農林水産委員会 第3号
- 発言数
- 144 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/10/30
会議録
○委員長(常田享詳君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨二十九日、小川勝也君が委員を辞任され、その補欠として海野徹君が選任されました。 また、本日、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として宮本岳志君が選任されました。 ─────────────
○委員長(常田享詳君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に厚生労働大臣官房審議官伍藤忠春君、厚生労働大臣官房審議官鶴田康則君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省生産局長小林芳雄君、農林水産省経営局長須賀田菊仁君、農林水産省農村振興局長木下寛之君、農林水産技術会議事務局長岩元睦夫君、食糧庁長官石原葵君、林野庁長官加藤鐵夫君、水産庁長官渡辺好明君、国土交通省総合政策局長岩村敬君、環境大臣官房審議官小島敏郎君、環境大臣官房審議官松原文雄君及び環境省地球環境局長炭谷茂君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(常田享詳君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(常田享詳君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小斉平敏文君 自民党の小斉平でございます。 私は、いわゆるBSE問題に限って質問をさせていただきたいと思います。 申し上げるまでもなく、今回のBSEの発生や発生当初の行政の対応のまずさ、このことから国民は牛肉に対する大きな不安と行政に対する不信、これを抱きましたし、また畜産農家や関係者も大変深刻な状況にあります。政府は、緊急に各般の対策を実施をされておりますし、また全頭検査が開始をされました十八日には農水大臣あるいは厚生労働大臣から安全宣言が出されました。 しかしながら、メディアや消費者、この方々の声を聞いておりますと、必ずしも不安が完全に払拭をされていない、このように思われますし、また生産や流通の現場、これにおきましても混乱が少なからず起きておるのが現状であります。 私は、こういうような事態が長引けば長引くほど我が国の肉牛経営の存亡にかかわると危機感を持っておりますし、また一日も早く畜産農家が安心して生産、出荷ができる環境をつくらなければならない、このように思います。このために畜産農家や関係業界に対する経営支援などを実施するということは当然のこととして、特に重要なのは、消費者の不安を完全に払拭をして、国産牛肉の需要をBSE発生以前のレベルまでに回復させるということが最も急務であり、重要であると、このように思います。 したがいまして、消費者の目線に立ってといいますか、消費者の素朴な質問、疑問、この立場に立って質問をいたしますので、消費者にわかりやすく明快な御答弁を賜りたいと思います。 そこで、まず、感染経路や原因の究明、これはどの程度進んでおるのか、簡潔にお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 農林水産省といたしましては、BSEの発生原因を突きとめるために、発生農家を起点とする川下からの調査及び輸入を起点とする川上からの双方の調査を実施しているところでございます。 発生農家を起点とする調査につきましては、発生農家で使った、使用された飼料と同じ銘柄飼料には肉骨粉の使用がなかったことを確認したところでありますが、現在、発生農家がある地域において使用されていた可能性の高い補助飼料の流通状況等について、過去にさかのぼって調査を行っているところでございます。 他方、輸入を起点とする調査においては、職員を英国に派遣し調査を行ったほか、欧州のBSE発生国のうち、九五年以降肉骨粉の輸入実績のあるデンマーク、イタリアからの肉骨粉の輸入量、販売先について調査をするとともに、十月中旬に職員を派遣しまして、対日輸出の実態調査を実施したところでございます。また、英国から肉骨粉の輸入実績のある香港、タイへは十月中旬に職員を派遣いたしまして、我が国への肉骨粉の輸入実態を調査したところでございます。 現在、これらの調査結果、その内容の分析や補完的なデータの収集、確認、さらに国内へ入ってからの流通ルート等の調査を進めているところでありまして、多岐にわたることからさらに相当の時間を要すると思われますが、引き続き調査に全力を挙げてまいりたいと存じます。
○小斉平敏文君 ただいまの大臣の御答弁にありましたように、感染経路や原因の究明、これが進まないということが一つと、あと一つは、国民の不安を一層あおったのがいわゆる同居牛、これの殺処分と焼却処分、これにあると思うんです。 といいますのが、これは当然早急に感染ルートを特定しなければならないということで、同居牛が感染しているかどうかということを確定するためにいわゆる脳の検査をやった、そのための処分であったということはわかるんですけれども、しかし、このことがいかにも危険な病気であるというようなふうに、そういう印象を消費者に与えたということも間違いじゃありませんし、また、今の感染経路や原因の究明あるいは発生のメカニズムの解明も不可能になったのではないかと、このように思うんです。 その点、どのように思われるか、お答えを賜りたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 同居牛の関係でございますが、今の先生の御指摘がございましたように、このBSEは、その病原体に汚染されております肉骨粉、こういった飼料の摂取ということで感染しておるわけでございます。また、感染しているか否かにつきましては、殺処分をした上で延髄部分を採取して、それで検査しなければ確認できないと、こういった特徴があるわけでございます。 今回、我が国で初めての発生でございました。そういった状況でございますので、この感染の拡大の可能性といいますか、そういうものを早期に確認しなくちゃいけないという必要性がございまして、その蔓延防止の徹底という意味から、千葉県のBSE発生農場、また患畜の発生農場である北海道、いずれにつきましても、同居していた牛全頭につきまして家畜伝染病予防法に基づきます殺処分、BSE検査を行ったものでございます。その結果、この殺処分を行いまして、同居牛全頭についてBSEの陰性が確認されたところでございます。 したがいまして、こういった意味では、その同居牛すべてに蔓延していないことが証明されて、そういった意味でのまた安心感が得られたというふうなことでございまして、また今の先生御指摘の、こういったそのBSEの特徴といいますか、どういった病気であるかということにつきましては、また一方でさまざまなプレスリリース等を使って、その状況といいますか、中身を国民の皆さんにもわかりやすく示すと、そういった努力も続けてきたところでございます。
○小斉平敏文君 次に、少し視点を変えてお尋ねをいたしたいと思うんですけれども、一つはBSEと人との関係、これが十分に承知をされていないことがやっぱり不安、懸念が生じておると、このように思うんです。 あってはならないことでありますけれども、狂牛病、いわゆるBSEの牛であっても、その牛の特定危険部位、これを食べない限り人に感染することはない、このように言われておるんですが、これは間違いがないのかどうか。仮に一〇〇%安全でないとするならば、どの程度の確率で発症して、それは我々の身近ないわゆる病気と比較してどの程度怖いのか、わかりやすく、そして正直にお教えを賜りたいと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 国際獣疫事務局、OIEでございますが、の基準では、BSEの感染牛を用いた実験によりまして、感染性が認められました脳、脊髄、目、回腸遠位部が危険部位というふうに指定をされておるわけでございます。これらの部分を含まない食肉については安全でございまして、人への感染の可能性はないものと承知をいたしております。
○小斉平敏文君 BSEの牛であっても、特定危険部位を食べない限り人に感染することはほとんどないと。そういうことでありますならば、十八日以降市場に出回る牛肉というのは、すべてがBSEでないと確認された牛からのものばかりなんですね。しかもそれが、万が一のことを考えて、健康な牛の危険特定部位、これもすべて除去、焼却と。このことをもっと前面に出して、いわゆる消費者に安心してもらえるように努めるべきだと、このように思うんです。 例えがいいか悪いかは別にいたしまして、まあ言いますとフグですね、フグのいわゆる処理過程でもこの危険部位、これは除去されている。このことは消費者がよく知っておるんです。だから安心して食べておるんです。ましてや危険性のない健康な牛のいわゆる特定部位、危険部位がすべて除去、焼却されていることを周知徹底させること、これは検査結果に出にくいと言われておる三十カ月齢以下の牛あるいは潜伏期間の期間中の牛へのいわゆる消費者の懸念、これにもこたえ得ると、このように思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 特定危険部位の除去、焼却につきましては、今、先生から御指摘のあったとおりでございまして、全頭検査を開始したときに、同時に、全頭特定危険部位は除去、焼却をするという対応をしているところでございます。 こういった中身につきましては、十八日に農林水産大臣並びに厚生労働大臣が、屠畜場で検査を開始するということによりまして、それ以降出ていくものについては安全であるという記者発表をさせていただきました際にも、今の御指摘のような内容を厚生労働大臣の方からお話をさせていただいているということであります。同時に、私ども厚生労働省のホームページの方にもこういった詳細な情報提供を掲げておりまして、広く情報の提供を行っているというところでございます。 今後とも、できる限りホームページ以外につきましても広報に努めたいというふうに考えておりまして、国民の皆様に安心していただけるような情報提供というものを正確にやりたいというふうに考えているところでございます。
○小斉平敏文君 特定危険部位の除去、焼却の関係でいえば、消費者、消費者から言わせると、いわゆる食肉処理の過程、これで脊髄が飛び散るということに不安を感じておるように思います。したがって、いわゆる枝肉にする際の背割りですね、背割りをどの時点でやるのか、どのような方法でやるのかというのが一つの大きな問題だと、このように思うんです。 厚生労働省は、従来の処理工程を変更するつもりはないようでありますけれども、飛び散った脊髄があってもいわゆる水で洗浄するから大丈夫と、このように言われておるんですが、背割り後に水で洗うということは、先日の参考人の話にもありましたが、別の意味で細菌などの汚染も心配されるし、肉質への影響も考えられるんです。消費者の懸念を完全に、この問題に対する懸念を完全に払拭させるためには、EUなどでの一部で採用されておるバキューム方式や、あるいは先日大阪で食肉業者が開発されたというような方法もあるわけでありますが、これらの方法を採用するか、あるいは安全確認後の背割りが望ましいと私は思うんですが、そのような処理工程はとれないのかどうかですね。
○政府参考人(尾嵜新平君) 国産牛のBSEの発生を踏まえまして、屠畜解体の方法の改善について、私ども、牛海綿状脳症に関する研究班会議におきまして、欧州における状況を参考にいたしまして、屠畜場の関係者も交え検討を行ったところでございます。 この結果、生体検査におきまして、BSEが疑われる牛等につきましては屠殺解体を禁止し、生体検査で合格した牛について、欧州における防止措置を参考にいたしまして、背割りにつきましては、背割りのときののこくずの回収、消毒、焼却、背割り金のこの一頭ごとの洗浄、消毒、高圧水によります枝肉の洗浄、脊髄の除去の徹底と、こういったものを図るように周知をしたところでございます。また、若干熟練を要するようでございますが、脊髄を避けて切断する等、安全確保のための必要な対策を講ずるようにというところでございます。こういった内容を食肉処理におきます特定危険部位の管理要領として十七日に通知をいたしております。 御指摘がございましたバキュームの関係でございますが、研究班の御議論でも、フランスが来年の一月から義務づけるというふうな動きを私どもも承知いたしておりまして、現在、先ほども御説明申し上げました方法で専門家の方々からも大丈夫という御意見をいただいているわけでございますが、今の先生の御指摘のように、そういった背割りに関しての吸引方法導入という御意見もございます。そういったことを踏まえまして、私ども、来月、実際にそういった機械を導入いたしまして研究班の中で少し検討していただくと。それで、方向としましては、そういった導入の方向ということで考えてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○小斉平敏文君 ちょっと前後しますけれども、全頭検査についてお伺いをいたしたいと思います。 この問題につきましては、消費者が検査自体に不安を抱いておるということも事実なんです。また、そして、ふなれな検査現場、これにも懸念があることも否定できません。しかし、今の政府の考え方というのは、シロであっても灰色やクロ、これが簡単に出るほど感度が高い第一次のスクリーニング検査、だから、どんなやり方をしてもどんな過程でも、一度シロと出れば一〇〇%シロという前提で成り立っておると思うんですが、その根拠は何かということ。そしてまた、厚生労働省はみずから検証しておるのかということと、マニュアルに書いてあるからとか、外国の対応がこうこうでありますからということでは消費者の不安は完全に払拭されないと、このように思うんです。 したがって、今の政府のやり方が、考え方が正しいとしても、あるいは先日発表になりました二次検査をより慎重にやるといたしましても、当分の間は一回目の一次検査を同時に二人で別個にやって、そして二つの検査結果がいずれもシロであれば流通に乗せると。そして、これが異なり、一つでも灰色が出た場合は一次の二回目をやると同時に、もっと精度の高い確認検査をやるぐらいの考え方を考えて、どの過程でも一度灰色と出たら念には念を入れてチェックをするというような体制をとるべきだと、このように思うんです。 そして、その検査結果、実績、これを公表をして、最初の一次検査で一度でもシロと出たら、精度の高い二次検査、これの確認検査でクロになることは絶対にありませんと、そのことを消費者の前に明らかにして、消費者の一次の検査に対する信頼、こういうものを得ていくべきだと、このように思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 十八日から実施いたしました全頭検査の際の検査方法については、もう先生御存じだと思いますが、ヨーロッパで採用されておりますスクリーニング検査の三種類のうちの一つでございます。専門家の御意見を踏まえた形で私どもは採用させていただいたわけでございますが、この検査につきましては、趣旨といたしましては、スクリーニングで二回実施することになっております。一回目でマイナスの場合にはマイナスということで決定すると。非常に感度の高いものでございまして、その検査によってマイナスの場合には問題なくマイナスであるという判定でございます。 その場合に、陽性に出たという場合には、今、先生も御指摘ございましたように、人をかえて、別の方が、技術者が二回目を検査すると、そういう形になってございます。その際に、再度陽性であったということで初めてスクリーニングでの陽性というふうに判定する手順になっております。 スクリーニングで陽性というふうに判定された場合には、御指摘のように確認検査をすることになっておりまして、当初、ウエスタンブロット法で確認検査をすると。これによってマイナスであれば陰性という判断をしておりましたが、先週の専門家のお集まりの中で、再度、免疫組織化学的な検査もあわせてマイナスの場合には行っていくべきであるという御意見をいただきまして、そういったもので、マイナスの場合にはこの二つの検査がマイナスであるということを確認するということで、念には念を入れて万全を期すという形で対応するというふうに今やっているところでございます。
○小斉平敏文君 それで、消費者のいわゆる不安や懸念にこたえるためには、十七日以前に解体処理されたいわゆる牛肉の隔離保管、これの問題があると思うんです。国民に安心して国産牛肉を食べてください、食べてほしいと、このようなことであるならば、十七日以前に解体処理された牛肉は安全とはいえ、決して消費者の口に入らないという対応が重要だと思うんです。そして、十八日以降新たな出発であるという状況を明確にすべきだと思いますが、大臣のお考えをお聞かせを賜りたい。
○国務大臣(武部勤君) 委員御指摘のように、念には念を入れて国民の不安を払拭するというそのことが大事だと思っておりまして、牛肉流通の円滑化を図るためにも、十月十七日以前に屠畜された国産牛肉在庫を市場隔離することといたしまして、二十六日から実施しているところでございます。 具体的には、全国的な生産者団体等がその会員等が所有する十月十七日以前に屠畜された国産牛肉在庫を買い上げまして冷凍保管し、冷蔵庫から搬出させないというものであります。 なお、市場隔離の最終処分については今後検討することとしておりますが、さまざまな選択肢を検討することによって、消費者に不安を与えることのないように、これは国の責任において万全を期すこととしているわけであります。
○小斉平敏文君 最後に、今回のBSE発生で消費者の不安を増大させたのは行政の、こう言ってはなんですけれども、危機管理のなさ、そしていわゆる縦割りの弊害であるということは否めないと思うんです。最近見た川柳に、一頭の牛を行政縦に割り、というのがありました。見事にいわゆる畜産の農水省と食肉の厚生労働省に管轄が分かれての右往左往ぶりを詠んでおると私は思いました。 牛肉に限らず、食の安全性に対する国民の信頼、これを回復するためには、やはり国の責任で生産から消費に至るまでの一貫した安全管理、品質管理、このための独立した体制を早急に確立することが重要だと、このように思いますが、この点についての政府の見解をお伺いいたしまして、質問を終わります。
○政府参考人(西藤久三君) 先生御指摘のとおり、食品の安全性、品質に対する消費者の関心の高まりの中で、安全性の確保、非常に重要な課題であると私どもも認識をいたしております。 こういう状況の中で、農林水産省といたしましては、厚生労働省と連携しながら、第一には、生産現場での対応、具体的には生産者に対する農薬なりあるいは動物医薬品等の適正使用の指導、二つ目は、製造加工段階と申しますか、食品製造業等に対するHACCP手法による高度な衛生・品質管理への支援、さらに、消費段階を含めまして食品の生産方法や流通、加工をさかのぼることができる仕組み等を構築する、そういうことを通じて消費者への情報提供の充実、食品事故の原因究明の迅速化など、生産から消費までの一貫した食品の安全性、品質確保対策を講じてきているつもりでございます。 今回のBSEへの対応として、先生御指摘ございましたが、農林水産省と厚生労働省、連携しましてBSE検査の徹底等の対策を講ずることにより、今後は疑わしい牛が食用としても飼料用としても屠畜場から出てくることのないシステムを確立したというふうに存じております。 今後、御指摘のような縦割り行政の弊に陥らず、両省間の意思疎通を一層よくして、両省一体となって御指摘のように消費者、国民の立場に立ってしっかり対応していきたいというふうに思っております。
○加治屋義人君 どうぞよろしくお願いいたします。 私はセーフガードについて伺いますが、時間の制限がございますので前置きは省略をさせていただいて、私のよくわからない数点についてお伺いをいたしたいと思っています。 一つは、去る二十五日の当委員会で力強い決議がなされました。このことは御承知のとおりであります。いみじくも、二十五日の夕方の新聞報道、また翌日の朝刊の報道、それを見ますと、二十五日に関係閣僚会議が開かれて、正式発動断念とか当面見送って二国間協議で解決を図るとか、内容を見てみましても、それぞれの内容について少しニュアンスの違ったことを私が受けております。関係閣僚会議での正しい内容について、まずお聞かせをいただきたいと思います。 二つ目には、十一月八日まであと九日、日中協議のスケジュールをお示しいただきたいと思います。 三つ目には、日中協議において両国が納得できる条件内容をどのように想定をされているのか、本発動と同等程度の効果があるべきだと思いますが、あわせて伺いたいと思います。 四つ目には、日中協議が仮に調わないとき、十一月九日以降のことでありますが、発生するであろう空白期間の状況をどう想定されますか、国産野菜農家への対応も含めて見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 十月二十五日に、私のほかに官房長官、外務大臣、財務大臣及び経済産業大臣が集まりまして、ネギ等三品目に関するセーフガード問題について、今後の政府の対応ぶりについて意見交換を行ったところでございます。その結果、出席者の間では、先般十月二十一日の小泉総理と江沢民国家主席との合意を踏まえて、中国との協議を早期に再開し、本件の話し合いによる解決を追求することで一致いたしました。 今後の中国との協議の進捗状況につきましては、予断を持つことはできませんことから、現時点において十一月九日以降の取り扱いについて断定的なことを申し上げることができないことを御理解いただきたいと思います。 いずれにいたしましても、私といたしましては、先般の本委員会の御決議の趣旨を尊重いたしまして今後最善の努力をしてまいりたい、かように考えているところでございます。 現在、中国に対しまして、外交ルートを通じて事務レベル協議の早期再開を申し入れているところでございます。十月二十五日にも福田官房長官が武大偉駐日大使と会談いたしまして早期の協議再開を申し入れたと承知しておりまして、なお、協議の具体的な日程については、現在鋭意調整中であるということでございます。 まずはここまでの御答弁にさせていただいてよろしいですか。もう一つ、最後のところは……。
○加治屋義人君 担当の方からでも。
○政府参考人(西藤久三君) お尋ねの件で、ネギ等三品目に係るセーフガードについて中国側と協議を行うに当たってどういう対応をしていくのかという趣旨のお尋ねだったかと思いますが、私どもとしましては、ネギ等三品目について、構造改革に全力を挙げて取り組んでいる国内農家に悪影響を及ぼすことがないよう、その暫定措置実施期間の終了後においても秩序ある輸入を確保することが必要であるというふうに思っております。このような観点から、現在、中国側に開催を要請しております二国間協議において、三品目の秩序ある輸入を確保するための方策について精力的に協議をしていきたいというふうに考えております。 次の御質問は、ネギ等三品目についてのセーフガード暫定措置発動期限以降、何らの措置も講じないと問題がいろいろあるんではないかという御趣旨だったかと思いますが、農林水産省としては、暫定措置実施期間の終了期限が近づいているということも控えまして、先ほど来申し上げておりますように、中国との話し合いによる解決に全力を挙げるとともに、確定措置の発動を検討するための政府調査の取りまとめ、先日の決議にもございましたですが、取りまとめを急いでいるところでございます。政府調査の主要指標の概要を近々に公表する予定でございます。 今後の中国との協議の進捗状況について、予断を持つことができません。現時点において、十一月九日以降の取り扱いについて断定的に申し上げることはできない状況にあることは御理解いただきたいというふうに思います。 私からは以上でございます。
○加治屋義人君 空白期間の状況の想定、今の時点でいろいろ難しいということはよく私も理解をいたしておりますが、やはり生産者からは、全く先が見えないよ、非常に大きな不満があります。 そこで、私は自分の考え方の表明を二点だけさせていただきたいと思っておりますが、一つには、当委員会の決議、このことをしっかりわかっていただきたい。いわゆる十一月八日までに協議が調わないときは十一月九日から本発動をする、このことが一つです。もう一つには、もし協議・解決が十一月九日以降にずれ込んだときに、その空白期間中の生産者に対する対応、これをしっかり示すべきだと、そういうことを思っておりますので、どうぞお願い申し上げたいと思います。 大臣は、狂牛病の問題など、大変努力をされて、御苦労をなさっておられますが、このセーフガードについては、農家にとって命であります。御検討をお願い申し上げたいと思っております。 次に、鹿児島県の桜島火山活動対策について伺いたいと思いますが、御承知のとおり、桜島は昭和三十年から今日まで、連日連夜、爆発、降灰を続けておりまして、その被害は鹿児島県全市町村の約三分の二に当たる六十市町村にまで及んで、基幹産業、農林水産業は大変な被害をこうむっております。 質問をいたしますが、防災営農施設整備計画についてでありますが、鹿児島県の防災営農対策は、活動火山対策特別措置法に基づいて昭和四十八年から九次にわたって実施をさせていただいております。現行第九次計画が本十三年度で終了することから、引き続き次期計画の充実を図ることを願っておりますが、現在その検討がどのように進められているのか、伺いたいと思います。また、この制度には半額国の補助事業を受けて、大変喜んでおります。そのことについて、まず伺います。 二点目は、防災漁業対策事業についてでありますが、桜島周辺海域に流出する軽石によって漁船、漁具、養殖業への被害が大変大きくなっています。 委員の先生方も、また執行部の皆さんも、軽石についてはなかなか現状を想像してもらえないかと思いますが、小さな軽石が、厚さ五十センチ、幅百五十メートルぐらい、三キロぐらいの帯状になった軽石があちこち発生をしていることを御承知いただきたいと思っています。まさにこの光景は異常としか我々には映らないのであります。 そこで伺いますが、軽石の海面流出を防止する方策あるいは漂流軽石の効果的回収方法について、既に陳情などさせていただいておりますが、どのように検討をされているのか、農林省、林野庁あるいは国土交通省にも関係するかと思いますが、関係の御答弁をお願い申し上げたいと思います。
○政府参考人(木下寛之君) まず、私の方から、活動火山周辺地域防災営農対策の検討状況につきまして御説明をさせていただきます。 委員御指摘のとおり、現行の第九次防災営農施設整備計画でございますけれども、本年度で終了いたします。平成十四年度から十六年度の三年間を計画期間といたします次期の計画につきまして、鹿児島県において検討を進められております。私ども農林水産省といたしましても、地元から本施策の継続必要性につきましてお伺いしているところでございます。地元の要望を十分念頭に置きながら、来年度以降の次期対策につきまして必要な支援の実施に努めていきたいというふうに考えております。 また、このような防災営農対策に基づきまして、私ども、降灰防止のためのビニールハウスの整備あるいは降灰除去のための洗浄機械施設等の整備を推進しております。来年度以降につきましても、地元の要望を十分念頭に置きながら、所要の予算の確保に努めていきたいというふうに思っております。
○政府参考人(加藤鐵夫君) 林野庁におきましては、桜島におきまして昭和五十一年度から民有林直轄治山事業に着手して以来、十二年度まで荒廃渓流の整備や山腹崩壊地の緑化に努めてきているところでございまして、平成十三年度につきましても、工事費約十六億円をもって復旧整備を行っているところでございます。 軽石の海面流出防止対策としましては、緑化工などによる、軽石などの発生源となっている荒廃山腹の復旧整備を図るとともに、軽石などの流出量の軽減を図るため、荒廃渓流における谷どめ工の設置を進めているところでございます。また、十三年度から、谷どめ工に堆積した軽石などの除去を行っているところでございます。 さらに、軽石の発生量の一層の抑制を図るために、平成十二年度から、最上流部においてヘリコプターを用いた緑化工の試験施工を実施しておりまして、その成果を踏まえて、十四年度以降、本格的な施工を検討したいというふうに考えております。 これらの対策によりまして、今後とも総合的かつ計画的な軽石の流出防止対策に努めてまいりたいというふうに思っております。
○政府参考人(渡辺好明君) 漁業被害を防止する観点での軽石の回収対策でありますけれども、昭和五十九年度から二十年近い歴史がございます。海岸に漂着をいたしました軽石を除去をするという事業でありますけれども、結局のところ、人力でやはり除いていくというのが一番近道ということで続けさせていただいておりまして、鹿児島市ほか関係の市町村が事業主体となりまして行います事業に二分の一の助成をいたしております。 どの地区でどれだけやるかという問題につきましては、地元の御要望を十分に聞きながら事業を実施していきたいと考えております。
○加治屋義人君 軽石問題については、大変地域として深刻問題であります。いい機会をとらえていただいて、現地調査等も含めてお願いできればと、そういうふうに思っております。 以上で私の質問を終わります。
○和田ひろ子君 民主党・新緑風会の和田ひろ子でございます。 私はまず、先日視察に行かせていただいた、また参考人をお呼びいたしました、そういうことを踏まえて御質問をしたいというふうに思っています。 まず、私たちは、十月十一日、十二日と、中央卸売市場を視察させていただきました。その中で、私は、もう本当に私たち人間は命あるものを食べさせていただいている、そういう思いを強く感じました。本当に手塩にかけられた生産農家の皆さんの思い、委員長は無念の思いというふうにおっしゃいましたけれども、そんな牛たちがもう本当に一発の銃のもとで崩れていました。私はもう本当にありがたいなという思いがしました。そして、ある方は、何となく感じる牛がもう前に前進しない、その牛を後ろの牛が押していた。本当に私たちは心してそういう命あるものをいただかなければいけないなという思いがしましたので、そういう思いで、消費者の皆さんとか生産者の皆さんの本当の懸念とか無念の思いをきちんと受けとめて私たちはやっていかなければいけない、皆さんと一緒にそういう思いで御質問をさせていただきます。 まず、今回のBSEの発生によって畜産農家の方々が本当に困っておられるということをこの間の参考人もおっしゃいました。また、消費者の代表の方は、政府の発表が二転三転するので消費者は本当に、風評被害なんというよりは消費者が消費しない大変な状況にあるということを言っておられました。 国は、先進EU諸国の教訓を踏まえてどんな対応をとってこられたか、まずお伺いをいたします。
○国務大臣(武部勤君) 和田ひろ子委員の冒頭の御発言、私もいわば酪農・畜産地帯に住んでいる一人です。友人にも非常にこの状況の中で苦労している農家はたくさんあります。とりわけ、私は、生きとし生けるものの存在というものに本当に感謝しなきゃならないと、こう思いまして、大変な事態になったけれども、牛も本当にかわいそうだなと、そういう思いがいっぱいでありまして、そういう思いに立ってしっかりした体制を整えていかなきゃならないと、このように決意を新たにしている次第でございます。 今、委員御指摘の英国、EU等の発生にどのように学んで対応をとってきたのかということでございますが、BSEの侵入防止を図るためには肉骨粉の輸入の問題が一番大きいわけでありまして、英国からの輸入の場合は、一九九〇年以降、国際基準に沿って加熱処理したもののみの輸入を認めることといたしまして、その後、一九九六年以降は輸入禁止措置を講じているところでございます。同様に、BSE発生国からの肉骨粉についても、BSEの発生確認以降は国際基準に沿った加熱処理がなされたもののみの輸入を認めてきたところでありますが、昨年末、EUにおいてBSEの発生が急増いたしましたことから、本年一月一日からEU等からの肉骨粉についても輸入を停止したところでございます。 また、飼料についても、肉骨粉を含めその適正な利用を図るために、一九九六年四月の指導通達を受けまして、牛用飼料を製造する飼料工場に対して肥飼料検査所が飼料安全法に基づく立入検査、一工場当たり年二回程度でございますが、実施をしてまいりました。牛用飼料に牛からつくられた肉骨粉等が使用されていないことを、飼料工場においてこの立入検査で確認してきたところでございます。さらに、一九九六年度から流通飼料対策事業の一環として、都道府県による地区講習会の開催を通じた啓発指導や畜産農家への巡回指導を実施してまいりました。これは一県当たり年一ないし二回程度ということでございます。 これらの措置を講じることによりリスクを最小限に抑えてBSEの発生防止を図ってきたところでありますが、今般、BSEが発生したことは大変残念なことと受けとめておりますし、私の立場から申し上げますと、我が国においてはBSEの発生はあり得ないんだというような、そういう危機管理意識に欠けるそういうことが、私はそういう批判は甘んじて受けなきゃならないと、このことについてはたびたび私は厳重に注意を促してきたところでございます。 いずれにいたしましても、今後は、今回の経緯を踏まえて原因の究明と対応に全力を尽くしてまいりたいと存じます。
○和田ひろ子君 また、例えばドイツなんかは、絶対に自分の国にはそういうものが発生しないと言いながら発生してしまって大変な状況に置かれて、本当に、いろんな皆さんが辞職をされたりそんなことがあって、今、きのうの新聞なんかによりましても、牛に対して自国の草をはませるとか、そういうことを真剣に考えているみたいです。また、オーストラリアなんかは、もう絶対に、厳格な対応措置を講じているみたいです。日本もそのような方向でぜひやっていただきたいというふうに思っています。 まず、今回のこういうことにおきまして、総額千五百億円をも超えるBSEの対策を講じなければいけないというふうになりましたが、これは大きな影響を受けておられる畜産農家や関連業者の方々を支援するものでありますから大変よいことだというふうに思っていますが、しかし、結局は政府の対応がまずかったことによってこれだけの国民の税金を使わなければいけなくなってしまったということをもう本当に考えてほしい。このことに対する農林水産大臣の責任は、農林水産省の責任は本当に大きいというふうに思っています。 日本の国は、何かが起こらなければ予算がつかない、何かが起こらないうちはそのままにしておくというのが本当にこれまでの対応、農林水産省にかかわらずエイズの問題でも何でも、本当に事件が起こらなければ何も構わないというこの日本の体質、本当に予防原則ということの考えのもとで二度とこのような事態が発生しないように取り組んでいただきたいという、大臣のお言葉をお聞きしたいということと、やっぱりこういう予防原則ということをきちんと踏まえて、これからはそういうことも考えていかなければいけないというふうに思っています。 私は、平成八年、平成九年、例えばこれは一九九六年と九七年、新進党の当時一緒だった水島議員は、厚生委員会のもとで、狂牛病なんか発生していますけれども日本はいいんですか、感染マニュアルというのをきちんとしなければいけないんじゃないですかと、きちんと指摘をされておられるにもかかわらずこういうことが起こってしまいました。 ぜひ御発言お願いします。
○国務大臣(武部勤君) 全く御指摘の趣旨を重く受けとめて、二度と今回のようなことがないようにということで、私どもはこのたび、厚生労働省と一体となりまして、EUをはるかに超える水準の全頭検査体制という体制をとったわけでございます。 このことについては、一部に、科学的な根拠はあるのかと。つまり、EUは三十カ月齢未満は検査しておりません。なぜかといいますと、これは九九・九五%が二歳半以上の牛に感染すると。しかし、私どもは厚生省にお願いいたしまして、大変だろうけれども全頭検査体制にすべきだと、こういう主張をいたしましてそういう体制になったわけでございます。肉骨粉の輸入についてもストップ、それから今、焼却処分等、非常に終末の処理で苦労いたしておりますけれども、国内の製造、出荷も全面的に一時停止するというような措置をとってまいりました。 こういうふうに、世界の水準を超えると言っても過言でないような体制をとりまして、一日も早く消費者の皆さん方や国民の皆さん方に安心していただかなければならないという努力をしている所存でございます。また、そのことによりまして、十七日以前の屠畜解体後の牛肉の市場隔離ということも国の責任において完全実施するということでございます。 また、生産者段階から消費者に至るまで、卸業あるいは末端の御商売をやっている皆さん方、相当塗炭の苦しみの中にあるわけでありますので、それらに対して思い切った支援策をとらなきゃならないという、そういう事情にあることも今、先生御指摘のとおりでございまして、私ども万全の対策をとって、確かにそのことによって予算措置というものは相当負担を強いられなければならないということに相なりましたけれども、このことによって食の安全が確保される、そして二度とこういうことが起こらない、BSEの感染路を遮断するんだというようなことができるならば、私は国民の皆さん方の御理解をお願いし、そういうさらなる努力を続けてまいりたいと、かように考えている次第でございまして、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○和田ひろ子君 何回も申し上げて申しわけありませんが、本当に指摘をされたにもかかわらず通達ぐらいで済ませてしまったおかげで千五百億円もの国民の税金が使われるわけですから、予防原則、そしてきちんとした対応をよろしくお願いしたいというふうに思っています。 先ほど、一頭の牛を行政が縦に割り、という大変おもしろい、まさにぴったりな川柳をお聞きしました。堂本千葉県知事は、総合行政の時代と言われる中で、部局の壁を越えて一体となった取り組みを行わないとまたこんな状況が起こってしまう、こんな同様のことが起こってしまうんではないかというふうに大変懸念をされておられました。 EUにおいては、来年の一月から食品に対する行政を一元化して食糧庁を設置するということも聞いております。こんなことを踏まえると、我が国においても、農林水産省と厚生労働省が所管している食品に関する行政を一本化するなんということのお話は出ているんでしょうか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(武部勤君) 食品の安全性や品質に対する消費者の関心が非常に高まっておりまして、食品の安全性確保は私ども極めて重要な課題であると改めて認識しているところでございます。 当委員会においてもさまざまな御議論がございました。このために、農林水産省においては、厚生労働省とも連携しながら、生産者に対する農薬、動物用医薬品等の適正使用の指導、食品製造業に対するHACCP手法による高度な衛生品質管理の支援、食品の生産方法や流通・加工過程をさかのぼることができる仕組みの構築を通じた消費者への情報提供の充実などと、食品事故の原因究明の迅速化等に、やっぱり生産から消費まで一貫した食品の安全性及び品質の確保対策を講ずることが必要だということでその努力をしているところでございます。 今回のBSEへの対応としましては、ここ、農林水産省と厚生労働省とは、今いろいろ御指摘されるようなさまざまな問題もございましたけれども、その後一体となって連携を強化し、検査の徹底等の対策を講ずることによりまして、疑わしい牛が食用としても飼料原料としても屠畜場から出ていくことのないシステムを確立したところでございますが、今後の縦割り行政の弊に陥らないために、あるいは生産から流通それから消費に至るまでの両省間の意思疎通をどうやって図っていくかというようなことなどについては、やはり今後さまざまな識者の皆さん方の御意見も伺う、そういう機会が必要ではないかということで、今、厚生労働省ともどういうやり方で進めていくべきかということについて協議をしているところでございます。
○和田ひろ子君 食品、人の命に関する食品のことについて、同じことを二つの省でしているということにこんなに問題が出てきたとすれば、そういう考え方をぜひに進めていっていただきたいなというふうに思っています。 私が訪ねた農家、何軒か訪ねたんですが、九月十一日以降出荷がストップしてしまった。牛は、自分たちは、何というか、ローテーを組んで、何月に出荷する、何月に出荷するという牛をきちんと考えながら今育ててきたんだけれども、出荷がストップしてしまって、本当に食べていただける牛が今、毎日経費もかかって、飼料もくれなくてはいけない、そして売れないことによって次のローテーのための子牛を飼うこともできない、本当に困っておられました。そして、出荷する牛というのは本当に、ちょっと笑い話みたいなんですが、脳溢血でビタミン不足で、そういう牛が本当にいい牛だそうで、これ以上になると肉質も落ちてしまうし、目が見えなくなったり、ズル病という病気になったりするので、本当に懸念しておられたんですが。 今、BSEの対策の中で、畜産農家のダメージが余りに大きい。そういう農業者から見たらば、本当に米の値段は下がる、減反はふえる、そして集積した農地の借金は持っている、そして圃場整備事業の借金も持っている中で本当にダブル、トリプルの借金パンチなんですが、今の政策の中では融資という形でいろいろ農家に振り向けられるわけですが、それは何といっても借金なんですね、融資というのは。何とか助成という方向で向いていただけないかというふうに皆さん言っておられますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) このたびの、BSE関連対策を公表しているところでありますが、その内容につきましては、肉牛農家への緊急融資等の対策に加えまして、現行の肉用牛肥育農家の経営安定対策事業、いわゆるマル緊事業で対応できない大幅な収益性の悪化に対して機動的に補てんする事業、また子牛価格の低下への対応ということをやるようにいたしております。また、枝肉価格が安定基準価格を下回った場合の調整保管につきましても、これを実施いたしております。計画的な出荷と屠畜体制の正常化を促進するための計画に基づき、出荷を一カ月以上繰り延べる生産者への助成等の措置も実施しているところでございますが、今それぞれの現場のいろいろな要請を聞いておりまして、今後これらの対策によりましてさらなる万全な対策を期してまいりたいと、かように決意をいたしている次第でございます。
○和田ひろ子君 大臣は佐呂間の御出身でいらっしゃいますから、農家の本当に悲痛な叫びを聞いておられるというふうに思っていますので、ぜひよろしくお願いします。 次に、先ほども皆さんも御質問されておられますけれども、全頭検査について、当初は三十カ月、そして何か感染症に侵されているんでないかと疑われる牛については二十四カ月以下でもということだったんですが、当初は、それが全頭検査ということになりました。これは本当によいことだというふうに思います。 しかし、一次検査で陽性反応が出て、その後、公表の時期をめぐってどたばたのことがあったり、先日示された二次検査の診断方法の変更など、そして一次を発表する県と二次しか発表しない県、国も二次のところで、一次は発表しないということなんですが、それもいろいろ二転三転していって、消費者は本当に何を信用したらいいんだろうか、どういうふうに思ったらいいんだろうかということを思っておられるというふうに思います。 ウエスタンブロット法、免疫組織化学的なもので、さっき、念には念を入れて調べたいというふうにおっしゃいましたけれども、そういうことだとすれば、検査そのものに対して、本当に信用できるのか、そういう感情をも抱かせる原因となるような、ころころ変わるようなことではなくて、こうした点を、きちんと厚生労働省の見解を伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 一点目の公表の時期の御質問にお答え申し上げますが、全頭検査を始める際にどういった時点で公表するかということで、御指摘のように、当初、大臣の方からは一次スクリーニングの検査の結果について公表をしたいというふうな御発言もあったわけでございます。 その後、消費者の方々のさまざまな御意見もございましたし、また生産者の方々、全農の方からもいろいろな両様の御議論がございました。それと、都道府県からも、地方自治体の方からも、公表する自治体、あるいは確定検査の結果をもって公表するというふうなさまざまな御意見がございまして、厚生労働大臣、大変お悩みになられた末、熟慮の上に、確定検査の結果をもって公表する、厚生労働省としてはそういう方針でいくという御決断をいただいたわけでございます。 ただ、こういった方向につきましては各自治体の方には周知をさせていただいたわけでございますが、各自治体の中では、今御指摘がございましたように、一次検査の結果によって公表なさっているところもございますし、内容については統一をされておらないわけでございますが、私ども、地方自治体の判断というものについては、あくまでそれぞれの自治体の御判断でございますので、一律に強制するというふうなことはやはり避けたいということで、その御判断は尊重すべきではないかというふうに考えておるところでございます。 それと、二点目の検査方法につきましては、先ほどもお答え申し上げましたが、これがスタートする時点におきましては、一次検査で陽性になりましたものにつきましてはウエスタンブロット法で確認をするということで専門家の方々には御了解いただいた上でのスタートをしていたわけでございます。 その後、先週の専門家会議にお集まりいただいた際に、これは牛のBSEに関してではないわけでございますが、人のクロイツフェルト・ヤコブ病というものの検査を見た際に、特に遺伝性のクロイツフェルト・ヤコブ病というものでは、その遺伝子が変化をするということによって、確認検査でありますウエスタンブロットではとらえ切れなくて、免疫組織化学的な検査によってとらえられるようなケースもあるという御発言が専門家の方からございました。 ただ、BSEについては、一つの遺伝子の形態でございまして、そういう変化がないということはこれまでの知見で十分得られておるわけでございますが、そういった状況ではあるけれども、こういったBSEについてはまだまだわからないこともあるから、そういった意味では、ウエスタンブロット法でマイナスであっても、より念を入れるためには免疫組織化学的な検査もあわせてやって、両方マイナスというものをやっぱり確認しようではないか、またそういったデータというのは、我が国が初めて全頭検査をやるわけでございますので、そういったものも集積する必要があるのではないかという御指摘をいただいたわけでございます。 そういった意味で、私ども、ウエスタンブロット法で確認をするということで、これはEUの方ではそういう形で動いております。そこの点については十分なデータがございますけれども、こういった全頭検査をするに当たりましてのそういう専門家の御指摘がございましたから、念には念を入れるということで、こういった免疫組織化学的な検査の結果も判定の中に含めるということで過日、決定をしたところでございます。
○和田ひろ子君 消費者の皆さんが懸念に思われるということは、やっぱりこういうことだというふうに思います、一次で検査の発表をするか二次で検査の発表をするか。 私の福島県では、一次のところで発表をする、消費者の皆さんに全部ディスクローズをして御理解をいただきたいと、きちんと胸を張って言っておられました。そうすると、二次の発表しかしないところはディスクローズしないのかなという思いもするわけですから、そういう点で、坂口大臣が本当に御苦労されてというふうにおっしゃいましたから、ぜひ、二次の検査の段階はこういうことなんだ、一次の検査の発表のところはこういうことなんだということをきちんと言うべきであるというふうに思います。 そして、消費者がまた本当に懸念するのは、例えば、農場の段階では都道府県の家畜保健衛生所を経て独立法人の農業技術研究所というところ、動衛研というふうに私たちは聞いてきたんですが、そこで検査をする、食肉の処理場の段階では都道府県の食肉検査所を経て帯広畜産大学など四カ所で確定診断を行うとしていますが、この点、一つの病気がどうも二系統あるんじゃないかというふうに思われていると思います。 これにもぜひ、人員やその調べる人たちの育成なんかも考えておられるのか、そしてまた、どうして二つの省で一緒に共同究明というのか、共同検査をしていけないのか、そして、最終判断を出す厚生省と農林省の一本化を図れないかということを一緒にお尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(小林芳雄君) 今お尋ねの点につきましてのちょっと実態から申し上げますと、屠畜場の検査を厚生労働省の方で担当され、私どもの方は農場検査、サーベイランス、これを今進めております。それぞれにつきまして、検査手法とかそういったところは、これは共通化を図るということで常に連携をして進めておるところでございますが、ただ屠畜場の方の検査につきましては、都道府県の食肉衛生検査所でエライザ検査をいたします。それがその後、厚生労働省の横浜、神戸の両検疫所でありますとか、それから国立感染症研究所、そういったところで行うのと、それから技術的サポートを行っております帯広畜産大、ここで確認検査と、こういう体制をとったわけでございます。 私どものサーベイランスの方では、都道府県の家畜保健衛生所でエライザ検査をやった上で、その後、今の動物衛生研究所の方で確定診断と。これは、それぞれの体制整備といいますか、そういった点が、そういった今の現状の段階ではそういう分担でやっていこうということでやっているのが一つでございます。 ただ、先ほども申し上げましたように、そういう中でも、検査体制とか検査の方式は共通化を図るということで常に相談しながらやっておりますし、また、それぞれの都道府県との関係におきましても、研修等を通じて都道府県の獣医師さん方にも来ていただいて、みんなで同じような知識、同じような共通認識でやっていこうという、そういう体制をとっているところでございます。
○政府参考人(尾嵜新平君) 厚生労働省関係について若干私の方から御説明を申し上げますが、御心配いただきました人員の関係でございますが、現在、全国で屠畜検査に携わっております獣医師がおよそ二千四百名弱でございます。正確には二千三百七十三名でございますが、今回こういった方々に一斉の検査が始まるということで技術的な研修を開催いたしまして、そのうちの二百五十名の方々がこの研修に参加していただいたということでございます。そういった研修に参加していただいた方々がお帰りになりまして、いわゆる伝達講習と申しますか、そういった中で技術を伝えていただくということもやっていただいたわけでございます。 今回の検査の体制につきましては、屠畜検査、屠畜場におきます一次スクリーニングについては、今申し上げました食肉衛生検査所のと畜検査員の方が検査に携わっているというのが過半でございますが、それ以外に、確認検査の体制といたしましては、現在、帯広畜産大学あるいは検疫所にございます輸入食品・検疫検査センターにおきましてこの確認検査に当たっていただいているというところでございます。それぞれここのところは、大学の教室の人員、あるいは検査センターにおきましてはトータル十五名の方が検査に当たっていただいているというふうな状況でございます。 こういった中で、今、農林水産省の方から局長のお答えがございましたように、技術検討会というものが農林水産省の方にございますし、私どもの方は専門家会議と申しますか研究班がございます。それぞれ専門家の方々が重なっていらっしゃいます。同じ方々がかなり入っていらっしゃいます。そういった中で、検査の内容等につきましては統一的な形で整理をさせていただいておるという状況でございます。
○和田ひろ子君 お答えいただいていないのは、確定診断を行うところがいろいろあってもいいと思うんですね、でも最終診断を一本化できないかということはどうですか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 実態をもう少し申し上げますと、今申し上げました検疫所の二つの検査センターではウエスタンブロットだけをやっていただいております。その結果につきましては、委員長でございます品川先生の方に御確認をいただいているということで、最終的には、名前は現在、専門家会議に変わりましたが、そこのところで最終的な御判断はいただいておるということでございまして、検査の実態としては、ウエスタンブロットはその二つの検疫所の検査センターでやっておるという状況でございます。 それと、当然、先ほど申し上げましたように、帯広畜産大学ではウエスタンブロットと、それから免疫組織化学的な検査をお願いしておる。それと、近々、国立感染症研究所におきましても両方の検査をやっていただくように今体制を整えていただいているところでございまして、いずれにしても、最終的な判断というものは専門家会議の方で確認をしていただくということをやっておるところでございます。
○和田ひろ子君 最終は、じゃ一カ所でやるということですか。
○政府参考人(尾嵜新平君) そういうことでございます。専門家会議の方で最終的には御判断いただいているということでございます。
○和田ひろ子君 次に、先ほどの御質問にもありましたが、背割りのことについてお伺いしたいというふうに思います。 やはり、後発というか、後で出た日本は、EUまたはスイスや何かのいいところをまねしていただきたい、スイスのいいところをまねしていただきたいというふうに思います。そして、本当はスイスよりもっといい方法を考えていかなければいけないぐらいだというふうに思います。 先日、中央卸売市場に視察に行ったとき、まさかお肉を三枚には切れないでしょうとか、そんなふうにおっしゃっていました。だから、背割りというのが一番いい方法なんだと。でも、私たちが思うに、今までは狂牛病という病気がなかったから流通の仕方はそういうふうになっていたけれども、もしこういうことが、今は一頭ですけれども、一頭ということに限らないとすれば、こういうことが起こってきたら、例えば三枚におろすことも考えなくてはいけないんじゃないかというふうにお答えをいただきたかったんだけれども、三枚にはおろせませんからね、あははなんて笑っておられるとちょっと疑問を感じてしまいます。今まで起こらなかったから、まさにそういうことで済んだんだけれども、これから起こるかもしれないとすれば三枚におろすことも考えていかなければいけない、背割りについても本当に髄が切れるようなことがないようにしなければいけないとか、そういうお答えをいただきたかったなというふうに思いますけれども。 見せていただいている段階で、背割りは本当に熟練の方がされておられるなという思いがしました、重いのこぎりでばちっと切っておられましたから。ああいうことはだれでもできることではないし、あの中で髄が切れないのかなということも感じましたし、髄をとるところは、いかにも何か取ってつけたように、下の方でこんなぴゅるっととってバケツになんか入れておられたんですけれども、これは本当にきちんと考えていただきたいなというふうに思います。 ぜひにスイスの、今一番最高とされる技術の中から、背割りをしないうちにノズルで取り出す方法を考えていただきたいと思いますので、もう一度御答弁をお願いします。
○政府参考人(尾嵜新平君) 先ほどもお答え申し上げましたが、背割りにつきまして、今回、全頭検査がスタートする際に特定危険部位の取り扱いについての要領を各県に示したわけでございます。 そういう中で、背割りについては、先ほど若干申し上げましたが、背割り時ののこくずの回収なり焼却をしていただく、あるいは金のこの一頭ごとの洗浄、消毒、あるいは高圧水によります枝肉の洗浄、こういったことをやっていただくということをお願いしておるわけでございまして、場合によっては脊髄を避けて切断するような、技術的に難しい面もございますが、できる場合にはそういう対応もお願いしたいということでこの要領を示したわけでございます。 こういった状況につきましては、御専門の先生方の御意見を聞いた上で整理をさせていただいておりまして、こういう対応で大丈夫という御意見をいただいているわけでございますが、先ほど来の御議論にございますように、背割りについてはいろんな、一般の方々からの御不安と申しますか、そういうふうな御意見もございます。私ども、フランスの方で採用される予定になっております吸引につきましても、研究班の方で、実際に我が国でその道具を使っていただいて、現場で使っていただいた上で導入の方向で検討したいと、そういう方向で考えているところでございます。
○和田ひろ子君 ぜひお願いいたします。 次に、この間の参考人もおっしゃいましたが、初めて肉骨粉なんという話は聞いたというふうにおっしゃっていました。私が地元で聞いても、肉骨粉なんて初めて聞いたという方と、実はわかっていながらくれていた農家もあったんじゃないか、全国的にはくれていた農家もあったんじゃないか、まさかその肉骨粉が悪いというふうに思っていなかったのでくれていたんじゃないか、または、配合飼料の中に知らないうちに入っていたとすればこれまた問題ですねというふうな農家の皆さんの御意見もありました。 肉骨粉については、子供を育てた地域も肥育した地域も食べさせていないということなので、政府が肉骨粉を禁止した、そして外国からは輸入しないとすれば、やっぱり肉骨粉が悪いんでないかということはおおよその方たちが感じておられるわけです。 その肉骨粉についての今後の監視の状況、そういうことについてお尋ねをいたします。
○政府参考人(小林芳雄君) 今御指摘のように、肉骨粉につきましては、この十月四日から、輸入とそれから国内の製造、出荷につきまして一時停止してBSEの感染を遮断する体制をとったところでございます。さらに、この一時停止措置の実効性をより確実にするという意味で、十月十五日から、飼料安全法に基づく省令改正によりまして、肉骨粉を含みますすべての家畜用飼料の製造販売、家畜への給与を法的に禁止したということでございます。 これから、こういった体制の中でどういうふうに今後また農家の皆さんの理解をいただきながらやっていくかということでございますけれども、一つは、肉骨粉の扱いといたしまして、BSEフリーの、いわば安全な肉骨粉の製造供給体制、これをつくっていくのが一つのポイントだと思っております。 そういう意味で、レンダリング工場段階におきまして、豚鶏由来の副産物、それと牛由来の副産物、これを区分して処理する、こういった体制の整備を推進したいということでございます。また、配合飼料の工場段階におきましても、牛用飼料と豚鶏用飼料の分別管理を推進したいということで、こういった際に、肥飼料検査所がございますが、飼料安全法に基づきまして立入検査等のチェックということをやっていきたいと思っております。 また、引き続き、農家の皆さんにもこういった措置ないし肉骨粉につきまして十分周知徹底をして、きちんとした対応をお願いしていく、こういったこともあわせて進めていきたいと思っております。
○和田ひろ子君 先日、新聞に出ていたんですが、ヨーロッパ帰りの人が献血を拒否されたというふうなことを聞きました。六カ月以上滞在した人の血は献血してほしくないそうです、肉を食べたと。私は肉なんて食べてこなかったんだけれども、六カ月以上だったから禁止されたということ。もし、五カ月間毎日食べていた人の血はどうなんだろうねという話だったというふうに思います。 そして、もし人間の血が危険であれば、牛の血はどうなんでしょうね、お尋ねいたします。
○政府参考人(尾嵜新平君) 最後の、後段の牛の血が大丈夫かどうかという御質問についてお答え申し上げますが、これまでいろいろBSEについては実験等がされておりますけれども、そういった科学的知見では牛の血液から感染するということはないというのが現在の知見でございます。
○和田ひろ子君 ないというふうに言われたので、かえって変だななんて思うんですけれども。 やっぱり、先日、新聞に、我が店の肉はアメリカ産だから大丈夫ですと、もう中央紙にみんな大きく出ていましたよね。オーストラリア産だから大丈夫、アメリカ産だから大丈夫。だとすれば、日本の肉は悪いのかというふうにみんな思って見るというふうに思います。これは大変なことだと思います。全然、育っている環境も何にも知らないで外国の肉がいいのか。日本の国で毎日草を食べたり、そういうことをしている牛の方が安全だというふうに私たちは言っていかなければいけないというふうに思います。 千葉は、肉骨粉とか外国の飼料の反省を踏まえて、なるべく自分の県で飼料とか草をつくっていきたいというようなことを言っておられます。そういうことに関してどういうふうに思っておられますか。本当に日本の肉の方が大丈夫だということをぜひに言っていかなければいけない。この倍もする広告、出してください。
○国務大臣(武部勤君) きのう、私のところに米国のベーカー駐日大使が参りまして、牛肉は安全ですと。それで最初の前段、国産牛は、EU──EUと書いてあったかちょっと、極めて高い水準の全頭検査を行いますから国産牛は安全な肉しか出回りませんというのと、そして、その後段の方に輸入肉のことを書いていました。それはどういうふうに書いてあったかというと、輸入肉については安全な国からの肉しか輸入しておりませんので全く安全ですと、両方書いてありましてね。何でベーカー大使がそういうことを私のところへわざわざ、ステッカーでしたか、言ってきたのかなと、こう思ってベーカー大使の話を聞いたんですけれども、ベーカーさんは、これは非常にいいと、こういう言い方でした。 私は、最初、このBSEが発生して非常につらかったのは、私も北海道佐呂間町が選挙区ですし、佐呂間はカボチャも、ほかのものまで風評被害が出ているんですよ。それで、千葉にも、例の当該牛が出た農家にも行ってまいりました。当初は、スーパーマーケットでもいろんなところで、当店の肉は北海道のものじゃありません、あるいは千葉県のものじゃありませんと、こういうふうにして売っているんですね。私は非常に残念に思いましたし、そのうちに、当店で使っている肉は豪州産です、国産物ではありません、あるいはアメリカ産ですというような、そういうような話を聞くにつけ、私は非常に今度の問題のいろいろな問題を感じたわけでございます。 今、委員が国産牛が一番ですと言ってくださいと、こういうお話でございますが、私は、農林水産大臣としてはっきり言えることは、厚生労働省と一体になりまして、EUをはるかに超える最も高い水準の検査体制になったと。ですから、屠畜場からは安全なものしか市場に流通いたしませんと。これは、検査体制ということだけを考えれば、もうどこの国よりも水準の高いものだということは明確に言えると思うのでございます。 ただ、私、何度も申し上げましたが、BSEに感染している牛であっても、危険な部位は脳であり、脊髄であり、目であり、回腸遠位部だと。それ以外は英国のマウス接種試験で感染性は認められなかったんだということ。また、食肉、牛乳・乳製品は安全ですよということ。学校給食においても牛乳をやめたところは一校もないんですよ、牛乳をやめたところは。おかげさまで、先ほど御質問いただきました宮崎県の小斉平先生のところ、それから加治屋先生のところは、学校給食、肉、全部やっているんですね。そういうふうに学校給食の方も少しずつ動いてまいりました。 したがいまして、私ども、そういう風評被害の大きさ、また物すごいスピードでこれが広がっていく。それが、風評が風評を呼んでいろいろな話になって、農林水産省の食堂の、牛肉を使っていないなんて週刊誌に書かれたりしているんですよ。そんなこと全くありませんからね。そういう、一例ですけれども、こういう風評被害の防止、鎮静化に全力を尽くすと同時に、一日も早く消費者の皆さん方、国民の皆さん方に牛肉の安全性ということが徹底、理解していただけますようにさらに努力してまいりたいと思いますので、またよろしく御支援のほどをお願いしたいと思います。
○委員長(常田享詳君) 時間ですから。
○和田ひろ子君 森林の質問をするはずでしたが、大変申しわけありません。 「農山漁村の住民が望む都市と変わらない社会基盤のもとでの生活や仕事」というふうに大臣の所信の中でおっしゃっておられます。本当にそういう思いでやっていただきたいというふうにお願いをしまして、ここで長いお答えをいただきたかったんですけれども、質問を終わります。
○委員長(常田享詳君) 時間が来ておりますので、簡単にお願いします。
○国務大臣(武部勤君) 長い答弁をいたしまして、申しわけありません。 先生の御趣旨というものをしっかり体しまして、二十一世紀の農林水産業は、ヒューマンセキュリティーというべき分野で今後非常に重要でございます。しっかり頑張って御期待にこたえたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 きょうは、質問を大きなくくりでは二つやっていきたいと思います。一つは、先日、武部農林水産大臣が御発言されまして、それに対する質問をさせていただいて、追って、牛海綿状脳症の関係で質問をしていきたいと思います。 最初に、先日の大臣の発言に対しまして質問をさせていただきます。 最初に、大臣は、お述べになった中で、平成二十二年度までに食料自給率を四五%にするという目標の達成を図ることは、我が国農林水産行政上最も重要な課題の一つであると、そのように強調されまして、このため、全農家への一律政策をやめ、ここは省略していますけれども、専業農家を初めとする意欲のある経営体を食料の安定供給を中心的に担う経営体と位置づけ、経営の規模拡大や法人化の推進などの施策を集中すると。その一方で、それ以外の農家等については、地域の農業資源の維持管理や、人や自然との共生の役割を担うものと位置づけ、農村振興施策などについて、これらの農家等も含めて実施すると、そのように述べておられますけれども、専業農家を初めとする意欲と能力のある経営体の具体的な姿、基準についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 農業分野において、産業活力を創出するとともに、個別経営が創意工夫を生かしながら将来に展望を持って取り組めるようにするためには、構造改革を断行し、担い手を広範に育成するということが非常に大きな課題だと、こう思っております。 私が担い手として考えている専業農家を初めとする意欲と能力のある経営体とは、他産業と遜色のない水準の生涯所得を確保しようとする意欲があること、それから、技術、資本装備、経営手腕等から見まして、その実現が可能であると考えられる能力がある農業経営であること。具体的には、農業経営基盤強化促進法に基づきまして市町村の認定を受けて、他産業並みの生涯所得の確保を目指して意欲を持って経営改善に取り組んでいる認定農業者が基本になるものと、このように考えております。 今後、農林水産省としては、認定農業者のいる農業経営を育成すべき農業経営の基本といたしまして、農業経営関連施策の集中化、重点化を図ってまいりたい、かように考えております。
○渡辺孝男君 それらの方々に施策の集中を行っていくということでありますけれども、具体的にはどのようなことをお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(須賀田菊仁君) ただいま大臣の御答弁ございましたように、担い手、他産業並みの生涯所得の確保を目指すということでございます。 したがいまして、就農からリタイア、あるいはリタイアの後、それぞれのステージに応じた施策ということで、就農時には研修でございますとか機械・施設の導入。それから経営改善時、その安定期には農地利用集積とか低利資金の融資。そして、リタイアに当たりましては、それらの経営資源を農地保有合理化法人からリース農場で他の経営体に移転をする。そして、当人はリタイア後、農業者年金基金の支給をするという、一連の施策を通じまして、生涯所得の確保という点におきまして他産業と遜色のない水準を確保していこうと、これが基本的考え方でございます。 特に今後、やはり農業生産におきましては、消費者ニーズに適合したものをつくるということで、これまでのつくる農業から売る農業ということに意識を変えていくということで、特に加工、販売といった点を視野に入れまして、食品産業等のノウハウも活用していくということが一つ。それから、やはり持続性のある安定経営体として法人化ということも視野に入れて進めていくということでございまして、この二つを視野に入れながら、農地利用の集積の促進と、それから法人化の加速的推進というものを図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 意欲のある経営体ということで今お話ありましたけれども、その逆とは言えないんだとは思うんですけれども、意欲と能力のある経営体以外の農家については、農業資源の維持管理や人と自然との共生の役割を担うものと位置づけておられると。そして、農業農村振興施策などを対象としていくということでありますけれども、この点に関して具体的にどういう、この方々の貢献に対してはどのように国として施策を行っていくのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 私は、人と自然の共生する社会の実現ということがこれからの大きな課題だと、このように思っております。自然の恵みに感謝する気持ちや自然の脅威を恐れる謙虚な気持ちというものは、大都市のど真ん中ではなかなか養い得ないわけでありますから、そういう意味で、そういういわゆる農業を主たる業として営んでいる人以外にも農村社会にどんどん入ってきていただきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。 育成すべき農業経営以外のものに対しては、育成すべき農業経営をサポートして地域の農業資源の維持管理において一定の役割を担うもの、あるいは豊かな自然環境の中で健康、生きがいのための農業など、人と自然との共生の役割を担うもの、そういうような位置づけができるんじゃないかと思うんですね。 大体、集落なんかはいろんな兼業農家の皆さん方も一緒になってやっているわけです。農家の人は土曜、日曜もない、しかしサラリーマンの人は土、日休みがあったりして、そこでうまくそれぞれのコミュニティーが形成されて政なども行われている、そういうことでありますし、中山地域などにおきましては、多面的な機能を確保するという観点から、中山間地域等の直接支払い制度を実施しまして、高齢者の方々にもそこに定着していただいて頑張ってもらう。あるいは生きがい、健康のための農業を行うということに対する願望、希望というものが非常にふえておりまして、そういった相談体制の整備や、都市住民の皆さん方に対しても市民農園を紹介するとか、そういうような施策というものがこれから私は重要になってくると、このように思っておりまして、これらの者が農村コミュニティーを構成している一人一人のメンバーであるわけでありまして、そのことを踏まえて、都市と農山漁村が共生、対流する活力ある社会というものの実現を期してまいりたいと思いまして、そのための新たな村づくり、グリーンツーリズム等の農村政策を講じてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 今、農業の持つ多面的な機能等を担う方としてまたそれなりの貢献をきちんと評価していくというようなお話だと思うんですけれども、それは非常に大事なことでありますので、この点を重要視して施策を行っていただきたいと、そのように思います。 第二番目の質問でございますけれども、大臣は、都市と農山漁村とが共生、交流する循環型社会の形成を強調されておられます。農山漁村に関しては、都市と変わらない社会基盤のもとでの生活や仕事ができることを目指しているわけでありますけれども、国、地方の財政が厳しい中、どのようにこれを推進し、新たな村づくりを進めていくのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 今、委員、最後の御指摘にありましたように、国、地方ともに財政事情が厳しいということについて私ども一番心を痛めておりまして、この私どもが考えている都市と農山漁村の共生、対流というのは、農林水産省だけでできるものではありませんし、農林水産省だけが突出してやるべきことじゃないんですね。国土交通省でありますとか総務省でありますとか、むしろこの考え方というのは地方のイニシアチブというものが大事だと思うんです。 そこに住んでいる人々が新しいコミュニティーを、新しい村づくりをやってまいりましょうと、そういうふうなことから発想していくということが大事でありまして、特に緑の基盤として農山漁村は都市生活のライフラインを支えているということもこれは都市の皆さん方にも御理解いただきたいと思います。しかし、近年は人口の減少、高齢化などによりまして、集落の存続もままならないというようなことでありますので、農林水産省としては、都市と農山漁村の間における人、物、情報が循環する共通社会基盤、いわゆるプラットホームというものを整備してまいりまして、集落機能を適切に発揮できるための新たな集落を超えた体制といいますか集落の再編といいますか、そういったことを推進しながら村づくり維新というものに着手してまいりたいと、こう思っているわけであります。 これには、特に、現下の国、地方をめぐる財政事情を踏まえまして、効率的で効果的な社会資本整備の実現ということが不可欠でありますし、関係府省との、ただいま申し上げましたように施策の連携ということを積極的に導入していかなければなりません。今言いましたように、市町村のイニシアチブということが一番大事でありますし、地域の実情に応じた地域全体の将来像を立てて、これに沿って地域に必要な生活基盤、生産基盤、情報化施設の整備等各種事業を、こういった段階的に、計画的に実施するということが必要だろうと、このように思っております。 いずれにいたしましても、この村づくり維新ということに私どもかけてまいりたいと思っているわけでありまして、都市と農山漁村の共生、対流を進めて、それぞれの住民がお互いにその魅力を享受できるような、私は、二重生活が享受できる時代、ウイークエンドに田舎の人は都市にアクセスする、都市の人は田舎に出かけていく、そしてお互いの価値観が共有できる中で交流を進めていくという、そういう農山漁村の新たなる可能性というものを切り開いてみたいものだと、かように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 他省庁との交渉、関係を重視しながら、何とかこの目標達成のために頑張っていただきたい、そのように思います。 次に、望ましい環境の創出を基本とする森林・林業政策に関しては、大臣の方で水土保全森林と人との共生あるいは資源の循環利用という、こういう三つの機能区分に応じた森林整備を推進していくというような方針を出されておるわけでありますけれども、地球温暖化防止などの多面的機能の持続的発揮のためには、国民の理解と協力、そして参加が重要であると考えますけれども、農林水産大臣としてこれをどのように推進していく方針か、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 七月に施行されました森林・林業基本法におきましては、森林の有する多面的な機能を持続的に発揮させるということを基本理念にしているわけでありまして、二十六日に閣議決定いたしました森林・林業基本計画に即しまして、重視すべき機能に応じた森林区分、今委員お話ありましたように三つの区分を行いまして、その機能が最大限に発揮されるような施策を講じてまいりたいというふうに考えております。 こうした施策の展開に当たりましては、都市と山村との共生、対流の観点を踏まえるとともに、森林の整備は社会全体で支えていくという国民意識の一層の醸成を図りつつ、国民の理解と合意、協力ということが不可欠でありまして、そういった考え方のもとに森林整備を進めていくことが重要であると、かように考えております。 今時点で環境税などということは、私はあえて申し上げませんけれども、森林の有する機能に関して国民への普及啓発に努めるとともに、ボランティアなどの市民参加を促進するなどの地域の特色を踏まえた森林整備に向けた取り組みを強力に進めてまいりたいものだと、かように考えております。
○渡辺孝男君 次に、環境省の方にお伺いしたいんですけれども、環境省としては今質問した点に関してどのような施策を行っていく方針か、また、COP7に臨むに当たりまして、森林の果たす地球温暖化防止の効果を日本としてどのように主張していくのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(松原文雄君) 国土の七割を占めます森林は自然環境の面でも極めて重要でございまして、さきの省庁再編におきまして、実は森林の保全というのは環境の面からも環境省として相応の責任を分担するようにという、こういう整理が行われたところでございます。 私ども、国民の理解やあるいは参加ということを重視した普及啓発活動を従来から展開しておりますが、特に国立公園あるいは里山を利用いたしましたいわゆる自然学習あるいは環境教育といった、そういったものを積極的に推進をしていきたいと思っておりますし、それからインターネットを活用いたしまして、インターネット自然研究所というようなコーナーを設けておりまして、そういったところで、森林の有します自然環境の保全あるいは地球温暖化防止などのそういった効果をPR、普及啓発に努めてまいりたいと、このように思っております。 以上でございます。
○政府参考人(炭谷茂君) 昨日から始まりましたCOP7の関係につきまして御説明させていただきたいと思います。 先生御指摘になられましたように、森林は温室効果ガスである二酸化炭素の重要な吸収源でございまして、地球温暖化を防止するために大変重要な役割を担っているわけでございます。京都議定書におきましても、地球温暖化の対策の一つとして位置づけられております。 特に我が国の場合は、既に世界最高のエネルギー効率を達成しておりますので、京都議定書の目標を達成するためには、森林等による吸収量の確保が重要であるというふうに私どもは主張してきたわけでございます。その結果、我が国の主張に沿った形で、七月に行われましたボンでのCOP6の再開会合におきまして、我が国の主張が認められているところでございます。 COP7におきましても、これまでと同様のスタンスで臨むとともに、京都議定書の削減目標を達成するために、第一約束期間、これは二〇〇八年から始まりますけれども、第一約束期間において必要な吸収量を確保できるよう、林野庁を初め関係省庁と協力いたしまして、努力してまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 最後、大臣に質問させていただきます。 景気低迷で雇用状況が悪化している中、大臣は森林整備を通じた雇用対策の推進を主張しておるわけであります。これでどの程度の雇用確保を目指しているのか、また森林の守り手として将来にわたって林業を担っていく人材をこの機会にどの程度確保していくつもりか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 林業就業者数は、平成七年の九万人から、平成十二年七万人へと減少しておりまして、さらにまた高齢化も進んでいるわけでございます。 今後の森林の適正な整備管理ということを考えます場合に、委員御指摘のような森林の守り手となる林業担い手の確保、育成というものは極めて重要でございまして、他方、今般、現下の雇用情勢を踏まえまして、雇用対策の一環として森林整備の強化を通じた環境保全ということが重要であると指摘されているわけであります。 改革先行プログラムに基づきまして、今回の補正予算要望においては、新規就業者の技術習得と労働安全の確保を図りながら、地域の実情に合った森林整備が進められるよう、事前研修の実施と実地研修を兼ねた雇用について厚生労働省と連携しつつ推進する方策の検討を進めているところでありまして、雇用の規模についても今検討中でございます。 これらを通じまして、新規就業者を森林の守り手として育成し、森林整備に必要な労働力の確保にも努めてまいりたい、また国民の森づくりに対する意識の啓発にも資するような努力をしてまいりたい、このように考えている次第でございます。
○渡辺孝男君 では、続きまして、牛海綿状脳症について質問させていただきます。 先ほど、前の委員も多く質問されておりまして、ダブる面もありますので、簡潔にお答えいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事田中直紀君着席〕 一つは、スクリーニングの検査方法が変わったということで、そのいきさつについては先ほどお聞きしました。問題点は、やはりスクリーニングのやり方が変わって、二種類追加、第二次の確認検査のときには二種類を行うということになりまして検査期間が長くなってしまうということであります。生産者の方で牛を出していった場合に、長くなった検査期間中に牛肉の価値が下がってしまうということが問題になると思います。 そういう生産者に対して何らかの補償をしていくべきである、そのように考えるわけでありますが、この点に関して、厚生労働省、御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 今御質問の中身につきまして、確認検査を二つするということでかなり日数がかかるという御指摘でございます。事実、そういう御議論の中で、私ども当初、二つの検査の結果が出るまで一週間程度かかるんではないかというふうな御指摘もいただいておったわけでございますが、その後、今御指摘のように、枝肉を保管しているわけでございまして、できるだけ早く検討結果、検査の結果が出るようにということで確認検査の機関にはお願いをいたしました。 それで、今回、ウエスタンブロットとそれから免疫組織化学的な検査を追加したわけでございますが、それにつきましては、ウエスタンブロットが大体十二時間から二十四時間かかるということでございます。免疫組織化学的検査については、これは帯広畜産大学でお願いしておりますが、二日間程度ということで、まず一回目のスクリーニングの最初の検査で陽性になった時点で検体を送っていただくというふうな形をとろうというふうに考えておりまして、そうしますと、ウエスタンブロットとそれから免疫組織化学的な検査のタイムラグが一日程度という状況でございます。 〔理事田中直紀君退席、委員長着席〕 そうしますと、およそ三日程度ではこの二つの検査結果が出る、判定が可能であるというふうに考えておりまして、そうした場合には、肉の方に影響というのはほとんどないんではないかなというふうなことで私ども考えているわけでございまして、こういう検査につきましては、どうしても食肉の安全性ということの担保のために必要だというふうに考えておりますので、そこのところは御理解をいただく必要があるんではないかというふうに考えておりますが、いずれにしましても、できるだけ影響のないような時間の形で検査結果が出るようにこれからも努力していきたいというふうに考えているところでございます。
○渡辺孝男君 時間がかかるということをお聞きしたんではなくて、その場合に、時間がかかった場合に補償をどうするのか、それを考えておられるかということをお聞きしたんですが、その点いかがですか。
○政府参考人(尾嵜新平君) 今申し上げましたように、枝肉については、私ども、影響が出るとは考えておらないわけでございますが、御指摘は恐らく内臓の関係だと思います。 内臓につきましては、現在のウエスタンブロット法だけを、確認検査を仮にしたとしましても同じような影響を受けるわけでございまして、私ども、そこのところについては補償という点までは考えておらないと。こういった検査を安全性の確保のためには必要な検査ということで御理解をいただきたいという考え方でございます。
○渡辺孝男君 理解をいただきたいということでありますけれども、検査法もどんどん変わってしまうということで現場としては大変だと思うんですね。そこは御検討いただきたい、そのように思います。 それから、屠畜解体の工程の改善については、先ほども委員の方からいろいろ質問がございました。私も背割りの関係では脊髄を吸引するその方法をやっぱり導入すべきだと、そのように思っております。そのほかに、空砲銃撃による打額後の脳刀による脳の破壊、神経破壊というのがそういう工程の中に入っているところもありますが、これはやはりやめていただいて、別な方法をとっていただきたい、そのように思います。 その点に関して厚生労働省、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(尾嵜新平君) 今回、全頭検査を行うに当たりまして、今御指摘の点につきましても、従事者が危険が及ぶということで、脊髄につきましてピッシングと申し上げますが、そういうことで破壊をするということをやっております。 ただ、実際に専門家の集まりあるいは現場の方々にお集まりいただいた際には、ピッシングをやった際に、ワイヤーを引き出す際にどれほど脊髄等の、脳の方ですけれども、飛び散るかというと、実際には飛び散らないようでございます。若干飛び散る場合もございますが、その際に、私ども今回要領の中で、そういった部分が頭皮に若干つく場合もあり得る、そういう場合にはその頭皮を含めてはいで取っていただきまして焼却処分をしていただくということで指示をしておりますが、できればワイヤーを使わない、ピッシングをやらないで対応してほしいというのが原則としてはお願いをしているところでございます。
○渡辺孝男君 先日、視察させていただいたときには同じワイヤーを使って連続的にやっておりましたので、それでは万一狂牛病の牛をやった場合に、次の牛も同じものを使うということになりますので問題があると思いますので、こういう方法はやめて違う方法に変えた方がいいというふうに私は思います。 次に、プリオン病、牛海綿状脳症だけではなくて人にも関係がありまして、医原病と言われる硬膜移植によって発症したと考えられるクロイツフェルト・ヤコブ病の場合には潜伏期間が二年から十四年、そのように長いわけであります。そして、今回、牛海綿状脳症に関係がある新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の場合も潜伏期間は十年を超える場合もあり得るということでありますので、これから厚生労働省としては診療体制等を整えるということでありますが、その点は非常に頑張っていただきたいと思うんですけれども、問題は、潜伏期間が長いので診療等も長くなる可能性もあるということで、いろんな情報を集めていかなければならないと、そのように思います。 そういう意味で、今厚生労働省の方で電子カルテ化を進めているわけでありますけれども、このような潜伏期間が長い病気というのはこのプリオン病以外にもいろいろあるわけでありまして、電子カルテ化のときに、カルテ等の資料の保管義務が五年間というふうに限られておりますけれども、五年間では間に合わないのではないか。この電子化のときにカルテの医療診療情報の保存期間を十年程度に延ばしたらどうか、そのように考えるわけでありますけれども、この点どのように検討されているか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(篠崎英夫君) 御指摘のように、現在、電子カルテの導入の促進のため施策を講じているところでありますが、その普及状況を勘案しつつ、先生の御指摘も踏まえて検討してまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 時間がなくなりましたが、環境省にお伺いしたいと思います。 現在、肉骨粉等の処理、一般廃棄物として処理する、特定危険部位の方は産業廃棄物で処理すると。焼却処理の方が十分に進んでいないというふうな指摘もいただいているわけでありますけれども、これを、この現状と今後どのように推進をしていくのか、あと時間が余りないので簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(小島敏郎君) まず、肉骨粉の一般廃棄物としての焼却処理の状況でございますが、十月四日付で環境省が市町村に対して調査を行っておりますが、四十五都道府県からの回答は、二百三十施設で一日に三百九十五トン、年間約十万トン、こういうことでございます。 これではまだ不十分でございますので、現在二つのことをしております。一つは、さらに市町村の受け入れをしていただくために十月十九日に再調査を行っております。もう一つが、廃棄物処理法の再生利用認定制度、肉骨粉の中にカルシウムがございますのでこれをセメント原料として利用していただけないかということで、十月十五日に所要の改正を行っております。まだこの結果は出ておりませんけれども、関係省、地方公共団体と連携しながら、さらに一般廃棄物の焼却処理の量がふえるように努力をしていきたいと思っております。 もう一つが産業廃棄物の方でございます。 特定危険部位についての産業廃棄物としての処理、この位置づけを明確にしておりますけれども、十月十二日現在、厚生労働省において行われた調査によりますと、全国の屠畜場百六十三カ所のうち百十八カ所、約七二%において焼却が行われております。残りが冷蔵庫に保管中ということでございますので、まだ滞留がこの部分あるということでございます。 環境省といたしまして、廃棄物行政の立場から、このような状況が一刻も早く解消されるよう、都道府県あるいは市町村に対して焼却方法についての情報提供あるいは協力要請ということを行って今後ともまいりたいと思います。 今後とも、農林水産省、厚生労働省と連携をして解決に当たってまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 しっかり頑張っていただきたいと思います。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。まず最初に狂牛病についてお伺いいたします。 安全宣言が出されたわけですけれども、消費者の不信は今なおぬぐえていない状況だと思います。信頼回復をやらなければやはり消費は戻ってこないということで、大臣も必ずやるというふうに決意を述べられておりましたけれども、安全対策とともにやはり原因の究明というのは避けて通れないというふうに思います。 それで、その原因究明に関しての一つですけれども、イギリスからの肉骨粉について前回、最初の質問のときに私させていただいたんですが、その輸入量についてイギリスからは三百三十三トンと。ところが、日本にはこれはなかったということで食い違いがあったわけですが、それについて調査官を派遣して、イギリスはフェザーミールだったというふうに回答をもらったということです。 これは私も調べてみまして、日本の貿易統計にはフェザーミールというのはゼロになっていたんですね。それから、羽毛皮などの関連品目ということで見てもごくわずかということだったんですけれども、これ本当にフェザーミールなのかどうなのかというところはどこまで調べられているのかということをまずお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小林芳雄君) イギリスの方からの三百三十三トンというのに対しまして、我が国の貿易統計なり検疫統計にはないということにつきまして、九月下旬に英国に担当官を派遣しました。今のお話であったとおりでございます。 英国政府の方と協議を行いまして、この結果、英国政府の方から、イギリスの統計の再精査をやりまして、日本に対しまして輸出が許可されたとされる量は三百三十三トンではなくて合計百六十六トンであるということが一つでございます。 また、この輸出品の内容につきましては、九〇年に百三十二トン輸入されておりますが、これはフェザーミールであると信じられるというふうになっております。また、そのほかの三十四トンにつきましては哺乳類以外のものの、例えば家禽のミールの可能性が高いということでございまして、こういった統計上の数字の違いについてでございますが、イギリスの担当部局によります輸出国名でありますとか品目名の入力ミス、こういった原因によるものであるということにつきまして正式に英国政府から回答を得たところでございます。 今お話ございました、それでそういったことで、その差につきましての実態は明らかになったんですが、これがこれまで、私どもの調査によりまして、この輸出品がフェザーミールあるいは鶏の臓器あるいは血液を成分とします加水分解した加工飼料、こういったようなものでございまして、これはフェザーミール単体として分類されるのかというような問題がございます。 それで、貿易統計上はさまざまな分類がございます。今、先生のお話ございましたように、肉骨粉というもののほかにフェザーミール単体のものがありますし、それからあと飼料用に供する種類の調製品と、こういったような分類もございまして、場合によりますと、こういった飼料用に供する種類の調製品に分類されたということも考えられるんじゃないかと思っております。
○紙智子君 最初は肉骨粉、次、フェザーミールと、しかし、いろいろ見ていったら加工品、調製品じゃないかということで、実際に貿易の関係で、向こうが出したものと日本との違いがこういう形でやっぱり出てくるということ自体も非常に問題ではないかなというふうに思うんです。 それで、先般の参考人質疑のときに国際獣疫事務局で働いてこられた小沢参考人もお話しされていたんですけれども、輸出するときに、国は出すときには検疫で証明書を張って出すと、それについて何でも信用するというのはちょっと危険だという話もあって、やはりラベルに頼らないことが大事だと。ですから、イギリスがそうだからということでそのままうのみにしてしまうんじゃなくて、やっぱり輸入している日本が、日本自身が本当に責任を持って確認するということが大事だというふうに思うんですよ。日本でやっぱり当時イギリスに行って輸入してきている業者がいるわけですから、そういう点では日本の輸入業者にこれは聞けばわかるというふうに思うんですけれども、そのあたりのところは聞いて調べているんでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) ただいまおっしゃいましたイギリス政府からの情報をもとにいたしまして、日本の輸入業者に対します立入検査を行っております。その結果、その業者さんは一九九〇年ごろにイギリスからフェザーミール、それから鶏の臓器、あるいは鶏の血液を成分といたします加水分解の豚用加工飼料、これを約百三十トン輸入したということを確認しております。
○紙智子君 全体としてのその違いということでは、あと残りの分がどうなのかということも含めてあるわけで、いずれにしましても、国民の目から見ますと本当にわかりづらい、どうしてそういうことになるのかということもあるわけですし、この解明については、肉骨粉の輸入が本当に適正に行われているのかどうかということにもかかわる試金石の問題でもあると思いますので、やっぱりあいまいにできないというふうに思うんですね。 それで、大臣に伺いたいんですけれども、今まで行われてきた究明の状況についてなんですけれども、いつまでにこの原因究明について、感染ルートの問題も含めて解明するのかという目標があるのかどうかという問題。それから、やはり中間報告ででもまとめて行う必要があると思うんですけれども、その用意があるのかどうか。それからまた、畜産部では原因究明についてチームをつくって検査所と一体で努力されているということなんですけれども、本来の業務もあると思います。早急にやっぱり進めるということからも、さまざまな資料を客観的に公正的に判断もし、そして推論もしていくということでは、専門家も含めた第三者を入れた究明委員会もつくることが必要じゃないかというふうに思うんですけれども、この三つの点についてお聞きいたします。
○国務大臣(武部勤君) 農林水産省といたしましては、BSEの発生原因を突きとめるため、発生農家からの、川下からの調査及び輸入を起点とする川上からの調査の双方を実施していることはこれまでも述べてきたとおりでございます。 発生農家を起点とする調査については、発生農家で使用されていた飼料と同じ銘柄の飼料には肉骨粉の使用がなかったことを確認したところでありますが、現在、発生農家がある地域において使用されていた可能性の高い補助飼料の流通状況等について、過去にさかのぼって調査を行っているところであります。 他方、輸入を起点とする調査においては、職員を英国に派遣し調査を行ったほか、欧州のBSE発生国のうち、九五年以降、肉骨粉の輸入実績のあるデンマーク、イタリアからの肉骨粉の輸入量、販売先について調査するとともに、十月中旬に職員を派遣し、対日輸出の実態調査を実施してきたところであります。また、英国から肉骨粉の輸入実績のある香港、タイへは十月中旬に職員を派遣し、我が国への肉骨粉の輸出実績を調査したところであります。 現在、これらの調査結果の内容の分析や補完的なデータの収集、確認、さらに国内に輸入されてからの流通ルート等の調査を進めているところでございます。これまでも調査過程において判明した事項については適時公表しているところでありますが、今後も調査結果について随時公表してまいりたいと、かように考えております。 なお、以上の調査結果の分析や調査方法については、必要に応じ、家畜衛生の専門家から成るBSEに関する技術検討会等の専門的、科学的見地からの助言を得ること等により、広い視野に立って感染源の徹底的な究明に努めてまいりたいと、かように考えております。
○紙智子君 いつまでにこれをやるのかという目標ですとか、それからやっぱり中間報告という形で断片的にはあるんですけれども、まとまった形ではされていないと思うんですね。その点、どうでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私ども、まず今回のBSE発生に際しまして、人の健康に影響を与えないということを第一に考え、どこに問題があったのかということから、それは検査体制だということで、もうこれは高い水準の検査体制を実施しようということで、これを優先して取り組んでまいりました。次には、やはりこの結果からさまざまな風評被害等も出ておりますし、いろんな段階で影響を受けている方々が出ておりますので、そういった方々に対する支援策ということに全力を挙げていかなければならぬと、こう思っております。 そして、何よりもやはりこの感染経路といいますか、今回の原因究明ということなくして本問題の完全な解決はないと、こう認識しております。しかし、これは実際のところ少し時間がかかるというふうに私ども認識しておりますが、時間はかかっても徹底究明ということで努力していかなきゃならぬと思いますし、中間報告でありますとか……
○委員長(常田享詳君) 簡潔にお願いします。
○国務大臣(武部勤君) 等々御意見ありましたけれども、今後の究明に向けてのいろいろな状況を判断して、いろいろ考えていかなきゃならぬのではないかと思っております。
○紙智子君 質問したことは、いつまでにやるのかという目標の設定の問題ですとか、それからまとまった中間報告、それから第三者を入れたそういう委員会をつくる必要があるんじゃないかということに対してどうかということをお聞きしたんですけれども、お答えになってないんですが。
○国務大臣(武部勤君) この問題の究明のための委員会を第三者といいますか専門家でつくるというようなことは現在考えておりませんが、今後、生産から消費に至るまでの行政のあり方、そういったこと等について第三者による委員会を考えて、今、厚生労働省と協議しております。
○紙智子君 大臣自身、御自身がやっぱり迷宮入りはさせないんだというふうに決意を述べられていますとおりに、やはりあらゆる努力を、全力を尽くしてやる必要があるということを申し上げて、次の補償問題に移らせていただきたいと思います。 それで、肥育牛への所得の補償というのは出されているんですけれども、酪農家への支援という点ではこれがないわけですね。ぬれ子や廃用牛については対象外になっていると。ところが、やっぱりこの分野も価格下落が著しくあらわれています。酪農家の皆さんにとっても、乳価だけではやっぱりやっていけないという状況の中で、ぬれ子や廃用牛による収入も全体としてやっぱり含めて経営されているわけですよね。ところが、そこに値がつかないというだけじゃなくて、逆にこの費用が持ち出しになると、結局処理費用ということでへい獣のためのお金がかかるわけですけれども、北海道では、このままで行ったらそれこそ、野良犬とか野良猫とかというのはありますけれども、野良牛とか本当に捨て牛とかいうことが出かねないということも話が出ているわけです。 それで、価格下落への対策が必要だというふうに思いますけれども、この点どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今お話がございましたように、酪農経営にとりまして、ぬれ子、廃用牛、これは貴重な収入源でございます。ただ、肉用牛経営における肥育牛や子牛とは異なりまして副産物という位置づけでございますが、その価格につきましてどうやって安定化していくかということで、一つは、肉用牛経営の状況でありますとか、それから牛肉の需給の影響を受けるものでありますので、今まさにお話ございました肉用牛経営あるいは牛肉需給の安定を図る、これが一つのポイントでございます。そういう意味で、今回取りまとめた対策の中での肉用牛肥育経営対策でありますとか、牛肉価格の回復を早急に図ることを目的といたします調整保管事業等、これを的確に実施いたしまして価格安定を図り、酪農経営の安定にもつなげていきたいというふうに考えております。 また、個別の対策といたしまして、従来から乳肉複合経営体質強化事業というものを実施しております。これは、ぬれ子につきましてはおおむね一カ月以上哺育いたしますと七千円、それから廃用牛につきましては四カ月以上肥育いたしますと二万円の奨励金の交付対象がございますが、こういったものを十分生産者の皆さんにも周知徹底を図って、この活用を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。 それから、価格のお話もございました。酪農経営対策ということを見たときに、ぬれ子の価格の低下は先ほども申しました副産物の価格の低下といたしまして、また乳廃牛価格の低下は物財費の中での乳牛償却費の増大という形で出てくるわけでございまして、加工原料乳の生産者補給金の算定には物価修正を通じて反映されるという、そういう仕組みになっているところでございます。
○紙智子君 肉用子牛基金の生産者の負担というのは、乳用種でいいますと一頭三千百七十五円と。哺育するという話がありますけれども、それだけ経費も手間もふえますから、現実の問題としてはぬれ子を売ることで経営を立ててきた農家が多いと思うんです。 それで、この間は出荷抑制ということで実際には出せないということがある中で、牛舎が満杯になっていて牛舎に入り切らないんですよね。だから、本当に外で、入り切らない、野放しで飼わなきゃならないということで、北海道なんかは、稚内はもう雪も降りまして草も枯れているという状況がある中で、そうやって入り切らないままの状況ということがあるんですね、実態として。 ですから、そういうやっぱり実態を見ていただきたいということと、それから、私もこの前、北見で畜種別の市場価格を聞いたんですけれども、ホルスタインのぬれ子でいうと、狂牛病発生前は三万円ぐらいだったんだけれども、これが十月段階で四千円まで下がっていると。それから、F1の雌のぬれ子で七万円台が三万円、雄の場合は十二万だったのが五万円台と。それから、廃用牛については、もとは十万ぐらいしていたのが一万八千円ということで、先日、釧路の値段を聞きましたらこういう状況になっていて、もう所によっては千円ぐらいにしかならないという話も出されています。それで、処理料ということでも、この間処理料が三倍ぐらいに上がっているんですね。 この前の参考人質疑のときにも、静岡でしたか、五万ぐらいになっているという話が出ていましたけれども、そういうことを言いますと、実際にはやっぱり持ち出しの部分が多くなって、十一月、十二月というのはちょうどいろいろな借りたものを返すとか、いろんなことにお金がかかる時期でもあって、このまま放置しますと本当に大きな打撃をこうむりますし、その意味では本当に酪農家の支援策ということでこの価格保証ということを打ち出すべきだというふうに思うんですけれども、もう一度、どうでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今お話ございました、これから出荷するときの体制整備、これが一つあろうかと思います。 先ほども申しましたように、今、屠畜場の方の体制を整えていきますが、そちらで出荷を安定していく、そういうことによりまして、今農場の方で滞留しているところ、こういったところにその解消をつなげていくこともございますし、また先ほども申しましたようないろいろな対策、既存のものを活用いたしまして、例えば先ほどの奨励金でございますとか、そういうものも十分活用していただく中で、今のような状況の中の体制強化というのを図っていきたいというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 次の質問に移らせていただきます。 それで、これはちょっとまとめて言うとたくさんになってしまうので、まず卸・小売業、飲食店、ここに対する支援という問題も大事だと思います。 それで、先日、ブランドを確立している松阪の業者の皆さんのアンケートをいただいたんですけれども、売り上げが軒並み四〇%、五〇%減と。それで、とにかくもう一日一組しかお客さんが入らない、このままだったら従業員の給料も払えないし、店を閉めなきゃならないという声も出ていて、たくさんアンケートいただいたんですけれども、本当に深刻な状況がそのアンケートからも見てとれるんです。 それで、これまでも不況で大変な中で、今、今度の問題も重ね合わさって本当に、融資ということはあるんだけれども、そこだけではどうにもならない。やっぱり損失補てんについても何らかの措置を検討すべきだと思うんですけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今お話ございましたように、流通関係の皆さんの経済的影響、これがございまして、それに対しまして、一つは、緊急に必要となりますつなぎ資金を設けて利子補給を行う、この低利の短期資金の活用を進めていることが一つでございますが、あわせまして、今後の対応といたしましては、こういった流通関係の皆さんの経営の安定を図る上で、先ほど来も議論ございます風評被害を防止いたしまして需要の回復を図る、これが一つの大きな重要な点だと考えております。 そういう意味で、BSEに関します知識の普及、こういったものを消費者の皆さんに十分理解いただくとか、それから国産牛肉についての安全性のPR、こういうことを進めておるところでございますし、またBSE検査開始前の国産牛肉の滞留在庫の市場隔離、こういったようなことを通じまして流通の円滑化を支援していくということで、こういった全体の中での牛肉価格安定のための調整保管というようなことを考えているところでございます。こういったことの事業を適正に実施することによりまして、とにかく食肉需給の回復と流通の安定ということを図ることによりまして流通業者の皆さんの支援につなげていきたいというふうに考えているところでございます。 また、一方で、中小企業の関係では、これは中小企業庁にもお願いをいたしまして、政府系金融機関の方のいわゆるセーフティーネット貸し付け、こういったことを行い、また中小企業の皆さんが通常の信用保証の限度額とは別枠で信用保証協会による信用保証制度の利用が可能と、こういったような対策もあわせて講じているところでございます。
○紙智子君 融資では、たとえ無利子でもやっぱり返さなきゃいけない、そしてつなぎ資金という問題ありましたけれども、これは一年間で償還しなければならないわけですよね。ですから、今の状況で消費がいつ回復するかということでは、やっぱりめどが立っていないという中で、本当に耐え切れないというのが今の事態だと思うんです。やっぱり事業者の皆さんにとっては、自分が何か失敗したということではなくて、これは本当にひとえに政府の対応のまずさからこういう問題が起こったわけですから、その点では損失の補償をすべきだというふうに思います。 あわせてもう一つ、食肉処理場への支援の問題です。 それで、やっぱり三重県の食肉公社でお聞きしている話ですけれども、通常ならば月平均で大体五百頭から六百頭処理する。ところが、この間出荷抑制ということで処理手数料が入らない状態が続いているわけです。本当で言えば、十一月、十二月というのはお歳暮の時期でもあって、そういう需要期であって、月に千数百頭の処理をするんだそうです。ですから、一日平均にすると大体五、六十頭ぐらい処理するわけですけれども、これがこの前、検査が始まったのが十八日なんですけれども、十八日に解体したのが十六頭、そして翌日九頭だったと言うんですね。 ですから、本当にこの分野も大変な状況で、これ松阪だけの問題ではなくて、やっぱり民間とか小規模の各地の処理場も、そういう点では経営が大変厳しい状況になっているというふうに思うんです。O157の処理についても、施設改修もやって今やっと終わったところだということでもありまして、こういう点でも支援が必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林芳雄君) 食肉処理場の関係でございますが、今お話がございましたように、十七日時点におきましては、出荷の繰り延べ等もございまして、牛の屠畜頭数は非常に少なかったわけでございます。十八日以降、いわゆる全頭検査を開始いたしまして、屠畜頭数が増加傾向で推移しておりまして回復への兆しが見えております。 こういった流れをとにかく一日も早く順調な形で進むようにしていきたいということで、まず食肉処理場の運営につきましても対応したいということが一点でございますが、あわせまして、生産者サイドの方でも、先ほど申しましたようないろいろな対策を通じまして、屠畜場への出荷の安定といいますか円滑化ということを図っていくことにしておりますし、また食肉センターの施設等の整備につきましても、今回のBSEの発生に伴いまして、できるだけ負担の軽減に結びつくように、そういった施設面での支援措置も講じることとしております。 こういったさまざまな対策を通じまして、食肉処理施設の安定的な経営の確保に努めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 ちょっと時間の関係も詰まってきたので、食肉処理場なども冷蔵庫や保管施設も、これから出荷が本格的になるとこれも不足するというふうに言われています。ですから、そういう点では、そこへの対策も含めて、この後の解体処理をめぐってもいろいろ変更も出てくるわけで、そういうことも含めた、財政的な支援も含めて必要ではないかというふうに思います。 それで、次にちょっと移らせていただきますけれども、狂牛病の関係で最後の質問になりますが、今回の問題を通じて、やはり飼料の問題ですね、草地利用や輸入飼料の依存を改めるということが急務になってきています。 特に飼料の自給率向上ということとともに口蹄疫などの発生の防止ということでは、例えば稲わらの自給を進めるということもこれ急務だということで、それを本当に進めようと思うとやっぱり輸入との価格差ですね、これを解消していかなければいけないということだと思うんです。今、生産者に対する直接の助成の制度もあるわけですけれども、これを継続してほしいとか、さらに充実してほしいという声も上がっているんですけれども、この点でどういった対策を講じておられるでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 飼料作物の生産振興を図ることは、我が国の飼料自給率の向上と国産粗飼料の利用による安心、安全な畜産経営を確立する上で極めて重要であると認識しております。 このため、昨年、飼料増産推進計画を公表し、関係者一体となった飼料増産運動を展開するとともに、飼料作物の生産基盤や機械・施設の整備に対する助成を実施しているところであります。飼料生産に係る作業の効率化や労働軽減を図るためのコントラクターを育成する事業、また昨年三月の口蹄疫の発生を契機といたしまして、国産稲わらを収集し畜産農家に供給する事業等を実施しているところであります。 今後とも、稲わら収集やコントラクターの支援を含め、自給飼料増産対策の積極的な推進に取り組んでまいりたいと思います。
○紙智子君 継続という、稲わらの生産者に対する三年間のたしか期限があると思うんですけれども。
○政府参考人(小林芳雄君) 今、先生お話しのあれは、いろいろな飼料増産対策の中で、例えばホールクロップサイレージでありますとかいろいろな対策がございますけれども、基本的に、先ほどの計画に即しまして、稲わらの国産活用のためにそういったものを十分活用していきたいと思っております。
○紙智子君 次に、セーフガードの問題で質問させていただきたいと思います。 十一月八日で暫定期限が終了するということですけれども、空白期間ができますと輸入の急増というのは必至です。そういう中で、空白期間が出ないようにしなければならないと農水委員会として決議も上げたわけですけれども、もし、八日で期限が切れるわけですけれども、話し合いがうまくいかない場合、九日から直ちにやっぱり本発動ということで、そのことを前提にやるのかどうか、空白をつくらないという決意で臨むのかどうか、大臣の決意を。
○国務大臣(武部勤君) 先般の小泉総理と江沢民国家主席との合意を踏まえまして、中国側との協議を早期に再開し本件の話し合いによる解決を粘り強く追求していくということで関係閣僚会議で一致したわけでありますが、暫定措置実施期間の終了期間が近づいていることを控えまして、確定措置の発動を検討するための政府調査の取りまとめを急いでいるところでありまして、政府調査の主要指標の概要を近々公表する予定であります。 いずれにいたしましても、今後の中国との協議の進捗状況については予断を持つことはできないことから、現時点において十一月九日以降の取り扱いについて断定的なことを申し上げることができないことを御理解いただきたいと思います。 いずれにいたしましても、先般の本委員会の御決議の趣旨を尊重し、今後最善の努力をしてまいります。
○紙智子君 ニンニク、ショウガの例で言いますと、過去には話し合いの決着ということで中国側と話をして輸出自主規制ということでやったわけですけれども、その後ニンニクの輸入量がふえたしショウガもふえたと、そして産地は大打撃を受けました。そういう点では、本当に今回確実にやっぱり輸入が抑えられると、保証のある話し合いになるようにやってほしいと思うんです。 私は実は、暫定の発動で三品でやるときに、当時東北の人方と一緒に、当時は谷津農水大臣だったんですけれども、直接申し入れに来たときに、とにかくぎりぎりのところで、本当に大臣はそのときに、私の政治生命をかけてもこれは何としてもやるんだというふうに言われました。そして、当時やっぱり自治体の決議も次々と連続的に決議が上がりまして、秋田とか、東北なんかも九割、八割という自治体で決議が上がった。そして、消費者の皆さんの期待もあるということですので、今回、これがもし途切れてしまうということになりますと、そういうやっぱり皆さんの期待に対して逆行することになってしまうと思うんです。そういう点では、ぜひその点で大臣しっかりお願いしたいということを申し上げまして、次に移らせていただきたいと思います。
○委員長(常田享詳君) 時間がもうありません。
○紙智子君 一言だけ。 米政策の問題なんですけれども、全国八カ所で意見交換がされまして、そしてその中でさまざまやっぱり批判の声も出ていて、やっぱり白紙に戻すべきだとか、もっと十分話を、意見を聞いてやってほしいということも出ていますけれども、この点についてどのように受けとめて今後を考えられているでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 十月上旬には意見交換を開催して各界各層の意見をいただいてまいりました、おっしゃるとおりでございます。これらの御意見を踏まえつつ、内部で検討を進めているところでありますが、現状を申し上げますと、生産調整手法についてはこれまで三十年間にわたって続けてきた方式を抜本的に改めるものであるために、現場で受け入れやすい手法等について研究を行っていく必要があると、かように考えております。 また、稲作経営安定対策については、いわゆる副業的農家の政策的な位置づけといった、まさに農政の根幹にかかわる問題のあることから、さらに議論が必要な状況にあると、かように考えております。 今回の見直しはこれまでの政策を総合的、抜本的に改めようとするものでありまして、農業の現場に混乱が生ずることのないよう配慮しつつ、水田農業の構造改革を推進するという立場から各方面との議論を深め、十一月中には取りまとめを行ってまいりたいと、かように考えております。
○紙智子君 抜本的な見直しであり、新食糧法の総括を、そのもの自身もどうかということが求められることなので、私はやっぱり集中的な審議が必要だと思いますので、委員長に最後に要望して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(常田享詳君) お聞きしておきます。
○岩本荘太君 無所属の会の岩本荘太でございます。限られた時間ですので、的確に御答弁をお願いしたいと思います。 まず狂牛病ですが、狂牛病問題について、昨日私のEメールに入ってきた、一国民といいますか「戸惑いかつ、怒れる国民より。」という注釈がついておりますけれども、その一節をちょっと紹介させていただきますが、「消費者としては、大丈夫だと思いますとか、気がしますなどという関係者の心もとない憶測に、自分や家族の生命を預けることはできないわけです。どうせ、発病し死んだところで、関係者はなんら責任はとらんのでしょうからね。したがって、あくまでも自己責任に食してくださいというわけですから、なにを食べていいのかは各自の判断しかないのです。ならば、情報の徹底した開示が必要です。」と、これが今の国民のかなりの多くの人の思いではないかなと思っております。 このEメールが来ましたのは、実は私、二十五日の参考人の意見陳述の後、私のメールマガジンの中で、私自身はその参考人のお話を伺って、消費者に対する安全は確保されたと思いますと、したがって、もうこれから市場に回った肉は安心して食べてくださいと、こう書いたことに対する返事がこれなんですよ。 これは、我々国会議員が問われる面も多いと思いますけれども、行政に対する不信が非常にひどいと。これは何も農林水産省だけに限ったことではないと思いますけれども、この名誉回復、こういうことに対する名誉回復をするには相当な努力、生半可な努力ではできないと私は思っておりまして、そういう意味で、これ質問ではございません。今までお聞きしたような御答弁が返ってくるでしょうから、質問ではないんですが、そういう面をしっかりと心していただきたい。 もう一つ言わしてもらえば、風評被害をなくすとかなんとかこう言っておられますけれども、私が考えて、風評の震源地は農林省だと思うんですよ、言い過ぎかもしれませんけれども。それはなぜかというと、方針がいろいろ変わったり、あるいはこう思いますとか、だろうだとかですね、その辺が非常に不信を買っているんじゃないかと。言い過ぎかもしれませんけれども、その辺も十分お考えいただきたい。 それで、いわゆる狂牛問題、質問に入りますけれども、先ほど言いましたように、消費者に対する安全は確保されたと、その方法論はいろいろ、方法に対しての御意見いろいろあると思いますけれども、私は確保されたと思っております。 ただ、生産者に対する安全宣言といいますか、これは生産者が安全な牛を飼育できると、こういう環境を整えるのが生産者に対する安全責任。生産者は機械ではないわけですから、やっぱりかわいい牛を育てて消費者においしい牛を食べてもらいたい、こういうことでやっているわけですから。自分が飼った牛が屠場に行って検査したらだめだったと、これじゃ寂しい限りなんですね。 私は、だから、素人考えで、要するに、生まれてきて、その後、肉骨粉を食べさせなければもうこれで安全なのかなと思っていたんです。必ずしもそんなこともないようなので、生産者がこの牛をどこで育てた、経歴書つきかわかりませんけれども、この牛を育てたら絶対安全だということが今言えるのか。もし言えないとすれば、じゃ、そのことに対して今どういうような取り組みをされているのか。この辺をひとつお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(武部勤君) 二転三転しているとか、後手後手だと言われておりますけれども、焼却していて焼却していなかったということは言語道断でありますけれども、私ども、皆さん方の意見を聴取して前向きに前向きにやってきているということを御理解いただきたいと思いますし、牛肉、牛乳・乳製品はもう一〇〇%安全ですと私は断定して申し上げてきている所存でございます。 今、生産者のお話がございましたが、これも輸入肉骨粉、これはもうストップしました。それから国産物も製造、出荷をストップしました。ですから、今正常な牛は今後BSEに感染するおそれはない体制になったということは御理解いただきたいと思うんです。 ただ、今まで輸入肉骨粉を食べてしまっている牛がいるであろうと、かように思いますので、絶対今後BSE感染牛が発生しないということは言えないと。今、委員御指摘のように、正確な情報を迅速に言うということが大事だと思うんです。私どもはもうBSEに感染する牛は出ませんよと言いたいけれども、そうでない。そこのところが消費者や国民の皆さん方が、ただBSE感染牛が絶対出ないとは言えませんと、こういうふうに正確に正直に言うとやっぱり心配になるんですね。 時間の関係もありますから、現時点で生産者に対してはそういうことでございますので、生産者はかなりこのことについては、自分たちが大事な牛を飼っているわけですから、今の時点では正確な情報を持って飼育に当たっていると、私はこのように信頼しております。
○岩本荘太君 私、農水省がしっかりやっている、やっていないとは思いませんし、やっていると思いますけれども、この話を続けますと時間がなくなっちゃいますので。 ただ、今のお話で、御努力はされていますけれども、じゃ生産者は実際にこの牛を買ったらいいよと、この牛を買ったら安全だよというところは今言えないんだと思うんですよね。じゃ、この牛から生まれた牛なら絶対安全だというその辺をしっかりと、だめならだめでいいんですよ、それは研究をすると。
○国務大臣(武部勤君) 大丈夫です。
○岩本荘太君 ただ、大臣、大丈夫だと言われるから申し上げますけれども、これだけ潜伏期間があるとか言われているものが、今健常だからって、生まれてきて健常だということが言えないのが困っているわけですよね、そう信じられないのが。これは、とりあえず、きょうはやめます。 もう一つ、肉骨粉について。 これもう一つの問題で、耕種農業の肥料とまではいかないと思います、成分がぐるぐる変わりますから、土壌改良材として使っていると思うんですけれども。随分そういうものを使っていると思うんですが、今も滞留していると聞くんですね、農家の中に。それを、僕は現場へ行きまして、これは大丈夫だろうと言われるんですけれども、私が大丈夫だって言えないものだから、これはぜひ委員会で一回質問させてもらおうと。 肉骨粉を使っている製品というのは、中村委員に今教えていただきましたけれども、相当あるらしいんですが、私はあえてその土壌改良材についてだけとりあえずお聞きしたいと思っているんですけれども、それは本当に大丈夫だと言っていいんですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 農作物の植物の関係でございます。植物の場合には、その栄養分、これは主として硝酸態窒素、こういった形で吸収をしておりまして、プリオンたんぱく質、これは吸収したといったこういう研究報告がないわけであります。また、プリオンはこれ動物性たんぱくでありまして、こういったプリオンたんぱく質が植物体内で増殖することもありません。したがいまして、この肉骨粉などを原料とした肥料とか土壌改良資材ございますが、これを施用した農作物の安全性につきましては問題がないというふうに考えております。 それから、肉骨粉を原料とする肥料、こういったものがございまして、収穫の直前に使われるものはないということが一般でございます。したがいまして、こういうものが、肥料が野菜などに付着して市場に回るということは考えられないわけでして、さらには、普通、水洗いと、こういったものをやっていますので、こういう洗い流した後に野菜等を食べているので、この問題はないということでございます。 それから、牛海綿状脳症の問題に以前からEUの委員会が取り組んでおりますが、いずれにしましても、前から御説明しますとおり、特定危険部位を除いた肉骨粉、こういうものを原料とする肥料の使用はEUでも禁止はしておりません。
○岩本荘太君 安全だということを私は信じますが、EUが禁止しているとかしていないとかの問題じゃなくて、日本で農林省がどうなんだと、こういうことを決めてもらいたいということをお願いいたしまして、狂牛病はこれだけにしまして。 一つ、所信に対する件でございますけれども、先ほど渡辺委員が触れたのと近いんですけれども、いわゆる今度、農家への一律政策をやめ、これ大臣の所信でございます、四ページからで、効率的で安定的な経営体が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立する観点から、専業農家を初めとする意欲と能力のある経営体を食料の安定供給を中心的に担う経営体と位置づけ、経営の規模拡大や法人化の推進などの施策を集中する必要があります云々。 確かに、今のままの農政ではだめだというのはわかります。変えなきゃいけないのはわかるんですけれども、新しい農政が、やっぱり現場といいますか、生産者なりそういう人たちにきっちりと適合しないとだめだと思うんですよね。 そういう意味で、これは本当にこの二つに、二つの種類に区分するというようなことになるんだと思うんですけれども、農家の種類ですね、本当にこれができるかどうか。私も農家、農業携わっていましたけれども、ちょっと疑問に思うんですけれどもね。規模とかなんとかで考えましても、ずっとつながっているわけですよね。そこの途中でばっさり切ることが本当にできるのかなという気は一つあるんですが。 ただ、そういうことがなった場合に、これは地域社会に今かなり大きな反響を呼んでおりまして、大臣も御存じでしょうけれども、今まではいわゆる地域として農業をやってきた。減反政策にしても、あるいは水管理にしても、用水路の維持管理にしても、みんな自分では兼業で余りやっていないかもしらぬけれども、そういう人たちも含めてやってきた。これが本当に意欲のある人だけでやれるかというような疑問もありますし、これからどうするのかなと。これは一般農家の方じゃなくて、JAの組合長あたりもそう言っているんですよね、非常にそういう声を聞いて戸惑っていると。 そこで、これから施策出されるんでしょうけれども、いわゆる施策というのはやっぱりその時代時代のその地域地域に適合してなきゃいかぬと思いますけれども、そういうものを実際どのようにとらえられているのか。 それから、それに基づいて施策を講じるべきなんでしょうけれども、これから講じられる施策については大臣先ほどから言っておられますから、時間もありませんので、それとの整合性、後にしますけれども、とりあえずどういうふうにとらえられておるのか、現状をですね、その辺だけお願いいたします。
○国務大臣(武部勤君) 大変だと思います。集落機能というものも低下しておりますし、そして集落というのは副業農家も専業農家も一緒になってやっているわけですね。しかし、我々は自給率の向上ということを考えたときには農地の集積ということを考えて、専業農家あるいは集落営農、法人化ということでやっぱり意欲と能力のある経営体に集中していかなくちゃいけないと、政策を。しかし、地域ということを考えたときには、地域農業全体として持続可能な方策というものを考えていかなきゃならない。農村社会を活力に満ちた地域として発展させていくという意味でも、農山村の新たなる可能性を我々は求めて今政策を展開しようとしているわけでありまして、なかなか容易ではありません。構造改革に当たりましては、高齢農家、自給的農家、安定兼業農家等について、基本的には農地の出し手としての役割を期待したいと、このように思っておりますし、これらの農家が担ってきた地域資源の管理や地域のまとめ役等の役割が継承されていく必要もあると、こう考えております。 農業者、農業団体、市町村等、関係者があるべき地域農業の姿についての合意づくりを基礎に進めることが重要であると考えておりますが、その際、兼業農家や高齢農家等をも対象とした定住条件の整備や、地場農産物の加工販売等への参画による所得機会の確保、農業技術の伝承や農地の利用調整等の活動推進など、地域全体の農業や社会の発展に資するよう努めてまいりたいと、こういうことでございますが、委員御指摘のようにこれはもう容易なことではない、しかし今やらなければ私はチャンスを失うんじゃないかと、そういう強い問題意識も持って取り組んでいかなきゃならないと、かように思っております。
○岩本荘太君 御決心はわかるんです。ただ、難しいかもしれませんけれども、その解決策というのは僕は現地に、現場にあると思うんですよね。だから、もっとそちらの方の意見を酌み取るような、そういう努力をしていただきたい。その現場の問題点に対してどうやればいいか、これが解決策だと思うので、その辺の現場の酌み取り方、もう時間がありませんので御答弁結構ですけれども、恐らくやっておると思うんですけれども、それに非常に重点を置いてぜひやっていただきたい。こういうことを御要望させていただきまして、質問を終わります。
○中村敦夫君 まず最初に、球磨川漁協の問題について質問いたします。 委員の皆様には参考資料として新聞記事が手元に行っていると思いますが、川辺川ダム建設に関連しまして、漁業補償の問題で球磨川漁協の執行部に非常に不健全な行動がこのところ目立っているわけなんですね。 十月二十日付の球磨川漁協の広報紙というのがございまして、くまがわ漁報というんですけれども、ここにこういうことが書いてあります。強制収用の場合は、影響補償がなされないため補償金が三分の一に激減するというふうに書いてあるんですね。つまり、いつまでもこの補償交渉に反対しているとその人は補償金がもらえないぞと、少ないぞというキャンペーンになっていると思うんです。 しかし、建設省の建設経済局総務課が監修した公共用地の取得に伴う損失補償基準概要というのがございますけれども、これを読んでみると、任意で話し合いによる補償の場合も収用補償の場合も支払うべき価額の間に差異があるべきではないというふうにされているんですね。 国土交通省にお聞きしたいんですけれども、どっちが正しいんですか。
○政府参考人(岩村敬君) 公共用地の取得について今、委員からお尋ねがございました。 この損失補償につきましては、昭和三十七年に閣議了解されました「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱の施行について」という閣議了解がございます。この中で、「この要綱は、収用委員会の裁決の場合においても基準となるものと認められる。」というふうにされておりますので、先生おっしゃるように、基本的には任意売買と収用の場合とで補償額は同一であるというふうになると考えます。 しかしながら、土地収用法では、「土地を収用し、又は使用することに因つて土地所有者及び関係人が受ける損失は、起業者が補償しなければならない。」と規定しております。したがいまして、工事の施工に伴って日陰が生ずるとか臭気、騒音、水質の汚濁等による損失補償等、いわゆる事業損失補償と呼んでおりますが、これについては土地収用法に基づく補償の範囲外となっているわけでございます。 したがいまして、任意売買による補償額に今申し上げたいわゆる事業損失に対する損失額が含まれている場合には、収用された場合の補償額との間で差異が生ずることはあり得るというふうに考えます。
○中村敦夫君 しかし、原則として、そういうことの細かいことなしに補償金が三分の一に激減するぞというふうに公言することを、私は、内閣、閣議決定という重いものに逆らったキャンペーンではないかというふうに考えますので、これは農水省の所管ですから、こういうことがないようにどうか注意していただきたいと思います。 次に、これに関連したことなんですけれども、この漁協が昨年執行部が突然交代するわけなんですね。新しい執行部というのは漁業補償交渉を一生懸命推進している人たちなんですけれども、この木下組合長という方は本業がサラ金経営者なんですね。十年前にこの補償問題というのが出てきた段階で組合員になったわけですし、今この交渉を推進している堀川補償交渉委員長という方は、実弟が建設会社、技建日本というのを相良村で経営しているわけです。この会社は、当然ながら川辺川ダムの関連事業を大量に受注しているわけですよね。このように、今の漁協の執行部を占めていて交渉を推進している中心人物たちというのは、実は漁業がなくても生計の立つ方たちばかりで、ともすれば親族なんかがダム建設によってかなり利益を得るというような形の方々になっているわけです。 一方に、この交渉に反対している人たち、例えば三室さんという元の組合長。この人はもう昭和二十五年の漁協設立以来の組合員で漁具屋を経営しているわけですね。非常に漁業にかかわっている。それから、吉村総代という人がいます。この人も反対しているんですが、この人はもう漁業の収入が中心になっている人なんですね。 漁業をやっている人たちがとにかくこれを反対していて、どちらかというと漁業そのものと関連の薄い人たちが推進しているというようなことで、漁民たちの声というのが非常にこの漁協では無視されているというようなことで、非常に不思議なことが今どんどん続いているんですね。 これは、農水省としてやっぱり漁民の声というものを聞かなきゃいけないと思いますので、現執行部のあり方というものをちょっと調査していただいて、本当に漁業に関係している人たちの声というのに、大臣、耳を傾けていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(武部勤君) 私、詳しく事実関係を承知しておりませんので、事実関係を調査させていただきたいと思います。
○中村敦夫君 それでは、次に肉骨粉の輸入経路についてお尋ねします。 政府の統計というものがありますけれども、一九八六年にイギリスでBSEが発生するわけですけれども、それ以前は日本ではEUから肉骨粉を輸入していないんですね。その発生した以降でも、ほとんどその狂牛病問題で騒いでいるEU圏からは輸入というものがない、多少あるというぐらいなんです。ほとんど数万トン単位で輸入しているのはEU圏以外のところですね。アメリカ、ウルグアイ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランドというようなところからずっと輸入してきている。これは大量に輸入しているわけです。 それで、一九九六年、EUの委員会が、英国から牛だとかの関係あるいは哺乳類関係のものを輸出することを禁じているんですね。これが九六年なんです。ところが、突然日本はこの九八年にイタリアから大量輸入するんですね、九八年、九九年、二〇〇〇年と。ここで突然、今までヨーロッパから輸入していなかったのに大量に輸入するんですよ、この三年間。そして、デンマークもその中に加わります。 それで、私が不思議に思うのは、そしてことしになって、この三年間大量輸入して、ことしになって、二〇〇一年になってこのイタリアとデンマークから狂牛病が発生するんです。私は大変この数字が不思議だというんです。 なぜこの直前になってイタリアとデンマークから肉骨粉がこれだけ大量に輸入されたのかについて、農水省はどういうふうに見ていますか。
○政府参考人(小林芳雄君) 今の御指摘にございましたように、イタリア、デンマーク、この輸入量がふえております。それで、その当時、この全体の肉骨粉の我が国の輸入量を見てみますと、九八年二十二万トン、九九年十九万トン、二〇〇〇年十八万五千トンと。そんな感じの中で、一つはオーストラリアの輸入量が減ってきております。これは、八万トン、七万トン、三万五千トンと。その一方で、今お話ございましたように、デンマーク、イタリアのトータルとしての量がふえてきておりまして、この辺のところを私ども輸入関係の皆さんにちょっと聞き取りをいたしました。 その中の一つのお話としましては、ちょうど九八年ごろ、飼料の製造に係りますサルモネラ菌の対策、こういったものが取り進められておりまして、その中で、特にオーストラリアの場合にはこのサルモネラのいわば陽性率というものが高い国でございまして、それをイタリア、デンマークの方にシフトした、そういった経過だというふうに聞いております。 それから、私ども、EUからのこういった輸入肉骨粉につきましては、ここは先ほど来御説明しておりますように、国際基準に基づくいろいろな処理をしたものという形で輸入してきているところでございます。
○中村敦夫君 それにしても、ずっとEU圏から輸入しなかったのに、英国がそうした関係のものを輸出禁止ということの決定をした後でイタリアが突然、もう単位が違うほどふえてきたというのは、これはどう考えても不自然なんですよね。そして、九八、九九、二〇〇〇と日本が大量に輸入して、次の年にこの国で狂牛病が発生するというのは単なる偶然ではないような気がしますんですが、イタリアとデンマークから肉骨粉を輸入しているこのとき、商社というのはどこの商社ですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 先ほど来の、今、私ども感染経路の究明のための調査を進めておりまして、現在、九五年以降の、今お話ございましたような、デンマーク、イタリアからの肉骨粉を輸入いたしました経緯なり、あるいはその業者ごとの輸入量、販売先等について調査をしておるところでございます。 それで、これまでのところ九社について調査を進めておるわけでございますが、今、この九社からさらにその販売しております飼料会社、中卸会社等にその販売しておりますので、そういったところをチェックに入っているというところでございます。 今申しましたような調査を進めている途中でございまして、そういった中で個々の輸入業者の皆さんの名前でありますとか輸入量等を現段階で公表することにつきましては、当事者の権利といいますか競争上の地位、そういったところの利益を害するおそれがあるんじゃないかということでございまして、今まだ感染経路が明確ではございません、究明が十分に進んでいない段階でございますので、個々の輸入業者名の公表につきましては差し控えさせていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
○中村敦夫君 そういうあいまいなことを言っていると、大変これは疑いが濃くなると思うんですよね。どう考えても、これはエイズ事件と同じような、在庫処理で何かやったんじゃないかというもう声が上がってきているんですよ。ですから、そういう態度ではどんどん誤解が生じるんですよ。だから、事実をはっきりさせていただきたいんですね。 もう一つ、香港というのはずっとイギリス領だったんですよ。香港からはコンスタントに日本は肉骨粉をずっと輸入してきているんですね。ところが、九七年に香港が返還されます。そうすると、その途端に輸入量ががたっと減るんですよ、日本で、日本に輸入している量が。そうしますと、それ以前はやはりこの非常に危険性のあるイギリスの肉骨粉が、香港はイギリス領ですから、そのまま来てそれを日本が輸入していたんじゃないかなという推察もできるんですけれども、このことに関してはどういうふうに思っていますか。
○政府参考人(小林芳雄君) 香港との関係でございます。 まず、私どもの動物検疫の方の年報によりますと、我が国に対して香港からの輸入状況でございますが、一九九〇年から九九年までとったときに、大体各年十五トンから千二百五十トンと、そういった幅の中で肉骨粉の輸入が行われております。一方でイギリスの方の貿易統計によりますと、この同じ期間、九〇年から九九年までにイギリスから香港への肉骨粉の輸出でございますが、一九九四年に二百三十七トン、それから九五年には三トン輸出されていると、こういったデータがございます。そういう意味で、このイギリスから香港に行っている数量というのは非常に小さいということが言えるわけでございます。 また、肉骨粉を輸入する際には、動物検疫の中で輸出国政府の方の家畜衛生当局が発行いたします検査証明書の添付が義務づけられておるわけでございまして、そういう中で、香港の特別行政府の方からもその証明書上に肉骨粉が製造された化製工場の名称等が記載されていると、こういった形で輸入されているところでございます。
○中村敦夫君 そうすると、香港が返還されたときから急激にこの日本への輸入が減っているという理由ははっきりしているんですか。
○政府参考人(小林芳雄君) 輸入の量がどういった形で、各国の間でこういうふうに毎年毎年違ってきますけれども、先ほどのようなオーストラリアのサルモネラといったような明確なものがあるわけではございませんが、ただ、全体としてのこの輸入状況を見たときに、大体二十万トンとかそういったところを中心に動いていますので、そういった中で各輸入業者がいろいろなところの手当てをしているというふうに考えております。
○委員長(常田享詳君) 時間が来ておりますので。
○中村敦夫君 とにかく要望ですけれども、農林水産省としては、イタリアとデンマークから輸入した肉骨粉の国内の流通経路についてしっかりと把握して、発表していただきたいと思います。
○委員長(常田享詳君) 委員長から求めます。 先ほど中村敦夫君から九社の名前を明らかにするようという要請がありました。これは大切なことだと思いますので、後日、理事会の方にその名簿を提出していただきたいと、委員長として、あの輸入業者の。
○政府参考人(小林芳雄君) 先ほども申し上げました、御答弁もしましたように、今調査過程でございまして、その調査がまだ進んでいない段階でございます。そういった段階でちょっと個別の業者名をどうするかというのは、ちょっとまた御相談させていただきたいというふうに考えます。
○委員長(常田享詳君) 委員長がこれを、それを求めているわけですから、だから理事会に出してください。
○国務大臣(武部勤君) 私どもも、以前からも何度も申し上げておりますように、これはどこでどのように輸入されて、それがどのように国内で販売されたのかという、徹底究明しなきゃならぬと思っています。もうこれは迷宮入りにしないという決意で臨んでおるわけでありまして、そのことは御理解いただきたいと思います。 ただ、情報公開法で個別の企業については出してはならないという規定もあるようでございますから、ちょっと調べまして、また委員長に御相談を申し上げたいと思います。どういうことで、出せるのか出せないのか。
○委員長(常田享詳君) ただいま申し入れた件につきましては、後日、理事会で説明を受けた上でということでさせていただきたいと思います。 それでは、本日の委員会はこれをもって終了させていただきます。 午後零時五十九分散会