財政金融委員会 第15号
- 発言数
- 240 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2001/12/06
会議録
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府政策統括官小林勇造君、内閣府政策統括官坂篤郎君、内閣府政策統括官岩田一政君、金融庁長官森昭治君、金融庁監督局長高木祥吉君、法務大臣官房司法法制部長寺田逸郎君、農林水産省経営局長須賀田菊仁君及び中小企業庁経営支援部長西村英俊君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本政策投資銀行総裁小村武君、預金保険機構理事長松田昇君及び株式会社整理回収機構代表取締役社長鬼追明夫君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大塚耕平君 民主党・新緑風会の大塚でございます。おはようございます。 一年前の今ごろは日銀の職員として相沢先生の金問調のメモ取りをしたり塩崎先生の企業会計処理のメモ取りをしていましたので、何か妙な気分がいたしますが、きょうはRCCの機能強化に関して幾つか御質問をさせていただきたいというふうに思っております。 まず冒頭、多数の参考人の皆さんにおいでいただきまして、本当にありがとうございます。きょうは、展開によっては十分に御質問させていただけないケースもございますが、その場合は準備がむだになりますが、どうか御容赦いただきたいというふうに思っております。 まずRCCの鬼追社長にお伺いしたいんですが、十一月一日に企業再生本部というものをおつくりになったというふうに伺っておりますけれども、これはどのような経緯でおつくりになられたのか、御説明をいただきたいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) お答え申し上げます。 まず、六月二十六日のいわゆる骨太の方針におきまして、RCCの機能を抜本的に拡充し企業再生等を進めることとされたことを受けまして、当社内にプロジェクトチームといたしまして幾つかのチームを設けました。そのうちの一つが企業再生ワーキンググループというプロジェクトチームでございます。立ち上げましたのは七月三日でございました。 その後、より組織的な対応が必要であろうという考えのもとに、八月一日に企業再生ワーキンググループを発展的に解消いたしまして、担当役員三名、室員七名から成る企業再生対策準備室というものを設置いたしました。さらに十月二十六日の改革先行プログラムにおきまして、本年十一月一日にRCCに企業再生本部を設置し、再生の可能性のある債務者の速やかな再生に努めるなど、企業再建に積極的に取り組むというような御要請が実はございました。 それを受けまして、十一月一日に企業再生本部を発足させまして、私が本部長として全体の指揮をとるということにいたしまして、副社長以下役員四名を担当役員として配置するとともに、本部のもとに設置した企業再生部については、部長を役員に委嘱いたしまして、回収拠点である支店職員を含めて五十名、とりあえず五十名の体制とした、こういう次第でございます。 このように、企業再生本部は今回の法改正を視野に入れまして、具体的な活動は改正後ということになりましょうが、視野に入れまして、今後見込まれる企業再生案件の処理に遺漏のないよう体制をしく、こういうことにした、そういう経緯でございます。
○大塚耕平君 今、るる春先からの経緯を御説明いただいて、最後に今回の改正を視野に入れてというお話がありましたが、これは、今こうやって審議しているわけですから成立していないわけですよね。この改正案が成立する前にこういう組織改正を行うというのは私は国会軽視だと思うんですが、これはいかがでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) 私どもは、債権回収の非常に多様化ということが、これが求められると思います。したがいまして、企業再生ということは債権回収の一つの手法であろうかというように思います。これまでからも、我が社におきまして、結果的には企業再生に言うならば寄与した、あるいは企業再生を支援したというような事例がございます。ただ、私どもは、骨太の方針でありますとかあるいは改革先行プログラムで、債権回収の多様性について、なお一層強くそれを意識したということは事実でございます。そういう意味で私どもは再生本部というものを設置したと、このように御理解をいただきたいと思います。
○大塚耕平君 国会軽視とは申しましたが、多分改正案は成立するわけで、これは野党がだらしないということでもありますので、成立を前提としてと言うと怒られますけれども、きょうは、改正案がもし通った場合に、皆さんが言っておられる改正の目的に少しでも資するような、そういう論点を幾つか御提示できればいいなというふうに思っております。 発議者のどなたかにお伺いをしたいんですが、今回入札制度を導入してデューデリジェンスを導入する、しっかりやるということを再三言っておられますけれども、デューデリジェンスの定義と具体的な内容についてかいつまんで御説明をいただきたいんですが。
○衆議院議員(津島雄二君) デューデリジェンスという言葉は委員御承知のとおり専門用語であります。主として調査、分析というような意味に理解をされております。その内容は、さらに敷衍をいたしますと、依頼者の指示やあらかじめ決められた事項などについて、依頼者に報告するための作業や研究、調査、分析などをしっかり行うということを意味する言葉であると理解をしております。 これをさらに敷衍いたしますと、債権の買い取りの場合についていいますと、債権買い取りに当たってその買い取り価格を算定する必要がございますから、キャッシュフローが見込める債権の場合には、当該債務者に関する諸情報の収集とか、それから財務分析であるとか、それから将来の予想キャッシュフローの積算というようなことが重要なポイントになると思います。また、キャッシュフローがあるなしは別として、担保不動産の評価というようなことを行うための事前の調査や分析も必要となりますが、こういうことを総括してデューデリジェンスと呼んでいると理解をしております。
○大塚耕平君 ありがとうございます。 そうすると、その作業には通常どのぐらいの期間を要するものでございましょうか。事務方でも結構ですよ。RCCの方でも結構です。
○委員長(山下八洲夫君) 答弁は早くお願いいたします。
○参考人(松田昇君) これは例でございますけれども、破綻銀行から私どもが買い取るときに、いろいろ外部の人間あるいは内部の人間でデューデリジェンスをかけますけれども、大体一カ月ぐらいはかかると、そういう状況でございます。
○大塚耕平君 破綻銀行にかかわるデューデリはかなり速やかに行われる方で、私が不動産鑑定協会にお伺いしたところ、長いものだとやっぱり一年ぐらいかかるものもあると。案件の緊要度にもよりますけれども。 あわせて、これも発議者の方でも結構ですし、RCCや預保の方でも結構ですが、引き取った債権を最終処理するのにどのぐらいの期間を要されますでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) 今の御質問でございますが、これはケースによることでございまして、引き取った債権の処理につきましては、早いものは数カ月で全部処理が終えられるということもございましょうし、数年かかるという場合もありましょうし、一概にはちょっとお答えいたしかねると思います。
○大塚耕平君 ここに不動産鑑定協会がまとめた不良債権担保不動産の適正評価手続に関する評価のマニュアルがあって、これは実は、政府の総合経済対策を受けて社団法人日本不動産鑑定協会が検討をゆだねられた資料なんです。いろいろ具体的な手順とか細目が書いてあるわけです。 その中に、東京地裁と大阪地裁の最終処理にかかる期間というデータ、これはあくまでアベレージですから、今、社長おっしゃったようにケースによるとは思うんですが、大体最終処理までに二年ということが書かれております。 ちょっとほかの質問に移らせていただきますが、これは預金保険機構さんかもしれませんが、いわゆる財産調査、これは調査室がおつくりいただいた資料の四十八ページにも出ていますが、財産調査というのは何のためにして、この財産調査にかかる期間はどのぐらいかということを御答弁いただきたいのですが。
○参考人(松田昇君) お答えいたします。 御案内かと思いますけれども、私ども預金保険機構に財産調査権、特に罰則つきの調査権がつきましたのは住専法の設定があったときでございます。公的資金の六千八百五十億円の資金が投入されたこと、それから預保法になりまして、平成十年に公的資金として交付国債による資金援助の基金がつくられたということがそれぞれ理由でございまして、そこで設けられたわけでございますが、現在の仕組みは、回収をたくさんすればするほど国民の負担、つまり税金の支出が抑えられるという連動する仕組みになっております。 それで、もともとこの調査権が我々に付与されたゆえんというのは、住専のときを想起すれば一番明確でございますけれども、確かに貸した方も悪いかもしれませんが、借りた者で非常に悪質な者がいて、約束に反して返さないと。それについては、公的資金を投入していることであるから、厳正に取り立てをして回収益を幾らかでも極大化して国民負担を減らさなきゃいけない。その一つのツールとして、公的資格を持ち、そして職員がみなし公務員になっております預金保険機構に財産調査権が与えられて現在稼働しているということでございます。 大体どのぐらいの日数かかっているかということになりますと、資料にもあるかもしれませんが、人日という、調査役が一日何人で働いたかということであらわすのでございますけれども、大体今までで一件当たり六十人日、六十人の者が一日、一人でやれば六十日かかるぐらいの時間をかけております。
○大塚耕平君 一生懸命、財産調査をやっておられると思いますが、これまでに立入調査二百三十五件やって四千五百億円ぐらい隠していたやつを引っぱり出したということで、大変な御活躍だと思うわけです。 もう一度、発議者の方にお伺いしたいんですが、デューデリジェンスを行う対象項目はどんなものを想定しておられますでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 実際に買い取りを行う投資銀行とかあるいはファンドの人たちが使っている、パソコンでソフトなどをつくってデューデリジェンスをやっているわけであって、これはもう極めて細かい項目に至るまで入れて、もちろん最後は人間の判断というのが入ってくるんだろうと思うんですが、それはもうキャッシュフローの要素であるとかあるいは担保の問題、それから経営者の人間関係であるとか、会社の組織であるとか、それから担保不動産に関してはそれこそ近所に何があるかに至るまで、極めて細かい項目をたくさん調べているというのが実態だと思います。 今の鑑定協会がどういうのをつくっているか私ちょっと拝見しておりませんが、具体的に項目を挙げればそれは何百と、場合によっては何千という人もいますが、それはそれぞれの企業の、言ってみれば自分たちのノウハウであって、それぞれ違うんだろうというふうに思います。
○大塚耕平君 不動産鑑定協会の資料はまた後で入手していただければと思うんですが、大体、不動産鑑定協会が提示している項目で四百項目ぐらいあるんです。ただ、不動産鑑定協会の指針は、これはアメリカで言われているデューデリジェンスよりも一般にかなり調査の対象項目が少ないということを彼らも認めているんです。アメリカは不動産等の資産について多角的に調査を行うことをデューデリジェンスと言っているわけです。 だから、多角的ということは、今、預保の松田理事長が頑張っておられるような四千五百億円もある隠し資産、こういうものもきちっと調査をして、一体その引き取るべき資産がどのぐらいの本当は収益性があり、その背後に財産があるかということを全部調べることをデューデリジェンスと、こう言っているわけですが、塩崎議員におかれては、今回RCCに入札制度が導入された場合に、このデューデリジェンスの対象範囲はどういうふうに運営されるべきだとお考えですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) それはまさに先ほど鬼追社長がおっしゃったようにケース・バイ・ケースではありますが、当然二次ロスを出してはいけないというのは、今回改正をしても同じ哲学でいくわけでありますから、どれだけデューデリジェンスをやるかというのは極めて重要であって、デューデリジェンスという言葉は、もう釈迦に説法でありますが、デュープロセスという言葉があるように、正当なる汗をかけという意味であります。したがって、言ってみれば善管注意義務みたいなものでありますが、どこまで調べられるのかというのは、やっぱり調べられる範囲内でやる。 ただ、問題は時間的制限というのがありますから、だからこそロシアルールなんかが一般的には出てきて、とりあえずの価格で仕切ってロシアなんかやろうなんという話が出てくるわけでありますが、今回それをやるという意味ではありませんが、デューデリジェンスをどこまでやるかというのは、やはり時間との競争でもあるということを考えなければいけないと思います。
○大塚耕平君 それはおっしゃるとおりであります。 そうすると、例えば今回入札制度の導入と同時にデット・エクイティー・スワップなんかも導入するといっておられるわけですが、スワップして取得した株式の収益性というものも買い取る債権の価値に大きく影響してくるわけで、デット・エクイティー・スワップによって入手する株式の配当について、デューデリジェンスの中でどのようにそれはカウントされるわけですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これまた釈迦に説法でありますけれども、デット・エクイティー・スワップというのは、私も九九年三月二十七日号の東洋経済に書いておりますが、要は再建をするときの手法の一つにしかすぎないわけです。何でそうやるかというと、債権者がデットを持ち続けていくよりは債権放棄をした方がこの企業の再生にとってはいいだろうと、その大きな再建プログラムの中で債権放棄をしようというのが基本的にあるわけです。 しかしながら、ただ債権を放棄したのでは自分の、つまり銀行の株主に対して責任を負いかねるということで、一部そのデットをエクイティーにかえることによって将来アップサイドをとれるかもわからないということを考えた上で、どれだけ債権放棄し、どれだけデット・エクイティー・スワップをするかということがそれぞれ決まってくるわけであります。 アルゼンチンの電話公社だったかと思いますけれども、シティーバンクがデット・エクイティー・スワップをやって相当経済がよくなって、会社もよくなって、相当そこでアップサイドをとったということがありますが、配当よりはむしろそちらの方が、言ってみればねらっていくのが普通だろうと思うんです。もちろん、配当も将来はあるでしょう。しかし、私的ガイドラインでも三年で経常利益黒字とかなんとか言って、これもなかなか厳しいわけでありますが、五年とか十年先に配当ができるのかなぐらいのことであろうかと私は個人的には思っていて、むしろ、上場をやめた場合には再上場、上場のままいくんだったらばどこまで株価を上げられるかということが大事で、当然それは再建計画を仕組むときにデューデリジェンスのプロセスの中で入れなければ、RCCがデット・エクイティー・スワップに応じるということはなかなかこれはできる話ではないんだろうと思うんですね。 再建計画がしっかりしている、その中でデット・エクイティー・スワップをするということで、アップサイドが先で、次は配当だろう、こういうことだと思います。
○大塚耕平君 銀行にいたまま先輩後輩ですとこんな丁寧に答えてくれないですから、銀行をやめてよかったなと。十年も先輩がこんな一生懸命答えてくれることはめったにありませんので。 今までの話でデューデリジェンスが、実は前回の委員会や衆議院の方の委員会で、いや、デューデリをしっかりやるから大丈夫です、十分やります十分やりますと発議者の皆さんがおっしゃっておられるほど、十分にやるということはそう簡単なことではないということをお感じいただければ十分なんですけれども。 今、財産調査や、それからデューデリに平均的でも一カ月とかというお話があって、これは私かなり短い方だと思うんですよ。仮にその一カ月一カ月というのを採用したとしても、両方並行してやれば一カ月ですけれども、まあ二カ月ぐらいとしましょうかね。そうすると、実はこの調査室の資料の百十五ページに「金融庁の特別検査について」ということで柳澤大臣と五味検査局長のコメントが出ているんですが、五味検査局長のコメントの中段にこういうことが書いてあるんです。「債権放棄による再生や、法的整理・再生、RCCへの譲渡など、銀行に判断を求める。当然、そこで出るロスは来年三月決算に反映してもらう。」、こう書いてあるんですね。 デューデリの期間と入札の実務の期間を考えると、特別検査が終わってから所定の手続を経て来年の三月決算に入札制度を採用して、RCCが不良債権を引き取ってそれを決算に反映するということは、先ほど塩崎さんはデュープロセスと同じだとおっしゃいましたけれども、まさしくデュープロセスを経て来年三月決算にRCCの入札制度を利用することは私は技術的に不可能だと思いますので、来年の三月決算までには入札制度によってRCCに債権を売却することはないというふうに考えてよろしいですか。これは柳澤大臣にお聞きします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと今そのくだりを目で追って読んでいるわけですけれども、来年の三月の決算に引き当てを行うわけですが、そのときに、仮に引き当てを、今の検査マニュアルが定めるところによることに加えて、現実にRCCなりなんなりにこれを売却するということを想定し、そこから生ずる簿価マイナス引き当てマイナス担保、担保は売却価格に入るとすれば、簿価マイナス引き当てというものにそうした損を勘案できるかというところまで行くかということが問題提起だとすれば、なかなかそこまでは行き切れないじゃないかという感じを、今とっさの御質問で私十分まだこれをそしゃくしていませんが、そんな感じを持ちました。
○大塚耕平君 冒頭にも申し上げましたが、残念ながら何事もなければこの改正案は成立するわけで、これに沿って運営されるわけですが、来年の三月決算までに十分なデューデリや財産調査も行わないでどかんとRCCが入札で引き受けて、身軽にして銀行が三月決算を迎えるということのないようにしていただきたいなと、これはお願いでございます。 その上でもう一回発議者の方にお伺いしますが、デューデリジェンスの具体的手法としてDCF法を採用するというふうに言っておられますけれども、デューデリジェンスのやり方にはいろいろあるわけですね。例えば、先ほど申し上げた不動産鑑定協会の資料にも取引事例比較法とか原価法とかいろいろあるよと書いてあるんです。DCF法というのは収益還元法と言いますけれども、なぜこのDCF法を採用すると特定されるわけですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) DCF法、これに限定するというわけでは決してなくて、さっき申し上げたように、荒唐無稽かもわかりませんが、デューなデリジェンスをするということが大事であって、その中でDCF法も一つの方法であって、今までの原価法とか取引事例比較法とか、今までの旧来型のやつももちろんそれは考えるんでしょうが、しかし、民間でやるデューデリジェンスというのも、言うまでもなくこれは商売の話であって、いかに損をせずにいかに得をするのかというお互いの、売り手、買い手の立場がぶつかり合って決まるところがデューデリジェンスプライスということになるんでしょうから、そこのところをどう決めるのかということでありますから。 何とか法とかなんとかいうようなことは、それぞれ部分的に見ればそうかもわからないけれども、最後は総合判断で、何でどう決めるかというのはまさにケース・バイ・ケース、といって別に逃げているわけじゃありませんが、そういうふうにならざるを得ないことだと思うんですよ。
○大塚耕平君 塩崎さん多分わかって答えておられると思うんで、ちゃんと答えてほしいなと思うんですけれども、先ほど申し上げました不動産鑑定協会の資料にもこう書いてあるんです。ちょっと朗読します。 地域の特性として一般に収益性を前提としないで取引されており、適切な賃料等の収益把握が困難と判断される物件については、取引事例比較法等によることが適当である。 なお、収益還元法を採用する場合においても、他の手法から求めた価格による検証および調査資料として、取引事例比較法または原価法等による試算も行うこととする。 政府の総合経済対策を受けて、検討を依頼された不動産鑑定協会のマニュアルにそう書いてあるんです。 私は何を申し上げたいかというと、収益還元法というのは、計算する場合の割引率とか復帰価格を算出する場合の転売時割引率、この割引率をどういう数字にするかによって、入札価格が幾らが適切かということをいかようにもできるわけですよ、これは。だから、入札した実績についてこれは高いじゃないですかと今度の通常国会でいろいろやっても、いやいや、こういう計算式でやりましたと、多分水かけ論になると思うんですけれども、そういう極めて恣意的な計算ができる手法なものですから、それ一本に頼らないで適切にやっていただきたい、こういうことなんですね。 ちょっと話を変えますけれども、そもそも入札というのは、例えば行政側が公共工事を入札にかける場合も、最近は落札予定価格といって先にはじきますよね。つまり、余りめちゃくちゃ高い価格や、最近よく公取が問題にするのは、システムなんか落札するのに一円で入れちゃって、一円入札とかいってこれは問題だと。 私は、今回このRCCに入札制度を導入するのはいいんですが、鬼追社長ちょっとよろしいですか、この辺から聞いていていただきたいんですが。RCCが入札制度を導入するにしても、入札してくれと頼んでくる金融機関側にまず自発的にデューデリジェンスをやらせて、何しろその債権の債務者の企業の実態がわかっているのは、やっぱりその銀行が一番わかっているわけですから。そして、落札予定価格を金融機関がまずはじくというプロセスが私は必要だと思うんですけれども、いかがお考えですか。
○参考人(鬼追明夫君) 私どもも、今回改正ということを視野に入れまして、現実に行われております金融機関の入札の実情はどうかということを少しく調査をいたしてみました。調査の結果、どうもこれは売り手にイニシアチブがあるような感じでありまして、入札実施の通知がまず、言うならば指名サービサーに対してあると、こういうことのようでございます。 そのときに、デューデリジェンスの期間あるいは提供資料、そういったものも銀行さん、つまり金融機関さんの方でお決めになる。こういう資料でこれだけの期間でひとつ入札に参加をしてもらいたい、こういうような入札通知があるようでございます。 それに基づいて、要するにその入札に参加するサービサーは、金融機関の方で定められた入札実施要領に基づいてデューデリジェンスを行い、あるいは金融機関から提供された資料に基づいてデューデリジェンスを行う。もちろん、それだけではございませんで、例えば担保の場合でしたらば実査を行うとかいろいろなことを、少なくとも入札参加者は行っているはずであります。 したがいまして、五十三条が施行されましたのは十一年の四月からでございますけれども、その間にも今日までかなりの額の不良債権が入札等によって金融機関からサービサーに売却されていると、あるいは外国の都市銀行等にも売却されていると思いますが、多分そういうような入札は金融機関側のイニシアチブで行われると。したがって、この期間中にやってほしい、あるいはいつ幾日実施する。ということは、それに合わせてそれぞれのサービサーが努力をしておると、こういう状況であるというふうに承知いたしております。
○大塚耕平君 ちょっと私の申し上げたかったこととは違うんですけれども。 つまりこれは、発議者の皆さんも、今、社長も二次ロスを発生させないというようなことをおっしゃって、金子議員も塩崎議員も、先般の浅尾議員の質問に対して再三再四、二次ロスを発生させてはいけないということを言っておられたわけですから、ということは、いかに適切な価格であるかということは、金融機関側にまずデューデリジェンスをやらせて、落札予定価格というのはこれは当然ふたをしておくわけですよ、そこで入札にかけると。後で箱をあけてみたら、その札が入札予定価格から例えば一〇%以上乖離していたら、これは上も下もでいいですよ、上だけと言うとまた不良債権処理が進まないじゃないかとおっしゃるんで、上も下も異常値をはじいて、落札予定価格と金融機関が思っていて、かつその入札の後にデューデリジェンスの一連の手続と資料を全部公開して、なるほどと思える適切な落札予定価格の前後一〇%ぐらいの範囲でおさまっているもので、一番例えば近いものを落とすとか。 だから、高かろうよかろうの価格競争入札では、塩崎さんやほかの方もおっしゃっておられた国民負担を発生させるべきではないというお言葉が、全部これは空虚なものに聞こえてきちゃうわけですよ。 そこで、ちょっと簡単に一言でお答えいただきたいんですが、デューデリジェンスをサービサーとかに委託した場合、費用は幾らぐらいかかるものなんですか。御存じの方でいいです。
○参考人(鬼追明夫君) これは、あくまでも私どもの経験した範囲で申し上げることになります。 私ども、実はまだ五十三条スキームでは外部にデューデリジェンスを委託したことはございません。民間サービサーとして債権の買い受けを依頼されるという場合に、私どものデューデリジェンスの技術が、五十三条等でもかなり勉強はいたしておりますけれども、それが十分であるかどうかということについては、これは私どもはそれなりに謙虚に考えなきゃいけないということから外部に委託をした事例がございます。 その事例に基づきますと、債権額にいたしまして十億台から数十億の範囲内で、大体一件につきまして二百万から三百万ぐらいの範囲で委託料が決まる。 あるいはまた、タイムチャージでやるという場合もあるようでございます。タイムチャージの場合に、そのタイムチャージの言うならばチャージリストみたいなものを拝見したことがございますけれども、それぞれの、何といいましょうか、能力によりましてこのチャージが違うわけでありますけれども、最高の場合で一時間当たり七万円。サービススタッフと書いておりますので、恐らく、例えばそういうデューデリジェンスの組織の言うならば事務員さんだろうと思いますが、その方で一万一千円。七万円から一万一千円の間、八ランクぐらいに分かれておると、そういうふうに承知しております。
○大塚耕平君 法務省の方、来ておられると思うんですが、民間サービサーの社数と業績について手短にお答えください。
○政府参考人(寺田逸郎君) お答え申し上げます。 サービサーは、平成十一年二月の法施行以来今日までの間に、許可、合計六十社ございます。それで、私ども半年ごとに任意ベースで取り扱い債権額、回収額等の調査を行っておりますが、許可会社全体で取り扱いの債権額は現在三十六兆円、回収額は約一兆三千八百八十億円に上ってございます。
○大塚耕平君 全体は結構ですので、その数十社の個社別の業績は公開していただけますか。
○政府参考人(寺田逸郎君) これは、先ほど申し上げましたように、それぞれの個々の会社に対しましては、この数字を出さないということで調査をいたしている関係上、その点につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○大塚耕平君 おっしゃった民間サービサーの中には、民間金融機関の資本の入ったサービサーがいっぱいあるわけですよ。そうすると、何が私は問題かと申し上げると、金融機関が債権を買ってくれと、買うときには高かろうよかろうということで入札される。その後のデューデリについても、民間金融機関の買ってくれと言ったところと同一かどうかわかりませんが、資本の入ったサービサー等がデューデリをやると。 今、大体、鬼追社長のおっしゃった数字ですと、引き取り債権の二%から三%、これはだから、大きいもの、数百億円単位の債権になると何千万円という手数料が入るわけですね。そのサービサーがもともとの売却金融機関と連結対象だったりすると、債権は買ってくれる、手数料は子会社がもうかる、その業績は公開できませんと今法務省がおっしゃるんですが、株式会社の業績というのは登記所に届け出ることが商法上義務づけられていて、それをちゃんと励行させていないということが今ちょっと問題になっているわけで、それは法務省さん、僕は改善の余地があるんじゃないかなと。 それから、これが平時の未上場の株式会社に関しておっしゃるような答弁ならなるほどなと思いますけれども、この不良債権の処理に関しては国民の皆さんが本当に関心を持っているわけですから、不透明なことが行われていないかということを国民の皆さんに御理解いただくためにも、民間サービサーの業績は公開に値するものだと、株式会社であればですよ、と私は思っております。 あわせて、ちょっと違う視点で質問させていただきたいんですが、せんだっての質疑でも、これは金子先生がおっしゃっていたかどうかは記憶にありませんが、金融機関が売りっ放しではいかぬと、売った後も、その債務企業の債権やら融資やら、いろいろ手伝ってもらわないと困るというふうにおっしゃったんですけれども、そうすると、その金融機関が融資をした不良債権処理にかかわって、RCCでしょうか、あるいは預保でしょうか、あるいは整理回収機構でしょうか、そこに融資した融資金というのは、その銀行の自己資本比率をはじく上で、BIS規制上どういうリスクウエートになりますでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 民間金融機関がRCCに貸し出す場合にはリスクウエートは二割と、こういう形になっているわけであります。それが、バックファイナンスつきで融資していると、こういう場合につきましては一〇〇%、こういう形になっているわけでございます。
○大塚耕平君 預保に融資した場合は何%ですか。
○副大臣(村田吉隆君) 預保に融資した場合には一〇%という形になっておりますが、政府保証がついている場合、これは〇%と、こういうことになるわけでございます。
○大塚耕平君 それから、今回の改正で、RCCが引き取った債権をベースに信託業務を行って、その信託受益権を金融機関に販売するというスキームができて、まだ一号案件が組成されていませんけれども、この信託受益権を金融機関が買った場合、その受益権の金融機関側の自己資本比率算定上のリスクウエートは何%でしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 信託受益権を買い取った場合でございますが、原則として信託会社に対します債権と、そのケースにおきまして、そういうふうに見るのではなくて、信託をされた構成財産の内容によって決まってくるということでございますので、そのケースで言いましたら、もとどおりリスクウエートは一〇〇と、こういう形になると思います。
○大塚耕平君 信託受益権が一〇〇ならそれは結構なんですけれども、先ほどの融資のケースで申し上げると、もう皆さん説明は要らないと思いますけれども、不良債権をRCCに引き取ってもらってそのファイナンスを、預保経由かどこかわからないですけれども、仮にその金融機関がつけるとすると、収益を生まないアセットをごそっと分母から落として、今度はリスクウエートが非常に低い同額のアセットに金融機関は入れかえることができて、しかも、今度は分子の方に当たる自己資本につながるプロフィットを上げるために信託受益権を買うと、一生懸命多分、保証があるかどうかわかりませんが、利益はRCCが稼いでくれると、それから連結子会社のサービサーの手数料はがぼっと入ると。要するに、そういうふうに見えるんですね。そうじゃないかもしれませんけれども、後ろで首を振っておられる方もいらっしゃいますので。 今回の臨時国会、私初めて質疑に立たせていただいて、柳澤大臣には何度か申し上げているんですが、不良債権問題の処理のポイントは、この間も静岡で言っておられましたけれども、金融機関がいかに真剣になるかということと、あと国民の皆さんが、金融庁もいよいよ本腰でやっていると、そして金融機関もまじめにやっていると、怪しげなスキームはないなというところをみんなが確信できないと、これは経済理論的に言っても、期待値の問題ですね、これは期待理論と一緒ですから、絶対よくならないです。株価も上がらないし、景気もよくならないし、不良債権は解決しないと。だから、なるべく不透明なスキームは導入しないでいただきたいし、価格設定においてもそういうことのないように、例えば先ほど申し上げましたように、デューデリジェンスをやるというのは金融機関側にその責任を嫁すというやり方もあるわけですね。 それから、新生銀行のときに売り手の国側が瑕疵担保条項をくっつけていろいろ問題になっておりますけれども、これは鬼追社長にお伺いしますが、RCCが不良債権を入札で入手する場合、RCCは売り手の金融機関に対して瑕疵担保条項を課しますか。
○参考人(鬼追明夫君) 今のところそういう考えは持っておりません。
○大塚耕平君 政府が売るときは、何かあったら面倒見ますと。政府系、一応株式会社ですけれどもね。こういうスキームの中で、公的使命を担ったRCCが買うときは、何があっても全部自分たちがかぶりますというのは極めて片務的な契約なわけで、これ一つとっても国民の皆さんの信頼を得ることは私はできないと。これは賢明な塩崎大先輩がお考えになったスキームにしては片務的に過ぎるな、こう思っております。 さて、間違っても疑義を招いてはいけないという観点で一つお伺いをしたいんですが、津島先生お帰りになっちゃったんですけれども、このRCCをつくるときに自民党と民主党と公明党の間で、整理回収機構については、整理回収機構の創設及び運営に関する基本指針によるべき旨、政府及び関係者に求め、実施するという覚書があるんです。署名しているのは、津島先生と坂口先生と中野寛成先生。そして、そこにこういうことが書いてある。「大蔵省・日銀出身者は、退職五年間に限り、整理回収機構の役員に就任させない。」、こう書いてあるんです。 ところが、きのう聞いたところ、現在就任している大蔵、日銀出身の九人の役員のうち六人が五年以内です。これについて発議者の御答弁を求めたいと思います。 答弁できないなら、とめてください。
○委員長(山下八洲夫君) 発議者、速やかに御答弁をお願い申し上げます。
○大塚耕平君 津島さんを呼んできてくださいよ。速記とめてください。(「事前に質問出しておいてくださいよ」と呼ぶ者あり)いや、だから津島さんを呼んでくださいと申し上げている。
○委員長(山下八洲夫君) 委員長の指名を受けて発言をお願いいたします。 速やかに発議者は御答弁ください。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(山下八洲夫君) 速記を起こしてください。
○衆議院議員(塩崎恭久君) まず第一に、これは質問通告をいただいているんでしょうか。
○大塚耕平君 通告は明示的にはしていませんが、いつ役員がお入りになったかというのはきのう事務方から聞かせていただいて、展開によってはだれがいつ就任したかということについて発言をさせていただくかもしれないというところまでは申し上げています。ただ、この覚書については申し上げていないです。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 我々に対する質問として承っていないものですから、もし政府に対して御質問されるというのだったら、そういうふうにしていただいた方が我々としては助かります。
○大塚耕平君 わかりました。明確に通告していなかった点はおわび申し上げます。 ここはもともと覚書の頭に「政府及び関係者に求める」と、こう書いてありますので、当然これは財務省ないしは金融庁の皆さん、日銀の皆さんも御存じだったはずで、やはりこういう覚書の内容がきちっと守られていないということが、先ほど申し上げましたような国民の信頼を損ねるということだと思いますので、速やかにその六人の方の入れかえをしていただきたいなというふうに一応要望しておきますが、ここでこれ以上この件やってもらちが明きませんので、ぜひ御検討いただきたい、そう思います。 その上でRCCの鬼追社長にお伺いいたしますけれども、今回、入札によって、例えばデット・エクイティー・スワップで株式を取得したら経営権を取得するというふうに書いてあるんですが、そうすると、経営権を取得した企業に対して人材を派遣するということもあり得ますか、RCCから。
○参考人(鬼追明夫君) デット・エクイティー・スワップの実施によりまして経営権を把握できるかどうか、御承知のいわゆる支配株、つまり企業支配株まで達するかどうかということにもかかわってくるだろうと思いますが、そういう状況によって、再生のためにどうしても必要であるかどうかというような各種の状況判断が必要だろうと、このように思いますが、それによっては検討せざるを得ないという場合も出てくるのではないだろうかというふうに思いますが、今のところ、そういう人材を出すとかあるいは出さないとかということで一義的にどちらかに決めるというわけにはいかないと思います。
○大塚耕平君 現時点での御答弁はそういうことだと思うんですが、今の覚書の件でもおわかりのように、決して悪気があって例えばさっきの役員の六人の方も入ったわけではないかもしれないです。ないかもしれないというか、多分違うんじゃないかと私は信じたいですけれども。 しかし、国民の側から見ると、覚書に反して退職後五年以内の役員がいっぱい入っちゃっていると。しかも、今後、RCCは入札で不良債権を引き受けたら、政策投資銀行なんかの融資も受けて企業を再生させて、再生させた企業の株式をRCCが持っていて経営陣を派遣すると。RCCから派遣するときは、今度また大蔵省や日銀の方がそこに入っていくということになると、何だこれはというふうに思う人もいるわけですよね。 だから、もし人材を派遣するにしても、役所出身の方は原則として派遣しないでいただきたいということを、ここで確約はできないと思いますが、そういう方向でお考えいただけるかどうか、御検討いただけるかどうかということを御答弁いただきたいんですよ。
○参考人(鬼追明夫君) 今の議員の御議論を十分に参考にさせていただきたいと思いますし、全体的に国民から不信の目で、あるいは疑惑の目で見られないような、そういう形で行ってまいりたい、このように思っております。
○大塚耕平君 ぜひよろしくお願いいたします。私も、多分ここにおられる野党の他党の皆さんもみんなそうなんですけれども、不良債権問題は早く解決しなきゃいけないと思っているんですよ。これなくしては日本経済は本当によくならない。 不良債権問題がよくなる一番のポイントは、国民の皆さんが、きっとインフレにも多少なるかもしれない、インフレターゲティングにはならないんですよ。景気もよくなって、政府の経済対策も適切で、きっと物価も上がってくるだろうなとみんなが確信し始めると物価も上がるんです、ちゃんと。確信し始めるためには、皆さんがおやりになることが一点の曇りもなく、きちっとした政策目的に沿って運営されて、公正、適正、厳粛な運営が行われているということを多くの皆さんが確信するようになると僕は日本経済はよくなると思います。そのためには、ただいま申し上げましたような幾つかの点について、別に揚げ足をとるつもりはありませんので、皆さんも問題だと思ったらそれにきちっと対処していただきたい、そう思う次第であります。 ちょっと時間があと十五分ほどになってまいりましたので、少し話題を変えさせていただきたいんですが、今、お手元に参考資料を配らせていただきました。農水省がやっておられる系統金融機関の指導監督体制の強化ということで、通称JAバンク法というのが成立しておるんですが、このJAバンク法の趣旨と目的について簡単に農水省から御説明を受けたいんですが。
○政府参考人(須賀田菊仁君) さきの通常国会でいわゆるJAバンク法が成立したわけでございます。 これまで、農協系統につきましては、単協、信連、農林中金と、それぞれの段階で金融業務を営んでおったわけでございますけれども、これからの厳しい金融情勢で農家組合員の皆様から信頼される金融機関となるために、破綻をしない金融機関として、一つになって、一つの金融機関として三段階を運用していこうという趣旨でございます。
○大塚耕平君 私が農水省の方から勉強させていただいた内容によると、要は、農中さんが言ってみれば日銀ですかね、金融界で言うと日銀。農水省さんが金融庁みたいな役割になって信連さんや農協さんをきちっと検査監督していくと。そして、もう既に設立されている農水産業協同組合貯金保険機構が預金保険機構に当たるわけで、破綻したときはここからお金が出るという話ですね。 十二月に何かJAバンク協会という公益法人を新たにつくられるというふうに言っておられますが、これは何でしょうか。
○政府参考人(須賀田菊仁君) JAの系統は、破綻処理をいたします貯金保険機構のほかに、系統独自で相互援助制度を設けておりまして、破綻に至る前でも相互にお金を積み立てて資金援助ができるというふうにしております。それを扱う法人を設立するということでございます。これまでは農林中金に置かれていたものを、混同しないように別途の法人にするということでございます。
○大塚耕平君 系統金融機関内でいろいろ自助努力をされようというお気持ちはわかりますが、このJAバンク協会は、柳澤大臣が所管しておられる金融行政の枠組みで言うと何に当たりますか。いや、これは柳澤大臣ではなくて、農水省に聞いているんです。
○政府参考人(須賀田菊仁君) ちょっとあれなんですけれども、具体的には、今まで信連協会と言われておりまして、信用農業協同組合連合会、各都道府県にございますけれども、そこが集まってつくっております公益法人でございまして、そこへ信連がお金を積み立てて資金援助をするということでございまして、これは、信連自身は金融庁の監督に属するという関係でございます。
○大塚耕平君 一枚めくっていただくと、これも農水省の方からいただいたんで、どうもありがとうございました。 農中さんの雑誌の中に、今後農中さんあるいは農水省さんがどういう指導監督体制を系統金融機関にしいていくかという案を今おつくりになっていて、非常にきちっとしたルールがここに書かれています。自己資本比率を二%ごとに区切って、それぞれのカテゴリーに応じて系統金融機関を処理していくというような話がこの二ページ目の図に書いてあるんですね。 この図の左の方にⅢ分類とかⅣ分類とか書いてあるわけですけれども、これはいわゆる金融庁のやっておられるマニュアルの分類にも該当するもので、早い話が、農水省さんは金融検査マニュアルをそのまま今お使いになって系統金融機関を指導監督されようと着々と進めておられて、結構なことのようにも一見聞こえるんです。 怒らないで聞いていただきたいんですが、複数の信連の関係者の発言を生でお伝えしますと、農水省さんは金融庁になったつもりで、本当に理解しているかどうかわからない金融検査マニュアルを超厳格に適用して、非常に厳しい指導を信連に対して行おうとしている、これでは系統金融機関の不良資産の増加は避けられない、こういうふうに言っておられるんです。複数の方です。ちなみに、私の地元の愛知県の信連ではないですから、愛知県を怒らないでください。 何を申し上げたいかというと、それで結局、農水省さん傘下の系統金融機関から仮に不良債権が発生した場合であっても、RCCの定款の二条八項によって、この系統金融機関の資産をRCCは引き取らなくてはいけない、こういうことになっているんですよ。現下においては、これはことし四月からの制度ですから、一ロットで四十四件分しか引き取っておられないそうですけれども。 柳澤大臣にお伺いしたいんですが、不良債権問題、本当にいよいよ正念場を迎えているわけであって、農協系統の不良債権問題というのはかつてかなり問題になって、今でも非常に根深いものがあるわけですが、私は、金融庁でも四苦八苦しておられる資産査定を農水省さんの系列できちっとできるとはちょっと思えないんですね。 私は、金融行政は、これはきちっと一本化をして、何か農水省さんがいろいろ面倒を見ていたけれども、いや、もう我々では手に負えなくなった、引き取ってくれと言ったら、今度は金融庁所管になってRCCに入札で引き取ってくれと。その入札の際には、きょういろいろ申し上げました一連の、口で言うほど簡単じゃないですから、指摘するのは簡単ですけれども、実務はそんなに簡単じゃないというのはわかっていますので、いろいろ御苦労されても適切な価格かどうかわからないものをじゃんじゃん引き取らざるを得なくなる。これでは、先ほど申し上げました国民の信頼を得るということは到底おぼつかないと。 私は、この系統金融機関の指導監督は農水省から切り離して金融庁がきちっとやっていただく、農水省は狂牛病に特化してしっかりやっていただきたい、こう思っているんですが、この系統金融機関の指導監督体制のあり方について、大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは問題意識としては、実は私は二つの側面で考えているわけです。一つの側面は、こういう農業関係の販売、購買であるとか営農指導であるとか、特に販売、購買あるいは共済というようなものと一体となって行われているような、そういう金融についてどういう指導監督体制がいいんだろうかということでございます。 それで、古い話になって恐縮ですが、私が検査の独立ということを強く主張した時期があったわけですが、そのときには検査は完全に横ぐし的に、系統もそうしよう、それから労働金庫もそうしようというようなことで、もう本当に金融の検査はここで一元的にやるんだというようなことを考え、そしてその検査結果、要するにちょっとアナロジーを使いますと人間ドックみたいなもので、検査医と診断医というのを分けちゃって、検査医は数字がどういう数字であろうともう何にも関係ないんですね、正しい数字をぼんぼんぼんぼん診療する人に報告するのみと。こういうことをやって、それをじっと診断の人が見て、つまり監督の人が見てしかるべき監督の措置をとっていくと。こういうのが、少なくとも、日本の金融行政の中で金融検査というものがやや信頼に欠くと言われていたことを是正するためには一番いい方策じゃないかというようなことを申したわけでございます。 ところが、事志と違って、検査は監督の一環だというような主張が通って今日の体制になっております。ただ、農水省の系統金融機関の検査におきましても、農水省の検査については、検査官が金融庁の検査当局にいろいろ研修に来ておって、かなりの期間、人的交流もありますので、そういう形で技量の向上を図っているということがございます。そういうことで、金融検査のノウハウというものが、こうしたことに当たる人たちには共通な財産になるようにということで努めておることをちょっと申し述べさせていただきたいと思います。 監督になりますと、これは金融の側面からだけの監督というわけにはなかなかいかない面もあるようでございますので、そういう意味で私は、監督は農水省がその診断結果を見ておやりになるのがいいだろう、こういうふうなことで考えておりますが、そうしたことで、今まだこれが今申したような形での整理はなされていないということです。 それともう一つは、あえて問題提起の意味で大塚委員のような専門家に一緒に考えていただきたいのは、つまり協同組織形態の金融機関というものをどう考えるべきかという大きな問題が実はございます。これは我々が所管している信用金庫、信用組合についても同様でございまして、これの検査はほぼ同じ基準でやっていいのかとも思いますけれども、監督等についてもう少し実情に即したことを考えていかないといけないのではないかというようなことも考えておりまして、これらは今後の課題として金融庁としても取り組んでいきたい、こんなふうに考えております。そういうときにはこの農林系統金融機関も同然である、このように考えるところでございます。
○大塚耕平君 これまでの経緯もありますから、急に農水省さんから切り離せと言っても無理もありますし、今、大臣の御指摘のようなお考えもありますのでそれはよくわかります。 今、各種金融機関の中で最も債権の毀損率が低いのは実は労金なんですね。労金はどうして毀損率が低いかというと、個人ローン中心だからなんですよ。系統さんはなぜ危なくなったかといったら、農業への融資から派生していろんな事業金融に融資をして、事業金融に絡んで財テクのようなことまでいろいろやられたために難しくなってきているわけですが、今大臣が御指摘のような協同組合組織の信用事業のあり方を考えるときには、融資対象というものについてやはりかなり今までと違う発想で農水省さんともよく相談して改革を早くやっていただかないと、結局、この新しいスキームにのっとって農水省さんがよかれと思ってびしびし金融検査マニュアルを使って査定をしていったら不良債権ががっぽりふえちゃって、鬼追社長のところで引き取らなきゃいけないと。そこでは、瑕疵担保条項もつけない片務的な契約であるために、これは株式会社形式ですから、国が株式を持っているわけで、株主は国民ですから、RCCの経営責任ということにもなり得ますし、そういうことを言い出す人は私はいると思います、多分。鬼追社長一人で経営責任を負えるわけじゃないと思うわけですが。 今、農水省の話をちょっとさせていただきましたので、話をもとに戻らせていただきますが、今回のこのスキームを導入して、特に修正もなく、そういう瑕疵担保条項をつけるとかつけないとかそういう工夫もなく、デューデリジェンスについて金融機関側に責任を負わせるということもなく、それから異常値を入札のときにはじくということをすることもなく、現行のスキームのまま走って、その結果、二次ロスを発生させるのはよくないと塩崎さんやいろんな方がおっしゃっておられるにもかかわらず、大きな二次ロスが発生して公的資金をRCCに投入しなくてはならなくなったときに、RCCの経営陣の経営責任いかんというふうに国民に問われた場合、鬼追社長はどのように責任をとられますでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) 現時点における考えといたしましては、二次ロスが発生した場合の責任も大切でありますが、そういう二次ロスを発生させないためにどうするかということがむしろ大切でありまして、今そのことでいっぱいでございます。
○大塚耕平君 わかりました。大変な御決意を伺いましたので、ぜひその方向で、きょうもし議論させていただいた点の中になるほどなと思っていただける点があれば、一個でも二個でも是正に取り組んでいただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
○峰崎直樹君 塩川大臣、ありがとうございました。本来であれば、議員立法でもありますし金融関係ですから、大臣、直接担当でないわなと。しかし、これで実は臨時国会が終わるわけですね、今のまま順調にいけば。閉会中審査ということももちろんあるわけですが、どうしてもちょっと聞いておきたいということがある。 第一点目は、ムーディーズが国債の格付をワンランク下げたんですね。もうワンランク下げますと、BIS規制で二〇〇四年に差しかかってまいりますと、リスクウエートゼロではなくなってくるという大変なところへ来ているわけですが、このムーディーズの格付の引き下げについて一体大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私といたしましては非常に残念に思っております。先週にS&Pが引き下げいたしましたときにも、そのときにもムーディーズが下げるんではないかという予測をしておりまして、非常に実は懸念を持っておったところでございました。
○峰崎直樹君 懸念をしていたというよりも、過去のある意味では国債累増のツケが今来ているんだろうと思いますが。 そこで、第二次補正予算を組まれたわけでありますね。これはちょっと事前の質問というところに入っておりませんけれども、なぜ第二次補正を組まれたんでしょうか。この財金の委員会で第一次補正のあったときに私もたしか塩川大臣にお聞きしたことがあるんですが、その段階においては第二次補正は考えておられないと、こういうことであったんですが、第二次補正は、たしかNTT株の二兆五千億ですか、この原資を使って三十兆円枠にはおさめると、こういう話のようでありますが、第二次補正を設定された根拠といいますか、考えというものは大臣はどのように考えておられるんでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私としては二つの考え方を持っておりまして、一つは、国会の御意向として与野党ともに景気対策に一段の努力をしろということで、財政出動を積極的になお行うべきであるという御意見が非常に強かったことが一つございます。 それともう一つ、私たちといたしましては、構造改革を進めるについて規制緩和をした部門が相当ございますので、そういう部門を先行をさせていくという意味において、ポンプの呼び水のようなものであっても、できるだけ早くそういうふうなものを、財政的な意思を政府の方から積極的に示すことによってその改革が動き出すであろう、規制緩和したものが動くであろうと、そういうこと等を配慮いたしまして第二次補正を組んだのでございます。 これが第一次補正と大きく違いますところは、景気対策を考えたことは同じベースでございますけれども、第二次の場合はむしろ改革を進めるために積極的に取り組んでいったという点が違っておると、こう認識していただければ結構であります。
○峰崎直樹君 しかし、中身を見ますと、七分野における公共事業だとかいろいろ注釈が書いてありますが、何か第一次のときよりもむしろ公共事業、いわゆる需要追加型になっているんじゃないですか。これは、この間、柳澤大臣あるいは竹中大臣も来られていましたけれども、そのときのやりとりからすると、今景気対策としてそういうものはもう打たないんだと、こういうことを実はお約束をなさっていたんじゃないんですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) それは第一次補正予算のときに、そういう公共事業を中心としたものよりもむしろセーフティーネットを中心としたもの、そこに重点を置いたわけでございますね。第二次の方は、そういう都市開発であるとかあるいは人材育成の施設であるとか、いわゆる公共事業よりも施設に重点を置いた、そういうことでいわゆる改革を先行させたということであります。
○峰崎直樹君 景気対策としていわゆる改革の中身が入っているんだというよりも、私どもがいただいた資料を読むと、むしろこれはセーフティーネットの一次対策よりもこの二次補正の中身の方が、今何か専らその二兆五千億の枠の中で募集しておられるそうでありますが、そういう中身のところを見るとどうも、施設とはおっしゃっています、確かに施設も入っていますよ、だけど、いわゆる公共事業と言われているものも、これは従来型か新しい型か、雇用創出がふえるかどうか、そのことは別にして、大臣、今度の二次補正の中には明瞭に実はそれが中心になって入ってきているんじゃないですか。 そういう意味では、塩川大臣もおっしゃっていたところからすると、ある意味ではどうもやはり、さっき国会の与野党とというふうにおっしゃいましたけれども、私ども野党側から予算をつけてどんどん第二次補正やれという意見は多分吐いていないはずでありまして、もちろん一定の配慮をしなきゃいかぬとかという声があったのかもしれません、部分的に。しかし、そういうものがない中で、いや、国会の要請があったから実は私も方針変えましたというのでは、どうも私どもはなかなか納得できないというのが率直なところです。 きょうはこれ以上この問題について追及しても、予算のときにまたやりたいと思いますが、そこで、改めてそのときに聞いておきたいことがあるんです。 二兆五千億というのは、たしかNTTのいわゆる国債整理基金会計の中に入っているやつですね。これのAタイプ、Bタイプ、Cタイプがありますが、主要には今回はAタイプを使われるということでしょうか。
○国務大臣(塩川正十郎君) Aタイプも若干ございましょうけれども、ほとんどはBタイプになってくるだろうと思っております。
○峰崎直樹君 いずれにせよ、このBタイプというのはこれはたしか補助金型になるんですか、そうですね。補助金型になるということは、これは主要には自治体ですね、これは第三セクターになるかどうかは別にして。そうすると、このBタイプを使うということになると、地方自治体はそれに合った裏負担をまたやらなきゃいけない。 今、地方自治体の財政というのは、我々はきのうもある自治体の集まりがありましてお聞きしたときに、とてももう対応できるような財源的な余地はないと。そうすると、またこれは地方債の発行となりますね。そうすると、地方債の発行があるんだったら、地方債を発行したってこれは後でもたないとなったら、あの悪名高きと言ったら変ですが、いわゆる公共事業を発注して、そして裏負担をつけて、この裏負担は地方債で結構です、その地方債の発行分については後で交付税でもってこれは補てんしますよと、そういう枠組みにこれはなりはしませんか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 恐らく、従来からの考え方でいけばそういうタイプがふえてくるかもわかりません。しかし今度は、私は、地方負担の分についてやっぱり当初からこちらの方である程度考慮していかなきゃならないだろうと。それは後年度負担になります、当然でございますけれども。その部分としては考慮していかなければ、地方財政の現在の窮境、苦しいという状態から見まして、そういうことは考えていかなきゃならぬだろうと思っております。 けれども、もう一方から言いまして、今回の第二次補正で公共事業として配分されていきます補助事業というものは、これはかねてから地方団体がぜひやりたいからということで、実施したいということで強い要請のあったところで、予算の配分上おくれておったようなところがございます。そういうようなものをこの機会に実施してもらうようにつけていくということでございますから、ある程度のものは地方でも予定をしておるものも含まれておると。全部じゃございません。 そういうことでございますので、一概に地方との関係というものを決定的な考えで割り切っていくということはできない。でございますから、この問題は、公共事業については相当個別対応をしていかなきゃならないだろうと、こう思うております。
○峰崎直樹君 個別対応を国が責任持ってやりますと、こういうことですか。
○国務大臣(塩川正十郎君) 結局、そうしなければ、国も地方も円満にいかなきゃ、国と地方と対立した関係で物事を考えてはなりません。
○峰崎直樹君 来年度から地方の歳出も一兆円ぐらい削ってくださいよと、こういうことをかねてからおっしゃっていますよね。そして、私は、景気対策として地方自治体をこれ以上振り回していくということについては個人的には反対なんですが、その意味からすると、この第二次補正の中には相当これから問題になりそうな箇所がたくさんあるなというふうに思えてならないわけですが、もうこれも時間がないので、一つだけ改めて再確認をさせてもらいたいことがございます。また、補正予算は補正予算のときの議論をしたいと思うんですが。 来年度の予算編成の際に、いわゆる景気の見通しというのはどのように考えておられるのか。これは先に内閣府の方から聞きましょうか。簡単でいいです。
○政府参考人(小林勇造君) 来年度の経済でございますが、あした、十二月七日に七―九月のQEが発表されます。それを踏まえましてこれから数字を固めていきたいと考えております。 ただ、景気の認識はもちろん現在非常に厳しいということがございます。それから、今御議論になっております第二次補正予算の効果、それからアメリカの経済の動向、こういうものを全部総合的に踏まえましてこれから数字を固めていきたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 来年度は名目と実質の乖離というのは起きますか。つまり、デフレは回避できるというふうに予想されていますか。
○政府参考人(小林勇造君) 物価の動きにつきましてはやはり非常に厳しい状態が続くというふうに考えておりますが、政府と日銀とが一体になってデフレ阻止に向けて懸命に取り組んでいくというようなことで政策を考えていきたいというふうに考えております。
○峰崎直樹君 そこのところは、時間がある意味で早過ぎる質問をしているから、これは私の方で先走り過ぎているということなんだと思うんですが、財務大臣、来年度の歳入歳出の関係で三十兆円という枠がございます、国債発行額の。きょうも新聞には小泉ボンドをつくれとかいろんなことが出てきていますけれども、それを守りながら、私はどうしても、来年になってデフレがインフレになるというか、これが消費者物価の上昇につながる、プラスになっていくということはどうしてもなかなか想定できないんですが、なってほしいと思っているんですが、しかしならないかもしれない。そうすると、税収は当然落ちてきますね。そうした中で、いわゆる来年度の予算編成の中で、約束をされた三十兆円枠というのは、本当にこれは守っていけるというふうに確信はおありでしょうか。 これを聞いて、前の方が狭うございますので、塩川大臣は結構でございます。
○国務大臣(塩川正十郎君) これはもう峰崎先生も、何遍も私はここで答弁しておると思いますが、十四年度も三十兆円の国債発行、三十兆円の枠内で実施していきます。
○峰崎直樹君 何遍も聞かなきゃいけないほど、先ほども、国会で聞いたら、与野党でいろいろ要望が強いから私は考え方を変えましたという、明確にはおっしゃっていませんが、そういうふうに切りかえられたんでしょう。そうすると、何遍も言っているけれども、またころっと変わるかもしれない。道路特定財源は聞きませんけれども、どうやら小泉さんは、自動車重量税は一般財源として使いたいということをおっしゃっています。最後までそのことだけでも貫いてもらいたいとは思いますが、これもまた一体これから年末年始どういう改革になっていくかわかりません。 いずれにしても、そういったことを厳しくこれからもまた見ていきたいと思っておりますので、よろしく──まだ質問もしていないのに。
○国務大臣(塩川正十郎君) 私の方から申し上げたいと思いますことは、私は、財政金融委員会に衆議院と参議院と両方出ております。衆議院の方の財政金融委員会の記録をひとつ調べていただいたら、私に徹底的に追加財政をもう各党が要請しています。ひどい質問が、非常にきつい要請があります。ところが、参議院の方は学問的な質問が多うございまして、その点は衆議院と大分違う。衆議院はそういう空気でございますので、だからその点を酌んでいただきたいということが一つございます。
○峰崎直樹君 私は実は民主党の財政金融部門の責任者をやらせていただいているので、少なくとも参議院ではそういう声は聞いていないなと思ったんですが、衆議院の方は議事録を全部点検していないのでわかりませんけれども、私どもは別にこちらで学問的な議論をしているわけではありませんで、政治家としての議論をしているつもりでございますので。また、塩川大臣、きょうは本当に時間をとっていただいてありがとうございました。委員長、これで結構でございますので、塩川大臣、財務省の関係は。 それでは次に、いよいよこのRCC、金融再生法改正案についての中身に入らせていただきたいと思います。 最初に、これは塩崎議員にぜひお伺いしたいなと思っていることでございます。 それは、塩崎議員が、これは衆議院でもたしか質問が出ておりまして、かなりそこでも述べられているわけでありますが、これは週刊東洋経済、ことしの十月十三日付で、私の部屋にもぽんと資料いただいておりますので、見て、ああ、さすが塩崎議員だな、発議者だなと思って感心をしたわけであります。 そこで、その中でいろいろおっしゃられているわけでありますが、衆議院でも、何といいましょうか、「四点ほど指摘したい。」ということで、一番重要なのは厳格な資産査定だよというところから始まって、その中に、活字で入っていますので、もう皆さんもよく御存じのように、「三年前の早期健全化法は厳格な評価抜きに「「健全行」をさらに健全にする」という国家的フィクションだったが、金融庁もようやく要注意債権を市場実勢に応じて評価すると方針転換をしたようだ。」という、あとは少し返ってくるわけですが。 そこで、改めてもう一度、国家的フィクションという中身について、その真意についてお聞かせ願いたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 衆議院でも確かにお答えをいたしました。私の個人的な見解として申し上げているわけでありますが、早期健全化法は九八年の金融国会の中で二つの大きな法律の後半の法律としてできたわけでありますが、それに基づいて九九年の三月に資本注入が行われました。当時、七兆四千五百億円だったと思いますが、入ったわけでありますけれども、さあ、果たしてそれが十分だったのかなということを今から考えてみると、恐らく大勢の方々は、あく抜けがしっかりできなかったという意味において、まあ言ってみれば、問題解決が根本からできなかったというふうに思っておられると思うんです。 この間、新聞を見ますと、みずほは今度九人の役員の方々がおかわりになられるということで、これはひとえに、金融庁の金融行政に対する姿勢というのがさらに厳しくなって、そういう中で恐らくそういうことが起きてきて、そしてまた中間決算の数字もあんな形になってきたんじゃないかと思っております。 当時、私が振り返ってみて、今、国家的フィクションじゃないかと言っているのは、衆議院でも使った例でありますけれども、我々、病院に行ったときに注射をしてもらうときは、ぐあいが悪いときに注射をしてもらうわけであって、そもそも民間の株式会社である銀行に国家が資本を入れるということ自体が大変例外中の例外のことだと思うんです。それをやるということは、やはりノーマルではない、健全ではないからこそそういうことをやるわけであって、その根っこは、銀行の資産をどういうふうに評価するかという中から、やむを得ない、この手を使うしかないだろうということで恐らくやるというのが筋だろうと思うんです。 そういう意味では、当時は、健全なんだけれどももっと健全になってもらいましょうということにしたからこそ、実は株主の責任も明確にされず、経営者の責任も明確にされず、そういう形で資本注入がされたということで、本来どの程度健全ではないのかということを明らかにしない中で、例外中の例外の国家の資本を民間の株式会社に入れるということをやったということで、私はフィクションと言ってもいいんではないのかということを言っているわけであります。
○峰崎直樹君 要するに資産査定が、この冒頭に書いてありますけれども、要するに完全にできていないのに、これを健全だと称して、その上に国家の資金を注入したということだというふうに今お話を理解をします。 さてそこで、金融担当大臣、柳澤大臣にお聞きするんですが、そういうフィクションだというふうに言われ、九九年三月に資本注入された責任者でありますね。今の国家的フィクションだということについてどんな感想を持たれましたですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 日ごろ心ひそかに大変大きな尊敬の気持ちを持っておる塩崎議員の有名な経済誌への論文でございますので、これは大変私としても気持ちの上では敬意を払っているわけでございます。 そこで、問題は、今、塩崎議員がおっしゃったことがちょっと、ここでそれをつまびらかに私と塩崎先生との間でしろといって求めるわけじゃないんですけれども、塩崎議員は健全化法の枠組み自体が不本意なものだということをおっしゃっているわけです。要するに健全化法は、健全な銀行にも資本注入することを可としておった、つまり是認しておる法律なのでございます。それに対して塩崎議員のお考えは、私が今横で聞いておってもそうなんですが、健全な銀行にそんな国家の資金を資本として入れるような異例にわたる措置はすべきでないと、こういうことを信念としてお持ちですから、つまり、健全化法の枠組み、健全な銀行をより健全にするということも認めるということ自体がおかしなことだということをまずおっしゃっているんだろうというふうに思うんです。 第二番目に、そこから先は私のそんたくなんですけれども、そういうふうな法律の前提で健全行をより健全にするために入れるといっても、実はそうじゃなかったんじゃないかということ。つまり、逆算的なことになるんですが、入れたということは相手が実体的には健全でなかったんじゃないか。つまり、法律上は健全行をより健全にするといっているんだけれども、入れたことを後から振り返ってみると、やっぱり不健全なところを健全だといって、それをより健全にするというふうに入れたんじゃないかという論を立てられているんだろうというふうに私は思うわけでございます。 これは、塩崎議員が当時健全化法の立法過程でいろいろ御主張をされ、お立場をとられたことと一貫しておりまして、それはそれとして一つのお立場だろうと私は考えているわけであります。
○峰崎直樹君 もちろん、塩崎議員は内閣の一員ではございませんから、大臣の見解が違ってけしからぬと言うつもりはございませんが、その点はまた別に、ちょっとまた後でやります。 経済財政白書が今年度出ましたね。その中で、「第二章 不良債権問題と日本経済の実力」と。私もまだ全部目を通していません。全部目を通していないんですが、どうもしかし読んでみると、なかなかこれは含蓄があるというか、よく分析されているなというふうに思っておるんです。 そこで今の我が国の不良債権が長引いていると言っているんですね。我が国の銀行の不良債権も長引いている。その第一節に、その特徴として次の三つの点が重要であると言っています。一つは、「多額の不良債権処理にもかかわらず、新規の不良債権の発生が続き、不良債権残高が増え続けている。」。第二番目に、「不良債権を処理するための費用(直接償却費、貸倒引当金繰入費等)が、銀行の本業からの収益(業務純益)を上回り、銀行収益が実質上の赤字となっていると考えられる。今後も当面、不良債権の新規発生等に伴う処理コストによる銀行収益の圧迫は続く。」。三番目、「不良債権の貸付先が、不動産、建設、卸小売などの特定の産業に集中している。」。こういう指摘をされておるわけですね。 これは内閣府の方にちょっとお尋ねするのでありますが、その三つの点ということについては、これは閣議決定をされて出てきているわけでありますから、当然それは柳澤金融担当大臣も同じ見解を持たれているのではないだろうかと思うわけでありますが、この点、ある意味では三つの点が重要であるという指摘が、まず私の方から先にしゃべっちゃいましたけれども。 そこで、それは一つ一つまだずっと続いていくわけでありますけれども、この中に、なぜこんなに新規不良債権の額がふえていくのかという原因、ふえ続けている原因などもある中で、これは内閣府からお聞きした方がいいと思うのでありますが、どうも不良債権の処理額が年度当初額を大幅に上回り始めてきている。これは実は、ちょっと飛んでしまいましたけれども、九八年度の三月期から例のマニュアルが分類の正確性を期して変わってきているわけでありますけれども、どうもそこの中に、私がしゃべるよりも内閣府にやっぱりしゃべってもらった方がよかったのかもしれませんが、景気の低迷がもちろんあるけれども、銀行自身の融資先に対する実態把握が必ずしも十分でなかったことによる可能性は否めないと、こう書いてあるわけです。ちょっとこの中身をもうちょっと詳しく、詳しくというか時間は短くて結構なんですが、この意味するところはどういうことなのか、ちょっと内閣府。本来竹中大臣にお話を聞けばいいんですが。
○政府参考人(岩田一政君) 経済財政報告につきまして御好評いただきまして、大変ありがとうございます。 今回の白書で不良債権の新規の発生あるいは処理額が当初の予定を大幅に上回っているという証拠といたしまして、年度当初の計画と比べますと、最終的な処理額が、例えば二〇〇〇年度、二〇〇一年度、三月期でございますが、三倍程度になっているということであります。 この原因としては、景気の低迷が長引いている、あるいは企業自身の業況が急速に悪化しているということに加えて、銀行自身の融資先に対する実態把握が必ずしも十分でなかった、その一方で、銀行自身が債務者区分あるいは貸出資産等の査定をより厳格にやるようになってきているということも指摘いたしております。 以上でございます。
○峰崎直樹君 そこで、要するに銀行自身がそういうふうにやるようになってきたということは、それまではやはり甘かったということを、逆に言えば、裏返しで言えばそういうことを証明しているんだろうというふうに思うんですが、そこを柳澤大臣、今私はそう解釈しているんですが、その点についてどのように考えておられるか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) たびたび申しておるんですが、検査というもののシステムが、大蔵省の査定から自己査定というものにこれは百八十度転換と言っていいと思うんですね、そういうようなことが行われた。それで、それまでの検査の基準というものは、今でガイドラインというんでしょうか、昔の通達というんでしょうか、そういうものが複雑に、ある意味で断片的にその都度、問題がある都度出されたような積み重ねのものであって、必ずしも一元的に、体系的に整備されたものではなかった。これは、日本銀行の考査においても似たり寄ったりであったということでございます。 それで、九九年の資本注入に当たっての前提となった検査は、これはそういうことが一度改革された、つまりBIS規制が入った、早期是正措置が入ったということで、資産の方の分類というようなものは従来と変わらなかったわけでしょうけれども、負債の方の、負債というか、引当金の方の評価というようなものについても同時にやらないと自己資本というものが出てきませんから、そういうことをやるようになった。その改革を受けての大蔵省検査であり、日本銀行の考査であった。これを踏まえてこの資本注入は行われています。 そして、九九年七月からは今峰崎委員が御指摘になられたように検査マニュアルというものが策定されまして、そうして検査マニュアルによる検査が行われるようになった。この白書でも、いみじくもそこのところのくだりで、一番大きな不良債権残高の増嵩に寄与をしておる貸し出し条件緩和債権の計上基準厳格化が行われたということですけれども、基準の厳格化が行われたというのは、ちょっと私どもの立場からするとそうではない、やっぱり基準の明確化が行われたというふうにあえて言わせていただきたいんですが、しかし実際の効果としては非常にそういうものが増嵩したと。先ほども申したような結果を生んでいますから、こういう表現はまんざら外部の人からすればすべて否定されるべきものでもないとは思いますが、いずれにせよ、そういうようなことで、この検査のやり方、基準の明確化その他のことが進んでいったと。 私、本当にこれは残念なんですけれども、例えば特別検査だとか引き当てというようなものに当たって、一応検査マニュアルにはちらっと書いてあるんです、市場のことも書いてあるんですが、今度改めて我々は市場のことをもうちょっと重視しろと、こう言っているわけですが、ところが今度のエンロンの破綻の状況なんかを見ると、市場の格付も大したことないなと、これを余りそのまま取り入れたらとんでもないことになるなという気もしつつも、しかしやっぱり考えていかなきゃならない。 ですから、金融資産の評価については、これから恐らく、今度IMFもやるし、それからBISも一生懸命研究していますが、いわば技術の開発過程にあるということを、そういう一環として我が国検査も未熟だったとは私申しません。もうちょっとひどいプリミティブな状況からの進化だということは認めざるを得ないんですけれども、そういうことをひとつよく御認識された上で、しかし銀行に対しては厳しく検査をしていかなきゃいけない、こういうことだということを御理解いただければありがたいと考えているわけであります。
○峰崎直樹君 大臣、きょうは時間が短いものですから、もうちょっと短目にお願いしたいと思うんです。 しかし、この中の分析で、今、明確化と厳格化を分けておっしゃいましたけれども、厳格化と書いてあったのは、要するに今まで厳格でなかったのじゃないかという、それは先ほど申し上げたとおりで、いや、それは明確化というふうに言いかえてもらいたいということなんですが、もう既にこれは閣議を通っているものでございましょうから、細かい中身のところまでもちろん全部目を通されてから了解ということではなくて、どうもそこのところは、やはりある意味では非常に我々からすれば不明確だというふうに思っているわけです。 そこで、今度のこの中で、大手十六行で不良債権処理額の計画と実績の乖離というのがえらいひどいんです。二〇〇〇年三月期は最初にやった年ですよね、新マニュアルに従って。これは約一兆二、三千億ですか、ちょっと数字が出ていません。これは図柄で見て、コピーすればよかったと思うんですが、大体三倍になっています。実績が四兆円ぐらいですね。二〇〇一年三月は、当初計画は約一兆八千億ぐらいが、二・八倍でしょうか、二〇〇一年三月はまたふえています。ことしはどうなりましたですか。これは一・一兆円の計画がたしか二兆円ぐらいになって、そして三月期は今の予想では六・四兆円ですか。約六倍近くになっているんです。この効果は、ちょっと数字が違っていたら恐縮ですが、いずれにしても非常に高くなっている。例の特別検査というものが非常に大きな役割を果たしているんだろうというふうに思いますね。 そして、私ども、衆議院でも、あるいは参議院でも先日櫻井委員から、きょうもお見えになっていただいておりますのでまたお聞きしなきゃいけないんですが、金融庁長官が十月二十四日の大手の金融の皆さん方との定例の懇談会で、これは大体議事録はとっていないということなんだそうでございますが、内部資料的なものが私たちの手に入ったということなんです。その中の発言なんかでも、もう今度はとにかく、国会もいろいろ言うし大変だから、とにかく銀行としての自己査定もきちっとやってください、市場のあれもちゃんとやってくださいよと、かなりお願い調になってきて、ああ、そのことが今回の九月期決算に反映されているのかなというふうに裏をわかれば思うわけでございます。 そのとき、私が前回この委員会で柳澤大臣に、この特別検査の結果は今度の九月の中間決算に反映するんですかと言ったら、たしか答弁では、できる限りそれを反映するように努力したいということだったんですが、たしかその前日なんですね、私の質問の前日に全国銀行協会で長官が発言されているのを見ると、そんなものできっこないですよと、こうおっしゃっているわけです。 私はそこら辺を、衆議院でもあるいは参議院でも多少問題になりましたけれども、一応私が柳澤大臣に聞いた当事者として森長官からちょっとこの点についてはお聞きしておかなきゃいかぬなと思いますので、まずその点を明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 峰崎先生御指摘のとおり、十月二十四日、主要行との意見交換会を行いました。これは自由な意見交換を目的とするものでございますので、いわば議事録はとらないという前提で行ったものでございます。 その際の当方の目的は、改革先行プログラムが出ましたものですから、改革先行プログラムについての説明及び先方の意見を聞くということでございました。 改革先行プログラムの一つの柱が特別検査でございましたので、特別検査の趣旨を話したわけでございますけれども、先生御指摘の点について申し上げれば、「特別検査は十月中に開始する。」ということが改革先行プログラムにも明示しておりましたので、どうやってその趣旨を徹底していくかということを説明したわけでございます。 ただ、特別検査と申しますのは、銀行と外部監査法人と当方の検査局が一定の客観的基準で選んだ債務者企業、それの主としてメーン行に入りまして三者協議を行って適正な債務者区分を検証するというのが目的でございますけれども、その際に、実際問題として、本格的に三者協議が始まる時期というものを頭に置きますと、特別検査に入って三者協議やってぱっとまとまったというような例外的な検査もあるかもしれませんけれども、通常、特別検査の結果をすべて中間決算に反映させることは時期的に、時間的に難しいわけでございます。 それを頭に置いた上で、特別検査の趣旨、目的を銀行側がよく理解して、すなわち市場のシグナルをタイムリーに反映した厳格な資産査定をすべきだというのが特別検査の目的でございますので、そのことはもう銀行側には伝えてあるわけでございますので、中間決算をつくる際に、そういう趣旨でみずから自主的に、中間決算にそういう債務者企業についての資産査定を厳格にやるということは極めて望ましいことであるし、それをぜひとも期待したいということを私が述べたわけです。 それに従って銀行がある債務者企業の債務者区分をダウングレードしたとしたら、いわばそれは特別検査のアナウンスメント効果であり、それは特別検査の効果として中間決算に反映されたと言えるのではないか、そういうふうに思うということをその場で述べまして、それに強く期待するということを銀行側に言った次第でございます。
○峰崎直樹君 どうも私は、ちょっときょうは時間がないのであっちこっち飛んでいる感じがしてなかなかわかりにくいかもしれませんが、最終的に不良債権はふえ続けている、そして、それに対する引き当ての額はどんどん減ってきている、業務純益ではどうも賄い切れない、株価はもう一万円を割るようなところまで来ている。そうなると、もうこれは事実上、不良債権処理のスキームそのものが本当に大変だなと。そうすると、お願いするなんというんじゃなくて、もう銀行自身の検査に入って、これはとてもじゃないけれども、この実態では、これからこの不良債権問題を早く処理しろと言われても延々にずっとこのまま続いていくんじゃないかというふうに思えてならないんですね。これは後でまた質問もいたしたいと思います。 高木金融庁監督局長にちょっとお聞きしたいんです。 これまた名指しで大変恐縮なんですが、これは十一月ですか、特別検査をやっても過少資本行はもうないと。いろいろ詳しく書かれていますから、これは見出しですからあれですが。その中で問題になっているのは、いわゆる過少資本行はないよといっても、その資本の中にはどうも繰り延べ税金資産とか、あるいはもちろん優先株もそうでありますが、その中で質問に、「公的資金や繰り延べ税金資産を除けば自己資本比率は八%を下回る。」と。これはたしか日銀総裁がかつてどこかでお話しなさっておりましたけれども。そういう意味で、その点について質問があったことに対して、「資本不足だから公的資金を入れているのだし、税制は国によって異なるのだから(公的資金などを除いて考えるのは)変な議論だ。自力による増資も広がっている」と、こう言っている。 その増資もグループ会社が引き受けており、株式持ち合いの再燃じゃないか、要するにダブルギアリングじゃないかということですね。特に、これは業態間が銀行と生保とか、銀行と損保とか、こういったところの問題が実はあるというふうに聞いておりますが、その点について高木局長は、「確かに持ち合いの側面はあるが、現在の市況から公募増資は難しい。健全化と市場の信認回復の観点からは高く評価できる」と、こうおっしゃっているんですね。これは要するに、持ち合いになっても仕方ないと、こういうことをおっしゃっているわけなんですが、本当にその真意はそうなんですか。
○政府参考人(高木祥吉君) お答え申し上げます。 まず、先生御承知のように、最近、主要行におきまして、株価下落等の不測の事態に備えるためとか、あるいは自己資本の中身、今、先生もちょっとお話がございましたけれども、そういった中身を改善して市場の信頼を、信認を高めていくと、そういう観点から自力増資の動きが一部に見られるわけでございます。我々といたしましても、こういった自助努力による自己資本調達は大変重要な課題だと認識しておりますし、そういった面での努力を各行に要請もいたしておるところでございます。 御指摘の部分ですが、これは、このような自力増資につきまして、いわゆるグループ企業による引き受けは株式の持ち合いの再燃につながるのではないかといった趣旨のことを問われたことに対する答えの部分でございます。 確かに、現在の厳しい市場環境のもとで主要行が自力増資を行う際に、いわゆるグループ企業が引受先となるということもあると思います。しかし、現在私が把握しております自力増資の動きを見せている主要行、この主要行は、私が承知する限りではすべて優先出資の形で引き受けていくというふうに承知をいたしております。そういう意味で、優先出資の場合は、いわゆる株式持ち合いの一番の弊害と言われておりますガバナンスの問題は小さいということもあろうと思います。 それからまた、そもそも株式持ち合いといいますのは主たる目的として取引関係の強化等を目的としてきたもので、企業規模の拡大が収益の拡大につながった時代には、企業経営上大変意味もあって持ち合いがどんどん進んできたという面があると思うんですね。しかし、最近のように規模の急激な拡大が望めない、さらにグローバルな競争が大変激しくなってきている、そういった状況の中で、各企業は収益性の向上だとかあるいは投資効率の向上ということが強く求められているような状況になっておるわけでございます。そういう状況に至って株式の持ち合いが崩れてきたというふうに私は現状を認識いたしておるわけでございます。 こういった状況の中で、グループ企業といえども投資効率を無視した投資の引き受けというのはかなり困難な状況になってきておりまして、ある程度、いわば一般の投資家と同様といった株主としての、投資としての側面も考慮せざるを得ない状況になってきていると思うんですね。 そういうことで、こういった点を考慮しますと、主要行がグループ企業も含めた第三者割り当て増資の自助努力を行うということは、市場の信認回復に向けた第一歩としてそれはそれなりに評価できるということを私は申し上げたということでございます。
○峰崎直樹君 本当に長い答弁なんで、時間がもう少なくなってきたんで困っているんですが。 そこで、端的にこれは柳澤大臣にお聞きしたいんですが、この経済白書の中の分析でもそうですし、最近、深尾光洋先生が私のところに資料を送ってきていただいて、不良債権の額の問題も我々依然として問題意識持っていますが、銀行の純益でいわゆる不良債権処理がもう賄えなくなっているじゃないか、そして株式でももう実際上含み損になっているじゃないか。そうすると、どうもこの経済環境からしても、二、三年以内に解決するということで今回のRCCスキームも出ているわけですけれども、本当にこれは政府が骨太方針で明らかにしているような方針で、これ経済白書ですらそういうことを言わざるを得ないところまで来ているということは、これから先の不良債権処理の展望というのはどうもこれは失敗をすることは明々白々になってきたんではないかというふうに思えてならないんですが、その点はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不良債権の処理損が業務純益を下回るのは、これは理想的でございます。それで、現在上回っているじゃないかと。先々期でございましたか、一度下回ったことがあって、こういう状況が続くかというふうに思ったんですが、必ずしもそうでなくて、前期、通期も上回ったというようなことがございます。 ただ、ことし、平成十三年度の通期の見通し等については、我々も特別検査のところまでは考えておりませんでしたけれども、先ほど白書も触れておった条件緩和債権とされる要管理債権になる、すなわち不良債権になるというものがかなり増嵩するだろうというのは見通しておりました。 実は、例のモデル推計の中でも十三年度末は増嵩するということを見通しておりまして、それで引き当ての方の損失もしたがってある程度立つということは見通しておりました。その後、我々の見通しでは、経済状況が大体二〇〇〇年度と同じような状況であれば遷移率についてもそんな大きな変化はないだろう、しかしここはプロジェクションだからかなりかた目に見ようというので、厳しい条件を置いて推計したものがありますが、そういうことから、こういう十三年度末の状況のようなことが今後ともずっと横ばいで続いていくというような、そういう考え方はしておらない。これは一つの、何というか、反転上昇したのはまことに残念なんですが、またいずれその滞貨的なものが処理されることによって通常の処理損のレベルに戻っていくであろう、こういう見通しをただいまのところ持っていると、こういうことです。
○峰崎直樹君 今度は塩崎発議者の方にお聞きしたいと思うんですが、今、大臣がそうおっしゃったんですけれども、たくさん議論をしないとその結論を出していけないんですが、私どもの櫻井議員も、そして先日、浅尾議員も、きょうは大塚議員も話をして、私はどうも根っこのところで今回のスキームがうまくいかないんではないのかなと思っているわけです。なぜうまくいかないかと思っているのは、それはこの「東洋経済」でくしくも書かれているように、不良債権に対する引き当てが厳格になされていない、これを民主党は一貫して実は問題を指摘しているわけです。これは先週も柳澤大臣とやりました。 そうすると、今回RCCが買い取りますよと、いわゆる時価だと。この時価についても議論がありました。そのときに、売る側の銀行側からする場合、間接償却、すなわち引き当てが不十分になって、さあ買い取りますよといったときに、十分な引き当てがなされていなかった場合には、当然それは、時価を非常に高く買って、引当金を除いて簿価に近いようなもので買ってしまえば別ですが、それはモラルハザードを起こすわけですから、そうはならないとおっしゃっているわけでしょう。しかし、そうはならないと言っているけれども、実際上、これからどう進むか、恐らく私は予断を許さないと思いますが、うまくいかないと思っていますが。 引き当てがちゃんとできていないものを、さあ、これをある意味では買い取ってやりましょうと、こういうふうに実際上なっていくものだろうかな。しかし、なるときには、多分、Ⅲ分類あるいはⅣ分類、いわゆる大手行の持っているものを解消するというときには、三分の二が大体中小企業の債権だと言われていますね。そうすると、今この経済白書の中でも問題になっているのは主要な何業種だ、卸売とか建設とかそういうところなんです。さらにこれは世に言うところの三十社問題というふうに通常言われていますね、これは後でまた少し時間があればお聞きしたいと思いますが。 ここのところが一番の問題になる、その大手行で問題の業種だと。これは竹中大臣も前におっしゃったことありますが、ここのところは果たしてこのRCCの今回のスキームを使って本当に解決されるんでしょうかね。余りもうたくさんのことを言いませんが、塩崎発議人に、その点どうなるか、ちょっとお聞きしたいと思うんです。
○衆議院議員(塩崎恭久君) その「東洋経済」にも書いておりますように、すべて私は連立方程式だと思っております。原点は銀行による査定、銀行自身のきちっとしたガバナンスの中における査定というものが当然必要であろうし、監督当局としての査定が必要。いずれにしても資産査定というものをきちっとやるということが何よりも最初であって、そして、それがきちっとやれれば、当然今までの引き当て不足はどのくらいかということは当然出てくるわけであります。 引き当てて終わらすか、それとも直接償却するか、要するにオフバランスするかというのは基本的には銀行の問題でありますが、しかし、今回の改革先行プログラムの中で、あるいは骨太から一連の中で三つ方法がありますねと、破綻懸念先になった場合の、その一つとしてRCCを考えているわけであって、特に要注意先で実際に破綻した企業の結果を見てみれば、要注意じゃなくて実は破綻懸念に実質的に入っていたではないかというものがあるということで特別検査をやっている。 ですから、これらを全部同時に解決しなければいけないことであって、RCCができたからこれで何か不良債権問題が解決するんだというようなことはなくて、これは選択肢の一つであって、特に今回は企業再生とかそういうものを加えたということで、大もとはやっぱり金融行政としてどういうふうに銀行ときちっと正面を向いてこの問題を解決するかということだと思います。
○峰崎直樹君 きのうも参考人からいろんなお話を聞いたときに、要するにそういう形で、いわゆる危ない会社といいますか大手企業で、さっき言った問題の業種かもしれません、かなり規模の大きいところだと思いますけれども、そういうところで、これは問題だと、もっと積まなきゃだめだというふうに持っていったときに、いや、これは自己資本とぶつかったときにどうするかといったときに、銀行は絶対それはやらないだろうというのが、きのうちょっと参考人がおっしゃっていましたですね。自己資本、そこまで行かない。さらにそれを、今お話を聞いている限り、そこの資産査定の甘さというものがしっかりしないままに置いておいたら、中小企業は別ですよ、小さな企業の問題は、恐らく第Ⅲ分類、第Ⅳ分類は、はい、次はRCCに持っていっていいですよというふうになるかもしれません。 現にきのう、たしかNHKテレビだったか、BSだったでしょうか、私も見ました。中小企業、一回銀行に延納したらもう次から貸さないという形で貸し渋りに遭っているようなところを見ておりまして、今度の骨太方針というのは、要するに大手銀行の第Ⅲ分類、第Ⅳ分類というのは、結論的にはこれはやっぱり中小企業いじめになっちゃっているんじゃないかなと。そして、これを進めればそのことを強制してしまうような結果になっているんじゃないかと思えてならないんです。 今、特別検査とおっしゃいましたね。そこで、特別検査の結果が一体どうなってくるのかということはもちろんそうなんですが、いわゆる大手三十社問題と世上言われている問題というのは、今、第Ⅲ分類、第Ⅳ分類じゃなくて第Ⅱ分類の問題なんですね、おっしゃっているように。そうすると、私どもこれまでずっと柳澤金融担当大臣と議論してきたように、本当にきちんと査定をされていなかったら、問題を持っていると言われているいわゆる大手三十社というものを、RCCを含めて、再生もさせる、あるいはそれを支援もするというようなところに実際問題行けるんでしょうかね、そういう査定が非常にあいまいなままで。 私は、そこのところが、ある意味ではⅡ分類かもしれないけれども、それに対する引き当ての率を高めていく、あるいはこれの分類を例えば問題債権あるいは破綻先にしても、引き続き銀行がそれに対して融資をしていくということは私はあり得るんではないかというふうに思うんですが、これはこの間の答弁で、いや、そういう破綻懸念先みたいなところへ入るとこれはもう融資はできないんだと、こういう議論で、一度その点はどのように考えておられるのかということもちょっとお聞きしてみたいと思っていますので、その点も含めて発議人の方から、塩崎さんの方からお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 繰り返し申し上げますけれども、厳格な査定を行って、そして当然引き当てが甘ければロスが出ると、それを広範にやっていけば資本の不足という問題が出てくるわけであります。したがって、今回はさっき言ったように連立方程式としてやらなきゃいけない。 今までこの三年間でわかったことは、さっきのフィクションの話がありますが、結局、民民の関係に任せ切っておくとほとんど何も起きないということがわかったわけですね。つまり、貸し手である銀行は貸し続ける、借り手である企業は借り続けて、結局、債務過多で収益力がないままでそのままずるずる行くと。そして、今のような経済状態が、デフレも含めて、オーバーサプライですから、そういう問題が起きてしまうということでありますから、じゃこれを、どこで何が物事を動かし始められるのか、いろいろ私も悩みました。 考えてみると、結局ここは、銀行に対して免許を付与している金融監督当局が査定をきちっとやるということ以外は、マーケットメカニズムであとは動いているわけでありますから、あとはどうにもならないと。そこのところをやっていただくのが原点であって、繰り返し申し上げますけれども、RCCはそのときにいろいろ使う道具の一つにしかすぎないと。 そして、先ほど三十社の話がありましたが、別に三十社に限らず、日本は収益性が落ちているということ、生産性が落ちていることが問題であって、シンボルとしてそういう話がよく出てくる話であって、こういうところの今までリストラがなぜ起こらなかったんだろうか、それを考えてみると、何らかのものをつくらなきゃいけないけれども、もともと後ろから押すものがなければこれは動かないということで、結局、振り出しに戻るということだと思っております。 したがって、フィクションはやめて、今回は現実を直視して物事を判断していこうということをやらなければ何事も起きないということだと思います。
○峰崎直樹君 もうかなりのところ、考え方が近いところはあるんですが、どうしてもわからないのは、資産査定を金融庁さんしっかりしなさいよ、プッシュしなさいと、そこのところが実は非常に信頼されていないわけですね、今まで。と同時に、それをやったら、ほとんどの銀行はまたさらに公的資金を注入して、たしかきょうお見えになっている金融庁長官はすべての銀行が国有化せざるを得ないかもしれないというようなことをおっしゃったんですね。 ある意味では、そういう状態であるならば、今そんなところを厳格に資産査定してみて、本当にこの銀行はどうにもならないわと。そうしたら、いわゆる国有化して、そしてグッドなものとバッドなものに分けるという、これは塩崎さんもおっしゃっていますから、そういう形へと転換していくということも十分あり得るんじゃないかなと。そこがあいまいなままにこのRCCによる活用をやって、そして非常にあいまいな時価が登場してきて、そしてそこに事実上の公的資金の注入に近いものが、ロスとして生じてこないように努力するとは言っているけれども、出るんじゃないか。 そうしたら、塩崎さんが何とか解決したいと思って提案されたこの法律案だけれども、私は、実際上これは機能しなくなる、あるいはほとんどこれは金融問題の本当の解決になっていかないんじゃないかと思えてならないんですけれども、この点、もう一回改めてお願いします。
○衆議院議員(塩崎恭久君) うまくいかないことを前提に物事をやることは我々もないわけであって、うまくやってほしいと思っているわけでありますが、これは、さっき申し上げたように、言ってみれば道具の一つで、そして発想の転換をしてもらいたい、RCCにも預保にも金融庁にもですが、ということでありますけれども、繰り返し申し上げますけれども、やっぱり金融庁の政策というものがどうなるかということが根本であって、そして、先ほど国有化とか何とかいろんなお話がありました。その可能性も私も実は否定は全くしないわけではありませんが、しかし一番大事なのは、幾ら公的資金を入れようと入れまいと、銀行自身のビジネスモデルが変わらないで資本注入だけ受けても何も意味がないわけで、ビジネスモデルが変わって、先ほどおっしゃったように、純益の中で処理できるぐらいの不良債権になっていけばみんなも信頼するし信用するわけであります。 したがって、ビジネスモデルを変えて、さらに、不良債権もこれでもうないんですよ、見てくださいということになってくれば、民間からも資本を調達できるということになるし、恐らく今とりあえずそういう方向を模索している銀行が出てきているということで、これは金融庁が随分スタンスが変わってきて前向きに物事が進み始めたということで、私はそれはいい方向だと思っています。 ただ、それで全部があく抜きできるのかどうかというのは、中身をよく見ないとわからないし、それは我々は見れないわけであって、見れるのは金融庁と銀行当事者しか見れないということでありますから、そこのところをやっていただかなければ、何ぼRCCの改善をしてもだめだということになると思います。
○峰崎直樹君 もう時間も迫ってまいりましたので、この「視点」という東洋経済の中で、いわゆるRCCの存続期間ですか、これについて、要するにRCCが不良債権の飛ばし先になることに対して、「RCC自体の存続を今後五年限りとする法案を出したい。」ということを、これは朝日新聞で述べられていますね。このスキームの中でこれをどうして取り入れられなかったのかなということと、実は谷口議員にもきょう来ていただいて、本当にたくさんの方、もう時間がないのであれなんですが、このスキームを三年間と五年間で意見の違いがあったと思いますが、五年にならなかったのはなぜなのかということを谷口議員にお聞きして、私の質問を終わらせていただきたい。
○衆議院議員(谷口隆義君) 峰崎先生の御質問でございますが、今回のこの法案は不良債権の流動化ということが最大の眼目でございます。そんなこともございまして三年を目途にということになっておりまして、与党間で協議をいたしました。 一方、現下の経済情勢、また債務者の状況等を勘案いたしますと、会社更生法の状況を見ましても、申し立てから最終決着まで三年を過ぎるといったようなこともあるようでございますから、売り急いで二次ロスが発生、なるべく、極力抑えるといったことと、この取り立ての厳しい状況が市中に起こらないようにというようなことを入れて、三年を目途にして努力をすると。若干のアローアンスはいたし方ないというような観点で我々はこの法案の要望をいたした結果、このような条文になったわけでございます。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 五年サンセットの問題は議論いたしましたが、時間的にもう結論を出すには間に合わなかったということが基本的な問題点でありますが、それは何でかというと、もし仮に改正するとなると、預金保険法とかそれから住専法とか、そして金融再生法、三つ変えなきゃいけないということがあります。そしてまた、住専法の中で十五年のスキームというのがあったり、いろいろなものがあるものですからどうするんだという話になり、私は個人的には、達観してみればやっぱり五年でサンセットすべきだろうと思っております。 まず第一に、何といっても、五年たってもまだ不良債権問題をごそごそやっているのか、この日本はと思われるのは、いかにも忍びない。ですから、五年でこの問題には決着つけますということで、もともと三年で正常化するというふうに政府も言っているわけでありますから、だったらこの組織も、もともと預金保険法のもとで全部できることを協定銀行としてお願いしている、おまけに法律には日本銀行と民間金融機関に業務委託もできるということでありますから、引き取ったところで何ら問題ない。 RTCはアメリカで五年でサンセットしたわけでありますが、それがあるがために我々も、一夜漬けじゃないですけれども、後ろに期限が迫ってくるとやっぱり本気になります。そういう意味で、RTCというのはいろんな手法をあの中で考え出した。そういう意味でも、ここでもう五年で全部、要するに今回は再生という言葉を入れて、経済価値を上げましょう、それは企業も再生する、担保不動産も再生して、それぞれ市場にまた帰っていってもらおうと。要するに、コイを池にまたもう一回戻すようなものであって、やっぱり公的なところにずっといるというのは変な話であります。それを市場に戻すことによって元気にする、その五年間の工夫というものをみんなで知恵を出してやろうじゃないかと、こういうことでありますから。 五年たってもまだこのRCCが必要だというぐらいの経済状態であれば、これは、日本というのは相当経済政策、もう大したことないなと、こう思われちゃうんではないかと私は思いますから、やっぱりサンセットをして、そして、一部どうしても残る場合は、RTCでも預金保険に売っているわけですね、資産売却しているわけですから。どうしてもというんだったら、人も若干、最低限の管理する人をお手伝いで預保に置くぐらいのことで十分やっていけると私は思っておりますので、引き続き皆さんと議論していきたいというふうに思っております。
○峰崎直樹君 ありがとうございました。
○委員長(山下八洲夫君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時十四分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山本保君 公明党の山本保です。 きょうは、主に担当当局の方、それから関係する団体の方にお聞きしようと思っておりますので、提案者の方、申しわけございませんが、飛んでいかないかと思っております。もし何でしたら外していただいて構いません、私のときだけですよ。 最初に、きょうはちょっと細かいといいますか、ずっと説明をお聞きしたり、この間お聞きしたり、また資料を見せていただいておりまして、なかなかこの分野、まだまだすとんと胸に落ちるということがないものですから、細かいことからお話を伺っていこうと思っておりますけれども。 最初に、きょう午前中にも少しお話が出ました、先行プログラムの中に、企業再建のためのファンドを設立する、そして関係当局、それから日本政策投資銀行ですか、こういうところもそこに協力をさせるというようなものがございます。この法律の条文には出てこないわけですから、民間型のものですから、お聞きしますと、自由にもう先行して準備されているというふうにも聞いているわけなんですが、この再生のためのファンドというものをつくっていく、そしてそれがどのような効果を持つのか、そのねらいというようなことについて、最初に金融庁から御説明をいただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) おっしゃるように、改革先行プログラムにも書いてございますけれども、今までRCCにおきましては買い取り型のそういう不良債権の処理というものをやってきたわけでございますが、今度は企業再生ファンドということをねらいまして、企業の再生もしていく、そういう効果をねらって、不良債権の整理型ではなくて企業の再生も積極的に図っていく、これが不良債権の処理に一役を買ってもらう、こういうことをねらっているわけでございます。 それで、仕組みでございますけれども、三段階に分けて考えていただいたらと、こういうふうに思いますが、まず一つは、私ども繰り返し申し上げているように、まず企業の再建計画の策定という段階でございます。それでその企業が、銀行あるいはRCCの場合もございますが、その間で、私的整理とかあるいは公的整理によりまして事業の再構築と、それに対応した過剰債務の圧縮を初めとする厳格な再建計画をまず策定する、こういうことでございます。 第二段階といたしまして、そうした債務者企業の資本の再構成をする、こういう段階でございますが、同じように銀行あるいはRCCが、先ほど言いました厳格な再建計画に従いまして債権の一部放棄や放棄した債権の一部の株式化を行うことによりまして、企業の株式等を銀行等が取得する、こういう段階。 それから、第三段階として、今度は企業再建ファンドでございますが、銀行から、あるいはRCCから取得した現物出資、あるいは売ってもらうということもあるんですが、株式等を拠出を受けまして当該再建企業の株式を集めて、その主たる株主として企業再建ファンドが経営者の派遣とか再建計画履行の監視等を通じまして企業価値の向上に努める、こういうふうに考えておりまして、三段階、まず厳格な再建計画を策定するという段階から、株主として企業再生ファンドが企業の再生を通じて企業価値の向上に努めるという、こういう段階まで、各段階まであるわけでございます。 そういうことでございまして、まずもって企業再建ファンドが存在して、それからスタートするということじゃなくて、再建されるに値する会社ごとに債権者の間で厳格な再建計画を策定してそこからスタートすると、こういうことでございまして、その再建計画の策定に当たりましては、民間投資家が市場原理とか経済合理性に基づいて、その投資が再建にかなうものであるかということを厳格に判断をする、こういうふうに考えておりまして、その再建されるべき対象の企業ごとにファンドがつくられると、こういうふうに考えていただきたいと思います。 ファンドがつくられた後で、今度は、日本政策投資銀行とか、あるいはその他の投資家がいると思いますが、そういう人たちがそのファンドに、再建される可能性というものを判断して、あるいはリターンの状況を判断いたしまして出資をしていくと、こういうことであるかと思います。 いずれにしましても、企業再建ファンドでありますけれども、再建企業の発行する株式を集めまして、株主としてのより強い支配力のもとに、企業再建の専門家等の助力も得て、対象企業の再建計画の着実な履行を確保して企業価値の向上に努めるということでございます。
○山本保君 この辺なかなか自分でも理解ができなかったんですが、そうしますと、この前の再建ですか、長銀をやったように、ああいう形で一つ一つの案件についてファンドができるということでございますか。 それはちょっと私理解していなかったんですが、それもそうですが、そうなりますと、もう少しお聞きしたいんですけれども、そのファンドというのはもう全般的なものをつくって、それが個別にやるんじゃなくて、一つ一つだとすれば、その会社なりその再建について、株の動かし方について非常に責任を持ってそれを動かしていくとか、そういう方がいないとお金だけ集まってもできないわけですね。 この辺は一体どういう方がその中心になるということになるわけでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 運営者でございますけれども、プライベートエクイティーとか私的整理のノウハウを有する専門家、そういう人たちが中心になって再生ファンドの組成を進めていくと、こういうふうに考えているわけであります。すなわち、その再建される対象の、想像いたしますと、例えば事業の内容、そういうものに精通している人とか、あるいはかつて銀行なんかで投資銀行部門を担当していた人とか、さまざまなノウハウを持っている人がおられる、こういうふうに考えておりまして、そういう人たちが中心になって企業再生ファンドというものを組成して参加者を求める、こういう姿になっていくと思います。
○山本保君 これは後からまた政策投資銀行にもお聞きしようと思っておったんですが、金融庁の方にお聞きしますけれども、例えば今回の予算で五百億がもう決まり、そして投資銀行から一千億、それに今のお話で民間の投資家からも出資を求めると。今のお話ですと大変大きなものから小さいものから出てくるのかなという気がするんですけれども、例えば平均的にどのような規模のファンドで、全体でどれぐらいで、お金が幾らぐらいというふうに読んでこの予算などをつくってきたのか。実際にはまだ合わなくてもいいんですが、予算上といいますか計画だけで結構なんですが、どういうふうに今絵を描いておられるんでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 企業再建ファンドの全体の規模がどれぐらいになるかということについては、私どもはこのスキームを使いましてこうしたケースがたくさん出てくることを期待しておりますけれども、全体がどうなるかということについては想像は今のところできないわけでありますが、具体的な数字を申し上げることは大変難しいと思います。それから、個々のファンドがどれくらいの規模になるかということにつきましても、ケース・バイ・ケースで小さいものから大きなものまである、こういうふうに考えております。 ただ、そのときに、そのファンドに今度は金銭出資者として、例えば政策投資銀行の投資判断によって投資をするケースがある。その場合の原資といたしまして、このたびの補正予算で一千億円、政策投資銀行の自己資金から半分の五百億円、それから産投会計から開銀に出資しまして五百億円、それで原資をつくりまして財源の手当てをしているというところでございますが、これが、例えば政策投資銀行が参加する企業再生ファンドについても、これが一本ということではございませんので、ケース・バイ・ケースでその額に応じて政策投資銀行が判断されるということになるのではないかというふうに思います。 もとより、政策投資銀行が参加する場合におきましては、これは民業補完でございますので、先ほど冒頭に私ども、どれぐらいの全体の額になるのかと、この再生ファンドを合計してですね、そういうものを期待するかというのは具体的な数字は申しかねると申し上げましたけれども、これが一つのネタですけれども、しかしながら、民業補完であるということ、あるいは、整理される対象の企業は当初の価値よりも私的整理、法的整理によってもとの債権額というものは非常に小さくなるわけでございますので、そういう意味では、日本政策投資銀行が参加するそういうケースにおきましても予定している原資よりも数倍以上の規模になる、こういうふうに考えていいのではないかというふうに思っております。
○山本保君 最後のところをもう一回確認したいんです。 つまり、政策投資銀行がほとんど全部出してしまうようなことになっては意味がありませんよね。しかも、この一千億というのは、政府保証というような形じゃなくて実際真水でお金が既に五百億は出ておるわけですね。一千億ある。となると、これは全体的に、数倍と言われましたから、例えば民間から三千から五千億ぐらいの投資家の出資を得られるであろう、こういうような考え方でこのスキームをつくられた、こういうふうに理解してよろしいですか。確認させてください。
○副大臣(村田吉隆君) 三千億になるかはともかくといたしまして、あくまでも政策投資銀行が出ていく場合におきましても民業補完でございますので、実際のファンドの規模というのはさらに大きくなるのではないかと、個々のものを合計してですが、数倍以上になるのではないかというふうに考えております。
○山本保君 もちろん、こういうプログラムが出てまだ二カ月もたっていないといいますか、ですからこれからということはわかりますけれども、お金が税金の方から行ったわけでしょうから、この辺は少し見守っていかなくちゃいかぬかなと思っております。 きょう小村総裁においでいただいております。政策投資銀行の方では、どういうような今準備体制をとって、いつごろどんな形で実際に動き出すということを想定されているのか、この辺について御説明をお願いいたします。
○参考人(小村武君) 去る十一月十六日に補正予算が成立いたしまして、その後、私ども直ちに事業再生推進室なるものを設けました。私どもの銀行は、御案内のようにDIP融資、事業再生融資、あるいはプロジェクトファイナンス、PFI、こういった先端的な金融手法については、私から申し上げるのはなんですが、日本でも最高レベルのところを行っていると思います。こうした中から精鋭を集めまして、まず推進室を発足いたしました。それから、直ちにこの投融資指針を告示、公表いたしまして、ただいま各金融機関あるいは法曹界、各方面にこの事業再生ファンドのガイドラインをお示しし、御協力をお願い申し上げております。 我が国においてはこの企業再生ファンドは、このマーケットはまだ未成熟であります。これを成功させるには、まずメーンバンクの御協力、それから法曹界、これは私どもDIP融資を通じまして、裁判官あるいは管財人、監督委員の先生方、こうした方々と大変なネットワークを組んでおります。各方面でこの事業再生ファンドの御理解を得なければ動かないということで、私ども政策金融機関として出ていく意味は、まさにそういうマーケットの形成にあると思います。 それから、先ほど先生御指摘のありました、あくまでも民業が優先でありますから、私どもが出資する場合も五〇%以上の出資はいたしません。五〇%以下に抑えて、埋もれている投資家を発掘したり、あるいはファンドマネジャー等々が適性な方もおります。そういった方々も私どものネットワークを通じて呼び集めてくる、こういったいろんな方法をもってこのマーケットを形成し、事業再生のために役立てていきたいと思います。 それからもう一つ、今、副大臣から個々の企業のファンドが中心だろうというお話がありました。恐らく最初はそういう形になると思いますが、行く行くは、やはり少し大きなマザーファンドみたいなものを設けて、幾つかの企業を対象にしながら、マネジメント会社で適性な人を得られれば、そういうものに対しても私どもは出資をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○山本保君 ありがとうございます。 私も大きなマザーファンドのようなものをちょっとイメージしていましたので、ああ、そうかそうかという気で聞いたんです。 その上にちょっと総裁にもう一つ確認的にお聞きしますが、例えばそういうファンド、個々のファンドというよりも例えば大きなものというようなときに、投資銀行の方から例えば人材を派遣するというようなこともあるであろうということでございましょうか。
○参考人(小村武君) 先ほど先生の御指摘のありましたように、私ども産投特会から五百億円の出資をいただいております。それから、私どもの一年間の業務純益であります五百億円という多額な金も出資を予定しております。当然、そうしたファンドに投資をする場合には、私どもの練達した職員を派遣するなり、あるいはそのマザーファンドの経営をするマネジメント会社に対しても出資をするといったことも念頭に置いて今作業をしております。
○山本保君 私自身がこの分野初めてで、これまでにそういういろんな議論があったのを知らないのではないかなと思いますけれども、今回のこの法案を与党内でもみますときにも、私どものところでもなかなかこういう内容についてははっきり申し上げて詳しい勉強をしていなかったものですから、ちょっと確認をしたかったわけです。 副大臣、ちょっともう一回戻ることになってしまいますけれども、今のようなファンドをつくるということは、今回のまさに五十四条のこの改正の条文でそれが行われたと。今までの条文ですと「管理及び処分」としかなかったものについて、「その他の処分」とか、また「速やかな再生」、こういうところをもとにしてできたというふうに解釈してよろしいですねということと、もう一つ、そうなりますと、このファンドというのは何か法的に、ほかの民間の会社に比べて何か別の特別な優遇なり法律の担保といいますか、何かそういうものがあるんでございましょうか。そうじゃなくて、これは全く民間のものだというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 前者についても後者についても先生のおっしゃるとおりでございまして、特別の企業再生ファンドをつくっていく、それで企業の再生を図るということについて何らかの特別の法律が要るということではないということをお答えいたしたいと思います。
○山本保君 ありがとうございます。 政策投資銀行小村総裁、結構でございます。ありがとうございました。 それでは次に、今度はもう少し幅広くRCCの企業再生のことについてお聞きしたいと思います。 一つは、おとといの議論にもあって、私もその辺をお聞きしたいなと思っていたんですけれども、このRCCがいろんな民業圧迫になるんじゃないか、いや、そうじゃないという議論もありました。私はそのときに、民間のサービサーよりも特別な権限が当然これにはあるだろうというふうに思っております。きょう午前中にも預金保険機構について、捜査権限ですか、調査権限ですか、何かそういう話が出ました。それから、資料を見ますと、いわゆる民事とかまた刑事の方でもこのRCCがそれにかかわってといいますか、告発告訴したような事例が大変多いというふうになっておりますけれども、ここも少し確認までにお聞きしたいんですけれども、このRCCというのはそういう民間サービサーよりもそういうことについて強い権限が与えられているものなんですね、確認したいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) 御質問の特別調査権は、これは預金保険機構さんがお持ちでございまして、住専債権は別でございますが、特例業務勘定といいまして、破綻金融機関の債権処理というのは、預金保険機構さんがお買い取りになるのを、私どもは預金保険機構さんからその買い取りの委託を受けておりますと、こういう関係になります。したがいまして、預金保険機構さんが特別調査権をお持ちでございまして、それを行使なさって調査をなさる、その結果を私どもは受託者として利用させていただくことができる、こういう関係にあろうかと、このように考えております。 そのほかに、刑事上の告訴告発の問題でございますが、これは私どもの権限と申しますよりは、むしろ定款上、私どもの債権回収業務に関連をいたしましてそういった犯罪行為を発見したという場合には積極的に告訴告発をすべしである、こういうような義務を定款上課せられております。そういった意味で、私どもはそういった案件があります場合には告訴告発に及んでおる、こういうことでございます。 さらにまた住専法の関係では、いわゆる関与者責任の追及、これは特例業務でもそうでございますが、関与者責任の追及ということも、これは私どもの言うならば責務として課せられているわけでございまして、したがいまして、住専の場合でございましたらば、関与者責任といいますと、まず銀行の旧住専に対する紹介責任、これがございます。さらに、住専各社の経営責任の問題がございます。破綻金融機関の場合でございましたらば、破綻に至る経営責任の問題がございます。そういったものを私どもが、これは金融整理管財人も御調査になって提訴をなさる場合がありますし、金融整理管財人からそれを引き受けて訴訟を継続していく、引き受けていくという場合がございますし、私どもが資産譲り受けをいたしました後にそういった問題を発見いたしましたならば、私どもがそれに関する損害賠償請求権を改めて譲り受けて損害賠償請求訴訟に及ぶと、こういうことになっておりまして、私どもはむしろ権限と申しますよりは責務だと、このように考えております。
○山本保君 よくわかりました。責務とおっしゃいましたが、またそれだけの機能、能力があるということで、数字を見ましても、実際、預金保険機構よりは回収機構の方がたくさんそれにかかわっておられるなというふうに見ましたので、その根拠について少しお聞きしたかったわけであります。ありがとうございます。 それで、金融庁の方にお聞きしますが、何か民間で共同債権買取機構というのがもう既にあって、これは余り芳しくない、そういう言い方は民間なものですからあれですが、それと同じような形になるんじゃないか、ただ単に帳簿上だけ、銀行だけ帳簿的には助かったという形になるんじゃないかというような批判があるようでありますけれども、この辺については、いや、そんなことはないというような見解をお聞きしたいと思いますけれども。
○国務大臣(柳澤伯夫君) もともと、預保から債権の回収についてRCCが委託を受けるにつきましては、その委託の契約上、五カ年以内に回収をしてくださいというようなことになっておりまして、先般来の御審議の中で鬼追社長も随分、進捗状況についてはこれの向上を図っていらっしゃると、こういう努力を皆さんに御理解をいただけるような、そういう御答弁がたびたび行われたように考えております。 それから、RCCが企業の再生あるいはその他いろいろな処分の多様化というようなものを今回のこの法律によりまして図っていける、そういう立場をつくっていただくわけですが、その場合にも、これは可及的速やかにということでございますけれども、三年をめどに回収等と申しますか、その処分を了するようにというようなことが法律上明記されておるところでございまして、そういう法律上の規定があるからというわけではありませんが、いずれにせよRCCにおいては、その所期の使命というか、そういうものを全うするために事務、業務の迅速化を図っていただけるものと期待をいたしております。
○山本保君 最近特に、RCC自体の能力といいますか権限がどんどん広がっているのかなという気はしますけれども、今回の審議をお聞きしておりまして、アメリカのRTCですか、こちらについてはもっとRCCよりも幅広い権限といいますか、活動をしていると。例えば不動産の売買とか、そういうことで効果を上げたと言われているようです。 今後、RCC、今回これを法改正して新しい機能をつくるところで聞くのもおかしいかもしれませんけれども、きのうの参考人の方から、後でそれをちょっとお聞きしようと思っていたんですが、まだまだ足らないんじゃないかという指摘もあるように思いますけれども、今後もっと拡大していく必要というか、そういうものがあるんじゃないか、どんな分野に伸ばしていったらいいのかというふうなことについては御所見どうでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、まず総論的なことをちょっとだけ触れさせていただきますと、日本の不良債権の処理をする場合に、アメリカ式のRTCによる銀行の資産負債の一括買い上げというようなことがとるべき道なのか、あるいはそうではなくて各銀行に資本注入なりをして不良債権の処理を進めるという道をとるべきなのかというところに、まず我が国においては一つの分かれ道があったわけでございます。 それぞれにはメリットがあるわけでございまして、例えばRTC方式というようなことになりますと、これはもう生きている通常の銀行は全く公とは関係のないところで純粋民間企業として仕事を引き続いて行っていくことができるわけです。いわば官が民に介入しない、こういうことを貫こうとするとそういう形がいいということになるんだろうと思うんです。他方、銀行を使うというようなことになると、銀行に資本を入れるというようなことから、やはりその資本が入っている間は官なりなんなりがいろいろなことを言わなきゃいけないというようなことになりまして、これは一体どっちの道を日本はとるべきなのかということについて、分かれ道に立ったんだろうと思います。そのときにどういうことになったのかといえば、それはもう民間に資本注入なりをして、官がある程度介入するとしてもそういうやり方でやっていくんだと。RCCというものは、そんなにすべてを受けとめてやるということではなくて、補完的な整理回収の仕事に立つんだ、こういうことであったと。これが基本的な位置づけだと私は思っているんです。 そういうことで、今ここへ来まして、RCCにもう少し仕事をしてもらおうということを考えて、今回、こういう措置をお願いするというわけでありますが、あくまでも民が自分の不良債権については処理すると。それでしかし、なかなかそういうものが困難なものについて、あるいはRCCに渡した方がより適当だと考えられるような状況のもとにある不良債権について、そちらに持っていってこれを処理してもらうと、こういうことが今回私どもがやろうとしていることでございます。決して、今銀行が持っている不良債権の処理は全部RCCにお願いする、こういうスキームを今回つくったり、あるいは強制的に買い入れるというようなスキームをつくったわけではないと。 こういう大前提で、もちろんRCCについて、補完的なものであってもある程度不良債権を処理するのにより円滑になるはずだということで、いろいろ工夫をこれからまたさらに追加していくことはあろうと思うんですが、基本的なスキームとして、そういうふうな前提に立っての改正であるということで御理解を賜りたいと思います。
○山本保君 大臣、その問題は最後にお聞きしようと思っておりましたが、今大変丁寧にわかりやすく御説明していただいたので、それに絡めて少しお聞きしたいと思うんです。 きのう参考人の方がおいでになったとき、そのような話がやっぱり出ました。メリルリンチの山田参考人からは、長銀なんか見てもそうだけれども、国が注入しても、何兆円というお金が実際行っているじゃないかと。今すぐ不良債権を全部買う方が、ある意味ではかけみたいなところがありますが、しかし日本経済が頑張って、このことによってプラスの一つのトリガーになれば、当然そのことは後からまた回収もできるんだから、この方がよほどいいんじゃないかという御意見だったと私、思いました。 それから、明海大学の高月参考人からは、もっと厳しい表現なんですかね、どうせ銀行に注入しても自己資本のところを守る程度のことにしか使わないんであって、それでは実際不良債権なんというのはなくならないと。もっと銀行もはっきりふるい分けをして、もうだめなところはだめだと、ハードランディングでいくべきではないかという議論がありました。 これについてお聞きしたいと思っていたんですが、大臣が今、三年前ですか、そのときにこういう選択をしたんだとおっしゃったわけですけれども、しかし、選択というのはその時々によって変えていくことはできますよね、我々が行っていくわけですから。そして、今回このRCCの仕事をふやそうということであれば、両参考人ともはっきりは言われなかったんですが、しかしここで大転換をした方がいいんじゃないかという趣旨じゃないかなという気もするんですが、この辺についてもう少し詳しく、大臣のお考えはいかがでございますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 尾ひれの部分というか、議論としては、本筋の部分と少しフリルのような感じの部分がある御議論をいただいたように思いますけれども。 今、山本委員は、しばらく来て反省すべきときにはまた新しい選択もあっていいじゃないかとおっしゃっていますけれども、現実にもう七兆、八兆というようなお金を、民間の銀行に不良債権の処理をまずみずからやらせようという国策というか国の大方針ですね、そういう大方針のもとでそこに踏み込んでいったわけです。私は、いろいろ透明性というようなことを前から申したんですけれども、あっちもちょっとやり、こっちもちょっとやりというようなのでわかりづらいと基本的に思っているんです。 ですから、RCCについても、今度の仕事によってまた税金が必要なようなことはできるだけ避けていただくようにした方がいいと。公的資金というか、そういうものを入れるところというのは、破綻した銀行の一般勘定あるいは特例勘定による預金保護のためのものと、その資本の増強というようなところでお金を入れたことが、ああ、あそこにお金が入ったんだなと国民が──いろいろの議論があったんです、六千八百五十億入れたときだってすごく国民は批判をなさったわけですね。そういうところを乗り越えてこられて今度こういうところでおさまったわけですから、私は、それを貫徹していくことが我々のとるべき道ではないか、こういうように考えているわけです。
○山本保君 その辺については、私はまたこれからもう少し勉強をさせていただきたいと思います。 ただ、よく戦いなんかで、小出しにして少しずつ少しずつ対応していくやり方が一番まずいということもよく言われますでしょう。決戦やっているときにどんと大方針を転換していくということの方が普通よく効果があるとも言われますしね。何かここで、三年間やってきて、このやり方について割ときちんとした結果が出てきたのであれば、もう一度その辺を見直してもいいのかななんということを、済みません、途中から入ってきた人間がお聞きするので気楽に言っているんだということがあるかもしれませんけれども、私、この一環の流れの中でそんな気もしたものですから、ちょっとお聞きしました。ありがとうございます。 それじゃ、前からの質問であれですが、回収機構の方に、ちょっとまた鬼追社長にもお聞きしたいんですが。 回収機構がいわば、私、きょう取り上げさせていただいたのは企業の再生ということについてなんですが、五十人規模ですか、そういうのができたと言われましたけれども、何かそういうノウハウというのは大丈夫なんでしょうかということでございます。 特に、きのうもそんなお話が出たんですけれども、もっと民間のアドバイザーなどを活用すべきではないか。それも、日本の国だけではなくて、日本ではまだまさにこういうことは初めてなので、こういう問題をやってきたヨーロッパ、アメリカなどの、そういうことも活用していくようなことが必要なんじゃないかなという気もするんでございますが、いかがでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) まず、後半の御質問からお答えしたいと思います。 外部のアドバイザー等を活用すべきではないかという御趣旨の御質問のように承りました。これは現に私ども、民間サービサーの分野で外部のアドバイザー等いろいろ御依頼を申し上げて協力をしていただいております。また、これは外資系のアドバイザー等もいろいろお願いをしたりいたしております。ただ、現時点では、まだ非常に新しいビジネスと見えまして、そのフィーが比較的高額であります。私どもはやはり費用対効果ということも考えなければいけないと思います。 私どもは、しかしながら、これまで経験のないビジネスでございますので、やはり先達に学ぶといいましょうか、そういう経験をお持ちの外部の組織にいろいろ学ぶという意味もありまして発注をいたしまして、その成果を吸収しているところでございますが、私どもも早くそのレベルにまで達しなきゃいけないなと、かように思っているところでございます。 最初の御質問でございますが、今とりあえずといたしまして五十名の体制を組んでおります。私ども、今後、企業再生ビジネスにどの程度量的に取り組んでいかなきゃいけないかということによって、この五十名が百名になるやもしれないと、かように思っております。 もとより、これまで再生ビジネスを中心に、主としてそれをテーマにして取り組んできたわけではございません。私どもは債権回収に特化した組織でございます。したがいまして、再生ビジネスといいますのも、回収もしなきゃいけないと。再生は成功したけれども一銭も回収ができないというようなことではこれは困るわけでございまして、したがいまして、その辺の兼ね合いもございますが、私ども、今の体制で十分な能力を備えておるというふうには決してうぬぼれてはおりません。 先ほど申し上げましたような外部のアレンジャーあるいはアドバイザー等いろいろお願いをしながら、そういったノウハウを私どもも学び、そして力をつける、そして必要に応じて外部の組織にもお願いをする、こういうような考え方で臨んでいきたい、このように思っております。
○山本保君 ありがとうございます。 では、最後に大臣に、まとめの意味でもちょっとお聞きしたいんです。 細かく言っているといろいろあるんですが、どうしてこんなに不良債権がちっとも減らないんだ、減らないどころかふえてきていると。きょう、先ほどそんな話もありました。それは査定だとかそういうのが変わったんだということもあるかもしれないし、私どもの方から言いますと、何か銀行の方が隠していて、ぐあいが悪くなってきたので慌てて出しているんじゃないかなとか勘ぐりたくもなってきたりする。いや、そうじゃなくて、経済の状況がやはり悪いのでどんどん出てきているんだという説明もされた。 しかし、そういう説明というのは、分析というのはやっぱり非常に重要でありますけれども、国民に対しては、何とか今回の法改正を一つの機にして、この何年間のうちに必ず、ゼロという意味ではありませんが、まあこの程度だなというところに持っていこうというようなお話があったと思いますけれども、その決意について最後に一言お伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不良債権が残高としても減らないということですけれども、正直に言うと、全国銀行ベースでは確かにおっしゃるとおりなんですが、大手銀行ベースでは十三年三月末までは減っているんですね、それなりに減っているんです。それで、地域銀行についてなぜふえたのかといえば、特に地域の金融機関、例えば信用組合など、あるいは信用金庫も同じかもしれませんが、初めて検査マニュアルによる検査が入ったというようなことで、そういうことが結果しているのかなと。 特に、先ほど言った条件緩和債権などというようなものもあって、これは大手の銀行でも初めて入ったところについては大きな影響があったと言われているんですが、そういったことも押しなべて特に地域の銀行なんかにはあったんだろう、こういうように先ほど来申し上げているわけですね。問題は、銀行が隠していて、何かそろりそろりと出してきたんじゃないかということについては、まさに検査との問題ですね。 私は、こういうことはもう本当に言いたくない。だから今まで言ってこなかったんですが、幸いにしてというか何というか、日本の金融機関というのはほとんどすべて二重チェックを受けているんです。金融庁だけじゃありません、検査は。日本銀行の考査を受けているんです。みんなそのことを何で知らないのか、知っていても言わないのかもしれないんですが、二重チェックを受けているんです。ですから、金融庁がとろい検査をしていたら、すぐれた日本銀行が行って、こんな検査をしているのはこれではだめだということは可能なんですね。 だから、そういうように、検査当局あるいは考査もあわせて言っていいんですが、そういうダブルチェックが幸か不幸かかかっているということまで全部一緒くたにして、これお互いに何の関係もないですよ、関係なくやっているんです。関係をつけてやったときも一斉検査のときはありますよ。そういうようなことを一体どう評価して、ごまかしているんじゃないかとかという、まさに今、山本さんがおっしゃったようなことをおっしゃられるのか、これはよく考えていただきたいと、私は率直に言って思います。 しかし、そうはいっても不良債権の処理は進めていかなきゃいけません。私どもは、そういうようなことで、今回は特に資産の査定あるいは引き当てというようなことについては、これはもう検査マニュアルによる事後チェック型の検査ということのある意味で弱点を突かれたというふうに思いましたので、これは直さぬといけないということで、基準日をまさに立入検査の基準日に持ってくるかのような、そういう制度をしいて検査と引き当ての的確性を期していくと、こういうことをやりました。 それからまた、これは人によっては余分なことをやっているんじゃないかなんというようなことを言う人がいますけれども、不良債権比率、不良債権の残高を本当に減らしていかないと、それは見ばえが悪いだけじゃないんです、実質的に金融機関の体力をむしばむんです、こういうものをいつまでも継続保有していることは。したがって私は、これを直接処理する、こういう方針を出して、そういったことについていろいろ今度RCCにもお願いしましたけれども、二年三年原則でやりなさいとかいうようなことを含めて、行政の方針として、一つの施策としてやらせていただいておる、こういうようなことでございまして、一つの考え方で取り運ばせていただいているということをぜひ御理解賜りたいと思います。
○大門実紀史君 日本共産党の大門です。 私は、金融庁の検査は大変よくやっておられる、むしろやり過ぎだという話をしたいというふうに思います。 今、信用組合あるいは信金をあわせて破綻が大問題になっています。それに、その取引先といいますか、顧客がRCCに大量に送られているという関連できょう質問させていただきたいわけですけれども、今年度に入って、十一月三十日現在で信組がもう二十五も破綻している、信金は七も破綻しているという状況です。十一月に入ってから信組が十三、信金が四つ、十一月だけで破綻しています。 これだけばたばた破綻しているというのは私は本当にもう異常事態だというふうに思います。私も現地でいろいろ話を聞きましたが、特に、バブルのころのように、問題のある、何かちょっとわけのわからないインサイダーを含めたそういうふうな取引をやって、それが何か隠していたものが表に出て不良債権になって破綻したというようなことではなくて、この不況の中、通常の営業をしていたところがどんどん倒れているというのが実情だというのが大体わかりました。これは、地域の経済といいますか金融システム、地域の金融に非常にはかり知れない影響を与えますし、当然その破綻したところと取引をしていた中小企業の皆さんは今RCCに大量に送られているという状況が続いています。 よりによってこの不況のときに何でこんなに一遍にたくさん破綻するのか、どうしてそういう中小企業がRCCへ送られて倒産に追い込まれるのか、回収にあって追い込まれるのか、何でこんなことが起こるのだろうかというふうに思います。まさに異常事態だというふうに思っておりますけれども、柳澤大臣の認識をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大門委員御承知のとおり、信用組合については従来はこれは都道府県の所管であったわけです。それが昨年の四月から国の所管ということになって、国からの検査も入ることになったわけです。それまでは、実際上は検査の指導を若干させていただいたということでございます。 そういうようなことを受けて、非常に大きなマンパワーが必要であったわけですけれども、昨年度いっぱいをかけて信用組合の検査を終了したわけです。終了いたしますと、いろいろな問題点も見つかるということで、それに対して報告の徴求というような形で、こういう状況なんだけれども一体どうされるおつもりでしょうかと、経営の改善というような、あるいは財務状況の改善といったようなことについて、どういう手を打つおつもりですかというような御意向を聞いていろいろ御検討願ってきたわけですけれども、最終的にやっぱり事業の継続の見通しが立たないというようなことを判断されて、そうした最終経営判断に基づいて破綻の申し出と申しますか、そういう申し出がなされて、したがって、それに基づいて諸般の処分が行われている、それが表に出てきたと、こういうようなことでございます。 信用金庫についても、そうした所管がえというようなことはございませんでしたけれども、新しい検査マニュアルに基づいて検査が逐次行われていくということの中で同様のことが生じているということでございます。
○大門実紀史君 そうしますと、要するに金融庁が、都道府県から国に移管された後、一斉検査をやって、その結果でこれだけ破綻がふえているということでよろしいですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) おおむねそういう御理解でよろしゅうございますが、ちょっとだけつけ加えますと、問題があるところの中に、有価証券の運用で、これはなかなか預貸率が高くないものですから、どうしてもそういったところで資金の運用をされるというようなところも結構ございまして、そういうようなものが現今の有価証券の値下がり、あるいは場合によっては、外国債におけるデフォルトというようなことの余波をかぶってしまわれるということの中で、そういったことが財務状況に直接的な影響を及ぼしてそういう結果になるというようなところもございます。
○大門実紀史君 そうすると、物すごい破綻の数が短期的に非常に多く出ていると思うんですけれども、後でマニュアルの問題に触れさせていただきますけれども、今厳格な検査を急いでやってこれだけ破綻を生んでいるというか、どうして厳格な検査を一斉にことし始められているんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはそもそもが、御案内のようにことしの四月からペイオフが始まるという予定であったわけです。それで、そのペイオフを一年おくらせたわけですけれども、その理由は何かというと、信用組合の検査をし、その検査に基づいた措置がとられ終わってからペイオフにするんだということで、ペイオフが来年の四月からになっているわけでございます。そういったことで、私どもとしては、昨年度いっぱいかけて信用組合の検査を一斉に行いまして、それで、さっき言ったようなことで、ことしに入っていろいろな経営者の御判断をいただきながら処理をしていると、こういうことでございます。
○大門実紀史君 つまりペイオフ解禁の前に、言ってしまえば、つぶすところはつぶして、残すところは残すというふうなことですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ペイオフを延ばした趣旨というのがそうであったというふうに私どもは受けとめて、それで検査は一斉検査をやったわけです。やればそれのいわば善後措置というのは必ず必要なので、それを二年かけ三年かけというのは普通やりません。検査をやればその善後措置というのは当然半年とか一年ぐらい、長くてもその程度の一年内ぐらいには行われるわけですから、こういうタイミングになっているということでございます。
○大門実紀史君 もう少し明確じゃないかなと私は思うんですが、この前の四日のこの委員会で、森金融庁長官がはっきりもうペイオフに向けてやっているんだとおっしゃっているんですよね。 ちょっと言います。 信用組合についてはペイオフ解禁が一年延期になった要因でもありましたと。それで検査を始めているんだと。この検査で過少資本になったところ、あるいは債務超過になったところが出てきていると。そういう信用組合については、自力調達の道ということを真剣に考えていただきまして、そして浮き上がるものは浮き上がっていただいて健全になってもらうと。市場からどうしても退出せざるを得ない信用組合は退出していただく。そういうことの選別が夏から今日まで続いているんだ、ペイオフに向けてやっているんだと。しかも金融庁としては、ことし中に、年内に選別をしっかりとして、来年のペイオフには残っているところは残す、そういう努力をしているんだということを金融庁長官は明確におっしゃっていますから、もう少しはっきりと、ペイオフに向けて今一斉にやっているんだということをお答えいただけますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど来私が申しているのも、森長官の言ったこととそれほど、若干表現、言葉は人によって違いますから違うところはありますが、基本的に同じだと思います。私はずっと経緯を追ってお答え申し上げておりますので、こういうことでしたということですが、今度は結果の方から、あるいは来年四月の時点から見るとそういうことにも結果としてはなるということじゃないかと思います。
○大門実紀史君 ペイオフに向けてそういうやり方しかないんでしょうかね。つぶすところはつぶすと、整理統廃合といいますかね。しかも、わざわざ検査に入って、後で申し上げますが、非常に実態と合わないマニュアルを使って、おたくはこうだという区分を変えさして引当金を積まして、積めないと、信組とか信金が十億引当金を上乗せするというのは大変ですよ、それを二十億、三十億積めということでつぶしちゃっているんですよね。つぶしているんですよ、破綻させているんですよ、わざわざ行って。追い込んでいるんですよね。破綻の形はみずからそれぞれ表明するのかもしれませんけれども、結果的には検査に入ってその流れで破綻させているわけですよ。 そういう方法しかないんですか。ペイオフに向けて信組や信金がどうやっていくかという、ほかに何にも考えていないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ペイオフが一年延びたのは、信組の検査をやっぱり一巡しなさいということです。恐らくその意味するところは、実際に検査しないでペイオフの時代に入っちゃって、破綻が起こって預金者に迷惑をかけるというようなことがあってはいけないので、そういうことが頻発してはいけないので、そこでちゃんと検査をして善後措置をとるべきだ、こういうことで我々は一年間のこの日数をいただいた、こういうふうに思っているわけで、その趣旨に沿ってやらせていただいておると、こういうことでございます。
○大門実紀史君 だから、私が申し上げているのは、その善後措置というのが、検査して、金融庁の物差しを当てて、このマニュアルでこの引当金を積みなさい、できなければ債務超過だということで、要するに破綻に追い込んでいると。善後策が破綻に追い込むことしかないんですかとお聞きしているんです。ほかに金融庁として、信組や信金の役割を考えると、何とか生かそうという知恵も何にもないわけですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ですから、地元の皆さんが寄り寄り協議をして、それじゃ増資をしようとかということがあって、そうしてそういう措置がとられることも、当然善後措置としてはその方が望ましいわけでございまして、私どもとしてはそういうことを働きかけているケースが多いんじゃないかと考えます。
○大門実紀史君 後でそのマニュアル問題をまたちょっとやりますから。 とんでもないことが起きている。大臣が言われるようなことじゃない、到底積めないような引当金を突きつけられていると。そんな、相談してできませんかという程度じゃないんですよ。物すごい金額を引き当てしろと言われてつぶれているんです。 私、まずそのペイオフ対策ですけれども、例えば全信連、信金中央金庫がペイオフに向けて四%割れの信組には資本注入する制度をつくったり、あるいは信用組合中央協会もやっぱりそのペイオフが心配だというので資本注入制度を考えたりしているわけですよ。本来、こういうものを行政だったらちゃんと支援するとか何か考えるべきじゃないんですか、つぶすとか、つぶしてしまおうなんてそんな乱暴なことを言わないで。何でそれができないんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 最近では、信金中央金庫、それから全国信組連合会ですか、そういうようなところが非常にいろいろペイオフに備えて御努力をいただいておる。今言ったような資本注入のシステムをつくったり、あるいは場合によっては流動性の補完のシステムをつくったりというようなことで、非常に努力をされているということは承知をいたしておりまして、それについては私は大変敬意を払っているものでございます。 それでも彼らは、例えば全信組連の場合には、一応プラマイゼロのところまでは自力でやってくださいと。それをあと何がしかを積んでその資本金として供給するというようなことはあるというように伺っておりまして、そこはやっぱりある意味で、その金融機関が組合員なりあるいはその地域社会にとってもう必要不可欠なんだと、絶対これを支持していかなきゃいけないんだというような地域社会の支持の体制というのは、やっぱり我々これを見させていただくというのは、それはどこであれ私は正しいことだというように思います。 穴があいちゃってそれを全部ほかの人たちに埋めろというようなことだけを考えられるというのは、少し自助の精神というか、そういうようなものについて、やっぱりなかなか他の第三者がこれを助けるという気分に障害になるんじゃないでしょうか。
○大門実紀史君 おっしゃっていること全然わからないですけれども、要するに、地域の支持があったってつぶされているんですよ、今。みんなで支えようと思っているところもつぶされているわけですよ。 私がお聞きしたいのは、簡潔にお願いしたいんです、私も時間ありませんので。要するに、ペイオフ対策、ペイオフ解禁に向けて整理統合して、できるだけ安全なところを残そうというやり方もあるかもしれませんけれども、そうではなくて、こういうそれぞれの連合会が努力しているのをもっと応援してやるという方法だってあるわけでしょう。何でそんな無理やりつぶすようなやり方でペイオフ解禁対策なんですか、それが。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと記憶が明確でなかったもんですから、ちょっと事務方と打ち合わせをしておったんですが、政府の側が全信組連に資本注入をしようかというようなことも私はあったように思うんですけれども、何かの事情でそれが実現しなかったというようなことが、ちょっとそこのところを大門委員、大変恐縮です、今、急なこの点についての御質問ですから、全く事務方も準備していないようですので、その経緯はあれですが。 それともう一つは、今ここで申したいのは、それにしても、さっき私プラマイゼロと言ったのはこれちょっと訂正させていただきまして、二%のところまでは自力で資本を増強してください、しかる後に四%まで、あるいはそれに若干プラスアルファあるかもしれませんが、それは全信組連が拠出いたしましょうと。こういう仕組みになっているんで、したがって、もうマイナスの自己資本比率になっているところにはこのスキームというのはいずれにしてもワークしない、こういうようなことになっているということです。
○大門実紀史君 ですから、そういうところが今つぶれているんじゃなくって、それ以上の自己資本のところがつぶれているんです、これ事務方おわかりだと思いますが。 急な質問とおっしゃいますけれども、私きのうレクしたら、大臣だったら全部答えられるということで聞いているんですから、時間かからないようにお願いしたいというふうに思います。 今回、RCCとか株買い取りとか出ている中なんですよね。大手の銀行にはそういうことがずっと、公的な支援体制、対策がいっぱい出ている中だからこそ、その裏で、きょうも主要行の話ばっかりですけれども、先週の金曜日だってつぶれているわけだし、毎週金曜日ごとにつぶれているんですよね、信組、信金は。毎週ですよ。十一月に入って十三でしょう。全然話題にもならないのはおかしいぐらいですよ。大手銀行の支援ばっかりの話でね。だから、きょうわざわざ私この問題を取り上げているわけです。 ですから、ペイオフ対策を考えておられるにしても、どうしてそういう方向になるのか私は大変疑問ですし、後で具体例申し上げますけれども、要するに、そういう地域の信組とか信金に債務者区分を変更しろと言って引き当てを積ませる、こういうやり方をやりますと、例えば破綻して、それがどっかに譲渡されていって整理された段階にペイオフ前になったと。地域の信組、信金が、金融庁が見てこれなら安心だとなったとしても、私はその地域の金融というのがえらくさま変わりしてしまうと思うんです。 なぜかというと、この間破綻させられている信金、信組というのは、金融庁の物差しでははかれない部分でお金を貸して、やっと今の不況を乗り切っている中小企業を息吹き返せるように助けている、そういうことをやっていたところが、そういう物差しを持ってこられてつぶれているということですから、今後はそういうことでやっちゃいけないんだということを今一生懸命検査の中で金融庁は信金、信組に教えているようなものなんですよ。今後はそういうことをやるな、信用貸しなんかだめだ、やるならば相当引き当てしなさいと、こういうことを今、検査と一緒に徹底しているわけですよ、私から言わせれば。 そうすると、来年四月からかどうかわかりませんけれども、それ以降の信組、信金の役割というのはがらっと変わってしまって、今まで中小企業のおやじさんがいろいろ無理言って借りたものが、木で鼻くくったように、もう今後は貸せません、おたくは要注意だから貸せませんと、こんなふうな信金、信組になってしまうということなんです、私が申し上げたいのはね。 そういうふうに今、検査そのものは、破綻させていると同時に、地域の金融システムといいますか、中小企業と信金、信組がやってきたようなことを今つぶしちゃっているわけですね。今後できないようにするということも同時にやっておられるんだというふうに私は思います。 そういう点では、金融庁は本当に地域の金融のことを、大手行のことばっかりいろいろ策を練っていらっしゃいますけれども、考えているのかと、まともに。どうなるんですか、これから地域金融というのは、こんなことをやっていって。どうお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 破綻の話は、まず金融整理管財人を送る、あるいは救済金融機関と申しますか受け皿金融機関はかくかくしかじかである、あるいはその事業譲渡は適格性があるか否かというときは、その都度私も話を聞くわけです、一件一件聞くわけですが、そのときには、本当にこの信用金庫は一体どうしてこうなったんだというようなことを聞いております。 大勢しかもちろん報告はありませんけれども、今、先生がおっしゃったようなことにならないように、できるだけ預金者を保護すると同時に、債務者と申しますか、貸出先も引き継ぐ方向に行くようにということでやっておるところでございます。 残念ながらこことはもうちょっと取引ができない、不良債権になりましたねというようなところというのは、やっぱり構造的に難しくなったと。ある県のあるところでは塗り物の産業が全体としてだめになっちゃった、あるいは繊維の産業が全体としてだめになっちゃった。それで、その信用組合というようなものは、そういう限られた特定の業種に偏った構成メンバー、組合のメンバーで業が行われているというようなこともありますので、ここは地域金融機関のなかなか厳しいところですけれども、そこの地域が構造的に不振な地域になるとどうしても金融機関としても成り立っていかない。だからそれは、その中でも少しいいところ、そういう業に属さなくていいところについては、じゃ、ほかのところと一緒になったところでまた引き続いて取引を頼もうということしか、なかなか具体的な解決の道はないんではないかと思います。 構造不況で成り立っていかないところをたくさんたくさん抱えたまま金融機関として成り立たせていこう、これはやっぱりちょっと無理なんじゃないでしょうか。何か大門委員にすばらしいアイデアでもあればまたお聞かせいただきますが、通常はそういう結論になるんではないかと私は思います。
○大門実紀史君 すばらしいアイデアじゃありませんけれども、つぶすことはないですよ、わざわざ。わざわざつぶすことはないと、これを申し上げたいわけですよ。 不況でやっぱり信金、信組も、取引する中小企業も大変なんです。ただでさえ大変だから、ちょっと検査されたら、皆さんの区分によると破綻懸念だとか要管理だとかになってしまうわけですよ。そんなときにわざわざ入ってばんばんつぶしていると。私、思うんですけれども、この今の金融行政というのは一体全体何なのかと問われていると思いますよ、本当に中小企業の皆さんからすると。何をやっているのか、金融庁というところはと、本当に問われていると私は思いますよ。 ただでさえ中小企業というのは大変なんですよ、今。きのうの参考人質疑でも先生方いろいろ実態をおっしゃいましたけれども、本当に大変なんですよ。やっと頼みの綱で、信用組合だとか信金が辛うじて融資をやってつないでくれていると。それによってこの不況の中でもまた元気になる中小企業もあるわけですよ、ちょっとつないで助けてもらってまたやっているところもあるわけですよ。やっとそうやって生きているわけですよ。そういう信金を平気でどうしてどんどん追い込んでいくのかと、この時期に。もう何かが狂っているとしか私は考えられないと思うんですよね。 ですから、私、予算委員会で竹中大臣と構造改革について大議論いたしましたけれども、その大もとが狂っているからこうなるのか、構造改革そのものがおかしいから不良債権処理のやり方も、前回も質問しましたけれども、こんなことをやって何か間違った、実体経済とは合わない方向を、何を信じてやっているのかわかりませんけれども、むちゃくちゃなことが行われていると申し上げたいわけです。 不良債権、不良債権と言いますけれども、不良がつくから、皆さんすぐ一遍になくさなきゃというような、何か親のかたきとでもいうように言いますけれども、そういうものなんですかね。大体、例えば不良少年と言われたって立派な大人になっている人はいっぱいいるじゃないですか。不良債権を一遍になくすというのは、これは不良少年をみんな死刑にするようなものでしょう。どうしてそういうふうなことに切りかわらないのか、これだけ景気が悪くなってもと。だから、私は本当に相当金融庁のやり方というのはおかしいんではないかなというふうに感じています。 どうもかみ合わないので具体的な話をした方がいいかと思います。 私、大田区の二つの信組が破綻しましたけれども、十一月二日付で、現地へ行ってその信組の役員の方あるいはお金を借りている方からいろいろ聞いてまいりました。 細かいことを大臣にお聞きしてもやりとりになりませんので、これは結論だけ申し上げますと、大栄信組というところと東京富士信組が破綻して共立というところが受け皿になっているということです。 ただ、これも本当に無理無体な話なんですけれども、例えば大栄信組というのは別に赤字じゃないんですよね。黒字でやってきたんです。金融庁の検査が入って、今まで五億円程度の引当金、小さな信組ですから五億円程度の引当金だったのを三十九億引き当てなさいと言われて、その後、九月期には七十五億に引き上げなさいと。こんなこと言われたら、ひとたまりもなくつぶれるのは当たり前じゃないですか。全体として、こんなこと検査であり得るんですか。東京都はそれじゃよっぽどひどいことをやったわけですか。いいかげんな、ルーズなことをやったことになるんですか。何でこんなことになるんですか。どこに問題があるんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 東京都の検査に引き続きまして、財務局におきまして検査に入りまして、ルールに従いまして厳格な検査を行った結果、それぞれの債務の内容に応じて引き当てが必要とされると、そういうことで引き当てを要求したものと私は解釈しております。
○大門実紀史君 そういう通り一遍のことじゃないんですね。 要するに、私思うんですけれども、引当金というのは、そもそも金融機関が引き当てするというのは、その貸している企業の方が破綻する可能性に備えて引当金をするわけですよね、当たり前のことですけれども。ところが、金融機関そのものが引き当てをしたために破綻して、引き当てして破綻して、その取引先企業も幾つも倒産してしまうと。こんなの本末転倒じゃないですか。矛盾じゃないですか。引き当てというのは何なんですか。引き当てでつぶしちゃうということはどういうことなんですか、引き当てしろといってつぶしちゃうというのは。変なことが行われていないですか。
○副大臣(村田吉隆君) 資産の査定につきましては、我々が検査に入る趣旨というのは、それは一方において、もちろん債務者というのも頭にございますけれども、預金者の保護というのが大前提にございまして、そういう意味で、金融機関の財務内容の健全性というものを我々は検査して見させていただくということでございます。
○大門実紀史君 もっと具体的に言わないと御理解いただけないみたいですので、もう少し具体的に言いますね。例えば、検査で何が起きているか、しかも信組、信金の今までの取引実態といかにそれが乖離しているかと、審査のマニュアルを含めて金融庁が持ってきた物差しというのが。 その幾つか事例を申し上げますけれども、まず基本的な仕組みを申し上げますと、例えば信組というのは、延滞があってもその取引実績から回収が見込めると。長い取引ですと、日常的な取引関係とかあるいは社長さんの人柄だとか、あるいはそこの商売の可能性とか、これで回収はかたいと判断したりするんですよ。当たり前のことなんです。その辺は御存じですよね。当たり前のことなんです。何もルーズにお金を貸していっているわけでも何でもないんです。信組、信金だって守らなきゃいけないですから、そんなルーズなことをやっているわけでも何でもない、当たり前のことをずっとやってきているわけですよ。だから、それはもう正常先なんです。今までの信組の概念からすれば、信金の概念からすれば正常先なんです。 ところが、ある日突然、突然といってもちゃんと通告して金融庁が来て、これはだめですと、検査官が。これは具体的に聞いた話ですけれども、検査官が、だめです、延滞は延滞なんだと。これは延滞は延滞だということで、もう幾ら説明しても取り合わないで、次にいろんな条件が付加されるんでしょうけれども、とにかく信組、信金が正常先と思ったのを、要注意だとか要管理だとか、これは破綻懸念先だというふうに金融庁が来て勝手に振り分ける、それに基づいてまた引き当てを積まなきゃいけないと。さっきみたいに、引き当てが一遍に積み上がって破綻に追い込まれるという構造なんですよ。たったこれだけのことなんです、破綻の仕組みというのは。だから、皆さんの検査が破綻させているということです。 もう一つ、具体的な信組、信金の取引の実例と皆さんの物差しが合わないのは条件緩和債権ですね。これの場合ですと、金融庁は、条件緩和債権というのは要するに回収に不安があるということで、プラス何かがあれば要注意、要管理、破綻懸念先と、条件緩和の中でもまた振り分けていくと。 ところが、これは信組、信金に聞きますと、条件緩和というのはもう日常茶飯事で当たり前のことなんだと。一時的に資金繰りがつかなければ元金の返済を猶予してあげたり期限を延ばす、こういう関係でずっとやってきて、さっきも申し上げましたけれども、いろいろ景気の波にさらされる中小企業を支えてきたわけですよ。それでまた景気がよくなったら定期預金をしてもらったり、いろいろなことをやってきたわけですよ。それを金融庁は、条件緩和債権だと、その中で要注意だと今だと引当金で二%ぐらいですかね、積みなさいと。その中身によって要管理なんかになりますと、担保のない部分、信用貸しの部分になると一五%積みなさいと、こんな物差しを急に持ってきて、引当金が積み上がるのは当たり前ですよ、信組、信金にとっては。 こういうのが皆さんがやっている実態ですし、お金を借りている方からいえば、私は具体的に聞きましたけれども、例えば工務店の仕事がありますよね、建設関係の仕事。御存じでしょうけれども、建設関係の仕事というのは最初にお金をもらえないんですよね。完成しないともらえないわけですよ。ところが、材料屋さんとか各職人にお金を払わなきゃいけない。だから、信組、信金から事業資金を先に借りて仕事に入るわけですよ、支払いをやるわけですよ。お金をもらうのは先になると。お客さんの多い例えば工務店なら工務店ほどどんどん仕事を受けますから、先に払うお金が必要だからどんどん信金、信組からお金を借りるわけですよね。ところが、最初は短期で借りて、どんどん仕事が入ったので借りるのがふえたら、それを三年ぐらいの分割にしてもらったりするわけですよね。これは当たり前のことなんですよ。当然やってきたことなんです。 これも条件緩和だ、条件変更だということで、また引当金を積みなさい、そういう相手先はこれから注意しなさいと、これが皆さんのマニュアルなんですよ。こんなの合わないと思いませんか、信組、信金にこんなことを押しつけても。
○副大臣(村田吉隆君) 委員はいろいろと具体例を御指摘なさいましたけれども、検査に当たりまして債務者区分を検証するに当たっては、検査マニュアルの一定なルールのもとに厳格に適用するということが前提でございますけれども、今、委員も御質問の中で御指摘なさいましたように、検査マニュアルの中でも特に中小企業におきましてはいろんな要素が入ってくるわけでございまして、債務者のこれまでの信用とかそういうことを考えて柔軟にやってもいいですよと、こういうことが書いてございますし、また、検査の結果についても、三者協議をやりまして、その検査の結果につきまして協議をやる場というものがあるわけでございますので、そういう意味では、私どもは検査というものは適正になされているのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○大門実紀史君 それはもうそういうふうになっているというのは承知した上できょう質問しているわけです。 〔委員長退席、理事円より子君着席〕 もし、そういうことになっていない事例があったら、今度お持ちしますけれども、具体的にどう対処されますか。そういうふうに行われていない事例は実際にあるんですけれども、対処されますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) なかなか実態は難しいかと思うんですが、せっかく大門委員のように現場を訪ねられたときには、そういうことを言って、とにかく議論しなさいと、もっと。当局の検査官と、例えばいろいろな銀行がありますけれども、それは自分たちの組織のまさに死活問題なんです。ですから、それは大激論して構わないんです。どこでもそうやっているんです。どうも今まで一般の議論は、引当金を積め、債務者区分を正確にしろなんて言いますが、それはもう激論の末なんです。 ですから、そういう自分たちの組織がのるか反るかの闘いで、一本ずつその債権の担当者は実際はこういう細かいことがあるんだといって堂々と主張されたらいいですね。そういうことが大事なんです。言われて、できるだけ財務状況あるいは代表者の個人の資産はどうでしょうかなんというようなことをお答えになられないと、やはり検査官としては、そういう特別な配慮すべき事情もないなということにならざるを得ないわけでございますので、やっぱりそこは現場で、もしそういう大門委員がおっしゃるようなことがあったら、ぜひ私としては主張していただきたいというふうに思います。
○大門実紀史君 全然そうなっておりません。幾ら信組、信金の方で説明をしても検査官が頑として聞かない、特に信用貸しなんというのは認めないし、保証人をつけてもその保証人がどんな保証人かまで徹底的に調べて、少しでも危なければだめだというようなことまでやられているわけです。 私、思うんですが、こういうことが心配されたから、こんな事態になるんじゃないかと心配されたから、東京都信用金庫協会とかあるいは中小企業家同友会がこのマニュアルについて、この検査のやり方について、違うやり方でやってほしいと。信用金庫、信組は、合わないんだ、大銀行と同じようなことを当てはめられてもだめなんだ、取引状況が違うんだ、やり方が違うんだということでわざわざ提言を出したり要望を出したりしてきたわけですよ。ところが皆さんはそういうことを無視して、何を考えておられるか知りませんけれども、何を思い込んでおられるか知らないけれども、とにかく一遍に破綻まで追い込んですっきりさせるんだみたいなことをやっておられるわけですよね。 森金融庁長官の話だと、年内で終わらせちゃうんだということをおっしゃっていましたけれども、今後続くんですか、こんなやり方で。引き続きやられるんですか、最後まで。検査の結果に基づいて。
○国務大臣(柳澤伯夫君) パブリックコメントを検査マニュアルを制定するときには行政手続の一環でいただきました。それはインターネット上で意見を寄せてくださる方もいらっしゃるし、通常の、何と申しますか、陳情タイプで現実に私どもを訪ねていろいろ御意見を申されるというようなこともあったわけでございますが、それらを十分検討した上で検査マニュアルが制定されたといういきさつでございます。 検査マニュアルもまた、何というか、機会を見て、適切な機会に改定するというようなことはこれからも想定されるわけでございますので、また御意見を寄せていただく、我々が検討させていただくということはちっとも私ども、それ自体を拒否するというようなことはありませんので、その点はそのように御理解を賜りたいと思います。 なお、今後どういうふうなことが展望されるかということについては、これは今までと同様、いろいろと資本不足等に陥ったところについては報告を徴求して、それらについて協議の上、お申し出をいただいた場合には適切にこれを処理するということは、これはもう役所としての使命でもございますので、やらせていただかざるを得ないということでございます。
○大門実紀史君 とにかくこんなとんでもないことはすぐにでもやめてもらいたいというふうに思います。 私は思うんですけれども、この不況の中、そういう中小企業に無理してでもお金を貸している信組とか信金の方がよっぽど私は立派だと思いますよ、本当に。大手の銀行、これだけ中小企業にはもう貸さないとやっているところよりも、危ない橋かもわからないけれども、一生懸命地元の中小企業を支えようと思ってやっている信組とか信金の方がよっぽどみんな見習うべきだというふうに思います。だから、そういうところを金融庁が今破綻に追い込んでいるということで、多く述べませんけれども、大きく金融行政は今ゆがんでいるなというふうに率直に私、意見として申し上げたいというふうに思います。 少なくとも、破綻した信用組合の債務者、借りている中小企業の方の救済は、年末ということもありますので、緊急に手を打ってもらわなければ困るんです。 大田区へ行って、いろんなことが起きていて、伺ってきました。もう時間が少ないんですけれども、大臣、どうですか。これから幾つも大変緊急な事態で、金融庁がちょっと努力すれば解決することがいっぱいあるんですよね。こういう破綻した信組の、今、年末で大変な目に遭っている中小企業の皆さんに対して手を差し伸べる、基本的に手を差し伸べていくというお気持ちはございますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私、この十日に会を招集しております。これは、全銀協を初め信用組合の皆さんの代表者まで、すべての業態についての組織の大体代表者クラスということにならざるを得ませんが、そういう方を招集しておりまして、この年末の金融には格別な配慮をするようにということを申し渡そう、そういうことを考えております。 〔理事円より子君退席、委員長着席〕
○大門実紀史君 特に本当に今大変な事態ですので、至急、会議等々よりも関係事務方に指示を出してもらいたいと思います。 これは、先に幾つか起きていることを申し上げますと、例えば大田の破綻信組では、手形割引が通常二日でできたものが一週間から十日もかかっている、この年末の時期に。こんなことが起きています。新規融資の場合は保証協会の保証がついても受けつけないというようなことが起きています。これは預金保険機構、管財人の方が判断をすればできることですので、これはスムーズに対応をさせてもらいたいと思います。 次は書きかえの問題ですけれども、スムーズに書きかえを行ってきたのに、大田の二信組に関係する管財人が二月五日に書きかえをする予定になっているのに拒否しています。実際に今拒否しています。これはRCCですらこういうことをやらないという答弁を国会でやっているわけですから、これも至急改善させてもらいたい、債務者を切り捨てるようなやり方をやめさせてもらいたいと思います。 中小企業庁、来られておりますけれども、これはお願いだけしておきますが、例の破綻金融機関の場合のセーフティーネット保証制度、これは実は余り使われていません。こういう破綻した信組がこれだけ多いのに余り使われていません。これは中身が非常に使いにくい部分になっておりますので、これは至急、なぜ使われないか、これだけ破綻が続いていてみんな困っているのになぜ使われないかを調査して、改善をしてもらいたいというふうに思います。 もっと本当にけしからぬのは、大田区で区の独自の融資があるんです。これを破綻した信組の皆さんは大変だろうと思って区の方はやろうと思ったのに、窓口になる銀行が、名前を出しますけれども、第一勧銀だとか幾つかが窓口になるのを拒否しているんですよ、大田区内の大手銀行を含めて。区の制度融資ですよ。この窓口になるのを拒否していると。こんなのはすぐ金融庁から、何をやっているんだということで指示をしてもらいたいというふうに思います。 最後に大臣にお伺いしたいのは、かねてから我が党がこういう問題のときに要求してまいりましたけれども、お願いしてまいりましたけれども、預金保険法の六十一条三項に関連して、つまりこういう場合、そういう宙ぶらりんになっている、これから譲渡はどうなるか、RCCへ送られるのか不安になっている方々の対応について、やっぱりルールを決めてちゃんと引き継がれるようにということで何度も大臣に我が党の議員から質問をして、大臣もそう考える必要があるという答弁をなさったときがあるわけですから、今回はもう明らかに金融庁の方針でペイオフに向けて破綻させているということをお認めになったわけですから、こういうときこそ、そういう債務者の方々が簡単にRCC送りにならないようにちゃんとそういう手当てを、今回は大臣、何度も考える、検討すると言われてこられましたけれども、考えていただくべきじゃないですか。 最後にこれを申し上げて、質問を終わります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは金融整理管財人に私どもはその権限を委任しているわけですね、一時期。委任した方だから金融整理管財人に何でも言うことを聞かせられるかというと、なかなかそうではありません。やっぱり金融整理管財人には趣旨を言ってベストの判断をお願いするということであって、個別にこうしろ、ああしろと言うことはちょっとそれは難しいと。だから、一般的によく注意をして、特に年末の融資についてはきめ細かく状況を点検して決定をしていただくように、これは申し伝えます。
○大渕絹子君 柳澤大臣にまず、通告してないんですが、昨日、自民党の麻生政調会長が二〇〇二年四月に予定されているペイオフの凍結解除を二年間延期するというようなことを申し入れたというふうな記事が出ていましたけれども、提言されたというふうに出ていましたけれども、このペイオフ凍結解除を決めるときに政府は自民党の政調会長には御了解を得てはいないんでしょうか。 そういうことがまた新たにこうした問題として持ち上がってきて、ペイオフ解除に向けて国民もそれから銀行も準備段階に入っているこういう時期にこういう物議を醸し出すことは、また世上の不安とかそういうものをかき起こすことになるんじゃないかということがあって、自民党政調との協議が終わって凍結解除は二〇〇二年の四月というのが打ち出されてきたんじゃないかと思うんですけれども、そこはどうでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 隣の相沢発議者の方がその間の事情はよく御存じなわけですが、今の職責上私が御答弁申し上げますけれども、これは要するに期限を切ってその特例の期間を延ばしてあるということでございますので、法律の新たな改正措置等が全く不要で、時期が来ればその条項が発動するという形でペイオフの時代に入っていく、こういうことでございます。 したがって、新たな法律の改正等が必要でないという意味では自民党の政調会との関係もありませんし、そもそもこういう今の期限が来たらそうなるということ自体が自民党政調の了解のもとでつくられているということでございます。
○大渕絹子君 そうしたら、この時期に政調会長自身がそんな提言をなさるということは、自民党内部が一つじゃないということじゃありませんか。そのペイオフ解禁延期をさらに再延期させるためには内閣改造をしなければ絶対にやれないというふうに思うんですよね。今まで政府がやらないと言ってきているものを、解禁を延期させるということを政調会長が言うということは、これはもろに内閣改造をやりなさいというメッセージじゃないのですか。どう思いますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 内閣改造のことまでは私、自分の全くあずからないところでございますのでお答えのしようはないんでございますけれども、自民党の中にはいろいろの意見がございまして、政調会長は政調会長なりにお考えの上で御意見を発表されたんだろうと、このように受けとめているわけです。
○大渕絹子君 その提言に対して政府首脳は一月になってから考えて結論を出すなどと言っていることが新聞に出てきているんですよね。そういうようなことだと、本当に私たちはだれを信じていいのかわからないという状況になるので、私は、そういうことを言っていらっしゃる、例えば延期が必要だということを考えていらっしゃる方は、今の経済状況とか金融状況を見て、まあ凍結解除を決めた時期から比べても変化がないし、非常に不安だと。預貯金の移動が急激に起こってきた場合に大きな弊害が起こってくる心配とか、あるいは今後も、大門さんもずっと信組のことで言われていましたけれども、さらに銀行の倒産が起こってくるのではないかという懸念が多分増大をしているからではないかというふうに思うんですね。 ですから、ペイオフ凍結解除を決めた時点と今時点で本当に変更しなければならないような背景を大臣は認識されているのか、あるいはさっきの答弁だとおらないというふうに解釈していいのかということをもう一度答えてください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ペイオフを解禁するということの背景として、やっぱり危機対応の措置がとられているかいないかということが非常に重要だと思います。今は危機対応の措置がとられて発動できる体制にありますから、私は、そのことは非常に大きな要素である、そういうふうに考えております。つまり、ペイオフが行われるから危機対応で破綻機関についても例えば特例援助が行われる、つまり、預金の保護のために損失の補てんが行われる場合もあり得ると、こういうような仕掛けになっているわけでして、ペイオフが解禁になっていなければ、そういう危機対応の措置というか、規定そのものも不要ということになるわけでございます。
○大渕絹子君 そうだというふうに思いますが、最も重鎮であられます政調会長自身が内閣を揺るがすような発言を平気でなさっているということを私は指摘をしておきたいというふうに思います。 それで、銀行の話が出たのでついでにお伺いさせていただきたいと思いますけれども、アメリカやスイスなどでも大銀行が合併をするというような状況があって、さらに大規模化をしていく流れのように見えますけれども、日本でも四大メガバンクというようなのが誕生したりしておりますけれども、今後の展望、銀行というのはどう変わっていくのだろうか、再編の方向というようなものを、わかる範囲で結構ですが、示していただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 確かに、一九九九年三月の資本注入以降、大きな統合がございました。私も、場合に応じて統合をあるいは考えるべきじゃないかというような意見も、個別に言ったわけではなくて一般論としてはそういうことを申したこともございます。 しかし、これは私が言ったということよりも、実は早期金融健全化法の中にもそのことがうたわれておるわけでございまして、再編によって効率化を図るということは健全化法の条項の一つにうたわれておるわけで、それを私はいろんな機会に皆さんに思い出していただくように発言をしたと、こういうことでございます。その結果というわけじゃなくて、その後に四大銀行グループと言われるようなものが誕生したわけでございますけれども、これはいずれも、私は個々の金融機関の経営者の最高の経営判断の結果としてそういうものが生まれたというふうに思っておるわけでございます。 今、じゃ、そういうことがあるかといえば、まず健全化法にそういう規定があったとしても、今、私、健全化法を執行、運用しているわけでもございません。ただ、私ども常に、日々の金融行政を進めていく場合にもやはり将来のビジョンというものをしっかり持ってやる方が正しい適切な施策の展開ができ得るということになろう、こう思って、現在私のもとで将来ビジョンについての懇談会を設けさせていただいておりますが、まだちょっとそこからの結論というか、議論の方向を踏まえてここで今先生の御質問に対して何らかのことを御報告というか発言させていただく、そういう状況にはなっておりません。
○大渕絹子君 RCCの鬼追社長さん、御苦労さまでございます。済みません、しばらく御質問をさせていただきたいというふうに思います。 昨日、参考人質疑もあったわけでございまして、RCCには残念ながら企業再生能力は非常に不足をしていると、企業再生というような、再建というような部門は銀行に任せた方がスムーズにいくのではないかというような御意見もございました。しかし、RCCも再建をやるということでございますが、そのノウハウとかあるいはスタッフの不足というようなことをどうやって補っていかれるのか示していただきたいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) これまで我が国で企業再生ビジネスというのは恐らく金融機関がそのかなりの部分を担ってこられたのではないかと、このように思っております。金融機関にとりまして、取引先が私的整理とか法的整理まで立ち至らないけれども、業績が低迷をしておる、あるいは過剰な債務で苦しんでおる、あるいはその他いろんな事柄があって経営が不振をきわめておるというような場合に、金融機関が資金援助のみならず例えば人材までお出しになって企業再生を支援される、こういった業務が一つ考えられるわけでございます。 我が社におきましては現在二千四百名、約二千四百名の職員がおりますが、ほとんどは金融機関の出身でございます。これは健全行からの出向社員もおりますし、不幸にして破綻した金融機関に在職しておられた、そういう経験をお持ちの方も多数いらっしゃるわけで、そういう人たちも恐らく銀行時代に多かれ少なかれそういったビジネスに携わってきたのではないかと、このように思っております。 確かに、RCCはこれまで企業再生ビジネスということを特にテーマとして行ってきたことはございませんので、そういう意味では能力が不足しているのではないか、あるいはノウハウがないのではないかと、この御指摘は私ども謙虚に受けとめなければいけないと思います。しかしながら、今、私どもの役職員が他の先行する企業再生ビジネスのいろんなノウハウなり知識なりを本当に真剣に学ぶというようなことを重ねていきましたならば、やはりかなりのレベルにまで達してくれるものだというふうに私としては確信をいたしております。 さらにまた、いわゆる私的整理でありますとか、あるいは法的整理の段階になりますと、私も弁護士出身でございますが、弁護士でありますとか、あるいは税理士さんでありますとか、公認会計士さんでありますとか、そういう人たちが関与する場合がしばしばございます。 また、法的整理の段階に入りますと、裁判所が法的整理を主宰されることになります。その場合も法律家あるいは会計士等が関与をするわけでございまして、そういう意味では当社にも、衆議院でも申し上げましたけれども、顧問弁護士、あるいは協力弁護士、数百名に及ぶ人たちの協力を得ておりますが、そういった人たちの知識、経験というものもフルに活用させていただきたいと、かように思っております。 したがいまして、現状、決してこれで満足しているわけではございませんし、十分能力があるとも思っておりませんが、それを言うならばレベルアップができるというふうに私としては確信しておりますし、会社としてはレベルアップするためのいろんな手段なり、あるいは研修とか、そういった機会を提供していきたいと、かように考えております。
○大渕絹子君 しっかりやっていただきたいというふうに思います。 不良債権企業ごとのあるいは有効な再生策などというようなものもきちっと策定をして向かっていかないと、その実現というのはなかなか不可能だというふうに思いますし、さまざま散らばっておった不良債権がRCC一カ所に入ってくるということで、あるいは再建策というのも、RCCならではのものが立てられる可能性というのも私は十分にあるんだろうというふうに思っていますので、御努力をしていただきたいというふうに思います。 同じくきのうの参考人質疑の中なんですけれども、ちょうどメリルリンチの山田さんという参考人の方が見えられて、私が質疑をさせていただいたんですけれども、外資系のサービサー、メリルリンチにもあるそうなんですけれども、外資系のサービサーは今、都市銀行に散らばっている大きな事業所の不良債権を一つ一つ入札で買い取ってまとめていくのは非常に難しさがあると。それをRCCが、それぞれ相対で買うのか入札かというのはあるけれども、ほとんどが相対ということになってくるだろうと思います、そういう不良債権については。 その相対で買い取ったものをRCCでまとめていただければ、外資系のサービサーは、例えばみずからが入札で落とせば一〇%ぐらいの価格で落とせたとしても、RCCがまとめて買っていただけておれば、それが例えば一五%であろうと一八%であろうと、そのRCCでまとめておいていただいたものを一括して買い取ることの方がより便利であるというようなことを答弁なさったんですけれども、この件について社長さんはどういうふうに考えますか。
○参考人(鬼追明夫君) 五十三条の買い取りに関しまして、私ども公的サービサーとして買い取らせていただくわけでありますけれども、しかしながら、やはり企業といいましょうか、ビジネスという面で見ていかなければならない、そういう側面も多分にあろうかと思っております。 現に、今日までに既に幾つかの外資系サービサーあるいは外資の投資銀行等々からいろいろなお話がございます。例えば、ある銀行の不良債権ごとにRCCとタイアップしないかというようなお話などもございます。 私どもは、常に公的サービサーとしてのコンプライアンスが損なわれない、それをまず考えなきゃいけないと思いますが、そのことについての十分な歯どめといいましょうか、そういうものが見きわめがつきましたならば、やはりここはビジネスという観点に戻ってそういうことは検討してまいりたいと思っております。 現に、幾つかの外資系投資銀行あるいはサービサーさんとそういうようなお話を今現実にやりつつあるということでございますので、私どもはそういう機会はできるだけつかまえたい。ただし、その際におきましても、買い取った価格以上の価格で買い取っていただけるかどうか、今御質問のケースでございますが、そういった御質問のケースの場合には、私どもは、それに要した費用、回収経費等も考えた上で、十分これで国民に負担をかけることが全くないというような見きわめがつけば決断をしなきゃいかぬことだなと、このように思っております。
○大渕絹子君 私は、今回の法律でこのところを一番こだわってきたんですよね。そして、大臣にもお尋ねをしたと思いますが、そのときには、そういう企業の一括しての販売は、できるだけ販売するのではなく、RCCで再建をして、日本の財産、資産としてちゃんと市場というか、日本の経済界にきちっとまた再生できるようにするんだ、そのためのこの法案だというふうに考えるということで少し救われたかなというふうに思っていたんですけれども。 採算がとれれば、ビジネスだから、一〇%で買い取ったのを外資系が一五や一八でも買い取るとはっきりおっしゃったわけですから、そうするとそれは利益が上がる、二次損失が出ないんだから売っても構わないということになると、ハゲタカじゃありませんけれども、またまた外資系の金融機関によって日本の大事な企業が売り買いの材料にされて、そしてまたアメリカの金融機関がもうけてしまうという構図になってしまう。 そうすると、RCCは私たちの税金を担保にしながらそうした事業を展開するわけですけれども、じゃだれのためにやるのかということになると、またそれは外資系の金融機関がもうけるためにその仲介をするということになると本当に納得いかないし、こんなことを許しておいていいのかなというふうに思うんですよね。もちろん、その外資系のサービサーだって買い取った後きちんと再生をするということが担保されていれば私がこんなに心配することもないわけですけれども、そこらが非常に心配なんです。 ですから、きょうは社長さんにそこのところをきちっと認識しておいていただいて、絶対、日本の社会にとってマイナスな要因になるような方向だけは選択していただきたくないと思いますけれども、お答えをいただきたいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) 私の先ほどの説明がやや舌足らずでございました。 私どもは、外資系のサービサー等に処分する前に、再生可能案件だというふうに取り組んでおります場合には、私どもの方針を継承してくれるかどうかということを売買の際の特約につけるということは十分これは視野に入ってくる話でございます。したがいまして、損失を招かないということと再生方針が貫徹されるということ、この二つの歯どめということは常に考えていかなきゃならぬと思いますし、またそのほかにもいろんな考慮をしなければいかぬ場合が出てくるだろうと思います。 例えばゴルフ場の売買等の場合には、私どもは、言うならば投機的な目的でもって、動機でもって例えば会員預託金に投機をされたという方はともかくとして、本当にそこでプレーをしたいというような人たちについては、プレー権の確保ということができればそれを確保したいと、このように思っております。 したがいまして、ゴルフ場に対する、あるいはゴルフ場会社に対する債権を売却するとか、あるいは債権を回収する場合には、必ずプレー権の確保ができるかどうかといったようなことなども売却先とネゴをいたしまして、既に行いました契約の中ではそういったことを特約条項としてつけておるというようなことも手がけているわけでございますので、今御指摘の再生問題については、先ほど申し上げたように考えております。
○大渕絹子君 もう一つこだわってきたのが、やっぱり二次ロスの発生の問題でございます。 二次ロスの発生を抑制していくためには、買い取り価格の決定のときに二次ロス発生を抑えるための基本的な条件というようなものをきちっと押さえておかないとだめだと思うんですよ。それで、情報の収集とか調査あるいは審査など、あるいはその買い取るまでの手続というようなことがきちんとマニュアル化をされているのかどうかということなんですね。 現行の買い取りのマニュアルというのは、この私たちがいただいた資料の中にもきちんと買い取り基準とかあるいは担保債権の価格算定の流れとかという形で決まっておりますけれども、今度時価会計を取り入れるということでもっと厳密なマニュアルが必要になってくると思いますけれども、それらの準備をきちんとやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) これは現在、預金保険機構におかれまして、そういった買い取り価格の算定をどういった考え方のもとにやるかということについて御検討いただいておりますし、私どもも私どもの立場でいろいろ意見を具申しているところでございます。 さらにまた、現在もございますが、買取価格審査会というのが預金保険機構に設けられております。預金保険機構におかれましては、この新しいスキームが成立いたしましたならばその買取価格審査会もなお一層充実をされると、このように承っております。そちらの御意見などもよく体して私どもは価格決定に参画していかなければいけないと思いますし、最終的には内閣総理大臣の御承認を要すると、こういう二重三重という意味でチェックがかかっていようかと思います。 私どもは、そういった買取価格審査会の御意見でありますとかということをよく体して事に臨みたいと、このように思っております。
○大渕絹子君 二次ロスの発生の許容範囲などというのは決められておるんでしょうか。幾らまでならいいというようなことは決められているんでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) 現在ではそういったアローアンスは全く決められておりません。
○大渕絹子君 そうすると、青天井ということでよろしいんでしょうか、どこまででもいいということでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) そもそも二次ロスを出してはいけないというふうに決まっているわけでございますので、青天井も何もない、天井なしなんでございます。
○大渕絹子君 それでは、今までのいわゆる回収だけの不良債権というのは、今までどおりのものもあるわけですよね、いわゆる回収に徹しなければだめ、再建の目的がなく相対で最低限で買い取らなければならないというところ、そこは今までの法律のとおり、時価よりも低い価格できちっと買い取って二次ロスを出さないというところだけはお約束をしていただけますか。
○参考人(鬼追明夫君) いわゆる単純回収型とでも申しましょうか、そういうものにつきましても、やはり今回改正が成立しましたらばその枠内での私は取り組みになるだろうと、このように思っているところであります。 そもそも二次ロスを許容するというような、二次ロスが出てもいいというようなことで私どもは事に臨んでおるわけではございませんし、また、先ほど申し上げました預金保険機構の買取価格審査会におかれてもそういう考え方で審査をなさっておられるわけではございません。したがって、あくまでも二次ロスを絶対に発生させないというんだったら、それはもう買えないということにもなってくるかもしれません。と申しますのは、債権回収というのは、これは委員御承知のとおり、やはり経済環境といいましょうか、それにもかなり大きく影響されることは間違いがございません。だから、私どもの回収が不適当である、極めて拙劣である、あるいはデューデリの段階でいわゆる見損じがある、そういったことはすべて私どもの責任になろうかと思いますが、経済の動向いかんということになりますと、これはちょっと人知の及ばざるところでございます。 しかしながら、私どもはそういう中にあっても何とか二次ロスを出さないようにというようなことを心がけて、それを言うならばRCCの会社の運営理念といいましょうか、回収指針として私どもは事に及んでいるわけでございます。
○大渕絹子君 従来の回収だけ、従来のどうしても買い取らなければならない部分については、従来のスタンスというのを守り抜くことが私は大事だというふうに思うんですよ。発議者はここのところをそういうふうには思いませんでしょうか。
○衆議院議員(津島雄二君) 今のRCCのあり方につきまして、そもそもこの再生法が最初にできたときの議論がございました。私、提案者でございましたから御参考までにお答えをいたしますが、あのときに、あれは与野党双方の提案でございましたけれども、RCCにはそれなりに大きな役割を期待しておりまして、特に公正、透明な手法をもって不良債権の早期かつ効率的な回収に努め、できるだけ民営的手法を重視して自立経営をやってくださいということと、それからもう一つは、やっぱり公的資金を最小化するような最大限の努力をやってくれと、したがって赤を出さないようにしてくれと、こういうことは私ども当初から一つの目標として掲げておった。それは、今の御答弁でもございますように、RCCは非常に大切にしてやってきていただいていると思っております。これに尽きると思っております。
○大渕絹子君 終わります。
○平野達男君 自由党の平野です。 御通告申し上げました質問に入ります前に、おとといの議論の延長線上でちょっと塩崎議員にお尋ねいたします。 今回の法律の改正の柱の一つが入札制度の導入、これにつきまして、フェアコンペティションかどうかということについて前回、前々回議論をしました。 私の趣旨は、民間のサービサーと比べてRCCに関して際立った違いがあるというふうに認識しております。その最大の違いは、民間サービサーは入札価格を決定するときに利潤を見込めなくちゃならない。RCCは利潤を見込まなくてもいいです。ですから、例えばキャッシュフローのあるものについての入札価格を計算する場合の分子については、そこにおいて一つの大きな違いがあります。 それから、RCCは官業です。ここからはもう制度的な話じゃなくて、やや概念的な話になってきますが。官業といいますと、これはもう鬼追会長が厳しくにらんでいますからそんな手を抜くことはないと思うんですが、片方で、いわゆる特殊法人の改革が進んでいるのは、非常にルーズになりがちだ、いろんな査定も政府保証がついているということでルーズになりがちだと。それで、今回の場合の入札は最高値入札が落札するという仕組みですから、とにかく落札するということであれば高値を入れればいいという、そういう仕組みになってきまして、どちらかというとRCCもそういった傾向に走りがちだと。それは入札そのものの制度ということから見た限りにおいては許容されると。 そういうことがありまして、こういった状況を勘案して、いわゆる入札というのは本来フェアな競争であるべきですが、フェアな競争が成立するような入札ができるかどうか、もう一度御見解をお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(根本匠君) 塩崎さんの前に、私が一応担当をしておりますのでお話をさせていただきたいと思います。 今回、RCCに入札を認めようということは、前から私も答弁しておりましたが、不良債権処理を十五年度末までに集中的に処理するんだと、こういうことでありますから、今まで相対でしかできないというRCCの機能に、市場で一般的な入札という方式も認めて不良債権の円滑な処理に資そう、これが政策的な目的であります。 それから、平野委員の御指摘の民間サービサーとRCCの違い。おっしゃるとおり、RCCは利潤を上げなくていいんですね、利潤を上げなくていい。要は投資ファンドでサービサーに委託して回収するわけですが、民間の投資ファンドはそこは利潤を生み出す、一定の利回りを生み出すような動機が働きますから、その点でいえば、私は、平野委員の御指摘のとおり、RCCは利潤を生まない部分だけ有利だと思います。 ただ、一方で、RCCは、先ほど来お話が出ていますが、二次ロスを出すなと、一方でそういう制約もかけられておりますので、私は、そこのところの回収リスクなどもRCCは持っているものですから、そこは確かに平野委員がおっしゃるように、RCCは利潤を出さないというところで有利な状況にはありますが、一方で可能な限り回収リスクを下げる、こういう点もあるわけですから、ここは私は平野委員とその点では共通いたします。
○平野達男君 その二次ロスを出さないということですけれども、あえて言わせていただければ、民間企業の方が絶対二次ロスを出さないということに対して価格査定をします。これは、今のは全く認識が違うと思います。 それで、実はこれに関してはいろんな議論があると思いますが、きのうの参考人に同じ質問をしたんです。そうしたら、こういう答えが返ってきました。 平野さん、全くそのとおりだと。言葉を逐一はっきり言うことはできませんが、そのとおりですと。だけれども、政策判断ですと。今、不良債権の処理を進めなければならないから、この仕組みを導入することに意義があるんですという、こういう答えが返ってきました。まことに私はそのとき快哉を叫びまして、非常にすとんと落ちました。ただし、答えそのものに対して賛同を示したわけじゃないですよ。その人の考え方に賛同を示したんです。 今までの議論の中では、民間と同じ手法を使いますから民間の圧迫ではございません、二次ロスは出しません、そういう答えで全部答弁してきましたけれども、あの参考人の方の答弁の方がはっきり事の本質をついているというふうに私は思いましたので、参考までに御紹介しておきます。 ちなみに、こういった答弁をしていただければ、我々国会議員同士の討論ですから、政策としてこのように判断をしましたといったふうに言ってもらった方が議論はもっともっと、なぜ不良債権を処理しなければならないのか、なぜRCCという仕組みを導入しなければならないのか、こういう公開の場でどんどん議論ができるじゃないですか。そういう答弁をぜひお願いしたかったということで、次の質問に移らせて……
○衆議院議員(根本匠君) ですから、一番最初に申し上げたように……
○委員長(山下八洲夫君) 委員長の指名があってから御答弁してください。
○衆議院議員(根本匠君) 失礼をいたしました。ついつい議論に夢中になりました。 ですから、私が最初に申し上げましたように、これは、制度的に集中期間に大量に処理しよう、そのための受け皿としてRCCを活用しようということですよと、政策的意味合いは。私はそういう意味で申し上げました。
○平野達男君 いずれにせよ、答弁者についてはなかなか言いづらいところと言いやすいところとあると思いますから、この点はまずいいです。 次の質問に移る前に、以下はちょっと小ばなし風になってしまいますが、私の夢だと思ってください。 法律が通りまして、銀行が物件を売りに出しました。何件かやって処理したら、ぷっと出さなくなっちゃったんです。どうやら、入札制度でRCCが必死になってきちっと入札の価格を決めるものですから、思ったような高値で売れない。そこで、これは夢ですから、魑魅魍魎が出てきましてRCCに圧力をかけるんです。RCCは嫌だ嫌だと言います。要するに価格をどんどん上げろと言ったわけです。(「だれが」と呼ぶ者あり)その魑魅魍魎がです。私の夢ですから、私の夢でありますから。それで、その魑魅魍魎にやっぱりRCCも抗しがたく、次の入札から価格をぼんぼん上げた。そうしたら不良債権がばあっとはけた。というところで私はきょうの朝、目が覚めたと。 こういう小ばなしなんですが、塩崎議員、これ、正夢じゃないでしょうね。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 先ほど平野議員は、政策的に導入するんだといって腹に落ちたと、こういう話がありました。 私は、繰り返し申し上げましたように、この三年間の教訓からして、民民に任せていたら何も不良債権処理が進まない。そして、海外では普通は民間がこういうアセット・マネジメント・カンパニーみたいなのをつくってやるけれども、今みたいな、これは金融庁で意見が少し割れるかもわからないけれども、資本不足の可能性すらもあるような状況の中で物事を動かすためには後ろから押すものを用意して、そして、こういう公的な枠組みじゃないと無理だという話を言ったわけで、今のお話ですと、プライシングだけで動きますねという話を多分おっしゃっているので、値段をつり上げてこのRCCが仕事をちゃんと言われたようにやるようにするのではないのかと、こういうことかなというふうにとりましたが、私は、ですから先ほど申し上げたように、できる限りRCCに行くようにするためにはプライシングだけじゃないよということをずっと言い続けているわけで、それがまさに、政策的にどういう査定をするんですかというところから始まって、金融行政全体の連立方程式と言っているのはそういう意味であります。
○平野達男君 私が言いたかったのは、民間と同じ手法でやります、民間の企業に対する、民業に対する圧迫ではございませんと塩崎さんは何回も答弁されておりましたね。もし最初からそういう答弁をされているとなれば、入札制度に本当にそれがなじむかどうか、公正取引という観点からどうか、多分こういった議論ができたんです。 私は、二十五分という時間しかありませんからこういう議論はきょうはできませんが、そういう答弁をしてもらえれば、冒頭言ったように、この国会での議論ですから、議論の厚みが増したはずですということを言いたかっただけです。 次の質問に移らせてもらいます。 この青本、調査室が熱心につくっていただいている大変ありがたい資料でありまして、今回の議論でも何回も使わせていただきました。この八ページ目の「改善の方向」のこれは担保不動産の価格の設定なんですが、これはおとといの議論でも申し上げたとおりでございます。最低価格が、今まで最大六一%減価、今回が最大三七%減価ということで、一気に底上げをしているような形になっております。 塩崎議員はこういった画一的なもののプライシングの設定というのはおかしいじゃないかという御持論をお持ちのようですが、私はちょっと違っていまして、六一%なら六一%でいいんですけれども、むしろそれを底値にしておいて、そこから自由にそういったプライシングを設定するようなスキームに持っていったらいいんじゃないかなというような考え方を持っておりますけれども、どうでしょうか。
○参考人(松田昇君) 先生御指摘の資料は、私どもがつくりました資料でございます。これは、この法案の検討をしている際に、改善の方向を示す一つの目安といいますか予想値といいますか、そういうものを数字であらわしてみたらこういうことになるということでございまして、例えば最大三七%減価以上ということは、それは必ずしも具体的な適用の場合に当てはまるわけではございません。 先生の御指摘も踏まえながら、これから具体的な価格設定の手順に入りますので、御意見も参考にしながら、ここはやっぱり債権の実態に合わせた減価率ということを考えていくと。ただ、今までは一律減価ですから、これはやめましょう、もう債権の個性に合わせますと、こういうことでございます。
○平野達男君 わかりました。 次の質問ですけれども、入札を入れるときに、当該物件についてはぜひ買ってこれを何かに役立てたいという意欲があるから多分入札すると思います。私企業の場合についてはそれで利潤を上げるということで、当然これはロスを出さないということが前提なわけですから、利潤を上げるということだと思います。それで、担保つき不動産債権、特にこれを買って処理するということがRCCに今の場合求められていると思うんですが、そればかりじゃないですけれども。 片方で、一つの案件があって、サービサーが入って、その担保つき不動産を買って何か別のものに役立てたい、あるいはこれをビジネスにしたいと。先ほど鬼追社長さんの話で財政ビジネスという言葉がございましたけれども、そういった片方で民間サービサーが買ってビジネスをしたいというところと、RCCは不良債権を処理するという、そちらの方の入札に参加するというのと、これは動機がちょっと違うと思います。 私は、こういうふうな場合は、入札はやっぱりビジネスということで、入札というのはこれはコンペティションですから、この場合はRCCは入札に参加しない、特に単純型の処理の場合は基本的に民間のサービサーに任せるべきではないかと思うんですが、そこはどのようにお考えになるでしょうか。これは塩崎議員にお尋ねします。
○衆議院議員(塩崎恭久君) まず第一に、これも繰り返し申し上げておりますが、私はもともと入札というものがRCCの今回お願いするお仕事に向いているとは思っておりません。むしろ相対で、先ほど大渕議員のときにもお話が出ましたけれども、債権を集めるとか、そういう話のときに多く出てくるわけであって、そういうことになると、今、平野先生のおっしゃったことは比較的筋の通った話ではないのかなと私は思います。
○平野達男君 そこで同意されるとちょっと困ってしまうんですけれども。実は次の質問を用意していたんですが、ちょっと時間の関係もありますから。 その一方で、キャッシュフローの伴うもの、企業再建ということが入りますと、ここに政策目的が入ってきますから、ただ買って、銀行側の立場に立って不良債権を処理ということじゃなくて、経済の再生の場合は企業再建がセットにならなくちゃだめなわけでして、今まで柳澤大臣も竹中大臣も不良債権の処理と企業再生は車の両輪だというふうに言ってきましたけれども、ここに企業再生が入りますと、そこにもう一つ新たな目的が入ってきますので、それにRCCが入札で参加するというのは、それはそれなりに意味があるんではないかと私は個人的には思っています。あとはもうRCCの能力という問題ですけれども、これはまたちょっと別問題です。 それで、ちょっと質問を用意しておったんですが、ここは私の意見ということで言いたかったんですけれども、柳澤大臣が言われたように、不良債権の処理と企業再生はこれは車の両輪だというふうに言われていました。だけれども、私の意味は、今の現状では、不良債権という車ばかり大きくて、企業再生という車がちっちゃくて、ぐるぐるぐるぐる回っているような感じがするんです。本来であれば、この法律とセットで、そしてこの委員会も財政金融委員会ではなくて、財政金融委員会と経済産業委員会ということで通産省からも出てくる、その中で企業再生と不良債権とをセットで議論するような場を持っていただきたかったなと思います。そこで初めて車が、ぐるぐる回るんじゃなくて、真っすぐ動くという感じがします。 特に、企業再生といった場合は、高値入札という観点からすれば、これは銀行にとっては有利ですけれども、企業再生という観点からしたら、それは債権放棄してもらいたいわけですよね。この入札制度と企業再建というのはそういった意味ではちょっとぶつかりますよね。その両輪ということをうまくやるためにはどうするかというならば、企業の再生の論議と不良債権の処理というのをセットで議論すべきだったというふうに、これは私の意見でありまして、コメントがございましたらどうぞお願いします。
○衆議院議員(塩崎恭久君) おっしゃるとおりでありまして、我々もRCCとの話し合いもしたことがございますが、ただ無目的に不良債権を買うということをやっても、それは余り意味がないと思います。それはむしろ民間の方が上手にさばいてくれるでしょう。 何度も申し上げておりますけれども、これはまた柳澤大臣もたしかおっしゃっていたと思いますけれども、RCCに一つの債務者に対する債権を集めるというような形で、債権者としての強さを持って再建をお願いする、知恵を授ける、あるいはプレッシャーをかける、そういうことも可能でありますし、それから他の債権者との話し合いをコーディネートできるということもあります。 したがって、私は、かなり金融庁とあるいは銀行とそれからRCCは一体となって企業の再生というものを考えていかなきゃいけない。そういう意味で、RCCには今までとはまさにコペルニクス的発想の転換をしていただいてやっていただかなければならないんじゃないか。それが経済価値を上げようということで、「再生」という言葉をこの法律に入れたという気持ちだということだと思います。
○平野達男君 ちょっと時間がありませんので、次の質問に移らせていただきますけれども、やはりまた入札の話に戻ります。 政府あるいは政府系が発注元になるとか、あるいは売りに出すというときの売り側になるという立場はあると思いますが、入札に参加をする例というのはなかなかないんじゃないかなと思います。 入札に参加して入札の価格を設定するときにいろんな外部の方の意見も入れるということですが、やはりこの価格の設定が、私が冒頭で申し上げておりますように、官業であるということからすれば、それからまた最高値入札が落札するという入札の制度からすれば、どうしても高くなるという懸念を払拭することができません。したがって、常に入札価格をチェックする仕組み、これをきっちり導入する必要があると思います。 その場合に、今回の場合は売り手が銀行ですから、銀行が、本当は一番いいのは、入札の結果、中身も全部公表してくれるのがいいんですが、どうも事務方に聞いたらこれはできないということで、これもまた強要することは、これは現下の制度の中ではできないと思います。 そこで、RCCあるいは金融庁にお願いというか、こうすればいいんじゃないかという参考意見みたいな形になるかもしれませんけれども、とにかく二番手、三番手入札をということであれば、他のサービサーの入札の価格のバック、考え方、そういったことのすり合わせ、これはいわば落札した場合ですよ。あるいはまた、何回やっても落札できない場合は、逆の意味で今度は他のサービサーのこれを参考にすることができますので、そういった仕組みをぜひ用意しておけばいいと思います。 また、予定価格というのは本来、公共事業なんかでは、先ほどの午前中の議論にもございましたけれども、発注者が予定価格を設定しますが、今回の場合は多分銀行はその動機はほとんどないので、銀行によって違いますけれども、予定価格というのはなかなかつくらないと思います。ただこれも、私も、できれば銀行にもそういった予定価格みたいなものをつくるようなことをやっておけばよりプラスになるのではないかなと思いますが、そこの御見解をお伺いします。
○参考人(鬼追明夫君) RCCといたしましては、入札に参加する場合には、やはり市場慣行でありますとか、あるいは取り交わされる、主として銀行側が設定するわけでありますが、契約書の文言に従う必要がございます。したがいまして、情報の収集といいますのも一定の限度、限界があろうかと思います。また我々としては、やはりコンプライアンスでありますとか、あるいはアンフェアにわたらないような、そういう配慮もしていかなければいけないと思いますが、そういう制約を何とかクリアできるという状況の中で、RCCの買い取り価格の妥当性を不断に検証していくという必要があろうかと思うわけでございます。 今、民間サービサーとしても、相見積もりでございますとか、そういうものに参加しておりまして、その場合に、常に他のディールに参加した人たちの入札価格あるいは設定価格、そういったものについて、先方のビジネスの支障にならない限りにおいていろいろ事情を聞いておる、あるいは我々は学ばせていただいておる、こういう状況でございます。 我々RCCの企業努力としても、我々のデューデリジェンスの結果行う入札価格というものが大体どの辺に位置するのかというようなことを常に検証してまいりたい、このように考えております。
○平野達男君 ぜひそういう方向でやっていただきたいと思います。 ちょっと項目があちこち飛んで申しわけございませんけれども、資本注入をした銀行が健全化計画というのをつくっておりまして、その健全計画、結構厚い冊子になっていますけれども、そこを見ますと、結構人員整理をやるというような計画になっております。 銀行の株式等の保有に関する法律のときの参考人の意見陳述にございましたけれども、諸外国に比べると日本の銀行というのは随分人が少ないらしいですね。片方で、失業率が非常に高くなっている。それから、ワークシェアリングということがどうだということも議論されております。 ここで強制はできないと思いますけれども、この銀行の再建計画の中で、賃金を下げるということとあわせて、人を切るという方向ではなくて、ワークシェアリングというものをどんどん推奨してみてはいかがか、モデルケースとしてやってみたらいかがかと思うんですが、金融担当大臣、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 非常に多面的なファクターを研究、検討しないといけないんじゃないかと思います。 まず、人件費の単価ですけれども、これはいろいろ世上言われておることを私どももよく承知をいたしております。しかし、率直に言って、その世論に逆行するような物の言い方なんですが、実は、金融の技術、専門知識というのは日進月歩でございまして、人その活用の仕方、そういうものの人材としては、高給を弾んでもやはりその人材を我が物にしないといけないということもあろうと思うんです。 他方、人数についても、これも世上言われていることに反した言い方をさせていただきますと、正直言って、今御指摘のとおり、例えば不良債権、そのあたりの人員というのも圧倒的に少なくて、私ちょっと現場の話も聞きましたら、自分が処理しなきゃならない不良債権、しかも企業再生の方向で処理しろなんというようなことを言われたら、もうこれは戦場のような状況になってしまうというようなことを聞くわけでございます。 そういうようなことの中で、今先生の示唆されるワークシェアリングをどう考えるかということでございますけれども、私は結局、そういうマンパワーの必要性というようなこともありますので、御趣旨は恐らく、常用の人たちと派遣従業員というか、そういうような形で結果としては同じようなことが成り立っているんじゃないかと思いますが、ワークシェアリングそのものについては、やはりこれは当該の企業の労使関係の中で決められることではなかろうかと、このように考えております。
○平野達男君 もう時間が迫ってまいりましたので、最後の質問というか意見になるかもしれませんが、企業再建ファンドの話にちょっと移らせていただきます。 これは、日本政策投資銀行が一千億拠出するということで、業務純益から五百億円、それから補正予算で産投特別会計からも五百億円入れるということがもう決まっております。そのほかに金融機関とか民間投資家にも出資を仰ぐということになっておりまして、外国のファンドもこれは対象外としないというふうに聞いておりますが、これはこのとおりでよろしいですか。
○副大臣(村田吉隆君) 排除いたしません。
○委員長(山下八洲夫君) 平野達男君、時間が参っておりますので、簡潔にお願いいたします。
○平野達男君 それで、実はいろんな情報が入っておりまして、アメリカがどうもこの出資に興味を持っているというような話が入っておりまして、クエール元副大統領が日本に来てRCCへの出資の意向を打診したと。このクエールさんというのはどこかのファンドの特別顧問をやっていますから、名前がクエールですけれども、どうも食えない人間じゃないかなという感じもするんですが、そういう動きも伝わっております。それを受け入れること自体は悪いことではなくて、それだけRCCに対して機能を期待されているということかもしれません。 ただ同時に、これはRCCの機能がうまく機能して、企業再生もよくなって日本の景気もぐんとよくなると、結局投資した人がもうけますから、その外国ファンドが日本の利益をぼっと持っていくことになってしまいます。マネー敗戦という言葉がございました。ドルと円との差益の差でもって日本のお金がたくさんアメリカに流れていったと。今回の話がマネー敗戦ならぬRCC敗戦にならないように、かつ今回の……
○委員長(山下八洲夫君) まとめていただきたいと思います。
○平野達男君 締めます。あと一言で終わりますから。 この法律の結果、八人の発議者が八福神と言われるようにお祈り申し上げまして、質問を終わります。
○椎名素夫君 椎名素夫でございます。いつもながらですが、思いつきのようなことしか言いませんので、しばらくおつき合い願います。なるべく早く終わろうと思っております。 さっき大渕さんも取り上げましたが、おたくの、おたくのと言っちゃ悪いな、これは自民党の政調会長が大変に食い違ったようなことをおっしゃって、一体あれはどういうことなのかということをみんながいぶかっている。これは政府の政策に対する信頼感が非常におかしくなるので、これは注意していただきたいと思います、お答えはいいんですが。 昔、トラックしかつくっていなかった自動車会社がありまして、戦争後しばらくたって乗用車をつくることになりました。あるデザイナーを雇って乗用車のデザインをやったんですが、それを決めるのに常務会で決めようということになって、それで模型をつくって常務会の真ん中に置いて、そうしたら、ある人はフロントの格好が悪いからこう直せとか、それからほかの人はテールをもう少し上げろとかなんとかいうような話になって、結局、重役がそう言うんだから直すかというのでみんな直したところが、全然売れなかったという話があるんですね。 私の個人的な気持ちを言いますと、いろいろなことがありましたけれども、今の総理大臣がいて、内閣ができて、そして大いにパンチを入れた演説を繰り返しながら、私は断固としてやりますと、こう言っておられる。それならそれで我々としても、とにかく総理大臣なんですから、本当にやりたいことはやってごらんよという気持ちなんです。しかし、それが本当にどうなるのかなと。横から常務が出てきて、こうなだらかだったテールをぴんと上げろとかなんとかいうような話がどうなるのかわからないと、これ予約して買うというわけにはいかないよという気持ちになりますので、これは別に質問じゃありませんが、少し皆さんしっかりしていただきたい。自民党だけじゃなしに与党の方々もそこらあたりははっきりしていただかないと、何を議論しているか常にわからないということになりますので、ぜひこれは気をつけていただきたいと思います。 それから、このRCCの話ですが、先ほどからいろいろ伺って、とにかく今、日本の経済の再生の中で大変に一番大きな問題で恐らくあろうとも、この不良債権を何とかしなきゃいけない、これが目的だろうと思うんです。一番いいのは、要するに銀行から不良債権を切り離してしまうというのが一番いいわけですから、それに向かってのスキームであろうと、大変結構なことだと思っております。もちろん、その途次において、さっき大門さんからお話があったような細かいところでの配慮というようなことは必要ですが、しかし、全体としてこれはもうどんどんやっていかなきゃいけない。 ここで大事なことは、さっきお話がありましたけれども、スピードが大事だと思うんです。いつになったら一体どうするのかねということで、例えばG7なんかでも年じゅうそういう話が出て、ああいうところではののしり合ったりしませんから、大いに期待をしているとかなんとか言っているわけですが、これスピードが足りないと、本当に日本の人間は危機感を抱いているのかねというような質問が出る。これはきのう、メリルリンチの山田さんですよね、山田さんという人が、外国人からよく聞かれる質問というのを一つ言ったんですが、日本の政治家あるいは役所は日本の経済の状況について本当に危機感を持っているのかねと言われるというのがあったんです。私は、政治家と役所と言ったけれども民間の経営者というのはなかったのかねと言ったら、いやいやありましたと言うんだ。私は、よく官から民へと言うけれども、民のところがしっかりしないと、渡しても官以上に官みたいな民がやっていると物事進まないんです。 そういう意味で、さっき塩崎さんがおっしゃった、何か押さないとどうにもならぬというのは全く同感なんです。しかも、早くしなきゃいけない。早くするためには、RCCのお話、この間から伺っておって、大変にやっぱりお役所が一緒になって練り上げる話ですから、きっちり整合性もあるし立派なお話だと思うんですが、これはやっぱり平時感覚が相当入っている。非常時、危機というあたりの感覚がもう少しないといけないんじゃないか。 一つの例を言うと、二次損失というのがありますね。二次損失は出しませんとおっしゃるんですけれども、それを厳格に守ろうと思うと、あらゆるステップで慎重にならざるを得ない。慎重にやっていて、しかも骨組み自体が日本の憲法みたいに平時に沿って書かれているようなもののスキームでやっていると、これ時間がかかりますよね。 私、だらしないことを言うようですが、余り気にしない方がいいと思う。とにかく、ごっそりと不良債権というのを銀行のバランスシートからどけちゃうというのを早くやりますと、その結果、精密に計算すると、一体二次ロスが出るの出ないのという話は飛んでしまうぐらいに先が開けてくると私は思っておりますし、また、それをやれば、RCCももちろん有能なことはよくわかりますけれども、そこは口を出さなくても、銀行がぽっと天井があいたような気持ちになって、自分のためにも、自分の抱えている企業の再生というのを一生懸命やるようになるだろうと私は思っております。 それから、スピードが大事だと思うんですけれども、ところがそうすると、早くやろうというのは、一番簡単なのはどかどかとお金をつぎ込んでみんな買っちゃうという話だと思うんです。一年ぐらいでもう不良債権、怪しげ債権は全部持ってこい、買ってしまったらそれで話はある意味じゃ一段階進むわけです。しかし、それには物すごいお金が恐らく要るんでしょう。お金が一体どこにあるかというと、みんなどこを見ましてもぴーぴーしているよと、こういう話なんですが、工夫はできないものでしょうか。 怪しげなことを一言言ってこれでおしまいにしますけれども、シベリアにバイカル湖というのがあります。あそこは湖ですから船でないと横断はできない。ところが、十一月から十二月ごろになると凍り出しまして、かりかりに凍るわけだ。そうなると四十トンのダンプでも悠々と通っていけると。四月ごろになると解けるから、それまでの間にやることはやっちまえということが行われているわけです。五月になるとちゃんと水になるんですね。そういうようなことで、水は水でいたいという水は、凍っている間は眠っているかというような金というのはどこかにないかなと私は思っているんですが。 そういうことを考えて、RCCのスキームの中側でいいんですが、これからお進めになるスピードを上げるために何かお考えになったらいかがかということを申し上げて、私の、質問でもないな、演説を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 大変ありがとうございました。 スピードを上げなければならないということの御注意は私どもよく受けとめさせていただいて、今後の金融行政の中でできるだけその方向に参りますように全力を挙げたいと、このように思っております。 どこかにお金がないかということがございましたけれども、一応三・六兆円ぐらいの金は今年度でも用意されているわけでございますので、しばらくの間はこれで賄えるというふうに思いますし、また来年度というようなことになる場合には、その状況をよく検討して、また各委員に御協力、御理解を賜らなきゃならぬ機会もあろうかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○椎名素夫君 終わります。
○委員長(山下八洲夫君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○大塚耕平君 ただいま議題となりました金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会を代表し、反対の意見を申し述べます。 不良債権問題の解決が現下の緊急課題であり、この問題の解決なくして日本経済の再生はあり得ないという点に関しては、私どもも認識を共有するものであります。したがって、本改正案が不良債権問題の解決に資するものであれば賛成したいところでありますが、本委員会で質疑を行った結果、発議者や担当大臣、当局関係者等の答弁から以下のような問題点が明らかになりましたので、反対せざるを得ないものと考えます。 第一に、発議者の皆さんは、RCCによる不良債権の処理に関して、国民負担、すなわち、いわゆる二次ロスを発生させないことを念頭に置かなければならないと言いつつ、その一方で、不良債権の買い取り価格に関して極めて不透明な答弁を繰り返しました。 現在の基準である回収不能となる危険性等を勘案して適正に定められた価格というのは、まさしく時価であるにもかかわらず、改めて現在より高い買い取り価格の実現を目指し、成立した価格が時価であるという意味不明の定義を行っております。こうしたことでは、RCCによる不良債権の処理に起因して、さらなる国民負担が発生する蓋然性は極めて高いと言わざるを得ません。 第二に、入札実務やデューデリジェンスに関する想定や詰めが甘く、公正、厳正な運営が確保されない可能性が高いと言えます。 第三に、RCC内に企業再生本部を設け、公的資金を投入して企業再生を図るとしていますが、清算型処理の不良債権と再生型処理の不良債権の分類基準が明確ではなく、ただいま申し述べました入札実務等のあいまいさとあわせ、恣意的な運営が行われる危険性が高いと断ぜざるを得ません。 第四に、民間にできることは民間に任せるという現下の改革における与野党の共通認識に反し、民間サービサー等が行える業務をわざわざ行政が関与して行うものであり、官業による民業圧迫という側面も持ち合わせています。 第五に、不良債権処理に関して、柳澤金融担当大臣は常々、金融機関がみずから努力することが必要であると発言しておられますが、本改正案のスキームは、さまざまな点で金融機関を必要以上に優遇する結果となり得る要素を含んでおり、柳澤大臣が対外的に示している基本姿勢と矛盾していると言えます。 以上のように、不透明かつ不公正なRCCの機能強化を行えば、金融行政や金融機関経営に対する国民の不信感はますます高まり、不良債権問題の解決や金融機関の信頼回復が一層おくれることになりかねません。今必要なことは、国民から信頼される金融行政と金融機関経営が行われることであり、そのことなくして不良債権問題の収束も日本経済の再生もあり得ません。そうした観点から、残念ながら本改正案は全くもって賛成するには値せず、断固として反対すべきものと考えます。 以上をもちまして、反対の討論を終わります。
○池田幹幸君 私は、日本共産党を代表して、金融再生法の一部改正案に反対の討論を行います。 反対する第一の理由は、本案により、RCCによる不良債権の時価買い取りの道が開かれ、二次損失のリスクが当然高まることから、国民負担の増大が避けられないという点です。国民の税金を使うRCCが健全銀行から不良債権を買い取ること自体、道理のない税金による銀行救済でありますが、加えて、本法案により国民負担が増大することは、その性格を一層強めるもので、国民には到底納得できません。 第二の理由は、本案が、民間銀行が当然果たすべき企業再生の責任を免罪し、RCCに肩がわりさせるという点です。RCCが再生できると判断する企業であれば、貸し手責任に基づいて銀行みずから企業再生の責任を果たすべきです。昨日の参考人質疑で、売却しておいて再生をするというのは矛盾しているとの指摘がありました。利益の出る企業再生は銀行で、困難な企業再生はRCCに押しつけるというのは、銀行の身勝手を容認するものであり、本来銀行が果たすべき公共的性格の放棄を助長するもので、許されません。 第三の理由は、本案が、不良債権の大部分を占める中小企業のRCC送りを増大させ、経営破綻に追い込む点です。RCCに送られた中小企業は再生の可能性が極めて小さいと指摘があります。本案によって、これまでRCCの対象外であった負債金額一千万円未満の中小企業も、銀行の一方的な判断によりRCCに送ることが可能となれば、時価買い取りと相まって、中小企業のRCC送りの拡大、そして経営破綻を広げることになります。 以上の理由から、我が党は本法案に反対であることを表明して、討論を終わります。
○平野達男君 私は、自由党を代表して、八議員提案の金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、銀行が不良債権処理を行うに当たって、銀行経営への圧迫を軽減するために、RCCが政府保証を基盤として、時価という名のもと、高価格で当該資産を買い取ろうとするものであります。高価格で買い取るため必然的に二次ロスが発生しやすくなり、その損失を国費で埋めることから、事実上の国費投入による銀行救済につながるものであります。国費をこうした形で、しかも銀行の経営責任には何にも触れないまま、ただ投入するということは許されるものではありません。 さらに、RCCの入札への参加が導入される案となっていますが、最高値入札が当該案件の落札をすることになります。今回の法律改正が銀行側の視点に立った不良債権処理の迅速化であるという趣旨、かつ、入札主体がいわば官業であり、資金を政府保証で調達するRCCであることは、入札価格が常に高目になる可能性を大きくはらむものであります。時価を基本とする以上、相対取引についても同様のことが言えます。 また、競争入札は本来平等な条件で行われるべきでありますが、民間は利益を求めなければならず、入札価格の設定がその分きつくなる一方、利益を求める必要がなく、かつ資金調達コストも低いRCCとではその条件に大きな違いがあり、入札制度の基本的趣旨にも反するものであります。 RCCに企業再建という役割を与え、キャッシュフローが見込める債権についても積極的に買収するという案となっていますが、国や国出身者には企業再生の経験や知識もなく、再建計画の策定、実行は外部の民間人の登用、あるいは外注という民間活力に頼るほかありません。この点からも、法改正の本質的な趣旨は、RCCが高い価格で不良債権を買い取るという点にしか見出せず、企業再生ではなく銀行救済に重点を置いていると言わざるを得ないことも大きな問題であります。 以上の理由によって、本案に反対することを述べ、討論といたします。
○委員長(山下八洲夫君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山下八洲夫君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) これより請願の審査を行います。 第一六号消費税率三%への引下げに関する請願外九十三件を議題といたします。 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、いずれも保留とすることに意見が一致いたしました。 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山下八洲夫君) 委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十分散会