農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 161 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/11/27
会議録
○委員長(常田享詳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に財務大臣官房審議官藤本進君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長小林芳雄君、食糧庁次長中川坦君、水産庁長官渡辺好明君及び環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長岡澤和好君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(常田享詳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(常田享詳君) 農林水産に関する調査のうち、平成十四年産米の政府買入価格に関する件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。野間農林水産副大臣。
○副大臣(野間赳君) 平成十四年産米穀の政府買い入れ価格及び米穀の標準売り渡し価格の食料・農業・農村政策審議会への諮問につきまして御説明申し上げます。 米穀の政府買い入れ価格につきましては、食糧法のもとで、自主流通米が米流通の主体となったことを踏まえ、自主流通米の価格変動を反映させるほか、生産コスト等を参酌し、米穀の再生産を確保することを旨として定めることとされておりまして、平成七年十二月に米価審議会の意見を聞いて現行の算定方式が設定されたところであります。 平成十四年産米穀の政府買い入れ価格につきましては、米穀の需給動向、市場評価を反映させつつ、安定的な価格運営が図られる現行の算定方式に基づき算定することといたしまして、本日の食料・農業・農村政策審議会に諮問を行い、御審議をいただいているところであります。 また、米穀の標準売り渡し価格につきましては、食糧法の趣旨を踏まえ、米穀の需給動向、財政の事情等を総合的に考慮することを内容とする諮問を行い、政府買い入れ価格とあわせて御審議いただいているところでございます。 以下、これらの諮問の概要につきまして御説明を申し上げます。 初めに、「諮問」を朗読させていただきます。 資料番号一でございます。 諮問 平成十四年産米穀の政府買入価格については、米穀の需給動向・市場評価を反映させつつ、安定的な価格運営を図るとの観点に立って算定を行い、この算定に基づき決定する必要があると考える。また、米穀の標準売渡価格については、米穀の需給動向、財政の事情等を総合的に考慮し、これを決定する必要があると考える。これらについて食料・農業・農村政策審議会の意見を求める。 平成十三年十一月二十七日 農林水産大臣 武部勤 次のページに「諮問の説明」がございます。これにつきましても朗読をさせていただきます。 諮問の説明 米穀については、生産調整について、過去三十年にわたり面積に基づき実施しているものの、需給均衡が十分に図られず、また、稲作収入は平成七年からの五年間で一兆円も減少している等の問題に直面しております。このような現下の状況を踏まえ、効果的な需給調整体制の構築、水田農業の構造改革、安全性に関する取組の強化と消費拡大の促進、備蓄運営の健全化、流通の効率化等を内容とする米政策の見直しについて、先般、取りまとめを行ったところであります。 平成十四年産米穀の政府買入価格及び米穀の標準売渡価格につきましては、計画流通制度の一環として、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」の規定に基づき、適切に決定する必要があります。 具体的には、平成十四年産米穀の政府買入価格については、引き続き、自主流通米の価格の変動率及び生産コスト等の変動率を基礎として、需給動向・市場評価を反映させつつ、安定的な価格運営が図られる現行の方式により算定することとしてはどうかということであります。 また、米穀の標準売渡価格については、備蓄運営を的確に行えることを旨とし、米穀の需給動向、財政の事情等を総合的に考慮して決定することとし、ミニマム・アクセス輸入米は、国内産米の価格体系との整合性も踏まえながら決定することとしてはどうかということであります。なお、実際の売却に当たっては、備蓄の適切な運営を図る観点から、標準売渡価格を基準としつつ、需給動向等に対応して弾力的に予定価格の設定を行う必要があります。 次に、資料番号二の「平成十四年産米穀の政府買入価格の試算」という横長の資料について御説明を申し上げます。 一ページでございます。 一に、政府買い入れ米価の算定の考え方を整理してございます。従来どおりの算定方式でございますが、まず、自主流通米価格形成センターにおいて形成されます自主流通米の入札価格の動向の比較により価格変動率を求めます。次に、生産費調査に基づく米販売農家の全算入生産費の動向の比較により生産コスト等の変動率を求めます。この二つの変動率を均等のウエートにより前年産政府買い入れ価格に乗じて算出することといたしております。 なお、政府買い入れ米価について、需給事情、市場評価を反映させつつ、安定的な価格運営を図る観点から、自主流通米価格の変動率、生産コスト等の変動率を求めるに当たりましては、二ページにございますとおり、移動三カ年平均による比較を行うことといたしております。 以上御説明を申し上げました考え方に基づく平成十四年産米穀の政府買い入れ価格の具体的な算定要領は三ページ以下で説明をいたしておりますが、その算定結果につきましては、二ページの二、算定に示しておりますとおり、六十キログラム当たり一万四千二百九十五円、前年産価格に対し四百十三円の引き下げ、率で申し上げますと二・八%の引き下げとなります。 なお、この価格は、注として書いておりますように、ウルチ一—五類、一—二等平均、包装込み、生産者手取り予定価格でございます。 三ページ以下、算定要領ということで、各算定要素について説明を申し上げます。時間の都合もございますので、簡潔に説明をさせていただきます。 基準価格につきましては、先ほど御説明いたしましたように、前年産すなわち平成十三年産米穀の政府買い入れ価格一万四千七百八円を用いております。 次に、自主流通米価格の変動率につきましては、九六・三八%と算出をされ、三・六二%低下していることになります。 生産コスト等の変動率につきましては、四ページにございますとおり、九八%と算出をされ、二%低下しているということになります。 以上が平成十四年産米穀の政府買い入れ価格の試算についての説明でございます。 次に、資料番号三の「米穀の標準売渡価格の改定内容(案)」について御説明を申し上げます。 まず、一ページ目の国内産米についてでございます。 国内産米の標準売り渡し価格の改定の基本的考え方でございます。食糧法のもとで政府米が備蓄運営の機能を有することを踏まえながら米穀の需要及び供給の動向、家計費並びに物価その他の経済事情を参酌し、消費者の家計を安定させることを旨として定めることとされております。 次に、標準売り渡し価格の改定に際して参酌すべき米穀をめぐる事情でございます。 まず、(1)の「最近の需給動向」でございます。 米穀の全体需給は、近年大幅な緩和基調で推移をしてきておりまして、本年十月末の国内産米の在庫は、政府米が百七十六万トン、自主流通米が三十七万トン、合計二百十三万トンとなっております。 このような中で効果的な需給調整体制の構築、水田農業の構造改革、安全性に関する取り組みの強化と消費拡大の促進、備蓄運営の健全化、流通の効率化等を内容とする米政策の見直しと当面の需給安定のための取り組みを取りまとめたところであります。 次に、(2)の「家計費及び物価の動向」でございます。 最近における家計費及び物価の動向を見ますと、家計の消費支出は減少傾向にありますが、米穀の支出については増加傾向にあります。 標準売り渡し価格の前回改定時である平成十三年一月と現時点との比較で見ますと、消費者物価指数は総合で〇・六%の下落、米類については〇・一%の上昇となっております。 次に、(3)の「政府管理コスト」でございます。 適正備蓄水準を超える備蓄保有、備蓄米の保管期間の長期化等により、保管経費は高水準で推移をいたしております。 (4)の「政府買入価格」は、先ほど御説明いたしましたとおりでございます。 次に、二ページでございます。 標準売り渡し価格の改定につきましては、ただいま申し上げましたような状況を踏まえつつ、政府買い入れ価格の引き下げ効果を消費者に適切に還元することとして、国内産米の標準売り渡し価格につきましては、次のとおり改定するということでございます。 具体的には、平成十四年一月一日以降、水稲ウルチ玄米一—五類、一—二等平均、包装込み、六十キログラム当たりの消費税額を含まない標準売り渡し価格を百九十七円、率で申しますと一・二%引き下げ、一万六千百五十一円とするものであります。 三ページはミニマムアクセス輸入米の標準売り渡し価格でございます。 国内産米の価格水準との整合性を踏まえ、平成十四年一月一日以降、水稲ウルチ玄米M3、正味六十キログラム当たりの消費税額を含まない標準売り渡し価格を百四十六円、率にいたしまして一・二%引き下げ、一万一千九百三円とするというものであります。 その他の配付資料につきましては、説明を割愛させていただきます。 以上でございます。
○委員長(常田享詳君) 以上で説明の聴取は終わりました。 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○国井正幸君 自由民主党の国井正幸でございます。 私も武部大臣のもとで最近まで大臣政務官を拝命いたしておりまして、質問に立つのに若干ちゅうちょもないわけではありませんが、ただ、党内で協議をした中で、今日的な農政上の問題等についてどうしてもやはりこれは大臣の見解を含めてたださなければならぬと、こういう事情でありますので御賢察をいただきたいと、このように思っております。 私、三点ほどお聞きをしたいというふうに思っています。一つは米の問題、もう一つはセーフガードの問題、そしてBSEの問題と、こういうことでございます。 まず、米の問題でありますが、本日、ただいま野間副大臣から御説明がありましたが、米に係る食料・農業・農村審議会への諮問の内容、まあ万やむを得ない部分があるだろうというふうに思っております。ただ、これは党内にも意見があるわけでございますが、ぜひ農林省の方で今後の検討課題にしていただきたいと思っておりますのは、一つは、いわゆる政府買い入れ米価の算定方式について、今説明があったように、自主流通米の価格、それから生産費の問題、これらでやっていったときに、生産者の努力が報われないんではないかと、もう少し努力というものが反映されるような、そういうこともひとつ今後の課題として考えておいていただきたい。これはあくまでも要望でございます。 それから、やっぱり百一万ヘクタールに及ぶ生産調整を、万やむを得ずこれ今やっているわけでありまして、そのときに、生産調整を実施している者、実施しない者、この現場における非常に不公平感がもうきわまりに達しておるという状況でございまして、これらについて今後研究会をつくって抜本的な見直しをしていくと、こういうことでありますので、その中でぜひこの実施者と未実施者との問題、これらについて配慮をお願いしたいなというふうに思っております。 あわせて、米政策のいわゆる生産者団体としての大勢を担っておるのが農協系統なわけなんですね。しかし、よくよく調べてみますと、農協系統の自主流通米におけるシェア等もほぼ五割なんですね。五割程度のものが国策の全体を担っていくというのにはちょっと荷が重過ぎるという状況もありまして、これはやっぱり国策として進めていることでありますので、もちろん農協系統もその重要な柱であることには間違いありませんが、商系を含めて、しっかりとやっぱり米全体を扱っている者、これが応分の責任を果たすと、こういうことでぜひこれはお願いをしたいというふうに思っております。 これ、要望でございますから、特別御回答というのは求めるつもりはありませんが、所感がありましたらひとつ大臣の方からお話をいただければと思っております。
○国務大臣(武部勤君) 米政策の基本にかかわる私どもの姿勢といいますか、臨む決意いかんと、こういうようなことで今幾つか問題提起をいただきながら承った次第でございますが、米につきましては、野菜、畜産の場合と異なりまして主業農家の割合が低い、さらに脆弱な生産構造になっているということがまず言えると思うんです。 また、次に、過去三十年にわたりまして面積による生産調整を実施してまいりましたが、米の需給均衡が一向に図られていないということが二つ目に言えると思います。 さらに、稲作収入が平成七年からの五年間で一兆円も減少しているという実態、特に担い手農家を中心に甚大な影響を与えているという状況に直面していると、このように思うんです。このために、担い手の育成、需要に応じた米生産等を通じて我が国の水田農業の足腰を強くしていく必要があろうかと思うのでございます。 生産調整、水田農業の構造改革など、米に係る諸施策の総合的、抜本的な見直しを今回提案した次第でございますが、十月には全国八ブロックで現地意見交換会を開催し、生産者団体、消費者団体、都道府県、市町村の農政担当者などの御意見を伺うなどして検討を重ねてまいりましたが、十一月二十二日に、米政策の見直しと当面の需給安定のためにという今般の考え方をまとめ、決定をいただいたわけでございます。 生産調整の手法の転換、稲作経営安定対策や備蓄運営の健全化等、米政策の見直しについて私は大きな道筋はつけることができたのではないかと、かように考えておりますが、今後は、今回最終的な結論を得ることができなかった、今、委員御指摘の公平性の確保を含む生産数量管理に係る課題や計画流通制度にかわる安定供給体制について、生産者団体、地方公共団体等から構成される研究会において検討を行い、早急に結論を得る、そして実施に移していきたいと、かように考えている次第でございます。
○国井正幸君 ぜひ、そういうことでよろしくお願いを申し上げたいというふうに思っています。 続いて、セーフガードに係る質問をさせていただきたいというふうに思います。 先月の二十五日だと思いますが、我が農林水産委員会としても全会一致をもって、十一月八日の暫定措置期限内に中国との二国間の交渉がまとまらなければ本格発動すべしと、こういうことを決議をさせていただきました。衆議院においても同様の決議があったというふうに聞いておりますが。その後、期限切れ直前に東京に来て中国との交渉があったわけでありますが、そして二十二日ですか、先週、北京でさらに交渉も行われたということで、現在、暫定措置の期限が切れて空白の期間になっているんですね。 そういう意味で、きょうは経済産業省の大島副大臣にもおいでをいただいたわけでありますけれども、大変きつい質問で恐縮でありますが、農林水産省、経済産業省に、少なくとも、議院内閣制の中で衆参両院をもって、暫定措置期限後に本発動に移るべしと、こういうことを我々も決議をさせていただきました。それから、最大与党である自由民主党においても、私も一員としてそういうことを決定させていただきました。今日に至ってなおかつ話し合いがつかない。これまでの私どもが承知している状況の中では、世界の中でこの暫定措置を発動した例は数多くあるわけでありますが、本措置に移行しなかったというのは今回が初めてだと。いずれも暫定措置期限内に少なくとも当事者間の話し合いで決着がついた。決着がついて発動しないということは当然でありますけれども、決着がつかずに空白期間をつくって今日まで来ていると。この事態に対して、農林水産省、それから経済産業省として一体どのように承知をしているのか。大変きつい質問で恐縮でありますが、その辺について、大臣、副大臣からちょっと御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 衆参両院の農林水産委員会で御決議をいただいておりますその趣旨は、私どもは重く受けとめ、尊重して対処しなきゃならないということは言うまでもございません。 また、この三品目に係るセーフガードの問題につきましては、さきに小泉総理と朱鎔基首相、そして十月二十一日には、江沢民主席の方からの提案だったそうでありますけれども、小泉総理との日中首脳会談において、本件を話し合いでもって解決を図るという合意がなされたわけでございます。 また今月、ドーハにおけるWTO閣僚会議の際に、私と平沼経済産業大臣が中国の石広生対外貿易経済合作部長と三人で会談を行いました。このときにも、申し上げるべきことは私はもう率直にといいますか、かなり激しく申し上げたわけでありますが、最終的に話し合いによる解決を粘り強く追求していくということで日中双方の意見が一致し、直ちに両国間の政府間協議をやろうじゃないかというようなことに相なったわけでございます。先般も局長レベルの協議が行われまして、その協議を踏まえて、今週中にもまた頻度を高めて専門的な立場による協議を行うということに相なっているわけでございます。 私ども、特に今、委員御指摘のように、暫定措置が切れた後、空白になっている今日、中国の駐日大使にも官房長官が、話し合い継続の条件というのは信頼関係である、信頼関係というのは、この暫定措置が切れた後、輸入の急増という、そういう問題が出てくる場合には、これは信頼関係を維持することができなくなるというようなことも伝えているわけでございます。しかし、そういう中で、十二月二十一日までのできるだけ早期に合意に達するよう、中国との交渉に全力を挙げる方針で今対処していることに御理解を賜りたいと、かように思います。 中国との協議期間中に信頼関係が損なわれるような輸入急増があれば、直ちにセーフガード確定措置を発動することとしておりますことは今申し上げた次第でございますが、仮に十二月二十一日までに合意が達成されない場合には、私どもはWTO協定等の手続に従って確定措置を発動する所存で諸般の準備をしている次第でございまして、御理解を賜りたいと思います。
○副大臣(大島慶久君) 国井議員にお答えをいたします。 今、武部大臣の方からお答えいただきました。内容はほとんど我が経済産業省も同じような感覚でとらえておりますが、御心配をいただき、せっかく答弁をしろという御指摘でございますので、我が省の立場を改めて、重複する点が多々ございますけれども、御答弁を申し上げたいと思います。 今、先生の方からいろいろスケジュールのこともお話がございましたが、十月八日及び二十一日、これは日中首脳会談が行われましたけれども、一番根底的な精神は、今、大臣が御答弁いただきましたように、話し合いで解決をする、これが一番のベースになっておりますので、そういう方針に基づきまして、先月の十七日のAPECの閣僚会議時におきましても平沼大臣と石広生対外貿易経済合作部長の間で、今月の十一日のWTO、ドーハの閣僚会議では武部農水大臣並びに平沼大臣と石部長との間でそれぞれ会談が行われたことは御高承のとおりでございますが、双方が話し合いによる解決を粘り強く追求していくことを改めて確認させていただいております。 その御報告をした際、総理からも、再度、話し合いを基調とした最大限の努力をするよう改めて指示を受けたということでございます。 政府といたしましては、今般の衆参農林水産委員会の、今、先生から御指摘がございました御決議の趣旨を十分尊重するとともに、これからの会談における両国間の意見の一致を踏まえたぎりぎりの判断として、十二月二十一日までのできるだけ早い時期に三品目の秩序ある輸入を確保する方針について中国と合意に達するよう、交渉に全力を挙げることを方針といたしております。 なお、中国との協議期間中に、これも武部大臣から今お話がございましたけれども、信頼関係がもし損なわれるような輸入急増がある場合は、直ちにセーフガード確定措置を発動することといたしているところでございますし、また仮に十二月二十一日までに合意が達成されない場合には、WTO協定等の手続に従って確定措置を発動する所存でおります。 どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○国井正幸君 今、武部大臣、大島副大臣から御答弁をいただいたわけでありますけれども、既に財務省が二十一日に発表した九日から十六日までの輸入数量ですね、またあした、それ以降のものが発表になると思うんですね、毎週水曜日に発表するということでありますから。それを見ると、ネギにおいても、いわゆる基準年とした九七年から九九年の同月の、同じ時期に比べて一六九%、生シイタケに至っても一四七%、畳イグサが三〇二%ということでふえておるという数字が出ているわけですね。またあした、何らかの数字が出ることでしょう。 そういう中で、本来、これ農林水産委員会でありますから農林水産大臣にお聞きをするということに相なってしまっているわけでありますけれども、本来これはやっぱり私は官邸に問題があると思っているんですよ、そういう意味で。どうも話し合い話し合いと言っていますが、世界の各国の例を見ても、やっぱり本格発動しながら話し合いを、何も私どもは話し合いを拒否しろと、こういうふうなことを言っているわけではないんですね。ルールにのっとってきちっと本格発動しながら、自国の立場というのをしっかり守りながら交渉に当たるべきだと、こういうことを申し上げているわけであります。 特に、これは経済産業省の方の所轄になると思いますが、中国の不当な自動車等に対する報復関税がいまだ継続中であるでしょう。そういうことを先方がやっておって、こっちはやられっ放しで、そんな話が世界にありますか。あげくの果てに、今度、中国がWTOに加盟するでしょう。二国間の対中セーフガードを我が国は権利として持っておるわけですよ。こういう状況の中で、暫定措置から本発動に切りかえることができずして、そんなカードが我が国の通商政策上使うことができますか。 これは、私どもは、単にこの三品目だけの問題ということではなくて、しっかりとやっぱり国益を守るためにやってもらいたい、そういうことなんで、私も、冒頭言ったような状況でありますが、大変な状況でありまして、あえてそういうことを言わせていただいた次第でございまして、これについては何としてもこの本発動をやっぱりやるというのが我が国の通商政策上どうしても私は必要だと思っているんですよ。 それから、二十一日、二十一日とおっしゃいますけれども、十二月二十一日、それは去年の十二月二十二日から調査が開始したということですよ。何も十二月二十一日まで待つという論理的根拠はどこにもないんです。一年以内ということを言っているわけですから。何も丸々一年間かけなければならぬなんという決まりはないわけですよ。だから、その辺はどうなんでしょう。 そして、急増したらすぐ本発動に切りかえる、こういうお話が大臣、副大臣からもお話あったんですが、再三私どもも申し上げておるんですが、すぐにでも発動できるような、いわゆる政府部内における手続は既に完了したのかしないのか、その辺はいかがなんでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のような思いというものは、私自身も痛いほどわかるわけでございます。しかし、先ほども申し上げましたように、両国首脳の間で話し合いで解決をするという合意というものは、やはりこれまた重いと思いますし、その後、石対外貿易経済合作部長と平沼大臣、私との間で相当激しくいろいろな議論をした上で、とにかく三人の責任において話し合い解決に向けて最大限努力をしようじゃないかという、そういう合意もあったわけでございます。 それに基づいて、今、局長レベルの協議に引き続き、また専門家レベルの協議も今週中にもやると、頻度を上げてこの協議を重ねていこうという、そういう状況に今あるわけでありまして、私ども、毎週モニターをやってその状況を把握しているところでございますし、また今委員御指摘のように、何も二十一日が期限じゃありません。私どもは、中国が加盟するのは十一日でありますので、それ以前に解決、決着できないものかというようなことで今鋭意、日程調整をしながら協議の場を外交ルートを通じてセットさせる努力をしているわけでございまして、先ほども申し上げましたように、協議が調わない場合には、これは確定発動するということは私自身の腹の中にしかと持って臨んでいるわけでございます。 総理にも、党の意向なども平沼大臣と一緒に申し上げました。また、恐らく総理のところには団体の皆さん方やさまざまな皆さん方が同様な状況について説明もし、要請もしていると思います。その上で、総理からさらに、いろいろな事情はわかるけれども、話し合いで解決すべくさらに努力してほしいという指示を私ども受けまして、それに従って今努力を継続中であるということの御理解を賜りたいと思いますし、また同時にさらなる御支援をお願いしたいと、かように思う次第でございます。
○国井正幸君 本来、これ、予算委員会等でもあって総理の出席を求めることができれば、本来、総理にやっぱり申し上げることだというふうに思いますが、ぜひ大臣の方からも、小泉総理に対して、もちろん、何度も言いますように、話し合いを決して拒否するものではないし、円満に解決できるのが一番いいわけでありますが、しかし、各国ともそういうことがルールにのっとってあるわけであって、それをあえて我が国が国益を損ねてまで相手に譲歩する必要はないんではないかと。やっぱり内閣総理大臣は国家を背負っていってもらうわけでありますから、そのことについてぜひ大臣の方からもよろしくお願いをしたいというふうに思っております。 本来、もう時間が来たわけでありますが、簡潔に私の意見を含めてちょっとBSEの問題について申し上げて、簡潔な御答弁をいただければと、こう思っておりますが、一つは、肉骨粉を食べさせたという牛について、やはり全量、その老廃牛になった時点で買い上げて殺処分をして焼却をすると、こういうふうな方針になったわけであります。 そういう中で、結局、従来はレンダリングに回っていたものを焼却するわけなんですね。 どうも聞き及ぶところによりますと、このへい死牛と殺処分にしたような牛について、広域的な焼却施設をつくってそこで処理したらいいんではないかと、こういう話が出ているようでありますが、私は農林省にも事務ベースでちょっと申し上げたんでありますが、今、一般廃棄物の自治体でつくっているごみの焼却場をつくるのも、地域住民の同意とかいろんなことがあってそう簡単にできないというのが現実なんですね。しかし、へい死牛や殺処分するものなんというのは毎日出てくるわけですよ、これから。 そういう中で、短期間に処理をしなければならぬものと中長期的に検討するものとをやっぱり分けてやらないとちぐはぐな話でだめだと。それよりも、こういうへい死したもの等については、その時点で細断をして燃しやすいような加工をして、むしろ一般廃棄物としてきちっとやっぱり焼却できる、そういう体制をとらないと、理論、理屈としてはまことにごもっともな話でありますけれども、どうも事が進まぬということではやっぱり困るんじゃないかと、このように思っていますので、もし、生産局長もいらっしゃるようでありますが、その辺の農林省としてのお考えがあれば簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 今御指摘ございました、このレンダリング施設等を含めた死亡牛等の施設をどう整備するかと。 やはり、地域でいろんな事情がございます。そういう意味では、先般取りまとめましたBSE関連対策の中で、一つは地域全体で死亡牛の処理ルートの確立でありますとか、それから最終処分場を確保するためのそういった取り組みをしていただく。その上で、既存の廃棄物処理施設なり、あるいはそういうものを新たにつくるとか、そういうものを確立してもらって、その中で、さらに死亡牛の一時保管でありますとか、今もお話がございました細断なんかの機械とか、そういうものの施設整備に対する助成もあわせてやっていくことにしています。 いずれにしましても、これら事業の活用等を通じまして、地域の実情に即した死亡牛の円滑な処理体制が確立されるということを目指して事業を推し進めてまいりたいと考えております。
○国井正幸君 終わります。
○松山政司君 自由民主党の松山政司でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 最初に、私の方からは、同じく米政策の見直しについてお尋ねをさせていただきたいと思います。若干重複するかもわかりませんけれども、いま一度大臣に御質問させていただきます。 我が国の稲作の生産構造は、主業農家の粗生産額割合が三六%にすぎず、他の分野に比べて著しく低く、その構造改革は極めて立ちおくれています。 このような中で、ここ数年の自主流通米価格の大幅な下落によって稲作経営は著しく困難な状況に立ち至り、稲作の総出荷額がこの五年間で三兆円から二兆円と、先ほども大臣おっしゃいましたように一兆円も減少するという、我が国の農業農村の維持、存続自体に影響を与えかねない事態に至っておるところでございます。また、水田の利用の面を見てみましても、作付を行わない転作対応の増加や転作麦・大豆の生産増に適切に結びつかないなどの問題が発生をしています。 このような事態に対処するために、水田農業の安定、発展、自給率の向上、農村社会の活性化、これらが図られるように米についての施策を見直す必要があろうかと考えますけれども、大臣の御決意をいま一度お聞かせいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(武部勤君) 先ほども国井委員にお答えいたしましたけれども、米の問題というのは、野菜や畜産の場合と異なりまして、非常に主業農家の割合が低い、また生産基盤も脆弱である、こういう問題や、過去三十年間にわたりまして面積による生産調整を実施してまいりましたけれども、なかなか需給の均衡がうまくいかない、あるいは、今委員御指摘のように、この五年間の間に一兆円もの収入の減があるという、そういう状況にかんがみまして、担い手の育成、需要に応じた米生産等を通じて我が国の水田農業の構造改革というものを進めていく、足腰の強い水田農業というものをつくり上げていかなきゃいけない。生産調整や水田農業の構造改革など、米に係る諸施策の総合的、抜本的見直しをしなけりゃならないというようなことについては、私は、それぞれ、現場の農家の皆さん方も、あるいは団体の皆さん方も、皆そのことに対する問題意識というのは共有しているんだろうと、このように確信いたします。 しかし、これはやっぱりさまざまな農業経営形態もございますし、わかっていても一遍にたちどころにという大転換が難しいことは私どもも承知しているわけでありますが、そういうことも承知の上で私どもの考え方を提案させていただいたわけでございまして、その中で、一部は、先送りだとか腰砕けだとか、いろんな批評もあるんですけれども、しかし私は、道筋というものはできたんじゃないかと、このことについての合意が得られたんじゃないかと。 しかし、具体的に現場の理解と協力というものを得られるような、そういう現実性のある、実現性のある生産調整の手法、あるいは稲作経営安定対策、備蓄の運営など、米政策の見直しについて今後研究会等で早急に答えを出していくというようなことが私も大事だと、このように考えている次第でございます。
○松山政司君 先ほどお話ございました生産調整について、次にお尋ねしたいと思います。 御承知のとおりに、生産調整については、これまで三十年余にわたって生産調整面積による管理を実施してきましたけれども、今年度は史上最大の百一万ヘクタールということに取り組まれて、これに取り組む生産者の間にも限界感が募ってきているところでもあります。 今回の米政策の抜本的見直しにおいて政府は、生産調整面積による管理を改めて、数量による管理へ移行させるということを提案していまして、最終的には可能な限り平成十五年度から実施に向けて検討することとされました。現在でも、先ほど国井先生からもお話がございましたように、不公平感があるというこの中に、果たしてこの方法がうまくいくのかどうかと、そんな不安の声が出ているのも事実でございます。 そこで、その数量管理への移行を提案された理由、そして今後の取り進め方についてお伺いをしたいというふうに思います。
○政府参考人(中川坦君) お答え申し上げます。 先生の今のお話にもありましたように、生産調整、従来は面積による管理をしておりましたけれども、この従来の手法によりますと、収量の低い圃場から転作が行われるというふうなことがございますし、また豊作によりまして計画していたよりも生産量がふえるというふうな、こういう問題点が出てきているわけでございます。 そういたしますと、より効果的な生産調整を行うという視点から、面積にかえまして生産数量そのものを管理するという、そういう手法に移行する必要があるということを提案させていただきました。 ただ、この生産数量管理への移行につきましては、何分現場の生産者の方々の十分な理解を得ながら進めていく必要が何よりも大事でございますし、また手続的にも食糧法自体の改正というものも必要でございます。 こういうことから、十四年度につきましては、現行の、これまでの手法を継続しながら、生産者の方々に十分その理解が得られますように、そういう浸透を図るということに努めまして、可能な限り、平成十五年度からの実施に向けて早急に結論を得たいというふうに考えたわけでございます。 具体的には、研究会を開催いたしまして、公平性の確保のための制度的枠組みのあり方、それから現場で取り組みやすい生産数量管理の具体的な内容、あるいは助成措置のあり方、こういった具体的な課題について御検討いただきまして、円滑な運営を図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○松山政司君 そうしますと、これは面積については併用しながらやっていくということではないのでございましょうか。
○政府参考人(中川坦君) 十四年度につきましては、従来の面積による生産調整をしながら、他方で生産数量についても生産現場まで配りまして、生産者の方々にその新しい手法というのはどういうものだということも実感していただけるような、そういう併用型で十四年は実施をしたいというふうに考えております。
○松山政司君 ぜひ、十四年度を見据えて、併用ということも考えながら十分浸透させ、生産者の方に理解をいただくようなことでお願いしたいというふうに思います。 続きまして、稲作経営安定対策についてお尋ねをいたします。 稲作経営安定対策は、豊作などによって生じる米価の低下が農家経営に与える影響を緩和する、そんな観点から措置をされているわけですが、この対策の補てん基準価格は過去三年の自主流通米価格で算定されることとなっていますが、自主流通米価格が大幅に下落をしていることから、十三年産については十二年産の補てん価格と同水準とすることが措置をされたわけであります。 しかし、最近の自主流通米価格は、昨年に比べて回復基調ではあるものの依然低い水準であることには変わりはありません。このような中で今回、十四年産以降は補てん基準価格の据置措置を見直すということになったわけですけれども、この理由についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) 昨年秋に決定をされました緊急総合米対策の柱の一つといたしまして、稲作経営安定対策の基準価格につきまして、平成十三年の臨時特例的な措置として固定ということが決められたわけでございますが、この措置が行われました結果、幾つかの県で実際に見られたわけでございますけれども、価格が低下をしましても翌年の補てん基準価格が引き下がらないということになりますので、隣の県よりも多少安くても早く販売を完了したいというふうな行動も見られました。いわゆるモラルハザードによる安売りというふうなことが見られたわけでございます。 この結果どうなったかといいますと、市場価格の低下に拍車をかけたということもありますし、また、補てん金の増加によります資金収支の悪化を招いたということで制度が機能しなくなるおそれが出てくるというふうな、そういう深刻な問題も生じております。 このため、十四年産以降の補てん基準価格につきましては、市場評価を反映させる一方で、農家の経営の安定という観点も踏まえまして、過去七年間のうちの最高と最低の二年間を除きました五年平均でもって基準価格を設定する、こういう新しい考え方でこの十四年産に向けて適用していきたいというふうに考えているところでございます。
○松山政司君 次に、セーフガードの関連でございますけれども、セーフガードの暫定措置を発動した畳表についてでありますが、四百年の伝統を持つ私の出身県であります福岡県の筑後地方では、イグサの生産業を蘇生、活性化するためにイグサ業界を挙げて国産品独特の品格を持つ純国産品の開発に必死の努力を続けているところでございまして、地域経済上重要な役割を持っています。特に、花ござ類や上敷きの生産は日本一を誇っております。平成五年ごろからは急激な輸入の増加で製品価格は下落をしてイグサ生産農家は激減をしています。畳表、花ござ類、上敷き等の生産も年を追うごとに減少をたどっています。 イグサだけの発動が実施をされた場合にイグサ業界は壊滅的な打撃を受けるために、筑後地方からはセーフガードの対象品目の拡大という強い要望をお受けしているところでございます。 実際に、昨年の、平成十二年の五月から七月と、ことしの五月から七月の畳表とござ類の輸入状況の統計を見ますと、確かに畳表はマイナス三七・四%と減少しておりますけれども、このござ類に関しては昨年の一七四・五%というふうに増加をしているところでございます。 そこで、このござ類に偽装して輸入をしているという例があるというふうに聞きますけれども、実際にそのようなことが本当に行われているのかどうか。行われているとすれば大変な大きな問題でございますし、その現状に対しての農林水産省の御見解並びに関税局、いわゆる税関の方の対応はどのようになっているのかをお伺いしたいというふうに思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 今の御指摘ございました畳表につきまして、セーフガードの暫定措置を発動した後に、容易にはがすことができる縁などをつけまして上敷き等の敷物として通関する、こういった事例があったことは私どもも承知しております。こういったことにつきまして、私どもの方から税関を所管しております財務省にも情報提供を行ってきておるところでございまして、財務省におきましても、これはいわばセーフガードの効果に悪影響を与えないような対応をしなくちゃいけないということでございます。 具体的には、財務省の方から全国の税関に対しまして、今申し上げました縁の縫いつけが簡易でありますとか、仕上がりが雑であるという、そういう敷物として認められないものの取り扱いにつきまして、具体的な指導を徹底しております。 私どもの方としましても、関係団体に対しまして、その税関の方に対する指導の周知をしたということでございまして、今後とも財務省とも連携をとりながら、適切な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(藤本進君) 関税局の税関につきましての取り扱いについて御説明いたします。 先ほどもございましたけれども、イグサ製の物品につきましては、関税率表、これは関税率を定めている表でございますが、におきまして、敷物及びすだれという分類とその他のものという分類に分かれておりまして、ござ等の完成品につきましては敷物及びすだれというものに分類されております。そして、畳表のような半製品につきましては、その他のものというものに分類されております。また、完成していなくても、既に十分な縁の加工がなされているものにつきましては、その形状から敷物として重要な特性を既に有すると認められるために敷物及びすだれということに分類されております。 このような分類につきましては、従来から適正な申告がなされるよう徹底を図ってきているところでございますが、縁加工が粗悪なことから敷物としては認められないようなものにつきましては、さらに本年九月四日及び十一月十二日に事務連絡を発出いたしまして、これまでの取り扱いを具体的に示すことによりまして、それらのものがその他のものに分類されることにつきまして、一層の明確化、徹底を図ったところでございます。 以上でございます。
○松山政司君 恐らく税関でのチェックは、このござ類は膨大な量になると思いますので、このチェックも非常に厳しい状況だと思いますし、すべてを見るというのは不可能だというふうに思いますので、ぜひ、そう言いながらも、厳重な対応をお願いしたいと思いますのと、農水省におかれましても対象品目拡大ということもぜひ念頭に置いていただければありがたいというふうに思うところでございます。 最後に、BSEの問題でございますけれども、先般の、先週の水曜日ですか、北海道の猿払村からの二頭目、このBSE感染牛が確認をされましたけれども、せっかく少し上向いてきた市況の状況も、先般焼き肉屋さんなんかにも聞いても、その日から途端に、一気に客足がとまっているという、末端にはそんな状況もあるわけでございます。ぜひ、屠畜場においてBSEの厳しい検査が行われて、またBSEの感染牛の肉が食用として出回ることがないという、そういうシステムが今構築されているわけでありますので、消費者のもとに届く肉は安全であるということをぜひ積極的にPRをしていただきたいというふうに思います。 きょうの農業新聞では、福岡県は県内のJRの駅すべてにポスターを張って対応しておりますし、確かにこれを見た人は、きょうもお電話があって、こういうのは非常に安心だという安心感が出てくるというふうに、地域は非常にこういう努力もしておりますし、長崎県では大量の方にはがきを出したりとかいう対応もしております。 ぜひ、政府としても、テレビを使うなどして、本当にもう肉は完璧に安全なんだという、そんなPRをぜひお願いしたいと思いますけれども、現在そのような御予定等々があればお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(小林芳雄君) ただいまお話しありました、まさに消費者の皆さんにBSEに関します情報を正しく御理解いただくということが重要でございまして、これまでチラシ、ポスターを初めとしまして、セミナーとかそれから全国紙、あるいはテレビコマーシャル、それから政府広報等々の媒体を利用して宣伝、普及に努めておりますが、今現在も小学校とか、それから中学校約三万六千校へのパンフレット、子供たちにもよく理解いただこうというようなことを進めておるところでございます。 こういう中で今般、二頭目のBSE感染牛が確認されたということでありますので、今まで以上に、こういった牛肉はもともと安全であることとか、それから検査体制の整備ということにつきまして、十分国民の皆さんに理解されるよう、また引き続き、テレビでありますとか新聞広告等、あらゆる媒体手段を通じまして、わかりやすい十分なPRを行っていきたいというふうに考えております。
○松山政司君 ぜひ、若者や主婦層の方々に受けやすいような、そんなタレントさんなんかにお願いして、積極的にお願いを申し上げまして、質問にかえさせてもらいます。 ありがとうございました。
○郡司彰君 民主党・新緑風会の郡司でございます。 九月二十日に閉会中審査が行われまして、BSEについてお尋ねをいたしました。あの時点はまだ最終確定がなされる前でございましたので、その後のことについて、きょう、改めてお尋ねをさせていただきたいと思います。 まず、大臣にお尋ねをしたいと思いますが、二頭目が見つかったということでございますけれども、九月二十日の時点で、私、今後は出るんでしょうか、私は出ると思いますがということに対して、その前日のレクチャーでは実は農水省の方がもう出ないということを言ったんで、それはおかしいという話をして、大臣のお答えをお聞きしましたところ、出さないような努力をするというようなことがございました。結果として出てしまったことについて、率直な思いというものを述べていただけますでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) まことに残念なことではありますが、私もその可能性は否定できないということを絶えず申し上げてまいりました。 しかし、仮にBSEの感染牛が出たとしても、全頭検査体制によりまして、屠畜場からは安全な牛による食肉以外は絶対流通しない体制をつくるんだということを第一優先にして努力してきたわけであります。次には、一日も清浄な日本に回帰させたいということのために、輸入肉骨粉も禁止し、あるいは国内の製造、出荷も停止したわけでございます。 したがいまして、現在正常な牛がBSEに感染するというその可能性はなくなったと言って過言でないんではないかと思いますが、しかし今回二頭目が出たということはまことに残念でありますが、これまでに御議論ありましたように、だがしかし、検査体制が機能しているというあかしでもあろうと、かように存じまして、国民、消費者の皆さん方に、市場に出回っている食肉は安全なんだということの御理解をいただくためにさらに努力をしていかなければならないと思います。とりわけ、厚生労働省や都道府県との連携ということが非常に大事だろうと、かように考えている次第でございます。
○郡司彰君 二頭目が出たということで、一頭目と違って共通することが出てきたということがあるんだろうと思いますね。二頭目が出たことによって、これまではっきりしなかったところが明らかになった点、あるいはまだ、二頭目が出たけれども明らかになっていないと思われる点、それぞれ項目ごとにお知らせをいただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 今の二頭目に関しましても、北海道を中心に調査が進められております。患畜の履歴でございますとか、それから母牛、産子、同居牛等の特定と、こういったことも一つでございますし、また飼料等の給与状況、動物医薬品の投与状況、その他の飼養状況などでございます。 こういった点につきましてはまだ調査が進行中でございまして、すべてその一頭目との関係が明らかになってきているわけではございませんが、ただ、北海道からの連絡によりますと、現段階でこの二頭目の牛に給与されました可能性のある配合飼料、これは八銘柄でありまして、補助飼料が十八銘柄ということになっておりますが、この中で千葉県の第一の例と共通の配合飼料銘柄がございまして、ミルフードAスーパー、これは哺乳期の子牛用の代用乳でございます。また、ニューリード18、これは成牛用でありまして、こういったものが出ておりますが、それぞれ、科学飼料研究所高崎工場あるいはホクレンくみあい飼料釧路西工場で製造されたということでございます。また、補助飼料のスーパーマグ55、これが第一例と同じ銘柄だったということでございまして、こういったほかの飼料等につきましても現在調査中でございます。 今、購入と販売の両面から突き合わせ確認作業を行っているところでございまして、確認でき次第順次、肥飼料検査所が製造工場の立入検査などを行いまして、原因究明にさらに努めていくこととしております。
○郡司彰君 多岐にわたりますので、簡潔にお答えいただきたいと思いますが、常識的に言うと、五歳以上、六十カ月以上とかあるいは乳用牛であったとか、どちらも北海道に関係をしているという、そのようなことで了解をしている方が多いわけでありますけれども、そのような認識はないんですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 発生した地域、それから種類は共通性がございますが、ただ、いずれにしましても、例えば今のえさの関係にいたしましても、具体的にどういった製造がされ、どういった形で与えられていたかと。やっぱりそれを具体的に精査した上で、その関係を詰めていかなくちゃいけないと思っております。
○郡司彰君 それから、先ほど国井議員の方から出されましたけれども、五千百頭に余る、これまで肉骨粉あるいは血粉、骨粉を与えていたと思われるところの牛については、その廃用という老齢になったときに殺処分をするということが決められたというふうになっておりますが、この殺処分を行うという理由についてお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) この牛につきましては、肉骨粉を給与された牛、全国で五千百頭程度でございます。これにつきましては、いわばいろいろな国民の皆様方の考え方というようなこと、社会的関心が非常に強いわけでございまして、そういった観点が一つでございます。 それから、これから我が国のBSEの防疫を進める上でいろいろな知見が必要でございますが、こういった知見を得る観点から、搾乳終了後、廃用される時点で家畜保健衛生所におきましてこういった牛を屠殺してBSE検査を行っていく、そのデータを収集するということがこれからの防疫対策としても役立つだろうということで、こういった対策を進めていくことにしております。
○郡司彰君 これからの対策に役立てるということを聞きましたが、これまで肉骨粉については必ずしも安全かどうかというような基準は示されておらなかったように思うんですね。 そして、これまでの二頭について見ると、聞き取りの中では、実際に混入をしていたかどうかということの判定は別にしましても、とりあえず肉骨粉は与えていなかったと、そういうような形になっているわけでありますけれども、あえてここで五千百頭、中身については千五百、あるいは三千五百ぐらいの分類になるんだと思いますが、これを行うということがこれまでおっしゃってきた安全であるということと相反するような形に受け取る向きも出てくるかと思うんですが、この辺についてはどのような理解をしていますか。
○政府参考人(小林芳雄君) もちろん、こういった給与された牛につきましても、この具体的に給与された肉骨粉がどうかということは、これはわかっていないわけですし、また屠畜検査という目で見れば、これは全頭検査ですから、そういった意味での安全といいますか体制は整備されておるわけでございます。 ただ、こういった体制が整備されておりましても、国民の皆さんのいろんな関心でございますとか、それから念には念を入れて、こういったことに対してサーベイランス体制であれあるいはその具体的な防疫体制の強化であれ、そういったことを進めていくということが今我々の政策課題として一つの重要な点だと思っておりまして、そういった意味での推進方策の一つだというふうに御理解いただければと思います。
○郡司彰君 今言われた方が正直といいますか素直な答えだろうと思うんですね。 もう一つお尋ねをしますが、私の方は、先ほどの共通項でいうと、やっぱり六十カ月以上あるいは乳用牛だというようなところに絞るということも必要なんではないかなという感じがいたしますけれども、五歳以上、いわゆる六十カ月以上の乳用牛の頭数、現在どのぐらいあるんでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今、我が国には合計で百七十二万頭の乳用牛、雌ですけれども、がおるわけでございます。この中で、六十カ月齢、いわゆる五歳以上の乳用牛の頭数でございますが、平成十三年の八月現在で約四十二万頭という数字でございます。今、数字は、そういった数字でございます。
○郡司彰君 問題は、一九九六年八月までに残っていた肉骨粉を使ったかどうかというようなところにも問題があるんだろう、可能性があるというふうに思われますので、だとすると、この五千百ということは、先ほどの理由も含めてわかったという形にするにしても、六十カ月以上の乳用牛、老廃に伴ってこれを全部検査をするというような考えはございますか。
○政府参考人(小林芳雄君) 私ども、屠畜検査に加えまして、農場のサーベイランス検査、これを進めておるところでございます。そちらの方の体制についてちょっと御説明を申し上げますと、今回のBSE発生の事態を踏まえまして農場段階のサーベイランス体制を強化しておりまして、一つは、BSEを疑う症状とかあるいは中枢神経症状を示す生きた牛、それから加えまして中枢神経症状を示して死亡した牛、こういったのが一つの対象でございます。それから、あわせまして、二十四カ月齢以上の死亡牛のうち年間四千五百頭、これもモニタリングしたいということで、いわばこういったサーベイランスということによりましてBSEの有効な摘発を可能にしていきたいということが一つございますが、あわせまして、死亡牛につきまして今のサーベイランス体制をさらに強化するということでも検討しております。 具体的には、これから死亡牛からの検体の採取でありますとか、検査体制でありますとか、そういうことのシステムのあり方を含めて、さらに強化していくことを考えておりまして、いずれにしましても、そういった農場段階でのサーベイランス、これを十分に行うことによりまして今御指摘ございましたような点についての対策を講じていくという考え方でございます。
○郡司彰君 二頭目が出たというのは遅かった早かったという議論とは別に、九月に見つかって以降、市場の方で受け入れる牛も、生体で目視をして健康そうだとか、あるいは月数によっても三十カ月以内であるとか、そういう受け入れでもってやってきたのが、ここのところに来てそれ以上のものも出てきたということもあったのかもしれませんが、いずれにしても、今、局長の方からありましたように、屠畜場に回るのが百二、三十万頭ぐらい一年間である。それ以外に、回ってこない死亡牛や廃用牛、これが約十六万頭ぐらいというふうに聞いておりまして、今、局長の話だと、そのサーベイランスについても強化をするということですが、これ今現在、年間十六万頭のうちどのぐらいの牛を検査されているんですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 死亡牛が十六万頭ぐらいということでございまして、その中で先ほどのサーベイランス、これは死亡牛の四千五百頭というモニタリングに加えまして、そのほか死亡牛を含め中枢神経症状を含めたものが五千頭ぐらい、約一万頭、若干の生きた牛も含めてですが、というのが基本でございます。 ただ、先ほど申しましたように、死亡牛についてはサーベイランス体制をさらに強化するということで、ただその際には、検体の採取でありますとか検査体制、死亡牛の検査終了までの取り扱いなど、これは相当システムの構築が大事でございます。そういったことを具体的にどうするかという形で今現場の担当者なり専門家と検討を急いでいるという状況でございます。 いずれにしても、そちらの強化はこれからできるだけ早く拡充していきたいと思っております。
○郡司彰君 そうしますと、十六万のうち大体四千五百ぐらいを調べるということですから、確率からするとその十六万頭の方が屠畜場に回るよりも感染をしている牛が多いという可能性も高いわけですね。 そういうところからいうと、その辺のところをどういうふうにとらえるかというのが一つあるかと思いますが、もう一つは、十六万頭にしましても、先ほどの五千百頭につきましても、レンダリングをした後に焼却をするのと直接焼却をするのと両方出てくるんだろうと思うんですね。 この十六万頭のうち、レンダリングをしてということになると肉骨粉にして、これは現在、今どのような焼却方法をとっていらっしゃるんですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 死亡牛でありますので、直接焼却する場合とそれからレンダリングした上で焼却される場合と両方ございます。
○郡司彰君 私は重ねて先ほどのことをもう一度お尋ねをしたいと思いますが、その六十カ月以上のいわゆる乳牛ですね、これについて全部検査をするというようなことについてはお考えはどうですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 先ほど申しました死亡牛の検査体制が強化されるということ、それから屠畜検査ではすべて検査されるということでありますので、何といいますか、一斉に屠殺して検査するという検査ではなくても、そういったサーベイランスと屠畜場の検査をやることによって全体が検査のスクリーンにかかっていくという、そういう体制をつくっていきたいところでございます。
○郡司彰君 先進国という言い方は正しくないのかもしれませんが、英国もいろいろな試行錯誤を経て今日の体制をつくり上げてきたんだろうと思うんですね。日本のこの対応と英国における対応、異なる点というものがありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) イギリスとの比較でございます。幾つかのポイントがございますが、まず今の月齢との関係でイギリスがどういった体制であるかということにつきまして御説明を申し上げます。 イギリスでは、これまで十八万頭という御承知のような感染牛が確認されておりまして、一九九六年から三十カ月齢以上の牛につきましては食用に供することなく処分している、そういった体制になっております。現在もその制度が続けられていると。 ただ、ほかのEU諸国におきましては、三十カ月齢以上でありましてもBSE検査を実施した上で食用に供する、こういった違いがEUとイギリスではございます。 我が国におきましては、御案内のように、先般、屠畜場で全頭BSE検査を実施しておりまして、屠畜場からは食肉であれ飼料用であれBSEに汚染した牛肉が出回らない仕組みになったということが一つの対処でございます。 それから次の点としまして、肉骨粉の関係でございますが、イギリスの方では肉骨粉の家畜飼料への混入につきまして、これは禁止しております。具体的に一九九六年からえさのモニタリング検査を開始しているということでございます。 それから、我が国の方では、一九九六年四月の指導通知発出以来、飼料製造工場におきまして、牛用飼料の原料として肉骨粉が使用されていないことを確認するための原料の受け払い数量帳簿の検査等の対応をやってきているということでございます。 いろいろございますが、月齢の関係それから飼料の混入の関係といったところが今のところでございます。
○郡司彰君 結果としてイギリスの方は、一九九九年の十一月からEU全体として三十カ月法というものができて、そういう処分といいますか検査を行っている。私は先ほどは六十カ月ということで申し上げて、少なくともしかしそれはやっぱりやらなくちゃいけないのかなということでお聞きをしましたが、この英国、EUを含めての三十カ月との比較において改めてお尋ねをしますが、必要はございませんか。
○政府参考人(小林芳雄君) 三十カ月齢以上のイギリスの扱いでございまして、イギリスでは、先ほど申しましたように、三十カ月齢以上につきましてすべて食用に使わないということになっておりまして、これは一九九六年からと申しました。当時イギリスの方でも迅速検査法、こういったものが確立されておらないというようなことでございまして、そういう意味で三十カ月齢以上の牛につきましてはすべて食用に使わないということにして、この制度が現在も継続しているというふうに聞いております。
○郡司彰君 次に、九六年に絞った形でお答えをいただきたいと思いますが、日本においても対応策がとられておりまして、大臣、あちらこちらのいろんなところで、これまでどうしたんだということになると、対策はきちんと講じてきたというような答弁をされてきたかと思っておりますし、私もいろんなものを見ると、そのような通達を含めて対策は講じてこなかったということよりは、対策は講じてきたんだろうというふうに認識をしております。 問題は、それが浸透をして実践をされていたかということになると、そこが全然されていなかったということを、これまで逆に大臣の方も答弁されているわけですね。 例えば、先ほどの話の流れになりますけれども、イギリスでは一九九六年の八月一日までに検査官が全部出向いて調査をして摘発をして、これまでのいろんなその部分のところについて洗浄を行ったというようなことがありますけれども、この関係についても、日本はアメリカよりもまた四年ほどおくれた形で、ことしの六月に実際にはそういうことをやれというような形までなってきている。 これまでの、対策は講じてきたけれども、それが実践をされていなかった、現場の方まで浸透をしていなかった、このことについて、大臣、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 郡司先生は非常に御配慮をいただく御質問をいただいていると思うんですね。対策は講じているけれども、それが浸透していないというようなことについては、私はそのとおりだと、このように思います。また同時に、これは行政だけではないんだろうと、かように思います。 私どもも畜産・酪農地帯でもございます。友人にたくさん経営者がおりますけれども、私が会った酪農家は一様に、自分の飼っている牛が英国やヨーロッパでああいうような状態が発生しているときに、なぜああいうことが起こっているのか、自分の牛はどうなんだと、経営者として基本的にそういう問題意識、危機意識というのは持つものだと。 そういう意味で、私は行政に一義的に、徹底していなかったということについては深く反省しなきゃならないことと思いますし、同時に、私どもはただ反省で済まされないと、こう思っているものですから、専門家等による第三者調査委員会を立ち上げまして、ここで、さまざまな資料を提供し御議論をいただき、今後のあり方について御意見を賜りたいと、こういうふうに考えている次第であります。やはり客観的に科学的にきちっと調査するという、その上に立っての今後の対策が大事だと、かように考えております。
○郡司彰君 どうもこの流れを見てみますと、予防伝染病に加えたことも、口蹄疫を事由として考えられていなかったところがあるし、狂牛病対策そのものがこれまでは口蹄疫の発生をするイギリスからのというような流れの中で行われてきたということがあるんだろうと思うんですね。 九六年の農水省の方々の編さんをしたものを見ますと、ことしの五月上旬現在ではその対策はもうほぼ万全だというような書き方をしております。それから、ことしの三月でありますけれども、私も、やはりこの狂牛病の問題はどこかで出るんじゃないかなと、そういうこともあって、この委員会でことしの三月にも質問をさしていただきました。ことしの一月以降の対策も含めて、日本の場合には万全ですということをそのときもお答えをいただきました。 結果として、一頭目、二頭目が出たわけでございまして、先ほど、県名はあれですけれども、ポスターで安全だというふうなことをPRして、非常によろしいんではないかという話がありましたが、当時から同じようなポスターをやっぱりつくっているんですね。この中身を見ると、狂牛病は我が国では一度も発生しておりませんとか、要するに安全ですということをその時点でも言っているんです。しかし、結果としてこれはまた出てしまったわけですね。だとすると、何をもってそのポスターや何かに安全だということをつくるかという、その中身の方が、対策を講じたという文章でなくて実践の方が行われなきゃいけない。 先ほど言いましたように、イギリスなどでは倉庫に眠っている肉骨粉あるいはそれまでの配合飼料等を全部調査をして、あらゆる場所で洗浄を行ったということをやっているわけですね。 こういうことについて、これまで行われなかった、しかし対策は講じてきたということになると、危険を予見できるような立場にいた方がそのことを十分に行ってこなかったということについて、改めてもう一回大臣の方からお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) まず第一に、やっぱり危機管理意識という問題が一番大きな問題だと思います。そういう問題意識がなければ本当に真剣な対応というものにはなかなか至らないのかなと。そういう反省を踏まえて、私どもは、それが甘かったから検査体制が甘かったということですから。そのほかにも、屠畜場に入ってからは厚生労働省の所管でありますとか、そういう行政の縦割りの問題もございましょうし、いろいろな問題提起がございました。 したがいまして、私どもは、ただいまも申し上げましたように、専門家や消費者、各界代表によるこのBSE問題に関しての第三者調査委員会というものを厚生労働大臣と私の諮問機関として設置をしたわけでございまして、そこにはあらゆるデータを提供し、さまざまな検証をあらゆる角度からやっていただこうというふうに考えている次第でございます。その上で、我々、今後どう対応すべきかということも検討していきたいと、かように思います。
○郡司彰君 余り時間がありませんので、ほかにも移りたいと思います。 例えば、その当時よく出された通達の中で、衛生課長あるいは流通飼料課長、現在、衛生課長の方は全酪連の方の専務になっていらっしゃるとか、流通飼料課長については今はどこなんでしょうか、参事官、あるいは審議官だった竹中さんは農水審議官、そして当時の局長は今現在、農水省の事務次官をなさっているというふうに聞き及んでおりますが、こういうところは本当に予見できた、しかも、なおかつ現在もしかるべき立場にある。 私、きょう午前中に、大臣のお話をお聞きをしておりまして、大臣の好きな言葉で、人事を尽くして天命を待つというのがあるんだということを聞きました。大臣の天命というのはどこからかということは、それは政治家ですから自分の判断、あるいは天命という場所があるのかどうかわかりませんが、私は、少なくとも当時のこの方々は、行政の対応のまずさからいえば、今、天命を下すのは実は大臣ではないかというふうに考えておりますが、大臣はこの天命を下すというようなおつもりはございますでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) どのような天命を下すことを想定しているかわかりませんが、私は、いずれにいたしましても、先ほど委員お話しのとおり、午前中の衆議院における議論でも、一々並べたら、そんなことを聞いておるんでないんだ、いろいろやったことを並べなくてもいい、イエスかノーか、やるかやらぬか、それだけはっきりすればいいんだという御議論がございましたので、きょう、この答弁書にはいろいろ書いてありますけれども、それは読み上げません。 郡司先生の先ほどの、何もやっていなかったということでないという、そういう御配慮もございますので申し上げませんが、私は、やっぱりこれは客観的な、これはもう客観的と言えば、この委員会の議論も客観的な議論でございます。私どもが打ってきた手、その対策の中には、この委員会が終わってから、やっぱりあのことはすぐやるべきだと言って、すぐやったこともあります。 そのように、いろいろな方々の意見をやっぱり客観的に幅広くお聞きした上で、科学的な根拠というものもしっかり受けとめた上で、最終的には、いずれにしても、仮に人事の問題であれば、私が人事権者でありますので私が判断しなければならぬことだろうと、かように思っておりますが、今また二頭目が出て本当に、また間断なくという言葉を使わなきゃなりませんが、やらなきゃならぬことがもう蓄積しているんですね、山積しているんです。もう肉骨粉がたまっているみたいにたまっている状態にあるわけでございますので、今は省を挙げてその対策に全力を上げるということが私どものとるべき職責ではないかと、かように考えている次第でございます。
○郡司彰君 これ以降、今後どうするかということを含めてちょっとお聞きをしたいと思いますが、新聞の報道によりますと、イギリスでは残念なことに、変異型のヤコブ病で亡くなった方と同数程度、いろいろ関係する方が自殺をされたとか、そういうことを聞いておりますから、しっかりこの対策をつくって、立て直しを図っていかなければいけないんだと思うんですね。 そのためには、今後の予測ということをまずお聞きをしたいと思いますが、今、二頭目が出た。しかし、これまでも、発見はされなかったけれども出た可能性があったということがこれまでも答弁の中で出されております。 今後、これまでの経緯からして、これまでの輸入した数量、イギリスから三百トンとか、それ以外から二十万トンとか、そういうことや、水平感染はしない、三%ぐらいでおさまると。いろんな数字を組み合わせた上で、日本において狂牛病はあと何頭ぐらい発生するというふうに予測をされているのかお聞きをしたいと思いますし、厚生労働省の方には、これまた軽々に言えることではございませんけれども、これまでの経験則、世界じゅうのいろいろなところの経験則を考えた上で、日本の中で変異型のヤコブ病について発症する可能性というものがあるのか、あるとすれば何名ぐらいということまで想定できるのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 農林水産省のBSE対策本部長でもあります遠藤副大臣に答弁させたいと思いますが、お願いします。
○副大臣(遠藤武彦君) 二頭目が出たということは、予見はしておりましたが、実際に起きてみますと非常に残念であり、やや上向きになって消費も回復しつつあるかなと思っていたやさきだっただけに、非常に残念に思っておるところであります。 さて、第三、第四、今後どのぐらい出るかということは、ほとんど予測は難しいと思っています。全体の牛の数は四百六十万頭、うち乳牛が百七十二万頭程度でございますから、いわゆる肉骨粉がプリオンの運び屋というのが世界共有の認識でございますから、これらのもとをまず断ち切っていかなければ予測はちょっと難しいかなと思っておるところでございます。
○政府参考人(尾嵜新平君) お尋ねのBSEの人への感染に関しましては、そのメカニズムそのものがまだ十分解明されておらないという状況でございます。それと、我が国におきましては幸いにもこれまで、いわゆるサーベイランスにおきましてクロイツフェルト・ヤコブ病の方々について報告等を受けているわけでございますが、その中では変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病というものについての感染事例は一例もございません。 そういったことで、私ども、お尋ねのどれぐらい出るかということについての予測につきましては非常に困難である、予測がつきかねるというのが正直なところでございます。 いずれにいたしましても、私ども、全頭検査なりあるいは特定危険部位の除去・焼却と、そういった対策によりましてそういった健康被害というものが生じないように、そちらの方に万全を期してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○郡司彰君 今それぞれお答えをいただきまして、私も理解をできる範囲なんですけれども、遠藤副大臣の方で大変難しいということがございましたが、おおよそ、例えばこれまでの経験則でいうと、まあEUあたりでは二万八千頭に一頭ぐらいだとかというふうな数字が出てきたり、あるいは日本の場合にはそういうことをもろもろ計算すると三十頭かあるいは四十頭ぐらいかなというような数字がございます。 それは、私はあえて何回もまた出るんですよというふうな話をするのは、二頭目が出たからもう食べるなとかという話が随分つり革広告にも出ているわけですね。だから私は、これは一定程度もう出ますよと、しかしそれと肉の安全は別なんだということをきちんとするためにも、あたかも出ないというような雰囲気の発言はやっぱりやめた方がいい。それは、やっぱりきちんと、これからもこのぐらいの数は出るだろう、しかし対策はきちんとというふうな形がいいんではないかということです。 それから、人の問題はちょっとこれはまた別でございまして、人の問題は、私がいろいろ読んだ中には、日本人の体質がヤコブ病にかかりやすいような体質を持っているんではないかなどというようなことがございました。この辺についてははっきりさせていただいた方がよろしいかなと思ってお聞きをしましたが、そのようなことが事実として科学的にあるとすればお聞かせをいただきたいと思いますし、なければはっきりと否定をしていただければと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 詳細は存じておりませんが、研究者によりまして、今、先生がおっしゃいましたように、日本人の遺伝子のタイプと申しますか、それがこういったBSEからの感染というものを受けやすい、ヨーロッパ人に比べまして受けやすいという指摘があることは事実のようでございますが、それが科学的に実際に証明されているかどうかということについてはつまびらかではないというふうには思っております。
○郡司彰君 この問題は余りこれ以上はする気はございませんので、先に進めたいと思います。 風評被害という言葉が何度も出てまいります。二十一日には総理大臣が風評被害を出さないようにということでの談話を発表しておりますが、先ほどのあの五千百頭も含めて安全だということと、しかしながら皆さん方の不安を取り除くためにはここまでやっているんだということが非常にバランスが微妙なところがございまして、一生懸命やることによってかえって危ないんだということになってくるような側面もあるんではないかなというような感じがしますが、現在やっていらっしゃる対策の中でこれはもともと安全性とは関係がないがやっているというふうなことと、そういうふうな予見を含めて私どもの方で誤解をされやすい中に、それはちょっと違うぞというようなことで申しておきたいことがございましたらば、お聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) まず、風評による影響、これはまさにその原因となっている事柄について正確な知識をわかっていただくと、これを私どもさらに徹底しなくちゃいけないと思っていますが、そういった中で、今、先生のどういったものがあるかということでいきますれば、そもそも安全なんですけれども、まさにそういった消費者や国民の皆さんの不安感ということのために、念には念を入れてといいますか、そういう形で進めているというのが、例えば十七日以前に屠畜された牛肉の在庫、あれの完全隔離でありますとか、それから先ほど御論議ございましたまさにこの五千百頭、これの対策といったものもあるわけでございまして、こういった点の説明は私ども十分これからもわかりやすく努めていきたいというふうに考えております。
○郡司彰君 今ありましたように、微妙な問題ですからあれですけれども、具体的なものをもう少し考えておいていただきたいなというふうに思っております。 これは風評被害の部分だというふうにちゃんと言えるものがございませんと、実は二年前に私どもの県でジェー・シー・オーの不幸な事故がありまして、その後、風評に対する国の責任のとり方等もいろいろとありました。その中で、風評というものを実際に具体的にどうやって区分けをするんだということになると、これは大変な問題なんですね。そこのところを、今いろんな形でもって風評という言葉を使っているけれども、それはもう少し厳密に国の方で、風評という場合には厳密な使い方をするようにちょっとお願いをしておきたいなというようなつもりがございます。 それに加えまして、九月の時点で五項目だというふうに聞いておりましたが、全頭の目視による生体の検査を行いました。この結果はもちろん一頭もそういうものが出てこなかった、しかし二頭目が出たということになりまして、この教訓は何だったのか、お聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 九月の全戸全頭の検査でございます。これは全国の家畜防疫員五千八百人により実施いたしました。家畜防疫員は、もちろん専門的な知識、豊富な経験のもとで、BSEの典型的な臨床症状というのがございます、これは神経の過敏、歩行困難、こういったものでございまして、これは専門家である家畜防疫員が目視とか触診によって十分チェック、確認できるものでございまして、そういった意味での検査、これを全国的に進めたということでございました。 今度の場合にはまさにそういった症状が出ていなかったというケースでございますが、ただ、全国一斉にこういったものでまず全体のチェックをしたということの意義は大きかったものだというふうに考えております。
○郡司彰君 意義が大きかったというのは啓発的なことも含めてなんだろうと思うんですね。五項目で本当にわかるのかということになると、それはいろいろあるんでしょうが、私はあのときちょっと奇異に感じたんです。一生懸命やっていらっしゃるので、その時期はあえてそういうことを余り発言をすべきでもないのかなと思っておりましたが、あれで本当に見つかるんだろうかというのが、現場のところで聞きますと、実は見たことがないんだと、そういう病気の症状を。見たことない人たちが見たことのないところに行ってやっているわけですから、これは難しいなと。その努力の結果が十分に出てこないような形で行われているんじゃないかなという感じがしました。 今お聞きしましたところ、その後、症状を映したようなビデオを使ってそれぞれ周知をしているとか、そういうようなことをなされているということでありますから、それそのものを、啓発という意味は含めてあったのかもしれませんが、さらに目視でもって行うのならば、もう少し細かくどういう症状があらわれるということについても徹底をするべきではないかな。現場の方では、数年前から行われてきた指導によって千葉のものが見つかったという言い方もありますけれども、それはまたそのことを過大に評価するべきではないというふうに思っておりまして、これもまたいろんなところでもって目視をする場合の項目というのが非常に多くの項目で具体的に示されているところもあるものですから、そういうものも活用していただきたいなというふうに思っております。 それから、もう時間の関係で少し飛ばさせていただきますが、完全に日本の国において狂牛病が消滅をするというのはいつだというふうに想定をしていらっしゃいますか。
○政府参考人(小林芳雄君) OIE、国際獣疫機関でございますが、そちらの方の基準によりますと、BSEが発生した国が清浄国として認められる条件がございますが、これは最終発生から七年を経過する、それから肉骨粉などの給与が少なくとも八年以上禁止されていること、こういった要件があるわけでございます。これは、このBSEの潜伏期間が二年ないし八年、こういった長いということによるものでございまして、そういう意味で、したがってこれから我が国におきましてもこの病気が完全に存在しなくなることを確認するという意味では長い期間を要するものというふうに考えておるところでございます。 そういう意味で、先般、十月四日の肉骨粉の輸入あるいは国内の製造、出荷の一時停止でありますとか、BSEの感染を遮断するための対策等々、こういった対策がこれから重要になるわけでございます。
○郡司彰君 今、局長、七年とおっしゃいましたですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 条件としまして最終発生から七年を経過すると、これが一つの要件でございます。それから、あわせまして、肉骨粉などの給与が少なくとも八年以上禁止されていると、そちらの二つの要件があるということです。
○郡司彰君 具体的には何年ですか。
○政府参考人(小林芳雄君) ですから、最終発生が七年というのと肉骨粉が八年、これどちらが先行するかによりますので、最終発生から見れば七年ということでございます。
○郡司彰君 そうしますと、単純に長い方でいうと二十一年の十一月一日までには消滅をするということでよろしいですか。
○政府参考人(小林芳雄君) まさに今、私ども対策を進めておりますが、この対策の効果が出てまいりまして、その最終発生から七年、そのほか肉骨粉の給与が八年以上と、こういった対策が効果を上げればそういった形になるものでございます。
○郡司彰君 イギリスは何年に消滅をする予定だったでしょうか。私の方で見たところでは、ことしが消滅をするという予定の年でしたが、百三十何頭か出ているわけですね。そういうことも考えると、こういう形でOIEの基準どおりやっていけばその年までに消滅をするかどうかというのは、ただ単純に、これまでの対策は講じてきたけれども実際にはなされていなかったというようなことがあれば違ってくるわけでありますので、その辺のところは、決めたことは必ず行うというようなことにしていただければと思います。 もう時間がありませんので、最後に大臣、ちょっと項目としてはなかったことなんでありますが、もう私の方はいつも申し上げていることなんで改めてお聞きをしたいと思いますが、一つは、調査検討委員会の目的の一つにも数えられておりますけれども、このことを契機に食の行政を見直してはどうかということがありますね。私は常々一本化ということがあってしかるべきだというふうに思っておりますから、そのことについてお聞かせをいただきたいのと、それから安全なポスターとか何かというのも大変結構なのかもしれませんが、私は、前の轍を踏むということをなしにすれば、ただ安全だというポスターではなくて、例えば大臣が常々心の中で思っていると思うんですが、いろいろなマスコミを通じて流される映像の中でも、これはなというふうなものもあるんだろうと思うんですね。国として、農水省あるいは厚生労働省と共同で、BSEというのはこういうものですよ、それから対策はこんなことをきちんとやっていますよというような、そういうようなPRのビデオ等をつくって、あるいは学校その他のところでもってきちんと活用をしていただく、そのようなことについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) まず、私は就任早々に、農林水産省というのは消費者と生産者の真ん中に立って仕事をしなきゃならぬということを就任時のあいさつで申し上げたわけでありますが、私も元来、食と農の距離をどのように縮めていくかということが今後の大きな課題だと、こう思っていました。 そういうようなことからも、今回の第三者委員会において、畜産・食肉衛生行政の一元化ということも当然考えながら御議論をいただき、御提言をいただければ、その上で、私どももどういう対応をとるべきかということは真剣に前向きに検討していかなきゃならないと、このように思っております。 それから、今PRのことにつきまして、これは本当に建設的な貴重な御意見を賜りまして、私どもただ、ビデオに撮って回すというのはなかなか時間もかかりましょうし、しかしそういうようなこともやれることは一つ一つやっていかなくちゃいけないと思っていまして、まずは政府広報で、テレビで、今、先生が御指摘のような、そういう内容の広報をやろうということで、今その準備中でございます。 ぜひ今後は、そういう観点で、一日も早く消費者の皆さん方に安心をいただき、御理解いただけるような努力を真剣にやってまいりたいと、かように考えております。
○郡司彰君 あと一分ぐらいございますので、最後に、局長の方で結構でございますが、レンダリングの関係の業界も相当程度打撃を受けておりますが、これ今までの日本の技術ですと、OIEの基準をかなり上回る厳しさでもってそのレンダリング、肉骨粉等の加工をしているというふうに聞いておりますが、今後レンダリング業界がどのように推移をしていくというふうになるのか、簡単にお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 肉骨粉の活用の仕方はこれまでと違ってまいります。例えば牛由来のものは、これは焼却とかということでございますけれども、その焼却の場合にもレンダリングして焼却していくというふうなことが必要でございます。そういう意味で、機能といいますか、そういった点は業界の皆さんがかかわってくるのかもしれませんけれども、引き続き畜産関係のいわばそういうリサイクルの一環としての重要な産業という形で位置づけていく必要があろうと考えております。
○郡司彰君 終わります。
○紙智子君 最初に、BSE、いわゆる狂牛病の問題について質問いたします。 それで、二頭目の感染牛が確認をされまして、今回発見された牛が一頭目とほぼ同時期の九六年の四月生まれということでは、WHOの勧告どおりにこの時点で肉骨粉の使用禁止ということが徹底されていたならば感染しないで済んだはずじゃないかということで、改めて私、政府の責任の重さが問われているというふうに思うんです。 そのことの当時の政策判断を含めてどうなのかということで、衆議院で午前中もいろいろ議論になりましたけれども、その中ででも、きょうあたり新聞報道などでも、この二頭目の牛が食べていた飼料をめぐって、飼料会社、この肉骨粉の混入問題が取りざたされているわけです。 それで、この混入の問題も考えるならば、混入防止のガイドラインの通達というのも、出したのがことしの六月ということですから、これは余りにも遅過ぎたというふうに思いませんか、どうでしょうか。
○副大臣(遠藤武彦君) 先ほども申し上げましたが、二頭目が出たことは非常に残念だと思っていますし、そのことによって佐呂間の牛や千葉県の牛との共通的なものが次第にわかってまいっておりまして、今の時点で考えますと、振り返れば、ああもしておけばよかった、こうもしておけばよかった、こうすべきであったということが多いように思います。 ただ、九六年の時点では、早々と通達を出して、牛由来のものを反すう動物に上げちゃいけませんよと、そういう行政指導をし、かつ農家に届くように五万枚にも及ぶチラシ等を配布したりして、それなりの努力はしておったようであります。現時点から考えれば、まだまだ徹底の仕方が手ぬるかったので、五千百二十九頭もに実際に食わせてしまったと申告なさった方も出てきたんだなと、こんなふうに考えておるところでございます。
○紙智子君 いずれにしても、やっぱり徹底していなかったということの責任は免れないわけですよね。そこのところは、繰り返しになりますから、そこはそこで、次に移らせていただきますけれども、今回感染した牛も乳牛の老廃牛ということだったんですが、このことをめぐって乳牛が一層価格下落をしていると、生産者の打撃がこの後も心配されるわけですけれども、今でも引き取り手がないという状況が続いています。 私は、前回も質問のときに、肉牛だけじゃなくて乳牛の老廃牛についても補償の措置を求めたわけですけれども、いよいよ切実になっているというふうに思うんです。前回の回答の中では、来年か再来年の乳価の算定に反映されるんだというような話がありましたけれども、そういう悠長なことを言っていられない事態なんですね、実際牛が出せないわけですから。そういう中で、本来売れていたものが売れない状況の中で手に入ってくる現金がない、そういう中では、やっぱり生活をしていく上でも、今支払いなんかも必要なときに置かれているわけで、その意味では再度の検討を求めたいと思います。
○副大臣(遠藤武彦君) おっしゃるように、農家の皆さん方は大変な苦境に立たされておりますし、と同時に、現状をこのまま手をこまねいていれば日本の畜産の大変な危機だというふうに受けとめています。 そこで、いろいろな対策を講じてまいりまして、肉用牛安定対策あるいは調整保管等々の措置を講じてまいりました。また、老廃牛につきましても、農家のいわば副産物として大きな収入源であることだけは間違いがございません。今後とも、百七十二万頭の乳牛が存在している以上、いろいろな意味で、農家は今借りる力も失っておるという状態ですから、単なる金融支援じゃないものが求められているのだというふうに認識をし、私どもとしてもそのような方向で取り組んでまいりたいと思っております。
○紙智子君 今までと違う状況が生まれて、それも政府の責任が大きいわけですから、今の制度の中でやりくりということではなくて、やはり新しいそういう対策、救済対策を考えるべきだと思います。 それで、いよいよ感染源、感染ルートの解明が求められているということでは、これも前回質問の中で中間報告をするべきだというふうに私申し上げましたけれども、今月中にもこれを出すというふうに聞いています。その意味では、委員長に要求しますけれども、早く公表していただいて、それに基づいての今度の国会内での審議を要求したいと思います。
○委員長(常田享詳君) お聞きしておきます。
○紙智子君 じゃ、次、米問題について伺います。 今回、農水省が突然、稲作の構造改革と米政策の抜本見直しということで打ち出してきた内容に対して、各地で意見交換会とかやられてきたわけですけれども、多くのところで批判が出されました。その最大の的となったのは、稲作経営安定対策に象徴される副業的農家を外していくという、排除の問題です。 大臣、稲経からの副業的農家の除外については、ことしはとりあえず先送りしたということなんでしょうか、それとも撤回なんでしょうか。そこのところをはっきりしてください。
○国務大臣(武部勤君) 副業的農家の実態というのは、先生御存じだと思うんですね。全体の収入の、いわば稲作経営安定のための補てん金は〇・七%なんですね。しかし、全体としては四百三十八億円にも及ぶという、そういう実態があるんですね。 私どもは副業的農家の存在というのを否定するものじゃありません。やはり農村集落というものは、いろんな方々が一緒に毎日生活を営み共同の生活を営んでいるわけですから。しかし、米の問題については、先ほど来申し上げておりますように、野菜や畜産農家と比べますと主業農家が非常に力が弱い、脆弱であるというようなことがありましたり、生産調整がなかなか、面積でやってきたことが円滑に需給均衡という形になっていかないとか、さまざまな問題に今直面しているわけでございます。 そういう意味で、抜本的な見直しを図るということと、今後やっぱり米農家も含めて農家の経営安定対策ということについて、新たなる経営安定対策、政策というものを今検討中でございます。その中で検討していこうということでありまして、切り捨てるとか切り捨てないとかという存在じゃありませんので、このことを御理解いただきたいと思うわけでございます。
○紙智子君 各地で出された生産者の皆さんの声の中では、やはり専業だけじゃなくて副業的と言われるところも含めて支えてきてくれたということが実際に生産調整も含めて成り立っていたわけで、ここをやっぱり外すというのは間違いだという声が出されています。 そして、今検討されている農業構造改革推進のための経営政策ということで打ち出されているのは、経営所得安定対策の対象を一部の認定農家、ここに絞り込むと、そして稲経などの品目別の今までやってきた経営安定対策は、機能が重複する面も大きいからその関係を調整するというふうにしているわけです。 この中で検討して、稲経だけがすべての農家を対象とした価格補てんを継続するなどということはあり得るんでしょうか。食料自給率の向上が本当に今最大の課題だと言われている中で、やるべきことというのは、すべての農業者の皆さんにやっぱり自給率向上のために最大の力を発揮してもらうことだし、そのために国が支援するということが今大事だと思うんです。その意味では、農家を選別する政策というのは、これ逆行するというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(遠藤武彦君) 我が国の生産調整が始まってから既に三十年であります。この間、いわゆる副業的農家というか、これまでは兼業農家と言っておった、非常にふえてまいりました。逆に言うと、生産調整政策が副業的、兼業的農家を発生せしめたと、こういうふうに言えるかと思います。ですから、私どもは、この副業的農家を何か除外するとか、そういう考え方は毛頭ございません。いろいろな構造改革を進める中で、農地を集約をしたり、そしてそのことによって団地化をしたり、さらに集落営農といったところまで発展し得れば、いわゆる副業的農家と言われる方々も十分地域農業の担い手として貢献し得るものと、そういうふうに考えておるところでございます。 また、経営安定政策でございますが、これも認定農家に別に絞り切っておるわけではありません。これから三年間かけて実態の調査をした上で正式に決めていくと、こういうことでございます。
○紙智子君 副業を本当に外さないということであれば、そのとおり貫いてほしいと思うんですね。言葉の上では消えているんですけれども、これまで来る過程ではそのことが心配されたからこそ各地からいろんな意見が上がってきたわけですから。そこのところを改めて言っておきたいと思います。 そして、今、農水省が生産を集中して、育成したいと言われている担い手と言われる人たち、ここのところも実際に今、瀬戸際に立たされているというふうに思うんですね。構造政策の、北海道はその優等生というふうにも言われてきたわけですけれども、北海道農業の実態を見ますと、改めて言うまでもなく大臣自身がよく御存じだと思いますけれども、規模拡大を進めてきた農家が今本当に大変なところにあると思うんです。 私、先日、最大の米どころと言われる上川に行ってきました。それで、そこで、本当に米の価格がだんだん下がり続けていると。そういう中で、規模を拡大したその農地代、土地改良の負担金が払えないということで、負債を抱えてみずから命を絶ってしまった稲作の農家の方の話を先々で聞きました。五十代の篤農家と言われる人、みんなのいわば手本ですよね、そういう篤農家と言われる人が亡くなっているんですね。それで連鎖反応が出なければいいと、農協の座談会や議会の中でもこのことが問題になっているんです。耕作すればするほど赤字になると、そういう事態の中で命と引きかえにして負債整理に走るという状況が現実にあるんです。 今、米の生産者は、価格や助成水準などの国の政策、政府の政策が一歩でも後退したならばもう持ちこたえられない状態だということでは、本当に担い手の最大の支援策というのはやはり米の価格の引き上げではないかと。これが本当に待ったなしの課題なんだということについて、大臣、どういうふうに認識されているでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私も北海道ですから、紙先生の言わんとするところもわかるんです。 今、専業農家、主業農家の方が大変だというのは、今の米の問題にしましても、五年間で一兆円収入が減っていると、一年間で二千億。その中でも主業農家が九十万円も所得減になっているわけですね。主業農家の農家所得が七百二十六万円ですが、補てん金六十二万円ですけれども、もう非常に大変なんです。 だから、そういうことを考えたときに、やはり農林水産業の構造改革、とりわけ水田農業の構造改革ということを進めていかなきゃならないわけなんです。また、集落とか農村をどう発展させていくかということについては、ここには、副業農家の皆さん方に限らず、私は、都市居住者にも、おいしい水、きれいな空気、美しい自然、そういったものを提供する場として新たなる可能性を求めていきたいとも考えているわけです。 そういうふうなことを考えますと、紙先生の考えであれば、もう予算が幾らでもあってあり余っているというときであれば、それはもう米価引き上げだとかいろんなことができるでしょう。あるいはWTOに日本も加盟している、その中で、国際ルールの中で日本の農業をどうしていくかというようなことなども考えていかなければならない。その中で、実際に農業にいそしむ専業農家、主業農家の皆さん方が意欲を持ってやっていただくための経営所得安定対策というようなことを今、遠藤副大臣も一部お話しいたしましたが、そういう専業的農家をいかにしてつくり上げていくか、育てていくか、支援していくかということに重点を置かなきゃいけないと思うんです。 同時に、農村の景観だとか農村環境を守っていくという意味で、副業農家の皆さん方にも一緒に、ともに頑張っていただくような、ともに営みをやっていただけるような、そういう政策展開が必要だというふうに考えて、それに向けて努力しようということでございます。
○紙智子君 結局、経営安定対策という形で言われるんですけれども、価格がどんどん下がってきていることに歯どめをかけることができない状態で来ているわけですよ。だから、確かに副業農家も専業農家も一緒にやってほしいんだと言うけれども、現実の問題としてやりくりいかない事態にあるということがあるわけですから、だからやっぱり価格に手をつけなければいけないんじゃないかということを私言ったわけですね。 それで、本当に空知の認定農家ということでは、この四年間、規模を拡大してきた認定農家が四年間の経営の実態調査をしていますよ。その中で、平均の総収入で千九百二十三万円なんです。にもかかわらず、借金を償還した後、六十万三千円しか残らないと。だから、空知の農民の集会の中では、このまま行けば空知管内の平地でも半数以上が離農しなきゃいけなくなるんだという話が訴えられたんです。 どうやったら、じゃやっていけると思うかという話をしたときに、生産者の皆さんから出た声は、いろいろな補助金だとかなんとかというよりは、やっぱり米価で一万八千円あればやれるんだと、これがやっぱり生産者の皆さんから出された声なんです。その意味で、私は、自主流通米の価格にやはり下限の価格を設けて価格の下支えをするということや、稲作経営安定対策の補てんの基準価格を生産費を考慮して定めて差額を補てんするとか、あるいは最低限の政府の買い入れ価格の引き上げと、それから稲経の補てん基準価格の固定の継続と、こういった中身を含めて、全体としてやっぱり農家の人たちの手取りの保証を検討すべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副大臣(遠藤武彦君) まさしくおっしゃるように、主業的農業を営む者が比較的多い認定農家と副業的農業を営むいわゆる兼業農家というのでは、経営の内容がまるっきり違うわけであります。かかるコストも違います。さらに、農業所得への依存度合いも違ってくるわけであります。そうすることによって、言ってみればコストや流通経費等についてもそれぞれに違ってくるわけでありまして、一律に認定農家のみというふうなわけには今絞り切ることはできぬ。 ただし、先ほど私が申し上げたように、ある程度いわゆる副業的農家の足腰の強さが図れるような施策があれば比較的米価に反映していくのではなかろうかと、このように考えておりますし、一方において、副業農家を切り捨てるようなことはだめ、認定農家をどうするかというと、なかなかそこに生ずる段差を埋めることは難しい問題があるのかなと承知しておるところであります。
○紙智子君 副業農家と言われる方は好んでなったわけじゃないと思うんですよね。やっぱりそうしなければ食べていけないからですよ。ですから、その意味では、本当に意欲を持っているすべての農業者を本当に育てていくという立場でやるべきだというふうに思います。 次に、備蓄問題に移りたいと思います。 政府は、備蓄の水準を今回百万トンまで引き下げるということを言われています。農水省の試算をいただいたんですけれども、この試算で見ても、まず一つは、十年に一度の不作で必要となる量が百万トンから百十五万トン、通常程度の不作が二年続いた場合に必要になる数量が八十六万トンから百一万トン、端境期に必要な量が百二十六万トンから百三十一万トンというふうになっていますけれども、政府の備蓄が百万トンというのは、この試算からいっても少ないんじゃないでしょうか。
○政府参考人(中川坦君) 最近の備蓄の運営の状況を見ますと、これまで百五十万トンプラスマイナス五十万トンという形で運用してまいりましたけれども、実態を見ますと、近年、豊作が連続して続いたというようなこともありまして、適正水準を非常に超えたところで、その結果、備蓄の経費が非常にかさむというようなこともありますし、また政府に在庫がたまっているということ自体が自主流通米の価格を押し下げる効果も出てきているところでございます。 こういったさまざまな問題があるということで、備蓄運営研究会、これは食糧庁長官の私的な研究会でございますが、昨年の暮れから開いておりまして、その中で今、先生が例に挙げられましたような幾つかの考えられる事態を想定をいたしまして、何万トン程度あれば国民に対する安定供給という点から見ても大丈夫なのかというふうな、そういう検討もしていただいたわけでございます。 想定される幾つかの試算を踏まえ総合的に勘案をいたしますと、備蓄水準としては百万トン程度あれば事態に対応できるのではないかというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 百万トンということで何とかなるんじゃないかということなんですけれども、例えば作況が九二の場合に一回で底をついてしまう量だと思うんですよ。 まだ記憶にあるわけですけれども、九三年のときに大凶作になりました。あのときの作況が七四です。その同じような水準の凶作が襲ってきた場合に、即、国内産米というのは百万トン以上不足することになるんじゃないでしょうか。通常の不作が二年続いた場合の試算も、これは復田が計画どおりに行われることが前提になっていますよね。でも、実際のところは、九三年のあの凶作の後も復田は計画の半分しかできなかったと。そんなに右から左に行くものじゃないというのが現場の声ですけれども、これではやっぱり絵にかいたもちになるんじゃないかと。国産米の不足という事態を招かない保障は全くないわけで、もしもの場合、そういうことで、なくなったときは輸入で補えばいいというような発想があるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(中川坦君) 先生が今、例に挙げられました通常程度の不作が二年連続して起こるというのは、確率的にいいますと三十年ないし四十年に一度の事態というふうに考えております。そういう場合でも八十六万トンから百一万トン程度を持っていれば対応できるというふうに試算できるわけでございます。 平成五年のとき、作況七四、確かにそういうことは過去にもございました。そのときには二百五十九万トンの緊急輸入というようなことも行ったわけでありますけれども、非常に確率が低い事態を想定をして相当の大量の在庫を持つというふうにいたしますと、そのためにかかる経費というものが大変膨大になるということもございます。そこは、通常考えられ得る合理的な水準としてどれだけ持つか、そのことによって財政負担がどれだけかかるかといった、そういったところを、消費者の方々にもそういった具体的な数字をお示しをして、そして議論をいただいて、それで妥当な水準というのを考えていくのがアプローチとして適当ではないかということでございます。 先ほど申し上げました三つの事例につきましても、備蓄運営研究会でこういった具体的な試算をお示しをして御意見をお伺いし、百万トン程度が妥当ではないかという御意見もいただいたところでございます。
○紙智子君 お金の、財政の問題ということも言われるんですけれども、安定して、やっぱり安心できる体制をつくっておかなきゃいけないということで考えるならば、やはり九三年、実際に私たちが体験したわけで、そのときの状況を振り返ってみても、百万トンというのがいかに危うい水準かということがはっきりすると思うんですね。 九三年のときの米不足がどういうふうに起こったのかということを見ますと、九一年の十月の末には百八万トンの在庫があったわけです。それが、冷害と台風による被害で作況が九五となって、そのときに在庫は二十六万トンまで減少しました。それで、慌てて復田を求めたんだけれども、それが進まずに、翌年の九二年は作況一〇一でしたけれども、それでもなかなかやっぱり穴埋めするというまではない中で、次の九三年の凶作で、今言われたように二百五十九万トンですか、緊急の輸入をしなければならない事態になったと。ですから、適正在庫百万トンと言うんですけれども、今のこの言われている数字というのは一年の災害で吹き飛んでしまうんじゃないか、そうなったときに回復不可能な事態になるんじゃないかということでは、やはり教訓をしっかりと見てとる必要があるというふうに思います。 そして、やはりことしの政府米の買い入れ量がたった十一万トンですよね。この十一万トンというのも、備蓄の問題も言われていましたけれども、その備蓄方式そのものもやっぱり見直しが必要なんじゃないかと思うんです。今、古米を主食用として市場に放出する回転備蓄方式ですね。それで、このやり方でいくと自主流通米の価格に引き下げに作用すると。それから、現在も政府米の在庫というのは九六年のお米からずっと残っているわけですよね。そうなりますと、もし今、凶作になったということで備蓄米を放出しなきゃいけないといったときに、この五年前のお米、古々米どころじゃないですね、五つ古がつくわけですけれども、そういう古いお米を国民の皆さんに食べてもらわなきゃならないということだと思うんですね。 私は、北海道の農協の米対策本部の意見集約の中でも提案しているんですけれども、その中でも、政府が毎年四十万トンから五十万トンの買い入れを行って、そして過剰となった古米については、四十万、五十万トンは、自主流通米の価格に影響を与えないように、そこと離して飼料用として処理する、市場に出さずに飼料用として処理すると、そういうやり方、確かにお金はかかりますけれども、そうやってやれば生産者の立場からも消費者の立場からも備蓄のこの方式がやっぱりいいんじゃないかということが提案されているわけで、そういった意味ではやっぱり検討も必要じゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(中川坦君) 現在、備蓄の運営でとっておりますこの回転備蓄方式によります政府の備蓄運営、これは通常の状態を考えますと、政府が買い入れる数量とそれから政府が売り渡していく数量が毎年毎年およそ同じような数字で運営されていくと。ですから、適切に運営されていると。そういう状況を考えますと、政府が在庫を放出するということによりまして日本の国内の市場の供給オーバーをもたらすような、そういう供給オーバーを引き起こすというふうな状況にはなりません。したがいまして、直ちに自主流通米価格の引き下げにつながると、そういうものではないというふうに考えております。 また、備蓄運営の一環としまして、恒常的に主食用以外の用途に供給するということをあらかじめ想定した運営を行うということは、先ほども申し上げましたように、財政負担が多額となってなかなか効率的な備蓄運営の観点からは問題が多いというふうに思うわけでございます。 先ほど、平成八年の米は現在でも数十万トン残っているということを例に挙げられましたけれども、こういった事態がなぜ起こったかといいますと、これはやはりある時期に政府が百万トンあるいは二百万トンというような政府買い入れを行って、基調としまして供給オーバーの状態が続いたということで、自主流通米の価格のことなども考えまして政府の方の売却を控えてきたと、そういう結果起こったことでございます。 そういうことからいたしますと、百万トン程度持っていると、今おっしゃいましたように、五十万トンずつ二年ぐらいかけて売っていく、そういう備蓄の操作ができるような、そういう水準に持っていくということが余り古いお米を主食に回さないということのためにも大事な点ではないかというふうに考えているところでございます。
○委員長(常田享詳君) 紙智子君、時間が迫っております。
○紙智子君 ちょっと時間がないので、あと一点だけ、セーフガードの問題で大臣に伺います。 最初の質問の中で国井委員からも質問ありましたけれども、セーフガードの発動をめぐって、結局十二月の二十一日でしょうか、そこまで待って、それでもつかない場合はやるということなのでしょうか。 私は、やっぱり手続のことを考えましても、結局そこから、仮に十二月の下旬に本発動の手続をとったとしても、実際には輸出国との間で三十日間話し合いをしなければならないことになっていますから、その意味では一月下旬になりかねないんですね。そうしますと、十二月、一月と、それで二月近くまでということになりますと、この三品目についても本当に大事な時期であって、このときに輸入のピークということになりますと大変な打撃を生産者が受けることになるので、これは本当に委員会の決議どおりやっていただきたいということを最後に申し上げて、質問とさせていただきたいと思います。
○委員長(常田享詳君) 答弁はよろしいですか。
○紙智子君 答弁、お願いします。
○国務大臣(武部勤君) 時間がありませんから簡単に申し上げますが、二十一日まで待ってなどという考えは毛頭ございません。私どもは、両国首脳による話し合いで解決しようという合意を重く受けとめなきゃなりませんし、両院の農林水産委員会の決議も、これも重く受けとめているんです。そして、ドーハで平沼大臣とともに石対外貿易経済合作部長とも会ってさまざまな議論をいたしました。そこで、さらに話し合いで解決すべく努力しようということで合意をしたわけでありますので、それに基づいて今、政府間の協議が行われているわけでありますし、さらにこの頻度を上げていこうということでございますので、一日も早く話し合い解決に全力を尽くすということがもう大前提であります。そして、どうしてもそれがうまくいかなかった場合には本格発動という腹を固めてこの話し合いに臨んでいるということでございまして、このことをぜひ御理解いただきたいと思います。
○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。 きょうの一般質疑、ずっと聞かせていただいておりますが、聞けば聞くほど最近の農家の不安というのがわかるような気持ちでございまして、狂牛病対策からいろいろ出ました。セーフガードあるいはWTOの帰趨がどうなるかという不安もいろいろ最近あるわけでございますし、さらには今もありました米価の下落、これともう一つ、減反の負担がもう限界に来ているという大変な問題があると思います。 私は、限られた時間でございますので、すべて議論をしたいんですが、きょう、たまたま政府米価の決定をお聞きしましたので、これに関して質問をさせていただきたいと思います。 私も農業の面で行政的に携わった経験がございますので、そういう関係で農家の方々との情報交換はしているつもりですが、そういう農家の方の、いわゆる常識的な米作農家の感覚でちょっと質問したいと思うんですが、要するに最近の米価に対する不安というのが相当強いんですね。きょうも米価、これは政府買い入れ価格ですが、これは私、先般、質問の前に農水省にお願いして過去十年間をつくってもらったんですけれども、平成三年から八年までは、これはたしかそのときの政治的な決定だったと思いますけれども、ずっと変わらない。しかし、それがまた、実態に合わせようということですかね、やり出したらずっと下がっているんですね。全然とまっていない。そうすると、これは備蓄米の方でしょうけれども、いわゆる自主流通米、これを調べてもらいましたら、こちらは必ずしも全部が減っているわけでもございませんけれども、やっぱり同じような傾向でずっと減っているわけで、したがって、政府米価の決定というのは農家の方に対して非常に関心が深いですし、これが自主流通米の価格に連動するんじゃないかなというような気持ちを持っているわけでございますが、その辺の、今回の政府米の決定とこれから入札でいろいろ決まる自主流通米の動きは農林省としてはどういうふうに見ているか、まずそちらからお願いいたします。
○政府参考人(中川坦君) 現在の政府が買い入れます価格を算定いたします算定方式、これは平成七年に米価審議会での審議を経て制定をされたものでありますけれども、この算定の要素は、自主流通米の価格の変動率とそれから生産コストなどの変動率を均等のウエートで計算をいたしまして、それに前年産の価格を掛けて算出をいたしておりますから、この算定要素からごらんいただきましても、政府の買い入れ価格には自主流通米の最近の変動の影響というものが反映される、一定程度反映されるようになっております。 逆に今度は、自主流通米の価格に政府の買い入れ価格がどう影響しているか、あるいは影響していないかという点について見ますと、自主流通米の価格自体は、その時々の全体の米の需給事情を反映して入札で決まるということが基本でございます。また、食糧法の規定によりまして、政府が買い入れるお米というのは備蓄に必要な数量に限定をされております。 〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕 そういった特定の政策目的に限定をした量を政府が買い入れるという性格のものでございますので、この二点から考えましても、自主流通米価格に政府買い入れ価格が影響しているかどうかという点を考えますと、これは余り影響がないというふうに考えているところでございます。
○岩本荘太君 関係がないということであれば、それは農水省の見解でしょうから私は何も申し上げませんけれども、実際として、実態としてそれに連動して下がってきていることは下がってきているわけですよね。 それで、米価を決める生産者なり流通業者、これは全部農林省の所管の範囲内のものですので、それは私は、それはそちらの人がやっているから関係ないですよということは、ちょっと私は食糧庁として寂しいなという気がいたします。それはそれでいいんですが。 したがって、今申し上げましたように自主流通米の価格というのも下がっているわけでございまして、ずっと下がっている。去年ちょっととまったですかね。去年とまっているといっても、たしか六回の入札結果だと、私がいただいたのはですね。ですから最終的なことは知りません。 〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕 しかし、ことしの価格も恐らく下がるんじゃないか。下げどまってくればこれはありがたいですよ、だけれども、下がるんじゃないかなというような不安を生産者は持っているわけでございまして、そうしますと、一時期、先ほどお話に出ました凶作の時期ですか、あの直後に高値で一俵たしか二万四千円程度まで上がったと思うんですが、それが今一万六千円とずっと下がってきて、あのときには予想もしないぐらいの今の価格ですよね。 そうすると、まあこれ極論かもしらぬけれども、そのまま国際価格まで下がっちゃうんじゃないかなという不安、極論すればですね。そんなことは現実にあり得ないと思いますが、そういうような不安も出てくるわけです。そんな中で、これから農業をどうやって続けていこうかという不安が物すごく大きいんですね。 片や生産調整をやっておられる。生産調整というのは、価格の安定というのは、こういう需給調整をするということは価格の安定を図るということが一つの大きな目的なわけですよね。それに対して、どんどんどんどん下がっていっちゃう。これは農家が不安を持たない方が不思議なんですよ。 そういうことに対して、私は実は、農林省は、どの辺で下げどまるつもりなのか、下げどめようとしているのかという質問をしようと思ったら、それは無理ですと、きのうレクチャーのとき、そういうお話でしたので、それはやっぱり、こういうことが出るとそれがまた価格に影響するだろうから、いろんな面で影響するだろうからあえて私はそれは質問いたしませんが、質問しないからといって農家の不安が解消されるわけではない。この不安な気持ちに対しては、やっぱり農林省としてはしっかりとこたえていただかなけりゃいけないなというような気がいたします。 そこで、質問の趣旨は同じなんですけれども、農水省としてはこの下落していく実態というのをどのように把握されているのか。もう一つ、大臣なら、大臣がもし農家にお会いになって、農家がこの不安を述べられたら、どういうようにわかりやすく語りかけられますかということにかえて、ちょっとお答えをいただきたいと思っております。
○国務大臣(武部勤君) 先生は農政に通じた我々の大先輩でありますし、先生のお話を承るたびに、我々ももう一度心して努力していかなきゃならない、かように思いますが、こういう状況であるがゆえに、私はやっぱり水田農業の構造改革というものをきちっとしなきゃだめだと思うんです。 その基本はやはり、主業農家でありますとか専業農家でありますとか、意欲と能力のある経営体というものに農地を集積して、これは集落経営でも結構でしょう、あるいは生産法人でも結構でしょう、あるいは北海道みたいなところは専業でやるのも結構でしょう、そういう方たちが規模のメリットというものを得られるような、そういう努力が一つ必要だと思います。 それからもう一つ、やっぱり需給のアンバランスということが問題なわけでありまして、面積で生産調整をやろうとすれば、人間の考え方として、少なくなったらそこでもっとたくさんつくろうという、そういうインセンティブが働くんじゃないでしょうか。でありますから、今まで三十年間やってきたことでありますけれども、量に、その数量管理ということにかえていくことによって、有機米ですとか、独特の米づくりということが生きてくるんじゃないか、こう思っているわけでございます。 同時に、きょうもございましたが、フランスのCTEなどに学ぶ必要があると思うんです。やっぱり農村環境を守らなくちゃいけない。米などというのは、日本は瑞穂の国ですから、私は、同じ農業でも米というものは特別な存在であってしかるべきだ、こう思うわけであります。そのときに、水田農業経営をどうしていくかというときには、やはり経営が成り立つ、国との契約によってそういう新たなる経営所得安定対策というようなことを構築していく必要があるんじゃないのかと。 また、副業農家などの御議論もございましたが、農村景観を守っていく、農村生活を守っていく、文化を守っていくということについては、そちらの方でお金の使い方ということを考えていけば、私は農村は再生していくんじゃないかと。 私ならばどう説明するかということですから、私は余り本当は農業のこと詳しくありませんで、そういうような基本的な考え方を申し上げて、それに沿って行政を指導していきたいと、このように思っているわけでございます。
○岩本荘太君 ちょっと意地悪というか、そういう質問で申しわけございませんが、気持ちはわかっていただいたと思いますし、大臣のお気持ちも私はわかるつもりでございますので、しっかりと取り組んでいただきたい、こう思います。 それと、先ほどの野間副大臣の御説明にもございましたし、農業というのはやっぱり、米作にしても再生産できなきゃいかぬものだと思うんです。今までの米価というのは、私が申し上げるまでもなく、生産費所得補償方式ということで来ましたわけですが、今はそうでなくても、その視点から見ておかないと、農家は農業をやっていけないわけです。 それで、先ほど政府米価と自主流通米米価は連動ないとおっしゃいましたけれども、政府米価というものをバックボーンにして自主流通米の価格が決まっていくということには変わりないと思うんです。その辺を踏まえて、非常にあいまいな質問かもしれませんが、今の政府米価なり自主流通米の価格というのは、大体どの程度のレベルの農家を考えてのものであると、そういう人たちが再生産できるスタイルなのかというふうにお考えなのか、これは食糧庁次長おいでですので、お願いします。
○政府参考人(中川坦君) 先生今おっしゃいましたように、食管法時代の政府買い入れ価格というのが、全量政府が米を買い入れるという前提のもとに対象農家を特定をいたしまして、その対象農家の生産費をベースにしまして一定の評価がえなどを行いながら生産費及び所得補償方式で算定をしていたということでございますが、平成七年度以降、食糧法のもとでの政府買い入れ価格は、備蓄の運営に必要な量を買い入れる、その際の適正な価格を算定する方式として、先ほど申し上げましたように、米価審議会で審議を経た上で現行の算定方式というものがつくられたわけでございます。 したがいまして、政府買い入れ価格の算定に当たりまして具体的にどういった対象農家を想定して算定をしているかというお尋ねでございますけれども、それには明確にお答えできないものになっております。その点は御了承いただきたいと思います。
○岩本荘太君 いや、私は自主流通米価格を決めるときの話を言っているんじゃなくて、それじゃ、今のお話ですと、生産者は生活するしないは農林省関係ないということなんですか。それだったらやっぱりまずいんだと思うんですよ。 やっぱり全体の生産調整をして日本の基本的食糧を農林省はしっかり守っていこうということであれば、それを生産する人が今どういう状況なのか、これを見て施策もつくっていただく、そういうスタイルじゃなければいけないと思うんですが、その点について、もし大臣よければ、食糧庁、いいですか。
○政府参考人(中川坦君) まず、事実関係だけ私の方から申し上げたいと思いますが、現行の食糧法におきましても、価格というものは「再生産を確保することを旨として定める」というようなことが食糧法に書かれております。 ただ、その場合の再生産の確保といいますのは、日本全体の米の供給が確保されるという意味でございまして、現状を見ますと、生産調整百一万ヘクタールといったようなのを現場で努力していただきながら、年々の需給を見ますと供給過剰の状態が続いているという実態からいたしますと、今、先生がお尋ねの点につきましては、必要な米の量は、生産は確保されている状況にあるというふうに私どもは見ているところでございます。
○副大臣(遠藤武彦君) ここ五、六年の傾向でまいりますと、六十キロ当たりおおむね五千円前後価格が下落しておりますし、農家の所得としましても、この五年間ぐらいの間に三百九十二万円から三百万円そこそこに落ち込んでいるわけであります。ですから、この辺のことを考えると、担い手層にかなりの影響を与えているというふうに言わざるを得ないのではなかろうかと認識をいたしておりまして、なお一層、価格の維持安定のために、生産者団体と合意されておる需給の調整というものをやっぱりしっかりしたものにしていかなくちゃならぬと、このように考えているところでございます。
○岩本荘太君 一言。 担い手、主業的、副業的については私も意見ございまして、この前も言わせてもらいました。それをまた別の機会に議論させていただきますが、きょうは以上で終わります。 どうもありがとうございました。
○中村敦夫君 これは、大臣に対する質問というよりはお願いでございますけれども、十月三十日の本委員会におきまして、私の質問に対して武部大臣は、球磨川漁協執行部のあり方について調査するというふうな答弁をしていただきました。それを受けまして、私は十一月二日に、具体的な調査事項七項目、これは委員の皆様にどういうものか前もってお渡ししたものでございますけれども、これを要請いたしました。この調査の結果について、後ほど私の方に書面で提出していただきたいと思っておりますが、御了解いただけますでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 可能な範囲で調査しまして、後日、書面をもって回答させていただきます。
○中村敦夫君 では、今度は水産庁長官に質問いたしますけれども、昭和四十七年九月二十二日付の水産庁漁政部長通知文、「漁場計画の樹立に関する問答集について」というものによりますと、漁業補償契約に当たっては、組合は関係する組合員全員の同意をとって臨むよう指導されたいとなっています。これは、漁協に対する指導監督責任を持つ各都道府県の漁政課への通達なんですね。そうしますと、関係組合員全員の同意をいついかなる方法でとるべきかということが問題になります。これで、契約締結以前に関係者全員の意思が確実に表明されるにふさわしい形式で文書を作成することになるのが一般的であり、そして組合員の自署による署名、押印は最低条件になるというふうに考えられるんですけれども、そのとおりでよろしいでしょうか。
○政府参考人(渡辺好明君) 三点お答え申し上げたいと存じます。 まず第一点は、漁業補償の問題につきましては、水産業協同組合法、それから漁業法に規定されたものはございません。 それから第二に、漁業権を放棄するといったようなケースが出ましたときには、これは特別決議が組合法によって必要でございます。正組合員の二分の一以上、そしてその三分の二以上の賛成が必要だということになっております。 今御指摘の漁政部長通知でありますけれども、漁協内部の円満な運営のために全員同意をということで指導しているわけでございますけれども、その具体的なやり方、いつどこでということについてまで義務づけをしているものではございません。過去の事例でも、今、先生が御指摘ありましたように、全員の同意を書面によってきちんと書いてあるケースもございますし、あるいはあらかじめブロック会議などを開催いたしまして、そこで説明をする、しかし最終的な意思決定は臨時総会において議決をするというやり方等ございまして、そのやり方につきましてはいろいろでございます。
○中村敦夫君 実を言いますと、この契約締結以前に関係者全員の意思が確実に表明されるにふさわしい形式で文書を作成することになるのが一般的で、組合員の自署による署名、押印は最低条件となるというのがあるわけです。これは、以前、国会議員の問い合わせに対し水産庁が公式に文書で回答していることなんですよ。これはこれで間違いありませんね。
○政府参考人(渡辺好明君) 実際上の運用といたしまして、私が今二つケースを申し上げましたけれども、過去の事例でも、今、先生がおっしゃられた形のものもあれば、ブロック会議を開催し説明会をやって、その上で最終的な意思決定は臨時総会で行ったという事例もございますので、そういうやり方は望ましいかもしれませんけれども、それが直ちにやり方として不適当だということにはならないと思っております。
○中村敦夫君 私は、この文言に対しての確認をとったわけですから、それが間違いでないというふうに受け取りたいと思っています。 水産庁の方はこれで結構です。 今度はBSE、いわゆる狂牛病の肉骨粉の輸入経路について質問したいと思いますけれども、農水省は生産者に対して一九九六年、牛の飼料に肉骨粉の使用を自粛するような通達を出したわけですね。つまり、豚や鶏用の飼料として使うのは構わないということなんですけれども。その前提でもって、これまでほとんど輸入していなかったBSEの危険区域であるイタリア、デンマークから商社が九七年、九八年、二〇〇〇年に肉骨粉を突然大量輸入しているということはこの前の委員会でも私が指摘したわけですね。これはなぜかということを農水省に説明を求めているわけですけれども、その答えとして、一九九六年にこれまでの輸入先であったオーストラリアで鶏に感染するサルモネラ菌が発生したんですね。だから、その分を、加熱処理をしているイタリア、デンマークからの輸入に切りかえたんだという答えをいただいているわけですけれども。 そこで、農林水産省生産局長にお聞きするんですけれども、オーストラリアの輸入というものを、表を見ていますと、二十年間の統計の中では毎年ふえたり下がったりしているわけですね。多少の変動があるんですよ。しかし、もしそのサルモネラ菌が原因であったならば、輸入量がゼロになってもおかしくない、本当に少なくなってもおかしくないと思うんですけれども、それほどではないんですね。ですから、これが本当に危険区域であるイタリア、デンマークから輸入するというふうに切りかえた理由になるのかどうか。なぜかというと、この次の年にイタリア、デンマーク、日本、ことしですね、一様に狂牛病が発生したんですね、初めて。いかがでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今もお話ございましたように、九九年それから二〇〇〇年と、特にこの二年間にわたりましてイタリア、デンマークの輸入がふえておりまして、一方で、オーストラリアそれからアメリカの輸入が減少していると。しかもそれは、全体の量としましては、九九年が十九万トン、二〇〇〇年が十八万五千トンと、ほぼ横ばいの中で生じていると、おっしゃるとおりでございます。 そういった全体が横ばいの中でいわば特定の国へのシフトというのをどう見るかということでございまして、これにつきまして私ども、この商社からの聞き取りということで、先般も御説明申し上げましたように、九八年六月でございますけれども、飼料製造に当たってのサルモネラ菌の対策が一つの課題になっておりまして、そのガイドラインが定められたと。特に、そのサルモネラ汚染防止対策の必要性が高まる中で、オーストラリアと比べましてイタリア、デンマーク、そういったところが陽性率が低いということで、そのオーストラリア産の方を敬遠したというふうに聞き及んでおるわけでございます。 ですから、そういった意味でのこの影響というものがいわばイタリア、デンマークとオーストラリアなどとの間のシフトという形の数字で出てきているものですから、今申し上げたことが一つの影響としてあったんだろうというふうに考えているところでございます。
○中村敦夫君 九六年、九七年というのはもうEU圏が狂牛病でパニックになった時代ですよね。そういうことであるならば、農水省としてもこうした肉骨粉の輸入とかいうことに対して商社に対してのある程度指導があってしかるべきだったと思うんですよね。オーストラリアでサルモネラ菌が出て、それがまずいのであれば、これまでどおりのアメリカとかウルグアイとか、そういう安全な国から輸入すればよかったんじゃないかなというふうに考えるんですが、あえてイタリア、デンマークという危険区域を選んだというのはどうでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 私ども、このイタリア、デンマークを含めた国からにつきましては、いつも御説明していますとおりに、加熱処理をしたもの、こういう形で輸入をしておるわけでございます。それから一方で、サルモネラ対策ということも、先ほど申しましたように、九八年から対応しておったということでございまして、そういった中でいわば輸入する立場の皆さんがサルモネラとの関係でそちらの方に先ほど申したような形でシフトしたというふうに考えております。 したがいまして、一方ではその加熱処理という条件のもとで輸入を進めておるわけでございまして、それはそれでOIEの基準にのっとった対応でございます。一方で、サルモネラ対策という形のものが出てきたという中での一つの輸入行為ということでございまして、そういった時点におきます役所の方の対応といたしましては、今申し上げたような形の進め方といいますか、そのサルモネラ対策ということでシフトしているということで理解しておったということでございます。
○中村敦夫君 私は、その狂牛病とサルモネラの脅威ということを考えて、ちょっと比較できない問題じゃないかなというふうに考えておるわけですけれども。 大臣にお伺いしたいんですけれども、実はイタリア、デンマークから突然今まで輸入していなかったのに大量に輸入したと。そして、次の年にイタリア、デンマーク、日本で狂牛病が発生したのはどうも不自然であると。 つまり、問題は、異常プリオンを含んだ肉骨粉がどこから入ってきたかということがまだ全然わかっていないわけですね。ですから、これを少しでも突きとめていくということは物すごくこれからのためにも重大なわけですから、そういう意味で一生懸命調べているわけですけれども。 例えば、香港ルートの話も前回お聞きしました。それで、とにかく調べてくれというお願いをして、農水省でも外国の当局へ行って調べていただいたようなんですが、書類上、文書上には問題はないと、向こうが答えるにはちゃんと自国で生産したものだし問題はなかったという答えだったということなんですね。そうすると、じゃどこから来たんだという話で、疑わしいところの捜し方すらわからなくなってしまうんですよ。 しかし、問題は、役所同士で話しますから、やっぱりそれは文書とか公式的なものでしょう。実際、その前に本当にどういうルートでその原料が伝わってきたのかということは、これは警察じゃないからわからないはずなんですね。結局のところ、農水省の方に聞くと、やはりいけないとわかっていてやっているような、そういうモラルハザードを持った人間あるいは団体、企業とか、それが動いていたということしか今のところは思い当たりがないと言うわけですよ。そうなりますと、これは見えないですね。役所同士の公式文書の交換し合いでは絶対明らかにならないということになります。そうすると、じゃ、これを防ぐのはどうなのかといったら、これは大変なことですね。そういう問題が一つあります。 もう一つは、この肉骨粉というものが鶏用、豚用の飼料には使われているということなんですけれども、今回、北海道でもやはりどこかで紛れてしまったんじゃないかというような疑いも出てきた混合という問題ですね。これもどうしても避けられないような条件だと思うんですね。肉骨粉〇・一グラムで牛一頭が感染するというんですから、ほんのちょこっとでこれがまじってしまうという危険性、あるいは肥料に使ってばらまけば、これは風に飛んで牧場へ飛んでいくという可能性だってあるわけですよ。 どうもこの肉骨粉そのものというものが大変に危険な存在であって、この三つの理由から私はなかなか難しい問題だと思うけれども、今後は肉骨粉そのものの生産あるいは輸入、使用というものを全面的に禁止するという思い切った政策転換をした方がいいのではないかと思うんですが、大臣のお考えをいただきたいんです。
○委員長(常田享詳君) 時間が来ておりますので。
○副大臣(遠藤武彦君) はい。 委員には、ずっと以前からこの問題について御熱心に取り組んでおられまして、我々も大変啓発されるところ多いのでありますが、確かにおっしゃるとおり、肉骨粉が異常プリオンの運び屋であるということが世界共有の認識ですから、我々もこの感染ルート及び感染源の突きとめのために最大限努力いたしました。そして、北海道のいわゆる二頭目が発生したことによって大分共通しておる部分というものの整合性がとられるようになりまして、一歩でも二歩でも近づけるかなと思っておるところであります。 現在は肉骨粉製造を中止し、かつ輸入も禁止しておるわけですが、一部果樹農家等に非常に重要な肥料であると、それから有機農家なども我々はこれがなけりゃどうしようもないというような声もこれあり、BSE検討会の専門家の方々にもこういう実情をお話しして議論をしていただいておるところでございます。 おっしゃることは私は大変ごもっともなことだと思っております。
○中村敦夫君 それはぜひ検討していただきたいですね。将来を大きく見てどうしても決断しなきゃいけないような問題じゃないかと私は思っております。 それから肉屋さんに、ちょっと私、細かいことわからないんですが、検査済みの証書とか、何かそういうマークというのは今渡っているんでしょうか。
○副大臣(遠藤武彦君) 渡っておるはずであります。 なお、枝肉とか店頭に並ぶ商品である精肉についても何か明確にできることがないだろうかと、今、研究をし、実証的にやらせているところでございます。
○委員長(常田享詳君) もう時間ですので。
○中村敦夫君 はい。 それが実は非常に効果的なんですね。それが張ってある肉屋さんで売れていたというのを目撃している主婦がおりましたので、そういうことを少し徹底させたらいかがかと思います。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。時間も限られておりますので、早速質問をさせていただきたいと思います。 最初にWTO関係の質問をさせていただきます。 カタール国での第四回WTO閣僚会議では、ケアンズ諸国の主張しておりました農工一体論、あるいは非貿易的関心事項への限定条件が盛り込まれなくなりました。そしてまた、農業交渉の結果を予断すべきでないという我が国の主張も受け入れられまして、大きな成果をおさめたと私は考えております。今後もフレンズ諸国と協力して、農業の持つ多面的機能への配慮や食料安全保障の確保など、我が国の主張の実現に向けて全力で交渉を進めていただきたい、そのように思います。 そこで、一問農林水産大臣に質問をさせていただきます。今回のWTO閣僚会議を通じましてフレンズ諸国の拡大がなされたのかどうか、また、今後どのようにこのフレンズ諸国の拡大を図っていくのか、その点に関してお伺いいたします。
○国務大臣(武部勤君) 今回、ドーハにおけるWTO閣僚会議に際しましては、過去二回の高級事務レベルのNTC会議というものが行われましたが、これを土台にしまして、我が国やEU、韓国、ノルウェー、スイス、モーリシャスの共催によりまして、四十カ国の参加を得て、閣僚レベルで自由な意見交換を行う場を持つことができました。 今回の会議におきましては、議論全体を通じまして、非貿易的関心事項は市場機能だけでは充足されない、国内農業生産なしでは適切に達成されないんだということ、また、農業生産能力の高低にかかわらず、各国特有の事情に合わせた多様な農業の共存が必要だというようなこと等について意見の共有が見られたわけでございまして、WTO農業交渉における非貿易的関心事項に関する理解の浸透と支持の拡大が今回の閣僚宣言の私はベースになり得たものと、このように評価しているわけでございます。 今後とも、非貿易的関心事項に関心の高い国との連携をさらに推進し、我が国の主張に対する理解の浸透を図るための活動を粘り強く展開してまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 これからもしっかりやっていただきたいと思います。 次に、セーフガードに関して質問をさせていただきます。 ネギ、生シイタケ、畳表に関する緊急輸入制限暫定措置の期限が十一月の八日をもって切れまして、十一月の九日からは緊急輸入増に対する効果的な防御措置をとれない、非常に困った状況にあるわけであります。政府は中国側との話し合い解決を目指す方針を立てておりますけれども、現在のところ、その話し合いの進展の兆しも一向に見えないということで、遺憾な思いをしております。 十一月の二十一日に財務省が発表しました、十一月九日から十一月十六日までの輸入動向のモニター結果では、ネギは前年度比でございますけれども九二%と、増加は認められないということでありますけれども、生シイタケは一一・八%増加、そして畳表は一〇六%増加しているわけであります。その一方で、中国が行っている自動車、携帯電話、空調機の三品目に関する不当な対抗措置は解除されないままである。非常に遺憾な状況が続いております。十一月十日のWTO総会では中国の加盟が承認されたわけでありまして、中国としてもこれを守る立場にあるというふうに考えます。 そこで、さきのネギ等の三品目の輸入動向モニター結果についての見解とセーフガード本格発動に向けての現段階での対応について、農林水産大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(武部勤君) 十一月二十一日のモニター結果の公表は、暫定措置による輸入制限終了直後八日間の数量でもございまして、これをどう判断するかということについては、私はもうしばらく推移を見きわめるべきではないのかなと、かように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 推移を見るということでありますけれども、生産者にとっては大変な状況にあるということで、国際的な競争力をつけるための構造改革にはある程度の期間が必要だ、それを絶対確保していかなければならない、そういう事情があるわけであります。日中間の話し合いが進展しない現状では、やはりセーフガード本格発動を第一の選択肢として大臣には主張をしていただきたい、そのように思います。 次に、米の政府買い入れ関連で質問をさせていただきます。 食糧庁は米政策の抜本的見直し案を示し、政府・与党あるいは関係団体等の意見を聴取しておりますけれども、その中で、稲作経営安定対策の基準価格については、過去七カ年の自主流通米価格のうち最高と最低の価格を除いた五カ年の平均価格とする、そういう方向で検討がなされているということでありまして、これは非常に評価したいと思います。 問題は、過去最大の生産調整を行っているにもかかわらず、豊作が続いたり米の消費が低迷している、そういう理由でやはり自主流通米価格の急激な低下が今も続いているということであります。その影響を受けて、本日、政府買い入れ価格あるいは標準売り渡し価格の審議が行われておりますけれども、政府の諮問案では引き下げとなっている、非常に残念な状況であります。しかし、これは算定方法を守るということでやむを得ぬ、残念ですけれどもやむを得ない、そのように考えているわけです。 そこで質問をさせていただきますけれども、食糧庁は面積管理から数量管理への移行をする方針を固めているわけでありますけれども、その実効性や公平性に関しては疑問を持っている生産者もあるわけであります。食糧庁としてこれまで以上の実効性を、そしてまた公平性を担保するために今後どのような対策を行っていくのか、お伺いをしたいと思います。
○副大臣(遠藤武彦君) 下がり続ける米価の維持安定のためにも、やはり団体、生産者の方々と話をして自主調整に取り組んでまいったわけであります。しかし、どうしても過剰基調というのは解消されないまま、一方、生産者の方では、もう面積では限界だと。一方において、また耕作放棄地などもどんどんふえていっているという状態なものですから、今までつくって悪い面積というものから、つくっていただきたい量というふうなものに変換することは可能ではなかろうかどうかということで今、団体と話をし、詳しくどういう手順でやっていくかどうかは、次長がせっかく来ておりますから答弁いたさせますけれども、基本的にはそこにあるわけで、この点の考え方については御理解をいただきたいなと思っております。
○政府参考人(中川坦君) 生産数量管理に移行します際の具体的な手順なりについてのお尋ねでございますけれども、何分これは現場での生産者の方々の十分な理解のもとにやらないとなかなか実行は難しいというふうに考えておりまして、そのためにも研究会を立ち上げまして、その構成委員の方々に、実際現場でこういった生産調整の業務に携わっていらっしゃる生産者の団体、あるいは地方公共団体の方々にもお入りいただきまして、その上で具体的な生産数量管理の管理の仕方、これは集落地図などをもとにして点検していけば私どもは数量も確認できるのではないかと思っておりますけれども、現場で実際そういうことが可能かどうかというふうなことをやはり検証する必要がございます。 そういった具体的な確認の方法なり、それから生産数量管理に移行するに当たりましての具体的な助成のあり方、それからまた、これまでの生産調整に伴いまして、生産者の方々の間でいろんな意味での不公平感がございました。こういった不公平感を是正をするといいますか、公平性を確保するための具体的なあり方、そういったものにつきましてこの研究会の中で御検討いただきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 数量管理と、収穫量で管理をしていくと、非常に今までと違った大事な視点ではあるというふうに考えるわけですけれども、今おっしゃったように、その実効性に関して、今まで以上にちゃんと生産調整ができるのか、そこがきちんと担保されないと、せっかくいい方法を考えてもそれが有効になっていかないということでありますので、この点はしっかりやって、よく現場の声を反映していい仕組みをつくっていただきたい、そのように思います。 現場の声を聞きますと、また別な観点で、数量管理に関しては適地適産という観点を重視して地域の数量割り当てを行うべきだと、そのような主張もあるわけですけれども、これはどのように配慮されるようになっていくのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) 米の価格形成なり流通に対しまして、近年、市場原理が浸透してきているわけでございますけれども、それに伴いまして、自主流通米の価格なり在庫状況を見ますと、産地、品種、銘柄ごとにかなりの格差が生じてきているというふうに思っております。このような状況のもとでは、生産調整につきましても、全体の生産量を抑制するという観点だけではなくて、それぞれの産地、銘柄ごとの需給動向を踏まえて生産を誘導していくという観点からこの生産調整も実施をしていくということが大事ではないかというふうに思います。 こういった考え方のもとに、都道府県別の生産調整目標面積、これまでは面積で配分しておりましたので、その面積の具体的な配分につきましては、前年のガイドラインの数字というものが基礎になりますけれども、それを基礎にしながら、産地ごとの価格動向なり販売動向、そういったものを考慮して、それから生産者団体の意見、意向も踏まえまして、その次の年の配分する面積が決まってきている、決めてきていると、そういう実態でございます。 こういった販売動向等を加味して生産調整の面積なり数量を配分していくという考え方は、これからも引き続き踏襲をしていきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 また、今回の食糧庁の案では、計画流通制度にかわる新しい安定供給体制を整備する方針を打ち出しているわけですが、その具体化のための基本的な考え方、そしてまた今後、生産者団体、行政等から構成される研究会をつくって検討していくということでありますが、その進め方についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(中川坦君) 現行の食糧法のもとでは、計画流通米というものが米の流通の大宗を占める、そういう前提のもとに計画流通米につきまして必要な規制を課しまして、それを通じて米全体の需給なり価格の安定を図っていく、そういう仕組みになっているわけでありますけれども、最近の流通の実態を見ますと、この計画流通米のシェア、生産量に対しますシェアが五一%ということで、やっと半分程度という、そういう水準にまで低下をしてきております。 その一方で、計画外米につきましては、これを扱う業者の方、特に計画外米だけを扱っている業者の方というのは、現行の食糧法上では、何か行政的に指導をしたり、あるいは規制をかけたりということができない仕組みになっております。こういった方々の中には表示などで問題を起こしているという事例もあるわけでありまして、それが流通の混乱を招くということもございます。 ですから、これからの計画流通制度の見直しに当たりましては、計画流通米につきましてはいろんな規制をむしろ緩和をしてできるだけ取引を活性化させる、そういう方向で見直しを行いたいというふうに思っておりますし、また、これまで登録等の義務がありませんでした無登録の業者の方、こういった方々につきましてはむしろ登録を義務づけまして、その中で必要な行政指導なり規制、あるいは必要な帳票類を備えるというふうなことも義務づけまして、必要な指導も行っていきたいと、こういうふうな規制の緩和とそれから一部規制の強化、両方相まって米の安定的な供給というものを確保していきたいというふうに思っております。 この具体的な検討の中で、生産調整のこれからのあり方と計画流通制度のあり方というものが密接に絡む部分もございます。こういったところにつきましては、先ほどの研究会の中で具体的なところを検討いただきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 時間の関係で、青刈りのことを聞く予定でありましたが、それは割愛させていただきまして、先ほどからも議論あったと思うんですけれども、今回の稲作経営安定の問題では対象を主業農家に集中するということで検討を最初なされたようですが、副業的農家の役割も評価すべきであるという意見も強くなりまして、その点も考慮されるというふうに伺っておりますが、この点、どのように検討を進めていくのか。 そしてまた、今後三年間、地域単位で構造改革を促進するために行われる地域水田農業再編緊急対策の中身についてどのようにお考えなのか、農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 稲作経営安定対策における対象農家の扱いにつきましては、各方面から、稲作経営安定対策が生産調整の円滑な推進等に重要な役割を果たしてきたという御指摘もいただいたところでございます。 私どもは、稲作経営安定対策の主業農家への重点化については、いわゆる副業的農家の政策的位置づけといった、まさに農政の根幹にかかわる問題でございますので、問題として議論すべきでございますので、十四年産においては見直しを行うこととしたところでありますが、稲作経営安定対策における副業的農家の位置づけ、これについては今後、構造改革の推進の観点から、経営所得に係る施策を検討する、その中で検討してまいりたいと、このように考えているわけでございます。 また、地域水田農業再編緊急対策の件につきましては、地域水田農業再編対策は、水田農業を営む複数の者が共同して集落程度の広がりを持った地域で水田農業の構造改革に関する計画を作成すると。担い手への生産の集約、有機農業の導入等の取り組みを行う場合に、その取り組みに応じて交付金を交付する事業として予算要求しているところでございます。 この対策においては、水田農業の構造改革を促進する観点から、地域の創意工夫を生かしながら競争力を強化する前向きな取り組みを対象としてまいりたいと、かように考えているところでございます。
○渡辺孝男君 一点、水産に関してお伺いをしたいと思います。 北方四島周辺水域でのサンマ漁に関しまして、あそこは日本の固有の領土であるということで、日本としては韓国漁船等の操業を停止するように申し入れをしまして、私ども北海道関係の議員もそういう申し入れをさせていただきました。 現在、この日ロ、日韓間の協議はどの程度まで進んでいるのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(渡辺好明君) 御指摘がありましたように、本件は、現象的には漁業問題でありますけれども、本質は領土問題でございます。 三原則に立って協議を進めております。第一は北方領土問題に関する我が国の法的立場を害さないこと、第二は代替漁場を提供しないこと、第三に日本の漁民に新たな負担を強いることはしないこと、ということでございます。 八月の二十日にプーチン大統領あてに内閣総理大臣から親書が届きまして以来、協議は継続中でございます。近々、日ロの地先沖合協定の協議が二十九日から十二月十日までの予定で開催をされますので、その中でも協議を続けたいと存じます。 それから、韓国との関係で申しますと、十月の十五日、二十日、二十一日と日韓の首脳会談が行われました。そのとき以来、緊密な協議を断続的に行っておりまして、本日も、二十七日から二十九日までの予定でソウルで協議を行っております。 最終局面に近づいてきておりますが、先ほど申し上げました三原則で対応いたしたいと考えます。
○渡辺孝男君 これもしっかりやっていただきたいと思います。 次に、BSE関係で質問をさせていただきたいと思います。 さきに遠藤武彦農林水産副大臣は、死亡牛十六万頭に対しても検査を行っていくということを発表されておりますが、この具体的な予算確保、あるいは開始の時期、検査体制の整備等、どのようにお考えになっているのか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(遠藤武彦君) 十六万頭のいわゆるへい死牛については、これまた全頭について検査をするという方針を固めたところでありまして、現在、百八十三カ所の家保においてどれだけの設備、機器等々が必要か、あるいは薬剤等が必要か、人材、人員は適正かどうか、こうしたことを大急ぎで取りまとめておるところでございます。
○渡辺孝男君 非常に大事なことでございます。ただ、予算も必要なことでございますので、十分に検討されて早く行っていただきたいと思います。 次に、第二例目が残念ながらBSE発生してしまいましたけれども、その汚染原因と伝播経路に関してお伺いをします。 今回の第二例目は焼却前にどういう検査がなされたのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 焼却前にやりました検査というのは、BSE以外では、と畜場法に基づきますいわゆる生体検査と、それから解体後に行われます枝肉、内臓等の肉眼的な検査を実施している、そういう内容でございまして、それ以外、例えば血液検査とかそういった検査をやったということはなかったという報告を受けております。
○渡辺孝男君 BSEにもまれに孤発性のものもあると言われておりますけれども、第二例目のプリオンの検査では、英国のタイプと同様のもので、この線は薄くなってきたという状況であります。 えさが原因だとしますと、腸より異常プリオンが吸収されてそれが脳の方に蓄積されるという生体内での動態が考えられるわけですけれども、回腸末端部でのプリオンの蓄積がどうだったのか、その点の検査はいかがなされたんでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 特定危険部位につきましては、この牛が搬入されましたのは十一月十九日でございます。検査結果が出るのが大分夜中になりまして、それ以前に特定危険部位については焼却されておりまして、小腸の遠位部、回腸の遠位部について検査をしたということはこの牛についてはございません。
○渡辺孝男君 欧米でのいろんな研究というのはなされているんですが、日本での研究がないので、どうも食肉等は安全だという国民に対しての訴えも、いまいち客観的証拠が自分で持っていないということで残念な思いをするわけですけれども、そういうせっかく、そういう大変な牛でありますけれども見つかったということであれば、その原因追求のためには、そういう特定危険部位、特に腸からどのように吸収されるのかというのはなぞでありますので、そういうものをきちんと検査していくことが大事ではないかというふうに思いますので、これからは、三例目は出ないというふうに期待をしているわけですが、もしそういうことが起こり得ましたら、やっぱりきちんとそういう知見も集めていただきたいと、そのように思います。 そしてまた、先ほど、肉等は肉眼的に検査したということを言っておりましたけれども、消費者はやはり、食肉は安全だ、検査を通れば安全だという、そういうアピールを受けてもなかなか不信感がとれないというのが現状でありまして、こういう二例目の牛でも、脳に異常プリオンが蓄積されているのはわかった、じゃその牛は肉の方は大丈夫だったのか、腸の方は大丈夫だったのか、そういうことをやはり関心を持つ消費者も多いと思うんです。私は、しっかり今の検査体制でできるんであれば、肉には大丈夫だ、異常プリオンは入っていなかった、腸にも大丈夫だった、肝臓も大丈夫だったと、そういう知見をしっかり調べて、なかった、入っておりませんでしたということを消費者に訴えることが大事ではないか、そのように思うんですけれども、そういう検査がなされなかったというのは非常に残念です。やっぱりこれからは、そういう消費者がどういうことに関心を持っているかということを念頭に入れて検査をしていただきたい、そのように思います。 それで、これから、これまで第二例に関しての調査が進んでいると思うんですけれども、時間も余りないので簡潔に、今までの、第二例目の原因あるいは感染ルートの調査についての知見をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 今、北海道の方で一生懸命調査が進められております。出荷農場での患畜の履歴でありますとか、それから同居牛の特定、また、えさの給与状況等でございまして、そういった中で特に同居牛あるいは農場外に預託されている牛の確認、こういうものはおおむね終了に向かっておるところでございます。さらに、こういった事項につきまして調査を進めていると。 それから、えさの方でございますが、これにつきましては、この牛に給与された可能性のある配合飼料が八銘柄、補助飼料が十八銘柄でございまして、このうち第一例と共通の配合飼料銘柄が二つ出てきていると、そういった情報もございます。そのほかの飼料につきましても、北海道におきまして現在、購入と販売の両面から突き合わせ確認を行っているところでございまして、引き続きこういった作業を急いでいきたいと思っております。
○渡辺孝男君 原因究明、感染ルートの解明で非常に大事な調査ですので、しっかりこれはやっていただいて、早く原因の特定あるいは感染ルートの解明をして、この次、絶対に起こらないという体制を早く日本で築いていきたい、そのように思いますので、しっかり調査をお願いしたいと思います。 最後、時間が少なくなりましたので、一問だけ質問をさせていただきます。 肉骨粉の処理が非常に大変だということで、焼却場で十分なまだ受け入れ体制が整っていないということでありますが、セメント協会の方でこの肉骨粉を焼却するために協力しようということで調査にヨーロッパの方にも行かれたと聞いております。そういう中で、本格的にその焼却をセメント工場で行うためには問題点がいろいろ指摘されておりまして、肉骨粉の袋が破れないようにきちんと焼却口に入れなきゃならない。そのためにはある程度の設備が必要だし、人手も必要だ。そのほかに、肉骨粉を焼くと燐とか塩素がふえてしまう。それがふえますとセメントとしての基準に合わなくなってしまうということもありまして、非常に受け入れ側としてもいろんな調査をしながらやらなきゃいけないということがあります。 セメント協会の方々がきちんと調査をし、また焼却に協力していただくためには、そのほかにも焼却費用の負担のあり方とか、今後どの程度の量をどの程度の期間処理するという、そういう予想が立てられるのか、その点が不安だと思うので、この点に関してお伺いをしたいと思います。
○副大臣(遠藤武彦君) 我が国でもセメントキルンにするということは余り例のないことでございますので、来る三十日にその焼成実験をしていただくということになっておりまして、その結果を見ながら問題点をえぐり出して対処していきたいなと。おっしゃいますように非常に効果的で、量的にも期待できるという焼き方でございますので、いい結果が出てくれればいいと思っているところであります。三十日に九州を場所にしてやる予定でございます。
○渡辺孝男君 そういう、もしセメント協会が協力していただくということであれば、そういう焼却の費用等は国の方でいろいろ応援をしていくということと理解してよろしいですね。 あと、期限も半年間だけやってもらったら後はもういいですよということではやはり本腰が入らないと思いますので、その点もよく話し合いを進めていただきたいと思います。 以上でございます。
○委員長(常田享詳君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十七分散会