内閣委員会 第7号
- 発言数
- 218 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/11/20
会議録
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、内閣官房内閣審議官柴田雅人君、人事官小澤治文君、人事院事務総局総務局総括審議官吉藤正道君、同人材局長藤原恒夫君、外務大臣官房長小町恭士君、財務大臣官房審議官木村幸俊君、厚生労働省職業安定局次長青木功君、同雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、国土交通大臣官房長風岡典之君及び国土交通省総合政策局長岩村敬君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤泰介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤泰介君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森田次夫君 自由民主党の森田次夫でございます。 石原、竹中両大臣、大変御苦労さまでございます。石原大臣におかれましては行革、そしてまた竹中大臣におかれましては大変景気が低迷する中での景気対策、御心労もさぞかしと、このように拝察をするわけでございます。特に行革に、あるいはまた規制改革等につきましては、ああそうか、わかったということにはなかなかならぬではないのかな。要するに、利益をこうむる方もおられれば、また不利益をこうむる方もあるわけでございます。国家国民のためにひとつ頑張っていただきたい、かように思うわけでございます。 そこで、早速質問に入らせていただくわけでございますけれども、きょうは特殊法人等の改革と、それから規制改革、これにつきまして両大臣に御質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 そこで、早速質問に入らせていただきます。 経済財政諮問会議は去る九日に集中審議を行い、ここで規制改革問題と特殊法人改革問題が議論されたと承知をいたしているわけでございます。そこで、まず特殊法人等の改革についてお伺いをさせていただきます。 九日の会議では、特殊法人等改革につきましては政府系の金融機関については原則民営化するというような、こういった方向が確認されたというのが新聞報道されておられるわけでございます。政府の金融機関は国の景気対策をされる重要な実行部隊でありまして、この改革に全く手をつけなければ財政状況がますます悪化するであろう、こういったことも確かで、長期的な改革への視点とそれから目先の景気への配慮と両立が望まれるのじゃないか、こんなに思うわけでございます。 そこで、石原大臣と竹中大臣にお伺いするわけでございますけれども、この両立をどう図っていくおつもりなのか、その辺の基本的な認識についてまずお伺いをさせていただきたいと思います。最初に石原大臣でよろしゅうございますか。よろしくどうぞ。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま森田委員が御指摘されました点は非常に重要な点であると認識をしておりますが、私ども昨年十二月、これは森内閣当時でございますけれども、閣議決定をいたしました行政改革大綱並びにこの六月の通常国会で成立いたしました特殊法人等改革基本法に基づいて、すべての特殊法人の事業、また組織全般について抜本的な見直しに取り組んでいるところでございます。年内には、この今委員御指摘になられました政府系金融機関を含めて、整理合理化計画を策定する予定でございます。 一方で、委員御指摘されましたように、さきに開かれました経済財政諮問会議でこの政府系金融機関の問題が議論をされました。また、同じく同会議の改革先行プログラムの中で政府系金融機関の活用ということも指摘をいただいているところでございます。その一方で、今、委員が御指摘されましたように、現下のこの厳しい経済情勢の中で、中小企業者に対する資金の円滑な供給を確保するべきであるという声もあることも承知しております。 いずれにいたしましても、今お話ししました点や経済財政諮問会議の今後の議論を踏まえながら、適切に行政改革の観点から対処をさせていただきたいと考えております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今の石原大臣のお話の中にもありましたですけれども、政府系の金融機関をどのように位置づけるかというのはこの構造改革の中でも非常に大きな問題になろうかと思います。 経済財政諮問会議は、特殊法人に関してはメーンは石原大臣がやっておられるわけで、我々の役割というのは非常に補助的なものだというふうに思われますが、御指摘のとおり、九日の財政諮問会議では、特に石原大臣からの御要望もありまして、中小企業を対象とした政策金融機関の問題をどのように考えるべきかということについての若干の議論をさせていただきました。 これは、そこでの議論の中身というのは、基本的にはやはり民間でできることは民間にゆだねる、これはやはり原則で、この改革の原則は貫かなければいけないだろうと。これは多くの議員が同意します。しかし同時に、今の銀行部門、民間の銀行部門が非常に、はっきり言ってしっかりしていないという状況のもとでは、結果的に政府系の、特に中小企業に関しては金融機関に頼らざるを得ない現状があるじゃないかという、そのような御指摘も一方で強くなされた次第であります。 そういった状況をどのように今後調和させていくかということを引き続き我々なりにまだ議論をしていきたいと思いますが、その場では、そもそも政策金融とは何を行うべきなのか、この金融において政府が行うべき役割は何なのか、直接貸し付ける、債務の保証をする、ないしは例えば利子の補給というようなやり方もあるかもしれないという、そもそも論を一度やはりやらないといけないのではないかということがある意味での多くの議員の合意であったと思います。 こういった意見を踏まえながら、さらに議論を深めていきたいというふうに考えているところであります。
○森田次夫君 竹中大臣がおっしゃられたことでございますけれども、中小企業向けの公庫等の民営化ですね、こういったことで、中小企業、特に、ろくに担保もないといいますか、まさに営業実績だけだと、零細企業、こういったところの資金供給が民営化することによってうまくいくのかな、円滑にいくのかな、こんなにも思っておるわけでございますけれども、大臣、その辺はいかがでございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 民間の企業、民間の銀行というのはそもそも、やはりリスクを評価して、リスクをとることによってもうけるというのが民間の金融業の原則だと思います。例えば、短期で預金を預かって長期で貸す、これは期間変換のリスクがあります。一方で、ビジネスそのものにリスクがありますから、このリスクを評価する。銀行というのはその意味ではリスク管理業であるというふうに私は思います。ですから、本来、中小企業で担保がなくても、この中小企業の経営者は本当にやる気がある、この企業は本当にいい技術を持っている、だから頑張ってここに自分もお金を貸そうという、そのリスクをちゃんと評価してとってくれる、これが本来の民間の金融機関ですから、こういう民間の金融機関がしっかりしているならば私は担保がなくても民間の中小企業に対する金融というのはきちっとつくのだと思います。 しかしながら、不良債権等々の問題にきゅうきゅうとしていて、今、日本の民間の金融機関の中で、なかなかそこまで健全に本来のリスク管理業を行ってくれる民間の金融機関は育っていないということも、これまた私は事実なのだと思います。しかし一方で、だからといって今度は政府がずっと貸し付けを続けると、民間の金融機関がいつまでたってもリスクをとらないという鶏と卵のような問題もあろうかと思います。 そこら辺の見きわめをぜひしっかりとさせるために議論を深めたいというふうに思っているわけでございます。
○森田次夫君 小泉総理は、来年度の予算編成に当たりまして、特殊法人に対する一般会計や特別会計からの財政支出でございますけれども、今年度は一兆円減らすと、こういうことを掲げておられますよね。七月三十一日だったですか、小泉総理が石原大臣にそういったお話を指示をされたと。大臣の方もそれは大変だなと、こういうふうにおっしゃったというようなことも載っておりましたけれども。 そこで、行政改革大綱でございますけれども、では補助金等を削減するということでしたが、今回、財政支出ということで、これには出資金や貸付金も当然含まれるわけでございますけれども、その対象を広げたという点では評価ができるんではないかと、私はそんなに思っているわけでございます。 ただ、この一兆円の削減の目標でございますけれども、概算要求段階で今年度は五千八百三十一億円の削減にとどまったとされておりますけれども、なかなか厳しいのではないのかなと、このように認識をいたしております。先般、道路公団については三千億ですか、総理は国費は出さぬというようなことを言っておられますが、そうしたことであれば達成できるんでしょうけれども、そういうことを除くとなかなか厳しいのかなと、こういうふうに思うわけでございます。 財務省は、来年度の予算編成において、使途を定めず予算要求できる出資金は原則として認めないんだと、こんなに報じられているわけでございますけれども、今年度の補正予算でも、出資金は差し引きいたしますと約千八百億円でございますか、追加をされておるわけで、金融政策部門への出資などは本当に絞られるのかな、また絞ってよいのかな、こういうふうにも思うわけでございますが、来年度の予算編成の基本方針の作成に当たりまして特殊法人の扱いをどのように考えているのか、竹中大臣のお考えをお伺いしたいと思います。 そしてまた、あわせて、年末に策定されますいわゆる特殊法人等整理合理化計画でございますけれども、これと来年度の予算編成、これは石原大臣にお伺いするわけですけれども、大臣としては要求する立場ということはわかりますが、どのような形で、目に見える形でリンクをさせていかれるのか、その辺、石原大臣にお伺いをいたしたいと思います。 まず、竹中大臣の方から、済みません、お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 予算の編成に当たっては、今八十兆の支出を行って、五十兆しかしかし税収がないと。これはいろんな項目を、節約できるところを節約しなければいけないのでありますけれども、そのどれ一つとっても、項目ごとに当たっていくと本当に難しい問題があるということを痛感しております。その中で、総理が繰り返して言われますように、民間にゆだねられるものは民間にゆだねて、地方にゆだねられるものは地方にゆだねると、この原則はやっぱり大変大事なのだと思います。 そういう意味からも、特殊法人等をゼロベースから見直して支出削減の余地を探るということは、これはやはり大変重要なテーマになっています。その観点から、経済財政諮問会議でも、先般、石原大臣においでをいただいて検討状況の報告等々をしていただいたわけであります。これは、しかし具体的にこれをどのように進めていくかということは、まさにここしばらくが山場でありまして、特殊法人等整理合理化計画は、これは年内に策定されるということでありますので、その中でさまざまな検討がなされる、議論が出てくるものだというふうに承知をしています。 諮問会議としては、そういった検討の成果を踏まえながら、十一月の末を目途に平成十四年度の予算編成の基本方針を策定することになっておりますので、その議論、まだ残された時間の中でどのような削減の余地があるかということをぜひ詳細に検討して、いわゆる改革断行予算に結びつけていきたいというふうに考えている次第であります。
○国務大臣(石原伸晃君) 若干、経緯をお話しさせていただきますと、昨年取りまとめた行革大綱では、この整理合理化計画は来年の三月三十一日、すなわち平成十三年度中に取りまとめるということになっておりましたけれども、委員が御指摘のような七月三十一日の総理の指示によりまして、平成十四年度予算案に反映させるために、実は整理合理化計画を予算編成前に前倒しして策定するようにとの指示に基づいて作業を進めているわけでございます。 今、本当に初めてゼロベースから特殊法人の事務事業を徹底的に見直しております詰めの作業の段階に来ていると思います。これから来月になりますと予算編成の大詰めの作業を迎えるわけですけれども、そのとき、可能な限りこの予算編成の前に取りまとめます整理合理化計画の見直した内容を、何といいましても特殊法人を所管しているのは各府省でございまして、各府省を統括する関係大臣にこれからも協力を求めてまいりまして、委員が御指摘のような総理の指示を実現すべく、鋭意努力をさせていただきたいと考えております。
○森田次夫君 さきに行革推進事務局は、各特殊法人から出された平成十二年度の行政コスト計算書類に基づきまして「特殊法人等に係る「欠損額等」の公表について」をまとめられておられます。 これによりますと、七十八特殊法人、全体の欠損金額が二十五兆三千億円、それから剰余金等が二十一兆四千億円で、差し引き三兆九千億円の欠損と、こういうことになっておるわけでございます。また、新聞報道等によりますと、負債が資産を上回ったのが四十六法人で、剰余金が出たのは三十二法人となっております。また、将来コストとして発生するもの、あるいはまた発生する可能性があるものとして一兆六千億が挙げられておりますが、これは例示でありますので全体はもっと多いのかもしれませんし、これは平成十二年度の状況ですから、景気がより悪化した今年度の数字はもっと悪くなってくる、こうも考えられるわけでございます。 これまで特殊法人等の改革につきましては、事業の見直しだとか、それから組織形態の見直し、こういったことを行ってきているわけでございますが、失礼ですが、やっと資産、財務状況等の見直しまで来たのかなと、そういうふうに思っておりまして、その御努力には本当に敬意を表するわけでございます。 小泉総理は特殊法人の廃止、民営化を公約されておるんですけれども、普通に考えますと、剰余金が出ているところは民営化なのかな、逆に欠損が出ているところは廃止か統合なのか、しかしながら、やはりどうしても残さなくちゃいかぬ、そういう機関もあるでしょうから、そういうところについては独立行政法人にするのかな、こんなに思うわけでございますけれども、今回の特殊法人の財務状況の資料をまとめた結果から、石原大臣はどのような印象をお持ちになっておられるのか。また、各法人から行政コスト計算書類の数値なりそこから見えてくる財務状況は整理合理化計画に反映されるのかどうなのか、そんなことにつきまして、石原大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま森田委員が詳しく御説明いただきまして、私も森田委員の御指摘にほぼ等しい認識を持っております。 ただ一点、今回初めてつくりましたいわゆる特殊法人、認可法人が仮に民間の会社であったとしてのバランスシートとPLなわけでございます。そんな中で、委員がもう既に御指摘されたように、剰余金の方が少なくて欠損金が多いわけですから、そこが将来的な欠損金になる。しかし、これは現実化しているわけではなくて、仮にそのマイナスな部分はと申しますと、大きいところでは簡易保険が四兆円弱欠損金を計上していますけれども、なぜかといいますと、経済が低迷して株価が低くて、仮にその持っている株を売れば四兆円の穴があきますけれども、経済がよくなればこれはまた消えると。その一方で、宇宙とか核燃とかに二兆数千億円つぎ込んでいるものは、正直申しましてつぎ込んできたお金でありますし、その一方でプラスなものとしては、日銀の剰余金であります七兆五千億円とか、農林共済とか公営公庫とか、いろんなものの剰余金があるわけでございますが、単純計算すれば、総理が委員会の答弁でもよく言われていたいわゆる不良債権的なるものが欠損金とイコールなのかなと。それにプラス、先ほど委員御指摘の一兆六千億円程度が不良債権的なるもの。 しかし、これはあくまで仮定の計算でありまして、それをこれからどういうふうに見ていくのか。これからはやはり公会計ではなくて、こういう民間の企業会計に近い形でもう少しセグメントな情報を集めて、深掘りしていって、もう少し本当にこの情報が正しいのかどうかということも検証していかなければ、委員が御指摘されたような、本当は一体どのぐらいなんだというようなものの回答にはならないんではないかと思っております。 そんな意味を含めまして、すべての法人の事務事業をゼロベースから今見直して、整理合理化計画を年内につくらせていただきたいというところでございます。
○森田次夫君 大変よくわかりました。 そこで、これは通告も何もしていないんですけれども、この「特殊法人等に係る「欠損額等」の公表について」と、こうなっておるわけなんですね。なぜ欠損額にしたのかなと。これでは初めから特殊法人というのは欠損を認めておるんじゃないかと。普通でしたら剰余金等として、そしてその中で、ただ欠損の法人の方が多いよと、こういうことになるんではないのだろうかなと思うんですけれども、なぜ欠損等としたのか、この辺ちょっと私わからないものですから、その辺何かございましたら。
○国務大臣(石原伸晃君) 実は、今委員御指摘のところが核心でございまして、もうからないけれども社会的に必要があるから、欠損が出ようとも公的な運営主体である、言ってみればパブリックカンパニー、国営企業と言ってもいいと思うんですけれども、この特殊法人等が業務を行ってきたと。 なぜこういう企業会計的なBS、PLを出さなかったかといえば、パブリックカンパニーでありますから、債務が大きくなってきたら、必要だという理屈のもとに債務を消して、また事業を続けていくと。言葉をかえますと、倒産しない、親方日の丸だから倒産しないと。そういうことでやってきた結果、どうも、まだセグメント情報が完全に私ども事務局の方にも入っておりませんので詳細までは分析し切れていないんですけれども、今委員御指摘のような心配が危惧されると。 民営化論がそこで出てきたわけですけれども、もうからないものを民営化して民営会社でやっていけといったって、そうしましたら今度は、もうからないものをやっていけば民営会社ですからつぶれるという、そういうところに至るというような、今まさに委員が御指摘されました点は、このパブリックカンパニーの根幹ではないかと思っております。
○森田次夫君 欠損が出ている四十六法人でございますけれども、本来は政策遂行のために拠出した出資金だろうと思うんですね。それが結果として欠損が出ているわけで、その出資金が人件費に流用されたり、また法人の赤字の穴埋めに使われたりしていると、こういうようなことが新聞報道されておるわけでございますけれども、こういった認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 正しいと言ってしまいますと何か元も子もないような気がするんですけれども、そのように報道されているという事実は私も実は承知しております。 そして、そういうものが出るということが、いわゆる特殊法人の抱えている問題点、私はざっと言って四つぐらいあると思うんですけれども、先ほど話しましたように、特殊法人の社長に当たる総裁とか理事長というのは高級官僚の方が天下って二、三年でかわっていくということで、そこで商売がうまくいかなくても責任は問われない、いわゆる経営責任が不明確である。また、事務事業というものが非効率。そしてまた、今回情報公開法をお通しいただきましてやっとその情報にアクセスする武器を得たわけですけれども、これまでは公開されているものが非常に少なかったために非常に不透明である。そしてまた、時代の変遷とともに社会状況の変化によって終わるべき仕事、もうやらなくてもいいような仕事が出て、そうなりますと、今後はみずから新しい仕事を見つけて自己増殖していく。そして、何といいましてもつぶれないという、パブリックカンパニーですから、つぶれないということですから、当然自律性が欠如すると。 こういう問題点を念頭に置きながら、先ほど来お話をさせていただきますように、ゼロベースから見直しを行っていく、そして国の歳出全般について、聖域を設けることなく抑制していく中で、一般会計、特別会計を通じてこちらの方もゼロベースから見直しを行って、先ほど、総理の御指示であります十四年度に一兆円の削減を進める必要があるというような結論に達したわけでございます。 そして、この財政面での見直しは主に財務省を中心に進めていただいているところですけれども、特殊法人に対する予算措置というものをわかりやすくするということは、特殊法人改革においても、先ほども委員が御指摘されたように、極めて重要な課題であると私ども認識しておりまして、ただいま委員が御指摘になりました特殊法人への出資金が法人の穴埋めに流用されているんじゃないかといったような報道がなされるこの出資金のあり方も含めて、特殊法人等の財政支出全般の見直しを、これはくどいようですけれども、財務省を中心にゼロベースから進めていただいて、それを十分取り組んだ整理合理化計画を策定していかなければならないと、このように考えているところでございます。
○森田次夫君 確かに、おっしゃるようにこれはすべて税金であり、国民の負担でございますので、要するに、今お話しございました天下って多額の報酬をもらうとか退職金をもらうとか、こういったことがやはりきちっとしていかなければいかぬのじゃないのか、このように思うわけでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 そこで、次に財政投融資改革でございますけれども、特殊法人等の改革の一環として導入されました財投機関債、これについてちょっとお伺いさせていただくわけですが、何か明暗がくっきり出てきているのかな、こんなにも思うわけでございます。 道路公団は民営化が取り上げられた時点で機関債の発行がストップした、また関西空港の縁故債も買い手がない、それから本四連絡橋公団の縁故債は利回りが極端にはね上がったと、これも私どもとしては新聞報道でございますけれども、そういう報道がなされております。その一方で、改革対象外と見られている日本政策投資銀行、いろいろと問題もあるのかなと思うんですけれども、など政府系の金融機関の財投機関債は瞬時に完売と報じられておりまして、改革しない方が人気があるという奇妙な現象が起きておると思うんですよね。 無論、改革対象の法人の債券が不人気なのは先行き不透明という理由に尽きると、このことはわかるわけでございますけれども、そのためにも一刻も早く将来のビジョンを描いてやらねばいけないのかな。その点では、道路公団については、来年の常会で第三者機関を設置してそこから議論していくということで、組織のあり方の見通しは当分立たないわけですから、道路公団の機関債発行は当分は困難なのかなというふうに思いますし、しかも国から財政支出は削減されますから八方ふさがりとなってしまうだろうと。ですから、十二月の整理合理化計画策定では各法人の先行きについて相当に明瞭なビジョンが描かれないといかぬじゃないのかな、こんなに思うわけでございます。 また、改革する法人の債券が不人気で改革しない法人の債券が人気があるというのは制度導入の考え方としては本末転倒ですので、何らかの工夫があってしかるべきではないかと、こんなにも考えるわけでございますけれども、石原大臣、その辺いかがでございましょう。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘の点は、私も若干金融を携わってきた人間の一人として非常に留意すべきことが多いと思っている点でございますので、委員の御指摘受けまして、今どうしても道路公団を初めとする七法人にスポットが当たっておりまして、そちらの方が委員の御指摘のとおりに機関債の発行でさまざまな影響が出ていると思いますので、残りの法人につきましても、すべての法人を含む整理合理化計画を、スピード感を持って改革に取り組んでいる姿勢を示さないと本末転倒になってしまうということは言えるのではないかと思っております。 そして、市場の動向については行革相として見解を申し上げる立場にはないと思うんですけれども、いずれにいたしましても、先ほど言いましたようにスピード感、速やかに整理合理化計画を取りまとめることを通じて、この方向性やあるいはスケジュールを国民の皆さん方あるいは財投機関債を買われる皆様方に明らかにすることができるようにしていかなければならないという認識を持っております。
○森田次夫君 ありがとうございました。 次に、規制改革についてお伺いをさせていただきたいと思います。 ことしの四月に、行政改革推進本部の下部組織だった規制改革委員会にかわって総合規制改革会議が内閣府に新設をされました。これまで重点を置いていた経済的な規制の撤廃だとか緩和に加えまして、今まで聖域だと言われておった部分であって手がつけにくかった、医療ですとか福祉ですとか教育ですとか環境、こういったところの分野で社会的規制も改革の対象に取り上げたことは大変評価できるんじゃないかと、このように思うわけでございます。 ただ、規制改革によって、当初に申し上げましたけれども、利益を受ける者もあれば不利益をこうむる者もあるわけですね。利害が絡むだけに改革は難しい面があるわけでございます。 改革の旗振りでございますところの石原大臣でございますけれども、大変失礼でございますけれども、先般新聞で、小さな玉でも実現できるものを出せばいい、こういったことを言われたと、これ一部報道でございますけれども、ございました。 ここで改めて規制改革に向けた石原大臣の理念と申しますか、そういったことについてお聞かせをいただければなと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘のとおり、総合規制改革会議ではこれまで割とタブー視されておりました、そしてまた実は今のこの経済状況の中で雇用の拡大余地が非常に高く、また相対的に他の経済的規制分野からおくれていると言われる六つの分野、医療、福祉・保育、人材、教育、環境、都市再生、いわゆる生活者向けサービス分野の規制について四月に中間取りまとめ、これ参議院選挙のさなかでございました。実は、いろいろな方々からこの参議院選挙の最中にこんなものをまとめるのはけしからぬ、選挙にマイナスだと、そういう声もかかりましたけれども、あえてやはり生活者の視点ということから取りまとめさせていただき、またこの大部分の内容を竹中大臣の改革先行プログラムに盛り込んでいただいたわけであります。 規制改革というのは、言うまでもなく供給主体間の競争やイノベーションを通じて、実は生活者や消費者の方々が安い値段で高いサービスあるいは財を享受することをできるようにするというのが私は規制改革だと思いますし、それによってどういうメリットがあるかというのは、規制がなくなることによって新たなビジネスチャンスが拡大して、それによって、そこに新たな人たちが参入することによって経済が活性化する。委員が御指摘されたように、これまで限られたパイを限られた人で競争していたわけですから、その人たちが競争にさらされるという意味ではその人たちにとっては不利益になる。しかし、社会全体で見れば非常にプラスなことだと私は思っておりますし、規制改革はやはり生活者、消費者本位の経済社会のシステムの構築と、そして経済の活性化を同時に実現するものでありますので、もうとまることはできないというふうに考えております。 一部報道された内容でありますけれども、私、記憶にないことでございまして、日ごろ私が言っていることでは、私、実は経済の規制の、金融と財政の主査を党の方で、行革本部、党の方の規制改革委員会でやっておりまして、例えば金融分野でいいますと、五年間で千五百項目実は規制撤廃を行いました。 中には文書になっていない規制というものも実はあるわけです。これはある保険の分野で見つけたわけですけれども、ある保険会社がこういう商品を出したいと言うと、規制がないから実は出せるはずなんですけれども、一応、何というんでしょうか、当時はまだ大蔵省の時代でありますけれども、保険部の方にその担当者が今度こういう商品出したいと、話を聞きに行く方も行く方だと思うんですけれども、話を聞きに行くと。そうすると、聞きに来られた方は親切に、こうこうこういうふうにした方がいいんじゃないですか、こっちの方がよりいいですよと言いますと、その発議したものと違う内容になると。 そんなような規制とも言えない、規制なのか規制じゃないのかは受け取り方によって違いますけれども、小さなものから、もっと大きなものはこれから竹中大臣のところで議論されるITのいわゆる通信の問題とか、総理がよくおっしゃられる民営化で大学の民営化といったような大きなものまで、小さいものから大きいものまであると。大きいものはやはり一週間で結論が出るものでもありませんし、やはりかなりの議論が必要になる。こういう話は実はかねがねさせていただいているところでございます。
○森田次夫君 わかりました。 規制改革、これによる構造改革は、経済活性化にも大いに資するものと認識をしておるわけでございます。この点、規制改革により企業の生産性がどの程度向上したのかについて、ことしの四月十三日に内閣府から分析レポートが提出されておられます。それを見させていただきますと、例えばNTTでは、民営化した昭和六十一年度から平成十一年度までに生産性が年率で七・一%上昇し、このうち規制緩和の効果は三・四%、ほぼ半分を占めておるわけでございます。また、航空業界、どこの会社かわかりませんけれども、調査対象となった企業の生産性も年率で三・六%上昇し、規制緩和の効果は一・一%、こういうふうになっておるわけでございます。 このように規制改革の進展により競争が強化され、多くの分野で生産性が上昇していると、このように思うわけでございますけれども、規制改革の目的は経済活性化だけが目的ではございませんで、不況の中の国民に夢を与えるといいますか、そういったことで中間取りまとめで挙げられました重点六分野の規制がどのくらいの経済的効果を竹中大臣として見込んでおられるのか。非常に難しいことはよくわかります。私なんか全くわかりませんけれども、非常に難しいことだろうと思いますけれども、ちょっとお考えをお聞かせいただければと、こういうふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 森田委員が、我々が四月に行いました調査の結果を非常に的確に要約してくださいました。 小泉構造改革の中にあって、この規制の改革、規制緩和というのはやはり非常に大きな中心部分を占めているというふうに認識をしています。そうすることによって経済のダイナミズムが引き出されて、それによってやはり経済が活性化するという、大変に重要な分野だと私自身は認識をしています。 もちろん、これ分野によりまして、今、委員はたまたま電気通信業と、あと航空業等々を御紹介いただきましたけれども、分野によって事情も違いますので、どのぐらいの効果が例えば今度の六分野について出てくるのか、大変これは定量的に難しいというのはもう御理解いただけると思います。 ただ、あえて申し上げれば、この六分野というのは社会的な規制の分野が中心、医療とか福祉とか、これは実は国民から見ると、まさに消費者、生活者から見ると非常に身近で将来の夢を感じさせる、総理がお使いになった言葉で言えば生活維新に直結する分野であります。とにかく非常に高い潜在的需要がある分野で、総じて言えば、この分野での効果というのは私はかなり大きいというふうに認識をしております。 慶応大学の島田晴雄教授が、こういったことも踏まえて、こういう分野で規制改革を進めたら潜在的にこのぐらい需要を掘り起こせるのではないかということに基づいて、例の雇用でこれをはかったら五百三十万人ぐらいの雇用拡大も可能ではないかという数字が出てきているわけでありまして、その意味では、今例示として挙げていただきました非常に競争的な電気通信分野とか、それに匹敵する、規模的にはそれを上回ることもあり得るぐらいのやはり大きな効果がこの生活に直結した分野でも私は出てくるのではないかというふうに思っております。
○森田次夫君 それでは、最後の質問になりますけれども、竹中大臣にちょっとお伺いをしたいと思います。 今、雇用の問題で五百三十万人ぐらい創出できるんじゃないかというお話等もありましたけれども、現在の失業率というのは五%を超えて五・三%でございますけれども、雇用拡大のためにも、今お話がございましたとおりでございまして、非常に重要と認識しておるわけでございます。 改革先行プログラムにおきましても、労働者派遣制度の見直しだとか、有期労働契約の見直し、それから裁量労働制度の拡大等の措置が盛り込まれておるわけでございますけれども、ただ、これらの措置は、今なお主流を占めるいわゆる終身雇用制度、これを崩す要因になるのではないか、こういうようなことで新たにリストラが起きるとか人員整理のきっかけになる、こういった危惧をする向きもあるわけでございます。 こうした措置はあくまでも私はセーフティーネットの整備の一環であり、雇用の機会を拡大するとか広げるものだ、こういうふうに思ってとらえておるわけでございますけれども、そういった認識でよろしゅうございましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私自身は、まさに今、森田委員が御指摘してくださったような認識を非常に強く持っております。雇用形態の多様化を認めることが結局は労働市場の安定化につながるというふうに認識をしております。 今の言葉の中にもあったんですが、主流を占める終身雇用、年功序列型のというお話がありました。私たち、確かに日本型の雇用形態というのは終身雇用が主流だという認識を持っておりますが、これは専門家の間でも議論があるところではありますけれども、マクロ統計的に見ると決してそういう終身雇用の人が国民の大部分を占めているということではないわけであります。一人当たりの平均の一つの会社に対する勤続年数の比較なんかを見てみますと、日本はそんなに諸外国に比べて高くないんだという統計もあります。 したがって、経済全体のことを考える場合に、やはり雇う方から見ると雇いやすくしてあげること、働く方から見るといろんな自分のライフスタイルに合わせて働きやすくしてあげること、それが結果的には多くの人が自分の欲求を満たした働き口を見つける私はやはり大変によい方法につながるのではないかと思っております。 その意味では、今例示を挙げてくださいました有期労働契約などの多様な雇用形態を認めていくというのが、これはもちろんその調整は必要ではありますけれども、方向としてはその方向がやはり目指すべき、成熟した経済社会が目指す一つの方向であろうというふうに考えております。
○森田次夫君 終わります。ありがとうございました。
○山本孝史君 石原大臣には御退席をいただきまして結構です。御苦労さまでございます。 きょうは竹中大臣に質問をさせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。 最初の質問は、ちょっと順番が入れかわって恐縮でございますが、今構造改革に一生懸命取り組みをしておられる、内容はいろいろと意見はありますけれども、改革に向かっておられるという意味でいきますと、小泉内閣と従来の橋本内閣の姿がダブって見えてくるわけであります。その点で、橋本構造改革は、当時の経済状況のこともございましたけれども、最終的には財革法が凍結をされるという形でとんざをしたというふうに思っておりますが、そうした橋本改革と、今、竹中大臣も加わっておられます小泉改革とはどこがどのように違うというふうに御説明をいただけるのでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 時代的な背景もマクロ経済的なバックグラウンドも違いますのでなかなか同じように比べるのは難しいのかと思いますが、基本的には聖域なき構造改革を掲げ、これは気持ちの問題も含めて、橋本元総理が行った構造改革と私は方向性においては異ならないというふうに思っております。 ただ、当時、思い返せば、銀行部門の不良債権問題等々について、これは政府の責任というよりは我々の社会全体がその問題の深刻さに対してやはり正しい認識をしていなかったというような問題があろうかと思います。そういった点で、経済が非常に短期間のうちに悪化するということを経験してしまったわけでありますけれども、基本的には民需を掘り起こして自助自律の経済構造、社会をつくっていくという点において、志において私は同じ方向を目指していたというふうに認識をしております。
○山本孝史君 先行されました橋本改革がとんざしたと。おっしゃいましたように、経済状況もあるいは不良債権の処理というものに対する国民の理解も違ったというふうに思いますけれども、失敗をしたというところからどういう教訓を今学ばれておられますか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これも失敗したかどうかというのは大変難しいところでありまして、例えば今、小泉構造改革の中心にこの我が内閣府が頑張ってやらせていただいています。この内閣府をつくられたのは橋本行革の成果であります。経済財政諮問会議をつくってくれたのも、私の経済財政政策担当大臣のポストをつくってくれたのもこの橋本内閣の一つの御成果でありますので、非常に大きなものを残してくれたというふうに私自身は思っております。 ただ、あえて申し上げれば、やはり金融、不良債権問題ないしは資産デフレに関する社会的な英知というのが十分に育っていなかったと。その点を結果的に見過ごす結果になったというのがやはり大きな一つの反省点であり、これは私たち自身も、今の時点でも十分に心しなければいけないことであるというふうに思います。
○山本孝史君 その資産デフレという問題について、また機会を改めてぜひお考えをお聞かせをいただきたいと思いますが、明らかに違うのは、世論の支持率が違いますね。私は、失敗をしたというのは、結局退陣に追い込まれたということにおいて、内閣の責任であったかどうかは別にしてもやはりそれは失敗だったんだと、財革法凍結というのは失敗だったというふうにこれは歴史的には評価しなければいけないと思うわけであります。世論の支持率が明らかに違う。 もう一つ、私、違うと思うのは、与党の言うことに耳を傾けるか傾けないかという姿勢が随分違うように思うんですね。たまさかきのう、二十一世紀臨調なり、あるいは衆議院議長の私的な諮問機関でしょうか、衆議院改革に関する調査会で、余り与党の言うことを聞かなくていいんじゃないかということで、総理としてはそうだそうだというふうにおっしゃったというお話でございますが、どうも総理大臣は、小泉さんはそういうお考えですか。与党の言うことを聞かない方が改革がうまく進むんじゃないかと、意地の悪い質問ですが、そういう雰囲気ですかね。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は党の人間ではありませんので、これはいかんともお答えするのが難しいというふうに思います。 ただ、これは総理が国会答弁でもおっしゃっていますし、いろんな会議の場でもぽつりぽつりとおっしゃるんですが、今の自民党の先生方というのは皆さん話せばわかるんだと、話せばわかるんだと。それは私は総理の信念だと思いますし、総理はそのようにお考えになっているんだなというふうに認識しております。私ももちろんそのように思っております。
○山本孝史君 大統領的な感覚があって、トップダウン方式で決めていくと。そういう仕組みに省庁再編もあったり、あるいは今の小泉さんの姿勢というのはそういうことで、またそこに国民の支持が集まっているというふうに思うんですけれども、そこがどこでとんざをしてしまうかというのはやはり非常に危険なことでありまして、やらなければいけないことはやらなければいけない、与党がどうこう言う話ではないんだろうということにはなりますけれども、議院内閣制という制度の中で与党と一体としてどうやっていくのかというのはやっぱり議論だと思いますので、与党の言うことを、僕は今の与党の言うことを聞く必要はないと思いますけれども、そういう意味でいけば、やっぱり改革が失敗するか成功するかというのは国民の支持がある。国民の支持があるかどうかということは、やはりこの改革をした先にどういう社会ができて、そしてどこに痛みが生じてきてということが、将来像なりあるいは改革の全体ビジョンというものがしっかりと理解をされていないと実は改革は失敗をするんだろうと思うんですね。 その意味で、必ずしも小泉さんの説明責任といいましょうか、国民に対するお話かけというのは私は十分ではないところもあるのではないかと思いますので、むしろ竹中大臣も小泉総理の心情をしっかり酌み取っていただいてお話をしていただければと思います。 少しまた順番が変わって恐縮でございますが、第二次補正予算についてお聞かせをいただこうと思いましたが、きょう新聞に各紙、補正予算を指示したという形で報じられておりますので、きのう総理、塩川財務大臣、竹中大臣、福田官房長官、お会いになってお話をした結果としてこういうことになったんだという新聞報道もございますので、お聞かせをいただきたいのですが、第二次補正予算を編成するのでしょうか、するとすればその規模と内容はどのようなものになるのでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そういう第二次補正予算について総理が指示をされたという新聞報道があるのは承知しておりますが、そういう事実はございません。 基本的に今の段階は、先週ようやく補正予算をお認めをいただいてそれをまず急いで執行しなければいけないという状況、それに加えて、これはゼロベースで経済の状況を分析して、アフガンの状況ももう日々日々変わります。経済統計もまたこれからどんどん出てまいります。そういう経済状況の十分な分析を踏まえながらゼロベースで議論をすると。総理御自身は、経済財政諮問会議でその辺のことはしっかり議論しろというふうに言っておられますので、具体的には今の時点では特に何も決まっておりませんし、柔軟にぜひ議論をしていきたいというふうに思っております。
○山本孝史君 先週金曜日に補正予算が成立をしたばっかりですから、週を明けて、きょう火曜日で、この質問にお答えになってくださるとは私も思っておりませんけれども、しかし新聞でこれほどのことが出ている、しかも補正予算というものに対して与党内にもいろんな御議論がありますし、時期的なことを考えるとそう余裕があるわけではありませんね。 もともと、これも新聞報道でしか存じ上げておりませんので、確認的にお聞かせをいただきたいんですが、竹中大臣としては、補正、第二次補正予算を含めてもっと積極的にやるべきだというお考えのようですから、その考えであれば、大臣御自身は第二次補正予算は編成すべきだというお考えでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、今委員御指摘の中で、時期的に余り余裕がないだろうというのは全くそのとおりでございます。ことしから予算編成の仕組みが変わりまして、経済財政諮問会議を中心にして議論を深めて、十四年度の予算編成の基本方針というのを早い時期につくらなければいけません。我々としては、今月中にこの予算編成の基本方針をつくらなければ、今月中ということは、あともう実質十日弱でありますから、その時点でそういったことも視野に入れたすべてのマクロ政策についてのフレームワークを決めなければいけない。非常に急を要するということになっております。でありますので、この二週間の間に経済財政諮問会議を集中して何と五回開かなければいけないという状況になっております。そこでまさに虚心坦懐に議論をしたいというふうに思っております。 私自身の考えは、私はこの会議の進行役でありますので、もちろん個人的にいろいろ思うところがありますが、その会議の中で皆さんと議論をぜひ深めさせていただきたいと思っています。 基本的なフレームワークとしましては、景気が悪くなったから景気対策をするというような考え方は持っておりません。これはやはりそういうことを繰り返していきますと、結局赤字を累増させるということが多くの先進国の私は経験なのだと思います。要は、景気がデフレスパイラル的に悪化する懸念があるのかどうか、まさに底割れする懸念があるのかどうかでありますので、しかしこれは大変難しいもうぎりぎりの選択をしなければいけないと思います。 あえて言えば、構造改革をしっかり従来よりも加速してやるということであるならば、これは例えば不良債権の処理などはその典型でありますが、これは長期的にはよいことだけれども、短期的にはやはりデフレ圧力が出てくるかもしれないねと。そういった意味では、マクロ政策が先にあるのではなくて、構造改革をどのぐらいの決意と速さで進めていくのかと。それに合わせて必要なマクロ政策はどうあるべきかと。そういう論理の立て方で、これはもう時間の余裕がありませんから、ぜひ責任ある議論をしたいと思っております。
○山本孝史君 今月末までの間の非常に短い期間に決めていかなければいけない。来年度予算編成といいますか、十二月末というところもありますから。 ただ、おっしゃっていることはわかるんですけれども、ついこの間通ったばっかりですよね、補正予算が。これ、いつものパターンですよね、与党の、今までの自民党がやってきている。補正予算を審議しているときは、これ以上のものはありません、これはこれで十分なんですと、こう言い続けて、通った途端に、あるいは通る前からもう追加の補正予算が必要なんだと言ってくると。今までの改革を言っておられる小泉内閣からすれば、これは従来やっていることと同じじゃないかと、国民はこう思うわけですよ。 だから、じゃ今までやってきた一次補正のものは不十分だったということになるんですか。あるいは目覚ましい景気浮揚策というのはあるというお考えなんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返し申し上げますように、景気が悪くなったから景気浮揚策という、そういう経済の微調整の、そういう考え方は私自身は持っておりませんし、総理もそのようにお考えだと思います。 まず、二点ほど申し上げたいと思うのでありますが、先週お認めいただいた補正予算というのは、これをやりなさいという指令が九月の最初のどこかで総理から出ていたと思います。とにかく雇用の問題が大変喫緊の課題であるので、これに対して手を打つべきであるということで補正予算を編成いたしました。 ところが、その補正予算の編成作業に入った、その作業に入った後で、例の九月十一日の時点の同時多発テロが起きました。その時点でも、九月十一日の時点でも経済がどうなるかというのはよく見越せなかった。それから約一カ月後に、今度はアメリカのアフガンの攻撃が始まった。そのころから、やはり経済の状況が従来とは違う可能性が出てきたというような認識が私は専門家の間でも広がったのではないかと思います。 その意味では、繰り返し申し上げますが、景気が悪くなったからということではなくて、一種の危機管理的なものが必要かもしれないということが視野に入ってきたので、それをどのように私たちなりに決断するか、見据えるかということを私はやはり今考えなければいけないのだと思います。 これは、何か景気に対してさらに何か需要を追加してと、そういうことでは決してございません。そのあたりはやはり構造改革を進めることが目的なのであって、その過程で生じた変化に対して、スパイラル的な悪化を防ぐという一点においていかに対応するかということが今問われているというふうに認識をしています。
○山本孝史君 構造改革を進めていく上で、それに対する対応として補正予算が必要だということであれば、今いわゆる構造改革が進む中で失業が非常にふえている、では、この間の補正予算はその失業者対策として十分だったのかということになるわけですね。 これからわずか数週間の間に第二次補正予算を組もうというわけですから、九月の頭に指示を受けて十一月の九日にたしか出されたと思いましたけれども、その間かけてつくってこられた。そうすると、今度の第二次補正予算というのはえらい粗悪なものにしかならぬじゃないかというふうに国民は思うわけであります。そういう意味で、私はそこもやはり説明が十分必要だろうと思いますが、これほど新聞に大きく書かれている話ですからどういう説明をつけられるのか知りませんけれども、やっぱり必要だったんだという話は従来の自民党のやり方と同じですよということをもう一遍言っておきたいと思います。 もう一つそこでかかわってくる問題は、例の国債三十兆円というこの発行枠の問題ですね。来年度の予算では三十兆円の枠を守るんだと、これは内閣の公約だと理解をしております。それはことしの予算には当たらないんだ、ことしは三十兆円とは言っておらぬと。しかし、この間の第一次補正予算は、第一次となるのかどうか知りませんけれども、この間の補正予算は三十兆円という一応ことしの枠は守ったと。ことしは守らなくてもいいというお考えですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、もう総理の答弁をそのまま繰り返させていただくしかないと思いますけれども、総理は自民党の総裁選に出馬されたときから、平成十四年度の三十兆というものが大変重要であるというような言い方をしておられました。 それに関して、じゃ平成十三年度はどうするかということに関しては、これは秋ぐらいまでは特に明示的には何も発言はなかったわけですね。それに対して、やはり今年度についてもそれを当てはめるのが望ましいというような言い方をされていたのだと思います。そのとおりなのだと思います。当初にやはり設定されたのは来年度であって、今年度はそれを当てはめるのが望ましいと。 しかし、その後の事態の変化によっては柔軟かつ大胆に対応することも必要だということは、これまた総理が国会答弁で繰り返してきたと思いますので、その意味では、三十兆というのはやはり大変私たちにとっては守りたい目標である。しかし、これは政府は責任ある財政経済運営を行わなければいけませんので、状況をやはり見ながら、そこら辺には柔軟さと大胆さも場合によっては要ると、そのように私自身も位置づけています。
○山本孝史君 そうなんでしょうけれども、来年から非常に厳しい財政の中で三十兆円やるとおっしゃるのであれば、ことしやればいいじゃないか、こういうふうに国民は思うわけで、この間の補正予算ではその枠を守って三十兆という中で予算をお組みになったわけですよね。それを通じてまた再び国民は、やっぱり三十兆というのはこれは守るべき枠なんだ、これで改革は進んでいくんだ、こう思っているわけですよ。そこをやっぱり崩すと改革は後退するというふうに受けとめられるんだと思います。 だから、ここも十分なやはり説明が要ると思いますし、今十五カ月予算という、補正予算組まないとおっしゃっているんで聞いてもむだな質問になっちゃうんですが、十五カ月予算、こういう考え方があって、十四年度にやるものの中の幾つか先に持ってきたらええやないか、そうすればことしは三十兆超えても来年の三十兆という枠は守りやすくなる。この考え方というのは非常にこそくだと思うんですけれども、それではやっぱり国民は、私はより余計に、混乱するといいましょうか、間違った判断をすると思うんですけれども、十五カ月予算という考え方はあるんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これもよく御質問を受けるわけですが、十五カ月予算というのは一体何を意味するかというのが必ずしもはっきりしないわけですね。予算は法律に基づいて単年度で決めることになっておりますから、これはあくまでも単年度の予算、法律的には単年度の予算でしかありません。それを一体的に考えて運用するというのを十五カ月予算かなというふうに思うんですが、その意味で言うならば、別に十五カ月じゃなくてずっとことしから来年から一体にして考えているんでありますので、何か十五カ月予算というがちっとしたものがあるわけでは決してないし、そのお使いになる方々によって意味合いも違っているのだと思います。 山本委員御指摘の点は、決して数字合わせではなくて、きっちりとした政府として責任を持てる予算を組まなきゃいけないよという御指摘なんだと思います。これはもう御指摘のとおりだと思います。かつてはさまざまな、財政というのは非常に大きくて複雑な仕組みでありますから、ちょっと普通の方々から見るとわからないような仕組みを、いろいろ対応しまして、何か数字のつじつま合わせをするというふうなことも非常に現実には行われてきたわけですけれども、これはもう今そんなことはできないし、そういう余裕も私はもう現実にはないんだと思うんですね。 それに加えて、経済財政諮問会議というところで、総理が議長を務めるこの場で総理のリーダーシップのもとで議論をして、そこでの議論は、もう三日後には国民にホームページで全部見ていただくということになってオープンの議論をするわけでありますので、そこは非常にオープンな形で、野方図な財政赤字の拡大を避けるという一つの私たちの務めと、しかし経済の底割れをやはり防いで危機的なことになってはいけないという私たちの務めと、これはもう国民に理解していただけるような運営をしていかなければいけないし、実際私はそれはしていくつもりでおります。
○山本孝史君 非常に厳しい財政状況の中で運営をしていかなければいけないと思うわけですが、冒頭御質問申し上げたのは、橋本構造改革のときにキャップ制をしいて一律カットをしてという形で頭で抑えてきましたね。今は三十兆という数字で抑えているわけですね。このやり方が、わかりやすいんですけれども、やり方によっては非常な手荒なやり方になって柔軟性を持てなくなってしまう。三十兆、三十兆という話がひとり歩きしておりまして公約になっているわけですけれども、財政再建はしなきゃいけないというのは国民の多くの理解だと思いますけれども、三十兆が何か目的化していて、政策というものじゃなくて政治化しているというあたりが私は非常に懸念もしているんですね。 補正予算を組むにしても、あるいは来年の三十兆枠を守っていくということにしても、守るんであれば、やはりかなりめり張りのきいた予算編成しなきゃいけませんし、今いろいろ問題になっています特殊法人の改革であれ、あるいは医療制度等の社会保障改革であれ、抱き合わせでありませんとこの数字は非常に厳しいものになりますので、そういう意味で、一緒にぜひそうした改革の姿、冒頭申し上げましたようにしっかり見せて三十兆という話もしていただきたいな、こう思うわけであります。 ただ、その三十兆ということにもしこだわられるとすれば、来年の経済見通しがどうなるのかというあたりも、これもこれからおつくりになる来年の予算編成、あるいはその前の予算の編成方針のあたりに反映されてくるというふうに思うわけですけれども、まず、竹中大臣の方にお聞かせをいただきたいのは、経済成長率、今年度はマイナスの見通し、来年度も見通しとしてはマイナスじゃないか、こう言われているわけですね。二年連続のマイナスというのは戦後初めてだと、こう言われておりますけれども、来年はどの程度というふうに今見通しておられるのでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 直接的な数字のお尋ねでありまして、これはなかなか難しいものがあります。 ちょっと一点だけ、前段で山本委員がお話しになったお話の中で、姿を見せろというお話がありました。先ほど御答弁すべきだったかもしれないんですが、これは姿をやはり見せるのは私たちの大変重要な内閣の役割だと思っています。これまた今年度から幾つかの仕組みの変更が行われておりまして、中期の経済財政計画、これは計画と呼ぶかビジョンと呼ぶかはともかくとしまして、そういうものを責任を持ってつくるということを骨太の方針の中にも書かせていただいております。年内を目途にということでありますけれども、予算編成の基本方針を十一月の末に出すに当たっては、これはやはり中期の姿を描いて、その初年度に当たる来年の予算編成はこうだと、これはそういう整合性を持たせなければいけないと思っておりますので、この中期の経済財政のビジョン、計画についての概要についても、もう月末をめどに何らかお示しできるようにしたいというふうに考えております。 来年の成長そのものについては、実はその中で今いろんな詰めをやっておりますので、ちょっと何ともこれは申し上げられないのでありますけれども、基本的には世界経済が大変厳しい状況であるという認識のもとに、民間の予測機関は私の知る限りではかなり厳しいマイナス成長を予測しております。これまたIMFやOECDといった国際機関についても来年度マイナス成長、これは国際機関は暦年でやっているかと思いますが、マイナス成長を予測しているということも認識をしております。 そういった数字をも踏まえながら、私たちなりにできるだけ正確な数字を出したいと思っておりますが、今の時点で数字はしたがって何とも申し上げられないのでありますけれども、それらの予測に示されているように、かなり厳しい経済になるということは認識をしています。
○山本孝史君 今月末にもその計画をつくっていこうというところですから、えらい何でもかんでも急いでおられる今の内閣として、今の見通しとして具体的に、なかなか数字ですから、当たる当たらないの私は占い師ではありませんとかという話もありましたけれども、しかしながら、どの程度になるのかということでないと、来年の補正、今もし出てくる補正予算であれ、これはやっぱり考えを変えなきゃいけませんね、三十兆円という話にしても。だから、大体どの程度になるんだろうというあたりは、心の中にはお持ちじゃありませんか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、心の中に持っているかと聞かれたら、心の中には持っておりますけれども、ちょっとこういう場で言えるほど熟していないというふうに申し上げるしかないと思います。 それともう一つ、本当にこれは政府がどのような政策をとるかによって来年の姿というのは決まってくるわけですので、政策の意思決定と数字というのは、これはもう同時決定ですけれども、コインの両面みたいなものであります。そういう点を踏まえて今議論を一生懸命やっているところであると。ただし、方向としては、もう何度も今申し上げましたように、かなり厳しい経済であるということ、これはもう強く認識をしています。
○山本孝史君 プラスにはならないということですね。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは、もし仮に今、仮にですよ、今物すごい大きな財政投入とかやったら、それはプラスになるのだと思いますけれども、その意思決定を政策、だから申し上げましたように、今の政策によって来年はもちろん決まってくるわけでありますが、アメリカの経済がことし今マイナス成長している状況で、ヨーロッパもそれに近いような状況になっている中で、日本についてもやはり相当厳しいというふうに見なければいけないと思います。
○山本孝史君 なぜしつこく聞いているかといいますと、経済産業省とかあるいは経済界、あるいは与党の中でもそうだと思いますが、マイナスというものは示すべきではないと、こういう御意見があるわけですね。 私は、説明が一番大切なんだと申し上げて、大臣みずからもやはり説明をしていきましょうと、こうおっしゃっている中で、説明をしない。すなわち来年はこうなるんじゃないだろうかと、どうしてもこういう状況にならざるを得ないということは、私はやっぱり実態を正確に示す方がより政治責任を果たしているんじゃないだろうか。粉飾した数字を見せる、あるいは将来の見通しはわからないという言い方をしているよりも、来年はやはりこうならざるを得ないんだろうということを言う方が私は大臣としてあるいは内閣として責任を果たしていると思いますけれども。
○国務大臣(竹中平蔵君) ですから、その数字は、中期にわたっても、短期の来年についても数字は申し上げられます。そのように今作業をしています。
○山本孝史君 財務省の方からも来ていただいております。 来年の税収見通しですね、税収の見通しをどの程度見ておられるか。これも言えないという話ですか。
○大臣政務官(林田彪君) 言えないわけではございませんけれども、十四年度税収につきましては、御案内のとおり、その土台となります十三年度補正予算、十一月九日に提示したわけでございますけれども、そのときの税収が四十九・六兆円になっております。そこから、実は十四年度が定額郵便貯金、要するに集中満期になりまして、実はさらに二兆円ほど減になるんじゃなかろうかなという見通しを立てております。 そのほかに、今後の経済情勢を踏まえまして、いろんな具体的な税収の見積もりについてはいろいろ作業をやっておりますけれども、経済見通しをもとに個別税目ごとに作業を進めてまいりますけれども、現時点では確たる数字がまだ煮詰まっていないというのが現状でございます。
○山本孝史君 じゃ、最初に聞いたのと同じじゃないですか、自分たちも言えないという話でしょう。それは言えないというのは経済見通しが立たないからですか。
○大臣政務官(林田彪君) 今の数字でいきますと、四十九・六マイナス二ということで四十七・六兆円という数字が一応計算上は出てくるわけでございますけれども、これにつきましてもまだプラスアルファの部門がございますものですから、今の時点ではちょっと確たる数字になっていないということでございます。
○山本孝史君 そうやって聞けばおっしゃるでしょう。自民党の税調なり自民党の部会には数字を出してこんなふうになるだろうとおっしゃって、国会の場に出てきたら一向にしゃべらない。それはやっぱり国会軽視ですよ。少ない時間帯の中で議論をしていこう、我々もちゃんとやっていこうと。来年の税収見通しどうするんだというあたりは、やっぱりもうこの時期になってくると見えてくる話ですよね。 そういう意味で、今、四十七兆六千億前後云々とかとおっしゃっていますけれども、来年度どの程度税収がへこむのか、それによって国債三十兆という枠を持つのであれば、どの程度歳出を削らなければいけないのか、歳出を削るのはどこで削るのかということをやっぱり国民が一番今関心を持っているわけですね。医療制度改革でどの程度削るのか、あるいは公共事業でどの程度削るのか、そういうことを説明をしていくのが私はやっぱりこの大統領的にやっておられる小泉総理であり、あるいはそれを支えておられる閣僚の皆さんであって、それをちゃんとお話しになるのがこういう国会審議の場だと思うんですよ。 新聞で出てくる数字は皆さんも否定されるし、国民の側はしかしそうじゃないかと思っていて、じゃ何のためにこうやって委員会で審議やっているんだということになりますから、私は非常に無責任だと、口でおっしゃっていることと違って、皆さんは隠し続けておられるんだろうというふうに思います。 姿を見せろというふうに申し上げました。皆さん方も姿を見せなきゃいけないと、こうおっしゃっているんですが、私は経済財政諮問会議の議事録を読んでおりまして、社会保障制度改革についての審議は非常にお粗末だったというふうに思っているんです。そう思いますのは、そもそも基本方針の目次を示されたのが五月三十一日の第九回の会議でございました。六月十一日のその次の第十回に竹中大臣と民間議員四人でその素案をおつくりになって、十一回で諮問答申、それで閣議決定ということですから、実質的には九回、十回の二回しかないんですね。議事録を見返してみても、社会保障についての議論が集中的になされているというのはないんですよ。それをもってしていわゆる骨太の方針を閣議決定されたわけですね。 見ておりますと、これまでの審議会での、社会保障制度審議会であれ、さまざまな勧告が出されておりますけれども、そういうものを参考にされているような節がない。どちらかといえば、議員の名前を出してはいけませんけれども、ある民間議員の方の御意見そのものがすとんと通ってしまって、社会保障改革ということであの骨太の方針に盛り込まれたんじゃないかと、こういうふうに思っているんですけれども、どの程度の議論をされたんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 正確に回数は記憶しておりませんが、今の委員の御指摘で二回しか議論していないじゃないかと。しかし、二回しか議論していないということと十分な考慮をしていないということとは、これは少し違うわけでありまして、その諮問会議を一回開くに当たって、物すごい議論を民間議員及びその関係者のヒアリングを含めてやっているわけであります。 ぜひ御認識いただきたいのは、これは今までのさまざまな審議会の報告等々を考慮していないのじゃないかというような御指摘だったかと思うんですが、さまざまな審議会では多くの場合、これはやっぱり非常に詳細な制度設計の議論をするわけですね。我々がその時点で議論したのはまさに基本方針でありますから、これは性格は基本的にはかなり異なっているわけですね。基本方針に基づいて具体的な制度設計は、これはやはり各省、各大臣のリーダーシップで行ってもらいたいと。しかし、その方向性を議論しようというものでありますから、その意味では、単純にお比べいただくのはやはり必ずしも適切ではないのかなというふうに思うんです。 要は、そのクオリティーといいますか、中身がどの程度責任の持てるものであるのかという御指摘だと思いますが、これは民間議員の方々というのは基本的には日本を代表する知識人の方でいらっしゃるということも踏まえて、その方向性については私はかなりしっかりと議論をしていただいたのだと思っております。 むしろ重要なのは、そういった方向性に基づいて、今度予算編成に当たっては、社会資本、社会保障、それと地方財政、これのある程度制度化をしないと予算がなかなか組めないという、こういう大変厳しい状況になっているわけでありますので、そこのプロセスの中で各審議会等々で議論された議論等々を踏まえてどのような議論がなされていくかという、そちらの方でやはり御比較をいただくのではないのかというふうに思っております。 したがいまして、決して二回であったから、二回しか審議していないから議論を深めていないということではないと、その審議の性格についてもぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。
○山本孝史君 回数で比較をしているわけではありませんが、そのときやらなかったから今一生懸命集中的に審議をしなきゃいけないわけでしょう、集中審議をする前に閣議決定して方針決めちゃっているわけだから。 出てくるものを見たら、例えば、年金だったら検討課題はこれですとは書いてあるけれども、それに対してどうしようという話はなくて医療の話ばかり書いてあるんですね。だから、そういう意味でいくと、首振っておられるけれども、それは見たらそういうふうにしか書いていないわけです、出てくるものが。 そういう意味で私は、必ずしもそういうやり方が国民の側の理解が得られるやり方なのかといえば、それは別に与党の意見は聞かなくてもいいと申し上げましたけれども、やっぱり専門家の意見というのはいろいろあるわけで、それがずっと議論を積み重ねてきたものを全部すっ飛ばして、この一人の人の意見が反映されるような形で閣議決定すると。それが小泉内閣のやり方だとおっしゃるのであれば、それはそれで一つのやり方だと思いますけれども、なかなかそれだとついていけないんじゃないかなと思うんですよ。 不思議だなと思いましたのは、これはいろいろと御議論が分かれるところですけれども、国民負担率という言葉がこの中には出てこないんですね。これはあえて避けられたんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) あえて国民負担率という議論をやめようというふうに議論したことは一度もありません。 これはもうやはり私は基本方針の性格なのだと思います。政策運営に当たっての基本的な考え方、自助自律に基づいて運営していくんだとか改革の方向性というようなものを書いているわけでありまして、具体的な制度設計とか、さらにはそのときの定量的な裏づけがどうなるかということはその基本方針を受けた作業にゆだねているわけですね。 そこは、だから基本方針とそれの当面のアクションプログラムである工程表と、さらに工程表で不足していることに関して今集中審議していることと、予算編成と、さらにはこれを将来的に定量化するための中期計画と、非常に多重な構造で、これはもう時間的な制約でそうせざるを得ないわけでありますけれども、そういうふうになっておりますので、例えば国民負担率等々はどこまで正確かはともかくとして、この中期計画の中では、これは当然数量でありますからある程度は出てこざるを得ません。これは、国民の所得はどれだけあって税の負担がどれだけあるかということに関しては、少なくとも租税負担率というのはこれは数字の上では出てくるわけでありますので、そういう中で定量化の部分は議論をしていきたいというふうに思っています。
○山本孝史君 いろんなやり方があると思うんですけれども、いろいろなこれまでの議論をすっぽかしてきたんじゃないかと申し上げたのは、厚生白書であれ、さまざまな場面で国民負担率という言葉が出てきます。概念として、諸外国との比較をするときに、それが正しいかどうかといろいろ問題があることは承知しておりますけれども、日本の国民にとって、あるいは財革法の中でも国民負担率五〇%に抑えるんだというような形で常に議論の中には概念としては登場してきたわけですね。そういう意味ですっ飛ばされたのか、あるいはそんなことは考えていなかった人が書いたからこうなったのか知りませんけれども、私は一定の説明があってもいいのではないだろうかというふうに思ったわけです。 同じように、これはもう時間がありませんので、もう一つお聞かせをしておいていただきたいと思うんですが、基礎年金の二分の一への引き上げの問題ですね。十六年度までに措置をする、保険料の凍結と絡んだ話です。 竹中大臣のこれまでのずっと、衆議院の年金改正のときにも公聴会にお越しをいただいて、税方式がいいんだというお話をされて、経済戦略会議も税方式だと言って、あんた何で税方式せえへんねんと言って、随分と後、批判されている議事録も読みましたけれども、税方式の話はちょっとこっちへ置いておいても、二分の一にするというのは、これはいわば決まっている話なんですね。それをどうするのかということについては何らこれまた触れていないわけです。 大臣御自身として、社会保険料の凍結解除は二分の一引き上げとリンクしていますから、どこかで凍結解除しなきゃいけないという話にもなるんですけれども、こうしたこれまでの議事録を読んでおりますと、改革というものは増税とか、あるいは将来の先行きの不安を高めるものであってはいけない、こう御自身おっしゃっておられるんです。六月二十一日の参議院厚生労働委員会。 小泉総理も、安易に増税につながることは考えていない、こうおっしゃっているわけですね。ところが、来年の春から医療保険が引き上げになる、自己負担が上がる。場合によっては年金の保険料凍結、ここ数年の間にまた解除されて上がってくる。社会保険料負担あるいは社会保障にかかわる負担がどんどんと上がっていくことだけは見えてきているわけです。 そういう状況は景気に非常に悪い影響を与えるんだろうと思うんですが、したがって、来年の社会保障制度改革にかかわっての国民負担が上がってくるということと景気の動向とを見合わせて、どういう整理を大臣としてはしていこうというお考えなんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは本当に難しい問題であります。基本的には、ちょっとこれはお考えいただいたらわかると思うんですけれども、じゃ国民負担をもし上げたら、それは国民の可処分所得を減らします、じゃ国民負担を上げなかったら、それで可処分所得が減らないで消費はうまくいくかというと、多分年金の将来に対する不安が高まって、その分消費を押し下げるかもしれない。これは本当に経済というのは常にただ飯はない、ゼロサムでありまして、どういう形かでだれかが使っているものはだれかが負担しなければいけない。したがって、給付と負担の水準を見直すということがこれは当然のことながら長期的には必要になるということだと思います。 あえて具体的な数字の問題、今ちょっと持ち合わせておりませんけれども、先ほどあえて、基本方針の中でこういう点が不足しているのではないかという幾つか御指摘がありましたが、私はやはり私自身が認めざるを得ないと思いますのは、税制の議論とそれと年金制度の議論、こういうものは骨太の方針の中ではまだ入り口の部分しか議論されていないと思っております。 これは、したがって来年の話になりますが、とにかく今、これは言いわけに聞こえるかもしれませんが、経済財政諮問会議ができて、大体ここで何をやるんだということを考えながらレールを自分たちで引きながら走ってきて、ほとんど休みなくいろんなことを今作業してきているんですが、とにかく予算編成を終えた段階でもう少し長期の制度の問題、基本的な制度の問題、その中にはやはり御指摘の年金の問題、税の問題も入ってくると思うんですが、そういうものの基本設計を諮問会議で議論したいというふうに思っておりますので、その中で今委員御指摘のような問題をかなり鮮明に問題意識として持って議論を深めていきたいというふうに思っております。
○山本孝史君 時間ですので終わりますが、制度設計をされるときにもう一つ考えていただきたいのは生活保護、生活保護の制度設計というものをしっかりとその中で議論をしていただきたいということをお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○山根隆治君 政府参考人名簿を見ますと、私が随分たくさんの方においでいただくということでお声がけをしておるようでございますけれども、まだ私もなれないものですから、時間の配分等であるいは御答弁の機会をお与えしないということになろうかと思いますけれども、その際にはぜひ御海容をいただきたいと思っております。 さて、石原大臣にお伺いいたしたいと思います。 石原大臣は、政治家になられる前に日本テレビの記者をされていた。日本テレビで今かなり永田町で人気になっている番組で「レッツ・ゴー永田町」というのがございます。これは毎週水曜日十時半から日本テレビで放映をされているわけですね。私自身も二度ほど見たことがございますが、これを大臣はごらんになったことございますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 竹中大臣からも、あなたに似ている人が出ていますよと言われたんですが、残念ながら見ておりません。
○山根隆治君 残念ながら、竹中大臣はまだテレビに登場されていないようですけれども、その番組の中で、模した方は登場されていないんですが、十一月十四日の第六話では、石原大臣をイメージできる岩原伸光行革大臣が衆議院選挙で主人公に競り勝つという内容のものでございまして、これ、例えば、総理大臣の名前が和泉と書いて和泉俊一郎さん、それから外務大臣が田坂真以子さん、それから自民党ならぬ民自党の最大派閥の会長が野本広太郎さん、それから民主党ならぬ主民党の党首が鴨山真紀夫さんということで、非常に内容もさることながら登場人物の名前もかなり工夫をして、現実にイメージに合った構成となっているわけでございますが、私はぜひ石原大臣にも一回ごらんになっていただきたいということをお勧めをこの際いたしておきたいと思います。 この番組は、実は一一%を超える視聴率を守っておりまして、永田町近辺で働いている方もかなり注目して、関心を持ってこの番組見られているわけでありますけれども、こうした番組がつくられるということ自体、そしてある一定の視聴率をキープしているということについて大臣はどのような感じで受けとめられますか。
○国務大臣(石原伸晃君) まだ一度も見ていないので番組の感想はないんですけれども、やはり政治に対する国民の皆様方の関心の高さではないかと考えております。
○山根隆治君 さて、大臣の御尊父は、御自分の心の中にタブーというものを一切設けない方であり、私は日本の政治家の中では数少ない偉丈夫な方だろうというふうに思っておりますし、そう評価もいたしているわけでありますけれども、石原大臣は同じ政治家という立場で、政治家である御尊父に対してどのような政治的な評価をされておられますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 私の父も政治家でございますし、現在都知事をさせていただいておりますので、よく比較対象になることは息子としていたし方ないのかなと思っておりますが、少なくとも私は自分で選挙区を見つけまして自分のところで出ておりますので、創業者の気持ちを持たせていただいております。また、父も、都知事も創業者としていろいろな活動をしていると。また、専門分野も外交、教育というものを中心に国会で活動しておりましたが、私は最初から一貫いたしまして金融、財政と、そういう分野で活動を続けてまいりました。親子ではありますけれども、同じ考えもあるし違う考えもあると、そういうふうに考えております。
○山根隆治君 これは、きょうでしょうか発売された週刊朝日にかなりやはり厳しい評価が石原大臣に対してされている記事もありました。 今、大臣お話しされましたように、大臣は必ずしも普通の二世議員ということとちょっと違うだろうと思います。つまり、選挙区は全く御尊父と違うところから出られておりますし、そして目指すところもやはりかなり違ったものがあるということでは私は理解をいたしているわけでございますけれども、御尊父の、非常なエネルギーの大きな持ち主ということでありますけれども、同じやはりDNAを受け継がれておられる大臣でありますから、今のいろいろな包囲網といいますか、かなり厳しい環境というのは私は同業者としてはよくわかるんですね。だけれども、だからそれでいいんだということはとても言えるわけでありませんけれども、私は、やはりしっかりとここは性根を据えて頑張っていただきたいという気がいたします。 行政改革の断行フォーラムを全国で四カ所やられておりますけれども、その都度いろいろな報道がなされております。その中で、石原大臣の御発言がどうも弱気と強気が交錯をしているんだというふうな、どうもイメージとしては新聞記事からはそんなふうに受け取るわけでございますけれども、今大臣がこれからなされようとしている仕事というのは、本当にそれこそ何十年に一度あるかないかの私は大仕事だと思うんですね。 そういうことで、やはり歴史の中に自分を刻み込むんだという思いで、いろいろな私情というものを捨てて、しっかりとこの仕事に決意を込めて頑張ってもらいたいと思うわけですけれども、この仕事に取り組む御決意というのを改めて聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) まず冒頭、山根委員から御心配と御叱責と御激励とをいただきましたことに心から感謝を申し上げたいと思います。 私、小泉内閣の一員でございますので、総理がうまいことを言っています、痛みを恐れず、既得権益の壁にひるまず、過去の経験にとらわれずと。 過去の経験というのはどういうことかなと私ちょっと考えてみますと、過去はこういうふうにやってきてここまでうまくいっているんだから、まあいいじゃないですかと。既得権益というのは、自分たちのところはほっといてください、ここだけうまくやっているんだからここだけはほっといてくださいと。痛みを恐れずというのは、きっとそれによって既得権益を失う人は、例えば規制改革、先ほど御同僚の方から御質問、森田委員から御質問がございましたけれども、そこでこれまで生きてきた人が競争にさらされると、競争にさらされた側は、いてててててということになりますけれども、それによって消費者、国民のサイドは新たな利益をこうむると、そういうことだと思います。 私も、この総理がおっしゃっております、恐れず、ひるまず、とらわれずの精神で、日本再生発展のためにこの仕事を、責任ある改革を断行していきたいと。その点におきましては何らぶれてはおりませんが、いかんせん、サンドバッグでございますので、こっちに打たれますとこっちへ動いたりこっちに動いたりするように映るという部分は、十分私の説明の足りないところではないかと考えております。
○山根隆治君 私は、この行財政改革、国の改革という方向については、参議院選挙前から総理が公約として掲げられてきたものでございます。私も初めて参議院選挙に挑戦をいたしましたけれども、前内閣のことを触れるのも少し申しわけありませんが、のときには、自民党の中の世論調査を見ても、かなり民主党はいいんじゃないかというふうに私たちも言われていて、かなりそうした世の中の流れというか、そういうものに期待もするところがあったんですが、実際にやはり小泉総理になられて非常に空気が変わってきたということで、私たちもかなり選挙は苦戦をしてここまで来たわけでございますけれども。 そこで何が言いたいかといいますと、その選挙前から、こうした行政改革ということについてはもう公約になっていたわけですから、私は、来年の通常国会にいろいろな法案等出されるということではなくて、間髪入れずに今度の臨時国会で幾つかの法案というふうな形で行政改革の一歩を進めていくべきだったというふうな思いを強くしているわけであります。時間がたてばたつほどいろいろな党内事情等でその実現が危ぶまれるということになるんだろうと思うんです。 私は埼玉県の出身でございますけれども、埼玉県の桶川市というところがありまして、岩崎正男さんという方が今市長をやられて、一期目やられているんですけれども、このときも、この岩崎市長さんは、土曜日の閉庁、閉庁は土日になっているわけでありますけれども、その開庁を、開くということを選挙公約に実は掲げられました。そして、当選後一週間以内にそのことを、公約を実行されたと。こういうことが実はありまして、もしその土曜の開庁について庁内のさまざまな人たちから意見を聞き、労働組合とも交渉をし、さまざまな機関に諮っていくということになれば、恐らくできなかったんではないだろうかというふうに私自身思いますし、岩崎市長にお目にかかってその点もただしましたけれども、やはり同じような御見解を持っておられました。 私は、時間を置くということも時には大事でありますけれども、一つの物事、大きな物事をなすためには一気呵成に事を進めるということも極めて大事だろうというふうに思っております。 ドイツのシュレーダー首相も、選挙に勝利すると直ちに税制改革に着手したということがありました。あるいはイギリスのブレア首相につきましても、行政組織の再編ということを行った、これも直ちに行ってきたということであります。 今、先ほど来の御答弁を、石原大臣の言葉を聞きますと、スピード感という言葉を使われました。新聞でもそういうふうな御発言をされているというふうに私も読ませていただきましたけれども、しかし、これは十一月十九日の産経新聞ですけれども、小泉政権の構造改革実現のスピードは速いと思うか遅いと思うかという調査がございましたが、速いと思うという方は七・八%にしかすぎません。そして、遅いと思うという方が四〇・四%、どちらとも言えないという方が五一・八%でございますので、やはり国民の皆さんは、大臣が述べられているような、あるいは総理が言われているような感覚、つまり速くやっているんだということではなくて、私は少し、もう半年もたって何なんだという思いがかなり強いという気がするわけであります。 十二月の末までに特殊法人等整理合理化計画というものを策定するという御計画だというふうには聞いて承知もいたしているところでございますけれども、こうした手順ということについて、少し国民の感覚とそのスピードにおいて乖離していないかということをお尋ねいたしたいと思います。この点についてはどう考えますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 山根委員御指摘のとおり、スピード感というものは私も極めて重要であると認識しております。 その一方で、現在、綿貫議長のところで、国会への法案の提出のいわゆる与党の事前審査の慣行というものに対してさまざまな議論がなされております。これまでの私の十数年間の議員生活の経験から申しまして、議院内閣制をとっておりますので、アメリカのように大統領が与党である出身政党に何のお話もなく法律案あるいは条約、あるいは減税案というものが、日本の場合は今の段階では出せない仕組みになっております。当然、与党の政調審議会の議論を経て、与党の皆さん方が合意していただいて初めて成案を得るという仕組みになっている以上、これは両論あると思うんです。 アメリカのように、もう与党の審査をやめて内閣が責任を持って法律案をどんどん出す。それとは別に与党の考える案は議員立法として出すという案と、それともう一つ、行政の側が独断専行しないようにチェックするんだと、そして、議会で野党の方も今度加わって議論をすることによって二重のチェックを行っているんだと。両論私はあると思っております。そういうこともぜひ御理解をいただきたい。 ただ、大変重要な指摘でございますし、その点は、小泉総理も七月の末に私を呼びまして、本来の計画ですと来年の三月三十一日までに整理合理化計画を立てるという予定でありましたけれども、十四年度予算に反映させろということで、三カ月間前倒しし、その結果、先ほど同僚の森田委員の質問の中にございましたように、来年度予算案で特殊法人に対する出資金等々は、概算要求レベルですけれども五千八百億円強削減することができたと。それなりに与えられた体制の中で総理を中心に努力をさせていただいているところでもございます。
○山根隆治君 今、私が例として挙げたのは、アメリカの大統領制の中での話ではなくて、イギリスとドイツの話をいたしましたけれども、それはさておきまして、時間もないので少し進めますけれども、先ほど少し触れましたように、参議院選挙では国民の多くの皆様が自民党に期待した。それは何かというと、やはり日本の改革というのを一刻も早くやってもらいたいと、こういうことからでございました。そして、そのときにも、選挙のポスターは自民党の参議院の候補者の方々は総理と一緒の握手した写真等を使われていましたし、小泉総理と一緒にやっていくんだということで、個人もそれから派閥も超えて一体感というのを国民の皆さんに出して、そしてそれが選挙の結果に結びついたんだろうと思うんです。 しかし、今実際に自民党と党内で起きていることはどのように理解したらいいのか私は苦しむわけであります。十一月十六日には、自民党で派閥横断の勉強会として、反小泉というか反改革というか、そういう表現は穏当を欠くかもわかりませんけれども、少なくとも私らの目にはそう見えるわけでありますけれども、日本の危機を救い真の改革を実現する議員連盟というものが発足をいたしまして、この永田町ではそうした抵抗勢力といいましょうか、がばっこしているような状態だろうというふうに思います。 その中で、いろいろな苦しみも大臣自身お持ちだと思いますけれども、こうした自民党内の動きにつきまして大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員御指摘の会が発足したということは私もメディアを通じまして承知はしておりますが、その人たちが本当にどういう目的を持って、テレビの一場面を見たところ、その代表なる方が、私たちは小泉さんの足を引っ張るんじゃないと、真の改革を進めるためにやっているんだというようなインタビューをされている場面をニュースで拝見いたしましたけれども、その真意というものは現在のところ私は十分に把握をしておりません。
○山根隆治君 これは、その会だけではなくて、いろんな形での、党派を超えて、私も地元へ帰れば地元のいろいろな問題というものについては何とかしなくてはいけないと、こういう思いもありますけれども、やはり国家ということを考えたときに、自分のとるべき道というのはそれぞれ政治家はしっかりと心しなくてはいけない、そういうふうな思いを持っているわけであります。 行革の四回行われたフォーラムに参加をされていた作家の猪瀬直樹さんが特殊法人民営化という本をお書きになられまして、私も読ませていただきました。 その中で、行政の非能率というところに触れられまして、例えば道路公団の問題では、我が国の東京湾の横断道路、アクアラインと外国の事業とを比べられております。アクアラインについては一兆五千億円がかけられたわけでありますけれども、同じような事業で、デンマークとスウェーデンを結ぶラインについては、橋脚とトンネルを組み合わせた同じ規模の工事だということでございますが、これでは三千億で済んでいるんだということでございました。やはり設計とコストをチェックする第三者の機関を持てばこうしたばかなことはないだろうということを言っておられました。 あるいはまた、都市基盤整備公団につきましては、旧住宅・都市整備公団のときに、御自身の足でその公団の空き家率をずっと自分で調べてみた、歩いてみた。そうしたら、公団の方では余り空き家はないよということになっているのでどうもおかしい、実態と合わないということで追及していたところが、そのカウントの方式が、募集している部屋が埋まっていないということで、建設済みの建物でも募集をしていなければカウントされないという答弁だった。つまりここには一つのごまかしがあるわけでございます。つまり、そうした本当に今求められているものを建築しているかどうかということが一つのここで問題として私も指摘できるかと思うんですけれども、こうした例が枚挙にいとまがないほどこの本の中で登場してきたわけでございます。 私はぜひ、こうした事例を申し上げるまでもなく、国民がやはり本能的にといいましょうか、感覚的に行政の改革というのは徹底して行ってもらわなくちゃ困るということだろうと思うんです。 よく、小泉総理初め皆さんが改革に伴う痛みということを言われるわけでありますけれども、行政改革でそんなに痛みを一般の国民が持つというふうなことには私はならないだろうと思います。今まで利権というものに群がっていた方々、そしていつでも、いつまでも弱者を装って規制に守られている強者、その人たちこそやはりこの痛みを味わってもらわなくてはいけないと、こういうふうな思いが私はするわけでございます。 そうしたことで、かなり気合いを入れて本格的な改革に取り組んでもらいたいというのを改めて申し上げるわけでありますけれども、そこで一つ、こうしたお話をさせていただく背景にもう一つ気になるところもあります。 それは、今言ったそうした特殊法人にお勤めになっている方が何十万、四十二万だったですかね、おられる。そういう方々の御家族もいるし、御本人たちも将来は雇用の不安ということについても漠然としたものがあるんだろうと思うんですね。やはりそういう方々に対しても一つの安心というか展望というものをお示しすることによって、この構造改革について足を引っ張る勢力ではなくて理解される勢力に、勢力というか方々になってもらわなくてはいけない。それも一つの大切な私は要諦だろうと思いますけれども、この点について、これは石原大臣だかどなたかだか、事前にお話ししてありますけれども、どのように措置されるか、あるいは明示を何らかの形でそうした方々にもされるか、御見解を賜りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘の、特殊法人にお勤めになっている方の雇用不安の解消という点ではないかと思いますけれども、特殊法人改革は、もう何度も何度も申し述べさせていただいておりますけれども、重要な国家機能を有効に活用するにふさわしい簡素ながらも強力な政府を実現するためのパブリックカンパニーの廃止・民営化論ではないかと私は思っております。 そんな中で今回は、これも何度も何度も御答弁させていただいておりますが、すべての法人の事務事業、組織形態についてはゼロベースから見直してきている。そうしますと、当然のこと、そこで働いている雇用問題というものが発生してくる。 基本的には特殊法人の事業の見直し結果によって定まるもの、結果としてその問題がどういうふうに発生するかということだとは思いますが、当委員会でももう既に六月十九日に特殊法人等改革基本法案に関する附帯決議として、「特殊法人等の改革の推進に当たっては、これまで維持されてきた当該特殊法人等の職員との良好な労働関係に配慮するとともに、関係職員団体の理解を求めつつ、特にその雇用の安定に十分配慮すること。」との附帯決議をまとめていただいているわけでございます。この附帯決議の趣旨を踏まえて適切な配慮を払い、そしてその皆様方の御理解なくしてこの改革は成功しないと理解をしております。
○山根隆治君 非常にこれから正念場を迎えるに当たりまして、私はやはり幾つかの武器というものを小泉総理初め石原大臣持っていただきたいというふうに思うわけでございますけれども、今から間に合うものもあるし間に合わないものもあります。すぐということでは間に合わないかもわかりませんけれども、私はやはり総理大臣の権限というものが少しあいまいな部分もあるということを幾つかの法文を読みまして感じたところがあります。 その一つは、内閣法の第六条では、「内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」という文言があります。つまり、いろいろな物事について閣議にかけなくてはいけないというのが内閣法の記述したところであります。しかし、もっとその上にあるところ、憲法の第七十二条は、内閣総理大臣の職務というところでは、「内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する。」ということでございまして、必ずしも閣議にその決定をゆだねるという文言ではありません。 私は、やはりこの憲法の精神というものを少しもっと強く出して、総理大臣にしっかりとした指導を、リーダーシップというものを与えるべきだろうということでないと、どうも日本のいろいろな改革については手間暇かかり過ぎるという部分もここの部分ではあるんだろうと思いますので、この点についてはぜひ御認識をいただきたいと思います。それが私は一つ、一回、石原大臣もぜひ何らかの形で提案というか問題提起してもらいたいと思います。この部分については御答弁いただく方をほかに御指名をさせていただいていますので、後ほど、先にいいですかね、御答弁をいただきたいと思います。御見解を。
○政府参考人(柴田雅人君) 総理の権限の強化という観点からのお尋ねでございますけれども、今般の中央省庁の改革におきましても、総理大臣の閣議における発議権の明確化ということをいたしました。それから、総理の知恵袋という意味でも、内閣府の設置など内閣機能が強化されたことによりまして、内閣とその首長であります内閣総理大臣が国政運営上、行政各部に対する指導性をより一層発揮できる体制が整備されたものというふうに私どもとしては考えております。
○山根隆治君 より一層整備されたんですが、まだ物足らないと、こういうことです。ですから、これはもう政治的な判断の問題になりますので、ぜひ大臣、少し御研究いただいて、いろんな形で問題提起を内閣においてしていただきたいというふうに思います。 それから、竹中大臣、時間も余りなくなったんですが、お尋ねをいたしたいと思いますが、これはもう先ほど来各委員からお尋ねがあったことと重複するところもございますけれども、十一月の月例経済報告の中で、大臣は、景気の現状に対する基調判断は、「引き続き悪化」というところから「一段と悪化」という言葉に表現を変えられた。また、雇用情勢につきましても、「依然として厳しい。」という表現から「厳しさを増している。」ということで下方修正をされているわけであります。 同僚の山本議員の方からも何度もお尋ねがございましたけれども、こうした改革がなされた後の先に何があるのかということを国民はやはり知りたいということだろうと思います。日本の経済の底というのはいつになるというふうに判断をされますか。そしてまた、その後の、底から、底に至ったとき、それからさらに今度は経済が発展するその見通し、展望について、少し明るいお話を聞かせてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 明るい話ということでありますが、明るく言わなければいけないのかと思いますけれども、経済の動向に関しては考えなければいけない要因が非常にたくさんあると思うんですが、基本的にはやっぱり二つの、今委員は底というお言葉をお使いになりましたけれども、底についてもやっぱり二つ考えなければいけないのだと思います。 非常に短期的な循環の問題がありますけれども、私は、この短期的な循環につきましては、これは多分に世界のIT市況がどうなるかということにもよるのでありますが、アメリカの多くの専門家の予想等々で来年度の後半についてはかなりはっきりとした回復基調がアメリカに関しては見られるということでありますので、その短期的な循環に関しては、一年とか来年の後半とかというものについては少し方向の転換を期待してよいのではないかというふうに思っております。 しかし、日本経済が抱えている問題というのは、決して短期的に今悪くなっているわけではなくて、もっともっといわゆるファンダメンタルなところで日本の競争力、生産性の低迷というのが顕著になっているということでありますから、これはやっぱり経済のいわゆる供給側、サプライサイドをしっかりしなければいけない。これには実はかなりの時間を要するというふうに考えております。 しかし、それにしても、やはりここ二年ないし三年を集中的な調整期間というふうに私たち考えておりますので、そのぐらいの範囲の中でかなり新しい、日本経済の進むべき新しい方向が見えてくるような形でぜひ運営したいと思っております。 それで、何度も出てまいりますその先の姿に関しましては、先ほども触れさせていただきました中期の経済財政計画の中で、これはもうかなり数字も含めてはっきりと今申し上げたようなシナリオを提示していきたいというふうに思っております。
○山根隆治君 なかなか底とかこれからの経済のあれというのが見えにくいということはわかるんですけれども、例えば一つこれは例で挙げますと、この四年間でやはり一番雇用を創出したというか企業がクロネコヤマトの宅急便、ヤマト運輸ですね。ここは、新聞に掲載して、運輸省が自分たちの主張に対して非常に足を引っ張っているんだということで二カ月にわたって広告を出しています。新運賃を安くしている、安く申請をしておりますけれども認可がおくれれば発売日は遅くなりますということで、一カ月たって、やはり運輸省にいじめられて認可がおくれているので延期せざるを得ないと、新商品を。そういうことを言う。そして、国に訴訟を起こして、そういう闘う中で世論を味方につけて、大きくやはり企業としても発展したという実績があるわけですね。 ですから、構造改革、行政改革、規制緩和等が一たん行われれば、恐らく竹中大臣自身もわからないぐらい大きな経済波及効果があって、相当な期待が私はされると思いますので、ぜひこの点については一層頑張っていただきたいと思います。 それから、もう時間がないので最後にお伺いしておきますけれども、外務省の方おいでいただいていますね。外務省は、私、この間の内閣委員会でも少し触れさせていただきましたけれども、日本の外交方針というのが、どうもとにかく外国に対して刺激しないことだけが何か国是となっているような、そういう印象が非常に今強くあるわけですね。例えば、中国に対しては領土問題ありますよね、尖閣諸島の問題。韓国には竹島の問題がある。そして北朝鮮には拉致の問題がある。ロシアには北方領土の問題がある。そしてアメリカも、例えば私もこの間ある人の議事録を読んでいたんですけれども、やはりアメリカのECHELON、これはもうヨーロッパ、欧州議会がいろいろな調査をしてほぼ結論づけている問題についても、まだ認識が、それを外務大臣の答弁としては認めていないというふうな問題、非常に腰が引けている。 やっぱり国益を守るということは極めて大事なわけですけれども、私は、外務省の一連の今回の不祥事についても、そうした外交の方針も影響しているんじゃないかなというふうな思いもしてならないんですけれども、どうして外務省はこんなになっちゃったんですか。
○政府参考人(小町恭士君) ただいま先生御指摘の点でございますけれども、一連の不祥事の原因につきましてはもちろん一概に述べることは困難でございますけれども、基本的には、物品、サービスの調達システムに関して十分な監督、チェックのメカニズムが機能していなかったことがございます。それから、もちろんそれに加えまして、公金の取り扱いに対します省員の認識が十分でなかったということがあると考えております。 したがいまして、外務省の組織としての最大の当面の課題は、外務省の改革、すなわち従来の制度やシステムの改善及び省員の徹底した意識改革を通じた組織の立て直しであると考えております。それに向かって省員が一丸となって我々の自浄能力を示すとともに、大胆な改革を進めることによって、一刻も早く国民の皆様の信頼を取り戻すべく、今一生懸命努力しているところでございます。
○委員長(佐藤泰介君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(佐藤泰介君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○森本晃司君 公明党の森本でございます。 石原大臣、そして竹中大臣、連日大変な闘いをしてくださっておりまして、心からその闘いぶりに敬意を表すると同時に、また感謝申し上げる次第でございます。 聖域なき構造改革のその先頭に立って頑張っていただいているわけでございますが、私はきょうはぜひ石原大臣にもお伺いしたいんですが、特殊法人の民営化という問題と国がきちんとやるべき施策、政策、こういうのが一緒になって議論されているというふうに私は思えてならないんです。 構造改革で、二〇〇一年では予算の中で特殊法人へ五千三百億、許可法人へ二兆三千億、補助金等として七兆六千億投入されていると。これはもう一度いろんな角度から点検をしてむだを省いていこう、そして既に特殊法人として使命を終えたものは積極的になくしていこうという考え方であるかと思うんですが、私はそのことについては異論を挟むものではありません。 そうなっていくと、改革の理念というのが大変必要になってくるわけでありますけれども、特殊法人改革における最近のいろんな報道を見ていますと、先ほども申し上げましたようにいろんなことが混然一体となって、事業見直しの問題と、それから組織見直しの問題と、さらに財政という立場からの見直しの問題が一緒になっていると思われるんです。 特殊法人というのは、何らか国の、国策上あるいは公共の利益のために特別の措置をつくって行政の外に設置しているわけでありまして、言うならば国の別働隊的役割をしているのが特殊法人であると思います。国がある政策にどこまでかかわるかということを明確にしていかなければならないと思っています。 例えば道路公団の問題にしても、そもそも国の道路政策があることが、国の政策として道路についてどうあるべきかということがまず第一番に議論されなきゃならない。その後に高速道路を整備するという問題があって、さらに、道路をつくるのは国の直轄でつくるのかそれとも法人に施行命令を下してつくるのかということの議論がある。その場合の財政上の問題はどうするのかということから今度公団の問題が出てくる。道路公団を民営にするのか、分割するのか、廃止するのかということにそういう流れの上でなっていくのが筋ではないのかなと私は思っているわけです。 けさの、きのうの新聞ですか、突然、「道路公団国費打ち切り」という問題とか、あるいはこれから日本のインフラ整備、一番大事な道路の、既に決められて国民の皆さんにお約束をした、それに基づいて各地方のいろんな都市計画も立てられている、この九千三百四十二、これは私はきちんと整備をしなきゃならない問題だと思っているんです。 しかし、いろんな議論が出て、そういうことを主張する者にとっては、族議員だとかあるいは抵抗勢力だという言葉でいろいろと言われているわけでありまして、私は別に族議員でもなければ抵抗勢力でもないと自分では思いつつも、言われたって構わないという思いで取り組まさせていただいております。 こういういろんな問題がありながら、大臣は今、石原大臣は大変な闘いを展開されている。時にはマスコミでは石原大臣をサンドバッグだという報道がされているようでございまして、それでも大臣、また頑張りながら、右からたたかれ左からたたかれて、両方行って、サンドバッグというのは結局は真ん中に返ってくるんだとおっしゃって頑張っていただいているようでございますが、大臣のこの道路問題を含めてこういった改革に取り組もうとされている今の決意、そして今私が申し上げましたような理念、考え方についてどのようにお思いなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 森本委員の今のお話は多岐にわたっていたと思います。 私もかねがね行政改革をつかさどらせていただきまして感じておりますのは、行政改革を進めていくことによりまして大きな政策変更を伴うような事態が発生いたします。その政策変更を伴うような事態のときに、それが政策的に、過去の政策との整合性、またこれから臨むべき政策としていかにあるか、こういう点が一つ大きな政策論として委員御指摘のとおり車の両輪のようについてくることは間違いないと思います。そして、その政策変更を行うことによって財政的な問題、すなわち金目の問題が派生いたしまして、その金目の問題でむだを省く、そしてまたこれがむだを省くということで行政改革に帰結していくというような、行革論、政策論、財政論は回っているような気がいたします。 今般の特殊法人改革の、そもそもなぜやるのかということは、これは同僚の委員の皆様方にももう既にお話をさせていただいてありますけれども、簡素ながらも強力な政府をつくっていこうと。この簡素というのが実はポイントでございまして、もう委員が御指摘されましたように、特殊法人、社会的使命が終わったものもなかなか自分で終わったと言えないで新たな業務を探してくる。言葉をかえますと、肥大化、硬直した、それはある意味で政府の実行組織である。こういうものを改革して、簡素、効率的、透明な政府を実現するために行政改革というものが実はあるのではないかと認識をしております。 そのために、今回初めて、すべての法人の事務事業をゼロから見直して組織論にというタイムスケジュールで昨年の行革大綱ができ、また御党の衆議院の皆さん方が御協力いただいて特殊法人等改革基本法というものを議員立法でおつくりいただいたと。そんな中で小泉総理が登場いたしまして、小泉総理が髪の毛を振り乱して、民営化か廃止だと言って七つの法人が俎上に上がってきたと。 ですから、この部分につきましては、総理があれだけ熱意を持って他の法人に先駆けて今月中に結論を出すんだと言っておりますので、実質的な結論を出すべく今努力をさせていただいておりますし、だからといって、じゃそのほかのものはいいのかといえば、実はそのほかのものにも、やはり同僚の議員の方で先ほど財投債の話、財投機関債の話が出たように、そのほかのものにも実は非常に重要なものがたくさんあって、そういうものも含めた特殊法人の整理合理化計画というものを十二月にまとめていくと。この決意と信念、哲学というものは何の揺るぎもなく、小泉総理の指示のもと、内閣を挙げて取り組ませていただいております。
○森本晃司君 石原大臣、タウンミーティングで総理がおっしゃいましたね。その場には石原大臣は同席されておったんでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 昨日の、日曜日でございますか、タウンミーティングには、私は大阪の方に行っておりまして、行革フォーラムの方に行っておりまして、同席はしておりません。
○森本晃司君 そうすると、道路公団、国費打ち切りというのは、その以前に総理からお話がありましたか。それとも、報道によると、タウンミーティングの話が総理から出て、その後、石原大臣が知られたというふうな一部の報道はありますが、実際はどうなんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) かねがね総理は、私に対しまして、有料道路である以上は料金収入によって賄われるのが筋であろう、そして新たな国民の皆さん方に負担をこれからも求めていくということは厳に慎まなければならないというような言い方をされて、国費の投入減額、あるいはゼロというのはゼロということでございますけれども、そういうことを示唆されておりました。 ゼロというお言葉をお聞きしたのは、日曜日のタウンミーティングで総理が発言されたのが初めてでございます。具体的にゼロと申しましたのは初めてでございます。
○森本晃司君 石原大臣が七十二通りの案を持って総理のところへ行かれて、約一時間ほどいろいろと御協議いただいて、総理がまとめてこいという話があったと、私はそれもそうかなと思うんですが。また、大臣も一生懸命いろんなことを説明して、何とかということで御尽力をされたと思うんです。そのときに国費打ち切りという話はあったでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) これは若干経緯をお話しさせていただきますと、小泉総理の方から扇大臣の方に対しまして、国費投入ゼロ、償還期限、すなわち有償資金でございますので何年間で返すかという点について、現行は五十年となっておりますけれども、これを三十年に短縮したらどういう形になるのか、どういう整備の状態になるのか、そういうものを国土交通省の方で調べてくれと、そういう指示を総理から扇大臣の方に出されたわけでございます。 その回答をちょうだいいたしまして、それは十月一日に総理から扇大臣に指示されたわけですけれども、その回答が実は七十二通りの形になっておりました。七十二通りというものは、私が言うまでもございませんけれども、金利の問題が一つあります。そして、交通量の増減の問題があります。それに、ただいま森本委員が御指摘されましたような国費がゼロのケース、一千億のケース、二千億のケース、三千億のケースと、国費の投入レベルで四段階ありまして、掛け算いたしまして七十二通りと。 私が総理に御説明申し上げましたのは、決して七十二通りを説明したわけじゃなくて、これは話をもう既にさせていただいておるんでございますが、一番極端な例は国費投入がゼロで有償資金の償還期限が三十年であると、どんな試算を使っても今の現行の高速道路をつくっている道路公団方式というんでしょうか、そのものでは新たな高速道路ができない、これが究極の形でございます。そして、これをAといたしますと、Bがあって、Cがあるんですが、Cというのは有償資金の返還期限を五十年、現行のままであります、そして国費の投入を引き続いて三千億ずつ毎年行っていく。そうしますと、あと残存事業量として二十兆円強の高速道路が建設できると。そして、Bとして、国費投入がゼロ、一千億、二千億、三千億といったような中で、あるいは償還期限が三十年、四十年、五十年という中で、全体としてBという、これからBという試算のもとではどれだけの高速道路をつくることができるのかという数字があるという、そういう説明をさせていただきまして、そのとき総理はどれがいいということは明確におっしゃいませんでした。
○森本晃司君 そのゼロの場合はどうだったかという試案もそのとき総理に示されたということも私も伺っております。そのときは、今の大臣のお話を聞くと、ううん、例えばゼロがいいなとか、そういうことはもう全くなかったですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 正直申しまして、これだとおっしゃるとは夢にも思っておりませんでしたけれども、こんなもんだなというようなことが示唆されるのではないかというような、ほのかな期待を持っていたことは事実であります。
○森本晃司君 そういう中で、タウンミーティングでその話が出てきたわけですね。そうすると、ゼロということになりますと、石原大臣が四つに分けて、金利の問題とかあるいは投入ゼロの問題とか、あるいは償還を三十年にする、五十年にするというような四つに分けて持って行かれたわけですが、ゼロという形になりますと、道路はどれほどできる試算だったんですか、そのときは。
○国務大臣(石原伸晃君) これは、金利の動向、交通量の需要見通しによってその残存可能事業量の幅は大きく変わってくると思いますが、少なくとも国費投入がゼロになることによりまして事業量は大幅に削減するというような内容でございます。
○森本晃司君 ゼロで、そして五十年間の償還としても、これはもう大臣も御存じかと思いますが、約半減になりますね。残りの事業が二千四百のうちの半分しかできないという状況になってきます。 そこでお伺いしたいんですが、道路というのはつながってこそ、よく言われる、ネットワークになってこそその効果を大きく発揮するもの。途切れ途切れ、事業の買収のできた状況、あるいは土地の、例えば私の奈良県の場合だと、文化資産が出てくる、文化財が出てくるとか出てこないかで事業の計画が回っていったり、あるいはしばらくの間休憩したりする。そういう状況の中で、つながってこそ私は道路だと思うし、つながっていないところの交通量が極めて少ないんで、そこの一部だけを例えば写真を写したり、あるいはそこの一部の交通量だけを調べてこれはむだだという議論が時にはされる場合がある。だからこそつなぐ必要がある、道路は。それでこそ生きてき、人の命を守ることができ、地域の発展をすることができるかと思うんですが、大臣、高速道路のネットワーク整備ということについてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(石原伸晃君) ネットワークが完結してその道路の資産としての価値が上がるということは、まさに委員御指摘のとおりだと思います。 総理もかねがね申されておりますけれども、この九三四二と言われる整備計画が策定された時期と現在の社会状況の間に大きな変化があると。そして、総理は、これも明確に九千三百四十二キロの整備計画については見直すと御言及されております。 行革大臣の立場といたしましては、有料道路というこの道路公団がつくる整備方法において採算性の確保というものは重要であるというような認識は持っているところでございます。
○森本晃司君 道路は、当然採算性、あるいは国民の皆さんの税金を使わせていただく問題ですから、むだな工事をやってはいけない。だけれども、道路は採算性だけで判断していいんだろうか。公共性という問題があるわけでございますが、その点について、採算性で整備の必要性を判断していいのかどうか、大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘の、採算性の観点のみで判断すべきではないと森本委員は御指摘だと思いますが、その御意見についてはお気持ちは十分にわからないでもございませんが、総理が九千三百四十二キロの道路の整備計画を見直すと明言されている中にあって、私は行政改革を担当する立場の大臣といたしまして、先ほども申し述べさせていただきましたけれども、有料道路制度においての採算性確保は重要な課題であると考えております。そして、もちろん道路建設が地域に及ぼす経済波及効果が大きいということも重々に承知しております。そんなことで、総理は道路公団方式ではない道路の建設方法もあるんじゃないかということも実は申し述べさせていただいております。 しかし、地方に行革フォーラム等で回りますと、やはり地方の声は、地方は北海道あるいは広島、島根、和歌山等々回ってきたんですけれども、やはり凍結は困ると、道路をつくってもらわなきゃ困るという声が地方の中で必ずと言っていいくらい。しかも、私はびっくりいたしたんですけれども、北海道では実は全く道路に関係ないような普通の若い女性の方が、何か十勝の方からいらっしゃったと言っているんですけれども、日勝バイパスと言うんですか、私よくわかりませんが、日高と十勝を結ぶ道の必要性を、これはだれかが仕込んだというような感じじゃなくて、最後になって手を挙げられて発言されましたので、切実なものがあるなということを感じました。
○森本晃司君 凍結の問題一つにしましても、我々議員の間でも、ここで議論しておるときは凍結。凍結の期間はどれほどだとか聞くと、そこは余りはっきりされない。しばらくとか一時的とかと言う。そういう方が今度地元へお帰りになりますと、凍結反対の集会なんですね、恐らく出られたら。私もある会合で一緒に出させていただきましたら、私は凍結断じて反対ですとおっしゃるから、ちょっとあなた国会で、あなたのところの党内でも相談してからここで物を言うてくれやというふうに、その後ちょうど私が登壇する場所であったものですから、相手の方にとって失礼だったかもわかりませんが、そういうお話を私はさせていただいたんですが。 この凍結という問題、時期もはっきりしないで、ただそればかりはずっともう、私は、そのこともあるけれども、それよりもまず組織論として切り離して公団の民営化という問題についてやっていかなければならないんじゃないかと思っております。その路線が決められて、そしてそこにいろんなプロジェクトが今発生している、あるいは雇用の問題もかかってくるわけですけれども、これを今凍結したら一体どうなるんだろうか。 私のエリアであります関西圏でも第二名神、あるいはこの中にも関係の先生がいらっしゃいますが、近畿道の敦賀線建設がある。近畿道の敦賀線、これは福井県の原発立地としてこの道をぜひ欲しいと、何かがあったときに、そのときにはその高速道路が我々の命になるんだというお話がいろいろございます。私は、その方法を一つずつ聞きながら、もっともだなと思っております。 やっぱりそういった事業やプロジェクト、地域経済に与える影響は大きなものがあると思うんですが、大臣はどうお考えでございましょうか。そのために、私は極めてこの問題は、凍結という問題については慎重にやらなければならないと思っていますが、お考えを。
○国務大臣(石原伸晃君) やはり凍結という言葉が、地方に行きますと一キロたりともつくらないと、そういうふうに誤解をされている局面に何度も実は私もタウンミーティングあるいは行革フォーラム等で直面いたしました。 私は、そこで、この凍結というのは道路を全く一キロたりともつくらないということじゃないんですよ、総理もかねがね申されておりますように、右肩上がりの経済成長の中でつくられた計画をもう一度立ちどまって見直して、必要なもの、あるいは道路の幅にしても整備の仕方にしてもいろんな方法があるということを考えてやるんですと、そういう話を実はさせていただいたんですが、ある地方では、そういって我々は中央にずっとだまされてきた、とかなんとか言っておいて、凍結してつくらないんだというような批判も実はちょうだいしたわけであります。 しかし、私は行政改革を担当する立場の大臣でございますので、有料道路でつくるんであるならば採算性の確保は、これは何度も何度もしつこいようですが、重要なやはり観点であると言わざるを得ませんし、総理も言葉を非常にこの凍結に関しましては選ばれているような気がいたします。九千三百四十二キロの整備計画については凍結と言われないで見直すと言われているわけでございますので、議員御指摘の点を含めさまざまな観点から鋭意検討して、この十一月中に実質的な結論を出すべく努力をさせていただきたいと考えております。
○森本晃司君 竹中大臣もお見えいただいておりますので、時間も参りまして、最後に一問だけ竹中大臣にお尋ねをさせていただきたいと思います。 GDPの実質成長率一・七%と見込んでおられましたが、いろいろとテロ問題が起きたり、あるいはIT関連産業の不振があったりアメリカの経済が落ち込んだりしまして、実質的にはそうはいかなくなった。十一月九日に内閣府で平成十三年度経済見通しの見直しの試算を公表されて、その中で、補正予算編成を踏まえ、当面の経済の姿を実質成長率マイナス〇・九%とされていますね。十一月の月例経済報告でも、景気は一段と悪化していると、基調判断、さらに下方修正されています。 大臣、この暗いトンネルの中で迷走している我が国の経済でございますが、大臣はいつごろこの景気は回復されてくると見ていらっしゃるんでしょうか。今までいろんな例、桜の咲くころとか、いろんな話がございましたが、大臣のお考えをお聞かせいただき、私の質問を終えます。
○国務大臣(竹中平蔵君) けさほどの質疑の中でも少し触れさせていただいたのでありますけれども、景気と言う場合に、非常に短期の景気循環で考えるのか、もっと根本的な日本経済の実力の回復ということで考えるのかにもよって、この景気という言葉が非常に多くの意味を持っているものですから、ニュアンスは違うと思います。 循環的な観点で言うならば、私は、世界のいわゆるIT不況の一巡ということも踏まえて、アメリカの多くの専門家は来年度の後半にはアメリカ経済がかなり本格的によくなるというふうに見ておりますので、それに合わせて日本の経済にも循環的な、非常に狭い循環的な意味での浮揚のチャンスはあろうかというふうに思っております。 しかし、不良債権問題等、構造的な問題をこの二年ないし三年で集中調整するというふうに、より息の長いものに関しては考えておりますので、来年の後半ぐらいに少しよくなる気配がある。しかし、日本の経済が中長期的にいい方向を目指していけるという自信を持つまでにということでありますれば、やはりあと二年ないし三年、そのぐらいをめどに構造改革を頑張って進めていきたいというふうに思っております。
○森本晃司君 それでは、両大臣の大変な日々の御奮闘に改めてもう一度敬意を申し上げまして、頑張っていただけるようお願い申し上げ、質問を終わります。 ありがとうございました。
○吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。 竹中大臣にまずお伺いしたいと思うんですけれども、私はきょうは、失業率五・三%という深刻な雇用情勢のもと、内閣の発表した雇用創出の内容、そして不良債権処理に走る銀行の起こす倒産・失業問題ということでお伺いいたします。 十月二十六日に経済対策閣僚会議の改革先行プログラムの雇用対策において、新公共サービス雇用として、中高年齢層失業者や雇用保険給付の非受給者を中心に地方公共団体の地域ニーズを踏まえ臨時的雇用を行うとして、三千五百億規模の新たな緊急地域雇用創出特別交付金を創設して都道府県に資金を交付するとして、補正予算も成立したわけです。 この改革先行プログラムの経済効果について、今後約三年間でおおむね百万人の雇用創出と。内訳、新公共サービス雇用五十万人強とされています。これは三年間で公的雇用五十万人がふえるということだと思うんですけれども、どこでこの五十万人はふえるんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これは新公共サービスの中身の問題であろうかというふうに思われますけれども、これは地方にそういう基金をお渡しをしまして、各地方でいろんな創意工夫をしていただいて、それでその実情に合った公的な雇用を創出していただこうというプログラムであります。したがって、どこでというのは地域と部門ということだと思いますが、これは今後の予算の配分と、それと各地元の中でどのような実際のプログラムがつくられるかということに依存しておりますので、これは厚生労働省が今それに向けて一生懸命やっているというふうに理解しておりますけれども、その中で具体的な姿が見えてくるというふうに考えております。
○吉川春子君 厚生労働省、それでは伺いますけれども、学校などでは臨時にせよ地方公務員がふえるということになるんでしょうか。そして、その雇用、たしか二千億円の補正のときは半年で雇用がぶつぶつ切れたんですけれども、今回はどうなりますか。
○政府参考人(青木功君) 現在、今回補正予算でお認めをいただきました新たな緊急地域雇用創出特別交付金にかかわる問題でありますけれども、学校等に教員の補助者ということで入っていただくこともございますが、原則は委託等によって民間部門でいわゆる臨時的な就業の場をつくっていただくということであります。 そういう意味で、失業者が次の仕事につくまでのつなぎの雇用であること等を踏まえて、原則は現行の交付金と同様に雇用期間六カ月未満ということを考えておりますけれども、例えば児童生徒の方々とか、障害者のお世話をするとか、そういうような形で対人関係の中で継続的にサービスを提供するようなお仕事の場合とか、あるいは被災地から出てこられてきて戻れないでこの仕事についておられるというような場合には、更新を認めることということで検討いたしております。
○吉川春子君 更新は何回認めるんですか。
○政府参考人(青木功君) 一回でございます。
○吉川春子君 そうしますと、最長で一年ということで、前回六カ月だけで切ったのに比べれば半歩前進という側面はあるものの、一年の不安定雇用を学校の先生の補助というような形でふやすということですが、竹中大臣、小泉内閣は日本経済再生のシナリオというものを発表いたしまして、国民に痛みを伴う構造改革、その先に希望がありますよということだと思うんですけれども、三年という短期の不良債権処理に銀行が走る中で、多くの中小企業が倒産の危機に瀕しています。 民間調査機関の帝国データバンクによりますと、上半期の倒産件数は過去最悪だった前年度同期と同数の三千二十九件であると、こういうふうにされていますけれども、内閣府の試算では、不良債権によって倒産と失業者の数をどのように推定しているでしょうか。そして、改革先行プログラムによって失業率が具体的にはどの程度減るのか、その点についてお伺いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) まず、不良債権処理に関連する失業でございますけれども、これは内閣府の中に東京大学の西村先生をチームリーダーとする専門家のプロジェクトチームをつくっていただきまして、入念に可能な限り客観的なデータを多く集めて試算をしていただきました。 これまあなかなか難しくて、具体的にどのぐらいの離職者が出てくるか。その中でどのぐらい、労働市場から退出していく人もいれば、さらに就職先を見つけていく人もある。そういうことができない、就職先を見つけられなかった方が失業者ということになるわけでありますけれども、それに関して言うならば、二年以内に最終処理をすることによりおおむね十万人から二十万人程度の失業が発生するという数字が、これはもう以前に出されております。 今回の失業の対策、雇用の対策というのは、基本的には百万人という数字を既に御指摘くださって、もう既に挙げてくださっておりますけれども、今度の対策によって持たれている雇用のトータル、これはまあ時間とかの関係で単純に比較することはできませんですけれども、そういった緊急の受け皿をつくっているということであります。 しかしながら、雇用に対する基本的な考え方というのは、雇用というのは企業活動を行う中で派生的に発生してくる需要、いわゆる労働需要というのは派生需要でありますから、あくまでも政府が雇用の受け皿をつけるのではなくて、経済を活性化する中で、マーケットの中で雇用が創出されていくというのが通常の姿であろうかと思います。しかし、それにしても、現状の厳しい状況に対応するために、臨時の措置としてこの新公共サービス、公共サービスがそれまでのつなぎをという話を今次長がありましたが、そういう対応になっていますもので、単純に数字だけでちょっと比較できない面がございます。 いずれにしても、経済を長い目で活性化させることによって、その経済活性化の中で派生需要としての労働需要を拡大していけるような経済環境をつくっていくこと、これがやはり政府として目指すべき重要な問題だと思っています。
○吉川春子君 雇用は経済活動の中で派生的に生ずると、こういう面で、だからその雇用がふえるとも減るとも企業活動によるんだというような考え方については私はちょっと異議ありで、やっぱり政府がきちっと雇用を守っていくと。釈迦に説法ですが、憲法二十五条もあり二十七条もあり二十八条もあるという日本において、単に市場経済のもとで雇用がふえたり減ったりするんだ、それに基本的には任せるんだという形では、やっぱり政府の責任は果たせないだろうと私は思います。 けさの朝日新聞ですけれども、「「地元密着」捨てた銀行」、中小企業はぎ取りの声が上がっていると、こういう記事が目につきました。 バブルのときはゼネコンには大企業、地銀までこぞって融資競争を繰り広げた。返済を迫られている今、あなた方が置いていった金でしょうという言葉がのど元から出かかっているけれども、それをこらえて、残高維持のために銀行に頭を下げていると、こういうような記事が大きく載ったわけですけれども。 不良債権の回収による事実上の倒産、失業問題について、これは十月三十日の読売新聞とか十一月十八日の赤旗などで報道された具体的な事例でお伺いいたします。 ことしの七月三十日に、東京中央区に本社のある日新舗道建設株式会社は、東京地裁に民事再生手続の申請を行いました。同社は昭和四十年の設立で、資本金一億、全国に十一の支店、十五の営業所があり、従業員三百四十人、平成十三年三月期の売上高は二百四十億六千万。同社は、道路舗装業界では完成工事高順では平成十二年三月期で全国二十一位という中堅企業です。 富士銀行は、経理担当取締役で事業副本部長を日新舗道に送り込み、会社経営に責任を負いつつ同社の経営状況をつぶさに把握しておりました。昨年十一月に、日新舗道建設のメーンバンクの富士銀行は、運転資金の融資のため、日新舗道建設と同社が公官庁から請け負っていた工事代金及び民間工事代金の債権譲渡契約を結びました。二〇〇一年五月現在、債権は八百四十八件、約六十億です。しかし、ことしの七月三十日、日新舗道は、同社グループ企業の赤字が原因で資金繰りに困って富士銀行に一億円のつなぎ融資を申し込んだと。これを拒絶いたしました。その結果、民事再生の手続に出ざるを得なくなったということです。 日新舗道建設が民事再生申請を行いました日の午後に、富士銀行はくだんの六十億について、工事代金の支払いを直接富士銀行に払えと債権譲渡通知を各債務者に発しました。その結果、当然、日新舗道建設の社会的信用は失われ、公共事業も継続できない状況に立ち至りました。八月二十日、解雇予告手当も払われずにグループの従業員全員四百三十五名が解雇され、退職金一〇〇%の支払いのめどは現在立っておりません。 そこで聞きます。国土交通省、富士銀行は官公庁の工事代金を債権譲渡する内容証明郵便を一方的に発送しました。これを受け取ってどういう対応をされましたか。
○政府参考人(風岡典之君) ただいま先生御指摘いただきました日新舗道建設でございますけれども、御指摘いただきましたように、ことしの七月三十日に民事再生法の申し立ての手続が行われました。その後、八月一日から三日にかけまして、これも先生御指摘いただきましたように、富士銀行の方から私どもに対しまして、日新舗道建設が国土交通省に対して有しております工事代金債権はこれは富士銀行の方へ譲渡されたというような通知が私どもの方の事務所になされました。これに対しまして国土交通省としましては、その債権譲渡についてはこれは工事請負契約書の第五条に違反すると、そういうものでありますので、その旨私どもの方から今度は富士銀行の方に通知をいたしました。 その後の取り扱いでございますけれども、日新舗道の民事再生法に基づく申請がありました時点で、国土交通省の直轄工事の関係では合計二十四件の工事がこの会社に対して発注をされておりました。その後、日新建設の方からは工事の履行の継続が不可能になったということでの申し出がありましたので、私どもとしては、その内容を見て契約解除という手続を既に行ったところであります。 その後の手続でございますけれども、最終的に日新舗道建設についての工事の出来高というものを確定する必要があります。これは全体二十四件でございますけれども、全体としては十一億五千八百万ということを認定をいたしました。これは日新舗道建設に対する私ども国土交通省の債務額と、こういうふうになるわけです。一方、国土交通省側は、契約を解除しましたので、前払い金の返還請求というのが当然できることになります。また、違約金も一方的な解除ですので請求できるということで、その私どもの債権と債務額とを相殺の手続をとりまして、最終的には日新舗道建設に対しまして一億七百万円の支払いと、こういうのを行って私どもとしては手続が完了していると、こういうことでございます。
○吉川春子君 富士銀行から、小舟町支店かもしれませんが、債権譲渡通知を受けて、いや、こういうのはできませんよと言ったとき、富士銀行は何ておっしゃったんですか。
○政府参考人(風岡典之君) 私どもが地方整備局の方からその時点での取り扱いの状況について確認をしましたところ、富士銀行の方は工事の請負契約についてそのような債権譲渡の禁止の特約がついているということを承知していなかったと、こういうようなお話でありましたので、私どもとしては既に特約があるので債権譲渡は認められないという話をし、富士銀行側もそれで納得したと、このように聞いております。
○吉川春子君 公共事業の工事代金について債権譲渡が認められていないというお話でしたけれども、その点についてちょっと詳しく説明していただきたいと思います。
○政府参考人(岩村敬君) 先生よく御存じのように、民法の第四百六十八条の第一項で「債権ハ之ヲ譲渡スコトヲ得」ということで、債権は基本的には譲渡できるわけでございますが、その同条第二項で「前項ノ規定ハ当事者カ反対ノ意思ヲ表示シタル場合ニハ之ヲ適用セス」ということで、当事者の一方が反対の意思を表明した場合、譲渡はできないというふうになっております。 本件のこの建設工事に係る請負代金の債権についてでございますが、公共工事につきましては、済みません、民法四百六十六条でございます、ちょっと条文を間違えました、公共工事標準請負契約約款によりますと、その第五条第一項によりまして、発注者があらかじめ承諾しなければ譲渡することができないというふうにいたしております。 この趣旨でございますが、仮に譲渡をされてしまって、結局、一方、請負をした建設工事事業者はその請け負った事業を完遂する義務を負っているわけでございまして、そちらの方ができないのに債権だけがよそへ行ってしまうということになりますと、国民に不測の損害を与えるという、そういう趣旨で債権については発注側の了承なしに勝手に動かすことはできないということに決めているわけでございます。 また、民間工事につきましても、民間建設工事標準請負契約約款等におきましてこれと同様の規定を置いておりまして、民間の場合にもこういう債権の譲渡について一定の制約をかけているというふうに承知をいたしております。 そして、この条項に違反して了承なしに債権を譲渡した場合の法律的な効果でございますが、譲渡そのものが無効になるということでございます。
○吉川春子君 天下の富士銀行がこういうことを御存じなかったということは信じられますか。
○政府参考人(岩村敬君) その当事者の話でございますが、日新舗道と銀行との間のことでございますが、当然、債権譲渡を受ける場合にはその債権の中身というもの、ここに請負契約書もございますが、きちっとついているわけですね、その五条一項に、了承なしに譲渡はできないというふうに書いてあるわけでございますから、それを見ないということについてはちょっと私も信じがたいものを感じます。
○吉川春子君 そうしますと、富士銀行は善意の三者たり得ず悪意の三者だと、対抗できないと、確認ですが、そういうことですね。
○政府参考人(岩村敬君) 善意の第三者、それから、最高裁の判例によりますと、重過失がない、がある場合ですね、その場合もだめでございます。すなわち、重過失がないような、全く過失がない善意の者でなければ対抗できないということでございますので、本件であれば譲渡は無効であるというふうになるというふうに理解いたします。
○吉川春子君 そういうわけで、公官庁、国といたしましてはそのお金は富士銀行へは当然払わなかったということですね。確認です。イエスだけでいいです。
○政府参考人(風岡典之君) 私どもの直轄工事の払いにつきましては、富士銀行の方へは支払いをしておりません
○吉川春子君 さっきちょっとまとめてついでにお答えもいただいているんですけれども、今度の債権譲渡は公官庁と同時に民間の契約についても債権譲渡しているんですが、先ほどちょっと言ってはいただいたんですけれども、民間に対する工事代金の債権譲渡についてどういう扱いになっているか、ちょっと御説明いただけますか。
○政府参考人(岩村敬君) 先ほどちょっとお答えいたしましたけれども、民間建設工事の標準請負契約約款というのがございまして、標準約款でございますが、これに従って、全部が全部つけているというふうには伺っておりませんが、民間業者の中ではこういった債権譲渡について承諾なしに勝手に動かしてもらっては困るというのが入っている例があるというふうに聞いております。
○吉川春子君 工事代金について、公共事業といわず民間といわず、このような債権譲渡禁止特約が付されている理由はどういうところにあるんでしょうか。
○政府参考人(岩村敬君) 先ほどもちょっと申し上げたように、結局、工事を請け負っているわけですから、請負が完成しない限りその本来の債務を国が例えば個々の事業者に払うというのはおかしいわけでございまして、それが別の第三者に仮に行ってしまえば、工事はできない、お金だけは別の人に払うということになって、国民に大変な不測の損害を与えるという、それを懸念して了承なしには動かしてはいけませんよというふうになっているわけでございます。
○吉川春子君 そうしますと、要するに、公共事業についても、そして民間の工事代金についても、これは富士銀行は債権譲渡などできなかったということだと思います。私は民間の契約書も見たんですけれども、何といいましたか、四会連合規約ですか、そこの契約約款によって債権譲渡禁止の特約が付されているわけですよね。その契約約款によって全部契約をしておりますので、これも公共事業と同じように債権譲渡というものはできません。ということは、結局法律的な効果としては公共事業と同じように、富士銀行としては悪意の第三者、重過失かもしれませんが、善意に解釈して、最大限善意に解釈して重過失として、いずれにしても対抗できないと、この契約は無効であるということははっきり確認できますか。
○政府参考人(岩村敬君) 民間の場合はちょっと私、どこがどういう約款といいますか契約をしたかちょっと明らかではありませんが、少なくとも国土交通省の出先が発注者になっている分については、法律に基づいて当然譲渡は無効であるというふうに考えます。
○吉川春子君 公共事業はもう何遍も確認いただいています。民間なんですけれども、四会連合の契約約款によって契約が締結されているんですが、その場合についてはどうですかということを聞いています。
○政府参考人(岩村敬君) まさに約款は約款でございますが、それぞれの契約の中に、約款に従うとか、個別の契約の中にこういう条項を盛り込むのが普通でございまして、その中では発注者側が承諾をすればという条件がついているわけで、御承諾をとっていただくなり別途債務保証を受けるというか担保を入れるなりして債権を譲渡することは可能だと思いますが、いずれにしても、黙ってやってしまえば、これはやはり法令、法といいますか当事者間の契約でございますので、それは黙ってやれば無効になってしまうというのが民法の考え方だというふうに思います。
○吉川春子君 今度の場合はまさに黙ってやったわけなんですが、国土交通省からいただきました公共工事請負約款で、建築請負金の債権譲渡を禁じている理由のところで、さっきもちょっと御説明いただいた内容なんですけれども、建築工事は完成まで長くかかるので、その工事の完成を確実に担保するため債権譲渡は禁じていると。工事請負代金については民法が適用されるが、工事契約は双務契約であることから請負者は工事完成債務を負っており、債権を譲渡した者が債権譲渡後に債務を履行し続けることができるかどうか疑問である場合が多いと。さっきおっしゃいましたね。また、工事契約については、通常、契約完成時と支払い時期との間の期間が長いため、この間に、設計図書変更等による請負代金債権の変更、解除による請負代金債権の消滅が行われることが多いなど、請負代金債権は不確定な要素の多い債権であると。 こういう債権の性質から債権譲渡が禁止されていると、このように理解してよろしいでしょうか。どうですか。
○政府参考人(岩村敬君) そういうことでございます。
○吉川春子君 そうしますと、富士銀行が債権譲渡をしたんですが、富士銀行に対しては国は工事請負代金は払わないし、民間も今言ったような条件のもとでは払う必要がないと、こういうことですね。
○政府参考人(岩村敬君) いずれにいたしましても、その承諾なしにされている債権譲渡であればそもそもその譲渡が無効でございますので、支払いの義務は発生しないというふうに理解をいたします。
○吉川春子君 当然、日新舗道建設はこの債権譲渡に対して富士銀行に抗議をしたわけなんですよ。これに対して富士銀行は、「官庁工事債権に関する譲渡担保権設定予約契約は、」、できないものですから、官庁に対してはそういうふうに予約契約にしたんですけれども、「貴社からのお申出に基づくものであり、そのための所要の手続も履践されており、これが貴社と富士銀行の真実の合意であることは疑いがありませんし、貴社が民事再生手続開始の申立をされたことから、債権者である富士銀行としては、約定に従い、貴社からお預かりしていた通知書により、譲渡担保に供された債権の債務者に対して、その旨を通知したものに過ぎません。」と、涼しい顔で居直っています。工事事業代金について債権譲渡ができないことはもう百も承知ですよね、銀行なんですから。 融資をえさに違法な債権譲渡契約を会社に迫ったわけで、こういうことは法的にも知らなかったでは済まされないと思いますが、国土交通省、こういう例は、銀行においてたびたびこういうことをやるんですか。
○政府参考人(風岡典之君) 今回のケースにつきましては、富士銀行と日新舗道建設との間にどのようなやりとりが行われたのかということについては、私ども民民の関係ということで承知をしておりません。 先生の方からこういった債権譲渡のケースみたいなものがあるのかというお尋ねでございますけれども、私が承知している範囲ではこういった申し出というのはなされていない、したがいまして発注者として承諾を与えたということはない、このように承知しております。
○吉川春子君 非常に希有な例ですよね、これは。 金融庁の副大臣にお越しいただいています。 日新舗道の富士銀行借入金残高を見ますと、平成十年三月には五十三億六千百万円あったそうです。平成十三年七月には二十四億六千八百万円ということで、三年間で半分以下に返済しているわけですね。それで、この間、従業員の賃金は平成十年度から給与が一〇%カット、賞与も四〇%カットを行って、この三年間で十五億円賃金がカットされているんです。恐らくこの働く人たちの賃金も銀行の債権として納めたんだろうと思うんです、これは予想ですけれども。 社長は、七月三十日以前の時点で、十月になれば官庁から工事代金が入るのでせめて九月まで一億円貸してもらえないかと融資を強く要請しましたが、富士銀行は、金融庁が無担保で融資するなんてとんでもないと言っているんだということを理由に拒否をいたしました。富士銀行のやり方は余りにもひどい、会社をつぶしたら銀行も債権の回収ができないじゃないか、サラ金業者の方がまだましだ、こんなふうにおっしゃっているんです。怒っておられます。 富士銀行は、債権譲渡を行った民間企業に対して、現在、工事代金を富士銀行に払えと毎日矢のような催促で電話をかけていっている。たまりかねて富士銀行に払った企業もあるし、企業に払うのはおかしいと思って供託している企業もあります。富士銀行のこうした行為は少なくともやめさせるべきじゃないでしょうか。どうお考えですか。
○副大臣(村田吉隆君) 本件につきましては、衆議院の財務金融委員会でも吉井委員から御質疑がございまして、そのケースにおきまして私の方から、金融機関として個々の融資をどうするか、あるいは回収をどうするかということにつきましては資産のリスク管理を適正にするというそういう観点から自主的に行っている、こういうことでございまして、個々のケースにおいて金融庁がどう対応するかということにつきましては、法令違反とか悪質なケース等々、そういう場合を除きまして、これは私どもとしては、総体としてそれが法令違反とか非常に金融機関の公共性からして適正でない行為と思料される場合を除きまして、個々のケースに私どもが融資をしろとかあるいは回収をやめろとか言う立場にはないというふうにお答えをいたしたと思います。
○吉川春子君 大臣、失礼ですけれども、今ずっとやりとりを聞いておられましたか。聞いていましたでしょう。衆議院ではこういう議論はしていないんですよ、一般的に聞いていますけれども。今、国土交通省がおっしゃったように、これは公共事業の建設約款の五条に違反しているんですよ。 それから、今さまざまに私が申し上げたことは悪質なケースとは考えられないんですか、金融庁としては。つまり、衆議院と同じ答弁をしていただくためにきょう来ていただいたんじゃなくて、新たな事実を示してそれをどう判断されるのかお答えいただくために来ていただいたんですよ。衆議院と同じ答弁なんかじゃ絶対納得できません。個々のケースということは、金融庁はいつもそれで逃げるんですけれども、個々のケースで悪質なものがあり法令違反があれば金融庁は指導するわけじゃありませんか。 今言いましたように、幾つか分けて聞きますけれども、まず、こういうことで富士銀行が毎日違法な債権譲渡に基づいて取り立てをしているわけですよ。そういうものについてまずやめさせるということはできないんですか。金融庁、権限強く持っているんでしょう。どうですか。
○副大臣(村田吉隆君) もちろん、衆議院の財務委員会に加えまして、吉川委員から本件につきましてのより具体的な御説明をいただきまして、私もそれを先ほどからお伺いをしていたところでございますけれども、しかしながら、私どもとしては、本件について、回収をどうするかということについては、一つ一つのケースではなくて、銀行としては貸付先に対する総体の判断をして回収をする、あるいはどうするかということを決めていると、こういうふうに判断いたしておりますので、そのようにお答えをしたわけでございます。
○吉川春子君 一つ一つのケースで具体的に法違反を犯してもそれは構わないと、そういうお考えですか。今聞いていましたでしょう、国土交通省の答弁。法律違反なんですよ。法令違反なんですよ。そういうことを犯しても、こういうことについては金融庁は、それにもかかわらず富士銀行を守るんですか。どうしてそういう義理が金融庁にあるんですか、銀行に対して。
○副大臣(村田吉隆君) 個々のケースが、それが具体的に、私どもが業務改善命令を出す、あるいはその前に報告を徴する、そういう処分に該当するかどうかにつきましては、個々のケースによりまして判断をさせていただきたいと思っております。
○吉川春子君 だから、今個々のケースと聞いていますでしょう。これについては悪質でいろいろな問題があるとは考えないのですか、こういうような取り立てを放任しておいていいのですかと、こういう質問をしているんですよ。大ざっぱな全体的な答弁じゃなくて、個々のケースにおいてこういうやり方は悪質だとあなたは思わないんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 私は弁護するわけではございませんけれども、そのケースにおきまして富士銀行の方がどういう、債権譲渡が適法であるかどうかということにつきまして担当者がどういう判断ミスをしたのかどうか、あるいはほかの要素が働いていたのかどうかということについて私はつまびらかにいたしませんけれども、私どもとしては、全体として、富士銀行の融資態度あるいは回収の態度について全体として法令違反あるいは悪質なケースというふうに認めるに至っていないということでございます。
○吉川春子君 ということは、この件について金融庁としては調べたんですか。具体的に細かいことについて調べたんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 必要とあれば調査をいたします。
○吉川春子君 副大臣はきょう初めて聞いたと思うんですよ、この債権譲渡をこういうふうな形でやっていたということを。ですから、今、必要とあらば調査をされるとおっしゃいましたので、ぜひこの個々のケースについて調査をしていただきたい。銀行法何条に基づいてとかなんとかという難しいことは言いませんから、この問題についてぜひ金融庁においては調査をしていただけないでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 私が必要とあらば調査をいたしますと言うのは、本件について、先生今おっしゃるようなそういう状況では、調査をする、そういう段階にまで達していないという判断でございます。
○吉川春子君 きょう初めて聞いたわけでしょう、こういう問題について。まだ調べていないんでしょう。この問題についてもう既に調べがついているんですか。
○副大臣(村田吉隆君) したがいまして、必要とあらば調査をいたしますというふうに申し上げます。
○吉川春子君 ちょっと時間がないので禅問答をやっているのは惜しいんですが、必要とあらば調査しますということなので、ぜひ調査をしていただきたいと。その結果については、また結果について、私、判断を受けますが、まずとにかく金融庁においてこのケースで、どういう方法でもいいですから調査してくれますか。政治家として答えてください。事務局はいいですよ、官僚がいろいろ言わなくても。
○副大臣(村田吉隆君) 禅問答みたくなって大変申しわけないんですが、やっぱりケース・バイ・ケースで違いますので、そういう意味では私どもとしては必要があらば調査をさせていただきます。
○吉川春子君 必要があるのでぜひ調査してほしい。きょうの議事録も読んで、金融庁は銀行に対して大きな権限を持っているんですから、ぜひ調査をしてほしいと。必要とあらばとおっしゃったので、調査をしてください。 竹中大臣、もうちょっと時間がなくなりました。最後にお伺いいたしますけれども、五月二十五日の本会議場で、緊急経済対策関連法案の質問に対する我が党の塩川議員に対する答弁で、懸命な経営努力をしている中小企業を不良債権として切り捨てるのかとのお尋ねですと。債務者が中小企業であっても、返済能力に問題がないと認められる場合には、当該中小企業向け債権は必ずしも不良債権にはなりません。また、債権の元利払いが正常である限り、担保価値が下落しても、その債権が不良債権になるわけではありません。経営努力をしている中小企業を不良債権として切り捨てるという御指摘は当たらないと、小泉総理がこういうふうに答弁してくださっています。 今回の事例は、経営努力を真剣にしている中小企業を、中小企業よりちょっと大きいんですよね、規模が、そういう中堅企業を、しかも本体事業ではずっと黒字を出しているんです。昭和四十年に設立されて、赤字になったのはたった一回だけなんです。そういう中堅企業を不良債権として切り捨てる、こういう例にしてほしくないんですね。ほっておけばこういう例はもっとふえるということが考えられます。こういうことが発生しないように、政府としてぜひ対策を講じていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 個々のケースとしてはいろんなものがあろうかと思います。健全な努力をしているという表現を使われましたけれども、多分、マーケットですから、努力をしているだけではだめで、その努力が市場の中で評価されなければいけないということなのだと思います。そういう意味でおっしゃっているのだとは思いますけれども。 それと、一方で、過去に背負った債務等々で、その債務がとても返済できないというような場合もあるでしょう。つまり、本業では収益力があるんだけれども、過去の債務でもうどうしようもなくなっているというようなケースも現実には存在しているのだと思います。 そのような場合に、その過去の債務を切り離してやるということが実は、この会社が本当に収益力があるならば生き返らせるやはりよい方法である、まあ唯一の方法であろうと思いますから、そういうところを債権者、出資家等々が判断して健全に再生させていくような、そういう筋道というのはやはりマクロ経済全体からも望まれるのだと思います。そういう環境が整うような仕組みをつくるということが私たちの仕事だと思っておりますので、そのように努力をしたいと思います。
○吉川春子君 ちょうど時間になりましたので、もっとやりたいのはあるのですけれども、やめます。
○田嶋陽子君 社民党の田嶋陽子です。 私の持ち時間は三十分ですので、あいさつ抜きで早速始めさせていただきます。 まず、竹中大臣に、中高年男性の自殺についてなんですけれども、失業による中高年の自殺がふえているということ、三万人ともそれ以上とも伝えられていますけれども、私の考えでは、竹中さんのおっしゃる構造改革だと、たとえ景気がよくなっても、また不況が来たときには男性は自殺するんじゃないかなと思うんですよね。 その自殺者の中には、妻帯者の人が多いんですけれども、遺書などによると、家族責任への重荷から自殺を選んだ人が結構多くて、例えばローンの未払いなども理由の一つに挙げられているんですが、このことに関してはどんなふうに思っておいででしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) そういう自殺という社会現象に対して、経済担当大臣の立場でどの程度までお答えできるかという問題はあろうかと思いますが、確かにこれは、一般的に世界の国を見渡しても、失業者、失業というのは、不幸にして職を失うということはマーケットの中ではあり得る、しかし職を失ったからといって自分の命を絶つというのはこれは余りに悲惨である、そういうやはり社会の仕組みの不備がまだこの世の中にはあるのだと思います。それをどのように解消していけるか、しかしこれはもう本当に難しい問題であります。 例えば個人保証の問題。融資を受けた場合に個人保証をすることによって一種の無限責任を背負わされているという、その制度について何とかできないだろうかというふうに議論はしておりますし、また、所得が今まではやはり男性に偏っていて、男性の所得源のみで、さっきの、家族責任という言葉がありましたけれども、一種の男女共同参画を進めるということはその意味では安全なネットをつくるということにもなる、そういう複合的な対応が必要だというふうに思っています。
○田嶋陽子君 今おっしゃった、所得は男が稼ぐものだ、女は家にいて男が稼ぐものだという、そういう男女共同参画社会にはふさわしくないシステムが一つ世の中にあるということは御指摘くださってとてもよかったと思うんですが、それにしては、今おっしゃったようなことはこのプログラムを見ると何も入っていないと思いませんか。 例えば、「人材大国「日本」を再生します。」とあるんですけれども、ここには、例えば女性の再就職、特に専業主婦の人たちが仕事を求めるために頑張ろうとしても、それに対する援助だとか、例えば再教育システムだとか、そういうものを地方自治体につくっていく必要があると思うんですけれども、一言もそのことに関しては言及されていない。すなわち、社会人とかキャリアの女の人たち、学生たちに対してのいろんなケアはあるんですけれども、これから仕事につこうとしている、働こうとしている専業主婦の人、これまでの未就労者に対する、女性へのケアがないということを一つ指摘しておきたいと思います。 その上、今大臣がおっしゃったように、やっぱり男の人の中には男はこうあらねばならないという意識の縛りがあると思うんですね。特に、仕事がないと、もう男の人はおれは男じゃないと思っちゃうようなメンタリティーだとか、男は家を買うものだとか、何かそういう縛りがあって、それで別に、職をなくしたら家を売ってでも自分が生きて食っていけばいいんですけれども、そうとはならない、家を失ったことが自分のこけんにかかわるみたいになってしまって。 一つには、男の人はやっぱり妻を、家族を養わなきゃいけないという一つの縛りがあるとしたら、その一つは私は配偶者控除じゃないかと思うんですね。妻というのは扶養者じゃないですね。子供や老人はそうかもしれないんですけれども、男女共同参画社会では妻というのは対等な存在であって扶養者ではないとすると、この配偶者控除というのは撤廃しないと、働き出した女性たちに対してもほかの人たちに対しても不公平ではないかと思うんですけれども、その辺はどんなふうにお考えになるでしょうか。
○政府参考人(木村幸俊君) 配偶者控除につきまして、もう先生よく御承知のとおりでございますが、所得がない、または所得が少ない配偶者を有する場合、その納税者自身の担税力、税負担能力でございますが、が減殺されるという点に着目いたしまして、これをしんしゃくする趣旨で設けられているものでございます。 このほかに配偶者特別控除等もございますが、近年、配偶者に係る控除につきまして、その先生のおっしゃるような趣旨かもしれませんが、女性の社会進出、男女共同参画社会の進展などを踏まえまして、就業に対する税の中立の観点から、その性格、あり方の見直しが必要ではないかとの意見が高まってきておりまして、昨年七月の政府の税制調査会の中期答申におきましてもそのような指摘がなされているところでございます。 ただ一方で、配偶者控除等は現実に多数の世帯に適用されているという点、それから個人所得課税の課税最低限を構成する主要な要素として定着している点に留意すべきではないかといった意見もございますし、また主要国を見ましても、税制上配偶者に関しまして何らかの配慮をする制度が設けられていることにも留意する必要があると考えているところでございます。
○田嶋陽子君 構造改革とおっしゃっているわけですから、私は、中には専業主婦システムを特殊法人となぞらえて言う人もいるぐらいでして、家庭の中の民営化を図るとしたら、その配偶者控除に関しては善処をしていただきたいと思うんですね。厚生労働省も、今度、二〇〇四年から、働く夫婦をモデルにした年金の形を考えていくということを言っていますので、この辺の、家庭の中の特殊法人、それから民営化を図るために努力していただきたいと思います。 次いで、もし配偶者控除を撤廃したら国の税収はどのくらいふえるのか、マクロ的な計算で結構ですのでお願いいたします。
○政府参考人(木村幸俊君) ただいまの先生の御質問は、現行の配偶者控除を廃止した場合の増収額でございますが、平成十二年度当初予算ベースで計算したものがございまして、それによりますと、配偶者控除を廃止した場合には約〇・八兆円程度の増収になるということでございます。
○田嶋陽子君 この〇・八兆円というのは、約一兆円になるとしたら悪いですけれども、例えば宇宙のいろんな計画、それから風力発電とか、もし一兆円とか〇・八兆円あっただけでもいろんないいことができるわけですよね。だから、もしかしたら、例えば国家予算は八十五兆円ですからその八十分の一とか何かになりますけれども、私はもっと生産的なことに利用できると思います。 女性たちは今働きたい人たちが多いわけで、もう専業主婦の半分の人たちもパートその他をやっているわけですから、その働きたい意欲にそぐういろんな対応策をつくるのにそのお金をむしろ使ってもらう方向に行った方がいいんじゃないかというふうに思います。 そして、この例えば配偶者控除を撤廃した場合、一人当たりの税負担は年間どのくらいふえるんでしょうか。
○政府参考人(木村幸俊君) 配偶者控除の、ちょっと手元に数字がなくて恐縮でございますが、考え方といたしますと、配偶者控除を今申し上げましたように撤廃いたしますと約〇・八兆円の増収になるということでございますから、それが現在税金を納めている方、さらには、この配偶者控除を撤廃することによりまして今までは税金を納めていなかった方が新たに税金を納める場合もあろうかと思います。そういった方の人数で割って、ちょっと今手元に数字がないので恐縮でございます。
○田嶋陽子君 済みません、ちょっとあれでしたね。 勝手にこちらで考えますと、一人の男性が年間約十万円税金を払うということになりますと、月八千円弱ですよね。すると、月八千円が、妻子を養うのは男の責任と言われるものに対する費用なんですよね。これで、男の人が意識の上でもって、家族を養わなきゃいけない、おれ一人がやらなきゃいけないということで究極的には追い詰められていって自殺することになるというのは、余り男性にとっても公平な制度ではないしシステムではないというふうに考えます。 次の質問ですけれども、日本の生産人口のうち、女性の生産人口はどのくらいでしょうか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 平成十二年の総務省統計局労働力調査によりますと、女性の十五歳以上人口の中で労働力人口は二千七百五十三万人でございます。
○田嶋陽子君 そのうち、働いていない人の割合はどのくらいですか。簡単で結構です。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今申し上げました二千七百五十三万人は労働力人口でございます。したがいまして、就業者と完全失業者の合計の人数でございます。 一方、働いていない人と先生おっしゃいましたが……
○田嶋陽子君 失業者。済みません。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 失業者でございますか。 働いていないというふうにまずお尋ねになりましたので、非労働力人口という概念でございますが、それは二千八百二十四万人でございます。 失業者については、平成十二年の統計ですと、女性の完全失業者が百二十三万人でございます。
○田嶋陽子君 じゃ、同じく男性の数を教えてください。男性の生産人口、そのうち、働いていない男性の割合。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 同じ調査でございますが、平成十二年の男性の労働力人口は四千十四万人でございます。そして、その年の完全失業者は百九十六万人でございます。
○田嶋陽子君 これはパーセンテージで出さないと無理ですね、比較するのは。それと、難しいですね、働いている、働いていない。例えば専業主婦の場合は働いていらっしゃるんですよね、いっぱい。ただ、支払われていないというのもあって。それには今の数は入っているんですか。
○政府参考人(岩田喜美枝君) 今申し上げました労働力人口というのは、調査週、月の最後の週が調査週なんですが、その週において一時間以上働いた方が含まれますので、例えば短時間でパートで働いておられるような主婦の方も、もちろん労働力人口に含まれております。
○田嶋陽子君 すると、ちょっとこれは難しいので、この質問はちょっと排除。済みません。 要するに、私は、今働きたいのに働けない女性がいっぱいいて、それでそれに対して竹中大臣はどんなふうに考えていらっしゃるのか。構造改革とおっしゃるけれども、私が言いたいことは、これを見ても私は、今おっしゃっている構造改革は非常にある意味でもって小状況だと思うんですね。私が一番大事な構造改革は男の人と女の人の間の構造を改革することで、国民の半分を占めている女性の人材をもっと豊かに活用してほしいわけですね。それに対してこの構造改革には、そう言っちゃ悪いですけれども、何にもないのがとても残念だと思っているわけです。一言。
○国務大臣(竹中平蔵君) その構造改革の中の生活維新プログラムということの中に、女性が働きやすい環境をつくるための幾つかの施策が盛り込まれているはずです。保育所の待機児童ゼロというのも、お子さんを持っておられる方が安心して働けるような環境をつくる。これは、まさに男女共同参画で内閣府としても力を入れておりますし、総理御自身も大変力を入れていることだと思います。 田嶋委員の御指摘は、いわば今主婦の方が特に労働市場の中に入っていきやすいように特別の何か後押しをするという一種のアファーマティブアクションのようなものがないではないかという御指摘だと思いますが、そういう場合にアファーマティブアクションをとるべきかどうかというのは、これは広く社会でひとつ議論をしてみる、今後議論をしなければいけない問題であるというふうに思います。
○田嶋陽子君 今まさにおっしゃってくださったアファーマティブアクションなんですけれども、これは例えば早くとらないといけないと思うんですね。今、本当に女の人たち、例えばそれだけとってもだめなんで、あとどういうことをしなきゃいけないかというと、やっぱり国民の半数の女性たちを不払いでなくて人間扱いするようなさまざまな対策が必要だと思うんです。 そのためには、まず夫婦関係を対等にする民法改正、これは絶対必要だと思うんですね。それから年金などの個人単位の導入、これも必要だと思います。年金の問題、それから税制の問題をやっているとよくわかるんですけれども、これがない限りなかなか女性も男性も自立できないという状況に今、日本はあると思います。 それから、けさ竹中大臣がいろんな働き方を可能にするような労働条件を整えるとおっしゃっていたんですけれども、これがまさにパートとか派遣の人たちも、年金とか保険、いろんなもの、健康保険とか、それを個人で入れるようにしてくださらないと、なかなか女の人たちは男にぶら下げられていて自立できないということ。女の人たちが今度働くに当たっては、今度若い母親、若くなくてもいいですけれども、母親の育児支援、こういうことをきちんとやっていかないと、これこそ両輪の車だというふうに考えています。 それからもう一つは、男の人が家事責任をきちんととれるような、そういう労働時間の短縮、そういうこともひっくるめてやらないといけないんで、これこそ私は大事な構造改革だと思っているわけです。 そういうことをできればこれに、来年で書きかえるときに具体的にもう入れてほしい、実行してほしい。それでないと、私は、幾らこの国が構造改革、経済の面だけやっても、私たちの意識の面とか生活の面が構造改革されない、一番大事な男女関係のところで構造改革されない限り、ちょっとぐらい手を入れてお金の経済のことにやっても、私はこの国はまた強くならない、がたがたになるというふうに思っているんですね。 ついでに、ついでじゃなくて大事な質問ですけれども、働いている女性についてなんですけれども、働いている女性の賃金は男性の六〇%なんですよね。その結果、女の子と男の子の命の値段が違うというのはもう皆さんよく御存じだと思うんですけれども、一九九三年には六百八十三万円の命の値段がありました。ところが、ことしは裁判官たちが、みんなが一生懸命頑張ったせいで、何と頑張ってくれて、女の子が、十四歳の子が亡くなったときに差額六百万が四百万に減りました。そのときの判断が、まだ世の中は女性は低く扱われていますけれども、将来男女対等になったときにその賃金格差がなくなるだろうと、そのときの逸失利益の算定、それを頭に置いて、今女の子たちの命の値段を先取りして少しでも男の子の命の値段に近づけるように全労働者の平均賃金で出したんですね。その前は、六〇%という低い女性の賃金から女の子の命の値段を出していたわけです。これは憲法違反なんですね。命に差はないですよね。それなのに女の子の命の値段は、女の人の働き方のせいでというか働かせ方のまずさで、あるいは男女対等でないところから命の値段まで十歳の子でこんなに値段が違うというのは、これは憲法違反だと思います。 それからもう一つ、憲法違反ということでいいますと、女の人はやっぱり税金を納めたくても納められない人がいるという、これも国民の三つの権利ですね、税金を納める権利と教育を受ける権利と納税の義務なんですけれども、特に専業主婦の人たちあるいは収入の少ない女性たち、税金を納めたくても特に専業主婦の場合は納められない、納税の義務を果たせないという、これも私は基本的人権の無視だと思いますよね。それから、仕事がないということ、働けないということ、これも勤労の権利を奪っているわけですから、私はこのことをやっぱり大臣に真っ先にと言っていいぐらいしっかりやっていただきたいなと思っています。 私の考えは、とにかく差別のあるところでは、資本主義が栄えて、これから石原大臣に質問しますが、競争があるところ、いいんですが、差別のあるところではやっぱり弱い人が食われていく。だから、本当の競争を確実にするために、効果的にするためには、限りなく国民が自立して、ここでもおっしゃっているように自助自律の精神を持った人が育っていかないと困るわけですね。ですけれども、日本では女性の立場がまだ二級市民として、その自由、対等なところに位置させられていないということ、これは自由競争になればなるほど女性が割を食ってくるというとても恐ろしい状況が展開するんではないかというふうに思っています。 それで、石原大臣に質問します。石原大臣は、いいですか。 あ、そうだ、答えてください。済みませんね、飛んじゃった。時間慌てちゃいました、済みません。お願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) ちょっと前半と後半で、憲法違反云々のその計算の話は、技術的に私はちょっとキャパシティーを超えている面があるんですが、最初の方にお尋ねの基本的な改革の思想についてはぜひ申し上げておきたいんですが、今委員のお手元にあるのは改革の工程表の要約版ですね。改革の工程表というのはもっと分厚いものがありまして、それの要約版をお持ちだと思うんですが、それのもとになっております基本方針、いわゆる骨太の方針の、例えばぜひお目通しいただきたいのは四ページというところに次のように記述しております。「「働く女性にやさしい社会」を構築するため、税や社会保障制度の見直しに当たっては、個人単位化を進めるとともに、雇用に関する「性による差別」を撤廃する。」、さらに二十一ページでありますけれども、「パート労働者、派遣労働者については、年金保障が十分でないなどの指摘があり、年金適用のあり方を見直していく。また、女性の労働力率の上昇、就労形態の多様化を踏まえ、夫婦片働きの世帯を標準とした現在の給付設計を見直していく。」云々。 そういうことでありますので、まさに御指摘の思想を我々も共有しておりまして、そういう方向で改革を進めております。
○田嶋陽子君 共有してくださってありがとうございます。 でも、この工程表にないというのは非常に不安なんですよね。どこにありますか。それが工程表に取り込めていただいていないと。私にはこれしかないです。じゃ、またそれ後で見せてください。 じゃ、あるということで少し安心しましたけれども、実行していただきたいと思います。 それでは、時間がないので、あと、石原大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、石原さんは、特殊法人改革で予算を削れば保育園を全国に五千カ所つくれるかもしれないというようなことをおっしゃっていたように思うんですけれども、とてもそのときはうれしいと思いました。今でもその可能性を信じていらっしゃいますか、それともこれは単なる例えのリップサービスですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御指摘のとおり、大都会では就労を希望している女性の方が子供さんがいるということで就労できないような局面がいろいろな面で見られるわけでございます。そんなものを解消していく上で、今、無認可の保育所というものが東京都内にたくさんありますけれども、そこでまた痛ましい事件が起こっていると。 そんな中で政治が何ができるのかという中でそのお話をさせていただいたんでございますが、なぜそのような話が、話すことになったのかと申しますと、実は三鷹市にありますいわゆる公設民営の保育所を見てまいりまして、そこの運営費が、ちょうど六十人、ゼロ歳児も九人いらっしゃいました、九千八百万円だったということで、九千八百万円でございますから軽く一億円と考えまして、五千億あれば五千カ所できる。そして、ちょうどこの五千という数が、これも数の上なんですけれども、全国にありますJRの駅に匹敵すると。そのぐらいのものがあれば、これから間違いなく二〇〇七年に日本の人口はピークに達しまして、その後、少子高齢化がますます進んでいき、二〇二七年が高齢化のピークでございます。 そんなとき、先ほど、就業者の数で女性が大体男性の四分の三程度。そこには潜在労働力として、また人材として日本の女性は、私の家庭を見る限り私よりも強いことからもわかりますように、十分に仕事にたえ得るし、また社会で活躍をしてくださる方がいらっしゃる。そういう方々が働けるような環境をやはり政治全体で考えていかなければならないという趣旨で発言をさせていただきました。
○田嶋陽子君 ありがとうございます。 それで、ですから、民営化とか競争ということを言っていらっしゃいますよね。例えば、総合規制改革会議で七月二十四日にまとめられた重点六分野に関するまとめでは、福祉、保育などの分野で、「施設介護における多様な経営主体の対等な競争」、それから「公立保育所の民間への運営委託促進」などを挙げていられるんですが、大臣の意図としては、規制改革を進めて競争原理を取り入れることで、質の低いサービスを提供するところは淘汰されて、良質なサービスを提供するところだけが生き残ればいいというプラス面をクローズアップされていると思うんですけれども、私はやっぱりこれはとても危険なかけだという、そういう部分があると思うんですね。 そのマイナス面を考えても、大臣はそれでも規制緩和をする必要があると判断されたと思うんですけれども、とりわけ医療とか福祉、保育に関して規制緩和した場合、どのようなマイナス面が生じるというふうに具体的にお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) マイナス面とプラス面、必ず改革を行うことによって出てくるということは十分承知しておりますが、現在、先ほど無認可保育所の話をいたしましたけれども、需要に対して供給、要するに保育所の供給が追いついていない。そんな中で、高く悪いサービスが無認可という形で起こっているわけでございます。 そんなことを考え合わせたときに、消費者、すなわち利用者、女性の方々の立場に立って、女性の方々が選択して自分の子供さんを預けるに足る保育所を選択できる。今は、どちらかといいますと限りがあるところで、どうでもいいから家の、一番駅の近いところに入れればいいと。しかし、そこには競争されて新たな参入者が入ってくることによってメニューが広がる。そのメニューを消費者、利用者である女性の方々が、これは御夫婦ででも当然なんでございますけれども、自分の目で見て自分の息子さんを預けるに足るというようなところを見つけていただく。 そういう意味で、規制を緩和することによりましてメニューが広がると、そういうことを申したのであります。
○田嶋陽子君 メニューが広がる、しかも選択肢がふえるというのはとてもいいことだと思うんですけれども、経営する主体にとってはそれはとても大変なことだと思うんですね。 例えば、私のところに届いたホームヘルパー二級の人からの手紙によると、昨年四月からスタートした介護保険では、いわゆる株式会社が介護サービス事業者としてサービスを担えるようになったんですけれども、何と五十八倍の難関をくぐり抜けて大手の会社に入社したんですけれども、四カ月で全員首になっちゃって、事業所も閉鎖してしまったということなんですね。 それからまた、ここにあるもう一つの手紙は、東京のある市で、公立保育所で年間一億二千万円必要だった運営費を、大手の会社が二分の一に近い運営費でやると手を挙げたと。大手の会社を選ぶんだそうですけれども、その公立の保育所では。そうすると、私たちだれでも心配しているのは、そこで結局は人件費が削られるんじゃないかと、そういうことなんですよね。 その点に関してはどんなふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 今、田嶋委員御指摘の点は、いわゆる公設公営の保育所、六十人で平均いたしまして大体モデルケースとして二億数千万円の運営費がかかっております。その中で、その運営費の占める割合の多くの部分を人件費、特に公設公営の保育所ではかなり御年輩の女性の方がお働きになっている。当然、年功序列賃金でございますので、公設公営でございますので公務員制度にのっとっておりますので、年功序列賃金でございますので高齢のお方の賃金は高いということだと思います。 しかし、私が拝見させていただきました公設民営の保育所、もちろん若い女性の方々、また保父さん、男性の方も保育士としてお働きになっておりました。当然、人件費というものは民間企業でございますので能力給になっております。そんな中で、賃金に占める割合が小さいという事実はございます。 限られた財源の中でどのようなサービスを利用者に供給していくのかというような視点と、そこで働く方々の給与のバランスを図っていくということが大きな課題であるということは委員の御指摘のとおりであると思っております。
○田嶋陽子君 それに対して対策は具体的にどんなふうに考えてくださるんでしょうか。 例えば、特に保育所とか介護分野では女性がほとんどですね。例えば保育所の保育士は、女性の占める割合は九九%です。ただでさえ女性は安く扱われているわけですから、ましてや女子供あるいは老人に関するところでは女性たちは非常に労働力を搾取されると思うんですね。介護分野でも、男性はここではかなり入っていますが、それでも七二%なんですよね。 結局、女の人たち、規制緩和を進めるとみんな女性は非正規の労働者になっていくわけですけれども、安く使われるということで。だから、これは規制緩和される医療、福祉、保育の面でますます女性は自分に対する敬意といいますか、自分に対する価値観を落としていくし、社会も、やっぱり安く扱われている人、安いお金で雇われている人たちに対しては評価を落としていくわけで、これは余りフェアなことじゃないと思うんですね。 ですから、同一価値労働同一賃金というようなことが確保されていない現状で、これから石原大臣あるいは竹中大臣はどんなふうにしてこの問題を解決なさっていこうと努力してくださるのか、その辺をお伺いしたいんですけれども、お二人に。
○国務大臣(石原伸晃君) 規制改革、行政改革の範囲を若干超えている御質問であったと思いますけれども、そこは先ほど申しましたように、今、保育所の場合でいいますと九九%が女性の方でありますが、この分野に男性の方の進出というものも現に起こっております。また、介護の分野におきましても女性の方の割合が七十数%でございますが、この分野につきましても、これからのサービス業の形態として新たな雇用を吸収する場所として注目されている点であります。 そんな中で、委員御指摘のとおり、女性の労働者の方にとって不利な競争あるいは不利な就業、男性と女性の差において不利な就業ということがないように気をつけていくということは、行政改革の範囲の外ではありますけれども、当然のことであると考えております。
○国務大臣(竹中平蔵君) 今、石原大臣がおっしゃったとおりだと思います。競争によって、例えば競争が激しくなることによって賃金が下がるということを田嶋委員は懸念されるわけでありますけれども、しかし逆に言えば、競争でマーケットが拡大して、それによって需要が拡大して、需要が拡大する結果、賃金を上げるというのもこれまたマーケットの一つの大きな力なのだと思います。 その中で、原点は、今、石原大臣がおっしゃったようにやはり不正なことが行われないことであって、マーケットの競争に乗じて不正なことが行われる、これはやっぱり避けなければいけない。その意味での法の執行、特に訴訟体制の確立とか苦情処理の制度の確立であるとか、そういう点で事後的なチェックはこれは非常に厳しくしていかなければいけないのだと思います。
○委員長(佐藤泰介君) あと一分ですので。
○田嶋陽子君 じゃ、やっぱり心配なところは、不正なことが行われないということでチェックということですが、この辺の法体制から、いろんなシステム、簡単に訴えることができる、簡単に成果が上がるような、そういうシステムをつくってくださるようにお願いします。
○島袋宗康君 無所属の島袋宗康でございます。 小泉内閣の言われる聖域なき構造改革の最大の眼目は何の改革にあるとお考えでしょうか。石原、竹中両大臣にそれぞれお答え願いたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 私の方からは、規制改革あるいは行政改革についての観点から、小泉総理の掲げる聖域なき構造改革の目指すことについてお話をさせていただきたいと思います。 これももう有名なフレーズでございますけれども、構造改革なくして日本の再生と発展はないと総理はかねがね申されております。その信念のもとで、経済、財政、行政、社会、政治といったような各分野における構造改革を進めることによって、この新しい時代、二十一世紀という新しいグローバル化、そしてボーダーレスな時代に対応できる社会経済システムを構築していくことがこの聖域なき構造改革の目指すところであると私は承知しております。 その一方で、これは橋本六大改革のときも私、感じたわけでございますけれども、経済、財政、行政、社会、政治すべての分野で変えなきゃいけないということは、それだけ大きな変化にこの国がさらされているということを私はあらわしているんではないかと思っております。 そこで、それではどういうふうな方法で行っていくのかということでありますけれども、小泉内閣では、これも有名なフレーズになりましたけれども、民間にできることは民間にゆだね、地方に任せられることは地方に任せるという内閣の大原則のもとに、自由な経済活動の範囲をできる限り広げることが重要であると考えております。そしてまた、竹中大臣が申されましたように、自由な経済活動を広げる上で公正な競争が行われるようなしっかりとしたチェックというものも必要であるという認識でございます。
○国務大臣(竹中平蔵君) 石原大臣がすべてお答えくださったと思います。 さきの所信表明演説の中で、総理は構造改革を目指すに当たっての五つの心がけのようなものを示してくださっています。 正確な表現ではないんですが、私なりの解釈で総理がお考えになっていること、同時に我々が考えていることを五つ、かいつまんで申し上げると、自助自律のシステムの中で、いわば第一番目としては、正直者がばかを見ないようなシステムをつくっていくということなのだと思います。一部の人だけが何か規制で得をするとかそういうことじゃなくて、正直者がばかを見ない、これが第一点であります。第二番目が、それに関連しますが、やはり同じくひとしくすべての人に機会が与えられていて、かつもう一つ重要なのは、先ほど自殺の話等々もありましたが、やり直しのきく社会にしておくということが第二番目であると思います。第三番目が、中央よりは地方、公的な部門よりは民間を大事にするシステムをつくっていく、それが三番目だと思います。四番目は、豊かさと優しさが同居したような社会にするということなのではないかと思います。そして五番目が、教育の問題を含めてでありますけれども、子供に対して胸を張れる社会にしていこうということなのではないかと思います。 経済、財政のみならず、非常に幅広いそういった自助自律のシステムに根差した活力ある社会をつくっていこうというふうに考えています。
○島袋宗康君 小泉総理のその構造改革の主要な柱である特殊法人改革に対して、最近、新聞紙上などで石原大臣の弱腰であるとのいろいろ報道がなされていますけれども、その理由はどういうことから書かれるようになったんでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 先ほども御心配をいただいたり、御激励を御同僚の議員からいただいたのでございますが、また先ほど山根委員だったと思いますが、私の父親との比較をされましたが、私、あのように我の強い父親のもとで育っておりますので、どうしても腰が低くなるのが常でございます。 この腰の低さというものが弱腰と映っているのかどうかはわかりませんが、小泉総理の掲げるこの聖域なき構造改革の目的は、やはり肥大化した行政組織を縮小して簡素ながらも強力な政府を実現していく。そして、そのためにこの特殊法人改革を全法人を対象にゼロベースから事務事業を見直し、組織形態を変更する、改革する合理化計画をまとめる作業中でございまして、担当大臣としては、この改革を遂行するための決意というものは就任した当初から今に至るまでいささかの変化もございません。
○島袋宗康君 今の発言で大変心強く思っていますので、頑張ってください。 それで、大臣は先般、当委員会において特殊法人等整理合理化計画を年内に策定するとの方針を示されました。その作業の進捗状況、どのようなところまで持っていかれているのか、その辺を御説明願いたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 通常国会であったかと思いますけれども、当委員会におきましてスケジュールについて御説明をさせていただいたことは記憶しているところでございます。 先ほど決意の部分でお話をさせていただきましたように、今回は事務事業を、全法人、これまではどちらかというと統廃合に視点が置かれていたんですけれども、何といいましても、先ほど来同僚議員が御指摘されておりますように、パブリックカンパニー、国営企業、特殊法人というものが時代に見合わなくなった仕事もやめないで、さらに新たな業務を拡大していっていくような状態でありますので、事務事業というものをゼロベースから徹底的に今見直しさせていただいているわけでございます。 そして、小泉総理が、この道路四公団、いわゆる道路公団に代表されます道路四公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫、石油公団の廃止、民営化等につきまして他の法人に先駆けて今月中に実質的な結論を出すと明言されておりますので、事務方を預かる私といたしましても、今月、だんだん日が迫ってまいりましたけれども、あと十日となってまいりましたけれども、この実質的な結論を各方面の方々の御理解を得てやらせていただき、その後、来月でございますけれども、すべての法人の事務事業並びに組織形態の見直しの内容を定める特殊法人等整理合理化計画を策定する、そして今、まさに最終の詰めの作業を鋭意進めているという段階でございます。
○島袋宗康君 今お話がありましたように、道路四公団、それから都市基盤整備公団、住宅金融公庫、石油公団といったようなこういった法人について、今間違いなく進めているというふうな状況をお伺いいたしましたけれども、先ほどいろいろ私も弱腰発言などと申しましたけれども、本当にこれが大臣が構想しているようなことで進めておられるということで理解してよろしいですか。
○国務大臣(石原伸晃君) この七法人の問題は、小泉総理が総理のイニシアチブとして御発言をされた七法人でございます。そしてまた、この問題は、竹中大臣のところで、経済財政諮問会議の改革工程表の中にしっかりと七法人を先行して実質的な方向性を十一月中に示すと書かせていただきましたし、今国会における総理の所信表明演説の中でも総理大臣が明確に述べられております。 私は行政改革を預かる担当大臣といたしまして、その案がよりよい案になりますように、今関係各方面の方々とお話をさせていただきまして、最大限の努力を傾注している段階でございます。
○島袋宗康君 十一月末までに結論を出すということを確認できますね。
○国務大臣(石原伸晃君) そのように御理解いただいて結構でございます。
○島袋宗康君 竹中大臣にちょっとお伺いいたします。 さきの当委員会において、今こそやるべき構造改革を行わなければ経済の再生はないと述べておられます。我が国経済の潜在的成長力は十分にあり、改革なくして成長なしとの決意のもと、構造改革を強力かつ迅速に遂行していくと述べておられます。 そこでお伺いいたしますけれども、大臣のやるべき構造改革とは何を指しておられますか。そして、我が国経済の潜在的成長力が十分にあると言われる根拠はどこにあるんですか、お伺いいたします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 非常に大きな問題に関するお尋ねだと思います。 やるべき構造改革でありますけれども、先ほどの発言と少しダブってしまうと思うんですが、経済に関して言うならば、やはり生産性の低いところから高いところに資源を移して、その生産性を高めることによって活性化していく、これ以外にもう方法はないと思います。 先週、実は大変私にとってもやはりショッキングな統計が発表されておりまして、余り新聞では注目されなかったかもしれないんですが、社会経済生産性本部というところが出した生産性の国際比較であります。これは、一人当たり人間がどれだけの付加価値をマーケットで生み出しているかということを物価を調整して購買力平価ではかっておりますけれども、日本の水準というのは先進二十カ国中十九位ぐらいだったと思います。先進G7の中では最下位であります。一位、二位のルクセンブルク、アメリカなんかに比べますと、水準そのものはやっぱり三割ぐらい低いと。これが残念だけれどもやはり日本の現状だと思います。これはやはり資源を非常に非効率に使っている、その結果が、まさに民間でできることを民間でやらないで政府が取り込んできた、そういうことのあらわれだと思うわけであります。 その意味では、活力を高めるためにはそういった意味での資源を生産的に使うしかないわけで、それこそがやはり構造改革を行うときの基盤である、これは、先ほどの骨太の方針の一番最初にそういう趣旨のことをしたがって書かせていただいております。 潜在成長力が十分にあるかという質問でありますけれども、資本がどれだけあるか、労働力がどれだけあるか、それを活用するときの私たちの生産性がどれだけあるかということを単純に積み上げると、かなりまだ日本は高いはずだということになります。しかし、それを発揮させないようなやはり規制とか時代おくれになった仕組みがあって、それが今発揮されない。 私は、本当にそれなりの資源と生産性を活用したならば、まだ日本は二%に達するような高い成長力があるというふうに、これがまさに潜在力であるというふうに思いますので、それを発揮させるような構造改革を進めたいというふうに思っております。
○島袋宗康君 今の御説明にちょっと重複するかもしれませんけれども、いわゆる経済財政運営に当たっては、大臣は経済財政の長期的なビジョンを示すということが望ましいというふうに認識を示されておりますけれども、大臣が構想されているそのビジョンはどのようなものであるかということで御説明願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) ビジョンでありますが、長期的なというお尋ねだったかもしれませんが、考えておりますのは中長期的なということになろうかと思います。 先ほどの基本方針、骨太の方針の第五章で、次のように書かせていただいております。「今後経済財政運営に当たっては経済財政の中長期的なビジョンを示し、それと整合的な形で、毎年の経済運営や予算のあり方を決定していくことが望ましい。このため、中期的な経済財政計画を策定し、毎年の経済財政動向を踏まえて毎年度改定していくこととする。」。それを年内を目途に、初年度については、今年度については作成したいというふうに考えております。 それが私が申し上げるビジョンでありますが、ビジョンの中身そのものについてはこれは多岐にわたると思いますが、その中で、構造改革を進めることによって、二、三年の調整期間を経て日本はその本来の潜在力を発揮できるような形に何とか持っていけるようなそういうビジョン、姿を描きたいというふうに思っております。
○島袋宗康君 大臣は二次補正は全く考えていないというふうにその姿勢を示されておりましたけれども、二次補正の可能性を否定しないというようなことをまた、ちょっと変わっているようなニュアンスが聞こえてまいりますけれども、その姿勢転換についての御意見を賜りたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 先週、二次補正は考えているかということに関しては、それは考えていないということで申し上げました。それを補正予算を無事通していただいたという事実を踏まえて今申し上げているのは、経済の状況が刻々と変わりつつあるということを踏まえて、ゼロベースで議論しようということを考えているわけであります。 したがって、どういうふうに姿勢を今持っているかというと、まさにゼロベースで考えるということになるのだと思います。経済の状況を分析しながら、基本的にはやはり総理にいろいろと御決断をしていただくわけでありますけれども、経済財政諮問会議でこの一週間、二週間、集中的に議論をしたいと思っております。
○島袋宗康君 それから、転換国債の構想とその経済・財政的効果についての御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 私は、一般論としまして、こういう国債残高が六百六十兆に達するような状況のもとで、財政資金の資金調達に対しても多様な工夫があってしかるべきだということを申し上げました。資産の売却であるとか、売却できないときにはそれを担保として国債を出すような転換国債のようなものとか、さまざまな国債のタイプのもの、これまでも議論をされてきました。そういうものを幅広く議論する必要があるということを申し上げたところ、その転換国債という名前だけが随分と大きく取り上げられたというふうに自分では認識をしています。 したがって、これは今具体的に、政策の問題として具体化を別に考えているということでは全くありません。しかし、政府の資産を売却するというのがやっぱり大変重要なことなんだと思うんですね。マーケットの状況等々でいきなり売却できないときにはまた別のつなぐやり方があるかもしれない、そういう一般的な議論としてぜひいろんな可能性を考えていく必要があると思います。 これは決して短期の話ではなくて、来年度も三十兆円の国債を発行しなければいけないわけだし、再来年度もそれをいきなりそう大幅に縮小することは多分できないわけでありますから、これはやはりかなり長期の課題として引き続き考えなければいけない財源調達の多様化の問題だと思っております。
○島袋宗康君 大臣は、IT社会の基盤法制の一つとして個人情報の保護に関する法律案を国会に提出しているところでありますけれども、国民がIT活用のメリットを十分に享受できるよう今後とも個人情報保護の推進に努めると言っておられます。 しかし、この個人情報保護法案は今国会では継続審議扱いとなる予定である上に、本法案についてはいろいろな問題点が指摘されております。そこで、大臣はこれらの点について現時点でどのような御見解をお持ちか、御説明願いたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) この個人情報保護法案が国会でどのような扱いをしていただけるのか、ちょっと私は最終的なことは伺っておりません。これは国会でお決めいただくことだと思います。 その個人情報保護の中身ですけれども、これは非常に本当に難しい問題だというふうに思っております。ITを利用した大量の個人情報の処理が拡大して、その関係で個人情報のいわゆるプライバシーの侵害になるような流出というのが現実に社会問題として存在している。であるからこそ、先進二十九カ国のうちの二十四カ国がこういったものに何らかの枠組みをはめるような法制度を既に持っているというふうに聞いております。そういった意味で、しかし一方で報道の自由というのが当然のことながら守られなければいけない、これはもう当たり前のことだと思います。 今、用意されている法案に関しては、第五章で、個人情報取扱事業者の義務等を適用した場合、事前規制になるおそれがあることから、報道機関が報道の用に供する目的で個人情報を取り扱う場合は適用を除外するということを明示しておりますので、その意味ではその情報、プライバシーの保護と報道の自由ということを両立するための配慮がなされているというふうに基本的には考えております。 この法律案というのは、報道活動の自主性を尊重しながら、その活動を制限することないようにしながら、しかし国際的にも今問題になっている個人のIT社会の中におけるプライバシーの保護という非常に狭い道を追求する重要な試みであるというふうに考えております。
○島袋宗康君 今国会でこの今の法律が制定されて本当に竹中大臣が思っておられることがぜひ実現するように、私もお願いするわけであります。よろしくお願いします。どうぞお引き取りになってください。あとは仲道先生にお尋ねしたいんですが、どうぞ。 せんだって政務官会議が沖縄で開かれまして十五名の方々がお見えになって、県内の方々が非常にその発想に対して喜んでいるところでございます。私も前夜の前夜祭で参加することができまして、本当にありがたく感謝を申し上げたいと思います。 そこで、沖縄でなぜ今日、政務官会議を開かれたかというふうなことについて、やっぱりまだ県民の間では、事の重要性あるいは単なる観光産業が随分落ち込んでいるのでその一助というふうな気持ちがあって政務官会議を沖縄に持ってこられたんじゃないかというふうなこともありますけれども、しかし、やっぱり地方に行かれてそういった会議を開くということは非常に重要なことではないかというふうに私は思いますので、これは継続的に各地方でそういったことをやることによって、政務官の立場として国民に今以上に認識されるというふうに思いますけれども、沖縄で政務官会議をされたというふうなことについての意義等について御説明いただきたいというふうに思います。
○大臣政務官(仲道俊哉君) お答え申し上げます。 先日の沖縄での会合、先生も御出席をいただきまして本当にありがとうございました。 従来、政務官会議というのは総理官邸で行われていたわけでございますけれども、前回の政務官会議において米国のテロ事件に関する沖縄観光への影響という議題と、それからBSEに関する議題を取り上げまして、どうするかということで詰めた話をしたわけでございますけれども、最終的には、ぜひ沖縄でこの政務官会議を開いて沖縄の安全性をPRしようじゃないかということと、国産牛肉の消費促進の呼びかけをその観点からしようじゃないかというようなことで、初めて総理官邸から出まして地方で、しかも沖縄で行ったわけでございます。 会議には多数の、土曜日でございましたけれども多数の各省庁の政務官が参加いたしまして、沖縄県知事初め観光関係団体等の沖縄の皆さんの生の声を聞くことができたということで、非常に実情を把握して大変参考になりました。これらの声につきましては、各省庁に持ち帰りましてそれぞれの大臣に報告をいたしまして、すぐに対応できることは対応しようということになったわけでございます。 我々大臣政務官といたしましても、今回の訪問の経験を踏まえまして、沖縄旅行の安全性やそのすばらしさを精いっぱいPRいたしたいと思いますし、いま一つは、どちらかといいますと大臣政務官というのがちょっと認知されていないような、そういうようなところもあるわけでございまして、そういう意味では大いに今回のこの沖縄での政務官会議を生かしまして皆さん方からも大いに認知をしていただきたい、そういうことでございまして、今、渡辺政務官もここにおられますが、一緒に参加されたわけでございます。 以上です。
○大臣政務官(渡辺博道君) 島袋委員には前日の懇談会の席上にも御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。 政務官会議の意義につきましては、今、仲道政務官がお話あったとおりでございますが、私は実情を実際に肌で感じたところ、感想を述べさせていただきたいと思います。 前日でありますが、国際通りにあります公設市場を見させていただきました。これは、一般の公設市場ですと一般の方、なかなか入るようなことはありませんが、沖縄の場合の公設市場は観光客が大変多く来場するということでありまして、本来であれば観光客が多く入ってにぎわっているところであるけれども、なかなかテロ事件以後観光客が少なくなっているということをじかに訴えられました。 やはり、沖縄のよさというのはまだまだ隠れたところ、いっぱいあると思います。これをぜひとも引き上げて、多くの皆さん方が沖縄に行ってよかった、そういうような環境づくりができればいいなというふうに思っております。 そういった中で今回の政務官会議を実施したことは、国民の皆様方に、少なくとも沖縄に目を向けた一つの要素ではないかなというふうに思っておりますので、今後とも、政務官、先ほど仲道政務官がおっしゃったとおり、なかなか認知されておりません。もう少し認知されるようにしっかりと行動してまいりたいというふうに思いますので、委員の先生方もひとつ御協力の方よろしくお願い申し上げます。
○島袋宗康君 認知させるためには、あと二、三度沖縄でぜひ会議を開いていただきたいと思います。 そこで、お話がありましたように、観光産業は非常に落ち込んでいると。一番被害が出ているのはやっぱりホテル、その関連する企業でありますけれども、特にキャンセルがひどかったのは修学の旅行者がほとんどもう来てくれないというふうな状況で、これは文部科学省が一たん何か危険であるという情報を流したために、各小中高で沖縄は危険であるというふうなことで、それが原因で、要因で非常にキャンセルが多くなったというふうなことを聞いておりますけれども。 さて、これは別にいたしまして、沖縄に派遣されている機動隊が、四百五十名他府県から派遣されております。それは米軍基地の警護のために派遣されているわけでありますけれども、私はせんだっての内閣委員会でそれを取り上げたんですけれども、やはり観光産業をもっとしっかりとして、安全であるというふうなことを確認させるためには、やっぱり機動隊の他府県からの派遣は素早く撤収すべきではないかというふうなことで、この政務官会議でもそれが取りざたされておるように新聞紙上で拝見したんですけれども、その辺について、ひとつ何らかの形で早目に撤収してほしいというような県民の声が大きいわけですから、その点についてどういうふうなお考えなのか、お尋ねいたします。
○大臣政務官(仲道俊哉君) 今回、四百五十名の機動隊が入ったということで、このことについては沖縄担当の政務官といたしましても、県民が安心して、こういうテロ事件でございますから、その緊急対策措置によって沖縄の方にも派遣したと。実際は、青森県、福井県、長崎県ですね、ここにもそれぞれやはり機動隊を派遣をしているわけでございまして、安心ができるだろうということでの善意の、本当に前向きに取り上げたこのことが、実際には、政務官会議をして現地のお話をお聞きしますと、来たことによって沖縄は危ないというような反対の認識が国民の間に出て、そしてかえっていろいろなキャンセルが出てきたということを実は初めて知りました。 先ほど申しましたように、当初私は、もう特に沖縄県には米軍基地がありますし、こういうテロ事件ですから、大いにしっかり守っていただき、安心をしてもらおうとしたことが逆効果に出たということで、これは意外でした。実際に現地でその生の声を聞きまして、ああこういう面もあるんだなということを聞いたわけでございますが、今、いつ撤収するのかということのお話でございますけれども、これは警察庁や、また実際にはこの派遣には沖縄の公安委員会からの要請もあるわけでございまして、そういう関係の省庁と話をし、また御存じのように、アフガンでの今の状況、こういうことを勘案をして総合的に判断をするようになるだろうと思いますが、せっかく我々もあそこでそういう生の声を聞いたわけでございますので、この声は警察庁の方にもぜひ上げて早急な対応をとるべく私の方からも話をいたしたいと、そのように考えております。
○島袋宗康君 沖縄に行かれて、実感として、やっぱりこれが観光客がキャンセルしたというような原因にもなっているだろうというふうなことは実感されたと思いますので、それは稲嶺惠一知事初め観光産業の皆さん方が非常に要望の強かった課題だと思っていますので、それはぜひ早目に撤収をされるように御尽力いただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(佐藤泰介君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時九分散会