい食料を供給するということが、生産者が成り立っていくためにも不可欠の条件だろうと思います。同時に、食料の自給率の向上ということからしても、やはり国民の皆さん方、消費者という言葉を別な言葉で言えば、生活者優先、こういう言葉が適切かもしれません。二種兼業農家なども非常に多い昨今でありますので、そういう意味では、消費者ということよりも生活者というようなことがより適切かもしれません。 私は、そういうようなことに心がけてまいりたいと思いますし、食と農の再生プランは六月までに工程表をつくります。ということは、来年度の予算に反映さすということでありますし、同時に、食の安全について今政府でも関係閣僚会議、議論しておりますが、このことについても、そちらの方でどういう組織になるのかということに対応して、農林水産省も、食の安全にかかわる行政対応ということについては、当然組織の面でも変えていかなきゃならぬ、そういう認識で取り組んでいるわけでございます。
○江田委員 時間が参りました。 今回、質疑通告をしておりましたほかの件、例えば、食の安全対策関連でも、また森林・林業の方でも担当の方にお願いをしておりましたが、きょうは時間がなくてすることができませんでした。申しわけございませんでした。 きょうはありがとうございました。終わります。
○鉢呂委員長 これにて江田康幸君の質疑は終了いたしました。 次に、筒井信隆君。
○筒井委員 民主党の筒井信隆でございます。 本問に入る前に、大臣に一点確認をさせてください。 五月十七日ですか、閣議で大臣は、テロ支援法に基づく日本の自衛隊の艦船の派遣、半年間延長に賛成をいたしました。しかし、アフガン状況は、もう事実上戦争状況が終結しておりまして、こういう状況の中で、今なぜ半年間延長に大臣は賛成されたんでしょうか。
○武部国務大臣 五月十七日の閣議で、テロ対策特措法に基づく自衛隊の派遣の延長を閣議決定したわけでありますが、私は、現地に直接行っておりませんから、どういう状況かということは私自身がつぶさに見ておりませんが、アフガニスタン周辺にアルカイダ等も勢力を温存して機をうかがっているのではないかという数々の情報もございます。さような意味では、私は、まだ国際テロの脅威は除去されていない、したがいまして、半年自衛隊の派遣の延長ということは適切であり、当然のことだ、このように考えております。
○筒井委員 一部山岳地帯でまだ残っているようですが、大勢はもう既に決着はついた、こういう判断は賛成かどうか。それから、大体派遣艦船は何そう行っているんですか、今。 この二点だけお答えください。
○武部国務大臣 我々の危機対応のあり方というのは、単なる状況だけではだめだと思うんですね。私は、さまざまな問題というものを想定して、当然考えていかなければならない。起こり得ないことが起こり得るということが危機対応の基本ではないか、私はこのように思っておりまして、そういう意味では、まだまだ不安定な要素がアフガニスタン内部だってあるのではないか、さまざまな情報によりますと、私はそういう判断をせざるを得ない、このように思っているわけでございます。 派遣部隊の規模については、艦船は補給艦二隻以内及び護衛艦三隻以内ということになっていると承知しております。
○筒井委員 本論に入りますが、BSE調査検討委員会の報告書で、農林水産省の政策決定の不透明性が指摘をされました。政官業癒着の問題でございました。これについて武部大臣は、大臣談話やあるいはこの委員会での答弁で、その指摘を認めて、それに対してきちんと厳粛に対処していく、こういう約束をされました。 それから今まで結構時期がたっておりますが、この政策決定の不透明性、政官業癒着構造の解消のための具体的な措置、もう抽象論はいいですから、今まで何を具体的にとられたか、これを言ってください。
○武部国務大臣 具体的措置だけでもたくさんございます。一々すべてをここで申し上げることは、もし要求があればそういうふうに対応したいと思いますけれども、まず、調査検討委員会の指摘を私どもは厳粛に受けとめまして、しかるべき処分等厳正な措置を講ずるということを申し上げましたが、これは四月、調査報告のなされたその日付で減給処分等を行っているわけでございます。 また、これらの措置を講じたからといって直ちに国民の不信感を払拭できるものではないと認識しておりますが、その後、食と農の再生プランを公表いたしまして、工程表を今策定中でございますが、諸般の対策を講ずべく今検討中でございます。 それから、食の安全と安心に対する対策……
○筒井委員 そういう質問をしているんじゃないんです。そんな質問をしているんじゃないんです。
○武部国務大臣 政官業の癒着の問題ですか。
○筒井委員 そう。それだけに限定して聞いているんです。
○武部国務大臣 これは逐次やっておりますよ。今言いましたように、処分のこともしかりでありますし、重要な案件については、大臣、副大臣、大臣政務官、政治家五人でおよそ週一回定期的にやっておりますが、議論を行った上で事務方に指示をするというやり方でやっておりまして、大きく変わっている、このように確信しております。
○筒井委員 念のために申し上げますが、農水省の政策決定に当たって最も大きな影響を与えているのが農林関係議員だ、全国の農村を地盤に選出された多くの議員が巨大な支援団体にして強力な圧力団体を形成して、生産者優先の政策を求めてきた、そのような政と官の関係が政策決定の不透明性を助長し、十分にチェック機能を果たせない原因となった、今質問しているのはそれに限定してですから。 こういう政官業の癒着構造の問題、これに限定して、今何と言われましたか、こういうことが農林水産省の政策決定で影響を及ぼさないために何と何をされたんですか、この報告書が出た以降。
○武部国務大臣 それはもう報告書が出る以前から、政官業の癒着を断ち切るために、我々は政治家五人で重要な問題については協議をして事務方に指示する、そういうシステムをとっているわけでございます。中には政治家の方々との会合の持ち方等についても話をしておりますし、何と何をやりましたかということについては、具体的な質問があれば私はそれについてコメントいたしますけれども、委員が御指摘しているのはいわゆる族議員の話なんだろう、こう思うんですね。 私どもは、その族議員ということについて、許されざること、適切じゃないもの、それは毅然と排除するよう、そのように指導を徹底して、そのとおりやっております。 しかし、国民主権に基づく国会議員というのは、与党だけじゃありません。この委員会においてもいろいろな御意見をいただいて、これはいい意見だ、適切な考え方だ、我々が気がついていなかったことだ、これはやはり取り入れてやるべきだ、そういう専門家の御意見は御意見として、いいものは受け入れてやっていくというのが私は民主主義の原理原則だ、こう思っておりまして、その辺のところは毅然とやっておりますので、何か具体的なことで御指摘があれば、御指摘いただきたいと思います。その上で、改めるべきは改めてまいりたい、このように考えております。
○筒井委員 大臣は、その点に関して、私は、これを農水省、行政組織全体の問題として厳粛に受けとめる、しかるべき厳正な措置を講ずることによって農水省の姿勢を正す、こう約束されていたわけですから、私が今聞いているのは、この報告書が出た以降において、この厳正な措置、具体的な中身、何か一つでもとったらそのことを挙げてくれと言っているんです。
○武部国務大臣 もう厳正な措置を次から次と私どもやっている所存なんですよ。食と農の再生プランというものを公表して、その中身も、委員も御検討いただいていると思うんですよ。それは人事の面、予算の面、これからやっていく……
○筒井委員 そんなこと言っていない。政官業の癒着問題に限定して聞いているんです。
○武部国務大臣 政官業癒着の問題、何か具体的にございますか。
○筒井委員 いや、何か、それは厳正な措置をとったかと聞いているんです。
○武部国務大臣 癒着の問題について、厳正に対処しておりますよ。
○筒井委員 だから、厳正な措置は何かとりましたか。
○武部国務大臣 対処しております。私は、何か問題があるなら具体的に御指摘いただいた方がお答えしやすいと思います。私どもは、この問題について、少なくともこの報告書が出てから癒着と言われるような問題があったとは承知しておりませんので、何か筒井先生の方でお気づきになっている点がありましたら御指摘いただきたいと思います。私も、それこそすべてを承知しているわけではないかもしれませんので。
○筒井委員 私の質問は、具体的なことは今これから聞くんですが、厳正な措置をとるというふうに約束されていたから、この政官業の癒着構造、族議員の問題について具体的にとった措置があればそれを言ってくれと。とっていなければとっていないと言ってください。
○武部国務大臣 私の大臣談話のどのところを指しているのかよくわかりませんが、危機管理体制の欠落、消費者保護軽視、政策決定過程の不透明さ、情報公開の不徹底など農林水産省の体質及び農林水産行政に対する大変厳しい御指摘があったわけです。私は、これらを農林水産省という組織全体の問題として厳粛に受けとめ、しかるべき処分等厳正な措置を講じることにより農林水産省の姿勢を正すことといたしました、こういうふうに大臣談話では述べているわけであります。 その考え方で、危機管理体制の問題、あるいは、消費者に軸足を移して食の安全の問題に対処していく問題、それから、政策決定につきましても、今……(筒井委員「そんなことはいいです」と呼ぶ)いいでしょう。それじゃ、筒井さんは何を具体的にとっていないと、厳正にやっていないということでお話をされているんですか。私は、厳正にやりつつある、このように申し上げているんです。 謙虚に申し上げますと、すべてとは言いません。私も、けさほども私に職員は大きな声で怒鳴られたりもしております。このように、私どもが、政治家、大臣、副大臣、政務官、役人任せにしないで、我々五人が週一回平均、会合を持って、どういった事柄が大事な問題として今あるかということをお互いに検討し合って、それに基づいて幹部に適切に指示をしているということであります。 それから、細かいことを言わせていただければ、局長、長官にも補佐官を設置いたしました。大臣には大臣補佐官というのを置いております。そして、省内の、上から下からの情報の徹底をしようということで、できるだけ農林水産省の行政について私自身が把握できるように、また私の指示に従って行政が進められていかないというような障害や問題が省内にあるとすれば、あるいは役人の間にそういう性向があるとすれば、これを正していかなくちゃいけません。 あるいはまた、党や国会とのコミュニケーションの上で問題があるとすれば、私ども五人でいろいろ検討して、こういった問題についてはかように対応すべきだということ等についてやっているわけでありまして、何か具体的に御指摘いただいた方が私は委員の言わんとすることに適切にお答えできるんじゃないかと思いますので、ぜひ、このことはどうだということをお尋ねいただければありがたいと思います。
○筒井委員 私が聞いているのは、積極的なそういう政官業の癒着構造を断ち切る具体的な措置をとったのか、とっていたら挙げてくれとさっきから聞いているんだけれども、全然一つも挙がってこない。 具体例でお聞きしますが、ロシアの水産物の密輸問題、これも私は政官業の癒着構造の一つの典型例だというふうに判断しております。 ただしかし、これに関しては、水産庁がこの四月一日から改革をされました。偽造のポートクリアランス、積み出し証明書、これが横行していて、これによって事実上密輸が野放しになっていたわけですが、四月一日以降、水産庁がこのPCによる輸入を認めない措置をとりまして、みんな追い返している、北海道でロシア漁船を追い返している、こういう状況になりました。この点は私は評価いたします。水産庁長官が一月に就任してから、数カ月ですか、数カ月もたたないうちにこういうふうな措置をとった。 ただ、これが十年間続いているんですよ。(武部国務大臣「私がとったんですよ、私が」と呼ぶ)失礼しました。大臣がとった。しかし、四月一日以前、十年間続いているんですよね。ロシア政府からポートクリアランスは発行していないという口頭での回答を得てからも、五年過ぎているんですよ。もっと前からこれができたはずなんですよ。 予算委員会で武部大臣は、何でこんな偽造がわかっていながらポートクリアランスによる輸入を認めているんだという私の質問に対して、PCが偽造か否か判断するためには、ロシア政府以外の地方行政機関がこれを発行していないかどうかについての確認が不可欠だと。地方の行政機関が発行していないかどうか確認する手続が、それに時間がかかっているんだと。 しかし、中央政府がもう発行していないというふうに答えているんですよ。税関というのはみんな中央政府の機関のもとにあるんですから、もうそれで十分だろうと私は何回も強調したんですが、いや、まだそれじゃだめで、地方の行政機関が発行しているかどうかわかるまで、答えがあるまでは偽造だと断定できないというふうに答えられた。しかし、四月一日時点でも地方の行政機関からの回答はなかったんでしょう。 これはどうですか。回答がなくても、やはり四月一日から、もうPCによる寄港を認めない、こういう方向に転換したんでしょう。
○武部国務大臣 私は、予算委員会でも、これはおかしいということを率直に申し上げたはずでございます。(筒井委員「それはないですよ」と呼ぶ)申し上げています。 しかし、これは政府間で、きちっとした証拠がなければ寄港を認めざるを得ない、そういう法務省側の見解等々もありましたりしまして、私は、この実態を一日も早く把握すべきじゃないのかというようなことから、このポートクリアランスのコピー等を向こうに送りつけて確認をする等の措置をとった上で、このことは筒井委員の指摘することが正しいじゃないかということで、四月一日から寄港を認めないということにしたわけでございます。 その後、現地におきましては、いろいろな混乱がありましたけれども、違法なことは違法なこと、そういう考え方で今対応しているわけでございますが、今委員の御質問に対しては、私は、そういう考え方があったらばこそ、早急に事実関係を確かめて適切な対応に改めるべきだという考え方で今日に及んでいるということを御理解いただきたいと思います。
○筒井委員 大臣のもとで四月一日からこういうふうに変更されたことは、もちろん、水産庁長官を評価するだけではなくて、大臣も評価します。 しかし、この四月一日時点で状況は変わっていないでしょう。ロシアの地方政府からの回答はあったのですか。なかったでしょう。なくてもそれができたのでしょう。
○海野政府参考人 お答えいたします。 二〇〇一年四月に、まず口上書によって照会をしましたけれども、その段階で、地方政府において発行権限の有無があるかということについては回答がなかったものですから、十一月に、さらに公電で照会をしました。 その回答がことしの三月、三月二十六日付で日本政府に伝達されてきましたが、その内容が、ロシアの中央政府、地方政府いずれもがポートクリアランスを発行していないと判断できる内容のものでありましたので、これをもちまして、四月一日以降ポートクリアランスによる寄港を認めないとしたところでございます。
○筒井委員 そうすると、地方政府からの回答があったのですね、正式回答が。
○海野政府参考人 ことしの三月二十六日付で、ロシアの中央政府から返答がございました。
○筒井委員 中央政府からなんて、もう五年前に口頭では回答はあったのですよ。 私が聞いているのは、地方政府からの回答があったのかなかったのか、そのことを聞いているのです。それはなかったのでしょう。
○海野政府参考人 中央政府の回答の中で、地方政府にも発行権限がないということを確認する内容の回答があったということでございます。
○筒井委員 五年前に、ロシアがポートクリアランスを一切発行していませんという回答は既にあったでしょう、中央政府からだったら。その点はどうですか。
○海野政府参考人 九七年の段階で照会を行いましたけれども、そのときは、ロシアの中央政府はポートクリアランスを発行していないという回答だけでございまして、地方政府が発行しているという情報が一方でございましたけれども、そのことについては明確な回答はございませんでした。地方政府に発行する権限があるかどうかということについての回答もございませんでした。
○筒井委員 そうすると今度は、中央政府だけれども、地方政府も発行していないという回答があったと。 その照会書を出したのが、今、二〇〇一年と言われましたね。そうですか。(海野政府参考人「はい」と呼ぶ)二〇〇一年だと、何で二〇〇一年まで照会書を出さなかったのですか。九七年の九月にもう口頭で回答があったんだから、そのときに口頭で聞いたっていいし、あるいは、すぐそこで照会状を出せばいいじゃないですか。何でほうっていたのですか。
○海野政府参考人 お答えします。 先ほども申し上げましたように、九七年の段階で地方政府の権限の有無についての回答がなかったものですから、その後、外交ルートで照会するだけではこの問題の進展が見られないということで、日ロの治安当局者会合でこの問題を取り上げまして、九八年の二月から二〇〇〇年三月までの間、三回にわたって協議を行いましたけれども、ここでも明確な答えあるいは意見の一致が見られなかったわけであります。 さらに、このために、二〇〇一年の四月に口上書をもって今度は照会を行いましたけれども、ロシアの関税当局からは、ポートクリアランスは発行していないという回答がございましたけれども、相変わらず地方政府における発行権限の有無についての回答がなかった。さらに、このために、昨年の十一月になりまして公電によって再度照会をして、ようやくことしの三月にその回答が来たということでございます。
○筒井委員 三回の、今、ロシアとの日ロ協議をやった。これは日本でやったかロシアでやったかは別にして、そこでもこの問題が話題になった。 その際に、ロシア政府は、この密漁、密輸問題を取り締まってくれ、取り締まってほしい、こういう要請を出しておりましたね。
○海野政府参考人 ロシア側からは、ロシア水域での密漁ないしそれに伴う密輸出について取り締まりをしてほしい、日本も協力してほしいという要請がございましたが、残念ながら、私どもがそれを外国人漁業規制法という法律を使って取り締まるに当たっての必要な情報が得られなかった状況でございます。
○筒井委員 もうロシア政府ははっきり、密漁だから、密輸だから取り締まってくれ、何回も言って、プーチン大統領も、武部大臣も予算委員会で認めておりますが、その取り締まりを強く要請している。そう言いながら、今言ったようないろいろな理由をつけて回答がないとかあるとか、それで、では照会の文書とか何か出してくれと言ったら、それを出さないしね。極めてこの十年間、口頭による回答があってから五年間、客観的に言えばほうっておいた、こういう状況なんですよ。 それで、その関係でお聞きしますが、九八年の十月十七日に根室市内で、根室商工会議所の商工会館内ですが、鈴木宗男議員や根室市長、それから商工会議所の会頭、漁協の組合長、こういう人が集まっている会合で鈴木宗男議員が、このPC問題は私が担当している、私が押さえている、こういう趣旨の発言があったというふうに聞いておりますが、これは大臣、聞いておりませんか。
○武部国務大臣 承知しておりません。
○筒井委員 このPC問題について、鈴木宗男議員が担当していたんでしょうか。それから、PC問題について、鈴木宗男議員は水産庁にこの問題について話を持ちかけていたんでしょうか。
○武部国務大臣 これは鈴木さんが判断するものでも何物でもありません。また、水産庁に鈴木議員から何らかの話があったというようなことについても、そういうことはないというふうに聞いております。
○筒井委員 PC問題について水産庁に鈴木宗男議員から何も発言はなかったということですか。
○武部国務大臣 委員の言われんとするような、そういったことについては何もなかった、こういうふうに承知しています。
○筒井委員 それは、先ほどの会合の発言等をさらにもっと調査して、さらに引き続いてお聞きをしていくつもりでおります。 ただしかし、先ほどから言いましたように、ポートクリアランスについてはこういうふうになされましたが、今現在は税関申告書でもって輸入を認めている、こういう状況でございますが、今度は税関申告書が偽造されていますね。
○海野政府参考人 四月一日以降はポートクリアランスによる寄港を認めませんで、貨物税関申告書による寄港ということになりますが、その寄港をしようとしたものの中に偽造された貨物税関申告書のものがございました。これについては退去の指導をいたしているところでございます。
○筒井委員 私も、その税関申告書の用紙の原本を見て、それからロシア税関の判こが日本でどうも偽造、つくられているようで、その偽造された判こが押された書類も見させていただきましたが、これはもうポートクリアランスが偽造されていて、それは拒否したけれども、今度は税関申告書が偽造されている。ただ偽造の対象の用紙が変わっただけ。これじゃ、今までの密輸状況がそのまま続くだけなわけですよ。根本的に対策をとらない限りは密漁、密輸問題は解決しない。根本的な対処方針を農林水産省、考えておりますか。
○海野政府参考人 日本に寄港しますロシア漁船の貨物税関申告書につきましては、ロシア政府から得ている情報に基づきまして、外形上所要のポイントについて審査を行うとともに、必要に応じてロシア政府に照会を行いまして、偽造であると判断されましたものについては、先ほど申し上げましたように漁船の退去指導を行っています。 また、貨物税関申告書の偽造の防止に資するという観点から、これまで寄港した漁船の貨物税関申告書の写しをすべて、外交ルートでロシア政府に送付しているところでございます。 四月の末に行われました密漁、密輸問題に関する日ロ協議の中で、貨物税関申告書の偽造を防止するために、ロシア政府が作成した発給リスト、これを電子メールによって日本政府に通報するシステムを構築していくということについて協議を進めていくということにしたところでございます。日本側としては、既にメールアドレスの設定など、その準備を行ったところであります。 今後とも、貨物税関申告書の偽造防止について、ロシア政府と密接な情報交換を行いながら、適切に対処をしていきたいと思っております。
○筒井委員 今言われたうちの、ロシア政府が発行したら直ちにそれをメールでこっちに送ってもらう、これが根本的な解決方法になるでしょう。あるいは、ロシア政府の税関のホームページにすぐ載せてもらう、それにないものは偽造だというふうな判断ができるようにすればいいわけで。今の時代ですから直ちにそれはもう判断できるので。今だと、まだ協議が始まったばかりですか。もう、すぐできるでしょう。
○海野政府参考人 ロシアとの協議は既に三回行われておりますが、直近のものは四月の二十四日、二十五日でございます。そのモスクワで行われました会議の中で、今のような問題、四月一日以降の貨物税関申告書の偽造の問題がまず取り上げられまして、それをいかに防止するかということで話し合いが行われました。 その中から、今申し上げましたようなEメールを使う方式ということが具体的に取り上げられまして、それぞれ双方でどのようなことができるのか、今度はEメール自体のいわゆる秘密の問題、外部からそれ自体が妨害、偽造がされない問題、そのような問題がございますので、こういった問題についてさらに事務的に技術的な問題を詰めるということをした上で、最終的に実施に移していくということを考えております。
○筒井委員 メールあるいはホームページ、要するにインターネットを使う、それで技術的には解決可能なんですから、遅過ぎる。早急にそれをやって、完全に偽造のそういう書類を持ってきた者を追い返すことができる体制を早急につくっていただきたいと思うんです。 ロシアの水産物に関してはそういうことでほぼ解決するのではないかというふうに期待しておりますが、今度はロシアの木材。これがまた、もう盗伐、違法伐採で大量に日本に輸入されている、ロシアの原生林が片っ端からもう盗伐や何かでもって消えている、こういう状況も大きな問題でございます。これは、さっきのPCも日本の水産業界の経営状況に大きな影響を与えますが、木材のこれも日本の木材産業あるいは森林産業、これに大きな悪影響を与えているわけですよ。 この木材の輸入手続は、これはPCは使っていないんですか。どういう形でやっているんですか。
○加藤政府参考人 ロシアにおきましては、お話が出ましたとおり、許可なしの伐採があるとか、あるいは許可証を偽造して違法な伐採が横行しているとかという議論があるわけでございますけれども、今のところ、ロシア政府に確認を求めたところでは、ロシア政府からは、違法な伐採木材は、許可を得て伐採された量の一%未満であるという話がございます。 それから、今お話がありました手続の問題でございますけれども、水産のような形で許可証をつけてというような形はとり得ていないというところでございます。
○筒井委員 一%なんて、そんなのうそですよ。そんな事実じゃないですよ。ただ、私が今聞きたいのは、ロシアの木材が日本に輸出される際、日本が輸入する際、どういう書類がなければそれを認めていないんですか。あるいは、もうフリーパスで、盗伐の木材だろうが何だろうが自由に日本に輸入されるような体制になっているんですか。そのことを聞きたいんです。
○加藤政府参考人 許可を受けて伐採されたものであるか違法伐採のものであるかということについて、許可証をつけてこちらに輸出をされるというような状況にはなっておりません。
○筒井委員 いや、私が聞いているのは、要するに日本における輸入の手続ですよ。PCは使っていないんでしょう、木材に関しては。PCを要求していないんでしょう。どういう書類を要求して、どういう書類がそろっていなければ日本で輸入を認めていないのか、この点を聞いているんですよ、さっきから。
○加藤政府参考人 今申し上げましたように、そういう形はとっていないということでございまして、輸入業者の通関上の手続をしているということでございます。
○筒井委員 通関上の手続はどういう書類を要求されているのですか。先ほどから同じ質問を何回も言っているし、私、質問取りの際にも何回も同じ質問を、どういう書類がなければ入れない、そういう規制があるのかと。あるいは、もうフリーパスで、何だろうがもうすぐ入れているのか、このことを前から聞いているんです。全然答えていないじゃないですか。
○加藤政府参考人 今申し上げましたように、ですから、そういうものはとっておりませんので、通常の輸入のインボイスといいますか、そういうものを出してもらってやっているということでございます。
○筒井委員 だから、通常の輸入なら通常の輸入でいいけれども、木材を輸入する際にどういう書類を要求しているんですかということです。林野庁はそんなのわからないの。わからないならわからないと言ってくださいよ。通関書類なら通関書類で、どういう書類を要求しているのだと。日本の木材産業に大きな影響を与える問題なんですよ。林野庁が全然それをわからないんですか。
○加藤政府参考人 今手元にございませんので、後ほど整理して御報告させていただきたいと思います。
○筒井委員 これは今突然じゃなくて、質問、二回したけれども、私は何回もそれを聞くよと、今説明してくれと何回も要求しているんですよ。今も、この時点でもまだわからないというのだったらおかしいんじゃない。 それで、もう時間がないので、その次の、今度の牛肉の買い上げ問題についての政官業癒着の問題についてお聞きします。 今度牛肉を買い上げましたが、十月十八日以前の牛肉、これが一キロ当たり千五百五十四円ということで買い上げました。しかし、その前に各六つの業界団体は各企業から既に買い上げておりますね。この買い上げ値段は今の千五百五十四円よりずっと下ですね。その事実をまず確認してください。
○須賀田政府参考人 先生も御承知のとおり、その買い上げ焼却の事業の前に市場隔離の事業をしておりまして、この事業におきましては、安定帯の一番下の価格、部分肉に換算いたしますと千百十四円等の価格で買い上げて、将来同じ価格で売り戻すということを条件とした買い戻し特約つきで、焼却処分が決まっていない段階で設定した仮の価格でございます。
○筒井委員 仮の価格なんて勝手な解釈しないでください、須賀田局長。 各六つの業界団体と各売り上げた企業との契約書、そこに、仮の価格だ、そういう条項はありますか。
○須賀田政府参考人 私どものこの保管の事業の考え方は、私今申し上げましたとおりでございます。具体的にこの六団体が会員と結んでおります買い戻し特約つきの買い上げ契約におきましては、それぞれの団体においていろいろな契約条項になっておりまして、国から放出指示と異なる指示等がなされたときには、甲乙協議の上解決するなどとされておりまして、現在新たな焼却のための買い上げの事業をやっておりまして、どういうふうにしたら当事者間で適正な買い上げと焼却が行われるかということについて、団体と協議をしているところでございます。
○筒井委員 買い戻し特約なんというのはそれはよくあることで、買い戻しする場合がある、それは買い主の方の権利ですよ。買い戻しする場合は、買い上げた値段でもって買い戻すという条項があるのは確かですよ。そんなの別に、仮の価格なんて根拠に全くならないですよ。 例えばハム・ソーセージ工業協同組合、これの場合の契約書を見ますと、買い上げたけれども、やはり市場放出する、そういう場合には買い上げ金額で買い戻す、売り戻す、これはありますよ。しかし、それ以外の場合には、農林省の生産局長の定めた処分方法に基づき対処する。そして、別の契約だったかな、市場放出の場合には買い戻すけれども、それ以外の場合には、この買い主の方は自由に処分する、こういう条項になっているでしょう、みんな。みんなではない、それぞれ契約が違うから。だけれども、それが可能な状況になっているでしょう。通常の売買契約じゃないですか。仮の契約でも何でもない。 例えば、千百幾らでもって買い上げたところがありますが、それは千百幾ら以上には、焼却処分する場合にも、各企業に代金を返さないでいい契約になっているでしょう。それはどうですか。
○須賀田政府参考人 六団体ございますけれども、先生言われたのが一番微妙な契約条項のハム・ソーの問題でございます。 確かに先生言われましたように、市場放出の場合は、会員は、組合に売り渡した金額で全量買い戻しする、それ以外の場合は、組合は、生産局長の定めた処分方法に基づき対処する、こういう条項になっております。 したがいまして、私ども現在は、生産局長が、処分方法といたしまして、一たん売り戻して、しかる後に適正な対価で再度買い上げて、そういう契約を締結するように指示しているところでございます。
○筒井委員 例えば、一つの団体が千百十四円、これは政府が決めた千五百五十四円から見れば一キロ当たり四百円ぐらいの差額になる。もっと安く買い上げたところもあるんですが、千五百五十四円という金額は、現在もう予算措置がとられて、その金額が畜産事業団の方にもう払われていますね、入っていますね。その金額はどうするんですか、これから。 もう各団体が買い上げた代金だけ払えばいいことでしょう、焼却処分するといったって。各団体が買い上げた代金以上に支払ったら、これは各団体のもうけになるか、あるいはそれをさらに各企業に渡したら、各企業のもうけになるんですよ。もう今までの経過から見たら、はっきり各団体のもうけ、これを予測した今度の措置ですよ。だけれども、マスコミにすっぱ抜かれたりなんかしたもので、今現在まだそれを実行していないという段階だ。これも明確にさせてください。各団体が買い上げた金額以上は税金からは払わない、これが当然の話でしょう。
○須賀田政府参考人 この千五百五十四円でございますけれども、これは、市場隔離した、保管する事業の後でBSEの二頭目、三頭目が発生をいたしまして、需要が非常に詰まったということで、昨年の十一月から十二月にかけてですか、国会におきまして、与野党を問わず買い上げて焼却処分すべきであるという声も大きくなったということも背景といたしまして、BSE発生前の一年間における中央十市場における全規格の枝肉卸価格をもとに部分肉に換算して千五百五十四円というのを上限として決めたわけでございます。 いわば適正な対価ということでございますので、具体的な単価水準は、品種、性別ごとにそれぞれの団体ごとに設定をするというふうなことを考えておりまして、事業実施団体を通じてこの対価が買い上げ先に支払われるということを確認して交付するというふうに考えているところでございます。
○筒井委員 今の趣旨は、じゃ、例えばこのハム・ソーの千百十四円は仮の価格ではなくて、この金額しか畜産事業団から払われないというふうな形に変更された、そういう形で決定ということでよろしいですか、あるいはそれ以上払われるんですか。それを今聞きたいんですよ。千百十四円以上に払われるんですか。
○須賀田政府参考人 何回も申し上げますが、千百十四円というのは保管の経費を出すための仮の価格でございまして、今生きている事業といいますのは適正な対価で買い上げまして、それを焼却していくということでございます。 その価格は、過去一年間の中央市場の平均的な価格千五百五十四円を上限とするということでございまして、これに品種、和牛か乳用種かあるいは性別、こういうものを勘案しながらその買い上げの単価を決めていく、こういうことでございますので御理解をお願いしたいというふうに考えているところでございます。
○筒井委員 何かわけがわからないね。 さらに引き続いてこれは追及していきますから、終わります。
○鉢呂委員長 これにて筒井信隆君の質疑は終了いたしました。 次に、鮫島宗明君。
○鮫島委員 今の質問の続きで言いますと、要するに六団体に利ざやは稼がせないということはお約束していただけますか。
○須賀田政府参考人 お約束をいたします。
○鮫島委員 BSEの問題に入りたいと思います。 四頭目が五月十三日、発生確認されて、えさの調査をずっと行ったところ、先ほど局長もおっしゃっていましたけれども、具体的に言った方がいいのじゃないかと思いますが、株式会社科学飼料研究所高崎工場でできた乳牛子牛用の代用乳、ミルフードAスーパー、これが患畜四頭に共通に使われていたことが確認された。それ以外には今共通に与えられたものはないと思います。 そうしますと、これは四頭共通というとかなり確率的にクロの可能性が高くなっていると思いますが、このメーカーに対して、この時期、特に九六年前後にどういう材料を仕入れ、そしてまたつくった代用乳をどこにどれだけ売ったのかという伝票の調査が大変大事だと思いますが、既にそういう調査は行っておりますでしょうか。
○須賀田政府参考人 ただいま先生言われましたように、この四頭目の感染牛、ミルフードAスーパーということで、過去三例と同じ成分の代用乳が与えられているということでございます。 その製造工場につきましては、これまで肥飼料検査所が飼料安全法に基づきまして立入検査を行いまして、過去四回行ったということでございます。当時の製造状況、それから生産量、原料の購入に係る帳簿等を調べてきたところでございます。 今回、四頭目に過去三例と同じ工場で製造された代用乳が給与されていたということが明らかになりましたので、まずは感染牛に給与されていた代用乳の製造時期、できるだけ特定できるのではないかというふうに思われます。それから、同じ代用乳が給与された牛の追跡調査、それから代用乳に使用されておりますオランダ産動物性油脂の輸入時期の調査、そしてその製造工程の調査等を徹底的に進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○鮫島委員 飼料安全法の方の規定では、その飼料製造販売に係る関連の書類の保管義務が二年になっていますが、商法の方の第四百二十九条、株式会社に対する書類の保存という規定では十年間の保存を義務づけていますから、九六年前後の書類調査、今からでも十分にできるはずです。 特にこの代用乳に絞って、もう一度原材料の洗い直しを含めてオランダ製の獣脂の製造方法、どういうものが混入していたかを含めて徹底的に調査いただくことが、発生以来最大の懸案になっている感染経路の特定に大きな前進が図れるんじゃないかという気がいたしますので、ぜひ引き続きの調査をよろしくお願いします。 先ほどからの話も出ていますが、北海道で四頭目の牛が発生して、それの診断にかかわった獣医さんが、まことにお気の毒なことに、御自分の診断が不十分だったことの責任を感じて自殺されたということが大きく報じられておりますが、厚生労働省の方にお聞きしますが、この牛の症状というのはどういう症状だったのでしょうか。 報道によりますと、左の前肢に障害があって、起立困難、歩行困難という状態であったということですが、つまり、明らかな骨折とか脱臼とか筋断裂、そういうことで、外見上はこれはけがだということだったのでしょうか。
○尾嵜政府参考人 四頭目のBSEの罹患牛が屠畜場に参った際の症状でございますが、搬入時の生体検査におきまして診断された内容は、左の前肢の神経麻痺が疑われたということでございます。
○鮫島委員 そうすると、今私が言ったような脱臼、骨折、筋断裂という症状はなかったのですか。
○尾嵜政府参考人 屠畜場の生体検査の際の診断の中では、今先生御指摘のございましたような骨折等についての内容の記載はございませんで、そういった診断はされておらないというふうに承知しております。
○鮫島委員 病畜屠室での検査の結果も筋断裂はなかったのですか。
○尾嵜政府参考人 そういった診断はなされておりません。
○鮫島委員 五月十七日、農水省生産局畜産部のプレスリリースの中に、この牛は「廃用理由は左前肢の筋断裂であり、BSEを疑う症状は確認されていない。」というふうになっていまして、先ほど、これからは生体検査を一人でするのではなくて複数でするようにして、つまり過重に獣医さんに責任が及ばないあるいは悩まない、自殺につながるようなことがないような体制にするということでしたが、実は今でも複数の目が入っているわけです。 それが縦割りのおかげで、厚生労働省的に言えば確かに一人でしか診ていない、農水省で言えば一人でしか診ていないけれども、両方合わせれば複数の目で診ているわけで、そういうことが現場で、現場も恐らく縦割り的感覚になっているもので、当該の獣医さんも自分一人の責任というふうにお感じになったと思います。その前に実は農水省系の獣医さんが多分診て、この左前肢の筋断裂を廃用理由というふうにして屠場に出しているはずなんでして、そこのところはやはり縦割りの問題が今回の獣医さんの過重責任、自殺という不幸に私はつながっていると思いますよ。 ですから、そういう縦割り行政というのは、残酷な行政の仕組みだ、金も余計にかかるし、特定の人に精神的なストレスも大変与える、いろいろな意味で非常によくない仕組みだということをもっと強く認識していただきたいと私は思います。 特に、このBSEの問題に関しては、調査検討委員会からもそういう指摘があり、家畜の健康の扱いについては非常に、農水省と厚生省のすみ分けがいまだにはっきりしない。 化製工場の扱いも一体どっちが管理しているのかわからないということがありましたし、今でも、例えば将来食用に供されるラインに乗っている牛は厚生労働省の所轄ということになっていると思いますが、その解釈からいうと肉牛は、誕生してから肥育の過程も含めて、見方によっては厚生労働省の所管という解釈も成り立つぐらい入り乱れているということは、ぜひ今度の秋を目指した食品安全行政の一体化の中で強く意識していただきたいというふうに思います。 今度の四頭目が発生して、思ったほどの不安にはつながらなかったし、今のところマーケットも正常に動いているということで、それは御同慶の至りですが、忘れていたころにぽんと時々出るというのは非常にやはりよくなくて、調べるなら調べるで、懸案になっている死亡牛の検査も含めて、できるだけ広い網をかけて一斉に検査して、そして出すべきうみは全部出して、こういう範囲の中で徐々に絞っていき、健全化していくというのが本当の方向じゃないかと私は思います。 相変わらず、死亡牛の全頭検査と言うと若干誤解がある、二十四カ月齢以上でいいと思いますが、死亡成牛の全体検査、全頭検査体制を早急に私は整えるべきだと思いますが、先ほどの須賀田局長の御答弁では何だかまだ非常に時間がかかるようなことでしたが、全頭検査体制をしくのにどこのステップが一番時間がかかるんでしょうか。どういう施設を整備するのが一番時間がかかるんでしょうか。
○須賀田政府参考人 年間の死亡牛、二十四カ月齢以上だけでも大体七万六千頭ございます。そして、七万六千頭全頭を検査するためには、やはり効率的に実施するため、死体の集積場所というのを確保する必要があるということが一つ。そしてその集積場所には、恐らく腐乱が進むと思いますので、冷蔵保管施設が必要になるということ。 それから、検査終了後の牛の死体の焼却のために家畜保健衛生所あるいは一般の焼却施設の整備が必要になると考えられ、また化製場も死亡牛専用のラインというものを求められておりまして、これの支援も考えているところでございます。 そして、私ども一番頭が痛いのは、こういう冷蔵施設あるいは腐乱死体の処理場というのが、そこの住民の方々にとっては迷惑施設ということでございまして、こういう施設の整備に一定の期間が必要になるのではないかというふうに考えているところでございます。
○鮫島委員 どこの施設が一番時間がかかりますか、どこの段階が一番大変ですかというふうに聞いたんですが、今の局長さんは冷蔵保管施設と腐乱死体の処理施設を同じような扱いで答弁しておりましたが、冷蔵保管施設は私はそんな大変じゃないと思いますよ。迷惑施設でもないし。 腐乱死体の処理施設は大変でしょう。ですから、どこのステップが一番大変なんですかという問いに対しては腐乱死体の処理施設、それは焼却施設でもあり、化製場でいえばそれ専用の別ラインの建設、こういうことだろうと思います。 時間がないので、私、少し時間を節約しろと言われているものですから、かわりに私が答弁しながら進めます。 ところが、だから、今の冷蔵保管施設の処理の方は、いろいろな保管施設、さまざま冷蔵コンテナなんかも含めればありますので、それはそれほど大変じゃなくて、むしろ丸焼き焼却とか汚染肉骨粉の別ライン化ということが大変だと思いますが。 先ほどから腐乱死体という言い方をしているんですが、保冷庫で保管していて、エライザ検査というのは私は時間を見ても二日でできると思いますが、二日間でエライザ検査ができます、その間四度Cの保冷庫に入れてください。なぜそれで腐るんでしょう。三日間程度だと保冷庫に入れておいても牛は腐っちゃうんだという、局長さんはえらい強い信念をお持ちだそうですけれども、どういう根拠で三日で腐っちゃうということなんでしょうか。
○須賀田政府参考人 私も専門家に聞いたところでございます。 死亡牛の処理というのは、現在化製場で処理が行われておりますけれども、農場から化製場に運搬され、特に夏季等におきましては、処理されるまでの間に腐敗が相当に進んでいるという状況が見られるそうでございます。 このような状況から、農場から先ほどの冷蔵施設に輸送するまでの半日ないし一日に既に腐敗が始まるのではないかというふうに考えておりまして、検査終了後にやはり牛の死体が円滑に処理されるよう、できる限り死体の腐敗の進行を抑制するため、冷蔵施設での保管、そして腐敗した死亡牛専用のレンダリングライン、それから焼却施設、こういうものはどうしても必要なのではないかというふうに考えておるところでございます。 そして、腐敗がなぜ進むかということでございます。牛は、第一胃、ルーメン……
○鮫島委員 いいです、そんなことは別にいいです。時間がないから。 それは血も抜いていないし、内臓も抱えているし、牛のルーメンは微生物の塊、特殊なルーメンですから腐りやすいということはあるのでしょう。局長さんの答えでおかしいのは、つまり、では今どうなっていますかと。今でも夏場、遠い農場から化製工場に運ばれたときは、既に腐敗して腹がぱんぱんになっているのもあるわけです。ではそれをどうするかというと、これは通常の肉骨粉の製造ラインに乗せないで、しようがない、埋却しましょうといって埋却しているわけです。 つまり、今行われていることをどういうふうに認めているのかと。つまり、現状程度で、私は今行われているようなことで基本的な体制はいいと思っていますよ。それに検査というステップが入ればいい。 それで検査を始めれば、これは人によって見積もりは違いますが、私は三、四十頭の感染牛が出る可能性はあると思いますが、それにしても七万六千頭から三、四十頭ですから、九九・九%は非感染牛ということでこれまでどおりの処理でよろしいわけで、何も非感染牛についてまでこれまでと違って全部焼かなくちゃいかぬなんということは必要ない。三、四十頭の感染牛だけ特別の扱いをすればいいわけで、何も焼却する必要はないと思います。 技術会議の局長さんもいらっしゃると思いますが、専門的、技術的見地からも三日で全部腐るという解釈が一般的でしょうか。
○岩元政府参考人 先生のおっしゃるように、四度Cに急速にいわゆる死亡牛の温度が冷やせるものであれば、その可能性はあるんだろうと思うんですね、腐敗しない防止ということが。 ただ、今須賀田局長が途中まで答弁しましたように、個体そのものを四度Cまで冷やすのにどれぐらい時間がかかるかというデータを必死に探しましたけれども、ございませんでした。三十数度の枝肉を零度Cまで冷やす、これのデータはございましたので、これを参考までに申しますと、二十四時間以上かかっているということからいきますと、いわゆる個体を四度Cまで下げるというのには相当の時間がかかるということが想像つくわけでございまして、その間の腐敗、変敗というものを防止するということはなかなか難しいのじゃなかろうかというふうに考えております。 なお、腐敗、変敗しましても、その後のそのサンプル、いわゆる異常プリオン、これはなかなか安定しているということを聞いておりますので、エライザ法での検査は可能であろうというふうに考えておりますけれども、この点につきましてもデータはございません。そういうことで、実験等を通じまして、その点についても今後明らかにしていかなきゃならぬというふうに考えております。
○鮫島委員 死亡牛処理のイメージからいうと、まず死亡牛の届け出があって、それが化製工場に運び込まれる、あるいはどこになりますかね、農協のしかるべきところで持っているところもあるかもしれません。すぐ獣医さんが行って検案書をつくるために診断するわけですが、そのときに、延髄を抜いて、今の家畜保健衛生所なり屠畜場の検査部隊のところに届けるわけですから、それ自身が腐る心配は余りしなくていい。 ただ、その間、延髄を抜かれてほってある死体が、多分天日にさらしておいたら二日、三日で腐っちゃうでしょうけれども、これから四度Cの保冷庫をさまざまなところに配置して、そこで全部保管しておけば、検査が終わるまで二十四時間かかっても、そこで腐るということはないというふうに考えるのが一般的じゃないかと思います。ただ、与党関係の方々に聞くと、とにかく腐敗、変敗するんだ、腐りますという意見の方が多くて、やはり、腐りやすいと主張する与党と腐りにくいと主張する野党との違いなのかという気はいたしますけれども。 厚生労働省の方が農林水産省に対して、食品保健部長さんの名前で、農場におけるBSE検査について、農水省の生産局の畜産部長さんに死亡牛の検査をすべきだという意見を出しているようですが、これはどういう理由で死亡牛の検査をすべきだという申し入れをしたんでしょうか。
○尾嵜政府参考人 今先生からお話ございました内容につきましては、五月の十三日に開催をいたしました、四頭目の疑われた牛の確定診断をしていただくために招集をいたしました牛海綿状脳症の検査に係る専門家会議におきまして、専門家の方々から、我が国のBSEの罹患牛の実態を把握するためには、屠畜場に搬入される健康牛というものよりも、感染率が高いとされます農場で死亡した牛について、早急に検査体制をしいて実施する必要があるという強い御指摘がございまして、厚生労働省としても農林水産省の方にそういった申し入れをきちんとするべきだという御指摘がございました。 そういうことを受けまして、私どもの方では、今先生からお話ございましたように、私の部長名で農林水産省の畜産部長あてに要請をさせていただいたというのが今回の内容でございます。
○鮫島委員 余り科学的な説明じゃない。つまり、専門家から、死亡牛の方が発見される頻度が集団当たりで見ると高いからそうした方がいいということでは余り理由になっていなくて、つまり、感染経路の特定を進める上で死亡牛の検査が必要なんです、あるいはBSEの発症のメカニズムなりBSEという病気そのものの理解を深めるために死亡牛の検査が必要なんですということならわかるけれども、専門家の会議で何となくそういう意見が出たからというのはおかしいんじゃないですか。 厚生労働省としては、私が今言ったような、どういう目的、どういう理由で死亡牛の検査をするべきだと、ほかの省庁にそれだけ要請を出すわけですから、かなり厚生労働省としてのちゃんとしたお考えがあってしかるべきだと思うし、また、次の質問をかぶせて言いますと、ある理由をちゃんと踏まえて言っているんでしょうから、言う以上は、では厚生労働省側としてはどういう協力ができますということも恐らく腹に据えておっしゃっているんだと思いますが、その辺も含めて御答弁いただきたい。
○尾嵜政府参考人 先ほどお答え申し上げました中で申し上げましたが、こういった検査をするということの一つの目的は、BSE罹患牛の我が国の実態を把握するという観点から必要であるということで文書を出させていただきました。そういう考え方でございます。もちろん、先生から御指摘ございましたように、感染経路の調査等にも十分、こういったものが実施された場合にはかかわってくるということは当然だというように思っております。 それと、私どもが文書で要請をしましたが、その際、私どもとしてどういう協力ができるかというお話でございますが、私どもの想定をいたしておりましたのは、御承知のとおり、昨年来全頭検査体制をしいております。そういった検査につきましては、全国の屠畜場、食肉衛生検査所の方が実際には数多くの検査をやっておりますので、そういったものにつきましては、御要請があれば十分な対応が、御協力ができるというふうなことは私ども念頭に置いておったところでございます。
○鮫島委員 要するに、サンプルの検査については協力できるということだと思います。確かに、エライザの同じキットを、農水省と厚生省で別のを使うわけじゃなくて同じキットを使うわけですから、そこはどこでやってもいいので、せっかく検査体制が整っている厚生省のアクティビティーも農水省はぜひ活用することを考えた方がいいんじゃないかと思います。 死亡牛の検査については副大臣が非常に早くから前向きな発言をしていまして、フランスでは、生きた牛の屠畜場での検査は平均三万頭に一頭患畜が出るけれども、死亡牛の集団からは千頭に一頭出る、三十倍の頻度で死亡牛の方からは感染牛が出るので、早急に死亡牛の検査体制を整えたいというのは、去年の十一月段階で既に副大臣は大変深い御見識でそうおっしゃっていたことを私は印象として覚えております。 死亡牛の検査というのは後ろ向きの意味で大事なだけじゃなくて、私は恐らく一斉検査を始めると、多分、黒毛和牛は大丈夫ですという話になるでしょう。それで恐らく、二、三十頭出てくるのも非常に特定な、ある種類のえさに触れたものだけでしたというような結論が、逆に完全な調査をすることによって非常にはっきりしてきて、大きな安心感を私は畜産、酪農の世界に与えるのではないかと思って、ずっと一貫して死亡牛検査をすべきだとしつこく言っているわけですが、ぜひ、そういう意味で言っていることを御理解いただきたいと思います。 ですから、先ほども言ったように、今行っている処理を超えたことまで考えたら時間がかかるかもしれませんが、少なくとも津々浦々に保管、保冷施設をつくって、エライザ検査の間の二十四時間ぐらいは傷まないような措置をとればそれでできるはずです。 とにかくみんな腐敗、変敗するんだ、だから全国に死亡牛用の焼却施設をつくらなきゃいかぬ、あるいは化製工場には腐乱死体用の別ラインをつくらなきゃいかぬ、これを考えると三年かかっちゃいますというような話になるんでしょうけれども、多分、あと三年死亡牛検査しないでほっておいたら、結果はゼロで、出ないでしょうね。要するに、当時汚染されたものは七、八年たって、今後あと三年間の間に無検査で全部処理が行われるから、私は多分、日本では死亡牛からは出ませんでしたということになるのではないかと思います。 ですから、私が急げ急げと言っているのはそういう意味でして、今の死亡牛の処理のレベルでいいから、その間に少なくともワンステップ、エライザ検査を図ってください、ただ腐敗、変敗が余り進むと困るので保冷庫だけはちゃんと措置してくれ、これで私は現実的にはいけるんではないかと思いますし、ぜひ厚生労働省の方でも、そういうライン、そういうシステムを前提とした中での協力がどこまでできるのかということをもう一度お考えいただきたいというふうに思います。これは強いお願いというふうに、ですから、実施の時期をできるだけ早くしてくださいというのが私からの要請であり、党からの要請でもあります。 それから次に、BSE、かねてから伝染性牛海綿状脳症という名前で家伝法の中で言われていましたが、伝染病なのか。伝染性というと、空気伝染とか接触伝染とか、ふん尿とかよだれ、つば、鼻汁に触れるとうつりますというのがバクテリアとかウイルスの伝染ですが、非常に違う、BSEは。英語でも、直訳すれば伝達性というふうになっているんだから、かねてから伝染という言葉はやめてくれという生産者サイドからの強い要望もあって、今度、それこそ与党の方々にも御理解いただいて、伝染性という名前を今まで使っていたけれども、伝達性にしましょうという流れになってきたと思います。これは生産農家の方も安心すると思います。 ただ、感染牛が出たときの疑似患畜の定義とか扱いがこれまでと同じだと、病名を変えたことの意味がない、あるいはこの病気の特徴を生かしたことの意味がない。今の伝染病ということですと、同居性に非常に強くこだわるわけですね。一緒に暮らして、くしゃみなんかで唾液を浴びたりしている、そのことで感染の可能性が強いということで、これまでの伝染病という概念では同居性ということが非常に強かったんですけれども、このBSEに関してはえさの同質性が大事なんであって、同居しているか同居していないかは余り関係ない。 つまり、ある種の食中毒と同じでして、子供が一人食中毒になったからその家族が危ないんではなくて、その子供たちと一緒にある遠足に行きました、それで子供たちがみんな食中毒になりましたといったら、ではその家族も疑わしいというふうな疑い方はしないわけでして、この食中毒というとらえ方で私は疑似患畜の定義、それで、今四頭目については疑似患畜の確定と処分という作業にもう数日中にも入るんじゃないかと思いますが、ここが切りかえ期、大変考え方の大事なところです。 この釧路の方に対してどういう措置をとるのか。私は、食中毒という考え方で、同居性ということに根拠を置いた疑似患畜の措置は余りにも残酷ではないかと思います。百歩譲ったとしても、移動禁止措置だけをとって、搾乳は続けていいぐらいのことをしないと、もし同じえさを食っている危険性があるということだと、逆に言うと、もっと危ない話になって、では地域全体、あるいはその代用乳を使った牛みんな危ないですよという、逆におかしなことになっちゃいますので、その辺はぜひ、病名を変えることの意味というのを疑似患畜の定義、その措置について生かしていただきたいと思いますが、ぜひ大臣、副大臣、できれば御答弁いただきたい。
○武部国務大臣 私も参議院の予算委員会で、伝染性と言うよりも伝達性と言った方が適切ではないかという答弁も既にしているわけでありますが、与党においても、家畜伝染病予防法上の伝染性海綿状脳症という名称を、これはウイルス感染や細菌感染とは異なると、今委員御指摘のとおりでございまして、伝達性海綿状脳症に改める方向で検討を行っていると聞いております。 また、調査検討委員会の報告では、伝染性という用語がBSE、さらにCJDも伝染病と誤解を招くとの指摘もなされているわけでありまして、私は、伝達性と言うことが適切ではないか、このように率直に思います。 ただし、名称のいかんにかかわらず、今直ちにBSEについて、この疑似患畜の処分について、これを食中毒と同じような扱いというようなことにはいかないと。我々としては、OIE基準に準拠して殺処分し、BSE検査を実施することによって、清浄性に向けて一歩でも二歩でも前進させようということでもありますし、まだ現時点では、私は、余りにもデータが少ないんじゃないか、このように思います。 そういう意味でも、四頭目の対応というのは非常に大事だと思っております。委員も先ほど来御指摘ありましたように、代用乳の問題でありますとか、それから、四頭の誕生の時期でありますとか、共通性、共通項目、共通項がありますので。 さらに、死亡牛の検査についても私も同感であります。これは特に、今度の四頭目の給餌したえさだとか、そういったこと等を考えますと、これは予断を持って考えることはいいことではありませんけれども、例えば北海道でありますとかそういったところは、積極的に対応しよう、そういう動きがあります。地域的な特定ということもある程度考慮に入れることができるんじゃないかと思いますし、そういうようなことも、都道府県とも協議の上、早く始められるように最大限努力をしなければならない、このように思っております。 また同時に……(鮫島委員「時間がない」と呼ぶ)わかりました。互助システムなどいろいろな対策、大分私批判されましたけれども、こういう場合にはこういう互助制度もつくりましたよ、地域対策やりますよ、そういったことがこれから働いていきますと、廃用牛の出荷も今落ちついていますし、廃用牛を出荷させてくれれば、全頭検査という一つのサーベイランスでだんだん感染源、感染ルートの究明も進んでいくわけでありますから、総合的に対応することが必要だと思います。
○鮫島委員 ぜひ、伝達性という認識に伴って、今後前向きに検討していただきたいというふうに思います。 今、死亡牛の話が出ましたが、死亡牛全頭検査体制が整うまでの間は、今使われている肉骨粉には、死亡牛、未検査死亡牛ルートが混入している可能性があるわけですから、完全にきれいな肉骨粉とは言えない。したがって、今は全部肉骨粉は燃しなさいということになっているわけです。 もし例外的に使うとしても、蒸製骨粉だけはよろしい、千百度以上で焼いたものだけはよろしいという非常にきつい規制がかかっていますが、今後も、この肉骨粉の肥料利用、あるいは養殖の魚への利用は、死亡牛の全頭検査体制が整うまではしないということは言えるんでしょうか。
○武部国務大臣 その考えで進めたいと思います。
○鮫島委員 ちょっと最後に一つだけ、特別な質問を一問したいと思います。 農林水産物貿易レポートというのがありますが、大臣は、日本の農林水産物で最も輸出されているもの、上から三つぐらい、おわかりでしょうか。日本の農産物で輸出されているもの、上から三つ。
○武部国務大臣 正確に承知しておりません。家畜でも、部分的には数多く輸出されているところもありましょうし、委員がお考えの牛骨だとかそういったのは、これも特定の国でありますけれども、全体としてわかりませんけれども、具体的なことを言っていただければある程度わかるのじゃないかと思います。
○鮫島委員 この六、七年の、特に上の二つは大変安定していまして、酒とたばこなんですね。一番がたばこで、二番が酒。酒とたばこをせっせと農林水産分野では輸出しているということで、なかなか、健全な食材、日本のものは高いので輸出しにくいというのが現状ですが、そういう中で、珍しく牛足が、この四、五年、韓国で大変高い評価を受けて、輸出が順調に伸びていった。 なぜかといいますと、屠畜のときに、日本の屠畜場では、大腿骨の関節のところをひっかけて、第二関節以下を関節のところで切り離しますけれども、海外の屠畜場だと、全部骨の途中で切っちゃうものだから、骨髄とか何か、うまみが全部外へ出て、日本のものは非常にいい、大変丁寧な屠畜をやっているものだから、第二関節が丸のまま、骨髄を抱えたまま来るので、スープ材料として大変価値が高い。日本の牛足、牛骨は、韓国では高級スープ素材として人気がある。 これは、三年ぐらいの御苦労を経て、非常に輸出が順調にいっていたんですが、狂牛病が発生してから事情が一変しました。八月六日以降も、農林水産省からの検疫証明書を得て、ずっと輸出が続いていたんですが、九月の十日にBSEを疑う牛の確認ということになってからぴたっととまって、そこからは一切輸出禁止ですよということになったんです。 問題なのは、八月六日から九月十日までの間に韓国に輸出された牛足。韓国政府としては、九月十日に発生が確認されたけれども八月六日から発生していたんじゃないか、どうも日本の国は誠意がなかった、つまり、何らかのリマークスをつけてくれればよかったのにと。検疫証明書に、八月六日に発生したけれどもまだ確認されていない、したがってそういう状況の中での検疫証明ですというリマークスをつけてくれればよかったのにという話があります。 とにかく、九月十日に確定したものだから、八月六日以降、陸揚げされて倉庫にあったものは、これは汚染牛足ということで市場流通は禁止になっちゃったわけですね。それが、じゃ、日本に持って返ろうとしたら、口蹄疫の汚染国から日本に持ち込みはいかぬというので、動きのとれない牛の足という状態になっちゃったわけです。 これが二百六十八トン、動きがとれない状態で、韓国のマーケットにも入れない、日本にも帰れないというので、ずっと冷蔵庫で、去年の九月からですから、半年以上、冷蔵庫の保管費だけ払ってつながっていて、非常に輸出開発に苦労してきた業者さんたちも行き詰まって、これは別に一般の例じゃないので法律的に措置するとかなんかじゃなくて、こういう極めて特殊な例がある、しかも行き場がとれなくなって、毎年保管費だけ自分たちがしょっているという状況を、ひとつ国会の政治の力で、行政がいきなりこの個別の問題に対応するのは難しいと思いますが、何とかひとつ大臣の力でこういう問題を解決してくれないかと。 ちょうど近々、この足の問題で余りこじれるとワールドカップにも影響があるのじゃないかと言われていますし、これがこじれると、ある意味では裁判になって国際問題にも発展しかねない。 韓国と日本ではただでさえいろいろなBSEの問題があり、口蹄疫の問題があり、お互いに深い理解を進めながら交流を深めなければいけない中で、こういうものがつまらない阻害要因になっては困ると私は思うものですから、あえて、非常に例外的な、個別な珍しい事例だとは思いますが、農産物の輸出促進という観点からも、この問題にはひとつぜひ関心を持って、解決の方向でお考えいただきたいと思いますが、農林水産大臣の御所見を。
○武部国務大臣 この問題につきましては、発生した経済的負担については、畜産物の貿易を行う上で輸出者あるいは輸入者の負担となることはやむを得ない制度のものであるという旨、輸入業者、輸出業者に説明して理解を求めてきているところでございます。 委員御指摘のこと、また御意見等は、私もこれは重く受けたい、このように思っておりまして、問題解決に向けて当事者と話し合いを促したいと思いますし、これは、役人レベルではなかなか先へ進まない問題でもありますので、そういう性格の問題であるということも受けとめまして、検討したいと思います。
○鮫島委員 先ほど筒井さんが言った、要するに、国から事業団へのお金の出資、供出といいますか、肉の買い上げについて。それで、事業団から組合の方に渡すときに少し差が出るはずですから、そういうお金もこういう非常措置のときに使うことも含めて、ひとつぜひ一度、直接当事者の方々からの悩みを大臣にも聞いていただければありがたいと思います。 二分早いですが、これで終わります。
○鉢呂委員長 これにて鮫島宗明君の質疑は終了いたしました。 次に、高橋嘉信君。
○高橋(嘉)委員 自由党の高橋嘉信でございます。 まず、お伺いいたします。 現在のサーベイランス体制下における死亡牛の取り扱い状況について、具体的な数字は結構なんですが、当初、年間四千五百頭の目標を設定されていたと思いますが、四月二十六日の時点で二百五十七頭との報道もありますけれども、その辺、どのようになっているのか、そして、どのような姿勢でこの四千五百頭に向けて取り組まれるのか、この点のところをまずは大臣にお伺いしたいのであります。
○武部国務大臣 昨年十月十八日から本年五月十日までに一千七十二頭を実施いたしまして、すべて陰性でございます。内訳は、死亡、廃用牛、三百五十四頭、中枢神経症状を示した牛、五十九頭、その他肉骨粉給与牛等、六百五十九頭でございます。死亡、廃用牛に対するサーベイランスについては、これはまだ質問ありませんね、積極的に取り組んでまいりたい、このように思っております。 私も、先ほどもお答えしたのでありますけれども、実際問題、この死亡牛二十四カ月齢以上、四千五百頭、それから農場段階のサーベイランスを入れて一万頭という目標を持っているのでありますけれども、なかなか進まないのはなぜかというようなことについて、事務当局にそれを厳しく受けとめなさいと。そして、サーベイランスの拡大、徹底ということについて、もっと農場段階でも出てくるような、そういう努力をする必要があるんじゃないかと。 今度の四頭目の例を見ましても、起立困難、起立不能等、獣医師さんはやはり中枢神経症状というところに非常に重大な判断の視点を置いているんですね。だけれども、なかなか原因が特定できない、原因がよくわからないというような牛で、起立困難、起立不能というようなものについてもサーベイランスの対象にするように、この一例をもってもう少し幅広くやるようにと。 それから、死亡牛については、先ほど来御答弁申し上げておりますように、全部が全部整うというにはかなりの時間がかかるところもありましょうが、やはり四頭目がどういう形で、感染源だとか感染ルートだとかということとかかわっているかというようなことをよく調べれば、地域的な特定ということも、地域的に優先順位をつけてここから早く整備する。例えば、北海道なんかは四頭のうち三頭なんですからね。そういうところからすると、北海道などは早く急いでもらう。 あるいは、代用乳の問題についても、これは工場が特定されておりますから、その出荷時期、ロット、そういったものを調べれば、どの地域の範囲でそれが売られているか、使用されているかということなど、わかってくるんじゃないか。だから、四頭目の対応が、私は、今後、死亡牛に対するサーベイランス、あるいはBSE全体のサーベイランスの問題に非常に参考になる情報が得られるんじゃないか、このように思っております。
○高橋(嘉)委員 千七十二頭ではまだまだ目標に追いつかないですし、それだけの意気込みでやられるということはお伺いいたしました。ただ、英国でも、傷害牛についても、要は診断の見方によっては間違えてしまう場合があるわけですね。傷害牛もその対象になっている。当然、その辺、もう少し幅広くという抽象的な言葉ではなくてきちっとやるべきであろう、僕はこう考えております。 いずれ、それだけのお考えをお持ちの大臣ですから、先ほどから各委員から御指摘あったような、いつごろまでにでも結構ですが、僕は当然、九月の時点でやり始めるのか、前の質問でそう思って話をした経過がありますけれども、それは、機材を用意するだけだというような話にだんだん変化してきているように思うんですけれども、いつごろになったら死亡牛の全頭検査が可能なのか。 先ほど、七万六千頭という生産局長のお話がありましたけれども、いつごろならというその目標だけでも、大臣の政治的な判断しかないのではないか。事務方はそのようにおっしゃいますけれども、その辺のところをお聞かせ願います。
○武部国務大臣 ただいまお話しいたしましたように、機材の確保というのは九月ということで申し上げているわけでありますけれども、機材だけではだめでありまして、先ほども議論がありましたように、冷蔵施設でありますとか焼却施設でありますとか、いろいろな問題が残っているわけでございます。 いつごろまでとは明確に言えませんが、先ほども御答弁の中で申し上げましたように、各都道府県に副大臣、政務官も今出向いていろいろ要請しております。その中でやはり、優先してやってもらえるところ、重点的に、都道府県で急いでやるというところは政府としてもそれにこたえるというようなことで急ぐことができるのではないか、このように思っています。
○高橋(嘉)委員 厚生省の申し入れに対してどう思うかということが一点と、それでは、どこなら、どの都道府県なら一番最初にできそうか、それはいつごろになるであろうかという見通しだけでもお話しください。生産局長で結構です。
○須賀田政府参考人 都道府県からいつごろならどうなるかというのをまだ詳しく伺ってはいないわけでございますけれども、やはり、畜産の頭数の少ないところから早く整備されるんではないかというふうに思っているところでございます。
○高橋(嘉)委員 さっき東京かなんて聞こえたんですけれども、その話はどうなんですか。どのあたりからなら、いつごろなら始められそうだという話もできないということでは何ともならないと思うんですね、もう何カ月も前からこの話は出ているわけですから。もう一度お伺いします。
○遠藤副大臣 今、副大臣、大臣政務官、ともに各県を回りまして、知事に直接お会いして、早急に、機器、人材、施設整備についてお願いをし、資金的にも国としては支援をする用意があるというふうなことを申し上げています。少なくとも年度内にこれを全国で整備をさせ、十五年度からは死亡牛について、最も大切なことですから、検査ができるようにしたい、このように考えて進めております。
○高橋(嘉)委員 副大臣、そこまで前向きな御答弁をいただきましてありがとうございます。年度内に整備する。では、もう来月とかお盆あたりにでも始めるところはあるわけですね。そこだけ確認します。
○遠藤副大臣 もちろん、死亡牛の検査は大事なことですから、整ったところからやってもらうという形にさせていただいております。(高橋(嘉)委員「いつごろからなら」と呼ぶ)まだ明確に言える県はありません。
○高橋(嘉)委員 いずれ、年度内に体制を整備して始めるということと受けとめさせていただきました。 では次に、廃用牛対策の現状についてお伺いいたします。 細かい数字は結構です。滞留状況が回復されてきている、廃用牛がどんどん出てきている。滞留が回復というよりも、廃用牛がどんどん出てきているというような話がされておりますけれども、この数的根拠が僕はよくわからないのでありまして、例えば、廃用牛を屠畜しているといっても、年齢がわかっているわけでも何でもないし、ましてや、一時預かり事業の現状、一万四千のキャパの中で何頭いるか、千頭ぐらいだという話ですね。では、そこの中で何頭屠畜に回ったというと三百十九頭だという、きのうお話しいただきました。三割ですよね。 要は、本当に危険な年齢の廃用牛はそのままずっと滞留している、そして生産農家にそのまま負担を与え続けている、私はそのような現状もあるのではないかと。単に廃用牛がどんどん出荷されてきているという現状だけで、安直にとらえ過ぎていいのかどうか。この辺のところのお考えを副大臣にお伺いします。
○遠藤副大臣 廃用牛の頭数については、統計情報部からの数字をもって類推をしているわけでありまして、何百何十何頭というところではない。 また、滞留状況は四月末現在で私のところへは五万六千頭という報告が来ておりますが、これがはかいっているかというふうにとらえるかどうか。確かに三月末からは二千頭を上回っているわけですが、滞留処理が進んでいるかとは言えないのではなかろうか。むしろ、今度の四頭目が出たことによってまた滞留が始まるのかな、そういう危機感を持っておるところであります。
○高橋(嘉)委員 いずれ、この廃用牛の出荷が回復してきているということに惑わされることなく、滞留に視点をもう少し強く当ててほしいというのが私の考え方であります。 では次に、在庫肉についてお伺いします。 これはもう、検品してから集めたわけではなくて、また屠畜場の証明の添付の義務づけもありませんでしたよね。ここだけちょっと確認したいんですが。
○遠藤副大臣 おっしゃるとおりでございます。
○高橋(嘉)委員 現在の検査体制はどのようになっているんですか。
○遠藤副大臣 現在は、全国の在庫肉を一カ所に集中保管して検査をいたします。場所は、川崎市にありますが、財団法人日本食肉流通センターの冷蔵施設で保管して検査をしております。人員は十五名であります。うち、農林省職員は四名、事業団五名、臨時雇用が六名、十五名の体制でやっておりまして、一日十二、三トンという報告を受けておりまして、おおむね箱数にしまして千箱程度。私も、実際、現場に行ってまいっております。
○高橋(嘉)委員 十五名で千箱ですか。一分間に一箱みたいな計算じゃないですか。それでホルスと和牛との区別とかなんかはできるんですか。区別する根拠とかなんかはどのようになっているんですか。これは肉だからと、箱に書いてあるのを参考にしてやるような話を事務方は言っていましたが、それでは検査とは言えないんじゃないですか。
○遠藤副大臣 私が現場でしばらく作業を見ておりましたところ、もちろん箱は全部あけます。箱に表示されているものは全部読み取ります。さらに、ビニール状のもので包まれておりますが、これも全部あけます。そして、指でさわったりしながら、非常に手際よくやっておるようでありました。
○高橋(嘉)委員 いや、僕がお尋ねしているのは、指でさわったとかそういう問題ではなくて、わずかそれだけの時間で、肉の質が全然違うわけですから、ホルスタインと和牛とかの区別がつくんですかということを聞いているんです。つくんですか、それで。
○遠藤副大臣 やはり肉の状態を見るために触手したりして見分けておる。やはり専門家ですから、見るとわかるわけですね。脂身あるいは赤身、そうしたものは極めてあれだし、どういう肉種であるか箱には書いてありますから、その肉種どおりのものかどうか、これを確認する。肉種が表示されているものと違うというふうに認められた場合には、これはもう補助対象にはならない。こういうふうにしているわけです。
○高橋(嘉)委員 それでは、今までに雪印以外にその箱に書いてあるものと中身が、表示と中身が違うという事例はなかったんですか。
○遠藤副大臣 原則、検品というのは、まず国産か輸入かということの見分けです。それで、表示と同一かどうかを見る。御指摘のとおり、幾つか表示と違うものがあり、補助対象外としたものもございます。
○高橋(嘉)委員 時間がないのでお話ししますが、一万二千六百トンの内訳、これが地域的に大きな隔たりがあったり、先ほど各委員からも御指摘ありましたが、相手の同意云々を話しておられますけれども、これは業者名まで公表しても差し支えないのではないかと私は思います。 情報公開による透明性の確保という視点が絶えず欠落していると思ってお話しするのですけれども、在庫一掃の手伝いをしたのではないかとか、さまざまな報道がなされています。それに対して答える必要がないのか、外部監視員とかそういう人たちの存在も入れる必要はないのか、第三者ですね、その辺の考え方を大臣にお伺いします。
○武部国務大臣 今回の検品作業は、牛肉在庫緊急保管対策事業助成実施要綱に基づきまして、事業実施主体である事業者団体から申請があった保管牛肉について、その補助対象としての適格性を確認するために、国及び助成主体である農畜産事業団が実施しているということは、今副大臣から答弁したとおりでございます。 この輸入牛肉の検品に当たって、牛肉の鑑定については、やはり経験と知見を有していなければなかなかわからない。今後は、同事業団から委嘱されました日本食肉格付協会の職員を加えて、検品チームの中核を形成する予定でございます。 例えば、消費者団体等第三者に検品作業を行わせるということについての意味なんですけれども、国産牛肉か輸入牛肉かを判別するためには、今申し上げましたように、一定の経験と知識を必要とするということから、いわゆる検品作業をこういった方々にやってもらうというのは難しいことだ、このように思うわけです。 検品作業については、マスコミなども実際に見てやっていただいたりしている、そういう場もつくっているわけでございまして、私ども、国民の関心が非常に高いということでございますので、今お話ししましたように、一カ月ごとの結果について取りまとめを行って、公表しているということも御理解いただきたいと思います。
○高橋(嘉)委員 申しわけないのですが、理解したいところですけれども、大体十五名で千箱もやられる、それは理解はなかなか難しい。 僕は、外部監視員というような形、それは消費者の御婦人方は専門的知識がないからその判別はしにくいとか、いろいろな点はあるかもしれませんけれども、作業の実態の把握とかそういったことに対しても、ましてやこういう報道がなされている以上、業者、企業によっては、取扱数量の規模とか、はっきりおかしいと思う数字が出てくる可能性だってあるわけですから、そういったことに対しての情報の公開なり、そういう外部的な監視員を雇うなり、そのような姿勢が僕は情報公開の視点から必要なのではないかということでございまして、再考をお願いしたいと思っております。 次に移ります。 BSEの感染源の究明の見通しについてでありますが、先ほどから代用乳の話がありました。この代用乳の給与頭数とか、絶えずプレスリリースも調査中、調査中ばかりなんですが、実際、この出元の把握が本当になされているのか、その調査は本格的にいつごろから始めたのかだけ、ちょっとお伺いしたいのです。 いいですよ、生産局長で。
○鉢呂委員長 いや、生産局長は政府参考人になっておりませんから、大臣、副大臣でお願いします。
○武部国務大臣 出元というのはどういうことでしょうか。
○高橋(嘉)委員 要は、高崎の工場ですね。
○遠藤副大臣 御質問に何か反論するようで大変申しわけないのですが、確かに、四頭共通する事項は幾つかあります。しかし、ゆうべも、専門家の品川森一先生、小野寺節先生などなど、遅くまで話し合いしたのですが、圧倒的にデータが少な過ぎる、たまたま東日本だった、たまたま代用乳が同じだった、その工場が同じだったにしかすぎない。しかも、みんな肉骨粉を与えていない牛だ。ですから、これは圧倒的にデータが少ないので、決めつけるわけにはいかない、こういうことは繰り返し言われていました。 私も、予断を持たずに、たまたまそうだったんだな、こういうふうに受けとめております。
○高橋(嘉)委員 オランダ産の動物性油脂と言われていますが、これはBSEの原因ではないという前提があるわけです。ただ、たまたまやっていたと。確かにそのとおりだと思うのですが、四頭目の牛が、それこそたまたま同じように代用乳として給与されていたという現実から、慌てて動き出しているように見えてならないのですよ。 例えば、三菱商事の百五トンの調査等の進展状況とか、そのあたりは全然プレスリリースには、僕は見てないのですけれども、そういった問題。あるいは、例えば、まとめてお考えをお聞きしさえすればいいのですが、では、九六年三月、四月の牛、これはもうほとんど四頭一緒だ、同じ時期だ。それであれば、サーベイランスの体制に、この年月の誕生の牛たちには気をつけろ、注意せよという指示は出されましたでしょうか。
○遠藤副大臣 九六年三月、四月に集中したことから、その月に生まれた牛についてはウオッチングをする、サーベイランスを行うようにという指示はしておりますが、では、出なかった場合はどうするか。これも特定できないわけで、予断を持って、仮に、では、三月、四月に誕生した牛を持っておった農家にとってみればえらい迷惑なわけですから、そういうプライバシーにも十分留意をしてトレースするように、こういうことを申しつけております。
○高橋(嘉)委員 いずれ、その辺のところ、徹底してやっていただきたい。とにかく、迷宮入りさせない、原因は必ず究明すると大臣が何回もお話しされているわけでありますから、手を抜かずにお願いしたいということであります。 では次に、この前の質問で、どうも大臣の御答弁にちょっと納得いかないものですから、再度質問をさせていただきます。 九六年当時の重大な失政、私の質問のときに、いや、それは九六年だと一生懸命言われていましたが、BSEの報告書にもあります、九六年、当時の重大な失政と言われたその時期、WHO勧告がありながらも、一片の自粛通達を出したにすぎなかった。その当時、武部大臣が大臣であったとしたならば、見過ごすことはなかったと思いますか。感想で結構です。
○武部国務大臣 それはわかりませんね。私は、やはりこれはシステム、体制の問題だと思いますね。私が当時大臣であっても、私のところに何の報告、データも上がってこなければ、判断のしようがないわけでありまして、ですから、私どもは、これは行政上構造的な問題があった、そういう認識のもとに、客観的に、科学的に検証する必要があるということから、しかも、これは役人任せではだめだ、そういうことで、第三者によるBSE問題に関する調査検討委員会を設けたわけなんです。 今だから言えます。今だから、縦割り行政の問題もありましょうし、それから法的規制すべきだったということは、私は、早い時期から委員会でも既に申し上げているわけであります。 しかし、当時、私が大臣であったと仮定して、BSEを発生させなかったか、自信はあるか、そういう御質問であるならば、私は、まことに申しわけありませんけれども、私が当時大臣だったら肉骨粉の処理についても法規制にしたはずだとか、そういうようなことを断定的に申し上げることはできかねる、かように思います。 いずれにいたしましても、私どもは、重大な失政、こう厳しい指摘を受けて、それを受けとめて今後の農林水産省の改革、農林水産施策の抜本見直しに取り組んでいることで御理解をいただきたいと思います。
○高橋(嘉)委員 あの時点で、前回も申し上げましたけれども、五十トンほどの肉骨粉、飼料に直すと大体二十五万袋という話をしました。 その後に大臣が答弁の中で、在庫整理、在庫解消に一役買ったんじゃないかという話の報道の内容ですが、そのくだりの中で、「私も率直に、言ったとおりのことを申しますと、本当かというふうに申したところでございます。」という話があるんですが、だれも疑ってしまうわけですよね、何でこの時期にと。本当にそれは駆け込み生産じゃなかったのかと思う、大臣ですらこう言っている。 そういったことの対応のところに僕は大臣の気概を感じ取ったものですから、自分だったらこうしなかったのかもしれない。確かに、行政の仕組みはそうだったかもしれません。農林省の事務方と、あるいは他省庁との連携、そして大臣にまで上がってこなければ云々という話はわかりますけれども、いずれ上がってきていたとしたら、大臣はそういうことは絶対なかったと、それは言い切れますよね。
○武部国務大臣 絶対ということは絶対ないというふうに思いますので、絶対言えますよねという御質問に、絶対ありませんという御答弁は困難かと思います。 しかし、私どもは、遠藤副大臣もそうなんですけれども、これはきのう、きょうじゃありません。報告、連絡、相談、点検と確認、いつ、どこで、だれが、何を、どうしてということは、私、この三十年来、私どもの周囲の者にはそのことは徹底するように、こういうふうに申し続けてまいりましたから、私の場合は私なりの、大臣としての対応ということは当然あっただろう、このように思いますが、絶対ありませんでしょうねということについての答弁は極めて困難でございます。
○高橋(嘉)委員 絶対という言葉はあれですが、とにかく、できる限りそれは阻止できたというふうには答弁しているように、そういう気概は感じているわけであります。 しからばというところで聞きたいのですけれども、五千百二十九頭に肉骨粉を与えていた、肉骨粉入りのえさを与えていたという報告が出されています。その中に、いずれ牛用の飼料に混入しないように保存することを表示しなければなりませんとか、これはちゃんと飼料に混入しないようきちんと管理してくださいという文書が、これは九月二十五日、つまり反すうから反すうの禁止、そして再度の通達をしたときの文書にありますけれども、どこの業界団体、個人でも結構なんですが、保管管理していたという実態はあったんでしょうか。
○遠藤副大臣 保管管理をしておったという報告は受けておりません。
○高橋(嘉)委員 つまり、行政通達を出しても保管管理の実態はなかった。厚生省はやっているのにもかかわらず、自主回収せよという、肉骨粉入りの飼料、豚や鶏にやる飼料を回収しようという意図が全然働かなかった、ここが一番の問題だと思うんですね。リスクを拡大した、私はそう思うんです。 この前の大臣の答弁の中で、食べさせたかもしれない、そういうこともあったかもという話ですが、あったのかなかったのか、自主回収をしなかったことに対して反省しているか否か、この二点だけお伺いします。
○遠藤副大臣 まず、いろいろと対策をやってきたが、今までのやり方は対症療法みたいなもので、いろいろと後に考えれば問題もなきにしもあらずという反省はいたしております。 それから、肉骨粉については焼却をするということを強く命じておりました。
○高橋(嘉)委員 要は、豚用とか鶏用のえさを五千二百頭に与えていた、五千百二十九頭、これを報告しているわけですよね。 あの時点で、また言うと数字の話になりますけれども、聞き取りしかできないわけです。そして、直近の情報だけなんですよ。この間それも質問しているんですね。五千八百人で四百六十万頭やっているわけですよ、わずか十八日間で。そういう実態の中で直近の情報。 そして、そういうえさとかなんかも、事務方はあったと言っているわけですから、それを与えてしまっている。それを回収する努力、自主回収せよなり、回収したかしないか。しないのはわかっていますが、自主回収を何で申し出なかったか、それは反省すべきことじゃないかということが一点と、ここにちゃんと、保管しろ、管理してくださいと文書通達をしているのに、どこもなかったという話はないでしょうと。 この二点について聞いているだけです。もう一度お願いします。
○遠藤副大臣 罰則、禁止規定によっておるわけですから、この件については。罰則、禁止規定を設けたわけですから、それを伴ってこの肉骨粉は使用してはならないとしてあるわけですから。
○鉢呂委員長 時間が来ておりますから、高橋嘉信君、最後に。
○高橋(嘉)委員 それはわかりました。罰則規定を設たのはそのとおりですよ、九月十八日からいって。 罰則規定と同時に、保管せよ、管理してくださいと書いてあるわけですから、罰則規定と同時に。だから、少しでも管理実態があったのかと。ちゃんとそれをストックさせたまま残ったのがあったかと、肉骨粉入りの。 では、その時点で一切肉骨粉入りのえさはなかったのかという話になりますでしょう。そこのところを聞いているんです。
○遠藤副大臣 残念ながら、農家段階に、個々の農家段階においてはそれだけの手当てはしてなかったということです。
○高橋(嘉)委員 まあいいです、いずれ。 時間が終わりましたので、終わります。
○鉢呂委員長 これにて高橋嘉信君の質疑は終了いたしました。 次に、中林よし子さん。
○中林委員 昨年の九月、BSEの発生以来、私はこの委員会でもあるいは我が党としても、申し入れという形で生産者対策あるいは流通業者、また関連業者対策、そして消費者対策、これを政府に強く求めてまいりました。それに対して、政府の対応というのは、時間がかかり過ぎるとか内容に不十分さがあるとか、そういうことはありましたけれども、曲がりなりにも対策はとってこられた、これは私も承知はしております。 しかし、問題なのは、政府の責任ということが断じられているわけですけれども、政府の責任という以上、BSEの発生によって及んだ被害、これに対する補償の問題、これが当然されなければならないというふうに思うわけですけれども、大臣とこれまで再三にわたって責任問題など問いただしてまいりましたが、改めて、政府の責任とそしてそれに対する補償の問題についてのお考えをお伺いします。
○武部国務大臣 調査検討委員会の報告では、危機管理体制の欠落、消費者保護軽視、政策決定過程の不透明さ、情報公開の不徹底など、農林水産省の体質及び農林水産行政に対する大変厳しい御指摘をいただいたわけでございまして、私は、これは農林水産省という組織全体の問題として厳粛に受けとめている所存であります。 大臣というこの役所のトップとしての責任を感じながら今取り組んでいるわけでありますし、就任当初から、消費者保護を第一に消費者サイドに軸足を置いた農林水産行政への改革ということを私は訴えてまいりました。 今後、こういった農林水産省の改革、農林水産政策の大胆な見直しを進めてまいりたい、そのことが私のとるべき、果たすべき責任だ、何度も同じようなことを申し上げておりますが、そういう気持ちで努力していることを御理解いただきたいと思いますし、具体的に、食の安全と安心のための法整備と行政組織の構築につきまして、食と農の再生プランに基づいて、政府におきましても関係閣僚会議で今六月中を目途に検討しているわけでございます。 いろいろ先生から、また国民の皆さん方から御批判をいただいていることにつきましては、それらを真摯に受けとめまして、謙虚な気持ちで職責を全うするようにこれからも努力していきたい、このように思います。 そこで、二つ目の問題でございますが、BSEを契機に、生産者はもとより、牛肉消費の落ち込みによりまして流通、販売業者の経営も大変苦しくなっておりますが、最近のデータによりますと、消費の回復あるいは出荷ももとに戻りつつあるというようなことでございまして、私どもとしては、今委員からお話がありましたように、極力早い段階でもとに戻るような諸般の対策を打っていくということが私どもの責任だ、このように思っているわけでございます。 中小企業の食肉関連業者に対しましても低利の短期資金の融通、あるいは従業員数が中規模を超える焼き肉店についても対象となる措置を追加いたしたわけでございまして、これらの対策を間断なく的確に講じていくことが私は非常に大事なことだ。そのことによって消費が回復し、もとに復するということになれば、流通、販売に携わっている皆さん方も成り立っていくのではないか、そのことが、それに向けての諸対策が国としての果たすべき責任の一端である、このように考えているわけでございます。
○中林委員 非常に漠とした答弁でしかありません。 というのは、政府の責任問題は、この調査検討委員会の報告でも、九六年のWHOの勧告問題、それからEUステータス評価を拒否した問題、これらを具体的に挙げているわけですね。そうすると、この具体的な点についての大臣の認識というのは、食とあれの問題だとか体制の問題だとかいろいろとおっしゃったけれども、大失政と断じているこの問題、これについてはどういうお考えでしょうか。
○武部国務大臣 私は、大失政という重大な指摘は、農林水産省、改革か解体かということを迫られているに等しい大きな問題だと受けとめているわけでございます。 したがいまして、今改革に向けて、矢継ぎ早にと言って過言でないと思います、次々と対策を立てているわけでございます。とりわけ、理念的には、一言で言うと、生産者べったりの農林水産行政と言われていた、それを消費者サイドに軸足を移して農林水産行政を変えるということでございまして、その調査検討委員会の御指摘というものは非常に重く受けとめている。 同時に、一言つけ加えますと、一九九六年の肉骨粉の取り扱いの問題等々いろいろ御指摘がありましたが、大臣を初め農林水産省がおくればせながら改革に向けて努力を始めているということについては評価できるということもあの報告書は述べておりますので、これは新聞もどなたも言っていただけませんでしたので、私みずから申し上げさせていただくことは甚だ僣越と思いますが、そのことも一つお忘れなきようにお願いをいたしたいと思います。
○中林委員 これからの対策だとか、そういう点について私が今否定しているわけではありません。 大臣が今御答弁なさった中で、生産者にべったりで消費者はないがしろにという話は、全然当たらないわけです。生産者にべったりなんかしていなかったですよ。ちゃんとやっていれば肉骨粉の使用禁止をしていたということが言えるわけですが、そういう全体の話をこの検討委員会で言っているわけではなくて、九六年WHOの勧告の受けとめ方、これが大失政だ、こういうふうに具体的に検討した結果を報告している。 そうなると、私は当然国家賠償法の、国または公共団体の公権力の行使に当たる公務員が、その職務を行うについて、故意または過失によって違法に他人に損害を与えるときは、国または公共団体が、これを賠償する責に任ずる、こういうふうに国家賠償法はあるわけですね。 当然、国家賠償法で規定されている政府の責任、これはあるというふうに思うのですけれども、その点についてのお考えを聞きたいです。
○武部国務大臣 BSE問題については、一連の経緯の中で、危機管理対応、危害の発生に対する予防的な視点、日ごろからの消費者とのリスクコミュニケーション等に不備が見られたことも事実であります。また、これらの新たな課題への対応をさらに強化することが必要だということで今真剣に取り組んでいるわけであります。 国家賠償法に関連して申し上げますれば、過去のBSE侵入防止のための措置を講じるに当たって、今委員いみじくも過失とか法的義務違反というようなことをお話しされましたが、我が国の獣医学の権威から成る海綿状脳症に関する検討会を開催するなど専門家の御意見を踏まえながら、当時としては必要と考えられる措置を講じてきたということと私は承知しております。当時としてはですよ。 このように、農林水産省としては、職務上の法的義務に違反したという国家賠償法上の違法性まではなかったものと考えているわけであります。 しかしながら、重大な失政ということの指摘をいただきましたことに対しては、先ほども申し上げましたように、農林水産省、改革か解体か、改革できなければ解体だというぐらいの決意で今臨んでいるわけでありますし、これは私どもだけじゃありません、厚生労働省と連携しつつ、今後も必要な対策に全力を挙げてまいりたい、かように思います。
○中林委員 国の責任という点で、大臣も今になって思えばというような言葉も使いながらお認めになるし、予算委員会では小泉総理もお認めになりました、はっきり。その後、検証として、この調査検討委員会の報告では、どこが大失政だったのかということをちゃんと断じているわけですよ。 今、当時専門家の意見を聞いた、検討委員会も開きました、このようにおっしゃいました。先般のこの委員会で私は、その検討委員会でどのような発言が出ていたのか、ひた隠しに隠していたその専門家の会議、九六年四月八日に開かれた議事メモの話をいたしました。遠藤副大臣が、昨年十二月二十四日、クリスマスイブに相談を受けた、どこまでそこを出せばいいかという相談を受けた、こういう具体的な話も出てまいりました。 議事メモ、皆さん読んでいただければわかりますけれども、法的禁止をする、しなきゃいけないんだということをはっきり言っている委員がいるわけですよ。イギリスの例を見て、イギリスでは肉骨粉を与えない法的禁止をしたけれども、その法律が末端まで行き届かなかったんだから、日本の場合はそこからちゃんと学んで末端まで行かせなきゃならないと、厳しく議事メモで専門家の委員が言っている。それをその会議の発言要旨ということでねじ曲げて、行政指導でよろしいという発言があったから課長通知をしたんだ、こういう話ですよ。 大臣、その専門家の会議も開いたし、十分そのときやったんだ、こういうふうに今改めて言われると、もう一度議論をさかのぼりにしなきゃいけない、この検討委員会の報告が違うということになりはしませんか。その点、いかがですか。
○武部国務大臣 それは、当時の審議会等でいろいろな議論があったことは委員もお認めなんだろうと思うんですね。全員が法的規制にすべきだという発言ではなかったのではないですか。そういった、事実を事実としてやはりお認めいただきたいと思うんです。 しかし、私は、早い時点で、なぜ法的規制にしなかったのか、法的規制にすべきだったという見解を持っているんですよ。ですから、役人任せにしてはだめだということで、調査検討委員会を設置することに決断したのは私ですから、私が決断しなかったらあの委員会というのはできなかったんですよ。 そういうことを私は認識しているから、客観的に、科学的な知見に基づいて検証する必要がある、役人任せにはできない。これはこういう席で言いたくはありませんけれども、大きな役人組織の中でこれを徹底させていくというのはそう簡単なものじゃありません。その中で今真剣に取り組んでいるわけでありまして、当時のことについて言えば、私は、国家賠償法に基づく違反にまでは至らない。しかし、私は、違反に至るとか至らないとかじゃなくて、解体か改革かと、むしろそのこと以上に厳しく今農林省を叱咤しながらこの改革に向けた努力をしているわけです。そのプランも出しているわけです。工程表もつくっているわけです。このことも評価いただければさらに励みになる、こう思います。
○中林委員 私は、責任問題をこれだけしつこく言うのは、やはり、今生産者の皆さんや流通業者の皆さんが受けている被害の問題、じゃ、もう本当に自分たちは損しっ放しというか、それで過ごせるわけないわけですよ。だから、この点を明らかにしなければならない。 私は、大臣が厚生大臣と一緒にこの検討会を立ち上げられたのは評価いたします。しかも、今後の取り組みの方向を出されているというのも全力を挙げてやっていらっしゃるんだろうというふうに思うんですね。 ただ、やはりこの検討委員会の報告で、九六年のWHOを受けたときの政府の対応、これが大失政だと言ったわけですよ。そのことは、四月八日に開いた専門家の検討会でそういう意見がありながら行政指導にとどめた、あるいは四月に開いた飼料部会でいろいろな、法的禁止をしなさい、このような発言があったにもかかわらず、連休明けに開きますよと言いながら開かず、何年間も放置していた、こういうこともあったわけですよ。 だから、当時として十分なことをやったというようなことを相変わらず言うことは、私は当たらないというふうに思います。だから、むしろ私は、この国家賠償法で言う故意にとかあるいはそういうことに当たるものが九六年当時の対応にあったからあえて言っているわけです。 そこで、具体的に、それならばお伺いをしたいというふうに思います。 今、価格が若干回復したとか消費が戻りつつあるとか、そういうことに期待をされる向きもあると思います。私どもも早く消費が回復してほしい、そのように思いますけれども、だからといって、九月以降生産者や関連業者が受けた損失というのは返ってはまいりません。 そこで、九月以降今日までですけれども、被害額、大体三千億円を超えているというのが、数週間前ですか、発表になっていたと思いますけれども、これは確認したいと思います。新しい数字があれば、大臣、答えていただきたいと思います。ここは、これは大臣で。局長にはほかの話でお願いしているわけです。
○武部国務大臣 細かい数字は生産局長の方が詳しく承知なんだろうと思いますので、もし補足があれば生産局長に答弁させます。 農家段階における影響額を子牛価格と枝肉価格の低下による収入の減少額として推計いたしましたところ、昨年九月からことし三月の合計で千六百八十一億円とされております。一方、補てん金が合計千二百九十三億円交付されることによりまして、実影響額は三百八十八億円程度ではないか、こう報告を聞いております。 食肉販売業の売り上げの落ち込みを影響額として大胆に推計いたしましたところ、九月からことし三月までの合計が千九百六十六億円程度でありますが、仕入れ経費も減少し、豚肉、鶏肉の消費は伸びていることから、直接的にこの金額になるというわけではないと思います。 焼き肉業界の売り上げの落ち込みを影響額として大胆に推計いたしましたところ、昨年九月からことし三月までで七百六十億円から九百三十億円程度であるというふうに推計されておりますが、メニューは牛肉に限られておりませんで、仕入れ経費も低下していることから、この数字がイコールということになるわけではない、このように考えております。 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、いろいろな影響を受けている方々がたくさんいるわけでありますので、一日も早くそういった影響を打破して、そして、もとに復するといいますか、さらに安定に向かって頑張っていただけるように、さらなる支援策をしっかりやっていかなきゃいけない、このように考えているわけでございます。
○中林委員 今言われたように、被害、BSEの発生によって引き起こされた損失、このようにあるわけですね、大臣がおっしゃったような金額があります。 私のもとに、農民連という農民の組織があります。この農民連の組織は、畜産農家あるいは酪農農家を一軒一軒回って、一体BSE発生以来今日までその農家にとってどれだけの被害が生じたのか、損失が生じたのか、もう細かく一頭一頭計算をして、そして、農水省に請求書という形でお出しをしております。私の手元にあるのは三次まで、第一次、第二次、第三次とその請求書を持って農水省にお伺いし、手渡しているわけですね。これは並み大抵の計算ではない。農家の皆さんが本当にやっていらっしゃるんですよ。 その請求書、三十二都道府県、二千八百三戸、合計で六十億二千百六十六万円、これが被害を受けた金額だということで農水省に示しております。大臣、御存じですか。
○武部国務大臣 一次、二次、三次、三回ですか。私は一度お会いしておりますけれども、三回はお会いしていません。
○中林委員 農家の方々は、自分たちが本当に何も知らなくてこんなに切ない思いを毎日しているんだからということで、自分たちの責任ではない、政府に責任があるということならば、なかなか、これだけ被害だから補償しましょうと言ってもらえないんで、自分たちから、じゃ、国に対して請求をしようということで、やっとこれまで集めているわけですよ。 これは生産者だけではありません。大臣もおっしゃったように、牛肉関連飲食店だとか販売、流通業者だとか、そういう人たちも損失の補償が全くされていないということなんですね。 大臣、生産者には一定のさまざまな対策があって、先ほども差し引いたら三月末で三百八十八億円の被害損失だ、このようにおっしゃったわけですけれども、なぜ流通業者や飲食店などに補償ができないのか明らかにしていただきたいと思います。
○武部国務大臣 委員のおっしゃられる補償ということについて私はよく理解できないんですが、その補償が社会保障的な考え方でお話しされているのか、先ほどのように国家賠償というような形の補償ということなのか、理解に苦しむところでありますけれども、私どもとしては、これは大変な責任を感じながら川上から川下に至るまでの対策について全力を尽くしている所存でございます。 今まで、融資の制度でありましても、これは経済産業省にお願いするという形をとっていたわけでありますが、今般は農林水産省自体がそういったことについても予算措置もし、具体的な対策を講じているわけでございまして、私どもは、食の安全の確保に向けた諸般の施策を講じることによって、一日も早く消費が回復するということが、これは流通業者の皆さん方、あるいは焼き肉店、食肉関係の皆さん方、さらには生産者にとっても一番急ぐべきことだと思って、その点に集中して今努力をしているということでございまして、十分な答えになっていないかと思いますが、御理解を願いたいと思います。
○中林委員 これまでなぜできないのかということを、関連業者あるいは飲食店について、事前に詰めてみました。そうしたら、やはり損害補償といった場合、どのくらいな損害になっているのか、被害になっているのか、ここはなかなか計算しづらいんだ、こういうようなこともありました。 しかし、そんなことは非常に簡単なことで、BSEが発生して売り上げが落ちたということであれば、前年と比べればいいわけですよ。多少それは……(発言する者あり)いや、単純に言えばですよ。だけれども、そのぐらい、大臣、笑っていらっしゃいますけれども、焼き肉屋さんなんかは七割減だとか八割減ですよ、いっときは。若干戻したとはいえ、まだ回復はしておりません。 しかも、自分たちの責任ではないところで売り上げが減った、国の重大な失政の中でBSEの発生が起きたということです。だからこそこの流通業者、焼き肉屋さんなどを含めた飲食店、そこまで大臣の決断でできるでしょう、幾らでも。やる気かどうか、そういう問題ですよ。 大臣が、社会保障的なことをおっしゃっているのか、その辺が理解に苦しむとおっしゃるけれども、私は社会保障なんということは、ここから先も、今まで一度も言ったことないですよ。BSE発生で、それは国の責任で、この間売り上げが落ちて損害をこうむった損失補償だ、こういうことを言っているわけですからね。理解に苦しむという大臣の答弁の方が私は理解に苦しみます。 国家賠償法の話をいたしました。各地で今裁判の用意がされているというニュースも私聞いております。本当に裁判が起きたら、私はこの検討委員会の報告などが採用されるでしょう。争いをするよりも、私は大臣が、もしそういう裁判が起きたならば、率直に認めて、そして損失補償は国が責任を持ってやるよ、こういう態度で臨むべきだというふうに思いますけれども、その点いかがですか。そういう話し合いの余地は残りますか。
○武部国務大臣 委員いみじくもお話しのとおり、故意とか過失とか、職務上国家賠償法に違反するようなことではないというのが私どもの認識でございます。 しかし、重大な失政ということが、これは一九九六年の肉骨粉の取り扱いについての指摘ではあったとしても、そしてその後、私どもに対しては、改革に向けて努力をしていることはおくればせながら評価できるということの記述もあったということを度外視しても、私どもは、やはり川上から川下に至るまでの対策をしっかり立てて、一日も早く安定したそれぞれの経営、また、消費者の皆さん方に対しては、安心と信頼を取り戻すということに全力を尽くすというのが今私どもに課せられている一番大事な責任じゃないか、こう思っておるわけでございまして、御不満かもしれませんが、そういうことで努力いたしますので、御支援のほどをお願いしたいと思います。
○中林委員 故意だとか、そういうふうには思っていないとおっしゃるんだけれども、改めてまた質問の機会があると思います。そうなると、九六年当時の政府の対応がいかに故意であったか、この点は次の機会にもう一度明らかにしたいということを申し上げて、質問を終わります。
○鉢呂委員長 これにて中林よし子さんの質疑は終了いたしました。 次に、菅野哲雄君。
○菅野委員 大分議論が煮詰まっている中で、最後の質問となりますけれども、今まで議論されなかった部分を含めて大臣の所見をお聞きしたいというふうに思っています。 五月十日、国内四頭目のBSE感染牛が見つかったこと、このことは、ずっとこの間BSEに関して質問してまいりましたけれども、三頭で済むはずはない、これからも多く出てくるだろう、そういう議論がなされてきました。まず、大臣、四頭目が出たということをどのようにとらえているのか。これまでの経過と、それから今後についてお聞きしておきたいというふうに思っています。 それから、発生して十一日、十日以上経過しているんですけれども、私、昨年一頭、二頭、三頭と出たときと、今回の四頭目の発生という状況は、国全体を通して見たときに、三頭目と四頭目が発生したことに対応するための国民的な見方というのが違ってきているなというふうに思っているんですけれども、大臣、この点について、三頭目が発生した過去の状況と、四頭目、今回の状況をどのようにとらえているのか。この二つについてお聞きしておきたいと思います。
○武部国務大臣 私ども、十月十八日に全頭検査体制がスタートしました際に、坂口厚生労働大臣と一緒に記者会見いたしました。そのときに大臣談話も発表したのでありますが、この全頭検査体制によって屠畜場からは安全を証明した牛肉以外は流通しないことになりました、したがって、その肉をぜひお召し上がりください、しかし、今後もBSEに感染した患畜が出ることは否定できません、こういうふうに申し上げたわけでございます。 マスコミはあれを安全宣言と書きましたけれども、私はあえて、安全宣言ではありません、事実を事実として報道してください、屠畜場から流通する牛肉は安全なものしかないということと、これからも出る可能性があるということを同じ大きさで報道してくださいと申し上げました。しかし、国民の皆さん方の間にはBSEに対する恐怖感というものが非常に大きく、なかなか安心、安全という問題につきましては、ほど遠いものがあったと思います。 その上で、二頭目、三頭目が出たわけでございます。二頭目が発生したときに、私は、まだ出ますということを申し上げて大変なひんしゅくを買ったわけでございます。三頭目も出ました。しかし、その後も、三頭目が出てますます、国民の間にも生産者の間にも消費者の間にも、感染源、感染ルートの究明がなされなければまだまだ安心できないというようなことで、大きな不安が残ったわけです。 その後、BSEに関する調査検討委員会の報告も出ました。私どもも、それを厳粛に受けとめて、諸般の対策に取り組んでいるわけでございますが、今回、五月十三日に四頭目が出まして、大変なことになったなという感じを受けたのでありますが、実際には、検査に当たった女性獣医さんが自殺したということは本当に痛ましい、悲しい出来事でありますが、牛の出荷、牛肉の消費に大きな変化がありません。 したがいまして、どういう印象を持つかということで申し上げますと、ようやく国民の皆さん方の間に全頭検査というものはどういうものかということを理解いただきつつあるのではないか。それからもう一つは、生産者の間にも、出荷が滞っていないということを見ますと、互助システム、地域対策、こういった諸般の対策についても少しずつ理解が深まっているのではないか。 この後どうなるかということについて、三頭目までは本当に予想もつかない、先が見えない、今度の場合にはこの後こういう対策が打たれるんだというようなことなども理解が深まっているのではないか、このように思っておりまして、いずれにいたしましても、一番大事なのは、感染源、感染ルートの究明でありますので、四頭目の対応を本当にしっかりやらなくちゃいけないと思っております。 四頭目の対応、これは感染源の究明を含めまして、あるいは生産者の経営の再開も含めまして、しっかりやるということでかなり先が見えてくるんじゃないか。さらに、この後については予想できるような、そういったことがより明確になっていくのじゃないかと思っておりまして、そのためにも四頭目に対する対応が非常に大事だ、このように思っております。
○菅野委員 全頭検査体制の理解が深まっていって、ある意味では食肉に対する安心というものが国民の中に定着していったというとらえ方、私もそのことはあると思うんです。ただし、日本からBSEを根絶するための方策というのはこれからだというふうに思っています。 そういう意味では、先ほど大臣は、消費者の立場に立ったということなんですが、このBSEを日本から根絶していくためには、これからやはりしっかりとした行政というものを、生産者の立場に立った施策というものを展開していく、そういう時期に来ている。 今までは、ある意味では、風評被害と言われる部分を払拭するためにかなりの労力を使ってきたと思うんですが、そのことをクリアできたという立場に立てば、これから農家を、日本の畜産業をどう発展させていくのかという立場に立った施策が大事だというふうに思っています。 私は、ずっとそういう立場でこのBSEの質問を行ってきているわけですが、先ほども鮫島委員の方から議論されましたけれども、疑似患畜牛の殺処分の問題、これは家畜伝染病予防法に基づいて今回も前三頭と同じように行うのかどうか。このことが、私は、今大きな問題点として、今までも言ってまいりましたし、四頭目においても同じことが繰り返されるのかどうか。 先ほど大臣は、OIE基準に従って粛々とやっていくしかないんだということを申されておりますけれども、状況が変わってきているんだという立場をもう一回考えていただきたいというふうに思っています。 それからもう一つは、再三言われていますけれども、三頭目以降、農水省として、BSE対策酪農互助システムというものをつくり上げましたと。そして、これを今回発生した農家と地域でしっかりと確立していかなきゃならないという立場を強調されています。四頭目でこのことを行われない限りこの対策がしっかりしていかないというのは、私も同感だというふうに思うんですね。 このどっちを選択するかだと思うんです。大臣、このBSE対策酪農互助システムというものを前面に立ててやっていこうとするのか、家畜伝染病予防法というものをもう一回考え直していくのかという立場、二つあると思うんですね。今までは、四頭目が発生する以前は、やはり農家も地域もBSEが発生すると大変だという状況の中で、このことが真摯に議論できなかったというふうに思っています。大臣、この二点について、考えをお聞きしておきたいと思います。
○武部国務大臣 私は、一点目も二点目も、二者択一の話ではないと思いますね。 やはり落ちついてきたという、国民の皆さん方も消費者も生産者も平静を保てるような状況になってきたということは、消費者の皆さん方からすれば、農林水産省が、消費者に軸足を置いた農林水産行政に変えるということを明言していることと、それから、食の安全についての法整備、JAS法改正案は今国会に提出させていただいておりますが、食の安全について本当に真剣に対応しつつある。やはり消費者の命、健康ということを第一に考えていくというようなことが一つの信頼性につながっていると思います。 それから、行政リスク分析に基づくリスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーション、こういった予防原則を含むリスクアナリシスということについては、ようやく農林水産省も政府も考えるようになったな、そういうようなことがあるから、今回の四頭目についても私は大きな動揺がないのではないかと思っております。 生産者におきましては、互助システムというのは委員もう御案内のとおりでありますが、まだ疑似患畜をBSE検査することはしていません。やはり生産者の精神的な落ちつきというものを第一に考えなければいけませんので。しかし、もう疑似患畜についても、OIEの基準に基づいた検査、BSE検査をやらなきゃならぬと思っております。 ここでこれをやらないというようなことにすれば、消費者は、食の安全とか安心とかそういうことを農林水産省は真剣に考えていると言っていながら違うじゃないか、こういうことになると思います。 やはり一日も早く清浄国にしていくということがこの畜産行政の大きな目標ではないか、こう思いますので、そのことは私どもきちっとやって、さらにデータ、今三頭目のデータしかありません、あるいは、他のサーベイランスのデータしかありません。四頭目の発生に伴うデータというものをきちっと明らかにしていく。そしてそれが全部陰性であることを我々願っているわけでございまして、二者択一ではない、両方しっかりやるということでございます。
○菅野委員 一つは、現段階で、初めて適用するこのBSE互助システム、初めて適用なんです。これをどう地域に適用させていくかによって、五頭目、六頭目への政府の対応というものはこうなのかということ、生産者に安心感を持たせる、持っていただくという意味では重要だというふうに思うんですね。 三頭目が発生した群馬県の宮城村において群馬県がとった対応というのは、そのことが早い対応だったがゆえに酪農を今継続していると聞いています。群馬県は、早速発生した農家に県の職員を派遣して、一緒になって悩みを聞き合って、そして対策を練っていったというふうに聞いています。 今度この四頭目が発生した地域においては、道や地域に任せるのじゃなくて、国の施策として展開していくという部分が大きいと思います。そういう意味では、ぜひこの互助システムというものをしっかりと根づかせるためにも、国が担当者を派遣して県や地域の人たちとの調整役を買って出るという、そこまでの真剣さを持って対応するということが求められているんじゃないのかなというふうに私は思っています。 大臣、これは、ぜひこの場において、今後に向けてそういう対応が大事だという視点に立って見解を述べていただきたいというふうに思っています。
○武部国務大臣 おっしゃることは当然のことでありまして、群馬のことについて申し上げますれば、私も参りまして、三十分以上当事者と話をしまして、そこに副知事さんもおられまして、そして、特交でやりましょう、だからこの村でやろうとすることは全部やってくださいと。それについては総務大臣と話をして、特交で措置しているんです。 それから、その後、互助システムは四月からですから、しかし、これは中酪にお願いしまして、群馬の場合もそれから白井市の場合も、満額じゃありませんが、一頭二十万ですけれども、その互助システムをやっております。 今度の場合の互助システムは、地域協議会をつくっていろいろやっております。これは、それぞれの酪農家から牛を提供してもらう、それを購入するための代替牛購入資金を一頭平均五十万、購入する資金は満額出す。それから経営継続資金を十万円出す。もちろん、今までと同様の共済金ももらえるようにするということでございまして、そういう意味で、委員おっしゃるように、国と道と地域とが一体となって、この互助システム、地域対策をしっかりやってみせるところが私は今後について非常に大事だと思っております。
○菅野委員 当面の措置としては、ぜひしっかりと根づかせていただきたいというふうに思っています。 ただ、大臣、その互助システムというものは、やはり国民の税金を使っていかざるを得ないんです。そういう意味では、この四頭目、数が少なければそれもしっかりと根づいていくんだろうと思うんですが、これから死亡牛検査も行って、BSEがどれだけ発生するのかというのはだれも予知することはできません。 そして、ことし一年で事がおさまるというのじゃなくて、九六年から含めて八年とすれば二〇〇四年、それで、肉骨粉を去年初めて使用禁止をやりましたから、いずれ、八年間あるいはそれくらい長いスパンでもってBSEと日本はおつき合いしなきゃならないという状況に今日あるというときに、やはり長期スパンに立って物事を考えていかなきゃならないというふうに思っています。 まだBSEが発生して一年たっていない状況の中で大臣が言うのはわかるんですが、そういう意味では、BSEの家畜伝染病予防法の中の、今私たちも含めて、伝染性海綿状脳症から伝達性海綿状脳症に改めるというスタンスに全体がたどり着いたというふうに私は思っています。 先ほども議論がありましたけれども、伝染性から伝達性に改めようとしているんですが、大臣、このことを言葉だけでとらえるんじゃなくて、実としてこのことの行為をどのように考えているんですか。法律の名称を変えるということは非常に大きな意味を持っているというふうに私どもは思っています。大臣、その辺をどうとらえているのか、答弁していただきたい。
○武部国務大臣 先ほどの国の責任でということについてつけ加えますと、互助制度は四分の三が国費です。四分の一が生産者です。 それから、今の伝達性海綿状脳症に変更することについては、先ほども答弁申し上げましたが、私は国会でも、専門家のお話からしても伝達性ということが適切ではないかという答弁をしておりますし、今現在、与党においてもそういう議論をしておりますし、野党とも協議しておられるんだと思います。 それを私どもは前向きに受けとめたいと思っておりますし、伝染性という用語については、調査検討委員会でも、CJDについても伝染病と誤解を招くというような指摘もございましたし、私どもは伝達性ということがより適切ではないか、私はこう考えております。 一方、それならば、疑似患畜を全部BSE検査に出すというのはおかしいじゃないかという議論になるんだろうと思うのです。しかし、今の日本は、このBSEについてのデータが余りにも少ないんじゃないでしょうか。ですから、いつまでもというふうに私は考えておりません。 サーベイランスを徹底して、死亡牛の検査も少しでも早く実行できるように努力をした上で、そして、やはり今回の場合もきちっと疑似患畜は疑似患畜としてBSE検査をして、それが全部陰性であることを我々は願っております。 それが全部陰性であるということになれば、また一つのデータが積み上がるということでございまして、国際機関に対しても我々の考えていることを自信を持って伝えるチャンスにもつながっていく、こう思いますが、現時点では、やはりきっちりBSE検査を施すということはしっかりやらなくちゃいけないというふうに私は考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
○菅野委員 国民的なコンセンサスを図っていくために、大臣が言うように、私は、科学的根拠、科学的データの蓄積というのが非常に大事だというふうに思っているんです。それと同時に、もう一つは、感染源の特定、感染経路の追求という形が今求められているというふうに思うんですね。そうしたときに、やはり、疑似患畜牛で全頭殺してしまうということが本当に妥当なのかどうかという形を国内的に議論すべきだというふうに私は思っているんです。 そういう意味では、ずっと私もこのことを主張してきたんですが、感染源究明のためにも、まず、疑似患畜牛を殺処分するのではなくて、このことを議論したときに、遠藤副大臣の答弁で思い出しているんですが、それではどこにこの牛を集めるのかというふうに答弁されたことがあるんですが、疑似患畜牛を殺処分するのでなくて、経過を見守るためにも、今まで飼育していた農家に委託するという形をとって、そこで経過措置を見るという考えに立てないのかどうかということなんです。そういう施策を展開しようとしたときに、家畜伝染病予防法がネックになってそのことはできないという形が今までずっと貫かれてきたというふうに思うんですね。 今まで飼っていた農家、BSEが発生した農家にその疑似患畜牛をそのまま預けておく、あるいは、今までどおりに、ほかに出ていった牛を調査して、そしてこの牛と特定して経過を見守る、このことが今後の感染源の追求につながっていくし、日本におけるBSEのデータ蓄積にもつながっていくのではないでしょうか。殺してしまえば、このデータ蓄積というものが行われていかないという状況があるのではないのか。このことは検討の余地があることだと私は思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○武部国務大臣 来年度の予算の中にも、私ども、このBSEの生体検査といいますか殺さないで検査する方法がないか、その共同研究などもやる必要がある、こう思っているわけであります。 本当にむごいことですよ。私も数多くの酪農家を知っておりますから、委員が酪農家の話を聞くと今のような御意見をお持ちになるのはわかるんです。わかりますが、しかし、現時点ではきちっとしたBSE検査をやるということが非常に大事でありまして、それを円滑に進めていくために互助制度をつくっているわけでございますので、御理解をいただきたいと思いますが、遠藤副大臣に補足して答弁をお願いします。
○遠藤副大臣 現在、北海道で一カ所、隔離飼育といいますかやっておりますが、今後の感染源及び感染ルートを解明していく上ではわずか四頭だけでは圧倒的に材料が少な過ぎるわけです。したがいまして、隔離して飼育するということも委員御提言のように考えていかなきゃならぬ。 今まではいわゆる対症療法的なBSE対策、しかし、これだけ肉骨粉がグローバル化しているわけですから、日本は透明国となった以上これを解明していく責任があると私は思う。そういう意味で、委員の御提言なり先ほど来の鮫島委員の御主張なりを重く受けとめていきたいと思っています。
○菅野委員 私は、殺処分するというのは一番簡単な方法だ、農家の人たちにとっては心痛むのですが、国の施策の展開としては余りにも検討がなさ過ぎるという気持ちがあるんです。 それで、OIEにも行ってこの調査活動をやってきました。国内施策として展開する部分は、それは国内の施策の展開ですからOIEは何もそのことに対して言う権利は持っていないというところまで確認してきているわけですね。それで、隔離ということじゃなくて、伝染性じゃないですから、伝達性という病名に変えたという状況は、飼育農家に今までどおり飼育してもらっていて、そして二年なり三年なり四年なり経過を見るということも施策展開の大きな要素だというふうに私は思っています。 今、遠藤副大臣が答弁したことで了といたしますけれども、今後のデータ蓄積や日本におけるBSEの対処の方針を世界に発信していくためにもぜひこのことを検討していただきたいと強く申し上げておきたいというふうに思っています。 最後に一つ、BSE問題に関する調査検討委員会が四月の二日、検討結果を報告いたしました。それで、新しい行政組織の構築という部分を六カ月以内、大臣答弁によれば夏までに新しい行政組織の構築を方向づけしていく、私は新たに立ち上げるというふうに聞いておるんですけれども、この取り組み状況がどうなっているのか、ぜひこの点お聞きしておきたいというふうに思っています。
○武部国務大臣 BSE問題に関する調査検討委員会で提案されましたその方向性は、今度の関係閣僚会議におきましてもそういう方向性で議論をしておりまして、包括的な法整備また行政組織についても独立機関、これは合議制による委員会のような形で、それで担当大臣を配置する。 そして、リスク管理についてはそれぞれの省でやるわけでありますが、リスクコミュニケーションの総合的なマネジメントについては、これはリスク評価機関でやるべきかあるいはいわゆる関係閣僚会議みたいな、防災対策本部のような、そういうような形にするか、交通安全対策本部もありますね、ああいうような形にするのかどうかというようなことで、今いろいろ論点が出されて、この次の会合におきましてはそういったところを詰めるようになるのではないか、こう思っております。 この議論の経過についてもたしか公表されているんじゃないかと。これは当初から私申し上げまして、関係閣僚会議の議論の中身もオープンにすべきだということを申しておりますし、そういうことでやろうという合意になっておりますので、どういう形のですか、ホームページか何かに出ているんでしょうか、ちょっと私確かめて先生にまたお伝えしますが、これはどういう中身かオープンになっているはずです。
○菅野委員 やはり先ほどからも議論になっていますけれども、縦割り行政の弊害ということで、この食品行政については農水省と厚生省という二つの省庁がかかわっている。そこをどう一本化するかということがこれからの取り組みに重要な課題だというふうに思っておりますから、その視点をしっかりと持って、農水大臣としてこの一本化への努力をしていただきたい、このことを最後に申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○鉢呂委員長 これにて菅野哲雄君の質疑は終了いたしました。 ————◇—————
○鉢呂委員長 次に、内閣提出、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。農林水産大臣武部勤君。 ————————————— 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○武部国務大臣 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 最近の食品の偽装表示の多発は、一般消費者の食品表示に対する信頼を急速に失わしめる等、社会的に大きな問題となっております。 こうした中で、食品の偽装表示の再発を防止し、一日も早く食品表示に対する一般消費者の信頼を回復することが喫緊の課題となっております。 このため、一般消費者の選択に資する観点から、表示事項を表示せず、または遵守事項を遵守しない製造業者等について、必要に応じ、その旨を公表することができることとするとともに、適正な品質表示を担保するため、表示に関する命令の違反者に対する罰則を強化する措置を講ずることとし、この法律案を提出することとした次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、一般消費者の選択に資する観点から、農林物資について偽装表示が行われた場合の公表について、製造業者等が表示に関する指示に従わなかったときに限って公表することができる旨の規定を削除することとしております。 第二に、適正な品質表示を担保するため、表示に関する命令に違反した者に対する罰則を、自然人については一年以下の懲役または百万円以下の罰金に、法人については一億円以下の罰金に強化することとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○鉢呂委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会