外務委員会 第14号
- 発言数
- 180 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2002/05/08
会議録
○吉田委員長 これより会議を開きます。 国際情勢に関する件について調査を進めます。 本日は、参考人として元ケニア共和国駐箚特命全権大使青木盛久君に御出席をいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。 青木参考人におかれましては、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことに御苦労さまでございました。 この際、お諮りをいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官黒木雅文君、総合外交政策局国際社会協力部長高橋恒一君、中東アフリカ局長安藤裕康君、中東アフリカ局アフリカ審議官小田野展丈君、経済協力局長西田恒夫君、法務省刑事局長古田佑紀君、財務省国際局長溝口善兵衛君、経済産業省大臣官房審議官鷲見良彦君の出席を求め、それぞれ説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 質疑の前に申し上げます。 参考人におかれましては、委員の質問に対しお答えいただきますけれども、委員長の指名によりまして御発言していただくようにお願いを申し上げます。 また、政府側の出席者におかれましても、委員長の指名により発言するようお願いいたします。 —————————————
○吉田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。最初に、首藤信彦君。
○首藤委員 民主党の首藤信彦です。 きょうは、まず、今の国際情勢において一番の問題である中東情勢に関して質問させていただきまして、その後、ケニアのソンドゥ・ミリウダムの件について質問させていただきたいと思います。 最初に、川口外務大臣はゴールデンウイークの間、アフガニスタン、イランを訪問されて、外交成果を上げられたと私たちも大変評価しております。これは、非常にタイミングよく入っていただきまして、日本の外交の姿勢というものをそこに見せることができたということで、私も大変評価しております。言うなれば、この地域を北側から回られたわけですが、できれば次回はサウジアラビア、イスラエルという形で南側から回っていただいて、ぜひ六月にはそれをしていただいて、全体像を把握して日本の外交を進めていただきたい、そういうふうに切に期待しております。 さて、私も同じ時期にパレスチナに入りまして、ヨルダン川西岸の中核都市であるナブルス、そして大量虐殺疑惑のジェニンを視察してまいりました。日本政府がパレスチナの紛争の被害救援に乗り出しているということは、イスラエル、パレスチナ、大変評価しておりまして、特にナブルスに行きましたとき、ナブルスでは七十八名が空爆と砲撃で死亡しておりますが、日本の素早い活動に対して評価がありました。 その後、またジェニンに入りましたが、ジェニンは、既にテレビ報道などでされていますとおりに、本当に難民キャンプは壊滅状態、阪神大震災直後の神戸と全く同じような状況でありまして、既に五十三名の犠牲者が確認されていますが、瓦れきの下にはまだ多くの犠牲者と爆弾が残されていると聞いております。 ここはノルウェー政府が支援していることになっておりまして、先ほど述べましたナブルスは日本政府が支援するということですが、ここは国としてはノルウェーが支援するということになっておりますが、この被害の規模が物すごく大きい。また、住民は虚脱状態にあり、また、緒方貞子前UNHCR代表が記者会見などで述べられていますように、この地域は政治的権力の空白になって非常に不安定性が強いということで、このジェニンに関しても、たとえ小規模でも目に見える緊急救援をすべきではないか、そういうふうに思いましたので、そのように提言申し上げます。 それからさらに、支援に関しては多くの方から指摘されたわけですが、パレスチナ上層部の腐敗という問題がございます。これはかなりいろいろな方から指摘されているわけですが、緊急救援も、ただそうした今までのルートに乗ってしまえばまた腐敗のもとになってしまうということで、やはり指導層でない中間層や若者や、あるいは市民の側から、せっかくの日本の資金援助というものが腐敗構造に流れていく、そういう批判があるわけですから、地域の権力者だけではなく、草の根の人々に直接届く工夫、この辺もぜひ考えていただきたい、そういうふうに切にお願いしたいと思います。 また、これもこの外務委員会で何度も質問させていただきましたが、ガザで日本が支援したUNRWAの視覚障害者訓練センター、ここが被爆したわけですが、これは、UNRWAその他国連機関が一生懸命修復に努めまして、またUNRWAは、先ほど言いましたヨルダン川西岸のジェニンにも、イスラエル戦車が撤退直後に入りまして救援活動をしているなど、大変な活動をしているわけであります。 このUNRWAというのは、一九四九年でしたが、ある意味で最も古い国際機関の一つなわけなんですが、今、時代の要請にこたえて非常に活発に活動している機関だと思っております。 ただ、現場で、UNRWAには日本人の職員もおりまして、私もいろいろ話したんですが、この救援の分が、最近はUNRWAへの日本政府の資金援助というものが減額されている、あるいは今回の救援も、今は救援をもらってもその分だけ後から引かれるなどというようなクレームが現場から上がっております。 それが事実としたら、やはりUNRWAの現地での活動を知らないとんでもない事態だと思うわけでありますが、このUNRWAの支援に対して、本当にそういう状況に遭っているのかどうか、本当にUNRWAへの援助が先細りになっていたり、あるいは緊急援助で今は出しても後から総額から引く、こういうような援助形態をとっているのかどうか、国際社会協力部長の話をぜひお聞きしたいと思います。
○高橋政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、昨今の厳しい財政事情でございまして、UNRWAだけではなくて国際機関全般の拠出金というものが削減をせざるを得ない、そういう状況にあるわけでございます。そういう中で、昨年それから本年度の拠出金というものは、確かにそれまでの数年間に比べますと減額傾向にあるということは御指摘のとおりでございます。 ただ、UNRWAに対する協力といいますのは、通常の拠出金以外にもいろいろとやらせていただいておりまして、これは、食糧援助という形での支援、それからJICAを通じての技術協力、それからUNRWAが運営しております学校、病院等に対します草の根無償というようなことも実施をして、多方面にわたって支援しております。 それから、今先生御指摘になりました、本年度お認めいただきました拠出金のうち百二十万ドルを、最近、UNRWAの方から緊急アピールが出ておりますので、医薬品だとか、それから病院に対する支援、そういった現地の難民の方の当面の支援ということで、最も必要な分ということで、百二十万ドルをイヤマーク拠出という形でさせていただきました。 これは、イヤマーク拠出ということで、本年度認めていただきました六百万ドルのうちの一部を少し早めて、緊急アピールに対応するということで出すわけでございます。そういう意味では、先ほど申しました、もちろん六百万ドルの中から出すということでございますので、それはUNRWAの方から見れば差し引かれるということになるわけでございますけれども、我々としましては、そういう通常の手続よりも早めて、UNRWAと相談しまして、最も必要性の高いところには早急に出すという形でやらせていただいた次第でございます。 全般的な国際機関への拠出というのは、今後、予算的にどのようにお認めいただけるかということももちろんございますし、それからあと、現地の情勢をよく見まして、ニーズに合った形で、引き続き多方面にわたる支援をできるだけしていきたいというふうに考えております。
○首藤委員 状況は大体、よくわかりました。 しかし、やはりこういう援助はこれからすごくふえてくると思うんですね。ですから、確かに会計年度という考え方がございますけれども、世界の紛争は会計年度で動いているのではございませんので、やはり何か起こったら必ずモニターを派遣して、状況をチェックしながら、必要なものは厚目にするとかいうことをぜひお願いしたい。 これから、ますますこうした形での日本の援助というものがやはり重要となってくると思うんですね。総額ではなくて、インパクト援助といいますか、その瞬間にお金があることがやはり一番重要だと思いますので、ぜひ何かが起こりましたら必ずモニターを派遣して、これは必ずしも外務省の職員でなくてもいいと思うんですね。ですから、いろいろな形で情報を得て、その情報を把握して、パフォーマンスの高い援助をぜひお願いしたい、そういうふうに思っております。 さて次に、ケニアのソンドゥ・ミリウダムの件について質問させていただきます。 このソンドゥ・ミリウダムに関しては、土木工事を主体とした第一期円借款、総額約七十億円というふうに言われておりますが、これに工事出来高額がもう達してしまって工事資金が底をつくというようなことが言われているわけであります。ですから、それゆえにこそ、第二期分の円借款を供与するのかどうかということが問題となっているということは十分に理解しているわけです。 ただ、このプロジェクトは、昨今この国会でも問題になりました鈴木宗男議員の関与とか、あるいは曲がり角に来ている日本のODAの透明性とか、そうした問題が余りにも多くて、やはりプロジェクトの透明度を高め根本的に見直さないと、日本のODAのつまずきの石になってしまう、そういうふうに大変危惧しております。 その意味で、このケニアのソンドゥ・ミリウダム、日本国内外で非常に関心も高まっているわけですが、その点で、このソンドゥ・ミリウダムについて徹底的に審議して、これを本当に進めるべきかどうか、本当に覚悟を決めて撤退するのか、あるいはこのまま継続するのか、あるいはもう一度入札等をやり直して、きちっと透明性を高めて、だれにでも納得いく形で進めるのか、こうしたことを決めなければいけない時期に差しかかっているんだと思います。 その意味で、きょうの外務委員会は大変重要な委員会でございまして、それであるからこそ、青木元大使に参考人として来ていただきまして質疑に参加していただきたい、そういうふうに考えているわけであります。 まず、第一期分の円借款の対象であるKenGen、ケニアの電力会社、本当にこの会社がこの借款、借金を返せるのかどうかということで、返済表を出してほしい、どのような形で返済できるのか。また、我々もよくありますように、よくサラリーマン金融、いわゆるサラ金で書いてありますように、計画的な返済をしましょうとか、返せる返済をしましょうとか、身の丈に合った返済をしましょうとか、そういうことを言われるぐらい、やはり本当に返せるのかどうか。表だけつくってもしようがないというのがあるわけで、それをチェックしないとやはり借款の対象とならないわけです。 この返済の現実性をチェックしたいということで、この三カ月ばかり返済予定表を出してほしいということを外務省に強く要求してまいりました。しかし、ようやく出てきたのは何と、一枚というか半ペらでありまして、何と書いてあるかというと、九七年に交換公文締結後、十年間の据置期間を経て、二〇〇七年から二十年間、半年賦で返済しますという、ただの一枚紙でございます。 これでは、我々国民の代表として外交をチェックする、あるいはODAをチェックするという側から、チェックのしようがない。ほんのつまらないものを買ったとしても、ちょっとした電気製品やパソコンのローンでも、これは綿密な、金利を含めた支払い返済表というのは出てくるわけなんですが、この七十億円もの巨額のODAに対して、十年間据え置きであとは半年ごとに払いますみたいな一枚紙では、我々は国民から負託された委員として、それをチェックしようがないわけであります。 そこで、先日、外務大臣へ返済予定表提出を再度要求したわけですが、大臣は、そういうことをすれば金融市場に悪影響がある、こういうふうに答弁されたわけです。しかし、これはとんでもない発言でございまして、IMFや世銀では、その借款の透明性を高めてすべて公開することが貸し手に対しての安心を引き出すことができるんだということで、もう既にここ二、三年は、こういう問題に関してはすべて公開するということが原則となっております。 それゆえに、この委員会で再度、このソンドゥ・ミリウダム第一期分の返済予定表、これを大臣に要求したいと思いますが、いかがですか。
○川口国務大臣 この前お答えいたしましたときに、金融市場に悪影響があるというふうに申し上げたということではございませんで、その国が金融市場で借り入れをしたりするということがあるわけですけれども、そのときのレーティングその他信用にかかわる情報を他国が出すということに問題があるというふうに申し上げたわけでございます。 ということでございますので、そこについては私どもは考え方は変わっていないわけでございますけれども、先ほど委員から、IMF、世銀は情報がより透明であるというお話は伺いましたので、どのように透明にしているかということについては研究をしてみたいと思います。
○首藤委員 今大臣がおっしゃった、要するに、そういう借り手の情報を出すことによって、その借り手が金融市場からの資金調達に難があるのではないかということを危惧されるということでありましたが、そのことこそ我々が問題にしているわけでありまして、この案件は有償なわけですね。 ですから、我々がかつて首都高速をつくるときに、あるいは新幹線をつくるときに世銀から借りたように、これはもう有償の国際金融市場からの調達とある意味では変わらないわけでありますから、当然のことながら、そういう市場で信用されている借り手でないとだめなわけですね。ですから、借り手の状況というものを示すことによって、金融市場での資金調達に難があるというような借り手だったら、我々は日本の国民の税金をつぎ込むのに値しない相手だというふうに言わざるを得ないということで考えております。 同時に、大臣の言われる国際的な基準にそろえるというふうな御主張がございますれば、それは世銀、IMFと同じようなレベルで公開性を高めるということに御尽力いただけるというのであれば、その検討結果を見守って、再度質問させていただきたいと思います。現在国際社会で行われているように、世銀の最近の改革、ウォルフェンソン会長の改革などで行われているように、もう本当にボルト一本まで公開できるというような水準に日本のODAの公開性が高められるんであれば、私はそれはそれで多としたいと思いますので、外務省での検討結果を待って、また再度質問させていただきたいと思います。 さて、このKenGenが、そういうことで大変疑問があるわけですが、こういうことを質問すること自体、それこそ借り手の信用に対しての疑念を発生させているのかもしれませんが、万々が一このKenGenが債務返済不能となった場合のギャランティーはどうなっているのか。例えば他の国際銀行の保証あるいは政府保証があるのかどうか、この点についてお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。
○西田政府参考人 お答えをいたします。 ただいまの万々が一返済できなかったらどうなるのかということでございますが、御案内のように、これは借入人はケニアの電力公社でございますが、もちろんケニア政府によって保証なされているという仕組みになっておりますので、ケニア電力公社が仮に万が一返済に非常に困難を来したということになった場合には、ケニア政府全体の責任によってそれが保証されるという仕組みになっております。
○首藤委員 それでは外務大臣にお聞きしたいんですが、これは債務が、この返済が十年据え置きで二十年賦なんですね。もう御存じのとおり、ケニアのモイ大統領というのは、アフリカに残っている数少ない冷戦構造型の腐敗大統領だと言われているんですね。ですから、現在の民主コンゴになりましたザイールのモブツ・セセ・セコ大統領、それが退場した後、最後に残った腐敗した大統領であると言われるようなアフリカ研究者も多い。 こういうケニアにおいて、例えばクーデターが起こったり、あるいは政変があったりする、こういうことはもう極めて可能性が高いというふうに言われているわけであります。また、その腐敗行為に対して、もう既に国際機関がお金を貸さなくなってきている、こういうケニアでありまして、いつ政権もかわるかもしれないし、債務に対して抜本的なリスケをやったり、債務放棄要求をしたりするということは当然あるわけですね。当然のことながら、重債務国であるケニアは、債務放棄ということを言う可能性がむしろ高い。 こういうようなところでどうして政府保証があるのか。外務省としての立場をぜひ明確にしていただきたいと思います。いかがですか。
○西田政府参考人 お答えをいたします。 委員御指摘のとおり、ケニアにつきましても、いわゆるHIPCs、重債務貧困国というような対象になる、ならないというような議論が一時ございまして、そういうこともございまして、日本政府としましては、いわゆる第二期分の債権の供与に関しまして、慎重に慎重にこれまでも対応を見きわめてきているということでございます。 御案内のように、ケニア側は、これまで累次にわたり、正式に債務削減は求めないということを申しておりますし、二〇〇〇年十一月のパリ・クラブの合意におきましても、債務削減には至らない、いわゆる債務繰り延べで合意をしております。それを踏まえまして、昨年九月、日本とケニアの二国間においても同様に、債務削減に至らない形での債務繰り延べに合意をしている、こういう状況でございます。 しかしながら、ケニアのいわゆる財政状況というものについて問題ないというわけでないということはもう御指摘のとおりでございますので、まさにその点、ケニアの債務返済状況に留意しつつ、政府全体として慎重に検討を行っているというところでございます。
○首藤委員 この点に関しては、関連質問を後でまたしたいと思いますが、この問題は、そうした本当に我々の国民の税金が返ってくるのかどうかというのが問題点の一つなんですが、同時に、このプロジェクトは、その当初からいろいろなことがうわさされるわけですね。ODAをめぐる入札のスキャンダルとか、どこかで腐敗があるんじゃないか、我々の税金がどこかの政治家のポケットに流れていったり、あるいは発展途上国の政治の腐敗にも手を貸しているんじゃないか、こういうことがよく指摘されているわけであります。 このケニアのプロジェクトに関しては、既に北方四島支援スキャンダルで問題になっている鈴木宗男議員が関係しているということは、もうありとあらゆる週刊誌、新聞などで書かれております。鈴木議員の活動を見ますと、この北方四島だけではなくて、農林省とかあるいは国土交通省とか、あるいは世界の各地でさまざまなスキャンダルに関係しておりまして、それがほとんど政治資金獲得と絡んでいるということが言われております。すなわち、鈴木議員の活動したところは、必ずそういう問題が関係しているというところなんですね。 そこで、青木元大使にお聞きしたいんですが、鈴木議員とあなたの関係はいつごろから始まったのか、そしてまた、鈴木議員とムルアカ秘書との関係はいつごろから御存じでしょうかということをお聞きしたいと思います。
○青木参考人 そういう御質問があるかと思って考えたのですが、最初いつお会いしたかについては、ちょっと記憶に定かでないところがございますが、恐らく、私が青年海外協力隊の事務局長をしておりました一九九〇年から九三年までの間に、鈴木先生と最初にお会いしたということでございます。それから、非常に頻繁にお会いするようになりましたのは、私がケニアの大使に就任してからでございまして、あるいはケニアで、あるいは東京でしばしばごあいさつを申し上げておりました。 ムルアカ秘書については、たまたま私フランス語も話すものですから、最初にかなり長い時間話をしましたのが、九八年の十月の第二回アフリカ開発会議、あのときに、当時官房副長官でいらした鈴木宗男先生が代表のためにレセプションをやってくださいまして、その席で話をしたのが恐らく話らしい話をした最初でありまして、その後はケニアで、東京で、いろいろと話をしております。
○首藤委員 ありがとうございました。 青木大使は現在退官されたということですが、退職金は受け取っておられるでしょうか。また、その額は幾らでしょうか。 この金額に関しては、個人的なことでお話しにならなければ、例えば、公務員ですから、何号俸とかいろいろそうしたスケールがあると思いますけれども、それで言っていただければ結構でございます。
○青木参考人 これも多分そういうお問い合わせがあるだろうと思っておりましたけれども、実は八百万円足らずでございます。
○首藤委員 ありがとうございました。 外務省の大使をされた、しかも大物大使であった、ペルーの大使までやっておられた青木大使が八百万円の退職金というのは、ちょっと私自身もショックを受けているわけですが、それはともかく、青木大使の滞在期間中に、このソンドゥ・ミリウダムというのは非常に決定的な時期を迎えるわけであります。 ここに、九九年八月十八日、ちょうど鈴木議員がケニアに訪問をされたときに、青木大使が本省に対して出した公電がございます。この公電によりますと、鈴木官房副長官よりということで、鈴木官房副長官が、当時ですが、自分が帰国次第、本件プロジェクトの円借款供与を積極的に進めるというような発言をされているということがこの公電の中に書いてあります。 そこで、この鈴木議員の関与というものが大変問題になるわけですね。結局、何か利権が関係しているんじゃないか、腐敗が関係しているんじゃないかということで追及をされたわけであります。しかし、鈴木議員に言わせると、例えば鈴木議員が参考人として国会なんかで述べたり、あるいはいろいろなところで述べたりしていることを聞きますと、同議員は、この九九年八月のケニア訪問のときまでには、ケニアのソンドゥ・ミリウダムということはよく知らなかった。 本当に知らなかったかどうかというのは、これはまた疑問になりまして、こんなケニアを代表するような開発計画をどうして知らないんだということで、もう議員辞職された辻元議員などが激しく突っ込まれたということは記憶に新しいわけです。 ともかく鈴木議員は、この九九年八月当時までケニアのソンドゥ・ミリウダムについては知らなかった、そして、鈴木議員が円借款を積極推進するということも、自分の意思ではなくて、ケニアに着いてから、ケニア大使館、青木大使に指示されてというか暗示されて、そして発言されたということを言われているわけです。 これもおかしな話ですが、果たして、鈴木議員はみずからの発意でこれを積極推進するということを約束されたのか、あるいは青木大使が、いや鈴木さん、これを言ってください、こういうふうに言えばうまくいきますよというふうに言ったのか。どちらであったのか、証言していただきたいと思います。
○青木参考人 お答えいたします。 最初に、今の御質問とは直接関係ないのでございますけれども、最前から首藤委員はダム、ダムとおっしゃいますが、これは流し込み式の水力発電所のプロジェクトでございます。委員御自身が質問主意書でもそのように書いていらっしゃるので、誤解のないようにしていただきたいと思います。 次に、九九年八月の話でございますけれども、この件につきまして、鈴木官房副長官にぜひケニア側によろしくとお願いしたのは私でございます。 なぜかと申しますと、そのときの鈴木官房副長官のアフリカ歴訪は、ユネスコの事務局長選挙との絡みで、当時の松浦晃一郎駐仏大使の当選を確保したい、それでアフリカ各国の支持を得たいということでございました。選挙運動でございました。こういうときに、やはり先方の喜ぶようなお土産を出すというようなことは一つの外交的な慣行でございますが、そうかといって全く新しいものを出すということは、これは不都合な話でございます。既に話が動いている中で、このソンドゥ・ミリウの第二期というものが非常に大切であるという認識を私は持っておりました。それで、これをいわばこの選挙運動の目玉として、鈴木官房副長官にぜひこれを取り上げていただくようにお願いしたということでございます。 なお、これは、その前からケニア側が私に再三にわたりまして、ぜひこれをお願いしたいということを言ってきたのを受けたものでございます。
○首藤委員 これは二つ大きな問題がありますよね。一つの問題は、余りみんな気づかなかった点ですが、ユネスコという国際機関の長に日本の人間を、日本人を送るということで、外務省が売官行為をやっている。要するに、選挙活動にお金、物、インセンティブを出してやっているという、こんなことを堂々と皆さん言うようになったわけですね。これっておかしいんじゃないですか。 ユネスコは、あるいは国際機関は、日本人をトップにするためにあるのではない。それは世界のためにあるのでありまして、そこの長は、それは世界の人がいいなという人がなればいい。それを、この辺でもう日本人が足りないから、日本人の偉いさんが少ないから、お金をつけてそれを買収して回る、こんなことがあっていいのか。おかしいんじゃないですか。外務大臣、いかがですか。
○川口国務大臣 まず、国際機関で日本人が、特に上の方に、日本が出している拠出にふさわしいだけのその人数がいないということは確かでございまして、これは我が国の国益としても、私は日本人がもっとふえるべきであるというふうに思います。 それから二番目に、各国、国際機関のトップあるいはそれに準じたポジションにその国の人になってもらうということについては大変に熱心でございまして、いろいろな折に私もほかの国の外務大臣から、この人を出したいので支援をしてくれということはよく言われることがございますので、そういうことで、お互いに選挙運動をし合うということは、これは国際的に普通に行われていることだと思います。 それから、今、それをお金で買収をするというふうにおっしゃられましたけれども、それは、それを目的として援助をするということではないと私は思っておりまして、我が国としては、ケニアなりほかの発展途上国に対して応分の支援をずっと行ってきているわけでありますから、それはそれ、これはこれで支援はするし、また、必要なことがあれば、我が国として我が国の推す候補者を推してくださいと言うことは当然であるというふうに私は思います。
○首藤委員 いや、それはそのとおりだと思いますよ。また、外交のためには、やはりそうした国際機関の中に日本の職員がたくさんいるということは非常に重要なことであり、その長を日本人がやっているということは本当に重要なことと、私ももう身にしみてそのことを感じております。 しかし、それは、やはり世界が認める、やはりこの人がいいんじゃないか、例えば緒方貞子さんといえば、何回も何回も、別にお土産を持っていかなくたって、緒方貞子さんはどうかといって、こう名前が出てくるわけですね。ですから、やはりそういう人間をつくるというのが重要でありまして、それを、アフリカ各国でお土産を配りながらその票を獲得していくという行為自体が、外務省としては日本の外交を国際社会で名誉ある形にはしていかない、私はそういうふうに指摘させていただきたいと思います。 私がなぜこれを買収と言ったかというと、それは、大使がお土産とおっしゃったわけですね。ケニア政府は、別にそんな日本に票を入れたくないんだけれども、このお土産を持っていったために、お土産があるから、松浦大使、松浦さんに一票を入れる。そのお土産が、いいですよ、お土産で、真珠の首飾りだって何でもいいんですよ、何で七十億円の、返ってくるか返ってこないかもわからない、これをやることによって、さらに日本が世界じゅうで、日本は環境を破壊し、また、さらに追い打ちをかけてケニアを重債務国にしているんじゃないかというふうに批判を受けるものを、どうしてこれをお土産として渡したのかということですよね。 青木さん、どうですか。国民の税金を危うくするようなプロジェクトを政治家の口を通して言わせる。これは外交官として、あるいは大使としてあるべき行為でしょうか。いかがですか。どのようにお考えですか。
○青木参考人 まず、その七十億円の方の話は、もうそのときは済んだ話でございまして、ですから、七十億円じゃなくて百数億円の話でございます。これをまず申し上げておきます。 次に、首藤先生はこのプロジェクトが環境破壊とかいろいろおっしゃっていらっしゃいますけれども、そうではございませんで、現にその翌年の二〇〇〇年にケニアは大干ばつに襲われて、非常な電力と水不足に苦しむわけですが、それは、この水力のプロジェクトが全部タナ川という一つの川の水系で行われていたために、その地域が干上がったら水力発電は全部とまってしまったということなんです。それに対して、このソンドゥ・ミリウのプロジェクトはソンドゥ川の水系を使いますので、そのような事態になっても水資源は大丈夫だということが一つでございます。 さらに、この二〇〇〇年の大干ばつを切り抜けることができたのは、同じく円借款で供与しましたモンバサの火力の発電所、この発電所がフル稼働したために、辛うじてケニアの電力がもったということもございます。 そして、このプロジェクトについては、とにかく非常に収益率の高い、経済効率の高いプロジェクトでございます。御案内のように、水力発電というのは初期投資にお金がかかりますけれども、後はほとんどただで電気ができますので、恐らく、この借款というものをそれだけをとらえて申せば、大体十年でケニア側は元を取るというのが当時の私の試算でございました。 そういうことで、このプロジェクトはケニアにとっても非常に役に立つプロジェクトだという確信を持って、私は、外務省にもそういう意見を申し上げたし、そしてまた、外務省の許可を得て、外務大臣の許可を得て、鈴木官房副長官に、ぜひこの件について前向きに取り組んでほしいということをお願いしたわけでございます。
○首藤委員 今、外務省の許可を得てということなんですが、それは、外務省は、ではそういうことをしてできレースをつくられたということですか、鈴木議員で。いかがですか、外務大臣。おかしいんじゃないですか、これは、外務省として。
○西田政府参考人 御質問にお答えします。 まず、青木大使が御発言のことについて若干補足をさせていただきたいと思いますが、当時、鈴木議員がケニアとアフリカを訪問されました一つの理由がユネスコの選挙であったということは、これは事実でございます。 他方、いわゆるソンドゥ・ミリウの案件そのものにつきましては、御案内のように、第一期からもう既に時間もたっておりまして、ケニア側としては、ぜひ第二期についての日本側のコミットメントを得たいという要請をずっと繰り返しておった時期でございます。 他方、まさにこのころ、そもそも委員が御質問になりました債務の状況というものについての議論も行われたということでございますので、外務省のみならず政府は、関係省庁としまして、この問題については、いわゆる債務の問題に対するケニア側の対応というものが、この案件についての日本政府の判断を決めるについては非常に大きな要素になるということを含めまして、いわゆる応答要領というものを作成しておったわけでございます。 そうしましたら、先方の方から、先ほど申しましたが、まさに債務の削減ということは求めないということになりましたので、鈴木議員の方から、では政府としてこれを検討したいと申し上げたわけでございまして、したがって、いわゆるユネスコでの投票を買うために、今までなかったこの話について何か日本の方から提案をしたというような趣旨ではございませんので、その点は改めてちょっと補足をしたいと思います。
○首藤委員 今たくさん話されたので、要するに、外務省的な答弁でたくさん言われているので、何言っているかよくわからないんですが、はっきりわかったことは、私は鈴木宗男議員が悪いとずっと信じておりましたけれども、悪いのは外務省じゃないんですか。外務省がこういうのをすべて、シナリオ、応答要領をつくって、それに鈴木宗男議員を使ってただしゃべらせたというだけじゃないですか。そうすると、悪いのは外務省だということになるんじゃないですか。 それで、この問題、今青木大使がいいプロジェクトだなんという、どこかで聞こえましたけれども、環境問題だって、九一年の環境影響評価でも随分指摘がされていますよね。それから、それ以降でもいろいろ評価をしているんですけれども、これは環境的に問題があるわけですよ。 例えば、九一年の環境評価では、上流にあるマウ森林の保水力というものが当然低下しているわけですよね。しかし、ケニアで、大使、これはもうよく御存じであろうと思いますが、マウ森林はもう伐採が進んで住宅地化しているわけですよね。草原化しているわけですよね。どうしてそういうところに保水がありますか。 例えば、私は、同じような、先ほどおっしゃった取水口を設けて、ダイクをもって流し込み型のダムで、ビルマの、ミャンマーのバルーチャンダムを見に行きました。バルーチャンダムも同じような形式のダムですが、これは上にインレー湖という物すごい巨大な天然の湖を抱えている。そして、これはビルマ政権、ミャンマー政権が強圧政権で問題になるかもしれませんけれども、木一本切れば二十年ぐらい監獄に入れさせられるぐらい厳しい厳しい保水をしているわけですよ。 ですから、このダムに関しては、私は乾季において十分な取水容量があるとは絶対に思っていないわけですが、それは別として、大使が、これは非常に利益性があるものでいい、利益的にもそれは問題ないプロジェクトだというふうにおっしゃいました。 ここに、四月十三日付の国際協力銀行の出した覚書がありますね。メモがありますね。これによりますと、このお金はどうやって調達するのかといいますと、このKenGen、ケニアの電力会社がケニアの貧しい農民とかその他の人に電力を供給しまして、そこからのお金を外貨にして送ってくる、そういうことだと思うんですが、それをドル計算で費用便益計算をしますと、本事業の財務的内部収益率は一一・四%になる、こういうふうに書いてあります。これは、先ほど大使が言った言葉と符合するわけでございます。 そこで、大使、大使はケニアに恐らく四年ぐらいおられたんですかね、三年か四年かおられたと思いますが、例えばケニアの通貨は何ですかね、シリングでしょうか、それのドルの交換レートは、赴任のときの交換レートを覚えておられるでしょうか。いかがですか。
○青木参考人 私、三年一カ月、ケニアに勤務しておりましたけれども、その間、三年の間にケニア・シリングがドルに対して大体一〇%切り下がっております。こちらの交換、自由にしておりますので。それから、インフレ率は三年間を通して一けたでございました。そういうような経済状況で、特に世銀、IMFの指導がききまして、非常に財政は健全化していたというのがケニアの現状でございます。 ちなみに、もう一つ申し上げますが、森林の話でございますが、確かに随分切られておりましたけれども、しかし、はげ山になったとか草っ原になったとかということはございませんで、特にソンドゥ川の水源地帯の森林は、少なくとも私が離任するまではしっかり森林のまま残っておりました。
○首藤委員 それは、大使、ちょっと記憶違いではございませんでしょうか。 赴任された九八年ですか、ケニア・シリングの対米ドルは六〇・三六七、今は二〇〇二年ですけれども、二〇〇一年でも七八・五六三でございます。ですから、もう既に二割は変わっているということですね。 ですから、何を言わんとしているかというと、このプロジェクトは、KenGenという会社が、自分が発電した電力を、電力が欲しい、電力が欲しい、電力が欲しいと言っている人たちに供給しまして、最貧国に近いケニアの人たちから電力料として徴収するわけです。電力料として徴収するお金は何で徴収するかというと、ドルでしょうか、円でしょうか、ユーロでしょうか。違いますね。当然、ケニアの現地通貨であります。それを今度は外貨にかえまして、果たしてKenGenにこれを外貨にかえる資格あるいはライセンスが取得されているかどうかは疑問ですが、十年先ということで、それは無視するとしても、それを外貨にする、そして日本に返してくるわけです。 既に、大使がおられたたった三年間でも、二〇%以上そのお金は目減りしているんです。もっと正確に言うと、この契約が発生してから二〇〇七年に返却が始まるときには、恐らく、ケニア・シリングというのは当初の予定から四〇〇%ぐらい変わっちゃっているわけですよ。要するに、もう四分の一ぐらいしか価額はないわけですよ。幾ら十万世帯だろうが何だろうが、ここからお金を集めてくるといっても、四分の一しかないわけです。ケニアがこれからすごく発展していくとか、これから石油を掘ってぼんぼん出てくるとか、全くそんな可能性はないんです。 ですから、このプロジェクトというのは、最初から返済不能なんです。不良債権になるプロジェクトだということは、素人でも明らかなプロジェクトなんです。何がこれがいいプロジェクトですか。こういうことは、元青木大使、御存じだったわけでしょう。どうしてこれがあなたの考え方ではいいプロジェクトなんですか。どうしてあなたが積極推進しなきゃいけないか。例えば、NGOが反対していたら、そのNGOに対して、そういう反対するNGOはけしからぬということを新聞で言わなきゃいけないほどいいプロジェクトなのか。大使、いかがですか。
○青木参考人 ただいまの首藤委員の御発言というのは、大変興味深くお伺いしたわけでございますけれども、少なくとも私のかじった経済学の原則とは全然合っていないように思われます。 まず第一に、今、ケニア・シリングとドルは自由な交換レートをとっておりますので、もしケニア・シリングが大幅に切り下がってくるようなことになりますと、当然電力料金も上がっていくということになります。 次に、貧しい人たちに電力を配ってといいますけれども、ケニアでは残念ながら非常に電力の普及がおくれております。特に地方においては大変おくれておりまして、電力の需要はやはり商業、工業、そういったいわばお金持ちのところに電力が配られますから、その点、電力料金の支払いについては心配がないということでございます。 以上でございます。
○首藤委員 ちょっと聞き捨てならないことをおっしゃるので、こういうことを言っちゃいけないかもしれないけれども、私の経済学の知識、私は経済学で博士課程を出ております。うちの女房なんかは、あなたは経済学者じゃないと批判していますけれども、青木大使にそんなことを言われる筋合いはないんですが、要するに、それは全く誤解でありまして、ケニアのケニア・シリングが切り下がっていけば、ドルとの関係で下がっていっても、それは国際市場での評価でありまして、電力料金がそうやってぼんぼん上がっていったら、そんなもの経済が成り立たないわけであります。 ですから、かようにこうした問題というものは多くの問題を抱えているわけですが、もう一つ問題なのは、ここに透明性が非常にないわけですね。例えば、このプロジェクト自身、だれがやったかというと、これは名立たる世界じゅうの調査機関がプロジェクトをやっているのではなくて、言うまでもなく日本工営がやっている。何か聞いたような会社、北方で問題となっているような、全く同じ名前の会社が、全く同じ名前の政治家が出てくるわけですよ。どうしてなのかということですね。 ですから、そうした透明性が全くないままやられているわけですが、ともかくこのプロジェクトに関しては、鈴木議員が物すごく執着するわけです。このことで、昨年、田中元外相との間の確執というのは、もう委員会がとまるほどやったわけですよ。これは北方問題だと言っていますけれども、あの委員会がとまったのは、北方問題はきょうやったぞ、次はいよいよケニアのソンドゥ・ミリウのこの話だということで委員会がとまってしまったわけですね。 では一体どういうことなのかというと、さらに鈴木議員は、この外務委員会の権威を使いまして、外務委員会のミッションという形で現地へ行っていろいろやっているわけですね。さらに、驚くべきことですが、そこで委員の人たちはいろいろ視察に行くんですが、鈴木議員は当時与党の筆頭理事だったんですね、筆頭理事だった方がその委員会視察をすっぽかして、自分だけはタンザニアかどこか行っているわけですね。それはムネオハウスがあるわけですから。それにチャーター機で行かれたということ。チャーター機の費用は既にわかっております。チャーター機の費用は五万ドルだそうです。 私も、アフガニスタンへ行ったりいろいろやったときに、ああチャーター機に乗りたい、何とかチャーター機に乗りたい、そうすればもう帰れるという瞬間がございます。しかし、とてもお金がないです。普通はチャーター機というのは現金で払ったりするんですね。あるいは現金の担保が入ったりする。それはそうですね。そういう国です。 では、五万ドルの費用というのはだれが、幾らお金持ちな鈴木議員でも、ポケットに五万ドルで、おい、これで払えというわけでないでしょうから、一体だれが立てかえたりあるいは保証されたのか。それは大使館じゃないですか。青木大使、いかがですか。
○青木参考人 鈴木議員は、ケニアでの日程はすべて外務委員会の皆さんと同行しております。それから、そこで、ケニアで土肥委員長以下と別れてタンザニアの方にいらっしゃいました。私はタンザニアの大使でございませんでしたので、その後のことは存じません。
○小田野政府参考人 今委員の方から御質問のありましたチャーター機でございますが、タンザニアに移りました後から、タンザニア国内それからボツワナそれから南アフリカというふうに移動いたしましたが、その経費につきましては鈴木議員側が負担しておりまして、大使館が負担したということはございません。
○首藤委員 それで、ついでに情報としてお聞きしたいんですが、それは普通は前もって払うわけですね。前払いなんですよ、チャーターというのは。それはどのようにして支払われたんですか。
○小田野政府参考人 鈴木議員がアフリカを歴訪したいという話がございましたときに、かつて自分もチャーター機を使ったことがあるので側面支援してくれという話がございました。ああいうアフリカの地でございますので、安全性というのが極めて大事だと思います。そこで、南アフリカのチャーター機会社の方に連絡をとりまして、飛行機が使えるかどうか、そういう点を側面支援いたしました。 その後、契約書その他につきまして鈴木議員事務所の方にお渡しいたしましたので、支払いの経緯がどういうふうになっているかについては詳細は承知しておりませんが、事実関係としては今御説明したとおりでございます。
○首藤委員 それは、やはり外務省の信用があったからそういうことを、後払いになったわけでしょう。それは外務省の過剰な便宜供与だと私は思いますけれどもね。 それはまた別な機会に話させていただきたいと思いますが、大使は、このソンドゥ・ミリウの水力発電所を大変推薦されておられる。それに対して、環境問題やあるいは人権問題で現地のNGOからたくさん批判を受けております。そこでいろいろ問題が起こったりしているんですが、そして、この現地のNGOなどのやはりもっと公開性を高めろとかいう要求によって、このプロジェクトが中止、とんざ、中断しかけた時期があります。 このときに、この時期は私もよく覚えているんですが、現地の代表紙であるネーションとかイースト・アフリカ何とかとか、その当時の主要紙にはほとんど青木大使の言葉がそのまま載っているわけですね。 例えば、あなたたちNGOが騒ぐからこのプロジェクトはだめになるかもしれない、そうすると、あなたたちは、電力も来ないのに、今までの第一期分の工事だけで物すごい借金を抱えちゃうよ、こういうことで、恫喝めいたことをNGOに言っている記事が全体に載っているわけですが、これは大使として、大使のモラルとして、こういうことを言っていいのかどうか、日本の外務省はそうした活動を許しているのか、それはあるいは青木大使個人のパーソナリティーなのか、それはいかがお考えでしょうか。
○青木参考人 私は、NGOにこういう話をしたんじゃなくて、新聞記者がソンドゥ・ミリウはどうなったかという話をしょっちゅう聞いてきますので、実はこういうことでもって非常に今プロジェクトが危殆に瀕しているんだということを申したまでの話でございます。
○首藤委員 それは違うんじゃないですか。NGOを批判しているんじゃないですか。一部のNGOがこれをつぶそうとしている、一部のNGOと政治家がつぶそうとしているということで新聞にずっと書いてありますよ。それはクオーテーションがついて、青木大使の言葉ということでたくさん載っております。 ですから、問題なのは、川口大臣、これからは現地の大使館がどういうスタンスをとるべきなのか。例えば、政権だけの方を向いているのか、あるいは、そこから政権に対して批判をしておるいろいろな人たち、草の根にいる人たち、いろいろな人たちを向いてやはり話さなきゃいけないのか。NGOといえば、大体それは利権に関係するんじゃなくて利権に反対している人なんですね。当然政府なんかも批判してくる。そういうことを考えて、やはり現地社会との融和を考えるべきなのか。外務大臣自身はどうお考えでしょうか。
○川口国務大臣 首藤委員がおっしゃっていらっしゃるのは、援助のプロジェクトをどのようにして選ぶべきかということであるかと思います。さまざまな考慮を入れなければいけない。まずその国の開発ニーズ、それから持続的な開発という観点、それからそれによって得る社会的なベネフィット等々たくさんのことがあると思います。 そういったことを現地の政府、これは要請主義でございますから、現地の政府がまず一番考えるべきでありますし、それから、その現地で、その事情を知っている我が国政府の人間あるいは我が国のNGO等々いろいろな人がかかわって、最終的には政府として援助の対象にするのがふさわしいかどうかという決定をするということだと思います。 私は今、外務省の改革の一環として、その中で、現地の我が国側の人間、これは大使館もありますし、そうでない人たちもあるわけですが、その意見をもう少し入れるというところに工夫ができないかどうか、それから、全体としてその国に対してどういう援助をすべきかというそもそものところを考えるところに、もう少し透明性を入れられないかといった観点で検討を、もう一部は既に、ODAを改革する会というのがこの間報告、私にいただきましたけれども、ちょっと正式な名前じゃないのですが、そこでも入っていますし、今後も実行していきたいと思っております。
○首藤委員 今おっしゃるとおりだと思いますね。ですから、やはりこれからは、現地社会との融和とか、そうしたNGOのようなさまざまな視点を入れて援助をやらなければいけないというのは常識だと思うのです。ですから、こういう問題が起こったら、これを最後として、外務省としては援助のあり方を現代的な新しい方向に向けていただきたい、そういうふうに切に思うわけであります。 最後に、このプロジェクトに関しては、やはり疑義がぬぐい去れない。 鈴木議員のムルアカ秘書に関しては、これは風評なので、今の段階では風評としか言いようがありませんが、個人名の口座に数十億のお金があるというような話すら伝わってきます。 また、これはミッテラン政権末期で言われたことですが、ODAの金がいつの間にか本国へ還流して政党関係者に流れていたという構造的な腐敗がフランスのミッテラン政権の末期に指摘されているわけであります。 そうした問題がODAに関しては存在しているのか、していないのかというのは、これから調査していかなければいけないのですが、青木大使、最後に質問したいのです。このプロジェクトに関して、そうしたキックバックとかいろいろな、一種の腐敗行為という形、そのうわさを聞いたことはございますでしょうか、あるいは、そういうことを御存じでしょうか。最後にお答え願いたいと思います。
○青木参考人 一切聞いておりません。
○首藤委員 ありがとうございました。結構でございます。 私は、このプロジェクトをやはり日本の奇貨として、これだけみんな関心が強まり、批判も多いものでありますから、このプロジェクトに関してはもう一度、繰り返しますがもう一度、その透明性を高め、再入札、それから会計、あるいは操業の実現性、経済合理性、腐敗行為の有無などに関して第三者による監視を実施して、クリアな形で先へ進めていただきたい、そのように外務省に対しては切に切に要望いたします。 以上をもって終わります。ありがとうございました。
○吉田委員長 次に、中川正春君。
○中川(正)委員 民主党の中川正春でございます。 首藤さんの質問に引き続いて、残り時間、関連のことをやらせていただきたいというふうに思います。 さっきの話の続きなんですが、議論の中で、NGOとの関係を先ほど取り上げてございました。一度お聞きしたいのですが、青木さんにとっては、NGOというのはどういう存在であったわけですか。
○青木参考人 まず、日本のNGOと国際NGOとがございますけれども、私は、ケニア在勤時代、日本のNGO、ミコノの会とか、天理インターナショナルとか、あるいはセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン、あるいはAMDA、こういうNGOからは非常に助けられておりました。彼らのすばらしい草の根の活動が、青年海外協力隊の活動と相まって、本当に草の根レベルでの日本とケニアとの友好親善関係に非常に大きな役に立ってきたということがございます。 次に、国際NGOでございますけれども、私は、幾つかの国際NGO、ワールド・ビジョンでございますとか、あるいは国境なき医師団でございますとか、こういうNGOの活動について、あるいはいわゆるローカルなNGOに対して、草の根無償の供与等を通じていろいろと支援してまいりましたし、また、彼らからは、いろいろな話を聞いて大いに勉強させていただいたということはございます。 さらに、このソンドゥ・ミリウにつきましても、名前は忘れてしまったのですけれども、何とかというフォーラムを名乗るある人物が、そのNGOの名前でいろいろなことをやっておったということはありますが、その後、そのフォーラムの正式の会長さんが、自分たちはソンドゥ・ミリウについて、いろいろな言い分はあるけれども、プロジェクト自体はぜひ進めてほしいんだということがありまして、私は、そういった意味で、ローカルなNGOともきちんと、そして非常に建設的な関係を維持してまいりました。
○中川(正)委員 ここに、二〇〇一年六月に、日本の外務省経済協力局の有償資金課の北野さんが調査団の一員として地元に入ったときの、イースト・アフリカン・スタンダードの記事があるんですね。 ここで私も疑念を持つのは、さっきのお話の、いわゆるNGOの連合体の話だろうと思うのですが、これが環境だとか補償問題について疑念を差し挟んだことで問題が複雑になった、いわゆるジレンマに陥った。そこで、青木駐ケニア日本大使が、このようなNGO側の動きは、論争の種となっているすべての問題が解決するまで、同事業への融資を日本政府が見合わせるということを公表する結果に結びついた。大使がこのことを公表した。だから、新聞社に言っているだけじゃなくて、NGOに対してもそう言い、そして恐らくは、政府に対してもそのことを言っているということ。 これ以降の動きを見ていると、非常に、政府サイドからNGOに対する締めつけといいますか、よく言う、これに反対できないような雰囲気を現地につくり出したということ。これが青木大使のそのときのスタンス。それから、公表したその言葉がそうした緊張を現地に生み出したという、そのような解釈ですね。これが一つ。 それからもう一つ、そこで、当時の国家開発党のリーダーのレイラ・オディンガ氏、これは現在のエネルギー相ですか、これを同行させて同事業地を訪れたが、その際、政治的力学、政治を同事業から排除する必要性を強調した、こういうことがこの記事の中で触れられているんですね。この政治的な力学排除というのは、これは具体的には何を大使は意味されたんですか。
○青木参考人 まず最初の御質問ですけれども、イースト・アフリカン・スタンダードあるいはネーション、私の発言の部分だけを引用していらっしゃいますけれども、記事を全部お読みいただくと、こういうことで日本側は非常な危機感を持っているから、このプロジェクトはぜひ推進しなければいけないという趣旨で記事が書かれてございます。 次に、ライラ・オディンガ、この人は実は野党の党首だったわけですが、その後、モイさんと一緒になって大臣に就任するわけですけれども、私がここで一番強調したのは、いわゆるルオー族というソンドゥ・ミリウ地域の住民ですね、このルオー族対ナイロビ近辺のキクユ族だとかあるいはモイ大統領の属しているカレンジン族とか、そういう部族対立、部族抗争がこのようなプロジェクトの中に入り込んできてはだめだという趣旨で、ただし、これをトライバルとかいう言葉を使いますと非常に相手方に対して失礼でございますので、政治的なというふうなことを申し上げたというのが私の記憶でございます。
○中川(正)委員 これは、見方によっては相手国の政治の中にしっかり入り込んでいく、このダムの事業をもって大きく影響を及ぼしていくという、そんな結果になっているんですよね。こういう環境問題あるいは補償問題というのは、そうしたものが密接に絡みながら大体は動くんですよ。それに対して政治配慮だとか、あるいはこうした一つの勢力というのを確実に敵視するように持っていくような一つの発言というのは、これは一つ、日本サイドの政治の中立性というのをここで確実に崩しているという結果がもたらされているというふうに私は解釈をします。 その上で、改めてもう一つ聞きたいんですけれども、北野さんがこのときに、彼の任務として同事業にまつわる汚職の問題を取り上げて、ここには汚職がある、だからこの問題を解決していくということが一つの条件なんだ、こういうことまでコメントしているというのがこの記事に出ているんですが、この汚職というのは何を指すんですか。
○青木参考人 最初に、中川委員が感想を述べられた点につきまして、仮にも大使としてその国に派遣されておって、その国に対して何の影響力も持ち得ないような人間は、これは税金泥棒だと思います。私は、やはり日本の考え方、日本の立場というものをケニア政府に納得していただくように全力を尽くしてまいりましたし、そのことについて一つも悔いを持っておりません。 次に汚職の話でございますけれども、環境の問題と並んで汚職の問題も、いわゆる現地NGOの一部の人たちから取り上げられていた問題でございます。それについて北野君が、その点についてもしっかりさせなきゃいけないねということを言ったのでありまして、これは国内の話ではございません。現地の話でございます。
○中川(正)委員 大使は、この汚職の問題についてはどういう取り組みをされましたか。
○青木参考人 テクニカルコミッティーというものができまして、これは、現地の住民の人たちとそれからKenGenの人たちとそれから部外の第三者の専門家で構成されて、いろいろ調べました。そして、確かに小さな横領とかそういったものはあったけれども、大きなお金がケニアなり日本なりの政界や何かに流れていたという事実はないということは、このテクニカルコミッティーの調査でもって確認されております。
○中川(正)委員 これは、第二期分というのは今ペンディングになっているわけですね。それにはさまざまな理由があるんだろうと思うんですが、このペンディングになっている案件について、先ほど鈴木宗男さんの話が出ましたが、一度、松浦さんのユネスコでのポジションを確保する目的で鈴木さんがケニアに行って以降、この問題について鈴木さんから、こっちへ帰ってこられたとき、あるいはケニアで、その後、ムルアカさんを通じてなりあるいは他の第三者を通じてなり会った時点で、この問題についての促進あるいは何らかの指示ということがどのような形でございましたか。
○青木参考人 私の方から、鈴木宗男先生にお会いするたびに、あのソンドゥ・ミリウはまだなのでよろしくお願いしますというお願いをしておりました。
○中川(正)委員 まだなのでよろしくとは、どういう意味なんですか。
○青木参考人 今でこそ鈴木宗男先生、皆さんに袋だたきになっておられますけれども、私、アフリカをやった外交官にとって、鈴木宗男先生の方に足を向けて寝られないんですよ。 一体どなたが、この国会で、アフリカのためにあれだけ力を尽くしてくださったのか。外務省といっても、アフリカなんというのは隅の隅なんですね。一体、次官が一日に何秒考えてくれるのかもわからない。そういう中で、鈴木宗男先生のところにお願いをすれば、それが例えば大臣のところに話が行ったりあるいは財務省の方に話が行ったりして、話が動くことがあったんですよ。ですから、私は鈴木宗男先生の方にお願いに行っていたということでございます。
○中川(正)委員 そうすると、この問題については、鈴木さん以外の政治家の関与というのはなかったと。逆に言えば、鈴木さん自身が具体的に例えば業者の選択、あるいは、これはまだ最終的に正式に決まっていないものでありますが、もう既に発注をされておって、それぞれ鴻池初め日本のゼネコンが張りついていますよね。こういうプロセスの中にも、やはり鈴木さんというのは積極的に関与があったということですか。
○青木参考人 そういう認識は持っておりません。というよりも、そういう話と交換公文の調印を促進してくれという話とは全然違う次元でございます。
○中川(正)委員 いや、頼む方は違っても、頼まれる方は一連なんだと思うんですよね。そのことは、長いことこの世界で生きていられる青木さんですから、よくわかった上での流れだというふうに思うんですが、逆に業者サイドから青木さんに対しては、そうした進みぐあいの照会なり、あるいはどういう形でこれが決着されるのかというふうな懸念なり、そんなことは相談がありましたか。
○青木参考人 私は、現地に駐在している日本の企業の皆さん、コンサルの皆さんと定期的な会合を持っておりまして、そこで経済協力のプロジェクトの進行状況そのほかについていろいろ話をしておりました。
○中川(正)委員 これはなぜ、不自然な形でというか、まだ決着がついていない問題が具体的に発注されて、それぞれ業者まで決まっているんですか、この問題は。
○青木参考人 これは実は、一期工事、二期工事と申しましても、一連の工事なのでございます。一遍とめちゃうと、いろいろな不都合が生じる。それで、二期の一部、土木の続きの部分につきまして、KenGenが自分のリスクで入札をかけたというふうに私は理解しております。
○中川(正)委員 そのことに対して、大使はどのようにアドバイスをし、あるいは指示をしましたか。
○青木参考人 私は大賛成でございました。
○中川(正)委員 時間が迫っていますので、最後にお聞きをしたいんですが、今回、鈴木さんがああした形で党を出られた、あるいはまた、検察の手で、その背景あるいは彼自身の体質というか、これが表に出つつあります。恐らく、私たちとしては、北海道で行われたあの体質というのは、北海道に限ったことじゃなくてさまざまな分野で同じような体質があり、それが行われていたんだろうというようなこと、これはもう当然推測として成り立つわけであります。それと同時に、それに巻き込まれたといいますか、そこと同じ歩調を合わせてやってきた、特に外務省の中にあるロシア課、ロシアスクールのメンバー、この人たちが処分を受けた。 そういう意味からいくと、大使は、先ほどから口の端々に、やはり鈴木さんが私にとってはすべてだったんだ、鈴木さんの政治力でやってきたんだ、こういうようなお話が出ました。こういう構図については、大使、どのようにお考えですか。
○青木参考人 私は、ロシアのことについては存じません。しかし、事ケニア、そして私が兼轄しておりますウガンダについて、鈴木宗男議員がお金にまつわる動きをなさったということについては、私はそういう認識は持っておりません。
○中川(正)委員 いや、そのことじゃなくて、大使自身のポジションについて、そうした鈴木さんと一緒に仕事をしてきたということについてどう思っているかということなんです。
○青木参考人 何も後悔しておりません。
○中川(正)委員 以上、終わります。
○吉田委員長 次に、土田龍司君。
○土田委員 おはようございます。 青木大使には、昨年ケニアを訪問したときに大変お世話になりました。この外務委員会で昨年九月上旬にケニアを訪問し、そしてソンドゥ・ミリウのダム、ダムと言っちゃいけないんでしょうか、ダムを見に行ったんですが、その際にもいろいろな話をさせていただきました。たまたま青木大使が辞任をされるときに当たりまして、ちょうど青木大使が、このナイロビもあしたでおしまいなんだ、あいさつ回りも一通り終わって名残惜しく去るんだという話をされておったのが非常に印象深く思い出されます。 そのときに青木大使は、その後、海外青年協力隊のお世話をしたい、自分は海外青年協力隊の父であるとおっしゃっている。協力隊員もそう思っている。いわゆる自他ともに認める海外青年協力隊の応援団長みたいな立場だと思いますけれども。 去年の九月、外務委員会で視察に行った。もちろん鈴木宗男さんも一緒でした。飛行機で行って、それから車で何時間もがたがた道を山の方に上って、その工事現場に行ったわけでございますけれども、確かに私もそこに行くまではダムだと聞いておりましたので、ダムといえば日本で見るような大規模なダムを想像しておりました。ましてアフリカにつくるわけですから、物すごいダムかなと思って行ったんですが、全然違いまして、本当にダムとは呼べない、小さな発電所をつくる、そういったイメージでございました。 今回の、青木大使にきょう来ていただいた理由もそうでございますが、NGOがいろいろな批判をしている。もちろんケニアのNGO、日本の国内のNGO、そういった方々が、このダムに、ソンドゥ・ミリウにまつわる、お金に関する問題あるいは工事中の問題、これについていろいろな批判があるわけでございます。 私も、ソンドゥ・ミリウに行く前に日本国内で日本のNGOの方から話を聞いて、そして現地のナイロビに行ってもNGOの方からの話も聞いて、あるいは現場に行ってからも技術委員会の方々との意見交換をしましたけれども、NGOの批判が全部間違いとは言いませんが、間違ってはいませんが、根拠のないことではないんですが、非常に誇張されてきている、誇張されて伝わってきているというのは、私が現地を見た実感でございました。 ただ、その過程において、これまでにも質疑がございましたけれども、お金に関する返済計画についても余り透明性がない、不安定要素がたくさんあるということや、あるいは地元の方々との意思の疎通がよくできていなかったという点もあるかと思うんですね。 特に、現地の日本工営の責任者の方、もちろん現場責任者の方ですけれども、非常によくやっていらっしゃるわけでして、その方が一番心配しておられたのが、その工事を始めるに当たって、その人は別にケニアのソンドゥ・ミリウが初めての現場経験ではなくて、東南アジアとか何カ所かでダムをつくった経験を持ったベテランとしてソンドゥ・ミリウに乗り込んでこられている。そこで一番大事なことは何かというと、現地の方の理解と協力がなければ絶対にできない、絶対がつくんだ、地元の方々との対話、信頼関係だというふうにおっしゃっていて、そのことに一番時間もとられ、神経も使ってきたというふうにおっしゃっておりました。 ところが、ケニアの方々は長い間のイギリスの植民地支配に遭って、役人を信用していない。日本工営の現場責任者は役人ではないんですが、やはり上から来て命令する人をみんな役人と見てしまって、役人に言ってもだめだという感情があるんだというふうに言っておりました。だから、なかなか地元住民の方の気持ちが、あるいは希望が伝わってこないままに、あるいは大使館にも伝わってこなかったかもしれない、そのままに、ケニアのNGOを通じて日本のNGOに連絡が行って、一遍に国会で取り上げられて話が大きくなってしまったというような感じが私もしているんです。 ですから、私は、ソンドゥ・ミリウのプロジェクト自体は非常にいいことをやっている、あるいはケニアの方々にとっても非常に大きな歓迎すべき事業じゃないかというふうな実感をいたしました。 もちろん、私はそこだけしか見ていませんので、全部の、世界各国のODAの内容を知っているわけじゃございませんけれども、少なくともソンドゥ・ミリウに関しましては、地元の方々あるいはケニア政府、非常に大きな期待と歓迎をしているわけでございまして、多分それについて青木大使が推進役となって、鈴木宗男さんと一緒になって努力されたと思うんですよ。努力といいますか、青木大使からすれば、鈴木さんを使って何とか政府を動かしてやろうという部分があったかもしれない。鈴木さんから見れば、青木大使が現地でやっているから、いろいろ便宜を図ってもらうことによって自分の政治力を高めることになったかもしれないという感じがしているんです。 そこで、まず青木さんに伺いたいんですが、一般論でいいんですけれども、大使は、赴任国におけるこういったODA案件の推進あるいは決定過程で、どういった権限を持っておられるんでしょうか。
○青木参考人 お答えいたします。 これは、あると言えば、特命全権大使でございますから何でもあるんですけれども、それでは個々別々の、一つ一つの案件について諾否を言えるかというと、そうでもないわけでございます。 例えて申しますと、私はオーケストラの指揮者のようなものでありまして、円借款の案件は国際協力銀行がやっております。それから、今度は技術協力については国際協力事業団がやっておりますが、国際協力銀行はともかく、国際協力事業団というのは大変な縦割り組織でございまして、隣がやっていることを、右手がやっていることを左手が知らないような組織なんでございます。ですから、いろいろなプロジェクトが並んでいきましても、お互いが全然整合性のないまま出てきているというようなことがありますので、全部見ているのは私だけですから、JICAの所長と。この二人で、いわゆるオーケストラの指揮をするように全体のハーモニーがとれていくような工夫ということを、私は三年二カ月の間ずっとやってきたつもりであります。
○土田委員 このソンドゥ・ミリウの円借款、当然、コンダクターであるならば返済計画については十分内容も御存じでしょうし、あるいは調査も最初はされたと思うんですが、これについて、返済能力あるいは国内事情、さっきからかなり議論が出ていますけれども、総合的にそういった心配はしなかったんでしょうか。
○青木参考人 これにつきましては、幾つかの前提条件が当然ございました。 まず一つは、世銀、IMFの融資が再開されない限りはこのお金は出せないねということはもうはっきりしておりまして、これが一つの条件でございます。それから、これは条件ではないんですけれども、やはり環境アセスメントをもう一度やり直したわけでございます。全面的ではなくて追加的な環境アセスメントをやって、やはり環境も大丈夫かどうか、これについての確認。それから、やはりケニアの政治経済改革が十分に進捗するのかどうか。特に、民主化が進んで、そして経済、特に財政が均衡するかどうか。 この辺のところが条件になって、私は、まず一九九九年八月の鈴木宗男官房副長官が見えた段階で、一定の進展があったということを考えましてお願いをしたんですが、その後、またちょっとケニアとIMF、世銀がもめまして、せっかく事前通報までいったのがだめになって、それから今度は国会でいろいろと話が出たために、もう一回また事前通報があったんですがだめになるということで、これまで来てしまっております。しかし、私は、その基本条件は整ったと思っておりました。 それから、日本へ帰ってきてからの話は、ちょっと私はもう存じませんので。
○土田委員 ケニアのNGOの方々への説明、いろいろな不満や批判が出ましたね、そのNGOの方々への説明については、大使としてどういったことをされましたか。
○青木参考人 まず、隠すなということですね。それから、誠意を尽くしてしっかり説明をしなさいということですね。 特に私が気にしましたのは、本当にその工事のおかげで人質が出ているのかどうか、あるいは病人が出ているのかどうか、これはしっかりと調べてほしい、しかも中立的な人に調べてもらってくれということですね。テクニカルコミッティーの中で、KenGenにやってもらうんじゃなくて、第三者に見てもらってくれと。 それから次の問題は、池がかれたとかそういう話がありますが、これについてもしっかりやってくれと。 あとは補償ですね。補償についても、もらっていないという人がいるわけですけれども、これは日本側が非常にしっかり説明をしてくれて、全部銀行口座をつくって、その銀行口座に振り込んであるわけですね。ですから、銀行口座に振り込まれていなかったらこれは払われていないということになったわけですから、ちゃんと銀行口座に払い込まれていれば、あなたの言っていることはちょっと違いますねという話になるということで、私自身としては、このテクニカルコミッティーができて以来、非常にこのプロジェクトは透明になったというふうに考えております。
○土田委員 今大使がおっしゃったテクニカル何とかというのは、技術委員会のことですね。 この技術委員会なんですが、これは私が感じたところによると、そんなに機能していないんじゃないかなという気がしてならなかったんです。この技術委員会に専門家がいないじゃないかとか、いろいろな批判が出ておりましたけれども、この技術委員会というのは機能しているんでしょうか。
○青木参考人 技術委員会の報告書というものが出ておりまして、私も見ましたけれども、非常にいい仕事をしてくれたと思っております。特に、大学の先生あるいは弁護士、こういった中立的な立場の識者が現地のNGOの人たちと一緒になって動いてくれて、よくやってもらったなと。 例えば、人が二人死んだということをある看護婦さんがNGOの方に言っていったわけですが、そこまで出向いて、その死んだ人の名前を教えてくれということを言っても、その名前が出てこないとか、あるいは、けが人だといって行ってみたけれども、それは全然関係のないけがであったとか、そういったことをきちっとやってもらったのは非常にありがたいと私は思っております。
○土田委員 さまざまな問題が出たときに日本政府は、どんな問題が出たかというと、NGOに対する嫌がらせだとか銃撃事件とか、そういうのが起こってきた。それに対して日本政府の態度というのは、あくまでケニアの内部問題だというような態度をとってきたわけですね。 それなのに、現実には日本のプロジェクト、日本のお金でその事業が行われているわけでして、それを単なる国内問題だ、日本政府とは関係ないんだということは、やはりまずいと思うんですよ。やはりNGOへの対応やあるいは地元の皆さんとの対話を進めるように大使館として、青木大使はやってこられたというふうに今おっしゃっていましたけれども、やはり十分でなかったのかなという感じがしてなりません。 話は全然変わるんですが、私もナイロビに行ったときに、大使公邸で二晩にわたってパーティーが行われました。一回目は海外青年協力隊員の方との意見交換会、二日目がケニアの国会議員の皆さんとの意見交換会。そのときにたまたま、青木大使でなくてほかの大使館員の方に聞いたんですが、青木大使がナイロビに来られてからパーティーが非常にふえた、二倍以上の回数になりましたというようなことを言っていましたけれども、そういったお金というのはどこから出されていたんでしょうか。いわゆる今も外務省で問題になっている機密費から使われたのかなという感じがするんですが、どうでしょうか。
○青木参考人 最初の点でございますけれども、例えば、朝日の安東支局長と共同の大野支局長をひっ捕まえるなんてとんでもないことでございます。私は、これについては非常に厳しく抗議をいたしました。ただし、新聞で抗議をする、新聞に発表する形の抗議というのは、私どもの広報センターの所長の名前での抗議を出して、あとは私が直接担当の大臣に会いまして、冗談じゃないということを申し述べたことがございます。 それから、その次の発砲事件というのは、実は家宅不法侵入でやられた話なんですが、非常にケニアというのは気安く発砲する国でございまして、これは日本の常識ではちょっと推しはかれないものがございますので、御了承いただきたいと思います。 それから、パーティーがふえたというようなお話でありますけれども、こちらから質問をしちゃいけないらしいんですが、例えば外務委員会の皆様がお越しいただいたときに公邸で開きました懇談会、私はあれはパーティーとは認識しておりません。あれはかなりまじめな目的を持ってやったものでありまして、飲めや歌えやというようなことでは一切なかった。そういうものについては、いわゆる報償費というものに属する交際費を使用するということでございます。 なお、私は、自分でプライベートな集まりをやることもありますが、これは当然のことながら私の給料の方から支出しておりました。
○土田委員 もちろんそうだと思いますが、大使の個人的な会合の相手には鴻池組も入っていたし、そういった方々と頻繁にやっておられたという話も聞いたものですから、ちょっと念のためお尋ねをいたしました。 それから、今回、ソンドゥ・ミリウのコンサルティングをやっている日本工営ですね。これは黒木さんにお尋ねした方がいいと思うんですが、黒木さんはそういったのを専門にやっておられる。この日本工営が受注し、鴻池組が施工しているんですが、そういった契約等については問題なかったんでしょうか。
○黒木政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘の点につきましては、ソンドゥ・ミリウ水力発電計画の第一期工事の契約の件だと承知しますけれども、これにつきましては、国際競争入札に基づいて行いまして、かつ、その入札した結果につきましては、国際協力銀行、当時は経済協力基金でございますが、そちらの方で調達のガイドラインに沿っているかどうかということを審査しまして、それで評価した上で承認をしたという通常の手続をとっております。
○土田委員 この一期工事を担当した日本工営が、今後その二期工事があるときに、この日本工営は北方領土問題でいろいろ問題になっている会社ですね、また日本工営を使うお考えでございますか。
○黒木政府参考人 第一期工事につきましては、コンサル部分につきましても本体工事部分につきましても既に入札が終わって工事を実施しておるわけでございますが、第二期工事につきましては、まだ円借款につきまして供与するという決定をしておりませんので、今引き続き慎重に検討中ということでございます。したがいまして、調達の条件はまだ最終的に決定しておりません。
○土田委員 もちろんまだ決まっていないんでしょうけれども、じゃ、二期工事においても引き続き、なれている日本工営にコンサルティングを頼むということもあり得るということだと思うんですが、このくらい世間を騒がした会社でございますし、これから捜査の進捗がどうなるかわからないわけですから、ぜひ慎重にやっていただきたいというふうに思っております。 青木大使への質問はこの辺で打ち切りまして、ちょっと国際情勢について気になる点が二、三ございますので、副大臣、きょうは見えておりますからお尋ねします。 靖国神社の問題で、中国の江沢民主席が、私は絶対に許すことができない、国家対国家、歴史対歴史の問題だと非常に激しく日本を批判されたわけですね。特に、小泉首相がこの秋に訪中したいという意向を書いた親書に対しても実質ノーの回答をしてきているわけでございますけれども、さて、今後の日中関係の改善について、川口大臣は、二言目には、国交正常化三十周年の記念すべき年にことしは当たっているんだ、だから前向きに未来志向でやりたいというふうにおっしゃっているんですが、日中改善に向けて今後どのように考えておられますか。
○植竹副大臣 総理が参拝に際し所感を表明されたとおりでございまして、特に内外に不安や警戒を抱かせるということは総理自身の意に反していると。そして、将来にわたって、平和を守り、二度と悲惨な戦争を起こしてはならないというようなことを述べられておりますとおり、熟慮の上で参拝をされたと承知しております。 私は、中国側に対しまして、この点を含めまして、今回の参拝の趣旨につき、さまざまな機会を通じ説明し、特にことしは、今委員お述べになったとおり日中国交三十周年と、行事が予定されておりますから、あらゆる機会を通じまして、中国との間の未来志向の協力関係を構築していきたいと考えておるところでございます。
○土田委員 小泉総理は、就任されてから去年の八月まで、自分は、だれが反対しようと、どんな抵抗に遭おうと、八月十五日に靖国神社に参拝するんだと何十回も言い続けてこられた。ところが、八月十五日には参拝しなかった。非常に腰抜けな総理大臣であるわけでございますけれども、外国が、中国や韓国が批判しているのは、戦没者を追悼すること自体を文句言っているんじゃないんですね。A級戦犯の問題あるいは政教分離の問題について言っているわけでございます。 そこで、福田官房長官が私的な諮問機関として、追悼・平和祈念のための記念碑等施設の在り方を考える懇談会をつくりました。この懇談会の議論ですけれども、どういった議論が進められていて、いつごろまでにどういった答えを出すんでしょうか。
○植竹副大臣 今委員、お話がございました中で、小泉総理が腰抜けということを言われましたけれども、これは私はそんなことは考えておりません。堂々と、本当にこういう戦争を二度と起こしたくない、そのためのかたい信念でございますので、今委員がおっしゃったような腰抜けではないことを特に申し上げておきます。 なお、懇談会の考え方につきましては、過去、これは五回もありましたが、懇談会がどう考えているか。特に私は、個人の問題でありますが、又いとこの戦死した後を相続しまして、靖国神社に対する思いというのは深いものがございます。そういうことから考えましても、この懇談会が今後どうやって、この靖国神社、国のために尽くされた方々に対して思っているかということを、その論議の結果を踏まえて考えてまいりたいと思います。 ですから、内外にいろいろな関係を起こしました問題につきましては、そういうことはないように、先ほども申し上げましたように、私は、この日本の意向を、小泉さんの意向をよく伝えまして、頑張っていきたいということで、懇談会の結果を深く見守っていきたいと考えております。
○土田委員 次に、不審船の引き揚げ問題についてですが、船が沈んでいるところで日本が作業をしているんですが、それに対して中国の海洋調査船、中国の船が四隻も監視をしているということが新聞に出ておりました。この監視については事実なのかどうか、あるいは中国政府から我が国に対してそういった事前通報があったのかどうか。
○植竹副大臣 今回の有人潜水調査に関する海域の警戒につきましては、中国側と調整いたしました結果、当該海域の安全確保に万全を期するために、日中双方により巡視船または監視船をそれぞれ派遣するというものを協議しておりました。 そして、これは、付近で操業する漁船等が調査実施海域に迷い込むということによる船舶の航行を未然に防止するためには、日中双方が巡視船または監視船をそれぞれ派遣することが有効であるということが日中の共通認識になっておりまして、海上保安庁と中国国家海洋局との間で設定されました連絡窓口を通じまして相互に連絡をとり合って、現場海域の監視活動に従事しているところであります。
○土田委員 川口大臣は、この不審船の引き揚げについては一貫して、検討中だ、まだ最終決断をしていないんだというふうな答弁をしておられますけれども、いつごろされるんでしょうか、引き揚げについて。
○植竹副大臣 その点につきましては、まだ今潜水で調査しておりますので、調査が終わりました結果を見てやっていくということでございます。
○土田委員 細切れで申しわけないんですが、日朝の赤十字会談について、どういった成果があったと思っておられますか。
○植竹副大臣 日朝赤十字会談につきましては、行方不明者の調査再開が正式に確認された、また、日本人配偶者の日本、故郷訪問というものがことしの夏に実施されるというような具体的なめどが立ったということ、さらには赤十字間の対話を今後も継続していくことになりました。そして、次回はことしの六月に実施することになった。そして、これらは日朝間の人道問題解決に向けて一つの前進と考えているところでございます。 さらには、行方不明者の安否調査について、改めて北朝鮮側の真摯な対応を強く求めたわけでございます。また、有本恵子さんの事案についても、法廷での証言等を踏まえまして、新たに判明した情報を提供いたしました。これに対し、先方より調査を実施する旨の確認が得られたわけであります。この結果、北朝鮮側からは、本件安否調査を国内の赤十字組織及び当該機関と協力いたしましてしっかりと行う、安否調査を深めるための方途を構築するなど、より具体的な旨の確認を得られたのであります。 さらに、今後の取り組みでございますが、北朝鮮との間には、具体的な形で確認できたということは、必要に応じて両赤十字間で実務的な打ち合わせを行うなど、両赤十字間において行方不明者の調査を行うという話が初めて取り上げられたということは、第一回会談よりもさらに進捗したものと考えておるところでございます。
○土田委員 赤十字会談の次回が六月というのはわかりましたけれども、いわゆる本交渉については話題に出なかったんでしょうか。
○植竹副大臣 その点は、とにかく六月の会談をやりまして、その会談の結果、さらに進捗するものと考えておりますが、今後とも、対話の中からこの動きを確かなものとするようにして、あらゆる機会を通じまして、拉致問題を初め、人道問題の解決に向けて北朝鮮の誠意ある対応を求めるということでございまして、今委員お尋ねの点は、今後の問題として六月の会談を待たれるところであると考えます。
○土田委員 以上で質問を終わりますが、青木大使におかれましては、海外青年協力隊、ぜひ御尽力をいただき、また御活躍をされますことをお祈りいたしております。本日はありがとうございました。
○吉田委員長 次に、松本善明君。
○松本(善)委員 本委員会でもたびたび問題になりました鈴木宗男議員のいわゆるムネオハウス問題、これについて、鈴木議員の宮野秘書ら七人が逮捕されました。国後島緊急避難所兼宿泊施設建設工事の入札をめぐる偽計業務妨害事件ということで、被疑事実は外務省当局も知っていると思いますし、これは読み上げてもらうと大変長いものですから、刑事局長に伺いたいんです。 要するに、要点でいえば、平成十一年六月上旬、北海道釧路市の事務所で、日本工営、日揮の社員が入札予定時期、工期、工事内容、予算規模などを漏えいし、渡辺建設工業及び犬飼工務店が受注することを申し合わせて、七月上旬ごろ、見積価格も漏えいして入札を不調に終わらせ、結局、三億九千七百万円の契約を締結して支援委員会事務局の業務を妨害した、こういう被疑事実でありますね。
○古田政府参考人 おおむね御指摘のとおりでございます。
○松本(善)委員 これは、外務大臣が三月四日付で報告をされました北方四島住民支援に関する調査報告で、「一国会議員(当時内閣官房副長官)が自己の影響力を行使して、その変更を求める等細部にわたり、入札参加資格決定過程における関与が行われたことは異常であり、社会通念上あってはならないことである。」こういう指摘をしている、その事実と重なっているということを副大臣は認識していますか。
○杉浦副大臣 認識しております。
○松本(善)委員 私は、こういうことになりますと、やはり七人だけではなく、世間もマスコミもそうですけれども、鈴木宗男議員とのかかわり、あるいは外務省のかかわり、こういうものについてどうだったのかということが当然の関心になっていると思います。 そこで、私は刑事局長に聞いておこうと思うんですけれども、私はやはり宮野秘書だけでこの犯罪は可能ではないというふうに思っています。事実関係を刑事局長に聞いてもお答えにならないと思いますが、一般論としてお聞きをいたしますが、こういう偽計業務妨害罪の主体に公務員が、共同正犯あるいは幇助犯、こういう形でかかわり得ることがあるのかどうか、その公務員のかかわりを排除しているかどうか、この点についての法律論を刑事局長から伺いたいと思います。
○古田政府参考人 委員御案内のとおり、偽計による業務妨害につきましては、特に主体については制限が設けられておりませんので、今御指摘のような身分の場合であっても、共犯になることは一般的にはございます。
○松本(善)委員 杉浦副大臣に伺います。 今刑事局長の答弁でもありましたし、杉浦副大臣も法律家でありますからよく御存じと思いますけれども、この容疑事実、一九九九年六月三日、鈴木事務所での会合、同年七月七日の三回の落札不調、随意契約による発注、これはこの外務省の三月四日付の報告書でも触れられているところであります。そして、外務省欧亜局、支援委員会がこれに関与していることも報告書は記述をしております。 事実関係いかんでは、外務省ないし支援委員会に、共同正犯、少なくとも幇助者がいる可能性があります。私は、外務省が被害者ではなくて、やはり国民に対しては場合によっては共犯者になるかもしれない、こういう関係に、少なくともこの外務省の報告書を詳細に調べればそういうことはあり得る、こういうふうに考えますが、副大臣はどのように認識をしておられますか。
○杉浦副大臣 本件疑惑について司直の捜査の手が伸びたということは、ある意味では当事者でございます外務省としても、まことに遺憾だと思っておる次第でございます。 ただ、今度は検察庁が捜査に入っておられますし、事態の解明が行われていくと思います。私どもとしては、先生御指摘のように、先生が挙げられたのは園部報告でございますが、事件が表ざたになって、直ちに調査を行い、国会の御審議の経過を経て、今度は第三者に依頼した方がいいということで、新日本監査法人という、これは経理のプロでございますが、入ってもらって、調査を詳細にいたしました。 先生も法律家でございますからよくおわかりいただけると思いますが、我々のやれる調査というのは限度がございます、任意捜査でございますし。私としては、その限度内で、皆さんの目から見ると十分とは言えないかもしれないけれども、可能な限り解明ができたと思っております。その上に司直の捜査が伸びたわけですから、これからは司直の手にゆだねまして、我々も、外務省としても捜査には協力してまいりますが、事態の解明が進められていくことを見守る以外にない、こう思っておる次第でございます。
○松本(善)委員 捜査の進展が外務省に及ぶかどうか、これは捜査機関の問題ですが、私が申し上げたいのは、やはりこの時点に来ますと、園部報告はもちろん強制力がありませんし、一定の限界があったことは事実でしょう、だけれども、ここまで来ますと、私は、もう一回再調査をしなければならないだろう、検察庁に任せておけば済むというものではないと思います。 例えば、法務省が、今度明らかになりました被疑事実では、被疑者高橋庄治が見積金額を上回る金額であえて入札し、よって同入札を不調に終わらせ、特定企業に有利な内容とした上で、請負代金額を見積金額よりも低くして契約した、こうなっているんですね。外務省の調査報告、園部報告では、この経過は明らかにならなかったとしている。 私は、犯罪事実として容疑事実になっているぐらいです、当時の園部さんが怠慢だったというようなことを言うつもりはありませんが、現在の段階で、外務省として、やはりもう一度この問題について徹底して調査をして、そして自浄能力を発揮する。外務省がそういう不祥事を抱えたままでは、信頼をされることは絶対ないです。外務省としてその考えがあるかどうか、伺いたいと思います。
○杉浦副大臣 先生も申されたとおり、私どもの調査は強制捜査権がございませんので、任意調査、任意捜査と申しますか、それしかできませんので、今まで二度やりました調査以上のものができるというふうには正直言って思っておりません。 ただ、司直の手が入って、強制捜査権に基づいて徹底的に捜査が行われると思います。事態が解明されると思います。外務省がどういうふうな対応をとるかは、その司直の捜査が終わり、処分が終わってから考えたい、こう思っております。
○松本(善)委員 やはり、外務省のそういう姿勢では、私はいけないんじゃないかと思います。 実例を申し上げますと、支援委員会事務局の契約事務取扱細則というのがあります。十三条で「競争入札後の随意契約」というのがあって、「再度の入札をしても落札者がないときは、当該競争に参加した者を相手方として随意契約により契約を締結することができる。」ともなってもおりますが、同時に十六条は、入札もしくは落札者がない場合には、再度公告して入札することができるようになっています。 なぜ十六条を適用しなかったか。普通は再度公告をするんですよ。私ども調べた国際協力事業団の例でも、公告して入札して落札者がないときは、再公告をしている。一回目の入札で予定価格に達しない場合、その場で二回目の入札を行い、それでも落ちない場合は、再度日にちを改めて、仕様や条件を変更して再公告をして、再入札を行って落札者を決めているのが通常だということであります。 こういうふうに、入札不調に終わると、再公告によらないで、再入札をしない、随意契約に移るという事例を、杉浦副大臣、ほかに例を知っておられますか。
○杉浦副大臣 細かな入札のことについて、私は正直言って存じておりません。
○松本(善)委員 そうだろうと思いますが、私が調べた範囲では、そういうのはありません。やはり、少なくもこの点だけでも、なぜそうしなかったのかということについて再調査をすべきではないか。副大臣、後ろからいろいろ知恵をつけているようでありますけれども、副大臣として、外務省当局として、これはやはりもう一回調べないといけないというふうに思いませんか。私は、そう思わないとすれば失格だと思いますよ。
○杉浦副大臣 繰り返して申し上げますが、任意捜査の限界がございます。今は強制捜査が行われている、私どもが行った調査を上回る事実が出てまいっておるわけでございますが、これからどんどん捜査が進むと思いますので、差し当たってはその捜査に積極的に御協力申し上げて、事態の解明に協力してまいりたい、こう思っております。
○松本(善)委員 副大臣は、先ほど新日本監査法人のことに触れられましたけれども、この新日本監査法人による「支援委員会の活動に関する調査報告書」によりますと、支援委員会だけが問題じゃないんです。「支援委員会の意思決定は実質的に外務省(ロシア支援室)によりおこなわれており、ロシア支援室の指示に基づき支援委員会事務局が事業をおこなっている。」また「支援委員会事務局は、ロシア支援室の指示に基づき業務(入札・業者選定および事業費支払い)をおこない、実質的に支援委員会事務局はロシア支援室に従属する形となっている」、こう書いてあるんですよ、あなた方が頼んだというこの新日本監査法人の報告書には。 これだけ明らかになっていても、捜査は捜査で進むでしょう、それはすべてが捜査の契機になりますから、私のこの質問もそれは捜査の端緒にはなると思います。捜査は捜査です。だけれども、外務省が責任を持ってこういうことをやはり徹底的に調査をする、そして自浄していくという姿勢なしにはだめだと思いませんか。
○杉浦副大臣 御指摘の点は甘んじてお受けしてまいりたいと思いますが、そういうような会計監査法人の指摘もあり、専門家グループの検討を経まして、再発防止と申しますか、今後の対応として支援委員会を廃止する方向を出して、制度の改善に取り組み始めておるところであります。それだけは申し添えさせていただきます。
○松本(善)委員 今ちょっと触れられましたが、報道もされていますが、支援委員会を解散させるということが言われていますが、そうですか。支援委員会は解散するんですか。
○杉浦副大臣 そういう方向で検討してまいります。と申しますのは、相手国がありますし、相手国との協議も必要と相なると思いますので、そういう方向で検討してまいります。
○松本(善)委員 そうすると、今の新日本監査法人の指摘では、黒幕がロシア支援室だと。ロシア支援室の改組も考えなければならないんじゃないですか。
○杉浦副大臣 あるいは、それも含めて検討してまいります。
○松本(善)委員 それでは、この調査と改善の方向を期待して待ちましょう。 ケニアの問題を伺います。財務省国際局長、来ておられますね。 ケニアが重債務貧困国という問題です。建設中のソンドゥ・ミリウ水力発電所施設は、九八年ごろの着工直後からケニアの財政が急速に悪化している、重債務貧困国で債務返済が疑問視され、国際通貨基金なども融資を控えているということであります。二〇〇〇年十一月には、債権国会議でケニアの延滞債務について十年間の債務の繰り延べが決定された。こういう国家財政が破綻状態にあるケニアからのさらなる債務の増加、これは第二次円借款は決めていないということですが、一体返済の見通しがあるんだろうか、財務省としてはどう考えているんだろうか。 それから、先ほど外務省の経済協力局長の話では、政府が保証しているから大丈夫だと。私はそんなものじゃないんじゃないだろうかというふうに思いますが、この第二次円借款の見通し、それからケニアの返済能力、そういう点について財務省の考えを聞きたいと思います。
○溝口政府参考人 御指摘のとおり、IMFとケニアはプログラムを組みまして、どうやって国を再建するかということをやっております。しかし、プログラムの方がまだ実行に至っておりません。若干の問題があって協議をしているわけでございます。それが全般的な状況でございます。 ただ、過去日本に対する円借款がございますけれども、その返済は、若干月によりましておくれることはございますけれども、これまで大体毎月返済しております。さっきのリスケジュールと申しましたのは、二〇〇〇年の七月から二〇〇一年の六月までの間、リスケをいたしました。これは債務の状況が悪いからそうしているわけでございますが、これは、途上国が経済を再建するときには、IMFのプログラムと並行して通常行われるわけでございまして、状況は悪いですけれども、削減ということには至っていないというのが実態であろうかと思います。 したがいまして、現状におきまして、IMFのプログラムがちゃんと実行されるのかどうか、あるいは我が国に対する返済が滞りなく行われるかどうか、そこら辺はよく見ていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○松本(善)委員 第二次円借款を決定しないということは、今なおやはり返済その他についての確たる見通しがないという状況にあるということですね。
○溝口政府参考人 第二次円借款は、プレッジを九九年にいたしましたが、その後、さっき申し上げましたけれども、我が国に対する返済が滞るというようなことがございましたから、そういう債務の状況を見る必要があるというのが一点。それから二点目は、既に外務省の方から当委員会でも御説明あったかと思いますけれども、環境問題についての問題が残っておりまして、私どもはその二点の状況を注視しておる。 その二点の状況から見まして、現時点で交換公文を結び得る状況にはまだ至っていないので、もう少し状況を見る必要があるというのが私どもの考えでございます。
○松本(善)委員 先ほど経済協力局長が言っていた、政府が保証するといっても、それだけでは返済の見込みがあるということにはならないんじゃないですか。まず財務省から聞きましょう。
○溝口政府参考人 円借款は相手国政府が借りるわけでございますから、政府全体あるいは経済全体が債務を返済するような状況にならないと、政府の保証があるからということで、そのことだけで円借款を結ぶというようなことは通常行っていないわけでございます。全般的な判断をして決定をしておるということでございます。
○松本(善)委員 協力局長、今の答弁と違うことを言うのならば別だけれども、同じことを言うのならばいいですよ、あなたの弁解になるだけだから。どうしても言いたいですか。——では。
○西田政府参考人 私、先ほどそのように答えましたのは、委員の御質問が、いわゆる施主でありますところの電力公社、それからこのプロジェクトの収益性ということをめぐって青木大使との間で意見交換をされている中で、その点がお尋ねがありましたので、これは、ケニア電力公社の収益性そのものだけではなくて、当然ながらケニア政府というものがその債務面を担保しているということを申し上げただけでございます。
○松本(善)委員 副大臣に伺いましょう。 財政面からいっても今のとおりです。それから、先ほども少し問題になりましたが、やはりNGOの問題です。 外務大臣の先ほどの御答弁では、それらを含めてよく検討したいというような趣旨でございました。水量でありますとか土砂の流出などの環境、社会問題。NGOの地球の友ジャパン、FoE Japanはソンドゥ・ミリウ水力発電所計画の見直しを求めております。 FoE Japanによりますと、一番の問題はソンドゥ川の水量に深刻な影響が出ている問題だと。半乾燥の同地域では、川は住民にとって最も重要な水の供給源であるにもかかわらず、九五年以降ソンドゥ川の水源となる上流の森林伐採が急速に進んで、川の水量や土砂流出に深刻な影響が出ている、こうした現状の変化について再調査を行って、場合によっては計画の見直しも必要だとしております。 しかも、住民の反対の声を上げるのは、先ほども問題が言われていましたが、よほどの覚悟が必要だそうです。反対集会の参加は違法であるということで逮捕されるので、反対集会も教会のミサというようなことで開く状況だという話であります。 私は、この第二次円借款、ソンドゥ・ミリウの水力発電計画、もう進み出してはいますけれども、これはもう一度、財政面それから環境面等からやはり見直す必要があるんじゃないかと思いますが、外務省の考えはどうですか。
○杉浦副大臣 ソンドゥ・ミリウの件につきましては、昨年の臨時国会ですか、大きな問題になりまして、先生のような御意見もございました。それを踏まえて、外務省として現地に調査団を派遣して調査をいたしました。その結果を踏まえまして昨年の十月、ケニアの在京オディンガ大使においでいただきまして、私どもの考えを伝えたわけでございます。 その中で、先生が御指摘になった、先ほど溝口局長も言っていましたけれども、大きな問題の一つは環境問題、社会問題についてでございまして、NGOを含む幅広い関係者の意見を踏まえた形で環境とか社会問題に対応するための仕組みを構築する必要があるという観点から、ケニア側の適切な取り組みを要望したわけでございます。 そして、具体的には、現地住民、NGOの代表者なども参加する技術委員会が取りまとめました環境、社会面の改善策の適切な実施を中心とする諸事項につきましてケニア側の対応を求めました。それが三項目ほど申し入れておりますが、それについてはケニア側より原則的な了解が得られておりまして、現在詳細を詰めておる段階でございます。
○松本(善)委員 見直す必要があると思っておられるかどうかということだけ、端的にお答えいただきたい。
○杉浦副大臣 見直しが取りやめということでございますれば、現在は取りやめるという考えではなくて、ケニア側と実施する方向で詳細を詰めておるという段階でございます。
○松本(善)委員 実施する方向といったって、財務省がさっき言ったように、円借款の見通しは必ずしもないとしているのですよ。それでも進めるのですか。
○杉浦副大臣 もちろん、その返済能力もその検討の一つでございます。
○松本(善)委員 青木参考人に伺います。 先ほど問題になっておりますが、一九九九年八月、鈴木議員が官房副長官のときに、ケニアのモイ大統領やゴダナ外相と会談したときに、電報を二回にわたって打っている。その中身は、全部は読みませんが、「自分」、官房副長官、鈴木さん御自身のことだと思いますが、「自分が帰国次第、関係省庁に連絡・指示を行い、本件プロジェクトへの円借款供与への迅速な検討を進めることを約束する」と述べた。それから、次の電文では、ソンドゥ・ミリウ水力発電所計画等の有償案件について前向きに検討していく旨述べた。 これは、あなたの発意でやったのか、鈴木議員の発意でやったのか、それも知りたいですが、官房副長官がこういうことを言って、先ほども言ったように、財政状況その他でもしこれを中止するということになった場合に、我が国の外交については大きな障害になるんじゃないかと私は思うのです。関与をされた外交官として、そのような責任についてどのように考えておられますか。
○青木参考人 御質問がなかったのでお答えはしませんでしたけれども、実は、昨年の一月に当時の森総理大臣がケニアを訪問されたときも、このソンドゥ・ミリウの話が出まして、そして溝口国際局長もそこの場に同席していましたけれども、森総理の方から、ケニアの財政の状況と環境の問題を勘案して前向きに検討するというお話を伺っております。 それから、その後、四月に桜田政務官が見えたときも、桜田政務官からも同じような趣旨のお話をいただいているわけでありまして、何もこれは官房副長官一人のものではないし、もちろん、この問題がこれでつぶれるようなことになりますれば、もう私はやめてしまったので何することもできませんけれども、やはり私の外交官としての人生は大失敗であったというふうに言わざるを得ないと思っております。
○松本(善)委員 外務副大臣に伺います。 今、政治と金の問題が国会で大問題になっていますね。この問題も、やはりそういう点の検討も必要だろうと思います。 鈴木議員に対するケニアのソンドゥ・ミリウ受注業者からの献金は、合計で、一九九五年から二〇〇〇年までで二百四万円、それから国民政治協会、結局自民党への献金ですが、一九九五年から二〇〇〇年まで合計六億七千三百万余り。私は、受注企業はどうなっても、もうけるだけもうけると思います。やはり外交と金の問題が問題になるというのは、言うならば今回が初めてと言っていいぐらい大きな問題になっています。 私は、この点も含めまして、先ほど来の現地の事情も含めて、これは徹底的に再検討すべきであるということを要求し、副大臣の答弁を求めて、終わりたいと思います。
○杉浦副大臣 政治と金の問題は、これはある意味では永遠のテーマだと思います。これは政治全体で取り組むべきだと思います。 本件について、ソンドゥ・ミリウ発電所計画に鈴木議員の不当な圧力があったのではないかという点については、外務省として、三月に調査を行いまして、三月四日に報告書を発表いたしました。実施機関、JBICとか関係省庁、事業者の協力を得てヒアリング、関係書類の精査を行いましたが、本件計画の検討、実施をめぐって、特定の国会議員の関与ないし影響力の行使はなかったという判断をしている次第でございます。
○松本(善)委員 私、鈴木議員が関与したかどうかというのも一つですけれども、それよりも、日本外交を今根本的に見直さなければならぬのだ、その自覚をしっかり持ってほしいということだけ申し上げて、終わります。
○吉田委員長 次に、保坂展人君。
○保坂委員 社民党の保坂展人です。 三月二十二日、当委員会でお話を伺いたいというふうに思っていたのです。きょうになって、先ほど青木大使は、お話を聞いていて、率直な実感が語られたようにお聞きをしました。 アフリカをやってきた外交官として、鈴木議員に対しては足を向けて寝ることができないんですというふうにおっしゃったわけなんですが、ケニアの大使として、鈴木議員にお願いをして、ケニア、あるいはケニアだけではなくてアフリカ全体でもいいのですけれども、何か、事がスムーズに動いたとか、このようにうまく案件が処理されたというような実例はございますか。
○青木参考人 残念ながら、まだソンドゥ・ミリウの交換公文の調印もされていないようでございまして、私の在任中、そうですね、やはり二つはあったと思いますね。 一つが、やはり第二回のアフリカ開発会議、東京会議ですね、これが非常な成功を見たという裏に、当時の官房副長官が非常に、特にロジスティックスの面でお手伝いをしてくださったということがございます。 それから、九九年のユネスコの選挙ですけれども、例えば七八年の安保理の選挙だとか、これは負けています、それから八六年の同じく安保理の選挙、これもアフリカの造反でほとんど負けそうになったわけですが、それに対してモイ大統領が、それはもう松浦さんにはお世話になっていますと。第一回のアフリカ開発会議も、松浦さんは経済協力局長として実施したわけですね。そういうことでよく知っていて、わかりましたというふうに言ってくれた。これはやはり、鈴木宗男議員が相当アフリカに食い込んでおられる、そういうことのあらわれではなかったかと思っております。
○保坂委員 続けてお話を伺いたいのですが、ソンドゥ・ミリウについて、青木大使は先ほども、また衆議院の当委員会の視察の際のニュース番組でもお見受けしたのですけれども、私が頼んだのですというふうにおっしゃっているわけですね。いつ、このソンドゥ・ミリウの件について鈴木議員に頼んだのか、何度ぐらい要請をされてきたのか、伺いたいと思います。
○青木参考人 まず、私がケニアに出発する前に、ブリーフィングというのがございまして、いろいろな懸案があるよというそれをもらった上で、出発前のあいさつに、鈴木議員のところにも当然伺ったわけでありますが、たしかそのときにも、このソンドゥ・ミリウの話は出したように思っています。特に円借款ですね、ケニアに対する円借款をやはり続けていかないと、インフラ整備ができなければ貧困の削減もできないのでというような文脈でお話しした記憶がございます。 まず出発の前と、九八年十月のアフリカ開発会議のとき、それから九九年、これは、八月よりも前に私は大使会議で帰っていますから、そのときにもお話ししました。 要は、私が日本に帰るたびに、しつこいようにこの話を鈴木宗男先生に申し上げていたということでございます。
○保坂委員 今のお話を伺うと、青木大使は、九八年の五月でいらっしゃいますか、着任。(青木参考人「七月でございます」と呼ぶ)七月に着任をされる前、そして十月のアフリカ開発会議、しつこいようにお話をされた。このときに鈴木議員は、与党自民党の対外経済協力特別委員会ですか、自民党の部会ですね、その中の枢要な役職を占めておられましたか。
○青木参考人 あれは、既に官房副長官でいらしたわけですから、自民党の党内の委員会での役職というのはなかったんではなかろうかと思います。 それから、実は、今私が申し上げたことが鈴木宗男議員のここでの発言と矛盾していることにはもうお気づきと思いますよね。つまり、鈴木先生は、九九年の八月まではこの話については聞いたことなかったとおっしゃっている。私は、その前からだと申し上げております。 これについては、やはりいろいろな話を、特に、円借款という話をした中でソンドゥ・ミリウという話をするのと、いわばモイ大統領との選挙をめぐる会談の目玉として発言要領までつくっての話とで、当然記憶力に対するインパクトが違ったんであろうと私は思っております。
○保坂委員 いや、これは杉浦副大臣にちょっと伺いたいんですけれども、もちろん私、指摘をするつもりでしたけれども、この委員会でもやりとりをしましたし、また予算委員会等他の委員会でも、この問題、鈴木議員が一貫して、九九年の官房副長官でケニアに行かれて、しかも日本で説明を受けるときではなくてケニアで初めて聞いた、こうなっているんですね、外務省の報告書も。今話が違うんですね、青木大使の話を聞くと。この外務省の報告書は間違っていますね。副大臣、どうですか。 つまり、鈴木議員はソンドゥ・ミリウという話を聞いたことがない、説明も受けたことはない、こういうふうに外務省の報告書もなっているんですよ。そういうふうに書かれていますよ。——いや、副大臣、政治家同士でやりましょうよ。しつこいぐらいに会われているんですから。
○杉浦副大臣 今先生の御指摘の点は、これは三ページですが、訪問の準備として、地域局から経済協力局に対して資料の作成依頼があり、経協局において、本件計画にかかわる、本件というのはこの計画ですが、発言応答用の資料を作成し、関係省庁と協議を行った云々とございます。ですから、事前に訪問の準備として応答要領の作成が行われたものだというふうに思われます。
○保坂委員 全然答弁になっていないでしょう、それ。 では、もうちょっと詰めて、もう一回お答えいただきます。青木大使にもう一度伺いますけれども、外務省の報告書によると、九九年八月のユネスコの選挙当時、いろいろな方に要請をした、その中で鈴木議員は、官房副長官としてみずから手を挙げて、私が行きましょう、こうおっしゃったというふうになっているんですね。青木大使の方からも、ぜひ鈴木議員に来てほしいという要請はこのときにあったんでしょうか。
○青木参考人 まず最初に、外務省も、私が九八年の七月と十月に鈴木先生にこの話をしたことは、今まで知らなかったと思います。私が話していませんから。だって、大使ですから、自分がこれが大事だと思えば、何も一々若いやつの言うことを聞いてやらなきゃいけないという義理はございません。自分でやりました。 そして、そのユネスコの選挙ですけれども、これは、確かに特使の派遣というのはかなり有効な方法ではあるんですが、さっきもちょっとお話ししましたけれども、七八年の安保理の選挙で負けていますけれども、そのとき本当に年功と序列だけで特使を出したんですね。初めて行くような国に、初めましてと言って、お願いしますとやって。それで全然効果がなかった。やはりこういう選挙運動については、その国としっかりした関係を持った政治家なり、あるいは外交官なりをお出ししませんと本当の効果はないのでございます。 ですから、私は、これは鈴木先生が一番いいということで、鈴木先生はどうだということを当時のユネスコ大使の林梓とそれから文化交流部長の榎泰邦と電話や何かで話をしたという記憶がございます。これも、私は余り公電とか打たない人なんで、全部そういうことは自分で勝手にやっちゃう人なんで、御了解を願います。
○保坂委員 大使、前大使ですけれども、このケニアのソンドゥ・ミリウのことについて、鈴木議員に会うたびにしつこいぐらいに要請をして、事実は、副長官がケニアにいらっしゃって、そしてモイ大統領とも会談をして、そしてそれぞれの部署部署の方たちと話を詰めて、かなり速やかに、九月には事前通報に至っていますよね。そういう意味で、鈴木議員はこの事業をやはり後押ししてくれた、事業の強い味方として働いてくれた、こういう認識でいらっしゃいますか。
○青木参考人 大分、ちょっと私、その辺のところは記憶はあいまいになっていましたけれども、確かに、八月に見えて、九月の事前通報、大変ありがたく思ったことを覚えております。
○保坂委員 ちょっと西田局長に聞きたいんですけれども、何回もソンドゥ・ミリウのこの報告書をめぐって話を聞いてきました。国会、委員会でも聞きましたし、また部屋にも来ていただいたり、いろいろしましたけれども、今青木大使の言われること、これは、九九年の八月以前に、着任をするときに、これは大事だということで、一種、大使の仕事のフレームの多分大きなところに入れて、そしてちゃんと鈴木さんとも話をしてきた、積み重ねてきたということは明らかじゃないですか。そういうことを青木前大使にも全く確認しないでつくったんですね、あの調査報告書は。だって、全然違うじゃないですか、内容は。
○西田政府参考人 お答えをいたします。 調査報告書の中身は委員御案内のとおりでございまして、先ほどの、当時、官房副長官でありました鈴木議員とモイ大統領との間でのやりとりの中において本件が取り上げられて、ケニア側からの債務問題についての立場を踏まえた上で、では持ち帰って検討を進めようと言ったことについて、これがそもそも鈴木議員による不当な介入ではないのかという点について、関係者、これは青木大使も含めてでございますが、調査をいたしまして、それは累次御答弁差し上げておりますように、事前に財務省、経産省等を含めまして政府全体としてつくりました応答要領のラインに従って鈴木官房副長官は応答されたものであるということで、その点を明らかにし、それから、その前後にわたりましても、ケニア側に対し鈴木議員から不当な介入というものはなかったということを申し上げたものでございます。
○保坂委員 もう一回青木大使にお聞きしますけれども、外務省の報告書というのは三本ですか、出たんですよね。その中の北方支援なんかについては、かなり資料、鈴木議員の不利な資料もどんどん出して、非常に異常な事態だった、こう言い切っているんですね。 このソンドゥ・ミリウについては結論は二行なんです、これは二行。「本件計画の検討・実施をめぐって、特定の国会議員の関与ないし影響力の行使はなかったと判断される。」こうなっているんですね。大使の話を率直に聞いている限り、これは間違っている。つまり、不当な介入とか云々と書いてないんですから、この結論は。影響力の行使もないと書いているわけですから。 そして、こう結論づけたことについて、どう思われますか。
○青木参考人 私は、これは外務省の連中が私のところに来ましていろいろ聞いたんで、確かに公式な立場では九九年の八月だね、その前にこの話をしたかどうかについては彼らに言いませんでしたので、これは私の責任でございます。 そして、不当な圧力ないし影響力の行使がなかったというふうに……(保坂委員「いやいや、特定の国会議員の関与がなかったかと聞いているんです。不当はないんです」と呼ぶ)特定の国会議員の関与というのは、それは向こうから言ってきての話である、そういうことはなかったよ、私の方から言っていったんだということでございます。
○保坂委員 影響力の行使はあったんじゃないですか。
○青木参考人 今にして思えば、私のというか外務省の要請にこたえて影響力を行使していただいたことの迅速な意図表明とは考えられると思います。
○保坂委員 副大臣、これは大変大事な点が出たんですね。外務省の皆さんがつくられた報告書の、結論が大事なんです、報告書というのは。ごらんのように、特定議員の関与と言うとそれはどうかと思うけれども影響力の行使はあったと言われているじゃないですか。本件について熱心に鈴木さんの力をかりながら、あるいはなかなかうまくいかない事業を後押しするに至って影響力の行使はあったと言われている。この内容が全く違う。これは、このままに放置できませんよ。再調査してください。
○杉浦副大臣 「特定の国会議員」ですから、青木さんも言っていましたけれども、森総理も参りましたし桜田君も参りました。私も、載ってはおりませんが、不肖杉浦も、多少なりともソンドゥ・ミリウについては努力させていただいております。だから、特定の国会議員の影響力の行使はなかったと判断したのは、そういうことだと思います。
○保坂委員 すごくこの調査報告書が、杉浦副大臣、破綻してきているんですよ。——ちょっと、聞いてください、質問。ちょっと、後ろの方。 単純な話なんですよ、これは。特定の議員の関与ないし影響力の行使はなかった、つまり今青木大使が言われているのは、鈴木議員が陰となりひなたとなってこれについては力をかしてくれた、迅速に進んだと思う、こう言われているわけですよ。であるならば、そのことをきちっとここに盛り込むべきだし、この二行の結論は正確じゃない。これについてどうですか。
○杉浦副大臣 いや、先ほど申し上げたとおりでございます。 鈴木議員だけが影響を行使したわけじゃないわけでして、この席にはおられないけれども、大臣経験者とかいろいろな方々が努力を積み重ねた結果だと私は思っております。
○保坂委員 結局今の答弁は、この調査報告書は、最初からこの二行の結論があってつくった報告書だったということをみずから明らかにしたようなものなんですね。だって、これはおわかりのように、鈴木さんの問題をめぐって国会での議論が再燃したわけですね、ことしになって。去年いろいろ私もやりました、当委員会で。そこで再燃したわけで、それで調べたわけですよ、外務省が。当然、特定の議員というのは、あの人もいる、この人もいる、この人もいる、そういう話じゃないわけです。だからこれは、そういう意味では非常におかしな報告書であるということを認めなければいけない。いかがですか。
○杉浦副大臣 この報告書は、明らかに、鈴木議員のケニアにおけるソンドゥ・ミリウの問題についての絡みや疑いがあるんじゃないかということで調べているわけでございまして、そういう意味では、鈴木議員が不当な影響力を行使しなかったということをこの報告書で明らかにしたんだと私は思っております。 「関与ないし影響力の行使」という言葉は、表現は悪いわけですが、そういう政府の方針であったわけですし、その方針に従って私も、かなり私の知っている多くの、多くのというか方々が、この計画に理解を示して推進に協力したことは間違いございません。
○保坂委員 報告書だけをやっていても明らかにならないので、ここはもう厳重に、ここの点は大きく違っているということを指摘をしておきます。 先ほど青木大使は、ケニア側によろしくと頼んだのは私なんですと。そして、ユネスコの選挙の際のお土産、これは先ほど同僚議員から指摘があったとおり、それは問題だと私は思います、そういうあり方。目玉としてこのソンドゥ・ミリウというものをつけたんだと、九九年。 そして、ケニア側の要請もたびたびあったということなんですが、ケニア側からはどのような方が要請をされてきたのか。あるいは日本の企業も、一期、二期と分けているけれどもずっと継続しているわけですね。大使のところにどのような日本企業から要請があったのか。その二つ、お願いをいたします。
○青木参考人 九九年の八月までの段階で、私の記憶する限りを申しますと、まず、武見敬三当時の外務政務次官が見えたときに、モイ大統領からこの話がございました。それから、九九年の一月に橋本元総理大臣が見えたときも、モイ大統領からこの話が出たと記憶しております。あとは、ソンドゥ・ミリウを早くしてくれという話については、私のところのレベルでは、大体外務大臣やあるいは担当の経済大臣が言ってきたことが多くございます。 それから、特に私が離任の直前になりまして、国会で問題になりましたりして早期の交換公文の署名が難しくなってきた。こういう段階で特に、鴻池と日本工営だけでは実はないんでございます、これに絡んでいる企業というのは。恐らく、現在ケニアに駐在している商社、コンサル、建設業者、みんな大なり小なり関係があるものですから、最前首藤先生にお話ししたように、そういう商工会との会談の場やなんかで、大使、あれは絶対早くやってくださいという話はしょっちゅう聞かされておりました。
○保坂委員 青木大使が、鈴木議員について、非常に深いおつき合いというかお話される機会もたびたびあったと思うんですが、鴻池組の政治献金のことが先ほども出ましたけれども、鴻池組云々というふうによく言われるけれども、鴻池組というのは単なる応援団でこの事業とは関係がないんだというようなことを大使がお話しになっていたニュース映像を拝見したわけなんですが、それでは鈴木議員と鴻池の関係というのはどのような認識を現地におられてされていたのか、お聞きしたいですね。
○青木参考人 鴻池のアフリカでのフランチャイズですけれども、ケニアとウガンダとタンザニアなんでございます。ですから、そこに鈴木先生が見えれば、そのプロジェクトとの関連では鴻池に行き会うということでございまして、日本工営につきましては、ほかにもいろいろなコンサルが入っておりますのであれですが、しかし、このソンドゥ・ミリウは初めから、つまり実施設計段階から日本工営だったですから、これは鈴木以前からということでございます。
○保坂委員 結局、事前通報は速やかにされたんですね。しかし、事前に通報がされて、その後最後まで、円借款まで行くはずなのに、これがいまだ締結をされていないという状況ですね。 しかし、先行して入札が行われるということはありました。ここがどういうことなんだろうかと、我々ももう一つ理解ができないところですね。日本企業がずらっと並ぶ。そして、第二期の土木工事分については、これまた競争がないんですね、そこだけ。鴻池と大成ですか、この二つのジョイントベンチャーが入って、ほかは言ってこなかった。額面では一番大きな工事なんですけれどもね。 やはり、こういうあり方というのはおかしな事態だというふうに思われませんか。何で、こういう先行入札でずらっと決まっちゃって宙づりになる、こういう事態が生まれているんでしょうか。
○青木参考人 これは幾つかございまして、まず、一期、二期と分かれていましても、これは一つのプロジェクトでございますので、当然工事には一貫性があるわけでございます。ですから、第一期をやっていた鴻池、そこには彼らは機材を持ち込んでいますし、人間もいますし、断然有利だということは、これはひとつ御承認をいただければと思うんですね。 二番目に、さっき国際局長はそう言いませんでしたけれども、やはりIMFとの関係というのは非常に大切でありまして、IMFが見放したような国に新たな借款を供与するということは、これは少なくとも財務省は絶対に賛成してくれないわけであります。したがって、その状況を見なきゃいけないが、IMFとケニア政府との交渉がその一年後でしたね。二〇〇〇年にパリ・クラブが開かれて、二〇〇〇年の秋と思いましたけれども、一応の決着を見た。これならばそろそろやってもいいんじゃないかと、その流れの中で先行入札についてはいいんじゃないですかと、特に工事の連続性を担保する意味でもこれはとてもいいことだと私は思ったわけでございます。
○保坂委員 一点だけ。先行入札でいいんじゃないかというふうに見解を示されたんですか。
○青木参考人 先行入札をする、しないの話は私の権限の外の話でございますので、意見を聞かれたので、それはいいことだなと言ったわけであります。
○保坂委員 それでは、経済産業省と財務省の方に来ていただいています。その来ていただいたわけは、このソンドゥ・ミリウのダム、ダムではなくて流し込み式発電所ですか、これについては、第二期分百五億円を供与限度額とする、いわば九九年の八月、官房副長官当時の交渉ですか、もう百五億円というフレームがあるわけですね。 私、たびたび問題にしてきたんですけれども、二〇〇〇年十月の政府勉強会のJBIC作成の資料というのがあるんですね。ここには、これは外務省の資料にも転載されていますけれども、総計して八十億円にしかならないんですね。これは外貨分、つまり円借款相当額をはじくと六十八億円ぐらいかなということなんですね。 まず財務省、局長の方に伺いますけれども、私、ODAの情報を明かされていませんから、針一本であいた穴からこの事態を見ているみたいな質問かもしれないので率直にお答えいただきたいんですが、この政府勉強会に出る金額は相当いいかげんなものなんですか。いわゆる契約の予定額というのが六十八億円と出て、実際には百五億円だ、こういうことはあり得るんですか。
○溝口政府参考人 円借款の具体的なプロジェクトの組成、つくり上げる、それから契約を結ぶ、そういう執行の分野はJBICが担当するわけでございますね。JBICが、相手国政府と話をしたり、現場に行ったり、あるいはコンサルタントに頼んで評価をしてもらったり、いろいろなもろもろの技術的なデータを集めまして、JBIC自身としてそれを判断しまして、このくらいになりますというのを政府の方に持ってくるわけでございます。政府の方は、それをチェックするわけでございますね、正しいかどうか、いいかどうかと。勉強会というのは、そういう両者の意見交換の場といいますか、そこでいろいろなやりとりをする場でございます。 先ほど、二〇〇〇年の十月でございますか、その資料が外務省の報告書にも載っておりますが、そこにあります八十億円という数字は第二期工事全体をカバーしているわけじゃないわけでございまして、四つの要素だけカバーしておりまして、あと、一期分の為替レートの変動分等が除かれているわけでございまして、そういう意味では違いはないというふうに私どもは見ておりますけれども。
○保坂委員 財務省、これは大事なことなんですね。ODAがどのように使われていくのか、そのいわば適正なチェックは行われるのか、まさに政府サイドとしてチェックをする際にですよ。 今言われたのは、この外務省の報告書についているJBICの出した第二期、これは円借款分の契約予定額、これが四つのロットなんですね。二つ欠けているんです、御存じのように。一期工事の追加分がありません、それから予備費もありません。これは二〇〇〇年の十月です。九九年の、それこそモイ大統領と鈴木副長官が会った当時から百五億円なんですね。だれもが百五億円ということを認識しているんですね。何でこういうものが出てきて指摘がないんですか。そういうことは普通、ごく通常に行われるんですかということを聞いているんです。こんないいかげんなんですか。
○溝口政府参考人 プレッジは九九年でございますが、プレッジの前の段階で金額は幾らぐらいになるかというのを調査するわけでございますね。それをやりまして、九九年に百五億円というふうにプレッジをいたしましたが、その後、為替レートが変わるとか、いろいろな要素がありますから……(保坂委員「ロットがない」と呼ぶ)そういうことは当然JBICの方で、執行機関として、現状ではこういうことになりますと。 JBICが二〇〇〇年の十月の時点で、新たに政府の勉強会にそれを出してこられたのは、九九年の九月にプレッジをしまして一年近くたっておりまして、実際の交換公文を結んで工事を進める必要があるという考えで出したわけでございますが、私どもとしては、まだ環境問題でありますとかあるいは債務問題等についての帰趨が見えておりませんから、待つ必要があるということで今日に至っているということでございます。
○保坂委員 質問に対する答えになっていないんですね。 それで、経済産業省に一言伺いますけれども、こういうことはよくあるんですか。要するに、百五億円という枠であるけれども、実際には政府勉強会の数字は相当違うということはあるのか。今、為替レート云々とおっしゃったんですが、そうじゃないんですよ。工事の項目が二つ、ごそっと抜けている、だから違うんです。 まず経済産業省に一言、よくあるかどうかを。
○鷲見政府参考人 そういう事態がよくあるのかどうかについて、私どもの省としてお答えする立場にはございません。 一般的に、JBICの資料に基づいて、当該案件の重要性、成熟度等を意見交換するのが政府勉強会であり、それに私どもも参画しておるというだけでございます。
○保坂委員 あと、青木大使に伺いたいんですね。 外務省の報告書を三回か四回読んでみました。それで、国際協力銀行のこの数字というのは一体どういうことなのかなと。いろいろ足し算したら八十億円なんですね。八五%はというと六十八億円になりますね。円借款の供与限度額というのは百五億円ですよね。その後、業者の方とかいろいろ調査をしたら、ちゃんと百五億円で割り振られて、工事が組み立てられているわけですね。 それで、外務省みずからもう認めていますけれども、JBICのこの文章の中には、さっき言ったように、一期工事の積み残し分、追加分が入っていないんですね。それから予備費も入っていない。相当額の開きが出てくる。レートの変動もその要素の一つでしょうけれども、それだけではない。どうしてこういうことが起きたんでしょう。
○青木参考人 それは東京の話なので、私はナイロビにいましたので存じません。
○保坂委員 ソンドゥ・ミリウ事業が大変大事な事業だ、こういうふうに青木大使はおっしゃっていますし、また、現地のマスコミにもさまざまな発言を、同僚議員からも出ましたけれども、されています。 ところで、先ほど、与党のKANUですか、モイ大統領率いる与党のKANUと連立政権を、NDPというライラ党首が率いる野党、ソンドゥ・ミリウの地域に非常に強い支持があって、公共事業といいますか開発事業は、対立構造もあってほとんどその地域になかった。ソンドゥ・ミリウがプッシュされることで四閣僚が連立を組み、さらに、ことしに入って同じ党になったんですね。ある面で、ソンドゥ・ミリウ水力発電所事業というのはケニアの政界再編に一石を投じた、影響力を持った、このような働きをしたと思うんですね。 これについて、大使はやはり、KANUの機関紙であるケニア・タイムズですか、こういう新聞に、一部政治家やNGOが結託をしてこういうものに反対しているんだ、こういうことをおっしゃっているんですが、政治的に与党のモイ政権にかなり深くコミットし過ぎた発言をされているというふうに私は思います。この点、認識はどうでしょうか。
○青木参考人 これは私は保坂委員のお考えとは全然違うんですが、まず第一に、ソンドゥ・ミリウの第一期の工事の交換公文が署名された時点では、ライラ・オディンガさんは大野党でありました。一期工事が始まりまして、それで御案内のあの事件が起こるわけですね、日本の新聞記者二人が拘束されたという。そのときにライラ議員が私のところに電話をかけてこられて、これは一体何なんだとおっしゃるわけですよ、どういうことなんだと。私はそのプロジェクトの概要を御説明しまして、自分ではちょっと行けなかったんですが、担当の者をつけてライラさんに現地を見ていただいた。そこでライラさんが、ライラ・オディンガ議員が、いや、これはすばらしいプロジェクトだ、絶対推進しようということにまずなるわけですね。 それから、今度はモイ大統領が、従来、ルオー族とキクユ族を外した少数民族連合政権をつくっていらしたのが、ルオーとキクユに手を伸ばしてきて、一種の国民統合戦線みたいなものをまた再建しようという段階で、そのルオーの取り込みに成功した段階で私が帰ってきたということでございまして、確かにソンドゥが、もしかしたらかすがいの役割を果たしたようなことがあったかもしれませんけれども、それは私どもはそのつもりでやったわけでは全然ないわけでございます。
○保坂委員 IMFが融資凍結をしたということの大きな理由は、汚職停止法ですか、これが成立をしなかったことなどが挙げられていると思います。さらに、私の入手した新聞資料などによると、これは去年の六月の紙面なんですけれども、やはりケニアの政界の中で、いわゆる裏金というか、公共事業にまつわるそういう動きがあるということをはっきり指摘している記事もあります。 やはりそういう汚職の体質、公共事業が透明に、日本の援助もすべてが公正に使われてしっかりと役立っているというふうに思いたいわけですけれども、しかし、世界のいろいろな複数の目から見て、まだ濁っているということを指摘されています。その点について伺いたい。
○青木参考人 保坂委員御指摘のとおり、私は実は先進国、援助国の会議では全く孤立しておりました。なぜかと申しますと、ドイツでも英国でも米国でも、ケニアにどんな援助をしても全然プロジェクトというのはできないよと言うんですね。 ところが、日本のプロジェクトに関しては、円借款のプロジェクトはすべて完成して、その後も稼働しておりますし、技術協力のプロジェクトが二十年物が二つあるんですが、それと十七年物が一つあるんですが、それを含めた六つが非常に成功裏に動いているということで、実は我々は、ケニアに対して最も大きな額の援助を出しているだけではなくて、最も効果的な援助を行っているということなんでございます。 さらには、先ほども申し上げたNGOの皆さんがすごく頑張ってくだすっていますし、それから、青年協力隊の諸君も大変すばらしい活動をしてくだすっている。つまり、人間と人間との協力が物や金以上に日本とケニアとの結びつきを非常に強くしているということで、私は、非常に楽しく有意義な任期を過ごさせていただきました。
○保坂委員 時間が来ましたので終わります。 私は、やはり汚職ということに世界各国から共通の厳しい目が向けられているということ、それから、先ほどの経過を、非常に外務省の調査、事実認識不十分だということ、これはしっかり事実を明らかにしていくことを求めて、終わりたいと思います。ありがとうございました。
○吉田委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。 青木参考人におかれましては、本委員会に長時間御出席をいただきまして、まことに御苦労さまでございました。委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会をいたします。 午後零時三十七分散会