財政金融委員会 第13号
- 発言数
- 321 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2001/12/04
会議録
○理事(若林正俊君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十一月二十二日、有村治子君が委員を辞任され、その補欠として山下英利君が選任されました。 また、去る十一月二十六日、後藤博子君及び三浦一水君が委員を辞任され、その補欠として清水達雄君及び金田勝年君が選任されました。 また、昨三日、勝木健司君が委員を辞任され、その補欠として浅尾慶一郎君が選任されました。 ─────────────
○理事(若林正俊君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(若林正俊君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に円より子君を指名いたします。 速記をとめてください。 〔速記中止〕 〔理事若林正俊君退席、理事円より子君着席〕
○理事(円より子君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○理事(円より子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に金融庁長官森昭治君、金融庁総務企画局長原口恒和君及び金融庁監督局長高木祥吉君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○理事(円より子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として株式会社整理回収機構代表取締役社長鬼追明夫君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(円より子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○理事(円より子君) 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 発議者衆議院議員相沢英之君から趣旨説明を聴取いたします。相沢英之君。
○衆議院議員(相沢英之君) ただいま議題となりました金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案について、提案者を代表して、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五十三条に規定する金融機関等からの資産の買い取りについては、平成十六年三月三十一日までに金融機関等から資産の買い取りの申し込みがなされた場合に限り、行うものとされております。 最近の金融情勢を見ますと、米国における同時多発テロ事件等の影響もあり、世界経済が同時的に減速しており、株価や景気動向を通じた我が国金融機関への影響が議論されている状況にあります。 こうした中、先般、経済対策閣僚会議で決定された改革先行プログラムでも示されたとおり、不良債権処理を強化するとともに、他の分野における構造改革をあわせて推進することにより、遅くとも集中調整期間が終了する三年後には不良債権問題の正常化を図ることといたしております。 本法律案は、こうした考え方に立って、不良債権処理への取り組みについての新たな施策の一つとして、整理回収機構による不良債権の買い取りについて、価格決定方式を弾力化して時価による買い取りを行うとともに、入札への参加を可能とした上、十五年度末までに集中的に実施し、また、買い取った不良債権の処分についても処分方法の多様化、早期処理等の対応を行うこととするものであります。 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。 まず、整理回収機構による金融機関等からの不良債権の買い取りについては、買い取り価格や買い取り方法についての問題があります。 具体的には、第一に、いわゆる金融国会における金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の立法時の経緯もあり、現在の買い取り価格は時価よりさらに低い価格との考え方によっておりますが、このような買い取り価格は低過ぎるとの声が強いことから、買い取り価格決定方式を弾力化し、時価とするものとしております。 第二に、従来は金融機関等からの申し込みがあった場合において、相対取引による買い取りだけが可能であったところでありますが、入札方法による買い取りを可能とすることによって買い取り方法を多様化することとしております。不良債権の売却の際、いわゆるバルクセールは入札を通じて行われるのが一般的でありますので、この改正により整理回収機構によるバルクセールへの参加も可能となるものであります。 また、整理回収機構が買い取った不良債権のその後の処理として、預金保険機構と整理回収機構との特定整理回収協定に、買い取った不良債権の処理に関する規定を新設するものとしております。具体的には、買い取った不良債権の処分方法の多様化に努めるとともに、当該債権の性質に応じ、経済情勢、債務者の状況等を考慮し、当該債権の買い取りから可能な限り三年を目途として回収または譲渡その他の処分を行うよう努めるものとしております。また、債務者の再生の可能性を早期に見きわめ、その可能性のある債務者については速やかな再生に努めるものとしており、これにより整理回収機構が企業再建に積極的に取り組むこととしております。 これらの措置により、金融機関等の不良債権の処理の一層の促進が期待されるところであります。 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○理事(円より子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○山下英利君 おはようございます。自由民主党の山下でございます。 ただいま発議者から御説明をいただきました、今回の金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案、いわゆるRCC、整理回収機構の機能拡充法案につきまして、トップバッターとして御質問をさせていただきます。 まず、この法案が出てきた趣旨でございますけれども、金融機関の不良債権がなかなか処理できない、そのために金融機関のバランスシートが不良債権で重くなって、そして新規の貸し出しが伸びてこない、端的に申しますと、そのような非常に悪循環が積もり積もって今やまさに危機的な状態で、日本の経済の活性化をするためにもこの金融システムを改めて可及的速やかに構築しなければならないということで、改革先行プログラムにおきましても、この金融機関不良債権処理問題、大変喫緊の課題として受けとめられているわけでございます。 ただいま御説明をいただきましたこの法案につきまして、まず最初に御当局に質問をさせていただきます。 今の現状、金融機関の不良債権額、そして、言ってみればこれまで整理回収機構が買い取ってきた債権額、この数字をちょっとお聞かせいただきたいと思っております。よろしくお願いします。
○副大臣(村田吉隆君) 二つ質問がございまして、金融機関の保有する不良債権の額、そしてRCCの買い取り債権額はどれほどかと、こういう御質問をちょうだいいたしました。 十三年三月末におきます金融機関の破綻懸念先以下の債権額でございますが、主要行で十一・七兆円、全国銀行ベースで二十二・七兆円、全預金取扱金融機関で二十九・七兆円となっております。十三年九月末におきます主要行の破綻懸念先以下の債権額は十二・二兆円になっておりますが、全銀ベース以下の数字はまだ発表となっておりませんので、とりあえず直近時点のものは主要行の数字だけ申し上げておきたいと思います。 それから、RCCが平成十三年九月末までに旧住専、それから金融機関から買い取った債権元本額は二十九兆七千四百五十二億円でございます。このうち、金融再生法五十三条に基づきまして一般金融機関から買い取った債権元本額は一兆七百六十八億円でございます。
○山下英利君 ありがとうございました。 今お聞きした数字からも読み取れるとおり、このRCCが健全銀行からいわゆる不良債権を買い取るについては、今の数字で見ますと大体五%弱程度の不良債権の買い取りにとどまっていると。このとどまっているのはなぜかというところで今回の機能拡充という形の法案が御提出されたんだと、そのように思っております。 ここで、金融担当柳澤大臣に御質問させていただきます。 今回のRCCの機能拡充、これにあわせていわゆる金融庁が行います特別検査、この二つが組み合わさることが不良債権処理に対して大変大きな力を、力といいますか加速をさせていくものだと、そのように私は考えております。銀行に不良債権処理を加速させるためにもこの体制は大変意味あるものだと、そう思っておりますけれども、金融庁がもう既に開始をされました特別検査の現在までの実施状況、それから、この特別検査と今回のこのRCCの機能拡充が銀行の不良債権処理を進める上でどういった面に期待されるか、また改めて金融庁としての担当大臣の決意をお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不良債権の処理のうち、直接処理と言われる、バランスシートから不良債権を切り離すということが私ども大事な処理方法だというふうに考えておるところでございます。 そういう場合に、まず前提として、不良債権、不良資産の査定というものを厳格に行うということでございますし、また引き当ても大事でございますが、そういうものを踏まえてのバランスシートからの切り離しということが大事だと、繰り返しになりますが、思っているわけでございます。 今、山下委員御指摘の、特別検査の問題とRCCの今回の機能強化とは、いきさつ的に言いましても直接に関連させて仕組まれたものではございません。そうですけれども、今、先生が御指摘いただいたように、これを組み合わせて考えるという考え方も当然あり得るわけで、私どもの文章の上でもそのことがうたわれているということもございます。 そこで、お尋ねの特別検査の実況でございますけれども、これは十月の末にスタートをいたしまして、検査の予告というふうに言っていますが、実際はこれは検査の開始通知というふうに読みかえて御理解をいただきたいんですが、そういうものを行いまして、現在これを継続的に実施しているという状況でございます。 本当のそもそものねらいは、各決算期の直前三カ月ぐらいをかけて銀行が行う自己査定というものに対して、その自己査定において市場のシグナルを十分踏まえたものになっていますかということを確認し、そうでなければぜひそういうことをするようにというような勧奨をしていくというのがその趣旨でございますが、その準備過程というようなことで、銀行とそれから外部の監査法人と我々の金融検査当局が三者でいろいろな協議をするという過程もございまして、今そういうことが行われているというように御理解を賜りたいと思います。 その場合に、早々に、それはそうですねというようなこともあり得るかと思いますし、やっぱりかなりいろいろな見方、評価が三者の間でなかなか合致しがたくて議論を引き続いて行っていって、最終的には今言ったように自己査定が完了するときまでにしっかりした三者の合意を得るというような形で進めていきたいと、こういうように考えているわけでございます。 そういう中で、じゃRCCとの関係はどうなのかと、こういいますと、改革先行プログラムでございましたか、そこで書かせていただいたことは、特別検査において破綻懸念先というふうな債務者区分になったものについては速やかに、私的な整理による企業再生であるとか、あるいは法的な措置による企業再生であるとか、あるいはさらに売却であるとかということでバランスシートからの切り離しを急いでください、こういうことを要請しているわけでございます。 最後の売却先としてRCCというものが、特に名前を掲げてRCC等への売却を促進するようにということに今はなっておりまして、その意味で、冒頭から申し上げておりますように、今回のRCCの機能強化というものは大きな役割を期待させていただいておるということでございます。 私どもとしては、今回、与党三党の皆さんがいろいろ御協議をいただいて、RCCへの売却というものがもっと機動的、さらに弾力的に行われるということになる、そういう効果を持つものと考えておりまして、大変私どもとしてはありがたい御提案である、こういうように考えているというところでございます。
○山下英利君 ありがとうございました。 確かに、今までさんざん不良債権処理ということが言われてきたわけですけれども、なかなか金融機関の債権処理が進まなかった。ここへ来て、改革という大きな旗のもとに政府、民間が一丸となってこの不良債権処理に当たっていこうという大きな決意を私は感じさせていただいている次第であります。 ただ、今大臣から御説明、お話もいただきましたけれども、この特別検査というものが健全な企業に対して悪い影響を与えないように進めていただきたいというのが私のお願いでございます。企業は生き物でございます。マーケット、市場によってその息の根をとめられてしまう、そういうことはこれまでにも多々前例がございますので、くれぐれも風評が健全な企業の息の根をとめないような慎重な対応をぜひともよろしくお願い申し上げます。 続きまして、今回のこの法案の内容につきまして御提案者に御質問をさせていただきます。 まず、今回の法案の内容で大きな改正点となっているところに買い取りの価格という問題がございます。今回、これを時価という形に直される。まず、お聞き申し上げます。時価についての考え方、時価とは何ぞや、それをお話しいただけますでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 今、山下先生から御指摘のとおり、今回のこの法改正の一番大きな点は、この時価ということを明示したということでございます。 現行法でも、「価格は、当該資産が回収不能となる危険性等を勘案して適正に定められたものでなければならない。」と、こう書いてありまして、これで時価と読めないということが言えないわけでもないわけであります。 ただ、金融国会の審議の経緯で、あの当時、やはり絶対に二次ロスを出さないというのが強い世論でもございました。ということで、時価よりもさらに低い、預金保険機構が損を出さない価格というような解釈ができまして、自来、この間、非常に安い価格で買い取りが行われてきたわけでございます。それを今回、時価ということを明示しようということでございますが、今御指摘のとおり、じゃ一体その時価とは何だ、こういうことであります。 結論から言えば、我々としては今回、買い取りに当たって幾つかの新たな点を入れました。一つは時価でありますが、あと三つほどございまして、五十四条に書いてあるとおり、可能な限り三年をめどとしてということが第一点。それから、処分の方法を多様化するということ。つまり、回収、譲渡その他の処分ということを書いてありますが。それからもう一つは、これもまた一番大事かと思いますけれども、経済価値の向上ということで、企業の再生あるいは担保価値の引き上げという中で、今まで搾り取るような感じでの回収という感じがありましたけれども、むしろこれからは太らせて返していただく、こういう発想かなというふうに思います。 そこで、時価というのは、言ってみれば、世の中で既に不良債権の売買というのが行われているわけでありまして、買い手と売り手が出会ったところというのが基本的には時価ということになるわけであって、一件一件、不良債権というのはいろんなケースがあります。さまざまなファクターを考えていかなければならないということで、キャッシュフローがある場合には、将来のキャッシュフローをディスカウントして考える。あるいは、キャッシュフローがなければ担保価値をどう考えるのか。それとて、いろんなファクターがやっぱりあるわけでありますから、それぞれ売り手、買い手が自分たちの汗を精いっぱい流して、いわゆるデューデリジェンスというプロセスを経て売り値、買い値を出して、折り合ったところが価値だと。そのとき必ず、みんな投資をする限りは、将来それを処分する際に損が出ないようにしようということが一番大事な点であろうと思いますから、そういうところで、出会ったところが時価と解釈をするのではないかと思っております。
○山下英利君 ありがとうございました。 これによって従来より不良債権処理は促進されると思うんですけれども、今御説明のあったとおり、二次ロスというものに対する体制、一方では不良債権処理を促進しなければいけない。言ってみれば、この時価というのは折り合った価格ですから、その価格が純粋に評価した価格よりも高いケースもあり得るでしょう。ただ、高いときでも、それを再生して付加価値をつければそれは二次ロスにはならないと、そういう考え方だと思っております。極めて柔軟な対応をしなければいけない。それのための体制というのを、後でお聞き申し上げますけれども、やっていかなければ、硬直的な運営ではこの時価というものに対する対応は非常に厳しいと思います。 そこで、次に御質問をいたしますけれども、従来はそういった金融機関との債権買い取りというのが相対という形で行われておったんですが、今回のこの改定では入札に参加できるという形に変わっております。今私がちょっと申し上げましたように、そういった二次ロスと不良債権処理の促進という、言ってみれば二律背反するような課題を抱えながらこの入札へどういう形で参加されるか、その方針についてお聞かせください。
○衆議院議員(根本匠君) 今、委員お話しのように、今回、時価での買い取りと、それから買い取り方法の多様化で入札をやることにいたしました。 これまでは金融機関からの申し込みを前提として相対取引でやっておりましたが、銀行もRCCとの相対取引以外はすべて例えば入札でやると。各金融機関、入札を積極的に活用しているというのが現状でありますから、不良債権の早期処理という観点からRCCも入札に参加できるようにしよう、こういうことにやったわけであります。 入札でありますから、通常は金融機関がいろんな買い手に入札しませんかと、こういうことを告知して内容を検討してそれぞれ参加するわけですから、その点においては民間の参加とRCCの参加と、そこは全く考え方は同じであります。それから、価格設定につきましても、今、塩崎委員からお話がありましたように、考え方は民間と同じ手法で価格設定をやると。それは内容は結果的には違ってまいりますが、基本的考え方は一緒ですから、その意味では、不良債権処理の早期処理という観点から入札という新たな取り組みをすると。それでその入札の参加は、他の民間の参加者と基本的には同じ考え方で入札に参加するということであります。
○山下英利君 ありがとうございます。 今の御説明を伺っておりますと、そうなると、今度は不良債権の処理を促進するという立場からいいますと、この入札はぜひとも落札をしなきゃいけない、そのような観点から入札に応じる、入札に入っていくと、そういうことはあるんでしょうか。
○衆議院議員(根本匠君) 今回の入札参加というのは、今、相対か入札かですから、基本的には金融機関は今入札を積極的にやる金融機関も非常に出てきているので、RCCが不良債権処理の受け皿ということで考えれば入札に参加するという道も開こうということでありまして、落札するかどうかは、当然そこは民間も入札に参加するわけでありますから、そこも結果的に、民間とRCCのそれぞれの価格設定、基本的には同じ考え方でやりますが、実際にはそれぞれの考える時価というのには差が出てくることがありますので、どこが落札するかというのはそのときの状況次第だと思います。
○山下英利君 ありがとうございました。 次にもう一点、今回の買い取りスキームの中に企業再生ということが大きくうたわれているわけです。これが従来になかったことで、これをすることによって買い取った不良債権の付加価値を高めるという意味合いも大変大きいと、私はそのように思っております。 ここで、金融庁担当柳澤大臣にお聞かせをいただきたいんですが、今回、このいわゆる再生ファンド、基金に出資を募るという形での考えが盛り込まれております。その中に、例えば日本政策投資銀行は一千億を出資するというふうなことも報道されておりますけれども、今回の基金の買い取りは、大体言われている金額、これで十分かどうか、基金の規模として大体どれぐらいを考えておられるか、お聞かせいただきたいと思うんです。
○副大臣(村田吉隆君) 委員の御質問の趣旨が、法律を御審議いただいて成立の暁には、私どもは、日本の市場において今まで未発達というか余り発達していなかった企業再生をするという、そういう市場をもっと活発化させるということで企業再生ファンドをつくるということで、それに日本政策投資銀行とか民間の投資家とかRCC等に投資やそれからファンドへの参加を要請しているところでありまして、そういうスキームの中で、政策投資銀行に対しまして、ファンドへ参加する資金として一千億円ぐらいの規模の資金を今回の補正予算で手当てしたと、こういうことでございます。 産投会計からの出資として五百億円、それから政策投資銀行の自己資金から五百億円ぐらい用意をいたしまして、私どもは政策投資銀行がそうした企業再生ファンドに参加し得る資金の規模として一千億円を確保したということでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。 この再生ファンドの基金と同様に、不良債権を買い取るといった資金、これも転売を進めていかなければどんどん底積みになってそれが膨大化するということでございます。ですから、先ほど御質問させていただいた趣旨は、金融機関の不良債権の最終処理場ということであって、その最終処理というのは、そこで付加価値をつけてさらに転売をして回転をさせることができる機能をぜひともこの法案で強化していただきたい、そういう気持ちを私も持っておりますし、それに見合った今回の法案の改正であると、そのように思っているわけでございます。底積みになるということになると、これは単に金融機関のブックから国のブックに不良債権が移っただけで、市場の流動化にもつながりませんし効果は限られていると、私はそのように思っております。 したがいまして、今回のこのRCCの機能拡充に対する体制についてお聞かせをいただきたいと思います。 先ほど申し上げましたように、再生して例えば証券化をして転売していく、あるいは不動産の再生をしてそれをまた転売していく、そういった流れの中で市場を開拓していく、あるいは企業のもともと持っている健全な機能を、付加価値をつけてその部分だけ取り出して価値のあるものにする、そういった再生機能等でRCCにおいて民間の活用というのをどのようにお考えになっていらっしゃるか、それについてのお考えを提案者の方からお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(金子一義君) 山下議員のお考え方、もう我々も同じ考え方、RCCに持ち込まれたもの、RCCが買い取ったもの、不良債権と言われるものがそのまま塩漬けになっているということは一番望ましくない、これを再生できるものはどんどん再生させる。 今回提案させていただきました法案、先ほどお話がありましたとおり三つキーワードというんでしょうかポイントがあります。一つが再生、もう一つが時価、最後に三年で早期処理、できるだけ三年でありますけれども。 そういう中で、再生できるもの、これをRCCの今の人材だけで本当に足りるんだろうか。再生本部を既にRCCの中で立ち上げて、既に検討委員会、再生本部が働き始めていた、いろいろな検討をし始めてもらっておりますけれども、必ずしも十分でない部分がこれからもどんどん出てくるだろう。大いに民間の力を、インベストメントバンカーの力ですとか青い目もあるかもしれません、そういう方々のいろいろな知恵をやはりかりていく、人材を活用していく、内部に出るのか、もしくはどんどん民間に委託していくという方法も検討いただいていることだと思っております。 もう一つ、売却をしていく場合も、従来は原則このRCCの性格から管理及び回収というところに機能の中心がありましたけれども、その軸足というものを、今度は外への売却もしくは譲渡という部分についてもどんどん軸足を移して働いてもらいたい。そのためにも、多分私たちは相当に、委託して販売をしていく、譲渡をしていくという部分についても外の人材の活用というものが必要になってくる、それを期待しております。
○山下英利君 ありがとうございます。 そういうふうにしてお聞きしておりますと、これはアウトソーシングといいますか民間をうまく活用していかないと、これをRCCだけで全部引き受けると、とてつもない組織をつくらなければいけないと。また、一つの組織でそれをうまくマネージしていくことは本当にできるのかどうかというそこの疑問に立ったときに、やはり民間の活力、あらゆる部分でのいわゆるスペシャリストの力というものをうまく使うことがこの不良債権処理の成功には欠かせないものだと、そのように私は思っております。 そこで、さらにお聞きを申し上げたいんですが、人員や組織の整備体制についてなんですけれども、例えば先ほど言ったように時価で入札で買うといったときに、その購入の方針を決めたりなんかする、そういった内部的な組織として買い取り価格の審査会というのが従来からあったわけなんですが、こういった価格決定、そういったところへの弾力性、これはどういうふうに今後対応していくのか、あるいは従来のこの組織のままで、ただ中身というか考え方を変えてやっていくのか、その辺はコンクリートされていないところもあるかと思いますけれども、お考えをお聞かせいただければと思っております。
○衆議院議員(塩崎恭久君) おっしゃるように、この買い取り価格についての決定を行ってきた今までの審査会は、必ずしも十分なパワーが新しいマンデートのもとであるとも思えません。そして、RCCもそれはもう十分理解をされているようでございますが、やはり外部のこれまでのいろいろな経験者などを入れてやっていこうということを考えているようでございます。 やはり一番大事なのは、先ほど二次ロスを出さないという話がありました。そしてもう一方で経済価値を高めていくということを考えなければならないというのが今回の新しい不良債権処理に当たっての哲学でありますが、買い取りをする際に、おおむね三年なら三年以内にどういうふうにするのかということを想定して、いわば入り口でもう既に出口を考えた上でここの価格を決めるということでありますから、当然、この再生プロセスにかかわる人たちが価格決定にかかわらないとなかなか正しい値段は決まってこないし、下手な価格で買えば二次ロスが出るということになりますから、そういう点で外部の人の英知を結集するということをこれからやっていかなければならないし、そういうふうにRCCも考えておられるというふうに私は理解しております。
○山下英利君 ありがとうございます。 今御説明いただいたとおり、そこでの柔軟な対応というのが、RCCが不良債権を買えるかどうかというところに大きくかかっていると思いますので、ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。 それともう一点は、今回のRCCの機能でもって、今回、小泉内閣で言われている土地再生、いわゆる都市の土地を再生してよみがえらせるというところにこのRCCの不良債権がどのように関与できるかというところが一つのポイントではなかろうかと思っております。土地再生のために、不良債権の担保になっている土地、今言われているのは虫食い状態になっているというようなところがあります。それは必ずしもその地域全部が不良債権になっているわけじゃございませんから虫食いになってしかるべしなんですが、そういったところで都市再生本部との連携でいかに土地をうまくまとめて、そして再生へ持っていけるかというようなところが大きなポイントだと思うんです。 この担保土地の所在地を見て、その債権について優先的に買うとか、あるいはそこのところを出してもらうように金融機関に依頼をするとか、そういった戦略的なところ、もちろん価格というものがそれに必ずついてまいりますけれども、その辺はどうお考えになるのか、提案者の方からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(金子一義君) 今、議員がおっしゃったようなことができてくれば本来の土地の再活用という意味で望ましいことであると思いますけれども、そういう出してくる金融機関の側、それから価格というものがありますので、なかなか戦略的な部分としては行けない部分も多くあるんだろうと。ただし、RCCが買い取れるもの、買い取ったものについてそれを最大限どういうふうに活用していくか。土地、建物もそうでありますけれども、既に市場では、現在ある担保ビル、これはマンションも含めてでありますけれども、改修、それから改善、それから管理方法を改善していくというようなことで新しい物件としてさらに価値が上がってくるといった、民間サービサーでももう既にそういう事業が行われている例も多々あります。そういうこと。 それから、土地を集約したらばという御指摘でありますけれども、そういう例も、私たちも隣の土地ともし合わせればねというようなことで、散見されておるということもあります。しかし残念ながら、RCCで今の機能では、土地を再活用していこうという機能は今までやったことがございませんので、ほとんど例がありません。全くやらなかったわけではありませんけれども、専門家がおりませんので、なるべくそういう部分について民間に委託していくのか、そういう中での人材をさらに育てていくのか、これは一つの課題であると思っております。 都市基盤整備公団というようなものを使っていくという、大がかりな土地というものが出てくるのかどうか、そういう物件が本当にあるんだろうかということについては、現在までのところは該当するものがごくごく例外的にしかありません。しかし、既に都市基盤整備公団で整備をしている土地、まだ虫食い状況の中の土地、新宿区に一部ございますけれども、そういうようなところで出てきた物件、RCCが買い取ったような物件、これについては既に行われている事業に該当しますものですから、そういうものは整備公団の方で活用してもらう。 既にこれまで持ち込まれた物件でも都市整備公団との連絡というのは絶えず絶やさずにやっておりますけれども、今後について、集中改革期間でRCCにどの程度の物件が持ち込まれるか、状況次第でありますけれども、今おっしゃったような、議員御指摘のような、いずれにしても単なる処分ということでなくて、そういう不動産物件というものが活用されていくことは絶えず念頭に置きながら進めていってもらいたいと期待しております。
○山下英利君 ありがとうございます。 そのお考えで土地を再生させる、そういった細かい物件を集めて付加価値をつける、これは言い方によっては地上げというふうなところにつながりかねないものですから、不良債権を買う側もその辺を常に念頭に置きながらこの不良債権の買い取りというものを進めていく。やはりいろんな機関が協力し合って進めていかなければいけない大変重要な問題だと、そのように思っております。 例えば都心部における不良債権なんかを見ますと、本当にペンシルビル、間口が二、三メーターで奥行き十メーターぐらいの土地に七階建て、八階建てぐらいのビルが建っていまして、それでこれが不良債権になっているビルですよというような状況で、これを転売しろといっても買い手もつかない。あるいは、今度は土地を信託して出資者を募ってそこに入居者を集めようとしても、今は賃貸料もどんどん下がっていますから、さらにもっと広いビルでも十分あきがあるというような状態になると、ますますいわゆる健全といいますか、キャッシュフローというものもそこで生み出せなくなってくるというようなところで、これは再生という仕事をいかに効率よく、そしてまとめていくかというところが大きなポイントになると、私はそのように思っておりますので、その辺を踏まえてRCCの御対応を考えていただきたい、そのように思っております。 続きまして、民間の活用といった点につきましてお考えをさらにお聞きしたいんですが、今回の入札という形になりますと、銀行はほかの民間の買い取り会社の債権買い取りと同様にRCCに不良債権を売却すればそれで終わりかと。要するに銀行は、帳簿上は不良債権をオフバランスにできるわけですけれども、売ってしまえばもう後は何もしなくてもいいのか、そういったところについてはどのようにお考えでしょうか。もしそうであれば、それでよいと思われるかどうか、その辺の御意見をお聞かせください。 要するに、売ったら売ったきり、後は売った銀行は通常の業務に邁進するということで、その負の部分はRCCに売却するといったことで終わってしまうということです。
○衆議院議員(金子一義君) やっぱり売却してしまえば、これでオフバランスですし、求償権も生じないわけでありますから、売った側の金融機関としてみればそういうことになると思います。 しかし、先ほど来話が各答弁者から出ておりますとおり、極力再生をさせていきたいというのが一つのポイントであります。そういうことになりますと、RCCがこれから買い取るときに、再生を前提としたもの、先ほど塩崎議員から答弁がありましたとおり、再生の可能性をある程度秘めたものについては、入り口だけじゃなくて出口、つまり再生を考えた価格というものを当然でありますけれども設定していく必要がありますし、今度は、そうなりますと、RCCで処理計画、再生計画ができ上がってきました、そのときに、それである程度いこうという判断をしたときには、今度はRCC自身にはファンディング機能はありません、債権放棄だけであります。そういう再建をさせようというときに、今度売った側の金融機関の支援を得ていくということは当然あり得ると思うんです、それが全部がそうとはもちろん限りませんけれども。 そういう意味で、再建ということを考えた場合のある意味売った側の役割というのは、したがって今度は入り口の段階で債権者が、金融機関の方がそれなりの機能というのを果たしていくんではないかなと。債権者が一番よく知っているんですから、企業について。ですから、それを全く、もう売ったらそれっきり知らないという話では、再生させようという限りにおいてはそうはならないと思います。 どういう形で具体的に働いていけるのか、役割を果たしていけるのかというのは、ケース、ケースによってやっぱり違ってくるのかなとも思います。
○山下英利君 ありがとうございます。 今の御答弁、そして御説明いただいた趣旨、要すれば、あくまでもその債権というものを商品として売った、買ったと、それでとまっては本当の意味での不良債権処理、血の通った不良債権処理というのはできないと、そういうふうに私は思っています。今、金子議員の御説明のとおり、やはり売った銀行がその不良債権の回収にその後どれだけ関与してくれるか、それでまた担当者も不良債権の処理を機械的に進めるかどうか、そこのところが大きな考え方といいますか、ポイントになると私は思っております。 したがいまして、不良債権処理について、今回の機能拡充という話が出てきたときに、RCCでなくても民間ベースでも十分にやれると、そして今回、これ入札あるいは時価ということになれば、本当にほかの民間の買い取り機関とRCCは同列じゃないかと。確かに、RCCというのが出てくれば、それはラストリゾートといいますか、一つの買い取り機関として大きな力であるというような話もありますけれども、実際に国が出てきて金融機関に不良債権の処理を促進させるという観点からいいますと、今回これだけですと民間がやってもいいんじゃないかというような声も聞かれるんですけれども、その辺についてはどうお考えでいらっしゃいますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) バブルをつくってしまってそれが崩壊をして苦労した国というのは、日本だけじゃなくていろんな国があるわけですね、スウェーデンとか、あるいは近いところではタイとか韓国とかそういうところ、中国も実は同じでありますが、ケース・バイ・ケースで、国が関与してこういう資産管理機関をつくる場合と民間がつくる場合とあると思うんです。 それで、民間がつくっても、いわゆるアセット・マネジメント・カンパニーと呼ばれているものでありますが、構わないわけでありますが、かつて日本にもCCPC、共同債権買取機構というのがありました。しかしながら、これは民民でやっていたわけでありますけれども、なかなかやっぱりうまくいかない、結局、先ほど御指摘のあった塩漬け機関で終わってしまった。これを繰り返してはならないということで、また、過去三年間振り返ってみると、やっぱりこれも民民でお願いをしてみたけれどもなかなか不良債権処理が進まないということで、今回いろいろな方法の中の一つとしてこのRCCを活用するのを考えたわけであって、民間でおっしゃるとおりできないわけでもないし、実際、民民で既にファンドをつくる、別会社をつくる、いろんな形でやっておられるところもあります。 ただ、今回はやはりここでもう不良債権問題とは決別をしなきゃいけないということで、国もそういうものを用意をして、そしてここのRCCに債権を集める、言ってみれば集中効果をねらって、そして司令塔として不良債権の経済価値を上げる、先ほど来お話が出ている企業再生あるいは担保価値の引き上げ等々で結果として回収をふやして二次ロスは出さない、そして市場に企業も戻す、不動産も戻す、そういうことをねらっていこうということでありますから、それはどちらでもいいわけでありますが、銀行でもあるRCCを使ってやるというのも大事な一つの大きな選択肢として今回御提案申し上げていると、こういうことでございます。
○山下英利君 ありがとうございます。 確かに、付加価値をつける、企業を再生させるといった中では、RCCに持ち込まれてくる破綻債権、ここでいわゆる企業の事業がどれだけ付加価値がつくのかと考えられる向きも多いと思うんですけれども、例えば先ほど言ったようなオフィスビルなんかは、そこを再生するためにまとめて、それで土地信託という形でさらに再開発をしてそこで付加価値をつければ、それは立派にキャッシュフローを生み出すものですし、すなわち、現状の状態ではキャッシュフローはできてこないけれども、それに手を加えることによってキャッシュフローを生み出すという考え方をRCCの機能の中に持ち込んでいただいた、それに対してはもう私も大変意を強くするところであります。 そして、それを推進するには、やはり国が積極的に後押しをするんだよという力を民間が感じて、そして民間はこれまで遅々として進まなかった不良債権をできるだけ早く処理して、そして今言ってみれば完全に動脈硬化に陥っている金融のシステムを再構築するために頑張ってもらわなきゃいけないと、そういう状況だと私は思っております。 今、銀行も健全な資産がどんどん減少しておりまして、この不良債権を一日も早くオフバランス化にしないと、収益的な体力も細ってきていると。しかし、その一方では、この間発表にもありましたけれども、従来よりもさらに輪をかけて大きな不良債権処理という発表もされております。これはまさに、民間銀行もその思いを一つにして進まなきゃいけないということを感じているんだと思います。ただ、この先に、その金融機関をどう支えるか、あるいは整理するか、そういった局面が来たときには厳密なルールをつくってそれに対応していかなきゃいけないという部分ももちろん私は控えていると、そう思います。 今回のRCCの機能拡充というのはあくまでも、この改革先行プログラムの中の大きな柱ではありますが、これによって不良債権処理が解決できるものではない、また金融システムが再構築できるものでもないと、そのように私は思っておる次第であります。 そういった観点から、ある意味においては金融機関、銀行は責任を持ってその後処理も努めなければいけないというふうな気持ちも持っております。したがって、民間の活力といった面においては、銀行からの人材、これがどういうふうにこの不良債権処理に機能してくれるのか、そういったところも一つ関心はあるわけです。一部報道によりますと、銀行がRCCをリストラに活用する案などというのが報道されていたようですけれども、これは全然筋が違うと私は思っております。 その辺について、御提案者の御意見があればお聞かせいただきたいと思っておりますが、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) おっしゃるように、銀行のリストラをやるためにRCCを活用するんだのような発想は到底なくて、もともとRCCは一〇〇%預金保険機構が出資をしている株式会社であります。そして銀行であります。政府から免許を与えられた銀行でもあります。 したがって、言ってみれば国民が株主ということでありますから、我々は、やっぱり国家目的のためにこのRCCには頑張っていただかなければならないし、ガバナンスということを考えてみれば、国民のガバナンス、すなわち代表たる国会の意思がきちっと効いた形のガバナンスがなければいけないわけであって、そういう意味では、今までディスクロがいま一つ足りなかったRCCにはもっとディスクローズしてもらって、みんなが納得できる、公の利益のために頑張ってもらうということでやってもらわなければいけないということで、先生御指摘のとおりだと思います。
○山下英利君 ありがとうございました。 また、今の御説明をお聞きしていると、もとへ戻ってしまうかもしれませんけれども、本当に今回のRCCの買い取りが、二次ロスとそれから不良債権の処理の促進という二つの大きな命題を抱えながら進まなければいけないというところの難しさがあると思います。それを基盤に置いたしっかりした体制で前へ進んでいただきたい、そのように思っておる次第であります。 時間は多少早いんですけれども、私の質問は以上にさせていただきます。 どうもありがとうございました。
○浅尾慶一郎君 民主党・新緑風会の浅尾慶一郎です。 今回の法改正の背景としまして、基本的にいろんな背景があるんだと思いますけれども、私が一つ非常に疑問に思っておりますことは、そもそも不良債権の流通市場が整備されていればRCCにそのような機能を付与しなくても、そもそもある機能かもしれませんが、よかったんじゃないかなと思いますが、発議者の方は現在の不良債権の流通市場が未整備あるいは非効率的だと考えておられるかどうか、その点について端的に伺いたいと思います。
○衆議院議員(相沢英之君) それはいろいろ見方もあると思いますけれども、私どもがRCCの役割を強化するという目的で今回法案を提出いたしましたのは、やはりこれは金融庁が不良債権の、金融庁がというよりも内閣が、不良債権の処理をこの二、三年のうちにやる、そういう大きな方針を示しているわけであります。その方針に基づいて不良債権の処理をするための一つの方策として、やはり民間のサービサー等の役割とあわせてRCCの機能を強化することが一つの大きな助けになるんじゃないか、こういう思いでやったわけでございます。
○浅尾慶一郎君 いや、私が伺っておりますのは、そもそも不良債権の流通市場というのがしっかりあれば、別に銀行はその不良債権を流通市場に売ればいいわけで、そんな新たな機能を付加する必要はないんじゃないですかということなので、新たな機能を付加したということは、発議者は不良債権の流通市場が未整備であると考えておられるんですかということです。
○衆議院議員(相沢英之君) それは私も最初に申し上げましたように、それは見方はいろいろあるでしょうということを申し上げておるんです。
○浅尾慶一郎君 見方がいろいろあるということは、発議者としてはどういうふうに見ておられるんですか。
○衆議院議員(相沢英之君) 不良債権の処理は先ほど申し上げましたように進められており、またこれからも大いに、期間的にも限られて進めていかなきゃならない。ですから、今の民間の状態でもって十分かと言われれば、必ずしもそうじゃないんじゃないかというふうに思っているわけです。
○浅尾慶一郎君 それでは、いろいろな方が発議者として入っておられるわけでございますが、どなたが調べられたかわかりませんが、まず発議者間の役割分担として、当然、法律を改正するに当たって、今の不良債権の流通市場の状況について調べられた方がおられると思いますが、どなたがその点について調べられましたか。
○衆議院議員(相沢英之君) このRCCの機能強化の問題は、御案内のように、与党三党で金融に関するプロジェクトチームがございますが、それぞれこの問題について知識も経験もある方々に御参加をいただいて、この法律案も練って提出をしたわけでありまして、特別にだれがどういうふうに分担をするということは決めてはおりません。
○浅尾慶一郎君 大前提として、不良債権の流通市場が整備されていれば、繰り返しになりますけれども、ある不良債権をそこに売ればそれで済む話ですから、公的機関が新たに関与する必要はないということだと思います。当然、法律を改正して公的機関を、今まででも関与できたんだと思いますが、関与するようにしたということは、そこの部分が整備されていないというふうに考えておられるんだというふうに私は思うわけでありますから、それをどなたかが調べるのが発議者の責務ではないかなと思います。 そこで、不良債権の流通市場の現状について教えていただきたいんですが、どなたかお答えいただけますか。現状というのは、まず不良債権の年間の流通市場における売買額、それから不良債権が売買される場合のクオート、スプレッドのオファーとビッドの差がどれぐらいあるか、その点について伺いたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これは浅尾議員よく、プロでございますから御存じだと思いますが、いわゆる貸し出しとか預金とかなんとかいうような統計とは異なって、正式な統計はないというのが事実でございます。 三年前に金融国会あるいはその前のトータルプランで我々がいろいろやっておったときに、初めて東京三菱がバルクで不良債権を売るというのをやったというのを我々も覚えているわけでありますが、その当時の金額でも大したことはございませんでした。せいぜい何百億の単位ぐらいだったと思います。もちろんSPC法もできていなかったので、SPCはデラウエアのSPCと、そういうことで、それから今日を迎えているわけでありますが、累計でもって数十兆というふうなことが言われていたり三十兆と言われてみたり、いろいろあって、正直言って、トータルの市場規模が正確にどのくらいかというのはよくわからないというのが現状でございます。 我々、皆それぞれ情報を集めてきましたけれども、特にない。ただ、はっきりしていることは、アメリカのように不良債権ができたら即売るというほど熟したものではないということははっきりしているわけであって、我々三年前にトータルプランをつくったときも、不良債権流通市場を育てようということを言っておりましたが、まだまだ十分育っていないし、一番は、日本の投資家というのが参加が少ないということでありました。 オファー、ビッドの差がどうかという話でありますが、これもいろいろ具体的にケース・バイ・ケースで私も聞いているぐらいのことであって、どのくらいが常識的なのかというのも幅があって、これはもう不良債権というものはばらばらな話でありますし、単体かバルクかも、これもいろいろあります。したがって、明確なそのスプレッドが今、何というか、ジャパン・プレミアムのような形ではっきり出ているようなものもないということで、はっきりしたところはよくわからない。はっきりしているのは不良債権の流通市場はまだ育っていないということで、したがって値段は買い手市場になりがちだということは言えるんではないかと思っております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、流通市場が余り整備されていないということになると、今法改正で言うところの時価というもののはかり方が極めて恣意的になるんではないかなと思いますが、その点について発議者はどういうふうに考えておられますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これは、先ほども申し上げましたとおり、民間でも未成熟といえども売り買いは成立をしているわけであります。今申し上げたように熟し方が足りないがゆえに買い手市場化する傾向があるということは事実だろうと思いますが、必ず売り買いというのは値段が成立したところでダンになるわけでありますから、それをどこまでお互いに汗をかくのか、プロセスを踏んでいくのか、デューデリジェンスを行うのかということに尽きるわけであって、そのところが今までだんだんといろいろなケースを踏みながらデューデリジェンスを繰り返してきているということでありますから、RCCはそういう形のデューデリジェンスというのはそう得意であったとは思えませんから、先ほど来申し上げているように、民間が今までやってきているそのデューデリジェンスのノウハウをどれだけ活用しながら価格を決めていけるのかというのが勝負だというふうに私も思っております。
○浅尾慶一郎君 ということは、オファーとビッドの差を、幾つかあるけれどもよくわかっていないということになると、当然私は、流通市場が未整備であるということになれば、塩崎議員御専門ですからよく発議者は御存じだと思いますが、スプレッドが大きくなるということだと思うんですね、オファーとビッドの間の。それをだんだん小さくしていくということが単純に言えば流通市場を整備していくということなんだと思うんですが、まず、整備が未整備だから少し公的機関も関与した方がいいというふうに考えられてつくったのか、それともまた別の理由があって今回の改正法をつくったのか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
○衆議院議員(金子一義君) RCCを、こういう機能を今度の改正でやっていく上で、流通市場を整備していくという目的を持ってやるという考え方はありません。むしろ、国の方向として、政策の方向として、この三年間における集中改革期間に不良債権を処理していく。ですから、時限三年ですから、集中的にやっていく。 ただ、結果として、オファーとビッドの差と、いろいろお話がありますけれども、今の塩崎議員が答弁した中で触れなかったんですけれども、スプレッドが大きいとか小さいという議論と同時に、今、投資家たちが、私たちがマーケットでいろいろ調べてやった結果として出てきますのは、民間ファンドが一〇%で、つまり投資利回りというものをかなり重視しながら、彼らがその案件その案件でファンドにつくって参加をしている、それが少しずつ集まって流通市場のボリュームになっていくんだと思いますけれども、何か証券市場、債権市場を整備していくためにどうこうするという意図的な整備の考え方を持って今度のRCCの法改正を決して出しているわけではないというのは冒頭申し上げました。 しかし、結果として、RCCが参加をすることによって、市場が、そういうファンドというのが広がってくることによって整備をされていくという一つの誘導効果というものができてくれば、さらにいろいろな法規制とかなんとかみたいな整備というものが、ディスクロージャーとかいったようなものが今後必要になってくる可能性はある。つまり、結果としてこういう流通市場の整備というものの先導役というのが果たしていければ望ましいとは思います。
○浅尾慶一郎君 今の御答弁ですと、つまり流通市場というものには期待はしていないんだと、三年間の間に処理をしなければいけないから公的機関が関与した方がいいんだという考えでこの改正を考えたというふうに私は理解をいたします。 冒頭申し上げましたように、私の考え方でいえば、流通市場を整備した方がはるかに資本主義経済のもとでは効率的なわけですから、それをなぜ、そういう形ではなくて公的機関関与の方がいいという考えに至った経緯をお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(相沢英之君) 世の中はそう簡単に右か左かというふうに言うわけにはまいらぬと思うんですね。ですから、今おっしゃった趣旨は、特別にRCCの法の改正をすることについて、このことによって民間のそういう市場を整備するとかなんとかということではないということだということを申し上げたんで、ただ、やっぱり不良債権の大量の整理には、当然RCCが全部しょいかぶるわけじゃありませんから、ですから、民間のそういう市場も充実していくということは望ましいことだと思うんです。
○浅尾慶一郎君 何か答弁が矛盾しているように思いますが。 もう一度繰り返して言いますけれども、RCCの今回の新たな機能を付加するということによって、じゃ、どういうことを期待しておるんですか。今ある流通市場では不良債権、先ほどの御答弁ですと、三年以内に集中的に処理ができないから機能を付加するということは、大前提として今の流通市場が未整備だということが前提にないと論理的におかしいと思いますが、もしそうでないというのであれば御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 先ほど来、山下議員のときも出ましたし、浅尾議員も恐らく同じ考えだと思いますけれども、今回のRCCの機能を付加し、あるいは法律を改正してすべてがうまくいくわけでは決してなくて、むしろ、不良債権処理の根本はやっぱり厳格な査定に基づく検査であり、そして金融庁サイドの行政のやることと銀行当事者の不良債権処理への対応の深化ということが一番大事なわけであって、その際に、幾つかの選択肢の中で使える道具としてRCCを用意しようということだと思います。 もともと私は、個人的には、スウェーデンのようなグッドバンクとバッドバンクと分けるというような考え方がもともとの基本であって、一つ一つの銀行をいかにクリーンアップしていくのか、立て直していくのかということがもともとの、個人的にはですよ、考え方であって、それに何を使うのかというのは、先ほど申し上げたようにアセット・マネジメント・カンパニーでもいい、あるいは銀行を二つに割るという手もないことはない、しかし、たまたま我々はRCCというものを預保が一〇〇%株主として、公の器として持っている、そこに債権を集める、集中させるということによって民民ではできないことができないだろうかということを考えて、今回の、経済価値を高めることによって回収をふやそうという根本哲学でこのRCCを使っていこうということを考えたというところだと思います。
○浅尾慶一郎君 先ほど塩崎発議者は、流通市場をやはり整備した方がいいという基本的な考え方を持っておるというふうに御答弁いただいたわけでありますが、そうだとすると、その流通市場を整備するためには、今回の法改正とは別に、具体的にどういうものが必要だというふうに考えておられますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 浅尾議員に言うまでもなく、私もニューヨークなどでいろいろ話を聞いてみると、これは民間の金融機関が不良債権をどうするかという問題で、そしてそれに対して投資家がどう考えるかということでありますから、我が国でもしこの不良債権流通市場が発達をしない原因の中に公の原因があるとするならば、制度的な問題としてあるならば我々も考えなきゃいけないと思いますけれども、特に何かが邪魔しているかというと、必ずしも公のものが邪魔しているとは思わないんです。整備といいますが、まず第一に銀行が売らないというところがこの三年間で一番我々が学んだことであり、そしてまた反対に借り手の方も、つまり債務者も売ることについては同意をしないという、このスタックな状態をどうブレークスルーをつくるのかということが大事です。 だからこそ金融行政そのものが大事だということを言っているんで、RCCの問題でもないし、流通市場が整備されていないというのは結果としてそうなっているわけであって、たくさんの取引が行われるようになれば、こうやった方が便利だねということがたくさん出てきて、民間で当然やりやすいようにやっていくというのが不良債権にしても何の市場でも整備だと思うんですね。 ですから、我々としてはもし本当に邪魔なものがあれば考えなければいけないと思いますが、とりわけ今までの経験から感じることは、まず民民がそういう気持ちになっていないというところが問題ではないかというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 今、銀行が売らないというふうにおっしゃいました。それは多分、先ほどの例でいえば、市場があったとしてもオファーとビッドの間のスプレッドが大き過ぎて、銀行としては損が相当大きく出てしまうから売らないということだと思うんですね。ところが、今度RCCには売るという前提で法改正をされるわけですから、そうすると、RCCが出す条件が市場よりもいいということになるんじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 我々は、先ほど来繰り返し申し上げているように、二次ロスを出すことは許されてはならないということを申し上げております。したがって、銀行が売りやすいように我々はこのRCCを改正しているわけでは決してなくて、民間で扱っている値段とできる限り近いところで、それも民間の人と一緒に価格を決めていきましょうということをやっているわけでありますから、そこのところを御理解いただかなければいけないというふうに思います。
○浅尾慶一郎君 先ほど銀行が売らないとおっしゃった。それは市場に売らないということだと思うんです。しかし、RCCには売るという前提で法改正をされておるということにはどこか差があるはずなんです。その差は単純に言えば値段しかないわけです。値段がRCCは若干高いということになるんじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 繰り返し申し上げているように、その値段ではこちらが買いたくないと思えば買わないわけですから、RCCも。二次ロスが出る値段であえて買うようなことはしないということだと思います。
○浅尾慶一郎君 そうだとすると、銀行ないしはマーケットに参加している民間の不良債権の買い手と比べてRCCは銀行にとってどういう魅力的な買い手になるわけですか。値段が一緒なら余り意味がないんじゃないでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) では、一言だけ。先ほど申し上げているように、銀行はもちろん民間に売っても自分で処理してもRCCに売ってもそれは自由なわけであります。しかし、我々がRCCに期待しているケースは、できる限りこの債権が集中をして強力な債権者として再生を企業にお願いできる場合、あるいは担保不動産にしても経済価値を高められるようなケースということが主になるんではないかと我々は考えて、そのメニューの一つとしてこういうことを考えているということだと思います。
○浅尾慶一郎君 そうだとすると、今民間で不良債権の売買を業としている、あるいは買って苦境に陥っている企業を立ち直らせているプライベートエクイティーとかいろいろありますが、それよりもRCCの方が効率的にいろんな手だてを加えて企業再生ができるということがあるかもしれないので、このメニューを加えたというふうに考えてよろしいわけですか。
○衆議院議員(相沢英之君) いろいろ見方はあると思いますけれども──いや、それはそうですよ、世の中は。 ですから、やっぱり今までRCCに持ち込まれている案件の中には、なかなか民間のサービサーでは手に余る、例えて申しますとマル暴絡みとか、そういうような債権もあったといいますか、あるわけであります。ですから、先ほどの御質問の、なぜ民間のサービサーに比べてRCCが選択されるか、メリットがあるかということについては、今申し上げたようなこともありますし、それから、何といってもRCCは預保の一〇〇%出資の会社でありますから、そう言っちゃなんですけれども、民間の五、六十もある一般のサービサーに比べて銀行側の信用もあるようであります。だから、これはもうRCCに任せたいという考え方もある債権もあるようであります。 もう一つは、やはり一つの債務者に多数の債権者が絡んでいることがよくあるわけでありますけれども、そういった場合に、その債権者間のいろいろな調整が必要となる場合も、例えばRCCが中心になってやってもらう、そういうような期待もあろうかと思うんです。 したがいまして、それはすぐ、それじゃRCCが一般の市中のサービサーよりも高い値段をつけてそれを引き取るというようなことを考えるとか、そういうようなことではないと思います。
○浅尾慶一郎君 何だか御答弁よくわからないんですが、仮にRCCが時価よりも高く買わないということになった場合に、民間の売り手である銀行にとって、今まではその値段では普通のサービサーには売りたくなかったんだけれども、そうすると、端的に言ってなぜRCCにだったら売っていいということになるんですか、同じ値段だったら。
○衆議院議員(相沢英之君) それは、今まではRCCは御案内のように相対取引だけですから、一般のサービサーと同じように入札に参加するということがないわけです。ですから、そこはあくまでも銀行側の選択でありますから、なぜということになるとこれは憶測、推定をするしかないわけですけれども、やっぱりそれは、先ほど私が申し上げましたように、RCCに対して銀行側が相対で売るということについては、RCCに対するある種の信頼感と申しますか、あるいは債権の処理を進める上において複数の債権を取りまとめるというようなことについての期待があるからだろうというふうに思っています。
○浅尾慶一郎君 先ほど来の御答弁を整理しますと、まず三年間で不良債権を集中的に処理したい、処理しようと思っていると。なおかつ、集中的に処理をするに当たって、今の不良債権の流通市場だけでは不十分であるから、RCCというものの機能を拡充したというところまでは多分御答弁でお答えいただいているんだと思います。 その先で、時価よりは高く買わない、今不良債権の流通マーケットに参加しているところよりは高く買いませんよという考え方に立った場合に、じゃ何をもって、RCCが加わることによって不良債権の流通が、あるいは不良債権の処理が促進するということなんですか。その点が少しわからないんですが。
○衆議院議員(相沢英之君) 端的に言いますと、例えば今までは先ほど申しましたように相対取引しかなかったんですね。今度は入札に参加できるようになりましたから。
○浅尾慶一郎君 そのお答えですと、入札でRCCが入れば売れるというのは、今まで入札しても売りたくない値段しか出なかったんだけれども、入札でRCCが入るということは、高い値段を出すということにしかなりません。
○衆議院議員(相沢英之君) それは、入札にRCCが参加した場合にみんなさらってしまうというような話なら別ですけれども、そんな値をつけるということはないですから。
○浅尾慶一郎君 別の言い方で質問さしていただきます。 今まで五社のサービサーが入札に参加したとします。その一番高い値段が、百の元本に対して十の値段をつけてきたと。十じゃ売りたくないというのが多分今の現状だと思います、銀行にとって。だから不良債権の処理が流通市場では進まない。しかし、RCCがそこに入ってまた十の値段をつけたら全然進まないわけですから、今のお答えですと、入札に参加して十以上の、十二とか十五とかそういう値段をつけない限り多分不良債権の処理は今改正によっては進まないということになるんですが、もしそうでないということであれば、どういう理由でそれでは進むのか。あるいは十という値段に対して十五ということを、五ぐらい高い値段をつけるということであれば、それを正当化するとすれば、多分RCCが何か関与することによって企業を立て直すことが普通のサービサーよりもうまくできるからその後の部分が正当化できるんだと、そのどちらかをお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(金子一義君) 浅尾議員の御議論でありますと、RCCが高い値段を入札にしても出さなければ処理が進まないではないかという御趣旨の御質問のように伺うのでありますが、決してそこの高い値段をつけるということを私たちが意図して、そういうことを考えて今回の法案を出させていただいているかというと、それは違います。 基本的には、もう言うまでもありません、集中改革期間に金融機関に不良債権処理をしてもらう。そのとき一番いいのは、銀行が自分で処理すればいいんですよ。別にRCCに出さなくたって、民間サービサーに出さなくたって、私的整理でやっていただく、処理していただく、民事再生法等で法的に処理をしていただく、民間サービサーにしても、RCCに持ち込む前にしても、そういう手段を金融機関はとると思いますよ。そうあってほしいと思います。 しかし、その上でさらに、最終処理ということで、今申し上げたような手続をとらずにサービサーに持ち込んでくる、RCCに持ち込んでくる。そのときに一番大事なことは、民間サービサーの、マーケットというとちょっと言葉が適当かどうかはわかりませんけれども、これはもう浅尾議員御指摘のとおり、今、このファンドを買っていくという、日本に十分な民間ファンドがありません、そのことはもう御指摘のとおり。したがって、流通市場というのが十分でない。ただ、これはあくまでも個別ケースでありますから、十分か不十分かというのは一概に言えないところはありますけれども、したがって、それを補っていくものとして、このRCC、国の政策として集中的に処理をする、その一つのいわば、手段という言葉はちょっと、位置づけとしてRCC、今まで時価以下という部分、それから入札も参加できないというのを機能を強化してそういう参加機能を持とうと。 しかし、価格は、入札においても相対におきましても、先ほど来議論が出ておりますとおり、あくまでもいわゆる時価でありまして、強いて言えば、先ほど塩崎議員からちょっとお話ありました、RCCに集中することによって権利関係が整理される、それがゆえに、より債権者間の意思統一が迅速に行われて再建が早くできる、その結果として企業のいわばのれんの機能が落ちていくようなことがなくなってくるということもあり得ると思いますけれども、しかし最初からそれを決して念頭に置いているわけではありません。あくまでも民間と同じような評価方法による時価で買っていくという機能であります。
○浅尾慶一郎君 御答弁、やや私の理解ができない部分が多いんですが、繰り返し申し上げますけれども、先ほどスプレッドという話をいたしました。スプレッドというのは、例えば私が不良債権の買い取り売買を業としているとすれば、ある方から不良債権を買って違う方に売るというのがその業として成り立つわけであります。しかし、その業をやるためには、そこにリスクがありますから、買いが十だったら売りは九十ぐらいじゃないとやれないというのが現状であります。だから、先ほど塩崎発議者が言われたように、余り売られてこなかったということだと思うんです。 それから、先ほど来申し上げております不良債権の流通市場を整備していくというのは、今十と九十の間に差が開き過ぎているのを小さくしていけばもっともっと短期間で売買が促進されるのではないかというふうに考えているわけでありまして、そこで、RCCが十じゃなくて十五とか二十で買うよと。そうすれば多少は銀行にとって魅力的ですからそこで売るでしょう。しかし、その十五とか二十で買ったときに、それが時価だと言われるのであれば、なぜそれが時価なのかということで、冒頭、スプレッドについて調べられたんですかという御質問をしましたが、そこについては明確なお答えをいただけなかったわけであります。 そこで再度、時価ということについて伺わさしていただきますが、時価と言ったときに、今申し上げましたように、売りと買いの差があって時価なんです。一定の値段ということではないからこそ不良債権の流通市場が整備されていないと。売り値と買い値が差が開いているから両方が時価なんだというふうに思うわけでありますが、このRCCの言うところの時価は、その点でいうと、どういうふうに考えておられますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) オファーとビッドのスプレッドの話をおっしゃっているんだろうと思います。 我々がここで、法律で言っているのは、時価というのは買い取りの価格の時価ということでありますから、成立をしたときに買ったときの時価ということですから、そのスプレッドはもちろんあるでしょう、最初は。それがどうくっついてきて初めて取引が成立するかということであって、そのときの価格が、どう考えても、三年後に、仮にですよ、処理をするときに、処分をするときにロスが出るような高い価格を設定してはならないという意味で時価だということを言っているわけであります。
○浅尾慶一郎君 そうすると、今までの議論を仮に論理的に整理しますと、民間の市場では十でしか買えないものをRCCが十五で買うとすると、まあ十五でも二十でもいいですが、買うとすると、その差額は、三年間なら三年間、その企業をいろいろ再生することがRCCの方が民間の企業よりも効率的にできるということを類推しない限り論理が成り立たないのではないかなというふうに思います。 そこで、RCCが本当に効率的に債権を回収しているのかどうか、その点についてRCCに伺いたいと思いますが、まず、RCCが債権を取得してから回収するまでの期間というのが平均でどれくらいなのか、それが民間のサービサーが回収するまでの期間と比べてどうなのかという点についてお答えいただきたいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) お答え申し上げます。 平均的な債権回収期間というのは特に算定はいたしておりません。したがいまして、数字で申し上げたいと存じます。 御承知のように、RCCの債権回収は、いわゆる旧住管の住専勘定といいますのと、それと破綻金融機関の、私どもこれをRCB勘定というふうに、整理回収銀行勘定というふうに呼んでおりますが、この二つの勘定が大宗を占めております。それに、平成十一年度、十二年度の五十三条で買い受けました分、その部分がございます。その三種類とお考えいただいて結構かと思います、公的サービサー部分でございますが。 まず、住専勘定でございますけれども、これは名目債権額は十兆四百七十八億でございました。買い取り価格が四兆六千五百五十八億でございます。回収額でございますけれども、ことしの十一月末まで、ただし、この十一月末分は速報値でございますので確定値ではございませんが、十一月末までの回収でございますが、回収累計額といたしましては二兆四千五百六十億でございます。したがいまして、買い取り価格との関係で申し上げますと、進捗率が五二・八%ということになろうかと思います。 一方、整理回収銀行勘定でございますが、この部分につきましては、買い取りました債権額が合計で、ごく最近の数字でございますけれども、十九兆九千二百八十二億でございます。 ただし、このRCB勘定と申しますのは住専勘定と違いまして、住専勘定は平成八年の十月から用意ドンで一斉にスタートいたしております。このRCB勘定は、古くは東京二信組でありますとか、あるいは関西で申しますと木津信用組合でありますとか、かなりもう、平成六年、七年、八年、九年ごろから破綻した分を順次、旧整理回収銀行時代から買い取っておりますので、用意ドンとはスタートしていない、ばらばらとスタートしております。したがって、回収も順次回収をしておる、こういう状況であるということを、もう既に御理解いただいておることと思いますけれども、あらかじめ申し上げておきたいと思いますが、そういうことで十九兆九千二百八十二億の買い受けをいたしております。 それに対しまして、回収額でございますけれども、これも十一月末までの速報値も含めての数字でございますが、累計額といたしましては、回収累計額は二兆四千七百八十四億でございます。単純に買い取り価格との回収率で申しますと五八・九%でありますが、これは住管勘定と違って、この進捗率はどれほどの意味があるかということになりますと、若干、住管勘定と同じような意味は持たないと思いますけれども、こういうような数字を示しております。 さらにまた、一方、五十三条の関係でございますが、平成十一年度それから十二年度の買い取りが一兆七百億余りであります。これを三百九十三億で買い取っております。それで、この二年間、平成十一年度、十二年度末、つまりことしの三月まででございますが、それと平成十三年度の、今御審議いただいております以前の旧スキームで買い取っておりますものが一部ございますけれども、その関係で回収が約三百億でございます。これはしたがいまして、買い取り価格との関係で申しますとかなり進捗率は高い、こういう数字を示しております。 この数字でもって効率的であると言うかどうか、これはさまざまな御意見がございましょう。私どもは、できるだけ効率的な回収を目指して、とにかく一意専心それに努力をしておる、こういうことを申し上げておきたいと思います。
○浅尾慶一郎君 効率的かどうかというのは、他に比較する対象がないとなかなか議論ができないと思いまして、そこで、RCCとしては、民間の同じようなことを業として行っているところの数字というのを調べておられますか。
○参考人(鬼追明夫君) 御承知のように、民間サービサーは民間企業でございますので、それぞれ企業秘密のようなものになっておると思います。特にそれを公表しておる資料は、寡聞にして私どもそれは存じ上げておりません。 ただ、私どもが民間サービサーから回収委託を受ける、私どもも民間サービサーの許可をちょうだいしておるものですから、私どもの回収力を評価していただいたのかどうなのか、民間サービサーから、RCCさん、うちが銀行さんから買い取った債権について、これを回収委託でもって回収してくれませんかと、こういうような委託を受ける場合がございます。そういうような関係がございますが、一般的に各サービサーの回収効率というものは、特に私どもではここでは把握いたしておりません。
○浅尾慶一郎君 それでは発議者に、この今の社長のお話をベースにして伺わさせていただきます。 つまり、今までのRCCの活動について、RCCの中の内部的な管理的な数字はありますけれども、他と比べてそれが効率的かどうかということが少なくともRCCの段階ではわからないということであります。しかし、今までの議論だと、多分RCCに、それに不良債権の処理機構として加わっていただけると回収が進むという前提で今回の法改正があるということでしょうから、発議者としては、RCCが効率的であるという何か客観的な数字というのをお持ちでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 先ほど来申し上げているように、私が一年ぐらい前からRCCを活用したらどうだと言い出したその前はAMCを考えておりました。できれば、法的にできたタイのような強制力のある、不良債権を言ってみれば銀行から強制的に移せるというようなことを考えていたわけでありますが、そこまで行かなくても、あるいはスウェーデンのような分け方、バッドバンクとグッドバンクに分けなくても、たまたまこれがあるじゃないかということで、特に我々にとって大事なのは、今回の大きな哲学の変更として現金回収から経済価値の向上へということで、いわば企業の再生と担保価値の向上を図ろうじゃないかということをやるのに、今のRCCがそれをメーンにやってきたとはとても思えない。したがって、私は個人的には、RCCの現状に、我々が今やってもらいたいという機能をそのまま活用できるものがあるとは思っておりません。 しかし、アメリカのRTCでも、あの数年間の間に、みずからが触媒となり、そしてまたみずからがいろいろな形でこの不良債権処理に関与しながら、民間の人たちがほとんど大半かかわって業務委託を受け、あるいは一緒の基金をつくり、Nシリーズと呼ばれている証券化のスキームなどの中でもやっていったわけであって、そこで実はRTCが触媒となっていろんな新しい金融技術もでき、そして、先ほど来、浅尾議員がおっしゃっているいわゆる不良債権市場、流通市場というものが育っていったわけであります。 したがって、私は先ほど来、公の器、公器と言ったRCCでありますが、言ってみればやかたを借りて、その中に一つ新しい我々としても考えるものを機能としてつけ加えて、これからやってもらおうじゃないかと。もちろん、今までやってきた現金回収的な手法というものが活用できるという部分もたくさんあるわけでありますが、新しいことをやってもらいたいということにおいては新しい英知を集めなければいけないということで、先ほど来の、外部の人たちの応援というものをやっていこうじゃないかということだと思います。 RTCも、たしか千人未満の職員で、結果として数年間でかかわった人たちは八万人ぐらいいたというふうに言われております。ということは、七千人余りが民間の人たちだったということでありますから、ここのところから考えてみても、我々は新たなことをたくさんやっていかなければいけないということだと思います。
○浅尾慶一郎君 ちょっと端的に最後に伺いたいんですが、再生型処理をする人材はRCCに現在いるのかいないのか。その場合、そういう人を民間から雇う予定があるのかないのか、その点についてお伺いしたいと思います。現在いるかどうか。
○衆議院議員(金子一義君) RCCでも既に、十数件でありますけれども、再生を果たした企業の例はあります。しかし、これから新たに処理されてくる、もしくは持ち込まれてくる案件に対応できるかどうかということについては、必ずしも十分ではない。RCC自身にその認識もあります。 したがいまして、新たに外部から雇うという議論、そして一方でまた、そういう再生について委託をする議論、両面の議論を今RCC、預保等でやっていただいております。
○浅尾慶一郎君 それでは、金融全体について伺ってまいりたいと思いますが、きょうは法務副大臣もお越しでありますので、それに関する部分を先に質問させていただきたいと思います。 先般、あさひ銀行が法定準備金を取り崩すという報道がありました。法定準備金は、御案内のとおり、銀行法に基づいて、追加で出資等を政府がした場合には資本金と法定準備金と半分半分で入れることになっております。あさひ銀行についても優先株を政府は取得しております、公的資金を入れております。その優先株の額と、そのうちで法定準備金に幾ら入っているのか、その点について数字をまずお答えいただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) これまでの資本増強のケースで、優先株の発行に当たりまして資本金と資本準備金の配分は五対五と、こういうふうになっているケースが多いようでございます。
○理事(円より子君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○理事(円より子君) 速記を起こしてください。
○副大臣(村田吉隆君) あさひ銀行のケースで見ますと、優先株部分が四千億で、うち資本準備金の該当部分は二千でございますから同様だと、こういうふうに解しております。
○浅尾慶一郎君 そうすると、資本金に二千億、法定準備金に二千億ということでございますね。 そこで、今回あさひ銀行がそのうちの法定準備金を取り崩して不良債権の処理をする、あるいは配当をするということになってくると思いますが、この優先株、株主は間接的に政府でありますが、そこの株主総会は普通株の株主総会しか開かれずに、優先株の種類株主総会は開かれないと聞いておりますが、法務副大臣、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○副大臣(横内正明君) あさひ銀行のケースということではなくて一般論として申し上げさせていただきますけれども、現行の商法におきましては、ある種類の株主に損害を生ずる場合に限り、その種類の株主総会を開催するということになっております。 そこで、法定準備金の取り崩しについてでございますけれども、その法定準備金の取り崩しということが配当優先株主に損害を及ぼすべき場合に当たらないというふうに考えられますので、法定準備金の取り崩しは、優先株主についての種類株主総会を開催すべき場合には該当しないものと一般的には考えております。
○浅尾慶一郎君 しかし、あさひ銀行という具体的なケースで伺ってまいりたいと思いますが、ちなみに、優先株はほかに取得している者はおりますか、政府以外で。政府以外でその優先株を取得している、政府が取得した優先株とは別でも結構ですけれども、ありますでしょうか。
○理事(円より子君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○理事(円より子君) 速記を起こしてください。
○浅尾慶一郎君 今の質問、実は次の質問に関連するんですが、仮にまず政府しか取得していない場合であっても、二千億円は法定準備金のうちの、幾らが総額かはわかりませんけれども、二千億円は公的資金であると。それが取り崩されているということは、そもそもその段階で公的資金が毀損しているということになりませんか。これは金融担当大臣、あるいは副大臣でも結構ですけれども。
○副大臣(村田吉隆君) これまででございますが、商法が改正される前は、法定準備金の取り崩しは資本の欠損補てんに限定されておりまして、そういう意味では、配当に回るとかそういうことはなかったと、こういうことでございます。 そして、法定準備金を法律が許す限りでどうやって取り崩すかということと、それに関して配当政策とか、あるいは、先ほど五対五というふうに申しましたけれども、それを資本にどう取り込むかという資本政策、これは銀行の判断によるものと、こういうふうに考えてきたわけでございます。
○浅尾慶一郎君 これまでは配当に回ることはなかったわけでありますが、そうすると、今度あさひ銀行は、この法定準備金を取り崩して優先株に配当をするんですかしないんですか。しないとなれば議決権が復活してその段階でかなりの株式を国が持つ、普通株を持つという形になりますから準国有化ということになりますし、仮に法定準備金を取り崩して優先株に配当をするということであれば、言葉は悪いですけれども、これは自分が入れた資本を自分に配当するということですからタコ配ということになりますが、これはどちらになりますでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) あさひ銀行のケースにおきまして、取り崩しによってどういうふうにするかということについては未定である、こういうふうに聞いております。
○浅尾慶一郎君 未定であるとしても当然公的資金が毀損されるわけであります。二千億円入れた公的資金が毀損される。それについて当然納税者の資金がある面毀損されるというふうに考えていいんだと思います。そうだとすると、先ほどの法務副大臣の御答弁では、法律上は確かにそれを必要とはしていないということだと思います。まず第一点として、その場合に、政府は優先株の種類株主として種類株主総会を私は開くよう要求すべきだと思いますが、その意思があるかないか伺いたいと思います。やってはいけないとは書いていないはずであります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず、浅尾委員の御質問で、法定準備金の中には優先株式として引き受けたときに準備金に算入されたものがある、これは確かですね。そして、このあさひ銀行の場合には、来期の見通しですけれども、要するに損失の補てんにこの法定準備金を充てると。これは商法で許されているわけです。そういう形の処理をする、こういうことなんですね。 その場合に、確かに比例配分か何かすれば、法定準備金全体の中で政府の優先株のかわり金が付しめられているから、そこに毀損が起こったと見るべきなのか。そういうふうに見るのが常識かもしれませんが、私どもとしては、またいつの日にか回復するということであれば、これは即、我が方の優先株のかわり金として入った準備金も比例配分的に毀損されていると、こういうふうに見る必要もないではないか。これは、どう見るべきかということについて規定はありませんから、我々としては、時間の経過の中で即、これは比例配分的に毀損が生じましたよと見るべきだということでもないんではないか、こういうようにまず考えます。 それからもう一つ、今度は配当がないということに当然、準備金が毀損をされるような場合には、当該年度の利益と、プラス過去から積み立てた剰余金が配当の原資でございますから、これはもう配当が今のままの見通しではできかねるという状況になっていると、こういうことでございます。そういうときには、これはまたその期の総会で議決権が復活するのか、あるいは翌期に議決権が復活するのかというようなことがあるんですけれども、所定の配当をしないという議案が多分出るんだろうと思います。一々総会をやって、それが否決された格好で配当しないということが決められるんではなくて、その場で配当できませんという形の決議が行われるんだろうと思うんですが、その場合には議決そのものに賛否をするというような形での議決権が発生する、こういうことでございます。普通株への転換が行われるということではなくて、議決権がまず復活する、こういうことだというふうに私ども理解をいたしております。
○浅尾慶一郎君 その議決権が復活するということにおいて、そもそも優先株を取得するときに経営健全化計画というものを各行とも出していると思います。経営健全化計画に基づいて配当を行うということができなくなったということは、そもそも法定準備金を取り崩すということ自体が私は大きな問題だと思います。ある面では公的資金を毀損しているという問題だと思いますが、それであれば当然その経営責任を、仮に普通株に転換しないとしても、当該銀行には問うていくという理解でよろしゅうございますね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもとしてはそのように考えております。
○浅尾慶一郎君 法務副大臣に、ちょっとお時間があるようでございますので、今の法定準備金に関して質問させていただきたいと思いますが、私は、当然利害を有する種類株主が、法定準備金が取り崩されるような場合には、そうしたかかる株主の利益にも配慮した商法となるように、今後の商法の改正の見直しの中で反映していただきたいと思いますが、その点についてのお考えを伺いたいと思います。
○副大臣(横内正明君) 今臨時国会で商法が改正をされまして、この種類株制度について制度の改善が図られました。 その改正で、会社がこの種類株式を発行する場合には、定款によりまして株主総会が決議すべき特定の事項について種類株主総会の承認を要することができる、定款を決めればこの種類株主総会の承認を要するものとすることができると、そういうふうに法改正がなされたわけでございます。したがいまして、会社が必要と認めればこの法定準備金の取り崩しについて優先株主の種類株主総会を要するものと、そういうふうに定款を定めることが現行法上はできるようになっております。 ただ、これは来年の四月一日からの施行でございますけれども、四月一日以降はそのようにできるようになっております。
○浅尾慶一郎君 ではもう一点、法定準備金に関して伺わせていただきたいと思いますが、銀行持ち株会社になりますと、先ほど銀行の場合は資本金と同額の法定準備金が必要だという議論がありましたが、持ち株会社は資本金に対して四分の一、だから一対四でいいという規定になっております。なぜそのようにしておられるのか、なぜそこを分けておられるのか、その点について、金融担当大臣あるいは副大臣でも結構ですけれども、伺いたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 委員、持ち株会社は預金を預からないと、こういうことで、自己資本比率規制の場合には単体ではなくて連結ということで、トータルで持ち株会社も該当するということでございますが、その法定準備金につきまして、より積み増しをしている、一般会社から銀行の方は積み増ししているというのは、預金を銀行の方は預かるということで、より財務の健全性というものを要求されている内容になっているということだと解しております。
○浅尾慶一郎君 それでは伺わせていただきますけれども、この銀行持ち株会社の中で、要するに法定準備金が資本金の四分の一でいいということから、そのわずかなすき間を突いてという言い方が正しいかどうかは別として、そこの部分の資金を使ってあさひ銀行と同じように不良債権の処理をする、あるいは配当するというところが当然出てくるんだと思います。その銀行持ち株会社に移行した銀行においても、そもそもその前段において、公的資金を優先株という形で政府が取得をいたしております。その取得をする際には、もともと五対五で法定準備金と資本金に分けて取得をされたと思いますが、その分けて取得したうちの法定準備金に持ち株会社に移行する前に入っていた部分は、今度持ち株会社に移行した段階で会計上はどういう勘定に入る形になるんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと、先ほど私、あさひ銀行の場合に責任追及していきますというときに、若干あさひ銀行が既に配当をしないと決めたというようなことを、つまり無限定で申し上げたんじゃないかと思いまして、その点はまだ、そういう見通しということではありますけれども、方針として決めているわけでも何でもないということでございますので、当然のことでございますけれども留保を付させていただきます。 法定準備金を取り崩す場合には、それを剰余金にすることも可能だというふうに理解しております。
○浅尾慶一郎君 法定準備金を取り崩して剰余金にする、それを配当に回すということであれば、なおかつそこにおいて責任を追及しないということになってくると、先ほど申し上げておりますけれども、一番わかりやすい例で言いますが、あさひ銀行のケースでいえば二千億円が取り崩されて、そしてそれが配当に回ったからいいんだということであれば、まさにタコ配ではないかなというふうに思うわけであります。それよりかは、普通株の減資を行っていただいて、それで株主の責任を明確にしていただく方が、私は、優先株を取得した政府あるいは納税者の立場として正しいんではないかなと。 つまり、普通株主の方が経営に対してより責任が重いわけでありますから、それを同じように扱うというのは余りに不公平なんじゃないかなと思いますが、その点について金融担当大臣の御意見を伺って、時間が参りましたので、質問を終わります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) あさひ銀行が法定準備金を取り崩して剰余金に振りかえるということは、あさひ銀行は今、銀行でございますからそういうことはまずございません。その点はちょっとまず申し上げておきます。 次の問題は、普通株の減資を求めるべきではないかということでございますけれども、この問題については、私どもといたしましては、現在、そういう商法的なことでなく健全化法、つまり行政法の措置でもってこのような事態について改善策を求めていきたいという考え方を持っております。
○理事(円より子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会 〔理事円より子君委員長席に着く〕
○理事(円より子君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律の一部を改正する法律案と議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 やっときょうは森金融庁長官においでいただきましたので、まず最初に森金融庁長官に御質問させていただきたいと思います。 十月二十四日の水曜日、金融庁と、これは銀行の関係者なんでしょうか、定例の意見交換会で金融庁長官はこういうことをおっしゃっていらっしゃるんですが、まず不良債権のことについてですが、問題は、要注意といっても、各行の自己査定を眺めていると、非常に限界的な企業についてはやはりいろいろと評価が分かれている例があると。ここの厳格な査定をやることが今回の特別検査の意味なんだろうと思うんですが、しかし、その特別検査を受ける皆さん方におかれても、これは要注意ですよということを説得していただければ、それを我々は確認できればよいということであるというふうにお話しされているんですね。 これは本来は逆のことでして、ここがもし問題があるんだとすれば、これがなぜ要注意なのか、本来であれば破綻懸念先じゃないかとか、そして各行ごとに、本来であれば、前々から柳澤大臣がおっしゃっていましたが、横ぐしといいますか、全部同じような評価をするべきじゃないかというふうに委員会でもおっしゃっていたかと思うんですね。 ですから、こういう査定の甘さというんでしょうか、あいまいさというものをお認めになるような発言をしているんですが、この発言についての森長官の、金融庁長官の意図について御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 十月二十四日、確かに主要十五行との意見交換会を行いました。これは定例的なものでございます。自由な意見交換を目的としておりますもので、議事録は一切なしということで従来からやっております。十月二十四日は改革先行プログラムを当方の方から説明させていただくことを目的とした意見交換会でございます。 今、櫻井先生のおっしゃられたところ、つまり特別検査の目的とは何かというところにつきまして、私も、自分の記憶ばかりではなくて、我が方から九人ほど幹部が出席しておりましたけれども、その九人にも確認した上で申し上げる次第でございますけれども、特別検査は、櫻井先生御承知のとおり、市場の評価に著しい変化が生じている等の債務者に着目して、市場の評価をタイムリーに反映した適正な債務者区分、引き当てを確保する、これが目的でございます。 その際に私が申し上げましたのは、つまり、我々は一定の客観的な基準で、そういう市場の評価と著しい変化が生じている企業というものを検査局の方で選ぶわけでございます。そして、その選んだ企業の主としてメーンバンクに検査に入りまして、そして三者協議、すなわち銀行と外部監査法人と検査局で三者で、当該企業が果たして要注意なのか、あるいは破綻懸念なのか、あるいはその真ん中の要管理なのかということを決めていく会合でございます。 それを目的としたのが特別検査でございますけれども、その際に私が申し上げたのは、三者が徹底的に議論して、客観的に見てどこに落ちるかということであって、初めから対象企業全部について破綻懸念先に落とすことを目的としたような特別検査ではございませんということを申し上げたことは事実でございますけれども、こちらから、要注意であるところについて、説明があれば要注意で結構ですとか、そんなようないいかげんなことは私は一切言っておりません。
○櫻井充君 また、こういう発言もされているわけですが、不良債権問題全体に対する進捗の度合いを示していただきたいと考えている、我々も、皆さん方がプレゼンテーションしたことを最大限盛り込んで、銀行はここまで進んでいるという宣伝をしたいという発言をされているわけですよ。こういう発言をされるから世界から信用されなくなるんじゃないですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 私がその場で申し上げた中で今のところに関連しておりますのは、今はある意味で銀行の信用というのが世間から落ちている、そういう面で危機であると。それと同時に、銀行を監督している金融庁も危機であると。つまり、どちらも世の中からの信認が落ちているんじゃないかと、その信認を回復しなきゃいけないと。 それはどうしたらいいかというと、やはり銀行がきちっとした自己査定をしていると。きちっとした自己査定をしているというとき、プレゼンテーションという言葉を使ったと思うんですけれども、どの場でということになると、十月二十四日ですと直近のプレゼンテーションの場は十一月の中間決算の発表のときでございます。そのときにしっかりと、自行は要注意、要管理、そういうものに対してどういう引き当てをしているか、しっかりした引き当てをするんだということをいわば宣伝といいましょうか、世の中にはっきり言ってくださいと、それによって銀行の自己査定に対する信認を回復してくださいと、私はそういうことを申し上げたつもりでございます。
○櫻井充君 何か、やっているようなところを示しさえすれば我々はどんどん応援しますよと言っているような感じがしますし、先ほど申しましたとおり、どうも査定はおのおの、我々さえ納得されればとりあえずいいでしょうというような発言に聞こえるわけですよ。 それに、例えばここ十月から十一月にかけて信金、信組二十一破綻しております。きのう金融庁からいただいたんですが、ことしの三月末の自己資本比率の二十一行の平均が三・五九です。ところが、十月十九日、一番最初にこれは破綻しておりますが、それから十一月の三十日まで二十一行の破綻申請時の自己資本比率はマイナスの六・六九なんです。約一〇ポイント近くもここ六カ月、七カ月ぐらいの間に自己資本比率が下がるんですよ。なぜこういうことが起こるんですか、それでは。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 今、先生がおっしゃられた例というのは、やや特殊に属する例だと私は認識しておりますけれども、基本的には、総資金量が小さい、例えば百億円ぐらい、そのときに預貸率が大体六割ぐらいでございますから、四十億を資産運用をきちっとしていかなきゃいけない。そんな中に、破綻した企業の発行している社債を持っていたり、そういうことがたまたまありますと、貸し出しの方は、不良債権はもちろん出ておりますし、要追加引き当て額も検査で出ておりますけれども、それよりかむしろ、与信運用と申しますか、貸し出しに回していない資産の運用を間違えて十数億例えばロスを出しますと、百億ぐらいの総資金量のところでございますと、有価証券で十億ロスを出しますと一〇%自己資本比率がいわば減ってしまうわけでございまして、そういうような破綻信用組合が幾つか見られたことは事実でございます。
○櫻井充君 済みません、これは二十一行の平均値なんですよ。二十一行ですよ。これが二十一行もあって特殊な例と言えるんですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 もちろんすべてが私の今言ったような例でなくて、そういう例も散見したということでございます。 そのほかの例としては、当然、不良債権処理につきまして、債務者区分に検査の結果変更が生じまして、Ⅱ分類からⅢ分類、Ⅲ分類からⅣ分類というような変更が起こった結果、要追加引き当てがかさんでいわば破綻したというところもございます。 そういうことでございまして、私がちょっと申し上げたいのは、総資金量が小さい百億とか百数十億というものでございますと、大きなところであったらわずかな要追加引き当て、あるいはわずかな有価証券の含み損というものが、小さいところですと大きな自己資本比率の低下につながり、そういう破綻、もちろん破綻の前には先方は増資する努力を最大限するわけですけれども、それで成功しない場合は破綻の申し出に至ると、そういうことでございます。
○櫻井充君 そうしますと、ちょっとした資本なり資金の移動があると、こうやって自己資本比率が大きく変化するということでございますか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 何度も申しますけれども、最近破綻した信用組合では百数十億の総資金量というようなところが多うございます。あるいは二百数十億、三百数十億、それくらいの極めて資産規模が小さい信用組合が多うございまして、そういう場合には、わずかな数億あるいは十数億の要追加引き当てであっても、その信用組合にとっては大きなインパクトがあるということを申し上げたかったわけでございます。
○櫻井充君 大きなインパクトがあって自己資本比率がマイナスになる、要するに債務超過になっちゃうんでしょうけれども、そうなってくると、来年の四月からペイオフが解禁されるわけですよ。こんなほんのわずか資金が移動しただけでこれだけ大きく自己資本比率が変化してくるとなると、本当にそのペイオフできるんですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 信用組合につきましては、ペイオフ解禁が一年延期になった要因でもございました。それは、国へ所管が移行してからまだ検査もしないうちにペイオフ解禁はできないということで一年延期になったわけですけれども、その結果、十二年の七月からことしの七月にかけて全部の信用組合を徹底的に検査しております。その結果、過少資本になったところ、あるいは債務超過になったところ、出てきております。 そういう信用組合については、自力調達の道ということを真剣に考えていただきまして、そして浮き上がるものは浮き上がっていただいて健全になってもらう、市場からどうしても退出せざるを得ない信用組合は退出していただく。そういったことの選別が夏から今日まで続いているわけでございまして、金融庁としては、ことし中に選別をしっかりとして、来年のペイオフには、残っているところは大丈夫だというような形にすべく監督に最大限の力を注いでいるわけでございます。
○櫻井充君 そうしますと、やっぱり徹底的に調べると今までとは違っていたということで、そういう解釈でよろしいですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 金融検査マニュアルによる信用組合の検査は初めてでございます。金融検査マニュアルは非常に厳しいいわばルールを盛り込んだものでございまして、それによって二百数十という信用組合を徹底的に検査したわけでございまして、そういう面では、前の都道府県の検査から初めての検査を信用組合は受けて、それに合格したものが今残っているわけでございますので、そういうふうに御理解いただければありがたいと思います。
○櫻井充君 そうすると、やはりこれまでの都道府県の検査にも問題があったという認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 一つ制度が変わった点を御理解いただきたいと思うんです。金融検査マニュアルというものがパブリックコメントを経てできまして、それに基づく検査は平成十一年七月から始まっておりまして、あえて言えば二年前の話でございます。したがいまして、信用組合でそれ以前の検査は都道府県がやったとしても金融検査マニュアルによっていないわけでございまして、そういう面で私としては、都道府県の検査がいいかげんであったかどうかというよりも、やはり制度の変更、非常に検査というもののルールが厳しくなったということを御理解いただきたいと思います。
○櫻井充君 一時期、ちょっと何年か忘れましたけれども、制度を変更して不良債権の残額がふえた年があったかと思いました、期末処理のときに。あのときも確かに制度が変わったからだというお話をいただきましたけれども、しかしそれは、制度が今まで甘かったものがきちんと検査されるようになった、そういう制度になったからではないんですか。つまりは、今回のものが厳し過ぎて前回が普通だったのか、もしくは前回が甘くて今回は普通になったのかよくわかりませんが、少なくとも制度上の、検査上の何らかの差がなければこれだけ大きな差は出てこないものじゃないですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 さらに制度の変化を申し上げますと、平成十年三月期から、それまでは、一般的な金融機関についてでございますけれども、資産査定、すなわち債務者区分については大蔵省が検査に関与しておりましたけれども、引き当てについては監査法人なり公認会計士と銀行とのいわば合意ができたところで引き当てというものを決めていたわけでございます。 それで、平成十年三月期から早期是正措置というものが銀行法上導入されたことを機会に、すなわち自己資本比率というものに基づいて早期是正措置を打たれるわけですけれども、自己資本比率を左右する大きな面は引き当てでございます。そんなところから、平成十年三月期を基準日とする検査においては引き当てを見始めたということでございます。そういうことから、平成十年三月期の全国銀行ベースの不良債権処分損は十三兆出ているわけでございますし、十一年三月期も十三兆出ております。 そういうところから、引き当てについて厳しくなったということで大きな処分損がそれから出ている、そういうふうに認識しております。
○櫻井充君 それから、その引き当てについてなんですけれども、債務区分を変えなくてもいいから引き当てを積み増してくれという発言もここの中でされていますよね。しかし、本来であれば、そういう意味でいうと債務区分の意味が全くなくなってしまうんじゃないかと思うんですよ。もし本当にそうやって引き当てが必要になってくる分類があるんだとすれば、新たに分類を設けてそれなりにきちんとした形で引き当てを、こういう引き当てをしなさいという指導をしていくというのが本来の筋なんではないですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 衆議院の財務金融委員会でもそういうような趣旨の話があったというふうに私はテレビを見て存じておりますけれども、それは全くの誤解でございます。 我々は改革先行プログラムを説明いたしました。改革先行プログラムには何を書いてあるかというと、特別検査をやり、破綻懸念に落ちたものは最終処理を急ぐようにと。しかし、破綻懸念まで落ちなくて要管理なり要注意でとどまったとしても、それについての引き当ては、もっとグルーピングを細分化したり、あるいは予想損失率を出すときに、貸倒実績率から予想損失率を出すときに、直近の趨勢を見なさい、あるいは株価の動向を見なさい、あるいはレーティングの動向を見なさいと、そういうことが改革先行プログラムに一項目入っております。 その説明のときに、破綻懸念に落ちなかったそういう債務者企業につきましても、要注意先にとどまったとしてもそれに対する引当率というのは厳格に積んでくださいと、そういうことを言ったわけでございまして、引き当てさえ積んでおけば破綻懸念に落としませんなんて、そんなことは一切言っておりません。
○櫻井充君 それでは長官、今の時点で、このときも公的資金の注入は必要ないというお話をされています。そうすると、引き当てがもし十分されているとすれば、これから不良債権の直接償却をどんどん進めていったとしても自己資本比率は下がることはなくて、公的資金の注入も要らないというふうにお考えですね。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 主要行をとって、金融システムに一番重要な影響があるのは主要行でございますので、主要十五行の本年度上半期の不良債権処分損は、一・一兆の予想をほぼ倍増しまして二兆になりました。そして、中間決算の発表の日に各行が通期の予想を出しております。それを十五行合計いたしますと、通期で、つまり上半期の二兆を含めまして六・四兆、これだけ実質不良債権処分損をするんだということが発表されております。 そのときに、本年度から時価会計が導入されておりますので、株価というものも自己資本比率に大きく影響いたします。そのときに我々は、九月末の株価、日経平均でいえば九千七百七十四円という水準、それを前提として、通期で六・四兆不良債権処分損したとして一体十五行の健全度を示す自己資本比率は幾らになるのかということをシミュレーションいたしました。その結果としておおむね一〇%台は確保すると、こういうふうにシミュレーション結果は出ております。試算結果は出ております。それを前提といたしまして、今、当面資本再注入の必要はないということを金融庁として申しているわけでございまして、株価だけは予断も許しませんし、そういうことで各銀行に対しては、これで安心しないでリストラの努力をもっとして剰余金をふやす努力をしてくれということと、そして市場への信認を検証するためにも自力調達できるところは自力調達してくれと、そういうことを強く申しておりますし、それにこたえてくれている銀行もございます。そういうことで用意万端各行に要請しているわけでございます。 ただ、資本再注入を最後まで否定するなんて、そんな気はございませんで、預保法百二条の状況が生じるならば、柳澤大臣も申しておられますけれども、それは果敢にそういう資本再注入の道ということを選ぶことになることは、それは理論上あり得るということでございます。
○櫻井充君 発議者の塩崎議員にお伺いしたいんですけれども、塩崎議員は引き当てが不十分だということを常日ごろおっしゃっているかと私は思っております。その認識でよろしいんでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 不良債権の規模を考えてみると、そしてまた、これまでの要注意先企業の破綻実績などを見てみると、私は個人的には今ではまだまだ足りないんではないかなと思っております。
○櫻井充君 そうしますと、このRCCの強化を行うことによって、平成十五年度末までに一応は終了させたいというお考えですよね。そうすると、引当金が十分積まれていないとなれば、銀行の利益率を超えた額だけ不良債権の直接償却を行えば、当然のことながら自己資本比率は下がってくるんだと思うんですよ。その意味で、塩崎議員は、十五年度末までにもし公的資金も入れないで不良債権の直接償却というのは完了できるとお考えですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これは個人的な私の考え方でございますが、十五年度までのこのRCCに対する売却申込期限であるわけで、それを指しておられるんだろうと思いますが、私は、それもさることながら、むしろペイオフを実施する前までに答えを出さなければいけないんではないかなと、正直言うと思っております。
○櫻井充君 ペイオフを開始する前に終わらせた際に、自己資本比率は八%以上を保てるとお考えですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これは、実際にわかっているのは、銀行と銀行監督をやっている金融庁が本当の中身を見ているわけで、私は実際は見ているわけではないので推測の域を出ませんので、私は個人的にはなかなか難しいんじゃないかと思っておりますが、それはやっぱり監督当局と銀行が真剣に議論をして答えを出すべきことだと思っております。
○櫻井充君 森長官、このように野党だけではなくて与党の方からも、今の金融検査というものが果たして正しいのかどうかという疑問を呈されているんだと思うんですよ。その点についてどうお考えですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 いろいろなエコノミストの方々とかあるいはいろんな方から、不良債権というものはもっとあるんじゃないかとか、そういうことを言われていることはよく承知しております。 ただ、我々は、その不良債権の結局定義の問題になると思うんですけれども、やっぱりグローバルな基準で、アメリカでいえばサブスタンダード以下、日本でいえばいわゆる要管理以下、これをリスク管理債権と呼んで、そしてそのリスク管理債権を不良債権と、そういうふうな定義をしているわけでございまして、その場合に、リスク管理債権、すなわち三カ月以上延滞か貸し出し条件緩和債権、こういうものは金融検査マニュアルによって厳格にいわば検査をし、そして先方の銀行との合意のもとでそれをそういう債務者区分にしておるわけでございます。 すなわち、要注意の中のもっと多くのところが不良債権ではないかというお話なんですが、私はこれはルールの問題だと思っているんです。すなわち、金融検査マニュアルという、その前に、民間がつくっております公認会計士協会の実務指針、これがもとでございまして、それをかみ砕いたものが金融検査マニュアルでございますけれども、そういう金融検査マニュアルに基づくという一つのルールによらないと、銀行との間でも、こちらが、いや、これはもう不良債権だろう、もっと引き当てしろとか、そういうような行政はできないのでございます。ルールに基づいて債務者区分をし、そしてその債務者区分をグルーピング化して、ある予想損失を出す。常に銀行とは、そういう議論の結果として、要管理に入れる、破綻懸念に入れるということが出てくるわけでございまして、そのルールをアバウトにしちゃいますと銀行とは合意ができません。 そういう意味で私は、検査行政、監督行政というものはやっぱりルールに基づかなきゃしようがないんで、ルールというのは今のルールしか考えられない。もっと厳しくして、一般用地のこの部分まで不良債権と認識して、そして引き当てをもっと積ませるということは、そういうルールというものが民間の方の商法から出た、そして企業会計審議会を経て、そして公認会計士協会の実務指針、そういうものが全部変われば我々だってそのルールを変えられますけれども、そういうものが変わらない以上、我々のルールを変えて、何か不良債権というものをもっと大きくとらえて、引き当てをもっと大きくとらえるということはなかなかできないということを御理解いただきたいと思います。
○櫻井充君 長官、幾らそういう御答弁されても、世界から信用されているかというと、恐らく信用されていないんだと思うんですよ。ですから、その意味で、どうやって回復していくのか。制度を少しずつ変えていったりとか検査を厳しく少しずつされていって、何か一遍にそういうふうにされればよかったのに、小出しにされているからこそ、どんどんどんどん値が変わってくるからこそそういう不信感を招いているんじゃないだろうかと思います。まあ、あとは認識の問題になるので。 もう一つお伺いしたいのは、ある方からの質問に対して、この一月に改革派の先頭に立っていた大臣は今や主流派の最たるものとなってしまったと。──済みません、守旧派ですね。こっちは主流派になっていたんですが、守旧派ですね。これ、プリントミスですね。守旧派の最たるものとなってしまったとあるんですが、この大臣というのはどなたのことを指していらっしゃるんですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 私は、名前を冠せずに大臣と言った場合は、常に柳澤大臣でございます。 そして、そこで申し上げた趣旨と申しますのは、私は、柳澤大臣は、ことしの一月、金融担当大臣になられましてから一貫したスタンスで不良債権の最終処理に臨んでこられたというふうに認識しております。それで、我々役人の使命は、そういう大臣を懸命にサポートするのが我々の使命なんですが、残念ながら世上の一部で柳澤大臣につきまして、ことしの一月には改革の先頭に立っていたのが今では守旧派の最たるものになったという、そういう記事を私は見ましたものですから、それはまことに遺憾だ、我々事務方のサポートがまだまだ足りないのかというような気持ちでそういうことを申し上げたわけでございまして、言いたかったのは、柳澤大臣は全然スタンスは変わっていないということを申し上げたかったのが趣旨でございます。
○櫻井充君 この文章の流れからはそうはとれないんですけれどもね。そうなってくると、森長官の考え方と大臣の姿勢とが違っているというようにしかこの文章からはとれませんけれども、いかがですか。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 今、櫻井先生、文章と申しましたけれども、我々はそういうものを持っておりません。私は、どういうときにどういうコンテクストで私はそういうことを言ったんだろうということを同席者に確認いたしまして、それで私は申し上げているわけでございまして、私が申し上げたかったのは、そういう柳澤大臣の一貫した姿勢、その延長線上として改革先行プログラムが出てきたので、ひとつ銀行の方も銀行の信認回復のために自己査定を厳しくやってほしいということを言う、そこのときのまくら言葉で私は使ったと記憶しております。
○櫻井充君 若干違っているように思いますが。 じゃ、もう一点、最初のお話の中で、国会審議が始まっており、その関係で銀行界のトップの方の参考人招致もあり、御迷惑をおかけするがと、そう発言されているんですよ。銀行の方が国会に来てお話をされるのは御迷惑なことなんですか。
○政府参考人(森昭治君) いや、私、御迷惑という言葉を使ったかどうかわかりませんけれども、今そういうふうに櫻井先生から指摘されると、じゃ、言葉の使い方がまずかったかもしれません。ただ、いろいろなときに参考人として呼ばれ、また時間を割かれるわけでございますので、私としては国会の審議に協力してほしいという意味で言った次第だと思うんですけれども、言葉の使い方が悪ければ反省いたします。
○櫻井充君 しかし、参考人質疑で国会の場で発言できるということは、本来は非常にいいことなんじゃないですか。それを時間を割いて来なきゃいけないことに対してそういうふうにおっしゃるというのは、私はそれは筋違いじゃないかと思いますけれども。
○政府参考人(森昭治君) お答え申し上げます。 それは個人の考え方だと思います。私は、櫻井先生のおっしゃるとおり、大変名誉なことだとも思うのでございますけれども、しかし、私のような気の弱い者からしますと、非常に精神的な負担になるという面もあろうかと思いまして、言葉の使い方がもし不適当であれば反省いたします。
○櫻井充君 どうも、本会議のときの塩川さんといい、やはり答弁になれている方々の答弁というのは違うなという感じがいたしますが。 それでは、本題に戻りまして、発議者の方にちょっとお伺いしたいんですけれども、今回の件で、例えばRCCに債権が売却された場合には極力再生するんだというふうにおっしゃっておりました。今度はそのかわり、民間のサービサーに行った場合にはほとんど清算されるということになるんだろうと思いますけれども、そうすると、そこで入札された結果、その後その取り扱い方が大きく変わってくるということは何か不平等があるような感じがするんですけれども、その点についていかがでしょう。
○衆議院議員(金子一義君) 答弁になれていない発議者でありますので、お許しいただきたいのでありますけれども。 既に民間サービサーによりまして再建されている例というのも具体的にある。あえて個別名は挙げませんけれども。今度RCCが買ったから、来たから、RCCでは再建が可能であって、民間ではこれはもう売却だけでやる、再生が行われないということはないと思います。 それから同時に、RCCに回ってきた、そういう中で再生可能案件というものは、RCCだけでやってしまうということだけにとどまらず、民間に委託する。それから、当然でありますけれども、民間と一緒になって再生をやっていく。企業再生ファンドというのが、考え方がまさにそれでありまして、少し大型のケースについて言えば、再建ファンドというものをつくる。しかしそれは、政策投資銀行がファンドを出しますけれども、あくまでも民間ファンドを設定してもらって、そして民間で再生できるものについてやっていくということでありますけれども。そういう意味で、企業規模が多少大きくなってきたようなものについては、まさに民間と一緒になって再生していくというケースの方がむしろふえていくのではないんだろうかと思っております。
○櫻井充君 ちょっとよくわからないんですけれども。 つまり、入札されるわけですよね。入札されて、もしかすると生き残れるかもしれない企業が、RCCに行けば積極的に再生されて、片側に行くとそうじゃなくなるかもしれないわけであって、つまり、もう一つ言いたいのは、何か恣意的な力が働くんじゃないだろうか。例えば、つぶしてほしくない企業がだれかあったとして、これはぜひRCCで買い取ってくれと、そういう例えば政治家の力なりなんなりというのが働くような要因というのはないんでしょうか。
○衆議院議員(金子一義君) あくまでも、先ほど来議論に出ておりますRCCが買い取れる価格というのは、民間と同じような手法で値決めをしてまいりますものですから、政治的な意図、もしくは他の意図でもって仕分けをする、第三者が仕分けをするというのにはなじまないと思います。 ただ、持ち込まれるときに再生を意図して持ち込まれるというケースが多分現実的にないわけではないと、そういうケースも出てくるんだと思います。特に、RCCの機能として、午前中の質疑にも出ておりましたけれども、財産調査権等々による権利の調整というものを迅速に行い得るというのがございます。 したがって、複数、多数の債権者がRCCに持ち込まれることによって、集中されることによって少数の債権者になっていって、そして意思の決定が迅速になって、その結果として早く迅速に再建ができるというメリットというのはRCCにあると思っておりまして、そういう意味では、RCCに再建という機能を今度付与するという意味はまさにそうでありますけれども、しかしそれがゆえに、櫻井先生御指摘のような介入、政治的な力というのはあり得ないと思っております。
○櫻井充君 ちょっと不思議なのは、今のお話ですと、幾つか束ねて再生するんだというお話ですよね。束ねてやるということは、もうこの時点で入札はかけられないということになるんじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 一件の債権を入札で売却をするということはなかなかないんじゃないかと思うんですね。やっぱり、入札というのはどちらかというとバルクセールみたいな形で出てくるというケースが多くて、企業再生の方はむしろ、今、金子議員が申し上げたのは、例えばRCCにはもともと旧長銀の不良債権であるとか、それから旧日債銀の不良債権とか既にもうあるものもありますし、そういうことをいろいろ考えてみて、RCCでやることの、不良債権を集めることのメリットは、けさほど申し上げたように、ある程度債権を集中することによって交渉力を強める。そもそも、例えば百社とか二百社とかある場合なんか特にそうですけれども、銀行の数が多ければ多いほど、債権者の数が多ければ多いほど大変な苦労があって再建策というのはなかなかできないんですね。それを少なくすることによって企業との交渉力を高めて、再生の可能性を高めていくということも一つの大きなメリットだということはけさ申し上げたとおりであって、ですから、入札で一社に対する債権を落とすというケースが多いというふうには私は個人的には思っておりません、もちろんゼロとは言いませんが。どちらかというと、入札はバルクみたいなものが多いんじゃないかなというふうに思っております。
○櫻井充君 今のお話ですと、相当大量に買うようなお話ですよね。塩崎さんの今のお話ですと、一つまとめてバルクのようにして買う場合もあるんでしょうけれども、それ以外には、まとめてある程度持っていれば交渉力があるというお話しされているわけですよね。つまりは、そういうことになってくると、RCCが相当の不良債権を抱えるということになるわけじゃないんですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) それは特に規模を、別に額を言っているわけではなくて、そういうパターンで我々としてはこのRCCというものに集めることに意味があるんじゃないか。 例えば、倒産時点で負債総額百億の場合でも千億の場合でも同じことが言えるわけであって、ですから、サイズの問題ではなくて、機能の問題として、ここに集めるときに意味があるかもわからないということを言っているわけであります。
○櫻井充君 ただ、朝の答弁でも、何か虫食い状になっているところで、そこの部分のところとかを例えばRCCが持ってやれば、例えば全体ひとつ有効に使えるというようなことになれば、当然そこの不良債権なら不良債権は買いに行くことになるか、RCCが持った方がいいことになるわけですよね。そうなってくると、そこを入札するのか、もしくはもう最初から、残りはうちが持っているから、じゃこれはもうRCCに買わせてくださいということになるんですか、そういう場合は。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 債権を集中させることによって対債務者に対する交渉力を強めるという効果と、それから他の債権者が少なくなることによってコーディネートする能力が高まる、それから、大体虫食いで、まだ地上げし損ないみたいなものが残っている土地の場合をどうするかというときには、だれかがやっぱりこれを中心となってオーガナイズして地上げなら地上げの話をやらないとなかなかできないわけです。一つの銀行が全部やっていこうと思っても、これはとてもできる話ではない。そういうときに、オーガナイザーとして、RCCとして声を出すのはやりやすいんじゃないかなということをひとつ考えているということです。
○櫻井充君 そうすると、もう一度改めてこの法案の趣旨をお伺いしたいのは、不良債権の償却を進めることと、そしてもう一つは、その不良債権で集めたものを再生すると、二つの目的があってこの改正案を提出されているわけですね。
○衆議院議員(塩崎恭久君) けさ浅尾議員の御質問にもお答えいたしましたけれども、そもそも不良債権問題に対して一義的にやはりやらなければいけないのは金融庁と銀行当事者そのものであります。 したがって、直接償却をするしないということはRCCの問題ではなくて、金融庁の金融行政として何をするかということであって、これは骨太の方針から、あるいは改革工程表から入っているわけで、その中に、破綻懸念先については三つの選択肢でオフバランス化をしてくださいと、こういうふうに書いてあるわけです。これ自体は非常に私は大変な進歩だと思っておりますが、その中の選択肢の一つとしてRCCというのが入っているということで、そのRCCの機能を我々としてはパワーアップしましょうというのが今回の法律改正で、それは先ほど申し上げたように買い取り価格であり、それから処分の期間であり、それから処分方法の多様化であり、さらには再生という、不良債権の経済価値を高めるという考え方を新たに入れて、単なる現金回収じゃないということをやりましょうと言っているのが今回の改正の趣旨だと思っております。
○櫻井充君 そうすると、今の塩崎議員のお話ですと、あくまで不良債権の処理を進めていくのは金融庁だということですよね。 そうすると、金融庁にお伺いしたいんですが、不良債権の処理を進めていく上において、今回の改正というのは非常に役に立つというふうにお考えなんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 不良債権の直接処理を図るのは、銀行自体が企業の再生をするというのと、RCCに売却をしてRCCが参画する形で企業の再生をするというのが、私も午前中申したんですけれども、今回改革先行プログラムでうたわれた三つの手法でございます。 したがって、私は、そういう手法が加わったことは、それなりに選択肢がふえる、それからまた、一行ではなかなか効果的に取り組めないケースをRCCというところに複数行が持っていくことによって、その債務者企業に対してある種一括して取り組めるというようなメリットも明らかにありますので、そういう意味ではプラスの効果がある、このように考えております。
○櫻井充君 大臣、今、複数行が持っていけるとおっしゃいましたよね、RCCに。RCCは入札するんじゃないんですか。持っていけるというのはどういうことなんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは別に、RCCが買い入れをする場合に、入札だけではなくて相対でやることもあるわけです。 そもそもこの話は、また後でお話ししてもよろしいんですが、私どものサイドからいきさつを言いますと、私がこの一月に、直接償却をして、その中には私的整理を入れてもらいたいというときに、どういうことが私的整理を円滑に行って企業を再生させるためにネックになるんですかということのヒアリングをかけました。そのときに、複数行というのはなかなか利害が対立して話し合いがスムーズにいかないんですよというような話の中でRCCの話が出ました。 それで、RCCが本当は音頭をとってくれるといいなというようなお話も出ましたけれども、いずれにせよ、RCCが中核になって、もうここの銀行とは話がついたので、あなたの方も我々の方に売ってくれたらどうですかと、そういうような形で債権を集約すると、非常にその企業に対しての統一的な一元的な意思でもってその再生を図れると、こういうメリットがあるわけでございます。 私どもの方からするとそういういきさつがありましたので、RCCの今回の機能強化というものは非常にありがたいことだというふうに受けとめているということでございます。
○櫻井充君 そうしますと、今の話ですと、相対取引を強化すればいいということになりませんか。つまりは、入札に参加する必要性なんて全くないんだと思うんです、今のお話ですと。違いますか。発議者の方、どうですか。
○衆議院議員(金子一義君) 今回、もう一つその前段として、時価については先ほど来議論がありましたけれども、時価で買えるということを提案させていただいておりますので、その限りにおいて入札を拒む必要は全くありませんし、むしろ積極的に現在多くの金融機関が処理の一つの方法として入札に出しているという現状にかんがみて、入札に参加できるようにしたものであります。
○櫻井充君 なぜ官が民の取引やっているところに参加するんですか。民業の圧迫になるんじゃないですか。 ですから、今の柳澤大臣のお話ですと、債権をいろんな形でまとめられてという、そういうところでいえば相対を強化すればいいのであって、入札に参加するということとは全く別物じゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) いろんなケースがあって、さっき一社の債権を入札で落とすことは少ないんじゃないだろうかということを私申し上げましたけれども、それは少ないということで、全然ないというわけではないんです。そもそも、今の法律でいくと入札ができないと、現行法律では。そこで、入札もできるようにして、あらゆるケースに備えましょうということなんです。 ですから、櫻井議員がおっしゃるように、私は個人的にはどちらかというと相対取引の方が多いんだろうと思っています、もともと。しかし、今その入札が全くできないということであるならば、ここで例えば先ほど来お話が出ているように、交渉力を増せる債務の集中効果というか、RCCがたくさん持つことによって交渉力が増すということを考えてみると、例えば一社に対する割合大きな債権を入札で売ろうというところだってないことはないかもわからない。アメリカなんかだったらすぐ売っちゃうわけですから。 そういうところが、銀行が出てきたときに、入札でRCCも応じることができるのかもわからない。そのときに、じゃ価格では勝負しませんねということはけさほど来繰り返し申し上げてきました。何で勝負するかといえば、それ以外のいろんなファクター、先ほど来申し上げているようなファクターで競争力があるかもわからない。値決めは当然マーケットプライスでいくと。そうすると、負けるときもあれば勝つこともあるかもわからないということだろうと思います。
○櫻井充君 しかし、そうだとすると全く意味ないんじゃないですか。つまり、そういう形で参加できるようにしてやる、だけれどもその価格で勝負しないんだということになると、そこで落札できるかどうかもわからないわけですよ。だったとすると、本来、そういう形で出てしまった時点では、もし本当にRCCでその債権を必要だとすれば、かなり高い価格設定にしない限りは手に入らないわけです。 だったとすると、それはもしかすると手に入る場合もあるかもしれないけれども、ほとんどないだろうと思うし、もう一点、民間の企業がそれを手に入れたいと思っているところに、ある部分こうやった方が公的機関がよく使えるから、とりあえず最初からその債権を買ってしまおうというのはむしろ逆であって、最初民間企業が落としてしまった後で、RCCが今度そちら側と交渉してくるのなら私は話は別だと思うんですよ。そういう手順だってあるんじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 一つだけはっきり言えるのは、落とすために高い値段をつけることはないということだろうと思います。したがって、RCCとしては自分たちがやった方がうまく再生ができるんだがなと思いながら、うまくいかない入札というのは当然中にはあるんだろうと思います。
○櫻井充君 じゃ、逆に、相対取引でうまくいかない、入札にしてくださいと、そういうふうになりましたと。だったら、民間企業にまず一回入札させて、その上で落札したところとRCCが交渉してもいいんじゃないですか。つまり、そうじゃなければ、民間企業が落札価格を決めていながらそれよりもRCCの方が高くなってついてくるということは、結局民間を圧迫することじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 今おっしゃっているように民間を圧迫してはいけない、そして民間の市場をゆがめてはいけない、全く同じ考えだと思います。 そして、今のお尋ねの、一たん民が落とした後、そこにRCCが買いにいけばいいじゃないかということでありますが、当然、一回落とした民は何らかの利益をとらないとなかなかこれを売るということはしないんだろうと思うんですね、いろいろコストもかかっていますから。デューデリジェンスというのは物すごく手間のかかることで、金のかかることでもある。そういうことであれば、わざわざ利益を上げるためにRCCが落とすということはなかなかできることではないんじゃないかと思っております。
○櫻井充君 だって、民間はそこで利益を得るために落札しているわけでしょう。その民間企業が利益を得るところに競争して入っていく必要性はないじゃないですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 今申し上げたのは、一たんどこかの民が落とした後に、そこにわざわざRCCが出ていって買う必要はないんじゃないかと申し上げているんです。わざわざ利益を上げるために買いにはいかないだろうということです。
○櫻井充君 ですから、そこのところでは、民間は最初にそこで利益を得たいからこそ入札に参加するわけですよね。そこまではいいと思うんですよ。ですから、そこの入札で、例えばRCCが一番高い価格になってしまえば、その二番目につけた本来の民間の企業というのは落札できなくなってしまうわけですよね。これはもう入札の制度からいえば当然そういうことになるんだと思うんですよ。それ自体が、まず民間に対して公的部門が圧迫する、介入するということにつながるわけじゃないですか。 ですから、私が思っているのは、少なくとも一回目の入札はRCCが入るべきじゃないんだと思うんですよ。まず民間企業に一回入札させてみて、そこで落札価格が決まらないような場合のみ入札に参加するとか、そういうことでもしない限りにおいては民業の圧迫になると思いますし、それから、何回も言いますが、その先は相対で交渉すればいい、そうであれば全く問題ないんじゃないかと思うんですけれども。 私の考えについて、私の考えのどこら辺が問題があるのか、ぜひそこを指摘していただきたいと思います。
○衆議院議員(根本匠君) 入札参加についてはいろいろ考え方はあると思いますよ。今回のRCCの機能強化というのは、不良債権の早期処理の観点からRCCの機能を強化しようということで、今まで相対取引以外は認められてはおりませんでしたから、この不良債権の金融機関の売却の受け皿としてのRCCの機能を強化しようということですから、入札に参加というのを認めようということなんですね。それが民業を圧迫するかどうか。我々は受け皿としてRCCを活用しようという考え方でやっていますから、入札についても、それぞれのサービサー、いろんな得意分野、不得手の分野ありますから、それぞれのサービサーが、RCCも含めてそれぞれの不良債権について値決めをして入れるわけですから、それは私は、結果としてRCCが落とすのか民間が落とすのか二通りあってしかるべきだと。 大事なのは、不良債権を早期処理して金融機関が債権売却をする場合に、受け皿としてRCCを活用して円滑化するということでありますから、もちろんその中には企業を再生するという新しい機能も入れているということですから、民業圧迫かどうかについては、私はそこは考え方を異にするんだと思います。
○櫻井充君 私がお伺いしたのは、一回目の入札はRCCは入らない方がいいんじゃないかと言っているわけですよ。そして、もしそこでつかなければ二回目から参加すればいいじゃないですか。そうすると民間を圧迫しないわけですよ、基本的なことを言えば。ですから、そういうやり方にして、もしくは先ほど言ったように再生型にして、落札できないような場合に関しては相対取引でやればいいのであって、そういう考え方はだめですかとお伺いしているんですよ。
○衆議院議員(根本匠君) 民間金融機関が不良債権を売る場合、いろんなバルクで売る場合もある、それから一件一件出す場合もある。そのときに民間金融機関はいろいろ声をかけるわけですよね、今六十社ぐらいサービサーがいるわけですから。その中の一つとして私はRCCが入ってもいいと思っています。
○櫻井充君 そこのところは、今のセールのときに、じゃそれは入札のことを指しているんですか、相対のことを指しているんですか。
○衆議院議員(根本匠君) 相対の場合は当然RCCを指名してくるわけですから、それは私は新たに入札という方式を入れたそのときの考えだと言いました。
○櫻井充君 ですから、そういうふうな形でRCCが一番高い値段をつけてしまえば、結果的には民業圧迫にはならないんですかとお伺いしているわけだし、だから、何回も言いますが、私が言っているのは、一回目の入札は、声をかけられたとしても、とりあえずのところは民間のサービサーにやらせて、その後に二回目やったっていいじゃないですか。私はそのことを言っているんですよ。それのなぜだめなのかを教えてくださいと言っているんですよ。
○衆議院議員(根本匠君) だから、そこは考え方の違いだと思いますよ。不良債権の早期処理の受け皿として我々はRCCを活用したいということで、今まで相対取引に限定されていますからバルクセールに入っていけない。ですからこれをやろうと言っているわけですから、そこは、必ずRCCを排除して入札にかけて、その結果として落とすところがなかったからRCCに入ってもらうということについては、そこはむしろ、不良債権の債権売却の受け皿としてのRCCの機能強化という観点からは、私はそういう硬直したシステムにするべきではないと思います。
○櫻井充君 別に使用しないと言っているわけではありません。つまり、一回目の入札に参加しないと言っているだけであって、二回目の入札には参加できるということ、こちら側の方が公的機関のあり方として私はふさわしいんじゃないかと、そういうふうに思います。 済みません、時間がなくなってしまいまして、最後に大和都市管財のことについてお伺いしたいんですけれども、前回の質問の際に、村田副大臣の方から、何人かの政治家からも問い合わせがあったという御答弁をいただきました。この何人かの政治家という、ほかの政治家の名前を挙げていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 確かに、私の方から複数の政治家からの問い合わせがあったという御答弁を申し上げましたが、かなり前からの話でもございまして記憶の定かでないものもございますので、とりあえず新聞等で登場していた議員のことについて問い合わせをいたしましたが、私ども、その具体的な名前を申し上げるのは御勘弁をさせていただきたいと考えております。
○櫻井充君 じゃ、なぜ何人かの政治家から問い合わせがあったということになっているんですか。きちんと調査されているから国会でそういうふうに答弁されているわけでしょう。
○副大臣(村田吉隆君) 確かに複数でございますけれども、具体名というふうに申しますとやはり正確さが要求されますので、私はこの場で申し上げるのは勘弁させていただきたいというふうに申し上げているわけでございます。
○櫻井充君 名前は挙がっているんですね。
○副大臣(村田吉隆君) 内部の調査では名前は挙がっておりますが、しかしながら、そこは具体名は勘弁をしていただきたいということでございます。
○櫻井充君 これはいつまで調査されるんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 私どもの調査が抵当証券にかかわった仕事をした者の内部の人間を通じてやっておりますものですから、私どもとしては、かなり古いこともこれあり、具体名をこれ以上明らかにするということはなかなか難しいことだなという、そういう感想を持っております。
○櫻井充君 まるで臭い物にふたをするようじゃないですか。何人かの政治家から問い合わせがあったという、これは非常に重要な問題ですよね。つまりは、一人だけではなくて多くの方々がここのところに問い合わせをするということが果たしてあるんでしょうか。何人かの方が果たしてそういう形で問い合わせするなんということが本当にあるのかなという気がします。 それでは、ちょっとこれ通告しておりませんが、少なくともこの問い合わせを受けた人はわかっているわけですか。
○副大臣(村田吉隆君) もちろん、調査をしたわけでございますから、記憶があって、そういうケースがあったというふうに、私どもが調べをした人間はわかっているわけでございます。
○櫻井充君 それはどなたですか。
○副大臣(村田吉隆君) これも、本人の承諾を、外部に発表するという、そういうことで問い合わせたものでございませんものですから、そしてかつまた、先ほど来申し上げているように、最終的には、それでは正確か、本当に定かかということを問い詰めていった場合に、果たして公表に該当するものかどうかという、具体名についてですね、そこは私ども大変ちゅうちょするわけでございます。
○櫻井充君 それでは、何人かの政治家のうちの、その人数だけでも教えていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 私どもの調査で、先ほどから申し上げているように、完全なものではないという限定つきで申せば、三名ほどであったというふうに申し上げたいと思います。
○櫻井充君 それは、新聞報道で名前が挙がっている方も含めて三人ですか。全体で三人ですか。
○副大臣(村田吉隆君) いや、何人かはもう既に指摘がされておりますものですから、そこを申し上げるのはやや適当ではないかなというふうに思っております。
○櫻井充君 じゃ、もう一度お伺いしますが、全体で何人の政治家から問い合わせがあったんですか。
○副大臣(村田吉隆君) 全体で三名でございます。
○櫻井充君 それではもう一つ。この間、質疑の中で、要するに平成九年度の調査の際に本体は健全であった、しかしながら系列会社が債務超過というような、そういうお話だったかと思いますけれども、それを証明するもの、その根拠、根拠というか根拠になる数字を教えていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 私どもがお答えしたのは、平成九年度の検査の際に本体が健全で系列会社が債務超過と、こういうことを私が申したことを指していて、それで系列会社が債務超過であることが把握できた根拠を示せ、こういうことだと、よろしいですね。
○櫻井充君 はい。
○副大臣(村田吉隆君) これは、私どもは系列会社を調査するそういう権限がございませんので、本体の抵当証券会社を通じて集めた資料によりまして判断したわけでございます。そうした徴求した、手元に集められた資料をもとに債務超過と、こういう事実を把握したわけでございます。
○櫻井充君 済みません、その具体的な数字を教えていただけないですか。
○副大臣(村田吉隆君) その数字につきましては、改めて精査をさせていただきまして、御報告をさせていただきたいと思います。
○櫻井充君 もう一つだけ。この三人の政治家から問い合わせがあった時期も後で教えていただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) 具体的ないつからというのはちょっと御勘弁をいただきたいと思っておりますが、これもやや記憶が定かでないところがございますので、数年前よりと、こういうふうにお答えをさせていただきたいと思っております。
○櫻井充君 時間が来たので終わりますけれども、これで本当に一千四百億円の被害が出ているわけですから、今のような形ではなくて、もう少しきちんと調査されるというのが私は、副大臣、筋ではないかというふうに思っておりますので、ぜひきちんとした形で調査していただきたいと思います。 終わります。
○浜田卓二郎君 午前中からの審議でいろいろ問題点は出尽くしたと思いますので、余り聞くことはないんですけれども。 要は、金子発議者の御答弁がありましたように、RCCの機能強化をするのは、二、三年で不良債権処理を終わりたいからだ、そのための手段を提供するためだというふうに理解をしたんですが、それだけの機能強化になっていると、金子さん、自信を持ってお考えになっていますか。
○衆議院議員(金子一義君) 残念ながら、RCC自身の人材という意味ではこれまでやったことがないケースでありますし、ほとんどですね、例外的にあります。再生処理といいましても、従来は、御存じのとおり、管理する、そうして回収していく、しかも任売という、こういう言ってみれば弁護士手続によっていく処理が本来の機能の性格でありましたから、それはもう浜田先生、御案内のとおりでありますけれども、そういう機能を今回の改正でつけた、じゃ、その機能を果たせるだけの人材がもうすべてそろっているのかということになりますと、残念ながら必ずしも十分ではないと思っておりまして、中で再生本部ということで早速に組織がえ、機能強化等々をもうやっていただいておりますけれども、相当に外部の人材を活用する、いろいろな活用の仕方があると思いますけれども、来てもらってやっていただく。 それ以上にもっと大事なことは、委託してどんどんお願いをしていく。しかも、早期処理、三年という一つの目途ということを今回お願いしているわけでありますけれども、それに対応できるためには、やはり今申し上げたような委託ということもどんどんやってもらわなければ進んでいかないものであると思っております。
○浜田卓二郎君 何というんですか、雑談の中での話ですけれども、RCCにいろいろ機能強化しても、それがなかなか特効薬にはならないだろうと。やらないよりは改正をした方がいいけれども、時価の問題になるわけですけれども、結局、買い取り価格が高くなっちゃうだけに終わる懸念があるんじゃないか、そういう議論というか雑談がこのあたりにはたくさんあるわけですけれども。 ちょっと具体的に幾つか伺ってみたいと思いますけれども、今、入札に参加するかどうかという議論がありましたよね。塩崎発議者の御答弁で、売りたがらないんだという話と、もう一つは買い手はあるのかという話なんですけれども、私は買い手はあるような気がするんですね。今でも、ハゲタカファンドまでいかなくても、日本のいろいろな意欲ある事業者が宝の山探しだみたいな話でウの目タカの目で不良債権を探しているというのは、これは現実にあるわけですよ。だから競争入札にかける。そうすると、もし競争相手がいっぱい出てくるなら、なぜRCCが競り落とさなきゃいけないのかというのがさっきからの趣旨でありまして、時価で対等に競争できるようになる。つまり、競争入札にも入っていけるというのは確かに多様化したような感じになりますけれども、そういう場合に何でRCCが落札しなきゃいけないのか。あるいは、RCCがこういう機能、時価で買えるようになったからより売れるようになるという考え方があるのか、その辺はどうなんですか。
○衆議院議員(石井啓一君) 今回の法案の趣旨は、不良債権の早期処理のためにRCCの機能拡充をやろうということでありますから、従来は価格のつけ方が極めて保守的でございましたので、まずキャッシュフローがほとんどない案件で一律に四〇%減価をすると。さらに、マル暴案件では三五%減価ということで最大六一%減価をしているということでございますから、銀行も、要するにRCCに買い取りを請求する案件というのは、権利関係が非常に複雑であったり暴力団が絡んでいたりということで、通常の民間サービサーでは余り手は出さないような、そういうものしかRCCに買い取りの請求がなかった、ほかのものは全部入札に回していたと、そういう実態がございます。 その実態を踏まえた上で、今回はこの二、三年の間に不良債権のオフバランス化を銀行に一応義務づけているわけですから、ある意味で従来より大変な最終処理をしていかなければいけない。そういった中で、従来のやり方ですとほとんど出番がないわけでございますので、RCCにも出番を与えて通常の民間と一緒に競争させる中で全体的に不良債権の処理を進めさせていこうということでありますから、入札に参加したRCCが全部のことを落札するということはとても考えていないわけでございまして、他の民間サービサーと対等に競争をいたしまして、そして不良債権市場の厚みを増すことに寄与していくと、こういう考え方であります。
○浜田卓二郎君 そうならばわかるんですね。 別に競争入札に参加させることが目的じゃないんですね。つまり、入札にも参加できるよということにすぎないわけですよね。だから、さっきから民業圧迫とかなんとか、私はそういう議論は余りしないんですけれども、競争入札に参加できるようになったから、この二、三年の間に処理するためのツールとして機能強化したんだという話をされると、何でかね、本当かねと思っちゃうんですよ。つまり、別にRCCが参加しなくたって、いっぱい買い手がいるならどんどん民間に売ればいいじゃないかと。櫻井委員が言いたかったのはそういうことだろうと思うんですね。だから、そこはそんな重大なことではないということですね。それなら納得しますよ。 そうであれば、せめて、RCCが競争入札に参加するようになったら、やたら値をつり上げるというような話にならないようにしなきゃいけませんので、逆に競争入札に参加できるようになったことによる弊害が出ないように運用の面では気をつけてもらわなきゃいけないなという、そういうことかなというふうに理解していいんでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは利害が対立する面があるのかもしれませんね。正直申して、フェアバリューが大事なんです、フェアバリューが。ただ安く買いたたいて、買いたたいた人が大もうけすることは私は好まないんです。ですから、フェアバリューが大事なんです。ですから、そういうものが実現されることが大事であって、仮にRCCが落札したら、それはすべてつり上げて、もう二次損失の懸念が伴うものだ、こういうように断ぜられるのは困るんです。ちゃんとデューデリジェンスをするわけです。 そういうことで、企業再生が現実に図れて企業のバリューが上がるということであれば、私どもとしてはフェアバリューが実現されることが一番大事で、これは歓迎したい、こういうことを御理解いただきたいと思います。
○浜田卓二郎君 それは柳澤さんのお考えはよくわかりますよ。だけれども、競争入札に参加して、要するに一番高い値段で落とすのがいつもRCCだというふうなことまでこれは起こり得る話でしょう、今の御議論ですと。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 起こり得るというか、割と連戦連勝でいくかもしれない、いかないかもしれない、こんなことは入札なんだからわかりませんよ。これはだれも知らない、結果は。我々は、きちっとした手続を踏んでデューデリジェンスをやって、RCCが適切な値段だというふうに本当に確信を持って入札をすれば、後はその結果というのは、もうまさにだれも知らない結果ですけれども、それを受け入れるということであります。
○浜田卓二郎君 それはわかりました。 それで、企業再生の点ですけれども、権利関係が、債権が一行だけじゃなくて複数行でその調整がなかなか難しいという場合に、これをRCCが買い取って、その複数債権者間の調整もすればありがたいなという話ですけれども、RCCがそういう債権を買い取るときには、複数債権者が全員了解しなきゃ買い取れないんじゃないですか、どうなんですか。 つまり、RCCにこの企業の債権を売ろうというときに、その企業にはほかの債権もいっぱいくっついているというケースですよね。そうすると、一つの銀行の、まあメーンバンクとしましょうか、メーンバンクの債権だけ買い取っても、ほかの債権者がいっぱいくっついている、それも、ほかの銀行が了解しなくてもこれは買い取れるんでしたか。
○衆議院議員(金子一義君) 買い取りできません。持っている債権者、金融機関がどういう処理をするかでありますから。したがいまして、金融機関がおれは嫌だと言えば、RCCに渡さずにということになればそれはできませんから。 しかし、ある意味、企業というものを、さっきから言っておりますのは、再生させようということが望ましいというときに、債権者間で合意を得て、そしてRCCに持っていくという、こういうことというのは現実的にはあり得ると思います。しかし、金融機関が、これはやっぱり自分のところはこういう処理をしたいと別のことを考えていればなかなか合意を得にくいと思います、ということであります。
○浜田卓二郎君 ちょっとよくわからなかったんですが、私の言いたいことは、もし金子さんの言われるようなことであれば、最初に銀行間で調整してからRCCに持っていくんならば調整できるじゃないですかと。調整できるんなら、何も企業再生をRCCにお願いする必要はないじゃないですかということなんですよね。
○衆議院議員(塩崎恭久君) もう一回質問を確認させていただきますと、RCCに対してある銀行が債権を売ろうとするときに、他のその企業に対する債権者の、債権銀行の了解をとらなくていいのかという御質問ですね。そういう意味ですね。 それであれば、了解は特に要らないと思います。金子議員が言いたかったのは、再生をするときに、なかなか他の債権銀行が再建計画にうんと言わなければ、これはなかなか難しいですねという意味で多分言ったんではないかなというふうに思います。
○浜田卓二郎君 私の質問は、銀行が再建できないやつが、何でRCCが再建できるんだということがまず聞きたかったわけですよ。それに対して柳澤大臣がさっきおっしゃったのは、まあなるほどなという一つの答えですよね。 つまり、債権者間の調整がつかないで企業再生が野ざらしになっているようなケースを、RCC頼みにして、RCCに調整してもらおうじゃないかという話ですから、それはなるほど、そういうケースもあるのかなというふうに思うんですが、そうすると、銀行段階で調整がつかないやつをRCCに持っていってRCCに売るときには、今の塩崎答弁だと、別にほかの銀行は了解しなくたっていいわけでしょう。おれは嫌だと言っているやつは残っているわけですね。それをRCCにやらせようという話なんですかね。そんなにRCC、能力ありますかね。
○衆議院議員(塩崎恭久君) けさほどの答弁でも申し上げましたけれども、私がこのRCCを活用しようと思うに至るまでに、もともと大事なのは、何度も申し上げますけれども、まず銀行による不良債権処理であり、金融庁による不良債権処理の促進だろうと思うんですね。 ところが、この三年間、どうも企業再生も不良債権処理も両方とも進んでこなかった。民民に任せてみると、つまり貸し手と借り手の間でほとんど何事も起きないままに、一部債権放棄などが起きて、しかしながら株価が二十円だ、三十円だという企業がごろごろしていると。ということは、民民に任せていても何事も起きないという中で、一体どうしたらいいんだろうということを私は深く悩みました。 その結果、何度も申し上げますけれども、銀行を主体に見れば、グッドバンクとバッドバンクのように分けて不良債権とはもうおさらばしてもらう。そして、その一方で、AMCみたいなもので企業再生も考え得るなと。 では、それをどこにやろうかと。ほかでやれば、銀行が出資をしてAMCをつくって、そこで企業再生をやっていくというのがよくある海外のケースでありますが、どうも日本はCCPCを見ても単なる債権の飛ばしであったりしてきた。そうなると、ここで不良債権処理、企業再生を図るには何らかの公的な仕組みも必要なんじゃないだろうかということでこれが出てきたと。あくまでも、一番根っこは、銀行が不良債権を直接償却、オフバランスするかどうかということが問題であって、それはどこにかかっているかというと、銀行経営者の決断であり、金融庁の行政そのものであると思うんですね。 そこの点について、金融庁の行政についてはかなりいろいろと前に進んできた。そこで、その受け皿の一つとしてこういうものを新たに、ですから別にRCCじゃなくてもいいんです、本当は。だけれども、ここの中にそういう機能を埋め込んで、新たにそういう機能を担うところにしてみたらどうだろうかということからもともとこれは始まった話であって、だからRCC、きょう鬼追さんおいでですけれども、ひとつ頭をころっと変えてもらって、今までのものは今までのもので結構でありますが、そうじゃなくて、やっぱり新たに経済価値を高めるという発想でもってこの再生本部というものを企業のみならず不動産についてもやってもらいたいなという思いであり、そういう意味では人材も新たな人材が必要だし、それは中か外かは別として、必ず必要であろうと思います。
○浜田卓二郎君 次の質問を先にお答えいただいたわけだけれども、要するに、社長は大変優秀な弁護士でいらしたわけですね。副社長はたしか元大蔵省のOBさんですよね。専務理事も大蔵省のOBさんである。それから、多くの職員は、例えば我が埼玉県ですと小川信用金庫が破綻しましたけれども、相当破綻処理には小川信用金庫の古い行員が臨時雇いか何かではせ参じているわけですね。世帯はでかいけれども、これは寄り合い世帯ですよね、申しわけないけれども。 だから、取り立てを部分的にやっていくのならあれだけれども、この企業再生なんという話は、言うはやすしで、これはもう本当に大変なお仕事だろうと思うんですよ。それで、何か特設部ができて五十人規模でというような話もちらちら聞いておりますけれども、この法律が通ったら陣容を強化してRCCがこの新しい課題に大いに取り組んでいく体制というのは、これは見通しは立っているんでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これにつきましては、五十人の再生本部ができたというのはあくまでも内部の方々が中心であって、これから、私どもが聞いている範囲では、けさほど金子議員から申し上げましたけれども、それこそ内外を問わず、いろいろな経験をされてきた方々、いろんな金融機関、インベストメントバンクもいるでしょう、公認会計士もいるし、弁護士さんももちろん新たな、今までとまた違うタイプの弁護士さんが必要なのかもわからないし、いろいろな方を委託を含めて人材を集めていくというふうに私どもは聞いております。
○浜田卓二郎君 銀行がなかなか売りたがらないという話が午前中にも出ていましたし、それならば時価でという話がつながってきているわけですが、先ほどの柳澤大臣の答弁も含めて、結局いろんな矛盾があるわけですね。つまり、銀行が売りやすくするには値段を、時価ということですけれども、ある程度高く設定していかざるを得ない。しかし、そうすると今度は逆に処分しづらくなるわけですよね。ですから、単に銀行のバランスシートから国のバランスシート、RCCのバランスシートに滞貨を移しかえたというだけで、これは不良債権処理ができたという話にはならないわけですから、ひとつそういう結果にならないで、時価というものがうまく機能して処分が円滑になるように関係者の御努力を期待したいと思います。 次に、企業再生ファンドということが言われているわけで、これは法律に書いてあることではないわけですね。つまり、RCCを活用する不良債権処理のスキームを円滑に進めるためにそういうファンドが必要であるという、そういうことのようですが、それともう一つ、日本政策投資銀行が五百億準備しておって、新たに予算計上して、それで今までの分の五百億を合わせて一千億はそのためのファンドの用意ありという話まで聞かされておりますけれども、ではこれは具体的にどういうふうな仕掛けでどういうふうに運用されていくのか、これからのことですから概要で結構ですけれども、少し仕組みを説明していただけませんか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私もこの関係のRCCの改正を前提にしていろんな方からお話を聞いていて、かなり関心は実は高いんです。そういう方から聞いていることを要約して申し上げるわけでございますけれども、要するにRCCが不良債権を買うと。買い取り価格というのは当然簿価よりもはるかにはるかに少ない、少額であるわけですね。そうして、RCCが自分でそれをてこに再生することもあり得るわけです。直接やることもあるわけですが、今お尋ねのファンドを形成してやる場合もあると、こういうわけです。 ファンドはRCCとしてはどういうようにやるかというと、その債務者が発行した株式に、まず買い取り価格に化体された債権の一部、あるいは全部かもしれませんが、大体一部ですね、そういうようなものと、少しもうけなきゃなりませんから、不良債権よりも少し出っ張った部分もあるという、そういう株式を買い取って、それで要するにデット・エクイティー・スワップというものをやってこの会社に対する出資をするわけです。その出資の株式をこのファンドに出捐するということをするわけです。そういうような似た、似たというか、債権を買っていないところも、出資をする人たちは大体株式だとかそういうようなものでもってプールするわけです、このファンドに。そうして、ある意味で株主としてマネジメントに参画していくてこにする、こういうことを考えているようです。 ですから、その出資する人の中には、全くポートフォリオインベストメントとして後でリターンだけをもらうという経営に余り関心のない人も出資をするわけですけれども、中には、経営にも関心を持つ、スポンサー的にこの会社の経営にも参加して自分がこれぞと目する社長を送り込んで、それで実際再建を図っていくというような人もいる。そういうようないろいろな考え方の人、その中には開銀も参加することもあり得るわけです。 開銀の場合には、DIPファイナンスも期待されるということもあって出融資をやるというようなこと、両方ができることになっていますけれども、出資もやるかもしれないというようなことで、ここに、デット・エクイティー・スワップで取得した株式等、それから新株に応募した株主がみんなで一つの固まりをつくって、今言ったように、経営者は、スポンサー企業が出資もし、また経営にも当たるということもあるし、マネジメントの人を、だれもそこに予定している人がいなければ新たにこれぞと思う人を連れてきてやってもらうと、こういうようなことを考えているわけでございます。 そういう匿名組合みたいな出資者のグループ、これがファンドということになるわけでして、その人が指名するか、いわばそこに参加している人が、初めから予定していた人がマネジメントに当たるというようなことが構想されているわけでございまして、それで実際に企業が再生すれば株式の格好でリターンが返ってきて、その株式の価値が上昇することによってリターンがとれると、こういうこと。片や、RCCが持っている債権も順調にそういう過程で回収できるというようなことが大体考えられていることのようであります。 いろんなバリエーションがあり得ると思うんですけれども、多くの人が大体合致して考えているところはそんなところかなというのが私の理解であります。 あと、またもしあれでしたら補足をいただければよろしいかと思います。
○浜田卓二郎君 そうですか。 そうすると、日本政策投資銀行の果たす役割というのは、これは想定でしょうけれども、何でもいいんですか、組合でも会社でも。要するに出資ファンドを形成する人がいて、その手伝いを日本政策投資銀行にもしてもらって出資を仰ぐこともできると、スキームとしては。そして、RCCと交渉して、一定の値段で買い取って再生を図るというようなイメージでいいんでしょうかね。──それは違うと。じゃ、どこが違うか、それだけちょっと教えていただきたいと思います。
○副大臣(村田吉隆君) 今おっしゃったところで、RCCもデット・エクイティー・スワップ等により取得した株式をそのファンドに出資する、こういうことでございますので、そこに銀行が出資する場合もあるでしょうし、いろいろでございます。 ファンドはファンドで、今、匿名組合と言いましたが、そこに例えば民間の投資家も、それから日本政策投資銀行も出資したり、これは株を出資するんじゃなくて金銭出資でございますが、あるいは今大臣言ったように、DIPファイナンスをして融資をするというケースもあり得ると、こういうことでございます。
○浜田卓二郎君 よくわかったようなわからぬようなあれですけれども、いずれにせよ、私自身は、どれだけ効果があるかは別にして、こういうツールを整備して不良債権の処理を円滑に進めていくということ自体は大いに結構だと思いますので、頑張っていただきたいと思うんですね。 しかし同時に、ちょっとプリミティブな質問で恐縮なんですけれども、柳澤大臣のお考えを少し承りたいなと思います。 小泉改革というのは大変魅力的な改革だとは基本的には思っているんですが、しかし私、ここの委員会でも絶えず、景気の問題は経済の問題を置き去りにしたら改革はうまくいかないということを骨太の方針の最初から危惧の念を表明してきたわけですけれども、何かそれがさらに心配になっているわけなんですね。それともう一つは、改革をした後の姿が一体どうなっていくのかなということが、改革には時間がかかりますからいろんなタイムラグがあるわけで、その間の経過までちゃんと考えてやっていただいているのかなという、この二点がいつも心配なんです。 第一点の景気との関係で言いますと、この間、全銀協の山本会長が参考人として御答弁いただいた中に、不良債権があるから景気が悪いというのは私どもの認識とは違います、景気が悪いから不良債権ができるんです、今まで一生懸命不良債権を処理してきてかなりの額を処理してきたけれども、それとほぼ同じ額の新規の不良債権が発生して、ほぼとんとんですというようなお答えがあったわけですけれども、そうだと思うんですね。ちゃんとした認識はそうだと思うんです。 だから、私はこの順序はこうなんじゃないかと思っているわけですよ。まず、景気回復というか、需要が回復して企業の収益性が向上しないとすべてのことは解決しないんですね、実は。だから、理想的な順序というのは、やっぱり需要が回復する、そして企業の収益性が回復する、そして企業の潜在能力が高まる、そして不良債権が収束していくというふうになっていかないと、これはイタチごっこでいつまでたっても悩ましいわけですね。 ところが、今陥っているのは若干悪循環みたいな気がしてしようがないのであって、不良債権の処理を急がせれば急がせるほど企業の倒産やリストラがふえる、失業がふえる、そして需要も停滞する、企業の収益性がさらに悪化する、そして不良債権がふえる、この悪循環が、どうもそっちの方が何か進行しているような気がしてならないわけでありまして、不良債権問題を収束させるにはどうしても、要するに銀行というのは企業に頑張ってもらうための一つの仕掛けなんですから、企業の収益性が回復しない限りこの問題はイタチごっこだと。 だから、柳澤さんが必死で取り組んでいる相手はつかまえどころのないやつであって、一生懸命つかまえようとすればするほど、今度は相手が形を変えて増幅してくるというような感じになるわけで、さっき改革派から守旧派というお話があったけれども、私もどっちかといえば、先輩だから申し上げるんじゃないけれども、柳澤さんの姿勢は一貫していると思うんですよ。周りの環境が変わったんですね。 周りの環境が変わったのに改革派が改革派のまま突き進んだらどういう結果になっちゃうかということは少しまじめに深刻に考えていかなきゃいけない、そういうふうに思うんですけれども、今申し上げたことについての柳澤さんの感想をひとつ聞かせていただきたい。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 銀行の貸出先がなかなか厳しい状況になっているわけで、そういうものがあるわけですけれども、この厳しくなっている人たちはそれぞれいろんな背景があるんだろうと思っています。 今、不良債権の中で不動産業さん、それからまた建設業さん、さらには流通の一部、こういうような方が割と大きいシェアを占めているわけでございますけれども、このような人たちは、それはまあ個々にはいろいろの背景を持つ、異なる背景を持つものだろうと思うんですけれども、総じて言うと、やっぱり一度非常に高値を張った資産、そういうようなものが価格が下落した。もちろん、この下落の今現在の水準が適正な水準でないということは私も考えますけれども、とにかく取得をしたときよりもはるかに、まあ仮に適正な値段としても、そこに何がしかのマイナスの要素があるということによって不良債権化している、銀行の側から見てそういう状況になっているというようなものが、もう明らかにこれは否定できない部分としてあると私は思うわけでございます。 もう一つ、昨今、製造業の中にも不良債権化をしている部分が割と気がかりな状況になっているわけですけれども、こういうものはやはり、今、浜田委員が言われたように、現在の日本の景況というものを反映して業況不振に陥って、銀行のサイドから見て不良債権化しているものもあると。しかし、さらに詳しく見ると、製造業でも、例えば製品が陳腐化して、それにかかわっていたということでやはり業況不振に陥って不良債権化する、こういうものもあるんだろうと思うんですね。 ですから、不良債権の中身をあえて言ってしまうと、資産の非常な高騰の時代から下落をした、仮にそれが適正水準でとどまっていたとしても、銀行の側から見ると不良債権になっているというものもありましょうし、それから、思い切って大別して申し上げているんですが、製造業の中にもやはり非常に、循環的な意味で業況不振に陥っているものと同時に、やや製品が構造的に不振に陥って、それの反映として業況不振になり不良債権化しているものもあると、こういうことだろうと私は考えるわけでございます。 〔理事円より子君退席、理事若林正俊君着席〕 そういうことだとすると、やはり構造的というか、バブルを初めとする構造的な不振の業種に関係するような債務者等に対しては私どもきちっとした対処をして損切りをしていかないと、これはやっぱり活性化しないだろうというように思うわけでございます。 したがって、我々も、そこのところは銀行ももうそんなもの言われるまでもなく注意をして処理に当たっていると思いますけれども、循環的な意味で業況不振に陥って、例えば赤字がちょっと二、三期続くとかというようなものまで、これは破綻懸念先だというようなことで処理の対象にするということは基本的にないということが、検査のマニュアルからもそういうことがあるわけでございまして、私は、だから、我々のサイドから、我々の責任において処理しなければならない部分は依然としてあるというように思って、すべてが需要の追加で景況が適正なレベルに戻れば救われるというような状況にはないんだろうというふうに考えているわけでございます。
○浜田卓二郎君 私もそうですけれども、不良債権処理というのはきちんとやっていくべきだという出発点は同じなんですけれどもね。 ちょっと最近、大手の企業の方から聞いた話なんですけれども、あなたのところは大丈夫ですかと、いろいろ話題に上る企業ですから聞いたんですね。そうしたら、銀行のさじかげんですとおっしゃるわけですね。 今、例えばスーパーなんかも需要が物すごく落ち込んでいるわけでしょう。だから、需要が落ち込んでなかなか需要の回復の見通しがない。その中でどういうふうに経営改善をしていくのか。リストラを一生懸命やったりしているんでしょうけれども、なかなか収益の改善ができない。 だから、本来、経営者にあなたのところどうですかねと質問すれば、売り上げをどういうふうに上げるかとか、合理化をどうするかとかいうのが真っ当な答えのはずなんですけれども、もう今みんなの神経というのは、銀行のさじかげんで、何か特別検査も始まるし、不良債権、もうそれが要管理債権に落とされたらどうするんだろうと、そういう他律的な、神頼みじゃないけれども、何か私は妙な雰囲気だなというふうに思うんですね。 だから、二、三年の間でどうしてもやれという命題を金科玉条にしておっていいのかと。それに異を唱えると守旧派と、最近のはやり言葉は抵抗勢力じゃないですか、抵抗勢力だという話になって、それが嫌なばかりに、ちょっと妥協した議論をしちゃっていたら、これ取り返しつかないですよ。 いずれにせよ、だからそこのところは私はちゃんと見きわめてほしいと思うんですね。不良債権の処理のツールを備える、それは大事ですよ。それから、環境はいろいろほかにも整備して早くやりなさいよとおっしゃるのはいい。だけれども、一番心配しているのは銀行経営者であり、そして貸付先企業についても過保護と言われるぐらいこの中身を見てきたのは銀行経営者ですから、やっぱり余り期限を切ってその間に何もかもという話は、どうも私は、庭先だけきれいにして日本経済の行く末どころじゃないよという発想に全体をしちゃうような気がするものですから、たとえ守旧派と言われようとも正論はきちんと言ってほしいというのが一つですね。 もう一つだけ、これは感想だけ聞かせていただければいいですけれども、私は日本とアメリカは違うと思うんですね。今、世界じゅうで日本の不良債権処理を急げ急げとしりをたたいているのは、ほとんどアメリカだけじゃないですか。厳密に調べたわけでもないんですけれども、新聞等で読んでいる限りはそういう感じしますね。でも、アメリカと日本、違いますよね。 つまり、この前、やはり参考人の意見陳述の中に、学者の皆さんが、日本のバンキングは産業金融だと、これはもうほかの、例えば米国に比較して違うところだという話をされておられました。 それから、今直接金融へという御旗が振られておりますけれども、確かに日本は間接金融でやってきた。その間接金融のよさというのをちょっと前まではよく言っていたじゃないですか。日本型経営の強さなんというのが言われていたのは、まだ十年もたたない前の話ですね。この前、自己資本の範囲内に株式保有を抑えるという改正がなされました。確かに、時価評価による株価の銀行経営への影響の度合いを考えれば一つの策なんでしょうけれども、しかし、それは同時に、日本型経営の特色とも言われていた株式持ち合い制度というのを解消する結果につながっていきますよね。だから、株式持ち合い制度というのが日本の日本型企業社会、経済社会の中で安定化装置として果たしてきた役割というのは、これは私は検証してみる必要があると思うんで、じゃ、そういうものをなくして一体、直接金融の世界にまだ日本はそれほど進んでおりませんから、その後の企業社会というのは大丈夫なのかなという不安は残るんですね。 〔理事若林正俊君退席、理事円より子君着席〕 それから、銀行の護送船団で企業の面倒を見ながら一緒の運命共同体でやってきた、それが今回の不良債権処理を通じてかなり変質してきているというふうに思えてならないんですけれども、じゃ一方で、本当に直接金融で企業が独立独歩でというか、それはアメリカの企業社会にはまた別のいろいろな安定化装置もあると思うんですけれども、そういうものがほとんど根づいていない中で、しかも直接金融そのものが余り進行していない中で、こういう銀行の変質を迫っていくということが一体どういうふうな企業社会につながっていくのか。 その辺、改革というのはタイムラグを伴うものですから、この時間的なずれの間にいろいろな問題が起きてくるわけでありまして、そこのところもきちんと金融の責任者としてお考えになって、それに対する配慮もしながら進めていらっしゃるというふうに思いますけれども、その辺の存念というのもちょっと聞かせていただいて、私の質問を終わります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 何と申しますか、大変広範な問題意識からの御議論だというふうに思いまして傾聴させていただきました。そんな大きな問題提起に対してお答えができるとは存じませんけれども、若干、お聞きしながら感じたことを申させていただきますと、結局、昨今の金融の問題については、資金の融通ということよりもリスクをどうやって配分するかということが決定的に重要になってきているというのは、かつての古きよき日と比べて大きな違いだというふうに考えるわけでございます。 どうしてそういうリスクの方が大きな問題になったかといえば、それは一つは、やっぱり資金そのものとしてはかなり潤沢な経済の状況になったということが一つであります。それからもう一つは、ボーダーレスな取引ということの中でやっぱりリスクというものを考えざるを得なくなったということもあろうかと思います。 しかし、それ以上に私は非常に大きな問題だと思うのは、従来は金融についてリスクを吸収していたのは土地だったというふうに思うんです。ですから、通常、融資をすれば信用リスクがあるはずなんですが、土地の担保さえとれればこれでもう万々歳ということになって信用リスクのことを考えなくて、ほとんどAとBとCと債務者があっても同じ金利でもって資金の融通が可能になったということだろうと思うんです。ところが、土地神話が崩壊をして現実に地価というものがどんどん下がっていくということの中で、こういうリスクの吸収をするものが日本の国から喪失してしまったということの中で、どういうふうに金融を仕組んでいくのかということが我々に突きつけられている課題だというように思うわけでございます。 そういう意味で、メーンバンクシステムであるとか、あるいは持ち合いであるとか、あるいはコーポレートファイナンスであったというようなことが、全部ちょっともう一回見直さなきゃいけないというような状況になっているというのが昨今の我々の置かれているというか放り出された状況だと思いまして、これをどうやって、リスクということの配分ということでの企業と金融の体制にしていくかということをそれぞれみんなで考えて答えを出していかなきゃいけないということなんだろうと私は考えているわけでございます。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。きょうは、竹中大臣、忙しいところ本当にありがとうございます。無理を言って済みません。 竹中大臣に来ていただきましたのは、今回RCCですけれども、この前は株の買い取りがあり、公的資金の再注入というのもいろいろ議論されていると。この全体の不良債権処理方針といいますか、特に骨太方針で明確にいろいろ示されているわけですが、その大もとのところをやっぱり立ち返ってお聞きしたいというふうに思いましたので、限られた時間ですけれども、先に竹中大臣に御質問をさせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 そもそも今の銀行をどう見るかということなんですけれども、実は十月の三十日に私、日銀の速水総裁に質問をしたんです。日本の銀行の自己資本が今どういう状況にあるのかという質問をしたんですけれども、結論を言いますと、日本の銀行の自己資本というのは、公的資金が今入っていると。プラス税金の繰り延べ資産、これはアメリカは一年なんですが、日本は五年積んでいると。つまり、公的資金と銀行の繰り延べ資産によってかさ上げされているんだと。これをアメリカ並みの計算をすると七%台になるというふうに速水総裁は実はおっしゃっていたんです。それはそのとおりだと思いますけれども。 ということは、いろいろ公的資金あるいは税効果会計というふうな政府の施策によって辛うじて、国際基準七%ですからね、実際には七%がそれ以上になっているわけですから、辛うじて国際基準をクリアしているというのが今の日本の銀行の自己資本といいますか、体力の現状ではないかというふうに思います。 そもそもそういう今の状況そのものが、何といいますか、悪く言えばおんぶにだっこといいますか、かなり面倒見てもらっているような状況だと。その上さらに、この前の株買い取りのときにもかなりの議論になりましたけれども、今回のRCCと、やはり公的支援が措置されていると。両方ともそうなんですけれども。 例えば公的資金の再注入ということになりますと、これはかなりまた国民の批判も受けるでしょうし、経営者の責任追及ということも出てくると。いろいろすぐは当座こうやりにくい、それでこの株買い取りやRCCというような、何といいますか人目につかない銀行支援といいますか、そういうふうな流れではないかなというふうに私なんかは全体として見ているところなんです。 この前の株買い取りのときの全銀協の山本会長に対して私、質問したんですけれども、そもそもこういう今の銀行というのは情けないじゃないか、いろいろもうやってもらって情けない状況にあるんじゃないかという質問をしたんですけれども、山本会長そのものがそうかもしれませんとおっしゃるような状況に実はあるというふうに思うんです。 竹中大臣にお聞きしたいのは、まず、今の日本の銀行の状況、本来やっぱり私は自力で不良債権処理もやっていくべきだというふうに考えております。ところが、こういろいろやってもらって本当におんぶにだっこですね、手とり足とりやってもらっているという状況は非常に情けないというふうに思うんですけれども、その辺をどうお考えになるかということと、それに対して今回、発議者の方々に対して本当に私思うんですけれども、そういう銀行のていたらくといいますか、私に言わせれば本当にていたらくだと思うんですが、そういう銀行をさらに助けてやろうと。国民の皆さんみんな、先ほど浜田議員からもありましたけれども、みんな自力で頑張っているわけですね、この不況の中。ところが、銀行だけはさらにまた助けてやろうと。こういうことを提案する政府・与党の姿勢そのものが、私は国民に対して恥ずかしくないのかと思うぐらいなんですよね。 竹中大臣はそもそも、やはり銀行であっても自力で、自分で市場経済の中でやっていくべきだというお考えだったと思いますけれども、そういうことを含めて、今の日本の銀行の状況をどう見られるか、御所見を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(竹中平蔵君) 大門委員の御指摘の中に、銀行は情けないじゃないかという御指摘がありました。 やはり銀行というのは、そもそもリスクを管理するということを仕事としているんだと思います。期間変換のリスク、金利変動をかぶるリスクをとって、さらに経済発展のために金融仲介の機能を果たしていくというのがまさに金融機関、銀行の役割だと思います。残念ながら、そういったリスクをとって果敢に金融仲介機能を果たすという機能がなかなか果たせなくなってきている、果たしづらくなってきているというのは、これはもう私は御指摘のとおりだと思います。そのことは、政府もそのように認識しているし、銀行部門の皆さんも認識しておられるのではないかと思います。 それに対して、しかし一方でモラルハザードを起こしてもらっては困るわけで、その秩序の中で、今弱体化していますけれども、それをしっかりとした機能を果たしてもらえるように自力再生してもらわなければいけない、これがやはり政府として考えなければいけない最大のポイントではないかと思います。 政策の体系、いろいろあるわけでありますけれども、決してこれは銀行を助けるということではなくて、銀行というのは決済機能という非常に大きな社会的な機能を負っているわけでありますから、この社会的な機能が損じないような範囲で、その意味では公的資金を投入したわけでありますけれども、それ以外のものについては、今回のRCCの問題も含めて、決して銀行を助けるということではないというふうに認識をしています。 それなりに、例えば企業の再生、銀行の不良債権の裏側には企業の過剰債務があるわけでありますから、銀行の再生に資する仕組みをつくる、ないしは十分な機能を果たさなければいけない銀行の経営が株価の変動に左右されないような仕組みをつくる、そういうやはり仕組みづくりの中の話であろうかというふうに認識をしております。 その意味では、繰り返し言いますが、リスク管理機能を十分に果たして、果敢に金融仲介機能を銀行が担えるようになるための環境づくりを、今申し上げたようなモラルハザードを起こさせないという範囲で政府は努めてその環境整備をしていると、そのように理解をしています。
○大門実紀史君 そういう一般的なことではなくて、不良債権を骨太方針で一気に処理しなさいという中で、銀行の自己資本が毀損しないようにということで公的支援という流れですから、やっぱり支援は支援だというふうに私は見ているわけです。 竹中大臣、私、六月に大臣に質問したときに、この不良債権の問題というのは、一部の分野の特定の企業というふうなおっしゃり方をされたと思うんですね。その後、三十社問題というのも出てきましたけれども、そういうところが、四月の緊急経済対策からいたしますと半年以上たっているんですが、ほとんど手をつけないで、銀行にとってはそういう大口を処理するというのは大変時間がかかるということがあるかもわかりませんが、もう半年以上もたっているのに、とにかく実績を上げるために中小企業が先にどんどん整理されているというのが実は実態なんですね。 そういう点でいきますと、大臣言われた特定の分野の特定の大企業の問題だと。これになぜ手がつかないのかというところはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 銀行監督行政そのものを私お答えする立場にはありませんけれども、基本的な日本経済のマクロ運営を担当するという立場の認識としては、現実問題としては、やはり春以降のフォローアップの検査、さらには今回特別検査を実施することになって、御承知のように銀行の償却引き当ても一気にふえるという状況が進行しておりますから、環境はやはり目に見えて、これは金融庁の努力によるところ大でありますけれども、私は変わりつつあるというふうに思っております。 その間、大手についても、マイカルの問題等々、現実問題としてそういう破綻処理のところも出てきているわけであります。これはやはり多くの関係者がいる大変難しい問題であるというふうに考えますけれども、そういう意味では、新しい枠組み、フォローアップ検査でありますとか特別検査を決めることによって、私が申し上げたような方向に現実問題にはかなり急速に進展していっているのではないか。その間に、今回、経営者の責任の問題等々もはっきりと姿をあらわしてきたということも含めまして、私はやはりそれは進展しているのではないかというふうに認識しています。
○大門実紀史君 私は建設関係出身ですので、実はゼネコン関係の知人がかなりいまして、この間も話を聞くんですが、今のゼネコンというのは、公共事業削減に対する危機感はあるけれども、不良債権処理による危機感というのがかなり薄いんですね。それはやっぱり政治的な、特に与党の方々だと思いますが、政治との結びつきが強いような部分はソフトランディングを今考えているというような状況が伝わっているというのを、実は私非常に感じたりするんです。 その一方で、中小の方は、きょう取り上げる時間があるかわかりませんが、かなり先に整理されているという点でいきますと、本来、始まりの話がどうも後になってといいますか一向に見えないで、中小企業の方が先に整理されているという状況が続いているんではないかということをとりあえず指摘したいというふうに思います。 竹中大臣にお聞きしたいのは、先ほど浜田議員からもありましたけれども、何でよりによってこの不況のどん底のときに、骨太方針、改革先行プログラムで不良債権だけはもう周りがどんな状況であろうととにかく急げと、一気にやれというふうになるのかというところなんです。これはそもそも論に戻りますと、骨太方針、あるいは四月の緊急経済対策でも二つの理由で不良債権を一気に早くやらなきゃいけないんだと出ておりますけれども、一つは仲介機能ですよね、クレジットクランチといいますか、大きな広い意味でのクレジットクランチと。 ただ、これはもう私がいろいろ指摘するまでもなく、いろんなエコノミストの方も含めて、別に今銀行の貸し出し抑制ということが起きているんではなくて、むしろ不況のために資金需要が停滞しているんだというふうな実態。マクロのデータも、例えば不良債権比率と貸し出し量とか、金利の推移とかあるいは日銀短観による貸し出し態度なんかを見ていますと、不良債権があるから貸し出しを抑制しているというデータは実はあらわれてこないんですね。つまり、貸そうと思っても借り手がいないと。つまり不況で、新しく商売をやろうと思ってももうからないからお金を借りないとかいうふうな状況。 ただ一つ、銀行が貸し出し抑制をしているのはありますけれども、例えば中小企業に対して新たにお金を貸してくれと言われても、これも銀行の方が不況でその商売がうまくいくのかどうかわからないということで渋るとか、あるいは、もう倒産しかけている会社に対して、今までだったら運転資金を貸してあげたのをストップしてしまうというふうな、そういう意味の貸し出し抑制はありますけれども、全体として不良債権によって貸し出し抑制になっているという、私はマクロデータでは出てこないというふうに思うんです。 そういう点でいきますと、この前、予算委員会でかなり大議論をさせていただきましたけれども、今、物すごく急げと言われているのは、よく考えてみると、竹中大臣の言われている経済論といいますか、低成長分野に資源が焦げついている、それを早く生産性の高いところに回さなきゃいけないんだということが、どうもそれしかないんではないかと、急ぐ理由が。というような気がしているんですけれども、骨太方針の流れでいきますと、今の時点でいいますと、早く処理しなきゃいけない最大の理由というのは、産業構造転換といいますか、そういうふうなことでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 実はきょう、たまたまでありますけれども、内閣府から経済財政白書というのを出させていただきました。これは今まで経済企画庁が経済白書を出していたものでありますけれども、内閣府になって第一回目の経済財政白書を出させていただいたわけです。 実は、その中でまさにかなり多くのスペースを割いて、なぜ不良債権処理というのが大変重要な問題なのか、日本の経済停滞の非常に大きな足かせにこの不良債権問題がなっていると考えるのはどうしてなのか、かなり詳細な分析をさせていただいております。ぜひそれをごらんの上、また御批判をいただきたいというふうに思うのでありますが、基本的には、今不況である、需要不足であると。しかし、需要の増加は確かに低いわけでありますけれども、その割に、詳細な計測をしてみると、いわゆる需給ギャップ率は拡大していない、それほど拡大していない。これはとりもなおさずやはり供給の伸び率が低いからである。じゃ、どうして供給の伸び率が低いのかということを成長会計に基づいてさらに数量的に分析してみると、これは圧倒的に全要素生産性の伸び率が下がっている、近年になって下がっている、経済の非効率性が顕在化しているということになります。そういった一つのマクロ経済の動きを背景にして金融の問題を考えていくと、やはり金融仲介機能の低下というのは私は否定できないと思います。 これは大門委員御指摘のようないろんな側面はあろうかと思いますけれども、現実問題としてやはり銀行のリスクテーク機能というのはさまざまな指標で見る限り低下しているし、現場で、私が知っている現場というのは非常に限られておりますけれども、やはり後ろ向きの仕事に銀行全体が追われていて前向きの仕事ができないというのは、現場感覚としても私は金融機関にはあるのではないかと思います。 さらには、金融部門がそういう大きな債務を抱えていることによる消費者心理全般への不安の広がりというのがある。これはアンケート調査をこの白書の中にも載せておりますけれども、不安の原因というのを聞いていくと、もちろん雇用の不安とかも大きいわけでありますけれども、金融に対する不安というのもかなりのウエートをもって出てくる。 そういうことを総合的に考える場合に、やはりこの不良債権の問題、その不良債権の裏側には企業のバランスシートの問題というのがあるわけですけれども、これ全体が日本のリスクテーク機能を低下させて、供給サイドを弱体化させて経済低迷を招いてきた、私はやはりそのように診断するべきではないかというふうに考えるわけです。 骨太の方針で我々が議論したことを、今度の白書では幾つかの数量分析で裏づけるという結果になっております。きょう出たばかりでありますので、これはぜひ皆さんにお読みいただいて、御批判もいただきたいと思います。
○大門実紀史君 僕、読まなくても大体わかるんです。この前、予算委員会で大議論をさせてもらいました。 それで、需給ギャップに触れると切りがないんですけれども、需給ギャップの見方も、やっぱりデフレギャップなんですよね。だから、ちょっともう根本的に何かいろいろ違うんですけれども。 きょうは時間の関係で不良債権問題に絞ってお話ししたいんですけれども、例えば九六年は、あの九六年のときだって不良債権はやっぱり問題になっていたんですけれども、それでも三・五%ですか、GDPは成長したんですよね。だから、私も、不良債権はもうない方がいいのは当たり前ですし、マイナスのことはあってもプラスのことはないというふうに思っています。 何度も申し上げるとおりですけれども、何で今一気にやるのかと。このデフレ状況のときに一気にやるのかということを申し上げているわけで、それをどうしてもやるという理由がもう一つわからないということをずっと申し上げているわけですね。 それで、今の何とか白書でも恐らく言われているのは、成長分野に資源を移動しなきゃいけない、結論はそういうことだと思うんですよね。ところが、この不況のどん底の状況で、先ほど浜田議員も非常に鋭い指摘をされたと思うんですが、骨太方針の部分に書いていますけれども、「創造的破壊」と。だから、創造と破壊ということですね。つまり、生産性の低いところは破壊して、新しい生産性の高いところを創造するという意味だと思うんですが、これはやっぱり、同時に行われれば、少なくとも大量の失業だとかいろいろ心配されることは起きないんですけれども、今そういう状況じゃないと。ですから私は、この不良債権処理をこの状況で急ぐともう破壊だけが先へ進んでしまって、日本経済は立ち直れないところに行くんじゃないかというふうに思うんです。 その辺の産業転換論はまた別の機会にしたいと思うんですが、いずれにせよ今不良債権が、先ほどの柳澤大臣の御答弁の中にもありましたけれども、どんどんふえている状況ですよね。このふえるメカニズムを放置したまま、減らす方だけに幾らRCCを使おう、何を使おうとかいろんなことをやっても、私は、かなり楽観的な話といいますか、なくならないんではないかというふうに思うんですけれども、その辺はいかがお考えですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 白書は読まなくてもわかるとおっしゃらないで、ぜひ読んでいただきたいというふうに思うのであります。私も勉強になりましたので、読んでいただきたいと思うのであります。 委員御指摘の点は、要するに、経済に新しい需要創出分野を生み出すにはどのぐらいのダイナミズムがあるんだろうか、そのダイナミズムを本当に引き出すことができるんだろうかと。これは本当に大事な問題だと私も思います。ですから、決して、不良債権の処理だけをやってくれ、それをやれば日本経済は万々歳になるなどとは全く考えていないわけで、やはりこの間からの経済財政諮問会議の集中審議でも、非常に重要な問題があるということを我々は再認識しています。 一つは、物価が下がるというデフレ現象ですよね、これに対して歯どめをかける政策はどうしても必要でしょうと。これは繰り返し言いますけれども、それをまた日本銀行だけにやってもらおうというようなことを考えているわけでは毛頭ありません。政府には政府の役割、新しい需要を創出するための規制の改革が必要であろうし、さらには、第二次補正に象徴されるような、場合によっては財政の対応も必要であろう。そういう需要の創出をダイナミックにやっていくということは、これは一方で政府の役割だと思っております。さらには、それに加えて金融政策との役割分担というのも当然に出てくるだろうというふうに考える。 もう一つは、やはり新しい産業を、日本をリードしていけるような産業分野をどのように生み出していけるか、ここはやはり大変重要な問題であって、これも基本的には市場のメカニズムを活用して、頑張る者が報われるシステムをつくるわけでありますけれども、それだけでまたすべてうまくいくかというと必ずしもそうでもない。やはりそれなりの戦略性を持った産業への対応というのも必要であろうというような意識を私たちは持っております。 しかし、これをどうするかというのは、はっきり言いまして、今の時点でそんなに明確に見えているわけではありませんで、これは経済産業省は経済産業省で以前からずっと議論していることでもあるし、経済財政諮問会議でもそういった発想をさらに追加してこの問題に対応していこうと、そういった意味での健全な危機意識は持っているつもりであります。
○大門実紀史君 竹中大臣とはきょうはこれぐらいにしておきたいと思います。お約束の時間ですので、忙しいところありがとうございました。 それでは、RCC法案そのものについて幾つかお伺いしたいと思いますが、本法案の問題点は衆議院での議論あるいはきょうの今までの時間での質疑で大体もう明らかになっているといいますか、いろいろ指摘がされているというふうに思います。 私は、大きく絞って二つの点でいろいろ懸念されていると思うんですけれども、一つは新たな国民負担が発生するんじゃないかという点です。これはもう中身を申し上げません。時価買い取りの関係で発生するんではないかと。 二つ目が、これは衆議院で特に議論されましたけれども、中小企業のRCC送りが増大するんではないか、このことによって清算される中小企業がふえていくんではないか、倒産に追い込まれる中小企業がふえるんではないか。つまりこれは、企業再生をやるといっても、本当にできるのかという保証が余りない、はっきりしないという面と、送られる量が今まででさえ中小企業が大半なわけですけれども、もっと送られたら非常に心配が起こるという点で、この二つの問題だと思うんです。 この両方に共通する問題として、私一つだけ御指摘して発議者の方々にひとつ聞きたいのは、アメリカのRTC方式の話がよく出てきます。全く同じではありませんけれども、それを参考にしたとか、そういう話が出てきますが、私、そもそもそのRTC方式、SアンドLのときに使われたRTC方式を日本の今の不良債権処理問題に適用することそのものにかなり無理があるのではないかというふうに思うんです。 例えば、一つ目の国民負担の点でいきましても、RTCのときは、アメリカの債権全体からするとほんのわずかの数%の不良債権という規模の処理の話だったわけですよね、SアンドLの場合は。今の日本の不良債権というのはもうそんな規模じゃない、けたが違うだけの不良債権がある。それを同じような方法で処理しようとすると相当無理が出る。その無理が出る一番はやっぱり国民負担だと私は思っているんです。 そのSアンドLの処理のときに大体一千三百億ドルぐらいですか、公的、つまりアメリカの国民の税金負担がふえたということがあります。短期間で一気にと言われる方法をやりましたから大きく出たというのもあるかもわかりませんが、いずれにせよ、あの不良債権の額であれだけの国民負担が出た。 日本はもっと大きな規模の不良債権を、このRCCを一つの器にして、道具にして処理しようとすると、当然私はどう考えても国民負担が生じないわけがないと。 これについては、RCCの中のもうける部分もある、損だけじゃない、やりくりするんだというようなあいまいな答弁でありますが、規模から考えて、私は、このRCCを決め手にして日本の不良債権処理をやろうとすると相当の国民負担が出ないわけがない、出なかったとしたらRCCの今回の法案が機能しなかった場合だけだ、つまり買わなかった場合だけではないかというふうに思います。 もう一点は、中小企業のRCC送りの問題も、やっぱりアメリカのRTCを持ち込もうとするところに私は無理があるというふうに思っておりまして、なぜかといいますと、SアンドLというのは主に住宅ローンとかのそういう部分の、しかもそういう金融機関の破綻処理に使われた方法なんですよね。ところが、今の日本の抱えている銀行の不良債権というのは生きている銀行の不良債権であり、その不良債権の裏側には生きている企業があるわけですよね。つまり、RTCのようなやり方できれいに一遍にやるといったら、一緒くたになってやっぱりつぶされる企業が出てくるのは当然のことでありまして、そもそも、このRTC方式を全く導入するわけではありませんが、そういうものを持ち込もうとすること自体にいろんな指摘されている問題点があるんではないかというふうに思いますが、その辺の認識はいかがでしょうか。
○衆議院議員(津島雄二君) RTCの問題について若干、今の金融再生法そのものが制定をされたときの事情に即してお話をいたしたいと思いますけれども、委員御指摘のとおり、アメリカのRTCは破綻をした金融機関だけから買ったと、それはもう御指摘のとおりですね。そうではあっても、当時は、今一千三百億ドルとおっしゃいましたが、そのとおりで一千億円を超える財政負担になるべしということで、しかも、あれを始めましたころ、つまり八〇年代の後半から九〇年にかけてはアメリカの財政、非常に悪うございましたから、だからそれなりにあれは驚くべき数字ではあったわけです。 ここで一つ御指摘申し上げておきたいのは、それが思ったよりスムーズに解決をされた事情としては、アメリカの経済が立ち直ったということ、それに伴ってアメリカの財政が黒字基調に変わったということがございました。この点は御参考までにまず御指摘申し上げておきたい。逆に言うと、RTCの財政負担というのは当初はやっぱり驚くべき金額と思われていたということだけは申し上げておきたいと思います。 次に、日本のこの再生法、私も提案者でございましたけれども、これを提案するときに、それじゃRTC法を参考にしたかと。参考にしなかったことはございませんけれども、しかし、それを日本に持ち込もうという考え方ではございませんでした。であるからこそ、破綻銀行ばかりでなくて、もう少し広い、存続をしている銀行からも不良債権に伴う債権あるいは資産を買い取るという機能を与えたわけでございます。 その点だけ、再生法の提案者としてまず答弁をさせていただきます。
○大門実紀史君 加えて言えば、加えて言えばといいますか、比較で言えば、あのときのアメリカというのはデフレの状況じゃありませんでしたし、今、大変日本は、先ほど申し上げたとおりかなり厳しい状況だという点もあるんで、そのまま持ち込んだというふうに私も思いませんが、参考にされたといいますか、あの仕組みそのもので早く処理しようというのは、やっぱりいろんな無理を日本の実情に合わせると生じると。 ですから、こういう機構そのものが、RCCがこういう拡充することそのものが合わないんだということを私の意見として申し上げたいということなんです。 柳澤大臣にお聞きしたいと思いますけれども、これは竹中大臣にも聞いたことと重なりますが、私は、株買い取りがあり今回のRCCがあり、公的資金の再注入については、改革プログラムには少しそういうこともあり得ると出ていますが、どうなるかまだわかりませんけれども、いずれにしても、柳澤大臣はもともと、銀行は自分の努力で不良債権を処理すべきだというお考えだったと思うんですけれども、この全体の、株買い取りからRCCに来ていることしの不良債権処理のこの流れについて、今の時点でどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、銀行という資本主義経済を運営する場合に最も重要な部門が国のいろいろ干渉を受け入れるような体質になるというのは、それだけで不健全だというように基本的に考えております。 ですから、もう本当にぎりぎりのところで公的な資金が必要で、さっき申したようなデメリットを補って余りある、ここはもういたし方ないんだ、そういうような国家の資金を入れて国家の介入というものを受け入れざるを得ない状況をつくるとしても、それはもうやむを得ないんだというようなときでなければ安直にこういうことを、こういうことと申しますか、公の支援を入れていくというのはよくないことだというふうに基本は思っているわけです。 そういうことで、各銀行にも自助努力ということを促しておりまして、ただ、力足らずでそれが十分な成果を上げていないということは極めて残念なんですが、基本的にそういうことを考えております。 ここに来まして、今、大門委員が御指摘になられたように、株の取得機構とか、今回はRCCによる時価による不良債権の買い取りというようなことが行われるようになりましたけれども、これにつきましても、実はもう少し公的支援の色彩が濃いようなスキームもその過程で論議されなかったわけではありません。これは大門委員も御案内のとおりであろうと思うわけです。 例えば、株式の取得機構についても、特に特別勘定の方だけを当初想定したスキームもありましたし、またこのRCCについても、銀行の実質簿価と申しますから、簿価マイナス引き当てというあたりで買い取ってしまえというような議論も率直に言ってあったことは御案内のとおりでございます。 しかし、私どもとしては、やっぱりそういうことは、先ほど言った基本的な立場からいって余り適切ではないというふうに、しかるべき場あるいは機会に申し上げた記憶があるわけでございますが、でき上がったものについては、株の買い取り機構においても、一般勘定というか、そういうものが主流になっておりますし、また、今回のRCCについても時価ということで、そうしたことがイージーに行われないように、そういう仕組みが実現されているというふうに考えております。 今大門委員は、公的支援じゃないかというようなことでございますけれども、それぞれにもうぎりぎりの、例えば株式の買い取り機構はセーフティーネットとして位置づけられておりますし、また今回のRCCについても、一種の不良債権の流動化というようなもののインフラということ、先ほど提案者のどなたかがおっしゃっておりましたけれども、RTCのいろいろなスキームが働くことによって実はアメリカでも債権の流動化の市場ができ上がったというようなことが言われておるわけでございまして、私どもは、RCCの今回のスキームというのはある種の債権流動化のためのインフラである、こういうように考えておりまして、そのものが公的支援を非常に念頭に置くというか前提にしたスキームではないということを御理解賜りたいと考えております。
○大門実紀史君 ですから、理解できないといいますか、どう見たってこれは銀行支援の枠組みだと、それを新たに担保をつけるわけですから、これはもうどういってもそういう仕組みになっているんですよね。その点がずっと議論になっているということだと思います。 私、思うんですけれども、いろいろこういう銀行、特に大きな銀行に対しては公的支援の策が手とり足とりとられる中で、今、信組、信金が、信組だけで二十一ですか、信金で七つですか、今年度に入ってどんどん破綻していると。これは次回の六日の日に詳しく実例を挙げてこの問題を取り上げたいと思うんですが、片や、つぶすべきところはつぶすといいますか、そういうことが行われている中で、特に主要行を中心としたところにはいろいろ手当てされているというところに、非常に私はゆがんだ金融行政になってきているのではないかというふうに感じます。 きょうはもう一つ中小企業にかかわる問題を質問したいというふうに思うんですけれども、私は、この不良債権処理を早める方法は、もちろん各銀行が自力で努力することと、やっぱり景気の回復がどうしても必要だというふうに思います。ただ、それを待っていればいいというものではありませんけれども、具体的な努力のやり方として、その融資先の企業が今大変な企業があった場合、それを再建していく努力ですね、切り捨てるんじゃなくて再建していく努力というのが非常に今こういう時期だから重要だというふうに思います。 そういう点では、四月の緊急経済対策の中に要注意債権等の健全化及び不良債権の新規発生の防止という方針が掲げられたわけですけれども、四月の緊急経済対策からもう半年以上たっていますが、この点についてどのように金融庁として努力されてきたか、どう取り組んでこられたか、お答えいただけますか。
○副大臣(村田吉隆君) おっしゃるとおり、四月六日の緊急経済対策におきまして、各金融機関に対しまして要注意先債権等の健全化及び不良債権の新規発生の防止のための体制整備を求める、こういう記述がございまして、私どもとしては、その緊急経済対策等に沿いまして、要注意債権の健全化及び不良債権の新規発生の防止のための体制整備と積極的な取り組みについて、あらゆる機会を通じまして各行に対して要請を行ってきたところであります。 こうしたことを受けまして、ほとんどの銀行におきまして、本店に債務者の経営改善のための組織や専担者を置くと。これを通じまして支店にも、支店との連携も強化するということで債務者側の経営支援推進体制の整備を図っている、こういう実態を見ておるわけであります。それから、各行とも、債務者に対しましては経営改善計画策定に関する助言を一層強化しておる、銀行からの人材派遣、外部コンサルタント等への紹介や活用等を通じて再建のてこ入れを図っている銀行も多いと、こういうことでございます。 これは、私どもの財務局を通じたヒアリングにおきましても、地域銀行においても積極的にこうした企業への支援の仕組みが強化されておりまして、私どもとしては、こうした取り組みが産業再生と金融再生を一体的に進めていく上で大変重要なことである、こういうふうに考えておりまして、一層その推進を図ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○大門実紀史君 地銀とか第二地銀など、地域銀行については専門の組織を設置したと。しかも、いろいろやっているというヒアリングをされているということなんですけれども、大手銀行の方は今の段階ではどういうふうなことになっていますか。もう少し、今もおっしゃったことを具体的に大手銀行では何をやっているか、かいつまんで教えてください。
○副大臣(村田吉隆君) 今もう既に指摘したところでございますけれども、例えば行内のそうした取り組みの体制整備の具体例といたしましては、正常先への格上げ支援を目的に企業コンサルティンググループを設置して専担者を置くとか、あるいは本店と営業店のそうした連携を強化したとか、それからコンサルタントを送ったというような例も大手行についても見られているわけであります。
○大門実紀史君 その数だとか何だとか、そういうものはまだ具体的にはヒアリングされていないわけですね。全大手銀行の中のどれぐらいそういう部署が設けられたとか、人数配置だとか、そういうところまでは行っていないわけですね。数わかりますか。
○副大臣(村田吉隆君) 数は具体的に集計しておりませんが、各行にヒアリングを行っております。
○大門実紀史君 私がいろいろ現場から聞いた話では、実際には、その担当部署を設けたぐらいのところはあるかもわかりませんけれども、逆の対応になっているんです、四月の緊急経済対策と。むしろ、要注意先になったところを正常化するどころか、あるいは正常化のところを要注意に落とさない努力をするどころか、どんどん切り捨てる方向の事例を幾つも聞いております。 例えば、お名前出しますけれども、東京三菱は、ことしの三月決算で要注意債権となった企業に対して従来より高目の金利を求めると。応じられない場合は債務者区分を要管理先に落とすというようなこと、これは新聞でも報道されましたけれども、実際に行われています。三井住友銀行、これは旧さくらですね、ここは、一回でも延滞を起こした融資先を、これは問題与信ということで、それを管理するためのアクションプログラムまで御丁寧につくって、一応再建可能かどうかをまず見きわめるわけなんですけれども、その結果再建可能だとわかっても、場合によっては回収専一という選択をして回収に走ると。つまり、手をかすよりもいかに回収に走るかということをそういう要注意、要管理のところではもうどんどんやっているというのが実態です。 これはほかの金融機関も幾つか事例ありますけれども、金融庁としてはこういう事例をつかんでおられますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは実は背景がございます。どういう背景かと申しますと、私どもが要注意債権のうち条件緩和をした債権については、これを要管理債権ということにするわけでございます。しからば、この条件緩和とは一体何かということが問題になりました。 実は、長期の貸し出しだということですけれども、いろいろな事情があって短期の手形をずっとつないでいくというような貸し出しがあるわけでございます。その場合に、手形の割引金利というものについて、今度の手形の期限が来たときに、貸し出しはずっと続けるわけだけれども、従来の金利に比べて今回の金利が仮に同じでも、これをその企業の状態によっては条件緩和債権とする、つまり要管理債権に分類すべきものとすると。こういう新しい基準というか、新しくないということを全銀協あたりは言ったわけでございますが、そういうことを明確化したということがございました。 どういう債務者がそういう該当になるかというと、その債務者と同じぐらいの信用の程度であるところにもし新規の貸し出しをしたら、その金利は一体幾らかというものを想定しまして、その金利に今の手形の更改をする、この債務者に対する貸出金利が及ばないという場合には、それは条件を緩和した債権だというふうに認識すると、こういうことになったわけです。 そこで、べた貸しと言うんだそうですけれども、このべた貸しをする先に、あなたのところの信用リスクというのはこれだけ上がりました、したがって、もしそこに新規貸し出しをするとしたらこのぐらいの金利をいただきますので、あなたのところからもこの手形の金利をそこまで上げていただかなければなりませんと、こういうことを求めたんだろうと思います。それに応じればこれは要注意のままでありますけれども、もし応じられなければこれは条件を緩和した債権ということになりまして要管理に区分されると、こういうようなことが行われまして、理屈からいうとそれに何も文句はつけられないということでございまして、これは我々の方針に基づいてむしろそれぞれの銀行がそうした措置をとったということでございます。 したがって、それを批判なさっても、こういうことで厳格な債務者区分をしているということの私どもしては一つの例というふうに御理解をいただくほかないと、このように考えておるわけでございます。
○大門実紀史君 そうすると、今、大手行がこうやって要注意先に金利を高目に要求して、応じなかったら条件変更だということで要管理に落としているというのは金融庁の方針だということですね。そういうことですね。 そうすると、四月の緊急経済対策で要管理先をいろいろ支援して正常先に持っていったり、そういう本来銀行が果たすべき役割を果たしなさいというのは、具体的にはどうやって実現していくわけですか、金融庁がそんなことをやっていたら。
○国務大臣(柳澤伯夫君) それは、貸出先企業が実態として経営があるいは財務状況が改善されていくということをお手伝いすることでございまして、債務者区分が変われば銀行がそれでハッピーかというと全然ハッピーではありません。何となれば、引当金をふやさなきゃならないからです。 ですから、何も銀行が好きこのんでやっているということではなくて、それは債権のあるいは資産の査定というか、区分をより正確にしているということの努力の一環だということで御理解いただくほかないということです。
○大門実紀史君 じゃ、きょうは質問を終わりますけれども、次回、今言われました債務者区分の問題で、現場でどんなことが起きて、どれだけ中小企業を含めて倒産に追い込まれているかという話をしたいと思いますので、そのときにまたいろいろ問題点を御指摘させてもらいたいと思います。 質問を終わります。
○大渕絹子君 まず、柳澤大臣にお尋ねをしたいと思います。 骨太方針から改革先行プログラムを経て今回のこの法案の提出という経過があるわけですけれども、先ほど竹中大臣と大門委員のやりとりを聞いた中でも、柳澤金融担当大臣と竹中大臣との間で銀行の不良債権の処理のあり方についてかなり隔たりがある。隔たりあるその手法について、一気にやるべきということと、柳澤さんが従来おっしゃってきたように、剰余金を引当金に積み立ててその中から不良債権処理をしていくべきというような手法をとられてきたわけですけれども、そのお二人の確執の中で、確執と言っちゃいけませんね、意見の違いの中で、しかしいずれにしても、どちらの手法をとったにしても金融システムそのものがうまく機能しない場合にはお二人とも責任を問われる立場にあるし、柳澤大臣の場合はもう既に公的資金を注入をしているという担当大臣でございますから、ここも責任が問われる。 そういう状況の中で、今あるRCCの活用を最大限して今の難局を乗り切っていこうというようなことが言われているわけなんですけれども、骨太の基本方針をつくる策定段階で、最終段階でこのRCCの活用を盛り込もうというその経過についてお話をいただければというふうに思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 結論であるところの今回の法案の作成というのは、これは与党三党で作業が行われ提案が行われておりますので、私がそこの経過について説明をする立場にはないというふうに存じます。 ただ、大渕先生のお尋ねでございまして、私もさっきもちょっと当初はということでその経緯の発端のところに触れましたので、それを若干、繰り返しになりますが、申し上げさせていただきます。 要するに、私は、昨年十二月四日、きょうは一周年でございますけれども、また金融担当に命じられましてなったんですが、それからほぼ一カ月ぐらいいろんなデータを見ておったんですが、そのときに、やっぱりこれは直接的な処理をしないと不良債権の残高が減らないし、それからまた銀行の収益力も向上してこないということで、そこからもう既に直接処理を推進するということを申し上げたわけでございます。 それで、そういうことを方針として打ち出させていただく中で、他方、特にゼネコンと言われている企業に対して債権放棄が各銀行で行われるというようなことがずっと続いたんですが、これが意外と市場の評価を得られなくて、再建計画というものが世の中から高く買われないというような事態が起きました。私は、この不良債権の直接処理というのはできるだけ企業再生の方向でこれをやりたいと。企業再生の方向でなければ、これはほっておいたって倒産、破産しますから、実際、バランスシートからの切り離しというのは行われるわけでございます。 じゃ、あえてこちら側から働きかけて不良債権の処理をするというのはどういうケースかといえば、これは企業を再生する努力を銀行と企業側が一緒にやるということでなければならないわけでございます。そういう意味で、私はそういうことを大いに慫慂したわけでございますけれども、どうもそういうふうに世の中でならない。そこで、もっと私的整理のルールというものをきちっとした形でつくって、私的整理の中で債権放棄がなされたならばそれが世の中からも評価されるというようなことでなきゃならぬじゃないかというようなことで私的整理についていろいろと勉強を始めるということをいたしました。 勉強の最初はもちろん、何と申しますか、各行からの状況の聴取、ヒアリングでございましたし、それからもう一つは、ほかにどこか世界にこうしたことを研究している者はいないのかというようなことを調査を命じまして、そこから上がってきたのがINSOLのルールだったわけです。 それやこれや、こういう研究をしていく中で、先ほどちょっと触れましたように、RCCがもっと音頭をとってくれたら複数債権者、つまり銀行でございますけれども、そういうような話し合いももっとうまくいって再建計画というのがもっと世の中の評価を得られるようになるかもしれないというような声が聞こえてまいりましたので、私はRCCの活用ということをそのころから念頭に置くに至っておったわけです。 そういう議論の中で、先ほど言ったように値段をもっと、簿価マイナス引当金ぐらいのところにして、ある程度の財政負担を伴ってももっと能率的にすべきじゃないかというような意見もございました。しかし、それは私も私なりの意見を申させていただいたというようないきさつもありますが、いずれにせよ、今回こういうことを与党の三党の間で練り上げてくださいまして、RCCの活用というようなことが具体化できたということで私としては感謝しておると先ほど来申し上げているとおりです。 私の知るところは、一端でございますけれども、以上でございます。
○大渕絹子君 それで、発議者の方にお聞きをいたしますけれども、RCCを不良債権の最終処理に活用する構想というのは、グリーンスパンさんもあるいはシードマンさんも提案をする、あるいは外資系の金融機関からも与党の議員に働きかけがあったというようなことが報道されているわけでございます。 私自身は日本の国民が働き出した資産だというふうに思っています。銀行にある不良債権でも国民が働き出した資産の一つであるというふうに思っていますが、その資産を外資系に買いたたかれて、本当に安い値段で買いたたかれて、その上にアメリカの金融機関が売り上げることによって利益を得るという、日本の不良債権の処理でアメリカの企業があるいは金融機関がもうけていくという仕組みに対して非常に納得できない部分というのはかなり持っているわけでございまして、RCCの活用というようなことは最大限生かされてもいいのではないかというふうにも思うわけですよね。 でも、そこが、アメリカの外資系の金融機関やグリーンスパンさんやシードマンさんに助言されてこの法案ができたとなると、ちょっと違うのかなというふうにも思いますが、この事実関係について発議者の皆さんにお聞きをいたします。
○衆議院議員(相沢英之君) それはちょっと考え過ぎじゃないでしょうか。そういうようなことを私自身は、皆さんいかがですか、体験していませんし、また全然思ってもいませんでした。 ただ、私、強いて言えば、どうも日本の金融機関、これは銀行に限らず保険なんかにつきましても、破綻するあるいは破綻しかけたものについて外資系がいろいろねらいをつけまして、あるいは空売りで株を下げられて、ついにそれが破綻に至ったんじゃないかというような話もありますし、そして出てくるのは、表現は適当じゃないかもしれませんけれども、青目だというのはむしろ残念なんですよ、私どもとしては大変に。ですから、そういうことも念頭にあるものですから、やっぱり不良債権の処理についても余りそういうようなひどいことにならぬようにしたいという気持ちもむしろこのRCCの強化にはあったわけでありまして、外から言われてそうやったというようなことは毛頭思っていませんでした。
○大渕絹子君 外資系の企業が大体大まかなおいしいところをもう買い取って処理は済んで、あとは銀行に残っている、より銀行が今手放せない状況に置かれている不良債権についてRCCを介入させてみずからがまた買い取るというような仕組みをつくってほしいというような思惑があるやに報道されていますので、そういうことがないということを今、相沢発議者からお答えをしていただきましたので、そういうことが本当に起こらないように今後もちゃんと見張っていていただきたいなというふうに思うところでございます。 さらに……(「はい、わかりました。」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。 RCCの機能強化策のねらいなんですけれども、先ほどほかの委員の御指摘にもございましたけれども、景気が回復しない状況の中で銀行の新たな不良債権がどんどんと発生している状況の中で、今ある不良債権の処理をオフバランス化をしても、産業の再生そのものができてこなければ、このことはいつまでたっても終わらないのではないかと思いますけれども、発議者の皆さんは経済回復と今回のこの法案の関連についてどういうふうにお考えでございますか。
○衆議院議員(相沢英之君) 不良債権の処理を進めたからといって、それが直ちに景気の回復につながるものだというふうには思っておりませんが、やはり日本の金融機関が非常に不良債権を多く抱えていると。これは銀行自身あるいは企業自身の責任とばかり申すわけにはまいらないので、物価は下落する、特に土地が下がったというようなことが不良債権の大きな原因になっておりますから、基本的にはやはり景気を回復する、物価の安定を図る、特に地価の安定を図るというようなことを当然考えていかなければならないと、こう思いますが、それにいたしましても、やはり金融機関の不良債権を数年のうちに、二、三年のうちに整理をする、オフバランス化するということは日本の金融機関に対する内外の信頼を回復することになる、そのことはまた銀行の本来の業務を推進をすることになる、それがまた企業の活性化にもつながっていくと、そのように考えているのであります。
○大渕絹子君 一部エコノミストの間では、銀行の不良債権をRCCをスルーして政策投資銀行などに横滑り、いわゆる水平移動するだけにとどまってしまうのではないかという懸念があります。再生ファンドなどを組んで発行するにしても、経営が行き詰まった状況で整理をされるような企業の株式について本当に有利な展開で売れるのだろうかというようなことがあって、銀行の不良債権の横滑りだけに使われてしまうのではないかという懸念に対してはどのようにお考えでございますか。
○衆議院議員(相沢英之君) まあそういう言い方をしてはおしかりをこうむるかもしれませんけれども、世の中のことはいろいろ見方があるものですから、そういうふうに見る人もいるかもしれません。しかし、そうではないので、そういうような状態にある企業をほったらかしておくと、まあ表現は適当じゃないかもしれませんけれども、ふん詰まりになっちまう心配もあるわけなんですね。ですから、その債権をRCCもお仲間に入って、何もRCCひとりで踏ん張るというようなことじゃ毛頭ありませんから、入札にも参加するというような形で、従来よりもその不良債権の処理に言うなれば間口を広げて御協力をするというようなことで、しかもそれは、従来は法文上は必ずしもはっきりさしていませんでした再生も、企業再生も考えていくということになれば、私はこれは、やはり企業にとってもプラスになっていくことでありましょうし、それから不良債権を抱えている銀行にとってもプラスになっていくだろうというふうに思っています。
○大渕絹子君 今回、時価による買い取りという項目が入ってきて、従来、二次ロスを出さないための歯どめとして入れられていた時価よりも低い価格というところが今度は削られていって削除されるということになるわけですけれども、時価よりもさらに安い価格というその答弁、法案つくるときの前回の答弁が、ここはもうないものになっていってしまって、時価による取引が当然のごとく行われるわけですけれども、このことは最初のときに言ったこととちょっと関連をしてくるんですけれども、銀行で今民間のサービサーにはどうしても売ることができない債権、そして今度の銀行の特別検査によってもしかしたら破綻懸念先に落ちるやもしれないその直前にRCCに時価で買い取らせなければならないという必然性があってこの法案ということになると私は非常に納得をするのですけれども、ここはいかがでございますか。
○衆議院議員(小池百合子君) 国民にとりまして負担になる二次損失がふえるんじゃないかという御心配でございますけれども、今お話しされましたが、これまでは低い値段で、それもかなり硬直化した買い取りの方式でやってきた。やはり不良債権でもいろんな種類がございますから、それを一律に値段の設定でやってきた。その目的とすれば、今お話しありましたように、前回の二次ロスを出さないためのと、そちらの方がむしろ優先されてきたような形であったと思います。 この目的は、やはり不良債権をどのようにして早く処理をして、なおかつそれに企業再生もくっつけようかということでございますので、そこでマーケットの理論といいますか、その中で時価でもって買えるように、それをまずある種のたがを外すというか、だけれども、たがを外すといっても、高いものをRCCがわざわざ買う必要もないわけでございますし、そこに合理性ができてくるわけでございます。ですから、そこはちゃんとミーティングポイントというのが経済の行為として必ずあるわけでございますから、その論理でもってこれからの買い取り価格の設定ということをやっていく、これが基本的な考え方でございます。
○大渕絹子君 小池さんに答弁していただいてうれしいです。ありがとうございました。 ところが、私はそのことを言ったわけではなくて、二次ロスを発生させないためのメカニズムは当然つくっていかなければなりませんけれども、今銀行にある不良債権のうち、銀行と企業との長い間のおつき合いの中でどうしても最後の処理のところを民間サービサーにゆだねることはできない、何とかこの企業の最終的な処理をもう少し安心できるところに処理をしていただきたいという思惑の中でこのRCCでの買い取りということが私は持ち出されてきているんではないかと思うんです。 そこのところをお聞きをしたいのですけれども、いかがでしょうか。
○衆議院議員(小池百合子君) 先ほど申し上げましたように、やはり不良債権の処理というのは銀行も企業も、そして日本経済全体も頭を抱えているような状態であることは事実だと思います。そういった面が全くないかといえばそうではないかもしれませんけれども、しかしながら、だれも引き取り手がない、そしてまたそれがそのまま塩漬けになっていると……
○大渕絹子君 違うんですね。
○衆議院議員(小池百合子君) 質問のとらえ方が悪いですか。
○大渕絹子君 いえ、済みません、じゃちょっといいですか。
○衆議院議員(小池百合子君) いや、ちょっと私はそうとしかとれませんでしたので今のお答えになってしまいます。済みません。
○大渕絹子君 私は、RCCに買い取ってほしい銀行側が持っているものは塩漬けにしたいものではないと思うんですよ。その企業を長い間の関連によってどうしても助けていきたい、生かしたい、しかし民間サービサーに売り出した場合には助ける手だてがもしかしたら遮断されてしまうかもしれない、そういう懸念があって、銀行と業界とが本当に相談というか、何とか相談をする中でこの法案が必要なんじゃないかということで出されてきていたとすると少し救いがあるんだけれども、そうでないのかなと思ったりもして、そこをきちっと確認をしていきたいというふうに思っています。
○衆議院議員(小池百合子君) 今回このように、これまでのしゃくし定規でやってきたことを、それを柔軟にしていくということは、まさにさまざまな不良債権のケースがあります。そしてまた、金融機関と企業とのおつき合いの関係もこれもいろいろあります。そしてまた、マル暴関係といいますか、それもいろんな形のものもあります。 ですから、むしろ今回のRCCのはそれを最大の目的にしているのではなく、それも一つ入るかもしれないけれども、ケース・バイ・ケースに応じられるということがむしろポイントだとお考えいただければよろしいんじゃないでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) また、一方におきまして、今回の金融再生法の改正の中で私どもは、企業再生ファンドというものを色濃く推進しよう、積極的に推進しよう、こういうふうに思っておりまして、そういう意味では、私的整理やあるいは法的整理の中で企業の再建計画を厳格に固めまして、それで私どもは企業の再生を極力図っていくということを今回の改正の一つの目的としているわけであります。 そういう意味で、RCCがその中で企業再生ファンドに積極的に参加できるようなインフラをつくったと、こういうことではないかと考えております。
○大渕絹子君 最後になりますが、RCCの社長さんに見えていただいておりまして、大変たくさん通告しておりましたが、済みません、最後の一問だけ。 債権者である銀行救済と債務者である企業の再生というこの極めて難しい重い役割をRCCが担うということになりますけれども、その国民の期待にこたえていただける御決意をお聞かせいただきたいと思います。
○参考人(鬼追明夫君) 今回の改正案は、大変重大な課題を私どもに与えていただこうとしているわけでございまして、私ども大変これを重く受けとめております。あるいは皆様方お笑いになるかもしれませんが、ほとんど夜も眠れないというような状態であります。大変非常に難しい課題であります。 私どもは、しかしながら、現場を預かる者として、この国会で決められました案についてはそれこそ全身全霊をもってそれを実現していきたいと、こう思っております。そのためにはいろいろな方々の御協力あるいは御支援、あるいは御批判、御叱正というものが必要であろうかと思っております。今後とも、そういったことにつきましてはどうかひとつよろしくお願い申し上げたいと、このように思います。
○大渕絹子君 終わります。
○平野達男君 自由党の平野達男でございます。最後の質問でございます。 先ほど、フェアバリューというお話がございました。フェアコンペティションという概念でちょっと質問したいと思います。 塩崎議員にお尋ねします。 今回の改正の柱は、入札への参加というのがあります。入札は当然のことながら、RCCと民間のサービサーというのがいるようですが、その人たちがコンペティションをするということでありまして、価格をどのように設定するかというのは、これは非常に大変だろうと思います。本当に買いたいという気持ちがあれば民間企業は必死になって、自分の将来に対するこれは得か損か、あるいはどれだけの利益があるかということを勘案しながら多分入札価格を決めると思います。他方、RCCの方はこれは政府保証がついています。他方、民間企業は絶対損はできない。もちろん、RCCについてもこれは損はできないと思いますけれども、最初からRCCと民間企業との中においては大きな差があるような感じがしますが、ここのフェアコンペティションという意味においてはどのように考えられますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 政府保証がついているのは、ファイナンスをするときの政府保証がついているという、再生勘定に対する年間十兆円の枠で政府保証しているということをおっしゃっているんだろうと思います。これはファイナンスという意味においては確かにほかのプレーヤーに比べるとコストが低くなるという意味でおっしゃっているんではないかなというふうに思いますが、それは事実そうだと思います。 ただ、今回一番問題にしているのは、いわゆるマーケットバリューで売買をしましょうと、入札を含めてですね、勝つか負けるかわからないけれども、そのときにどういう値決めをするのかと、さんざんきょうも議論してまいりましたが、結局、今回の法律で幾つか柱立てがある中で、可能な限り三年を目途として処理をしようということですから、当然、買うときの価格は……
○平野達男君 価格決定方法じゃなくて、フェアかどうかということだけお答えください。
○衆議院議員(塩崎恭久君) それは、フェア、フェアじゃないという問題ではなくて、現実にRCCには政府保証はついている、ファイナンスにおいては、ということ以外何もないんだろうと思うんです。 そこで、入札は先ほど私申し上げたように、メーンのツールとして入札を使うというのは私は個人的には余り多くないんではないかと。ただ、今は全然できないから、いろいろなケースがあるからできるようにしましょうということだろうと思っていますから、むしろそういう面でマーケットで競争するという意味で、政府保証があることでマーケットをディストートするということは余りないんじゃないかなというふうに思っております。
○平野達男君 要するに、一般的にはそういうふうな考え方はないと思います。 ちなみに、特殊法人改革をどのように考えておられますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 特殊法人改革についてもし話をするならば、まあ一時間でも二時間でもいろいろと話はできますけれども、どの部分についておっしゃっているんですか。
○平野達男君 是か非かだけでいいんです。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 是です。
○平野達男君 特殊法人とRCCというのは本質的にどのように違いますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 特殊法人というのは、特殊法人という定義があるので特殊法人であるわけでありますが、RCCは、協定銀行として、株式会社として存在する銀行、株式会社であります。
○平野達男君 民にできることは民にというのはどこかの総理大臣が盛んに力説されておりますけれども、結局、価格を入れるときに民間企業は自分のリスクを全部しょいます。片方は政府保証があります。ここの違いは非常に大きいんじゃないかということを言いたいわけです。どのようにお考えになりますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 平野議員に逆にお聞きしたいんですけれども、この三年間、再生法もでき、早期健全化法もでき、しかしなぜか不良債権処理が進まず、企業再生も進まなかった。そういうときに何が欠けていたのかというと、不良債権を銀行がみずからオフバランスするインセンティブに欠けていたということだろうと私は思っているんですね。その仕組みを変えていかない限りは、企業の再生もない、そして金融機関における不良債権処理も進まないだろうというふうに思ってまいりました。 そういう中で、新たな仕組みとして、新たなというのは別に何にも新しいことは本当はないんですが、何のことはない、不良債権処理を進めるとうのは、銀行の資産の査定を厳格にまずみずから銀行はやることと、監督当局がやることと、そしてそこから先はいろんな道具がありますよねという道具を今回そろえたという、その一つにこれを置いているわけであって、まあ何をおっしゃりたいのかよくわかりませんが……
○平野達男君 私も何をおっしゃりたいのかよくわかりません。 RCCの新たな仕組みが必要だという説明についてはよくわかりました、そこはですね。 私は、今回の場合の説明を読みますと、市場に厚みがないからという話をしています。厚みがないから、ここに「RCCの入札参加は不良債権市場の厚みを増すことに繋がり、市場成熟化に寄与」というふうに書いてあります。これはこのペーパーの中に書いてあります。金融庁のペーパーです。書いてあります。 まだ質問終わっておりませんよ。 それで、この場合に、民間企業から見たときに、政府保証があるRCCというのは大変な脅威だと思います。それで、厚みを増す、成熟化を増すというときに、例えばサービサーが今何社あるかわかりませんけれども、RCCと勝負をするために新規参入なんという会社があるでしょうか。 塩崎議員の感性から考えてどのように考えているか、ちょっとここでお答えいただけますか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) その資料は私見たことないのでよくわかりませんが、先ほど金子議員から、市場を整備することを目的にして今回この法律改正を用意しているわけではないということを明確に御答弁申し上げたと思うんですね。
○平野達男君 じゃ、この資料は間違いですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 我々がつくったものじゃありませんから、ちょっとどこがつくったのかよくわかりません。
○理事(円より子君) 委員長の許可を得てから発言してください。
○平野達男君 「金融庁資料」というふうになっています、これは。金融庁、どうでしょうか。予告なしですからあれですけれども。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 何と申しますか、先ほど来、アメリカといえども債権の流動化市場というのがその前には必ずしも十分な発達を見ていなかった、それを、RTCを中心にしたいろんな取引が債権の流動化市場をつくったというお話もどなたか、提案者の方からあったというふうに記憶しておりますけれども、私どもとしては、その発端は実は、先ほども申したように私の側からすると、私的整理というものを前提にして、それをより効果的かつ効率的に実現するための一つの方途ということでRCCの機能強化を考え始めた、そこの発端のところはそうだということを申し上げたわけでございます。 しかし、こういう案が出て、実際にRCCが動きをしてくれたときには、これがやはり債権の売買市場というようなものをより厚みのあるものにするというのは、結果としては当然考えられるということは御理解いただけるところだと思います。
○平野達男君 議論がなかなかかみ合いませんけれども、ちょっと別な質問に移らせていただきますけれども、先ほど柳澤担当大臣は、入札の結果、全部落札することがあり得るということをおっしゃいました。恐らくこれは本意じゃなかったのではないかと思うんですが、本当の入札でありますと、百本やって百本が一社落札するということは、これはあり得ない話です。これは入札の制度からいって絶対あってはならない話だと思います。 前回は株の売買で今回は不良債権というか、これは何でしたっけ、不良債権と言っちゃいけないんですね、資産の売買ですか。いつも言うんですが、売り言葉に買い言葉で多分さっきの答弁になったと思うんですが、その入札の結果については、これは公表されるような仕組みになっておるんでしょうか。これは通告していませんが、どうでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) ちょっと事務方の補助をいただいたんですが、基本的には、手続においては、入札に当たっては入札価格をデューデリをして、RCCとして結論を得た場合には、最終的には内閣総理大臣の承認を受けた後に入札をするということになります。 したがって、入札をしたからといって落札するわけじゃないということもありますので、入札価格を公表するということは予定しておりませんが、落札をした場合、買い取り価格についてはこれを公表する、こういうことになっております。
○平野達男君 当然これは入札を入れてもらう側が銀行ですから、銀行のその入札結果を、例えば四社入札したとして、一位から四位までどれだけの価格で出てどういう会社が出たかということを、応札して入札に参加したかということを含めて公表する仕組みになっているかどうかということなんですが。──それは後でも結構ですが、私が言いたいのは、RCCが今回入札に参加して非常に高い、今回のコンペティションは高い価格を入れた人が落札しますから、一位と二位の差が非常にあっちゃ困るんです。そういうチェックをガラス張りにしておいてもらいたいという、こういう話なんです。 それで、先ほどから私が言っている政府保証があるところというのは、特殊法人のあれじゃないですけれども、どうしても査定が甘くなると、これは当たり前だと思います、自分に責任がないですから。それは性善説に立つか性悪説に立つか、それは判断はありますよ。そういった意味において、要するに入札をしたときにRCCが入札する条件として全部公表してくださいという条件づけができるかどうかというお話なんですが、そこはどうでしょうか。
○副大臣(村田吉隆君) 入札自体は民間の枠内でやるわけでございまして、今委員がおっしゃるのは、RCCが入札した場合にその内容をすべて公表すると、つまりこちらが有利な条件にあるからと。そこはもう一度、まことに申しわけありませんが、どういう手続になるのかということを、大臣が答弁を先ほどしたことにつけ加えまして御報告をさせていただきたいというふうに思っております。
○平野達男君 いずれ、げたは銀行側にあるわけですから、銀行側が公表すると言えばそれは公表になるわけですよね。 それで、ではちょっと次の質問に移らせていただきますけれども、時価の定義を教えてください。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 繰り返し朝から申し上げておりますが……
○平野達男君 では、結構です。 私は、時価につきましては、時間がないですからあれなんですが、じかに物を申しますけれどもと言ったらあれの上塗りになってしまいますけれども、基本的に入札する側は、今これを、入札制度を前提にしてちょっとお話をさせてもらいたいんですけれども、入札する側はいろんな価格を入れますね。そして、それが例えば、きのうの塩崎先生の答弁の中には何かモデルをつくってどうのこうのとかいろいろ話がありましたけれども、モデルをつくってやるところもあれば、そろばんでやるところもあるかもしれませんし、私みたいに、えい、やあとやるところもあるかもしれません。 ただ、最終的に、それが発注者、あるいは今回は売り手との利害が一致するところ、先ほどミーティングポイントとどなたかおっしゃいましたけれども、そこの点がやっぱり時価ですよね。そういう理解でよろしいですね。 そういう中で、この資料の正体がちょっと今不明になってきたんですが、今回は、現状の回収不能となる危険性等勘案して適正に定められた価格、これを時価に変えますと言っています。 それで、現状の回収不能となる危険性等勘案して適正に定められた価格、これで買ったものが通算で三百九十三億あります。二百十七億、百二十六億、五十億。それで平成十三年度五十億と減っているのは、これは勝手な類推ですけれども、どうやら時価でやってくれそうだ、価格を上げそうだということから多分売り控えをしているかもしれません、というふうに私はとっていますが、そこは今回は問題にしません。 今問題にしたいのは、こういうふうにしてRCCが買い取ったものは、銀行がぜひお願いしますと持ってきたものです。これは、今でも入札制度というのはありますから、銀行は、入札してもだれも札入れしてくれないだろう、だから相対で要するにRCCに持っていきましたと。 一方、RCCは、担保不動産の鑑定評価額を基準にした減価方式ということで最大六一%減価しますよということを公表しています。銀行はこれを了解して持ってきています。 こういうふうに買い取った不良債権の価格というのは、この資料によりますと、債権の総額に対して約四%ということで非常に小さい額なんですが、これは時価じゃないでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 出会ったものはみんな時価だという、達観して言えばそのとおりでありますけれども、なぜこんな三・何%に……
○平野達男君 時価かどうかだけお答えいただければ結構です。
○衆議院議員(塩崎恭久君) いやいや、マーケットの時価じゃありませんからね、これは。 一対一の関係でやってきて、おまけに、普通のマーケットプレイヤーであれば、例えばゼロとつけない無担保債権にゼロをつけてきたというのがこのRCCの今までやってきたことですよ。 それは何かといったら、条文上は今の法律でも時価でやれるというふうに読めないことはないですよね。ところが、答弁の経緯、九八年の金融国会の中で、時価よりも低くて絶対に損の出ないものというのを価格にしましょうということにしたわけですから、だから普通ハゲタカと呼ばれている人でもゼロでは買わないものをゼロで買ってきたというのがRCCの今までやってこられたことです。これを時価と言うかというと、幾ら二人で出会ってもこれはマーケットでは通用しないものであって、それは時価とはなかなか言えないんじゃないかと思いますね。
○平野達男君 今、マーケットというお話をしましたけれども、マーケットがあるんであれば、銀行はそこに要するに競争入札させればいいんです。競争入札ができないということ自体、要するに当該物件に対しての性格が定まるんじゃないですか。その性格だから、では、しようがないから相対で持ちましょうと、それで銀行はこういう条件を掲示しているRCCに持ち込んで両方が納得したと。そうすれば、その価格がまさに時価じゃないでしょうか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 金融再生法告示というのがあって、具体的に何が買えるのかということを書いてあるのをごらんになったと思います、多分そこの資料に入っているんじゃないかと思いますが、がんじがらめにいろいろ限定してこういう債権にしてくださいというのはあるんですね。例えば、社会福祉法人はだめですよとか学校法人はだめですよとかいろんなのがついている。外国向けの債権はだめですよとか。結局、持ってきたものというのは多分、それはRCCに聞いてもらった方がいいんですが、多分マル暴案件みたいにマーケットではなかなか買ってくれないものとか、そういうものを結局持ってきたということだろうと思います。
○平野達男君 大体答弁の趣旨はわかりました。 私が言いたいのはこういうことなんです。 この資料、公開されていますね。塩崎議員、ちょっと見てください、この八ページ目。 八ページ目の「具体的算定方法」で、現在の方法では最大六一%減価。これを改正しますと、最大減価は三七%としているんです。何でいきなりこんなに上げるんでしょうかと。 私が時価だ時価だと言うのは、先ほど小池議員のお話や答弁にもありましたけれども、これから出てくる資産にはいろいろあります、マル暴案件もあればいろいろ難しい案件もありますと、そういう御答弁だったです。それから、塩崎議員の説明の中には、これからは入札というよりも相対が多いという答弁もありましたね。 そうしますと、かつて六一%という限界を設定しておいてそれで買い取りをやっていたものが、何で最大減価三七%まで一気に上げてしまうんですかということを言いたいわけです。 これに対して、ここは、先ほど言ったように、繰り返しますけれども、いろんなものが案件として持ち込まれます。持ち込まれますけれども、実はこの最大減価六〇%減あるいは五五%減、これにふさわしいものだってあるはずなんです、理屈上は。あるからこそ、今までこういう六一%減というのを設定しておいて個々の売買の契約は成立していますから。これをなぜこういうふうに上げるのかということに対しての問題意識を持っているということです。
○衆議院議員(塩崎恭久君) これ、「改善の方向」と書いてありますね。私は余りこういう方向は、今と変えるという方向ぐらいは一緒だと思いますが、我々は、何というか、数字が出てきてここまでよみたいな話があるとはとても思えないですよね。やっぱりマーケットというのは、やっぱりそれぞれ……
○平野達男君 この資料は一体だれがつくったんですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) だから、こういう数字であらわせるような限界などというものが世の中に存在するはずがないわけで、マーケットでは。そんなことは、めどで金融庁がつくったのかもわからないけれども、我々はこういう考え方ではなくて、むしろマーケットで出会ったところがデューデリジェンスをお互いにやって、そして今回、RCCは二次ロスを出さない、そして出口を見ながら入り口の価格を決めるということでありますから、こういうしゃくし定規なことでやるようなことではないと私は思っています。
○平野達男君 私もそのとおりだと思います。 ただ、ここで言っているのは、現状ということについて、これは私は何回も確認したんですけれども、現状のやり方、これは公開されていますかと言ったら、公開されているという債権管理回収機構の方の多分答弁だったと思うんですが、要は、今回改善の方向としてこれがまだ固まっていないということであればそのとおりで結構です。ただ、少なくとも、六一%減価がすぐに最大減価三七%に行くというのは、入ってくる不良債権の筋からしてこれはおかしいということを言いたいわけです。よろしいですか。
○衆議院議員(塩崎恭久君) 世の中は生きているわけでありますから、先生がおっしゃるように、出会ったところが値段だということでありますから、こういうものでどこか上限をつくるようなことは私はないと思います。
○平野達男君 予告なしで申しわけないんですけれども、鬼追社長さん、今の御答弁でよろしいでしょうか。
○参考人(鬼追明夫君) 御通告にはあらかじめ接しておりませんので、不確かな答えになりますといけません。これはあくまでもまだ確定しておりませんので、仮定のことでいろいろ申し上げますとかえって混乱をいたすと思います。意見を差し控えたいと思います。
○平野達男君 それでは、ちょっと時間がもうなくなってきましたので、ちょっと別な質問で柳澤担当大臣にお伺いします。 先般の日経新聞に大手十三行での不良債権処理損六・四兆円と出ていました。これは中身はどうなのかという資料を何も持ち合わせておりませんけれども、いろんな話を聞くところによると、貸倒引当金を相当積んだというふうに言われています。 ここ二、三年の流れを見ますと、不良債権処理損が平成十一年三月期に十・四兆円、十二年三月期は四・五兆円、十三年三月期は四・三兆円で、比較的そんなに多くなかったんですけれども、これはどんとふえたということで、その背景にはやっぱり貸倒引当金があるんだろうというふうに思います。 これは日経新聞の中で言っているんですけれども、ある債権に貸倒引当金をどんどん積んでしまえば、そこにはもうお金を貸すことができない、リスクが非常に高いからもう高金利を設定せざるを得ないと。逆に言えば、その債権はもうだめよということでオフバランス化を図るしかないというような流れで書いてございましたけれども、今回のこの貸倒引当金をどんと積んだという話とこのRCCの改正というのはどうも妙に符合するような感じするんですが、そこは柳澤担当大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは午前中にもお答えしたかと思います。当初は全く独立の二つのスキームであったわけですけれども、最近発表された改革先行プログラムにおきまして、特別検査をやったもののうち破綻懸念先まで落ちたものについては速やかに直接処理をしてライトオフをするようにということになっておりまして、その直接処理が三つに分かれておりまして、そのうちにはRCCへの売却を初めとする売却による直接処理というのが入っておると、こういうことになっております。 そういう意味では、あれすべてが別に特別検査の成果となるというふうに想定されているわけでもありませんけれども、特別検査と今回のRCCによる処理というものとはそういう形で関係づけられていることは確かでございます。
○平野達男君 終わります。
○理事(円より子君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時五十三分散会