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153回国会参議院2001/10/18

財政金融委員会 第3号

発言数
94
登壇者
19
会派数
8
開催日
2001/10/18

会議録

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十六日、谷博之君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。  また、昨十七日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として小川勝也君が選任されました。     ─────────────

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁速水優君、同副総裁藤原作彌君、同理事黒田巖君、同理事増渕稔君及び同理事小池光一君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件について質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 私はきょうは、日銀総裁の現在の景況認識と、それから三月十九日以降行われております量的緩和政策についての検証につきまして、質問いたしたいと思います。  きょうの新聞に出ていますけれども、日本経済は本格的な減速局面に入った、二〇〇一年度のGDPはマイナス〇・八だという。いろいろな努力をやっていますけれども、まだまだ資本ストック、それから債務、それから雇用、三つの過剰が高水準にある。月例経済報告、先般発表されましたけれども、これも経済の停滞を、発表するたびごとに要するに停滞の度を深めているというふうなことが強調されております。  そこで、デフレの問題なんですけれども、実は、予算委員会におきまして当時の麻生経済企画庁長官に、私はデフレというのはどういうことなのかということで質問をいたしました。その場では、一九九八年に金融不安がありましたときにマイナス成長と物価下落が同時に進行している状況につきまして、そういう状況がデフレなのであってというふうな答弁だったんですね。堺屋太一経済企画庁長官は、その当時は既に、物価の下落を伴った景気低迷はデフレスパイラルの入り口にあるというふうに答弁しておりました。  私は、ことしの三月七日の予算委員会におきまして、当時の景況判断につきましてデフレではないかということを申し上げたんですけれども、麻生経済企画庁長官は改めてデフレについて定義をしたいということで、三月十六日の月例経済報告の閣僚会議までに定義を行うということで、持続的な物価下落がある状況をデフレというふうに定義いたしました。  しかし、さらにその状況から今の経済の深刻さを考えてみますと、いろんな数字からいたしましてデフレスパイラルに陥っているじゃないかというふうに私は見ていいんじゃないかと思うんですが、日銀総裁はいろんなところで記者会見をやっておりますけれども、まだデフレスパイラルに陥っていないというふうなニュアンスの発言をされております。  この景況認識を厳しく認識するかしないかによって、日銀のこれからとる政策について大きな影響を与えると思いますので、明確な景況認識についてお話をいただきたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) まず、本日、大変御多忙の中を私どもの半期報を中心にいたしましていろいろ御討議いただくことができまして、ありがとうございます。  ただいまの入澤先生へのお答えでございますけれども、私どもの判断を簡単に申し上げさせていただきます。  景気の現状を見ますと、生産減少の影響、これが雇用や所得面にも広がりつつあります。そういうことを通じて、いわゆる私ども調整という言葉を使っておりますが、調整は厳しさを増してきているように思います。そこへもってきて、米国におけるテロ事件の発生、これを契機にいたしまして、世界経済全体、日本を含めて先行き不透明感が高まったと言っていいかと思います。  金融市場の動向を見ますと、何とか無事に九月末の中間決算は越えることができました。しかし、新しい不安定要因が加わって、なお不安定な状況が続いているというふうに申し上げていいかと思います。今後とも、内外の金融・資本市場の動きやその影響については注意深く見ていく必要があると思っております。  この間に物価の方はどうかといいますと、引き続き下落傾向が続いておりまして、今後、需要の弱さに起因する低下圧力が、これまでの輸入品あるいは新しい技術の革新とか流通市場の発展とか、そういった供給サイドで下がっていた物価下落に加えて、需要サイド、需要不足というような形で引き続きプレッシャーがかかってくる、下落圧力がかかってくる可能性は十分あるというふうに考えております。  そういった動きを踏まえますと、日本経済が物価下落と景気後退との悪循環、いわゆるデフレスパイラルというものに陥っていくかどうか、極めて今注意深く情勢を点検していく必要がある、そういった局面にあるというふうに考えていいと思っております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 そうすると、今の段階ではまだデフレスパイラルと言い切るような状況にはないという判断でございますか。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) そう申していいと思っております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 それではさらに続けますけれども、このように景気が悪化している一つの要因として、財政政策はもちろんあるんですけれども、きょうはそういう財政政策はともかくとしまして、日銀が一段の金融緩和に対し消極的だということが多くの識者から指摘されております。特に、三月十九日以降、金利目標を今度は量的緩和政策に転換したと。しかしそれにもかかわらず、その前からなんですけれども、銀行貸し出しは四十五カ月も連続して減少している。  こういう状況を見ますと、まず量的緩和政策はその効力において疑問があると言わざるを得ないんですが、現在行われている量的緩和政策についてどのような認識を持っておられるか、お聞きしたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 銀行貸し出しが四十五カ月も続いて減少しているということは、確かに非常に大きな問題であるというふうに思います。  日本銀行の方は、今までも御説明させていただいたように、かなりマネタリーベース、日本銀行から出ていくお金は非常に多いわけで、過去五年で平均八%増加する勢いでお金を出しておるわけですが、それが個人や企業の預金となって金融機関に入ってくるというのが三、四%増というところで、それがまた貸し出しになっていくのが、貸し出しとしては過去五年でマイナスの状態が続いているということでございます。  これは要するに、民間銀行貸し出しなどを通じて企業や家計までに十分資金が浸透していっていないということが言えようかと思います。いわば銀行が持つべき信用仲介機能といったようなものがここ何年かだんだんだんだん弱くなっていって、本当の意味での信用仲介機能というものが果たされていないと言ってもいいのかもしれません。  それはもちろんいろいろ理由があって、例えば、今問題になっております不良貸し出しが幾つも出てくる、次々と出てくるといったようなこと、あるいは再編問題が起こってくるとか、もともと企業が新しい需要をつくらないで、なかなか借り入れの需要が出てこないといったようなこと、あるいは企業がまた既に債務超過で、非常に過剰債務を抱えて苦しんでいるといったようなことが背景にあると思います。  そういった問題に加えまして、いわゆるさまざまな構造調整圧力が残っておりますために、前向きな企業活動がなかなか積極化していかない、先行きの不透明感というものが家計の消費を活発化させにくい、家計の、市民の先行きに対する不安感といったようなものが景気をよくしていかないというようなことが挙げられると思います。  そういった状況を打開していくためには、不良債権処理による金融システムの機能回復に向けた努力や、企業、産業面での構造改革、さらには民間の需要を引き出すような財政支出の見直し、こういったものを着実に進めていくことが不可欠ではないかというふうに考えております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 マネタリーベースとマネーサプライとのギャップにつきましては今御説明があったとおりなんですけれども、一層の金融緩和、量的緩和を行えという話の中で、先般、いっとき十二兆円ぐらいまで日銀の当座預金口座の枠が広がりましたけれども、その後下がってきて七兆五千億円ぐらいの数字が最近出ています。塩川財務大臣からは八兆円台を維持しろという要請があったというふうな報道がございますが、この塩川財務大臣の要請についてはどうお考えでしょうか。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 塩川大臣が八兆とおっしゃったというのは、私は直接聞いておりません。  日本銀行は、米国のテロ事件発生などを受けまして、九月の金融政策決定会合におきまして、当座預金残高に特定の目標を設けないで、それまでは六兆円というふうに言っておりましたのを、六兆円を上回る金額というふうに、特定の数字はその下限を入れるだけで、幾らに目標を持つということを入れておりません。  これは先ほど申し上げましたように、米国のテロ事件が発生して、世界的にやはり決済システム、決済性とかあるいは流動性の供給、そういうものに対する不安が起こって、為替についても同じような、どうなっていくのかといった不安が九月の十一日以降あったわけですけれども、そういうものの推移をもう少し見ていかなくてはいけないと。これは日本だけでなくてやっぱり世界全体の動きの中でそういうものを見ていく必要があるということで、最近の金融市場を見ておりましても、十月に入ってからも流動性需要がなお不安定な状態が続いております。こうした情勢のもとで、特定の残高目標を設けないで、流動性需要の変動を踏まえて柔軟かつ潤沢な資金供給を続けていくことが適当であるという判断をいたしました。  先週の決定会合において、先ほども申しました九月の六兆円を上回る預金残高を保っていくということを変えておりません。どこまで伸びていくか、もう少し市場の動向をよく見て、分析して、その上で必要であればまた金額を変えることは、起こることはあり得るというふうに考えております。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 そこが一つ大きな問題点だと思うんですね。要するに、認識がまだデフレスパイラルに入っていないという前提で、しかもマネタリーベースとマネーサプライにギャップがある。それは一般の財政政策だとか、それから銀行の不良債権処理とか、そういう実体経済の動きに任せるんだと。日銀としては、かなりじゃぶじゃぶにお金を出しているんだという認識で、それだけで十分なのかどうか。  一方で、自民党を中心にしまして、内外の識者からも、インフレターゲット、要するにインフレの目標をきちんと設定して、それを達成するまで要するに量的緩和政策を継続すべきではないかというふうな意見が出ております。世界各国を見ましても、かなりのところで物価目標というものを設定して金融政策を行っていますね。  今、日銀はこれに対して非常に消極的なんですけれども、消極的な理由の一つとして、何を考えているのか、需給ギャップがどのくらいあるとまず認識しているのか、ちょっとお聞かせ願いたいんですけれども。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) インフレターゲットにつきましては、私どもは前々から、今これはとるべき政策でないということを言い続けてきております。  インフレ率を高めるためには、さまざまなリスクや副作用に目をつぶって、あらゆる政策手段を動員してそのターゲットに持っていこうといったような政策のことをインフレターゲットと言うんであれば、それはとるつもりはございません。ただ、金融政策運営の透明性を高めるといったような意味で、その手段としてインフレターゲティングということが必要であるならば、これからの検討課題として位置づけることは必要かというふうに思っております。しかし、現在の我が国の物価動向や金融政策を取り巻く環境を踏まえますと、現時点でこれを採用することは適当でないと考えております。  私どもの知っている限り、確かにおっしゃるようにインフレターゲットを採用している国もございます。しかし、米国やECBなどは使っておりません。特に、私どものようにデフレの国がインフレのターゲットを立てる、持つということは今まで前例もございません。戦前にスウェーデンがそういうことを企画したことがあるわけですけれども、金解禁が起こったりして為替の自由化が起こって、そちらの方で解決して、やってはおりません。  そういうことがやはり今この時点で、デフレ、物価が下がっている中でインフレのターゲットをつくるということは、効果の面でもわかりにくいし、また物価としてどういうターゲットになるのか、その辺のところは今の時点で決めることは適当でないというふうに思っております。  今の御質問の中で、需給ギャップをいろいろ計測によってどう見ているのかといったような御質問があったかと思いますが、需給ギャップの計測につきましては、やり方によって異なってくるわけで、今、需要の弱さによる物価の低下圧力というのはやはり増大しつつあるというふうな認識を持っていることは間違いございません。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 計算方式によって数字が幾つかあるのは私も知っていますけれども、いろんな数字の中で一番少ない数字が四十兆円、そのくらいの需給ギャップがあるときに、将来のインフレの心配ということから、物価目標を定めて金融政策を行うことは適当でないということは余りにも杞憂にすぎないんじゃないか、心配し過ぎているんじゃないかというふうな感じがあるわけであります。やはりここはもう一段積極姿勢を示すことが、この低迷している経済を救うために日銀に与えられた一つの大きな役割じゃないかというふうに私は考えております。  その次に、それではその幾つかの具体的な手段についてお聞きしたいんですけれども、国債の買い切りオペの上限を四千億から六千億にいたしましたね。この四千億から六千億にして、これをさらにふやしていく考えはないのかどうか、それが一つ。  それから、確実な流動性を確保するという観点から、私どももびっくりした、いい知恵があるんだなと思ったんですけれども、ロンバート型貸し付けというのを導入いたしました。この実績はどうなっているのか、効果はどうなのか。さらに私は、ロンバート型貸し付けと並行して行われるべきことは、コミットメントライン契約、これを大企業だけじゃなくて中小企業にも広げて、中小企業に対する金融機関の貸し渋りを防ぐということが必要になっていくんじゃないかと思っているんですが、これについての見解をお聞かせ願いたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) お許しを得て私の方からお答えをさせていただきます。  まず、国債買い切りオペの増額についてですけれども、先生御承知のとおり、ことしの春、今のリザーブターゲティング方式、当座預金の量でもってそれを操作目標とするシステムを採用した際に、日銀当座預金を円滑に供給する上で必要と判断される場合には長期国債の買い入れを増額するということでした。その後増額したのは、そういうことを前提として増額したものであります。ですから、そういう必要性が認められた場合に増額するということで、それは今後の方針もそのようになると思います。  その際、長期国債の買い入れは銀行券の伸びにほぼ見合うという考え方を前提としていまして、それは、日本銀行が保有する長期国債の残高は銀行券発行残高を上限とするということの歯どめをかけております。そういう条件のもとで国債買い切りオペの政策を今後とも進めていく所存でございます。  ロンバート型貸し付けについては増渕理事から。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) ロンバート型貸し出しの実績、効果等につきましては私の方からお答えをさせていただきます。  三月にロンバート型貸出制度を導入いたしまして以来これまでの利用実績でございますが、三月、それから五月、七月、八月、九月、十月と八回の営業日につきまして利用がございまして、利用の総額は二千八百億円、正確に言いますと二千八百十四億円ということになってございます。  実績はそのとおりなのでございますが、実はこれは使われない場合でも市場の安定化効果は非常にあるというふうに考えております。資金繰りについて金融機関が安心感を持つということで、少し長目の金利についてもそれを引き下げる効果があるということで、実績としての数字だけではなくて、そういう目に見えない効果もあるというふうに考えてございます。  それから、コミットメントラインの中小企業への利用拡大ということについてもお尋ねがございました。この点につきましても私からお答えをさせていただきます。  これは、当然ながら日本銀行それ自体の問題ということではなくて民間の金融機関における取引慣行の問題でございますが、確かに中小企業にとっての資金繰りの安定化効果もあろうかと思いますので、市中の慣行の問題でございますが、金融機関の方の工夫、企業の方の対応ということで、そのようなことが広がっていくことは効果があるのではないかというふうに考えてございます。  以上でございます。

入澤肇自由民主党・保守党

○入澤肇君 終わります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 おはようございます。  民主党の大塚でございます。初登板でございますので、いろいろ粗相があるかと思いますが、ひとつ御容赦いただきたいと思います。  去年の十二月まで私も日銀に勤務しておりました関係で、金融政策は非常に一般の方にはわかりにくい分野かもしれませんので、余りマニアックな質疑応答にならないようにということと、上司にお伺いを立てるような質疑にならないように気をつけてやらせていただきたいと思いますので、御配慮いただきたいと思います。  まず初めに、ゼロ金利政策について若干お伺いしたいと思っております。  まず、皆様御承知のとおり、平成十一年の二月十二日の政策決定会合に関する対外公表文を見ますと、「より潤沢な資金供給を行い、無担保コールレートを、できるだけ低めに推移するよう促す。その際、短期金融市場に混乱の生じないよう、その機能の維持に十分配意しつつ、当初〇・一五%前後を目指し、その後市場の状況を踏まえながら、徐々に一層の低下を促す。」、こう表現されているんですが、実はその段階ではゼロ金利政策という言葉は一切ないんですね。  ところが、十一年十二月の、きょうのこの半期報の三つぐらい前のやつですが、その半期報の巻頭の要旨の三ページには、十一年上期中の九回の金融政策決定会合のすべてにおいて、「二月十二日に決定された「オーバーナイト・コールレートをできるだけ低めに推移させる」という金融市場調節方針──いわゆるゼロ金利政策──の継続が、賛成多数で決定された。」と、こう書かれております。私の知る限り、公式にはここで初めてゼロ金利政策という言葉が出てきたわけであります。  ところで実は、審議委員は何人か、六人ほどいらっしゃいますが、植田審議委員が去る九月二十九日に福島大学で行われた日本金融学会での特別講演があったんですが、その内容をペーパーとして十月三日に公表されております。これは非常によくできたペーパーだなと思いまして私も熟読させていただいたんですが、そのペーパーの資料の中では現在の政策について、現在の政策の「枠組みとゼロ金利政策には若干ながら相違点も存在する。すなわち、この枠組みにおいては完全なゼロ金利は約束されていないので、何らかの理由で流動性需要が増加した場合には短期金利が上昇する。」、こういうことを書かれておられます。  ということは、非常に一般の方にはわかりにくい分野なんですが、一体ゼロ金利政策というのは、できるだけ低目に金利を推移させるということなのか、植田委員のおっしゃるように完全なゼロ金利の約束なのか、この定義について総裁のお考えをお聞かせいただければと思いますが、よろしくお願いいたします。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) ゼロ金利という言葉は、私どもも今になっては過去の話をするときによく使うのですけれども、当時はゼロ金利政策というふうな言葉は使っておりません。  おっしゃるように、私は九八年三月に参りまして、もうそのころは公定歩合は〇・五%で、翌日物の無担コールの市場レートというのは公定歩合の少し下というような言葉があったように思いますけれども、その後、だんだん緩和の必要性が出てくる九八年から九九年にかけてというのは、やっぱり今から思いますと、最も金融システムが波乱、先行きが非常に不安を持たせた時期であったと思います。  といいますのは、今に比べまして、危機に対応できるいろいろなセーフティーネットとかあるいは法制とか、あるいは日銀のいろんな対応のやり方とか、そういうものがまだできないところで非常に大きな破綻が証券、銀行であったわけで、そういうこともあって、それがずっと後を引いて金利が下がっていったわけですけれども、さっきおっしゃった九九年の二月は〇・一五以下というふうになったと記憶しております。この〇・一五をどこまで下げていっていいのかという質問があったときに、私は、記者会見かどこかでゼロ近くまでなってもいいんですよというようなことを申したことを覚えております。  それ以来、今、実際にゼロになってみますと、ゼロを少し上回るところで調整していたわけですけれども、植田審議委員の御説明を私はちょっと読んでおりませんのでこれはコメントを差し控えさせていただきますけれども、そういう一年半近く、九九年二月から二〇〇〇年の八月までゼロ金利政策ということでコールの翌日無担保物をずっとそのベースでやっていって、御記憶のとおり、九九年になってからかなり成長もプラスになってくるし、諸条件がかなり整ってきて、これから正常化していった方がいいという感じを持つことができるようになっていきました。  ゼロ金利というのは、やはり市場にとってはコールや短期金融市場というものは非常に小さくなって取引が少なくなっていくわけですね。資本主義経済の持つ金利機能というものがどうしても動かなくなっていく。それで、そういった弊害も十分あるわけですから、昨年の八月十一日ですか、決定会合においてゼロ金利から解除していくということを決めたわけで、そのときは、今でもごらんのとおり九—十二月は成長もプラスでございましたし、アメリカなども十一月まで、十一月にはまだ先行きはインフレ懸念だと言っておったわけで、その年の暮れから一月にかけて情勢がIT産業を中心に非常に大きく変わっていった。そして、今回は結局ゼロ金利近くまで下げていって、これ以上は金利でいくよりも当座預金の残高を一つの目標にして資金の供給をしていくということに切りかえていったということでございます。  ゼロ金利の定義は何かと言われても、正確に説明するのは非常に難しいと思いますけれども、私どもがとってきた経緯につきましてはそういうことでございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 平成十一年以降の総裁の御苦労の一端をお聞かせいただきましたが、今のお話をお伺いする限りでは、恐らく完全なゼロ金利ということではなくて、できるだけ低目に推移させるということがちまたで言われているゼロ金利政策ということであろうというふうに私は受けとめたのですけれども、そうであるとすると、今回の半期報の対象期間中に、御承知のとおり二月二十八日に、無担保コールレートを平均的に見て〇・一五%前後で推移するよう促すと、こういう内容が書かれておりまして、これは先ほど申し上げました平成十一年二月の、できるだけ低目に推移するよう促すという表現は入っていないんですね。  ということは、緩和の度合いとしては二年前よりも弱いというふうにもし判断するとすると、二年前の景気情勢とことしの二月の景気情勢と、ことしの方が若干いいという御判断で、つまり緩和のアクセルの程度が違ったのかどうかと。つまり、ことしの二月の御判断と二年前のいわゆるゼロ金利を導入したときの御判断と、景況認識についてどうお考えなのかということ、これは総裁でも結構ですし、担当理事でも結構ですが、お答えいただけますでしょうか。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 先ほど御説明いたしましたとおり、九九年から昨年にかけまして日本経済は、海外経済の拡大、それからIT関連分野の成長といったような背景でかなり回復傾向をたどっていたわけです。企業収益とか設備投資も増加しましたし、賃金や雇用環境も改善に転じております。日本銀行は、こういった経済指標を丹念に点検した上で、昨年八月にゼロ金利政策を解除しました。その後も日本経済はおおむね昨年中は緩やかな回復傾向を続けたと思っております。  しかし、昨年末以降、先ほど触れましたように、IT関連分野が世界的な調整局面を迎えていこうとしていく、米国を中心にして海外経済が急激な減速に転じたわけです。御承知のように、アメリカもことしの一月から立て続けに九回金利を下げております。そういうものを受けまして、年明け後は日本の輸出も落ち込みましたし、生産も減少していきましたし、日本経済は再び悪化に転じたというふうに考えております。  日本銀行としましては、こういう情勢の変化に対応して、本年以後の内外の中央銀行の歴史に例のないような思い切った緩和政策、日銀預金を目標とする、リザーブターゲティングといったような言葉を使っているようですけれども、そういう政策に切りかえて、その効果は、資金供給という意味ではかなりよく機能しているというふうに考えております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  きょうはたっぷりお時間もいただいていますので、私の持論も述べさせていただきながら質問させていただきますが、私は、去年の八月の御判断はちょっと時期尚早であられた可能性があるなと個人的には思っております。  この後整理させていただきますけれども、現在の景気悪化の背景というのは、いわゆる循環要因と構造要因と両方あると。これは日銀もいろいろ言っておられるわけで、私もそのとおりだというふうに思っております。ところが、去年の八月は循環要因の非常にわずかな改善によってやや早く動き出し過ぎてしまった。日銀御自身が、循環要因と構造要因と両方ある、構造要因がよくならなければ、循環要因に臨床的な対処をしても余り効果がないと常々言っておられたわけですが、その原因の除去が比較的はっきりしないうちに動き出されてしまったのではないかなということでございます。  この点に関連して、より詳細なデータは担当理事にお答えいただければと思うんですが、去年の八月のいわゆるゼロ金利の解除を御判断になられたとき、どういうデータをもとにそろそろ解除してもいいというふうに御判断になられたのかなということを、金融政策ですからすべてはお話しになれない部分もあると思いますが、もし御開陳いただける部分がありましたらお話しいただけますでしょうか。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) 私からお答えをさせていただきますが、昨年の八月の時点で、先ほど総裁からも答弁がございましたとおり、日本経済の状況につきましては、海外の経済が拡大している、それから特にIT関連分野については相当強い勢いでの拡大が見られたということで、そのときに、その結果として企業の収益が増加し、設備投資も増加に転じた。それから、ほかの名目値であります賃金も増加傾向に見られました。雇用環境も改善していた。そういうことでございますので、方向として経済全体が上向きである、かつ名目値であります企業収益、賃金、そういったものが上を向き始めたと、そういう状態での判断でございます。  金融政策的に言えば、確かに金利ゼロの状態から若干金利がプラスの方向に行くという、そういうことではあったわけですが、その後の金融環境というのは、非常に低い金利水準がなお維持され、非常に緩和的な金融環境が維持される。先生御指摘のとおり、構造問題が日本経済の足を引っ張るという、そういう状況には変わりはなかったわけでありますけれども、そういう中で循環的に、あるいはITというようなものにつきましては、その時点での判断ではやや循環的な要素を超えたかなり息の長い要素、成長要素になるんではないかという、そういう期待もございました。  そういう中で、非常に緩和的な金融環境を維持しながら若干の、金利水準のごく若干の調整を行ったというのが昨年八月のあの金融政策の動きであったというふうに言えると思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 私自身は、経済政策というのはできるだけ科学的であるべきだと思っていまして、御承知のとおり、経済学というのは社会科学の女王と言われるほど、つまり科学性があるからそう言われているわけでありまして、客観的なデータに基づいて御判断されること、並びにそのデータと政策の因果関係というのは過去の行動ときちっと整合性がとれているということが必要だと思っておりますので、この点については、私もとりあえず六年の任期をいただいたので、変なことをしない限りは六年働けますので、その間しっかりチェックをさせていただきたいなと思っております。  次に、先ほど循環要因と構造要因ということを申し上げましたが、構造要因に関して、若干持論も述べつつ、それに関連した質問をさせていただきたいと思います。  先ほど申し上げました植田審議委員のペーパーですけれども、その中で植田委員は、短期金利がゼロ近傍にあるもとでさらに金融を緩和したいと考えるなら三つの政策手段があると、こういうことを言っておられるわけです。  第一に、短期金利が低いとはいっても完全にゼロではないとすれば、ベースマネーをふやすことで短期金利を限りなくゼロに近づけることができる。第二に、現在は金融緩和を追加的に行う余地が少ないことを踏まえ、将来の金融緩和を約束すること。ちょっとわかりにくい言葉ですが、いわゆる時間軸政策によって経済主体の期待に働きかけるという意味ですが、それができる。第三に、中央銀行が通常購入している短期国債などとは異なる資産を購入すること。いわゆる非伝統的な中央銀行のオペレーション、こうした行動によって資産価格に影響を及ぼすことである、こういうふうに整理されておられるんですね。  非常に私も共感できる整理でありますが、簡単に言えば、伝統的な金利操作、そして第二番目に人々の期待感に働きかける政策、三番目に従来の日銀、中央銀行では考えられない非伝統的なオペレーション、こういうことを言っておられるわけです。  昨今の景気情勢は、まさしくこの植田ペーパーがまくら言葉に使っておられるように、短期金利がゼロ近傍にあってさらに金融緩和したい、こういう状況なんですが、私なりに思いますと、第一の金利操作という意味ではもう現に限界までやっておられるわけであります。そして、第二の人々の期待に対する働きかけというのも、現在の金融緩和の枠組みを消費者物価上昇率が安定的に〇%以上となるまで続けるというふうにもう公式に宣言しておられるわけですから、これも十分にやっておられるわけであります。そして、非伝統的な手段についても、これはヨーロッパの一部の国のように株や外債を購入するということにはなっておりませんが、私自身はそうするべきだとも思っていませんが、国債の購入額を随分ふやすという格好で、買う対象は従来からのと同じものですが、そのボリュームとしてかなり非伝統的なことをやっていらっしゃる。とりわけ国債については、金融市場を通じてそのマネーが国債のファイナンスに回っているということがよく言われていますので、これも十分に行っていると、こう考えているわけであります。つまり、植田委員が整理しておられる三つの手段それぞれにもう目いっぱいやっておられる。  そこでお伺いしたいんですが、現在、先ほど入澤先生の御質問にありましたが、インフレターゲティングの議論が行われているわけであります。インフレターゲティングというのは、私はその二番目の期待に働きかける政策だと思っていますので、先ほど申し上げましたように、既に十分に期待に働きかける政策は行われている、したがってインフレターゲティングを採用することは現時点では適当ではないと私は考えております。  あれこれ申しませんが、日銀も、中長期的に望ましい物価上昇率の数値化が難しいとか、あるいは実現するための手段がないとか、それから先ほど総裁もおっしゃいましたが、インフレを抑制するためのターゲティングはあっても、デフレを上げるためのターゲティングはないというような、いろいろ言っておられますが、現時点ではもっともな御主張だと思います。ところが、最近私なりにメディアを通して、半年前までは生で聞かせていただいていたわけですが、最近はメディアを通して日銀の御主張を伺っていますと、最近の政策決定会合に関する資料や、正副総裁や審議委員、理事の御発言を聞いておりますと、ちょっと揺らぎが出てきているんではないかなと、こう思うわけであります。  例えば、日本銀行は既に現在の金融緩和の枠組みを消費者物価上昇率が安定的に〇%以上となるまで続けると宣言しており、これはデフレを許容しないという日本銀行の強い姿勢を具体的な数値で示したものであり、事実上インフレターゲティングと同じようなねらいを持っていると、こういう表現を使い始めておられるんですね。こういう展開になると、これまでの中央銀行の歴史を、特に日銀の歴史を振り返ると、先々、事実上インフレターゲティングと同じことをやっていたのだから、実際に導入しても問題はない、この際導入しますということになりはしないかなと、そういう感じがしているわけであります。  先ほども申し上げましたように、幾つも理由を挙げて導入に反対しておられるわけですから、市場関係者や国民がなるほどなと思えないような理屈で、これまでの反論の論旨を言ってみればほごにしてさっと導入して、方針を百八十度変えるというようなことがないようにぜひしていただきたいなと。中央銀行の信頼性を著しく損なうわけでありますし、信頼性を失った中央銀行ほど厄介なものはないと、こう思っております。  そこで、ぜひ総裁にお伺いしたいのは、インフレターゲティングを導入することはないと考えていいかということでありますが、それとあわせてもう一つお伺いしたいので、ちょっとお待ちいただけますか。インフレターゲティングについては、グリーンスパンFRB議長も、先週、あちらの連銀の会議でよくないとはっきり発言しておられますので、ぜひこの点については総裁のお考えをお伺いしたい。  あわせてもう一個お伺いしたいのは、先ほど整理した第三の政策手段のうち、購入資産の多様化という意味で、これまで慎重であられた審議委員の一部の方もちょっと発言の内容が変わってきておられる。例えば、田谷委員が十月四日の静岡での講演で、大胆かつ柔軟な政策に踏み出す局面というような御発言をされておられるわけであります。大分様相が変わってきたなと。  総裁にもう一つお伺いしたいのは、国債購入の増額に対して、これ以上の増額はないというふうに考えていいかということであります。結局、日銀の金融緩和によるマネーは、私もかなりの部分がマネーフロー的には結果として国債のファイナンスに回っているというふうに思っておりますので、国債購入額の増加には極めて慎重であるべきだと、こう考えているわけであります。  したがって、ぜひ総裁にお答えいただきたいのは、インフレターゲティングに対するスタンスと、それから国債購入総額の増額に対するスタンス、この二点について御回答いただきたいなと思っております。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 大変はっきりおっしゃっていただきまして、私どももこれまでやってきたことを振り返りながらお答えする機会ができまして、大変喜んでおります。  その中で一つ、今の御質問に答える前に一つだけ申しておきたいことは、去年の八月十一日にゼロ金利の解除をやって、これは少し早過ぎたんじゃないかと。その証拠に恐らく、翌年の三月ですか、一月からまた緩和を始めて、量的緩和、あるいは当座預金に対する量的な目標をつくるという方に切りかわったじゃないかということでございますが、御承知のように金融市場というものは日々変わるわけで、日本銀行の金融市場局などは毎日毎日の市場の動きを見てその日の政策を決めておるわけで、財政政策などと非常に違います点は、金融市場というのは本当に毎日生き物として動いているわけで、それに対する対応というものは、物価を安定させるとか、今は資金量をなるたけ多く出して、それが銀行を通じて、市場を通じて企業や家計に入っていくことを期待するとかいう基本的な線は変わらないにしても、やり方についてはかなり変わっていくべきものであると。だから、私はあの時点でゼロ金利を解除したことが間違っているとは思っておりません。その証拠に、株も上がりましたし、先ほど申し上げたように成長も伸びたわけですから。  それが、IT産業がアメリカでおかしくなって、供給超過、需要不足というようなことで、特にアジア諸国からの輸出関連が非常に悪くなってきたことが目につき始めたのがその年の十一月、十二月になってからだったと思いますけれども、これはおかしいという感じになって一月早々アメリカが下げていったということで、私どもも、これはアメリカも方針転換したな、これは十分対応していかなきゃいけないということで政策を変えたわけで、四カ月なり五カ月、八月から三月まででしたら六カ月ですけれども、それぐらいでゼロ金利解除がまた実質上ゼロ金利になったと言ったとしても、これは普通のことであって、むしろ非常に対応の仕方が早かったというふうに私どもは思っております。それはそれでよかったというふうに考えておりますので、その点はひとつ私どもの考え方、当時まだ日銀におられた時期もあったと思いますけれども、間違ったとは思っておりません。どなたからそういう質問が出ても私はお答えしていきたいと思っております。  それから、今御質問のインフレターゲティングにつきましては、これは先ほども御説明いたしましたが、私どもの考え方は変わっておりません。ただ、私どもも三月の決定のときに、構造改革等でこれからどういうふうに変わっていくかもわかりませんでしたし、時間軸という形で、近い将来にでもCPI、消費者物価がゼロを上回って安定していくというようなことになるときまで、今度のいわゆる量的緩和といいますか、リザーブターゲティングの新しいシステムは続けていきますよという、いわゆる時間軸を決めたということは、ある意味では物価の目標を決めたじゃないかと言われても構いませんけれども、それがいつ来るかということは、これは何とも申しかねることでして、ああいう言い方で私もこれでよかったと思っております。  それから、グリーンスパンなどは非常にはっきり、今、物価指数自体が非常に難しい時期にあり、対象も変わっていますし、それを早い時期にとっていくということも非常に難しいし、そういうかなり不安定な指数を当てにして政策が変えられていくということはいいことだろうかというような感じは持っておられます。私もこの間G7でワシントンへ行ってグリーンスパンさんとは約一時間近く二人でお話をしてきて、いろんな話をしましたけれども、彼はインフレターゲティングというのは反対だということをはっきり言っておられますし、私どもがこの国はと思う国はやっておりません。英国はやっていましたけれども、これはむしろインフレが激しいときにつくった。二・五%ですか。だけれども、これも政策としては、下がっていったときに、二・五%、どうしてもそこへ持っていかなきゃならない目標だというふうに考えて金融政策を決定しているとは思っておりません。  そういうことで、私どもは今いわゆるインフレターゲティングというものをここで採用するという気持ちはございません。ただ、先ほど申しましたように、将来これを透明性を高める手段といったような扱い方ができるものであるならば検討に値するということはいつも言っております。  それから三つ目が、将来、買いオペ、緩和のツールとして何を使うのかということですね。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 いや、国債の買い入れで増額をされるかどうかということです。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 国債の買い入れにつきましては、御承知のように、日本銀行は従来一貫して、かなり長い期間、月に二千億ずつ二回、四千億の長期国債買い切りオペはやっておるわけですね。長期国債の方はそれを六千億にふやしまして買えるようにはなっているわけですけれども、今のところ長期国債に手を出さなくても十分オペの玉がございますし、調整はできますので、長期国債をそう使う必要はないと思っておりますが、特に長期国債につきましては、下手ないじり方をしますとやはり金利が敏感に動く可能性がございます。これは、やはり短期金利でなくて、国の信用にもかかわるものであるだけに、また銀行や内外でかなり投資してくれている物件でありますだけに、この金利をかなり慎重に見ながらやっていくべきものだというふうに思っております。  今のところは十分オペの対象としては間に合っておりますので、ここで国債の買いオペを増額するとかいうようなことはいたす必要はないというふうに思っております。今後また必要が起こってまいりましたら買い入れをしていくつもりでございますけれども、いずれにしましても、あのときに言いましたように、限度は日本銀行の持っている、日本銀行の銀行券発行残高がピークであるという上のピークは決めてあります。まだまだそこまでにはかなり距離がありますけれども。そういうことでございますので、そう簡単に国債の買いオペをふやすというようなことはするつもりはございません。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  時間もあと十五分ぐらいになりましたので、手短に質問させていただきますが、先ほど、これからひょっとしたら構造要因についてと申し上げたかもしれませんが、今までは循環要因に対する処方せんとして話を聞きましたが、今度、構造要因について若干お伺いしたいと思います。  一つは不良債権問題でございます。骨太の方針でも、改革先行プログラムでもこれが最優先課題だということで取り上げられているわけですが、特に改革先行プログラムではRCCの機能強化ということが掲げられています。  総裁は一昨日の記者会見で、RCCの機能拡大については、不良債権の処理の促進と企業再生に資することを期待し、日銀が資金を出していくことは十分にあり得るというような御発言をされておられるんですが、マスコミの報道が必ずしも正確じゃないということは私は知っておりますので、そういうふうに御発言になったかどうかわかりません。  というのは、その前、十一日付の毎日新聞には、むしろ日銀総裁はRCCへの融資に慎重な姿勢を示すということを言っておられて、私はこの十一日の新聞を見て安心をしたわけでありますが、RCCへの資金供給に関して、簡単で結構ですので、総裁の考え方をお伺いしたいんですが。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) じゃ、今RCCの問題についていろいろな報道が出ているということなので、私の考えをはっきりここでもう一度言わせていただきます。  日銀として、このRCCというのは、やはり不良貸し出しの整理、あるいは買い取りにしても売却にしても、この機関がフルに機能して初めて、私は前から言っておることなんですが、銀行が不良貸し出しを、引当金を積むとかいうような形でなくて、やっぱりこれはだめだというものはバランスシートから落としていかないとだめなんであって、そういう意味でも買い取りの機関ができてくるということは非常にいいことだと思います。民間の買い取り機関もありますけれども、そういうものと余り邪魔をしないような形でRCCが機能していくということは非常にいいことだと思いますし、これからどういうふうに展開していくかあれですけれども、買う方と売る方と、両方その機関がかなり力を持ってやっていくことになろうかというふうに思います。  民間金融機関等からの調達だけでできるのか、不足が生じた場合にどうするのかということがよく新聞記者などからも聞かれるわけですけれども、私が答えておりますのは、RCCというのは預金保険機構の下請機関なんです。預金保険機構には日銀は今までも金を貸したりいろいろな形で資金協力をしてきた機関でございます。それの下請でございますので、私どもがやる場合は、恐らく預金保険機構を通じてその下請機関であるRCCに金を出していくということはもう今でもできます。それはそのことを言っているわけであって、私どもはいつでも準備はできていますよというのはそういう意味なんです。  これからどれぐらい、ほかにどういう活動をしていくのか、まだもうちょっとよく見ていないとわかりませんけれども、今後、そういう各方面で不良債権問題の取り組みが抜本的に進められていく過程で、こういうものはどうするか、どうなるのか、資金をどうするのかといったようなことが出てくる可能性もあると思います。中央銀行の立場でなし得る貢献はなるたけできるように考えていきたいと思っておりますけれども、今、直接に金を出すかと言われれば、それは考えていないと申し上げた方がいいと思います。だけれども、間接的に金を出すことは今でもできるんですよということであります。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 それを聞いて安心しました。  この預金保険機構年報にもありますように、早期健全化法十六条で、預金保険機構を経由して資金を出すということでありますので、新聞報道等は時々実力のある方々に誘導されて、さもRCCに直接お金を出すかのような報道もされますので、そういう誤解を生まないようにぜひ御協力いただきたいなと思っております。  さて、もう一つは不良債権問題。これは不良債権そのものをRCCによって解決しようということですが、これは銀行の信用問題という観点で考えると、銀行の自己資本をどうするかという観点で、自己資本を毀損する可能性のある株式をこの際銀行のバランスシートから分離して、株式取得機構なるものをつくってここに売っていこうと。今国会でもこれが上程されておりまして、これは、よくよく中身を見ますとなかなか難しい機構の仕組みになっておりまして、そう簡単に、はいそうですかと言ってつくるわけにはいかないものだと私は思っております。  そうした中で、これは担当の理事で結構なんですが、お答えいただきたいんですが、この株式取得機構をつくることに当たって、金融庁がそれをつくることの根拠として、その下の金融部会ですか、第二部会の報告書をもとにしておられるんですが、その報告書に日銀の方も名前を連ねておられるということは御存じでありましょうか。

黒田巖日本銀行理事

○参考人(黒田巖君) はい、認識しております。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ということであれば、ここはひとつ私の意見を申し上げて見解をお伺いしたいんですが、そのRCCに関しても株式取得機構に関しても、これから実は国民負担が非常に大きく発生するかもしれないという、こういうものであります。平時ならいざ知らず、平時というのは、つまり世の中平穏無事で、証券市場改革をするとか公社債市場を改革するとか、そういう報告書に日銀が金融実務の機関として名前を連ねられるのは、これはまあいいことだなと思うんですが、実は、この案というのはこれから大きな政策論争になるところであります。つまり、かなり政治マターになるかもしれない、そういうものの報告書に名前を連ねているというのはいかがなものかなと。  つまり、きのうたまたま山口副総裁が、きょうはおいでになっておられませんが、講演した資料の中にこういうくだりがあります。「民主主義国家における一般的なルールは、流動性の供給という機能は金融政策という形で独立した中央銀行に委ね、他方、国民の税金の使途は選挙民から選ばれた議員から構成される国会における予算承認のプロセスを通して」行われると、こう書いてあるわけであります。私も全くそのとおりであると思います。  また、日銀が去年の十月に大変苦労して出された物価レポートというものがありますが、ここでも、日銀が目指すべきは「インフレでもデフレでもない状態」、これは十ページに書いてあります。そして、さらに重要なことは七ページに書いてありまして、「物価の変動によって所得分配にも予期しない影響が生じる」のでインフレでもデフレでもない状態を目指すと、こう書いてあるわけであります。  何を申し上げたいかというと、所得分配というのは政治の非常に大きな仕事であって、所得分配をもたらすような、しかもこれからかなり議論になるようなそういう政治マターに、政治からの独立性、中立性を標榜される中央銀行が早々とコミットをするのはいかがなものかと、私はそう思っております。  総裁自身がどのようなお考えであるか、あるいは事務方の皆さんからどういうレクチャーを受けておられるかというのはわかりませんが、私も先ほど申し上げましたように、信頼性を失った中央銀行ほど厄介なものはないと思っておりますので、信頼性を失う可能性のあるような、これから大きな政治的テーマになるようなものに対して余り軽々にコミットされるべきではないというふうに私は思っております。この点に関して総裁のお考えをお伺いできればありがたいと思っております。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 全く同感でございます。  私どもは銀行券を発行する、これは独占発行でございます。銀行券を発行する権限を与えられる、それは日銀法によく書いてあります。  銀行券というのは、私どもがたくさん発行しようと思えば、それは発行できます。しかしそれは、やっぱりお札の購買力というもの、信用というものは内外でみんな見ているわけですね。円というのは今やドル、ユーロという三つの通貨の中へ入って、為替などごらんになっても、円・ユーロ、円・ドルとユーロ・円というふうなレートが必ず一番先に書いてあります。そういう海外でも、国内でももちろん皆が円で取引をしてくれているわけですから、これは非常に大きな責任を持っていると思います。  それはどういう意味かというと、やっぱりその価値を守っていくと。やはり通貨というものは内外からの信認があって初めて使われるものであり、その国の経済は安定した発展を続けていくことができるものでありますから、そこのところは、御承知のように私どもの銀行券発行というのは債務の方に出るわけですね、日銀のバランスシートでは。  それから、債権の方に、その銀行券に見合ったどういう資産を日本銀行は持っているか、これによって銀行券というものの値打ちは変わってくるわけですよね。そこに変なものが入っていたら、日銀券というのはこのぐらいに、こんなものしかないのかというようなことになったら、これは通貨の信認は失われていきます。  そういう、それだけの大きなやっぱり責任を持っておりますだけに、今、金が必要だから何でも買ったらいいじゃないかというような簡単な議論には絶対に乗れません。十分考えて貸し出しもし、あるいはオペの玉を決めていく、あるいは特に買い切りについては慎重でなければいけないというふうに思っております。それはもう中央銀行の常識だと思います。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 ありがとうございます。  総裁は、株式を中央銀行が買うという問題も含めて、それから株式取得機構のような案にコミットするということも含めて慎重であるべきだというふうに御発言いただいたと思っておりますので、大変心強い限りであります。  時間も参りましたので、あと一つだけお伺いさせていただきたいと思います。  いろいろ先ほど来申し上げておりますように、中央銀行の政策の効果の源泉は中央銀行に対する信頼性であります。そういう意味で、きょうはたくさん恐らく事務方の皆さんには準備をしていただいたんですが、大分時間も来てしまって全部は御質問できなくて申しわけないんですが、最後に一点だけ副総裁にお伺いしたいと思います。  いろんな審議委員や役員の方がマーケットに向けていろいろ御発言になるわけでありますが、三木審議委員が九月十三日に新潟で行った講演後の記者会見で、金融政策として多かれ少なかれ不健全な手法ということを念頭に置かざるを得なくなっていくのではないかと、こういう御発言をされたわけであります。新聞報道によれば、日銀が幾ら金融緩和しても企業金融市場にマネーが回らない、そのために将来の社債やCPの買い切りを想定してそういう発言をされたということで、企業金融市場のことを心配しているという意味では大変的を射た御発言であるとは思うんですが、ただ、不健全な手法という表現はいかがなものかなと。中央銀行の行う政策に対する効果を減殺してしまう可能性もあると思っております。そういう意味で、なかなか情報発信というのは難しい、言葉一つとっても難しいと思っております。  並びに、一昨日、増渕理事が与党の皆さんをお相手にされて自民党の部会で御発言されたと聞いておりますが、一部メディアで、増渕理事が外債購入も検討されるというようなことを御発言になったということでワイヤに流れちゃいましたけれども、やはり皆様方の一挙手一投足、一言一言が中央銀行の信頼性に大きく影響するということを考えると、広報御担当の副総裁として中央銀行の情報発信についてどうあるべきかということについて見解をお伺いして、質問を締めくくりたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) 先ほど大塚先生は新聞報道のことについても言及されましたけれども、私は元新聞記者でして、よく知っているつもりであります。攻守所を変えてみますと、新聞報道は必ずしも正確じゃないと考えるところがあります。  たまたま今私の手元に当時のあれがありますけれども、三木委員のことに言及されましたけれども、正確な発言は、程度の差こそあれ不健全な領域が目の前に迫ってくる可能性が一切ないとは言い切れませんと言っているだけなんですね。これが新聞記事になると、何か不健全な手法導入みたいな。この後に三木委員は、しかし、いかなる場合でも国の信認、セントラルバンクの信認、銀行券、円の信認を堅持しながら企業、家計のマーケットに有効にお金が流れることを念頭に置いて資金を供給していく、これが日銀に求められる金融政策です、これが全文です。これを記事にした場合、おっしゃったような内容になるのはちょっと私は元プロとして解せないところがございます。  一般論ですけれども、日本銀行は金融政策に関する判断について広く国民やマーケット参加者の理解を得ていく観点から政策運営の透明性確保に努めておりまして、正副総裁、審議委員もいろいろのところで発言をさせていただいております。  日本銀行の政策委員会は、御存じのとおり複数のメンバーで構成されておりまして、それで多数決で意思決定が行われます。意思決定が行われる前に議論します。議論は、一人一人インディペンデントな委員として持論があるわけですから、それを闘わせるわけです。ですから、極端な言い方をすると、九人ですから九つの意見があると言っても過言ではありません。しかし、金融政策決定会合の場合は金融調節について投票して決まるわけです。  そういう方法をとっていますので、それぞれの委員がどういう情報の発信をしていくかということは大変重要な、しかし難しい問題でもあります。政策運営の考えを十分理解していただくためには、多数決で決まった政策委員会での決定やその考え方を正確に伝えるということがまず基本です。同時に、その背後にあるさまざまな意見や議論を知っていただくこともこれまた重要なわけです。その際、いろいろ発言に気をつけなきゃならないこともありますけれども、私どもは、そういう決まったことは日本銀行のスタンスとして認識を共有し、説明していく、しかし意見があるところは個人の意見をそれぞれ問うていく、そういうやり方を注意しながらやっております。しかし、今後とも誤解を招かないように気をつけなきゃならない点が多いことも、これまた事実でございます。

大塚耕平民主党・新緑風会

○大塚耕平君 終わります。

山本保公明党

○山本保君 公明党の山本保です。  私は、きょう御通知しましたのは、最初は、今まさに入澤委員、そして大塚委員の方からお話が出ました昨年八月以降の金融政策の流れ全体についてまずお聞きしようと思っておりましたけれども、大体もうそのお話出ましたので、確認の意味もまず込めまして、特に、この三月以降もう半年たったわけでございます。総裁の今回の御報告にも、じゃぶじゃぶのというような表現が、私のようにこういう研究には入ったことがない人間にとっては、えっとちょっと思うような表現で書いてございますが、この政策の効果というのは上がっているのかどうかということについてのみ、まず第一問としてお聞きしたいのでございます。よろしくお願いします。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) じゃぶじゃぶという言葉が当たっているかどうか、これは私もどこかで一回使いましたらそれが非常に広く使われるようになってしまって、かえってこれはまずかったかなという感じもするんですけれども。  先ほどもちょっと数字を申しましたが、マネタリーベースと言っている日銀券及び当座預金も含めてですけれども、日銀から出しております流動性、リクイディティーは過去五年で毎年八%近い増加を出しておるわけです。それが、市場に出すわけですけれども、金融機関等を通じて、いわゆる金融機関の預金、企業や個人からの預金でいきますと三、四%しかふえていないわけですね。むしろ、またそれを貸し出しに使っているのはマイナスなんですね、過去五年間。  それで、物の方はどうかといえば、やはり成長率は一%前後、そしてまた物価はほぼ今のところ横ばいで来ているというのが現状でございまして、私の方から出ていった金がどこへどう回っているのかということになりますと、これははっきりはよくわかりませんけれども、金利で見ます限り、やはり〇・〇〇一とかそういうような低い金利で取引が行われて、市場はかなり資金が潤沢に出回っているということでございます。  そしてまた、銀行の当座預金は日本銀行に対して今九兆円近く預けられているわけですけれども、これもかなり金があって、銀行はそれを日銀に預けておくのが最も安定していると。外銀などはそういう感じを非常に強く持っていると思うんですけれども、一日、二日運用に回してもほとんど利回りは低い、それぐらいなら日銀に置いておいた方がいいといったようなことが今の当座預金が非常に膨らんでいる一つの背景になっております。そういう資金供給、流動性と言っておりますが、それが市場でじゃぶじゃぶであることは確かなことなんですね。  ただ、私どもが非常に気にしますのは、これはもう中央銀行として考えるのは当たり前のことですが、その金がどこへ行っているのかということは問題ですし、国債に回っていることは確かです、銀行を通じてですね。だけれども、経済の末端で物とサービスがあって、それに対して流動性というものが、その交換比率というものが物価になるんですね。これはもう経済のイロハのイだと、今さら言うこともないんですが、そこの経済の原理的な考え方でいけば、これだけ流動性を出しているのに物やサービスはふえてもいないということだと、いずれは物価が上がってくるに違いない、インフレの種になっていくことは違いない、そういう心配は私は少なくとも心の中で、これを心配するのは中央銀行の役割だと私は思います。  そんなことを言うのはまだ早過ぎるじゃないか、みんながデフレを言っているのにどうしてインフレを心配するのかと言われますけれども、今の数字を見ますとそういう数字なんですね。流動性は十分出ているけれども、物と金がなかなか動いていかない、ふえていかない。  そういうことを考えながら、早く構造改革が行われて、民間企業及び民間主導の経済成長が行われて、企業の投資や、これはベンチャーなども含めてですけれども、新しいこれから世界的な競争力のある企業をつくっていく。これはサービスでも製造でもどちらでも同じですけれども。それと同時に、民間の消費をもっと潤沢に。千四百兆円の預金を集め、この蓄積は世界に誇るべき預貯金の残高だと思うんですけれども、それをもう少し使って、消費するなりあるいは投資するなり、そういう方向に動いていくことができないものかということを感じておるのが私の心の中でございます。  そういう意味で、今現状を見る限り、まだ構造改革が動き始めたばかりで、物を動かし、サービスをふやし、そういう方向にまだ十分動き出していない。それが動き出したときには恐らく、今じゃぶじゃぶだと言われている資金がそういうものを補てんして押し上げていくに違いないというふうに思っております。  そういうことを見て、新内閣が動き出して、構造改革をやるという場合には多少の痛みもあるだろうし、むしろ出始めるときに資金は要るのが普通だと思いますので、そういう意味で、早目早目に金は十分出してきたという結果がそういう表現になってあらわれたというふうにお考えいただきたいと思います。

山本保公明党

○山本保君 私はもうあと十分しかありませんので、本来ここでやりとりをしなければならないと思いますが、厳しくなってきましたので、私、二点疑問をぶつけたいと思っております。できれば簡潔にお答えいただければと思うんです。  一つは、理論的な問題でございます。  私はもともと、教育、特に人材形成とか、また福祉の行政の方をやってまいりました。大塚さんの話にもありましたが、まさに自然科学的な、精緻な科学理論があるからといって政策が伸びるわけではないというのが私の基本的な立場であります。  こう考えますと、今お金はあるんだと、しかし現場の私いろんな会社の社長さんのところに行きますと、これは二つなんですね。一つは、どうしても貸してほしい、貸してくれなければつぶれるという会社の社長さんには絶対金を貸さない。片方には、もう要らないと言っているところへ銀行が毎日来て借りてくれ借りてくれと言っておる。これではどうなったって、どれだけじゃぶじゃぶであろうが使われるわけがないと思っているわけですよ。  問題は、日銀が悪いという意味じゃなくて、最初にちょっとお聞きしたいんです。ここは時間をこれから一年かけて勉強しますので、理論的にお聞きしたい。  私の専門でやってきたような例えば子供や家族の治療論からいきますと、私たちがやっていることは、一つは正しいことをやっているけれどもほかの要因が悪いから、例えば今回でいえば、実体経済が伸びないから、またよその国がどうなったから、こういうことによったので効果が上がっていないというような例えば治療論というのは大変古いやり方でして、総合的なシステマチックな方法というのが今普通な、普通というか、これが効果があるんです。  というのは、フロイトなどが言ったように、一つの原因があってこれさえ直せばいいという方法じゃないんですよ。そうすると、まさにこれは今の難しい理論でいって、これは正しいんだ、金利を下げればいいんだ、お金じゃぶじゃぶにするんだ、しかしよそが悪いから進まないんだというのは、私は理論がおかしいんじゃないかという気がしてしようがないんですが、これは私、素人的な発想で申しわけないけれども、経済学的な見直しというこのことについてもっと理論的な検討がなされるべきではないかというのが第一です。  第二は、もう少し易しいことなんですが、もっと単純にお聞きしますが、例えば、三月にこういう政策をとられた。ところが、政治というのは四月以降大きく変わって、これまでのまさに財政出動をどんどんやりましょうという政策から構造改革でという政策になった。評価は私はここはしませんけれども、大きな大転換があった。なのに同じ金融政策が続いているということについて、どういうふうにこれは考えたらよろしいんですかということでございます。  銀行法を見ましても、まさに独立したとは言いますが、しかし第四条には政府の経済政策の基本方針と整合的であれと書いてあるわけでございますが、整合的なのかどうなのかというこの二つ目の問題を、時間まで多分かかると思いますが、二つお聞きしたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 先生の基本的な御質問、お答えになるかどうかわかりませんけれども、その前に、私どもがじゃぶじゃぶであるから何もしていないというふうにお考えいただくのは、やっぱりちょっとまずいので。  各種の金利は下がっております。それから、社債やCPといったような新しい市場が大きくなってきております。そういった意味での低金利のもたらした効果というものは十分働いているということをまず申し上げておかなきゃいけないんですが。  日本銀行としましては、かねてから、物価の継続的な下落を防止して、日本経済の安定的であってかつ持続的な成長の基盤を整備していく、そのためには金融システム面、経済・産業面での構造改革を進展させることが不可欠な条件であるということをもう繰り返し繰り返しステートメントのたびに言ってきております。金融緩和政策の副作用として構造調整を阻害する可能性を指摘するような声がありますが、逆に金融緩和には、景気を下支えして、そして企業のリストラとかあるいは経営の努力に取り組みやすいように環境を整える面もあるということはもうお認めいただけると思います。  日本銀行としましては、現在の十分緩和された金融環境を最大限利用する形で、各方面における改革に向けた取り組みが一層具体的に進められることを強く期待しております。  また、この長引く低金利のもとで、金利収入に多くを依存しておられる家計、特に年金で暮らしておられる方々、こういう方々には厳しい状況にあることも十分承知しております。しかし、金融緩和の効果が発揮されて企業活動が活発化してくれば、それを通じて賃金や雇用環境が改善していくわけですし、最終的には家計にも好影響が及んでくるというふうに期待をしている次第でございます。

山本保公明党

○山本保君 私、誤解があるといけませんので、日銀のやってきたことがよくないとか、ここにも、報告にもあるように、何もしていないという意味でお聞きしたわけではありません。この辺はこれから勉強させていただこうと思っています。  最初に申し上げたのは、その理論として、一つだけ正しいことをやっているがほかがよくないのでというような発想の理論は、いかに精密な理論であっても私は実際には役に立たないものではないかというような気がするわけですよ。理論自体が間違っているんではないかというような気がするので、それを少し専門家として、短い時間ですから今後もまたお聞きしたいと思うんです。  二番目については少しお聞きしたいんですよ。これは非常に単純な話なんですね。  今の政権の政策というのが変わった、構造改革。はっきり言えば痛みも感ずるという言い方をして、痛みということは、言うならば、今までのバブル期などに膨張し過ぎたものを本来あるべき姿に縮めるということでしょう。だとすれば、金融面についても同じような政策を打つ、というか、この今の内閣になってから金融政策が当然変わっていってしかるべきではないかという気が、これは本当に素人的かもしれない、しかし一般の方はそんな気がするんじゃないかと思うんです。これについて一言どうでございますか。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) おっしゃるように、構造改革というのは、やはり市場で競争で、市場原理といいますか競争原理といいますか、強い者が勝って残っていく、弱い者は負けるかもしれないけれどももう一回立ち直ってやってもらわなきゃ困る、そういう大きな原理でございますから、そこのところが日本は海外、特に欧米等におくれておりますのは、長年やはり規制の強さとか、あるいは業界でもいろいろ申し合わせがあって、それを政府の方もバックアップして輸出を伸ばし国が栄えてきたというのが八〇年代までの日本の成長であったわけです。  そういう日本の伸びていったころのやり方というものが九〇年代になってもなかなか変わっていかない。そのために、今やグローバリゼーションで世界全体が一つのマーケットで競争していこうといっているときに、日本はこのままで行ったら取り残されてしまうぞということに目覚めて構造改革というものが起こってきた。英米などは十年先にそれをやっておりますけれども、完成しておりますけれども、遅まきながら動き始めたということは、私どもとしても金融サイドからできるだけの下支えをしていきたいというふうに思っておるわけでございまして、その辺のところは私どもが先行してどうのこうのということではなくて、そういうものがなければ幾ら金融を緩めても経済は安定的な成長にはならないということを申したかったわけでございます。

山本保公明党

○山本保君 ありがとうございました。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。  今もお話がありましたけれども、この二月から八月にかけての量的緩和の効果といいますか、評価について最初にお尋ねしたいと思いますが、今の山本議員に対する御答弁にもありましたが、とにかくマネタリーベースは一四%以上伸びているけれども、サプライは四%ぐらいですかね、銀行の貸し出しはマイナスが続いているということで、要するに、じゃぶじゃぶと言われましたけれども、資金がだぶついて金利も下がっているんだけれども貸し出しが減るというふうな異常な事態だと私は思うんですよね。要するに実体経済に全然波及していないと。  この点で言いますと、私、速水総裁のいろんな記者会見を読ませていただきましたけれども、既に六月とか八月の時点で、日銀が幾ら資金を供給しても実体経済に今は回らないんだというような発言をずっとされてきたと思うんです。そういう点でいきますと、この十月の十二日にも量的緩和は維持するというふうに出されておりますが、要するに余り効果がないということですね。総裁自身も前から知りつつといいますか、わかりつつやってこられたような気がするんですが、それでもなおまだ量的緩和を維持しようというその理由といいますか、効果がないと思いつつやる理由をお聞かせいただきたいというふうに思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 先ほども山本先生に対してお答えを申し上げましたけれども、効果がないというわけではございませんので。それはやはり企業やそれから政府もそうだと思いますけれども、国債金利というのは、かなりたくさん発行しておりますだけに国債の金利だけでも大変な金額になっているわけで、そういう全体の金利コストが非常に低いということは、これは企業が新しい仕事を始めたり投資をしたりするのにはプラスになります。  しかし反面、先ほど申し上げた、一般庶民が、金利が低くて、貯蓄をたくさん持っていてもわずかな利回りしかないというようなことも、お金を持っている方から、貸している方からは、債権者からはそういう文句は出てくるわけですけれども。  そういう低い中で、とにかく財政の効果が出、そして民間の需要が動き出さないと経済の成長というものは期待できないわけなんで、ケインズなんかが言っている流動性のわなといったような言葉がありますが、そういう状態に近い状態に今なっていることは私どもも認めざるを得ないと思うんですね。お金は随分出しているけれども、それが金融システム以外のところへ浸透していって物やサービスの産業といったようなものがなかなかふえていかないし、動き方も非常にスローである。そういうものに刺激を与えていくために金融だけは十分出して、政府の方の国債の負担も減るだろうし、企業の設備投資や新しい産業を始めようというときにはプラスになっていくに違いないと、そういうことを期待して金を出しているわけでございますから、その辺は、うまく完成されて私どもの出していく金がそういう新しい構造改革へのプラスになって初めて金を出した意味が、効果が満たされていくというふうに思っております。  これをこのまま続けるのかということですけれども、今の状態をさらに締めていくといったようなことは現状では難しいと思います。ただ、構造改革というものでもこれが実っていくためには、先ほど申し上げましたように、競争で強い者が伸びていくというようなことをやっぱりやっていかない限り経済の成長というものはできていかないと。そこのところはよく考えていかなきゃいけないことだと思います。  ただ、一般の庶民の先行きに対する安定感というものがこれまた非常に大事なものであって、先行きに不安を持っている限り、なかなか構造改革なんというものは進むものでないと思います。その点は、私も諮問会議には出席させていただいておりますけれども、総理も非常によく気を使って、市民の先行きに対する不安感をなくすということが構造改革にとっては非常に重要なファクターの一つであるということを言っておられます。  そういうことが動き始めているということが私は大きな前進だと思っておりますので、これを何としても実現していただきたいというふうに思っている次第でございます。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 その議論はまた財務大臣等とやりたいと思うんですが、何が今の需要不足の原因で、どうすればいいかと。ただ、一つ言えるのは、先ほどもありましたけれども、今その資金をじゃぶじゃぶ供給しても、不良債権処理ということで銀行がかなり審査を厳しくして、先ほどありましたけれども、黒字の中小企業にもなかなか貸さない、ベンチャー企業にも貸さないという状況がありますので、構造改革をやればと言いますが、その中心の課題である不良債権の処理によっても今資金がとめられているということもありますので、それだけではないということを御指摘したいと思います。  もう一つは、そうしたらそのお金はどこに回っているかということで、先ほど、国債に回っていると。これも調べてみましたら、相当この間銀行が国債を買っていると。貸し出しに回さないで一生懸命国債を買っているわけですよね。これは異常な数字になっていまして、細かい数字はちょっと時間の関係で全部言いませんが、要するにこの二、三年で二、三倍国債の購入量がふえているということが言えるというふうに思います。  大体、このこと自体、実体経済をよくしようと思って量的緩和をやって資金を供給すると。ところが、銀行は貸し出しに回さないで一生懸命国債買っていると。このこと自体、何といいますか、銀行の本来果たすべき役割といいますか、社会的責任も含めて異常な事態だというふうに私は思いますが、この点、簡潔に、どう思われるかお答えいただきたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) 先生御指摘のように、企業の資金需要が弱くて銀行の貸し出しが減って、その銀行が国債の保有ということで運用しているというのは事実でございまして、それはどういうふうな数字をたどってきたかということも、かなり大きな数字であるという御指摘も事実でございます。  ただ、私どもとして、そういうことの銀行のビヘービアがいいか悪いかとかというような価値判断はここでは避けたいと思いますけれども、この現象がどういうことを将来もたらすかというリスクについては十二分にウオッチしておる次第です。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 今言われたリスクの問題でいくと、要するに、一生懸命量的緩和をやっても資金が回らないで、銀行が買ってそこに、副作用と言ったらなんですけれども、非常に危険性といいますかリスクが今増大しているというふうに、全体でいくとそうなると思うんです。その点で、量的緩和をこのまま続けますかという意味では、副作用を生んでいますよという意味で、銀行が抱える国債保有のリスクについて御質問したわけですけれども。  これもちょっと時間の関係で結論だけ申し上げますと、格付の問題で、国債の格付が下がると言われておりますね、イタリア並みになるということを言われておりますし、二〇〇五年からですか、新BIS基準でいきますと、シングルA以下になると二〇%をリスクとして考えなきゃいけないというようなことになってきますと、今、一生懸命銀行が国債を買っていますけれども、そのまま持ち続けますと、当然、外国の投資家がそれを売るだとか、あるいは銀行自身の自己資本比率が下がるとか、あるいは銀行自身も不良債権処理やいろいろなことで耐え切れなくなって国債を売るとかいうことで、国債が急落していくというふうな可能性の方が高いわけですよね。こういう危険性もあるようなことが今この量的緩和の中で、もちろんきょうは時間の関係で触れませんが、インフレターゲット論というのは私はもうとんでもないと思っていますけれども、今、日銀がやられております量的緩和でさえ大変な副作用、危険性を生んでいるというふうに私は思いますが、その点いかがでしょうか。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) ただいまの御指摘は、主として民間の金融機関に国債保有の増加ということで大きなリスクがたまっているだろうと、こういう御指摘だったと思います。  御指摘のとおり、国債の保有額を中心に金融機関の債券保有額が大きくなっている。その結果として、仮に将来長期金利が上昇する、債券価格が下がるというようなことがあれば、それが損失となって表面化する可能性がある、そのリスクがあるというのはそのとおりでございます。  しかしながら、私どもが金融機関の経営について調査、ヒアリング等しているところによりますれば、それぞれの金融機関はそれなりに国債保有の満期構成を短期化する等々のリスク管理を相当行っております。そういう意味での管理を行っているということに加えまして、将来どういう場合に長期金利が上昇するのか、そういう可能性があるのかといいますと、それは格付引き下げというようなことをきっかけにして債券価格が下がるというような、そういうことがあればそれは大きな問題ではございますが、一般的には、景況、経済情勢が好転しまして、そういう中で長期金利が上昇する、これが一般的であろうと思います。そういう場合には当然、金融機関の業務としてはほかの面、貸し出し等で収益が上がる、あるいはそういう場合には株価も上昇する、そういうプラス要因もありますので、必ずしもマイナス要因だけを考える必要はないと思います。  もとより、私がちょっと触れましたように、国債の格付が下がるというようなことでの長期金利の上昇ということになれば、それはマイナスの方が大きく出てくるということになりますので、そういう国債の格付が下がるというようなことのないようなしっかりした財政のあり方ということも当然必要でありますし、そのように財政の方はされているというふうに認識をいたしております。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 少し市場の評価に比べて甘いのではないかというふうに思いますが、日銀自身の国債保有もこの間かなりふえておりますよね。このことをどう考えるかというのは難しい面あると思いますけれども、どういうんですか、日銀自身のバランスシートといいますか、日銀自身の自己資本といいますか、信頼性といいますか、財政の健全性といいますか、そういう面からいくと、日銀がどんどん国債を保有していくということはやはりいい方向ではないというふうに私は思いますが、これも簡潔に考え方だけ教えてもらいたいと思います。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) お答えいたします。  日本銀行は、先ほどもお答えしましたけれども、長期国債の買い入れをおおむね銀行券の伸びに対応させるという方針をとっております。これは、長期国債という資産を銀行券という負債に対応させてバランスを保つという考え方からです。  したがいまして、現在、日本銀行は、円滑な資金供給を図る上では、必要な場合にのみ国債買い入れを増額するということにしております。これも先ほど御説明したとおりです。ですから、それは、銀行券発行残高を長期国債保有額の上限とするという歯どめを設定しているわけです。それから、中央銀行の資産の健全性の確保という観点からは、金利の上昇に伴う国債の価格変動に対応できるよう、日本銀行としましても引き当てを十分に行っております。  日本銀行としましては、今後とも、中央銀行というのは信頼、信用が一番大切ですので、バランスシートの管理というものには十二分に気をつけてまいりたいと思います。

大門実紀史日本共産党

○大門実紀史君 国債の問題はまた別の機会に引き続き、いろいろ疑問もありますので、議論させてもらいたいと思います。  インフレターゲット論のことで議論がございましたけれども、我が党としては非常に問題のある考え方だというふうに思っております。そもそも、何といいますか、この導入論の動機が不純じゃないかと。大体、ポール・クルーグマンさんですか、実質金利が下がれば需要も喚起するというのが言われていますけれども、それはどうなるかわからない話で、はっきりしているのは、国の長期債務残高とか企業が抱える過剰債務とか、これはインフレになったら減ると。それを目指しているような、非常に問題だなというふうに思っているところです。国民生活にとっては大変な被害をもたらすと。  これについては、かなりまた自民党中心に強硬に、日銀法を改正してでもそういう方向にさせようという動きがあるようですが、私は日銀に頑張ってもらいたいなと、断固抵抗してもらいたいなと思いますが、ただ、流れから見ますと、どうも日銀はそういう流れにこたえて量的緩和や、金利から量にしたり、だんだん引きずられているような気がして心配もしているわけです。  日銀法改正が出てくるという話もありますが、そのターゲット論についてもう一度総裁の決意、考え方をお聞きしたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 御心配いただいて大変感謝いたしますが、私は、先ほどからも申しておりますとおり、インフレターゲット論というのは、今の時点でこの日本で採用しようというのは、中央銀行の人だったらだれに聞いても、そんなむちゃなことと言うと思うんですね。それは現にグリーンスパンもそうでしたし、この間会ってきたヨーロッパ中央銀行のデュイゼンベルグも、それは今の状態でやることとは違うじゃないかということを言っております。  それは一つの例でございますけれども、今のようなデフレ現象の中でインフレターゲットをつくって、そのターゲット自体もどういう数字をお出しになるのか、私ちょっと今では非常に疑問に思いますけれども、そういうものに合わせるように金を出していけというのは、これは非常にむちゃな、難しいことだと思うんですね。  それから、そのことによって必ずしも、私どもに課されている物価の安定を通じて経済の安定的な成長を図るという日本銀行の目的、理念というものを達成する方法ではないと思います。そういう意味でも、今の時点でこのインフレターゲットをおつくりになっても、私どもは非常にそれをうまく運用して操作していくという自信もございません。どういう数字が出せるかということ自体も非常に難しいと思うんですね。したがいまして、私どもは、この時点でインフレターゲットを採用することには反対である。ただ、今の準備預金のターゲットをつくって、それを見ながら金融の流動性の供給を調整していくと。  ただし、今の消費者物価が前年比ゼロを超えて安定していったときには今のこの制度はやめますよと、そのときまでは今の制度を続けていくつもりですということをステートメントで言っておるわけで、それがいつ来るかというのは、内外でいろんな事態が起こっておりますだけに、それともう一つ、今の構造改革その他の政策の効果がどのような形で効果をあらわしてくるかといったようなことも関連しますし、そういう事態に早くなってほしいという気持ちは非常に強いわけで、それまではがまんをしてこの今の金融調整のやり方を続けていくしかないというふうに思っています。  もちろん、そのときそのときの状況に応じて政策の小手先をいろいろ変えていくことは、十分私どもの責任だと思ってやってまいりますけれども、基本的に、そういったターゲットが出てきても、非常にこれは難しいことだというふうに思っております。  私は反対でございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 用意をしました質疑は大抵同僚議員によって今終わったところでございまして、少し観点を変えて質問をしていきたいというふうに思いますが、よろしくお願いをいたします。  実質金利がゼロになるまで量的緩和に踏み切ったときに、速水総裁は、金融政策としてとるべきことはもうほとんどとってしまった、出尽くしたんだということを言われて、その当時に、あとは構造改革であるとかあるいは不良債権の処理とか税制改正等々、政治に託すところは非常に大きいんだということを言い続けていますし、一昨日のこの報告書の最後の部分にもそのことを強く主張してございますよね。日本銀行が物価の下落を放置しているという見方があるとすれば、それは全く誤解であるというところから始まって、「不良債権の処理により金融システムの機能を回復させることや、税制面での措置などを通じて資本市場の機能を高めていくこと、さらには、民間需要を効果的に引き出していく方向で財政支出の内容を見直していくことなどが重要です。」、こういうことを言われています。  しかし、それを受けて政治の場が三月からこの間どういうことをやってきたかというと、いまだに課題であったことを何一つなし遂げられてきていないところに私は物すごい大きな問題があるというふうに思っているわけですけれども、日銀に対して政府は大変介入をする、後ろからやりが飛んでくるというような発言をなさったこともあるわけですけれども、そういう状況の中で、量的緩和がさらに進められていく。あるいはインフレターゲットについても、まあ週刊誌のことですから余り声出して言っていいものかどうかわかりませんけれども、日銀総裁をやめさせない限りはだめなんだというようなことの中で、日銀法を改正をさせて、総裁をやめさせる権限を総理に持たせる方がいいんではないかというようなことが市中では飛び交ってくるような状況にある中で、私は、日銀としてもっと政府に対してきちんとした対策を早くやれというようなことをもっともっと言うべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) いろいろ御同情をいただきまして、感謝いたします。  私は中央銀行の総裁として三年半前に任命を受けたわけですけれども、私も長い間、日銀で三十四年ほどおりまして、あと、商社の責任を持ったり、経済同友会、財界の責任を持ったり、いろいろ経験をさせていただいてここへ戻ってきて、日銀というところはやっぱり通貨価値の安定と経済の安定成長を目指して進んでいくんだと。そのためには、だれに何と言われてもやっぱり通貨の価値を守るというのが私どもの責任であるということは法律にはっきり書いてあるわけですから、石が飛んできても、裏からつつかれても、これは私どもの責任としてやるべきことをやっていく。  そのやり方は、やはり新しい方法で政策委員というのが決められて、政策決定会合というのが月に二回あるいは一回開かれまして、資料をよくみんながこなした上で、今何をやるべきかという政策を、現在は大体二日間にわたって、最初の日は分析をやり、二日目には政策の意見を出し合ってそれを討議して、最後にボートをして決めていくということで今までの政策が決まってきているわけで、これは、新日銀法がこういう形で認められたということは私は非常に大きな進歩だし、世界にも誇り得る日本銀行の、中央銀行の独立性ともう一つ透明性というものを保っていくということが二つの大きな原則になっておりまして、だれに何と言われようと、これは日本銀行が決めるべきことであり、やるべきことであるということをしっかり心の中に持って政策を決めてまいったつもりでございますし、今後もそうしていきたいと。雑誌その他に何を書かれても、やることはやるということでございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 総裁はずっとこの間そういうことを言ってこられているんですけれども、残念ながら、五兆円から六兆円に量的緩和をしなければならない、あるいは六兆円を超えて青天井にしなければならないというように追い込まれてきておりまして、竹中経済担当大臣は日銀の政策委員会で、これは十月十二日と言われていますけれども、金融政策の新しいフロンティアが要るんだというようなことを発言をしながら、さらに日銀に対して新しい金融政策を求めているというふうに報道もされているわけですけれども、この件に対しては、それでは総裁はどのようにお考えでございましょう。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 新しい目標と手段とを、目標は政府が決めて、それで手段は日銀が決めればいいじゃないかということを耳にいたします。しかし、そのことにつきましては、目標については日銀法にはっきり書いてあるんですね。「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨及び金融の調節を行うことを目的とする。」、「日本銀行は、前項に規定するもののほか、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を図り、もって信用秩序の維持に資することを目的とする。」、その次が大事だと思うんですけれども、通貨及び金融調節の理念として、「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」、ここに目標はもう非常にはっきり書いてあるんですね。これに基づいてそのときそのときに必要な政策を政策決定会合で議論して決めておるわけでございますから、これをどういじってみても、今あるこの法律で、私どもが全力を尽くして討議をして政策を決めていくということでいいんじゃないかと。  そんなに大きな間違いをやったとは思っておりません。内外の情勢が大きく変化している時代ですから、非常に難しい時期に私のような愚かな者が総裁になったのは大変申しわけないような気もしますけれども、力の限りやっていきたいというふうに思っております。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 私はそういう意味で申し上げているわけではありません。その物価の安定の条項を逆手にとられて、そのことができないから量的緩和が必要だという議論の展開がなされているんではないかという懸念を申し上げたいというふうに思ったわけでございまして、総裁に対して厳しい意見があることに対して私は反対の立場をとっているということを御理解をいただきたいというふうに思っているところでございます。  それから、先ほど来から国債の買い付け、買い切りについての御意見も種々出てまいりましたし、銀行券の発行の限度内においてこれからも国債の買い付けを行うという御答弁もいただいていますけれども、銀行券の発行の限度内であれば国が発行する国債を直接買い付けするような場面もあるというふうに、さっきの答弁の中に含まれるというふうに見てもよろしいのでしょうか、聞いてもよろしいのでしょうか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) 先生がおっしゃる直接云々ということは、いわゆる長期国債の直接日銀引き受けということであれば、それはもう法律上できない話です。国債のいわゆる買い切りオペ、今やっておりますものは、ことしの春に採用した枠組みの中で、調節上必要な場合はそれを増額することができるということで増額した経緯がございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 ですから、そこに先ほどの日銀法の改正の話が出てくるというふうに思うんですね。法律を変えてやろうという動きがあるというふうに思うわけですけれども、これについてはいかがですか。

藤原作彌日本銀行副総裁

○参考人(藤原作彌君) 先生がおっしゃる国債云々のことで法律改正ということでございますと、これは日銀法だけじゃなくて財政法の問題でもあります。今いろいろと国債の日本銀行の買い入れについて言われておりますのは、現在やっている買い切りオペの増額についてでございまして、仄聞しますと、いわゆる日銀法改正についての動きの中にも、国債の直接引き受けに関する議論は余りあるようには私は伺っておりません。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 それでは、本当に通告したのが何もなくなってしまっている状況というのは厳しいですね。  先ほどからRCCの融資の問題について総裁は、預金保険機構に融資をすることを今もできるしこれからも考えていきたいというようなことが言われていますけれども、これからRCCがもし買い付けた不良債権の債券化というような形で売り出しをする、債券で売るというようなこと、そういうことに対して、それを買い付けるような場面があるのだろうかというようなことをお聞かせいただきたい。  そして、その貸し出した資金が不良債権処理に使われる、売買に使われるわけですから、当然焦げつく場合もあるのではないかという懸念がありますけれども、このことについてはいかがでしょうか。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) 先生御案内のとおり、預金保険機構が今資金調達をするに当たりましては、借り入れという形態にせよ、それから債券発行もできますが、その場合にも政府保証がついております。日本銀行、ただいま買い入れ、買いオペというものについては政府保証債は対象にいたしておりません。しかし、担保として受け入れるということはございます。したがいまして、預金保険機構が発行することになる政府保証債券を日本銀行が担保として受け入れるということが可能であるかということであれば、それは可能でございます。しかし、当然、政府保証がついているということになりますれば、それが焦げつく、そのことによって日本銀行が損失をこうむるということは想定されないというふうに認識いたしております。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 日銀が公開市場操作で買い入れる社債の対象の拡大とか、あるいは資産担保証券やコマーシャルペーパーの買い入れ拡充などの検討はなされておるのでしょうか。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) 日本銀行のこれは資産としてどういうものを持つかという、そういうことにつながる問題であると思います。  先ほど総裁から答弁がございましたとおり、日本銀行の資産というのは、負債サイドの中心であります銀行券に対する裏づけという、そういう性格を持ってございます。銀行券に対する信認を維持していくという観点から、それに対応します資産の健全性を確保するということは大変重要な問題であるというふうに思っております。したがいまして、買い入れであれ担保であれ、十分に信用度がある、それから市場性もあるというもののみを対象とするという考え方でございます。  そういう条件に合うものであれば、だんだん金融の技術が発達し市場も発展しという中で、新しい債券、資産担保債券でありますとかそういうものも含めて、それが出てくれば、それを対象に加えていくということはいつも検討いたしております。ただし信用度及び市場性が十分であるものに限るという、そういう前提でございます。

大渕絹子社会民主党・護憲連合

○大渕絹子君 終わります。

平野達男自由党

○平野達男君 自由党の平野達男でございます。初めての質問でございますので、よろしくお願いいたします。  まず、通知申し上げましたインフレターゲット論でございますが、これにつきましては先ほど来いろんな角度から議論されておりますし、速水総裁の見解も反対であるという明確な答えがございましたが、せっかくの機会でございますので、これに関して若干のちょっとコメントをさせていただきたいと思います。  今まで日銀がとられた金融政策というのは、金融緩和によって短期金利を下げるんだ、それを通じて長期金利も下げて需要の喚起をするような下支えをするんだと、そういう方向で金融政策をやってきたと思います。ただ、実際には、これは速水総裁の言葉あるいは報告書の言葉をかりますと、金融市場に資金を文字どおりじゃぶじゃぶに供給しても金融機関活動や実体経済活動になかなか伝わっていかない状況が続いているんだ、短期金利が限りなくゼロに近づいていると。これは先ほどの総裁のお言葉の中にも、いわゆるリクイディティートラップ、流動性のわなという言葉がございましたけれども、そういう状況に近い状況の中に陥っており、日銀がとり得る金融政策だけでは、今続いている物価の下落傾向に歯どめがかけられないんだ、セットとして構造政策の推進みたいなものが必要なんだというような報告であったと思います。  しかし、その一方で、これも先ほど来いろんな委員の方々から指摘がされておりますけれども、まだまだ日銀として金融政策としてとり得る手段があるんじゃないかと。例えば、先ほどの議論にもございましたけれども、国債や手形の買いオペに加えまして、コマーシャルペーパーあるいは社債、あるいは場合によっては不動産を買ったらどうかという議論もあるらしいんですが、そういったいわゆる非伝統的な買いオペというんでしょうか、そういったことをやったらどうかということとか、あるいは当座預金をどんどんふやしてもっとじゃぶじゃぶにしろとか、いろんな議論がございますが、それに対する議論はきょうはおきまして、私ども自由党としても非常に気になっているのはインフレターゲット論であります。  今、ゼロ金利の状態の中でもう一段、ゼロ金利状態です、名目はゼロ金利状態ですけれども、物価が下がっているということは実質金利が上がっているということですから、これに対抗するためには、要するにインフレターゲットを設定して実質金利を下げる方法しかないんじゃないか、あるいは下げるという期待を市場に出す必要があるんじゃないかという意味において、インフレターゲット論というのはこれからもっともっと強く出てくるんじゃないかと。  一方で、きょうの先ほどの議論にもございましたけれども、日銀も消費者物価の上昇率が安定的にゼロ以上となるまで続けることを宣言しましたという、これはいわばインフレターゲット論のちょっとにおいがするという、インフレターゲット論とは言いませんけれども、においのするような、限りなくそれに近いような政策をとっておりますから、そういったいわゆるインフレターゲットを導入すべきだという声が強まっている中でも、決してそちらに移行することのないように強くお願い申し上げまして、一点目のインフレターゲット論についての、これ一応質問通知しておりましたので、テーマを終わらせていただきます。  次の質問に移りますけれども、構造改革が必要だということについては全くそのとおりでありまして、これを先送り先送りしてきたというのが今までの政治の実態でありますから、これはもう早急に進めるというのは全くそのとおりであろうと思います。  そこで、先ほど、金融機関行動や実体経済活動になかなか伝わっていかないんだ、今の金融緩和措置が伝わっていかないんだということを紹介しましたけれども、銀行がどうも貸し渋り状態が続いているということがよく言われております。私も銀行業務には全く関与したことはございませんから実態の仕事というのはよくわかりませんが、いわゆる地価がどんどんどんどん上がっているときには、それを担保にする限りにおいてはどんなところに貸しても、返ってこなかったとしても、担保物件がしっかりしていますからお金をどんどん貸したと。そういう貸し手にとっては非常にやりやすい状況がずっと続いてきたんだろうと思うんです。  それで、銀行の中にそういった融資先をしっかり審査する能力というのがバブルの状況の中でやっぱり衰えているんじゃないかというような懸念をちょっと私は個人的に持っています。また一方で、銀行自体も不良債権の処理に追われてしまって、自分のことだけで精いっぱいでほかの企業のことまでとても手が回らないというようなことも言われておりまして、銀行につきましては、恐らくこれは銀行行政ということで、日銀さんにお尋ねするというのはお門違いかもしれません。むしろ金融庁にお伺いする話かもしれませんが、日銀総裁、銀行の今のそういった貸し手の能力、あるいは企業を育てようという意識、こういったことについてどのように認識されておられるか、ちょっとお伺いしたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) インフレターゲットについて御説明は何回してもよろしいんですけれども、これは既に出ていますので、御指摘の銀行の貸し渋り問題、あるいは銀行にどういう指導をしているのかということについてちょっと説明をさせていただきたいと思います。  今、金融機関は不良債権問題の早期克服ということでかなり動き始めていることはもう御承知のとおりです。経営体力という面では、公的資本の投入等によって資本基盤が既にかなり補強されております。全体として見れば金融機関の貸し出し態度が直ちに厳しくなるといった状況にはないと思いますが、一生懸命借入先を探していることは間違いないと思います。  ただ、現在のように企業の財務体力が全般的に低下していて資産価格が低迷しているもとでは、信用力の低い企業に対する貸し出し姿勢が厳しくなるという可能性は否定できません。しかし、健全な企業とか、あるいは再生が見込まれるような企業について、これをサポートしていこうとする基本姿勢というのは堅持されていいように思います。  日本銀行としては、金融機関の融資姿勢や、その背後にある不良債権処理の動向などについて今後とも注意深く点検してまいりたいというふうに思っております。

平野達男自由党

○平野達男君 どうもありがとうございます。  次の質問に移ります。  日本銀行法第二条、「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」という規定がございます。この「物価の安定」の「物価」の中には地価が入るんでしょうか。

増渕稔日本銀行理事

○参考人(増渕稔君) 一般的に、「物価」の中には地価は入っていないということでございます。

平野達男自由党

○平野達男君 今はデフレスパイラルではなくて、そこまでは行かないけれども、デフレの状態に入っている、あるいはそれに近い状態になっているということだと思うんですけれども、一方では、今のデフレというのは、地価の下落に代表されるような資産デフレ、資産デフレの中には地価以外にどうも株価もあるらしいんですが、株も入っているらしいんですけれども、ちょっと私は株について議論できないので、地価の話だけに、土地の話だけにちょっと限定をして議論を進めさせていただきますけれども。  資産デフレというふうに言われています。地価がどんどんどんどん下落するために、これがまた不良債権の処理に大きな障害となっている。もっと言えば、不良債権はエンドゲームになってしまっている。どんどんどんどん下がってしまって、それが新たな不良債権の額を広げてしまってエンドゲームになってしまっているというような指摘がありますし、あるいは資産がどんどんどんどん目減りするということで、実体経済の中でも、買い控えをするとか、いわゆる消費性向の減退だとか、そういったものにつながっている。あるいは企業のバランスシートについても非常に悪影響を与えるとか、いろんなことが言われています。  地価がどのような水準で推移すべきかということについては、これは収益還元法というような、地代を利子率で単純に割り戻せばそれがあるべき地価だというような考え方がありまして、その地価に近いような状態になっていけば、これは経済用語の、経済の世界ではファンダメンタルズという言葉があるようですが、ファンダメンタルズを反映したような地価の状態になっているんだというふうに言うというふうに言われています。  最近のいろんな文献を見ますと、バブルのときから比べますと地価がどんどん下がってきて、どうやらファンダメンタルズに近いような状況になってきているという指摘もありまして、そういった意味では、地価がだんだんだんだん安定してきているのかなという感じも持つわけですけれども。  しかしその一方で、これは先般の衆議院の財務金融委員会で私どもの鈴木先生が指摘された中にも入っていますけれども、流動性がこれだけ確保されていますと、ある一つのきっかけで、いわゆる投機ということですけれども、投機ということからぼんとある特定の、例えば物でもいいんですが、あるいは土地が私は一番考えられると思うんですけれども、土地の価格がぼんと上がってしまうと。バブルの状況に近づくとは言いませんけれども、いつでもそういった投機の可能性があるんだというふうな指摘がされております。  こういったことで、資産価格の動向というものについては、かつてバブルの中で資産価格がずっと上がって、この上がってきたことが今のいろんな経済が抱える問題の源泉になっていると思いますし、この資産価格をきっちり見ていくことが必要じゃないかと思います。  具体的には、地価としてあるべき姿。これは、ファンダメンタルズというようなものを反映したような地価をある程度の指標を設定して、そこから大きく地価が逸脱するような場合については、金融政策として、地価が上がった場合には金融の引き締めをする、あるいは地価が大きく下がった場合には緩めるというような考え方で、地価に着目した金融政策というものをスタンスとしてしっかりとるというような考え方をとってもいいんじゃないかと思うんですが、日銀の考え方をちょっとお伺いしたいと思います。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) 地価につきましては、今、増渕理事が申しましたように、私ども物価を考える場合に、どうしても別のものとして考えがちなところがあることは確かなんです。  地価の最近の動きとしては、やはり二極化傾向といいますか、いいところは上がっていくし悪いところはまだまだ下がっていく、全体としてはやっぱりまだ下落傾向が続いていると言っていいだろうと思います。これが企業のバランスシートとか金融機関の融資スタンスに影響を与えていることは確かでございますし、景気に対してマイナスの作用をしていることも確かだと思います。  日本銀行は、政策運営上、こうした地価の動向や、これが経済活動に与える影響などにつきましても十分な注意を払っているつもりでございます。また、日本銀行が現在行っております金融緩和も、地価や株価といった資産価格を下支えする効果を果たしているというふうに思っております。  ただ、金融政策で地価の下落を食いとめるということは、これは難しいことだと思うんです。地価の下落がとどまっていくためには、やはり経済活動が活発化していく、そして土地の収益性を高めるということが基本にあると思います。そのためには、日本経済の生産性をやっぱり高めていくということでそういうものも上がっていくんだと思います。  そういう意味では、さまざまな構造改革の努力がこの面でも必要だというふうに言えようかと思います。また、税制などの面で土地の取引を円滑化させていくための環境を整備していくということも、今現在大事な課題ではないかというふうに思っております。

平野達男自由党

○平野達男君 マネー現象の地価の動向というのは、やっぱりマネー現象の反映だというふうに思っておりますので、ぜひ金融政策の中に地価が反映されるということを、どういう方法か私もこの場では提言申し上げられませんけれども、そういった観点があるということを引き続き検討していただきたいというお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

椎名素夫無所属の会

○椎名素夫君 無所属の会の椎名素夫でございます。  もう同僚議員から大変にあらゆる角度からの質問がありましたし、聞くことはないと言った方がいいだろうと思っております。  インフレターゲットの問題であるとか、あるいはRCCの問題、株式取得機構の問題、バランスシートに対する配慮その他その他よく伺わせていただきまして、大変にしっかりしたスタンスを持っていらっしゃるということで安心をいたしました。  私、ですから、ちょっと感想だけ申し上げて、きょう何か一時から向こうの本会議があるというので、なるべく早くやめます。大臣に昼飯食うぐらいの時間上げなきゃいけないから。  要するに問題は、じゃぶじゃぶというような言葉が出ましたけれども、構造改革をやるんだということを政府が言っているわけで、どうしてもこれは時間的なずれが出てくる。しかし、現在の状態では、とにかく自動車が走るんだというので、ガソリンだけは用意して積んであるよと。だけれども、エンジンはぶっ壊れているから、今のところじゃぶじゃぶになっちゃっているというだけの話であって、問題はやっぱり構造改革なんだろうと私は思っております。それは決して日銀に、ある意味では、悪い言葉で言えば、しゃしゃり出てああしろこうしろと言う話じゃないということだろうと思うんですね。  私は、経済にかかわるということからいいますと、昭和三十年代の後半、自分で会社をつくりまして、零細企業から小企業、中企業ぐらいのところをやって、お金というものが流れてくる最後のところの現場で三回か四回破産、倒産しかかったような経験がありますので、新聞に書いてあるような金融政策とかあるいは財政政策とかいうものを、一番底から上へ向かって眺めているとどういう感じになるかというのはよくわかっているつもりであります。大体ナンセンスなことしか新聞などは書いてないということも経験をいたしました。  それから、自民党におりましたときは、いろいろやらせていただきましたけれども、政治というのは非常に目先のことに過敏に反応することがよくありまして、そうすると、例えば、プラザ合意の後の大変に経済の成長率がマイナスになったことがある。あのとき、あれが十月ですけれども、そのすぐに中小企業の倒産のために何かやらなきゃいかぬと、こう言い出したんです。私の経験からいうと、プラザ合意があって為替の比率が変わるといった途端につぶれるような会社は前からおかしな会社なんで、こういうのはなくなった方がいいんだ、変なものを救わない方がいいと言ったんですが、それはおまえ、政治家だったらそんなことを言うなというような話になったりして、おもしろいところだなと感じたようなことが記憶にあります。  大体、まあ昔はお役所、お役人に随分頼っておりましたから、何か問題が起こると、役所を呼んで、何か知恵を出せと、こういうことを言うと、当時は一生懸命、今みたいにいじめられておりませんでしたから、お役人の方もせいぜい建設的な知恵を出して、それで当面を繕っていくというようなことをずっとやっていた。  それから、先ほどの話に戻りますが、銀行を相手にお金を貸してくれというのを大分自分の、代議士になる前ですが、企業でやった。あのころからもう既に本当の意味でのビジネスに対してクレジット本位のまともなバンカーというのはいなくなっていたという感じがいたしますね。それがますますバブルを経てその機能は衰えて衰えて、今は消滅状態じゃないかと私は思っております。  ですから、それが一番の問題なんで、エンジンが動かない、動かないところに幾らやってもこれはじゃぶじゃぶになるだけで、ただ、今のようなまだそういう構造が直っていないところで日銀がお積みになったものがだっと消化されていないということは、むしろ幸運なんじゃないかと思うんです。もしあれが押し込み先があると、相当将来の不良債権の製造にせっせとみんなで精を出すということに逆になっちゃうんじゃないか。  ですから、私は、与党の方は一番責任があるわけですが、構造改革というのは本当に大事だと思うんです。これは単に制度だけの問題じゃなくて、一番大きな問題は、民主化という言葉がございますが、政治の民主化というのは、よく国民、有権者の方から文句を言われるけれども相当できているんだろうと思うんです。とにかく総理大臣をどんどんかえられるぐらいのことにはなっているという意味では、大変に民主化の度合いは進んでいるんじゃないかと。  ところが一方、今の皆さんおっしゃるのを見ると、官から民へと、こう言いますが、民がぶっ壊れていて、ただ私は、うまくやるかということになっていないというところが一番の問題でありまして、そこのところを一体どう考えていくかということだと思うんですね。  いろんな日本の経済をめぐる環境というのは、戦後五十年でさまざまなところを通り過ぎましたけれども、冷戦というのがあって相当日本の経済というのは甘やかされたところがあると私は思うんです。その中で、当時は役に立ったようなことでも慣習になったことは、本当の意味での資本主義のやり方というものを忘れさせるようなところがあったんじゃないか。  私は、橋本内閣のときですが、前にもお話ししたことがありますけれども、ある大きな銀行の偉い人たちに呼ばれて行政改革の話を聞きたいという話がありました。参りまして、一応行政改革の話をしようかと思って行ったんですが、大きなソファーに座ってぐるりと取り囲んでいる会長、頭取、副頭取、それからその主要取引先三、四十人の方の顔を見ているうちに気が変わりました。余りにも安穏な顔をしておられた。行政改革がうまくいっても、あなた方がちゃんとやってくれなきゃどうにもならぬよという話をしたんです。ぜひお願いしたいんだけれども、この機会に資本主義自由経済の基本からもう一度勉強していただけませんかと私は言ったんですね。非常に機嫌が悪かったです。機嫌が悪かったけれども、その後を見ていて、まだやっていないね。  これをどうするかというのは、これは政治の一番大きな問題だと思うんです。そこが直っていないと、ガソリンどんどん詰め込んでもあふれてしまって、ちょっとマッチすった途端にばあんと火が出るというようなことにならなきゃいいなというのが私の感じでありまして、そういうところから、知恵がないと、日銀だって知恵出せというような話が、まだ今でもあるでしょうけれども、随分これからもあるだろうと思うんです。我々の仕事はこれだけですと言うと、そんな知恵がないのはかえちまえというような話も出てくるおそれがある。  しかし、私はそこで、これでおしまいにしますが、必要なことはやっていただきたい。必要でないことは、場合によると。やっちゃいけないことは絶対やらないということをお願いして、私の感想を申し上げて質問にかえますので、もし御感想がありましたら。

速水優日本銀行総裁

○参考人(速水優君) どうも椎名先生、本当にありがとうございました。長い御経験から私どもにいいアドバイスをしていただきました。  御指摘のとおり、ただ金を出していればいいというものではないと思います。そこのところは、私どももよく将来を見ながら、今やっていることを、当面の効果と同時に、先行きどうなっていくのか、そういうことをよくよく考えて決定してまいりたいというふうに思っております。  官から民へというのは本当に早くやっていただきたいと思いますが、なかなか、私が見ておりましても、官の方もしっかり守ろうとしておられますし、民の方が、一部には非常に今のこのグローバリゼーションの中で堂々と戦っておられる経営者もおられますけれども、古い、日本のこれまで伸びてきた経営の中で育った経営者がまだ非常に多いと思いますし、特に中小企業につきましてはこれはなかなか難しい、地方に密着しておりますだけにこれはなかなか難しいと思いますが、大きく見れば、中小企業といえども、将来性があるかないか、どんなに小さくても特色を持ち競争力を持って需要にミートしていける仕事であれば必ず成功するんだと思うんです。その辺、金融機関も随分この扱いに苦労しているんだろうと思いますけれども、うまくそういう企業をリードしながら構造改革ができていくことを期待いたしております。  どうぞよろしくお願いいたします。

椎名素夫無所属の会

○椎名素夫君 終わります。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。  参考人の皆さん、御苦労さまでした。  ちょっと速記をとめてください。    〔速記中止〕

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 速記を起こしてください。     ─────────────

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) この際、塩川財務大臣、柳澤金融担当大臣、尾辻財務副大臣、村上財務副大臣、村田内閣府副大臣、中野財務大臣政務官及び林田財務大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。塩川財務大臣。

塩川正十郎自由民主党財務大臣

○国務大臣(塩川正十郎君) 今国会における審議の開始に当たり、一言ごあいさつ申し上げ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。  まず、九月十一日に米国において発生した同時多発テロ事件は、数多くのとうとい人命を奪う極めて卑劣かつ許しがたい暴挙であり、強い憤りを覚えます。ここに改めて、犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害者の方々に対し心からお見舞い申し上げます。  次に、最近の経済情勢と当面の経済運営の基本方針について申し述べます。  我が国経済は、四—六月期のGDP成長率がマイナスとなり、失業率が高水準で推移するなど、厳しい状況にあります。また、先行きについては、米国における同時多発テロ事件の世界経済への影響など、懸念が強まっています。  このような状況を乗り切るためには、状況の変化に細心の注意を払いながらも、我が国経済の基本的な成長力を高めるよう構造改革を積極的に推進していく必要があります。  こうした観点から、先般、経済財政諮問会議において、今後の構造改革を進めるための手順、道筋が改革工程表として取りまとめられるとともに、そのうち先行して決定、実施すべき施策を盛り込んだ改革先行プログラムの中間取りまとめが行われました。  今後、今月中に同プログラムの最終取りまとめが行われ、これを受けて平成十三年度補正予算を来月中旬までには国会に提出いたしたいと考えております。補正予算の編成に当たっては、従来型の公共事業の追加ではなく、雇用対策に重点を置くほか、構造改革に直結し、かつ実施の緊急性が高い施策に絞り込んだ上、必要な手当てを行う所存であります。  この補正予算の財源については、安易な国債増発によるべきではありません。私の信念といたしましては、臨機応変の対応を行いつつ、財政の基本である、入るをはかりて出るを制すという精神を堅持したいと考えており、平成十四年度における国債発行額三十兆円以下と同様の方針で取り組んでまいります。  なお、今後、補正予算の編成作業を進めてまいります中で、必要に応じ補正予算の編成に必要な法案を提出させていただく可能性がありますので、その際には御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。  次に、平成十四年度予算編成について申し述べます。  平成十四年度予算については、財政面における抜本的構造改革の第一歩として、国債発行額を三十兆円以下に抑えることを目標とするとともに、五兆円を削減しつつ重点分野に二兆円を再配分するとの方針のもと、歳出の思い切った見直しと重点的な配分に取り組むことといたしております。  次に、税制についてでありますが、新世紀においても公正で活力のある社会を実現していくため、公平、中立、簡素という基本原則のもと、経済、財政の構造改革の一環として幅広い観点から検討してまいります。  証券税制については、証券市場の構造改革に資するよう、株式譲渡益課税について、平成十五年一月から、申告分離課税への一本化、税率の引き下げ、損失繰越制度の導入等の措置を講ずるとともに、緊急かつ異例の措置として、平成十四年末までに新たに購入した上場株式等について、その購入額が一千万円までの譲渡益を一定の要件のもとで非課税とする措置を講じたいと考えております。現在、そのための法律案を今国会に提出すべく準備を進めておりますので、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。  また、平成十四年度税制改正においては、連結納税制度について、所要の財源措置を講じた上で、平成十四年度創設を目指し検討を進めているほか、租税特別措置について、聖域なく見直しを行ってまいります。  次に、米国における同時多発テロ事件に対する取り組みについて申し上げます。  まず、将来の状況が見通せない現状において、テロ対策に係る財政面での対応について明確なことは申し上げられませんが、今後、事態の推移、国会や政府部内における検討状況等を踏まえた慎重な検討を行い、必要な財政需要には適切に対応する所存であります。  次に、財務省関係の取り組みについては、十月六日のG7財務大臣・中央銀行総裁会議の後の声明において、七カ国が、テロリストの資産を突きとめ、捕捉し、テロリストに資金支援を行っている疑いのある個人及び国家の追及を行うことにつき、一致して対応していくことを確認いたしました。  我が国においても、テロ資金に関する所要の情報交換及びテロ資金対策についての連絡調整を行うため、テロ資金情報・対策作業部会を設置するとともに、タリバーン関係者に対して、これまで計百八十八の個人及び団体を対象に資産凍結の措置を講じております。  また、税関においても、関係機関と密接に連絡をとりつつ、テロ対策の強化を図ってまいります。  今後とも、皆さんのお力添えを得て政策運営に万全を期してまいる所存でございますので、山下新委員長を初め委員の皆さんには、何とぞよろしく御指導のほど、お願い申し上げます。  ありがとうございました。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 柳澤金融担当大臣。

柳澤伯夫自由民主党金融担当大臣

○国務大臣(柳澤伯夫君) 金融担当大臣の柳澤でございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。  本日は、発言の機会をいただきましたので、現下の金融行政について一言申し述べさせていただきたいと存じます。  まず、米国において発生した同時多発テロは非道きわまりない行為であり、強い憤りを覚えます。金融庁としても、現行のマネーロンダリング監視体制を活用して、金融機関等に対し、タリバーン関係者等に関連する疑いのある取引について届け出を行うよう要請する等、積極的な取り組みを行っているところであります。  次に、最近の金融情勢を見ますと、米国における同時多発テロ事件の世界経済への影響が懸念されており、株価や景気動向を通じた我が国金融機関への影響が議論されている状況にあります。こうした中、去る九月二十一日に、構造改革を強力かつ迅速に遂行するため、改革先行プログラム(中間取りまとめ)が改革工程表とともに取りまとめられたところであります。金融庁としては、この中で取り上げられた証券市場・金融システムの構造改革の実行に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  まず第一に、不良債権処理への取り組みについては、次のような新しい施策を緊急に講ずることにより、不良債権処理を強化するとともに、金融の活性化を図ります。他の分野における構造改革とあわせて推進することにより、遅くとも集中調整期間が終了する三年後には不良債権問題の正常化を図ることとしております。  まず、資金供給の円滑化を図るため、特別保証の償還期限時の取り扱いも含めて、中小企業を含む健全な取引先に対する資金供給の一層の円滑化に努めるよう民間金融機関等に対して要請しております。  次に、銀行の健全性確保のため、主要行に対して通常の検査を抜本的に強化することとし、加えて、市場の評価に著しい変化が生じている等の債務者に着目した特別検査を実施するとともに、主要行に対して市場の評価等に適時に対応した引き当てを確保するよう要請したところであります。  さらに、整理回収機構による不良債権の買い取りについて、価格決定方式を弾力化の上、平成十五年度末までに集中的に実施するため、関係の法律について、現在、与党内で議論していただいているほか、整理回収機構は企業再建に積極的に取り組むこととしております。また、企業再建のためのファンドの設立を推進することとしているところです。  最後に、主要行の破綻懸念先以下の債権のオフバランス化に当たって、再建可能な企業については極力再生の方向で取り組むよう等要請したところです。  第二に、金融システムの構造改革という観点から、新たに銀行等に株式保有制限を課すとともに、これに伴う銀行等の株式処分が円滑に進められるよう、市場への売却を補完するセーフティーネットとして銀行等保有株式取得機構の早期設立を図ることとしております。このため、去る九月二十八日に銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案を提出したところであります。また、銀行等の主要株主に関するルール整備及び規制の緩和に係る銀行法等の一部を改正する法律案がさきの国会より継続審議の扱いとなっております。  第三に、証券市場の構造改革について、個人投資家の積極的な市場参加のための環境整備を図り、証券市場による直接金融の機能を高めるため、金融庁として八月八日に証券市場の構造改革プログラムを発表しました。金融庁としては、プログラムに基づき、引き続き、個人投資家の証券市場への信頼向上のためのインフラ整備、個人投資家にとって魅力ある投資信託の実現、投資家教育等を推進します。  金融庁は、これらの方針に沿って我が国金融システムの安定と活性化に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございますので、当委員会の委員長及び委員の皆様におかれましては、何とぞよろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 尾辻財務副大臣。

尾辻秀久自由民主党・保守党財務副大臣

○副大臣(尾辻秀久君) 先般、財務副大臣を拝命いたしました尾辻秀久でございます。その職責の重大さを深く感じているところであります。  先ほどの大臣からの御発言のとおり、我が国経済は厳しい状況が続いておりますが、そのような中、財務省は平成十三年度補正予算、平成十四年度予算の編成を行うことになります。また、証券税制を含む税制改正やテロ対策等、課題は山積しておりますが、大臣の御指示を仰ぎつつ、村上副大臣とともに職務の遂行に全力を傾注してまいる所存でございます。  皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 村上財務副大臣。

村上誠一郎自由民主党財務副大臣

○副大臣(村上誠一郎君) 財務副大臣の村上誠一郎であります。常日ごろ山下委員長ほか先生方には御指導賜りまして、厚く御礼申します。  私は、今、日本は、財政再建における財政の構造改革、生産性、効率性を高め競争力を取り戻す経済の構造改革、そしてまた不良債権を処理しつつ間接金融から直接金融に行う金融のシステム改革、これを同時並行的になし遂げなければ次の世代に今以上の日本をバトンタッチできないと考えております。そのためにも、どうしても先生方の御指導と御鞭撻と御理解がなければできません。今後ともなお一層の御指導と御鞭撻を賜りたいと存じます。  なお、尾辻副大臣以下我々は、塩川財務大臣を一致団結して支える所存でございますので、何とぞよろしく御指導をお願いします。  ありがとうございました。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 村田内閣府副大臣。

村田吉隆自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(村田吉隆君) 内閣府副大臣の村田吉隆でございます。引き続き、今後ともよろしくお願いをいたしたいと思います。  現下の経済・金融情勢にかんがみまして、与えられた職責を果たすべく、大臣の御指示のもと、我が国金融システムの安定と活性化に向けて誠心誠意職務の遂行に当たる所存でございます。  委員各位の皆さん方の御指導、御鞭撻をよろしくお願いいたしたいと思います。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 中野財務大臣政務官。

中野清自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(中野清君) 財務大臣政務官の中野清でございます。  今日さまざまな課題が山積している中におきまして、林田大臣政務官とともに、引き続き塩川大臣を補佐いたしまして、職務の遂行に全力を挙げて傾注する覚悟でございます。どうか委員会の先生方におかれましては、よろしく御指導、御鞭撻をお願いいたします。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 林田財務大臣政務官。

林田彪自由民主党財務大臣政務官

○大臣政務官(林田彪君) 財務大臣政務官の林田彪でございます。  財務省の行政運営に高い関心が集まる中、中野大臣政務官ともども、引き続き大臣を補佐しつつ、職務の遂行に全力を尽くしてまいりますので、皆様方のどうぞ御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

山下八洲夫民主党・新緑風会

○委員長(山下八洲夫君) 本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十三分散会

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