厚生労働委員会 第8号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2002/04/12
会議録
○森委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省労働基準局長日比徹君及び国土交通省大臣官房審議官竹歳誠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○森委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大島敦君。
○大島(敦)委員 民主党の大島敦です。きょうは、中小企業退職金共済法の改正案についての審議をさせていただきます。 まず冒頭、今回の対象となる勤労者退職金共済機構について、政府参考人から、その機構の役割について伺わせてください。
○日比政府参考人 退職金共済機構の役割なり概要について申し上げます。 現在、勤労者退職金共済機構と申しておりますが、その発足は、昭和三十四年に中小企業退職金共済事業団として発足いたしました。その後、建設業退職金共済組合等と一緒になる形で経過しておりまして、平成十年に、中小企業退職金共済事業団、建設業・清酒製造業・林業退職金共済組合が統合して、現在の勤労者退職金共済機構の設立に至っております。 その役割でございますが、一般の中小企業退職金共済事業は、中小企業の事業主が掛金を納めて、その従業員の退職金につきまして事業団あるいは現在の共済機構と共済契約を締結する。その共済契約等につきまして、これを管理し、掛金の運用等も行い、しかるべき定められた退職金を払っていくという役割をこの機構が担っております。 なお、平成十年以降におきましては、先ほども申し上げました特定業種退職金共済事業、建設業、清酒製造業及び林業でございますが、ほぼ同じような仕組みの退職金共済事業につきまして、その運用の任に当たっておるということになっております。
○大島(敦)委員 それでは、この勤労者退職金共済機構の、中小企業退職金共済制度、そのほか特定業種退職金共済制度、二つの共済制度があると思いますけれども、この対象従業員数と総資産額について伺わせてください。
○日比政府参考人 一般の中小企業退職金共済制度に係ります資産は、現在約三兆円でございます。特定業種の方につきまして、ちょっと今数字を持ち合わせておりません。 それから、この機構の職員数二百七十三人でございますが、これも一般の中退金と、これとの仕分けというのが、ちょっと今手元に持っておりません。総務部等がございまして、兼任の分をどうするか等がございます。 それから、加入状況でございますが、一般の中小企業退職金共済事業の方は、加入の事業所ベースで四十二万、従業員数ベースで二百七十二万ぐらいということになっております。特定業種の方につきましては、建設業で、事業所で十六万三千ほど、対象従業員数で二百十七万ほどというような状況でございます。
○大島(敦)委員 そうしますと、一般の中小企業退職金共済制度の対象従業員数が二百七十万人ぐらい、総資産が三兆円ですから、大体三兆円という総資産は、中堅の生命保険会社と同じぐらいの総資産額であると考えます。一般の中小企業退職金共済制度二百七十万人、そのほか特定業種退職金共済制度の対象従業員数が大体二百万人ぐらいですから、トータルとして五百万人弱の方がこの共済制度の恩恵にあずかっていると考えます。五百万人程度の非常に多い従業員の方が、この共済制度の対象となっておりまして、それも特に中小企業の従業員が対象でございます。ですから、この機構の担っている役割は非常に大きいと考えます。 ちなみに、昨年この場で御審議しました厚生年金基金が加入者数が一千万人、もう一つの税制適格年金が一千万人ですから、それに比べても、こちらの厚生年金基金なりあるいは税制適格年金が大企業も含めた年金制度で、この勤労者退職金共済機構が担っている共済制度というのは、中小企業に限定して大体五百万人弱の方が制度に加入されているということは、非常に大きな影響を持つ法案の審議であると考えます。 今回の改正のポイントは、運用利率を上下、上げたり下げたりできることを、この国会の審議ではなく政令に基づいて行うというのが今回の改正のポイントであると考えております。 この予定運用利率を見直すということは非常に大きな影響を及ぼすことですから、民間の生命保険会社ですと、運用利率を上げたり下げたりするということはなかなか今のところはしておりません。そしてもう一つ、例えば、今回の流れ込みが予想される税制適格年金、これから十年後にはこの制度はなくなってしまうんですけれども、税制適格年金においても、会社と信託銀行あるいは生命保険会社が契約している予定利率を下げるあるいは上げるに関しては、一社一社、会社に出向き、そしてその了解を得ないと予定運用利率は変えることができません。 今回のこの予定利率を上げたり下げたりするというのは、例えば定期預金のお金を預けていて、その預金金利を下げることにも匹敵するぐらい非常に重要な問題であると考えております。今回、国会での審議が不要となり、政令で変更できることにするには十分なチェック機能が必要であると私は考えるんですけれども、そのところの所見を伺いたいと思います。
○狩野副大臣 最近の経済及び金融情勢の変化の状況にかんがみますと、将来の資産運用の実績について確実な見通しを立てることは大変困難であります。このために、経済及び金融の変化に的確に対応し、予定運用利回りに基づく退職金の額を機動的に見直すことが可能となるよう、これを政令で定めることにいたしました。 政令で定める退職金額の見直しを行う際には、関係審議会において検討いただくとともに、中小企業退職金共済制度の財務状況等について積極的に情報公開等を行うことにより、十分に議論の透明性を確保するように努めてまいりたいと思っております。
○大島(敦)委員 今の私の議論というのは、やはり三兆円の総資産を運用しておりまして、この三兆円の利回りを三%から今回は一%に下げる、今後下げたり上げたりすることに関しては政令で定めるということですから、国会での審議が必要なくなるわけなんです。 例えば、先ほど私が申し述べました適格年金については、下げるに関しては相当嫌みを言われるわけです。嫌みというのは、金融機関の方が会社に出向いて、今度下げたいんですけれどもと言われると、どうして下げるのか、そういうことを相当問われるわけなんです。したがって、経営に対するチェックというのがそのときに入るわけなんです。今回の、五百万人弱が入っているこの共済の制度、そして三兆円という金額に対して、だれが十分に責任を持って議論できるかということが一番ポイントになると考えております。 審議会の議事録も目を通させていただきました。非常にいい議論が行われている。私もよくわかります。しかしながら、この審議会での議論のみでいいのか、あるいは審議会のみで十分とお思いなのか、そこのところを伺わせていただければ幸いでございます。
○坂口国務大臣 御指摘をいただきました点は非常に大事な点だと私も思っているわけでございます。金利を上げる、下げるということを政令で定めていくということになりますと、本当に皆さん方のお声を十分に反映させることができるのかどうかという御指摘が当然あるというふうに思いますし、私もこれを最初聞きましたときにそう思いました。 それで、今考えておりますのは、審議会がございますが、今までもいろいろなことをやっておりましたけれども、そうした、今後どうするかという、金利等の問題につきましても、そこで積極的にひとつ議論をしていただく、そして大枠のところはそこで御了解をいただく。そしてまた、この審議会につきましては今まで公開ではなかったわけでございますが、今後は公開をして議論の内容を明らかにしていく。そうしたことを行いまして、そして、この上下、大変大事な問題でございますので、オープンにしながら議論を詰めていただいて決定をしていくということが大事ではないかというふうに思っている次第でございます。
○大島(敦)委員 私も今回の改正案を勉強させていただきまして、利害関係者であるお金を拠出している会社の経営者の方、あるいは退職金を受け取る予定である従業員の方、この利害関係人の声を、こういう予定利率の変更あるいは重要事項の変更にいかに加わらせることが可能であるかということは考えたんですけれども、なかなかいい結論が出てこないです。ここに加入されている方は、従業員の規模も十人とか百人とか非常に小さな会社、従業員の方も非常に忙しく働いていらっしゃる方ですので、その意見をどうやってくみ上げるというところが非常に悩んだところでございます。 したがいまして、今坂口厚生労働大臣がおっしゃられた、審議会の議論というのを公開にするということは非常に重要なことだと思います。それは、読む人は非常に限られた人かもしれませんけれども、興味を持って読むわけですから、非常にいい意見が反映されたり、あるいは議論も大きくぶれたりもしないのかなと思うんです。 公開についてなんですけれども、それは、こういうような委員会の議場に一般の方が傍聴に参加できるのか、あるいは議事録を、これは今でも、勤労者退職金共済機構のホームページですと情報公開が非常に進んでいます。私もこれを全部とって、目を通させていただきました。委員会、審議会の議事録もすべてオープンにされていまして、財務諸表も非常に細かいところまで出ていらっしゃる。特に、一番触れたくないような、どのような理事の方がいるんですよ、その前職の、例えば労働基準局長だったり地方の局長だったりするような余り触れたくないこともすべてオープンにしてあるものですから、非常に好感を持って、こちらの方のホームページ上で出ているこの共済の情報公開、読ませていただきました。 議事については、こういう委員会での、審議会での議事を公にして、傍聴が可能だというふうな理解でよろしいでしょうか。
○坂口国務大臣 そのように理解をしていただいて結構かと思います。 今まで内容につきましては後ほど公開をいたしておりましたが、審議会そのものを公開しておりませんでしたので、これからそういうふうにしたいというふうに思います。
○大島(敦)委員 もう一つは、意見をどうやって反映していくかということだと思うんです。 審議会の方も、五人、五人、五人で、十五人で今審議しておりまして、多くの方がいろいろな意見を多分言いたくなるケースもあるかと思う。そうすると、その場合に、パブリックコメントを公に審議会でとって、議論に付した方がいいのではないかと私は考えるんです。パブリックコメント、これは今よくインターネット上で、今回こういう法律をつくるんだけれども何か意見ありませんかということを聞いたりもしているんですけれども、そういうようなことが必要かどうか、あるいは進める方向であるのか、お答え願えれば幸いでございます。
○狩野副大臣 制度の改定に際しましては、審議会で御議論をいただいておりますけれども、委員の御指摘というのは、加入している企業や従業員の意見を直接反映させるべきだということだと思いますけれども、加入者の数を考えますと、本当に、加入労働者は二百七十二万人でございますので、その意見を集約することは大変困難であると思います。 いずれにいたしましても、加入者の方々の意見を反映させることがとても大事なことだというふうに考えておりますので、今までも心がけてまいりましたけれども、さらにその方法等についても今後検討してまいりたいと考えております。
○大島(敦)委員 その具体的な方向なんですけれども、この議事録を読んでみると、パブリックコメントを集めた方がいいのではないかというような御発言も審議会の議事録の中にあったものですから、一つの方法として、コストもかからないですし、幅広い意見を集めるためには必要なのかなと。ただ、パブリックコメントを集める際には、例えば、記名にして、その方が共済制度に加入していることを条件にするとか、そういうのは必要なのかなと思うんですけれども、具体的にそういう方向で考えていらっしゃるのか、あるいは考えてもいいのか、その辺を教えていただければ幸いです。
○日比政府参考人 ただいまのパブリックコメントの件でございますが、私ども、例えば法令改正等に当たっては、パブリックコメントに付するというのを原則的に行っております。現在、パブリックコメント方式自体、そういう一定の限られた場合でやっておるのは事実でございますが、なおいろいろな、案をつくる、あるいは物事の制度の運用等、あるいは必ずしも制度と関係なくても、いろいろな形で世の中の声というものを事前に幅広に拾う非常にすぐれたやり方ではないかというふうに思っております。 これは、どの範囲でどのように運用するか等のことがございますので、直ちにいろいろな事柄についてすべてということではございませんけれども、パブリックコメントという方法をできるだけ拡大して用い、世の中の御意見というものを十分私どもとしても存じ上げる機会に使いたい、そういう方向で取り組んでまいりたいと考えております。
○大島(敦)委員 済みません、大臣にちょっと確認したいんですけれども、今回の審議会での議題として、予定運用利率の変更は重要事項として今後も必ず審議会で議論に付す、そういう理解でよろしいでしょうか。
○坂口国務大臣 具体的に非常に細かな点まで、どこどこの株をどうするとか、そうしたことはそこでは議論にはならないと思いますけれども、今後の大筋、それをどうするかといったことにつきましては、審議会にかけて、審議会の御議論をいただいて御賛成を得たい、そう思っております。
○大島(敦)委員 今の御発言なんですけれども、大筋というところは、予定運用利率の変更も含まれるということで御理解させていただきました。 そしてもう一つは、予定運用利率の変更、これは事後的なものなわけです。やはり契約するときが一番大切でございまして、どういう契約をするのか。中退金の契約書とかパンフレットというのは、私が昔見たのは、幾らお支払いすると十年後、何カ月後には幾らぐらいいただけますよ、そういうようなパンフレットになっていたかと思います。やはり、予定運用利率が変更になりますよということは、必ず加入時に説明しておいた方が誤解を生まないのかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○狩野副大臣 予定運用利回りの変更があり得るということは、パンフレットなどによってお知らせをしております。また、予定運用利回りの変更があった際には、加入事業主の方々に改正の内容を送付してきております。
○大島(敦)委員 ありがとうございます。 今回、共済制度の中で、予定運用利回りの改正を政令で決めることができる。ほかに政令で決めることができる内容として、例えば、短期の加入者の方がいらっしゃると思います、一年未満の方、二年未満の方。短期の加入者の受取金額についても政令で定めることができる、そういう理解でよろしいでしょうか。
○日比政府参考人 短期の加入、要するに加入期間が短期の場合ということでございますが、今般御提案申し上げている法律案といいますか、従来の法律もそうでございますけれども、例えば、十二カ月未満の、いわゆる掛け捨てといいますか支給額がゼロとなる部分、その後の、要するに四十三月を超えるまでの間の部分については、原則を法律で書いておりますので、要するに掛金相当額までの部分については法律で書いておりますので、政令で定めることにはなりません。
○大島(敦)委員 そうしますと、政令で定めることができない中に、例えば、加入してから十二カ月未満で従業員の方が退職された場合にはその退職金は受け取れない、あるいは十二カ月から二十三カ月の期間については掛金よりも若干少ない金額しかお支払いできない、そういう理解でよろしいでしょうか。
○日比政府参考人 今、委員御指摘のとおりでございます。 なお、先ほど答弁にちょっと誤りがございました。先ほど間違っておりましたのは、十二カ月未満とか四十三月までの間の部分について、原則は法律で書いて、掛金相当額であるとか掛金より少ない、それから四十三月を超えますと掛金に利子をつけて、そういう原則が書いてございまして、実際の金額そのものは、法律で書いたやり方で額は政令で定めます。 それで、原則的なことを申し上げますと、先ほど委員御指摘のとおりでございまして、掛け捨ての部分、それから掛金よりちょっと少ないといいますか、それから掛金相当額、それから四十三月超えまして利子がつくといいますか、そういう構造で、具体的な額は政令でということになるという予定でございます。
○大島(敦)委員 今後の考え方の方向の議論なんですけれども、今の働き方というのは、御承知のとおり、会社に入ってから一生涯いるというよりも、いろいろな会社を渡り歩いている。あるいは、パート労働のように長期の雇用が確保されないケースも非常に多いと思います。したがいまして、ここに書いてある掛け捨ての部分、十二カ月未満の部分、あるいは少なく支払われる部分というのは、今の現状に私はマッチしていないのかなと。 これまでの日本というのは、やはり、同じ会社に入ったら技術を習得するまでは会社にいていただいて、できるだけ長くいていただいた方が会社にとっても従業員にとっても非常に幸福であった。しかしながら今は流動性を、労働の移動をできるだけ流動化させるというのか、移り変わるのが非常に多くなっているものですから、この法律を将来的に見直すという方向で考えたいと思うのですけれども、坂口厚生労働大臣の所見を伺わせていただければ幸いでございます。
○坂口国務大臣 おっしゃることはよく理解できるんですが、一般的に言えば、企業の退職金制度は、勤続期間が短い人に対しましては退職金を支給しないとか、あるいはまた勤続期間が長い人に比べて支給額が少ないとかということに今なっているわけで、この中小企業退職金共済制度につきましても、これに準じてやっているわけでございます。 御指摘のように、これから先のいわゆる勤労形態と申しますか、働き方というものがだんだんと変わってきて、今までの長期雇用ではなくて非常に流動性が高まってきたときにどうするかという問題は、これから起こってくるだろうというふうに私も思います。 労働市場の流動化に適応しましたこの制度というものを一般の企業が取り入れてくるということになってくれば、それにまた準じてこちらの方も変えることができるのかなというふうに思っておりますが、今のところ、この現状をさらに変えてというところまで正直なところ至っておりません。今後の流動化の状況等を見ながら検討したいと思っております。
○大島(敦)委員 わかりました。 企業にとっては、確かに、退職金規程を設けて、三年を超えたら退職金を支払う、これは一般的であると思います。一年目、二年目、三年目を超えたらお支払いする。しかしながら、企業での資金というのは、その間は拠出はしていないわけです。 この中小企業退職金共済制度においては、企業は加入した一カ月目から資金を拠出しているものですから、掛け捨ての部分というのが十二カ月あったとすると、結構な金額、例えば一万円だとすれば十二万円、三万円だとして半分、半分は多分国の方が負担しておりますので、一万五千円でも十二カ月ですから結構な金額が掛け捨てになってしまうおそれがあると思うんですけれども、そこの金額について、企業に返すとか、あるいはどういうお考えなのかというところを伺わせていただければ幸いです。
○日比政府参考人 まず、一年未満の場合の掛金の問題でございますが、これは、仮にその退職が企業の事情、要するに本人の自己都合でない場合には、通算することもできる規定になっておりまして、必ずしも常に掛け捨てになるというものではございません。 ただ、今御指摘のように、掛金を負担した企業にとっては、その従業員に退職金をいわば渡せなかった、あるいは負担がそのままになるということは事実でございます。 ところで、掛金の掛け捨て部分あるいは退職金の額としてまだ利子がつかない期間の部分、そのことにつきましては、その部分でいわば剰余が生まれるといいますか、これを運営する側からいけば、実は剰余が生まれる。そして、その部分というものが、現在はこの退職金の給付の方の財源にそのまま充当する。そして共済制度でございますので、実は個別企業ごとの制度をベースにして全体の制度設計はいたしますとともに、やはり企業間の共済ということで最終目的である退職金の支給の財源に現在充てていますし、それは一つのやり方であろうというふうに思っておるところでございます。
○大島(敦)委員 そこのところは、今後、時代に合った検討をしていただきたいと考えます。 今回の勤労者退職金共済機構というのは、昨年の十二月に出ました特殊法人等整理合理化計画の中で、独立行政法人にするという方向が決まっております。 厚生労働省管轄でも多くの事業団あるいは協会、機構が独立行政法人化するという方向で決まっておりまして、こちらの昨年の閣議決定によりますと「原則として平成十四年度中に、法制上の措置その他必要な措置を講じ、平成十五年度には具体化を図ることとする。」ということが決まっております。 私もサラリーマンを十九年間やってきましたから、組織防衛というのはやはり各部署あるわけなんです。そうしますと、独立行政法人化するというのは、大臣の相当な情熱とチェック、あるいはそのやる気が、やる気というのかな、それはちょっと失礼な表現なんですけれども、あるいはその指導がないと、なかなか思ったとおりの独立行政法人にはならないおそれがあるかもしれませんので、そのところの坂口大臣の御決意をお聞かせください。
○坂口国務大臣 今お話をいただきましたとおり、原則として平成十四年度中に法律上の措置その他の必要な措置を講じて、平成十五年度には具体化を図る、こうなっているわけでございまして、ことしじゅうに大体その方向性を出さなきゃならないということでございます。 独立行政法人のお話が出ましたが、現在言われておりますのは、そうした方向性が可能性として非常に高いということでございます。 独立行政法人なるものも、これもその中身をどうするのかということも非常に大事だというふうに思いますが、独立行政法人は、この問題だけではなくて、大体、今回なります他の省庁のものも含めて多くのものが候補として挙がっているわけでございますので、それをひとつ、横もにらみながらと申しますか、今申しておりますのは、独立行政法人に変えた、やはり変えただけの値打ちがある、やはりなぜ変えたのかということがわからないように名前だけ変えたというのでは何にもなりませんから、独立行政法人になったら国民の側から見てどういうメリットがあるのかということが明確にできるようにすべきだということを今主張しているところでございまして、そうしたことを踏まえてこの独立行政法人化というのは進むものというふうに思っております。 具体的に今まだ言える段階でございませんが、何とかそうした方向性で独立行政法人というものを考えていかなければならないと思っている次第でございます。
○大島(敦)委員 独立行政法人化しますと、独立行政法人のトップは大臣が任命されまして、独立行政法人のトップになられた方がその役員を自分で選任するという、非常に強い権限を持つような仕組みでございます。もちろん、そこには目標設定とその目標に対する到達度のチェックというのが入りますから、非常にその業績が問われる法人でもございます。 そうしますと、私はいつも、先ほどの冒頭、政府参考人の日比局長の方から、この中小企業退職金共済制度そしてこの機構は、もう設立してから相当の年月がたっているわけでございます。もう四十年ぐらいたっております。しかしながら、役員の中で、理事の中でこの機構の出身の方は極めて少ない、今一人しかいないんです。やはり、大企業があって関連子会社があって、どうしても役員経験者が社長として皆さん天下っていくようなのがこれまでの日本の大企業の仕組みで、なかなか子会社の人たちのやる気を盛り上げるというのが難しかったんです。 やはり、将来役員になれる、あるいは理事になれるという目標があってこそ、その従業員の方、今二百七十人ぐらいいらっしゃる従業員の方が精いっぱい仕事をしてくれると思うんですけれども、その辺の、私としては、もう少しこの御出身の方をふやした方がいいのではないかなと。あるいは、大臣としては、そうじゃないよ、やはりもっと適切な方がいらっしゃるから、今の理事の方はそちらの人にお願いしているんだよ、そういう意見もあるかと思いますけれども、その辺のお考えを伺わせてください。
○坂口国務大臣 やはり企業のやる気をどう起こすかということが一番大事でございますし、一般の企業でもそうでございますが、独立行政法人などの場合も当然同じでございます。 やはりこれは非常に関係すると思うんですね。私もかつて赤十字におりましたけれども、もともと赤十字の職員の者が上に行くということがなかなか難しくて、地方におきましても、局長さんですとか偉い人は皆、県あたりから天下ってくる。というようなことになりますと、どうしてもやはりやる気に影響してくることは事実でございます。 ですから、現在のところ一人入っているわけでございますが、全体の中でその割合をふやしていくということは大事なことだというふうに思っております。それは全部で進めるというわけにはなかなかいかないわけでございますけれども、全体の中で一人というのは割合として少ない。もう少し、これは立派な人があればの話でございますけれども、多分、優秀な人材を育てなければなりませんし、育った場合には、それはやはり引き上げるという努力をしていかなければならない、そう思っております。
○大島(敦)委員 ありがとうございました。 この理事の方の御出身を見ますと、旧労働省の労働基準局の方が多かったり、あるいは各省庁から一名ずつ入ってきたりして、やはりその機構御出身の方が、専門知識、深くわかっているものですから、その御出身の方の適切な方がいらっしゃったらその枠を広げていくという大臣の御発言は、非常に重く受けとめさせていただきました。 そして、これは非常に難しいんですけれども、今までですと、中央官庁の役人の方の定年は六十歳であっても、その前に、大企業でもそうですけれども、出向していく、転籍していくということが多く行われてきたものですから、今後、厚生労働省関係の各機構とか協会についても、今の大臣のようなお考えというのは踏襲されるということでよろしいでしょうか。
○坂口国務大臣 今後どうしていくかということは、厚生労働省の中の人事のあり方というのも私は絡んでくると思うんですね。非常に早く、五十歳代前半ぐらいなところでいろいろのところに出向されるといったことが続いたりもいたしておりますが、できる限り、やはり厚生労働省の中で長くお勤めをいただけるような体制にしていくということが大事であって、そういたしますと、関連のところに対しましては、それぞれ優秀な人があればそれを引き上げることができるということにもつながってくるわけでありますから、私は、こういうふうに高齢化されてまいりましたしいたしますから、今までのように余りにも早く外に出るということはだんだんやはりなくしていかなければならないのではないか。省内でも、何か話がありますごとに、そういうことを言っているわけでございます。 私が国会に初めてお邪魔しましたころには、四十歳代後半、四十七、八歳ぐらいなときに既にもう他のところにいろいろ出向される、あるいはまた単なる出向ではなくて他のところの役職につかれるというようなことがございまして、最近はそういうことは多分なくなってきているというふうに思いますけれども、それでもなおかつ、まだ、現在のこの高齢化の中から考えますと、もう少し長く、課長さんなり局長さんなりあるいは係長さんなり、それぞれの立場で努力をしていただくという形にしていく。そういう方向性とあわせての検討が私は大事ではないかというふうに思っております。
○大島(敦)委員 今の各事業団、機構、協会の御出身の方の役員の数をふやすという問題と、今大臣がおっしゃられた、省の中、中央官庁の中での勤務年数をふやすという問題、私もこれは非常に難しい問題だと思います。 私の知り合いの中央官庁の課長の方とお話ししたところ、若手のモチベーションを上げるのが非常に大変だとおっしゃっておりましたので、中央官庁においても、このところの働き方というのが、民間から登用されたり、民間に行ったり、そういう非常に流動化する方向に向かっているのかな、そういう実感を持っております。 幾つか質問があるのですけれども、今回の最後の質問として、資産運用等制度の責任を明確化するということがこの法案の中で盛り込まれております。資産運用について責任を明確化して、だれが責任を持っていくのかというような議論がございます。そしてもう一つは、外部評価システムを導入して、経営あるいは運用の健全性を評価するというのもございます。 この辺の経営に対する評価制度について、多分、独立行政法人になりますとその委員会ができると思いますけれども、この評価システムあるいは責任の明確化についてどういうような体制で臨まれるのか。法律がまだできていないから、法律ができてから検討しますよということかもしれませんけれども、伺わせていただければ幸いでございます。
○狩野副大臣 委員御指摘のように、これは大変重要な問題であります。特に、勤労者退職金共済機構における資産というものは退職金給付の原資となるわけでありますので、その運用は大変大事なことであります。 このために、本法律案においては、機構に対して運用の基本方針の策定を義務づけることにより、運用目標等を明確にするとともに、資産運用を担当する役員の行為準則を規定することにより、資産運用の主体としての機構の責任を明確にすることとしております。 また、資産運用に当たっては、外部の専門家も含めた事後評価を行うこととしたところでありまして、これにより、運用の健全性をチェックする体制を充実させることとしていきたいと思っております。
○大島(敦)委員 ありがとうございました。 この中小企業退職金共済制度、今、年間三万人の方が支給を受け、十年間の勤務で大体百二十万円強の支給を受けている制度でございます。私としては、非常に弱い立場にある中小企業の従業員の方が少なくとも退職金をしっかりと受け取れるこの制度を、ぜひ今後も拡充していただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
○森委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○森委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。鍵田節哉君。
○鍵田委員 民主党・無所属クラブの鍵田でございます。 坂口厚生労働大臣には、連日、大変御苦労さまでございます。また、森英介委員長のもとで質問をさせていただくのも大変光栄でございます。よろしくお願いをいたします。 本日は、中小企業退職金共済法の一部改正案の質疑ということでございますが、基本的に、この中退金の質疑につきましては、同僚の大島議員が質問をされましたので、若干私が懸念をしておりますことを聞かせていただいて、後ほど、この同じ機構が取り組んでおられます建設業の退職金共済事業につきましての質問をさせていただきたいというふうに思っておる次第でございます。 私は、昭和三十四年にこの中退金法が施行されましたときに、ちょうど労働組合を指導する立場で運動をしておりました。特に当時は、まだ中小企業は非常に退職金制度も十分ではない、また、あるところでも水準が非常に低い。さらには、決められた退職金規程も、中小企業でありますから、その基盤が大変脆弱であるというようなことで支給されないこともある、その退職金を確保することが大変難しい。特に倒産でありますとかリストラとかということが横行しておりましたから、そういう中でいかに退職金を確保するかということに腐心をしておりました。 そういう意味では、この法律ができましたことを大変喜んでおったわけでございまして、とにかく、私の加盟します労働組合に、この法律に基づいた退職金の制度を導入しろということで、ずっと各職場をオルグして回った一人でございます。 年が経まして、今日、この中退金も大変普及をいたしまして、年々充実をしてきておるということを大変喜んでおるわけでございますけれども、しかし、まだまだこれにも加入しておらない退職金制度もあるけれども、企業の中では、あってもそれが十分担保されておらないというようなところもあるわけでございまして、そういう意味では、この機構の果たします役割というものが大変重要でありますし、これからも頑張っていただきたいというふうに思っておるわけでございます。 ただ、今回の改正で、予定運用利回りが、非常に水準が下がってきておるということで改定をされる。これも、一回の改定じゃなしに、今までにも、何回にも分けて改定をされる。それも、今回は、三%であった予定利回りが一%に、一挙に三分の一になるわけでございます。そういうことを考えましたときに、将来の共済事業はどうなるのかという心配をしております。 これらにつきまして、先ほど大島議員の質問にもお答えになっておったわけでございますが、大臣の方からは、審議会などを公開して透明性を高めていくんだというお答えをいただいておるんですが、必ずしも、この審議会の付議事項に運用予定利回りというのが入っておらないということがあるわけでございます。そういうことを考えますと、やはりこの利回りにつきまして、審議会で確実に審議をするんだという担保が必要なのではないかということを一つお聞きをし、できれば、大臣の方からそれについての確たるお答えをいただければありがたいというふうに思っております。
○坂口国務大臣 午前中にもお答えをしたところでございますが、そうした審議会の中で議論をしていくということはまことに大事だというふうに思っております。 審議をする項目の中に入っていないということでございますが、私もそこまでちょっと確認をいたしておりませんが、もし入っていないということであれば、それは明確に入れるようにいたしまして、そして、先ほども申しましたように、具体的にどういうところに預けるかとか、どこへどれだけの金を預けるかというような細かなことは、これはまたその専門のところにゆだねなければならないというふうに思いますが、金利をどうするという問題、あるいはまたどういう運用をするといった大枠の話につきましては、その審議会の中でひとつ議論をしていただくようにぜひしたいというふうに思っております。
○鍵田委員 ぜひとも、その審議会の中で必ずこの運用利回りの見直しを、特に、今の水準、今度改正するのは一%ということでありますから、恐らく最低の水準になるのではなかろうか。今度はそれが政令化されるわけでございまして、私は、その政令化をするということにつきましては、一定の評価をしておるわけでございます。 もちろん、引き下げるときにも、一々国会で審議をしないとこれができないということでありますけれども、今後は政令で定めることによって柔軟に運用することができるということになるわけでありますから、引き下げるときは柔軟に余りやらない方がいいとは思いますが、引き上げるときにも、金利水準が上がってきますと、やはり柔軟にそういうものを引き上げていけるようなことをする。そういう意味では、政令化も決して悪いことではないというふうに私は思っておるわけでございます。 そのかわり、政令で引き上げていくことが柔軟に行われるということが担保されなければこれは何にもならないわけでございまして、引き下げのときだけは柔軟にやるけれども、引き上げのときにはかたくなに頑張られるとこれまた困るわけでございまして、その辺のことにつきましては審議会で十分な議論をして、そして、柔軟に引き上げる、そういうことにつきましてのお答えを一つはいただきたいというふうに思います。 この金利の引き下げ、運用利回りの引き下げということによりまして、あるところの試算では、恐らく、三十年ぐらいの勤続で退職金をもらう場合に、百六十万ぐらいの水準が引き下げられるのではないか、そういう試算もされておるということを聞いておりまして、これはやはり、この対象になります中小企業の労働者にとりましては、大変厳しい環境に置かれるわけでございます。そういう意味では、運用利回りというものを一日も早く改善をしていく、引き上げをしていくというような状況をつくっていかなくてはならない。 そのためには、もちろんこれは機構だけの責任ということではありませんけれども、政府として、現在の経済の運営、そういう面の失敗が今日の低金利を生み、そして運用利回りも非常に低い水準になってこざるを得ないということになってきておるわけでございまして、その辺の責任をやはり政府として明確にすると同時に、今後の運用に当たりまして、目標を明確化するとか、外部評価システムを確立するとか、またチェック体制を整備する、情報公開を徹底するとか、ポートフォリオにつきましても外部の専門家の意見を踏まえて適切な作成をするとかいうようなことにつきまして、どのようにお考えになっておるのか。これらにつきましても大臣にお答えをいただければというふうに思います。
○坂口国務大臣 下げるときには手早くやるけれども、上げるときにはなかなかうまくやらないのではないかというようなことを言われないようにひとつしたいと思っています。 本当なのかどうなのかよくわかりませんが、一般銀行などでも、下げるときの通知は早いけれども、上げるときの通知は遅いというようなことがよく言われますが、そんなことがないように、政令にゆだねられたから安易に事をするというようなことがないようにしていきたいというふうに思っております。これ以上本当に厳しい状況はないわけでございますから、状況がよくなればまた早くもとに戻せるようにしなければならないというふうに思っている次第でございます。 責任ということでございますが、景気が悪くなるのもよくなるのも政府の責任であるということになりますと、これは政府の責任ということもあり得るわけですが、しかし、こういうグローバルな時代でございますから、日本だけの動向によって決定されない経済でございますので、なかなか思うようにいかない面もあります。しかし、現実問題として二千億円という欠損金が生じていることも事実でございますので、この制度を今後も維持させていただくということになりますと、金利の問題も考えさせていただかざるを得ないということは御理解をいただけるというふうに思います。 ぜひ、今後も円滑な運営ができますようにしていきたいというふうに思いますし、欠損金を一日も早くなくしまして、そして中小企業の皆さん方に安心をしていただけるようにしなければならないと考えているところでございます。
○鍵田委員 もう一つ、金利水準の回復と同時に、どのような取り扱いをされるのかということについて確認をしておきたいというふうに思います。 今、大臣の方から、二千億円を超える欠損金が出ておるというふうなことでございますけれども、これ自身は、加入をしておる企業なり、また退職金の対象になります従業員の皆さんの責任でこういうことになったわけではございませんで、政府の経済運営の失敗とそれから機構の運用のまずさ、こういうことも相まってこういうことになっておるんではなかろうかというふうにも思うわけでございます。 したがいまして、これから金利水準が改善され、引き上げられてくるというような状況のときに、それをすべて欠損金に充当するということだけでやるのではなしに、その中からもちろん幾ばくかは欠損金の方に充当することも考えなくてはならないのかもわかりませんが、やはり支給水準を引き上げるということの方にも、引き上げるというよりも、恐らく支給水準が下がるでありましょうから、それを回復さす、そういうことのためにも利益が出た分を充当していくんだということを、ひとつお考えをお聞きしておきたい。単に欠損金だけに充当するのではなしに、そちらの方にもうまくバランスをとって改善していくんだということにつきまして、御答弁をいただきたいと思います。
○日比政府参考人 お尋ねの件でございますが、今後、この法改正させていただきました以後、単年度収支をやっていった場合に剰余が出た場合、その剰余の処理の問題でございます。 この法改正に当たりまして、審議会で御議論いただいたその議論も踏まえますと、剰余が出れば、その半分程度は、退職金の付加をすることができる仕組みでございますので、そちらの方の財源に充て、半分程度を、累積欠損の穴埋めといいますか、そちらに充てていくというのが当分の間の姿勢ではないかという御意見もちょうだいしており、私どももそのようにやっていきたいと考えております。
○鍵田委員 ぜひともそのようにお願いをしておきたいと思っております。半分がいいのかどうかというのは、これはまた十分審議会で御議論いただきたいと思うわけでございます。 それでは次に、機構の役員の給与とか退職金の問題につきまして、実は平成九年の本法の審議のときにも私、当時松原労政局長でしたかにお聞きをしたと思うんですが、人の給与が高いとか安いとかという議論をするのはいかがかなというふうに私は思っておりますから、余りそのことを議論するつもりはありませんが、三月十五日の閣議決定によりまして、何かこういう特殊法人などの給与さらには退職金などにつきまして引き下げをするという申し合わせをされたわけですね。それに基づいて、それぞれ四月一日からですか、改定をされるというふうにお聞きをしておるわけでございます。 では、閣議決定がなければそのままだったんじゃないかなというふうに、ちょっと余りそういうことを言うのはいかがかなとも思いますけれども、どうも今までの特殊法人なりそういうところの役員の皆さん、大変赤字が出て、税金をどんどん投入しておるような状況の中でも給与はそのままで、非常に高額の給与をもらっておられるというふうな実態があったわけでありまして、この閣議決定がなければそのままだったんじゃないかなという気もせぬでもないんです。 やはり、これから独立行政法人になるわけでありますから、それらの運用の失敗なり不適切な運営があったり、また業績が芳しくないとかいうようなときには、役員の責任体制といいますか、そういうものも含めて、給与や退職金などにつきましても見直してみるということができるようなことにしてはいかがか。 今回の場合も、四月一日から退職金も給与も引き下げるということでありますが、退職金なんかの場合は、もう何年も勤続されておる人から見ますと、今やめられても全く関係がない、ほとんど関係がないというふうな実態になるわけでありまして、これらにつきまして、私はやはり、もともと、公務員もそうでありますけれども、民間準拠ということでありますと、システムも準拠でやっていただかないと、引き上げだけの幅を民間準拠でやられたんじゃこれは困るんじゃないかというふうにも思いますが、それらについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○日比政府参考人 ただいま御指摘の役員の給与、退職金の問題でございます。 今委員からも御指摘ございましたように、ことし四月一日から、理事長以下、役職ランクに応じまして一四%、一一%云々と率が違いますが、削減をされたところでございます。 なお、今後の問題でございますけれども、現在、特殊法人という形でございますが、今委員からも御指摘ございましたように、いずれ独立行政法人にするということで、現在その準備作業の過程でございます。 独立行政法人の場合には、その役員に対する報酬、退職手当につきまして、現在、独立行政法人通則法がございますが、その通則法におきましては、役員の業績が考慮されるものでなければならない、それから、独立行政法人は、その役員に対する報酬等の支給の基準を定め、主務大臣に届け出るとともに、公表しなければならないということになっておりまして、役員につきましては、その業績が考慮された形で報酬及び退職手当が決められるべきもの、これが通則ということになっております。 今後、具体的に、準備過程におきまして、そういう報酬等についてどのようにしていくのかというのは十分検討していくべきものでございまして、既にお話も出ておりますけれども、今年度中に法律上の措置を含めてその措置を決め、十五年度から具体化する、そのスケジュールの中で報酬等の問題につきましても十分検討を加えてまいりたいと考えております。
○鍵田委員 ひとつそういう意味で、私の申し上げましたような方向で御議論いただきたいと思います。 取り急ぎ、あと一、二問、中退金の問題でお聞きをしたいと思います。 要は、前回の改正でよりポータビリティーを持たすというようなことになったわけであります。中小企業の場合には廃業するところも非常に多いわけでありまして、二十年も三十年も勤められないというようなケースも多いわけであります。したがいまして、やはり、自分が中退金に入りますと会社がかわりましてもその退職金制度の恩恵を受けられるというような、そして、長期にわたってこれに加入していくということが退職金水準を維持していく上において大変重要ではないかというふうに思うんです。 年々加入企業も加入労働者もふえてきつつあるということは統計上は出ておりますが、まだまだ未加入のところも多いわけでございまして、A社からB社に移っていく場合に、A社では共済に入っておるけれどもB社では入っておらないとした場合に、このポータビリティーがきかないということになるわけでありまして、そういうケースが非常に多いのではないかというふうに思うわけです。そういう意味では、やはり加入率を引き上げていく、そのことによって中小企業に働く労働者の福祉にも役立つ、そして退職金の水準を引き上げていくということにもつながるわけであります。 この機構から出されております資料では、一件当たりの平均支給額が百二十四万とかお聞きをしておりますが、厚生労働省で出された一般の退職金の水準、こういうものからしますと、三十人から九十九人ぐらいの規模でも、三十年から三十四年ぐらいまでのところでは一千万を超える退職金が支給されておるということでありまして、水準で大きな格差があるわけでございます。やはり、加入年数が短い、大体十年弱ということでありますから、このぐらいの水準にならざるを得ないのかなというふうに思いますけれども、ポータビリティーをより充実していくことによって加入月数がふえてくる、そして退職金水準も上がっていくということにつながるわけでありますから、そういう意味で、加入企業なり加入労働者の率を上げていく、こういうことが大切なのではなかろうか。 そういう意味では、やはり機構を初め関係する団体がこぞって協力をして、そして加入率を引き上げていくということが労働者の福祉のために大きく役立つんではなかろうかというふうに思っておるわけでございます。この加入促進に向けての今後の方策についてどのようなことをお考えになっているのか、お答えをいただきたいと思います。
○狩野副大臣 委員御指摘のように、本当に、加入率が高まることによってこの制度が有効に生かされるわけですので、加入率を高めるように私たちも努力をいたしております。 現在、一般の中小企業退職金共済制度の加入状況は、平成十二年度末現在で、加入事業主が約四十二万事業所、そして加入従業員数が約二百七十二万人となっております。 本制度における加入促進策といたしましては、地方公共団体や中小企業団体、労働団体など関係諸団体及び関係者の協力を得つつ、制度の普及啓発を図ることが有効であるとともに、加えて掛金助成制度、これはいい制度でございますので、この一層の周知を図ることなどによってその実効が上がるよう引き続き努めてまいりたいと思っております。
○鍵田委員 大体それは今までやってこられたことをおっしゃられたんではないかと思いますが、やはり画期的に加入率を上げるための方策というのは、制度の魅力化というんですか、そういうものが一番大きなあれではないかと思いますので、さらに魅力のある制度にして、そして各種の団体の御協力をいただくというふうなことも大切なのではなかろうか。こういうことで、機構としましてもまた厚生労働省としましても、しっかりその魅力を持たすということに努力をしていただきたいというふうに思っております。 それから、加入率もそうでありますが、掛金の引き上げということも大変大切なのではなかろうか。先ほども言いましたけれども、運用利回りが下がることによりまして非常に水準の低下ということにつながりかねないことになるわけでありますから。むしろ、今五千円単位か何かで口数をふやしていくということもできるわけでありますから、やはり、例えばモデル退職金のようなものを示して、そしてしっかり掛金も引き上げていくということを取り組まないと、なかなか充実した退職金水準が維持できないんじゃなかろうかと思いますので、そのキャンペーンなどのあり方を十分工夫していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○狩野副大臣 中小企業退職金共済制度における退職金額は、掛金の月額及び掛金納付月数に応じて算定されることになっておりますので、退職金水準の向上のためには、加入期間の延長とともに、事業主が掛金の月額の引き上げを行うことが大変大事であるというふうに考えております。 厚生労働省といたしましては、勤労者退職金共済機構とともに、事業主団体等を通じて、掛金月額の引き上げを要請するとともに、掛金助成制度の一層の周知を図ることなどにより、今後とも掛金月額の引き上げに努めてまいりたいと思っております。 なお、勤労者退職金共済機構では、毎年十月を加入促進月間に設定し、集中的に加入促進活動を行うことにより、掛金助成制度も含めた中小企業退職金共済制度のキャンペーンを行っているところであります。
○鍵田委員 ひとつ、積極的なそういう取り組みをこれからも継続してやっていただきたいというふうに思います。 それでは、建退共の問題について質問をいたします。 実は、私はずっと建設関係の労使関係に興味は持っておりまして、ゼネコンを初め下請、孫請の労使関係のことにまで今までもずっとかかわってきたわけであります。 建設産業というのは、本当に一握りの定期採用の従業員と、さらには定期ではないけれども職員になっておられる方と、それからゼネコンの現業職員と、これは同じゼネコンの中の従業員でも、その中でも身分差みたいなものがありまして、労働条件にも大きな格差がある。さらにはその下に下請や孫請があって、むしろそっちの方が建設産業全体の中で働いている人数は圧倒的に多い。実際に建設の作業にかかわっておられるのは、この下請、孫請の人の方が多い。 そして、先ほど言ったゼネコンに採用されておる人たちというのは監督的な仕事しかしておらないというのが実態でありますし、労働条件につきましても、本当に、ゼネコンの一部の人は非常に手厚い労働条件が支給されておるけれども、下請や孫請になりますと、非常に劣悪な労働条件のもとで、また労働環境のもとで働いておる。労災事故に遭うのもこういう人たちが非常に多いわけでありまして、そういう人たちのために何らかの役に立ちたいということで今までもお手伝いをするような仕事をしてきたわけであります。 その退職金問題につきまして、実は数年前から私も委員会で取り上げさせていただいております。大体、今の特定産業の退職金共済として、建設業の退職金共済事業、建退共と言われるものがあることはもう皆さんも御承知だと思いますが、このやり方が、職安の場合に日雇い労働者などが使われます白手帳と言われるのと同じような形で、一日働いたらその手帳に証紙を張ってもらうというふうなことをやって、それを束ねまして、何年働いたということで退職金を支給するという形でやられるわけであります。その退職金の原資というのは、国の税金によりまして、公共事業を発注するときにその原資の中に建退共の退職金部分を積算して給付をする。ゼネコンの業者や元請は、証紙を買いまして、そして労働者の手帳に貼付をするんです。 職安の場合は、職安という一つの場所があって、そこへ必ず行きますし、月々生活をしていくためには、その白手帳をもらわないと、一カ月十三枚でしたか、以上なかったら失業保険がもらえないというようなこともありますから、必ずその手帳を持って職安へ行きますが、退職金の場合には、何年先にもらえるかわからない、むしろ、もらえるかどうかもわからないというふうなこともあって、働いている人もどちらかというと関心も薄い。そして、ゼネコンの方も、仕事分積算をされて発注されたものについて、それに適正な加入のための証紙が買われておらない。また、買われておっても、今度はその証紙を労働者の持っておる手帳に貼付することが十分できておらない。こういうふうなことで、非常に建設業の退職金水準が低いと言われておるわけでありまして、たしか、平成十年ですか、マスコミなどでも随分取り上げられました。 実は、私もこの委員会でも取り上げましたし、予算委員会の分科会でも取り上げまして、当時の建設省と労働省の分科会で取り上げさせていただいたわけでございますけれども、そのときの、お名前を申し上げていいのかどうかわかりませんが、関谷建設大臣は、いや、そんな制度があるのは質問をされるまで知りませんでしたと言われるように、大臣も知らないぐらいでありまして、その後、澤田労政局長にお聞きしましたときには、できるだけそういうものにつきまして改善をし、そして適正な運営をしていきたいというふうに言われたわけであります。 しかし、過日の決算行政監視委員会での指摘によりますと、適正な証紙の購入なり証紙の貼付というふうなことがなされておらない、こういうことについて、改善をしなさいというような指摘がありました。また、私がその質問をしました直後に、政府の方も十項目ほどのこれの改善の要旨をつくられて、それに取り組まれたということであります。しかし、その割にはそういう指摘を総務省の方から受けるというふうなことになったわけでありますけれども、これらのいきさつにつきまして、どのような改善の取り組みをされてきたのかということにつきまして、ひとつお聞きをしたいというふうに思います。 先ほども、中退金は百二十四万円というような給付の状況になっておると言いましたけれども、建退共の方は八十八万円ぐらいということで、さらに中退金よりももっと低い水準しか支給されておらない実態でありまして、今日、老後の資金にするという退職金にしては、八十八万円じゃ余りにも低過ぎるのではないかというふうにも思います。それらにつきまして、どういう取り組みをされておるのかということにつきまして、御報告をいただきたいと思います。
○日比政府参考人 この何年間か、建退共制度の改善ということで、当時、労働省、建設省、それから退職金共済機構等集まりまして、いろいろとやってきたところでございます。十項目という御指摘ございましたが、これにつきましては、平成十一年、当時でございますが、その関係三者で、その当時としていろいろ問題があることにつきまして、当面こういう措置を講じていこうということで、十項目ほど決めております。 その一々は申し上げませんけれども、ただいまの証紙の関係ですと、例えば証紙以外の方式の導入ということも考えられないかということで、それについては検討の場を設けようということで、その後検討をしてきております。また、いろいろ措置はしてきておりますけれども、一つの項目として、加入促進対策の強化、制度の周知徹底を図る、これも努めようということにしてきておりますが、この点はさらに努力をしないといけないんだろうというような状況でございます。 そうしてやっておりますところ、先ほども委員から御指摘ございましたように、ことし一月二十二日に総務大臣から一定の勧告をちょうだいいたしました。その勧告の具体的内容といたしましては、共済証紙の確実な貼付の励行、共済手帳の長期未更新者への対応、共済証紙による掛金納付方式の見直しの検討などの事項が盛り込まれているところでございます。 私ども、先ほども申し上げましたように、十項目の点でやってきたところでございますけれども、共済証紙につきまして、あるいは共済手帳につきまして、今般このような勧告をちょうだいいたしておりますので、この勧告につきましては、基本的には建設業退職金共済事業の適正な運営につながるものであろうと思いますので、今後、この勧告に対しまして適切な対応を行うよう、私どもとしても、また勤労者退職金共済機構としても努力するべく、私どもとしても指導もやってまいりたい。 共済証紙の点につきまして改善状況等もあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、さらに適切な対応に努めてまいりたいと思っております。
○鍵田委員 次に、国土交通省からも来ていただいておりますので、一問だけで恐縮ですが、いやその方がいいのかもわかりませんが、質問をさせていただきたいというふうに思います。 先ほども言いましたけれども、当時の建設大臣は御承知なかったようでございまして、そのときは、私も腹を立てたりなんかするのは余り得意じゃないものですから、何か笑い話で済ませてしまったのかなと思ったりしているんですが、やはり、その後この証紙の貼付につきましてどのような改善をされたのかということをお聞きをしたいわけでございます。 少なくとも、公共事業を発注するときには国民の税金を投入してやるわけでありますし、その中にいろいろな積算の項目があって、建設業の退職金につきましてもちゃんと積算されておるわけでありますから、税金であります。それをやはり適正に使っていただかなくてはならないわけで、この税金を適正に使うということは、証紙をちゃんとその働いた労働者に貼付をする、そして退職金として給付ができるようにするということが適正な運用になるわけでございますが、それにつきましてどのような徹底をされておるのか。そしてまた、事前事後のチェック体制なり、そしてこれからもどのような形で意識改革を行いながら業界に対して指導をしていくのかということについて、お答えをいただきたいと思います。
○竹歳政府参考人 お答えいたします。 建退共の制度は、先生御指摘のとおり、建設労働者の福利の増進という観点で非常に重要な制度でございまして、今御指摘のように、これを徹底するためには証紙がきちっと共済手帳に張られるということが重要でございます。このため、平成十一年三月に、国土交通省としては、経営事項審査に際して、建退共制度の履行状況を確認するとともに、公共工事の発注機関に対しまして、受注業者に建退共の掛金の収納書をきちっと添付して出すようにということを要請するなど、この履行確保に努めてきております。 また、加入の促進につきましても、従来より経営事項審査のときに加点をしておりますけれども、昨年度、公共工事入札契約適正化法というものができまして、それによりまして発注者が工事現場の施工体制を点検する、そういう中で建退共制度への加入状況も確認ということで、昨年度の新規契約者は約一割大幅に増加する、こういう状況でございます。 こういう状況でございまして、引き続き国土交通省としては加入促進と履行確保に努めてまいりたいと思っております。
○鍵田委員 時間がもう参りましたので、もう一問というよりも十秒ほど時間をいただいて、建退共の運営委員会に業者の代表だけが出ておるということにつきまして、私は、前回も労働者の代表を入れるべきじゃないか、また公益の代表も入れて、そして公平な運営をするべきだということで申し上げたんです。これは先週もそうですが、特定業種のものについては業者だけでやるんだということになっておるんですが、中小企業だって同じなんです、この中小企業の本体の共済制度だって公労使でやっているわけですから。 特定業種のものも必ず三者構成でやるべきだというふうに思いますが、これにつきましての御意見をお聞きして終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○坂口国務大臣 御指摘いただいておりますことを前回にも何かお聞きしたような気がいたしますが、この建退共におきますメンバーの構成につきまして、労働者の皆さん方の代表も入れてはどうかということでございます。 御承知のように、この事業はいわゆる事業主が中心になって構成されていることはもう先刻御承知のとおりでございますので、そこはなかなか、そこへ入るのはなかなか難しいのかなという気がいたしますけれども、しかし、労働者の方々の意見の反映につきましては、建設業の退職金共済制度を含めた特定業種退職金共済制度がございますが、ここにおきましては労働者の代表の皆さん方も御参加をいただいておりまして、いわゆる労働政策審議会においていろいろ御議論をいただいているところでございます。若干そのレベルは違いますけれども、こちらの方が僕は上だと思うんですね、レベルは。ですから、そこで御議論をいただく、そこでいろいろと意見を言っていただくということになれば、私は、結果としては同じことになるのではないかというふうに思っております。 しかし、御指摘になることも十分理解をいたしておりますので、今後またいろいろ検討していきたいというふうに思います。
○鍵田委員 ありがとうございました。 大変御配慮いただきまして、委員長に感謝申し上げます。
○森委員長 次に、佐藤公治君。
○佐藤(公)委員 自由党の佐藤公治でございます。きょうも四十分間よろしくお願いを申し上げたいと思います。 まず、このたびの中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案において、現場の声から何点か聞かせていただければありがたいかと思います。 なお、私が指名をする以外はどなたが答えても結構でございます。そのかわり、納得いく答えでお願いを申し上げたいと思います。 まず、現場の方々、現場事情をいろいろと聞いて回ると、これは鍵田委員からのお話にもございました、やはり少人数、大変失礼な言い方ですけれども零細企業、こういう方々、また働かれる方々において、この制度自体が非常に認知、理解が思った以上にない、こういう現状の声が多く聞こえてきました。実際問題、先ほども、いろいろと活動、加入促進に関して国土交通省さんも動かれていると。私が申させていただいているのは、主に建設というふうに考えていただいて結構です、建設と思っていただいて結構です。 ですが、やはり鍵田委員からも話がございましたように、鍵田委員は働く方々、立場からの話も多かったのですけれども、この実態調査というものがあるのかないのか、担当者の方々は企業においては当然だと思いますけれども、特に働いている方々における実態調査というものがあるのかないのか、その辺の、あったらその分析が出ているのか出ていないのか、いかがでしょうか。
○日比政府参考人 制度が知られているかどうかについての調査の問題でございます。 一つには、これは退職金共済機構の方で平成十一年に中小企業の企業を対象として調べたところ、七割程度の企業においてこの制度を知っているという回答を得ております。ただ、これは、先ほど申し上げましたように企業のアンケート調査でございますので、ちょっと、従業員レベルということになると、これではわかりません。それから、今のは規模別等がないのですが、同じくこれを規模別にちょっと別に見たものでも大体七割前後となっております。 それで、企業というとらえ方がまた問題かもしれませんけれども、それはそういうことだと思いますけれども、ただ、建設業についてどうかというのは、これは全体で、中小企業全体とらえていますので、その点は今のところ調査したものはなかったように思います。 それから、従業員の方で知っているかどうか、これについては定かではございません。
○佐藤(公)委員 調べにくいことかもしれませんけれども、先ほども御答弁がありましたけれども、問題意識を持たれているのであれば、偏ったものではなくて、やはりより広く実態を調査する必要性があると思います。 先ほど鍵田委員の方からは働いている方々の話が多かったと思いますが、まさに、この建設関係をとらえてみれば、先ほども御説明がありました、公共事業に関しては各工事によってこの共済証紙の購入が、率が決まっていることになっております。例えば、百万から九千九百九十万円までの間、一応千分の三・五、総工事金額、消費税なんかも含んでの総工事金額の千分の三・五を買い取らなきゃいけない、こういう制度になっております。そのほかにも個別に細かくいろいろと分かれて、千分の四・一とか、土木に関しての、やることによって変わってきたりします。また、金額によって変わってきます。 千分の三・五とか、この率というのは、一体どういう根拠でこういうふうな数字を出されて、強制的にというか、買い取らせているのかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○日比政府参考人 ただいま御指摘の数字につきましては、これは目安ということで示しておりまして、実は昭和四十五年ごろに設けられたと聞いております。 そして、そのころ以来ずっとやってきておりましたけれども、これが、ただいま委員も御指摘になられましたように強制的なものという形での受けとめが往々にしてなされるというようなこともございましたので、率そのものも見直しを行うとともに、これをお示しするときに、まず実績見込みがはっきりしていれば、当然それで証紙購入枚数を決めてくださいと。その上で、建設現場の場合どうしても一括購入等ございますので、どの程度買えばいいのかが把握困難であれば、まとめ買いするときの大体のめどを立てるために、工事規模、あるいは委員も御指摘になりましたように土木なら、建設ならとかいろいろなことを決めまして、工事金額との関係でおおむねの購入量が示せるようにということで決めております。 それで、その積算の仕方ということになりますけれども、現在のところでは、各工事種別ごとに総工事費対比で労働者の延べ就業予定数というものを割り出しまして、それを率化してお示ししている。 ただ、先ほど申し上げましたように、どこまでもこれは実績見込みで購入するのが基礎で、それがなかなか困難なときにこういうのを目安としてお使いいただければというようなことに、現在時点はそうなるように十分気をつけておるつもりでございます。
○佐藤(公)委員 ここにもその手引がございます。私も見せていただいたのですけれども、現場の方は、暗黙の強制、こういうふうにとらえているところが非常に多いと思います。こういうところを、ちゃんとやはり調べておかなきゃいけない部分というのがたくさんあると思います。 どういうことを言いたいかというと、やはり暗黙の了解というか形で、これをそのまま適用して買っているところが、私が幾つか聞いて回ったところは多かったように思います。そして、どういうことかといったらば、公共事業を主にやられる企業の方々は、この考え方に基づいて買います。そうすると、それがはけない、全部使われない。実際どれぐらい一番多く使われるかといったら、大体全部じゃなくて七〇%ぐらい使う、三〇%ぐらい余っちゃう。それで、また次、公共工事をとる。そうすると、また六〇%ぐらいしか使わない、四〇%が余る。つまり、机の引き出しの中にはこの証紙がたくさん入っているというのです。 これじゃ、実際の意味というものがなく、実際問題、機構の運営資金の、まるでプリペイドカードじゃないのですけれども、先に払って資金の運営のためのお金を何とかそういう意味で調達をするように思える、またとれる部分もあります。 この辺を含めて、今後調査をする場合には、やはり実効性の高いものでの考え方、やり方を一応またよく見ていただけたらありがたいと思いますので、お願いをいたします。 続きまして、機構におきます内容的なことでちょっとお尋ねをしたいと思いますけれども、先ほどから大島委員、鍵田委員の方からもお話がありますが、実際問題、この役員の方々の、言葉は大変失礼な言い方かもしれません、天下り状況というのはどういう状況になっておりますでしょうか。
○日比政府参考人 勤労者退職金共済機構、役員の定数八名でございます。現在の状況で申し上げます。八名のうち公務員出身者は七名でございます。出身省庁の内訳を申し上げますと、旧労働省三名、旧建設省、旧大蔵省、農水省、旧通産省出身者がそれぞれ一名ずつとなっております。プロパー職員出身者がその他に一名おります。
○佐藤(公)委員 済みません。もう一回、統合前の役員の天下り状況はいかがでしょうか。
○日比政府参考人 現在の退職金共済機構になる前でございますが、中小企業退職金共済事業団につきましては、役員六人でございまして、いわゆる公務員出身者が五人。出身省庁別で申し上げますと、旧労働省が三人、旧大蔵省出身者が一名、旧通産省出身者が一名、それから他の民間御出身の方がお一人ということになっておりました。 それから、いま一つの建設業・清酒製造業・林業退職金共済組合の方でございますが、これも役員が六人でございまして、旧労働省出身者がそのうち二人、旧建設省出身者一人、旧大蔵省出身者一人、農林水産省出身者がお一人、それからいわゆるプロパー職員出身者がお一人でございました。
○佐藤(公)委員 狩野副大臣、よろしいでしょうか。今のようなお話を聞いて、天下りと言われる言葉が大変失礼な言葉にもなるかもしれませんが、果たして多いのか少ないのか、これでいいのか、いかがお考えになりますでしょうか。
○狩野副大臣 突然の御指名でございますけれども、私個人の考えといたしましては、ちょっと多いんじゃないかなという感じがいたしますけれども。それでよろしいでしょうか。
○佐藤(公)委員 私もそう思います。 ですので、思ったんであれば、早くどうすべきなのか、副大臣としてまた御指示を願えたらありがたいと思いますので、よろしくお願いをいたしたいかと思います。 この加入促進に当たり、これは建設が私も主になった話し方になるんですけれども、加入促進に当たり業務委託を行っていますが、その際業務委託費という、この振り分けというか、そういうものが私もいろいろと説明も聞きましたが、どうしてこういう計算方式になるのかよくわからない部分がございます。この業務委託費に関しての根拠というか、この計算方式というのを、どうしてこういう業務委託費をされるのか、また分配をするのか、おわかりになりますでしょうか。 〔委員長退席、鴨下委員長代理着席〕
○日比政府参考人 大変恐縮でございますが、業務委託費とおっしゃられているものについて、今見当がちょっとつきかねるのでございますが。もし教えていただければと存じますが。
○佐藤(公)委員 済みません。これは私が事前通告をきちんとしていない部分もあるかもしれませんので、部下の方を怒らないようにしてあげてくださいませ。 業務委託費がいろいろと分配されているんですけれども、これに関して、やはり根拠の計算方式が非常にちょっと複雑なような気がします。その上、やはりその証紙において、普通は三百円なんですけれども、その三円を支部経費として乗せて買い取っているわけですが、この支部経費も三円取っているんですけれども、この辺のことがよくわかりにくい部分があります。また後ほど説明をお願い申し上げたいと思います。 そして、今回のこの機構においての資産運用に関してお尋ねいたしたいかと思います。 資産運用に関してなんですけれども、この資産運用を決めていくに際しては、どういう手続で、どういう手順で資産運用が決められるのか、お願いいたします。
○日比政府参考人 資産運用をどのように決めていくかということでございますが、まず全体構図を先に申し上げますと、資産運用につきましては、退職金共済機構におきましてはその意思決定過程を明確にするということで、理事長を長といたしまして、資産運用の責任者で資産運用委員会を構成してこれを設ける、そして、その資産運用委員会において運用の基本方針、運用管理、評価等を行うということにいたしておるところでございます。 そのさらに具体的な資産運用等につきましては、それぞれ担当課室等も設けたりして、この資産運用委員会の大枠の決定のもとでやっていくというのが非常に大まかなところでございます。
○佐藤(公)委員 資産運用委員会ということで、ここで決められているということでございますけれども、じゃ、特に私が話をしていることは、信託関係の運用でございます、信託関係の運用。単独と特定がございますけれども、じゃ、この単独とか特定の、このまず資産運用を決めるに際しての、大まかな目安というのは少し私も見させていただいたり聞いたりしておりますけれども、はっきりしたやはり資産運用、これに関しての信託銀行、投資顧問会社の決定、そしてまた、どういう商品を扱っていくのか、また元本をどう振り分けるのか、こういう規定というのは、きちんとした規定はあるんでしょうか。
○日比政府参考人 信託等の場合の、この場合ですと、要するに外部委託機関をどうするかとか、どこまで指図する、その指図内容はというような意味で、まずは委託先の決定というのは非常に大きいんだろうと思います。 それにつきましては、現在は、まず担当部門で関係機関からヒアリングを実施して、ある程度候補を絞り込んだ上で、先ほど申し上げました資産運用委員会において審議した上で委託先を決定するということになっております。ヒアリング事項、幾つかございますが、この点はあえて省かさせていただきます。 いずれにいたしましても、実は、明確な基準があるのかという御指摘の点に行きますと、ヒアリングの項目等を定めたりいろいろやっておるわけでございますけれども、これをデータ等で表現するようにしている部分もございますけれども、全体として必ずしも明確な基準が今あったとは言いがたいのではないかということで考えております。 実は、この機構の場合に、ポートフォリオというものを導入しましてやっていこうとしたのもそんなに昔からではなくて、十二年度途中からでございまして、その点、選定先の基準等も今後におきましてはできるだけ明確化していくよう、私どもとしても、また、機構にも検討させてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(公)委員 ということは、ポートフォリオを入れた十二年度、それからということですけれども、では、それまでは非常にアバウトに行っていたということですか。もしくは、人的介入が入ると、そういうものは変わったり、また決まったりしたものなんでしょうか。
○日比政府参考人 資産運用自体の多様化の進展と実はかかわりがあるわけでございますが、もちろん、金銭信託等が平成十二年からしかやっていないわけじゃなくて、もうしばらく前からやっておりますが、その比率等が高まってきたというのはそう昔ではございません。ずっと従前ですと、昔の資金運用部への預託、あるいは国債等の比率が非常に高うございましたし、商工債というものの比重も非常に高うございました。 ただ、ここ数年、資産運用の先が多様化しておりますので、そういう意味では、平成十二年に至りというより、もう少し前からやるべきであったと思いますけれども、資産運用先の多様化に伴い、いよいよ必要になってきたということであろうかと思っております。
○佐藤(公)委員 ということは、私の手元に、平成十年度から十一年、十二年という信託先別運用状況、運用形態、信託銀行、元本がどれぐらいの割合で、またどれぐらいの金額で、そして利回りがどれぐらいで回ったかという資料が全部ここにございます。これを見る限り、私もいろいろとお話を事前に聞きましたけれども、やはりこういうものというのは単年度で物を見ることができない、三年から五年という一つの期間を設けて判断していかなきゃいけない、そういう理屈はわかります。 しかし、この利回りを個々に見ていくと、単年度だけじゃなくて前年度も含めてよくないところとか、銀行、信託銀行や何かもあります。普通の民間だったら、外す外さないという議論もある、変えることも十分あり得る。少なくともその元本を少しずつ減らしていくなり変えていくということは十分あってしかるべき行動だと思います。ですが、逆に成績が悪いところにまたこの元本がふえているところも出てきています。 こういうことを見ると、本当にこの運用をきちんとされているのか非常に疑わしくなってしまう。こういうことをきちんと管理運営しないで今回の三%を一%に引き下げるというのは、これはまさに政府の、また、国の怠慢な状況を、失敗を国民に押しつけている、こう思わざるを得ないところがありますが、いかがでしょうか。
○日比政府参考人 特に金銭信託の関係につきまして、実は私もちょっと見るのは、そう何回も見たわけじゃございませんけれども、非常にばらつきのある状況、そして、ちょっと詳細わかりかねる点もございますけれども、こういう状況ということで、このままの資産運用でもちろんよろしいわけはないんじゃないかと。先ほど委員の方からむしろ御指摘いただきました三年とか五年とかそういう見方等もあろうかと思いますので、断定的には申し上げられませんが、いずれにしても資産運用の点につきましては、外部からの評価がよく行き届くように、そういう点では情報の公開の問題なり、たとえ事後でも評価システムが働くように、そういう工夫を今後やっていかなければならないものと思っております。 なお、私ども考えまするに、いろいろな資産運用についてもっといいやり方があったのではないかということは感じないわけではございませんけれども、現在御提案申し上げている状況からいたしますと、なお全般的に金利情勢等も非常に悪いという状況でございますので、確かに、退職金額の引き下げでございますから、関係方面に御迷惑をおかけするわけでございますけれども、金利情勢等なかなか予見しがたい、そういう状況が非常に厳しい中での今般の法案を御提案させていただいたというふうに思っておるところでございます。
○佐藤(公)委員 大臣、よろしいでしょうか。 結局、僕が言いたいことは、平成二年の塚原労働大臣のとき、このときはもうこれ以上下げませんと公言している。その後も、平成十年の四月十七日の委員会でも、前回の改正のときも引き下げの決定をしたわけでございますけれども、このときも、先ほどおっしゃった情報公開、情報開示というかそういうことを附帯決議としてもやっている。今話をされていることが、どんどん何かもう前から議論していること、言われていることを今さらのように言いわけのように話が聞こえる部分があります。 この運用に関してなんですけれども、これはたまたまこの機構だけですけれども、政府関係すべて同じような疑いと問題があるように思えます。そういう部分で、ほかの話はともかくとしまして、今の一連の話だけで、大臣、全部把握、また見てられない部分があると思いますけれども、この運用状況に関して、より気をつけて見ないと、これが一つの柱になります。これがちゃんと運用利回りできていれば、今回も下げる必要もないかもしれなかった。やはりこの運用ということを、よりもっと、先ほど鍵田委員からもお話がありましたチェック機能、外部からの考え方、いろいろと見方、評価というものをもっと考えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。 〔鴨下委員長代理退席、委員長着席〕
○坂口国務大臣 この問題だけではなくて、年金などもそうでございますが、運用をゆだねますときに、一年なら一年を振り返って非常にいいところ、悪いところが差が出るわけであります。年金なんかの場合にも、悪いところは一年で切る、もうそこには預けないということを明確に今はするようにいたしております。 したがいまして、この共済の運用につきましても、悪ければもうそこには任せないというふうに私はしていくべきだ、そう思っております。
○佐藤(公)委員 ある意味で、これは三年のあれですけれども、単独の信託関係の銀行に関しては、十二社中十社がもう固定されているんですね。ですから、別に一回失敗しちゃったからだめというふうに決めつける必要もないと思います。一回休んでもらって、ほかとの切磋琢磨をうまくさせながら回していく、競争原理というものを働かせていかなきゃいけないと思います。 ところで、この機構においての資産運用部というか運用課というのはどういう方々で、どういう構成で運用されているんでしょうか。
○日比政府参考人 機構におきます資金運用体制でございますが、一般の中小企業退職金共済事業につきましては、資金運用部を置きまして、その中に資金管理課と資金運用課の二課、それから運用専門職としまして運用調査役を置いております。現在の人数でございますが、資金管理課五名、資金運用課五名、運用調査役二名、したがいまして、部長を含めると十三名が資金運用を担当いたしております。それから、運用調査役の二名のうち一名は民間から出向してきていただいていると聞いております。 それから、特定業種退職金共済事業に係ります資金運用体制でございますが、建設業につきましては、部長、次長を含めて六名、それから清酒製造業及び林業につきましては、それぞれ部長を含め四名で運用に当たっていると聞いております。
○佐藤(公)委員 今、調査役に関しては民間から、二名のうち一人民間からということですけれども、あともう一名の方はどこからか、そしてこの調査役を民間から入れる場合に、どういう基準でどういう企業を選んでどこから採るのかお答えになれますでしょうか。
○日比政府参考人 調査役二名のうち一人は民間からと申し上げましたが、もう一名は、民間と言ってもいいのかもしれませんけれども、政府系金融機関からだと聞いております。 なお、どういう基準でどこからどういう人をということについては、ちょっと現在十分把握いたしておりません。
○佐藤(公)委員 私はこういう、ある意味で、これも失礼な言い方かもしれませんが、ぬるま湯の状態での運用をしているのであれば、必ず信託銀行、民間と担当者、やはりこういうものの癒着というものが発生する可能性が非常に高いと思います。そういう部分をきちんと、こういうところを直した上で、ちゃんとやった上で、きちんと全部こたえられた上で三%を一%にするならわかりますけれども、そういうことをもまだされないまま三%から一%にとりあえずするというのは、これはちょっと、僕、虫のいい話という部分というのを感じるところがございます。 こういうものをやはり今後きちんと見て、そうならないようにしていただけたらというか、そうしなきゃいけない、そういうふうに大臣もひとつ、この資産運用状況なんというのは、個別のなんというのはほとんど、僕も今回初めてです、こういうのを見させていただくのが。今まで自体が出てこないことが多かったと思いますけれども、やはりこういうものをきちんと見て、おかしいものは直していく、こういうところをやっていかなきゃ、国民における信頼というものはやはり出てこないと思います。 続きまして、これは、もう時間がないのでちょっと話が幾つか飛ぶのですけれども、中小企業退職金共済事業における予定運用利回り、これが平成元年から今日までずっとあるわけでございます。あるわけでございますけれども、ちょっとこの予定運用利回りよりも超えているにもかかわらず、それ以上の利回りで実績としてあるのに当期の利益が赤字という年が平成四年にあったのですけれども、これはどういう理由でなったか。局長、覚えていらっしゃいますでしょうか。
○日比政府参考人 しかとしたことを申し上げるだけの知識と情報を持ち合わせておりませんが、私、推測しますに、平成四年度というものは、平成三年度から予定運用利回りが下がった年、それで、旧来の給付分、この評価をどうするかのときに、予定運用利回りというものが下がりますと、一般的には計算上、積立準備金というものの必要額はふえるということになります。 それが平成三年度ですと、平成二年度対比でやりますので、これは前年対比的になっていきますので、そういう意味で平成四年度が大きく出たということもあろうかと思いますけれども、その他、ちょっとうろ覚えで恐縮でございますけれども、給付の伸びその他の影響があったやに聞いております。 ただ、いずれにしましても、いろいろな、ここで言っています当期利益かどうか、損失の、これで言っておりますのは、そういう計算上のこともございまして、端的にはその期に積み増ししないといけない準備金の額がどうふえるのか。それから、利回りで逆算する部分、そういう点が反映したためではないか。通常ではこれは異常な数字だと思います。
○佐藤(公)委員 そしてもう一つ、平成十二年度の決算報告書を見ますと、一般の方ですけれども、これを、一般の部の収入の部を見ていただければいいのですけれども、科目というのがあるんですけれども、この引き継ぎ金の収入とか運用収入とかこういうところが当初の予算額よりも大きくマイナスになっている。わかりますか。大きくマイナスになっている。こういう大きくマイナスになっているというのは、一体全体どういうことでこうなっているんでしょうか。
○日比政府参考人 十二年度決算におきまして、特退金より移動通算引き継ぎ金、これが著しく乖離しているケースでございますが、これにつきましては、こういうふうに乖離があったというのは、いわばお恥ずかしい話でございますけれども、予算の見積もりの仕方が結果としては少なくとも間違っておった。 そして、この件は、実は特退金と言っておりますのは商工会議所等でおやりの特定退職金共済のことでございますけれども、これがたしか平成十一年からだったと思いますけれども、そういう組合に入っている企業を退職したときに、再就職先が中小企業退職金共済の方の加入企業である場合には、もとの退職金額をもって中小企業退職金共済制度に通算するという、そういう措置がたしかその前年から始まったところだと思います。 したがって、実際に中小企業退職金共済にそういう形で移ってくる方が移られるときに持ってくる持参金と言っては変ですけれども、持ち込み金、その額の見込みなわけですけれども、これは恐らく、世の中全般の、これは制度が始まってそれほどたっていませんので、実績ベースでは予算がつくれなくて、移動の見込み料をどれだけとるかというところにつきましてこれだけの乖離があったわけでございますので、結果として相当過大な見積もりをしてしまったということであろうと思います。
○佐藤(公)委員 大臣、副大臣、今お話を聞いていただければわかると思いますけれども、非常に、またこれも失礼な言葉ですけれども、こういう話を聞いていくと、何かずぼらな中で積算したり見積もりしたりやっているように思わざるを得ない部分がある、こういうことをきちんとやらずして三%から一%に引き下げるというのは何かちょっと、まずやるべきことをやってからすべきじゃないかなというふうに私は思います。 まさに国の、そして政治家の、行政の失敗を、間違いを国民に押しつけている、そんなように私は感じるところがありますが、もう時間もございませんが、大臣、今のお話を聞いていかが思われるか、一言お願いいたします。
○坂口国務大臣 全体としましては非常に、経済の状況がこういう状況でございますから、大変厳しい環境に置かれることは、それは私もやむを得ないというふうに思っておりますが、しかし、委員から今御指摘をいただいたようなことも、これは十分に注意をした上での話でございまして、そこはちゃんとやらなきゃいけないというふうに思います。 先ほども申しましたが、年金の方は、年金資金運用基金の場合は、成績の悪いところは自動的に切る方式をルール化しているわけであります。そして、各受託会社の成績というのは徹底的に公開するように年金の方はいたしました。それに見習いましてこちらの方もやっていかないといけないと思っております。
○佐藤(公)委員 もう時間がございません。 本当に、私、きょうここに来させていただいたのは、現場の、本当に汗をかき、毎日一生懸命働いている方々との話の中で、自分たちの掛金、そして税金をきちんとしてもらいたい、毎日働く上で汗水たらしている方々の大事なお金ということを十分認識、御理解をいただいてお願いをいたしたいかと思います。 以上でございます。どうもありがとうございました。
○森委員長 次に、木島日出夫君。
○木島委員 日本共産党の木島日出夫です。 今回の中小企業退職金共済法の一部改正法案の最大の問題は、これまで法律で定められていた基本退職金額を政令事項にしてしまう、国会審議抜きにしても変えていくことができるようにしてしまった上で、審議会などの答申を読みますと、政令で現在の運用利回り三%を一%に切り下げてしまおうとしていることであろうと思います。 そこで、厚生労働省に最初にお聞きをいたします。 今回の改正が行われ、思惑どおり運用利回りが三%から一%に切り下げられますと、一般の中小企業退職金共済で、掛金月一万円の場合、そして十年掛け続けた人、二十年掛け続けた人、三十年掛け続けた人の、そうした労働者の退職金額、基本退職額はどうなるのか。金額を、三%のままずっといった場合と、一%のままずっといってしまった場合の実額を明示してください。 委員長にはお許しをいただいて、書類を配付させていただきたいんですが。
○森委員長 許可します。 日比労働基準局長。
○日比政府参考人 ただいま委員のおっしゃられた前提での数字を申し上げます。 対比で申し上げます。掛金納付年数が十年の場合、百四十一万が百二十八万、それから二十年の場合、それぞれ約ということになりますけれども、約三百三十万が約二百六十九万、それから三十年の場合に、約五百八十二万が約四百二十五万円となるものと見込まれます。
○木島委員 私が皆さんに配付した資料のとおりでございます。厚生労働省からいただいた資料ですから、そのとおりです。大変な減額になるんです。今の運用利回り、三%でも低くて大変なのに、一%にされますと、月額一万掛金の場合、十年後の退職者、十三万円減ってしまう、二十年の場合六十一万円減ってしまう、三十年の皆さんの場合百五十七万円減ってしまう、そういう数字に厳然となるわけであります。 これまでも、運用利回りはこの十一、二年の間に三回も引き下げられてまいりました。平成二年に六・六%から五・五%に、平成七年には四・五%に、そして平成十年には三%に切り下げられ、そして今回一%にさえされようとしております。 私はここに、本年三月三十一日の朝日新聞の北見昌朗賃金研究所所長の論稿を手元に持ってきております。この方は、かつての数字からちょっとそろばんをはじいて、こんな数字を言っています。 仮に月一万円の掛金を四十年間積み立て続けると、昔ですね、利回り六・六%の時代、ずっとその利回りが続いて、四十年後の退職時には二千二百五十五万円もらえたが、三%の時代は、同じ四十年でしょう、九百十九万円にしかならない。これが一・〇%に下がると、運用益が見込めず元本そこそこになる。同じお金を掛けていても、八六年と二〇〇二年では給付額が三倍も違うのである。 こういう指摘を、これは仮定の計算でしょうが、しているわけであります。 そして中小企業が労働者の皆さんと約束をした退職金額をこういう利回りで、現実には下がってしまうんですが、約束した金額を中小企業の経営者が守ろうとすると、掛金を上げなきゃいかぬということになるわけでありまして、それでこの北見昌朗氏は、中小企業を退職金倒産に追い込むなということを厳しく主張しているわけであります。そして、政府は中小企業が退職金倒産をしないように対策に乗り出してほしい、こう要求をしているわけでございます。 要するに、退職金倒産で中小企業が苦しんでしまうか、労働者がもらえる退職金が削られて、泣き寝入りするか、要するに、どちらの場合も、国が法律をつくってまで約束をしたこの利回り、これを守ることができない、その結果、生まれる悲劇であります。審議会では、せめて一・五%にしてもらいたい、それが妥当じゃないかという意見もあったやに聞いております。 この制度を今後も重要な制度として発展させる必要があるんであれば、厚生労働大臣、そういう立場だろうと思います。魅力ある制度として多くの中小企業に広げるために、国庫補助をふやすなどの措置が必要なのではないかと私は考えております。要するに、運用利回りの低下は、大局的には日本経済が厳しくなってきているからであります。運用利回りが上がらない、経済のせいであります。なぜ経済がよくならないのか。私は、最終的には、大局的には政治の責任だ。もっとはっきり言いますと、失政によって、日本経済がこの十数年、大変な状況にある。失政の結果だとすれば、そのツケを何の責任もない労働者にも中小企業にも負わせるわけにはいきません。 そこで、利回り減少の部分を国の財政援助で補てんすべきではないかと思いますが、坂口厚生労働大臣の御所見をお願いいたします。
○坂口国務大臣 経済の動向というのは一国の中だけでなかなか決まらない、グローバルな時代のことでございますから、すべて失政というふうに私は考えておりませんけれども、しかし政府がやってまいりますことが大きな影響を与えることは事実でございますから、そこは私も十分考えていかなければならないというふうに思っております。 経済の状態が悪くなれば、全体として金利は下がっていく、下げなければならないという状況になってくる、それは当然の帰着と申しますか、結果に、そういうふうにならざるを得ない。国の方でそこを穴埋めをしろ、こういうお話でございますが、国の方で穴埋めをするということになれば、それはまたそれで国民の皆さん方の御負担をいただかなければならないということになるわけでありますから、結局は国民の皆さん方に御迷惑をかけることになるというふうに私は思っております。 また、金利が五%とか六%になるような時代は、どちらかと申しますと、これはインフレの時代でありまして、金利は高いけれども物価もまた上昇していくというようなことが一方では起こるわけであります。金利が低いときというのはデフレぎみでありまして、金利は上がらないけれども物価もまた上がらない、こういう時代でありますから、そこはある程度は相殺される話ではあるというふうに思っております。 しかし、そうは申しますものの、全体としての金利を維持していくように努力をしなければならないことだけは御指摘のとおりだと私も思っておりまして、ここはさらに一層の努力を必要とするというふうに思っている次第でございます。
○木島委員 非常に回りくどいお話でしたが、補助金を出して補てんするという明確な答弁が得られませんでした。大変残念であります。 今、大臣は金利五%がインフレだとおっしゃいましたが、とんでもないのでありまして、日本の民事法定利率の基本は五%なんですよ。五%が日本の法定金利の基本なんですよ。ですから、今の一%なんという水準が続いてくるのは、これはやはり政治の責任。その失政のツケを勤労者や中小企業にかぶせないためにも、今この問題では、せめて国の財政出動があってしかるべきだし、そういうことを国民は是認すると思いますし、私はそのことを求めていきたいと思います。 配付いたしました資料をごらんいただきたい。この事業に対しては、いろいろな名目で国庫は助成をしておるんです。厚生労働省からいただいた資料を私は編集をいたしました。 もっと古い時代からの数字は持っておりますが、一九八〇年から二〇〇〇年までの一般中小企業退職金共済事業に関して、とにもかくにも事業者からその年度に機構に納められた掛金総額、これをA欄に記載をしております。二〇〇〇年は、二千九百六十六億九千八百二十八万一千円という結構巨額であります。 そして、B欄には、今、国の補助金制度は、給付費補助がなくなってしまいましたから、掛金助成と事務費助成の二つでありますが、かつては給付費補助もちゃんとあったわけでありますが、名義はともかくとして、また、いろいろなやり方や細かい手続はともかくとして、その年度にこの事業に対して、一般の中小企業退職金共済事業に対して曲がりなりにも国から財政が出動された金額を、私は計算をして書き込んでみました。ごらんください。二〇〇〇年度は、百四十一億九千六百五十七万八千円というお金がとにもかくにも国からこの事業の維持、前進のためにつぎ込まれていることは、厳然たる事実であります。 そのBをAで割りますとパーセントが出ます。補助率とかそういう概念ではありません。いろいろなものがないまぜになっていることは私は百も承知でありますが、とにもかくにもその年度に財政出動された金額が、中小企業の皆さんが一年間に掛けた総額に対して何%ぐらい国はこの事業のために援助しているのかなと、それは意味のある数字だと思いまして、割り算をいたしました右の欄がパーセントでございます。ごらんください。二〇〇〇年は四・七八%であります。 一九八〇年は三・五二%でありました。法改正が行われた翌年、一九八七年にはね上がりまして、八・八〇%、最高の水準が一九八八年、昭和六十三年だと思いますが、八・八%、そういうなかなか興味津々の数字が出てまいりました。 そうしますと、ピークの一九八八年から見て、ずっと、この事業に対してとにもかくにも国の財政援助は、中小企業の皆さんが出し続けた金に対する割合は半分になってしまっているということがうかがえるわけであります。 厚生労働省、イエス、ノーで結構であります。この数字に、数字そのものは間違いないですね。私は皆さんからいただいた数字を足し算しただけであります。
○日比政府参考人 委員の方の資料を拝見しますと、「厚生労働省資料より作成」とありますので、その点が間違いなければ、数字の問題としてはそういうことかなと思います。
○木島委員 厚生労働省は足し算をしてくれませんでしたので、毎年の年度の補助金総額を、掛金助成金幾ら、給付費補助幾ら、人件費・事務費補助幾らと分けてやってきたので、私は足し算をしました。その足し算が間違っていなければ、この数字になります。お認めをいただきました。 それで、見てください、この水準、平成十二年度、二〇〇〇年度。最高水準の一九八八年は、曲がりなりにも八・八%は国の金が出ていっているんですから、二〇〇〇年度が四・七八%ですから、せめて過去最高水準、やった実績があるんですから、国の援助を八・八%にしてもらえる、これはもう過去のことですが、そう計算をいたしますと、差額金は、四・一%上乗せになって、二千九百六十六億九千万の四・一%ですから、プラス百十八億円という金が国庫補助から出ていっても過去最高の八・八%の水準、そういう意味なんですね。 それを私は、かつてやったんだから可能だし、やれないはずがない、国庫の財政から見てやれないはずがないと思うので、私は、このような補助金の出し方の理屈は全くここでは論じませんよ。このような、とにもかくにもこのぐらいの水準の財政援助をすれば、中小企業や労働者の犠牲なくしてこの大変立派な制度を維持し、前進させ、加入者を、今五割ぐらいなものですが、これをふやし、将来展望を持つことができるようになるんじゃないでしょうか。現に、過去にこういう財政を組んだことがあるんですから、坂口厚生労働大臣。大臣、過去こういう財政を組んだ実績があるんですから、せめて八、九%の財政援助をできるんじゃないか。厚生労働大臣の英断を求めたいと思います。大臣です、これは。
○坂口国務大臣 この表をずっと見せていただきまして、八八年が百三十六億でございますが、二〇〇〇年は百四十一億九千何がしになっている。この国の補助金総額はそんなに変わっていないんですね。若干ふえている、むしろ。厳しい財政の中ではありますけれども、かなり頑張って出している。 ただし、掛金総額の方の、恐らく中小企業で参加していただく企業の数がふえてきているということですね。ですから、Aの方の額が大きくなってまいりまして、結果として四・七八という数字になっておりますが、参加していただく中小企業がふえたんだからそれに合わせてふやすべきだという立場になれば、委員の御主張のとおりになるわけでありますが、しかし、国が出せる額というのはそう大きな幅があるわけじゃありませんから、厳しい財政の中で現在もよく頑張っているという数字ではないか、こう見たわけでございます。
○木島委員 今、大臣御案内のように、日本の中小零細企業の経営実態、すさまじい厳しい状況であります。半分以上は赤字ですよ。国保も払えないで、みずから命を絶つ人がふえています。倒産、最悪です。失業も最悪です。大企業から次々とリストラで、中小企業はたたきつぶされています。 そういう中にあっても、中小企業、零細企業は、みずからの労働者に、こういう制度がなければ退職金を払えません。そういう中小企業ですよ。それでも、そんな厳しい中で、血の出るような思いの中で、この制度に加入し、そして掛金を中小企業は払い続けているんです。事業所がそういう立場で、この二千九百六十六億九千八百二十八万一千というのは、そういう血の出るような、日本の中小企業が、こういう経済の実態の中で、この制度を維持し、守り、みずからのところで働いている労働者の将来の退職金を生み出そうとして頑張り続けている、御案内のとおりです。そういう意味に読み取っていただきたいんです。 私、日本の財政厳しいのを承知しています、承知しています。しかし、過去、一九八八年から九二年にかけて、八%、七%、そして六・七九%という高い水準の、その年度の財政の中では財政援助でこの制度を守ってきたんですから、四・七八%なんという低い水準じゃなくて、せめて日本の中小企業と、そこで働く、日本経済の根本を支えている中小企業で働く労働者を守り抜くために、このぐらいの水準まで制度を組みかえて、理屈をつくって、援助してもらってもいいんではないかと思います。改めて要望をしておきます。 それで、次の問題に移ります。 今回の改悪、私は改悪だと思いますが、もう一つの最大の問題は、運用利回りを法律事項から政令事項にしてしまう、国会審議を抜いてしまうという大問題であります。法制定のときに、予定運用利回りはきちんと法律事項になっていました。それが今日まで維持されてきました。五年ごとの見直しはありましたが、法律事項であることは厳然として維持されました。この法律がつくられたときに、なぜこの大事な部分を政令ではなくて法律事項にしたのか、その理由を端的に厚生労働省からお聞きしたい。
○日比政府参考人 昭和三十四年制定当時の経緯については必ずしもつまびらかにはわからないところでございますが、恐らくということでございますと、今回も、退職金額ということの重要性は十分念頭に置きつつ、退職金額を定めるある程度のルールというものは法律に残しつつ、その中でどうしても、利回り部分というものに、変動を受けやすいものを機動的にということでやらせていただくわけで、そういう御提案をしておるわけでございますが、退職金の額というものが基本的な事項だということは、今回の私どもの御提案でもそのつもりでおるわけでございます。 したがいまして、恐らく当初法の場合に、昭和三十年代、四十年代というのは、その後の五十年代もそうだと思いますけれども、この十年ほどを除きますと、例えば銀行定期預金はほとんど常に六%と……(木島委員「理屈はいいです、何でこういう法定事項にしたのかというその趣旨だけで結構です」と呼ぶ)そういうようなことでございまして、法律に、変わることも余りないだろうということで書いたのだと思っております。
○木島委員 今回それを外そうとする理屈なんか聞いちゃいませんよ。 答弁ありました。退職金額というのは非常に大事だ、運用利回りというのは非常に大事だ、決定的だ、だからこそ、政令なんかにしないで、きちっと国会で審議をして国民の代表で決めてもらおうということで法律事項になったんだろう、答弁のとおりであります。 私は、それを今回、今いろいろ理屈を述べているようでありますが、政令事項にしてしまう、機敏にするということなんでしょうけれども、これは加入者の、退職金をもらえる立場にある勤労者の皆さんの目の触れないところで、国会審議要らないんですから、目の触れないところで勝手に利回り率を下げて、もらうべき、もらえる期待権といいますか、退職金が削られてしまう、加入者そして労働者の関知しないところで勝手に引き下げられてしまう、そういう意味でも、民主主義の根本に照らしても、私は、国会事項から政令事項にしてしまったのはとんでもない後退だと思わざるを得ないんです。そのことだけ指摘をしておきます。 少なくとも、加入者が知らないところでそんなこと、勝手なことができないような仕組み、残さなきゃいかぬのじゃないんですか。これは大臣、どうでしょうか。
○坂口国務大臣 午前にも、あるいはお昼からの前の質問者にもお答えをいたしましたとおり、やはり、国会にかけないということになれば、それにかわるべき歯どめと申しますか、きちんと議論をし、そして国民の皆さん方にも御理解をいただける、そういう場が必要だというふうに思っております。 そういう意味から、審議会のあり方を強化していく、公開をし、そして皆さん方にもそれをお聞きいただけるようにする、そしてまた、その中でこの資金の運用等につきまして、そこまではこの審議会の中で今まで余り議論をされてこなかったようでございますけれども、余り具体的な問題は別にいたしまして、金利をどうするか、どういう使い方を、どういう運用をするかという大局的な議論というのは、これは当然そこで行うべきであるということをお答え申し上げているところでございます。
○木島委員 今、答弁の中に、国民の理解を得られるようにしたいと。それなら、国民の理解を得られる最高、最大の場は国会そのものじゃないんでしょうか。何でそんな、国会に対する不信を持つんですか。審議会なんというのは密室じゃないですか。国民の代表、直接の代表じゃないじゃないですか。そこまで大臣がおっしゃるんなら、これはやはり国会事項に残してくださいよ。硬直じゃないんです。五年ごとに見直しを提起して、国会で審議し直すという法体系になっているんですからね。どうでしょうか。
○坂口国務大臣 国会の中で審議をするのを、これはそういう最高の決定機関でございますから、ここでやらなければならない問題もございますが、この場合には、そういう審議会をオープンにすることによって、私は、それにかわるべきものとして御理解をいただけるのではないかというふうに思っております。 下げるときもそれはございますけれども、上げるときもあるわけでございますから、上げるときも、それは国会審議をやっていなくて、もう直ちに上げるということだってでき得るわけでございますから、下げるときだけを考えずに、上げるときのあることもお考えをいただきたいと思うわけであります。
○木島委員 上げるときなんて、そんな法案が出てくりゃ、国会、一日で通りますよ。全然問題じゃないじゃないですか。下げるときだからこそ問題、それが密室でやられるからこそ問題。下げるときにこそ、痛みを伴う、直接痛みを受ける労働者が、おれたちが選んだ代表である国会が審議して決めるという、最低限の民主主義じゃないんでしょうかね。そのことだけ申し上げておきたいと思います。 次に、大変大事な制度であります、何千万という金額ではない、退職金額、そう大きい金額ではないですが、勤労者にとっては十年、二十年、三十年、額に汗して営々と働き続けてきた、そして事業者がそれにこたえて掛金を続けてきた、その汗の結晶が、もらう退職金であります。 ところが、調べてみますと、中退共事業では、せっかく退職金請求権が発生しているのに権利者から請求がなく、消滅時効によって消えてなくなってしまっている、そういうものが大量にあるようであります。 それで、厚生労働省にお聞きいたします。直近の数字で結構であります。請求権が発生しながら、具体的な請求がなく時効で消えてしまっている、そういう件数、そして総額、どうなるんでしょうか。
○日比政府参考人 退職金請求の時効にかかった部分でございますが、直近、平成十二年度におきましては約一万二千件、金額で約二十三億円が時効となっております。
○木島委員 累計、どのくらいになるんでしょうか。
○日比政府参考人 制度発足以来の累計で、約四十四万一千件、金額で約二百六十四億円となっております。
○木島委員 私は、これは不思議でならないんです。私も法律家の端くれです。権利が発生している。先ほど再三私が言っているように、血と汗の結晶ですよ。権利が発生しているのに、この間、四十四万一千件、二百六十四億円もの請求権が実行されていない。さっき私、一覧表を示しましたね。二〇〇〇年度で全国の中小業者の皆さんが機構に納めた掛金総額が二千九百六十六億九千万。その一割近い金になるんです。二〇〇〇年度の国の補助金総額が百四十一億円。それより百億円も多くの金額が請求されないまま消えてしまっている。一体どういう運営を機構はやっているんでしょうか。 請求権者に対してきちんと直前に、あるいは権利が発生したときに、あるいは念のため五年前ぐらいに、あなたはこういう権利が発生していますよ、退職したらもらえますよと、きちっと権利者に通知というものは行っていないんでしょうか。
○日比政府参考人 ただいま御指摘の点でございますが、この退職金共済制度は、御案内のごとく、企業、事業主相互間のいわば共済契約で、もちろん最終的受益者は労働者になるわけでございますけれども、企業の退職金制度をいわば外に出して運営しているという形でございます。したがいまして、運営主体の方からいろいろな形で事務の連絡等をとるのは通常事業主ということになっております。それで、退職金の支給手続につきましても、最初に事業所の方から退職届が機構に届いてから物事が始まるということになるところでございます。 ただ、今御指摘のように、時効処理されている金額、件数、これは非常に多いわけでございまして、件数的には平成七年度以降若干下がってきてはおりますけれども、なお多い。 こういうことでございまして、従来からいろいろな形で、何とか事業主としても労働者にきちんと周知してほしいということ、あるいはもっと労働者に直接という形で知っていただくというためのことをやってきておるつもりでございまして、先ほども申し上げましたように、七年度以来若干少なくなってきておりますけれども、今後の問題としましても、個別労働者の方々にどうやって知っておいていただくかというようなこと、さらに、何とか周知しまして、こういうことが減少していかないといかぬわけですので、十分努めてまいりたいと思っております。
○木島委員 この制度が中小企業者の皆さんの相互扶助制度であると私も百も承知しています。だからといって、中小企業の経営者だけに通知すりゃいいという態度は、余りにも官僚的、余りにも冷たいと思います。 中小企業の経営者が、労働者一人、仮に一カ月一万円の掛金を積み立てているとすれば、今の中小企業の経営実態からして、恐らくその分だけ労働者の賃金やら福利は削り込まれているんじゃないんでしょうか。玉突き現象ですよ。そういうことを本当に考えるならば、この一万円というのは、掛けたのは中小企業の社長ですよ、しかし実際は、労働者の血の出るような、本来なら賃金の中に賃金として入ったり、いろいろな形で入っているべきものかもしれません。そのぐらい中小企業は厳しいですからね。そうだとすれば、実質は退職金請求権がある労働者の権利だと言っても差し支えないと私は思うんです。 それなら、坂口厚生労働大臣、直接権利者であるその勤労者に、退職年齢の直前ぐらいでもいいですよ、五年に一回でもいいですよ、消滅時効五年というんですから、五年に一回ぐらいははがき一本出してやったらどうですか。そして、少なくともこんな二百六十四億円もの金が、請求権がありながら知らずになくなっている。なくなっているんじゃないんです、この分は機構の金になっているんですよ。機構の丸もうけになっているんですよ。そんな理不尽なことは許せないでしょうから、せめてはがきの一本ぐらい直接労働者に出すような仕組みを検討していただきたい。坂口厚生労働大臣、せめてそのぐらいやったらどうでしょうか。大臣。
○坂口国務大臣 中小企業に属します勤労者に対しまして一々出すということはなかなか難しいでしょうけれども、入っております中小企業に対しまして今こういう実態であるというようなことをお知らせする、皆さん方の方で退職することがあればぜひ正確にお伝えをいただきたいというようなことを言うことはできるだろうというふうに私は思いますが、そこにお勤めになっております個々人に対して出すというのはなかなかできにくいことではないか、そう思います。
○木島委員 私、実態を理解していないと。 二百六十四億円もの金が、請求権がありながら、知らないから請求できないで、時効になって消えて、機構の丸もうけになっている。せめてそれははがき一本で、大して金がかかるわけじゃないんですから、是正したらいいんじゃないんでしょうか。改めて求めておきます。今の答弁は余りにも冷たいと思います。 最近私は、中小企業退職金共済制度が非常に重要だということを改めて認識させられた二つの中小企業の倒産事件を知りました。具体的に紹介します。一つは新潟県の大和機械の件、一つは神奈川県の株式会社アイコーの件であります。 新潟県の大和機械の件、ちょっと話してみます。 富士通の下請です。仕事が五〇%も削減される中で、ことし四月に破産をいたしました。労働者は八十名近くおりましたが、現在三十二名が全国一般労働組合に結集をして頑張っております。会社が幸いにしてこの中退共制度に加入していたために、労働債権、すべて退職金でありますが、そのほぼ半額に当たる約九千万円は確保されたといいます。 しかし、残念ながら、未払い退職金八千七百三十三万円の支払いは見通しが立っておらない。そして、新潟県の第一地銀である第四銀行や中小公庫等の抵当権つき優先債権でしょう、八千五百万円がそちらの方の権利に押さえ込まれているというので、今この未払い退職金の支払いを求めて、労働者の皆さんは、管財人、銀行と交渉中だということであります。 平均年齢五十歳、勤続二十年程度の労働者が中心でありまして、子供を進学させられない、借金が返済できない深刻な事態になっているようであります。 もう一件は、神奈川県の株式会社アイコーの例であります。 いすゞ自動車の下請の部品メーカーでありまして、昨年十月末に倒産をいたしました。JMIU労働組合八十人が、労働債権の完全確保を目指して今管財人や横浜銀行と交渉しております。多くが四十歳から五十歳、平均十五年勤続の労働者であります。 こちらの方は、労働債権一億九千五百万円のうち、これも大変ありがたいことですが、月々の賃金未払い分五千万円は、今、大変すばらしい制度、立てかえ払い制度がありますから、その立てかえ払い制度で確保申請中であります。退職金の方は、部分的でありますが、この中退共に会社が入っておりまして、その分は、まことにわずかですが、労働者一人五万円から百万円程度の支払いがなされておる。しかし、十年、二十年勤めた労働者が、その会社が倒産をした。就職先なんかすぐにはないでしょう。五万、百万というわずかな金額でありますが、この制度に入っていたがために確保できた。 そして、ここでは残りの未払い退職金が一億四千五百万円、今労働者はローン返済など大変困難に直面しておりまして、今力を合わせて横浜銀行などと接触をして、銀行が抵当権でもぎ取っていくんじゃなくて退職金の方へ回してくれ、そういう血の出るような交渉中とのことでございます。 どちらも共通点があるんですね。大手の下請の中小企業であります。そして、大手の今のリストラ攻撃、受注削減、そして銀行の不良債権の早期処理でしょうか、そういう対応の中で、経営が悪化し、つぶされていったわけであります。多額の労働債権が残っているのも共通です。 特徴が二つあると思うんです。一つは、この中退共制度に加入していたために一定の退職金が確保され、曲がりなりにも立てかえ払いが行われ、当面の生活が、数カ月でしょうけれども、保障されたということ。大変、この制度がいかに大事かということをこの例は示している。もう一つ教訓があるんですね。本来受け取るべき債権額から見ればほど遠い金額しか保障がない。それで、当該労働者の退職金が不払いになっている最大のがんが、銀行が抵当権を持っている、そっちが優先権があるという問題でございます。 そこで、もう時間が来てしまいましたが、私は、この二つの例を見て、二つの点が今政治の最大の優先課題だと思います。ぜひ坂口厚生労働大臣にはそういう方向で頑張っていただきたい。 一つは、現在の中退共制度を、削減なんじゃなくて、より魅力あるものにし、加入をふやし、国庫からしかるべき金も出して維持、前進させるということ。 二つ目には、私が、昨年でしたか、十一月、神奈川県川崎市の池貝の話をいたしました。銀行が抵当権でもぎ取っていって退職金がもらえない、そして民事再生手続になっていると。今私は、せめて銀行から退職金の方は払われるべきだというので国税当局にも追及をいたしましたが、おかげさまで、あの事件は、金融機関が退職金を保障するということで、大変すばらしい解決になりました。ありがたいと思っております。 そういうことを考えるにつけ、日本の法制度が労働債権の上に抵当権を持っている、労働債権よりも上に国の、国税の債権はあると。これを逆にしないと、国際条約もあるわけですから、抵当権や税金債権よりも法律上の優先権を労働債権に与えてもらいたいということを前回も要求して、そういう方向で厚生労働省頑張っておるようでありますが、その取り組みの進捗の状況を最後にお聞きして、要望も兼ねて、一応私の質問はここで閉じたいと思いますが、その進捗状況だけ答えてください。
○日比政府参考人 労働債権保護の問題でございます。私ども、大切な問題だということで、倒産手続におきます各種債権の取り扱いなど倒産法制の見直しを行っております法制審議会におきまして、労働債権の保護の重要性について、私どもとしても意見を申し上げているところでございます。今後とも適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
○木島委員 終わります。ありがとうございました。
○森委員長 次に、金子哲夫君。
○金子(哲)委員 社会民主党・市民連合の金子です。幾つか御質問をさせていただきたいと思います。 最初に、非常に長期の景気低迷が続いておりまして、きのうの本会議でも三月危機は乗り越えたという話もありますが、今ようやく、いわば年度末の決算期を無事に越えること、迎えることができたということで、日本経済、やっと一息ついたという局面だということが広がっております。しかし、国民の生活全体を見てみますと、雇用問題を含めて極めて深刻な状況で、しかも、雇用情勢は、例えば、雇用保険の給付期間が終わっても新しい雇用先が見つからないために失業者数の中にカウントが上がらないようなところまでいっている状況を考えてみますと、やはり国民生活の再建がなければこの景気の回復はないというふうに思っております。 私たちは、そういう意味で、特に勤労者の家計といいますか、そういった生活の安定ということ、また積極的な消費の拡大ということに今の状況の打開を求めるべきだというふうに考え、また、社民党はそういう立場から、安心できる生活保障の積み上げ、また雇用安定とか創出策こそが、そういう政策の積み上げが全体としての景気回復に果たしていく牽引車になっている、またそういうことがなければ景気の回復はないというふうに考えております。そういった政策というものは特に厚生労働省が深いかかわりがあるわけですけれども、そういった点についてそういう政策を求めていく、強めていくべきだというふうに考えますが、その点について御見解があればお伺いしたいと思います。
○坂口国務大臣 経済の状態は、まだトンネルの中ではありますけれども、トンネルの中から少し向こうに何となく明かりが見えてきた、そういう状況ではないかというふうに思っております。まだそういう状況でございますから、とりわけこの雇用問題というのは、景気がよくなりましても半年おくれあるいは一年おくれぐらいに回復をするというふうに言われておりますので、雇用問題はいましばらく厳しい環境が続くのであろうというふうに思っております。 そうした中でございますから、我々といたしましては、どうしてもこういう中で国民の皆さん方にやはり将来ともに安心をしていただけるような体制を確立していかなければならない、現在も厳しいけれども、現在もさることながら、将来もあわせて安心できる制度の確立というものが今求められているというふうに思っている次第でございます。 そうした中でこの法案も審議をしていただいているわけでございますが、やはり現状はこういう厳しさでございますから、金利も引き下げなければならないという、まことにつらい選択をしなければならないわけでございますが、しかし、一日も早く経済の回復をさせて、そしてその中で再び皆さん方に金利の上昇をしてお戻しをできるということを誓わなければならないというふうに考えている次第でございます。
○金子(哲)委員 大臣の答弁の中で、今の認識は、大変だという状況というのは一致すると思うんですけれども、やはり、景気の回復のために労働者、生活者の雇用を中心として生活の安定というものが非常に重要だ、また、購買力も含めたそういうところの活性化がない限り、今の状況を進めることはできないというふうに私は思うんですけれども、その点について余り明快にお話しになりませんでした。 そういうふうに私ども考えてみますと、今回こういう制度を変えるということになりますと、今おっしゃいましたように、かなり全体に賃金が下がっているとかいうお話でありますけれども、それに一緒に呼応して、厚生労働省もそれと同じような対策をとるというようなことで本当にいいのかという思いを持つんですけれども、その点はどうですか。
○坂口国務大臣 やはりこの制度を恒久的に継続しなければなりません。こういう厳しいときでございますけれども、いわゆる二千億円という欠損を出している、それをこれ以上拡大をさせてはならない。三兆円の規模でございますから、かなり大きな規模でございますが、その中で二千億円というのが大きいのか小さいのか、まあ考え方によってかなり違いはございますけれども、今ならばこの制度を健全に立て直していくことができ得るというふうに私は思っております。 そうした意味で、現在大変厳しい選択でございますけれども、一%で現在は御猶予をいただきたい、しかし、そうすることによってこの制度を維持し、そして将来必ずや再び金利を上げさせていただくときがあるだろうというふうに思っているわけでございます。 全体としまして、国民生活のことを中心に考えますならば、先ほど御指摘になりましたように、景気に対します一番大きな影響は、それはこの国民の消費にあることは私もよく存じております。しかし、現状の中で、なかなかこの消費を拡大していくというこのことができずに、この数年間苦しんでまいりました。 そして、大変これは残念なことでありますけれども、外国の景気に頼らざるを得ないような状況でございます。アメリカ初め東アジアの景気が回復をしてきている。そうしたことによって日本の景気もまた回復を促されている。外国にいささか頼っていることは甚だ私も不本意だというふうに思いますけれども、なかなか、日本の現状におきまして、この国民の消費というものが上昇をしてまいりません。 そうした中で、今忍ぶべきところは忍びながら、しかし、そうはいいますものの、明るさが次第に見えてきている。そのことを私たちは大事にしながら経済の回復に努めなければならないというふうに思っている次第でございます。
○金子(哲)委員 おっしゃられるとおりのことがあるかもわかりませんけれども、今回、非常に重要な、予定利回りの引き下げという極めて重大なことが出てきているわけですけれども、今おっしゃった、これから決意をし、回復をするということですが、しかし、今日のこれまでに至った経済の状況というのは、バブル期から含めて、そもそもに政府の経済運営そのものに原因があって、その影響として、結局、景気の低迷を招いて、今この制度まで、利率をここまで落とさなければならない背景があるんではないかと思いますけれども、その点は認められますか。
○坂口国務大臣 この十年を振り返ってみましたときに、経済は非常に厳しい状況をずっとたどってまいりました。政治の方もかなりこの十年間は混乱をいたしまして、我々も政権の中に入りましたり外に出ましたり、いろいろなことを繰り返してまいりました。そして、そうした中でありましたけれども、さまざまな、政府の中におきましてもなかなかこの現状は回復させることができ得なかった。 一つには、やはり、グローバル経済の中におきまして、日本が選択すべきものを十分に選択してこなかった、小泉さん流に言えば、構造改革なくして景気回復なしという言葉になるわけでございますが、そうしたことをやはり怠ってきたということは率直に認めなければならないというふうに思っております。
○金子(哲)委員 そこでお伺いしたいんですけれども、これまでも大抵、各委員の皆さんから出たと思うんですけれども、累積欠損金の問題なんです。 私は、経済がまず低迷をし落ち込んでしまって、それで予定利率もどんどん下がっていく、利率が下がっていくという経済的な失敗と同時に、このシステムをいろいろ厚生労働省の方から私は説明をお聞きしますと、予定利回り、そして運用益でも、欠損金が出たすべての原因は、結局、これは政府と国会にあるんじゃないかというふうに思うんですよ。その点についてはどうお考えですか。
○坂口国務大臣 これは先ほども御説明申し上げたというふうに思ったわけでございますが、二千億円という欠損金が確かに出ている。しかし、これも経済の低迷の中から生じたことでございまして、この経済の低迷を国の責任ということで一言で片づけるなら、それは、私は、国としての責任は十分に感じなければならないことだというふうに思っておりますが、しかし、先ほども申し上げておりますように、この景気の低迷というのは、日本の国だけで考えましてもこれはなかなか解決のできない話でございまして、最近のように経済がグローバル化されてまいりました以上、やはり全体の中での対応ということもあるわけでございます。 しかし、そうした全体の中での対応であるけれども、その中での対応が十分にできなかったではないかということになれば、それは政府としての責任も私は感じなければならないというふうに思っておりますが、しかし、それにはそれなりの理由があるということを先ほどから申し上げているわけでございます。
○金子(哲)委員 いや、私が言いますのは、予定運用利回りの決定は政府が提案して国会で決められたんじゃないですか、そのことをとりあえず聞いているんですよ。予定運用利回りそのものは、だれも、加入者が決めたわけでも何でもなくて、政府が計画をし、そして、それを国会に諮られて決められたんじゃないですかということを、その点では、その運用が失敗したというのは、政府と国会にあるんじゃないですかということをお聞きしているんです。
○坂口国務大臣 それはそのとおり、見通しが甘かったということだろうと思います。
○金子(哲)委員 しかも、平成二年と平成七年に法が改正をされておりますけれども、平成二年の際には、従前の加入者については六・六%の予定運用利回りをそのまま適用した、平成七年以降については、既加入者も含めて新しい予定運用利回りを適用したということで改定をされたようですけれども、二千億の累積欠損のうち、この制度の最初の平成二年の改定のときから次の改定までの間に、私がもらっている資料では、九百四十三億円の欠損金を出しているんですよね。半分、もうこのとき出ているわけですよ。そして、どんどんまた累積がたまって、今や二千二十億円になっているんですけれども、そうすると、やはり、そのときのやり方を決めた側に大きな責任があるように私は思うんですけれども、その点はどうですか。
○日比政府参考人 この十年間で何回か改正してきたというのは事実でございます。いずれも内閣提案で、当時、内閣としては、結果として外れたと言われればそのとおりでございますけれども、そういうことで回るのではないかということで法案を作成させていただき、お出ししました。 なお、現在生じております欠損金につきましては、当然のことではございますけれども、予定運用利回りというものが、運用実績から見ますと、その間にかなりの差があったということになるわけでございますので、先の見通しについて結果としては外れたじゃないかという御指摘は、そのままお受けするよりほかにないと思っております。
○金子(哲)委員 外れたからそれであなたは全然責任も感じていない答弁のようですけれども、私は、もう一つ言っているのは、利率の予測もですけれども、例えば平成二年のときの改定のときには、予定運用利回り六・六〇から五・五〇に変えられたわけですよね。そのとき既に、平成二年のときには、もう運用利回り実績六・〇一%になっているんですよ。そして、どんどん下がっている。そのときに、運用利回りを、既加入者に対しては、六・六%をずっと適用しますということを決めて、そのためにどんどん赤字が累積したわけでしょう。 そういうことに対して、ただ金利が下がったということだけでなくて、そういう運用上の問題も含めて、私は、そのとき判断が間違っていたかどうかは別にしても、結果として二千億円の累積赤字が出たんなら、それなりの責任は政府と国会にもあるんじゃないかということを言っているわけで、運用上利率が下がったんだから、それは景気のことだから、しようがないんだということだったら、何もないじゃないですか。
○日比政府参考人 先ほども申し上げましたように、私ども行政庁といたしましては、国会の御責任のことについては何も申し上げる立場ではございません。先ほども申し上げましたように、内閣御提案の法律改正案でございましたので、その事務に当たったのは私どもの役所でございまして、その立案に当たって、先の見込みについて、今から見ますれば、なるほど誤りがあったということを申し上げたところでございます。 なお、過去の状況につきまして、どのような欠損状態になったときに、現行の法律でもございますけれども五年置き見直しをして、給付水準というものを考えるかにつきましては、これは、時々の状況が余りストレートに反映させるということも問題であり、どうしても一定の時期の状況を見て検討するということになる性格のものであろうと思っております。
○金子(哲)委員 私は、しつこく言っているようですけれども、確かに利率の見通しは立たなかったかもわからないですよ。ただ、平成二年のときに、改正したときに、もう利率がどんどん下がっているのに、高い利率を確保しますよということをやられたわけですよ、そのときには。そして、その間に、今日ある二千億の累積赤字のうちの半分がその方式によって出たわけですよ。毎年毎年の欠損金は、平成三年は欠損は出ていないんですよ。しかも、予定運用利回りよりも運用利回り実績の方が高いわけですよ、平成三年も、四年も。そして、平成五年になって、ようやっと、〇・〇四%下がっているだけですよ。にもかかわらず、累積の欠損金がどんどんたまったということは、そういう方式をとったことに問題があったわけですよ。 そのことはどうですか。では、なぜ九百億円も累積の赤字がたまったのか。それは利息が下がっただけが原因じゃないんじゃないですか。
○日比政府参考人 ただいまの御指摘でございますが、当初、平成二年度の改正で、この新利率は平成三年度、これは当然のことでございますけれども、三年度から実施ということは、この改正自体の時期は、平成元年度あたりの運用利回り実績六・〇四というものをにらみつつ、五・五〇で御提案する。何といいますか、給付率と利回り実績を見ていただきますと、御提案直後の翌年、改正のときに利回り実績の方が下回ったということは、全くないかと言われますと、八年度のようなことがございますが、そういうことでございます。 なお、累積欠損がこの十年ぐらい立ちましたのは、平成五年度が初めてでございます。
○金子(哲)委員 これほどわからないとは、わからなかったですよ。 私が言いたかったのは、そんなことを言ったんじゃなくて、平成二年に改正したとき、それから前の加入者にはずっと六・六を適用し続けたんじゃないですかということを言っているんですよ。そう書いてあるから、あなた方が出してくれた資料の中に。そして、平成七年のときは、既加入者も含めて新たな予定運用利回りを適用するように変えたということを書いているんだから。そういう高いものを、下がることが明らかにわかっているときに、高いものをそのまま適用するようなことをやったということを言っているわけですよ。幾ら言ったって、わかってもらえなきゃしようがないんですけれども。 自分たちがやった政策でしょう。運用の方法を変えたわけでしょう、平成七年から、それ以前とは。平成二年と平成七年では、改正の方法は違うわけでしょう。その点はどうですか。利率の話じゃなくて。
○日比政府参考人 今の御指摘は経過措置の講じ方の問題でございますが、御指摘のように、平成二年の改正の際、どこから適用するかということにつきましては、既加入者については、その方たちについては、旧法、要するに従前のまま行う。それから、平成七年度改正以後……(金子(哲)委員「違うことがわかっているからいい」と呼ぶ)経過措置の問題でございます。
○金子(哲)委員 そうです。そのことを何度も言っているわけですよ。そのことを問うただけのことで。ただ、そういうことを行ったために、結局、九百億円の、そういう適用の仕方を、既加入者に対してはそういうことをやったために赤字もふえたんじゃないですか、ただ利率が下がっただけの原因ではなくて、その上にやったためにふえているので、そのことも含めて政府の責任だということを私は言っているわけですよ。そのことで、もうこれ以上、時間がないですからあれですけれども。 そうして見ますと、今、政府の責任もあるということをおっしゃっている割には、この累積赤字の穴埋めについては、私が今聞いていることでは、これからの運用益の二分の一を充てるというのが提案のようですけれども、それだけでこの運用益の欠損金をなくしていこうということなんでしょうか。
○日比政府参考人 欠損金につきましては、今後発生する剰余、それをもって充てて解消していこうということでございます。
○金子(哲)委員 これから上がってくる益は、本来労働者に返ってくるものだと思うんですよね。それを、自分たちも、今おっしゃったように、政府も責任があるとおっしゃっている、その責任は全くとらずに、労働者に本来返るべき益金を充てるというのは、何かおかしいんじゃないですか。
○日比政府参考人 先ほど申し上げましたように、私ども行政庁としては、内閣提出法案の立案を事務方としていたしましたので、その立場で先ほど申し上げました。 累積欠損の埋め方をどうするかということにつきましては、従来、累積欠損といいますか、単年度欠損、単年度ごとに見るのはいかがかと思いますが、その欠損の分というのは、要するに、収入の割に退職金として支出した部分が多い。つまり、既支給の退職金については、何といいますか、それなりの利回りがついたものが払われているということでございます。 したがって、今後におきまして、できるだけ、余り短い期間がいいかどうかはございますけれども、退職金の額の調整を図りつつ、やはり剰余をもって欠損は埋めるべきものであろうと思っておるところでございます。
○金子(哲)委員 それは、私と全く考えが違うので。 そもそも、責任の所在というものは、どこだってそうですよ、失敗したときには、そこの責任の所在というのは明らかにしながら、責任ある者が一定にその負担を負うというのが普通であって、全く責任のない人がすべての赤字の責任をとらされるなんということが、普通の経済観念であるのですか。 我々は法律を出しただけです、結果がどうなれ、それは関係ありません。政府というのはそんなものなんですか。もう一度お聞きしますけれども。
○日比政府参考人 御案内のように、この退職金制度におきまして、契約ベースもそうでございますが、お約束するときには、法令変更によって退職金額というものは変わることがあるということで契約をさせていただいております。 それで、赤字の問題でございますが、先ほど来申し上げておりますように、いかなる制度設計をしましても赤字、黒字の問題は起こり得るわけでございまして、その結果、従来から、法律でも五年ごとの見直しという規定が厳然として入っているのもそういう趣旨であろうと思っております。
○金子(哲)委員 何度も同じことを聞くようですが、あなた、そんな答弁だったら、そのことだけ言いますけれども、それでは、あなた方の経営責任は何にもないのですか、全くないわけですか。あなた、自分の経営責任は何にも答えていないじゃないですか。
○日比政府参考人 私自身は、この役所にいる者として、私がそのとき立案したかどうかとは関係なく、私自身は、私の行政庁として、見通しについて甘かったことは深く反省しております。
○金子(哲)委員 深く反省したら、反省したようなことをやってもらわなきゃ。対策をとってもらわなきゃ。 それを、反省しながら、実際に赤字の穴埋めは、労働者の方、どうぞやってください、益金を受ける人がやれというようなやり方がどこにあるのですか。大臣にお聞きします。
○坂口国務大臣 これは、共済であります以上、掛金をちょうだいして、そしてそれを運用するという以外にここはないわけでありますから、ここに国庫負担は入っておりますけれども、国庫負担というのもまた国民の皆さん方に出していただいたお金でございますから、同じことだというふうに思います。 今まで二千億円の欠損金ができましたが、これは、私も今この数字をずっと見てみますと、加入していただく企業がふえてきているからまだ私は助かっていると思っています。これで加入していただく企業がふえてこなければ、もっと私は厳しい状況になっていたのではないかという気がいたします。 したがいまして、この状況、今日まで至りましたトータルでこれを見ました場合に、過去のさまざまな見通しの甘さもあったのでしょう。それから、委員が御指摘のように、平成二年までは六・六だったですか、ずっとそれで来たわけでありますから、そのことによって起こっております赤字も私はあると思います。ただ金利の問題だけではなくて、ずっと六・六%で来たということも含まれているだろうというふうに思いますけれども。 いずれにいたしましても、その問題を解決していくのは、この制度の中で解決をしていく以外に方法はないわけでありますから、責任は責任として認めながらも、しかし解決の方法というのは、この今後の運用のあり方をより明確にしていく、よりここを皆さん方にオープンにして、そして誤りなきを期していくということ以外に別に方法はないわけでありますから、そうさせていただく以外にないと思っております。
○金子(哲)委員 いや、別の方法はなくはないと思うんですよ。別に国が責任を、政府というのは、僕は別に局長だけが個人の責任では何でもなくて、厚生労働省、日本の政府の責任であって、そうであれば、政府として、国家としてどういう措置をとるかということは、当然財政的な援助だってできなくない。これ今あれですか、何年かかるんですか、益金で二千億を穴埋めしようと思ったら。
○日比政府参考人 剰余の出方について、現在、今後を見通すことは非常に難しいと思っております。ただ、剰余が出たときに、先ほども申し上げましたけれども、その半分程度を使うということで考えておりまして、これは結果として期間を長くすることにもなりますけれども、今ちょっと十四年度、十五年度の剰余見込み、剰余が出るだろうとは思っておりますけれども、しかとした金額はわかりません。ただ、仮に百億円であれば、当然のことながら二十年。さらに現在、大変恐縮でございますが、十三年度決算見込みをしますともう数百億欠損が出るということでございますので、相当年数がかかろうと思います。
○金子(哲)委員 だから言うわけですよ。余りにもひど過ぎるんじゃないですか、二十年間も負担をし続けるというのは。二十年もかかる予定、何年になるかわからない。景気がよくなって、一%のまま据え置いて、どんどん差益が出て、それを回せば早くなるということがあるかもわからないけれども、今の状況じゃないわけでしょう。二十年間もこの負担を払い続けなければいけない。 そして、その責任を、つくった者はだれも責任をとらないということであって、このシステムに対して、これからもっと企業をふやしていただきたいということですけれども、そういうことで、信頼をしながらふえていくんですかね。どのようにお考えですか。
○日比政府参考人 先ほど申し上げましたように、どれだけの年数がかかるかについては見通すのは難しいと思いますが、先ほど申し上げましたように、剰余が出た場合にその半分を使っていくとしてということを申し上げました。 退職金の給付水準につきましては、先ほど来の御議論にもあり、また大臣からもお話ございましたけれども、政令で定めさせていただくこととなる金利につきましては、今後の利回り状況を勘案しながらそのときにも機動的に上げていくべきだろう。 ただ、先ほど来申し上げておりますのは、ある程度剰余が出たときに、その剰余の使い方につきまして退職金に回す仕組みが現実にもございますし、付加退職金ということでございますが、それから、累積欠損の穴埋めにも使いつつ、一定の給付水準も確保しつつ欠損を解消していこう、そういう意味で、仮に百億を充てたとしたらそういうことになるという意味で申し上げました。
○金子(哲)委員 もう時間もありませんのであれですが、今百二十万円ぐらいが平均的と言われておりますけれども、これを下げることによって、どれぐらいの今度支払い金額になると予想されているんでしょうか。平均支払い額。
○日比政府参考人 現在の支給額が、おおむね掛金の月数百十数月ですので、大体十年ぐらいのところで大体そうだろうということで見ますと、一割ぐらいは下がると思っております。
○金子(哲)委員 一割と言えば、百二十万円の退職金ですから、あなたは局長ですから退職されればかなりの額の退職金をもらわれるかもわからないけれども。一人一人の労働者にとっての百二十万というのは非常に大変な、退職をしたときの非常に重要なお金になるわけですよね。その中で一割、簡単に一割とおっしゃるけれども、十数万の減額になるということでしょう、今度はそれは。 しかも、その一部が前の運用の中に回されていくというようなことを、重ねて言うようですけれども、そういうことを全体にして考えてみると、率が下がっただけでも十万も減額をしなければならない、しかもせっかく益金が出たとしてもそれが上積みされないで赤字の穴埋めに使われていくようなシステムというものが、本当に中小の労働者の働く人たちにとって心の通ったような政策なんだろうかということを、あえて強く申し上げておきたいと思います。 二つ目に質問したいんですけれども、今度、中小企業の皆さんに、いわば福利厚生関係に対する融資業務が廃止をされるということですけれども、時間がないので長く申し上げませんけれども、確かに運用件数が少ないという問題はありますけれども、やはり中小に働く皆さんにとって、なかなか福利厚生への面が進んでいかないという中で、ある企業の皆さんがそういうことをやろうとされることは非常に大切なことだと思うんですよね。そういう意味でいいますと、件数が少ないからこの業務を切り離すということだけでいいのかという思いがしますけれども、その点についてどうですか。
○坂口国務大臣 労働者住宅等の建設に係ります融資制度というのがございまして、これを見ますと、平成十二年度末におきましては一年間で二十五件でございます。 このような状況のもとで、特殊法人改革におきまして、いろいろの赤字も出ていることであるしいたしますから、そうした融資面だとかいうようなことはもう手をつけずに、そして、この共済制度の立て直しを行うべきだという一つの大きい方針だというふうに思っています。したがいまして、いろいろ行ってまいりましたことはこの際整理をさせていただいて、そして、純然たる共済制度に立ち返っていくということも大事ではないかというふうに思っている次第でございます。
○金子(哲)委員 そうであるならば、今、中小の皆さんに対する貸し渋りの問題等も非常に大きな問題になっているわけですから、本来の退職金共済制度を優先するということでこの業務を外されるということであれば、それに肩がわりするきっちりとした、政府系金融機関などでこの制度にかわる融資を受けられる、その目的であれば、そういうちゃんと受けられるような体制が他の金融機関の中になければいけないと思う。 といいますのは、今、先ほども言いましたように、中小企業はなかなか融資が受けられないという状況があるわけですから、そういう目的で受けようとするときに、こちらの制度がなくなったならば、大体それを受け皿としてこういうものがあるというのが、幾ら件数が少なくても、少なくとも明示されていなければならないと思うんですけれども、その辺は他の省とはどういうことが協議されているのでしょうか。
○日比政府参考人 今般融資業務をやめるということにつきましては、これは政策金融の見直しという点がございます。政策金融自体を、政府関係の特殊法人の行っておる金融でございますけれども、特殊法人自体で政策金融を行うとすれば、そういう政策金融機関、そちらの方をできるだけ寄せるというようなことがあったわけでございます。 そして、それは、そうである必要がないものについては、民間金融機関というもの、その民間金融機関というものをベースにしたときに、どうしても政策金融として残さないといけないのかどうか。 こういうことを考えた場合に、今委員御指摘の貸し渋り問題というのが巷間言われているところではございますけれども、例えば労働者住宅、これは社宅等になりますけれども、これは世の中相当数あるわけでございまして、その中で融資件数が二十五件ということは、やはり多くの場合、一般の金融機関で資金手当てもされておられるということでございましょうから、そういう意味で、退職金共済機構としては、これはもともと金融機関ではございませんので、そういう意味では融資業務をやめるのが筋であろうということでやめたところでございます。 したがいまして、先ほど御指摘の、他省庁との関係という御指摘でございますが、現在、政策金融として、他省のいろいろな政府系金融機関で労働者住宅等のための融資というのはそもそも行っていなかったと承知しております。
○金子(哲)委員 あなたは本当に冷たい人だと、今私は聞きながら、ありませんということだけで制度をやめるんであれば、それにかわるようなものをどこかちゃんと紹介するなり、そういう制度をつくるなりして、希望があったときに、役割はそれは果たしてきたし、幾ら件数が少ないといったって、あったわけですから、二十五件とはいえ。 そういう人たちに対して、もしここにそういう要望が来たとき、制度はなくなりました、どうぞあなた方は自由にしなさい、どこでも行きなさいということでなくて、きっちりとした対応をとってあげるということが大事ではないか、そういうことにきっちりしてほしいということを申し上げているんですよ。その辺はもうできないんですか。
○日比政府参考人 この融資業務は、いわゆる還元融資でございまして、当然のことでございますけれども、設けるときも、当時の加入している中小企業の方々やそういう団体の方々から強い要望があって設けたものでございます。そして、加入している方々向けに出す。 今回、こういう廃止をすることにつきましても、審議会はもとよりでございますけれども、関係方面からの声というものも、廃止させていただきたいということで申し上げた上で、やらせていただきたいということでございます。
○金子(哲)委員 時間になりましたので終わりますけれども、今の答弁も含めて、制度をなくすと一方的に、まあ関係方面に了解をとるといったって、どこまでとられるかわかりませんけれども。 それから、最初、私が質問した問題も、欠損金の補てんの問題もそうですけれども、全く、せっかく中小の労働者の皆さんに対して共済制度によって退職金なども積み立てていこうという精神的にはいい制度でありながら、残念ながらこの改正の中では、そのいわば精神的なものが、きっちりとした中小労働者に対する援助、援護、また、そういった精神が、今の答弁をずっと聞いていますと、どんどんどんどん後退して、お金だけの話をされているようなので、もう一回原点に返って、この制度をつくったときの原点に戻って政策をやっていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○森委員長 次回は、来る十七日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時五十四分散会